推理で探偵なおすすめアニメランキング 20

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの推理で探偵な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番の推理で探偵なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

83.7 1 推理で探偵なアニメランキング1位
神様のメモ帳(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (2595)
14129人が棚に入れました
「ただの探偵じゃない。ニート探偵だ。世界を検索し死者の言葉を見つけ出す」路地裏に吹き溜まるニートたちを統べる“ニート探偵”アリスはそう言った。高校一年の冬に僕と同級生の彩夏を巻き込んだ怪事件、都市を蝕む凶悪ドラッグ“エンジェル・フィックス”―すべての謎は、部屋にひきこもる少女探偵アリスの手によって解体されていく。 「真実はきみの平穏を破壊する可能性がある。それでも知りたいかい?」 僕の答えに、普段は不真面目なニートたちが事件解決へと動き出す! 情けなくておかしくて、ほんの少し切ない青春を描くニートティーン・ストーリー。

声優・キャラクター
小倉唯、松岡禎丞、茅野愛衣、生天目仁美、松風雅也、宮田幸季、櫻井孝宏、小野大輔
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

原作の魅力を表現しきれていないのが残念(原作ファンによる補足付)

はじめに断っておくとこの作品は本格ミステリではありません
そのように書くと「本格的ではない子供騙し」
というような勘違いされる方が出てきそうですが
「本格」ミステリというのは黎明期のミステリのもつ
推理パズル的な要素を前面に押し出した作品のことです
そもそも「本格」という表現で幅を利かせているのは日本だけで
海外では「パズラー」あるいは「フーダニット」という
ミステリのジャンルの一つ程度でしかありません

ミステリの歴史として犯人あてゲームのフーダニットから
トリックの妙にフォーカスをあてたハウダニット
動機や背景に力をいれた社会派のワイダニットと流行が移っていき
最近「新本格」のように原点回帰した作品が評価されたりもしていますが
もはやミステリに疎い方がイメージするミステリ(=「本格」ミステリ)は
ミステリのジャンルの一つに過ぎないということをご理解ください
そしてはじめに述べたようにこれは「本格」ミステリではありません

また、アリスが部屋から動くことなく事件を推理することから
安楽椅子探偵ものと評されることもありますが
これもやや語弊があると思います
安楽椅子探偵はもともと前述の「本格」ミステリにおいて
ドラマ性などを廃し謎解き部分に特化させるための手法です
たしかにアリスが現代版安楽椅子探偵なのは間違いないでしょう
謎が解ければ事件が解決するのが「本格」ミステリですが
現実世界じゃこれっぽっちも謎なんてなくても
簡単に解決しない事件が山ほどあるわけです
この作品はそんな事件の解決のために奔走するナルミとニートたちの物語であり
安易に安楽椅子探偵ものという括りに入れてしまうのは乱暴すぎます

ついでにもう一つ誤解を解いておくと
ニートのもとになった英国におけるNEETの本来の意味は
Not in Education, Employment or Training
教育、雇用、職業訓練に参加していない 16〜18歳の若者というもの
それが捻くれて日本で変な意味で定着しているものですから
日本人がニートと呼んでいるものの大半は
年齢的に、本来NEETではないというのは確かです
そしてその定義を言葉通りにとれば
専業主婦や病気療養者、個人事業主なんかも立派にNEETです
そういう意味でニート探偵というものに何ら矛盾はありません
それでも年齢的に上限か下限を振り切っている作中のニートたちは
本来の意味でNEETを名乗る資格がないので
作中のニートの定義がおかしいと言われると
擁護しきれない部分は確かにありますね
ちなみに原作者の肩書きも「小説家・ニート」です

原作者杉井光は2005年に第12回電撃小説大賞において
デビュー作「火目の巫女」が「狼と香辛料」と並んで銀賞を受賞
その後トントン拍子に2008年のアニメ化までこぎつけた「わっち」とは対照的に
陰鬱で救いのないストーリー展開のデビュー作の続刊をぽつぽつ出すのみ
デビュー作以外でははじめての作品となる
2007年の初めに刊行された神メモ一巻も
間違ってもアニメ化の話が舞い込んでくるような内容ではありませんでした
しかし、その後の神メモ続刊や別シリーズで無駄に暗いだけの作風から脱却
シリアスからコメディまで書けるマルチな作家として
各社から引っ張りだこになりました

その原作者の談によると
アリスのキャラはもともとニートのおっさんだったそうです
それが担当との打ち合わせで読者層を考えて幼女に変わったわけですね
そしてそこに岸田メルが絵をつけた

この作品がアニメ化された最大の理由はおそらく
岸田メルがイラストを担当していたから
アニメやゲームで岸田メルがちょうどブレイク中なので
ブームに乗っかってのアニメ化を考えたのでしょう
だからアニメスタッフはメル絵の女の子を動かすことにしか興味がなかったわけです
原作ではアリスと同程度には活躍している男性陣
そこそこ優遇されていた四代目はともかく
テツ、ヒロ、少佐はそれぞれが主役を張っている3、6、7巻がアニメ化されず
ほかのエピソードでも活躍をいろいろ削られてしまっています
逆に彩夏の出番は原作のエピソードの順番をいじってまで増やしています
男性陣をもっと魅力的に描くことができれば
原作のファンに評価してもらえただけでなく
別の層にも人気が出たと思うのですが・・・
なんにせよ強引に改変した代償は大きく
物語のあちこちにひずみが現れています
ハテナ?とおもったら下記の補足を参考にしてみてください

1話補足
{netabare}
オリジナル回です
原作者が案を出していたようなのですが
ほとんどボツになったとかで
アニメが終盤に差し掛かったところで発売された
8巻に近いエピソードが収録されています

まず、最初に補足しておかなくてはならないのは平坂組について

一巻ヒロとナルミの会話から抜粋
「平坂組って知ってる?」
「暴走族でしたっけ?」
「違う違う。走ってないよ。ただこのへんの喧嘩っ早いのとか騒ぐのが好きな子供が大勢集まってやくざ気取ってるチーム。四代目はそれの頭なんだ」
「四代目の頭だから四代目って呼ばれてたんですね」
「いや、平坂組は初代だよ。あいつが作ったの。あいつ以外にあんな連中全員締められる奴いないよ」
「え、じゃぁなんで四代目なんですか?」
「それはね、関西の方に実家があって、逃げてきたらしいんだけど、そっちの四代目なんだってさ。そっちは本職のヤのつくお仕事」
しかしこれはただの噂話で誤情報
ヤクザではなく商家の四代目だったと
後になって本人の口から明かされます

つまり平坂組は渋谷にたむろしている不良組織の最大派閥で
四代目はそこの頭目というわけですね
アニメだけ見て本職のヤクザだと勘違いしている人がいそう
というか、確実に居ますよね・・・

そんな四代目が1巻でアリスのもとに依頼に来た際
部外者で高校生のナルミを追い出そうとするのを
アリスがそれはボクの助手であると口からでまかせを言って妨害します
そしてそのあとアニメ最終話の事件に巻き込まれたときに
ナルミは真実を知るためアリスに依頼し
その対価として正式にアリスの助手になりました

どちらのエピソードもアニメでは最後まで語られずに
視聴者ほったらかして進んでいきましたが
オリジナルにするならばその一話目の中に
必ず入れておかなければいけない部分だったとおもいます
{/netabare}
2話補足
{netabare}
「メ」の後に微妙な伸ばす音が続き、「オ」は奥に引っ込むような「ウ」に近い付属音で、日本語にはない響きだった。(原作より)
アニメ化されるので生の発音が聴けると期待してたんですが
普通に日本語っぽくメオって発音してるだけじゃないですか!
こういう活字では伝えきれない部分にこだわってこそのアニメだと思うのに

ストーリーも端折って意味わかんないところがありますね
原作ではナルミが地道に探偵しています
メオの住んでいたハローパレスに聞き込みに行って
張り込んでいたヤクザに追いかけられることに
さらに草壁の目撃情報をもとに張り込み開始
二日目にして草壁を発見し尾行潜伏場所を突き止める
そしてそこで草壁の電話を盗み聞きする
しかしそこに先ほどのヤクザが現れ・・・
そんな紆余曲折を経て出てきた推論が
「メオを置いて一人で逃げようとしている」
だったはずなのですが
アニメ版の働かないナルミはなんの裏付けもなく
思いつきだけでメオを傷つける心無い発言
あれじゃナルミはただのイタイ子ですね・・・
{/netabare}
3話補足
{netabare}
まずは兄弟杯について
四代目は一巻でナルミに借りを作ったので
困ったことがあったら助けてやるとナルミに言っています
そのためナルミはメオを匿って欲しいと頼みますが
助けるのは身内とそのダチまで、ヤクザともめてまでメオを助ける義理はない
とにべもなく断られます
そのために杯を交わして身内になってしまおうというのがナルミの作戦
ただし、高校生では親子杯は受けられないので兄弟杯という話になった訳です
ですが1巻の事件もない上に、今回の事件でも全く自分で働いていないナルミを
四代目が認める理由がどこにも無い以上
あの状態では兄弟杯なんて受けてもらえる訳がありません

ハローコーポについて
ハローコーポレーションは人材派遣会社という表向きの看板で
実際はアジアからの出稼ぎ女性に風俗業を高給で斡旋し
給料の海外送金の際に上乗せした分の給料を回収するという
マネーロンダリングのための組織です
草壁はそのマネージャーとして女性たちと
ハローパレスという社宅に住んでいました
しかし、その資金洗浄能力は億単位の金を処理できるほど高くなく
資金はだぶついていくばかり
草壁は資金洗浄が上手くいっていないのが露見し
ハローパレスの女性たちが行き場を失うのを防ぐため
2億を自分が着服した事にして事態の発覚を先延ばしにして
逃亡しながらも別の資金洗浄の方法を探るものの
そこから足がついてヤクザに捕まったというわけです

ラストは草壁を取り返して終わりでしたが
あれでは何も解決していません
ヤクザを襲撃して武力で解決!めでたしめでたし。
なんて、そんないい加減な話通るわけがないでしょう
お金だって結局草壁の講座に振り込んで戻しただけですし
お金を持ち出した経緯に付いても触れていませんから
草壁は一時的にやくざの手から逃げただけ
つまり草壁が逃げ出した作品冒頭の状態に戻っただけで
事件は何一つ解決していないのです
これでは草壁親娘(と出番のなかったハローパレスの女性たち)のお先は真っ暗ですね

原作では実際に草壁に振り込んだのは一千万だけで
アリスの指示した様々な名義の講座へ細かく分散して振り込まれています
それらはアリスがネットで拾い上げた岸和田会の講座
つまり草壁にできなかったマネーロンダリングそのものを
アリスが強引な方法でやってのけた訳ですね
「岸和田会も今頃は横領の真実を知っただろう。だからといって、草壁昌也が背負わされたものは消えない。美河がやったことの落とし前は、彼と会社がつけなきゃいけない。それがやくざの世界の絶対だ。それに、洗浄能力がもはや限界であることも変わりはない。ごくわずか、崩壊までの猶予が伸びただけだ。」
原作ではそんなアリスの科白で事件は締めくくられます

とまぁ真面目な話はここまで
3話で一番納得がいかないのは置き手紙ですね
2巻の冒頭でラーメンはなまるの暖簾が読めず
「ごめんなさい漢字あんまり読めないんです」
漢字は使ってないと告げると
「じゃぁこれはなんて読むんですか」
とナルトの絵を指さす
それはただのナルトの絵だと伝えると
「これでナルトって読むんですか。日本語って難しい」
そんなメオが漢字使った置き手紙なんてできるわけがないじゃないか!
{/netabare}
4話補足
{netabare}
4話は5巻の4話入りの短篇集の中から取られています
そのため今回はカットらしいカットがありません
つまり4分の1巻で30分がちょうどいい消化ペース
逆に言うとほかの話は4話使うべきボリュームを
2話で強引に終わらせているわけですね・・・

補足が必要な部分はほとんどありません
あえて言うなら話の一部は6巻への伏線になっていますが
それは6巻が発行される前に5巻を読んでもわからないわけですから
ここで補足を入れる必要はないでしょう
気になる方は小説版をどうぞ
{/netabare}
5~6話補足
{netabare}
5~8話は原作4巻を4話使って展開しています
無理のないペース配分なのでかなり原作に近い物語になっています
私が一番好きなエピソードもこの4巻なのでこれは嬉しいですね

しかしながら割と重要な人物が一人ざっくりやられています
ナルミを褒めていたデザイナーの女性「美嘉さん」
彼女にワカギ手芸店のヨシキさんを紹介して
バンドのTシャツを発注するシーンがカットされ
路地裏で偽平坂組に襲われたときも
原作では彩夏ではなく彼女が一緒でした
っていうか仕事になんで彩夏連れてくんだよ!
アニメはテツが助けに入るタイミングが早く彩夏は無事でしたが
原作では美嘉さんは一晩入院させられることになります

錬次とチンピラのときもそうですが
流血沙汰の描写がスパっと抜かれていたり
かなりおとなしくなっているのは
公共の電波に乗せる以上仕方ないのでしょうね

仕方ないと言えばもう一つ
カピバラの人形に文句をつけるアリスのシーンですが
原作で彼女が否定していたのは「カピバラさん」です
そのままでは到底使いようもないネタなのは分かりますが
変に歪めるならこういうところこそカットすればいいのに
{/netabare}
7~8話補足
{netabare}
毎回描写が足りなかった話ばかりでしたが
なんと今回は逆なのです
あえて描写しないでおいた部分が
アニメではうまく表現できなかったのですね

今回の主要キャラの一人ヒソン(喜善)は
事件の際にヨシキ(善喜)と名を変え
手切れ金で手芸店を構えたわけですが
ヒソン=ヨシキを匂わせる描写が露骨すぎて台無し
いや・・・そこでお腹を抑える描写はやりすぎだろう

そしてもう一つは終盤の神明裁判
すなわち「タイマンで勝ったほうが正しい」
という錬次が作った組の掟
その最中の錬次と四代目の会話です
アニメはどれが誰の人影かわかる中での殴り合いでしたが
原作ではもっと暗い中ナルミには二人の判別がつかない中での殴り合い
そしてどちらがどちらのセリフかも明示されずに
二人の会話が展開されていきます
勝ったのは関西弁の男、つまりは平坂錬次・・・ではなく
このとき二人はお互いの大切なもの(言葉)を返した状態で
勝ったのは関西弁を話している四代目でした
「お互いの大切なもの(言葉)を交換した」という伏線を
ある種の叙述トリックとして使ったのですね
小説を読んだ時はこのクライマックスの演出に唸らされましたが
まぁアニメで再現するのはちょっと難しかったですね

しかし一方ではいつもどおり足りていない描写もあります
まずは錬次の動機
アニメ版では単純に4代目への怨恨のようでしたが
原作では元々バンドのプロデュースは
柳原会の息のかかった芸能ゴロが請け負っていたものを
ロクに仕事をしなかったことにバンドのリーダーがキレて
柳原会に睨まれながらでも動ける平坂組のところにまわってきました
表立って平坂組とことを構えるのを避けた柳原会は
東京を離れている間に借金で首が回らなくなっていた錬次に目を付け
その債権を手に入れて、飴と鞭を使って錬次を平坂組にけしかけました
そのため、組を潰せなかった錬次は柳原会への負債が残ったままなので
東京にいることができなくなり高飛びすることになりました

また、風俗嬢だったヒソンに関して調べる際に
情報収集のためその道のプロのもとを訪ねています
アジア人女性が勤める水商売の店の元締め
そう、メオの父親である草壁昌也です
草壁昌也に会いに行ったハローパレスで
2話でカットされた風俗嬢の依林(イーリン)が
ヒソンと親しかったことが分かり
その口からヒソンの彼氏は後藤田組組長だと知らされます
このへんのくだりはまとめてカット
2話がアレじゃ仕方ないかなぁ
{/netabare}
9話の補足?
{netabare}
予想通りひどい出来でした

まずはパワレボの選手データに関しての解説から一部抜粋
「どうやらネットに蓄積された何らかのデータをいじくって生成しているらしい。」
「たとえばセナとかプロストとかシューマッハとか入れるとすさまじい俊足選手になる。」
「もちろん野球選手の名前を入れれば、それらしいデータが出てくる。」
「桑田がボールを投げる前にボールに向かってぶつぶつ言ったり、清原がデッドボールを喰らいまくったりするといった細かい癖まで反映されているのも評判を呼んだ」
今回の話で一番大きな伏線ですがえらくいい加減な処理のされ方でしたね

そして今回の話のメインキャラの西村さん
「おどおどした感じの眼鏡のお兄さん」(おい!眼鏡どこいったw)
店のオーナーの息子であり病気で入院中の父親にゲーセンの経営を任されています
「店の前を通るたびにガキどもの野球の知ったかを耳にするのは腹たつ」
というネモさんの最初の要求は「パワレボ」の撤去でしたが、
「パワレボ」を撤去したら店を続ける意味がないとそれを拒んだ西村さん
今回の250%(アニメ版は25%)の賃上げ要求には
何もできずオロオロするばかりでした。
野球で決着をつけると勝手に約束してしまった少佐が
バッティングセンターでゲーセン仲間を対象に入団テストを始めるも
ゲーセン浸りの連中は100km/hの球にキリキリ舞い
しかし、そこに現れた西村さんは140 km/hの球を軽々と打ち込んでいきます
実は彼もかつてはエースピッチャーとして都大会準決勝まで行った元高校球児だったのです
そして「やくざなんかと関わらないでいつもどおり遊んでいってほしい」とお客を解散させ
「やくざと揉めても大丈夫なメンバーだけを集めて欲しい」と少佐に頼むのでした
こうして甲子園勝利投手のネモさんと都大会準優勝の西村さん
二人の元高校球児による投手戦が展開されることに・・・はなりませんでした

「試合は正午からやけど会場は11時からとってあるから11時集合や。ちっとは球場で練習したいやろ」
そんなネモさんの計らいにメンバーたちは11時に到着するも西村さんの姿が見えません
そして西村さんから父の病院に向かっていると連絡が入ります
野球の試合と並行して契約書にハンコを押せと病院までやくざが押しかけていたのでした
試合開始までには戻ると言って電話を切る西村さん
しかし「この場所、昼の1時までしか借りてへんのや。さっさと始めんと時間内に終わらんで」と
12時開始のはずの試合は11時に始まってしまいます
急遽ピッチャーに抜擢される4代目とライトに入る彩夏
ナルミは西村さんを連れ戻すため自転車で疾走することに

病室に駆け込んだナルミの前にはベッドに横たわる老人と4人のヤクザ
そして反対側の椅子に座ってナルミの登場に驚く西村さん
もう試合が始まっていることを告げるとベッドの老人が口を開きます
「……ほんとに野球なんかで決めようとしてたのか。馬鹿かおめえは。あんな店、もうめんどくせえだけじゃねえか。放り出せっつってんだろ」
「親父、頼むよ。やらせてくれよ。俺、あの店続けたいんだよ」
「負けたらどうすんだ、一文ももらえず放りされたら踏んだり蹴ったりじゃねえか」
「親父!頼むよ、負けっぱなしは嫌なんだよ!野球で勝負なんだ、俺それ以外なんの取り柄もないんだ、親父も知ってんだろ。野球だけなんだよ!ど真ん中に絶好球が来たのにバットも振らずに見逃せってのかよ!」
やくざたちが引き剥がそうとする中で、必死に食い下がろうとする西村さん
「負けたらはっ倒すぞォッ」
その熱意が伝わり親父さんは契約書をビリビリに引き裂いてしまいます

二人が戻ると8回裏3-2で負けている中での1アウト1塁
彩夏がバッターボックスに入ろうとしているところに代打西村
そしてそれに呼応しての投手交代ピッチャー根本貴一です
しかしネモさんの剛球に西村さんもミンさんもあえなく三振に切って取られます
続く9回表は西村さんが緩急をつけた地味なピッチングながらきっちりと3人で抑えるものの
9回裏2番バッターから始まる好打順も2番3番と簡単に打ち取られてしまいます
4番の岩男がデッドボールで出塁するも退院明けで8回を投げ抜いてきた5番の4代目は限界
全員の視線がナルミに集まる中、ネモさんの剛速球に腰が引け縮こまって動けないナルミ
そこにアリスが一声
「審判、選手交代!代打、ぼくだ」
慌てて止めようとするナルミ
「なんだい、まさかきみが打席に立つとでも?今の君の萎えた心じゃ十中八九、三振でおしまいだ引っ込んでいたまえ。監督命令は絶対だ!」
そして、なんの冗談だ?と訝しむタコ坊主に
「冗談でもなんでもないよ。ぼくはプレイングマネージャーだ。きみは関西生まれの野球人だったのだから、当然ながら初代ミスタータイガース藤村富美男のこともよく知っているだろう。『代打わし』の恐怖に震えるがいい」
たとえ四球で1,2塁としても逆転は難しい場面が
アリスの機転、振り逃げ偽装で2、3塁と一打逆転のチャンスに
しかしそのまま正規の6番(=電柱)にまわせば敬遠されて満塁策で打ち取られる可能性が高いところ
「封殺の起きない絶好機でタコ坊主が勝負してくれるとしたら、このチームで誰よりも雑魚の僕しかいない」
自分を奮い立たせて打席に立つナルミ
諦めて歩かせる選択を取られないようにとフルカウントを避け
ボール球にも必死に喰い付きファールで望みを繋いでいく
それが実ったのは9球目、セットポジションのネモさんがチラリと2塁のメオを見たのです
「2塁にランナーを背負って決め球のフォークを投げるとき、握りを見られていないか一瞬確認する」
それこそがネモさん、そしてゲームの中の根本貴一が持っている癖でした

こうして辛くも勝利を収めたニート達でしたが
今回の助っ人たちには少佐がお金を払って仕事として依頼していました
そのため少佐が立て替えた分を西村さんに請求することに
ただしそれはお金ではなく現物支給
野球の面白さに目覚めたニートたちのため
西村さんには報酬がわりにコーチをしてもらうことになりました
めでたしめでたし

・・・というわけで、今回の話は
ネモさんの、西村さんの、そしてニートたちの
三者三様の野球への愛がこの話の根底にあるわけで
それを通じて見える著者の野球愛は
端々に散りばめられたプロ野球ネタからも一目瞭然
江夏の二十一球をもじった題名からもはっきり読み取れるでしょう
きっとアニメのスタッフは皆、野球に興味がなかったのでしょうね
まさかこの話から野球バカが一人削られているとは思ってもみませんでした
{/netabare}
10~12話補足
{netabare}
ほとんど補足する必要ありませんでした
ちょいちょい削ってあったり順番いじってありますが
重要な部分はほぼ原作1巻そのままですね
テツと四代目の神明裁判とか削られてたのはまぁ予想通り
アリス以外のニートは相変わらず冷遇されてます

ドラッグの売人つかまえるために
高校生がドラッグをキメるお話

どうも文壇やら芸能界やらは
良い作品を生み出すための必要悪として
薬物に関して寛容な傾向がありますが
ジュニア向けのレーベルで
主人公の高校生がトリップしちゃうのを
まるでそれが最善の選択肢であるかのように描く
というのはいくらなんでもどうなんだ?
と思っていたのですが
アニメの大トリにもってくるくらいのイイ話
というのがアニメ製作者たちの評価なんでしょうか?

アニメ全体としては
原作は良かったけどアニメは・・・
という部分が多かったですが
この話に関しては原作もアニメも問題外
というのが私の評価です

投稿 : 2024/11/02
♥ : 52
ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

依存度鬼MAX。

※割と批判的内容が含まれています。

元々探偵が登場する物語が好きというのもあるし、キャラデザも比較的タイプ。あと、ニート×探偵という設定にも興味をそそられ視聴しました。

1番の興味はニート×探偵という設定をどう生かしてくるんだろ?っていう部分だったんだけど、何というか‥あまり設定が生かされているとは思えなかった。
もしかしたら自分が思い描くニートっぽさの基準が「N.H.Kにようこそ!」の主人公佐藤だから‥のせいな気がしないでもないけど、ニートならではの弱点を描いてもよかったんじゃないかと思う。

中心的存在のアリスはほぼ引きこもりでネット依存度MAXで、もっと言えばぬいぐるみ依存度鬼MAXではあるけど、そのアリスを含む主要人物は概ねコミュニケーション能力に問題があるわけでもなく、実家に寄生してるというような描写も特にない。ニートニート言ってる割にそこまでニート感がない。
なんなら自立してる感さえ漂ってる。
せいぜい自称ニートくらいの感じで、見始めるきっかけになった設定なだけになんとも肩すかしな気分になっってしまった。

結論を言うと、
君ら、ニート探偵っていうより分業探偵なんじゃね?
です。

分業、あるいは仲間探偵と言ってもいいと思うけど、

指揮、戦略、推理=アリス(NEET探偵事務所を運営している探偵‥ではなくニート探偵)

行動=鳴海(高校生兼助手?)

力、物量作戦=四代目(平坂組、NEET探偵事務所と協力関係?)外注。

その他=ヒロ(情報)、テツ(力)、少佐(諜報(有能))

といった、それぞれの特化した部分でそれぞれの足りない部分を補い合って依頼の核心に迫っていくという探偵チームだったと思う。

分業探偵!
仲間探偵♪♪

…いくら「!」や「♪」を付けてみたところでキーワードとしては「なにこれ?」なんで、こんなワードにすれば良かったのに‥などとは微塵も思わないけど、自分の印象としてはこっちの方がしっくりくる。

そしてもう1つ気になる部分がある。
それは仲間としての密度。
全部がそうだとは言わないけどあっさりと信頼関係が成立し、仲間化し、協力し合ってしまう。
そういう印象を受けてしまう部分が少なくない。

依頼に関すること、つまり物語の本線は概ねシリアスに、整合性のある話として描かれていると思うけど、各人の動機の足並みが揃ってないように見えてしまう。
むしろ金銭的動機で協力するんであれば別に気にするようなことでもないんだけど、仲間として協力するんであれば仲間としての描写を十分描く必要があるんではないかと思うのです。

主要人物3人はある程度関係性が描かれているんだけど、実質的な実働部隊のヒロ、テツ、少佐の動機や背景があまりに薄い。
アリスや4代目とはそれなりの時間を過ごしてきたというベースがあるだろうからそこまでは気にならないけど、新しく入ってきた主人公の鳴海との間の友情?みたいな関係にどうしても薄っぺらいものを感じてしまう。
そのせいもあって、ちょっとお遊び探偵ごっこに見えてしまう。
主役級の3人を取り巻く人達のガヤっぽい扱いがちょっともったいなかったかなと思う。
あと鳴海と4代目の関係にも「ん?」ってところがある。

そういう部分もあって前半で断念しそうだったんだけど、後半の錬次の回、彩夏の回は楽しめたので完走してよかったかなと思ってます。

それに、主人公の鳴海がなかなか行動的で、成長もみえて失敗もする。ところどころやたら高い能力を覗かせる。
振り回されることもあれば、引っ張ることもある。
なかなかいい主人公だったと思う。

このアニメは、1件の依頼で1つのストーリー。という構成になっています。アニメでは4つの依頼+ちょっとした話が描かれています。
その中でも最後の話は格別見応えがありました。
この話に関しては1話目の些細なシーンで暗示してる部分もあるので、例えば最終話を見るときに1話目も見れる状態だったら、より楽しめるかもしれません。

最後にアリスという生き物。
たぶん何歳か不明だったと思うけど彼女はなにげに興味深く核心をつく言葉を発します。文語調で。
まったく小憎たらしいやつです。

にやけ顔でこの生き物を見ていようものなら、

「もしキミのその締まりのない顔の原因が私に対するツンデレ認識に起因しているというのであれば、キミの"人を観る目の無さ"は絶望的だな。」
とか言われそう。文語調で。

まあ、他人の人生を覗き込む彼女はやっぱり、間違いなく探偵と言えるでしょう。
「神様のメモ帳」とは?というのもこの物語を観る楽しみの1つだと思うけど、もう1つ、そんな言葉を発する「アリスのメモ帳」も覗いてみたくなります。

因みに‥このレビューのタイトルが、ほぼ内容を表していないことを訂正せずお詫びいたします。(*´ω`*)


※以下はある解決の為に鳴海がとった行為と仲間の対応に関する話(ネタバレ)を少々。


{netabare}ある調査が行き詰まり、どうしても解決したい大切な理由がある鳴海は違法(脱法?)な選択をするわけだけど、正直その気持ちは解る。
ただ、それは自分が鳴海の立場だったらという話で、周りの仲間の立場だったとしたら話が180度変わってくる。
いくら鳴海が覚悟を決めてそういう選択をし、止めても言うことを聞かなかったとしても、周りは彼の覚悟を知った上で止めるべきだったんじゃないかと思う。
少なくともあっさり"他に方法がないなら仕方ない"というレベルの行為ではないし、アリスに全ての判断を預ける事柄ではなかったと思う。

実は自分、あるドラマで同じようなシチュエーションを見たことがあって、その話では、父親が娘の薬物依存を断ち切らせるために、いろいろやってみた末の最終手段として、あえて自ら薬物依存になり娘と同じ苦しみを味わい、娘と同じ状況から共に立ち直っていこうという壮絶な話だった。
誉められたら話ではないが、この父親は社会的にも家族の長としてもいろいろ失うものが多いという厳しい現実を考え抜いた末の決断だった。実際いくつかのものを失った。
それに比べて鳴海の覚悟の場合、感情的な勢い任せの覚悟にみえる。強い覚悟なのは伝わってくるがリスクより成果に目を向けすぎている。
高校生なので成果に囚われがちなのは当然といえば当然。それなら周りが助言して欲しい。それもないとすれば(みんな若いといえば若いので‥)こういう題材故のリスクを十分描いてもらいたい。
感動的な話だったけど、ほぼ無傷で成果を得るには、方法が間違いすぎている。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「I.W.G.P」5:「GOSICK」4:「シュタゲ」1=「NEET探偵」

【レビューNo.90】(初回登録:2023/10/14)
ラノベ原作で2011年作品。全12話。
夏アニメの後始末やら、今期分の立ち上げやらが終わったので、古いアニメの
掘り起しに戻りたいなと。
この辺はアニメに目覚めた頃に「タイトルが当たりっぽい」でガンガン過去の
アニメを観てたなあっと。
そして後に図書館に原作が置いてあるのを知り、感動してそちらにも趣味の輪
を広げていったとw

(ストーリー)
主人公藤島鳴海は、度重なる転校のせいでクラスメイトと距離を置く学生生活
が身についてしまっていた。しかし今度転校した東京の高校では、篠崎彩夏と
いう少女が積極的に話しかけてきて、彼女の強引な勧誘で園芸部を掛け持ちす
ることになる。(彼自身は部員のいないパソコン部に所属)
そんな鳴海の歓迎会として、彩夏はバイト先の「はなまるラーメン」に彼を連
れていく。
そこには2階に事務所を構え「NEET探偵」を自称するロリ系美少女のアリスと、
その探偵員のニート達がたむろしていたのだ。
できるだけ距離を置こうとした鳴海であったが、その思いと裏腹になし崩し的
に彼女たちの活動に巻き込まれていく。

(評 価)
・当時のラノベ全盛の息吹を感じる作品
 レビュータイトルの
 「I.W.G.P」5:「GOSICK」4:「シュタゲ」1=「NEET探偵」ですが
 ・「I.W.G.P」(池袋ウエストゲートパーク)
  原作者が大きな影響を受けたと公言しており、本作のような若者たちのド
  ライな絆を描くスタイリッシュな都市型ミステリーを目指し、題材も麻薬
  やギャングといったアングラ的なものを扱っています。
 ・「GOSICK」
  ・天才的な頭脳を持つロリ系美少女探偵のヒロイン
  ・そんな彼女に振り回される、平凡で特徴がない助手役・主人公
  このコンビは、本作を彷彿させますね。
 ・「シュタゲ」
  そんな彼女の最大の武器は、コンピュータネットワークからの情報収集で、
  そのために高いハッキング技術を有し、そして「大のドクペ好き」という
  これもどこかでみた設定ですねw

 そんな感じで「NEET探偵:アリス」が自らの情報収集と探偵員のニート達の
 「足」も活用しながら、「安楽椅子探偵」スタイルで事件解決や隠された真
 実を紐解いていくという、ミステリーをベースにした作品になります。
 ラノベ市場はここ10年で半減、「なろう系」の台頭もあり現状アニメ原作も
 こちらが席巻している感がありますが、本作は当時のラノベ全盛の息吹を感
 させる作風なのかなという印象ですね。

・ミステリー要素は面白い
 ・ミステリーといってもトリックを暴いて犯人捜しをするといった類でなく、
  「いなくなってしまった者の失われた言葉を代弁して明らかにし、そこに
   埋もれていた思いを汲み、事件の対する観点を変えていく」
  感じで「死者の代弁者」というのが、アリスの「探偵としての矜持」にな
  っているようです。
  彼女が推理を語るシーンは
  ・「死者の代弁者」を覚悟して、凛として真実を語る意志の強さの表れ
   (ロリキャラとのギャップも上手く映える)
  ・推理自体もよく考えられていて面白い
  個人的には、この作品の一番の見どころかなっと。
 ・そしてこの作品のもうひとつの見どころは、主人公・鳴海の大胆な突破作
  戦ですね。
  普段はナヨっとしてる鳴海ですが、ここ一番で魅せる突飛な発想や口八丁
  でかます大胆なブラフは、仲間から「詐欺師」と評される程。
  これでどうにか「主人公属性」を保っているって感じですねw

・尺的に厳しくいろいろと惜しい
 ・でも全体的にはストーリーを追うのに手いっぱいという感じで、いろいろ
  と掘り下げ不足という感じは否めないですね。
 ・人物も推理を語る以外のアリスは、ツンデレキャラもイマイチ魅力的に見
  えないし、「NEET探偵員」のテツ、ヒロ、少佐も原作では掘り下げ回があ
  るのですが、アニメではカットなので、ストーリーを進めるための駒要員
  っぽい扱いのため作品に深みが出ないって感じです。
 ・そういった描写が雑な中で、原作の名言を結構ぶっ込んでくるのですが、
  これも真意がしっかり伝わらず、上滑りしてる感がもったいない。
  なので「NEET探偵」という設定もイマイチ活きていない感が・・・
 ・よく言えば重いテーマ等を扱っている割に、ライトにサクサク観れる部分
  はあるのですが、ここのレビューでも「浅い、軽い、薄い」という評価さ
  れているのもやむを得ないのかなっとか感じる部分はありますね。
  原作も良くも悪くも「ザ・ラノベ」ってところがあり、更に1クールで収め
  るためにそこからいろいろと削られているので、仕上がりとしてはやはり
  薄味感は否めないですかね。

有体にいってしまえば「販促アニメ」レベルかなっというところはあるのです
が、ストーリー重視で視聴する分には、それなりにまとまった作品だと思いま
すし、「死者の代弁者」としての「探偵アリス」は十分魅力的かと思うので、
個人的には結構好きな作品ではあります。
アニメ版のラストもいい終わり方だったと思いますし。
原作もそこまでよくできた作品ともいえないので、そういう意味でもアニメ制
作陣は健闘している部類では。
(「櫻子さん」でも感じたことですが、ミステリーが主軸だとそちらにかなり
 尺がとられるので、他の要素も魅力的に魅せるのは、1クールで制作するには
 かなりハードルが高いのかなという印象ですね。)

OP「カワルミライ/ChouCho」もテクノが入ったアップチューンな感じが
「チョコ選」等2010年台前半を感じさせてくれるのがツボですね。

(追 記)
・本当に面白いのはアニメ化以降
 原作も一番面白いのは最終巻で、アリス(本名:紫苑寺有子)の「紫苑寺家」
 を巡る物語で、「アリス出生の秘密」や「IT技術の師匠:従兄弟との攻防」、
 そして物語の終わりもかなりいいんですよね。まあアニメ放送時は未発表だ
 ったんでどうにもならなかったんですが。その辺も惜しいところですね。
 あと「神様のメモ帳」という言葉もアニメでは2回程出てきますが、本当に
 回収されるのはラストなので、本作ではちょっと意味が分からないだろうし。
 そういう意味では2クールのリメイクで見直してみたい作品ではありますね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

70.5 2 推理で探偵なアニメランキング2位
文豪ストレイドッグス セカンドシーズン(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (411)
2286人が棚に入れました
霧深き夜――。
織田作之助がバー「ルパン」へ赴くと、先客の太宰治がいた。そこへ、密輸品の買い付け帰りの坂口安吾も合流。
悪名高い「ポートマフィア」に属する男たちの、いつもの夜だった。
だが、その日を最後に安吾が消息を絶つ。
時を同じくして、暗証番号で守られた最高保管庫のひとつが「ミミック」なる組織に襲撃される。
ボス・森鴎外から直々の指令を受けた織田作は、安吾捜索に乗り出すが……。

声優・キャラクター
上村祐翔、宮野真守、細谷佳正、神谷浩史、豊永利行、花倉洸幸、嶋村侑、小見川千明、小山力也、諸星すみれ、小野賢章、谷山紀章、羽多野渉、瀬戸麻沙美、宮本充、櫻井孝宏、花澤香菜、小清水亜美、三木眞一郎

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

辿りつく先は闇の中…

この作品は、文豪ストレイドッグスの2クール目の作品になります。物語の内容に繋がりがあるので、1クール目を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

1クール目では、横浜を舞台に「武装探偵社」vs「ポートマフィア」の抗争の物語が描かれていました。
お互い対極に位置する存在です…水と油が交わらない様に、彼らも決して分かり合う事はない…
それがそれぞれの組織に与えられた宿命だから…
登場人物の深掘りを交えながら、時には事件を…そして時にはポートマフィアとの命のやり取りを経て少しずつ…けれど確実に自分の居場所を手に入れていった探偵社新人の中島敦…
物語のスケールは逸して大きくありませんでしたが、展開を急ぐことなく丁寧に描かれた1クール目と言っても過言ではありません。

でも2クール目を視聴して確信したのは全ては今期への布石であったという事です。
そして一見さんお断りの今期…大きな2つの物語が動き出すのです。

一つ目は時間を少し遡って太宰治がポートマフィアに籍を置いていた頃の物語…
今でこそ武装探偵社の司令塔になっていますが、昔はポートマフィアの幹部だったんですよね。
探偵社とポートマフィアは水と油…決して、交わらない存在故に生き方や目標もまるで異なっています。
そんな対極の位置から位置へと動くにはそれなりの理由があるはず…
しかもポートマフィアでは将来を約束されたエリート幹部…
自殺願望者で少し変人が入っている太宰ですが、そんな彼にも唯一無二の友がいました。
そんな立場を投げ打ってまでして対極まで行かなければならなかったのか…
一つ目の物語では、そんな太宰の過去と…彼の決意の固さの理由が明かされるのですが、後悔が幾重にも折り重なって…その後悔を固める涙と約束で出来た物語だったと思います。

これだけでも胸いっぱいなところですが、おざなりにしていた「武装探偵社」vs「ポートマフィア」の構図に変化の兆しが見えてきたところから二つ目の物語が始まります。
この二つ目の物語から…一気にスケールが広がっていきます。
なぜならフランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド率いるギルドが横浜の街をエサにとあるモノを手に入れようと動き出したからです。

この物語の特徴は登場人物の異能力は、その人の執筆した物語から引用されていることです。
「武装探偵社」vs「ポートマフィア」の頃はまだ何とかついていけました。
登場人物が太宰治、国木田独歩、江戸川乱歩、与謝野晶子や宮沢賢治といった日本文学の巨匠と呼ばれる方々だったからです。
(それでも正直存じ上げない人もいましたが…)

ところがギルドが加わってくると、意能力の世界もワールドワイドな広がりを見せるんです。
赤毛のアン、トム・ソーヤ、若草物語といった異能力の名前自体は原作も読んでいるのでピンとくるのですが、その著者については殆ど頭に何も浮かんできませんでした。
私がもしもっと文学に勤しんでいれば、今回の自分自身の反応も違ったのかもしれません。
この作品を見て久々に「もっと本を読んでいれば良かった」と少し後悔しました。

このギルド…半端無い強さです。
それに探偵社とポートマフィアにしっかり刺客を送ってくるんです。
その上、横浜を壊滅させると言い出す始末…

横浜の街を守るために探偵社の取るべき行動は一体…?
ここから先は激アツの展開が私たちを待ってくれています。

ここから先の展開を見て感じたのは、組織を一枚岩にする難しさです。
人は優しさだけ…或いは厳しさだけでは心を繋ぎとめておくことはできません。
心がバラバラになった形だけの組織…もうそれは組織じゃありません。

綻びの無い組織…言うのは簡単ですが、実現するのは限りなく不可能なんだと思います。
だから…きっと綻びはあって良いのだと思います。危機や問題に直面した時に綻びの無い面でそれらを受け止められたら、綻びがないのと一緒だから…
大切なのは柔軟性や弾力性…どこまでも柔らかく、物事に応じて形や大きさを自在に変化できるような組織こそが理想なのでは…なんて考えながら視聴していました。

オープニングテーマは、SCREEN modeさんの「Reason Living」
エンディングテーマは、ラックライフさんの「風が吹く街」
個人的にはオープニングが大好きなので、この前カラオケで挑戦してみましたが、あっけなく撃沈しました…難しかったです^^;

2クール目は12話…1+2クールで全24話の作品でした。
終盤の展開は確かに激アツでしたがそれだけではありません…
多分物語を通して最も辛い試練が待ち構えていたんです。
その試練は必要なモノ…だったのかもしれません。
でもその瞬間…頭の中が真っ白になったのも事実です…
だって全ては真逆の先にある光を共に見るために目指していたんですから…
あの展開は正直キツかったです。

そして物語は更なる高みへの布石と「see you…」
この「see you…」は期待して良い「see you…」ですよね?
続編…期待しています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

にゃんちゅ(・ω・` さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

主人公は誰なんだ。中島なのか太宰なのか2人ともなのか・・・

分割2クール作品ということで、前回の続きからスタートします。

といっても最初は太宰治の過去回ですね。
なぜマフィアから武装探偵社へと転職されたのか・・・
{netabare}
マフィアの幹部だった太宰治と、マフィアの下級構成員:織田作之助。情報屋のアンゴ。

マフィアの癖に人を殺さない織田作に、
マフィアの幹部として、今よりかはふざけていない太宰。
何を考えているか分からないアンゴ。
友情とはまた違った関係で、距離感がありつつも互いを認め合っているかのような3人。

アンゴの裏切りや、裏で操っていたのはボスだった事、
織田作がなりたかったもの、守りたかったもの、その為に戦わなければならなかったこと。
最終的には太宰を導いてくれた人として
エピソード展開は悪くなかったと感じます。

ただ・・・

その後の、武装探偵社vsマフィアvsギルド の3社戦争。

キョウカがマフィアに捕まり、
マフィアの姉さんが探偵社に捕まり、
敦はギルドに捕まり~Qがギルドに捕まり~となんか大変な事になってきて

もうてんてこまいですな。

騒がしいのはストーリー上仕方がないとは思いますが、
正直、「結局のところ誰が強いのだろう」という印象で
3社の全面戦争はいいが、一般人お構いなしかと・・・

Qの精神破壊は強いと思いましたが、
後半はすでにフェードアウトで最初の勢いだけでしたし、

ギルドも社長以外対したことなくない?残念だったよ私は・・・。

そして、武装探偵社の敦・太宰以外のキャラ立ちがしていない事へ不満も残り、
毎度毎度、中島敦に頼りすぎじゃない?
んで血を流しすぎじゃない?死ぬでしょ普通w(第二の上条当麻なの?)

独歩や宮沢は何をしてんだよ!ってw

最終決戦ともいえるギルドvs探偵社+マフィア
結局全資産を投じて異能力を発動し戦うギルドの団長と
「人虎を殺す為に侵入した!」という空気の読めない芥川
生きる意味を探しながら戦う自信のない敦・・・

でも芥川の見掛け倒しさは、もう分かっていたけどね。
芥川の太宰治依存もどうにかして欲しいねw{/netabare}


結果は、今後の余韻も残しつつハッピーエンドとして処理されていますが
やはり、若干消化不良というか、
詰め込みすぎた感じは否めないと思う。

声優は豪華だし、作画は綺麗ではありますが、
折角みんな素敵なキャラなんだから、個々のバトルとか見たかったな。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

分割2クールということで、1クール最終話の内容から続くのかなと思っていたのですが、太宰の過去編に突入ですか(´・ω・`)
内容は結構良くて続きが気になるんですが、1期のキャラ達の日常パートから入るかなと思っていたので少し残念です……

1クール目で各キャラについて視聴者は知っているので、それを活かした2クール目かなと思っていたんですけどね(+_+)
まぁ恐らく過去編が数話あって、その後1クールの続きみたいになるんですかね

第1話感想など
{netabare}
冒頭で説明した通り、太宰の過去編(ポートマフィア所属時代)からスタートです。
内容としては太宰メインではなく、太宰と仲がいい下っ端の人がメインな感じ。
太宰と下っ端、情報員の飲み仲間3人の中で、行方不明になった情報員を下っ端が探すといった内容。
でも下っ端といえど、彼の異能力かなり強いですよね、数秒先の未来が見えるとか最強じゃないですか(´・ω・`)
あと、1話目で出てきた、「3人の中で誰かが死ぬ」という言葉。
太宰は生きてるはずなので、下っ端か情報員ですけど、どっちでしょう。下っ端っぽいですけど……
まあ、続きが気になる1話目でしたね。
あとはこの過去編がいつまで続くか、それが問題だ
{/netabare}

第2話感想など
{netabare} やはり主人公が死んじゃいましたか(´・ω・`)
持ってる異能力からして、死ぬのはやはり本編のような時間差ですよね
主人公が死ぬのは予想できていたんですが、裏切りで死ぬとは思ってなかったのでそこが意外でした(+_+)
マフィアですし、そういうのもありなのかな……

……と思ってたんですが、、、
公式HPの次回予告見たら、死んでなかったみたいですね(^^;
そして過去編はまだ続くんですね……
{/netabare}

第3話感想など
{netabare} 過去編終幕
今回で過去編が終了みたいですが、良い内容だったと思います(*^^*)
ジョーカーゲームを思い出すような渋みのある内容でした!

結局死ぬのは彼なんですね(^^;
死んだと思っていたら生きていたりして、〝あれ、これ死なないのかな?”とかも思ったんですが……

次回から現代に戻った話、久しぶりに探偵事務所の面々の登場が楽しみです(#^^#)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

67.2 3 推理で探偵なアニメランキング3位
金田一少年の事件簿(TVアニメ動画)

1997年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (177)
1033人が棚に入れました
名探偵金田一耕助を祖父に持つ主人公・金田一一が、遭遇する難事件をパートナー・七瀬美雪や「親友」剣持勇警部、「ライバル」明智健悟警視らとともに、抜群の推理力で次々と解決していく!

声優・キャラクター
松野太紀、中川亜紀子、池澤春菜、平田広明、小杉十郎太、森川智之
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

兄貴がよく見ていた バトル物ではなく、ミステリーのジャンルで勝ちたい犯人主人公のスピンオフ、そこでの爆笑をありがとう人 SK(凄く感謝)

嘗て月曜の夜のコナンの前にやっていたミステリー

謎を紐解いた際、身近なものを使ったトリックなのが肝なんだよね
昔はこれのドラマをレンタルして見ていました(兄貴が)
DVDBOXを持っているくらい大好きです(兄貴が)
中の人達はプリキュア率が高いです

コナンよりもこっちの方が犯人の動機が重いから兄貴は評価しています

また出てきてもらえないかな・・・
土曜にやってたリターンズも終わり、今度は37歳になった金田一さんも描くようになった
ここには高遠ちゃんはおらん...

その頃にマガジンポケットに連載されていたのが、犯人たちの事件簿
全ては金田一という『ラスボス』に勝つために...
それと伏兵のみゆき達にも勝つために...
高遠ちゃんから指導を受けてでも勝つために...

必死こいてトリックを作ったのに...苦労したのに
あれよあれよと彼は解いていく...!

(美雪達伏兵含めて)この怒り、はらさでおくべきか

記念すべき最初の怪人、ファントム
{netabare}剣持のオッサンがポンコツなのはこっから始まった...警察の未来はノーフューチャーだったのに、あのラスボスが現れたッ...!
ここで学んだのは『アクシデントに対するアドリブ』でフォローできるか?というもの{/netabare}

次は放課後の魔術師
{netabare}犯人は外部の人間だ。というので誤魔化しきろうとするのだが...
真壁ぇ...あのミス研の屑が元から嫌われ者だったせいで...!!
そして金田一が作ったトリックにデジャヴが襲い掛かる...!
ここで学んだのは『予めトリックを作っておく』というもの{/netabare}

それを実行したのがMr.レッドラム
{netabare}しかし、トリックを実行した場所に課題があった...
新陳代謝のせいで汗だくだく...
原因は煙突のバードストライク、即ち煙突に網が敷かれてなかったせいで...(舞台調査が一番必要だった)
それと人形の衣装で、アレが証拠になって...(美雪に見抜かれた)
弔い合戦と捉えるなら、アレつける必要無かったんじゃ...{/netabare}

伏兵の明智さんをミスリードさせ、ほぼ100%勝てれた雪夜叉
{netabare}下手したら死んでしまう氷橋トリックを安々と再現してしまう...(なのは以外の)悪魔め...!{/netabare}

禁じ手である『主人公補正』に挑んでしまった影の脅迫者
{netabare}ああそうだ、主人公はクマムシさ...美雪を利用したのはいい線だったけどねえ...東大出ても、知らねえものは知らねえ
水上や伊沢とかじゃあ、あるまいし
ここでの学習は『容疑者リストの掲載を回避』いわば『被害者になりきる』こと{/netabare}

事件の発端を知れば、1人だけ殺せば良かったジェイソン
{netabare}別人の遺体を利用して容疑者リストから外れる。確かにいい手だが、殺す対象が多かったせいでダイイングメッセージを確実に消せず、トリックに粗が...自分用の携帯食があれば...
そこに辿りつくまでの凄まじい努力の無駄遣いが爆笑を誘うwwwww

それに S K (凄く感謝){/netabare}

金田一を犯人に仕立て上げた、見えざる敵
{netabare}しかし、謎解きが見え見えだったが故に
肉体労働がきつ過ぎるし、明智さんの演技に嵌められる...{/netabare}

同じ生い立ちを利用し、別人に罪を着させた葬送銀貨
{netabare}だが金田一の『生い立ち』が強すぎた故に勝てないというか、PCができなかったから...www{/netabare}

その次にアイツ、地獄の傀儡師
{netabare}容易くトリックを作っていくのに、非常に退屈していたのだが、金田一に会ってからテンション上がっておかしくなってまうwww
言うまでもないが、何故リスで命拾いができる!?wwwwww
それと体重さえ重ければ...(これ以降、殺人教唆に走ります){/netabare}

既に病気だった凶鳥の命
{netabare}警察介入を防ぐため、爆破による現場の封鎖はOK、その後のアクシデント対策は正解だったが...ダイイングメッセージを引き抜けなかったのもあるし、オーバーキルできる力があれば...{/netabare}

雪夜叉と同じく、100%勝てたはずの地獄の子守歌
{netabare}しかし『ガイシャの癖』とマインドシーカー並みの運ゲーに負ける...(´;ω;`)
ガイシャがカンニングしてしまったことでアリバイが崩れ、別のガイシャの筆圧の悪さから遺書がでっちあげの証拠になった...
それよりもテストの席がランダムだったことも一理ある、もし完全固定だったら...感謝感激雨あられ~~~だったのに
剣持のオッサンを利用してアリバイを確保できたのは素晴らしかったんだが...{/netabare}

発言ミスで美雪にトリックを暴かれた豆腐メンタルの黒死蝶
{netabare}メインヒロインを甘く見ていた罰だッ...アドリブも出来ねえし...別人ジェイソンに罪も着せられねえしwww{/netabare}

美雪を利用できれば...!の首狩り武者
{netabare}だが共犯者がダメダメで...(´;ω;`)
美雪をさらうことができねえし...ラブコメ恒例のラッキースケベに救われる...尾行もされてるし...{/netabare}

それならば、大物を利用すれば...の怪盗紳士(モノホンは女)
{netabare}ここでも発言によるアドリブミスが...(やっぱ情報収集という武器が欲しい)
影ながら遠距離におる伏兵のいつきさんもここから生かされる...!{/netabare}

金田一をキャリアパワーで一時的に逮捕できた赤髭のサンタクロース
{netabare}だが、佐木がトリックを撮られたせいで、原作では殺さざるを得なかった...(しかし、2号に受け継がれることを知らない...)
それと殺しの保険をかけてしまったことで、道具を回収できなくて...
それと明智さんのキャリアの強さ...ゆ”る”さ”ん”!!
勝つためには『最高位』の警視総監レベルに辿りつく必要があるのか...?!{/netabare}

勝てぬなら、愛の力で挑んだ亡霊兵士
{netabare}しかし、金田一の罠にハマってしまったことで2人いることが露呈(奴は忍か!?)
それとアンタがちゃんとコーヒーを飲めれたら勝てるのに...(´;ω;`){/netabare}

高遠ちゃんから殺人教唆を始めて受けた道化人形
{netabare}あんま怪我して無い金田一に唖然...しかも川に落とすための橋をいじることにミスが...
そしてガイシャの髭...そのせいで1日のズレが...『ガイシャの性格』を見抜いてくれれば、殺害現場に『監視者』がおって動向を連絡してくれたら...{/netabare}

自ら犬に噛まれてアリバイを作ったケルベロス
{netabare}奴は呼ばなくても来るwwwだって主人公だもんwwwww
そして別荘を燃やして施設への誘導...美雪とSOXに入会する気は金田一にあったのだろうか...?www
しかし『服装が簡単だった』から笛を落としてしまったのと、リアリティを持たすための髭を剃ったのが裏目にッ...!{/netabare}

ダブルラスボスという修羅の道に挑んだコンダクター
{netabare}いくらメイドでも『天気予報ぐらい観とけよ...』
それと高遠ちゃんの演技を見破るにはそれ相応の修羅の道を潜らない限り...{/netabare}

強固な二重密室を作ったスコーピオン(これも100%行けれた)
{netabare}悪いが100%最悪のピタゴラスイッチだからwwwww
何でガイシャがフミもとい、『犬のポアロ』を呼んだんだッ...いくら人間が嗅げなくても、ラベンダー色に仄かに染まった床に『消臭力』をかけておけばッ...
睡眠薬のトリックをオッサン達が介入したことで狂うッ...(学校だから現場封鎖ができなかったのも一因){/netabare}

金田一をまんま知らなかった白髪鬼
{netabare}子供に噂を広げても、舐めてかかっては困ることがこれで分かる。調査不足のせいで、アリバイを利用され嵌められるんだよなあ...特に置き時計は...
絶対に腕『時計』はするなよ!!{/netabare}

亡霊兵士と同じく2人で挑んだMONSTER
{netabare}ここでも伏兵のフミがッ...!
しかし何故犯罪やっているのに、金田一はムショに行かないッ...!!
警察仕事しろwwwww
それと逃走経路が限られたことにより消去法で解かれるッ...!
あのガキンチョに武術の心得があればッ...!{/netabare}

怪我無ければ勝てた雪影村殺人事件の犯人
{netabare}天 は そ っ け な い
才 能 の 格 が 違 う{/netabare}

ここまでを総合すると
3人以上で挑むべきもとい『企業や組織でグルになる、別々で』
金田一は勿論、ガイシャの癖、殺害現場調査など『確かな情報提供者(別探偵やスパイを使って情報収集する、ゴルゴ13みたいな殺し屋を雇い、遠距離から被害者をアサシンする)』が必要☛大金を払ってでも、根幹を崩す方法でないと勝てないと思う

美雪たちの一挙手一頭側を監視するもとい『閉じ込めておけばいい』
爆弾を使って『現場を閉じ込める』案も出ていたが、逆をとって『警察を買収する』☛となるとお金か警視総監になるしか...
スリや小細工が得意なため『時計』はしない
高遠ちゃんに頼らない。けど基本犯人たちは『凡人』故に『努力』というカードしか札がない
リアルタイムでミスは必ず生じる、そのため『事件に関わらない外部と協力と漏洩の口封じ』するしかミス回避の方法が無い
架空の武器だが『アサシンブレード』を作る(とは言っても手の甲に装備するため第三者に頼らざるを得ない)

こんな悪魔的な人がいない限り、金田一に勝てる訳がない...
いっそのこと、バトルやラブコメ等『他ジャンル』に変えれば、ワンチャンあるのでは...?
でも作者がミステリー以外を描いてくれるはずがないwww

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

金田一少年も、はや37歳。『金田一37歳の事件簿』で連載が始まったらしいですね。世知辛いw

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
推理モノの定番と言える本作。名作である「名探偵コナン」とはほぼ同時期に放送が開始されていますが、(金田一は)登場人物が高校生だったり微エロ要素もあったので、「コナンは小学生が観るもの」「金田一は中高生が観るもの」みたいな感じでした(当時は)。自分は当時中学生だったし、「ジャンプとマガジンは週刊」「サンデーは単行本」だったこともあり、金田一の方が思い出深いです。もしくは、「銀狼怪奇ファイル」かなw

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
なんか、(原作は全巻持ってるけど)やっぱり初期の事件が面白かった。

「オペラ座館殺人事件」
「異人館村殺人事件」
「雪夜叉伝説殺人事件」
「学園七不思議殺人事件」
「秘宝島殺人事件」
「悲恋湖伝説殺人事件」

くらいまでは、トリックまで全部覚えてる。でも、なぜか一番最初にパッと思い付いたのは「タロット山荘殺人事件」。自分が雪深い岩手の出身だからかもしれないけど、氷を使ったトリックが思い出深い。

他にも、「蝋人形城殺人事件」「墓場島殺人事件」「魔犬の森の殺人」「銀幕の殺人鬼」「雪影村殺人事件」なども思い出深い。

ただ、(アニメ版では死ななかったが)原作で一番ビックリしたのは、(原作ネタバレ){netabare}「異人館ホテル殺人事件」で「佐木竜太」が{/netabare}死んだところ。ギリギリまで「ウソ(実は生きてた)」だと思ってた。メインキャラがこんなにアッサリ殺されるんだと、当時驚いた。いやだって、もしもコナンで元太君とか死んじゃったらYahoo!のトップページ載るでしょ(笑)? そのぐらいの衝撃だったんだってば、当時はw
{/netabare}

【余談~ 岩手県に同名の温泉郷があります♪ ~】
{netabare}
その名も、「金田一温泉郷」。岩手県北部、二戸市にあり、「座敷わらしが出る宿」で、全国的に有名でした。松下幸之助や本田宗一郎なども泊まったとか。

ところが、2009年に{netabare}火事で全焼してるん{/netabare}ですよね。これ、同じく、金田一を舞台にし、座敷わらしが活躍する小説「ユタと不思議な仲間達」という、劇団四季でも取り扱われているもの(三浦哲夫)があるのですが、(小説ネタバレ){netabare}この小説のラストシーンも、火事で、座敷わらし達が転生するというものだったので、{/netabare}奇妙な一致に、驚いた記憶があります。

だから当時、「座敷わらしはいなかったんじゃないか」なんて言われましたが、これも考え方次第ですね。

まず、①{netabare}出火時に{/netabare}宿泊客と従業員合わせて30名ほどいましたが、人的被害がなかったこと。②実は建物自体が(築300年で)老朽化していて、耐震強度が引っ掛かっていたものの、予約で3年先まで埋まっていた状況のため、だましだまし使っていた。1年後に東日本大震災があったわけで、もしもこの事故がなければ、より大きな人的被害が出たとも考えられています。③離れや母屋は{netabare}全焼{/netabare}したが、なぜか、中庭にあった、座敷わらしを祀る亀麿神社だけは無事だった。座敷わらしは、そこに一時避難しているとの説も(信じるか信じないかは、あなた次第w)。

緑風荘は、2016年に再建し、営業を再開したそうです。(私は別に旅館の回し者ではないですがw)もし興味がある方は、岩手にお越しの方はお泊まりになってもよろしいのではないでしょうか♪
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

ヒロトシ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

金田一・コナンのミステリーライン再び!

という事で宣伝も兼ねて旧作の感想を書きたいかなと。

今でこそ推理漫画というジャンルでは名探偵コナンにとって変わられていますが、個人的には金田一の方が好みです。

その理由としては犯人が犯行に至った動機が悲劇的な展開を考えれば同情出来る事に加えて犯行後のアフターフォローを金田一少年は欠かさず行っている点に尽きます。

一見お調子乗りの年相応の態度を見せる金田一少年ですが、犯罪に関しては自分の才能をひけらかすことなく真摯に向き合っているという点がどうも犯罪を軽く見ている節のあるコナンよりは好きなのかなあという印象です。

先程触れた犯人に同情出来るといった要素ですが、金田一の場合犯人が犯行に及ぶきっかけはほとんど残酷な話が多く、故に金田一における犯人は被害者の方が往々にしてクズであるといった認識が強いです。全員が全員という訳ではないですが。

名探偵コナンが犯行のトリックを見破る事を重点的に置いている推理作品だとすれば、金田一はトリックだけでなく犯人の心情等に重点を置いている作品だと言えると思います。

恐らく金田一少年のじっちゃんである金田一耕助の作風を意識してそのような部分を取り込んでいるのでしょうね。

そういった意味で犯人が人を殺すという並々ならぬ憎悪をたぎらせるには半端な理由ではこの作品の魅力が失われてしまいますので、少年誌連載にも関わらず結構エグイ話やシーン等が見受けられるのですが、そこが逆に本格推理漫画という今までありそうでなかったジャンルと合わせて人気を博したのではないかと思います。

さてその点を踏まえてのこのアニメの感想を述べますが、金田一少年の最大の魅力であるエグイ要素をこのアニメは放送時間帯や視聴層に合わせて原作よりやや改変しております。

大筋は原作準拠ですが、中には犯人が改変されていたり、犯行に至るまでの動機が随分マイルドな物に変更されていたりしておりまして原作ファンからの評価は賛否両論になってます。

この傾向からして今度から放送する金田一の新作アニメも時間帯を考えると何かしらの改変が行われる事は必至ではないかと思われます。現在の規制の厳しさを考慮すれば断言は出来ませんがほぼ確実なのではないかと。

アニメの主要キャストを演じていらっしゃった声優さんはかなりイメージに即した方ばっかりでしたので雰囲気作りという意味ではそこそこ成功していただけに内容の一部改変が何とも残念だったなと思う限りです。

にしても一君は毎回体を張らされて意外に体育会系のような探偵になっていますよね。一応運動が苦手という設定になっているのですが、活躍を見る限りだと運動神経に関しては並かそれ以上だと思うのですが・・・w

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

87.0 4 推理で探偵なアニメランキング4位
GOSICK[ゴシック](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2847)
14818人が棚に入れました
聖マルグリット学園の図書館塔の上の上、緑に覆われたその部屋で、妖精のような少女―ヴィクトリカは待っている。自らの退屈を満たしてくれるような、世界の混沌を―。その少女は語るのだ。パイプをくゆらせながら。「混沌の欠片を再構成しよう」そして、たちどころにそのどんな謎をも暴く…いや、〈言語化〉してしまうのだ…という。西欧の小国・ソヴュールに留学した少年・久城一弥。彼はふとしたことから知り合った少女・ヴィクトリカとともに、郊外に住む占い師殺人の謎に挑む。しかし、それはある大きな謎の欠片でしかなかった。囚われの姫と、彼女を護る死に神が、幽霊の現われる呪われた船の謎に挑む。白と黒の物語の幕が今、開きます。

声優・キャラクター
悠木碧、江口拓也、下屋則子、木内秀信、鹿野優以、沢城みゆき、大川透、根谷美智子
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

探偵とパイプ

煙草が好きなので、独りでアニメを視聴するときは喫いながら観ていることが多いのだが、本作を見るときは、つい紙巻ではなくパイプの方に手が伸びる。
で、気が付くと画面のヒロインと同じタイミングで吸い口を咥えていたりして、ちょっと赤面する思いをする(ああ恥ずかしい)
ハイヒール型のパイプ置きを買ってしまったことは内緒だ(笑)

本作の初放映の頃に発行されたパイプの本に、「美少女がパイプを喫うアニメが放送されている」というコラムが載っていたのだが、間違いなく本作のことだろう。
専門家の見立てによると、ヴィクトリカのパイプはオランダ製らしい。

ホームズ以来の伝統を意識したパイプなのだろうが、架空の世界の架空の時代を舞台としたフィクションで、絵で描かれた架空の少女が、パイプを咥えるだけで喫煙することは描写できないというのは理由がよくわからない。
怪事件の混沌や、幻想と論理の危うい境目を表象するものとして、たゆたう煙はミステリの演出に大いに有効に思えるのだが。

背景に幾重にも重ねられた物語が、ミステリを通じて描かれる運命的に出会う少年と少女の結びつきの陰に伏流して、一本筋の通った印象を支える。
ミステリとして、隙なく丁寧に描写されているものの、謎の強度や論理展開はさほど鋭いものではなく、ともすれば「わたしの少年」と「ぼくの少女」の、かけがえのない運命の結びつきには無関係にすら見えかねない。

しかし最後まで視聴すると、それでもミステリ(という形式)で物語を語ることが、本作にはどうしても必要であったのだと思える。


(史実に近いが一応は架空の)第一次世界大戦と、(ほとんど架空の)第二次世界大戦の狭間の時代に置かれる物語は、子供と青年の間に挟まれた学生時代と二重化され、世界=社会から隔離された学園が、実在の大国に挟まれて設定された架空の小国と重なり合う。

{netabare}少年と少女の物語に強く結びついて設定された背景は、その「背景」が生み出す「嵐」が「わたしの少年」と「ぼくの少女」の純粋で幸福な結びつきを脅かすことを、自然な流れとして視聴者に納得させる。

「嵐」は、具体的には「世界大戦」を示すと作中では言及されているが、内包されているものは、単に国益の激突という要素だけではない。
そこに込められているものは、「世界」を覆い、駆動する価値観や思想の支配権のゆくえだ。

架空の世界大戦に賭けられているものは、旧大陸=ヨーロッパが代表する「もの」と、新大陸的な価値だ。

作中の「旧大陸」が代表するものは、伝統=時間=歴史性であり、「蓄積された」富であり、精神的なものであり、「オカルト」に代表される非合理をも包括する多層的な価値観、などなど。

一言で集約すれば、実利とは無関係に屹立する「うつくしいもの」だろう。
本作の美術や作画が、全力でそれを表現している。

一方の「新大陸」が現すものは、作中の明示はないものの、アメリカ的な価値観であることは、現実の世界大戦後を生きる現実の視聴者には明らかだろう。

たとえて言えば、プラグマティズム=「実利」のみの論理であり、「現在の」富であり、フラットな平明性であり、一言でいえば「物質的なるもの」の具体性だ。

昨日までの「世界」を一変させるような、この強大な「嵐」の前に、少年と少女の思いは、なんら具体的な「力」を持ちえないように見える。
仮に戦闘を避けることはでき得るにしても、「世界」を塗りつぶす「嵐」の「力」の前に、まっすぐな眼をした「わたしの騎士」の情熱は、可憐な「ぼくのお姫さま」を護り切れるだろうか。

本作が「ミステリ」である意味が、ここにある。

ラストで、互いを互いの腕の中に取り戻す少女と少年は、「ホームズ」と「ワトソン」だ。

その「世界」の論理性=世界そのものを崩壊させかねない「謎」を解き明かす「探偵」こそが、ミステリ「世界」を守護し、まとめあげる特権者だろう。

ミステリ世界の、その「世界」の存在を双肩で支えるものとして、「探偵」は在る。
探偵のいない、「謎」が明かされることのない世界は、「ミステリ」としては存在しえない。

本作がミステリとして語られる物語であることが、「探偵」の存在を絶対的に要請する。

「世界」を揺るがす「嵐」は、その「世界」が絶対的に要請する「探偵」に対抗することができない。
「探偵」であることこそが、「嵐」の暴威と拮抗し、押し戻す少年と少女の「力」の源泉だ。
だからこそ、少女の母は告げるのだ。生き延びるために「謎を解け」=「探偵」であれ、と。

ラストの再会は、ご都合主義の「ファンタジー」ではなく、探偵が膝下に「世界」をねじ伏せる「ミステリ」が生み出している。


別の方向から観ても、「ミステリ」の必然は揺るがないように思える。

本作の背後には、ある王国の裏面史が通底音として流れていることは上述した。

裏面史のエポックである各々の「事件」が「怪」事件として現れてくるのは、王国の裏面史が「近代化」への道程であることを示している。
十分に「近代化」される途上にあることが、「事件」が「怪事件」として現れる必然であり、終幕で、オカルトに対して科学=物質性が最終攻撃をかける展開へとつながる。

ラストで、礼服を脱ぎ去りビジネスマンのような「平服」姿になった国王が描写されているように、第二次世界大戦後に生きる視聴者は、その果てに来るものが、平明で世俗的な物質万能の即物性の世界であることを知っている。

そうした即物性の世界では、具体的な「力」を持たない、かけがえのない「ぼくの少女」を護る「わたしの騎士」は居場所はないだろう。
それどころか、そうした小説やアニメなどの「物語」自体が、「絵空事」だと嘲笑されて見向きもされないかもしれない。
実際に、主人公の少年の子供時代には、そうした「物語」は、「柔らかい」女子供の愛玩物として、一人前の男児が読むものではないとされていた。

そうした即物的現実への対抗として誕生したのが、ミステリとSFだった。

「どうせ現実ではないのだろう」という嘲笑を粉砕するために、現実の即物性を支配する「論理」を「物語」の土台に据えた創作物がミステリだ。
お前の崇拝する現実と同じ「論理」でできた「物語」を嘲笑できるならしてみろ、と逆に嘲笑し返すものとして「ミステリ」はある。(SFについては他作品のレビューに書いた)

互いにかけがえのない少年と少女の絆、「うつくしいもの」を絶対に手放さない物語を嘲笑させないために、本作は「ミステリ」であるのだろう。

だからこそ、「探偵」の少女の設定に、捻じれが生まれる。

旧大陸の古い伝統を継承する少女が発揮する「超常力」が、即物性を支える「論理」の力であるのは、そもそも物語的ロマンと「現実」の関係が捻じれているミステリの定義自体が、呼び込んでいる。


技術的な面でも、本作の「ミステリ」効果は高い。

安彦良和に代表される前世代のアニメーターたちは、しばしば、アニメーターは役者である、といった発言を繰り返している。
アニメーターの描く「動き」がキャラの「演技」になるわけで、演出の指示に応えて「動き」をつけることは、芝居をしているのと同義なのだろう。

確かに、それらアニメーターの実作では、セリフとは異なる表情を作る、とか、動作の予備動作を変えるなどの「芝居」で、感情を表現していた。
が、昨今のアニメでは、こうした「芝居」は後退して、セリフと動作は常に一致していたり、セリフは常に心情と一致しているといった、ある意味で平板な芝居が主流を占めている。

しかし、「ミステリ」であれば、そうした平面的な描写の繰り返しではいられない。
「謎」を表現し、「解決」でそれを明示するためには、言葉にされない動きや、言葉と矛盾する表情は必ず必要になる。

そうした描写が、ミステリ外の物語にも波及して、表現に陰影をつけている。
特に、少女の兄の警部が単なる狂言回しで終わらなかったのは、この効果だろう。

現実のヨーロッパというモデルがあるとはいえ、架空の国を、風土や産業や文化、服飾に至るまで、見事に統一感をもって設計、表現した作画が、それを支えていた。
文化的なコード性を無視した建築物や服飾を混ぜ込んでしまう異世界物の製作者は、これを見習ってもいいのではないだろうか。


再会を果たした少年と少女の背後で、世界大戦は新世界の物質的即物性が勝利を収めた。

「世界」は、旧世界から新世界へと支配者を変えたことを、視聴者も知っている。

そうした、すべてを白日の下に晒すフラット性の支配の前に、旧世界の旧い「生き物」たちが書物の中へ、「物語」の中へと消え去ってゆく描写は象徴的に感じられた。

物語の中に「生きる」というよりも、「消えてゆく」印象が強いのは、さらにラストの、少年と少女が画面の奥へと去って行く描写の印象に引きずられているせいだ。

互いを見出し、決して離れないと誓う彼らは、成長して新世界へと旅立つというよりも、するべきことを成し遂げ、世界から引退したように見える。
互いを手に入れることこそが自らの「成長」であり、「世界」には何の関係もないと。

論理を武器に現実を覆す「ミステリ」の必然が、このラストを導き出したようだ。

「推理」をする/語るとき=「探偵」であるとき、少女の手には常にパイプがあった。
「探偵」役を放棄し、「わたしの少年」以外のすべてを捨て去った少女が、パイプをも捨て去っているのが象徴的に感じる。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

最終話、二度観してしまいました。神ED、最後まで観て欲しい作品

先に追記です♪
この最終話はなぜかもう一度観たくなりまして。
いや、なぜかということではなくて、この最後は好き!
ってことで、観ちゃったんですね。
案外、こういう最後を予想する人はいないと思いますね。
具体的に書いちゃうと面白くもなんともないし、そもそもネタばれになっちゃうから書きませんけど、このストーリーにして、この最後を観た気持ち。
あのシーンをもう一度観たいって名作はたくさんあるけど、これもそれの一つに挙げていいんじゃない?って個人的には思いますね。
ジャケットデザインとはまた違う良さというのが観れると思います。
当たり前ですけど、最初から観ないと意味はありませんけどね。
記憶に留めておきたいので、追記しておきました。
観てほしいのもありますよー。
-------------------------------------------------


物語は1924年のヨーロッパのソヴュール王国という架空の国が舞台。
主人公は小さな女の子。
といっても、一応は14歳の学生で、頭脳は天才的。
貴族の子供たちの通う学園の図書館の最上階にいつもいて、本を漁るように読んでいるか、退屈で死にそうになっているか。
見た目は本当に幼い子供。
背も小さくて顔は幼い。
髪は背の丈ほどもあるきれいなストレートの金髪。
名前はヴィクトリカ・ド・ブロワ。

このお話に欠かせないのがもう一人の主人公、
久城 一弥
日本からの留学生で、友達は少なく(これには訳があって第一話において、黒髪の悪魔という怪談になぞらえられることから)
たまたま知り合ったヴィクトリカといつも一緒にいることになる。
一弥はよく事件に遭遇するのだが、それを解いていくのがヴィクトリカ。

アニメの紹介や表紙の雰囲気とはまた違う、ツンデレで可愛い主人公の姿を見れるのでとても良いです。
もっとおどろおどろしいというか、サスペンスに溢れたものだと思っていたのだけれど(もちろんそれもメイン的にあるのはあるんですけど)そういう要素だけではなくて、この主人公たちの心の繋がりというものが描かれていたり、さりげないしぐさでの可愛らしさがあったりして、そういう見方をするとまた違う魅力があって、ストーリーにも馴染んでいける気がします。
主人公は好青年で、ヒロインはツンデレ。
よくあるパターンではありますけど、作画が良くてキャラデザも良いので、それだけでも観る価値はあるかと思います。

音楽もエンディングなんか特に良いですね。
イントロがとてもミステリアスで雰囲気が出てる曲です。

ここから追記です。

視聴終わりました。

途中は久城 一弥のダメダメぶりに腹が立ちさえしますね。
お前はいつもなんでそれに気付かないんだよ!的な。

それでも二人は成長していきます。
年齢のとこではなくて、精神的に。
そして強くなる、自分も、お互いの絆も。

本当のほんとのラストまで展開が読めませんでした。
名探偵コナンを思い出してみるとわかりますが、ああいう感じで、それぞれの謎や事件は解決していくんです。
それはまさに頭脳明晰なヴィクトリアのおかげ。

先に声優さんたちのことを書いておきます。

主人公
ヴィクトリア(悠木 碧さん)
まどマギが圧倒的に有名でしょうけど、俺のラブコメなど、多数で活躍されていますね。
ヴィクトリカの何が良かったって、この人の泣きかたが最高でした。
あれほど派手に泣くなんて、ツンデレ、ぷにぷにほっぺからは想像がつかないといってもいいほど。

久城 一弥( 江口拓也さん)
東のエデン、俺のラブコメ、俺物語など大活躍ですよね。

声優さんはこれぐらいにしておいて。

最後に感想ですけど、気持ち良く観ることができました。

時代の背景に流されていくあたりからは、もう目が離せません。
この章じたいはものすごく短いんです。
だから、最後まで観ないとそれが観れないので、つまりは一番肝心なところが観えなくなります。

※追記です
エンディングテーマ
「Resuscitated Hope」(第1話 - 第12話)
は本当に素晴らしいです!
この物語の壮大さを表現している名曲ですね。

「unity」(第13話 - 第24話)
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲 - Asu(The New Classics) / 編曲 - 長谷川智樹 / 歌 - コミネリサ
は、この二人のことを歌っている名曲です。


ただの推理物だと思って観ないでほしいです。
これは壮大な恋愛劇だと思ってもいいですね。

もっと奥が深い流れがありますから。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 34

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

萌えミステリーアニメだとミスリードされるが。。解説します。

ゴスロリ少女に萌えるだけのミステリーアニメとして
認知されてしまうのが非常に残念です。。
確かに、物語にゴシックホラー的要素は少なく
ヒロインがゴスロリ服を着ているくらいしかゴシック要素ありません
しかし、設定倒れのアニメではなく深いストーリーと見所もあります。

ストーリーは少女が事件を解決するミステリー回が多いものの
描こうとしている本筋は全く別であって
少女の解決するミステリーは本筋の伏線でしかありません。
つまりミステリーはこの作品のスパイスに過ぎません
ゴスロリ金髪美少女に萌えるだけでも視聴する価値は充分ですが
それだけでは勿体無いなので考察を書かせてください。


・設定
第一次世界大戦後、ヨーロッパの架空の小国が舞台
錬金術などのオカルトが未だに存在しています。
半現実半ファンタージーといった世界ですね

ヒロインは灰色狼という異能の力を持つ存在と
人間の間で無理やり作られた少女
長い間地下幽閉されていて、誰からも愛されず
誰を愛すこともなく成長してきました。
世の中のことも知識としてしか知らず、経験はしていません


・主人公
日本のエリート軍人の家系に生まれましたが
不出来な自分にコンプレックスがあり
小国に逃げるように留学してきます。
珍しい東洋人の黒髪が不吉とされ浮いてしまったことで
担任からクラスに溶け込むために怪談を読むように勧められます
怪談がブームらしいです。。
オカルト信仰が未だにあるようですね


・ストーリー
図書館で出会う主人公とヒロイン
ここから物語の始まりです。
出会いのシーンの描写は美しいです
ヒロインは図書館で本を読むこと以外することがなく
基本退屈しています。。ゴロゴロしてます(萌)
灰色狼の血は頭脳明晰であるため高校にある書物では
飽きてしまうのでしょう
あるきっかけで怪事件を推理することになったヒロイン
事件の推理が暇つぶしとなってしまい
事件を探してくるようにと主人公を使いに出す毎日が始まります


・物語の核心
ネタバレは回避しますが
ヒロインに最初の事件推理を持ち込んだ人物の血縁者には
ドス黒い野望があります。
彼は灰色狼の子を軍事利用しようと目論む黒幕です
オカルト信奉者の大悪党ですね
どうやって子供を作るかは。。お察しください。


・ミステリー
ストーリーの中心は少女の推理回です
1話で解けてしまうような難度の事件です
面白いのはオカルト事件を科学的視点で解決するという所です
このセンスは非常に楽しいですね。
自分がオカルト側の存在であるヒロインが科学で事件を解決する
これは自身の因縁への反抗と捉えることもできます。
状況証拠を聞いて、まぁそうなるよね。。って推理をしますが
ヒロインのドヤ顔と中二台詞もかわいいですよ(萌)


・ラブコメ
ヒロインは天才ですが、非常に幼稚でわがまま
ツンデレタイプです。それに振り回される主人公
しかし、2人の関係は互いに欠けていた心のピースの埋め合わせに
なっていきます。
ヒロインは他者への信頼と愛情
主人公は他者を守れるという自身と覚悟
じれったく幼い恋愛は見ていてほっこりします
ラストは泣いてしまうかも。

・作品テーマ
ストーリーのラストの内容まで書きませんが
ヒロインは科学という実証できるものしか信じていませんでした。
ですからオカルトにも否定的、もちろん自分の境遇を省みれば
オカルト肯定派になるわけもないのですが。。
しかし、『愛』という実証できないモノを信じるようになります。

物事の判断基準や行動指針は、論理的に実証できるかかが
全てではなく『愛』を含めた感情で判断、行動することも
大切であるというのが作品テーマではないでしょうか


・さいごに
推理物を多く読まれる方には陳腐なミステリーに思われるであろう
内容ですし、オカルトを題材にしながら雰囲気も明るい
しかし、作品テーマを捉えてみると見応えのあるアニメではないでしょうか
萌えアニメとしても特級品です(笑)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24

77.7 5 推理で探偵なアニメランキング5位
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (2144)
11087人が棚に入れました
どこにでもいそうな平凡な少年・苗木誠は、「超高校級の才能」を持つ現役高校生しか入学出来ない羨望の象徴「希望ヶ峰学園」に「超高校級の幸運」として抽選で選ばれたことを機に、「卒業すれば人生の成功が約束される」というこの学園に入学することになる。
迎えた入学式の日、意気揚々と希望ヶ峰学園の中へ入っていこうとする苗木だったが、玄関ホールに入ったところで急激なめまいに襲われ意識を失ってしまう。
苗木が目を覚ますと、そこは既に学園校舎の教室内であった。しかし違和感はそれだけに留まらず、校舎の窓は鉄板で塞がれ監視カメラとテレビモニターが至るところに設置されて圧迫感に満ちており、校舎全体からも異様な雰囲気が漂っていた。
校舎の玄関ホールに戻ってきた苗木はそこに集っていた他の新入生達と出会うが、彼らもみな同様にめまいに襲われ意識を失っていたのだという。異常事態はそれだけではなく、玄関にはそれまでなかった鋼鉄の扉が設置され外界から完全に遮断されており、苗木達新入生は希望ヶ峰学園に幽閉されてしまったことに気付く。
困惑する面々を前に現れた謎のキャラクター「モノクマ」は苗木達を体育館に呼び出し、「学園の中で一生暮らし続けること、外に出たければ誰か他の生徒を殺さなければならない」という恐ろしいルールを告げる。
これが「コロシアイ学園生活」の始まりであった。
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

放たれた希望への弾丸

学園に監禁されそこから脱出するには誰かを殺さなければならないというルールの中
生存と脱出をかけたサバイバルのようです。

「あら?思っていたのと違うんだ…」というのが第一印象。
ゲームもやった事は無いですが裁判物だと思っていました。(^_^;)

映画などで散々観てきた監禁シチュエーションではありますが
ミステリーは好物なので楽しめそう。
…って思ってたのですが、絵が子供向けっぽいのと色々と雑に感じる所があり気になります。
不安を感じつつも観るつもりですけどね。

でもこれゲームやりたい人にはネタバレになっちゃいますよね。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。
ダンガンロンパは特に推理物なので次の話を観た後に前話の予想を覗く事をお勧めします。

※1話感想(ちょい批判的){netabare}
不安な点、気になる点を書いておきます。

まず入学案内の手紙は当選詐欺の手口でコレを信じて学校に来てしまう
主人公の推理力や想像力の無さでやや期待値ダウン。
今後色々論破していくなら推理入薦でいいんじゃないの!?
DVDにしろ加工を疑わない者ばかりではレベルの低い推理合戦になりそう。
観ている者の期待を高め心を掴んで欲しいのに…これから推理バトルやるんでしょ!?
無能な感じにしてしまっては説得力が無くなってしまいます。
優秀な者同士の論破バトルが観たいという思いが強すぎたのかもしれませんけど…。

監禁場所が学園というのも矛盾含みです。
希望や能力のある高校生を集めたかったのでしょうけど
この制度で今までどうやって運営されてきたのでしょうか?
一流高校ってその評判どこから来てるの?通学や卒業した人居るの?卒業生犯罪者なの?
脅迫して殺し合いさせるのに学園の必要性があるの?
…等々、機能していない(と思われる)学園を舞台にすることに疑問を感じています。

監禁にしてもファンタジーとリアルが混同しててすんなり飲めません。
モノクマの存在や意識を失わせる術に食べ物が自動補充されるというファンタジーがあるのに
鉄をふんだんに使った監禁がミスマッチです。
外に出たはずなのにまた中に戻っているとか
ファンタジーに統一した方が余計なことを考えず本筋に入り込めます。
おかげで鉄格子は研磨材と糸使えとか、鉄板のネジ回す事やらシャッター等の隙間やら
リアルに脱出する方法につい頭が行ってしまいました。

モノクマの言動も最初は不自由無くゆっくり過ごせそうな事を言っておきながら
わずか三日で脅しにかかるなど勝手が過ぎます。
殺し合いをしない選択肢を提示した意味が分かりません。
最初から殺し合いさせるのが目的ならそういえばいいのに。

苗木くんが学園に入った瞬間に意識を失ってましたけどコレも心配の一つ
【予想】{netabare}大オチ夢オチになったりしませんか!?{/netabare}

…等々、不満や不安が尽きませんがミステリー好きの性(さが)
たとえB級C級だろうと最後まで観てしまうと思います。
何か仕掛けがあって今の疑問点が飛ぶようになれば嬉しいのですが。

色々と不満を書いていますが折角のミステリー。推理して楽しみます。
【予想】全体像について{netabare}
以降、的外れかもしれませんが考えて遊んでみます。

推理の前に邪魔なファンタジーをとりあえず潰します。
ファンタジーが強すぎると何でもありになってしまい推論が成り立ちませんから。
それにこの作品はファンタジーが「ある」と思わせておいて「ない」作品だと推測しています。

「モノクマ」はロボット。クマ型ロボット。声がロボット。僕、ロ・ボ・ツ・ト~。
「苗木が学園に足を踏み入れた瞬間、意識を失った」のは薬品か何かのせい。
「密室のはずが食べ物が自動で補充される」は誰かが夜時間に補充しているから。
として置きます。

<舞台について>
第一印象では批判していますが
推論としてはここが学園だと思わせておいて学園ではないと思っています。
窓を鉄板で細工しているのは外を見せない為でもあると思います。
学園は学園で存在していて校門等で15人をさらい、
別の場所に監禁しているのではないかと思っています。

<黒幕について>
モノクマをロボットとするとそれを動かしている者が存在します。
クローズドサークルのセオリーでもありますが
実はこの15人の中に黒幕が居るのではないか?と疑っているので整理しておきます。
(現時点で怪しい者には印を付けておきます。◎○▲△ の順で怪しい。)
 苗木 主人公
◎サヤカ アイドル
△キョウコ ???
 ヤスヒロ 占い師
 ヒフミ 同人作家
 キヨタカ 風紀委員
 ジュンコ ギャル
○チヒロ プログラマー
▲セレスティア ギャンブラー
 モンド 暴走族
 レオン 野球選手
 アオイ スイマー
 サクラ 格闘家
 トウコ 文学少女
△ビャクヤ 御曹司
△この中にいない

◎のサヤカはいわゆる「犯人はヤス」のパターン。
関わりの薄い主人公を覚えていたり助手になると言い出したり心を読む発言も怪しい。
主人公が寝ている間に何かしてそうな気もします。
○のチヒロはプログラマーでモノクマを動かす仕掛けも作れそうなのと
「冷蔵庫でモノクマと会った」というのがどうも嘘くさいので。
▲のセレスティアはギャンブラーで心理を読むのが得意そうだし
仕掛けなどの技術もありそうだし夜は外出禁止という提案をしているので。
△のキョウコは如何にも怪しい謎の人物。
主人公とライバルにもなりそうですがやはり謎。
モノクマが爆弾だと気づいたのはグルで知っていた可能性もあります。
今後参加者たちをミスリードさせる存在かも。
ただ怪しすぎるので逆に△止まりです。
△のビャクヤはお金で物と人を動かすだけの力がありそうだから。
△のこの中にいないは国家や他の組織絡みの犯行もありそうなので。
政府公認の超特権的な学園って言ってますし。
一応、主人公が犯人説も疑いましたが(実は超高校級の嘘つきとか)今の段階では薄いです。

共犯や他の可能性ももちろんありますが第一印象ではこんなところです。
普通にモノクマが黒幕って事もあり考え損になるかもしれないですが。(^_^;)

<DVDについて>
どの人のDVDも画像加工だと思いますが、加工でも気分は悪いし不安にもなるでしょうね。
個人情報なども知られている訳ですし。
その人物の大事な物を傷つける内容になっていると推測できます。
苗木は家族でしたが他の人はまた違いそうです。
サヤカはスキャンダル的なもので公表されるとアイドルの道が絶たれる物でしょうか?
さすがにまだ具体的には読めませんが他メンバーの物もあわせて
今後、観進めながら絞り込んで行こうと思います。


来週からは一つ一つ事件が起きそうなので各個予想出来そうならば色々してみたいと思います。
30分の中で解決まで至る様なら予想は無理ですが、次週に続くパターンなら出来そうです。
{/netabare}
{/netabare}

※2話感想{netabare}
1話感想で無能な主人公が納得いかないって事を書きましたが
『幸運』というスキルを持っている様なのでこの点は腑に落ちてきました。
雑に感じた設定にも仕掛けがありそうで不安も和らいでは来ています。
ちょっと気絶体質なので後々ご都合あわされそうなのは心配ですけど。

{netabare}第一印象で黒幕かな?と思っていたサヤカちゃん{/netabare}が殺されちゃったのは意外でした。
考えすぎたかな?
キャラにまだ感情移入していないのとピンクの血とか演出面で怖くないので
あまりドキドキ出来なかったんですが万人が観られる(遊べる)様にしてるのだと思うので
仕方ないですかね。
個人的にはもう少し刺激が欲しいですけど。

今後も推理は出来そうな展開なので考えながら楽しんで観られそうです。

早速推理します(自分で推理したい人は解決後に開いてね)
【予想】{netabare}
被害者:マイゾノサヤカ
死亡時刻:午前一時半頃
発見場所:苗木の部屋のシャワー室
凶器:包丁
アイテム:Yシャツの燃えカス、ガラスの欠片、金箔の模造刀、「11037」のメッセージ

校則違反で処刑:エノシマジュンコ

とりあえずヒントや気になっている点を羅列し考察
(※)=メッセージにて情報提供いただいたものです。
・メンバー分け
 規則正しい=キヨタカ、チヒロ、サクラ、アオイ
 ややルーズ=モンド、ヒフミ、ジュンコ
 自己中マイペース=ヤスヒロ、セレスティア、レオン、トウコ、ビャクヤ
・部屋交換
 サヤカが部屋交換を申し出たことには疑念あり。
 最初、殴られ気を失った苗木を看病している時に
 部屋の鍵&プレートを自分のとすり替えたと推測したけど行き詰まりました。
 でも何か部屋に細工をしておいたのかも。建て付け悪くしたのサヤカかな?
 間取り同じなのも引っかかるんだけどな。
・部屋で争った痕
 どうやら大立ち回りしてますが物音とか悲鳴とか隣室でも気付かなかったのか?
 隣は苗木とキョウコ。
 (※ゲームでは防音は完璧という設定がある様です。)
 不自然な荒れ方なので後から犯人がつけたものかも。
・シャワー室は苗木の部屋だけ建て付けが悪い&女子部屋は鍵付き
 苗木とサヤカしかこの事実は知らないので
 サヤカを襲った犯人はシャワー室に鍵が掛かると思い込み
 慌てたりこの部屋を女子部屋だと勘違いした可能性はある。
・血痕はほぼシャワー室
 他の場所で殺されて遺体を持って来たわけでは無さそう。
 発見現場=殺害現場と考えて良さそう。
・朝、食堂に入って来たエノシマジュンコの印象が違う?
 ほぼ同じ目の色で色白のサヤカの変装を疑いましたがどっちにしろ死んでます。
 ただ犯行時入れ替わっていた可能性はあるかも。声色の矛盾はあるけど。
 また、元々ココに来ていたジュンコが本物ではなかった可能性もあります。
・朝、食堂に入って来たヤスヒロは玉を持っていなかった
 アイテムのガラスの欠片と関係があるのか?
 いつも持ち歩いて居るとも限らないが以降も登場していない。
・ダイイングメッセージ「11037」
 メモに書いて逆さにしてみたんですが
 「LEOII」二番目の1は逆にハネていてそれを考慮すると
 「LEON」に見えてきます。
・右手骨折&打撃痕
 右手が骨折しているのでダイイングメッセージは左手で書いています。
 壁を背にして書いていれば文字が逆さまでも自然。
 打撃はバットかアイテムを重視するとガラス玉をYシャツにくるみ殴打かな。
 工具の中にハンマーもあったけど刀相手だと厳しいかな。
・凶器包丁&Yシャツ燃えカス、ガラスの欠片、金箔の模造刀
 包丁はキッチンからか? 初日にチヒロが最初に入っているが誰でも利用可能。
 刀は各部屋なのか苗木の部屋のみか不明。
 (※ゲームでは体育館から持って来る様です。)
 苗木も凶器だと認識していて本物だと思ったがアイテム発見の時は模造刀となっている。
 Yシャツ着ていたのはビャクヤ、ヤスヒロ、ヒフミ。
 ガラスはヤスヒロの玉?
 Yシャツと玉はトラッシュルームで発見。
 トラッシュルーム=ゴミ処理&掃除用具部屋だと思われる。
・何故かプレートが交換されている
 プレートが着脱可能として
 苗木がサヤカの部屋に入る夜10時には確認して入ったハズなので
 そこから朝7時までに替えられている。
 第三者が替える必要性もないしサヤカが何らかの理由で交換したのかな?
 サヤカはプレートを交換し誰かを招き入れたのかも。
・キョウコが見たのはメモ帳?何を見た?
 切ってめくれるメモみたいです。何か書いた跡があったのかな?
 ドアを閉めたままだから誰かが訪ねてきた時
 ドアの隙間から誰かと手紙のやり取りでもしたのかな?
・苗木がゴミ箱に捨てた張り紙
 ゴミ入れが空では無かったことが何か気になる…。
・サヤカの部屋を開けようとした音や気配
 誰かがサヤカに揺さぶりをかけている?サヤカの狂言?
・ドアの施錠
 サヤカは絶対開けないと言っていた。どうやって開けさせたのか?
・夜時間は水道停止
 何故水だけ?夜時間はシャワー室を開けさせないため?
 タンクの水で一度は流せるけど下痢とかしたらトイレどうすんの?(^_^;)
・エノシマジュンコの死亡確認
 派手に死んでしまった様ですが誰かちゃんと確認したのかな?
 あまりにもファンタジックな死に方なのでにわかに信じられなくて。
 盾が槍で死ぬのも…意味ありげで。次回死体が消えたりしないですかね?
 (※ゲームでは間違いなく死んでいると表示される様です)
 ファンタジーも認めて行くしかないかな。

【最終推論】
うーん難しい。ダイイングメッセージでレオンが犯人だと分かりつつも
辻褄合わなくて参りました何度も更新してすいませんでした。
苗木とサヤカ鍵交換説、サヤカとジュンコ入れ替わり説、あえてのヤスヒロ犯人説等
全て迷宮入りしました。(ここにも一時書いてましたが見づらいので消しました)
紆余曲折、色々考えた結果一応こうなりました。

策謀してそうなのはサヤカ、実行はレオン、ガラス玉はヤスヒロの物として推理しています。

元々殺人を計画していたのはサヤカ。
部屋交換は疑いを苗木に向けるため。
夜時間にプレートを交換しヤスヒロの部屋の前へ。
「怖いので占いに来て」と相談しサヤカのプレートになった苗木の部屋に入る。
占いをした所サヤカの死が見え驚き何も言えずヤスヒロはそそくさと部屋に戻ってしまう。
隙を見て殺そうとしていたサヤカはタイミングを失う。
ヤスヒロは命拾いするがこの時に玉を持ち忘れる。
失敗したサヤカは次にレオンの部屋の前へ。
「怖いから一緒に寝て」とアイドルの色気も使い部屋に誘う。
部屋に入れ安心させ無防備になった所を刀で斬り掛かるが模造刀だったため致命傷にならず。
予備に用意した包丁で再度襲うが
レオンは部屋にあったガラス玉を投げつけ(剛速球)右手を骨折させ包丁を奪う。
サヤカは結局反撃されて瀕死でシャワー室に逃げ込む。
扉に鍵が掛かったと思ったレオンは開けるのに手間取る。
その間にサヤカはダイイングメッセージを書く。
扉が開いた時にはサヤカは絶命していた。
水が出なかったため返り血などは衣服で拭きトラッシュルームへ向かいシャツや玉を処分。
そして部屋に戻った。

補足:なぜターゲットがヤスヒロとレオンなのかというと
1話目のBパートで映った間取りと態度から推測。
プレートを取り替えても部屋の位置を覚えている者にはバレてしまうので
覚えていなさそうな者がターゲット。
部屋が遠いのはヒフミ、ヤスヒロ、レオン、サクラ。
(遠い順。少しだけ映った似顔絵で判断してるので違ったらすいません。)
ただしサクラは倒れた苗木を運び込んでいるので除外。
ヒフミはややルーズな性格の分類なのと
同人作家なので三次元アイドルには隙を見せないかも知れないので微妙。
ヤスヒロは1話目の探索の時雑誌を読んでいて真面目に探索していないので第一候補。
朝遅刻して「道に迷っただけだべ」と言うくらいですし。
同様の性格(自己中マイペース)のレオンが第二候補。
尚、サヤカが犯行に成功していればプレートは再度戻していたと思われます。

…ってな感じだと推理。ほぼ全部のヒント繋ぐとこんな感じ。
強引にこじつけてツッコミ所があるのは分かってます。(^。^;)
特にヤスヒロ関連がしっくり来てませんがもうコレじゃないと辻褄合わないし。
アニメもスローや停止使って観てこれ以上の推理は現時点では無理。(×_×;)
外れても推理しきった感があるので満足です。
書き足すうちにどんどん長文になってしまいましたが読んでくれた人はありがとう。
{/netabare}
{/netabare}

※3話感想{netabare}
裁判が始まりました。
時折ゲームっぽい感じを見せつつも
キョウコが冷静な進行役となり淀み無く淡々と流れていました。(内容は別記します)
犯人の動揺っぷりは少し滑稽でした。アホ何回言ったんだろうか?
そして処刑は想像力を掻き立てる描写で怖かったです。
公開処刑になっているので目の当たりにしたメンバーにも
かなりの恐怖が植え付けられたと思います。
この後のどうなるか楽しみです。

推理に関しては裁判をしながら組み上がる形なので
「犯人は○○」「トリックは○○」という部品、個々を推理して楽しむのが良さそうです。
でも個人的には点を線で結び推論を組み立てて遊ぶのが好きなので
今後もスタイルを変えずに推理します。

【自分の推理と事件を検証・考察】{netabare}
部分的にはかなり的中したと思いますが組み上がりが異なりました。
『凶器の包丁』は単に夜時間に取りに行ったと思っていたんですが
夜時間は調理場には入れないのかな?
それにしてもここは目撃されてはいけない所では?
『刀で斬りつけたが模造刀だった』というのはそこそこ自信のある推理だったので外れて残念。
苗木が「凶器」と言っていたので勝手にピンと来てしまいました。
この犯行が失敗したのはサヤカに何か誤算があったからだと思っていたのですが
計画通りなのに失敗しているのが謎で彼女に迷いがありすぎます。
『ヤスヒロの玉がなぜレオンに渡ったのか?』は、かなり引っかかっていて
私自身もサヤカが二人も招き入れる事には違和感がありつつもあんな推理になっています。
コレも今回の推理の要でしたので、サラッと流されているのが納得行きません。
『ダイイングメッセージ』は刺された後も暫く生きていたからこそ書けたんだと思ったので
刺された後にシャワー室に入ったと予想しましたが外れています。
どうも正解だとメッセージを残す暇が無いような気がするんですが…。
またレオンは工具を持ち歩いていたのでしょうか?
部屋に取りに帰ったのでしょうか? どちらにしろ不自然です。
ドライバーを使用した痕跡って分かる物なのかも疑問。
それにこの時点で立場は逆転していてレオンに脅威が差し迫っていません。
わざわざ殺害にまで至らなくとも良い気がします。
これでは殺意のある過剰防衛になっています。
『トラッシュルーム』は軽視してしまいました。
玉を投げる理由と場所が違っていました。
この点は完全に外れましたがヒントとしてもう少し描写して欲しかったです。
『なぜレオンを狙ったのか?』と言う説明も欲しかったです。
心の中で「部屋の位置を把握していない」&「アイドルの魅力に掛かりやすい」
人物だったとしておきます。
あと、『夜時間は水が出ない』というのは何だったでしょうか?
今後の事件への伏線なのかな?

正解自体、聞かされてもしっくり来ず微妙な所がありますし
私の推理も当たりか外れかは微妙ですが推理し尽くせた事で満足しています。
また次の事件も推理したいと思います。
{/netabare}
傾向としては
・無駄ゴマ無駄セリフは少な目、ヒントはちりばめられている。
・特に捜査開始~BGM中は細部までチェック。
・出てきたアイテムは全て消化する。
・超高校級○○の特徴は使う。
・メインのトリックや犯人ありきで細部はやや強引な所も見られる。
という感じでしょうか。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
今度はチヒロちゃんが殺害されました。一番平和的でしたが容赦ないですね。

とりあえず推理します。(自分で推理する人は解決後に開いてね)
※【予想】{netabare}
被害者:フジサキチヒロ
死亡時刻:午前(午後)二時頃
 苗木は「午前」と言っているが手帳の表記は『午後』…どっちなんだ!?
発見場所:2F女子更衣室
凶器:鈍器による頭部への殴打。どうやらダンベルか?
アイテム:ダンベル、カーペットの血痕、図書館の延長コード、
 不二咲の電子生徒手帳、カーペットのシミ、グラビアアイドルのポスター、
 「ジャージを詰め込んだバッグを持って慌てていた」と言う証言、
 ジェノサイダー翔事件ファイル

【メンバー情報】
規則正しい
 キヨタカ 風紀委員 モンドと喧嘩後友情が芽生える
 サクラ 格闘家 アオイと仲良し初日から親しげ旧知の仲か
 アオイ スイマー サクラと行動も良く共にする仲
ややルーズ
 モンド 暴走族 喧嘩っ早い キヨタカとサウナ後マブダチ
 ヒフミ 同人作家 二次元好きオタク意外とみんなの雑用もこなしている
自己中マイペース
 ヤスヒロ 占い師 サボりも見られ思考も幼稚そう。玉もないので役立たず?
 セレスティア ギャンブラー 非情でSっぽい。順応しようとするタイプ。
 トウコ 文学少女 被害妄想が酷い。ビャクヤにヤンデレ気味。
 ビャクヤ 御曹司 非情で高慢。第一の事件から「ゲーム」と言っている。
 キョウコ ??? 謎の少女だがかなり鋭い観察力。
      正体は【予想】{netabare}潜入捜査官{/netabare}なのかなと予想しています。

【気になる点を羅列し考察】
・壊れたパソコン
 チヒロがパソコンを修理している。
 修理の時、延長コードを使用したのかも?
・学園長の手紙
 実際の学園は既に廃校の模様
・図書室が薄暗い
 事件後は明るいけどビャクヤの趣味で暗くしてたのか?
・サウナ勝負
 夜時間突入前にキヨタカなら手を引いたか痛み分けにしたはず。
 前日の夜時間寸前に何かあったのか?仲良くなったことに理由が隠れている?
・新ルール『電子生徒手帳の貸与禁止』
 貸借ではなく貸与。貸した方のみお仕置き?
・新しい動機「恥ずかしい過去」
 一般人では殺意が芽生えるまでは行かない。
 『ジェノサイダー翔』だと知られたら困る者か?
 公表までの猶予は24時間。
・キョウコがチヒロの遺体のスカートを見て何かに気付いた様子
 血の流れが服の内側なのが気になる。殺害後に着せたのか?
・チミドロフィーバーというメッセージ
 チヒロは即死なので犯人が書いている。
 独特のデザイン文字で他の文字が隠れていないか?
 「千三八占不心乙」んー漢字にしても意味分からないな。
・カーペットの血痕、シミ、ポスター
 男子更衣室の物と入れ替わっている?
 犯行場所は男子更衣室か?
 犯人を女だと思わせ自分容疑者から外させる為トリックかな?
・チヒロのバックの証言と行方は?
 ジャージが男物で慌てた?チヒロが男の娘だったとして、
 待ち合わせが男子更衣室ならチヒロが男だと知ってゆすっていた者がいる?
・壊れた電子手帳とサヤカとジュンコの手帳
 壊れた手帳はチヒロかレオンの物だと思われる。
 新ルールも踏まえサヤカ達の手帳を使えば男でも女子更衣室に入れるのかな?
 レオンの手帳は壊れていたので逆に女が男子更衣室に入る事は難しい。
 (事件後壊した可能性もあるが)
 チヒロの手帳だったとしても然り。
・目撃者三人で放送が流れる
 犯人は目撃者としてカウントされるのか?
 苗木とビャクヤとキヨタカは容疑者から外していいのかな?
・ジェノサイダー翔の事件簿
 凶器は『ハサミ』で『男』しか襲わない。人格障害の可能性あり。
 また磔は一般に知られていない。
 『男しか襲わない』ならチヒロは男と推測も可能のだが凶器の違いが謎。
 この事件簿に気付いたのはビャクヤで本物の手口と主張してるけど、
 他の者が読んでいたら偽装可能では?
・事件後のトウコの態度が変
 部屋に籠もったままなのになぜかジェノサイダー翔の事を知っている?
 約束とは?風呂は部屋にあるから入れるだろうし…。
 図書室以降もどこかでビャクヤと会って約束したのか?

【推論】
第一印象で怪しいのはトウコだけど、辻褄合わせようとすると犯人は男っぽい。
女なら部屋を入れ替えるトリックを使う意味が分からないし
死体を運ぶにも女手一つとは考えにくい。
ビャクヤが犯人だとジェノサイダーの話を持ち出して疑われるリスクが高いのが疑問。
ビャクヤならちゃんとハサミで殺していそう。
しかし他の男達がやってるとなると…特別相違点もないし判断できないです。

とりあえず現段階での推論では、
チヒロは男の娘。
トウコは二重人格者でジェノサイダー翔が本来の自分なのでこちらも実は男。
なので正確にはジェノサイダー翔が犯人。
プログラマーのチヒロが直したパソコンで色々と情報を引き出そうとしていて口封じの為殺害。
チヒロをマークする内に男だと分かり今回の犯行を計画実行。
男子更衣室に呼び出し犯行に及ぶ。
サヤカ達の手帳で女子更衣室に入り工作し部屋に戻る。
(死体でもガトリングガンが発動すると困るので一応二冊とも使用したはず)
自分の中のジェノサイダー翔を抑えきれなかったトウコは部屋に籠もり悩んでいた…。

ただこの推理だと問題点が多すぎる…。
男の娘が二人なのは無理ありすぎ。
部屋を入れ替えて女だと思わせるトリックを使う必要性がない。
凶器がハサミではない謎が解けていない。
どこでチヒロを男と認識したのか不明。
犯人には24時間というプレッシャーがありもっと短時間な犯行な気がする等。
違和感だらけなので多分書き直します…。
っと、色々考えても答えは出ず、実質ギブアップ。このままにしておきます。
{/netabare}
{/netabare}

※5話感想{netabare}
今回は裁判回。みんなテキパキ喋ります。
トウコはジェノサイダー翔だったようだけど、舌がなげー。
舌しまってから喋らないと本当に噛むよ。
今回の犯人には虎バターの刑。
童話か何かでそんな話があった気がしますがどんな話だったか覚えてません。
前回のノックの方が怖さがありました。
このお仕置き全人類への絶望にもなっている様でどういうことなのか謎が深まります。
カメラの映像、世間に流れているのかな?
モノクマのお茶の相手や16人目と共に気になります。

【自分の推理と事件を検証・考察】{netabare}
流石にこのヒントだけでは辿り着けませんでした。
もうちょっとヒントの描写がないと推理のしようも無い気もします。

殺人の動機としても納得いきません。
嫉妬と共に強い男と慕われるプレッシャーがウザいのもあるのでしょうけど…。
ビャクヤの偽装工作もゲームを楽しくするとはいえ理解し難いです。
死体発見現場を動かしちゃうのは人としても推理物としてもダメな気がする。
そもそも何故女子更衣室にある遺体を発見できたのだろうか?彼は変態なのか?
意味ありげに修理したパソコンも使われていないですしプログラマー要素も出番なし。
推理を楽しみながら観ている私にはモヤモヤする事件でした。
{/netabare}
{/netabare}

※6話感想{netabare}
パソコンのファイルやヒフミの証言でどうやらこのメンバーには
過去に接点があったようだけど、どういう事なんだろうか?
物語の核心部分も見え始めている様です。

今回も推理してみます。(自分で推理したい人は解決後に開いてね)
【予想】{netabare}
被害者:イシマルキヨタカ、ヤマダヒフミ
死亡時刻:キヨタカ不明、ヒフミ午前八時以降
発見場所:最終的に3F美術準備室の模様
凶器:ジャスティスハンマー?

【気になる点を羅列】
・卒業賞金100億円
 お金が動機になる者の犯行か?
・前日の夜時間前にアルターエゴが消える。
 ヒフミかキヨタカの場合は悲鳴が上がるはずだった。
 裏切り者の可能性がある。
・セレスティアが3F娯楽室で倒れていた※ハンマー1号
 ヒフミと共に襲われ部屋を出て左に連れ去ったと証言。
 因みに右は美術室、奥には物理室がある。
・2F図書室で出血したヒフミと会う。存命。※ハンマー2号
 ジャスティスロボにやられたと証言。
 娯楽室で襲われた写真もあるが遊んでいる様にも見える。撮影時刻も不明。
 ネーミングなどセンスを考えるとキヨタカが作った物かな?
 美術室での表情を見るとヒフミ作かな?
・3F下り階段前でセレスティアの悲鳴
 苗木、アオイ、サクラ、ビャクヤ、トウコが集まり、三人ずつ二手に分かれて行動。
 わざと呼び集めた感じも。
・1F保健室でヒフミの死体(?)発見※ハンマー3号
 目撃者三人のため放送が流れる
・ほぼ同時に3F物理準備室でキヨタカの死体発見※ハンマー4号
 こちらも目撃者三人なので一度目の放送はこちらに反応していたのかも。
・苗木が3Fに行っている間に保健室のヒフミの死体が消える。
 この時点で「全員殺されてしまいます『彼ら』の様に」と言ったセレスティアに疑念。
・キヨタカの死体も消え、後にヒフミと共に美術準備室で発見される
 キヨタカがシートに載っている。シートは物理室で見切れていたものと思われる。
・ヒフミは虫の息でみんなと会っていた事とヤス…ヒロと言う言葉を残し絶命。放送が流れる。
 最後の言葉は途中だったのかも。ヤスヒロは何処に?

【推論】
いくらヤスヒロが単純でもここまで短絡的に犯行はしないと思われる。
第一印象で怪しいのはセレスティア。
ヒフミとはロイヤルミルクティーの一件以降、主従関係が出来つつあった様子がある。
最近更に弱みを握る何かがあったのではないかな。
共犯とまでは行かずとも動かされていた可能性はある。

ジャスティスロボは美術工作でこれを着込んだキヨタカが夜間パトロール中に
娯楽室で遊んでいたヒフミとセレスティアを発見。
注意し部屋に連れ戻そうとしたが、ヒフミともみ合う内に弾みで事故死してしまう。
目撃したセレスティアはそれを秘密にする代わりに言うことを聞かせる。
(死体が見つからなければ事件発生とはならないので、
卒業する気のないセレスティアには従者が出来るメリットがある。)
…しかしキヨタカは発見されているしな…これだと迷宮入りかな。

でなければ、ちょっと行き過ぎな気もするけど
ヒフミはアルターエゴの為に命を捨て死ぬ覚悟で共犯になったのかな。
思い出した過去とも関係しているかも。
ヒフミの目的はアルターエゴがチヒロであり続けるためにキヨタカを殺すこと。
セレスティアはお金目当てというよりはこの危険な賭を楽しみたかったのだと推測。
お金はアルターエゴの為に使うと約束。
夜~朝の段階で共謀して物理準備室にてキヨタカを殺害。
犯人役にヤスヒロを監禁しロボを着せ2Fの何処かで眠っていて貰う。
写真は事前にセレスティアとヒフミで撮影しておいたもの。
後は1Fやら3Fまでみんなを誘導し移動させながらセレスティアのアリバイ作り。
死体移動も他に犯人が居ると思わせるため。
そして死体探しの時に鍵を掛けておいた美術準備室で合意の上ヒフミを瀕死にして
皆を呼び寄せる。
死ぬ間際のメッセージもほぼ予定通りでヤスヒロを犯人にする(同人作家の)筋書き。
その後キョウコ辺りがヤスヒロを発見するのではないかな。
ってな感じかな…あまり納得いく答えでもないけど今の時点ではコレ。
…どうも犯人を聞かれてヤスヒロと答えたのは
アルターエゴを取った犯人の事を指してる気がするんですがねー。
また案が思いついたら書き直します。
{/netabare}
{/netabare}

※7話感想{netabare}
捜査パートずれ込むと推理してる時間が無いですね。
アニメしか見ていない人もなるべく参加できる作りにして欲しいです。

ヤスヒロは異常なまでに達筆。硬筆習ってたのかな?
ジェノサイダーになると舌出してるから声が良く聞き取れない。
「コウガなら運べんじゃね?」って聞こえるけどコウガって誰? 葉隠→忍者→甲賀なのか?
モノクマは「真のクロは誰でしょう?」とか言って纏めて裁判に介入しちゃてないかい?
セレスティアはギャンブラーらしく最後までポーカーフェースを貫いて欲しかったな。
処刑は火炙り&消防車ドーン!息の根止めてくれるだけマシ。
火の処刑だとインモータルズ等に出てくる青銅の牛を思い出しちゃうんですよね…。
私にとってトラウマの処刑方法です。

ストーリーとしては全容のヒントが出てきて興味深くなって来ました。
そろそろ何のためのコロシアイ学園なのか推理していこうかな?
最後はモノクマとサクラがただならぬ雰囲気でしたがどうなるのでしょうか?
もしかして対戦してモノクマ壊す気!?

【今回の事件を検証…というかツッコミ】{netabare}
相変わらずスッキリしない解決。
ある程度の無茶は受け入れるつもりだったけどふたつみっつばかり飲めない。

二つの事件を起こして誤魔化せば二人脱出ってアリなのか?
個別に裁判になったら終わりだし、
同時でもクロとしての成功と指名の失敗が重なる気がしますが…。
ヒフミはこんな話に乗るほど怒ってたのでしょうか?

セレスティアは皆が死体捜索で動き回っている中で
誰にも見つからずに大きなハンマーで殺して凶器を洗うってのも無理があると思う。

ヒフミも意識朦朧とはいえ、もうチョット解りやすくヒント出してくれないと…
何でセレスティアの本名知ってたんだろう? 
みんなが知らない名前で呼ぶなよー。ダイイングメッセージにならないじゃん! 
私は外人さんかハーフか解らないけどセレスティアが本名だと思って疑いもしませんでした。
{/netabare}
{/netabare}

※8話感想{netabare}
前回「コウガって誰だよ」と思ってしまいましたが、どうやらオーガ。サクラの事のようです。
トウコはたいぶ人格盗まれちゃっててジェノサイダー比率がUPしてます。
キョウコは色々と感づいてきた様な言動が増えてきました。結末が近づいていそうです。

情報が少ないけど…(自分で推理したい人は解決後に見てね)
【予想】{netabare}
被害者:オオガミサクラ
死亡時刻:不明
発見場所:3F娯楽室
凶器:不明。頭部に2カ所の打撃痕&吐血
その他アイテム&ヒント:足に黄色い粉末、密室、モノクマボトル、モノクマフィギュア
 逆さの雑誌、雑誌棚前に血痕、呼び出された三人(ビャクヤ、トウコ、ヤスヒロ)

【気になる点を羅列】
・化学室に高級プロテインと毒薬
 今回の凶器は毒?毒薬瓶とモノクマボトルは似ているし黄色い粉末はこれかな?
・新ルール鍵の掛かったドアを壊すの禁止
 娯楽室にも鍵が掛かっていた。苗木が一部破壊したけどあの位ならセーフの模様。
・内通者はサクラだとモノクマが暴露
 人質はアオイなのかな? このせいて内輪揉め。サクラはケジメを付けると言っていた。
・娯楽室の状況
 密室の上にイスがつっかえている。後ろのロッカーが開いているのも気になる。
 逆さの雑誌、付録は等身大ポスターと書かれている。
 サクラが三人を呼び出した真意は何だろう?

【推論】
今回も推理して遊ぶには情報足りてない気がします。
16人目の犯行やアオイを守るために自殺の線もあるけどとりあえず軽視。
トウコならアオイを狙いそうだし、ジェノサイダーならハサミを使いそう。
密室という緻密なトリックを考えるとヤスヒロには無理っぽいのでまずはビャクヤが怪しい。
ただまた現場を動かしていたりヤスヒロを利用した可能性もあるので推理が難しいです。
何かしら推論は立てたいと思っているので思いつけば追記します。
{/netabare}

全体像について再考【予想】{netabare}
1話目で舞台、黒幕、DVDについて予想しましたが色々と思うところがあるのでここらで再考。
個々の事件よりもコチラの方に興味がシフトしてきました。

当初、ここの舞台は窓の外が見えないので学校と思わせて
別の場所だと思って書きましたがどうやら本当に学校の様です。
一時はノアの方船的な宇宙船かとも思っていたんですがね。w
皆の記憶がないのですが苗木が足を踏み入れてから数年経過して居るのではないでしょうか?
本来なら2,3年生で1年生の時に学友だったのだと思います。
写真やヒフミの言葉はその名残。
1年前に世界的に大きな事件があった様なのでその衝撃や影響を回避する為に
記憶を消され保護の目的で幽閉されているのではないかなと思っています。
DVDもあながち嘘ではなくもう世界はかなり壊れているのかも知れません。
「ここから出てはいけない」というメッセージはその暗示。
コロシアイをさせている点が謎ですが、
外の世界ではもっと凄惨な殺し合いになっているのではないでしょうか?
ウイルスか催眠術かが蔓延して自分の欲の為に相手を殺してしまう世界なのだと思います。
その状況に抗える若い才能のある人材に救世主になって貰う為に今の状況があるのかな?
というのが現在の予想です。

後、学園長は年齢的に誰かの父親の可能性がありそうです。
見つけ出すのに拘っていそうなキョウコ辺りかな。
{/netabare}
{/netabare}

※9話感想{netabare}
やはりどうも推理して楽しめない展開になってます。
その分全体のストーリー展開は面白くなってきたのでそちらにシフトです。

今回は自殺でした。
呼び出しも含め最良の解決方法なのか疑問もありますけど、
死んだ人にツッコミしても仕方ないですかね。
アルターエゴも処刑されてしまい情報の糸口が無くなって次回からどうなるのでしょうか?
{/netabare}

※10話感想{netabare}
いよいよ大詰めという感じになって来ました。
どうやら戦部むくろという16人目が殺されたようです。(多分)
超高校級の絶望って何でしょうか?犯罪者やテロリストって考えたら浅はかな気はしますが…。

学園生活が全国放送されていた様できっと視聴者は希望を寄せ観ていたのだと思うけど
ここまでは絶望的な展開が続いてしまっているのだと思います。
多分とんでもない物が賭けられたゲームなのだろうと予想しているけど真相はいかに!?
次回は核心に触れてきそうで楽しみです。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
今回の裁判はフワフワし過ぎで元々ちゃんと被害者自体いるのか検証もしてないし
トリックも矢を束ねて鈍器にするとか、輸血パックがあるのに鳥の血を使うとか納得できん!
…なんて思ってたら結局ヤラセ裁判。
黒幕の目的は苗木達だけでなく、視聴者にも絶望させたいと予想しているのですが
ヤラセしちゃうと計画壊れてしまうのでは?
今回の事件の顛末は放送されていないのかな?
(他の事件と違い少なくとも苗木やキョウコの犯行を観てはいないので
犯人不明のまま裁判を視聴していたはず。)
色々とおかしい事に気付くと思うのだけれど…。
元々視聴者なんていないのか!?

多くの謎が渦巻いていますが
最後に大きな裁判が待っているのでそこでスッキリ決着が付くのでしょうか?
既に公平性が失われた土俵での戦いに不安も感じます。
とにかく次回を観ないと!

それと何時まで経っても特長が活かされないアオイのスイマー設定はどうなんでしょう…
優しさが目立つので超高校級の聖母とかにしておけば良かったのでは?
{/netabare}

※12話感想{netabare}
だんだんと真実が見えてきましたね。
黒幕はエノシマジュンコでしたか。
第一の事件の時どうも引っかかってはいたのですが成る程ここで現れる仕掛けとは。
キョウコの父親(学園長)は亡くなってしまったようだけど
皆にどんな希望を託していたのでしょうか?
ラストが楽しみです。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
ラストは絶望対希望の直接対決。
論破というより一人一人に希望を与える説得はなかなか良かったと思います。
もう少し感情移入できていれば心に響いたかもしれませんがね。

ジュンコの処刑は盛り合わせでしたがノックの時点で死ぬだろうに…。(^_^;)
そもそも自身も絶望する奴ならとっくに自殺しちゃってそうだし、
ましてや雑誌モデルなんてやらないだろうに。

他にも謎や疑問が山積みです。
結局絶望的事件が具体的に分からないし、
ジュンコの言い方だととても酷そうな汚染もどのレベルなのかも分からないし、
お金が掛かると前フリがあったテレビ中継もどうなってるのか
視聴者がいるのかどうかも不明。
記憶操作もきっちり二年消すってどうやったのか
皆で中からシェルター化したなら道具だって残ってるから出られると思うし
そんな中、学園長の骨を誰が何のために持ち込んだのかも謎。
…って考え出したらキリがなくなるのでこの辺にしますが消化不良が多すぎます。
もうちょっとスッキリさせて欲しかったです。

批判して終わるのも惜しいアニメなので最後は前向きに締めましょうか。
この学園を卒業できたメンバー扉の向こうでも希望をもって生きてくれるでしょう!
{/netabare}

【総評】
まず評価は置いて、前半は推理をしながら楽しめました。
詰めが甘かったり細かい点で納得できない所はありましたがとにかく楽しむ事が出来ました。
後半も推理が出来る構成であって欲しかったのですが
推理させる作りではなくなってしまい残念でした。
尺など都合があるのでしょうから仕方ないのでしょうね。

評価としては、うーん…。
全体のストーリーとして悪い内容では無いのですが
どうやらゲームのダイジェストの色が濃い様で色々と端折られてしまっているようです。
結局ゲームやれ!って事になるのでしょう。
悲しいけど販促要素が見え隠れ…いや隠れてないか。
ペースも速く掘り下げも浅いので推理のため繰り返し観た私でも感情移入は出来なかったです。
ラストも希望へ向かう良いエンドではありますが全ての謎が解けずモヤモヤが残ります。
ゲームをやればもう少しスッキリするのかも知れませんが…。

声優さん達は豪華でやはり上手いです。
特に沢城さんと豊口さんはダークとノーマルの使い分けを簡単そうにこなしてます。
改めて感心してしまいました。

作品としてはお勧めまでは行きませんでした。
原作ゲームやった事の無い私が原作の方が良いんだろうなと思ってしまう作品でした。
雰囲気は味わえるのでそれで納得出来る方や
わざわざゲームは面倒と考える方は観ても良いかと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 54
ネタバレ

ひろゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

打ち砕かれる希望!その先に待つのは絶望!?

超高校級の才能を持つ生徒しか入れない希望ヶ峰学園
ここを卒業すれば人生成功したも同然で、そんなすごい高校に入学することになった苗木誠。
この設定だと、何かのラノベが始まったみたいですが
絶対にそんなことはありません!
中身はもっと”わっくわくのどっきどき”です!

第一話{netabare}
ED以外のすべてが原作から持ってきたかのような忠実ぶり(笑)
展開の速さが気になりましたが、ワンクールでは仕方ないでしょう・・・

今回面白さが感じられなかった人、大丈夫です!
今はまだ日常編、非日常編、学級裁判編の中で言う日常編で、面白くなるのは非日常編から!と思います(笑)

いやあ、思ったほど動きませんね(-_-;)
でも舞薗さんの活躍は期待してます!
{/netabare}

第二話{netabare}
OP来ましたねーw
パパッパパッパ♪

やっぱ自由時間なかったですねぇ。初見の人にキャラの魅力が伝わるか不安です(-_-;)
あと捜査の展開がマッハ過ぎる(笑)

もう二人も死んじゃいましたねぇ・・・もっとしんみりするシーンにも時間が割けないとは
一気に女性が二人も亡くなったのでショックです

このアニメはゲームの魅力の半分くらいですねー(笑)
ネタバレ前にゲームをするのを勧めます!簡単だからやりやすいですよ♪

---今回の事件------------------------------
・トラッシュルームにシャツの燃えカスと割れたガラス玉
・入れ替わったプレート
・部屋はズタズタ
・浴室で死亡
・包丁が致命傷
・右手首を骨折
・手に何かが付着
・「11037」
{/netabare}

第三話{netabare}
待ってました、学級裁判編!
犯人の名ゼリフ「あほあほあほあほあほ・・・」はちゃんと再現してましたねぇ(笑)

今回の事件で最後のキーになった工具セットの説明が足りなかったので追記させていただくと、女子部屋には裁縫セットで、男子部屋には工具セットが給付されていました。

犯人は犯行現場を舞園さんの女子部屋だと思っていたため、苗木君の工具セットを使わず、鍵を壊すためにわざわざ自分の部屋に戻って工具を持ってきました。
このことにより、犯人が最後言っていた殺意の有無は分かるんですが、アニメではなかったため犯人に同情票が増えそうですね(笑)
{/netabare}

第四話{netabare}
OPwww
こんなに豪華にするならツークール分放送枠買って下さい、マジで(笑)

今回、ちーたん(天使)が死んじゃいましたねぇ
さくらちゃんがちーたんの死体をまさぐっちゃう名シーンがカットでしたが、ちーたんの秘密はもう視聴者の皆さんは第一話から気づいてると思うんですけどね〜

今回の事件の犯人を当てるのはほぼ不可能だと思います。
アニメに出ていない証拠も覚えてる限り列挙してみますんで推理の足しにしてみて下さい。
---今回の事件-------------------------------
・女子更衣室の死体
・カーペットのシミ{netabare}が男子更衣室に移る{/netabare}
・女子更衣室のグラビアポスター
・延長コードによる張り付けの死体
・チミドロフィーバーのメッセージ
・無くなった千尋の生徒手帳
・夜中にジャージを持っていた目撃証言
・玄関前の死亡者の生徒手帳二つと壊れた手帳一つ
・生徒手帳を他者に貸すのは校則違反
・腐川さんの「ジェノサイダー翔に人をもう殺させない」発言{netabare}
・ジェノサイダー翔は男しか狙わない
・延長コードは十神が読書用に使っていた
・ちーたんは男の娘(死後の調査で判明)
・生徒手帳は長時間熱すると壊れる(後に壊すことは校則違反となる)
まだヒントはあるんですけどここに書くのは露骨なので控えます(笑){/netabare}
{/netabare}

第五話{netabare}
なんとちーたんを殺したのは大和田くんでしたね~
いや~、これ分かる人いた?実は大和田くんとちーたんが仲良くなるイベントがカットされていたので気付けという方が無理ですよね(-_-;)

今回の動機は大和田の「兄殺し」のように見えますが、本当はこんなことがあったんです。
*******************************
ちーたんが秘密を打ち明ける
お「なんで俺なんかにそんな話を?」
ち「大和田くんって強くて憧れてるから。大和田くんが僕の理想なんだ。」
お(俺が強い、か・・・)
ち「僕なんかいつも男っぽくないって言われるのに耐えられなくて、女の子の格好をすることで陰口を言われないようにして逃げてばかりで、だから今が弱い僕から強く変われるチャンスだと思うんだ!」
お(いや、俺よりもこいつの方が強ぇ。俺はこんな秘密一つ守ろうと必死な弱ぇ奴だ・・・」
ち「あの時も僕を庇ってくれたし(ry
お(俺なんかより兄貴の方が・・・いや、俺の方が強いんだ。兄貴より強くなけりゃ総長として誰も認めねぇ。そうだ、俺は誰よりも強くなけりゃいけねぇんだ!)
ち「やっぱり大和田くんって強い!」
お「そうだ!俺は強いんだ!兄貴よりも!お前よりも!」ゴッ!!
*******************************
つまりちーたんが弱いのがコンプレックスだったように、大和田くんは強いことがコンプレックスだったんです。だから自分にできない秘密を打ち明けるという行為をして見せたちーたんに「強い」と言われることで追い詰められてしまったんです。弱さコンプと強さコンプは火に油ってことですかねぇ・・・でも、ある意味でブラコンも入ってますよね(笑)
あと、ちーたんの死体を女子更衣室に移したのは、ちーたんがみんなにはまだ知られたくなかったからです

ちなみに、今回のお仕置きは「ちびくろサンボ」という絵本をネタにしたお仕置きです。虎に追いかけられ、木の周りをグルグル回ると虎がバターになるんです(笑)4,50台の人は懐かしいんじゃないでしょうか?
僕としては手をアクセルに縛られたチキンレースとかの方が好きですけどね(笑)
{/netabare}

第六話{netabare}
今回見ていて、詰め込み過ぎと非難するより、よく二話で一つの事件出来るなぁと感心するようになりました。
スタッフお疲れ様です(-_-;)

今回の事件はネタが分かりずらいんですが、アニメでは結構分かりやすかったと思います。しかし犯人候補の無罪を確定させるのがなかなか難しかった気がします。また一通り書いてみます。

---今回の事件---------------------------------
・用意された動機は100億円
・消えたアルターエゴ(パソコン)
・セレス(娯楽室) ← ハンマー①
・一二三(図書室) ← ハンマー②
・一二三(保健室) ← ハンマー③
・石丸(物理準備室) ← ハンマー④
・ジャスティスロボが犯人
・消えた二人の死体
・朝日奈さんの天使の涙によって蘇った一二三が「犯人はヤス(ヒロ)」{netabare}
・ジャスティスロボの格好の葉隠が見つかる
・一度着ると一人では脱げない
・関節の曲がる範囲が狭い
・葉隠以外のメンバーにアリバイがある
{/netabare}
あとだんだん本当の事件の真相にも近づいてきています!
目の前の事件だけ見ているのは勿体ないのでパソコン内の写真や一二三の言葉etcを参考に考えていた方が真実が分かったとき楽しいですよ♪


まぁそんなことより、朝日奈さんやっぱかわいい♪それと前回言えなかったんで、千和さん結婚おめでとうございます!
ブラコンでも結婚できてよかったです~(笑)
{/netabare}

第七話{netabare}
なんと素晴らしいスピード感!
ほんとにこれツークールにして欲しいです~
あとゲームチックにするのは間違いでしたね~

今回の事件では、なんでこれ証拠(?)で出てきたの?と思える証拠を振り返ってみました。
「ジャスティスロボの腰の曲がらない」事。これは、意識のない葉隠君を一二三が担いでるにしてはこの体勢はおかしいという意見への反論でした。

あと備考ですが、どうして一二三はセレス様の本名を知っていたのでしょうか?この謎は・・・意外に重要だと思います(笑)
{/netabare}

第八話{netabare}
今回の見所はさくらちゃんと朝日奈さんの美しい友情と、霧切さんのデレ!
「苗木君のくせに生意気よ」なんてかわいらしいこといつから言っちゃうようになったんですかね(笑)

今回の事件は考えれば犯人当ては難しくはないと思いますが、全ての謎を解ききるのは難しいかなぁとも思います。
---今回の事件-------------------------------
・密室の中の死体
・頭部に二つの打撃痕
・口からも吐血
・一つだけ割れたモノクマボトル
・ひっくり返った雑誌
・その前の血痕
・足についた黄色い粉
・呼び出された三人{netabare}
・薬品棚の前に黄色い粉(プロテイン)が大量にまかれていた
・そこに足跡が
・入れ替えられたプロテインと毒物
・被害者は「プロテインは万能の薬」だと言っていた
・事件現場のロッカーに人が隠れていた跡
・霊長類最強のオーガをどうやって殺せるのか
{/netabare}

遂に物語もあと四話!
まだまだ謎もたくさんありますが、これを消化することはだきるのか!?ただ物語的にあと四話でちょうど終わるのでそこまで心配はしていませんがw

それにしてもアニメだけで評価すると、どうしてここまで来て十神が死なないのか不思議ですね(笑)
こいつ性格の悪いかませ犬にしか見えないw

そういえばダンガンロンパの1と2が一緒になったヤツが発売されるらしいですが、それを買えばこのゲームの世界観を楽しむことが出来るんじゃないかと宣伝しておきますw
{/netabare}

第九話{netabare}
まず始めに八話の証拠の足跡の部分が間違えていました。すみません。細かな記憶が・・・

今回、さくらちゃんを殺したのはなんとさくらちゃん自身!

ほんとさくらちゃんは天使ですね(笑)
朝日奈さんはモノクマの紙をよんで「さくらちゃんでも弱いことのある女の子なんだよ!」と言った後に真相がバレ、その後の霧切りさんの「彼女は強すぎたのよ。自分自身を犠牲にしてしまうほど強すぎたのよ。」
このセリフが好きです!

今回も十神君がひどいですね(笑)
アニメでは彼のかっこいいとこが見れないので悲しいです。

次回から黒幕編!
ネタバレくらってない人は驚くこと間違いなしです♪
{/netabare}

第十話{netabare}
今回まででまだ謎になっているとこはなんだろなということでまとめてみました。(覚えてるとこだけ笑)
・なんで閉じ込められたのか
・苗木君はここに残ることが目的だとか言ってたけどなぜ?
・一二三君の遺言(?)
・黒幕は誰?理事長じゃないの?
・戦場むくろとは
・人類史上最低最悪の絶望的事件
・なぜテレビ放送?その資金は?
・霧切さんの正体
このくらいですかねぇ
テレビ放送の所がインシテミルとか色んなのに似てるという意見がありますが、設定との兼ね合いはこっちの方がいいと思います。(偏見過多ですが)

いやぁ霧切さん遂に正妻ぶりを発揮しはじめましたねぇ♪
死亡フラグもかいくぐり!(笑)
この最後の事件では霧切さんを見捨てて夢落ちしてしまった僕ですが、アニメの苗木君にはそんな時間ないでしょうから安心ですね(笑)

今回の事件-------------------------------
・戦場むくろの右手のタトゥー
・仕掛けられた爆弾
・霧切さんのアリバイ
・動かなくなったモノクマ
・戦場に盗まれたナイフ(凶器?)
・情報処理室のモノクマ扉{netabare}
・生物室の死体安置所
・植物庭園の鶏の数が減ってる
・被害者の死因は体中の刺し傷
・戦場むくろは超高校級の軍人でフェンリルという軍隊にいた時でさえ一つの傷も負ったことがない
{/netabare}

さあこの物語の本髄が見えてきそうです!
なにが絶望なのか?今までの伏線が、おそらく最終話で一挙に明らかになると思います。

あと最後みんな揃ってましたね、むくろ以外は。
あの写真にもある意味があるんですが、それは上で書いた謎の一つから分かるかもしれません。
あのED、曲は評価したくないけど、とてもいい伏線で大好きです♪
{/netabare}



物語:ブラックめのストーリー
人類の希望である希望ヶ峰学園の生徒は無事脱出することができるのか!?
作画:原作に忠実なストーリーにぴったりな絵です♪動きは少なめ
声優:超最強の声優軍団です!完璧過ぎです(笑)
音楽:ツークールならアニメなんだからもうちょっと遊べたのかなぁ?BGMがそのままなのは感謝です!
キャラ:愛すべき超高校級の才能達です!みんなのプロフィール
{netabare}

苗木誠
「超高校級の幸運」の持ち主。好きなものは全て流行のもの。本作の主人公。

舞薗さやか
「超高校級のアイドル」で、国民的アイドルグループのメインボーカル。苗木くんとは同じ中学。エスパー要素あり。

石丸清多夏
「超高校級の風紀委員長」で、コロシアイ生活であっても規律にはとても厳しい。本人は並々ならない努力をして結果を残してきているので、努力をしない、またはバカにする人には厳しい。

霧切響子
学園に集められた生徒の中で唯一才能を明らかにしていない。クールでミステリアス。

十神白夜
「超高校級の御曹司」で、幼いころから帝王学を叩きこまれた根っからのエリート。全てにおいて完璧でとてもプライドが高い。本人だけで数十、数百億の資産を持つ。

朝日奈葵
「超高校級のスイマー」で運動とドーナッツが大好きで、明るい子。CVが斎藤千和に聞こえないorz

大和田紋土
「超高校級の暴走族」で、関東一円を統べる巨大暴走族の総長。義理や人情に熱い。

腐川冬子
「超高校級の文学少女」で、若手女流作家として名を馳せている。挙動不審気味で、卑屈。

桑田怜恩
「超高校級の野球少年」で全国大会常連校のエースで4番。ただし練習嫌いで、今の夢はミュージシャン。

大神さくら
「超高校級の格闘家」で、全女性の中で最強と言われている。朝日奈さんと仲良し。

山田一二三
「超高校級の同人作家」で、文化祭で一万部売り上げた強者。本人は二次元にしか興味がない。

セレスティア・ルーデンベルク
「超高校級のギャンブラー」で、嘘とポーカーフェイスが得意。本作のパロネタとしてアカギや秋山などのギャンブル漫画の主人公とおぼしき人物に勝利している。餃子好き。

葉隠康比呂
「超高校級の占い師」で、二、三割の確率で占いを当てる。ちなみに三回留年している。

不二咲千尋
「超高校級のプログラマー」で、ハッカーとしても並外れた才能を持つ。勇気がないのがコンプレックス。

江ノ島盾子
「超高校級のギャル」で、全国の女子のカリスマ的存在。雑誌では顔を編集しているなど、裏話を平気でする。とても強気。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

13週連続総集編!本編(ゲーム)を先にプレイすることを強くお勧め

PSP向けゲームが原作
ゲームのシステム的にはこれより少し前に流行した逆転裁判のパチモンですね
事件の手掛かりを集める捜査パートと
それをもとに舌戦を繰り広げる裁判パートに分かれているのはほとんど同じ
裁判パートにアクション要素が入っているのが売りのようでしたが
アクションミニゲームの出来がいまいちなのでテンポを損ねるだけでした
そのほかスキルなしで楽々クリアできるくらいやりこんで
初めて有用なスキルが手に入る残念なスキルシステム等
まぁゲームとしては問題が山積みでした
しかし破天荒なストーリーと個性的ななキャラクターたちに
それらのマイナス分を全部吹き飛ばせるだけのパワーがある作品なのは確かです

全体のストーリー展開は高く評価できると思うのですが
ミステリ作品としての評価ではないので
推理ゲームにそういうのを求めている人は合わないかも
捜査パートで手に入る情報だけでは真相にたどり着けず
裁判パートに入ってから出てくる新情報で
目まぐるしく風向きが変わっていくのは
ミステリの公平性という観点から見れば論外なんですが
まったく先の読めない展開は逆に新鮮で面白かったと思います
むしろどちらかというとヒントの提示等がオーソドックスで
実にフェアな形だった{netabare}3つ目の{/netabare}事件のほうが
捜査パート開始前に犯人もトリックも丸わかりで味気なかったですね

しかしこの展開をそのままアニメにすると
未プレイ者からは確実にに脱落者を出すと思うんですよね
真相にたどり着くのに必要な情報が
不完全な状態ではじまる推理パート自体も問題ですが
そもそもゲームの中で自分で苦労して探し回った情報と
アニメで流されたものを受動的に受け取った情報では
記憶の定着度合いもかなり変わってきます
初見ではいまいちよくわからず
真相がわかった状態からもう一度見返して初めて楽しめる
というような作品になってしまうのではないかと思います
そしてそれを裏付けるような主演の緒方恵美さんの
「ダンガンロンパをとりあえずアニメから入る」と考えている方へ。 普段は原作と映像なら、迷わず映像から…と言うオガタですが、この作品に限っては、ゲームをまずやった方が良いと思います。なぜなら、謎解きの面白さが半減してしまうから。。 ぜひ、ゲームから! オススメ」
というツイート
もうこれは新規客ではなく原作ファンに向けて作っているなと予想はできてました

まぁしかし出来上がったものは予想以上に歯抜けの状態
ゲームは序盤の方はともかく中盤以降は
裁判の中で新しい証言や物証がとびだしたり
いろいろな仮説が出てくる中それを後押ししたり否定したりで
二転三転しながら真相へと蛇行していくのが売りなのに
アニメの中の裁判はほぼ最短距離でまっすぐゴールに向かいます
なんとも味気ないですね
数時間分のゲームを2話分に詰め込んで圧縮しているので
1クールでこれをやる時点で無理があったと言わざるを得ないです
少し前にアニメ宇宙兄弟が放送時間変更で1か月くらい総集編をやっていましたが
こっちは3か月かけて全話分の総集編を行った感じですね
ゲーム組からするとアニメならではの「足し算」に期待していたわけですが
どちらかというとゲームからの「引き算」だけで構成されていました

アニメだけを見てこの作品を判断するのは
総集編だけしか見てないアニメの判断を下すようなもの
ゲームをやらずに不満をこぼしてる人を見ると
総集編だけ見てつまらないって騒いでもしょうがないんじゃない?
って思いますけどまぁその人たちはまだいいんです
どっちかというとアニメだけ見て面白かったって言ってる人たちが問題
あのアニメだけ見て楽しめたってことは
ゲームを先にやってれば絶対もっと楽しめてたはずなんですよね
ほんと凄い損してると思います
ラストの感じからして2もアニメ化されそうなので
2がアニメ化される前におさらいも兼ねて1→2とプレイしてみてはいかが?

以下視聴時雑感

2・3話補足
{netabare}2話視聴
捜査パート1分www
ゲームとしては裁判パートの倍くらいの時間を
捜査パートに費やさなければならないのですが
アニメにして面白みの薄い部分なのも確かですね
原作未プレイで2話まで見たという方に向けて
アニメでは軽く流されたりカットされたものの
原作通りならばこの時点で手に入っているはずの情報を
さらっとまとめておきます
できるだけネタバレを避けたいので
真相解明に絶対必要なものだけにとどめておきますが
裏を返せばこれらはノイズがのぞかれた確実に有益な情報
ゲーム内でさりげなく誘導されるよりずっと直接的なので
ご利用は自己責任で{netabare}

模造刀はチュートリアル的なイベントで
苗木と舞薗が体育準備室から持ってきたもの
(アニメではイベント自体なかったことに)
触っただけで金箔がついてしまう安っぽいしろもの

モノクマから暗殺をサポートするため(?)
男子には工具セット(未開封)
女子には裁縫セット(未開封)
が全員に支給されている
(ちらっと映ってたけど説明なし)

トラッシュルームにはカギがかかっており
掃除当番(今は山田)以外は入れなかった
大きなOnOffボタンのついた焼却炉のそばには
血痕の付いたシャツの焼け残りと割れた水晶玉
(映ってはいたものの最低限の説明なし)
{/netabare}

3話視聴
思ってた以上にゲームをそのまま持ってきた感じ
未プレイだとちょっとこの演出はついていけないんじゃないかね
しかもプレイ済みでも裁判シーンだけは
クリア後でも自由にプレイできるし
わざわざアニメでダイジェストを見る必要性は薄いです
捜査パートはボイスが断片的にしかついていないので
アニメで補完することができるのがアニメ版の魅力の一つですが
裁判パートはゲームの頃からフルボイスなので
声優目当ての原作組にも得るものの無い回でした
あっでも、おしおきシーンに関しては
巷で言われているほど悪くなかったです
むしろ不満があるのはその直前
{netabare}
レオン 
俺は仕方なく殺しただけなんだって
そうだ!正当防衛じゃね?
オレは自分の身を守るためにとっさに
セレス
あなたの行為のどこが正当防衛なのですか?
あなたはシャワールームのカギを壊す際
自分の工具セットを使ったのですよね?
つまり彼女がシャワールームに閉じこもった後
あなたはわざわざ自室に帰り…
そこから持ってきたドライバーで鍵を壊し
とどめをさしたのでしょう?
その間、何度も立ち止まるチャンスはあったはず
でも、あなたはそうしなかった
あなたに…明確な殺意があったからではないですか?
{/netabare}
これがあるかないかでオシオキの持つ意味がだいぶ変わっちゃうよね
どんなに尺が厳しくても削っちゃいけないところってあると思うんだ{/netabare}

4・5話補足
{netabare}チミドロフィーバー!
ということでついにジェノサイダー翔が登場です
しかし残念ながら2話分に一つの事件を押し込んだおかげで
原作以上に登場は短くセリフが少ないですね
今後の出番に関しても事件と大きく関係ないものは
おそらくほとんどカットされると思うので
アニメでの活躍はあまり期待できそうにないです

あと閃きアナグラムの演出がひどかった・・・
こんなとこに尺取れないのは分かるけど
スタッフはアナグラムという言葉を知らないの?
せめてバラバラになってる文字が整列するとか
そういう演出にできなかったのかな?

そして最後のオシオキに関してですが
世代によっては全く意味が分からなかったと思います
{netabare}バイクに書かれた痴美苦露の文字
高速でぐるぐる回る装置とトラの飾り
大和田バター(80kg)で食べるホットケーキ

これらは全てかつては知らないものがいなかった
世界的に有名な英国の童話「ちびくろサンボ」から来ています

サンボ少年がお母さんに買ってもらったばかりの服で森へ散歩にいくと
トラが現れて食べられそうになってしまいます
新品の服を一枚上げることで許してもらいますが
また別のトラが現れ・・・と繰り返すうちに
身ぐるみはがされてしまい途方にくれます
しかし、服を手に入れたトラたちは
戦利品の分配でケンカになり木の周りでぐるぐる追いかけっこ
ついには溶けてバターになってしまいました
服を回収した上バターを手に入れたサンボは
家に帰って家族と仲良くホットケーキを焼いて食べました
めでたしめでたし

「ぐりとぐら」や「ねないこだれだ」のような
だれでも知ってる幼児向けの定番絵本だった「ちびくろサンボ」ですが
ちびくろという表現は黒人蔑視に当たるとの理由で
20年ほど前に人権擁護団体が抗議した結果
出版社が一斉に自主規制することになったようです
今では復刻されてはいるものの発行部数は非常に少ない模様
一世紀近く世界中でたくさんの人に愛されてきた物語が
ある日突然人権侵害と判定されて消えてしまったこの事件
表現の自由と人権について議論する際によく出てくる題材ではありますが
このゲームとの関連性は・・・まったく見つからないですねw{/netabare}{/netabare}

6・7話補足
{netabare} 7話目に捜査パートがずれ込んだせいで
謎を提示⇒一週間おいて種明かしという作りにすらなっていません
もう完全に未プレイ者お断り状態です
本来なら今回の話はゲーム内の事件の中では最もフェアに
一番ミステリとしてしっかり作られていました
ただ教科書どおりに作られたようなありきたりで古典的なトリックに加え
犯人特定のためのセリフ(アニメと同様)があまりに露骨すぎたこともあり
そこから芋づる式に矛盾点が暴き出され
死体が出そろう前にほとんど真相にたどり着いてしまいました
つまり {netabare}セレスがあやしい⇒となると写真は捏造⇒ならば映ってる山田は共犯=山田殺害は狂言⇒あ、これ山田あとから殺されるパターンだわ{/netabare}ってな感じ
しかし、そんな中で提示されたヒントをうまく拾えなかった部分もありました
{netabare}山田の遺言となった犯人はヤス
・・・じゃなくてヤスヒロというもの{/netabare}
既に発言者を黒判定していたこともあって
発言自体をあまり重要視していなかったのですが
ゲーム内で真相にたどり着いた際には
ミステリー特有の綺麗にだまされる喜びを味わうことができました
しかしアニメ版ではその核心となる部分がなぜかカットされています
つまり{netabare}山田はいつも人の名前を呼ぶときに「苗字+氏」を使っていた
葉隠のことはハガクレ氏と呼ぶはずでヤスヒロは別の人間の苗字である{/netabare}
という論理展開
ここカットする意味が分からない
というよりスタッフがセリフのもつ意味を分かっていないとしか・・・
ほんと大丈夫かこのアニメ {/netabare}

8~12話補足
{netabare}
だんだん複雑になって長くなっていくはずの裁判が
むしろ簡略化されて短くなっているという
完全にアニメ参入組を無視した作りになっているので
未プレイ組に向けて事件の端折られた部分を解説するのにも
限界があるというか意義を感じないというか・・・
事件の細かい部分がわからないのは
素直にゲームやってくれというしかないので
代わりにストーリー展開に関して一部補足
ゲーム組以外は該当話を見てから開くことをお勧め

8話の霧切さんについて
{netabare} ゲーム開始時から周りと打ち解けようとしないクールな霧切さん
そんな彼女も苗木にだけは少し心を開くようになった・・・と思った矢先
苗木が大神の秘密をばらすことを拒否したことで
再び霧切りさんは態度を硬化させます
何とか関係修復を試みようとするも
話をしようと近づいても無言で立ち去ってしまうだけ
取りつく島もないとはこのことです
そんな状態がゲーム内時間で数日、プレイ時間でも数時間続いた後
ようやく苗木の隠していたものを知った霧切さんがデレ期に入るわけですが
アニメだとここまで10分程な上その10分も大神がメインで話が進んでいるので
霧切さんのおかんむりの様子はほとんど出てきません
初期の無関心状態もご立腹の霧切さんも一見大差ないように見えますが
よく「好きの反対は嫌いではなく無関心だ」なんて言うように
強い不満をあらわにするのは以前よりも心を開いている証
つまり一見後退したようにも見える二人の仲ですが
着実に進展しているわけなんですね
そのあたりの描写がごっそり抜けちゃうと和解シーンも魅力半減ですね・・・ {/netabare}

11話の裁判について
{netabare} 霧切さんはカギが無いので自分の部屋に入ることはできなかったと言い張り
殺人は苗木の犯行であると主張します
時間のない中でなし崩し的に苗木に票が集まり処刑が決定
だれも予期しなかったアルターエゴの助力によって窮地を救われますが
それは霧切さんも想定していなかったことなので
アニメだけをみていると苗木は霧切さんに嵌められたようしか見えません
しかし裁判の前に霧切さんは苗木にマスターキーのことを打ち明けています
カギのことを誰も知らないのであれば霧切さんのアリバイは鉄壁ですから
最初から苗木を生贄にして助かるつもりであれば黙っているでしょう
誰かが犠牲にならなければ収拾をつけられないと悟った霧切さんは
だれが犠牲になるかの審判を苗木の手に委ねたわけです
実際ゲームでは他の矛盾点を論破するとき同様に
自分の部屋に入れなかったという霧切さんの発言に
コトダマを打ち込んでアリバイ崩すことができます
その場合苗木ではなく霧切さんが処刑されることになり
苗木の場合とは違ってアルターエゴの介入はおこらずに刑が執行されます
そしてそれ以降殺人が起こることは無く
そのまま学園で一生を終えるアナザーエンドでゲームは幕を閉じます
また苗木の取った自己犠牲の行動は黒幕の計算を狂わせ
最終話でもそれがカギとなるはずなんですが・・・
アニメのあれは霧切さんをかばって処刑台に送られたとはとても言えません
この辺どううまく処理してくれるのかラストに注目です {/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36

67.0 6 推理で探偵なアニメランキング6位
ハマトラ(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (909)
5929人が棚に入れました
2014年横浜。ナイスとムラサキのコンビ探偵“ハマトラ”は、事務所としてテーブルを間借りしているカフェ・ノーウェアで仲間たちと一緒に今日も仕事の依頼を待っていた。そんな中、2人の元へと舞い込んだある依頼が、2人と旧知の間柄の警察官・アートが追いかける「連続殺人事件」と、奇妙な繋がりを見せる。その事件は、被害者が全員“能力者(ミニマムホルダー)”というものだった。ミニマムホルダーであるナイスとムラサキも、否応無しに事件の渦中へと巻き込まれて行く…。

声優・キャラクター
逢坂良太、羽多野渉、加藤英美里、神谷浩史、安野希世乃、喜多村英梨、中村悠一、福山潤、村瀬克輝、斧アツシ、秋元羊介、江口拓也、岡本信彦、大橋彩香
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

期待外れの二人のハマトラ

能力者(ミニマムホルダー)のコンビ探偵、ナイスとムラサキの活躍を追う異能アクション。

ジャンルとしては好きな部類なんですが、掴みの一話目は余り面白くなかったです。
人物紹介としても不十分で出演シーンも一緒くたで
一度普通に観たくらいではまだ誰が誰やら良く解らない。
誰が誰だかまた確認しないと…。

ミステリー部分に関しては、あれよという間で自己完結。
導入としてはハイペースだった気がします。
(二回目観たら納得出来ましたけども。)
大きな事件への渦が巻き始めてはいるので今後に期待して観ていこうと思います。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

【人物メモ】
<ナイス>探偵:ヘッドフォン付けて音速移動
<ムラサキ>探偵:メガネを外すと怪力
<バースディ>便利屋:蓄電すると強力放電
<レシオ>医者:眼帯外すとアナライズ&強化籠手
<はじめ>??:食べ物のことで頭一杯 アメ食べて風(衝撃波)使い
<アート>警視:ハマトラ理解者で事件解決に利用もする存在
<コネコ>仲介屋:メガネ&しっぽの仲介屋さん
<マオ>情報屋:中華街の情報屋さん
<ハニー>ボディガード:トラペロ(チョコ)食べて解析、10分後予知
<スリー>ボディガード:本を読んで獣人化
…あと、しまじろうみたいな奴が出てくるけど謎。

※2話感想{netabare}
何だろうコレ。
一回観るとよく分からないまま終わっちゃうんだけど、
二回目ちゃんと観るとおもしろい。
私が疲れていたり理解力が低いからなのかも知れないけど探偵ものとしては
ペースが速く人物紹介がサラッとしすぎで不親切な気もします。
分かると面白い作品なので次回からは一回目から気合いを入れて観てみたいと思います。

こういうのはちょっと予想しながら観ましょうか【予想】{netabare}
ナイスの出身施設の事と猟奇殺人犯とは
『ミニマムホルダーの研究』という点で後半繋がってきそうです。
ラスボス的なのは複数の能力を使いこなしてきそうです。

あと、ナイスの能力発動条件は指パッチンだけかも。
ヘッドフォン付けるのはダミーな気がしてきました。
他のキャラの発動条件も疑っておいた方が良いかも。
{/netabare}{/netabare}

※3話感想 {netabare}
能力格差。この世界がはらんでいる問題点が浮き彫りになりました。
持たざる者の願望を利用したモラルの暗躍・犯行との戦いが
軸となって来そうなのでかなり好みの展開かも。

今回はちょっと悲しい結末でしたが、
タカヒロくんは何故に安っぽいホイッスルをぶら下げていたんでしょうか?
せめて金属製にしてあげても良かったと思っちゃいました。

それとハマトラって、もの凄いコンビだと判明。
貧乏生活なのはお人好しなのかバカなのか…。
たぶん両方かな!?
{/netabare}

※4話感想{netabare}
アートと繋がりのあるボディガード二人組登場。
アートは上手くミニマムホルダーと付き合い
事件解決に役立てている事が伺い知れました。
ハマトラともそのうち協力しそうです。

モラルが挨拶代わりに軽く事件を起こしました。
(軽くと言っても死者出てますが。)
解りやすい動画の伏線で驚きは無く物足りなさも感じますが
動き出しとしてはこんなものでしょう。
こういう対決は好物なので次回以降とても楽しみです。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
温泉回って普通は女性キャラが癒してくれるのに…。
後発ミニマムホルダーが起こした事件でモラルが裏で動いていそうすがほぼギャグ回。
余り深く考えず気楽に観てしまいました。

しかしラストではガスケさんが裏切り!
ミニマムホルダーについて勉強していたのは自身も能力者に成る為でしょうか。
何か裏切った理由がありそうです。

後発ホルダーからは能力移植できないという分析結果が出た様ですが
鑑識官殺したって隠せない所か逆に怪しまれるんじゃないのかな?
裏切りを強調する為なのでしょうけど、殺した意味があるのか疑問です。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
バースディとレシオを掘り下げつつ誘拐事件を解決。
友情物語と協力攻撃が見所でした。

ただマネージャーの動機や計画が甘いので納得行かない所もありますが…
・説明聞いてもチユウをミスティに代えるメリットが低く
 事件を起こすリスクの方が高すぎ
・マネージャーの立場なのに社会的な経済効果を優先に考えているの?
 事件後ミスティのマネージャーになれると思ってんの?
・これミスティと共謀しとかなきゃバレるし色々ダメじゃん
・やるなら本決まりになる前に動いておけ
・チユウが創る良い作品を売り上げに繋げるのはそもそもお前の仕事だろ!?
とか色々思ってしまいます。硬化のミニマムで頭まで硬くなったのかな。

そしてアートの弟の死というのが新たな気がかりですね。
この弟がどうやらアートとナイス達を繋ぐ接点だったようです。
ミニマムホルダーだったのかな? コスモス置いたのは誰?

あと鑑識官の江戸川さん殺したのには意味ありましたね。
彼に成り代わってモラル動いてました…ツッコんでゴメン。
変身能力があるとなると何処で誰と入れ替わっているか分からないので
気を付けて見ておかないといけないかも。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
前回の事件モラルが圧力をかけ強力に糸を引いていた様でツッコミ過ぎましたかね。
頭まで硬化したとか言ってゴメンよ犯人。

アートとナイス達の接点が判明。
能力持たずに卒業した同級生だったとは恐れ入りました。
アートの弟らしき子供も映っていたので大きな事故
…というより研究機関の作為で犠牲になってしまったのでしょう。
物語の根幹に関わりそうですからそのうち明らかになってくるはずです。
【予想】{netabare}
標本になっていたのはこの子で盗まれた脳の持ち主の気がします。{/netabare}

持たざる者の悔しさと持つ者の孤独に上手く焦点を当てた構成でした。
努力し続けてもナイスが常に遙か上にいて友情との板挟みになっている
アートの心情はどれ程のものか…。

そしてラストは衝撃が走りました。
まさかまさかのアートの死。予想できない急展開で悲しみよりも驚きが勝っています。
もし変身できるのがその手に掛けた者ならばこの後アートを装ったり、
既にずっとガスケさんと入れ替わっていた可能性も出てきます。
モラルの変身ミニマムの発動条件(手を翳すだけ?)も含め
その動向がますます気になります。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
色々と酷い回。
元々作画には目を瞑っていたけど、この際言う。やはりヒドい。
人物崩れているし赤茶のシミフィルターみたいなのずっと気になってます。
(最初は意味あるのかもと思いましたが無いみたいだし…。)
能力発動シーンのセンスや気合いも足りなず手抜きに見えます。

沖縄の方言入れたかったのか?キャストも酷い。
緩い沖縄弁程度なら声優さんに任せればいいのに…。

おふざけ回としても今回のシナリオは酷い。
脈絡無く無理矢理沖縄にメンバー集結させるし競技もグダグダ。
あのシーンで寝てる奴に感動や勇気与えられるのが不思議すぎる。

…わざわざ沖縄ねじ込んで何してるんだか。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
スリーの過去背負った罪が明かされる回。
目の前で自分を慕う子供を殺してしまったんだからキツいですよね…。
でもどうしてあんな状況になったのか説明不足。
ハニーとの出会も含めてもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
スリーがハニーの暖かな手に救われる場面は見所のハズですが
演出と描写不足でふいにしてしまっています。

事件に関してはスリーの名誉が回復されていないのでモヤモヤします。
子供達を命がけで助ける姿を生中継させるとかして欲しかったな。
「化け物だ!」と言って怯え驚くシーンではないと思うのですが…。
報道陣もカメラ回してなかったり裏口の軍用トラックに気づかなかったりと
ツッコミ所満載でした。

モラルとの戦いを描く全体のストーリーは好きなんですけど
1話1話の作りが雑でガッカリさせられる事が多いです。
次回からモラルがラストに向け本格始動するようなので良い着地を期待しています。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
ながーいこと引っ張ってきた割には雑な感じ。

鬱屈した人間に能力を与えミニマムの力を公にして混沌の幕を開いたけど
崇高な志があるように見えないしや緻密に計算された感じでもない
ここまで酷い状況になるには説得力に欠けます。
理性を失う人間が多すぎ。釘バットとか世紀末だよ。
コメンテイターは理由も良く分からず無惨だし。

まぁ来週明かされる様なのでこれ以上は控えておきましょうか。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
まずは力を欲する者にそれ与え救ってあげた…
そしてその者に対抗するため、また多くの人がミニマムホルダーの力を欲し
やがて世界は平等(欲する者は皆ミニマムホルダー)になる。
って、言うのがモラルの考えのようです。
…浅はかな。
全員が人間だろうとミニマムホルダーだろうと才能や努力や環境で差は出てくるし
平等じゃないって感じるのは結局その人の考え方次第だと思うんだけどね。
「結果平等」って「最高の不平等」だったりもするし。

自分の価値観で勝手に平等を押しつけている様にしか見えないです。
タカヒロ君の仇と共に次回はみんなで成敗かな!?

かなり知的な頭脳犯との戦いが描かれるのだと思ってたけど、それ程のモノではなかった印象。
一般人が愚かすぎるし作画の酷さも手伝い少し萎え気味です。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
ナイスとモラルとの対話で多少は彼が知能犯ぽく見えたのは収穫だけど
やはり計画としては幼稚。
力を欲している人達はミニマムホルダーに成れれば何でも良いって訳ではないでしょう?
あんな爪貰っても幸せになれる訳ないから要らないと思う…。

あと超音波殺人ボイスのミニマムホルダーは取って付けた感じが酷い。
生きる上でなんの役にも立たない所かマイナス甚だしい能力で
スポーツ観戦なんかで思わず悲鳴上げたら大惨事になっちゃうし
もう通常生活送れず殺戮マシンとしてしか生きていけないよね。

モラル本人の能力は音速を超えるワープだったけど
どういう理屈か本気を出したナイスの方が上で意外とあっさりKO。
なんで?っていう疑問もあるからスッキリはしませんでした。
折角、発動条件という設定があるのだからそこを突いて欲しかった気もしますし
ムラサキも居たんだからせめてコンビネーションで倒して
『二人でハマトラ』を演出して欲しかったです。

そして最後は何故かアートが復活してモラルを殺害しナイスにも発砲した!?…ってところで終了。
伏線放置した上に謎をぶち撒けて二期に続くみたいだけどちゃんと締めくくりは付けて欲しかったです。
{/netabare}

【総評】
モラルが暗躍し対決に至る全体としてのストーリーは好みの部類だったんですが
能力、個性、発動条件と言った設定が全く生きておらず
各話ごとのストーリーが非常にチープに出来ていて不満が溜まりっぱなしでした。
おまけに作画は近年希にみる酷さでアクションもカクカク。
折角の異能バトルが全く生きてなかったです。
はじめちゃんやコネコやハニーといった可愛い処が
ちゃんと可愛いく描けて居ないのも無惨。
他キャラも含め魅力が引き出せていませんでした。
声優さんについては程々に豪華ではありますが
演技を魅せるシーンも殆ど無かったように思います。

本当に色々目を瞑って『全体のストーリー』を楽しんではいたんですが
結局は次期に丸投げするENDで落胆してしまいました。

二期を観てからではないとちゃんと評価は出来ませんが
一期単体だと最低クラスの評価をせざるを得ません。
まだ観てない人は時間の無駄になるやも知れませんので
二期の評判を聞いてからでの視聴をオススメします。
一見して好みの作風でついつい引き寄せられてしまいましたが今期の地雷アニメでした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41
ネタバレ

カルマるかIS さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

探偵×異能バトル=最高にかっこいい!!(九話感想追加)

~簡単物語説明~
限られた人間しか持つことのない異能(ミニマム)そのミニマムを持った人間をミニマムホルダーといい主人公(ナイス)もそのうちの一人であった。ナイスとムラサキという探偵コンビ(ハマトラ)が事件に巻き込まれていく話です
中二なかんじが多いですが男として異能系バトルアニメは興奮してしかたがありませんw

第一話視聴しました~{netabare}最初はちょっと色使いが変な探偵アニメかな?と思っていたら能力とか使っちゃうから完全に引き込まれましたw物語の鍵となるのはやはりミニマムだけを狙った殺人事件でしょうね
なんかデュラララと功殻機動隊を足して二で割ったようなかんじに近いような気がしますがとりあえず面白いので視聴決定です!次回も楽しみですね{/netabare}

第二話視聴しました~{netabare}今回は最後のほうにおそらくラスボスであろうキャラも登場して盛りだくさんでしたね。なんだかんだいって今期のなかでもなかなか面白い部類に入ってる気がしますね
昼休みの購買にいくシーンはよくある光景をただただやってるだけかと思ってたけど爆弾魔のシーンにつなげたのはよかったです。ただキャラのミニマムの能力がいまいちはっきりしていないのが残念ですね。今のところ退屈せずに見れているのでこの先にも期待ですね{/netabare}

第三話視聴しました~{netabare}今回は物語の行く先がみえてきてとても面白くかんじました。これからの伏線になりそうなものも多くこれから大いに期待が持てますね!
今回の感想に入りますね
ミニマムホルダーという、いうなれば神に選ばれた能力を授かった人間は将来を約束されたも同然ということだけあってそれを毛嫌いする人もいるようですね。今回気になったシーンが二つほどあり一つ目はアートの過去がわかり闇落ちしてもおかしくない状況になっているということと、はじめが「これみたことある」といったシーンですね。最後に関してはいづれ大きなものに関わっているきもしますね。一番最後のシーンでこの子を助けるといっていたシーンではナイスが写っているのですがその奥にはじめものっていました
普通に考えれば一番大きく写っているナイスを助けるといっているように思えますが、ミニマムホルダーであり学園トップの成績をもつナイスをたすけようとしますかね?そういう風に考えると裏があるような気がします
なかなか面白くなってきているので次回も楽しみですね!{/netabare}

第四話視聴しました~{netabare}新キャラ登場でさらに盛り上がってきました!しかもハニー可愛いからそこらへんも満足ですwほぼ一話簡潔ですが今回みたいに前回のモラルの考えとナイスの考えが近いことで事件を解決するなどの伏線があると見てておもしろいですよね!この二人が今後どうやって敵対するかもみどころですね
それにしても途中であった婆ちゃんと密輸犯のカーチェイスおもしろかったですw最近の婆ちゃんはすごい!!次回も楽しみです{/netabare}

第五話視聴しました~{netabare}てっきり今回は温泉のサービス回だと思ってたけど事件も起きたし、黒幕がモラルというちゃんと繋がっていて素直に感動しました!まあ、事件の犯人がああいうキャラだからネタにしか見えないんですけどねwしかも今回はいつも食べてばかりのはじめも活躍しましたね!まだミニマムの能力がよくわかりませんが飴みたいなものが能力の発動源になっていることは確かですね
しかし最後の警察の爺さんの行動が気になりますね。裏でモラルと繋がっているのかとおもいましたがおそらく変身のミニマムで別の人が化けているということを信じましょう!次回も楽しみです{/netabare}

第六話視聴しました~{netabare}バースデイたちの過去編はなかなかよかったけど声優がちょっとあれだったのが残念ですね。あと体に静電気まとわせてパンチすれば倒せちゃうってのもどうなのかな...
まあ、今回はナイスがモラルまでたどり着いたという大きなことがあったしよしとしますか!というか前回ナイフで刺してたやつはやっぱり変身能力のモラルでしたねwこの先が楽しみです{/netabare}

第七話視聴しました~{netabare}今回はいろいろありすぎて整理するのが難しいですねw孤独とは弱者が経験するものだけどその逆でもあり強者には強者の孤独がある。それを解決するためにモラルは動いてるけどアートとは全く考えが合わないですよね。どう考えてもアートは殺されてしまったと考えるしかありませんが死んでから復活のミニマムが宿るとか言う展開もあるのかな?最初の頃の予想とだいぶづれてい来たので全く話の展開が読めなくなってきましたね!なかなかいい展開になってきたので期待です{/netabare}

第八話視聴しました~{netabare}ちょwちょっと待ってwあれ?前回アートが死んでそうとういいかんじできてたのに今回はサービス回?ハニーの水着が見れて大満足だけどタイミングが少しだめなきが..それにナイス!最初のほうでこいつらは雰囲気で繁華街では遊びそうにないって決めつけないでよ(泣き)なんか悲しくなってくるよ!wなんというかこのアニメはあと少しってところで道から外れて失敗していますね。雰囲気だなないようだのはなかなかいいのに宝の持ち腐れ状態になってしまっているのはもったいないですね。しかしこの後挽回して終わりよければ全てよし!にして欲しいですね{/netabare}

第九話視聴しました~{netabare}前回が微妙だったぶん今回はなかなかよかったんじゃないですか?素性が全く分からなかったスリーの過去に触れていたけどこのアニメって2クールなんですかね?それにしては早足だし1クールにしてもおろそかになってる分が多い気がしますね。とりあえずだれるのだけは回避して欲しいところです!本当にこのアニメはいろいろと惜しいので頑張って欲しいですね!{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

ツミツミン さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

超能力を持った少年少女たちのお話♪

★あらすじ★
舞台は横浜。ミニマムという超能力を持った主人公のナイスは「ハマトラ探偵事務所」の仲間たちとともに横浜の数々の事件を解決していく。ある日、ナイスたち「ハマトラ」探偵たちは彼らの旧友で警察官のアートから、ミニマムホルダーだけを狙った連続猟奇殺人事件について告げられる。その裏では人工的に開発するミニマムの研究が進んでいて…

★キャスト★
ナイスー 逢坂良太
ムラサキー 羽多野渉
はじめー 加藤英美里
アートー 神谷浩史
レシオー 中村悠一
バースデイー 福山潤
ハニーー 喜多村英梨
スリーー 村瀬克輝
コネコー 安野希世乃
マスター- 斧アツシ
セオー 岡本信彦
レイー大橋彩香
モラルー 小野友樹
モモカー 緒方恵美

豪華声優陣!

★感想★
私のお気に入りの棚に入っているアニメの一つ♡ ハマトラ、大好きです!このアニメのストーリーを簡単に言うと、超能力を持った少年少女たちのお話です(スリーだけは少年じゃありません)。そして何か他のアニメとはちょっと違う感じw最初観た時は、「こんな風なアニメもあるんだな〜」って思ったのを覚えています。
ハマトラの絵とかを見ると、なんかシリアスなバトル系のアニメなのかなって最初は思ってました。そして1話目。案の定、羽田野さんのシリアスな低い声で始まったのだけれど、ナイスの行動に爆笑。そしてその後のカフェシーンも爆笑です。

お気に入りのキャラはバースデイとマオです。バースデイは福山さんが役をやっているので、たぶんアドリブも所々してるんじゃないかな…第1話目で、レシオの新車が壊されたときに、福山さんの「Oh, コロンブス」っていう台詞の言い方がすごく笑えました。さすが、福山さん笑笑。そして、マオ。アニメではあまり出番がありませんが、すごくいい味をだしています。いつも緑色の中国服を着た、情報屋です。見た感じ、ハマトラ探偵(特にナイス)には情報を売りたくないようですが、まあなんだかんだ言ってちゃんとハマトラを助けています。(情報がなかったらモラルが誰か分かんなかったしw)そういう所が、たまらなくカッコイイ!!><泣

いつも楽しくやっているようなハマトラ探偵団。そんな個性豊かなキャラたち一人一人には、それぞれに悲しい過去が…涙。ミニマムを持つものと持たないもの----強者と弱者。こういう設定だから意外と深いお話です。もしもこういう世界が本当にあって、私がミニマムを持たない人だったら、私も後発ミニマムホルダーになってたかも…人間の欲って、怖いですね。

最後は、絶対「えーっ!」で終わります。私なんか、開いた口が塞がらない状態に。(アートォォォォ!!!)

ちなみに、ハマトラの監督は暗殺教室と同じ、岸誠二さん!だからなんとなく、雰囲気とか似てたのかなw

★主題歌★
オープニングテーマ:「FLAT」
by livetune adding Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei)

エンディングテーマ:「Hikari」
by 羽多野渉

どちらも、ハマトラにピッタリの曲だと思います。結構激しいです。でも大好き♡

まだ観ていない方は、ぜひ一度観てください!すごくオススメです><

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

70.1 7 推理で探偵なアニメランキング7位
櫻子さんの足下には死体が埋まっている(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (936)
4979人が棚に入れました
北海道の旭川を舞台に、抜群の美貌とスタイルを持っているのに美しい骨を愛でるのが大好きなお嬢様の九条櫻子と、そんな彼女に振り回される平凡な高校生の館脇正太郎の2人が、骨にまつわる事件にかかわっていく物語。

声優・キャラクター
伊藤静、榎木淳弥、今村彩夏、磯辺万沙子、高橋広樹、石田彰、柿原徹也
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

氷菓のような評価をされたかった作品?

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
リアル路線のミステリーアニメ。本格的なミステリーもの、推理ものと考えてしまうと、やや物足りないが、変な特殊能力とか使わないだけ、まともにおもえる。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
冒頭の、桜舞い散る学園やそこに流れる雰囲気は明らかに、ライトミステリーの名作「氷菓」を思わせる。

ただ、氷菓との決定的な違いは、「キラキラしていない」という点だろう。むしろ、推理面では氷菓よりも納得できる点が多く、ミステリー小説としては面白いのかもしれない。ただ、「キラキラ」していない。「ワクワク」しない。「ドキドキ」しない。

この作風なら、むしろ実写で連続ドラマ化し、火曜なんちゃらとか木曜なんちゃらで放送した方が良かったのでは? キャストによっては数字とれたと思う。タイトルにもインパクトあるし。

まあ、アニメは嗜好品だから、色んな種類があって良いし、それを好みに合わせて我々視聴者が選べば良いんだろうけど、個人的にはやっぱり、心が温かくなったり熱くなるものが好きだな。折角の現実逃避だからね。

最後まで視聴ができたのはただの一点、第1話で紹介された、「梶井の小説がどう生きてくるか」を見たかっただけである(まさか最終話で、はっきり言っちゃう&本当に死体が埋まっているとは思わなかったがw)。
{/netabare}

【余談~ 梶井基次郎 桜の樹の下には と本作の関連性(文学部的レビュー) ~】
{netabare}
この作品を語る上で、梶井基次郎の「桜の樹の下には」を念頭に置くことは避けられないだろう。

なんで、まずは「桜の樹の下には」を全文掲載します(青空文庫より)。少し長い詩ですが、興味があれば読んでみて下さい♪ 難解ですがね(汗)
{netabare}
桜の樹の下には屍体(したい)が埋まっている!

これは信じていいことなんだよ。何故なぜって、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。しかしいま、やっとわかるときが来た。桜の樹の下には屍体が埋まっている。これは信じていいことだ。

どうして俺が毎晩家へ帰って来る道で、俺の部屋の数ある道具のうちの、選(より)に選ってちっぽけな薄っぺらいもの、安全剃刀の刃なんぞが、千里眼のように思い浮かんで来るのか――おまえはそれがわからないと言ったが――そして俺にもやはりそれがわからないのだが――それもこれもやっぱり同じようなことにちがいない。

いったいどんな樹の花でも、いわゆる真っ盛りという状態に達すると、あたりの空気のなかへ一種神秘な雰囲気を撒き散らすものだ。それは、よく廻った独楽(こま)が完全な静止に澄むように、また、音楽の上手な演奏がきまってなにかの幻覚を伴うように、灼熱し生殖の幻覚させる後光のようなものだ。それは人の心を撲(う)たずにはおかない、不思議な、生き生きとした、美しさだ。

しかし、昨日、一昨日、俺の心をひどく陰気にしたものもそれなのだ。俺にはその美しさがなにか信じられないもののような気がした。俺は反対に不安になり、憂鬱になり、空虚な気持になった。しかし、俺はいまやっとわかった。

おまえ、この爛漫(らんまん)と咲き乱れている桜の樹の下へ、一つ一つ屍体が埋まっていると想像してみるがいい。何が俺をそんなに不安にしていたかがおまえには納得がいくだろう。

馬のような屍体、犬猫のような屍体、そして人間のような屍体、屍体はみな腐爛(ふらん)して蛆(うじ)が湧き、堪らなく臭い。それでいて水晶のような液をたらたらとたらしている。桜の根は貪婪(どんらん)な蛸(たこ)のように、それを抱きかかえ、いそぎんちゃくの食糸のような毛根を聚(あつ)めて、その液体を吸っている。

何があんな花弁を作り、何があんな蕊しべを作っているのか、俺は毛根の吸いあげる水晶のような液が、静かな行列を作って、維管束のなかを夢のようにあがってゆくのが見えるようだ。

――おまえは何をそう苦しそうな顔をしているのだ。美しい透視術じゃないか。俺はいまようやく瞳を据えて桜の花が見られるようになったのだ。昨日、一昨日、俺を不安がらせた神秘から自由になったのだ。

二三日前、俺は、ここの溪(たに)へ下りて、石の上を伝い歩きしていた。水のしぶきのなかからは、あちらからもこちらからも、薄羽かげろうがアフロディットのように生まれて来て、溪の空をめがけて舞い上がってゆくのが見えた。おまえも知っているとおり、彼らはそこで美しい結婚をするのだ。しばらく歩いていると、俺は変なものに出喰(でくわ)した。それは溪の水が乾いた磧(かわら)へ、小さい水溜を残している、その水のなかだった。思いがけない石油を流したような光彩が、一面に浮いているのだ。おまえはそれを何だったと思う。それは何万匹とも数の知れない、薄羽かげろうの屍体だったのだ。隙間なく水の面を被っている、彼らのかさなりあった翅(はね)が、光にちぢれて油のような光彩を流しているのだ。そこが、産卵を終わった彼らの墓場だったのだ。

俺はそれを見たとき、胸が衝かれるような気がした。墓場をあばいて屍体を嗜(この)む変質者のような残忍なよろこびを俺は味わった。

この溪間ではなにも俺をよろこばすものはない。鶯(うぐいす)や四十雀(しじゅうから)も、白い日光をさ青に煙らせている木の若芽も、ただそれだけでは、もうろうとした心象に過ぎない。俺には惨劇が必要なんだ。その平衡があって、はじめて俺の心象は明確になって来る。俺の心は悪鬼のように憂鬱に渇いている。俺の心に憂鬱が完成するときにばかり、俺の心は和なごんでくる。

――おまえは腋(わき)の下を拭ふいているね。冷汗が出るのか。それは俺も同じことだ。何もそれを不愉快がることはない。べたべたとまるで精液のようだと思ってごらん。それで俺達の憂鬱は完成するのだ。

ああ、桜の樹の下には屍体が埋まっている!

いったいどこから浮かんで来た空想かさっぱり見当のつかない屍体が、いまはまるで桜の樹と一つになって、どんなに頭を振っても離れてゆこうとはしない。

今こそ俺は、あの桜の樹の下で酒宴をひらいている村人たちと同じ権利で、花見の酒が呑のめそうな気がする。
{/netabare}

、、、梶井といえば、「檸檬」が代表作である夭逝の作家である。作家というより、詩人。私はむしろ内面的には女子だと思っている。

梶井は、武骨な外見とは裏腹に、とても繊細で移り気(感覚的)な人物だ。

梶井の友人として有名なのは川端康成。一方、梶井の作品と近い性質(デカタンス)を持つのは芥川龍之介である。私はこの二人を、「日本文学史上、最も優れた天才作家」だと思っている。現代ではNo.1の評価を受けている村上春樹ですら、裸足で逃げ出すほどの才能だ(と、勝手に思っている)。

川端、芥川の対比は面白い。これはウチのゼミの教授の受け売りだが、川端は「醜なるものに美を見い出す作家」であり、芥川は「美なるものに醜を見い出す作家」である。例えば川端は、遊女や孤児などをよく書いたが、いわゆる社会の中で低く見られている人々に対し、僅かながらの光や輝きを見ようとしている。一方芥川は、上流階級の女性や優しき人間を書きつつも、そこに必ず醜さを見いだしている(基本的に人間が嫌いなのだろう)。

梶井に関しては、この美意識が作品ごとに変わっている印象がある。その辺が感覚的な作家であるという評価に繋がっているのだろう。

梶井の代表作である「檸檬」に関しては、川端的な「醜なるものに美をみる」姿勢が見られるし、「桜の樹の下には」芥川的な「美なるものに醜をみる」姿勢が見られる。

梶井は、桜の木の下に死体が埋まっていることを「妄想」と認めている。しかし、この妄想が完成するまでは、爛漫と咲く桜に対して、「ひどく陰気な」心を抱いている。それは、自らが深刻な健康被害を被っていた故の、生命への畏れだろうか。それとも、完璧な美が存在するのなら、自らの文学が価値を失ってしまうということへの恐れだろうか。

おそらく梶井は、「純粋に、無邪気に、存在そのものが美しいもの」を無条件には信じられないのだろう。美しいものには、美しい為の理由がある。それを解き明かせないかぎり、梶井にとってその対象物は恐怖の対象(得たいの知れないもの)になるのだ。

日本人は桜が大好きだ。桜は美しい。皆が口を揃えて言う。にも関わらず、なぜ桜が美しいか、桜を好きなのかをはっきり説明できる人は少ない。

ピンク色だから? 散るから? 期間限定だから?

じゃあ、なぜピンク色だと美しいんだろう? 散るのはなぜ美しいのだ? と、なっていく。

無条件に皆に好かれる存在は、恐怖だ。

例えば、クラスメイトにそんな人はいなかっただろうか? 特別に何が秀でているわけではないのに、なぜだかみんなに好かれている存在。みんなが口を揃えて「あいつは良い奴だ」と言う奴は、なんだか不気味だ。でも、もしそいつに何らかの短所や欠陥を見つけられたら、そいつのことを本当の意味で好きになれないだろうか?

桜の木の下には、死体がある。桜は、死を吸っているから、生を謳歌できる。桜だって、完璧ではない。醜さを内包している。

そう妄想することで、梶井は初めて「あの桜の樹の下で酒宴をひらいている村人たちと同じ権利で、花見の酒を飲めそうな気がする」のだ。

……頭が良すぎる人ってのは、花見ひとつするにも大変だねぇ(笑)

さて、櫻子さんの話である。櫻子さんは、死体(骨)が好きだ。しかし、死が好きなわけではない。むしろ、死を嫌悪している。櫻子さんにとっての死体とは、生の裏返しであり、生を語るものだ。

櫻子さんは、生を無条件には信じられない。死体を見て初めて、「あぁこの死体は生きていたのだな」と感じることができる。これは梶井が、桜の木の下に死体があることを妄想して初めて、「あぁ桜の花はきれいなのだな」と感じられる感覚に似ている。

梶井は深刻な健康被害を抱え、常に死を身近なものと感じていた。自らが死を内包しているからこそ、普通の人なら見逃してしまうような、身近な景色や出来事にも価値を見い出だすことができたのだ。だからこそ、「何の代償も払わないような、無邪気な、無条件な、美や生」には懐疑的だったのだろう。

櫻子さんも、(弟の)死を抱えていた。だからこそ、「ただそこにある生」を感覚的に素直には受け止められず、そんな生にも価値を見いだせない。一見すると冷たく、非人道的な人間のように描かれていた。でも、良く考えると可哀想な人間である。

やはり、頭が良すぎるというのは、大変だな。

もしくは、これは正太郎から見た櫻子さんへの感想なのかもしれない。櫻子さんの正体不明な美しさを説明するための比喩として、「死を吸っているから」としたのか? いや、正太郎はそんな考え方をする子じゃないな。ということはやはり、第三者的な視点で、櫻子さんの本質を言い表していると考える方が自然か。

正太郎は冒頭で、作品の舞台である旭川のことを、「時間が停滞している」「この街には過去の記録がひっそりと優しく息ずいている」と、評している。それは、櫻子さんが死体に抱く感覚と同じではないだろうか。

死を見ることで生を感じる。つまりはそういうアニメである。

この一点において、梶井の「桜の樹の下には」が有効に生かされている。が、多分その一点以外においては、関連性は見られない(ひょっとすると、タイトルのインパクトだけで流用し、小説の中身までちゃんと生かしていないのかもしれない)。まあ、文学部的なレビューの結論としてはそんなところかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 42
ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

CVが石田さんだと警戒から入るよね…

なんか裏がありそう…みたいなw

そんな石田さんですが、彼の演じるキャラを特別好きになる私がいます(我愛羅も桂もカヲルくんも、各作品で一番好きなキャラだったりします…)。

この作品の石田さんキャラ、磯崎先生についてですが、案の定作中で一番好きでした。

そんな私が一番好きだった回は当然
第6話の「アサヒ・ブリッジ・イレギュラーズ」です。以下ネタバレあり
{netabare}
 あらすじ:夏祭りに来た鴻上(準レギュラーの女子高生)は友人(DQN(偏見))とはぐれた際、暗い表情で川面を見つめる黒衣の女が橋上にいることに気づく。女はそのまま立ち去るが、鴻上は中に遺書めいた言葉とダイヤモンドのリングを見つけて…。何としてでも自殺を思いとどまらせたい鴻上は、祭りの監督に来ていた磯崎先生(イケメン)や警官の内海を巻き込んで、女を探し始めるのだが…。

 この回は、鴻上と先生の対照的な意見と、先生の過去での出来事の伏線が見どころだと思います。

 磯崎先生の「自分の命を自由にできる権利を持つからこそ人間なんだと僕は思う。」だとか「自らの生と死を選択しその責任を持つ。少なくとも彼女にはその権利があると思う。彼女の選択を否定する権利はあるんだろうか?」という、どこか冷めたようなセリフに彼らしさが感じられます。
 私は先生のこういった発言は教師らしくないとは思いますが、非常に説得力があると思います。

 一方、鴻上の「嫌だ!死んでほしくない!って思うのは当然じゃないんですか!」という感情的なセリフに鴻上らしさがにじみ出ています。大事なおばあちゃんに先立たれた経験が彼女にこう言わせたでしょう。(この前に言った「先生は大切な人に急にいなくなられたことがありますか?残された人の気持ちがわかりますか?」というセリフについては、後ほど謝ることになります。)
 彼女の意見は先生のと比べて明らかに子供じみています。ただ、あながち間違っていない意見だと思います。なにしろ、磯崎先生だって自分の受け持つ生徒が「死」を選択したことによって酷く傷付いた過去を持っているのです…。
 この作品のいいところ?に、少年や鴻上ら子供達が、子供らしく描かれているところもあると思います。イライラする方も多いと思いますが、意見がまとまってなかったり、わがままだったり…。そのわがままさが、案外物語を動かす鍵になったり…

 今回も大人である磯崎先生が先に折れて、捜索を続行する流れとなります。
 このときの一連の会話がかなり好き!

鴻上:もういいです!私一人で探しますから!(泣きながら)

先生:待って(腕をつかんで)!鴻上が何と言おうと自分が間違ってるとは思わない。でもこのまま放りだしてトラブルにでも会われたら僕が管理責任を問われる。それはめんどくさい。 行こうか?

鴻上:一緒に探してくれるんですか?

先生:あぁ。だけど僕は彼女が見つかると思ってないし鴻上が見つけられるとも思ってない。

鴻上:私先生のこと大嫌いになりそう…

先生:いいよ。僕は自分以外好きじゃないし嫌われてもなんとも思わない。でも覚悟はした方がいい。見つからなくてもそれは鴻上の責任じゃない。だから絶対に自分を責めちゃ駄目だ。言いかい?君は自分以外の人の人生をしょい込もうとしてる。正しいことかもしれない。でもそれは本来とても覚悟のいることなんだ。その抜けない棘は君をずっと傷付けるだろう。その茨は弦を伸ばすだけで決して花は咲かない。痛いだけだ。それでも君は彼女を探すの?

鴻上:探します。今ここで諦めたら私は私を許せないだろうから。

先生:わかった。ただしあと1時間だけだ。それ以上は許可できない。

鴻上:一時間?

先生:ああ。だって、僕は花火が見たい。

鴻上:…最低(呆れたように笑いながら)。

 これを石田さんのイケボでやられるんですよ…惚れるでしょ!!
途中の自分を責めてはいけないって言う一連のセリフは、自分を責め続けている先生だからこそのセリフでしょうね…

 恋愛脳な私は、これをきっかけに、鴻上は先生に惚れたと思ってるんですが、皆さんはどうでしょう?
 鴻上の友人たち(リア充)が超絶バカっぽかった(偏見)故に、先生のスマートさが際立ちます。
 先生の方に気はないでしょうが…。

締めの会話
鴻上:綺麗ですね。(花火見ながら)
先生:何?僕が?
鴻上:最低。(笑いながら)

良いカップリング過ぎる(断定)
{/netabare}
 一番好きなのは磯崎先生ですが、櫻子さんとかヘクターも魅力的ですね。
 この作品は、OPも格好いいですし、EDも透き通ってて…好みです。

 総評として、好き嫌い分かれそうな作品ですが、個人的にはかなり好みでした。
 何の気なしに格好いいこと言うようなキャラが好きです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

本格探偵推理のシリーズものはキャラ萌えが重要ですが…うーん。

 原作は数巻、途中まで読んで放ってあると思います。推理小説好きなのでちょっと長いレビューです。謎とストーリーそのものはネタバレになるので一切触れていません。

 推理小説には社会問題を事件を通じて描く社会派と殺人事件の推理のプロセスに重点を置いた本格派の大きな2つの分類があります。詳しい分類の説明は他に譲るとして、本作は大きく分ければ本格派になると思います。
 
 本格派の特徴として、まず謎を探偵が推理によって解き明かすプロセスですね。フェアに謎と証拠が提示されて、読者側が推理しようと思えばきちんと犯人を当てられることにこだわります。

 本格派推理では、素人探偵が殺人事件の犯人を特定する、というストーリーが大きな魅力になります。一方、現代日本の科学捜査において本来探偵の出る幕などどこにもありません。ですので、素人探偵が事件に介入する舞台づくりに作家は腐心します。

 推理を読み慣れていない人には荒唐無稽感が強いと思います。なんで通報しないの?なんでそんなに事件に遭遇するのという不自然さが特にシリーズものにはあります。まあ、コナン君を見てればわかると思いますが。

 素人探偵ものの読書法として、警察の不在と不自然な探偵の介入の部分はスルーする、という作法が必要になります。

 親戚や親が警察官のエライさんとかの人間関係、法医学者や記者、弁護士等々の職業などでその舞台づくりをするケースとシチュエーションで事件に介入することもあります。
 場所で警察を遮断することもあります。クローズドサークル(雪の山荘や嵐の孤島)、旧家の遺産相続等で警察には秘密に…ですね。

 そして、推理のシリーズものの魅力として、探偵またはアシスタントへのキャラ萌えが必要です。アニメだとシリーズ全部が見られませんが、すべてがFになるの犀川と西之園、姑獲鳥の夏の中禅寺と関口などです。シリーズがかなり網羅されている氷菓なら折木と千反田などですね。
 これらは事件の雰囲気や謎、その推理のプロセスや舞台設定を楽しむことはもちろんですが、なんといってもキャラの活躍がシリーズの大きな魅力になっています。

 という前提条件で言うと、本作です。事件の関わりとして、骨格標本の研究者という設定、そして舞台は北海道の原野や広く古い建物などです。そこに櫻子さんの性格を付け加えることで、事件への介入の理屈と推理小説の雰囲気づくりという点では良いのではないでしょうか。

 骨というのは不吉で死のイメージがありますし、ゴシックホラー的な映像もなかなか良いと思います。そして真の犯人的な存在と骨にまつわる謎の解決というシリーズを通じてのテーマにもなっています。という点で、設定やキャラ作りという点においては良いと思います。

 ただ、です。キャラに萌えられないんですよね。櫻子さんの天才性に愛嬌がないんですよね。いわゆる弱点的なところが見えてこないので人間性が描写されない。設定に負けている感じが非常に強いです。デザインも普通の黒髪美人だし。で、アシスタント役である主人公との関係性に絆があるようで、ここが曖昧なんですよね。

 また、天才性についても骨から抜け出せていないので、謎ときの証拠が骨なんですよね。骨の知識以外がありません。もちろんキャラが良ければおぎなえるのですが、先ほども言ったように櫻子さんのキャラ自体の魅力が薄いです。ですので、謎解きを一緒にしようという気にもなりませんし、謎解きから得られるカタルシスが少ないです。

 ラノベ的な感じの原作からも、探偵としてのキャラ萌えと同時に感情移入するアシスタントの主人公との何かの関係性が必要かと思います。一応表現されていますが、うーん…弱いですね。なんかセリフだけです。共感できませんでした。

 ヒューマンドラマがあるのでその点ではいろいろあると思いますが、推理でやるなら推理としての出来の良さが前提です。その点でいえばハルチカと同じでかえってノイズになっている気がします。
(本格推理ではないですが、文学少女と良く比較してしまいます。あちらは荒唐無稽ですけど、ヒロインと主人公に萌えられました)

 以上の点から、初めは惹きつけられます。でも、後が続きません。要するに飽きます。そして一番のポイントになる10話、11話ですけど…うーん。これはまあ良く考えたんでしょうけど、モリアーティ登場でおしまい?なんか感情的にエモい12話で何かを補おうといしたんでしょうけど。


 総評。雰囲気はいい。不自然さも本格推理の範疇におさまっている。キャラ設定も悪くないです。でも、シリーズものとして、謎が単調な上にキャラに萌えられません。で、シリーズものの最後の手段、シリーズを通じた超強敵を出されても…うーん。
 

 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

71.4 8 推理で探偵なアニメランキング8位
文豪ストレイドッグス(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (756)
3870人が棚に入れました
実在する文豪をモチーフとした探偵たちが活躍する異能力バトルアクション。アニメの監督は五十嵐卓哉、脚本は榎戸洋司と「桜蘭高校ホスト部」「STAR DRIVER 輝きのタクト」などでコンビを組んだ2人が担当し、制作はボンズが手がける。

声優・キャラクター
上村祐翔、宮野真守、細谷佳正、神谷浩史、豊永利行、花倉洸幸、嶋村侑、小見川千明、小山力也、小野賢章、谷山紀章、花澤香菜
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とある文豪たちの「華麗なる異能力バトル」 ※萌えは第8話まで我慢

本サイトではいまいち評価の高くない作品ですが、第1期(2016年4-6月)の円盤売上が合格ラインの平均5,000を余裕で超え、順調に第2期(2016年10-12月)も制作された2016年の人気アニメの一角・・・ということなので1-2期併せて24話を一気観してみました。

◆総評

・実在した日本や海外の文豪をキャラ立てした異能力者達が派手なバトルを繰り広げる作品、ということで、見始めの数話は作品世界への違和感が結構キツく、ここで断念してしまう人がだいぶ出る気がしました。
・それから、序盤~中盤(第1-7話まで)は日本の有名どころの文豪キャラ(男)ばかり出て来るので、「これ、女性向けアニメなの?」とどうしても思ってしまう人が多いと思います。
・しかし、第8話で、ようやく{netabare}与謝野晶子&泉鏡花という文豪キャラ(女){/netabare}の活躍が始まり、第10話以降、は{netabare}海外の文豪キャラ(男&女){/netabare}が色々登場してきてストーリーも華やいでくるので、第1期の序盤・中盤がいまいちと思った人も、ここまで我慢して見続けると報われるかも知れません。
・総じて、『とある魔術/科学の~』シリーズや『東京レイヴンズ』『オーバーロード』『デュラララ!!』等の異能力バトルものが好きな人なら、文豪キャラに余り関係なく、まずまず楽しめる作品ではないでしょうか。
・なお、文学をちょっと齧ったことのある人の評価は、「ほんと下らねぇ笑笑笑」となるか「文学を馬鹿にするな!怒」となるか、好き/嫌いのどちらかにハッキリ分かれると思います。


◆作品情報

原作        朝霧カフカ・春河35
監督        五十嵐卓哉
シリーズ構成・脚本 榎戸洋司
キャラクターデザイン 新井伸浩
音楽        岩崎琢
アニメーション制作 ボンズ


◆シリーズ別評価

第1期 ★ 4.1
第2期 ★ 4.2
----------------
総合  ★ 4.1


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


========== 文豪ストレイドッグス (第1期) (2016年4-6月) =========

{netabare}第1話 人生万事塞翁が虎 ★ 中島敦、異能集団武装探偵社(太宰、国木田) 
第2話 或る爆弾 ☆ 谷崎、ナオミ、諭吉、春野綺羅子、入社試験合格
第3話 ヨコハマギャングスタアパラダヰス ★ ポートマフィア(芥川、樋口一葉)、人虎生け捕り指令
第4話 運命論者の悲み ★ 与謝野晶子、黒蜥蜴(広津柳浪、立原道造、銀)の襲撃
第5話 Murder on D Street ☆ 乱歩の真相解明能力
第6話 蒼の使徒 ★ 連続失踪事件、佐々城信子、国木田vs.芥川、蒼き王、蒼き使徒の爆破通告
第7話 理想という病を愛す ★ 続き、数字の刻印、蒼の使徒の正体、国木田の理想
第8話 人を殺して死ねよとて ★★ 列車内テロ(梶井基次郎vs.与謝野、泉鏡花vs.敦)
第9話 うつくしき人は寂として石像の如く ★ 暗殺者鏡花と敦のデート、中原中也、敦拉致
第10話 羅生門と虎 ★★ 太宰の狙い、貨物船の戦い(芥川vs.敦)、黒幕(フランシス.F)
第11話 其の一 彼女に向かない職業/其の二 有頂天探偵社 ☆ 樋口&黒蜥蜴回/敦&賢治回
第12話 たえまなく過去へ押し戻されながら ★★ 秘密結社ギルド、アンの部屋、ルーシー.Mvs.敦&谷崎、鴎外&エリス{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)6、☆(並回)3、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「TRASH CANDY」
ED 「名前を呼ぶよ」


========= 文豪ストレイドッグス (第2期) (2016年10-12月) ========

{netabare}第13話 黒の時代 ★ 四年前、ポートマフィア内の事件(太宰・織田作・坂口安吾)、ミミック
第14話 戻れない場所 ★ 続き、組織の裏切り者、織田作の安吾捜索
第15話 いつか海の見える部屋で ★ ポートマフィアvs.ミミック、ジイドvs.芥川、未来予測能力(ジイドvs.織田作)、三重スパイ安吾、織田作慟哭
第16話 文豪ストレイドッグ ★★ 異能特務課(山頭火)・ポートマフィア(鴎外)会見(異能開業許可証)、ミミック本拠襲撃、ジイド&織田作死亡、太宰転職
第17話 三社鼎立 ★ 尾崎紅葉、ジョン.S、ラブクラウト、異能力戦争の火蓋
第18話 The strategy of conflict ★ ナサニエル.H、マーガレット.M
第19話 ウィル・オブ・タイクーン ★ 夢野久作、ルイーザ.M、坂口安吾との再会
第20話 頭は間違うことがあっても ★★ マーク.T、ハーマン.M、横浜焼却作戦 
第21話 双つの黒 ★★ Q奪還作戦、対ラブクラフト戦
第22話 其の一 ポオと乱歩/其の二 天の海をゆく白鯨のありて ☆ ポオ、白鯨落とし笑
第23話 羅生門と虎と最後の大君 ★★ ゼルダ、フィッツジェラルドの望み
第24話 若し今日この荷物を降ろして善いのなら ★ フョードル.D{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)4、★(良回)7、☆(並回)1、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.2

OP 「Reason Living」
ED 「風が吹く街」


◆視聴メモ

{netabare}・主人公格の太宰治の異能力「人間失格」って、ほぼイマジン・ブレイカー笑。
・準主人公の中島敦の異能力「月下獣」は、つばさタイガーかと思った。
・メインヒロインの泉鏡花は男だって笑(尾崎紅葉も)。
・文豪のチョイスが凄く中二病的で、とくにラスボス(ギルドの長F.フィッツジェラルド)が秀逸。
・但し、武装探偵社社長=福沢諭吉はミスチョイスだと思う(※そもそも諭吉は文豪ではなく、ここは夏目漱石の方が良かった→敵対組織の長が森鴎外なだけに残念)
・第13話のF.フィッツジェラルドの口癖が、「~してくれたまえ。オールド・スポート。」で笑っちゃった(※OLD SPORTは「ねえ君」くらいの意味で、ギャツビーの口癖)。
・「守備範囲は12歳以下」の森鴎外がいつも連れている女の子(エリス)は『舞姫』のヒロインから。
・谷崎潤一郎の妹ナオミは『痴人の愛』のヒロインから。
・国木田独歩と絡む佐々城信子は、独歩の元妻で有島武郎著『或る女』のヒロイン(早月葉子)のモデル。
・第16話中ほどの「一粒の麦、もし地の落ちて・・・」はアンドレ・ジイドの某有名作のエピグラフより。
・「ラスト・タイクン(最後の大君)」はF.フィッツジェラルド最後の小説、ゼルダは同じく彼の愛妻で「華麗なるギャツビー」のヒロイン(デイジー)のモデル。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21
ネタバレ

❣ユリア❣ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

皆が好きなあの偉人たちが、本のタイトルを武器に敵と戦う!!

☆原作未読☆
でしたが、アニメ視聴後、原作読みました☆

~あらすじ~
孤児院を追い出されて、放浪する少年・中島敦は川に飛び込んで溺れかけていた太宰治を助ける。それをきっかけに敦は太宰が所属する武装探偵社で巨大な虎の捜索を手伝うことになる。しかしその虎は敦のもつ異能力のものだと後に知り、驚く敦に武装探偵社で働かないかと誘われるのだが……

ともかく、超ハラハラドキドキします!そしてバトル物?でもあるのかちょっと怖いところもあります(>_<)(グロ要素多少あり)

ですが、コメディ要素もあり、思わず笑ってしまうところも多いので、最後までとても楽しめる作品となっています♪

また、このアニメは原作の漫画と小説を合わせた作品で、いいとこ取りされてる感じです☆
{netabare}
まず、この話のキャラは全て昔の偉人、作家さんとなっています
そして、全員美化されているため、第一声が
美化されてる〜!?かっこいいwwww
でしたw突っ込みどころも満載です!

第2話
社長!なっなんと福沢諭吉ですか~!?
言われてみれば1万円札でもあり、社長でも違和感はありませんが衝撃的でした!!
そして、髪が増えててかなり増えてるなぁ思いましたwwww
もはや顔は原型ないかもですねw

第3話
芥川龍之介…私、本物の作者のお話好きなのに、まさかの悪役!?少しショックでした…でも後半になるにつれ、芥川のいいところも見えてくるので、きっと後に好きになると思います!私はいまでは芥川は好きですよ☆
少し怖いところはありますが殺し方がすごくてw目が離せない人です!

第4話
最悪の状況になりかねないと、意を決して武装探偵社をでていった敦…しかし…
最悪の状況ってこれ!?
お金がかかって下の人に迷惑ががかるから!?(まあそりゃあ困りますけどw)
しかも敵には圧倒的に勝ってたし、武装探偵者って予想以上に強いんですね…!!
すごいなぁと同時に、敦が少しかわいそうに見えました

そして、宮沢賢治!
笑顔でかわいいこといってすごいですw
ほいっほいっさようなら~♪いってらっしゃ~い♪(ニコッ)
ってwあれ下に捨ててよかったのでしょうか??処理大変そうですねw
ってか、江戸川乱歩なんにもやってませんでしたよね?wwww

第5話
江戸川乱歩、やっと活躍する時が!乱歩って今まで全然仕事してない感じだったので活躍に期待してました!
異能力、超推理!…でも実は異能力じゃないなんて!?かなり衝撃的でした!一体どうしたらあんなに頭が良くなるんだ〜!!
一応、メガネでON OFF分けてるみたいですね
江戸川乱歩、恐るべし!!

第7話
ここでは国木田さんと太宰さんのコンビの大切さがとえも伝わってきました☆
国木田さんと太宰さん、ナイスコンビですね!2人で1つ!って感じでした♪

というか、国木田さんの見るだけで鍵の形覚えるとかすごすぎだなぁと思いましたwそして、国木田さんの能力は何にでも、物を出せそうなので便利だなぁと思いました♪

そして太宰さん、異能力はすごいですが、力は弱いんですねw
まさかの佐々木が犯人だったなんて…
しかも六蔵と佐々木がお互いに打たれて死んじゃうなんて…すごく悲しかったです……(T_T)

第8話
与謝野晶子先生の異能力は再生?でしょうか??ちょっと謎ですが、すごいですね!!!不死身?
この時は太宰さんの存在忘れてましたwすいませんw

第9話
鏡花ちゃんかわいいですね♪湯豆腐とウサギが好きとか♪
やっぱり普通の女の子だなぁと思いました
そして地味にクレープおいしそうだなぁと思いました♪
でも、平和だったのに芥川におそわれて…
ウサギちゃんが赤く…(´;ω;`)

福澤社長に、もしできたらほめてやる。
まさかのそれで乱歩さんやる気だすとかw
突っ込みたくなりました!

第10話
二度目はないからね!?あれどういう意味でしょうw?
後、敦は何回も殺されかけたのにまた復活して…ってすごいですね!この虎の能力!
そして、いつのまにそんな強くなったのでしょう?
なんで死なないの!?と疑問に思いつつ、
一番ハラハラした話でした!

第11話
敦、完全復活ですね!ほんとにすごい…

樋口さんのピンチになんと黒蜥蜴が!?ちょっと感動しました!!樋口さん…よかったね…(敵だけど)

そしていよいよ宮沢賢治!超声かわいいんですよねー♡
平和主義でずっと笑顔なんです!
笑顔ってすごいですね!!そのおかげで人気者ですし!
敦のそうなんだ〜!ぱああって顔かわいいw普通信じないでしょ〜!と思いましたがw
確かに国木田さんの言う通り最強最悪コンビですねwww

でも1番衝撃的だったのは…
雨にも負けず、風にも負けず(かわいい声で笑顔で)鉄パイプにもナイフにも金属バットにも負けぬ……
ってえええええ~!?やばすぎでしょ!
しかもタンポポは元気なんです!!
さすが賢治くんって思いました!
この満面の笑みがかわいすぎなんです!ここ注目です!!
1番お気に入りのシーンです♪

最終回!
ついに赤毛のアンまで出てきましたねwwww
なんかすごく怖くなっててちょっと残念でしたw
そしてなんか男、怪しいなと思ってたんですが…
なんと森鴎外でしたかwwww
キャラ違うw
今後はギルドにも注目ですね!

……と、ここで終わってしまいました
正直、超キリ悪いです!でも 続く! と書いてあるので良しとします!
{/netabare}
~OP&ENについて~
第一印象はカッコいい!!
ですが、OPについては、太宰さんが飛び降りるところからの始まりなんですよね‥w
ちょっとビックリでしたw
歌もいいですが、その映像もお気に入りです♪


2期は10月にやる!とのことなので
ぜひぜひ期待して見たいなと思います♪
オススメです♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

著作権の切れた文豪の名前がずらり・・・これで悪役登場だと泣けますね

<全13話。2016秋から2クール目が放送開始らしいですね>

日本の名だたる文豪が探偵として復活し、奇怪な事件を
解決していくストーリーになりそうです ←たぶん間違ってない
太宰治に国木田独歩、与謝野晶子などなど。それはもう豪華です。

それぞれの著作から連想されるキーワードを異能化&武器にするようですが、
肝心の推理だけなら江戸川乱歩先生がひとりいれば十分かなとも(笑)

たしかにネームバリューはありますからね。
いきなり無名探偵を登場させて印象付けていくより、
こちらの方がお手軽ではある。

いずれも大先生でありますからにして、勝手な来歴をつくれないとか、
性格をいじるにしても限界があるでしょうから、そこらの縛りをどうするかですね。
(頭のおかしなキャラにすると遺族やファンに怒られそうw)
とりま自分としては、中島敦は李陵が好きなのに違うのが異能化されて残念でしたw

スタイリッシュなだけを目指す内容だと物足らなくなるだろうし、
大作家の名前を使う分だけハードルも高くなりそうです。
てか、悪役が誰になるのか興味あります。
明治以降の作家が探偵で、それ以前の歴史上の有名人が悪役になるとか?!

以下ネタバレで

3話~ついに悪役登場! ま・さ・か・○○だとぉ!
{netabare}
冒頭は探偵社の面々の前職当てクイズ。
谷崎潤一郎は学生であるとか、いろいろ身内で楽しんでます。
ひとり太宰治だけは謎に満ちていて、答えを当てると高額の報奨金がもらえるとのこと。

そして依頼者と面談。
依頼人は樋口さん・・・あの樋口一葉かw
港のトラブルを解決してもらいたいという。
これから毎回、トラブルを持ち込む依頼人も文豪てこと?
それともダークサイドなのか? ともチラリ。

シーン変わって、黒トレンチ着こんだ芥川が登場。
いよいよ文豪界の巨人がお目見え。
てか、見るからに悪役風でこの次の展開を想像してしまう。
やはりか…交番のおまわりさんを無残にも惨殺してため息。
驚くより、いいんかなぁーという気がw

だって芥川さんですよ。
文豪界があったら漱石と並んでTOPはる人ですよね。
これが悪側ってね。

とりま人気のない場所へ連れてこられた中島と谷崎兄妹の3名。
ここで樋口の態度が激変して、谷崎妹が撃ち殺されてしまう。
さらに芥川もやってきて大ピンチ。
中島は左足をを一本もって焼き消されてしまう。
虎に変身して抵抗するが、いよいよやばいかというところで太宰登場。
芥川中島両名の異能を効果なしにして間にはいる。。。

ついに悪役が判明回でした。
ここで芥川をもってくるのか~という印象。
未登場の文豪の残りといえば漱石がまず浮かぶけど、これも悪側なのか?

まぁ、遊びの範疇とわかっていても、実在した他人の名前を借りて
いじりまくって楽しむてのは下品ですね。
勝手に善人悪人にしたてあげるというのも。

この作者のカフカさんも、自分の名前を勝手につかわれて勝手にキャラ付けされて
アイデアなしの無能漫画家組とかにいれられていじられたら怒ると思うしw

たぶんこの作品のファンは文豪なぞどうでもよくて、ちょいかっこいい絵柄と、
文豪という肩書きが目新しいだけでしょう(文豪がダレかは興味がない)

まぁ、戦争の遺物の擬人化ブームもあって、艦コレやアルペジオ、ガルパンにはいふりも
歴史を愚弄してると思えなくもないし、これだけ取り上げていじめる気はないけど、
自分としては悲しいなぁ。
一応見続けるけどw
{/netabare}

4話~ 見せ場を無視した作りに一気に興味が半減回
{netabare}
樋口から差し向けられた黒蜥蜴なる組織が探偵社を襲撃します。
冒頭、3人の異能者が登場し、さも悪いヤツアピール&強いぞアピールするんですが、
これが本当にひどいレベルでかませ犬。

殴りこみかけた探偵社で秒殺らしき歓迎をうけてあっさり敗退。
てか、異能バトル作品なのに肝心の異能を見せずに終わるって?!
原作にはあっても尺の都合ですべてカットされた???

キャラが一番輝く瞬間のはずだけど、それを見せずに太宰が喫茶店で店員をくどいてるとこ見せたり、
なんか迷走感がはんぱないな~。

前から気にはなっていたけど、やっぱり中途半端なつくりものには抵抗&拒否感があるかもしれない。
すべてがつくりものならそれ前提で見られるけど、過去の文豪を茶化してるのは気分悪いかも。

なんで芥川が悪側なのかとか、なんで樋口一葉が下っ端の雑魚扱いなのかとか、
それぞれを敬愛する人もいるだろうに、作者のおふざけ悪ノリについていけない。
自分はここで断念かなぁ~。
あとはキャプ付きのまとめ記事で追いかけて楽しむ程度にしておきます。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

66.8 9 推理で探偵なアニメランキング9位
心霊探偵 八雲(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (559)
3308人が棚に入れました
生まれながらの“赤い瞳“で死者の魂を見ることのできる大学生斉藤八雲が、大学の友人小沢晴香や「未解決特殊事件捜査室」の後藤刑事らのもちこむ怪事件をその能力で解決する。

声優・キャラクター
小野大輔、藤村歩、東地宏樹、川島得愛、関俊彦、納谷六朗、高瀬右光、柚木涼香、豊口めぐみ
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

宿命に打ち勝とうとする強さとは

神永学の小説シリーズが原作の、全13話からなるTVアニメ作品。

タイトルに「心霊」とあってもそれほど恐怖をあおるものではなく、
「探偵」とあっても、一般的なイメージの探偵とは違い、、
ただ、片方の赤い瞳で死者の魂を見ることができ、
霊の心情を理解することができるという大学生が主人公。

ある事件の解決以来、彼に付きまとう大学の同級生 晴香や、
彼の能力をあてに難事件を解決をしている刑事、
彼を引き取って息子のように接している叔父の僧侶など中心に、
大抵は1話完結の事件を解決しながら、八雲の生い立ち、両親失踪の謎、
晴香との因縁など、さらにもっと奥深い内容に迫っていく・・というお話。

ハッキリ言って6話までの前半は、さまざまな事件解決をしながら、
周囲の人間との心の距離を縮めていくだけの内容なのだが、
誰にも心を開かなかった八雲が、この前半で徐々に変化していく事実は
最終話までの後半の急展開にすごく必要で。

それと、死者の魂が事件に関わっている者だとしても、
むやみに祓うのではなく、いや・・むしろ八雲は、
霊祓いを金儲けにする霊媒師などを否定しているので、
魂が訴えていることを理解した上で去ってもらう手法を取る
ってところが、なかなか好感持てた。
{netabare}
中盤・・・八雲となぜ名づけられたか、
両目が赤い男が誰なのか、八雲の生い立ちやこれまでのことも含め、
僧侶であり、誰よりも彼の理解者であった彼の叔父によって語られる。
{/netabare}
さまざまな児童虐待をはじめとして、家族、親子、
人の悪意と愛情やエゴイズムというものを
現実と非現実を交錯させながら展開していくので、暗く重い内容だが、
八雲を執拗に追い込んでいく両目とも赤い男の存在と真相が、
大きな鍵となって物語全体を包んでいた。

こういう物語は、好き嫌いがかなりハッキリしそうだけれど、
自分は後半で複雑な思いを抱きながらも、
最後まで観ないと気が済まなかった。

{netabare}最終的にはホッとできるものの、謎を残す終わり方に {/netabare}
2期があるかどうか・・わからないが、
この作品はミステリーホラーやサスペンスタッチで描かれながらも、
本筋としては八雲の心の変化、もっと言ってしまえば
「憎悪」との向き合い方に一番意味があったと思う。

個人的には、八雲の姉を名乗り、両目の赤い男といつも同行している女性、
七瀬美雪の半生と悪魔主義的な異常愛と心情のほうに、
すごく興味がわいたので、
彼女を主人公にした物語を別に作って欲しいくらいだった。


声の出演は・・・

斉藤八雲 - 小野大輔
小沢晴香 - 藤村歩
後藤和利 - 東地宏樹
石井雄太郎 - 川島得愛
斉藤一心 - 関俊彦
斉藤奈緒 - 小清水亜美
畠秀吉 - 納谷六朗
両目の赤い男 - 高瀬右光
七瀬美雪 - 柚木涼香
土方真琴 - 豊口めぐみ
宮川恵理子(原作では宮川英也) - 皆川純子

なお、OP「Key」という曲が、かなり気に入っていて、
最初聴いたとき、デヴィッド・シルヴィアンかと思うような曲調と声に
おぉ~~っと身を乗り出したのだけれど、小野大輔さんでした^^;

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41
ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

テーマは好きだけどちょっと地味だったかな

原作未読。予備知識なしの初鑑賞。

八雲くんが霊とお話して
起きている問題をどうにかしていくストーリー。

霊媒師ではなく探偵さんなので
無理やり除霊する系のバチバチしたバトル展開はなく、
頭脳を使って淡々と解決し時の流れもゆっくりです。

{netabare}八雲くんが霊を悪と決めつけず
意思の疎通をとって何とかしようとする
その設定は好きだな〜と思いながら観てたのですが、
両目の赤い男(父親)が絡み始めたくらいから
あまりワクワクしなくなった気がします。

晴香ちゃんが自身の周りの人のトラブルを持ってきて
+‪αで後藤刑事が絡んでる程度の頃が1番楽しかった!

両目の赤い男の真相に迫っていく後半は
これぞ探偵と警察の出番という展開でしたが、
結局この両目の赤い男の正体が
そんなに黒幕という程の大物ではなくてガッカリw

一心さんが戻ってこなかったのも悲しかったな、、
亡くなった一心さんの棺を運ぶ時に
「軽いな」と呟かれたシーンが印象に残ってます。

脳死だった一心さんのドナーカードに
臓器の提供を希望されていた為、
もうほとんどの臓器が残っていない状態の
一心さんの身体は軽いんですよね。

こんなにいい人が最後に殺されて終わるのが嫌だ!
(私のただのわがままw)

だけど残された奈緒ちゃんが
後藤刑事に引き取られるのは良かったのかな。

作品で過去に後藤夫婦が不妊治療をしていたんだな
と分かるシーンがチラッと描かれていて
どうやら今も子供はいないようなので、
奈緒ちゃんは存分に可愛がられることでしょう。

ずっと人を寄せつけないように
1人でツンツンしていた八雲くんが
最後には晴香ちゃんに心を開いている様子で、
人に「ありがとう」と思えるくらいには
ちょっとのデレが出始めていて安心しました(*ˊᵕˋ*){/netabare}

キャラクター達の関係性や人柄は好きでした。
しかしその他の設定やビジュアルが地味に見えました。

キャラクターだけでなくストーリーの方も
最終的な部分はパンチが弱くてこちらも地味かと、、
一つ一つの展開は面白いのでもったいないですね。

ただ13年前の作品と考えると
当時出ていたアニメの中では埋もれることなく
普通に満足できた作品なのではないかと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

あれ、これ八雲のレビューだよね・・・?なんか後半が・・・あれ?w

え〜っと確か、霊感のある主人公が色々問題を解決していく物語だったような・・・。
正直あんまり覚えてません←おい
いや、覚えてないならレビューなんて書くなよ!って話なんですけど、もう一度見直す程デキの良い作品でないことは確かなので、この際良いか!という判断をしました・・・汗

ではあまり覚えていない物語の評価をこれから書かして頂きますw

まず物語。化け物が登場する点、夏目友人帳に似ているのかと聞かれると、そうではありませんでした。
この作品は怪異というより本物の幽霊を描いていました。では怪異と幽霊の違いはなんなのか?と聞かれると明確な答えは出せないものの、複数の相違点は出てきます。
そもそも決定的に違うのが描き方ですよね。ゲゲゲの鬼太郎なんかでも分かるように怪異というのは化け物や物に悪意が乗り移った感じがあります。
幽霊というのはどちらかと言うと人の魂が現世に残った形のよう。証拠にアニメで描かれる幽霊って皆人の姿してますもんね。

逆に、人からその存在が認識できないのがお互いの共通点。その二つの存在はもう一つの「恐怖」という概念で深く繋がっています。
夏目はその根本を逆手に取って、物語を暖かく、そして幸せ色にしているのに対して、今作品は捻るどころか直球で「恐怖」を強調しています(多分)。
そしてもはやスパイスというより必然と言った方が良いかもしれませんが、今作品に加えたもう一つの要素が「憎悪」です。それほどに憎悪と恐怖は関連性が深いトピックですが、それだけに見てる側は特別な興味が出てきませんでした。

そういう意味で夏目(憎悪や恐怖を上手く利用)やanother(明らかな恐怖が存在するのも関わらず、明確な憎悪を象徴する対象がない)は人気がでるのでしょう。
なんか、違う作品のレビューになってきましたが、他の作品と比べて評価するのは重要なこと!←無理からw

ということで上の5段階評価を見ても分かるように特別秀でたところも無く、この作品見るんならそれこそ夏目やanotherを見て貰いたいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

63.5 10 推理で探偵なアニメランキング10位
RD潜脳調査室 アールディー(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (274)
1690人が棚に入れました
2012年、フリーダイバーの波留真理は、建設中の人工島沖合で観測実験の最中、「海が燃える」現象に遭遇し、49年間も昏睡状態に陥った。2061年、長い眠りから覚醒した波留は81歳の老人となり、車椅子生活を送らざるを得なくなった。そんな中、波留は旧友・久島永一郎によって、メタリアル・ネットワーク(通称:メタル)の情報を調査する、電理研外部委託調査員に任命される。メタルは、安全で人々の欲望を満たす一方、現実世界(リアル)の世界に歪みが生じたからだ。こうして、波留は蒼井ミナモとバディ(英語で『相棒』の意)を組み、メタルとリアルの間で起きる事件や謎を追う事になる。
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

堅い雰囲気だけど、中身は温かないい話。

見終わった。落ち着いた感じで、好感。面白かったな。
この作品、日常のパートは「イヴの時間」が好きな人にお勧めかも。
堅い雰囲気ながら人情味あるエピソードが語られる。見せ方が控えめで品がある。
女の子のスカートの短さとムッチムチ感は徹底してるけど。男は痩せマッチョ。

ずっとIT関連なお話が続くのかと思ったら、自然環境の要素が入ってきた。海から始まった物語、そこに意味があったようで。

地球律。
災害をもたらすような気象変化は、地球が自らバランスを保とうとして自然の流れを巻き起こす、陰と陽のような影響で起こるのではないかという考え方。人間のもたらした人工的な自然への施術が、より大きなぶり返しを呼んでしまう、という。
怖いですね。実際ある気がする。

主な登場人物
{netabare}電脳空間の捜査を行うハルさんと、ハルさんによって「パートナー」と位置づけられる福々しい女子高生ミナモちゃん、補佐するグラマラスなアンドロイド、クールな顔して世話焼きなミナモ兄・ソウタ、ハルさんと同じくらいの歳のはずなのに、見た目も若いままの怪しい科学者…などが主に動く。 {/netabare}
次第にそれぞれの意外な面や、やはりな…とシミジミさせられる面など性格に説得力のあるエピソードが登場し、どんどん好きになってます。

ソウタとホロンさん、ホロンもどきの健闘シーンの作画がかっこいい。
ソウタ、面白かっこいい。
「精神統一の鍛錬には自信があります!」と明朗に言って、直後に女性のお色気?に仰け反ってしまう。(詳しくは見せないのが、この作品独特の紳士的なところ)
{netabare} 年上愛人とのねんごろ具合 {/netabare} はシティハンター過ぎるところもあるけどねっ!しかも {netabare} 書記長をモデルに作られたホロンさんに思いいれちゃった流れには {/netabare} びっくらこいた…これも純愛…なのか。


{netabare} 久島博士が、何故音楽をやめたのか?音楽に必要なものは…という流れで
「愛だ。」と言い切って、ハルさんが「エッ」ポカーンとする、ちょっと離れたアングルから見せるシーンの距離感、好きだな。

アンドロイドホロンさんの一瞬の涙とか、着なれないメタルスーツで必死になるミナモちゃんとか、冷静な描写の中にグッとくる温かさが潜んでる。

「愛だ」がまさかラストまで関連してくるとは。
最終回の海とメタルとの定義はサッパリ解りませんでしたが…{/netabare}

ナイスガイ過ぎる久島博士からの最期の贈り物で、みなもちゃん、ハルさんとの歳の差が縮まったね。やったね。夢のようなラスト、二人には幸せになってほしかったので、おめでとう…。



ビーフストロガノフの隠し味に梅干し!へ〜、すごい。そんなん作ったことないけど…
{netabare} そういや料理研究家・辰巳芳子のレシピで、{梅干しの種+焦がし玉ねぎ+昆布+醤油} を煮るとコンソメスープが出来るというのがある。これは不思議に、本当に簡単に出来る。お勧め。 {/netabare}





以下初めの頃〜中盤までのレビュー


**********
おすすめレビューを読んで気になったので観ました。今12、3話辺りまで。堅い感じで面白いです。

爺さんが主人公。
頭脳は青年、潜ればマッチョ、陸に上がれば要介護白髪爺さん。
海洋調査の事故で少し寝て起きたら、浦島太郎状態になってしまった…ハル爺さん。
遥かに技術の進んだ「電脳の海」に潜脳捜査に入ることで、事故時の若々しい姿へと戻ることができる。
年の功を漂わせる(実際は歳をとってないわけだけど)ハルさん。案外モテモテ。元々、紳士な性分なんだろうね。変態の付かない正真・紳士です。
失った時間についてあまり深刻な様子は見せないけれど、この先、深い話が出てくるのかな?眠ったことですれ違ってしまった女性との話が切なかった。


男性も女性も、肉体描写の立体的なデッサンが巧い。
アニメのよくあるスレンダー体系が好きな人からみるとちょっとムチムチし過ぎかもしれないけど…。
何かこう、知性を感じさせる豊満かつ的確なデッサンの線質だけでなく、動きに重みがあるんだ。女性のお尻の重みとか、コダワリを感じる。もちろん男性の拳闘シーンも、軸と重みの遠心力?のあるような、観ていて気持ちいい動きだよ。


ミナモちゃんの役割
電脳化していない姿で自然体で物語と関わってくれるので、周囲との差異が視聴者に伝わり易い。慣れない電脳スーツでハルさんを迎えにヨタヨタ来た姿は、グッときちゃったよ…。
ミナモを見る時のハルさんの瞳が何とも言えない。慈愛というか…聖人的な。
対してミナモがハルさんを想う時のポッ…と赤らむ感じは、何というか清楚なのに煩悩を漂わせてますな。スカート、ギリギリだ!頭の上の大きなリボンが外れてる時の方が、かわいい。あのリボンはダサい。

ソウタとお父さんの、食をまじえた話も、よかったなぁ。
研究気質一本に走っていたお父さんが、家族の食卓に戻ってくれる様子が、じんわりといい話だった。無機質な情報が多いだけに、気持ちの動きを大事にしてくれる話が生きてくる。
ソウタ兄は {netabare}お偉い女性と愛人なの?ベッドの事後的なシーンが。 {/netabare}このへんが何か士郎正宗だなぁ。オットナーっていうか、発想オッサンー。うん、士郎正宗って基本おっさんワールドかも。シティハンターと同列かも。


デンノーデンノー書いてみるが、攻殻でも出てくる「体の電脳化」というのが未だよくわからない。アンドロイドとかロボットとかとは別なんでしょ?肉体…神経の受送信面により利便性能を積んだ身体ってことかい。わからないけど。


しかしなんでオープニングはアングラテイストなんだろう。
♪国境は歴史の傷口で〜みえない薬をさがしてるー だっけな?
頭でグルグルまわるよ!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人の心に深く深く潜ってゆく

記憶は青年、見た目はおじいさんという非常に珍しい境遇にあるハルという人物が主人公の作品です。

概要としては主にメタル(メタリアル・ネットワークという仮想現実)内で起きた様々な事件をダイバーと呼ばれる調査員が解決していくというものですが、同時にハルの再起、人間と人間、人間とテクノロジー、延いては人間とテクノロジーと地球の関係を壮大な視点から描く試みがなされています。

全体的に見ると派手な演出は極めて少なく、アクションシーンについても少なめで、あっても淡々と描かれる事が殆どなので、外へ向かうよりも、内へ内へと向かう印象を強く受けます。現実及びメタルにおける人物(知的存在)同士の対話が本作品の主役であり、最も重きが置かれている点であります。ほぼ全ての会話シーンは言葉のみならず、人物の表情、間の取り方からも感情を推し量る事が出来る程に極めて緻密に作られており、さらにメタル内のダイバーは人の思考や嗜好、思想や哲学など様々な場所に文字通り潜って行きます。

人によっては気になるであろう「精神的には青年の筈のハルが見た目の通りに老成しているのは何故なのか?」という疑問については、ハルの元来の知性に加え、老いた体に心が付いて行ったものと私は解釈しています。電脳の助けを借りている為とも考えられます。そんなハルおじいさんの青年の部分が垣間見える「無垢な言葉に傷つく人間もまた無垢なんです。」という台詞は非常に印象的でした。

正当に評価されていないと言われる事が多々ある本作ですが、それなりに原因はあります。第2話のにゃもの下着が見えるシーンと最終話のご褒美的な展開の二点がそれで、両者とも作品全体の価値を貶めるものではないのですが、前者は女性の視聴者に対する配慮が足りず、後者についてはSFとしての説明が皆無であり、またご褒美が無くても良いエンディングだったので、やや蛇足気味に見えてしまったという事でしょうか?(前者は結構あからさまな描写なので、あれで切る人がいたら勿体無い。)また私個人としては「RD潜脳調査室」というタイトルから刑事物の様な硬めの印象を受けてしまった為、最後まで違和感を拭い切れませんでした。

以上良い所も、残念な所もいくつか述べてしまいましたが、この作品の全体の価値と比べれば、欠点については些末なものと言い切ってしまっても良いと思います。テクノロジーと自然環境についての問題は、その恩恵にあずかっている全ての人間が責任を負うべき問題ですので、この様なアニメが貴重であるという事は言わずもがな、もっと増えて欲しいなぁと思う次第です。

余談になりますが、作中で描かれている情報の可視化という技術は限定的な用途ではあるものの、既に実用化されており、大学や企業のセキュリティに導入されているそうです。もしこの様な技術がさらに発展し、ネットワーク内の様々な情報を感覚として享受出来る様になり、本作品の15話「食」で描かれた様な弊害が生まれてくるとしたら、人のリアルに対する執着がますます薄らいでいってしまう気がします。「紅殻のパンドラ」でも拓美ちゃんが暇つぶしにぱりぱりやってた電脳ポテトチップがありましたが、この作品を視聴した後ではちょっとだけ危険な感じのモノである様に見えてしまいました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

81歳の老人ダイバーと、15歳の女子中学生がバディを組むって、それだけでもうドラマが生まれそうじゃない?

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
制作に士郎正宗さんが関わっているということで、設定やら雰囲気は「攻殻機動隊」に近い部分があります。もっとも、続編ではなく、設定などを受け継いだ、「攻殻機動隊の先にあるかもしれない未来のひとつ」を描いている作品と言えるかもしれません。

私的に、「THE もっと評価されてほしい」作品。地味ながらも丁寧に作られた世界観にドラマ。心情を深く描く手腕。色々と考えさせられる作品です。(あにこれ基準で)75点は超えてほしいな~と思ってます。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「欲」というのは、人間の行動原理として、かなり純粋なものだと思います。

「食欲」「性欲」「睡眠欲」といった三大欲求は勿論、「支配欲」「自己顕示欲」「物欲」など、「欲」にも様々。

そんな「欲」が、「安易に」「無制限に」叶えられてしまう世界があったら、果たして現実にどこまで興味をもてるのかな? 仮想現実世界を支えるの(運営)は、現実の人間なんだろうけど、そんな運営の人々まで、帰ってこなくなったらどうなるんだろうな、と、思ってみたり。

あとはまあ、「自然」と「科学」の優劣の問題。高度に発達した「科学の力」は、果たして「自然の摂理」に勝るのか。この点は、これまでのアニメではほとんどなかったテーマ性で、色んなことを考えさせられました。

本作の問題提起としては、そんなところかと思います。

他方面の魅力としては、やはり、ハル(老人)とミナモ(女子中学生)の関わり&ソウタ(人間)とホロン(女性型アンドロイド)との人間ドラマでしょうか。

現実世界では、若さ溢れるミナモと、介護されないと厳しいハルとの対比が観られますが、1度、メタルへダイブすれば、30代の頼りがいのあるハルと、やっぱり突っ走っちゃうミナモとのバランスが良く、「相棒」的な感じで面白かったですw ソウタとホロンの絶妙な恋愛模様は見処のひとつであり、こちらの結末には満足です。安易に、ホロンが人間になったりしなくて良かったです。

それだけに、ラストの「ハル」の若返りと、ミナモとの恋愛展開は本当にいらない。ちょっとガッカリです。逆浦島太郎ですか(苦笑)? 二人の関係を「男女」にしなくても、「親子」や「祖父と孫」、あるいは、「相棒」「友達」で、十分にドラマは成り立っていました。ソコは本当にマイナス。ファンタジー→SFの流れはまだ良いですが、SF→ファンタジーの流れは、やはりご都合主義感が強くなりますしね。

あと、よく「ふとももが~」とか言われますが、この漫画家さんのキャラデザの特徴のようですね。個人的には、「どうでも良い」です(笑) プラス査定にもマイナス査定にもなっていません。別にキャラ萌えアニメではないんで。でもまあ、それ(むちむち感)が、一部の層を除きw、概ねマイナスになっているようなので、それは残念だな~と。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

76.5 11 推理で探偵なアニメランキング11位
ID:INVADED イド:インヴェイデッド(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (428)
1533人が棚に入れました
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。

声優・キャラクター
津田健次郎、細谷佳正、M・A・O、ブリドカットセーラ恵美、村治学、近藤隆、岩瀬周平、榎木淳弥、加藤渉、落合福嗣、西凜太朗、遠藤綾、島袋美由利、平川大輔、宮本侑芽、日笠陽子、蓮岳大、佐倉綾音、小林親弘
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

されど空の青さを知ったカエルちゃん

著名アニメーターのオリジナルアニメ


自分は存じ上げなかったのですが名前を聞けば、な監督と脚本さんとのこと。
そんな予備知識があれば心構えができたものをそうでないとちょっとしたトラップにかかるかも。

まず画が軽いです。主役がツダケンさん。軽い絵と渋い声のマッチングに違和感を覚えます。
次いで第2話まで終わってちんぷんかんぷんです。リアタイでは一挙2話放送でギリ踏みとどまりましたが下手すると離れちゃいますね。
トラップといったのは、 ここまでで"しっかり観よう”という意識が吹っ飛んじゃうかもしれんってこと。流し見ダメ、ゼッタイ!集中しないといかん作品でした。
私も何話か流し見てから、いかんいかんと最初からリピートした口です。

ざっと概要を追うと、
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。
頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。そんなクライムサスペンス。
ミステリと呼ぶにはそこにあまり重きを置いてないような感じがしました。犯人は誰だ?の謎解きもあっさりだし、深層心理にダイブした面々の心の機微がよりこちらの興味をひいてきます。
{netabare}※ジョンウオーカー本人以上に仲間の本堂町小春がぶっ飛んでて良い感じなのです。犯人が魅力的でないキャラ設定なのはわざとじゃないかしら。そこじゃないんだよ!というスタッフのこだわり。{/netabare}


視聴を進めていってなんのこっちゃな部分もおありでしょうが、私も一緒。純粋に視聴に求められる偏差値が高いんだと思います。

それでも推したい作品ではあります。茶目っ気というか遊び心というかクスッとさせる演出ありで、そんなのが見え隠れしてる作品に大外れはない印象。ご多分に漏れず本作もそうでした。例えば設定。

主人公酒井戸が“イド”に入った後、謎解きの重要なモチーフとして必ず死体が用意されています。その名を“カエルちゃん”。別のでも他人のでもイドにダイブすれば必ず会えるという皆勤賞ぶり。そこで誰もが思います。

 {netabare}あー『井の中の蛙(かわず)』ですね、と。{/netabare}

そのうち穴井戸だったり聖井戸だったり井戸尽くしの様相を呈してくる物語。

 {netabare}そんなカエルちゃんは大海を知りませんでした。{/netabare}

 {netabare}ついでにカエルちゃん笑ってくれないんですが胸をさすとげは消えないままだったり。{/netabare}

簡単な連想ゲームにクスッとなります。さらに殺人鬼メーカーのジョンウォーカー。

{netabare}ジョニーウォーカーを連想したのは私だけ?
言わずと知れたウイスキーの銘柄。“ウヰスキー”とも書いたりします。ヰと井。
販元の英ディアジオが韓国に工場を置いたためしばらく日本向けジョニーウォーカーやスミノフはmade in KOREAでした。文大統領が税金上げたもんで撤退みたいなニュースありましたが脱線はこのへんで。
ウイスキーは原酒を寝かせてナンボなわけでしてこちらも熟成熟成また熟成。この殺人鬼も用意周到でしたね。ちょっと類似点があります。{/netabare}

{netabare}それで主人公が“酒”井戸。組織は“蔵”。{/netabare}

{netabare}聖井戸さんだけが持つ“御代”という下のお名前。福井の地酒で「聖乃御代」ってのありましたよね?
脚本の舞城王太郎氏は福井の出身です。ウイスキー関係ないけどなんというかそういったところ。{/netabare}


シナリオとは関係ないところで遊んでみてもけっこう楽しめる。で本編のメインシナリオでも作り手が遊んでるんで素直に楽しかったです。
ホント序盤に軽い画を侮らないで真面目に観続ければいいことがあるんじゃないかと思いますよ。

ネタバレなしはここまで。『マイノリティレポート』『羊たちの沈黙』その他ちょっとでも触れると削がれるタイプの作品です。よろしければ現物を確かめてみてください。
端的に作品から受けた印象を申せば、

{netabare}『大海に出ることの叶わない井の中のカエルちゃんが空の青さを知りえて大海にでることを願う物語』{/netabare}

でございました。



※ネタバレ所感

■声優宮本侑芽のお仕事

飛鳥井木記(あすかいきき)の演者さん。代表作は言わずと知れた『SSSS.GRIDMAN』の宝多六花役。
覚えてますかね?新条アカネとのやりとり。

{netabare}諦観した時のやや強がりの入った演技がすこぶる良いんです、この方。{/netabare}

これまたどうでもいい脱線。
木記→キキ→kick it ! とくれば、Beastie Boys の 『Fight For Your Right 』しか考えられませんよね。えぇ私が好きなだけです。

 You gotta fight for your right. To party

ききちゃんが心から笑える日が訪れますように!


■殺意で狂う人間模様

印象的なシーンと置き換えてもいいかもしれない。なんか切ないのよね。

1.{netabare}井波七星{/netabare}

{netabare}“墓掘り”の相方の女です。彼女のイド内にて、森の中で夜に円環列車が走るのを上から収めたカットを最後に映すんですよ。
「資料によれば井波七星の母親は七星が14歳の時に走行中の電車に飛び込んで自殺。どうやらこの酒井戸が乗る電車が実際にその時母親を轢き殺したもののようです」
ループしてる彼女の心理はここまでで充分に説明されてるのに敢えてぶち込んでくるの切なかったです。

穴開きで1,2話。海外帰りの爆弾魔で3話。そして墓掘りエピソードで4,5,6話と中盤を締めくくって後半にブーストかける良い流れでした。{/netabare}


2.{netabare}名探偵の条件{/netabare}

{netabare}殺人者であること。そして自殺も殺人とカウントするってのが最初とっつきづらかったかも。
つまり殺人犯を口八丁で自殺に追い込んでく酒井戸のスタイルもれっきとした殺人ですよ、と。羊たちの沈黙でも囚人を自殺に追い込んでくのがありましたけどレスター博士のサイコな感じとは違うんですよね。切ない事情がありました。

別件で、熟練の松岡刑事が本堂町(=聖井戸)を送る時も哀愁を漂わせてました。
「ただ俺はお前を推薦しながら俺と他の同僚を守っただけだ」
渋めのおっさんは刑事モノには必要です。{/netabare}


3.{netabare}鳴瓢(=酒井戸)というよりツダケンさん{/netabare}

{netabare}10話が切ない。耐えられん。{/netabare}

4.{netabare}局長の声{/netabare}

{netabare}これ全然切なくないやつです。何だろう…アニメ的な発声にずっぷり慣れてしまったのだろうか。
声が軽くてラスボス感が全くしない。それに棒なんじゃないかと思うくらいひどかった気がする。これ減点要素です。{/netabare}


■最後に遊び心の話に戻るんだが…

遊びと言いきると不敬とも取られかねないのですがお手柔らかに。

{netabare}「違うだろ…君らがどこかに行ってしまったんだ!」
「現実にいるんだ。君のいない…椋もいない…現実に…」
「椋…今そこで君らと一緒にいられなくて…本当に悔しいよ…」

イド内イドで妻に娘に鳴瓢が振り絞るように吐いたセリフ。どんな場面かは完走した人は分かるはず。
悔しいと吐露する鳴瓢の心中いかばかりか。{/netabare}


そこで思い出したのが以下、


{netabare}「国の為重きつとめを果し得で矢弾尽き果て、散るぞ悲しき」

硫黄島守備隊の指揮官栗林忠道中将閣下の辞世の電報です。大本営に“悲しき”の部分を“口惜し”に変えられて世間に発表された逸話はご存知の方も多いでしょう。現代語訳すれば「悔しいよ…」ですね。
それから半世紀の時が流れて、1995年。{/netabare}

{netabare}「精根を込め戦ひし人未だ地下に眠りて島は悲しき」{/netabare}

{netabare}慰霊に硫黄島を訪れた現在の上皇陛下が、この"悲しき”という言葉を使われて御製を詠まれています。{/netabare}


序盤私が申し上げた妄想の類ではなくこちらはれっきとした言葉の繋がりを意識されたものです。
それで「聖乃御代」ってことは…絶対にありませんね。すいませんでした。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----
2020.10.10
《配点修正》-0.1 全体バランスを考慮


2020.03.25 初稿
2020.04.29 タイトル修正/修正
2020.10.10 配点修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 51
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ID-0とは関係ない

2話までの感想{netabare}
ID-0よりリヴィジョンズの続き見たいなぁ(チラッチラッ

でもってこっちはサイコダイブモノ。
あにこれじゃない別の場所で意味が分からないって感想を散見するのだけど、どこが分からないのか分からない。
謎の部分は「ハイここは謎でーす」と明確で、分からないってこととは違うような…多分意味が分からなくなるのは後半になってからだと思うw
で、ひょっとしてだけど、視聴者それぞれの価値観は置いといて、この作品世界では「自殺も人殺しの一種として扱ってる」ってのが分からないと意味不明…かも?と思ったり。
それで本道町は自分のイドを作って「穴開き」の居場所の特定に繋がるヒントを渡した…って部分が意味不明なのかな?
違うのかな?
イドを作る・入るには殺人犯じゃないとダメで、酒井戸をダイブさせてそれが視認したものを外部が観測できる、但しダイブする度に酒井戸は記憶を失くすっぽい(ここ面倒くさそう)。
またイドはそれを形成してる人間(犯人)とリアルタイムでリンクしてる模様。
じゃあ酒井戸は殺人犯?っていうとどうやらそれっぽい、娘を殺されて犯人を殺した?
で、凶悪殺人犯のイドを覗くと共通してジョンウォーカーなるものが居て、同じように「かえるちゃん」も居るがかえるは娘じゃなくて娘と重ねてるだけじゃないかな。
殺意がそれほど特殊だと思ってない人間…例えば“ヴィンランドサガ”のバイキングみたいな奴はシビュラシステムに引っかかるのかどうかは不明。
合ってるかどうかは自分も分からんけど、これだけ分かって意味が分からないってことはあるまい。

その件とは別に、追い詰められた犯人が被害者のフリをして逃亡ってよくあるネタだけど、これだけネタとして扱われると「実際そんなことってあるの?」ってのはちょっと気になる。
とりあえずこれ見てふと思ったのが“ナカノヒトゲノム”もこれくらい冒頭で世界設定説明をしてくれたらまだ見れただろうになぁ、ってことだったり。

現段階では面白そうだけど冒頭でも書いた通り、後半本格的にワケ分からない展開になりそうな予感…哲学とか概念の話になって。
この予感外れて欲しいけど、果たしてどうかな~?{/netabare}

3話感想{netabare}
2話段階ではまだ確定じゃないし言うの控えてたけど、どうやら“羊たちの沈黙”の影響強そう。
前回は被害者になりすまして犯人逃亡がそう思わせたのたけど、今回は「監獄で隣になったヤツを言葉だけで自殺に追い込む」が正にソレ。
羊たち~では「レクターは何を囁いたら自殺にまでできるんだ?」と思ったもんだけど、こっちではそれを具体的にやってくれました。
ってことでパクりではなくオマージュって感じ、悪いということではない。
実際心の奥底、無意識の部分を他人に見られるって首根っこ捕まれるようなモンな気はする、そう考えると平然としてる本道町はかなり頭がイカれてる予感。
…ひょっとしてかえるちゃんはメンガタスズメポジション?
いやでもどうだろう、脚本の人はミステリ作家らしいのでレッドヘリングの可能性も捨てきれない?

それよりも、まさか1話完結=犯人逮捕まで行くとは思わなかった。
イドに入るたびにいちいち記憶失くす設定なので、状況確認するのが面倒そうで(「ここは何処だ?オレは誰だ?」ってのを毎回やられてもクドいよね)もっとダラダラ続く系と予想してたのだけど、結構テンポ良いのかも?
1話の中でよく詰め込んだなぁ、と。
ただ「狙撃手が移動してるんじゃない、塔が回転してるんだ」は“賭ケグルイ”でも見たトリックで目新しさはイマイチ。{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
初回2話連続放送で、その段階で「分からない」という意見へ「いやいやまだ分かるっしょ、本格的に分からなくなるのは多分後半」という態度だったのだけど…。
あはは、後半どころか中盤で意味分からなくなっちゃったw

引っかかりを覚えたのは本道町がイカれてるのは元からなのか穴が開いてからなのか分からん所から。
「正義のためなら自分の命なんて関係ねー」って性格なのか「人殺ししたくて警官になりました、凶悪犯居ないかなぁ(ウズウズ」って性格なのか、色々考えてたけどどうでもよくなっちゃった。
次いで5話か、自由落下してるイド。
無重力ってことだったらしいのだけど画面からはそうは感じない、というか見せ方が…意図的なら意地悪、意図的でないなら下手糞。
意図的でないってことはあり得ないと思うので、じゃあなんであんな分かりにくい見せ方したのか、その意図を考え出して…あはは、他のことが頭に入らないw
そして最後、本編で取り上げられてない、「そういうのがあったんだ」と言葉だけでしか説明してない連続殺人事件が他にもあって、それがいきなり本編に絡んで来るのは…どうなんだろう?
これが別媒体に原作が先にあって、アニメ化するに当たり入りきらない・詳しくはそっちを見てネってことなら分かるが、最初から1クールアニメとして作られたものなんだよね?(※)
それが悪いとまでは言わない、もし人気出て続編作ることになったら続きよりもそっちの話やってくれないかな?とさえ思ってる。
けどやっぱり…頭に入ってこないw
真犯人が無意識のウチに7という数字に拘ってたと言われても「ふ~ん」ってだけで「なる程!」には至らなかった。

もう一度最初から見直して、メモ取りながら視聴して理解しながら進めれば面白いのかな?って思わなくもないけど、そこまでの気力は残念ながら起きない。
だって…結局キキは救われないじゃん。
閉め方が良ければもう一回見ようかなとも思うけど、これじゃあちょっと…だったら“pet”をもう一回見るかなぁ、と。
というか単に人に説明するのが下手なだけなんじゃないの?という不信感が…言葉遊びも行き過ぎるとちょっとね。


逆に原作が別媒体で既にあって、それのアニメ化で、原作のほうの情報量が膨大でアニメの話数の中では到底説明し切れなくて、スタッフめっちゃ苦労してそうだと感じるアニメも沢山ありまして。
それに比べりゃ贅沢な立場なのにどうして…とさえ思えたり。

あとキキといったら樹木希林だるるるるぉ!?


追記
穴井戸が死んだのがどうしてか分からんって方が居たので個人的解釈。
イドの中で「名探偵扱いで自分が何者か分かってない状態」は死んでも本体は平気、自分が何者か分かっちゃうと(イドの中で)死ぬと本体は死ぬか昏睡。
記憶を無くして「名探偵扱い」は本体にダメージを与えないようにするガード機能みたいなもんかな?と解釈。
穴井戸は頭の穴のせいでガード機能が働かなかったってことだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

よくは分からないけど、面白い(笑)

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
アニオリのミステリーもの。

監督は『Fate/Zero』『アルドノア・ゼロ』で知られるあおきえい、シリーズ構成と脚本は『ディスコ探偵水曜日』『九十九十九』で知られるミステリ作家の舞城王太郎が務める。

独特なキャラデザ、非常に難解なストーリーと、特に序盤はうまくアニメの世界に入り込めないが、中盤以降はグッと引き込まれると思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、連続殺人犯しか名探偵になれないという設定がユニーク。プロのハッカーが、セキュリティを担当しているみたいな。

鳴瓢秋人も本堂町小春も、基本は善人なんだろうけど、殺人鬼の資質があり、状況が状況ではあったが、殺人を犯した。富久田保津は、基本は悪人なんだろうけど、最後は自らの命を捨ててまで、本堂町小春を助けた。

「善人も悪行を成し、悪人も善行を成す」

どんな聖人君子でも、人には言えない秘密を持っていたり、ちょっとした悪いことはしてきているはず。また、歴史に名を残すような殺人犯であっても、家族には優しかったり、友達には冗談を言って笑わせることもあったかもしれない。

ちょっと仏教的というか、芥川的な世界観だけど、多分それが、人間の本質で、「善と悪は紙一重だ」と言いたいのかもしれない。

なんとなく、鳴瓢秋人≧本堂町小春≧富久田保津 なのかな、善人順に並べると。

この中で特に異常だったのが、本堂町小春。無垢ゆえの怖さいうか、危うさがあって、なかなかに魅力的だった。あと、可愛いし(笑)

ラストも綺麗に決まっていたと思う。

自らの歪んだ正義を貫き、イドの中で生きるために自殺した局長を、イドの中のイドで捕まえ、半永久的に罪を償わせる。

あれだけの悪事を主導したジョン・ウォーカーには相応しい末路。色々モヤモヤするアニメだけど、あれでかなりスッキリしたと思う。

ただ、肝心の推理に関しては、あまりにヒントが少なくて、とてもじゃないけれど自力では解けなかった。だから、推理の面で「1本取られた」みたいなのはあまりなかったかな。

用語も難解で、この作品のネーミングには、色んな意味が込められているのだと思う。例えば、「ミズハノメ」や「ワクムスビ」は、それぞれ、「弥都波能売神(水の神様)」「和久産巣日神(食物の神様)」で、いずれも「イザナミ(伊邪那美命)」が死ぬ時に、その尿から生まれている。とすると、飛鳥井木記を「イザナミ」に見立てたと言える。おそらく、「連続殺人犯を生む、母なる存在」として、飛鳥井木記を捉えたたも、こんなネーミングにしたのだろう。そう考えた時、「カエルちゃん」は、「蛙ちゃん」ではなく、「還るちゃん」なのかもしれない。全ての連続殺人犯が、最後に「還る」場所。

他にも、「イド」がフロイトだったり、「酒井戸」「聖井戸御代」「穴井戸」「裏井戸」の本質を示すものだったりする。また、「ジョン・ウォーカー」といえば、ウィスキーを思い出すけど、「酒井戸」とアルコール繋がりがあり、二人には本質的な共通点があるこあとを示しているのかもしれない。

と、1から10までとにかく難解であり、正直、真剣に考えちゃうと頭から煙出そうなアニメである。ここで、「あまりにも難しい問題に出会うと、考えることを放棄してしまう(テストなんかそうだよねw)」という人間の不思議な機能が発動し、私は途中から細かいことを考えるのをやめた(笑) そしたら、なんか逆に面白くなった。翻弄されている感じがクセになるw

実際、このアニメは、「推理を楽しむ」のではなく、「推理をしている様を楽しむ」のが、正解だと思うし。

そういう意味で、「よくは分からないけど、面白い」というレビュータイトルをつけてみた(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ロケットパンチ(笑) なんか、意味分かるような分からないような。

2話目 ☆3
このイド、ようは動機(深層心理)を探ることで犯人を特定するわけか。ミズハノメ、構造が分からんて、オーパーツ的なものなのか?

3話目 ☆3
すげぇシリアスな設定があるのね。

4話目 ☆3
ん? 新名探偵? どんな話に?

5話目 ☆4
殺意と恋愛感情が乖離している。なるほど。

6話目 ☆4
なんだかちょっと、面白くなってきた。誰が真犯人か。連続殺人犯、、、。なるほど。

7話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか(笑)

8話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか2(笑)

9話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか3(笑) 何が夢で、何が現実なのか。

10話目 ☆5
あれが夢だったら、という希望にすがり付きたい気持ち。辛い現実だよな。幸せの描写が痛い。泣けるな。現実を受け止めたってことかな。核心に迫ってきた。

11話目 ☆3
犯人は局長。推理に穴があるかないかわからないけどね(笑)

12話目 ☆3
動機はなるほど。連続殺人犯じゃなけりゃダメで、ジョンウォーカー(局長)は一人しか殺してないんじゃ? 間接的な殺人も含まれるのか?

花は1つ、が下ネタ? 数字が好きなことを考えれば、英語の概念と結び付くのかな? 英語で、「フラワー」と言うと、「小麦粉」を指すと聞く。日本語の「花」と同じように使いたいなら、「フラワーズ」と複数形で使う。「I like flower」でなく、「I like flowers」。つまり、「私は花が好きです」の場合の花は、ある特定の花を指すのではなく、総体としての花を指すのだから、複数形で言うべきという考え方だ。

富久田は数唱強迫があって、数を数えることに苦しんでいた。「1つ」であるものは、数える必要がない。よって、花は「flower」であって、「flowers」ではない、つまり、「多少の違いがあっても、同じ存在である」という境地に辿り着けば、穴を開けずとも数唱強迫から逃れられる。

そういう気持ちを込めて、「花は1つ」「大事な言葉だよねぇ」「一途だ」と言った。けど、本道町には伝わらず、「花=女性器の隠語」で捉えられたから、「下ネタやめて」になったのかな?

13話目 ☆4
ミズハノメの中では、ジョンウォーカーの夢を挫く。身体は死んでいる。すげぇ復讐だな。かなり綺麗に終わったラスト。最近のアニオリの中ではなかなか良かったかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

61.7 12 推理で探偵なアニメランキング12位
魔人探偵脳噛ネウロ(TVアニメ動画)

2007年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (182)
1200人が棚に入れました
謎を食糧とする突然変異種の魔人脳噛ネウロ。魔界の「謎」全てを喰らい尽くしてしまったネウロは、自らの脳髄の空腹を満たせる「究極の謎」を求め、人間界へと赴く。 人間界へと降り立ったネウロが最初に見つけた謎は、女子高生桂木弥子の父親・桂木誠一が殺された事件。警察の捜査が難航する中、ネウロは弥子に接触し協力者(奴隷人形)となり探偵を演じることを強要する。魔人の力をもって脅迫され、弥子は嫌々ながらもそれを引き受ける。前菜として近場の喫茶店で起きた事件を『魔界777ツ能力(どうぐ)』を駆使し解決し、そして桂木家の謎もあっさりと解いてしまう。

声優・キャラクター
子安武人、植田佳奈、吉野裕行、遊佐浩二、鳥海浩輔、藤村知可

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

子安 & 希少な巻き込まれ型ヒロイン

レビューで「反則ありの名探偵コナン」と表現していた方がいたが、
アニメだとそんな感じ。手法も被っていてネウロ=コナン、弥子=
小五郎。

漫画は面白いけどアニメは微妙な類。面白い部分がほぼ生かされて
ないんで、別物だと思った方が良いはず。


原作者が「推理物の皮を被った単純娯楽漫画」とか「B級漫画」とか

---<単行本1巻の原作者のコメント>
推理ファンでない人のほとんどは、犯人をカンで当てようとするそう
です。僕もそうします。どうぞ、本作を読む時も、思う存分に犯人を
カンで当てたり、事件の説明を飛ばしながらお読み下さい。実はこれ
推理物の皮をかぶった、単純娯楽漫画です。---

言っているものの、独特かつ強烈なオーラを放つ作品なんで、

---<魔人探偵脳噛ネウロ ニコニコ大百科>
伏線をほとんど余すところなく回収した構成力などの真っ当な要素も
併せて高く評価されており、「ジャンプ史に残る怪作」「邪道で王道」
とも言われている。---

読んだ事が無ければ手を出してみても良いかと。


原作⇒アニメの「改悪、黒歴史」等でかなり名前が出て来る作品で、
封神演義と共にリメイクを希望する声は大きい。

検索 ネウロアニメを改善したい!!!脚本改善署名運動
検索 「アニメ仙界伝 封神演義復活運動」のお知らせ

個人的にはキャラ重視なのでオリジナル展開は良、駄のどちらでも
歓迎(別の話でそのキャラが見れればなんでも~な感じ)で、「主要
なキャラの印象が、悪い意味で、著しく違う」とかでなければ十分。

---
検索 悪の華 改悪
これ原作知らないんだけどスゲー話題になってるのは知ってる。この
クラスだと流石に嫌になりそう。
--

両作品共にキャラの印象が多少違うものの「アニメ化なんてこんな
もんじゃね、もっと酷いのがいくらでも」位で、特に不快という事も
なく、両方何度も見てる。

封神演義はともかくネウロはどこの制作に任せても漫画の良さを出す
のは難しそうな。蒼天航路(これもアニメは爆死したけど)とかと同様
に、「漫画でこそ」な感じ。

シャフトが全力で作ってくれてれば、あるいは・・、、

検索 シャフト ネウロ

とか考える人間は自分以外にもいる訳で、多少勿体無い気はする。
監督に原因(新ハンターも似た感じでスベらせた)もあったっぽいし
運も悪かった模様。

検索 神志那弘志について語るスレ

という訳で世間では駄作とされている作品だけど、年1回位で好んで
視聴してて、最近また見たくなって完走。原因は まりあほりっく と
妖狐×僕SS で食ってばかりのカルタ。

あとは「やれやれ系主人公」について検索してた時に、特殊な関係
として何度か名前が出てた。


・ネウロ(子安)
ドS。こいつとヒロインの関係が まりあほりっく の鞠也と加奈子の
関係に近い。

ドS、行動的な女+平凡、ヘタレ系で受け身の男主人公の組み合わせ
は多いものの、その逆は非常に少ないので、新鮮なはず。

・弥子(植田佳奈)
Mな訳ではなくノーマル、単に引っ張り回されるだけの食いしん坊な
女子高生。カルタみたいに食ってばかりでは無いが、毎話何か食って
るし一回の量がおかしい、異次元胃袋。

別に食ってるのが可愛い訳じゃなく、いや食ってるのも可愛いけど、
そんな事より「精神的にタフい」のが個人的なツボ。

ネウロに小道具のように扱われ、何の意味もなくドS行為をされる訳
だが、次のシーンでは何事も無かったのようにニコニコしている。

一般的に人気の萌えキャラっぽい行動はほぼ取らないんで、たまたま
自分がツボっただけ。と思ってたけど、何やらそうでもない模様。


検索 最近のトーナメント データ集

これの「第一回漫画最萌トーナメント」

準優勝 桂木弥子(魔人探偵脳噛ネウロ)292

索引・データ解析は存在していないが、二回以降のを見る限りでは
かなりクソ真面目に行われてるんで、つまり潜在的には相当な資質が
あるという事。

これがアニメ版(2008年)になると、[桂木弥子148票] この数字が
どの程度かというと、同時期の有名作品で

CLANNAD 仁科りえ135票 河南子104票
コードギアス セシル・クルーミー167票 千葉凪沙124票
ガンダム00 ルイス・ハレヴィ178票 クリスティナ・シエラ119票
シャナ フィレス151票
ゼロ魔 シルフィード(タバサの使い魔)133票
ひぐらし 園崎茜156票
マクロスF 松浦ナナセ106票
みなみけ リコ126票 アツコ127票 速水先輩128票
狼と香辛料 クロエ195票

半分位は顔も思い出せない、微妙なライン。
とはいえ「アニメ自体は思いっきりスベった」上での数字なので、

○魔人探偵脳噛ネウロ 【全9巻】
巻数 初動 発売日
01巻 *,*** 07.12.21 ※初動243位(1,524~*,***)

仮にアニメが成功していたら人気キャラになっていたかもしれない。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

謎を喰べる魔人と、とにかく料理を食べて食べて食べまくる女子高生探偵(仮)

「脳噛ネウロ」という魔人は、食糧として謎を「喰べる」。そして至って普通の1人の女子高生「桂木弥子」は、「食べる」ことが大好きで超大食い。しかも全く太らないという、ある意味特殊能力を持つ女子高生探偵(仮)。

最初に思ったことは、「弥子の食事シーンのせいでお腹が空いてきた」というどうでもいいことでした。

このアニメではこういう食がテーマということもあってか、食べるシーンが多いと思います。料理もそうなのですが、特に弥子の食べ様が何より生き生きとしていて、あぁ自分もこんな風に美味しそうに食べることができるかなとか、とにかく第一印象はそんなどうでもいいことでした。

ただ、見続けていると食を含めた人間の様々な欲や願望など、ちょっとした謎の中にも人間味が感じられて思っていたより深いなぁと思いました。

ただ、その謎に含まれた、人間なら誰もが持つその欲というのは表に出すと醜く、恐ろしいもので、逆に隠してもストレスが溜まっていつか必ず限界が来て、その時今まで必死に抑えに抑えてきたものがその瞬間爆発するように出てしまう。それが事件等になってしまうのかと思いました。

人間は理性と本能の天秤のバランスを上手くとらないと生きられない生物なんですよね。でも、やっぱり本能や欲って勝手に出てきますよね、というかある程度出すことも大事だと思います。一概に本能がダメということは違うと思うので。ですが、それを出す時こそ理性ときちんと相談しないとこのアニメに出てくる人達のようになってしまうのかも知れませんね。たぶん、意識して出す本能と、無意識で出てしまう本能とでは全く違うという表現を自分で勝手に考えてしまいました。

声優については、ゲストキャラの何人かが「えっ、この人が!?」という印象が強かったです。

ただただ感想などを書けばよかったのに作品の内容から大きくかけ離れてしまって長々と自分でも途中からよく分からないことを無駄に語ってしまってすみませんでした。長文で失礼しました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

CHI さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

とろけるプリンな関係で万事暴力解決☆

彼氏に「お前絶対好きだよ」とすすめられ半信半疑で見始めたアニメ。なんだか敵の描写が子供っぽいか?と乗り気じゃなかったものの、開始何分かで無我夢中。結局全部味わいながら見終わるのに2日消費して、そこから間入れず漫画に突入。
興奮気味に「こんな面白いアニメは久し振りだ!」と報告したら、「これはネタの視点で見るから面白いんだよ…」とドン引かれた。なにがいいって、ネウロと弥子の掛け合いがイイ!もうとろけるプリンになってしまうよ。なんて妄想は置いといて、ストーリーはほんとに練ってあるし、ラストは原作の途中にオリジナルを突っ込んだって感じだけど、それもまたなかなかの出来で納得。
推理物かと思えば、結局は暴力で万事解決☆な頼れる助手…相棒?いや、ご主人様…?のおかげで起伏のつきにくい推理物特有の展開も、ワクワクしながら楽しめる。
漫画を読んだことのない人は、是非アニメを見てから漫画に挑戦すべし!アニメ好きな乙女のみなさんは、見て歓喜することに違いない。おかげで私は暫く廃人でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

62.6 13 推理で探偵なアニメランキング13位
バチカン奇跡調査官(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (191)
825人が棚に入れました
美貌の天才科学者にして真理究明の申し子・平賀と古文書・暗号解読のエキスパート・ロベルトという若き天才神父コンビが、バチカンに寄せられる奇跡の申告を調査し真偽を確かめる“奇跡調査官”として、 世界中の謎や事件に挑みます!

声優・キャラクター
岡本信彦、諏訪部順一、江原正士、斉藤壮馬、遊佐浩二、安元洋貴、代永翼

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

実名と仮名

【未評価】
*少し書き足し

奇跡の判定を行うバチカンの奇跡調査官が、奇跡の謎と、これに関連して発生する怪事件の謎に同時に挑むミステリー。

原作については知らないが、アニメの視聴中ずっと違和感が付きまとって離れないのは、「バチカン」という実名を使用する意図が不明であるからのようだ。

別にカトリック教徒というわけではないが、そんな「素人」から見ても、登場する探偵や容疑者を含めた「聖職者」の、神や教義に対する真剣味の無さというか、信仰への揺らぎ方は、いかにも無宗教者が外部から想像して描いているような適当さが感じられ、本物の聖職者が視聴したら相当に違和感があるだろうと想像させる。

原作小説は発行されてから結構たっているようだが、カトリックのしかるべき機関から抗議がきていないとしたら、本物の聖職者は、無知という罪を赦す寛恕の精神を持っていることを示しているのかもしれない。

本作もまた、お約束通り「本作はフィクションであり、実在する人物、団体には無関係」といった言い訳が添付され、要するに「架空の」バチカンであるという予防線は貼ってあるのだが、それならば、わざわざ実在の宗教組織名を使用する理由は何処にあるのか。

奇跡と怪事件の謎を解くミステリーは、別に架空の「オカルト専門の探偵社」であっても一向に差し支えは無い。
不可能状況での謎や犯罪は本格ミステリでは定番であるが、別に宗教や奇跡と結びつけられているわけではない。
本作でも、一見不可能な「奇跡」や「謎」は論理的な解釈が展開されるものの、ストーリーの中で教義や宗教や信仰と特に結びつくことなく、言ってみれば「謎解き」はただの論理ゲームとして浮いていて、ストーリーとつながっていない。

われわれ「素人」は、つい「宗教」と「迷信」を混同してしまいがちになるものだ。
むしろ、迷信じみた奇跡など「無しで」神の愛を信じることが正しい信仰の姿で、「奇跡」がある「から」神を信じる信仰は異端的と退けるのがカトリック教会であるように思えるのだが、本作の「奇跡」と「信仰」の間の緊張感の無さは、製作者までもが素人考えでカトリックと迷信を区別していないように見える。

要するに、仮名の「探偵社」で十分であるのに、実名の「バチカン」をもってきているために視聴に齟齬が生じているのだ。

視聴していて描写に違和感を感じるたびに、「ああ、『実在するバチカン』とは無関係だった」とイチイチ思い出すことによって、視聴のリズムが大きく乱れてしまう。
必要があるとは思えない「実名」によって、不必要に視聴が途切れてしまう事になる。


似たような齟齬は、第1エピソードで、舞台となる修道院が、アメリカ南部と説明されていながら、「第二次大戦で荒廃」し、「被災した」戦災孤児を連れた神父が再興した、とサラッと流してしまう描写にも現れている。

再生を一時停止して考え込めば、「ああ、ヨーロパで出会った戦災孤児を連れた神父が、アメリカに転任してきたのか(そういえばアメリカなのに全員ラテン名だ)な」と思いつく。
が、考えなければ思いつかない雑な描写は、製作者は疑問に思うような視聴者を想定していない、あるいは、製作者自身が「アメリカ本土が戦禍を受け、ラテン名の戦災孤児が発生した」第二次世界大戦を、おかしいと感じていないことを示しているのではないか。

これもまた、不自然な「実名」の導入が無ければ生じない齟齬の一つだ。


こうした齟齬をあげつらうのは、「現実とは違う」と揚げ足取りをしたいからではない。

謎解きものを観るときには、トリックの手がかりと伏線を探して、不自然な描写や齟齬のある描写が無いか注意して視聴することになるからだ。

だが、そこに上述してきたような描写が混じると、推理のヒントなのか、単なる不手際なのか混乱して、視聴のリズムが大きく乱されて集中できなくなってしまう。

最初、「聖職者」の「現実的でない」信仰態度は、「カトリックの名をかたったカルト」という真相を暗示するヒントではないかと疑ってしまったし、教会の場所の描写は、犯行場所を偽装する一種の叙述トリックかと疑った。

「仮名」であれば、これらの混乱は存在しなくなる。
「手掛かり」だけが残って、視聴に集中できるのに。


通常であれば、「実名」はフィクションに厚みを持たせることを期待して、持ち込まれるものだろう。
が、本作においては逆方向の効果しか発揮していないようだ。


ところで、原作小説に似たタイトルの、『奇跡審問官アーサー』という小説がある。(刊行はこちらが先だったと思う)
こちらは、謎、推理、トリック、信仰、奇跡が、全て有機的に絡まりあった本格探偵小説で、最初、この小説のアニメ化と勘違いして本作を見始めたのだが、似ているのはタイトルだけだったようだ。

もしも本作がヒットしたら、「柳の下の泥鰌」あつかいで構わないので、『アーサー』のアニメ化をしてほしい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

それは、奇跡か呪いか犯罪か。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
掲載誌からいって、ジャンルはミステリーホラーかな。(私はホラー苦手ですが)ホラー要素は大して怖くなく、ミステリーの要素が強かったです。

ミステリーとしては中の下ですが、まあ、あまり頭を使わなければ、なんとなく雰囲気でやや漠然とほんのり楽しめましたよw

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
天使のような~ 悪魔の笑顔~ この街(世界)に あふれて~いるよ~♪ 挫けそうでも~ 迷いそうでも~ 見つけ出す 必ず 本当の 心(奇跡)を~♪」by 近藤真彦 ミッドナイトシャッフル

っていうアニメです(笑)

奇跡を信じるからこそ、偽奇跡の真実を暴くっていう設定は面白かったかな。ロベルトも平賀も基本は司祭なので、「もしかして本当に奇跡か?」と思っているのは新しかったかな~と。

ミステリーのキモともいえるトリックでしたが、まあ、可もなく不可もなく。

大抵が、謎解きの段階で肩透かしをくらう。一応科学的な根拠を提示してくれますが、それが若干こじつけくさいというか、10回チャレンジしたら1回くらい成功しそうなことが都合よく毎回成功している感じがした。

最後の12話は、特によくわからなかった。いや、作品全体の中ではメチャクチャ重要なエピソードかもしれないけど、如何せん唐突に始まり、唐突に終わったので、視聴後に、頭の上に??????が浮かんでいる状態だった。

最終回の存在意義が、ある意味で一番のミステリーでした(苦笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
キリスト教の世界観をを下敷きにした、ミステリーホラー? なのに、1話の中で解決までもっていけないのは、ここで切られる恐れがありますよ~。

2話目
なんかこう、奇跡が安っぽいかな。

3話目
マリオの件、ジェームズを都合のよい目撃者に仕立てるのは良いとして、マリオが血管症と部分的な記憶障害を引き起こすというのは計算できないわけだから、普通に証言されていればアウトだったわけで。ご都合主義だな~。都合良く証言者が現れるとかw

4話目
ナチスを絡めてくるのね~。証拠ごと燃やすという暴挙&危うく大量殺人w 硫酸かけるくらいなら、普通に銃殺で良かったのでは?

5話目
1000の願いって、例えば、「コップを左に動かして」「コップを右に動かして」って、1000回繰り返したら良いだけじゃない?

6話目
洞窟の中の覆面男、手が白人ってだけで、容疑者が二択になるんじゃ?

7話目
ビックリするから、いきなり叫ばないでほしいw ヘビの毒による幻覚ってこと? 毒蛇に噛まれた場合、口で吸い出すと、感染症のリスクが増したり、幹部への刺激によって血の巡りが早くなり、逆に毒が回ります。犯罪者の予言は、自作自演がデフォ。

8話目
仲違いという、トラップ。予言はこじつけ、というデフォ。ミステリーで、「未知の」を出したら、負け。やや、腐臭。

9話目
首を深く切られたのに、悲鳴って上げられるのかな。

10話目
ふーむ。

11話目
コカインって。吸ったことがないからwよく分からんが、そんな少量でみんなが都合よく幻覚見るようなものなのか?

12話目
急に作画良いけど(笑) よく分からない最終回だな。これが初回でも納得がいく。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

世界中から寄せられる「奇跡」を調査し真偽を判別するのがバチカンに所属する「奇跡調査官」の務め…

この作品の原作は未読です。
作品から漂ってくいるミステリーに惹かれたせいか、毎回「あまり華がないなぁ…」と思いながらも視聴を続け、気付いたら完走していた作品でした。

この作品の主人公は、日系アメリカ人の神父である平賀・ヨゼフ・庚とイタリア人の神父であるロベルト・ニコラスの二人…
二人は、キリスト教の聖地であるバチカン市国に世界中から寄せられる「奇跡」の申告を厳正に調査し、その真偽を判別する機関に所属している「奇跡調査官」です。

私の身の回りでこれまで見聞きしたことのない奇跡…
もちろん、人の範疇から大きく逸脱するような奇跡を見る事はそう無いのだと思います。
ですが、世界規模に対象を拡大していくと奇跡は決して人から遠い存在ではないようです。
もしかしたら、私たちが気付かないだけで奇跡は常に人に寄り添っているのかもしれない…
出会いと別れ…そして今自分がここに居る事自体が紡がれた奇跡の証なのかもしれない…
そんな風に考えながら視聴を続けていたら結構面白さを感じながら視聴できた様に思います。

真実を暴いていく…その対象が奇跡だったのも気持ち的に良かったのだと思います。
でも、視聴していて分からなかったのが1点…
奇跡を申請して仮に真の軌跡と認定されたとして…それが一体何に繋がるのでしょうか。

奇跡が宿るのは人…モノ…その器は様々だと思います。
例えば、とある教会の女神が血の涙を流すという奇跡が認定されたとして…何がどう変わるのでしょうか。
信者が増える…?
でも奇跡と信じる心は異なる存在…
奇跡の有る無しに関わらず熱心なキリスト教徒はたくさんおられるでしょうから…
奇跡で信者を増やそうと考える事こそ神への冒涜の様な気がしてなりません。

それとも他より、人より「特別」である事を望むから…?
そもそも人は特別な存在なのではないでしょうか。
もちろん、人は万人に対して特別ではありません。
ですが、例えば自分の最愛の人は唯一無二の特別な存在にほかなりません。
それが誰であっても、誰がどう思われたとしても自分の唯一無二は不変だと思えるから…

そもそも内容によっては他人に土足で入って貰いたくない奇跡だってあると思います。
だからこの点には謎が残りましたが、他は総じて面白さを感じられる作品でした。

でもこの作品を視聴して一つ思った事…
「奇跡」を隠れ蓑にして人としてあるまじき行動を取ったり、
間違いや罪を「奇跡」に擦り付けては絶対ダメだということ…
これは当たり前の事です。
でもそんな事すら判断できなくなるような奇跡が起きたら…
そう考えると奇跡って怖いものなのかもしれませんね。

この作品で綴られる数々の軌跡…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、SCREEN modeさんの「MYSTERIUM」
エンディングテーマは、岡本信彦さんの「サクラメント」

1クール12話の物語でした。
先に記載しましたが華はあまりありません。
ですが、ミステリージャンルが好きな方なら楽しめる作品だと思いました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

55.0 14 推理で探偵なアニメランキング14位
TRICKSTER -江戸川乱歩「少年探偵団」より-(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (172)
816人が棚に入れました
時は2030年代。謎の探偵、明智小五郎の元に集う『少年探偵団』。彼らは大小様々な事件を持ち前の行動力で解決に導いてきた。ある日、メンバーの花崎健介は謎の少年、小林芳雄と出会う。『正体不明の靄』により「死ねない」身体となってしまった小林は、自身の死を望み、他人との接触を拒んでいた。そんな彼の存在に興味を抱いた花崎は「『少年探偵団』へ入らないか」と持ちかける・・・小林と花崎。彼らの出会いはやがて、世紀の犯罪者 である怪人二十面相と明智小五郎の因縁と絡み合い、二人の運命を動かしていく・・・

声優・キャラクター
山下大輝、逢坂良太、梅原裕一郎、木戸衣吹、田所あずさ、GACKT、古川慎、山谷祥生、小野大輔、増元拓也
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

この明智小五郎はどの明智小五郎?

タイトルが『TRICKSTER -江戸川乱歩「少年探偵団」より-』となっていますが一体どの辺が?と言う印象を受けてしまいました。ロボとか超能力とか‥2話見た時点では推理小説的要素は僅かしか見られず、事件の謎も視聴者に十分な情報を与えずに種明かしをする類のものでかなり残念。性別が変わっているキャラもちらほら‥中村警部がデキる感じの若い女性に、※1ノロちゃんが引きこもりっぽいかわいい女の子になってました。‥ノロちゃん、お家の中だからって下着で生活するのは良くないぞ(笑)

明智小五郎のキャラ描写にもかなりの違和感。原作の明智というキャラは初期と後期ではまるで別人の様に姿形が違っています。初期の※2明智はモジャモジャ頭に浴衣に兵児帯、下駄をカランコロンの※3好事家。金田一耕介のモデルとしても知られていますが、その後、日焼けした面立ちの異国帰りの青年紳士の姿を経て、後期はスーツでバシッと決めた人格者、手品軽業なんでもござれの完璧超人、頭脳明晰の正義の人というキャラに変貌します。

本作で描かれる日和見主義的、守銭奴的人柄の明智探偵が上記の内どの明智に当たるのか私には全く分かりませんでした。

小林君については元浮浪児という設定がどこかにあったはずですので、それなりに納得。2話のシーン、なかなかの食べっぷりでした。ポケットに食べ物をいくつかしまうところもしたたか‥(笑)

6話見た時点での感想(ネタバレなし)

他の方もおっしゃっている様に、花崎くんの"殺す"という意味を含む台詞の乱用は耳障りに聴こえます。本気で言っているわけじゃないのは分かっているけれど、軽薄な口調から出る言葉の音自体が痛い。こういった場面、今後も繰り返される筈なので、心のスイッチを切り替えて見ねば‥。

小林君がだんだんと心を開いていく様子や、友情物語、はしっこい女性キャラ(主にノロちゃんだけど‥)が活躍する部分には魅力があるので、切らずにそれなりに楽しんでます。ノロちゃんの相棒のフクロウのピッポちゃんもかわいいですね。

OPはGACKTさんの「キミだけのボクでいるから」。EDは作中の中村警部の役も演じている田所あずささんが勢い良く歌う「1HOPE SNIPER」、ギターが派手に効いているロック曲調が爽快です。

EDムービーでは二十面相が明智探偵に切り替わる描写がありますが、二人とも変装の達人であるとか、小林君に執着がある所とか、支那服を着ている(原作の明智のみですが)所とか、色々と共通点があるので、作中で何かしらの関係が描かれると面白いかも知れませんね‥。同じくEDにて、一人がけソファに座ったノロちゃんがピッポちゃんを頭にのせてる画が妙に可愛かったりもします(笑)

それにしても少年時代に乱歩に触れた者にとって、明智小五郎とか怪人二十面相という語の影響力はかなりのものだと痛感。「乱歩奇譚 Game of Laplace」も当然のごとく見てしまったし、いつだったか陣内孝則さんとかビートたけしさんとかが出演していたドラマも見てしまったし‥、コントロールされちゃってますね、わたし(笑)

原作の知名度だけを利用する様なやり方はずるい気もしますが、概ね別物としてみれば良いかと‥。物語は分かりやすいし、キャラが割と面白いので、最後まで観てみようと思います。

もっとも私の様な俄かでなく、生粋の乱歩マニアの人だったら、もしかして気分を悪くするという事もあるかも知れないので、そんな人にはあまりお勧めは出来ませんが‥。

1期を見終わって
{netabare}
少年探偵団とPEACH-PITの名に惹かれ、ずっと惰性で見ていましたが、後半の花咲君の駄々っ子暴走と20面相のかまってちゃん思考があまりにも幼稚なので、かなり遠い目で見ざるを得ないアニメとなってしまいました。GACKTさんの声もどことなくやらしい感じで、長台詞など男の私にはちょっと耐え難かったです(汗)女性なら気にならないかも知れないけれど‥。

ノロちん&ピッポちゃんについては本作唯一の癒しキャラで間違いないんですが、その魅力もビジュアルと声優さん(木戸衣吹さん)のかわいさによる所が大きく、今ひとつ魅力が引き出せていない印象でした。性格が割と平凡な天才描写(笑)だったのがちょっと残念‥。

また本作において特別な存在と思われていた小林少年でしたが、後半で20面相の超能力が明かされ、ギフトという言葉が浮上してからは異能バトルものの様相を呈してきました。

SFやファンタジーを推理に組み込む事は珍しい事ではありませんが、設定がしっかりとしていないと例の※機械仕掛けから出てくる神の仕業で全ておじゃん、破綻してしまう危険があります。

2期が始まりましたが、異能者が次々と表れて、月並みなバトルもののようになって欲しくはないですね。タイトルからかけ離れた内容になっている事は重々承知ですが、一応少年探偵団のお話、ミステリーのはずですから‥。

※:デウス・エクス・マキナの事。必然性の無いご都合展開を指します。古くからある言葉でもあり、的を射た表現なので私は好んで使います。けど中二病とか言わないでね‥(汗)
{/netabare}

14話についてのあれこれ
{netabare}
え~っ!大友君15歳だったんですか! というびっくり事実を発見。どこかで見落としたんでしょうけど、中3にしてあのアダルトな立ち居振る舞い恐るべし‥。あと花崎君の身長172cm52kgにも驚愕。明らかに痩せ過ぎ‥こんなんで荒事に対処出来るんでしょーか? 「テニスの王子様」とかもそうですが、半分ギャグなんでしょうけど(笑)

お話について、学校に紛れ込んだ変態女子が男子のジャージとかを盗む事件‥かと思いきや、このアニメ、BLっぽい要素があるだけに犯人は変態おじさん? とか思っていたら、二転三転して意外な犯人像と犯行動機に結びつくのでした。この事件は後の展開の伏線になるかも知れません。

物語については特に紆余曲折はなく、いちごエクレアに釣られた野呂ちんと山根君コンビが大したトラブルも経ず普通に事件を解決という流れ。原理は良く分からないけど大抵の事なら何でも出来ちゃう野呂ちんのウィザード級ハッカー振りとか、山根君の考え無しの張り込みとか、相変らずミステリー要素が皆無で、刑事ドラマ然としていましたが、大友先輩(笑)と井上君の出番もあり、終幕では4人の円満な関係も描かれていて、何となく充実していて安定感のあるお話でした。

「野呂ちんが魅力を感じるものは全部家の中にある‥」堂々と言い切ってしまう野呂ちんの引きこもり根性にも笑いが‥。納税とか寄付とかの話が無かった方がさらに堂々としてて面白かったんですけど(笑)

今回のお話、はっきり言って花崎君とか小林君、明智先生とか20面相の絡むお話よりもいい‥。超能力関係の話は余計な感じがするので除いて、この4人に勝田君を加えた5人が主役のアニメの方がゆる~い刑事物として楽しめたりして‥。

終幕前に少しだけ触れられていた遺伝子データを売り買いする商売のお話とかも、近い未来に本当に出てきそうな気味の悪い話でもあり、リアリティの味添えも上々、伏線もそつなく仕込んだ気配がありました。(あったらダメか)

私的な印象から、やたらとねちっこい20面相絡みのBL要素がこのアニメをつまらなくする原因だとすれば、いっその事、野呂ちん主人公の「神様のメモ帳」みたいな爽やかなお話の方がいくらか面白かったかも知れないとか思ったり‥作品の根幹を否定するかの様な傲慢な感想ですが、やっぱり男としては艶かしいGACKTボイスみたいなのはなるだけ聞きたくないものなのです(汗)
{/netabare}
二期以降、暴走の末の失敗に悔やむ花咲君の姿が延々と描かれるので気が滅入ります。仲間との不和も中々解消されず‥。明智探偵、小林君、20面相も全員暗~い過去を引きずり過ぎていて、回想シーンが多目なのも見ていてきつかったです‥。

また20面相のギフト(洗脳能力)の所為で、脚本に都合の言い様にキャラを動かせる様になってしまったのも、ドラマの必然性を削ぎ、軽薄なものにしてしまった大きな原因の一つだったと思います。会話内容も鬱話か気合で何とかするタイプ、事務的なもののいずれかで、思考の余地を殆ど貰えなかったのが残念でした。活劇描写にも特に工夫が無く大雑把で爽快感もほぼ無し‥。

物語も佳境、22話まで視聴しましたが、見続ける事が義務に近くなってきましたので無理せずリタイアさせて頂きました。


※1:原作では野呂一平という名前。よく失敗をするムードメーカー的な男の子。体が小さく力も弱くて臆病‥でも意外とすばしっこい。

※2:初期「D坂殺人事件」「心理試験」などで描かれる明智小五郎。

※3:あまり一般的な単語ではありませんが"こうずか"と読みます。専門家未満の知識を無節操に貪る類の人の事。ディレッタントとも。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

小林少年のAnother Story

小学生の頃、推理小説が好きで江戸川乱歩の作品は色々読みましたが、この作品の原作となっている「少年探偵団」はきっと未読だと思います。

それでもこの作品は情報が開示された時から視聴を決めていました。
この作品の決め手は、キャラデザが「PEACH-PIT」さんだったからです。
「PEACH-PIT」さんと言って私の中で真っ先に思い出すのは、お気に入りの棚にも入れている「Rozen Maiden」です。
可憐さ、儚さ、そして時には溢れんばかりの熱量を帯びたDOLLたちが繰り広げるアリスゲーム…
こちらも続編が待ち遠しい作品の一つです。

この物語の主人公は小林少年です。これまで江戸川乱歩の作品の中で小林少年は数多く登場してきましたが、本作ほど奇怪な小林少年は多分いなかったと思います。

それは小林少年の体質に拠るモノなのですが、「誰も傍に寄る事ができない」というのが適当な表現だと思います。
傍に寄れないのは自分を覆う膜の様なモノが外敵を弾いてしまうから…
でも、これって寂しい事だと思います。
身の安全は保障されているのかもしれません…
けれど、言い換えてみると人の温もりを感じる事ができない…と同じ事です。

人間誰でも生きていれば、時に人の温もりが欲しくなる事って絶対あると思いますし、生理的にも不自然ではないと思います。
気分が落ち着いたり、やる気が漲ったりとその効果はお墨付きですから…

でももしそれが欲しがっても絶対手に入らないものだったら…
そう考えると余計に孤独を感じてしまうと思います。
その孤独はやがて不安・不信へと姿を変えても決しておかしくありません。
その結果、その人の精神を少しずつ…だけど着実に蝕んでいくんだと思います。

そんな時、小林少年は少年探偵団と出会う事になるのですが、小林少年は手がつけられないほど荒んでいました。
これまで育ってきた境遇との違いに居心地の悪さを感じていまう…
仕方ありません。
だって、少年探偵団はこれまでの居場所と真逆なんですから…
物心付いてから今まで自分の身の置き場所は自分で決めてきたのに…
小林少年が少年探偵団とどの様に関わっていくのか…本作の見どころだと思います。

そしてもう一人…花崎健介の事を忘れてはなりません。
小林少年が最初に感じた居心地の悪さの元凶が彼の言動でした。
でも彼に悪気なんてこれっぽっちもありません。
だって育ってきた環境が小林少年とまるで真逆なのですから…
彼の正義感は見事なモノです。
でも正義感も行き過ぎると、付け込まれる隙が生まれてしまいます。
捻れた世の中を無理に矯正しようとしても歪が完全に取り切れない様に、丁度良い塩梅に落とし込む事だって必要だと思うんです。
それができないと…きっと心が破綻してしまいます。
まぁ、彼はそれを今回身を以て大変する事になるんですけれど…

江戸川乱歩といえば、往年のライバルである明智小五郎と怪人20面相の駆け引きは絶対に外せません。
この作品でもしっかりと見せ場が用意されています。
未視聴の方には乞うご期待…といったところでしょうか。

オープニングテーマは、GACKTさんの「キミだけのボクでいるから」と、田所あずささんの「運命ジレンマ」
エンディングテーマは、田所あずささんの「1HOPE SNIPER」と、GACKTさんの「罪の継承 〜ORIGINAL SIN〜」
オープニングとエンディングで歌い手が入れ替わっているんですね。
もう完全に田所さん推しです。田所さんの歌、超恰好良かったです。

2クール24話の物語でした。
この手の作品は原作をどう改変させるかがポイントとなる訳ですが、改変の好みで評価の分かれる作品だと思いました。
個人的にはキャラデザと声優陣で十分お腹一杯になった感じです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りします。

ゲオのゲオチャンネル!
二十面相「さあ、遊ぼうか明智君。」

花咲「なあ、こないだの“トリックスター”見たか?」
小林「見てない。」
花咲「なーんでだよ。見ろよ。」
小林「だって・・・」
花咲「何か見たくもない訳でもあるのかよ。」
小林「うるさい。面白くないんだよ、内容が・・・」
小林「あーワリイワリイ。でも大丈夫。今からでもまだ間に合うって!」

花咲・小林「トリックスター、江戸川乱歩・少年探偵団より。ゲオチャンネルで見逃し配信中。」

小林「僕はただ、スポンサーがいいから売れると思ったのに・・・」


ということで江戸川乱歩の少年探偵団から「名前だけ」を借りた探偵ドラマ(?)提供のゲオやセブンイレブンが押しまくってます。
OPはGACKT様の歌う「キミだけのボクでいるから」。自身もアニキャラで出てるPVもカッコイイですネ。ご本人も二十面相役で出ておられます(クセのある声だと思ったら・・・)。
少年探偵【団】というわりには、花咲だけが一人はしゃいでいるのが目立つし井上・小林との協調・連携もイマイチ。
明智探偵事務所もセレブ宮殿なので変に違和感が。探偵ってそんなに儲かるわけないでしょ。
メインの花咲・小林の少年二人もあまり好感が・・・う~~~ん、ねぇ・・・

花咲健介:明るく元気な行動派で身体能力も高く面倒見もよい。しかし、もう分別のわかりそうなティーンエイジなのにオツムの方は小学生のガ〇並。KYの上、聞き分けのない子供のように「我」を通そうとするし、単独での事件解決は0という頭脳労働に向かないタイプ。しかもバ〇のくせに自信ありげに調子づいてるのを見ているといかがなものか?
小林芳雄:「死にたい」が口癖のヒューマンデブリ。死にたがりだが謎のATフィールドでなかなか死ねない。周りの状況に無関心で愛想もなく、モノ知らず(無知)のくせに「ちっ!」と舌打ちして人を見下し、まるで野良猫のような少年。
そんな美少年二人を見ていて面白い・・・・・・・感じがあまりしないなぁ。絵はそんなに悪くないんだけどねぇ。

そもそも何がしたいのか?何を見せたいのかよくわからない感じがします。(二十面相の行動目的・小林の粉砕バリヤーの謎など)
同時期の「シティ・クライム」モノとしては「文豪ストレイドッグス」や「Occultic;Nine」の方がキャラ立ち・謎解きミステリー・アクション・ハードなドラマ等がイイように思えます。

【視聴終わって・・・】
ああ、予想以上にグダグダでした。何で視聴完走したんだろう?少しは良い展開になることを期待したのかな?ああ~~無駄に時間つかったぁ~~!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

59.9 15 推理で探偵なアニメランキング15位
金田一少年の事件簿R(リターンズ)(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (155)
784人が棚に入れました
名探偵・金田一耕助を祖父に持ち、自身もIQ180という不動高校2年生の金田一一が、幼なじみの七瀬美雪、よき理解者である警視庁捜査一課の剣持警部らとともに数々の難事件に挑み、解決していく。

原作は1992年から2001年まで週刊少年マガジンに連載されたあと、2004年から不定期連載で復活。2012年に20周年記念シリーズとして1年間連載されたのち、2013年11月から「金田一少年の事件簿R」のタイトルで連載が行われている。1997年4月から2000年9月にかけてテレビアニメ全148話が放送されたことがあり、今回はその時のスタッフとキャストが再集結している。

声優・キャラクター
松野太紀、中川亜紀子、小杉十郎太、森川智之
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

奴は帰ってくる 14年間の月日を経て タルト(金田一さん)とパインさん(美雪)の名コンビはいつも通りですw

土曜日のコナンの前に放送するからなあ
名コンビが復活します!!

OPは相変わらず金田一さんが走っているのは14年前と変わりません

香港九龍財宝殺人事件
{netabare}最初っからいきなり香港かよwww
李刑事出るかな?
開幕から金田一さんテストで寝てるし
変わりませんなあwwwwwwwww
それでも難問だけをすんなりと解くのはIQ180の片鱗を見せる

ちょ!?香港に言った矢先佐木1号じゃねーか!!(漫画版では赤髭のサンタクロースに殺されている。しかし2号に受け継がれている)

言った矢先、彼女は皿割れたよ
美雪のそっくりさんが絡むこの事件、無論裏がありありだ

李刑事キターーーーーーーー!!
でも最後のかわら版無かった...{/netabare}
{netabare}事件を剣持のオッサン(キントレさん)に連絡、久々に声聞いたなあ
それと明智さん(小十郎)も
それにも関わらず次の殺しが...毒龍が怪人か
金田一さんシリーズって必ず怪人の名称があるのがいいんだよね。話が面白くなるし、引きも上手だし
それに比べてコナンは...{/netabare}
{netabare}キラは自分の目で確かめな、本物は軟禁されてたんだから。次は例のアイドルがやってきます。{/netabare}

速水玲香と招かれざる客
{netabare}おい、開幕からの下り「殺意のレストラン」と一致するじゃねーかwwwwwww
犯人とのバレそうな掛け合いが楽しいんだよこれがwwwwwww
貴方にとってのアイドルは誰ですか?
周りと空気を合わせないとバレるぞwww
靴にハイヒールが...でも痛がらない?
髪サラサラなのに襟裏の部分にフケの後が?もうわかるよね?
ああ、おっさんの投げは相変わらずだな{/netabare}

錬金術殺人事件
{netabare}錬金だということは、もう分かるよね。このネタは原作で見ました。キラは分からずともトリックはおおよそ理解しています。
そうだ{netabare}周期表だ{/netabare}
先週に引き続き玲香ちゃんはやってきます。それと美雪も忘れるなかれww
基本ファイル2で3人の殺しは完了するんだよね

でも最後だけ一言
「怪盗紳士よくやった!!」
やっぱり貴女もロケット団や蛇女と同じ部分があるな
いやルパンと同じかも{/netabare}

獄門塾殺人事件
{netabare}お待たせしました。高遠ちゃんのお出ましです
彼が深夜に来たらどうなるんだろう
このネタのキラとトリックは理解しています
GOOD LUCK!名探偵・・・{/netabare}

高度1万mの殺人
{netabare}これはオリジナルかな?
皆にアリバイがある
でも名コンビは恐れるに足らず
メモ渡しただけで「謎はすべて解けた!」{/netabare}

キャンプ場の’怪’事件
またしてもオリジナルか
泥棒が襲い掛かります

飛び込みプールの悪霊
ここもオリジナルではあるが殺しはありません
水って高い所から飛び込むと凶器になるんだよね
次からはあのおっさんが・・・

剣持警部の殺人
{netabare}これのキラは忘れた。でもトリックは大体頭に入っています
貴方は1文字の違和感を見破れるか!?{/netabare}

ゲームの館殺人事件
{netabare}これは実写版で先にやりました
バスに乗る時からゲームは既に始まっている・・・{/netabare}

これでひとまず終わることになる
しかしマガジンでは事件は続いていることを忘れるな
これの次はまじっく快斗です。どうしよっかな・・・

そして原作のスピンオフ
ついに高遠ちゃんがッ...!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

優秀なエピソード揃いで安定していますね

香港九龍財宝殺人事件 脚本2
金田一の中では結構微妙なエピソード。見なくてもいい部類かも。
{netabare}形状記憶合金{/netabare}のオーバーテクノロジーっぷりにはもはやドン引きである。

速水玲香と招かれざる客 脚本3
犯人視点で話が進む。古畑とかコロンボっぽい感じ
犯人と金田一の掛け合いが地味に面白かった。

錬金術殺人事件 脚本3.5
消えた凶器とか密室とかの発想が面白いです。
トリックというか、職人技だなーと思いました。

獄門塾殺人事件 脚本4
今期のベストエピソード。トリックが緻密に計算されていて優れていると思います。
時間が無くて面白い話だけ見たいという方にはこれをお薦めします。

高度1万mの殺人 脚本3
飛行機内での殺人事件。コンパクトにまとまっていてなかなか良い。
それにしても明智警視、{netabare}飛行機の操縦{/netabare}までできるとか万能すぎるw

キャンプ場の怪事件 脚本3
この回と次の回は中学生編。
美雪のパンツを盗んだ犯人は…? とまあ、金田一には珍しく気の抜けたような話。
息抜きに見るにはいいと思います。

飛び込みプールの悪霊 脚本3
プールに飛び込んだ女子が大怪我を負ってしまう。悪霊の仕業か? はたまた……。
強引さはあるけど仕掛けのアイデアは面白いと思いました。

剣持警部の殺人 脚本3.5
金田一には珍しく社会派な話。元ネタは女子高生コンクリート殺人事件
胸糞悪くなる事受け合いなので検索には注意が必要です。

ゲームの館殺人事件 脚本3.5
脱出ゲームっぽい話だけど、ミステリーが主軸になっている。
大掛かりな仕掛けは、ある人物を殺すために仕組んだもの。
これもアイデアが良くできている。ちょっと仕掛けに金がかかりすぎてる気がするけどねw

全体として見ると九龍財宝以外はそこそこ良い出来なんじゃないかと思います。特に獄門塾はお馴染みの彼が出てきますしね。
やはり金田一、ミステリーとしての一定の水準を保っていて面白いと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

雪だるま* さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

う~ん…前作だけでいいかなw

◎放送時期:2014年4月~?月(全?話)
◎ジャンル:ミステリー

●原作:天樹征丸、さとうふみや(講談社「週刊少年マガジン」連載)
●監督:土田豊 ●シリーズ構成:島田満
●キャラクターデザイン:浅沼昭弘
●アニメーション制作:読売テレビ、東映アニメーション

■あらすじ■
名探偵・金田一耕助の孫である男子高校生・金田一一が、
幼馴染の七瀬美雪らと共に、数々の難事件を解決していく物語。

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★☆感想(4話まで視聴)☆★

何年前でしょう?もう15年以上前になるのかな。
最初のTVシリーズは幼いころ、大好きで毎週観ていた作品です。
堂○剛さん主演の実写ドラマも観てましたw
そんな金田一少年の事件簿が今春、
新たなエピソードで再アニメ化されるとのことで視聴開始しました。

しかし…う~ん。。。
なんというか、前作のホラーテイストどこいった?という感じです^^;
この作品ならではの、事件が起きる時の迫りくる恐怖が感じられなかった><
まぁ、さすがに今のご時世だし、夕方放送なのもあって
演出に関してはいろいろ仕方がないのでしょうね。。。

あとは、トリックの種がなんだか無理やり感ありますね。
『それは無理でしょ』とついついツッコミをいれてしまう感じでしたw

絵は綺麗になってるけど前作の雰囲気を壊していないし、
キャラは相変わらずだし、
声優さんも一ちゃんの声はとくに ほぼ昔のまんまだし
良かった部分ももちろんあります。

けっして つまらなくはないけど…
たぶん、年とったせいもあるんでしょうね^^;
前作のように素直に楽しめなかったです。

というような理由で、今作はここまでで断念させてもらいます。
好きな方、非常に申し訳ありません><

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

62.8 16 推理で探偵なアニメランキング16位
京都寺町三条のホームズ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (203)
737人が棚に入れました
「京都寺町三条のホームズ」は京都の小さな骨董品店でアルバイトを始めた女子高生・真城葵が、その骨董品店のオーナーの孫で、周囲から“寺町三条のホームズ”と呼ばれている青年・家頭清貴と、骨董品にまつわる奇妙な依頼を解決していくライトミステリー。

声優・キャラクター
富田美憂、石川界人、木村良平、遊佐浩二、小林沙苗、小山力也、上田燿司、木下鈴奈、堀江由衣

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

絵解きを支えるもの

【蛇足追記】

過去に幾人もの名探偵を生んだ(?)京都の、寺町三条の骨董店で、日常の謎を解く「ホームズ」の探偵譚。
軽いタッチの軽快な謎解きものを期待して視聴すると、肩透かしをくらったような不全感が残る。

なんだか割り切れない視聴感を与えるのは、どうも全体に作画が雑であるからのようだ。
雑というよりも、「絵」についてまともに取り組む意識が足りていないとでもいおうか。

一般的には謎解きには必ずしも美麗な映像は必要ではないように思えるが、しかし、これは映像での推理ものには致命的な問題かもしれない。


謎解きや推理というと、それだけで面倒で理屈っぽいと顔を背ける視聴者もいるだろうが、現実には「推理」は案外と日常に密着している。

たとえば、この何十年ほど名の知れたブランドの定番のコロンを愛用していて、大抵は量販店で購入するのだが、たまに気まぐれで正規の直営ブティックで購入することがある。

先日も、直営店で購入したところ、店員さんが「いつもご愛用ありがとうございます」と言いながら手渡してくれた。
初めての店だったのだが、いい年のオッサンが、定番品の大瓶を指名買いしたので、継続して使用していると見当をつけたのだろう。

まあ、ワトソン君でもわかる初歩的な推理だが、ブランドの直営ブティックでは、店員にこの種の「推理」をするよう期待する、あるいは強制するもののようだ。
おそらく各種の職場でも、大なり小なり同じようなことは毎日行われているに違いない。


普通人の一般的な日常でもこうなのだから、フィクションでは、やはり巧緻な「推理」を期待したくなるのが人情というものだろう。

だが、本作の探偵役の「推理」が一応は型通りの「推理」にはなっているのに、絵に対する配慮の不足がそれを裏切っている。

たとえばの話だが、仮に、推理の手掛かりが「着物の着付けがおかしい」、「書画の筆遣いが稚拙」、「身ごなしが不自然」といった場合、全体に「絵」が雑であるために「おかしい」「稚拙」「不自然」を表しているのか、視聴者には読み取ることができない。

描きこみ量がどうの、という話ではない。
一例をあげれば『サザエさん』の世界では、あの簡素な絵柄で「まともな」着物を「キチンと」着ているのだと表現されている。
何を表現するための「絵」であるのか、という設計が「雑」であるということだ。


だから、探偵役が推理を語った時に、「そうだったのか!」という驚きではなく、「ああ、そういうことなのね」といった印象しか感じられない。

「これは『着物の着付けがおかしい』という表現でした」という雑な絵の説明から入るために、「推理」の全体が、まったく客観性のない詐欺師の口上のように聞こえてしまう。
これでは、「推理」ではなく、雑な作画の解説だ。

謎解きは「絵解き」とも表現されるけれども、「絵」が絵解きの足を引っ張るケースはまれだろう。


ひょっとすると謎解きは全くのアクセサリーで、最優先で描きたいものはほかにあるのかもしれないが、タイトルに「ホームズ」と入れているのだから、もうすこし「推理」らしく見せる工夫がほしかった。

まあ、見せたいものが何にしろ、あの浴衣の着付けの絵で「趣味がいい」とセリフで解説しているようでは期待できないかもしれない。


【追記】

途中で視聴をやめたが、最後まで「推理」はあの調子だったらしい。
出来が悪いだけと言えばそれまでだが、もっと事態は悪いのかもしれない。

奇妙な凶器で被害者が撲殺されるという、有名な探偵小説の古典がある。
犯人は「鈍器」という言葉を知らないために奇妙な凶器を使用したのだと推理で導かれ、「鈍器という言葉を知らない者」が犯人の名指しの決め手となった。

作中では論理的な推理なのだが、論理性は、その舞台となる背景の世界に依存する部分があるのも確かだ。

1930年代のアメリカ上流階級であれば、「鈍器」という言葉を知らない者は限られていた。
しかし、舞台が、内閣総理大臣ともあろう者が「云々」を「でんでん」と読み、「背後」を「せご」と読んで恥ずかしいとも思わない国であったなら、「鈍器」という「言葉を知らない」者は多数派ということもあり得る。
そうした国では、犯人を指し示した「鈍器という言葉を知らない者」という論理性は、成立しなくなるだろう。

まして、誤りを指摘すれば、「云々」という言葉は「でんでん」と読む、と閣議決定しかねない国であれば、論理性はおろか会話も成立しない。
「でんでん」に恥を感じない者の「論理」と、「うんぬん」と読む人間の「論理」の間には、共通の論理性がないことになる。

本作の「論理性」がみられない「推理」を、平然と「推理」として提出してくる描写は、作者や製作者が、「本気で」これが論理的な推理であると感じているからではないだろうか。

閣議決定すれば漢字の読み方という「事実」も変わったことになると信じる総理大臣のように、タイトルにホームズと入れ「推理です」といって差し出せば、それだけで合理性を保証された気になっていると。

こうした言葉を破壊して会話を不能にする事態が、でたらめな「推理」の筋が通っているという或る種の「認知の歪み」を支えているのだとしたら、確かに現実を取り込んでいるとはいえる。
が、こんな「推理」をいくら提出されても視聴者を頷かせることができないのは当然だ。

出来が悪いと嘲笑して済ませている場合ではない。
いくら嘲笑しても恥知らずは辞任したりしないように、認知のゆがんだ製作者には通じないだろう。

視聴者が、はっきりと「おかしい」と批判しなければ、やがて「推理」どころか筋の通った物語自体が創られなくなるかもしれない。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

この作品の醍醐味は何ですか?

原作未読。最終話まで視聴。

この作品の最大の欠点は、最終話まで視聴した結果、心に何も残らないこと。
視聴者に何を伝えたかったのか?
何を見せたかったのか?
全く伝わってこない、不思議な作品。

物語は薄っぺらで、ツッコミどころが満載。

目利きを描きたかったのか?
謎解きを描きたかったのか?
それともラブストーリー?
色々な要素を盛り込み過ぎで、結果、ピントがぼけてしまうという悪循環。

終始、作画が乱れがちなのも残念な点。
背景の美しさに対して人物が浮いてしまっている。

【雰囲気だけの物語。薄っぺらな物語】

第1話は良かった。
「ああ、贋作骨董系謎解きの作品なんだ」と・・・。

第2話以降は、何が何やら・・・。
もはや、骨董品は単なる背景。物語には全く関係なし。

依頼者の不自然な言動と、ホームズの強引な推理だけが鼻につく、ツッコミどころ満載の作品。
{netabare}第2話の佐織と香織。
真犯人を知っていながら、親友に罪を着せようとしたり、生け花の作者を偽ったり・・・。
とんでもない、性悪姉妹じゃないですか。
それなのに、斎王代は辞退しないって・・・。
性悪姉妹、性悪母娘の物語としか受け止められないんですけど?

第3話の犯行動機。
納得できた人、いらっしゃいますか?
名作・名探偵コナンも、犯人の犯行動機が微妙な時がありますが、あちらは、トリックの謎解きが一つの醍醐味。
この作品は、何が醍醐味?
『耳』っていわれても、この作画レベルで『耳を見分けろ』と?

第4話に至っては何の解決にもなっていない。
元カレと親友が、友人たちを連れてやってきて・・・。
葵ちゃんがトラウマを解消する、重要な回だと思うんですけど・・・。
ホームズの解決方法では、根本的に、何の解決になっていない。

第5話は、依頼者の目的がよく分からない。
副住職は犯人に心当たりがあったご様子では?

第6話。
まず、香織の厚顔無恥ぶりに呆れる。
そして、意味不明の謎解きシーン。
「もう一度確かめさせてくれませんか?影山さんの宝を贋作と鑑定したあなた方の目利きが本物なのか!俺とポーカーで勝負して下さい。それであなたが負けた時には、影山さんに謝って貰いたい」
どういう理屈?
壺が贋作か否かの鑑定と、トランプのイカサマが同レベル扱い(笑)
それ以上に、トランプのイカサマと、配られたカードの中身がわかるのは別問題では?
ホームズは透視能力か何かの超特殊能力者なのか!?

第7話。
ホームズと円生さんの知恵比べを描きたかったんだろうけど・・・。
とにかく物語が薄っぺらい。
何やかんやと理屈をつけているが、全く知恵比べになっていない気がする。

第8話。
再び厚顔無恥の香織が登場。
この作品の作者は、よほどホームズを特別な存在にしたいらしい。
上田さんのカフェで女性の人だかり&黄色い歓声・・・。
一方、いつもホームズがいる骨董品店『蔵』の周囲で女性ファンがたむろしている描写無し。
黄色い歓声も、『蔵』では聞いたことが無い・・・。
一貫性が見られない。

橘さんはフラれるオチフラれるだと思ったらそうでもないらしい・・・。
第2話の性悪母娘と同じ展開。

第9話。
円生さん回。
どう見てもホームズの圧勝なのに、円生の嘘がきっかけで、円生の勝ちでホームズの負けみたいな雰囲気に?
なんだ?この話?
名探偵コナンの『コナンVS怪盗キッド』は、お互いに『WIN×WIN』となるように、上手く物語が練られている。
こちらのホームズと円生は、いつもホームズの一方的な勝利なのに、円生のハッタリのせいだけで、いつも勝敗がうやむやになっている気がする。
物語に上手さが感じられない、薄っぺらい印象。

第10話。
おばあさんの人形の話。
これは推理でも何でもない。
単に、ホームズの想像でしかない。
それが、たまたま当たっていただけという、陳腐な話。
エスパー・ホームズ再登場の回。

第11話。
今回も推理でも何でもない。
単なるホームズの当てずっぽう。
推理小説作家の話だったから、今回こそは”推理”を期待していたのに・・・。
う~ん・・・。
もしかして、最後まで”推理”ではなく”当てずっぽう”な展開になってしなうのかな?

第12話。
跡継ぎを目利きで決める???
金持ちの考えることはよく分からない。
それ以上に、こんな話を最終話に持ってくる意味が分からない。
恐らく、葵ちゃんの成長を手っ取り早く描きたかったんだろうけど・・・。

この作者は円生さんをホームズのライバルとして描きたいんだろうけど、結局、最後まで足元にも及ばない・・・。
こうなっちゃうと、円生さんを何度も登場させた意味も良く分からなくなってしまう。
{/netabare}

【背景の美しさが目を引く半面、人物の作画が微妙な作品】

{netabare}第2話の謎解きの場面。
木漏れ日が登場人物に当たっているのを表現したかったんだろうけど・・・。
残念だけど、平面図に光が当たっているようにしか見えない。
アニメだからといって、2次元に光を当ててどうする?
こういう手抜きをするなら、しない方が良いのに・・・。

第4話の浴衣。
人物は動いても、浴衣の柄は動かない・・・。
柄は大きくなったり小さくなったり・・・。

第7話。
斜め方向のカットが多過ぎで、目が回りそうになる。
しかも、背景との縮尺がいちいちおかしいので、余計に混乱する。

第10話。
動かない着物の柄、再来!
大きくなったり、小さくなったり変幻自在の着物の柄、再び!

第11話。
割と早い回からそうだったけど、遠めの人物が笑える。
子供の落書きレベル。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

京都を舞台にした恋に古美術、はんなりミステリー

この作品の原作は未読ですが、とみたんこと、富田美憂さんが出演されると知り視聴を決めた作品です。
とみたんといえば、「アイカツスターズ!」の虹野ゆめと、「メイドインアビス」のリコ役が特に印象深いです。
そして作品に関するツイートをとみたんがしてくれていたので、早い時期から視聴の楽しみな作品でした。

京都に移り住んで半年になる高校2年生の真城 葵が、亡き祖父の骨董品を鑑定してもらうために寺町三条の骨董品店「蔵」を訪れるところから物語が始まります。

高校生と骨董品の組み合わせって、普通に考えたらアンマッチだと思います。
でも、今後の物語が展開していく上で、葵と骨董品との繋がりが欠かせないんです。
正確に言うと、骨董品店「蔵」との繋がりなんですけれどね。

この骨董品店で働く家頭 清貴と真城 葵との出会いが最初の物語…
京大の大学院に通う傍ら鑑定士の見習いとして蔵で働く彼の愛称がホームズなんです。
この設定が実に面白い…
私たちが知っているホームズというと、数々の事件を解決に導いた探偵シャーロックホームズが真っ先に頭に浮かびます。
「探偵オペラ ミルキィホームズ」が真っ先に頭に浮かぶ方とは是非お近づきになりたいですけど^^

一方、彼の苗字の家頭も見方によっては「ホームズ」と読めますよね。
彼は、ホームズと呼ばれる所以は苗字が原因と言っていますが、実はシャーロックホームズの様な頭の切れる人なんです。

そのため、彼のところに訪れるのは、純粋に骨董品の鑑定依頼もありますが、彼の探偵としての資質を見込まれた依頼もあるんです。
このホームズの鑑定と探偵のバランスが絶妙なところが本作品の魅力なんだと思います。

私は骨董品の知識は皆無なので、誰の何の作品かと言われてもピンときませんでしたが、もちろん、そんな知識が無くても十分作品を楽しめる構成になっていました。

視聴を進める上で際立ってくるのがとみたんの演技です。
これまで色んな作品を見ているので、自分でもだいぶ色眼鏡で見ているのは十分承知しているつもりです。
でも彼女の演技には引き込まれます。
今回は、葵の一生懸命や、思わず感情を吐露する場面での演技は、こちらも思わず感極まってしまいましたよ。
弱冠18歳の声優さん…これからどこまで大きくなるのか、先の楽しみな声優さんです。

でも、鑑定と探偵ってどの様に結びついたんでしょうね。
骨董品は希少価値の高いモノがあるから、防犯の観点から探偵という職業と結び付いた、とも考えましたが、そんな浅はかではなく、もっと高尚な理由がきっとあるんでしょうね。

タイトルはTVアニメの公式HPから引用しました。
京都を舞台にした恋に古美術…と記載されています。
古美術については相応に物語が展開されましたが、恋と古美術を比較すると恋については未だ比較の遡上に辿り着いていないのではないでしょうか。

確かに恋に纏わる物語はゼロではありませんでした。
でもあれで終わりでは物足りなさを感じずにはいられません。
既刊10巻まで発刊されており、今回は4巻までがアニメ化されたようなので、もしかしたら続編が期待できるかもしれませんね。

京都を舞台にした恋に古美術の物語…
気になる方は、是非本編でご確認頂ければと思います。

本作品のテーマソングは、和楽器バンドさんの「細雪」
オープニングテーマは、A応Pさんの「恋に咲く謎、はらはらと」
「細雪」はエンディングではなく、本作品のテーマソングだったんですね。
楽曲の発売が早かったので、放送開始前から聞いていた曲です。

1クール全12話の物語でした。
現代のシャーロックホームズを十分満喫できる作品だと思いますが、推理探偵モノという固さはないので、肩の力を抜いて視聴できる作品だと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

63.5 17 推理で探偵なアニメランキング17位
探偵学園Q(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (96)
663人が棚に入れました
学校の勉強は苦手だが、推理に関しては稀代の才能を持つキュウは、世界一の探偵を目指すためD.D.S(団探偵学園:Dan Detective School)に入学する。そこで出会った仲間と共に学園のトップクラス「Qクラス」に属し、学園での授業や課題、時には本物の事件解決に取り組み、学園長・団守彦の後継者を目指す。
だが、団らが壊滅まで追い込んだはずの犯罪組織『冥王星』が再び暗躍し始め、彼らが起こす不可解犯罪へ次第に巻き込まれていく…。

声優・キャラクター
緒方恵美、桑島法子、遠近孝一、川上とも子、石川英郎

あーるわい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

探偵物アニメといえばこれ

探偵学園q、金田一少年、コナン…探偵物でも色々存在してます。

探偵学園qはその中でも出てくるキャラクターのノリはこれぞ少年漫画だなという印象

コナンや金田一だと味わえない物が、伝わる方には伝わるかな?

あらすじとしては主人公が探偵を目指す中で出逢った仲間達と、共に協力し謎を解いていく。
その過程で出てくる龍くんや九頭竜とは誰かを知っていくのがとても面白い。

ただアニメでは何処でとはいえませんが原作とは違う改変が起こってます。話も途中で終わりましたしね。

神隠し村殺人事件という推理漫画好きにも人気のエピソードも有ります。

・推理物を求める
・ストーリーが良い物を求める
どちらにしてもオススメです!

ただアニメと違い全部回収する訳ではないので、どちらも見た方が良いでしょう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

ころすけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

キンタの謎。

ただ事件を解決するだけじゃなく、探偵になるまでの過程で試験があったりして楽しいですね。
探偵になってからも同業者同士でしのぎを削ったり悪の組織を追う目的があったりと退屈しません。

26話でキンタがメグ邸のドアを蹴破る時に、ほんの一瞬だけ冥王星マークのようなものが大きく映って「まさか・・・キンタは無能なフリして冥王星のスパイ?」と思っていましたが、そんなことはなく。
あとでそのシーンをよく見返してみたら、冥王星ではなく碇のマークでした。
謎のマークなのでとても意味深ですが、なんなんですかね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

優目矢 槙 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

きゅーが可愛い

探偵ものが観たくて最近見始めたんですが昔のアニメなので時代背景を考慮にいれての推理では豆知識みたいで面白かったです。
でも、トリックは出来るものとできないものの両方ありましたね。まぁ、真似されないようギリギリ出来ないようになってるんだと思いますが。

冥王星の存在は若干のファンタジーが混じってるのかな?と思いました。
私的に続きがほしい感じなのですが、あれで終わりなのは少し残念でした。
もう少し、Qクラスの姿を見ていたかったなー

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

69.2 18 推理で探偵なアニメランキング18位
名探偵ホームズ(TVアニメ動画)

1984年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (126)
609人が棚に入れました
『名探偵ホームズ(めいたんていホームズ)』は、小説『シャーロック・ホームズシリーズ』を原作にしたテレビアニメ。日本の東京ムービー新社とイタリアの国営放送局 RAI の合作。日本では、1984年11月6日から1985年5月20日までテレビ朝日系で放送。全26話。最初の6編は宮崎駿が監督・演出などを務め、その大部分の脚本を片渕須直が書いた。

声優・キャラクター
広川太一郎、富田耕生、一龍斎春水、大塚周夫

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ふははは、ホームズ君さらばだっ! 宮崎駿監督のドタバタ活劇

 記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。
 なおこれらのレビューは個人的推論に則ったものである。言い切っているような台詞も、独自の解釈の一環であり、一方的な決め付け・断定をしているのではないものだと思ってもらいたい。

 NHKで放送していた名探偵ポアロとマープルのように、推理が中心ではなく、実は元気に動き回るキャラクターたちのドタバタ劇だ。

 『主だった登場人物
 コミカルで愉快な人々をご紹介』
 ホームズそのものはコナン・ドイルが手掛けた原作を金型にしているが、大きく違うところがある。
雰囲気は明るく、子供向けに修正が加えられていること。
おせっかい焼きで、かなり推論でものを言ってしまうし、それがまた外れないというご都合主義の目立つキャラになっている。がしかしこのアニメはリアリティを追及して推理をするのではなく、ドタバタ劇を楽しむ、事の成行きを見てにやつき、次第によっては画面に向かって笑いだしたりするのが目的ではないかと、筆者は思っている。
 事件の核心の部分も途方もない特殊メカで行われたりするので、奇想天外な展開が目白押しだ。いつ用意したんだそんなもの、というのが多い。
 助手であり、医者でもあるワトソンもコミカルかつお調子者で、ホームズがまだ引き受けるといっていないうちから、ホームズと私がついていれば大丈夫です、などといきなり請け負ってしまう。特に美人に弱いキャラクターとして描かれていた。
 モリアーティ教授は片方だけに眼鏡を使い、白いシルクハットとマントにステッキといういでだちで、飽くまで英国紳士を気取りたいのだが、実際はドタバタして憎めない三枚目のキャラクターだ。馬車と最初期の車が並列して使われているロンドンの町で、一際目立つ特殊メカを多用して世間を騒がせる、自称犯罪界のナポレオン、喝采願望と自己顕示欲の塊である。
 この特殊メカも宮崎駿監督独自の面白さを感じた。
 その行動力と発明力を活かしたほうがどう考えても大儲けできると思うのだが、そのあたりは突っ込んではいけない気がしてならない。
 負け続けで貧乏暮らしなのに、特殊メカの機材だけはしっかりと調達してくるあたりも、ご都合主義というより、そういうアニメだと思ってみたほうがいいと思うのである。
 モリアーティの部下、トッドとスマイリーは、海賊の一味という設定で登場する。職にあぶれてモリアーティの部下になった。背の低いトッドとひょろりと背の高いスマイリーはわかりやすい凸凹コンビで、ドジを踏んだり慌てたり、飛んだり跳ねたり、どんどんホームズに負け続けて貧乏になっていく……筆者としては一度くらい勝たせてあげたいと思ってしまうほど、愛嬌と味のある二人組である。最後までモリアーティについていくあたり、実は盗人生活を楽しんでいるのかもしれない。
 スコットランドヤードのレストレード警部は敏腕というより、こわもてと強烈な力押しのキャラクターだ。事件が起きるたびに、とりもなおさず突撃、目がくらむほどの塔の上だろうと、海上だろうとおかまいなしに空中ダイビングして、気球や特殊船に乗って逃走するモリアーティ教授を逮捕しようと躍起になる。このあたりはルパン三世に登場する銭形警部を彷彿とさせるキャラクターだ。逮捕だぁーと、叫びながら多数の部下たちを引き連れて突っ込んでいくのはお約束のパターン。また組み体操をしているのではないかと思えるような警察隊の追撃シーンも際立っていたと思える。
 ホームズが住むベーカー街B221番地の下宿管理人・ミセス・ハドソンは、登場したときには19歳の若さですでに未亡人になっている。おっとりしているかと思えば、ホームズよりも素早い身のこなしで疾走したり、一瞬の判断だけで的確な機転と行動力を垣間見せてくれる、いざというとき活躍するキャラクターだ。
 原作とは異なり若いだけでなく、とても美人で、気建が良く、暖かみを感じた。そして料理と掃除が得意。その魅力にはモリアーティ教授も一味のトッドもたじたじ。スマイリーにいたっては、いつもの気弱な一面ががらりと変わり、奮起触発されて部下と主の立場が逆転、モリアーティにですら命令口調でハドソン未亡人を気遣ったりする。
 魅力的というだけではなく、過去の設定も事件で活躍できるよう、飛行機乗り仲間の紅一点として活躍していたことになっている。
 主だった登場人物紹介のおしまいにひとつ。
 登場人物たちはみんななぜか犬の顔だ。猫は登場しても警察犬などは出てこないのだ。

 

『ちょっとした事件のあらすじ』
 全26話からなる作品群は、依頼人やモブキャラクター以外はほとんど同じメンバーで構成されている。

 1話・彼がうわさの名探偵
 プロトベンツに乗って帰路の途中、周囲を警戒しすぎて挙動不審気味な黒塗りの扉つき馬車が前方に立ちはだかり、ホームズの行く手の邪魔をする。ホームズが馬車の窓を覗いて確認できたのは、若い娘とその父親だった。港からロンドン行きの船にまでたどり着いた矢先、例の親子が馬車のタラップから降りてきていた。たまたま船に乗り合わせた医者のワトソンと知り合いになったホームズは世間話をしつつも、船上にいる親子の様子を盗み見る。その時、甲板で荷物運びが旅行用トランクを誤って不意に落してしまった。トランクの中から出てきた小箱を奪うように父親は引っ掴み、胸の懐に慌ててしまいこんだ。ホームズの鼻孔は、事件の匂いを嗅ぎ取っていた。

2話・悪の天才モリアーティ教授
 舞踏会を催していた銀行家サンプトンの屋敷からマザリンの宝冠が紛失する。連絡を受けて到着したレストレード警部は部屋の間取りを確認したが、宝冠があった部屋には犯人が逃走できそうなところはなかった。窓には鉄格子が填められて出入りはできない。舞踏会に出席していた紳士淑女は徹底的に調査を受けたが手掛かりは発見できず。部屋の鍵のありかはサンプトンと息子のザールしか知っている者はいないことから、ザールは疑われ、動顛して失踪する。ザールの婚約者ミス・シールズは、疑いを晴らすべくホームズに事件の真相を究明するよう依頼するのだった。

3話・小さなマーサの大事件!
 非常に精巧な贋金がロンドン市内に出回っていた。頭を抱えたレストレード警部だが犯人の手掛かりを掴むことができない。一方、新聞で贋金事件を知ったホームズの屋敷に、マーサという女児が一通の手紙を持って訪ねてくる。徹夜明けのホームズへの依頼は野良猫のミセス・ホリーを探してくれとのこと。ワトソンは本気で引き受けるのかというが、寝不足で混濁しつつあるホームズの着目眼はマーサの靴に付着していた泥から、歩いて三時間はかかるイーストエンドから来ていたことを推理していた。マーサの話を聞くと母親は早くに亡くなり父と子二人だけであったのに、前触れもなく外出したまま父親は帰っていないらしい。その父はプレス機の技師だという。まったく音沙汰がなかった父から初めて届いた手紙には、なぜか文字に小さな穴が開けられていた。マーサは日ごろ、父から何かあったらミセス・ホリーに相談しなさいといわれていたことを話す。この二つが結びついたとき、思わぬところから贋金事件の手掛かりが浮かび上がってきたのだ。

 全26話を記載しようと思ったが、長すぎるので割愛することにした。イギリス中を飛び回るホームズの活躍には多大な無茶があるが、理論的なものではなく飽くまで活劇だと思うべき、というのが筆者の見解である。

 筆者個人にとっての宮崎駿アニメの特徴を、本作品ホームズと照らし合わせて考えた。

1. ボーイ・ミーツ・ガールの描き方がうまいこと。
 今回はホームズが主役なので恋の話は依頼人などのサブキャラクターが行っている。恋愛関係にある登場人物たちは結婚できる年齢だ。映画館で視聴を経験しただろう諸人には一風変わった印象を与えるのではないだろうか。

2. 軍隊や警察の大隊が躍動感あふれる描き方をすること。
 スコットランドヤードの警官たちが突撃しまくる。銭形警部率いる警官隊よりさらにコミカルに、さらに派手に、さらに現実離れした動きで縦横に駆け巡る。

3. 軍事だけでなくメカそのものの愛着があり、うまく描けること。
 モリアーティ教授のメカはだんだんエスカレートして、最後のほうになると現代でもそんなメカは作れないとんでもメカまでもが登場する。

4. 空を飛ぶ表現力が高いこと。
 気球に飛行機だけでなく、人間もパラシュートなしで空中ダイビングさせる荒業の数々を繰り出す。宮崎駿と空の関係はとても大きく、夢を描きだす重要なシーンだと筆者は考えている。

5. 女性の描写が独特で魅力的なこと。
 ミセス・ハドソンはもちろん、登場するヒロインキャラは顔つきが犬なはずなのに十分魅力的に描かれていると筆者は感じた。名探偵ホームズ系のヒロインはあとの宮崎駿作品には出てこないタイプなので、新鮮さを感じる人もいるのではないだろうか。

6. 子どもたちが元気で動き回ること。
 これでもかというほど子供たちが元気で表情豊か。それが宮崎駿監督の特徴の一つだろう。子供達の集団がちゃんとホームズの手伝いをしたり、人質にされていた子どもが単独でも活躍したりするシーンがある。
 

 これらの特徴が魅力に直結している、というのが個人的な見解だ。スタジオジブリの名は不動のものになったと思えるが、それ以前の駿監督作品にスポットライトが当たることは少ない。さらには、未来少年コナンの話題が若干出ることはあっても、ホームズの話題はまず出てこないようだ。
 ジブリが好きだけれど、最近の作品はちょっと…という人には適したアニメではないだろうか。隠れた名作なのかもしれない。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

saitama さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

イタリアTV局からの下請けだからか、日本人アニメーターの本気が凄い!

Wikiによれば、「イタリアの国営放送局イタリア放送協会(RAI)から日本の東京ムービー新社が下請けとして製作したアニメ」とのこと。

宮崎駿が事実上最後にTV作品監督を引き受けたアニメ(ただし6話分のみ)とのことだが、脚本も絵コンテんも演出も担当した3話小さなマーサの大事件は、まさしく宮崎アニメ。

宮崎駿以外の話数も、とにかく驚くのが背景の描写。とにかく細かい、かつ正確、デフォルメの塩梅が絶妙。建物のパースや、あらゆる背景の描写の細かさは、日本人アニメーターの本気が感じられる。いまのアニメ作品で、これほど背景描写が凄い作品は果たしてどれだけあるか…。年に数本もないかも…。

あと、カット割りというか、画作りが全然違う。立派な映画作品もびっくりなカット割りの素晴らしさ。昔の監督や絵コンテや脚本を書く人々は本当に多くの映画とかを観まくっていたのだろうな…。現代の紙芝居アニメには絶対ない。

しかも、これらは全部セル画なわけで…。エンディングを見ると、関わっているスタッフ数の少なさというか、昔は本当にこれだけの人数で作品つくりしていたのかと二度びっくり。

イタリアのテレビ局や子どもたちが夢中になれる作品を作り上げた日本人アニメーターたちは本当に素晴らしい。仕事にプライドを感じられる。もしTV版マクロスみたいな作画だったら、日本人アニメーターの評判はボロクソだったろうから…。自動車や家電製品だけじゃなく、こういうソフトウェアでも丁寧な仕事ぶりがいまの日本人の評判を作り上げたと思う。

正直、現在の日本のアニメーターたちはもっと昔のアニメを観て、先駆者たちのレベルの高さを目の当たりにした方が良いと思う。ただ、待遇は間違いなく今のほうが不遇なので、そこは今のアニメーターの苦労が忍ばれる。テレビ局や製作委員会やスポンサーはもっとアニメーターたちの待遇を憂慮すべきだろうと思う。

アニメーターたちにまともなギャラも支払えず、アニメとしての質も40年近く昔の作品の足元にも及ばないとか、恥ずかしい限りでしょう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

Robbie さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

優しい世界観のシャーロック・ホームズ

シャーロック・ホームズは中学生の時に傑作選で有名な話をかじった程度である。
そのためシャーロック・ホームズの大ファンという訳ではなくこの作風が大ファンに受けるのかは分からない。
しかし、1アニメ作品としての出来は優れていると思う。
登場人物は名探偵ホームズというタイトルなだけあってシャーロック・ホームズから名前を借りてる者が多数。
しかし、原作とは異なり皆優しい世界観に合ったギャグ調のキャラになっている。
さらにこの作品、推理ものなのに人が死なないし犯人も基本同じ人物。
これだけ聞くとつまらなそうに見えるがこれが不思議と面白いのだ。
因みに面白いと言っても推理ものとしての面白さではない。
まずは視覚的楽しさだろう。
1984年のTVアニメとは思えない位良く動く作画。
手抜きやミスも全く見受けられず常にクオリティーを維持している。
巨匠の宮崎駿氏も関わっているため彼の他の昨品に通ずる表現も多少見られる。
また、作画だけではなくコメディー調になったキャラやオリジナルキャラも魅力的。
キャラの行動やかけ合いが面白い。
非常に上手く個性付けが出来ていると思う。
音楽面も良好。
劇中BGMの担当は初代マクロスの羽田健太郎さん。
悪目立ちせず世界観や場面に合っていた。
声優陣も有名な方が地味に多いし演技力もしっかりとあったと思う。
内容は古い子供向けアニメのため基本ワンパターンであり1話完結だが各話のテンポが良く全く退屈しなかった。
それにギャグも狙い過ぎずさっぱりとしていたため気持ち良い。
ただ、最終回が他の回と同じような回だったためもう少し最終回らしさが欲しかったというのが正直なところ。
シャーロック・ホームズの大ファン以外には勧められる優れた昨品だった。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

57.7 19 推理で探偵なアニメランキング19位
金田一少年の事件簿R(第2期)(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (83)
376人が棚に入れました
「週刊少年マガジン」連載の人気ミステリーコミックのTVアニメ版第2期シリーズ第2弾。
名探偵だった祖父譲りの推理力を持つ高校生・金田一一が、幼馴染みの七瀬美雪や剣持警部、明智警視らと共に難事件に挑む。

声優・キャラクター
松野太紀、中川亜紀子、小杉十郎太、森川智之、小野健一
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

安定の金田一

金田一は各エピソード毎に採点していきます。1期もそのうちまとめようかな。
それにしてもOPの歌なんだアレ、お世辞にもカッコいいとは間違っても言えないぞw
しかし実わたの時も思ったが、何故かダサい歌の方が癖になるんだよなwなんでだろうw

金田一少年の決死行 脚本3.5
{netabare}こんなんありかぁ~?と思っちまう。
18年間体が成長せずそのまんまとか、流石にトンデモ過ぎて理解に苦しむレベルだったけど。
実際にハイランダー症候群って病気があるらしいし、どう受け入れたものか。
鏡を使ったトリック自体は面白かったと思います。
ちと無茶だけど、無茶なトリックは今に始まった事じゃないですしね。{/netabare}

血溜之間殺人事件 脚本3
{netabare}和風な舞台が結構好き。囲碁を扱ったちょっとしたパズラー物。軽く解くにはまずまずの題材だと思います。
それにしても……今回の被害者、ひでえ事する奴だなと思ったw{/netabare}

薔薇十字館殺人事件 脚本4
{netabare}楽しみにしてたのにいきなり初回で萎えさせられちまったよ…。
そういえば血溜之間事件の時にも切断表現に規制入ってたんだよな。
夕方だからって事か…。すべFは大丈夫でしたからね。
枠にこだわらず、切断系の事件は深夜に移動して放映かOVAとかでいいんじゃないっすかねと思いました。

死体出現トリックはひとまずご都合を合わせたと言う事でとりあえず安心しました。
今回の肝は館の構造を利用した密室トリックとアリバイトリック。これがよくできている。
杭をあんな風に使うという発想がまさに目から鱗だし、薔薇のアーチで館の全容を覆い隠していた本当の理由が住人を逃がさないだけでなく、離れの存在を隠す事だったという大掛かりなトリックには驚かされるばかりだ。
犯人を追い詰める過程には多少違和感を感じる所がないでもないが、それ以上にトリックの出来が良くて素晴らしいと言える事件だ。文句なしにお薦めである。
あと、ジゼルちゃんが可愛いのがいいですね! 金田一の犯人の中でも指折りの美女犯人だと思いますよ。
って言うか兄妹揃って殺人犯と言うのが何ともね…wまさに血は争えないという奴ですかw{/netabare}

午前4時40分の銃声 脚本2
{netabare}ハズレ回。あんな事で死んで騒ぎを起こそうとするなんて迷惑すぎるわw
メンヘラ自殺刑事を美化しようとしてるシーンでなんか笑ってしまった。
キバヤシィ!いくらなんでも無理があるぞw{/netabare}

明智警部の事件簿 脚本3
{netabare}今回はヤング明智が主人公。
少年課の人と取っ組み合いしたりしてるところはなかなか。
真相は短絡的なガキの犯行といまひとつな気はしましたけども。
ほっこり話でまあよかったかなとは思いました。{/netabare}

雪鬼伝説殺人事件 脚本4
{netabare}いいっすね。これよこれ。こういう大胆で豪快なトリック大好きよ。
現実的に実現可能とかはともかく、こういう派手な事やりたいってのがよく伝わってきます。
雪夜叉伝説と並んで、雪国でこそ成立し得るトリック。手品ネタも絡んでいて、なかなか鮮やかな作りでした。{/netabare}

女医の奇妙な企み 脚本3.5
{netabare}金田一に軽くあしらわれてたけど、この女医の手口は結構鮮やかだと思いますよ。
BGMとかギャグテイストっぽかったですが、普通に感心できるレベルかと。{/netabare}

消えた金メダルの謎 脚本3
{netabare}ワンアイデアとしてはまあまあです。
でも変装キャラが顔はともかく、肉体まで変化させるみたいな事は勘弁してほしいんですよね。
私、変装自体もあんま好きじゃないんですけど。今回のは特にな~と思ってしまいました。{/netabare}

狐火流し殺人事件 脚本3.5
{netabare}まあまあって感じです。水路を使ったトリックはよかったんですけどね~。
サッカーボールの伏線とか、見立ての意図とか。二人場織で白粉を塗った手が証拠になるのはなかなか面白かったんですけど。
でも複数で歩いていたけど、一人だけ集団から外れて~って部分は流石に無理ありすぎwと思ってしまった。
動機は切ない系で良かったです。やっぱり金田一は動機がいいねって思いますね。{/netabare}

さて、前期と比べてみても全体的にアイデアが豊富なのは流石に金田一だなと思います。
特に薔薇十字館は金田一の中でも5本の指に入るくらい好きなのでおすすめですね。
細部の欠点まで補っていれば脚本4.5にしていたのに少し残念に感じる所ですが…。全体的に楽しめました。とてもいいクールでしたよ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

イツキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

最終話が泣ける、大人の方が楽しめるかも

再視聴したため、二回目のレビュー投稿。
前回は、R第32~36話の「薔薇十字館殺人事件」がお気に入りと書いたが、今回は、Rシリーズのラストを飾る「狐火流し殺人事件」(第44~47話)をお勧めしたい。
筆者が思う、金田一シリーズと、同じく探偵モノのコナンシリーズとの決定的な違いは、その人間味の深さにあると思う。コナンは「犯罪は悪」「正義は必ず勝つ」というようなことをモットーとしているところがあり、犯罪の動機もどこか薄っぺらいことが多い(別にこれが悪いと言っているわけではない)。
しかし、金田一の場合、その犯行の動機は誰しも納得してしまうものであることが多く、また、犯罪は許されないことだとわかっていつつも、必ず犯人のそこへ至らざるを得なかった経緯に同情してしまう部分があると思う。
一言でいうならば、金田一は、深く人間というものを考えさせられる、より大人向けの作品だと思う。
「狐火流し殺人事件」も例に漏れずそうだ。
友として、真実にたどり着いた探偵として、友の犯罪を暴き、警察に引き渡さなければならない一(はじめ)。最終話、自首を決めた犯人が、警察署の前で一に別れを告げるシーン、そしてその後の一のモノローグに、涙を禁じ得ない。ぜひ一度観てほしい。



以下、前回のレビュー:
「金田一少年の事件簿R第2期。お馴染み名探偵の孫が事件を解決するミステリーシリーズのテレビアニメ化企画第3弾だ。
今回は数ある金田一アニメの中でも特におすすめしたい一作。注目は何といっても本作のダークヒーロー・「地獄の傀儡師」高遠遙一と主人公・金田一一が協力関係を結ぶ「薔薇十字館殺人事件」(第7~11話)。過去に二人が図らずも協力し合う「露西亜人形殺人事件」(アニメ第1期139~143話)も筆者イチオシのエピソードだが、今回はそれ以上に二人のタッグが冴える。それは本作のヒロイン・七瀬美雪に「ビミョーに似たもの同士?」と言わしめるほど。立場的には敵対する二人だが、事件解決においてはある意味お互いの欠点を補い合える関係は、このエピソードだけに留めておくのは正直もったいないと思わせてくれる。
他にも「金田一少年の決死行」「雪鬼伝説殺人事件」「狐火流し殺人事件」など原作人気エピソードを収録。SPの1時間スペシャル「明智警部の事件簿」も期待を裏切らない出来となっている。」

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

hidehide さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

可もなく

金田一、探偵学園…

どうも、江戸川に勝てない、これら作品。

別に、
江戸川が『勝って』いる訳でも、
金田一が『負けて』いる訳ではない。

金儲けの道具になり果てた江戸川よりマシ。
クオリティは、
本作の方が練られている、と思いますし。

とは言え、
可もなく、といった所でしょうか。
もう少し、驚きのトリック、驚きの犯人が出ても
イイのでは、と思います。
どこかで見た、聞いたトリック、予想の犯人ですし。

にしても、
金田一一より、高遠遥一の方が、
頭脳、行動力は、段違いに上なのがイイ、
あと、美雪、
『はじめちゃん、はじめちゃん』うるさい。

実写だった頃の名残か、ジャニの機嫌取りか忖度か…
OP曲は、NEWS やら KAT-TUN…
もの凄く、ショボいアニメが始まるぞ感、がすごい…
どっちのグループも、
犯罪者やそれに近似の者が出ていた様な…

結論としては、
…眠くなりますね、これ。
なぜでしょうか…なんか、見てると、いつも寝てます…

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

65.1 20 推理で探偵なアニメランキング20位
啄木鳥探偵處(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (98)
351人が棚に入れました
時は、明治の末――金欠に苦しむ天才歌人・石川啄木は、とある殺人事件をきっかけに下宿で探偵稼業を始めることに。その名も、「啄木鳥探偵處」。「浅草十二階の幽霊騒動」「雪降る夜に街を徘徊する人食い人形」……奇怪な事件に次々と首を突っ込む啄木の助手を務めるのは、同郷の先輩・金田一京助。文士仲間の野村胡堂、吉井勇、萩原朔太郎、若山牧水らを巻き込んで、人たらしの天才歌人・石川啄木が文明開化の東京を駆け抜ける!

声優・キャラクター
浅沼晋太郎、櫻井孝宏、津田健次郎、小野賢章、斉藤壮馬、梅原裕一郎、古川慎、林幸矢
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

岩手県民にとって必携アニメ…かも

原作小説未読


石川啄木を探偵に、同郷の先輩金田一京助を助手に。1996年発表の小説が元ネタのようです。
クズな逸話に事欠かない啄木をどこか憎めない人間に仕上げてて面白いのですが、そもそもピックアップしたのが啄木とはマイナーじゃないですかね?教科書の副読本『文学史』にちらっと出てくる人じゃなかったかしら。知名度は漱石や芥川にはもちろんのこと歌人としても与謝野晶子や正岡子規には言うに及ばずで、おおむね二葉亭四迷だったり河東碧梧桐程度のシャドウストライカーみたいな位置付けだった気がします。

と言いながら当方の視聴動機は石川啄木です。岩手出身の身としては断る理由がありません。他県の方への訴求力のあるお名前かは心配。

もう一つの心配事。こういった文豪ものは先駆者がいてたりで、それがまた美形男子逐次投入と腐向けの臭いがするため嫌気されがちです。私も先駆者作品は只の一度も観たことありませんし興味もありません。太宰の深淵も知らずにとりあえずアンニュイにしてみました、みたいなことして見繕っているんでしょ?くらいの小馬鹿にした先入観を持ってます。


 {netabare}視聴前ハードル高杉{/netabare}


県民以外に誰得なんよ?なツカミと思いきやなかなかどうして…味のあるお話でした。わりと私好きです。それに腐向けではないと断言できますな。厳密にはどうか知らんけど表向きは皆無なのでその点はご安心頂ければと。啄木なんかもそうですが文豪たちの人となりや人間関係なんか現実のそれを踏襲してたんじゃないかしらと思われます。
ハードルと事前に想定してた要素はさほど気になりませんでした。


だがしかし諸手を挙げてお薦めは出来ません。『きつつきたんていどころ』その名の通り探偵謎解きものです。それなのにミステリーの解に膝を打つような気持ち良さがあるかというとまるでない。
主人公の啄木もなかなかのクズっぷりで金を借りて遊ぶわ返す気配なしで悪びれることもないわなかなか共感を得にくい人物です。才能と人格は同居しないとはいえ支持される性格とは程遠い主人公。
コナン君や金田一少年がゲスな性格をしていて謎解きも普通な感じ、と誰得な気配濃厚であります。


自分は郷里アドバンテージなのか、いまいちミステリやゲスの極み主人公はさほど気にならず。
いや観ているうちに「気にならなくなった」が正しいですかね。完走してみるとわりと謎解きは副次的要素に追いやられて金田一との友情話が主旨だとわかります。
そもそも石川啄木が夭折した明治期の歌人であります。


 {netabare}命短シ恋セヨ乙女{/netabare}


きちんと初回からメッセージを発してます。短い生涯を精いっぱい謳歌するという点で啄木自身も実践していたように思えますし、金田一の視点も限りなく優しい。
それに現実の啄木が詠んだ歌だって故郷を追われるようにして出てきて郷里を懐かしむ歌が多い。二度と戻れぬ時間や場所への追憶が創作の原点ならば、きちんと懐古上等な物語に仕上がっております。


振り返って“悪くはなかった”としたのは事実ですし、なんだかんだ序盤からけっこうジワる小ネタで刺激されたこともあり完走するにあたって特に苦労は無かったですよ。

・{netabare}第1話から複数回名前が挙がってた軍医森林太郎。屋号の“鴎外”をおくびにも出さないところ{/netabare}
・ライデンフィルムも天災で『はねバド!』1話分飛ばしてたのに今回のコロナ禍では貫徹。感謝!
 ※{netabare}そして同作品の羽咲綾乃役だった大和田仁美さんが登場。お久しぶりです{/netabare}
・石川啄木/金田一京助に続いて野村胡堂(CV津田健次郎)も岩手出身。しかも同世代
・石川啄木(CV浅沼晋太郎)。浅沼さん出身盛岡だし。ますます岩手県民必見な気がする
・金田一京助(CV櫻井孝宏)。挙動不審な櫻井さんの演技は初かもしれない
・名義貸しで名探偵に仕立てられ挙句には「名をかけて」じっちゃんにされた言語学者が探偵ものに
・{netabare}書生が活躍!?の人情話第3話。書生の名は平井太郎。小道具に銅貨出てきたのがなかなか渋い
 ※{netabare}江戸川乱歩の処女作が『二銭銅貨』ってなかなかの伏線です{/netabare}{/netabare}

{netabare}個人的にはこの3話がミソ。遊女の悲恋といいますか、金田一を恨みながらも真相を知らせない啄木の優しさ。言ってどうなるものでもないしね。{/netabare}



※ネタバレ所感

■元服って…

齢十五歳で昔は大人扱いだったとか。

『不来方のお城の草に寝転びて空に吸はれし十五の心』

“こずかた”と読みます。不来方は盛岡の雅称。東京にて当時を思い出し詠んだ歌と言われてます。無限の可能性がありそうな若かりし頃ってやつ。

{netabare}加世の年齢を聞いた時から予感はあって、さすがに最終回で岩手山の遠景から石垣の見える草むらに寝ころぶ加世(CV大和田仁美)を見てこの歌を詠まれるだろうとその通りでした。加世は十五歳です。{/netabare}
{netabare}少し前の回の同じ場所で今度は身を投げようとして金田一に止められた二十代半ばの啄木の姿がありました。その加世との対比が物悲しい。{/netabare}

 命短シ

花の命は短いって意も当然あり。しかしあらためて、兄弟五人も入れば一人くらい乳幼児死亡や死産など当たり前でこれらが平均寿命を40歳代くらいに下げてた明治時代。70歳を超えて生きてれば長老もいいところ。平均寿命が上がったのはたかだかここ50年くらいの話です。文字通り命短し。
人生の折り返し地点だったり、今でいうところの『終活』を考える年代が現代より早かったわけで、短い人生なら己の好きなようにという力学が働くのはその通りで、「どうせあの世に持っていけないし」と生活が回る銭があればって感覚も理解できなくはない。啄木に限らず蓄財より使ってナンボみたいな当時のエピソードには事欠きません。

{netabare}もちろん金田一京助以外の友人たちは啄木への異議申し立てをしっかりしてますので彼がクズなのは前提なんです。ただし微妙にお金の捉え方が現代に生きる我々とずれている気がします。啄木の無心に付き合う京助の金の使い方に対しても友人たちはあまり口出ししません。たぶんそういうところ。{/netabare}

{netabare}人生が短いのであれば十五歳といっても現代の十五歳とは背負うものが違う。そんなことが透けて見えていたのが加世でした。同じく夭折の天才歌人も似たようなもんだったかと。{/netabare}



いたずらに昔を懐かしみたいわけではありませんよ。

『教室の窓より遁(に)げてただ一人かの城址(しろあと)に寝に行きしかな』

心を空に吸われる前段階で、授業をサボって教室を飛び出し、一人になれる場所に向かってます。
あーこの感覚は変わらないのでしょうね。何十年後かの夜に自由を求め続けて盗んだバイクで走りだしてる十五歳と心根は一緒だと思います。今の十五歳にもぜひ悶々としててほしいものですね。



■啄木と私
 ※アニメ関係ないので畳みます

{netabare}『ふるさとの 山に向ひて 言ふことなし ふるさとの山は ありがたきかな』
『石をもて 追はるがごとく ふるさとを 出でしかなしみ 消ゆる時なし』


離れて暮らす故郷を想って詠んだ歌が心に響く歌人という位置付けです。
{netabare}だからこそ東京で絶望した本作の登場人物らが、ある者は自ら命を絶ち、またある者は故郷へ帰っていくこの物語に意味を与えます。{/netabare}


故郷を離れて壁にぶつかるなり抱えるものが増えたりするなりしてくると響いてくる短歌でしょう。
家内からの指摘で、新幹線駅を降りて自宅へ向かう途中に北上川にかかる全長500Mくらいの橋を渡るんですけどその景色が岩手に来たぞって感覚らしいのです。

『やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに』

北上=北上川のこと。指摘されて初めて気づく感覚でした。それと、第1話ボソッと呟いてたこの歌。

『ふるさとの 訛なつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく』

ずうずう弁聞きたいがために上野駅に向かうという設定だったかと思います。そんなん実家戻れば勝手にそうなるしわざわざ花の都大東京で地元訛りを聞く感覚とはなんぞや?と思ってました。
{netabare}不幸なことに東日本大震災の時に痛烈に掻き立てられました。“停車場”から“TV”へとモノは変わってますが、遠く離れた地で聞く身体の奥底に根付いた言語。それを話す人たちが苦境に立っているのに帰るに帰れない。多くは語りませんが故郷への想いが強くなるとともに思い出したのが地元の歌人のこの歌でした。{/netabare}

こうみると意外と覚えてるもんです。{/netabare}



全くもってミステリがどうでもよくなった事情はこれまで書いてきたようなことでした。
この作品の一番の謎は、原作者の方はもうお亡くなりになられて久しくあまりプロモーションの必要性も感じないのになんでアニメ化したのかしら?ってことでしょうか。

あとEDは最初から最後までアカペラで貫徹したらよかったのに、と思ってます。
{netabare}大正時代のヒット曲が原曲です。明治時代の物語で大正浪漫かよ!と思いかけましたが、物語が繰り広げられた明治後期を金田一京助が振り返る頃合いが大正時代なのだと理解して納得してます。{/netabare}


あまりお勧めではないけど自分は評点高めにしとくタイプの作品。
ふるさとっていいもんですね。


視聴時期:2020年4月~6月 

-----


2020.07.14 初稿
2021.03.07 タイトル修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 34
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

歌人啄木,謎を詠む。

タイトルからしてミステリーなんだろうなと想像できたものの,まさか文豪たちが登場する話だとは思いませんでした。
正直,実在の人物を使ったフィクションはあまり好きじゃないのですが,それ以上に明治や大正の雰囲気が好きなわたしは観続けることにしました。
これを観ているとき,その少し前から「tactics」も観ていて,どちらも偶然にも明治を舞台にした物語ということで無意識にそういう気分だったのだと思います。

「tactics」の方が妖怪が関わる事件を解決するファンタジーな一方で,こちらはファンタジーは一切無いちゃんとしたミステリーになっています。
1話ごとに事件を解決していくスタイルは同じですね。
こちらは原作は推理小説だそう。
上記の通り,メインの登場人物は誰でも名前を聞いたことがあるような文豪たちです。
主人公は石川啄木。彼が探偵役ですね。
そしてその相棒の金田一京助。
他にも仲良くしているお仲間がいます。
啄木の先輩,野村胡堂。
小説家志望の書生,平井太郎。彼は何を隠そう江戸川乱歩です。
啄木のライバル歌人,吉井勇。
そして後に近代詩の父と呼ばれる男,萩原朔太郎。
その他にも,若山牧水,芥川龍之介,森鴎外,夏目漱石が登場します。
なんかそうそうたる面々すぎて笑っちゃいますね。

キャラデザはそんなに好きでもなかったんですが,見ているうちに気にならなくなりました。
それより,やっぱり明治時代の文化や当時の家並みなどの背景が素敵だなぁと思って観ていました。
わたしが明治・大正の雰囲気が好きな理由としては,欧化政策や文明開化で西洋の様式が色んな形で取り入れられたくせに急に無理矢理取り入れたものだから和と洋が混然一体となって不思議な雰囲気を醸し出している感じに惹かれるからです。
作中でも多くの人は和服を着ているけれど,ハイカラな人は洋装ですよね。
わたしは書生風のスタンドカラーのシャツに着物を合わせている着こなしとか女学生の袴姿にグラニーブーツを合わせているのとか素敵だなと常々思っていて,このアニメでも平井くんがそういう和洋折衷な着こなしで好きでした。
彼は大物になりますよ。(←みんな知ってる。)
特に好きだったのは石川くん,金田一さん,平井くんが下宿する蓋平館。
大きな建物に見えますが一部屋は3畳ほどです。
今でいうところのルームシェアに近い感覚かなぁ。
そして1番素敵だと思ったのは凌雲閣,通称浅草十二階です。
こちらは原作の表紙の装画にもなっていますね。
わたしは当時のことに明るくないのでこういう建築物があったことを知りませんでした。
調べてみると,関東大震災で壊れて撤去されちゃったそう。
ヨーロッパなんかは何百年も前の建物を当たり前のように今も使っていたりするのに,地震大国の日本はこういう建物を残しておけないんだなぁと悲しくなりました。
彼らが“十二階”と呼ぶこの建物は1890年竣工で1923年には解体していることから,建っている風景を見られたのはわずか33年ほどということになりますね。
この物語はそんな凌雲閣が建っていたほんの一時の時代のお話で,話の中で時代がかった言葉や風習が沢山出てきます。
まず気になったのは「牛乳新聞縦覧菊乳舎」とのれんのあるお店。
ここは啄木たちの溜まり場になっています。
ここに行けば取り敢えず仲間に会えるかもって感じなのかもですが,わたしは「新聞!?牛乳!?ここは何なの(・・?」でした。
彼らがミルクホールと呼ぶそこはアメリカの影響で「牛乳飲みましょう!!」ってことで始まった,今でいう喫茶店みたいなところで,軽食も出してくれるし新聞縦覧所も兼ねていることが多かったらしくあぁいうのれんになっていたみたい。
まだ新聞配達が一般的じゃなかったこの頃は人間の方から新聞があるところに出向いて新聞を読んでたらしく,そういう場所を新聞縦覧所と言ったそう。
あと物価が今とは違い過ぎるので40円とか5000円とか出てきても価値が全然分かりませんでした(笑)。
まぁこんな感じで当時の風俗や大衆文化に触れられて楽しめました。

物語自体は石川啄木の死後十数年経ってから金田一さんが下宿「蓋平館」を訪れるところから始まります。
こういう始まりは「風と木の詩」と同じだな。
切ない気持ちになりますね。
で,本筋のミステリーですが,ミステリー好きではないのでそこはあまりピンと来なかったかな。
人の名前を覚えるのが苦手なこともあってアニメだと短時間にテンポよく進んでいくので「ん!?どういうこと!?!?」ってなって見返さなきゃ理解できないこともしばしばでした。
特に1話観てから2話以降を観るまでけっこう時間があいたので話数が進んでから荒川銅山とか小栗とか言われてももう覚えてなくて…(^▽^;)
1話完結のようですが,ちょいちょい繋がっていたんですね。
うちもときせん(って何??船の会社!?)の女中殺しとかも作中でさらっと出てきただけなのに,その後取り上げられるからよく覚えてなくて「何だっけ??」となりました。

―にも関わらず,物語の評価を★4にしたのは第十首。
{netabare}金田一さんは自暴自棄になって姿を消した石川くんを見つけ出します。
「君は何故僕にかまうんです?碌な小説も書けなくて,好きだった人の敵も討てなくて,あなたが引き止めるから,だから死ぬことも…。」
「花街に通おうが,僕の本を勝手に質に入れようが,そんなことは構わない。お金が要るのなら僕がいくらでも用立てる。けど,死ぬのだけは許さない!!」{/netabare}
このシーンはほんとにうるっときました。
この金田一さんの友達のためだったらみたいな気概というのか心意気というのか―こういうのは現代人にはないもののような気がします。
当時の人らしいメンタルのように感じました。
これを友達というのであれば,わたしは誰の友達にもなれないなぁ。
すごいなぁって思います。
このシーンに感動したので物語の評価は高めです。

それにしても主人公の石川啄木という人はどうしようもないですね。
史実での彼がどのような人生を送ったのか知らなかったので軽く調べましたが,読むだけで疲れるような波乱万丈な人生だなと思いました。
結核で亡くなってしまうという結末は石川啄木という人を知っていれば分かることですし,このアニメでも冒頭で分かっていることなのでネタバレの範囲外かと思いますが,わたしは彼がこんなに早く夭逝しているとは知りませんでした。
彼が蓋平館に住んでいたのは独身の頃ではなく,故郷に妻や子どもを置いてきているんですね。
アニメでは奥さんの存在は描かれていませんでした。
独身という設定だったのかな??
原作ではちゃんと奥さんがいる設定みたいなのと物語自体も少し違うみたいなので機会があったら原作も読んでみたいです。

声優さんは啄木の声がめっちゃあっていると思いました。
調べてみたら「四畳半神話大系」の“私”と同じ声優さんだそうでびっくりしました。
全然声が違うので信じられません(@_@;)
あとは平井くんの声が良かったかな。

主題歌はやっぱりエンディングの「ゴンドラの唄」が印象的でした。
作中にも登場する吉井勇が作詞しています。
とても古い曲ですが,わたしの好きな小説「夜は短し歩けよ乙女」のタイトルがこちらの「いのち短し恋せよ乙女」からとられていることもあって知っていました。
NOW ON AIRというユニットは存じ上げなかったので調べてみたら,メンバーの1人が亡くなってるんですね。
残念です。。

このアニメは観終わった後の余韻がなかなか消えないので,ミステリー好きさんはもちろん友情モノが好きな方におススメしたいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

金田一京介も石川啄木も、我が郷里岩手の代表的県人だが、だからといってアニメの評価では贔屓しない(笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
金田一京介、石川啄木が探偵として事件を解決するという探偵モノ。

また、文豪達がなんかワチャワチャと楽しそうに絡んでいました。

う~ん、不愉快な感じもなかったけど、特に面白いと思えるところもなかったかな。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(7話まで)】
{netabare}
ど~~にも、推理が面白くなかったな。

例えば、遊女の殺人の謎解きが、「利き手が逆」って、手垢つきすぎて逆に驚いた。

そんな感じで、どの推理を観ても、面白さがなかった。

この場合の「面白さ」とは、「謎解きの知的な面白さ」と「解決のエンタメ的な面白さ」があるが、その両方が面白くなかった感じ。

というか、私の中で一番打率低いのが、ミステリーな気がしてきた。面白いミステリーアニメって、あんまり記憶にない。

また、「文豪がイケメンになって仲良くしてる」みたいなのも、なんか苦手だと思えてきた。

というこで、何においても楽しめませんでした。あ、7話は多少面白かったです。稼いだ500円を、ドッキリに全部使っちゃうってのは、なかなかよかったです。
{/netabare}

【余談~ あの啄木の日記、有名なやつですねw ~】
{netabare}
2話に出てきた啄木の日記には、有名なエピソードがありますねw

啄木は、自分の生活を、ローマ字を使って日記に書いていました。彼は病床に伏し、妻に言います。

「この日記には、私の歌のアイディアが書いてある。誰かに盗まれないように、あえてローマ字で書いている。もし、私がこのまま死んでしまったら、これは燃やすように」

果たして彼は、若くして亡くなってしまいました。

しかし妻は、「愛する夫が遺した日記。とても燃やせません。私にはローマ字は読めないけれど、親友のあの方にだったら」

と、金田一京介にその日記を渡します。

果たしてそこにあったのは、詩のアイディアなどではなく、啄木の「風俗日記」「浮気日記」でした。

それがまさか、後の世に公開され、本にまでなるなんて、流石の啄木も想像しなかったでしょう(笑)

余談の余談ですが、啄木の妻、節子は、本当はローマ字が読めたという説もありますよね。外国人から英語を習い、教師もやっていた才女なので。

よって件の日記は、「散々に振り回された、節子のリベンジ」という話もあるんですよね(その風俗に行く金を貸し、一緒に風俗遊びをしていたのが、金田一京介ですから)。真相は、「藪の中」ですが(笑)

ちなみに、私は啄木をカスだと思っていますが、啄木の作品をカスだとは思ってなくて、芸術作品というのは、作者の人間性と切り離して評価するものだと思ってなくているので。

てゆうか、「普通の人間には、普通の物語しか書けない」「異常な人間だから、異常な物語を書ける」という考え方もあるわけですしね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
岩手県人二人だな(笑) 啄木の歌が散見。鴎外まで。別に捜査は面白くない(笑)

2話目 ☆2
まあ、実際は京介も啄木と一緒に遊女のところに行ってヤってるけどな。啄木の、女遊び日記だね(笑) まあ、嘘をつかず、京介を助けるためだよな。クレジットで分かったけど、朔太郎かよ(笑)

3話目 ☆2
朔太郎の推理、やべぇな(笑) 童貞には甲斐性がない(笑) 今度は芥川。藪の中ネタか。今度は、乱歩。いよいよ本物じゃねぇか(笑) 右利き、左利きという、めちゃんこ古典的な推理。

4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆2
牧水は結構好きだな~。なんだろう。全く面白くないな(笑)

7話目 ☆3
友情の話。稼いだ500円を、ドッキリに全部使っちゃうってのは、なかなかよかった。伏線が効いていたし、初めてちょっと面白かったかな。

8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
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