残酷で漫画原作なアニメ映画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の残酷で漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月04日の時点で一番の残酷で漫画原作なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

80.9 1 残酷で漫画原作なアニメランキング1位
AKIRA アキラ(アニメ映画)

1988年7月16日
★★★★☆ 4.0 (1086)
5176人が棚に入れました
1988年7月、関東地区に新型爆弾が使用され、第三次世界大戦が勃発した。そして31年―東京湾上に構築されたメガロポリス=ネオ東京は、翌年にオリンピック開催を控え、かつての繁栄を取り戻しつつあった。2019年のある夜、ネオ東京郊外の閉鎖された高速道路に侵入するバイクの一団があった。健康優良不良少年、金田をリ一ダーとする職業訓練高校の生徒達だ。一団は無人のはずの路上で掌に26と記す奇妙な小男と遭遇、先頭を行く島鉄雄は転倒、負傷する。この26号=タカシは、アーミーと対立するゲリラが求める軍事機密=アキラとまちがわれ、軍事基地にあるラボ(研究所)から連れ出され、アーミーに追われていたのだ。あっけにとられる金田達の眼前に突如軍用ヘリが下降、26号と同じようなしわだらけの子供27号=マサルの乗るカプセルと大佐が降りて来て、26号と倒れた鉄雄をへリに収容し、飛び去った。

声優・キャラクター
岩田光央、佐々木望、小山茉美、石田太郎、玄田哲章、鈴木瑞穂、中村龍彦、伊藤福恵、神藤一弘

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

出来の悪い舎弟(友)のケツをを吹くのが兄貴の役目・・・。

大分以前に視聴したことはあったが、今般(大友克洋全集発売記念という事で某youtubeにて視聴できたのでもう一度観てみた(2021.12)。

やはり、前に観た時とはだいぶ印象が変わって観れた。
これはどんな作品にも言える事であると思うが、実際、繰り返し観ることのある作品はそれほど多くない(時間、機会、観る気等々の制約もあるしね)。

そういう意味では、今回は機会に恵まれたという事か。

作品については、思い出、内容、諸々語り始めるときりが無くなってしまうので、控え目にしておこうと思うが・・・、大友克洋の作品を観たのは友人から見せてもらった童夢だったろうか。その当時、友人は「面白い(スゴイ)漫画がある」と言っていたが、正直私にはわからなかった(感覚的な意味で)。
私は、いわゆるマンガ的な絵の方がお好みで、大友作品を観た印象は「スクリーントーンが多用してあるな〜、新しい、シャープな印象はあるが・・・なんか『白いな』」だったwww。
まったく、自身のセンスのなさにあきれるばかりだw。
その後、AKIRAも見せてもらったが、当時は斬新であった、大判で派手な装丁ばかりが記憶に残っていて、内容は難解で、きもいトッチャン坊やは出てくるし、やっぱり「白いし」で、あまり私の琴線には響かなかったものだ。

ただ、今となって振り返ってみれば、その後に続くクリエイターの多くに影響を与え、時代を変えた作家さんだったなあ、とは思うし、あの時代を知っているのは少々優越感もある。

さてこの作品、今見返して観ても80年代らしいアニメの雰囲気を随所に見る事が出来る。
何故だかわからないが、80年代アニメ作品の多くには共通した「雰囲気」があるような気がする。
長くアニメを嗜んできたきた皆さまには、なんとなくでも解っていただける点も多いのではないでしょうか。

もっとも、この「AKIRA」と言う作品は作成当時でも、その斬新で濃密な作成方法についてTVで特集が組まれたりもしていました。
一番わかりやすいのは、アニメの口の動きを実際の発声時の口の動きに合わせて動かすという、一般人にも理解しやすいポイントでしたっけね。
実際は、もっとすごい点がいくつもあったのですが、まぁ、あまり注目はされませんでしたね、わかりやすいとこばかり着目し煽るのは今も昔もTVの仕事ですわ。

で、この作品を見返して観ての簡単な感想を。

・物語自体はそれほど珍しいパターンではない。軍が怪しい研究をしていて〜、その兵器(今回は人間)が暴走して〜、ハイエンシエントなウエポンが出て来て〜、どっかいってしまってーend〜的な。

・ただ、物語のベースとなる世界観、表現方法、キャラ含めそれぞれのパーツ=大友克洋感は特徴的かつ今なお先進的。

・やはり、セル作画アニメとしては一つの到達点と言える。

・金田と鉄雄の関係はやっぱイイ。鉄雄の屈折ぶりも大人になった今なら理解ができる気がする、最後に金田に頼るのはまだガキの証拠だぜ、金田もガキだけどな・・・(コレ(アレ)が若さってもんだろうか、取り返しのつかなくなることもあるけどな)

・ただ、鉄雄の屈折~ちょっと力持った~タカビー~暴走の流れは、なんか昨今の「無敵の人」の暴走っぽくて、心がザワザワした。
自分の得た力にうぬぼれたとしても、今の私に許容できない。
アタマをゲンコツで殴ってやりたい気持ちになった。(金田に近いかw)

・金田の元気さ、怖いもんなしで舐めた感じがうらやましい。

・SFとしても世界観、造形美、エフェクトの表現が今でも通用しそうな、と言うより、今の作品も影響を残している。

・今も、昔もエセな宗教、信者は人智を越える事象をおらが神様だと錯覚し、祭り上げ、利用し、自滅する。

・女性があんましかわいくない。

・80年代のいい加減な感じを、よくぞあそこまで取り込んだものだ(主にチャラ女のセリフ)。
まぁ、男のテキトーさもそうかなw。

・ある意味、動き過ぎて気持ち悪いw

・画面からの情報量が多すぎて、疲れる・・・(歳食った証拠だなぁ(遠い目))

などなど。

まぁ、一個一個シーンを見ながらだと、ここがすごいんだよ、この表現がねぇとウンチクをたれたくなるような作品であることが今でもすごいんだけれどもねぇ。
そうだなぁ、昨今のCGをガンガン使った作品だと、すごくても、ウンチクを述べられるスピード感じゃないですよねぇ。
早すぎるというか、あん?CGならあたりまえっしょ的な「消費される感覚」が強いかなぁ。
セルの動きで、ヌルヌルもたもたしている所に、ウンチクを述べられる隙間が存在する気がしますなw。


この作品は、今となっては30年以上前の作品となります。
人も〇にますし、グロっぽいシーンもありますが、あの時代に最も挑戦的だった作品の一つでもあります。
一度は観ておいてもいい作品の一つでは?とは思います。
合う合わないはあるでしょうけどね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

あにこれ初のリアルイベント開催を祝して・・・

内容については言わずもがなな名作ですのであえて触れずにおきます
なんせ小さい頃にBS2で放送されたのを観て、約10年間トラウマ化した作品なのでw
(コレと塚本晋也監督の『鉄男』は本当に怖かったというw奇しくもテツオ繋がりw)


この度、あにこれにとって記念すべき初のリアルイベントである「懐アニ上映会 AKIRA」に参加したので記念に一筆をと思いイベントの感想を軽く書いておきます


オイラ、1988年の公開当時は物心つかぬ赤ん坊だったので当然映画館で『AKIRA』を観る機会などはこれまで無いに等しく、この貴重な体験にあにこれのイベントとして参加出来たことはありがたく思います


イベントで上映されたのは、HDCAM SRマスターの映像に5.1chデジタルPCMサラウンドの音声、ということで多分ビクター(現ジェネオン)が家庭用ソフトに向けて作ったマスターフィルムじゃないかと予想します
(イベントでは世界に2本しか無いと仰ってました)
当然無圧縮状態なので、家庭用ソフトのソレとは比べ物にならないほど鮮明な映像
それに5.1chで体感するあの音響、これが一番凄かった!
キャストの吐息、効果音、劇伴、とにかく全ての迫力が我が家で観るとでは段違い!
その素晴らしい作画と相まってまるで2015年今日の新作映画を観ているような気分にすらなりましたねb
名作は色褪せないってこのことか!と


岩田光央さんのトークショーにも参加しました
オーディションには大友克洋先生に一目会いたい、という軽い気持ちで参加されたという岩田さん
一時期は事務所の方針で声優としての仕事が無かった岩田さんに『ここはグリーンウッド』や『アンジェリーク』での起用がされたのには、金田というキャラの人気が絡んでいたんじゃないか?と仰ってました


オーストラリアに奥さんとダイビング旅行に行った時、現地人に「日本人ならAKIRA知ってるか!?アレは凄い映画だぞ!」と本人とは知らずに英語で力説されたというエピソードは笑えましたw
ラジオCMの仕事をした時にイケメンディレクターに、行きつけの美容室の美容師に、それぞれAKIRAのファンだと言われたこともあるそうな


『トップ2』の時に山賀博之さんが日本中のクリエイターが会社の垣根を超えて一致団結したのは後にも先にも『AKIRA』だけ、と仰っていたとのこと
しかし当時のアニメアワードを『トトロ』に取られた時は悔しかったそうなw
(真逆の作品ですよねwその後『トトロ』を観て素直に感動したそうですw)
取り調べ中の金田の「アハwアハアハw」という変な笑い方とリュウ達に拘束され「聞くは一時の恥って言うでしょー?」の直後の「言わない?w」は岩田さんのアドリブだそうです


プレスコでは玄田徹章さんがキャスト達のリーダーシップを取られ、共演者の演技の中では佐々木望さんの鉄雄そのまんま感が特に印象的だったらしい


『宇宙戦艦ヤマト』ファンであるから『2199』のようなリメイクには感動したが、『AKIRA』はリメイクして欲しいとは思わない、現代でも十分通用するから、とも
ちなみに【ゲーム版は無かったことに】と言ってましたね(爆)
暴力的な描写が目立つ作品ですが自分の息子には観せたい?と質問されて、自分で観たいと言うまで放っておく、とお答えしてました


若い自分の演技を暫く直視出来ず、30年近くなってやっと普通に観れるようになってきた(笑)とも
ご家庭で観るときは【DVDではなく是非BDの画質で】ともオススメしておりましたね


会場と一緒に「さんを付けろよデコ助野郎!」「やっとモーターのコイルが暖まってキタぜ!」と言ってくれたのには興奮してドキドキしました
(それと「ピーキー過ぎてオマエにゃ無理だよ」もw)


この度は一生の思い出になるとても楽しい時間を過ごせましたこと、関係者様各位には深く感謝を致しますm(__)m
またこういった楽しい機会を「あにこれの」というカタチで過ごせたら嬉しく思います
2015/11/21 新宿テアトル
2015/12/5 川口スキップシティ

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

天才的なSF発想の塊です。人間鉄雄にも注目すべきでしょう。

 金田のバイクってバックができるんですよね。モーターと言っていながらエンジン音がするのでハイブリットなのでしょうか。まず、このバイクのデザインだけでもゾクゾクします。AKIRAという映画でもっとも印象的なこのバイクは金田という男の強さの象徴でした。

 孤児院らしきところで友達になった金田と鉄雄でした。金田の側からみた鉄雄は守るべき存在であり、大切に思っていたのだと思います。一方で金田は鉄雄の憧れでありコンプレックスでもありました。鉄雄の金田のバイクに対する執着を映画ではかなり描写していましたので、これが一つの主題だと思います。力を得た鉄雄は不幸な過去を持つが故に、歪んでいったのでしょう。
 それでもカオリという彼女に対しては最後まで愛情を持ち続けていました。最後にカオリが危険になったときの鉄雄の反応は、途中でカオリが酷い目にあっているときの反応と一緒でした。
 ただ、{netabare}最後鉄雄は自分でカオリは殺してしまいます。金田は鉄雄を助けようとして、鉄雄は金田に逃げろと叫びます。{/netabare}非常に切ない話でした。コミック版よりも鉄雄自体の行動原理はわかりやすかったともいえます。

 あとはアキラの他3人の超能力者たちの因縁を映像の中だけで済ませていたのは良かったと思います。

 人間の描き方では、ケイと金田の気持ちの通じ方がちょっと急だったかなあという気がしますし、ケイも能力を貰って活躍しますが、このケイについては映画版の脚本の弱いところだったと思います。

 全体的なストーリーは、退廃した東京で、超能力者の拉致とテロ、反政府デモが絡んで鉄雄が超能力に覚醒するストーリーですが、事件そのものは鉄雄が大暴れるだけです。

 ただ、物語の密度がすごくて2時間程度の映画なのに、一つの作品世界にどっぷりつかった疲労感が半端ではないです。
 
 本作はSF的な発想と表現がすごいわけです。ネオ東京という発想、その街の風景や夜景、バイクで荒廃した高速道路を走り鉄パイプで戦う、斜めに地下深く降りて行く巨大エレベーター、老人のような少年少女、アキラを閉じ込めていた地下のパイプがうねるドーム、子供部屋のような実験施設、攻撃衛星、レーザー兵器、飛ぶ攻撃兵器などどれをとってもSF的発想のオンパレードでした。いや、発想は過去にあったかもしれませんが、デザイン、映像化したところがすごかったです。

 今や日本のあらゆるSF映像に影響を与えていると言えるでしょう。例えばどう考えてもエヴァンゲリオンは影響されていますよね。ただ、仕方ないと思います。童夢で有名ですが、超能力で飛ばされた人間が壁にぶつかって窪んでひび割れる表現を初めて発想した人です。大友克洋はビジュアル化の天才としかいいようがありません。

 また、アニメの演出なのかもしれませんが、バイクに乗って鉄パイプをアスファルトにつけて火花を散らすシーン。翌年ブラックレインが公開されますがひょっとしたら影響を与えたのかもしれません。アメリカでのAKIRA人気を考えるとあり得るでしょう。

 こういう考察をするといくら文字を重ねても語り切れませんのでこれくらいにしますが、さすがのAKIRAとしか言いようがありません。

 ただ、初見でいきなりこのアニメだとSFリテラシーの関係でポカンとなる人もいるかもしれません。SF慣れしてない人は先に原作を読むことをお勧めします。

 なお、音楽も青森ねぷたまつりのラッセラーを使うのはすごかったですね。パーカッションはエスニックで。魂の中の呪術的というかプリミティブな何かを揺さぶられるようなすごい音楽でした。

 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

85.4 2 残酷で漫画原作なアニメランキング2位
劇場版 メイドインアビス -深き魂の黎明-(アニメ映画)

2020年1月17日
★★★★★ 4.2 (534)
2320人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…

声優・キャラクター
富田美憂、伊瀬茉莉也、井澤詩織、森川智之、水瀬いのり
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

初日舞台挨拶に行ってきました

原作既読

TVシリーズの続き
あるいは2本の総集編映画の続きです

かわいい絵柄に反してハードな内容で知られるメイドインアビスですが
中でも特にしんどい部分の映画化です
その描写はそれまでのPG12指定からR15指定に引き上げられ
前売りの返金対応を余儀なくされるレベルなので
原作を知らずにこれまでの映像化部分のみの知識で観に行く人は
それなりに覚悟が必要です

メイドインアビスという作品の魅力は
未知の世界を一歩一歩踏みしめていく
ワクワクドキドキの大冒険と
過酷な運命に翻弄されながらも
そこに毅然と立ち向かっていく少年(?)少女の姿
その二つが両輪となって進んでいくストーリーにあると思っています

ですからメイドインアビスシリーズ全体としては
物語に5.0をつけても良いと思っていますが
今回の劇場版はあまりに後者に偏り過ぎています
ほのぼのしたシーンは序盤のリコ飯シーン程度のもので
一見ほのぼのして見えるプルシュカ関連のシーンは
結末を知っているとまったく心休まりません・・・

今回の舞台挨拶で続編製作が発表されたので
この後はもうちょっとバランスよくなるので
どちらかというとそちらに期待です

そんなわけで御通夜にでも出席するような心持ちで
今回の作品を見に行ったわけですが
漫画だと割とあっさり進んでいたバトルシーンが
大幅パワーアップしています
原作だと一コマ二コマの部分を大筋は変えないままに
がっつり尺を取って見ごたえのあるバトルシークエンスに仕上げてありました
この部分に関してはしっかりと劇場版クオリティで
それだけでも劇場まで足を運ぶ価値があったと思います

この先の映像化に関しては今のところ制作決定としか報じられておらず
1部ニュースサイトなどで2期決定などと報じられていますが
残念ながら根も葉もありません
原作のストックもそんなに多くありませんし
原作と並走する形で定期的に劇場版を公開する
という形なのではないかと推測していますが
どのような形であれこの先の映像化には期待しています

~・~・~・~・~・~・~・~舞台挨拶レポート~・~・~・~・~・~・~・~

初日の朝イチ、上映後舞台挨拶にて・・・(ネタバレ有)
{netabare}司会のおねーさん(カドカワのP)

司会「皆さんおはようございまーす!」
客「おはよーございます」
司会「あ、皆さんだいぶ探窟慣れしてきましたね!」
レグ役:伊瀬茉莉也「去年は我々の方もどう接していいかわからなかった」
リコ役:富田美憂「私たちもこの空気感に慣れてきましたね」
ナナチ役:井澤詩織「うんうん」
プルシュカ役:水瀬いのり「え!?・・・あの・・・
   私、今どういったテンションで行けばいいのか
   全然わからないんですけど・・・」

まぁそりゃそうなるよねw
ただ言わせてもらえば
後編の時はボロ泣きしてましたが
今回はそこまででもなかったです
グレードダウンしたというよりは
ボ卿の怪演が圧倒的過ぎて
そういう方向にあまり気持ちが動かなかったというか・・・

水瀬「私はこの作品に携わるのは今回が初めてなんですが
   実はTVシリーズの時にリコ役でオーディション受けてたんですよ」
富田「あわわわわ・・・」
水瀬「あ、いえ・・・別にそういう意味じゃないんですけどw
   私はオーディションの際に感情移入しすぎると
   落ちて辛い思いでになることの方がが多いので
   あんまり感情移入しないようにしているんですけど」
富田「あわわわわわわ・・・」
水瀬「いや、ほんと変な意味じゃなくてw
   でもこうして巡り巡ってリコたちと冒険することができるのは
   何かの縁なのかなと思うと嬉しいです」

冒険・・・?
それはカートリッジとしてかな?(´・ω・)
それとも笛として?(><;

司会「皆さんの思い入れのあるシーンを教えてください」

井澤「まずライザのモノローグとタイトルロゴ
  あれがいかにも映画だぞ!って感じで
  見ただけで鳥肌立った!」

食い気味に即答するしーたむ
確かにそこも良いけど
みんなが期待jしてるのはそういう話じゃないですw

富田「プルシュカがこぼれちゃうシーンの後
   場面転換があってそのあとの
   レグとナナチに『二人とも~』って呼びかけるシーン
   テストの時に通しでまとめて録ったおかげで
   前のシーンの感情が抜け切れてなくて
   ちょっと半泣きの変な感じになっちゃったんだけど
   スタッフさんからはなんか『面白い』って言われて
   でもって本番はそれに近づけようと何度も頑張ったんだけど
   うまくいかなくて結局テストのが採用されちゃいました」

意図せずうまくいかなかったときの演技を
もう一度出してくれって言うのは
なかなか難しい注文ですねw

伊瀬「雪の中で倒したボン様に
   プルシュカが駆け寄って泣きじゃくるシーン
   リコたちからしたらミーティの憎い敵でも
   プルシュカにとっては大切なお父さんだと思うと
   すごく複雑な気持ちになった」

確かにあのシーンまでで観たらそういう思いもわかります
でもそのあとボン様がその愛娘にした仕打ちを考えると・・・

伊瀬「レグが切り刻まれるシーンで
   台本には『……つ!』って書いてあるのを
   どうやって伝えるのか試行錯誤したのが印象的
   息を吐くのではなく息を吸う演技というを初めてやった
   スタッフさんとも相談しながらいろいろ試してみた」

こういう声にならない声をちゃんと声にするのが
やはりプロの声優さんの仕事ぶりなんですよねぇ
いい仕事してました

水瀬「『リコたちと冒険したい』って叫ぶところ
   最初の段階でキャラクターのディレクションとして
   『リコたちより少しお姉さんな感じで』
   っていうよいうに受けていたんですが
   リコたちの前ですこしお姉さんぶっていたプルシュカの
   内面に秘められていたものが解き放たれたシーンでした」

結末を知った状態で観に行くと
ものすごい死亡フラグにしか見えないんですが
原作未読組にはあれはどう映ったんでしょうか?

井澤「捕まったレグを取り返すシーン
   ナナチのまま怒りを表現したかったんだけど
   感情を込めすぎると全然ナナチじゃなくなっちゃって
   ただのイケメンじゃん・・・みたいな
   やっぱりあのアンニュイな気だるい感じがないと
   ナナチっぽさが無くなっちゃうんだよなぁ・・・んなぁ」

さすがに最初のだけではマズイと思ったのか
再びしーたむのターン
感情的になるシーンなのに感情的に演じてはいけない
うーん・・・難しすぎる注文ですね

舞台挨拶のラストに
TVシリーズからのアニメ化の歴史をたどる
ダイジェスト映像が流れその最後に
続編政策決定の文字が!

伊瀬「アニメ制作って箱根駅伝みたいなものだと思うんです」
周り「???」
伊瀬「つくし先生が原作を書いて
   それを脚本家がシナリオに起こして
   監督が絵コンテ書いて・・・
   そんな制作過程の一区間が声優によるアフレコなんだ
   お正月に箱根駅伝を観ながらそんなことを考えてた」
   そうやってつながってきたタスキが
   さらに続編へとつながっていくのがとてもうれしい」

オフにもそんな思考してしまうのは
やっぱりプロ意識のあらわれですね

水瀬「盛り上がってるところに水を差して悪いんですが・・・」
周り「(あっ・・・)」
水瀬「でも、聞くところによると
   原作ではリコちゃんがプルシュカを回想してくれるとか?
   なので是非そこをバンクじゃなく新録でやって欲しい
   マネージャーさんを通して『アフレコまだですか?』って
   定期的に圧力かけて行くのでよろしくお願いします!」

出番あるといいですねw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

妥当な構成と不適当な導線

2020年1月公開 105分でR15+指定


導線が悪いと思います。同時期で楽しめてる我々ではなく後続の方々にとって。
新作劇場版はTV版1期の続編にあたります。そして予定している2期はこの劇場版の続編になる模様。

 1期⇒劇場版⇒2期

矢印の変更やスキップはNG。1期は劇場版を楽しむための、劇場版は2期を楽しむためのそれぞれ必要条件が確定してます。しかもこれ以外に総集編映画が存在してたりと、視聴順が分かりづらく極めて不適当かと思います。
劇場版飛ばして2期観てしまう方が続発することでしょう。それ以前にやや混み入ってくると二の足を踏んでしまうものです。それが勿体ない。せっかくの良作なのにハードルが設置されてしまいました。


まあでも異議申し立てはそれくらいで、劇場版を続編としたことは極めて妥当な判断でもありました。劇場版として切り取る必然的な理由があったからです。
こと“冒険アニメ”に関しては私の浅いアニメ歴上この『アビス』ほぼトップクラスといってよい。
まず美術が素晴らしい。層を下がっていく度に景色が変わり、そのどれもが初めて見る光景だったり。さらに戻るべき場所オースの街も手抜きなしで描かれていることを地味に評価してます。
次に立ちはだかる困難が容赦ありません。“命がけの大冒険”を地でいくとこんな感じになるんだろうな、の説得力がそこにあります。
最後に探窟家のメンタリティがいかにもな感じでぶっ壊れています。
途中出会う人も先人もそして主人公のリコも。

{netabare}一層 : アビスの淵  深度0mから1350mの空間を指す。上昇負荷は軽い目まいと吐き気
二層 : 誘いの森   1350mから2600mの空間。上昇負荷は重い吐き気と頭痛、末端の痺れ
三層 : 大断層    2600m~7000m。二層に加え、平衡感覚に異常をきたし、幻覚や幻聴を見る
四層 : 巨人の盃   7000m~12000m。全身に走る激痛と、穴という穴からの流血
五層 : なきがらの海 12000m~13000m。全感覚の喪失と、それに伴う意識混濁、自傷行為
六層 : 還らずの都  13000m~15500m。人間性の喪失もしくは死。詳細不明{/netabare}

普通は一層すら勘弁です。そこを「憧れは止められない」で行けてしまうのが探窟家なんでしょう。
おさらいすると不動卿オーゼンの『監視基地』は二層。ナナチの住処四層は、リコがタマウガチに襲われミーティを送った場所であり、1期の終了地点でもあります。
そして五層『前線基地(イドフロント)』に待ち受ける黎明卿ボンドルド(CV森川智之)とのあれやこれやが劇場版で繰り広げられる物語となるわけでした。

このボンドルドがもう強烈過ぎて劇場版に押し込んだ感があるんですよ。
一大絵巻としての冒険物語がTV本編です。冒険というのは山場やポイントがあって、その一つ始めの関所にあたるのがオーゼンのとこ。オーゼンもだいぶユニークでしたが、二つめの関所の主ボンドルドには一人で根こそぎ持っていかれてしまいそうです。丸くなる前の野生爆弾くっきーが場を荒らしまくって後は一面焼け野原みたいな。冒険物語がバトルアニメに変貌してしまう怖さがありました。
全13話なりのバランスを崩しかねない存在それがボンドルド。ということで流れのあるTV本編からは切り離してリコたちに対峙させたのでしょう。動きも大きくなるのでスクリーンが映えます。

六層は還らずの都。上昇負荷は人間性の喪失もしくは死。目下リコ・レグ・ナナチの三名は五層なう。その五層には六層に行くため必ず通過しなければならないポイントがありそこにはボンドルドが鎮座。
因縁の深いナナチや一緒にミーティを送ったレグとリコにとっても激突必至です。果たして無事六層に向えるのか?動きが映える劇場版とか言っちゃってるのでドンパチはあると思っていただいてけっこう。

澄み切った悪意なき悪とはもっとも手が悪い。
人間でも善行を行ってると固く信じている時に最も残虐になれるのです。

冒険にとって必要不可欠なエピソードでありながらあまりにも規格外な存在であるため劇場版に押し込められた黎明卿をぜひご堪能ください。おそらく原作者の異常性癖がこれでもかと出ております。
あ、位置付けの話だけで文字数を取っちゃいました。



※ネタバレ所感

■1期のラストから

{netabare}「おや?反応が消えていますね」
「おめでとうナナチ。ついに成し遂げたんですね。」
「あなたにはたくさんのお礼が言いたい。是非ともまた会いたいですね」

1期第13話のラストのラストは黎明卿の不穏な一言で締めでした。
遡ることちょっと前。昏倒していたリコはミーティのお陰で戻って来られてましたね。

「私がずっと見てきた探窟家たちと同じ憧れにあふれた目」

リコの目に移ったミーティです。{/netabare}

{netabare}この劇場版で憧れを止められなかったもう一人の女の子が加わりましたね。これで五人パーティです。
ミーティを送って生への執着が無くなりかけてたナナチも「冒険が楽しい」と言いだしました。{/netabare}

これ以上ない2期への申し送りではないでしょうか?


一言
{netabare}ナナチとボンドルドの顛末はあれで良かったのだろうか?特にナナチ。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 

-----

2020.10.31 初稿
2021.08.28 タイトル修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 58

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

物語は深界五層「なきがらの海」へ…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版と劇場版総集編前編・後編は視聴済です。
後編のラストでチラッと映っていたボンドルドとその娘・プルシュカが本作のキーパーソンです。


隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。
どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、
奇妙奇怪な生物たちが生息し、
今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。

「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。
そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、
次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。

アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、
いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。

ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、
アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。
リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも
自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。

深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。
リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。
ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。
そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

ナナチからボンドルドの人となりは聞いていたので、リコたちはボンドルドに関わることなく冒険を進められれば良いと思っていましたが、その発想は虫が良すぎたようです。

何故なら、深界五層で唯一第六層を目指せるラストダイブ地点が「前線基地(イドフロント)」に設置されており、ボンドルドはそのイドフロントを拠点としていたからです。
つまり、ここから先に進むにはボンドルドとの出会いが不可避である、ということになります。

常にお面を被っているので、ボンドルドがどんな顔をしているのかは分かりません。
ただ一つ、ボンドルドの行いはナナチから聞いていた話以上に常軌を逸していたことだけはハッキリ分かりました。
ボンドルドの思考の原点は「アビスのためなら何をしても構わない」というこの一点…
それが例えどれだけ非人道的なことでも…
だからボンドルドは命を使い捨てることすら厭わないんです。
何故、この作品がR15+指定になったのかが身に染みて分かった気がしました。

もう一人のキーパーソンである、プルシュカ(CV:いのりん)は、リコと同じ年くらいの女の子です。
天真爛漫で無邪気なプルシュカは、姿を見かけたら直ぐ抱きつくほど父親であるボンドルドが大好き…
ボンドルドが女の子をあやしている…こんな奇妙な構図を見せられるとは思ってもいませんでしたが、心の底から慕っていたのは間違いありません。

そして年の近い子供同士…仲良くなるのに多くの時間は必要ありませんでした。
リコたちと直ぐに打ち解け、リコたちの冒険譚を聞いて「リコ達と一緒に旅に出たい」と希望するようになったんです。
アビスで生まれ育ったプルシュカはこの深界五層が世界の全てだったから…
外の世界を見たいと思うのも、ごく自然な流れだと思います。

脳裏に浮かびましたよ…
リコ、レグ、ナナチにプルシュカが加わり、四人仲良く探窟している様が…
プルシュカはリコに懐いていたので、リコの前向きパワーに元気を貰って、苦しくても笑顔で乗り切っちゃう…そんな姿が浮かんだんですけどね…

どうしてこうなっちゃうのかな…

前触れが一切無かった訳ではありません。
ですが、最後の最後まで私は信じていましたよ…というより、信じたかったですよ。
まさかこんなにも平然と裏切られるとは思いもしませんでしたけれど…
もう悔しさで胸が一杯です。
だけど、最後の最後で希望の光が…奇跡を見ることができて、少しだけ救われた気がしました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

上映時間が約105分の作品でした。
これまでリコ達が対峙してきたのはアビスに住む生き物や呪いといったアビスそのものでしたが、今回は相手が同じ探窟家という点において、やるせなさを感じたのは事実です。
また視聴して心に痛みを伴いましたが、それだけ前に進むということが甘くないのも事実だと思いますし、リコ達が選択したのはそういう茨の道なので、多少の痛みは止むを得ないのでしょう。

シリーズの続編の制作が公式HPで発表されていました。
TVアニメ版、劇場版、それともOVAなのか媒体は分かりませんが、今後の発表に注目したいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24

68.4 3 残酷で漫画原作なアニメランキング3位
映画 クレヨンしんちゃん ガチンコ! 逆襲のロボとーちゃん(アニメ映画)

2014年4月19日
★★★★☆ 4.0 (179)
930人が棚に入れました
原作:臼井儀人(らくだ社)/「月刊まんがタウン」(双葉社)連載、監督:髙橋渉、脚本:中島かずき、矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治、こおろぎさとみ、、、

声優・キャラクター
矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治、こおろぎさとみ

ninfami さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

映画館で泣いてしまいました。

ここ10年、クレヨンしんちゃんはパッとする作品がありませんでした(3分ポッキリ以降)。その10年の中で一番面白い作品と言えば私の中では花嫁だったのですが、今作でそれは塗り替えられました。これは長い目で見ても、オトナや戦国に劣らない名作です。脚本はグレンラガンで有名な中島かずきさんということで、元より期待をしていたのですが、見事その期待に応えてくれた作品です。

最近のクレしん映画は「子どもしか楽しめない」作品が多かったのですが、これは昔のクレしんらしく「大人も子どもも楽しめる」作品に仕上がっています。とにかく作りが巧かったですね。ロボットという要素で子どもたちは楽しめるし、ストーリーは結構大人向けになっているので、物語で大人も楽しめるし、尚且つ久しぶりに「クレヨンしんちゃんらしい」映画を見た気がします。そうです、クレヨンしんちゃんはやっぱり大人が見ても笑えるギャグアニメじゃないと。今作はひろしがロボットということで、非常にギャグがシュールに仕上がっており、結構レベルが高いです。

名探偵コナンを見ている人なら分かると思いますが、今作のひろしはコナンでいうところの「水平線上の陰謀のおっちゃん」です。つまり、ひろしがとてもカッコいいです。クレしんの中ではひろしが好きだという人は、きっとのめり込むことの出来る作品です。私はひろしが主人公の映画が見たいなーと思っていたので、この作品はまさにそういう人のために造られた作品だと思います。

ラストは大体予想はついていましたが、分かっていても涙をこらえられませんでした。中島さんならではのラストシーンだったと思います。余韻がもう半端じゃない・・・・。今作については、クレヨンしんちゃんに興味が無くても、見に行く価値は十分にある作品です。グレンラガンが好きな人や、「男の生き様」を見たいという人に特におすすめしたい作品です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

しんちゃん×グレンラガンのアバンが熱い

{netabare}カンタム「超超超超超カンタムロボ参上!」
    「超超超超超カンタムドーーリル」
ジョン 「ドリルが尖ってない!?(CV檜山修之)」
カンタム「今の掘削ドリルはこうなのさ!」

からの板野サーカス!

オタク的には最高の掴みでしょ!!
その後のお話でもカンタムが関わってくれたら最高だったれど、それは欲張り過ぎか…

強くて、家事も仕事も出来るロボとーちゃんの生身にはなれない辛さ。自分がコピーであると知れたときのやりきれない想い。
そんなロボとーちゃんの心情を考えるとやりきれないよ。

コピーとわかった後で「どっちも父ちゃんだぞ」って言ってくれるしんのすけ。
ロボとーちゃん的には、嬉しいような、いっそ選ばないでいてくれば踏ん切りがついたような感じがした。
一方しんのすけは、本当にロボとーちゃんを一人の父親として見ていたから別れるなんて在り得ない訳で…{/netabare}

家族でもちょっとずつロボとーちゃんへの想いが違うのは当たり前だけど切ないね。
そして、そんな当たり前のことが伝わるように出来ているこの作品は凄いなと思う。

近年のクレヨンしんちゃん映画の中でもダントツに好きなタイトルになった。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

テングタケ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

平凡

割と評判が良いようなので鑑賞しました。
戦国大合戦は良かったし、オトナ帝国は号泣しました。
ですが、本作は全然その域に達していないです。どちらかと言えばウンコクサイとかケツだけ爆弾とか、そっちの方の作品です。
本作を見て、人間のアイデンティティがどうとか言う人もいるみたいですが、全然そんな作品じゃないです。ただ記憶がコピーされただけの単なる工業製品ですよ。ロボとーちゃんがヒロシ本人だと言うのなら、ヒロシの記憶を詳細に綴ったノートもヒロシ本人です。そんなアホな。
ラスボスの巨大ロボも馬鹿馬鹿しかったです。敵ボスも全然かっこよくなかったし。オトナ帝国の敵とか哀愁あってカッコよかったじゃないですか。
子供たちが鉄骨上でピンチになるシーンはハラハラしました。でもよく考えれば、なんでロボットがそんなことしたのか意味不明。ダメな脚本だなあ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

67.1 4 残酷で漫画原作なアニメランキング4位
GANTZ:O(アニメ映画)

2016年10月14日
★★★★☆ 3.8 (115)
477人が棚に入れました
地下鉄で事件に巻き込まれ、命を落とした高校生の加藤勝。次の瞬間、加藤はマンションの一室にいた。そこで玄野というリーダーを亡くし失意の東京チームと出会う。彼らと共に転送された先は、東京ではなく、火の手があがる大阪の街だった。加藤は命がけのサバイバルゲームに挑むこことなる。曲者揃いの大阪チームとの遭遇。強力な妖怪型の星人軍団=百鬼夜行との戦闘。シングルマザーでありながら戦いに身を投じていた大阪チーム山咲杏との出会い。さまざまな事態に翻弄されつつも、加藤はたった一人の家族である弟のもとへ帰るため、死線を潜り抜けていく。やがて、加藤らの前に大ボス「ぬらりひょん」が立ちはだかる…!

声優・キャラクター
小野大輔、M・A・O、郭智博、早見沙織、池田秀一、津嘉山正種、小野坂昌也、津田健次郎、小川輝晃、梶裕貴
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

タイトルなし

制作のデジタル・フロンティアをご存知ですか?
龍が如くとかバイオハザードのムービー、実写版デスノート、バケモノの子など数多くの有名作品のCGを担当しているのでご存知の方も多いかもしれませんね。
モーションキャプチャースタジオを所有し、個人的には白組(代表作:STAND BY ME ドラえもん)・ポリゴンピクチュアズ(亜人)とデジタル・フロンティアが日本のCGスタジオトップ3だと思っています。

さて、今回視聴に至ったのは、方々から面白いよ!との意見を聞いた為でした。実際それまではGANTZを全く知らなかったし、PVもイマイチ…声優さんの演技や顔のつくりが気になってしまって行こうとは思えなかったのです。

しかし、面白いのであれば…と疑い半分・期待半分で観に行きました。
結論を申しますと、面白くは感じられませんでした。

面白いよと言ってくれた人や私の周りには状況的につまらないと伝えにくく、どうにも消化不良で気持ち悪いのでこちらを吐口に使わせていただきます。
netabareビューの中に詰めさせていただきますので、閲覧は自己責任でお願いいたします。

まずは良かったところから

初心者にもやさしい物語
前述の通り、全くGANTZを知らない状態だったのですが、主人公の加藤君が新しくゲームに参加したところから物語はスタートしますので、初心者でも簡単に物語に入り込むことが出来ました。

緻密で細かい背景
大阪の繁華街が舞台となっておりますが、実写と見分けられぬほどの正確性です。
実写でもいいじゃないか…とは時々思いますがフルCGにしたのは縫合性を第一に考えたからなのでしょう。

岡八郎のロボットがかっこいい。
ロボット登場シーンはこの映画の華でしょうね。パーツの多いボディはさながらハリウッド版トランスフォーマーの様です。こんなのが出てくるとやっぱりテンションが上がります。
大阪チームは雑魚チャラ感の漂うキャラが多くどんなスキンヘッドが出てくるのだろうと期待したら、意外と岡八郎も自身もかっこいいので、これは最強キャラだな。と確信しました。

妖怪の不気味さ満点
敵は百鬼夜行をモチーフとされているので、沢山の妖怪が登場します。
ぬらりひょんや、牛鬼、火車、天狗をはじめ、名の良くわからない妖怪も一つ一つが気持ち悪い良きデザインになっていました。

芸人の演技が上手い
ケンドーコバヤシさんレイザーラモンのお二人が声優として登場されています。ケンコバさんは意外とキャラの声をやっていて、前から上手いと思っていたのですが、レイザーラモンのお二人も違和感をほとんど感じず、EDで知って驚きました。


残念だったところ
{netabare}
序盤のタクシーの中からの視線が、なぜそこから映したのか気になった
車内からの視線は亜人のアニメで実は人がいた!という設定になるほど!と思ったことを覚えていたので、今回は…ただそういうみせ方をしたかっただけなのかな(´・ω・`)と落胆せずにはいられませんでした。
何か心理的効果があるなら教えてください。

通天閣上のぬらりひょんがあまり強そうではなかった
大阪チームの人「あいつら強そうだなあ…」
何処が?って思ってしまいました。
今まで出てきた妖怪がみんな怖いので、違いが良くわかりませんでした。
牛鬼はかなり大きいのですぐにヤバイと思ったのですが…
ぬらりひょんの通常イメージって小さいオッサンなので見た目のインパクトがあんまりないですよね。
→弱そう!と思ったら超強くて見方全滅
→ぬらりひょんの妖怪のイメージをキャラクターが所持していること前提で侮れないぞ!
のどちらかなら納得しました。

キャラの顔が中途半端なリアルさで私の不気味の谷に落ちてしまった
今回あまりキャラの顔が…と言っている人を見ないので、私の感性がずれているのかもしれませんが、どうにも顎が細くて人ともキャラクターとも見分けられないデザインが気持ち悪かったです。
主人公が高校生に見えないし、中学生はもっと見えないし。
キャラの表情も硬めで残念でした。
(デジタル・フロンティアのGANTZ:Oメイキングに加藤の初期モデルから完成画像まで載っていますが、初期モデルの方が好みでした。)

一つ一つの動き・声が演技臭い
よく、アニメでもリアルさを増すために、吹き替え寄り・実演している俳優さんを起用することがありますよね。その重要性を今回良く感じました。
アニメで引っ張りだこの声優さんの方が声に張り・演技がオーバーで違和感があるんです。ナチュラル演技にしてもらうことは出来んかったんやろうか
それから動作もアニメよりと言うか、あざとすぎて怖いわ

もうちょっとキャラのリアル度を下げればアニメとして消化できたと思うのですがね

ここからはほぼ悪口
{netabare}東京チームがへっぴり腰すぎてイライラしたが、さげ○んの大阪ヒロインはそれ以上に終始イライラしていた。
いきなり出てきて、主人公にちょっかいだして、勝手に見放し偽善者呼ばわりとか何様なんですか。
いきなり何の躊躇もなく好きと告白して、私と息子と主人公と主人公の弟で4人暮らししようとか意味わからないんですが。それ嬉しいんですか?
そもそも結婚できる年なんですか?→Wikipediaには高校一年生と書かれていましたが…ダブりかな。
{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

beatle さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最強!の原則と最高!のCGアニメ、まさかこれ見てない人とか。

いないと思われますが、とりあえずこの作品のウリでも書いておきましょうか。

いやいや。まてまて。この世の中にガンツ知らない奴とか存在しているのだろうか。冷静に考えてみて、まさかガンツの名高い大阪編を知らないとかいう人間の存在が許されるのだろうか。先ほどこちらも三回目の大阪編読了したので、今回はそういったことも踏まえて。

「ガンツ?なにそれ美味しいの?」

「パンツじゃねーんだよ!!」

という方にも理解できるようにガンツの素晴らしさを書いておきましょうか。

とりあえず、エロい。という事はありますよね。かなりマニアックなエロい趣向ではありますが、エロ画像掲示板でラヴァースーツとかピチピチスーツとか巨乳とかの部類でご使用して頂いてる方はとてつもなくお勧めですね。これを視聴せずに死ぬのは、ジャンプっ子がハンターハンターを見てないレベルのスルーであります。

あと、ほどほどのカッコイいとエロいが混合しておりますので、ティーンエイジャーにもお勧めでしょうか。純粋なドスケベエロだけで育っては、健全な青少年育成には遠く及ばないことは自然の摂理。奇跡的な配合率で、熱狂してしまうでしょう。

エロにも様々なエロがございますのは周知の事実ではありますが、かような上質なエロさは極々稀。お父さんお母さんに内緒にしなくてもレンタルしちゃえるし、超お勧めです。


次に残酷さ、予想不可能の展開に次ぐ展開、練られたシナリオ。

多分、ガンツのシナリオは想像できる限り最上のものっぽい気がします。三秒ほど考えた結果なのでおそらく間違いないでしょう。どれぐらいの衝撃度数か、分かりやすく言えば、アニメのクレイモア。映画のダークナイト。いずれも初見さんでの視聴レベルでね。映画もアニメも詳しくない方には、見てると椅子から転げ落ちるレベルの衝撃展開。

次に、絵。絵。絵。マジやばい。これすげーやばいもん(こなみ)書き込みが半端ない漫画を挙げてと言われれば、ガンツが挙がるんじゃないかってぐらいヤバイです。いや。本当に。大阪編もカタストロフィ編もヤバイ。奥ってヤバイ。超ヤバいまじ卍ー。

ガンツ見てると大友てんてーのAKIRAを思い出したぐらいです。あれもヤバイっていうか、あれは地球で一番なので既存の時代と照らし合わせるのもどうかと思いますが、それぐらいヤバイです。

ガンツの一気読みはハンターハンターの一気読みぐらい面白いです。しかも絵の書き込みがされてて漫画のコマにも工夫がされてるから何回も繰り返し読まないと当方には理解ができません。まさにスルメ漫画!



これの日本が今一番頑張った世界に羽ばたかせたフルシージーアニメであります。

近年のアニメのシージーの発展は目を見張るものがありますよね。特にそれはエロの分野に顕著になってる。そう思えてならないのです。

どや?

どやどや??

ヒマやろ?ちょっとは興味でてきたやろ?ガンツとりあえず面白いんじゃねーか?とか思っちゃったりなんちゃりしちゃったりしたやろ?

最後にひとつだけ。

音楽がメッチャ良い。ガチで中学レベルの感想だけど、ドレスコードとかいうバンドの人間ビデオ。これがヤバイ。超やばい。調べてみたけど、セッションに人間椅子がギターやっとるやん!!どことなく洋楽っぽい感じがしたけど、これはいい。ボーカルの一人芝居じゃない音楽はいい。序盤のイントロのギターのアピール。これやっぱり若人には無理だもん。そういうのできるのはやっぱり人間椅子やないとあかんねんな。(突然の似非関西弁)

しかもちょっと調べてみたら、やっぱり歌詞もガンツを意識しているというか、ガンツの曲を作ったという感じか、初めのじゃんじゃんとか漫画の大阪編の道頓堀での星人集団の擬音のそれやん。ようできてておにーさん関心しましたわ!!!

久々のヒットだったわ。やっぱガンツOはぱないの。そう確信した拙僧でございます。


さて。それじゃぁ・・・。




今度は機会を作ってレンタル屋さんで借りようと決意しました。

タイトル通り、これ見てない人、自分であります(伏線回収終了)

とりあえず、近くにレンタル屋があって時間がある香具師ならゴーゴー!期待度マックスであります。やっぱガンツは良いっすよ。マジでね。


見終わりました。最高でした。が。タブレットで見たのは不正解でした。次は映画間でみれるような続編を希望します。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
ネタバレ

聖剣 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

軽度心的外傷後ストレス障害(Mild PTSD)

すごく好きな作品で
たまに原作を読み返したくなるヤツ
終盤の展開にはネガティブな声が多いってことはもちろん知ってる
でもね、連載開始当初から
荒唐無稽な設定にワクワクさせてもらったじゃんかぁ!
たとえ予定調和だとか主人公補正だとか言われたとしても
個人的には最後までアレで良かったと持っている
むしろ、よくぞ完結してくれたぁ!って感じ
だって、あのまま突き進んだら
胸糞悪いバッドエンドだってあり得たんだからね

まぁ、ソコをあえてツッコむんなら
序盤の日常生活のちょっと不思議ってくらいのスケール感が
宇宙規模のスケールまで膨れ上がったところに違和感があるかな?
あと、主要キャラが漏れなく美男美女
(しかも女性はほぼ巨乳)だらけってのもあるかw

この作品では
原作のまだスケールアウトする直前の山場、通称大阪編
俯瞰で見直すと
すでに歯止めが効かなくなってき始めた感はあるが
連載当時は
そんなことお構いなしの怒涛の展開で、
考える余地を全く与えてくれなかったという印象
辛く激しいミッションをなんとかくぐり抜けても
再び、より凄惨な状況に陥る展開の連続に
なんだか救いのない終末感が漂ってて
後味の悪い終わりがハッキリとイメージできる状況
そんな中
玄野や加藤の放つセリフが、
単なるキレイ事って馬鹿にできなくて
次第に希望のように見えてくるんだよ
あぁ、
これってたぶん軽いPTSDになってたんだなぁw

そんな彼らの行動に感化されて
レイカやおっちゃん等が
少しずつ逞しくなっていくのが嬉しくて
多分叶わないだろうけど、幸せになってほしいと切に願うばかり
そうね
この感覚は進撃三期後半と同じくらい苦しい
もっと正確に言うと「ぐ、ぐる゙じぃい゙い゙」って感じ
胸が締め付けられるような感覚は、あんまり長居するとちょっとヤバい

そんな原作の流れを壊さず
うまく生かした良作品だと思います
それに大阪編は原作GANTZのピークとも言えるので
(実際、自分は大阪編後に購読を一時中断してるしw)
原作未読の人はどう思ったんだろ?
もっと多くの人達のいろんなエピソードを携えて大阪に乗り込んでいるので
本作で加藤のカッコよさや
本来の主人公玄野計に興味が出てきたのなら
是非原作を読んでもらいたいですね
読んだらたぶん{netabare}「なぜメガネくんがいないんだぁ」{/netabare}ってなります

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
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