池袋で仲間なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の池袋で仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月07日の時点で一番の池袋で仲間なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.7 1 池袋で仲間なアニメランキング1位
終末トレインどこへいく?(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (182)
471人が棚に入れました
郊外のとある町。 ここはどこにでもある、ごくごくありふれた田舎……ではなかった。 住民たちに大きな異変が起きているのだ。 だけどそんな中でも千倉静留には、強い思いがあった。 行方がわからない友達に、もう一度会いたい! 静留たちは放置されて動かなくなっていた電車で、生きて帰ってこられるかどうかもわからない外の世界へと出ていく。 走り出した終末トレインの終点には、いったい何がある?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

最終話でセリフで説明したのは失敗。もっと放り投げてほしかった。

 さて、最終話まで見ました。

 で、内容なんですけど…うーん、最終話の前半の2人で話し合った場面の内容は考察すればわかることです。見下していることを含め、ちゃんと描けていましたよ?なぜ、セリフにしてしまったのか?というのが最大のがっかりです。そして、和解の感情に説得力がいまいちかなあと思います。そこは余韻としてしこりを残しつつ、これからでいいんじゃないでしょうか。
 結末の方向性に不満はありませんが、かなり幻惑されている感じが薄まったかな。

 それと「終末」感が無くなってしまいました。不穏な感じは残りましたが、もうちょっと不穏にできなかったかな、と思います。12話でちょっとわかりやすさに迎合したかなと思います。水島監督らしく、もっと放り投げるような最後を期待しただけに、残念でした。

 11話までの出来は非常に良かったと思います。11話までで終了しても私は納得していました。その点ではこの1クール、かなり楽しませてもらったし、話もたためたし最後の作画レベルはかなり良かったので、この作品自体は挑戦的な作品として、高く評価します。

 まあ、ストーリーは11話までは5ですが最終話で4にせざるを得ないでしょう。キャラ、作画、音楽、声優は4.5とします。

 ただ、完全に戻りきらない意味に何か気づきがあって、発見するものがあれば、終末感を感じるものがあれば、評価を変える可能性はあります。




1話 なにこれ?メチャメチャ面白いんですけど?

{netabare} 現代の最先端のSFはどうあるべきでしょうか?設定や世界は科学的である必要はありません。メチャメチャでいいんです。その設定や世界観の中に含意があればいいし、人間が描ければいいと思います。

 その意味で24年冬のオリジナルSFがこじんまりと分かりやすくありきたりな世界観になっていた後、この作品が出てきたのはいいですね。

 大人になると動物になるという社会的なアナロジー、そして、情報の隔絶、ディストピアと組み合わせることで、かなりぶっ飛んでいますが面白い世界を構築しました。
 ただ、世界観的には最先端の物理学は情報物理学だし量子コンピュータの仕組みを考えると、7Gという情報空間で物理が影響を受けるという発想はSF的な意味では、現象としては滅茶苦茶ですけど、発想はそれほど荒唐無稽ではないと思います。JKが登場する意味も大人になる前という意味で、上手く理屈をつけましたね。

「アリスとテレスのまぼろし工場」をどことなく彷彿とさせる第1回でした。出落ちで無ければいいのですが。ちょっとスタッフ的には失礼ながら心配ですが…1話を見る限りではメチャメチャ面白かったので、今期の期待枠ができました。 {/netabare}


2話 さて「終末」の意味はやはり不穏なものとなるのでしょうか。

{netabare}  7Gが意識の反映だとすれば前に進むしかない状況というのは、多分ヒロイン静留が戻りたくない、という潜在意識が反映したのではないでしょうか。

 そもそも、「終末」トレインですからね。死出の旅なんでしょうか。水面を渡る電車って「千と千尋」にもありましたが、死後の世界に向かうイメージですよね。高麗川=「三途の河」と取れば、死の世界に入り込むということにもなりますし。

 夜空の描き方も幻想的で不穏ですよね。2話の冒頭のシーンの感じから言って「中富葉香」を探す旅とは…ちょっとインナースペースというか、一筋縄ではいかない仕込みがある気がします。

 それとゴーヤとか、1話で澁澤龍彦の「黒魔術の手帖」が何の意味があるかは気になります。澁澤はスルーしてたんですけど、わざわざ1話のEdにクレジットがあるんですよね。思わず買ってしまいました。

 EDソングが「ユリイカ」でソクラテスの「わかった」ですけど、その内容はどうも友達との仲違いというかそんな歌詞です。どういう意味なんでしょうね。あと映像ではつり革のシーンって、何か見えない人が乗っている感じもして不気味です。

 追記 途中でもらった地図で2駅目がキノコのマークになっていました。つまり、あの地図の通り話が進むのでしょう。

 それと、始めに到着の時間について話をしていたら、電車のスピードが上がってしまいました。食事の心配をしていたらゴーヤが育ちました。で、やはり戻ろうと言う話が出ると津波が起きましたね。{/netabare}


3話 キノコが何のアナロジーかはもちろん考えますが、時間経過が?

{netabare}  いや、面白いです。今回もあっという間でした。

 キノコがなんのアナロジーかですね…まあスマホの電波の様に見えなくはないですが。何も考えなくなるというのは良いとして、その比喩が1,2年の命というのとぴったり重なるかは微妙ですね。むしろドラッグかな、という気もしますね。

 ゴーヤが苦手=明るさ、光り、生い茂る、成長と反対概念のキノコですから、ネガティブな生活の何かとも取れますし。ミストサウナはキノコの育成のためでしょうけど、サウナで整うとかいう不健康な流行もありますしね。

 ここで気になるのはたしか設定は7Gから2年経過後の話だったと思うのですが、1,2年で死ぬというのに、まだ沢山の人間が東吾野にはいました。これは時間経過に何かトリックがあるのでしょうか?それとも7G以降である程度の時間経過後にキノコが生えるようになったんでしょうか。この辺は次話以降に要確認です。

 それと、あの黒髪短髪の子のお尻に生えたのが何かが気になります。キノコなのか来週の話なのか。来週は地図によると狐の絵みたいな感じでしたけど。

 1夜だけ寝て、そこに地元の人間とドラマがあって、電車で旅立つのは999を思い出します。そんな感じで進むのでしょうか。もしかしたら銀河鉄道の夜の方なら、やっぱり死に向かう旅です。つまり、各駅ではいろんな死の選択を見せられることになるのかもしれません。

 最終的にはどうなるんでしょうね。どうもヒロインと葉香という子の仲違い…都会に出たい葉香と地元に残りたいヒロインの仲違いの結果、そのマインドが距離を生んだという話だとは思いますが、それだけだと露骨すぎますよね。じいさんの手術も気になるし。どうなるんでしょうか?

 終末…誰の終末=死なんでしょうね? {/netabare}


4話 地図の意味が何となくわかるよう説明してくれる回でした。

{netabare}  地図の読み方は、〇印が意思疎通ができない、□が意思疎通ができる、みたいですね。そうなると稲荷山公園駅の◇がどういう意味か。敵対なのか情報なのか。
 駅にいるのはその駅が象徴するものの感じです。稲荷山公園には自衛隊入間基地があります。その前のお地蔵さんのところは仏子というらしいです。となると胃腸のところは病院、ゴルフボールのところはゴルフ場があるのでしょう。つまり、出てくるものにはみんな意味があるよ、というメッセージです。

 こどものころの会話でキノコが食べられるようになる、というセリフがありました。Tシャツの柄がなぜかキノコでした。なぜあの子だけ幼児退行するのか。子供のころの何かとつながってきそうです。

 雲の形がはじめ逆向きの積乱雲でしたよね。ありそうで見たことがないイメージに関心しました。普通空気の層の上にのっかるので下が平になります。星のイメージなども含め、仕掛けがいろいろありますね。

 これだけいろいろあると、吾野柔術とか結構セリフが出てきますので、どこかで何かありそうです。それとシリウス、約束の星ですね。多分後で「ああ、なるほど」という種まきがいっぱいあるんでしょう。それを楽しむとこの作品は面白そうですね。

 そうそう後の駅に河童がいますね。きのこの件は尻から引っこ抜いたら魂が抜かれる尻子玉とか関係するのでしょうか。あるいはこのアキラという子は考えすぎで、死に対する恐怖が強いのかも。退行というよりも逃避の可能性もあります。


ポイント メモ 2話まで再視聴
1話
21年3か月で動物になる。なるほど…255か月か…2の8乗‐1あるいは8ビットですね。キノコの1年か2年も2の4乗から5乗、16から32という数字と関係あるのかな?

練馬の国のアリスの登場人物が動物。シズルの家のコップがこの作品のキャラ
ギンバイカの意味 ギンバイカを包んでいた新聞にヨウカの写真がある。
黒魔術の手帳・澁澤竜彦の本の意味は?
コメが6回取れる。
稲荷山公園にいい医者がいる…というセリフの時、JKたちは聞いていなかったが…?(4話に関連)
なぞ電力、エネルギー
「シズルってそういう人だったんだ」というセリフ
ゼンジロウの素性とウニャウニャ手術婚、ボンタロウって?7Gは物理法則を破壊する。
クズリが父?
宇宙と星のモチーフが多用される。
EDがなぜユリイカなのか?
吾野柔術


2話 再視聴ポイント
冒頭、クラスメイトは5人以外にもっといっぱいいる。

池袋までどれくらいかかる?→電車が加速
食べ物の心配→ゴーヤが繁殖
戻ろうというと、津波がくる。→つまり、思考が現実になるという設定は間違いないと思われる。

パスタをはかる器具。食べ物が減っている?
Tシャツ柄が「練アリ」で「なんか家にあった」らしい。
問題はパンツ
霧が出たタイミングは?喧嘩中?なぜ、地図を持った人が来た?(流れ的にはポンスケ?)
西武池袋線以外は消えてしまった?池袋はあり得ないことになっている。何も信じちゃだめ。

ゼンジロウは吾野を出られない。ヨウカ・ハムスターの身内?ヨウカの写真が少し不穏。{/netabare}


5話 JKが双発ヘリのメインローターに縛られている図は本邦初?こういう見たことがない絵柄こそアニメの醍醐味です。

{netabare} なんか戦闘機とか無駄にすごかったですね。いまどきF4ファントムは飛んでない気がしますが、F2、C2などとと戦闘シーンはとても良かったです。
 それと双発ヘリのローターにJkが縛り付けられている図は本邦で初めての絵柄の気がします。非常に新鮮でした。こういう発想は素晴らしいと思います。ガリバー旅行記を意識しているのか澁澤龍彦でSMを意識しているのかわかりませんけど。

 全体として新鮮な絵柄でアニメの特性を生かした面白い回だったと思います。5話で気が付いたのは、モールス信号は、スイッチバックしたんだから線路はもうつながってない気もするんですけど、うまく接触してるんでしょうか?

 考察をしようと思いましたが、思ったより早めに種明かしが進むので、ほどほどにしておきます。21年3か月、澁澤龍彦、キノコ、ゴーヤ、練馬の国のアリス、キンバイカ、モールス信号等々気になる要素はたくさんあるんですどね。

 それよりもやっぱり「終末」の意味とヨウカとシズルの関係性です。池袋が恐ろしい、思ったことが現実になる、ということと絡めるとやっぱりかなり衝撃的な結末になるのかな、という気もします。{/netabare}


6話 心の距離が吾野と池袋の距離?

{netabare}  2人が仲違いしていること、宇宙が何かを象徴していることは初期から比較的わかりやすかったと思います。吾野と池袋の距離感と宇宙が取り巻く世界観はボタンを押した葉香の世界感で、電車がつまり静留ということなんだと思います。

 なぜ、静留がここまで露骨に性格が悪いかなんですけど、これは「我々」のことかなと思います。周囲を取り巻く友人たちはある程度まともですけど、やはりどこか性格の悪さと表現しています。一人でなんでもできるといいながら、結局は何もできないことなんでしょう。

 犬が吐くというのはなんでしょうね?静留の自分の身の回りのものはいつまでもいてくれるという恒常性バイアスなんでしょうか。
 自分と他人とは能力も考え方も違うということが理解できない、幼児性や自分勝手はしつこいくらいに表現されています。

 この性格の悪さ、他人への無理解が電車と絡めてどういう話になるのか、楽しみです。

 清瀬だとゾンビはなんでしょうね?昔結核療養所があったから?{/netabare}


7話 チャタレイ夫人とエロに弱いゾンビから読み取れることは?

{netabare} ゾンビが作品に出てきた場合、基本的には資本主義的な世界で意思を失った「生ける屍」ではあると思います。
 そのゾンビがJKとエロに弱いなら、それは生殖をあきらめた人間…つまり令和の時代の我々ということでしょうけど、ドラッグストアの感じを見るとJKとオタク男子に見えなくはないです。

 それが考えすぎかというとそうでもなくてアキラが読み上げていたのは「チャタレイ夫人の恋人」ですね。チャタレイ夫人の恋人は子供ができない貴族の夫人が労働者階級の男と通じて妊娠する話です。
 つまり、男の不妊と性と階級の話ですから、わざわざこの作品を選択した以上は、そういう読み取り方をするのが自然でしょう。思いのほか教養が試されている気もしますが、チャタレイを知らなくてもエロスとタナトスで読み取れるものはあります。

 もう1つの可能性として表現の自由のことかもしれません。というのはチャタレイ夫人の恋人は確かわいせつ表現で裁判があった作品です。このご時世でアニメのエロ表現の風当たりがひどいですから、こっちの方が自然かもしれません。あるいは両方ともとれます。

 つまり、この作品には風刺がやはり入っているんでしょう。本作の設定から言ってSNSは含まれるでしょう。電車の上の歌は出典がわかりませんが、調べてみましょうか。ただ、調べなくても昔は庶民の生活文化にユーモアとしてエロを楽しんでいた、という事だとは思います。規制するから不健全になるという事かな。

 で、女王が出てきました。なるほど…なかなか面白くなってきました。{/netabare}


8話 死を強く感じる不穏な感じに加えて社会・大衆批判を感じますが…

{netabare}  大泉学園ですからイコール撮影所でフィクションの世界という何かが含んでいる気がします。アリスですから「不思議の国のアリス」でトランプではなく将棋ということでしょう。

 そこは良いとして、この作品気になるのが澁澤龍彦もそうですけど、SMあるいは拷問などのイメージが強いです。あるいは自死も含まれます。墓もありました。凍らされている子は首に縄を巻いていました。復活できると思っていた魔法少女たちはみな死んでしまいました。

 冒頭の東久留米の賽の河原のようなイメージのところで、かゆみが発症しました。かゆみって、難しいですが賽の河原つながりだとダンテの神曲に痒みで苦しむ地獄があるみたいです(貨幣の偽造とか虚偽。つまり嘘をついたことがあるということ?)。ですので地獄を表現したのかなあという気もします。加えて次のひばりが丘ですが、団地というか墓地というか…多分もっともいやな出来事が思い出されるという感じでした。離婚、いじめ、暴力、別離等々ですね。

 どちらも、濃厚なネガティブイメージが漂います。その続きとしての練馬の国のアリスです。どう見ても死の世界ですよね。ブタはもちろん大衆のことですから自分で戦うことも判断することもできません。これはイコールゾンビだと思います。7G回線=ネットワークだとすると、つまり大衆とSNSそれは生きているといえるのか?という哲学的な問題。自分の過去の嫌なことと向き合うということ。

 ルールの上で戦う…ルールを変更されるとは社会なんでしょう。あの犬は社長のイメージですので将棋は会社のカリカチュアで、部下=コマですね。そしてルール内では社長は強いけど個人としては弱いと読めます。
 あるいは大泉学園の撮影所をもっとクローズアップすると日本の実写は死んだとも取れます。

 その他、ミニチュア自衛隊の回を思い起こすと、要するに戦う力がない軍隊が無能に支配されていた構図です。強烈な社会批判を感じます。ゾンビ回と魔法少女を合わせて考えると、オタクに対する批判も感じます。

 チャタレイ夫人もそうですけど、実は澁澤龍彦も「サド侯爵」でわいせつ表現裁判を受けていますので、表現の自由の話も入っていそうです。
 他には例えば東吾野の動物になった大人たちが本来人間の弱肉強食性を表しているのかもしれません。

 これらの批判の上に、女子高生たちの心の闇が組み合わさった時、どういう話になるのか。練馬の国のアリスだとすると女王様は結局意味がないことを繰り返して夢オチになるのか。ちょっと緊迫感がでてきました。今回はモールス信号もなかったし、どうなるんでしょうね?

 そうそう、つまり社会批判ですから、スウィフトのガリバー旅行記をやりたいのかなという気もします。ヘリの構図がそのものですもんね。

追記 そうか賽の河原ですから4人はもう死んでいるという事?生きているふりをしているという嘘をついているから痒いのかな。あるいは地獄めぐりのイメージなのかもしれません。{/netabare}


9話 つまり情報世界内の宇宙…ビッグバン特異点ということ?

{netabare} クオークにダークマター、134億年に膨張ですからね。宇宙論です。つまり、特異点=ビッグバンを起こす可能性があるという話だと理解しました。ヨウカの行ったことがある範囲がヨウカにとっての宇宙ということで、世界が閉じたのでしょう。なので西に向かっても戻ってきてしまう、という感じなのでしょう。

 もし、ヨウカとシズル達が出会うとビッグパンが起きる=もとに戻るのか新しい世界が生まれるのか、という話だと思うと納得はできます。9話だけ見れば。21年3か月=255か月で動物になる、というのは桁数がオーバーフローするということでしょうから、多分コンピュータかネットワーク上の情報世界を意図しているのだと思います。

 あとは、今まで積み上げた話と同リンクするか、ですね。基本ヨウカのイメージが世界観に反映しているのだと思いますが…もう9話なのでもうとっとですね。面白くなってきました。 {/netabare}


10話 なんかもうメチャクチャですけど…

{netabare} リアルタイムで見ると見終わると深夜0時なので頭がクラクラ来ます。一番のカオス回のような説明が進んだような…茶碗蒸しとは何か?お父さんとなぜここであったのか?とか真剣に考えてもいいんですけど…もう、結末を素直に見ようかな。

 ヨウカのインナースペースが実体化したのか、むしろシズルなのかわからないですけど、狭い世界に閉じ込められた話ですからね。グリッドマン的な何かなんでしょうか。過去回で茶碗蒸しがだれかの好物とかいうセリフがあるなら話は早いですけどね。
 
 あの黒い男が1話のカラスだということは気が付きましたが、トキワ荘で思考を放棄したくなりました。創作論・表現論とかでいろいろ牽強付会はできますけど、もう考察はいいかなあ。頭がクリアな時間帯にもう1回みるかもしれませが…うーん。
 いったい「終末トレイン」のあの世のような感じと7Gが象徴するところをどうまとめるんでしょう。{/netabare}


11話 ここにきて最高に面白い。橋が伸びるシーンに心がざわつきました。

{netabare} デパートとは資本主義的欲望の究極。ファッションや名画の押しつけがありました。その欲望…つまり価値観はどこから来るのか。押しつけです。

 7GとはSNSによる欲望の刷り込みなのか、あるいは欲望の現実化なのか。今回のヨウカのごはんにも「何でゴーヤ?」がありました。9話でもやってましたね。つまり、郷愁があるわけでしょう。キノコのおかずがありましたが、3話と何か関係あるのか。ポチとカラスの関係は?

 フクロウは…イケフクロウ?

 天文学をやりたい、勉強をしたい。それをシズルに否定されたんでしょう。どこまで説明するかわかりませんが、とにかく面白い。最高です。橋のシーンで謎の感動がありました。

 最終回を見た後でもう一回見たいですね。

 なお、最近やっとスピンオフやっているのに気が付きました。「わんわんトレインどこへゆく」です。そのサブタイトルなんですけど、

お金と愛どっちが大切
無人島に行くなら何を持っていく
ケーキのイチゴいつ食べる
宝くじ当たったらどうする
タイムマシンで行くなら未来?過去?
占いの結果 信じる? 信じない?

です。この質問の共通項は?単純な2択も多いです。JKが好む話題というのか…ネットの底の浅い質問というか…ここからも大衆批判の匂いがしています。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

西武池袋線は最高だ!

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.29

 監督が暴走したのを何とか制作スタッフみんなで作品にまとめた感じのアニメでした。7Gって監督のことか!?

 西武池袋線沿線住人の私としては、大泉学園駅とか出てくるだけで大喜びですよ!ただ、狂った世界が舞台なので、聖地にはならない感じが…。

 ハチャメチャやり過ぎロードムービー系のアニメは最近少ないので、たまには良いかなぁと楽しく視聴いたしました。この手の話は、伏線の回収とか考察とかゴチャゴチャ言うのは野暮な感じなので、レビューしにくいです。

 一つ、好き嫌いが分かれそうなのは、登場人物達の性格が悪くて馬鹿な所ですね。

 主人公の静留はもちろんガチの性悪ですが、葉香も、「静留ちゃんなんて、人外魔境の東吾野で何も成せない、何者にもなれないまま、腐っていく口先だけのカスだと馬鹿にしていた!」とか言い出すし、青春のぶつかり合いにしては辛辣過ぎます。幼馴染に吐く台詞では無い様な…。

 主人公達が馬鹿なので、色々な事象に対して後手に回って事態が悪化し、最終的に全て肉体言語(暴力)で解決します。この粗暴でやましい感じが好き嫌いの別れ目になりそうです。

 ただ、ぽん太郎の持っていた拳銃が中折れ式のリボルバー(ムスカ大佐の愛銃、エンフィールドかな?)だったり、西武新宿線の復活を何よりも願っているモブが登場したり、装甲列車が活躍したりと、ピンポイントにマニア心をくすぐります。

 制作スタッフが楽しんで作っている感じはヒシヒシと伝わってきたのは高評価です。覇権は取れそうもありませんが、佳作以上の出来ではあったと思います。
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 6話まで観ました。2024.05.08

 突然四人娘達がギスギスし始めます。静留が葉香の夢に対してそこまで言うか?位の駄目出しをしたので、葉香が池袋へ行ってしまったとか今更言い出して静留を吊し上げます。

 静留の言動が異常かどうかは何とも言えません。青春ものでは大体巧妙に避ける場合が多い、主人公達が通っている高校のレベルが不明だからです。

 みんながアホキャラの黒ギャルと同レベルなら、葉香の夢は誇大妄想ですが、吾野史上最高の天才である可能性もあります。

 みんな同じ制服を着ていますが、世界崩壊後だからかもしれませんし、葉香だけ埼玉天才学園の生徒なのかもしれません。

 情報が無いので何とも言えない上に、静留の行動を誰も止めません。どう考えてもメイドインアビスのリコがレグ無しでアビスの底へ潜る位の自殺行為なんですが、何故、みんなイキナリ酷薄なサイコパスになる?

 シナリオの都合でキャラに異常行動をさせると、収拾がつかなくなります。このアニメ、カツカツで作っているらしいので、この先の展開が非常に心配です。
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 初回観てのレビューです。2024.04.02

 何と舞台は吾野駅!西武池袋線練馬駅へ向かって冒険が始まります!沿線住人は観るっきゃ無い!

 謎現象による文明崩壊後の女子高生達の活躍に期待大です。ちょっと、色々と狙い過ぎな感じもしますが、1話を観る限り、おもしろそうです。

 川越ボーイズ・シングみたいにブッコケないことを心から願っております。

 登場人物の女子高生達が少しウザい感じなのがちょっと引っかかりますが、変に百合とか恋愛とかブチ込まなければ、傑作の予感すらします。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

猫好き さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

がたんごとんがたんごとん、、、この物語はどこに行く?

EMTスクエアードのオリジナルで四話目まで見たところ。お話が読めないので音楽以外は暫定評価

7Gのせいで狂ってしまった世界の中で、四人の女子高生が行方不明になってる友人を探して西武池袋線の電車に乗って吾野から池袋に向かい、その停車駅で起こる不思議な事件の巻き込まれていくというもの

この世界では、駅ごとの区間が異常に長くなり、一駅ごとに全く異なった状態になってる。例えば、吾野は一定年齢以上になると動物に変身するし、東吾野は人々はキノコに乗っ取られ、武蔵横手駅ではヤギ人間が、高麗駅ではニンジンが襲ってくる、東飯能駅ではゴルフボールの雨が降る

とかなり異常な世界を進んでいくんだけど、これはストーリー展開が読めない。私はこんな変なお話は大好きなので、どんなふうに風呂敷をたたむのかに興味あるし、たとえつまらない終わり方でもいい。作者たちが何かをやってるのは確かだと思うので推してはいる

それで、今のところはそれぞれの登場人物の性格と関係の説明というところ。あまり考えずに突き進んじゃうシズル、冷静なところはあるけどお尻にキノコを生やしちゃったアキラ、ギャルで物事をはっきりいうエリサ、みんなの関係がギスギスしたときに仲をとりもつナデコ。それぞれキャラが分かりやすいのはいい

でも、その女子高生達がお化け屋敷を進んでいってるだけ、という見方もできる。四話目で未だに東吾野でもらってしまった寄生きのこを飯能まで引きずっているところがちょっとどうだろう

そろそろお話が大きく動いて何かもっと大きな脅威や世界の秘密がわかってきてほしいような気がする。それともこのままお化け屋敷を進んでいくだけなのか、その点どうなるのかな?まぁ、期待はしてます

あっ、最後に、すごくいいのがOPとED。特にEDは秀逸で今季ベスト。電車の中の電気が消えた状態でみんなの顔が見えないところがとても不安されるし、音楽もそれにマッチして何かを暗示してるようでとてもいい。そもそもこの電車、架線もないところを走り続けているよね。いったいどういう原理で走り続けられているのか、、、

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

63.7 2 池袋で仲間なアニメランキング2位
池袋ウエストゲートパーク(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (160)
537人が棚に入れました
東京、池袋の西口公園。通称“池袋ウエストゲートパーク"近くにある果物屋の息子・真島誠(マコト)は、ヤクザ絡みの犯罪やギャングの縄張り争いなど、警察では手出しできない難事件を次々に解決する“池袋のトラブルシューター"と呼ばれていた。有象無象な人間が集まる池袋の中で、組織に属さず、誰にでもフラットに付き合うマコトの元には、常に危険で刺激的な依頼が舞い込む。「誰にでも優しい街、愛と平和の池袋。…そう、池袋は最高だ」今日も池袋の秩序を守っていた彼のもとに、街の平和を揺るがす厄介な事件が持ち込まれる――。

声優・キャラクター
熊谷健太郎、内山昂輝、土田玲央、木村昴、花江夏樹、小林千晃、村瀬歩、新垣樽助、小野賢章、木村良平、諏訪部順一、津田健次郎、櫻井孝宏、檜山修之、甲斐田裕子

waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ブクロの多次元化にあなたはついてこれるか

【First impression】
 うお! スタッフロールに窪塚洋介出てるじゃん! ってなった。さてどの話で出たでしょう。なんてプチクイズしてもドラマのIWGPを観ていた人にしか刺さらないだろう。
 でも、ちょっとアニメで声聞いたのが初めてで戸惑ったし、んん? ってなってスタッフロールを観返さないと確信持てなかったわけだけれど、ちょっと嬉しかったよね。友情出演的な? 大人で出てたからもしかしたらこの話は過去を扱ったものではなく、今の今を扱っているんじゃないかって。そう思ったよね!

【Story synopsis】
 池袋にはキングと呼ばれる人がいる。カラーギャングとして居場所のない少年たちを束ね、まとめ上げるそのカリスマ性からキングと呼ばれるようになった。
 池袋にはまだ大人になり切れていない少年少女が事件に巻き込まれたりする。そんな少年少女たちが最後にたどり着く池袋のもう一つの顔がトラブルシューたーと呼ばれる真島まこと。キングとも仲が良く多くの人間に好かれ、警察とも顔なじみでもある。
 そんな池袋にある日さらにもう一人のカリスマ尾崎キョウイチが登場しレッドエンジェルスというカラーギャングを結成する。
 Gボーイズとレッドエンジェルス二つのカラーギャングは対立こそしないが、一つの場所に二つの勢力が登場することになった。
 池袋という袋小路に迷い込んだ少年たちの物語は様々な事件を巡り、少しづる拗らせていくことになる。

【Staff】
 制作会社       動画工房
 監督         越田知明
 シリーズ構成      志茂文彦
 キャラクターデザイン 谷口淳一郎
 
 動画工房さんはなんかこう日常系なイメージがありました。『月刊少女野崎くん』『未確認で進行形』などのイメージが個人的に強く残っているからだと思われます。だからといって日常系以外をやってないってこともないようでした。
 ちょっとイメージが違いましたが全然問題なかったですね。無難に仕上げたと言っては何ですが、良い作品でした。
 監督は『イエスタディをうたって』で演出を数話担当していた越田知明さん。7話目の演出やっている時点で信頼度は折り紙付きです。あの微妙に変化していく関係を上手く表現していました。
 志茂文彦さんは『フルメタルパニック』『CLANNAD』と京アニで仕事をやっていた頃もありつつ動画工房では『未確認で進行形』で動画工房とも仕事をしていました。こちらも実績を見れば折り紙付き。今期は『無能なナナ』と2作品を担当していますね。脚本を書かせると伏線をそっとでもちゃんとわかるように置いてくるので、分かりやすく的確に内容をりかいさせてくれる印象があります。
 そして最近どこにでも出てきている印象の谷口淳一郎さんがキャラデザでございます。多分好きなんだろうなって感じてきました(笑)。

【Review】
 池袋駅はJRでは山手線、相鉄線、埼京線、川越線、湘南新宿ラインがあり、他にも私鉄で東武鉄道の東上本線。西武鉄道の池袋線、西武秩父線。東京メトロの丸ノ内線、有楽町線、副都心線と多くの路線が入り混じり乗り入れている駅です。多くの人に利用され、賑わっています。
 この駅は行ってみると分かるのですが、駅舎が南北に伸びており、駅舎を境に東西でエリアが分かれています。そして発展にも違いがあり、やや東口の方が商業施設が多く、それだけ人が多いです。
 逆に西口は商業施設もありますが、飲み屋やキャバクラとか風俗街もあり、やや怪しい雰囲気を醸し出しています。どちらかというと、ですが。
 池袋の中華街というのも横浜に次いで有名ではないでしょうか。
 同じ池袋を題材にした『デュラララ!』という作品では、よりいっそう雑多な雰囲気が出ていると思います。様々なものが入り混じった街。都心と地方との境界線、首都圏スプロールのスタート地点。ここはそんな街。ここで起こる事件はいつでも起こるかもしれないし、もう起こっているかもしれない。だから石田衣良はここを題材に取り上げたのかもしれない。まぁただ単純にカラーギャングを題材にするならブクロっしょ! みたいなノリかもしれませんが。
 
 まぁ最初は懐かしさから見始めますよね。お歳がバレてしまいそうですが、まぁ多くの人が当時のドラマを楽しみにしていただろう。ドラマの脚本は宮藤官九郎。このドラマで脚光を浴び一躍時の人になったような記憶があります。ギャグとシリアスの配分と構成、そしてスピード感どれをとっても一級のエンターテイメントでした。原作から離れてまた一つの独立した作品といった方が多分しっくりくるし、小説の方が楽しい! っていう人はマイノリティに属してしまうのではないでしょうか。
 かく言う私も原作も読みましたが、いやぁ実際ドラマの方が面白いです。違った面白さはあり、無理矢理にでも天秤にかけた場合は圧倒的にドラマに傾きます。それだけ面白かった。(懐古厨かもしれん。どっちも昔だけれど)ドラマを観なくなって久しいですが、やっぱり今でもあれ位の面白いドラマってやってるんですかね?

 どちらをアニメ化するのかっていうのは一つの見どころでしたね。結果は小説を意識した作りだったように思われます。
 というか、新しいIWGPを作るぜくらいの感じだったのではないでしょうか。
 ドラマのようにその場の臨場感を前面に出して、あたかも自分もGボーイズになったような巻き込まれたような感覚にさせるよりも。
 小説のようにできごとをそのまま見せる。どちらかと言えば客観的に見せているように感じられました。なので、“今さらIWGPやってもね”みたいな事は全くないです。そんなの1話目の冒頭で語っている。まことは言う『誰もがルールやマナーを守り、道行く人はみんな笑顔で幸せそうだ』そこで歩行者がぶつかられて怒っている顔と迷惑そうにしている顔の通行人たちを映し出す辺り分かりやすい。“真島まことには共感できんぞ、気をつけてみるんだぞ”って。皮肉が効いてて冒頭から笑ってしまいました。
 そして、スポットライトから登場したキングのキャラデザの時点で完全に察する。これはドラマのIWGPではないんだと。

 ここまで書いてきてなんですが、そこまで良質なアニメーションではないのかもしれません。もちろん悪くはない。絵が動くことの面白さという点においては、多くの作品の中に埋もれてしまう事でしょう。
 アニメであることの必要性っていう点ではやや足りないと感じました。フィクションのなかで感じられるリアリティーが欲しい。んで足りないのはフィクションであることが必要かなと、それは撃たれても刺されても死なないとかではなく、表現のなかににじませても良かったのではないかというところ。もちろんこの物語を小説に寄せて書き起こし現代に則して変更点を加えオリジナリティを出したのも素晴らしいと感じます。
 時間のないなかどこまで作品の内部構造を作り込めるかどうか、そして今回はあまりそこに上手くたどり着けなかったのかもしれません。
 答えがないだけに難しいのですが、池袋という街の雑多感を出したドラマの『IWGP』と『デュラララ!』。小説に寄せて制作された(これは個人の感想です)本作の『IWGP』。果たしてどちらが“本当”の池袋を映し出すことができていたのでしょうか。

 まだ未視聴の方は是非、同じ池袋という土地でどう感じることになるかを楽しみにしてみてください。視聴済みの方はどっちだったでしょうか。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ブクロ再考

原作読んだ気がする ドラマも観たよ

ちなみに自分若かりし頃のホームは渋谷。新宿通り越しての池袋はアウェー感が漂います。

ドラマと比較してどうとか
20年前のものをいまさらとか

これはもうしゃーないですね。なるべく先入観を廃して向き合えるよう努力します。
なにせ9階から落ちても生きてる人を筆頭に迸りまくった才能が集結していた実写作品。相手が悪い。
時代性も考慮しなければいけません。当時の治安の悪さと今の治安の悪さって似てて非なるものですからその温度感も出せるのか。

ドラマの残像が色濃く残っているものの、原作小説は完結せずに続いているのがミソですね。

 原作準拠

つまりドラマのアフターの物語も連綿と続いてるってわけですからスマホが出てくるのは当然だくらいで思っといたほうがよさそうです。
Gボーイズのキングであるタカシの設定は窪塚クンのより原作に寄せてるそうなのでこれを楽しんじゃえばよろしいかと。
ちなみに…なんのこっちゃで原作知らねーよな方もいらっしゃるでしょう。一言で池袋を根城にしてる悪ガキたちのお話です。アンダーグラウンド群像劇。

タカシ(CV内山昂輝):カラーギャング“Gボーイズ”のボス。通称キング。
マコト(CV熊谷健太郎):実家の青果店の手伝い。おせっかい屋。タカシのダチ。

核となる二人だけ覚えといて、そこから広げてってください。ドラマとの違いを楽しむもよし。ちなみに加藤あいや酒井若菜に相当する娘さんは出てこないです。


それでは本編。
正式名称:池袋危険ドラッグ吸引RV暴走死亡事故

なんてのが2014年ありました。キメたDQNが車で突っ込み飲食店店員の中国人女性が亡くなられた痛ましい事故です。それまで脱法ハーブとか脱法ドラッグと言われてたものが“危険ドラッグ”と改称するきっかけにもなりました。

そんなのを彷彿とさせる第1話から物語はスタートします。よりによって池袋というのが不謹慎ながらリアリティを感じさせる立ち上がり。薬物の蔓延といった時代性や中国人という地域性を捉えてます。
とりわけChineseとブクロは切っても切り離せず、描かれ方は置いとくとしても“技能実習生の待遇”〝残留孤児の反社化”“農村戸籍”などに踏み込んでちょっぴり社会派アニメにもなってたりしました。

個性のぶつかり合いが強烈な光を放った実写と分けて考えないとね(2回目)。1話完結型として脚本が練られているのか、タイプの違うエピソードが振り分けられていてこれはこれで良いよって感じです。

ただし期待していた現代風アレンジはボヤけてます。
チーマーの流れからカラーギャング。まさにこの集団をフォーカスしてるんですけど、ここから半グレと入れ替わってその半グレの勢いも削がれてるよね、が今。小道具にスマホなど現代を舞台にしてるように感じるわりにはズレがあります。
あとは見ためがダサい。作画がどうとかではないです。ストリート系のオサレっぽさ、せめて雰囲気でもほしかったのにスーツだったり、普通にチノっぽかったり。スカジャンもやっぱり違う。さらにそこに群がる女性が皆無なのもなんだかなぁ。時代性云々関係なく女っ気ないのが嘘くさい。

隠すけど各話ピックアップ
{netabare}・動画投稿(第3話)
・技能実習生(第5話)
・いわゆるヘイト(第9話){/netabare}
テーマは現代的で各エピソードの流れも自然でよくまとまっているんですが…

 {netabare}縄張り争いしてる若者たち{/netabare}

しっくりきません。今はみかじめもしんどいとこあるみたいですし。シノギが変わってきてる2020年代のリアリティに欠けます。
そんなの無視してエピソードだけみればそれなりに楽しめる全12話のやや短め群像劇です。



※ネタバレ所感

■(余談)リスクの許容

「運があれば毒を盛られても生きのびる。 見放されれば瓦が落ちてきても人は死ぬ。」

{netabare}○tuberのおデブちゃんが落差あるエスカレーターを転げ落ちて平気だった次の回でしょうもない階段で転げて死亡する不良のリーダー。{/netabare}

 {netabare}ゼロか100は無いからどのへんまでリスクを許容するか?

これと向き合った2020年を振り返り。ゼロリスク思考の傾向が強い日本人だからこそきちんと考えたいポイントでした。はい、デブの転倒からそんなこと愚考してました。{/netabare}


■新中華街?

北口では本場の美味い中華にありつけます。が雰囲気は西口東口とはだいぶ違います。Chineseの街。

{netabare}第5話 ドラゴン・ティアーズ
第9話 憎悪のパレード

いずれもChinese絡みの時事的なネタを放り込んできてました。いろいろ言いたいことあるけど止めとく。ただよくぶっこんだと思う。{/netabare}

アンダーグラウンドの話を作ろうと思えば、華僑系列を無視してつくると不自然になってしまう現状がいいんだか悪いんだか。

{netabare}第5話クーちゃん(CV諸星すみれ)のなんて、なんとなくいい話風に終わってますけど現実社会なら日本の福祉にたかる為に親類縁者一族郎党を日本に呼び寄せて保険適用させて手術するのでしょう。

第9話外排会とカウンターなんて、まんま在特会としばき隊の構図だったのでどう反応したらいいのか。…コメントに困る(^_^;) 対外的には勝てる判断と負けない判断とのどちらかが重要なわけでそこ見誤らないようにしましょう。ってとこでしょうか。{/netabare}

移民なんて20年前は今ほど関心は高くなく、むしろお目こぼしするぐらいの寛容さがあったわけです。
それが結局のところ、弱者が騒いでそれに便乗する人たちが増長してしまうと、こちらも断罪するしかなくて寛容さは失われるんですよね。不幸なことですよ。



なお、今更ですがI.W.G.Pは池袋ウェストゲートパーク、西口公園のことです。新日本のベルトじゃないよ…って20年前も言ってたやついるでしょ?
そして駅の反対側には東口公園ならぬ東池袋中央公園がサンシャインシティに隣接してたり。知ってる人も多いでしょうけどサンシャインシティは巣鴨プリズン跡地であり、絞首台跡地が公園となってます。
 
 永久平和を願って

公園に鎮座する碑に刻まれた文言もこれに落ち着くまで二転三転したとか。なんでも碑を建立するって段階で市民団体が反対し違憲訴訟を起こした40年前。


今回観たアニメ作品は20年を経て時代との乖離を感じさせるものだったのに、こういうところの伝統芸は変わらないのよね。


{netabare}※一番高揚したのが第7話特殊EDの『忘却の空』。結局ドラマの呪縛を断ち切れませんでした!{/netabare}


  ブクロ サイコー!?



視聴時期:2020年10月~12月 リアタイ   

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2020.12.27 初稿
2021.09.24 タイトル修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 33
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

オレがIWGP王者だ!

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
自分のプロレスを信じていた。オレがIWGP王者だ!、、、いや、それ、武藤敬司と高田延彦の話だから。IWGP違いだから(笑)

い(I)けぶくろウェ(W)ストゲ(G)ートパ(P)ークの原作は1998年に刊行された石田衣良さんの小説。2000年にはドラマ化もされたということで、とても有名なタイトルですね。

描かれるのは、池袋を舞台にしたカラーギャングの抗争。池袋の「王者」を決める戦い。また、様々な人の「悪」「悲しみ」。

私は学生時代を池袋で過ごし、それが大体2003~2007年くらいだったけど、、、「池袋は平和でした」(笑) 池袋に詳しくない人、怖がらないで下さい(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
私は原作も読んでないし、ドラマも観ていないので、そことの関係は分かりません。ただ、観ていてなんとなく思うのは、「現在の池袋」で「池袋ウエストゲートパーク」をやってみたという感じなのかな、と。

YouTuberやらワイヤレスイヤホン、社会問題をみても、これは現在の池袋。

デュラララのように分かりやすいファンタジーでもなく、だからといって、徹底してリアルを追求したわけでもない。謂わば、ふんわりリアリティー。私は池袋愛に溢れてますから観ましたが、池袋に何の興味もない人はどうなんでしょうね? 面白いのかな(苦笑)?

個人的に一番印象に残ったのは、シングルマザーの話。それが正しいか間違っているかは別(各自が考えればいい)として、綺麗事で終わりがちなアニメの中で、児童養護施設に一時預かりという解決策を提示するとは思えなかった。アニメとして新しいと思った。

逆に、足折られた話は綺麗すぎたし、我が子を失った父親の話は世知辛すぎて、あまり好みではなかった。好みが逆の人もいるだろう。それだけ、1話ごとに色が変わった。

本作でやりたいことは、現代社会の抱える問題を、「ガキ」の目線から描きたいんだろうな。そして、最終話にあった、「ガキが自分で結論出そうとしてんだから任せろよ」という、メッセージ。

最後の池袋抗争が、多くの人がイメージする「IWGP」っぽさで、エンタメ作品になってるけど、それまでが社会派アニメになってるから、そこのねじれが気になった。もしかしたら、宮藤官九郎さん脚本のドラマと、石田衣良さん原作の小説なのかもね。よくわらんがw
{/netabare}

【実際の池袋西口公園(2000年代)】
{netabare}
私が大学に通っていた時、毎日のように通っていた池袋。池袋から数駅の所に住んでたからね。

はっきり言って、こんな危険なことはなかったです(当たり前w)。まあ、1回、北口で中国人死んでたけど(本当)。

確か、カラーギャングが流行ったのって、1990年代~2000年代の最初の方くらいでしたっけ?

私が池袋にいたのは、2000年代中盤でした。

朝の西口公園は、本当にのどかで。ホームレスと小学生。ホームレス人達が将棋を指している脇を、私立の制服をばっちり決めた小学生が登校していく。

昼の西口公園は、本当に爽やかで。学生と社会人。立教大が歩いてすぐのところにあるんで、学生達がワチャワチャしてたり、サラリーマンやOLがランチを食べたりしていました。

夜の西口公園は、本当に賑やかで。ストリートミュージシャンとダンサー。毎日、5~6組はストリートミュージシャンがいて、その脇の東京芸術劇場の丸い窓の反射を利用し、ダンスの練習に励む若者。チャラチャラしているというより、結構ストイックに踊ってと印象がある。

深夜の西口公園は、本当に怪しくて。カップルと酔っぱらい。あと、埼玉の家出少女と、それをナンパするチャラ男。多分、この姿が、皆がイメージする西口公園かな。

いくつかのレビューで書いてますが、私は池袋が好きなんですよね。池袋の良さは、「垢抜けてない都会」です。施設は近代的ですが、基本、田舎者集まってますから。渋谷や新宿みたいな本物の都会じゃないんすよ。それが居心地良かった。

あと、「来るもの拒まず」という街の気がします。人を選ばない街、それが池袋。

私にはこっそり夢があって、いつか仕事を辞めて時間が出来たら、また東京で数年暮らしたいな~と思っているんです。そん時の拠点は、池袋と心に決めているんで、あまり池袋を腐女子の街にしないで下さいね(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ウソつけ(笑) 池袋、とりあえず懐かしいな。まあ、今はオタクの街になってるけどな。北口、よく呑みにいったな~。

2話目 ☆3
誰もが自由にしたいことをする、それが池袋、には同感。てか、嫌ならバイト(仕事)辞めれば良い。別の店で働こうぜ、池袋にこだわらず。違約金、めっちゃ違法やん。法に訴えようぜ。西口と東口なら、東口の方が勝ち組だろ、絶対(笑) ちなみに私は、北口派(笑)

3話目 ☆3
YouTuberがいる時代か。少し捻れてる? 私は頭がステレオタイプだから、YouTuberに対してあんまり良いイメージはない。グルかな? カラーギャングのちゃんと怖いところも出していった方が良いよな。

4話目 ☆2
4対1なら負ける世界。正直に言ったか。おっさん
可哀想だな。孫のことは、難しいけど、う~ん、難しい。てか、この話、必要か?

5話目 ☆3
自主制作映画。派閥争い。

6話目 ☆3
まあなんというか、戦争とかシャドウとか、ちょっとリアリティがないんだよな。黒夢。

7話目 ☆4
まあ、実際、キツいだろうな。まさかの千川(笑) 要町にいたから、隣街だw 風俗。DV。若いシングルマザーの苦しみ。子供を捨てるという選択肢。分からんな、難しい。風俗で稼ぐことも手段の1つだとは思うけど、それをどう感じるかは、本人次第か。

8話目 ☆3
政治が絡む話は、あまり好きじゃないな。池袋の変容というのは、確かにだな。元々、吹き溜まりみたいた街ではあったしな。シャドウ超強いな。

9話目 ☆2
目には目を、というのは、ある意味真理だしな~。犯人にも事情が。難しいところだな。被害者にとっては、加害者の事情なんて関係ないしな。修復的手法、ね。でも、例えば自分の肉親が殺されたら、何があっても許せないけどな。

10話目 ☆


11話目 ☆3
池袋抗争。こんなに危なくないけどな(笑) 池袋なんて防犯カメラつきまくりだから、真実は明らかになるのでは? 警察に任すのも、1つの手。

12話目 ☆3
う~む、なんかこう、バタバタっと終わったな。最後、少女が刺すくだり、必要か?
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

66.8 3 池袋で仲間なアニメランキング3位
エスタブライフ グレイトエスケープ(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (105)
251人が棚に入れました
「生きるのがツライ? なら逃げちゃえばいいんですよ」 ずっと先の未来。人間はそれまでの姿形だけでなく、獣人・サイボーグ・魔族など多様な姿を持つようになった。東京の街は、AIが管理する高い壁に囲まれた数多の地域「クラスタ」となり、自由な行き来をやめ、それぞれが独自の文化・常識を育んだ。人々は、自らが生まれたクラスタの常識を基準に幸せな人生を送る。 しかし、なかには自らのクラスタに適応できない者も現れる──。 そうした人々を、別のクラスタへと「逃がす」ことを生業にする者たちがいる。 「逃げたい人」たちから依頼を受け、あらゆる方法を駆使してAIの裏をかき、本来は不可能であるクラスタ間の移動を成し遂げる者たち──「逃がし屋」。 逃げて、逃げて、逃げまくる!! 逃げたい人をお手伝いする、5人の逃がし屋たちの物語──!
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

8話まで見よう、は酷だよなぁ

8話までの感想{netabare}
前情報一切ナシで視聴。
で、見てみたら原案が谷口悟朗でビックリ、“バックアロウ”が終わってそんなに経ってないと思うんだけど…次の仕事早っ!

そして本編、1話の段階では“アクダマドライブ”もしくは“プリンセスプリンシパル”みたいなモンかな?と思ったが、2話まで見た段階でふと気がついた。
これ…ひょっとして、世界設定は“拡張少女系トライナリー”みたいな感じ?
もうちょい遠くてもいいならゼーガペインなりまどマギ叛逆なり…それこそ“バックアロウ”も含まれると思うけど、一番近いのはそれな気がする。
要は誰かの作った想像世界で、住人は与えられた役割を演じさせられてる系。
あるいはゲーム内世界でも構わないけど…というか、それならそうだと最初から明言してる作品は多々あって、同期でも“骸骨騎士様~”がある訳で。
で、そっち系はそっち系で上手く言葉にできない違和感を覚えてまして、もしこの作品がそれに対するアンチテーゼというかアンサーを見せてくれる…のなら、それは非常に興味がある。
なにより拡張~は全6話という短い話数のせいか設定を消化し切れずに終わったのが残念だったので、こっちでそれの仇を討ってくれるのをつい期待しちゃいます。
しかも脚本が賀東招二、“コップクラフト”では1クール作品として良くまとまった内容(物語の発端となった事件の黒幕が最終話で倒される)になってて評価が高い、き、期待していいのか?

って感じで普通に楽しんで見てて、4話だっかた5話を見終わった頃にようやく公式のHP見たんですよ。
そしたら…あれ?変だぞ?
今まで本編を見て私が解釈してた世界観と、公式に書かれてるイントロダクション(あにこれの「あらすじ」と同じ)の内容が、違う。
何処にも空想世界とか電脳世界とか書かれてない。
「うそ…わたしの解釈間違ってた?」と一気に不安に陥ったんだけど、よくよく読んでみると嘘は書かれていない。
けどなー、この書き方だと現実世界の延長だと解釈しちゃう人多くない?
イントロダクションと本編から受ける印象とで違和感を覚えて──それが狙いなんだろうけど──タネ明かしを待つ前に離れちゃう人が続出しそう。
実際、あにこれの「途中で断念した」って方の感想では「現実世界にしては生っちょろい」みたいな理由で切ったのが多いし…。
最初から「月にある霊子コンピューターでシミュレーションしてるだけだよ」とでも思えば(それが正解かどうかは置いといて)また印象が変わると思うんだけどなー。
あ、一応言っておくけど途中で切った方が悪いって意味ではないよ、イントロダクションの文言がよろしくないってことね。
そんなミスリード狙ったところで今の時代「わぁビックリ!」にはならんと思うのだが…。

──といいつつ、相変わらず私の解釈が合ってるかどうかの確証は無く、「実際はどうなん?」とヒヤヒヤしながら視聴を続けたら…8話でやーっとタネ明かし来たー!
全貌を明かすまでは至らない大ヒント程度ではあるけど、今まで変だなー変だなーと思ってた人も大体これで「あぁなる程」って気持ちにはなれるかと。
ふぅ、こんなヒヤヒヤしながら視聴を続けたのは久々だよ、デカダンス以来?
ってかデカダンスだって4話でタネ明かししたのに8話って…ロストソングが8話でおせーと叩かれたのに、何故同じことを?
作る側からするとそれ位のペースがやりやすいのかなぁ?
谷口&賀東なので、ここから更に「わぁビックリ!」って展開が用意されてるの…か?


余談
後出しジャンケンみたいで気が引けるんだけど、2話で「ひょっとして…?」と思ったのは、ヤクザ親分が逃亡先のクラスタで魔法少女になる件にて。
そこで最初はバ美肉でもやるのかな?(懲役太郎の美少女版なんてやったらスゲー受けそうではある)と思ったが、そもそもバーチャルではなくあの世界の現実空間はアバター変更が可能なのかも?と思ったから。
「親分がどんな見た目になったのか、それはどの空間で撮られたのか」を見せないのはどう考えてもワザとでしょー。
で、そうであるなら、主要キャラが見た目通りの年齢ではないかも知れないし、かつてヒットマンをやってたフェレスが現在女子高生(という役)をしてるのもそんなにおかしくない。
但し、それだったら7話のメモリーはもっと古いメディアにしてても良さそう(“拡張~”ネタ)ではある。
というか、もしかして…“ID-0”の設定(精神を別のモノに移し変えることができる)を引き継いでたりして?
また、現実ではなく電脳世界であるならエクアの未来予知能力も説明がつくけど…まぁ電脳世界説は安直すぎるので違う予感。

で、そうなってくると次に気になるのは、住人達はどこまで自覚してるのか?、またどこまで干渉できるか。
最初はエクアが唯一自覚していてクラスタより上位のルールに干渉できる存在(だから逃がし屋ができる)かと思ったけど、ひょっとしたら違うかも。
なんか皆、この世界はどうなってるか?は知ってるっぽいし。

──と、なかなかに考察が捗ってるんだけど、これもあくまで谷口&賀東で「お粗末な話は作らんだろう」という信頼があるからに尽きる。
でもなー、そうであるなら尚更、イントロダクションの文章は迂闊・視聴者を試しすぎな気がしてならない。
アニメ本編「外」の情報はどこまで勘案すべきかって問題は、ホントもー自分でも分からなくなって来た…。{/netabare}

総評{netabare}
明言はされてないがVR…最近はメタバースって言うのかい?どうにもその世界が舞台っぽい。
空想が現実空間に物理的に干渉できる世界って線も捨て難いが、それにしては危機意識が薄い。
なので「本体はニンゲンの形を留めてるかどうかは知らんがどこか安全な場所に保管されてて、仮想空間内でどんなヤンチャをしたって本体は傷つかない」と考えた方がシックリする気がする。
スライム人間が居ようがオッサンが魔法少女になろうがペンギンが喋ろうが問題は無い。
フェイタルラックのカラクリもログが残るVR世界ならラプラスの悪魔的なものが容易に再現できるだろう。
なにより、最終回でMが逃亡しようかどうか迷ってる時、「生体プリンタで出力した肉体にその人格を移植すれば…(逃げられる)」と言い、ものの数分で人体を生成して人格をそこに移植して…。
あれ?谷口氏が何年か前に手掛けた“ID-0”では「そんな都合のいい肉体はホイホイ用意できない」が物語の肝だったハズ。
作品が違うんだから設定が違ってても構わないのだけど、それにしたって作中の科学技術的にそこだけ飛び抜けてる感じがして…やっぱVR世界って考えるのが妥当な気がする。
また、このテの設定でよく気になる部分として「記憶(人格)をデータ化できるなら複製を大量に作ればいいんじゃね?」という問題があるんだけど、「それはできない」の説明として4話(スラ子が分裂して思考力が低下する話)があったのかなぁ?と思ったり。

しっかし…そんなの引っ張るほどのネタだったんだろうか?

それと、5話がたまたま「あー、こんな世界ネプテューヌにもあったなぁ(18禁島のこと)」と頭の隅で思ってしまったせいか、9話の所長の目的から「今後シェアエネルギー的なモノを巡るストーリーが展開するのかな?」と思ったら…全然関係無いでやんの。
所長がやろうとしてたことは何だったんだ?という疑問ががが。
ついでに、所長は倒された後トータルリコールよろしくパカっと割れて中から美少女が出てくるのかと思ったらそうじゃなかった。
ケメコデラックス?いやいや、スタッフはそう思わせるように仕向けてたでしょーw 
意図的に視聴者を肩透かしさせることがクールだと思ってそう。
7話もそう、記録メディアはもっと古いモノで良かった気がする。
それこそお嬢は本体が存在しない(鼻ホジ)とかいう展開くらいやって良かったと思うんだが…。


ということで、途中までは色々と考えさせるモノはあったものの、結局オチは有耶無耶にしてはぐらかされた印象が強い。
風刺風に見せてるけど浅い、いや、私が谷口+賀東で身構え過ぎてしまったのか?
とりあえず1話で自分には合わんと思ったら切って(逃げて)大丈夫、タネ明かしされる8話まで耐える必要は無い。
強引に好意的解釈をすると、冒頭でメタバースと書いた通り、仮想現実モノは数多あれど概念は微妙に変化し続けてる…のかも?
今でこそ妙ちくりんな価値観も数年後にはシックリ来る様になるかも知れない、そんな時代を先取りしすぎた作品…なのかも?

しっかしアレだね、谷口氏はバックアロウに続き「作り物の世界」が舞台の作品が続きました、何か悩みでもあるんだろうか。


余談{netabare}
各クラスタは各ゲームで、それこそ「寿司を食わないと死ぬクラスタ」なんてのがあっても構わない。
そして「自分には合わないと思ったゲームは無理に続けなくてもいい(別ゲーへ逃げろ)」というメッセージであるなら、翻って「合わないと思ったアニメは無理に視聴を続けなくて逃げていい」とも言い換えられる。
実際義務感でアニメを見てる人って多くない?かくいう私も…ゲフンゲフン
けどなー、苦痛を乗り越えた先に快楽が待ってる作品ってあるじゃん?谷口氏自身そういうの作ってなかったかい?
そういうことを考えると、やっぱりこの作品には軽薄さを覚えてしまう。
文句しか言わず楽しもうとしない一部の視聴者へ向けての皮肉であるなら、それはブーメランかなぁ、と。{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

適当なアニメ

{netabare}
この原案者の作品大体取り合えず勢いで突っ切る感じがあって苦手。
これも同じようにうすら寒くて微妙。

国からの脱出が規制された世界で、毎回国外逃亡を願う依頼者が逃し屋に依頼するというもの。
この設定を見る限りだと面白くなりそうと期待してたが、これはなぜかバカアニメを狙ってしっかりさせなければいけない部分を適当にやった感じ。
こんな設定なら、逃亡を希望する理由、逃亡後の姿などをしっかりと描くべきだろうに、その部分があまりに適当。
その辺りの理由などが滅茶苦茶なので、逃し屋と言う設定がアクションにしか活かされてない印象を受けた。
毎回ふざけた世界観を見せて、ふざけたキャラが逃亡を希望してそれで追っ手を払って逃亡するという内容で、真面目さが足りず全く面白くない。
魔法少女になりたい云々だとかパンツがどうこうだとかほんとに何やってんのとしか。
逃し屋云々じゃなくてバカな展開をやりたいだけと言うのが伝わってきて冷めてしまった。
テーマも世界観も行く先々でまばらで雑、話もシリアスなのかギャグなのかはっきりせず一貫性がなく適当。

キャラも寒い、きつい。主人公やピンクは思考がぶっ飛んでて、どこかしら気持ち悪さを感じるし全く好感が持てない。
そもそもキャラの掘り下げ回もロクになくて...。
獣やロボなど色々変わった仲間がいるのに、スライムのよくわからん掘り下げをしただけでそれっきり他の仲間に関しては全く。

こういう取り合えず勢いで突っ走っとけ見たいな作品は大嫌い。
EDだけはめっちゃ好き。


{netabare}
1話 ☆7
よくわからんな。性病w
まあアクションシーンが結構よかったとしか言えんな。
もう少し依頼人の話を掘り下げても良かった。
あともっと硬派な雰囲気で良かったのでは。

2話 ☆5
主人公が人間味ないw あほの子いらんわ。無自覚主人公が寒すぎる。
主人公がきもい。正直滑ってる。そうはならんやろ。
マジで魔法少女やってんのかよw

3話 ☆5
今回ペンギンかよ、ふざけたいだけ?
乱暴はなしとは...。何故外側に鍵w コスるだけとは
ほんとに自由なんですかね。

4話 ☆2
何が始まった? くっそ寒い。半分消えて頭おかしくなった?
意味わからん。何この茶番。話それてるしくそつまらん。
落下速度は一定...。

5話 ☆0
さっむ。気持ち悪い。しょーもないノリやめろ。
パンツ禁止することによって何がるんだよ。さっむ
本当に気持ち悪いだけで何も面白くない。
設定に全く整合性もないし、この気持ち悪い展開をやりたいだけ。
主人公が寒い。寒すぎる。気持ち悪すぎる。
まあそりゃそうだわなって言う理由。
他国に逃げる理由が毎回本当にしょーもない。
見ててイライラするわこれ。
気持ち悪い展開のために意味不明施設。逃げんのかよ。

6話 ☆3
何この演技。さっむ。
逃し屋設定がアクションにしか活きてないんだよね。

7話 ☆4
箸休め回かな。へそくり探しパートつまらん。
主人公側もつまらんけど。ワニ肉ってなんだよw
何で恥ずかしがる。見た目が時限爆弾な熊
謎映像。何の映像だよ。足止めするとこだけ面白かった。
こういうカフェの話みたいな、逃し屋以外の要素このアニメに必要なんか?

8話 ☆5
世界観が意味不明だ。やってることに一貫性がなさすぎるんだよ。
こういう逃がすことでの影響とかいう話とかを真面目にやってくれるなら高評価なんだが。
唐突に入ってくるファンタジー要素w やっぱ糞アニメだわ。
遠回りすぎるだろ...。普通に事情説明して追い出せやw
ノリが寒すぎる。
真面目な話をやりたいのかしょうもないギャグをやりたいのか全くかみ合ってないんだよ。
唐突に出てきた設定で消えても感動できるわけ。
逃し屋と言う設定を使ってこういう話を作れないものか。

9話 ☆3
主人公人間みがなくて気持ち悪い。もはや設定が意味不明じゃん。
頭おかしい展開ばかりで一貫性がないしキャラに共感し辛い。
バックアロウもそんな感じだったが、この原案者のノリで突っ切る感だ嫌いだわ。何を見せられてんだ。バカアニメにしかなってない。
CGは群青のファンファーレより良くて草。
まあ逃がし屋の立場を優先するのは良かったけど、面白くないな。

10話 ☆4
前回暴れすぎたか? いきなり話動いたな。
このB級臭いノリをわざとやってる感がマジで大嫌い。

11話 ☆3
クソ回線 主人公何者。いきなり魔法少女。ほんとクソアニメだな。
て2話のやつかよ。
ここまでさんざんギャグやっといていきなりシリアスされてもな
この茶番いる? 自分からどっかに行こうとしたんだろ。
かまってちゃんかよ。
大事だから災難から遠ざけたいって普通だと思うが。
演技だけは良かった。

12話 ☆3
ノリが寒すぎる。OPとEDは良かった。
てかキャラの掘り下げも全然なかったな。
スライムの意味不明な回があっただけで。これもAIか。まるで実写。 
じゃあ逃し屋の存在肯定しろ。AIなのにそんなことねーだろw
無能AI。主人公の設定の影の薄さ。
フェイタルラックなんて設定が明かされるまでそんなのあったんだってレベル

曲評価(好み)
OP「ラナ」☆7
ED「0」☆9
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

おっしいなぁ、なんか。

最初はレビュータイトルを「なるほど、わからんw」にしようと思っていましたw。

もちろん、本当に解らなかった訳でもないのですが、なんだか、そういうタイトルにしたくなる様な作品でした(もちろん、個人の感想ですw)。

長らくアニメーションを観続けてきまして、いろいろなストーリーやバックボーンを持つ物語を観てきた私は、1話目を観て直感したのですよ。

 曰く、
 なんだか、いきなり始まる唐突な物語、
 世界観やストーリーの流れをあまり説明しない感じ、
 なんとなく、サイバーパンクな雰囲気、
 メインキャラだけが知った風なセリフをバンバン言う感じ、
 全体的な雰囲気、
 そして、退廃的またはガラリと雰囲気の異なる
 悲哀さえ感じるED。

これは・・・あれですな。

「灰羽」的な何か、
または「Key」系の「リトバス」とか、
「エンジェルビーツ」的な・・・、
あるいはヴァーチャル世界的な・・・に違いない!!

と。


この答えについては、ぜひ視聴してご確認くださいませ。


で、私の独りよがりな直感ネタはここまでとし、作品についてなのですが。

まずもってCGがメインの作品となっておりますので、見た目から合う合わないがあるかもしれません。
私的には、最初は多少違和感があったのですが、まぁ、慣れました。
それに、キャラ造形についても、慣れた上で、冷静に視聴しておりますと、まぁ、よく出来ている方なんじゃないかなぁと思いました。ゲームチックな印象はありましたけどね。
それに、キャラクタ自身もメインの女子3人衆は可愛らしかったですしね。
それぞれが個性的で、お互いのカラミもユニークでした。

私的にはマルテースのウザしゃべりが割と楽しかったです。
あとは、エクアのふわふわ、ゆるゆる系なんでもどんとこいという姿勢も。
フェレスはちょっと地味でしたが、対比として存在感が発揮されるタイプかもしれません。

そしてここでも、視聴を続けていくと直感につながる疑惑が・・・、追加曰く、スライム娘、魔族、細胞レベルで年齢不詳、などなど。


ただねぇ、惜しいと言ったのはですねぇ。
世界観はまぁ、いいでしょう、追って解るという事になっているのでしょうから。
そして「逃がし屋」という設定もまぁ悪くはないと思います。

ただ、一個一個のエピソードのバラバラ感がねぇ。
エクアの「必ず逃がしてあげる」という姿勢については一本筋がとおっているのですが、それぞれのバラバラ感がどうにも「なるほど、わからん」感を醸し出しているのですよねぇ。

逃げたい人の「何からにげたいか」というモノが、ばらばらなんですよねぇ、いや、確かに同じエピソードじゃつまらないので、それで当たり前なのですが、いろいろなメタファーを含んでいたり、人間誰でも逃げたくなる時がありますよねぇ的なレベルから、ちょっと哲学的な理由、あるいはストレス、いろいろなのですが、そのそれぞれの「奥~~~の方」になにか世界観とつながっているモノや「こちらの共感を生む普遍的ななにか」とかがあればもう一つスジというかつながりが出来た気がするんですけどねぇ。
って思ってしまいまいした。

そして、最終的には「とある方?」を逃がすことになるのですが、そのお方の立ち位置こそは、確かに集大成的お方ではあるのですが、一個のエピソードとしては、その前に出てきた多数の「逃げたい人」と同列なんですよねぇ。
お話が最後の最後まで、平坦というか、最後の大物感というか、一大作戦的な印象をあまり受けず、その他大勢の内の一人感しかないという・・・。

なので、全体的にフラットなあまり感情が動かない作品になってしまっていると思います。
あ~CGっていう人工的な印象も影響しているのかなぁ。

まぁ、いずれにしても個人の感想・印象なのですが。


音楽はOPはまぁフツーな感じ、好みで言えばあまり得意では無い方でした。
EDは・・・超苦手なタイプでした。なんなら、少し恐怖と嫌悪すら感じてしまいました、大袈裟に言えばですが。




このタイプの作品は、
大変な発想のひらめきと、努力、そして運も必要かもしれませんが、視聴感想に「驚き」や「衝撃」、「あ~~~そういう事かぁ!」的なものを持たせられれば、語り継がれるレベルになることも多いジャンルだと思っています。
そういう意味でも、レビュータイトルの「おっしいなぁ~」が私の感想となります。


ああ、そう言えば、メンバーにイケメンボイスのロボと犬もいたかw
どちらもヤロウなので、ノータッチにしておきますwww。

やや、クセのあるタイプの作品かもしれませんが、
機会があればご覧くださいませ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17
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