憎しみで仲間なおすすめアニメランキング 14

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの憎しみで仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月22日の時点で一番の憎しみで仲間なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

94.8 1 憎しみで仲間なアニメランキング1位
鬼滅の刃(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1680)
7024人が棚に入れました
血風剣戟冒険譚、開幕。舞台は、大正日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変した。 唯一生き残ったが凶暴な鬼に変異した妹・禰豆子を元に戻す為、また家族を殺した鬼を討つ為、2人は旅立つ。鬼才が贈る、血風剣戟冒険譚!

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、大塚芳忠、梶裕貴、加隈亜衣、岡本信彦、森川智之、悠木碧、井澤詩織、浪川大輔、山崎たくみ、緑川光、子安武人、坂本真綾、山下大輝、早見沙織、千葉繁、上田麗奈、日野聡、小西克幸、花澤香菜、河西健吾、杉田智和、鈴村健一、関智一、関俊彦、木村良平、福山潤、小松未可子、諏訪部順一、内山昂輝、小清水亜美、森久保祥太郎、白石涼子、稲田徹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヒット作を語らう時の心の姿勢

2020.04.12 追記

思うところがあっての大幅加筆。
視聴後に書いた作品レビューは後段に残しときます。
 ※ごく一部のアニヲタ批判も含んでるので気分害されちゃったらごめんね


作品の良し悪しについて各々語るのがレビューサイトの目的の一つですが、この作品は久々に普段アニメを観ない層を巻き込んで社会現象を起こしたということもあって、その観点で一言申し上げたく候。基本雑談です。


{netabare}とあるコーヒー屋にて見かけた風景。
「こんないいものなのになかなか理解されない」

自身が愛好しているものを理解してほしい。誤解を解きたい。なんなら広めたい。趣味人なら自然と沸き上がりそうな感覚です。少なくとも目の前で熱弁をふるってるこの人はそんなタイプの人。そしてその対象はアニメでした。
一緒にいる相手はそれほど興味のない層。よくありそうなシチュエーションです。
時は2016年。大ヒット中の映画『君の名は。』を映画館に出向き鑑賞し感動したと伝える非ヲタさん。話を合わせただけかもしれませんが、そんな会話のきっかけを全力で折りにいくアニヲタさんがいました。曰く、

「あーあれ話の辻褄全然合ってないんだよね」
「話が頭に入ってこないから全く泣けなかったわー」
「それよりも新海監督の前作がなんちゃらかんちゃら…」
「それよりも同時期の『聾の○』『この世界の何某に』のほうが凄かったけどね」
等々

前段でなかなか理解されないというやりとりを耳にしてたからなおさらかもしれません。

 「そりゃあんた理解しろというのが無理だわ」

単に巻き込みに失敗しただけでなく、むしろ遠ざける逆の効果を発揮するコミュニケーションでした。あほらし…
別にあにこれで同種のレビューを投稿するのは一向にかまわないと思います。同じヲタ同士で一定の土台を共有してますし、節度を保って思うところぶちまけてもらったほうがよいしそういう場です。
そのため「『君の名は。』つまんねーのにそう言っちゃだめなのかよ!」とか「思ってもいないこと(面白くないのに面白いと)言うほうが不誠実だと思うが?」という話では全くないので悪しからず。

せっかく興味のなかった人が興味を示してくれたのに。当のヲタさんだって仲間になりたそうにこちらを見ているのに。…全力でへし折りにいってませんか?です。

 「どこらへん面白かったの?」
 「アニメってどんなの想像してた?」

せめてこれくらいのワンクッション置いてから持論を展開してほしかったところ。
非ヲタさんはアニメを観にいちいち映画館に足を運ぶなんて滅多にないでしょうに。ここらへんの想像力がこのコーヒー屋で出会ったアニヲタさんには決定的に欠けてます。
もうなんというかオタクどうこうよりも単なるコミュニケーション下手かどうかの話のような気もしますが、やらかしがちなので自戒も含めて気を付けましょう。


というわけで何を言いたいかはもうお分かりですね。
4年ぶりに似たような局面がきてるわけですよ。クリスマスや誕生日のプレゼントに単行本をせがまれてみたり、芸能人がファンであることを公言して、なかには椿鬼奴さんみたいに番組内でネタにしてたりもする。LiSAさんが紅白に出場してたりもしましたね。

とはいっても、制作会社「ufotable」。声優「花江夏樹」「鬼頭明里」。一般人はまず知らない単語です。紅白出場したからといってアーティスト「LiSA」さん知らない人だって多いでしょう。今回で興味を持って動画を漁ったとしても客席サイリウムが乱舞してる光景を見たらそっ閉じしたくなるのが人情です。
余計なお世話でしょうが、同好の士を増やしたい私としましては非ヲタさんとのやりとりは「お手柔らかに」と願うところであります。

『鬼滅の刃』気に入ったのならこんなのもあるよ(^^)
そんな展開を夢見て以下、


■映像凄かったっす

作画に触れて制作会社「ufotable」を話の枕に『fate』『空の境界』をご紹介。劇伴も同じ梶浦由記さんだったりします。


■声優さん繋がりも

ベテラン・若手・中堅問わず実力のあるCVさんが多く起用されていた本作です。要は年間通して登板回数の多い人たち。
竈門家だけでも父:三木眞一郎、母:桑島法子、子供たち:大地葉、本渡楓、古賀葵、小原好美とかいう水準です。

 「その○○役やってた人だったら、今ちょうど△△ってアニメに出ているよ」

リアタイものだと「じゃあ明後日チェックしてみよう」と敷居が下がったりするものです。

それに各々代表作を持ってそうですから、そちらへの誘導もありですね。
花江夏樹さんなら『四月は君の嘘』。早見沙織さんなら『あのはな』。あたりは非ヲタ向け鉄板でしょう。「いやそれより『俺ガイル』が鉄板だ!」そのへんはどうぞご自由に(笑)

我妻善逸(CV下野紘)からの『ACCA』ジーン・オータス役。
嘴平伊之助(CV松岡禎丞)からの『SAO』キリト役。
本作での役どころとは違う顔を見せている作品も驚きがあっていいですよね。


自分もそうでしたが、声優さん、制作会社、劇伴担当、キャラデザインあたりの繋がりから広がっていったと思います。

まあそんな感じの世迷い言です。お付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに私はこの作品を手放しで褒めておりません。{/netabare}




↓以前投稿した作品についての感想
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2019.10.04記
旧件名:良いほうの『少年JUMP』

{netabare}
艶やかな街の灯り
静謐な山間の雪景色

とにかく綺麗な作品です。
色使いが独特といいますか鮮やかな色の組み合わせが印象に残ります。
主人公炭治郎の羽織(緑と黒)はサムネでも確認できる組み合わせ。

その一方で、毎話冒頭サブタイトルコールの墨色を用いた水彩風の演出にも味わいがある。全体の色味が和風なんですよね。

そしてこれがぐねぐね動くのを目の当たりにすることになります。
バトルシーン。抜刀時の緊張感。連続した体動作の流麗な運び。対立する“鬼対人”の果てなき抗争の物語のためバトルシーンは多くあり、手を替え品を替えての演出に都度唸ることでしょう。


制作会社『ufotable』は、『劇場版 空の境界』でアニメビギナーだった私の心が鷲掴みにされたこともあって、本作『鬼滅の刃』は事前から楽しみにしていた作品でした。

『空の境界』は、和装のヒロインの殺陣がとにかく流れるようだったのとそれを活かすコマ割りで、これまでバトルを“迫力”という概念でしか見れてなかった自分に”美しさ”というものを教えてくれた忘れられない作品です。



さて『鬼滅の刃』に戻ります。
冒頭作画に触れたのは、この一点だけでも「買い」だと思ったから。なお原作は未読です。
週刊少年ジャンプは『ONE PIECE』が連載される前に卒業した私ですが、いかにもジャンプらしい作品と言えるのではないでしょうか。たしか

 “ 努力 友情 勝利 ”

でしたっけ?
その王道を行くかのような竈門炭治郎(CV花江夏樹)が主役の物語。鬼に親兄弟を惨殺され唯一生き残った妹も鬼と化してしまう。その妹竈門禰豆子(CV鬼頭明里)を人間に戻す手段を探るべく、人外なる鬼を討伐する組織へと身を投じていく流れとなってます。

良いですね。
炭治郎が素直で努力家で妹思いで諦めない強い意志を感じさせるいい奴なんです。私としてはこの主人公と冒頭述べた作画の2点推しです。
・・・以上なんですけど一応5項目整理しておきます。


▼物語

あらすじ読むと暗そうな話ですが、実際展開されたのはシビアな場面とギャグパートとのほどよい緩急。すっと肩の力を抜けるポイントが用意されてそこそこ笑えます。
それにインフレし過ぎない敵キャラ。鬼舞辻無惨(CV 関俊彦)を最終目標と定めてのブレない展開も好感。
炭治郎の鍛錬シーンに尺を取り強くなっていく過程を丁寧に描いたことは戦闘の重みや背負うものの大きさなどに説得力を持たせる効果がありました。また、鬼を一方的な悪として描かないこともお家芸とはいえ好きな設定。


▼声優

弱っちいけど芯のある人物を演じるには花江さんの選択は良かったかと。2018年初頭『グランクレスト戦記』『ラーメン大好き小泉さん』でその名を認知したのち、視聴作品が被ってなかった鬼頭明里さんのフルボイスを久々聞けたのは個人的に◎。
敵方の “ 十二鬼月 ” そして鬼殺隊エリートの “ 柱 ” 両陣営にも豪華声優陣を配置。 一部しか登場してないので今後の発展性の面でも楽しみが残ります。

{netabare}禰豆子を人間に戻すためのキーマン珠世を坂本真綾さんが演じられているのも耳に心地よい。もっと珠世を出しておくれ!{/netabare}


▼キャラ

我妻善逸(CV下野紘) 嘴平伊之助(CV 松岡禎丞)の位置づけが絶妙でした。
濃いっすね。途中からお笑い担当みたいになってましたが…
{netabare}協力プレイで敵を撃破!という印象がないのです。
意図したものなのか、兄と妹の絆に焦点あてていて友情プレイは控えめでした。今後の伸びしろを感じるところです。{/netabare}


▼作画

既述。
追加で、室内戦闘の描写もすさまじかったですね。
{netabare}ジャミロクワイの名曲『Virtual Insanity』のPVイメージで、そこの灯りを暗くして動きをめちゃくちゃ激しくしたような響凱(CV諏訪部順一)との戦闘も目を奪われました。鼓を打つ鬼とのバトルですね。{/netabare}


▼音楽

安定の梶浦案件。
地味に評価したいのが2クールの前後半通してOPEDが変更されなかったことでしょうか。昨今のお作法からみても異例な気もしますが不自然さは感じません。
{netabare}後半で曲を一新して、最終話クライマックスで前半OPどーん!演出って分かっていてもアガるんです。でもそれをしない勇気といいますか、作品の一貫性考えると変えないほうがいい気がします。{/netabare}




整理してみると、個別項目でのマイナスはあまりなかったです。
続きは劇場版でということでしょうが、まだ開けてない引き出しも豊富なので不安はないでしょう。

ただし、2クール後半でやたらキャラ増やしてお披露目パートみたいになってたのをどう見るか?
ちょっとイマイチでした。単に私が消化しきれなかっただけで、これも続きありきということなら仕方のないことなのかもしれません。

それに少年漫画らしいシンプルな面白さを追求した感があって、エンタメとして申し分ないわけですが、天井をぶち抜くような破壊力まではありませんでした。あくまで感覚的なものです。

きっと作画表現に度肝を抜かれたこともあって同等かそれ以上のレベル感で「深み(絶望)のある物語」を期待してしまったのではないかと思われます。


いや充分面白いんですよ。今期(2019年9月終了もの)TOP3に入るのは間違いありません。全方位でおすすめです。{/netabare}



視聴時期:2019年4月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.04 初稿
2020.04.12 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 105

takato さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

申し訳ありません…。何の成果も得られませんでした!。

 タイトル通りな気分で見終わりました…。仮に私には合わなくても、ヒットの要因の一つくらい切れっ端でも掴んで帰ってやる!と思って挑みましたが…。


私には「最低3話まで見て盛り上がらない作品はそっから盛り返すことはない」というジンクスがありまして、当初そこまで騒ぎになってない頃に数話見たがピンとこなかったので保留状態だったのですが、やはり避けては通れないタイトルですし、宙ぶらりん状態はモヤモヤするので挑戦しました。(物凄い長期作品はジンクス外ですが。)


本作は多くの要素を揃えているが、みんなそこそこという印象でした…。とにかく見辛くなるような要素が少なくてビジュアルも小綺麗にまとまっている。しかし、面白さとはマイナスが少ないことではなく、いかに強烈なプラスの要素や個性を打ち出せるか?ではないでしょうか?。


本作の問題点としてまず感じたのはキャラである。バトルものにおいては、敵役が非常に重要なのは今更言うまでもないだろうが、敵役にまで及ぶキャラ愛、キャラ造形の妙技を感じられない。中ボスは本当にかませか、能力だけが先行している駒という印象。


キャラづけのために過去回想でこんな悲しい事情が…な展開をやるのはあまり上手な手とは言えないが、決して全否定はしない。ただ、その内容が「別に…」で思わず沢尻エリカ状態になってしまう。


櫻井さん演じる薬売りさん初登場の「妖ayakashi」の一篇「化猫」や、私の大好きな「マルドゥック・ヴェロシティ」のボイルドみたいに壮絶すぎる悲劇や業を巧みにかつドラマティックに描けてこそ初めて悪堕ちの物語は胸を打ち共感に達する。


味方の人気キャラ?な善逸や亥之助もだけど、キャラを出落ち的にだけでなく奥行ある生きた存在にする技が弱いように感じられた。


それでは成功例を示せ!と言われれば、私は「ジョジョ」シリーズを挙げざるを得ない。かの作品では、中ボスどころか、モブですら名セリフを吐き、忘れ難い印象を強烈に残してくれる。能力バトルの面白さも雲泥の差。


というか、善逸たちはあんなに人気キャラなんだからもう大活躍で、炭治郎と硬い絆を築くのかと思ったら、本格的に出てくるのは11話以降とかで、戦闘も2回くらいしかない…(最初は顔見せ的なやつだし)。


つーか、二人とも出落ち的なインパクト勝負という印象だし、流石にウザ絡みとしかいいようながないテンションの連続はねぇ…。片方は引き算が効いたキャラにすれば良かったのに。


そもそも問題だが、主人公が何の欠点もない、クラスの良い子な感じの炭治郎なのはどうかと…。少年漫画の主人公ってアウトサイダーか、最低でもクラスの外にいるようなキャラだからこそオタクでも共感できる気がするのだが。あと、欠点が個性になるだろうに。


あと、2クールもやった割にはあまり話が進んでいないのが第2の問題だろう。2クールあれば、グレンラガンは穴底から宇宙へ、攻殻機動隊ならサブの話をやりつつ巧みに「笑い男」の物語を纏められるレベルである。


原作があるとはいえ、本作の大きな山って実質はvs累だけじゃね?という気が…。その累も打倒に血道をあげてきたわけでもなく、事件の影に常にいたわけでもなく、急に出てきたキャラだし…。あと、ラストの切りどころもなんか微妙。


そして個人的に一番の問題は、善逸の件で多少触れましたが「笑い」である。私が本作を視聴していて一番の強敵だったのはやたらコミカルシーンになるんだけど…そのたびに寒〜い気持ちになって虚しくなることが多いことでした。


映画評論家の町山さんの邦画についてのコメントを援用するなら「コミカルな場面でテンションとノリだけで持っていこうとしても笑えません。かえって寒くなるんです」。この言葉を本作に贈りたい。特に善逸(ちなみに下野さんは大好きですからあしからず)。


近年だと、軽妙にコミカルとシリアスのバランスを極めていた「よりもい」、宮野さんの怪演を中心に破壊的なギャグを打ち込んでいた「ゾンビランドサガ」という傑作が出てきてる中で、このテンション一辺倒なのは笑えない。


唯一笑ったのは、善逸と出会ってすぐの炭治郎の無表情のシーン。ちゃんと引き算のギャグになってるし、善逸のツッコミもちゃんとはまっていた。


まぁ、笑いのツボは人それぞれって言っちゃえば話は終わっちゃうのですが、それを言っちゃあアニメの評価も好きずきであって同じことだと思います。これが笑える人がいても否定なんてしませんが、少なくても私は全く笑えませんでした。


私としては、本作も近年見かけがちなバブル的に一時騒がれるけど、しばらくすればあれは何だったんだろうなぁ〜な作品の極端な一例に過ぎないと思われました。


本作がかつてのような伝説作品のようになって、長い間アニメ界に影響を与え続け、アニメ史上においてエポックな作品として絶対語られるようになる未来は全く私には見えません。


物凄く悪い作品とも、頭にくる作品とも言いませんが、なんか薄い作品だった…の一言で締めたいと思います。


(追記)

 劇場版もそうですが、本作のヒットは思わぬ要素、コロナと幼児にまでウケた点が大きいと思われる。とにかく主要キャラが総じて幼い感じで、そんな子達がワチャワチャしてて、クールやニヒル要素があまりない。そして、親御さんとして見せても安心な良い子感(それが私は物足りない)。そういった偶発的な要素が大きかったのではなかろうか?。後でもっと盛り上がってるところ映画化しても今回のような成功は二度とないでしょう。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 76
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

家族の肖像(※女性漫画家と新しい波の兆し)

アニメーション制作:ufotable
監督:外崎春雄、脚本:ufotable
キャラクターデザイン:松島晃、
音楽:梶浦由記、椎名豪、原作:吾峠呼世晴

最近の週刊少年ジャンプは、
ダーク系が主流なのだろうか。
『HUNTER×HUNTER』しか読んでないので
分からないが、『約束のネバーランド』も
同じ系統だし、読者層の年齢が上がって、
売れ筋も変化しているのかと想像している。

とはいえ、この作品が重視しているのは、
ジャンプの王道を踏襲した作風。
努力、成長、友情、純粋さ、家族愛など、
ジャンプに必要なものは、
全て揃えているように思える。

大正時代のある場所。
優しくて家族思いの竈門炭治郎(かまどたんじろう)は、
兄弟の世話をして長男としての務めを
果たしながら、毎日を懸命に生きていた。
家族の結束が固く、より大切にされていた時代。
ある日、町に炭を売りに出かけていた炭治郎は、
帰りが遅くなったため、知り合いの家に
泊めてもらうことになる。
夜になると鬼が出ると言われていたからだ。
{netabare}翌日、家に戻ってみると、母と兄弟たちが
惨殺されているのを発見する。
炭治郎はそのなかから僅かに息のある
妹の禰豆子(ねずこ)を抱えて助けを求めるために
雪山のなかを飛び出していくのだった。{/netabare}

{netabare}鬼に対抗して禰豆子を人間に戻す方法を探すために{/netabare}
炭治郎は、冨岡義勇の紹介で鱗滝左近次の元で
修行に励み、鬼殺隊に入隊。
禰豆子とともに鬼に対抗していく。

ここまでの物語はジャンプの王道展開そのもの。
修行して戦い、敵のボスと遭遇し、目的を確かにする。
大きな特徴といえるのは、相手側の鬼は
元々が人間で、昔の家族との記憶を
全員が朧気ながら持っていること。
その時の想いに沿った攻撃を仕掛けることもあり、
死に際には、家族の思い出とともに消滅する。
敵が人外であっても心を持った者であり、
そこを重視する作りになっているのは、
最近の少年漫画の流行りなのかもしれない。
この設定は『HUNTER×HUNTER』の蟻編を想起させる。

浮世絵を意識した水の表現法をはじめ、
作画面のこだわりは素晴らしい。
動きもスムーズで乱れるところがない。
制作陣の相当な意気込みが感じられる。
家族とのつながりを重視したのも、
関係性が希薄になりつつある今の時代に合っている。

ただ個人的にはストーリーに惹かれるものがなく、
第1話を除いた前半から中盤に関しては凡庸な印象。
よくある設定が想像通りに進んでいき、
敵との戦いにも新鮮さは感じられない。
絵の良さはあるが、戦いのシーンが長い割には、
刀で戦うという制約があるため、バリエーションが少ない。
また、炭治郎と禰豆子以外の味方のふたりが騒がしくて、
コメディにも辟易としてしまう。
ジャンプ作品なので仕方ないとは思うが、
お約束に縛られ過ぎていると感じた。
しかし、多くの人の心を奪ったであろう
19話の展開や魅せ方で一気に物語へ引き込む。

鬼の家族ともいえる集団が住む森に炭治郎たちは向かう。
十二鬼月のひとりである累を筆頭とした
蜘蛛の糸を操る鬼たち。
家族を大切にするという記憶だけに
取りつかれていた累は、恐怖による支配で
鬼の家族を形成していた。

蜘蛛の糸に捕らえられ、月光のなかで浮かぶ禰豆子。
炭治郎は死を覚悟して累へと突っ込む。
この回は動きだけでなく、止め絵の美しさも
しっかり考慮されているのが感じられる。

家族との思い出。
幼いころに見た神楽の記憶が炭治郎に力を与え、
父の舞が自身の動きと重なっていく。
一方、禰豆子の脳裏には母が現れる。
妹は兄を助けるために残った力を絞り出す。

誰にでも大切なものがある。
心と体が弱っているときに、
家族や大切な人が自分のことを
愛してくれているということを思い出すだけで、
大きな助けになることがあるのだ。
そんな普遍的なことを物語と映像で
ドラマチックに表現した手腕は見事だった。

鬼殺隊のトップである9名の柱。
十二鬼月の新たな追手。
鬼舞辻無残の血を得て、
より強力になった下弦の鬼が
炭治郎たちのいる列車に乗り込む。
続きは映画の無限列車編で。

家族の物語はどこに向かうのだろうか。
(2019年10月12日初投稿)

女性漫画家と新しい波の兆し
(2020年5月23日追記)

先日、週刊少年ジャンプで
最終回を迎えたというニュースが流れた。
ひとつの作品として、これは異例のことだ。
恥ずかしながら、リアルタイムでアニメを観ていたときは
社会現象になるほどの大ヒット作になるとは、
全く予想していなかった。
2020年5月の時点で、累計発行部数は、
6000万部を超える見通しだという。
2019年度の集計では、10年間連続1位を
獲得していた『ONE PIECE』を抜いた。
現在でもコミックスの品薄状態が続き、
映画公開も控えていることから、
さらに数字を伸ばすことが予想されている。
現在、たった20巻までしか刊行されていないことを
考えると驚異的といえる。
この数字は、過去の全ての漫画と比較しても
30位以内に入るという。
私の周りでも普段アニメや漫画にそれほど
親しんでいない人が夢中になっているのを
よく耳にするので、それだけ一般層にも深く
浸透しているということだ。

作品の特徴としては、やはり女性作者が少年漫画誌に
少年漫画のロジックで描いたことだろう。
上記でも触れたが、少年ジャンプに必要とされるものは、
全て揃えているように感じる。
ただ、そこに女性作者特有の視点が付加されている。
それが、多くの人々の琴線に触れたのだろうか。

家族愛がこの作品のテーマのひとつであることは
間違いないだろう。原作は未読だが、
アニメで観たところ、敵味方関係なく、
家族について多くの時間をかけて描写しているのは、
大きな特徴となっている。
しかも、時代は大正時代をわざわざ選んでいる。
そのことに頭を巡らせたとき、
昔、友人の女性と話していたときのことを思い出した。

「もっと昔の時代に生まれたかった」
と彼女は言った。
「今の時代はあまり合わないのよ」と。
いまひとつ意味を理解しかねて、
色々と話を聞いてみると、自分の祖父や祖母たちと
過ごした時間のなかで感じたり、書物のなかでの
知識によって、人と人との関係性や
家族の形、男女の役割など、全てが心地良かったようなのだ。
当時の私は、それを聞いて、よくある懐古主義なのかと感じた。
例えば、雑誌『サライ』を好きだと言うように。
昔の時代だと、不自由なことも多く、
楽しいことも今よりは少ないような気がすると私が口にすると、
彼女は、それでもいいと言った。
規律や狭い常識に縛られていても、
それが自分にとっては、合っている気がすると。
結局、私は彼女が感じたことをよく理解できなかった。

今になって思うのは、人生においてたくさんの
選択肢があったとしても、必ずしもそれが幸せに
つながるわけではないということを
彼女は感じていたのかもしれないということだ。
決められた自分の役割のなかで、
何かをひとつずつ選び取っていくほうが、
自分の性には、合っていると考えていたのだろう。
彼女は、とても頭の良い女性だったが、
地図を読めないことをよく嘆いていた。
彼女にとって、人生に対する考え方は、
もっとシンプルな形をしていた気がする。
それは、昔の日本文化のなかに確実に存在していた
「潔さ」や「温かさ」とでもいうべきものだったように思う。

私は『鬼滅の刃』が幅広い人々の
支持を受ける理由のひとつに
そういうものがあるのではないかと感じる。
主人公の竈門炭治郎は大家族の長男として、
毎日、懸命に働きながら、
たくさんの兄妹の面倒を見ていた。
彼は定められた自分の役割を全うすることで、
満ち足りた幸せを感じていた。
やがて鬼によって家族が惨殺され、
僅かに息のあった禰豆子を助けるために、
さまざまな困難に立ち向かっていく。
そして、禰豆子のために生きていくことを決意する。
決断に全く迷いはなかった。
そんな状況にありながらも炭治郎が大切にすることは、
他人の気持ちに寄り添うことだった。
たとえ、相手が鬼だとしても、その哀しみを受け止める。
多くの人々の哀しみを全て抱えながら、
敵に向かっていくのだ。
全てを背負う度量があって、ストイックで真っ直ぐだ。
こういうほぼ絶滅してしまったと思える男性像に
女性読者は惹かれるのだろう。
この層は「歴女」と呼ばれる人たちとも被る気がする。
また、善逸や伊之助も抱えている背景がしっかり描かれ、
その事情や彼らの強さの理由が分かるのもいい。
彼らは、自分のできることに向かっていく。

もうひとつ女性作者に特有だと思えるのが、
作品をズルズルと引き延ばしたりしないことだ。
最近の売れる漫画は、ほとんど終わることができない。
物語が終焉に向かったら、きちんと終わらせることも
作者の仕事ではないかと個人的には思う。
出版社側の立場だと「必ず売れるコンテンツ」は、
ずっと手放したくないのは理解できる。
ただ、そんな状況にあっても
幸せな作品の閉じ方を決断できるのは、
女性作者のほうが多いのではないかと感じる。
女性作者は基本的にラブストーリーを
描くことが多いため、
長く引っ張れないという事情も大きい。
それを考慮しても、女性漫画家のほうが
綺麗に終わらせるイメージがある。

指摘されているように、
妹がマスコット化されたことも
女性人気に火をつけた理由だろう。
喋らないヒロインが固定されることで、
主軸が男キャラばかりになり、
女性が好みそうな構図になっている。
これは少年漫画としては、異例ともいえるアプローチで、
読者には新鮮に映る。
ただ、爆発的なブームの理由が、
この部分だけと言われると、それは、無理がある。
あくまでも、ひとつの要素だろう。

いずれにせよ、この作品の大成功で、
ますます少年漫画誌における
女性漫画家の進出が加速する気がする。
同じ少年漫画のロジックに基づいても、
違うタイプの作品ができあがることを証明したからだ。
それは、少年漫画誌における新たな波となって、
今後の業界を大きく変えていきそうだ。
もちろん、アニメ化が大ヒットの大きな要因。
制作を担ったのがufotableで、
その技術力の高さや見せ方の工夫は卓越していた。
今後、残りの原作がアニメ化されるのを楽しみに待ちたい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 91

75.8 2 憎しみで仲間なアニメランキング2位
蒼穹のファフナー(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1024)
5867人が棚に入れました
真壁一騎や皆城総士らが住む平和な竜宮島。そこに突然「あなたはそこにいますか…」という叫びがこだまする。それは未知の生命体『フェストゥム』による侵略だった。
一騎は総士から、人類を滅亡から救うために、ファフナーに乗って戦って欲しいと懇願される。やがて一騎達は、人類が数十年も前にフェストゥムの襲撃により壊滅的被害を受け、既に日本列島も存在しない事を知る。
自分達が信じていた平和が、実は幻想であった事を知った少年達は、フェストゥムや竜宮島が独占的に有する兵器 ファフナー・ノートゥングモデルを欲する人類軍との戦いに否応なく巻き込まれていく…。


声優・キャラクター
石井真、松本まりか、喜安浩平、松来未祐、入野自由、新井里美、斎賀みつき、白石稔、仲西環、小林沙苗、堀秀行、田中正彦、中田譲治、葛城七穂、河相智哉、小山力也、石川静、高瀬右光、玉川砂記子、ゆかな、篠原恵美、沢海陽子

にゃにょ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

タイトルなし

最初、数話を観た時には
「田舎の島が舞台?ロボット物ならもう少し泥臭さを抜いてもちっと近代的に…」
と思っていたら大間違いだった。
アレにはアレの理由がちゃんとあってアアなっていて……い、言えない^^;
設定がすごくよく出来ていて面白いです。謎が解き明かされていくにつれ「おおー!」となります。
作画も綺麗です。(途中でちっと乱れますが…)
『ガンダムSEED』を楽しめた人なら大丈夫だと思われます。(色々と…キャラ絵とか幼馴染二人のぶつかり合いとか)
6話では号泣させられました。この回だけエンディングの歌詞が…でまた泣けます。
放映当初はエヴァに似ているのでは?と批判もあったようですが今となっては未確認なんちゃらが襲ってくるなんてザラ…気にせず観れます。
劇場版観たいな~。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

劣化SEEDと思わせてからの・・・劣化エヴァから劣化マクロスへ。

TVシリーズの後に制作・放送された前日譚『RIGHT OF LEFT』まで見れば、決してダメな作品ではなく、むしろ好感を持ってしまったのですが・・・

とにかく、第1期の展開は、残念としか言いようがないような・・・。
先に『機動戦士ガンダムSEED』や『新世紀エヴァンゲリオン』を見ていない人ならば、本作が新鮮で楽しめて感動も出来るのかもしれないけど、どうしてもそれらと比較してしまうと、評価が厳しくなってしまいました。
終盤も、何となく『超時空要塞マクロス』『マクロスF』と比べてしまうし・・・。

・・・ということで、第1期+OVA(事前譚)+劇場版(事後譚)全部合わせた個人評価は ☆ 3.6 と私としては低めの点数になってしまいましたが、とくにOVA(事前譚)を見終えてからは、作品への好感度はむしろ上がってしまうという意外感のある感想となりました。

2015年に制作・放送された続編(第2期)のほうもいずれ視聴してみたいです。


◆視聴メモ(第1期)
{netabare}
・第1話視聴終了時点
SEED風のキャラデザ/作画でエヴァンゲリオン風の世界観/始まり方→期待度◎
・第2話視聴終了時点
既に日本は29年前に消失していて、竜宮島一体のみが“楽園”として取り残されていた←『ゆゆゆ』の先輩みたいな設定で笑。
・第13話視聴終了時点
ここで30年前の出来事(第1次フェスティム襲来と日本崩壊、アルヴィス発足)が明かされ、「人類を理解する」というフェスティムの目的、さらにフェスティムと融合した真壁一騎の母(紅音(あかね))ともう一体との分離が描かれる注目回だが、設定&シナリオが不必要にややこしくて困る。
・第15話視聴終了時点
シナリオの適当さにそろそろ飽きてくる(ガッカリ感)。
・第23話視聴終了時点
ファスティムの精神干渉。
・第24話視聴終了時点
作品タイトル「蒼穹」を回収する回。{/netabare}

◆制作情報
{netabare}
原作          XEBEC
監督          羽原信義(第1-2期、OVA)、鈴木利正(劇場版)、能戸隆(第2期総監督)
シリーズ構成     山野辺一記(第1期の1-15話)、冲方丁(第1期の16-26話、第2期全話)
脚本          山野辺一記(第1期の1-11話)、冲方丁(第1期の16-26、第2期全部、OVA、劇場版)、山野&冲方(第1期の12-15話)
キャラクターデザイン 平井久司
メカニックデザイン  鷲尾直広
音楽           斉藤恒芳
アニメーション制作  XEBEC(第1期、OVA、劇場版)、XEBECzwei(第2期)、Production I.G.(劇場版){/netabare}


◆作品別評価

(1) 第1期 ☆ 3.5 (26話) 無印  (2004年7-12月)
(2) OVA  ★ 4.1 (1本) RIGHT OF LEFT  (2005年12月)
(3) 劇場版 × 3.4 (1本) HEAVEN AND EARTH  (2010年12月)
(4) 第2期 ※未視聴 (26話) EXODUS  (2015年1-4月&10-12月) ※分割2期
---------------------------------------------------------------
  総合  ☆ 3.6  (52話+劇1+OVA1) 


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============ 蒼穹のファフナー (2004年7-12月) ============
{netabare}
第1話 楽園〜はじまり ★ 西暦2146年竜宮(たつみや)島、フェストゥム襲来、ファフナー・マークエルフ出撃(真壁一騎搭乗、皆城総士指揮)
第2話 告知〜いのち ☆  フェストゥム(FT)撃滅、世界の真実、少年少女達の動揺と決意
第3話 迷宮〜しんじつ ☆ 適合者招集・訓練開始、一騎とワルキューレの出遭い、新国連探索機接近、リンドブルム出撃
第4話 逃航〜ふなで ★ 竜宮島移動、FT撃滅、ワルキューレの目覚め、巨神の島
第5話 約束〜ちかい ☆ 新国連の要求、FT国連艦隊襲撃、救援任務、二体目FT出現、竜宮島(アルヴィス)の危機
第6話 翔空〜ぎせい ★ マークゼクス出撃(羽佐間翔子)、フェンリル解放(敵を抱いて自爆・マークゼクス喪失) ※脚本の冗長さは×
第7話 家賊〜おやこ ☆ パイロット候補生たちの品定めと心情、アーカディアンプロジェクトの島
第8話 確執〜こうよう ★ もう一つのアルヴィス、上陸部隊へのFT襲撃、フェンリル作動
第9話 同化〜わかれ ★ 続き、溝口恭介・遠見真矢救助、春日井甲洋FT同化、島消失(マークフィアー喪失)、甲洋の見舞い
第10話 分解〜すれちがい ☆ 総士の左目の因縁、教室立て籠もり騒動(堂馬広登)、一騎の体の異変、リンドブルム無断発進
第11話 旧新〜じんるいぐん ☆ 狩谷由紀の一騎教唆、旧世界の廃墟、人類軍ファーフナー参戦(日野道生&カノン搭乗)、一騎囚われる
第12話 不在〜あせり ☆ 近藤剣司&小楯衛パイロット応召・初陣、新国連人類軍モルドヴァ基地護送(一騎)
第13話 侵蝕〜フェストゥム ★ 30年前(2114年の第1次FT襲来・日本崩壊・アルヴィス発足)、FTの分岐(真壁紅音の姿をしたFTともう一体)、モルドヴァ基地の危機、溝口&真矢出撃
第14話 覚醒〜せんりょう ★ 新国連人類軍の竜宮島侵攻、ワルキューレ外界へ、真壁紅音の姿をしたFT、日野洋治(人類軍ファフナー開発者)自決 ※脚本大味×
第15話 記憶〜さけび × マークザイン受け渡し(FT化紅音から一騎へ)、一騎と総士の過去、一騎・真矢再会 ※ED「Proof」、シナリオ適当過ぎて×
第16話 朋友〜おかえり ★ 竜宮島へのFT大軍侵攻、“皆城乙姫(つばき)”の選択(心を持つこと)、一騎帰還・FT撃滅 ※テンポの悪さは×
第17話 生存〜しかけ ☆ 乙姫の余命3ヶ月、新人類軍の竜宮島爆破作戦、一騎のカノン説得
第18話 父親〜おもいで ☆ 島に戻ってきた日常(乙姫&カノン入校、投降兵受け入れ)、ミツヒロ・バートランド来島、遠見真矢のパイロット適性隠蔽裁判
第19話 真矢〜まなざし ★ マークジーベン出撃(真矢搭乗)、新種FT撃滅
第20話 燈火〜ともしび ☆ 夏祭り、甲洋同化FTの目覚め、甲洋の意識回復、共存の可能性
第21話 咲良〜みらい ☆ 咲良の体調異変、島の自然環境の異変、咲良FT化 ※死亡フラグ多数
第22話 守護〜ちから ★ ミールの学習能力、カノンの選択(FT因子注入)、新種FT来襲・ジークフリードシステム侵入、FTコア破壊・小楯衛戦死
第23話 劫掠〜おとり ★ FTの新人類軍ファフナー乗っ取り(狩谷同化、ミツヒオ死亡)、総士救出作戦(一騎&乙姫)、日野道生戦死
第24話 対話〜ミール × 総士奪われる、真壁紅音の意思を継ぐFT、蒼穹作戦決定 ※流石にシナリオ安直
第25話 決戦〜きょうせい × 作戦開始、島のミールの正体(バイオスフィア)、対FT総力戦(ヘヴンズドア作戦) ※設定のダメさに苦笑
第26話 蒼穹〜そら ☆ 続き、乙姫の島のミール一体化、北極上空の敵ミール破壊、一騎と総士の約束と別れ{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)11、☆(並回)12、×(疑問回)3 ※個人評価 ☆ 3.5

OP 「Shangri-La」
ED 「Separation」


========== 蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT (2005年12月) ==========

全1話 ★ 4.1 西暦2145年(第1期より1年前)、{netabare}ファフナー開発と少年少女達の“卒業”、L計画の一部始終{/netabare} ※約56分


======== 蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH (2010年12月) =======

全1話 × 3.4 西暦2148年(第1期より1年後)、{netabare}来主操来島、第2次蒼穹作戦、総士帰還{/netabare} ※約88分

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

だんちょー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あなたはそこにいますか?

全26話。

OP曲がインパクトのある蒼穹のファフナー。

いわゆるロボット物ですがかなり面白かったです。

そして好物の鬱アニメです。

エヴァやラーゼフォン等が大丈夫な方にはハマる作品だと思います。

普通に平和に暮らしていた少年・少女がラジオから聞こえてきた『あなたはそこにいますか?』この声に反応したことにより、突如謎の敵に襲われ・・・

設定にやや難解なところがありますが・・・

リアルな心情描写が鬱な感じで好きでした^^

あにこれでは評価が低いですねぇ~(;・∀・)

悲劇的な作品は皆さん嫌いなのでしょうか?

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

88.4 3 憎しみで仲間なアニメランキング3位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1176)
5537人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

タイトルに偽りなし!

原作未読。最終話まで視聴。

主人公がハメられ、酷い目に逢わされる第1話から始まる、他の異世界転生モノとは一線を画す作品。
主人公の尚文たち同様、視聴者も、何度もどん底に突き落とされる。
こういう所が、好き嫌いの分かれ目かも知れない作品。

私も何度も、どん底に突き落とされ、不快な思いをしました。
尚文たちが少しでも上向くと、必ず、突き落とされる。

{netabare}終盤に、女王の帰還をもって初めて、正当な評価を得られる。

しかし、『クズ』と『ビッチ』は逆恨みを増長させるばかり・・・。
剣、槍、弓の勇者もどきは、尚文たちに謝罪の一言もなく、相変わらず、一人前に勇者気取り・・・。
むしろ、ここまでくると笑えてくる。{/netabare}

人間たちの内側に秘めた汚さ・愚かさの表現が秀逸。
逆に、尚文とラフタリア、フィーロ、メルティの絆の美しさが光る作品。

ラフタリアとフィーロの感情表現の豊かな表情が、とても好印象の作品です。

続編を期待して待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 63

アニメ記録用垢 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

再視聴で最後まで

私が感じた限りの駄目な部分を箇条書きで挙げさせて頂きます。


Ⅰ.異世界に転移した経緯の部分が雑過ぎること
世界を救う為に転移させられた → わかります○
転移させられたのが日本人だけ → わかりません×
特別な能力(特殊能力や身体能力)がない一般人 → わかりません×

普通に考えて世界の危機を救う為に転移させるなら、身体能力や特殊な技能を持っている方を呼び出しますよね?
呼び出しできる相手を選べないだけだろうと皆さんは思うかも知れませんが
その場合だと仮定した場合でも何故、日本人だけ?
しかも若い日本人男性だけ??となる訳です。
完全にランダムで不確定な召喚魔法だとしたなら、日本人で男性で年齢が若い者だけというのは些かご都合主義が過ぎるのでは?
と凄く感じました。

Ⅱ.登場人物が転移後の世界に慣れるまで秒なのが、ご都合主義過ぎて違和感
現実で自分自身が異世界に転移させられた時のことを想像してみて下さい。
まず夢と考えますよね?
そして現実だと理解するまでにある程度の時間を要すると思います。
更に異世界でモンスターがいる世界だと認識した際、物事を進める上で警戒をし
慎重に物事を進める筈です。
それこそ我らが偉大なる御方アインズ様のように。

それが転移しました。
あー異世界なのかぁ~ → 勇者なのね! → 世界救ったら報奨金くれよな
となるのは異世界転移の経験者か余程の愚者かの二択ですねぇ~

Ⅲ.マインに盾の勇者(岩谷尚文)が騙され身包みを剥がされる件の場面で
全員一致で盾の勇者を犯人だと決め付けるのはどうなのでしょうか?
マインの装備が豪華な物に変わっていたり、盾の勇者の所持金や所持品が無くなっていることなど
少し考えればマインを疑う者が出てもおかしくないのではないでしょうか?
それが全員揃って疑うことをしない愚者だけとは……このデミウルゴス頭が痛くなりますねぇ~


と駄目な部分を箇条書きで3項目挙げさせて頂きましたが
他にも個人的趣向の部分で申し上げるなら
盾の勇者の仲間になるであろう面子に男がいないことなどが頂けません。
理由があればいいのですが、理由のないハーレムは私個人として毛嫌いする要素ですので……

リゼロ、オーバーロード、幼女戦記、転スラ etc...
など数多くのなろう系作品を観て来ましたが
転移の理由付けなど、各所に渡り設定の甘さやご都合主義が目立ち
とてもではありませんが、今後観る価値がないと言わざるを得ません。
私自身、アインズ様に仕える身ですので
多忙であり、時間がないので視聴する作品は厳選したい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17
ネタバレ

フィーロたんlove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人向け名作童話 人間臭い主人公の魅力が光る

総評

バトルシーンを除けば大人向けの童話です。
本編「盾の勇者の成り上がり」、外伝「槍の勇者のやり直し」
を通して読むと、「モモ」、「星の王子様」、「百万回生きた猫」
などに通ずるものがあると感じました。

ただ、大人向けです
この作品は忍耐強さ、誠実さ、気高さ、美しさ、愚かさ、醜さなど
人間の有する善悪両面を真っ向から描いています。

ですのでストレス耐性が少なく、理解力が浅く物事を表層的にしか
捉えられない中学生以下(あくまで一般的基準です)の方にはお勧
めしません。

22話感想
{netabare}
ウェポンコピー、転移スキル、武器の強化方法
あと信じてみる事の必要性
ここに来て重要な情報がようやく一部開示されました
ラルク(でしたっけ?)登場でしたね
たぶん小説版から登場したのでよく知らないキャラです
人気が高いキャラのようなので期待しておきます
{/netabare}

21話感想

綺麗に収まったと思います 
これぞアニメ版というとこでしょうか
特に言うべきことはありません

あと先週の声優さんの特番見ました
ねんどろいど可愛いです
フィーロの出来が良ければ買おうかな

番組を見ていて声優さん、スタッフの方、監督さん、
スポンサーさんなど、この作品がたくさんの大人の
心を動かし、このアニメが出来たことが感じられ
ました




20話感想
雑魚ボス戦での無理やりな盛り上げ方が気になりますね
{netabare}
今回のバトルはアニメ版の最大の盛り上げ場所のつもりだった
のでしょう。

これでもかと味方の攻撃が繰り広げられてましたが
なろう版でもコミック版でもなかっただろう攻撃
アクションが多かったように思います

無理やり全員参加型のバトルにして盛り上げようとしたのも
まるでプリキュアをみているような恥ずかしさが感じられて
ちよっとなーという思いでした

一応最後は原作通りナオフミの捨て身のスキルで締めたので
何とかまとまった感はありました
意図はわかるのでまあやむなしというところでしょうか


主人公の魅力について

①精神的なタフさ

 アニメを見てると3バカ勇者のマヌケぶりが目立ちますが
実際自分に置き換えた時どうでしょうか?果たして彼らより
うまく立ちまわれるでしょうか?ネットでググることもでき
ず、知り合いもいない、誰が嘘をついてるかわからない中で
正しい判断ができるでしょうか?

 ナオフミと自分を置き換えた場合も同じです。状況を判断
する情報が不足する中で、不条理に迫害されても下向かず
頑張れますか?自分の決めた方針を貫けますか?

 彼は周囲の冷たい視線の中、いろいろ思うことはあるにせよ
愚直にやるべきことをやり続けて周囲の評価を覆していきます。
近年稀に見るなんとも男臭い、人間臭いヒーローだと思います。

②懐の深さ

アニメ版では見れないでしょうけど、なろう原作ではだいぶ先に
精神的にポンコツな他の3バカ勇者を見事にまっとうな勇者とし
て再生していきます。

この作品が真っ向から描こうとしているテーマの一つは人間の
愚かさ、醜さでしょう。愚かさも醜さも人間臭さの一つです。

そして愚かで醜い人間も努力や他者の助けで立ち直れることも
この作品は示唆しています。

{/netabare}

 

*********
19話感想
尺を合わせるためか残念な展開に
{netabare}
たぶん2クールでカルミラ島までやって終わるつもりなのでしょうか
尺合わせのため後半が間延びしてる感じが否めませんね
マンガでもなろう版でもこんなに長くなかったと思います
どうせなら亀までやって2クール終了にすればいいと思うんですけど。
三勇教との戦いで3回使うとは思いもよらなかったです。
他の勇者とのぐだぐたも相まってちよっと残念な展開になっています。
教皇なんて雑魚ボスなのに3回もつかうとは。
脚本も割と裁量あるみたいなので、すっとばせるところはすっとばして
もいいと思うんですが。
いままでが良かったので、最近の制作サイドの不作為には少し失望し
評価は下げます(とは言ってもすでに最終話まで作っているでしょうが)。

アニメ版の現在の残念な展開はともかく原作は素晴らしいと思っています
原作の素晴らしさの一つに伏線の巻き方と回収の仕方が秀逸ということが
あります。

たいていの小説には読んでいくと穴ぼこというか伏線があります
情報が欠けている、訳がわからない、意味があるとは思えない情報
などの違和感です。違和感が読者の想像力を刺激するわけです。

本作品で言えば、

「情報が欠けている」は例えば波とはそもそも何か?結論を言えば最後
の最後で明らかにされます。読者は違和感を持ちながら展開される物語
から想像を重ねますが、別の「訳が分からない」ことが出てきたりして
簡単に先読みできません。

「訳が分からないこと」は例えば、マイン(第1王女)は何故そこまで盾の
勇者を貶めようとするのか?他の四聖勇者が仲良くなることを邪魔する
のか?これも結論から言えば最後の方まで明らかにされません。

「意味があるとは思えない情報」は例えば3話でナオフミがラフタリアを
始めて食堂に連れて行った時のお子様ランチの旗です。これは度々ラフタ
リアの初心忘れるべからずの決意表明で引用されるアイテムになります。
旗についてはなろう版では記述が無かったのですが、アニメ版15話ではエクレアの父が自分の領地で亜人が自由に暮らすことを保証する象徴で、白骨化したリファナちゃんが最後まで握っていたという設定になっています。恐らくこれは作者か編集者が後で思いついた伏線の回収でしょう。お話の膨らまし方として上手いと思います。

 作者は穴ぼこ(違和感)はできるだけ大き目に空けて後から埋める、伏線
は多めにばらまいて自由に回収するスタイルをとっていると感じます。なので本編でも回収が進んだとは言えず、外伝の「槍の槍なおし」で回収しまくっています。

 先読みが出来て読む気が無くなるようなことはなく、読み続けるほどに、あーなるほどそういうことかと腑に落ちていきます。厳密に言えば論理破綻しているところもありますが、別に法律文書でもなく娯楽小説なのでおもしろければ問題ありません。なお「槍のやりなおし」ではリファナちゃんが活躍するリープ周もあります。

{/netabare}

************************
18話感想
{netabare}
ようやく黒幕登場。高等集団儀式「裁き」すごすぎるだろう
クレーターできちまったじゃないか。
今回はモトヤスの勇者としての一途さ熱さが垣間見れた回じゃ
ないでしょうか。今は騙されておまぬけお馬鹿キャラですが
実は勇者としての資質をちゃんと持ち合わせているんですね。
{/netabare}
かなりWEB(なろう)版と異なるので、コミックス13巻まで
読んでしまいました。読んでわかりましたが、アニメ版は
コミックス版とも若干異なるのですね。脚本演出の方がセリフ
や話をうまくまとめていることがわかりました。
本作品においてバトルはストーリーをうまく転がしていくため
の手段というかつなぎなので、今のようなあっさり目で丁度
よいと思います。あくまで本作品の魅力はストーリーと登場
人物なので。


************************
17話感想
{netabare}
展開的には停滞・一時停止です
いろいろ伏線を撒く回になりましたね 
この先の難敵には勇者が一人でも欠けてはならないこと
何回目かの波の後多くの命が奪われること
人間を救うことと世界を救うことが違うこと
過去の勇者が人間を救おうとしたこと、それが茨の道であること

物語の展開上核心的な部分なのですが
いまいち理解できてなかった部分です アニメ版だとどういう
説明になるんでしょうか まあ今クールではそこまでいかないと
思うので制作サイドもノーアイデアかもしれませんが

「やるだけやってみるさ 期待はしないでくれ」と言って、
ちゃんとやってしまうのが主人公です。期待しています。

予告で太い熱線みたいな魔術攻撃がレンとイツキ一行に降り
注いでました。例の団体の例の術だと思われますが、たぶん
イツキとレンは死なないと思います。これで決定的に理解し
たのだと思うので説得できるでしょう。それともフィトリア
から聖域から出すときに他の勇者のところに下すって言って
いたけど、まさかナオフミ一行が降ってきたのか?かなり
過激な下し方です。違うと思うけどね。問題は現段階では
一番お馬鹿なモトヤスですが、なんとか2クール内に説得できる
ことを祈ります。

フィトリアは昔のご主人様の事を思い出して幸せそうでした。
人間と寿命が違うので仕方がない事ですが 残されたフィトリア
は不憫ですね でもフィーロがいるから 茶飲み友達にはなれ
そうです
たぶん出てこないと思いますけどフィトリアのご主人様の時の
四聖勇者の外伝も見てみたい気はしています
{/netabare}
いろいろ重要な情報が開示された回でした

*************************
16話感想
{netabare}
WEB版とだいぶ内容が変更されているんですね
フィトリアが想像より遥かに大きかったです
可愛いけどでかすぎる そして強すぎる

流れからすると勇者同士の協力が2クール内で
実現しちゃうのかな だいぶ早い気がするんですが
フィトリアは争うのはダメだけじゃなくて理由とか
どうしたら強くなれるのか教えてあげればいいんだけど
何せ鳥頭だから記憶力悪いのはしょうがないか

ナオフミも1国につき勇者一人で波に対抗できるという
ところから、本来この時点で勇者はもっと強くなっている
はず、何かが足りないんだと気づけば....
そういう展開になるんでしょうか?
勇者が目指すべき最終的強さがフィトリアレベルという
のは理解できたとは思うけどどうなんだろう

もうあれだねフィトリア先輩にレベリングしてもらって
後々出てくる〇〇や△△に負けないぐらいの最強になったら
各国に一人ずつ配置すればいいじゃん それで全部解決
フィトリア先輩「今日から私がお前ら四聖を鍛える」
イツキ(弓)「鳥なんかに教わることはありませんよ」
モトヤス(槍)「フィトリアちゃんがデートしてくれるなら」
レン(剣)「群れるのは嫌いだ」
ナオフミ「お前ら」
全員フィトリア先輩にボコられる
四聖「わかりました先輩」
こんな感じかな

{/netabare}
だいぶロリ色が強くなってきて、胃もたれ気味になってきましたが
最後まで視聴します
*********************************

15話感想
{netabare}
今回は神回でした。
リファナちゃんが不憫でなりません。
もしかしたらヒロイン候補だったリファナちゃんの
白骨まで見せられるとは思いませんでしたが
まあ流れからOKです
旗にはそういう過去があったのですね
「違う」「そうじゃない」「お前は間違ってない」
ナオフミは3回言い換えました 誠実さを感じます
やっぱりいい奴だわ 友達になりたい
他の方のコメントにもありましたが音楽がとてもあっていました
{/netabare}

改めて感じた本作品の美点は
①キャラが立ってる 
②伏線の撒き方と回収の仕方が天才的
③亜人、魔物が可愛い 動物好きには高評価
④OP(新しい方)が素晴らしい
  雨の中の物憂げな表情の登場人物達
  この時期のストーリー展開にぴったりです
  特にモトヤスの悲しげな表情にぐっときます
  ところで鎌をもってた人は誰だろう
  楽しみにしておきます
⑤挿入曲がすごくあっている
⑥作画が丁寧で素晴らしい
⑦ストーリー展開演出に手抜きがなくて嬉しい

全体的にスピーディーな展開や爽快感は少ないですが、じわじわ来る
叙述的展開がたまりません。違うと思うんですけど、作者は女性なの
かな。

まあ中二病主人公、お手軽俺最強主人公、暑苦しいまでの絆押し付け主人公の作品や、ハーレム作品、主人公はまあいいけど展開が単調な作品などゴミ作品が多い昨今では、希少な本格的なアニメだと思います。


*******************************************

物語設定、テーマ設定、キャラ設定だけで言えば最高傑作
進撃の巨人などのTOP作品よりも群を抜いていると思います

WEB版を通読した限りでは「モモ」とか「星の王子様」とか
「百万回生きた猫」とか童話、寓話に通じるものがあり一貫性を
感じますアニメ版を見ていまいちと感じる方は是非WEB版を通読し
てみることをお薦めします

主人公が逆境を乗り越えて成長していくというスタイルは程度の
差こそあれそこそこあります。しかしこの作品は迫害という程度の
強いものなのでストレス耐性があまり備わっていない若年層には
物語前半は苦痛になるかもしれませんね。そういう意味では大人
向けアニメかもしれません

アニメでもすでに憤怒の盾が出た時点で勇者の中では一番強くなって
しまったのでこれからは比較的楽に視聴できると思います。

ラフタリアとの関係は、「ゼロから始める異世界生活」のレムを
彷彿とさせますね リゼロも秀作だったと思います

槍のやりなおしを読んで、私もフィーロたんloveになってしまい
ましたですぞ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

85.7 4 憎しみで仲間なアニメランキング4位
ゴブリンスレイヤー(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1043)
5029人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞

kororin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

奴らは『馬鹿』だが、『間抜け』じゃない。 (、なので『知性』はあっても『迂闊(&慢心)』な奴らは当然・・・)

※ご注意※
初めて見る方は、作品上リョナ描写(女性の凌辱・嬲り強姦)や、血飛沫流れる惨殺描写があるので、或る程度の『耐性・心構え』をもって視聴して下さい。
(定番の安定したキャラ画なので要注意)
あらかじめ原作小説やコミカライズを読むのもイイですが、オススメは洋画のリュック・ベッソン監督『ジャンヌ・ダルク』の冒頭シーン。
フランス百年戦争のさなか、幼少のジャンヌの村に粗野で『野蛮で下品なイングランド兵』が押し入ってくるシーンを見ておくのもいいと思います。(イングランド兵をゴブリンに“見立てる”となお良し)
(ってゆーか、皆さんもうご存知ですよネ)


2019.01.10【簡易感想】

「まおゆう-魔王勇者-」と同じくキャラに固有名は無く、吟遊詩人の語りのような寓話的構成。なので、会話シーンはヤハリ見づらいような、落ち着かないような・・・正に「歴史に『名』の残らない男の物語」。(笑)
ファンタジー異世界で、魔王軍と戦うヒューム(人族)と各種族(エルフ・ドワーフなど)同盟の物語が『主軸』でありながら、話のメインは亜流(支流)のほうになります。
勇者パーティー(女の子3人)が居ましたが、本編とあまり関係なかったですね。(笑)

神々がダイス(サイコロ)を振り々々世界を構築した象徴かのように、夜空にはダイスみたいな「緑と赤の月」が浮かぶ世界。
超弩級のモンスター退治等で名声や箔を付けたがる者にとってゴブリン退治は「ドブさらい」みたいな認識。(でも命がけなドブさらい)
個体は弱小でも家畜のように簡単に屠殺できるつもりでいたら、集団で見事に返り討ちにされてしまう危険な存在のゴブリン。
すでに他の方々が言われるように、こちらに登場するゴブリンは知性は低いが(生産力・想像、創造力無し)凶暴・凶悪で、略奪・強奪、殺傷・惨殺、狡猾・残忍、増殖の為に婦女強姦と「純粋な悪(災厄)」。
(正に『ヒャッハーーー!』な集団。「オネガイ助ケテ、モウウシマセン」と命乞いをする『フリ』に気を緩めると、確実に後ろから脳天カチ割られてしまいます。)

その中でただひたすらゴブリンしか興味が無く、ゴブリンを狩りまくる男“ゴブリンスレイヤー”。
寡黙で超慎重、生真面目すぎて人との関りが上手く出来なく、他者からは変人扱い。(でも、判ってくれる人はちゃんと居ます!)
そして仕事(ゴブリン退治)は自信のコンディションや休養を顧みず、容赦なく徹底してゴブリンを殺しまくるプロフェショナル性。
こんな事(日々)を続けたら人間性が喪失しそうですが、かろうじて保っていられるのは幼馴染の“牛飼娘(爆乳)”のおかげなのでしょうね。
そして、ゴブリン退治を甘く見て全滅したパーティーの生残りで駆け出しの“女神官(現実の残酷さを目の当たりにしてチビることチビること)”と出会い、
同盟の指示で嫌々下層災厄のゴブリン退治の仕事を押し付けられた、
“妖精弓手(最年長だが容姿は若く、現実の残酷さを知らない『冒険』に夢見がちなエルフ)”
“鉱人道士(酒好きの陽気な爺さんなドワーフ)”
“蜥蜴僧侶(乳製品が大好物。ネイティブ・アメリカンな姿のリザードマン)”パーティーとつるむうちに、徐々に堅物だったゴブスレが柔らかくなったように思えて見てて好感でした。
(でも“剣の乙女”は犯罪被害者遺族の心象みたいで重かった~~・・・)


(底辺の?)アナザーストーリーな感じなので、地味で嫌なモノも見られますが、
・ありきたりな王道ファンタジーに飽きた方には、狩猟の専門性や迷いの無いゴブリンの殺生とマヌケなヒューム側の犠牲者に嬉々し、
・キレイ事のファンタジーが好きな方には、嫌悪と蔑視があったかもしれませんネ。

でも、敢えて「誰もやらなかった(やりたくなかった?)」ジャンルで、且つ丁寧気味に仕上がってるので良かったと思います。
続きがあるようなニュアンンスでしたので、気長に2期目も期待してます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

TRPGの世界観に抗い、サイコロの出目に左右されず生きる

アニメーション製作:WHITE FOX、監督:尾崎隆晴、
シリーズ構成・脚本:倉田英之、脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:永吉隆志
原作:蝸牛くも

RPG世界に存在するモンスターのなかで最弱とされるゴブリン。
退治しても稼ぎが少ないため、冒険者たちは要請を避けることが多い。
しかし、ゴブリンだけにこだわって討伐する男がいた。
多くの人々は蔑みも込めて、彼をゴブリンスレイヤーと呼んだ。

残酷描写が話題になった作品で、海外からの人気は高い。
その理由として考えられるのは、
主人公のキャラクター像だと想像する。
復讐の炎に身を焦がす、過去に傷を持つ男というのは、
ハードボイルドを好む層に魅力的に映るのかもしれない。

元はアスキーアートを使用した二次創作的な作品で、
ゴブリンだけを殺す男がいても面白いのではという
単純な発想から生まれ、様々な既存作品のキャラクターを
当てはめて発展させたものだ。
そんな経緯からか、登場人物たちには全員名前がない。
例えば主人公のゴブリンスレイヤーは、
ドラクエに登場する「さまようよろい」がモデル。
鎧兜の後ろから出ている赤い飾りのデザインなどは、
完全に「さまようよろい」と同じだ。
ほかにも牛飼娘が『銀の匙』の御影アキだったり、
鉱人道士(ドワーフ)がハンター×ハンターのネテロ会長だったりと、
言われてみると、確かに似通ったデザインだったりする。
調べてみると、それぞれモデルがあるので面白い。

さらに世界観はバックボーンとされているTRPGという、
テーブルゲームのひとつである会話型RPGを想定している。
プレイヤーはサイコロを振ることで運命が決まっていく。
作中で頻繁にサイコロが出てくるのはそのためだ。
ゲームマスターという全体を裁定する神のような存在がいて、
秩序や平和を望む人々と魔人王が支配する混沌を
目指す勢力に世界は二分されている。
これらを理解していないと、
作品の全体像が見えないのが正直なところだ。

というのも、この作品をリアルなRPGというつもりで
観ていると、かなり多くの部分で疑問を感じてしまう。
まず、ゴブリンをこの世界で弱いとしている
説得力をほとんど感じることができない。
もちろん、RPGをやったことのある人なら
事前のイメージでそう思えるだろうが、
この作品のゴブリンは知性がないといえど、
普通に剣を振り回してくるし、毒を塗った弓矢も放ってくる。
毒にやられると短時間で死んでしまう。
死亡すると生き返ることができない。

この世界では物語の何年も前からゴブリンによる殺戮が頻発している。
性格は狂暴で、人間を殺して強奪することを当然と思っている。
そんな危険な相手が雑魚と見なされ、相手をするのが
駆け出し冒険者しかいないということが既に納得できない。
当然ながら、複数で来られたらやられてしまう。
シャーマンや「渡り」などの上位種がいれば尚更のこと。
これは国家レベルで対処しなければならない事件だ。
しかも、ゴブリンはオスしかおらず、女性の人間を襲い、
短い期間で自分の子供を何匹も産ませることが可能だという。
だとすると、ゴブリン相手に女性の冒険者、
しかも駆け出しが討伐に向かうことなどあり得ない。
これは、より残虐シーンを描きたかったためだけと思え、
個人的には、設定が破綻していると感じた。

また1話でリアルな描写を入れているのは良いのだが、
{netabare} そのままの世界観で物語が進むのかと思うと、
その後は、百匹以上はいると思えるゴブリンたちを、
たった5人で殺してしまうなど、
どう控えめに見てもリアルなどとは思えない。
相手が毒を使うときに限って、
毒に反応するカナリアを連れて行くのも{/netabare}ご都合主義だ。
リアル描写として納得できるのは、
洞窟で長い剣を持っていくのはタブーということや、
大量のゴブリンを刺すときに血糊で滑るので、
敵の武器で殺していくというところくらいなもの。
途中からは普通の異世界ものとなってしまった印象だ。
またゴブリンスレイヤー以外のキャラの掘り下げも
ほとんど見られず、凡庸なストーリーといえる。

ただ、この作品をリアルなどと考えずに、
残虐シーンのある異世界ものという感覚で、
そしてTRPGということを踏まえて観ると楽しめる。
{netabare} 例えば、8話でゴブリンスレイヤーが、
死にかけるのだが、{/netabare}
TRPGの神のような存在が興じる不条理な世界に
抗うという描写があって、面白いと思った。

全体の作画の雰囲気や効果音、OPの音楽などは
この作品にとても合っていたと思う。
また、全12話の物語を俯瞰して、
ゴブリンスレイヤーの人生を追って考えてみると、
構成や脚本は上手くまとまっている。
これは、最後の2話分の展開が優れていたことが大きい。
視聴者は最初から少しずつ
ゴブリンスレイヤーの苦悩を見せられている。
{netabare}村が襲われ、大好きな姉が目の前で凌辱され惨殺されたとき、{/netabare}
怖くて動けなかったことに対して自分を責め続け、
ゴブリンを殺すことに異常な執着を持つようになる。

そんな心を失った男が次第に、他人に心を開き、信頼を得ていく。
多くの人々の力を借りて{netabare}大量のゴブリンから牧場を守ったことで、
ゴブリンスレイヤーのなかで何かが大きく変わった。
その結果「ゴブリンを殺すだけ」ではなく、
「冒険者になりたい」という将来の希望を
初めて口に出すことができたのだった。{/netabare}
苦しみも哀しみも、そして喜びも他人と分かち合えることが、
人生をより豊かにすることを彼は初めて知ったのだ。
このゴブリンスレイヤーの心情の変化に
至る展開は上手く描いていた。
ラストに続編があるようなテロップが出たが、
ひとつのお話として、現時点でしっかり完結している。

自分の望むことを得るためには、
サイコロの出目になど左右されないほどの
何かをやり切るだけの強い意志と
周りを動かすだけの力が必要なのだ。
(2019年2月9日初投稿)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 84
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

英雄譚には決して載らない名もなき男の話

2019.01.06記
原作未読


重たい話と聞いたので。シリアスものは好物なのです。
全12話のダークファンタジー。下手なあらすじより↓のキャッチコピーが分かり易いです。

『俺は世界を救わない ゴブリンを殺すだけだ』

{netabare}目の前で姉をゴブリンに凌辱されて殺されたトラウマを基盤に{/netabare}ゴブリン殺しに執念を燃やす寡黙な男の物語です。
RPGでもステータス低め。こんぼうで屠れるくらい非力。雑魚キャラの代表格のゴブリンですが、習性を聞くとけっこうパンチが効いてる感じです。
臆病。集団で村を襲う。略奪種族で物を作る発想はない。メスがいないため他の種族(人間とか)に種付けする。対人間の場合、男は殺し女は輪姦す。生き残ったものは学習し力を蓄えてく。成熟度にあわせて、ホブ・シャーマン・ロート・チャンピオンなど意外と種類豊富だったりもします。
まあ同情の余地はない感じです。{netabare}子供のゴブリンを容赦なく叩き殺すシーンがありますが感情動かされることはありません。当たり前のことです。とはいえ珍しい描写ですね。子供に手をかけるのってご法度みたいなところがありますから。{/netabare}

エログロに目がいきがちではあります。ゴブリンの習性を鑑みて、主人公ゴブリンスレイヤーVSゴブリンのシンプルな対決構造でもあります。無論エログロないしバトルの賞味期限はそれほど長くないため屋台骨が必要です。この作品の場合はこちらを面白く感じられるか?なんだと思います。それは、、、


 愚直にPDCAを回す職人の話


1話 ビジュアルで視聴者を引き付ける
2話 世界のルール説明
視聴理由がカタルシスを得る目的なら違いますし、物語構成は後半追い上げ型ともちょっと違いますので、2話まで観て肌に合わなければ撤退可でしょう。
そしてこの主人公であるゴブリンスレイヤー。ひたすらゴブリンを狩る男は実は意外と弱い。ステータスはきっと半端なものでしょう。だからこそ、考えて実践し修正しそして繰り返す。感情を廃した極端なまでのストイックさは弱さを覆い隠すための鎧のようにも思えます。

世界を救う勇者ではなく、町の一介の小鬼殺しにスポットをあてる発想は自分には新鮮でした。その昔やっていた某『プロジェ○トX』が好きな御仁にはこの物語はけっこうしっくりきそうな気がします。どこかしら中島みゆきの歌声が聞こえるようなそうでないような。“女神官”“妖精弓手”キャラの固有名称無い理由が名もなき地上の星の物語だからというわけではよもやあるまいとは思いますが。。。
自分はしっくりくるものがあって楽しめました。

なお、コミュニケーションを取るのがド下手な今後の彼が心配です。待つ女“牛飼娘”を筆頭に、好意を寄せてくれる面々から影響を受けてさらに一段レベルが上がって欲しいですね。
{netabare}協力を仰いで総力戦へと繋がった最終盤は意外と彼には人望のあることがわかりました。一人の限界を超えて複数人のパーティをマネジメントできるならレベルアップも可能でしょう。{/netabare}

淡々というより黙々とした展開。その中で“妖精弓手”“女神官”“牛飼娘”“受付嬢”ら女性陣がアクセントを加えて飽きのこない作り。良作です。



■余談 ※あくまで個人的所感です
リアルでも“女子高生コンクリ詰め殺人事件”を筆頭に、国内においても、まるでこの作品で描かれたゴブリンの所業と思しき事件はあるとの前提ではありますが、規模と実態という意味で、
{netabare}本作は『竹林はるか遠く-日本人少女ヨーコの戦争体験記』に記述されている世界の異世界版と見立てて鑑賞してました。
※詳細は省きますが一言でいうと敗戦後の引き揚げ体験記で、原典はアメリカの中学校で教材として扱われておりました。しかしこの物語を当の日本人が知りません。{/netabare}
{netabare}誤解無き様、特定の国・民族を貶める意図はありません。事実の把握、起こったらどう対処するか、起こらないようにどう対処するか、それ以上でも以下でもないです。己の思考に自信満々との傲慢さもなく、集合知を信頼したいので事実は共有されるべきと考えてます。これをもって憎しみを増幅させるから止めろとのご意見は拝聴しても、「仮に起こったらどうするか?」または「同じことが起きない様にどんな準備をしてるか?」と問うことになると思います。{/netabare}

第二第三の剣の乙女を生まないようにするのが男子の務めでしょう。

{netabare}「わかってもらいたかった 怖くてつらくて痛くて恐ろしくて そんなことがこの世にあって そういうことをするものがこの世界にはいる 分かってもらいたかっただけです」剣の乙女(第9話){/netabare}

奇しくも世界を救った勇者さんが言ってるじゃないですか。

{netabare}「僕たちが世界を救ったって村が滅んじゃったらやだもんね~」勇者さん(最終話){/netabare}

{netabare}その勇者さん、魔人王を前にしてこうも言ってました。「これが終ったら村に戻って三人でお祭りに行くんだー!」(10話)。{/netabare}

大事を成す(世界を救う)者にも依って立つところ(村)は必要です。足元を支える裏方さんのお話でした。



視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ 

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2019.01.06 初稿
2019.06.22 追記
2021.08.20 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 89

76.8 5 憎しみで仲間なアニメランキング5位
91Days(ナイティーワンデイズ)(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (829)
3941人が棚に入れました
ある誕生日の晩、少年の幸せな生活は突然終わりを迎えた。マフィアの抗争により、目の前で両親と弟を殺された少年アヴィリオ。7年後――差出人不明の一通 の手紙を読み、静かに嘲笑うアヴィリオ。その手紙をきっかけに、彼はローレスの街へと舞い戻る。そして幼馴染のコルテオと再会し、ヴァネッティファミリー に密造酒を卸そうと持ちかけるのだった。

声優・キャラクター
近藤隆、江口拓也、小野大輔、斉藤壮馬、津田健次郎、西山宏太朗、中村悠一、櫻井孝宏、山路和弘
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

完成度の高い人間ドラマと丁寧な演出が見所〈2020年7月からまたも再放送〉

2016年夏放送のTVアニメ。全12話。
7年前の誕生日、マフィアに家族を殺されたアヴィリオという青年の復讐譚です。

本作の魅力はストーリーと演出。ミステリーでもアクションでもなく、ヒューマンドラマです。
マフィア映画はゴッドファーザーくらいしか見たことがありませんが、洋画をオマージュしているのはすぐにわかります。暗い雰囲気や地味な演出、キャラクター死亡率の高さ、流血描写の多さなどで好みは分かれると思います。

ヒューマンドラマを織り込んだストーリーは完成度が高く、とても綺麗にまとまっています。でも余韻も凄く残っていて、正直見て良かったという言葉しか出てきません。脚本の練り込みと人間ドラマという点での初志貫徹ぶりに、良いものを見られたという満足感が得られました。
アニメでこういう爽やかさと寂寥感、悲壮感を残せる作品は珍しいと思います。私が語るより実際に見てもらったほうが良いと思う。

台詞が少なく作画や演出からキャラクター心理を読むタイプなので、とにかく目が離せませんでした。
作画は全体的に大変そうなのに心理描写に必要な仕草や表情は一貫して細かく、そこはスタッフの意地だったという印象。神がかった作画とはまた違うこだわりで、私のとても好きな方向性です。凄く記憶に残りました。

背景はリアルな方向性ではなく、水彩画のようなタッチ。手描きのキャラクターとよくマッチしていました。子どもや動物の動きが地味ですがリアル寄りで、とても可愛くて大好きでした。
自動車はCGなので浮いてしまうのだけは残念ですが…今って車を手描きできるアニメーターさんは少ないようですね。
小物や銃器の設定に専属スタッフがいるなど、時代考証にもこだわっていると思われます。まあ私は詳しくないので断言は出来ないのですが。

声優さんは実力派が揃っていて、中堅とベテランの演技が素晴らしいです。茶風鈴さん子どもの頃から大好きなので、悪役声が聞けてとても嬉しい。

音楽、OP、EDは使い方も含め作風をきちんと反映していて良かったです。特にOPは素晴らしい出来でした。

今回は内容に触れるのはやめておきます。
正直なところ良い意味で語る言葉が見つかりませんし、この作品はこのまま受け止めたいと思います。


あとはキャラについて雑感。
{netabare}
まあ皆犯罪者ですが、それに相応しい描き方なのでモヤモヤする事は無かったです。
コルテオさえ酒を密造していて、その時点で運の尽きというか…でも生きて幸せになって欲しかったなあ…。

アヴィリオとコルテオが特に好きでした。アヴィリオが幸せになる目は無いのはわかっていたけど、やっぱり悲しい。
コルテオとチェロットは数少ない癒し枠、だったんだけど…コルテオ切ない。チェロットは元気にやっていってくれることを切に願います。
ファンゴさんは最初は雰囲気ぶち壊しな上、もともとこういうキャラが嫌いなので正直何これって感じでしたが、周囲を引っ掻き回して弱者を追い詰める役回り、底の知れなさがどんどん嵌っていって、コイツじゃなきゃダメなんだなと思うようになりました。
ネロ、甘すぎて絶対マフィアに向いてないんですけどw

あと女の子と子どもたちめっちゃ可愛い。ただ、こういう作品ではやっぱり不憫な役回りになりやすくて可哀想だなあ。フィオは強い女性でした。男だったら立派にファミリーを守ったかもしれませんね。
オジサン達渋い。駆け引きとか腹の探りあいってイイよねw{/netabare}
(2016.10.6)


【再放送決定につき追記】
2019年10月3日より、BS日テレにて毎週木曜日23時30分~24時放送です。
興味がある人は是非!(2019.9.13)

【またも再放送決定】
BS日テレさんいつもありがとうございます。最近BS日テレにお世話になりっぱなしだな…。
2020年7月12日より、毎週日曜日23:30~放送です。
見てない方は是非♪(2020.7.3)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 56
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ロング グッドバイ

1920年代、禁酒法時代のアメリカ。
法は力を持たず、街はマフィアに支配されている。
舞台は密造酒の闇取引が横行するローレス。
家族を抗争により殺害されたアンジェロの、
復讐に至る91日間を描くフィルムノワール。

物語は殺人の夜より7年後から始まる。
{netabare}追っ手を逃れ生き延びたアンジェロ、
彼の元に届けられた差出人不明の一通の封書。
アヴィリオと名を変え、
ヴァネッティファミリーに近づく。{/netabare}
ここから壮大で重厚な復讐劇が幕を開ける。

バッカーノがタランティーノ作品なら、
こちらはコッポラ、ゴッドファーザーでしょうか。
派手な銃撃戦や暴力描写はあるものの、
それ以上に、心理描写が巧みで、
物語・構成・演出と隙のない出来でしょう。
ゲーム感覚的な死を感じさせないシナリオ、
この作品からは、人の命の重みを感じます。
そこも魅かれた理由の1つです。

兄弟の確執、仲間との絆、
{netabare}復讐を誓うものとされるものの奇妙な信頼関係。{/netabare}
復讐という負の連鎖が教えてくれるもの、
これは哀しい運命に導かれる男たちの群像劇だ。

旅路の果てに空虚へと至る、
感慨深いラストシーンが美しい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 58

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

1920年代禁酒法時代の合衆国を舞台にしたマフィア復讐劇

2016年放送のオリジナルテレビアニメ全13話

監督 鏑木ひろ 構成脚本 岸本卓 キャラデザ 岸友洋 音楽 海田庄吾
制作 朱夏

1920年代、禁酒法時代の合衆国を舞台としたマフィア物のオリジナル作品。
「ゴッドファーザー」「ワンアポンアタイムインアメリカ」「ブレイキングバッド」などの洋画を参考にしたとのこと。

アヴィリオ・ブルーノ CV近藤隆

マフィア組織である「ヴァネッティ・ファミリー」に家族を殺され復讐を誓った。

ネロ・ヴァネッティ CV江口拓也

アヴィリオの復讐の対象の一人。アヴィリオの謀略に乗せられつつも不思議な友情を感じる。

ヴァネッティ・ファミリー以外にも「オルコ。ファミリー」「ガラッシア・ファミリー」などの、
マフィア組織が登場し禁酒法時代のアメリカ合衆国を精密に描いた労作です。
例えば酒場のピアノ演奏も20年代レベルのジャズを再現しており凝ってます。
ジャズピアニストに適当に弾かせたら絶対に40年代(ビバップジャズ)以降のスタイルになりますから。

ただこの作品には魂を感じられなかったというのが低評価の理由です。
重要な登場人物が何の感情もあらわさないままに次々と殺されていく。
マフィア映画にありがちないきなりズドンで退場です。
これは私の美学に反します。
人は絶望感の中、叫びながら死んでほしいのです。
だから個人的好みの問題とも言えます。
実はアメリカのマフィア映画はだいたい退屈でしたので。

それとキャラデザですが、非常に違和感を感じました。
リアルなんでしょうが、バイオレンスな作風に合わない牧歌的なキャラです。
「バッカーノ」とかとは全く違う「世界名作劇場」風です。
例えば「ロミオの青い空」とかに近いような。
それで凄惨なシーンの連続なら、ミスマッチ感を楽しめるのですが、
ズドンで退場の連続では、なんだか熱くなれません。

この手の作風はアメリカ映画で確立したものなので、
詳しい人には何も反論できないレベルの知識ですが、
面白い作品ではないと思いました。

リアル感を重視しているため登場人物のほとんどは男性ですが、
たまに登場するドレス姿の女性がセクシーでちょっともったいなかったような。

声優の使い方はイマイチだと思います。
副主人公役の「俺ガイルの八幡くん」だけは良かったような感じ。

高評価もちらほらありますが、今回は自分の好みで評価となりました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 32

68.0 6 憎しみで仲間なアニメランキング6位
THE UNLIMITED -兵部京介-(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (559)
3243人が棚に入れました
風になびく美しい銀髪、何かを悼むかのようにその身にまとった漆黒の学ランを着た青年……彼の名は兵部京介。
エスパー犯罪組織パンドラを指揮し、超能力者の同胞たちのために革命を起こすまで、その黒い翼は闇の空を羽ばたき続ける。
椎名高志原作「絶対可憐チルドレン」に生まれた偽悪のヒーロー・兵部京介がオリジナルストーリーによるスピンオフ・アニメーションとなって登場!
刻(とき)の運命にあらがって、無限を解き放て…!
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

UNLIMITED―闇でしか裁けない罪がある―

2012年秋アニメの『CODE:BREAKER』と似た印象の作品ですね。あと、キャラデザがあまり好みじゃないです。

(2013.1/12 1話:超常脱獄 -Schooler of deadlock-)
{netabare}憶測ですが、主人公の兵部京介は過去に受けた出来事に対する復讐を行おうとしているのではないか?これで違ってたら…ね┌|゚□゚;|┐ガーン!!

OPで兵部に撃ちこまれる銃弾、そしてUNLIMITEDモード時に顕わになった兵部の額の銃痕、さらに実験場での一枚の写真から、そう思ったわけですよwww


これは主人公・兵部京介の復讐の物語なのか?{/netabare}


(2013.1/19 2話:暗殺のメロディ -Ghost of WW2-)
{netabare}冒頭でアンディは兵部達、組織を裏切ったのか?と勘違いさせられてしまった^^;

というか元々スパイのようだが…

兵部京介、まさにTHE UNLIMITED(限界ない)ですねwww

それにしてもアンディは色んな能力持ってそうwww{/netabare}


(2013.1/27 3話:清楚と汚濁 -Queen not a princess-)
{netabare}「P.A.D.R.A参上!」って中学生かwwwヾ(・・ )ォィォィ

エスパーとノーマルの確執らしいものも垣間見られたが、やっぱり兵部はロリコンなんじゃ?(゚д゚){/netabare}


(2013.2/2 4話:絶対領域 -Children Territory-)
{netabare}OPが英語から日本語になってる(゚д゚;)
サビ:闇でしか裁けない罪がある。時よ、永遠に止まれ

アンディの任務はパンドラに積載されている、とある装置を探し出す事。


ザ・チルドレンが君臨する新しい世界を造る事が兵部達の目的か。
ただ、ここにきて「絶チル」観てないと関係性が分からなくなりそうな展開は、やめてほしいな^^;

どうやら、兵部の復讐の物語ではなさそうです(>_<)

絶チルで主役だった彼女達のキャストも当時のままなんですね。

明石薫(CV:平野綾)
野上葵(CV:白石涼子)
三宮紫穂(CV:戸松遥){/netabare}


(2013.2/11 5話:ストレンジャーズ -Portrait of the family-)
{netabare}マッスルwww まぁ、他のキャラの個性が立ちすぎて、こういうキャラじゃないと印象薄くなるからね。

ユウギリの「はじめてのおつかい」回ですね
予算は…国民の税金からですか?wwww

アンディは合衆国の捜査官?、二重スパイと成るのか。
兵部が能力者だけの世界を造ろうとしている理由は前の大戦で上官の裏切りで同胞を失い、B.A.B.E.L.に復讐を果たし能力者を保護する為。それと、兵部の命はもう永くはない?

警備員、ルパンかと思ったwww

大量殺人者とエスパー達の救世主、どちらも兵部の顔であり、そのどちらが欠けても兵部ではない。{/netabare}


(2013.2/17 6話:闇、走る-As true as a lie-)
{netabare}アンディ、船から降りるのか?

拾ってくれた人への恩義の為に、兵部達と戦うのか。
兵部も自身にとってはこれが最後の革命(もしくは復讐)となる?

やっぱ、絶チル観た方が良い^^;?
兵部、アンディに昔の自分を見ているようですね。

次回から、その兵部の過去へと遡る展開なので期待!{/netabare}


(2013.2/23 7話:超能部隊 前編-Generation ZERO PART I-)
{netabare}兵部の過去編と言う事だからOP映像もモノクロに。所々大戦後と思われる描写もある
幼い兵部が出会ったフジコは、兵部少年にとって初恋の相手?

「絶対に大陸での戦闘には超能力特務部隊は派遣させない」この言葉は守られるのか?
兵部の超能力は超能部隊の隊員達の能力と同じ?{/netabare}


(2013.3/2 8話:超能部隊 後編 -Generation ZERO PART Ⅱ-)
{netabare}誰にも負けないくらい強くなる事を願う事が、兵部自身の為になる。
あの模擬戦前の、兵部の目は何なんだ?

超能力を持った自分が自分である為に、信じた道を歩む事を決めた兵部少年

カタストロフィー号の心臓である伊ノ八號は、あのイルカの脳だったのか(゚д゚;)

兵部という化け物を生み出し消し去ろうとするのは「恥」の意識からくるものなのか、はたまた「罪」の意識からくるものなのか?
どちらかというと前者の方だろうな。日本人だし…

マドンナ・リリー(白ユリ):汚れのない心{/netabare}


(2013.3/9 9話:カタストロフ -Pandora's box opens-)
{netabare}兵部、囮の無人機に簡単に引っかかったなww
合衆国は伊ノ八號を使って、エスパー達を根絶やしにする事で世界の覇権を握ろうとしているのか。

伊ノ八號、カタストロフィー号を失った兵部達は、どうするのか?{/netabare}


(2013.3/16 10話:遠い楽園 -Original Sin-)
{netabare}蕾見不二子は兵部の姉なのか。
兵部の考えに違和感を抱く、薫(Queen)…

早乙女(兵部を撃った人物)は兵部達を徹底的に仕留めるつもりなんだな。

兵部は早乙女への復讐を果たすつもりか。巻き込みたくないんだなきっと兵部は、これからの未来を担うチルドレン達を。
エスパーのノーマルへの想い、ノーマルのエスパーへの思惑、それぞれの思いはどのような結果をもたらすのか?

それにしても毎話ごとにEDが変わるのは観ていて面白い演出ですね!{/netabare}


(2013.3/23 11話:あらしの中のふたり -OUTLAWS-)
{netabare}OPがサイケデリックな感じになってる(゚д゚;) 
OPの演出が面白い(歌詞が日本語→英語、映像がカラー→モノクロ)

エスパーをノーマルが管理する世界を造りあげる事が早乙女の目的
ユウギリが造られた存在!?

予知は予知でしかない。それが全て正しいという訳ではないのだから、根絶やしにするという発想はどうも…

アンディの放ったトンファーの一撃に差がありすぎww
チャフなら窓を破壊して空気の逃げ道造ってあげればいいんじゃ…アクセラさんみたいにww

まさかのユウギリがラスボス展開なの!?(゚〇゚;)マ、マジ...{/netabare}


(2013.3/30 12話:未来へ -LΛST RESOLUTION-)
{netabare}自分の死と引き換えに薫を守る兵部は、正にナイト(騎士)だな。
リミッターをも凌駕する、兵部の永年蓄えられた体内因子(無意識に発する超能力の残滓)

結局、早乙女を殺さなかった兵部。殺してしまえば、ノーマルとエスパーの確執は深くなる一方だろう…
だから、殺さなかった。そうする事で、エスパーとノーマルが互いに思いあって生きていける世界を望んだ。{/netabare}

絶対可憐チルドレンのスピンオフとなるこの作品。
絶チルは未視聴ですが、これだけでも楽しめる内容ではあります。
1クールなので、個人的には、ノーマルとエスパーどちらが優位に立つのか?と言う答えを出さないで終わったのは良かったです。

続編が期待できるか…というと微妙でしょうね^^;

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

以前は椎名高志からギャグとエロを取ったら何も残らないと思っていましたが・・・

週刊少年サンデー連載中の椎名高志原作の漫画
絶対可憐チルドレンのスピンオフ作品です
私は原作こそ週刊連載を読んでいますが
数年前にアニメ化されたものは未視聴です
本作はどちらも全く知らなくても十分楽しめる作りにはなっていますが
チルドレン他バベルのメンツの紹介などは最小限な感じなので
どちらかに先に目を通してからのほうがいいかもしれませんね

椎名高志原作のアニメというと大分昔やっていたGS美神を思い出します
GS美神はギャグメインの作品の中にところどころシリアスな場面があって
そのギャップによってそれぞれを引き立たせるような手法でした
最近の作品だと空知英秋の銀魂なんかがそんな方向性ですね
その後の椎名作品にはあまり長く続かなかったものがいくつかありますが
基本路線は同じような感じでした

原作絶対可憐チルドレンも連載開始当初はそんな感じだったのですが
徐々にシリアス比率が高くなっていき
最近の本編はシリアスが中心で
その分不足しがちなギャグ要素を補うためか
「さぷりめんと」と題した4コマ漫画を
本編の扉絵代りに同時連載しています
ですから、今回椎名作品としては異例なくらいにシリアス路線ですが
今の原作の方向性からすれば必然だったかもしれません

話の中核になったのは大戦中の兵部と蕾を描いた原作の1エピソード
そこにアンディ・ヒノミヤと夕霧というアニメオリジナルキャラを投入しつつ
1クール分に見合うように話を膨らませた作品となっています
もともと好きなエピソードの一つでしたが
アニメ版はさらに深みが増してよくまとまっていました

最近本編の方ではショタ京介しか出てこない状態なので
久々に少佐が大暴れするシーンを見ることができたのは
色々と感慨深いものがありますね

オリジナルキャラの二人も良かったと思います
実質的に京介と同等レベルの扱いを受け
もう一人の主人公といっても過言ではないアンディ・ヒノミヤ
パンドラのあの濃すぎるメンツの中で
しっかりキャラが立っていたし格好良かったです
ただ視聴者に素性を明かすのがちょっと早かった気はしますね
もうちょっと引っ張っても面白かったんじゃないかなぁ

夕霧ちゃんはとにかくかわいかった!
クロワーゼの湯音といい東山奈央の幼女役は破壊力抜群ですね
もうこれは麻雀好きの女子高生とかスクールアイドルの妹とか
そんなのやらせてる暇があったらもっとょぅι゙ょ役を斡旋すべきだよ!

ちなみに原作の日本人キャラ達は皆
源氏物語由来の名前がついていまして
この二人もその命名規則に準拠して付けられています
夕霧は光源氏の子の名前ですし
ヒノミヤはおそらく輝く日の宮からでしょうね

この二人はぜひ本編にも登場・活躍させてほしいところです
アンディは既にサプリメントの方に出演を果たしていますし
そんなに望み薄でもないような気がしますがどうでしょうね?

単品のアニメとしてみても
スピンオフ作品としてみても
良くできた作品だったと思います

唯一の難点は声優に関して
もともと原作で持っていたイメージと
アニメで当てれらた声が合わないキャラが一人いたことです
まぁ好みの問題と言ってしまえばそれまでなんですけどね
それに今回のアニメでは大して出番も多くなかったので
それほど強くは気になりませんでした
とはいえ1期のアニメを観ようという気にはならないし
2期があっても観ないかもしれません
何しろ受け付けなかったのが主役(明石薫 - 平野綾)なんだもの・・・

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

闇でしか裁けない罪がある

解き放て・・・アンリミテッド!!

「絶対可憐チルドレン」のスピンオフ作品。
絶チルは未視聴ですが、これ単品でも内容は理解できるし、概ね楽しめました。
ただ絶チルの知識があった方が、より楽しめそうな感じはします。

主な見所としては、まず、良質な作画による超能力バトル。
エフェクトを派手に効かせてるのが特徴で、スピード感もあり爽快です。

エスパー犯罪組織「パンドラ」のリーダーである兵部京介
とある事情でパンドラに加入することになったアンディ・ヒノミヤ
この2人のメインキャラの関係性の変化も見所ですね。

普通人(ノーマル)から迫害を受けたり軍事利用される、
そんな理不尽な社会への復讐がパンドラ、そして兵部の行動理念。
人種差別をテーマにしてるわけですが、その辺りはちょっと消化不良でした。
復讐の対象が社会そのもの、というよりも
兵部が個人的に恨みを持つ人物に復讐の焦点が絞られ、話が小じんまりしてしまった感。
せめてそのキャラ(ラスボス)を、もっと初期の段階で匂わせておけば
また印象は違っていたかもしれません。

OPとEDに凄く力が入っていて
特にEDに関しては、物語後半から毎回のように曲や映像が変わります。
その回の内容に適したものになっていて、スタッフの作品への愛情と拘りを感じました。

話題性には乏しかったけど、今期の中では私的TOP3に入る作品。
「厨ニ」「ダークヒーロー」「能力バトル」が好きな方は観て損はないと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 39

82.1 7 憎しみで仲間なアニメランキング7位
進撃の巨人 The Final Season(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (502)
2079人が棚に入れました
「その巨人はいついかなる時代においても、自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は――進撃の巨人」ついに明かされた壁の外の真実と、巨人の正体。ここに至るまで、人類はあまりにも大きすぎる犠牲を払っていた。それでもなお、彼らは進み続けなければならない。壁の外にある海を、自由の象徴を、まだその目で見ていないのだから。――やがて時は流れ、一度目の「超大型巨人」襲来から6年。調査兵団はウォール・マリア外への壁外調査を敢行する。「壁の向こうには海があって、海の向こうには自由がある。ずっとそう信じてた……」壁の中の人類が、初めて辿り着いた海。果てしなく広がる水平線の先にあるのは自由か、それとも……?エレン・イェーガーの物語は、新たな局面を迎える。

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、朴璐美、神谷浩史、子安武人、花江夏樹、佐倉綾音、村瀬歩、川島悠美、松風雅也、沼倉愛美、増田俊樹

アニメ好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

やりやがったなMAPPA

最初の製作者側はカッコイイと思ってるオープニングを見た時、このダサさ…これはまさかMAPPA制作のアニメじゃないだろうな…
と思ったらほんとにMAPPAが作っててガッカリした。マッパというかツインエンジン制作が嫌いなんですけど。マッパとの関係性がよくわからん

体操ザムライと呪術廻戦でマッパやるやんと見直していたのだが、同じ会社でもアニメによって全然完成度も毛並みも違うのは一体なぜ?
呪術廻戦とはアニメとして天と地の差があるぞ?

とりあえず今季の進撃の巨人は自分とは合わなさそう。
1話見た感想
オープニングだっさ!エンディングも変な曲でアニメション手抜きか?
登場人物目の周りの縦線多用してるのがめっちゃ腹立つし気になる!ちびまる子ちゃんかよ
目の周りの縦線は原作漫画でシュールなギャグやシリアスなシーンで多用されてきたものなのに常時付けてるのなんなの!?原作愛なしか?

原作読んでても話しに全く引き込まれない1話の構成、これ意味不明で1話切りする人多そう。

など、3期まで進撃のアニメ凄いなぁと思ってたのに、制作会社が変わって積み上げてきたものが全て壊れたような感想しか出てこなかった。
褒めるところを考えたのだが、どうしよう、思いつかない…

私は上手く言語化できないけど何がこんなにも違うんですかね。
wikiみたら監督もシリーズ構成もキャラクターデザインも全部人が変わってて、そこらへんがこの違和感に繋がってるんだと思います。

なんか楽しみにしてただけに悲しい。
2期に駄目にされたけものフレンズ事件を思い出した
2話から良くなっていくのかな!?見る気起きないけどここから良い作品にしてくれるんだよね!?

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

再追記 恐怖も世界観も矮小化してしまったがっかり感。設定を設定で解決しないでほしい。

再追記 ついに結末を迎える前に

{netabare} 本作のもっとも面白いところ、それは孤立した人類の反撃…だと思っていました。島設定がでるまでは。

 壁が一つ一つ破られて、巨人たちに追い詰められ食料が足りない、反撃の手段もない。仲間が次々に死んでゆく。そこに現れた一つの希望。それがエレンイエガーという巨人になれる人類の登場。

 そこには父親との因縁もあり、壁の中の巨人もいて、他に巨人になれる人がいて…それがどう収束するか、というのがワクワク感でした。

 ここに実は島の外に人がいて、人類の生存域を埋め尽くしていたと思っていた巨人も実は島の中に閉じ込められてたいた。

 これは勝手な見方なので作品のクリエータ側からすれば知ったことじゃないかもしれませんが、世界の中で訳の分からないなかで孤立する日本のメタファのようなもの…時代の閉塞感のようなものを見ていたのに、急に問題が矮小化されてしまいました。
 巨人が人類に操られているような設定で、得体のしれない恐怖から兵器へと格下げになった感じです。

 エレンの存在が、過去のストーリーとは乖離して、重要度がいままで積み上げた物語の流れから急に浮いてしまいました。いや、だったら何もしなくてよかったってこと?まあ、外を知り、出て行く必要があったんでしょうけど。
 その意味では狭い世界の外に実は真実が…っていうことで今の現実世界のメタファになってなくはないですけど。
 結末はまだですが、旧ハガレンのアニメ版の最期、等価交換という最大のテーマについて、錬金術を見事に別世界の文明と結びつけたようなカタルシスがありません。

 エレンが立体機動歩兵になって動機とか、母の仇とかどこに行っちゃったんでしょう?ミカサとの思い出や昔の事件の意味は?父親の謎は?こういうドキドキ、つまり3クールかけて描いてきたことが、なんといいますか茶番になってしまいました。

 設定を設定で解決する、という意味を実によく表している展開です。結末で実は●●を◇◇すると▽▽になるから、これで解決するんだよ、と後付けで言われる感じです。考察も謎も意味ね―じゃん、ですね。まあ、この長い物語を畳めるのは大したものですが…。ちょっと残念でしたね。{/netabare}

 総評はファイナルの2期目が終わったら書きます。




以下 初回時の感想です。


テーマ性と設定の浅さにはがっかりしました。追記 なぜ本作が世界系だと駄目なのか


 期待外れ感が強いです。ストーリーの面白さはあると思いますが、テーマ性や設定の浅さなどでがっかりしています。ヒューマンドラマとして見る価値がないとはいいませんが、それは進撃の巨人に期待していたものではありません。

{netabare}  エレンに関して言えば成長というより変身…闇墜ちあるいは魔王化ですね。個人的因縁の伏線は回収されて行きつつあります。ですが、だからどうした感はあります。ミカサが東洋の国のお姫様といわれたところで…ふーんでした。守るべき命令がプログラムされてとか…スクラップドプリンセスですか?

 個人個人に過去の因縁をくっつけて悲惨な話をこれでもか、と積み重ねていますが、本筋の進行が遅すぎます。サシャとガビの話とか必要だった?

 やっぱり巨人どころか立体兵装ですら未知の力の産物でした。そして巨人の秘密に科学や理論といった匂いがしません。つまり、悪魔の力で済ますことになるのでしょう。で、生殖能力を無くす?うーん。ここの謎ときを一番楽しみにしていたんですけど…どうやら、理屈が無いみたいですね。

 結局は、エレンの能力の選択、地ならしで世界を滅ぼすか、生殖能力を無くすのか、あるいは始祖としての能力を消すか…しかないですよね。やっぱり世界系になってしまっています。風呂敷の畳み方の工夫に一縷の望みをかけるしかなさそうですね。

 で、このエレンの選択の材料が提示されていません。彼は何を悩んだ結果、これらの中から答えを選択するか、がテーマになるはずなんですけど。そのためにはやっぱり島とは何だったか、巨人とは何だったかという問題が提起されなければいけないのですが、最終破壊兵器というつまらない舞台装置に堕してしまった感じです。 

 ちょっと3期から感じていたことですが、壁の中の絶対的絶望感という視点が人類が外部に存在していたこと、力関係の逆転があったことで、蒸発してしまっています。人類の希望だった立体兵装が凶悪な兵器として視点が変わってしまいました。

 ヒストリア、アッカーマン等の因縁がどうでもいい問題になってしまっています。もちろん、エレンの能力に対抗する別の戦い…たとえばミカサが東洋のお姫様という身分で何かできるならいいですけど…{/netabare}

 うーん。2000年とか巨人とか公開可能な情報とか、壮大なストーリーとオリジナリティを期待していたいたわりに、伏線回収ゲームみたいな形で最後はやっぱり世界系で終わり?回を重ねるごとに問題が矮小化していく気がします。
 個人の因縁を深いとみるか浅いとみるか、ですが個人の内面に作家性があまり見いだせないです。

 巨人=人間になったことで、自然の中の命の儚さではなく戦争被害になってしまいましたし、人間の残酷な行動がテーマ性に昇華されなくなってしまいました。


 せめて感動ポルノにならないことを望みます。気が付いたことがあったら追記してゆきますが。



追記です。なぜがっかりか。世界系の話が悪いと言っている訳ではありません。本作が世界系エンドになるとかなり出来の悪い世界系になりそうだということです。

 本作は巨人が謎の最大の要素ですが、ユミルの民、巨人の種類、実は人である、壁、王家、イエーガー家の設定はすべて巨人の設定の要素になります。

 で、巨人は前提条件として解決が提示できない謎(ユミルが悪魔からもらった力という説明以上の論理的解決が提示できないこと)だとすると、巨人は世界系の舞台設定になります。
 ですので、これにまつわる話をエレンの選択で解決したとしても、それは設定を設定で解決する…というトートロジーになってしまいそうな感じです。

 巨人の謎を、エレンの謎の力を前提とした選択で解決しても、要は中身が「空」ということになり、テーマ性としてもそうですが、物語としても実は意味が無いことを繰り返していたということになります。

 エヴァンゲリオンのATフィールド=人間=使途というように巨人が比喩的に人間の内面の弱さのような表現でもなさそうです。巨人の意味が破壊兵器としての脅威だけです。

 ですので、巨人の謎だけで物語が進行するとじゃあ我々は何を見ていたんだ?になります。
 エレンの物語としての世界系なら、巨人による危機という舞台あるいは設定に対し、テーマとなる要素がないといけません。一般的には恋愛とその他の価値観の選択になるんでしょうが、恋愛の世界系は普通は力があるのはヒロイン、選択するのが主人公です。

 世界系なら本来はエレンとミカサ、あるいはエレンとヒストリアに注目すべきですが、ファイナルシーズンからエレンに全く感情移入できない描き方で、いろんな人物に焦点を当て始めます。ミカサもすっかり邪魔者になって後付けの設定がでています。ヒストリアなんて名前だけになってしまいます。


 キャラそれぞれのエピソードを「巨人世界」という舞台の上で、オムニバス的に楽しむ構造で終わる気がする、という意味で壮大な歴史の結末を期待したのにがっかりしたという事です。

 こういうエピソードの積み重ねや、謎解き的な伏線回収が好きという人にとっては面白いというのは頭では理解しますが、本筋の謎を謎の設定で解決する、みたいな話は私の好みではありません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

大義名分で舗装された道

原作は途中から控えたMEN
1クールにしてはボリューミー全16話です。
※以下3期までのネタバレは隠してないのでご注意を。


エレンたちが海に辿りついてから4年。太平の世が終わりエレンのおかんが食われて9年後の世界。

本放送中に原作が完結したりいよいよか!な〝FINAL”と銘打ちながらまだまだ続きがあるようです。
放送時期毎に感想書いてるとネタがつきてくるもんですが、そうはならない数少ない作品。毎度新たな一面を見せてくれ、それでいて一本筋が通ってるのが特長。

「あれ!?なんか観るアニメ間違えたかしら?」
{netabare}「あれ!?どちらのゴールデンカムイでしたっけ?」{/netabare}

そんな冒頭でさえ不安にならないのはひとえに積み上げたものへの信頼です。きっと回収するはず!
そんなひとつ。見上げた空に羽ばたく鳥たちのオープニングカットは1期第1話を彷彿とさせました。

「あーいよいよ完結するんだなぁ」 
「あーこのあと壁の中はえらいことになってたよなぁ」

そんなオープニングカットからの連想。前者は大河ドラマ並に重厚な物語が終焉を迎える高揚感と一抹の寂しさ。一方で後者が示唆するものはやや不穏。1期で壁内人類を襲った悪夢の再来です。
そうしてFinalseasonはお馴染みの面々抜きで海の向こうの国〝マーレ”側の視点から幕が開きます。ひとまず此度の16話をまとめるなら

 〝16話分のキャラ回”

1クール群像劇なら6話~8話あたりで適宜挿入されるアレ。キャラ評価の逆転を狙う目的なら終盤10話あたりまでと何処にでも挿入可能性あるアレ。敵味方問わず登場人物たちを深掘りし物語に深みをもたらすアレをまるまるやっていただいた印象。
思えば主人公エレン(それとアルミン)の原動力は〝駆逐してやる!”と〝璧外への憧憬”の二つ。憧れを象徴する台詞が「海を見たい」だったと思います。海をイタリア語で〝マーレ(Mare)”と言いますが、そんな海を冠した壁内人類との因縁浅からぬ国と対峙するぞ!というところで3期は終幕してました。
おさらい兼ねて駆け足で振り返る59話↓

 第1期(#01-#25) 人類対巨人の絶望的なパワー差でも抗う人類の意志を描き
 第2期(#26-#37) 絶対真理と思っていた『打倒巨人』の前提に揺らぎが生じ
 第3期(#38-#49) 揺らぎや萌芽が形となって壁内の人間同士の争いへと発展
 第3期(#50-#59) 明かされる世界の仕組み。壁内人類の災難はマーレ起因らしいことが判明
 第4期(#60-#75) 今ここ

そのままマーレを敵認定した組み立ても成立したでしょうがそうはしません。キャラ回をあっさり1話ちょっとで終わらせず、新キャラも順次投入し厚みを持たせていました。代表はガビ♀とファルコ♂の四月に嘘ついてそのうち神様になりそうな実力派声優コンビで息もぴったり。

 戦争は対峙する両者がそれぞれの正義を掲げ絶対的な善悪など存在しない

散々言われてきた使い古されたモチーフです。善悪二元論に傾かない最近の例で超絶ヒットした『鬼○の刃』でも鬼側の事情を丁寧に描くことに奏功してました。

そこに良い意味でえげつなく足を踏み込んでるのがこのFinalseasonではなかったでしょうか。単に相手側の事情説明に終わっていないのが良い。
対立してる二つの視点を擬似体験させる手法が徹底しているため、今目の前で繰り広げられてることや向けられるセリフ随所に〝かつての○○と同じ”フラッシュバックする場面わんさか。その意味ではガビ&ファルコはニコイチでかつてのエレンと見立ててました。死にたがり野郎成分多め「駆逐してやる」状態エレンを担当するのがガビ。その対極、勘はいいけど思慮浅めで戦士適正が低い落ちこぼれエレンなファルコ。


明かされていく伏線に唸るのももちろん楽しいですが、〝かつての○○”がいちいち刺さり、その最たる犠牲者!?ともいえるライナーが第1話(#60)声優紹介のトップを飾っていることがなによりのメッセージかと思われるFinal前半でした。
ただの知識でしかなかった善悪の曖昧さを疑似的に体験できる貴重な経験を得られるかと。文科省推薦にして夏休みの課題アニメにしたらいいと思います。
善悪に関する哲学的な思考。歴史観。各々の価値観次第でなにかしら引っかかるものがある傑作なことは言うまでもないでしょう。



※ネタバレ所感

■仕方なかったってやつだ

{netabare}「尊敬してたのに」とエレンを面罵するファルコ。昔同じこと言われたライナーの表情が蒼ざめる。
「友達だと思ってたのに」と姉の仇ガビに憎しみをぶつけるカヤ。そりゃそうなのです。

「人類を救うためです」シャーディス教官に答えた若き日のライナー。そう!人類を救うためなのよ。

パラディ視点で始まったこの物語は100年続いた安寧をマーレ側が破ったことが発端。抗戦の大義名分ありまくりです。
一方世界からみればパラディ(壁内エルディア人)は長年巨人使って残虐行為の限りを尽くしてきたわけで、それが辺境の島に残存戦力抱えて逃げ込んだ挙句〝地ならし”なんて切り札持ってる連中から「平和を望んでいる」と言われたところでそんなん信じられるか、ボケ!ってのは頷ける話です。

作者の性癖かもわからん。悉くブーメランがライナーに刺さるのが痛ましいのであります。
そして信じてたものが切り崩されてく絶望というものをガビとファルコが受け止めてくれました。おかげでガビの心がガビガビに…(自粛){/netabare}


■まあそう思っちゃうよね

ワルシャワのゲットー(跡地)をほっつき歩いた経験から、居住制限区域が対ユダヤ人のそれに見える。
{netabare}その前提に立つと、腕章での住民ラベリングやちょび髭の閣下風なあの人の登場だったりで、国家マーレにおけるマーレ人とエルディア人の関係はゲルマン人(アーリア人)とユダヤ人とのそれですわな。
密告社会だし、少年兵はヒ○ラーユーゲントだし、ヴィリーダイバーの真実の中に適度に嘘を散りばめた演説がゲッペ○スのそれにも見えるわけでして。

ドイツ人これ観てどう思うんだろ?{/netabare}


■そしてこんな風にも見えるよね

『山河燃ゆ』って大河ドラマをアメリカで放送した時、現地の日系人から猛烈に抗議を受けたそうな。どんな内容か?
{netabare}原作は山崎豊子の『二つの祖国』。その名の通り、大東亜戦争時の日系人の葛藤を描いた意欲作。
それで猛抗議する日系人の事情も配慮しないとですよね。アメリカ人として日本のことなど全く考えもしないという姿勢を見せないと移民国家では悲しいかな生きていけないのです。

被差別民族の忠誠心競争も、そんな彼らを地雷原や最前線に送り込むのもよくある話。
冒頭の戦役は203高地攻略っぽいし、エレン派のクーデターは二・二六事件になぞらえることも可能です。エルディア人=ジャパニーズ説。だいたい鎖国してる島国に列強が襲ってくる図式なんてまんまそれに見えなくもない。{/netabare}


ドイツにせよ日本にせよまたそれだけに限らず、歴史の表裏や機微を上手く表現してるからどの歴史にも代入できるんでしょう。外人さん政治/歴史大好きだから海外でウケるのには納得しますわ。

{netabare}始祖の巨人奪還作戦も示唆に富む気がします。始原への執着は宗教戦争に発展するわけで…
ユダヤ・キリスト・イスラムと聖地エルサレムを巡る三すくみの例は言うまでもなく、人類の始原をアーリア人(インドヨーロッパ語族)とすることで優秀なアーリア人とそれ以外はオマケと見做す選民思想に酔ったハーケンクロイツな面々なんかそうでしょう。これは麻薬にも似た誘惑があるのか、隣国からナンデモ起源説が無くなることもありません。

 優れた我々のルーツ

合理性とは異なる尺度で争いは始まります。2000年単位のエルサレム界隈では対処するための知恵を蓄積してますが、うしろ二つは歴史の長い文脈でいえばまだまだ若い。
始祖マンセーな歴史と最終兵器としての〝始祖の巨人”とでは厳密には話は異なりますが、〝ルーツ”を争いの元としてる点が一つのメッセージのように思えるのでした。{/netabare}



■オマケ

1.制作会社変更
私にはあまり違和感なく移行できてるように見えました。
{netabare}ただピークちゃんのデザインがなんとなく伊藤潤二氏の漫画に出てきそうな見た目だったのが残念。{/netabare}

2.道半ば
2021秋からスタートするクールで完結するらしい。。。
{netabare}まだまだどうなるかわからんですね。いったん地ならししないと収まらん気がします。エレンがミカサやアルミンら守るために偽悪を演じてる可能性も捨てきれず。それで次世代への継承みたいな感じでファルコやガビが新たな世界を歩んでいくような。いずれにせよエレンの未来は暗そう。{/netabare}

3.楽園
イタリア語でもう一つ。楽園を〝パラディソ(Paradiso)”言いますもんね。
{netabare}囲われた島パラディが楽園というのも皮肉が効いております。作中でも罪を犯したエルディア人にお注射ちっくんして島に置き去ることを『楽園送り』と称してるあたり、楽園は薔薇色ではないんですよね。{/netabare}


 地獄への道は善意で舗装されている

ポジティブさの裏に潜む地獄。作中用語であれば〝善意”を〝仕方なかった”に置き換えればよい。



視聴時期:2021年1月~4月 地上波リアタイ

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2021.05.07 初稿
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41

81.2 8 憎しみで仲間なアニメランキング8位
鬼滅の刃 遊郭編(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (516)
1900人が棚に入れました
無限列車での任務を追えた炭治郎たちの次なる任務を描く『遊郭編』。鬼殺隊最高位の剣士《柱》の一人、音柱の宇髄天元とともに炭治郎たちが向かうのは、鬼の棲む遊郭。

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、小西克幸
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

あなたと越えたい 梅妓越え

原作未読


まだ見ぬ作品を発掘し視聴の参考にする目的としてはレビュー不要な気がする程の有名作品。名前くらい聞いたことあるでしょうし、アニヲタ界隈だけに留まらない現代用語の基礎知識です。

“不倫”の語意は人の道に背くというのが本来の意味らしく、そんな修羅の道を進む男女の情愛を表現した稀代の名曲よろしく餓鬼道に堕ちた兄と妹が今回の敵さん。いったん劇場版を挟んでのシリーズ3本目となる第2期全11話となります。物語の背骨が“鬼にされた妹を連れた兄”の構図であるため、今回の敵さん兄妹との対比も楽しめれば良いってところでしょうか。『遊郭編』の主だったキャストはこちら↓

 ・宇髄天元(CV小西克幸):音柱
   {netabare}3人の嫁 - 雛鶴(CV種﨑敦美)、まきを(CV石上静香)、須磨(CV東山奈央){/netabare}
 ・堕姫(CV沢城みゆき)
 ・妓夫太郎(CV{netabare}逢坂良太{/netabare})←驚いた!

変わらず隅々まで豪華なメンバー。劇中で続編に繋がる新キャラも登場して耳が幸せとの表現がしっくりくる布陣です。職業声優さん以外をねじ込みたい事務所あったろうに今回もナシでした。無駄なハレーションを避ける英断の裏に、作り手有利だったことが推察されます。
“作品としての内容の良し悪し”もさることながら“ビジネス的にどうだったん?”の文脈で語れる稀有な作品ってことになりましょう。


■作品としての内容の良し悪し

いかにも少年漫画的な善逸と伊之助がさほど気になりませんでした。あるいは慣れたか。
キャラに語らせて説明過多に陥るのは今回もそれなりに。ただし本流部分{netabare}(環境の違いで道の別れた二組の兄妹){/netabare}はアニメーションで魅せてましたね。大事なところは画で語るスタイル。
なお、作画素人の私でも凄いことがおきてるくらいはわかります。なんかで聞いたことあります。同じ動かすでも無地と柄ものでは手間がン十倍違うとか。全11話通じて柄ものしか動いてませんでした。

かれこれ所作は決まってきて、強い鬼登場→当番の柱参戦→成敗→鬼の履歴書 みたいな流れが今後も続きそうな予感はします。
そんな勝ちパターンの繰り返しと捉えるだけでは“作画の凄さを前後比較してみる”と“YOUは何しに鬼になったの?”の2点を見届ける作業ゲーになっちゃいそうなのですがどうなんでしょうか。実際はきちんと積みあがってる感じはします。

 {netabare}恨んでも 恨んでも 躯うらはら 山が萌える じゃなくて燃える …実際業火の中へと{/netabare}

無限列車に乗り込んだ炎柱が見せたのは“ノーブレスオブリージュ”人と鬼との価値観の違いでした。
花街に乗り込んだ音柱が見せたのはそれよか身近なものへの責任でしょうか。兄妹愛の傍らで地味に咲く夫婦愛みたいなもの。

実力者である先達(柱)らは似てるようで各々異なるメッセージを送ってくれてます。
それと並行して、音(痕跡)を消す忍者の特性と音を駆使して闘う音柱とでは一見相反してるようにも見えるのですが、こちらはこちらで環境やらイベントやらでアップデートした結果だったことが示唆されているんですよね。やはり鬼とは違うんだよなぁ。

音の粒を拾って集めて譜面が完成したら無双の力を発揮する音柱よろしく、我々もビジュアルに目が行き過ぎて音の粒(物語の積み上げ部分)を拾い損ねたら譜面完成しないかもわからんと思われ、だったら“漏れ”に気を付けようと意識した『遊郭編』でした。


■ビジネス的にどうだったん?

これは今後わかることでしょうから結果待ち。
予算と時間は潤沢だったように思えるのと、あとは深夜帯常連のプロヲタではない一般人向けの親切設計なのを目の当たりにして、如何に自分が深夜アニメのお作法に染まっているか自覚しました。誇っていいのか凹んだらいいのか微妙…



映画『無限列車』のレビューでがっつり書いたのでここでは割愛しますが、我々って多かれ少なかれ鬼だったり人だったりあるいは行ったり来たりする存在なんだと思ってます。

 ・俺は俺の責務を全うしているのか?
 ・迷わずに利他的な行動を選択できるだろうか?
   {netabare}命の優先順位:「まずはお前ら三人、次に堅気の人間たち、そして俺だ」{/netabare}

とてもじゃないが俗物な私にはできてる気がしません。なので本作を見てショボい自分を省みるようにしております。明日から頑張ろう!



※閑話休題

■遊郭が舞台

吉原大門っぽいの出てたしまあ日本一有名な花街がモデル。
ちっちゃい子にも大人気なコンテンツで遊郭ってどうなん?と思わなくもないけど別にいいんじゃね?ってところでしょうか。
行為のみ海外の娼窟と日本のとは趣きがだいぶ違うので外人さんイメージ湧くのかしら?


■ある種のリアル

派手派手言うわりには相反して地味で堅実さが見受けられる第2期でした。細かい部分で一例挙げると↓
{netabare}バトル。妓夫太郎初登場のシーン。堕姫の中から登場するかしないかで天元は斬りつけております。
普通なら登場して口上述べてからバトル開始となるわけですがそうしない。瞬時で相手の力の計算してるのが一点。次に体制整える前に方を付ける行動に動いてる点。超合理的な思考を基に行動する“忍”のパブリックイメージと相反しません。{/netabare}

ポジに捉えりゃエンタメ性の優れた作品。ネガに捉えりゃ子供だましの作品。と視聴者の分母が大きくなれば両意見出るのが世の常でしょうが足元けっこうまともです。



■プロヲタと一般人の境界線

“ビジネス的にどうだったん?”とリンクしますが深夜アニメ常習者と一般視聴層を繋ぐ配慮が所々になされてたと思います。
まず目立つのが物販。『デフォルメシールウェハース』『PS4ソフト』『全集中パッド(漢検)』『フィギュア』『AUとのコラボ(鬼滅アプリ)』『楽曲』『折れた日輪刀(ボイス付き)8,800円』。お馴染みのから普段は日曜朝でしかご縁のなさそうなものがあれやこれやと洪水でした。異例ですよね。
その他一般層への配慮と思しきものは以下↓
{netabare}・手前でのTV版『無限列車編』放送。劇場版を分離しない仕掛け。
・初回1時間枠。半分はおさらいと掴み。
・最終話の放送開始前冒頭で「最後に発表がある」と告知。Cパートへの呼び水。
TV版の放送で連続したナンバリングが可能となりましたし、おさらいを強要するでもなくこちらが用意しましたし、往々にしてCパートなんて単語知らないでしょう。{/netabare}

きちんと配慮しながらヲタ世界への誘導が図られてましたね。職業声優さんばかりのキャスティングや力のある制作会社の本気というのもさることながら↓
{netabare}・第1話1時間。最終話CM無し32分ロングバージョン。
・第1話でなく第2話でAimerさん登場
・冒頭OP無しからの最終話。もちろん締めエンドロール。

お馴染みの演出構成とはいえお見事でした。
とりわけCM無しの決断は異例といってよく、制作側とフジテレビ側には相当交渉があったんだと推察されますが、最後はコンテンツをしっかり伝えたい制作側の意志が通ったんでしょう。クール無視の放送スケジュールもそうですね。{/netabare}


制約やルールあってのコンテンツにおいてとりわけクローズアップされるのは品質と納期のバランスです。このへんは某ドラクエや某ジブリが脳裏に浮かびますが、リリースしたらある意味手の離れるものと違って地上波でやりきったところにTVマンの意地みたいなのすら感じました。
ネット全盛もけっこうですが、独占状態になってきたら地上波以上に制限加えたりするのが始まっているのよね。SNSや動画コンテンツがそのへん先鞭をつけてますが映像配信だって潮流からは逃れられないでしょう。チャネル多いに越したことないので地上波も頑張ってね。
今回みたいなチャレンジは歓迎です。



視聴時期:2021年12月~2022年2月 リアタイ

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2022.04.10 初稿

投稿 : 2024/11/16
♥ : 46
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

バトルフィールド吉原炎上

【物語 4.5点】
プロットは少年バトル漫画の王道。
討ち取ったと思った敵は奥の手でさらなる絶望をもたらす。
もうダメだと思った主人公、仲間も、
どっちが鬼だか分からない程の底力を見せる。
驚異の応酬で熱くなる幾度も繰り返されてきたパターン。

にも関わらず、惹きつけられるのは、修行等の道程をしっかりと押さえているから。
鬼殺隊は本当に少しずつしか強くならない。
炭治郎に至っては、先の戦いで一度心が折れてしまった所からの再生。
リスタートの過程を初回拡大版に当てる盤石の土台に乗せてこそ
壮絶バトルの熱量が倍化する。

以前は飛び込めなかった柱VS上弦の鬼の間合いに割って入れた。
ちょっとした進歩に手応えを感じることができる。
私は『遊郭編』放送前に、劇場版『無限列車編』TVアニメ化を流した企画は
妙手だったと思います。


ドラマ部分では兄妹愛を鬼の兄妹も含めて改めて痛感。
TVでは本編CMなしで放送されたという最終回拡大版。
震えたなぁ。感涙したなぁ。
{netabare}一緒に地獄に堕ちることを選んだ兄妹を見て、私が流した涙は、
これで良かったと思ったからなのか、哀しいと思ったからなのか、
未だに判然としません。{/netabare}


【作画 5.0点】
圧巻だったのはCGで構築された吉原の街並み。
遊郭を舞台にしたオープンワールドゲームでも開発してるのか?って位のスケール感。
初回ED後にお披露目され度肝を抜かれて以来、
OPアニメーションにて吉原を一望するカットでウットリするのが私の週課にw
しかも血鎌などで概ね破壊可能なオブジェクトという狂気。

広大かつ自由度が高いバトルフィールド上ならば、
超高速での遠距離移動。相手を遠くまでふっ飛ばして、壁に叩きつける。
帯で建屋等を貫通する遠隔攻撃といったトリッキーな動きまでシームレスに演出し、
バトルシーンの興奮を途切れさせません。

激戦により灰燼に帰す吉原の街。
私は不謹慎にも、ある種のカタルシスを感じてしまいました。


バトル動画より私の印象に残ったのは
{netabare}禰豆子を寝かしつけるシーンの作画の迫真。
全国の子育て現場で繰り広げられているであろう。これもまた修羅場。
私自身も赤子の頃、相当な寝ず子だったそうで、
両親の苦労も忍びながらの鑑賞となりました。{/netabare}


【キャラ 4.5点】
今回の柱。音柱・宇髄天元。
人情の厚さをド派手な出で立ちと尊大な態度に隠した多妻な大男。
最初、{netabare}女の子を攫おうとしていた?{/netabare}時はどうなるかと思いましたがw
真意を隠せる性格が、虚飾多き吉原の任務にはマッチした模様。

主人公・炭治郎が対峙するキャラに、ifのバッドルートを写すことで、
彼がまっすぐ歩む道の貴重さを際立たせる構図も光る。
煉獄さんの父→心が折れたまま堕ちる道。
{netabare}妓夫(ぎゅう)太郎&堕姫(だき)→一歩、環境が変われば兄妹の禰豆子共々堕ちたかもしれない道。{/netabare}
炭治郎は意志も(頭突きもw)強固な剣士なのです。

善逸の鼻提灯タレながら屋根の上を疾走するシチュは衝撃的w
もはや起きている時の善逸を忘れそうになります。
やっと起きたら{netabare}足が潰れていました{/netabare}とか怖すぎですw


【声優 4.5点】
相変わらず激しいシーンでの絶叫(ギャグ含むw)がこだました本エピソード。
炭治郎役の花江 夏樹さんに至っては血反吐を吐いて咳き込む場面の収録にて、
演技に熱が入りすぎて、終わった後、咳が止まらなかったとのお話が。
人間の声帯は痛めたら容易に再生せず、今後も先は長いでしょうから、程々でお願い致します。

特筆したいのは堕姫役の沢城 みゆきさんの表現力の幅広さ。
トップ花魁のカリスマ性から、本性見せた時の恐ろしさ、
ワガママ、甘え放題の駄々っ子ぶり。
上からブスを罵倒したかと思えば、無惨様にはへつらってみたり。
みゆきちの鬼ボイスに終始翻弄されっぱなしでした。

妓夫太郎役はまさかの逢坂 良太さん。
武器から出す猛毒の如く、他人の幸福を僻んで取り立てんと吐く毒鬼ボイス。
耳に残るなぁ。癖になるなぁw


宇髄天元役・小西 克幸さんのド派手ボイスを囲む
CV.石上 静香さん、CV.東山 奈央さん、CV.種崎 敦美さん三人の嫁ボイス。
特に須磨役・なおぼうの喜怒哀楽の激しさは堕姫級で、{netabare}口に石を突っ込みたくなる程w{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴担当は引き続き椎名 豪&梶浦 由記氏によるフィルムスコアリング。
長尺の戦闘シーンでも上々の対応力。
今作では絶望が極まった際の心情曲も重厚。

主題歌担当はAimer(エメ)
ぬめりを含んだ独特のビブラートが、愛憎渦巻く遊郭のムードにマッチ。
OPの『残響散歌』。絢爛(けんらん)なメロディー&コーラスに、芯の強さが滲む歌詞を乗せて音柱の生き様などを示唆。
EDの『朝が来る』。絶望の底から光を目指すメロディーラインが如何にも作曲・梶浦 由記氏らしい一曲。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 45
ネタバレ

lostmemory さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

作画とCGの融合においては最高の作品

全部見終わったのでまとめ感想。
残念ながら1期と劇場版と無限列車編とこの遊郭編。
全てで感想は同じ。良い出来なのは間違いない。
ただ世間の評価は過剰すぎる。70点以上はあるが
100点の作品では決して無い。

CGと作画の融合技術は本当に素晴らしい。ただみんな
作画を絶賛するけど言うまでも無く作画が凄いアニメ=
面白いアニメではない。その図式が成り立ってしまうなら、
ufotable以外のアニメは全てつまらないとなってしまうし
ufotable以外のアニメを見る必要が無くなる。でも
そんなわけが無い。現に呪術廻戦はMAPPAでまた別の製作
スタジオだ。同じジャンプのヒロアカはボンズだ。

ufotableの作品をニニンがシノブ伝ぐらいから見ている身
としては世間のあまりに過剰な持ち上げにうんざりしている。
繰り返すが出来は良いと思う。でもこの作品を批判する
やつはアニメの良さが分かってない!みたいな風潮。
こういうのが日本のアニメを駄目にしていくと思った。

加えて3期が決定したが、これでufotableはまた鬼滅に
かかりっきりになってしまう。活撃刀剣乱舞は?
魔法使いの夜は?ガールズワークは?特に今の
ufotableがあるのはTYPE-MOON作品のおかげなので
魔法使いの夜を無視するわけにはいかないだろうに。
とはいえTYPE-MOON作品は鬼滅に比べて利益が少なすぎる。
ufotableが本音として鬼滅の方が儲かるのにな…とか
思ってないと良いのだが。

以上。

過去に書いたやつを消すのもアレなのでネタバレとして収納しておくけど内容的にはネタバレ無いから安心してどうぞ。
{netabare}

※10話まで視聴後追記
個人的に作画とはアニメーターが描いてるCGじゃない部分
だと認識してるが…一般には違うのだろうか?ようするに
作画班が担当してるのが作画。ufotableには別途CG班が存在
する。で、みんな作画を絶賛してるけど正確には作画と
CGの融合が本当に上手いというべきで、そこは異論無し。
むしろその点は日本最高のアニメスタジオと断言出来るし
最高の作品に仕上がってるね。ストーリーの面白さは別にして。

以前インタビューで作画の負担を極力減らすため膨大なCGを
用意していて、キャラ自体の3DCGも用意して要所で使ってる
らしいよ。例えば近くだとCGとバレるけどキャラが遠くに
いれば分からないでしょ?そういう使い方はほんと上手い。

ちなみに背景は9割以上CGらしいよ。鬼とか特殊なやつは顔以外は
全部CGの場合があるとも言ってたね。いずれにせよそれが視聴者
にバレないから凄い。カメラワークや時間配分の上手さだな。
フルCGでも1秒以下ならまず気づかないからね。さて次は最終話。
だいぶ長文になったから終わったらまた感想書き直すわ



※6話までの時点でのレビューなので評価は終わってからします。

不安が見事に的中した。原作でも正直この遊郭編は好きでは
ない。理由がシンプルにテンポが悪い。テンポが悪い理由と
して回想が多い、敵が無駄にしぶとい、天元が煉獄さんほど
使えない。この3点に集約される。

無限列車編は原作だと2巻も無かったのに対して遊郭編は
原作だと約4巻分ある。が、正直内容的には3巻で十分すぎる
ほどまとめれる内容だったと思う。ゆえにアニメ化する時は
テンポよく行って欲しいと思っていた。ところが、このアニメの
ファンは何故か原作の完全再現。つまり史実な再現を求めて
オリジナルを嫌う。ufotableが視聴者の期待に答えて史実に
作った結果、当然テンポが悪くなるわけだ。原作がそうなのだ
もの。

原作に史実に作るのが悪いわけではない。悪いのは原作をそのまま
アニメに落とし込むことだ。これは似ているようで全く違う。
原作に史実に作りつつ、テンポを良くするために上手く時間配分
するのが良いアニメだ。

ネットでもテンポが悪い。という声が結構出始めている。
援護する人もドラゴンボールを引き合いに出すとう最悪の
やり方。原作に早くに追いついていてどうにもならなかった
ドラゴンボールと、とっくに原作が終わってる鬼滅を比べて
どうするんだ?なんの援護にもなってない。

さてどうするufotable。このままだとマズいよ

しかしまだ途中とはいえ遊郭編の感想と評価60件!?
1期は1468件あるんだけど。いくらなんでも差がありすぎない?
終わったら1408件の評価追加されるのかなあ?

{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

81.4 9 憎しみで仲間なアニメランキング9位
メイドインアビス 烈日の黄金郷(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (434)
1633人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。 どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。 「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。 そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。 アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。 ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。 リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。 深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。 リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。 ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。 そこで、出会ったプルシュカと名乗る女の子は、ボンドルドに育てられ外界を知らずにいた。 リコの冒険話に夢中になり一緒に冒険に行きたいと願うが、あえなくボンドルドの実験に利用されてしまう。 しかし、プルシュカは形を変えリコの白笛となり、一同は深界六層「還らずの都」へと進む。 そこには、成れ果てが独自の価値観を持って生活している「成れ果ての村」が存在していた。
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

マアアさんのお尻が汚い笑

今期一番印象に残っているのはマアアさん。
かわいいぬいぐるみが好きなうえ、ピンク色で見た目かわいいゆるキャラ。「まああ」しか喋らず癒し系な雰囲気。ガチャ〇ンにも見える。
なんといっても一番の特徴は後ろ姿が描かれた際の汚いお尻笑。丸出し笑。乾いたうんちを優しくしたみたいな臭いもするらしい。
メイニャを気に入り抱きしめると、力加減がわからなかったのか「プヂュッ」っと押し潰してしまい、メイニャは左目とお尻の内側が飛び出してしまった。
あああメイドインアビスらしさ全開の展開を早速見せつけてくれる。作風になかなか慣れなくてここでもう心折れそう。{netabare}幸い、メイニャは軟体動物だったのか圧を逃がすために飛び出しただけで命は無事だった。一安心。{/netabare}
マアアさんはリコの「価値」であるメイニャを傷つけて「精算」を受けてしまう。これまた残酷で辛い。{netabare}大切にしていたぬいぐるみと右腕と左目の周囲の皮膚が無惨にも剥ぎ取られて無惨な姿になったが、右腕と皮膚は色は変わってしまったものの再生した状態でリコとメイニャが危険な成れ果てに連れて行かれた際に姿を現して、強烈なパンチで撃退。メイニャのお尻の無事まで確認してくれる優しさ。{/netabare}
「まああ」しかしゃべれないから本当の名前は不明だが、リコが「マアアさん」と命名して終盤まで手を繋いだり、抱き着いたりして行動を共にす
ることに。臭いは慣れか?


深界六層がメインで今回は冒険譚ではなく、村を拠点に話を繰り広げる。
ヴエコの過去回想から本作は始まる。
もともと孤児で屈強な里親のジュロイモーの思い出を聞きながら犯される映像は衝撃。相変わらず安定の酷い話!!
{netabare}
逃れて決死隊ガンジャに入隊して船に乗り、栄養不足やら嵐やらでメンバーをかなり減らしつつたどり着いた島の穴に潜っていく。お互い子供を産めない体であることに共感したのかイルミューイも連れていくことに。ヴエコの役割は体調の優れない隊員の看病をすること。また、交尾の臭いがするということで男性の下の世話もどうやらしているようだ。
ヴエコは水もどき症状を発症したイルミューイを救うために欲望の揺籃を使用し、イルミューイは赤ちゃんを生むようになり、ヴエコを含む決死隊ガンジャはそれを食べることで水もどき症状が治った。なんだかんだでイルミューイ自体が村になった。ヴエコはイルミューイから大切な赤ちゃんを取り上げて見殺しにする行為を続けることの葛藤に苦しみ自殺をはかるも、ワズキャンによって阻まれてドグープ(目の奥)に囚われてしまった。成れ果てにはならないまま、送られてくる信号を通して成れ果て村の様子を見ていた。{/netabare}

あと気になるのは干渉器というロボットのようなもの。元々は何体かいたようだけど、深界六層・還らずの都にはガブールンのみに。{netabare}イルミューイの最後の子供であるファプタと行動を共にする。ある意味育ての親。母の体の中には戻れないという設定はなるほどと思った。そして、最後は住人全員死滅してるやん。やりすぎでしょ。{/netabare}干渉器はアビスの層をまたいで移動することはできず過去には各層に配置された干渉器が通信で情報交換を行っていたらしい。今後の物語にも関わって来るのかなあ。

久野美咲さんの演技はかなり力入っていた印象。かすれ声になるほどの大声なかなか出せないのでは?
見終わって 相変わらずグロというか残酷描写が多くて辛い。成れ果ての造形も可愛いものもいるけど、うーん。


OP
かたち 安月名莉子
ED
Endless Embrace MYTH & ROID。
挿入歌
GRAVITY Arnór Dan
Kevin Penkinという方が音楽に携わっている
楽曲はまさにメイドインアビスという感じ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴「アビス」。その不可思議に満ちた「アビス」へと挑戦する冒険者たちは、次第に「探窟家」と呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街「オース」に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。ある日、記憶喪失のロボット・レグと出会い、共にアビスへ潜ることを決意したリコ。旅の途中でリコの命を救った「成れ果て」のナナチも仲間として迎え、さらにアビスの奥へ――。3人は深界五層でのボンドルドとの壮絶な戦いを終え、ついに“二度と帰ってはこられない”と言われる深界六層「還らずの都」へとたどり着く。そこには、成れ果てが独自の価値観を持って暮らす「成れ果ての村」が存在していた。


1. 羅針盤は闇を指した
黄金郷を求めて旅する決死隊「ガンジャ」。隊の一員・ヴエコが持つ「星の羅針盤」を頼りに未開の地の航海を続けていた。ある日、激しい嵐がガンジャ隊の船団を襲う。次々に他の船が波にのまれていく中、羅針盤が屹立していることに気づいたヴエコ。隊のリーダーであるワズキャンにすぐさま知らせたその時、嵐の向こうに島が現れる。ようやく辿り着いたその島で、ガンジャ隊は見渡す限りの巨大な大穴を見つける。

2. 還らずの都
ボンドルドとの壮絶な戦いを終え、リコ・レグ・ナナチは二度と帰ってはこられないという「絶界行(ラストダイブ)」の末、ついに深界六層へと辿り着く。見たことのない建造物や生物を興味津々で観察するリコ。再び孤児院の仲間たちに手紙を書いて伝報船を飛ばすが、目の前で巨大な原生生物に邪魔されてしまうのであった。そんな中、探窟を続けるリコたちの背後に怪しい影が忍び寄る。

3. 成れ果て村
何者かに奪われたプルシュカ(白笛)を探すうちに、知性を持った「成れ果て」たちが棲む不思議な村に辿り着いたリコ・レグ・ナナチ。戸惑う3人は、住人の一人・マジカジャから「村の案内をする」と声を掛けられる。警戒しつつも、白笛の在りかを知っている様子のマジカジャの後をついて行くと、村の工房で成れ果てが白笛を削って加工していた。レグは慌てて止めようとするが、リコはプルシュカが嫌がっていないと感じ取る。

4. 友人
レグの前に、成れ果ての姫と呼ばれるファプタと謎めいた人形・ガブールンが姿を現す。ファプタはレグのことを知っている様子だが、レグは記憶が曖昧ではっきりと思い出すことができない。一方ナナチは、お腹を壊したリコのために、村の市場で水と果物を探す。マジカジャから村での取引には「価値」が必要だと教えられ、自分にとっての「価値」とは何かを考えるうちに「ミーティ」のことを思い出すが…。

5. 秘匿
マジカジャから「ミーティは三賢のべラフが使っている」と教えられたナナチ。べラフの部屋へ向かうと、そこにはお別れをしたはずのミーティの姿が…。取り乱すナナチに、べラフは「何を欲してここに来た?」と問いかける。一方ファプタと別れ、村へ戻ろうとするも道に迷ってしまったレグ。原生生物のリュウサザイに執拗な攻撃を受け、苦戦を強いられていたところをガブールンに助けられる。

6. 呼び込み
自分自身を「価値」として売ってしまったナナチを取り戻そうとするリコ。「両目か、両足か、臓腑の半分か」とベラフに対価を迫られる。悩みながらも意を決するリコであったが、マジカジャが「何とられてもおわり」と寸前のところで止めに入る。さらにナナチも「ほっといてくれ」とミーティから離れようとしないため、マジカジャはリコを外へ無理矢理連れていくのであった。その矢先、原生生物のオオガスミが突如、村に襲い掛かる。

7. 欲望の揺籃
決死隊「ガンジャ」の生き残りだと明かしたヴエコは、「成れ果て村」の忌むべき成り立ちについてリコたちに語り始める。かつて「還らずの都」へと辿り着いたワズキャン率いるガンジャ隊。黄金郷を見つけたという喜びもつかの間、昇降による異形の呪いのせいで地上に戻ることができないことに気づく。隊員たちは「黄金郷で最初の民として生きていこう」と決意するが、食糧と水場の確保に難航する。

8. 願いの形
「水もどき」に侵され、次々と倒れていくガンジャ隊の面々。ついにヴエコも発症するが、ワズキャンから与えられた“香ばしいもの”を食べて回復する。同様にベラフも回復していたが、“香ばしいもの”を食べてしまったことを深く後悔し、精神を壊していた。動揺するヴエコを、ワズキャンは落ち着いた様子でイルミューイの元へ連れていく。そこでヴエコが目の当たりにしたのは…。

9. 帰還
ナナチをベラフから取り戻すため、レグはファプタに「一部が欲しい」と話をする。すると“ある約束”を果たすことを条件に、ファプタは迷いなく自らの体の一部を引きちぎり差し出す。心配するレグをよそに、“不滅”であるファプタは平気な様子だが、血の匂いにけものたちが狂い出してしまう。レグは急いで「成れ果て村」に体の一部を持ち帰るが、どうしてもファプタとの“ある約束”を果たすべきかどうか答えを出せず…。

10. 拾うものすべて
レグの火葬砲で「成れ果て村」へと入れるようになったファプタが、復讐を誓い乗り込んでくる。村が破壊されていくなか、眠っていたナナチが目覚める。ベラフは自らの価値と記憶を託してナナチを解放するが、境界線を越えると「ミーティは消える」と告げる。ミーティと再び別れてリコとレグのところへ向かうか、留まってミーティと一緒に留まり続けるか、ナナチは選択を迫られる。

11. 価値
ファプタの笑顔や泣き顔など、記憶の断片が蘇りつつも、依然はっきりと過去を思い出すことができないレグ。暴れ続けるファプタを止められないまま、攻撃を受けて気を失ってしまう。レグとの戦闘を終えたファプタはさらに怒りの矛先をリコに向けて襲い掛かるが、ガブールンが身を挺して止めに入るのであった。ショックを受けたファプタは、怒りが収まらず再びリコを襲おうとするが、そこへ現れたのは…。

12. 黄金
原生生物との激しい戦闘を続けるファプタの代わりに、レグが戦いを引き受ける。ファプタと村人たちに対話をさせるためであった。ファプタが“村人を食べ尽くして村を崩壊させ原生生物を倒す”と告げると賛同する村人たち。一方、呪いによって成れ果てとなったヴエコは、ファプタに母親イルミューイの記憶を伝えて息を引き取る。崩壊した後に残ったのはリコたちとファプタのみ。レグはファプタに仲間にならないかと誘う。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

原作でもそうだったが少々足踏み。物語の根本には真っ直ぐな強い推進力が必要。

 前作とは違い原作読んだ上の視聴。原作は正直あんまりスッキリしない形だったけど、改めてケヴィンペンギンさんの音楽が奏でられながら冒険の日々が再び始まるのを見ちゃうと思わず目頭が…。ボン卿とは違い意味での狂人なワズキャンが平田さんなのも嬉しい。久野ちゃんがああなっちゃうのか…。


 原作勢としては、今からアノ展開に海外勢の方ががどうなっちゃうのか楽しみ。しかし、今回のアニメの大きなマイナス点は、ラジオインアビスのリコ飯のコーナーがないこと!。これはマイナス100点案件やでぇ。どうでもええが、オーゼンの武装してる姿って特撮のゼイラムが元ネタなんかな。


 いよいよ「火の鳥 生命編」みたいな恐ろしい過去回想モードかな。ただ、改めて見てみて、原作の時点で思ったが少々謎と設定のせいで物語が散漫になっちゃってるかな。設定を説明するだけな話が続いちゃってる印象。1期ではポンポン階層をまたいできたのに。かといってじっくり2クールとかけて長大な話を描くわけでもない。帯に短し襷に長し。ナナチとの出会いから、ボンドルドとの決着までを描いた5層のテンションには及ばない。まぁ、それでも並のクオリティーではない作品だが。


 ついに7話で予想通り回想編に入ったが、あの切り方だとイルミューイを食べちゃったと勘違いされちゃいそう。ピュアな未読海外勢はそう思っちゃったんじゃないかと心配。


 全部見終わって、やはり原作を読んだ時と同じ停滞してしまった印象が残った。だからこそ、原作でここから旅立つ時には開放感がかなりあった。やはり物語にはシンプルに強くキャラも視聴者も導く強い動機が必要だろう。ナナチからボンドルドの流れではそれがあったからこそべらぼうに面白かった。今回は、それがハッキリとした対象を欠けいて、真っ直ぐではなく散ってしまっているように思えた。ただ、久野ちゃまは最高ですねぇ。しかし、この別れ方は意味深なだけだったような…。それにしても挿入歌の「gravity」はアビス史上最高の曲なような。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

胸糞感が度し難し!冒険家には「呪い」という名の祝福とルサンチマンの「叫び」を手向けとして贈りましょう…

世界観には独自性があり、濃厚、壮大、広大のこってり豚骨風味。
本作は他を圧倒する底力、潜在力を持っていると言えるでしょう。
そして音楽面も文句のつけようもなく、{netabare}特にedの「味噌&ロイド」の曲は世界観にベストマットしてるものと認めざるを得ませんが、、
如何せん!{/netabare}どうにも度し難い!!のは、この「胸糞」展開であります。

●総評
{netabare}
独特の世界観や雰囲気には目を見張るものがあると言えますが
それに対してストーリーの評価となると残念ながら巧く機能していないような印象を受けました。

よって最終的に物語評価を更に下方修正いたします。

「烈日の黄金郷」のヒロインかつ主人公はプリンセスファプタでありました。
故に彼女の復讐物語が成就すべきであることも、彼女の復讐物語に正義があるのも
大いに納得がいくところでありますが、それに対してアビスの真のヒロインかつ主人公であるリコは
成れ果て村の住人との交流があり、親近感が生まれたことによりファプタの復讐を阻む立ち位置に
あるはずなのにもかかわらず、残念ながら存在感がまるでありませんでした。

本来の主人公であるはずの彼女の見せ場と言えば
笛吹くか、脱糞するしか、なかったような気がいたします。

プリンセスファプタの戦闘力が異常に高すぎたため、人間であるリコに対抗手段がまるでなかった
というのもファプタにバランスが片寄り過ぎたという問題に繋がりますが
それ以上にリコであれ、レグであれ、ファプタの復讐劇を止めるだけの動機や
正義みたいものを示せなかったのがかなり大きかったような気がしました。

正義の天秤がファプタの復讐劇に片寄り過ぎたなら、住人皆殺しの大量虐殺完遂
こそがハッピーエンドみたいなおかしな話になるようにも思います。

リコやレグは住人たちを守る側の立ち位置でもっと自己主張なり、自分の思いを
復讐の姫にぶつけることにより天秤の均衡を自らに引き戻すべきであり
復讐の正義が圧倒したままの状態では物語に「葛藤」は生まれず
それなら姫と旧知のレグも復讐の手助けをすべきということに
なり兼ねないのでは?という話になります。

本作のヒロインVS本シリーズの真のヒロインが正面からぶつかり合うことで生まれるはずだった
「葛藤」を巧く描けなかったのは痛恨の空振りであったと判断いたします。

べラフの記憶を利用してヴエコとファプタを結びつけるというやり方は便利で合理的ではありますが
ヴエコとファプタの人間関係をなにかしらのエピソードでもって個別に描かなかったのも
なんだか物足りないような印象を受けました。

二人の直接的関係性についてほぼ何もないような状態で最後にヴエコとの別れが来たとしても
そこに何かを感じろというのは無理な話に思えてなりませんでした。

ファプタを主人公扱いする気持ちが強すぎてレグやリコとの本格的な対立、激突する状況を
躊躇ったために、救済措置としての「デウスエクスマキナ」を安易に発動させたのも
美味くないように感じました。

「デウスエクスマキナ」とは主に悲劇などに使われる手法で「機械仕掛けの神」を意味します。
ファプタがリコに対して危害を加えようとした時にそれを阻んだ「ガブ」はまさに
文字通りの「張りぼての神」でしたが、住人皆殺し以外に解決方法がない
プリンセスの復讐物語の結末をアビスの原生動物の突然の乱入により無理やり別の方向に曲げ
復讐物語を有耶無耶にしたことも同じ手法を安易に繰り返したように見えて仕方ありませんでした。

物語において「デウスエクスマキナ」を安易に多用し過ぎるとそれは
ご都合主義の「張りぼての神」に転じて、興醒めすること甚だしいという
オチに成れ果てる運命にございます

総じてストーリー性は弱く「ベルセルク(蝕)」のオマージュも却って逆効果で
劣化版ベルセルクであるところのただの雰囲気アニメに過ぎず
ストーリーも1期に比べるとかなり落ちるだろうという結論に至ります。{/netabare}


最終話を見た後に極めて個人的な感想を言うならば
{netabare}ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかも不明で
何とも言えない宙ぶらりんのままにスルリと閉幕がやってきたような
そんな印象が強かったような結論にございます。{/netabare}

●ヴエコ・イルミューイ・ファプタ
この3人のうち{netabare}いずれかに感情移入できればそれなりに楽しめたのかもしれませんが
感情的には断念してる当方としましては、3人の関係性を頭で分析することがやっとできた辺りで
限界点を迎えてしまい、残念ながらそれ以上のものを本作から感じ取ることはできませんでした。

ヴエコは自分と同じ絶望の闇を持つイルミューイが愛おしく思え、そこに希望の光を見出しますが
イルミューイにとってもヴエコは唯一無二の特別な存在であったようです。
イルミューイの意思と思い出を受け継いだプリンセスファプタにしてみても
ヴエコには思うところが色々あったのでしょう。

成れ果て村の崩壊とともにプリンセスの復讐物語も終わります。
そこにどんな「価値」があったのか?を見出すには
恐らくヴエコが抱えた絶望を体現する必要があるようにも思われますが
キャラに対して親近感が湧かない時点で当方には
それを語る資格がないということなのかもしれません。{/netabare}

●「お【日】様みたいな匂い」という言葉から思い浮かんだある仮説
原作ファンの方が指摘していたこの言葉とそれについての解説にインスピレーションを受け
思い至ったものは{netabare}「ベルセルク」{/netabare}でありました。

{netabare}終盤におけるプリンセスファプタの復讐戦の展開はベルセルクの「蝕」に酷似していたのは
偶然ではなく必然で、意図的にオマージュを踏みに行ったようにも考えられます。
蝕とは「(皆既)【日】蝕」を示し、また「食」には「食べる」という意味合いもあり
ガンジャ隊御一行もイルミューイの子供たちも村の住人も「食べる」というキーワードで
その関係性が結ばれているのも意図的なもののように思われます。

ガンジャ隊は鷹の団であり、ヴエコはキャスカと(性的虐待事案も含め)
どこか似ているように思います。
鷹の団団長のグリフィスのキャラ性は、べラフとワズキャンとイルミューイに
3分割されたような形になっているような気もいたします。

グリフィスにはべラフのようなクールさ、ワズキャンのようなリーダーシップとカリスマ性
そしてイルミューイのような無邪気で純粋な面をすべて兼ねそろえたような特徴があります。

またレグの火葬砲はガッツの義手砲と似ており、ヘルメットも少年時代のガッツが初回の登場シーンで
被っていたのが印象に残っています。

レグは黎明卿たちにより片腕を切断されますが、ガッツも「蝕」での激闘の末に片腕を失います。

「蝕」の背景には「日蝕」があり、その際に行われる降魔の儀では生贄が捧げられますが
ベルセルクでは鷹の団、本作では成れ果て村の住人がそれに当たると考えられます。

降魔の儀がとり行われる周辺地域と外界には境界が生まれることにより隔てられる状況も
成れ果て村の障壁によりファプタが容易に侵入できないような様子と一致しているようにも見えます。

以上の事から「お日様みたいな匂い」という言葉には、ベルセルク「蝕」
のオマージュを示唆する意図が込められていたのであろうという結論が
導き出されるわけであります。{/netabare}

●覇王の卵と妖怪大戦争
{netabare}本作がただの雰囲気アニメという指摘は激辛の評価でありますが
前回から続く妖怪大戦争展開が、もしかしたら厳かで重々しい本作特有の世界観を台無しにしてしまうことになりはしないか?という懸念を抱かずにはいられません。

プリンセスファプタの復讐劇はベルセルクの蝕みたいな状況になってしまいました…
同じダークファンタジー作品なので両者がなんとなく似てるのはまぁいいとしましょう。

ヴエコから始まりファプタに至る物語。
もしかしてファプタの名付け親がヴエコなのか?とも考えましたが、そうではなく
べラフを媒介にして記憶のバトンを渡すことによりヴエコとイルミューイとファプタの関係性が
とりあえず繋がるという流れだったようです。

それを受けて視聴者の視点からファプタの復讐劇に感情移入ができるのか?という話になりますが、
個人的にはそもそも「子作り」というワードで繋がれたヴエコとイルミューイの関係性に対して
共感できる要素が何もなく、そういうわけで、結果ファプタの復讐劇にも特に感じるところは
何もないというのが本音であります。

妖怪カオスの状況を打開する可能性を持った最後の切り札=レグは眠ってしまい…
プリンセスファプタと成れ果て村住人プラスアビスの原生動物が入り乱れる妖怪大戦争は
更に激化し、事態は混沌を極め言葉を失ってしまうような情況であります。

降ればどしゃ降りの雨で、どうやらプリンセスファプタは不死身体質らしく
もりもり食べて華麗なるグレートリセットを成し遂げますが、
ある意味ゲゲゲの鬼太郎みたいなプリンセスの雄姿を見て思い至った結論は
物語の評価を下方修正しようというオチでございました…{/netabare}

●プリンセスの証明
{netabare}ファプタが何故にプリンセスであるかと言えばイルミューイの娘だからですが
イルミューイがプリンセスの由来となる事情について少し深堀りしてみたく思います。
イルミューイとは不可侵海域の孤島に住む原住民の「子供」であります。
重要なポイントはイルミューイの背中には刺青があるということです。
原住民が刺青してるのだから、そこにシャーマニズムとの関係性が
あるのではないかという推測が成り立ちます。

そしてイルミューイのあの「目」ですが、焦点が定まってないような
虚ろな目をしてたりするんですが、その理由として2つくらいの要因が思い当たります。

1つはやや危うい話になりますのでここでは詳細に触れませんが2つ目の理由と大雑把に言えば
同じようなものなので、それについて言及するとそれは「トランス状態」を暗示してるのでは?
ということであります。
シャーマニズム文化圏に属するシャーマンはトランス状態に入ることにより幽体離脱や降霊術を
可能とする聖職者階級の種族であります。

シャーマニズムと言えば縄文文化やアイヌ文化(ゴールデンカムイの大ババも刺青あります)
に繋がる要素も含みますがもう一つの特徴として挙げられるのはピアスなどの装飾品と
密接な関係性をもつということです。

イルミューイが飼っていた小動物が死にその骨でヴエコがネックレスを作り彼女に渡しますが
彼女はそれを大いに気に入ります。
一見して悪趣味な骨で作った首飾りなどはまさにシャーマニズムに関係する
装飾品以外に考えられないと思います。
そしてベルセルクの「ベヘリット」みたいな「欲望の揺籃」も
シャーマニズムに関連する装飾品という風に考えられなくもないような気もします。

イルミューイの文化圏においては彼女の母親がそうであるように子作り大推奨の考え方が主流
でありますが、このことは縄文文化においても同じような特徴があると言われております。
イルミューイにまつわる文化的傾向と世界各地に分布する諸文化の特徴を比較し導かれる答えは
「シャーマニズム」の一択しかないという結論になります。

イルミューイの正体とは即ち、「シャーマニック・プリンセス」ということになります。

「ベヘリット」がグリフィスのもとにあるべくしてあるように
「欲望の揺籃」もイルミューイのもとにあるべくしてあるのは
彼女が「シャーマニック・プリンセス」であり、それを使える
資格があったからということを表し、
(シャーマニズムという)闇の中に「光」=イルミネーションをヴエコが求めたのも
イルミューイこそが「シャーマニック・プリンセス」であることの証明しており
コンパスの針が闇の中(の光)を示したこともそれを裏付けるものと推測いたします。

そしてシャーマニズムの「シャーマン」とは「呪術使い」とも言い換えることができますが
「呪術」の「呪い」とは「アビスの呪い」に繋がる概念なんだと推測できます。

ダークファンタジーにしてもファンタジーにしてもその世界観と密接に絡んでくるものは
「剣と魔法」という要素になりますが、本作においては魔法の代わりにシャーマニズムや呪術が
重要な鍵を握っているように思われます。

ちなみに「子供」の「供」とはお供え物を意味しますが、
そういう文化圏に属する最下層民は時に大変残念な扱いを受けることもあるようです。{/netabare}

底知れぬ大穴=「アビス」とは何であるについても上記の仮説を前提に考えれば
答えは導けると確信いたします。

障りのあるヴエコの真相について晒します
{netabare}この物語はヴエコから始まり、イルミューイに繋いで、最終的にファプタに
バトンが渡る展開となっております。
よってまずヴエコとは何であるのか知らずには先に進めないというのが道理ではないでしょうか。

しかしながらヴエコというキャラには放送コードに引っ掛かるような類の問題があったため
制作サイドとして自主規制をかけざるを得なかったような事情があったのではないかと
推測いたします。

そのような自主規制という判断自体は適切だと思いますが、その副作用として
圧倒的多数の視聴者には真相が伝わらなかったという可能性がかなりあるものと思われます。

7話におけるイルミューイとヴエコの会話からヴエコの真相を解き明かすキーワードを抽出するならば
「交尾」「不妊」といった言葉に妙な引っ掛かりを覚え、
そこには重要な意味合いや含みを持たせているのではないかという予感が立ち上がります。

1話におけるヴエコの回想シーンでは孤児のヴエコを引き取った「酷くろくなものではない男」が
登場しますが行為の主体者であるところの「この男」に関係するキーワードを抽出すると
「事の度に聞かせてきた」「使い古しのお前でも」という言葉が検出されます。

「事の度」の「事」と「使い古し」もしくは「使い古す」は同じような意味合いを持ち
要するに「交尾」を意味するものと解釈できます。
更に問題の回想シーンでその男は高熱の炎で焼かれた鉄棒を用いて
サディスティックな変態性癖を示すかのような行為に走り、
その被害を受けた結果として「不妊」体質になったのではないかという予想が成り立ってしまいます。

このようにかつてヴエコが性的虐待を受けていたことが判明するわけですが
ここで更に注目すべきは時間軸と時間経過であります。
「交尾」の話はガンジャ隊に入り黄金郷に到達した後、あるいは現在進行形で
繰り返されているのだということがイルミューイの証言から明らかになるのですが、
それを裏付ける台詞がないか探してみると
1話の黄金郷を目指す旅路の船上にて行われたべラフとの会話の中に
「売り物にもならない醜い体」「お世話するしかできない私」というものが見つかります。

「醜い体」とは「交尾」を暗示しますが、「お世話」も「交尾」を暗示する言葉で
あろうことが結論として導き出されます。
ガンジャ隊のお世話係とは隊員の性的な部分もお世話するという意味合いも含まれており
結局ヴエコとは本作の中では性奴隷のような扱いを受ける極めてコメントし辛いキャラ
であるというのが真相だったというオチであります。

自主規制はしたがヴエコの真相を探る手掛かりを制作サイドが完全に抹消することはしなかったのには
恐らくヴエコがイルミューイに加担していく動機についてはどうしても伝えたかったという
制作側の意図がその背景にあったのだと推測いたします。

ヴエコが「お世話係」になることを最終的に決定する権限があるのは
ワズキャンであり、決定権がなくとも反対しなかったのはべラフであり
他の隊員にとっても「お世話係」については重宝したものであると予想できるからこそ
ワズキャン他とヴエコの関係性はかなり微妙なものがあり
最終局面でヴエコがガンジャ隊かイルミューイかの2択を迫られた際に
イルミューイに傾くことについての動機付けの要因になったことについての
一定の理解は得られるのかもと言えなくもなさそうです。{/netabare}

●プリンセスファプタ{netabare}暴れる妖怪大戦争!?{/netabare}
しかし当方の感情は途中で断念してるため、一切感情移入ができておりません…
一番まともなレグしだいで、なんとか頭はついていけるかもですが
10話を見たが完全に何もなかったというのが個人的感想です…

「美しさとは【目】だ」
1話で三賢のべラフが口にした言葉は{netabare}伏線{/netabare}だったのでしょうか?

{netabare}胸糞感や基地外感が{/netabare}強烈すぎて個人的に感情移入できなかったキャラ選手権【ワースト10】
{netabare}
1位 イルミューイ
2位 ヴエコ
3位 ファプタ
4位 マアアさん
5位 リコ
6位 ナナチ
7位 ベラフ
8位 ワズキャン
9位 マジカジャ
10位 レグ
{/netabare}
その理由
{netabare}まずレグは本作において一番マシでニュートラルなポジションであります。
三バカトリオの一角で天然ボケな部分もありますが他と比べたらかなりマシに思えます。

基本的に「成れ果て」の外見が苦手でして、グロカワ系キャラを好意的に捉えることができませんが、マジカジャには知性と紳士的な姿勢を感じるので「成れ果て」の中では一番マシに見えます。

ワズキャンは本作においては最上級の基地外キャラな面を有しており、
黎明卿に通じるところありますが、カリスマリーダーだからこその決断だと理解はできます。
成れ果て化しなければもっと好意を持てたかもしれません。

ベラフはクールで一番常識的?なキャラのようにも見えますが、その一方で人間味に欠けており、
そういう意味では隊員中で一番成れ果てに近い存在だとも言えそうです。

ナナチは見た目が緩すぎてかなり苦手です。本作において緩キャラや緩いパートが多用されるのは、
展開に「緩急」つけるための作為であると予想されます。
その効果は確かにあるとは思えますが、それにしてもあまりに多用されると
緩パートまみれで食傷気味になってしまいます。
三バカトリオの突っ込み役的立ち位置で突っ込み役は貴重な存在ですが
突っ込みの切れが悪いようにも思え、残念ながら好感は持てません。

リコは究極の天然ボケキャラで無神経鈍感、面の皮がやたらと厚く、基本的に空気読めない人です。
彼女得意の脱糞シーンが象徴するように?将来大物冒険家になり得る大きな器を持っていますが、
天才とバカは紙一重という言葉通り紙一重過ぎて感情移入するのはほぼ不可能です。

究極の緩グロキャラがマアアさんです。
見た目も声も行動パターンも不快でなんだか気持ち悪いものを感じます。
ボディに2、3発ぶちかましてやりたい衝動が抑えられません。

トップ3の一角=プリンセス・ファプタの真の基地外性!?
それが発揮されるのは10話以降なのかもしれませんが、血は争えないという言葉通り
イルミューイの性質を多分に感じられ、自分の腕を引きちぎる野蛮性があったりとか、
その反面レグに対しては度し難い程にデレデレするようなそのすべてのアンバランスさに対し
感情的対応が全く取れません。
この空気が読めない自由奔放さは主人公のリコに通じるところありますが、
このプリンセスには突っ込み役不在のため制御不能で、さじを投げたくなります。

本編のストーリーテラーであり、表のヒロインであるのがヴエコですが
彼女もかなりの天然ボケ傾向あり、過去にトラウマ体験した割に
繊細さに欠け大らか過ぎて肝っ玉も強靭です。
強靭化とは狂人化を意味するのか?と思えるほどにスーパーサイヤ人化したような印象を受けます。

このキャラには厄介なところがあり、見た目は成れ果ての中では一番マシにも思え、そういう意味では
べラフやワズキャンよりはまともな人間性を有していると言えそうなんですが、
残念ながらイルミューイの考え方をあっさり受け入れ、英断を下したワズキャンと対立
してしまうように行動原理に明確な理由がないような側面が見受けられます。

彼女にとって最大の価値がイルミューイというならば、
トラウマの元凶である「ジュロイモーの残像」的装置は顕在化しないはずではないでしょうか?
彼女の性格を踏まえて考えてみると、彼女にとって
イルミューイこそが大事(=闇に差し込む一筋の光)ということならば、
他のものは対価として支払っても構わない、いかなる犠牲を強いる覚悟も既にできていると捉えるべきであり、そうであるならその時点で過去のトラウマは克服できていると考えられませんでしょうか?

百歩譲ってトラウマは完全には克服してないというならば、ヴエコのまるで被害者意識が欠落
したようで繊細さに欠ける、あの鈍い性格は何でしょう?という話になります。
キャラ設定が混乱してるのか何なのかは不明ですが、兎に角何がしたいのか意味不明で
感情移入できないことだけは確かです。

結局ヴエコとは真のヒロイン(イルミューイ&ファプタ)を引き立てるだけの補完キャラにすぎず
ストーリーテラーは偽ヒロインであったというのが当方の見解です。

※すべては7話のイルミューイとヴエコの会話の中に忍ばされていたようです。
時間経過を正しく押さえ、二人の会話を注意深く聞いてみると矛盾するような要素が
出てくるのですが、その矛盾を解消するような答えを見出せればヴエコの「役割」が見えてきます。
7話の会話から1話に戻り再検証するとそれに気がつきます。

あまりにあれ…なので、物語の評価を下方修正いたします。
{/netabare}

堂々たるトップオブ{netabare}胸糞基地外{/netabare}クイーンはイルミューイです。
イルミューイの{netabare}何が気持ち悪いのか冷静に考え直してみて気づいたのは{/netabare}あの「目」です。
あの目にどんな意味があるのか考察してみるとなかなか厄介な話になりそうですが・・・この続きはいずれ致します。

個人的には7話が過去最高に胸糞感が度し難く、{netabare}こみ上げた具が
尻の穴から内部爆裂してしまいました。
とは言え「途中で断念した」いうのはちょっとした「シミュレーション」ですが、
その意図するところは今回で断念した人が意外と多かったでは?みたいな、
ある種個人的な見解に元づくものです。{/netabare}

何故ヴエコの性格態度に納得できないのかについて{netabare}もう一度思いを巡らせた後に気づいたことは
時間経過と急激な環境変化により、もはやヴエコは昔のヴエコではなくガンジャ隊の三賢の一角を
なす指導者的存在にスケールアップしてるという話であります。
黄金郷に憧れていた時期のブエコと実際に黄金郷に辿り着いたブエコは別人格と言えるほど
急激な進化を遂げたということなんだと思います。

もしも日常生活がデッドオアアライブの繰り返しみたいな環境に置かれたら過去のトラウマに
囚われてる暇なんてあるわけないというのは確かにその通りであり納得はできます。
そのように思い8話を見たら、確かにその理屈を手堅く固めにいってるような要素を
多分に感じることができました。

本作の原作者はなかなかに計算高く、よって最後まで事の次第を見守らず評価を下すのは早計であり、独断専行的な感想を抱くのは愚かであることについては一定の理があると思います。

とりあえず、いままでの展開については十分理解可能です、頭では…
頭では理解はできるのですが、如何せん感情がついていけず
頭では8話までついていけてるのに、感情的にはダメらしく
感情的には7話で断念、ギブアップしてしまったというのが個人的な実情あります。

ブエコとガンジャ隊ご一行は急激な環境変化に適応し、メンタルは超人級の強度を有する
化け物みたいな存在に進化を遂げたようですが
メンタルが並みの人間レベルでしかない当方にしてみると理解し難い違和感や戸惑いを覚えた
という感が強く、およそ凡人と超人では価値観の乖離が惨過ぎてそのギャップを埋めることには
ある種の虚しさを感じるだけというのが個人的な話のオチであります。{/netabare}

心と頭をざっくり断絶させる末恐ろしい作風は天才的でもある
と言える一方で狂気さえ覚えてしまうような問題作であるため、
敢えて注意喚起させて頂きたく思いました。

(思いっきり蛇足ですが、{netabare}日本の平和憲法特に憲法9条
というのは現実逃避のロマンチストが妄信してるような類のものと個人的には考えていました。
しかしながら自分という存在がおよそ凡人でしかないという真実を知った今となっては
「現実逃避大いに結構!」というのが自分の信条であります。
本作において見た目は子ども、でもメンタルは超人!?みたいな主人公にその他の
メンタル強靭キャラが敷き詰められている理由としては、冒険者とは強靭なメンタルを持って
しかるべきという信念が背景にあるものと推測いたします。
個人的な趣味嗜好の話になりますが、「俺強系」の作品が苦手の当方としましてはメンタル面における「俺強系」にも抵抗があるらしく、あから様と言えるほどのメンタル強靭設定に対しても
生理的には受け付けないということが判明しました。
メンタルが超人級の冒険者になるよりも平和憲法の幻想に酔ってるだけの臆病者の夢想家
である方が遥かにマシな人生であるというのが、極めて個人的な人間的生き方の結論であります。)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

78.9 10 憎しみで仲間なアニメランキング10位
進撃の巨人 The Final Season Part 2(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (363)
1528人が棚に入れました
最後の進撃が始まる。 「その巨人はいついかなる時代においても、 自由を求めて進み続けた。 自由のために戦った。 名は――進撃の巨人。」 ついに明かされた壁の外の真実と、巨人の正体。 ここに至るまで、人類はあまりにも大きすぎる犠牲を払っていた。 それでもなお、彼らは進み続けなければならない。 壁の外にある海を、自由の象徴を、まだその目で見ていないのだから。 やがて時は流れ、一度目の「超大型巨人」襲来から6年。 調査兵団はウォール・マリア外への壁外調査を敢行する。 「壁の向こうには海があって、海の向こうには自由がある。 ずっとそう信じてた……」 壁の中の人類が、初めて辿り着いた海。 果てしなく広がる水平線の先にあるのは自由か、それとも……? エレン・イェーガーの物語は、新たな局面を迎える。


声優・キャラクター
エレン・イェーガー:梶裕貴
ミカサ・アッカーマン:石川由依
アルミン・アルレルト:井上麻里奈
コニー・スプリンガー:下野紘
ヒストリア・レイス:三上枝織
ジャン・キルシュタイン:谷山紀章
ライナー・ブラウン:細谷佳正
ハンジ・ゾエ:朴璐美
リヴァイ・アッカーマン:神谷浩史
ジーク・イェーガー:子安武人
ファルコ・グライス:花江夏樹
ガビ・ブラウン:佐倉綾音
ピーク・フィンガー:沼倉愛美
ポルコ・ガリアード:増田俊樹
コルト・グライス:松風雅也
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

軍事侵攻手前の猶予期間

原作意地でも未読


Finalと銘打っての2発め。結局完結せず肩透かし感は否めず。続きは1年後とだいぶ先だったりと一気視聴に向いてると思われます。でも待てないのでつい…
なんとなしに“ターボ”やら“ダッシュ”やら付けていつまでもⅢに届かないストⅡを思い出した。なお毎度楽しみなバトル此度はストリートファイト(市街戦)がけっこうなお手前でした。
おさらいしときます↓

 第1期(#01-#25) 人類対巨人の絶望的なパワー差でも抗う人類の意志を描き
 第2期(#26-#37) 絶対真理と思っていた『打倒巨人』の前提に揺らぎが生じ
 第3期(#38-#49) 揺らぎや萌芽が形となって壁内の人間同士の争いへと発展
 第3期(#50-#59) 明かされる世界の仕組み。壁内人類の災難はマーレ起因らしいことが判明
 第4期(#60-#75) シリーズ初の壁内人類外の視点で始まる最終章。物語は黙示録の様相を纏い 
 第4期(#76-#87) 今ここ

物語は佳境であります。ドラクエで言うところの船を入手して世界がいきなり広がった感のあるFinalseason。物語上では4年経過してて初出情報も多く、途中経過も適宜挿れてくるのでついていくのがやっとです。ちなみに今回のFinalseason Part2を完走してから試しに#60-#62をさらっとおさらいしたら気づきもあったりで余裕のある方にはおススメです。実際に物語完結したらFinalseasonを通して観てみようかなと目論んでます。

では本題。※以下#75までのネタバレは隠してないのでご注意をば。
エレン(とアルミン)にとって海は自由の象徴でした。ところがどっこい海を渡った大陸の住人はエレンたちが住むパラディ島のエルディア人を蛇蝎の如く忌み嫌っております。
巨人を制御下に置く国家マーレの軍事優位性は科学技術の発展により減じる一方。起死回生リーサルウェポン“始祖の巨人”奪還に向けて島への侵攻が秒読み段階。一方で島のエルディア人も事実を知り自衛のための一手を講じようかというところ。FinalPart1で描かれたマーレ側の諸事情は至極説得力のあるもので平和裏な方法での解決はほぼ不可能と思えるものでした。

 世界は残酷だ

ここブレてませんよね。巨人VS人類から人類対人類にシフトしてその“人類”に固有名詞がつけられ大陸諸民族対エルディア人となりました。そして視点は今一度壁内人類に戻って、禍根を断とうとジークが目論む“エルディア人安楽死計画”に伸るか反るかでチャンプルーし始めたわけですが、反るにしてもキリスト教で言うところの“ハルマゲドン”的なものとなるため終始陰鬱なトーンで物語は進行します。
そしてトーンが陰鬱ということはなにかしら決着しないままの“to be continued”だとちょい耐え難いものがあったりもするのでやっぱりまとめて一気が良い気がします(しつこい)。もう遅いけど。待てないので観てしまうんだけど。

しかるべき人が検討熟慮を重ねたプランAと対案プランBというのは往々にして妥当です。そして“妥当”は無謬ではありません。リスクやデメリットは必ず内在します。現実世界でもそのデメリットにやたら攻撃を加え夢のプランCを持ち込む人たまにいますけどちょっと突っ込んだだけですぐ破綻するものでして、特に有事にそういう輩湧きますよね。
この物語はプランCが瞬殺されるリアルさがあり、そんなプランCがダメなところを見せたうえで A or B が残されているわけでより絶望的な気分にさせられます。それで喜んでる自分はドのつくMなんでしょう。A{netabare}(地ならし){/netabare}もB{netabare}(安楽死計画){/netabare}も身も蓋もないけど、結局Aってことになるのでしょうか。

今のところ残酷な世界に救いはなさそうに見えます。それでは1年後。。。



※ネタバレ所感

■とはいえラスト3話

コソボみたいでコロナみたい。最後はコンパみたい。

#85(裏切り者)
{netabare}「断ります。手も汚さず正しくあろうとするなんて…」頭を下げるマガトへのアルミン。手を汚す=仲間を殺す、です。仲間を殺す葛藤をこれでもかと描いてやがります。
それでマガトに宣言してベルトルトの「誰かがやらなきゃ」回想あったりのアルミンじゃなくて手を汚したのコニーなんですよね。実際旧ユーゴの人と話したことあるんだけど、アニメ観てヘタれアルミンって簡単には言えませんよ、普通。つらい。
要塞攻略時の鬼隊長ぶりを思いだせばマガトも頭を下げるタマではなかった。ガビに一瞥してから頭下げたのよね。ここで覚悟したんだろうな。{/netabare}

#86(回顧)
{netabare}「ところで…あんた名前は?」マガトとシャーディスの二人とも教官畑で場所は違えど同じ立場。
シャーディスって「なんの成果も得られませんでしたぁっ!(#1)」の人なのよね。あれも子を失くした母に向けてでした。それで艦もろとも自決するわけで、先に出航したのにはアニとライナー乗ってるしワンチャンいけるかもだが万難を廃するわけですよ。子や孫や未来のために…。とまあカッコいい老兵なんだがこの世界で死に時を自ら決めることができたのは幸せなのかもしれません。
多くは言わんが日本の老人も見習ってほしい。{/netabare}

#87(人類の夜明け)
{netabare}「俺が死んだ後もずっとあいつらの人生は続く」「続いてほしい…ずっと幸せに生きていけるように」エレンの動機。
それとこの回は久しぶりにエレン笑ってるの見た気がする。周囲の仲間もそうなんだけどあの中東風のおっさん(大陸人)らと肩組んで酒を酌み交わしたような未来こないかな?{/netabare}


■“地ならし”を良しとせず

プランA{netabare}(地ならし){/netabare}が発動しプランB{netabare}(安楽死計画){/netabare}却下路線なんだと思います。そして具体性に乏しいとコケにしたプランC(仮)なんですけど本心を言えば追い求めるべきなんです。

{netabare}「虐殺はダメだ。これを肯定する理由があってたまるか」ハンジさん(#84)の一言に尽きますね。
憎しみの連鎖を断つために片方を殲滅するのは民族浄化の発想です。苦しみなく云々も十字軍みたいな善意の蛮行です。しっかし歴史的政治的なモチーフふんだんに揃えてるとはいえタイムリーよね。

なおプランCは往々にして綺麗ごとであるがゆえに実現のための工程をめっちゃ考えなければいけません。ここを疎かにするのは思想の左右なく駄目なものは駄目。{/netabare}


■まだよくわからないのが…

{netabare}未来視スキル。過去巡りツアーを見る限り現実に干渉して変更できてるみたい。まあ終わったらゆっくり振り返りましょう。{/netabare}




視聴時期:2022年1月~2022年4月 リアタイ

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2022.04.17 初稿

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

鉄火肌の女たち

いや~、気付かんかった~。

数日前まで、The Final Season が 再び To Be Continued となっていた事に…(汗)。
Part 2 の表記を見ていながら…、最終回はまだかなぁと待っていた、エヴァの如く、「おかえり^ ^、エレン」でおわるのかなぁ等と考えていた自分が恥ずかしい。

気を取り直して…。

とはいえ、いよいよ佳境に入ったであろうことは想像に難くなく、進撃の巨人が意味する事柄が次々と明らかとなってゆく。
そんな中、自分の信じる道を突き進んできた面々の内、主に男性陣の凋落振りが目につくシーズンであった。
刀折れ矢尽き、自らが第一義を見失う中で、心身共に疲れ果て、人生を達観し、早期リタイアどころか、あちら側へ行ってしまい、禅問答に明け暮れるブラザースだっていたりする…。

それに比べて、鉄火女の純粋さと情の濃さ、惚れた弱みからこぼれでる色気あふれる女性陣の強さと言ったら無い。
ミカサを筆頭に、ヒール役で名を馳せたアニやガビの活躍が痛快だ。
何よりハンジさん!
腹をくくった人間の強さ、格好良さである。

さらに、ここにきて存在感を増す“アズマビト”である。
大きな謎を秘めたミカサ・アッカーマンが鍵を握っていることに疑いはない。
先ずは、進撃の巨人そのもののビジュアルである。
真っ先に思い浮ぶは、日本美術史上の「奇想の絵師」、その最右翼である「歌川国芳」が手になる「相馬の古内裏」である。
暗闇から顔を出す巨大な骸骨、妖怪「がしゃ髑髏(どくろ)」に通じる禍々しさである。
そしてそれが日本史上最凶の怨念を宿す「平将門」につながることを知れば、あの「首チョン」も合点がゆくというものだ。
カビちゃん、GJ!
なお今少し妄想を膨らますなら、平将門を討伐し奥州藤原氏を興した藤原秀郷、彼の若き日の武勇伝もまた、この世界観のモチーフではないかと感じる。
琵琶湖の畔、近江の地は三上山に伝わる「ムカデ退治」の伝説がそれであり、始祖ユミルの秘密に迫ったあの回、地の底から這い出すあのビジュアルにつながるのではと考えてみるのも面白い。
加えて、秀郷が唾液を吐きかけた矢でをもって、鎧の如く強固な大ムカデの眉間を貫いたことと重ね合わせるなら、ミカサと『蝿の王』と化したエレンがたどり着くであろう顛末に、その関係性を加味した上で、思いを馳せたとしてもバチは当たるまい。

「エピジェネティクス(後成遺伝学)」、DNAにはまるで「スイッチ」のような仕組みがあり、その切り替えによって遺伝子の働きががらりと変化。さまざまな体質や能力、病気のなりやすさなどが変わり、私たちの運命や人生までも左右するという。

ミカサよ、ロンギヌスの槍を放て!
メルトダウンし暴走するエレンが再臨界する前に、
DNAのスイッチを押すのだ。

な〜んてね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

Final Seasonは何処まで続く

原作未読 全12話 4期の2部(Part2)なので1期から観ることおススメします。

人を食べる巨人との戦いを描いた作品。その背景には様々なことがあります。

Part1で中途半端に終わっていましたので、早く続きが観たかったですね。
{netabare}
リヴァイ・ハンジ・ミサカ・ジャン・コニー・アルミンとライナー・アニ・車力の巨人・ガビ・ファルコ・マガトとの共闘、ユミルの民の真実、目的のためなら仲間を殺さなければならない虚しさ切なさ、マガトとキースの船の爆破での2人のシーン大変印象に残りました。
{/netabare}
今後は具体的には{netabare}エレン(最後に出てきたエレンはもはや人ではなかったですね)を{/netabare}どうするのか?ですね。

観ていて何となく終わりそうにない感じがしましたが、やはり当たりましたw

それだけ丁寧に描かれているということで仕方がありませんが、出来れば続けて観たいですね。

まだ、まったく進撃の巨人観ていない方で興味がある方は3期(全58話。一区切りという感じだったので)まで一気に観て、全て終わってから一気に残りの部分を観た方かいいかも知れません。

OPはSiMさん、EDはヒグチアイさんが歌っています。

最後に、2023年より完結編が放送予定ですが、まさか完結編Part1とかなりそうで不安ですねw (仮に残り12話で終わる場合、駆け足にならないか心配ですね。うーんジレンマw)化物語の「終物語」ような感じでしょうかw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

66.3 11 憎しみで仲間なアニメランキング11位
回復術士のやり直し(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 2.5 (459)
1121人が棚に入れました
【癒】の勇者としての素質に目覚め、勇者たちと世界を救う冒険の旅に出ることになった少年・ケヤル。しかし戦闘能力のない回復術士には、勇者たちにその能力を搾取され虐待を受ける日々が待っていた。自由と尊厳を奪われ、自我すらも失いかけたケヤルはある日、正気を取り戻し《回復》の真実に辿り着く。《回復》はただの癒やしではない。《回復》は世界を、人を、根源から揺るがす力である、と。ケヤルは世界そのものを《回復》し、四年前からすべてを“やり直す"ことを決意する。そして勇者たちへの報復に胸を躍らせるのだった……。「さあ、パーティー<復讐>のはじまりだ─」

声優・キャラクター
保住有哉、渋谷彩乃、石上静香、相川奈都姫、高森奈津美、津田美波、ふじたまみ、稲田徹

ナイアガラ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.2

作者の他者(主に女性)に対した歪みが気持ち悪い…

2話途中で断念…

『なんでこんなの見たんだろう…あ、みかん食お』と思った

あぁこの作者は彼女できたことあったのかなぁとか
酷いフラれ方したのかなとか、まともな恋愛経験ないんだろうなとか、
女性に対しての偏見や倒錯、嫉妬や妬み等々歪んだ感情が
ありありと見て取れて気持ち悪くなって断念

これはそういう内容に共感出来て、
凌辱系エロゲとかを好んでしまう
残念な人向けなんだろうなぁと思う



こういう『ゲスな事をした人にはゲスな仕返しが当然』という
現代日本のオタク中心に見られる過剰な正義マン的な
ストーリーどうにかならんもんかね…

法治国家とか法律とかちゃんと理解した方いい笑

ハンムラビ法典で世の中を回すつもりか笑

憎しみの連鎖は断ち切ろうって今まで
ありとあらゆる名作で語られてきたじゃないか
復讐モノでもちゃんと復讐者が対価を支払うし…

一番の疑問は
なんでエンディング曲こんなに良いの笑
それだけは評価の2

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

永遠のにわか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

そりゃあ気持ち悪いよ笑

人の欲望は醜いんだもの。

三話までとびとびで見たけど、結構いろんな欲望が満たされたわ。
主人公が虐待されたときは男性嫌悪してる自分が満たされ、女が虐待されたとき女性嫌悪してる自分が満たされる。
同時に被虐的な自分も満たされる。
どサドとどマゾを同時に満たすとかおいしいね腹いっぱいだよ。

だがアニメ化する必要はあったのか?笑
アニメ化を優先的にすべき作品がほかににもたくさんあるってのが正直な感想だわ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

ただのアニメ好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

吐き気が...

自分これ、タイトルから「盾の勇者の成り上がり」みたいなのかなあって思ってみたら最初とイメージ違い過ぎて腹抱えて笑いましたよ(笑)
復讐の物語らしいですけど色々過激すぎてもう。。。
っていうかよくこれを地上波で放送できましたね。

って言うかもう気づけば8話ですよ。
何で自分これ見てんだろ...
この作品がどこに行きつくのかという興味本位みたいな感じでかなり頑張って8話まで見ましたが、もうマジで見るに耐えないです。
もう本当に無理です。
何故か。

気持悪いからです。
無論このエロアニメみたいな所や暴力シーンなども理由ですが、一番の理由はキャラの歪さです。
キャラの歪さというのは時によって魅力的にも成りえますが今回のは酷い方の歪さです。
この作品で一番と言っていいほど気持ち悪いのは主人公の行動とそれを肯定するその取り巻き達です。
ハッキリ言って主人公は狂人です。
そして、そんな自分に酔ってる感じで主人公の取り巻き達が主人公を褒め称えて...
簡単にクズなら良かったんですが変に自分を肯定しようとしてるところなんかもう...
何が何やら。

自分結構、主人公が頭悪いのとか見ていてイライラするタイプなのですが、もうこのレベルになるとひたすら酷いとしか言いようが無いです。
なんすか『復讐の美学』って。自分で言っておいて思いっきり無視してんじゃないすか(笑)

ただのエロアニメでもここまで世界観やキャラが酷いのはいないと思いますよ。まだSAOのオベイロンの方が好感があります(笑)

っていうか最近、本当にこういうエロアニメみたいな作品増えてきましたね。
「異種族レビューアーズ」とかマジで一線を超えそうな作品が出てきてこれですからね。いつかマジで規制が緩くなりすぎてエロアニメとかが普通に放送されたりしたら逆に腹抱えて笑いそうです(苦笑)
そういえばなんか「終末のハーレム」ってのがアニメ化されるらしいですね。どうなることやら。。。

もう回復術師のヤリ直しとかに改名したほうが良いんじゃないでしょうか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

63.0 12 憎しみで仲間なアニメランキング12位
MADLAX マドラックス(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (166)
1067人が棚に入れました
近代化を推し進める政府の国王派と、それに反発する反政府組織ガルザとの間で12年の長きに渡り内戦を続ける、ガザッソニカ王国。
そこでは、あるエージェントの存在が、政府軍兵士と反政府ゲリラ双方の間で知れ渡っていた。驚異的な戦闘能力を誇る美少女の名はマドラックス。
一方、先進国ナフレスに12年前の記憶をなくしたマーガレット・バートンという一人の美少女が、何不自由ない普通の生活を送っていた。
全く別々の場所で対照的な生活を送る、マドラックスとマーガレット。しかし、マーガレットが自宅で見つけた赤い本の秘密を探り始め、ヴァネッサが内戦の原因を探るためにガザッソニカに飛んだことで、隠されていた二人の接点が明らかになっていく…。

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

無敵BGMヤンマーニ

突然流れる無敵BGMのヤンマーニを聞きながら、素敵ドレスを着た
ミステリアス金髪美女を眺めながら「ふつくしい・・」をやるアニメ

銃を撃つポーズがこれほどに流麗で、頭の悪いアニメもそうねーし、
見たことねーなら一見の価値はあるんじゃねーかな

とりあえず、ネタバレ少し含むけどヤンマーニ

検索 MADLAX (nowhere)


良い女は主人公意外にもう1人いて軍人のリメルダ、こいつはちゃんと
銃構える。上の動画少し見りゃ分かるだろうけど。

主人公もやや電波だけど一桁上の電波な女いて、動画だと三つ編みの奴
自分の記憶じゃ能登だったけど調べたら桑島だった。
ストーリーとそいつの発言は相手にしなくて良いよ。時間の無駄


あと作品のほぼ全ての素敵シーン(こっちはニコ)

検索 MADLAX ヤンマーニ集

こんなに良い女なのに、なんでここじゃ人気ねーんだろ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

まだ見途中だけどやばいなこれ

エルカサドが琴線に触れなかったしガンアクションそんな好きじゃないから期待してなかったんだけど、これはやばい。俺の趣味にわりとジャストマッチ。

詳しくは全部終わってからね。
でもこう、何かを投稿したい欲望が抑えられなかった。

南米調?、若干サイバーパンク、古文書、ミステリアス、ちょっとサイコスリラー?、電波といえば電波、群像劇的でもある。

そんな感じ。演出というか雰囲気づくりがうまいね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 0

alpine さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

これはちょっと・・・

正直な所、敢えて見る作品ではないかと思います。
典型的な“俺様的前衛芸術”作品(悪く言うと末期の厨二病)に仕上がっており、ハードボイルド、戦争、スパイ、ヒロイン的なノリで見ると萎えます。
どれぐらい萎えるかというと、レンタルしてきた攻殻機動隊のケースの中に何故かロミオxジュリエットが入っていたぐらいの勢いで萎えます。

また、映像やキャラも2004年の作品にしては雑な作りをしており、映像的にも無理して見る価値は無いと思われます。

更に、劇中の曲も正直シーンとミスマッチしており(梶浦さんの曲が立ち過ぎている)本当にどう反応していいのか分からない状況に陥ります。

オナニー作品っぷりに耐えられる精神力を持った人やネタ探しをしたい人なら見てもいいかもしれません。
しかし、オススメはしません。お金の無駄です…。マジで。

2011/12/10
見終わりました。
満足度が少し上がりましたが、やはりこの程度かなぁ…。
8話程見て上記レビューを書いたのですが、書き直す必要もなく…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 10

67.6 13 憎しみで仲間なアニメランキング13位
ありふれた職業で世界最強(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (172)
704人が棚に入れました
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい――!?

脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす――。

「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。
 全部薙ぎ倒して世界を越えよう」

奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強”異世界ファンタジー、「ありふれた職業で世界最強」の第2期

声優・キャラクター
南雲ハジメ:深町寿成
ユエ:桑原由気
シア・ハウリア:髙橋ミナミ
ティオ・クラルス:日笠陽子
白崎香織:大西沙織
八重樫雫:花守ゆみり
畑山愛子:加隈亜衣
ミュウ:小倉唯
リリアーナ・S・B・ハイリヒ:芝崎典子
ノイント:佐藤利奈
フリード・バグアー:小西克幸
ミハイル:石井真
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ユエの余裕、安定の2期です。<追記;ありふれた寄り道で世界最強>

何だろう、このありふれた感。
強い主人公が次々に試練を乗り越えていくような。
1期ほどのパワーは無いような気がします。
そりゃ、危ないシーンはあったけど。

三人の姫ヒロインに、香織とミュウが加わった2期。
ますます、ハーレム増強です。
しかし、ユエが大量リード。
死地を共闘しただけあって、ハジメにとって特別な存在なんでしょう。

{netabare}ラスト、香織が別人に。
えっ、誰?でした。
でも、どっちかっていうとこっちの方が私好み。
今後の活躍に期待です。{/netabare}

増々意気軒高なハジメ一行。
次の迷宮攻略は?魔人族との闘いは?
はたまた神の討滅か?
3期が気になります。

<追記;ありふれた寄り道で世界最強>
{netabare}第13話未放送エピソードで、とくにストーリーとは関わりはありません。
ハジメ、ユエ、シア、ティオ、香織、ミュウによる珍道中記です。

エピソードが3つ。
ユエの魔法先生、衣装交換、ユエの幼児退行。
と、全体にユエが話の中心です
やはりメインヒロインは優遇されますね。

衣装交換が新鮮です。
とくに、ユエが色っぽい。
もっとじっくり披露してほしものです。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

9話 コンプレックスの反動でもっとイキってくれないかなあ…

9話 一度断念しましたが、1期で付き合った分、ちょっと気になって飛ばし飛ばし内容確認しました。まあ、それで十分な感じですね。
 言えるのはなんで本作が2期で急につまらなくなったか。それは主人公がこの世を恨んでいないからですね。

 要するにクラスメイトに敵対していないから、でしょう。クラスメイトが近くにいて俺TUEEEでそいつらに無双できる。多分それが見ていてスッキリというか、厨二的な願望の妄想に近かったかもしれません。一期は話の中身としては終始そんな感じでした。

 もっとコンプレックスでイキッてくれないと。現代で言えば株で大儲けして、先生、パリピ、上司、嫌いな奴、好きだったけど振られた子の彼氏とかを札束で頬っぺた叩いてやるような話が見たいわけです。で、いい女でハーレム作って札束の風呂に入ってニヤリとイヤな笑い方をするような…

 で、まあ、本当は気が小さいんでしょう、ちょっとだけ人情だして、しょうがねえなあ、で助けちゃうみたいな。

 「倍返しだ」が流行る世の中ですからね。そういうことでしょう。

 それが2期では単なるハーレム俺TUEEE、たまにいい人、になってしまいました。これでは駄目です。1期を評価した人全員がというと語弊がありますが、まあ多かれ少なかれそういう要素はあったんでしょう。2期は需要に対する供給がずれましたね。



以下 2話で断念したときのレビューです。

 1期は主人公が拗らせて捻くれてロリ吸血姫以外相手にしないで孤立しているのが楽しかったんですけど、なんといいますか、普通?ハーレム物?

 ただ、敵の魔物が主人公にビビっている感じでしたので、主人公が悪役になる感じでしょうか。魔物視点だと面白くなるかも。あるいはクラスメイトをいじめたり。そっちで面白くなることを期待します。

 2話で一回断念ですね。1期のちょっとズレた感じがなくほとんどテンプレの異世界になってしまい、まったく集中して見られませんでした。キャラももう誰が誰だか…いや設定はわかるけど誰でもいいじゃんという感じです。

 評判が出そろって、あらすじが分かったら見るかもしれません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

主人公がサイコパス

{netabare}
作画がマシになって(いいとは言っていない)帰ってきたありふれた職業。
但し、原作から駄目なんだろう、内容は全く良くなってない模様。
最強になるまでのパートですら面白くなかったんだから、最強になった後の話なんて面白いはずもなく。
ただただ、10年代前半のラノベ感を感じるのクソ寒いノリを延々見せられるというきついという感想しか出てこない作品だった。
ふざけた会話をしながらの各個撃破のシーンは寒いし、主人公と唐突にヤったりいちゃいちゃするヒロイン"達"もきつさを増長してた。
性描写が不快な作品とそうでない作品の差ってなんなんだろうね。
自分はそこまでの過程が雑と言う点とハーレムだからと言う点不快に感じた理由だと思ってるけど。
話自体も基本的に元の世界へ帰る方法の模索と言う目的から逸れている感があってgdgdとやっている印象しかない。
本来の目的のためを果たすための目的と言う風にだんだんと遠ざかって行ってるのがね。
そもそも、そんなに帰りたそうにしている描写もないし、この目的設定自体に特に意味はない。一応つけてる設定と言う感じで面白みがない。

最悪なのはキャラ。相変わらず元日本出身という共通点のあるクラスメイト達が異国の地で団結せずに争いを始めるのが全く持ってリアリティがないし、生徒の裏切りの理由にも説得力が全くなくて理解できない。
裏切る生徒を作るなら、現世で何かしらのバックボーンが必要だと思うんだが、特にそれらしい理由もなくただただサイコパス的な理由で裏切るという...。
いや、たとえバックボーンがあったとしてもそもそも殺人未遂を犯す高校生って...と言いたくなるが。
異世界で何かを吹き込まれたとかも特になく、元から犯罪者予備軍が複数人いたクラスってことになって、いくら何でもアニメとして酷い。
100歩譲ってそこまではまだいいんだけど、主人公が最悪。
1期でも同じことがいえるが、裏切った生徒を何のためらいもなく攻撃、揚げ句の果てに殺害するのが本当に主人公か?って言いたくなる。
サイコパスかよ。
おまけに最後はダンジョン攻略に生徒を利用しようと企むとか、あの殺された生徒と何が違うんだよと。
で、隙あらば中二臭いセリフやシーン。元クラスメイト達に現世とは打って変わってクラスメイトみんなが主人公を称賛。
ヒロインたちは主人公にぞっこん。
こういう拗らせいじめられっ子の妄想みたいなオナニーなろう小説誰得だよ。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆6
クソアニメ2期。人間パートいる?
このアニメが今期のなろうの中では一番マシと言うw 
主人公イキるな。残響散歌?w

2話 ☆6
ダイナマイト漁w レナかな? やるか(イキリ)
会話がきつい これ熱いどころじゃすまないだろw
嫌いなノリの撃破前のセリフ こういう寒い会話しながら敵倒すの嫌い
 
3話 ☆8
主人公やられてて草。あれ、意外と王道してる?
マグマの水位(矛盾) 勇者パートいる?
 
4話 ☆4
何がどうなってんねん。現代的施設w
てか簡単に脱出できるんかい。おもんないな。家族ごっこやめろ。

5話 ☆3
戦闘が面白くない。何が面白くないんだろうなぁこれ。
ハーレム肯定しろってか? 

6話 ☆5
前回の内容忘れる。怪しい。慰めてほしい(直球)
茶番 主人公イキるな。ジムバッヂゲット

7話 ☆2
は? 性描写がむかつくアニメとムカつかないアニメの違い。
きっつ。きつすぎる。なんだこの回。画面切りたい。怪しい。知ってた。

8話 ☆4
大介殺しとけ。イキるなや。俺も覚えてない。イキリ顔
クラスメイト殺すクズ 

9話 ☆6
イキるな。攻撃ギャグアニメかよw
上行っても当たるやろw 攻めに弱そう。
主人公以外の戦闘は絶望的につまらなかったけど主人公の戦闘は面白い

10話 ☆5
お得意のイキリ顔 媚薬か? 落下は生存フラグ。
見てたら洗脳されそう。奇襲のわりに成果薄すぎて草
もっと急所狙えやw
クラスメイト仲悪すぎやろ。前半の戦闘は面白かった。

11話 ☆0
ヤンデレこわw このクラス治安悪すぎだろ
不快だわ。茶番。
普通異世界に仲間と飛ばされたら結束強まるはずなんだよな。
こういう展開にするならもっとバックボーンがないとは?ってなるだけ。
主人公の登場シーンがいかにも中二病が好きそうって感じできつい。

12話 ☆0
生徒殺すな。お前こそ罪悪感背負え。
おれにはもう感じることのないものだから(中二病)
偶然手に入れた力でイキるなゴミ主人公。
主人公が気持ち悪すぎる。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

68.4 14 憎しみで仲間なアニメランキング14位
マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (161)
540人が棚に入れました
願いの代償、それは希望か絶望か――。

テングタケ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

無念、断念→完走しました

1期から順を追って視聴していたのですが、
残念ながら視聴を断念しました。
とにかくキャラが多いので、誰かが出てくるたびに
「これ誰だっけ」となるのが物凄く苦痛です。
キャラが分からないのでストーリーもよく理解できません。
ストーリーを追うためには、キャラクターの相関図をにらみながら
1期の1話から見直す必要がありそうですが、
私にはちょっとできません。
主人公がアサシンみたいにフードをかぶっているのがカッコよくて、
前作の完成度もあり期待大だったのですが、残念です。

追記
最後まで視聴しました。間が空いたのでストーリーを完全に忘れていましたが、最終話前に総集編が入っていたので助かりました。
悪くはないと思いますが、いかんせんキャラが多すぎるのがネックですね。半分か三分の一ぐらいにしたほうが、キャラ同士の関係が濃密になってよりストーリーも濃厚になったでしょう。マギウスって悪の組織だってことでいいのかな?なんか肝心なところが私には理解できませんでしたが、3期を観れば分かるんでしょうか…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

ただのソシャゲアニメ

まどマギのソシャゲを原作とするアニメ。
まどマギは一番好きだけど、ソシャゲは嫌いなのでゲームは未プレイ。
正確にはリリース日に少しだけやったけど、つまらなかったのでやめた。
あ、今期アニメで個人的ワーストです。

{netabare}
まず、まどマギ外伝とタイトルある割にやってることはまどマギというよりもTHEソシャゲという感じのストーリーでつまらない、というかそれならまどマギ外伝とか名乗るなよって思う。

ストーリーがほんとにソシャゲテンプレでつまらない。
ドッペル、コネクトみたいな意味不明な設定が追加されてるし、ほんとにまどマギの外伝を描く気はないんだなって感じた。
ドッペルはほんとにまどマギにあるべき設定じゃない。
魔女化する恐れがあるとはいえ、ソウルジェムが濁ることへの対策ができるって...。
コネクトは...いる?
この設定ほんとなくても描けたでしょ。

まどマギにおいて重要な存在の魔女の扱いも酷い。
というか、この作品で魔女との戦闘シーンあったっけ?
揚げ句の果てには魔女を養成って、立場が逆転してないか?
緊迫感のかけらもない。
魔法少女同士の内輪もめばかり描かれていてつまらない。
尤も魔法少女同士の対立も必要だとは思うんだが、それしか描かないのはなんかなぁ。
何を願って魔法少女になったのか?という要素も掘り下げられないし、ほんとにまどマギではないという印象。
きゅうべぇに関しても存在感が全くないし。
というか、魔女どころかマギレコの要素のウワサすらどっかに行ってません?

本編キャラの扱いも気に食わない。
そもそも本編キャラを出す意味が分からない。
本編キャラがマギレコのしょうもないキャラに指図されてるのを見るとイライラするだけだし、指示されて戦ってるだけならほんとに本編キャラ出す意味ってあったのか?
本編キャラが出てくる度にこんな駄作に出すなよって気分になった。

マギレコのキャラに関しては覚えきれない。
ソシャゲ原作らしくキャラ数が多すぎるせいで全然キャラを把握できない。
もちろん重要人物の数人は覚えているのだが、半分ぐらいのキャラは1期から半年ぐらい空いたこともあって公式サイトなどを見ないと全く思い出せなかったし、印象も弱い。
そもそも不要なキャラ多すぎないか?
マギレコ5,6人ぐらいのメインキャラで同じような話にできたんじゃないか?
このせいでキャラ関連のストーリーが何もかもつまらない。
特にツルノやサナに全然思い入れがないせいで終盤何かやられても全く面白くないんだよね。
こういうところもまどマギじゃなくてただのソシャゲアニメだという印象。

当然キャラも覚えきれてないし、設定も覚えきれてないので展開は原作勢以外には非常にわかり辛い不親切アニメ。
一期はまだマギレコキャラだけでやっていたし、ウワサを倒すという話の筋が通っていて、一部のキャラはしっかりと掘り下げがされていたので中盤部分は結構楽しめたんだが、2期は良かった要素が一つもなかった。
まどマギの独特な演出もこの作品だと寒く感じた。

良かった点は"前半部分の"作画かな。
ところで、まどマギ本編のキャラの声が結構変わってるのは少し悲しい...。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 1/10
ここゲームの冒頭に見た覚えある。
つまらなすぎて一瞬でやめたけど。
このアニメまどマギ感出さないでほしいわ。
まどマギ本編に泥を塗ってるように見えてしまう。
マギレコオリジナルのキャラだけでやってほしい。
まどマギ本編の5人が出てるシーン目逸らしたくなる。
謎変身ポーズ。作画はいい。
声も若干違和感あるなぁ。

2話 1/10
何がどうなってる?
一期のストーリー全く覚えてないわ。キャラも全然。
ドッペルとかいうゴミ設定マジでやめてくれ。
マギウスが正論でやちよは八つ当たりしてる風にしか見えんわ。
魔法少女同士で戦うの多いなぁ。魔女はどこ行ったよ。
作画がすごいことぐらいしかいいことない。
戦闘作画に関しては本当にすごい。
やちよが全く好きになれん。
作画が神なとこ申し訳ないが酷い。
 
3話 1/10
この黒髪機密漏らしすぎだろ。
マギウスの翼の手を借りる気はないって散々色々と教えてもらってたじゃないかw
グリーフシードなんであんないっぱいあるんだよw
これまどマギに比べると~とか以前に全く面白さが分からん。
原作勢以外置いてけぼりじゃん。でんでん現象か?
THEソシャゲアニメって感じのストーリーだな。
ほんとソシャゲアニメってつまらない寒いノリ多いな。
そのうえで話が意味不明な方向にぶっ飛んでる。
戻ってこれた理由も良くわからんし感動なんてできねえ。
しかもあのマギウスの奴もう完全に味方じゃないか。
まどか出す意味ある?
マギレコキャラだけで良くね?

4話 1/10
結局なんでいろは生きてたの?
クロエ何で味方になってんだ?
台風ってワルプルギス?
まさかワルプルギスまで簡単に管理するんじゃないよね?
なんで話し合いしに来てるのに戦ってんの?w
え?で、結局何でこいつらここにいるの?
魔女を養成とかほんと本編レイプだな。
コネクトってなんだよw
は?こいつメインキャラじゃなかったか?
そんな簡単に魔女化させるの?
ドッペルとか言うしょうもない設定か。
雑すぎだろ。ほんと作画は...。
もうだれがだれか全くわかんねえ。
楓の退場適当すぎ。
本編のさやかの魔女化のとこはもっと絶望感ある演出だったのにな。

5話 0/10
ソシャゲってほんと感情をなくすとか脳を操作みたいなしょーもない設定好きだな。
杏子声変わりすぎじゃないか?
それと無理に声出そうとしてるからか違和感がある。
マギレコはどうでもいいけど、次の映画で声変わってるのは悲しいなぁ。
もうほんと何やってるかわからんな。
この二人はマギウスだっけ?
そもそもまどマギって魔法少女が魔女を対処する話なはずなんだがもうそれとは全く別物になってるよね。
つまらない以前に理解不能だわ。
ブルリフやスカネクの方がまだ分かりやすい。
原作勢は理解できないほうがバカとか言ってるがアニメだけでこれを理解するのは無理がある。一気見ならまだしも。
場所もキャラも言動も状況も何もかもがわからない。
なんでクロエとこんなに仲良くなってるの?
こいつ元はいろはを連れて行くように言われてた人だよね?
まどマギって魔法少女同士の戦いがメインのアニメだったっけ。

6話 0/10
作画死んでる?
このマギレコの青髪がほむらポジションなのなんかな。
顔崩れてないか。
なんかまどマギのキャラが変な奴の指示に従ってるの嫌だな。
これ何がどうなってるんだよ。
マギレコのキャラ印象薄すぎるせいで何もわからんわ。
防衛ガバガバか? あほくさ 

7話 0/10
ほんとマミさんに気持ち悪い変な設定が追加されてるの嫌いだわ。
出た、洗脳w ゲームが大好きな糞展開。
ウワサと一体化ってなんだよ。整合性。
この白髪がだれか全く覚えてない。
いや、こいつこんな単純な説得で味方になってくれるのかよw
コネクトとか言う糞設定、しかも本編OPの曲名を使った設定やめてくれ。
本編キャラいる? 
作画も露骨に落ちてるな。
ほんと操られて狂う展開嫌いだわ。マジで気持ち悪い。
ほんとは-5点ぐらいつけたい回。ワースト回。

8話 2/10
開幕不快。演出が滑ってる。
何がどうなってるんだか。本編キャラいる?
ワルプルギスやらないのかよ。
これでワルプルギスが釣れたりしたらほんとにまどマギとして崩壊してると思うよ。
え、こいつらここに何しに来たんだよ。
つるのじゃなくてこの戦い全体に焦点を当ててくれないと意味わからん。こいつが会いたかった人だっけ? 
{/netabare}

曲20段階評価
OP「ケアレス」7.5/10
ED「Lapis」 7.0/10

{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

願いの代償、それは希望か絶望か――。

この作品の原作ゲームは未プレイです。
第2期に相当するので、前期未視聴の方は第1期から…と言いたいところですが、この作品を堪能するには、本編である「魔法少女まどか☆マギカ」と、劇場版である「[新編] 叛逆の物語」を先に視聴することをお勧めします。

本編と物語の内容や時系列が重複しているのも理由の一つですが、「魔法少女まどか☆マギカ」の世界観を肌身で感じて貰うのが何より大事だと思います。
それに、魔法少女の歩んできた紆余曲折は、この外伝だけでは語りつくせませんから…


願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。
しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた。

『魔法少女になった時、私は何を願ったんだっけ?』

日常の中にぽっかりと空いた穴。
失われてしまった大切ななにか。
理由もわからないまま、戦いつづける毎日……。

そんなとき、魔法少女たちの間で噂が流れはじめる。

『神浜に行けば、魔法少女は救われる』

魔法少女とウワサの集まる街、神浜市。
失われた願いを求める、環いろはの物語がはじまる――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思うこと…
これって、もしかすると原作ゲームをプレイしないと、内容が理解できない類の作品だったりします…?

wikiにはこう記載されていました。
「2011年に放送されたテレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝作品にあたる同名スマートフォン向けゲームアプリを原作とし、アニメオリジナル要素を加えて再構成した作品」

思い返せば、本編から外伝に物語が大きく移行しているので、多少なりとも頑張らなきゃ置いてけぼりにされると第1期の時には物語に必死に食いついていました。

ですが、今回の物語の難易度…というより、物語の大きさや展開が想像の遥か斜め上でした。
本作品の総監督・シリーズ構成を担当した劇団イヌカレー(泥犬)さんは、2019年のインタビューで、こう言っていたんですよ。
「TVアニメの方だけを観てもストーリー的に完結できるようにとは考えております。
そのため細かい部分の設定などは若干変更しているのですが、すでにゲーム『マギアレコード』をプレイしている人にとって全く違うものにはならず、かといってボリュームダウンした再現映像でもないアニメになればいいかと思います。」

このセリフを、「TVアニメだけ見ても本編と同じくらい楽しめる作品」と私自身が勝手に変換しちゃっていたのかもしれません。
考えてもみれば、原作ゲームをプレイしている方々の方を向いてしまうのも当然なのかもしれませんね。
TVアニメのみ視聴している私より、よっぽど鋭い目線を持っていると思いますので…

だから一番重要なのは、アニメを視聴して原作ゲームに興味を持ってもらうこと、若しくは、原作ゲームの評価を落とさないこと、になってしまうんでしょうね。
配信されてから4年と息の長いゲームですからね…

と、割り切るには相応の時間がかかりました。
当たり前です…本編は、私の中でお気に入りの棚序列第18位の作品なんですから。
それと同じくらいにハードルを上げていたのは、きっと私だけじゃ無いと思うんです。

別にこの作品が面白くないと言っている訳ではありません。
環いろはも目的と、物語の進むべき先はハッキリしているのですが、最初と最後を繋ぐプロセスが良く理解できなかったのが本音です。

オープニングテーマは、ClariSさんによる「ケアレス」
エンディングテーマは、TrySailさんによる「Lapis」
そういえば、ClariSさんが顔出し解禁されたのは、私的にニュースでした。
どちらの楽曲も通勤中にヘビロテしています。

1クール全8話の物語でした。
これは初めから全8話を想定していたのでしょうか。
全8話ってあまり目にすることの無い話数です。
もしかすると、第3期が全4話とか全5話になる…ということはありませんよね^^;
これじゃただの分断ですので…

個人的には、もちょや天ちゃんの頑張りがアニメ視聴組にもしっかり評価されて欲しいと思っています。
そのためにも第3期「Final SEASON -浅き夢の暁-」で一挙に盛り返してくれることを期待しています。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16
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