成長でファンタジーなTVアニメ動画ランキング 24

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の成長でファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月19日の時点で一番の成長でファンタジーなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.2 1 成長でファンタジーなアニメランキング1位
十二国記(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1685)
9132人が棚に入れました
周囲に合わせるだけの日々を送ってきた平凡な女子高生・中嶋陽子。
ある日、ケイキと名乗る人物に連れられ、たどり着いた異世界。 そこは、十二人の王と十二頭の麒麟によって治められる十二の国々からなる不思議な世界だった。なぜ自分はここへ連れてこられたのか、ここはいったいどこなのか、異世界でケイキとはぐれてしまった陽子は疑問を抱えたまま、生き延びるために見知らぬ世界で生活することとなる…。

声優・キャラクター
久川綾、石津彩、うえだゆうじ、子安武人、相沢まさき、山口勝平、鈴村健一、岡野浩介、釘宮理恵、勝生真沙子、ゆかな、藤原啓治、進藤尚美、石田彰、若林直美、桑島法子、高山みなみ、山崎和佳奈、鈴木れい子、西村知道、平松晶子、川上とも子、千葉千恵巳、大川透、中田和宏、野島健児、西凜太朗、松本保典、大倉正章、家中宏

440 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

チャイナドレスじゃないんだよ!

前半は主人公をマジ殴り倒したくなりますが、色々なことに挫折、絶望して、そしてはっと主人公が気が付く場面。いいです。そこからが主人公、マジかっこいい。悩んでいる内容も異世界に行ってしまった主人公特有の悩みではなく、あくまで等身大の女子高生。
深い・・・めっちゃ深い話です。
OPは歌ではなく、曲ですが、かっこいい。挿入歌、ED共々いい仕事をしています。
個人的に王や高官の式服にはまりました。かっこいいっす。こんなのアニメしかねえよ的な奇抜な色彩ではなく、リアル古代中国っぽい感じ。満州民族の民族衣装ではなく、漢民族の民族衣装がベースのこの作品。
屍鬼、ゴーストハントの作者でもある小野不由美さんが書いた作品。いまだにランキングに入るような根強い人気を誇るこの作品は一見の価値ありです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 31

九条 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

異世界ファンタジーの域を遙かに超えた成長記。

人の顔色ばかり伺う、八方美人の陽子の成長を描く、小野不由美原作の異世界ファンタジー傑作であり
優柔不断で未熟者だった人格が、全く別人の如く、己の意思を力強く主張する39話の締め方は感無量。
突如、喚ばれた異世界空間の過酷な経緯を経て、漸く序盤の布石が実を結ぶ作中屈指の名場面であり
NHK特有のメッセージ性を投じる。序盤が鬱屈なのもあり、その反動は、並々ならぬ感動を醸成させる。
その上、十二国という異世界を完全なる空想世界とせず、ある程度、現実味のある世界とすることにより
現代社会の個人は政治的関心が希薄であり、メディアや周囲の考えに流されやすいというマイナス面を
明確な形で、クローズアップすることに成功しており、画一的かつ受動的な大衆へ喚起が促されている。
無類の才覚を陽子に宿さず、人間的に成長していく過程においても決して避けては通れない苦行があり
説教臭さが鼻に付くと感じる方もいるだろうが、これをなくしては「十二国記」シリーズは成り立ち得ない。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 43

ポクレウル さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最近ではもう見かけることができない種類のアニメ

人の心の成長を描いた物語でした。

彼ら、彼女らが旅を隔て、さまざまな人と出会い自分の固執していた考えが間違い(社会的には間違いではない)であることに気づく。

例えばそれはどうすれば人とうまく接することが出来るのか、彼ら自身がいろんな物事に対して抱く感情とどう向き合っていくのか。人を通して自分自身を改め成長していく。その成長過程がすごくリアルに描かれています。

最初のほうは唐突ですが、基本的なストーリーはしっかりしています。しかし未完で気になるところもいくつかありますが。

あんまり用語や登場人物の解説などがないので考えないと飽きるかもしれません。区切りがつくとそこでまとめて解説が入ります。(例えば1~12話で13話で解説)



感想
中盤がおもしろかったです。こいつがこんな風に変わったのか、人が変わる様がかなり明確で、見ていてなんか心地よかったです。この作品を見て自分自身に置き換えてすこし考えてみようかという気になりました。

しかし一気に見ないと変化というのが捉えずらくなり、実際にテレビで見た方はあんまりおもしろくなかったかもしれません。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 15

88.5 2 成長でファンタジーなアニメランキング2位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1185)
5578人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

タイトルに偽りなし!

原作未読。最終話まで視聴。

主人公がハメられ、酷い目に逢わされる第1話から始まる、他の異世界転生モノとは一線を画す作品。
主人公の尚文たち同様、視聴者も、何度もどん底に突き落とされる。
こういう所が、好き嫌いの分かれ目かも知れない作品。

私も何度も、どん底に突き落とされ、不快な思いをしました。
尚文たちが少しでも上向くと、必ず、突き落とされる。

{netabare}終盤に、女王の帰還をもって初めて、正当な評価を得られる。

しかし、『クズ』と『ビッチ』は逆恨みを増長させるばかり・・・。
剣、槍、弓の勇者もどきは、尚文たちに謝罪の一言もなく、相変わらず、一人前に勇者気取り・・・。
むしろ、ここまでくると笑えてくる。{/netabare}

人間たちの内側に秘めた汚さ・愚かさの表現が秀逸。
逆に、尚文とラフタリア、フィーロ、メルティの絆の美しさが光る作品。

ラフタリアとフィーロの感情表現の豊かな表情が、とても好印象の作品です。

続編を期待して待ちたいと思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 63
ネタバレ

フィーロたんlove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人向け名作童話 人間臭い主人公の魅力が光る

総評

バトルシーンを除けば大人向けの童話です。
本編「盾の勇者の成り上がり」、外伝「槍の勇者のやり直し」
を通して読むと、「モモ」、「星の王子様」、「百万回生きた猫」
などに通ずるものがあると感じました。

ただ、大人向けです
この作品は忍耐強さ、誠実さ、気高さ、美しさ、愚かさ、醜さなど
人間の有する善悪両面を真っ向から描いています。

ですのでストレス耐性が少なく、理解力が浅く物事を表層的にしか
捉えられない中学生以下(あくまで一般的基準です)の方にはお勧
めしません。

22話感想
{netabare}
ウェポンコピー、転移スキル、武器の強化方法
あと信じてみる事の必要性
ここに来て重要な情報がようやく一部開示されました
ラルク(でしたっけ?)登場でしたね
たぶん小説版から登場したのでよく知らないキャラです
人気が高いキャラのようなので期待しておきます
{/netabare}

21話感想

綺麗に収まったと思います 
これぞアニメ版というとこでしょうか
特に言うべきことはありません

あと先週の声優さんの特番見ました
ねんどろいど可愛いです
フィーロの出来が良ければ買おうかな

番組を見ていて声優さん、スタッフの方、監督さん、
スポンサーさんなど、この作品がたくさんの大人の
心を動かし、このアニメが出来たことが感じられ
ました




20話感想
雑魚ボス戦での無理やりな盛り上げ方が気になりますね
{netabare}
今回のバトルはアニメ版の最大の盛り上げ場所のつもりだった
のでしょう。

これでもかと味方の攻撃が繰り広げられてましたが
なろう版でもコミック版でもなかっただろう攻撃
アクションが多かったように思います

無理やり全員参加型のバトルにして盛り上げようとしたのも
まるでプリキュアをみているような恥ずかしさが感じられて
ちよっとなーという思いでした

一応最後は原作通りナオフミの捨て身のスキルで締めたので
何とかまとまった感はありました
意図はわかるのでまあやむなしというところでしょうか


主人公の魅力について

①精神的なタフさ

 アニメを見てると3バカ勇者のマヌケぶりが目立ちますが
実際自分に置き換えた時どうでしょうか?果たして彼らより
うまく立ちまわれるでしょうか?ネットでググることもでき
ず、知り合いもいない、誰が嘘をついてるかわからない中で
正しい判断ができるでしょうか?

 ナオフミと自分を置き換えた場合も同じです。状況を判断
する情報が不足する中で、不条理に迫害されても下向かず
頑張れますか?自分の決めた方針を貫けますか?

 彼は周囲の冷たい視線の中、いろいろ思うことはあるにせよ
愚直にやるべきことをやり続けて周囲の評価を覆していきます。
近年稀に見るなんとも男臭い、人間臭いヒーローだと思います。

②懐の深さ

アニメ版では見れないでしょうけど、なろう原作ではだいぶ先に
精神的にポンコツな他の3バカ勇者を見事にまっとうな勇者とし
て再生していきます。

この作品が真っ向から描こうとしているテーマの一つは人間の
愚かさ、醜さでしょう。愚かさも醜さも人間臭さの一つです。

そして愚かで醜い人間も努力や他者の助けで立ち直れることも
この作品は示唆しています。

{/netabare}

 

*********
19話感想
尺を合わせるためか残念な展開に
{netabare}
たぶん2クールでカルミラ島までやって終わるつもりなのでしょうか
尺合わせのため後半が間延びしてる感じが否めませんね
マンガでもなろう版でもこんなに長くなかったと思います
どうせなら亀までやって2クール終了にすればいいと思うんですけど。
三勇教との戦いで3回使うとは思いもよらなかったです。
他の勇者とのぐだぐたも相まってちよっと残念な展開になっています。
教皇なんて雑魚ボスなのに3回もつかうとは。
脚本も割と裁量あるみたいなので、すっとばせるところはすっとばして
もいいと思うんですが。
いままでが良かったので、最近の制作サイドの不作為には少し失望し
評価は下げます(とは言ってもすでに最終話まで作っているでしょうが)。

アニメ版の現在の残念な展開はともかく原作は素晴らしいと思っています
原作の素晴らしさの一つに伏線の巻き方と回収の仕方が秀逸ということが
あります。

たいていの小説には読んでいくと穴ぼこというか伏線があります
情報が欠けている、訳がわからない、意味があるとは思えない情報
などの違和感です。違和感が読者の想像力を刺激するわけです。

本作品で言えば、

「情報が欠けている」は例えば波とはそもそも何か?結論を言えば最後
の最後で明らかにされます。読者は違和感を持ちながら展開される物語
から想像を重ねますが、別の「訳が分からない」ことが出てきたりして
簡単に先読みできません。

「訳が分からないこと」は例えば、マイン(第1王女)は何故そこまで盾の
勇者を貶めようとするのか?他の四聖勇者が仲良くなることを邪魔する
のか?これも結論から言えば最後の方まで明らかにされません。

「意味があるとは思えない情報」は例えば3話でナオフミがラフタリアを
始めて食堂に連れて行った時のお子様ランチの旗です。これは度々ラフタ
リアの初心忘れるべからずの決意表明で引用されるアイテムになります。
旗についてはなろう版では記述が無かったのですが、アニメ版15話ではエクレアの父が自分の領地で亜人が自由に暮らすことを保証する象徴で、白骨化したリファナちゃんが最後まで握っていたという設定になっています。恐らくこれは作者か編集者が後で思いついた伏線の回収でしょう。お話の膨らまし方として上手いと思います。

 作者は穴ぼこ(違和感)はできるだけ大き目に空けて後から埋める、伏線
は多めにばらまいて自由に回収するスタイルをとっていると感じます。なので本編でも回収が進んだとは言えず、外伝の「槍の槍なおし」で回収しまくっています。

 先読みが出来て読む気が無くなるようなことはなく、読み続けるほどに、あーなるほどそういうことかと腑に落ちていきます。厳密に言えば論理破綻しているところもありますが、別に法律文書でもなく娯楽小説なのでおもしろければ問題ありません。なお「槍のやりなおし」ではリファナちゃんが活躍するリープ周もあります。

{/netabare}

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18話感想
{netabare}
ようやく黒幕登場。高等集団儀式「裁き」すごすぎるだろう
クレーターできちまったじゃないか。
今回はモトヤスの勇者としての一途さ熱さが垣間見れた回じゃ
ないでしょうか。今は騙されておまぬけお馬鹿キャラですが
実は勇者としての資質をちゃんと持ち合わせているんですね。
{/netabare}
かなりWEB(なろう)版と異なるので、コミックス13巻まで
読んでしまいました。読んでわかりましたが、アニメ版は
コミックス版とも若干異なるのですね。脚本演出の方がセリフ
や話をうまくまとめていることがわかりました。
本作品においてバトルはストーリーをうまく転がしていくため
の手段というかつなぎなので、今のようなあっさり目で丁度
よいと思います。あくまで本作品の魅力はストーリーと登場
人物なので。


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17話感想
{netabare}
展開的には停滞・一時停止です
いろいろ伏線を撒く回になりましたね 
この先の難敵には勇者が一人でも欠けてはならないこと
何回目かの波の後多くの命が奪われること
人間を救うことと世界を救うことが違うこと
過去の勇者が人間を救おうとしたこと、それが茨の道であること

物語の展開上核心的な部分なのですが
いまいち理解できてなかった部分です アニメ版だとどういう
説明になるんでしょうか まあ今クールではそこまでいかないと
思うので制作サイドもノーアイデアかもしれませんが

「やるだけやってみるさ 期待はしないでくれ」と言って、
ちゃんとやってしまうのが主人公です。期待しています。

予告で太い熱線みたいな魔術攻撃がレンとイツキ一行に降り
注いでました。例の団体の例の術だと思われますが、たぶん
イツキとレンは死なないと思います。これで決定的に理解し
たのだと思うので説得できるでしょう。それともフィトリア
から聖域から出すときに他の勇者のところに下すって言って
いたけど、まさかナオフミ一行が降ってきたのか?かなり
過激な下し方です。違うと思うけどね。問題は現段階では
一番お馬鹿なモトヤスですが、なんとか2クール内に説得できる
ことを祈ります。

フィトリアは昔のご主人様の事を思い出して幸せそうでした。
人間と寿命が違うので仕方がない事ですが 残されたフィトリア
は不憫ですね でもフィーロがいるから 茶飲み友達にはなれ
そうです
たぶん出てこないと思いますけどフィトリアのご主人様の時の
四聖勇者の外伝も見てみたい気はしています
{/netabare}
いろいろ重要な情報が開示された回でした

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16話感想
{netabare}
WEB版とだいぶ内容が変更されているんですね
フィトリアが想像より遥かに大きかったです
可愛いけどでかすぎる そして強すぎる

流れからすると勇者同士の協力が2クール内で
実現しちゃうのかな だいぶ早い気がするんですが
フィトリアは争うのはダメだけじゃなくて理由とか
どうしたら強くなれるのか教えてあげればいいんだけど
何せ鳥頭だから記憶力悪いのはしょうがないか

ナオフミも1国につき勇者一人で波に対抗できるという
ところから、本来この時点で勇者はもっと強くなっている
はず、何かが足りないんだと気づけば....
そういう展開になるんでしょうか?
勇者が目指すべき最終的強さがフィトリアレベルという
のは理解できたとは思うけどどうなんだろう

もうあれだねフィトリア先輩にレベリングしてもらって
後々出てくる〇〇や△△に負けないぐらいの最強になったら
各国に一人ずつ配置すればいいじゃん それで全部解決
フィトリア先輩「今日から私がお前ら四聖を鍛える」
イツキ(弓)「鳥なんかに教わることはありませんよ」
モトヤス(槍)「フィトリアちゃんがデートしてくれるなら」
レン(剣)「群れるのは嫌いだ」
ナオフミ「お前ら」
全員フィトリア先輩にボコられる
四聖「わかりました先輩」
こんな感じかな

{/netabare}
だいぶロリ色が強くなってきて、胃もたれ気味になってきましたが
最後まで視聴します
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15話感想
{netabare}
今回は神回でした。
リファナちゃんが不憫でなりません。
もしかしたらヒロイン候補だったリファナちゃんの
白骨まで見せられるとは思いませんでしたが
まあ流れからOKです
旗にはそういう過去があったのですね
「違う」「そうじゃない」「お前は間違ってない」
ナオフミは3回言い換えました 誠実さを感じます
やっぱりいい奴だわ 友達になりたい
他の方のコメントにもありましたが音楽がとてもあっていました
{/netabare}

改めて感じた本作品の美点は
①キャラが立ってる 
②伏線の撒き方と回収の仕方が天才的
③亜人、魔物が可愛い 動物好きには高評価
④OP(新しい方)が素晴らしい
  雨の中の物憂げな表情の登場人物達
  この時期のストーリー展開にぴったりです
  特にモトヤスの悲しげな表情にぐっときます
  ところで鎌をもってた人は誰だろう
  楽しみにしておきます
⑤挿入曲がすごくあっている
⑥作画が丁寧で素晴らしい
⑦ストーリー展開演出に手抜きがなくて嬉しい

全体的にスピーディーな展開や爽快感は少ないですが、じわじわ来る
叙述的展開がたまりません。違うと思うんですけど、作者は女性なの
かな。

まあ中二病主人公、お手軽俺最強主人公、暑苦しいまでの絆押し付け主人公の作品や、ハーレム作品、主人公はまあいいけど展開が単調な作品などゴミ作品が多い昨今では、希少な本格的なアニメだと思います。


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物語設定、テーマ設定、キャラ設定だけで言えば最高傑作
進撃の巨人などのTOP作品よりも群を抜いていると思います

WEB版を通読した限りでは「モモ」とか「星の王子様」とか
「百万回生きた猫」とか童話、寓話に通じるものがあり一貫性を
感じますアニメ版を見ていまいちと感じる方は是非WEB版を通読し
てみることをお薦めします

主人公が逆境を乗り越えて成長していくというスタイルは程度の
差こそあれそこそこあります。しかしこの作品は迫害という程度の
強いものなのでストレス耐性があまり備わっていない若年層には
物語前半は苦痛になるかもしれませんね。そういう意味では大人
向けアニメかもしれません

アニメでもすでに憤怒の盾が出た時点で勇者の中では一番強くなって
しまったのでこれからは比較的楽に視聴できると思います。

ラフタリアとの関係は、「ゼロから始める異世界生活」のレムを
彷彿とさせますね リゼロも秀作だったと思います

槍のやりなおしを読んで、私もフィーロたんloveになってしまい
ましたですぞ

投稿 : 2025/02/15
♥ : 13

アニメ記録用垢 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

再視聴で最後まで

私が感じた限りの駄目な部分を箇条書きで挙げさせて頂きます。


Ⅰ.異世界に転移した経緯の部分が雑過ぎること
世界を救う為に転移させられた → わかります○
転移させられたのが日本人だけ → わかりません×
特別な能力(特殊能力や身体能力)がない一般人 → わかりません×

普通に考えて世界の危機を救う為に転移させるなら、身体能力や特殊な技能を持っている方を呼び出しますよね?
呼び出しできる相手を選べないだけだろうと皆さんは思うかも知れませんが
その場合だと仮定した場合でも何故、日本人だけ?
しかも若い日本人男性だけ??となる訳です。
完全にランダムで不確定な召喚魔法だとしたなら、日本人で男性で年齢が若い者だけというのは些かご都合主義が過ぎるのでは?
と凄く感じました。

Ⅱ.登場人物が転移後の世界に慣れるまで秒なのが、ご都合主義過ぎて違和感
現実で自分自身が異世界に転移させられた時のことを想像してみて下さい。
まず夢と考えますよね?
そして現実だと理解するまでにある程度の時間を要すると思います。
更に異世界でモンスターがいる世界だと認識した際、物事を進める上で警戒をし
慎重に物事を進める筈です。
それこそ我らが偉大なる御方アインズ様のように。

それが転移しました。
あー異世界なのかぁ~ → 勇者なのね! → 世界救ったら報奨金くれよな
となるのは異世界転移の経験者か余程の愚者かの二択ですねぇ~

Ⅲ.マインに盾の勇者(岩谷尚文)が騙され身包みを剥がされる件の場面で
全員一致で盾の勇者を犯人だと決め付けるのはどうなのでしょうか?
マインの装備が豪華な物に変わっていたり、盾の勇者の所持金や所持品が無くなっていることなど
少し考えればマインを疑う者が出てもおかしくないのではないでしょうか?
それが全員揃って疑うことをしない愚者だけとは……このデミウルゴス頭が痛くなりますねぇ~


と駄目な部分を箇条書きで3項目挙げさせて頂きましたが
他にも個人的趣向の部分で申し上げるなら
盾の勇者の仲間になるであろう面子に男がいないことなどが頂けません。
理由があればいいのですが、理由のないハーレムは私個人として毛嫌いする要素ですので……

リゼロ、オーバーロード、幼女戦記、転スラ etc...
など数多くのなろう系作品を観て来ましたが
転移の理由付けなど、各所に渡り設定の甘さやご都合主義が目立ち
とてもではありませんが、今後観る価値がないと言わざるを得ません。
私自身、アインズ様に仕える身ですので
多忙であり、時間がないので視聴する作品は厳選したい。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 17

87.5 3 成長でファンタジーなアニメランキング3位
灰と幻想のグリムガル(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1969)
9468人が棚に入れました
薄暗い森の中、わずか2体のゴブリンを相手に苦戦を強いられている6人の少年少女がいた。
盗賊のハルヒロ、暗黒騎士のランタ、神官のマナト、戦士のモグゾー、狩人のユメ、魔法使いのシホル。
彼らには、ほんの数日前、暗闇の中で目覚めてからの記憶しかない。
自分たちが、どうしてこの世界――『グリムガル』にいるのか、わけもわからないまま、彼らは見習い義勇兵として歩み始めた。
ここで生きるために――。

主人公・ハルヒロがある日突然迷い込んでしまった世界・グリムガルにおいて、“生きるために”過酷な環境や仲間との絆に向き合っていく様を描いた青春群像×ファンタジー作品。

声優・キャラクター
細谷佳正、吉野裕行、島﨑信長、落合福嗣、小松未可子、照井春佳、関智一、浪川大輔、安元洋貴、能登麻美子
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

主人公最強の対極、リアルな異世界ファンタジーバトル

原作未読。キャッチさんからの紹介で視聴。

ゴブリン相手に四苦八苦するような6人組の弱小パーティの物語。
主人公最強ではない、リアルな設定の物語です。

主人公たちの成長があまり早くないので、特に前半はテンポが悪く感じるかも。
個人的には、4話区切りで物語が大きく転換していく、バランスの良い構成に高評価。
{netabare}1~4話は、物語の世界観の説明とマナトの死。
5~8話は、メリイの加入とマナトの敵討ち。
9~12話は、メリイの昔の仲間の敵討ち。{/netabare}

作画は水彩画のような街並みと、最後まで乱れなかった人物の描画はお見事。
バトルシーンも迫力があって、とても良かったと思います。

キャラには私の苦手なタイプが一人・・・。少しマイナス評価。
空気の読めないお調子者は苦手なんです。
しかも口が悪い。性格もイマイチ。
この嫌な感じが『SHIROBAKO』のタローみたいだと思っていたら、やはり同じ声優さんでしたか。

続きも見てみたいと思える作品でしたので、第2期を期待したいです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 94
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【鑑賞日記・完】RPG愛、そして……ゴブリン愛に満ち満ちたファンタジーアニメ

原作ライトノベルは七巻まで購読中。

☆総評

かつて『Wizardry~ウィザードリィ~』等の古典的ロールプレイングゲームにおいては、
物語はクリエイターからプレイヤーに一方的に下賜されるものではありませんでした。
自作した様々な種族、職業のキャラクターでパーティを組み、
ヒットポイントの削り合いに一喜一憂しながら、
冒険者たちのストーリーを夢想したものでした。

その為、プレイヤーの中には過剰とも思われる妄想力を膨らませる者も現れました。
『Wiz』についても、例えばゲーム雑誌投稿コーナー「ウィザードリィ友の会」に、
俺達が考えた冒険ネタを持ち寄る猛者達が実在したのです。

単なる数字の増減に過ぎないRPGに、時間を湯水の如く投入するに止まらず、
その上、物言わぬ自作キャラ達の妄想ストーリーを爆裂させる。
さらには個々のモンスターの“人間ドラマ”まで展開する。
端から見れば正気の沙汰ではない、恐ろしくマニアックな試みw
けれど、テーブルトークRPGのコンピュータ上での再現たる、
ビデオゲームのRPGにおいて、妄想こそ王道でもあったのです。

本作はそのスピリッツの継承を存分に感じられる作品です。

正直、これがリアルな青春……だとは私はあまり思いません(苦笑)
24時間ネタ全開の暗黒騎士や、クレッシェンドゥゥゥ!な義勇兵なんて、
現実世界にはあまりいないでしょうしw

ただ、本作にはファンタジー世界に放り込まれた少年少女が、
どんなことを感じ、生きていくか……。
膨大な量の妄想とその成果たる心理描写が積み重ねられています。

その結果として普段あまり冒険に出ない視聴者の中にも、
リアルな人間ドラマという感想を抱く方がいて頂けたなら……。

昨今、進化が著しいロールプレイを重視した海外製RPG等の隆盛と併せて、
あの時、繰り広げた俺達の妄想も無駄でなかったのだなぁ……。
と、妙な感慨に耽ることができるのです。

☆声優に“芝居”をしてもらうためのアフレコ現場改革

本作のアフレコ現場では、まず監督からキャストへの方針説明等から始まり、
その時々のキャラクターの心情や、それを声で表現するため入念な打ち合わせが重ねられ、
声が当てられていったそうです。

……当たり前じゃないか?と思われるかもしれませんが、
これが当たり前じゃないのが、依然、地位向上半ばの声優業界の惨状でして……(苦笑)

基本、台本だけ渡して、一人一人、声当てて、問題なければお終い。
酷い現場になると「テキトーに声当てとけばいいよ」と投げやりな有様w

これだと、声優たちが一発でOKをもらうために、
味付けの濃い萌えイケメンキャラボイスを当てる、反射神経は発達しても、
一人の人間を“芝居”で表現する演技力の向上など望むべくもない。

こうした声優業の現状に対する監督の問題意識が、
本作の声優の“芝居”からは存分に感じることができました。
結果、二次元世界の中に人間を感じることができた。
という視聴者が出てきたのも必然だったと言えるでしょう。

6月のファンイベントでは声優陣が朗読劇を披露する演目もあるとのこと。
声優の“芝居”の力を磨く、大変素晴らしい試み。どんどんやって欲しいです。

☆(K)NoW_NAMEとフィルムスコアリングについて

本作は主題歌、挿入歌、BGMに至るまで(K)NoW_NAMEという一つのアーティスト集団に、
一括して任せる方式を選択。

さらに、あらかじめある劇伴からシーンに合わせてチョイスする
連続テレビアニメで通常とられる方法ではなく、
シーンに合わせてBGMを制作するフィルムスコアリングを採用。

一見、無思慮にフルでごり押ししているだけに思われる挿入歌も、
スタッフから場面の内容と求める音楽の方向性を(K)NoW_NAMEに伝えた上で、作曲されたもの。

そのため、例えば四話挿入歌は二番があれば五分超になりそうなバラードですが、
尺に合わせて一番からそのままラスサビに突入し、三分台にまとめられ、
反対に七話及び八話の挿入歌はアップテンポですが、五分を越えるなかなかの大作に仕上がっています。

この方式を貫くのはかなりしんどかったと思います。
事前にシーンイメージを伝えるためには、作画工程の前倒しが必要でしょうし、
その上、本作はアフレコでも丁寧に時間をかけている……。

序盤、歌だけで声がほぼ消滅したのは、この辺りの工程管理の切迫によるものでは?
という個人的な疑惑が払拭できませんw

私は気が付きませんでしたが、中盤ではキャラがホバー移動する謎作画もあったとか(苦笑)
スタッフのみなさん本当にお疲れ様でした。

音楽担当者ともコミュニケーションを密にして丁寧にアニメを製作しよう
という方向性は評価したいです。

☆声優・落合福嗣について

キャスト発表時は話題作りのネタとしか思えなかった、
三冠王の息子の主要キャラ・モグゾー役起用。

声を当てるのは上手くないですがw
善意で捉えると、濃い口のキャラボイスを提供する既存の声優とは違う、
人間モグゾーと“どーも斬”の表現を追求した結果だとも思います。

もっとも、福嗣さんも声優事務所の振るい落としを兼ねた養成課程に身を置く、
“ちゃんとした声優”のステレオタイプをなぞっていますし……。
単に新人でギャラが安かっただけとも考えられますし……。
或いは、朗読イベントでモグゾー役がリアル世界に出てきた場合、
中の人がマナト役の島﨑信長さんに匹敵するイケメンだった時の
観衆の困惑がスタッフの頭をよぎったのかもしれませんw

ちなみに原作では“若干のろいが頼りになるくま”とキャラ紹介されているモグゾー。
そう言えば、福嗣さんは今期『霊剣山』でも格闘クマ役などで出演されていましたw

男性声優もアイドル化が定番化する昨今……。
体型から違う福嗣さんには世代屈指のクマ声優として生き残る芽があるのかもしれませんw
この声優業……ただの金持ち息子の道楽では終わらないかも。そんな予感もします。


以下、鑑賞日記。途方もなく長いので折り畳みw
{netabare}

「ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ」

原作一巻目及びアニメ第一話のこのサブタイトルにピンと来てしまった、
例えばゲーム初挑戦がゲームボーイ版『Wizardry~ウィザードリィ~外伝Ⅱ・古代皇帝の遺産』だった、
私のような古参の冒険者には、ほぼ視聴が義務付けられた作品w

以下、私の期待が迸った、勇み足な長文w

{netabare} サブタイの元ネタはその『Wiz』シリーズより。
法外なお布施を巻き上げたカント寺院が唱える蘇生呪文、
「ささやき-えいしょう-いのり-ねんじよ!」から来ています。
(で、失敗して灰になろうが、ロストしようが、医療ミスは一切認められず、
前金もビタ一文返金されず、「まいそうされます」の一言で済まされますw)

『Wiz』シリーズは序盤が本当にキツいゲーム。
軌道に乗れば、大魔神を一撃で屠れるようにもなりますが……。
それまでは追い剥ぎにあっさり殴り殺されるw
少し体力がついたと思ったら忍者や修行僧に首を飛ばされるw
ボルダック商店はぼったくりw
など難行苦行の連続w

原作はそんな古典的ロールプレイングゲームにおける
パーティ育成の苦しさを、現実的なシーンに落とし込んでどう伝えられるか……。
腐心した大変RPG愛に満ちた小説です。

で、本作の主人公パーティーの特徴を一言で申しますと……。


 弱 い !!


華やかな英雄譚など始まる気配すら感じない、圧倒的な弱さw
ろくに射撃もできない狩人に、
クセのあるスキルを使いこなす頭もないのに上位職業に就くイタイ奴……。
唯一回復役兼リーダーは多少頭が切れますが、
厳しさが足りない背負い込み屋で、戦闘はいつもギリギリw
もし私がこのパーティーで『Wiz』で冒険に出ろ!と言われたら、
ファーストエンカウントで全滅させる自信がありますw

というより、リーダー以外は『Wiz』基準では冒険者の水準にも達していませんw
訓練場のキャラ作成にて、ポイント不足でダンジョンに挑んで全滅する以前に、
プレイヤーにリストラ、消去されるレベルw
或いは、序盤、多数の捨てキャラから初期装備を剥がして足しにする金策要員w

実際、原作ではこうした要素をストーリーにしたシーンもあり切なくなりますw


個人的にはRPGは行ける!と思った時が一番危ない。
一寸先は地獄、全滅、灰、ロストwという
古き良き時代の素敵なゲーム文化を再生し得る期待のアニメです。
でも一方で、原作の地道なレベル上げを映像化し、
今のプレイヤーに伝えるには、一工夫も二工夫も必要だとも思います。

原作は主にラノベらしいキャラの掛け合いで、
重苦しさ一辺倒にならず、リズムを作っていましたが、
テキストレベルでは、会話でも良くても、
エンタメ映像としては盛り上がりが不足する懸念があります。

その辺りを制作のA-1 Picturesがどう料理するのか。
スタッフは違いますが、『ソードアート・オンライン』を、
時系列整理しアニメ化成功に導いたスタジオの経験値がどう生きるかが注目点。

『灰と幻想の~』のメインタイトルもまた、ベニー葉山氏による、
初代『Wiz』のノベライズ『小説ウィザードリィ~隣り合わせの灰と青春~』が元ネタだとのこと。
そしてベニー葉山氏は上記の私の初ゲーム『ウィザードリィ外伝Ⅱ』のシナリオ担当でもあります。

そんな浅からぬ縁も感じながら、主人公と一緒に苦行したいw
2016年冬の期待作です♪{/netabare}

各話感想{netabare}
第一話{netabare}
早速A-1の時系列整理スキルが炸裂。
元々展開の遅めな原作に無理に鞭を入れずに、
回想も活用しつつ視聴者の集中力を持続させる作戦に出た模様。
集中力維持の工夫は、水彩画風の背景や、
小動物の描写や、キャラの細かい仕草からも実感できました。

そんな中でも最初の戦闘シーンで、しっかりと伏線の強調がなされていました。
RPGにおいて、序盤のパーティーでは大変危険なことを、
この人はやってしまっています。

具体的に触れるとネタバレになるので言いませんw
ロープレ経験者なら分かるとは思いますが……。
後のお楽しみ。クイズということでご勘弁下さいw

それを最初にさりげなく、後々伏線として生きるように、
しっかりと描けている。

後の展開に期待が持てるいい滑り出しでした♪{/netabare}

第二話{netabare}
評価の分かれそうな回となった印象。

ゴブリンをやっとで倒した壮絶な描写があった後は、
歌をバックに夕暮れの日常が淡々と続く……。

私はこの雰囲気も好きですが、人によっては退屈しちゃうかもw

ただ一つ心に留めておいて頂きたいのは、
立ち上げ直後のパーティーは生き残りのため
もっと沢山のシビアな思考が必要であるはずということ。
情報収集しかり、金策しかり、編成しかり……。
なぜそれが見えてこないかというと、リーダーが全部抱え込んでいるから。
もっとメンバーと情報共有してもいい所ですが、このリーダーはみんな一人でやってしまうタイプらしい。

今回も間接的にそういう描写がありました。

ミュージックビデオでまったりできるのも、
呑気に覗きの悪徳(ヴァイス)を積めるのも多分リーダーのお陰w

そのことを頭の隅に置きつつ、今回の所は頭空っぽな主人公が眺めるグリムガルの風景を楽しんでおきましょう。
{/netabare}

第三話 {netabare}
ゴブリンの寝込みを襲って、パンツ新調を画策する(笑)
全くもって華がない底辺パーティw

けど、私にとっては『Wizardry』でヘタレ冒険者だった頃の、
ノスタルジーを存分に感じられる良回でした。

ちょっと乱戦になれば死人が出る序盤は、
“モンスターは まだ こちらに きづいていない”
と来たらガッツポーズをして殴りに行き、
逆に奇襲を食らったら頭を抱えてリセットボタンの確認をしたものでしたw

というより、最初の方は基本的にパーティより、
人数の多い群れとは対峙しませんでした。
ゴブリン五匹だったら逃亡とか(苦笑)
情けないくらい懐かしすぎて笑えてきますw

さて1話でつかみ、3話で飛ぶか叩き落とす……。
今期もこの黄金パターンを守るアニメも多い中、
淡々と伏線張りと雰囲気作りに3話を消化した本作。

実はまだ原作1巻の途中w
1話1巻のペースでぶっ飛ばし原作ファンを戸惑わせる作品もあるかと思えば、
こういうスローペースの作品もある。

人の歩むペースは様々ですねw{/netabare}

第四話{netabare}
かつて私が『Wizardry~ウィザードリィ外伝Ⅱ~』にて、
最初にロストしたキャラは前衛の要の戦士でした。

少しレベルが上がって、探索距離を伸ばした頃に、
蛮族からのクリーンヒットで想定外の大ダメージを喰らって死亡。
生命力は高めのはずでしたが、蘇生は叶わず灰から消滅に至りました。

不意の一撃でキャラが消える。

あまりの衝撃に、何だこのクソゲーはw
と悪態を付きましたし、心が折れかけましたw
結局、その時は育成プランも見通せず、パーティを作り直しました。
で、次のパーティも中盤行き詰まり、クリアに至ったのはパーティは3つ目w

この頃になると、あの時、彼がロストしたのは何がまずかったのか分かるようになりました。
油断した頭で、彼を集中攻撃を受けるポジションに、貧弱な装備で立たせ、危険に曝していましたw
冒険者を十数人おじゃんにして、やっとあの頃、私は青かったと述懐できるようになったのです(苦笑)

ですがグリムガルは生きた人間が暮らすファンタジー世界。
ヒーラーロストの致命傷を喰らったからといって、ガラガラポンでやり直す訳にはいかない。
リーダー交代、欠員補充などに取り組む以前に、
不運な悪夢に襲われたと落ち込んでいる残されたメンバーには酷な展開。

ですが、この世界で生きていくためには、喪失に至った原因をもしっかりと糧にして行く必要があります。
本作は彼の死亡フラグが目立っていましたが、実はそれを経験則にしていくための伏線もしっかり仕込まれています。

そういう意味では、本作の物語は、ここでようやく始まったと言えます。
だから、唐突な死や、長歌に面食らっているプレイヤーにも、
こんなのクソゲーだと投げ出さずに、懲りずに挑んで欲しいなと願います。

『Wiz』もグリムガルもロストしてからが本番です。{/netabare}

第五話{netabare}
苦節四話。ついに正ヒロイン(私の脳内世界でのw)メリィちゃんが登場♪
しかも、中の人が安済知佳さん!

某吹奏楽部でトランペット吹いて「特別になりたい」とか「関係ないですよね」とか……。
高所から投げ下ろしてきたその声で、
メリィちゃんのツンツン通り越して、魔法障壁の如く取り付く島もない。
そんな態度取られたら、クリティカルヒットで悶え死んでしまいますw

と、取り乱すのはこの辺にしてw
マナトならどうしたか?そう考え始めたことで、
盗賊君がようやくリーダーに……そして、主人公としての道を、
好むと好まざるに関わらず歩み出した……。
第五話で改めて、ようやく物語が始まったと実感♪

主人公限定の特別スキル?ラッキースケベも回って来て、
いよいよハルヒロ君の時代ですw

もっとも本人はプレッシャーで死にそうですが(苦笑){/netabare}

第六話{netabare}

その昔、ロールプレイングゲームにおいて体力と魔力は、
自動回復する無限エネルギーではありませんでした。

『Wiz』の序盤から中盤戦に至っては、
気休め程度の効果しかない、数発分の回復魔法とポーションを、
節制して冒険を進めなければ、待っているのは全滅でした。

反面、ダンジョン攻略には中毒性もあります。
レアアイテムがドロップすればもっと奥に行きたくなる。
もっと強敵を倒して己の成長を証明したい。

こうして浮き足立ち、魔力のコスト管理と帰り道の確実な確保を怠った時、
魔力ガス欠による灰とロストの災厄が降りかかるのです。

本作原作小説『~グリムガル』、特に序盤の巻は、
このありがちな冒険者による失敗を現実感を持って再現した切り口が白眉。
そのポイントをアニメ版スタッフも熟知しています。

一話感想で私は序盤パーティーがやってはいけないことを
クイズとして勿体ぶって、はぐらかしましたがw

答えは冒頭、マナトがシホルのかすり傷を“一応”治療したシーンでした。

こんなHPが1ポイント減っただけで回復するような甘い管理をしていたら、
立ちゆかなくなることは目に見えています。

そして魔力ガス欠は最後、マナトが失われる決定打となったのです。

このことを残されたパーティが……。
よくある中級冒険者の壊滅を経験したメリイも自覚し、向き合って、
糧として乗り越えられるか否か……。

データー上の経験値だけでなく、プレイヤー経験値による成長をも物語として落とし込んでいく……。
このRPG愛に溢れた仕掛けに気が付いた時……。
私にとって『~グリムガル』が気になる小説から好きな作品になった瞬間でした。
{/netabare}

第七話{netabare}
「来る日も来る日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン、
雨の日も晴れの日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン」

話が進まない……。との批判も何のそのw

パーティの地道な再建と成長。
同じく地道なメリイちゃん攻略?が描かれる今回。

自分はパーティがもの凄く進歩した回だと感じました。

そう感じるのはきっと、私がかつて冒険者として、
数十分かけてやっとレベル一つ上昇するような、
時間の無駄使いを価値ある人生だと思う、
悪い感性を培っていたからだと思いますw

膨大な時間をかけてパラメーター1ポイント上げることに喜びを感じるか、
膨大な会話を重ねてメリイちゃんにパンを分ける偉業を達成したことに喜びを感じるか。

ニコニコ動画で視聴していますが、
放送後の評価が上がって来たのは、
単純に作品が地味な積み重ねを表現する描写が優れているというだけでなく、
ロールプレイングゲームに対する価値観の面で、
大分ふるい分けが進み、精鋭が生き残って来たw
そんな印象も抱いていますw
{/netabare}

第八話{netabare}
かつてロールプレイングゲーム(RPG)において、
敵、特にボス、イベントモンスターが壁となりパーティが挫折した時……。

プレイヤーは再戦に向け、相当な遠回りを強いられます。
ストーリーは一旦休止にして、パーティの再編成、装備の見直し、
自分たちを苦しめた攻撃パターンに対する対策。新たなスキルの習得。
そして、経験値稼ぎがてら、雑魚を相手に新攻撃パターンの試運転……。

こうした修正を経て、たどりついた奴へのリベンジ・マッチ。
あの時、有り金はたいて買った装備が、前回は耐えられなかった攻撃を受け止め、
新スキルの連動が奴の取り巻きを狩る。
壮大な物語より何より、これまで通用しなかった強敵に、
再構築した作戦が、はまっていく感覚……。
確かな手応えを感じ、思わず拳を握る……。
頭の中で、何らかの脳内物質が分泌される、この瞬間こそ、
RPGはゲームとして輝きを放つのだ。

ハルヒロたちも復讐戦に向け、タンク役の兜を値切り倒す等、
膨大な時間をかけて、この地に舞い戻って来た。

さぁ、時にゴブリンスレイヤーと揶揄されながらも、
仲間の仇討ちに執念を燃やしてきた、この底辺パーティの意地!
とくと見届けよ!
{/netabare}

第九話{netabare}
安全に冒険するルーチンワークを確立した場所から次の階層、エリアに進む。
『Wiz』のような古のRPGにおいてはこの判断にも勇気が必要でした。

何しろキャラが死んだら消えたりするわけですw
そろそろ強くなった気がするから、お試しで次に行って腕試しなんて、
生半可な覚悟では決められませんでした。

ましてや、例えば、仲間の首を斬り飛ばしたアイツがいるような……。
かつて進出して失敗したエリアに改めて挑戦する場合は、
尚更、決断は重たいものとなりました。

その場合、プレイしない時間は思考を整理するのに重要で、
どんな準備が整えば、次へ行けるのか……。
対策が組み上がり自信がついたらプレイに挑む……。

こうしたプレイしない間(ま)も含めたゲームプレイという
思い出を勝手に持っている自分にとっては、
今回の休日回もとても好感が持てる良回でした。

もはや……というより最初からそうですがw
自分にはこの作品はハマり過ぎて、客観的な評価は難しいですw
{/netabare}

第十話{netabare}
個人的に『~グリムガル』でアニメ化による
恩恵を一番受けたキャラはランタだと思います。

欲望に忠実、口も悪いw行動も身勝手w
でも彼なりにパーティのことは考えてはいるらしい……。

このことは原作でも言及されてはいましたが、
それをテキストベースで十分に理解する為には、行間を読み取る根気が必要でしたw
だからランタについては平坦な展開に起伏を与えるウザキャラ。
ていうかホント……ウザいw
という原作評価も少なくありませんでしたw

けれどアニメになって作画による表情やCV吉野裕行さんの声が付くと流れが変化。
スタッフのキャラへの入れ込みようはランタについても凄まじく、
アフレコでも“ちっぱい”の発音一つに監督、原作者交えた
話し合いが持たれる力の入れようw
これにより人間ランタの表現の深みが格段にレベルアップしました。

今回もランタは、死の前ではみな平等などと憎まれ口を叩くわけですが、
仲間と死別した時、もの凄く悲しい表情をしていたのもランタでしたし、
ゴブリン殺害の初悪徳(ヴァイス)を積んで、
一番、精神ダメージが顔に出ていたのもランタでした。

今回の自分の奇行?についての言い分にしても、
吉野さんが抑揚を付けて主張に哀愁も含んだ感情を乗せることで、
彼の立場もより理解できた気がしました。

その効果なのか……アニメ化して以来、特に中の人を中心に、
なんだかランタ好きが増えている気がしますw
これは暗黒騎士ギルドの門を叩く義勇兵が急増しそうな勢いw
アニメスタッフ・キャストの皆さんも
素敵な悪徳(ヴァイス)を積んでくれたものですw
{/netabare}

第十一話{netabare}
その昔『Wiz』の教会で蘇生失敗したキャラはロストし埋葬されましたが、
ダンジョンで全滅したパーティの救出が遅れた場合でも、
一定確率でキャラクターがロストしました。

彼らの死体は一体どこへ行ってしまったのでしょう……。

これを巡って当時、諸説妄想されネタになりました。
一番多いのが迷宮の壁に埋め込まれダンジョンの一部となった説。
次いで魔獣に噛み砕かれ跡形もなくなってしまったという説。

……そして一番考えたくない説として、
かつての仲間がゾンビなどのアンデッドとして
モンスター化したという説も囁かれました。

アンデッドの王が人間の世界を圧迫するという設定の
『グリムガル』の世界ではこの一番考えたくない説を取りました。

そして『Wiz』同様、かつての仲間であろうが、
死体のなれの果てを浄化できるのは神に仕える職業のみ。
震える心を押し殺して、役目を全うした神官に拍手を贈りたい。

そしてらしくない格好いい最期を見せようとしている暗黒騎士……。
勇気ある死によって完成する彼の武勇伝を、
今、何としても全員で阻止しなければならない。

……俺もランタがアンデッドとして蘇るなんてまっぴらゴメンだぜw
{/netabare}

第十二話{netabare}
最終回にして、ついに私の大本命w使い魔・ゾディアッくん登場!
口を開けばダメだ、無理だ、死ね、死ね、死ね……毛虫、毛虫、毛虫w
その他は主の血まみれのランタの周りを浮遊するだけw
うん!素晴らしいw全くもって役に立たんww

でも、ここまでネガティブなムードを煽られると、
目の前のくそったれな現実までギャグになってくる不思議w

ピンチになるとランタがゾディアッくんを呼び出すのは、
終わってる状況を乗り切る彼なりのメンタルコントロールなのかもしれませんw

で、注目のキャストが聞き慣れない方だったので調べてみると、
佐藤結良くんという子役だとのことw

未来ある子供に死ねだの、無理だの
無邪気にネガティブワードを連発させるなんて、なんて悪い大人たちなんだ!(苦笑)

……福嗣さんとモグゾーよりシンクロ率が上なのがじわじわ来ますがw


ともあれ、憎まれ口を交わしながらも、
矢や魔法が尽きたら報告しあえるようになったこのパーティ……。
毒舌に隠された本音を読み合えるようになったこの仲間たち……。

……ホント、いいパーティになってきたよw
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 84

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

苦難と成長、別れと出会い。数少ない2期希望な異世界転生もの。

当たり前のこと、即ち王道をちゃんとやるとこんなに面白い。



苦難と成長、別れと出会い、こういったRPGな世界の基本をしっかり抑えてるのになんで異色な感じなんだろうか?。それは即ち…(以下略)。


テンプレじゃない専門チームが彩る世界の水彩のような美しさ


中盤すぎがクライマックスだった感は


面倒くさい美少女ランキング上位なメリィ


チームのみんながちゃん生きたキャラとしてしっかり立っているってこんなに心地いい


転生系の他のはもういいからグリムガル2期希望


成長を促す痛みから逃げない勇気

投稿 : 2025/02/15
♥ : 36

83.3 4 成長でファンタジーなアニメランキング4位
リトルウィッチアカデミア(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (720)
3343人が棚に入れました
幼い頃にシャイニィシャリオの魔法ショーを見て魔女になることを夢見たアッコはシャリオと同じ伝統ある魔女育成名門校「ルーナノヴァ魔法学校」に入学する。新しい町、新たに始まる学校生活、そして新たに出会う友達。魔女学校の中でほうきの飛行授業や魔法にまつわる不思議な授業など、魔女学校ならではの授業の中でアッコやロッテ、スーシィたちが大騒動を巻き起こす! ルーナノヴァを巻き込んだアッコの魔女への第一歩が今から始まる―。

声優・キャラクター
潘めぐみ、折笠富美子、村瀬迪与、日笠陽子、志田有彩、村川梨衣、上田麗奈、日髙のり子
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

少し懐かしさを感じられる作品

最終話まで視聴。

物語はやや子供向けか?とも思いますが、大人から子供まで楽しめる作品だと思います。
私のようなおっさん世代には少し懐かしさも感じられるような作品でもありました。
笑いあり、涙あり、最終話まで堪能させていただきました。

もっと話題になってもよさそうな作品なのに・・・。

この作品の好き嫌いは、主人公・アッコを受け入れらるか否かだと思います。
【本編15話より】{netabare}『計画性なし、客観性なし、衝動的、自己中心的、強引、単純、ズボラ、能天気』{/netabare}
こんな『猪突猛進アッコ』が受け入れられるかどうか?

だけどね・・・、
アッコが何かをしでかさないと物語が進まないんだから仕方ないじゃん!

すべての世代の人に安心してお勧めできる作品です。

【物語】
前半はドタバタコメディ色が強い。
1話完結で非常に見やすい。

後半は少しずつシリアスな展開に・・・。
笑いの中にも感動的な展開が続きます。
そして感動の最終回へ。

【作画】
とにかく良く動きます。
そして見やすい。

【声優】
それぞれのキャラに良く合っていたと思います。

【音楽】
OP・EDとも良曲。
作品のイメージにもぴったりです。

【キャラ】
主人公アッコの周囲のキャラも好人物が多い。
優等生のダイアナ。
眼鏡を外すと美人のロッテ。(一体どういう仕組みなの?)
マイペースなスーシィ。
アマンダ、コンスタンツェ、ヤスミンカも好人物。
そしてアーシュラ先生。

こうやって名前を列記するだけでも感動がよみがえる。
この作品の世界観、個人的に大好きです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 91
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ようこそ魔法の国へ

TRIGGER制作。

娯楽としての力が別格です。
心配していたキャラもむしろポップで良い。
スーシィが特別に素晴らしい。
80年代アニメの古典を見ているようだ。

元々好みの題材であります。
古風なファンタジーで、
尚且つダークな魔女の世界観が良い。

徐々に深まって来る謎、
{netabare}ナインオールドウィッチが封印した、
グラントリスケル、アルクテゥルスの言の葉。{/netabare}
古来より言葉には魔法が宿っているのだ。

最終話視聴追記。
状況を打破する信じる力、
奇跡は信じない、自分を信じる。
{netabare}仲間が次々と、背中を押してくれる、
最終話の演出は冴えわたっていましたね。{/netabare}
みんなと繋がることで夢は叶う。
まさに魔法の瞬間です。

アニメを評価する項目が、
全方向にバランス良く伸びて、円形に近い。
素晴らしい物語と構成力です。

ようこそ魔法の国へ、ここは愉快な冒険の国。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 84
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

制作会社「TRIGGER」がじっくり育てた作品。そう感じます!

少女が魔法学校に入学して色々成長して行く話。
1話1話が楽しくて良い話ですね。
この作品、深夜以外に放送したら、もっとたくさんの人に共感してもらえるのではないでしょうか。

●最後まで観て
2クール最後まで楽しく観させていただきました。
個性的な仲間や先生との学校生活。
アッコが思いどおりにいかない時や、うまくいった時を見て一緒に一喜一憂してました。「よかったなぁアッコ」「がんばれアッコ」ってね。
おぉぉ!自分はアーシュラ先生と同じ立場でしたね!書いていて気が付きました!

{netabare}「信じることが魔法の力」
王道のアニメだから言えるセリフです。
アッコとダイアナは人々に魔法を信じる力を生み出しました。
そして信じる力はとても綺麗な色をしていました。
アッコもダイアナもそして魔女達も気が付いたのでしょうね。
長い間、魔女が一般人と隔てていた壁があったことに。。。

雰囲気でしょうが、最後のシーンでアッコが箒に乗る場面では
心なしかいつもより明るい色使いのような気がしました。

ドッキドキ―のワックワクー!

スピンオフネタ沢山ありそうですから。まだまだ楽しませて頂戴。 {/netabare}




制作会社「TRIGGER」は「リトルウィッチアカデミア」をこのアニメ含め3作品作っています。
短編、リクエストに応えた映画製作、そして2クールのテレビアニメ。
これはもう「大事に育てているアニメ」で間違いないです。
私はとても制作会社の意気込みを上(下)記からも感じますし
私の嗜好に合っているので皆さんにお勧めです!!

最近は、ロッテ目線で観てしまいます。「アッコ今週も大丈夫かなぁ」



●前半
小さい頃の夢を実現して魔法学校に入れたアツコ。
王道的な物語らしいですが、(ライバル?)ダイアナも意地の悪い奴ではないしアッコが目標にしたいような相手です。
先生、生徒全員が協力してハッピィエンド系になっていきそう。
シャイニィシャリオにいつ会えるのかな?

観ていてとても爽やかでいいですね!

「TRIGGER」ということは!キルラキル!
だから主人公が最初から全力なのか!(笑)

正直、思った以上に楽しめています。

がんばれ アツコ!
 ロッテ、スーシィはマイペースでね。


●後半がはじまりました。
引き続き毎週楽しみに観れます。
言の葉、グラントリスケル、シャリオの役目
キーワードが揃ったようです。
ロッテ、スーシィとのこれからの友情(OPで3人で腕を合わすところ)、ダイアナの悩みも気になります。
アツコもっともっと成長して楽しませて頂戴。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 66

81.0 5 成長でファンタジーなアニメランキング5位
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (786)
3260人が棚に入れました
ステータスポイントをVITのみに捧げた少女メイプル。その結果得たのは、物理・魔法攻撃・状態異常無効に強豪プレイヤーも一撃死のカウンタースキル!? 自らの異常さに気づくことなく、今日も楽しく冒険に挑む!

声優・キャラクター
本渡楓、野口瑠璃子、早見沙織、新井里美、加隈亜衣、諏訪ななか、杉山紀彰、佐藤聡美、小野賢章、山崎たくみ、竹達彩奈、神奈延年、佐藤利奈、山口勝平、石田彰、皆口裕子、丹下桜
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

好き嫌いがはっきりと分かれそうな作品。

原作未読。最終話まで視聴。

序盤から中盤までは、とても面白かった。
{netabare}主人公・メイプルが『痛いのは嫌だから・・・』という理由から防御力に極振りしたことから始まる物語。

運営が悪ふざけで作ったとしか思えない隠し要素を手に入れたメイプルのぶっ飛んだ言動のせいで、メイプルの”付属品”が毎話毎話増えていくのが、単純に面白かった。{/netabare}

終盤のギルド戦は、正直、面白くなかった。
{netabare}『楓の木』は各々個性豊かなのに、『集う聖剣』も『炎帝ノ国』も、モブの面々がお揃いの防具姿なのがとても気持ち悪かった。
デザインが大変?
お揃いじゃないと、所属ギルドを描き分けできない?

だけどこれでは、ギルドの正規メンバーと下部組織のメンバーくらいの違いが出てしまう。
『大ギルド』が聞いて呆れる。
ログ・ホラとか、ちゃんと描き分けてますよ。
VRMMOって、やはり個性豊かなキャラデザが生命線でしょう?

肝心のバトルも、主役級同士の戦いのみ。
モブの面々は、ほとんど戦闘にすら参加させてもらえない。

そもそも「大ギルド」VS「小ギルド」を描く気が無いなら、無理にギルド戦とか描かなければ良かったのに・・・。

盛り上げるだけ盛り上げといて、煽るだけ煽っておいて、これでは少々残念。{/netabare}

酷評っぽくなってますが、『お気に入りの棚』に入れています(笑)。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 45

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

SAOの対極をゆくアホ作品(嫌いじゃないです)

原作のライトノベルは未読です。

まずナーヴギア風のマンマシンインターフェースを身につけて「NewWorld Online」なるVRMMOゲームにログインする楓ちゃん。このゲームへのダイブ時の画面が、ほぼ『ソードアート・オンライン』なのに笑ってしまいました。

本名が楓だからハンドルが「メイプル」…、うん何の捻りもないね(笑)。「もちろんログアウト不能でゲーム内の死が実際の死に直結するデスゲーム」などではあるわけなく、任意の時間にイン・アウト可能なのです。

ということはこれ、リアル世界の話も出てくるんですかね。

キャラクター・メイキングでステータスパラメータの振り分けを全て防御力に割り当てた結果起こったことといえば…。うん、これもう完全に仕様バグですね。「テストプレイが足らないままβリリース→本番」みたいなことになってしまったのでしょう。

ということでツッコミを入れながら観るのに向いたギャグ・コメディー寄りの作品なんでしょうね。真面目な人は観ない方が良いと思います(笑)。

2020.3.26追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。最後のアレ、完全に「火の七日間」…(笑)。
なんか2期目がありそうな引きで終わりましたね…。

こう言っちゃなんですけど、私はけっこう楽しめましたよ!?

投稿 : 2025/02/15
♥ : 51
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

天然系少女の防御力は無限大

アニメーション制作:SILVER LINK.、
監督:大沼心・湊未來、シリーズ構成:志茂文彦、
キャラクターデザイン・総作画監督:平田和也、
音楽:増田太郎、原作:夕蜜柑

シルバーリンク+なろう系という
普通に考えると観てはいけない組み合わせだが、
1話目が面白くて何となく手を出してしまう。
ゲーム初心者の本条楓(メイプル)が
友人の白峯理沙(サリー)から誘われて
VRMMOの「New World Online」というゲームに参加し、
痛いのは嫌だからと言って、防御力に極振りした結果、
運営の想定の斜め上を行って最強になる物語。

この作品の良いところは、最弱のゲーム開始から
展開をきちんと見せてくれるところ。
ほとんどのなろう系は、最初から特殊な能力を持っていたり、
物語が始まるときには、最強の場合が多いため、
強くなった過程がいまひとつ分からない。
というのも、弱い段階から描いていくと、
普通は物語が冗長になってしまうからだ。
その点、この作品は右も左も分からない
ゲーム初心者のメイプルがレベル1の状況から
強くなっていくところを上手く見せている。
痛いのが嫌だからと不人気の大盾を選び、
得たステータスを全てVIT(防御力・体力)に極振りする。
すばやさが0なので歩くのはとても遅い。
普通なら、攻撃力が皆無なので、
弱い敵しか倒せず、レベルが上がらないはずだが、
偶然に偶然が重なって特殊なスキルを手に入れ、
ダンジョン最奥のヒドラを食べて倒したことで
最強の道を歩んでいく。
この作品に近いのは、ヴェルドラを取り込んだ
『転スラ』だろうが、あちらは、世界作りの話になるため
ゲーム内で楽しく遊ぶ極振りとは方向性が違う。
攻撃力がないため、盾を使って敵を圧し潰すという
荒技によってゲームを攻略していく。

天然の性格のメイプルが運を味方につけて、
どんどん強くなっていく過程を楽しむ作品。
主人公・本条楓のCVが本渡楓という
まるで作者が声優を狙ったような名前だが、
キャラクターと声の可愛さが一致するのもポイントが高い。
また、相棒のサリーがメイプルとは正反対の
ガチゲーマーで、頭脳派&運動能力も
ずば抜けているという設定。
それを活かし「回避盾」というダメージを避ける
キャラクター作りで「盾のコンビ」という
バランスで攻めていくのが好印象だ。
メイプル単独やサリーと2人で戦っていく序盤は、
アニメーションの動きの良さも相まって引き込まれる。

シルバーリンクといえば、どうしても万策尽きるという
イメージが先に立ってしまうが、今回の作画は、
キャラデザが優れていて、乱れることもなかった。
また、時おりアクションゲームらしい動きも
しっかり見せてくれていて思わず
スロー再生で観る部分もあったほど。
見せ場での動きを重視するためか、毎話に1度は
BGMを流して、止め絵で表現する手法を
取り入れており、これも悪くなかった。

ただ、ギルドを作った中盤以降から失速した印象。
新たに加わったカスミ、カナデ、イズ、クロムの面々の
キャラクター像が薄く、あまり良い効果をもたらさない。
キャラクターの人数が増えたせいもあり、
終盤は、サリーまで影が薄くなったように感じてしまう。
また、ほかのギルドのペインやミイ、フレデリカなどの
キャラクターも深掘りされないため、
対抗戦をやっていてもあまり盛り上がらない。

メイプルが飛び抜けて強くなっていくため、
ストーリーの作り方が難しくなっているのだろう。
途中からはメイプルが新たなスキルを獲得して
皆が驚くという展開が続いて飽きてしまう。
{netabare}最後には、ペインやミイとも共闘しているが、
この後はどうするのだろうと心配になる。{/netabare}
2期制作が決定したが、個人的にはサリー以外のキャラを
もう少し立たせるような展開にしないと、
さらに下降線を辿る印象だ。

「ノンストレス」と「エンジョイ」が
魅力になっている作品。
それを貫きつつ、どうやって今後のストーリーを
面白くしていくのかがポイント。
メイプルとサリーのキャラの可愛らしさと
その姿形に似合わない強さの表現を
上手く持続してもらいたい。

2期からは、どこに重点を置いて
展開させていくのかが気になるところだ。
(2020年6月13日初投稿)

投稿 : 2025/02/15
♥ : 63

77.2 6 成長でファンタジーなアニメランキング6位
不滅のあなたへ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (440)
1645人が棚に入れました
フシは最初、地上に投げ込まれた“球"だった。持っていたのは「刺激を受けた物の姿へ変化できる能力」と「死んでも再生できる能力」。球から小石、オオカミ、そして少年へと姿を変化させていくが、赤子のように何も知らぬままさまよう。やがて出会う人々に生きる術を教えられ温かい感情を知り、人間を模して成長していくフシ。宿命の敵・ノッカーとの壮絶な闘い、大切な人との別れ…痛みに耐えながら自分の生き方を選びとり、力強く生きるフシの永遠の旅を描く。

声優・キャラクター
川島零士、引坂理絵、内田彩、愛河里花子、斎賀みつき、津田健次郎
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

フシの出会いと別れの物語

[2021.8.31]
1期見終わりました。
通してみると、やっぱりグーグー編が一番好きですね。
でも最終話もなかなか良い締め方だったと思います♪
2022年秋に2期の告知がありました。
1期はちょうど原作6巻までだったので、同じペースだと2期は原作12巻まで
で、ちょうど第1部の終わりまでになりそうです。
ここまできたら、第2部も見てみたいですねー。3期とかになるかもだけどw
最終話の感想は一番下に書きました。

[2021.4.14初投稿]
原作は、「聲の形」の大今良時さんということで読みました。現在は第二部連載中です。
手塚治虫の「火の鳥」を想起させるスケールの大きさを感じる物語で、これがマガジンで週刊連載で描かれていることに作者の凄さを感じました。

ただ、アニメ化して面白くなるかな、とちょっと不安なところもあって。
作品のテーマがぱっと見、掴みづらいので、他にも作品が沢山あって、飽きやすいアニメ視聴者にはなんだかよくわからない作品だなーと投げられちゃう可能性もあるのかなと。
好きな話はグーグー編です。

NHKでアニメ放映ということで、それなりのクォリティの作品になるのかなと思ってましたけど、期待通りの出来みたいでとりあえず嬉しいです♪
全20話みたいです。
第一部の最後までやってくれると嬉しいけど、話数的に大丈夫かちょっと不安。

お話が進んだらまた感想など追記したいと思います☆

【第1話 最後のひとり】
{netabare}レッシオオカミのジョアンがなぜあんなに離れたところで死んでしまったのかを考えてみました。
私の妄想ですけどジョアンは少年のために楽園の場所を探していたのではないかと。
その途中で足にケガをしてしまい・・と考えるとちょっとせつないですね。
「僕のこと、ずっと覚えていて」がずっしりときます。
結局あの少年の名前って不明なんだよね。{/netabare}

【第2話 おとなしくない少女】
{netabare}マーチ編が始まった。
アニメは丁寧に進めてるみたいで進行はゆっくり目っぽい。
これだと第一部の途中で終わりそう。
「それ」はマーチと出会って幸運だったと思う。
最初に自分に愛情を注いでくれる相手と出会えたんだから・{/netabare}・

【第3話 小さな進化】
{netabare}ラストのアリガトオの声、インパクトあって良かったです。{/netabare}

【第4話 大きな器】
{netabare}この作品、ひとつ残念に思うところはオッケーとかハッピーとかスケジュールとか言ってるところ。
現代が舞台ならいいんだけど、こういう世界観を大切にしてほしい作品でやられちゃうと萎えます。。
作品が軽くなっちゃう気がする。
連れてこられたヤノメから脱出するマーチたち。
そして次回・・・! {/netabare}

【第5話 共にゆく人】
{netabare}フシは「刺激」を受けて、「器」を獲得する。
そして今回も新たな「器」を獲得するんだけど、こういうのなんだかやりきれないです・・
でも、フシは出会った人や動物たちをずっと覚えててくれるんですよね。
フシの中で彼らは永遠に生き続けるのでしょう。
次回、いよいよ「敵」が現れます。
このあたりからわけわかんないって思われそうでちょっと心配。{/netabare}

【第6話 私たちの目的】
{netabare}ヤノメから一緒に逃げた老婆ピオランとの再会。
彼女はフシに言葉や知識を教える。
前半はそんな二人のやりとりやフシが成長していく様子が微笑ましいです。
後半はいよいよ「敵」が現れて物語の雰囲気も変わります。
これは賛否あるでしょうね。何このバトル?って。
次回はいよいよグーグー編が始まります!
原作読んでた時から好きな話だったので、とても楽しみです♡{/netabare}

【第7話 変わりたい少年】
{netabare}グーグーいいキャラしてますね。やっぱりグーグー編は面白いです。
グーグーもリーンも原作よりもコミカルな感じになったかな。
ピオランのアップの作画が気合入っててちょっと笑った。。
グーグーはフシの兄貴分として、フシにとって大切な存在になっていきます。
次回も楽しみです♡{/netabare}

【第11話 過去からの贈り物】
{netabare}今回の話は原作の時から好きで、アニメもうまく演出してたと思います。
夢桔梗の花から、グーグーとリーンのあの日につながっていくところ、じわっときます。
グーグー、フシ、リーン、ピオラン、酒爺。
彼らの平穏な日々がずっと続けばいいのに。
これを言ってもどうしようもないのだけど、ノッカーいらない。{/netabare}

【第20話 残響】
かなり久々の感想になりました。
というのも私ジャナンダ島編(トナリ編)があまり好きじゃなくて。。
今回のピオランの話、とても良かったですね。
フシと再開したときのピオランのとても嬉しそうな笑顔。
老いていくピオランの面倒を見続けるフシ。
二人の関係には愛情が感じられて、{netabare}最期のフシの号泣に{/netabare}ちょっとうるっときちゃいました。
1話の頃と比べると、フシの成長がとても感じられたラストでした。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 44
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

不滅の人

ブレインズベース制作。

何者かによって球体が、
この地上に投げ入れられた。
{netabare}その球体は石、コケ、狼へと姿を変え、
閉ざされた雪原で一人の少年と出会う。{/netabare}
球体はやがて意識を獲得する。

凍土の向こうに楽園があると夢見る少年、
そこにはたくさんの人や食物で溢れるという。

永遠ともいえる旅の名に恥じない、
静かながら壮大な序章の幕開けでしょう。
まだまだ世界観を掴めませんが、
良質な大河ファンタジーの予感がします。

意識から感情の獲得へと、
やがて生命の神秘や世界の理の中で、
少年は成長を遂げるのでしょうか!?

5話視聴追記。
森で出会った一人の無垢な少女マーチ。
序盤にしてとても心に迫る一篇ですね。
{netabare}大人になりたかった少女は何を伝えたのか。
面影を抱きフシはまた大河を下る。{/netabare}

最終話視聴追記。
旅の供であり、師でもあったピオラン。
{netabare}ピオランとの別れがまたフシを成長させる。
フシはピオランに生命の尊さを感じる。{/netabare}
母と子の物語でもあったのでしょう、
そんなことを思いながらも幕は閉じるが、
大いなる目的への旅路はまだ続くようだ。

途中、挫けそうになりましたが、
来秋にまた期待をしようと思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 49
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

『死』と『永遠』

この物語のテーマは、『死』と『永遠』なのでは?
と感じました。

出会う人が亡くなるたびに、その人の容姿を真似ることができるフシ。
そのフシが少しずつ成長していく物語。

球の頃は何も感じなかったフシ。
それがやがて、暑さ寒さを感じ
視覚や嗅覚、聴覚、触覚を感じ、
言葉を覚え、文字を覚え、生きる術を覚え、
そして心を成長させていく。

フシにかかわりをもった人たちがフシを成長させていき、やがて亡くなる。
そして新たな出会いがフシに訪れる。そしてその出会った人もまた…


人間はいつかは必ず亡くなる存在ですが、その心は永遠に受け継がれていく。
それをうたった物語なのかもしれません。

この物語の主要な人物を紹介します。


マーチ:{netabare}
マーチは大人になることを夢見ていた幼い少女。
誰よりもお話するのが好きな彼女は、フシに言葉や木の実の取り方を教えてくれました。
体こそ幼いけど、フシにとってお母さんのような人です。
だけど彼女は、自分の夢をかなえることができませんでした。
{/netabare}

グーグー:{netabare}
あらゆる運から見放されていたグーグー。
だけど彼は心根の優しい立派な少年です。

グーグーには幸せになってほしい。
私はそう願わずにはいられませんでした。

でも、フシと出会う主要な人は…。それがわかっているので悲しくて悔しくて…
グーグーは今でもフシと共に旅をしている。そう思いたいです。
{/netabare}

ビオラン:{netabare}
ビオランは罪を背負っている老婆。
いつ亡くなってもおかしくない彼女は、フシに文字を教えます。
そして年老いて死ぬということがどんなことかを、フシに身をもってわからせてあげたのです。
人間はいつか必ず命が尽きる。フシはそれを理解します。
{/netabare}

トナリ:{netabare}
小説家になることを夢見ていた彼女。
彼女は、フシにみんなで戦うことの大切さを教えます。
小説家にこそなれませんでしたが、彼女は罪人の暮らす島で島長(しまおさ)として過ごします。
彼女は、いつか再びフシに再会するかもしれません。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 59

79.5 7 成長でファンタジーなアニメランキング7位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (532)
2086人が棚に入れました
現代の日本で生活している「本須麗乃(もとすうらの)」 は、念願である図書館への就職が決まったその日に亡くなってしまう。もっと多くの本が読みたかった、そんな未練を抱いたままの彼女は気が付くと異世界の幼女マインとしての身体を持って意識を取り戻した。物語の舞台となるのは 魔法の力を持つ貴族たちに支配された中世のような異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の中、現代日本の知識を持つ少女マインが、本を手に入れるために奮闘する。

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、中島愛、折笠富美子、小山剛志、田村睦心、子安武人、日野聡、前野智昭、内田彩

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ハウス名作劇場風だが…。

中身について詳しくは他の方が書いているだろうから私は書く必要はないと思います。それより、私としては「なろう系」に限らずラノベなどに見られる始まる前から胚胎している問題が本作にも見れる、という点を指摘したい。具体的には、スタート時点で主人公が飲み込みづらい、更に自然で必然的な話の流れというより作者が引いた絵図に無理矢理に話を持っていこうとする、という2点である。


前者の問題は、作中でも少し触れられてるけどマインの元々の人格が消えちゃってるということだ。魔法のせい、ってことにしているけど、そのことにあまり主人公を気にしていない、家族に対して申し訳ない気持ちがほとんど見られない。別に、二人の人格が併存しても成り立つ話だし、そっちのが面白そうなのに。


そもそも、この話って転生する必要ある?とか、魔法っている?とか、前提から話に乗りづらくする要素が多い。転生にしたのも、魔法の要素を入れたのも作品を面白くするのに必然の要素だったというより、流行りだから、そのほうが導入が楽だからくらいの気持ちしか伝わってこないし、雑味になってしまっている。


これがゲーム的な世界観ならまだそこまで気にならないが、ハウス名作劇場的な地に足のついた世界観だから余計に気になる。要するに重要な導入の部分で、何も考えずに楽だから、という理由で電車に乗るみたいに安易な方法を採用するといきなり最初から尻まづくことになるのである。


後者の問題は、本作りがやりたい、という前提ありきで無理に話を持ってこうとするからタイトル詐欺になってる点。本がない、本を作ろう!って時点でいやいやいや、そうはならんやろ!とツッコミ入れたくなる。この世界ならタイトル通り、貴族の、あるいは王族の私設図書館の司書になろう!ってのが必然な流れでしょう。本が読みたいだけなら製紙革命を起こす必要はない。


そもそも、本が読みたい、本が読みたいっていうけど、本好きな人間なら言わせてもらえば具体的じゃなく、不特定多数の本が読みたいとはならないだろう。マインはどんな本が好きなのか、こんなに本が拘るなら単に本好きレベルじゃなく人生において本に助けられた部分が多そうなのに、そういうのが見えてこない。故に、そういう設定なんです、くらいの浅さしかかんじない。だから最初から飲み込みづらいのだ。


この話って、例えば不登校で図書館で生活しているような少女が過去のヨーロッパにタイムトラベルして~というジュブナイル物で教育テレビでやっても不思議はないし、そっちのが必然性がある気さえする。


ところで、話は変わるが私のリアルタイム名作劇場は「七つの海のティコ」と「ロミオの青い空」です。前者は今だと豪華声優に驚くし、後者は正に名作の風格な傑作で腐女子の方ならホモォ~的にも楽しめるだろう。どっちもオススメです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 27
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

足らぬを知って言い訳にしない

原作未読


既刊23巻をもって第4部までひとまず完結しているとのこと。原作の人気ぶりがうかがえます。
全14話で最終回が1月1日。1クールものにしてはボリューミーなのが特長。視聴動機は交流あるレビュアーさんからの好意的な評です。

たしか異世界転生ものが壮大に爆死したのは2019年夏期。遡ること2019年春期までの惨状をもって私は視聴優先順位を下げました。夏期は一つも観ておらず、自身の選球眼の良さを独り誇った夏。
一転して今期(2019年秋期)は『慎重勇者』『けものみち』『私、能力は平均値で…(のうきん)』そして本作とけっこうな量を観てます。どの作品も異世界転生ものが持つ悪名に一石を投じる作品群でした。トレンドが変わるターニングポイントとなるクールだったのかもしれません。


本作の評価に戻ります。
死んでも転生先で本に囲まれた暮らしがしたいとの願望を持って現世での生を終えた女子大生が異世界で奮闘する話。
ファンタジーの基本設定よろしく中世ヨーロッパなわけでして、そりゃあ紙は無いわ、な世界。本は高価で貴族の持ち物。されど転生先は平民だったという元女子大生が!というところがタイトルの“下剋上”に繋がってるんだろうと想像させる導入です。


そんなこんなで本作での石の投じられ方について

・元世界と転生先世界との繋がり+αがある

 {netabare}+αすなわち“葛藤”が描かれてるんですね。これ新鮮でした。いろいろ便利だった元世界と不便な転生先。行動や思考に昔のクセが出てくるわけですが、文明差を利用して俺TUEEE一直線とはならず、むしろそのことで人間関係の軋轢を生んだりと一筋縄ではいきません。{/netabare}


・腑に落ちる感覚がある

 {netabare}:初めて街に出ての一言が「臭い」。下水道完備はここ100年くらいの話なわけでそりゃそーだ。{/netabare}
 {netabare}:たしかヨーロッパはイスラム経由で紙が伝わっていたかと。だいぶ後進世界だったはずなので“紙がない”にまず納得。そこからの文字を残す手段として四大文明からトレース。転じて本を作るためにまずは紙を!との目標設定。紙を生成するためのあの手この手の実現手段がおそらく以前書物で得た知識からだろうと思わせるのに十分な描写。{/netabare}


本作の主役マインちゃんの戸惑いと現状を受け入れていく過程や心情の変化を楽しむ作品でした。
派手さはなくむしろ地味です。むしろ無い無いづくしのところからの地道な積み上げに終始してました。高度成長期を知る世代は懐かしく感じるかもしれませんね(適当)。


 {netabare}「無いものは作ればいい!」{/netabare}


それほど冗談でもなくアニマルスピリットを鼓舞する主人公に勇気づけられる部分もあるやも。良き仲間たちや家族との絆なども含めて当初想定より見応えのある作品でした。
なお、視聴前は転生先世界の図書館内で大活躍する話を想像してましたが、一切そんなシーンはありませんでした。そのへん既刊23巻のペース配分なのかもしれません。続編が確定しております。

遅まきながら秋期作品もだいぶ観終わってきましたが、「2期作成決定!」「劇場版公開決定!」等々 coming soon ものばっかりだったなと振り返り(笑) 今クールの風潮でしたね。



総じて安定してましたし、話もしっかりしていて良かったと思います。EDの中島愛さんの曲もよい。
しかしながら趣味嗜好といいますか、なんとなく苦手だったのが最後まで気になってしかたありませんでした。喉にひっかかった小骨みたいな違和感ですね。
それは…


 {netabare}主人公が幼女というのがどうもダメっす{/netabare}


こればっかりはなぁ 
…お話はほんと面白かったです



視聴時期:2019年10月~2019年12月 リアタイ  

------
2020.02.25 
《配点を修正》+0.1


2020.01.25 初稿
2020.02.25 配点修正
2020.07.17 修正
2020.12.02 タイトル修正
2021.03.13 修正

投稿 : 2025/02/15
♥ : 69
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

観るたびに面白さが少しずつ増していく

<2019/10/4 初投稿>
第1章観ました。
見始めなので評点はデフォルトの3.0です。

原作未読。
なろう系の異世界転生もの。
と言っても俺つえーではない方のようです。

なろう系が苦手なことの多い私ですが、
一方でアニメや小説で読書に熱中する登場人物が出てくる作品は相性が良いのです。
(そうなる理由はいろいろあるのですが長くなるので割愛)

例えば「図書館戦争」「 ビブリア古書堂の事件手帖」「R.O.D」「ダンタリアンの書架」「GOSICK」とか

本作も主人公マインは本を愛しています。
活字中毒。
そんな彼女が転生した先は{netabare}中世ヨーロッパのような文明・文化の世界。まだ活版印刷が発明されておらず本はほとんど流通していないという活字中毒には酷な世界でした。{/netabare} そこで彼女は・・・というお話。

これから先、お話はどのように展開していくんでしょうか。
例えば「本ってなんだろう?」「文字ってなんだろう?」なんてことに想いを馳せてしまうような展開ならかなり面白くなりそうな気がします。

異世界の建てつけもなかなか面白い。
しっくりくると言った方がいいかな。

声優さんもマインは阿良々木暦くんの下の妹でお馴染み、井口裕香さん。
キーマンになりそうな神官はベテランイケボの速水奨さん。
他にもベテラン・中堅の腕の良い声優さんが揃ってるようで安定感抜群です。

ただキャラクターデザインはなんか古いというか名作劇場というかNHKというかそんな感じ。
しかも原作の画像検索したら小説の挿絵とはかなり違いますね。
まあでも慣れちゃいそうな気もしますけど。

良作になってほしいなーと期待。

でもタイトルに「下剋上」とか残念そうなワード入ってるしなー。

あんまりハードル高くしてがっかりするのも嫌なので暫くは薄目で見るようにしておきます。

1話を観た今期純新作は今のところこれと「けものみち」
なんか変な感じ 笑

<2019/10/10 追記>
第2章です。

この作品、やはりかなりの曲者ですね。
観るのに想像力が必要。

例えば本の記憶。
その世界では本がどんな位置づけなのかをマインが知らなかった、というくだりが第1話にあります。
自分の住んでいる世界の当たり前の事情のはずなのに、なぜマインは知らなかったのか。

その世界では本はめったに見かけるようなものではなく
文字も買い物の値札くらいでしか見かけない。
そんな世界で5歳児が本のこと知らなくて当たり前。

つまりこの異世界はそういう世界なんです。
私たちが生きる現代社会とは全く常識の異なる世界。
おそらく実際の中世ヨーロッパも日本の戦国時代以前もそんな感じだったのでしょう。

第2話でもそうした点は多々見受けられました。
また単なる情報だけではなく、いきなり異世界に放り込まれてしまったマインの気持ちも丁寧に描かれてます。

この物語の楽しみ方は、視聴者がマインになったつもりでその世界の中で置かれた状況をいろいろあれこれ想像しながら・・・というのが一番な気がします。

裏を返せば流し見してたら全くつまらない曲者アニメ(褒め言葉です)

<2019/10/19 追記>
第3章まで観ました

お話はずーっと同じリズムだけど不思議と飽きがこない。
絵も慣れてきました。

自分、結構はまってきてるのかも。

<2019/11/9 追記>
第六章まで観ました。

一歩ずつ踏みしめるように物語が進んでいくのは気持ちいいですね。
そういったところは往年の4クール長丁場のファミリー向けアニメをやはり彷彿とさせます。

一方で一番奥底のベースの部分にファンタジーを敷いているので観ていて不思議な気分になります。
毎回ちょっとずつ新しいトピックが入ってくるところも◯。

古くて新しい、珍しい作品なんだと思います。

さて「身喰い」なんてのが出てきました。
この先、お話はどのように転がっていくのでしょうか。

<2019/11/14 追記>
第七章です。

やっべぞ!
本格的に面白くなってきた。

良い具合にファンタジーもあるとか、びっくり!
契約のシーンはかなり好きです。

そして、マインの身体のことも。

入念に練られたストーリーに思えてきました。

とりあえず評点は中間評価ということで。

<2019/11/29 追記>
第九章まで。

途中から一気に面白くなったり、
急に減速したりする作品は多いですが、
毎話、少しずつ面白さが増していく作品というのは本当に珍しい。

お話自体は淡々と進んでいくのにね。

でもマインとルッツの関係とか
マインの罪悪感とか
ややもすると見過ごしてしまいそうなところを一つ一つちゃんと拾っていく。

これは凄いアニメなのかもしれない。

ということで評価UPです。

<2019/12/5 追記>
第十章まで。

相変わらずゆっくりと、お話は進んでいきます。
でも退屈は全くせず。
なぜか見入ってしまうのです。

マインとルッツは見ていてやはり微笑ましい。
ルッツは子供なのに真っ直ぐで素直で優しい、よくできた少年です。
そして男としての覚悟も。

14話で終了なのだそうですが、この先どうなるのか。
そしてやはり二期が欲しい。

<2019/12/12 追記>
第十一章

ちょっと泣いてもた。
やはり本作、只者じゃないですね。
物語の厚みが素晴らしい。

原作派の皆さんはアニメのキャラクターデザインに違和感あるようですが。
ここまで観て、アニメではこれぐらい軽い感じの方がちょうど良いように思えてきました。
原作未読なのでそう思えるのかもしれませんけど。

名作の類かもしれない。

<2019/12/27 追記>
最終14話まで観ました。

これは良い作品ですよ。
何が?って、とにかくちゃんとしてる。
少しずつ意外性を盛り込みながら、ちゃんと面白い方向に話を転がしている。

マインの怒りのシーンはスカッとした。
源蔵のジャーマンよりも。
つか、神殿長は源蔵にジャーマンで投げられろっ!
とか思った自分がいました 笑。

足腰のしっかりした物語ですね。
これは原作読みたくなりました。

マジ二期期待!!

投稿 : 2025/02/15
♥ : 56

89.4 8 成長でファンタジーなアニメランキング8位
無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (759)
3316人が棚に入れました
「俺は、この異世界で本気だす!」34歳・童貞・無職の引きこもりニート男。両親の葬儀の日に家を追い出された瞬間、トラックに轢かれ命を落としてしまう。目覚めると、なんと剣と魔法の異世界で赤ん坊に生まれ変わっていた!ゴミクズのように生きてきた男は、少年・ルーデウスとして異世界で本気をだして生きていく事を誓う。フィットア領転移事件で魔大陸に転移後、冒険者パーティ「デッドエンド」を結成し、魔大陸最南端の港町・ウェンポートに到着したルーデウスたち。ルーデウスは「魔界大帝キリシカ」と出会い新たな力を手に入れる。魔力災害に巻き込まれた家族や仲間の行方はー。「人生やり直し」ファンタジー、再始動!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

評価が難しい。レビューの長さがすごいので影響力は大でしょう。

22年11月 追記 本年のアニメも出そろってきた中で、私の本作に対する評価がブレブレです。

 この作品って、ひょっとしてルーデウスというキャラの意味合いというか世界観の謎解きが最後のカタルシスで、それが驚きなのか、心地いいのか、なんだろうなあと思うと現段階では過大評価な気がします。知っている人に引っ張られている気がします。

 ただ、アニメ作品として家族や恋愛、強さ、引きこもりの精神など描けている部分に見るべきものがあるのは事実だし、冒険ファンタジーとして面白いです。作画や演出などは言うに及ばずです。

 そこで皆さんのレビューをザーッと読ませてもらいました。本作は5以外ありえない的なレビューもあれば、エロやキャラの気持ち悪さ、残酷さ、ストーリーの半端さなどで途中断念の人や低評価の人もいました。その両方の気持がわかります。私もどう評価すればいいか迷います。

 ただ、気が付いたのはレビューの本数もそうですけど、1本1本のレビューが長いです。とにかく長い。良きにつけ悪きにつけ、とにかく言いたい事がいっぱいできる作品というのは間違いないと思います。
 言い換えると、人物描写が丁寧なので好悪の感情がわくくらい上手く人物のキャラ造形が出来ているということともいえます。

 心がざわつく作品はいい作品だと思いますので、4.5と言う評価、そして評価点以外の主観的な評価でも80点以上でいいのではないと思いました。思いましたが確信が持てないなあ、2期またはそれ以降で評価が上下する作品だと思います。

 おもしろい、おもしろくないの数を投票するサイトでも結局は、その比率よりもトータルの票数とコメント数でアニメの出来の良さが決まるようなところがあります。

 うーん。全部読もうかなあ…なろうにまだあるんでしたっけ?




以下 再視聴時のレビュー

 2期に向けて再視聴。秀作でしょう。異世界転生というカテゴリ ーを忘れて見られました。


2期に向けて再視聴中。どうも初回ですべてを拾いきるのが苦手なので、引っかかる作品は時間たってから再評価しています。2期がある前提なので説明不足は甘くみていますが、1期だけで評価するとしたらどうなんでしょうね?

12話~14話まで。

{netabare}  重大な勘違いをしていました。ロキシーの視点のパートがあるので夢オチは絶対にありえないですね。1クール目のロキシーが王子の家庭教師場面は、手紙の中の場面の説明なのでミスディレクションかと思わなくはなかったですが、最後の行方不明の掲示板のところからロキシーパートがありました。ということはルーデウスの中の人が昏睡で実は夢でした、は無いはずです。物語の構造の話なのでさすがにやらないでしょう。

 で、12話以降、分割2クールということもあり、作画は1クール目より動かしていた気がします。12話と13話の同時刻の視点の切り替えも入って、展開も凝ってきました。
 キシリカの能力を得て剣ではかなわないエリスの優位に立ってしまい、これが伏線になる感じです。キシリカの出現を予言あるいは預言したヒトガミはつまりキシリカよりは上位ということでしょう。あの空間を考えるとやっぱり世界そのものをルーデウスが作っている可能性を考えたくなりますけど。

 強さや能力、神などの超常の階層が沢山ありすぎて、すっきりしないのがいいのか悪いのかです。正直今のところ設定と仕掛けが多すぎて面倒になります。ストーリーを展開させるために、ばらまきすぎな気がします。

 獣人族のエピソードは正直丸ごとカットでもいい気がしますが、一方、冒険譚だからロードムービー的にエピソードの積み重ねでいいと言えばいいんですけど、だったら設定と登場人物の種類…竜神とかヒトガミとかラプラスとかキシリカとかその辺の種類が多すぎる気がします。
 設定の説明はもう十分頂戴したのでお腹いっぱいです。これ以上世界観や設定を広げられても…なあ。

 ルーデウスが何に向かうのか方向性に意味を付けて欲しいなあ。要するに何を我々は追うのかという視点ですね。成長は当然テーマとしてありますけど…。まあ、2クール目をじっくりみてヒントを拾ってみます。{/netabare}


15話~17話

{netabare}  さらりと7大列強という設定がまた出てきましたね。その中に龍神という単語がありました。ルーデウスの転生に関わるとヒトガミが最初に言っていたのが龍神だとすると、7大列強は俗世というかこの異世界の中の話ですよね?ヒトガミとの関係性が分かりませんが、これはどうなるんでしょうか。

 それと犬の聖獣ですね。これもこの世界に危機が訪れると現れるとか言っていた気がします。これも意味がどうなるかです。動物が出てかつ、7大なんとかがでましたね。

 例えば中国の四象のように、東‐青龍、西‐白虎、南‐朱雀(赤鳥)、北‐玄武(黒亀)みたいな対応になるんでしょうか。そうしないと世界観がゴチャゴチャすぎですね。キシリカもこの体系に組み込まれるなら随分とスッキリする気もします。1番強いのがギシンとか言っていたので音は似ている感じもあります。これらの設定が話的にまとめて出してきました。原作者がここでなにか思いついたのかもしれません。つまり世界観は恐らくこのパートで原作者の中で形になったのではないか、という気がします。

 で、親子問題ですね。ここが一番の見どころですね。1クール目でシルフィのイジメを助けたときの怒られ方に対応するルーデウスは、前世の知識で「揚げ足を取る」「マウントを取る」方式のやり方でした。今回はこれが実際に戦いにおいて父親に勝ってしまいます。この対比は面白いと思います。ただ、これは本当に父を乗り越えたイベントだったか…をちょっと考えてしまいました。

 ルーデウスの天才性と中の人のせいで、この2人は父子関係に歪みがもとからありました。そもそもルーデウスはまだパウロとよび父としてみなしているか不明なところもありました。これは微妙な部分です。妹に対しては兄としての家族愛がルーデウスからは感じるのですが、両親に対しては他人でした。

 初回見たときはオイデプスコンプレックスを父越えにより克服するイベントかとも思いましたが、今回じっくり1クールから見て、父を父として認識できていない感じです。

 また、父側の乗り越え方もまた父としての威厳というよりルーデウスの妥協に乗った結果の和解となってしまいました。ここは本当の意味でのお互いの成長だったかどうかですが、このモヤモヤした描き方からするとそこは制作者側も意識しているんでしょう。むしろ他人になった…という印象がものすごい強い場面でした。今後家族になれるのでしょうか。

 ということで2クール目の中で一番興味深いパートでした。本作は家族関係については目が離せません。

 なお、コミカル部分を出す表現のときの作者のポケットに入っているのがエロなんでしょうね。それはそれでルーデウスのキャラ付けにもなっていました。

 それと作画ですが、横顔の時の作画の唇の動き。ちゃんと輪郭線まで動いています(唇が歪んで前についていない)。1クール目もやっていましたがそう多い場面では無かったです。2クール目にはいってこの横顔の作画が増えた気がします。これは相当作画レベルの高いアニメでないと最近はやっていません(海賊王女とかやってました)。
 分割2クールは興ざめするので好きじゃないんですが、本作の2クール目の作画については効果があったと思います。{/netabare}

18話~20話

{netabare}  ロキシーのサイドが描かれました。他のキャラの扱いから言って最終はやはりロキシーエンドなのでしょうか。

 エリスはキャラとしてはルーデウスとの出会いで成長し、また、元から強かった剣術も旅の中でどんどん強くなってアイデンティティとしていっています。
 キャラ造形は非常に魅力的に描かれていますが、内面という意味では少々弱いキャラです。ツンデレのデレ状態になって以降は描写が少ない気がします。既に2クール目は一回見ているので結論はわかりますが、この結論は多分エリスについてこれ以上ルーデウスと一緒にいても描くことが無くなったんでしょうね。
 成長して強くそして更にエロくなって再登場なのは間違いないでしょうけど。肉食系っぽいですしね。

 ということでリーリャ親子が見つかったところでこの家族探しの冒険もゼニスだけとなりました。16話で思った事ですが、ゼニスを探すのは本来はパウロの役割だし、やはりルーデウスは妹たちに思い入れはあっても両親に無関心ですので、これで一区切りでしょう。
 つまりは2期はシルフィ登場…なんでしょうね。どうなっていますか。

 ということで次の展開に向けての閑話という感じでした。ルーデウスの成長とかこのパートの家族を探す、元の生活に戻る、という部分については話が進んでいます。

 1クール目の印象より面白さは2クール目の方が面白いです。エピソードの作り方がこなれた感じです。親子とか成長も描けていると思います。ロキシーのキャラも見えてきましたし。{/netabare}


最終話まで見ました。

 前見たときオルステッドの前に龍神が付くって、すっかり見落としていましたね。多分、超強敵の唐突感に拒否反応があったのかもしれません。ヒトガミと対等なんですね。で、龍神はどうも時間を超える存在っぽいですね。キシリカは魔界大帝だから、やっぱりNO1?あるいはジョーカーとか超越した存在?目の設定からいってそんな感じでしょうか。

 最後の3話はこのオルステッドへの拒否反応で過小評価していたと思います。最終話の元の世界の映像も、ルーデウスはすべてそこに持ってゆけば内面も動機も描けている、というクリーエータ側の甘えが感じられる演出がちょっと好きになれなかったせいかもしれません。

 そう、この過去映像だけで、父母への距離感がここで急に変わったような気がしました。ルーデウスの内面…立ち直りについては、映像でごまかされたような感じで、ご都合主義じゃないという気がするのは今回も同じ印象でした。あの母親の過去のイメージとか、水中や泡の描写もそうですね。母はいままでルーデウスに勇気や立ち直りのきっかけって与えてましたっけ?そこがひっかかりました。

 母親はまあ、新しい冒険のタネですから、記憶喪失とかどうしても守らなきゃいけないとかいろいろあるんでしょう。

 エリスは思っていたよりもいい描写でした。2クール通じて成長とルーデウスに対するコンプレックスは描き切れたと思います。旅に出る理由も良かったと思います。上がり3話のエリスの内面は良く描けていたと思います。
 初体験のワインを破瓜の血に見立てた演出は、まあ、婉曲ではありますが、クリエータが狙ったほど詩的ではないし、直接的でしたね。

 エリスに殴られたルーデウスとオルステッドに殴られたルイジェルドの動きが一緒だったりしてましたね。反復の演出がすきなんでしょう。

 気になったのがルーデウスはラプラスよりも魔力量が多いって言ってましたね。それとヒトガミっておっぱいある?


 で、総評すると、2期が来る前提ならかなり評価は高いです。ただ、1期だけで投げ出された状態だとなんとも微妙な終わり方でしたね。本好きの下剋上みたいにどんどんやってくれるなら、更に評価は上がるでしょう。

 1クール目にくらべて2クール目はエリスとルイジェルドの成長が継続して良く描けていて、そこに視点を向けると面白いと思います。ルーデウスに関しては父親問題や家族問題が、初回で感じたほど突っ込めていなかった印象です。最終話の中の人の過去も効果的なように見えて、思っていたよりも深さを感じられませんでした。

 ヒトガミ、キシリカ、犬の聖獣、オルステッドその他設定が思いっきり広がったので、散らかすだけ散らかしてなんじゃこりゃ?だったですね。これは今回見返しても、やっぱり最後まで見ないと、ストーリーそのものの評価は保留せざるを得ません。

 ということで、かなりの秀作だと思います。が、この段階では名作認定はできないかなと思います。この23話ではまだやり散らかしていて、とりあえずの区切りも見せていませんし。さすがにせめてテーマ、謎の畳み方、キャラ達の成長の結果、世界観の全体像などなどが見えないと名作かどうかは評価できないと思います。

 そうはいっても話として23話かけてルーデウスの成長だけでなく周囲の人間の変化も描けていて、中身もあったし面白かったと思います。
 それと「異世界転生」というカテゴリーとしてのマイナスを初回より全く意識しないで見られたのは、物語の組み立てがしっかりしているからだと思いました。

 作画がいいのはもちろんですが、本作はOPの尺の使い方や演出、背景美術やエフェクト・撮影などの画面作りに感心しました。

 

 アニメってリアルタイムの楽しみもありますけど、時間をおいて再視聴して、じっくり見る方が良く見えてくる部分がありますね。


 音楽は点数調整です。さすがに4.5以下にはできないかな、とは思います。

 初回のレビューは長くなりましたので消しました。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 55

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

真摯な異世界転生

<2021/11/17 初投稿>
原作未読。
前期同様リアタイで視聴してます。

相変わらずアニメーションのレベル高いっすねぇ
それだけで見る価値あろうというものですが。
もちろんそれだけではない。

というわけで今回改めて思ったことを少し書いてみます。

なろう系異世界転生モノの原点であり原典というべき本作。
ここまで視てコンセプトがはっきりしてるように感じられてきました。

それは
「前世で生き方をしくじった主人公が、
しくじりと真正面から向き合い、
異世界で授かった新しい生で同じ轍を踏まないよう
真摯に生きる」
というもの

そのしくじりは普通なら直視できないようなあまりに痛々しい、情けない自分。

「◯◯は死んでも治らない」とは言いますが、
「死んで生まれ変わったらやり直せた!」
と最後言えるような物語なのではと。

人生に絶望した人が本当に人生をやり直そうとしたらこうなるのか、と思えるような。
そうしたテーマに真摯に取り組んで生まれた作品なのかもですね。

<2021/11/30 追記>
20話爆笑しました。
せっかく16〜18話で感動したのに
俺の感動返せ 笑

そして今日のYahoo!ニュースに
「<無職転生>ロキシーのフィギュアがフィギュア化」
って記事が!
「フィギュアがフィギュア化」ってこれまたメタなw
やはり腕は3本あるんだろうか?w

<2021/12/21 追記>
最終回まで見終えました。
良いラストでしたね。
3期が見たくなる。

物語の楽しみ方には大きく三つあると思います。
一つは登場人物に感情移入していく
二つ目は俯瞰的に見る
三つ目は感情移入と俯瞰をなんとなく使い分けながら見る

でも結局俯瞰だけ、ということは少なく、大なり小なり誰かに気持ちを入れ込んで見ていくことが多いと思います。
全く誰にも感情移入しないのは難しい。
つまり一か三。

本作の場合、やはりルーデンスになったつもりで見ていくのが王道。
そこで問題は前世の男。
ルーデンスになった気持ちで見ていくと突然この男が現れる。
まるで自分の嫌な過去を見せられたような気分になる人もいるのではないでしょうか。
そう思わせてしまうってことは、それだけ上手く作品を創り上げてるってことなんですが。
でも、自分の嫌なとこ見せられたような錯覚を覚え、これに我慢できない人はこの作品を生理的に受け付けられなくなるかも。

なんてことを考えてしまいました。

ざっくり言えば、嫌なことに正面切って向き合ってますよね。
私は本作のそういうとこ好きなんですけど。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 70
ネタバレ

ゆーな さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

面白いアニメって言いたいのに主人公が変態すぎてこまる

二期になってもとっても面白くて毎週楽しみにしてました\(^▽^\)
またまたいいとこで終わっちゃいましたね(´・ω・`)

各話に盛り上がるところと、先が気になるところがちりばめられていて、いつも面白い( v ̄▽ ̄)
ロキシーがかわいくてかわいくてちょっとしか出番ないのがつらいけど
ルイジェルドやエリスとずっと旅してるからルイジェルドもエリスも好きになってきちゃった(*´艸`)
主人公だけじゃなく一人一人が失敗したり経験したりして学んで、成長していくのが好き☆

面白すぎて大好きだけど、1クールからずっとヘンタイなシーンがいっぱいあって、大好きなアニメって友達に紹介したいのにこまるー(/□≦、)
せめてここだけでもオススメって紹介したくてレビュー書きました☆

でもエッチなシーンが好きな人も多いだろうから、やめてなんて言えなくて
私が見なきゃいいだけだけど、面白くてやめられなくてホントこまる。。。

{netabare}
こういうとき素直に興奮して見れて楽しめる人がうらやましいなあ(-ω-;)
いあ、だってさ、主人公がパンツ頭にかぶるようなアニメを堂々と好きだなんて友達に言えないぢゃん(`□´)

ルーデンスの変態なところが気持ち悪すぎて、むりー

胸の横のほくろまで正確につくられたロキシー人形、どれだけじろじろ観察してたの?
それを脱がして観察してハァハァしてるとことかうわぁって感じでドン引き
なんであれ売ったの? 男性が買ったらああなるの想像できるよね?
自分そっくり精巧につくられたフィギュアをあんなヘンタイに所有されて、毎日じろじろ観察されるんでしょ? やだもう(/_<。)
ロキシーがかわいそう(´・ω・`)

特にヤバかったのが、ロキシーの下着盗んで御神体にしてるとこ。なにあれキモい|電柱|ヽ(_ _|||))))ウゲェェ
それから2クールで下着のいちばん汚い部分をピンポイントで匂いかいでなめてるところが本当に気持ち悪すぎて、吐きそう。
せめて持ち主のいないところでやってあげて、なんで持ち主の前でやるの?さいていー(`□´)
あんなことされたら泣いちゃうよ(/_<。)

これ見てて中学の水泳の授業の時に男子に着替え盗まれたの思い出してふるえた((((;゚Д゚))))
デリケートな話だからって言われて、着替え戻って来なかったし、犯人も男子ってことだけしか教えてもらえなくて、誰かわからない男子がこういうことしてたのかなって思うと気分悪くなった。それで同じ学校行くの嫌だったから女子校に進学することにしたのよね。
でも、女の子のいじめじゃないってわかっただけでも良かったって思ってるの。アニメとは関係ない話☆

それでも変態なとこは、お姉ちゃんと「きゃー、やだー、きもーい」って叫びながら見てたから良かったけどホント困ったのが普通のえっちなシーンはなんか生々しくて恥ずかしくなっちゃって、「きもーい」とか気軽にいえなくてちょっと気まずかった。 



シナリオの良かったとこは、2クール目は何度か転生前の姿になるシーンあって、そのたびに元の身体に嫌悪してるところあったけど、転生前に優しい言葉をかけてくれていた友達や両親の優しさに気づいていって、本当は元々気づいていたけど気づいてないふりをしていて、最終回でルーデウスが、転生前の姿で引きこもりをやめて玄関から外に出たという描写が、過去の自分の弱さを乗り越えたって感じがしていいラストだったなヽ(ω・ヽ)

{/netabare}

ヘンタイなところとエッチなところだけどうしても受け付けなかったけど、面白かったです。
2期がとっても楽しみです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 39

80.3 9 成長でファンタジーなアニメランキング9位
Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season 後半クール(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (554)
2477人が棚に入れました
俺が必ず、お前を救ってみせる。コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年・菜月昴。頼れるものなど何一つない異 世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。幾多の死を 繰り返しながら、辛い決別を乗り越え、ようやく訪れた最愛の少女との再会も束の間、少年を襲う無慈悲な現実 と想像を絶する危機。大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年 は再び絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。

声優・キャラクター
小林裕介、高橋李依、内山夕実、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、子安武人、岡本信彦、天﨑滉平、名塚佳織、高野麻里佳、田中あいみ、能登麻美子、坂本真綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今日も元気にレム睡眠

ナンバリングは#39 - #50と続きもんです。分割2期の後半に該当することもあってここでいったん区切りつけますね~な全12話。
地上波の録画での視聴で気づいたこと。30分の尺をぱんぱんに使ってる説が濃厚です。CMが少ない気がします。なんならOPも削ってストーリー用の時間を確保してるかのようでした。
あいかわらずレム睡眠中ということになるので物語そのものはノンレムで進行しますよって…んっ!?

言えることは2つ

 ・劇場版観ておいて良かった
 ・よく理解できなかったけど面白かった

前者:たまたまエミリアたんの過去をモチーフにした『氷結の絆』を観てたわけですが、今回は彼女が過去に向き合うお話。キチンと劇場版でのネタが良い意味でフラッシュバックしてくれました。もうひとつの劇場版『Memory snow』は未見です。
後者:「あれ!?どんな話だったっけ?」「なんでこんなこと言ってるんだろう?」が頻発しました。拒絶感が出てきてもおかしくないのに不思議と平気。よく理解できなかった理由は悪い意味で原作準拠と想定。行間をだいぶ省いてたのだと思います。それでも面白いと感じた理由はわりとはっきりしていて“一区切りつけたから”に他なりません。その結論に至るまでの大きな流れにブレがないので迷子にならずにすみました。


前半終了時点での着目点はこうでした↓

{netabare}・“暴食”の大罪司教ライに名前と記憶を食われたレムと記憶を食われたクルシュ
・強欲の魔女エキドナの試練(エミリア?orスバル?)
・精神壊れたエミリアたん
・【重要】エルザとメィリィの屋敷襲撃
・【重要】多兎の聖域襲撃
・亜人ガーフィールの暴走
・ベアトリスの契約
・とにかくロズワールがイラッとするわ{/netabare}

なんかしら結論が欲しかったのが8つありました。結果はそれら8つのうち1個目以外の7つが解消。大きな流れがブレてないよねと言ったのはこういった理由からでございます。これからの方は一気に2クール駆け抜けるでしょうがリアタイ組は余裕あればおさらい推奨です。

2期は制作側も冒険でした。1期で確立した作品の強みをあえて隠してますから。それはなにか?

 1.レム不在
 2.死に戻らない(後半2クール目)

職場にもレムのフィギュア持ってる強者がいます。あにこれの中でしたら「○○かわいい」頻繁に飛び交ってますが、こうして身近に嫁認定してるのがいるくらいには強烈な魅力を放つキャラクターです。客観的に4番エース不在でウケるのか?は不透明でした。
そして“死に戻るスバルの苦悩”。安易な死に戻りを是としないことをついに決意したナツキ・スバルが

 シュタインズゲート(仮)に辿りつけるか?

リセットせず最適解を手繰り寄せる最難関ミッションに取り組む2期後半です。タイムリープ風な楽しみ方のあった作品の視点の置きどころを変化させてなおそれを上回る魅力を提示可能かは不透明でした。
結果、レム不在や死に戻りのない展開はかえって良かったんじゃないかしら?と感じます。
エミリアに集中できて彼女の魅力も1期より引き出せてたと思いますし、エルザの屋敷襲撃と多兎の聖域襲撃を同時に防ぐ無理ゲーをどうクリアするかの謎解き要素も“リセット不可”縛りで面白みが増したと思われます。
だからこそよくわからんかった自分の理解力の無さを嘆いております。

{netabare}・エミリアの母って?
・ミネルヴァ(憤怒の魔女)なんかエミリアに思い入れありそう
・ペテルギウス えっ!? ペテルギウス???
・ベアトリスとロズワールの『先生』はエキドナでよい?
・虚飾の魔女パンドラさんってことでいいんですかね?7つに入ってないですけど…
・↑彼女時間操作できる能力っぽいからスバルの死に戻りの鍵になるのかしら?
・そもそも封印のメリデメがよくわかってないぞ
他にもスルーしてて気づかないの多々と思われる{/netabare}

あまりにも散漫となるのでここまで。
どこかで再度覗いてみよう。原作読めばいいんでしょうがなかなかそこまで辿りつかないんですよね。



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ

-------

2021.04.18 初稿
2022.01.28 修正

投稿 : 2025/02/15
♥ : 41
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

残機0のバルスと強情な猛者たち

【紹介】
2期後半戦ということで、1期と2期前半戦は必ず視聴しましょう。できれば劇場版も視聴しているとなおよいですね。

【シナリオ】
2期の後半戦。増えすぎてあちこちに散らばった伏線を一気に回収してきましたね。それとともに各キャラの過去の話をたっぷり時間かけて見せてきました。キャラクターに深みが出てとても良かったです。
ちょっと本編からの脱線が長すぎる気はしましたが。

【ちょっと残念だったこと】
{netabare}
エルザ、ロズワール、ガーフィールの行動原理が思っていた以上にしょうもなくて残念。3人とも生き方にリアリティがなさすぎる。
彼らのしょうもないこだわりがなければもうちょっと2期はすっきりして見やすかったと思う。
あとは怠惰司教が狂ったいきさつも意味不明だった。確かに同情はするが、ああはならんでしょ。
{/netabare}

【作画や音楽など】
作画、音楽、キャラ、声優、どれにおいても相変わらず素晴らしい。
テーマソングはどれも良曲ですね。Belive in you、Door。特にいい曲です。
綺麗に丁寧に作っていただいてありがとうございます。

【キャラクター】
キャラクターとしては、相変わらずエミリア推しです。

【総評】
相変わらずくどいところがたまにきずだけど、面白かった。
まだまだ謎は多く残されています。この壮大な物語の行く末を、最後まで見届けたい。


【ネタバレあり感想】
{netabare}

今までさんざんたくさん苦しんでもがいて、耐えて苦しんで、泣いてのたうち回ったことが、そうやって集めた欠片が、どうやってスバルや周りのみんなを幸せなルートに導くのか?

まるまる一クール使ってまったく話が先に進まないという前代未聞の手法を用いた前半戦。人によっては退屈で投げ出した人もいるでしょう。
それでも付き合い続けた視聴者に対する、ご褒美とでもいうのでしょうか?

すべてがうまくいく世界線にたどり着くためとは言え、スバルは失敗した世界を放棄することに慣れていきました。
ところが、スバルが捨てた世界に生きたエミリア達にとってはそれが唯一の世界線。どうせやり直すからと言って命知らずな行動をとるスバルは周りのみんなの気持ちを無視していると、魔女は指摘する。

そして後半は、これが最後だと腹をくくって一つ一つに全力でぶつかりました。
材料がそろったからこそ言えるセリフではありますが、やはり一度しかない人生だからこそ人は輝けるということなのでしょうか。
無限増殖で残機∞にしたゲームで人の心は動かせない。

これまで丁寧に垣間見せて来た欠片が、2期の後半戦で一気に結合しましたね。
エミリア達の抱えた苦しみ、乗り越えた悲しみ、それらを乗り越えてきた心のよりどころ、それは、それぞれの愛の形。

一生懸命頑張ると美少女の膝枕というご褒美があるから、バルスも頑張らないとバチが当たるよね。
ラム様の場合はさらに罵りと暴力という追加のご褒美つき。バルスには勿体ない。


{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 36
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

後半戦

後半戦

50話
{netabare}
スバル&ベアトリスでお膳立て、エミリアでフィニッシュと
意外とあっさり大兎討伐完了。
(白鯨はかなり話数使った気が)

ロズワールは、みなに謝罪し陣営にキチント協力すると
約束はしたけど、結局、スバル脅してたよね。
懲りないというか何というか…

最後に、スバルはエミリアの騎士として正式に選ばれエンド。

1期の頃のスバルは気持ち悪かったけど、しっかり成長し、
区切りの良い2期後半戦だった。
{/netabare}

49話
{netabare}
パックが、エキドナサイドの精霊だったとは!

ロズワール、ベアトリス、パックとエキドナサイドが
付いているエミリアって、エキドナが母オチは無いにしても、
何か理由があるのかな?

そして、スバルがベアトリスと契約完了。
{/netabare}

48話
{netabare}
色々な意味で衝撃的な回だった。

暗殺組織 vs スバル達
腸狩りさん、ガーフィールの前に散る。
姉より、弟の方が強かったのね。
でも、スバルはベアトリスを探し中。
次回見付かるのかな?

ロズワール vs ラム&パック
パックが大精霊だったのにまず驚き、
次に、ラムがロズワールに片想いとは!!
ガーフィール(泣

エミリアは、最後の試練をクリアも、
エキドナは会ってくれず、代わりに
憤怒の魔女ミネルヴァが来てくれる。
エミリアの母について知っているけど言えない、
何かの制約があるのかな?
嫉妬の魔女サテラの様な気がするけど…

そして、エミリアが扉を開けると、
これって、エミリアが凍結させた故郷に繋がった?
{/netabare}

47話
{netabare}
暗殺組織 vs スバル達
ペトラの一言により、気合が入るフレデリカ。
姉弟、どっちが強いんだろう?

エミリアは、第2の試練を乗り越えたけど、
エキドナの「僕は君が嫌いだ」は嫉妬心からなのかな?
{/netabare}

46話
{netabare}
ロズワールたちを襲撃してきた何かの続きが見れるのかと思ったら、
スバルの作戦が発動し、ロズワール邸へ救出に向かう。

ラム vs ロズワールになったのは意外であり、
ロズワールが、ラムレムの故郷を滅ぼしたとは!!

ロズワールって、エキドナを師としているから、
魔女教か何かなの???
{/netabare}

45話
{netabare}
キレイなロズワール(初代?)が見れた回。

エキドナ師匠の元、弟子ロズワールと、リューズ、ベアトリスが
仲良く暮らしていたのに、何が襲撃してきたのか?
{/netabare}

44話
{netabare}
エミリアの過去回続き。

パンドラ曰く、エミリアは魔女の子供とのこと。
とすると、顔が似ている嫉妬の魔女の子供?

スバルサイドは、子分2人引き連れ、ロズワールの元へ…
ロズワールの盤上には、オットーは含まれていなかった模様。
オットー…。次回は、スバル vs ロズワールかな?
{/netabare}

42話~43話
{netabare}
エミリアの過去回。

まさかのキレイなペテ公登場。
そして、大罪司教「強欲」担当レグルスが…

魔女因子を持たないペテ公が代償があるのに、
魔女因子を取り込むほどにエミリアを守る理由と、
フリューゲル様とは誰なのだろう?

パンドラって、まだスバルと面識ないから、
敵なのかな?ちょっと先が気になる。
{/netabare}

41話
{netabare}
ガーフィール14歳というのが一番の衝撃だったかな。
そうすると、ラム、レムも同年代で、
エミリアだけは結構歳いってる感じだね。

次回は、久々のエキドナ登場。
{/netabare}

40話
{netabare}
前半、オットーの幼少期の出来事から、街を追い出されるまでが、
早送りで流れ…特殊能力者だったのねー
もう、主人公級の扱いじゃないですかー

エミリア、メンドクサイ女だなー
スバルも一癖あるしお似合いなのかな。

次回、ガーフィールとバトルの?
{/netabare}

39話
{netabare}
スバルとロズワールの共闘?でいいのかな?
それと、パックからエミリアへの一方的な契約破棄。
契約が破棄されるとエミリアの過去の記憶が分かるようだけど、
パックの再登場はあるのかな?

パックに契約破棄されて絶望に打ちひしがれたエミリアが、
スバルに語る過去とは…

濃い1話目だったけど、オットーがMVPかなー
{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 4

73.1 10 成長でファンタジーなアニメランキング10位
七つの大罪 戒めの復活(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (316)
1909人が棚に入れました
いまだ人と、ひとならざるものの世界が、分かれてはいなかった時代。

ヘンドリクセンとドレファスの二大聖騎士長の支配から王国を奪還した<七つの大罪>とエリザベス、ホーク。
王国誕生祭も無事に終わり、リオネス王国にようやく平和が訪れた。

だが、次なる脅威の予兆は確実に生まれつつあった――

声優・キャラクター
梶裕貴、雨宮天、久野美咲、悠木碧、鈴木達央、福山潤、髙木裕平、坂本真綾、杉田智和、宮野真守、木村良平、櫻井孝宏、内田夕夜、小西克幸、佐藤利奈、東地宏樹、岩崎ひろし、M・A・O、小野大輔、小林裕介、津田健次郎、高垣彩陽、遊佐浩二

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

作家性を殺した原作者

鈴木央さんは知る人ぞ知るベテランマンガ家で、集英社のゴルフ漫画「ライジングインパクト」でデビューを果たして20年以上経つ。しかしながら同社でも人気のあるマンガ家だったかといえば、ワンピースやハンターハンター、NARUTOはおろか、スポーツものでも当時のテニスの王子様ほどではなく、ジャンプを引退し、後に小学館で小出しに漫画を描いていたものの当たらず、ダメ元で講談社に移り、恐らくは編集の言うとおりに漫画を描いたら大ヒットしたという苦渋の作家である。

アニメ監督で言うと新海誠のようなものだ。

なので正直言って僕みたいにジャンプの頃から読んでた人間にとってこの「七つの大罪」はいかにも漫画を当てるために描いた大雑把な印象でしかなく、味付けの薄く深みのない作品に思えてならない。

おそらく本人も描きたい内容では決してないと思う。読者が読みたいものではあるだろうが。。皮肉な話である

僕は鈴木央さんといえば「金剛番長」が結構好きでした。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

だが、次なる脅威の予兆は確実に生まれつつあった…

この作品は、七つの大罪の第2期という位置付けになっているようですが、実際には第1期と本作品の間に「聖戦の予兆」というTVSP番組が2016年の夏に全4話放送されました。
物語の内容的にも放送された時系列に沿って視聴するのをお勧めします。

1期では、2大聖騎士長であるヘンドリクセンとドレファスの企みを寸前で阻止し、王都を奪還するところまでが描かれています。
7つの大罪の強さ…
残飯処理騎士団団長であるホークの気概…
そしてエリザベスの勇気…
どれか一つでも欠けていたら成し得なかったことだと思います。
そしてリアネス王国にもようやく平和が訪れたかに見えました…

ですが、物語はそれで終わりでは無かったのです。
それは人類の新たなる脅威…十戒の存在が明るみになったこと…
これが全ての元凶でした。
束の間の平和を満喫する暇も無く、新たな試練への道が開き…物語が動いていきます。

本作品で描かれる新たなる脅威の十戒…
実は十戒が人類の脅威になったのがこれが初めてではなく、遥か太古の昔に封印されましたが、悠久の時を経て復活した存在だったのです。

そこで私たちはとんでもない光景を目にする事になります。
確かにこの段階で登場してくるんです…
相応の相手である事は用意に想像できる訳ですが…

十戒の強さ…尋常じゃありませんでした。
リオネス王国を守護する聖騎士たちが、まるで歯が立たないんです。
そして十戒の全力全開は、7つの大罪をも上回るんです…

これが何を意味するか…
これまでは、7つの大罪が何とかしてくれる…
あの最強の軍団が、私たちを守ってくれる…
こういう絶対的心の支えを名実共に失う…ということなんです。

十戒の執拗な攻撃は、容赦なく7つの大罪を削り取っていきます。
もちろん、急所は絶対に外さない…
確実に…一つずつ潰していく…
だって、そのために蘇ってきたのだから…

エリザベスの頬を伝う大粒の涙を見たとき…
これまで築き上げてきたモノが、目の前でバラバラと崩れ落ちた気がしました。



これがお終いになるなら…それも一つの運命だったかもしれません。
でも…終われないんです。
終わらせて貰えないんです…
自らが望むかどうかは別問題…代償だけを奪われ続け、何度も何度も繰り返される…

強制的に支払わせる代償…一番大切で一番守りたいモノを容赦なく削り取るんです。
全部削り取られたたら何が残るか…自分の一番が何も残らないんです。

だから7つの大罪は絶対に立ち上がるんです。
守らなければならないモノをもう失わないために…


一方、本作品で紡がれるバンとキングの物語…
こっちも相当熱いですよ。
そして7つの大罪の残された一人…その存在も今回明らかになります。
「傲慢の罪(ライオン・シン)」を背負うモノ…この方も相当半端ありませんでしたけれど。

1期からの熱さをしっかり引き継いだこの作品…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、FLOW×GRANRODEOさんの「Howling」と、スカイピースさんの「雨が降るから虹が出る」
エンディングテーマは、Anlyさんの「Beautiful」と天ちゃんの「誓い」
個人的な一押しは天ちゃんの「誓い」でした。
歌詞にエリザベスの気持ちが乗り移っているみたい…

2クール全24話の物語でした。
放送時間が朝に変わっても、この作品の持つ熱量は変わりません。
8月から劇場版の上映が始まりますが、そちらは映画オリジナルストーリーなんだそうです。
…という事は、続きはまたTVアニメでしょうか。
これまで同様、しっかりと腰を据えて制作されることを望んでいます。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 9
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

まあ、こういう展開になるよね・・・。

原作未読。最終話まで視聴。

第1期のラスボス・ヘンドリクセンが、第1期で死んだはずのドレファスに・・・。
なかなか、衝撃的な形で物語が始まります。

個性豊かな『七つの大罪』組は早々に{netabare}バンとキングが別行動。
ゴーレムはディアンヌの怒りを買っちゃったり・・・。{/netabare}
単なる仲良しパーティー出ないところが七つの大罪の魅力。

ここまでは良いとして・・・。

強敵が現れる→負ける→パワーアップ→強敵を倒す
どうしても、こういう展開になってしまうのが、この手の作品の弱点。
残念ながら、第2期はこういう展開に陥っちゃっています。

メリオダスとリズとエリザベスの話とか・・・。
バンに対するジェリコの思いとか・・・。

本編に並行して様々な物語が展開されていて、視聴者を飽きさせない構成は良かったと思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 19

72.1 11 成長でファンタジーなアニメランキング11位
ワンダーエッグ・プライオリティ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (322)
1040人が棚に入れました
「高校教師」「家なき子」「高嶺の花」ほか話題のドラマを多く世に送り出した、脚本家・野島伸司さんが初めてアニメ作品の原案・脚本を手掛けるオリジナルアニメーション。監督は「22/7 あの日の彼女たち」キャラクターPV、「僕はロボットごしの君に恋をする」アニメーションPVの監督他、数多くのアニメ作品に携わる気鋭の演出家・若林信さん、アニメーション制作は「空の青さを知る人よ」「約束のネバーランド」などのCloverWorksが手がける。2021年1月より日本テレビほかにて放送予定だ。

声優・キャラクター
相川奏多、楠木ともり、斉藤朱夏、矢野妃菜喜

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

残念ながら「まどか」や「ウテナ」にはなれないかな…。作画は最高だけに勿体ない。

 最初の5分ぐらいでこのアニメは半端ない…ってわかるクオリティー。やはりキャラクターデザインと総作監が一緒な作品はレベル高い。内容は野島脚本らしい痛みがある話を、イクニさん的な象徴的な物語として描く感じかな。最近あんまりないタイプの作品なので期待大。


2話になっても作画は緩まず!。というか、戦闘シーンの作画も凄いし、背景との調和も見事。そして物語の流れを上手に作る演出があるからこそそれらが活きている。クライマックスで表情をあえて隠すとかわかってるぅ〜。opedのセンスも良い。


 ほんまに作画すげぇ…。単に端正なだけじゃなくイマジネーション爆発の勢いとオリジナリティーあるセンスが半端じゃない。本作で連想するのは個人的にはやはりウテナである。


 象徴的なテーマ性、人間のダークさが活きているストーリーの味わい深さ。それでいてエンタメな要素もしっかりしていてゲーム的な独特のバトル、美しくて立っている一筋縄じゃないかないキャラといった甘味もしっかりしてバランスを取っている。なにより不穏なエロスの予感が匂っているのが近年なくて良い。


 3話まで来ての予感だが、真ん中あたりで「まどか」における魔女システム判明みたいになってうぁ…ってなるか、小糸ちゃんの真意がわかって絶望のズンドコ展開になりそう。最近は低反発枕な作品が多すぎて食傷気味だったが、やはりハードもないとね。


 10話まで見て、残念ながら序盤に予感された広がりには至らない感じかな。SFとして割と小さくまとめちゃいそうだし、「まどか」の脚本の緊密さや、「ウテナ」のヤバさや象徴性の深淵さには至らないかな。


 今回の話を5、6話、遅くても8話くらいにやらないともう時間がない感じかな。総集編も一回挟んじゃったし。まぁ、今回は第一弾としてこの方向性でオリジナル作品をもっと突き詰めてくれるなら大歓迎である。


 

投稿 : 2025/02/15
♥ : 25
ネタバレ

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

普遍的な名作になり得たかもしれないのに・・・。

タイトルのとおり、普遍的な名作となり得るスペックと可能性を秘めた作品と感じた。
が、最終的にアリはアリだが、もう少し深掘りできた可能性を活かせなかった印象。
ただ、それでも全体的な雰囲気と作品のスペック自体は相当高い。

私は、相変わらず某アベマなTVでまとめて放送されたものを視聴しての感想なのだけれども、
この作品、とある方のyoutubeを拝見すると、最終話の放送回を遅らせて、特別編として放送する旨を告知の上、実際に特別編が放送されたとのことだ。
で、そのお方も仰ってられたように「なんで延長した最終回の半分を振り返り回にしたんだよ」との印象は私も持った。
とてももったいない時間の使い方と感じた。
その30分があれば、もっと物語を深掘りできただろうに・・・と言う意味でだ。

以下、今から、オッサンがネタバレの要素と自身の妄想も含めたきもい表現をします。
{netabare}
この物語、ある意味非常にデリケートでセンシティブな話題「自○」と言うものをキーとしているポイントがある。しかも、対象となっているのはいわゆる「少女」たち、そしてその自○の原因として描かれる理由もまた、様々(物語的には、本当の「理由」があるとされるが)。
この自○の理由となるエピソードも、この現代では望ましい事ではないが、確実に存在し、これもまたセンシティブでデリケートで胸糞悪いものだ。

さらにメインの主人公たちもまた、いわゆるところの「少女」たち。
この少女たちが、自身の現状に悩みながら、さらには戦う理由にも迷いながら、それでも自分の生き返らせたい人の為に、どこかの魔法少女のように戦いに巻き込まれていき、さらには、昨今流行りのAIネタまで登場してくる。

これらを物語の流れの中で「ワンダーエッグ」をキーツールとして繋げていく。
この多彩な要素を含む物語を終盤までは、いや、一応最終盤までも何とかまとめていたのは大したものだと思う。
途中までは「これどうまとめるんだ?話数足りるのか?映画でもつくんのか?」と本気で思っていたくらいだし、私的に。

そもそも、これらのセンセーショナルなワードを多く含み、その主人公たちが「少女」となれば、丁寧につくれば大抵の場合興味をそそる物語にはできると思う。
男女平等、ジェンダーフリーが叫ばれる中で、こういう表現はいかがなものかとは思うけれど、
いわゆる「思春期の女性」の持つ、幼さ、大人と子供の間の不安定さ、ミステリアスさ、はかなさ、力強さ、微妙な色気、美しさ、可愛さ、etc・・・。
この時代の女性を表現する言葉は数えきれないほどあるだろう、
オジサンの今もってしても、当時の自身からみても「そういう季節の女性」が大変魅力的にうつるのは否定しようもない。
これは、洋の東西、古今を問わずこの年代の女性が主人公となった文学、映画作品などに名作がある事からも明らかだろう。
そういうテーマとして扱いたくなる素材であるという事だ、
そういう、魅力的な素材を使っているのだから、そこにこれだけのエッセンスをぶち込めば、良くも悪くも興味深い作品にはなるものだ。

と、素人的には思う。


{/netabare}

この作品、
物語は本当に心が苦しくなるシーンもあったが、ユニークで面白かった。

この辺りは野島伸司が脚本となれば、納得のいくところ。
この彼が、いつからかドラマにも「コンプライアンス」が侵食して、僕のような物書きは翼をもがれた感覚で、より自由度の高い場所を模索していました。今回、アニメの世界を描く場をいただき、本当に久しぶりに楽しかったです。
と語っていることから、こういう意味でもドラマよりも少し羽を伸ばして脚本を書いたことがうかがえる。

これどうなるんだろうという興味がそそられたし、実際、進んでいく物語の中で主人公の少女たちの成長(使い古された安易ないい方だなぁw)が見て取れる。
実際は、成長と言うより「(気持ち、目的を含めた上での)変化」と言う方が印象に合っている気はするけれど。
途中から、物語の裏(真相)のエピソードが語られると、なお一層この先に興味がそそられた。

そして、作画は本当に綺麗に丁寧に描かれており、美しかった。
クオリティとしては映画並み、と言ってもいいのではないだろうか。
私的には、キレイな作画が視聴の原動力となるケースが結構あるので、そういう意味では素晴らしい求心力を持っていたと思います。

声優優さんたちも、キャラに合っていて素晴らしかったと思う。

また、音楽もノスタルジックな雰囲気をもちつつ、作品の世界観とはほんの少し、意図的にずらした感じ(う~ん、EVAで翼をくださいが流れた感じ?)がギャップが活かせていたと思う。

キャラもそれぞれが、それぞれの思いと影と明るさと・・・闇、色々な表情、個性を持っていて魅力的でした。
それぞれがそれぞれの意見と行動をし、それでも友達になれてよかったと言っている姿がほほえましかったです。

だからこそ、最終話でもうひと頑張りをしてほしかった。
どうすればよかったのかはわからないんですが、やはり振り返りTIMEで時間を費やしたのはもったいなかった。
ここで、少し手を抜いた感が・・・いや、頑張りきれなかった感が生まれてしまったのはもったいなかったと、本当に思います。


この作品、ジャンルは違うかもしれませんが、
「マギカ」のように名作の一つとして記憶に残る作品になり得た作品ではないか、と私的には思っています。
作品のクオリティとしては十分そのレベルには達していると思うのです。
現在の終わり方でも、それは揺るがないとは思うのですが、もうひと頑張り、もうひと頑張りしていただければ・・・と言う思いが残ったままなのは残念です。

少々、心に苦しい要素も含む作品なのですが、
観る価値はある作品だと思います、機会がありましたら、ぜひご覧ください。

好きか嫌いか?はい、好きな方の作品でした。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 20

うぐいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

トラウマだしグロいが絵はきれい

オッドアイにコンプレックスを持ちボッチだった主人公に友達になろうと言ってくれた子が自殺して引きこもるところから始まるお話。

ファンタジー世界に行き来できてあちらで敵と戦いながら成長していき最終的には自殺した子を生き返らせるために奮闘する、といったのが大まかなあらすじ。

基本的に物事、特に大人を子供目線で描いているため、子供の頃には見えなかった親が努力している様子は極力描写していないのは面白い。

楠木ともりから検索して観てみたが、今回は大人びた少女役で抑えた演技。
ロリっ子からメインヒロインまでこなして既にブレイクしているといってもいいのだろうが、今後のより一層の活躍に期待。「先輩がうざい後輩の話」でコメディキャラがハマっているので、こういうキャラでは独壇場だった大空直美のしゃがれ声が苦手だったのでぐいぐい来てほしい。

さて他の声優だが、主要人物4人が若手で、毎話名の通っているそれでも若手声優がゲスト出演する感じ。
主人公役があまり上手ではないのが残念だが、単純に役に合わないだけのかもしれない。

作画がとてもきれいで、パステルカラーを多用しているのだが目に優しい。
書き込みが凄いというよりはコントラストとか見せ方にテクニックを感じる。
ただ、場面としてグロシーンやトラウマになるようなシーンをちゅうちょなく描いているのでそこは※要注意。

OPEDは主要人物4人で歌っているが、特にOPは良い曲でこのアニメの雰囲気にもとても合っている。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 6

73.5 12 成長でファンタジーなアニメランキング12位
うらら迷路帖(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (527)
2572人が棚に入れました
迷路町――そこは"うらら"と呼ばれる占師の町。
うららになることを目指して国中から少女たちが集まってくる中、
山育ちの女の子・千矢(ちや)もある思いを抱いて迷路町の門をくぐる―。
果たして彼女を待ち受ける運命とは?
占い乙女達の夢物語、ここに開幕です!

声優・キャラクター
原田彩楓、本渡楓、久保ユリカ、佳村はるか、茅野愛衣、諏訪彩花、高倉有加、咲々木瞳
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

期待のきらら枠!だったんだけどなぁ・・・

原作未読。最終話まで視聴。

主役の4人は可愛かった。
作画は最後まで安定していたし、背景などの雰囲気も好みだった。

だけどなぁ・・・。
何か不完全燃焼というか、何というか・・・。

特に気になる点は大きく2つ。
ひとつは、「笑い」の要素が弱かったこと。
最後まで、思わず吹き出してしまうようなシーンが皆無だった。
もうひとつは、「感動」要素が弱かったこと。

例えば、11話の{netabare}昇格試験のゴール前。
上手く作れば感動的にもなったであろうこの場面で、なぜかもたつく主役の4人。
笑いに走るのかと思えば、特にオチの無い展開{/netabare}。

最終話も同様。{netabare}上手く作れば感動的にもなったであろう場面で、なぜかはしゃぎだす4人。
しかも再び、これといったオチが無い{/netabare}。

どちらの場面も、もたついたり、はしゃいだりのせいで、間が悪くなってしまい、結果、感動要素が弱まってしまった。

この作品は、ほのぼの系と呼ぶには「笑い」と「感動」要素が少し物足りない作品だったかな?

投稿 : 2025/02/15
♥ : 44

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「日常の迷路で人は時に道を失う、そんな時占い師は君に選択の矢を与えるだろう…それを操る条件は15歳を過ぎた少女であること…時に女神、時に魔女、占い街の乙女たち」

この作品の原作は未読ですが、きらら系の作品と知って視聴を決めました。
そしてキャスティングを聞いて大喜び…
主人公を演じるのは、「月曜日のたわわ」でアイちゃんを演じた原田彩楓さんじゃありませんか…
アイちゃんで原田さんは私の中でブレイクしました…でも、それだけじゃありません。人気赤丸急上昇中の本渡さん、はいふりの鈴ちゃんを演じた久保ユリカさんに、SHIROBAKOの安原絵麻を演じた佳村はるかさん…
キャスティングに関する作り手の気合を感じながら視聴に臨みました。

この物語の主人公は15歳になったばかりの千矢…
彼女はずっと前から決めていた事が一つありました。
それはもう顔も覚えてないけれど、15歳になったらお母さんに逢えると言われている迷路町に行く事…
だからずっと15歳になる日を待ち続けていたんです。

そしてとうとうその日がやってきました。
彼女は見習いうららになるための紹介状を手に迷路町への向かうのですが…
これまでずっと山の中で過ごしてきた自由奔放な千矢の毎日は常に山の動物たちと一緒…
だから集団でたくさんの人が住む場所での生活とは雲泥の差があったんです。

見渡す限りたくさんの人・人・人…
それにちゃんと「ごめんなさい」って謝っているのに誰も聞いてくれない…
お母さんに逢いたいだけなのに…

でも、そんな独りぼっちは千矢だけではありませんでした。
迷路町で一緒になった紺、小梅も千矢と同じ紹介状を持っていたんです。
こうして3人は迷路町の一番外れとなる10番占で、かやのん演じるニナ先生のもとニナ先生の妹であるノノも見習いうららとして一緒に勉強していく事となり物語が動いていきます。

一刻も早くお母さんを探したい千矢でしたが、迷路町には自分が持っている札までしか立ち入ってはいけないという絶対遵守事項がありました。
だから9番占の札を持っていない見習いうららは10番占しか出歩く事が許されないんです。
しかも一つレベルアップするには難しい試験を突破しなければならないとか…

きっとはやる気持ちで一杯だったと思います。
お母さんは千矢が逢いに迷路町に来ている事を知らないかもしれない…
そしたら、千矢がお母さんのもとに辿り着くまでにどこかへ行ってしまうかもしれない…
こんな不安な気持ちだってゼロじゃなかったと思います。

でも千矢は偉かったと思います。
ズルをする事無く迷路町のルールをしっかり守って、その上でお母さんを探すと決めたから…
きっと一人だったら…これまでの千矢だったら絶対選択できなかったと思います。
だって山の中ではそんな窮屈な決まりは無く、やりたい事をやりたい時にやりたい様にできたのですから…

千矢が人の全うな道を選択できたのは、3人のかけがえのない仲間ができたから…優しい先生がきちんと諭してくれたから…
何より千矢にとって大切な居場所ができたから…

でもこの物語の主軸はあくまでもうららとしての占い道です。
最初から何事も上手くなんてできません。
だから一生懸命練習して…自分だけの占い方法を見つけていくんです。

すごく短い間でしたが色々な事がありました。
良かれと思ってやった事が必ずしも良い結果に結びつくとは限らない事を知って…
直向きに向き合った…ただそれだけなのに、超えてはいけない一線に一喜一憂したり…
物事の優先順位…いつの間にか自分が2番になっているのがとても自然で…
不安で圧し潰されそうな時、涙が堪え切れない時…必ずみんなが傍にいてくれるのが当たり前になって…
そんな4人を背中をそっと押すニナ先生の全てを包み込むような優しさはやっぱり偉大な先輩うららである事を実感して…
4人はまるで新緑の若葉の芽吹きの様に真っ直ぐ成長したと思います。
彼女たちの成長の真価…どの様な形で視聴者の気持ちに応えてくれるのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、見習いうらら4人組で構成されたユニット らびりんずによる「夢路らびりんす」
エンディングテーマは、Luce Twinkle Wink☆さんの「go to Romance>>>>>」
4人の可愛らしさが上手く表現された曲と背景だったと思います。

1クール12話の作品でした。
放送途中に、この作品の評価がちらほら聞こえた事もありましたが、私的には評価の高い作品です。
キャラの可愛さ、作画の綺麗さは言うに及ばず…
目標に向かって努力している人ってやっぱり輝いています。
一生懸命向き合いながら流す涙…とても綺麗だと思います。

頑張り方や力を入れるタイミングやポイントは人それぞれ…
だけど、何があっても4人一緒に…の心を持ち続けたみんなは輝いていました…
こういうキャラの輝いている作品…大好きです。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 22

えたんだーる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

一応まだ観ていますが… → 観終わりました。

たぶん今期視聴アニメの話数が進むうちに本作の視聴は淘汰されそうな予感…。

原作は「まんがタイムきららミラク」に掲載のマンガらしいですが、未読です。なんだろう、ひたすら「カワイイ」、「萌え」だけで押し切ろうみたいな作品に見えます。もちろん主人公の母親探しや登場人物の成長みたいなものも描かれるんでしょうけれども…。

何かもう、登場人物の考えていることがわからなすぎる。同じ女の子しか出てこない作品でも『ハナヤマタ』とか『NEW GAME!』とか『ステラのまほう』とかなら大丈夫なのですが…。

「ごめんなさいのときはおなかを見せる!」でもう、個人的にはかなりダメです。もちろん、こういう作品に一定の需要があることは理解していますし、観ている人がダメとかは思わないんですが…。

おそらく私には向いていません…。

2017.3.31追記:
切るかもと書いていましたが、観終わりました。メインキャラ4人のなかではコンちゃんが一番ついていけます。他の3人は何とも(松子さんは好きかも)…。

何か良くわかりませんが、観てて疲れました…。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 36

69.8 13 成長でファンタジーなアニメランキング13位
最果てのパラディン(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (316)
1003人が棚に入れました
かつて滅びた死者の街――人里離れたこの地に一人の生きた子供、ウィルがいた。少年を育てるのは三人の不死者(アンデッド)。豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。「……この『僕』って、何者なんだ?」ウィルにより解き明かされる最果ての街に秘められた不死者(アンデッド)たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。――その全てを知る時、少年は聖騎士(パラディン)への道を歩みだす。

むす さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

あざとい。薄ら気持ち悪い。

いかにも女性が書いたファンタジーって感じで話が綺麗事すぎる。主人公の性格が女性その物。登場人物がやたら優しいのも定番。感動させようとキャラクターに綺麗事ばかり話させる。男性が書くロリコンチートハーレムも大概くだらないが女性が書く周りみんなに愛され、申し訳程度に苦難があるのも大概都合がよすぎてうんざり。メインキャラがなよなよクヨクヨ無駄に悩んで鬱陶しい。
アニメは作画声優ともに良いが、主人公が少年~青年なのに女性声過ぎて違和感しか覚えない。完全にオ⚪マ。狙いすぎ。
結局、綺麗目に書いたBL
とにかくそこはかとなく気持ち悪い。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 4
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ワイ宛のパラディソ

原作未読 なろう出身


前世の記憶を保持したまま赤ちゃんからリスタートするものの肝心な前世のくだりには一切触れず。
前世との繋がりないならわざわざ転生させる設定必要ないじゃん、が持論の私ですので普段なら捨て置く系。されど悪いイメージを本作には抱かず。展開された全12話はハイファンタジー寄りでした。昔気質でワイ好みのやつ。

あらすじそっちのけ自分史での“パラディン”との出会いは某手強いシミュレーションゲーム。クラスチェンジしての上級職が聖騎士さま“パラディン”にもつイメージ。
“最果て”ときたら想像するは辺境の地。お隣中華なら離れれば離れるほど蛮族の地。我が国も京都から離れれば離れるほどみたいな中世史もございます。
タイトルからは辺境の蛮族の住む土地に住まう聖騎士さまとある意味相対する語意をイメージできやや深みがありそうだったので視聴開始。

さっそく前世の記憶を持った赤子はスケルトン・ミイラ・ゴーストの3体に育てられることになるという冒頭。成人マインドを持ったまま異能から英才教育を受けるわけでして、この赤子主人公ウィリアム(CV河瀬茉希)は常人には計り知れぬチート能力を身につけていくわけですが嫌味や臭みはありません。
突飛な設定ですが全12話の中できちんと種明かしがされ、辺境“最果て”の地からさてさてどうなるやらといった物語。

好意的に捉えてます。トーンはやや落ち着きめの地味な作風ですが飽きがこない。
おススメポイントを挙げるならば

 “祈り”

登場人物それぞれにややキリスト教的敬虔さを感じるところでしょうか。
ファンタジーにおいて中世ヨーロッパ的世界は鉄板です。ただし現実世界を形作ったであろう哲学(キリスト教)は抜けていて、観る側もそれに慣れっこになってますよね。そこに魂ぶち込んだ感じ。もちろんその他大勢の作品を悪く言うつもりはなくていつものやつは雰囲気を楽しめば良いのでしょう。WEB会議で背景をヤシの木にしてリゾート感出すのと変わらないです。

正直なところ、異形との戦闘なんかは迫力不足で見た目が楽しいとはいえません。青年期を迎えても女性声優河瀬さんが続投してるのがもの珍しいくらいで全体としてはオーソドックス。
ただしぶち込まれた魂(祈りとか敬虔さとか)によって背骨が通ってるというか体幹がしっかりしているのは感じられるかも。上に乗っかる筋肉にビルダーのような華やかなもんはないけどなにかしら引っかかりがありそうな逸品です。

{netabare}放送終了後に2期制作するよ!の発表でした。つまりお話の区切りは中途半端なのですよ。スッキリ気分爽快とはいきませんでした。{/netabare}



※ネタバレ所感

■主に信仰について

(1)パンとワイン
{netabare}キリストの“体”と“血”ってやつですね。祈りの代価として地母神マーテルからパンを授かるシーンで思いだしました。自分の体の暗喩ととれば「マーテルめっちゃ慈悲深いやん」と感心します。
一方で信仰対象とする神を掛け持ちするのは禁止みたいで不死の神に誓いを立てたマリーはいわば背信行為をしており、罰として身を焼かれているとの描写。剣と魔法の世界で信仰がわりとまともに描かれているのが新鮮ですね。
それと一神教っぽくしながらギリシャ的な多神教の世界にしているあたり柔軟です。ファンタジーでは属性が複数あったりもして多神教との相性がいいんでしょうね、きっと。{/netabare}

(2)○○との対話
{netabare}おおかたモノローグって独り言を指しますが、本作は“神様への問い”がちょこちょこ挟まれます。日本では仏さまも神さまもなにかお願いする時ぐらいでしか登場せず善悪の判断を仰ぐことはまずありません。お天道様が見てます。{/netabare}


(3)聖職者
{netabare}修道院の少年たちみたいな純潔とか好きですもんね。なんとなく河瀬さんがそのまま声あてしているのも意味がありそう。男声より透き通ってる(偏見)。{/netabare}
{netabare}もしくは2期のどっか特殊EDで歌うとか。1期最終話でパーティの吟遊詩人がつくったインスト曲に詞がつくかも。別アニメですが『ゾンビランドサガ』純子役の歌唱での存在感ハンパなかったですしおおいに期待っす。{/netabare}



視聴時期:2021年10月~12月 リアタイ

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2022.02.11 初稿

投稿 : 2025/02/15
♥ : 36

みのるし さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

パラディンの意味すら知らんかったがな。

…なので、なんのこっちゃと思いつつなんかおもしれえなあと見続けていたらですね、5話でマジ泣きしてました(滝汗)。

人間の赤ん坊をですな、アンデッドモンスターたちが育ててるってとこから話は始まっとんですが、まあ結局、子供が成長して大人になって育ての親たちを後にして巣立ちの時を迎えるってところまでが5話までなんだけれども、そこでマジ泣きしてしまったってことはそこまで丁寧にハナシ進めてくれてたってことなんじゃないかと。

全体的に昔懐かし東映アニメの冒険譚を思わせる雰囲気で、主役のウィルくんはCVの河瀬茉希嬢の声質も相まって太陽の王子ホルスとか長靴をはいた猫のピエールとかその辺を彷彿とさせるものもあり、童心に帰って純粋にこの冒険譚を楽しもうとゆう気持ちで毎週楽しんで見ております。

とゆうわけで、これからは一人社会に出て荒波にもまれつつパラディンになるべく成長していく物語になってゆくのだろうと思うのですが、はてさてここから先、ウィルくんにどんな試練が待ち受けておるのか目が離せないのであります。

::::::::::::::::::::::::::::

とゆうわけで総集編を改めて見てみました。

これって異世界転生ものだったんですね(滝汗)!!
主役のウィルくんてば現世でよっぽど悪どいことしてたのかなんかよくわからんすけど、1話のオープニングってそんな感じではじまっとったんですなぁ。ぜーんぜん気が付かなんだわさ!

それはさておき。

フェーズ2に入ってともに旅する仲間も増えて、いい感じに話は進んでおる感じですな!いやーええすわー。

あとですね、EDの標火。
なぎさんの歌は基本何聞いてもええのですが、時々何かが下りてきたかのような大傑作を書きはります。

ひさびさこれは傑作です。
なぎさんの歌はバラードもいいですが、ボクはやっぱりこうゆうビート感炸裂の曲がなぎさんだなぁと思うのですよ。

特にBメロ後半からサビに行く8ビートの縦に来る感じ。
たまらん。

・・・とまあぜんぜんストーリーと関係ない話でしたが、これからの話の展開ももちろん楽しみにしてんですぜ!!

そこんとこよろしくっす!

::::::::::::::::::

エルフの子がちょうちんブルマなのが気になってですね、娘になんでメネルはちょうちんブルマなのかと尋ねてみたら・・・

…ハーフエルフだからなぁ。

・・・ってそれでおわりかよ!

オフィシャルサイトにも説明がない!
だれかおしえてくれー。

とゆうわけで2期も制作決定ってことで、この謎が解き明かされることを強く望むのでR.

投稿 : 2025/02/15
♥ : 18

76.2 14 成長でファンタジーなアニメランキング14位
SSSS.DYNAZENON(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (361)
1149人が棚に入れました
「SSSS.DYNAZENON」は、2019年12月14日(土)、15日(日)の2日間にわたって東京ドームシティで開催された「TSUBURAYA CONVENTION 2019」オープニングセレモニーにて、制作が決定したことが発表されていた、「円谷プロダクション」と「TRIGGER」がおくる完全新作アニメーション。2018年10月から放送された「SSSS.GRIDMAN」(グリッドマン)と同じく、原作を「グリッドマン」とし、監督は雨宮哲さん、脚本を長谷川圭一さん、キャラクターデザインを坂本勝さん、そして音楽を鷺巣詩郎さんが担当する。

声優・キャラクター
濱野大輝、榎木淳弥、若山詩音、梅原裕一郎、安済知佳、神谷浩史、内田雄馬、諏訪彩花、内山昂輝、伊瀬茉莉也、田所あずさ、小笠原仁、梶原岳人、土屋李央、遠野ひかる

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

以前はそれほどでも無かったですが、ユメに着目したら非常に面白かったです。

 1回目、本作はSSSSグリッドマンという名作の後継だったので、何か仕掛けがあると思い込んで視聴したのが良くなくて途中で断念しています。再視聴しましたが、やっぱり思わせぶりでよくわからず低評価とはいいませんが、それほど高い評価ではありませんでした。

 で、今回3回目ですが、視点をユメとカナの問題に集中して見たところとても奥行がある話でした。他のキャラの問題も同時に見えてきた気がしました。
 そして、本作については、他の作品とのつながりや、オマージュなどで楽しむ要素が盛りだくさんらしいですが、そういうところをほぼ無視して見たら本当に面白かったです。

 ユニバースをまだ見てないので、的外れな考えもあるかもしれません。

 グリッドマンとのつながりでは、ナイト君はまあわかりますが、それと水門と学校だけ着目しました。

 で、ユメとカナの問題ですけど、結局ユメは「カナとはどういう人だったのか」が知りたかった、という事だと思います。結果的に死の真相を追うような形になりました。が、本当はカナについて分からないことがユメにとっては納得できなかったのでしょう。
 これは見ている方からすると、ユメもよくわからないということにも通じます。
 結果的に10話で、この2人の本音の部分は解決します。が、死因ですね。こちらはグレー…というよりは…だと思いました。

 10話でコヨミと稲本さん、怪獣に見せられた過去の世界ではお金を持ってデートしていました。確かコヨミは逃げているので、これは無かった過去ということですよね。ですから、IFか願望だろうなと思いました。

 で、カナの水門での死はグリッドマンのアカネと重なるかなあという部分です。2つの作品で、非常に象徴的な場所である水門にいること。そして屋上を歩ける渡り廊下とか判断して、学校は2つの作品で同じ学校に見えます。
 つまり、アカネという女性のIFではカナだったのかなあ、という気はしました。ここは正直妄想に近い部分です。

 ユメの約束すっぽかしは、なんなんでしょうね?そこがまだ納得しきれていない部分はあります。自己承認が弱いので他人の承認が欲しいのでしょうか?ここが読み解けるともうちょっとすっきりするんですけど。
 あのメガネの親友が脳内親友だとするとものすごく納得感があったんですけどあえて、12話では実存させました。これはそういうミスリードをしていた気がします。2人の関係とユメのキャラの解読はしたいと思っています。
 ユメとメガネの娘、ヨモギと4人の友達たちは関係性の対比なんでしょうか?

 あとは、いろんなヒューマンドラマがあり、それぞれ妙なリアリティがあって共感はできるんですけど、それほど深い意味性は感じられなかった気がします。
 例えば、稲本さんとコヨミの関係も、ムジナを加えたとしても面白いしよく描けてはいましたが、じゃあ、何かテーマ性があったかと言えば、それほどでも…と思います。

 怪獣思想というのが、人間の解放と過去からの因縁です。あるいは生きる意味もありました。初めは人間社会のアナロジーかと思いましたが、どうもそこは読み取れません。
 ダイナゼノンサイドが過去のしがらみを持っている人ばかりだったので、面白くはありますが、しかし、ここに深いテーマ性を見すぎるのは牽強付会な気がします。
 搭乗した人物に成長と救済がありました。そこが本作で描きたかった事なんだと思いますが、不思議なことに新しい仲間たちによるヒューマンドラマでの成長なんですよね。決して戦いそのものによる成長ではないのが、新鮮でした。

 後はやはり、ユメとヨモギです。この恋愛は良かったし、とって付けた感があるわけではないんですけど、どちらかと言えばユメその人のパーソナリティーの方に興味が行ってしまいました。

 まあ、いずれにせよ10話がポイントでしょう。10話はOPを省略していましたので、そこが重要だよというサインでしょうし。


 ということで、視点が全然違って、21年6月までに書いた1回目2回目のレビューはかなり適当で的外れだと思います。したがって削除。23年7月に全面的に修正しています。
 続いてグリッドマンももう一度見たい気がします。

 評価は3.5でしたが→4.3に変更です。特にキャラ描写と言う点では、ユメは非常に興味深かったです。もうちょっと深掘りして、彼女についてまだ残っている謎の部分は理解したいです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 9
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

いつになれば どこに行けば

原作グリッドマン


『SSSS.』の冠とデザイン見た目。明らかにってやつですね。
ダイナゼノンとグリッドマン。たぶんどっちを先に観なきゃというのは無さげです。年替わり戦隊ものがそうであるように単品で楽しめる仕様。それでもグリッドマン観といたらそれはそれで楽しめます。

当方グリッドマンは視聴済み。
自宅に戻ってきた安心感みたいなのはさっそく第一話から。※一応隠します

1.{netabare}「Scarred Souls Shine like Stars」の4つの“S”登場。{/netabare}
2.{netabare}OPオーイシさんとED内田真礼さんの組み合わせ。{/netabare}
3.{netabare}スペシャルドッグで餌付けされるガウマがアンチくんっぽいなぁ。{/netabare}
4.{netabare}アカネが怪獣作成する時に埋め込んでたビーズみたいなの発見!{/netabare}

低体温なトーンとそこはかとなく流れる不穏な空気はシリーズの特徴ですね。だがそれがいい。
基本的には特撮モノに敬意を払いつつ日常劇を見せるスタイルです。初代ウルトラマンよろしく三段階ズームで変身するシーンなんかまさにそう。自分は違いますがファンだとけっこう好きそう。
そのうえで元来は茶番と言える特撮モノの前半部分が極めて味わい深い。本丸であるヒーローVS怪獣に加え、彼らががちゃがちゃする手前/前座部分を面白いと感じると評価爆上がりする仕様です。
さあどう感じるでしょうか?

■イマイチなとこ

前はAパート“日常”Bパート“特撮的なもの”とわかりみが良かったのに今回はばらついてて見づらい。
それに土日朝に観るようなもんを平日深夜に観るわけで、低体温っぷりに油断すると眠くなります。

■良いところ

最終盤に物語が動いた前作と比較し、今回は途中からちょいちょい動きがあります。眠気に勝利すれば途中も楽しめるかも。キャラほぼ15歳前後と思春期の悩み・痛みが色濃く出ていて見応えありました。



※余談


■紀世彦→亜美→豊→だいぶ跳んで→世界観

尾崎姓のアーティストって夭折のあの人以降なかなか出てこなかったよね。偉大すぎたのだと思います。
というわけでゆたかの話。

{netabare}稲本さん(CV伊瀬茉莉也)は夜の校舎窓ガラスこわしてまわってました。{/netabare}

彼女の同級生暦(CV梅原裕一郎)はその時代を境に色を失った人生を歩んでたりもして、ひょっとすると最後はなにかしらから卒業するみたいな展開を期待してました。

{netabare}高1の蓬(CV榎木淳弥)にとって母親の恋人は信じられぬ大人だろうし
中学生ちせ(CV安済知佳)はとにかくもう学校や家には帰りたくなさそうで
転がり続けてこんなとこにたどりついた感のある33歳暦がいる
夢芽(CV若山詩音)はなにより正しいものはなんなのか探し求めてたりもする{/netabare}

悪ノリが止まりません。


■愚考其の1:俺の考えた画期的結論

勝手に尾崎の世界観(紛らわしい)に浸ってたところへ不意打ち。

{netabare}第11話でシズム(CV内山昂輝)くんが怪獣化したとこで流れた曲がなんというか…『片翼の天使』っぽい。FF7のセフィロスのやつ。

「私は想い出にはならないさ」

と怪獣続くよどこまでも…なビターエンドを示唆してたかもわかりません。{/netabare}


■愚考其の2:俺の考えた画期的結論アナザー

やっぱり尾崎というか“思春期”に戻ってみる。

{netabare}南さんの姉の名前が“香乃”というのも興味深い。ローマ字で“KANO”。
その“KANON”は最も美しいコード進行とも例えられます。導き出されるは美しき永遠のループ。

皆さんどこかしら留まってたりループしてたりな日常の殻をひとつ打ち破ってた気がします。その象徴みたいに君臨してたお姉さんナイスでした。

そして事は単純な開放を意味せず、「かけがえのない不自由をこれから手に入れていくんだ」とループをループと受け入れることで一歩前に踏み出せるという手堅いメッセージ。{/netabare}


なんというか…健全なドラマでした。
対怪獣バトルが霞んでます。それはそれで良かったのかは不明。



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

-----

2021.06.19 初稿
2022.05.19 修正

投稿 : 2025/02/15
♥ : 39
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

SSSS.GRIDMANを超えられるか?

特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』を原作とする
完全新作アニメーションとのことです。

SSSS.GRIDMANとは兄弟関係になるのかな?
南夢芽の髪と瞳の色を変えると、宝多六花に見えてしまう…

12話
{netabare}
シズムラスボスだったけど、Aパートで退場。
ガウマも死亡し、3か月後、ヨモギと夢芽の高校の学園祭で終了。

ヨモギが主人公でよかったのでは?
姫出てこなかったよね?
で、色々消化不良の中、GRIDMAN×GRIDMANと出てたから、
更に違うシリーズやるの???
{/netabare}

11話
{netabare}
ガウマが人間に戻り、シズムに致命傷を負わされる。
そして、まさかのシズムラスボス化?
{/netabare}

10話
{netabare}
すっかり忘れていた。
グリッドナイトって、アンチくんだ!

過去の記憶に送る怪獣?により、
どうやら、ガウマさん、仲間だった怪獣優生思想を
殺しているみたい。

姫は、中の人も違うし、新条アカネでは無くなったかな?
{/netabare}

9話
{netabare}
やはり、心に闇を持っている人から怪獣が生まれるみたい。
ちせの部屋で怪獣が誕生。

ちせの左腕、リスカではなく、タトゥーだったのね。
このまま、盛り上がらないまま終わるのか?
最後、逆転あるのか?前者かなー
{/netabare}

8話
{netabare}
怪獣を捕まえて、ガウマ隊サイドが、
「インスタンス・ドミネーション」を使ってみるとか。

ガウマ使えなかったから、怪獣優生思想ではないのでは?
でも、ヨモギは使えたから、もしかして、心に闇を持っている人が出来る?
{/netabare}

7話
{netabare}
グリッドナイト同盟って、グリッドマン同盟と関係あるのかな?

2代目、ナイトって人名じゃないよね…
{/netabare}

6話
{netabare}
人付き合いが苦手な、ガウマ以外の4人が連携取れず、
覚醒したムジナに苦戦中に空から舞い降りてきたのは、
グリッドマン?
{/netabare}

4話~5話
{netabare}
怪獣優生思想が交換留学生としてやってきた。

ヨモギは、夢芽に片想い???

そして、テコ入れ?水着回。
ちせの左腕隠しているのは、リスカだろうか?
グリッドマンより、ワクワクしない…
{/netabare}

3話
{netabare}
ガウマと怪獣優生思想は、元々仲間で、5000年前に死んで、
今の世界に生き返ったらしい。

ガウマは、ダイナゼノンを呼び出す道具を与えてくれた女性を
生き返った後に探していると言っていたけど、
新条アカネオチってことはないよね???
{/netabare}

2話
{netabare}
初回戦闘終了。
敵は、女性専門家向けアイドルモノの服装の4人なのだけど色物枠?
ガウマと同じ、怪獣使いらしいけど。

南夢芽の男を呼び出し、すっぽかす理由は、出てこなかったけど、
小学生の時に姉が亡くなったらしい。
{/netabare}

1話
{netabare}
主人公は、ヨモギかと思ったら、まさかの自称怪獣使いを名乗る
人間??のガウマだった。

4人で操作可能な恐竜型ロボットアニメってことで、とりあえずいいのかな?

南夢芽の男を呼び出し、すっぽかす理由も後に分かるといいなー
{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 5

74.0 15 成長でファンタジーなアニメランキング15位
怪物事変(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (311)
1131人が棚に入れました
古来よりこの世の影に潜み、人に見つからぬよう、人と関わり合って生きる“怪物"(けもの)という存在。彼らの多くは人間の世界に適応し、社会に交じり生活していた。しかし現代では、人と必要以上に深く関わろうとするケースが多数報告されるようになっていた。探偵事務所を営む隠神は、そんな“怪物"たちが起こす怪事件のうちの一つを追い、片田舎のとある村を訪れる。そしてそこで夏羽という少年に出会う—

声優・キャラクター
藤原夏海、花江夏樹、村瀬歩、諏訪部順一、小野大輔、花守ゆみり、花澤香菜、下野紘

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良い意味でのマイナー感と丁寧な作りのショタアニメ。ボ卿「君たちは実に可愛いですね」。

 薄い本が欲しい…、そう思わせてくれる作品はあまりないのですが、本作は珍しく終始そう思わせてくれるキャラ力があった。



 薄い本が欲しくなるのは、私としては媚び過ぎてはアカンし、かつ作風が明るすぎだったり、全体的にそういう風には見たくないキャラや関係性だとそうは思わない。


 本作は、全体的な作風のダークさ+マイナー感と、同時にキャラがデザインも含めてしっかり生きた物になっているし、関係性を1クールかけてしっかり構築しているし、キャラクター性の土台をしっかり据えるのに使っているのが好感が持てる。


 キャラクターデザイン的に、いかにも腐女子に媚びました的なセンスだとゲンナリな私ですが、本作は王道なオーソドックスなスタイルを抑えつつ、ちゃんとセンスを感じられるバランスがなかなかのもの、原作の絵が上手いんだろうが、キャラクターデザインの人が地味にセンスあるからこそ出来る芸当だろう。


 本作は珍しくショタキャラが多い作品だが、みんな被らないで一人一人が弱さや駄目さも含めて可愛らしい。エグいそれぞれのバックグラウンドも単なる味付けじゃなく、キャラクター性に落とし込めているから◎。


 主役のカバネの悟りキャラ、というか心がまだ存在していないような状態から、みんなとの関係性の中で心が出来ていく過程は王道でまた良し!。やたら感動げじゃなく、ちょっとギャグっぽく描く照れ隠し感もいいじゃないか。


 少ない女子キャラのコンと綾の存在も無碍にできない。コンは大谷育江さん感があって花守さんの新たな一面を見たし、綾のメスガキ感の素晴らしさは薄い本必至!。



 全体的に見ると傑作ではないが、良心的に丁寧に作られてる感じが好感を持たせる佳作である。まだセットアップだから本格的に物語が動いていくであろう2期が早く見たい。


 数少ない大きな不満点は、石田さんをあんまり大したことない悪役に使ったこと。天下の石田さんやで!、全ての黒幕か、最強クラスの敵に使わんかい!。子安さんとかもだが、お歴々を安く使わんといて。ヤングさんじゃないが「しょ〜もない役で呼ぶんやないぞ!」。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 32
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ザ・少年マンガ!(妖怪退治系)

決して、別に馬鹿にしてる訳じゃありませんよ~(笑)

まさしく、正統派の、「熱血少年王道アニメ」っていう、
そんな感じの作品になりそうだという意味の
タイトル付けなんです。

王道少年アニメ要素その①
主人公が、{netabare}半妖の少年で、かなり高い戦闘能力と、
その力を封印する妖具を携行しているって設定。{/netabare}
CVは藤原夏海さんですけど、女の子の役もいいけど、
藤原さんは、やっぱり少年役がはまりますねー(#^^#)

王道少年アニメ要素その②
妖怪退治系{netabare}バトル+ホラー&ちょっとスプラッター
ここは非常に期待したいところですね!
腕力バトルは初回からハッスルしてくれてますけど、
鬼滅みたいな心理バトルとかも楽しめそう(^_^){/netabare}
やっぱり少年マンガといったら、バトルとホラーは、
欠かせませんね!

王道少年アニメ要素その③
主人公の少年と、よきライバルであり、かつ仲間となる、
そんな感じの、{netabare}やはり妖怪の血を引く子が出てきます。
ツンの方の子が主人公と同い年ぐらいなんで、
いろいろと張り合ったり、ぶつかって喧嘩したり、
お互いの危機一髪のときに助け合ったり、
協同して難敵に挑んで戦ったりするんだろうなぁ。{/netabare}
ショタ要素ありで、そういうのがお好きな方にもハマりそうですww

王道少年アニメ要素その④
少年を導く{netabare}クールで頼りになる師匠の存在。
探偵事務所の所長さんですが、この方も半妖で、
妖怪の起こす不審事件を専門にしてるご様子です。{/netabare}
これまたCVが諏訪部さんです。
この方、今期何本アニメ出演されているのでしょう?
この作品では、低めの二枚目声で演じていらっしゃるけど、
大車輪の大活躍ですね!

王道少年アニメ要素その⑤
少年向けライト風味{netabare}お色気キャラ(≧▽≦)
ここはまだ、どうなるのかは未知数なんですけど(笑)
日笠さんや上坂さんはそういう役、実績も豊富でこなれてますけど、
花澤香菜さんや花守ゆみりさんがCV出演されるようなんで、
そういう展開になるなら、新鮮かな?ってww{/netabare}
きっと、そのあたりは押さえていくのでしょうねww

まだ1話観ただけですけど、
作画もわりと綺麗だし、
今後の展開、意外と言っては失礼なんですけど、
次週の第2話からも、
楽しく視聴できそうだと、期待しています!!


観終わりました!
{netabare}少年アニメなんだけど、
それはそうなんだけど、
意外なほどに、熱かった!
そんな感じの作品。
そう思ってしまいました。
メインキャラひとりひとりのエピソードの展開もしっかりしていたし、
この感じのまま、
夏羽君のエピソード、
続きでじっくりと鑑賞したいな!
そう思えた作品です。
2期やってくれるの、待ってます(^^♪{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 30

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

現代社会を舞台にした伝奇物。読みは「かいぶつ」じゃないよ、「けもの」だよ!

==[下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。]==
原作漫画の掲載誌は「ジャンプSQ(スクエア)」だったかと思います。第1話でアニメ化されてる部分の原作は既読です。たぶん、放送クールのどこか途中で未読箇所に入るんじゃないかと思います。

作中では「怪物(けもの)」と呼ばれていますが、要は妖怪変化の類ですね。そういった物が原因と思われる事件を扱う、表向きは探偵ということになっている隠神(いぬがみ)さんに拾われた日下夏羽(くさか かばね)くんが主人公です。

第1話は夏羽の故郷に依頼を受けた隠神がやってきて、いろいろあって探偵事務所に合流するまでの話ですね。

作品の性質上バトル要素はありますが、基本的には普通に格闘や武器を使用しての戦いになるので「目からビーム」みたいなことにはなりません。

作画やキャストの演技などアニメとしての出来はアニメ化の要求レベルはちゃんとクリアしていると思います、というかまあまあ良かった方でしょうか。

流血とかは多少あるので、そういうのが苦手な人には向かないかも。
==[第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。]==

2021.3.29追記:
最終話まで視聴終了。タイトル回収したところで、想定に反してアニメ化部分は全て原作既読(単行本だとたぶん6巻の途中くらい)でしたがペース配分的にシリーズ構成なども適切で、アニメ化自体の出来は大変良かったと思います。

怪しい原作改変などもなく、アニメを観た人が原作を読んでもキャラクターデザインなども含めて違和感は全くないと思います。

状況としてタイトルの「怪物事変」を含めて事情がいろいろわかったところで夏羽たちが東京を離れることになるという、話の区切りとしてはなかなか良いタイミングで1クール終了の原作付きアニメ作品としてはほぼ満点の出来だと思います。

特に何の予定も聞いていませんが2期目も問題なく制作できる終わり方でしたし、原作の販促アニメとしても文句なしです。まあ、もうちょっと続くと派手なアクションシーンとかもあったんでしょうが、それはそれ。

余談: 直接関係ないけど本作と同一クールのEX-ARMとか原作からアニメ化の出来を比べられるとめっちゃかわいそう…。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 31

64.8 16 成長でファンタジーなアニメランキング16位
おかしな転生(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (136)
446人が棚に入れました
貧乏領地・モルテールン領の次期領主として期待される少年・ペイストリー。 幼くして類まれな才能を発揮する彼の前世は、将来を約束された天才菓子職人だった!! 「お菓子で笑顔を作ってみせる」 変わらぬ決意を胸に、転生した世界でもお菓子作りに励むペイストリー。 だが、若き少年に数々の苦難と試練が降りかかる。 領地を襲撃する盗賊に、一癖も二癖もある腹黒貴族たち、さびしい懐事情に、水も乏しく枯れ果てた土地と前途多難……。 立ち向かう武器は、持ち前の知略とお菓子作りへの愛情。果たして、ペイストリーは幸せ溢れる領地を作れるのか!? 甘くておかしな王道スイーツ・ファンタジー開演!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

なろう主人公は、アニメ化するとヘイトを集めやすいようで…。

 最終話(12話)まで観ました。2023.09.19

 コミカライズ版を読むと、何となくそういうもんかなぁと思う物語も、アニメ化すると、そんなことあるか〜い!とツッコミたくなるのは何でだろ〜♪

 戦争は呆気なく終わり、武勲を挙げられず落ち込んだスクヮーレを、我らが主人公、天才パティシエのペイス様がタルト・タタンを作って慰めます。

 ペイス様、タタン姉妹の故事から失敗しても大丈夫的な、いい感じの話をして、鬱になったスクヮーレを慰めます。いや〜良かった!

 ただ…、タタン姉妹って、転生した世界の話じゃないですよね?転生者のペイスしか知らないエピソードです。

 タルト・タタンも異世界人が初めて食べるもののハズです。スクヮーレが以前食べていたら、そんな話聞いたことね〜よ?と思うハズです。
 
 しかも、タルト・タタンにまつわる話は、タルトを作ろうとして失敗したけどリカバリーして美味しいお菓子になったというエピソードです。

 これ、裏を返せば、もともと美味しいタルトを作るためのものだったから、失敗しても美味しいお菓子になったよというもので、大貴族のスクヮーレにとっては、戦で失敗してもテメェは素材(身分)が良いから、美味しく食べられる(利用価値がある)んだよ(笑)という、壮絶な嫌味にも受け取れます。

 エピソードとして、評価が決まって無いお話を、良い教訓話にするには話者に権威が必要です。

 タルト・タタンには失敗を転じて幸いとなすという教訓があるということを、少なくても知識階級が共通認識として持っていなければ、悪い方へ受取る可能性もあります。

 この世界で初めて開陳された話を、戦闘力を評価されてるとは言え、領民200人くらいしかいないゴミの様な貴族?のクソガキにされても、大貴族様は良い方向に受けとらないでしょう。

 一事が万事、この調子のお菓子な転生ですが、漫画版を読んでみて思ったのは、作者がアホなんじゃなくて、アニメ化に問題があるように感じます。

 小説や漫画だと、脳内補完で読み飛ばせるエピソードも、より解釈の遊びの少ないアニメだと、矛盾が噴き出して面白さを阻害します。

 要するに、ガバガバなろうをアニメ化するには、もう少し演出を工夫してエピソードに説得力を持たせないといかんなぁと言うことです。

 工夫次第では、もう少し面白くなりそうな物語だったので、とても残念です。
………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2023.09.12

 主人公、相変わらずお菓子を作りませんねぇ。そして、ヤギを取り返すとか言い出し、パパとともに援軍として戦争に参加します。

 しかし…万を超える兵力がぶつかり合う大戦争に10人位の手下を連れていって何をするつもりなんでしょうか?しかも、大半農兵なんですが…。

 でもって、フバーレク辺境伯から一個中隊の兵力を借りて戦いに参加します。

 何か、ヤバい感じしかしません。縁戚になる予定とは言え、よそ者に軍の指揮させます?フバーレク辺境伯には人材がいないんでしょうか? 

 万が一、領主親子共々討ち死にしたら、どう責任をとるつもりなんでしょうか?従うフバーレク軍兵士も嫌でしょうねぇ…。寧ろそれが狙いか?
 
 なろう的ガバガバ戦争勃発で次回最終話…。作者の能力に余る展開は辞めといた方が良い様な気がします。
……………………………………………………………………… 

 9話まで観ました。2023.08.29

 主人公、やっとパティシエらしくお菓子を作りましたが、ベッコウ飴とりんご飴…。天才パティシエが作るお菓子のレパートリーかこれ?

 砂糖が超貴重なのは分かりますが、この世界、お菓子が無いわけではないんですよね…。

 実際、レーテシュ伯のパーティーでも、色々うまそうなお菓子がテーブルにならんでいるのですが…。

 なのに、ベッコウ飴は貴族達に絶賛されます。ちょいと細工した飴なんかそんなに美味いか?

 しかも、駄菓子みたいにデカい瓶に入れてあるのを貴族達に食わせて…もう少しカラフルな包に入れるとかしないの?近所の甘味に飢えたガキに駄菓子を配ってるんじゃないんだからさぁ…。

 ヘイヤンキー!ギブミーチョコレート!GHQの兵士じゃないんだから、もう少し演出を考えた方がよろしいかと。

 作者があまりお菓子に詳しくないんだろうなぁ…。多分調べてもいないんだろうなぁ…。なろうだなぁ…クソか!

 許嫁のリコリスがメンヘラなのも含めて、周囲の知能サゲの中途半端に主人公ゴイスー!で、観ていて疲れます。

 こういう、端々に炸裂するレベルの低さがなろう品質でたまりません!

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 8話まで観ました。2023.08.22

 主人公、敵対組織を退けて自領に戻り、領地経営とお菓子作りの準備をします。危惧したとおり頭の悪いなろう節が炸裂します。

 降水量が少ないから貯水池造ろう!敵から転写した能力でパパっと巨大なやつを造ってしまおう!コレで農作物も木も育てられるね!

 もう、作者アホなんじゃないかと…。降水量が少ない土地で貯水池造ってどうやって水を溜めんだよ…。

 川から水を引けば良いなら、パパ達がとっくにやってんだろ…。灌漑は農業の基本だろが!

 今まで井戸からしか水を汲んで無かったそうです。何?天水で農業やってたの?新石器時代の始めの方の農業レベルじゃん…。異世界人、知的レベル低すぎ…。

 いや〜、農業舐めてますねぇ。私、こういう技術や文明にリスペクトの無い話の作り方は許せません。前期の自重を知らない神々の使徒並のクソっぷりです。

 また、転写魔法も、いくらでも相手から魔法を転写してストック出来る様です。制約なしでいくらでも他人の魔法使えるんか…。

 シャーロットの主人公じゃ無いんだから、行き着く先は化物じゃんか…。ご都合主義過ぎます。

 パティシエが異世界へ転生し、色々苦労してお菓子を作る話は、やり方次第ではとても面白くなりそうですが、作者の能力が足りないのと、専門知識を調べる手間を惜しんでいるので、こんなことになるんでしょうねぇ。

 アニメ制作側も、原作がガバガバなのは分かってるんでしょうから、コンコンと水が流れる水路の映像を作って無いで、もう少し考えろよと小一時間説教したい所です。

 パティシエマジでどこ行ったよ?な8話でした。(´Д`)ハァ…脱落しそう…。
………………………………………………………………………

 6話まで観ました。2023.08.08

 主人公のパーパの瞬間移動能力、凄すぎるだろ!何人も任意の場所に転送出来るって無敵じゃね?

 何で貧乏領主に甘んじてるの?密輸でも何でもすれば、巨万の富が築けますよね?

 主人公も、その能力を転写出来るなら、さっさと令嬢連れて逃げればよくね?

 世界観を破壊しかねない何でもありの能力のせいで、お菓子の国を作るとかの初期目標が吹き飛んでいます。こんな能力あるなら、直接お菓子を出せる能力者もいそうです。

 能力に制約が無さ過ぎるので、話に全く緊張感がありません。盗賊との戦いも、もっと簡単に終わったのでは?

 やっぱり、なろうのご都合主義を煮詰めた様な作品でした。パティシエ関係ないじゃ〜ん!

………………………………………………………………………

 4話まで観ました。2023.07.26

 主人公、一応領主様しております。盗賊団に村人が結構斬り捨てられてましたが、死者ゼロだったらしいです。

 ただ、端々に怪しい発言が多い気がします。従者の一人が盗賊頭に腹を切られた時も、「止血優先!傷は残っても良い!」とかのたまいますが、お前何もせんのか〜い!

 そもそも、医療技術的に助かる傷なのか?という疑問があります。

 有名な雑兵物語にある、戦場での腹の傷の治療法みたいに、傷口に焼酎ぶっかけて其辺の糸と針で縫って、馬糞を水でといたものを飲む位の医療水準でしょ?

 お菓子作りに以外に知識チートが無いはずの主人公の今後の活躍に期待大です。(嫌味ですよ…。)

………………………………………………………………………

 2話まで観ました。2023.07.14

 盗賊団と激突!防衛戦です。展開的には、何でパティシエにそんな軍事的知識があるんだよ!と、ツッコミが入らない程度の穏当さでした。

 気になる戦闘描写も無いことは無いのですが、まぁ、許容範囲です。

 その位置から投石したら、主人公の後頭部に石が当たるんじゃね?とか言い出したらキリがありません。

 この戦闘、今後のお菓子作りに意味があるのか不明ですが、胸くそ展開にならず終わり、良かったです。

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 1話観てのレビューです。2023.07.04

 パティシエが転生!異世界にお菓子の国を作るのが主人公の目標です。

 この、目標があるのは重要です。結構、転生系なろうは主人公に目的が無く、無自覚イキリ俺tueeeeeeee!でイライラすることがありますが、本作品は安心感があります。

 ただ、盗賊団が2ヶ月後に来襲予定とか、どうして分かるのか不明な設定があったりと、世界観を詰めていない感じがヒシヒシ伝わってきます。

 日露戦争で、ロシアのバルチック艦隊が日本に迫って来ているのとは訳が違います。

 当時から電信がある上に、旅順港を目指していると公言し、航路もほぼ絞れるので艦隊の大体の位置が分かりましたが、盗賊の位置は魔法かなんかで追跡してるんでしょうか?

 この辺が、所詮なろうな感じです。盗賊達は一日10km移動していても、600km向こうから攻めて来てるんでしょうか?30kmなら1800kmですよ!?

 しかも、明確に主人公達の領地を目指している理由は何なんですかね。マジで頭が悪いです。

 本当になろうってレベルが低いです。最初からガバガバ設定が露呈していますが、上手く誤魔化せれば、少しは面白いかもしれません。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 7

名無し さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

サムネ詐欺、タイトル詐欺

まず、とにかく話が薄い。
現在5話にて、登場したお菓子は1個。
料理系アニメは『異世界食堂』『異世界居酒屋のぶ』『とんでもスキルで異世界放浪メシ』などがあり、それのお菓子版を期待していたが、検討はずれだった。
最強スキルで稼げる算段がついたのなら、デフォルメキャラのアニメーションで稼ぐシーンはカットして、さっさと材料揃えて、お菓子パートにして欲しいと思うのは私だけでしょうか?
意味不明最強スキルで物語描きたいなら、
『転写スキルで無双します』とかのタイトルでよくない?正直父親のワープできるスキルも蛇足。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

パティシエが異世界に転生したら

原作未読 全12話

現世で事故で亡くなったパティシエが、剣と魔法の世界の辺境の貧乏領主の息子として転生して、お菓子と機転の良さで活躍していくお話です。

滅茶苦茶強くはありませんが、ある能力を使っていて色々な事件や争いごと次々と解決していきます。

お菓子がメインのお話だとは思いますが、もう少しお菓子のバリエーションがあってもいいかもと思いました。

キャラクターはみなさん可愛いですね。

危機的な状況もいくつかありましたが、早く解決してしまいます。

お話は切りのいい所で終わっています。お幸せに〜

OPはsanaさん、EDはYuNiさんが歌っています。

最後に、この作品を観ていたら久しぶりに〇〇○飴を食べたくなりましたw

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12

58.6 17 成長でファンタジーなアニメランキング17位
ひとりぼっちの異世界攻略(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (125)
315人が棚に入れました
高校生活を“ぼっち”で過ごしていた遥は、授業中に突然クラスメイトと共に異世界召喚に巻き込まれてしまう。 チートスキルが並ぶリストから好きなスキルを選んで神様から与えられる――はずが、チートスキルは早い者勝ちで既にめぼしいものはクラスメイトに取り尽くされていた!? 神様の逆ギレで残ったバッドスキルを全て押し付けられた遥は、スキル『ぼっち』のせいで、異世界でも孤独に冒険することに……。 チートに頼らず、チートを超えてやる―― 最強”ぼっち”の異世界HARDモード攻略譚、開幕!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

主人公が良い子なのはもういいです。初期設定の期待を活かせませんでした。

 4話まで見ました。初期設定では上手くいけば…という期待がありました。クラスの階層別にキャラ付けしたり、はずれのスキルを上手く組み合わせるという感じ、そしてタイトルのひとりぼっち。

 ただ、その期待を全部裏切ってきましたね。ぜんぜん主人公がぼっちの性格造形じゃないですね。心の底から一人になりたい感じがないです。クラスでぼっちだったからクラスメイトに対してネガティブな印象や恨みがあるとか、一人になりたいけどサバイバルのために女子とかかわる、取引する…みたいな感じが全然ありません。そして残りのスキルというのが苦労の上でスキルを組み合わせて…という工夫じゃなくて、俺TUEEEにするための設定でした。

 クラスメイトの女子たちはもう委員長+モブの構造になってしまいました。そして、せっかくのクラスの深堀りをする前に異世界の人を助ける展開。いいところを全部自分でつぶしてきた感じですね。男たちにかろうじて期待が残りますけどね。

 そして、何より最近鼻についている主人公が「良い子」であるということ。これが本当にどうしちゃったんだろうというくらい多いですね。そうなると話に深みが出ようがありません。人間から離れて記号になってしまいます。それも出来の悪い記号です。ハーレムならちょっと主人公がエロいところの描写ぐらい入れればいいのに、それすらないです。性欲があると主人公になれないんでしょうか?これも「良い子」現象ですよね。

 ここで中断かなと思います。作画も悪くないし、委員長はデザインだけは可愛いし、発想やキャラの初期設定は良かったと思います。それが活かせませんでしたね。





1話 EDの女子たちが1枚絵でキャラ付けを感じ、期待感がでた。

{netabare} ずっと独り言でしたね。題名から言って仕方ないですけどね。異世界転生ものがファンタジーゲームの派生ジャンルだとすると仲間が出来るまではこんな感じでしょう。

 もちろんテンプレすぎて1度は半分で即切りしたんですけど、考えてみるとアニメーションが結構丁寧なんですよね。なかなか綺麗です。それで最後まで見てみました。EDですね。ここの女子たちが1枚絵なのに結構キャラ付けを感じました。これは結構珍しい気がします。

 うーん…まあ、どうせ毎期異世界に何本も挑戦しては玉砕しているので、頭を空っぽにして挑戦してみましょうか…と思い視聴してみます。{/netabare}


2話 マンネリは脱せず。あと5年早ければ…グループに人格を付与したのが面白い。

「ありふれた職業で…」と同系統で、ギャグよりでしょうか。ひとりぼっちライフだけど、クラスメイトが絡んでくる感じですね。
「どうぶつの森」みたいな家づくりはありましたが、あまり詳細な説明がないので、スローライフとか家づくり、街づくりの要素があるのかわかりません。

 サブ、モブキャラは、ギャルとかオタクとか不良とかグループ化して、個人というよりカーストのグループの位置づけに疑似的に人格を付与している感じで、メインヒロインと思われる委員長も職名がそのまま名前になっているのが作品作りとして面白い発想かもしれません。「クラス」というイメージに合っている気がします。

 作画は非常に丁寧で、OPの凝り方からそれほど安っぽい扱いの作品ではなさそうです。最近の超メジャー以外の異世界ものの中では相当いい方だと思います。

 ただ、やっぱりテンプレ感はぬぐえません。たとえば「転スラ」直後の2019年あたりで本作が出ていたら「面白い!」という評価になった可能性はあります。いいんですけど、5年分のマンネリを埋めるものはない気がします。

 もう数話みて、不良(+田中)VS委員長?オタク?と、ギャルを使役してどうなるかは見てみたいですね。






 

投稿 : 2025/02/15
♥ : 5

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

ぼっち嗜好に共感できるかと見ましたが… 無理でした。普通に質が低い。

1話感想 3.1 うーん、まあ微妙ではありますが… 個人的には容認可能。ぼっち嗜好に共感も

原作はノクターンノベルズで連載中ですね。
18禁作品のアニメ化か、と思ったのですが元はなろうでやっていて、18禁シーンで怒られて途中から移籍、という感じのようです。

18禁シーンあるのか…?

さて、客観的な評価はどう考えても微妙ですね。
普通に糞アニメ扱いで良いと思います。

ただ、個人的には容認できる部分も多かったです。

筋金入りのぼっちの主人公。
クラスメートと合流できるのにあえてしない選択。
好き好んでボッチで居るタイプですね。
癖のある行動ですが、ここは、個人的には共感できなくもなかったです。

他人といっしょに居ると苦痛で、1人で居る方が楽ってタイプも居るんですよ。
まあ異世界に行って不安な状態でそれを貫く自身は私には無いですが、でもスキルとかがあればできるかもしれない。

作画はやや微妙ですね。そんなに綺麗でもないし絵柄が古い。
まあ古い絵柄って、オールドオタクな私は結構好きなので、私にはあまりマイナスではないです。

まあ神様転生でスキルがうんたら、とかが嫌な人も居るわけで、私もそういう質の低い作品を見すぎてちょっと、と思うところはあります。
でも、質が低くなければ別に良いんですよ。
ハズレスキルの使い道を色々考え工夫している様子は、結構悪くは無いと思いました。

いきなりゴブリンを殺せたりするのもちょっとと思いましたが、ゲーム脳で、またLVがある世界では敵を殺せばLVが上がって生存率が上がることはわかっている。だったらとりあえず殺すかな。

というわけで、山程荒があるのですが個人的には許せるポイントが多かったです。
まあ神様に対する態度が悪すぎたところはマイナスですが、他をこれだけ許していれば、まぁ…と。

まあ、本当にボッチだとこの主人公がずっと1人語りで進める様子を見せられるのか、と思うと微妙に思う気持ちもあるにはあるのですが。

なろう系は何が人気なのか調べるためにも、嫌じゃなければ見たいと思っているので、見られるなら見ようかと思いました。
18禁からアニメ化というところは応援したいですし。

でもクオリティが低いのは確かなので、本数次第ですが。

全話感想
いやまあ… 文句なしに糞アニメでしたね。
なんで最後まで見たんだか。
最初は自分なら耐えられるかと思ったのですがだんだん耐えられなくなってきました。
ひとりぼっちってのは嘘で基本仲間と同行していますし。
なろうはタイトルであらすじを説明しているのが長所なんだから、タイトルで嘘はつかないでほしいなぁ…。
1話で期待した内容でもなかった。

なんというか、全体的にノリがきついんですよね。レトロなノリというか。
いやもう基本つまらないのでどこがどうつまらないか語るのも面倒くさいので止めておこう。
『耐えられるかと思ったけど耐えられなかった』という見込みの甘さが原因です。そこは反省。

でも最後に出てきたアンジェリカさんはちょっと可愛いと思えたので、最後まで見たことで少し報われました。
ヒロインがツンデレで態度がきついのもストレスだったことに気付きました。

どうでもいいですが、原作ちらっと見たんですが… 作者、大丈夫なんですかね?
最新話の方、何かおかしくないんですかね。
いやいきなり最新話を見て意味がわかるわけは無いんですが、それにしても…。
タイトルから変ですし内容も変で… でも感想を見ると常連さん的には問題ないのですかね。
ちょっと怖くなったのであまりくどくど語るのは止めておきます。十分語りましたが。

追記 ちょっと内容をもう少し見てみましたが…。
ちらっと見た時に『作者の精神は大丈夫なのか?』と心配になった文章が、どうやら標準っぽいです。
いやぁ…。これは流石に、なろうの中でも随一にひどくないですかね?
この文章力でもアニメ化か… コミカライズのおかげか知りませんが、すごいですね。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 3

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ぼっちじゃあない異世界攻略

原作未読 全12話

高校の教室に魔法陣が現れクラスごと異世界に転移させられたお話。転移させらないように最後まで抵抗を続けていた主人公は、結局異世界へ転移させられましたが、転移する際に神様?から好きなスキルを選べるように出来るのですが、前に他のクラスメイトが選んだスキルは選べず、転移が遅れたために残ったスキルはイマイチなものばかりでした。神様にお願いをして残ったスキルを全てもらい、そのスキルをうまく使うことによって色々なことができるようになった主人公は、一人異世界を攻略することに挑みます。

ひとりぼっちというは、現代にいる時の特定の友人がいなかったことに由来していると思います。最初はひとりスキルアップして異世界攻略を行っていましたが、転移した他のクラスメイトとの遭遇で一人ではいられなくなり、結局みんなと行動を共にしますので、完全なぼっちということではないですね。

他のキャラは現代と同じ服装で異世界観があまりなかったり、キャラも多く余り共感できるキャラもいないことから感情移入しずらかったですね。

お話は切りがいいところ終わっています。

OPは吉乃さん、EDは鯨木さんが歌っています。

最後に、タイトルとはかけ離れたお話でしたw

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12

59.8 18 成長でファンタジーなアニメランキング18位
ばいばい、アース(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (63)
166人が棚に入れました
様々な動物の姿をまとう獣人が住まう世界に、ラブラック=ベルは唯一の"人間"として生まれた。 牙も毛皮も鱗もない彼女は"のっぺらぼう"と呼ばれ、どこにも自分と同じ種族を見つけることができずに、もの寂しさを感じながら日々を過ごしていた。 「私も、世界と交じり合いたいーー」 そんな想いに胸を焦がし、身の丈ほどの大剣<唸る剣(ルンディング)>と共に、自分のルーツを探す旅に出ることを決意する。 その代償として、数々の試練が待ち受けるとも知らずにーー
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

終わり?2期きますね。今季1,2を争う面白さ。凝ったSF作品でした。

 なかなか配信次の予定がないから調べたら2期があるんですね。25年かあ…うれしいけど打ち切りにしないでください。お願いします。

 というのは、この作品はSFの楽しみ方の一つ、世界観を考察する系統の作品です。「けものフレンズ」「新世界より」などと同系統です。この2作品と違ってエンタメが分かりづらい感じがあります。
 したがって、読み解けない人、楽しみ方が違う人が多くいる作品でもあります。現に私も昔原作を多分1巻と少しで放り投げています。それに本作も4話くらいで、あれ2話のアースって…といって戻ってSFであることを確信しました。

 今、原作を読むと修辞というか文体が面倒なだけで読むとある種の王道SFなんですけどね。読み解けると快感原則に従いどんどんは作中に入り込みますので、こういう読者を楽しませてやろうという作りの作劇はいいですね。それにアニメはかなりわかりやすいです。

 さて、本作の考察は10話のところに書いた通りです。アース、卵、兎、怪力、都市=パーク、唯一の人間…そういうものを読みとけば世界観は見えてきます。この先は剣と理ですね。

 非常にハイレベルなSFで私はかなり好きです。原作者のマルドゥック・スクランブルにもはまったので、相性がいいのかもしれません。

 一応、作画は満点とも言えませんし、続きがあるので満点にはしませんが、24年夏で1,2を争う面白さでした。アトリとどっちかな。

 アトリもジャンルとして一種のハードSFの体裁をしていると1話で読み解けないと見方を勘違いする作品でした。こういう作りの作品が増えるといいですね。




1話 原作は苦行でした。これでも小説の100倍わかりやすいです。

{netabare} これでも小説版よりも随分理解しやすくなっています。原作はずっと前に読みましたが、面白さが分からなかったです。これは「つまらない」とか「面白くない」ではなく、何を読み取ればいいのかがさっぱりわからず面白さが理解できないという意味です。

 ラブラックベルの行く末は気になるので、読まざるを得ないんですけど、苦行の様だった記憶があります。それは、たった1人の人間…人間と出会いたいというテーマに引かれたからかもしれません。

 変な当て字が多いのは今回のアニメでもわかったと思います。説明がなくいきなりいろいろ展開しますし。ただ、アニメ版だとああそういうことか、と今ものすごく納得しています。冲方丁氏は「マルドゥックスクランブル」と歴史ものは非常にわかりやすく面白いのですが、本作原作とかシュピーゲルシリーズは文体が独特すぎて本当につらいです。その点、本作は小説の100倍くらい面白かったです。

 この作品は、それでもわかりづらさで酷評されても仕方がない内容だとは思いますが、しかし、不思議な魅力がラブラックベルにはあります。ですので、私はアニメは最後まで見ます。ラブラックベルが思っていたよりもしっかりしている解釈なんですね。私は小説1巻の表紙にとらわれて、黒髪でもっと弱弱しい姿を想像していました。すでにそこから違います。{/netabare}


2話 ああ、ファンタジーだなあ…やっぱり外連味は大事だなあ。

{netabare} ファンタジーですねえ。わからないことに幻惑されることで不思議な感覚の中に入り込みます。それが非日常の世界に我々を誘う感じ。それでこそファンタジーです。ファンタジーっぽさを思いっきりカッコつけてやっている外連味が最高ですね。原作を読んで想像していた絵と随分違いますが、いいですね。視覚化してくれて本当に助かります。

 さて、一人しかいない「人間」の物語ですが、当然我々の感じる「孤独」のアナロジーだと思います。法…内と外といっていますが、正義と悪ですね。あるいは社会のルールと言ってもいいでしょう。その視点で見る故に息苦しいくて、居場所を見つけられず疎外感を感じるのか。

 切れない剣は、その法を相対化するアナロジーでしょう。すべてが切れる剣がすべてが切れない剣に変わった。その剣を携えて旅に出る…つまり、切るのではなく自分の目で世界を見るということ。師を忘れる…自分の身体で見て感じることが大事だという意味になると思います。名を刻むとはすなわち、自分を意識するということでしょう。
 この解釈は今思いついた適当解釈ですけど、こういう風にぼんやりと考えながら見れる作品は本当にいいなあ。

 そう、この作品はファンタジー世界を借りた自分探しの作品だったんだなあ、と2話まで見て、ちょっと言語化できた気がします。漠然と旅と孤独に感じるものはありましたけど、ああ、そういう感じなんだなあ、とあらためてちょっと感動しています。

 現状小説の1巻と2巻を買いなおして読み始めましたが、やっぱりわかんねー、と思っていましたが、アニメが補助線になって結構読めるようになりました。以前ほどの苦行感はありません。コミック化しているみたいなので、そっちも買ってしまいました。そろそろ届くでしょう。

 たまにはこういう分かりづらい話がいいですね。頭も感性もフル回転します。「ブギーポップ」も相当読み解くのが面倒でしたけど、あれは関係性が面倒なだけで普通に読めますからね。
 ということでさすがにこの作品を面白いという人は少ないのではないかと思いますが、超ハイファンタジーとして雰囲気を楽しめる人は少なからずいるのではないかと思います。ぜひ最終巻までアニメ化してほしいなあ。{/netabare}


3話 アニメにしても面倒くさい作品でした。見ますけど考察は最後にしようかな。

{netabare} 私は最後まで見るつもりで見ているからいいですけど、何でこれをアニメ化した?という気持ちが強いです。小説に比べて100倍わかりやすいですが、小説の面倒くささが普通の作品の1000倍あったということでしょう。今、平行して再読していますが、やっぱりめんどくせーという感じです。

 3話は里親との関係性とか、剣という価値観に対する何かとか、呪いの意味を咀嚼すればいいのだと思いますが、そういわれてもなあという感じです。

 ちょっとこの作品の制作に至った沿革とかは知りたいです。グレンダイザーみたいに金持ちが製作費を出したんでしょうか?

 これ以上の考察は全部見てからのほうがいいかもしれません。あるいは中間点か。いずれにせよレビューはちょっと休憩かな、と思います。{/netabare}


4話 「剣と天秤」とは「法と正義」、「無何有郷」とは無為自然。だとすると「理」とは?

{netabare} 4話以降のレビューは最後まで見てから…と思いましたが、やっぱりメモ的に記録しないとややこしいので続けます。

 まず構造として剣の文字「無何有郷」と「理」の少女の対比です。無何有郷は老荘思想における作為のない理想郷です。「剣」の国では「正義・内」「悪・外」という概念で区分けしています。つまり「自然」と対立する「法」の概念ですよね。

 その剣を「理」の少女が持つとは?「理」を自然法則のようにとれば同じ方向性です。ただ、理とは道理ですから別の意味も持てそうです。

 剣を育てる、剣は替えが効かない。つまり、内面における何かを象徴していると思います。剣をどう使うか?が問われてくる形ですが、その剣の国で呪いで剣で切れなくなるという意味は何か。
「法」=「剣で切る」だとすると「呪い」「無何有郷」「理」の3つが何を象徴するのかがおぼろげながら見えてくる気がします。

 神が剣を天秤で計りました。実は剣と天秤とは法と正義すなわち司法の象徴です。つまり神の木の前でやっているのは裁判のアナロジーです。ですが神はなぜラブラックベルを見ようとしないのか。つまり、法と正義から外れているということでしょう。そこに旅に出る意味が出てくる気がします。

 ラブラックベルは何故1人しかいない人間なのか?1話目で出てきたタコの怪獣が多分何かを象徴している気はします。2人は同類の様に描かれていますので。

 楽章とか脚本とか音楽や舞台のアナロジーが何かですよね。芸術は人間にとって何か?というアプローチでいいのか、それとも作為とかデザインとかそいう人為の意味で考えればいいのか。

 で、2話の聖星のところですけど、どうも地球に見えます。つまり、この作品はファンタジーであると同時にSFなのでしょう。ラブラックベルは地球から離れて月にきてしまった唯一の人間な気がします。気がしますが、それは設定であり含意としては「法と正義」「理と自然」の物語なのでしょう。
 ですが、ばいばい、アース=聖星=地球なら、意味はありそうです。{/netabare}


5話 マーメイドは女性の象徴。そして作り物を操る機械仕掛けの神とは?

{netabare} マーメイドのベネディクティンが依存するものだとすると、ティツィアーノが何に依存しているか?という対比の見せ方をしています。男女問わず自分に従わせた。それが神様ごっこで命がないもの同士の戦いをさせることらしいです。つまり、ベネディクティンとティツィアーノは悪い言い方をすれば女性の悪い面の象徴です。つまり、この話は女性論だと思われます。

 それとティツィアーノは剣を砕かれて悪に落ちたらしいです。ただ、洞窟内の会話だと「正義に綽名すために共闘と言っていた」らしいです。この辺の言葉遊びはもうちょっと咀嚼しないと理解が難しいです。

 そして、ラブラックベルは切れないはずの剣がゾンビ的なものは切れた。アドニスは?付の剣を使って戦う。やはり剣とは何かです。剣=正義であり理性とも取れます。

 それと指揮者とか演出者、脚本者、伴奏とかいます。そして剣士はソリストだそうで。このアナロジーは「作り物」だとは思います。そうするとティツィアーノのやっている戦争ごっことの対比になります。つまり、剣の国の神とは作り物を操るものの親玉だと言っている気がします。

 そういえば時計を持ったウサギは「不思議の国のアリス」ですけど、この世界は不思議の国なんでしょうか。それとも月だからいるのか。
(追記 1話で幼少のベルが何かを割って出てきますが、力の制御ができない怪力の描写があります。やっぱり地球から月に送り込まれた子供で、重力が軽いから重たい剣も扱える…ということかもしれません)

 そうそう、デウスエクスマキナですけど、これって演劇の話の最後の方に脈略なく出てきて解決してしまう「神」の事ですよね。舞台装置だから「機械仕掛」らしいです。つまり、神そのものも作り物だと言っているのでしょうか。「鉄と血の神楽」を自作自演で解決するといっている気がします。

なお、ラブラックベルの剣の文字はNOWHEREをさかさまに書いてあります。つまり、どこにもないということです。4話でOrthrosという剣も出てきました。これはギリシャ神話の怪物だそうで。5話の火のやつはケルベロスですね。
(追記 1話でシアンの剣に記されていたのはALONEで逆さに読むとエノーラ=教示者の意味で使っていました。つまり、師匠あるいは旅人は孤独ということでしょう)

 手遅れにならないうちに少し見返したり、原作をひっくり返して咀嚼しておきます。


追記 3話で登場した治療できる物質は、聖杯ではなく聖灰でしたね。つい字面を見逃しました。そうなると、ナノテクノロジーの存在が疑われます。やっぱりSF的な裏設定の存在が疑われる気もします。それとあの結晶をどうとらえるか。この世界の住人は遺伝子操作か何かなのか。 {/netabare}


6話 いろいろ考えるものが多いですね。

{netabare} 本作で考えるべきは、剣はもちろんですが音楽ですよね。戦闘の他農作業すら楽器で音楽を奏でるとされています。それと演算や機械なるうさぎ等があやつる何かメカニカルというかメカニズムというか、そういうものが何を象徴しているかでしょう。

 マーメイドは両性具有でしたね。決して女の象徴というわけでもないですが、歌を歌っていたのも、ベネディクティンも、ティツィアーノも女形態でした。ベネディクティンがベルに発情して男になったのと、ティツィアーノがアドニスと恋仲だったことが示されましたので、その辺をちょっと考えたいところです。そしてこの世界のおける死とは何かですね。

 6話になりましたので、ちょっと原作を読むのを早く追いついて、考察したいと思っています。あとで何か追記すると思います。{/netabare}


7話 設定や含意を読み取るリテラシーを試されるファンタジー風味のSF

{netabare} ここから原作2巻に入るようです。私はたしかずっと前に4巻まで読んだと思うのですが、2巻は全く覚えていません。今回登場のシェリー姫、歌い手の女性の存在すらまったく覚えていません。ひょっとしたら1巻で挫折したのかもしれません。その辺が記憶から抹消されるくらい読むのが苦行だったし、面白さを拾えませんでした。

 ところが、今回アニメで理解が進みました。もちろん面倒な話ではありますが、明確にファンタジー風SFですね。それは6話までで十分読み取れます。ひょっとしたら私のリテラシーが身に付いたのかもしれませんが。

 今のところ調和に対するイレギュラーな存在としての旅人。旅人は物語世界では何かと言えば、異端であり突然変異つまり変化をもたらすもの、あるいは進化の要因です。剣は正義、良心や自我などアイデンティティに関するいろんなアナロジーだと思います。

 それと今回クローズアップされた歌ですね。音楽=調和でありこの世の仕組み、そして生活の営みで、戦いですらありました。歌と音楽は同じ意味でつかわれているのかどうかすらわかりません。

 1巻までのパートがまだ考え切れてないですが、これはアニメで読み取れるところを素直に見ていたほうが分かりやすいかもしれません。本来原作は設定が読み取れる?という謎かけだったのでしょうか? {/netabare}


8話 理とは神殺しの事か?話が展開して面白くなってきました。

{netabare} 神からの福音を受けたキールは神と一体化してゆきます。そのキールをラブラックは切ることができる。ラブラックが切れるのは人ならざるもの。つまり、ラブラックは神殺しを行うことになると思われます。神は何も見ていないとこがなぜ強調されるのか。これは神が自己完結であり、狂っているということでしょう。
 神殺しがつまり理ということではなく、定めとして神殺しをするものという意味なのかもしれないし、神に変わった正義をもたらすものかもしれません。

 つまり、SF的に言えば、地球から離れたおそらくは月世界の体系が崩れつつあり、そこに理をもたらすもの=地球から卵に乗ってやってきた人間であるラブラックが、神を倒すことで秩序をもたらす物語ではないかと考えられます。ラブラックの怪力は地球の重力で育った人間だからでしょう。

 今回は特に話が展開して面白かったです。バトルへの入り方や、あの歌姫的な子の感情の揺れは素晴らしい演出だったと思います。それとあのラブシーンと一見わからないラブシーン。いいですね。気持ちと自分の立場におそらくは苦しんでいるだろうアドニスの気持ちが痛いですね。

 そうそう「空」というのは中島敦の「名人伝」的なものでしょうね。弓の名人は弓を忘れるというあれです。なんとなく話の方向性が見えてきて、面白くなってきました。

 今、アニメが面白くて原作は1巻まで読んで進めないようにしています。どうやって着地させるか楽しみです。考え違いもあるかもしれませんが、そういう脳みその作業がなかなか心地良い作品です。{/netabare}


9話 パークに閉じ込められた2人の恋愛の行方は?

{netabare}  なるほど…MOONWORKですか。月で働くとも取れますが、そうじゃなさそうです。つまり、ラブラックベルが女であることを知る…アドニスとのラブストーリーがこの作品の結末になることが9話で説明されたのだと思います。

 1話で種をまく魔物が出てきた意味、ベネディクトンの両性性を描いたのはなぜか。そして、この世界がなぜパークと呼ばれるのか。ピアノがあるのか。その辺はもう考察する必要もなさそうです。分かったわけではないですが、作られた世界であり、魂の循環と聖灰の設定ではなく意味を考えれば、閉じた世界であることがわかります。

 旅の意味、剣とはなにか、2人の恋愛の行方は重なるはずです。どんどん面白くなります。いや、面白過ぎるでしょう。これがつまり「物語」です。あと数話では描き切れないでしょうから改めてやっぱり原作を読み始めます。{/netabare}


10話 もう世界観は考察できるはず。あとは剣と理についてですね。

 この話が単なるファンタジーではないということは、もう世界観から読み取れると思います。つまり彼らがやっていることがファンタジー的であってもSF的な意味はあるはずです。機械仕掛けの神とベル=理由の少女の関係は、神殺しによりこの世界をリセットすることでしょう。

 SF的考察をすれば、つまり「パーク」にいる変種ですから、月のテーマパークにいる遺伝子操作された生物か有機的なロボット…しゃべることから考えて後者でしょう。遠景からみたパークはどう考えても人工物です。
 月であることはベルの怪力でわかりますし、しかも頭上に地球(聖星=アース)が見えています。

 神とはメインコンピュータでしょうね。演算はプログラム的なものと思われますし、音楽はテーマパークの名残でしょう。戦いに赴く戦隊はまるでパレードでした。
 結晶も人工物だと思います。神よりも上位の神はすでにいない、ということは、ベルは最後の人類かなにかということになります。青い神官はもちろんデータ的なログでしょう。剣は疑似的な魂=ゴーストか役割としてのアルゴリズムだと考えられます。

 飢餓同盟の役割が何かがまだわかりづらいですが、マトリックスで言えばエージェントスミス的な間違いをただすものかなという気もします。神の姿は暴走しているように描かれていますので、それと対立するものだと思われます。
 アドニスの腐らせるとか墓守りの家系とは何かですね。飢餓同盟がベルと対立するのか味方なのかが見ものですが、対立しないと話にならないでしょう。その果てに神殺しと世界の再生でしょうね。

 剣のNOWHEREは、NOW HEREの現存「どこにもある」の意味と、NO WHEREの「どこにもない」の意味が並列でしょうね。ベルの事だと思います。

 恋愛の要素もあって遺伝子的な要素もありますので、ベルが女になる話かなとも思います。それを示唆するためのベネディクトンでしょう。テーマとしては冒頭のタコと花の合体したようなものが種を残すところから、その辺が含まれると思います。

 それにしても、やっと読み終わった2巻の終わりまでいきなり追いつかれてしまうくらいのスピード感でした。ひょっとしたら2、3話くらいで4巻までやってしまうのでしょうか。もし作品として成立できるなら、それもありかもしれません。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 9
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

自分探しを懐疑する令和時代に生きる意味を問う酔狂なファンタジー

冲方 丁氏の同名小説(未読)の連続アニメ化作品の1シーズン目(全10話)

【物語 3.5点】
原作小説が展開したという2000年。平成年間はまさに“自分探し”ブームの只中。
後に色々な有名人が自分探しの旅に出かけたり、
海外放浪で人生の岐路を発見したという創業者エピソードがもてはやされたり。

これは自分の偏見かもしれませんが、
平成時代、自分の中にしかないはずの自分を、外の世界で探し回った挙げ句、
令和時代になって、自分は何者にもなれなかったと自嘲する。

もちろん令和時代にも、外の世界で自分を探す潮流は続いているのでしょうが、
昨今は自分探しなんかじゃ幸せになれないと、
自分探しを哲学的に反省する言説も目に付く印象です。


本作は、毛皮やケモミミを有した亜人たちがスタンダードなファンタジー世界を舞台に、
石の卵から生まれた、ただ一人の人間の少女として“のっぺらぼう”と異端視され、疎外感を覚える主人公ラブラック=ベルが、
世界と交わることを渇望し、自分は何者かを知る旅に出る物語。
1シーズン目では旅立ち前の試練に挑む様子などが描かれる。

この世界、仕組みがなんとも謎に満ちていて考察と共に、
世界の真理や自分の役割を見極めたくなる要素に溢れています。

ベルの大剣ルンディングを始めとした剣にしても、武器というより、
〈剣の国〉シュベルトランドの都市(パーク)の奥深くに食い込んだ〈剣樹神(ユグドラシル)〉という名の管理システム端末という印象を受けます。
この世界では剣は育てる物という認識が成されているが、
時に剣の狂気に囚われる使い手の末路を見ていると、
〈剣士(ソリスト)〉が剣を通じて“神の依り代”であるユグドラシルシステムに使役されているのではとの感想が残ります。

要素ひとつひとつに、成り立ちや仕組みを熟考させられる点がある。
自分探しなんてとっくに飽きてしまった私だけれど、
このファンタジー世界で旅に出て、また自分を探してみるのも悪くないか。
そう思わせるだけの世界観が本作にはあります。


とは言え、目にする物について、いちいち由来を考えなければ消化できない本作は、
トレンドからは明らかに外れており、
1シーズン目だけでも、私は置いてきぼりになりそうな要素、
解答待ちの課題が多々ありました。

なので評点は2025年予定の2シーズン目観終わるまで、3.5点の暫定評価で据え置かせて頂きます。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・ライデンフィルム

主人公以外全員ケモノ系。状況に応じて雌雄が顕現するマーメイド。
植物に動物が“実る”。
単純な中世ヨーロッパの城郭のコピペじゃない。
〈善〉と〈悪〉の役割に応じて秩序を形作る〈法(テーマ)〉を体現した〈テーマパーク〉の一環としての居城の異様。
いわゆる“映像化不可能(自称)”な作品群のひとつに属するであろう本作。

作画カロリーはややおぼつかないながらも、
独特な世界観を描写するレベルには達していたでしょうか。
見慣れない景色がないとファンタジーとして驚けないし納得できない私にとっては、
好感できる映像でした。


〈農楽者〉が音楽を奏でないと作物が育たないなど、音楽が重視される世界観。

戦でも〈脚本家(リブレット)〉が書いた作戦に基づいて〈演出家(ディレクター)〉が隊をまとめ、〈指揮者(コンダクター)〉が〈剣士(ソリスト)〉を指揮する。
ルールに基づいて〈剣楽隊〉が戦闘を繰り広げる。

殺し合いである戦争に美学も何もあったものじゃないのでしょうが、
きょうび、機械化兵器による、ただの殺戮処分、作業と化しているリアルの近現代紛争映像など見ていると、
本作の戦闘シーンには培われた文化に基づいた美学を感じてしまいます。


尚、ここまで鬱陶しいくらい作品用語を羅列しておりますがw
作中ではこうした用語がテロップで宛字も含めて明示され、
作品理解の一助にはなっています。
コレ、特に専門用語を乱発するファンタジー、ラノベ原作アニメでは必須にして頂きたいです。
イマドキわざわざ公式HPの用語集を参照してまで付いて来てくれる視聴者も珍しいでしょうから。
まぁ、説明されたところで、すぐに理解できるほど、本作は簡単ではありませんがw


【キャラ 3.5点】
主人公少女・ラブラック=ベルは大剣で自由に他者を切ることができない〈旅の者(ノマド)〉の〈呪い〉を背負っている。
剣技を教示した師匠・ラブラック=シアンらには〈理由(ことわり)の少女〉とも呼ばれ、その剣には破損しても無限に刃を生成し続ける、“生き続ける剣”としての特性も備わる。

対する〈月瞳族(キャッツアイズ)〉の青年アドニスは、
〈懐疑する者〉の刻印を有し、触れた他者や剣を腐敗させてしまう〈呪い〉を継承し、他者の剣を奪っては朽ちて使い捨てる嫌われ役を買っている。
その末に手にした剣は“死してなお死に続ける剣”として、ベルの剣と同じ再生能力を有する。

第1シーズンは、一時期ベルと良い雰囲気にもなっていたアドニスを
{netabare} 〈飢餓同盟〉側に闇落ち{/netabare} させることで、生のベルと、死のアドニスという対立軸として確立して終わる。

よってキャラ評価もまた今後の解答待ちの暫定評価ですが、
正直、ここまで色々、原作飛ばしているのだろうなという印象も(苦笑)
アドニスが{netabare} ベルに生殖行動を求める件や、暴行しようと押し倒した件は、
描写を飛ばした上での唐突感なのか、あの唐突感こそがアドニスにおける愛情の欠落を示しているのか私には判断しかねます。{/netabare}

もう一人、この世界で重要な音楽を象徴する〈筆頭歌士〉シェリーにしても、
第七楽章(第七話)にて掘り下げが成されましたが、
一話だけでは、だいぶ駆け足な印象も受けました。

第2シーズンで詰め込み過ぎて、ベルが自分が何者かを見出す以前に、
キャラが正体不明にならないことを祈ります。


【声優 4.0点】
主演ベル役のファイルーズあいさんはエジプト人の父と日本人の母を持つハーフ。
人生経験の中でマイノリティ視点を有した彼女は、
世界からの疎外と交流の渇望を抱えたキャラクター像構築に有用だったとのことで。
最近の声優さんは、声が張れる表現できる、アイドル活動やイベントで通用するルックスもあるのは当たり前で。
その上で、その人にしかない経験があるとか、外国語アフレコができるとか、プラスαないとオーディション突破も難しい。
まことに厳しいレッドオーシャンだなと痛感します。

〈長耳族(ラビッツィア)〉のキティ=ザ・オール役の花江 夏樹さん。
老獪(ろうかい)な少年風ボイスで、この世界でもウサ耳は曲者であること伝えてくれました。

〈剣の国〉シュベルトランドの王は
〈善〉役に津田 健次郎さん〈悪〉役に佐藤 せつじさん。
ネットリボイスのダブルキャストで善悪が一心同体する異形を体現し、作品世界を象徴。


【音楽 4.5点】
劇伴担当はケビン・ペンキン氏。
アニメ版『メイドインアビス』劇伴でも見せたスケール感はそのままに、
農業、気象、戦争とあらゆる場面で重要視される音楽の存在感表現の上でも実力を発揮。
時にオペラ風の挿入歌で儀式を演出する様には芸術性すら感じました。

OP主題歌はASCA「FACELESS」
“のっぺらぼう”ベルが生きる意味を探して葛藤するメインテーマを正面から捉えた優秀なアニソン。

ED主題歌はLMYK「I LUV U 2」
神秘的なサウンドで毎回を締めくくるラブバラード。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

生きてく意味と死んでく意味

原作は小説、獣人しかいない世界でたった一人の「普通の」人間が自分のルーツを探すために旅をして戦うファンタジーアニメ

とても面白かった! 
でもわざわざ難解にしてるところあるので低評価も仕方ないと思うし、オススメはできないかな

最初は謎の世界観でぜんぜん意味がわからなかった、とにかく世界観に関係する説明は何言ってるかわからないけど、「え?どういうこと?」っていう疑問がこの作品を楽しむ鍵なんですね
ここに付き合うのはちょっと大変
とりあえず進めて、途中で気になったら見返してもいい
そういうの面倒なら見ないほうが良いかも

いくつかの気づきによって作品全体の見方が変化して、「あ、もしかしてこれって?」って自分なりに想像を深めながら(勘違いの可能性もある)、点と点がつながった気がして、この作品の全体像(まだ途中だけど)を想像していくのが他の作品にはない楽しさ

ストーリーはわかりやすいけど、クセの強い独自の用語連発、世界観すべてを説明せず視聴者の考察に任せる設計、キャラが変わった言い回しをするなどで難解になっている作品

真剣に見てないとおいてかれるし、真剣に見ていてもわかりづらいから「何言ってるかわからない」「なんでそうなったかわからない」「説明不足で伝わらない」「キャラに共感できない」って評価は多くなりそう

独自の世界観設定の意味をよく考えながら見ていくと面白い気づきもあると思うので時間がある人はじっくり見て欲しいです

続きは来年、気になるけど見るかはわからないです

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10

64.2 19 成長でファンタジーなアニメランキング19位
株式会社マジルミエ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (98)
293人が棚に入れました
「魔法少女――それは強くて、格好良くて、しなやかで。誰もが憧れて、高給取りで、人気が高い、立派なひとつの職業だ」 内定がもらえず就職活動に苦戦中の女子大生・桜木カナ。 「自分は社会に必要とされていない」と自信を喪失していた彼女は、ある日、面接先で“怪異”と呼ばれる自然災害に巻き込まれてしまう。 その窮地を救ってくれたのは、ヤンキー気質の魔法少女・越谷仁美――。 持ち前の記憶力で、“怪異”と戦う越谷を手助けしたカナは、魔法少女としての才能を見出され、ベンチャー企業・株式会社マジルミエに新卒入社することに。 しかし、マジルミエで彼女を待ち受けていたのは、越谷をはじめ、ひと癖もふた癖もある変わり者ばかり……。 魔法少女絶対主義者のコスプレ社長・重本。 不気味なほどに気が利きすぎる営業マン・翠川。 根暗でコミュ障で魔法少女マニアのエンジニア・二子山。 さらに、憧れていた魔法少女は、華やかさの裏で、時に命をも落としかねない危険な仕事でもあった……。 人の命と仕事への責任を胸に秘め、今、社会人として一歩を踏み出した魔法少女の戦いが始まる――

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

魔法使いの会社員たち

原作未読 全12話

突如発生する「怪異」を退治する魔法使いがいる世界。「怪異」の出現の多さから、退治するとことを生業とする会社が多数存在し、ベンチャー企業である株式会社マジルミエにあることで魔法使いの新入社員として入社した主人公の桜木カナを通して「怪異」を退治していく魔法使いと支援していく人たちの活躍を描いた作品です。

株式会社マジルミエは、何故か魔法少女のコスプレをしている男性社長、ヤンキーような感じの魔法使い、人見知りの激しいエンジニア、とにかく明るい営業マンの4人のベンチャー企業であり、そこに真面目で記憶力抜群の桜木かなが入社して5人体制で「怪異」を退治していきます。

魔法はエンジニアが作って、魔法使いが現地で「怪異」発動して退治するパターンで、「怪異」も様々な種類がいることから色々な魔法があり、ギリギリの戦いをしていきます。

「怪異」とのバトルはスピード感があって迫力ありましたね。

色々な思惑がある駆け巡っているお話しですが、切りのいいところで終わっています。

OPはまふまふさん、EDはsyudouさんが、歌っています。

最後に、2期の制作が発表されたので、色々な伏線は描いてくれると思いますね。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

エンタメ不足。魔法少女の活躍が足りず。経営はその裏で描かないと。

「株式会社」が題名にありますので、会社そのものあるいは経営者を主役にするという手法はわからなくはないです。ただ、カナをヒロインとして本作を見始めたので、そこに混乱あるいは不満があります。

 見たいのは魔法少女の活躍です。そう思って見始めました。そして、ある程度カナの成長を描いている部分もあります。ただ、カナの描き方は中途半端だし、もう1人の魔法少女である越谷を深掘りしないで、賑やかしにしてしまっています。

 魔法少女の活躍メインでそれをサポートする「株式会社」としての描き方ならこちらのニーズに合っています。ですが、経営についてくどくど説明する。会社同士の対立は、ちゃんと魔法少女のバトルの中で見せてほしかったです。前半はある程度そういう作りになっているだけに、後半のエンタメとしての失速が惜しいなとは思います。

 それと今季の作品全般に言えることですが、やはりストーリー展開のクオリティが低い、キャラの作りこみが甘い作品は錯覚ではなく増えていると思います。

 今季期待の「マジルミエ」「ネガポジ」「歴史に残る」等々の失速感がすごいです。現時点で「アクロトリップ」は未知数ですが不穏です。「魔法使いになれなかった」は10話で盛り返しましたけど途中が…
 これらの作品群は、初期設定や初期の展開は面白く作っていますが、後半が本当にダメです。それぞれ作家性やテーマ性がないかと言えば、独自の何かは垣間見えるのですが、エンタメとしてのクオリティがダメなんですよね。

 1クール細切れアニメの弊害で、原作のクオリティが良いなら申し訳ないですが、スタートで評価あるいは期待していた作品の失速がひどすぎる気がします。




1話 発想はいいですが、リアリティラインを間違っている気がします。

{netabare} マジカルエミではありません。発想は悪くないと思います。ロボットや怪人ですと株式会社ものはありますけど、魔法少女はなかったと思います。大人が主人公の作品ももっとあっていいと思いますし。

 ただ、これをやるときのリアリティラインですよね。「ブルバスター」が記憶に新しいです。昭和の少年向けの「トライダーG7」ならいいですけど、原作者か企画Pか監督かわかりませんが、日本のクリエータって一般的な社会人経験がない人多くて、どうも会社経営とか社会人とは何かがポカッと抜けています。

 株式会社経営そのものに焦点をあてたもの以外でも同じかな。いろんな作品内の社会人描写は本当にお粗末なものが多いです。日本の作品に高校生までが多いのは、高校生までしかわからない人が多いのでしょう。高校生以降は創作活動に頑張ったんだろ思いますけど、リアリティの水準が非常に低いです。これを何とかしないと大人が主人公の作品のレベルが上がらないなあ、と改めて思いました。

 この10年でそこそこ大きな会社で、人事の面接官があんな間抜けな人間が担当したりはしません。それに会社の危機管理意識は想像よりもずっと高いです。出来の悪い社員をカリカチュアライズするのはいいですけど、リアリティをある程度整えたほうが「株式会社」が活きると思います。

 で、話ですけど、あそこまで真面目で努力している就活生があの惨敗である理由が描けるかですよね。偶然遭遇した他人のトラブルに介入して解決する胆力も持ち合わせています。役員面接までは普通に行けそうな人材なのになぜ落ちたか、そして、魔法少女として結果的に活躍するんでしょうけど、その面接に落ちた理由が活かせるか。言い換えると「会社」には必要なくて「魔法少女」に必要なものを彼女は持っているのか。

 そういうところまで踏み込んで初めて「大人」が主人公の意味が出てきます。「大人プリキュア」が中途半端なのはそういうところです。印象としては社会人経験がない人が少女向けアニメの水準で作った作品かなあという印象があります。

 会社のリアリティ以外にも、魔法の戦闘の手伝いの理由が弱すぎますし、お前普段どうしてるんだよ感もあります。そして、あの戦闘で活かしたヒロインの能力が就活の準備の記憶です。その記憶をもっと活かした設定にならなかったのか。魔法少女へのあこがれがもっとなかったのか。

 見始めたので数話は確認しますけど、ちょっとなあ、という予感があります。ぜひ、良い方に期待を裏切ってほしいです。

 作画は良かったです。非常に綺麗でした。{/netabare}


2話 思ってたより面白い。ヒロインのキャラがいい。知識型人間の逆襲かな?

{netabare} ベンチャーという言葉を安易に使いすぎですね。ベンチャーとは革新的な技術とか経営のイノベーションなどで、コアコンピタンスを持った企業経営を目指し野心家が独立することです。その独自性が見えてこないで精神論で終わってしまっています。

 ヤンキーお姉ちゃんやコンピュータオタクのキャラ造形もちょっとテンプレだし、世界観とか設定としては正直物足りない部分があります。初仕事の展開も無茶とテンプレであまり褒められたものではありません。1話で感じた不満点は解消されていません。

 ただ、作品として2話のエピソードは良かったです。特にヒロインがいいですね。彼女に何かを感じます。一目でわかるのは知識吸収と応用の能力です。これは1話でもキャラ造形としてしっかり描かれたので、なるほど、それを描きたいんだなというのが伝わってきます。

 そういう肯定的にみられる部分があると面白く感じるし、作画の良さが活きてきます。お仕事ものではありますが、経営や設定を凝るのではなくそこは荒唐無稽にしつつ、ヒロインをクローズアップする意図であれば成功している気がします。{/netabare}


3話 用語や設定に違和感があるけど、方向性は面白いものを見つけた気がします。

{netabare} 2話でベンチャーという言葉を安っぽく使っていたので気になっていましたが、「新しい魔法を作る」というイノベーションは考えているようですね。イメージとしてはヒロインのカナが現場意見からの企画的な仕事になるのかもしれません。企画のカナ、開発の二子山、実行の越谷という感じになるのでしょうか。

 そして「美学」なんですけど、この言葉が非常にわかりづらいですね。「経営哲学」とか「経営方針」と言ってくれた方が伝わったと思います。「社是」でも「企業倫理」でも「売り」でもなんでもいいですけど「美学」はわかりづらいなあ。せめて「経営美学」と言ってくれれば…美学という単語にこだわりがあるなら「現場主義」というレベルに留めないで欲しいです。

 言葉の問題はちょっと引っ掛かりますけど、コスチュームへのこだわりとセットで話を作ったんでしょう。展開は面白かったです。

 ただ、現場で緊急で他の魔法少女が介入できるというルールはちょっと危険な規則な気がします。「怪異退治の作戦」「使用魔法」が重要なファクターであるなら勝手に介入されると、事故が起こる気がします。
 熊うちで散弾銃で包囲していたら、突然知らない人がライフルで遠方から狙撃するような感じと言えばいいのでしょうか。物理的に建物に被害が及ぶなら当然人も危険だと思います。
 この点は世界観・設定として無理があるのでは?民間への被害、契約、保険制度とか考えるとこれは無理がある設定かな、と思いました。

 あと、1000円札はせめて新札のデザインにしましょう。夏目漱石はないでしょう。そもそもカナが受け取った茶封筒も覗き方から言って、明細ではなく現金のような表現ですが業界の慣行なのかな?振込みとか電子マネーじゃないんだ(なお、電子マネーは本人の同意がないと違法ですけど)。日雇い週雇いの肉体労働的な業界を意識したのかもしれません。

 と、いろいろ書きますがちょっと面白くなってきました。「魔法少女もの」をずらした作品として「経営」「システム」という良い方向性を見つけたのではないでしょうか。話に落としどころがちゃんとありそうだし、ヒロインの使い方は王道ですが成人というのが面白いですね。

 そうそう、変身バンクは2人ともかなりのお姉さんなんだからもっとエロくするか、省略でいいですよ。{/netabare}


4話 面白くなってきました。真面目な魔法少女が今季のトレンド?

{netabare} 架空のお仕事ものとして、成立していると思います。社長や越谷のキャラ描写がちょっとくどいし、設定に多少のアラは感じるし、商店街の人々の言動がステレオタイプというは芝居がかりすぎなど文句はあります。

 しかし、描きたい内容とストーリーがちゃんとリンクしているので、内容を楽しめて面白いです。もはや物語には模倣とテンプレの組み合わせで新しさを作るしかないですが、その工夫はしっかりとできていると思います。

 今季のアニメ、本作のカナと「魔法使いになれなかった」のユズ、「アクロトリップ」のベリーブラッサムに共通点がある気がします。ヒロイン、準ヒロインの優秀なキャラの生きづらさですね。全員どこか中途半端な魔法少女なのも何かを感じます。面白い現象だと思います。

「歴史に残る悪女になるぞ」のヒロインを含めてもいいかもしれません。そうそう魔法少女ではないですが「結婚するって本当ですか?」のヒロインにも真面目という点でどこか同じものを感じます。
 今季作品は女性キャラに不思議な魅力があります。努力型の女性ヒロインが記号から脱して何かを語りだすべき時期に来たのかもしれません。
 
 スクールカーストで優秀だけど不遇だった真面目な女子たちの逆襲とも取れます。努力、真面目、天才の否定、コツコツ、正義感、自分で考える…平成で忘れ去られたワードが当てはまるのが彼女たちなのかもしれません。 {/netabare}


5話 説教臭さを感じる。ヒロインの成長は社会人総論よりもっと絞った方がいいかも。

{netabare} 前半のカラオケと後半の協業。社会人あるあるを詰め込んだような展開ですね。社会人経験のない人にとってどう見えるかはわかりませんけど、経験があるとどう見えるのか、ですね。

 新入生あるあるで社会人としての業務外の付き合い、それぞれの人間のこだわり、会社とは違う顔…それらを描きたいのはわかります。そして、ヒロインカナに経験を積ませたいのもわかります。わかりますけど、もうちょっとテンポが良くても良い気もします。それとこの社会人あるあるは平成までじゃないでしょうか。令和の人たちには通用しないかな。そのアップデートがあっても良い気がします。

 そして、協業なんですけどね。これはグーグルなどからの発想でしょうね。企画部門は遊べ、です。机の上じゃ企画はできないし、楽しむ才能が無い人は人を楽しませることはできません。化粧品会社は製品ありき…ではなく、イメージ戦略と捉えて魔法少女と絡めるのでしょうか。

 全体的に面白いんですけど、社会人ってこうだよ…という説教臭さはちょっと感じます。ヒロインの成長は社会人という総論ではなく、優等生を活かした方向の方がみたいかなと思います。{/netabare}


6話 魔法少女は美しくあるべき、は良いのですが話がくどいかも。

{netabare} 5話でちょっと勘違いしました。買い物は企画部門の発想力というより魔法少女の広告機能としての美しさの問題でした。その点はいい視点かなと思います。

 女性の職業として美しさを強調するのはフェミニズム的に問題がありそうな内容ですけど、美しくあるべき立場の女性が美しくあることにこだわることについては肯定したいところです。
 それが女性の立場を作り社会からの評価につながるなら積極的に美しさはアピールすべきでしょう。仕事の本質ではないという考え方もありますが、化粧品会社の魔法少女に限って言えば美しさも本質の一つだととれますし。

 越谷先輩のようなタイプも肯定していることからそれが所属する企業の方針であるということでしょう。

 ただ、本作の演出、テンポが全体的にくどいというか重鈍なんですよね。社長の重本もそうですけどセリフが冗長で不自然です。変身バンクも言いたい事を詰め込むために長い事。
 キャラの性格造形がくどいという言い方もできます。もう少しサラリと自然に伝えたいことを伝えられないかなという気がします。

 魔法少女とは?という定義の問題を延々と6話まで見せられている気もします。方向性はわかりましたし面白さもありますが、物語の方向性がないと制作(原作者)の僕の独り言を聞いている気分になってきます。{/netabare}


7話 美しさというテーマはどこへ?話の方向はどうなるんでしょうか。

 美しさを大切にする魔法少女の意味はどこに行ったのでしょう。美しくて強い、美しいけど役に立たない…どちらでもいいですけど、あらかじめ助っ人を頼んでいました、新魔法で解決しました。話が途中ですり替わっている気がしました。

{netabare}  マジルミエの社長にポテンシャルがあるのは何度も言っているのでわかりました。今更それを後半でやらなくてもいいと思います。

 全体として、話がヒロインカナからずれてしまいそうな気がしました。もともと題名が「株式会社」ですから企業理念の話だよ、と言われるとそれまでなんですけど、勉強熱心で知識があって応用もきくヒロインという枠組みは?

 今回補助的な魔法を使うことで完全にその視点が消えたわけではないですし、続きでそこを描きそうな可能性もあるのでそこは見たいと思います。ただなあ、美しさとかマーケティングとか人気とかそういうのを描き切らないで次に行くのはどうなのかなあ…カナが美に目覚めるとか何かないんですかね。 {/netabare}


8話 「マンガベンチャービジネス入門」になってしまった感

{netabare}  有明や海浜幕張の展示会に参加したことがある人ならわかる、同人即売会とは違う企業展示会の雰囲気を良く再現していました。つまり、経験がある人かよほど丁寧に取材したのだと思います。特にベンチャー・新規参入が張り切るのが展示会です。作画の関係か若干人の密度が薄いし通路が広すぎるので熱気が感じられませんが。

 その意味でこの作品は経営について真面目に描いているのはわかります。経験だけでなく勉強もしているのでしょう。ただ、それだけに説教臭いんですよね。そのせいで、キャラたちが経営を説明するためのパーツに見えます。つまり「マンガベンチャービジネス入門」に見えてしまいます。キャラは自然に動かしつつ、その裏にメッセージがあるように料理できなかったのかなと思います。

 マンガ・アニメをエンタメにするには、言いたいことをいかに分解して再構成して、元の形が見えなくなるけど少し考えると見えるようになるという作業が大事だと思います。娯楽としてのみ消費できる。だけど、考えると深い。これが大事だと思います。経営の事を一生懸命描いているなあ、と思わせるというのは逆に言えば娯楽視聴者を脱落させる、つまり視聴者を選ぶと思います。{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 8

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

12話最終回まで視聴。魔法少女じゃなくておばさんだろw

着てる服で判断しない方がいいとは思ったw
1話目の物語最後声聞いて笑ったw
声と見た目が合ってない作品別に珍しく無いけどホントビックリw
個人的にはシャンフロ以来か?

OP好き。
OP観てコレで魔法「少女」って言って良いのwとかマジで思った。
魔法少女が職業って聞いて無理矢理納得はしたけどw
魔法詠唱もプログラム組んでるみたいなの好き。

当たり作品かな?
3話も変わらず面白かったからそのまま視聴継続しそう。

12話最終回までの感想。
アニメ内のネット掲示板でそうツッコまれてて笑ったwまあそれはそうw
物語は有能な社員を育て他社と協力し、来たるべき厄災に備える的な感じなのかな。
厄災と言うかその怪異は、主人公が所属する会社と昔の仲間のみ知ってる感じで、他社に話せないのが気になった。
そしてそれについて話したら拒否反応する昔の仲間って言う。
気になる部分は多いけど、ある程度時間経つと忘れそうになるくらい見た目と個性が薄い主人公が微妙。周りのキャラが濃すぎる所為もあるけどw

怪異を倒す過程が会社によって違うの面白い。
1つ目はその時の状況によって現場で魔法作って被害最小限かつ未来も考える。
2つ目は効率重視で周りの被害は気にしないし更に本人も気にしない。
3つ目は見た目重視で美しくヒーローのように。
4つ目忘れたw

面白いとは思うんだけど、これで見た目ホントの魔法少女だったら良かった。
終わり。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

62.6 20 成長でファンタジーなアニメランキング20位
Unnamed Memory Act.2[アンネームドメモリーアクト2](TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (17)
101人が棚に入れました
オスカーにかけられた呪いの解呪に成功し、400年前から続く魔法⼠ラナクとの因縁にも決着をつけたティナーシャ。 “呼ばれぬ魔⼥”レオノーラとの戦いもオスカーと共に乗り越え、ようやく結ばれた⼆⼈は、ファルサスの⼈々に祝福されて結婚式を執り⾏う。 しかし、平穏が訪れたのも束の間、時を超える魔法球が発動し、オスカーは400年前の世界へと跳ばされる。 そこで起きる悲劇を⾒過ごせず、ティナーシャを救うオスカーだが、過去を改変したことにより、これまでの歴史は消滅してしまう。 残されたティナーシャは新たな未来でのオスカーとの再会を願い、⻑い眠りにつく。 ⼆⼈は再び巡り会うことができるのか……︖ 書き換えられた〈運命〉の物語はAct.2へと続く――。

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

俺様オトコリターンズ!

 5話(通算17話)まで観ました。2025.02.06

 世界の全ての存在がティナーシャとオスカーがイチャつくためだけに存在しています。

 イチャイチャイベントのためだけに不思議なダンジョンが出現したり、敵が来たり…。世界系なのこれ?

 ティナーシャとオスカーは、相手に何かイベントがあると、時間や空間を超越してヌルッと出現するので、最早意味不明です。お互いに王国の重鎮の割にはフットワーク軽いな…。

 1期も大概でしたが、2期は2人がくっつくのが既定路線の上に、ぬらりひょんみたいにいつの間にか相手の家に居る様なキモい妖怪カップルがイチャついているだけなので、何が面白いのか理解不能です。

 タイムリープしたせいで、余計に着地地点が遠のいたバカップルを応援するのは拷問レベルですが、死滅したと思われた世界系作品の残影としての価値はあるのかもしれません。

………………………………………………………………………

 3話(通算15話)まで観ました。2025.01.23

 ティナーシャとオスカーが延々とジャレ合います。オスカーとティナーシャは色々な方面、勢力から狙われております。何で?せっかく過去改変したのに、敵が減ってないのはどういうことなんでしょう?

 ティナーシャは、オスカーが構ってくれずに拗ねていると、脈絡も無く知り合いの上級魔族、所謂魔王と称される物が襲ってきたりします。

 バカップル2人以外の世界はみんな敵や!位のノリなんですが、2回目の世界で何を見せられているんでしょうか?もう、脳死状態で視聴しております。何のための2期なのか…。

………………………………………………………………………

 2話(14話)まで観ました。2025.01.20

 相変わらずオスカーの国はガバガバ王国です。ヒャッハー盗賊団に城が襲撃されてティナーシャが攫われたり、馬鹿しか居ない様です。

 しっかし、やり直して2度目なのに、1度目の登場人物達がそのまま出てくるのは何でかな?歴史改変しても、影響無し?そんな理由無いでしょ。

 おかげで、オスカーさんは1回目も2回目も道化にしか見えません。俺様オトコなのは変わりませんが、馬鹿げた話ですよ…。

 このバカップルを見てると、ティナーシャも2回目か?と錯覚します。タイムリープでただでさえ怪しい物語が破綻しています。

 クソアニメ愛好家じゃないと耐えられない感じが良いですね。正気な人間はこの茶番劇に耐えられるのか!?何かのテストを受けている気分です。

………………………………………………………………………

 初回(通算13話)観てのレビューです。2025.01.08

 過去を改変してもティナーシャとオスカーは再び出会います。400年待ったぞ!

 オスカーさん、2周目の世界でもやっぱりこの世に3人しかいない希少な存在の魔女に呪われてるのね…。そして、またティナーシャと恋に落ちる…。アホなの?

 そして相変わらず、敵対魔法使いの使徒が脈絡も無く襲撃してきたりと安心の場当たり展開!目的が不明なのが不気味だな…こっちの台詞だよ!オスカー、お前が言うな!

 まぁ、オスカーとティナーシャの絆も深まるってもんよ…。1期からなんも成長してません。

 1期に耐えられた吾人なら、百パーセント愚かな展開が保証されている本作品は観るべき!

 オスカー!!!!ティナーシャ!!!Σヽ(`д´;)ノ うおおおお!フォーリンラブ!!

 つまらなくても私のせいではありませんよ!?

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

66.6 21 成長でファンタジーなアニメランキング21位
転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第2期(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (128)
398人が棚に入れました
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴族の子として生きることになった。 アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・ステータスを見抜く“鑑定スキル”を手にしていた。 そのスキルを活かして世に隠れた「逸材」を発掘し、弱小領地から最強の領地へと変貌させていく。 心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一記が今、始まる!
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いくさの中で

原作未読 全12話

転生貴族、鑑定スキルで成り上がるの2期です。関係性から1期からの視聴をオススメします。

今回は、戦がメインで、鑑定スキルで登用した部下たちの活躍を中心にお話が進んでいきます。

交渉での駆け引きや敵の意図を見破り、逆手にとって攻略したりと大活躍でしたね。

戦死者の家族に1件、1件手紙を出したり、故郷に帰ったときは戦死者の家族にお詫びして一緒に泣いたり、優しさが滲み出るシーンが何度もありました。

こういったシーンは他の作品ではあまり見たことがありません。

戦も一段落して、 {netabare}戦の功績から出世してアルスは故郷に帰ってきます。そしてアルスはリシアと結婚して正式に夫婦となります。

かけがえのない伴侶が出来て {/netabare}守るものが多くなったアルス、まだまだ戦は終わっていません。

3期も決定していますので続きが楽しみです。

OPはPassCodeさん、EDは田中有紀さんが歌っています。

最後に、主人公のアルスは鑑定のスキルの能力を持っていますが、人を引きつける能力も持っていますねw

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

北の某国の将軍様!? →「アルス様マンセー!!」がやたら鼻に付く

【レビューNo.168】(初回登録:2025/2/2)
ラノベ原作(なろう)で2024年作品。全12話。
1期の最後の模擬戦がコントのような締まらない出来だったので、戦が本格化
する2期はもう少し面白くなるかと期待していたのですが・・・


(ストーリー)
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、生まれ持った才能「鑑定スキ
ル」を活用して、世に隠れた「逸材」を発掘し、その陣容を整えつつあった。
そして世間ではミーシアン州の次期総督の座をめぐるクランとバサマークの争
いが激化、クラン陣営に馳せ参じるためにアルスも挙兵、戦において次々と武
功を挙げていくのだった。


(評 価)
・戦における緊張感のなさなどいろいろと残念な出来
 「低予算なろう作品」ということで、作画についてはある程度大目にみる点
 を差し引いても、戦闘シーンや軍議など大事な場面であまりにも緊張感がな
 さすぎる。
 ただただストーリーをなぞっているだけというか、話にメリハリがなく視聴
 していてワクワクとかハラハラといった感情が全く湧いてこない。
 これは演出等工夫でどうにかなる部分でしょう!

 この辺は1期のレビューで書いた 
 >「鑑定スキル=情報収集」ってだけの能力なので、人材発掘以外の見せ場
 >が創りづらい → 今後アルス様をどう魅せていくのか?
 この課題に対するアンサーが
 「仁愛に満ちた大将」
 という路線を強く押し出したいという思惑を感じるところはありますね。
 「『アルス様の仁愛(いい人ぶり)』>『戦記モノ』」
 というみせ方にしたいみたいな。
 しかし物語があまりにも"のべ〜"っとした感じなので、どっちつかずの共倒れ
 となってる印象ですね。

 それにアルス様の「仁愛エピソード」も他のレビュアーさんも指摘している
 ように、短絡的でひねりがなさ過ぎてなんか薄っぺらく感じてしまうんです
 よね。


・発掘した人材の活躍も期待外れ
 これも戦になれば「発掘した人材が大暴れ」という展開を期待してましたが
 残念な結果に終わったかなっと。
 特にリーツやシャーロットといった武闘派組は。
 ・リーツ
  戦で戦況を切り開くより、アルス様への過保護ぶりが一層ひどくなったり
  戦いの最中に敵に武術指導を始めたりともうコメディ要員扱い
 ・シャーロット
  特大火焔魔法で敵城の大門をぶっ飛ばすなどの描写もあるが
  (これ位チート能力があればチマチマ作戦を練って攻める必要なくねえ?
   って感じなんですがw)
  とにかく見せ場が少なすぎる
 むしろ隠密行動が得意なファムたち雇われ傭兵団の活躍の方が目立つだろう
 っとw
 しかし彼らも終盤で{netabare}「俺たちもアルス様の配下につき忠誠を誓う」って!?
 これも一気に興醒めしましたね。
 お前ら誰の下にもつかないはぐれ者的な感じがよかったのに、魅力ガタ落ち
 だよ・・・{/netabare}


・見どころはリシアの交渉術だけ
 唯一の見どころは「サマフォース帝国の皇帝への仲介依頼」に関し、キーマ
 ンとなる宰相シャクマとの交渉シーンですかね。
 交渉にはリシアが中心となってあたるのですが
 {netabare}・シャクマは欲深い人間で賄賂は避けられない
  (しかもクランのバカ息子がやらかして不利な状況)
 ・ではいかに賄賂の額を低く抑えるのかと見せかけて・・・
  実はいかに短期で交渉を締結させるかが重要 {/netabare}
 大局とシャクマの人間性を見定めたリシアの交渉術が光る面白いエピソード
 ではありました。

 ただこれもリシアが
 {netabare}・予め高価な服と宝石を購入
 ・土壇場でこの高価な服を脱いで宝石と共に賄賂に上乗せ
 え―――っ、幼女のリシアさんに脱ぎ脱ぎさせるとか!
 しかもリシアさん一応人妻ですよね!?アルス様の前で人目に肌を晒すとか!
 ツイフェミさんが観たら
 「やっぱり日本の男は変態ロリコン!!!!」
 とギャオりそうな案件ですねw{/netabare}


個人的には、薄っぺらいストーリーの中でひたすら「さすがはアルス様!!」
を連呼して持ち上げるという
「アルス様マンセー!!」
がやたら鼻に付く残念な作品だったという印象かな。
「お前は北の某国の将軍様かよ!!」
とツッコミを入れながら観てた感じですね。

3期も決定らしいですが、個人的にはもういいかなっと。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 11

easy さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

これは少年の成長物語などではなく、中の人は『35歳+転生後の年齢』である。その2

 ・35歳の中年が亡くなる
 ・記憶を保持したまま子供からやり直す

  - 分岐 -

  ダメ版:35歳中年なのに幼児行動をとる
  納得版:35歳中年としての知性を持ったまま、幼児を演じる

こいつはダメ版、前者です
後者は『幼女戦記』辺りでしょうか

【35歳+転生後の年齢】そんなオッサンが、

「はわわわわぁ~」
「女の子と付き合ったこともないのにぃ」

気持ち悪いのは当たり前だと思うのですけど
だってさ【転生】をテーマにしているジャンルなのだから、
見ないフリしたら無意味でしょう

前期を途中まで見て、薄ら寒い内容でレビューを書く気が無くなり、
それでも何とか全話見たけれど、まとめる価値は無いなと放置した
そういったシリーズの2期ですね

本作『35歳+転生後の年齢』主人公は総合能力が低いのが売りで、
物語世界の神である作者曰く「善人ぶった」偽善が武器となっています

例えば2人目の勧誘対象、サイトのサムネでは主人公の上部中央にいる、
主人公相手にひったくりした女のセリフですが、
こいつはこいつで、貧民である自分を勧誘した貴族の主人公に対して、
「いい人アピール」と罵倒した直後『盗みは孤児を養うためでーす』
『いい人アピール』を自ら実践、ダブスタ失笑プロットとして披露しました

『いい人アピール』という言葉を繰り出しているのは作者であり、
作者の考え方は、この煽り言葉とダブスタ失笑プロットに表れている

今回もまとめて書く気は無いのですけど、
35歳オッサン幼児の前提を思い出しただけで拒否反応が…

投稿 : 2025/02/15
♥ : 3

65.8 22 成長でファンタジーなアニメランキング22位
妻、小学生になる。(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (96)
262人が棚に入れました
累計部数300万部突破の村田椰融が描く家族再生の物語。10年前、妻を亡くした愛妻家の新島圭介はずっと失意の中にいた。だがある日、小学生の女の子、白石万理華が、自分は他界した妻、貴恵だと言ってやってくる。こうして、小学生の姿をした妻との人生が再び動き始める…2022年にTBSにて堤真一主演、石田ゆり子共演で実写ドラマ化もされた本作。2024年、TVアニメとして再び日本中を愛で包む――。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

夫婦論や幸福論は秀逸ですが、アニメとしてはどうよ?という気はします。

 これは辛い話ですねえ。もちろん、救済でもあります。別離の前準備をして覚悟を決めて自分が妻の死をどう受け入れるのかを納得できる時間があるのだから。

 最後の嘘をどう見るかですが、あれは夢の貴恵の感じだとばれていると考えればいいのでしょうか。まあ、その辺はみんなの優しさの結果ですから、個々人が読みとればいいと思います。

 そして、最後の言葉に時間の話がありました。これが大事ですよね。一緒にいる時間が長ければ幸せなのか。違いますよね。短くても確かにそこに愛情があって結婚生活があって娘を授かった幸せがあった。その幸せは時間の長さに関係しないよ。だから、今は別離を受け入れようということですね。

 このメッセージは素晴らしいですね。拝金主義の言う幸せとは次元が違う精神性です。他人同士が結婚することの意味、子供を作ることの意味…いや、それだけでも狭いですね。確かにそこにあった幸せの瞬間があれば、それは長くても短くても価値は変わらないということでしょうか。

 ちょっと「クラナドアフターストーリー」の後半を思い出すメッセージでした。また「じいさんばあさん若返る」の長い時間を一緒に過ごした夫婦の味わいとは逆の様で本質的には同じことを言っていると思います。

 娘を配置して、最後に結婚させたことは物語としてはいい構成だったと思いますし、連綿と続く人類の結婚、出産の意味を感じさせてくれます。少子化、結婚離れ、そしてコスパ、タイパの世の中で幸福について明確なメッセージがあると思います。

 途中の虐待のところが、活かせていたかなという疑問はあります。それでも子供を持ったことが母としての救済にはなりましたが、子供の立場からするとどうなんだろう?という気がしなくはないです。

 全体として、アニメとしてはエンタメとしては決して優れてはいません。実写版があったそうで本作はひょっとしたらその方が描写としてリアリティがでるのかもしれません。ただ、小学生になった妻の演技という点ではアニメ版が活きていたと思います。

 決してとびぬけてすごいアニメだとは思いませんし、メッセージに独自性があるわけでもないですが、人間の幸福…特に夫婦が死別の辛さと向き合ったときに忘れてしまう幸福を見事にすくいあげたと思います。

 ちょっと最後の方が辛くて正視できなかったので、過小評価している可能性はあります。2回目が見られたら評価が変わるかもしれません。



1話 荒唐無稽な設定は、言いたいことがある場合に有効な手段。

{netabare} 妻が小学生に転生して戻ってくる話と言えば東野圭吾氏の「秘密」があまりにも有名ですよね。あっちは娘になるのでもっと複雑でしたけど。ネタバレは価値がゼロになるので、そっちはそっちで名作なので「秘密」に悶えてください。読み切るのに精神力が必要ですけど。

 で、本作はまあ、オマージュはしているでしょうね。発想も雰囲気もやろうとしている(だろう)ことも非常によく似ています。それをどうやって本作の独自性を出して、換骨奪胎しているのでしょうか。

 小学生と中年の夫婦生活の歪みと新しい生活をどう考えるか。そこが焦点とならざるをえません。アダルトのロリペド作品ならどうか知りませんけど、真面目に描くなら夫婦である以上は性の問題は描かざるを得ないでしょう。なぜかといえば夫婦の関係性の物語だからです。
 2人がセックス出来なければ新しい恋愛がどうしても必要になるはずですが、過去の夫婦関係にしがみつくのが本当に2人にとって正しいのか。だからこそ理屈では破綻せざるを得ないのですが、本作がどうまとめるかです。新しい関係性の提案になるのかもしれません。
 週刊漫画TIMES連載だったということで、それならかなり深いところまで描けるはずです。そして「本当に妻なのか?」問題も描かれるのかもしれません。娘との関係性も必要でしょう。

 題材的には大好物です。荒唐無稽な設定というのは言いたいことの本質をデフォルメして、何を描きたいかをフォーカスし、クローズアップする効果があります。この設定で何を描きたいのか。夫婦か、愛か、思いやりか、再生か、破滅か。いろいろ考えられますが、真面目に描くなら見てみたいです。

 で、結構話、進めましたね。ここまでが導入だとするとかなりのテンポですが今後どうなりますか楽しみです。感動ポルノにとどまらないようにお願いします。{/netabare}


2話 こういうストレスがあるアニメがやっぱり面白いなあ…

{netabare} こういう話ですから障害があると思っていましたが、思っていたよりもハードなのが来ましたね。こういう困難を乗り越えるのか、それとも挫折するのか。そこにどんなドラマを見せてくれるのか。

 妻が小学生になるってアニメ(マンガ)ならではですよね。実写の小学生だと演技が付いてこないでしょう。そこがシラケる原因になりそうです。実際作られたそうですけど、どうだったんでしょうね?

 2話はひどい状況のストレスで見ていて胸が苦しくなりますが、こういう作品はやっぱり必要だし、私は好きです。そしてハッピーエンドでなくても構わないと思います。そこに本当の夫婦を描ければ。キービジュアルでベンチの両端に座っている2人が意味深ですよね。

 本作の解決はどうするんでしょうね?壮大なドラマなら10年間は我慢するとか、別の人生を歩んで死の間際にとか考えられますけど(最近そんなSFアニメがありましたけど)、そこまでじゃなさそうですね。

 面白いにもいろいろありますが、本作は最近のアニメにはない面白さがあると思います。面白さの種類は「コタローは1人暮らし」を少し思い出します。決して爽快な面白さではないです。{/netabare}


3話 ありえない設定だからこそ家族とは何かを考えることができそう

{netabare} 配偶者がもし死んだら時間は止まるでしょう…その一方で高校生の娘の時間を止めることは許されないでしょう。ただ、それもしょうがないかな、という気もします。愛情が深ければ深いほど立ち直るまでに時間は必要でしょう。

 本当に愛していたなら前を向けるというのは綺麗ごとでしょう。本作の場合、おそらく転生したことに関してはトリックはなさそうですから前提として本当に妻があの子に乗り移っているから(考えようによっては悪霊ですけど)立ち直るきっかけはできるのでしょう。この父親と娘には救済がありましたが、実際はこの救済がないわけで。それを考えるともしこのIFがないと切ないですね。

 それと再婚あるいは恋愛ですよね。そこは描かざるを得ないと思いますが、もっと深掘りしても良かったかも。もうちょっと何かあるのかな?でもあの書類が出てきたなら、一旦はこれでその話は決着なのかなあ…性欲の話も本当は描いてほしいんですけどね。

 家族を描くのにこの設定って実は向いているのかもしれません。ありえないからこそ家族を深く考えるきっかけになるし、想像が膨らみます。それと原作を知らないので、あの母親が登場すると思うとすごいストレスですね。その恐怖があるからこそ気持ちに乗っかれていいです。{/netabare}


4話 テンポがかなり速いけど展開が気になります。リアリティが有るのか無いのか…

{netabare} 人間関係がゴチャゴチャしてきましたが、ある意味ではリアリティがあるし、ある意味ではないのかな、という感じですね。展開が急ですが、アニメの情報量の密度の薄さを補うにはこれくらいのテンポの方がいい気もします。

 上司を好きになるきっかけにかばってくれたから…というのは多分フィクションでしょうし、あのタイプの上司を好きになるタイプはかなり特殊な感覚の人だと思います。無理やり作った人間の配置に見えてちょっと記号的かなという気はします。

 一方で生きていれば、出会いがあって好意があって憎悪があって別離があって、いろいろです。そのあたりを単純化した話も多いので本作のようなみんなに人間関係のいろいろがあるのは、自然な気がします。

 2つの家族、娘のデート、そして会社の部下、再婚話に虐待。一体どう展開してどう収束するのか。あるいは発散するのか。

 人間関係の上手くいかないところと、再生とどうなってくるのかわかりませんけど、アニメとしては珍しく深刻な人間のドラマがありそうです。展開が気になります。{/netabare}


6話 虐待が不自然でドラマの要素でしかない。圭介のエゴが不快な気がする。

{netabare} 再婚話が消えて、生まれ変わりの事実が娘から伝えられて、虐待が解決したかわかりませんが一応なんとかなって…これでいいんでしょうか?何か圭介のエゴが前面に出て本当にそれでいいのか?と思ってしまいます。

 何か貴恵/万理華の母親に同情してしまいます。あの状態なら娘を問い詰めても当然の気もします。
 もちろん虐待は許される行為ではないですが虐待の連鎖は病気とも言えます。そして虐待は治らないケースが多いと見る方がいいと思います。彼女に救済があるとしれば、子供と別れる事のような気もします。
 カウンセリング療法みたいのはありますけどね。それとこういうケースの場合、虐待後に反省して子供を抱きしめたりするらしいです。その辺の虐待の現実はちょっと取材不足かなという気はしました。

 一方で、その状態の貴恵/万理華の母親に、圭介の言葉、6話最後の「あなたを信用していない」はいいんでしょうか?言葉というのは呪いの様に人間を縛ります。カウンセリングなどでしか治療方法がない虐待の当事者に対して、その言葉は毒針です。あなたは出来ないと言われるから出来なくなるケースも多いです。言いたいこと言ってお終いの気がしました。

 という理屈での不満があるほか、話の展開としてこの家族の前に困難をまき散らして、ドラマを無理に作っているような気もします。母親との関係で親権の取り合いを虐待を絡めてやったほうが、リアリティもあるし大人の視点で虐待を描くことにもなります。

 あるいは恋愛にもっとクローズアップして、周囲からの目とか小学生との妻の性行為はどうするんだ?という事を描くなどした方がいいと思います。

 ということで、最後まで見ますけどせっかく面白い視点の話ですが、キーとなる貴恵/万理華の母親と圭介にキャラとしての不自然さ、エゴなどが見えて不快感を結構感じています。後半どう巻き返すんでしょうか?{/netabare}


7話 展開が平和すぎてなんだかな、と思ったらそう来ましたか。

{netabare} なるほど、最後にそれをやりますか。7話終盤まで娘の件で普通にいい話になってしまって少しがっかりしました。毒親とか離婚問題というハードな問題がサラリとかたづいてしまいました。貴恵/万理華の母親との関係性がその人格ならかなり不自然だし、内容は平凡で平和な展開かなと。想いが継続する時間とか未練とかそういう問題にはつなげられるかなとは思いましたけど。

 で、突然の展開ですね。これはちょっと興味があります。ありますけど、ただ、夫婦の問題から逃げている展開に見えなくはないので、今後どうなるかですね。ただ、自然な形に落ち着くにはそれしかないかなという気もしますが…{/netabare}


8話 転生ブームを逆手にとった上手い物語。辛いくしんどいですが良いと思います。

 これはしんどすぎますね。辛い結末しか想像できません。万理華の人生を想えば、貴恵としては何とかするしかないでしょう。彼女の性格から言って受け入れざるを得ないと思います。転生というブームを逆手にとって、上手いストーリーを考えましたね。転生を上手く使い切るのは本当に難しいと思いますので、嫌でも評価があがります。

 もうこれは結末での選択肢は1つしかありません。他の誰かに…という甘いものではないでしょう。他作品のネタバレなので伏せますが{netabare}「うる星やつら」のリメイクの33話後半の「最後のデート」{/netabare}を思い出します。あれは相当胸にくる話でした。

 それを1クールかけてやるのか…と思うと、辛いですが最愛の人間の死を受け入れるという意味で中年男が再生する話に繋がります。その意味では「秒速5センチメートル」とかもそうですが、別れが必要な場合はあります。それがあるから前を向けるという事かもしれません。

 これを真摯に真剣に描き切るなら物語が生まれます。ぜひ、妥協しない結末を見せてほしいです。


 

投稿 : 2025/02/15
♥ : 10
ネタバレ

け~・える・い~ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

貴恵ファーストが過ぎる

タイトル変更と、全話見ての感想を追記しました。

{netabare}
10年前に事故で死んだ妻が小学生に生まれ変わって、目の前に現れる。プロットだけを見ればお涙頂戴の感動もののようだが、6話まで見て気持ち悪さしか感じられない。

{netabare}序盤は妻と再会できたことに浮かれてはしゃぎまくるばかりの圭介が気持ち悪い。親族でもない小学生と中年が一緒いることがどうみられるかということを気にしなさすぎ。

中盤は、子供を虐待していた万理華の母親を説教する圭介が気持ち悪い。自分も妻が死んでから10年間麻衣を放置していたのに、なにを偉そうに。

そして一番気持ち悪いのは、貴恵の記憶が戻る前の白石万理華の人格がほぼ消失してしまっていることを誰も気にしていないこと。貴恵とは別の万理華という小学生の人格がいたはずなのに、その人格がどこに行ったかを誰も心配していない。貴恵が蘇ってよかったという気持ちばかりがみえてくる。本来は死んでいる貴恵よりも現在の人格である万理華のほうが大事なように私には思えるのですが、作中の人物にはそういう考えはないようです。

アニメの演出のせいなのかもしれませんが、人物描写が雑で誰にも感情移入できない。

追記:7話の終わりでやっと万理華らしき人格がでてきた。ここまで作中時間で半年(2話が7月で7話が新年会)もたってる。ここまで万理華の存在無視・・・。作中人物の態度も、創作物としてのキャラクターの取り扱いとしてもひどいと思います。

[追記]8話視聴
万理華の人格が戻っても相変わらずの貴恵ファーストの新島親子。貴恵がいなくなったことを悲しむばかり。再び万理華が消えて貴恵が戻ってきたときも「よかった」とは。
まずは、万理華は千嘉の娘であって圭介の妻ではない。たとえ生まれ変わりであったとしても、貴恵ではなく万理華としての人生が今まであったことを軽視しすぎ。1年もたってやっとその問題に気付くとは・・・・

[全話見ての感想というか勝手な考察] 

全話とおして貴恵ファーストが過ぎるのが私が素直に楽しめなかった原因かと。
確かに圭介、麻衣にとって貴恵は大事な人ではあるのだけど、同様に千嘉と万理華もお互い大事な人のはず。それなのにそこに対する配慮というものが作中人物からも作品からも感じられない。もっと両者を平等に扱っての葛藤があればよかったのだけど、貴恵の消滅に関する葛藤はあるものの万理華の存在に対する葛藤はあまり描かれていない。
如実なのは貴恵を成仏させるための圭介の結婚話を聞いた11話の麻衣の反応。貴恵の存在が万理華の人格を抑え込んでいる可能性を聞かされたうえでのあの言動。幼い子供、せめて中学生くらいまでだったら納得できるけど結婚しようかという成人女性としてはあまりにも自分本位で幼稚。

勝手な考察でいうと、麻衣の結婚をストーリーに絡ませたかったがために全体的に不自然になってしまったのではないかと思います。麻衣が結婚適齢期なことから貴恵が死んだ時点で中学生または高校生くらいだったはず。それであの母親への依存は異常に感じられる。貴恵の死亡時にまだ母親へ甘え足りなかった幼児で、現在がまだ思春期にある子供ならもっと素直に受け入れられたと思います。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 4

tomledoru さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

10年位前からの漫画作品ですよね。読みました。後半感動します。

テレビドラマにもなって。今度アニメーションになって。

漫画をタブレットでダウンロードして読んだのを覚えてます。

もう十年くらい前じゃないですか?仏教で言う輪廻転生というのがあるのかどうかわかりません。

結局は生まれ変わりではなくて,憑〇現象だったというオチなんですが。

まあ、そんなことはどっちでもいいです。

登場人物の心理描写や葛藤や愛情や家族のあり方など,考えるべきところは沢山あると思います。

この漫画を読んだときの印象は発想の転換が面白い+

発想やアイディアが新鮮だなと思ったんです。

しかし,それは十年前の話なんですから,

今アニメーションをやる意味は大方薄れてきているかもしれません。

でも,はじめてみる人にとっては結構面白い番組だと思いますよ。

「村井の恋」とBS放送でまるっきり,かぶっているというところが、なんとも憎たらしいですね。

幸い我が家はダブルチューナーで複数のハードディスクを持ってるので。同時録画してますが,ライバル意識があるんでしょうか?

私は「妻,小学生になる」の方が断然面白いと思ってます。

上級者向けアニメととして、人生・家族の絆・人とのつながりや恋というのは一体なんなのだろうと,もう一度真剣に考えさせられる素晴らしい作品だと私は思っています。

はっきり言うと、どちらかというと大人向けの作品でしょうか?

年齢が高い人ほど。共感する部分がたくさんあると思います。個人的にも,もっと評価されてよい作品だと思っています。

逆に,裏番組の「村井の恋」は年齢が下がるほど評価が高くなるように作られた作品のように思います。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 3

63.5 23 成長でファンタジーなアニメランキング23位
星降る王国のニナ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (65)
174人が棚に入れました
フォルトナ国城下で孤児として暮らしていたニナは、星の神のごとき深き青――瑠璃色の瞳を持っていた。 事故で亡くなったフォルトナ国の王女アリシャと同じ色の瞳ゆえ、第二王子アズールに見出され、ニナは王女に成り代わることを求められる。 身代わりの星の巫女として、王女として、与えられた使命――それは三月のあと、大国ガルガダの第一王子セトに偽りの花嫁として嫁ぐこと。 運命に翻弄されながらも、誰かに必要とされることに喜びを感じるニナ。そのまっすぐな瞳が見ているものとは……。 愛する人を守る決意をしたとき、それぞれの運命が大きく動き始める!!

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

そんな悪いとは言いませんが、ありがちですね

主人公のニナは浮浪者の女の子でしたが、
青い瞳が王女様と同じということで、拾われて王女様になるという内容ですね。
女性向けですね。

うーん、まあ作画はいまいち。
ニナがそんなに可愛く見えません。
男はまあまあ格好いい感じですが、それもすごく良いわけではなく…。

男のふりをしていたのでがさつなニナは今のところ可愛らしく無いのは確か。
主人公を好きになれたわけではありませんでした。

まあ…
そんなに興味は惹かれませんでしたね。
割とありがちな話、としか言いようがないです。

ありがちな中で特別可愛い、好きだ、と思ったわけでないなら続きを見る必要はないかと思いました。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

暗闇の中でも星を見つける瑠璃色の瞳

フォルトナ王国城下町で孤児として暮らす少女ニナが、
王子アズールに、事故死した王女の身代わりの姫として見出され王宮入り。
王子と関わり合う内に惹かれ合ったり、さらなる波乱万丈に巻き込まれていく。
同名少女コミック(未読)の連続アニメ化作品(全12話)


【物語 3.5点】
逆境の暗闇の中でも、へこたれないヒロインのような者にこそ、光は訪れる。
そんな女(ひと)にこそ、頑なだった王子の心も開かれる。
本作はこれまで少女コミック界隈などで何度も生産されてきたテーマの再提供。
安心感はあるが意外性は少なめ。

毎話、王道要素がテンポ良く展開される構成は小気味良い。
EDアニメーションで、めくる本のページが影絵になっていて、
話数を重ねる度、影絵が各話の象徴的なカットを描いた挿絵として着色され、
波乱に満ちたヒロインの足跡を振り返る仕掛けとなっていますが。
1クールでよくこれだけのイベント量を消化できたなと感心します。

が、ハイテンポの代償として、じっくりと心情描写する機会が損なわれた感も。
試練に恋にと葛藤するヒロインの心情は、視聴者が読み取る間もなく、
モノローグで語られあっさり答え合わせ。
もっと色々、本音を想像させてドキドキさせてよと思うこともしばしば。

よって、私は本作を一日の締めなど、極力、心身が消耗した、
考察ばかりしたくなる深夜アニメ脳すらも死んでいる状況を選んで視聴しました。
すると、直球テーマによる浄化効果も相まって、醜さぶちまける系の他の深夜アニメ視聴も含めた日々のストレスが緩和され、
なかなかの入眠効果が得られました。

異世界ファンタジー版の「世界名作劇場」、童話絵本でも眺めるような距離感で行けば、
スッと折り合えるかと思います。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・シグナル・エムディ

デジタル作画制作の推進を目的にIGグループが設立して10年になる子会社。
星空のようなニナの瑠璃色の瞳など描き込んで来る部分もありますが、
基本的には限界突破する程の作画カロリーは費やさず、無難に完走しましたという印象。

ニナも、思ったことが口やモノローグだけでなく、すぐ顔に出るので、
分かりやすかったですが、読み解きがいがないと思ったりしたのも脚本同様。
ニナは、髪型も色々と変わりますし、ちびキャラ含めた掛け合いや顔芸も多彩だったので、
見ていて退屈はしませんでしたが。
あと鳥の方のニィナとか。

グロ方面では、{netabare} 会話即セトに斬られたニナ{/netabare} などソコソコの衝撃シーンこそありますが深夜アニメでは控えめなレベル。
ロマンス部分も乱暴や夜伽を示唆する展開などがあったりもしますが、
実際に描写されるのはアニメ化部分ではキスまで。
私は配信組でしたが、TV放送は刺激を求められる深夜アニメではなく、安全安心なEテレ夕方枠とかでも良かったのではとも感じます。

ただ、そのキスに“好き”が入ってるか否かなど、
キスの意味の使い分けについては大事に描写されていて好印象でした。


【キャラ 3.5点】
明快だが予想通り過ぎると思うことも。

序盤フォルトナ王国で一番ヤベェ奴は悪女オーラ全開な王妃様ではなく、
{netabare} 穏やかな表情の無能サイコパスの国王の方{/netabare} だったというのも、
すぐにピンと来ましたし。

唯一、一本取られたなと思ったのが、終盤、{netabare} ニナの侍女ヒカミ。
異国ガルガダまで付いて来て、何か仕掛けてくるまでは分かりやすく匂わされていましたが、
性別まで偽っていたとは。{/netabare}
ただ、これも、やられてみれば、よくあるサプライズなんですけどね。
私も終盤までには、このアニメは、深読みせず無心でストーリーに身を委ねようと決めて、折り合った頃だったのも一因かなと。
制作者の掌の上で気持ちよく踊らされることができました。


フォルトナ王国の第二王子・アズール。
{netabare} ニナとは王族の身代わりとして連れて来られた者同士でもある。{/netabare}

ガルガダ王国の第一王子・セト。
{netabare} 数々の敵国を滅ぼして来た無感情な殺戮マシーン。{/netabare}

ニナはやがて二人の王子と両国を股にかけた三角関係を構築していくことになりますが、
二人の王子がデレるポイントも分かりやすくてくすぐったかったですね。

因みにファンの間ではアズール派かセト派で盛り上がっているそうですが、
私は断然セト派ですね。
{netabare} 殺戮マシーンが姫との愛を通じて人間の心を獲得していく過程。{/netabare}
このパターン。私は何度提供されても美味しく頂ける好物ですので。


【声優 4.0点】
主演ニナ役の田中 美海さん。
デビュー作のアイドルグループ「Wake Up, Girls!」片山実波役を務めていた頃から妹ポジション。
その後も様々なタイプの妹、年下役として、WUGメンバーの中でも一番堅実にキャリアを重ねて来た方。

ニナはスラム暮らしの頃は少年の格好と言動で身を守っていたため、
素の口調は粗暴なボーイッシュ。
心情を網羅するモノローグには乙女心も滲み出て。
王国の公の場では姫を騙り上品な言葉遣いで堂々と。
多彩な年下属性が求められる役柄でしたが、
みにゃみには対応できるだけの引き出しが培われていました。


アズール王子役の梅原 裕一郎さんは落ち着いたイケボ。
セト王子役の内山 昂輝さんは気だるげ成分配合のイケボ。
ボイスドラマから続けての指名となった一線級のお二人を相手に、
田中 美海さんが掛け合いで堂々と渡り合う。

正直、私は少女マンガはあまり守備範囲ではないですし、
お話にはハマりきれない懸念もありましたが。
みにゃみの成長に目を細められればそれで良いと割り切ったのが視聴動機でしたし。
得る物は得られたという点では満足できるアニメ鑑賞ではありました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は田渕 夏海氏。
メインテーマとなる「瑠璃色の瞳」を始めピアノサウンドが牽引するピュアな曲風が中心。
癒やし目的で流しても効果ありそうな音源です。

主題歌はOPが坂本 真綾さんの「nina」
EDがムフルム王子役も務めた東山 奈央さんの「星の伝言」
ビブラートをあまり当てない純度の高い伸びやかな声優アーティストのボーカルが世界観にマッチ。
特に「星の伝言」は一日のEDとして聴いても綺麗に落ち着く逸品です。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

きっと,話がこれから面白くなると思います。

ここまでの話は,隣の王国の友好の為に嫁ぐまでの話ですが,そこまでは大して面白くないので,評価も低いのだと思います。

しかしながら。中盤に入って。

隣の王国に。お妃候補として赴任して,隣の王国の冷酷で,傲慢な第一王子に,正々堂々と立ち向かっていく姿は本当に心が打たれるものがあります。

もともとの前提が。王女様の入れ替わりということもあって。下町育ちの。気性の強いところがありますが,ヒロインにはそういう,がんとした魅力があります。

最近流行りの背景で。中世ヨーロッパの国と国の存亡をかけた,駆け引きのような半ば道具として,ヒロインは描かれていますが。

人間そのものの気性や性格で。話しをだんだんと盛り上げて行ってるところは,絶対評価すべきだと思います。

いうなれば、これからもっと評価される作品になると信じています。

最近流行りの魔法ものや。ダンジョンもの。転生。魔王,戦いや冒険者といった良く言えば「スパイス」悪く言えば「小道具」を使わなくても。

充分面白いアニメーションが作れるという。最近の手本になる作品になると予感しています。

魔法物のアニメーションだったら?せめて「葬送のフリーレン」くらいの傑作を作ってもらいたいものです。

ヒューマンドラマのみのファンタジーアニメとしては,私は秀逸だと思っています。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 4

58.1 24 成長でファンタジーなアニメランキング24位
いずれ最強の錬金術師?(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (15)
130人が棚に入れました
勇者でもないのに勇者召喚に巻き込まれてしまったアラフォーサラリーマン、入間 巧。 間違って呼ばれて元の世界に戻ることもできなくなってしまったタクミは、「巻き込んだお詫びに」と女神ノルンから手厚すぎるほどの加護と過保護なサポートを受け、剣あり魔法ありのファンタジー世界『ミルドガルド』で人生をリトライすることに。 「戦闘職は絶対合わない」と地味な生産職を希望し、バトルとは無縁の穏やかで慎ましい異世界ライフを希望――のはずが与えられたスキル『錬金術』は、聖剣から空飛ぶ船まで何でも作れる超最強スキルだった……! ひょんなことから手にしたチートスキルで、商売ではボロ儲け、バトルでは無双状態に!? 「第10回アルファポリスファンタジー小説大賞」読者賞受賞、シリーズ累計発行部数100万部突破、コミカライズも絶好調の大人気作が、待望のアニメ化! 望んでいないのに最強になってしまった錬金術師の、ほのぼの(?)異世界冒険譚が幕を開ける!!

こま さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

某ア◯マで2話までリアルタイム視聴。少年を助けた主人公、家を建ててもらう事に…だと!?

視聴にはコメント観ながらじゃないと耐えられなかったんだ!しょうがないよね?
毒にも薬にもならない系なろう詰め合わせセット。

女神、異世界召喚、異世界転生、間違えちゃったテヘペロ、糞国家、禁術、加護、ステータス、ユニークスキル、パッシブスキル、アクティブスキル、魔法、レベル、スキル、魔力、ゲーム、時空間属性魔法、成長限界突破、ステータスとスキル爆上がり、索敵、気配察知、ウォーターボール、タゲ、アイテムボックス、時間停止、無限自動整頓、槍術、生物不可、生産職、土魔法、女神の目的…etc。うぁーしゅごいー

眠くなるマンガ確認したけどストーリーは同じで今の所改変無し。
村には宿が無い、だから家を建てるって言うよく分からない事になったの凄かった。
みんな優しい!!とか言ってたの怖いわw
リアルタイム視聴かつ余裕あったら観るかもしれないし観ないかもしれない。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 0

Dave さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

AIが作ったような無個性(だが悪い個性もない)

とりあえず2話まで鑑賞。

うん、ぜんぜん悪くはないです。作画も安定しているし、イキった主人公もウザい登場人物もいなければ、胸糞展開もありません。一言で言うなら、イージーモードで平和です。ナーロッパで稀有な光属性魔法とかテイムとか無自覚に使えて、現代知識で作ったアイテムが高額で売れて、周囲のみんなが助けてくれて。

ストレスなく見れるのですが、すでに先週の話が過去作品の記憶とごっちゃになるというか、オリジナリティが皆無なんです。最近AIで作った架空のアニメとかありますよね、ああいう感じの無個性。本当はこれAIが作ったとかじゃないですよね?

嫌いな要素は全くないので視聴は継続するのですが、この感じだと半年後には内容が一切思い出せなくなりそうです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ブリーチド・リビドー

ファストチーレムキッズアニメ
予定調和な伝統芸だが安心健全風味

OP・安心のdialogue+で安定感抜群、しかし映像は雑
ED・世界観にハマったゆるふわ感がいい、しかし映像は雑

いつものチーレムの美味しいとこどりで緻密な設計のビジネスなろう
掲載はアルファポリスだが概念としてのなろう的なもの

01
凄まじい爆速だが全く破綻がない、すごい

転生前描写はカット。召喚ミスで手厚い補填。少女を救って村へ合流、サクサクとスキルをゲット。テイムもあるよ。勇者候補3人のカットを挟むも世界の輪郭はまだぼんやり、主人公が倒すラスボスや果たすべき目的は一切示されない。そして最後のヒキで、実は主人公の召喚は手違いではなく女神の意図的なものだった…と開陳し待て次回、とあまりに完成度高く完璧過ぎる初回。もう完全にプロの所業。というかもうなろうとはほぼ別物。なろうを下敷きにした異世界冒険譚キッズアニメ。

蔓延するゴミなろうに対する逆張りなのか、召喚後の世界の輪郭をほぼ説明しないし、公式に召喚した理由も一切明かさず、なにより「こいつがヒロインだ!さあ萌えろ!」な暑苦しい押し付けがましさも一切ない。初回のキャラはほぼモブでメインヒロインすら登場しない。黎明期のアマチュア文学の妄想爆発なキモさを完全に脱臭し、先鋭化した嫌味なまでのあからさまなヨイショも排除、そこそこに不快のない接待レベルに調整してなお「なろう的なもの」として成立させる手腕に脱帽。これが…プロの仕事…。

作画も無駄な露出もフェチ感もない健全な調整。美少女アニメ的キャラの魅力ゥ的なキモさを徹底排除してるので、なろうを再構築した若者向けの一般枠ファンタジーアニメって印象。美少女アニメであるいつものなろうと構造は一緒だが、女性キャラはブヒる対象の萌えキャラではなく、女児が観ても好感を持てる推しキャラとする調整なのかな。

主人公は視聴者の視点で観ればスーパーチートだが、何気にきちんとサバイバル感を感じさせる細やかでさりげない演出。情報の後出しも主人公の視点ときちんとリンクさせてて、強引な後付け感の嫌味も感じさせない。見た目や設定こそクソなろう準拠だが土台の設計部分のレベルが違いすぎる。まさにプロがやってるビジネスなろう。

しかしビジネスなろうはあまりに健全でお上品過ぎるので、無職転生のような私小説的文学性は消え失せており商業主義に流され漂白された骨抜き劣化工業品と言えなくもない。リアルで開陳すれば人権喪失レベルの完全なる自己中のキモい妄想に浸れるのが黎明期アマチュアなろうの良さであり輝きではあったはず。それらが流通から排除される世界はまさにディストピアと呼ばれるもの。ユニコーンの安寧の地は、もはや完全クローズドな有料サロンしか残されていないのだろうか。

安心健全でキモくない異世界なろうは、はたしてなろうと呼べるのか否か。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 0
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