演技で幼馴染なTVアニメ動画ランキング 4

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76.2 1 演技で幼馴染なアニメランキング1位
ユーリ!!! on ICE(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (741)
2987人が棚に入れました
日本中の期待を背負って挑んだグランプリファイナルで惨敗…
故郷吸収に帰ることになったフィギュアスケーター勝生有利。

「現役続行と引退はハーフ ハーフ…」そんな気持ちで実家に引きこもっていた勇利のところに突然やってきたのは世界選手権5連覇のヴィクトル・ニキフォロフで…

日本の崖っぷちスケーター勝生勇利と、ロシアの下克上スケーター ユーリ・プリセツキー。

2人のユーリと、王者ヴィクトル・ニキフォロフで挑む前代未聞のグランプリシリーズが今、幕をあける!

声優・キャラクター
豊永利行、諏訪部順一、内山昂輝、細谷佳正、本城雄太郎、安元洋貴、宮野真守、小野賢章、前野智昭、村瀬歩、野島健児、福山潤、日野聡、羽多野渉、土岐隼一
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

素晴らしいフィギュアのアニメだが…それを隠れ蓑にした卑しいラディカルフェミニズム思想と悪意の反日ルサンチマン

原案:久保ミツロウ、山本沙代
監督構成:山本沙代
脚本原案:久保ミツロウ
キャラクター原案:
アニメ制作:MAPPA

数値評価のみ先行します。

【作品総論(BLと反日の評価分)】
さて、タイトルにあるラディカルフェミニズムですけど、監督、脚本はBLを描いていますが、それ自体は問題ではなく、彼女らの趣味の範囲を超え、フィギュアの世界観を利用(悪用)し思想(イデオロギー)としてのフェミニズムを啓蒙している作品であることに着眼します。

説明に入ります。
{netabare}本作のBL表現を見ると彼女達は上野千鶴子氏の影響を多大に受けているようですが、上野氏の思想の源泉は「文化マルクス主義」です。
マルクスとその盟友エンゲルスは、プロレタリア独裁を達成させるために、伝統的な共同体に根ざす性規範を破壊することで革命を成し遂げることも模索しています。
この目論見はレーニンテーゼにおける「ネガティブウェルフェア(絶対平等主義)」と一体化しており、レーニンは「女性は家事の苦役におしひしがれており、彼女をこの状態から救い出しうるのは社会主義だけである。社会主義だけが、われわれの小さな家計から共同経済へ、土地の共同耕作へとうつっていくときにだけ、ただそのときにだけ、女性は完全に自由となり、完全に解放されるであろう。」と述べています。

この急進的なレーニンテーゼが残した後遺症は当時のソ連社会でも許容ができないほど社会問題を招き、離婚の急増、性犯罪の増加、出生率の激減など大混乱の末、後のスターリンによって過激なフェミニズム政策は撤回され、これを導き出したマルクス=エンゲルスの疎外論は封印されます。

つまり、下記でも説明しますが、百合に対抗するようにBLシナリオを組み立てた動機が男権に卑屈なネガティブウェルフェアであり、ネガティブウェルフェアの顛末はレーニンテーゼに基づく政策の結果のとおり、社会に極端な歪みを生じさせました。
現在は耳触りの良い「家事のアウトソーシング」、「ライフスタイルの自己決定権」、「性の自由化」として、暴力革命の実行者レーニンの思想が堂々とまかり通っている異常事態と踏まえることが必要です。

少子化問題の核心もラディカルフェミニズム思想の蔓延であろうことは、過去のソ連の体験からも推測できます。
よって、少子化問題はいくら対策を打っても、ラディカルフェミニズムを後押しする政策全てを停止しないと解決には至らないでしょう。

昨今、百合も含めて異常性愛ストーリー作品は大なり小なりフェミニズム思想の影響を受けてはいますけど、「ラディカル」であるか「マイルド」であるかの思想の分水嶺は「マルクス主義」をどう捉えているのかで判別します。

「マルクス主義」には経済闘争として一般に知られている旧ソ連型「マルクス=レーニン主義(スターリン主義)」の他に、さらに悪質な「文化マルクス主義(マルクス主義哲学or西欧マルクス主義)」が存在します。

・マルクス主義哲学の原典として代表的なもの
『啓蒙の弁証法』(ホルクハイマー、アドルノ共著)
→マルクス哲学の再構築。
『獄中ノート』(グラムシ)
→共産革命の達成の為にプロレタリア階級に於ける文化的ヘゲモニーの重要性。
その為には、マスメディアをフル活用しプルジョアが嫌がる、家族の解体、女性の労働者化、育児の社会化、性の自由化を達成しなければならないとしました。

・ラディカルフェミニズムの原典として代表的なもの
『歴史と階級意識』(ルカーチ)
『エロス的文明』(マルクーゼ)

→ルカーチ理論は「文化テロリズム」に特化しており、我が国でも猛威を振るった異常な性教育ジェンダーフリーはルカーチ理論が原典です。

→マルクーゼはフロイトを哲学的に考察し、その共通項である、唯物論、無神論から「エロス」をマルクス哲学に当てはめ、抑圧の解放こそが革命達成の早道と結論します。
その結果はベトナム反戦運動で開花し、ヒッピー文化を生み出した「戦争よりもセックスを!」は余りにも有名ですね。
また、彼はフリーセックスの他にドラッグの自由化も主張しています。
彼は「われわれが着手すべき革命は、社会制度を広汎に渡って解体するような革命である」とマルクス哲学に基づき社会を堕落させる「文化テロ」の目的を明確に述べています。
事実、彼の思想は我が国のみならず欧米のラジカルフェミニズムへも多大な影響を与えています。
本作では勇利のショートプログラムで「エロス」が登場します。
BLの不道徳性と合わせて「エロス」が登場したこと自体、マルクーゼを知らないと思いもつかない偶然性ですし、よって本作は文化テロを意図している根拠ともなります。

これら「文化マルクス主義」の格率は「唯物論的疎外」です。
マルクス主義の特徴は「階級闘争」(唯物的弁証法)に集約されますけど、これは「マルクス=レーニン主義」であれ「文化マルクス主義」であれ同様に適用されます。

「文化マルクス主義」に於ける「文化テロ」の攻撃の対象は、男は男らしく、女は女らしく、結婚は男女がするもの、嘘を言ってはいけない、他人に迷惑をかけてはいけないなど疑問の余地がないほど素朴で伝統的な精神文化です。
欧米社会ではキリスト教の教義に基づく道徳を破壊が目的であり、我が国であれば神道や仏教や儒教的な道徳観念が破壊の対象となります。

なお「疎外」は哲学用語ですので、通用されている国語的な意味とは異なります。
これを説明をするとウンザリするような長文となりますので、興味のある方は同書を読むか、調べてみて下さい。

「唯物的疎外論」はロシア革命の正当化に関わる根本的な問題を孕んでいたことから、政治的事情でソ連共産党が否定し続けた曰く因縁付きの哲学でもありますけれど「マルクス主義」は多岐に及んで一つのロジックを構成しており、ソ連のように都合良く部分否定をしマルクス哲学を捻じ曲げる立場では論理的矛盾を引き起こし、結果として体制崩壊に至っています。

計画経済とネガティブウェルフェアを貫いたソ連の崩壊に慌てふためき「文化マルクス主義」を取り入れ修正したのが、毛沢東支配下で一度失脚した鄧小平の「改革開放」踏まえ管理資本主義へと転換した中国共産党と、暴力革命放棄を偽装し破防法逃れを図った日本共産党の現在のテーゼです。

彼の国は経済的には成功(しかし、人為的にコントロールされた市場経済は近い将来収拾がつかなくなり暴発するでしょう)しても、モラルも文化的水準も惨憺たる状況であることから察しますところ、どのような繕いをしても、「設計主義的合理主義」の権化である「マルクス主義」は百害あって一利なしであり、この世から抹消すべく、全否定するべきイデオロギーです。

また、イスラム国の政治思想でも、イスラム教はキリスト教社会への対立構図に利用されているだけで、教義の影響など殆どなく、同国を研究している米国の政治学サイドでは「文化マルクス主義」の影響が節々にあるとのレポートも散見されます。
後に述べる東アジア反日武装戦線やカンボジアのボルボトもそうですけど、テロの陰に必ずマルクス有りです。

「文化マルクス主義」は第1次大戦後、帝政ドイツを倒したドイツの共産主義者達の手で研究がスタートします。
マルクスの世界観では経済活動【下部または土台】が経済以外の文化や宗教、道徳【上部構造】を規定するとされています。(史的唯物論)
我が国では共産党の幹部であった福本和夫氏が本研究に参加をしていますし、彼は戦後多くの死者を出したシナの「文化大革命」を支持しています。
ここからも、凡そどのような思想かお察しできるでしょう。

「マルクス=レーニン主義」が経済階級闘争での革命を説いているのに対し、後年、マルクス哲学の研究者により発達した「文化マルクス主義」は文字通り太古から人々に根付いている伝統文化の意識、観念の破壊を促進することで革命を成就させることを説いています。
マルクスが共産主義を説くのに用いたのは「弁証法」ですけど、「弁証法」は元来が詭弁術ですので、妖怪同様、如何様にも論理を変化させることが可能です。
更に「文化マルクス主義」は憲法学や思想研究者以外に国民には殆ど知られていないことから、マルクスやエンゲルスの幻想を隠避、偽装するにも都合が良いのです。

この「文化マルクス主義」は戦前にナチスに迫害され、米国へ亡命したドイツの哲学者や社会学者が米国の大学で教鞭をとっていたことと相まり、特に自虐史観の生みの親であるWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)と憲法改正に関わったGHQ民政局へ勤務した米国国務省エリートの思想へも大きな影響を与えています。
後にレッドパージで対日政策に関わった国務省の役人の多くは罷免されます。

「マルクス主義」の基本形は善悪の二項対立でテーゼとアンチテーゼを立てる至ってシンプルなものです。
ジンテーゼを正当化する舞台装置や演出にこそ実は多大の努力が払われています。

経済階級闘争ではブルジョワ(資産家)が悪でプロレタリアート(労働者)は善であり、その心は労働者階級は「搾取」をされている(『資本論』、『共産党宣言』より)です。
「搾取」、経済学用語では「剰余価値」ですけど、これは既に経済学的に否定されたので、経済階級のような観念対立自体が存在いたしません。

帝国憲法の改正で「文化マルクス主義」どのように作用したかと簡単に説明をしますと、
日本が戦争を起こした根本は国家体制とその価値観が問題であり、それらを担保している憲法改正はポツダム宣言履行の最重点課題でした。
正義は「連合国の価値観」で悪は「帝国憲法の体制下にある全ての日本的価値観」である二項対立で弁証し、「日本の価値観」を否定した彼等のジンテーゼは、我が国の伝統を一切無視した「日本国憲法草案」を導き、帝国憲法下の旧体制絶対悪演出の舞台装置として「軍国主義」が祀り上げられ、「東京裁判」や「歴史の塗り替え」、「軍の解体」などが行われます。

しかし、書き物の「帝国憲法」を塗り替えても、それに上位し、かつ我が国の絶対規範である不文慣習律の「國體」は変更出来ません。
連合国は大芝居の割には徒労に終わり、2600年以上の歴史を有する我が国の絶対規範を塗り替えることは出来ませんでした。

連合国は我が国の歴史の重みには勝てなかったどころか、米国に至っては朝鮮戦争の勃発で共産主義の恐怖にやっと気がついた為体ぶりですが、マッカーサーの対応は早くGHQから文化マルキストを追放し、日本悪の対日政策を根本から改め再軍備の指示と同時に早期講和へと舵を切ります。

先帝昭和天皇におかれましては「ポツダム宣言の受諾は國體の変更に非ず」と察せられたことは誠に驚愕たる慧眼であり、現代に於いても「日本国憲法」に上位する「國體」には些かの揺るぎもありません。
左翼の論理である「法実証主義」に囚われ「國體」の本質を見失っていた軍官僚には理解しがたい「御聖断」ではあったかもしれませんがね。

さて、「太平洋戦争」につきまして、私が懇意にさせて頂いていますレビュアーさんも他の作品で問われていますので、ここではその見解を記しておきます。
なお、本作のレビューには直結いたしませんで、更に畳みます。
{netabare}「太平洋戦争」は国際法で認められた「自衛権の行使」であり、東京裁判の結果は政治的偽計の産物です。
その理由は、開戦前夜の重要国策で御名御璽が得られている「帝国国策遂行要綱」において、対米英蘭開戦の目的は「自存自衛」と明言していることと、連合国の過失を鋭く衝いたパール判決書の法的客観性に拠ります。

米国は立場上、太平洋戦争に於ける我が国の自衛権行使は認めてはいませんけど、イラク戦争は当時の我が国と同様の法理の下で発動された米国の自衛戦争であり、このイラク戦争の正当化を唱え続ける以上、東京裁判の結果を否定することと論理的な等価となります。
ただし、昭和天皇が危惧されていた通り「日独伊三国同盟」は本当に必要であったか否を考えると「否」であり、ドイツと手を組んだばかりに不必要に米英の対日感情を悪化させ、引いてはシナに付け入る隙を許し、ヒトラーの台頭を警戒していたコミンテルンの対日工作を本格化させ、国共合作等、自由主義陣営と共産主義陣営を結託させてしまった事実は批判をするべき点です。

日中事変(戦争)につきましても、真の動機は満洲事変ではなく、上海事変にあり、その理由から「自衛権の行使」です。
東京裁判では「満洲事変」が原因とされていますけれど「満洲事変」は当時の国際連盟の仲介(リットン調査団)で国際法的には既に決着がついていますし、満洲事変を境に国民政府と戦争状態に至った情況証拠(国交断絶や国民党政府軍の戦時動員など)も何一つありません。

「リットン調査団報告」では、自虐史観教科書では我が国が侵略したかのように書かれていますけど、全文を読むと軍事占領以前にシナ(国民党政府)の統治能力の無能さを批判する内容となっています。
国際連盟は建前では軍事占領は認められなくても、統治能力がない国民政府よりも我が国が統治した方が良い結果を生むことを重々承知の上で、主権と実効支配を分離し国連委任統治として実質的に我が国が統治することを提案しています。
つまり、国際法的には結論に達していた「満洲事変」を東京裁判の論点とすること自体、政治ショーであり、法理的にすら成立していません。

引用

『調査団が集めた事実を証拠として使えば、むしろ日本は、中国を世界平和を乱した罪で告発さえできる。 』
(『アメリカの鏡・日本 抄訳版』ヘレン・ミアーズ著、伊藤延司訳)
上記はアメリカ人目線での指摘ですけれど、シナはそれ程までに目に余る存在とも言えましょう。
尖閣海域領海侵犯や南シナ海での侵略行動等、過去にはウイグル、チベット、内モンゴルへの侵略、しかし、シナの無法主義は中共で始まったことではなく、清や国民党政府時代から行われており、そういう事実を広く集めていた国際連盟が当時の国際情勢に照らしても、シナに偏った報告が出来るわけもないのです。
後にドイツに騙され、様々な外交的錯誤を犯した松岡洋介全権代表や外交的駆け引きを知らず「リットン調査団報告」の真意を読み間違え、「満洲国の独立」に固執した軍上層部の偏狭な考え方こそが、戦争へと転がり落ちた大きな落とし穴とも言えましょう。

現代に生きる私達は、先人の踏み間違いで300万人以上の犠牲を払った先の大戦へ至ったプロセスを顧みつつ、我が国に降りかかる危機を正確に分析する見識を養う必要がありましょう。
それはけっして自虐史観や9条に頼ることではなく、我が国の伝統を尊ぶアンディティティを確立していく中で、我が国に悪意を抱いているのはどの国であるかを捉え、用心かつ警戒を怠らないことです。{/netabare}

「反日イデオロギー」も「マルクス主義」の産物です。
マルクス主義の二項対立の定式に当てはまると炙り出されますけど、国内の「反日イデオロギー」は「反戦運動」や「反原発運動」同様に実態としては「反権力闘争」の一環です。
手法としては、シナや半島のように元来反日勢力が存在する国家に、戦時中の出来事をデマゴーグとして吹き込み、外交的に騒ぐ頃合いを見計らって相乗りしてくる低劣かつ姑息な手段が概ねデフォルトです。

具体的には「慰安婦」や「靖國参拝」が有名ですね。
どちらも朝日新聞が火をつけ、シナや半島が政治問題として騒ぎ、朝日新聞ほか国内の左翼メディアがフォローアップし、国際問題にまで発展しています。
しかし半島に於ける慰安婦問題は、強制連行を取り上げ、朝日新聞が担ぎ上げた吉田清治氏の「捏造」が発覚して以来、着地点を見失い朝日新聞が謝罪に追い込まれた事実を以ってマスコミの無責任体質や、権力の監視を唱えながらも我が国を貶めるデマゴーグを鳴らし、国民世論をミスリードし、後世の国民に残した負の遺産に対する責任は、廃刊や閉局にも匹敵する行為です。

実は朝日系列で用いたこの手法は1970年代に極左組織「東アジア反日武装戦線」が実行をしています。
同組織は同じ極左組織である「日本赤軍」や「革マル」、「中核派」とは活動形態を異にし、三菱重工爆破事件以後は完全に地下に潜ってしまい実態が掴めない不気味な組織でもあります。
警察庁公安部では、なお活動をしているとして要視察に指定をされています。
反日武装戦線のテーゼも当然(常軌を逸脱した)「マルクス主義」ですけど、高学歴が多い新左翼の連中のマルクス研究能力からすると、暴力革命路線からマスコミへと流れ込み、ペンによる文化破壊路線へと転換した程度のことは容易に察しがつきます。

反日武装戦線のテーゼ(ルンペンプロレタリア革命論等)は余りにバカバカしくて此処には書きませんけど、彼等が反日をする理由は感情ではなくロジックであり、其れなりにあると言うことです。
しかし、その狂気の理屈に酔いしれ、大量殺人を犯した事実まで見逃す訳には行きません。

本作の製作委員会には朝日新聞の系列である、テレビ朝日が参加をしています。
テレビ朝日も親会社の失態とともに報道ステーションでの一件もあり政府、政権には当然に逸物があるでしょうね。
加えて本作は、今後テレビ朝日がアニメにチカラを入れていくための渾身の作品とも聞きます。

本作に於いてシナや半島の反日国家を必要以上に意識し、盛り立てた反日行為は政権に対する当て擦りや嫌味程度かもしれませんけど、反日イデオロギーの成れの果てがテロと大量殺人ですので、些細な反日メタファーであっても、責任のある大人の立場としては批判を徹する態度で臨みます。

さて、ラディカルを峻別する「文化マルクス主義」とは上述で若干の説明をいたしました。
我が国の代表的フェミニストである上野氏は、マルクス・エンゲルス同様、伝統的な家族制度の破壊を是として、同性愛を肯定しています。
マルクス、エンゲルス他、文化マルキストの影響を受けている上野氏を触媒として、孫請け的に影響を受けている女性文化人が多いことも有名です。

本作では勇利の家族の描写は殆どなく、同性愛を匂わせるヴィクトルとの師弟関係の描写に過剰なまでに尺を割いています。
本作の総時間とヴィクトルと勇利の濃厚な関係描写に費やしている時間の比率を考えれば、尋常ではないことに気がつくでしょうし、10話の教会の賛美歌に合わせ、勇利が顔を赧らめながら、ヴィクトルと指輪を交換する描写に至っては、ヴィクトルの「金メダルの為に」で表層を取り繕ったとしても、海辺でのユーリの露骨な性的嫉妬の描写の尺を含め師弟愛を超越した同性婚肯定の直喩かとも思われます。
また、このシーンが金メダルの伏線だとした場合、もっと別の表現が可能です。
態々BLとしていることでも、本作は確信犯としてBLを強調しています。

また、ラディカルフェミニズムは過激な女性解放思想の一つでもあり、文化マルクス主義に感化され、百合を差別として考えた監督や脚本が勇利、ユーリの名称設定を百合に引っ掛けたのかもしれません。

なお、本作はBLではないという主張の殆どは「BL要素があっても本作の趣旨とは関係がない」旨の反論ですけど、現にBLを理由に視聴中止が続出している現実の説明には至っていません。

BLにしても百合にしても個人が趣味で楽しむ範囲なら未だしも、社会通念上許容はされてはいないことを認識した前提で、本作のように公共の電波の乗せ不特定多数に啓蒙するなど、一線を超えると拒絶反応が生じるのは普通の感覚です。
その普通の感覚を詭弁を用いて希釈する姿勢こそが「ラディカルフェミニズム」を通して「文化マルクス主義」に蝕まれている証しとも言えます。{/netabare}
ゆえに、
本作はBL(同性愛)の啓蒙【道徳破壊】と反日【国家のアンディティティ破壊】とをセットにしていることで文化マルクス主義作品であることは明白です。

なお、イデオロギーの観測は単に左翼であるだののレッテルを貼ることではなく、作品に仕組まれたイデオロギーを浮き彫りにし、何がどのように左翼思想であるのか論理的な説明を加え反駁をすることが大切です。


【各話各論】
第1話視聴済。

物語概要
漫画家久保ミツロウさんとアニメ演出家山本沙代さんの共同企画によるオリジナル作品。
引退間際の主人公勇利(ゆうり)が男子フィギュア界でもう一人のユーリ(ロシア人)がフィギュア界のトップアスリートヴィクトル(ロシア人)の指導受けて世界に羽ばたくサクセスストーリー。

巷で評判でしたので視聴をいたしました。
人気の高いフィギュアを物語に取り上げたのは正解ですね。
おそらく、本格的なフィギュアアニメを待ち望んでいた方々も大勢いたかと思います。
実在の誰某を連想させる設定としていない点も好感度が持てます。
振付設定はフィギュア振付氏の宮本賢二氏が担当しており、その点でも本格的なフィギュアアニメとして評価しても差し支えないでしょう。
しかし、振付が動画に活かされているかというと別問題。
一見、よく動いて見えますけど、スロー再生ではよく動くところ動きが悪くなる分界の繋がりでギクシャクが目立つ部分も多い。
おそらく、実写取り込みのコマと原画のカットが合っていないのかもしれません。
京アニの動きはスロー再生でもギクシャク感がほとんどないことを考えると、原画のカット割と中割の手間のかけ方を工夫すると、もっと滑らかで自然な動きとなるはずです。
これが制作会社限界のクオリティなら、あとは崩れることがないようにクオリティを維持してください。
私のような底意地悪い解析をしている視聴者もいることを念頭に、制作会社は絶えずクオリティの向上を目指して欲しいものです。
特に、キャラの動きが作品の良し悪しを左右する作品であれば尚更。
演技のカメラワークと効果音は、フィギュア中継をよく研究しており満足いくレベルの演出ですけど、カメラバイアスがかかっているので生でフィギュアを観た印象とは誤差があります。
今後はレベルの違う競技者の差をどのように表現して視聴者に伝えるのかが気になるところです。

次に2点ほど制作側が注意を払った方がよいと思われる点。
{netabare}メアニメの評価は作品の良し悪し以外でも足を引っ張る伏兵が潜んでいます。
特にタブーなことは物語に必然性がない特アに関することの描写や風刺。(国内向け放送ではあえて必要はない)
かつては「サムゲタン」の一言で全否定された極端な例もあります。
せっかくのオリジナルなのですから、作品外の政治的な理由で批判を受けかねない描写に対して、制作サイドは気を配っていただきたいものです。
(テレ朝が製作委員会に参加していることで、政治利用の疑念はおおいにありますけど・・)
(1)駅構内の垂れ幕に書かれたハングル文字。
(2)演技のカメラワークで、日章旗よりも太極旗の登場頻度が多いことと、太極旗が正面中央へ映る頻度が多い。
キャストを見た限り、ハングルも太極旗もなければないで物語の進行には影響はしないでしょう。
国際大会だから太極旗があっても不自然ではないとの反論がありそうですけど、そうであればなぜ北朝鮮国旗はないのかという矛盾も生じます。
韓国で放送しても最小限の修正で済ませる意図がどうしても見え隠れしますよね。{/netabare}

8話までの中間レビューです。
{netabare}【物語】
本作はどこそこでもBLアニメとして評価されているきらいがあるが、気色が悪いシーンが多々あるのは否定しない、しかし、物語の品質は下げても基軸を歪めるほどではないと思う。

欧米人は我々日本人から見ると大なり小なり同性愛的なコミュニケーションの取り方をする事も多々ある。
私の姪がフィギュアを習っていて数回練習を見学に行ったことがあるが、日本人コーチ(女性)はバリバリの体育会系なのだが、ロシア人コーチ(女性)の接し方はまさに百合を連想するような行為を公然と行うことに文化の違いを肌身で感じたものである。

男子フィギュアの欧米人コーチでも、選手とのコミュニケーションの取り方は文化の相違で大なり小なり同性愛的に見える振る舞いはあると思う。
本作におけるBL表現は個人的な許容範囲として100歩譲るにしても、ヴィクトルと勇利の関係で妙に作画にチカラが入っている描写も多く、この過剰表現とキャラ項目に書いた点を合わせると、BLアニメのレッテルを貼られるのは致し方がないかもしれない。

こと、フィギュアは氷上のバレエでもあり、欧米ではスポーツと言うより芸術に近い感覚がある。
芸術に関与している欧米人は過激なポストモダン、特にラディカルフェミニズムに傾倒している方々も多く同性愛推奨者など、社会通念的に首をかしげたくなる人物が多いのも事実だ。

また、フィギュア競技では長らく東洋人は差別的な境遇に置かれていたが、欧米人にとってバレエは西洋文化を代表する格式ある伝統芸術であり、バレエ文化がない東洋人が演じるのは烏滸がましいという自意識もあったのだろうが、近年この偏見が緩和された背景には、偏見を受けながらも過去から築き上げた我が国選手の活躍と貢献があった意味は大きい。

しかし、製作側はこの我が国フィギュア苦難の軌跡を弁えているとは言えず、多分に特アへのネット配信を睨み、特にシナに対しては検閲への媚売りなど政治的、かつ、商業的な理由で安直に反日国家のシナや半島をクローズアップしている罪は大きい。

世界GPで勇利がシナ大会から出場する必然性などもなく、舞台はシナ以外でも良いはずだ。
更に、シナ大会でも気分が悪いところ、バックのスポンサー企業では「ヒュンダイ」と「サムスン」を強調するなど何処の国のアニメよと言いたい。
8話、イ・スンギル紹介のシーンの太極旗では気分を害したので早送りで飛ばした。

現在中韓関係は悪化しており、シナ側で韓流ドラマの放送中止や韓流タレントの降板が相次ぐなど、半島文化のパッシングが吹き荒れている。
これは、本作企画段階では想定し得ない状況だろうし、反日の定式通り中韓セットとしたことが逆に仇となったようだ。
さて、どうやってシナ側の検閲に対する折り合いをつけていくのだろうか。

シナリオの久保さんは長崎県佐世保市の出身だが、佐世保市は左翼活動が盛んな都市でもあり、良識があれば対馬の現状を考え半島を強調するシナリオは抑制すると思う。
更に、コンテとシリーズ構成の山本監督は未だ韓流脳が冷めていないのか、思想に問題があるのか…
『さくら荘』でもやらかしたように、女性監督は政治的にデリケートな部分に対して無頓着過ぎる。
どうも両者とも上野の扇動に被れたのかラディカルフェミニズムを含め変な思想が見え隠れしているが、テロ朝とは利害が一致しているようだな。

また「おそロシア」と揶揄され、強硬な政治路線を歩むロシアに対する国民感情もけっして良好とは言えない。
特に極東ロシアへの旅行経験がある方は、シベリア鉄道の旅情を打ち砕く横柄で融通がきかないお役所対応に最悪のイメージを抱くだろうし、ソ連時代よりも酷いという感想も聞いたことが…

しかし、個人で接するロシア人の多くはプーチンのようなダーティーなイメージではなく、気さくで思い遣りが深い方々が多く素朴でもあり、来日しているロシア人の多くは親日家だ。
私のアニメ仲間の一人もロシア人でガルパンの大ファンでもあるが、ヴィクトルの描写は過激過ぎると批判的であった。
一般に自己顕示欲が強いアメリカ人よりも好感が持てるが、集団化すると横暴になるロシア人気質は如何なものか。

本作の反日イズムはBLとフィギュアの陰に隠れて見え難いが一般視聴層の政治的無関心と無自覚つけ込み、反日を刷り込む悪質な技法は流石テロ朝アニメとも言える。
製作側の政治的意図が露骨で正直気分が悪い。

どれ程出来が良くても反日や左翼的性質のある作品は2以下としているが、物語はまだ続いているし、基軸のフィギュアについてその演出は見事であることから評価は3を上限に考えることとする。

【音楽】
フィギュア作品だけあって劇中曲はどれも精錬されている。
特にタイトルともなっているフリー曲『Yuri on ICE』については数多にあるアニメの劇中曲のなかでも5つ星クラス。
OP、ED曲を含め最高評価でも良いと思う。

【キャラ】
キャラ設定の現実性には?の部分もあるが、キャラの立て方は上手い方だろう。
逆に立ち過ぎて、BL疑惑にまで及んでいる。
しかし、引退か継続か、スポーツ選手としての岐路に立つ主人公勇利の設定は緊迫感が感じられず甘い。
勇利の設定の甘さは後述するように、豊永さんの演技でカバーされていることを忘れないで頂きたい。

ユーリの勇利に対するジェラシーは、本来純粋にスポーツ選手として頂点を極めたヴィクトルの実力を占有している事実に対しての事だと思うが、ユーリの美形キャラデザ含め、ユーリのジェラシーを性的なものに転化したいようだ。
きっとBLは監督や脚本の趣味なんだろうが、スポーツアニメのライバル関係描写としてはチープであり物語全体のクオリティを下げていることに気がついているのだろうか。

また、『あまんちゅ!』でも感じたことだが、ギャグコメディでもないのに、節操がなく必然性のないデフォルメの多用も逆効果でいただけない。

【声優】
内容的に男性声優の演技力が作品の善し悪しに影響するが、総じて役どころをしっかりと演じており、平均以上だと思う。
特に勇利はキャラの性格上相当幅のある演技力が必要だが、豊永さんは期待以上に勇利を熱演している点は賞賛に値する。
女性声優に押されて霞がちな男性声優陣の熱演こそ本作品の持ち味とも言える。

【作画】
レビュー初期で原画の差し込みがおかしくモーションがぎこちない旨の指摘をしたが、回を重ねるごとに改善され、今では2Dの到達点とも言える完璧なモーションが再現されていると思う。
しかし、競技のカメラワークだがフィギュアは競技会場が限られるためテレビでしか観戦したことがない視聴者が大部分でその層には満足がいくだろうが、生観戦の醍醐味を知っている層には物足りないないだろう。
部分部分のカメラワークに、会場俯瞰など生の臨場感も挿入されていればもう1ランク評価が上がる。

追記
昨日、NHK杯フィギュア男子フリーを会場観戦したが、やはり本作の臨場感、躍動感不足はどうしても否めない。

競技動画に対しては現場の悲鳴が聞こえてきそうな高水準だが、他の部分ではモブの使い回しや動画の省略、背景仕上げの荒さやエフェクト処理の甘さなどが散見される。
競技動画に多くのリソースを割いている分、妥協すべきところではあるかもしれないが、京アニのようにモブから背景から動画から全てをパーフェクトに熟しているスタジオも存在するのだから、MAPPAの課題点として今後に活かして欲しいところだ。

ここは辛口で評価をすることになるだろう。

なお、物語での指摘事項は監督、脚本含めたプロデュース姿勢の問題であり、MAPPAの作画チームが負う責任ではないことは書き添えておく。{/netabare}

第9話メモ
{netabare}ほう。
イ・スンギルをフリーで失敗させて順位を落とし、今後の尺で登場させない方向へ舵を切ったか。
8話までの中間レビューで「シナとの折り合いをどうつけるのか」と記述したが、早速、半島sageのシナリオに組み替えて来た。
現実、前回のイ・スンギル登場回では微博(シナのツイッター)での評判も散々だったらしい。(シナ当局の自演もあるだろうが)
さらに、ロシア大会では半島企業らしき広告も皆無だったな。
シナでは中国共産党肝入りでの韓流外しが猛威を振るっており、こうしないと配信ビジネスに影響が出るからね。
つまり、シナの検閲逃れでシナリオを書いているのがバレバレの回だった訳だ。
それにしても左側の連中の考えそうな呆れた日和見展開だ。
シナ題名:冰上的尤里

それと、福岡空港の床標識にあるハングルもあえて必要はないな。
今期放送の『WWW.WORKING!!』では原作を改変してまで徹底的に半島臭を排除している。
それが我が国において半島が置かれている立場を鑑みた健全かつ正常な対応だし、逆に本作の非常識性が客観的にも浮き彫りにされる点でもある。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36
ネタバレ

jujube さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

1話、覇権になるべきアニメが来た![完走後追記]

1話視聴、PVから連想される、女性向け(シリアス)というイメージを変えるほど、キャラが意外にもギャグ多めでテンポ良く進む。
そして主人公は太りやすいという、女性向けにあるまじき設定。
主人公含め、家族らの人物像もそこらへんに居るようで馴染みやすい。普通の女性達ももちろん出てくる。
まあ普通じゃないのは、ロシア側だが。それもまた味があって面白い!

そんな主人公の置かれた状況は、崖っぷちフィギュアスケーター。トップアスリートながら、メンタル弱くて連敗続き。

ストーリーは、フィギュア視聴初心者でも分かりやすく、入り込みやすくなってるし、オリジナルアニメながら、続きが気になる構成と、非常に各バランスが良いものになってるので、老若男女問わずに広く見て欲しいと思う。
PV切りでは勿体無い。誰が見ても損はさせない1話だった!

題材もフィギュアスケートなんてアニメでやるのに難易度が高く、過去に無かったのを良くやった。羽生選手でのリアルの盛り上がりもあってか、満を持して登場した感じ。プロの振付師や本物のアナウンサーも使ってて、かなり挑戦的な作品になりそう。

そして、肝心の作画は、1話の本気度が半端無かった!
全て手書きでここまで描けるのは凄い!!
あとはアニメーターが息切れしないよう、維持してもらいたいが、今後演技中演出面での更なる味付けを期待する。
今回より、もっと凄いものを見せてもらいたい。いや、このスタッフなら出来るんじゃないかと。そんな予感のする1話だった。

OPはまた絵が独特なタッチだが、曲が本当に凄く良い!映画の感動大作並だわ。この作品のポテンシャルを凝縮したかのよう。
曲って凄く大事なんだよね。
本編が面白い作品てOPも良いし、OP飛ばせないのがデフォ。OPクソで本編が良いなんて事はほぼ無い。

もちろんEDも良いのだが、意外にも羽多野さんか。いや、アニソンとは思えない質の高さでビックリ。
一般アーティストじゃ無かったけども、アニソンのテイストじゃないから本編を考えてちゃんと作られたのが良く分かった。
この曲なら普通に一般アーティストと、タイバンでライブ出来るレベル。

なので、1話は、ストーリー・作画・声優・音楽・キャラクターで減点するところが無かった。


-----上記1話視聴迄、下記完走後追記-----

この作品は、自分の評価基準をぶっ壊してくれた!色んな所で良い意味で。
星がカンストしまくって、他作品と同列では評価できなくなってしまった。
まるでこの作品だけが、10段階評価が必要なよう。

あえて付けるなら、
物語:9.5、音楽:10、キャラ:9.0
作画と声優は据置きとさせて頂こう。

作画は超絶頑張ってた。あんな激しいスケーティングの動きを見事な手書きで全話駆け抜けたのには感服する。正に挑戦であり、手書きだからこそ伝わるスケートの美しさと見せ場が非常に良かった。
ただやっぱり脇キャラのスケート含め、それ以外でも崩れざるを得ないところがあったので、円盤での修正が期待される。

声優も凄く良かった。普通が3だから、全然ダメってことではない。
円盤1巻のオーディオコメンタリーを聴いて、原案・久保ミツロウ氏に激しく同意したかったのは、勇利役の豊永利行氏へのコメント。勇利というキャラがどんどん変わっていく中にあって、芯がぶれなかったのは豊永さんの役に寄り添う自然体な演技!他の方も同じだが、あまりに自然すぎて気づけないんだ、そこに。だからこそ評価が難しい。

以下、アニメだけで分かる情報で記載していく。
物語はひとまず置いておいて、音楽について語るとすると、
驚くべきことに、各キャラが披露するSP(ショートプログラム)、FS(フリースケーティング)の楽曲の殆どが新曲だという事!!
始めはてっきり全部どこかから似たような既存曲を持ってくるものだと思ってたけど。確かに著作権の切れてない最近のキャッチーな楽曲は使いづらいし、使ったらどれだけ権利料払わないといけないのかと思ったら。
公式「自前で用意しました。」
マジか!そこまでして各キャラに寄り添ったものを作って来たスタッフの本気度をビシビシ感じたね。もちろん、演出・演技・構成のおかげもあって、激しく印象が刻み付けられた!
サントラが売れるのも疑いようがない事実!!

{netabare}
・ヴィクトルFS曲:『アリア/離れずにそばにいて』⇒久保氏日本語歌詞→イタリア語化歌詞→オペラ楽曲に!とにかく切なくて美麗!
・ユーリ(ユリオ)SP曲:『愛について~Agape~』⇒作曲家の日本語歌詞→ラテン語歌詞で崇高な讃美歌のよう。FF辺りで使われそうなw
・勇利SP曲:『愛について~Eros~』⇒歌無し。ギターの旋律と揺らぎがいいね。ラテンって感じ。
Wユーリは対曲だからアレンジ違いて言われても、全然印象が被らないのが凄い!
・勇利FS曲:『Yuri on ICE』⇒歌無し。感動シーンと共に、ネタバラシでもあって使い方が凄く上手い。このピアノ曲の旋律が綺麗過ぎて実は自分的にはPVから期待度MAXだったんだ…なんて今更感。

ここまでは他作品でもオリジナルでやれるだろうけど、制作がトチ狂ってるのがその後(笑)
他にも特筆すると、グランプリシリーズでの各キャラのスケーティング曲もオリジナルで制作!
・ピチットfrom泰国 SP曲:映画"王様とスケーター"より『Shall We Skate?』⇒久保氏日本語歌詞→英語詩。ディズニー感を演出するような楽しい楽曲。映画はどこかで聞いたタイトルだがw、久保氏のこだわりようにおいては更にツィにぶっとんだ創作映画あらすじを載せるwww
・光虹from中国 SP曲:『La Parfum de Fleurs』⇒歌無し。中華風で胡琴のような音もする。短過ぎて不鮮明だけど。
・レオfrom米国 SP曲:『Still Alive』⇒英語詩。最近のアメリカでの売れ筋曲って感じもするし、爽やかでハモリも素敵。BGMにずっと聴いていたい曲。回想シーンでのレオ君の「音楽に出会って無ければ一体どうやってこの魂を勇気付けることが出来ただろう」はこの曲だからこそまっすぐに心に刺さった一言。
・クリスfrom瑞国 SP曲:『Intoxicated』⇒英語詩。もう曲自体がアンニュイだけど緊張感もあってセクシー過ぎる!!舌舐めずりした蛇が這いよってくるような。
・ギオルギーfrom露国 FS曲:『A Tales of Sleeping Prince』⇒英語詩。彼のSPの既存曲と対比になるような。眠れる美女からの~。意味深な曲題。そして楽曲自体は力強い女性Vo.と綺麗なハーモニー。誰かを鼓舞している、勇気を貰えるような曲。
・JJ from加国 SP曲:『Theme of King JJ』⇒英語詩。劇中でもJJプロデュースのオリ曲扱いw初めは歌詞も含めてJJらしくPOPで良い意味でウザいと思ったのが、まさかあんな感動的な合唱曲になるとはw

全部の曲は書き切れないけど、このくらいの情熱が各楽曲から迸ってきていたのです!
{/netabare}


スケーティングの描写に関しては、自分がスケオタじゃないばかりに知識不足で語ることができない。
スケオタなら、上記の音楽語り以上のものが出来て、作画評価爆上げだったかもしれない。
フィギュアスケートはまれにファイナルを見るくらいで、技の見分けが付きにくい。一番見てた時は実は真央ちゃん世代w
ノーミス連発するこいつら(キャラ達)は化け物か!!
ミスの仕方も自然で素晴らしかった。

ただ言えることは、アニメーターもほとんど自分と同じ立場で必死にそれらの違いを描いたことだろう。こういう動きはそれが難しい。そこそこスケオタ層もいるから誤魔化しが一切効かない。
でもそれこそが、久保氏ならびに山本監督が描きたかったものなんだろう。前進のアニメーター見本市映像を見ても、美しいスケーティング演技を描きたいというのが良く分かる。それも普段は見ることができないようなカメラワークで。
そもそも前段階で、漫画のように要所要所で止め絵で誤魔化すなんて逃げをここのスタッフは一切しなかった。ほとんどのキャラのスケーティング演技を時間の許す限り見せてくれた。
こんなことは実写じゃあ引退したプロに全て実演させるしか実現できない。日常演技に目を瞑って。
つまりアニメじゃないと不可能なわけで。
それでもアニメですらそのハードルは高すぎる。CGじゃあの美しさは出来なかった。

一般的な目線でも、作中で勇利がヴィクトルの真似をした時には、デブってんなってくらいの重量感を演技の端々で感じた。(まあ太鼓腹は格好付かないから精一杯引っ込めてた設定にしておくが。)

勇利のSP・FSともに成長=作画も少しずつ修正、演技ミスor変更する箇所も時々で違う。同じように見えて一から書き直しも多いはず。(これは他キャラにも共通なことだが。)
最初は野暮ったかった滑りが徐々になめらかになっていくのには感動する。
FSの完成形ではもう最後の指先のひとつまで、柔らかく美しい演技だった。




さて、続いて物語の話しをしようか。
これには相当な覚悟が要る。(自分的に)
何故かというと、、、毎週1話ずつ書いていくことも考えた。
でもそれは無理なんだ!時間的に!!
このアニメの各話何時間見た?毎話増えていくんだよ!終いには半日はリピートで潰れたよ。
そこから考察サイトとかイラスト巡りにして半日。
感想を書くなら、各話それぞれであと半日はかかるのは間違い無い!
しかも超長文、各話大量の文章で埋め尽くされる!
だからここではなるべく多大な努力を払ってざっくり書くことにする。


スケートの軸と平行して、今作は勇利とヴィクトルの関係性がもう一つの軸。でも彼らの周りにはそれ以外にも愛があった。
全体的に愛と成長がテーマだね。

ヴィクトルは1話ではまさに生ける伝説。神々しい存在。
それがいきなり押しかけコーチになるほど破天荒で、毒舌だけどおちゃらけてて憎めない。そして何気に純粋。
段々と殻が剥げていって人間に近づいていくんだけど、
勇利はいつまで彼を神扱いをするのか?気安い間柄にはなったけど、精神的な距離に置くところはそれほど変わってないように見える。
ヴィクトル自体は喜怒哀楽を意外と出すんだけど、中々底知れなさもあって、今作でもまだ全てを見せていないと感じている。
そこが次シーズンがあるなら、肝になるかと思う。

勇利は女々しい?メンタル弱い?いやいや、一応成人してるだけのことはありますわ。2話でユリオを鼻であしらったのからアレ?と来て、4話でヴィクトルに噛み付きかけるとこで確信。こいつはビックリ箱だ!まだまだ本性を押し隠した、これから化けるぞっていう。
そうこうしてたら10話で想像以上のことをされたけどね(笑)
自分の意志は意地でも曲げない、コーチの言う事聞かないw
もう人間くさくてしょうがない!恋人にするには面倒臭い奴!ヴィクトルくらいじゃないと操れないかな。
自信は無くても、トップアスリートとしてのプライドはある。
ただ今まで世界で1人で戦ってるような気分で、視野が狭くなってて周りの愛に気づけてなかった。
それに気付けたのが、ヴィクトルを必死で掴もうとする貪欲さから、自分に足りない物を探し始めた時。そしてFS曲に全てを籠めようとする。
最後だと思って滑るスケートは美しい、美しすぎる。
年齢的に引退でもおかしくないが、いや待て!お前人より体力あるだろうと!
ヴィクトルさん、目を覚まさせてやってください。

ユリオは最初から貪欲で上しか目指してない。だけど、所々に幼さがあって、危うい感じがする。体力も足りてなかったりするけど、若さ故の無謀さがある。自分の時限の美しさを自覚するのが儚い。
爺ちゃんに対するアガペーは彼を年相応に見せてて良い。
最終回で彼が成し遂げたことはメダルだけじゃないのが良かった。
素晴らしき大団円かな。

{netabare}
もう少し各話をピックアップして見ていく。
作品タイトルを山場のカギにするのは良くあるけど、この作品は早くも4話でそれが来た。ヴィクトルが来るだいぶ以前の勇利の問題(人間関係)を正面から受け止めて、やっと手にした楽曲が『Yuri on ICE』。それも勇利の成長の証。勇利自らが万感の思いを込めて名付ける。そして、勇利の引退を予感させての引きが儚くて切ない。
大会を経るごとに浮き沈み激しくも、ナチュラルにヴィクトル超えを目指していく大胆な勇利。
6話で追われるのは慣れてないけど、世界のスターよりもアンチヒーローの方が心地良い、この勇利のメンタルが凄い。(8話も同様に。)
7話でそれが空回りしすぎてガチガチになるけど、ヴィクトルが試合前の選手にトドメを刺す駄目コーチっぷりを発揮しつつ、「ヴィクトルは僕より僕の勝利を信じてればいいんだよ!」っていう勇利の逆切れで元鞘という、予想外の破れ鍋綴じ蓋っぷり!あーもうヴィクトルは勇利のコーチにしか成れないねw残念だったな、ユリオ。

そしてかなり描写不足を感じたのが、8話。
ヴィクトルの愛犬マッカチン(in日本)の危篤の知らせに、ロシア大会中の勇利を残して日本に戻るかどうかの決断まで。2人の関係性の齟齬は?
これだけだと確かに薄いストーリーだろう。
これに対してはいつか公式が補強してくれるだろうと思って、脳内補完するしかなかった。⇒妄想だけど、{netabare} とあるまとめサイトにも同じこと書いたが、
仮説として、これまで一切描写されて来なかったヴィクトルの身内事情を考察。ヴィクトルがソ連崩壊の丁度2年前に生まれたとして、激動の時代に貧困にあえいだ幼き日があったかもしれない。作中で身内の描写も無いのは・・・ヴィクトルの過去がもし孤児院出身だったら、10代そこそこで飼い始めたマッカチン(けっこう老犬で現役)は名実共に唯一の家族。ただのペットでは無かった。ヴィクトルの過去記事を読み漁ってた勇利は当然その事を知っていて、この局面で日本に戻れと自ら言う。いくらヴィっちゃんのことがあったからって、前回で勇利が成長したからって、普通ならコーチとして優先させるべきはFSなはず。その後間を置かずにヴィクトルがヤコフにコーチ代理を依頼するのも早急すぎて。ヴィクトルだって、前回で勇利を側で見守りたい気持ちが高まっていたはずなのにそれを振り切れるほどの一大事なのだと、そうやって作中では描かれていない事情を類推するしかない。

となるとヴィクトルの性格付けで、本物の家族の愛を知らないが故の博愛主義的な態度、他人にあまり興味がなく、頼れるのは自分だけってのがあったりして・・・勇利に出会うまでは。彼もまた勇利から愛を受け取って視野を広げていく今作のもう1人の主人公なのかも。

ロシア経済が好転した2000年頃-ヴィクトル推定10歳頃に私生活でも転機があったりして(才能を見出されて孤児院からスケート養成機関に強化選手として引き取られるとか)

ちなみにヤコフは単に古い付き合いのコーチで師弟関係の色が強く、他に後見人は居ても親代わりの立ち位置の人間が居なかったのだとか。妄想終了。
{/netabare}
今まで丁寧に丁寧にキャラクター像を積み上げてきた公式だから、この回だけは後半への伏線なのかと思ったが、最終話まで描かれなかったので、次シーズンに期待するぞ!と言いたい。

大会中は、他選手(ライバル達)との関わり方とか、選手の演技そのもので回想シーンを挟みつつキャラの掘り下げをしてくれるから、様々な濃いキャラ達と各自の試合に臨む姿勢が良く分かる。それがまた凄く面白い!
よく想像を超えたキャラ達を生み出してくれたよ。
だからこそ、最初のヴィクトルの子豚ちゃんも子猫ちゃんも凡人に過ぎないよ♡っていう毒舌に納得するしかない。
ただ物語がヴィクトルと勇利とたまにユリオの閉じられたトライアングルな関係性だけだったら、ここまで大会が盛り上がらなかっただろう。
誰もが勝ってもおかしくないほど才能があるし、それこそ大会結果でさえ先を読めなくする好手。素直に選手全員を応援したくなる。

リアルを多少知ってれば、スケート競技ではミスして当たり前だし、それでもSPで勝つためにファイナルで更に難易度上げてミスをした勇利の悔しがる姿は口惜しいが美しい。
JJの思わぬ窮地も嘘臭くは感じられない。既に愛を持っててそれを理解しているJJだからこそ、そんな窮地でも中盤での挽回。去年の勇利にはそれが出来なかった。今ならどうだろうか。

それにしても、順調に紡いできたヴィクトルと勇利の関係性はそれを愛と呼ぼうが何と呼ぼうが最早問題では無い。
10話で勇利がヴィクトルにお守りという名の婚約指輪を送ろうが、2人が結婚しようが関係無い。
2人がスケート人生を全うするため、それが必要ならあるべきところに収まるまでだ。

そして10話にはまた逆転劇を公式がやってくれた!
OPで水彩絵の具が交わるように、1話は勇利視点から始まり、徐々にヴィクトルの視点も混ざりつつ、10話ラストで昨年のバンケット裏での重要な出来事の暴露!勇利が飲酒ダンスバトルで記憶から忘れ去った、ヴィクトルへの勧誘「Be my coach!」で、おまえが元凶か!!と。
バンケット乱れ咲でウハウハしてる場合じゃないぞと、視聴者皆がオセロの白から黒へパタパタっと視点を替えられた仰天事実。

あんなにバンケットで積極的だった勇利になら1話からヴィクトルはあんな態度も取るし、スキンシップも分からなくもないな。
勇利視点で見ていた恋多き手練れの色男ヴィクトルが陽炎になって、現れた一途で純粋なヴィクトルがそこに居た。
また1話から見直すドナドナですか。
当初のスキンシップが激しいほど、ミスリードにまんまと騙されたわけだw


最終回12話生ランビエールはオファーできてめちゃくちゃ凄いのは分かるけど、スケオタ以外にとっては遠慮して欲しい尺だったな。余計尺が短くなってあと1話欲しいくらいだった。

ファイナルはWユーリがそれぞれヴィクトル(の記録)を超えた!
ユリオはSPで。ユーリはFSで。
ユリオのSPジャンプノーミス&片手or両手挙げってもうコレ訳分かんねえなw万全だったロシア大会の遥か上を超えていくとか!
そして勇利の最難度なのに限りなく綺麗なFS演技。念願のノーミス!!

このまま勇利が金で逃げ切り引退かと思いきや、策士ヴィクトルが対抗馬ユリオを煽りに行く!!
わざわざ出番前に言うことが「ヤコフ!(ユリオ)、俺復帰するよ」これだけなら完全空気読めないキャラw
すると、勘の良いユリオは「それって勇利が引退するってことか」
どんだけ勇利気にかけてんだ、ユリオw
ヴィクトルが言うことは事実だけ。「勇利はファイナル後に引退かどうか決める。」
でもそれ以降無言で助けてユリオ!のハグで、困ったときはハグで助けてもらう精神のヴィクトル大勝利か。
ここで明かされるユリオの真実。あの1話直前から勇利のスケーティングを意識していたんだなぁ。ツンデレめ。
だからこその限界を超えての無謀演技再び。(片手挙げ等で加点増し演技)
ここにも勇利の引退を阻止したい人間が奮闘する。しかしフィニッシュ直後のユリオは得点計算が追い付かなかったんだろうな。僅かに負けたかと思っての、勇利を引き留められなかったと心からの涙。。。一瞬心が締め付けられたけど、本当の結果は僅差でのユリオが金、勇利が銀メダル。真実は結果だけじゃないだろうけど、勇利にもユリオの演技には思うところがあったはず。
頑固な勇利もヴィクトルによるトドメで引退を撤回し、ヴィクトルは現役復帰するけどコーチを辞めない。(思考停止)⇒皆でロシアに住めばいいじゃない!
・・・えーそんな方法があったのか!(目から鱗)
散々どっちかしかないような思わせぶりな展開をしておいて!
一体大会結果から2人の進退までドンピシャ的中させた視聴者は居るのだろうか。
だってユリオもシニア最年少金メダリストだよ!あんだけ体力心配だ言われておいて。逆伏線酷いw
本当全てが想像を超えた作品だったよ。
でもハッピーエンドな道が残されていて良かった。

考察はまだまだ書き切れないものが多すぎて、この作品は皆が1つのセリフの裏を10個は読もうと必死だったのが良く分かる。

〆のペアダンスもあのヴィクトルの美しすぎた1話『アリア/離れずにそばにいて』の再構築でのエキシビジョン。コーチもリンクでダンスしていいんだっけ?とか大量のハテナが飛び交いながらも、美しくも綺麗すぎて最高だった。
最終話終わって安らかになれたけど、次シリーズはいつまでも待ってるよ!

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

前代未聞のグランプリシリーズが今,幕をあける…

特にフィギュアスケートに興味があるわけではなかったのでスルーしてたアニメだったんですが,久保ミツロウ原案だと知ったのとユーリ・プリセツキー目当てで観ることにしました。
結果,観てほんとに良かったです♪
ただ,(-ω-;)ウーンっていうところもあったのでそれもコメントしていきたいと思います。
(2人のユーリについては紛らわしいので,ここでは勝生勇利は勇利,ユーリ・プリセツキーはユーリと表記します。)
今回はいつにも増して長いレビューになったので,ネタバレタグで省略してあります。

まず,オープニングのアニメーションが素晴らしいです。
キャラクターデザイン(というかタッチ)も本編とは少し違っていて,3人の体付きもかっこよく描かれているし,振り付け(特に序盤の勇利!!)もほんとにかっこよくて,毎回オープニングは飛ばさずに観ていました。
{netabare}ユーリは本編だと10代らしく少年っぽさのある感じで描かれていたのですが,オープニングだと他の2人と大差なく大人っぽい体格で描かれていて衣装も相まってカッコイイ✨と思いました。
そしてエンディングはアニメーションも曲もどっちも良いですね♪
世界各国の選手たちが出てきて,みんなライバルではあるんだけどそれぞれ志すところは同じで世界の色々な場所にいて日夜頑張ってるんだなぁとか想いを馳せました。
その感じと曲がとても合っていると思います。
アニメーションは視聴者がそのままインスタを観ている感じに編集されているのがおしゃれ♪{/netabare}

そして,最も素晴らしいのはフィギュアのスケーティングをアニメーションで見れるというところです!!
{netabare}わたしは勇利が優ちゃんに見せたヴィクトルのプログラムの完コピの最初の位置につくときの足下のシーンがアニメとは思えないほどで,(細かいかもですけど)ぐっときました。
あのプログラム,ジャンプとかヴィクトルと同じ回転数で全部成功させたのかな!?
だとしたら,その時点でヴィクトルと同等のポテンシャル持ってるってことになるけど…。
きっとグレード落としてるよね。{/netabare}
このアニメはフィギュアスケートに明るくない人でも分かるように教えてくれているのでそこら辺も良いと思った点です。

勇利はオープニングだとけっこうイケメンに描かれているのに,本編だと日本人らしいもっさり感というか垢抜けない感じがありますよね。
美形にしてくれとは言わないから,もう少し普通の感じというかもっさり感を無くしてほしかったです。
{netabare}具体的にはやっぱりあのメガネと太めの眉毛が原因かなぁ。
このアニメは外国の方がいっぱい出てくるので各国の特徴を出したかったのかもしれないですね。
エンディングの最後のカットの勇利は正直「誰?」って思ったけど…。
性格は最初,結果がダメだったにも関わらずスマホで自分のニュースをチェックしてたのであっけらかんとした性格なのかなと思ったんですが,むしろ逆でしたね。
ただ,ユーリの悪態に対して余裕がある感じとかヴィクトルに対してイラつくところとかもあってただの気弱な青年ってわけじゃないというのが見ていて分かります。
勇利は自己評価が低いし,最初グランプリファイナルで最下位,全日本選手権大会でもボロ負け,四大陸選手権・世界選手権の代表にも選ばれずシーズン終了!!
―とか散々な感じで始まるからダメダメな選手かと勘違いさせられるんですが,元々特別強化選手だし,GPファイナルに出れるってことはその時点で世界のトップ6ってことだから,そもそも元から凄い選手なんですよね~。
第4滑走で寝坊して両手を挙げながらリンクに向かうの,昭和の漫画っぽくて可愛いと思いました。
彼はヴィクトルに対して最初遠慮があったけど,すぐに慣れましたね。
中国大会でヴィクトルの手を急に握り返して「絶対に僕から目を離さないで」はどきっとしました。{/netabare}

ヴィクトルはとにかく色っぽいですね!!
わたしが好きなのは第3滑走の回想シーンに一瞬出てくる髪の長いヴィクトルです。
ほんとに美しいって感じです。
なのに中身はふざけた奴ですよね。
天真爛漫というか,周りが苦労するやつですね。。
{netabare}「自分が1番と思っとる男にコーチなんぞ務まるわけがなぁぁい!!」ってわたしも全く同じことを思いました。
基本的な性格は穏やかで優しいんだけど,にこやかに辛辣なことを言うっていう…(笑)。
飄々としていて何考えてるか分かんないところがあるのを声優さんがうまく演じてらっしゃると思いました。
あとヴィクトルがよく「そういうの大好きだよ」とか「カツ丼大好きだよ」とか“大好きだよ”って言うの,あれずるいなぁ。
そしてあのヒュー♪っていう口笛!!
それと勇利と海で話してる時の「わお。なぜ?」とジャンプをレクチャーしてたときの「わお。何万回目かな?」はセクシーすぎて永遠にリピートできる!!
その,海での会話で
「あ,カモメだ」
「ウミネコです」
の後,無視してカモメの話するのも好き(笑)。
―ていうか,なんでこの声優さんにしたの!?
ヴィクトルのキャラクターだけでもう十分エロスなのにこの声はもうエロスの相乗効果が生まれてエロスが飽和状態…ガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
それにしてもヴィクトルのコーチ料って一体どれくらいかかるんだろう。
勇利に払えるのかな??
大学も卒業しちゃったし,スポンサーついてるのかな??{/netabare}

そして,わたしの推し。ユーリ・プリセツキー!!
ロシアの妖精と呼ばれているだけあって,まじで美少年!!天使👼
―なのですが,中身は15歳のクソガキなんですよね…。
そのギャップも良いですね。
{netabare}基本的にはいつも怒っています(笑)。
そして,いつも足で攻撃してきます(^▽^;)
最初の登場で,勇利がトイレに入るのと入れ替わるようにして反対側の部屋から出てきて足を組んで壁に凭れているユーリがほんとに好きなんですよね。
そして,その容姿に反して表情崩れまくりなとこも好きです。
第1滑走で勇利がヴィクトルに背を向けて去っていくところのモノローグのシーンで地味にヤコフに怒られているユーリが振り返るんだけど,その時の顔が何とも言えない…(笑)。
1番好きなのは「くそやばい。おしゃれじゃん!?(இɷஇ )」のユーリ。くそ可愛い(//இωஇ//)
はるばる日本までヴィクトルを迎えに来たのに「何か用か?」とか言われて「ん゛〰〰(#゚Д゚)」ってなってるユーリも。
あと,じいちゃんに「ピロシキ,そんなに美味しくないか?」って言われて「あっ,いや。そういう意味じゃ…」って焦るデフォルメユーリも可愛すぎる!!
「他人と一緒に風呂なんか入れるか!!」なんて言ってたのに次の回ではもう勇利と一緒に温泉浸かってましたね。
「ロシアのアイスタイガーとは俺のことだ」とか低めに言ってた次の瞬間にはじいちゃんに抱きつくおじいちゃん子なギャップも可愛すぎですね★
あれ。あたし可愛すぎって何回打った!?!?
(でも周りからはロシアの妖精って言われてるし,ヴィクトルにもおてんば猫とか言われてて誰もアイスタイガーと思ってなさそう…😿)
勇利と一緒に滝に打たれてたとき無防備な表情してたのは,「まだこの子15歳なんだよな」って思い出させてくれるような感じでした。
ロシアンヤンキーとか言われてるけど,実際はちゃんとヴィクトルの言うこと聞いてお寺に行ったり滝行したり…。
勇利にクワッドサルコウ教えてあげたり…。
本当は素直で頑張り屋さんな良い子なんだろうなぁ。
あと,ニュース中継で勇利が「何!?今のジャンプ。え,もう1回」って言ってたジャンプ。あれ,結局何のジャンプだったのか気になる。
フィギュアに詳しい人教えてほしい。。
温泉 on ICEの時は可哀相だったから,優ちゃんが「見送りの時に空港で一緒に撮った写真を送るね」ってユーリに英語でメッセージしていて長谷津から独りで帰ったわけじゃなかったんだって分かって少しほっとしました。
印象的だったセリフは「俺はこの容姿でいられる時間が短いんだ」ですね。
実は初めよく分からなくて「まだ15歳なのに?」って思ったんですよね。
でも,ロシアの妖精って呼ばれているって知って,きっとこの少年らしさを残した美しさっていうのかな…1日でいうと撮影用語のマジックアワーに近い感じなんだろうな。
子どもと大人の男性の狭間のほんの一時の時間。
そういうのを言っているんだと思ったらなんだか切なくなりました。
これからシニアデビューだというのにもう自分を追い込む考えを持っているのも凄いですよね。
中の人である内山昂輝/古城門志帆は親和性がある声なのか,「ハイ☆スピード!」でも現在/幼少期でやってたし,映画版「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」とドラマ版「レモニー・スニケットの世にも不幸せなできごと」でそれぞれクラウスの吹き替えやってて,内山昂輝の幼少期役はいっそもう固定してくれないかなと思っています(笑)。{/netabare}

そして海外選手の面々。
みんな愛すべきキャラクターなのだけど,個人的にはピチットくんとジ・グァンホンが好きです。
2人とも可愛い★
{netabare}溢れるネット欲を抑えられないところとか…(笑)。
レオくんと3人でわちゃわちゃしてるの良いですね。
ピチットくんはGPF出れるか否かがロシア大会の行方次第でスマホ見ながら冷や汗だらだらなのが可愛かった。
ジ・グァンホンは何気にユーリより2つも年上なんだよなぁ。
(くまさん噛んでたけど…🧸)
それでいうと,南くんも。
やっぱアジア人は若く見えますね!!
そしてJJ!!なんつー濃いキャラ(^-^;
JJガールズも泣きながら歌ってたりするのやばすぎるし,結婚とか言ってたけど意外とまだ19歳なんですよね。
ピチットくんより年下とは…。
ネットだと「ただの宮野www」とか言われててそれも込みで面白いキャラだと思います(笑)。
そんで,イ・スンギルは無駄にイケボでびっくりしました。
何気に声優さん豪華なんだよねぇ。{/netabare}

あと言及しておきたいのは実況をしているアナウンサーですね。
最初,アナウンサー役うますぎじゃないか!?って思っていて…。
アナウンサーの声の出し方とか話し方は独特で声優さんが一朝一夕で真似できるものじゃないと思うんです。
それを声優さんがその演技力をもって表現してたらまじでやばいなって思うけど,案の定本物のアナウンサーさんでしたね。
{netabare}面白かったのは,ユーリが「ユーリは2人も要らない。ぶっ殺す。」って不穏なこと言ってるのに「それそれそれ。欲しかったセリフもらえたよぉ。スパシーバ,スパシーバ♪」って軽いノリで返しててこのキャラ強いと思いました(笑)。{/netabare}

そして,勇利のお父さんとお母さん。
勇利が世界で戦う凄い選手なのにスケートのこと全然知らなくてめっちゃおっとりしてる。
{netabare}勇利がボロ負けしても,むしろ帰省できることを喜んでそうだし…(^-^;
こんな親居ないですよね。
「かっこよか外国人のお客さん」ってヴィクトルのことも知らなかったっぽいし…。{/netabare}

音楽は,オープニングテーマとエンディングテーマはさることながら,プログラムで使われた音楽が凄いです。
もうほんとにリアルというか…。
現実に存在しそうな音楽でびっくりしました。
{netabare}ピチットくんの曲なんかはほんとにそういうミュージカルがありそうですよね!!
レオくんの「Still Alive」は凄い欧米らしい曲だし…。
そして「Yuri on ICE」はただただ良い曲。
特にこの曲をバックにモノローグが入るのがなんかもうぐっときちゃいますよね。
ステップシークエンスのところのメロディで泣きそうになってしまいます。{/netabare}
このアニメの音楽はほんとに「作った人天才か!?」ってなりました。

{netabare}第7滑走で「もし勇利がこのFSで失敗して表彰台に登れなかったら,俺は責任取ってコーチを辞める」って言ったヴィクトル。
そこで,勇利が泣き出すからヴィクトルは戸惑って「泣かれるのは苦手なんだ。こんな時どうしたら良いのか分からない。キスでもすればいいのかい?」なんて言います。
そんなヴィクトルに
「違うよ!!僕が勝つって僕より信じてよ!!黙ってて良いから離れずに側に居てよ!!」って勇利。
このアニメで1番感動したシーンです。
長谷津の海のシーンの話に通じるけど,勇利は周りの人に心配されるんじゃなくて信頼していてほしいんだよね。
特にヴィクトルには…。
ヴィクトルは完璧な人間だと思って見ていたけど,コーチとしてはまだ新米で手探り状態でやってるんだなぁ―とか思ったらヴィクトルに人間味を感じたシーンでもあります。
第10滑走はヴィクトルがナレーションをやっていて海外ドラマみたいだと思いました。
EDもいつもと違いましたね♪
このアニメはキャラクターの細かい仕草やセリフが凄いリアルだったり印象的だったりしてそこが魅力の1つだと思います。
十字を切ったJJの仕草とか。
最後,ユーリが滑る前にヴィクトルがユーリを抱きしめたのどういう気持ちだったのかなぁ??
それまでヴィクトルはユーリの反抗っぷりを大人の余裕で受け流してきてたからユーリ推しとしては凄く気になりました。
海辺でのユーリのキックから始まる会話も好きだったけどね。
あれ,あんな日が昇ったばかりの早朝にたまたま会ったのかなぁ。{/netabare}

物語全体としてはとても面白くて好きになったアニメなんですが,物申したいのはやっぱりきつめのBL臭がするところですね。
そのせいで周りの人にはおススメしにくい。。
「ユーリ!!! on ICE」っていうタイトルからして2人のユーリのライバル関係がメインで描かれると思っていたのに,ユーリ・プリセツキーよりもヴィクトルの方がフォーカスされていて勇利とヴィクトルの話になっていたのが残念でした。
{netabare}わたしはあまりBLが得意ではないので脳内で無意識に排除していたみたいなんです。
第7話で一瞬「キスした!?」と思うようなシーンがあったけど,わたしは倒れ込んだ次のカットを見て「なんだぁ。びっくりさせやがって(;'∀')」って単にあざとい演出だと思ったのですが,あとでSNSとかでどうやらキス派とハグ派がいることを知って…。
それでもまぁヴィクトルが勇利に対してお色気を発揮するところは許容範囲内というかむしろ好きではあったのですが,だんだん勇利がヴィクトルに遠慮が無くなってきてからは「ん??」と思いだして,指輪の辺りで「えぇ~」ってなって,最後エキシビションで一緒にアイスダンスを踊っていたのは正直引きました。
オープニングみたいに一緒に滑るのは良いけどあの男女のペアみたいなのはちょっと無理でしたね。{/netabare}
BL的な視点ではヴィクトルの色気だけでもう十分だからそこら辺は専門(?)の方達を信頼して公式は最大手にならないでくれ。
―って思いました。

それと知らずに観ていたのですが,当時トレパク問題があったとか…。
その処理をしれっとやっちゃってるのがなんだか良い印象にはならないですよね。
ヴィクトルの部屋も差し替えるならもっとおしゃれな部屋にしてやろうって心意気はないのかな!?
なんだかちょいちょい残念なアニメではありましたが,総合的にはとても好きなアニメだと思ったので評価自体は高めです。

映画化されるようですが,まだ制作中とのこと。
2019年に公開予定だったみたいだけど,コロナの影響でロシアにロケハンに行けなくなったとかそんなとこ!?
その上,今ロシアはあんな情勢だし…。
映画はヴィクトルがメインの話なのかな??
だとしたら,TVシリーズ2期もやってほしいょ。
このアニメは海外のファンがとても多い印象なので,いつかは絶対続きを出してほしいです!!
それが無理ならせめて久保先生に漫画で続きを描いてほしい(^▽^;)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

70.9 2 演技で幼馴染なアニメランキング2位
スキップビート!(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (347)
1706人が棚に入れました
高校にも行かず日夜バイトに明け暮れる主人公・最上キョーコは幼馴染であるロックミュージシャン・不破尚と同居し、生活費を一人で賄っていた。歌手志望で家出同然に上京した尚に献身的に尽くす事が無上の喜びだったが、尚がデビューし超人気歌手となった後は次第に距離が開いてきていた。
そしてついにある日、自分が単なる家政婦代わりに上京させられたことを知り、あっさりと別れを告げられる。捨てられてしまったキョーコは失意の中で尚に復讐すべく、芸能界入りに挑戦する決意を燃やす。執念と根性で無理を通し、尚の所属するアカトキと並ぶ大手芸能プロダクションのLMEの新人発掘オーディションに参加し審査員の意表を突き、一次審査を通過する。しかし続く二次審査で愛する心と愛されたいと思う心が欠けている事を露呈してしまい、落選してしまう…。

声優・キャラクター
井上麻里奈、小西克幸、宮野真守、早水リサ、川中子雅人、石井康嗣、今野宏美

08261216 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

少女漫画で45巻!?

なんだその長期連載!!!
って、電子書籍の新刊ニュースで見て、原作読んだのですが、ストーリー展開上手いし、キャラ立ってるし、笑えるし、泣けるし、伏線凄いし、この作者天才か?
と3回読み直してる途中で気付いたのですが、アニメ化と韓国ドラマ化してたんですね。とりあえず、実写はちょっとなぁと、アニメを見てみたのですが・・・。
上手く拾って、ふわっと原作では飛ばしてる、諸々やモー子さん命名の謎も解けました。

原作の絵は好きではなかったのですよね。
多分、本屋に通ってた頃、目に入らなかったのはそのせいかと・・・。
一回目読んだ時、敦賀さん、馬面・・・。
足長いし、12頭身?人としてどうなの?という所も、若干違和感あるものの、アニメでは上手く馴染んでますね。

※原作話※
かなり漫画読んでますけど、こんな面白い漫画読んだことない。
18年前からこんな作品が存在してたなんて、全く知らなかったことに後悔しかけましたが・・・元々、完結済みの方が一気読みできるので、18年手を付けなかったことに、安心しつつも・・・あと何年で終わるのだろうか?不慮の事故で、自分が死んだ場合、続きが気になって成仏できないのではないかと、思う程、はまってます。
兎角、キョーコが母に足蹴にされていた理由は想像を遥かにというか、想像を絶するものでした。そりゃ、そうなるよな・・・・・。
これは・・・未だにスッキリと判明していない敦賀君の過去は如何なものかと身構える程に、その為、二人の恋愛模様は読者が悶絶する程、進展しません。18年前から読んでる人たちが可哀相になる程。
でも、全く飽きさせない。ダラダラ感が全くなく引き込まれる世界感。ヒロインにここまで魅力のある作品はみたことない。
少女漫画のヒロインって、お決まりに、さして魅力のない女子高生がイケメンにひたすらモテるという謎の展開が多いですから。
それ故、この作者天才だと唸ったのですが・・・。
なので、今まで好き好んで読んでいた漫画たちが一気に霞んで見えて・・・他の作品を読もうにも、比較してしまって、つまならく見えて、もう一回読もう・・・と中毒性がある危険な漫画です。
男性が読んでも面白いと思います。
個人的には、名作と呼ばれる少年漫画すら霞んで見えます。
これ程の伏線、ストーリー展開は、他の作者さんは書けないかと・・・。
特に驚きなのは、ドラマや映画の内容やセリフ、所作をよく思い付くなぁと、脱帽ものです。
難点を言えば、本格活動が凡そ1年程の16歳でトップミュージシャンの不破尚には無理がある。
20代女性に抱かれたい男7位にもかなり無理がある。
更に言えば、芸歴5年の20歳の俳優なぞ、日本ではペーペー。
それが抱かれたい男1位、更に無理がある・・・。
脇を固めるのもまた10代が大半。
少女漫画だし、16歳のヒロインに合わせた結果なのでしょうが・・・。

45巻もかなりいい所で『つづく』になってしまっているので、初めて雑誌『花とゆめ』を電子書籍で買ってしまった程・・・。
※原作話終了※

という訳で、原作を忠実に再現している、更に補足までしている、このアニメの2期が12年後の今もないのが、逆に驚きました。

2008年制作アニメとウィベキアでみたので、正直、画力は期待してなかったのですが、上手いし、なんで、2期、3期と続きがないのか、疑問でしかないですね。

監督には敬意すら抱く程、原作を深く理解し、一分一秒目が離せないアニメを見たのは初めてです。
ただ、25話で纏めるのは20話以降辛かったのか、遠巻きの絵が荒くなり、23話から少し飛ばしてましたが、それを差し引いても良作アニメでした。

ネットで調べた所、制作会社は吸収合併されたようです。その会社で作れば良かったのに、つまらないゲイアニメを作る暇があるなら!
ならば、強奪してでも作ろうという制作会社がいないのが不思議で仕方ない。
こんな傑作が埋もれているのが、実に腹正しいです。

それにしても怨キョが動き、喋るのは最高に愉快でした。
ヒロインの声優さんは始めは耳障りな声でしたが、坊、幼少期、恐キョを一人でやりのけてしまう。結構な演技幅の広い声優さんで、驚きました。

因みに、怨キョがレイノに捕まるシーンが見たいので、24巻辺りまでやって欲しい。あとヒール兄弟が見たい。やっぱり3期までやって欲しい。
(願望が膨らむ膨らむ)

アニメの難点を言えば、神様が作った箱の中身は怨キョではありません。25話(12巻では)謎とされているので仕方ないとは思いますが、作者さんに指摘して欲しかったな。

お願い、NHKさん・・・。
理解のできない崩壊の一途を辿る『進撃の巨人』より、スキップビートの2期、3期アニメを作って下さい。
凄い、いいところでアニメが終わってるのよぉぉ!!!今からなの!面白く、更に伏線が増えていくのが!!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

ふわふわマショマル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

次観たい!それを実現させるには?

アニメ観た後、コミック37巻まで購入。
原作が14年続いてると知ってビクッリ〜。
敦賀蓮がフェミニンで小西克幸さんの声は度ハマりですね。
尚役の宮野真守さんも現在2016年ですので大分前の放送でしたが、あの頃はハマリ役です。現在の宮野さんの蓮役も出来そうな気がします、観てみたいです。

皆さんが、何故あの終わり方で2期が無いのか?
私もハマったアニメだったので気になり、Wikiってみましたら。
制作アニメ会社が放送後、他のアニメ会社に吸収されて、放置されてる様です。
私は、その吸収された会社のHPを訪ねて、問い合わせてみました。
是非、2期が観たいっという内容です。

2期作るつもりだったけど、会社が何らかの事情であのまんまで終わってしまっのではないかと思われます。その結果、原作が売れたのではないかと思われます。
作品自体も良いから勿論、コミックまで購入するわけですが。。。
絶対に気になる、これからっとい時の終わり方なので、原作買う覚悟で観た方がいいかもしれないですね。(笑)

現在もなお原作が続いているので最初はコミックで追いましたが、何ヶ月も待てずマガジンに手をつけてしまった程、私的には度ハマりなストーリーでした。

特に芸能界がよく描かれてる良作品だと思います。
三角関係ですれ違う心の心理描写がスパイスたっぷりですね。
心理学か?男の世界も知り尽くされ、作者の人生経験値高い?っと感じましたので、Wikiりましたら、やはり素敵な歳を重ねた年代の女性でした。

あんな世界で、あんな事が有りそうだし、狭い世界なのできっとよく会うでしょうし、あの世界で恋多き人は大変だなぁ。。。っと想像しちゃいました。
キョーコちゃんのキャラがすごく良いです。芸能界はあの位猪突猛進でないと、生きていけないのですね。

男性よりは女性の方がハマりやすいですね、きっと。
何度見ても、コミック読んでも飽きない程に私はお馬鹿になってしまったほどでした。是非、大好きになった人は現在の会社に問い合わせるのもいいかもです。
問い合わせ先は、http://tyo-animation.com 問い合わせからできると思います。

追記 : 40巻記念盤のCDでは、蓮とキョーコちゃんのイヤ、精霊コーンとキョーコちゃんのストーリーが聴けて感動!! 声優のお二人もこのアニメを再び演じたいと言ってました。やはり、あの続き見たいですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

じぇりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

少女漫画原作モノでは最も好感が持てたヒロイン

アイドル戦国時代と言われる昨今。
ポッと出の、まだまだ普通の女の子にしか見えない彼女たちは、しかし口々にこんなことを訴えてくる:

「子供の頃から、芸能界に入るのが夢だった」

「一生懸命やっていれば、願いは必ず叶う」

「みんなに夢を届けるお仕事がしたい」

…嘘くさいと思ったことは無いだろうか。
現在の芸能界は門戸自体は広く、入るためのハードルも低くなってきているため、いずれは淘汰されるであろう供給過多の状況で、「頑張っていれば、夢は叶う。皆に気付いてほしい!」と言われても…10年後の彼女たちから同じ言葉が聞けるとは到底思えない。

それに比べ、自分の青春を捧げてまで献身的に尽くした男に手酷く捨てられ、その復讐をすべく芸能界入りを目指すヒロイン・キョーコは、そんな上っ面な夢を語る女の子よりもずっとリアルで好感が持てる。

ロックシンガーとしてブレイクした尚からばっさりと切り捨てられた時点で、キョーコの尚への執着は殆ど消え去っている。

潔いほどの立ち直り。「復讐」というより、「キレイになって見返してやる!」「あんなイイ女を振って、惜しいことをした…と思わせてやる!」的な発想である。
未練タラタラに昔の男を追い掛け回すのではなく、むしろ追い越してやろうという思い。非常に共感できる。

そしてキョーコはその気持ちを全く美化せずに、真正直に表に出す。見ていて小気味良い。
怨みや憎悪の念をばらまき散らすシーンは、毎回コメディタッチで描かれていて、クスリと笑える。

芸能の世界に限らず、仕事でも勉強でも成功を収めようと思ったとき、ポジティブな感情だけでは充分なエンジンにはならない。

「あの人には負けたくない」「悔しい」「今度こそやり返してやる!」という思いが、時に人を駆り立てるものではないだろうか。

キッカケなど何でもいい、動力源があれば、徐々にそれが純粋な追及へと変化していき、いずれ花が咲くこともある。

登場人物それぞれのモノローグが多く、自分自身の本当の気持ちや間違いに気付いていくプロセスがとても丁寧に描かれていた点も良かった。

また、ヒロインを筆頭に、特に女性キャスト陣の好演も光っていた。

思わぬ良作に出会えた。
男性が見ても楽しめるアニメではないだろうか。おススメ!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

73.0 3 演技で幼馴染なアニメランキング3位
負けヒロインが多すぎる!(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (265)
702人が棚に入れました
第15回 小学館ライトノベル大賞《ガガガ賞》受賞作、待望のTVアニメ化!想い人の恋人の座を勝ち取れなかった女の子——「負けヒロイン」。食いしん坊な幼なじみ系ヒロイン・八奈見杏菜。元気いっぱいのスポーツ系ヒロイン・焼塩檸檬。人見知りの小動物系ヒロイン・小鞠知花。ちょっと残念な負けヒロイン——マケインたちに絡まれる、新感覚・はちゃめちゃ敗走系青春ストーリーがここに幕を開ける!負けて輝け、マケインたち!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

11話 小鞠をいじめる話が不快。温水に全く感情移入できず

1話 作画や背景がかなりハイレベル。ハーレムの様でハーレムでない感じ?

{netabare} まず、面白いのはとても面白いと思います。ラブコメのコメディ要素が60~70%くらいありそうなハーレムもの…なんでしょうか?他の男に未練があるなら、そこがハーレムの様でハーレムではないということにもなりそうです。

 この調整ですよね。あまり他の男に未練がありすぎると結構つらい立場になるし、あまり女子がチョロいのも面白くないと思います。ある程度NTR感を残しつつも、可能性を感じるくらい?

 メインヒロインが他の男が好きって「とらドラ」とかありますが見ている方はやきもきした記憶があるので、緊張感とコメディのバランスが上手く取れれば面白くなりそうです。NTRとかあるとストレスでしょうけど、雰囲気的にはかなりマイルドなのでしょう。

 ちょっと発想を変えると女子が見たらどう感じるのだろう?という気はします。リアリティがあって身につまされるのか「そんな女子いねーよ」となるのか。その辺の人間模様の描写が見どころなんでしょう。

 キービジュアルで3人の少女が出てますが、この3人が負けヒロインで妹を含むののかどうか、くらいでしょうか。そうそうあのドジっ娘?先生はどうなるの?先生含めばちょっと大人な感じのエピソードも入れられて面白くなりそうですけど。

 しかし、作画がいいですね。キャラの作画がハイレベルだし、なにより背景美術がすごくいいです。一時期、気が抜けたような背景の作品が結構増えてましたけど、今季は背景が良い作品が増えました。その中でもかなりいい方だと思います。

 構図も小物ももちろんレベルが高いです。弁当のシーンなど気が抜けた画面作りだと退屈なシーンになりそうですけど、絵だけで結構見れるレベルだし演出もテンポも良かったです。

 なお作品名が出ると検索する癖があるのですが「君は無邪気な闇の女王」という作品は実在しませんでした。「君は淫らな僕の女王(横槍メンゴ氏)」と「君は無邪気な夜の希望(ブルアカ?)」というのはあるようですけど。オリジナルはもちろん「月は無邪気な夜の女王(ハインライン)」ですね。{/netabare}



2話 1クール完走は楽勝でしょうね。メチャメチャなコメディですけど、結構心が痛い。

{netabare} 随分印象的なOPですが、クレジットで「スタッフ名(A1picture)」という表示になっていましたけど、普通そうでしたっけ?品質保証?差別化?

 内容です。体育倉庫に鍵をかける前に中確認しますよね?だって、掃除当番だったんでしょ?そして冷却スプレープレイとは…熱中症のときに冷やす場所を間違えているし、万が一ああいう場面になったらマリモ入りでも飲むべきでしょう。けど、何でマリモがいるの?そもそも熱中症の症状ってあんな感じでしたっけ?(一応、せん妄も熱中症の症状らしいですけど…)

 あんこサンデー×2プラスハンバーグで、1000円くらいだった?サイゼとかだとそれで行けるのかな?
 あと、駅でつないできた妹の手ですけど、ちょっと大きすぎな気が…だまされたと思いましたが、意図的な誤誘導というよりCGの関係?

 保健の先生のひそかな楽しみを含めて、そういうノリの作品だということですね。突っ込みどころが満載のドタバタですけど面白いのは確かです。1クール楽勝で楽しめそうですね。

 かなりコメディ要素強めですが、ちょっとだけシリアスシーンがありますが…ちょっと心が痛いです。そのシリアスの要素が1クールのシリーズ構成でラストにあるのかどうか…真面目にやりすぎるときついなあ、とは思います。{/netabare}


3話 日焼け表現が素晴らしい。小鞠ちゃんの結論は痛すぎて見たくないなあ。

{netabare} 部活のユニフォームとは違う形の水着を着て、白い日焼けしていない肌を見せつけるキャラと言えば「長瀞さん」が印象的でしたが、結構それに肉薄する素晴らしい作画とキャラデザでした。作画大変そうですけど衣装の模様と考えればそうでもないのでしょうか。その割にこの表現使っているアニメは結構少ない気がします。

 一方今回初めて違和感を覚えたのが制服のリボンなんですけど、何で四連装なんでしたっけ?小鞠ちゃん回で、彼女のリボンのカラーリングがカラフルなので非常に目立ちました。謎制服NO1かもしれません。

 もう1つ、どこがおいしい水道かの談義は何かの伏線なんでしょうか?真面目に追ってないとダメ?なお、朝の水道管にたまった塩素は蒸発せずかえって濃度が高まりカルキ臭がきつくなります。健康のためにも水が冷たくなるまで出し切ってから飲みましょう、と昔何かで読んだ記憶があります。

 で、今回のメインの小鞠ちゃんですが、まあ、性格的にはデフォルメされていますが、見覚えがある性格の子ですよね。もちろん自分自身のことですが多かれ少なかれ非モテ時代があれば、ああいうひねくれた感じにはなるものです。それだけに感情も乗っかりやすく、今回のラストは来週見たくねー、と思う程度には感情に来ました。

 そして赤飯は伏線?妹が文芸部と絡みだすのでしょうか?

 冷静に考えると、話としてはテンプレなんですけどね。演出なのかエピソードなのかキャラなのか。その総合力なんでしょうけど、妙に面白い作品ですよね。昔のラノベを素直にアップデートさせた感じがいいのでしょうか?{/netabare}


4話 忘れていた痛みの感情を思い出す話でした。

{netabare} 恋愛は辛くて痛いのはわかっていても、ティーンのころの恋愛中心主義の時代に振られる痛みを思い出すのは嫌なものです。ただ、このころの辛い経験があると人生が楽になるので頑張りましょう。

 という感想が出るくらい痛い回でしたね。しかし、です。ここで騙されてはいけません。この主人公は負け組でしょうか?原作者がサディストで徹底的にこの主人公を痛めつけたいなら別ですけど、今の時点で3人の女性の友達ができたわけです。彼には無限の可能性があります。

 この感じゼロ年代初期のラノベでは良く見られた展開だと思いますが、最近とんと見なくなった痛みです。「俺ガイル」なんかは確かに痛みはありましたが、結局は比企谷は誰からも振られてませんからね。

 その意味で非常に珍しい展開で、面白いというより自分の昔どこかに忘れた感情がよみがえってくるような痛みが新鮮でした。{/netabare}


5話 ドタバタ劇で終わるのかな?面白いですが、何かの視点が欲しい気もします。

{netabare} 相変わらず面白いです。登場人物が多すぎる気もしますが、まだ消化できていると思います。
 そうめんは笑いますけどね。ただ、給料の現物支給は違法です。賞与ならいいですけど。勝ち組にも心配はある、ということで、その視点は面白かったと思います。

 で、この作品こういう面白ポイントを上げてゆくこともできるし、4話の痛みはかなり良かったと思います。思いますが、キャラが多すぎて焦点が絞れていない気もします。
 中心にいる温水がいろんな娘のガス抜きというかよりどころになる感じになるのかな、と思ったらそうでもないですし。杏菜1本に絞られるのでしょうか。

 ちょっとその辺、視点をどこにもっていけばいいのかそろそろ提示してほしい気もします。こういうドタバタも悪くないですけど、それだと見終わって「ああ、面白かった」で終わってしまう気もします。{/netabare}


6話 話が強引すぎる気がします。レモンの「負けヒロイン」の辛さが弱いかも。

{netabare} 単なる中だるみならいいのですが、もうネタ切れなのか引き延ばしに入ったのかわかりませんけど、結構面白さが弱くなった気がします。キャラの奇異な言動は面白いとは思いますし、特に杏菜の面白さはわかりますがもう6話です。少し工夫が欲しいなあ。

 それとさすがにちょっと「レモンと一緒にいる理由」が「恋愛相談」なのは強引だし、理由が弱すぎる気がします。その時の「レモンの辛さ」が見えてこないので「負けヒロイン」感が弱いし、5話6話全体がちょっと茶番というか無駄に見えてしまいました。これで7話も引っ張るんですよね?4話までちゃんとそれぞれのキャラにあった「痛み」が全然伝わってきません。

 出落ちとは言いません。4話まではかなり面白かったですし、5・6話もそれなりには面白いです。ですが、何かパワーダウン感を感じました。{/netabare}


7話 普通過ぎるくらい普通の話で、負けヒロインを笑えない。

{netabare} うーん、こんなに普通の話を延々と3話見せられても…という気がしなくはないです。正直、内容そのものは陳腐すぎるくらい陳腐です。しかもキャラで魅せる話だっただけに、この真面目路線にはいるとキャラの独自の魅力が薄まるんですよね。

 失恋というその時の当事者にとっては最高の痛みであっても、振り返ってみれば滑稽だし、何も見えていなかったことに気づく、みたいなものを4話までは視点として楽しんでいたんですけど、これじゃあ、普通の…普通過ぎるラブコメです。そしてこの話で笑えないと意味がない気がします。ラストの八奈見のセリフが唯一の救いだったかな。

 恐らくこれを続けていると、皆善人になってセリフで心情を語って話が立ち行かなくなるでしょう。結果として無理な事件とか新キャラだよりになりそうです。ラノベの1巻の出来だけ良くて…のパターンの気がします。

 右肩下がりが急角度です。8話で判断ですかね。{/netabare}


8話 八奈見が上手く使えてないかも。7話からは持ち直したかな。

{netabare} シリアスにするのは正直言えば簡単です。人を泣かせる技法は確立しているので、それをテンプレでやるのは本当にやめてほしい。3話も使って。

 今回のようにコメディをキチンとやって、その中に痛みをどう入れてゆくかが大事だと思います。その意味で今回は持ち直した気がします。
 ただし、妹や八奈見が上手く使えていない、少しハーレム展開の匂いがしなくはない、負けヒロインの意味が希薄になった、という気がしました。そういうところで1~4話のレベルは維持できていないかな。

 ただ、3人の負けヒロインにこだわりすぎてしまうと、作劇が難しいなら新キャラだよりでもいいでしょう。生徒会VSがテンプレにならないことを祈ります。平凡なドタバタラノベ感が出てきているので、持ち直してほしい。{/netabare}


9話 普通のいい話など期待していません。新キャラがどうなるかですけど…

{netabare} 普通のいい話などこの作品に期待してません。痛くて恥ずかしくて本音で、それでいて面白いストーリーかなと思っていたんですけど。そしてコマリの物語はあまりにありきたりで、主人公の対応はいい人すぎます。痛みのリアリティからどんどん乖離している気がします。

 うーん…どうしましょうね?9話まで見ましたが結構評価は低くなっています。いったん切りましょうかね?ただ、新キャラがいるからなあ…ただ、さや当て的な何かで終わる気もするので、やっぱり最後まで確認しようかなあ。

 ボーダーギリギリではあります。{/netabare}


10話 心の痛みに泣きながらも笑い飛ばすようなものを期待したのですが…

{netabare} コマリの話って4話で終わったんじゃなかったんだ…コマリを文化祭でまた使っているので何かと思いましたが…うーん…まあ、人気作なので私一人くらい低評価にしてもいいでしょう。4話までだったらかなりの秀作だったと思います。

 そうそう、演出の面白さとコミカルな部分の出来は良かったと思います。それがあるから痛みが相対化されて、泣きながらも笑い飛ばせる話かなと思っていたんですけど、そこが分離しちゃった感じですね。今は感動ものとコメディが並行しているだけです。
 1話のヤナミのストローのシーンからの流れが傑作だっただけに、そこが頂点でしたね。普通の感動ものを見たいわけじゃないし、その点で言えば単純すぎます。

 低評価というほど低評価はつかないですけど、4話までなら78点。5~7話が35点、8~9話が60点、10話が40点という感じです。一応最後まで見ますが、暫定ではトータルで60点を切るくらいかなと思います。終わったら総評を書くかもしれません。{/netabare}


11話 小鞠をいじめて話を作っている感じが不快。中断にします。

 さすがに最後まで見るかなと思ってたら、今回の話はちょっとひどいですね。もし、小鞠が極端な人見知りというなら頑張って部長をしようとしている小鞠に対して温水はひどすぎます。動物園のセリフも部長会も。高校生なら失敗を引き受ける覚悟も必要ですし、その覚悟を聞いた以上は余計なお世話というか人間としてどうよという気がしました。それに症状的には吃音ですし…

 なんか、8話以降小鞠をいじめて話を作っている姿勢が負けヒロインというよりは、精神的に苦しんでいる子を弄んでいるだけに見えてきました。興味があったテーマとはかけ離れた感じです。

 それと負けヒロイン達の心理状態にあるのは「心の隙間あるいは傷」です。作品の構造上結果的にそこに付け込まざるを得ない、温水=原作者はそれを自覚しているかどうかだと思うのですが、そこが無自覚なのがちょっとなあという気がします。負けヒロインとの恋愛は偽の恋愛にならざるを得ないということですね。

 で、挙句の果てに非常階段のシーンですか。うーん…音楽とエモいモノローグ盛り上げてますけど…そのまとめ方はメチャクチャじゃない?一番重要なのは小鞠は感情的にそうなる?その心の動きは自然なの?温水の行動はそれだけで許せるの?

 これ以上、文句を言いながら見ても仕方ないので中断扱いにします。温水にまったく感情移入も出来ないので、キャラの評価をかなり落とします。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

マケインで 光輝け 豊橋市

恋愛ラブコメでメインヒロインに敗北する“負けヒロイン(マケイン)”を題材にした、
同名ライトノベル(未読)の連続アニメ化作品(全12話)

【物語 4.0点】
原作者の雨森 たきび氏は中々、異色の経歴のラノベ作家。
大学時代、ラノベ新人賞に数回応募するも1次選考敗退……。
その後、事務職に就職し、執筆活動からは離れていたが、
40代前半に入り、仕事にも余裕が出てきて。
体力や頭の回転があるうちに「今できることをやりたい」と、
応募再挑戦した内の一作である本原作で受賞してデビュー。
そして今回のアニメ化に至る(※1)

しばしば“ロスジェネ”と揶揄されたりもするこの世代。
敗北、喪失の経験と取り扱いならお手の物。
何者にもなれなかったと自嘲する声が多いのも同世代の特徴ですが。
この原作者エピソードを見ると、40代から大谷翔平選手を目指すのは流石に無理にしても、
敗北も含めた、これまでの人生を伏線にして、挑戦や再起を志せば、
何某かにはなれるのだなと考えさせられます。

本作は作者が数年前アニメで見かけた青髪の“負けヒロイン”が、
恋愛に負け続けながらも、自分の気持ちに向き合いながら、もがく姿に感動したことから着想を得ているとのことで(※2)

本作には青髪の八奈見さんを始め三人のメイン“マケイン”が登場しますが、
それぞれ三者三様の身の処し方、想いの伝え方で玉砕する見事な負けっぷりで、
心を揺さぶって来ます。

この“マケイン”たち、心残りがないように自分の想いを吐き出しているからか、
恋愛に負けても、経験をいかに糧にできるかという人生においては、
むしろ勝ってるのではと感じます。
逆に恋愛の勝者であるはずの一部“勝ちヒロイン”の方が、
刹那の恋愛勝ちポジションを失う不安を抱えて、思い詰めている感すらあります。

人生では負けより価値がない不戦敗ばかりの自分が言うのもおこがましいですが(苦笑)
原作者の来歴含めて、瞬間負けて強くなった人間こそが人生では勝つという教訓を意識させられたラブコメ作品でした。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・A-1 Pictures

舞台となった作者出身地の愛知県・豊橋市。
現在私が暮らす名古屋から日帰り出来るということで、
この夏、聖地巡礼に行って参りました。
(近いと言っても片道80キロはあります。
返す返す尾張と三河を同県にしたのって、まぁまぁ酔狂な廃藩置県です)

尾張・名古屋城、西三河・岡崎城などに比べて、
インバウンドまで見込める観光資源には乏しい印象だった東三河・豊橋市。
一応、豊橋にも吉田城の櫓くらいは残っていますが、観光地としては正直……。

それだけに路面を走るヤマサちくわのラッピング電車や、パン生菓子のボン.千賀など、
日常風景から魅力的な舞台を切り取って来るロケハンと、
それらを再現する背景美術の仕事には感銘を受け、
気が付けば、この夏もクソ暑かったのに自然と豊橋に足が向いていました。

作中でも巡礼でも特に心に残ったのは、主人公たち高校生の登下校シーンの舞台。
リアルでは愛知大学前駅のホーム。
キャンパスの森をバックにした通学シーンは最高に絵になります。


これらの舞台で躍動するキャラクターの作画も、
通常ワンパターンの影の付け方しかない所、場面に合わせて複数パターン使い分けて心情表現。

さらには、プロップデザイン担当者に「料理作監」を特命し描き込み、食いしん坊の八奈見さんの演出をサポート。

そして第九話。サブの勝ちヒロインのために特設された“姫宮華恋バストコーディネーター”による狂気のプルプル感w

作画コスト度返しで、クオリティを追求するこだわりが半端なかったです。


主人公たちが通う“県立時習館高校”の女子制服。
襟から縦に4つ連なったリボンも、キャラ個性出しに寄与していました。
メインの“マケイン”たちばかりでなく、
バックのモブの女生徒に至るまで一人ひとりちゃんとリボンカラーが異なっている辺りが、本作の妥協なき所。
この作品“マケイン”だけでなくモブキャラも輝いていました。

本作が初監督だという北村 翔太郎氏。今後の活動に注目です。


【キャラ 4.5点】
青髪の“プロ”幼馴染・八奈見杏菜。
褐色ショートヘアの陸上部・焼塩檸檬。
片目が隠れた小心文芸部の小鞠知花。

ビジュアルからして既に「戦う前から負けている」w“マケイン”たち。
焼塩檸檬に至っては名前からして、
平安貴族が藻塩焼いて袖を濡らす失恋歌でも詠みそうな凄まじい“マケイン”名。
私も思わずレビュタイ五七五にしちゃいましたがw


この夏アニメはラブコメが渋滞気味で、
本作も実は初回視聴は後回しになっていた私。

目が覚めたのが、初回放送後ネット界隈で出回った、
校舎屋上にて、やまさチクワをくわえる“マケイン” 八奈見さんの衝撃カット。

令和時代に獅志丸(『忍者ハットリくん』の伊賀忍犬。古くてスイマセンw)以来のちくわキャラ爆誕か!?
と色めき立ち視聴しだした次第。
(実際には、八奈見さん、ちくわ喰ってたの初回だけでしたが)

食いしん坊の八奈見さんが、お弁当などを持参して、
主人公男子の温水くんへの借りを返済していくネタも、
視聴動機を持続させる“連載ネタ”として有効でしたね。


“連載ネタ”と言えば、小鞠と温水の水道水談義。
私も小学生の頃、あの洗面台は端っこの上向き蛇口が一番冷えていて旨いと蛇口による味の違いを知る人間であった栄華?を思い出し懐かしくなりましたがw
流石に、時間帯や階層まで計算に入れて水分補給はしていませんでしたw

公式HPも“八奈見杏奈カロリーメーター”や“マケイン水道探索”を随時更新するなど、ノリノリでしたねw


温水くんと“マケイン”たちの今後については、
“正妻感”は圧倒的に八奈見さんで、肉体的に濃厚接触していたのは{netabare} 用具室の汗だく{/netabare} 檸檬ですが。
掛け合いに将来の夫婦感出ていたのは小鞠だった印象。
小鞠ちゃんの温水に対してだけ毒舌が先鋭化する姿はある意味アットホームでしたし。

ですが、これは結婚相手ではなく、1年以内に7割破局するという高校生カップル(なんて世知辛い初回冒頭ナレだw)
に至るかどうかの論点なんですよね。

やっぱり八奈見さん?と思い直しつつ、
もういっそ妹の佳樹に甘えて、お友だちいないんですねと憐れまれるモラトリアムに逃げ込みたい心境もw


【声優 4.0点】
八奈見杏菜役の遠野 ひかるさん、焼塩檸檬役の若山 詩音さん、
小鞠知花役の寺澤 百花さん。

“マケイン”たちの三者三様のボイスは目を瞑っていても判別できるレベルでキャラ立ち良好。

その中でも特に寺澤さんの陰キャ演技に感心させられました。
アニメ観ていると、相当、声を張り上げる元気キャラでも、セリフが聞き取れないシーンがあったりしますが、
小鞠の声に関しては、ボソボソ濁声でありながら、つぶやき一つに至るまで明瞭に聞き取れたのが凄いと思いました。

これは音響の調整による所も大きいのかもしれませんが。
寺澤 百花さん。昨年初レギュラーの新人ながら、中々侮れない声優さんです。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は、うたたね 歌菜氏。
基本は多彩な音で会話劇を下支えするミニマル・ミュージックに徹する。
が、ピアノやストリングスのアレンジが盛られた際は、
宮廷ファンタジーBGM並みに優雅かつ繊細で、
いつの間にかキャラ心情を視聴者のハートに注入されている油断ならないお仕事ぶり。

が、“BGM”として何より優秀だと感じたのが蝉の声などのSE。
夏は前半で終わってしまう本作ですが、
私の中では巡礼も相まって、青空が眩しい夏アニメとして記憶されるのだと思います。

OP主題歌は、ぼっちぼろまる「つよがるガール feat. もっさ(ネクライトーキー)」
冒頭から“負け”を連発し、遊んでいると思わせておいて、
歌詞世界では負けて強くなる“マケイン”の本懐を捉える良作アニソン♪

ED主題歌。
八奈見杏菜「LOVE2000」(hitomi)
焼塩檸檬「CRAZY FOR YOU」(Kylee)
小鞠知花「feel my soul」(YUI)
“マケイン”たちによる平成懐メロリサイタル。

その中でも八奈見さんの「LOVE2000」のカバー。
実写の豊橋市の背景に、セルアニメ制作でキャラを重ねて、8mmフィルムで撮影処理したというED映像。
「2013年9月29日のサザエさん以来、10年9か月ぶり」だという新作セルアニメがいっそう平成ノスタルジーを醸す。


【参考文献】(※1、※2)東愛知新聞「東三河のサブカルチャー③ 豊橋出身のラノベ作家 雨森たきびさん」

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

黙っていれば勝ちヒロイン!

雨森たきびによる原作小説は、『ガガガ文庫』(小学館)から刊行中(既刊8巻、原作未読)。
アニメは全12話(2024年)。監督は北村翔太郎。制作は、『冴えない彼女の育てかた』シリーズ、『ヲタクに恋は難しい』などのA-1 Pictures。
(2024.10.29 投稿)

本作は第15回小学館ライトノベル大賞ガガガ賞を受賞。受賞時のタイトルは、『俺はひょっとして、最終話で負けヒロインの横にいるポッと出のモブキャラなのだろうか』。
最終話である第12話のタイトルが受賞時のタイトルと同じなので、無事タイトル回収に成功しているものの、そんなことより『負けヒロインが多すぎる!』にタイトル変更して大成功でしたね。タイトルって大事。


【生き生きとしたキャラクター】
本作に登場する「負けヒロイン」は全部で3人(八奈見杏菜(CV.遠野ひかる)、焼塩檸檬(CV.若山詩音)、小鞠知花(CV.寺澤百花))。そして、「負けヒロイン」なので、それぞれに「勝ちヒロイン」と「好きな相手」がいて(3×2=6人)、他の主要人物は、主人公(温水和彦(CV.梅田修一朗))とその妹(温水佳樹(CV.田中美海))、担任と養護教諭。したがって、本作に登場する主要なキャラクターは計13人。

各キャラクターの性格は、誇張のあるデフォルメされたものではあるものの、これらすべてに肉付けしてキャラ立てすることは簡単なようで難しい。

なぜなら、キャラの源泉は、詰まるところ原作者という「一人の人間」だから。キャラを描き分けられるということは、それだけ自分の中に様々なキャラクターのストックがあるということ。
他人を参考にするとしても、原作者のこれまでの様々な年代、地域、職種の人たちとのコミュニケーションの経験値といえるからです。

本作の原作者は、大学時代に新人賞へ応募するも一次選考落ち。一旦は才能がないと小説家を諦め就職していたものの、40代前半に一念発起して執筆活動を再開したそう(Wikipedia「雨森たきび」参照)。

なるほど、本作に登場する生き生きとしたキャラクターたちは、原作者のこれまでの人生経験と人間観察の賜物という感じを受けました。

本作は、この主要13人の濃いキャラクターたちが織りなす基本学園恋愛コメディです(ただ、主人公とヒロインたちの恋愛・ハーレム要素がほとんどないので、今後の展開次第なところもあり(※後述))。


【黙っていれば勝ちヒロイン!】
そのキャラクターの中でも一番は、やはり八奈見杏菜でしょうか。「負けヒロイン」は、一応負けでも「ヒロイン」なので魅力はあるのだけれど、「負け」なので正ヒロインに勝てない、何か残念なところが…

「幼馴染」や「青い髪」の負けヒロイン率は高いといわれていますが、杏菜は、間違いなく「黙っていれば勝ちヒロイン!」(いわゆる「残念美人」)

クラスや学校で注目されるほどの美貌を持ち、視聴者が心配するような食いしん坊ではあるものの、一応男である温水が着れるTシャツが入らない程度には出るところが出た「1年ぶり15回目のナイスバディ」(※その言葉のセンスがさあ(笑)。そういうとこだよ、八奈見さん(笑))。

一方、第1話で「勝ちヒロイン」の放つ圧倒的な輝きに負け、好きな人を譲ってしまうほどの「お人好し」でありながら、どうしても諦めきれず、ファミレスで好きな人の恋愛相談に乗った後、その人が残していった飲みさしのストローに口をつける残念っぷり(笑)

また、口を開けば、温水に一方的に愚痴を言っては、それをまともに相手にしない温水に対して、「そういうとこだよ、温水くん」と言い放つ理不尽さ(笑)
杏菜には、利き手のスナップを利かせながら「ちょっと私の愚痴くらい聞きなさいよ。あなた、どうせ暇なんでしょう。何なら私はモテないあなたの今後の参考のために言ってるの。」、「いや、僕、君の夫でも恋人でもないし…」という両者の心の声が聞こえてきそうな「オバサン気質」を感じます(笑)

作者曰く、杏菜は「男性から見て、女性の分かりにくいところを盛り込んだキャラクター」というコンセプト通りに、作者のこれまでの人生経験が活かされたキャラだと感じました。

さらに、杏菜の声優には、『ウマ娘』で、鼻血を出してG1レースに出走できなかったという稀代の天然エピソードを持つマチカネタンホイザ役をしている遠野ひかるさん。
「実力を持ちながら上手くそれを発揮できない。でも、そこにどこか憎めない愛嬌を感じる」演技が見事にマッチ。これは本当に配役の妙。


まあ、残念な部分は人間的な魅力ともいえるので、本作は、この杏菜と気の利かない主人公である温水のやり取りが、特に人間味を感じる面白い作品だったと思いました。
また、他の二人の「負けヒロイン」の豪快な負けっぷりも「青春の1ページ」として、しっかりと描かれているので、これも見所になっています。


【温水はモブキャラから主人公キャラになれるのか?(※感想)】
{netabare}全12話を観て思ったことは、主人公である温水と、杏菜以外の負けヒロインである檸檬と知花との関係は、今後の関係の発展を感じさせたけれど…
杏奈は、「負けヒロイン」として残念な性格に設定されてしまったがゆえに人間味あふれるものの、「本作の正ヒロイン」として冷静に見たとき、恋愛対象として見れるかは結構ハードル高いのではないかということ(※温水は既に杏菜の中身を深く知ってしまったので外見からはいれない(笑))。

私が本作を観た後にちょっとひっかかっていたことがコレ。杏菜は、設定として残念な「負けヒロイン」なんだけど、本作においては「正ヒロイン」(多分)だというところ。

友達がいなかった「モブキャラ」温水くんも、負けヒロインたちと交流するうちに、他人と積極的にコミュニケーションをとったり文芸部の部長になったりと、友達も増え自分に自信を持ち始めてきたという成長を感じました。

また、杏菜も少しずつですが、そんな温水を意識し始めているようにも見えます。

でも、特に杏菜と温水については、今の「いい相棒」という関係性を大転換するような大きなイベント(※多分、ここが本作全体の評価を左右する大きな山場になりそう)でもない限り、個人的には恋愛関係に発展する未来が見えない(※無理に恋愛ものにする必要もないんですが、いずれにせよオチをどうするのか)。


さて、どうやって今までさんざん作ってきた「負けヒロイン」という杏菜のイメージを払拭して、本作の「正ヒロイン」に据えるのか。そして、温水は、ラノベの「恋愛・ハーレムもの」のモブキャラから主人公キャラになれるのか。

本作は、アニメ放送後に原作小説が重版しまくってるらしいので、おそらく2期も制作されることでしょう。なので、2期以降では、特に杏菜と温水の関係性の発展を楽しみにしたいと思います。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

62.7 4 演技で幼馴染なアニメランキング4位
カブキブ!(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (121)
428人が棚に入れました
歌舞伎大好きな高校1年生、来栖黒悟(くるすくろご)の夢は、部活で歌舞伎をすること。
けれど、入学した高校にそんな部は存在しない。
「それなら、自分たちで作っちゃえばいいんじゃない?」
親友のトンボと一緒に、まずはメンバー集めに奔走するけれど……! ?
青春歌舞伎物語、開幕!

声優・キャラクター
市川太一、梅原裕一郎、逢坂良太、河西健吾、島﨑信長、甲斐田裕子、内山夕実、朝井彩加、山本和臣、前野智昭
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

笑顔で締めくくる青春の1ページ

特に歌舞伎ファンの受けはよくないようで、
ほとんど注目されてない印象の今作だが
もっと評価されてもいいと思う。

<真面目な高校の部活物として佳作と秀作の間くらいと感じた>

この作品には、題材に歌舞伎を扱った点以外は、
話自体に目新しさはない。

ツッコミ所をあげると、舞台美術やカツラ含む衣装代の予算が
それなりに掛かってそうで、予算乏しい同好会レベルとは
とうてい思えなかったところか。

しかし、キャラクターが皆、輝いていて、
生き生きしてるのが今作の最大の魅力。

歌舞伎のことはあまり知らず興味もない、
拘りもない自分にとっては、
この作品の、奇をてらわず、真面目で素直な所が気に入った。

青春ドラマとしての魅力。
頑張ってる登場人物たちを応援したい気持ちに自然になれた。

始めは、全く期待してなかったが、
最終話まで観たら好きな作品の一つになった。

その具体的な理由は以下に...。

<一人一人の個性と才能が適材適所で活かされてる>
{netabare}
歌舞伎同好会メンバーの求心力として輝いていた主人公の来栖黒悟(クロ)。
ひたすら前向きで明るい性格は、全体のキャラの中で上手く活かさる。
明るいだけではなく、人に対する洞察力に優れ、思慮深く、
思いやりもあって回を追うごとに好きなキャラに。

親友の村瀬とんぼは、物語開始当初、
クロになぜあれほど献身的なのか疑問だったが、
過去の出会いの回想も巧く描いてくれて
その関係性に納得できてから非常に好印象。

彼は、来栖のブレイン&サポーターとして非常に優秀。
来栖とは陰陽の対比が明確で、裏方としての頼もしさ、
情報収集力以外に後からいろいろ裏技も出てきて侮れない。
7話での意外な才能はちょっと受けた。

その他のメンバーも、来栖の情熱が徐々に乗り移り、
皆で一つの舞台を作ろうという様が自然に描かれる。

他の気に入ったキャラは、

・蛯原仁(えびはら じん)・・・
今作は、彼の成長物語の側面もあって彼にずっと注目。
歌舞伎界名門の御曹司で、跡取りとして非常な努力家。
プロ意識強く、歌舞伎同好会を遊びにしか思えないという役。
サラブレッドゆえ幼少よりのキャリアで凝り固まった自我が
クロたちとの出会いでどうほぐされていくのかが、
自分にとっての一番の見所だった。
大御所の祖父とのやりとりも興味深かった。
また、阿久津をライバルのように認識していく展開も面白い。

・阿久津新(あくつ しん)・・・
当初は音痴で単純なおバカな痛いキャラから、徐々に重要キャラに変貌。
わざと言ってるのか、と突っ込みたくなるほどのおバカな言い間違い。
そんな和み担当でも役者としての才能はずば抜けている。
トラブルメーカーとしても話題尽きぬが、憎めない愛すべきキャラ。
また、出自にまつわる謎、プロである蛯原との芸のぶつかり合いも
いい見せ場に。

・浅葱芳(あさぎ かおる)・・・
麗人としての魅力以上に、向上心豊かで努力家。
舞台役者として才能を感じられ、さらに思慮深い人格者として
高校生でありながら大人の魅力ある光る存在だった。

・丹羽花満(にわ はなみち)・・・
始めはオネエ言葉に引いたが、本質はノーマルということで安心。
性格的に温和に見え、日舞の名取らしく雅な雰囲気があって
芸に対する一途さも好印象。

・蛇ノ目丸子(じゃのめ まるこ)・・・
言動といいオタク風味全開でコスプレを愛し、
アニメを愛する一般的な視聴者にとって
一番身近に感じられるキャラだったと思う。
手作りとはいえ、衣装の素材は高価そう。
どこで調達するのかは最後まで謎だった。

他の部員も協力的で、魅力的。
徐々に歌舞伎の良さを学んでいく。

顧問も、歌舞伎初心者だったがクロに感化され
徐々に歌舞伎を愛するようになっていく。
教師と生徒という垣根をいつの間にか超え、
同好会の仲間のように描かれたことも好かった。

演劇部部長も初めは同好会の天敵かと思われたが、
徐々に思慮深い役柄と分かってから魅力が増した。
終盤、出番がなくなったのはさびしい。
{/netabare}
<次回への惹き付けも悪くなかった>
{netabare}
キャラの中でも歌舞伎界の名門の御曹司、蛯原の去就が
登場時から非常に興味深いものだった。
この作品中、一番成長するキャラかもしれないと思い、
毎回、次回が楽しみになり、それは最終話まで続いた。

実際、最終話まで上手く引っ張られ、
彼が同好会と初めて真剣に向き合うシーンは
ちょっとしたカタルシスを味わえた。
{/netabare}
<直向きで一途な青春群像が清々しい>
{netabare}
最終話で、新入生歓迎会の部活紹介の舞台を
クライマックスに持ってきたのは、ベタだがとてもよかった。

演目は渾身の「白浪(しらなみ)五人男」。

拘りを感じるノーカットの舞台描写に引き込まれた。

客席の観客(高校生)は、彼らの演技に見入っていたが、
台詞は声優たちの演目の演技に視聴者が集中できるように、
ギャラリーの台詞は最小限に。
生徒たちの表情だけでも十分、彼らの心に届いていると伝わる作画がいい。

京アニの作画と比べるとさすがに見劣りするものの、
「響け!ユーフォニアム2」第5話の
「三日月の舞」ノーカット演奏シーンに近い魅力があった。

蛯原役の声優、河西健吾氏は、
歌舞伎の研究努力を感じられる演技で
なかなかの説得力があった。

実際の歌舞伎の舞台は観たことないが、
初めての同好会との共演の舞台での台詞回しでは、
間合いの取り方、イントネーションの違いが
他のアマチュアなメンバーとの差別化として上手かったと感じた。

<達成感があり未来にする希望に溢れた締め括り>

舞台終演後、EDが始まってから、主要キャラの後日が描かれる。
全員晴れやかな表情に、歌舞伎同好会の明るい未来が感じられる。
全くの台詞抜きでOP曲だけなのがセンスがいい。
いろいろな想像をかきたててくれた。

さらには、今作で一番注目していたキャラ、
蛯原の、ひと皮剥けたと思われる描写も微笑ましい。
{/netabare}
<OP&EDは作品の世界観によく合っていた>
{netabare}
OPの「Running High」は、声優、下野紘の3枚目のシングル。
(下野氏は今作では声優としては出演していなかったと思う)
声優としてはこの作品時、2017年で17年のキャリアを誇る下野氏。
歌手デビューは意外と遅く2016年。

初めて下野氏の歌声聴いたが、この曲は回を追う内、徐々に好きに。
最終話でのEDとして、いい余韻を味わうことができた。

EDは、元は1980年リリースの沢田研二の歌う「TOKIO」を
タイトル「お江戸-O・EDO」として歌詞を
江戸時代風にアレンジしてカブキロックスがカバーした
1990年リリースの懐かしい名曲。

個人的には、パラシュートを背負った麗人風の衣装という
インパクトあるビジュアル込みで沢田研二バージョンが好きだったが
カブキロックスのアイドルっぽい瑞々しい歌声と歌詞は
この作品にはよく合う。
{/netabare}

もし2期があるようならぜひ観たい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

むしろ傾(かぶ)いていない、王道の創部モノ

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
初心者の寄せ集めで何かを仕上げていく。しかし、その中には様々なジャンルの天才が含まれていて、、、という実に王道の創部モノ、青春モノ。

ストーリーとしては可もなく不可もなく。BLは全然大丈夫。歌舞伎の様々を知れたのは良かった。ただ、映像や演技の点で、歌舞伎の迫力を充分に表現できていたとは言い難く、そこはやや残念だった。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まあ当然、「昭和元禄落語心中」とは比べられちゃうんでしょうね。伝統芸能つながりで。歌舞伎という男の世界を描く以上、どうしてもBL要素は入ってくるのかな?

歌舞伎は3回ほど、付き合いで観た程度。正直、特に面白いとは思えなかったです(まあ、私が坊やだったんでしょうw)。

でも、アニメという、身近で手軽な媒体によって、自分とは縁のなかった世界に触れられることは単純に喜びです。

そういう導入系アニメは基本的に興味深く観られます。「ろんぐらいだぁす!(ロングライド)」や「あまんちゅ!(ダイビング)」などは、(自分にとっては)導入系で面白かったです。

そんな中、最高クオリティで魅せてくれたのが、「昭和元禄落語心中」でした。勿論、本作はそこには及ばないです。まあ、比べるのはあまり良いことではないけれど。

主人公はクロ、と見せかけ、実は阿久津や蛯原の方が強いストーリーを持っているようでした。クロはあくまで繋ぐ役。本当に黒子のような存在でしたね。

意外と珍しいのは、創部モノなのに最終話までメインキャストが全員揃わない点。そういう点でも、蛯原は裏の主人公と言えると思います。

雪降る歌舞伎座の前で、クロと蛯原が語り合うシーンは、なんか良かったです。二人とも歌舞伎を愛する気持ちは同じくらい熱くて、でも進んでいる方向は全く違って、でもでもいつか必ず二人の道は交わるのだろうと想像できる、熱い展開。

部活モノとしてはそれで充分なんだけど、歌舞伎モノ?としては、やはり難しいんでしょうね。まず演目が長すぎて、フルサイズだとアニメにのらないし。動きもあるので、作画にも予算割かなければだし、勿論、声優さんの実力は求められるし。

最終話でなんとか一幕?を見せましたが、大半が名乗りのシーン×5で、歌舞伎の迫力はイマイチ伝わらず(ちなみに、レビューにあたり、YouTubeで、市川海老蔵さんや中村獅童さんが演ずる白波五人男を少しだけ観てみましたが、やっぱり迫力がありまし。生で観たらもっとあるのでしょう。なんか、ルパンみたいな筋なんですかね)。

それから、「素人」「歌舞伎らしきモノ」と切って捨てた蛯原と、切り捨てられた面々(丹羽や数馬ら)との「差」が、素人の自分にはよく分かりませんでした。なんとなく、蛯原の方が裏声なんか使って台詞の繋ぎが良いような気もしましたが、微妙な違いですし、プロと素人にはその程度の違いしかないの? とか、思ってしまいました。そもそも、阿久津の演技の方が好きでした。

まあ、私のような歌舞伎初心者以下には、良し悪しはあんまり判断できないっすけどね。

あと細かいことなんですが、体操部の動きが少な過ぎて、むしろそっちを観たくなっていましたw 登場シーン以外はほぼ体操の要素がなく、あれで新入部員が体操部に入ってくれるか心配になったほどです(笑) 勿論、この作品があくまで「歌舞伎」を魅せたいのはわかっていますが、「歌舞伎と体操の融合」なんて、メチャメチャおもしろい取り組みだと思うんですよ(リアルであっても良さそう、スーパー歌舞伎みたいなので)。それこそ、「カブキブ」でしか表現できないものだと思うし。だから、個人的には12話だけでも作画をガチで頑張って、体操部をバンバン跳ばして、歌舞伎同好会のメンバーで緩急をつけて、演目をもっと長く見せ、なんだったら30分マルマル使って歌舞伎をしっかり魅せて欲しかったです。

とにかく、悪くはないアニメでしたが、歌舞伎のような総合芸術をアニメにする、ハードルの高さは実感しました(ユーフォ2レベルの神作画と、落語心中レベルの神演技力が融合しないと難しいのかも)。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
「昭和元禄落語心中」に比べれば色々落ちるが、導入系、創部モノ、導入系のアニメとしては及第点くらいだと思う。

主人公のクロは正に黒子のような役目を果たし、実際には蛯原や阿久津の方がキャラが立っていた印象。

尺や作画、声優の問題もあり、歌舞伎をアニメにするのは難しいと思った。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
作画、ちょっと厳しいな~。ペラペラだ。女性を入れていくとしたら、良い感じ、なのかな? 伝統文化だから、そのへんの機微は分からないな。前歯がとれるとか、一生に関わる大事件だよ。

2話目
剣道もそうだけど、無駄に「伝統文化」「精神」なんて言って敷居を高めると、底辺が狭まり、結果、衰退する。間口は広い方が良い。まさかのお姉展開は笑ったw 「昭和元禄落語心中」とは、声優陣のレベルが違うな(悪い意味で)。

3話目
やっぱり、歌舞伎1本丸々見せる根性はないか。まあ、演目の長さが落語とは違うからしょうがないな(アニメに入りきらないw)。いきなり歌舞伎のストーリーにダメ出しするとか、良いね。チビはまだしも、ブスや、特にデブではないでしょ。教頭先生が普通に良い先生なアニメは珍しい。

4話目
主人公が一番の大根ってのは良いね。ん? そもそもなぜそこに阿久津がいるの? そんな描写あったっけ?

5話目
阿久津はアホの子ですねw 文化祭定番の勝負展開。つか、外郎売りの大事なところ(早口言葉パート)やってないじゃん(盆まめ盆米盆ごぼう、粉米のなまがみ粉米のなまがみこん粉米のこなまがみ とか)。そこをアニメで魅せないと、意味がない気がする。

6話目
歌舞伎のリアルなダメ出しが多いアニメですね。わりと好きです、そういう姿勢。う~ん、このアニメの場合、キャラの掘り下げより、真っ直ぐにじっくりと歌舞伎を見せて欲しいんだけどな。

7話目
展開としての意外性はないですね。演劇部部長、策士だ。

8話目
舞台にプロジェクターで背景映してたけど、どこにプロジェクター置いたんだろ? 影写ってないけど、という無粋な突っ込みw やっぱり、肝心の歌舞伎の迫力がな~。

9話目
ここでも、月がきれい、か。

10話目
天才、二人。蛯原が八雲で、阿久津が助六って感じ?

11話目
いよいよ、ラストに向かっていきますね。全員集合の流れですね。

12話目
う~ん、イマイチ。歌舞伎の魅力、迫力、もっと観たかったな~。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

天真爛漫で澄んだ瞳、その無垢な表情がウザすぎる・・・・いや待てよ。あら?あらららら・・・・

古典落語と大人なドラマで渋い良作となった「昭和元禄落語心中」の熱冷めやらぬまま入った「カブキブ!」。タイトル通り、お題は日本の古典芸能「歌舞伎」。
歌舞伎オタクの高校生・来栖黒悟と隣人で親友・村瀬とんぼが歌舞伎の面白さを知ってもらおうと校内で歌舞伎同好会を起ち上げ、色んなスキルの仲間を集めていく歌舞伎青春グラフティーといった感じ。

ストーリーの流れは悪くないと思いますし初心者向けに専門用語や演目の解説なんかあって判りやすく、初「歌舞伎アニメ」という試みは良いと思います・・・・・・が、

・OPから『軽い!』。若者・一般狙いかもしれませんが「さわやかPOPミュージック」って軽すぎると思います。偏見かもしれませんが。(ああ、伝統の重みが崩れていくような・・・)
・演者の演技がヤッパリ『軽い!』。練習でも舞台でも[生]で見る演技というのは「空気(雰囲気)」が変わる(または緊張する)ものです。それを画面で表現するのは難しいだろうなぁと思ってたたら・・・そうなるしかないかなぁ・・・。絵を綺麗にして、カット多用したらもっとカッコよくなるのになぁ・・・そんな時間やセンスがないのかなぁ・・・演者は学生だから多少下手なほうが雰囲気でるということかな?
・来栖黒悟君の風体が『軽い!』。歌舞伎に関するウンチクや歴史の知識もあり、語りだしたら瞳を輝かせて情熱的に弁をふるうオタクぶり。でもなんだろ?彼のキャラのせいなのか声のせいなのか?ものすごくムカつくのは私だけなのだろうか?

集まる仲間達はクセがあり男女混成で結構好きなんですが・・・・
・村瀬とんぼ:黒悟の親友。クールで無口。裏方専門。
・浅葱芳:演劇部の看板女子部員。優雅なルックスで女子達から熱烈に信奉されてる所謂‟王子”。人柄はイイが練習の指導は笑顔でシゴく‟S”気あり。
・阿久津新:訳あり家庭で祖母と二人暮らし。父は他界しているが幼少時に歌舞伎経験あり。本人は歌舞伎嫌いと言って金髪メッシュッでバンドをやっていたが、すこぶる音痴。モノ知らず(馬鹿)のくせに気取りたがるお調子者。
・丹羽花満:母が日舞(日本舞踊)の師範で自身も名取(一定期間習って○○流と名乗れる称号のようなものらしい)。‟おネエ”だが恋愛はノーマル。付き合ってた彼女が彼氏を作り、自身に対しては親しい‟友人”としてみてくれてなかった事にショックを受け、格闘技に打ち込んでワイルド・ガイになろうとしていた。
・蛇ノ目丸子:阿久津とは近所で幼馴染。コスプレイヤーから讃えられるカリスマ・コスチュームテーラー(仕立て屋)。自虐的だが自身のプライドを持ちアグレッシブ。
・蛯原仁:梨園の名門、白銀屋の御曹司で現役の歌舞伎役者。同好会に対しては「お遊び程度」と冷ややかに見ている。今後のカラミが気になるところ。
、と個性派揃い。

時たま画力不足なところが多々ありますが「仲間が増えて何かをやり遂げる系」の話は割と好きなので完走予定です。

EDは、その昔(1990年頃)「三宅裕司のいかすバンド天国(通称・いか天)」でブレイクした『カブキロックス』による沢田研二の「TOKIO」の歌詞をもじった「お江戸-O・EDO-」。いや~懐かしいですね。派手な見た目より話題性が無かったので自然消滅したのかと思ってたましたけど、まだ活動してらっしゃるとは・・・・・・

【視聴終了】
前半、結構鬱陶しいと思えてた来栖君。演目の度に問題やトラブル解決に奔走するプロデュース力に好感が持てました。頼もしい仲間も助けてくれたりして「これぞ青春!」みたいな感じです。格式ばった歌舞伎はスゴイと思いますが「楽しむ」という本来の目的は達成できてると思います。

最終回の演目「白波5人男」を見て、「特撮ヒーロー」の名乗り口上みたいだと不謹慎にも思ってしまいました(案外、歌舞伎が元祖なのでしょう)。
戦隊ヒーローだと、
例:秘密戦隊ゴレンジャー
「アカレンジャー!」
「アオレンジャー!」
「キレンジャー!」
「モモレンジャー!」
「ミドレンジャー!」
「5人そろって、」『ゴレンジャー!』
例:仮面ライダーストロンガー
「天が呼ぶ。地が呼ぶ。人が呼ぶ。悪を倒せと俺を呼ぶ。俺は正義の戦士、仮面ライダーストロンガー!」
また時代劇だと、
例:桃太郎侍
「一つ人の世、生き血を啜り。二つ不埒な悪行三昧。三つ醜い浮世の鬼を退治てくれよう桃太郎」

そんな感じで歌舞伎は現代人にはセリフが判りづらいところもあるけれど、思いっきりカッコつけた(傾いた)最高にカッコイイ演劇なのかもしれませんネ。

投稿 : 2024/11/02
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