消化不良で記憶なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの消化不良で記憶な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月11日の時点で一番の消化不良で記憶なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.8 1 消化不良で記憶なアニメランキング1位
誰ソ彼ホテル(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (65)
165人が棚に入れました
昼も夜もなく、一日中夕暮れに染まっている「黄昏ホテル」。 そこは、あの世に行くか現世に戻るか、行き先を決めかねている魂たちが羽を休めるために存在する生と死の狭間のホテル。 主人公・塚原音子は、自分が何者なのかどうしてここにいるのか、記憶を想い出せないまま「黄昏ホテル」に彷徨いつく。 従業員の先導で、宿泊部屋に案内されることに。 「部屋にはお客様の記憶にまつわる品があるはずです。それを手がかりにお客様の記憶を取り戻すことができるかもしれません。」 現世に帰るために探索し自分を想いだしていく中、とある事件に直面するーー
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

推理や含意は物足りないけど、雰囲気やキャラが良く面白かったです。

 正直、推理そのものだと思って見ると弱いです。塚原、アトリ、大外をめぐる幹になる話の構造それ自体はわかりますが、その要素が全体の3割くらいしか関係ないので作品を貫くメッセージやテーマ、推理としての謎解きや伏線の仕掛けなどが結構弱く感じます。

 一人一人のゲストキャラのエピソードにしても、本筋や伏線として機能する役割がかなり薄いです。その中でライブとか本筋に何か関係してくるかなあと思うとそうでもないです。つまり裏を返せば塚原の描写が非常に弱いということです。

 記憶の件とか{netabare}エレベーター{/netabare}など最後の最後で設定だすなよ、という気もします。ということで、あまり作品それ自体の出来は良くなかった気がします。

 ただし、雰囲気などの見せ方がいいんでしょうか。ホテルの設定や描き方、死が絡む彼岸と此岸の境目にある感じ、地獄の存在などがなかなか良く、最後まで見ることはできました。
 加えて、単話の話の出来というより、キャラ描写に興味が持てたからかもしれません。ヒューマンドラマとしてそれぞれのゲストキャラに何かの余韻はありました。それぞれの謎っぽい描き方がなかなか秀逸ですし。その点ではエンタメとしての作りは良かったと言えると思います。

 何より、私にとっては珍しいんですけど、塚原の声優さん、桃河りかさんの声がクセになるんですよね。それだけで見られた気もします。


 ということで、何を楽しみにするかによって出来不出来の評価が変わる作品だと思います。頭でっかちになると不足が多い作品だと思いますが、感覚的に見ると楽しめる作品だったと言える気がします。

 なので、演出、見せ方という点で、ストーリーと作画に加点、キャラは塚原が良かったので声優とキャラに加点して、全体で4に行かないくらいがちょうどいい評価かなという気がします。






1話 やりたいことがぼんやりしている感じ。2、3話で考えます。

{netabare} うーん、記憶で自分を思い出すプロセスにもうちょっと深味があればなあ…が第一印象です。何かないとドラマも寓意もメッセージも感じられません。推理に面白さがあるのでもいいですけど、推理という以前になんとなく思い付きが鋭いという程度です。ヒロイン本人の謎を解き明かすのかもしれませんけど。

 スタイリッシュコメディや軽妙なショートショート狙いで外しているというか…キャラもユニークな様で比較的テンプレ感はあります。

 全体的にやりたいことがぼんやりしている感じがしますので、第1話がキャラと世界観の紹介だけだとすると、第2、3話でどんな方向性にいくかですね。 {/netabare}


2話 作品のヒネリ方は結末じゃなくてプロセスにしてほしい。

{netabare} ヒロインに特殊技能があるわけでもなく、話に寓意やテーマがあるわけでもなく。「地獄少女」「笑うセールスマン」のような因果応報の毒があるわけでもなく。「食堂もの」のように食べ物とセットでヒューマンドラマを見せるわけでもなく。

 刑事ものや弁護士もののような雰囲気はありますが、事件そのものの謎解きそれ自体はご都合主義でしかないです。2話で言えば、パチンコ玉、ハンバーグ、電話…なんのヒネリもありません。人情噺が延々と続くだけなら作品としては成立していない気がします。

 これが企画を通った意味が分からないのですが、この後何かあるんでしょうか。3話は確認するかもしれませんが、今のところ視聴するには私には面白さが見いだせません。

 興味のポイントはヒロインの素性なんでしょうけど、その種まきくらいはしてほしいしです。結末だけ奇異だというなら意味はありません。もし結末だけなら、もっとドロドロした話とかメッセージ性が欲しいなあ。

 あとは実は、1話2話…と続く登場人物が全部ヒロインの先祖とか関係者でヒロインの生まれた理由やヒロインのアウトラインそこからが解き明かされるなら、いいですけどね。

 ヒロインが事件の犯人か被害者か、自死したか、風俗とか、ビッチとか、家族の問題とか…そういうのならもういいです。うーん、ヒロインの正体にカタルシスを得るためにはヒロインへのフォーカスが足りない気がします。

 別解として、例えばSFでヒロインが原因で世界が滅亡しかけて…みたいな仕掛けがあるならいいですけどね。それじゃ「ダンガンロンパ」か…

 この作品は現状ではあまりに退屈です。ここで一応、中断ということにします。たまにチェックして面白そうなら見ますが、さかのぼっての視聴がアメバのプレミアムが前提ならあきらめます。{/netabare}


3話 中断にしたいんだけど、なんか引っ掛かるんですよねえ…

{netabare} 一度中断したんですけど、結局気になるので見てしまいました。黄泉との境にあるホテルの世界観の醸し出す雰囲気は悪くないし、作品の大きなテーマであるヒロインの過去に興味がないわけじゃないです。エピソードもまあまあです。が、なんて言うんでしょうか。「だから、何?」なんですよね。

 部屋の記憶を探って何となくわかってしまうので、推理が秀逸なわけでもなく。寓意もないし、逆に不条理もない。その辺が見たあとで「ふーん」なんですよね。面白いかと言われれば別につまらなくはないけど、面白いとも言えない。

 ただ、逆にそれがひっかかるんですよね。何がしたいんだろう?と。もちろん、ヒロインの素性でしょうけど。ただ、エピソードの積み重ねに意味があるのかないのか。今回のゲストが部屋に残った理由は?そういう意味で何かあるのかもしれない、ということです。そもそも何か仕掛けがないと、こんな話を作品にしないだろう、という期待もあります。ちょっとですけど。

 正直、中断にしたい気もするんですけど、引っ掛かりがあってチェックはしたい作品だなあ。えてして5,6話辺りで展開がありあそうな構成だしなあ…。{/netabare}



4話 やっと動きましたね。女子高生・ライブ繋がりでなんかありそうな雰囲気ですけど…

{netabare} たしか、ヒロインの音子ってライブからの帰りに気が付いたらホテルにいたんですよね?今回のセーラー服の子がライブがどうのこうの言っていたのでやっとつながるワードが出てきました。また、女子高生繋がりもあるし。

 それと冒頭の教師が生徒に手を出して捕まったとか、交通事故で誰か死んだとか、ちょっと今後関連するかもしれないのが出てきました。前回のサイコ野郎が何やら暗躍していますし。

 そして最後は…ですけど、あれって結局、セーラー服の子が力を入れたってことなんでしょうか。そうじゃないと辻褄があいませんので多分そうでしょう。

 にしても、これはアベマのプレミアムか課金なんですよねえ。録画してないから2話3話が振り返れないなあ。まあ、ぼーっと見ているだけでもいいんですけど…ゲーム販促なんでしたっけ?ちゃんと終わりまでやるのかなあ…という心配がある反面、推理として成立する材料があるのかなあ…{/netabare}


5話 何で見てるかわからないけど見てる。桃河りかさんが良いのかなあ?

{netabare} うーん、やっぱりわからない。何がしたいんだろう?もうちょっと推理なら推理をちゃんとしてほしいなあ。推理をしているようで一直線に謎が小出しで出てくるだけだし。
 なんとなく設定が解き明かされるとか、EDを見るとやっぱりライブとかいろいろ繋がりはありそうなんですけど。名前が音子だし。

 毎話、私は一体なにを見ているんだろう感がすごいんですけど、見ちゃうんですよね。で、思ったのが、声優さんがいいのかなあ…桃河りかさんですか。全然存じ上げなかったんですけど、ハスキーが癖になるいい声ですねえ。私はあんまり声優さんにこだわりはないんですけど、この声はなんかいいんですよね。それくらいかなあ???{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6
ネタバレ

アニメアンチ2号 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

お客様の中に、『超人』の方はいらっしゃいませんか?

生と死の狭間の世界にまつわる物語です。
「デス・パレード」に近い雰囲気があるかもしれません。

不思議系オカルトの要素が強く、純粋推理の物語を求める人は
恐らく肩透かしを食らうでしょう。


【永劫回帰】の物語

終盤戦に掛けてミステリーの要素が高まる{netabare}のかと思いきや
完全にスカされたような印象であります。

黄昏少女の顔面に暴行を加えるという展開を作ったのは、左目を負傷させ
【プロビデンスの目】を表現したかったというそれだけ?のためだったようで・・・

「リベンジ」とは目を負傷させた報復ということを示したかったのでしょうね、多分。
【ホルスの左目】を得た者と目を失った者での対比が強引なまでに強調されます。

推理的要素で考察すべきものがあるとしたら
本作の続編があるかもしれない?くらいでしょうか。

現実世界に戻った黄昏少女は、恐らくルリと再会した「あの道」で
交通事故にでも遭うのでしょう。「サンキュー」は死亡フラグのようですので。

そして誰ソ彼ホテルに戻り、黄昏少女は永遠ループするのかもしれません。

【永劫回帰】する主人公とは、ニーチェの言うところの「超人」でありますので
名探偵にも迷探偵にもなり得るということなのでしょう。

凡人とは違う強い意志とアイデンティティを持つ黄昏少女の設定、その裏にあったのは
「超人」思想だったようで、ちょいと納得するには無理があるかもしれません。

超人展開に依存するオカルトアニメの限界をまざまざと見せつけられた感じがいたします。

単なるニーチェのごり押しならば相応に減点すべきところでありますが
もしかしたら続編がある可能性(ニーチェではない場合)も考慮して、
評価は取り敢えずフラットにしておきます。

殺人鬼とキリコ以外のキャラは相応に好印象でしたが、
今一つ生かしきれずに{/netabare}終わった感がございます。

悪くはないが今一歩のただの雰囲気アニメだったようです。

●黄昏少女の顔?

これには重要な意味が込められた伏線であると思いましたら、{netabare} なんてことはない
強固なアイデンティティを持っていたからという極めて単純な理由でありました。

黄昏少女の「名探偵か?」と見間違うくらいの勘の鋭さやトランプで発揮された
優れた反射神経なども見たままの標準スペックであり、何か特別な理由が
背後に隠されていたわけではなかったのであります。

全く理由がないわけでないですが、要するにいつもの裏設定でありまして
ニーチェの永劫回帰と超人思想の表明という、非常に残念なものでありました。

「緋色の研究」というコナン・ドイルの長編小説の提示により推理小説展開
するのかと思いきや、前振りはただのハッタリだったようでございます。

「死も暴力もすぐそこにある」という意味深な匂いが漂う
黄昏少女の回想シーンも後の物語の展開には全くといっていい程に
関係性がないような描写でありました。

音子の正体が実は「3Q」の新規メンバーで、黄昏少女の正体とは音子=3Qのファンであるから
顔が音子になっているのではないか?と予想しましたが、
そんなことは全然なくて普通に自分自身であったというオチであります。

EDで3人の物語が一つに収束する「誰ソ彼時」を表現しつつも
肝心の「黄昏少女」は偶然そこに居合わせて刺されただけという
ほぼ無関係だったというオチには、予想外でずっこけてしまいました。

雰囲気だけEDに騙された感じであります。

しかしまぁ、ニーチェの超人が出てきたならば諦めるしかありません。
ある意味超人は狂人でありますので。{/netabare}

●前夜祭は「ディオニソスの宴」

猟奇的殺人鬼【ジャック・ザ・リッパー】{netabare}扮する男が【カニバリズム】の表明を
行いますが、そういうのは一切要りません。お引き取り下さい。

あと、キリコさん。魔界の住人が人間と同じホテルに泊まるのはやめて下さい迷惑です。

こういうオカルト要素がプラスになった試しはほぼありません。{/netabare}

●デッドオアアライブの「時彼ソ誰」

【フリーメイソン】が数秘術を駆使する都合、{netabare}本作でも数秘術が機能します。

【666】は生存フラグ
【999】は死亡フラグ
【11】は【ゲート】で地獄門が開きます。

「サックス」「3Q」「メリケンサック」は【999】の死亡フラグ。

「365シスターQ」に隠された数字は
「3654☆9」です。
3+6+5+4+9=27→27ですので3割って9+9+9。

バイク(819)の場合はアナグラム変換して819→189→18+9=27
27=【999】となるわけであります。

「誰ソ彼時」終わるまでに自分が生きる意味を思い出せれば生存となるようであります。

生きる意味を見間違えた人は死亡となるようでして、サックス奏者の紳士については
思い残すことがもうないのでそのまま永眠ということなのでしょう。

部屋の背景が「誰ソ彼時」から「日没後」に変わると死亡確定のようであります。

黄昏少女の高校の学生証に記された数字は
3学年8月16日生まれ
3+8+16=27
27を3で割ると9+9+9でゾロ目になります。

また、計算の仕方を少し変えてみまして
16をまず(1+6)にしてからたし算しますと
3+8+(1+6)=18=6+6+6

超人少女は死亡と生存の両方の可能性を持つ存在なのでしょう。

仮に死亡フラグが立ってもオカルトエレベーターですべてがひっくり返りますので
超人少女にはあまり意味がない裏設定かもしれません。

角が生えたバーの女メノウが「瑪瑙」を表すならば「アゲート」という意味を持ち
【ゲート】=【11】と関係があるかもしれないという可能性が成り立ちます。

本作において紫色と緑色が際立って印象的ですが、緑色の瑪瑙は「モスアゲート」
と呼ばれ、古代エジプトでモスアゲートは生命の象徴とされ、不死や再生を
意味すると考えられていたらしいです。

音子(オトコ)の名は「男」を暗示しており、最後に紫と緑の2色による性別の対比を
示すような展開があるかもとも思いましたが、それも超人少女には
完全に野暮な話であったようであります。

永劫回帰の超人が出たならば、なんでもありということになるようであります。{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 0

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

死役所では無くて、死営ホテル!?女は地獄逝き的傾向が酷い。しかも裏技多すぎ…。

 最終話(12話)まで観ました。2025.03.28

 記憶を保持したまま現世に帰れるだと?しかも時間も巻き戻せる?死んでいても従業員やってれば復活のチャンス有りってこと?

 色々と疑問はありますが、主人公の塚原音子さん、現世で殺人鬼と直接対決でい!先輩を救えるなら、剣道部女子高生達の悲劇もついでに救ってあけでよ…。

 何と言うか…。今まで散々引っ掻き回してきた猿が気前良く最終兵器をくれたり、都合が良すぎます。ホテルで地獄に堕ちても現世でリカバリー出来るとか、やり過ぎっしょ…。

 音子さんも、頭が良くなったり悪くなったりと、物語の都合で動揺し過ぎな気がします。まぁ…彼岸の話なので、不思議なこともあるわけです。

 都合の良すぎる設定に納得出来ない視聴者は、面白いと思わないかもしれませんが、キャラが可愛かったので、私的には楽しめました。

 殺人鬼が酷い奴過ぎるのに放置し過ぎとか、設定を後出しし過ぎるとか、推理になってないとか色々悪い所も多々あります。

 文章にすると糞アニメっぽいですが、サクサク展開するので、観て良かったとは思います。しかし音子さん…、私服よりメイド服の方が良いっすね…。

………………………………………………………………………

 7話まで観ました。2025.02.24

 主人公の塚原音子が好きなので観ていますが…。殺人鬼がなぁ…。

 現世で色々抱えた瀕死の人達が訪れて、あの世に行くか、現世に戻るかする間に滞在する謎のホテル…それが誰ソ彼ホテル!

 推理ものとしては、特にトリック等も無く、時間が経てばポンポンヒントが出てきて、ホテルに来た人達がどんな人物なのか明らかになっていきます。

 実に予定調和な世界なので、引っ掻き回すために殺人鬼を登場させたんでしょうが…。

 頭が良くて、その知能を嫌がらせのためにフル活用してくる上に排除出来ないキャラクターって、割と最悪な人物では?

 損得勘定抜きで行動し、悪意にのみ従っているなんて、怖すぎます。現状止められる人もいませんし…。

 このホテル、一応人を殺しちゃ駄目なルールがありますが、他のことに関しては、非常にザックリしているので、後出し設定を出し放題です。

 支配人や猿が言っていることも、本当かどうか不明なので、殺人鬼がルールを把握したら、死なない程度に登場人物達がいたぶられる拷問ホテルになりそうです。

 そして、全体的な傾向として、女性が酷い目に遭いがちです。7話のシングルマザーと言い、剣道部の女子高生二人組と言い、ストーカー女と言い…。殺人鬼も女殺しだしなぁ…。

 最初の方に出てきたタロット女以外、女性客はまともに生還してなくね?男性は生還する人が多い気が…。または、そもそも位人臣を極めた御大で大往生的なキャラばかり…。

 作為的なものを感じますが、女性向けなのかな?アニメのメインターゲットが良く分かりません。音子さんが酷い目に遭わないことを願いつつ視聴継続です。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 4

75.5 2 消化不良で記憶なアニメランキング2位
劇場版 BanG Dream! Episode of Roselia Ⅰ : 約束(アニメ映画)

2021年4月23日
★★★★★ 4.1 (27)
123人が棚に入れました
「あなた達、Roseliaにすべてを賭ける覚悟はある?」『フェス』に出場するために、バンド結成を決意した湊友希那。そんな彼女のもとに、それぞれの想いを秘めたメンバーが集まる。5人は、Roseliaとして高みを目指す――。これは彼女たちの結成から、FUTURE WORLD FES.へ挑むまでの『約束』を描く物語。

声優・キャラクター
相羽あいな、工藤晴香、中島由貴、櫻川めぐ、志崎樺音

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

今更『バンドリ』…と臆することなかれ!初心者にオススメ出来るさあこれが『バンドリ』入門!!そしてJCあこの可愛さに浸るがよい!!!(舞台挨拶ネタ付き)

声優によるリアルバンド活動がメインコンテツのメディアミックスプロジェクト『バンドリ』の劇場版第2作
劇中でもリアルでも屈指の高い人気を誇るVロック系ガールズバンド“Roselia(ロゼリア)”を主役とした初のスピンオフアニメ作品でもあります
2021年6月には同じくRoseliaが主役の3作目が、8月には2019年公開のFilm Liveと同じスタイルの4作目が、2022年にはPopinn'Partyが主役の5作目が公開予定です


制作スタジオはテレビアニメシリーズ2期、3期を手掛けたサンジゲン
総監督と本作の脚本はテレビシリーズで御馴染みの柿本広大
監督はテレビシリーズでCGスーパーバイザーを務め本作が初監督となる三村厚史


本作のシナリオ自体はスマホゲーム『バンドリ ガールズバンドパーティ』内で描かれていたものの時系列を整理し、ほぼそのままアニメ化したといった具合に仕上がっています
Roseliaというバンドのクロニクル的な形になっていて、他のバンドとの絡み等も少ないのでテレビアニメやゲームを知らない人が本作から入っても特段問題ないでしょう


シリーズの時系列は現時点で大きく分けて「1年目」と「2年目」に大別出来ます
そのうち1年目のRoseliaはほとんどテレビシリーズには登場しませんでした
映画前半はそんなRoseliaが結成に至るまでの経緯と、1年目の彼女達に降りかかった大きな試練を描き、映画後半ではテレビシリーズ2期と3期の間に当たる2年目の夏にあったRoseliaのもう1つの大きなターニングポイントが描かれます


1年目が本格的にアニメ化、ということでメンバー最年少のドラムス、宇田川あこが中学3年生の姿で登場します
JCあこ(ほぼ)初アニメ化ですよw
それと3期が始まった時にいつの間にか4ヶ月も時間が流れていて描写されなかった夏服姿も登場します
あと『D4DJ』とか経てるとはいえ久々に燐子を通して聴くと、燐子役の志崎樺音さんが心の底からお芝居が上手くなったと感慨深くなります
志崎樺音と中島由貴はキャストの交代騒動を経て現在のRoseliaに加入したメンバーなのでそんな現行Roseliaを"1年目からやり直す"意味でも本作は価値があったと思います


ちょうどテレビシリーズで描かれなかった部分の補完という形になる為、時系列はだいぶ飛び飛びになるのと、主線の間にあったであろう紗夜と日菜の重要なエピソードがガッツリ削られているのには少し疑問です
あと最後にタイトル回収となる「約束」に関してはあそこまで昂めた気持ちのままもうちょっと聴いていたかったですね
何回聴いても良い曲なので、「約束」って
あとゲーム版も本作も「約束」がなぜツインボーカルなのか?に言及してないのでその辺りの回収もして欲しかったです


























ここからは舞台挨拶で出たお話を交えて


冒頭の「Proud of oneself」は柿本総監督から上松範康さんに5人の歌声が重なっていく始まり方を当初から依頼していたそうです
リサの足元に映るエフェクトボードはほぼ本物そのままだそうで再現度の高さに中島由貴は驚愕してました


今作のライブシークエンスは演奏のモーションを完成させてからカメラワークを決定している様です
その為、コンテ演出経験がほぼ無い方でもコンテが切れる様になったとのこと(これって『シンエヴァ』と同じですよね)
今後これで演出デビューする人増えるかも、と柿本総監督は仰ってました
「Neo-Aspect」の緩急の付いたカメラワークは柿本監督とも梅津監督とも違う新しい演出で恐らく穂高正典さんのコンテっぽいですね
梅津監督は「BRAVE JEWEL」でもっとフルアニメっぽく飛んでるドローンが撮る様に動かしてましたから


実際のキャストの動きを画作りの参考にすることは『バンドリ』のアニメではよくある様ですが、本作のアフレコ用ビデオコンテには"ジャージ姿"で身振り手振りで友希那を演じる相羽あいなの姿がワイプで挿入されていた、と工藤晴香が暴露しました
くどはるはそのあいあいの姿を「皆さんにも是非見せたいw」と笑いを堪えていました(見せられるわけがないのですがw)


エンドロールを飾る「overtuRe」は途中で雷光を入れたかった様で、雷光が出るぐらいの曇天なので雨を、と雨を降らしてまさにVロックのPVっぽくなりましたね
2020年のトークショーで松浦社長も「演奏中に雨降らせたい」って言ってました


あこの「はぁー!」や「ほぉー!」など感嘆詞は全て櫻川めぐのアドリブだそうで、ほぼ全採用だそうな


























ここからは個人的な発見と考察です


結成前のセッションでリサが黄色いフェンダージャズベース?だかを弾いてるのは借り物なのかな?
それとも実はESPの前に持っていたんでしょうか?


(一軒家の立地的に)ブルジョワ説がほぼ確定してるRoseliaメンバーですが今井家の駐車場にはランドローバー(たぶんヴェラール)がありました
リアル金持ちですね、間違いありません


ダイジェストシーンで流れる最初のライブに私服で登壇し、まだ路線の定まってない初々しいRoseliaも可愛かったですね
てかダイジェストシーンの挿入歌が「Re:birth day」でそれもまたエモかったです


物語の鍵となる「Future World Fes コンテスト」は1年目の春〜秋の間で開かれてるという事は、2年目のFWFコンテストはアニメ版3期の時点では終了している事になりますよね
映画冒頭のFWFが夢オチや3年目以降の未来でなければRoseliaはFWF登壇を達成出来たということなのしょうか?
これに関してはこの冒頭そのものが幻想的に描かれているので夢オチの線が拭えませんが


本作の効率的で省エネルギーかつカッコいいライブシークエンスを目指す手法は、個人的には一定の評価をしつつも同じサンジゲン制作でありながら“生粋でベテランのアニメ屋”である水島精二監督の『D4DJ』とは真逆の道に進んでるのが面白かったです
『D4DJ』ってキャラのデフォルメとかキャラが口に運ぶ食べ物までモデリングしてるんですよ
アレには力入れるのソコなんだ…すげぇな…と考え方の違いを感じました


この構成(ゲームシナリオの再構築)での映画化が許されるのであればAftergllowとかも映画化出来るのでは…?
観たいです!特にAfterglowの映画!


それとこれは作品と直接関係無いですが今回コロナ渦の中、強行突破で『バンドリ』→『スタァライト』→『バンドリ』と映画を連続でやるわけですが、せめてFilm Live2は応援上映出来る世の中になってから公開しましょうよ…
ブシロードこーゆー時やる事が強引ですよねちょっと

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

頂点へと続く未来へ

スマホの音ゲー『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』の劇場版アニメ。
劇場版としては本作の前に『FILM LIVE』がありますが、ほぼミュージックビデオの『FILM LIVE』と違いストーリー主体の作品です。
バンドリメインの7バンドの内、Roseliaにスポットのあたったものとなっています。

Roseliaの結成から始め、その成長を追っていく内容です。
ゲーム内のバンドストーリー1章と、イベントストーリーの"ノーブルローズ"をダイジェストにしたような内容になっているそうです。
私自身バンドリはプレイしていますが、けしからんことにストーリーは飛ばしてしまっているため、本作のストーリーはほぼ初見です。
Roseliaの各キャラクターと性格、関係性は前提知識としてある状態なのですが、その上で視聴したので楽しめたような気がします。
ストーリーとしては、各メンバー初対面状態からスタートになるので、知らない方も入りやすい雰囲気があります。
ですが、Roselia以外のバンドも紹介無く登場し、Roselia以外のキャラとの重要な絡みを流しながら進むため、予備知識無しで視聴すると少し置いてけぼりを食う可能性があります。
どちらかというとバンドリのファン向けの作品ですね。

作画はバンドリではおなじみの3D主体のアニメーションで、気になる方は気になると思います。
かなり自然な感じではあるのですが、若干のロボット感、人形感は完全に拭い去れないのが悲しいですね。
とはいえ、立ち絵と一枚絵がメインのバンドリキャラが動いて会話して、イチャイチャするのは見ていて嬉しくなります。
十分視聴する上で支障は無いと思います。

ライブシーンはさすがのRoseliaでした。
メンバーの演奏と友希那の歌唱が響き、劇場版で見れたら迫力がすごかったんだろうなと思います。
ストイックでやや傲慢さを感じる性格もその歌唱力で納得させるキャラなので、演じる相羽さんも大変だろうなと思いましたが、そんな中でのアカペラ披露シーンがあり、ほんとにこの方の歌はすごいと思いました。
私はハロハピ、パスパレ推しですが、Roseliaが好きになりそうな良作でした。

また、Roseliaのメンバー同士の関係性も描かれ、相談し合い、反発し、思いやり、一つになる展開は鼻血ものでした。
序盤の友希那や紗夜さんの硬い感じや、りんりんの人見知りも出ていて、それらが話が進む度にほぐれていく感じも非常に良かった。
りんあこはもちろん、リサと紗夜さん、友希那とリサ、あこと友希那の、関係性、心からの信頼感が伝わってくる、感無量の77分でした。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 3
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

硬派なロックの始まり始まり

『フェス』に出場するために、バンド結成を決意した湊友希那。 そんな彼女のもとに、それぞれの想いを秘めたメンバーが集まる。 5人は、Roseliaとして高みを目指す--。 これは彼女たちの結成から、 FUTURE WORLD FES.へ挑むまでの『約束』を描く物語。というあらすじ。

あなたたちRoseliaに全てをかける覚悟はある?

友希那ちゃんの幼少期が可愛ええ!!全然、冷静キャラじゃなかったのね。
{netabare}
厳しい音楽の世界にいる父の背中を見てきたから高みを目指すために幼馴染のリサにも厳しいですね。
紗夜は以前組んでいたバンドと目指す方向性が違うことから不和になったところを誘われたわけだが、焦りからか妹に八つ当たりなんて酷いね。
二人とも厳しいなあと見せかけて不本意ながらやりやすいということでメンバー増やし。
リサは幼馴染枠で実力不足だが練習についていく精神。ムードメーカーというか彼女いないと簡単にバンド崩壊しそう。
あこは後輩ながら積極的に絡んでドラム練習の成果を見せつけることでメンバー入り。
燐子は嫌々してるけど、意外とこっそり練習してくれてるし、困ったあこの相談に乗って自ら名乗り出る。控え目すぎたが、引き留めようと一切しないあたりさすがやな。

実力はあるはずなのに、結成してから短いし、今一つ結果を出せないことに焦りが…。
友希那ちゃんのイライラ大爆発!!バンドの雰囲気最悪に。あこちゃんも反省会なしに一方的に責め立てられちゃって悲しい。自分の実力が足りない可能性は考えんのかい!!みんな頑張って必死なのは分かる。
{/netabare}

走って出ていく葛藤がつきものの青春物語でした。後輩のぽぴパに励まされて好きを教えてもらえたな。あこちゃんも姉と話して楽に。
しっかりメンバー同士でもフォローしあって仲良し。
リサも最後は作詞に夢中になるくらいに。約束いいですね。


OP
Proud of oneself
ED
overtuRe
終わり方も始まり方もかっこいい。overtuReて序曲て意味だから始まりを意味するところあえてラストに持ってきてまだまだ続くぜと。熱い気持ちが伝わります。
挿入歌
雨上がりの夢
BLACK SHOUT
Rebirth day
しゅわりん☆どり~みん
LOUDER
Happy Happy Party!
Neo-Aspect
約束

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2
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