戦闘アニメOVAランキング 27

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの戦闘成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番の戦闘アニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

82.9 1 戦闘アニメランキング1位
トップをねらえ!(OVA)

1988年10月7日
★★★★☆ 4.0 (786)
3435人が棚に入れました
人類が宇宙に進出するようになった時代、地球は宇宙生物群(通称・宇宙怪獣 (STMC))による激しい攻撃を受けていた。その脅威に打ち勝つため、地球はマシーン兵器の後継機であるバスターマシン「ガンバスター」を製造。その搭乗員に選ばれたトップ部隊隊員の一人であるタカヤ・ノリコの双肩に人類の未来がかかる。

声優・キャラクター
日髙のり子、佐久間レイ、川村万梨阿、若本規夫、渕崎ゆり子
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

軽いかと思ったら重かった!

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。全六話のSFロボットもの。
 ワクワクさせてくれる非常に面白い作品でした。熱血ロボットものに見えるのですが、主題自体は熱血とはかけ離れたところにあるようです。物語の展開の仕方自体が特殊なので、王道とも言い切れないように思います。第一話は、「エースをねらえ」を基礎としたスポ根ものとして始まるのですが、後半になるとガラッと様相を変えてきていました。
 最終話を見てから、第一話を思い返すと、「こんな話だったっけ?」というような違和感みたいなものを感じてしまうでしょう。一言で言えば、話を徐々にスライドさせていく構成力の上手さなんですが、時間の概念を使っているところにこの作品の特殊性があるのだと思います。

 一気に見ても面白いのですが、個人的には各話ごとに何が描かれていたのかを丁寧に整理したほうが良いように思えます。各話でどんな要素が発生し、何が消されていったのかを見ていくと、この作品の方向性が熱血ものとは違うところにあることが実感できると思います。
 少しずつ変化していくSFの部分と、変わらないアナログ的な部分も非常に面白いので、注目してみてください。

 ロボットやSFの部分を説明できるほどの知識はないので、以下のレビューでは構成と人物に関することだけ書いていきます。


風呂敷の広げ方と畳み方:{netabare}
 この作品は、風呂敷の広げ方とその畳み方が異常に上手いです。
 第一話は、カズミの天才性を否定した上で、ノリコが努力の末に必殺技を会得し、それをもってライバルを倒す、というように綺麗にまとまっています。これは、「努力の大切さ」を軸としたスポ根ものの構造です。
 当初の「努力の大切さ」は、校庭50周や鉄下駄での階段のぼりという肉体的かつ精神的な根性を含んだものとして描かれています。これは、「人間における努力」です。しかし、第一話の後半では、「ロボットにおける努力」へとすり替えられています。ロボットがボクサーさながらに砂浜をトレーニングする姿などがそれです。このすり替えのフラグ自体は、冒頭から描かれている「ロボットの擬人化」にあります。つまり、「人間が努力すればロボットが強くなる」わけですが、「ロボットが擬人化されている」ために、「ロボットが努力すれば良い」となるわけです。ロボットが強くなる様を描いておけば、その裏にある人間の努力を描く必要がない、ということです。スポ根ものとして始まったものをロボ根ものにシフトさせているわけです。

 第二話では、必殺技を使ってくる天才型のライバル、ユングが登場します。スポ根ものを軸としてこの作品を描くのであれば、ノリコ達は、新たな必殺技を努力により会得し、ユングを撃破しなければいけません。ですが、ユングとの決着がつかないばかりか、ユングのライバル属性すら早々に消されます。さらには、第一話で否定した「天才」ゆえの強さを許容してしまっています。
 つまり、第一話では、スポ根ものを意図的にロボ根ものに仕立てておきながら、第二話ではそのロボ根ものを続けること自体を否定しているわけです。風呂敷のたたみ方が非常に速い。
 第三話ではさらに速くなります。オープニングで「男と女のラブゲーム」というカラオケが始まり、実際にノリコとスミスの恋愛が描かれますが、第四話を待たずにこの方向性も否定されます。つまり、恋愛ものへの展開が否定されているわけです。

 第一話で広げた風呂敷を、第二話で早々に畳み、第三話では新たな風呂敷を広げてかつ畳んでいるのが分かります。この流れで第四話に描かれているのは、第一話のやり直しです。

 第四話の冒頭では、仲間から陰口を叩かれるノリコ、ノリコの努力、ライバル(ユング)との戦いまでが短時間に描かれています。この流れは、第一話の流れを圧縮したものです。第一話も第四話も、ノリコが精神的に未熟なところからスタートしていることすら共通しています。ロボットの擬人化のシーンが再度描かれているのも特徴的です。作中内リメイクのようなものです。
 異なるのは、ライバルと戦えなかったことです。戦えなかった理由は、直接的にはノリコのトラウマなのですが、物語の構造上は、ユングがノリコのライバルではなかったからだと思います。カズミはユングに「ノリコをどうしたいの?」と問い詰め、ユングはそれに対して「別に」と答えています。これはライバルでないユングを乗り越えたところで、ノリコの成長は望めないという意味が込められているのでしょう。ノリコの望みは、パイロットになることから乖離し、父やスミスの仇である敵を倒し、カズミに並べるような存在になることへとシフトが完了しています。

 そして、ノリコはガンバスターに乗って、敵を倒しました。最強と称されるガンバスターは強さの象徴ですから、これを手に入れたノリコは、努力とは無縁の存在となります。第一話で提示されたロジックが逆方向から用いられ、「ガンバスターは強い」から「ノリコは強い」と言い換えられるわけです。強くなるためには努力が必要ですが、強くなってしまうと努力の必要性がなくなってしまうのです。これ以後、ノリコが努力をするシーンは出てこなくなります。

 以降で描かれるのは、第一話から第四話までの話とは全く違う話です。第四話は、第一話をリメイクする形で目的の全てを達成していますから、一般的な作品であれば最終回と同等のポジションに位置しています。一方で、第五話と最終話では、ノリコのポジションは強いものとして固定されています。この概念にカズミが到達するまでの物語となります。
{/netabare}

ノリコとカズミ:{netabare}
 ノリコの対比先はカズミです。ノリコとカズミの精神的な強さの差が、二人の時間の乖離の中で表現されています。

 ノリコは、先輩であるカズミを「お姉さま」と読んでいます。ノリコとカズミは、第二話で他の乗組員と6ヶ月のズレが生じますが、ノリコとカズミの間にズレは生じていません。このノリコがカズミを「お姉さま」と見る関係性は、ノリコが第四話で敵を倒すまで継続されます。

 第五話の冒頭で、地球との10年の乖離が語られます。ここでも二人は同時にズレていますから、「お姉さま」であることは変わらないはずでした。しかし、ここで描かれているのは年齢差があるはずの二人に同時に訪れた「卒業式」です。二人が同時に卒業を迎えることで、トラウマを克服し戦えるようになったノリコが、カズミと同等の位置まで到達しているということが表現されています。正確に言うならば、ガンバスターを手に入れたノリコは、カズミの上位概念へと到達しています。ある意味ノリコにとっては、カズミからの卒業式でもあるわけです。
 このあとで語られるのは、カズミの弱さです。後輩であるノリコに対して弱さを見せてこなかったカズミが、自分の上位の存在であるノリコに対しては弱さを見せるようになりました。ノリコとカズミの関係が逆転しているわけです。

 ここでもう一人対比される人物が登場します。子供を持ったキミコです。キミコは、自分の子供であるタカミに「未来を見せたい」とノリコに言っています。
 繰り返しますが、ノリコはガンバスターのパイロットとして、努力の果てにある「強さの象徴」へと到達しています。この象徴化の弊害として、努力と成長から隔離された「永遠の少女」にも固定されてしまっているということを忘れてはいけません。
 キミコの「未来を見せたい」という願望は、「強さにすがる弱きもの」であると同時に「成長できる弱きもの」という二面性を有しているのです。弱きものの象徴である子供のタカミは、未来を見ることができるのです。ノリコは「強きもの」になってしまったがゆえに「成長」から取り残され、未来を見れなくなってしまいました。この置き去り現象は最後まで変わりません。

 最終話では、15年が経過した後になります。この15年は、ノリコは固定されたままに、カズミが年をとった15年です。
 カズミは生徒たちからコーチと慕われています。大きくなったタカミからも慕われています。これが意味するところは、象徴として固定化されていなければ、自身が成長し、かつ他者の成長を見守ることができるということです。未来に向かって歩く側にいれるのです。
 ノリコとユングはガンバスターのパイロットとして到達「点」に固定化されています。ここに固定されているために、これらの「経過」を見れなくなってしまっています。
 ノリコはタカミからのメッセージを受け取って泣いています。この涙は懐かしさだけではありません。ノリコ自身の時間の経過を踏まえたとしても、タカミはノリコと同世代になってしまっているのでしょう。ノリコの涙は、四ヶ月しか高校生活を経験していないままに高校を卒業し、六ヶ月しか経っていないのに友人の子供が自分と同世代になってしまったという、、取り残された涙だと思います。このシーンの前では、艦長が人類の進歩に驚いたセリフがありますが、こちらも置き去りにされた側の発言で、ノリコの実情を補強するものです。

 このタカミのメッセージというのは、おそらく写真というべきものでしょう。このタイプの写真は二回出てきます。一回目は、ノリコが父に送ったもので、二回目はタカミ(キミコ)がノリコに送ったものです。これらに違いは作中で非常に効いていました。
 一点目は、人類の進歩の表現としてです。一回目は動画、二回目は立体動画になっています。艦長と同じように、ノリコも人類の進歩をおそらく感じたことでしょう。
 二点目は、子供から親へのメッセージです。一回目は言わずもがなですが、二回目は、タカミから自分の母の同級生であるノリコおばちゃんに宛てたものです。地球時間上では、親になっていてもおかしくない年月が経っているのに、受け取っているのは少女のままのノリコでした。
 いずれも置いて行かれたノリコを表現しています。

 ノリコはカズミのことを「お姉さま」と呼ぶことに戸惑っています。これは、相手が「お姉さまと呼ぶには相応しくないくらいに年を取っている」というよりは、「自分よりも下位の存在をお姉さまと呼べない」ということのほうが正しいと思います。カズミが「今まで通りでいい」というのは、ノリコと同じポジションに立つためにこの計画に志願したためです。

 カズミとユングはパイロットを交代しました。これにより、ユングは未来を作っていく側に回帰し、カズミは固定化される側になりました。結果、ノリコとカズミは一万二千年後という「経過」を飛ばした「点」に到達するしかなくなりました。この一万二千年後は二つの事柄を指します。
 一つ目は、カズミとノリコの時間差の圧縮です。カズミは、地上で15年を過ごすことで、結婚生活を送り、自身がコーチとして成長し、また生徒たちの成長を見守ることができましたが、象徴化されるまでには至っていませんでした。ガンバスターのパイロットになることで、象徴化へと至るわけですが、ノリコに先んじた15年という時間を消すことはできません。ですが、一万二千年という膨大な時間を二人にスキップさせることで、この15年という差が相対的に縮小化されています。つまり、20歳手前のノリコも、30歳過ぎのカズミも、一万二千年という時間の前では、大差がないということです。
 二つ目は、ノリコとカズミの孤立化です。「オカエリナサイ」というメッセージが地表に浮かんでいますが、このうち「イ」の部分が反転しています。これは、単純ミスの類ではなく、カタカナすら再現できない時代になっている、つまり、日本語自体が古典になるほど時間が経過していることを意味しているのだと思われます。「沖縄が確認できない」というセリフから、日本自体がなくなっている可能性すら考えられます。つまり、英雄として帰還する二人を迎えてくれるのは、見知った人も土地もないという極めて孤独な場所なのです。

 この時間差の圧縮と孤立化により、ノリコとカズミは同じ概念を共有しすることとなり、カズミはノリコに追いつくことができた、というわけです。
{/netabare}

 この作品は、物語の序盤では努力の大切さを謳っておきながら、終盤に至ると努力の到達点における孤独が描かれるなど、一般的な作品とは異なる視点を持っていました。エンディングはかなり泣けるのですが、冷静に見てみると非常に残酷な物語であったと思います。この残酷さは、宇宙を舞台にした作品でありながら、軸足は地球から離さなかったことによる、この作品自体の意図的な歪みからもたらされたものだと言えます。序盤の熱血もののような雰囲気から見ると、非常に落差の大きい作品でした。


対象年齢等:
 高校生以上の男性ですかね?テーマ的には性別を選ぶとは思えないのですが、無駄なサービスシーンが結構多いので、女性は倦厭するかもしれません。気にさえしなければ楽しめると思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

普段の日常生活とは全くかけ離れたデカいスケールの「ものさし」。(7年ぶりに追記あり)

タイトルは明らかに「エースをねらえ!」のパロですよね。
実際、1話ではいろいろ遊び心たっぷりな明るくかつシュールな話になっていますが、
1度最終話(6話)まで見終えてから見ると、1話冒頭でもいきなり涙あふれてしまいます。

さっきひさびさにレビュー書き直そうと思って2話まで見返してたのですが、
2話まで見た時点で、もう既に涙ボロボロになってしまいました・・(TдT) 。

もし、パロディっぽい感?がイヤで敬遠して見ていない方がいるならば
だまされたと思って1度ぜひ視聴してみてください。
話数も6話と短いので、時間のない方でもサクッと見れて、なおかつ感動できるハズです!!。
自分はDVDBOX持っているのに、BDBOXも買ってしまった者です。

ロボットもののくくり?として、今自分が人に最も自信を持ってすすめられるアニメです。
自分は実際はロボットが出てようが出てまいが全く関係なくて、
ストーリーや登場キャラに共感して感動できればどんなジャンルの作品でもいいんです^^。
今作品は、あえてジャンルは?と聞かれたら、SF・友情・感動ものといったところかな?。


普段の日常生活とは全くかけ離れたデカいスケールの「ものさし」で、
今の自分ってどうなの??って思わせてくれるアニメです。

よく空を見上げたり、すごく高いところから景色を見下ろして
「自分ってなんて小さい存在で、世界はどれだけ大きいことか」と思うことがありますが、
今作品では、そのスケールがさらに無限の宇宙の広さだったり、
失ってしまったら永遠に取り戻せない程大きな時間の壁だったりします。

失ってしまう恐怖、不安、悲しみ。
取り返せない時間、人とのつながり。


やっぱり最終話のことを思い返してしまうだけで涙がどんどんどんどんx∞出てきてしまいます。

自分にとって庵野監督の作品といえば、まちがいなく今作品です。
あと酒井さんの歌も今作品に合っていて、何気にかなり好きなんですよね♪。


「トップをねらえ!」単品作品でも十分楽しめますが、
「トップをねらえ!2」も最後まで見ていただけると、さらなるでっかい満足が待っていることと思います!!。


1人でも多くの方に知って味わってほしい作品ですね(∩.∩)/。


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7年ぶり?にレビュー追記です^^。

このコロナ禍で世の中の先行きが不安な中
まさかの本作劇場公開のお知らせ!!!!!。
これにはホンっト勇気付けられますね~。激・胸アツです!!。


それだけにとどまらず、さらにさらに!

岡田斗司夫ゼミで本作について語られるなんて!!!(驚愕っ)

1,3,5話は無料コンテンツですが
2,4,6話は会員限定(有料)コンテンツなのですね。

こんな機会がまさか令和になって訪れてしまうのであれば
もう当然、これ見たさだけに会員限定有料コンテンツ登録しちゃいましたw!!。
 (SHIROBAKO解説も継続中で、こちらも最高!!!。必見です!!)

たしかに現在のゼミ生の方々の大半は本作未見なのかもしれませんが
それでも本作の影響の大きさ・偉大さを考えれば

1話10分程度・・ってのは短すぎじゃないかなあ・・・・。
個人的には1話につき1時間以上かけてほしかったです!!!。

でも、それでもやはり製作の中心で携わっておられた方の裏話が聞けるというだけで
やっぱ結果的には大大満足させられてしまいました!!!。
感謝感謝ですね。

岡田さんが心底楽しそうに話しておられた姿が、やはり一番の収穫でした。
(こちらも笑顔にさせていただきました^^)


2点だけ、個人的に言わせてほしいことがありますw。


それは、例の合体シーンで使用された「♪fly high」。
まさか、そんな経緯の曲とはwww。

でも、自分にとってあれほど響いた楽曲は、他にはなかなか見つかりません。

岡田さんは「へにゃへにゃの~(以下略)」と語っておられましたが
たしかに立場が逆だったのかもしれませんが
それは表裏一体のものであり
その時点でどっちがどっちかなんて関係ないんです!!。
あっちが基本形なので、視聴者的にはあれでいいんです!!!。


それと、5話ラストのノリコのセリフが変だという指摘ですが

たしかにノリコが目の前の人物に対して発した言葉であるのならば
それはたしかに頭お〇しいのかもしれませんが
あれはその場にいない、もしくはもうこの世にすらいない大切な人々に対して
ノリコがココロの中で報告した場面なので
何の違和感も問題もなく
見事に成立してる名セリフなのだと思います!!。
日高さんの感情込め方が素晴らしく
本当に本当に胸をうたれたセリフでした^^。


ああ~、全然書ききれないけど
とりあえず取り急ぎ、これだけは書いておきたかったw。

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さらに追記。

レビュー追記ついでに、5話・6話を再視聴したのですが
もうずっと泣きっぱなしでした。。

やっぱキミ子とユングの描かれ方が素晴らしすぎます!!!!!。

キャラデザの美樹本晴彦様も素晴らしすぎます!!!!!。
とにかくキャラの瞳が多くを語っていて最高!!!。


岡田さんも、これほどの作品を作り終えたのであれば
その達成感はとてつもなかったことでしょう。


今、この時代になってもなお時空を超え続ける本作品に
めぐりあえて本当に幸せでした♪。

もし未見の方が多くいらっしゃるのであれば
ぜひとも何らかの形で本作を視聴されることを、切に切におすすめしたいです^^。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 33

kororin さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

『イナーシャルキャンセラー全開・・・よーし、やってみる!!』「死ぬ気?!」「うっ!」「やめてぇぇぇ!」  『パパ、スミス・・・私を守って。』

光速を突破したした宇宙船を作り出した人類は星々を食いつくす宇宙怪獣群体と遭遇。地球人類の存亡をかけて「時」を越える戦いが始まった・・・・


発表(発売)当時、1巻2話収録のOVA3巻全6話作品。
今更どうこういうモノでもない高評価作品ですが、「ロボットオタク(スパロボ系)」なら『一度』は見ておかなければならない『聖典』です。(大層かな?)

本作は色々と逸話のある代物。
・発表された時分は「世間」では全然騒がれてなかったけど、オタクの内々では注目株だった「庵野秀明」氏の初監督ということで期待があったということ。(今じゃもう・・・ネェ)
・その仕事ぶりは当時のチープワンパターンな他作品と比べて「どこか一味違う・こだわりが面白い」というもので(オタクの内々では)定評がありました。
・当時の宣伝コピーは「『トッ〇ガン(ト〇・ク〇ーズの出世作)』と『エースをねらえ!』が一つになった!」というふれこみでしたが、
庵野監督は「エースをねらえ!」は見ていても「トッ〇ガン」は一度も見たことがなかったそうで、本作を見て判るように「エースをねらえ!」の特色が濃厚に出ていますね。
・主題歌は「酒井法子(ノリピー)」、主人公は「タカヤ・ノリコ」、中の人は「日高のり子」と、何かと『ノリコ』づくしなアニメ。
・「トップ」を狙うつもりはなかったのに、口コミ定評でOVAビデオ(VHS)の売上(アニメ部門)も「トップ」になったとか、ならなかったとか・・・etc、etc
・キャラ設定は「超時空要塞マクロス」でお馴染み、「目」が特徴的なキャラの「美樹本晴彦」氏。

SF考証も世界観も、古典SFの引用・1960年代の人間が創造したような未来。1988年に発表された当時から見て所謂「レトロフューチャー」な世界。
・宇宙空間も「真空」ではなく「エーテル」で満たされいるという設定。小難しい物理用語が多数出てきますが、これで宇宙物理学や古典SFに興味を持った人も少なからず多かったのでは? 私?私はサラっと流しましたヨ(笑)ウラシマ・エフェクトは多少判りましたが・・・
(後の太陽フレアが原因で発生したプラズマ雲「ゲドゥルトの海」に覆われた宇宙空間を漂流するハメになった少年少女の葛藤物語『無限のリヴァイアス』なんかを思い出します)
・敵対する「宇宙怪獣」も今まで我々が認識する動物の様な形態概念ではなく知性は無い様で生体本能のみで活動する「デッカイ珊瑚」のようなモノ(最小でも数十メートルの多足昆虫型のモノもある)。そんなモノが数えきれない群体で(体当たりで)襲ってきたらもう・・・ヤッパリ怖い!
・対する人類は「マシーン兵器」と呼ばれる「8m程のロボット」で対抗準備。日々特訓の続くノリコ達。しかしこのマシーン兵器(RXシリーズ)、恐ろしく視界が悪い上にアナログな計器類を読み取ってと勘と予測で動かす効率の悪い兵器。最大の立役者「ガンバスター」が出るまでの「かませ犬」みたいな存在でした(笑)

ドラマの方は主人公・ノリコの(戦いと)成長の物語。
憧れの先輩お姉さま「アマノ・カズミ」、トップ部隊に選抜し冷徹な猛特訓を強いるが信頼厚い「(オオタ)コーチ」、ライバル「ユング・フロイト」、地球に残した親友「ヒグチ・キミコ(名前の由来は周知の通り)」、華と散った初恋の相手「スミス・トーレン(ヤぁってやるぜ!)」、
様々な人と出会い、別れ、時間のズレた世界で再会したりして、ノリコは人類の運命を背負う覚悟を決める!
所々に庵野監督が気いった邦画の演出(「パクリ」じゃないよ「引用」だよ)が使われてたり、庵野監督が好きそうなオマージュがあったりと、思わずニヤリとしてしまったらあなたは間違いなく『オタク』です。

初めて見る方はチョット地味目なストーリーが淡々と続いて飽きるかもしれませんが、とにかく4話「発進!! 未完の最終兵器!」迄は我慢して、我慢して、我慢して~~見て欲しいものです。一気に目が覚めると思いますから。
それで本作を見直す(チョイと気に入った)気になれば後は怒涛の第5・6話に引き込まれることでしょう。

特に第5話「お願い!! 愛に時間を!」は・・・緊迫するドラマと早い展開もさることながら、スパロボ好きには鳥肌が起つ演出!今までの地味目な伏線を吹っ飛ばすような勢いです。(テーマ曲が流れる「アノ」シーンの虜になった人は多いハズ!)
そして第6話「果てし無き、流れのはてに…」は・・・スペクタクル大河ドラマの雰囲気を醸し出した構成。ワザと画面を「アレ」にして最後に・・・・もう涙と鼻水無しにはいられない締め方です。

とにかく「面白く見せる(エンターテイメント)」という意味で「伝説」、又は「教典(大袈裟?)」的な作品だと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

71.8 2 戦闘アニメランキング2位
R.O.D READ OR DIE - リードオアダイ(OVA)

2001年5月23日
★★★★☆ 3.9 (461)
2064人が棚に入れました
読子・リードマンは、神田神保町で非常勤講師の仕事をしながら読書三昧の自堕落な生活を送っている活字中毒のビブリオ・マニア(蔵書狂)であるが、同時に大英図書館特殊工作部に所属し『ザ・ペーパー』と言うコードネームを持つエージェントである。\nある日、アメリカ議会図書館が何者かに襲撃され、大量の稀覯本が盗まれる事件が発生した。犯人が「偉人」と名乗る正体不明の異能者であるという事態を重く見た大英図書館特殊工作部は、読子に稀覯本奪回作戦を命令する。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

短いが、作画・ストーリーともに完成度の高い紙アクションアニメ!

原作未読。

活字中毒だが、紙を自由に操る能力を持つ、読子・リードマン(よみこりーどまん)。
彼女がある一冊の本を手にしたところ、正体不明の何者かに襲撃を受けてしまう。
その本を巡って、世界を巻き込んだ戦いが始まる。


アクション・バトルアニメ。
一部では称賛の意味をこめて「紙アニメ」と呼ばれているとかなんとか。

見所は、アクションそのものですね。
人物の動き、動物の動き、物の動き、どれも丁寧、かつ、スタイリッシュです。
細かいしぐさから、アクロバティックな格闘まで、手抜き無く描かれているのが特徴。

また、主人公の読子さんは、ドジッ子、眼鏡、三つ編みという3属性をマスターしているキャラ。
しかし、一度紙を使わせるとかっこいいんだなこれが( ゚д゚)!

10年以上前の作品ですが、古くささを感じさせることなく、十分に魅せてくれました。
{netabare}
・読子とリリエンタールの戦い
・三蔵法師と潜水艦の戦い
・ナンシーvsクローンナンシー
・読子と平賀源内のチャンバラ

かっこよかったですねー!
どれも垂涎ものでした。
{/netabare}


ストーリーは、3話という短さ。
しかし、しっかりと伏線を張り、視聴者を騙すテクニックがふんだんに盛り込まれています。

設定も独特で楽しいですね。
短いので詳しくは話せませんが、敵は「偉人」と名乗っています。
これが何を意味するかは……。

そして、ユーモアも効いたやりとりに、熱いストーリー展開。
「うーん、ウマイな!」と何度うなったことか。
何気ないやりとりが、あとで大事な意味をもってくるので、視聴の際はお見逃しなく!

また、命がけの戦いなのに、笑ってしまうシーンもしばしば。
{netabare}
・リリエンタール「しねええええええ……しぬうううううう!!」
・大英図書館スタッフ「北朝鮮からの返信が届かない……あ、今来た」
・大統領「核だ! まだ核攻撃がある!!」SP「取り押さえろ」→大統領失禁(実は1話目でも……)
{/netabare}
ブラックユーモアが効いてますねー。

続き物の原作が元になっているので、全てが解決するわけではありません。
しかし、世界観の紹介から、1つのエピソードを完結させるまでの流れとしては、とても綺麗にまとまっている作品です。

3話合わせてもおよそ100分。
能力バトルもの好きで、短くて楽しめる作品を探している方にかなりオススメです!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 39

風の澪 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アクション映画を見る感覚で楽しむ作品

この作品単体で楽しむ場合は3本まとめて90分のアクション映画にストーリが多少あるという感覚で観るのが無難かなぁと思います

ただ、きちんと楽しもうと思うと
①小説版を読む
②パッケージ版でオーディオコメンタリーを聞く
この2点が必須にだったりします

作品の世界観やキャラクターのベースは小説にある分、アニメはかなり端折っていますので、ストーリの緻密さを求めると物足りなさを感じるでしょう
小説を読んでいる人には知っている説明を削っている分、テンポよく見れるという感じです
パッケージ版であれば、オーディオコメンタリーでそのあたり多少なりともカバーしていますが、動画配信サービスでは副音声はないので、世界観やキャラクターを知るには素直に小説を読むしかないですね

声の演技という意味では読子の声をどう感じるかでしょうか
小説から入った私としてはキャラクターのイメージがすでにあったのでそれほど違和感はなかったですが、読子というキャラクターを知らないと他のキャラクターの声の張りの違いに違和感があるかもしれないです
ただ、慣れてしまうと逆に読子はあの声じゃないとしっくりこなくなるかもです

作画に関しては当時の作品としてはかなり良いでしょう
特にナンシーはクルクルと動きまくって爽快です
一方で読子がトロく見えるのですが、しっかり動いていてその辺り画も当時としてはインパクトがありました

音楽は作品のマッチしており、戦闘シーンなどの曲はカッコ良く、アクション映画のスピード感を強めています

と、デフォルトの評価項目に対してはこんな感じなのですが…
そもそもこの作品に関しては動画配信サービスの視聴でフルに楽しもうというのに無理があったりします

『OVA』パッケージとして販売している作品なのでオーディオコメンタリーのグダグダ話も含めて楽しむというのが、この作品のあるべき楽しみ方なのでしょう
このあと『R.O.D TV』『かみちゅ』と舛成-倉田コンビの作品ではグダグダなオーディオコメンタリーが付くわけですが、かなり中毒性があってハマる人はがっつりはまってしまうと思われます

2001年の作品ですから、最近の作品に比べると画の奇麗さや動きはどうしても劣るものがありますが、それでもあまり深く考えず3本続けてみればサラッと見れますし、小説などの事前知識があればより楽しめる作品です

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1
ネタバレ

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

斬新な動機

まず驚いたのが主人公の行動する動機。
他のキャラたちが任務で本奪回に励む中、ただそれを読みたい一心で「本返して下さい!」と懇願する。
命を懸けてまで本が読みたいのか!? 恐るべし『読子・リードマン』。

設定の方も、かの有名な偉人が敵だったり、主人公が女性で能力が見た目地味(紙使い)だったりと少し風変わり。
その反面、ストーリーはテンプレで推進力はあまりないですが、この場合はあり。理由は下記に。

この作品の良いと思ったところをまとめてみます。
①わかりやすい
  上記の通りストーリーがシンプルで、かつ馴染みやすい設定なので世界に入りやすいです。(孫悟空の話やベートーベンの曲など)
  全3話という短さや動機、目的が明確なのも◎。
②構成がきっちりしている
  特別上手いわけではないですが、ちゃんと伏線が機能してます。
  特に設定を利用しているのが良いですね。(これは厳密には伏線とは呼ばないかな?)
  {netabare}紙のパラシュートで脱出、潜る能力で手を離す、など。{/netabare}
  例えば、かなづちのキャラがいたら
    A.海に入らなかったので一人だけ難を逃れる。またはその逆。
    B.溺れている友達を助けたいけどかなづちなので助けられない。
    C.馬鹿にする周りの人間を見返すために努力し続け、やがて凄い選手に。
  などストーリーや演出面で利用しないと設定の意味が薄いんですよね。
  当たり前のようでこれが為されていない作品って意外と多い気がします。

逆にちょっと残念だったところ。
・ナンシーさん関連
  短い故に一部分の心理描写がイマイチ。{netabare}なんであの男が好きなの?その割にはあっさり殺し過ぎじゃない?
一回くらいは”葛藤→やっぱりできない”くらいの展開が欲しかったです。{/netabare}
  あの設定と締めは流石にないかな。{netabare}クローンや双子はかなり上手くやらないと厳しい。尺を考えれば選択するべきではないと思う。
あんな仕打ちを受けて「妹(クローン)をよろしく」? しかも妹さんにはお咎めなし。
綺麗に終わらせたいのはわかるけど流れ的に不自然。{/netabare}

長々と駄文を連ねましたが、面白かったです。
私は本編の方をまだ見てないのでこれから見ます。o(^o^)o ワクワク
取っつきやすい作品なので見てない方は是非。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13

72.8 3 戦闘アニメランキング3位
cyberpunk edge runnners(Webアニメ)

2022年9月13日
★★★★★ 4.1 (57)
194人が棚に入れました
ナイトシティでは「アラサカ」という大企業が絶大な権力を持ち、人々の生活の全ての基盤となっていた。機械パーツ(サイバーウェア)で人体改造をすることが一般化しており、中にはその技術を使って不正に手を染める者もいる。この世界で才能に恵まれながらも無鉄砲に生きる貧しいひとりの少年デイビッドは、アウトローの傭兵である「エッジランナー」として歩み始める。その先にどんな未来が待っていようとも…。

ひっく さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

日本チューニングされたハリウッド映画

ブレートランナーはもちろん、AKIRA、カウボーイビバップ、攻殻機動隊などの諸アニメ作品の影響の先に産まれた自然なハードボイルドSF作品。貧しいながらも頭脳明晰な少年が、母の死をきっかけに徐々にサイバーパンク世界のギャングの道に足を踏み入れていく話。軽快なカット割りとドラッギーに練られた作画が常に気味良くて心地良い。淡々と綴られていくエモーションはスカしているとも捉えられそうだけど、現代のバランスとして最適な格好良さを感じる。

多国籍感がある舞台設定だけど基本的にアメリカを下敷きにしている雰囲気で、今日本人が観たいハリウッド映画をアニメで表現しましたという趣が強い。洋画的だけど、日本人が洋画に感じられる文化の違いによる受け入れづらさはオミットされ、まさに日本人が違和感なく熱狂できるハリウッド映画というバランスのデザイン。凄く観やすい。

日本のアニメ文脈では長らく陰キャ・ナードな男性キャラが主人公として覇権を握っているが、現在アニメは非オタク層に広く浸透してきており、かつてであればアニメを観ずにドラマや実写映画に熱中していた層にも正確にチューニングを合わせている。この作品が注目されることは、アニメにおける男性主人公のナードからの復権も予感させる。

ストーリーの特筆はしないけれど、
最終回の余韻は大きかった......。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

INFINITY さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

エッジの向こう側へ!!!TRIGGERの転換点を感じた

久しぶりにヒリヒリするアニメに出逢えて最高でした。観る麻薬。

どんどん引き込まれていくストーリーと世界観、そして上手く張られた伏線が見事です。2022年に始まったアニメで1番良かったです。

個人的にはヒロインがぶっ刺さりました。シビレますねぇ。NETFLIX限定なのが本当に勿体ない!!!

それともう少しストーリーゆっくりやってくれても良かったですかね。まあそれは欲張り過ぎですか。実際テンポ感が早くて飽きが全く来なかったです。

以下、制作会社に対する感想です。

TRIGGERファンなので大体の作品を観てきましたが、いつもの青臭さが一新されていて感動しました。(もちろん、青臭いTRIGGER作品も大好きですが!) なんなら当初、TRIGGERなのかどうかわからなかったぐらいです。

こんなひたすらオシャレな作品も作れるんだなぁと。いつもの宇宙行ってとんでも展開で終わらせるデウス・エクス・マキナも封印され、一皮むけましたね...

次回作も期待大です!!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

あと さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

刹那的なサイバーパンク的ラブロマンス

 サイバーパンク世界観で貧困だが普通の日常を送る少年だったデイビッドが、母の死によって手にした違法な特殊能力を手にし、エッジランナーとして危険な仕事をするルーシーと出会ったことによって日常が変わりだす。
 ストーリーが本当に切なくてキレイで悲しい話。愛する彼女の夢のために自分を人ならざるものに変貌させていくデイビッドとただ愛する彼と幸せなひとときを過ごしていたいと思うルーシーの対比が切ない。何を得られたんだろう。
 後半にかけて一層止まらなくなるストーリーととにかくおしゃれな世界観が素晴らしい。原作ゲームをプレイしていなくても壮大な世界観を体感できる面白さだった。良い意味でTRIGGERらしさがなくてすっきりしていた作品。全10話なので濃密なストーリーが描かれているというわけではないが無駄のない構成で綺麗なストーリーと理不尽で危うさを持つサイバーパンクの面白さが詰まっている。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

74.7 4 戦闘アニメランキング4位
HUNTER×HUNTER GREED ISLAND(OVA)

2003年2月5日
★★★★☆ 3.9 (367)
2674人が棚に入れました
富樫義博原作の人気アニメの続編オリジナルビデオアニメの第二弾。幻のゲーム・グリードアイランドの中でのストーリーが展開される。 主人公の少年・ゴンは仲間のキルアとともに、念能力者にしかプレイすることができないゲーム・グリードアイランドの中へと入っていく。そこは不思議な力を秘めた様々なカードを、プレイヤーたちが奪い合うという世界。ゴンとキルアは、そこで出会ったビスケという少女に師事し、大きく成長していくのだった。

負け猫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

このゲームがまた面白そうなのが富樫ィィィイイイイ

3期ですね^^
今度はOVAらしく作ってますwww
ほぼ原作通りだがグロ描写が控えめになっている。

主人公の親父の手がかりを探すため、親父の作ったゲームをやろうと言う話です。
(ただし命がけのリアルデスゲーム)

いきなりかなりの路線を変えたストーリーの作りとなっており、
今まで通りバトルや念は有りますが、
なんと今度はカードゲームを取り入れてきました。
(どうした富樫w)

編集さんの強い要望でこうなったのか、
それとも富樫自身がカードゲームに興味を持ったのか、
はたまたカードゲームを取り入れる事で
人気失墜からの打ち切りを狙って終わらしたかったのかwww

でもさすが富樫、だってすごい面白いんですよ^^

突拍子な設定のわりに、中身は細かくルール付けまでされており、
フンフン(・・)(。。)とこちらも興味を持ってしまう。
しかも、カードはあくまでストーリーの引き立て役で
メインは戦闘だったりする。
(これだけの設定がありながらメインじゃないとかorz)

新キャラも登場して修行も有り!
そういう強くなるステップアップ好きにはたまらんでしょう。

そして今回、初めてBOSSらしいBOSSとの戦いが披露される。
と個人的に思ってます^^
(まあ見て目は一般ピーポーですけどねw)

ジャンルは全然違いますけど最近のゲームを使ったアニメ
「ソードアートオンライン」や「アクセルワールド」
と比べてみると富樫スゲーなって思えますよ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 3
ネタバレ

エゴ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ゴンとキルアの成長

グリードアイランド編
{netabare}
グリードアイランドを落札した
大富豪・バッテラのプレイヤー選考に無事合格した
ゴンとキルアは、グリードアイランド世界へ突入し探究を始める。

グリードアイランドで二人が出会った少女ビスケット(ビスケ)は、
優れた素質を持ちながらそれを生かせずにいるゴンとキルアを
歯がゆく思い、新たな師となって二人に戦闘技術を叩き込んでいく。 {/netabare}

グリードアイランドとはゲームソフトの事で
念能力者は実際にゲームの中に入ることができ
ゲーム内で死ぬということは現実の死と同じことを意味します。

ソードアート・オンラインやログホライズンみたいなものです。

ゲームクリアの条件は
100種類のアイテムカードをコンプリートすることです。

そしてゲームをクリアしたプレイヤーは
カード3枚を現実世界に持ち帰り実際に使用することができます。

グリードアイランド編では
ゴンとキルアが成長する姿が見れたり
カードを使った頭脳戦があって面白かったです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1
ネタバレ

kakizaki さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

いつかは、こんなオンラインゲームができるかな?と思わせてくれた先駆けです。

原作でも何回も読んでいるこのグリードアイランドの話をアニメ化したものである。


今では、アクセルワールドやSAOなどゲームというものをアニメに取り入れる作品が数えればいくつかあるが、


この原作を読んだときの画期的な話の展開に興奮したのを今でも覚えている。


「ジャンプ系アニメではよくある熱い展開だけではない、すばらしいハンターハンターの世界観にこのグリードアイランドというよくできた設定、冨樫さんはなんて素晴らしい人だ!!」


冨樫さん!!帰ってこいよぉと今は言いたい(2012年8月26日)


世界観だけでなく、

{netabare} ビスケに驚いた57歳かぁ、女性っていつまでも若くいたいものなのだなぁと改めて思った。

ビスケか~私はマチがやっぱりいいなぁ

まあこっから、面白くなるというところでグリードアイランドOVA第一弾終わりとなっている。

これからあのドッジボールがアニメで見れると思うとワクワクします^^
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

68.8 5 戦闘アニメランキング5位
トップをねらえ2!(OVA)

2004年9月24日
★★★★☆ 3.8 (414)
1781人が棚に入れました
巨大ロボットを操って、人類の未来を脅かす宇宙怪獣と戦う美少女の姿を描いたアニメ「トップをねらえ!」の続編。
宇宙怪獣達から太陽系を守る超能力少年少女「トップレス」の一人、ラルクを「お姉さま」と呼んで慕う主人公ノノ。一際大きなアホ毛が特徴で自称火星のマリネリス峡谷育ち「ノノリリ」なる人物に憧れ、巨大宇宙怪獣に立ち向かっていく。
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

タイトルなし

1988年に発売されたGAINAX初期の代表作トップをねらえ!の続編。
監督は鶴巻和哉であり、前作の監督庵野秀明は監修として参加。
物語の前半では、トップをねらえ!とは隔絶した様相の世界を舞台に、人類とその敵である宇宙怪獣との戦いという、雰囲気を変えつつも一見して前作の構図を踏襲した物語が描かれる。しかし、これは視聴者を欺く偽りの構図である。中盤の第4話ではどんでん返しによって序盤から描かれてきた構図が覆されると同時に、本作の世界と前作の世界との繋がりが明かされ、伏せられていたヒロインの素性が明らかになる。こうしたどんでん返しの伏線として、序盤から登場する宇宙怪獣のデザインは前作と異なる作風で描かれ、第4話になってから前作を踏襲したデザインの宇宙怪獣が登場するという演出が用いられている。
第3話に登場する太陽系第5惑星木星は、前作バスターマシン3号のコアとして使用されたため、本作では円錐錘型の人工物になっている。

{netabare}
前作から12,000年後の、遠い未来の太陽系。人類は「宇宙怪獣」と通称される存在と戦い続けており、その戦力となるのが「バスターマシン」と総称される兵器群と、「超・能力」によってそれを動かす「トップレス」と呼ばれる少年少女たちであった。そんなトップレスの中にあってバスターマシンの19番機「ディスヌフ」を駆り、撃墜王として最前線で戦うクールな少女、ラルクは、偶然顔見知りになったアンドロイドの少女、ノノから「お姉様」と慕われることになる。「ノノリリ」なる人物に憧れ、宇宙パイロットになることを目指しているノノは、小型の宇宙怪獣を生身で倒してしまうような型破りのアンドロイドだったが、バスターマシンを動かせる才能を持っているかどうかは不明であった。

冷淡にあしらわれてもラルクを慕うノノ、新型バスターマシンのパイロットの座を賭けてノノと争うことになるチコとの交流、そして宇宙怪獣と戦う日々といった出来事を交えつつ、物語の核心は土星の衛星タイタンの地下に埋まっている、異星人のバスターマシンと噂される変動重力源の正体へと移っていく。やがてチコとの競争に敗れたノノが自分のためのバスターマシンを探して冥王星へと向かうのと時を同じくして、タイタンで変動重力源の発掘が進められるが、埋まっていたのはバスターマシンではなく、人類に仇なす「本物の宇宙怪獣」であった。

ここで、長年に渡って人類側が信じ込んでいた思い違いが明らかになる。実は、今までトップレスたちが戦っていた相手は宇宙怪獣ではなく、過去の人類が本物の宇宙怪獣に対抗するために創造した無人のバスターマシン群であった。これら無人のバスターマシン群の活躍によって既に本物の宇宙怪獣は太陽系から駆逐されていたのだが、自己進化の果てに宇宙怪獣と似た姿を獲得した無人のバスターマシン群は、新世代の人類であるトップレスたちの超・能力を宇宙怪獣の反応と誤認識して攻撃していたのであり、両者は長年に渡って同士討ちを繰り返してきたのである。

本物の宇宙怪獣である変動重力源の強さは圧倒的で、かつてラルクたちと反目しつつも競い合ってきたトップレスたちも次々と戦死していく。一方、冥王星でもバスターマシンの入手に失敗したノノは、今までの自分が「バスターマシンがなければ戦えない」という思い込みに囚われ、戦えない理由を外部に求めていたことを自覚して恥じると共に、自分自身こそが過去の人類によって生み出された決戦兵器「バスターマシン7号」であったことを思い出す。ラルクの危機にワープで駆けつけたノノは、今まで宇宙怪獣と誤認されていた無人のバスターマシン群「バスター軍団」を統率しつつ変動重力源を圧倒し、生身で放ったビームによってこれを倒す。

しかし帰還したノノを待ち受けていたのは、軍人たちの腫れ物に触るような対応や、隔離され自暴自棄になったトップレスたちの嫉妬、そして最大の敵である巨大な本物の宇宙怪獣「エグゼリオ変動重力源」の脅威であった。ラルクとノノの心はすれ違いノノは人類と袂を分かつ。地球を犠牲にしてエグゼリオ変動重力源を倒そうとする人類に対し、ノノは地球を守ろうと孤軍奮闘する。最終的には製造当時の戦闘能力を取り戻したディスヌフと、トップレスとしての能力を失いつつも努力と根性に目覚めたラルクの奮起により、人類は地球を犠牲にすることなくエグゼリオ変動重力源を退ける。ラルクは無事生存するが、ノノはエグゼリオ変動重力源が持っていた特異点を処分するため、ラルクに別れを告げ人類の元を去った。

物語は、ノノが憧れ続けた12,000年前のバスターマシンのパイロット「ノノリリ」の帰還を、ラルクが待つ場面で締め括られる。
{/netabare}
備忘録としてWikiから引用。

前作の伏線を回収したような作品だったかな。

トップレスという名の通り本当にトップレスになるシーンには驚いた。ちょいエッチなシーンがあるのはOVAならでは。
若干、グレンラガンに繋がりそうな作画を感じた。いつ頃からあの目の輝きをGAINAXは手に入れたのだろうか?

坂本真綾、沢城みゆき出演だったみたいだけどなぜか記憶に残っておらぬ。


OP
Groovin' Magic ROUND TABLE featuring Nino
ED
星屑涙 ACKO
ROUND TABLEのミュージックは本当に好き。優しいメロディと歌声だよな。もう曲作らないなんてなあ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
傑作OVA「トップをねらえ!」の続編シリーズ!トップレスと呼ばれる超・能力を持つ少年少女たちがバスターマシンを駆る宇宙パイロットとなって、人類の敵、宇宙怪獣と戦う時代。宇宙パイロットに憧れる少女ノノは、ナンバーワントップレスの”お姉さま”ラルクと出会ったことから未来が大きく動き出す…!!

第1話 お姉さまと呼ばせてください!
太陽系辺境星区を勢力圏におさめ、人類の生存を脅かす宇宙怪獣。この時代、トップレスと呼ばれる超・能力をもつ子供たちがバスターマシンを駆って宇宙怪獣と戦っていた。そんな宇宙パイロットに憧れる少女・ノノは、ある日、卓越したトップレス能力を持つバスターマシンパイロット・ラルクに出会うが…。

第2話 お姉さまなんかになりたくない
ノノはラルクと共に「フラタニティ」のメンバーが集う衛星基地・メガネビュラに乗り込む。憧れのお姉さまと共に戦えるとはしゃぐノノ。ニコラはそんなノノの性能に興味を持ちある試みをノノに仕掛ける。先の戦闘のため査察軍の尋問を一人受けるべく宇宙戦艦に向かうラルク。だがその時、火星宙域に再び宇宙怪獣が出現した!

第3話 トップレスなんか大嫌い
太陽系内を周遊する宇宙怪獣群団「木星急行」の侵攻を阻止すべく、宇宙軍との共同大作戦が発動された。自機のバスターマシン・ソワサンシスを撃墜されてしまったチコは、その作戦の準備中に搬入された最新鋭のバスターマシン・キャトフヴァンディスのパイロットの座をかけて、ノノと張り合うが…。

第4話 復活!! 伝説のバスターマシン!
ラルクやパシカたちは、異星人のバスターマシンと噂される遺跡の発掘作戦が進む土星の衛星タイタンに発掘警護に呼ばれた。だが、ノノは仲間に加えてもらえず、雑用を押し付けられる毎日。自分専用のバスターマシンさえあれば一人前に認めてもらえると信じるノノは、ひとり発掘現場に侵入するが・・・

第5話 星を動かすもの
衛星タイタンでの大事件の後、トップレスたちフラタニティはその存在が否定されるものとなった。ラルク、ニコラたちは運命の波に翻弄され続ける。だが太陽系には再び人類の危機が迫りつつあった。「宇宙怪獣の巣」に集結する怪獣軍団。異変を察知した宇宙軍は、最強の宇宙艦隊を発進させる。その艦にはラルクもいた・・・。

第6話 あなたの人生の物語
月面、そして地球から遁走する宇宙艦隊。太陽系防衛の女神、バスターマシン7号を失った今、人類は惑星規模の巨大な敵「エグゼリオ変動重力源」と対決すべく、本土決戦への道を歩み始める。そして、ついに出現したエグゼリオ変動重力源。ラルクは人類存亡の切り札である最終兵器「ドゥーズミーユ」で出撃する!!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

結局シモネタの特異点との駄洒落か・・

私のレビューで一番酷評かも。

2004年~全6話。OVA『トップをねらえ!』の続編。
SFロボットアニメ。制作GAINAXだけどスタッフは
可成り入れ替わっていて、キャラデザ他殆ど別物。

物語の世界観や諸設定は略同じで間違いなく続編。
初期OVAから16年?の技術の進歩で凄く綺麗な映像。

1話目5分位で切りたくなった。その後も時間経過
と共に我慢比べの忍耐勝負をしている感じ・・酷。
良い所は引き継がれず、露骨な馬鹿設定や演出と
無意味なサービスだけを引き継いだ感じ。

主人公が鬱陶しいを通り越え殺意の衝動を抑える
のが大変・・謎の巨大な虫とパンツとオッパイが
戦って根性で乳首を見せたら敵に勝てるって内容。

メカデザも20年前の小学生向けな感じで苦手。
最近の視聴者はこういうのが好みでしょ?喜んでw
媚びてやったよwwってGAINAXの声が聞こえる。

2話は早速お風呂でブラシとオッパイの対決を覗く
サイバーエロのロリ属性とロボ属性のフェチ談議。
そのうち人外なら局部に見えてもデザインですって
押し通る奴が出てきそうな勢い。
自社の作品を自社で陵辱するのだから勝手ですね?

戦闘ロボは宇宙でマントを翻し・・少女の乗るロボ
のコクピットは自転車風でサドルは見えず、鉄棒に
全体重を載せてる感じで痛そう・・常に股間から棒
が飛び出してる・・男性のはサドル以上の棒はない。
音楽だけは勇ましく煩い・・映像もごちゃごちゃで
派手でメインキャラは戦闘を楽しんで浮かれる始末。

3話メインヒロインのデザインが崩壊し過ぎ・・
それでも一区切りで折角のハートフルな交流描写
で落ち着いた展開と想ったら・・13歳の全裸入浴
ぺったんこ萌え?・・此処までやらないと勝負が
できないのか?GAINAXって・・音楽鬱陶しい・・
ドヤ顔で説教垂れるノノの馬鹿=正直者=正義?
何時の時代の設定・・

第4話で愈々1期の続編として大きく物語が動くので、
其処まで我慢するか・・と思ったら・・序盤お茶濁
の水着回?の後は長い説明台詞と馬鹿の一つ覚えの
バスターマシンさえ有れば連呼とトップレスの連呼
そして又水着・・後半は怒派手な手抜きバトル描写。

散々偉そうに自信満々に自分は正しいと語ったノノ。
脈絡もなくバスターマシン全否定乙・・
はい・・お疲れ様・・やっとノノの覚醒・・
声優気の毒だな・・カミカミ演出で萌とべ・・

5話・・唐突に5年前過去回想・・やはり全裸・・
種明かしの設定台詞回・・これ何処から面白くなる?
あぁ~あ・・やっと落ち着くと想ったら取って付た
狂気の捌け口描写か・・それにしてもティンパニと
ブラスだけでピーキーに煽る音楽は単調で萎える・・
それでもやっと5話後半にして物語らしく体裁を繕い
始めた感じ・・後は最後の見え見えの逆転劇だけ・・

6話・・思い切り詰め込んでくるね・・散々尺の無駄
使いした分印象つけが弱い分・・ラストの印象良く
する為過去回想という形でノノとラルクの繋がりを
強化・・補填・・最後の戦い・・はぁ?
やっぱやっちまったか・・真のトップレスの意味を
知って全裸になって1期の服着て胸を破って見せたら
最強なんだね・・その前まではそこそこ・・

そのクライマックスまで特異点駄洒落アニメだった・・

ノリコとカズミが帰還する数分前だけでいいや・・
1期がなければ絶対に1話5分で切ってる。
というか・・視てないな・・たぶん・・

声優さん結構好きな人出てたのに・・活かされた
シーンが無かったし・・
音と演出がヒステリックでピーキーだ・・


ノノ(福井裕佳梨)自称火星のマリネリス峡谷育ち。
記憶が無く、「ノノリリ」なる人物に憧れて「ノノ」と
名乗っている。自称17歳?だが見た目は13~14歳。
言動は更に幼く10~12歳位。落ち着きがなくドジ娘。
全ては努力と根性で何とかなると思い込んでる少女。

ラルク・メルク・マール(坂本真綾)地球出身。
火星上空の衛星基地メガネビュラに所属する最強の
トップレス(超・能力者)でディスヌフ(戦闘兵器)の
パイロット。クールな性格で愛称「姫」又は「優等生」
物質を量子化して転送する技術に長け攻撃もできる。

チコ・サイエンス(沢城みゆき)幼く我儘な13歳の少女。
撃墜数2位の新鋭トップレスで次期エース候補。
ラルクをライバル視して、スコアで勝つ事が目標。

サーペンタイン姉妹(小林沙苗※姉・松岡由貴※妹)
姉ピアジェと妹ルクルトの双子姉妹。自称18歳。
トップレス全体の指導者的存在で、一目置かれている。

ニコラス・バセロン(岩田光央)
双子と並ぶトップレスのリーダー的存在。通称「ニコラ」

ルウ・スン(甲斐田裕子)双子の姉がいる。18歳。
中国系。アステロイド西方星区マグノリア基地区所属。

ニャーン・ヌォク・チャム(本名陽子)ベトナム系。15歳。
大学に飛び級で入学した秀才。金星ダーリング基地所属。

シトロン・リモーネ(小林ゆう)フランス系。18歳。
元不良でヘビメタ好き。ダーリング基地所属。

ゴウヤ・レイシ(佐々木望)日系。ダーリング基地に所属
真面目過ぎるのが玉にキズ。実はむっつりスケベ。18歳。

グルカ・ククシス(小林希唯)インド系。14歳。
女性的な容姿。最年少クラス。ダーリング基地所属。

パシカ・ペシカ・ペルシクム(伊藤静)お気楽なお嬢様。
イタリア系。アステロイド東方星区ミイメイ基地所属。

カトフェル・パタタ(園部好德)ガキ大将タイプな性格。
肥満体の18歳。スペイン系。ミイメイ基地所属

ロイ・アニャン(陶山章央)韓国系。ミイメイ基地所属。
財閥の御曹司なため非常に裕福。16歳。

カシオ・タカシロウ(山崎たくみ)元優秀なトップレス。
作戦指示やトップレスの世話役。肩書きは「コーチ」

ヴィータ・ノヴァ(生天目仁美)公募の大賞キャラ
ワシーリ・イワノビチ(近藤隆)公募の大賞キャラ

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

さすが昔のガイナックス。鳥肌が出まくりでした。

 さすが、この時代のアニメ、そしてガイナックス。アニメの美しさ、演出の良さ、外連味、メカデザイン、SF設定どれをとっても超一流です。

 冒頭、雪国です。深夜から夜明け前の暗い時間帯から出発して、電車で一路都会へ。そして、都会に着くと朝日が差し込みます。希望を抱き上京する少女の気持ち、画面から伝わってきます。

 追記;声優さんの声の聞き分け下手なので確信ないですが、冒頭の吹雪の場面のモノローグって、ノノの声じゃなくて、ラルクの声、でしたよね。ということは、光にであうとは、ラルクにとってノノは光になるという意味なのでしょう。これが電車の光と重なることで、ノノの夢とラルクの夢の両方を表してたんでしょうか。

 そして、夢を目指し場末でアルバイト。そこには厳しいけど人情味があるママがいました。ニューヨークやハリウッドを目指す少女のイメージ。郷愁をさそいます。

 酒場からラルクを追いかけるノノ。望遠レンズで狙ったような画面で、起伏のある道路の上のノノが一生懸命走っている姿が、彼女の夢にかける想いを良く表していました。

 風呂場でデッキブラシで擦られて、ひどい事されてるなあ、と思うと、そこでロボットだと分かるという肩透かし。なんていいますか、クリエータの力量がこれでもか、というくらいに見せつけられました。

 前作が沖縄だったことの逆、なんでしょうか。いろんな場面で、雪にこだわっていました。それがなにか物悲しい効果を生み出していました。木星にあったのはエクセリオン?でしょうか。

{netabare} 宇宙怪獣だと思っていたのが地球を守る側だったというストーリー運び。昔のトップをねらえ、と絵柄が変わっていることを逆手にとって、視聴者を見事に騙しました。本当に見事でした。宇宙怪獣が登場するシーンは鳥肌が立ちました。

 最終決戦からエンディングへ。グレンラガンを思い起こさせました。惑星やブラックホールを武器に戦う画面、ラストのまとめ方も、ハッピーエンドかもしれませんが、切なくて、喪失感でいっぱいになりました。

 最後の最後でこれがあのトップをねらえの1万数千年後の話であることがわかります。そしてラストは…。泣く、というよりは感動で鳥肌が立ちました。{/netabare}

 前作の存在が前提ですが、アニメの出来、ストーリーそのものはトップをねらえよりも面白かったと思います。加えて、どういうつながりがあるのかもしっかり作り込まれていました。
 続編という設定をうまく使って、しかも、思いっきりずらした設定で作り上げたのは見事です。
 
 なお、OPの曲。ベースもパーカッションもストリングスも本当に気持ちがいい曲ででした。アニメの絵柄の移り変わるテンポの良さも心地よく素晴らしい出来栄えだと思います。

OPアニメの最後のところ、ノノが飛んでました。ネタバレをしつつネタバレにしない遊びがちゃんと入っていました。隅々まで作り込まれたクリエータのこだわりがでていました。

 全盛期…かどうか知りませんが、ガイナックスの本気を見たような気がします。今この水準のアニメは本当に見なくなりました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

63.6 6 戦闘アニメランキング6位
ひぐらしのなく頃に拡~アウトブレイク~(OVA)

2013年11月22日
★★★★☆ 3.7 (237)
1266人が棚に入れました
昭和58年初夏。
鶴見沢の平和な日常は突如として不穏な空気に包まれる。
県境に張り巡らされた封鎖線。
防護服に身を包んだ男たち。
道路には物々しい車両が並び、
上空にはヘリが轟音を立てて飛び回ってる。
鶴見沢から未知のウイルスが検出されたというのだ・・・。

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

誰かを信じるのはとても簡単だが、難しい。この物語は真実心を描いた物語。そして、進化した悲劇を描いた運命を「お互いを真実心」で乗り越える物語。

この作品の世界観

舞台は昭和58年人口2000人も満たさない田舎の町、雛見沢村は村にまつわる古い因習「綿流し」が毎年行われていました。現在は村人全員は争いごともあまりない平和な町ですが、5年前に政府が近くにある川にダムを建設するために町の住民を移動させようとしましたが、町が団結しダム建設を中止まで追い込みました。
そんな雛見沢村に引越してきたのはこの作品の主人公、前原圭一でした。雛見沢は学校はもちろん全学年を足しても一クラス満たさないくらいしか子供もいない豊かな町でした。圭一は仲間の竜宮レナ、園崎魅音、北条沙都子、古手梨花と部活を作り毎日幸せに暮らしていました。

ストーリー

圭一が雛見沢村に引っ越してきて何も問題が起こらず日々を過ごしていましたが、初夏になった途端、雛見沢村が不愉快な空気が漂っていました。

そんなある日、圭一の父がテレビをつけましたら、未知のウイルスが雛見沢村に漂っていると言うニュースがやっていました。

上空には謎のヘリが。

路上には軍が使うような装甲車が。

雛見沢村で何が起こっているのか・・・

この物語は新たに起こオヤシロさまの祟りを描いた物語です。

私の感想。

この作品のPVを見ていると「ひぐらしのなく頃に解」でオヤシロさまの祟りを乗り越えた後の話か、新しい祟りの話かと思いましたが、見始めましたらまったく違いました。私が思っていた作品と120度くらい違いました。

この物語はきちんと雛見沢村のオヤシロさまの祟りとしているベースはあるのですが、過去の祟りとまったく違います。この作品は祟りのスケールが今までとは桁違いで違いました。ですからグロ要素も奇跡を起こす努力の方法も違います。私は新しくなったひぐらしとしてかなり気に入っていますが、今までの作品のように何度も何度もパラレルワールドを乗り越えていきやっと運命の輪廻から逃れる作品が好きな人はそれほど楽しめないかと思います。

なにより一番見所のある所は画質です。「ひぐらしのなく頃に」が放送されたのは2006年4月。2期の「ひぐらしのなく頃に解」が放送されたのが2007年7月。結構古いので、キャラクターデザインがいまいちでしたり、血が不自然でしたり、前髪が無駄にぱっつんでイラっとしていましたが、本当に画質が進化しました。キャラクターの動きから、ヒロインの髪の動きまで所々決め細やかに動いていてはじめ見た時は画質だけで感動して泣いてしまいそうになりました。それほど画質が進化しました。10年後、まだひぐらしシリーズが続いていたら、どれだけ画質がよくなるのでしょう・・ 

エンディング

「you -Visionen im Spiegel」
くわしくは言えませんが、あの終わり方でこんなに感動的な曲を・・・
私の涙腺が持ちませんよ!! かなり感動しました。
もちろんこの作品にもですが、一番はこの曲にです。
この曲は本当に感動します。悲しさの表現がかなり良いです。実に運命を乗り越えているような曲です。
是非フルバージョンも聞いてみてください。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

幻のシナリオが新作アニメ化!

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期と第2期、そしてOVAの「礼」と「煌」は視聴済です。
全1話のこの作品ですが、シリーズの第5期に相当する作品のようです。


昭和58年夏 雛見沢の平和な日常は突如として不穏な空気に包まれる。
県境に張り巡らされた封鎖線。平穏な生活を失い、封鎖された雛見沢に疑心暗鬼の闇が渦巻く…


Amazonの商品説明の一部を抜粋して引用しました。
そう、これまで平和だった雛見沢に突然陸上自衛隊が現れたかと思うと、不穏な空気が一瞬で雛見沢を覆い尽くしたんです。

様々な憶測が飛び交う中、オヤシロさまの祟り…などという噂があっという間に広がったかと思ったら、凡そ考えうる上での最悪の事態に転がり落ちるまで、そう時間は必要ありませんでした。

猜疑心は人間だったら誰しもが持っている、人を疑ったり、妬んだりする気持ちを表す言葉です。
問題なのは、この気持ちが今起こっている事象に向くのではなく、人に対して向けられる点だと思います。

確かに雛見沢中に妙な噂が広まったかもしれない…
だけど、噂そのものを疑う声がかき消されてしまうのは何故なんだろう…
人を疑う方が楽だから?
噂には企みが含まれていないから?
でも、噂の発信元が何かを企んでいたとしたら?

そしてお約束の様に容赦なく部員めがけて火の粉が降り注ぐんです。
部員には園崎家の長女である魅音もいるのに、もっともらしい理由を並べて
好き勝手のやりたい放題…

そんな村の連中の仕打ちには心底辟易しましたが、物語の見せ場としては最高の場面を作ってくれたとも思っています。
だって、これが無かったら竜宮レナと前原圭一が繰り広げた決死の救出劇はきっと見れなかったでしょうから…
レナちゃん…今回もご自慢のナタが大変お似合いでしたよ^^
圭一の…実際には悟史のバットだって大活躍でしたし…
何より仲間を助けたいという気概が2人からビンビンに感じられて最高に格好良かったと思います。

「一定期間内に、ある限られた範囲内あるいは集団の中で、感染者が予想よりも多く発生すること」をアウトブレイクは意味していますが、雛見沢におけるアウトブレイクとは一体何なのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

エンディングテーマは、癒月さんの「you -Visionen im Spiegel」
これまで「you」は何度か聴いたことがありますが、このバージョンは初めてでした。
少しググってみましたが見当たらなかったので、もしかするとこの作品の中でしか聴けないバージョンなのかもしれません。

全1話で50分強の物語でした。
これまでのみんなが日々励んできた部活の集大成が感じられた気がします。
やっぱり部員のみんなは、いつも一緒が一番良いですよね^^

時系列で見ると、この作品の次は「2020年版 ひぐらしのなく頃に」ということになります。
一体どのような物語が紡がれるのか全容は明らかになっていませんが、楽しみに待っていたいと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

Daiki@キツネ子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

らっ、ラストの曲がやばい~・゚・(。>ω<)・゚・

昭和58年初夏。鶴見沢の平和な日常は突如として不穏な空気に包まれる。県境に張り巡らされた封鎖線。防護服に身を包んだ男たち。道路には物々しい車両が並び、上空にはヘリが轟音を立てて飛び回ってる。鶴見沢から未知のウイルスが検出されたというのだ・・・。


これまでのひぐらしを観てすごくよかったのでこちらのほうもみたくなり、視聴してみました。

今までのが怖かったのですがこれでは怖い印象があまりないけどグロいのは変わってなかったです。

圭一がバァーンと鉄砲で撃たれるシーンがあったのですが「えぇ~また死ぬのか」と思いましたが生きてました^^

ラストはいまいちいい終わりかただったのかはよくわからなかったのですがED曲がこのラストにあっていてとてもよくて泣きそうにはなりませんでしたが泣きたいぐらいのとてもいい曲でした。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

66.5 7 戦闘アニメランキング7位
ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン(OVA)

2005年9月14日
★★★★☆ 3.9 (161)
1028人が棚に入れました
RPGゲームとして発売された人気作『ファイナルファンタジーVII』の続編をゲームではなく、3DCGのオリジナル・ビデオ・アニメーションとして製作。
ゲームの世界から2年後、都市ミッドガルは廃墟と化し、人々は再建への道を歩んでいたが、星痕症候群という治療法もない謎の病気が蔓延。そして、かつての戦いで心傷つき、孤児とともに静かに暮らしていたクラウドの住む町に、カタージュという凶暴な男たちの魔手が迫り、ついにクラウドは戦う決意を固める…。

アイコン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

綺麗なバラには棘がある。

そんな作品です。
FFは全くやったことないですが、
PSのFFVIIの内容は全て把握した上で、
この作品を見させていただきました。
あとPSPのFFVIICCもやりました。

ブルーレイのコンプリート版を見ましたが、映像は本当にすごい!これは本当に革命的な美しさ!もうこれは感動ものです!音楽もよく作られていて、原作に使われていた音楽が今風にアレンジして作られているのですが、原曲の雰囲気が崩壊しているかもしれませんがかなりカッコいい仕上がりとなっていて、すごいなとほとほと感心しました。

だが、物語に難アリ(笑)

ちょっと稚拙すぎやしないでしょうか?
原作の物語から2年後の世界では、星痕症候群という謎の伝染病が蔓延し、人々を苦しめています。
そんななか、カダージュを含む三人の謎の男たちが出てきて、セフィロスの力をてにいれるため、「ジェノバの首」を狙ってクラウドやその仲間たちを襲います。それを止めるためにクラウドたちがカダージュたちを倒しに奮闘する....みたいな話。

「仲間の絆」を描きたいんでしょうが、絵にそぐわない稚拙なキャラ描写なのですごく軽い作品となっています。

でも、ファンの方々は綺麗になって帰ってきたキャラたちを見れることはとても嬉しいのではないのでしょうか、それぐらい、めちゃめちゃ綺麗です。

まぁ、やっぱりファンディスクですね。

それにしても、なぜバハムートは映像が綺麗になると反比例して顔が不細工になってしまったのでしょうか(笑) 体はカッコいいのに。

個人的にレノのキャラは好きです。
特に、ルードと一緒にセフィロスの幼体、
ロッズとヤズーの二人と戦ったときの、

レノ「母さん母さんって....ジェノバの首じゃねぇか」

ロッズ「おい!」

ヤズー「母さんをそんな風に呼ぶな!」

ロッズ「許さねぇ....!」

ルード「ん....悪かった....」

レノ「そうだな....ってなんで謝るんだぁぁぁぁ!」

と言いながら二人に殴りかかるシーン、とても好きです(笑)

そんなわけで、綺麗なバラには棘がある、
その名の通り、綺麗なだけで雰囲気に
騙されてはいけない作品でした。

でも、娯楽にはいい作品だと思います。
アクションシーンはすごいですし。
特にロッズとヤズーとの戦いで
クラウドがバイクに乗りながら
戦うシーンとカダージュとクラウドが
戦う時のスピード感は見物だと思います。

ただ、物語的にファンだけにしか楽しめない内容と
なっているのはもったいないですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

らめええええええええ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

スクウェアでピンとくる方向け

神がかった映像美術!絶妙なストーリー進行っ
セフィロスの一時的な再生っ・・・!起死回生っ・・・!はあくまでも...「一時的な」感があってよかったと...矜持たっ・・・!...!エアリスもイメージだけで安易に再生っ・・・!起死回生っ・・・!しなくて別の...圧倒的意味で安心っ・・・・!潰滅的FFVIIのEDで圧倒的・・・!圧倒的500年後と...なっていたんだっ・・・!分かれよっ・・・!潰滅的まさかクラウド達が死んでしまうのでは・・・と...危惧しましたがっ・・・!なんとかいいっスねえ‥‥!エンディングを...迎えることができて安心しました...!
神羅カンパニーの面々が生き残りすぎていたのには...少し納得がいかなかったいい加減気が付けっ・・・・・・!も...しませーん・・・っ!ゼロゼロゼロ・・・っ!...!特にツォンっ・・・・!
映像面にまだわかんねえのかよっ・・・!てはFFVII当時の潰滅的デフォルメ感覚をリアルに映し出すというだけっ...がっ...ダメっ...!意義は大いにあったと矜持たっ・・・!っ・・・・!ただ呆然と突っ立ち見送る・・・・・...!リアルになって改めて思うことはやはり「圧倒的・・・!圧倒的FFの...キャラクター達は...圧倒的……!!無茶(色々な意味で)」ということっ・・・・・!...!特に空中への大甘さ・・・・ジャンプっ・・・・!戦闘アクションも文句なし...!それをねじ曲げたら…なにがなにやらわからない…をっ...そのまま突っ走ったと...いう潰滅的意味での思い切りはやはり賞賛したいと矜持たのだっ・・・・・!っ・・・・!
とどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・映画祭で発表されたことがどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・ようではありませーんっ...!ゼロゼロゼロっ...!がっ......!やはり出すが・・・今回まだその時と場所の指定まではしていない地下を...誤った圧倒的感がありますっ・・・!...!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0
ネタバレ

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

クラウド達にまた逢える

ファイナルファンタジーの最高傑作(と個人的に思っている)
Ⅶの続編

やはりFFⅦのゲームをクリアしてないと
観てもキビシイと思います。『その後』の話なんでね。

「おぉ~マリン成長してる」とか
「あいつら生きてたんだ」とか

ちょっとした感動が味わえなくなってしまいます。


冒頭に出てくるメッセージ

『かつて、この世界を愛し
この世界の仲間達と共に過ごした人々へ、』

ってとこが泣かすじゃありませんか。
ゲーム未プレイの方には
いきなり置いてけ感を喰らわされる事になりますが・・・

それにしてもCGの進化っぷりには驚かされます。
まだカクカクのポリゴンで
ポパイの腕みたいだったクラウドが
実になめらかに動きまわります。

私の友達なんか『スターフォックス』という
初期のポリゴンゲームで
気持ち悪くなってリバースした(高校生)ので
こんなの観たら死ぬんじゃないかと心配です。

ストーリーはゲームのスケールがでかすぎたせいか
それなりに凄い話の筈なのに
あまり心に響きませんでした。
どうしても当時のキャラに思い入れが強すぎて
今回の新参者の敵キャラを受け入れるには
時間が短すぎましたね。

音楽も、これまたゲームの音楽が大好きだったので
今回は印象が薄いです。
{netabare}
ただ『セフィロス』の曲『片翼の天使』が流れたときは
鳥肌でした。
いや、出ると思ってたよ。
思ってたけどいいもんなぁ。

鳥肌が立つと同時に、この曲を聴くと
どうしても
自称タレントの盗撮の神
吟遊詩人からシーフ最後はくすりしまで
けっこうマイナーなジョブをマスターされた
T代Mさしさんを思い出します。
彼は自分の調合した薬で自分にコンフュをかけるという
アクロバティックなアビリティで逮捕されましたが、
きっとまだ何かやってくれると信じています。
{/netabare}

こんな感じで懐かしい当時夢中になった
FFⅦが蘇る作品です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20

72.5 8 戦闘アニメランキング8位
攻殻機動隊 SAC_2045(Webアニメ)

2020年4月1日
★★★★☆ 3.7 (146)
626人が棚に入れました
2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー"へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン"と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊"が組織される――。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、小野塚貴志、山口太郎、玉川砂記子、潘めぐみ、津田健次郎、林原めぐみ
ネタバレ

hoku-sai さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

攻殻2045をガチめで考察してみた

【ポストヒューマンは人類の敵では無い】


逆転する認識、価値観の変容による再解釈

ポストヒューマンは悪ではなく
公安9課も正義ではない
そして戦争とは平和である

劇中の描写や、神山健治氏の発言、SACが貫いてきたコンセプト等から新らしい攻殻機動隊を再解釈する

時代に追いつかれた攻殻機動隊という世界から見る現在はどんな姿をしているだろうか。

あなたが悪いと思っているものは本当に悪いものなのだろうか。

※↑noteに書いた記事の転載
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こんな感じで始まる考察レビュー記事をnoteに書いたのでこちらにも転載しときます。
ただ元記事は画像使ってたりクソ長かったりするのでリンク貼って途中まで転載しとくよ。

もし考察が当たってたらシーズン2のネタバレになるかもしれないのでご注意を。


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以下転載


記事その1{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n9df25605db91

攻殻機動隊SAC2045シーズン1をネタバレ全開で考察:ep01 ~ポストヒューマンは人類の敵では無い~

【軽薄で残酷な「顔無し」たち】
画像4

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep10 より)

まず最初に今回の攻殻機動隊に対してはこんな声が目立つ

・一般向けになりストーリーが解り易くなった
・話の流れが単純で内容がスカスカ
・敵もただのインフレで薄っぺらい
・前作のまでのような深みがない
・使い古された陳腐な題材を使った○番煎じであり、新しさが無い
・攻殻機動隊は終わった

本当にそうだろうか?
我々としては今、ストーリーがとても重厚で多面的な為、書きたいことが多すぎて吐きそうになっているぞ。

↑の箇条書きのような事を言ってる方はこれから示す前提など当たり前に理解し、考えた上で言ってるのだろうか?そうじゃなければ彼らはシンクポルの「顔無し」や、プリンが遭遇したブヒブヒいってる豚と同じような存在だ。

このような易きに流れる「大衆」という存在は今作でも大きなテーマの一つになっているが、その事を語る為にもまずは

そもそもの前提を掴むために重要な描写がある1話(ep01)と6話(ep06)を主に参照して考えてみたい。




【主人公勢力は正義という思い込みに始まる間違い】
画像2

(画像引用 :www.ghostintheshell-sac2045.jp/ 攻殻機動隊 SAC_2045 公式サイト より)

攻殻機動隊SAC2045の世界ではサスティナブルウォー(持続可能戦争)により世界が混乱していることが最初に示されている。ではこのサスティナブルウォー(以下SWとも表記)はそもそも正義であろうか?ここでは正義ではないという向きが一般的として話を進めよう。そもそも本当は正義も悪も無いのだけど、そうしないと話が進まないのでそうしよう。
 SWが悪であるならばSWに積極的に参加し、戦争という産業の一部となっている9課の面々は全くもって正義ではないという事になる。
ただSWという概念が示している戦争とは皆が思っている戦争でない。戦争という概念もまた逆転しているのだ。なぜそう言えるのかついては別に記そうと思う。

シーズン1の時点で公安9課メンバーは、常にサスティナブルウォーという民衆を統制する体制。の側にある存在だ。






【サスティナブルウォーはポストヒューマンが起こしたものでも無ければ運営しているものでも無い】
画像3

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep01 より)

SWを起こしたのはポストヒューマン(以下PHとも表記)ではなくG4であり1A84であることが上記のOPでも本編でも語られている。しかしアニメを見ているとSWを仕掛けているのがPHであるかのように見えてくるのではないだろうか?しかしはっきりと違うのである。

戦争(SW)を起こし、運営しているのは1A84だ。
PHが起こしたのは2044年の世界同時デフォルトであって、2042年に始まったSWでは無いのだ。(この点は次項を参照)
そもそも2042年にはポストヒューマンは存在していないと思われる。

 にも関わらずPHがSWの媒介者かのように見えるのは、確実に制作側の意図でそう見えるよう見事に演出されているからだ。
 ここまで明確にSWの首謀者を示しているのに、見ているうちに1A84の存在を忘れ、いつの間にか戦争を起こしているのはPHだと錯覚してしまう。

画像7

この点に関しても目を盗まれた方が多いのでは無いだろうか

「ポストヒューマンは人類の敵である」と言う思い込みが、
SWを起こしたのはポストヒューマンではない。
と言う当たり前の前提を忘れさせる。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/n9df25605db91
{/netabare}



記事その2{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146

攻殻機動隊SAC2045シーズン1をネタバレ全開で考察:ep02~ジョン・スミスの正体と9課再結成の裏にあったトグサくんの大活躍~

【ジョン・スミスの正体は1A84である】
画像2

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep08 より)

 正確に言うとジョン・スミスとはサスティナブルウォーを持続可能にするためのAIである1A84の端末だ。

 ジョン・スミスとはマトリックスのオマージュである以前にそもそも「誰でもない誰か」という意味を持つ言葉だ。AIの端末だから誰でもない。という意味以上に、誰でもない誰かという名の「ジョン・スミス」は「顔無し」の代表ようなの存在なのである。

なぜ代表的な存在なのかという話は次回以降に譲り、
今回はなぜスミスは1A84の端末だと言えるのかという話をしたいと思う。

 この事がハッキリと分かるのがep08だ。トグサを認識出来ていないスミスを覚えているだろうか。あれが証拠である。スミスはトグサ殺そうとした事をお茶目に素っ惚けてるわけじゃない。本当に分からなかったのだ。
 このシーンでトグサを覚えていないスミスに違和感を感じた方も多いのではないだろうか。

 まず表題部分の画像を見て欲しい。これはスミスの視界だ。見て分かる通りトグサのプロフィールが表示されるべき場所に「No Data」と表示されている。
 これはおかしい。ぜったいおかしいぞ。おかしいので考えてみた。

 「No Data」となっている以上。なんらかの理由でスミスからトグサの情報が消去されいる事は間違いない。ならばその何らかの理由があるはずだ。
 スミスがトグサの事を「こいつなんか普通だな使え無さそうだしとりあえず消しとこ」なんてマネをするだろうか。絶対しませんよね。はい。
ではトグサがスミスにハッキングを仕掛けて自分の情報を消したのだろうか。いや。それも違うだろう。そんな描写はどこにもないからだ。

ならばこういうのはどうだろう。
スパイからの情報を元にトグサが死亡したものと判断したシステム=1A84が、照合リストから削除した。もしくは死者は照合適用外だったため。
こう考えると説明がつくはずだ。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146
{/netabare}



記事その3{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146

攻殻機動隊 SAC_2045 s1 ネタバレ全開考察:ep03~1A84の正体【前編】 ジョン・スミス更なる正体が示唆する物語の核心~

【1A84とはユートピアを実現する存在】
画像5

関係ない話に見えるかも知れないが、今回の攻殻機動隊SAC2045は
脚本;神山健治
監督;荒牧伸志
という作品だ。

神山健治氏は「攻殻機動隊」SACシリーズの監督
荒牧伸志氏は映画「アップルシード」の監督

「士郎正宗氏による原作」をそれぞれ監督しアニメ化した二人である。
そして原作者も同じなので世界観も地続きなのが「攻殻機動隊」「アップルシード」の二作だ。

画像1



想像してほしい



警察の出動が極少なく、軍はあるけれど影響力を行使しない。
貧困も存在せず、銃声の代わりに音楽と笑い声に満ちたユートピア。

こんな国があったら住みたいと思うだろうか?

我々は住みたくないが、住みたい人はとても多いだろう。
このユートピアの名をオリュンポスと言う。
22世紀の未来に世界を統一した勢力だ。巨大な人工島の上に都市国家を築き、地球全土の統一管理保全を目的としている。

一方オリュンポスの外側の世界はどうなっているかと言うと、

画像7

・かつて日本だった企業連合国家ポセイドン(大日本技研)
・アメリカが分裂した姿である米ソ連(SACでは米ロ連)
・もうひとつの米帝(SAC2045でも日本と同盟関係)
・イスラム圏に新しく立国した宗教国家ムンマ
・廃墟となった無人都市郡地帯

などなど、各勢力の思惑が入り乱れ陰謀が渦を巻いていそうな今と大差ない世界が広がっているが、銃弾の飛び交う地域が多く、無人の廃墟となった都市郡があるなど、この世界の22世紀は2020年現在の人間界より少しだけ荒廃した世界のようだ。

画像6

そんな未来で、オリュンポスは人類が実現した理想郷とされており、人口の半分以上を占めるバイオロイドが人間同士の仲介者として機能している都市だ。
バイオロイドとは人為的に作られた人間であり、ヒトに奉仕することが根幹にある。しかし安心してほしい。バイオロイドがヒトに奴隷の如く扱われているわけではない。むしろ幸せに暮らしていると言っていいだろう。オリュンポスはバイオロイドにも人権がある素晴らしい国なのだから。

荒廃した世界を他所に
貧困も銃声も存在せず
音楽と笑い声に満ちたユートピア
それが理想社会オリュンポスだ

画像8

そして1A84こそ、このオリュンポスの原型となる存在なのだ

そして地続きの二作を繋げる存在が1A84であり
「攻殻機動隊SAC2045」≒「APPLE SEED 0 IF」
と言うのが我々の考えだ。

なにを言っているか分からないかも知れないがこの先の話はもっと分からねぇ気もするけど最後まで話せばきっと分かる気もするのではりきって先に進もう。すでになにを言っているかわからねぇがとにかく進もう。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/nc39d4705b507
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

浮世絵と漢字の国で完全3DCGは無理。中身は攻殻機動隊の出がらしです。

 3DCGがなぜ日本ではうけないか。それは浮世絵と漢字でしょう。

 浮世絵は、線で区切られ単色で塗られていて、その本物とは程遠いモノに我々は現実を投射します。また、我々は擬人化が好きです。これは漢字というキャラクターがあるからでしょう。その漢字は平仮名によって命を与えられます。つまり動きだします。カタカナによって、われわれは音ですら文字により命を持たせることができます。

 のっぺりとした2次元の絵に我々は生命を宿すことができます。それが浮世絵であり、マンガであり、アニメです。現実から遠いからこそ我々はそこに表現されているもの以上、どころか現実以上のリアリティを投射できます。また、リミテッドアニメ表現は俳句につながるかもしれません。現実に近ければ近いほど優れたものだ、という西洋の感覚とは全く違います。
 能は同じ仮面の中に表情を見ることができます。日本人は文脈やシチュエーションで脳内で何を読み取るべきかを瞬時に判断します。必要なのは記号としての目鼻でありリアリティなど全く必要ありません。

 この差を理解しないで、3DCGでほらすごいでしょ?というアニメを作ると本作のようになります。ピクサーが日本で盛り上がらないのも同じでしょう。本作のEDのレンダリングならまだ受け入れられる余地はありそうです。

(追記 お互いが理解できないと言っているのではなく、本作のような日本アニメ的キャラの中途半端な3DCGが見苦しいという感じかもしれません。あるいは鑑賞して感動はできるけど、ピクサーアニメは日本人には作れないし、日本的アニメはディズニー的3DCGは無理だという事です。本作はその悪いところ取りをしている感じです。また、フルアニメーションだと魅力が出せないのも日本の特徴でしょう) 


 で、本作については、3DCGというアニメの作り方として間違っている上に、攻殻機動隊をリメイクするためのストーリーです。SNS時代の本音とか、監視社会とか、何か作家が表現したいものを表現しているという感じではありません。攻殻機動隊っぽいテーマって何だろうと後付けでくっつけたような感じです。

 タチコマ芸もお決まりの出来の悪いコントでしかありません。そもそも3DCGのソフトの関係か知りませんが、タチコマが人間サイズしかありません。なんか、創作物を命を削ってとまではいいませんが、出来ることはキチンとやろうという意欲が見受けられません。
 
 アクションシーンがいたずらに長いし、それっぽいセリフはいいますが、少佐が矮小化されてしまっています。攻殻芸を見せつけられて、下手をすると共感性羞恥が発動しそうなくらい、カリカチュアライズされてしまっていました。

 まあ、はっきり言えば攻殻機動隊の出がらしを、ほら今グローバル市場ではこんな3DCGでやってるんだよ?すごいでしょ?と一生懸命みせられているような感じです。
 一応、3DCGの研究としていい素材なので見ましたが、本気でつまらなかったです。

 本作でアニメの将来を思うとかなり落ち込みました。評価はまあ適当です。オール1というより、アニメとして見られませんでした。


 なお、ネトフリの順位が日本だけなぜ違うか、についても同様に日本人と西洋人の文化の違いがあると思います。宗教と権利の話なのでここでは述べませんが、もうちょっと日本のマンガ、アニメに造形が深いヒトをスタッフに入れてほしいなあ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

やまだ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

かなりの悪口。いいか読むなよ、絶対読むなよ。

なんだこの人形劇。スマホゲームのムービー?ネットフリックス製なのに低予算なの?酷い本当にヒドい。日本製CGムービーは本当に何も進化してないな。静止画の紙芝居ならまあいいよ。でもモーションが昔の家庭用ゲームでも出来たレベルのゴミ。キャラも車両も何もかも。キャラデザは好みだろうがタイトル画面とかフォントとか小物や車両のデザインとか何もかもセンスが古いしオープニングも何アレ?全身義体ってのが甲殻のアイデンティティなの?だったら何故義体の硬さとか重さとか動きで表現しないの?初代ロボコップみたいにしろとは言わんけどサスの沈み方とか足跡とか色々出来るでしょ?せっかくのCGなのに。タチコマですら重量感を全く感じない。やっぱりそこはどうでもいいの?大人キャラしか出ないシリアスな雰囲気だけがいいの?甲殻機動隊でなんで戦争なの?甲殻機動隊キャラが揃ってるだけでいいの?"ぼくの考えた甲殻機動隊"をCGでやりたかっただけとしか思えない。

国内製の国内向けの作品ならそれでいいんですよ。昔から日本製CGゲームは静止画はキレイだけどモーションがすこぶるヘンでも売れていたので。でも海外製ゲームはその当時の物でさえ慣性や重さを感じる事が出来た作品しかなかった。勿論制作費が違い過ぎるという理由もあるから、そこは自分が好きな物だけプレイすればいいだけなんだけど。でもコレってネットフリックスの予算なので国内製よりは予算あるはずですよね。ネットフリックス製という事で海外も意識して製作しないといけないですよね。で、このザマはなんなんですか。

日本のアニメ業界は衰退していく未来しかないですね。現在でさえ安い賃金でこき使われて手書きで死にそうな思いで絵を書くだけの重労働。将来的にはそんなもの衰退してCGメインに置き換わるでしょう。AIで動画すらも出来るようになる。手書きアニメは手書きというだけで価値がある昔ながらのこだわりの伝統技術というふうになっていくだけ。ただの芸術作品に成り下がって庶民の作品は海外製のクソみたいなものに侵食される未来。テレビの"日本は凄い"みたいな番組でとある町工場なんかが海外の方から絶賛されてたりする。そりゃそうだ。海外の職人は安月給で働かないからだ。スイスの時計産業を日本が潰したように、イタリアの自転車産業を台湾が潰したように、日本のアニメ産業もまた潰されていくのだろう。クリエイターを引き抜くだけでいいのだから1番簡単。製作に日本人が関わったとしても結局センスは海外準拠。今と同じ物が作れると思うか?

日本にはディズニーみたいなIP戦略が必要だった。ディズニーもたまにはいいよ。でもディズニーに支配されたサブカルなんかゴメンだ。マーベルやルーカスまで買ったディズニーは世界統一でもめざしてんのか。ディズニーとまでは言わんでも国策としてでもなんとかすべきだった。でも多分もう遅い。せっかく上手くいきかけてたブランドIPの数々をハリウッドに買い叩かれてばかりで何が"ジャパニメーション"だ。何が"クールジャパン"だ。バカか。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

60.9 9 戦闘アニメランキング9位
最終兵器彼女 Another love song(OVA)

2005年8月5日
★★★★☆ 3.4 (126)
607人が棚に入れました
「最終兵器彼女」が待望のOVA化!TVシリーズでは描かれなかった、もう一つの真実が今明らかに…。
爆撃機による攻撃を受け、火の海と化した博多。
そこへ謎の物体が飛来し、爆撃機を次々と撃墜してゆく。その物体の正体は、ちせとは別の、もう一人の最終兵器・ミズキだった。兵器にされた自分に戸惑い、シュウの事を考えて苦しみながらも、過酷な戦闘を強いられるちせ。最終兵器のプロトタイプとして生み出されたミズキ。二人の最終兵器が織りなす、もう一つの真実とは…。

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

作られるべきではなかった。アニメ考察問題を浮き彫りにします。

 作品を見たときに、不明なところ、不明瞭なところ、描かないところがあった方がいいのかどうか。自分の考えで想像をひろげたいか、解答を教えて欲しいか、と言い換えることができるかもしれません。
 それは、制作者の意図ともいえるし、視聴者にとってはエンタメとの向き合い方だし、教養の問題ともいえるかもしれません。

 もちろんアニメの性質はあるでしょう。完全に脳みそを停止させて「面白い」「可愛い」「カッコイイ」で見る流行作品にそんなことは望みません。ですが、本作本編は明らかに違います。

 いわゆる「アニメの考察」問題にこの作品は大きくかかわってくると思います。

 私の考えです。本編でのチセの出会いから別れ、滅びがもたらす愛の終わり=永遠の愛情の「切なさ」は「感じる」ものです。そして、本編で描かれない兵器になってゆく過程とその時チセが何を感じていたかは「想像」するものです。
 そして、それぞれの登場人物たちがなぜそうしたかに「共感」して「反論」して「意味」を考えるものです。

 その上で、その作品が作られた「理由」とか、そういう結末になったのか、なぜこの作品が人気・不人気になったのか、この作品が生まれた時代背景などを「考察」するというプロセスで私は作品を観賞します。

 あるいは視聴時のコンディションの違いを味わうために「心のざわつき」や「引っ掛かり」がある作品はつまらないと思っても見返したりします。

 考察というのは、その作品の行間にある制作者のメッセージを読み解くともいえるし、その作品に現れた時代背景や価値観の変化など制作者が意図していない部分を拾い出す場合もあります。
 この意図している、あるいは意図していない部分を拾いだすための武器が教養であり、過去の考察のストックになります。したがって、考察は自分をうつす鏡にもなります。
 もちろん懐が深い作品でないとそういうことはできません。なので「浅い」「深い」などの「奥行」で作品の出来を判断します。この「奥行」は制作者の思想、問題意識、経験、知識、教養、作品に対する向き合い方などに関わってくると思っています。

 アニメ研究自体が好きなので分析ありきで見ることもありますが、大抵面白く感じないし、考察も深くまで入り込めません。やっぱり作品の奥に入り込むという感情、感覚、思考など脳みその作業が必要です。

 決して、もったいぶって難解に作る作品が良いとも思わないし、シンプルでわかりやすい中に深い趣や意味を感じることはあります。
 しかし、あえて明示しない「含み」や「暗示」「伏線回収」「オープンエンディング」などをするかといえば、それが考察のきっかけを産み出すからです。

 で、この作品です。この作品で描かれていること、あるいは描かれない部分は、すべて原作でもアニメでも「深さ」として読者・視聴者に委ねた部分です。異性の気持ちがわからないという恋愛感情のデフォルメでもあります。
 チセの心が機械になっているプロセスは時々シュウの前に現れて壊れて行くことに、どうしていいかわからない不安と恐怖、対する愛情のジレンマが描かれていました。これは作品ですから非現実的ですけど、現実の男女のアナロジーになっています。なぜアナロジーを提示するかと言えばそれが「考えるきっかけ」にもなり、「感情が増幅される」からです。
 ここの裏側を見せたのはどうなんでしょうか?チセの「隠していた部分」が薄まった気がします。

 そして、軍部が裏で何を意図しているかわからないのが一つの大きなポイントだったと思います。なぜ滅びに進むのかがわからない=今の世界政治が皆方向性がわからず正しいと思っているうちに滅びてしまう、という「得体がしれない恐怖」を表していました。

 そこを解説するようなOVAは、解答を求めている人にとってはいいでしょう。でも、味わいたい人間からすると「余計なお世話」です。
 じゃあ、見なければいじゃない、というのは間違いです。好きな作品の解答があるなら見ざるを得ません。それがファン心理だし、それを含めての作品だと思います。

 チセの裏の姿を少し見られたという喜びも確かにあります。ただ、やっぱり描かれたことによる壮大さや、恐怖、心情のスケールダウンというか矮小化された感じは否めません。
 ですので、余計なことをしたという気持ちもあります。

 エンタメは考察しないで楽しむこともできます。でも映画でも小説でもマンガでもそうですけど、それは刺激のインフレを起こすだけで、やがて娯楽自体に飽きてすべてがつまらなくなってゆく気がします。
 あるいは「あー楽しかった」「泣けた」「戦闘シーンがすごかった」でその時だけ終わりで、時間を消費するだけの繰り返しになる気がします。そういう作品の全部悪いわけでは無いし、それを突き詰めるなら優れた作品にもなりえます。
 でも、わざわざ本作本編のレベルを落とすことはないでしょう。

 評価はしません。しませんが、やっぱり作るべきでは無かった作品だと思います。アナザーにするならチセは登場させなければいいのに…

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12
ネタバレ

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

スタジオファンタジア制作の最終兵器彼女のサイドストーリー

2005年発売のOVA 全2話
テレビ版最終兵器彼女は一応原作準拠なのに対してオリジナルストーリー
監督は同じ「加藤充子」制作はスタジオファンタジア

自衛隊側の視点で描かれるため、本作の主人公であるシュウジは登場しない。

ミズキ中佐と言う新キャラが主人公。
原作やアニメ版との整合性が薄く、補完にはなっていない。
加藤充子氏は長浜監督や冨野監督の下で演出の仕事をしていた人で、
ラブストーリーよりは戦記物に強いような気がする。

戦闘で大けがを負ったため最終兵器の試作品に志願したミズキ中佐の視点から、
この謎の戦争及び兵器に最も適したちせを見るという設定になっている。

謎が解けたのかと言うと、全然と言わざるを得ない。
自衛隊側が主役となったため設定崩壊が起こっている。
原作ではちせの最大の武器は意のままになる人工衛星だったが、
こちらでは自衛隊が人工衛星を使用している。
これで、神のような存在であったちせが単なる被検体になってしまい興がそがれた。
単なるサイボーグ戦闘アニメであれば普通の出来ではあるが、
最終兵器彼女としては謎を増やしただけでストレスが溜まってしまう。

GONZO版よりは作画は良く、ミステリアスなちせの戦闘も良く書けていて、
本編では物足りなかった戦闘シーンが堪能できることは嬉しい。

{netabare}時間軸は九州戦線からの撤退、本編の1話でちせの怪我、
札幌空襲、本編の一話。大阪決戦、本編の3話。駿河湾の戦い。5話くらい?
このあたりでミズキ中佐が死亡して、
ラストシーン(本編の10話)に飛ぶ。
テツ死亡により怒ったちせが仙台の大本営を消滅させるシーン。
東京から仙台にかけてのちせとテツの連戦は原作、アニメで描かれるので省かれる。

仙台から小樽へ帰ったちせはシュウジと共に逃走するのだが、
それは本編で。
と言うことで時系列は合っているが、本編の補完としては納得がいかない部分が多い。{/netabare}

ちせ物語にしてくれれば整合性が取れたかもしれないと思うが。
ただこれは、原作、GONZO版原理主義の考えで、
単体の作品としてはこれでよかったのだろうとは思う。

本編を楽しんだ人にとってはちせが戦闘するだけで楽しめると思うので、
細かいことに気にしなければ良い作品だとは思う。

原作、テレビ版、OVA版、微妙に違うが、大人の事情を考慮すれば納得の範疇。

だが〇〇版!お前は自重しろ、と言いたい。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

何故、ちせなのか。。本編で描かれなかった軍隊での物語(原作購読後の補足追加)

~初見にて~
NETFLIXでは本編13話に続き14、15話として収録されてました。
アニメ本編では触れられなかった、軍隊に入隊したクラスメイトやセンパイの旦那など軍隊や戦場の話が主でした。

気になる設定の疑問についてですが。。
自分は無茶な設定でも気にしないことで作品が楽しめるのであれば想像を楽しむ事にしていますが、OVAで少し触れてくれてました。

なぜ、ちせなのか?
~{netabare}
→ちせが、たまたま適合したから。

え・・・そんだけ?w

ここでも兵器化技術については触れられませんでしたね。。
明かされなかった以上、想像するしかないですが、
おおかた、オーバーテクノロジーを手に入れ、少なくなった人口内で適合者を探したところ、ちせがそうだったというところでしょうか。

ちせの出番が少なかったのは残念ですが、上官ミズキ(声はサクラ大戦のあやめさんw)がいたおかげで、ちせの孤独感も多少は薄らいだのではないかな。そう考えると、本編にミズキを登場させなかったのは、ちせの悲壮感を損ないたくなかったのかもですね。

本編は、ちせの悲壮感。
OVAは、戦争の非常さ。
それを強調した物語にしたかったのかも。
{/netabare}~

何にしろ、戦争だけはどんな過ちが発生したとしても、起こる可能性を排除しなければいけない、虚しく愚かな行為である事を、自分は痛感ぜずにはいられません。

物語としての本OVAは、知った上でもう一度本編を観ると、また違った感慨もある内容だったかと。
あ、はい。。本編2周目行きました(ダイジェスト視聴ですが)w
観るほどに、ちせが可愛く、愛しく、悲壮に、思えてしまう。。
#ヤバ、闇落ちしそうw日常でも観よう。。

~原作購読後~
わざわざ書かなくてもいいかもですが、このOVAはアナザーストーリーと言うことが確認できました。
思えばHuluの作品紹介にそんな事が書いてあったような。。でも、自分の中では別な世界線ではなく、ちゃんと本編のウラで存在していたストーリーとして処理してしまったので、その認識を改変することはしないでおこうと思います。そう、世界はヒトが認識することで存在するのですからw

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

62.1 10 戦闘アニメランキング10位
ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow Vol.2 -エーゲ海の女神-(OVA)

2015年3月13日
★★★★☆ 3.6 (111)
554人が棚に入れました
シチリア島で休暇中のシャーリーとルッキーニの元に突然鳴り響く電話。

クレタ島基地に召集された二人は、第31統合戦闘飛行隊『ストームウィッチーズ』のマルセイユとライーサと共に、ネウロイ殱滅作戦に参加することに。

喧嘩をしつつも戦う四人、果たしてルッキーニの思い出の島を守る事ができるのか――?

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

思い出を壊さないこと・・・思いは繋がること・・・一杯詰まっていました^^

Vol.1の最後にVol.2の予告が流れました。
続きをしっかりと感じさせてくれる作り・・・とても嬉しく思います^^

Vol.2はシャーロット大尉とルッキーニ少尉が大活躍です^^
物語の時系列はVol.1と同じで、舞台はルッキーニの故郷・・・2人でルッキーニの自宅でのゆったりとした日常を満喫しているところから物語が始まります。

ウィッチとして活躍する彼女達を見るのも堪能できるのですが、日常の彼女達も十分魅力的です。
今回それをルッキーニに対して強く感じました。彼女はたった12歳・・・普通に親がが恋しくなったり甘えたくなったりする年頃だと思いますが、能力を持っているが故に家族と離れた生活を余儀なくされています。
そんな彼女が自宅で見せてくれたあどけなさの残る満面の笑み・・・とても丁寧に描かれていて個人的には大好きな場面になりました^^

こういう幸せを満喫している時に空気を読まずに登場するのがネウロイのお約束・・・
でも、今度のはこれまでとは一風変わったネウロイでした。
その変わった習性・・・これがこの物語の鍵になるとは思いもよりませんでした。

とても大切な思い出があります・・・
でも、思い出を取ると現実が立ち行かなくなる・・・そういう場合にどちらを選択すれば良いのでしょうか^^;?
どっちも・・・取れると良いのですが、ネウロイはそんなに甘い相手ではありません。
だから・・・葛藤するんです。
しかし、軍の出した作戦はそんな葛藤など微塵も考慮されたものではありませんでした。

作戦の遂行は軍人として絶対遵守すべきこと・・・
それでも、満面の笑みに翳りを落とすことは人としてどうなの・・・?
きっとウィッチはそう考えたのかもしれません。

そして、ここからがウィッチ達の本領発揮です^^
アフリカ軍団のマルセイユとライーサも加わり迫力ある展開が・・・と、やはりそんな簡単に事は進みません・・・^^;
でも、人間は想いを繋げられるんですよね^^
最初は一人の少女の願いでした・・・その必死な願いは周りを突き動かして大きな輪を作り・・・その輪が大きな力に変わっていく様を堪能する事ができる・・・そんな作品でした^^

エンディングテーマは、シャーリーとルッキーニの「Fly Beyond」

1話30分の作品なので、あっという間に視聴してしまいましたが、シャーリーとルッキーニを満喫できる作品でした。特にルッキーニは、これまで私の中でそれほど高い評価のキャラではありませんでしたが、この作品の視聴で確実に評価が上がったと思います。
あの満面の笑みが原因である事は分かっているのですが・・・(//∇//)
引き続きVol.3を視聴したいと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19
ネタバレ

カボチャはんたー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

シャーリーとルッキーニ

{netabare}
シャーリーとルッキーニがメインのお話かな?
シチリア島とか言ってみたいな(*´▽`*)
シャーリーはメカがよく似合う(*´▽`*)ノ

ネウロイが島を占領?デロス島?
たしかに島そのものがネウロイみたいだったしな
シャーリーとルッキーニ招集されたみたいね

デロス島は思い出の地だから取り戻したいのなルッキーニ
クレタ島基地にとりあえず…
ハンナさんに、ライーサちゃんね
ハンナさんの残念がってる具合な~(笑)

エディタ・ノイマン手厳しそうな女性だな
エルンスト・ロンメル、ハンナが頭が上がらない相手
艦隊は島自体を攻撃する?島ごと洞窟を破壊するとか…
島を破壊せずにネウロイを倒す方法…
おっとシャーリーとハンナもぶつかる関係w

人類の遺産を破壊してしまうのは忍びないが…
ウィッチによるピンポイント攻撃が許された
シャーリーたちがなんとかすれば万事すべてが丸く収まるな

なんて多彩な攻撃を…ルッキーニ突っ込んで…
守りたい気持ちはわかるけれども…武器も魔法力もないのに戦えない…
ライーサちゃんは優しい子だのう美乳だのう

金髪の褐色美人も悪くない…そしてお風呂シーン見れてよかったな(*´▽`*)
アフリカの星がなんたるざまかな?と煽られてるー
島ごと巣穴を破壊する作戦…

ストライクウィッチーズがただただ命令を聞くだけだと思ったら大間違いw
諦めたくない気持ちと最高の働きも
作戦は臨機応変に♪トップは優秀だね~
穴から出たらこっちのもんだと思いきや船の燃料が…
ロンメル司令かっこいいお方だこと
無事穴倉から引きずり出し撃破

島の人類の遺産を、思い出の場所を、見せたかったものを守れてよかった
{/netabare}

強いていうなら…シャーリーとルッキーニのお風呂シーンも…
ライーサちゃんのお風呂シーン見れたのはあざす( ´艸`)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

へぇ。。こんなキャラもいたんだ、な回 

 
2期の次、劇場版より前の視聴をオススメします。

 原作:オリジナル(メディアミックス)
 制作:SILVER LINK.
 放送:2014年12-7月(全3話)
 視聴:2021年冬(dアニメ)

今作はアフリカの二人が登場。
ライーサが可愛い。
~{netabare}
声は・・一瞬、ゆかなさん?とか思ったら、楠見藍子さん。
オラオラ女のマルセイユは美人だけどイェーガーがかすむくらい粗暴すぎるかな(言動が)w
声は伊藤静さんだけど。

ルッキーニが暴走するも他のみんながフォローして、どんど晴れ。
(ざっくりw)
{/netabare}~
飛行する動きはよく描けていたかと。

■観る順序(自分用)
~{netabare}
1.ストライクウィッチーズ【1期】(2008年夏)全12話
 1944年、欧州本土の大半がネウロイの勢力に。
2.ブレイブウィッチーズ【1期】(2016年秋)全13話
 1944年9月、連合軍は欧州中央から東部への反攻作戦を計画。
3.ストライクウィッチーズ2【2期】(2010年秋)全12話
 1945年春、人類は再びネウロイとの戦争を余儀なくされてしまう。
4.ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow(2014年)
 ウィッチ達は今も世界の空を駆けている。
5.ストライクウィッチーズ 劇場版(2012年3月)
 1945年、芳佳は静夏と共に欧州へ向かう。
6.ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN【3期】(2020年秋)
 1945年秋、ネウロイの巣を破壊すべく作戦が行われようとしていた。

=スピンオフ=
ストライクウィッチーズ501部隊発進しますっ(2019年)全12話
ストライクウィッチーズ劇場版501部隊発進しますっ(2019年10月)
ワールドウィッチーズ発信しますっ(2021年予定)

=新シリーズ=
連盟空軍航空魔法音楽隊ルミナスウィッチーズ(2021年予定)

(Wikipedia他より抜粋)
{/netabare}~

ファン向け感は否めないかな。。
 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

62.1 11 戦闘アニメランキング11位
鴉-KARAS-(OVA)

2005年5月28日
★★★★☆ 3.6 (117)
499人が棚に入れました
夜を忘れた街・新宿。隣り合う妖怪の存在を忘れ、浮かれ暮らす人間たち。古来より、からみ合うこのふたつの世界の秩序は“ゆりね”と“鴉”によって守られてきたが、ここにきてそのバランスは大きく乱れつつあった。\n一切の「個」を捨て、街の下僕となることをさだめられているはずの“鴉”が、自らを廻向と名乗り、人間への復讐を開始したのだ。街で連続する奇妙な殺人事件。それらはすべて、廻向によって新たな体を与えられた御座衆と呼ばれる機械化妖怪のしわざによるものだった。\nそんな中、新宿駅にふたりの男が降り立つ。ひとりは猟奇殺人解決のために本庁から派遣されたエリート警部・呉。そしてもうひとりは、廻向を倒すため舞い戻った流浪の妖怪・鵺。\n人間社会の常識にとらわれるあまり事件解決の糸口さえ見つけることができない呉とは対照的に、鵺は御座衆のひとりである河童を追いつめる。鵺の狙うライフルのスコープが河童をとらえた時、もうひとりのゆりねと鴉が現れる。彼らこそ、新宿の大いなる意思が生み出した、新たなる街の守人であった。

Anna さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

漆黒のヒーロー誕生!驚愕の、ハイクオリティーアニメーション!!

タツノコプロの40周年記念作品として制作された、ハイクオリティーアニメーション作品!!
監督は、さとうけいいち監督。今期は、音楽の池頼広らと共に「TIGER & BUNNY」を製作しています!
1話30分、全6話のOVA作品。第5回東京国際アニメアワードの、オリジナルビデオ部門優秀作品賞を受賞しています。

人間と妖怪が共に住まう街、新宿。その均衡は、街を守りものである"ゆりね"と"鴉"の存在によって、古くから保たれていたのだった。
しかし、やがて人間は妖怪の存在を忘れ、己の快楽や欲望の赴くままに街を作り変え、その均衡が今破られようとしていた…。
新宿の街を舞台に、妖怪達の激しいバトルが今始まる…!

第1話のオープニングシーンから、息もつかせぬバトルアクション!むちゃくちゃカッコいいです。
スピード感のある映像と、温かみのある色彩が印象的!
新宿の町並みや歩く人々も、とても丁寧に描かれています。
バトルシーンやさまざまな場面で使われる、光の演出も素敵です。
手書きの人物達が急に、フルCGのバトルロボットに変身するのには少し抵抗がありましたが、慣れれば逆に癖になります!
特撮ヒーローのドラマを彷彿とさせる場面がいくつかありますが、実写では実現できないことを表現できるのがアニメすごいところですね。ますます実感しました!
音楽は、プラハ交響楽団も巻き込んだ、本格的なサウンド。
新宿に妖怪が暮らしているという設定も面白いです。
キャラクターデザインも魅力的で…!
鵺役の藤原啓治さん、廻向役の櫻井孝宏さん達がとてもはまり役で、すばらしかったです!
その分、俳優が本職の方々の声がどうしても浮いてしまって…。とても勿体なかったです…。
とはいっても、思わず画面に見入ってしまう事間違いなし!

圧倒的な映像技術と、感動的なストーリー!最高の音楽とスピード感あふれるバトルアクション!
タツノコプロの本気の詰まった一作を、是非一度ご覧下さい!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

超絶美麗バトルアクション

タツノコプロ40周年記念OVAとの事です。
タツノコお得意のお家芸、等身大ヒーローを超絶美麗グラフィックで魅せてくれます。
いや、ほんと気合入ってます。持てる総力を注ぎ込んだって感じです。


やれる事は何でもやろうという気概が感じられる設定。
基本、剣で戦うヒーローものですが、妖怪あり、メカあり、グロあり、ガンアクションあり、飛行機(のようなもの)での空中戦あり、と、バトルの要素をごった煮状態で詰め込んでます。
相当作画に自信アリですね。
その全てのアクション要素を、CGと手書きを融合させた見事な描写で表現しきってます。
バトルアクションの作画は近年見たどのアニメよりもハイレベル。一見の価値ありです。

ストーリーは、あらすじに書いてあるとうりで、特筆するようなところはありませんが、第1話では世界観を語ることなくとにかく派手な映像と意味深なカットを多様して畳み掛ける演出。
「オラ、俺様の美麗世界に魅入ってこいやぁ」って言われてようで正直ウゼェ。癇に障って仕方ありませんでした。(まだ1話目だけど見るのやめようかとさえ思ったw)
2話以降、ちゃんと状況が判るような展開と演出になってたんで見続けましたが。


声優は、主要キャラに俳優使ってます。
大して上手くもありません。
ストーリーが陳腐だから、素人くさい起伏の無い演技でも気にはなりませんでしたが・・・
40周年を記念する作品でしょ?
話題づくりの為かは知らないけど、なんでアニメの老舗製作会社が、アニメの質を貶めるような真似をわざわざするかなぁ。
色々大人の事情もあろうかと思いますが、この点は大いに不満です。


まぁ多少の問題もありますが、ほんとに映像は超一級です。
バトルアクションがお好きな方、是非ごらんください。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

人か鴉か

タツノコプロ40周年作品。
全6話で構成されていて、舞台は魔都市東京。
サンシャインやヒルズなども出て来るので
親近感が湧くかも?
メカニック妖怪バトルと
それに絡む人間模様という感じかな。
メカニック妖怪の1人が鴉なんですが
牙狼を彷彿させるキャラデザ。

妖怪は使い古された感があるけれど
メカニック化されている事で斬新に見える。
純妖怪も出て来るし、五行結界をはる事で
6話と短いながらも納得できるシナリオになっていて
バトルも良く動く。

さとうけいいち氏が原案と監督をやっているので
作画は抜群だし、音楽も良い。
バハとかタイバニで有名ですね。
とても良く出来てると思うのですが
知名度が足りない気がするのは何故…

ゆりねのキャラデザをもう少し神々しくして欲しかった。
町並みはもう少し胡散臭い多国籍な感じにして欲しかった。
目の付け所は良いと思ったので
アンバランスな町並みを見て見たかったかな。

最初は意味不明というか、入りにくいというか
敷居が高く感じるかもしれないけれど
3話でおおまかな流れがわかり
4話で話が動いて
5話の猫さんの囲みで鳥肌が立ち
6話で綺麗にまとまっています。

白猫さんと巳さんは絶対に殺してはならないと言われていた所以がわかります。
個人的にはかたつむりの子が好きでした。
もっと話が多ければ純妖怪も沢山見れたのかしら。
どこぞの50周年記念とは大違いでとても良かったです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 29

62.5 12 戦闘アニメランキング12位
ワンパンマン OAD 「ロード・トゥー・ヒーロー」(OAD)

2015年12月4日
★★★★☆ 3.7 (87)
467人が棚に入れました
ワンパンマン 10巻 OVA付同梱版として発売されたオリジナルアニメ。

kooodain さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ダサいスーツの謎

サイタマがヒーロースーツを手に入れるまでの物語。
ワンパンマンが面白ければ楽しめます。
主人公の活躍シーンも一応見られます。

いい感じに笑えるギャグもあります。
オリジナルと聞いてどうかなと思いましたがいい感じに引き継いだギャグです。
一話ですしネタバレ無しでは描けないのでこの位で。

▼物語の評価
本編と同じようにギャグもあって楽しめます。
戦闘相手は雑魚でスーツの話なのでサイタマ最強を楽しむことは出来ません。
▼作画の評価
特になし。
▼声優の評価
特になし。
▼音楽の評価
特になし。
▼キャラの評価
サイタマのキャラは相変わらず良いです。
他はたいして特筆することもありません。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

-Cha sMIN- さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ワンパンマン誕生!

.
本編「お気に入り」の満点作品 
例に漏れず 楽しめました


OADですので 30分弱
もっと長く楽しみたいです

子供の頃に (国語の授業)
物語というものは
起承転結 逆風 困難 等々がなければ
成立しない
というような教えがあったような気がしますが
それをド返ししても(逆風等がなくても ^^ )
全く気にならない むしろそこが好き

という作品

二期が待ち遠しいです

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

もろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

サイタマがハゲマントになる前の話

いつも着てるスーツを髪の毛の生えたサイタマが着ると何だか違和感があった。やっぱりサイタマにはあの頭がよく似合ってる。

最後まで楽しんで観ることができた。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

65.4 13 戦闘アニメランキング13位
ルパン三世 1$[ワンダラー]マネーウォーズ(OVA)

2000年7月28日
★★★★☆ 3.7 (76)
434人が棚に入れました
1カラットもない安物の指輪、マルケスの記念指輪がニューヨークのオークション会場に出品された。呆れ返る衆人をよそに、一人の紳士が百万ドルの値を付けるが、1$差でバンク・オブ・ワールド頭取のシンシアに競り負けてしまう。 そこへ銭形警部が現れた。 シンシアと競り合っていた紳士の正体はルパンだったのだ。 ルパンは指輪を奪い逃走しようとするが、シンシアの部下ナビコフに奪われてしまう。指輪には、持っているだけで世界の王になれるというブローチの所在を示す秘密が隠されていて、シンシアもそのブローチを狙っていたのだ。 ルパンと次元は、宗教にのめり込む五ェ門と共にバンク・オブ・ワールドに忍び込んだ。
ネタバレ

ヲリノコトリ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ルパンベスト10のためのレビュー

【あらすじ】
「世界の王になれるブローチ」をめぐる頭脳バトルと殺し合い。

【成分表】
笑い★★★★☆ ゆる☆☆☆☆☆
恋愛★☆☆☆☆ 感動★★☆☆☆
頭脳☆☆☆☆☆ 深い★★☆☆☆

【ジャンル】
ルパン三世、TVスペシャル12作目(2000)、ルパン中心

【こういう人におすすめ】
「ルパン三世全部見るぞ」って人。ハラハラドキドキ系ルパン。

【あにこれ評価(おおよそ)】
64.3点。

【個人的評価】
一番スタイリッシュでカッコいいと思ったルパン。
『自分のお気に入り』

【他なんか書きたかったこと】
{netabare}
 ルパンベスト10のためのレビュー。↓以下同文。
{netabare}
 まだ私が無垢な魂をぶら下げて山野を駆け巡っていた頃、風邪をひくと隣町の小児科に行き、ついでに隣町のレンタル屋で「ビデオ」を借りてきて、布団の中でそれを見ながら、私の液性免疫が急性上気道炎を撃退するのを待つ、という風習が我が家にはあった。
 その「ビデオ」(現在で言うDVDの立ち位置)はほとんどがアニメ映画であり、そのため私は、私が受精卵としてすら存在していなかったときの古いアニメ映画をほとんど知っている。
 ジブリコンプリートなどは我が家にとっては序の口で、ルパン映画、劇場版クレヨンしんちゃん、劇場版ドラえもんなどはほぼ制覇したと思われる。 その中でクレヨンしんちゃんとドラえもんはあまり覚えていないが、ルパン三世は当時の汚れ始めた私の魂にジャストフィットしたらしく、各作品を非常に鮮明に覚えている。

 で、今回ルパンベスト10を作ろうと思い立って、ついでに短めにレビュー書きます。最低でも10個書かなあかん(笑)
 あ、ルパン三世のテレビアニメ1期もたぶん「ビデオ」で観てるんですが、さすがに作画が古すぎて心に留まらなかったようで覚えてないです。だから「ルパンは本来こういうものなのだ!」みたいなのは無理っす。原作も知らないし、というかモンキー・D・パンチさんが何者かもいまいちわかってないし、栗田貫一さんの声に何の違和感も感じてません(笑)
 そういう若輩者の素直な感想です。
{/netabare}

 アルカトラズコレクションと似てる、と思ったら連番でした。
 よくわかっていなかったけど一番「かっけえ」と思ったルパン。
 「ルパン死んだかと思ったランキング」でも上位。

 幼い私には「こいつは対人地雷でなあ、動いたら蜂の巣だ」という発言の意味が分からず、「たいじん?ぎらい?この四角い箱はこの人たちのことが嫌いだから、なんかまあ動いちゃいけないんだな。この箱が蜂の巣に変形して襲ってくるのかな」と思っていた。
 でも今思い返すと、多分その箱はクレイモアだった。
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 6

酒と肴と頭痛 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

スコッチ党の次元がマンハッタンを。

次元がウイスキーを好むという設定はシリーズ共通と思いますが、どんなウイスキーを好むのか、スコッチだったり、バーボンだったり、話によって変更されていると思います。

この長編では、スコッチ党ということになっています。話の中で大きな清算をしにいく直前に、次元はルパンが待っているバーに入って、ドライマンハッタンを注文します。本来スコッチ党の彼がそうしたのは、感傷気味だったからでしょう。女に優しい次元ですから、清算後、ルパン一味が勝利した所で、救われない女が一人いるのは、彼が感傷的になる理由の一つではないかと感じました。

そして、他の女が一人、成功の道を歩んでいくことになるのですが、同じ大都市の中では上記の救われない女もおり、その対比が、あえてスコッチ党の次元がバーボンを使うマンハッタン(摩天楼)を欲した心境に重なるようで、通常のマンハッタンよりシャープで苦味のあるオリーブを添えた一杯が、この長編をより味わいのある物にしていると思いました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

Moji さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

TVスペシャル第12弾(2000)

「世界の王」になれるという曰く付きの「幸運のブローチ」の鍵を握る安物の指輪。
今回は、盗みをせずにオークションでその指輪をGetするはずだったが、1$と時間差で競り落とされてしまった。
まずはその指輪をめぐって、スバル360でのカーチェイスはもちろん、次元が愛用のM19を落としたり、しっかりと金庫破りもあり、ルパンが死んだり・・・。
幸運のブローチの謎解き、頭取の女社長とのコンゲームもありと、けっこう盛り沢山の内容である。
ルパンが幸運のブローチを狙う理由を「見てみたいだけさ」といってますが、それだけのはずはないよね。
地下駐車場で襲われるシーンでSSKが撃たれ、「オッ!」と思ったらその影からスバル360。イイ演出でした。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

70.3 14 戦闘アニメランキング14位
転生したらスライムだった件 コリウスの夢(未定)

★★★★☆ 3.6 (103)
406人が棚に入れました
イングラシア王国で子供たちを救い、教師としての残り少ない日々を過ごすリムル。そんなある日、自由組合のグランドマスター、ユウキからある依頼を聞かされる。その内容は、イングラシア王国と神聖法皇国ルベリオスに挟まれた「コリウス王国」で起こっている王位継承争いの内情を探って欲しいというものだった。リムルは〝サトル〟という名でコリウス王国に潜入捜査を開始。だが、事態は一国の王位継承争いに留まらず、悪魔や吸血鬼の思惑も絡み合い、混迷を極めていくーー!

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

消えることなく光を放つ望み

転スラの作者・伏瀬氏が二期ブルーレイの特典ブックレットに描き下ろした小説を映像化したもの。
全3話完結の短編で、転スラの10周年プロジェクトの一つだそうです。10年も経ったの!?

時系列としては1期終盤。
イングラシア王国自由学園で教師をしていたリムルが、そろそろテンペストへ帰ろうかと考えていたあたりの時期と推察されています。
いつも通り、のんびりした日々を過ごしていたリルムのもとに、ユウキから相談を持ちかけられます。
イングラシア王国と神聖法皇国ルベリオスの間あたりにある"コリウス王国"の内情を探ってほしいという内容ですね。
なんでも王位継承争いが起きているらしく、第二王子がギルドから仲間を募り、不穏な動きを見せているとのことで、ギルドマスターであるユウキとしては見過ごせないとのこと。
そこでリムルは偽名を使ってコリウス王国へ潜入するが、単純な王位継承争いではなく、思想が絡まる複雑な事態となってゆきます。

ただ、最強スキルを持ったリルムは特にピンチにもならず解決します。
逼迫した事態に面しているのですが、いつも通りのほわんかした異世界ファンタジーなので、おきらくに見れると思います。
すったもんだの末、黒幕が判明、黄門様よろしくリルムが仲間たちと鉄槌を下して、これにて一件落着といういつものフォーマットでお送りしています。

転スラ好きであればほんわか見れる作品ですが、ぶっちゃけたところ、転スラ初心者だとハードルは高いです。
まず、パケ絵で立っている二人の女性ですが、彼女たちは本編ではほとんど登場せず、本作のメインキャラとは言い難いです。
終盤に少しだけ登場するのですが、"コリウスの夢"がアニメとしては初登場で、何をしに出てきたのか、そもそも黒幕の目的がなんだったのか、原作を読んでいないと見てもわからないと思います。
また、コリウス王国へ行くことについて、序盤に自由学園の同僚教師・ジェフがコリウス王国の貴族へ紹介状を書いてくれましたが、これについてはコミックス特典OADで詳しく語られました。
本作の最後には劇場版の伏線もあり、それら全て知っているという転スラファンであれば問題ないのですが、知らなければ理解が追いつかない可能性があります。
このあたりは3期以降見るうえで必要な前提知識な気がするので、その振り返りとして観るのも良いと思います。
異世界転生した一匹のスライムの物語が、どんどん広がってる感じがする一作でした。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 3

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ルミナスとウルティマのキービジュアルで見てしまった…

 やはり転スラの名前が出ると見てしまうんですよね。特にキービジュアルがルミナスとウルティマだったので。ただ、やっぱりサイドストーリー的な本作もやっぱり面白くはないです…いや、中途半端な面白さという方が正確かな。話は普通にできています。でも、それだけと言う感じです。そもそもキャラの先取りをするくらいならとっとと本編進めろ、という気はします。矛盾も出てくる気がするし。

 それと、原初の悪魔の3人娘とルミナスですねえ…もうちょっと美しくしてほしいなあ。まあ、アニメのテイストがこういう感じなので精いっぱいだとは思いますが、1期始まった2018年ころには異世界転生ものならこれで満足できた作画レベルも「無職転生」とかあるだけに今見るとちょっと物足りないかなあ。

 話の内容は、サイドストーリーで考察とかネタバレしてまで語るような内容ではありません。上にあげた4人の女性キャラが見ものというだけです。とはいえ治療の対象となる女性のキャラはちょっと良かったので、まあまあ面白く見られると思います。

 ポテンシャルがある作品なので、もったいぶらずに大胆に本編進めて欲しい…いや、欲しかった…かなあ。もう見ないでいいかなあ、と思いつつ次が始まれば、また見てしまうんだろうなあ、と思います。

「転生したらスライムだった件」は1期は夢中になって、原作を確かその時点で十数巻一気買いして、読みました。そこまでは面白かったのですが、段々間延びしてくるようになって19巻で心が折れて20巻以降読んでません。数値化とか始まったし。

 2期になってアニメで転スラ日記を1、2クールで挟むやり方とか、原作で強さの数値化が始まったり尺伸ばしとも取れる感じが、メディアミックス全体で行われて心が離れた感じです。

 2期は酷評しましてもう見ないという感情だったんですけど、やっぱり東の帝国との戦争、3人娘とゼギオンの戦いだけは見たいんですよねえ、そこまでもっとスピーディーにアニメ化できませんか?

 なお、私「大賢者」って、風呂に沈めたコンピュータが転生したのだと思ってたら、30歳DTで魔法使いで、40になったら賢者になれるかな、という妄想が大賢者になったみたいですね。初めてWIKIを見て知りました。原作に書いてありましたっけ?

投稿 : 2025/03/01
♥ : 6

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

〇〇○サトルw

原作未読 全3話 Amazon Primeで視聴

転生したらスライムだった件の新作アニメです。レビュアーさんのレビューを読んで、私も一気に観てしまいましたw

閑話的な感じに3話で完結しているので、観やすいと思います。

2期の途中のお話ですね。無理やりw依頼されてある王国の内情を調査することになったリムルが活躍するお話です。

今回はテンペストのキャラも3名ほどしか出てきません。

また、他に本編に絡むキャラたちも出てきていますので、転スラが好きな方は是非観てくださいね。

本編の続きを早く観たいです。

OPは寺島 拓篤さん、EDはリムル役の岡咲 美保さんが歌っています。

最後に、今は配信だけですが、12月に地上波とBSでの放送が決まりました。日本テレビ・中京テレビ・BS11・日本テレビ系列で放送します。詳しくは公式HPでご確認くださいね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13

67.3 15 戦闘アニメランキング15位
ULTRAMAN(Webアニメ)

2019年4月1日
★★★★☆ 3.4 (107)
376人が棚に入れました
かつてこの世界には〈光の巨人〉と呼ばれる存在がいた。やがて〈光の巨人〉はその役目を終え、遠い宇宙にある自らの故郷へと帰還し、同化していた地球人はそれまでの記憶を失うことで自らの在るべき場所へと戻っていった。ウルトラマンの存在は過去のモノとなり、科学特捜隊日本支部もその役割を終えて、光の巨人記念館へとその姿を変えていた。早田進次郎は多感な思春期を過ごす高校生。だが彼は、自分が驚異的な跳躍力や頑丈な肉体といった人間離れした“普通"ではない力を持っていることを自覚していた。そんなある日、進次郎は父・早田進が、かつてウルトラマンであったことを知る。そしてウルトラマン無き地球に暗躍する宇宙人たちの存在も。進次郎は、秘匿組織として健在する科学特捜隊の井手によって開発されたウルトラマンスーツを着用できる数少ない適合者だった。「単刀直入に言おう――キミにウルトラマンになってもらいたい」

声優・キャラクター
木村良平、江口拓也、潘めぐみ、田中秀幸、諸星すみれ、魚建、牛山茂、竹内良太、花輪英司、関戸博一、津田健次郎、白石稔、曽世海司
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

和洋折衷ウルトラマン

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルはアクション。3Dアニメです。

私は、高評価。でも多分、それは私に「ウルトラマンに対する特別な思い入れ」がないからだと思います。

このアニメ、「ウルトラマンが好き」な人は戸惑うかもしれません。その辺を、レビューに書きたいと思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「これはウルトラマンなのだろうか?」という疑問を、私は一切抱きませんでした。なぜなら、そもそもウルトラマンをちゃんと観たことがないからです(何回かは観たことあるよ、名前は知識として知ってるよ、レベル)。

だから私には、「普通に格好良いアクションアニメ」でしかなくて、別に「ウルトラマン」という冠は必要ありませんでした。

「ウルトラマン」というよりは、「アメリカのヒーロー」や、「平成の仮面ライダー」に近いような作風。だから、「和洋折衷ウルトラマン」にしました。

本作の良さとしては、まずアクションの格好よさ。なんか、プロレスみたいだなと思いました。

プロレスの必殺技の中には、「それって効くの?」と思うものが散見されるが、「客はちゃんと盛り上がる」。それは、「粋」という感覚に近く、「効かないとか避けられる」なんて言うのは、「無粋」。

本作も、空手やカンフーアクションのような実用的な動きの中に、いきなり「ウルトラマンらしい攻撃」が入るのが、なんか「ダサ格好良い」。そこは、3Dによる独特のカメラアングルや動きが良い働きをしていて、「ダサ」「格好良い」にしていたと思います。

次の良さとして、ストーリーの面白さ。縦軸として貫くのは、「主人公がヒーローであることを悩み、受け入れるまで」を描くということで、なんか「仮面ライダーっぽい?」と思いました。そこに横軸として、「主人公とアイドルの恋愛」や「星団評議会の暗躍」などがある構成。

特に、「星団評議会の暗躍」は面白くて、誰が黒幕なのか、味方なのかをワクワクしながら観られました。ここは、今後は縦軸になるでしょうし。 

と、私が誉めている部分は、多分、ウルトラマンファンからすると、「邪道」なのでしょう。

プロレス的なアクションは、「ウルトラマンを茶化してる」とも受け取れるし、複雑な世界観は、「爽快さの打ち消し」になるのかもしれない。そもそも、巨大化しないウルトラマンは、もはやウルトラマンじゃないという怒りもあるかもしれません。

私も、もし自分が好きな「ロードス島戦記=キャラがロボットに乗ってモンスターと戦う」とか「ガンダム=モビルスーツ同士でラブコメ」とかやられたら、「ふざけんなよ」「俺の思い出汚すなや」って思うでしょうしね。

賛否両論ある本作。どちらの評価にするかは、やっぱり、観て自分で判断するしかないように思います。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
ウルトラマンのその後として、しっかり面白い。オッサンが格好良いアニメは、良い。

2話目 ☆4
バトル、急に地味になったけど(苦笑) 地面に投げても効かねえだろ。なんかちょっと、ハリウッドだな。変身のところは日本っぽい。トータルて、面白い(笑)

3話目 ☆3
なんか、ヒーロー願望で戦う、某大介を思い出すな(笑) グロのギリギリラインでちゃんと止めてるあたりが偉い。

4話目 ☆4
なんか、やたらプロレス技が目立つ。オスプレイみたいな戦い方だな(笑) 迫力のバトルを満喫。

5話目 ☆3
異星人街。セブンが意外と好意的? 民族差別をするタイプではないのかな。ジャック。帰ってきたウルトラマン?

6話目 ☆4
セブン、強いな。彼は、ただの人間なの?

7話目 ☆3
バトルは流石に格好良いわ。ヒーロー願望か。

8話目 ☆4
なんか、随分とひねくれた話になってきたけど、かなり面白いな。

9話目 ☆4
エース登場。さらに状況が混迷してきたな。

10話目 ☆4
エース。天才技士。本当に、色んな人の思惑が複雑に絡んでる。

11話目 ☆3
なんか、ややコメディタッチ。めっちゃ簡単にバレてるw これはセブンに殺される案件(笑)

12話目 ☆4
星団協議会、ゼットン。誰が敵で誰が味方か。

13話目☆
セブン強い。エース熱い。

{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

このCGに魅力を感じないので辛い…話は前半は面白いです。

 まずCGです。IGはどうしちゃったんでしょう?なぜ、この方向でいいと思ってしまったのが分かりません。新しい「攻殻機動隊」もそうでしたね。「ガメラ」とか「ヤキトリ」とかもこういうテイストなので、ネトフリ仕様?なんでしょうか?
 SOLA DIGITAL ARTSというところが共同制作でこっちがCGなのかな?まあ、ただIGということで話を進めます。

 こういう作品って結果的に日本でもアメリカや中国でもあまり話題になってない気がするのですが。アメリカの3DCGって「トイストーリー」とか「ミニオンズ」とか「モンスターズインク」とか結局「デザイン化されたキャラ」なんですよね。それかアナ雪みたいな従来の2Dアニメを立体化した感じといえばいいのでしょうか。

「シドニアの騎士」というかMMDというか、なんかそっから進化した(いや進化が感じられない)みたいな3DCGっていつまで使うんでしょう?これは不気味の谷でもあるし、安っぽくもあるし、手塚的な記号にもなってないし…正直なんでこの系統にこだわるんでしょうか。「楽園追放」がそう言えばこの系統かな?あれが結局一番見やすかったりして。

 結局ヒットした「鬼滅の刃」も「ワンピース」も2次元アニメだったし「スーパーマリオ」は「デザインキャラ」系統です。今、やっているちょっと人気のTV作品…例えば「フリーレン」「陰実」「薬屋」辺りと比べて、どっちが魅力かとか考えないんでしょうか?

 このネトフリが推しているのかIGの技術なのかどうも本作のような3DCGは好きになりません。「PLUTO」みたいなの作れるならそっちで行って欲しいなあ。「PLUTO」の話は評価してませんが、画面は最高でした。

 それと演技ですね、CGの。変身後のウルトラマン等は、人間のCGよりはカッコ良くて見られるんですけど、動きというか演技がカリカチュアライズされすぎたハリウッド映画の役者を物まね芸人が大げさに真似ているような動きです。共感性羞恥が発動するレベルで、ひどいです。

 で、本作のストーリーです。面白いです。初めのうちは。ウルトラマンが去った後に残された地球の話です。メンインブラックの黒メガネをウルトラマンがやっていて且つシリアス版という感じです。アイドルが絡むのでちょっと雰囲気とか世界観は「鉄腕バーディー」も思い出しました。

 アイドルとの絡みがご都合主義だったりしますが、ウルトラマンとは?という定義の問題とか、スペシウム光線の設定とか、ウルトラマンだった早田隊員の呪いと血の話、連続殺人犯、懐かしの怪獣○○○○の立ち位置などで、かなりドキドキワクワクする話でした…途中までは。

 ただアイデンティティ問題とか正義の問題とか、言葉ではなぞっているんですけど、なんか軽いんですよね。SF的なメカの設定も結局なんなのか謎の提示もないまま未来メカで来ちゃったし。セブンとかエースもいいんですけど簡単に登場させすぎて軽ーい感じだし性格造形がありきたりというか…

 CGに拒否感が無ければ、前半はかなり面白いと思います。ただ、後半はほぼドンパチです。
 2期以降で主人公のアイデンティティ問題をやるのかどうかと、アイドルちゃんと恋愛しちゃうのかどうか、は気になりますけど…どうしようかなあという感じです。

 まあ、せっかくネトフリ加入期間なのでこの後、23年の作品の3期まではチェックしたい気もします。が、画面が辛い。2Dアニメ好きにはハードルが高すぎる…

 ストーリーは前半評価で3.5(前半4、後半2.5の辛うじて四捨五入)。ビックネームのウルトラマンの名前を借りてますが、その名前を使った導入は面白いのでいいと思います。
 キャラは…うーん、アイデアはいいです。アイドルの出番が無理やり感はありますが唯一魅力があるキャラとも言えます。4かなあ。
 作画は評価できません、1と言いたいですけど最後まで見た作品なので1.5にします。
 声優と音楽は正直CGが気になりすぎて楽しめません。評価なしの3で。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

俺たちが、ウルトラマンだ

この作品は、あのウルトラマンのフル3DCGアニメです。
グリッドマンがアニメ化された時も驚きましたが、これにはホントにビックリです。
円谷プロの看板作品でこれまで特撮にこだわってきたウルトラマンが、アニメ化されたのですから…

でもウルトラマンの設定が大きく異なっていました。
まず、今回登場するウルトラマンはM78星雲光の国から来る訳ではありません。
物語の舞台は、ウルトラマンが異星人の侵略から地球を守り、使命を終えて地球を去ってから40年後の世界…
そして40年の年月をかけて人類は繁栄の時代を築き上げてきました。

ですが、それは表向きの平和でしかなかったのです。

かつてウルトラマンと同化していた科学特捜隊の早田進は還暦を迎え、今では一人の息子を持つおじいちゃん…
早田進の一人息子である早田進次郎は、生まれながらに特殊な力を秘めていました。
進次郎が高校生になった頃…これまでの平和を揺るがす一大事が起きたのです。

考えてみると、その事件が全てのきっかけでした。
突然謎の敵に襲われた進次郎を助けたのは父である早田進…
早田進は自分がウルトラマンだと告白し、ウルトラマンスーツを纏って進次郎を守ろうとします。
ですが、還暦を過ぎた人間がウルトラマン本来の力を引き出せるはずもなく、あっという間に劣勢に…
父親が傷付いていくのを目の当たりにして、子どもの心が動かないはずがありません。
進次郎もウルトラマンスーツを身に纏い、何とか謎の敵を撤退させることに成功するのですが…

これがこの物語の序章…
進次郎は進に代わる「新たなウルトラマン」になることを要請されるのでした。
これまで秘密裡にしてきた異星人の襲撃から地球を守るため…
こうして進次郎の物語が動いていきます。

生まれながらに秘めた特殊な力…
このフレーズだけ見ると魅惑の塊のようです。
だって、誰もが一度憧れた能力なんですから…

一睡もしなくても疲れを知らない身体…
自宅と行きたい場所とを瞬間的に繋いでくれる能力…
一度覚えたら絶対に忘れない記憶…
こんな能力があったら良かったのに…なんて考えたり?

でも、自分の能力に見合った責任や使命が課せられるのも世の常ですが、進次郎に任せるのは時期尚早だったのかもしれません。
そもそも自分の能力に見合った責任や使命って、高校生に理解できるかと考えると正直難しいと思います。
だって、その頃って自分の事だけで精一杯だから…

能力が高いからウルトラマンを要請される
ウルトラマンは正義の見方だから、悪い敵から地球や人々を守らなくちゃいけない
正義の味方は守るのが当たり前…
そこに落ち度があったら徹底的に責められる…
正義の味方に自ら志願した訳じゃないにも関わらずです。

だから、この作品は進次郎の成長を見守る物語…
彼の正義の貫き方…悪くなかったと思います。

進次郎の事が気になる女の子…すみれちゃん演じる人気急上昇中のアイドル 佐山レナの存在は大きかったです。
地球外生命体とは全く無縁の彼女が、どうして進次郎と知り合い騒動に巻き込まれていくのか…
彼女の出生に関する時期的な矛盾はありましたが、すみれちゃんの熱演に圧倒され気付いたのは後からでした。
物語が面白ければ、結果オーライという事なんでしょう。

現代に蘇ったウルトラマン…フル3DCGの旨味を全てつぎ込んで作られた作品は、往年の名作とはまた違ったテイストが感じられました。
ウルトラマンスーツを身に纏った彼らの格好良さは半端ありませんでしたよ。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は、OLDCODEXさんの「Sight Over The Battle」

クール全13話の物語でした。
毎週の視聴が溜まっていますが、面白くて思わず一気見しちゃいました。
物語としても中途半端なところで終わっているので、続編制作前提なんだろうなぁ…なんて考えています。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

63.8 16 戦闘アニメランキング16位
星界の戦旗 III(OVA)

2005年8月26日
★★★★☆ 3.7 (58)
325人が棚に入れました
「狩人」作戦終了で、戦況は一時膠着し、二人はジントの故郷にして3ヵ国連合から帝国が奪還したハイド伯国(旧:ハイド星系)へと向かうが、待っていたのはとても好意的とは言えぬ歓迎であった。一方、星界軍は未だ帝国に帰順しないハイド星系における戦略級演習を企画する。そしてついに、ジントは育ての親にして現・ハイド星系首相ティル・コリントと再会する。しかし、ティルの出した答えは…。

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

アニメはここで一区切り

星界シリーズ4作目。
現在アニメ化されているのは、本作で最後になります。
星界の戦旗Ⅱのその後のお話ですが、星界の戦旗Ⅲは2話しかありませんので、戦局的に大きな事件もあまりありません。
(原作ではそれなりに盛り上がったエピソードらしいですが、アニメは戦闘部分を大幅カットしたそうです)
主人公、ジントにとっては人生の大事件ですが・・・


ストーリーは、ジントの故郷にまつわる話です。
一応はアーヴ貴族という立場でありながら、決して幸福とはいえない生い立ちのジントですが、このお話でも哀しい目に合います。
基本的に穏やかな性格で、怒ったり泣いたりという感情をあまり現さない性質の彼ですが、悲惨な境遇を「仕方ないな」というような困った表情で、受け入れているように見えるのが痛々しい。
皮肉なことに、そんな試練がより一層ラフィールとの絆を深めているのですが。


あまり戦闘シーンはありませんが、星界軍の面々の粋な会話劇は健在。
部下への叱責や激励の言葉のひとつとっても、なんともまぁ、いちいち文学的でカッコイイ。
やっぱり、本作はこうでなくっちゃ!です。

シリーズのファンの方、締めくくる意味でも是非ごらんください。
前作をご覧になっていない方は「星界の紋章」から、ね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

ひごもっこす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

シリーズとしては最高

軽い恋愛話もあるけど、主題は種族間の長~い争い。

ライトノベル原作ですが、基本設定がしっかりしています。

SFものにありがちな距離を無視した通信や物理的な移動に時間がかかる設定。

かの『銀〇英〇伝〇』ですらかなり怪しいところがあるけど、このシリーズはそれが無い。


情報伝達は限られているし、亜空間(平面宇宙)を介した通信を使ったとしてもその伝達容量は非常に限られている。
しかも双方向通信ではなく電文形式の片方通信というところがマニアック。
実世界の通信も本当はこんな感じですから。


また主人公の乗艦がチート級に強い訳ではなく、単なる量産艦に乗艦、戦闘。
ま、主人公の身分が普通じゃないので、そういった意味ではチートなんですが。

明らかに玄人向けファンタジーSFです。

小説はゆっくりですがまだ執筆が続いていますが、最後まで読めるのか俺。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

星界の短編

今作は、ジントの故郷ハイド伯国と新設第1蹂躙戦隊の話となります。
全2話と短いため、ストーリーはあっさりしており、戦闘もありません。
ジントのラフィールへの思いが、ノスタルジーとともに描かれています。

ラフィールがジントにべったりなのが笑えます。
ラフィールがデレデレになりつつあります。

操縦時のエクリュアの豹変が面白いです。

今作で本シリーズは終了。
もっとみたいなあ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18

58.0 17 戦闘アニメランキング17位
テイルスオブファンタジア-TALES OF PHANTASIA(OVA)

2004年11月25日
★★★★☆ 3.3 (53)
272人が棚に入れました
ある日、トーティスの村に住んでいるクレスは、いつものように友人のチェスターと一緒に南の森へと狩りに出かけていった。ところが猪を仕留めて村へ帰ると、トーティスの村には異変が起きていた。帰ってきたクレスとチェスターの目に映ったのは、何者かに破壊された村の家々と、虐殺された村人たち。その中には、チェスターの妹アミィもいた。
二人は、この村が襲われた原因がクレスがかつて父親から誕生日のプレゼントとしてもらったペンダントにあることを知る。クレスとチェスターは一度別れ、クレスは両親や、村の人々の仇をとろうと、村を襲った連中の手がかりを探すが、逆に彼らに捕まってしまう。
そこで、クレスは同じように捕まっていた法術師の少女、ミントと出会う。彼女の母親の形見のイヤリングの力を借りて、彼らは牢屋からの脱走に成功するが、村を襲った敵(マルス・ウルドール)は奪ったペンダントを使って、ある儀式を行おうとしていた。クレスとミントのペンダントは伝説の魔王ダオスを復活させるために必要なものだったことが分かる。阻止に向かうクレス達だったが、一歩間に合わずダオスは復活してしまう。永い眠りから再び覚めたダオスは彼らを殺そうとするが、間一髪でクレスとミントはトリニクス・D・モリスンの法術によって過去へ飛ばされる。
クレスたちはダオス打倒をめざして旅に出、クラースやアーチェら仲間と出会う。こうして彼らは、時空を超える冒険に飛び込むことになったのだ。はたして魔王ダオスの真の目的とは…。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

「この世に悪があるとすれば、それは人の心だ」

原作ゲームはオリジナルのスーパーファミコン版をプレイ。

アニメ化作品のレビューでこんなことを言うのは妙ですが、
『テイルズ~』シリーズは元々、アニメRPGを志向したゲームではありませんでした。
剣と魔法の超王道RPGを目指して古今東西の神話、伝承を取り込んで、
48メガの“大容量”ROMに目一杯構築された壮大なファンタジー世界。
それが『テイルズ~』シリーズだったはず。

ところが開発当時、販売元のナムコと開発サイドの紛糾が原因で主要スタッフが相次いで離脱。
(ちなみに離脱組が立ち上げた会社が『スターオーシャン』のトライエース)
残されたスタッフが奮闘し、見事、大作RPGと評価できるレベルにまで仕上げましたが、
広げた大風呂敷を完全に畳んだとは言い切れず。

どうにか完成したものの時は95年。スーファミ末期の空前のRPGリリースラッシュ。
『クロノ・トリガー』『聖剣伝説3』『ロマンシング・サガ3』……と、
往年のスクウェアが繰り出す大物シリーズの猛攻をかいくぐり、
どうにかクリスマスシーズンのリリースに漕ぎ着けたものの、
発売前週に、延期に延期を重ねた『ドラゴンクエスト6』の直撃を受けるツキの無さw

結果、セールスは健闘したものの大ヒットとはならず。
藤島康介氏デザインのキャラが戦闘シーンで喋る!TVアニメみたいにOP主題歌が流れる!
といった王道ファンタジーの附則だったはずのアニメっぽい一面が注目されることに……。
スーファミ版『ファンタジア』では別に『天外魔境』の如くドット絵アニメーションが多用されたわけでもない。
けれどその後『テイルズ~』シリーズはファンタジーの王道も意識しつつも、
アニメーション・イベント映像やトゥーンレンダリング、さらなる人気声優、人気歌手の起用。
萌えアニメの如き、ゆるいキャラの掛け合い、コスプレ衣装。
とアニメRPGの王道を驀進し、アニメもゲームも楽しむ層に人気を博すことに……。

『テイルズ~』がアニメRPGの旗手となることで、ゲームでアニメキャラを動かすという、
尊氏の夢が近づくので、それはそれで嬉しいのですが……。
一方でポテンシャルをフルに発揮して『FF』『ドラクエ』と比肩する、
国民的RPGとして大成した『テイルズ~』の雄姿も見てみたかった……。


などと、以上のような勝手な悔恨を抱く尊氏にとっては、
このOVAも、ど真ん中を歩み損ねた成れの果てにも思え、
何より“魔王”ダオス役の塩沢兼人さん逝去により森川智之さんが代役したこともあって、
興味はありつつも見送ってきた作品。

で、今回視聴してみて……。
やはり全四話、正味80分のOVAで時空を越える壮大な王道ファンタジーを表現するのは無理があった印象。
……というより、ゲームの予備知識がないとダオスやその取り巻きの真意を理解するのは難しいかもw


OVAで拾われなかった設定も交えて構図を説明すると……


{netabare} ダオスは宇宙の滅びゆく故郷の母星とその民を救うため、
この世界を支えるマナの源・世界樹がもたらす大いなる実りを求めてやって来た。

人間共は太古の昔から、互いに争い、この世界のマナを無駄づかいする愚かな存在。
特にマナを根こそぎ消費する魔科学は、世界を傾ける脅威であり、
マナを当てにするダオスにとっても最大の障害となる。

他方、この世界は、長らく続く天上の神界と地下の魔界の勢力争い。その中間点、前線でもある。
瘴気の中でないと力を十分発揮できない悪魔としては、暗躍し人間同士を争わせ邪魔なマナを枯渇させる。
ダオスの使命感につけ込んで、マナを消費する人間への憎悪を増幅させる。
こうしてダオスを“魔王”に堕とし、人間と戦わせて、
地上の荒廃を加速させ、生存域を拡大したいところである。 {/netabare}


本OVAは特に悪魔の暗躍について拾い切れておらず、説明は駆け足。
(もっとも原作ゲームも神魔戦争については言及し切れてませんがw)
とは言え、限られた尺の中で、ゲームが伝えたかった要点。
勧善懲悪では説明しきれない世界観の奥深さの一端は再現できており、そこは好印象。


ただ、『ファンタジア』は今なお私にとっては未完の超大作というイメージ。
正直今の『テイルズ~』を担うバンナムのスタッフは課金ばかりで当てにならないしw
トライエースもまともに『スターオーシャン』の続編も作れない程落ちぶれたと聞きますw
ならばせめてファンタジーアニメで2クールくらいかけて、
世界観を完成させる猛者はいないものか?とも思いますが、需要もないのでしょうね……。


蛇足
作中に弓使いのチェスター君が{netabare}パーティーに途中復帰して足手まといにならないよう、
特訓する描写がありますが、かなりオリジナルに忠実。

主人公たちが過去の世界に行っている間に、チェスターとは20レベルくらい差が開きますが、
原作でも合流後チェスター君にレベル自動加算などの救済措置はなくw
弓使いたいプレイヤーは控え枠でレベル上げと言う猛特訓を強いられますw

案外、私にとってはそこが一番懐かしさを感じるシーンだったりw{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テイルズと言えば、コレ!

[文量→中盛り・内容→雑談系]

連綿と続く、「テイルズシリーズ(ゲーム)」の第一作目にして最高傑作(個人的見解)をアニメ化。

【視聴終了】
{netabare}
小学生の時にプレイしたけど、正に「プレイするアニメ」。当時は本当に新しい感動を得た。今思えば、自分のアニメ好きの根幹を作ったゲームかも(本格的にアニメにハマるのは20歳過ぎてからですが)。

キャラ、ストーリー、バトルシステム……完璧です。純粋なRPGとしては、個人的に「クロノトリガー」「幻想水滸伝2」「幻想水滸伝3」「ロマサガ3」「ドラクエ5」「FF6」「FF7」と並ぶ神「ゲー」です。。。

そう、あくまでこれは、「ゲーム(原作)」の話。勿論ファンとしてアニメ化は嬉しいし、アーチェは相変わらず可愛かったけれども、如何せん、尺が足りない(汗) ストーリーはブツ切れで、原作プレイした人じゃないと楽しめないんじゃないかな。

変な話、このアニメを観てファンタジアをやらないくらいだったら、アニメなんか観なくても良いから、ゲームをやって欲しいというのが本音(いや、アニメ評価サイトに書く内容じゃないけど)w

とはいえ、メチャクチャ古いゲームだけに、新規でやる人なんて、今更いないか。。。 そういう意味では、このアニメを通して、少しでもファンタジアを知ってもらえたら、1ファンとして嬉しいっす♪
{/netabare}

【余談 他にも好きなRPGはわんさかあるw】
{netabare}
上記以外にも、(個人的にハマった作品として)「アークザラッド」「タクティクスオウガ」「FFT」「フロントミッション3」「聖剣伝説3」「聖剣伝説レジェンドオブマナ」「ファイヤーエンブレム聖戦の系譜」「半熟英雄」とか、SRPGを含めればまだまだ神ゲーは増えるし、「クロノクロス」「ゼノサーガ」「FF9」「FF5」「ドラクエ6」「マザー2」「ライブ・ア・ライブ」なんか、優秀なRPGはまだまだまだまだある。他ジャンルに手を伸ばせば、もっと。

今時の若者よ(若者からウザがられる入りw)、こんなに好きなゲームの「タイトル」を挙げられるかな?

モンハンとか確かに面白いと思うし、他にも面白いゲームはあるでしょう。けれど、最近(特にRPG)は「一極集中」な感じがする。あの、「群雄割拠」だった時代が懐かしい。。。

オッサンらは、なかなか幸せな時代に生きたのだよw{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

私が視聴したテイルズシリーズ2番目の作品です。

この作品の原作ゲームは未プレイです。ゲームが最初に販売されたのは1995年で媒体はSFCだったそうです。
SFCって・・・随分懐かしいですね^^;
そしてOVAが制作されたのが2004〜2006年の間です。
こうしてみると、アニメ化されたのは「テイルズオブエターニア(2001年)」の方が古いですが、ゲームはこちらの方が5年も早かったみたいですね(wikiより)。

物語は原作ゲームがRPGなので、レベル上げをしながらラスボスを倒しに行く勧善懲悪モノ・・・だと思うのですが、ラスボスが只の悪い奴だったのか・・・?
と問われると答えは???です。
基本は悪役なのだと思いますけれど、アニメの途中には「只のラスボス」では説明の付かない展開があるんです・・・

これまでの販促作品って、作品の魅力を視聴者にしっかり伝えて「もっとこの作品の事が知りたいな」と視聴者の思わせるモノとばかり思っていましたが、この作品は少し指向が違っていて、
「アニメを見てモヤモヤした方は原作へ・・・^^;」
これは少し言い過ぎかもしれませんが、OVA全4話でこの作品の世界観と魅力を伝える事自体のハードルが高いのだと思います。

キャラの職業も往年のRPGらしく剣士、法術師、狩人、精霊使い、魔法使い・・・そして終盤にはくノ一が登場するなど、いかにもラスボスを目指すパーティーという感じです。
それにおそらく原作最大の見どころであろう「時間転移」や人種間の隔たりなども織り込まれているので、原作をプレイしたらきっと面白いのだと思います。
でもOVA4話で表現するのは圧倒的に尺が短かったように思います。

第1作目の「テイルズオブエターニア」は1クールだったのに、何故この作品はOVA4話になってしまったのでしょう・・・^^;?
きっと複雑な大人の事情があるのだと思いますが、それなりに尺を取って描いたら面白そうな作品だっただけに少し残念です。

この作品の原作が好きとか、テイルズシリーズのアニメをコンプリートしたい・・・などのハッキリとした目的があるなら視聴しても良いと思います。
マイナス要素は尺の短さとそれ故の説明不足であって、設定や世界観まで否定する作品では無いと思いますので^^;

次は「テイルズ オブ ジ アビス」を視聴しようと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

74.1 18 戦闘アニメランキング18位
PLUTO(Webアニメ)

2023年10月26日
★★★★☆ 4.0 (55)
242人が棚に入れました
憎しみの連鎖は、断ち切れるのか。 人間とロボットが<共生>する時代。 強大なロボットが次々に破壊される事件が起きる。調査を担当したユーロポールの刑事ロボット・ゲジヒトは犯人の標的が大量破壊兵器となりうる、自分を含めた<7人の世界最高水準のロボット>だと確信する。 時を同じくしてロボット法に関わる要人が次々と犠牲となる殺人事件が発生。<ロボットは人間を傷つけることはできない>にも関わらず、殺人現場には人間の痕跡が全く残っていなかった。2つの事件の謎を追うゲジヒトは、標的の1人であり、世界最高の人工知能を持つロボット・アトムのもとを訪れる。 「君を見ていると、人間かロボットか識別システムが誤作動を起こしそうになる。」 まるで本物の人間のように感情を表現するアトムと出会い、ゲジヒトにも変化が起きていく。 そして事件を追う2人は世界を破滅へと導く史上最悪の<憎しみの存在>にたどり着くのだった―――。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ストーリーと作画は抜群に良いが、私には浅く感じる作品です。

 原作既読です。若干のセリフ回しの他はほぼ原作の再現と言っていい作品でした。

 浦沢直樹氏の作品ということでとてつもない完成度の本作を、これまた丁寧にアニメ化したなあという印象です。映像と演出でかなりの水準のアニメに仕上げたと思います。ただ、先に言っておくと途中で集中力は切れました。それは原作既読だからというより、やっぱり奥行がない作品だなあと思うからです。

 さて、鉄腕アトムの「史上最大のロボット」を膨らませ、湾岸戦争におけるパパブッシュのイランの核兵器開発の言いがかりをメインプロットにして再構成したような話です。
 私は原作を読み終えたときからの疑問があります。何か「作者が語りたいテーマ」が見いだせるか?です。

 経験の蓄積によるAIの感情の獲得、完璧なAI問題、ロボットの社会学的なシミュレーション、環境そういうものが散りばめられていますが、さて、どこまで本気で深掘りしていたか?ということです。
 何かそういう世の中にある既存のテーマを拾ってきて、ストーリーやエピソードのギミックにしただけではないか?と思ってしまいます。

 浦沢直樹氏は、相変わらず非常にうまいストーリーテラーであるとは思います。が、特に本作ですが「これってニュースとか過去作品のパーツを拾って来て、奥行きがあるように見せてるだけじゃん」って、思ってしまいます。作家性が感じられないというのでしょうか?
 何かを主張せざるを得ない熱さが生み出す歪さや不自然さが全く感じられません。まあ、それだけ完成度が高いということではありますが。また、完成度が高すぎなのが、かえって面白みを損なっています。先読みできるわけではないですが、展開してほしいように展開するといえばいいでしょうか?思考的な意外性はあるのですが、感情的な意外性がないという感じです。

「羊たちの沈黙」のハンニバルレクターに宮崎駿的なロボット造形、そして「AKIRA」的な地下牢獄のブラウ1589が象徴的ですが、正直、目新しさが全くない既存作品の話の集合体のような作品ではあります。

 ウランの感情についての機能について、AI、人間、人類…そういったものの深掘りとか定義問題に寄与できたでしょうか?
 お茶の水博士がアイボみたいなロボットを修理する場面も、ニュースでアイボのメンテナンスが終了するときに報道された内容がそのまま使われている感じです。
 奥さんの「あの人の記憶」という言葉を弄んで、悲しみを演出しているだけに見えます。記憶問題は需要なファクターであっても、じゃあ記憶ってアイデンティティにとってどういう意味なの?というテーマに結びついて行きません。
 子どもを世話する徴兵を拒否したロボットが平和を望めば、そりゃあいい話にはなるでしょう。じゃあ、そのロボットの平和思想はどこから来ているんでしょう?彼の背景は?

 7体のロボットについては、1つ1つのロボットに人間味を出すためのエピソードの集合体です。ゲジヒトとアトムは別格ですけど、じゃあ、ゲジヒトのロボットとしての使命、感情、人間性、記憶、悲しみ…そういったものはエピソードとしては優れていても、深さを感じません。深さとは言い換えれば新しい視点と考え方で、それがないと言う意味です。要素はいろんな作品の真似なのはいいんです。視点=作家の感性や個性が生み出した物事を考えるきっかけや道筋が感じられないということです。
 ロボットの人間性という意味はなんとなく乗っていた気もしますが、しかし、あれだけ注目しておいて記憶の内容がそのエピソード?と思ってしまいます。

 鉄腕アトムそのものに「勧善懲悪」に対する手塚治虫氏の疑問や、強さとは何か?ロボットがいる未来とは?のようなテーマがあるので、そういう蓄積がある人はかえって深読みしてしまうのでは?と思います。まあ、そこを上手く拾って話にはしている気もしますが、しかし、本作におけるアトムはかえっていい子ちゃんになってしまっています。
(反陽子爆弾はワンダー3のオマージュでしょうね。やっていることは…うーん1978年のスーパーマン?カリフォルニアの断層に核ミサイルを撃ち込む)

 実は、本作「見終った」にしていますが、途中流し見しています。それはやはりアニメの出来としては上質でも、内容が薄いからです。最近の類似作では「AIの遺電子」の方が深みを感じました。

 いろんな蓄積を持っている人が、自分の思想を投影しやすい構造なのでしょう。本作は過去作やニュースからパーツを拾ってつなぎ合わせているし、ストーリーの幹も鉄腕アトムという名作と現実の事件に取材しているので、そこに付随する問題を勝手に解釈するような構造だから一見深い様に見えるし、ある意味それを深みというのもいいかもしれません。が、私の考え方では、それは視聴者・読者に丸投げしているだけで新しい視点を与えてくれるものではないので浅さと判断しています。


追記 ネタバレになるので隠しておきますが…憎しみについてです。

{netabare} この作品、経験値の蓄積によって感情が芽生え、人間性を獲得して行くような出だしがあります。ただ、記憶はいじれるみたいな話がでます。悲しみという喪失の感情をロボットが持つことが描かれます。
 ロボットはどんなに蓄積をしても、一つの方向性がないと決して人間にはなれない、という話があります。それが「憎しみ」です。人間性を獲得すると「嘘」それも「優しい嘘」がつけることが明示されます。

 この様にまとめると「憎しみを乗り越えると人間性が獲得される」そういう「テーマ」なのかなあ、と思えます。ですけど、この人間性の獲得のところで、それぞれの要素、経験と記憶、憎しみや悲しみ、そういったものが深掘りされないで、ただそういう話だと提示されているだけです。

 憎しみがなぜ人間性に必要なのか?肝心のそこが私には理解できませんでした。ゲジヒトの子供を持つ喜びと喪失という誕生と愛情そして別れならまだ理解できなくはないですけど、それにしたって表面をなぞっているだけです。

 なので、ストーリーのフレームはよくできている。それっぽい話です。でも、憎しみとは何かが描かれたでしょうか?悲しみについても喪失のエピソードはいっぱいありますが、それで何を表現していたのか?

 そもそもロボットの人間性の獲得は、進化なのでしょうか?よくわかりませんでした。{/netabare}

 もし、この点で何か納得できる気付きがあれば、評価が変わる可能性はあります。アニメそのものの出来は素晴らしいと思いますので。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人の能力を遥かに超えるロボットに、人の感情という不完全なものを載せる危うさ。

【本作の紹介】
本作は、『YAWARA』や『20世紀少年』などでお馴染みの浦沢直樹が手塚治虫御大の『鉄腕アトム』に含まれる「地上最大のロボット」の回を原作としてリメイクしたもの。1話約100分の全8話という少々変わった構成。

あらすじは、漫画連載当時の時代背景であるアメリカのイラク侵攻をモチーフとして、アメリカ(作中だとトラキア)側として参加した世界最高水準のロボット7体が、その戦争の4年後、PLUTO(死神)に殺されていく。この事件の捜査に当たった、自身も世界最高水準のロボット7体の一体であるロボット刑事ゲジヒトの視点で物語は進んでいく。

テーマとしては、ロボットに心はあるのかや、憎しみの連鎖を断ち切れるのかといったところ。テーマ自体は、普遍的なもの。

原作は手塚作品含めて未読。ただ、人間とロボット・AIの関係については、『AIの遺電子』のレビューで自分なりに考えをまとめていたので、とっつき難さはなかった。『AIの遺電子』は、おそらく本作を意識して作られているため、本作を観るにあたって良いガイドになると思う(理由を含めて後述する。)。

なお、本作が作られるきっかけが「アトム」の作中での誕生日に由来しているらしく、関係者全員、手塚御大のリメイクに関わってしまった以上、全力でやるしかないという背景がある。したがって、アニメーションとしてのクオリティはすこぶる高い。

もっとも、原作リスペクトから、エンタメ性を犠牲にして視聴者を置き去りにしている側面もないとはいえないため、気楽に楽しめる娯楽作とは言い難く、上にあげたテーマに興味関心がないなら、おすすめしない。
また、本作は、手塚作品のリメイクではあるものの、過去の浦沢作品のテイストも色濃く継承しているため、テーマに興味があっても、その辺が物議を醸しているようだ。

他にもネトフリ独占など色々と視聴のハードルが高いので、気楽におすすめできないが、これからロボットやAIを真面目に扱ったアニメは、本作を前提として作ってくるような影響力を持った作品だと思う。


【人間性とは?『AIの遺電子』との比較を含めて。(以下、ネタバレ有りの考察・感想)】
ロボットに人間性が認められるかは、そもそも人間性をどう捉えているかという問題でもある。
もっとも、「人間性」とは、「人間特有の本性。人間として生まれつきそなえている性質。人間らしさ。」(デジタル大辞泉)をいうらしいので、正に禅問答である(笑)。

そこで、具体的に考えてみる。{netabare}本作のアトムやゲジヒトは、見た目が人間とほぼ同じであり、世界最高水準AIの搭載により感情表現も豊かだとされる。しかし、私は、正直、彼らに人間性をそこまで感じない。

なぜなら、彼らは、ロボット法により喜怒哀楽を抑えられ、いついかなる時も冷静沈着に行動するので、人間としては完璧すぎると感じるからだ(ただし、ゲジヒトには秘密がある。)。
人が他人に「人間らしさ」を感じる瞬間は、短気だったり、涙もろかったり、なんでそんな不幸な恋愛してるの?といった、客観的に理解しがたい不合理な感情の発露であったり、行動だったりする。

だから、人間性とは、一般的に人間のダメなところといわれるもの、完璧ではない不完全さと関係していると思うのだ。例えば、『AIの遺電子』に出てくるヒューマノイドのリサは、須藤に対する恋愛感情から、正に不合理な感情の発露や行動をしていて、極めて人間らしい。

したがって、ロボットの喜怒哀楽の感情をいずれかに振り切れば、人間性を獲得するという話は、わからなくはない(ゲジヒトの秘密と関係がある)。

もっとも、ロボットが感情を爆発させることを許すということは、正に「むしゃくしゃしてやった。今は後悔している。」という不合理で感情的な行動、人としての欠陥を抱えることを意味する。

ここで問題となるのは、世界最高水準の遥かに人の能力を超えたロボットに感情を爆発させて暴走することを許すと、大量破壊兵器、すなわち人の脅威になりうるということだ。

比較としてわかりやすいのは、『AIの遺電子』に出てきた知能や身体能力が人と同等であるヒューマノイドの存在との対比だろう。
人と同等のヒューマノイドは、仮に感情を爆発させることがあっても地球を滅亡させるような危険性はなく、機械であっても親近感をもちやすい。
しかし、人と同等の能力を持つロボットの存在自体は、人類の文明の発展に寄与するわけではない。だから、結局のところ、人と同等のヒューマノイドの存在は、人の能力を超えたロボットの存在を人に許容させるための布石と考えられる。


人の能力を遥かに超えるロボットに、人の感情という不完全なものを載せる危うさ。しかし、人は、人の感情を持たないロボットに親近感を持たない(『AIの遺電子』の場合は、超高度AIが人に代わって政治を担っているので、うまい解決を見つけられるかもしれないが、AIに政治を委ねることの危うさは残る。)。

私が生きているうちに解決できるとも思えませんが、人は、このジレンマ状況を解決できるんでしょうか。それとも、超高度AIに委ねてしまうのでしょうか。{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5
ネタバレ

まにわに さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

どん底のぞこ

この作品に見られるいくつもの谷、昭和と平成、抽象と写実、漫画とマンガ、ロボットと人間、そして手塚と浦沢。
谷とはもちろん不気味の谷のことで、わざとこれら対となるものを混在させ、居心地の悪さのようなものを作品の味にした、というのは考え過ぎだろうか。

浦沢山は、「20世紀少年」は面白かったが、やはり嫌な話作りをしてくる。
手塚山は、父がボロボロのB5版のこの漫画を持ってて、一部分だけだが何度も読んだことがある。
浦沢山には綺麗に舗装された道が続いているが見えていて、できれば眺めるだけにしておきたいところ。
手塚山は頂上が気になるが、これが裏道でしかも獣道。
どちらの山に登るか、まさに、どん底のぞこだぁ~
(奇しくも、美少女ゲームを作る話と同じテーマだったわけだ)


嫌な話とは
{netabare}嵐がやり過ぎと思える段階で、嵐の中で画面をチカチカさせて、何だもくそもない。

これについては、初代ゴジラの手法と納得するとして、だとすると、放射能とか足跡に落ちる代わりに、自己満足とも思える話を長々としていたことになる。

これがゴジラの擬人化だとすると、ゴジラが壊す街や自衛隊も擬人化されることになり、特撮でミニチュアを凝る代わりに、いかに人を殺すかを凝ることになる。

ゲジヒトとハースのやり合いは、ほぼ"バカと言った方がバカ"理論でできている。バカでもわかるゆえに強力な理論だが、手を出したら気まずくなるという欠点がある。

そりゃ嫌な話になる。{/netabare}


良いところと悪いところ
{netabare}99億人分のシュミレートと言うが(これは人格移動の仕掛けでしかなかった)、そのなかに天馬や飛雄も入っているのかというと、入っていないのだと思う。アトムを造る時、その天才性ゆえにコピーとわかるので、その時に造れる最高の人工頭脳に賭けたのではないか。
子供の頃読んだ時にはそこまで考えなかったので、よかった。

また、これこそがアトムの心の闇で、前の4人が姿を見せない敵に精神攻撃か自滅したような死に方をしたので、そういう一貫性で見ようとしたけど、

ゲジヒトは、彼には勝てないと言っていたから、花売りロボからすべてが仕込みだとしたら、状況的に不十分ではあるが、なかなか悪魔的な手口だったのでは。

エプシロンは、戦わない相手に対し殺してくれはいい作戦だったが…
…仮にこれが作戦だったら、戦う前に子供を庇う小芝居をしていたことになる。

この7話自体、徴兵に怯えるうだつの上がらない優男が遊女と心中するような成り行きで、最後にウランで起爆する水素爆弾でゴジラが誕生するみたいなことをしており、つまりはグダグダ、一貫性があったのかなかったのか。

8話もつまらない展開が続いたが、
{netabare}スクラップ場から壊れたロボを拾ってきて、直して自分の子供というのは、ストーリー上のどこにもはまらないと思った。置き場所のないエピソード、それをやるってことは、どうしてもやりたいシーンだからと思うが、どうもそうは見えない。よく考えてみると、これって記憶から消されたシーンだからということになる。隠して話を進めるのでなく、消して進めた話に、消したものが入り込むようであってはいけない。奥さんがアトムを見送る時の嘘がどうとかは蛇足と思ったが、消したというほうが重要だからだったわけだ。{/netabare}{/netabare}


この作品のいいところは、浦沢直樹がやりたいことをやりたいようにやれていることだろうか。リブート(リメイク)作品は、やりたい人がやりたいようにやるのが一番だと思うが、無制限というわけにはいかないのは間違いない。

テーマは、「鉄腕アトム」のロボットを人間キャラのように描いたらどんな話になるか、だろうか。これだけで、同じ場面、同じセリフでも、まったく意味が変わってくる。

一方でアニメ化は、やりたい人がやりたいようにやっているようには見えなかった。


実は私、別に笑うシーンではないのだろうがつい笑ってしまうことが度々あった。集中していないと言えばそれまでだが、ロボットか人間か、手塚か浦沢か、本気か揶揄か、どういうつもりかわからなくしている作風もあるのだと思う。
笑いとは緊張と緩和。緊張感が高まる後半になるほど、緊張感を保てなくて笑ってしまった。
これもまたどん底の底ゆえ。登りたい山を背に、登る気のない山を眺めているのだから、仕方がない。

{netabare}途中で、そういえば自分を人間と思ってるロボットがいないな、いたら話が壊れるなと思ったけど、最後にいた。地球が壊れるどさくさだったけど、ここで使うか?
これは周りが止めてもよかったのでは。{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

67.8 19 戦闘アニメランキング19位
妖獣都市(OVA)

1987年4月25日
★★★★☆ 3.7 (55)
240人が棚に入れました
人間界と魔界の数百年に渡る凄絶な戦いは新しい局面を見せ、休戦協定の時を迎えようとしていた。要人の警護にあたった闇ガードの滝連三郎は、魔界の女・麻紀絵と共に、次々と襲い掛かる殺し屋たちと激しい戦いを繰り広げる──。原作は菊地秀行の同名小説。監督デビューとなる川尻善昭が、バイオレンス色の強いストーリーをスタイリッシュな映像美で描いてみせた。

声優・キャラクター
屋良有作、藤田淑子、永井一郎、青野武、横尾まり、大木民夫、戸谷公次、村松康雄、岸野一彦、安藤ありさ、向殿あさみ、沢木郁也、平野正人
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

激烈!スパイダーウーメンビッグインパクト

菊池秀行原作、川尻善昭監督作品。
人間界と魔界の古きに渡る闘いは新しい局面を見せ、休戦協定の時を迎えようとしていた。要人の警護にあたることになった主人公滝連三郎は、魔界の女・麻紀絵と共に次々と襲いかかる殺し屋たちと激しい戦闘を繰り広げる…。


監督の持ち味とも言えるハードボイルド且つエロティックな演出、摩天楼から漂う妖しさ、気味の悪いグロテスクな魔物、そういった雰囲気や作風は素晴らしい。
1987年製作なので、ちょっぴり古さを感じる所もありますが、暗い中に赤色を巧く取り入れたスタイリッシュな映像は格好良く、光と影の使い方がアニメならではですね。戦闘シーンの血肉湧き踊る激しいアクションも見所です。

物語は単純明快、魔物との戦闘に溢れるエロス、テンポよくポンポン進みます。
上記の通り映像表現に関しては美しさに浸れる確固たるものなのですが、その展開にはもどかしさを感じてしまいました。
この作品、物語には重点を置かず「エロス」を徹底に追求したような生々しい濡れ場が際立つのです。カッコいい戦闘→濡れ場の繰り返しなんですね。

主人公のパートナー、麻紀絵は魔界の女なのに人間を助けているので、同じ種族の魔物達からは裏切り者扱いされます。二つの種族から疎まれる立場であるキャラの苦悩は少なからずあるでしょうし、ワケありなドラマ性が今後語られるに違いない!と思ったら殆ど彼女の過去は語られないのはもったいないなあと。エロに時間かけるのもいいですが、キャラの生い立ちをピックアップして欲しかったですね。
いくらなんでも1日に麻紀絵さんを酷い目に合わせ過ぎです…。
{netabare} 終盤、滝と麻紀絵をくっ付ける為に全部計画していたとかぬかしたじじいの発言。じじいも合わせて上層部たる連中は、魔界の女とはいえ女性を駒としてしか見ていないんだろうか…なんて真面目に考えてしまった。{/netabare}


ファンの方には申し訳ないのですが…暴行シーンに嫌悪感が出てしまった為好きか嫌いかの視点で見ると個人的にはハマれなかった作品です。
しかし劇中登場する敵キャラ、特にクモ女には驚愕しました。ヌルヌル律儀に艶かしく動くその様はまさに蜘蛛そのもの!カサカサやってくるスパイダーウーメンのインパクトときたら、シリアスな場面なのにも関わらず噴飯してしまいました。

「妖獣都市」、川尻監督の演出美やエログロ等語られる方面は多々あると思いますが、私にはクモ女に全部持ってかれた印象です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

首都の闇に蠢く……菊池秀行氏のエロ、グロ、バイオレンス。

菊池秀行氏の原作小説『闇ガード』シリーズは未読。

とにかく情け容赦ない描写が特徴的な本作。
都市に蔓延る欲望、あやかしを思う存分描き切ろうという菊池氏の信念。
その良き理解者である盟友・川尻善昭監督がリミッター控え目で映像化。

美女がいれば陵辱せずにはいられず、
人体はパーツごとに分解して変形、怪物化させずにはいられず、
それらを爪で切り刻んだり、銃で吹っ飛ばしたりせずにはいられない。
さらに魔性としての女の魅惑(※著しく男性目線w)がスパイス。

吹き荒れる暴虐の表現が快楽主義の体現たる“魔”の存在に嫌というくらい説得力を持たせています。

ここまで表現を振り切りながら、シナリオがちゃんと展開し、
着地している所が、原作者の豪腕を感じる部分です。
少なくとも見終わったあと俺はエロ目当てで見たのではない。
このエロもちゃんと必要だったんだ。
と無理矢理開き直ることができる程度には、着地が決まっていますw


登場人物ではジュゼッペ・マイヤート(CV永井一郎=磯野波平)が印象的。
とにかくしょーもないエロじじぃで、{netabare}護衛してやる言うてるのに、
ホテルを抜け出して風俗に行きたいと駄々をこねるw {/netabare}
こやつに比べれば、亀仙人のパフパフなんて可愛いもんですw


菊池氏を信奉する表現者は多く、例えば虚淵玄さんもその一人。
虚淵氏の脚本作品にて、路地裏で魔法少女が殺し合ったりするのは、菊池氏の影響でもあるとかw

本作は現代にも連なる毒の系譜。その一端を垣間見ることができる快作。

あっ……ひっじょ~~~にアダルトなアニメなので、お子様は見ちゃダメだよんw

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

菊池秀行モノで一番好きすね

 菊池秀行原作と言うと、バンパイアハンターDか魔界都市新宿が代表作とは私も思いますが、個人的にはコレが好きすね。
人間側と魔界側に共存関係が有る程度成り立ってて、闇ガードっていう刑事みたいな位置づけの存在が関係を乱すものを排除するって話だった筈。
んで主人公は魔界側の女性と組んで・・・って話なんですけど、こう書くとなんかラノベっぽいですねw
まぁ菊池秀行とかの伝奇アクション小説ってエロ多め以外は事実ラノベみたいな話ですけども。Dと新宿はエロが無かったから代表作足り得たのかもしれませんね。

私はですね、ぶっちゃけた話異種族との交流の設定に非常に弱いです。
その要素有ると安易に好きになっちゃいます。
だからシドニアの騎士もつむぎちゃん押しですw
コレも主人公と魔界側のガード麻紀絵との関係がいい感じなんすよね。
中高生が頑張っちゃう中二的なのに飽きた方、菊池秀行お勧めしますよ。

当時のOVAとしては絵が綺麗だし、今見ても悪くないんじゃないかなと。
若干のエロとグロは目をつむってください菊池秀行なんで(汗)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

68.0 20 戦闘アニメランキング20位
装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端(OVA)

1994年3月21日
★★★★☆ 3.8 (32)
199人が棚に入れました
アストラギウス暦7247年、キリコとフィアナが眠りについて32年が経過していた。ギルガメスとバララントの両国家による激戦が展開する中、負傷した兵士を前線から後方へと送り届けるコールドカプセルの一群の中に、キリコとフィアナを収めたカプセルが紛れ込んだ。ギルガメス連合に属する惑星マナウラの衛星軌道に浮かぶ宇宙工場群コンプラントで2人に蘇生処置が行われキリコは蘇生するが、フィアナは蘇生不良状態のまま何処へか連れ去られてしまう。フィアナを追い求めるキリコは、汎銀河宗教結社マーティアルの権力闘争に巻き込まれていく。
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

愛すよ、愛

ここら辺から某社に権利がアレしたんですよね、確か。
で、 {netabare} バンダイがフィアナを殺したんだと古いボトムズ好きはプンプンしたという時代背景がw {/netabare}

このシリーズでアレギウムというギルガメス・バララント両陣営に浸透した宗教が出て来る訳ですが、まさかボトムズで宗教の話が出て来るとは私は思いもしませんでした。
まぁボトムズ本編が神とその後継者って話ですから、考えてみれば宗教が出てきてもおかしくは無いんですけども。

んで超雑に言うと、そのアレギウムが止せばいいのにキリコにちょっかい出してきてフィアナまで連れ去り、"余計な事"してしまいキリコぷんぷんと言う話ですw

私が雑に書くと全く見る気にならないかもしれませんが、ここにアレギウムの新法王を巡るネチネチした派閥争いとか、「秩序の盾」テイタニアのお話が絡んできて、物語的には面白いです。私は好きですね。
ペールゼンファイルとは路線が違いますね。

 まぁ話の筋は探せばいくらでも見つかると思うので私は書きませんけど、見どころとしては初登場のATのエルドスピーネとオーデルバックラーですかね。
詳しい設定は知りませんが、アレギウムが絡む話にしか出てこないATなのでアレギウムの機体なんでしょう。どことなくバララントの極初期のATブロッカーに近い気も。
そんでスコープドッグの改修バージョンのバーグラリードッグすね。
ドロッパーズ・フォールディングガンって長砲身の武装が付いてますが、ダグラム見てた世代ならリニアカノンっぽくて妙に懐かしい感じ。

どうもボトムズのレビュー書こうと思うと書きたい事だらけで全くレビューの体裁整わないのですが、他の作品同様本編見ないと??だと思いますので若い方がつまみ食いで視聴するのはお勧めしません。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

愛の逃避行の行き着く果て

本編のレビューを書いたので、こちらも。
ボトムズ終了より10年経ってから作成された、本編の正式な続編にあたります。
キリコとフィアナがその後どうなった?
ファンなら誰もが気にしながらも、一方でそのまま触れないままにして置いて欲しいとも思うアフターストーリー。
人気のあった名作の続編って、難しいと思います。

で、本作はどうであったかというと、私個人は「イイ!」と思いました。
キリコは、やっぱりキリコだった。
フィアナもフィアナらしかった。
前作の雰囲気を壊すどころか、作品カラーを純粋に継承しながら新キャラを出したりできている所が良い。
戦闘シーンもボトムズそのもの。キリコの強さも変わっていない。
なんかねー、見ていて嬉しくなっちゃいました。
嗚呼、キリコが帰ってきた・・・・ってね。


ストーリーは賛否あろうかと思いますが、これで良かったと思います。
キリコの宿命とは軽いものじゃない。
そして「触れざる者」へ関わった者の宿命も然り。
そんな結末に納得です。


・・・・・・また続編作るための、布石だな?
とか、言っちゃダメでずそw(事実がそうだとしても)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

こんなのボトムズじゃないわ!ターミネーターよ!。

 ターミネーター3よりずっと前にそれっぽい女サイボーグを登場させたことは面白いが、正直折角キリコを蘇らせた割には…なova。5話しかない物語なんだからそれに収まるサイズの「ポケ戦」のような話にするか、アトムの復活的な話を十分な話数を使ってやって欲しかった。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

58.1 21 戦闘アニメランキング21位
MUNTO ムント(OVA)

2004年2月26日
★★★★☆ 3.3 (27)
189人が棚に入れました
『MUNTO』(ムント)とは日本のアニメ制作会社である京都アニメーションが自主制作したOVA作品。
【ストーリー】ユメミとムントがもたらした力(アクト)により、ふたつの世界は救われた。
しかし、神の力を取り戻した天上の王達は、賢者の知恵を否定し、次々と連合を離脱。それぞれの野心赴くまま、因縁ある国へ戦を仕掛け、天上の秩序は失われる。神々の戦は天と地と震わせ、その影響は時空を越えて現代世界へも及ぶ。世界各地で天変地異が頻発し、現代は未曾有の危機に陥った。
すべての未来が逃れようのない死を目前にした時、ムントは再びユメミの前に立った。魔導国へ襲い来る天上の王達。未来を懸け闘いながら、ユメミ召還を急ぐムント。異空の力を得るため、沈下する異下界の引き上げを敢行するグンタール。局外者としての使命を放棄したガスを襲う、呪われた異変。
理解を超えたユメミの行動に困惑しながらも、共に走る事を決意するイチコとスズメ。はたしてユメミは遥かな時空を渡り、ムントの待つ地へ行くことが出来るのか。
異空世界を巻き込んだ巨大な破滅が迫り、世界の未来は少女達に委ねられた。

Smog さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

京アニの黒歴史。オリジナルが心配されるのがよくわかる作品。【酷評注意】

京都アニメーションのオリジナル作品。
OVA2話+アニメ全9話+劇場版。
OVA1作のみのレビューです。

---
酷評となってしまいましたので、ご承知おきいただいた上で先を読んでいただければと思います。
断るまでもありませんが、あくまで個人の感想です。
---

不思議な力を持つ少女と、異世界の王が世界を救うというファンタジー。
京アニ大好きだから見ておかねば!と思い視聴を決意した作品です。

一番の見所は、作画でしょうか。
キャラデザ、カメラワーク、レンズ効果、光の加減など、2003年公開の視聴済他作品と比較して、遜色はなかったと思います。
リアルタイムで見られていればまた違った感想を持ったのかもしれませんが、作画の演出には工夫が見られました。
そこに京アニの原点を見た気がします。
ただし、はっきり言って他に楽しめる点は全くありませんでした。

ストーリーについて、終始抽象的な展開です。
本当に登場させる必要があるのかどうかわからない登場人物や、それにまつわるエピソードなど、非現実的すぎてついていくことができませんでした。
ファンタジーとして、いろいろ文言を並べて解説しているセリフが多くありますが、少しも魅力的ではありませんし、納得できません。
「視聴者に投げる」という演出はよく見られる手法ですが、投げるための材料が少なすぎ、また材料が何かもさっぱりわからないような状態ですので、視聴者が考える余地が全くないと感じました。
唯一感じられた感想としては、「某ジブリ作品っぽい演出を取り入れたかったのだろうか」というものでしょうか。
それすらも明確ではありませんでしたので、結局何を伝えたいのかさっぱりわかりませんでした。
55分弱のアニメですが、終始疑問符が浮かんで回収されないままの作品でした。

音楽について、特筆すべき点はありません。
BGMや効果音の演出に違和感はありませんでした。
音楽も某ジブリ作品っぽい演出を狙った印象がありました。

声優さんについて、OVA1作に限って言えば、ほとんど棒読みです。
京アニは新人を起用することで有名だと思いますが、この頃から京アニの新人発掘精神が培われていたのでしょうか。
そうだとしたらすばらしい文化形成としてとても評価できます。
しかし、単に予算の問題だとしたらとてつもなく残念です。

自分は感情移入しやすいタイプだと思いますし、京アニは大好きな制作会社です。
個人的に酷評するくらいならレビューは書かない方がいいと思っていましたが、今や一定の評価を得ている京アニだからこそ、また本作のレビュー数が少ないようでしたので、酷評気味でも書かせていただきました。
酷評したからこそ、OVA2作、TVシリーズ9話もきちんと完走したいと思います。
ただ、良い方向に軌道修正されない限り、レビューは投稿しませんし、更新もしないつもりです。
さりげなく☆評価のみ投稿されていたらお察しいただければと思います。

「京アニオリジナルは大丈夫なの?」と不安視される理由がよくわかりました。
京アニにもこんな歴史があったということを知りたい方のみ見ていただきたい作品です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 30

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

何時かきっと♪

京都アニメーションスタッフがオリジナル企画を
立ち上げ、製作・販売までのすべてを自社で行う
「京アニプロジェクト」の第1弾として製作された。
2003年3月18日。

好評?2005年に第2作の「MUNTO 時の壁を越えて」発売。
2009年1月にTV版「空を見上げる少女の瞳に映る世界」
放送開始など、或はヒットした可能性もあった様です。

キャラデザは・・何とも微妙・・作はも微妙・・
10年前ならもっと凄くても良さそう・・と思いつつ・・
1作目だしね・・可也立体感のある造形や背景なども
確り描かれて入るようです。
主人公のデザインが失敗なんじゃないかな・・

如何にもRPGゲーム風の世界観のファンタジーな作風。
地上界(現実の世界)ともうひとつの世界である天上界。

世界観は、盲目の巫女リュエリと弟子トーチェにより、
序盤から説明台詞として提示される。

アクト危機・・天上界は崩壊し、地上に降り注ぐ時・・
地上界も又滅んでしまうという・・その危機を防ぐ為、
重要な鍵となる人物を探し、ムントは地上界を目指す。

天上界は危機に対する対応が違うふたつの勢力によって
戦争状態のような抗争や政治的な描写が世界観を補う。

他の人とは違う空が見えてしまう中学生ユメミのもとに、
天上世界の魔導王を名乗るムントという男が現れるが・・
突如ふたつの世界を救えと言われ・・

序盤はなかなか自覚がないユメミと、時空の壁によって
上手く接触できないムントとの展開とは別に、学園での
友達との交流が描かれている。

構成は普通・・演出はそれなり・・やはり・・キャラが
弱いのかなぁ~・・
それでもユメミの仲の良い友達、涼芽と和也のエピソード
から、天上界・地上界での其々の出来事が並行して急展開。

ユメミの心にも変化が現れるのか・・

その前に破滅の時が来てしまうのか・・



至る所に「惜しい」と感じてしまう部分があった。
まぁそうでなければ次の作品は当然できなかった筈だしw

川を渡る二人がとても解りやすくて良かった♪
だって・・現実が直接変わることではないよね・・それは
二人も解ってることだし・・でも何か欲しかったんだよね。
二人だけでも乗り越えられる何かが・・と感じた。

地上界
日高ユメミ 三間はるな
小野以知子 里井佳代子
今村涼芽 佐々木彩乃
高森和也 松井尚吾
日高望     久里きなこ
日高力     浜田真瑞
日高シゲル   平松広和

天上界
ムント     肥後雅一
ガス     島よしのり
イリータ 佐々木彩乃
リュエリ 沢井則江
トーチェ 浜田真瑞
グンタール 川島宏知
ライカ     かわたそのこ
長老     竹房敦司

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

リーク さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

京アニ初のアニメ作品 木上益治監督とその他の京アニスタッフのご冥福をお祈りします

京アニ初のアニメ作品
監督は昨日の火災で亡くなられた木上益治監督
実は僕はこの作品を見たことがない
約2年前アニオタだった僕は京アニが特に大好きでこの作品をいつか観ようと考えていた。ところが時間が流れて気付いたらアニメに飽き始めてきてこのアニメを見る機会が無くなった。
そして7月18日戦後最悪となる大量殺人が京アニ第一スタジオで起きました。その犠牲者の中にこのアニメの監督の木上益治監督がいた。
このニュースを聞いて僕は今でも悲しさと自分が何もできない無力さと犯人に対する憎しみが心の中でいっぱいです。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
また、怪我をされた方々が回復することを祈ります。
犯人は絶対に許しません
最後にこのサイトではアニメの感想を書くためのサイトなのにこのアニメについて何も書いてなくてすみませんでした。
いつかこのアニメを近いうちに観ようと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

65.6 22 戦闘アニメランキング22位
旭日の艦隊(OVA)

1997年2月21日
★★★★☆ 3.6 (32)
173人が棚に入れました
数多くの人気作を持つSF作家・荒巻義雄の戦記シミュレーション小説をアニメ化したOVA。後世(ごぜ)世界の大西洋を舞台に超戦艦・日本武尊(やまとたける)の活躍を描く。荒巻の代表作『紺碧の艦隊』と同じ時間軸・世界観を持ち、表裏一体をなす作品で、陸、海、空の各自衛隊が全面協力のもと、又野弘道監督ら『紺碧の艦隊』を手がけたスタッフが映像化した。ヒトラーの台頭を許してしまった欧州はナチスに蹂躙され、世界はますます混迷の度を深めていた。窮地に追い込まれた同盟国・イギリスを救うため、日本は最強不沈艦・日本武尊を旗艦とし、空母、駆逐艦、潜水艦など総勢40隻からなる旭日艦隊を欧州に向けて派遣。援英派遣軍として出撃させたのだった……。

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

仮想戦記(ヨーロッパ編)

「紺碧の艦隊」の姉妹作です。
同じ世界の話ですが、紺碧艦隊が秘匿潜水艦隊であるのに対して、旭日艦隊は外交アピールも兼ねた洋上艦が中心。
日英同盟を結んだ英国を支援するため、欧州へ派遣され独軍と戦います。
(頭がおかしいわけじゃありません。この世界ではそういう歴史になってるんです)

見所はやはり、総旗艦「大和武尊」(ヤマトタケル)。
お察しのとうり、この世界での戦艦大和の生まれ変わりです。
あえて大鑑巨砲をアピールした戦闘は派手で見応えあり。空母や潜水艦も擁した大艦隊ですので戦術にも幅があります。
紺碧の艦隊の地味な戦闘に不満がある方はこちらの方が好みかもしれません。
まぁ基本的に内容は変わらないですがw

ただ、このアニメ版は完結まで作成されていません。えらく半端なところで終わっています。
独軍の新型爆撃機を相手に艦隊の大半を失いながら日本へ帰るところがいいんですが、そこが描かれていないのは残念。


余談ですが・・・・・
原作はこのシリーズの完結後、「新・紺碧の艦隊」「新・旭日の艦隊」へと続きます。
この新シリーズは今までとうって変ってトンデモ兵器のオンパレード。
大和武尊は原子力機関の潜水戦艦に改修され、電磁誘導推進、長距離レールガン、対空レーザー砲などが装備されます。

こっちの方が、はるかにアニメ向きなんだけどなぁ~w

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

alpine さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

紺碧の艦隊のクロスオーバー作品

紺碧の艦隊をある程度見てからでないと内容がいまいち分からない作品となります。

別次元の第二次大戦における日本軍の要となる戦略艦隊「紺碧艦隊」と同じく対の艦隊である「旭日艦隊」のストーリーです。

紺碧艦隊は潜水艦隊ですが、旭日艦隊は超戦艦「日本武尊」を中心とする機動艦隊。
OVA紺碧の艦隊と全く同じストーリーを「旭日艦隊」という別視点から描いた日本軍無双の作品です(笑)

紺碧の艦隊をある程度見た上で、それでも見たいというならどうぞ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ヒーロー的軍国もの

仮想歴史小説のアニメ版ですね。
ただ設定が少しお気楽というか、
安易というか、、、
第二次世界大戦の終盤から仮想世界に入るのですが、
ドイツを絶対悪、日本を絶対善と位置づけ
戦争の話にも関わらず勧善懲悪が入っているのです。
だから見ていてハラハラ感が無いのが
痛いです。

ただ戦闘シーンに関してスーパー兵器は出るものの、
戦術や戦略はそれなりにあるので
そこで見せてはくれます。
主観として、そこまでお勧めはしません。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

66.3 23 戦闘アニメランキング23位
ロボットカーニバル(OVA)

1987年7月1日
★★★★☆ 3.7 (25)
150人が棚に入れました
オリジナルビデオアニメが隆盛となった1980年代中盤に、作家性を前面に押し出して製作されたオムニバス作品である。大友克洋は本作ではオープニング、エンディングを担当しているが、短い時間に大友アニメのエッセンスが詰まっている。タイトルロゴの英字は、ディテールいっぱいに構造物が判別できるよう描き込まれた建造物。それが機械として走って来る構図や、オモチャ箱的で遊園地のような中身が丁寧に段取りを踏んで崩壊していく映像など、まさしく『スチームボーイ』の縮図と言っても良い光景がそこにある。他の作家がそれぞれ「ロボット」をお題に独特の世界を展開する中で、大友克洋はちょっと肩の力を抜いた映像主体の短編をつくりあげている。

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ロボットに関するテーマを俯瞰した作品。

 オムニバス形式のロボットをテーマにしたアニメです。ロボットアニメのテーマ性を俯瞰するのもいいし、有名クリエータの力試しを観賞するもよし。非常に興味深く面白い作品です。

 冒頭のOPからロボットカーニバルと描かれた巨大ロボットが出てきます。キャラは一目でわかる大友克洋氏。移動都市の理不尽さがコミカルなアニメの中に不穏なものを感じます。

 1話目はフランケンシュタインもの、です。アンドロイドの暴走と破壊問題です。ロボット、AIなどの負の側面です。まあ、類例は数知れずでしょうね。開発者が地球のようなオブジェを持っていることから、技術による地球征服を目論んだ因果応報とも取れなくはないです。

 2話目はロボットが大切な主人のために自らを改造し戦いに行く話です。ロボット軍団に奪われた少女をロボットが助けに行きます。テーマとしてはロボットの使命と使途そして主人との関係などです。「ビートレス」などにつながるテーマです。「キャシャーン」のロボットによる軍団のイメージも強く感じます。

 3話目は人造の美少女もの、です。働き者の妻に対する不満からか、人造の美少女ロボットを愛でる話です。「おれ等じゃん」という感じでクリエータの自己投影でもあるのでしょう。
 美少女ロボットが「意思」を持ってしまい、愛を訴えられますがそれは主人公の望むものでは無かった。それで破壊するというところが、ポイントになります。我々の2次元やロリなどに対するスタンスと重なります。
 そして、主人公が老後を迎えたときに…という話で、2次元あるいは人工の美少女から逃れられない男の悲哀を感じます。梅津泰臣の美少女が見ものです。

 4話目はロボットはあんまりテーマ的には関係ありません。友達と二股をかけられた少女の前に現れた男の話です。映像的にはロボットですけどね。逆にカッコ悪いロボットに見えるものに恋をする=ルッキズムの否定=本当の恋、と言う風にとれます。恋愛もののストーリーのコア部分と言えるでしょう。

 5話目はロボットと命…早く人間になりたい?でしょうか。核兵器のような映像が出てくるのと、女神のようなイメージが印象的に描かれるます。「火の鳥」のような永遠性を読み取ればいいのかもしれませんし「星の人」のように死ぬことによって、人間と等価になる、と見てもいいかもしれません。

 6話目は日本の職人パワーで西洋機械文明の侵略に立ち向かうという話です。伝統技術の凄さを表した作品でしょう。

 7話目は機械文明の反乱です。これもキャシャーン的です。一人というか一台の原付バイクが機械文明の反乱に組せず、人間の男を助ける…という話に見えます。意図は違うかもしれませんが。
 最近では「VIVY」の終わりの方などでもありましたが、本来人間とパートナーであるはずの機械が氾濫を起こすとは「使いかたを間違える」ということになるでしょう。

 で、EDです。丸い玩具のようなロボットが爆発します。そして冒頭でてきた移動都市のようなものが壊れます。

 全体的にロボット=人間にとっては便利だけど牙をむくと怖い、ロボットと人間の関係性、ロボットの意思などのテーマが描かれていたと思います。

 私的には3話の妻に隠れて美少女ロボットを愛でる話に感情移入しました。映像的にはどれも見ごたえはありますが、2話、7話が良かったです。5話は詩的でいいんですけど作りすぎかなあ。6話が話もテーマもつまらなかった印象です。1話は平凡、4話はなんじゃこりゃ、ですね。

 ということで、ロボットをめぐるテーマを俯瞰したような作品で、難解さは無く比較的分かりやすく含意を提示してくれている気がします。考察や歴史の確認の練習にもいいし、考察の楽しさを知るきっかけになるのではないでしょうか。

 絵も奇麗だし、昔のアニメでゴージャスな作画でした。オムニバスなのでストーリーやキャラに5や4.5はつけ辛いですが、満足度は高い作品です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

Anna さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

”ロボット”をテーマにした、おもちゃ箱の世界!

8人のクリエータが「ロボット」をテーマで作ったオムニバス作品です!1987年に発売。

"OPENING""ENDING”は大友克洋が担当。
けたたましい花火やファンファーレと共にロゴが登場し、家々を破壊しながら進んでゆきます。さながら、ハウルの動く城のようです。

★森本晃司監督「フランケンの歯車」
初監督作品!世界征服を企むマッドサイエンティストの老人が、野望のためにロボットを作り上げるというお話。
細部まで描かれており、老人のロボットへの並々ならぬ愛と希望が伝わってきます!ロボットが立ち上がる数分間は、すばらしい出来!シュールなBGMをバックに、あの演出は鳥肌ものです!

★大森英敏監督「DEPRIVE」
捕われた少女を奪い返すため自らを戦闘ロボットへと改造し、悪と戦うヒーロー物語。
とんでもない変身っぷりです!敵キャラがハデハデしく印象的。スピード感にあふれ、音楽も架橋になるにつれてテンションアップ!
まさしく、"―完―"という感じでした。

★梅津泰臣監督「プレゼンス」
ロボットである男の首を、少年達が蹴り上げる画から始まる、なんとも奇妙な作品。淡い色彩と繊細で丁寧な絵がとても素敵です。
人物の1つ1つの動作が美しく、見せ方がとても上手!今見ても、色使いが斬新できれいに見えます。作品も音楽も、少し切ない仕上がりになっています…。

★北爪宏幸監督「STAR LIGHT ANGEL」
遊園地での、女の子達のゆれる想いを描いた作品。絵も音楽もまさにこの時代のアニメという感じです!表情豊かな顔の演技が印象的。突如暴れだす悪役ロボットが、かなりハイクオリティーです!

★マオラムド監督「CLOUD」
監督が、かつて自費出版した落書き集「雲と少年」を元にして作り上げたフィルム。鉛筆画と淡い色合いだけで描かれた、絵画的なファンタジー作品。
ロボットは、まっすぐまっすぐ歩き続けます。その上で、雲がゆれ、雨が降り始め、嵐に変わり荒れ狂います。限られた色と線だけで動く映像が、とても洗練されていて印象的。最後にロボットが振り向いた瞬間にとても感動しました。

★北久保弘之監督「明治からくり文明奇譚~紅毛人襲来之巻~」
他監督と作風がまったく違って、舞台は江戸の雰囲気と西洋が織り交ざった日本。街に巨大なからくりロボットが現れ、人々を襲います。愛嬌あるキャラクターが印象的。ロボットの腕がもげてしまう場面は笑えました。

★なかむらたかし監督「ニワトリ男と赤い首 」
深夜の新宿、魔物達の饗宴を見てしまった酔っぱらいの男が、怪人ニワトリ男に追いかけまわされるお話。
動きが活き活きしていて、ディズニーのアニメのよう。たまに出る、影絵的な演出が面白いです!
魔物たちの暴れ狂う姿は迫力があります。

ENDINGは情緒的な音楽のあと、ロゴを爆破することでがっちり締めくくられています!
全部通して見ると、おもちゃ箱にもぐりこんだ気分でした。
こうしてみると、本当にすばらしいアニメは時代を経ても色あせないことを、ますます実感しました。
個人的には、森本晃司監督と梅津泰臣監督の作品が好みです。
このような企画を、今の時代でもやってくれれば話題になると想うのですが・・・。

満足度120%のおもちゃ箱作品でした!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 3

Etzali さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

OP映像だけでもいいから、観て下さい! いや、マジで!!

(2013.6/20)

ロボットを通して、破壊と創造、正義と悪、理想と現実、愛と苦悩を描いた8つの作品短編集。

中でも、作画・音楽・キャラデザともに最高だったのは3つめ「プレゼンス」。もうこれだけで、1クール作品作ってほしいぐらいです。

「プレゼンス」の監督である梅津泰臣さんは、2014年3月現在放送中の『ウィザードバリスターズ 弁護士セシル』の監督なのでレンタル・もしくは全話配信があれば観てみたいですね。

その「プレゼンス」の内容はイノセンスでも取り扱われている、人形は人ではないのか?と問いかけたり、人とそのエゴから生まれた恋愛感情を綺麗かつ切なく描写しているかと思います。

また大友克洋さんも参加していて、彼が手がけた作品は「AKIRA」・「MEMORIES」と観ましたが何で毛嫌いしていたんだろうと自分でも不思議なくらい大友克洋さんの凄さを魅せつけられた作品です。

因みに大友さんがOP・EDアニメーションを担当している訳ですが、そのアニメーションの丁寧・繊細さは圧巻です!

何というか異質な世界観なんですが、どこか惹きこまれてしまう。独特な雰囲気なので好き嫌いが分かれるのかも…

短編アニメ作品で初めてお気に入りのモノに出会えました(^^)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13

64.3 24 戦闘アニメランキング24位
HERO MASK(Webアニメ)

2018年12月3日
★★★★☆ 3.3 (38)
127人が棚に入れました
刑事ジェームズ・ブラッドの前に現れた謎のマスク。
そして、それを持っていたのは、存在してはいけない人間だった。
マスクとは・・・一体・・・?
美しき街を舞台にしたクライムアクションここに開幕!

声優・キャラクター
加瀬康之、甲斐田裕子、森田順平、高野憲太朗、内山昂輝、青山穣、菅生隆之、仲野裕、渋谷はるか、志村知幸、烏丸祐一、藤井ゆきよ、宮寺智子

アニメ記録用垢 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

題材を活かしきれていないのと描写に欠ける

主人公達の所属しているのはFBIみたいな独自の捜査権を持つ警察組織SSC
そして特殊な異能力を持つ科学兵器MASK
これらが物語の根幹となって絡み合い展開される。

まあここまではよくある設定、観たことある展開
良くも悪くもないがストーリー次第で幾らでも楽しめるかなと思います。
ですがここで台無しにしてくるのが『HERO MASK』という作品
何故なら人間の行動に矛盾や違和感バリバリ
主人公ジェームズ・ブラッドの昔の相棒であり、SSCの同僚であり、唯一の友(親友)でもあったハリー・クレイトン
彼は序盤~後半までジェームズやSSCを追い詰める敵として登場するキャラです。
彼が敵に回った理由は3話冒頭の回想で語られます。
最愛の恋人であるイブ、彼女の重い病気の治療費を得る為にライブ・コーポレーションという大企業に転職したのです。

かつての同僚であり、相棒であり、唯一の友(親友)が敵組織として立ちはだかる。
使い古された古典的な展開ではありますが、燃える展開だなーと私は楽しみに観ていたのです。
きっと最後はジェームズの元に帰って来て一緒に強敵に立ち向かい、そして庇って死ぬみたいな展開を待っていたのです。
監督:青木弘安「だが断る」
そう悉く私の期待は裏切られるのです......
話を重ねる毎にハリーの小物感が増し、最愛の恋人イブの為にその手を悪に染めた筈なのに
終盤彼女が死んだのにかかわらず、無駄にジェームズを全力で殺しに来る始末
私(お約束の熱い友情展開でいいやん!ここは!)と思った訳です。

その他にも酷い始末が多々あります。
一期のSSCのトップであるリチャード・バーナーは
同じく一期の敵組織ライブ・コーポレーションのボスであるスティーブン・マートランドと20年以来の因縁を持っていたのですが
それまでのリチャードの執念なんだったの?と思わざるを得ない、まあ酷い展開になる訳ですよハイ。
リチャードは20年前、結婚記念日に妻(銀行員)を銀行強盗爆破事件で失う。これは全てスティーブンが仕組んだ事件でそれを切っ掛けにスティーブンを逮捕しようとする訳です。
20年も執念で追いかけて来た相手な訳ですよ!それが一期の最後でスティーブンを漸く容疑者として検挙できたのに
逃走を図るスティーブンを私情で爆殺
私(……?)
20年ずっと執念で追いかけて来た相手だよね?殺そうと思えばいつだってそれはできたのに法の裁きを求めたのか知らんけど、ずっと殺さずにいた相手だったんだよね?
せめて殺すにせよスティーブンの罪が公になってから殺さないと意味ないよね。
流石に酷過ぎる結末
心情描写の甘いことこの上ない。

物語LASTも掘り下げ不足な変な爺さん(教授)出して来て、意味不明な展開に持って行くし
そんな展開に持って行かずにジェフリー・コナーを倒して、ティナ・ハースト救う締めくくりで良かったと思います。

まあタイトルに書いた通り、題材を活かしきれていないのと描写に欠ける残念な作品でした。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

スタジオぴえろ制作の完全オリジナルアニメーション

NETFLIXで独占配信されている作品です。
前からずっと視聴したいと思っていましたが、中々機会が無く視聴できませんでした。
今回この作品が視聴できたのは、コロナ禍の影響で今期放送予定の多くが延期を余儀なくされた結果、視聴時間にゆとりができたから…
あにこれの「見たい」棚に入れている作品なので、コロナが無くても視聴する予定でしたけれど。


首都警察・特殊捜査部(SSC)の有能だが型破りな刑事・ジェームズは、
恩人の女性検事の殺害疑惑事件を追う中、装着すると超人的能力をもたらす《マスク》をめぐる謎に辿り着く。

そこに立ちはだかる、かつてのSSCの相棒・ハリー。
彼は、巨大企業・ライブ社の人間となっていた。
そこでは、主任研究員・コナーが《マスク》開発を違法な方法で進めていた。

ジェームズたちSSCは、ライブ社会長・スティーブンが雇った武装集団による度重なる妨害を乗り越え、
《マスク》研究にまつわる人物関係を突き止め、
ついにそのライブ社の陰謀の核心へと迫ろうとするが……。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

かなり本格的なミステリー・サスペンス作品です。
そしてこの作品もR15なんだそうです。
NETFLIXって、年齢制限のハードルが少し高過ぎなんじゃありません?
確かにドンパチやり合うシーンはありますが、普通に民放で放送される映画とほぼ変わらないレベルですよ。
…と思って少し調べてみたら、ヴァイオレト・エヴァーガーデンもR15指定だったり。
現在放送中の「とある科学の超電磁砲T.」もR15指定…
フルーツバスケットや食戟のソーマはR12指定でした。
もしかして年齢制限があるのはアニメだから!?

こうなると全年齢に適したアニメが無いかが気になります!
もう少しググってみるとありました…
「よりもい」「魔入りました、入間くん」「のんのんびより」
全年齢適応作品がゼロでは無いのは分かりましたが、ホント平和チックな作品ばかりですね^^

すみません、思い切り脱線してしまいました^^;

「HERO MASK」というタイトルから想像できるのは、マスクを被ったヒーローによる勧善懲悪モノ…
という感じなのですが、これまで視聴している限り私の想像は1㎜も合っていないようです。

主人公のジェームズ・ブラッドはバリバリの刑事で、いつでもどこでも素顔丸出しです。
ヒロインのサラ・シンクレアも検事なのでマスクとは縁遠い存在…
但し、SSCが追いかけている事件の渦中にはマスクが潜んでいますが、どうもそのマスクの尋常じゃない感じが半端無いんですよ。
他にもこのマスクには秘密が隠されていそうな感じがします。
この辺りはPart2で明らかになるのを期待しています。

1クール全15話の物語でした。
尺の長さを気にせず作成できるのも、NETFLIXの旨味だと思っています。
本作品も第1期は全15話…TV放送なら枠をはみ出しかねない話数ですからね。
引き続き、Part2を視聴したいと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

かりんとう さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

海外映画、ドラマを意識したアニメ

2018年12月にシーズン1、2019年8月にシーズン2が放送。
初めはNetflixでしか放送されなかったんですが、その後地上波でも放送。私はこっちで観ました。

※感想
まるで海外ドラマを観てるような、そんなアニメです。ジャンルはSF×アクション×サスペンスってとこかな?
声優も海外ドラマでよく見かける方々で固めてるところ、やはり意識してると思います。

物語は首都警察・特殊捜査部(SSC)の刑事・ジェームズが、恩人の女性検事モニカの殺害疑惑事件を追う中、装着すると超人的能力をもたらす《マスク》をめぐる謎に辿り着くって感じのお話です。

シーズン1では《マスク》より女性検事モニカの殺害疑惑事件の真相を明らかにして終わります。
当時シーズン2の情報がなかったことから、何も解決してないうえにシーズン1のラストがまだ続きがありそうな終わり方をするためネットで騒がれてました(笑)
自分も地上波で観ましたが、シーズン1観終わって速続きがないか調べました(笑)
調べた結果、Netflixでは現在シーズン2が放送されてるとのこと。地上波でのシーズン2放送はNetflixでの放送が終わった頃に放送されました。

シーズン2ではいよいよ《マスク》について明らかになります。
シーズン1ラストでバスの交通事故でたった1人生還した少女ティナを巡って物語は進んでいきます。

↑このことからシーズン1、2を観ないと完結しないので少し長いです。つまらないと思ったら途中で切ったほうがいいかもしれないです…結局《マスク》の謎は明らかになったものの、謎の男(cv津田さん)の正体などわからないまま終わります。

後味は少し悪いですが、全体的に良作かなと。
ぴえろ初のNetflix作品らしいので、物語に力を入れたって感じですし、面白かったです。アクションシーンもよかったです。

シーズン3とかもしきたら、観ると思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

68.4 25 戦闘アニメランキング25位
デビルマン 誕生編(OVA)

1987年11月1日
★★★★☆ 3.7 (41)
126人が棚に入れました
TVアニメ版と同時に連載されていた、コミック版『デビルマン』の導入部を元にして制作されたOVA。

 心優しき少年・不動明は、以前クラスメイトだった飛鳥了との再会を果たす。
了の父親は地質学者だったが、古代に栄えていたデーモンを発見しそれが原因で命を落としてしまったのだ。
父の遺志を受け継いだ彼は、デーモンに対抗するためには人間の心をもったままデーモンと合体することだと考え、そのために明を味方に引き入れるのだった。
了の主催でサバトが開かれ参加者が次々と悪魔に乗っ取られる中、明は狙い通りにデビルマンへと変身する!

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

原作は神格化

アニメにおいて原作ありの場合原作の良さや雰囲気壊さずとか原作に忠実等という表現での評価がある、これは至極まっとうな事でアニメ企画なり起こした段階で原作有るならば、人気や魅力含め原作の力に依存するという意味でも原作に対するリスペクトはあってしかるべき、
その結果として例えば西尾維新氏原作物語シリーズのように、原作の世界観損なわずともすれば視聴的イメージ提供により更なる認知度、ファン増やす結果となれば最高である、

残念ながらアニメともかく事実写においてコレが実現された作品は希な現状、原作を実写化する事の危険性について後ほど少し、、、

さて、このデビルマンという作品、初出原作1972年少年マガジン6月11日号~だがテレビアニメ放送も同1972年7月8日~、ほぼ同時期、先ず原作がありこれを基にアニメ化される従来の様式ではなく、ごく大まかな主人公なりの名前やデザインを共有しつつ、永井豪氏による雑誌と辻真先氏他脚本東映アニメ其々同時進行、世界観勿論とにかくその内容全く違う別物として世に送り出された、

当時ジャンプ誌にもマジンガーZを寄稿し、引く手数多油乗り切り状態の永井豪氏だがこの時期の氏の発想作風天才的、実際アニメ化されたマジンガーZなければ、今のロボット物はありえない事に異存はないだろう、

そんな永井豪氏により描かれた雑誌版デビルマンは、神話、黙示録題材に今で言えば超展開的で、衝撃的ラストまで一気に畳み掛けるような内容は、その後も多くのファンや専門家に語られ、この作品に出合い影響された文化人も多数存在する、

単行本巻数多いイコール好評にて引っ張るもしくは引っ張られた作品、これは過去現在違わずな図式だが、原作デビルマンについては単行本にしてたったの5巻!なれどその分内容は濃い、最終決戦(ハルマゲドン)周辺もっと膨らませたかった著者本人の意向、これを是とせず、そのあまりにも衝撃的革新的内容測りかねた当時の雑誌担当者或いは数々因子あれどそれに従ってしまった著者本人でさえ図りえぬ程の未知数な魅力を持った作品だったと言えるのかも知れない。

後に作者はこれを悔やまず良しとする、読者自身に様々な想像を提供する最終決戦からラストに至る表現は時代環境含めプラスマイナス様々な要因あれど、結果としてこの作品を誰のものでもない読者自身のデビルマンとして、心に刻みこむ、それを可能にする力をもった故の名作である。

一方のアニメ版の方だが媒体的要因もあるだろう、視聴対象一般向け或いは低年齢層向け意図された結果当時流行の変身ものに類寄した巨大化変身ヒーローとして描かれた、当時のアニメ版一部スタッフさえ同時進行永井氏の原作横目で見つつも、もしデビルマン再構築な機会あらば雑誌版しかありえず等当時のアニメ版でキャラデザイン担当だった小松原一男氏の言もあり、こちらで紹介するOVAデビルマンシリーズも同氏は作画監督を務められている、ただアニメ版はアニメ版として雑誌版と全く異なる魅力も多い、それについては別の機会にでも、

アニメ版デビルマンについてはその後も再放送その他で目にする御人も多かったろうが、問題は永井豪氏原作デビルマン、
この作品に触れ感化啓蒙された幾多のファンや文化人にとって、原作デビルマンは一種神格化されたと言ってもいいほどの作品で「うかつに手出しできない、させない、すべきではない」そんな風潮さえあった、

にも関わらず2004年これが実写映画化されてしまったのだが、、、
幾多の原作名作が実写化され多かれ少なかれファンを落胆させた事例多く存在するが、実写デビルマンに関しては内容書きたくもない結果として目もあてられないシロモノになってしまった、原作知る方々はこの作品がどう描かれるのかという興味もあったろうが、実写映画に触れ落胆しつつも原作の魅力知る故の補正は効く、
原作知らず無防備にこの実写に触れてしまった方々加え永井豪氏の原作デビルマン未見な方は「原作是非一読されたい」というのが正直な気持。

ここまでで気付いていただけた御人も居らっしゃる事だろうがここに紹介するOVAデビルマン、実の処過去~現在通し原作に一番忠実な作品と言えるもの、デビルマン誕生編及びシレーヌ編にて原作なかばまでが描かれ作画音楽共私的にはいい出来だとも思える内容、
ただ惜しむらくは当時の財政的所以らしく完結編まで描けず未完放置になってしまった作品、しかるに初期山場とされるデビルマン誕生~死闘シレーヌ等、原作に沿ってとても丁寧に表現されてるしこの作品基に原作そのものに、再考或いは興味持って戴けたらと想う次第、

もっと言えば願わくば、永井豪氏原作デビルマン、今のアニメ技術持ってこの超展開な名作復活なればという期待や興味、正直多々ありな昨今。
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悪魔の力を手に入れた青年・不動明が襲い来る敵、デーモンと戦う姿を描く永井豪原作の人気コミック「デビルマン」。アニメはもちろん、04年には実写映画化もされた本作がこの秋、イベント上映という形で帰ってくる!アニメーション制作を手掛けるのは、『ガールズ&パンツァー』などで知られるアクタス。国内外のクリエイターに影響を与える本作がどのように映像化されるのかに注目したい。
(アニメ映画トピックスより)
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どうなります事やら、、、、

投稿 : 2025/03/01
♥ : 24

maruo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

原作準拠のデビルマン B

原作 一部読んだことがあるようです(記憶があやふや)

今更説明不要でしょう。巨匠・永井豪の代表作品です。

1972年から73年にかけてTVアニメが放映されましたが、本OVAはそれと同時並行で製作されていた漫画版を元にしたものだそうです。一話完結のヒーローものとして描かれたTVアニメ版とは違い、本作は一つのストーリーの断片にすぎません。

全く個人的なことで申し訳ないのですが、視聴してみて、「あれ、この話知っている!」と思いました。多分どこかで原作を読んだことがあるのだと思いますが、結末までは覚えていませんでした。

本作はデビルマンが誕生するまでを描いたものですから、具体的な活躍は控えめです。デーモンを題材にしているだけあって、グロテスクな描写がそこここに見られます。近年の作品ほどのグロさではありませんが、苦手な人は避けておいた方が無難かと思います。

物語は主人公の不動明の親友である飛鳥了によって進められていきます。悪魔がこの世に存在すること、そして人間に起こるであろう災厄、それに対抗しうるデビルマンという存在などが彼の口から語られていきます。序盤は余り恐怖心を煽るような描き方ではなく、淡々とした感じで進んでいくので、身構えていると肩透かしを喰らってしまうと思います。

少し残念に思ったのは、不動明がなぜデビルマンとなるに相応しい人間だったのかについて、一応理解できるような理由付けはなされているのですが、それを十分に納得させるだけの描写が不足していることでした。これは単純にOVAという限られた時間内では描ききれなかったと見るべきだろうと思います。

そして、いよいよデビルマンが誕生する際は、それまでとうって変わって凄惨なシーンとなります。終盤の方ではデーモンとのバトルも少し見せており、少し派手になってきますが、本格的な戦闘はまだまだこれからといった印象です。

続編である妖鳥死麗濡編に期待したいのですが、少し気になるのは次の作品でも完結しないどころか、まだ序章にすぎないようなのです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

原作に忠実な作品

このアニメはOVAとして1987年に販売されました。
原作者の永井豪さんが総指揮を務めており、講談社を中心に制作されました。
テレビアニメ版とは全く異なり、永井豪さん原作の漫画に忠実にデビルマン誕生までの話までが描かれています。

原作の漫画を読まれた方はご存じでしょうが、テレビアニメ版のデビルマンは小学生低学年の視聴者も対象としているため、原作とは全く異なります。
だから、このアニメは永井豪さんが実現したかったアニメなのです。

35分の短い時間ですが、永井豪さんの世界を堪能してください。

永井豪さん原作のデビルマンは、筋書きがしっかりしており、単なる戦いのアニメではありません。人間の心の奥深くにある愛情・憎しみ・恐怖・欲望が描かれています。
血なまぐさいシーンもありますので、視聴の際はご注意願います。


実はこの『誕生編』の後に『妖鳥死麗濡編』が発売されました。そして完結編である『アーマゲドン編』も企画されたのですが、諸事情により『アーマゲドン編』は制作されませんでした。

だがら永井豪さんの原作に忠実なアニメは、それ以降長い間制作されることはありませんでした。そして2018年に湯浅政明監督により『DEVILMAN crybaby』が原作に近い形で改めて作成されたのです。

私は若い頃、永井豪さんの大ファンでした。
デビルマンはもちろんのこと、その原型である『魔王ダンテ」、そしてデビルマン以降に描かれた「手天童子」や「バイオレンス・ジャック」などは、田舎に住んでいるにもかかわらず全巻とりそろえていました。
このアニメを見ると、昔を思い出してしまいますね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7
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