2020年度の恋愛おすすめアニメランキング 30

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2020年度の恋愛成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月24日の時点で一番の2020年度の恋愛おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.6 1 2020年度の恋愛アニメランキング1位
イエスタデイをうたって(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (484)
1764人が棚に入れました
大学卒業後、定職には就かずにコンビニでアルバイトをしている"リクオ"。特に目標もないまま、将来に対する焦燥感を抱えながら生きるリクオの前に、ある日、カラスを連れたミステリアスな少女―“ハル"が現れる。彼女の破天荒な振る舞いに戸惑う中、リクオはかつて憧れていた同級生“榀子"が東京に戻ってきたことを知る。

声優・キャラクター
小林親弘、宮本侑芽、花澤香菜、花江夏樹、鈴木達央、坂本真綾、寺島拓篤、洲崎綾、名塚佳織、堀江瞬、小野友樹、喜多村英梨、前川涼子、遠藤大智、大塚明夫、小形満、川島得愛、小林千晃、田中宏樹、西山宏太朗、藤原夏海、本田貴子、諸星すみれ、天海由梨奈、村井美里
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ゆらぎ(※配信限定エピソードを再視聴して)

アニメーション制作:動画工房、
監督・シリーズ構成・脚本:藤原佳幸、
副監督:伊藤良太、脚本:田中仁、
キャラクターデザイン・総作画監督:谷口淳一郎、
総作画監督:吉川真帆、原作:冬目景

作品タイトルと同じ、10話からのED主題歌が印象的だ。
ブルージーなギターからは60~70年代の薫り。
調べてみるとRCサクセションの
初期の曲のカバーだった。
発売はやはり1970年。
『イエスタデイをうたって』は、
ビートルズの『イエスタデイ』を歌って欲しいと
せがむ少女についての曲だ。
ちなみにビートルズの『イエスタデイ』は、
母を失ってしまった今の自分は、
失ってしまう前の昨日の自分とは
全く変わってしまったという深い哀しみの曲。
『イエスタデイをうたって』という作品のタイトルは、
原作の冬目景が最初に考案したものを
編集者にダメ出しされて思いついたものだった。

主人公は、大学を卒業しても自分探しのために、
モラトリアムな状況を続けている魚住陸生。
いかにも、ひと昔前の人物像だ。
ある日、鴉を連れた少女・野中晴(ハル)と
アルバイト先のコンビニで出会ったことで物語が始まる。

1話ずつの完成度がとても高い。
感情の機微を丁寧に掬い上げていく。
まるでオムニバス形式に感じるほど、
序盤は余韻を残しつつ完結し、次の物語へと続いていく。

ひと昔前の年代を感じさせる時代背景。
携帯電話がなく、黒電話やカセットテープなどの
グッズが懐かしい。コンビニに外人がいない。
若者の思考にも時代性を感じさせる。
自分自身が青春時代を過ごしたころなので、
余計に感慨深くなる。
視聴すると昔の感情が呼び覚まされる。

振り返ってみると、舞台となっている02年ごろは、
バブルがはじけたといえど、
経済的にはまだ安定していて生き方の自由度が広がり、
価値観がより多様化した時代だった。
私たちは自分に正直に生きることを望み、
本当に大切なものを手に入れようとあがき続ける。
自身の心に問いかけ続けるあまり、何もできなくなる。
でも、欲しいものが必ず手に入るとは限らない。
人はどこかで、その望みに折り合いをつけて
いかなければいけないが、それをできる人と
できない人にはっきりと分かれていく。
なぜかと言うと、いつまでも追い続けることが
可能なほど自由度が高いから。
だから、動き出しても、またすぐに
立ち止まってしまうことになる。

そんななかでも人は年を取るごとに
何かを得て、何かを失いながら変わっていく。
2度と戻ってこないものもある。
懸命に生きているときはそれに気づかない。
何かが終わっても、ただ寂寥感だけが積もっていく。
でも、私たちは進み続けていくしかない。

主要人物はほぼ4人だけ。
彼らは皆、長い時間をかけた行き場のない心を抱えている。
物語が動かないため、退屈だと感じる人も多いだろう。
しかし、停滞しているようでも
登場人物の心は、いつもゆらいでいる。

空気感の演出が抜群に優れている。
桜の儚い美しさ。一方通行の想い。
「死」を身近に感じる状況。
哀しみがこみ上げる瞬間。
二度とは戻ってこない日々。
そのときのシーンに応じた劇伴も効果的で、
観ている者の心を動かす。
繊細で大切なものが零れ落ちていく。
目や手の動き、仕種、ちょっとした沈黙。
心を映しているような描写だ。

彼ら4人はずっとゆらいでいるが、
周囲の人々は、決意して前に進みだす。
ハルの同級生の湊航一や陸生の元恋人の柚原チカ。
決着をつけて自身のなかに何かを見出す。
陸生自身も少しずつではあるが前進しようとする。

軸は4人のラブストーリー。
とはいえ、この作品の核の部分は、
陸生と榀子の心情のゆらぎにある。
自分の心の在りかをずっと探っている。
似たもの同士、受け身気質のふたりが
歩んでいく方向を見つけるために
真剣に迷い続ける物語といえるだろう。
そう考えると、納得感のあるラストだった。

陸生の気持ちのゆらぎは、
世田谷線の車内での独白に集約されている。
自分で自分の心が分からない。
正直さ、誠実さを突き詰めようとすると、
自分の本質がゆらいでいくように感じる。
それでは、どうしたらいいのか。
物事を論理的に考えるのではなく、
感覚的に捉えることだ。
自分の心がどこにあるのか。
もっとシンプルに考えるべきだ。

ネタバレレビューを読む

タイトル面から作品を考えると、
ハルが主人公のようにも思える。
そもそも作者が最初に考案していたのは
「ハル」というタイトル。
ネタバレレビューを読む

原作の量からすると、1クールでは厳しかった感はある。
ショートアニメ&ラジオドラマで補完しているが、
若干の消化不良感は残った。
ただ、作品は全話を通して、とても丁寧な仕上がり。
それぞれの動きや言葉にリアルを感じる。
懸命に生きている人間の息遣いが聞こえる。

4人が歩み出す先にささやかな幸あれ。
(2020年7月4日初投稿)

原作を読了して(2020年8月9日追記)
ネタバレレビューを読む

配信限定エピソードを再視聴して(2023年4月16日追記)

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投稿 : 2025/03/22
♥ : 87

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

愛とはなんぞや?

久々に自分が求めていたアニメに出会えました。

時代背景が2000年代で勿論インターネットもあまり普及してなく、携帯電話も無く、実際に会いに行くという時代。だからこそ伝わる心の想いや、悲壮感など。とにかく時代背景を上手く活かしています。

タバコの銘柄が昔だったり、コンビニの品揃いが良い意味で悪かったり、何よりどこでもタバコが吸える時代なので主人公の喫煙シーンにはかなりこだわって作っていたのではないかと感じました。

キャラに関しては全員が良い感じにめんどくさく、良い迷惑と言いたくなるくらい真っ直ぐな青年期と、年頃の大人の汚い所を上手く表現されています。
キャラに苛立ちを覚える度に、動画工房さんの掌に乗ってるな〜と思いました。

キャストの方々達はとてもキャラクターに合っていました。小林親弘さんの声が良い意味でどこにでもいそうな感じですごく聞いていて心地良かったです。

2000年代と言っても、黒電話やおそらくスーファミなど、主人公のリクオは昔の物をずっと使い続けるタイプなんだろうなと思いました。性格を上手く部屋のオブジェクトなので再現していた。

無言のシーンの演出が素晴らしいです。部屋に響く暖房の音、空気、息遣い、という微妙な演出が良いので個人的には是非イヤホンかヘッドホンをして視聴していただきたいです。

曲に関してはOPが無くEDに3つの曲を持ってきている。このOPがあえて無いというのが、またこの作品のお洒落さを引き立てていると感じました。
EDの3曲は個人的にどれもビーフジャーキーのように、聴けば聴くほど味が出てくる曲だなと感じました。どの曲も作品を上手く表現しています。

ですが何より僕が推したいのが"劇伴"です。この劇伴がとても素晴らしかったです。キャラクターそれぞれに特有の劇伴があり、切なさや年頃の男女の物思いに耽るシーンをピアノで繊細に表現されていたり、リクオの朝や仕事の雰囲気を感じるものをアコギで制作されてるものなどがあり、個人的にこの劇伴で作品の半分は決まっていると感じました。未だにサントラを発売していないのが不思議でなりません。

2000年代の青春群像劇というのがまた新鮮で、今の時代の物と比較してみるとやっぱり携帯電話が無いというだけでこんなにも美しさが違うんだなって思いました。もちろん携帯電話がある今の時代を悪いとは言いませんが、携帯電話で欠けてしまった美しさというものがやはりあったのかな。と思いました。
今とは違う2000年代前半の恋愛模様を感じることごでき、さまざま年齢層によって感じ方が違う作品になっています。

ただ漠然と見るのではなく少しの描写に強く力を入れている作品なので、そこを注目して見ていただきたい。

登場人物の強い所、ダメな所、嫌な所、人と人との心を繊細に描いている作品。最後の最後まで「愛とはなんぞや?」というテーマが根底にあることを忘れさせない。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 31
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

(音無響子+関口さとみ)÷2ってどう?

原作未読 18年かけて完結した名作らしい


つくづく携帯電話というツールが青少年の恋愛模様に与えた影響は計り知れないものがあると思う。
コミュニケーションの取り方が今とまるで違う。

 『ポケベルが鳴らなくて』とその主題歌のヒットが93年
 初期費用10万円越えだが携帯電話が小型化したのが94年
 PHSのサービス開始が95年
 それに引きずられて携帯初期費用の下落が起きたのが96年
 契約台数200万台から一気に10倍規模へと拡大した97年
 99年に11桁化へ

私の場合、世の女子はポケベルかピッチ(PHSのこと)かなにも持ってないかみたいな時期に大学入学し卒業年次には皆さんおおかた携帯電話を持ってたかなぁという過渡期に学生生活を送ってます。振り返ってみると移動端末を持ってない女子には独り暮らしでもしてない限りアタックすることは無かったような… 逆もしかりで「携帯持ってない」はひとつの断り文句として通用するようになりもしました。

 “チャンスが失われる”

若者にとっては死活問題。端末が手に入れやすい価格帯になってあっという間に10倍以上の規模となった裏には下心あり。かようにわずかニ、三年で恋愛のルールに大転換が起きたのです。


本作の連載開始が98年1月。構想期間などリアルタイム反映は難しいにしてもすでにNO携帯な恋愛劇はやや時代遅れ感なきにしもあらずなタイミングです。
作者冬目景の生年は1970年。物語の主役が大卒直後のフリーターであって作者とリンクさせるなら92~93年頃と携帯端末勃興前夜の計算になります。原作者が自信をもって世に送り出せる恋愛劇に携帯というガジェットは辞書に載っておりません。単純に消化して落とし込むことができなかったのではないかと思われます。
ディスりではなくて、なんとはなしに肌感覚でNO携帯な恋愛劇を描いた最終世代の作品として貴重なのでは?と思いながらの鑑賞でした。推定'96大卒くらいまでがリアルに感じる恋愛物語と言えましょう。

現在でもやってやれないことはないでしょうが20年も経てば、当時を知る若者は中年/壮年になり恋愛する感覚が追いついていかない部分あるだろうし、リアル若者は取材した上で落とし込む作業が必要なんだろうなあとぼんやり考えてました。
肌感覚でイメージしづらい若人の皆さんでも手っ取り早くどんなものか知る方法はございます。動画とかで『JR東海 X'MAS EXPRESS』のCMをいくつか見てみたらいかがかと。60秒でNO携帯時代の恋愛のクライマックスを垣間見ることができると思います。


時代背景の前フリが長くなりました。作品に戻ります。

 『49%うしろ向き、51%まえ向き』

水前寺○子がニコニコしながら歩いてきそうな大きなテーマがまずはそこにあります。
繰り広げられるのは主要メンバー男2名女2名計4人の恋愛劇で登場人物はこちら↓

魚住陸生(CV小林親弘)
野中晴(CV宮本侑芽)
森ノ目榀子(CV花澤香菜)
早川浪(CV花江夏樹)

主役は大卒フリーター魚住陸生(リクオ)♂。その同級生、新卒で高校教諭の榀子(シナコ)♀。シナコの教え子だったが高校中退した晴(ハル)♀。シナコの実家金沢からの縁、浪(ロウ)♂。で、この狭いコップの中でいろいろやり合うわけでございます。
主役はなんとはなしに“陸に住み生きる魚”よろしく居場所がなく所在もなさげな青年。それでも“野”中や“森”ノ目と陸の上に安住の地を求めてるからなのか苦しんでしまう。そんな印象を受けた序盤です。
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作品のキャッチコピーから
主役名からの類推(妄想)から
そして作品タイトル“イエスタディ”から

すっきりせず停滞しそうな物語を約束されたようなものであり、事実そんな感じの全12話でした。12話分を俯瞰するとやや途中の説明不足や強引な終幕を残念に感じる一方で、

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むしろポジティブに受け止めたい。感心することしきりでした。約束された“停滞”はおそらく原作でも鍵になってるんでしょう。そのへんをアニメスタッフが大事に扱っていることを伺わせるような作り方をされてたと思います。

この褒め言葉としての“停滞”を生んだのは明らかに二点。
7割方は主人公らのパーソナリティ。これはネタバレで各人個別に後述します。こっちがやきもきするような優柔不断な二人が中軸なので話が進みません。
残り3割はツールの不備。先述の携帯端末がないことに起因してます。即時そして直接のやりとりが減るためすれ違いが生じやすくなり、当人らの性格もあいまって話が進みません。


 2%前に進んだ(かもしれない)恋愛群像劇


“即断即決”の2020年代を生き抜く私たちにとって、“すれ違い”や“空白”。行ったと思ったら戻ったりのもどかしさを楽しむタイプの作品です。
現実においてはアニメ作品も放送延期が連発したこの時期。
立ち止まって一呼吸したのは作品や業界だけでなく我々もでした。
奇しくもそんな2020年春クールにて、視覚に頼れず音と想像で空白部分を埋めるラジオという媒体を扱った作品だったり、本作だったりが生き残ったのは偶然ではないのかもしれませんね。
例えば空白部分。画面にも映らなかった会えない時間に彼女らがどんなこと考えてたんだろう?とかを想像しながら、深まってく想いだったり徐々にズレてく想いを堪能できる良作だったと思います。



※ネタバレ所感
以下、当方ゲスモード全開でいきます。Wヒロイン評いってみよー!
不快な表現があるやもなので純粋レビュー止まりならここでブラウザバックすることを推奨します。


■(音無響子+関口さとみ)÷2

誰のことかすぐ頭に浮かんだあなたは立派な大人です。そう榀子センセですね。

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この上なく強烈な印象を残すキャラクターさんとなってしまいました。ロクなもんではありません。
…と言いながらかくいう私だったらホイホイついていくと思います。

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■少女漫画に描かれた文脈でしか男を知らない人

誰のことかすぐ頭に浮かんだ人は残念なことに私と思考回路が似通ってるかもしれません。
そう晴ちゃんのことですね。

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男二名のめんどくささも書くつもりでしたが息切れしました。野郎二人は中学生です。学校で教師を呼び捨てにしてマウント取ろうなんて高校三年生としては稚拙。黙って○○へ行け! …以上です。

ということでもう一度戻って女子二人。要は二人ともめんどくさくて二人とも魅力的なのです。
出来れば両方ともおつきあいしたいとゲスの極みなことを考えているのは私だけでしょうか。皆さんどの子がいいなぁという視点で観てるんでしょうか。その場合誰が人気あるんだろう?
最後に本作で自分だったらこの娘さんが一番いいなぁと思った人と理由をネタバレで挙げときます。
ズバリ当てたらすごいかも(笑)


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この物語を鑑賞して思ったのは女のめんどくさいはかわいくて男のそれはどうでもいいということ。
次に主役四人組以外の登場人物はわりとまともだったこと。
あと言い忘れてたけど榀子センセなんかの比じゃないくらいこいつはダメだと思ったキャラがおります。さっき最後と言っといてすみません。断トツでした。

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視聴時期:2020年4月~6月 

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2020.07.04 初稿
2021.03.07 修正

投稿 : 2025/03/22
♥ : 68

74.8 2 2020年度の恋愛アニメランキング2位
神様になった日(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (758)
2262人が棚に入れました
高校最後の夏休み、大学受験を控えた日々を送る成神 陽太の目の前に、ある日突然「全知の神」を自称する少女・ひなが現れる。「30日後にこの世界は終わる」そう告げるひなに困惑する陽太だったが、神のような予知能力を目の当たりにし、その力が本物だと確信する。超常的な力とは裏腹に天真爛漫であどけないひなは、なぜか陽太の家に居候することが決まり、2人は共同生活を送ることになる。「世界の終わり」に向けて、騒がしいひと夏が始まる。

声優・キャラクター
佐倉綾音、花江夏樹、石川由依、木村良平、桑原由気

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

掴みはとても良かった! → 掲げた看板に寄ってきた人の観たかったものと作品内容が違った不幸なのかな?

[総評]
巷では本作の評判はあまりよろしくないように見えます。

初回で掲げた「世界の終わり」という看板から視聴者が期待したものと、物語の内容の方向性が異なっていたということなんでしょうね。

でもよく考えたら「世界」という大風呂敷を広げて、日常回を積み重ねつつ最後には個人の問題に収斂していくという物語の構造は『Angel Beats!』などと似ているのかもしれません。

特にストーリー的な新しさは提供できなかったかなとは思うので、物語的な評点は低めになってしまいました。

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話を観ました。

原作・脚本: 麻枝准、制作: P.A.WORKSのオリジナル作品。『Angel Beats!』や『Charlotte』と同様の陣容ですね。

後にゲーム化されるのかもしれませんけど、とりあえず『AIR』などの多くのKey作品のように、ゲームシナリオが前提となっているわけではないみたいです。

そのため、いわゆる「◯◯ルート」とか「イベント回収」みたいなことはあまり意識する必要なくシリーズ構成・脚本が作れるのはもしかしたら本作のプラス要素になるかもしれませんね。

お話としては自称「神」である少女と、友人とのバスケットボールに興じていた成神陽太との出会いが描かれた第1話でした。陽太が想いを寄せる少女である伊座並杏子も重要人物っぽいですね。

とりあえず冒頭のカットがとても目を引く作りで、「え、これどうなるの?」という感じで話に引き込まれましたね。

……で、マジで世界はどうなるんですか(笑)!
== [第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.10.19追記:
第2話まで視聴終了。

2020.11.1追記:
第5話は「麻雀回」と言っては麻雀に申し訳ないようなギャグ麻雀回でしたね。
陽太の上がり手にムカつくのと笑うのの両方で忙しかったです。

コントじみた作劇の中に、さりげなく重要そうな要素を突っ込んでくるので視聴時には油断ができません。

主人公である成神陽太の家族構成が明らかになりました。

陽太: 主人公 - 太陽神
空(そら): 妹 - 天空神
時子(ときこ): 母 - 時間神
大地(だいち): 父 - 大地の神

時子と大地はギリシャ神話とは性別が逆転している気がしますが、そこに深い意味があるかどうかはわかりません。

自称「オーディン」である少女ひなは、この家族の名前を羨ましがっていましたね。

両親はひなの到来について何か事前に知っている風だったのも気になるところです。何か一族に言い伝えでもあったんだろうか?

2020.12.28追記:
第12話(最終話)まで視聴終了。

第10話以降の展開が、多くの視聴者が期待した方向性と全く合わなかったということなんでしょうね。

ストーリーとして破綻していたわけではありませんが、特に目新しい要素はなかったです。評判があまり良くないのは勝手に話の方向性を想像して期待した視聴者の問題という気もしますが、凡作だとは思いますね。

それはそれとして、とりあえず(特に10話以前の)ヒナちゃんは可愛かったと思います。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 45
ネタバレ

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

…、されど空の青さを知る

『井の中の蛙、大海を知らず』に続く言葉。

元々は中国、荘子の『秋水篇』にある一節を元ネタに、後世作られた諺、格言である。
ただし、ここは“病牀六尺”としたい。

そう、“ひな”と“陽太”は一心同体であり、世界の終わりまでに得た体験こそが生きる礎、想像力であり、創造の推進剤となる訳だ。
これは、井の中の蛙ならぬ、鉢の中の金魚が、大海に遊ぶ物語なのだ。

鉢の中の金魚、大海の碧さを知る、というべきか。

参考『病牀六尺』
正岡子規は当時、必死の病であった脊椎カリエスによる激痛、苦悶、怒り、絶望の中で、周りの献身と、お節介、いわゆる精神的介護を糧として、世間への関心と病床から眺める自然の移ろいを“写生”してゆく。
大袈裟に言うなら“病床六尺”より世界を、宇宙を観察したと言って良かろう。
彼がは以下の境地に達する。
「悟りという事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思って居たのは間違いで、悟りという事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった」、と。

だからこそ、陽太の最後の言葉が心に響くのである。

ネタバレレビューを読む

このアニメ、クリエーター(神)麻枝准による、不器用で暑苦しい宣誓、平たく言えば“頑張るぞい”であるに違いなく、これからもたくさんの作品をお願いしたいものだ。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

眩しいほどに輝いていた神様だった夏

私の中で、恐らく視聴前に期待値が一番高かった作品だと思います。
2010年に放送された「AngelBeats!」、2015年に放送された「Charlotte」に続く3番目のオリジナルアニメ作品となれば気にならない訳がありません。
それに放送前に大々的に特番も放送していましたしね。
あやねるのひなに関するインタビューが強く印象に残っています。

しかし、「AngelBeats!」「Charlotte」の人気は根強いですね。
麻枝准研究所というサイトを覗いてみると、ガルデモの腕時計ふが受注予約されていたり、「Charlotte」も10月にBlu-ray Disc BOXが発売されていたり…
その人気の理由も分かりますけどね。


彼女が神様になった日、
世界は終焉へと動き出した――

高校最後の夏休み、
大学受験を控えた日々を送る成神 陽太の目の前に、
ある日突然「全知の神」を自称する少女・ひなが現れる。

「30日後にこの世界は終わる」

そう告げるひなに困惑する陽太だったが、神のような予知能力を目の当たりにし、その力が本物だと確信する。

超常的な力とは裏腹に天真爛漫であどけないひなは、なぜか陽太の家に居候することが決まり、2人は共同生活を送ることになる。

「世界の終わり」に向けて、騒がしいひと夏が始まる。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

最初は物語についていけなかった様に思います。
正直何がやりたいのかがさっぱり分かりませんでしたから…
特に、第4話の「闘牌の日」はどんな意味があったのか今でも分かりません。
ひなのゲーム好きの布石か何かだったのか…
ルールもまるっきり無視されていましたしね。

そして突然の急展開が訪れたかと思えば、あっという間に最終回です。
ひながどうしてあんな仕打ちを受けなければなかなかったのか、一応簡単な説明はありましたが、あまりにも突飛で飛躍し過ぎだったのではないでしょうか。
しかも、ひながどうなるか結果が見えているのに、ひなの都合なんてまるで考えずに執行するなんて、あんまりだと思いましたよ。

最終的に落ち着くべきところに落ち着いてくれましたが、それでもひなの受けた苦難は決して小さくありません。
「AngelBeats!」「Charlotte」では完全に涙腺が崩壊したので、今回も崩壊するのかなと身構えていましたが、割とあっさりしていて崩壊までには至りませんでしたね。

アニメーション制作がP.A.WORKSなので、クオリティーは折り紙付きです。
キャラデザも「AngelBeats!」から一貫してNa-Gaさんです。
あやねるも言っていましたが、ひなの瞳の中には黄色が映っているんですよね。
キャラデザへのこだわりを感じました。

違っているのは監督さんくらい…
「AngelBeats!」は岸誠二監督でしかが、「Charlotte」からは浅井 義之監督になりました。
個人的には岸誠二さんの作品が好きなんですけどね。

オープニグテーマは、「君という神話」
エンディングテーマは、「Goodbye Seven Seas」
どちらも、やなぎなぎさんが歌っています。
アニメと息のピッタリ合ったオープニングが個人的には好みでした。

1クール全12話の物語でした。
面白かったとは思います。
声優さんの演技も素晴らしかったですし、アニメーションとしてのクオリティーも高いと思います。
きっと今まで以上に涙腺が崩壊する作品を期待し過ぎていたのかもしれません。
そもそも「AngelBeats!」や「Charlotte」と比較すること自体がナンセンスなのかもしれません。
普通に堪能させて貰いました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 31

91.4 3 2020年度の恋愛アニメランキング3位
劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ映画)

2020年9月18日
★★★★★ 4.4 (587)
2803人が棚に入れました
――あいしてるってなんですか?かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切なあの人。代筆業に従事する彼女の名は、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。人々に深い、深い傷を負わせた戦争が終結して数年が経った。世界が少しずつ平穏を取り戻し、新しい技術の開発によって生活は変わり、人々が前を向いて進んでいこうとしているとき。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大切な人への想いを抱えながら、その人がいない、この世界で生きていこうとしていた。そんなある日、一通の手紙が見つかる……。

声優・キャラクター
石川由依、浪川大輔
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最後の手紙(2回目感想を追記)

下手な言葉を使うとネタバレしそうなので、ポスターのキャッチコピーを一部引用しました^^;

 TV版本編の初放送は2018年で初視聴も同時期でした。。

===劇場版:初見での感想===
 2020年9月19日(土)、劇場版本編を観覧。
 (★舞台挨拶ライブビューイング付き)

全国の劇場で舞台挨拶が見られるとのことで、
予定を繰り上げて、あわてて劇場に行きました。

でも、TV版本編を少しでも復習してから、行くべきでした。。
2年の月日は自分にはちょっと長かった。。
ヴァイオレットへの愛情は忘れようがない。
そんな変な自信を持っていましたが、いかんせん物語の詳細をとどめておけるほどの記憶力は、現在の自分には持ち合わせていない事を突き付けられました。。トホホ

いよいよ物語の主人公、ヴァイオレット本人のストーリーが幕を開けます・・

ネタバレレビューを読む

そう、エンドロールは最後まで、観ないとですね♪

ちなみに劇場で配布された、入場者プレゼントは
ネタバレレビューを読む~でした。

あ、3種類の短編小説ランダム配布って公式に書いてた。。
急いては事を仕損じる。
ゆっくり読もう。。


===劇場版:二回目の感想===

京アニはご存知のとおり寄付金を受け取ってくれません。
感謝の心、支援の心を込めて、再度劇場へ行きました。
TV版を観直した後、今度は目線を変えて。

その目線とは、ヴァイオレットであり、ギルベルト。
初見ではどうしてもホッジンズ社長というか保護者目線になってしまいましたが、この物語は、二人の物語であり、その目線で観るのは必定かと。

ネタバレレビューを読む

はぁ・・切なくて息が詰まりそう。
この劇場版と、1期・Extra・外伝で無限ループに陥りそうです・・

 制作:京都アニメーション
 監督:石立太一
 脚本:吉田玲子

 2020/09/19 閉館直前のMOVIX利府にて初視聴。
 2020/10/05 同じ映画館にて二回目視聴。


■余談
劇場内で完全新作ARIAの予告編が流れてました・・脚本が同じく吉田さんかな?と思ったら・・

 総監督・脚本:佐藤順一
 監督:名取孝浩
 アニメーション制作:J.C.STAFF

ほへ・・
ストレスフリーの世界でホッとしたい・・
違う作品の話ですみません^^;

投稿 : 2025/03/22
♥ : 57

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

上映してくれてありがとう 感動を与えてくれてありがとう

この劇場版は、世界の多くの人たちが待ち望んでいました。
様々な困難にもめげずに、この劇場版を完成された監督、スタッフ、関係者の皆様、ありがとうございます。


この映画は現代と過去の二つで物語が進行します。

現代での物語の主人公は、デイジー・マグノリア。どこかで聞いたことのある名前が含まれていると思いませんか?
そうです。デイジーは、テレビアニメの第十話で登場したあの少女の孫娘。

お婆さんが亡くなった後、デイジーはおばあさんが最も大切にしていた宝物(ひいばあさんからの手紙)を知り、その手紙を代筆したヴァイオレットに興味を持ちます。
ヴァイオレットのことを調べるうちに、デイジーは彼女の不思議な魅力に魅かれていきます。
やがてデイジーはライデンに行き、愛してるを知るようになったヴァイオレットのその後の足跡をたどるのです。

それと同時に、過去の物語が始まります。もちろん主役はヴァイオレットです。
とても感動する内容です。涙が出てきます。
ぜひとも劇場へ足を運んでください。「見て良かった」と、きっと思いますよ。

デイジーの声の役を諸星すみれさんがやってられました。諸星すみれさんは第十話でもあの少女の声の役をされた方です。
それだけで私は感動しました。


科学技術が進歩し、今では電話やEメール、LINEで遠くの人と気軽に話せるようになりました。
でも、心がこもった話を私たちはしているでしょうか? 相手の気持ちに寄り添った話をしているでしょうか?
特にEメールやLINEは気軽に発信できるので、つい相手の心を傷つけたりすることがあります。

手紙は不便だからこそ、時間をかけて相手の心に寄り添う内容を書けるのかもしれません。
そして手紙は、受け取った人が宝物として大切に保存しておくことができます。

もちろん、EメールやLINEも保存が可能ですが、いつの間にか削除されることが多いような気がします。
大切なEメールやLINEは、特別な場所に格納して一生の宝物にしたいですね。


この映画は、本来は2020年1月に公開されるはずでした。
しかし、2019年7月に、不幸な出来事が発生し、多くの社員の方々が亡くなり、京都アニメーションは存続の危機に立たされました。
それでも京都アニメーションの方々の努力と沢山の人たちの支援により、2020年4月を目指して製作が続けられました。
すると今度は新型コロナウィルスの影響で、またしても製作が困難になり、上映が延期となりました。

でも、なんとしてでも完成させるという信念を持ち続けた京都アニメーションさんのたゆまぬ努力により、2020年9月、ようやく上映されることになったのです。

上映してくれてありがとう。感動を与えてくれてありがとう。
これが私の今の気持ちです。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 75
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

心と時代の火傷が癒やされていく……(ドルビーシネマ版・体験談追記)

【ドルビーシネマ版・体験記】

先日、京都MOVIXにてドルビーシネマ版で再鑑賞。
(大河ドラマ史跡探訪の寄り道)

色域の広さ、コントラストの幅を最大化した映像。
128個の音源により実現したサウンドの360°空間移動による臨場感溢れる音響。
が特徴の映像規格。

嵐の後のエカルテ島の朝焼けは、よりグラデーションが美しく、
光源処理も眩しく鮮やかに。
ライデンの夜景と花火は、通常は同じ黒に見える暗闇の中に、
描き分けられた家屋や夜空の明度の違いがハッキリと伝わり、より味わい深く。
紅葉シーズンの京都に匹敵する絶景が巨大スクリーンいっぱいに広がり、
私も景色で泣いているのか、物語で泣いているのか分らない状態にw


鳥や虫の音、床が軋む音も含む多彩な足音。
など環境音も芸が細かい本作ですが、立体音響により一層リアルに。
今回は空気が流れる微かな音までシッカリ聞こえて驚愕しました。

音が繊細なだけじゃなく、単純に音を振動として人体に伝えるパワーも強く、
心臓の奥まで突き動かされるような音響で、
私は終始、心拍のリズムがおかしかったですw

主題歌「WILL」等も生オーケストラ演奏級の大迫力でした♪

何より恐れ入るのが、誤魔化しの効かないこの規格で
むしろ本領を発揮するだけの手間とコストを京アニがかけていたという事実。

ひょっとすると本作の映像ソフト化では
Ultra HDブルーレイ版の展開等もあるのかもしれません。

私も音響までは無理でも、再生プレイヤーくらいは検討してみましょうか……。



以下、2020.9.21初回投稿


【物語 4.5点】
シリーズ集大成となる本作。メインシナリオ自体は単純。

だが、このシンプルな愛の話が成就するまで
主人公ヴァイオレットや周囲の人々の揺れ動いて来た心の曲折を、
最後まで丹念に描き切ることで“【不変】で【普遍】の愛の物語”が花開く。

時系列前後、TVアニメ版エピソードの延長線導入など、
脇にトリッキーなプロットも組んで来るが、

彼女とその想いは時代を越えて確かに存在していたこと。
手紙じゃなきゃ伝えられない事もあるが、大切なのは想いを伝える意志。

といった王道を整備、補強する材料として的確にシナリオがチョイスされ機能している。


【作画 5.0点】
元々、心情を気象現象等に投影する背景美術、アニメーション表現を追求してきた本シリーズ。

いよいよヴァイオレットの感情も開花し猛威を振るう本作では、
天候描写等も、何もここまで作画カロリーMAXにしなくても良いのに
という位の極致に到達。


京都アニメーションはさらにえげつなくなって帰って来ました♪


手元の描写に、顔に出さない心情を吐露させる表現も目立った本作。
ヴァイオレットの義手も、序盤でネジを締め直して調節する描写が入り、
来る感情表現に向けて準備万端。

失われた後で補った偽りの手でも、手紙をタイプすることはできるし、
ネタバレレビューを読むだってできちゃうんです👍


何より成長したヴァイオレットの笑顔が本当に素敵です。


通常の泣きアニメでは、
外部から露骨に泣かせに来る涙腺攻撃だけ警戒していれば良いのですが、
本作の場合は、心情から背景まで一体となった
ハイレベルな表現に琴線を触れられた心の奥底から
溢れ出て来る感情により、涙腺が内部から崩壊させられる感じ。

ふとしたシーンの何気ない風景や表情にすら、グラッと来るから油断できません。
このパターンで涙腺決壊したら、
以降はずっと涙が氾濫しっぱなしになると思われます。

ファンの間ではハンカチより大型タオルの持参が推奨されていますが、
決して大げさではないと思います。
自身の涙腺耐久度等に応じて備えましょう。


【キャラ 4.5点】
すっかり喜怒哀楽が豊かになったヴァイオレット。
「あいしてる」や、ギャグも少しは分るようになった模様。
但しギャグセンスは『ターミネーター2』のT-800(演:シュワちゃん)レベルでしょうか?w
今後の成長を温かく見守りましょう♪

消息が気になる少佐については、ネタバレレビューを読む


人々との出会いがヴァイオレットの感情を育む。
シリーズのキャラ作りの基本線は本作でも踏襲され、
ヴァイオレットの背中に最後の一押し。

今回は新たな依頼主としてネタバレレビューを読む
という反証材料を提供し、物語の洗練に寄与。


戦乱の時代に武器として傷つけ傷付いて来た少女を、
平和になった時代が恋する乙女として再生させた。

本作は世界が「あいしてる」を取り戻す物語でもあるのです。

【声優 4.5点】
ヴァイオレット役の石川 由依さんが感情を振り切った熱演をする傍ら。

ディートフリート役の木内 秀信さん。
それとネタバレレビューを読む
この辺りの男性役が、憎まれ口で本音を包み隠してしまう素直になれない男共を好演。


誰かさんは女の子を持ったら身が持たない。いや男の子も……。
などと愚痴っておりますがw

本作については、男の私から見ても、男の方が断然、面倒臭いですw


【音楽 4.5点】
足音だけで何種類あるんだろう?と感心させられる、
多彩かつ繊細な効果音、環境音は健在。


私は田舎で選択肢がありませんでしたが、
これから鑑賞される方は、音響にはこだわって欲しいと思います。


劇伴はEvan Call氏の続投。吹き荒れる感情の大嵐に寄り添うべく、
ドイツの映画音楽専用スタジオで収録した音源を提供する本気度。

主題歌はTRUE「WILL」こちらも作曲・Evan Call氏。
相変わらず壮大なオーケストラにも押し負けないパワフルなボーカルで、
作品のキーワードを押さえた歌詞を歌い上げる。
「帰ろ~うか♪ 帰~ろうよ♪」帰宅ソングの新定番が誕生♪
TRUEさんは他にネタバレレビューを読む

また、同じくネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 61

72.6 4 2020年度の恋愛アニメランキング4位
泣きたい私は猫をかぶる(アニメ映画)

2020年6月5日
★★★★☆ 3.7 (141)
664人が棚に入れました
見つけた、君に会える魔法――自由奔放、ちょっと変わった中学2年生、笹木美代(ささき・みよ)。クラスメイトから「ムゲ(無限大謎人間)」というあだ名で呼ばれ、学校でも家でもいつも明るく元気いっぱい。ムゲ熱烈に想いを寄せるクラスメイトの日之出賢人(ひので・けんと)に毎日果敢にアタックを続けるが全く相手にされない。めげずにアピールし続ける彼女には誰にも言えないとっておきの秘密があった・・・。大好きな日之出のそばにいられる唯一の方法、それは猫になって会いにいくこと。≪人間≫のときには距離を取られてしまうが、≪猫≫のときには日之出に近づける日々。猫として長く過ごすほど、いつしか猫と自分の境界があいまいになっていく。このままずっと、彼のそばにいたい。でも、《私》に戻ることができなくなる――「猫」の世界を通して繰り広げられる、私をみつける青春ファンタジー。

声優・キャラクター
志田未来、花江夏樹、寿美菜子、小野賢章、千葉進歩、川澄綾子、大原さやか、浪川大輔、小木博明、山寺宏一
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

既視感がある猫物語

絵柄が幼いので、あまり期待せずに観ました。
しかし、巧みな物語構成に徐々に夢中に。
それは各キャラの背景が描かれていたからかな。
人猫関係が有機的に結合し、クライマックスへなだれ込む。
見応えがありました。

恋愛ファンタジーストーリー。
破天荒な女の子ムゲはちょっとクールな日之出が好き。
でも、日之出はムゲのアタックをむげに断る。
だから、ムゲは猫に変身し、日之出に会いに行く。
しかし、ムゲはデブ猫の陰謀にハマり・・・という感じの物語。

私のもっとも好きなのはネタバレレビューを読む

ムゲの声は志田未来さん。
本業ではないけど、役に合っていたと思います。
並みいる声優陣に引けを取りません。
こっちの世界でも十分やっていけるでしょう。

背景は常滑に似ているなあと思ったら本当に常滑でした。
遠い昔に同級生の実家へ遊びに行った街。
狭い路地を上った先は・・・「猫の森?」
谷山浩子好きの同級生のことを思い出しました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

見つけた、君に会える魔法…

サトジュンと岡田麿里さんがタッグを組んだオリジナルアニメ…
と聞けば気になりますよね。

ですが、私にとって結果的にラッキーでしたが、劇場での視聴を楽しみにしていた方には残念だったのではないでしょうか。
コロナウィルスの影響により、前売券の発売延期、公開日の延期…
そして劇場公開せずNETFLIXでの配信に変更されたからです。
私はNETFLIXに入会しているので視聴できましたが、多くの方々が入会している訳では無いと思うので…


私はあなたの力になりたい。好きって言われたい…

笹木美代(ささき・みよ)は、いつも明るく陽気な中学二年生の女の子。
空気を読まない言動で周囲を驚かせ、クラスメイトからは「ムゲ(無限大謎人間)」という
あだ名で呼ばれている。
しかし本当は周りに気を使い、「無限大謎人間」とは裏腹に自分の感情を抑えて日々を過ごしていた。
そんなムゲは、熱烈な想いを寄せるクラスメイトの日之出賢人(ひので・けんと)へ
毎日果敢にアタックを続けるが全く相手にされない。
めげずにアピールし続ける彼女には誰にも言えないとっておきの秘密があった・・・。

それは、猫の姿になって 大好きな日之出に会いにいくこと。

実はムゲは、ある夏祭りの夜お面屋にいた猫の店主から、「かぶると猫へと姿を変えることができる」という
不思議なお面をもらって以来、猫・太郎として日之出の家に通っていたのだ。
普段はクールに振舞う日之出だが、太郎にだけは素直な気持ちを打ち明けることができ、
いつしか太郎は日之出の支えになっていた。
≪人間≫のときには距離を取られてしまうが、≪猫≫のときには近づけるふたりの関係。
ムゲもまた、猫でいれば周囲との関係に悩むことない自由さを知り、次第に心地よさを覚えていく。

猫として長く過ごすほど、いつしか猫と自分の境界があいまいになるムゲ。
ある日、再び現れた猫店主から、猫の“お面”とムゲの“顔”を交換し、
≪人間≫を捨て≪猫≫として生きるよう迫られる・・・

このままずっと、彼のそばにいたい。でも、《私》に戻ることができなくなる――
自分が誰に支えられているのか。大切なものに気がつくとき、二人の世界が変わり始める。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

始まって直ぐ、サトジュンワールドにジブリ感がプラスされた感じがしました。
ネコと摩訶不思議な空間との組み合わせは、まさにARIAそのものです。
それに「千と千尋の神隠し」の世界観が雰囲気を助長してくれている感じ…
もう期待感が右肩上がりです。

気になるあの人は今、何をしているんだろうか…?
誰でも一度は気にしたことのあるシチュエーションだと思います。
勿論、自分では会いに行けないし、仮に会ったとしても教えて貰えないかもしれません。
そもそも、会いに行くための口実がなかったり、嫌われたくないからあと一歩が踏み出せず躊躇してしまう…

青春のど真ん中って感じが羨ましくもありますけれど…

でも、それが「自分とは全く違う何か」でなら、見せて貰えるかもしれない…
見てどうするか…それはきっと実際に見てみなきゃ分からないと思いますが、この作品の根底にはそんな「もしもワールド」が息づいていました。

この作品で秀逸だと思ったのは人との関わり方です。
最初は、ムゲが日之出の力になりたいと思い動き出しますが、人との関係性ってそんな一方的じゃないんですよね。

お互いが支え、支えられている…
何かをしてあげたいという気持ちは交錯する…
そんな心情が巧みに描かれているんです。

そして物語を彩る主題歌 ヨルシカさんの「花に亡霊」も抜群だったと思います。

作画も綺麗、キャラはしっかり動くし背景も繊細且つ緻密で申し分無しでした。
日本のアニメーションの素晴らしさが感じられる作品だったのではないでしょうか。
私はしっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 19

さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

期待通りのものが出てきて大変満足

正直、劇場で観たかったですわ…

Netflixだけで配信とかマジかよと思いつつ登録しましたよ。
まあ、普通に映画館で観るより安いっすけど、最近の映画館は音響や画質凄いっすからね。
IMAXで観てたらきっと泣いてました。

さて、タイトルの件について、
「泣きたい私は猫をかぶる」
オリジナルものならティザーを見て、どんな話だろうと想像するじゃないですか。アニメ映画で猫、それにスタジオコロリドの作品系統で言ったら、「猫の恩返し」のようなものを期待するじゃないですか。
いやー、まさに期待していたものが出てきたという感じで、個人的には大変満足しております。

新宿に麺屋翔という行列のできる大変おいしいラーメン屋があるのですが、そこで初めて塩ラーメンを食べた時のような感動がありました。
見た目はシンプルな塩ラーメンなのですが、一口スープをすすると確かに塩ラーメンの王道にも関わらず、コクがあって箸が止まらなくなるんです。


しかしスタッフリスト的に、もっとマリー感とかサト順感が出るかと思ったのですが、見事に調和がとれて子供から大人まで楽しめるような丸くて柔らかい映画になってましたね。もしかしてこれが柴山智隆監督の色なのでしょうか?
マクドナルドのCMとかも手掛けられてるんですよね…確かにあのような爽やかな感じが作品に漂っています。

背景の色使い素敵でした。
ペンギンハイウェイから洗練されて落ち着いた空気感を持つようになりましたね。
写実的な背景と異世界の混ざり合った感じが面白かったり…

そうそう、主演の志田未来ちゃん、声をあてるの上手かったです。
しんちゃんでゲスト声優してた時は、正直あんまり上手くないなと思っていたので意外でした。
あれ、もしかして、志田未来ちゃんに反応すると年代がバレる?
逆に私はヨルシカって、先月初めて知ったぐらいなんですけど…
え、時代に取り残されてる感が強くて急にもやもやしてきたぞ…

えっと、うん。良い作品です。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 14

66.9 5 2020年度の恋愛アニメランキング5位
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (297)
1047人が棚に入れました
科学技術が高度に発達した機械仕掛けの理想郷「帝国」。超常の力を駆使し、“魔女の国"と恐れられる「ネビュリス皇庁」。百年にわたる戦争を続けてきた両国には、二人の英雄がいた。最年少にして帝国の最高戦力となったイスカ。ネビュリス皇庁の王女にして“氷禍の魔女"の異名を持つアリスリーゼ。戦場でめぐり逢った二人は、命を賭して戦う宿敵となった。国を、家族を、仲間を守るため、決して譲れない矜持と矜持をぶつけ合う。しかし、激闘の中で互いの素顔に触れた二人は、その生き方に、その理想に惹かれてしまう。ともに歩むことはできず、残酷な運命に翻弄されるとわかっていても。……そんな二人を嘲笑うかのように、世界の緊張はなおも高まり、大国の謀略が交錯しようとしていた。分断された世界、それでも少年と少女は想いを募らせていく―― 。

声優・キャラクター
小林裕介、雨宮天、石原夏織、白城なお、土岐隼一、花守ゆみり、和氣あず未、久川綾、笠間淳

U-yan さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

許されない恋と知りながら・・・。

あにこれでは「可もなく不可もなく」の評価が多いですが、私は結構好きです。100年をも超える争いを未だに続ける2つの国。それぞれの国の若きエースである男女が、出会いそして惹かれ合ってしまう。ここから物語は始まります。戦争している割にはラブコメ要素があって、あまり緊張感のない世界観ですが、映像はまぁまぁ綺麗だし声優さんも推しの多い作品でした。OPもEDも結構いい曲でした。女の子キャラの個性は強いけど、男の子の個性はちょっと弱いのかな・・・。「中途半端なところで終わりやがって!」という意見もありますが、2期の制作が決定しているようで楽しみです。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

最強の剣士と最強の魔女。宿敵である二人は、戦場で惹かれ合う。

この作品の原作は未読ですが、天ちゃん、ゆみりん、ゆみりん、石原夏織さんに和氣あずみさんが出演されると知り、視聴を決めた作品です。


科学技術が高度に発達した機械仕掛けの理想郷「帝国」。
超常の力を駆使し、“魔女の国”と恐れられる「ネビュリス皇庁」。
百年にわたる戦争を続けてきた両国には、二人の英雄がいた。

最年少にして帝国の最高戦力となったイスカ。
ネビュリス皇庁の王女にして“氷禍の魔女”の異名を持つアリスリーゼ。

戦場でめぐり逢った二人は、命を賭して戦う宿敵となった。
国を、家族を、仲間を守るため、決して譲れない矜持と矜持をぶつけ合う。

しかし、激闘の中で互いの素顔に触れた二人は、
その生き方に、その理想に惹かれてしまう。
ともに歩むことはできず、残酷な運命に翻弄されるとわかっていても。

……そんな二人を嘲笑うかのように、世界の緊張はなおも高まり、
大国の謀略が交錯しようとしていた。

分断された世界、それでも少年と少女は想いを募らせていく――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

史上最年少で帝国軍の最高戦力「使徒聖」に上り詰めたイスカと、強力な氷の星霊を宿す星霊使いで、帝国からは「氷禍の魔女」と呼ばれ恐れられている皇庁の第2王女アリスは、お互いを宿敵と認め合っているものの、敵対する国に所属する二人が共に歩むことは許されていません。
お互いを打倒する先にしかそれぞれの目指す世界平和が無いという設定は、ラノベの中では比較的ありきたりの部類かと思います。

そういえば、主人公のイスカという名前も、以前聞いたことのある名前ですし、ヒロインのアリスという名前も一般的かと…
設定そのものがありきたりだと、勝負するのは物語の内容ということになります。

帝国と皇庁の深部では何らかの企みが蠢いているようでしたが、それが何かが分かる前にアニメとしては終幕してしまいました。

続き、面白そうなんですよね。
主人公は帝国の上層部にはお邪魔みたいですし、皇庁で繰り広げられている王位継承争いも、波乱含みでどうなるか興味ありますしね。

それにこんなことくらいで折れるイスカとアリスではないでしょうし…
そしてアリスの妹であるシスベルとイスカの関係も気になるところです。

終幕のタイミングは物語としてのキリが良かったからかもしれませんが、これで第2期が無かったら、完全に販促目的の作品ということになります。
この作品はどうなるんでしょう?

アニメーション制作はSILVER LINKさんなので安心して視聴することができますし…
続編の有無は円盤の売れ行き次第、ということになるのでしょうか?

オープニグテーマは、石原夏織さんの「Against.」
エンディングテーマは、アリスリーゼ・ルゥ・ネビュリス9世(天ちゃん)による「氷の鳥籠」
どちらも通勤中に聞いている楽曲です。

1クール全12話の物語でした。
ありきたりな面もありましたが、総じて楽しんで視聴できたと思います。
これは声優さんの力も多分に関係しているんでしょうね。
販促作品にならないよう、続編の情報を待っています。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 17

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ロミジュリ的な関係といえるイスカとアリスのキャラや絡みが非常に楽しめました

最初は如何にもな凡庸ラノベ系バトル作品かと思ったけど、
ただ主人公であるイスカとメインヒロインのアリスのキャラが良くて、
特にイスカとアリスのラブコメ的な絡みとか、
そしてバトル方面ではイスカとアリスのバディ感が出てるのも良いですね。

本作に関して当初は単なるB級ラノベ系バトルアニメというか実際にB級というのは間違ってないんだろうけど
ただイスカとアリスのロミジュリ的な関係といえるメイン2人のキャラが良かったので楽しむ事が出来ました。

【評価】

89点・2A級

投稿 : 2025/03/22
♥ : 2

78.3 6 2020年度の恋愛アニメランキング6位
ジョゼと虎と魚たち(アニメ映画)

2020年12月25日
★★★★☆ 4.0 (196)
809人が棚に入れました
趣味の絵と本と想像の中で、自分の世界を生きるジョゼ。幼いころから車椅子の彼女は、ある日、危うく坂道で転げ落ちそうになったところを、大学生の恒夫に助けられる。海洋生物学を専攻する恒夫は、メキシコにしか生息しない幻の魚の群れをいつかその目で見るという夢を追いかけながら、バイトに明け暮れる勤労学生。そんな恒夫にジョゼとふたりで暮らす祖母・チヅは、あるバイトを持ち掛ける。それはジョゼの注文を聞いて、彼女の相手をすること。しかしひねくれていて口が悪いジョゼは恒夫に辛辣に当たり、恒夫もジョゼに我慢することなく真っすぐにぶつかっていく。そんな中で見え隠れするそれぞれの心の内と、縮まっていくふたりの心の距離。その触れ合いの中で、ジョゼは意を決して夢見ていた外の世界へ恒夫と共に飛び出すことを決めるが……。

声優・キャラクター
中川大志、清原果耶、宮本侑芽、興津和幸、Lynn
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

心のバリアを穿つ物

原作小説は未読。実写映画版も未見。サガンも未体験。
鑑賞時は予備知識ほぼゼロで挑みました。

【物語 4.5点】
繊細。

原作よりは明るい方向でのシナリオ改変。
ヒロイン・ジョゼの車椅子設定も障がい者の生き辛さより、
人間社会全体における生き辛さの表現の一つとして。

との事前情報は耳にしていて、
車椅子がぞんざいに扱われたりして興醒めしないだろうか?
などの懸念を私は抱いていましたが、他の方の好評を信じて行ってみたら杞憂でした。
ありがとうございました♪


原作刊行当時の昭和→現代の大阪が舞台となり、
バリアフリーや行政支援など身体・生活面の障壁撤廃策は充実したけど、
最低限の暮らしは保障されるのだから夢だの恋だの自己実現は諦めよ。
といった形で浮き彫りになった心の壁や、障がいの有無以前の人間としての甘えや諦め。
障がい者だけでなく健常者にもある諸々を乗り越えるには?
という主題がネタバレレビューを読むなど
突破口となり得る夢の追加設定も交えて、丁寧な描写で伝わって来ます。

(因みに本作では“障がい者”という言葉は一度も出て来ません。
“健常者”なら一回だけ強烈に繰り出されますが。)

新しい日常の一コマかな?と思しきダイジェストで披露された小ネタが、
後々、回収されるなど伏線芸も細かい。

普遍的な青春物として目を懲らして観る価値がある。


【作画 5.0点】
アニメーション制作・ボンズ

実写とアニメの中間を追求。

背景美術もリアル志向ながら全部描いて圧が強くなりすぎないよう情報量を調整。
フォトリアルにありがちなしつこさが本作は少なく見易いです。

loundraw氏のイメージボードを下敷きにしたヤマ場の背景の美しさは圧巻。
月並みですがネタバレレビューを読むは本当に綺麗です♪

鍵となる絵や絵本の素材提供には、プロの絵本作家を起用。
生き辛さや言い訳で、絶やしてはいけない夢や芸術があることを視覚的に証明。
ネタバレレビューを読む


人物作画も台詞に表れない、或いは言葉の裏に隠した心情を良く拾う。
最初に、恒夫がジョゼ宅に上がると決まった時、ジョゼの後ろ姿がピクッと反応した瞬間、
私はこれは!とガチ鑑賞モードに切り替わりました。いい“先制ジャブ”頂きましたw


【キャラ 4.5点】
ヒロインのジョゼ。嫉妬などの心情が明快な、どこにでもいる普通のツンデレですw
ジョゼは2020年アニメ映画、私の最萌キャラです。萌えましょうw

そんなジョゼと恒夫の間に、入って来るアニオリキャラの舞。
恒夫に伝えまいとする分り辛い恋心(まぁ、隼人や鑑賞者にはバレバレですがw)
ジョゼの障がい故であっても、舞の一般的な乙女心故であっても、
想いを堰き止める青春の心の壁は共通であることを強調する好材料となる。
ネタバレレビューを読む

アニオリキャラ・その2・隼人。
女好きのチャラ男でも、いざという時はやる典型。
ネタバレレビューを読む好アシストはシビれました。

あと、祖母に存在感のあるアニメ映画に外れはないと思います。


【声優 4.5点】
ジョゼ&恒夫。メイン二人は俳優陣。

が、キャスティングもまた実写とアニメの中間領域の開拓精神から、
声優、俳優幅広く検討した結果。
ジョゼ役の清原 果耶さん起用にしても、
大阪府出身で方言をカバーしつつ、実写&アニメ両要素の演技ができる
という勝算があったから。

重要なのは“ちゃんとした声優”か否かではなく、
結局スタッフが熱意を持ってオーダーできるか否かだと改めて痛感する好例。


脇の声優陣も舞役の宮本 侑芽さんが
表情と一致しない台詞など台本の裏を読む好演。
花奈役のLynnさんもサガン好きの“同志”来館に色めき立つ積極的な図書館司書を熱演。


意外性はジョゼ宅に居座る野良猫・諭吉役の河西 健吾さん。
『3月のライオン』主演声優がホンマもんのニャーとなり、闖(ちん)入者・恒夫を威嚇w


【音楽 4.5点】
劇伴はEvan Call氏。恒夫のバイト先で流れるBGMなど
エレクトロポップ配合のオシャレな都会ムードもフォローするが、
やはり魅力的なのは弦楽を生かしたファンタジー風で、海中世界や空想をカバーした仕事。
真骨頂は、その作風でクライマックスを彩った心情曲。

四季の移り変わりも美しい本作ですが、
美術だけでなく環境音の貢献も聞き逃せません。

他には砂浜にめり込む車椅子のタイヤ音や、
古式な和風民家であるジョゼ宅の木珠のれんが擦れる音など、
マニアックな効果音もリアリティや生活感の向上を下支え。


ED主題歌&挿入歌はEve。
今回は二曲共、場面の劇伴ソングとして使用。
“ああこのまま立ち止まってしまったら 涙の味でさえ 知らないままだったな”
などジャストミートな歌詞でネタバレレビューを読むも乗り越える。

要するに本作はEDの後まで立ってはいけない作品だと言うことです。


※初回投稿2021/1/7 1/20誤記修正。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 36

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

12月25日ロードショーってクリスマスに映画デート中のカップルを地獄に叩き落す気なのか!?と思いきやジョゼの可愛さに全大阪人が泣いた!?

1984年、つまり36年も前の田辺聖子の短篇小説が原作
2003年、つまり17年前にも犬童一心監督の手で実写映画が制作されました
『ノラガミ』のタムラコータロー監督、アニメは初となる桑村さや香の脚本、『たまゆら』や『リトバス』のハルコミンさんこと飯塚晴子のキャラデ総作監、別にアクションアニメじゃないけど(笑)ボンズ制作で98分


舞台は現代の大阪
大学で海洋生物学を専攻する22歳の学生、鈴川恒夫
趣味はダイビングで幻の魚と言われるクラリオンエンゼルを間近で観るという夢を持ち、メキシコ留学をする為のアルバイトと勉学に追われる日々を過ごしていた
ある夜の帰り道、坂道を猛スピードで暴走する車椅子に乗った女の子、山村クミ子を助ける
クミ子は先天性の下半身不随で祖母と二人暮らし
祖母はクミ子に対してやや過保護な面がありつつも、健常者社会の厳しさから孫を守っていた
金に困っていた恒夫はアルバイトを紹介する、という態で祖母からクミ子の世話を依頼される
クミ子は愛読するフランソワーズ・サガンの登場人物から「ジョゼ」と自分を呼ぶように恒夫に言った
ジョゼは不信感の拭えない恒夫に対しキツイ物言いで接し、無理難題な我侭ばかりを押し付ける
渋々とジョゼの我侭に付き合っていた恒夫だが、彼女が家の外にほとんど出た事が無く、そしてまた絵を描くのが趣味であるという事を知るとジョゼの“散歩”に積極的に付き添う様になっていき、次第にジョゼも恒夫に心を開き始めるのだった…


























原作や実写版を知らないまっさらな気持ちで観られる方にはストレートに“純愛映画”としてオススメします
原作や実写版はもっとエロティシズム溢れる内容でしてw
キャラの設定からして全然違うし、中盤以降は今作の完全オリジナルで全く別の作品と思っていただいて結構です


ですが、ややペシミズムの残る原作の終わり方や、恒夫とジョゼが道を分かつ事を決意する実写版のラストを知っていると、今作はハッピーエンドなのか!?バットエンドなのか!?というのがどうしても気になるところでしょう


ですがそんな論争は最早無意味であることを今作は教えてくれました


まず誤解しないで欲しいのですが、この映画のヒロインが車椅子生活者で舞台が現代、ということでハンディキャップのあるジョゼが可哀想…等という安い同情を求める映画では決してありません


そもそも原作、実写版共にハンデを背負ったジョゼと暮らすことは社会的には後ろめたい事、とネガティブに捉えているのですが、今やその価値観は遠く古臭い考え方であり2020年では到底通用しません


原作は社会から隔絶されたとしても自分達なりの幸せを見つければ良いというスローライフの賛歌であり、
実写版はハンデを背負ったジョゼを若者の恒夫が支えるという事の責任の重さを描いていて、
それぞれが別のテーマを扱っています


そして今作は前者どちらとも違い、ハンデのあるジョゼが外の世界に出て行く伸び代よりも、何不自由なく暮らしてきた健常者の方が遥かに心が折れやすいし脆い…という部分がテーマになっています


確かに序盤では道すがらでジョゼに冷たく当たる通行人が登場したりしますが、それはジョゼが車椅子だからではなくオドオドして佇んでいたからです
健常者だろう誰だろうと、突然すれ違い様に舌打ちされたり、逆ギレで捲くし立てられたら竦んでしまいます
ですので序盤のシークエンスはハンデを背負った辛さというより、社会の生き辛さそのものを描写する場面と捉えることが出来ます


根本的なテーマが違うので原作や実写版とは直接比較出来るものでは無いのです


特に大きな改変を感じる部分は登場人物が総じて清々しい人達として描かれているところですね
恒夫のバイト仲間が恒夫の夢を応援してくれてたり、ジョゼに理解者となってくれる友達が出来たりと、前述の通行人のくだりで社会の冷たさを描写しつつも、人間そのものの優しさが描かれている点は原作や実写版には無い部分です
特にジョゼのおばあちゃんはジョゼの存在に後ろめたさを感じていた原作や実写版のキャラから、ジョゼの成長を温かく見守るキャラに改変されていてだいぶ違います


そして恒夫は原作や実写版のモラトリアムを持て余す学生ではなく、夢の為に努力を続ける苦労人
結果として今作はジョゼやジョゼの背負ったハンデの話なのではなく、恒夫やジョゼが抱く“夢”をお互いで支え合う事の尊さが主軸になっているのです


ですからまあデートムービーではありますが老若男女問わずオススメしたい青春映画なのです、今作は


また逆に原作や実写版をリスペクトしてか、部分的に取り入れられた要素もあります
踏み切りの前で海に行きたいと言い出したジョゼが「おっぱい触ったゆうてクビにしたる」と恒夫を脅すくだりは原作や実写版では本当にジョゼにセクハラを働く迷惑人が登場した事へのオマージュでしょう
今作ではそこまでクズな人物は登場しませんので安心して観て下さいw


また原作や実写版との分岐点になるシークエンスが2回ほどあるのでこれらを知ってる僕にとっては、ココでこの映画終わってしまうのか!?っていうドキドキが味わえたのでそれもまた面白かったポイントです
新海誠作品を観すぎて『君の名は。』で「なんでもないや」が流れた瞬間、この映画ぁ…終わったぁ…と早合点したのを思い出しましたわw


さてだいぶ長くなってしまいましたが最後にコレだけは言いたい!
細かい御託は抜きにしても今作、“兎にも角にもジョゼが可愛い!!!”


オシャレな見た目に反して辛辣な口調のギャップ、外の世界にキラキラと目を輝かせるところ、大口を叩く割にコミュ障気味なところ、ややオーバーなリアクションなど、ジョゼのヒロインとしての魅力はかなり丁寧に描かれています
これを実写でやるとだいぶ大袈裟になってしまいますがアニメならではの魅力の伝え方が出来ている部分だと感じました
またリアリティのある可愛さ、現実社会を舞台にしているだけあってその距離感を縮める演出としてジョゼの髪型が劇中で5パターンも出てきます
髪型が変わるってアニメとしては逆に手間の掛かる事なので監督のコダワリが感じられました
特にボブカットになったジョゼはおばあちゃんの面影を感じられるようにと、ハルコミンさんのコダワリがあるようです


個人的には手作りのスケボーに乗ってるシークエンスが最高でしたw


あとまあコレはどうでもいい話なのですが、今は僕も右足の骨が折れて足を引き摺りながらのリハビリ生活中なので、ジョゼの「健常者にはわからん…」って台詞が刺さりました;

投稿 : 2025/03/22
♥ : 18

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

勇気という名の翼を胸に広げて未来へ飛び立とう

心温まる素晴らしい映画でした。
この映画を教えてくださったあにこれの皆さまに感謝します。

映画タイトルの『虎』は恐怖の象徴、『魚たち』は安らぎの象徴。

ジョゼは半身不随の歩けない女の子。
外に出るときはいつも車椅子。
しかし、彼女の祖母は「外は危ない」とジョゼに言い、なかなか外に出してもらえません。
それでも外に出たい。まだ見ぬ世界を見てみたいとジョゼは願っていました。
ジョゼの願いは、誰もが持っているごく普通の願いです。


主人公の鈴川恒夫(すずかわつねお)は大学生。
彼はクラリオンエンゼルの集団を海中で見ることを夢見ており、
そのためにメキシコ留学を目指し、勉強とアルバイトに明け暮れていました。

そんな二人が偶然にも出会います。
恒夫はジョゼの背中を押してくれます。まだ見ぬ世界を見せるためにフォローしてくれます。
砂浜のある海岸、公園の並木道、クレープ屋さん、図書館、…etc
誰もが普通に見ることができる光景ですが、ジョゼにとっては、どれもこれもが新鮮でした。

でも、ある出来事が起こり、それから…、今度は恒夫が夢を見失います。
ジョゼは恒夫を励ますために…あることをします。
それはとても心が暖まることでした。


ジョゼは障がい者です。
ですが障がい者だから特別ということではなく、
誰でも勇気をもって歩みださねばならないときがあります。
そんなときに友達が背中を押してくれたり励ましてくれたりすると、勇気がもらえます。

勇気という名の翼を胸に広げて未来へ飛び立ちましょう。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 40

74.1 7 2020年度の恋愛アニメランキング7位
理系が恋に落ちたので証明してみた。(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (353)
1622人が棚に入れました
研究に情熱をそそぐ、理系女子と理系男子がもし恋に落ちたら?彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は同じ研究室の雪村心夜に告白する。当然その「好き」に論理的根拠なんてない!しかし、理工学専攻として、「論理的に好きを証明できなければ、好きとは言えないし、理系としても失格!」その信念をもとに、2人は研究室のメンバーを巻き込んで「恋」の定義に関する証明実験を始める!?デート実験、好きの構成要素の解明、心拍数計測実験、ムード値の計測……。個性的過ぎる愛すべき理系たちが「恋」を論理的に証明する笑いありキュンキュンありの理系ラブコメディ!

声優・キャラクター
内田雄馬、雨宮天、原奈津子、大森日雅、福島潤、置鮎龍太郎、麻倉もも
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ラブコメというよりラブ×ギャグ 恋愛もあるけど、何より面白い!!

理系が恋という事象を証明しようとするギャグ要素強めのラブコメ。
アマプラにて、全話公開していたので見ました。

PVを見たときからこれは面白そうだと思っていたけど、やっぱり面白かった。
こういうコメディ強めのものが個人的に好きというのもあるけど、物語に変化があって中弛みすることなく見られた。
むしろ後半の方が面白かったぐらい。

普通なら当たり前と思って考えもしないことを真剣に考える姿が馬鹿らしくもあり、この作品の魅力でもあった。

音楽はOPもEDもどっちもこの作品にぴったりでよかった!!

総評として、最高に面白い!、という程ではないが最後まで飽きることなく見ることができるくらい面白かった。
作画、声優、キャラ、音楽の全てが高クオリティ!
アマプラ、感謝!


↓↓↓各話の感想↓↓↓
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 17
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

理系が文系に挑んだら、こんな素敵おもろいラブコメに(笑)

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
ジャンルは、ラブコメ。ガチの理系男女が、互いに完全両思いのくせに、「好きとはなにか?」「私はあなたが好きなのか?」を理論立てて説明しようと奮闘する話。

頭が良いバカで、みんな素敵です(笑) OPも好きだな~。

かなり変わった設定なので、アニメをたくさん観てきた層にもウケそうな作品ですね♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

【余談~ あなたは文系? 理系? ~】
ネタバレレビューを読む


【各話感想(自分用メモ)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 30

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

文系の行動原理

国立彩玉大学理工学部研究科に所属している院生の氷室菖蒲。
同じ研究室の雪村心夜に恋をしてしまったと告白する。
理系の2人は、どのようにして恋に落ちたのかを定義づけて証明しようとした。

「好き」という事を証明する。
感情論だったら簡単です。
各種の数値で「好き」を定義づけ。
証明するのは難しいです。

理系の専門用語が多数出現。
文系のオイラには難解です。
数学が面倒だったので選択科目から外しました。
化学や物理学などは、そこそこ得意でしたけれどね。
しかし、日本史の面白さに魅かれていた当時は数学に見向きもしません。
今では専攻した日本史の知識も危ういですが……
やはり現役バリバリの最前線にいる人達には敵いません。

「好き。」と相手に言われたと仮定します。
どういう感情になるのか?
嬉しい気持ち、または、勘違いじゃね?と疑う気持ちなどで複雑かなぁ。
素直に嬉しくなる感情は分かります。
ただ、美人局というトラップの可能性も否定できません。
とりあえず、経過観測という事に落ち着くでしょう。

全然、理系ではありませんね^^;
感情論ばかりで、すいませんm(_ _)m
恋愛感情を定義づけするというラブコメ作品。
ぶっちゃけ、バカップルのデレデレ具合を観察して、所々ツッコミを入れて楽しむ内容です。
ツッコミ役の奏か火に油を注ぐような性格の棘田に感情移入させて、
作品を楽しんだらいいでしょう。
『夫婦喧嘩は犬も食わない』
好き勝手にやらせて放置しておいたら、元通り仲良くなる、という意味です。
感情論で納得できないのであれば、
相手と性行為をしても忌避感を感じない、とかではダメかなぁ……(///▽///)

恋愛感情のある相手とだったら何をしても楽しいです。
反対に嫌いな相手とだったら好きな行為をしても、全然楽しくありません。
理系的思考の人はゴメンなさいm(_ _)m
私には証明は無理でした^^;
結局、私は感情論。
成人の二人が合意の上で婚姻届を役所に提出する。
証明ではありますが、「好き」の証明とは別物かなぁ。
(一応、LGBTの人達にも配慮して、異性という言葉は使いませんでした。)
「好き」という恋愛感情を定義づけしようとするバカップルの奮闘ぶりを楽しみましょう。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 28

72.2 8 2020年度の恋愛アニメランキング8位
フルーツバスケット 2nd season(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (185)
770人が棚に入れました
親を亡くした女子高生の本田透が、縁あってクラスメイトの草摩由希やその親戚のたちと暮らすことに。しかし、"十二支の物の怪憑き"である草摩家には、「異性に抱き着かれると、憑かれた物の怪に変身してしまう」という秘密があった。その秘密ゆえの、家族からの極度な愛情や拒絶、学校でのいじめなど、草摩家の人々を、透は目の当たりにすることになる――。

声優・キャラクター
石見舞菜香、島﨑信長、内田雄馬、中村悠一、釘宮理恵、潘めぐみ、興津和幸、古川慎、櫻井孝宏、上田麗奈、大地葉、河西健吾、豊崎愛生、坂本真綾、森川智之、種﨑敦美、佐藤聡美、沢城みゆき、江口拓也、加隈亜衣

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作の良さを再認識できる

以前のアニメ化では扱わなかった後半のスタート。
物語りのキーとなる帽子の謎も判明し、物語が佳境に入っていく。
改めてフルバって名作だと感じる。丁寧にアニメ化してくれて、感謝感謝。
このまま最後まで突っ走って欲しいです。
セカンドシーズン、9話良かったなあ。神回だなあ。
今日子さん出てくれたなあ!

この物語のキーパーソンはなんといっても本田透の母、今日子だと断言したい。
漫画での文字だけの心理描写が、声優の演技によって、よりダイレクトに入ってくるのがいいよね。
ちょっとした場面でも感動を感じさせる演出、素晴らしいです。

まだ続くみたいなので、とりあえず中間レビューということで。

2020/9/22
2ndシーズンもこれで終わりのようです。
The Finalシーズンが来年の予定のようだけど、いつになるのかな?
まだ透の父母の話が出ていないけど、やるのかな。
分量的にはもう2クールやると終わる感じ。
2期の最後も衝撃の展開でしたが、原作知っているだけに「ふーん」という感じでした。
でも漫画より何倍も面白いし、Finalも期待して待ってます。
今の世の中でも全く古いと感じない原作の面白さに感嘆します。
アニメ制作スタッフに感謝!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君を、想う。

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ2001年版と、2019年版の1st seasonは視聴済です。
2001年版は原作が完結していなかったので、全2クール26話で最終話はアニオリとなりました。
ですが、今回は本編の最後までアニメ化される…
2019年版の1st seasonを視聴した時、これがムッチャ嬉しかったのを未だ覚えています。
しかも、1st seasonからいきなり2クールなんですから…
そして2nd seasonも2クールという骨太の作品になりました。


透が紫呉の家に住み始めてから一年が経とうとしていた。

由希と夾だけでなく草摩家の皆とも交流を深めてきたが、
今も気になるのは忌まわしき『呪い』の正体。

進むべき道、決められた宿命、
終わりなき――十二支の――宴を前にして
由希は、夾は、そして透は何を想い、何を決意するのだろうか……。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

透を取り巻く世界の日常を描いた作品…
だけど、2nd seasonも色々なことがありました。

出来事の多くは十二支の呪い…物の怪に纏わる悲しい物語。
異性に抱きつかれると憑かれた獣に変身してしまうという体質の設定は、2nd seasonではすっかり影を潜めています。

それは物語の軸足が「草摩一族の秘密」という十把一絡げの状況から、十二支の個々人の在り方に変わったから…
一本調子だった物語が、登場人物の数だけ分岐し、それぞれの道を歩み始めたんです。

枝分かれした道は細く、脆弱で、行き先が分からず彷徨っているみたい…
時に道同士が交錯したり離れたり、歩みの速度もバラバラ…
心は「真っ直ぐ進め」と叫んでいるのに、右に行ったり左に行ったり…

でも、これらは私たちが「生きている」証なんだと思います。
心の弱い部分、知られたくない秘密、抑えきれない衝動、耐え難い畏怖…
そして誰かを愛する気持ち、大きく包み込む優しさ、温かさ…

ヒトは色んなモノを抱えて生きています。
それは十二支だって一緒…
そう、例え十二支の呪いがあったとしても、皆さん私たちと一緒なんです。
そういう十二支の人間臭さがひしひしと感じられる展開だったと思います。

そして、透の友人の魚ちゃんと花ちゃん…
2nd seasonも「透愛」が変わらず凄まじかったですが、今回は魚ちゃんに一波乱ありましたね。
コンビニ、蕎麦屋とたった2度の出会いでしたが、物凄いインパクトがあったと思います。
思いのたくさん詰まったDVD…両手を振りかざして叫ぶ言葉に、私の涙腺は全く抵抗できませんでした。

2nd seasonの中盤からこのクールじゃ絶対物語が完結しないと予感していました。
どの様に物語を纏めるんだろう…と思っていたら、物語の途中でスパッと切られて終幕となりました。
でも、いいんです…
だって、2021年に「フルーツバスケット The Final」の放送が決定したんですから…
それにしても、2nd seasonの最終話は凄かったですね。
私は原作未読なので、明るみに出た衝撃の事実にビックリすることしかできませんでした。
これで透の野望が一歩前進するかもしれないのは、きっと喜ばしいことなんだと思います。
でも、紅野の口から零れ落ちる台詞を聞いたら、素直に喜べないと思ったのも事実です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、AmPm feat. みゆなさんの「プリズム」と、土岐麻子さんの「HOME」
エンディングテーマは、THE CHARM PARKさんの「ad meliora」と、MONKEY MAJIKさんの「Eden」

2クール全25話の物語でした。
2nd seasonもしっかり堪能させて頂きました。
ですが、最終話の衝撃から波乱万丈が予想される最終章が気になって仕方ありません。
この状況で一年待ちかぁ…
完成するまで待ちますので、本当のラストまで描き切って貰えるのを期待しています。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 16

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

核心の第3期へ!最高のパスを送った第2期

原作未読。最終話まで視聴。

【呪いが・・・!?】
かなり衝撃的な最終話でしたね。
『呪いが・・・!?』
『アキトが・・・!?』
もう、第3期を見るしかない!
そう思わざるを得ないような、衝撃の最終話。

【魚ちゃんと花ちゃん】
修学旅行と文化祭。
魚ちゃんと花ちゃんには笑わせて戴きました。
この2人は透も含めて、個性が際立っているので、どんな状況でも面白い展開になっちゃう。

暗くなりがちな物語の清涼剤的な役割。

ラストシーズンとなる第3期。
楽しみにしています。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 16

76.3 9 2020年度の恋愛アニメランキング9位
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld 2nd(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (510)
2379人が棚に入れました
「最終負荷実験」という名の、アンダーワールド全土を巻き込んだ「人界」軍と闇の軍勢の戦争。戦局は、「光の巫女」アリスの奪取をもくろむ「ダークテリトリー」軍ガブリエル一派と、アンダーワールドを守ろうとする「人界」軍アスナたちとの戦いへと様相を変えつつあった。未だキリトが精神世界の奥深くで眠り続ける中、「闇神ベクタ」ことガブリエルは、現実世界から幾万もの米国プレイヤーたちをログインさせ、「人界」軍の一挙殲滅を狙う。対するアスナたちは、アンダーワールド創世の神の名を冠する3つのスーパーアカウントで抗戦する。この大戦の行く末は、今は深く眠る一人の少年――「黒の剣士」が握っている。「アリシゼーション」編 、ここに完結!

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ちょ、待って。

長かった。
分割4クールのラストクールです。
2018年秋からだから丸2年。
やっと完結です。

私の好きな作品だから言っちゃ難だけど。
ネタバレレビューを読む

それに、アリシゼーション編は間延び感が甚だしい。
原作に忠実なのかな。
構成の仕方を熟考すれば、もっと密度の濃いものになったかと。
アメリカンを3倍に薄めたテイストといいましょうか。

それでも、毎週楽しみにしていたのは事実。
クール間の休止期もジリジリしていたのも事実でした。

さて、本題です。
本クールはリアルワールドとアンダーワールドの融合と言えましょう。
ネタバレレビューを読む

こちら三女神はと言うと。
やっぱり、シノンが最高です。
メッチャ好きです、声と性格。
また一つ、シノン株が私の中であがりました。

その他、アリスとアスナの軽い三角関係が妙にむず痒い。
アリスの眉ひくひくがリアルでした。
金髪好きの私としては、アリスのビジュアルが大好き。
今、金髪キャラベストテンを作成するとアリスがブッチでしょうね。

なにやら、新しい企画が始動した模様。
平静な心で待つとしましょう。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 25

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

眠り姫キリトは再び黒の剣士として剣を手に取る

さて、盛り上がりをみせる後半
キリトとアスナを助けて欲しいとユイが繋いでくれた希望で集まるキリト勢力がバンバン集まる総力戦が始まります。

クラインの「待たせたな」から始まる反撃への狼煙にアスナだけではなく視聴者も上がる⤴︎ ⤴︎
見せ場としてはやはり多い。

ベクターvsベルクーリ
この戦いはね……人界人のスーパーアカウントベクターに英雄ベルクーリは引き分けます。
正直、ここまで健闘するとは思いませんでした。
背負うものや護りたい人や助けたい人がいる人は強いですね。

シノンの説得も良かったですね。
アリスの気持ちも解るか……ユージオを失い、アドミニストレータに利用された事を知り、キリトが精神崩壊、戦場で失われる命、自分がこの戦争の1つの引金になっている。
沢山の気持ちを抱えて精一杯だった。
そして、師匠ベルクーリの死が彼女の気持ちを爆発させた。
ベルクーリは生き返らないのに、ベクターは再び舞い戻るなんてね……理不尽だよ。

けど、シノンの言う事はもっともだよね
ベルクーリの作ってくれた時間を無駄にしちゃいけないし、アリスは「茶番ではないですか」と言うけど、シノンの言うアスナを含めキリトが傷ついてまで守ろうとした世界、彼がそこまでする理由に「なんで?」って気持ちを持ってるのも解る。

例えばアスナはキリトを救い、アリスを目的地まで送り届けるだけが目的だった。
けど、相手が自分と同じでリアルワールドの世界の人間である事や、ここで生きようとする人の気持ちやキリトが守りたかったものが本物だと感じたから力を貸してくれたんじゃない?かな。
キリトの気持ちもアスナが感じた気持ちが本物だから沢山の人も駆けつけてくれた。

リーファをみた時に私は「まったくこの兄妹はw」と思いましたwww
そう言えばキリトもフェアリーダンスでログインしてきた時に着地に失敗してたなぁーってw

ただ、リーファだけ恥ずかしめられたり、グロい傷を追ったりと可哀想になるんだけどリーファの扱い可哀想じゃない?
この世界ってリズの想定では「痛覚はダイレクトに感知する」って話してませんでしたか?
眼が痛々しい( ᵕ̩̩ ᵕ )

ただ、リーファのこの世界の事情を解るまで、この世界の人を傷つけないって気持ちは優しいね。
キリトも優しいけどやっぱり似た者兄妹ですよ。


アスナはクラインを軽くディスってるw
アスナの「いつものクラインさんのくだらないギャグ」のセリフが笑ってしまうけど気を張っていたからこうしたクスッと笑えるシーンいいよね。

中韓国プレイヤーが意外に理解者で話が解る人達だった。
結構冷静だし偽動画や情報にも違和感を持ったり、しっかりシュウメイの声が届く人が居て良かったです。

プウが無抵抗なキリトを痛ぶるシーンは最低だね……何も出来ない無抵抗な人への暴力程反吐が出るものはないよね。


エイジ&ユナ登場
これは当時も私は気分が上がりました。
オーディナルスケールのオリジナルキャラクターの2人なんですが、劇場版を知っている人は敵だったエイジがあの戦いを得て何を感じ何を思ったのかその答えになっている気がします。

劇場版では関係ない人を自分勝手に傷つけていた彼が今作は守側につく。
前の垢はチートだから次は新しく作りレベルを上げた垢なんでしょうね。
次は守側として彼はだ立ち上がる。


アスナvsプウはアスナの演出は良かったですね。
戦闘の臨場や迫力よりも演出が素敵でユウキと共に戦う演出は良かったですね。
しっかりユウキの意思が証明としてアスナとの会話で演出されたりとかっこよかったですね。
このSAOの命を失われてもキリトとアスナの相棒のユウキやユージオが2人に寄り添う描写にキャラ愛を感じる


キリトの復活は、これは痛々しい。
自分の心臓抉っていくのはね…………
まぁ、キリトも沢山の事があったからね……
けど、最後は「俺が死ねば良かったんだ」って結論になるんだね。
結構、ネガティブだったキリト君。

私はこのエピソードを見て気付いた事がありました。
それはキリトは英雄なんて呼ばれたりするけれど本当は…英雄ではなく…本当は…

それはキリトの精神世界お話。
恐らく彼が一番悔やんで悲しんで永遠に忘れる事の出来ない少女「サチ」キリトがSAO時代に彼女を失ってクリスマスイベントのボスサンタを倒すまでに原作にひたすらレベルを上げると言う話がありました。
サチを救いたい一心で力を付けたキリト、彼の強さには誰かを救いたい気持ちやら罪悪感などが入り乱れている。

そして失われて行く命を思い出す、自分がしてきた戦いの中で奪われ奪った命
そんな中で彼は涙を流し苦しむ……
そして、自分が死ぬべきだと自分を傷付け始める…目の前にアスナ達が現れても先に進めないキリト…それだけに自分が許せなくて許されなくて…

このシーンを見て私はキリトは英雄なんて言われてるけど、ただの高校生の男の子なんだと感じました。
どれだけ強くても、どれだけ救えても彼は英雄である前に普通の少年なのです。
だから、誰かを失うたびに傷ついてそれでも必至に踏ん張って仲間に支えられてここまで歩いてきたんだと感じました。

でも、そこに彼の親友とも呼べるパートナー…ユージオ…彼がキリトを救い出してくれる。
思い出と気持ちは永遠に繋がり続けるから。
そして、彼は歩き出す。
次に進む為に…彼は目覚める。
キリトの原動力は周りの支えだと思います。
1人だと心が壊れてしまう。
それでも歩み出せたのはやっぱりユージオやアスナを始めとする仲間達。
そして彼は守る為に剣を取る。

ロニエがキリトの元に訪れる人達をみて「女の人ばかり……」ってセリフがありますが、ユージオ先輩もいるよ。って教えてあげたくなるシーンですw


キリトvsプー

これはね。
キリトの勝利と言うよりキリトとユージオですね。
キリトもユージオもホントにいい所だけ持っていくよねww
クラインにも言われてましたけどww
後、キリト君の垢ってスーパーアカウントじゃないのにめちゃくちゃ強いよねww

キリトvsガブリエル

コレはあまり盛り上がらなかった気がするww
思ったよりもかなりかなり呆気ない気がしましたね。
ゲームも最新作でボスとして登場するんだけど余裕で倒せちゃいました。
アニメでもアドミニストレータの方がまだいい戦いしてた気がしますww
あっ、アドミニストレータ……最後にキリトに力を貸したみたいな感じで居たけどさ……最後の最後までキリトと敵対してたのにwww

アンダーワールドで200年暮らすキリトとアスナですが、アスナが泣くキリトの前でサプライズで登場する。
誰も居ないと見せかけて隠れていたアスナは演出に拘ってますね。
物陰から泣くキリトを観察していたのかと妄想したらアスナさん策士www
キリトの好感度が限界突破しますね。

「君と一緒なら200年なんてあっという間にだよ」
ってセリフがあるけど何か解る。
時間って普通に早く進む気がします。
私は中二くらいまで1年間はすごく長いと感じていて中二の大晦日の日の「365日が1年間って事は365回寝たらまた年末がくるんだなぁ〜」って考え初めてから1年間が物凄く早く感じてしまって……
……この事実に気づいた事に後悔しましたね。

けど、普通に1年間も早いし、大切な人といる数時間って早いじゃないですか。
充実した時間ですね。
友達や恋人や家族とかだからアスナとキリトは更に早く感じる気がしますね。

で、やっぱり凄いなぁ〜と感じるのがアスナとキリトの愛ですよ。
200年……200年経っても変わらぬ愛ですよ!
200年も一緒にいたらマンネリ化してお互いに気持ちも落ち着いて下手したら覚めると思うけど冷めないのなら本物の愛ですよね。

キリト「アンダーワールドでの200年の記憶を消してくれ」にアスナと不仲になったとかリアルな事情があったら嫌だなぁwwww
この2人はずっと仲良くして欲しいよねw

アリス、リアルワールドに登場する話は2026年8月1日なんですよね。
つまり、私達の世界でも3年後にアリスが来ると思っていたのですが2022年の11月6日にナーヴギアが出来てるはずなのに私達の世界にナーヴギアすらないので無理ですねww

2023年はやっとPS5が店舗販売が当たり前になったレベルの私達の世界ではまだキリト達の世界に追いつけませんねww

昔、噂で二十二世紀までにドラえもんを作るのを目標にしてるとか聞いた気がします。
その話が生きているのか、そもそも本当なのか解らないけどww

なら、2026年までにアリス誕生も目指して欲しいですねww
Vivyならどうかな?2056年でしたっけ?

話がそれてきました……ごめんなさい

キリトの200年生きた人格のコピーは何か怖いなぁ……キリトだから悪いことにならないとは思うけど声のトーンが怖いし、アンダーワールドの為に生きる事を選んだキリトの決意が逆を言えばアンダーワールドの為なら何だってするって取り方も出来るから少し怖くも感じるんですよね。


キリトのユージオとの記憶を消してもらわなかった事を後悔してましたが、多分消さなくて良かったよね。
確かに、忘れるってのは便利だと思う。
嫌な事は忘れたいし、忘れたら悲しまなくていいとは思うけど、忘れるってのは自分の心の中から、その人の存在を消しちゃう事になるし、そんな事をしても死者の死はなくならない。
辛くても悲しくても……それを無かった事にしちゃいけないし、もしかしたら消した事を後悔する日がくるかもしれないから。

コレは生きてる側の勝手な気持ちの押し付けなんだけど、誰かの死を忘れたくて記憶を消してたら悲しいと思う。
だって、その人と過した時間も気持ちも忘れて無かった事にしちゃったらユージオが可哀想だよ。
その苦しみもきっと自分とその人が生きた証だと思う。
それが解っているからキリトは消さなかったんじゃないかな?と思います。

アリスがあるメールを受信しキリトがアリスを連れてアンダーワールドに戻る手がかりを掴みます。
キリトの「その時はアスナも一緒にいいかな?」と質問するとアリスは怪訝な顔をするも許可をします。

アスナに黙ってアンダーワールドに行くと後々アスナが怖いからねww
これ以上、アスナに心配掛けたら黒の剣士を一撃で貫くマザーズロザリオがクリティカルヒットする勢いですからね。
ユージオも助けてくれなさそうww

私がアスナの立場なら多分置いていったらブチ切れるし、キリトの立場なら怖くて黙っては行けないwww

再び戻ったアンダーワールドはSF世界です。
宇宙空間で飛行船が出てきてモンスターを撃破するよく解らない世界ww
若干、ゴッドイーターとかのイメージが浮かんだけど……SAOって元々こんなのよね。
対人戦が続いてたから忘れがちになりましたが……
……


さて、久々に見返したSAOは面白かったです。
SAOのラストの最後は最後の様な締め方をされて居ましたね。
でも、昔何かで書いてあったけどSAOは原作のラストまでアニメさせたいって監督が話してたって聞いたのですが、どうなのでしょうか?
割と、シャナ、とらドラ、ストブラ、俺妹、など電撃文庫作品ってラストまで描かれるくらい人気作品は多いし、SAOも電撃文庫が誇る人気作品ですからね。
SAO、86、禁書目録の3作品は私は電撃文庫では大好きな作品だから是非、続編をして欲しい。

SAOに関しては……ね?
こんな意味深な終わり方をしちゃって、まぁ〜
まぁ〜まぁ〜こんな視聴者を生殺しにさせちゃってww罪な終わり方ですよww

原作を読めよと思われるかもしれませんが、文字だけの本を読むのは苦手なんですww
え?www

投稿 : 2025/03/22
♥ : 20

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

”全キャラ登場”に頼ってしまった作品

原作未読。最終話まで視聴。

あぁ…。こういう着地・・・。
これが正直な感想です。
「4期もかけて、こんな感じ」って。

SAOは期待値高めですからね。
「War of Underworld」は第1期、第2期とも高評価しようがないですね。
不必要に長かっただけというか・・・。
これだけの物語に2クールもかかるのかなって。

本作の前半部分に当たる「アリシゼーション」の2クールは密度が濃かったけど、「War of Underworld」はとにかく内容が薄い。
最終的に”全キャラ登場”に頼ってしまった作品という印象。
これでは苦しい。

「War of Underworld」第1期も☆の評価を下方修正しました。
う~ん、残念。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 39

75.7 10 2020年度の恋愛アニメランキング10位
虚構推理(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (581)
2372人が棚に入れました
怪異"たちの知恵の神となり、日々“怪異"たちから寄せられるトラブルを解決している少女・岩永琴子が一目惚れした相手・桜川九郎は、“怪異"にさえ恐れられる男だった!?そんな普通ではない2人が、“怪異"たちの引き起こすミステリアスな事件に立ち向かう[恋愛×伝奇×ミステリ]!!2人に振りかかる奇想天外な事件と、その恋の行方は――!?

声優・キャラクター
鬼頭明里、宮野真守、福圓美里、上坂すみれ、浜田賢二、佐古真弓、下山吉光、本山かおり、塙真奈美、後藤ヒロキ、宮田幸季、前田玲奈、飛田展男、大南悠

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2020年冬クール開始前から期待の一作、出だしは好調! 第3話後半より「鋼人七瀬事件」に突入!

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話を観ました。評価は暫定です。

放送開始前から楽しみだった一作です。作品ジャンルは「伝奇ミステリー」とかそんな感じ。

きっちり1話を使って妖たちの間での岩永琴子の立ち位置であったり、桜川九郎の能力であったりを説明してなおかつ1つの「事件」を次に引きずることなく解決する。でも九郎が何者なのかはハッキリとは明かされず次話への興味を引っ張るという、シリーズ物の第1話としてはかなり上出来なエピソードでした。

琴子のビジュアルと、声や性格のギャップは人気を得る要素になり得そう。視聴継続の判断を1話できっちりとできそうな感じでとても良かったと思います。
== [第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.2.3追記:
第3話後半から「鋼人七瀬(こうじんななせ)事件」編に入っています。第1話が原作1巻プロローグ部分をコミカライズ時に膨らませたもの、第2話~第3話前半が原作短編集に含まれていた1エピソードだったのに対して、「鋼人七瀬(こうじんななせ)事件」は原作小説ほぼ1巻全部に相当するので結構話数を必要とするはずです。

作中でアイドル七瀬かりんのSNSアカウントや、「鋼人七瀬まとめサイト」が出てくるのですが、これらをわざわざ作成しているこのアニメの制作スタッフは良い意味でアホです(笑)。

七瀬かりんtwitter: https://twitter.com/karin7se
鋼人七瀬まとめサイト: https://www.kojin7se.com/

第4話に出てきた、作中ドラマ『青春!火吹き娘!』のOP主題歌も力が入っていますね。

2020.3.29追記:
最終話まで視聴終了。

結局、「鋼人七瀬事件」で終わりましたね。原作は短編集も含めて文庫3巻分しかないので、それほど潤沢に原作エピソードがあるわけでもないということを「こんなものか」という気もしますが、1クールのアニメ作品として見ると「鋼人七瀬事件」に尺を使いすぎてテンポが良くないという見方もあると思います。

私の場合はそこは置いて映像化自体を喜んでいた口ですが、合わない人もけっこういたんじゃないでしょうか。

作画は画が崩れたりはしないのですが、なめらかでない動きなどもあって手放しに「良い」というほどでもないです。(それでも最近だと良い方かも?)

投稿 : 2025/03/22
♥ : 55
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

主人公の少女が魅力的・・・、なだけ?

原作未読。最終話まで視聴。

事件の「真相」を暴く物語ではなく、『「虚構」を用いて、いかに人々を納得させるか?』という物語。
用いるのはあくまでも虚構=嘘。
この部分を楽しめるか否かで、評価が分かれるであろう作品。

鋼人七瀬編はとても長く感じた。
実際長かったんだから仕方ないことだけど、『長く感じる=面白くない』という私にとって、この作品は面白くなかったんだということになる。

そもそも、鋼人七瀬編の解決はあれで良かったのか?
そもそも六花には反撃の機会がまだまだあったように思えた。

ネタバレレビューを読む
と考えれば、あの終わりもありなんだろうけど、「それで物語も終了」っていうのは話が違う気がする。

九郎の不死身の能力と同じで、初期設定に物語が追い付いていない、上手く使いこなせていない印象の作品。

主人公の少女・琴子は何ともチャーミングで、日常パートはとても面白かった。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 41
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

おひいさんの物語

かわいい娘がいるとの風の噂により視聴しました。
その名は岩永琴子、この物語の主人公兼ヒロインです。

軽くウエーブのかかったショートカットにベレー帽。
パッチリとした瞳の童顔。
それよりもなによりも、妖怪に慕われる一眼一足のお姫様なのです。

このアニメ、クリアな会話が魅力的です。
それは自信に満ちた琴子に起因します。
目力の強さ、歯切れのいい口調、そして豊富な知識。
琴子の随所に頭の良さを感じます。

ラブコメ風味の怪異物語といったところかな。
最初は妖絡みの事件を次々と解決するのかと思いました。
ネタバレレビューを読む

最後になりましたが、とにかくグロい。
琴子の彼氏がネタバレレビューを読むですから。
そりゃー、血しぶきが飛ぶってものです。
だから、私には苦手なアニメ。
2期の暁には穏便に。
でも絶対無理だろうなあ。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 31

71.3 11 2020年度の恋愛アニメランキング11位
トニカクカワイイ(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (363)
1271人が棚に入れました
謎の美少女・司に運命の一目惚れをした少年・由崎星空(ナサ)。ナサの決死の告白に、彼女の返事は「結婚してくれたら、付き合ってあげる」!?ナサと司の愛に満ち溢れた、カワイイ&尊い新婚生活が始まる!!

声優・キャラクター
鬼頭明里、榎木淳弥、芹澤優、上坂すみれ、小原好美

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ラブはあるし描写はコメディータッチだが、「ラブコメ」ではないかもしれない。

原作は『ハヤテのごとく』で有名な畑健二郎作の漫画作品ということは知っていますが、原作は未読なのでが二メが原作に沿っているのかもアニメ以降の展開も知りません。

アニメで観る限り、本作は由崎星空(ゆざき なさ)と(旧姓: 月読(つくよみ))司(つかさ)による新婚夫婦の物語です。

ただ、ツカサちゃんはとても16歳とは思えない物知りであり家事万能、かつ生い立ちを含め謎がいろいろあるようですし、ナサくんも中卒の18歳にしては異常に有能かつ単なるフリーターとは思えない生活力もあるようです。

ナサくん15歳の折に偶然の出会い(?)からツカサちゃんに結婚を申し込み、法定最少年齢で結婚してしまった二人。しかし結婚までロクに話をしたこともなくお互いについて少しずつ知りながら進んでいく新婚生活。

でもそこにはナサくんから見たツカサちゃんは「ノニカクカワイイ」だけでは済まされないような愛が確かに感じられます。

しかし、本作で描かれる結婚観ってかなり古いような気がしていて、たぶん1950~70年代くらいであるように思えます。

ナサくんの後輩である有栖川要(ありすがわ かなめ)の示す恋愛観や女性心理が現代的な物なのに対して、ツカサちゃんの考えやリアクションが旧い価値観に基づいている辺りが本作をコメディー作品たらしめている大きな要素に思われますが、果たして本作を観て若年層が「結婚生活は良いものだ」と思えるかどうかは私には良くわかりません。

でも、自身の体験に照らしてもなかなか良いこととか面白いことを言ってるなあと思うところも多々あったので、私は本作を楽しく観ることができました。

でも、たぶんジャンルとして「ラブコメ」ではない気がします。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 33

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

トニカクカワイイ レビュー

お久しぶりです。まあなんとも色々ありまして、レビュー活動に復帰することにしました。今回はリハビリみたいなものです。


さて、畑健二郎先生原作の「トニカクカワイイ」
かつて私をオタクにした「ハヤテのごとく!」の原作者が創り出した新作。
実は私、ハヤテのごとくを完走しておりません。
と、いうのも、当時の私の環境が変わったことと、
シリアスパートが好きではなかったというか。

そのこともあり私はこの作品にも終わりに向けての伏線張り、シリアスな要素が入っているのかと敬遠があって原作は読んでおりません。

そんな感じで恐る恐る見てみましたが、甘々な日常を見ていくのが、そのうち癒しになりました。
放送スケジュール的な都合もあり、土日に消化しやすいこの作品は追いやすかったです。

ジャンルとしてはラブコメとしてみるのが良く、畑先生がハヤテでも良く入れていたSF要素とシリアスの組み合わせは、あれこれ考える考察要素としては面白いかもしれません。

今作が学園物、もしくは青春物ではなく、成人した大人を主人公にした日常物であることは、ハヤテを見ていた世代が大人になって、その世代が日々の出会いの瞬間を、この作品のワンシーンに重ねてしまうような、そんな狙いがあるかもしれません。

個人的な良ポイントは、恋人、ではなく夫婦という設定と、突然結婚という組み合わせ。
常に時間の共有をしていながら、お互いの事をよく知らないという不思議な関係を生み出し、「相手の事を知る喜び」を強く感じるように作用しているように感じます。
大枠はラブコメの中にあり、三角関係による恋の駆け引きのような要素をなるべく排除し、ただ一人の相手に向き合うような作品ですね。三角関係の展開のドキドキ、それもいいと思いますが、一人のパートナーとの時間を堪能する一途なラブコメに、私は心が癒されました。

一人のパートナーの事を考えて、尽くす、報われる、この成功体験のサイクルの過程に、相手を知る喜びが、お互いに発生し、それがまた、二人の関係を深めていく要素になっていると感じました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 28
ネタバレ

NEOたちばな さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

もう少しだけ夢をみさせてください

20代後半独身の自分にとって「結婚」は身近な出来事として最近リアルに感じてます
知人の結婚式や披露宴に参加する機会も増えました
人生の先輩方からは「結婚なんてするもんじゃないぞ」とよく言われます
お小遣い制・ローン地獄・プライベート時間が取れない等々、僕は結婚に対してネガティブなイメージを持ってます
けど、言葉とは裏腹に先輩方の顔は本気で嫌がってるようには見えなくて、何ならどこか幸せそうに見えるんですよね
不思議だなーっと思いながらいつも見てます

本作はアニメで初めて知ったので、原作もアニメの進捗と合わせて読み進めました
終わったので一気に読んじゃおうかどうか悩み中・・・
平城京跡歴史公園とのコラボイベント(スタンプラリー)にも参加してきました

ズバリ!
このアニメのキーワードは「尊い」
公式でも「尊い」という言葉をやたら推してますよね
ネタバレレビューを読む
OP「恋のうた」はネタバレレビューを読むのがおもしろい。今年1番ハマりました
ED「月と星空」は至高、僕も幸せを感じたい…シミジミ

この作品を見て結婚に対するネガティブな感情すべて覆ったなんてことは言いませんが、結婚に対しての捉え方や人としての想いやりについてどうあるべきかを考えさせられたことは事実です
ネタバレレビューを読むと既婚者の先輩方はこのアニメをみて「こんなの独身男性の儚い妄想」と笑われるかもしれませんが、もう少しだけ夢をみさせてください

投稿 : 2025/03/22
♥ : 19

68.5 12 2020年度の恋愛アニメランキング12位
地縛少年花子くん(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (204)
819人が棚に入れました
ねえ、知ってる? この学園にある七不思議の話……かもめ学園に伝わる一番有名な七不思議の噂。旧校舎3階女子トイレ3番目には花子さんがいて、呼び出した人の願いをなんでも叶えてくれるんだって。呼び出し方は簡単、ノックを3回。それから————「花子さん、花子さん、いらっしゃいますか?」「はーあーい……」自分の願いを叶えてもらうため、花子さんを呼び出したオカルト少女の八尋寧々。しかし、彼女の前に現れたのは男の子の幽霊、“花子くん"だった。おばけなのにドSでちょっとエッチな花子くんに振りまわされて様々な怪談に巻き込まれていく寧々。果たして寧々は無事に学園生活を送れるのか!? 誰も見たことのないハートフル便所コメディが今、始まる——。

声優・キャラクター
緒方恵美、鬼頭明里、千葉翔也

まにゅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

原作のイメージ崩れませんでした

久々にハマった漫画のアニメ化、不安でしたがイメージ通りで感動しました。軽い難聴で高い音が聞き取りにくいので、時々ヤシロの台詞がわからなくなる以外は満足しました。
花子くんの声がエロカッコ良くて、脳内再生で読んだ時より断然いい! 声優さんって凄いかなあと1話から感動しました。祓い屋の少年、源光はもうまんま。漫画のイメージ通りで、この先も放送が楽しめそうだとワクワクしました。おちゃらけてるけど陰があってミステリアスな幽霊、花子君とヤシロの心の変化をどう表現してくれるのか、楽しみです。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 4
ネタバレ

ローズ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

彼岸と此岸

「異性との両想いの成就」という願望があった八尋寧々。
トイレの花子くんに人魚の鱗を貰い、八尋は呪いを受ける。
その呪いの負担を軽くするため、花子はもう1つの鱗を飲み込んだ。

有名な学校の怪談に登場する「花子さん」。
今回は男性版。
でもトイレは女性用。
緒方さんの声だったら性別を簡単に超えますよね。
旧校舎を用意するのは、少しズルい。
都内の校舎だったら土地がないので解体されてしまいますから。

コミカルな笑いと怖い怪談のギャップ。
表現するのは難しいです。
すんなりと作品に入る事ができるのは声優さんの演技力。
やはり緒方さんの演技は神レベルなんだよなぁ。
(語彙力が無くて、すいません><)
八尋役の鬼頭さん、源光役の千葉さん。
若手ですが、実力がありますね。
期待できる新人さん。
これからも出演する作品が楽しみです。

「花子」と言われると、少し古い気がしませんか?
元々、「子」を名前に付けられるのは上級社会の人のみ。
勿論、男性も。
蘇我馬子・小野妹子という実例があります。
ただし、女性に付けられる事が多いです。
現在の皇族で「〇子」という名前が多いのは、古くからの伝統。
最近はキラキラネームというのも流行っています。
私が名前を命名できる立場だったら、女性の場合ですが、「〇子」と名付けますね。
肝心な相手がいませんがorz

八尋の足首が太い?
ネタバレレビューを読む
足が太いくらいで問題がありますか?
ネタバレレビューを読む
八尋は、顔も可愛いしスタイルも悪くはない。
高望みしなければ、異性の相手なんて簡単に見つけられます。
「大根」と呼ぶ奴は私が叩きますヽ(`Д´)ノプンプン


元々、学校は仲間と一緒に勉学に励む場所。
遊ぶのも結構。
学生(若者)の特権です。
ただし、モラトリアムに守られている事を忘れてはいけません。
面白がって不思議を喧伝する事。
余裕があるうちなら大丈夫。
本気にすると祟りがあるかも。
冗談も、あそびあそばせ……

投稿 : 2025/03/22
♥ : 21

とりッピ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

人気の学園七不思議コメディ

Gファンで連載中のあいだいろ先生の人気作品。
原作既読。
少女漫画の括りではあるけど、ヒロインの恋愛だけでなく学園七不思議にまつわる騒動や謎の少年花子くんの過去などミステリー要素もあるため女性はもちろんのこと男性も観やすいと思う。キャラクターも可愛い。
独特の作画と色彩、世界観なのでアニメ化は不安だったけど作画はもちろん、色彩、声優さん、曲、すべて原作のイメージを壊さずよかった。
特に重要な、花子くん&司くんの声が緒方さんでハマり役だった。
無邪気な一面から狂気が垣間見れるさすがの演技力。
男女問わずおすすめな作品。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 2

74.3 13 2020年度の恋愛アニメランキング13位
安達としまむら(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (379)
1365人が棚に入れました
私と安達は体育館の2階で偶然知り合ったサボり仲間だ。一緒に卓球をしたりしなかったり程度の関係で、人付き合いは基本的に面倒だと思っている私にはちょうど良い距離だった。のだが、最近どうも私に対する安達の様子がどうにもおかしい。前はまるで人に興味のない猫みたいだったのに犬になってきている気がする。安達に何かしたっけなあ……。――そんな2人の関係が少しだけ動いていくお話。

声優・キャラクター
鬼頭明里、伊藤美来、沼倉愛美、上田麗奈、佐伯伊織
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

月を抱く太陽

サボりの女子高生・安達&しまむらが、まったりと友情を育む中で、
特別な感情が芽生え、人生が色付き始める、
同名小説(未読)のアニメ化作品。

【物語 4.0点】
人の心情に容易に名前など付けられないことを、
根気良く炙り出していく。

安達としまむらは授業をサボっているという点では不良であり、
自転車二人乗りは違反行為だが、
ステレオタイプな不良とは一線を画し、
正面からグレたと批判するにはユル過ぎるムードが漂う。

安達のしまむらに対する想いは恋慕であり百合であろうが、
そこには友情の他にも、欠落した家族愛の代替も含まれる。

一言では表せない、考察に値する心や状況を、
安達としまむら双方のモノローグも多用して観察、分析する一時が、
見つけてもらえない気持ちへの救済という共感も相まって、
妙な心地よさを醸し出す。


マイベストシーンは、安達はネタバレレビューを読む
しまむらはネタバレレビューを読む
共に双方向ではないが、お互いを想い合う気持ちの大きさが伝わって来ました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・手塚プロダクション

作画量などは平凡。人物作画も主要キャラ以外は、置物同然のことも多い。
むしろ、どうでもよいクラスメイトなどは、最初から黒マネキンにすることで、
二人の世界を浮き彫りにする。

その他、夕暮れに染まるJKなどの色彩、
水たまり等、逆光、鏡面を際立たせる撮影、
手描きが不得手とする自転車車輪のCG処理、
画面比率の変動など、
二人の演出に関してはソースを全集中。


惑星や衛星は太陽の光を反射して初めて輝き、
物体は強い光に照らされて初めて色彩を放つ。
人は心が通じる他者に眼差されてこそ色付き変わって行ける。
「しまむらは私の太陽だ」

こうした表現の志向性が背景美術や瞳の描き込み等から意識付けられるのは大きい。

この観点から好きな演出はOPの四季折々の色彩に染まる
安達としまむら。二人のJK制服のミニスカート。


【キャラ 4.0点】
「しゅこー、しゅこー」

何故か乱入してくる自称“宇宙人”の社(やしろ)w

原作・入間人間さんの他作品とのクロスオーバー?など正体考察についてや、
そもそも必要なの?という疑問に対して、
私は答えるだけの予備知識もありませんが、

無自覚に、安達のしまむら独占欲を煽る噛ませ犬役になったり、
百合と“宇宙人”の共存により、
乙女同士の特別な感情に対する未知との遭遇感を意識さえたり、
こじれて煮詰まりそうな想いをニュートラルにしたり、
結構、使える“宇宙人”だったと思いますw


対比の材料という意味では、日野&永藤。
百合としては、こちらの方がスキンシップが直球で、
安達はまだ一線を越えていないと間接的に言い聞かせることも可能w
欠落した愛情の埋め合わせという点では日野は安達と共通点もあり。


あと、エキシャーマンさん。
俺も1000円払うんで、是非、発破をかけて下さいw
「逃げないぞー!」(←何からよw)


【声優 4.5点】
うさぎねずこ、近江彼方だよね~、トニカクカワイイお嫁さん……。
クセになる低音で2020年秋を席巻した鬼頭 明里さん。
中毒症状にのたうち回った私が、最後に手を出したのが、
一番ヤバそうだなと禁断していた、本作の安達桜でしたw

序盤、お馴染みの低音で魅せられ、
後半になるにつれ、気持ちが昂ぶり高音、裏返り……。
堪能致しましたw

加えて、島村抱月(ほうげつ)役の伊藤 美来さん。
「~なのかね」などと、文学作品の紳士みたいな気だるげな口調で、
対人関係のストレスをいなし、
想いを向けて来る安達の挙動不審を冷静に解説する。

どうやら私は、あかりん中毒に加えて、みっく中毒も併発しつつあるようですw

お二人とも、気持ちを込める台詞と、感情を整理するモノローグの演じ分けも良好で、
私も終始、気持ち良く、心情世界にナビゲートされました♪


物語を大きく転換する時こそ、脇役に実力者が必要だとの方針を体現した
樽見役の茅野 愛衣さんも後半の盛り上がりに貢献。

極め付けは、ネタバレレビューを読む


【音楽 4.0点】
劇伴は田渕 夏海、中村 巴奈重、櫻井 美希、三氏の共同制作。
サティをイメージしたと言うピアノサウンドが作品を牽引。
(どうりで、化粧品メーカーや保険会社のCMを想起する訳だw)

OPは安達としまむらによる「君に会えた日」
アンニュイなデュエットが暫時前進する二人の関係にマッチ。
特に“離れないで~”のユニゾンがユルユルで病み付きにw
二人は他に挿入歌もあり。

EDは鬼頭 明里さんの「キミのとなりで」
アップテンポで、あの娘の傍で、平常心を保てない、
安達のドギマギがダダ漏れになる、胸キュンソング♪
安達さん。いけません。これ、完全に落ちちゃってますw
もう、恋でも、愛でも、お好きな名前を付けちゃえば良いかと。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 28
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ユリアニメではなかったです。何故なら、

これは、高校生にもなって感性は幼いままの安達の、
高校版の「ひとりぼっちの〇〇生活」なんだからだと思います。
ユリアニメが大嫌いな私が、
不思議なほど、何の抵抗もなく、
すんなり最後まで観れたから間違いありません!(笑)
安達にもしまむらにも、本質的には、ユリ属性、無いです(^^♪


なぜ、ユリアニメ嫌いの私が、
ユリまがいな感じのこの作品は楽しく視聴できたのか?

第一は、主人公二人の心理描写が、すごく丁寧で、
しかも性的な意味での同性のあいだでの葛藤が無かったから。
人付き合いが苦手な安達は、
いろいろと変に性的な妄想に浸ったり、
身体接触や会話の端々に変に過敏に反応してしまったりするけど、
これは、安達が幼な過ぎて、
likeとloveの違いを理解できていなくて、
その線の引き方がまだ分からないから。
一方で、人付き合いが無難にできるしまむらは、
安達の存在を特別に感じていながら、
それで二人ぼっちになったりしないで、
周囲の様子や他人との距離感をうかがって、
けっこう上手に周りの好感度をキープ出来るから、
他の女子たちから「友達になりたい」って感じにモテモテ。
だけど、それもしまむら特有の上手なお付き合いで、
のめり込んだりはしてなくて、どこかで人との関係に線を引いている。

こういう描写の、静かな積み重ねが、すごく効いているって思うんです。


それで、第二が、作画が作品のテイストとカラーに合っていて、
とてもいい感じだったから。
可愛いけどかわいくし過ぎない。
ホワンとした感じでリアルになり過ぎない。
作画に不満な方のレビューを割と見かけますけど、
これだけの品質の作画で不満となってしまうと、
テレビアニメは、ほとんど視聴不可じゃないかなって思います。
たしかに、安達が性的な妄想を膨らませてしまうシーンなどは、
「これ、要るの?」って思いましたけど、
これは作画の問題ではなく演出の問題で、
性的感情と友情や羨望が未分化な安達の、
人間としての幼さを表現しているからなんで、
愉快な絵じゃないけど、しょうがないって思いますし。

あと、自称宇宙人の不思議な小さい子が出て来てますけど、
これは原作のキャラクターなんで、敢えてそのまま、
作品のアクセントとして残したんだと思います。


この作品を視聴し終えたあと、ネタバレレビューを読む私の気持ちを見事にコトバにしてくれた、
素敵なレビューの表現が、あったので、失礼を承知で、そのまま引用させていただきます。

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 37
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

依存したい子と依存したくない子の恋愛模様?

人付き合いが苦手で不登校気味の美少女2人が、学校をサボって会っているうちに意気投合して仲良くなった後の日常の話

あだち視点だと他人から見たらどうでもいいことで延々とうじうじ悩んでいて退屈に感じる人は多そうですが
しまむらの心情を考察してみると、実は結構複雑な感情が渦巻いている話なんじゃないかな?って思ったんです

私はこのアニメは一人になるのが怖いから誰かに依存したいあだちと、一人になるのが怖いから誰にも依存したくないしまむらの対比がテーマなんじゃないかと思っています
二人とも、一人になりたくないという気持ちは一緒だと思うんですよ

その理由は、2人の絆の強さを感じさせるモノローグでした

【しまむらのモノローグから見た本当の気持ち】
ネタバレレビューを読む

【聖地は岐阜】
見たことのある景色が何度か登場すると思ったら、聖地が岐阜なんですねー
作者は岐阜出身だそうです
岐阜が舞台のアニメ多いですね、山と世界遺産以外何もない県なのに

【なんで苗字呼び?】
あだちとしまむらだけでなくサブキャラも何故か苗字呼び
中高生の女子同士って、あだ名か名前呼びがほとんどで苗字呼びはあんまりしないから、ずいぶん距離感のある高校だなーって思った

投稿 : 2025/03/22
♥ : 36

68.8 14 2020年度の恋愛アニメランキング14位
どうにかなる日々(アニメ映画)

2020年10月23日
★★★★☆ 3.5 (43)
208人が棚に入れました
誰かを想う日常は、ときに甘くて、ときに痛い。そんな、なるようにしかならない日々も、きっと、いつか。青春群像劇の名手・志村貴子(「放浪息子」「青い花」)による、様々な恋模様を淡く繊細に描いたオムニバス漫画「どうにかなる日々」を、詩的な映像・音楽演出に定評のある佐藤卓哉監督(「あさがおと加瀬さん。」)がアニメ化。元恋人の結婚式、男子校の先生と生徒、心と身体の変化を迎える思春期の幼馴染。誰が相手でも、どんな形でも、全ての恋と生き方には同等の価値がある。そして、不器用に誰かを想った日々は、きっといつか愛しい思い出になる。そんな“誰かの恋"を優しく見守り、温かく描くオムニバスショートストーリー集。

声優・キャラクター
花澤香菜、小松未可子、櫻井孝宏、山下誠一郎、木戸衣吹、石原夏織、ファイルーズあい、早見沙織、島﨑信長、田村睦心、天﨑滉平、白石涼子
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

匠の演出

楽天的なアニメタイトル。
ちょっと惹かれる。
実際そうなんだよね。
未来が見えなくてもなんとかなっちゃう。

淡々と日常を描く短編三編。
どれもこれも、屈折してるけどね。
でも、それも一つの愛の形では。
視聴後は得も言われぬほどの満足感。

感情って描くのが難しい。
それを穏やかなカットで表現って。
それも皆まで言わずに。
お見事。

豪華な声優陣の演技はさすが。
引き込まれてしまう。
最後に一言。
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 12

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

今だから言うけどさ…

視聴前 どうせ青春系なんだろうなぁ

視聴後 おぅ…

この話はとある結婚式で合った二人の話
ジャンルは青春
まぁタイトル、というかサムネというかでなんとなく「青春系だろうなぁ」という予想はしてました。実際青春系でした。しかし見終わった後に調べたところ「マンガ・エロティクス・エフ」という月刊漫画雑誌で掲載されていたそうです。うん。察してください。
具体的にそういうシーンは描かれていませんでしたが、それっぽいシーンは或ることにはありましたね。
いわゆるティーンズラブと呼ばれるものですが、ティーンズじゃない私でもストーリーは理解できるので偏見はよくないな、と実感しました。

基本的にというか四部構成になっています。まぁ3と4はつながっているので、実質3部構成と言ってもいいでしょう。
そして各部でジャンルが違います。レズゲイおねショタ中学生、と聴いてる分には過激そうな内容ですが、至って普通の恋愛ものとかわらない(はず)です。原作だと直接的な表現が多々見受けられるそうですが、本アニメではそこまででしたね。

結構軽い気持ちで見に行きましたけど、そこまで頭を使うほどでもなかったので帰宅途中にフラッと寄って正解でしたね。
どの作品も序破急がめちゃくちゃで非常にくだけた話でした。故にストーリーがあったもんじゃありませんが、逆にそこがリアルさを引き立て、まるで日常の青春の一ページを覗き込んでいるかのような一種の恥ずかしさに似た共感性を感じ取ることが出来ました。恋愛経験に疎い私ですら共感じみたことを行えるのでおそらく大半の方が共感できると思います。まぁその際には恋人と見ないことをオススメします。

キャラは好印象です。先程も言ったとおりリアルさを感じるくだけた展開と相まってとても穏やかな心でキャラたちを見ることが出来ます。共感してるはずなのにどこか他人視点のように感じる。まさしく「誰かの青春を覗き込んでいる」ような感覚に襲われます。あの感覚はすごいですね。珍しい体験だっと思います

皆様も暇があれば青春を覗き込んでみてください

原作は志村貴子さん。
監督は佐藤卓哉さん。朝顔と加瀬さんやフラグタイムなどの監督をされた方ですね
シリーズ構成は佐藤卓哉さんと井出安軌さんと冨田頼子さん。
キャラデザは佐川遥さん。
劇伴はクリープハイプさん。
アニメ制作はライデンフィルムさん。ロクでなしやあすかなどの制作をしたところですね

作画は普通でした。
主題歌はクリープハイプさんの「モノマネ」

総合評価 まぁ暇があれば

投稿 : 2025/03/22
♥ : 8

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

これが実はなかなか

おもしろかったんですよねー。ボク的には。

まあ毛色は相当に異なりますが、花房観音って作家さん。
あの人の小説まあまあ好きで(やっぱり変態さんだとゆわれそうですが)、あの人の話をもうちょっと…いやかなりマイルドにした感じがしてですね、結構いい感じでした。


原作の志村たか子氏といえば放浪息子ぐらいしか知らないのですが、いまホットワードで法案も可決されるとかされないとかで盛り上がったのか盛り上がらなかったのか、まあそれはどうでもいいんですがLGBTがらみの話を得意としてる(?)のか、そのたぐいの作品が多い人なんかなとゆう感じでして。


この作品もカテゴリでいえばまあそおゆう世界の物語なのですが、そこまでに至る過程が実に自然に描かれていて、なんか特に美しいとか汚らわしいとかゆう感情がみじんも湧きあがらなくて、こう、すっと入ってくる感じがすごい心地いいのであります。


ああ、この二人、そうなんだ。・・・みたいなね。


またおそらくそういったナニが行われたであろう後の描写もなんかまあ自然でして、うーんとうなってしまうこと必至なのであります。


そおゆうハナシの筋なんでありますが、キャラクター自体はなんともいえんやわらかい感じで、『ひとりぼっちの○○生活』みたいなアレだったのでてっきり同じキャラデザの人かと思ったら全然ちゃう人だったですが、とにかくそおゆうややエロのストーリーをやわらかいキャラで話を進めていくのですよ。

その、なんてゆうか世界観がまあなんとも心地よかったですのですよ。

面白かったですよ。


ときどーき、人間嫌いになったり、怒りにまかせて誰かのこと悪くいってしまって後悔したりして自己嫌悪に陥ってなんだかなーってなっちゃうときとかあるやないすか。

そんなときはこの作品をみることをお勧めします。
どんな人に対しても優しい気持ちになれること請け合いです。

と思います。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7

64.7 15 2020年度の恋愛アニメランキング15位
プランダラ(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (288)
1012人が棚に入れました
「廃棄戦争」と呼ばれた未曾有の大戦後の世界、アルシア。そこは、強者が弱者から自らの存在を示す「数字(カウント)」を奪い取る、弱肉強食の世界。そんな世界で、2人は出逢う。仮面で素性を隠しながらも、エッチなことが大好きで、弱き者たちのために太刀を振るう青年・リヒトー。母の遺言を頼りに「伝説の撃墜王」を探して旅をする、健気でひたむきな少女・陽菜。2人の出逢いをきっかけに、「数字」がすべてを支配する世界の謎が、少しずつ明らかになっていく---。

声優・キャラクター
中島ヨシキ、本泉莉奈、小澤亜李、市川蒼、梅原裕一郎、伊藤静、悠木碧

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

すべてを奪え。≪数字≫も、≪世界≫も…。

この作品の原作は未読ですが、水無月すう先生の作品ということで視聴を楽しみにしていた作品です。
水無月すう先生の作品と言えば「そらのおとしもの」が有名ですよね。
何となく気になって水無月すう先生の公式HPを覗いてみたら、「そらのおとしもの」の6年後の物語がコミックスになっていました。
元通りの生活に戻ってから6年後の世界…一体どうなっているんでしょうね^^

思わず脱線してしまいましたが、「そらのおとしもの」は私のお気に入りの棚序列15位の作品なんです。
その先生の次回作と聞けば気にならない訳はありません。
期待値MAXで視聴に臨みましたよ。


「廃棄戦争」と呼ばれた未曾有の大戦後の世界、アルシア。
そこは、強者が弱者から自らの存在を示す「数字カウント」を奪い取る、弱肉強食の世界。

そんな世界で、2人は出逢う。
仮面で素性を隠しながらも、エッチなことが大好きで、弱き者たちのために太刀を振るう青年・リヒトー。
母の遺言を頼りに「伝説の撃墜王」を探して旅をする、健気でひたむきな少女・陽菜。

2人の出逢いをきっかけに、
「数字カウント」がすべてを支配する世界の謎が、少しずつ明らかになっていく---

「そらのおとしもの」の水無月すうがおくる、
渾身のヒロイックアクションファンタジー開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

最終回の様相からも、きっとアニメ2クール終了時点では、物語の序盤なのではないでしょうか。
少なくてもリヒトーらが進むべき道は明確になりましたが、正直未だ分からないことだらけですからね。
だから、現時点で物語の良し悪しを判断するのは少し尚早な気がするので、そこは保留にしておきたいと思います。

数字に支配された世界…
自らの星を懸けて争う星奪戦…
数字のカウントがゼロになったらアビス送り…

途中からこの設定にあまり意味が無いような気がしてきましたが、少なくても物語序盤におけるこの設定がもたらす効果は十分にあったと思います。

そしてカウントは自らの努力で加算できるという設定も大きなポイントでした。
元々人の持って生まれたカウントがどの程度かは分かりませんが、どれだけ努力してきたかは分かりましたから…

この作品のもう一つの魅力は、登場するヒロインが可愛いだけじゃなく、とても直向きで一途なんですよね。
本泉莉奈さん演じるメインヒロインの陽菜ちゃんを筆頭に、亜李ちゃん演じるリィンちゃんに伊藤静さん演じるナナさんの共通項として括れる個性です。
そう、これは単なる個性の筈なんですが、一貫して微塵のブレが無いとなるともう魅力で宜しいんじゃないかと…

特にメインヒロインの陽菜ちゃん…
一番華奢で、攻撃力は限りなくゼロで、普段は物腰の柔らかいフワッとした感じの女の子なんですが、兎角リヒトーの事になると人が変わります。
絶対諦めない…信じて疑わない…例え自分がどんな逆境に陥っても、絶体絶命のピンチだったとしても絶対気持ちが揺らがないんです。

陽菜ちゃんはお母さんとの約束だから…とか言っていますが、心の強さが彼女の最大の魅力です。
彼女のカウントが1つ増える度に、会いたい気持ちを募らせていたと考えると、もう気持ちが爆発してもおかしくないくらい、彼女はカウントを進めてきましたから…

簡単に叶えられる願いなんかじゃありませんでした。
気の遠くなるほどあちこちを歩き回って、ようやく見つけたと思ったらその相手は詐称で、やっと思いで辿り着いた相手は親の仇…
心の中はグチャグチャになってもおかしくない状況だと本気で思いましたが、それでも彼女はブレないんです。
そんな女の子…もう応援するしか無いじゃありませんか。

でも、陽菜ちゃん一択に絞れないのが、本当に辛いところ…
亜李ちゃん演じるリィンちゃんも相当な強者ですから…

設定とヒロインの設定だけでこれだけ語れる作品なんです。
今後の展開によっては面白さも増し増しだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、みっくこと伊藤美来さんの「Plunderer」と「孤高の光 Lonely dark」
エンディングテーマは、陽菜による「Countless days」と、陽菜、リィン、ナナによる「Reason of Life」
個人的にはオープニングが大好物でした。

2クール全24話の物語でした。
これから益々面白くなって欲しい期待の作品になりました。
この作品も続編ありきの構成と見受けました。
早く「続編制作決定!」情報を見せて欲しいですね^^

投稿 : 2025/03/22
♥ : 15
ネタバレ

どどる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

20世紀の香り

普段はお間抜けでえっちな主人公が、いざという時には実力を発揮して大活躍。
20世紀末は鉄板だった主人公像です。ジャッキー・チェンやシティハンターの文法と言えば分からない人は少ないのではないでしょうか。
時は流れて2020年、ソードアートオンラインのキリトくんなど、周囲からもてはやされるタイプの無双主人公が大きな地位を占めているタイミングです。

プランダラは両方の特徴を持っているのが個性と言えるでしょう。
スカしまくりのキン肉マン、性欲丸出しのキリトくん。
あるいはストレートに、シティハンターの冴羽リョウが原型かもしれません。


わたしはリィンちゃんと道安くんが好きでした。
ネタバレレビューを読む

まあ女の子が守られ役になってしまうのは今どき欠点と言えると思います。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 3

75.8 16 2020年度の恋愛アニメランキング16位
魔法科高校の劣等生 来訪者編(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (491)
2287人が棚に入れました
2095年10月31日。未観測の戦略級魔法によって、朝鮮半島南端の軍事都市と艦隊が消滅した。《灼熱のハロウィン》と呼ばれたこの日から、世界は新たな戦略級魔法師の登場に震撼することになる。中でも「世界最強の魔法部隊」であるスターズを擁する北アメリカ合衆国(USNA)は危機感を募らせ、秘密裏に未観測の戦略級魔法と、その魔法を使用した魔法師の正体を暴こうと躍起になっていた。それから約二ヶ月後の12月24日。街がクリスマスの飾りとイルミネーションで賑わっているなか、達也たちは交換留学でアメリカに行くという雫の送別会のために、アイネ・ブリーゼに集まっていた。雫がアメリカに行く期間は三ヶ月。雫によると、彼女に代わって第一高校に来るのは、同い歳の女の子だという。同い歳の女の子だという。同じ頃、USNAのスターズ基地では、一人の少女が第一高校への潜入調査に赴く準備を進めていた。彼女の名はアンジェリーナ・クドウ・シールズ。スターズ歴代最年少の総隊長にして、戦略級魔法ヘヴィ・メタル・バーストを操るUSNA最強の魔法師だった――。

声優・キャラクター
中村悠一、早見沙織、日笠陽子、内山夕実、寺島拓篤、佐藤聡美、田丸篤志、雨宮天、巽悠衣子、花澤香菜、井上麻里奈、諏訪部順一

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

USNA(北アメリカ大陸合衆国)スターズ総隊長はポンコツ金髪美少女…。

[総評]
魔法が技術としてある程度確立した世界観の中で、第三次世界大戦後の世界を描いたSFファンタジー作品。本作は2期目に相当します。

1期目のレビューにも書いた通り本作中の世界情勢はわりと殺伐としたもので、第一を含む各魔法科高校についても国の将来を担う士官学校的な空気感が若干感じられます。

そんな世界での「交換留学生」というのが只者であるはずもなく、アクション面に限らない本作原作の特徴が出ていると思います。

そんな原作3巻(上・中・下)に渡る来訪者編を、それなりに尺を取ってアニメしか観ていない層にも楽しめるように上手くアニメ化できていたという印象です。

第11話以降の構成には、来訪者編以降の展望を踏まえたものを感じるので具体的にアナウンスのあった『魔法科高校の優等生』アニメ化以外に、何か未発表の第3期制作スケジュールがあるのかもしれません。

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
電撃文庫から刊行されている人気ライトノベル『魔法科高校の劣等生』のアニメ化第2期目作品です。

原作の『魔法科高校の劣等生』は短編集を含む全33巻にて2020年9月に無事完結を迎えていますが、本作でアニメ化される<来訪者編>は以降のシリーズ終盤まで活躍するキャラクターや設定の結構な部分が軒並み明かされるエピソードなので、今後のアニメ化作品視聴の可能性や原作購入の判断の上でもぜひ観ておくと良いんじゃないかと思います。

アニメ作品中での時系列的には:

1. 魔法科高校の劣等生(1期目)
2. 魔法科高校の劣等生 来訪者編(2期目: 本作品)
3. 劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女

となっていて、1.でアニメ化が割愛された<追憶編>は3.で一部フォローされる感じになっております。3.に出てくるキャラのほとんどは1.もしくは本作品2.中でみんな出てくる感じです。

アニメとしては上記3.で初見だったリーナ(アンジェリーナ・クドウ・シールズ)がシリーズ中のエピソードで初登場となる作品となっています。

本作品を視聴するにあたって3.を観ている必要はまったくないはずですが、1.は観ておくかもしくは1.相当の原作部分を読んでおかないと話にはついていけなくなりそうな気がします。ということで、まだの方はひとまずここでさようなら。




本作では、前作で出てきた外国である大亜連合(大亜細亜連合: 中華人民共和国が母体)に続いて、第二の外国としてUSNA(北アメリカ大陸連合: アメリカ合衆国が母体)が登場します。

作中では第三次世界大戦終結後35年ほど経っていて日本と表立った戦争状態にある外国はありませんが、わりと一触即発的な殺伐とした国際情勢になっていて、主人公の司波達也(しば たつや)や妹の深雪(みゆき)をはじめとする魔法師はいずれの国でも実戦力として海外渡航制限を受けるような世相において、達也や深雪の同級生である北山雫(きたやま しずく)と交換留学という形でリーナがある任務を帯びて入国してくるという第1話でした。

来訪者編が原作で<上・中・下>の3巻構成だったので、1クールの放送であればこの3巻分のエピソードのみがきっちりアニメ化されることになると思います。

第2話以降も楽しみです。
== [第1話視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2020.11.19追記:
第7話まで視聴終了。主にリーナが出てくる場面で使用される呑気な曲調のBGMが、彼女のポンコツぶりに天才的にマッチしていてとても気に入っています。

さて、第6話で<来訪者編>では初お目見えしたピクシー(メイドロボ)ですが、こいつは1期目の<横浜騒乱編>で出てきていた奴ですね。当時何を考えて東山奈央をキャスティングしたのかは謎ですが、現在獲得している人気を考えると2014年当時のキャスティングとしては大当たりだったかもしれませんね。

2020.12.29追記:
第13話(最終話)まで視聴終了。

原作本来の意味での「来訪者編」は第11話Aパートまででした。

第11話Bパート以降は次の「ダブルセブン編」のエピソード、あるいはタワー関連の話はアニメオリジナル要素です。

ただ、第12、13話も原作者脚本回なのでオリジナルとはいえ、原作は無視したものにはなっておらず数字落ち(エクストラ)の説明は本編中での説明としては原作よりも詳しかったといえるかもしれません。

原作既読でしたが、面白く観ることができました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 32
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

魔法師の平穏を目指す達也の大計は続いていく……

【物語 4.0点】
第一高校へ交換留学生としてリーナがUSNA(北アメリカ大陸合衆国)より来日(勿論、真の目的あり)
街で多発する魔法師襲撃すなわち“吸血鬼事件”の解決と真相究明。
などがシナリオの軸だが、
根幹はやはり魔法師が兵器や道具として使い潰される
不遇の改善のため活動する主人公・司波達也らの奮闘。

能力を持たない人間たちに差別される犯人たちから魔法師を同族視される。
魔法師こそが進化した人類であると主張する過激派。
など魔法師が一般社会に溶け込んで穏やかに暮らすためのハードルの高さが、
精緻な21世紀末の社会描写により、改めて浮き彫りになる。

現状に対して達也はラストもネタバレレビューを読む
を誇示することで、再三再四、大志を示す。


科学により観測され、管理された魔法という基礎設定もいっそう洗練。
特にエネルギー保存の法則を超越する魔法の源が、
ネタバレレビューを読む
には興奮しました♪

並の中二病設定では満足できない重症患者の私にとっては、
このシリーズはある意味、究極の中二病作品なのかもしれませんw


【作画 3.5点】
アニメーション制作・エイトビット

バトルシーン描写もエフェクト等のド派手な演出よりも、
管理された魔法のリアリティを探求した説明重視。
日常シーンでは作画カロリーはさらに低減される。

episode7での達也の活躍が象徴的。
伝家の宝刀“マテリアル・バースト”以外のスキルをフル活用した立ち回り。
この最強お兄様の本質は、「精霊の目(エレメンタル・サイト)」により、
捕捉した敵の能力を丸裸にする能力と、
得られた情報を対象の出自や政治・社会的背景も含めて、
分析、判断できるだけの知識にある。
地味ながら、さすがとしか言い様がない状況を、
サーモグラフィー風も交えたの透視映像で演出する等の渋い仕事で魅せる。


【キャラ 4.5点】
TVアニメでも本格的に登場となったリーナ。
劇場版『~星を呼ぶ少女』でも描かれていた
実はエリート軍人なのに、意外と抜けている部分はそのままに、
不可解な日本趣味なども掘り下げられる。
達也だけでなく、正ヒロイン・深雪との対決も色々な意味でヒートアップ。

彼女もまた軍人らしからぬ部分を無自覚に押し殺して任務に当たる無理を、
達也に指摘される形で作品テーマに合致する。


能力だけでなく、宿命や家を背負って
肉体&精神年齢いずれも高そうな高校生たち。
と思いきや秘められた意外な属性も発掘されたりする。
という他の魔法師キャラ設定も相変わらず。

21世紀末のSF設定ならではの萌えの探求もマニアック。
例えば、ネタバレレビューを読むとかw
いや……そんなパターンで赤面されても、20世紀生まれの私は反応に困りますってw


【声優 4.5点】
主人公・司波達也役の中村 悠一さん。
そもそも、人工的な精神改造により、
脳内に仮想魔法演算領域を組み込んだため、感情希薄になっている達也。
そんな中でも微かに滲み出た怒りや喜びといった機微が読み取れる好演が、
達也のキャラクター性を高める。

達也役として引き続きナレーションおよびナビゲート役も兼ねる中村さん。
世界情勢等への精通もまた、魔法師の幸福という達也の大願成就のため。
一本筋が通った部分も演技で捉えているから伝わって来ます。


妹・司波深雪役の早見 沙織さんも熟成。
お兄様の微かな感情の揺れ動きを捉える包容力を表現。
ここまで兄の気持ちを理解していても、
兄妹以上の関係になりたい気持ちを胸に秘めたままなので、
距離を詰め切れない、いじらしさとか。


そんな兄妹の感情が静かに火照る、
自動運転車内の二人の掛け合いが私は堪らなく好きなんだ。


正ヒロイン・深雪を再認識させられた末の、
スピンオフコミック『魔法科高校の優等生』のアニメ化決定♪さすがですw


【音楽 4.0点】
劇伴は岩崎 琢氏の続投。バトルシーンではオーケストラ風あり、テクノ風あり、
Lotus Juiceの参加曲ありの豊富なバリエーションでSF魔法戦を盛り上げる。

日常コメディパートでは「謎BGM」と称される老獪(ろうかい)なサウンドが炸裂w
リーナがポンコツを発揮するシーン等で多用されたレゲエ風に、
七草(さえぐさ)先輩によるネタバレレビューを読むのシーンではアフリカ民族音楽風と、
国籍に囚われないフリーダムな楽曲が宛がわれ混迷に拍車をかけるw


OPはASCA「Howling」
サビの“Wow wow”がライブで最高にブチ上がりそうな快作♪
が……今は大観衆を集めた公演は中々できない状況。
そこで敢えて咆哮する辺りに情熱を感じます。

EDは佐藤ミキさんの「名もなき花」
良作バラードをシットリと歌い上げる。
この落ち着いたボーカルは私が未知のベテラン歌手だろうか?
と思いきや、これが彼女のメジャーデビューシングル。恐れ入りました。

歌詞は、OPがリーナの、EDは深雪の心情を描写。
主題歌でも両ヒロインの場外戦が勃発!?

投稿 : 2025/03/22
♥ : 28

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

街の平和は高校生たちが守る!?

原作未読。最終話まで視聴。
第1期、劇場版とも視聴済み。

第1期は乱れがちだった作画が、第2期は完璧でした。
この点だけでも、制作陣の力の入り具合が分かります。
こういう作品って、視聴する私たちも、自然と力が入っちゃいますよね。

リーナ(CV日笠陽子)が可愛かったですね。
可愛さとカッコよさ、強さと弱さ。
そして、時折見せるポンコツっぷり(笑)。
これらを兼ね揃えたリーナを、完璧に演じていらっしゃいました。
さすがです。感服しました。

第1期は見せ場らしい見せ場の無かった柴田美月(CV佐藤聡美)にも活躍の場が与えられたり、ピクシーの発言に大慌てする三井ほのか(CV雨宮天)が超絶可愛かったり、と見せ場はテンコ盛り。
可愛いと言えば、バレンタイン回の七草真由美(CV花澤香菜)先輩も超絶可愛かったですね。
七草先輩が達也に対して一本取ったのは初めてでは(笑)。

少し残念だったのは、交換留学でUSNAに行っていた北山雫(CV巽悠衣子)の見せ場が少なかったことくらいかな。

終盤に次々と新キャラも登場しましたし、第3期を期待して待ちたいと思います。

あと、その前に『魔法科高校の優等生』も楽しみですね。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 34

65.0 17 2020年度の恋愛アニメランキング17位
100万の命の上に俺は立っている(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (335)
1085人が棚に入れました
合理的で単独行動が好きな中学3年生四谷友助は、ある日ゲームじみた異世界に転送された――。すでに転送されていたクラスメイトの新堂衣宇、箱崎紅末とともに3人目のプレイヤーとなった彼は、命を懸けたクエストに挑むことに。感情論を廃してすべての要素をフラットに、時には仲間の命すら駒として扱う冷酷な四谷。襲い来る魔物、厄介な事件、そして暗躍する強敵からパーティの全滅を防ぎ、このゲームをクリアすることができるのか?

声優・キャラクター
上村祐翔、久保田梨沙、和氣あず未、小市眞琴、斎藤千和
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

一期はプロローグでござ

<2020/12/19 追記>
最終回まで見終えまして。
「俺はネタバレレビューを読む」という熱血ヒーローみたいな台詞で締められたわけですが。

初回から通じての曲者感そのまま、面白いかどうか保留したまま最終回まで来てしまいましたね。
ワンクール12話掛けてのプロローグという感じ。

アニメ作品の物語の作り方は多種多様あると思います。
その中に「数多あるアニメ世界で構築された『常識』を視聴者が前提として持つことで、安心して心地よく楽しむ」ジャンルというのも確かに存在すると思っています。
つまり「現実世界の常識や問題意識、悩みや解決」といった尺度で考えるのではなく、あくまでアニメの中だけで成立するお約束だけで楽しむ、というもの。
これは一つの楽しみ方であり、作品のあり方で、特にアニメ作品のエンターテイメント性を純化していこうとするとこの傾向が強くなるような。
なろう系異世界ものとか多いですよね。

翻って本作はどうなんだろう?
と考えると実はどうもそうではない。
現実の世界の人の気持ちのありようとかを照らし合わせながら、アニメの物語は進められていきます。
でもひねくれてるんですよねえ。
「そんなお堅い話とは思われたくない」とでもいうように。
だからふざけてる。
そんな感じ。

私の4.0点というのは完走した作品としては100点満点で50点ぐらいの位置付けになります。
つまり「まだそこまで面白くなってない」と思ってる。
なんと2期やるそうなので2期で本当に面白いかどうかがわかりそう。
なんとも今の「短期戦でないとすぐに客が離れる」アニメ製作の風潮に真っ向から刃向かってる気もしてそこら辺を「素敵」と取るか「くだらぬ」と取るか

一筋縄ではいかない感じを残したまま、2期へ続く。
私は2期に期待してます!

<2020/10/14 追記>
「わけあり版」は「いらすとや」っていうフリー素材のデザインだったんですね。
で、本来の絵柄である通常版を見てみました。
実は
「何も知らずにいらすとやのデザインで見てたからこそ、余分な装飾なくストーリーを楽しめたのでは?」
「通常版だと、大概のなろう系異世界ものが受け入れられない自分には楽しめないのでは?」
とか、見るまで不安だったんですよ。

でもいざ見てみるとすんなりいけました。
第二話も楽しめました。
ちなみに第二話は通常版しかありません。

やはり本作、ストーリーや設定が何か普通と違う感じがします。
と言っても異世界ものたくさん見てるわけではないのですが。
それでもそこはかとなく「捻り」を感じます。

キャラクターも
女性キャラはよくある可愛いデザインなのに、変な媚びをあまり感じない。
主人公(♂)も、捻くれてるんだけど妙に嫌な感じがしない。
やはり、よくある「俺つえー」「ハーレム」とは少し違う気がする。

どれもこれも「気がする」レベルなのでまだわかんないですけど 笑。

暫く様子を見てみよう。

<2020/10/3 初投稿>
原作は未読。
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。

今期は新作で気になるものがなかなか見つからず。
本作も「また異世界転生ものか?」とスルーしかけたのですが、原作がなろう系ではなく別マガ掲載の漫画だったので一応録画してみました。

そして、つい先ほど第一話を視聴。

あれ?
もしかして面白いのか?


物語は「主人公がある日突然異世界に」の異世界転送ものではあるんですが、決してありきたりなそれではなく。

物語と設定全体をぐりぐりっと捻ってる感じ。

何から何まで全部「ふざけてんのか?笑」と言いたくなるところも良いです。
さらにテンポも抜群に良い。

そして今のところの重要事項。
絵柄はなぜか2種類が使い分けられているようです。
一つはよくある異世界アニメのスタンダードみたいな感じ。
もう一つは「コロナ予防のために手洗いうがいをしっかりしましょう」イラストのような、キャラの目鼻口が点と線だけの超シンプル絵柄。

これはなんの演出だろう?
「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」の通常シーンと変身シーンのようなもんでしょうか?
(意味がわかんない、という方は是非どちらかご覧ください)

と。
何言ってるかよくわからないレビューになってしまいましたが、1話見る限り大変興味をそそられてしまいました。
2話以降どうなっていくのやら。

よくよく見返したら「百万の命の上に俺は立っている」というタイトルにも味わいがあるような気がしてきたから不思議w
少なくともラノベでよく見かけるチェリー臭はしない。

まだ正体がよくわからないのであまりハードルは上げないようにしながらも、今期の大穴として期待したいです。

<2020/10/10 追記>
Yahooニュースに絵柄2種類の理由が出てました。
シンプル絵柄は「わけあり版」なのだそうです。
と言っても特段「わけ」があるわけではなく、ちょっとふざけて作ってみたらしい。
罵詈雑言で有名なヤフコメを開いてみたら顰蹙の嵐でしたが、自分はこのシンプル絵柄、結構気に入りました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 41
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ネット社会における少年少女のリアリティ

アニメーション制作:MAHO FILM、
監督:羽原久美子、シリーズ構成:吉岡たかを
キャラクターデザイン:小島えり、舛舘俊秀
音楽:伊藤賢、原作:山川直輝、奈央晃徳

『別冊少年マガジン』で2016年7月号より連載開始。
講談社の漫画原作だけに、仮想現実のゲームを
物語のベースにしながら、他作品とは一線を画す、
練り込まれたストーリーが大きな特徴になっている。
キャラクター全員の作り込みと
物語全体の構成は見ごたえ十分だ。

しかし、いらすとやを使用したわけアリ版の1話や
ゲームマスターに豪華声優を配して毎回変えるなど、
枝葉ばかりに無用なことをして悪目立ちしてしまった。
公式ホームページを見れば、予算が少ないのが瞭然で、
奇抜なことをやって注目を集めようとしているのは、
理解できなくもないのだが、それが完全に裏目に出てしまっている。
しかも、VRMMORPGの作品を普通に想像していると、
クエストの内容が地味なことに加え、キャラに共感できないため、
評判を落とす原因となってしまった。
しかし、この作品が目指しているのは、
そういう部分ではないだろう。
全話を観た限り、かなりきちんと考案された世界観で、
やりたいことも明確に見える。

子供のころに田舎に住んでいた四谷友助は、
仲間とともに木の根元に埋めた
友情の証としての宝物が工事で消失する様子を目撃する。
そのことが大きな心の傷となり、
一瞬にして大切なものが破壊されるという
世の中の不条理に対して、諦めにも似た境地を抱えることになる。
弱者たちの大切な友情は、
簡単に踏みにじられてしまうものだと。
その後、田舎から東京に引っ越したことも重なり、
友だちのいない、ぼっちのゲーマーとして日々を過ごす。
ゲームが現実世界の楽しみの全てとなってしまった友助にとって、
どのようにすれば合理的に問題を解決できるのか、
ということだけが重要な価値観になる。
それによって現実の学内でも、物事の全体像を把握したり、
クラスメイトの特徴や周りからの評価について
正統に判断する能力を身に付けることになった。
強者だけが生き残るべきだし、
命の価値は対等ではないと思っている。
そのため、現実世界でも人の気持ちを考えることがない。
反面、ゲーム世界での住人に対しては、
より自分の「素」を見せるという倒錯した心を抱えている。
都会に引っ越したことが、今の自分を形成したことを自覚しており、
自分の住む街が破壊されても構わないとさえ思っている。

ある日、ひとりで日直の当番をしているときに、
教室にいたクラスメイトの新堂衣宇と箱崎紅末とともに
異世界に飛ばされる。
ネタバレレビューを読む

作品にはいろいろな仕掛けがあるが、
いちばん面白いのは、一人ひとりの人間が
生きているということだ。しっかりとした
キャラ設定によって全員がそれぞれの想いを抱えている。
しかし、お互いに協力しなければ、「死」が待っている。
しかも、課題をクリアするごとに
仲間がひとりずつ増えていくという設定。
最終的には10人の勇者が生まれることが決まっており、
それぞれのキャラを深掘りしなければ物語が進まない。
キャラ同士の相互理解は、時おり道端に表れる
「ログ」によって、重要な場面や自身の気持ちを
語ったときなどに残されていることがある。
これがどのようなルールで残されるものかは、
明らかにされていないが、キャラ同士の理解について、
重要な役割を果たしている。つまり、他人が何を考えているのかを
知ることで、相手に対する意識も変化する。
また、ゲーム世界は、ある部分で現実ともつながっており、
ゲームで身に付けた体力などのステータスが
現実世界にも作用するようになっている。

私は原作未読なので、これは想像でしかないのだが、
このゲームは現実で災厄が起こったときに、
どのようにして力を合わせて危機を乗り超えるか、
ということを学ぶためのテスト的な
位置づけになっているのではないだろうか。
人間同士の関係性が希薄になりつつある現代社会で、
一人ひとりがどのようにして協調していくのかを
選ばれた人類が学んでいく構図。
最終的には現代に超能力者として降臨する
10人の勇者たちが、力を合わせ、知恵を絞って、
災厄に対抗するのではないかと想像している。

おそらく、そのためだと思うが、
キャラの背景や描写はとても緻密。
最初に勇者になった学内で人気者の新堂衣宇(いう)は、
かつての暴走族のリーダーの娘で、
そのことが原因で多くのマイナス面を抱えて生きてきた。
父に対して恨みを持つ教師から厳しく当たられることもあった。
また、幼年期に知り合いの優しいお姉さんが
友だちがいないことが一因となり自殺してしまうという
残酷な現実に直面する。そのショックは計り知れなかった。
父の問題もあり、衣宇は、自分を守るためには、
信頼できる仲間をたくさん作ることが
最も大切だという考え方に辿り着く。
それが生き方の基礎になった。
友だちづくりを達成するために人一倍努力を続けたことで、
ある意味、上昇志向の強い性格となり、
友助が「自分より上」と認めるほどの
存在感を手に入れたのだった。

一方、箱崎紅末(くすえ)は、体育の授業をいつも休むほど体が弱い。
職業が戦士になるが、重い剣を持ち上げることさえできない。
ゲーム内では、実際の体が基本となっており、
紅末はいつも仲間から助けられる立ち位置にいる。
そんな紅末を、全員が死なないための保険くらいにしか
考えなかった友助だったが、トロールが現れたときの
ログを見たり、過去の言動を振り返ったときに
紅末という女の子の真の強さと生きる目的にふれたことで、
「自分より上」の存在として考えるようになった。
その後、友助は紅末という人格を理解し、
彼女の行動までも俯瞰して物事を見られるようになる。

1期のなかで異質な存在が、4人目の勇者となった
時舘由香という女子高生。
友助たちよりも1つ年上ながら、思考は偏っていて子供。
友助と同じゲーマーで、こちらは男性アイドル育成ものや
魔法少女マジハシリーズの大ファン。
現実世界では、空気を読むことに長けていたが、
ネットでの書き込みが原因で、
裸の写真を撮られそうになったところを友助に助けられる。
ところが、その後、いじめを行っていた女子たちと
一緒になって友助の悪口を言うという行動に出る。
いじめに遭ったのは、自分に否があると思っていて、
空気を読んだり、強い者に従うことは当然だと思っている。
一方、理由もなく集団で弱者をいたぶる奴らは最低で、
自分が手を下さなければ、殺されてもいいと思っている。
ある意味、一般的な女子高生代表のような立ち位置。

1期では、ゲーム内の女性戦士・カハベルとともに
課題をクリアすることになる。
そこでは、大国の論理や宗教という要素が現れ、
人殺しや戦争についての哲学も垣間見える。
今後の展開にも大きく関わってきそうだ。
1期の終わりには、現実世界でほかの勇者たちよりも
さらに大きな問題を抱える5人目の勇者も登場する。

現実とネット世界。
突き詰めれば、それほど大きな違いはない。
しかし、未成熟ともいえるネット世界において、
常識や非常識の感覚には個々で大きな隔たりがある。
ネットでは平気な顔で殺人予告をする者が多数いても、
現実では殺人者でない場合がほとんどだ。
ただし、なかにはネットの殺人予告がエスカレートして、
実行するものが現れる。
動物を殺していたものが人を殺したくなるのと
同じような論理だろう。

ネットの世界は現実にリンクする。
ゲーム世界にも現実の人格は表れる。
異世界に転生しただけでは、ヒーローにはなれない。
力を得るためには、自分が変わらなければいけないし、
他人のことを理解して協力しなければならない。
ネットであろうがどこであろうが、生まれ変わるためには、
現実の自分が変わるしかない。

私たちのリアル。
それは結局、自身のなかにある。
(2021年1月23日初投稿)

投稿 : 2025/03/22
♥ : 40

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

独自性もあるし、設定もいい。メチャメチャ面白いです。

 2期が来ているので見ました。メチャメチャ面白いです。異世界の設定もちゃんとしているし、全員が死なない限り蘇るけど全員死んだら終わりという設定もいいです。ステータスや職業、武器なども結構上手に作られています。テンプレ感がないのがいいですね。独自性があります。

 ストーリーとしては、未来人だと思われる存在から理不尽に与えられた異世界におけるクエストを、制限時間内にこなさなければならない主人公たちの物語です。
 ちょっとガンツみたいなクエストの出し方も、その達成のための努力というかプロセスも練れていました。なぜ?の部分が謎なのもいいですね。興味が持続します。

 現世における登場人物たちの立場とか人間関係、悩みなんかもちゃんと描かれていますし、異世界でのキャラクター騎士様との心の交流とか、人を殺すことの葛藤、現世で仲間を増やしてゆくやり方。どれをとってもかなり斬新でした。

 欠点は、1話から9話まで、ストーリーがかなりポンポンとテンポ良く進んでいたのが良かったのに、10話11話くらいのテンポが悪かったことです。
 でも12話の締めくくり方が、本来もっと続くはずの物語をいったんまとめようとする製作者側の工夫が見られて、かなり作り込んだ最終話になっていたと思います。
 あと、主人公たちの言動からいって、中学生よりも高校生くらいのほうが自然かもしれません。

 むろん、アニメーションの動きや作画、演出で、出来がいいとはお世辞にも言えませんが、べつにひどい出来ではないですし、十分物語を楽しめる水準です。キャラデザも普通に良かったと思います。

 なぜこんなに評価が低いのかわかりませんでした。テンプレではないから見づらい、理解しづらいということでしょうか。俺TUEEEじゃないのでストレスがあるせいでしょうか。不思議でしょうがないです。ストーリーだけならこの1、2年くらいで見た転生ものの中で一番ちゃんと作られていて面白かったと思います。

 これ原作はマンガみたいですね。2期見終わったら買ってみようと思います。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 9

65.8 18 2020年度の恋愛アニメランキング18位
ド級編隊エグゼロス(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (257)
908人が棚に入れました
謎の侵略者・キセイ蟲により、かつてない危機に瀕している地球。キセイ蟲は人々のエロスの源“H(エ)ネルギー"を吸い取り、人間の生きる活力を奪おうとしている。そんなキセイ蟲から地球を救うべく、高校生・炎城烈人は地球を守るヒーロー集団「エグゼロス」の一員として、キセイ蟲退治をすることに!

声優・キャラクター
松岡禎丞、加隈亜衣、矢作紗友里、桑原由気、茅野愛衣、三木眞一郎、大森日雅、岸尾だいすけ、小山力也

郷音 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

HEROはHとEROで出来ているーー

2020年放送アニメ。

エロを規制し世界征服をたくらむキセイ蟲に対抗するヒーロー集団エグゼロスが舞台。

とにかくエロいよ!!男子は必見だね!!

チャチャと紫子が好き。要は褐色好き。

あとキセイ蟲の声優が超豪華。これだけでアニメ2つくらい作れそうなくらいすごいよね

物語はまぁ感動とかはないよ!とにかくエロ一辺倒さ!(恋愛もあるよ)

OPはめっちゃヒーローものっぽい曲です。男でもカラオケで歌えそう。

EDは空耳ソング過ぎて元の歌詞がわからないw

ヒーロースーツがほとんど使われなかったので2期に期待するっきゃないね!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 6

71.2 19 2020年度の恋愛アニメランキング19位
思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ映画)

2020年9月18日
★★★★☆ 3.7 (63)
287人が棚に入れました
偶然出会ったタイプの全く違う【朱里】と【由奈】、朱里の義理の弟の【理央】と由奈の幼馴染の【和臣】は同じマンションに住み同じ学校に通う高校1年生。理央に憧れる由奈、朱里に言えない想いを抱える理央、秘密を抱える朱里、ある秘密を目撃してしまった和臣。それぞれの思いは複雑に絡み合い、相手を思えば思うほどすれ違っていき――切なすぎる恋が動き出す。

声優・キャラクター
鈴木毬花、潘めぐみ、島﨑信長、斉藤壮馬

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

痛くて苦しくて、傷つけて踏み続けて

視聴前 少女漫画原作かぁ

視聴後 やっぱ私少女マンガきらいじゃないな

この話は全然タイプの違う女の子と偶然仲良くなった話
ジャンルは恋愛・学園・生徒
まずいいます。個人的には割と好きです。
少女マンガの何が面白くないかというと、少女漫画特有のご都合主義だと思うんですよ。あのご都合主義を取り除いて文を再構成したらきっとマシになるはずなんです。
そして本作。現実にも程がある。いや、果たして現実でこんなことがあるのか、私にはわかりかねますが、多くの人が想像している少女マンガとは違ったものを感じました。
少女マンガは少女のみが許された禁断の聖書だ、と中二の従姉妹がほざいていましたが、なかなか大人は足を踏み入れづらいですよね。まぁそれでも本作の壁は破っていいかなと思いますよ。
超がつくほど恋愛メインの話です。コメディシーンもあるっちゃありますが、少女マンガのノリなのであまり期待せず。故にこういう系に慣れてない方は悶えるかもしれません。前のカップルが映画を見た後より一層イチャイチャしてたのが腹立たしかったですが、ソレほどまでに本作は人間の恋愛心(果たして存在するのか)に鑑賞してくる作品でした。本作を見れば学生に戻りたいと一瞬でも必ず思います。

キャラはとても好きです。出てくるネームドキャラは全員ちゃんとした個性を持ち、物語に不可欠な存在となっています。超好印象。特にあかりちゃんが超可愛い。もう可愛い。語彙力がなくなるくらい可愛い。繊細のくせに自分の気持ちを抑えちゃって変に気遣ってしまう性格はたまらなく好きです。超かわいい。

どうでも良いかもしれませんが、このタイトル本当にすごいと思うんですよ。ジャンルの予想が容易にでき、あえて連用形で終わることで、続きを気にならせる、という手法。なおかつ(というか本命で)語感が最強。口に出したときの心地よさはエグい。

原作は咲坂伊緒さん。ストロボ・エッジやアオハライドの原作者ですね
監督は黒柳トシマサさん。船を編むなどの監督をされた方ですね
脚本は吉田恵里香さん。刀剣乱舞花丸や神の塔の脚本をされた方ですね
キャラデザは山下祐さん。うさぎドロップや終末のイゼッタなどのキャラデザをされた方ですね
劇判は野見祐二さん。耳をすませばや猫の恩返しを担当された方ですね
アニメ制作はA-1 Picturesさん。

作画は良かったです。雨の作画や光の演出など、難しく細かい作画なども丁寧に表現されており、臨場感のあふれる絵となっていました。動きも丁寧でしたし、ちゃんとものすごく鮮やかな作画で好印象です。
主題歌はBump Of Chickenさんの「Gravity」個人的にはもう少し違った曲のほうが良かったです
声優さんは豪華でした。キャラとよくあっており、キャラの魅力をひきたてていました。

総合評価 面白かった。やっぱ少女漫画は定期的に読むと面白い

投稿 : 2025/03/22
♥ : 14

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

セーラー服ってやっぱかわいいねぇ。

いやまあその変な意味じゃなくて。
まあ変な意味にとられてもいいすけど(笑)。

いやなんか久々かなって思ってですね。
花咲くいろは以来かなとか。

花咲くのセーラー服もよかったですけども、思い思われのもなかなかよかったであります。

おしまい。


…と、ここでレビューを終えたらただの変態さんになってしまうのでもうちょっと書き足します。


この咲坂伊緒ゆわはる漫画家さんの話はいずれもビッグヒットしてるのですが、どうもなんかこうアレなんですよねぇ。ボク的には。

おもんないってわけやのうてですね、ボクなんかの高校生時代を振り返ってみてみると著しくリアリティにかけとんですよ。

いや、おのれのしょうもない高校時代と比較して見てどないするねんなとすかさず突っ込まれるのを承知で申し上げますと、あまりに遠い世界の話過ぎて、こう実が入らんのですよ。


しかしながらスマッシュヒットを繰り出す咲坂作品の数々には見る人大勢の人にとって魅力があるからこそだと思いますので、おそらく世の中の人らはこおゆう遠い世界の話に胸をキュンキュンさせるものなのだとゆうですね、そおゆう結論にいたっております。

まま、絵はきれいだし、キャラはどの子もかわいいし、歌はバンプだし、非の打ちどころは基本的にはありません。


とゆうわけで、すごい感動するとかそおゆうのンではなくて、いわゆる美男美女がくっついては離れ、離れてはくっつきするとゆうそおゆうハナシなので、そおゆうハナシが大好きな人にはムフフなアレかと思います。


あとセーラー服が好きな人にもおすすめです(やっぱり変態さんだ)。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

雨のち雪、そして

四角関係恋愛物語。
思春期の揺れる感情を丁寧に描いています。
少女漫画原作だから、物語は予想通り王道。
もつれた関係が少しずつ解けて行くようなストーリーです。

天候が物語に彩りを加えます。
しとしと雨や降りしきる雪が心理描写を効果的に表現。
雨降って地固まる、冬は必ず春に。
人の世って、そういう風に出来ているのでしょう。

キイパーソンは消極的な性格で恋愛を知らない由奈です。
序盤はイラっとするけど、アカリやリオに触発され成長する。
もともと素直な性格で人を思いやることのできる由奈。
「どうせ私なんか」を克服できれば強いです。

大切な気持ちをなかったことにする。
そんな所にすれ違いが発生します。
はっきりと言葉にして自分の感情を表現すること。
それが幸せへの近道なのでしょう。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 16

69.8 20 2020年度の恋愛アニメランキング20位
おジャ魔女どれみ20周年記念作品 魔女見習いをさがして(アニメ映画)

2020年11月13日
★★★★☆ 3.7 (48)
189人が棚に入れました
帰国子女で会社員のミレ(27)、教員志望の大学生のソラ(22)、フリーターのレイカ(20)年齢も住む場所も悩みも…なにもかもが違う三人を引き合わせたのは―――魔法玉!?不思議な巡り合わせで一緒に旅に出ることになったまっすぐで、ちょっぴり不器用な彼女たちのニュー・マジカル・ストーリーが いま 始まる!

声優・キャラクター
森川葵、松井玲奈、百田夏菜子、三浦翔平、石田彰、浜野謙太

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

良い意味でも悪い意味でもファンムービーに留まらず。

 おジャ魔女ファンとしては当然見てきました。「思い出コンテンツ」として商売だけの匂いしかないような志の低いことがない辺りは「デジモン last evolution」と同じ。流石は関pが関わっている作品だけのことはある。


 おジャ魔女たちは殆ど出ないが、明らかに本作はおジャ魔女の面白さと本質であるテーマを受け継いでいる。こういう継承ならええねぇ。


 とにかく、楽しくて親しみのあるキャラ達の物語がスーっとテンポよく心に入ってくる。彼らがすぐに好きになるし、だからこそ彼等の地に足がついた苦しみも心に響く。


 今回の主役の三人は声優じゃない方がやってるが、ほんまにキャラとの相性がピッタリである。特にももクロの方がやってたレイカちゃんは、おジャ魔女というよりキラプリのひまりん感がある良い方言キャラでした!。


 とにかくテンポがよく物語がスイスイと進むが、軽くて甘過ぎなお菓子のようにならないバランス感覚がちゃんと働いているのも見事!。


 全体的にかなり満足な作品だったが、「last evolution」のような傑作とは言い難いかな。どれみの面白さは、物語がどうこう以上に時間をかけてキャラ愛を育てていくのと、子供向けとは思えない「痛み」があるところだった。


 それに対して、2時間もない映画では少々サクサク過ぎる。しかも、本作は大人たちが主役だけにあまりにサクサクだと軽くなってしまっているところがある。もっと溜めが必要だったかも。1クールのアニメのが良かったかなぁ〜。


 そして、これはファンとしてのワガママだが、やはりもっとどれみ達が見たかった。過去の話を上手く利用するのでもいいから、もっとサービスがあっても良かった。


 鬼滅でも話題の石田さんも出てるのだが、どうせならドッカ〜ンの「離さないで、繋いだ手と手」の幽霊の少年のデザインに似せた感じにするとか、ファンならニヤリな描写があっても良かった。それが目的化したらアカンが。


 本作を見て改めてサトジュンさんはアニメ界の木ノ下恵介だということを改めて思った。本作に限らずサトジュンさんの作品は子供向けタイプに限らず甘さと優しさが基調にある。しかし、それは誤魔化しや騙しの甘さでも、建前や綺麗事の甘さではない。


 世界に辛い現実があるのは知ってるし、建前の裏でズルや嘘が横行してるなんてもちろん知っている。だからといって「世の中なんて嘘ばっかじゃん!。真面目にやって馬鹿見るくらいなら、私も抜け駆けするしかない」なんてニヒリズムや敗北主義に本当に強い人は陥らない。


 それでも…、人には譲れない大切な物がある、それでも…人は良くなりうると信じる。理想に向けて、祈りや願いを胸に人は少しずつでも努力し続けることができれば…。このオプティミズムは現実無視ではなく、現実を知ってもそれを乗り越えていく強さがある。


 子供たちに向けて作品を作ってきたサトジュンさんには、背中で敗北主義と狡さを教えるような格好が悪い大人ではない。たとえ時勢に逆らう形でも、人が持つ誠実さと心の力を信じ、百万言よりも心に響く物語という形でそれを示してくれる。リアリスト気取りな「ぶっちゃけ」という名のみっともない人間が溢れる中で、子供向けを多く手掛けた職人タイプの監督の方が一周回ってロックじゃん!。


 本作のサトジュンスピリット。心のチカラこそ本当の魔法というメッセージ、幻想こそ現実に強く生きる原動力になるというテーマはプリキュアにも引き継がれている。優しさという魔法を私は信じ続けていきたい。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 16

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

どれみ聖地巡礼、3人の仲間達というのでは⁈

 『おジャ魔女どれみ』を見ていた女子三人が、その聖地「MAHO堂」のモデルとなった建物で知り合って仲良くなり、どれみや身の上話をしながら進む展開な感じだったです。
 『おジャ魔女どれみ』は聞いたことはあるけど、見たことないです。

 よくわからないけど、魔法玉というのも存在感あったです。この聖地って、鎌倉、飛騨高山、京都、奈良と広範囲だなぁです。

 三人それぞれに、仕事や生活における悩みを抱える姿が印象的だったです。聖地巡礼で友達ができるって、何か良いもんだなぁと思ったです。
 三人に降りかかるというのか?様々な出来事を互いに励ましあう姿を見るとそう思うです。

 現在の自分を見つめなおすとき、ここれは非現実的でしかない、魔法というものの必要性について考えさせられるかもしれないです。

 三人が見つけた生き方は、どうなるのか?お楽しみです。タイトルの意味が分かりづらかったです。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 5
ネタバレ

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ずいぶん酷評されてますけどもね、全然そんなことないですよ。

少なくともボクはめちゃくちゃ感動して始まって5分でウルウルしだして、最後までうるうるしっぱなしでしたよう。

まあ、ビービー泣くようなことはなかったですが、なんかまあよかったですわ。
でもあんまりどれみちゃん関係ないかなとは思いましたけども。

プリキュアの前ですよね。これね。

まあおジャ魔女放送時はボクはもうとっくにおっさんになってましたし、その頃おジャ魔女の版権商売の仕事もからんでたってこともあって毎週見てましたしですね、おジャ魔女自体に特別な思い入れはありませんでしたので、純粋に女の子の自分探しの旅系の話だとしてフツーに見れました。


ハナシはちょっと横にそれますけども。

インターネットが普及し始めたころ、その頃趣味で一生懸命音楽やってたんですよね。そんで好きなアーティストのファンサイトのBBSなんかで意気投合した仲間なんかとバンド作って。それから自分らのサイト作って、そしたら日本中のあっちこっちと音楽でつながった仲間とかできて。ライブ活動も地元大阪以外にも東京や名古屋にも行ったなぁ。

要するにインターネットのおかげでひとつの趣味を通して世代も仕事も異なる、接点のない人とつながることができるようになったと。

インターネットで人がつながる感動物語って『電車男』とかに代表されるようにその頃わりとアツかったんじゃないかなと。


そんで魔女見習の話に戻りますけども。

インターネットではないですが、一つの趣味ってゆうかまあ好きなおジャ魔女を通して知り合った接点のない3人がそれぞれの生きざまの中で成長していくとゆう話の流れが、そのボクが一生懸命バンドとかやってた頃とものすごいリンクしてしまって、なんかまあ他人事として見れんかったですよ。


最後みんなでネタバレレビューを読むやるんとゆう話で終わるんですが、まあ3人ともそれぞれの個性を生かしたネタバレレビューを読むになっててそれはそうかもなんですが、ボクはやっぱり3人とも一人一人それぞれの道を別々に歩んでいくって話に落としてほしかったかな。


まま、おジャ魔女ファンがみたらがっかりするみたいで、まあそらそうだろうなぁと。
おジャ魔女好きの女の子3人の話なんだから。


酷評はどうもそこんところみたいなんですが、ボクにとってはそおゆうアレでなんか懐かしいとゆうか、軽く胸を熱くするお話でした。


なんか昔これハマったよなー。あの頃のみんなどうしてるかなー。
みたいなちょっと優しい気持ちになれる作品でした。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 4

72.5 21 2020年度の恋愛アニメランキング21位
グレイプニル(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (399)
1402人が棚に入れました
ごくごく普通の男子高校生・加賀谷修一には、ある秘密があった。……バケモノに変身してしまうという秘密が。しかし、バケモノはバケモノでも、ゆるキャラ系のバケモノ!!そんなある日、そのバケモノの中に入ることができる少女に修一は出会う……。

声優・キャラクター
花江夏樹、東山奈央、花澤香菜、櫻井孝宏、伊藤美来、長谷川芳明、石上静香、安元洋貴、市ノ瀬加那、千葉翔也、大地葉

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

意外と面白い!(肌色成分多めの(?))異能バトル物です。

漫画原作のある異能バトル物です。バトルの結果として作中で普通に人は死にますし、そういった場面の描写がグロいと敬遠される方もいるかもしれませんのでその辺りはご覧になるならあらかじめご承知の上でご覧ください。

コミックスは2020年6月現在で8巻出ています。アニメを観る前はノーマークでしたが、観た結果全巻揃えてしまいました。何ということだ…。

主人公の加賀谷修一(かがや しゅういち)は火災現場で身に覚えのない異常な嗅覚とキグルミへの変身能力に目覚め、ヒロインの青木紅愛(あおき くれあ)を炎の中から助け出します。

クレアからは修一のようなバケモノを探していたと言われて付きまとわれ、正体をバラすと脅されながらも身に覚えのないことを伝え、そうこうしているうちにあるコインの収集を巡る「バケモノ」同士の戦いに巻き込まれ、といった感じで話に引き込まれていきました。

いわゆる「エロシーン」的なものも多々あるのですが、いわゆる「ラッキースケベ」的な物は皆無で、状況的な必然性がそれなりに感じられるせいか個人的にはそこはあまり気にはならなかったです。

ただ、そういったシーンについてはレベル的には「人前で観るのははばかられる」感じではあります。

修一の得た能力にも関係して、原作でもそうでしたが特にアニメでは主題歌も含めて「二人で一つ」という言葉が強調されます。

アニメの内容的には、7巻までの内容をベースにその後のエピソードからの情報を一部組み入れてアニメオリジナルな終盤を構成しています。続編が作られなくてもいわゆる「おれたたエンド」として成立はしていますね。

面白かったのですが、原作を使い果たしているので続編が作られるのは難しいかもしれません。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 34
ネタバレ

sukasuka さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

これは某お祭りのコスプレで流行る・・・のか?(笑)

■2話目まで
最近はやたらと異世界転生モノを食わされてるせいか、この手のアニメが
とても貴重に感じてしまう。
(異世界転生モノはもちろん好きですよwww)
前期のダーウィンズゲームに続き、これにも期待してみようかな。
よく動くのも好印象。

■3話目
声優の演技一つでなかなか壮絶な引きとなった・・・・・ネタバレレビューを読む

■10話目
鼻息一つでギャラ発生・・・・・ネタバレレビューを読む

■最終話
何一つ区切りがつかないまま終了。
まとめサイトとかで情報漁ってみると、原作ストック的に2期は到底無理っぽい?
年数開けて続編アニメ作るほどの人気作とも思えないしなぁ・・・。
まぁBD購入は決めてあるので、ついでに原作漫画買い揃えようかと思っているが、
そうなるとまんま販促アニメに釣られたアニオタのオッサンだ(笑)

■追記
なんかいつまで経っても円盤の販売が未定のまま。
「諸般の事情で販売中止」ってパターンかな?
つーか制作会社のパインジャムはこのアニメに賭けてたみたいな話もあって、
もしかすると会社自体が・・・・・・・う~ん(笑)

投稿 : 2025/03/22
♥ : 14
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

静かに狂う世界

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、バトル・デスゲーム。エロやグロもあり。

個人的には苦手なジャンルなんだけど充分に楽しめました。前クールの「ダーウィンズゲーム」と似た感じだけど、こっちの方が好みでしたね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む


【各話感想(自分用メモ)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 31

62.3 22 2020年度の恋愛アニメランキング22位
新サクラ大戦 the Animation(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (145)
508人が棚に入れました
太正三十年(1941年)帝都・東京は、平和な日々を取り戻していた ―――『帝国華撃団・花組』は隊長神山誠十郎が欧州へ赴任し、天宮さくらが隊長代理に就任していた。日々奮闘している花組の元に神山が一時帰国するが、その傍には見知らぬ少女がいた。少女の名はクラーラ。大きな事故に遭い壊滅した莫斯科(モスクワ)華撃団の唯一の生存者だという。神山から託され、花組へと転属になったクラーラを迎え入れるさくら達。そんな中、『莫斯科華撃団』を名乗る一団が突如帝都に現れる―――莫斯科から来たクラーラとは何者なのか?そして、壊滅したはずの莫斯科華撃団の来日の目的とは?帝国華撃団・花組の新たな戦いの幕が開く!

声優・キャラクター
佐倉綾音、内田真礼、山村響、福原綾香、早見沙織、阿座上洋平、富沢美智恵、和多田美咲、白石晴香、赤羽根健治

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

綺麗なCG

昨年12月に発売したPS4ゲームのアニメ化、というより始めからセットでの展開だったのでしょうね。

なんか酷評が目立ちますが、私は結構好きですよ。

キャラクターデザインはブリーチの作者でキャラデザ上手ですが、やっぱりブリーチキャラの面影がところどころありますね。
隊長は一護、あざみは砕蜂、クラリスは織姫、アナスタシアは夜一に顔がそっくり。パッと見ただけで、ブリーチの人だってわかるくらい特徴出てます。

CGに嫌悪感持ってる人も結構いるようですが、かなり良質のCGです。
ゲーム画面と比較しても違和感ないですし、CGアニメの技術もどんどん向上していますね。だいぶ手書きに近づいてきた感じがしますし、最近は酷い作画のアニメも増えてきたので、酷い作画になるくらいならCGのほうがよほど良いかと。


あざみが忍者のような俊敏な動きができるのに、尾行の仕方がポンコツだったり、大正時代には存在しないはずのものが置いてあったり、敵が現れてから出動して現場到着までが瞬間移動しているのかよ!?とツッコミいれたくなるほど激早だったりと設定に練り込み不足を感じる部分はあるものの、人気シリーズなだけあって丁寧に作られている印象はありますね。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

大正桜に浪漫の嵐

この作品の原作ゲームは未プレイですが、過去作アニメは全て視聴済です。
そもそも本作品を目一杯堪能するために過去作を完走したと言っても過言ではありません。
その位、私の中で視聴の楽しみな作品でした。


太正三十年(1941年)
帝都・東京は、平和な日々を取り戻していた ―――

『帝国華撃団・花組』は隊長神山誠十郎が欧州へ赴任し、
天宮さくらが隊長代理に就任していた。
日々奮闘している花組の元に神山が一時帰国するが、その傍には見知らぬ少女がいた。
少女の名はクラーラ。
大きな事故に遭い壊滅した莫斯科(モスクワ)華撃団の唯一の生存者だという。
神山から託され、花組へと転属になったクラーラを迎え入れるさくら達。

そんな中、『莫斯科華撃団』を名乗る一団が突如帝都に現れる―――

莫斯科から来たクラーラとは何者なのか?
そして、壊滅したはずの莫斯科華撃団の来日の目的とは?

帝国華撃団・花組の新たな戦いの幕が開く!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

物語の舞台は帝都東京ですが、時代設定は真宮寺さくらたち帝国華撃団花組が活躍していた頃から10年以上の時間が経過しています。

もともと太正十九年(1930年)に帝都・東京で「降魔大戦」と呼ばれる戦いが勃発したそうですが、残念ながら「降魔大戦」はアニメ化されていないので、どんあ熾烈な戦いが繰り広げられたかは分かりません。
ですがwikiをチラ見したところ、相当熾烈で過酷な戦いが行われたみたいです。
当時、華撃団のみんなが自分の全てを削り尽くして世界を救ったそうですから…
こうして大正三十年の帝都を迎えている訳ですが…

第1話目から嬉しいサプライズが2つもありました。
1つ目はオープニングテーマに「檄!帝国華撃団」が編曲して使用されていたことです。
このオリジナルは「サクラ大戦TV」のオープニングテーマとして使用された楽曲なんです。
聴いた瞬間に過去作との繋がりが感じられて一気に滾っちゃいましたよ^^;

そして2つ目は帝劇の支配人に神崎すみれに引き継がれていたことです。
元々彼女は華撃団花組のトップスター街道を全力で駆け抜けた女優でした。
それは舞台においても、戦闘においてもです。

ですが、幼いころから力を酷使し過ぎたせいで、霊力の低下により光武がうまく操縦できなくなり第1線を退いたんです。
断腸の想い…とは正にこのことではないでしょうか。
花組のみんなと「降魔大戦」に行けなかったこと…
そして自分だけ生き残っていること…
どれだけ悔しかったことでしょう。
確かに第1戦は退きましたが、そんな簡単に割り切れるほど彼女は薄情じゃないんです。

神崎重工の取締役として采配を振るってきた彼女ですが、
帝劇の支配人として帝都を守ることが彼女自身の選択だったのかと思うと胸が熱くなります。
こんな楽しみ方ができるのも過去作を視聴する醍醐味かと思います。

そして新生花組の皆さん…
やっぱり先代の面影を感じます。
真宮寺さくらに憧れて入隊した天宮さくら(CV:あやねる)の出で立ちは先代のさくらそのもの…
大槌使いの東雲初穂(CV:まややん)の立ち位置は、さしずめ琉球空手桐島流第28代継承者の桐島カンナといったところ…
望月流忍一族の末裔である望月あざみ(CV:山村響さん)は、流石に異色ですね^^;
短銃使いのアナスタシア(CV:福原綾香さん)は、マリア・タチバナに瓜二つ…
魔術使いのクラリス(CV:はやみん)の立ち位置は、霊力が著しく高く様々な超能力が使えたアイリスでしょうか。

声優陣も凄い上、アニメーション制作がサンジゲンさんだから霊子戦闘機の思わず見惚れてしまうほどしっかり動いているので、物語にすっかり引き込まれながら視聴していました。

でもこの作品はそれだけじゃないんです。
原作ゲームをプレイしていないので全てが分かっているとは思いません。
ですが、過去作を大切にしている作品であることだけは分かります。
だって、ちょいちょい面影が出てきたじゃありませんか…
ここぞという時に背中を押してくれたじゃありませんか…
こういう展開は大好物です!

ですが、完走後にwikiをチラ見して思いました。
アニメも十分面白かったですけど、ゲームの中ではもっと様々な展開が用意されているようでした。
だからこの作品そのものを堪能し尽くすにはゲームをプレイする必要がありそうです。
ですが、決して販促目的の作品だとは思いません。
総じてクオリティの高い作品だったので気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、帝国歌劇団・花組による「檄!帝国華撃団〈新章〉」
エンディングテーマは、帝国歌劇団・花組にエリス(水樹奈々)、ランスロット(沼倉愛美)、ホワン・ユイ(上坂すみれ)を加えた「桜夢見し」
どちらもカッコよい曲で個人的には甲乙は付けられませんでした。

1クール全12話の物語でした。
個人的には文句無しの作品でした。
3DCGの作品でしたが、キャラの表情もだいぶ豊かになってきたように思います。
私は目一杯堪能させて貰いました!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 20

58.8 23 2020年度の恋愛アニメランキング23位
巨人族の花嫁(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (30)
130人が棚に入れました
この世界だと、どうやら俺は"華奢で儚げ"らしい…!? 男子校生の晃一は、ある日突然異世界へ召喚されてしまう。 そこはなんと、自分よりも遥かに大きな種族が住まう巨人の国。 目の前に現れた第一王子のカイウスは、晃一を熱っぽく見つめ「我が花嫁となり、私の子を産んでほしい」とプロポーズしてきて…!? 巨人族の王子250cm×現代のバスケ部男子180cm 身長差70cmの異世界召喚BL、ここに誕生!

声優・キャラクター
小野友樹、伊東健人、藤本教子、中澤まさとも、白井悠介

64.3 24 2020年度の恋愛アニメランキング24位
ピーター・グリルと賢者の時間(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (156)
642人が棚に入れました
ここは、剣と魔法の世界――ヤケッパチ戦士ギルド所属のピーター・グリルは、見事に武闘祭を勝ち抜き、地上最強の男の称号を手に入れた!これで、恋人ルヴェリアとの結婚も認めてもらえるだろう。しかし、大いなる力には大いなる代償がともなう…。オーガ。エルフ。オーク。地上最強の遺伝子を狙う様々な異種族の女たちが、ピーターの子種を狙い、今まさに蠢きだそうとしていた。なぜ人は、事が終わってからこんなにも冷静になるのだろうか。かつて誰も見た事がない、地上最強の賢者タイムがやってくる!

声優・キャラクター
下野紘、浅水健太朗、二ノ宮ゆい、竹達彩奈、山村響、上原あかり、千本木彩花

59.5 25 2020年度の恋愛アニメランキング25位
魔術士オーフェンはぐれ旅(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (122)
493人が棚に入れました
「見ないで、お願い・・・」「彼女は必ず俺が守る!」義姉のように慕い《天魔の魔女》と呼ばれるアザリーや仲間と共に、魔術士養成機関《牙の塔》で修行をするキリランシェロ―。ある日、彼は見た。異形の姿に変容するアザリーを。そして、運命を変えるという一本の剣を奪い失踪した彼女を救う為に、キリランシェロはオーフェンと名を変え、《牙の塔》を出奔し旅に出る。それから五年……、ついにオーフェンはアザリーとの再会を果たす―。一方、かつての師であり、大陸最強と謳うたわれる黒魔術士チャイルドマンとかつての仲間、ハーティア、コミクロン達は姿を変えたアザリー討伐に向かっていた―。様々な思惑が交差する中、おしかけお嬢様クリーオウ、弟子の少年マジクとの旅の中でオーフェンは一体何を想うのか。

声優・キャラクター
森久保祥太郎、大久保瑠美、小林裕介、水野麻里絵、渕上舞、浪川大輔、日笠陽子、伊藤静、坂泰斗、安田陸矢、前野智昭、津田健次郎、吉野裕行、岡本信彦

レタスの人 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

アニメを好きな人には絶対合わない気がする

ご都合展開や整合性が絶妙にズレていて、しっくり来るものがしっくり来ない展開が多い。

このしっくり来る展開ってのは、「悪い奴はとことん酷い目に合う」とか「悪い奴はとことん悪い奴として描写される」とかそういう整合性もの等である。

例えばこの作品でアザリーを救おうとする話に至っては、主人公の私情が死ぬほど絡んでいて、全貌を描写するのは難しいと言う。
アザリー自身にも凡そ多くの思いの丈、自分では気づかない自分の事、その他多くの私情についてなど、恐らく原作者の考えた設定の胸の内にしかないようなものも多いと思われる。
故に視聴者的には何故こんなクソ女救おうと思うのかという消化不良や矛盾を感じるだろう。

勿論充分説明はしているが、主人公が極度の姉萌え性癖という特殊な男なのでまた投影しにくいとも思われる。典型的パターンから外してるのも理解を得にくいポイントだが、本来アニメのスタンダードと違い、人の数だけ考えがあるという柔軟性もここで要求される。

そう、そもそも他人の筈である一個人の実情を全部を理解するというのも考えてみれば短絡的というか、人物像に安さを感じられるのがアニメという逆説も考えられるのだが。
アニメキャラを理解して自分を投影して冒険や女の子にモテモテな自分を妄想、基い楽しむ事こそがスタンダードな楽しみな今、初っ端からこういったアニメの面を被ったファンタジードラマを見せつけられては視聴者は恐らく満足しないだろう。
各キャラクターの気持ちをいちいち汲み取らなければいけない辺り、他人に気を遣ったり、相手の気持ちを考える必要のないというスタンダードアニメの長所を失ってしまっているのだ。

俺は凄くツボだが、言った通りガワがガワなので好きな人が近寄りにくいのも問題。
原作だともっとわかりやすく丁寧に出してくれる分、もっと多くが楽しめるように出来てるとは思うが、これはあかん。

とは言え、原作のレビューでもやはり多くは人間模様について心理的な問題に言及している事が多く見られる事からわかるように、人について考えるのが一番の楽しみと謎を孕んでいる作品と思われる。

とにかく意外にもこのアニメは典型的量産アニオタには薦められない失敗作。
基本席で待っていれば豪華な料理が出ると思っている調理方法がわからない客に豪華な生の食材を渡しても意味がない良い例。

こうなったらもう原作を読むしかない。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7
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