心理描写で家族なTVアニメ動画ランキング 2

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早速見ていきましょう!

80.3 1 心理描写で家族なアニメランキング1位
3月のライオン(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (987)
4898人が棚に入れました
主人公は、東京の下町に1人で暮らす17歳の将棋のプロ棋士・桐山零。深い孤独を抱える彼が、あかり・ひなた・モモの川本3姉妹と過ごす時間や、さまざまな棋士との対戦を経て、失ったものを少しずつ取り戻していく様が描かれる。

声優・キャラクター
河西健吾、茅野愛衣、花澤香菜、久野美咲、岡本信彦、井上麻里奈、細谷佳正、三木眞一郎、杉田智和、木村昴、千葉繁、大川透、櫻井孝宏

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

原作者の思いに見事に応えた、新房監督&シャフトの本領が発揮された渾身の力作

NHKで2クールにわたって放送された、第1シーズン。

☆物語☆

中学生で将棋のプロ棋士となった主人公桐山零が、
棋士として、人間として、周囲の人との出会いと関わりを通じて成長していく過程が描かれる。

1話の中で複数のエピソードを区切って消化していくスタイルながら、
尺的に足りないと感じることはなく、どのエピソードも上手く纏められている。
NHKの枠なので途中にCMを挟まず自由に区切れ、25分間使えるというのも制作側には好都合だったでしょう。

さすがにNHKで放送されるだけあって、内容的には王道路線で、
シリアスな場面が多いものの、反対にコミカルな面や萌え要素までバランス良く取り入れて重すぎないので、
アニメファン以外の幅広い一般層に受け入れられる作品なんじゃないだろうか。
将棋のルールなんかが分からない人向けにも、作品内で解りやすく絡ませてあり、この辺りは親切。

作風や主人公がどうしても似ている、と感じてしまうのはノイタミナで以前放送された「四月は君の嘘」。
これは観た人みんな思ってるでしょうね。
タイトルに「月」が入っているのは単なる偶然なのか。。

正直物語自体はそこまで斬新なものでもないし、スローペースで進むので、
昨今の尺的にゆとりのない目まぐるしい展開が多い作品と比べると、退屈さを感じる人も居るだろうが、
自分としては、この作品で特に感じた魅力はキャラクター達の人間模様や日常、
心情描写の細やかさと、台詞の重みや間の取り方など、数々の優れた演出にあると思っているので、
じっくりと丁寧にやってくれたのは(原作通りなのかは知らないが)本当に有り難い。

作品内での零の語り、零と関わっていくキャラ達の台詞には、時には非常に残酷であったり、
とても温かみがあったり、また思わず自分にも改めて気付きを与えてくれるような、
そんな深みがあったりと、毎話感慨深く大きな余韻を与えてくれた。
台詞の一つ一つを噛みしめる事ができる感受性、間を想像力で補える能力は人によって異なるとは思うが、
この作品におけるキャラ描写とそれを引き立たせる演出が素晴らしいことに疑いの余地はない。

第2シーズンになれば嫌でもストーリーは進んでいくだろうし、今後の展開にも大いに期待したいところだが、
これまでどおり、焦らずじっくりと進めて欲しい。

☆声優☆

さすがにNHK作品の配役に関しては、
デビューして日の浅い新人などを主要なキャラに配したりはせず、
実力、人気共に安定している声優とベテランで構成されていて隙がない。

中でも3姉妹に関しては見事の一言だが、
主人公零に関しても、とても良く考えて選ばれていると実感する。
通常の台詞以外に公園のグラウンドでの叫びなど、感情を顕にする場面などは、
イケボでなく、ちょっとヘタれな感じが性格に凄く合っているなと。

☆キャラ☆

先にも書いた通り、この作品の一番の魅力と感じる部分は優れたキャラ描写&演出にある。

キャラクターの心情がポエム的な独白、
ナレーションによってたびたび観るものに訴えかけるのだが、これが深く心に響いてくる。
これはキャラに共感できなければ、やり過ぎると返って逆効果で退屈さと冗長な点として捉えられる事もあるものの、
(同様にポエム的な「あまんちゅ!」で気になった点)
各キャラそれぞれが抱えている思いが、台詞の良さも相まってとても巧く表現されていた。
各キャラに共感、もしくは同情してしまう「要素」がしっかりと解りやすく提示されているので説得力がある。

時間を掛けて丁寧に描かれていることもあって、
主人公とその周りの主要なキャラに関しては、とても興味深く魅力的に映った。
中でも3姉妹は本当に癒され和む存在だったので、後半に出番が減ったのは少し寂しく思えたが、
逆に言えば前半のエピソードが特に良かったということかもしれない。

また、打って変わって香子のような存在は、女性作家ならではの描写力で、
女の嫌らしさやねちっこさなど、非常に生々しく描かれていて、こちらも同様に素晴らしかった。

☆作画☆

NHK作品はさすがに予算も掛かっているせいか、派手さはなくとも安定感があって全く不満はない。
背景美術に関しては、水彩画のような非常に淡くノスタルジックな雰囲気を醸しだしており、
また、それに合わせるキャラも違和感なく淡い質感で背景に馴染ませていて、とても温かみを感じる。

最大の見所としては、やはりシャフトならではの映像演出。
キャラの心象風景を、独自の解釈で映像化された場面は観ごたえと相性の良さを実感した。
観る人によって、または原作を読んでいる人には多少クドいと思われるかも知れないが、
自分はよりキャラの心情を理解する上で、良い方向に作用したと好意的に受け取っている。
原作者がシャフトでの制作を熱望したというのも納得。

OPやEDのアニメーションは、特に制作会社の個性が出る部分だと思うが、
零の息苦しさ、閉塞感や孤独感、葛藤、もがき苦しみながらも前へ進もうとしている様が、
抜群のセンスで表現されていたと思う。

☆音楽☆

1クール目のOP、EDで起用されたBUMP OF CHICKENの曲、
歌詞、アニメーション共に最高の出来だった。
もともとBUMPが原作のファンで以前にMVでコラボしたりしているので、
そりゃこの作品のために書き下ろした曲が、相性が良いのは言わずもがな。
できれば2クール目も変えないで欲しかったくらいだが、
2クール目のOP,EDも曲自体は悪くないし、最終話で戻してくれたのは心憎い。

作中BGMもやはりキャラの語り、ナレーション場面で使われているものが印象的だったが、
コミカルな場面もなかなか良いチョイスがされていて、曲のバラエティ自体も豊富で申し分無かった。
台詞間に挿入されるBGMが良いからこそ、その間が大きな余韻となる。
音響含めた音楽面での演出も、映像に負けず劣らずこの作品では大きく貢献していたと実感しますね。


こうして改めて一つ一つの要素を振り返ってみてみると、褒める所ばかりで殆ど点数を差し引く部分が無いように思える。
王道ながらもシャフトによる優れた芸術性が加味され、とても高いレベルで纏まっている。
本当につくづく続編が楽しみだ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 21

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

才能の残酷さを描くことで、人の内面の弱さを表現しています。

 ハチミツとクローバーで恋愛ドラマの仮面をかぶって、才能の残酷さを見せてくれた羽海野チカ。さすがですね。人の愛憎や執着、孤独や過去などのヒューマンドラマの中に、しっかりと才能というものの恐ろしさを見せつけてくれます。
 ただ、ハチクロよりも進化したと思うのが、義姉ですね。あの義姉のキャラがあるから人の内面描写に深みが出て、才能の残酷さは他人にも劣等感という形でつきつけますが、己を傷つけ孤独にする部分も描かれていました。

 才能があるからこそ、居場所が出来た半面、人の居場所を奪ってしまった。周囲の人を巻き込み歪ませる。義姉の態度のコンプレックスの表現は女性作家ならではの迫真のストーリーですね。おしいことにコミック版ほどの禍々しさの中に見える圧倒的な劣等感の表現には至っていませんが、この義姉がいるからこそ、主人公の居場所の無さが浮き彫りになるし、3姉妹との交流に意味が出てきます。

 一方で将棋という特殊な世界にのめり込む男達の心の交流もありました。島田の研究会もそうだし、何よりあの二海堂くんですね。どう考えても村山聖ですよね。聖の青春という小説にもなった羽生善治の少年時代からのライバルです。ちょっと身体の事も村山をなぞっているので、いろいろ心配してしまいますが、詳しくは小説かWIKIで。
 彼がいたからこそ、将棋に向き合うことができたような気がします。良くいる真っ直ぐなおバカキャラに見えて誰よりも将棋に真摯で、主人公のこと…というより主人公の将棋の才能を純粋に愛していたような気がします。(それから学校の先生もですね)

 なお、羽生善治はタイトル99期、史上初の7冠棋士、永世7冠という圧倒的な将棋の天才でので、二海堂=村山だとしたら、主人公が羽生なのかなあと思ったら違いましたね。宗谷でした。宗谷が目指すべきラスボスっぽかったですね。

 その前に後藤ですか。彼の性格の意味は現段階ではちょっとわかりませんね。素の性格なのか、やっぱり宗谷に対比した時にコンプレックスがあるのか。
 ただ、この後藤の態度を見せることで、初めは憎たらしいだけの義姉に対する気持ちが和らぐから不思議です。うまいですよね。結果的に才能の世界の周辺に生きている人たちの惨めさを上手く表現しています。

 そう、義姉が重箱のお稲荷さんを食べるだけで、このキャラに対する見方が全然変わっていました。ここが少女マンガの凄さですね。直前の3姉妹の敵のように見せていて、胃袋で篭絡されてしまう。これで義姉の人間的な内面が表現されて憎めなくなります。ちょっと男の作家には描けないでしょう。ここが一番本作のすごいところだったのかもしれません。

 そしてこの3姉妹ですね。どうも傷があるようです。母性の塊のような長女の内面が見えてこないことが不気味です。この作者が単なる良いおねえさんキャラを出すとも思えませんが…どうなんでしょう。菩薩…で終わるのか違うのか。以前原作10巻まで読んでますが…無かった気がします。

 で、主人公ですね。この構造って、やっぱり主人公がラスボスと対決するために周囲を顧みず…みたいな話になるのでしょうか。ハチクロを見るとそんな気もしますし、3姉妹との交流でそうにはならないのかもしれません。

 将棋の世界の話だけに限定すると、ストーリー展開はちょっとヒカルの碁っぽい感じがありますが、似たような世界ですからね。

 とにかくきれいごとではない人間の内面、特に劣等感を描かせると、羽海野チカは最高ですね。決して「いい話」ではありませんが、特殊な世界をデフォルメすることでヒューマンドラマとして、人間の本質を見せてくれています。この辺りはハチクロのやり方を踏襲している気がします。


 3月のライオンはどちらかと言えばコミック版の方がコマ割りとかモノローグとか少女マンガらしいテイストが話にあっていました。アニメはその点がちょっと表現できていませんでしたね。



 追記 少女マンガ的表現ができていない、といっても、演出で内面描写、モノローグの時は少女マンガらしいエフェクトをいれて頑張っていました。ただ、少女マンガの文法はやっぱりあの独特のコマ割り=時間の使い方と客観主観のシームレスな切り替え、エフェクト=心の動きじゃないと。ここは媒体の特性もあるのでやむを得ないでしょう。

 追記2 水というモチーフは浮かんでいれば羊水のような心地よさがあります。が、泳いだ時のねばりつく水の抵抗は前にすすむ困難、もぐったときの息苦しさは思考が暴走している感じ、音が無くなるような感覚は棋士の集中力ですね。ハチワンダイバーとかにも通じます。

 それと川ですね。川は流れ、広がりなどで原風景のような心落ち着く光景になります。滔々と流れる広い川は、人の営みのアナロジーでもあるでしょう。それを岸から眺めるという意味ですね。また、街の移り変わりを映すことで表情を変えてゆきます。あるいは自分自身の人生そのものでもあるかもしれません。
 また、川岸ですね。これが不思議な効果をだしていました。漠然とした東京の下町の表現というより、俗世界から切り離された特別な場所として機能していました。
 これが演出というだけではなく、内面の重層的な表現に効果的に機能していいたと思います。ただ、とにかく象徴的・抽象的なので何を表現していたかを考察するのではなく、画面から感じるのが作法だと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いた作品、作者と制作会社とTV局が一体となった良作

これほど原作が読みたくなった作品は久しぶりのような気がします。終わるまでまとうか、読んでしまおうか、葛藤中です。

シャフトっぽさを消しているようで、ところどころやっぱりシャフトだと思わせるような描写がチョコチョコ見られるのが良いです。特に場面転換で不要じゃね?と思わせるようなカットを入れてきて、それがまた綺麗だったり、インパクトがあったりとするところなんか、シャフトだなと感じてしまいます。ただ、「シャフ度」と言われる首の角度が抑え気味なのはやっぱり寂しいかも(?)

NHKが、しかも総合で流すのですから、力入れているのはよく分かります。まだ前半も途中ですが、引き込まれっぱなしになっています。主人公である零の歩んできた人生の重さ、その重さを少しずつ解放する三姉妹と二海堂との掛け合いの面白い事。

二海堂のモデルは将棋好きの人なら知らない人はいないくらい有名な村山聖なんでしょうね。となると、太っているのは病気のせいであり、あかりが「むっちり」で喜んでいるのはどう解釈したらよいか戸惑いました。このあと二海堂は病気が重くなっていく展開になるんだろうけど、つらいな…

三姉妹は本当にキャラがいい。声も完璧だし、流石としか言いようがありません。話の展開も良く、たぶん、最後まで面白く見ていくことができる作品だろうと思います。すでにお気に入りに入れてもいいように思っています。

【前半を終えて】
結局終わるまで待てず、原作を読んでしまいました…。面白い、何故にこれまでスルーしていたのだろうと思います。前半は零の置かれた状況を表現していた感じです。零が何故に将棋をしているのか、零がどうして三姉妹と関わりを持ったのか、二海堂と零のライバル関係、零と香子の関係等々をシャフト独特の表現でうまく繋いでいた感じです。
とあるコラムニストがシャフトっぽくないのが良いと書いていたのですが、どこを見ているのかと。零の気持ちを表現するときや香子とのシーンはシャフトそのものでしょう。シャフト特有のズルいイメージ(個人的な感想)ふんだんに盛り込んでます。原作のイメージがそのままシャフトっぽいですし、シャフトなら良いと言ったらしい作者の感覚がすばらしいと思います。
三姉妹は癒しそのもの。に対して香子の危うさと言ったら…。香子の声も良いです。老倉育を見て井上さんに決めたらしいのですが、本当にぴったり。

後半はもっと将棋に突っ込んでいくのではないかと思います。また、三姉妹の関わり、零を囲む周りの人々の動きなど、楽しみです。

【後半の中盤】
後半に入り、零の気持ちがどんどん重くなっていきました。そこを救うのが三姉妹であり、先生であり、二海堂であり、島田八段であり…とにかく零は人に恵まれました。回を追うごとにその事が分かります。
将棋に関する話も濃くなってきたのも後半の面白いところです。鍵となる島田八段は飄々としているのに、プロの厳しさを零に伝えてくれます。そしてとうとう出てきた宗谷名人。まさに怪物に相応しい佇まい。アニメになると、その事がいっそう強調された感じです。
零と香子の微妙な関係も相変わらず。が、三姉妹と香子の絡みとか、実は可愛らしい一面もあるところとか見れて良いです。
それから、今の季節に合わせたような進行具合も非常に良いです。これからラストに向けて零がどう成長していくのか楽しみです。

【一期終了】
零のちょっとずつだけど、成長していく感じが見てとれました。
「11年もボッチだったんだ」いう台詞の重みから解放されていく過程を描いたのが一期だったと思います。ゆえに、展開は重く、零の台詞もなにかぱっとしません。耐えられない人はそれでこのアニメはお仕舞です。
零は周りに恵まれました。それは零が成長するための起点になっていきます。二海堂であり、三姉妹であり、林田先生であり、島田八段であり、科学部の面々であり、そういった人々と交わることによって、重く押しかかっていた零の心が開かれて、次のステップへと進んでいきました。見直すと、中盤までの零とは明らかに違う人間になっているのがよくわかります。

この作者は人と人とのつながり、心の葛藤や解放へ向かうまでの描き方が上手だと思います。重くなり過ぎそうなときはわざとデフォルメさせたり、ちゃちゃを入れるような場面を入れてほぐします。これが嫌味に感じないところがまた良いのです。せっかくなので、ハチクロも見てみたのですが、作品は違っても、描き方は同じでした。
それと、ハチクロを見て思ったのが、シャフトで良かったということです。ハチクロも悪いわけではないのですが、ライオンを見た後だと何か足りません。零や香子みたいな人物が多く出演する、心の葛藤を中心とするような作品を作らせたらシャフトは上手です。ちょうど同じ時間帯にAT-Xではefを放送しており、ライオン始まるまでの10分間は視聴していましたが、シャフトの右に出るものはないなとさえ思いました。

二期が決定したので万歳です。二期は{netabare}宗谷とひなが大きくかかわってくる話になると思いますが、この話がどう描かれるのか{/netabare}楽しみでしょうがありません。

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いたこの作品、2クールゆっくりと描かれているので、ドラマ性を求めている人にお勧めです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 53

82.0 2 心理描写で家族なアニメランキング2位
ぼくらの(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1891)
9838人が棚に入れました
政財界の権力者たちは、「子供たちの契約を解く鍵を探す」という建前の元に、ジアースの技術を研究して産業や軍事に利用しようとする。子供の親たちは、子供を救う方向に世論を動かす為に、ジアースの情報公開を目指して協力し合う。しかしその企ても権力者の陰謀によりつぶされ、子供たちはこの地球からも孤立してゆく。

声優・キャラクター
皆川純子、阿澄佳奈、野島健児、三瓶由布子、牧野由依、能登麻美子、浅沼晋太郎、比嘉久美子、宮田幸季、高梁碧、織田圭祐、井口裕香、杉田智和、保志総一朗、阪口大助、東地宏樹、石田彰
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

鬱展開ではあるけど社会風刺でもある

このアニメのOP「アンインストール」を先に知ってからアニメを知りました。
OPめちゃめちゃ好きです!!絶対飛ばせないOPだ…

評判は最悪ですね。
鬱アニメ鬱アニメ。何処行っても鬱アニメってレビューばかり。
もう最高の絶望アニメ。って評価ばっかり。

たまには絶望したいのでこういうアニメは大好物!

このアニメを見てはいけない人
娯楽を求める人 頭からっぽにして見たい人 考えたくない人
暗い話が苦手な人 鬱病の人

このアニメをお勧め出来る人
考察だったり物語から色々と物事を考えてみたい人
絶望したい人 切ない物語が好きな人

遊び半分でこのアニメを見て欲しくない。
物語としっかり向き合いながら考える事の出来る人に見て欲しいです。


アニメを作った人達への思い↓
{netabare}よく出来た物語でもあるとは思うけどちょっと足りない部分はこの最終回での投げっぱなしな所ですね。
綺麗ではあるんですけど、このアニメはオチを付けることが出来なかった。
いや出来てるかもしれないけどなんか違う気がする。
これじゃない感が否めない。
ただ個人的には書きたかった方向性がどういう方向性だとわかったのでそれ程文句は無いですけどね。{/netabare}


各話の感想↓↓※長文注意
{netabare}1話
あれ?ロボット物だったの?

2話
コエムシって某アニメの魔法少女のQBかよw
なんか凄くエヴァっぽい。
大人数で動かすロボットは初めてだなぁ。
ってえ…誰か落下したぞ…
妹に八つ当たりしてる場合か!?は?どうなってんの?
えええええここで終わり!?何これ超気になる…

3話
あれ?死んだのに誰もなんとも思ってない感じ?
なんか凄くよくわかるようなわからないような…
子供の頃はやっぱ死には疎いんだよなぁ…
じいちゃんばあちゃん死んでもなんとも思わなかったっけなぁ。
まぁのちのちジワジワ来るんだけど。
ってわく君の扱いひでぇ…集団隠蔽やべぇ…
すげぇリアルな心理描写だ。
えええ操縦ばらしちゃうのかよ…
葬儀は泣けるなぁ。親の心境考えるともぅヤバイ。
メガネ…おまえ死ぬのか…

4話
受付のねーちゃんの目おかしいぞ!作画どうしたんだ…
まっ割と真面目に猫をエアガンで撃つ程度どうでもいい。
ってか撃つなって心はわかるがおまえは人間と動物のどちらに重きを置いているのかって話になるわけで…
ペット愛好家に良くある心理ですね。
「私は猫が好きだからあなたも猫が好きで当然でしょ?」
「だからあなたも猫の世話をすべきなのよ」的な…
こういうのりは本当に大嫌いだ。世話を押し付けて自己満足に浸るゴミクズだ。

コダマの気持ちはわかる。
こんなでかいの敵が出てきて「家を潰すな」とか考えている場合かよって話だ。
犠牲はつきものです。(現実を見ろ)
って親父…うん。どんまい。
しかしQB的な奴が気になるなぁホント…
戦いの後必ず死ぬだと!?一回戦うたびに一人死ぬのか!?
使い捨てかよ!!ヤバイぞこれ…

5話
自分を守るか地球を守るか…
さて皆さんはどちらを選びますか?
俺は躊躇なく地球を守る。そう言い切れる。
単純にそっちのほうがメリットがある。
お母さん…なんだよその青あざ…病んでるなぁこの家庭。
教師と付き合うチズ…カコ君が可哀想…
まぁこういう純粋そうな奴ほどひどかったりするんだよね…
あぁショックでかい…一番可愛いのに…
「先生とするとね体だけじゃないんだよ心のなかも満たされるの」
うわうわうわ…ゴミクズだった。
死ね死ね団にお出まし頂きたい展開ですね。
こんな歳でこんな事聞いたらトラウマになるわ…
中1だぞ中1(;´Д`)
まぁしかしわからんでもないけどね。
SOS思い出した…
あぁショックでかいよ…死にたくなるよ…
教師をぶっ○すしかねぇな。妄想だけに留めておけよ…

なかなか使える政府だなぁ。今の日本じゃこうはならんな。
コエムシはなんなんだwww
コエムシつええええええええええええ!!!
カコ君\(^o^)/

6話
まぁ独り占めする方向性は自然だな。
ホンダ…あぁショックがでかいでかすぎるよ…
ってか死亡フラグすぎるよ…
カコ君絶望的すぎる…ってえええそういう展開!?
ええええええええええ死んだのかよ…
チズとことんひどい扱いだなぁ。
あぁもう見るのが辛くなってきた…

7話
うわぁ…チズの話かよ…もう掘り下げないでくれよ…
リアルすぎて個人的なトラウマが蘇ってくる…もういやだこのアニメ…
なんだこれ戻ってきたら教師とおねぇちゃんが…って展開になりそうで怖い。
と思ったけどそうじゃなくてよかった。
先生に惚れちゃう女の子多いよなぁ…よし先生になろう!違うかw
まぁ理想の人間演じてる先生に惚れないほうがおかしいのかもしれないなぁ。
どう考えても一般の人間よりは良く見えちゃうもんなぁ。
羨ましい…
ってか先生みたいになりたいよなぁ本当に…
先生がイケメンすぎる…
ってええええええええええええええええええ
あぁぶっ飛んだ。ぶっ飛びすぎた。
うわぁ…
ってかなんか別のアニメになってねぇか?
ネット流出はやばいよなぁ…
ケツゲバーガー事件みたいなのいっぱいあるしツイッターなんてもう今じゃ馬鹿ったーでしかないし…
裏垢でぐぐるとクソみたいな事になってるし…
あぁすげぇリアルすぎてもう色々やばい。
胸がムネムネしてきた…
ぎゃあああああああああああ\(^o^)/
個人的に初めて付き合った彼女がレイプされた経験があったのを受け入れられなかったのがトラウマになっててこういう話はもう辛すぎる…
やっぱりだやっぱりそういう展開だった。おねぇちゃん…
このアニメ辛すぎるって…死にたくなってきた…

8話
まさか…おいやめろ…ニンゲンヤメマスカ?姉貴を殺しに行くきじゃねぇんだろうな…
ってあぁそうか教師の方か…
とことんクズすぎるチズ。ヤバイヤバイヤバすぎる。
おねぇちゃんともども死んでくれてよかったのに。
チズ…(´;ω;`)
急所の位置で吹いてしまったじゃないか!wあぁもう台無しすぎる…
うわぁ…チズの子供っておい…中1だぞ中1!
ぎゃあぁああああああ
もう辞めてくれよチズの扱いがひどすぎる。
あぁ恐ろしいアニメだ…
あぁもうほんとこんな見続けるのが辛くなるアニメは初めてだ。

9話
なんかエヴァのトウジっぽいな。
大地兄ちゃん(´;ω;`)
もうなんかこの先見るのが怖くなってきた…
グロとか鬱とか色んな耐性あるはずなのにどうしたんだ俺…

10話
うわぁうわぁうわぁこれまたひどい設定が来た…
もういやだこのアニメ…
しかし現実にはうじゃうじゃいるんだよなぁ体を売っちゃう子。
むしろ今時そっちの方が正義位の勢いだもんなぁ…
貞操観念が世界一希薄な日本女性怖いぉ。
婚活場では女あまりのこの世の中怖いぉ。
どんだけ壊れちゃってんだこの世界いやもとい現実社会か…
「私にお客さん探して」
ええええええええええええええええええええ
どうしてそうなった…
あぁもういやだいやだこのアニメいやだ…
死んでる死んでるよ俺のライフはもうゼロよ。
やめたげてよ俺死んじゃうよってかもう死んでるよ。
母を知ってるだとおおおおおおおおお!?
ええええええええええええ!?
うわああああああ
あぁ…
体を売る女が母親になると子供もこうなるよなぁやっぱ…
「わたしはまこが一番大事よ」
は?何言ってんだこのBBA。薄っぺらすぎる。
体も安ければ言葉も安いんですね。

最近の記事であったけどEUの女性のIQが下がり続けていて頭の良い女性ほど出産したがらないという記事がありましたが…
バカが馬鹿を生むんですねわかります。
これじゃ悪循環じゃないか…現実って本当に嫌ですね。

11話
余命一年ってこれまた急だな…
心臓移植ねぇ…
俺は絶対何があっても死んだ体をいじられたくないけどなぁ。
葬式だってして欲しくないしさっさと焼き払って欲しいわ。
葬式なんて生きてる人間のエゴだろエゴ。移植だって一緒だ。

あれ?分裂とかまんまエヴァじゃん。
まぁ色々と都合良すぎるなw
頭が吹っ飛んだああああっておいおいなんでもないのか!
「なぁ手術が成功したら…」
って下りなんという死亡フラグw


一回休憩しよう。なんか精神崩壊しそうだ。
絶望しか無いじゃないかこのアニメ…
一旦他のアニメ見て落ち着いてから再開。
救いはあるのだろうか…もうストレスはんぱない…


12話
カナちゃん可愛いなぁ…でも死ぬんだろうなぁ…
あぁなんか平和な回程死ぬんだろうなと切なくなってくる…
スパンキングフェチのお父さんwww
なんなんだろうこのアニメ…
こうやって一人ひとり掘り下げては死んで掘り下げては死んでって繰り返すのだろうか…
最後に何が残るって言うんだよ。なんか全滅ENDしか見えない…
もう死ぬための理由だけ書いてるんじゃないかって気がしてきた。
しかし救いがありそうなフラグを政府が…期待できるのだろうか…
近所のおばちゃんかっけぇーw
「初めての子供はおまえだよ」
この件泣ける…(´;ω;`)いい親父じゃねぇか!
「てめぇらの地球じゃねぇけどな」
え?

13話
え?平行世界かなんかか?仮想世界か?別の未来だと!?
世界線超えたようだな。
敵もこっち側も転送のされかたがまるでガンツだな。
あれ?なんかもしかしてこのアニメの終わり方は…
ループものになりそうな予感…
なんか希望が出てきた。
って敵にも人が乗ってたのかよってこれは予想通りだった。
弱肉強食ですね。
なんで町の人達逃げねぇんだよ…
特攻ェ…
あぁエヴァで言うならエントリープラグだな。
中から出てきた煙はなんだったんだ?
ってえええええええええええええええええええ
何が起きた!地球が吹っ飛んだのか?宇宙が消し飛んだのかよ…
化物語病のせいで星を見て「あれが…」っていっただけであのシーンが思い起こされる。
あれ?慣れちゃったのかな死ぬことに…なんも感じなくなってきた。
ヤバイ気がしてきた。人として大切な何かが欠けてきた…
いやチズ回が重すぎたせいか…わからん。

次はデブの出番か…
セキ君人造人間なのか?もしくは機械が優秀なのかな?
え?何処の誰だよこいつら…
あれ?ED変わった?前のほうが良かったような。

14話
このアニメ安心できる場面が出る程死ぬんだろうなって思って切なくなる。
カナちゃん…この子だけは生きて欲しい…
田中一尉に希望を見出したい。
うわぁなんかカナちゃんがいっぱい出てくる回って事はまさか…
タカミが一ノ瀬ことみにしか聞こえない、と思ったら中の人同じだった。
カンジ君オープンだなぁ。なんか信頼出来る気がする。
あぁカンジ君じゃなくて機械が凄かったんだな。
かあちゃん死亡フラグ…

15話
母さんええええええええええええええ(´;ω;`)
このアニメうつ病の人しか出てこねぇ…
明らかに怪しいおっさんww
おいいいカナちゃん勝手にいれんなっておい!
何このレイプフラグこええやめてくれ…
もう何この緊張感…BGMはギャグなのに…
怖いよマジで怖いよやめてよ。このアニメの平和回は逆に怖くなる不思議。
たもっちゃん良い人で良かった…本当に良かった…
まぁキリエの言い分もわかるな。
うわっうわうわうわ自滅って敵の方かよ…これは騙された…
どうやらたもっちゃんは本当に良い人っぽいようだ。

16話
ジアースレポート…秘密は明かされるのだろうか。
親父帰ってくるのかよ。お母さん良い人だなぁ…
あれ?なんかだんだん希望が湧いてきたよ?でもどっかで落とされる気がする…
あぁ怖い怖い。
情報収集チップなんか怪しい気が…
出たwねぇねぇ今どんな気持ち?AA省略
「契約してないのマチだよね?」
どういう理由でマチは契約迫ってんだ。
おいおいひっぱたきすぎだろ…
ってか戦うとやっぱ死ぬのね。

17話
うーむ政府は隠蔽する気なのか。
アンコママ…マスゴミは本当にゴミだ。カンジかっけぇ。
パパハニトラにかかっちゃった感じなのかなぁ…
アンコオオオオオオオオオオオオオオオオオオ(;_;)
ホント救われないな…

18話
コモは最後だと思ってたが…
議員辞職…もう秘密は明かされないのかな。
命貼ってるまっとうな良い議員だなぁ。
ってうわぁねぇさあああああああああん…
ええええねぇさん死んだらどうすんだよ!
うわぁねぇさんも議員も死んだら詰みじゃねぇかよ…
ああああああもう絶望しか無かった。もうダメだ\(^o^)/
この先生きのこれる気がしない。もうダメだ全滅ENDしか見えない。
落とし穴とか…どうなってやがる。
えっなんぞ?レーザー?そんなのあったのかよ!!
カナはやめてくれえええうわあああ…
カナちゃんを皆で守る流れになるんじゃないかと思ってたのに…
おいおい話ももうすぐ終わるってのにどうやって終わらす気だよこれ…
ホントに全滅ENDやっちゃうのかよ…あぁ…救いは無いのか…
なんだろう今の日本の政治を皮肉ってるようにも見えてきた。
まっとうな議員は排除され売国奴や私利私欲の議員だけが生き残る。
まさにまんま当てはまる。怖い。

19話
たもっちゃん良い人だなぁホント。

あぁやっぱ政治とか裏社会の人間とか出てくるのはこれやっぱ日本の状態を皮肉ってるな。
なんか話の方向性が見えた気がする。
大人の私利私欲で子供が死んでいくんだって事か。
これ今見てるからわかる話だけど当時見てたらわからなかっただろうなぁ。
政権交代して民主党の売国が露呈して初めて興味を持って信じれた話でもあったしなぁ。
そういう方向性で進むのかな…

だとするとこれは最後まで救いは無いのかもしれない。
なんか色々納得がいってきた気がする。
ねぇさんすげぇ人だったんだな…しかも子供までいたなんて。
ねぇさん子どもと別れる時は辛かったろうなぁ…
ねぇさんのねぇさんまでorz
ウシロ…おまえも死ぬのか…死亡フラグびんびんすぎる。

20話
お?カンジの話に戻るのか…
うーむカンジ母はなんか怪しい気がするんだけど良い人なのかなぁ…
え?マトリックス!?攻殻機動隊!?すげぇ技術進歩だな。
未来人だったのかよマチは…いやむしろ科学技術の発展しまくった平行世界の話か。マチのアニキやべぇ…
うわうわうわどんだけ平行世界巡ってきたんだ…
いよいよきたな!ココペリこいつラスボスだろ。
え?ココペリ良い奴だったのか?あれ?まぁこいつに会う前からこのシステムがあるって事はやっぱラスボスじゃないのか。
うーんどういう事なんだろう。
やっぱりシステム的な構造は解明されずじまいで大人のエゴがかかれる話になるのかな…
あぁなるほどだからマチは契約してない一人なのか…
うわぁうわぁ…
ココペリも大変な目にあってたんだな。
優。゚(゚´Д`゚)゚。
あぁやっぱりカンジの母親は裏切ってたか。
目的がハッキリしてきて凄い面白くなってきた。

21話
カンジ思い切った事言うな。
やはり母親は私欲にまみれてる。よく出来たアニメだ。
「守りたいものねぇよそんなもん」
まぁカンジの守りたいものはもういないもんな。
たもっちゃん!死亡フラグが…
大人の欲に振り回され無残に死んでいく子供たちを書いてるんだろうな。
大人のおもちゃでしかない子供ェ…
12人目だな。なんか凄く活力が湧いてきた。
死んでいっても受け継がれるものは沢山あるんだなと。
ジアースプログラム?なんだ何が起きた…
街のエネルギーを吸い取るのか。なんという高性能システム。
支配者たちへの反権力闘争。
「このプログラムはアンインストールできない」
きた!アンインストールキタ――(゚∀゚)――!!
めっちゃ盛り上がってきた!
あぁ…やっぱカナちゃん…
ってかコエムシ引き継ぐとコエムシ自体はどうなるんだ?(素朴な疑問
カナの事心配してるんだな…
どうやら決心がついたようだなウシロ。

22話
このキューベェもどきホントうざったいな。
要所要所に散りばめられた全ての大人がゴミクズじゃない所がまたよく出来てる。
これも希望の一つなんだろう。
あぁそうだ、ジュンの本当の親じゃないんだっけ…おじさんなんだよな…
妹に当たりすぎだろ…腹蹴りとか身ごもってたら死ぬレベル…
お父さん…(T_T)
あぁもうやだ日常回…死亡フラグでしか無い。
切なくなってきてしょうがない。
長谷川…どうみても中国風のスーツなんですけど沖縄県の知事ですか?

23話
あぁもうこの話と後1話しか無いのにやっぱりもう全滅END確定か…
しかしまぁ作品の言いたい事が受け取れた人なら問題無いのかも?
個人的にはハッピーエンドが好きなんだけど…
ココペリうぜえええ。
今のはクリリンの分!うわっまどマギと流れが超似てる…
時期的にまどマギの元ネタはこれだったのか。
マチよくヤッたな!ってなんだ黒い方のも出てくるのかよ…
って次はマチなのか…
ええええええぇえぇぇぇぇ一般大衆もろとも爆撃ですか!!
なんじゃこりゃ。
マチ…おまえ良い奴だったんだな…あぁ…
もう最後の最後まで絶望しか無かった…希望なんて無かったんだ…

24話
最後はカナが救われてぼくらの15人以外は生き残って世界は救われてよかった。しかしこのアニメ地球全滅ENDもありだったかもしれない。{/netabare}

このアニメが好きな方へお勧めしたいアニメ
「今、そこにいる僕」「喰霊 ―零―」「カウボーイビバップ」「無限のリヴァイアス」「エルフィンリート」

原作もアニメの後に読んだのですがどちらも良い終わり方でした。両方好きです。

感想
{netabare}なんだろう個人的にメッセージ的に受け取れたものは人は死ぬけど戦うことも出来るだろうという事。
死ぬ前に戦ってから死んでもいいんじゃないのか?
ただただ死んでもいいけどその前に何か出来るのではないのか?
そんな作者のメッセージ的なものを感じました。
人は死んでも引き継がれるものがあり、無駄ではないと言うこと。
死んでも世界は回り続けるし無くなるかもしれないがそれは無駄ではないという事。

とても深い作品です。
これ程展開的に残酷な物語は未だかつて見たこと無い鬱展開なアニメ、いやドラマ映画でも見たことがない位でしたが、それゆえに伝わるメッセージみたいなものは凄く大きいし色んな見方が出来ると思います。
まぁ間違いなく万人受けはしないでしょう。
しかし道徳的な物語ではあると思います。と言うかもう教育の教材レベル。
この作品を読書感想文で書いてきなさいと子供に教えたい位。
しかし鬱展開が超弩級なので高校生以上じゃないと駄目でしょうね。
いや条件は山ほどあるか…

何年かに一度この作品を見てその時時の感じ方の違いを楽しみたい作品です。

この作品から希望を貰えた人。絶望した人。
どちらのが多いのかな?
恐らく現状が平和、もしくは現状に絶望している人は希望を貰えたのではなかろうか?
絶望した人はきっと現実逃避している人ではなかろうか?
うーんひっくり返してもどっちもありえるか…

アンインストールしたい事なんて山のようにありますよね。
もう本当に何もかもをやり直したいなんて思う人は多いでしょう。
しかしきっとそんな状況でも抗い戦っていけば得られるものがきっとあるはず。
希望を捨ててはいけない。
たとえあなたが死んだってのちの人たちがきっといい社会を作ってくれるはず。
いや寧ろ残らなくてもいいのか…

なんか書いててわけわからなくなってきたorz{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 27
ネタバレ

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

解釈することが、できないことのこわさ

■意図的な「雑な死」の表現

 「死」の表現が雑な話には二種類ある。
 単に「人が死ねば悲しいだろう」と思ってあざとい感動エピソードとセットにされて、どかどかと人が死ぬ話と、そもそも「死の瞬間」というのが雑な形でしか到来しないという無意味さを描こうとする話だ。
 「あざとい死」がただの泣かせの安っぽい方法論であるのに対して、「乱暴でちゅうぶらりんな死」というのは死そのものを描くことが話の目的になる。死の表現の雑さ、という点においては両者は同様なのだけれども、「死」に対して物語上の意味が与えられていれば前者のような表現になるし、物語上の意味が意図的に放棄されていれば後者のような表現になる。
 この表現は、決してわかりやすいものではない。
 正確にいうと「わかること」ができない。
 人が死ぬ瞬間、というのは、だいたい、たいした理由はない、というそれ自体を描こうとしているわけだから。

■ちゅうぶらりんな死

 いろいろな思いをかかえていた人間があっけなく、なんの理由もなく、理不尽に、ランダムに死んでしまう。そういうかたちで、多くの場合、死は突然にやってくる。「世界をすくうための崇高な犠牲として死を自覚的に選択できる」などというようなことはまず、ない。「ループする世界のはてから脱出するために死を選択する」とか、そういうことも、およそ幸福で稀な事態であると言ってよいだろう。

 鬼頭 莫宏という漫画家は、そういう、理不尽で偶発的な事件が、突如として悲劇としてあらわれてくるような。そういう事態を繰り返し、繰り返し描いている。そこには、巨大な情熱も、巨大な失望も、抱く間が無い。間抜けな形で到来する。


 鬼頭作品は、そもそもそういうタイプの世界の乱暴さを描く話だった。そういう世界の乱暴さばかりを描いてきた作家の仕事としては、『ぼくらの』はやや丁寧に属する部類の仕事だ。設定がこっていて、「死」を迎えるまでの時間が、ほんの短い時間ではあるけれども、ゆるされている。
 だけれども、やはり、その時間は「ほんの少し」だ。しかも、人生で何かをなしとげた人間の時間ではなくて、まだ何もなしとげていない少年少女たちの時間だ。
 死の前の少しの時間の暮らし方は、やはりどう転んでもぶざまだ。ぶざまで、感情移入をするまでには、時間が足らない。時間が足らない、その時間の足らなさ、こそが不気味な表現になっている。
 彼ら/彼女らのなかにある十分な物語を知る時間もあたえられず、ちゅうぶらりんなまま、人がぼろぼろと死んでいく、そういう乱暴な風景こそが、『ぼくらの』の醸し出す物語の怖さだろう。

 エンターテインメントとしてみてみれば、なるほど、描写は不十分ともいえるかもしれない。映画でいえば、絶対にアカデミー賞はとれないだろう。エンターテインメントとしては、ぎりぎりのバランスで成り立っている。わかりやすくないから。
 だけれども、わかりにくいもの、ばかりが世界にはたくさんごろがっていて、そのわかりにくさの、違和感のようなものを、ごろっと露呈させてみせる、その違和感があらわれる瞬間。そこに何かを感じ取ることが可能かどうか、ということが、鬼頭の書く物語を良いと思うか、悪いと思うかということの評価へと直結するだろう。ある人は、その違和感にたじろぎ、ある人は単に雑なものだと感じるかもしれない。


■セカイの生き死に自体がちゅうぶらりん

 ただ、こうした死の乱暴さそのものは、は実は決して知られていなかったものではない。世界の名作文学でも映画でもいい。あるいは、高名な哲学者の議論でもいい。戦争にいったことがない我々でも、そういう乱暴な死が世界中によこたえていることは知っていた。

{netabare} 『ぼくらの』の特殊性は「個人の死」が乱暴で、いいかげんで、ちゅうぶらりんに訪れるというだけでなく、「セカイの死」自体も、いいかげんで、乱暴で、ちゅうぶらりんな形でしか訪れない、ということだろう。
 この話は、「凡庸なぼくたち」が、セカイを救う物語であると同時に、セカイを滅ぼす話でもある。セカイを滅ぼす理由も、救う理由も、これといって明確な理由はない。サイコロを転がして決めているのといっしょだ。ただ、その過程に、たたかいを挟むから、じゃっかん本人たちの努力が可能なだけで、たたかいをする巨大ロボットが強いかどうか、ということはサイコロを転がすのと何もかわりはない。

 「セカイの成立」自体が乱暴で適当だという想像力は、「生命」自体が乱暴で、適当だという想像力の、さらに先にある、おそろしさをもっている。

■セカイ系作品としての異質性

 いわゆる「セカイ系」作品は、少年少女の憂鬱や、情熱の程度によって世界が救われたり滅びたりする。ハルヒしかり、エヴァしかり、エウレカしかり。
 「ぼくらの」もセカイ系の一種だと考えることはできる。滅びるべき世界/救われるべき世界は、「頑張らなければ世界がほろびる」。だが、そうは言っても、異世界の少年/少女たちもまったく同じ状況におかれているという点で、ロシアンルーレットの弾をこめるような意味においてしか、少年少女の憂鬱や情熱には意味がない。

 「セカイ系」においては、世界の救済や滅亡と、少年少女の情熱が、ダイレクトにつながる、ということが少年少女の「わたしには価値がある」という承認欲求を満たすものとして機能していた。
 しかしながら、『ぼくらの』はそういった構造を完全に逆転している。「わたし」ががんばろうが、がんばるまいが、どこかでセカイは滅び、どこかでセカイは残る。わたしの努力は「このセカイ」に対してこそ、一定の有効性はもつが、努力や情熱はごくむなしいものとしてしか、与えられない。少年少女は、みなロシアンルーレットの弾丸、としてしか役割を与えられていない。

 セカイ系の設定をかりながら、<「わたし」の承認欲求を否定するセカイ系>というごく、無残でみじめな世界を示すことを、あえて提示してみせる。
 鬼頭的な、世界の乱暴さをつきつけるという仕業、セカイ系という少年少女の逃げ場を否定することで、どうしようもなく、成立している。
 おまえらに、逃げ場なんてねぇんだぞ、と。
{/netabare}

■作品比較:『イキガミ』『バトルロワイヤル』

 なお、本作とある程度ちかい設定をもった作品としては、『イキガミ』『バトルロワイヤル』などがあるだろうが、いずれも世界の乱暴さを描くという点においては、『ぼくらの』の足元にも及んでいない。

 たとえば、『イキガミ』は、死にいたるまでの、当人たちの「物語」があまりにもきっちりと完結しすぎており、世界はあまりにも残酷ではなさすぎる。死にはきっちりとした意味があたえられ、物語世界はあまりにも簡単に解釈をゆるしてしまう、安易な「いい話」以上のものにはなりえていない。(そもそも心理描写の水準のだめさや、人間観のバラエティがステレオタイプに満ち満ちていて、論外なあたまのわるさ……ということはあるが、それをさておいても、そうだ。)

 また、『ぼくらの』がもし、失敗しているとすれば、やはりエンターテイメントとして作品をみる、という作法以外に作品を見る方法を知らない読者や視聴者層を大量に相手にするマーケットで作品をリリースしているということだろう。そういう視聴者層には、この表現は単に物足りない表現としてしか届かないケースが多い。つまり、『ぼくらの』は失敗している。作品の内容において、ではなく、売り出し方において失敗している。
 その意味では、エンターテイメントとして暴力表現を前面に押し出した『バトルロワイヤル』のほうが、大勢の人への伝わりやすさという点では、『ぼくらの』よりも世間的なインパクトは獲得できている
 しかし、『ぼくらの』の描く死はどうしようもなく中途半端であるゆえに、『バトルロワイヤル』などよりもはるかに残酷な風景を描いている。我々は、恍惚のうちに死ぬことができない。


■漫画版と比較して

 漫画のほうは、まだ全部はよみおわっていないのだけれども、おおむねアニメ版のほうが、見やすかった印象がある。一話完結である程度、はなしの起伏をつけているので。アニメの方がエンタテインメントとしては優れているだろう。
 エンターテインメントとしてではない、評価としては漫画のほうがすぐれているという人も多いかもしれない。
 わたしは、アニメのほうがやや気に入った。単純に映像もきれいだったのいうのもある。

■関連推奨作品:『パルプ・フィクション』『いのちの食べかた』

 なお、アニメでも漫画でもないが、本作が好きな人にすすめたい作品としては、
 まず映画ではもはや、古典ともいえる地位を獲得しているタランティーノの『パルプ・フィクション』は高い確率でハマるだろう。人が乱暴にしんでいく作品としては、まず多くの人が挙げるものだろうと思う。
 また、私個人のおすすめとしては、ドキュメンタリー映画『いのちの食べかた』をぜひおすすめしたい。『ぼくらの』に続けて、このドキュメンタリーをみたひとは、確実にゾッとする体験をあじわえるのではないか、と思う。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 32
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

表の顔は「SFの名作」→本質は「運命に翻弄される少年少女たちの群像劇」/2023/6/28原作読了分追記

【レビューNo.61】(初回登録:2023/5/27)
コミック原作の2007年作品。全24話

(ストーリー)
自然学校に参加した15人の少年少女たちは、海岸にある洞窟で「ココペリ」と
いう謎の男と出会う。そして彼にゲームに誘われる。ゲームというのは、少年
少女たちがロボットを操縦して地球を襲う巨大な敵を倒していき、地球を守る
というもの。
兄のウシロからゲームへの参加を止められたカナ以外の14人は、ゲームに参加
を決めココペリと「契約」を結ぶ。契約すると敵と自分たちの巨大ロボットが
出現し、少年少女たちはロボットのコックピットに転送される。
そう、これはただのゲームではなかったのだ。しかもそれは序章に過ぎず戦闘
を重ねるにつれ、少年少女たちはゲームの真の意味を目の当たりにすることに
なる。

(世界観)
ネタバレになるが、ちょっとこの辺の情報がないと説明しにくいので
{netabare}・舞台は2030~40年の日本。この世界には平行世界の地球が存在し、敵ロボッ
 トの正体は同じようゲームに参加させられた平行世界の住人が操縦している
 もの。戦闘はその時によりホームorアウェイが戦場となる。
・このロボット同士の戦いは並行世界同士の存続を懸けた戦いであり、敗北は
 その世界の地球を含む宇宙の消滅させることを意味する。
 (戦いの目的は、「宇宙の未来の可能性の淘汰」「ただの自然現象」?!)
・勝利条件は相手ロボットの急所を破壊すること
 → 実はロボットのコックピットで、つまり相手のパイロットを殺すこと。
・ロボットの操縦には契約者のうち1人が選ばれる。選ばれるパイロットには
 事前に啓示がある。
 (戦闘終了後に次のパイロットが決まり、次の戦闘まで時間的猶予はある)
 そしてこのロボットのエネルギー源は「パイロットの生命力」。つまり戦闘
 で勝利しても、パイロットは確実に死亡する。それを拒否し逃げ出しても、
 48時間以内に勝利しないと、やはりその世界の地球を含む宇宙の消滅させら
 れてしまう。つまり
 ・勝利を収めパイロット1人が犠牲になるか
 ・敗北または決着つかずで全人類が滅びるか
 の2択しかない
・ココペリは別の世界からきた最後の生き残り。次の世界にこのゲーム引き継
 ぎにやってきた。
 こうやって舞台となる地球を変えて、このゲームは続いていく。
・また作中にはサポート役のコエムシなるマスコットっぽい生物が登場する。
 (まどマギのキュゥべえ的な?){/netabare} 
こうやって設定を見るとホント救いようのない作品で、「鬱アニメ」として名
高い所以ですね。

(評 価)
・本質は「運命に翻弄される少年少女たちの群像劇」
 ・一見すると「ロボット大戦メインのSFモノ」のように思いますが、本質は
  パイロットに選ばれた少年少女たちの人間模様を描いた群像劇にあります。
  {netabare}上述の通りパイロットに選ばれた時点でその者は「死亡確定」です。
  そして作中の少年少女たちはカナ(小4)を除き、全員まだ中学1年生です。
  そんな突然我が身に降りかかる理不尽な運命に対し、何を思い悩み、どう
  決断して戦闘に立ち向かうのか?
  → 全24話構成なので(未契約のカナを除く)14人について、余すことな
    く各々の人間ドラマを掘り下げていきます。
 ・この事態をやがて世間も知ることとなり、今度は大人たちのドラマも動き
  出します。
  わが子を守るために奔走する親たちの一方で、オーバーテクノロジーの独
  占を企てる権力者の陰謀等、人間の醜悪な面についても描写されています。
 ・また作中では、コエムシ・ココペリといった前地球での回想も入ります。{/netabare}

・巨大ロボットのリアリティのある戦闘描写
 ・この巨大ロボットは昆虫のような黒いボディで全長は500mもあります。
  そしてこの世界のロボットは「ジアース(Zearth)」と名付けられました。
 ・レーザーを発射できるがロボットには効果がない模様で、ほぼガチの肉
  弾戦になります。
  敵はノコギリ状の刃物や触手っぽい武器を有しているロボットもいるが、
  ジアースは殴って、蹴って、相手を押し倒し、力づくで装甲をはぎ取り
  急所を抉り出すというかなり無骨な戦闘スタイルです。
 ・ロボットは3DCGのリアルな映像で描かれ、結構動きが緩慢な点が特徴的
  です。監督曰く
  「全長500mもの巨大物体が俊敏に動けるわけがない(ガンダムで20m)」
  というこだわりからのようで、確かに説得力はありますね(笑)。
  パイロットが操縦に不慣れな点や上述戦闘スタイルと合わせ、リアリティ
  のある戦闘シーンに仕上がっていると思います。

・場外乱闘が凄かったらしい
 私はリアルタイムで観ていなかったので、このレビューのためにいろいろ
 調べていると、
 「監督 VS 原作者他の場外乱闘」
 がかなり凄かったようですね。
 ・アニメ企画時は連載中ということもあり、監督が原作者から続きを聞いた
  うえで自由につくったとのことですが、何かと行き違いがあったようです。
  ・原作は残酷さや性的な描写がもっと過激な「鬱要素」の強い作品だった
   ようですが、監督の好みではなかった。
   {netabare}特に原作は生存者0らしいが、紛糾の末アニメではカナだけが生存。{/netabare}
  ・上述の戦闘シーンも、原作者は「戦闘の緊迫感を欠き不満である」と漏
   らしている。
  ・で、監督がブログで
   「自分は原作が嫌いだから原作に悪意をった改変を加えている」
   と発言。また
   「原作の魅力はアニメで再現されないから、原作ファンは観ないように」
   と追い打ちw
   → 当然原作ファンは激怒 → 炎上し監督が謝罪する事態に!
     (でも改変はやめないw)
 ・そんな感じでパイロットの順番の違いから始まり、アニメ後半はほぼオリ
  ジナルストーリーとなっている模様です。
  (その他親の職業等いろいろと改変があるらしい)

上述の通りいろいろあったようですが、原作未読の私としてはアニメ版でもか
なり良くできた作品かなと思います。
この年だと以前レビューした「クレイモア」を始め、「天元突破グレンラガン」
「電脳コイル」他見応えのある2クールアニメが結構制作されていたようですね。

OPは石川智晶の「アンインストール」と、アニソンではかなり有名な曲じゃ
ないですかね。
(石川智晶はEDも担当)

(追 記)
この原作も、なんとうちの図書館にあったんだなぁ~これがw
予約も取れたので、来週位から原作も追いかけようかと。

(2023/6/28追記)
原作読了。(全11巻)
たしかに途中まではアニメより「鬱要素」の強い作品ではありますね。
面白いところだと、「ジアース(Zearth)」に搭乗する彼らは、この地球を守る英
雄的存在のはずですが(ホームでの戦闘の場合)この戦闘に巻き込まれて亡くな
った方もいるわけです。
その遺族からすれば、彼らは憎むべき存在であり、彼らの実家に放火するなど過
激な行動に出る遺族も出てきます。
なかなか深い視点ではあります。
あと意外だったのは、終盤になると「鬱要素」は和らぎ、
{netabare}・残ったモノが死んでいったパイロットの遺族を訪ねて回る
・まさかの告白イベント
・コエムシが年長者らしく、献身的にフォローを始める{/netabare}
等結構ハートフルな展開が描かれています。
この辺りはアニメ化以降に描かれたものになりますが、原作者も思うところがあっ
たのかも。

個人的には、(場外乱闘もありましたが)アニメにも原作にもそれぞれの良さがあ
り、どちらも評価できる作品だったなと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13
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