師匠で恋愛なTVアニメ動画ランキング 16

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の師匠で恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月19日の時点で一番の師匠で恋愛なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.9 1 師匠で恋愛なアニメランキング1位
政宗くんのリベンジ(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (1256)
6796人が棚に入れました
美少女・安達垣愛姫(あだがき あき)にこっぴどくフラれたデブで冴えなかった少年・真壁政宗(まかべ まさむね)が、激ヤセして名字を変えイケメンに変身。残虐姫の異名を持つドSな愛姫を惚れさせ、最高の形で振るために復讐を果たそうと奮闘するリベンジラブコメディ。

声優・キャラクター
花江夏樹、大橋彩香、水瀬いのり、三森すずこ、田所あずさ、早見沙織、小倉唯、大亀あすか、伊瀬茉莉也、伊藤かな恵、佐藤聡美

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

話がつまらない

2018年10月に追記

アニメを見た直後の感想では酷評しました。で、最近、原作のマンガを読んだのですが、あの原作をまがりなりにも一貫性のある1クールのアニメ・シリーズにまとめた脚本家は凄腕だ、という感想を持ちました。原作マンガとアニメの比較をあまりしたことがないので、これが普通の水準の仕事なのかもしれないけれども。

大橋彩香、水瀬いのり、三森すずこのキャラクターはマンガよりもアニメでの方がずっと厚みがあり、魅力的に描かれている、と感じました。いま思うと、本作はマンガのアニメ化という分野の中では大成功の部類に属するのかもしれません。


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2017.04.02

単刀直入に言えば、話がつまらない。シーズン終わりまで見ても、これをどうすれば面白い話としてアニメ化しえたのか想像することができない。考えつく唯一の解決策は、ストーリーを徹底的に薄めて、日常系萌えアニメにすることなんだけど、それを貫くには設定とキャラクターのえぐみが強すぎる。制作時点から、そういう無理ゲーだったのではないかと思います。

主役の男の子の演技が気持ち悪かった。主役声優の演技って大切なんだと痛感しました。

早見沙織による男の子の演技は職人技だと思った。大橋彩香と水瀬いのりによるラジオやその他のコンテンツは面白かった。そういう楽しみ方はできるので、アニメ本編はそういうものを打ち上げるためのプラットフォームていどに捉えておくべきなのでしょう。声優を含む関係者たちの実績を作るためのルーチン・ワークみたいな。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

イケメンになった男子とお嬢様で美少女(性格きつい)のラブコメ…続きや伏線は原作で

普通にラブコメっぽくて面白そうです。普通が一番な気がします。

名前が…政宗に小十郎に愛姫だと? 宮城県民で歴史好きなら知らない人はいない名前ですね。もっとも愛姫の読み方は違いますが。これだけで個人的に興味持ちます。作者は宮城県民なの?

1話…黒歴史を変える努力家
{netabare}ナルシストな主人公。イケメンだが、それは普段の努力の賜物。元々はぽっちゃり…というよりはデブ。過去、好きになった愛姫に「豚足」と言われてフラれたのがきっかけ。
その愛姫、通称を「残虐姫」と言われている。お嬢様で美少女なため言い寄って来る男子が多数。そのたびに残念なあだ名を付けてフッてきた。
愛姫に復讐(愛姫に告白されてそれをフルという…なんともラブコメチックな)するために近づく政宗、はたして遂げることができるのだろうか?

性格きつい上に、超大食いという愛姫の設定が面白い。男嫌いと噂されているが、本当のところはよく分からないんですよね。
政宗はナルだが、その分努力しているし、突き抜けているところが良いです。ただ、過去のデブだったころの写真、愛姫にこやかな顔していた気がしたんだが、気のせいだろうか?
普通にラブコメそうなので、これからの展開が非常に楽しみです。{/netabare}

2話…政宗くんは鈍感男の典型だった
{netabare}可愛い委員長の誘いを断るとは…チキン野郎め。とはいえ、黒歴史を持つ男の子に育ってきたことがそうさせたという展開は納得です。
愛姫は相変わらず食えない性格(大食いだけど)、吉乃をパシリにさせ隠れて大食い。一方、政宗は豚足の手紙を誰が書いたのか怯えながら過ごす毎日。その犯人は意外にも吉乃だった。政宗が愛姫に復習するのを手伝うという。愛姫に恨みでもあるのだろうか?
愛姫のメルアドをゲットしようとした政宗。愛姫もOKするが、さんざん焦らした挙げ句「お断り」の返事。復習するのは並大抵なことではないようだ。

イケメンの裏に隠されたトラウマは深い。メル友も一人もいないという事実が笑ってしまいました。イケメンは表の顔だけで、裏の性格は隠せないというところが面白いです。頑張れ政宗。{/netabare}

3話…お似合いの二人
{netabare}試験が近づく。余裕の小十郎かと思ったが、全教科十点以下のおバカさんだった…。政宗が小十郎の勉強の面倒見ることになり図書館で勉強していると後ろでは吉乃の面倒見ている愛姫。なぜかひと悶着になり、結局は吉乃と小十郎も加えた総点数勝負に発展。愛姫が負けたら政宗とデートする約束をする。余裕の愛姫だったが、政宗が編入試験満点を知り愕然。
勉強頑張った政宗は悠々としていたが、何と、昼食後に腹がピーピーで数学のテストを吹っ飛ばしてしまう。が、愛姫は一日欠席で仲良く(?)補習へ。
愛姫から(正式には吉乃から)連絡があり、愛姫とデートになる。待ち合わせに向かった政宗を待っていたのは某テレ朝日曜の変身魔法少女のコスプレをした愛姫だった。何でも吉乃から初デートのドレスコードの指定だと言われたらしい(恐るべし吉乃)。なんだかんだ言いながらデートする二人。その中で愛姫には何かがあり大食いになったことを示唆する内容が。

愛姫がとても可愛い回でした。世間知らずのお嬢様なんだけど、それがかえって可愛い方に向かってしまうのはラブコメの良いところかもしれません。
吉乃がよく分かりませんね。愛姫の性格を矯正するなんて言っているけど、何だか政宗に惚れてきているような…。
政宗が愛姫の昔を話しているところ見る限り愛姫が好きなんでしょうね。怖かったのと同じくらい優しかったなんてくだりはそのままでしょう。{/netabare}

4話…愛姫が落ちた…のか?
{netabare}読者100万の人気少女マンガで恋愛勉強の政宗。早速実践するも、愛姫からは「マジキモイ」と思われていた。吉乃から押すだけではだめといわれ、無視を徹底。すると、愛姫がおかしくなり始め、政宗に八つ当たり(と捉えたが)。惚れた感じかと思ったら、次の日には怒りモードに。混乱する政宗だったが、実際には吉乃と政宗が話しているのを見られて愛姫も混乱していたのだ。
吉乃から政宗は愛姫しか見ていないと言われ、さらに戸惑う愛姫。ふらふらと歩いていると赤信号の横断歩道にふらりと飛び出し、間一髪で追いかけてきた政宗に救われ…。そこで終わりかと思ったら、車に乗っていたと思われる女性が駆けつけ、無事を確認し、政宗を見てなぜか「お会いしたかった…」と抱きつき次週へ。政宗いわく「誰?」

愛姫の心の変化がよく伝わった回でした。政宗への気持ちに混乱きたしているのは過去のトラウマも関係しているようで、どんな過去なのか、これから明らかになっていくのでしょう。
政宗もまた、恋愛なんてよくわからない状況なので、愛姫への気持ちがよくわかっていない。復讐とは言うものの、政宗も心の変化が始まっている感じです。このあたり、いかにもラブコメチックで面白いです。
ようやく始まるかと思ったら、また余計な人物の登場。さて、いったい何者なんでしょう。政宗に記憶がないということは、政宗に似た誰かのことを思っているのだろうか。{/netabare}

5話…はいてないのか?
{netabare}突然現れた謎の少女、可愛い女の子に政宗は困惑するばかり。そして怒りを表す愛姫。その子は政宗を追いかけて転入してきた。名前は「藤ノ宮寧子」という。
愛姫に宣戦布告とばかりに挨拶に向かうが、その時に寧子がはいていないことが判明。政宗に突っかかる愛姫、裏拳が先生に当たり、二人は罰としてプール掃除に。
仲良く喧嘩する二人。愛姫がプールに落下、助けようと政宗が飛び込むものの、足はつき、そこからまた言い合い。そこで投げ掛けた愛姫の本当に好きなら「キスするとか」で次週。

「寧子」を「ねこ」と読ませるとは芸が細かい。伊達政宗の妾の一人で長子の秀宗(宇和島伊達氏の祖)を産んだ別名「猫御前」から来ているんだろうね。
スレ違いとライバル(っぽい)、うんうん、ラブコメの王道みたいで良い感じです。寧子のはいてないは唖然としましたが。
政宗が愛姫以上に鈍感なのがポイントかも。愛姫には復讐って言い続けているものの、政宗もまたワケわかんない状態なのが見てとれます。このまま王道のラブコメで進んでほしいです。{/netabare}

6話…白そうに見えて黒だと思う
{netabare}キスするとか…と言って政宗を探る愛姫。政宗は覚悟を決めて(?)キスしようと迫るが、当然のごとくアッパーを食らう…。互いによく分からない状況である。
プールから離れたあと、寧子と遭遇。寧子の心遣いと可愛さにちょっと気を向ける政宗。それを見ていた吉乃は寧子の素性を探ろうと寧子を尾行するが、ばれてしまい、対峙することに。そこへ政宗の母が現れ、家へ連れ込まれる。寧子が居たのは政宗の家の前だったのだ。
帰ってきた政宗は驚くが、寧子と吉乃と政宗家族で夕食をすることに。その後、花火を楽しむが、政宗は寧子の姿を見て心が動かされる。吉乃からは心変わりしないようにと言われるが…。帰り、寧子は政宗が隠しておいた過去の写真を盗んできた。その写真を見て何かひらめく寧子。政宗の母が寧子を知っているようだったのだが…。

なかなか近づかない政宗と愛姫に割って入ってくる寧子、実に良い展開です。その寧子はどう見ても分けありなんですが、一体何が目的なのか?
この作品は主人公が鈍感ではなく、思いが分からないのが面白いです。どんどんハマっていく感じがツボです。{/netabare}

7話…落としたのは…
{netabare}夏休み、愛姫の別荘に政宗たちが行くことになった。ここで進展しないとばらすと吉乃に言われ、勝負に出る政宗。愛姫宅の秘書の由井崎の前で付き合っていると宣言したのだ。女子の前ではプライドの高い愛姫は仕方なくそれに従った。
由井崎は男嫌いだった愛姫に彼氏が出来たということで面白くない。肝試しで政宗を驚かしてカッコ悪いところ見せようと企んでいた。一方、政宗は愛姫が怖いものが苦手なのを良いことに、吉乃を使ってカッコいいところを見せようと企んでいた。由井崎の前にジェイソン姿の吉乃が現れ、ドタバタに。由井崎が気を失い、政宗が由井崎をおんぶして連れていき、そこで由井崎が政宗を認めたのだった。

政宗と愛姫の距離が縮まりそうで縮まりません。政宗は意地でも愛姫を振り向かせようとするし愛姫は恋愛感情が欠落してます。このドタバタラブコメがいつまで続くのやら…
寧子、口からだしてたのは血糊じゃなく、本物の血じゃない? いくらなんでもこのシーン多いように思います。ひょっとして、病弱なんじゃ…{/netabare}

8話…そこまで惚れられたら…
{netabare}島から戻った政宗は相変わらず筋トレ。そこに、なんとなんと愛姫から電話が。何でも、政宗がバッグをひとつ忘れてきたらしい。宿題をしようと机を開けたら例の写真がない。政宗は寧子が持っていたのではないかと疑う。
せっかく愛姫と二人きりで会ったのに、上の空の政宗。愛姫は怒りで帰ってしまう(しっかりと食べるものは食べて)。そこに寧子から電話があり、政宗は意を決して寧子の家に。
寧子の家に行き、政宗は写真の行方を探る。こっそり部屋に入り物色してると寧子が…。写真はしっかりと寧子が持っていっていた。そこで政宗は自分の過去を語る。その過去はデブだった頃のつらい過去で、そのために黒歴史として閉じておきたいものだった。しかし寧子は言う、デブでも関係ない、好きなんだと。ぐらつく政宗だったが、寸前のところで振りきり、愛姫を選ぶ、それが俺の復讐だと。
フラれた寧子は翌日行方をくらました。秘書が政宗のもとにやって来て問い詰める。秘書が寧子の本当のことを話す、寧子が病弱で大量の薬を飲んでいて、それを残したまま居なくなったと。政宗は寧子を振り愛姫を選んだと話す。

寧子は何なんだろう…政宗が本気で好きなのは分かったけど、何者なのか分からないからモヤモヤです。愛姫を選んだとみんなの前で宣言した政宗だけど、あの残虐姫を思い通りに落とすのは簡単ではないと思うが、はたしてどう展開するんでしょうか。すごく気になります。{/netabare}

9話…愛姫はそっちの方が好きだった
{netabare}寧子が居なくなり、みんなで探すことに(政宗の告白はスルー)。なかなか見つからないことに焦る政宗は学校で愛姫とばったり。愛姫は寧子が嫌いだけど振られた時の気持ちが分かるというのだ。解せない政宗は豚足を聞いてみるが、愛姫はキョトンとするだけ。そんなとき、屋上から紙飛行機が落ちてくる。政宗は寧子が好きになった漫画のシチュエーションを思いだし、屋上へ行くと寧子がいて、すぐに病院に運ばれた。
病院で寧子は愛姫と政宗を個別に呼び出し、思いを伝えた。政宗にはこれまでのいきさつを話した。病気でどうなるか分からない、思い残すことは恋をしてみたいということで、選ばれたのが政宗だったと。しかし、後悔はしていないという。政宗には伝えなかったが、寧子は幼い頃に政宗に会っており、思いを感じていたのだという。
寧子は愛姫には政宗が愛姫に本気なこと、素直になった方が良いと伝えていた。愛姫は分からなくなっていた。政宗のことをどうしたらよいのかと。愛姫には過去に好きになった男の子がいた。その子はポッチャリしていて愛姫の好みだったのだ。そんなとき、目の前にポッチャリした子が現れる。自分は「まさむね」だと名乗った。

寧子の気持ちが切ない…。本気なのか、作りなのかを曖昧にしたままだけど、多分、初恋の相手なのだろうと思います。はじめは適当だったはずが、幼いときの思い出と重なっていったのかな。
愛姫の好みはポッチャリだったか…。政宗はまさに逆のことをしていることになるな…。恋心は政宗が突然消えたことで破れて、それ以来、男を信用できなくなったということなのか。う~ん、ラブコメ終盤のスレ違いが続くのか…しかも、偽者まで登場かよ。どうなることやら…{/netabare}

10話…その展開は頭になかった
{netabare}愛姫の前に突如現われたぽっちゃりボーイ、「雅宗兼次」(がそうかねつぐ:通称マサムネ→たぶん自称)。安達垣家当主のお墨付きを持って、愛姫の婚約者だと名乗り出た。動揺する吉野は政宗に連絡しようとするが、繋がらない。政宗はなぜか山篭りをしていたのだ。
筋肉増強してようようと新学期登校してくる政宗の目の前に、海外で手術を受けて元気になっている寧子がいた。驚いた政宗はさらに、愛姫がぽっちゃりマサムネと歩いているのを発見した。それでも自分の敵ではないと言い聞かせて愛姫にお土産を渡しにいくと、ぽっちゃりマサムネが愛姫と親しくしていて、さらには許婚であると宣言した。
動揺する政宗、吉乃に真意を確かめると許婚の件は本当で、しかも愛姫は恋をしているというのだ。
政宗はマサムネを追いかけた。運動ができて勉強もできる、しかも誰とでも打ち解けられ、信頼も寄せられると、いいこと尽くめ。さらに、マサムネは愛姫の取り巻きたちにも信頼され、政宗を取り巻きたちの標的に仕立て上げた。
文化祭で白雪姫をすることになった政宗の組と愛姫の組。どちらが良かったか、投票で決めようということになった。政宗の組は白雪姫が小十郎で王子が政宗、愛姫のほうは白雪姫が愛姫で王子がぽっちゃりマサムネだった。


ここに来てこの展開はいかがなものか…。ぽっちゃりは寧子が前に言っていた似てるとかなんとかいっていた奴だと思う。なら仕掛け人は寧子?
それにホの字になる残虐姫が単なるデブ専にしか見えないところが下手な脚本だと思います。過去の政宗のことを思い出してという表現があれば、全然違いけど、今のところ見えてません。それと、政宗が単なる復讐なのか、実は愛姫に惚れているのかも全然伝わってきません。取り巻きたちも邪魔でウザイだけ、ラブコメになってない。ヒロインの魅力も感じられないし、これでは…。あと2回かな?ちゃんとラブコメで終わらせることができるのだろうか…{/netabare}

11話…「やられたらやり返す、倍返しだ」…でもこの行為は犯罪です
{netabare}白雪姫で競うことになった政宗と愛姫&兼次。委員長は蜷川幸雄並みにノリノリで演出する(逃げる小十郎)。
政宗と兼次がばったり出会うが、兼次の言葉にたじろぐ政宗だったが、兼次の女の子への対応をメモる政宗だった…。
突然現れた兼次だったが、兼次の家はかなりピンチだったらしい。そこで目を着けたのが愛姫で、過去のこと(過去、おデブ政宗にホの字だったこと)を知って近づいたのだという。
本番当日、政宗は風邪をひいた。寧子に保健室に連れていかれ時間まで安静にとの配慮だった。そして政宗は愛姫のお付きの一人に拉致監禁された。主人公が消えたらそれでおしまいと考えたお付きの者たちのバカな発想だった。
一方、着替え場所を探していた兼次は謎の白雪姫の老女によって倉庫に閉じ込められてしまった。老女は吉乃だった。
主役を失った両クラスは対応に苦慮したが、政宗は機転を利かしてアホの子から逃れて脱出した。愛姫の方は兼次不在のなか、演劇を始めてしまった。

拉致合戦…。それにしても取り巻きのウザいこと。終盤に来て要らない子達だ。原作通りなのか?
兼次の近づいた理由が自分の家の安定化にあっただなんて、薄っぺらい。それよりも気になったのが、女子更衣室に入っていったことだ。自然に入っていった感じなんだよね。しかも慌てた感じもしないし。まさか、まさかだよな、兼次は女の子?
それにしても、最終回手前なのに、政宗と愛姫の互いの感情が分からない。どう決着つけるんだろう…。最後でまるっきり評価が違うことになりそう…。{/netabare}

12話…俺たちの恋愛はこれからだ!…原作読めということかい…
{netabare}難を逃れた政宗が見たのはすでに上演が始まっていた愛姫のクラスの白雪姫だった。完璧なまでの内容に動揺する政宗。とともに、雅宗がいないことでぶち壊れるのは心苦しく思った。肝心の吉乃は舞台で雅宗の行方はわからない。政宗は自分が出ると言い、舞台に上がる。熱で朦朧としながらも演技をする政宗、クラスの連中も乗ってくれる。そして、ラストのキスシーン。ふらふらだった政宗は本当にキスをしてしまう。
この後、政宗は完全にダウンしてしまい、自分のクラスの白雪姫は演じることはなかった。後日、打ち上げでカラオケに。政宗は…音痴(全カット)だったらしい。帰り、愛姫と二人きりになり、いいところになりそうなところでおしまい。

う~ん、実に中途半端で終わってしまった。雅宗はなんだったのか分からないし、二人の関係もあいまいだし、どこからどう聞いても幼少のころに聞いた「豚足」は吉乃だったのにそれがあいまいだし、全部あいまいなまま終了です。原作を読んで納得させようか…{/netabare}

ラブコメらしいラブコメ展開で進んできたので、かなり楽しめた反面、回が進むごとに心配になってきました。どこをどう転んでも12話では収まりきれない伏線の張り方と、謎。最後まで見てやっぱり…という感じでした。二期がないとこのモヤモヤはどうにもなりませんが、なさそうな気配がしてなりまえん。あとは原作で補完しようと思います。ここが残念でした。

主人公とヒロインのの二人、政宗と愛姫、これまた最後まで感情移入ができないまま終わった感じです。これは、過去にあった出来事の掘り下げが薄いからにほかなりません。政宗の感情が復讐のためから変わったのかどうかも分からないし、愛姫の気持ちも今の政宗を本心ではどう感じているのかも分かりません。これも原作補完なんでしょうか…寧子や吉乃のほうがヒロインぽいし、ちょっと残念でした。

作画はまずまずだったと思います。OP、EDもなかなか良かったです。特にEDは80年代アイドル風の曲調に愛姫と寧子のデュエット映像がどこからどう見ても「無表情アイドルデュオ」(つまりWink)ぽくて、懐かしさを感じて良かったです(これってAT-Xだけだったとか)。

ラブコメとして楽しめる作品でした。ラブコメ好きな人にお勧めします。また、原作で補完することも忘れずです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 46
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「ただしイケメンに限る」という世の中の真実を描いた社会派アニメ(嘘)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
わりと王道なラブコメ。ただ、色んなキャラクターの「(あくまで恋愛面の)策略」が入り乱れ、その部分が作品の個性になっています。

突き抜けたものはないけれど、安定感があり、安心して観られる作風です。

2期あったら普通に観るレベルには楽しめましたね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ストーリー的には、政宗の策略やら他のキャラの策略やら、そのへんが見所ではありますが、早い段階から、最終的にはリベンジを超越し、政宗と安達垣さんがくっつくであろうことが見えているので、そこでのワクワクは少なかったかな(原作連載中ですし、それは2期かな)。

ただ、キャラは良かったです。

一番好きだったのは、藤ノ宮寧子。序盤の影がありつつもあざと可愛い時も良かったし、手術後の、政宗への恋心を冗談で隠す切な可愛い時も良かったです。特に術後かな。なんか、「とらドラ!」の「あーみん」を見ているようでした。かなり萌えポイント高かったです(腹かっさばいた発言とかw)。

二番目に好きだったのは、小岩井吉乃。いや~、主君に忠誠を尽くしつつ裏で動くとか、ホントに「スイムスイム」でしたねw かなりひどいことをやりつつ、隙を見せない師匠が10話で見せたパンチラは、パンチラのお手本です(笑) むしろ、政宗君には師匠をデレさせてほしかった!

三番目に好きだったのは、上記二人とはぐ~んと離れて、木場菊音。これは剣道部補正入ってますが、基本的にボーイッシュなキャラは好きですね。アホから生まれたアホの子、で一気に評価が上がった。剣道少女にスパッツは鉄板ですなw

と、ここまで書いていて、メインヒロインの安達垣愛姫が個人的ベスト3にいません。美人で、金持ちで、貧乳で、ツンデレと、一通りの要素は整えているものの、それ以上というものもないかな。大食いっていう弱点も、序盤以外は機能せず。まあ、過去の失恋を引きずるあまり男性不信になったというのは特徴的だけど、にしては、わりと序盤から政宗にデレかけていたのがイマイチでした。どうせなら、とことん冷たくしても良かったのでは?

似たようなキャラでいくと、「俺ガイル」の「雪ノ下雪乃」と比べてしまうと、やはり「冷たさ」「容赦のなさ」でも、明らかに雪乃の方が上。だからこそ、デレた時の破壊力も抜群!

本作はハーレムアニメではなく、あくまで政宗と安達垣さんの純愛ストーリーだと思います。複数ヒロインが出つつも一人のメインヒロインを追いかける場合、やはりそのメインヒロインが他のヒロインよりも圧倒的に魅力的でなければならないと思います。

安達垣愛姫は、それほど悪いキャラだと思いませんし、他の作品であれば十分にヒロインを張れたと思いますが、やはり、ネコや師匠といった強キャラにのまれていたように思います。

あと、主人公の政宗君ですが、ダイエットにより容姿端麗になったものの、中身はダサい豚足のまま、という設定は面白かったです。

ただ、序盤からかなり全方位にモテモテで、優しくて良い奴で、安達垣さんに(実質)惚れるのも早く、「リベンジ(復讐)」という負の感情が形骸化し、言葉だけが虚しく響いている感じがしました。「なんかあんた幸せそうだし、リベンジなんてやめたら?」と、何度も思いました。どうせなら、序盤から中盤は、心底ヒロインを嫌い、視聴者からも嫌われるくらいの覚悟が欲しかったです。どうせ、最後には男女ともデレるわけだし。やはり、政宗君が一番生き生きとしてたのは、師匠に虐げられている時でしたよw
{/netabare}

【OAD評価 ☆3】
{netabare}
従姉妹と叔母さんが登場。序盤のメイクのクダリなど、ギャグは良かった。2期に向けての顔見せかな?

旅行編。師匠が恋バナで追い詰められるところは良かった。最後にちゃんと、恋愛入れてきたし。

師匠のお出掛け編。惚れさせて、捨ててやろう(笑) その毒舌の後に、愛姫のところに駆け寄る笑顔がまたね、素敵でやられた。やっぱり、師匠がメインヒロインでは?

総じて、たくさんキャラを出し、軽くてちょっと深い、OADとして非常にバランスよくできてましたね。
{/netabare}

【余談 ~ただし、イケメンに限る(苦笑)~】
{netabare}
以前、「今夜比べてみました」で、グラドルの祥子さんが「男の色気を感じる部分」ってことで、「ヒゲの剃り残し」「1日洗ってない臭い」なんて言ってました。

でもそこに、明らかに(イケメンの)という単語が隠れてましたね。んでそれを、フットの後藤さんなんかが華麗にツッコんで(笑)

その後、実際に、メンクイだってことも分かったし。なんか、このアニメを思い出しました(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ん~、男性視聴者にひがまれなければ良いな(笑) ヒロインのアキ、弱点見つかるの早すぎ。何気に作画が良いね。安達垣さんを裏切る小岩井さんを観てみたいな、スイムスイム(水瀬いのりさん)だけに(笑)

2話目
小岩井さん、やはりスイムスイム(笑) キャスティング、狙ったよね?(笑) う~ん、設定とか色々面白いけど、登場人物の誰にも好感を抱けないっていうのも、どうなんだろう?

3話目
テストの結論は悪くない。魔法少女(笑) う~ん、安達垣さん、デレるの早すぎだし、弱さを見せるの安易すぎ。

4話目
なんか、神のみぞ知る世界、みたいになったな。分かりやすく、デレたw 小岩井さんと政宗のラブコメを観たくなってきたw 新キャラ登場。

5話目
新キャラの藤ノ宮寧子、良いキャラしてるなw コメの要素が増してきた。政宗と安達垣は、このくらい言い合ってる方が良いね♪

6話目
ネコはこれ、政宗を惚れさせて、ふろうとしてる?(政宗と同じこと)。つか多分、ネコも昔は太ってたのかな?

7話目
ネコの在り様がよく分からないな。ふ~ん、この展開でネコが本気で政宗に惚れるってのもありだね。う~ん、ネコはこれで病弱キャラか。萌えポイント高し。

8話目
う~ん、過去の真実&未来の結末が分かっているだけに、政宗と安達垣さんの展開にはあまり惹かれないな。どんでん返しがほしいな。ネコには興味があるな。意外と何にも因縁がなかった(笑) う~ん、やっぱり安達垣さんよりネコが好きかな。

9話目
お魚くわえたドラネコ~♪ 追っかけて~♪ いや、違うけどねw 居なくなったネコを皆で捜索。ネコ、味のある良いヒロインになってきたけど、ここでメインストーリーからは退場かな? 残念。

10話目
偽政宗登場。こいつがOPに出てて真政宗登場人物対決してる時点で、実は安達垣さんが太っちょ政宗を好きだったこととか、その他色々予想がついちゃってつまらないんだよね。いや、だから竹刀の握り方、1カット目は逆(本来は右手が上)だし、2カット目は両手の幅がくっつき過ぎ且つ、手首が有り得ない方向に曲がってるよ。ハイ、やり直しねw 師匠のあざといパンチラに萌えたw

11話目
パロディ満載でしたね。恐ろしい子w 小十郎とネコのカップリングですか。悪くはないかな、小十郎、良い奴だし。ヤバイ、やっぱりネコが可愛すぎる♪ アホから生まれたアホ太郎w

12話目
てっきり、ダブル王子さまで対決する流れかと思ったら。劇の後にキレる師匠が観たかったな。ちゃんとした曲でカラオケやるんだなw 現役高校生が歌うには、曲のチョイスが古い(制作の年がバレるぞ)w
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 39

85.7 2 師匠で恋愛なアニメランキング2位
中二病でも恋がしたい!戀(REN)(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (2687)
15693人が棚に入れました
色々な事情が重なり、一緒に暮らすことになった勇太と六花。
付き合い始めた二人にとってはどきどきな内緒の同棲!
なはずが…
普通の女の子とも付き合ったことのない勇太には、中二病の彼女はハードルが高すぎた!?
恋愛をどう進めていけばいいか悩む勇太。そして1つ学年が上がってパワーアップした丹生谷、くみん、凸守たち。
さらには十花に六花との同棲がばれて……
またまたドタバタな生活が始まる!

声優・キャラクター
福山潤、内田真礼、赤﨑千夏、浅倉杏美、上坂すみれ、長妻樹里、天野由梨、福原香織、設楽麻美、保志総一朗、井上喜久子、仙台エリ
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

これこそ「中二病でも恋がしたい!」だ。<追記;Extra Episode>

中二病と恋、合い反する感情で揺れ動く心を楽しく描いたラブコメです。
2期のスートーリーは単純で、ラブコメに徹しています。

新キャラ七宮登場。
「ニャーハハハ」が鬱陶しい中二病キャラです。
勇太の幼馴染、六花のライバル的立場。
勇太への気持ちを中二病で強引に抑えているのが可愛く切ないです。
六花は六花で、七宮と勇太の関係に嫉妬気味。
中二病と恋愛感情との間で混乱する立花がいとおしいです。

2期ではモリサマと凸守の関係が笑いのツボでした。
喧嘩するほど仲がいいとはこのこと。
微笑ましいいがみ合いについつい頬が緩みがちです。
それと、モリサマの面倒見の良さに磨きがかかっています。
世話焼きの姉御肌に、好感度さらにアップです。
もちろんくみん先輩もいい味を出していました。
明らかに寒いギャグも彼女が言うとかわいいですね。
とくに、5話はくみん先輩の特殊能力がいかんなく発揮されていてシュール全開でした。

1期よりコメディー要素が増量された2期。
これぞ「中二病でも恋がしたい!」ですね。
まだ、2年の2学期。
3期、4期と行っちゃいましょう、京アニさん。

<追記;Extra Episode>
{netabare}ホモサピエンスメスのプリミティブな姿を巡って、六花と勇太の間に紛争が勃発。
秘密裏に水着画像の所有を画策する勇太。
隠密裏にその画像の破壊を画策する六花。
主に、六花の嫉妬心に元凶があると思うのだが・・・。
揺れる乙女心が他愛もなさ過ぎて「勝手にやってくれ!」です。
テンパる六花の可愛さが際立った最終エピソード。
二人は恋人同士なんだから・・・末永くお幸せに!

ついでに、モリサマと凸守も末永くお幸せに!{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 72
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

闇の炎に抱かれて聴け★

1期と比べて色々パワーアップしてましたね^^
くみん先輩はすっかりダジャレキャラになりました(笑)
第9話の{netabare}「ビキニ3割引に」{/netabare}は渾身の出来です。

もりサマーは1期に比べて症状が悪化してますね^^
でも、1期ではあまり見れなかった、もりサマーぶりが
堪能できてよかったです。

魔法魔王少女と邪王真眼のキービジュアルは
最終回のあのシーンにつながってたんですね^^
とてもいいシーンでした。

また3期があるといいなぁ^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 100
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

IMAGINE

再び春、新学年の始まり。
主人公勇太は結局、今まで通り、
六花に振り回される毎日のようだ。
妹を含めた3人での共同生活の始まり。
六花の愛弟子、凸守の入学。

また賑やかな日常が戻ってきました。
新キャラを加え、ラブコメ成分30%増しです。
{netabare}生徒会長選挙や海の家でのアルバイト、
修学旅行など、イベントてんこ盛りです。{/netabare}
愛猫キメラもおめでとう(*´▽`*)

愛すべきキャラクターが全てでしょう。
中二病なる思春期の病を題材としていますが、
そこは自分が自分でいられる場所であって、
誰しもが持つ、大切な場所なのです。
イメージを「日常を生きる力」に変える。
その衝動にどこまでも忠実な人たちの物語。

物語序盤とラストで同じセリフを語らせる。
{netabare}一緒に楽しい時間を過ごして、
一緒の家に帰る、こんなに幸せなことはない。
とても印象深く心に残りました。{/netabare}
シンプルに伝えたかったことなのでしょう。

少女が勇者を求めて旅をする。
たったこれだけの物語かもしれない。

そして浮き上がるタイトルバック、
そういうことか、お見事です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 68

82.7 3 師匠で恋愛なアニメランキング3位
グリザイアの果実(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1864)
11126人が棚に入れました
──その学園は、少女達の果樹園だった。
外敵から隔離された学園にやってきたのは、生きる目的をなくした一人の少年。
守るべき物を見失い、後悔と贖罪のみに費やされる人生の中で、
その少年に残されたのは首に繋がれた太い鎖と、野良犬にも劣る安い命。
そして少年は、その学園で少女達と出会い、新たな希望を見つけ出す。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、田中涼子、田口宏子、水橋かおり、たみやすともえ、清水愛、やなせなつみ、鳴海エリカ
ネタバレ

uppo さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

苦手はあっても不可能はない

2014/7/26果実、迷宮、楽園全て終了。
原作はエロゲで「グリザイアの果実」「グリザイアの迷宮」「グリザイアの楽園」の三部作で構成されている。
過去のトラウマ等により通常の学園での生活が困難な少女5人が在籍する美浜学園に主人公風見雄二がとある理由で転入してくる所から物語が始まる。
原作で果実は彼女等5人の過去を知り、風見雄二が救う話。
迷宮では風見雄二の過去を振り返る。
楽園は迷宮の世界観を引き継ぐとこうならざるを得なかったという終わり方だった。
ぶっちゃけ楽園の評価があまり高くないが故に、グリザイアを名作として推す人はほとんどいない。
自分も名作とまでは思ってないがちょっと反論したい。
{netabare} オスロとの戦いもあっさりし過ぎと言ってる人もいたが、あの局面で大事なのは勝負うんぬんでは無く、雄二が麻子の敵を討った後、どっちの楽園を選択するかという事が大事だと思う。麻子の待つあの世なのか、みんなが待つ楽園と言う名の島なのか。いくら意志が固まっていても揺らぐ事はある。それがいつ死ぬかも分からない体、もうすぐ爆発する爆弾で体が吹っ飛ばされるかもしれないならなおさら。俺にはそれでも生きたいという雄二のわずかな思いに麻子が刀を通じて雄二を生かしてくれたように思えたよ。
後、ご都合主義を挙げる人がいたがこの作品はそれで良いと思う。
皆辛い過去を何とか乗り越えて、生きる事を選択し平和な島でのんびりと暮らす。そんなhappy endがあっても良いと思う。
基本はご都合主義は好きではないけどね。
それと麻子が雄二にこの島を譲ったのは、5人救った後、人を殺し過ぎた罪に耐え切れず死ぬ事を予期していたからだろう。
だから雄二にとっての楽園を変える必要があった。
麻子が雄二に託した本当の願いは生きる事・・・ただそれだけだったと思う。
最後にダニー何故死んだと言いたい(泣){/netabare}
評価するとしたらこんな感じ。
迷宮>果実=楽園
大半の意見は果実>迷宮>楽園みたいだが。


3話で原作の共通ルート終了っぽいね。
原作だと数時間位は掛かったが、それを70分でやるのはちょっと無茶があったのかテンポが速い。それ故にキャラの個々の魅力を出し切れずに話だけ進んでる感は少しだけ感じた。化粧回の幸の顔が見たかったんだけどな。
EDは微妙にネタバレ入ってるな。

5話はかなりカットされてた感がある。
{netabare}親友が自殺した理由、心臓を提供した彼女自身の話、雄二が寮の全員にみちるの死を伝えていないetc・・・この辺はもう一話あれば十分やれたはずなんだがなぁ。{/netabare}テンポ速いよ。

6話も同じく展開が速い。
5人全員救うみたいだから他とつじつまが合う様に原作の果実の由美子ルートとは違う迷宮の前に由美子を救うとしたらこんな感じみたいなストーリーなのか・・・。
にしても飛ばし過ぎて訳わからないんじゃないか、これじゃあ・・・。
由美子や親父の急な心情の変化についていける人いないんじゃないかな。
近所のお世話してくれたおばあちゃんも出て来なかったし。
原作組もそろそろお手上げな人が出てきそうだな。

7話も速い。
速すぎてあんまり緊迫感が無かった。
幸が前の学校で放火したシーンでもあればもっと緊迫感が増した気がする。
{netabare}そう言えば幸が雨の中公園で待つシーンはうまい事カットしやがったな。{/netabare}

8、9話の蒔菜回は、蒔菜がパン屋でバイトした事はカット。
そして人を殺せないスナイパーが普通に人を殺した。
原作ならbad endなんだがね。
蒔菜の成長を見るなら話数が足りなかったかな。

10~12話のエンジェリック・ハゥルは評価出来ると思う。
カットもそんなに無くテンポも丁度良かったんじゃないかな。
それ故に他の回のテンポ速さが余計に気になる。
共通回は5話、みちる回は3話、由美子は無視して、幸回は2話、蒔菜回は3話欲しかった。
計17話。
アニメは話数が大体決まってるからたるいな・・・。
トータル的にはもうちょい作画の安定感がほしい所。
ヒース・オスロようやく登場。

迷宮と楽園もアニメ化するみたいだが、合わせて1クールで十分やれるかな。
出番は少ないが、彼女は何が何でも登場させてほしい。
{netabare}雄二がテロリスト養成学校で戦った彼女を・・・。(名前忘れた){/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

普通の高校生活を送るための超人的な努力

原作18禁美少女ゲームシリーズは未プレイ。

この手のゲーム原作アニメのレビューで書くのも野暮な話で申し訳ありませんが、
ギャルゲーの世界って、やっぱり嘘っぽいと思いますw

私の知っている女の子はほえぇ~とかふえぇ~とか鳴きませんし、
そう簡単に裸を見られてしまう程、脇が甘くもありません。

謎のマイブームにハマり怪電波を放つ女子にもまず巡り逢えないでしょう。
本作の“鮮魚超人マグロマン”や“サメさんポーチ”
私は意外とツボにハマりジワジワ来ましたがw
それらが流行る世の中はきっと訪れないのでしょう。

本作の主人公少年が転入して来た
高い塀に囲まれた全校生徒女子5名のみと言う学園設定には、
虚構、まがい物と言った印象だけでなく、
美少女ゲームにおいて攻略可能ヒロイン以外は無くても良い背景なのか?
と捻くれた私は何か皮肉めいた物すらも感じてしまいますw


けれど本作の場合、私は、こうした非日常的なギャルゲーの雰囲気以上に、
塀の中で青春を獲得しようとする
生徒たちの懸命さが序盤から伝わって来て、引き込まれました。

彼女たちと対峙する転入生は、
ギャルゲー主人公の中でも破格と思われるハイスペック少年。

私はギャルゲーでは何故モテるのか意味不明な優柔不断ナヨナヨ主人公より、
最強主人公の方が断然好みですが、
いくら訳あり過ぎな美女の運命を相手にするからと言っても、
裏社会で伝説となる程のウデマエ。
さらに続編では{netabare} ベッドの上でも金髪おねえさんを翻弄するテクニシャンと判明w{/netabare}
と言うのは流石に強キャラ過ぎないか?と戸惑ったりもしました。

ですが、この学園のヒロインたちは、それだけの罪や業を背負っていました。
彼くらいじゃなきゃ、この美少女たちと茨の道を掻き分けて
楽園に辿り着くことなど、できやしないのでしょう。

このゲーム原作アニメもまた、膨大なテキスト分量のほんの一部なのでしょうが、
ショッキングな過去の描写も交えて、
彼女たちが平凡な青春を渇望する気持ちは存分に伝わって来ました。


そして、誰よりも平穏な幸せを望んでいるのは、
きっと主人公・風見雄二なのだろうと私は感じました。
ヒロイン以上に彼に一番惹かれた私にとって、
1期で『グリザイアの果実』をアニメ化して、ヒロイン5人をややダイジェスト気味に“攻略”し、
特別編OVA/2期で『~迷宮/楽園』をアニメ化して、風見雄二の過去と、決着を描く。
と言う三部作展開は歓迎できるシリーズ構成でした。
続編ではアクションアニメとしてもド派手になって眼福です♪


楽園の真偽よりも、楽園を追い求める人間の意志の強さに胸を打たれる良作シリーズです♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

1作目としては及第点かな(・∀・)v

18禁ゲームが原作となる学園恋愛もの。
とりあえず主人公最強ですw
全13話。


それぞれが事情を抱え外界から隔絶された
学園に籍を置くわずか5名の女子。
唯一の男子生徒となる転校生・風見雄二を
主人公に展開されるハーレムストーリーが軸。

世界観や設定は現実離れしたゲーム世界。

各ヒロインに用意されたストーリーは
どれも悪くなかったと思います。
キャラそれぞれの魅力も伝わってきました。
ただ、使い古されたネタやツッコミ所が
多かったのも事実かなぁと(´∀`;)

作画、キャラデザがしっかりしてるので
キャラ重視の視聴でも良いかもですね。
声優陣はエロゲ原作作品でよくお見かけする
方々も多くツボを抑えている印象でしたw

多少エロゲ原作らしいシーンもありますが
見るに耐えない程ではなかったですw
あんなシーンやこんなシーンが(〃艸〃)
……やっぱりエロ注意かなw


少女たちの前に現れた1つの果実である主人公。
彼女たちにとって甘い果実となるのか
毒を持つ果実となるのか……。

せっかくの3部作。
ここからもっと盛り上げてくれるんですよね!
しっかりとした結末を期待しています!!
「迷宮」「楽園」と続く続編が楽しみです♪




《キャスト》

風見 雄二(CV.櫻井孝宏)
榊 由美子(CV.田中涼子)
周防 天音(CV.田口宏子)
松嶋 みちる(CV.水橋かおり)
入巣 蒔菜(CV.たみやすともえ)
小嶺 幸(CV.清水愛)
橘 千鶴(CV.やなせなつみ)
春寺 由梨亜(CV.鳴海エリカ)
風見 一姫(CV.友永朱音)



《主題歌》

OP
『楽園の翼』/黒崎真音
ED
『Eden's Song』/はな(第2話)
『あなたの愛した世界』/南條愛乃(第3、6-9話)
『SKIP』/茶太(第5話)
『Rainy veil』/やなぎなぎ(第10話-第12話)
『創世のタナトス』/飛蘭(第13話)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 66

80.9 4 師匠で恋愛なアニメランキング4位
魔法使いの嫁(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (978)
4381人が棚に入れました
羽鳥チセは15歳の少女。
彼女は帰れる場所も、生きる理由も、そのための術も、何も持ち合わせていない。
ただひとつ、生まれ持った特別な力を除いて。

そんなチセを弟子として、そして将来の花嫁として迎え入れたのは、
異形の魔法使い・エリアス。
自然と寄り添い、悠久の時を生きる魔法使いの暮しの中で、
チセは大切な何かを少しずつ取り戻していく…。

これは、世界の美しさを識る為の物語。

声優・キャラクター
種﨑敦美、竹内良太、内山昂輝、遠藤綾
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

イングランドで魔法という安心感

<2018/5/13追記>
先日よーやく観終えました。

後半の感想を一言で言うと
「腕がゴッドハンド洋一」

全般的には良かったです。
{netabare}ダメ人間(ダメ骨頭?) {/netabare}のエリアスを
結局気がついたらチセが{netabare}尻に敷いてる{/netabare}というか。

大団円なんだろうか?
よくわからないけどあの{netabare}花嫁姿{/netabare}は少し泣けました。
これは{netabare}娘の嫁入りを見守る父{/netabare}の気分か?

個人的には前半最後の{netabare}火の鳥{/netabare}になって帰って来るとこが1番!!!

良作だと思います。

<2017/10/15初レビュー>
原作未読。
今期期待の作品の一つでしたが今のところ期待どおり。
魔法が魔法っぽいところが良いですね。
ヨーロッパの御伽噺な感じのところは好みです。

{netabare}オークションに出品された{/netabare}日本人の少女チセが犬の頭骨みたいな頭の魔法使いエリアスに{netabare}500万ユーロで競り落と{/netabare}されるところから物語は始まります。
エリアスがチセを{netabare}落札{/netabare}したのは{netabare}弟子兼嫁{/netabare}にするため。

これから面白くなりそうな雰囲気が満載です。

ところでなんとなくですが赤髪の白雪姫を思い出しました。
他の方も書いてますが、チセは白雪をとことんネガティヴにした雰囲気。
髪が赤いというのもありますが、物語全般に漂う「お姫様と王子様」感が・・・。
これからの展開次第なのでしょうが1話を観た印象は「魔法使いの白雪姫」でした。

<2017/11/19追記>
評価デフォルト3にしてましたが、今期も半分超えたので評価値付けてみました。
魔法が黴臭く感じるところ、好きです。
お話もお姫様的なものだけではなく、成長を描いているような。
そういうところも好きです。
何よりやはり雰囲気が好み。
今期は豊作です♪

<2018/1/2追記>
2クールの折り返し地点ということで追記です。

次回予告気になりましたね。
チセがエリアスの手の届かないところに行ってしまうかのような前フリがなされてました。
感覚的には「会社の後輩の女の子の面倒をたくさん見ていろいろあって{netabare}その子と社内結婚したはいいけど気がついたら俺より出世{/netabare}してるやんΣ(゚д゚lll)」という感じのせつなさでしょうか?(異論は認めます)

まあ、あのままだと{netabare}恋愛{/netabare}というより唯の{netabare}共依存{/netabare}という感じもしますし、ここら辺で大転回は望むところです。
年明けから期待大です。

ところで予告のチセの手。
モンスターエンジンのゴッドハンド洋一みたいになってましたけど大丈夫なんでしょうか?笑
まさかチセがこないだおじいちゃんの蔵でブレスレットを見つけたわけではないと思いますが。
なんか重いことあったんでしょうね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 60
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

夜の愛し仔

WIT STUDIO制作。

身寄りもなく生きる希望も術もない、
15歳の無口な少女、羽鳥チセ。
彼女を闇の競売会で買ったのは、
人為らざる魔法使いエリアスエインズワース。
魔法使いの弟子として、将来の花嫁として、
彼女の英国での生活が始まる。

前日譚である、OVA「星待つひと」では、
エリアスのキャラ造形に適度な緩さがなく、
堅物であまり好きになれませんでしたが、
こちらではコメディ演出もあり好感が持てそう。

魔法使いとして大きな資質を持つチセ、
{netabare}それゆえに迫害を受け無気力になる。
自然と寄り添い、幻想世界の住人と交流することで、
彼女が生きる活力を取り戻した時、
世界は美しく見えるのかも知れません。{/netabare}

魔法が日常の中にそっとある、
幻想世界が私たちの世界のすぐそばにある。
このアプローチがほんとに素敵です。

最終話視聴追記。
{netabare}中盤あまり動きがなく停滞した印象ですが、
静かな世界観を壊すことなく、
過去と向き合い、それを乗り越え、
人生を、自然の摂理を教わるのです。
最後は前向きに終わり良かったと思います。{/netabare}

よくある魔法使いものとは違い、
どこか文学的な香りがする作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 103

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

まあ、エリアスったらウッカリさん(笑)!→ 気に入りました。でも世間でウケるかどうかは知りません…。原作コミック第10巻(「学院編」開始)発売中!

……エリアスの「ウッカリ」がシャレにならないレベルでチセの危険が危ない!

もうちょっと、何とかならんのかいとツッコみたくなるレベルの序盤4話なのですガ・ガ・ガ…。

ちなみに同タイトルのマンガが原作です。アニメ化前から書店店頭で見かけていて気にはなっていたのですが、未読のままアニメ視聴開始。

「この世のもの」ならざるものまで見えてしまう少女羽鳥チセと魔法使いエリアスとの出会い、それは人身売買オークションであった…。

なかなかショッキングな導入で始まる本作品ですが、世界観は素晴らしいです。というわけで、レビュータイトルの「ウッカリさん」だけにはツッコまざるを得ませんが、とても楽しみに毎回観ています。

また、詳しいレビューは(たぶん)視聴終了後に。

2018.3.26追記:
3/23の時点でMXで最終話の先行放送があり、そちらで視聴完了でした。

結果的には原作漫画を全巻読むことになり今後も最新巻を追おうという気持ちになるくらいまで気に入った作品です。原作が女性作者ということもあるのでしょうが、絵柄的には少女漫画寄りでアニメのキャラクターデザインもそちらに準拠したものでした。私的には大変好みの絵柄です。

物語の構造的には『夏目友人帳』などとも類似点はあるんじゃないでしょうか。「見える人」と「人外」の交流という意味でも、「見える人」に対する理解がある人(本作品では魔術関係者)がいるという意味でも。

結局最後まで「チセの危険が危ない!」(笑)展開は変わることがなかったのですが、その中で毎話微妙に変わっていくチセとエリアスのお互いの相手に対する心情みたいなものが本作のウリだと思います。

なので、おそらく「少女漫画的素養」を持っていないと本作を楽しむのは難しいでしょう。なので、爆発的な人気になったりはしないと思うのですが、原作の方は「学院編」などの新展開を予定しているみたいなので、地味に長く続いていきそうな気はします。

2018.3.27追記:
ふと思ったのですが、チセとエリアスの距離感って恋愛結婚よりはお見合い結婚の夫婦の感じに近いのかも…?

共に暮らすことで生まれる愛もある。

2018.11.29追記:
今更ですが、9/10にコミック第10巻(学院編: アニメの続き)が発売されています。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 72

81.2 5 師匠で恋愛なアニメランキング5位
昭和元禄落語心中(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (904)
4161人が棚に入れました
昭和の落語界を舞台にした噺家の愛おしき素顔と業を描いた作品

師匠と交わした約束を 胸にしまって芸を磨き ついに与太郎、真打に。 射止めた名跡は三代目助六。 八雲師匠の為め、助六の血を継ぐ小夏の為め、 焦がれて手にしたはずなのに、 おのれの落語が揺るぎだす――。 八雲と小夏、二人の中の助六を変える為めの 与太郎の落語とは――!?

声優・キャラクター
関智一、石田彰、山寺宏一、小林ゆう、林原めぐみ、家中宏、牛山茂、山口勝平、加瀬康之、須藤翔、茶風林、遊佐浩二、林家しん平
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

芸道修行と愛憎トライアングル - BLコミック出身作家、畏(おそ)るべし -

「落語」「人情噺」「ホモ/BL(※因みにこれは誤情報です)」といったタグがついている本作を視聴する予定は、元々全くなかったのですが、2016年放送・上映アニメの個人的BEST10を作ろうとして、同年の本サイト作品ランキングを確認したところ、本作が第14位(2017/1/31時点)に入っており、かつ、総合 4.0 (物語も 4.0)という高い評価を取っていたので、これを見ないでBEST10を作るのは拙(まず)いだろう・・・と考え直して、さらっと流すつもりで視聴を始めました。

そうしたら、これが第1話(※実質2話分のスペシャル回)から退屈する暇なしの面白さで、ラスト手前(第12話)の山場+謎の回収もピッタリ決まり、最終第13話は投げっぱなしだった第1話ラストに確り話を繋げて、かつ今後の新展開をも期待させる上手い締めくくり方で、見終わった直後から「これはもう一回、最初から確り見直さなければ・・・」という思いに駆られて、そのまま2周目に突入してしまいました。

そうやって、

(1) 1周目は、全体シナリオの整合性が確り保たれている作品なのか?にとくに留意して完走し(=シナリオ・チェック型視聴)、
(2) 2周目は、今度はシナリオは頭に入っているので、それを踏まえて個々の登場キャラクターが、各々のシーンでどのような心の動きをしているのか?そして、そうした心情が果たして映像として過不足なく描き出されている作品なのか?を見極めることに留意して完走し(=感情描写チェック型視聴)、
(3) さらに念を入れての3周目は、OP/EDや、作品中に登場する小ネタ(落語の演目内容や登場キャラクターたちがふと口にする言葉など)に、何か隠された/見落としている含意がないか?等を慎重に見極めつつ、もう一度、シナリオ&感情描写の両方を総合的に確認していく気持ちで完走して(=総まとめ的視聴)、

・・・結局、見始める前は考えもしなかった3周完走となってしまいました。
こうした3周コンプは、2016年放送のTVアニメでは、『Re:ゼロから始める異世界生活』(※個人評価 ★★ 4.6)、『響け!ユーフォニアム2』(※個人評価 ★★ 4.8)に続いて3作品目で、本作に関しては、

①全体シナリオの整合性が確り取れており、
②個々の登場キャラクターの感情描写も的確で、
③なおかつ、OP/EDや個々の会話に秘められた謎解き・含意も楽しめる、

・・・三拍子揃った《優秀作》と認定して、個人評価を『Re:ゼロ』と同点の ★★ 4.6 とすることにしました。


◆作品内容

本作の原作者(雲田はるこ氏)はBLコミック作家として商業デビューした方とのことですが、本作自体は、決して《ホモ/BL作品》ではありません。

本作の内容を強(し)いて挙げるなら、
{netabare}
①同日に落語名人の師匠に弟子入りし、兄弟分として育った落語家の青年同士の、厳しい《芸道修行》と、
②師匠の妾(めかけ)として彼らに出会った年上女性と彼らとの間に生じる《恋情と執着》の進行過程、
③そして迎える《悲劇的な結末》、を描き切った《濃密トライアングル愛憎劇》
{/netabare}
・・・といったところでしょう。


◆制作スタッフ
{netabare}
原作コミック     雲田はるこ
監督         畠山守
シリーズ構成     熊谷純
キャラクターデザイン 細居美恵子
音楽         澁江夏奈
アニメーション制作  スタジオディーン{/netabare}


◆各作品タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============ 昭和元禄落語心中 (2016年1-3月) ============

- - - - - - 与太郎放浪篇 (昭和50年代) - - - - - -
{netabare}
第1話 ★★ 強次の出所、弟子入り、寄席(出来心、初天神)、失態、八雲師匠の長話 ※約48分(2話分){/netabare}

- - - - 八雲と助六篇 (昭和初期~30年代) - - - -
{netabare}
第2話 ★★ 坊(ぼん)と信さんの弟子入り、初高座(菊比古、初太郎)、二人の実力差
第3話 ☆ お千代との逢瀬、満州皇軍慰問と疎開、終戦、寄席の復活、師匠・信さん帰国、二つ目昇格、みよ吉登場 
第4話 ★ 信さん助六に改名、菊と助六の共同生活、菊とみよ吉の馴れ初め(踊り・小唄の稽古)
第5話 ★★ 助六・菊それぞれの嫉妬、菊とみよ吉の逢瀬、美鈴座(鹿芝居、女形(弁天小僧))
第6話 ★★ 何のための落語、菊の開眼(艶笑噺(えんしょうばなし)・廓噺(くるわばなし)・・・品川心中)
第7話 ★ 助六人気と増長・反感、師匠の巡業同行要請、菊・みよ吉の心のすれ違い
第8話 ★★ 上方巡業、鬼灯(ほおずき)市の宵(助六の懸想、菊・みよ吉破局)、落語の将来、先代助六、名跡の重み
第9話 ★★ 真打昇進披露、別れ話と恨み、助六破門、傷心同士の同棲・転落、助六の本心吐露
第10話 ★★ 入門志願(樋口少年)、師匠の過去話(初代助六との因縁)・葬儀、祖谷(いや)温泉(小夏との出遭い)
第11話 ★★ 助六との再会、芸の肥やし、助六の借金返済、子夏の髪切り・野ざらし
第12話 ★ 有楽亭二人会、助六の人情もの(芝浜)、みよ吉との再会、違え心中 ※脚本は良いが演出が残念×
第13話 ★ 小夏引き取り、八雲襲名・落語心中の断、因果、与太郎の真打昇進内定、三代目助六 ※後半は昭和末期~平成初期{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)8、★(良回)6、☆(並回)1、×(疑問回)0 個人評価 ★★ 4.6

OP 「薄ら氷心中」(第3-8話、10話、13話) ※第1話のみEDとして使用(背景は文字のみ)
ED 「かは、たれどき」(第2-9話、11話、13話)


※本作(アニメ第1期)は、原作マンガの第1巻~第5巻途中までの内容を収録。
※2017年1月より放送が始まっている続編(アニメ第2期)は、原作マンガの続き~最終第10巻までの内容を、おそらく幾分改変しつつ収録するものと考えます。


◆視聴メモ

{netabare}・昭和16年(1941年)の時点で、信さん・菊比古とも18歳(1923年頃の生まれ)、そして、みよ吉はその5歳年上なので23歳(1918年頃の生まれ)
・第9話で、みよ吉が、まもなく「赤線(※売春防止法施行以前に公娼認可のあった区画)」が廃止されるので置屋(※芸者を置いていた店)から出なくてはいけない、と言っているので、この時点で昭和32年(1957年)頃(→助六&菊比古34歳、みよ吉39歳)
・第10-11話で登場する小夏は、かなりの才覚があるにも関わらず未だ小学校に通っていない様子なので、この時点での彼女の年齢を6歳と仮定すると、昭和38年(1963年)頃(→助六&菊比古40歳、みよ吉45歳)
・第1話で、助六没後20周年特集の落語雑誌が出て来るので、この時点で昭和58年(1983年)頃(→八代目八雲師匠(=もと菊比古)60歳、小夏26歳、与太郎21歳くらいか?)
・第13話後半は、第1話からさらに10年近く経った後の話なので、平成5年(1993年)頃(→八代目八雲師匠70歳、小夏36歳、与太郎31歳くらいか?)
{/netabare}


◆本作のモチーフ考察 : 歌舞伎の《助六心中》の落語家バージョンを狙った?

落語家といえば、《滑稽噺(こっけいばなし)》を次から次へと繰り出して、ひたすら寄席の客を爆笑させる人、という楽しいイメージが強くて、たまにシンミリとする《人情噺》や、冷やっとする《怪談噺》を語りだすことがあっても、さほど深刻な内容にはならずに適当なところで切り上げてしまうもの、という先入観があって、本作についても、見始めたばかりの頃は、《落語》を題材にした作品ということで、幾らかシリアスな展開があるとしても一定の限度があるのだろう、とばかり思ってました。

ところが、第3話で初めて映像付きで流されるOP「薄ら氷心中(うすらひしんじゅう)」を見て、その曲調や歌詞の醸し出す雰囲気が、自分のそれまで持っていた本作のイメージと大きくズレていて、ことにその映像中の女性の描かれ方が、「心中」を示唆する歌詞とともに半端ない違和感を喚起して、本作の主要キャラクターの一人が、「助六」という落語よりは歌舞伎由来の名前であることと併せて、視聴を進めながら不穏な気持ちになってしまいました。

そして、物語に大きな動き({netabare}※助六が師匠から破門され、みよ吉は菊さんから捨てられてしまう{/netabare})があった第9話の真ん中ほどで、{netabare}失意のまま桜咲く河原を一人歩く助六に、同じく傷心のみよ吉が初めて自分から声をかけるシーン{/netabare}が来て・・・

{netabare}「ねえ、お花見は花川戸に限るわね。・・・・花川戸の助六さんね。」
「あたし、菊さんに振られちゃった。」
「何かあったの?話、聞いてあげる。」{/netabare}

ここにでてくる「花川戸(はなかわど)」は東京都台東区の浅草寺境内と隅田川の間に今もある地名で、とくに花川戸公園は桜のちょっとした名所になっているそうです。
だけど、ここで注目すべきは、{netabare}みよ吉が、わざわざ「花川戸の助六さん」と声をかけたこと{/netabare}で、引用が長くなりますが・・・

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◎助六(wikipedia)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A9%E5%85%AD

『助六』(すけろく)は、歌舞伎の演目の一つの通称。
本外題は主役の助六を務める役者によって変わる。
江戸の古典歌舞伎を代表する演目のひとつ。
「粋」を具現化した洗練された江戸文化の極致として後々まで日本文化に決定的な影響を与えた。
歌舞伎宗家市川團十郎家のお家芸である歌舞伎十八番の一つで、その中でも特に上演回数が多く、また上演すれば必ず大入りになるという人気演目である。
(※以下、省略)

◎すけろく【助六】(旺文社古語辞典)

〔人名〕「助六劇」の主人公。
江戸中期、京都で男伊達(おとこだて)万屋(よろずや)助六と島原の遊女揚巻(あげまき)が心中した事件は、上方(かみがた)では「京介六心中」「助六心中紙子(かみこ)姿」など、歌舞伎(かぶき)・浄瑠璃(じょうるり)の「助六心中物」に仕立てられた。
これが江戸に移され「助六所縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」などの「助六劇」として定着した。
江戸では主人公は花川戸助六という侠客(きょうかく)(実は曾我五郎(そがごろう))とされ、江戸っ子の代表として理想化された。

◎すけろく-しんじゅう【助六心中】(精選版日本国語大辞典)

(1) 宝永年間(1704-11)初年に大阪であった万屋助六と島原の遊女揚巻との心中事件。
(2) (1)を脚色した浄瑠璃「紙子仕立両面鑑(かみこじたてりょうめんかがみ)」、歌舞伎脚本「助六心中紙子姿」、一中節(※浄瑠璃節の一流派)「万屋助六道行」などの通称。

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・・・ここまで来て、ようやくOP「薄ら氷心中」のおどろおどろしい曲調・歌詞・映像に合点がいきました。
この後、{netabare}傷心の二人は同棲を始めて、もろともに転落していく{/netabare}のですが、その結末は既にここで暗示されていますね。

以上から、本作は《落語家》の世界を作品舞台としながらも、実際には、《落語》の「滑稽噺」「人情噺」「怪談噺」ではなく、《歌舞伎》の「心中もの」をモチーフとするストーリーを展開させている、という構成になっており、それによって、

(1) 表面上は、「滑稽さ」「人情噺っぽさ」を上手く醸し出しつつも、
(2) その基底部分に、どうにも逃れられない「悲劇性」を潜ませる。

という、両様の魅力を作品に与えることに成功しているように私には感じられました。


現在放送中の第2期にも大いに期待したいと思います。

※2018.8.22 第2期のレビュー投稿。
事前に期待していたほどの出来ではなかったけど、第1期の後日譚としてまずまず楽しめる内容でした(個人評価 ★ 4.1)。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

実写映画化してもヒットしそうな印象を受けた=シナリオとテーマ性に長けたリアル系のアニメ

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
落語をテーマにした、唯一無二の作品。

声優さんの力を感じる、名作。

アニメ史にキッチリ残すべき作品だと思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、ド正面から「落語」に向き合ったアニメってのは珍しいですね。第1話で「出来心」という演目をまるっと見せてしまう(そして、それを楽しんで観られてしまう)驚き! 落語そのものの魅力に自信がある、もしくは伝えたいって気持ちが伝わります。

私は落語には疎いです。実際に落語を観たのも寄席に行ったのも付き合いで数回ってところです。好きな咄家さんもいません。素朴な疑問として、(初見ならまだしも)「ストーリーが分かっている話を何度も聞いて面白いのか?」というものがあります。

それを落語好きな友人に話を聞いてみると、「落語は音楽。歌だって、好きな歌手の好きな歌なら何度でも聞きたいって思うし、ファンなら、年月を重ねるごとの変化、その日の体調や気分によって微妙に変わる歌い(話し)っぷりを楽しめる。それから、同じ曲でも歌い手が変われば、カバー曲みたいで楽しめるよね。客との関係性(即興性)も、例えればジャズだよ」と言われました。

なるほどな~と思うました。私の大学時代の(文学部の)恩師の持論で、「ミステリーは基本的に古典になり得ない」というものがありました。それは、「ミステリーとは基本的にストーリーを楽しむもので、一度読んでオチが分かってしまえば再読しようと思えない。でも、ストーリーが分かっているのに何度も読みたくなる文章というのは確かにある。それは、表現の妙だったり言葉のリズムであったり、そこに日本語の美しさ、心地よさがある文章だからである。そういう作品こそ、再読にも再々読にも耐えられ、読解にも値し、古典になっていける作品である」というものがありました。

アニメでもそうですよね~。例えば私は、「とらドラ」とかストーリー分かっていても何度も観ちゃうけど、あれは「とらドラの空気感に浸りたい」ってのが大きいんですよね。耳に目に、心地いいんですよ。

落語の魅力ってのも、そういう類いのものなのでしょう。「昭和元禄落語心中」にも、そういう「落語の魅力」が詰まっていました。

また、ストーリー的にもそれぞれの登場人物が辛い過去を抱え、その傷を落語を通して乗り越えていこうともがく様子には感動を覚えました。七代目八雲の苦悩、血の繋がりを越えた師弟愛。そして、八代目八雲(菊比古)と助六との友情を越えた絆。月と太陽のような対照的な二人。菊比古が助六に、助六が菊比古に抱く、嫉妬やら憧れやらの混ざりあった複雑な感情。そして、女の怖さ、愛憎劇。偏愛。死。所々、落語の話を元ネタにしたようなストーリーも。(一期の)ラストはちゃんとコメディで占める。なんだか色んなものを詰め込んだのに、それを一本の筋としてまとめきった素晴らしい脚本。それ自体が落語のような物語でした。

最終話でいきなり与太郎が真打ちになってて、? って思ったけど、よくよく考えれば、「前座→二枚目→真打ち」の流れは菊比古編で描いているわけだから、あえてスパッと切ったのは英断ですね。そして与太郎を使い、助六が経験できなかった、真打ちになってからの苦しみや喜びを表現する、と。うん、無駄がない。

さらに、戦争という時代を描いた社会派の物語としても一見の価値あり。戦中戦後に、落語などの日本の伝統的な娯楽産業がどのように落ちぶれていったか、また、その中で落語を残そうともがく人々の様子。終戦後に初めて行われた寄席の緞帳が上がった時の、「何も無ぇ時代だからこそ、舌三寸の落語の腕の見せ所よ」という助六の台詞にはグッときた。昔、ある咄家さんが、「座布団一枚と扇子に着物があれば、どこででも落語は出来る」と言っていたのを思い出し、落語の強さを感じました。

う~ん、このアニメはやっぱり、タイトルで損している気がする。私も、「元禄」「心中」あたりにひっかかってて、視聴を避けてましたし。あ~、観て良かった♪

最後に、やはりこのアニメで光ったのは声優陣の凄さでした。いや、だって、落語になってるしね(汗)どれだけ練習したんでしょう? 凄いね、声優って。

2期決定らしいですね。1話最後に八雲が、「長い夜になりそうだ」と言っていたけど、(2~3話の過去編かと思っていたのに)ここまで長い夜になるとは思わなかった(笑) 2期前提ってことだったのでしょう。2期ではきっと、与太郎の成長が見られるのだろうし、楽しみです!!
{/netabare}

【余談 ~実写化した場合の配役案w~】
→以前書いた文章
多分、いつか実写化するはず。そして、この中の何人かは当たる気もする(笑)

→やっぱり実写化されましたね。実際の配役は、

八代目 有楽亭八雲(菊比古)…岡田将生。
有楽亭与太郎…竜星涼。
小夏…成海璃子。
みよ吉…大政絢。
有楽亭助六(初太郎)…山崎育三郎。
松田さん…篠井英介。

でした。アニメ放送当時に希望した、私の配役案と、どっちが良いですかね?(笑)

{netabare}
与太郎編の配役。 ( )内は第2希望

与太郎→生田斗真(小栗旬)
八雲→堺雅人(佐々木蔵之介)→白髪バージョンは無しの方向でw
小夏→二階堂ふみ(戸田恵梨香)
松田さん→近藤正臣(中原丈雄)
ヤクザ兄貴→やべきょうすけ(千原ジュニアw 落語大好きだし)
ゲスト出演→春風亭昇太(か、林家たい平。笑点メンバーのガチな落語を観たい人は多いはず。落語界にもメリットはある)


菊比古編の配役(妄想)

菊比古→二宮和也(窪田正孝)
初太郎→桐谷健太(山田孝之)
七代目八雲→立川談春(風間杜夫)
みよ吉→菜々緒(仲間由紀恵)

こんな感じでどうでしょう(笑) 全体的に(原作に比べて)年齢層高めになっちゃったのと、与太郎と小夏、菊比子とみよ吉の年齢が逆転しちゃったのが難点ですが、イメージ重視の配役です(だって、10代の演技力無いジャニタレには落語は無理そうだし、そうなると、相対的にアラフォー女優さんになるけど、それで若い人を呼べるか疑問にも思うから)。

さて、レビュータイトルの件ですが、素直にそう思いました。このアニメ、とても良いアニメで久々に(このすば以来の評価5で)夢中になれましたが、このリアリティある作風に重厚なストーリー。冷静に考えればあえてアニメである必要はないとも思いました。むしろ、実写向きでは?

与太郎は、ジャニーズでもイケメン若手俳優でもいけそうだし、小夏も、若手の人気女優(清純派女優の新たな一面を見せるとか)いけそうだし、(8代目)八雲に関しては、堺雅人さんにしか思えない(笑) あとは、リアルガチな大物咄家さんをゲスト出演させれば、話題は作れる。最近は落語ブームで、若い女性も観に行くらしいですし、中年以降の落語ファンにもウケそう。イメージは「ちはやふる(劇場版)」。

ストーリー(八雲と助六の過去編)を短縮(か省略)させて、(おそらく2期で描かれる)与太郎の成長にしぼれば映画の尺でもいけそう! そしてヒットしたら、八雲&助六の過去編をスピンオフで劇場公開(笑) もしくは、先に八雲&助六の過去編を公開。続いて後編として与太郎編を公開(アニメ通りの構成)。うまくいけば、落語ブームという社会現象を起こせるかもよw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 61

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

流行に阿らない作品?(NHKで実写ドラマ化、10/12より放送)

同タイトルの漫画が原作らしい。(原作未読)
このレビューは1期目のもので、2期目の制作が決まっているらしい。

本作の登場人物には落語を演じるシーンが必要な人がいるわけだが、それらのキャストのオーディションでの当落基準に「落語を演じられること」というのがあったらしい。

その真偽は確認していないが、それが信じられるくらいにキャストは落語を熱演している。

そして本作品の登場人物のの人間臭さと、噺の中の登場人物の人間臭さとが重ねあわされるようなストーリーにはなかなか重厚感があると思う。

キャラクターデザインはおそらく原作を踏襲しているのだと思うが、いわゆる「アニメ絵」風ではない。だがそれは「キャラクターデザインの問題」であって、作画が悪いということではなくむしろ良い。

演出や美術なども近年の作品にはあまりない感じであまり似ている作品は思い浮かばない。(もしかしたら『御先祖様万々歳!』とかは少し似ているかも? でもあれはもっと「舞台劇風」な画面だしなあ…。)

いかにも老舗のスタジオディーンが制作しているっぽい作品である。

とにかく作品全体から「世の中に愛される『落語』であって欲しい」という願い、危機感みたいなものが随所に感じられることと「落語は人生そのものだ」みたいな娯楽としての落語の意味みたいなものがにじみ出ている。

すごく面白かったが、これがアニメ作品として売れるかどうかは良くわからない。売れたら良いね…。

2018.10.6追記:
10/12よりNHK ドラマ10枠で連続ドラマとして放送されるそうです。さて、どうなることか…?

投稿 : 2024/11/16
♥ : 70

69.8 6 師匠で恋愛なアニメランキング6位
RDG レッドデータガール(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (1101)
5486人が棚に入れました
「普通」になりたい少女の願いが、未来を変える――
善も悪もない、新たな学園ファンタジー!
世界遺産に認定される熊野古道、そこにひっそりとたつ玉倉神社。
鈴原泉水子は、神社の宮司である祖父に育てられ、外の世界をほとんど知らない。
長いお下げ髪、めがね、引っ込み思案。
泉水子がさわるとパソコンも携帯もなぜかフリーズしてしまう。
「もっと、普通の女の子になりたい」
周りと違う自分に悩んでいた、そんなある日、
幼なじみの相楽深行が玉倉神社に現れて、泉水子の通う中学校に転校してくることに……
泉水子自身もまだ知らない大きな運命が、静かに動き始める!

声優・キャラクター
早見沙織、内山昂輝、米澤円、石川界人、木村良平、福山潤、釘宮理恵、野島裕史、ブリドカットセーラ恵美、石田彰、朴璐美、井上和彦
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

何という適当シナリオ・・・だが、嫌いではない巫女ヒロイン怪奇もの

ラブコメ作品につきものの巫女さん少女ですが、多くはサブ・キャラで、本作のようにメイン・ヒロインを務める作品は珍しいと思います。

P.A.WORKS制作で、シナリオ構成が横手美智子さん、ということで割と期待して見始めた本作ですが、全体を見終わって、ストーリー自体は・・・かなり微妙でした。

ただ、{netabare}怪奇シーンが色々出て来ても、シリアスになり過ぎず程々のところで切り上げる脚本{/netabare}は、迫力不足とも言えますが、軽く流し見するにはちょうど良い塩梅だった気もします。

最初は{netabare}パッとしなかった超内気なヒロインと、彼女にイラついてばかりのイケメン君の二人が、終盤は互いにちょっとばかり成長して、仲も進展した{/netabare}のは、結構微笑ましくて良かったかも。


◆まとめ

P.A.WORKSのつくり出す、どこかしら透明で不思議な雰囲気が好きな方ならば、そこそこ楽しめる作品ではないでしょうか。


=========== RDG レッドデータガール (2013年4-6月) ============

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

{netabare}第1話 はじめての転校生 ☆ 外津川中学3年の春、幼馴染の転校生
第2話 はじめての手のひら ★ 東京への修学旅行、姫神の憑依
第3話 はじめてのお使い ★ 山の神霊、泉水子の舞い、鳳城学園へ
第4話 はじめてのルームメイト ★ 鳳城学園入学、式神使い
第5話 はじめてのお化粧 ★ 神霊と式神の差、姫神再び憑依、滅びの警告
第6話 はじめてのお泊まり × 夏の戸隠旅行(戸隠神社、宗田家)、真響の苛立ち
第7話 はじめての迷子 ☆ 続き、第6-7話はストーリーが明らかに説明不足
第8話 はじめてのお願い ★ 泉水子の舞い、九頭竜大神、紫子(ゆかりこ)登場
第9話 はじめてのお披露目 × 八王子城、姫神の自分語り 
第10話 はじめての学園祭 × 泉水子の心霊体験、高柳の仕掛け
第11話 はじめての拒絶 ★★ 泉水子覚醒 
第12話 世界遺産の少女 ★{/netabare} 


オープニングテーマ「スモルワールドロップ」Annabel
エンディングテーマ「予感」伊藤真澄

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

事件は唐突に……

原作未読。
「花咲くいろは」と同じ、岸田メルがキャラ原案、P.A.WORKSが制作ということで話題を呼んだ作品。
期待通り、絵は非常に綺麗でした。

不思議な力を持った、主人公の内気な少女、鈴原泉水子(すずはらいずみこ)の成長物語。
陰陽道、修験道、忍法といった、日本古来の術式と、現代技術を組み合わせた和風ファンタジーです。


正直に申し上げますと、唐突過ぎます……。
世界観は広そうですし、伏線らしきものも大量に巻いていますが、まるで回収する気配がない。
投げっぱなしで、どんどん先へ進んでいきます。
{netabare}
あれだけ隠れていたゆかりこさんは突然現れるし、真澄はいきなり泉水子のことが好きになるし。
姫神も結局のところ、どれだけの力を持っていたのか分からないし……「やばいやばい」とだけ連呼されてもいまいちピンときません。
かろうじて、何度も人類滅亡という歴史を経験し、その未来を変えたいという願いを持っていることが分かったくらいです。
{/netabare}

また、設定がややこしいこともあって、内容を追うのが精一杯。
さらに、短い話数に内容を詰め込んだせいか、かなりの廃ペース。
(こころなしか会話も高速だったような……)
おかげで、キャラクターに感情移入している暇がありません。

主人公の泉水子は、自分の力や、周囲のことを何も分かっていません。
そこから脱却すべく成長していくのですが、ごめんなさい、私は成長できませんでした。

そしてそのまま迎える最終回。
「え? これで終わり???」
というのが率直な感想。
最後の最後まで唐突です。

しかし、よく考えれば各話にヒントがあったんですよね。
そして、テーマでもある。
{netabare}
「はじめての○○」というタイトル。

つまり、この物語は「始まりに至る過程」を描いたもの。
世界観が明かされたり、伏線をきっちり回収するのはコンセプトに反しています。
だから、何も明かされないのは、正しい終わり方なんです。
{/netabare}
でもね、さすがにあのラストはもやもやしますよ。
キャラクターに共感する暇もなかったですし、ただ単に綺麗な映像作品を見ていた気分です。

こういうアニメだと分かっていたなら、最初から泉水子の感情だけに集中して視聴したのに……。
必死に世界観を理解しようとしていたのが徒となってしまいました。

言ってしまえば、ファンタジー部分はおまけみたいなもんですね。
これから視聴予定の方は、主人公の成長物語と考えて、行動や感情に焦点を当てたほうがいいと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

純日本系のファンタジー作品

本作は荻原規子の「RDG レッドデータガール」(角川文庫)を原作にP.A.WORKSの美しい作画で制作されたファンタジー作品である。題名のRed Data Girlは、絶滅危惧種が掲載されているRed Data Bookをもじったもので、絶滅危惧種の少女という意味である。

あらすじ
{netabare}
世界遺産に認定された熊野古道、玉倉山にある「玉倉神社」。そこに住む鈴原泉水子は、中学三年まで、ふもとの中学と家の往復だけの生活を送ってきた。しかし、高校進学は、幼なじみの相楽深行と共に東京の「鳳城学園」へ入学するよう周囲に決められてしまう。互いに反発する二人だったが、修学旅行先の東京で恐ろしい事件が襲いかかる。泉水子が負う特殊な体質と一族の大きな秘密とは…。
{/netabare}

感想

純日本的なストーリーが非常に特徴的であり、神秘的な作品である。巫女に山伏、陰陽師と様々な種類の術者が登場する。内容は主に世界遺産(厳密には遺産では無いが)レベルの超能力者「姫神」の具現者としての泉子の成長期或いは、彼女の周りで起こる神秘的な出来事が話の骨子だった。
作品全体から静謐な奥ゆかしい雰囲気が醸しだされていて、大変好感だった。
泉子が引っ込み事案で言いたいことを表現しない性格なのが祟って、物語に起伏はあまり見られず、淡々と進行していくが、それも本作の魅力の一つだ。
しかし、本作最大の欠点は「説明不足」「拙速」に他ならない。
壮大で緻密な全6巻の大作を1クールで制作することは無茶であり、話が飛び飛びだったり、説明が明らかに欠如していて理解に苦しむ箇所が多々見られる。また、全6巻中5巻まで制作し、2期目のことを考えていない。これは明らかに杜撰であり、折角原作が良いのだから、もう少し工夫が欲しかった(例えば2クールで制作するとか。1期と2期に分けて1期は3巻までにするとか)。

総評

色々と不満はあるものの、一風変わった作風を十分に満喫できたと思う。願わくば2期の制作を。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

81.7 7 師匠で恋愛なアニメランキング7位
ちはやふる3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (346)
1660人が棚に入れました
クイーンになる夢も、将来の夢も諦めたくない! この一瞬に一生を懸ける―――――高校2年生の夏、新入部員と共に全国大会へ出場した千早たち瑞沢高校かるた部。団体戦では常勝校・富士崎高校を破り瑞沢高校が念願の初優勝、個人戦ではB級が太一、そしてA級では新が優勝を果たす。千早は団体戦で負傷した右指の手術も無事成功し、太一と共に富士崎高校の夏合宿に参加する。顧問の桜沢先生によるスパルタな指導にもめげず、名人・クイーン戦に照準を合わせ練習に励んでいた矢先、出場が危ぶまれるある事実を知ることに……一方、チームを持つことでかるたへの可能性が広がることが知った新は、かるた部創設に向け動き出していた。新たなるライバルの登場、これからの進路、クイーンになる夢……等身大の高校生によるひたむきでまっすぐな想いと情熱が溢れ出す第3期が開幕!

声優・キャラクター
瀬戸麻沙美、細谷佳正、宮野真守、茅野愛衣、奈良徹、代永翼、潘めぐみ、入野自由、坂本真綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

普通どこかでダレてくるもんですよ

原作既読 1期2期視聴済み

『アニメ3期決定!』

1期放送が2011年。2期2013年。ざっくり7年ぶりなわけであります。
この吉報は多くのファンから歓迎の意をもって迎えられました。自分も高揚感がハンパなかったっす。
聞けば、実写映画ヒットとメディアミックスでの収益化。福井での細く長いファンのバックアップ。単純に「原作のストックが…」というわけにはいきません。商売面でも企画を通すだけの材料が揃っての3期ということで大げさでもなく奇跡的な続編となりました。ひとえに感謝感謝です。
なお、どんな内容でどんなキャラがいてみたいな説明はばっさりカットであいすみません。
競技かるたに取り組む高校生らの奮闘記です。

 {netabare}方言指導 安済知佳{/netabare}

アニメに限らず映画『上の句』『下の句』『結び』もなんですかね。名も知れた華のある声優さんが裏方に回り後方から支援にあたる。細谷さんのセリフ部分を録音して毎度提供してたりしたんだとか。
福井南雲会と藤岡東高校。そこに確かな“福井”があった裏に福井人あり。
起用の経緯までは存じ上げませんが、このクレジットから役職や知名度に関係なく「良い作品作るぞーっ!」という熱のようなものが伝わってきます。
作品そのものも以前と変わらぬ熱量をもった安定の名作でした。

 ・質の高い原作
 ・継続したスタッフ
 ・変わらぬモノづくり

正直これ以外ではパッとしない『99RadioService』の継続起用もそうだし、2クールものでの楽曲使用では一般的な手法。1クールで曲交替をせずに2クール通して同じ楽曲を使い続けるやり方も1期2期そしてこの3期も変わることはありません。
1期から9年経過してるわけです。
キャストだってキャリアを重ね現在、皆一線級の活躍をされてます。監督さんはじめクリエイターさんだってそう。9年の蓄積を糧に色気を出したくなるのが本音でしょうに見事なまでにそのまんま。継続は力なりを実践されてますね。古典に向き合う上での“型”や“作法”を大事にしてるともいえます。

 {netabare}“作品制作の熱量”{/netabare}

 {netabare}“変えない勇気”{/netabare}

1期からの視聴者は変わらぬ様式美を堪能できます。
原作の信頼とそれを活かす勝利の方程式を知り尽くしたスタッフが仕上げる逸品にハズレはなしです。


 とかいって実は3期ってマンネリなん?


これがまた違うんですな。同じことやってても現状維持も覚束なくて“劣化”と捉えられることも少なくないシリーズもの。
瑞沢高校の面々。間違いなく本作の中枢を担う高校生たち使ってきっちりと掻き回してくれます。ざわつきの原因はしっかり1期からの流れを汲むもので納得感もある。本作の源泉、ちはや・太一・新のかるたを通じた三角関係のことです。
そしてこの三人が作品の根として、瑞沢高校かるた部を例に、同級の机くん・肉まんくんは第二波。1期25話で定評を得てからの第三波で筑波くん・花野菫。登場順で分けられると思うのですが…
想像してみてください。人気作であればあるほど通常は一→二→三と後続のキャラになるにつれ思い入れは浅くなってきます。『SLAM DUNK』みっちーやリョータ『俺ガイル』いろはすのように後から出てきてきっちり中枢に入り込んでくる事例は複数あるものの、けっこう難しい作業なはずです。
そんな『ちはやふる』3期は花野菫のターン。{netabare}この一年間過ごしたかるた部での時間が彼女を人間的に成長させました。“人間的に”です。未だ見ぬ4期ではかるた的な覚醒にも余地を残してたりします。筑波くんは変わらず筑波くん(笑){/netabare}


安定感のみならず、本流でしっかり動きをつけてきたわけでマンネリとも無縁な良作といって差し支えなく、これまで1期2期と視聴されてきた層が視聴を躊躇う理由は皆無と思われます。
ここまでで失速らしい失速も感じませんのでご新規さんも1期25話ずつとボリューミーではありますがこれらを安心材料とみてぜひこの世界に飛び込んできてくれたら嬉しいですね。お待ちしてます。



※ネタバレ所感

■この作品の恐ろしいところ

1.{netabare}もの凄く高いレベルで安定{/netabare}

これまで上のほうで書いてきたやつです。引退間際のイチローだって並の選手と比べれば高いパフォーマンスを残してたのにどうしても比較対象がイチローとなってしまうくらいには我々もマヒしてる。
ここではジョージ・シスラーの年間安打記録を更新した頃と変わらぬパフォーマンスを数年後も保っていて「いやー、良いシーズンだったね」と日常を楽しんでるのに似てるくらい普通の出来事。それでいて「内野安打減ったのは年齢じゃね?」とか無責任に放言してたりもする。
キープするための努力は確実にある。振り子足の幅が狭くなったことやサイズアップといったマイナーチェンジは言われてみないと気づかないレベルなんです。
 

2.{netabare}じじいと子持ちママを主役に!{/netabare}

まさにこの選択をできてしまうのが『ちはやふる』という作品の凄みだと心の底から思います。このレビューで一番訴えたいこと。
高校選手権の比重の高かったこれまでのシリーズからその上流工程、名人戦クィーン戦に重きを置いた3期でした。そして各々絶対王者に挑む挑戦者にこの人選。あり得ない(褒め言葉)。

{netabare}原田秀雄(CV三宅健太)猪熊遥(CV坂本真綾)両名のことです。
片や爺さん。初の名人戦。元々ナイス脇役の原田先生を無理に表舞台に乗せたところでという不安。
片や出戻り。3期初登場の元クィーン。坂本真綾さんで話題作り。はいはい分かりますとノーマーク。

ひとつ冷静になって、爺さんと出戻り以外の選択肢はなかったか?
例えば名人対綿谷新にしとけば新VS太一を活かした展開に容易に繋げられます。強い男子は他にもいます。須郷みたいな若手でも坪口(白波会)や村尾(南雲会)みたいな中堅どころでも不思議はありません。
そんな男子と比べて女子側。こちら対クィーンは新キャラで穏当だった気もします。めぐむたんやまさかの桜沢先生も選択肢としてはなくはないんですけどね。
挑戦者確定で思ったこと。原田先生は想定外。猪熊さんは桜沢先生との絡みも楽しく、とはいえ両名ともかませ犬ポジションを大きく逸脱しないだろうくらいで構えてました。

結果、

 {netabare}誰ぞ二人をかませ犬と誹ることができようか?{/netabare}

周防名人にとって初めて本気で闘わないと勝てない相手だったのが原田先生。
詩暢ちゃんにとって自分以上に札に好かれてるかもと思わせしめた相手だったのが猪熊元クィーン。
鉄面皮と言ってよい圧倒的な個性持ちだった二人の心をぐらつかせる激戦は本作のクライマックスだったと思います。それでいて、千早・新・太一ら若人の物語ともがっつり繋がっているというね。{/netabare}


あと超絶に好きだった猪熊さんのこの台詞。

{netabare}「やっぱりお腹の子、女の子だと思う。お願いしたのよ。男の子でもいいから勝たせてくださいって」

母になると○○ちゃんママの呼称を受け入れて折り合いをつけてく過程が生じます。この子には自分が必要だと思う母性の発動で徐々に消えてく個性や本人の意思。要は諦める作業です。
そんなして一度切り替えたスィッチを再度切り替えるのは旦那の協力があっても困難極まりないことでしょう。復帰するにしても自分なりのルールを決めて。とても納得感がある心の動きです。
そんな思いをして復帰して、マイルールをしっかり守って、でもやっぱり限界はあって子供にも負担をかけて、とクィーン戦を前にして無理がたたってるのも見え隠れしてきた猪熊遥。思い出できたからと気持ちが切れてもおかしくありません。彼女にとってあくまで日常は普段の家庭生活なんです。
そんな彼女がクィーンへの執着を示した精一杯の願い事が上のセリフ。男子三人はマジたいへん。ガキンチョの叫ぶ「一生のお願い!」とは比べ物にならない重みがあります。イマイチ理解できてなさそうな未婚の桜沢先生の表情もいい。{/netabare}



■名人戦クィーン戦に向けて

・名人戦
対立構図や対比がシンプル。
周防名人に新と太一が絡むのでまだ読めないところはある。

{netabare}「青春全部かけてから言いなさい」
を地でいき、かるたに人生を賭けた男と、かるたにしか人生を見いだせなかった男の対比だったのが原田VS周防でした。
全部かけて運命の女神は微笑んだか?運命戦の結末が一つの答えでした。
それでも試合後の清々しい先生の表情が素晴らしい。{/netabare}

{netabare}未来の挑戦者/太一と新はそれこそ一つに絞れないほど多くの場面で、行動言動の比較があったり、同じだったりしてました。その中で一つだけ印象的な場面を挙げると、周防名人のインタビュー場面。
名人を引き留めた新と名人の引退を望んだ太一がどうしようもなく二人らしい。
「真島 おめぇ 卑怯なやつやのー」
引退を望んでることが卑怯とはならないでしょうが、名人につっかかる新を目の当たりにして思うところがあったんだろうなとみられる後の展開です。
卑怯な奴である自分を克服するストーリーが太一自身には必要ですからね。{/netabare}

・クィーン戦
けっこう同じもの同士。

{netabare}若宮詩暢と綾瀬千早に絞られたと思われる。{/netabare}




そもそも最初のアニメ化の時点で紆余曲折があったものらしい。曰く、“売れなそうな商品”。
「セールス的な期待値は低いがアニメ化する意義ある作品」と関係者が企画を通し結果ヒット。

その後、ペイできる実写版がもう完結したし、3期をやる旨味がほぼほぼ無かったろうところをアニメ続編実現にこぎつけたことが至極ありがたい話です。
4期やってくれるかな!?根拠なく全幅の信頼をこの関係スタッフに置いときます。宜しくね!


最後に原田先生役での石塚運昇さんと宮内先生役での藤田淑子さんの訃報に際しあらためましてご冥福をお祈り申し上げます。
後任を見事に務めた三宅健太さん鳳芳野さんお疲れ様でした。



視聴時期:2019年10月~2020年3月 リアタイ

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2020.05.06
《配点を修正》-0.1


2020.03.30 初稿
2020.05.06 配点修正
2020.10.23 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 55
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

時は流れゆく、波は砕け散る

アニメーション制作:マッドハウス
監督:浅香守生、シリーズ構成:柿原優子
キャラクターデザイン:濱田邦彦、
音楽:山下康介、原作:末次由紀

2008年に講談社の少女漫画雑誌
『BE LOVE』で連載を開始して10年以上。
現在では、コミックスが45巻まで刊行され、
累計発行部数は2500万部を超える。
その影響力は、全国に伝播し、
かるた競技人口を大幅に押し上げた。

私は2期が始まるタイミングで
アニメ1期の再放送を視聴し、
物語世界の虜になった。
2期の放送終了時には諸々の理由で、
アニメ化が当分は難しいことが確定していたため、
コミックスを全巻購入。現在も追いかけている。
ちなみに実写映画は未視聴。
映画ヒットの恩恵もあってアニメ化につながったので、
実写化が宣伝として大いに役立った好例だ。

綾瀬千早、綿谷新、真島太一という
幼馴染の3人が物語の中心。
それに加えて部活のメンバーや
ライバル、先生、主人公たちの家族までを
深く掘り下げて描写しているのが最大の特徴だ。
まさに、微に入り細を穿つという言葉が当てはまる。
もちろん、競技かるたの魅力も
余すところなく表現しており、
ポイントを分かりやすく解説。
勝負の分かれ目における思考法や作戦、
必殺技?までを描くことで、
地味と思われていた競技を魅力的に見せている。

3期における最大の見どころは、
これまで楽しく過ごしてきた日々や関係性も
永遠には続かないことを
多くのキャラクターが自覚することだろう。
特に3人の関係性はモラトリアムの状態が
長年続いていたが、決着をつけなければ
ならない時期が迫っていた。
作者がこの物語世界を終わりに向けて
動かし始めたことがはっきりと感じられる3期だった。

競技かるたによってつながった幼馴染3人は、
それぞれに競技に打ち込む理由がある。
千早は競技かるたに対する一途な気持ち。
強さを渇望し、遠くにいる好きな人を近くに感じながら、
クイーンの座を目指している。
新は永世名人の祖父の才能を受け継ぎ、
幼少から積み重ねた努力によって
祖父が辿った道を歩んでいる。
太一は、かるたとの決別を常に意識しながらも、
複雑な想いを胸に抱いて競技を続けている。
才能の面でふたりより大きく後れを取る太一だったが
競技かるた特有の「感じ」とは別方向の
記憶力と洞察力に磨きをかけて覚醒し、
千早を脅かすほどの実力を発揮する。

原田先生の活躍や猪熊遥の登場が、
このクールのもうひとつの大きな見どころ。
両者は膝の痛みや母乳の出る体を抱えた状態で、
年月がもたらす残酷さを何度も味わいながら
懸命に戦っていく。
原田先生は、千早と太一に対して、
いつも含蓄ある言葉を投げかけてくれる存在。
その戦いぶりに、特に太一は心を動かされる。

人は時間経過の必然として変わっていく。
高校卒業後の進路はもちろん、
3人の関係性も、ずっと同じではいられない。

太一は、小学生のとき
千早が好意を持っていた新にかるたで勝利するために
新の眼鏡を隠すという行動に出てしまう。
そのときの自身の暗い感情とずっと対峙しながら、
千早や新のような真っ直ぐな生き方を目指した。
そして、仲間とともに競技かるたに青春をかけてきた。
「青春全部懸けたって、新より強くはなれない」と
思っていた太一は「懸けてから言いなさい」と
原田先生から窘められる。
この言葉が、ずっと太一の心の奥にある。
千早のことが大好きで、ずっと一緒にいたい気持ち。
太一にとってのかるたを続ける理由。
それは千早の存在だけだと思い込んでいる。

{netabare}告白の前に開催された太一杯。{/netabare}
原作を読んでいたときは、
あまり必要のないエピソードだと感じていたが、
アニメで改めて観ると、
ある意味、このクールでいちばん重要な話だと感じた。
ここで行われた源平戦が3人の原点。
競技かるたが人生を豊かにしてくれるのだ。

{netabare}そして、太一の退部後にその気持ちに対して
千早が想う源重之の歌。
「風をいたみ 岩うつ浪(なみ)の おのれのみ
砕けてものを 思ふものかな}
(風が強くて波が岩に向けて砕け散るように、
私だけが心が砕けんばかりに、
あなたを思い悩んでいる)
「私が岩だったんです。岩で粉々に砕いていたんです。
太一の気持ちを。ずっと、ずっと」と
千早は言葉を絞り出す。
千早は太一のこれまでの気持ちを深く想像していた。{/netabare}

太一の行動と決断は、どのような結果をもたらすのか。
かるたを好きな人々の感情と
仲間に対する想いを掬い上げながら、
物語はいよいよ終盤に向かっていく。

3人の関係性の変化とともに、
クイーン・若宮詩暢と名人・周防久志の
生き方にもスポットが当たる。
新は、競技かるたに対しての深い理解を求めて、
千早や太一から1年遅れでチーム作りを始める。
競技かるたがもたらしてくれた大切なもの。
それはどんな形となって現れるのだろう。

感情が解き放たれるクライマックスが近い。
(2020年4月25日初投稿)

15年の連載を終えた原作
(2023年4月2日追記)

{netabare}昨年末に最終巻の50巻が発売され、
完結を迎えた『ちはやふる』。
実は読了したのは、つい最近のことだった。
最終巻のコミックスは購入していたのだが、
ずっと放置して、読めずにいたのだった。
それは終了するのが名残惜しいというよりも、
終わり方については、おおよそ想像ができていたので、
敢えてすぐに読まなくてもいいだろうという思いだった。
もちろん、そこには終わってしまう一抹の寂しさもあったのだが。

そして読了したあと、
納得できる部分も多かったし、驚かされることもあった。
改めて末次由紀氏の温かさに触れたような気にもなった。
この作品は、小倉百人一首のかるたを広く全国に広めて、
競技人口を増やすことに大きく貢献した。
また、読み手やトップの競技者、競技かるたを楽しむ
多くの人々の想いにもスポットを当てた。
競技に対する深い理解も作品のなかで表現した。
最終回を迎えるにあたり、作者が思っていたことは、
おそらく競技かるたとそれに関わる人々に対する
「感謝」だったのだろう。
いや、ある意味、当然のことかもしれないが、
15年間の連載を通して、マイナーな競技かるたに
関わった作者は、コミックスの登場人物のような人々と
ずっと交流してきたのだろうという気がした。
私がちはやふるを読んでいて、いつも感じていたのは、
登場人物たちの圧倒的なリアリティとそこにある深い理解だった。
どのキャラクターも、まるでそこにいるように、
楽しんだり、悩んだり、苦しんだり、そして仲間たちと
喜びを共有していた。
私にとっては、それは奇跡のようにも思えた。
人の気持ちに寄り添うというのは、
こんなにも辛いものなのだと思いもした。

そんなことを含めての最終盤。

作者が行き着いたもの、
選んだもの。

それが凝縮されているように感じた。
長年にわたる競技かるたの世界との関わりで
着地したところは、深い感動を与えてくれた。
ぜひ、アニメで最後まで表現して欲しいと願う。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 67
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青春の色は匂へど

原作末次由紀、制作マッドハウス。

強豪富士崎高校指導者桜沢の招きを受け、
強化合宿に参加する千早と太一から始まる。

強くなりたい動機は人それぞれですが、
追い込まれた経験のないものは強くは成らない。
集中し葛藤し理想の自分へと近づいて行く。

ちはやふるが称賛を受けるのはここであろう。
自分に期待する力、そのことの清々しさ。
燻り続ける青春とは対照的に、
全力であることの真っ直ぐさが心に響く。
それにしても宮野真守は独白が上手な声優だ。
そして林原めぐみの気怠い声が最高に美しい。

18話視聴追記。
文化系競技にしてこの緊迫感が凄い。
{netabare}応援、期待、全てが雑音だと、
孤独にかるたと向き合うもの、
いつだって全盛期だと自身を鼓舞するもの、
白熱した試合を通じ成長するのは、
技術だけではなく、心技体全てであろう。{/netabare}

最終話視聴追記。
{netabare}私の好きな王座2人が活躍し、
概ね満足なのですが、やはりこの物語は、
千早の葛藤と飛躍が主軸なのでしょう。
脇を固めるキャラの陰影が色濃く演出され、
緩やかに形になり始める恋愛模様少々、
大人の群像劇としても楽しめましたね。{/netabare}

立ち止まればそこで悩み学びなさい。
こうやって私たちの月日は流れていくのだ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 60

61.4 8 師匠で恋愛なアニメランキング8位
異世界チート魔術師(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (388)
1422人が棚に入れました
どこにでもいる普通の高校生・西村太一と、運動神経抜群でモデル体型の美少女・吾妻凛。平和な高校生活を送っていた二人はある日突然、不思議な魔法陣の光に包まれ、見知らぬ土地へ迷い込んでしまう。そこは恐ろしい魔物が生息し、獣人やドワーフ、エルフといった多様な種族が存在する、まるでファンタジーのような世界。異世界へと導かれた太一と凛は、ここで生き抜くために「冒険者」になることを決意するが、その適性検査で、二人が“チート"な魔力を持っていることが判明して……。

声優・キャラクター
天﨑滉平、高橋李依、田中美海、大原さやか、久保ユリカ

さえぽん さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.3

開いた口が塞がらない作品です。

毎回書いてますが私のレビューは超辛口です。

某人気アニメでラム(ピンクの髪)とレム(青い髪)という有名な双子姉妹のキャラがいます。

そのラムとレムと同じポージングをしながらピンクのブローチを付けた子と青いブローチを付けた子の姉妹が現れます。
背丈も同じくらい。
まるで中国パクリアニメレベルの作品です。

よくこんな堂々とキャラをパクれますね。
原作者の内田健という人はまるで才能がない人なんですね。
この姉妹キャラ以外にもいろんな作品で見かけた話やキャラばかりです。
もう見ててずっと既視感しか覚えません!

アニメを見ててこれほど「つまらなぃい…」と心底感じたアニメは初めてです。

アニメーションのクオリティもびっくりするくらい低いです。
火山の噴火級の大爆発を起こした攻撃だったはずなのにどこも怪我する事なく無傷でただ吹き飛んで行くゴブリン達!
ゴブリンって種族はホント丈夫なんですね!!ラスボスより硬いんじゃないですか?

普通だとハラハラするシーンで全くハラハラしない!
ヒロインが死にそうで大ピンチ!!ヒロインの目の前に超強化された攻撃が通じない身長5メートルはある巨大ゴブリンが!!
しかしヒロインが主人公との今までの思い出を語り終わるまで30秒間くらい何故か目の前で棒立ちで攻撃しないゴブリン!!
すごいこの子空気読める!!
というか数メートルくらいの超近距離に味方が2人もいるのにその子達も棒立ちで「凛!!」とか名前呼ぶだけ何もしない仲間!
そして同じ超近距離にいるのに「クッ!」とか言うだけで何もしない師匠!!
え!ヒロインちゃん実は嫌われてるの!?
しかしこんなにヒロインが大ピンチなのに全くハラハラしない!
→待たせたな!とお決まりのセリフを言いながら颯爽と主人公が現れる!
コントですか!?ヒロインは感動して号泣しています!!

あるキャラが主人公をかばってドラゴンのブレスを全身に浴びました!しかし浴び終わった後、なぜかお腹しか怪我してなくてお腹を押さえてます!
全身包むくらいのブレスだったのにペットボトルくらいの太さしか攻撃判定無いんでしょうか!?
だったらわざわざ自分がブレスの射線に入らなくても、主人公をただ突き飛ばすだけで2人とも助かったんじゃ!?

そして最後の戦いはドラゴンボールの舞空術使った物同士で物理的な殴り合いです!
え、魔法は??


これ演出やった人ってスタッフの身内の高校生とかがやったんですかね??

センスのないショボイアニメーションスタジオがゴミみたいな原作をアニメ化したらどういうアニメが出来るのかなんて作る前からわかりきってる事だと思うんですが。ほんとびっくりです。

円盤の初動の売上も300枚ほどだったらしいです。
もう制作スタッフの身内しか買ってないレベルですよね。

そりゃそうですよ。だって本当につまらないですもん。
もう私が今まで見た中で一番酷いアニメでした。
なんか高校のアニメ研究会とかがプロの声優を使って作ったアニメを12話見せられた感じです。

これ作った筑紫大介監督、自分で作って面白いって本気で思ったんですかね?
もしこれを作って本気で面白いと思ってるんだったらアニメ業界から足を洗ったほうが良いんじゃないかと思います。
視聴者も作ったスタッフも、アニメ化された原作者も誰も幸せになれない酷い作品だったと思います。
アニメ化されなかったら誰も不幸にならなかったんじゃ…。

見た時間をドブに捨てたいくらいどうしようもないほど暇な時間があって、とりあえず動画が動いててキャラが喋ってればなんでも良いというスクリーンセーバーレベルなアニメでも構わないよって人はどうぞ視聴なさって下さい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

目覚めたそこは、戦乱の異世界だった(チェーイサー♪)

タイトルはトライネッター(クソアニメマニア)御用達の“IZUMO”のCMで有名な台詞。
あの頃ですらこういうのは「今更かよw」と小馬鹿にされる対象だったのに、令和に入ってもこれかぁw
転移までの経緯なら最近も“コンセプション”が同じ様なものだったのに、こっちのがIZUMOみを強く感じさせる、正当後継者?

前も何かの感想で書いた気がするけど、最近そうでもなくなっちゃったが自分は所謂きれぼし脳(ゲームを意図的にバグらせた動画を好んで見る人種)で、チートと言われましても自分に都合のいい効果しか起きない状態ってのはピンと来ない。
やっぱ何か自分に不都合な不具合が起きてくれないとちょっとなぁ…そこら辺は最近“ユリシーズ”がやってくれたけど、あっちはあっちで別の部分でコケたというか。
チートコードを自分で作ったのならまだしも、所詮他人に与えられたものに乗っかってるだけなので何も自慢にならないしそれでイキがられると見てて辛い。
あくまで「与えられた強大な力」をどう扱うのか・振り回されるのかがエンタメとして見所だと思うので、そこんとこ触れてくれるかどうかでこの作品の評価が分かれそうな気がする。

2話までの感想{netabare}
1話冒頭「これってチートだよな」じゃなくて「なろうだよな」と言った方がウケたと思う。
あーはいはい、召還したエメロード姫がラスボスねー…って冗談は置いといて、召還(転生)に事情がありそうなのは好印象。
最近大した意味も無く転生するのが多かった気がするので…主人公が「なんでオレが」と自問する展開は欲しいなぁ、と。
とはいえこのタネ明かしはアニメ中にやってくれるのか?
2話は世界説明、何年前のアニメなんだか眩暈を起こす。
主人公組以外に転移者居ないのかいな、“エルハザード”の陣内兄みたいの出ても困るけど。

しっかしCMの「チートな特典」ってスゲー引っかかるなぁ、それウラがあるってことやん。
一昔前の「超」と同じノリなんだろうけど、それ以上に誤用が酷い。{/netabare}

4話までの感想{netabare}
お、おう…なんだこれ?
エラく地味。
3話はギルマス?がヒゲ面とはいえ喋ってる時に完全な止め絵でギョっとした。
と思ったら「相手の出方を見る」「それってこっちから仕掛けるってことですよね」と、日本語としての会話も変でクラクラした。
中華アニメだったら分かるんだけど…差別的な意味じゃなくて感性が日本のソレとは違うんだろうなと細かいことは気にならないのだけど、これって日本アニメだよね?
…。
本当にそうか?と思ってスタッフ調べたら(実は今まで調べてなかった)、監督は“アキ電”劇場版の制作進行やってたことがあるみたい。
わぁすげー、制作進行って一番過酷な印象あるけど…しかもアキ電って…TV版はかなり作画ヤバくててんてこまいだった気がするんだがチュチューン。
劇場版はそうでもなかったのかな?
でもってアクション監修としてクレジットされてる追崎史敏は制作のエンカレッジフィルムズの代表取締役。
直近では“メルクストーリア”の監督やってたけど、実際この作品でアクション監修やってるかどうかは謎だねぇ、社長としてどこかに名義載せないとアカンので仕方なく…だったりして?
だって、アクションが、ちょっとねぇ…4話戦闘シーン緊張感ゼロ。
(そういや“七星のスバル”のアクション監修もりやまゆうじも「え、本当に?」という出来で、アクション監修って肩書きはどこまで関わってるかピンと来ませんね)
多分これ俯瞰視点で5人の位置をずっと追ったらひょうきんなことになると思う、イメージしてみよう。
ってか風ってアンタ、“ブラッククローバー”のユノかよと、あっちが最近派手な戦闘見せてくれたせいで余計にショボく感じる…これはタイミングが悪い?
チートといいつつ派手さが無い、山一個くらい吹き飛ばして良いと思うのだが。
この地味さが余計に古臭い印象を強めてるんだろうけど…90年代までは行かないかな、2000年代のアニメっぽい。
ひょっとして意図的って可能性は…無いよね、まさかね。{/netabare}

5話感想{netabare}
アナスタシアでアナって、そこは「女に向かって穴呼ばわりなんて、あなたも相当な男ね」と返すんじゃないのか(“お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ”ネタ)。

ってかこの作品世界の常識がワカラン。
かつてアサシンやってても転職したら以前のしがらみチャラなん?アサシン取り仕切る組織とかないのん?「任務に失敗したら死ゾ」を強制してた力はどこ?
そんな呆気なく足抜けできるもんかな、実はスパイだったりして?
アサシンから足洗うのなら、抜け忍狩りの対象にならないように組織を壊滅させる話があるならまだ分かるんだけど…今後あるのかな?
もしくは鞍替えしたギルドの方が圧倒的に力が強くてアサシンギルド側は黙るしかないとか?
そもそもアサシン時代に働いた罪はどこに?被害者=恨みを持ってる人居るよね?人から恨まれる仕事だよね?アサシンって。
今後そこに触れてくれるなら別に構わないけど。
もう一個不思議なのは物資不足→価格高騰でよく暴動起きないな、と。
町人は粗末な食い物しか食えない・多少傷んでても無理して食う→病気の蔓延、とか無いのん?そんな長期的ではない?{/netabare}

6話感想{netabare}
あれ、同日放送してるリトライはツッコミどころ多すぎてツッコむ気力失せたんだけど、ひょっとしてこっちのがそれより酷い?
水蒸気爆発自体の原理とかは置いとくにしても、作中描写からは…それ、必要だった?
落とし穴だけじゃダメだったの?水攻めだけじゃダメだったの?熱した金属落とすだけじゃダメだったの?
何故水蒸気爆発「まで」しなければならなかったのかよく分からない、ちょいと近所のコンビニ行くのに戦闘機乗るみたいな違和感。
しかもそれが大して威力発揮したように見えない、爆発音も地味、緊張感が無い。
なんでこんな地味なんだ?とむしろ気になってもう一度見てみたけど、ああ、衝撃波(爆風・突風)が無いんだ。
どれだけ離れてたんだか知らんけど、リンの場所にはそよ風ひとつ立たない。
コンテ?演出?なんのせいかよく分からんけど、淡々と仕事でやってるだけで盛り上げようという意思を感じない。
制作スタジオの社長がアクション監修に名前載せてるんだし、あんまそれがヘボいとマズくね?
双子の懐柔も謎。
↑で「アサシンの余りにもお手軽な鞍替え」をどうにか納得できる形にしようと脳内補完頑張ったワケだけど、なんかこう、コトの成り立ちに対する常識的経緯が抜けちゃってるような?
せめて主人公からゲンコツ食らってビービー泣いた後に反省、だったら分かるけど…な、なんだ?その心変わりは?
ってか簡単に信用しちゃうの?
「敵対してた双子姉妹がのちに仲間になる」って展開は“モンストアニメ3期”のサンメタを彷彿とするが、あっちはちゃんと仲裁役のビマーに会うまで疑ってました、普通そうでしょー。
双子の掛け合いもサンメタの方が上、モンストアニメ、見よう。{/netabare}

7話感想{netabare}
↑でトライネットを挙げてたけど訂正、それより酷いやw
トライネットより前の時代の…あかほり作品…を酷くした感じ。
なろう系の多くはあかほり作品の影響を強く受けてると思うのだけど(そう思えば気が楽になる)これはそれより下、当時のクオリティ込みで。
あれだ、カシムが今にも「私は美しい」って言いそうなのが拍車かけてるwってか言わせてやっとあかほりと同等かと。
アナの死なんて長谷川勝己(あかほりの弟子筋)リスペクトかと思ったぞ。

しっかしスタッフはこの出来に「これでいい」と思ってるのだろうか。
現場がてんてこまいで各部署に連絡つけるヒマも無くて「これが精一杯、もう助けて」ってことなんだろうか。
なんせ数十秒前と後で話が矛盾してるわテンポがおかしいわ、こんなのそうでなきゃ起こり得ない気が…そういう作品って海外発注先にロクなのが無い90年代~2000年代にはちょくちょくあった気が。
コンテだか演出だか、その段階でもうダメダメってのは思いたくないのよね。
けど…そうはいっても…ドラゴンブレス食らって吐血!?やドラゴン撃退シーンの爽快感の無さとかは、もう見てるこっちが「うわあああ」と言いたくなる出来で…。{/netabare}

8話感想{netabare}
細かい話はまた後で、それより…
双子何処行った!?{/netabare}

9話感想{netabare}
双子はどうした?
「この世界で出会った仲間達」みたいなこと言ってたが、そこに双子は入ってないのか?
↑で指摘した通り、アナの件で「アサシンギルド(?)をそんな気軽に足抜けできるのか?」と思ったら案の定制裁された様に(実際はギルドの手によるものじゃなかっとしても)、ちゃんと後始末つけないとまーた消されるぞ。
戦争理由と政治理念はまた別問題だよね?片方が覇権主義でもう片方が侵略受けてるってことでもないし。
主人公が簡単に王様側についてしまったのに違和感なワケだけど、先に召還されて事情をそこそこ知るマーベルフローズン的立場の人間から「ホイホイ王様の言いなりになってお前はバカだ」と言われる展開にはならんのかな?
そもそもドラゴンから「あのお方」呼ばわりされた存在は何なのか探らないのか?
それこそあんまチートチート言うと人道に背く行為だと認めてしまった召還(この時点で違和感なんだが)そのものが禁断兵器の使用として王弟派につけ込まれない?
カシムにしても、名声を上げたいのか世を混乱に陥れたいのかよくワカラン。
普通に考えりゃ王弟派が「黒幕」にそそのかされて蜂起したってだけなんだろうけど、まんまと踊らされるにしてもちょっと頭が弱すぎる気が…。
このノリだと、黒幕側の手先が突如自白するまで気付かないって流れになるのかなぁ?


余談・園芸ネタ{netabare}
エンディングで描かれてる花はヒルザキツキミソウではなくネモフィラ。
但し花色がピンクで、品種改良で実在するかも知れないけど一般的ではない。
それが悪いってことではなく、創作作品としてアレンジ加えたのかな?と思ったら本編で一般的な水色のネモフィラが登場。
あれ?今後何かあって花色が変わる話でもあるのだろうか、そうでないとわざわざEDでピンクにした意味が…。
因みに同アニメ制作がひとつ前に作った“メルクストーリア”の最終回で出たお花畑のモチーフもネモフィラでしたね。
予算切り詰めで資料使い回しだったりしてw背景はまた別?{/netabare}{/netabare}

最終回までの感想・総評(↑と重複した部分もあるのでこれだけ見れば良いかも){netabare}
最初に「これこれこうだったらいいな」みたいなことを書いたけど、甘かった、それ以前の問題だった。
細かい部分すっ飛ばしても、とにかく

絵から緊張感が感じられない

絵だけの問題じゃないのだけど、とにかく致命的。
「アニメーションが死んでる」と言ってもいいかも知れない。
おっかしいなぁ、制作のエンカレッジフィルムズの前作“メルクストーリア”は出来良かったのに(※)…。
そっちで監督だった社長がこっちではアクション監修になってて、大きな期待はしないでも一定のクオリティは保障されるものだと思うじゃない?
何が違ったんだ?予算?スケジュール?
とはいえ、じゃあメルストと違ってこっちで監督になったのは誰かといえば、アキ電劇場版の制作進行で業界入りした人っぽい。
実際はどうか知らないけど制作進行が一番過酷な部署ってイメージなので、オーバーな表現になるけど「地獄を見てきた人間だから根性座ってるんじゃない?」と期待したのだけどなんか違ってた。
実際は「拘りなんか持たずに最低限見れる形(絵が崩れてなくて色が乗ってる状態)でさえあればいい」を重視したかのような出来栄え。
右から左のライン工の現場監督をしただけのような印象、実際の裏側は知らんけどね、作品から受けた印象として。
「ここは気合を入れる・ここは手を抜いても良い」みたいなメリハリが無くて、おしなべて絵が死んでる。
ある意味非常に制作進行っぽいっちゃあぽいのだけど、そっち側かぁ。

逆パターンとして記憶に新しい“賢者の孫”では、全体としては低クオリティなのに一部の戦闘シーンだけ妙に頑張ってる時がありました。
話の出来は置いといて、自分はそういう方のが好きですね。
恐らくそのシーンを任されたアニメーターがめっちゃ頑張っちゃったんだと思うのだけど、それと比較したらチートは必要以上に頑張りそうな現場に対し「そんな頑張らないで」とセーブをかけたかのような印象。
いや実際は知りませんけどね、これで一杯一杯だったのかも知れませんけどね。
長々書いちゃったけど、要は

ハナから真面目に面白いもの・良いものを作ろうという気はない、仕事として作業をこなしただけ

感がハンパない。
と、先に絵について語ったけど、その影響は話の方にも及んでて。

原作の頃から絶望的につまらないのかどうかは知らないけど、色々おかしいところが多すぎてツッコミが追いつかない。
事件の背景に鎮座する「あのお方」も、単に何も考えてないのを先送りするための方便にしか聞こえない。
意味ありげな描写により「アイツ怪しい」と視聴者にはアタリは付くけど、主人公がそれに迫ることは一切無いので「前進した感」が全然無い。
「○○締め上げて聞き出そうとしないの?」と思うことがしばしばで、けど基本「あのお方」について興味すらなさ気で、たまに聞き出そうとする時は「自殺してくれるアサシンが相手」というご都合っぷり。
ここら辺も最低限絵的に緊張感があれば「とてもそんなの尋ねられる余裕無いんだな」と好意的解釈もできるのだけど、余裕アリアリでくっちゃべってる感じ(というか突っ立ってるだけ)なので無理。

一番の違和感はタイトルにも使われてる「チート」の扱いだけど、これは途中入る円盤のCMからして大きく解釈がズレてるっぽい、自分とは。
ネット配信などで見てる方へCM内のセリフを書き出すと…

タイチ「リン、オレ達のブルーレイに付けるチートな特典考えようぜ」
リン「チートな特典?」
タイチ「んー、例えばオレ達の握手券」
リン「ヒーローだけに!」
タイチ「じゃあミューラの剣」
リン「それは大きすぎだよ」
タイチ「えー、ならレミーヤさんの特製手料理」
リン「それは欲しい!」

…。
うん、なんか「チート」の扱いがおかしい。
これは同期放送の“通常攻撃が全体攻撃~”でも感じたことなのだけど、ひょっとしたらアニメスタッフの中でもどう扱えば良いのか解釈が分かれてて、それが作品内容に一貫性が無い・散漫な原因になってる、ってことは…ないかなぁ?
そしたらそしたで「しっかり協議して意見の摺り合わせをしよう」なだけで、作品作りに真摯に取り組んでる感じがしない、に行き着いてしまうのですが…。
そして最後に、
双 子 ど こ 行 っ た ?



そうはいってもあの作品(メルクストーリア)は激しい戦闘も無ければ話の流れに違和感を覚えるシーンが無い訳でもない。
ただ、「決めポイントとして何度も使う気合の入ったバンクシーン」が使われてたので「これを差し込むために前後の流れが多少強引でも仕方ないか」とツッコミへのブレーキがかかったのも事実。
バンクシーンがあれば百難隠すというか、単に自分がホビー系に毒されてるせいかも知れませんが。
じゃあこっちでも、ひょっとしたらバンクシーンがあればマシに感じたのかな?と思わなくもない。
どうなんだろうね?{/netabare}

追記{netabare}
ふと思い出したんで追記。
散々チートチート言いつつ、実際には大して凄くないのが凄い。
かなりレアではあるんだろうけど転移先の世界に元からある透明マントにたじたじ、作中でこれを打ち破る描写は無かったと思う。
しかも運が悪いことに同期放送の“コップクラフト”で似た感じで透明になる術が出るのだけど、そっちは現代科学の知恵でサクっと看破、しかも暗視スコープとスプリンクラーで2回。
透明マントがどのセンサーまで目くらまし出来るか知らないけど、最強(≒チート)は透明マントであって主人公ではなかった…って所もクソ的にポイント高い。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

鰺鱒 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

雑だなぁ(立派この上ないチート作品)

[2019/09/20 v1]
[2019/09/26 思い出し追記]
[2019/09/30 v3 cheatとは?追記]
原作知らず。

アニメ化における失敗のせいなのか、「もと」すなわち原作がひどいからこうなのかよくわかりませんが、結果として酷い。修行もしんどくなってきました。

いわゆる「なろうもの」も既に何作か拝見しましたが、僕が嫌だなと思う作品に共通しているものが見えてきたように思います。n数大事ですね。

昨クールのお孫さんもだったのですが、本作も登場人物に芯がないというか、その時々で簡単にぶれる感じがしんどいです。主人公(男)とお師匠さんがきつい。分単位で都合よく有能と無能を行ったり来たりするのもいただけないです。原作由来だとしたら、雑な設定のまま書き始めてしまったのかな。

作画がダメでも、物語とその演者(登場人物)がちゃんとしていればそれなりに楽しめるという好例が同クールに存在してしまったのも、運がなかったですね。

[思い出し]
Flash動画の、それも初期の頃のようなものを見せられて「アニメです」とは言わんでしょう。そのうえ、動画における手の抜き方が下手というか、センスが悪い感じがした。その点は、明らかにリトライより劣ると感じる(あっちは、なんていうか、純粋に絵が下手?)。

中盤でよく見られたのですが、近接格闘(打撃戦)を描くなかで、攻撃のインパクトの瞬間を見せないってかなり筋が悪いと思う。どう言えばいいんだろう・・・・
「ピッチャー振りかぶって→投げた〜→三振→スリーアウト・試合シューリョー」の投げたー振ったーあたりがインパクトだとすると、止め絵にするとしても投げたー振ったーは外さないと思うのです(リトライは、まさにそこで止め絵)。だのに本作は「振りかぶったシューリョー」っていう感じ。2枚で見せるにも、そこ?そこなの?

==cheatとは?
皆さんのレビューを拝見していて、違和感を持ってしまったので追記。ま、頭固い年寄りの意見として。

一部の他の方のレビューにもみられますが、チートという言葉の意味が良くわからなくなってますね。本作の主人公は全然「チート」じゃない、とか、もっと「チート」しろのような内容が散見されますが、それってどうなんでしょう。

っていうか、チートの意味が本来のcheatから離れて一人歩きしてますね。お若い方がラノベ・アニメ界隈における「チート」的用法で将来海外の方とお話しするかもしれないとか思うと、わくわくが止まりません。万が一にも英語圏で他人の成果や能力にチートなんて言おうものなら、(それが事実Cheatでない限り)フルボッコand/or総すかん待ったなしですがね。

で、この作品ですが、立派この上ないチートの結晶ではないでしょうか。
この作品をはじめ、昨今のラノベ作品の出来が悪いものはチートの固まりだと思ってます。

作家を育て市場を育てることをさぼり、なろうのただ乗り(cheat)を重ねる出版業の、
面白いもの・楽しいもの造りをズル(cheat)する放送業の、
Animateしていないものをアニメであるとごまかし(cheat)を重ねるアニメ業界の
総力を結集した作品の一つが本作ではないでしょうか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 30

64.1 9 師匠で恋愛なアニメランキング9位
いぬかみっ!(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (333)
2223人が棚に入れました
吉日市に住む高校生・川平啓太は、由緒正しき犬神使いの一族・川平家の末裔だが能力不足その他モロモロの事情により主家から勘当されていた。
そんな折、川平家当主である祖母の元に呼び出された啓太は、“ようこ”と名乗る犬神に引き合わされる。出会った当初の彼女は従順で容姿は抜群。早速啓太は主従の契りを結び共同生活を始める。
ところが、ようこの本性は誰もコントロール出来ない程の大問題児。当初の従順な態度はタダのポーズにすぎなかったのだ。ようこの気まぐれで享楽的な態度に振り回される啓太は、様々なトラブルに巻き込まれ散々な目に遭わされる。

声優・キャラクター
堀江由衣、福山潤、中村俊洋、速水奨、名塚佳織、長谷川静香、森永理科、本多陽子、松岡由貴、木川絵理子、廣田詩夢、小林晃子、遠藤綾、新谷良子

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

変態御用達のアニメ

『いぬかみっ!』はラノベ原作、2クール(全26話)の変態・ギャグ・動物系アニメです。


この作品は言わば、変態の変態による変態のためのアニメ。第4話に至るまでにこの作品の雰囲気について行けなかった方は、大人しくこの作品の視聴を断念した方が良いかもしれない。前半も後半もシリアスな展開はあるものの、基本的に変態的なノリは変わらないので(笑)

1話に付き数回はゾウさん印の規制描写。下手すると、ある1話の中の半分はゾウさんが暴れまわっているという、何ともお目出度い作品であるが、見方を変えればある意味素晴らしいアニメだと私は思う。なぜなら、これ程までに恥部(野郎の)の規制描写が頻発するアニメは観たことが無いからだ。最近のアニメではここまで露骨なアニメはないだろう。しかし、ただ単に露出しかないというわけでもなく、それを基にしたギャグがなかなか面白いのが好感。馬鹿みたいな迷言と下ネタばかりであるが。

物語の内容は、ギャグが7割、シリアスが3割といったところ。そのシリアスに関しても殆んどが後半。そして、例えシリアスな話であっても、主人公や高頻度で登場する変態どものキャラが相変わらずのために、その場違いなテンションに首を傾げてしまうかもしれない。まぁ、それが良くもあるのだが…。
ギャグ回に関しても、それをギャグと取れず、単なるほのぼの回みたいなこともしばしば。そんな内容が目立つため、正直テンポは良いとは言えない。
しかし、各ストーリーの内容や設定自体はなかなかに良かったため、続きを見てみたいと思わせられるくらいには面白かった。また、ギャグとシリアスの調和が取れていたため、その辺は比較的安定したアニメなのかなと思う。

もう一点挙げるとしたら、声優陣がなかなか良かったのかなと思う。あの声優陣だからこそ、より面白い作品と為ったのではないだろうか。


最後に、お馬鹿系変態アニメが好きなら観るべし。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

メス犬に囲まれてみてはいかが?

霊能者の啓太と犬神のようこを中心に描かれるバトル+ラブコメ作品。
ハーレム要素も強いかと。


霊能者=犬神使い。
犬神=犬の化生。
位としては犬神のほうが下で従順なはずなのですが、ようこに限っては超問題児。
犬神のなかで強さはトップクラス。
そして嫉妬深さもトップクラス。
主人公である啓太のことが大好きなのですが、
自分にとって嫌な行動を啓太がするとすぐキレます。
怒ると彼の服を縮地(物をテレポートさせる術)で消し去ります。
外でも構わずにです。
おかげで啓太はすっぽんぽん。
おまわりさんこっちです状態です。
この一連の流れを面白いと思えるか否や。
ドタバタ系の作品なのでここはポイントかもしれませんね。

それと啓太の犬神はようこ一人ですが、薫というキャラにはなんと十人。
全員女の子で啓太とも関わります。
はい、ハーレムの出来上がり!
一人一人魅力があって良かったと思います。
てか薫とかなんなの、もう大政奉還しなさいよ。


ストーリーはあります。
でも私はギャグアニメと位置付けちゃってますね。
私としては、物語面はあまり期待してはいけないと思います。
気楽に視聴してくださいまし。


OP「ヒカリ」 歌ー堀江由衣
ED「友情物語」 歌ーAice5

OPすっごく好き。
それにEDは個人的に好みの曲。面白い曲ですね。
お暇であればニコニコで『友情物語 戦国無双 女の子』で検索してみてください。
面白いものが見れるはずです。



正直つまらない回も少なくなかったです。
特に終盤は私的には微妙だったかな。
ですが、面白い回は本当に面白く、高低差のある作品なのかななんて感じています。
全体をとおしてみれば、わりと楽しめたほうだと思います。
異能とか好きですしね。

コメディ寄りドタバタ系アニメが好きな方におすすめしたい一本です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34

future☆ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

.。o○ ○o。.あらすじ.。o○ ○o。.

吉日市に住む高校生・川平啓太は、由緒正しき犬神使いの一族・川平家の末裔。ところが能力不足その他モロモロの事情により主家から勘当されていた。そんな折、川平家当主である祖母の元に呼び出された啓太は、“ようこ”と名乗る犬神に引き合わされる。出会った当初の彼女は従順で容姿は抜群。早速啓太は主従の契りを結び共同生活を始める。

ところが、ようこの本性は誰もコントロール出来ない程の大問題児。当初の従順な態度はタダのポーズにすぎなかったのだ。ようこの気まぐれで享楽的な態度に振り回される啓太は、様々なトラブルに巻き込まれ散々な目に遭わされる。


.。o○ ○o。.キャスト.。o○ ○o。.

ようこ:堀江由衣
川平啓太:福山潤
はけ:中村俊洋
仮名史郎:速水奨
なでしこ:名塚佳織
ともはね:長谷川静香
たゆね:森永理科
いぐさ:本多陽子
せんだん:松岡由貴
ごきょうや:木川絵理子
フラノ:廣田詩夢
てんそう:小林晃子
いまり:遠藤綾
さよか:新谷良子


.。o○ ○o。.放送日.。o○ ○o。.

2006年春アニメ(2006年4月~2006年9月)



.。o○ ○o。.OP、ED.。o○ ○o。.





.。o○ ○o。.お話.。o○ ○o。.

1話「はだかでドンマイっ!」

2話「マッチョがぺろぺろっ!」

3話「水着でたいじっ!」

4話「やらずのかっぽう着っ!」

5話「啓太とようこっ!」

6話「ぴったりともはねっ!」

7話「混浴でサクサクっ!」

8話「こすってしっぽっ!」

9話「煩悩とせくはたっ!」

10話「桜の思い出っ!」

11話「ぐったりにおねがいっ!」

12話「だから死にたい私の歌っ!」

13話「だけど俺にはお前の歌っ!」

14話「カッパとオトサンっ!」

15話「ウハウハ啓太に恩返しっ!」

16話「部屋と怪談と私っ!」

17話「なんか見えてるっ!」

18話「まんもすたいへんっ!」

19話「もっこり啓太の思うツボっ!」

20話「白布に想いをっ!」

21話「しっかりともはねっ!」

22話「パパとムコ殿っ!」

23話「しぼむ象さんっ!」

24話「薫となでしこっ!」

25話「絶望の宴っ!」

26話「ひかりっ!」

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

74.3 10 師匠で恋愛なアニメランキング10位
フルーツバスケット The Final(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (143)
568人が棚に入れました
母親を亡くした透はテントで一人暮らしをしていたが、その場所が由緒正しい『草摩家』の敷地だったことが縁で草摩由希、草摩夾と一緒に住むことに。ところが、草摩家は何百年も前から忌まわしき『呪い』に縛られていた。由希、夾、そして草摩家の皆と交流を深める透は呪いを解こうと奔走するも、解決の糸口は全くつかめない。それどころか、草摩家の当主である草摩慊人が女性だったという最大の秘密を知り言葉を失くしてしまう。『神』の慊人と『十二支』の皆をつなぐ“絆”、それは儚く脆い悲しみの螺旋……。しかし、終わらない宴はない――誰もが忘れた最初の記憶、最初の約束。その向こうで由希を、夾を、そして透を待っているものとは……。
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

手のひら返して途中脱落者の帰還は可能です

原作未読


唯一無二の価値…
昨今の諸般事情を鑑みて、昔の少女漫画しかも一度アニメ化もした作品のリメイクにあらかじめ完結までの5クール分もらえた事は奇跡としか言いようがなし。

中身内容の論評以前に作り手の情熱に頭を垂れたい逸品です。
冒頭あえてそんな話をしたかというと理由があって…

 フルーツバスケット1期(25話) 3.6点
 フルーツバスケット2期(25話) 3.4点

普通orつまらないの境界を3.5点にしてる私にとってFinalに至るまでの評価は決して高くありません。
完走してみたらこれまでの負債をFinalでがっつり返して少しお釣りができたな、が正直な評価です。名作の誉れ高い作品の完結部分に該当するFinalはお世辞抜きで良かったです。

 原作未読で楽しめた方どれだけいらっしゃったでしょうか?

ドタバタしていた立ち上がりから徐々にトラウマを小出ししてきた1期。
そのトラウマが主成分となって陰鬱なテイストが続く2期。

原作未読で結末を知らない私の場合、鬱状態キャラの数多さとなによりその理由がイマイチ見えてこないまま進行する物語がつらかったです。持ち返すFinalまでの我慢比べは必要かもしれません。つまり

 キャラたちのトラウマ(“呪い”込み)どうなりましたか?

待たされた分否が応でも高まる期待値に対する回答っぷりは極めて良かった。

{netabare}アキト含みで十二支の呪いが生じた背景の説明やその後の顛末はもちろんのこと
 1.透くんのお母さんをきっちり拾う
 2.物語のきっかけ由希の透くんへの想いにもきっちりケリをつける{/netabare}

物語のぶっとい本筋からして捨てちゃっても文句言われなさそうなところに焦点を当て、しかも本筋をさらに豊かにする挿話。

総括するとこんな感じ ↓
・結末知っとかないと途中きついかもしれない
・長編を楽しむ心の余裕が必要
・お釣りはくる!俺を信じろ!?


戻りますけど、全部やると決めての63話が唯一無二の価値です。スポンサーのご意向を伺い刻んで刻んでの結果として4期5期じゃないですからね。それだけで良いんじゃないかしら。
最後に盛り返す展開は鉄板。作中の高校生活3年間と同じように放送期間もたっぷり2年強かけながら、山あり谷ありマンネリありの高校生活を疑似体験できたかのような貴重な経験でした。



※閑話休題

{netabare}だからこそ最終話。高校卒業後での新居アパートのシーンがまぶしくそして寂しく見えるのよ。{/netabare}

それとOPアニメーションは綺麗でしたね。これだけ美しい日本家屋を初めて見たかもしれません。



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

-----

2021.07.20 初稿
2022.06.04 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 28

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「原作アニメ化」への期待を裏切らずに完走したアニメ

とりあえずこのレビューではあんまり中身の話はしてないです、ごめんなさい。


漫画やライトノベル原作のアニメ化の報を聞くとき、原作を知る人はまず考えると思います。「いったい原作のどこまでがアニメ化されるんだろう?」と。

そして多くの場合、アニメ化が企画されるときにはまだ原作は完結していません。そして昔のようにゴールデンタイムの放送で約50話(1年間)くらいの尺が与えられることも珍しくなかった時代ならいざ知らず、近頃のアニメ化では1クール12、3話が当たり前で長くても2クールしか与えられず、その先のアニメ化は不透明なことが多いです。

この『フルーツバスケット』も最初にアニメ化された際には原作は完結しておらず、2クールでアニメオリジナルの最終話によるアニメ化でした。

しかしアニメ化と聞いて人は夢見るのです。原作の結末までがアニメ化されることを…。


聞くところによると本作の制作陣は原作漫画や旧作アニメの熱心なファンであり、企画時より「原作の最後までをアニメ化する」という決意を以って制作にあたったらしいです。

実際、1期目放送決定時から「今回は原作の最後までがアニメ化される」というニュースはありました。

そして安定した制作体制の維持のためもあってか分割でという形ではありましたが足掛け3年、この「The Final」13話を含む全63話を以って志は果たされたのです。

多くの作品が夢想して果たせない結果を残した制作陣そしてキャストの皆様ありがとう、そしてお疲れさまでした。


以下、余談。

その1:
神様とそれを取り囲む十二支の絆、そして変身というオカルト感満載の設定がある本作ですが、そんな草摩家の面々をもものともしない異能を持つ存在が花ちゃん(花島 咲)です。

草摩の問題が目立つ中で密かにこの人の苦悩も相当なものじゃないかと思います。ちなみに本作で「推しキャラ」というものを挙げるとすれば彼女です。

その2:
ED主題歌の入りで透くんと今日子さんが写った写真が入った写真立てと十二支のマスコットみたいな奴が並べて飾られているカットがあるのですが、本編に合わせてこの様子が微妙に変わっていくのが、芸が細かかったです。

表装ガラスが割れてる写真立てとか、なかなかに痛々しかったですね。

その3:
旧作から間が開きすぎたので、新作でのキャスト変更は妥当な判断だったと私は思っています。

その4:
「原作カットが残念」とかいうのは、完結までのアニメ化を果たせなかった多くの作品から見れば贅沢な悩みです。いや、確かに残念だけど(笑)。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 26
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

The Final

それぞれのキャラクターが、どんなエンディングを迎えるのか楽しみ。
OP/EDは、スポンサー様の意向ですね…合ってないよ。

13話
{netabare}
みんなの見送りがあるかと思ったけど、無く
夾と透の孫娘が出てきて、一気に老人までワープして終わった。

見送りシーンは見たかったな。
{/netabare}

12話
{netabare}
アキトの皆への謝罪、
紫呉さんと両想い?になれたアキト。

夾が、透へ夢を語り、透が共に歩んでいくと。
次回が最終回で、卒業後、数年後とか見れるのかな?
{/netabare}

10話~11話
{netabare}
アキトと透の和解。

そして十二支と夾が呪いから解き放たれる。
次回が最終回かな?
{/netabare}

9話
{netabare}
アキトの狙いは、透だった。

紫呉さん、大方狙い通りは真っ黒ですよ。

最後は、アキトが解放されたように見えた。
ここから、ハッピーエンドに向かう?
{/netabare}

8話
{netabare}
夾、透の母と顔見知りで、交通事故の際、
救えるはずだったのに、猫バレ恐れ見捨ててしまった事を告白。

それでも、透は夾のことが好きと。
夾、逃げるとは…

そして、アキトは、誰を殺しに来たの?
紫呉?ユキ?透?
{/netabare}

7話
{netabare}
クレイジー母により歪み、
使用人筆頭?の若かりし頃の仕出かしによりさらに歪み、
他者により、歪まされた感は否めないけど、
アキト、紅野刺しちゃったよ…

透が、夾に告白するようなシーンで終わったけど、
夾の目が怖かった。
{/netabare}

6話
{netabare}
透の話し方の由来と夾への想いを
師匠さん家で言っちゃった回。

夾も、過去の記憶を戻した模様。
透の母に会っていた?みたいだね。

紫呉さん、腹黒を越えて真っ黒ですね…
{/netabare}

5話
{netabare}
紅葉の呪いからの解放と、アキトの父親回想回。
そして、透への想いの夾への実質的な紅葉敗北回でもありと、
紅葉は、どこかで報われてほしい。

父親役、石田さん(名前同名)とか絶対的ラスボス感。
{/netabare}

4話
{netabare}
アキト、クレイジーアキト母も、見ていて気分が悪くなる回だった。
{/netabare}

3話
{netabare}
どちらも親に苦労しているし、
同類相憐れむな感じで、
由希⇔真知ルート確定?
{/netabare}

2話
{netabare}
紫呉さん、黒いわぁ。黒すぎる…

十二支の呪いが解けた紅野を繋ぎ止める為に
紅野と寝たアキトに怒り、アキトの母と寝るとか、
紫呉さん、アキトと両想いっぽいのに拗らせすぎ。

アキトが20歳過ぎているのは意外だった。
{/netabare}

1話
{netabare}
ヤンホモアキトさん、なんと女の子だった!!衝撃!!

母親の命令により、男として育てられることに…(某オスカルさん)
アキト本人も男と思ってる?
付いているはずのモノが無いはずなのだけど、浮世離れしているから、
自分が女って気が付いていないのかな?

クレイジー母が、どう動いていくか気になる所。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

76.8 11 師匠で恋愛なアニメランキング11位
この音とまれ!(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (374)
1391人が棚に入れました
廃部寸前の時瀬高校箏曲部。一人になってしまった部長のもとを訪れたのは不良少年とその友達、そして箏の天才少女だった。それぞれの箏の音が紡ぐ青春学園物語―

声優・キャラクター
内田雄馬、榎木淳弥、種﨑敦美、細谷佳正、石谷春貴、古川慎、井口祐一、松本沙羅、浪川大輔、蒼井翔太
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

正月限定だけではもったいない世界

原作未読


視聴動機はまさにあにこれ内での交流から。たしか『ちはやふる』好きならこんなんありまっせ!と。
分割2クールの前半13話で、後半は3か月後の放送とのこと。分割の場合ゴール設定が先となるわけですからどの辺でお話を区切るかが難しいわけでありますが、今回放送された前半クールは「次が観たい!」と思える中締めと感じましたのでおおむね成功だったと思います。
{netabare}ただし前半最終話のブツ切り感は評価が別れると思う。私は嫌。3ヶ月後覚えてられる自信がないから。{/netabare}

質担保の側面もありましょうが、できれば通しでやってほしかったかなあ、が正直なところでした。


廃部寸前の筝曲部に新入生らが集って全国目指すストーリー。弱小校のジャイアントキリングなるか?
手垢のついたテーマとはいえ“箏(こと)”題材の面白さと定番の中に本作ならではの物語をどう紡いでいくのか楽しみにしながら視聴開始です。

時瀬高校筝曲部メンバーは7名。
 久遠 愛(くどお ちか)1年:CV内田雄馬
 倉田 武蔵(くらた たけぞう)2年:CV榎木淳弥
 鳳月 さとわ(ほうづき さとわ)1年:CV種﨑敦美
 足立 実康(あだち さねやす)1年:CV石谷春貴
 水原 光太(みずはら こうた)1年:CV井口祐一
 堺 通孝(さかい みちたか)1年:CV古川慎
 来栖 妃呂(くるす ひろ)2年:CV松本沙羅


“文化系スポコン”+“音楽”

これまで成功を収めた作品をうまくトレースしてます。

■文化系スポコン
だいたい以下の4点をおさえておけば良いところ、濃淡はあれど各々描かれています。
1.努力型と天才型との対比
 {netabare}さとわと愛が雛型。{/netabare}※1後述
2.自校に有能な指導者がいる
 {netabare}滝浪涼香(CV浪川大輔)は柏葉英二郎(タッチ)を彷彿とさせる良キャラ{/netabare}
3.ライバルの存在
 {netabare}出揃ったかと思うところで前半終了。{/netabare}
4.敗戦を描く
 {netabare}これは今のところなし。後半に期待。{/netabare}

※1 天才型のさとわが天才然としてないところが良いです。早々に自分の演奏の弱点を自覚し悩みもがくわけです。すると部員全員努力家というある種一体感が醸成されるわけですが、反面、キャラの棲み分けが難しくなることの交換条件みたいな部分も。ここはボヤけないように愛、武蔵、さとわ、妃呂に資源を集中して乗り切った感はあります。

■音楽
以下の組み合わせをどうするか。失敗率の高いCGを選択せずというのは評価します。
1.技術:運指の正確さを見せるためのCGか手書きの選択。止め絵の利用もしかり。
2.情感:心象風景や曲想のビジュアル演出、演奏者のモノローグ、聴衆の反応。

{netabare}ピークを2回もってきたのは贅沢でした。第5話「流星群」第13話「久遠」。アプローチの違いはあり、意図も伝わり、素晴らしい演奏シーンでした。ただしやや演出がパターン化されてる部分があって2回目のインパクトが薄かったです。{/netabare}


リアリティの担保という意味では、原作者本人もそのご家族も箏への造詣が深いといいますか本職の方といって差し支えなく、オリジナル曲「流星群」の仕掛けだったり、箏初心者の視聴者への手ほどきだったりと丁寧な仕事ぶりも有り難いことでした。
正月三が日に聴くような音色のイメージしかもっていなかった箏の音がこれほど躍動感があるものだったとは新たな気づきであり知らしめた功績が作品自体にはあるでしょう。
なにより、自分の血肉となっている“箏”を連載化したいとの熱意は応援したくなります。



総話数全24話~全26話くらいでおさまることでしょう。途中折り返し地点のため詳細評価は数か月後に!です。
成功作品の良トレースということは、嗜好に合えば面白さは手堅い反面、突き抜ける部分がないことの裏返しです。『この音とまれ!』ならではを後半では観たいですね。

自分の琴線に触れる音楽ものって、とある曲の以下のフレーズを地でいってるような作品がほとんど。


 “一人じゃ出せない音が あることに気づいたよ”


今のところその波動をびんびん感じます。
評価は期待値込みで甘め。今期(2019年春クール)で自分の視聴作品のうちでは途中経過ながら上位に食い込んできた良作です。



※オマケ

■部活終わりの…
パピコ!!
趣味で草野球のチームに入ってる私です。当然体を動かした後のビールというのが王道のおっさんではありますが、試合直後はコンビニでパピコというのが習慣ですね。もちろんチョココーヒー味。個人的には“下町のモカフラペチーノ”くらい思っとります。


■でもここはちょっとなあ

1.そこはちょろくなくても・・・
{netabare}さとわも妃呂も揃ってちょろいの、どっちか片方で良かったんじゃないかしら。
どうも3バカが気の毒に思えてくる。{/netabare}
{netabare}ただし、ちょろくなる前のやさぐれ妃呂とで演技の変化が自然だった松本沙羅さんはGJ!{/netabare}


2.君ィのトゥオーーン
{netabare}実は蒼井翔太が苦手。スカート似合いそうなユニセックス男子に目の前でお気に入り女子をかっさらわれまくった実体験がそう思わせる。
八つ当たりもしくは嫉妬以外の何物でもないわけですが、OPは毎回飛ばしておりましたよ。{/netabare}



分割2クールだとの事前情報はおさえてましたけど、知らんとあのブツ切れ感ってついていけるのかしら?



視聴時期:2019年4月~2019年6月

-----
2020.02.06 追記

{netabare}2期のOPも蒼井翔太だが、早送りするともったいない。良い歌というよりもアニメーション画像にヒントがちりばめられている。{/netabare}


2019.07.04 初稿
2020.02.06 追記
2020.07.30 タイトル修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 63

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

箏の合奏を通した成長を描く、高校生たちの群像劇

アニメーション製作:プラチナビジョン、
監督:水野竜馬、シリーズ構成、脚本:久尾歩
キャラクターデザイン:山中純子、原作:アミュー

集英社の発行する月刊漫画雑誌である
ジャンプスクエアで連載中。
この雑誌は読んだことがないが、
小説やエッセイが原作のものや、
少女漫画誌で活躍してきた作家を
起用するなど幅広い作品を連載しているという。
アニメ化された作品は、『テガミバチ』や
『青の祓魔師』、『新テニスの王子様』、
『ワールドトリガー』、『血界戦線』など多彩。
一般的にも知られているような有名作が
たくさん連載されている。

『この音とまれ』は、お箏という
これまで扱われていない題材を用いた
群像劇という形をとっている。

先輩たちが卒業してしまった箏曲部を
存続させるために、ひとりで奮闘する
高校2年生の倉田武蔵だったが、
部室は不良たちの溜まり場になってしまっていた。
そこに1年生の問題児として知られる
久遠愛がやってきて、箏の家元の娘・鳳さとわなどが
加わり、本気で全国大会を目指すことになる。

主人公の久遠愛は、周りから不良と思われているのだが、
実は根は優しくていいやつで、
箏を作っていた人物が育ての親だが亡くなっていた。
自身は箏を弾いたことはなかったのだが、
箏に対しての天賦の才を持っていた。
ぶっきらぼうだが、人を見る目にも長けた愛は
周りから信頼される存在になり、
天才奏者の鳳さとわとの距離も近づいていく。

いかにも少女漫画にありがちな構図で、
周りから評判の悪い喧嘩ばかりしている不良が
道端に捨てられている犬に優しくしている姿を
ヒロインが見て、ギャップに惚れるという
パターンを彷彿とさせる。
私はこういう構造の少女漫画が苦手で、
それが1話目から見えたので、
少々視聴のテンションが落ちたのだが、
回を追うごとに、周りのキャラの内面まで
踏み込んで丁寧に描くことで、作品の基本的な構造を
忘れさせてくれるような厚みを感じさせてくれる。

例えば久遠愛を慕って入部した
モブ3人男子ともいえるなかの水原光太にも
スポットを当てて、チームが崩れそうになったときに
立て直す役割を担っていたりする。
また、人間関係にマイナスの感情を吹き込んでいた
来栖妃呂がチーム全体を見渡して行動したりと、
一人ひとりが変わっていくさまを
しっかり見せているのが良い。

主人公だから仕方がないが久遠愛ばかりが
目立ちすぎるストーリーになっているので、
部長の倉田武蔵にも、もう少しスポットを
当てて欲しいし、活躍してくれればと
個人的には思ってしまう。
やはり天才だけでなく、
凡人の成長もしっかり描いて欲しい。

シリーズ構成を間違えたのか、
1期では突然、終わってしまい
余韻も感じさせなかったのはマイナス。
演奏シーンがあるので仕方ないのだろうが、
作画的にも若干甘いところがあるように思える。

2期は顧問の滝浪涼香との関係性の進展や
他校の桐生桜介、鳳かずさ、神崎澪などと
どのように絡んでいくのかが見どころか。
箏曲部に関わる人物をそれぞれ丹念に
描いてくれるため、物語に引き込まれる。

箏の魅力と群像劇で2期でも楽しませてもらいたい。
(2019年7月15日)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 54
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

作画が綺麗。音に色をつけるなど、伝わりにくい部分を上手に表現している。

1話の感想 ★★★☆ 3.5
不良の溜まり場
{netabare}
四月は君の嘘みたいな感じと思ったけど、少女漫画っぽさが少し強い印象だった。
部長くんはオドオドしてるけど、演奏はうまいのかな?
パツキンは恐らく物語のキーマンなだけで、演奏は素人だろうし。{/netabare}

2話の感想 ★★★☆ 3.5
筝をひく資格
{netabare}
天才少女、登場!
腹立つ性格だが、確かにうまい!
金髪は根は良い奴だよな〜
口は悪いけど。{/netabare}

3話の感想 ★★★☆ 3.5
廃部の危機
{netabare}
目標の違いってあるあるだよな。
みんながみんなトップを目指してるわけじゃないし、青春したいと思ってるだけの人たちもいるしね。
どっちかに引き合せるか、間をとるか。
普通は間だけど、この作品は上に合わせるみたいだな。{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
龍星群
{netabare}
いいねいいね〜
青春してるじゃん!!
こういうのが見たかったんだよ!!
もんじゃ焼き食いたくなった!
しかし、最後のその目やめて{/netabare}

5話の感想 ★★★★★ 5.0
演奏
{netabare}
文句無しの神回。
前半のおじいちゃんの事もサラッと流してあの笑顔。
愛、カッコよすぎか。
そして、演奏ではまずは部長の男気シーン。
優しいだけで部長らしいことは今まで何も出来なかったあの部長が啖呵を切った。
からの、回想シーンで愛のソロ。
ここで号泣だわ。あれは狡い!!
今まで暴力で人を傷つけることしかしなかった、愛の手であれほど繊細で心のこもった演奏を聴いたらもう無理。
そして、演奏終了時の微笑み。
本当に優しくいい男になったよ。
1話んときは微妙だったけど、現状めちゃくちゃ面白い!
作画も安定してるからこれからも安心できる。{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
新入部員
{netabare}
くっそ嫌なやつが入ってきた。
何か自分のトラウマが原因なんだと思うけど、やってること最悪過ぎるだろ。
これが若さゆえなのかな。
大人でアレは……
改心するか辞めてくれ{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
来栖の過去と鳳月の過去
{netabare}
お前ら良い奴すぎんだろ!!
なんで人間関係バラバラにしようとした人を素直に受け入れられるの!?
どんな肝っ玉してんだよ!!
絶対に私には出来んわ。
来栖の過去も悲しそうだとは思うけど、鳳月や愛の過去と比べれば、そこまで可哀想と思えないのが不思議。
てか、後者の2人が重すぎる。
{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
楽器と向き合うこと
{netabare}
仲間との思いも一致し、やっとスタートラインを走り始めたみんな。
だけど、今度は部長のトラウマが障害になるのか?
弟、生意気そうだったしな。
でも、ああいう弟に限って実はお兄ちゃん大好きだったり、しないかな〜{/netabare}

9話の感想 ★★★☆ 3.5
部長である自信
{netabare}
部長の家庭問題も一先ず安心かな。
でも、まさか来栖さんが家にまで来るなんて……
これは惚れてますね〜{/netabare}

10話の感想 ★★★★ 4.0
合宿
{netabare}
リズム感ってのは音感以上に治しづらいからな〜
裏拍もムズいけど、3連符とかもっとムズい。
仲間との絆が深まる1話だった。{/netabare}

11話の感想 ★★★☆ 3.5
大会開幕
{netabare}
いよいよ大会が始まった。
前にちょっと出てきた男子の琴部員。
鳳月さんとはまた違った才能だな。
しかも、また思い過去持ちだし。
シリアスな過去をもった登場人物が多すぎる気がするよ。{/netabare}

12話の感想 ★★★☆ 3.5
緊張からのハプニング
{netabare}
陰のある男子琴部員、本当に強キャラ感が凄いな。
チビの男子琴部員も登場!!
男子が多め!
実際だと男子ってどれぐらいが参加しているんだろう。
そして、緊張のあまりに来栖さんがやってしまう。
これは地面に着いた方の手を痛めちゃった感じかな?{/netabare}

13(最終)話の感想 ★★★★ 4.0
演奏
{netabare}
演奏で1期は終わりか~
演奏中の作画が凄かった。
めちゃくちゃ気合い入ってたな~
しかし、愛はよく最後まで弾けたな。
普通なら崩れたまま立て直すことができずに終わりなのに。
最終話っぽくはなかったけど、ひきとしてはまぁまぁ。
2期がどういう感じで終わるのか期待。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

69.2 12 師匠で恋愛なアニメランキング12位
食戟のソーマ 豪ノ皿(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (205)
910人が棚に入れました
実家の定食屋「食事処ゆきひら」で料理の腕を磨いていた幸平創真は、父親の勧めで超エリート料理学校「遠月茶寮料理學園」に入学。ライバルとの食戟、仲間との研鑽を重ね、料理人として徐々に成長を続けていた。時が経ち、2年生に進級した創真はついに学園の頂点、遠月十傑評議会“第一席"の座へと、のぼりつめたのだった――。そんななか、世界的な料理コンクール「THE BLUE」の招待状が遠月学園へと届く。「THE BLUE」とは、若手料理人たちが名声を懸け競う正統派な美食大会――しかし、今回は従来とは趣向が異なり、常軌を逸したお題ばかり!?新たなライバルが現れ、波乱の予感が漂う「THE BLUE」の行方は……!?次代の料理界の担い手を決める食戟が、幕を開ける!

声優・キャラクター
松岡禎丞、金元寿子、高橋未奈美、花江夏樹、諏訪部順一、赤﨑千夏、岡本信彦、大西沙織、櫻井孝宏、福山潤
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おあがりよ!おそまつ!おわり!

原作未読 全13話

食戟のソーマの5期です。1期から観ることをオススメします。

WGO(世界中のあらゆる美食店を評価する組織)の主催する大会で、裏社会からの料理人「ノワール」たちとの全面対決が描かれています。

「ノワール」たちの料理方法は、凄いのか酷いのか観ているとよく分からなくなりましたねw

ノワールの才波 朝陽(さいば あさひ)が相手でしたが、勝った相手から料理器具を取ってそれを組み合わせて料理を作っていましたね。 結局自分の料理で勝負していないことにずーと違和感がありました。{netabare}(最後に指摘されていましたね){/netabare}
{netabare}
また今回も薙切家に幸平家にかかわるお話でしたね。色々なことが分かりました。(薙切 仙左衛門が薙切えりなと薙切 真凪と「神の舌」から救うために主要メンバーが集められたとは思いませんでした。また、創真のゲテモノ料理はお母さん直伝なのですねw)
{/netabare}
キャラクターは総出演でした。ただ、キャラが多すぎてメインのキャラ以外はあまり目立たなかったですね。

完結しました。この作品は、初志貫徹を貫いていましたね。{netabare}(薙切 えりなに「美味い」言わせる料理をつくること){/netabare}

OPはnano.RIPEさん、EDは渕上舞さんが歌っています。

最後に、5期に渡ってきちんと完結して良かったです。ご馳走様でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 10

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

安定・安心の料理対決アニメ(大団円)

言わずと知れた週刊少年ジャンプ連載漫画が原作のアニメ化作品です。

ジャンプ連載が本誌を追われずに完結し、アニメ化も原作の最後までなされるというのは近頃だと案外珍しいことなのかもしれません。とりあえずパッと思いついたのが『バクマン。』くらいかも。

アニメ化の時系列的には3期目以降が素直に数字ではなくそれをもじったタイトルになっていて:

食戟のソーマ(1期目: 2クール)
~ 弐の皿(2期目)
~ 餐ノ皿(3期目: 分割2クールの前半)
~ 餐ノ皿 遠月列車編(3期目: 分割2クールの後半)
~ 神ノ皿(4期目)
~ 豪ノ皿(5期目: 本作品)

ということになっています。ただ、ストーリーの区切りとしては3期目2クール目と4期目は特に境目は無くて、一連の作品としてつながっている感じですね。

本作「豪ノ皿」の特徴としては対決する相手がこれまでは遠月学園の関係者(生徒やOBなど)ではなくノワールという裏社会で活躍する料理人が出てくることや、主人公である創真の家族、ヒロインである薙切えりなの家族に関わる様々な確執が露になる点でしょうか。

作品内容的には1期目から本作まで、終始一貫して主人公の幸平創真(ゆきひら そうま)を始めとする料理人による対決と、その勝負における審査員たちのリアクション芸(良くわからない言葉を発したり服が脱げたりする)が支える形になっています。

そしてその勝負が行われるに至る過程や因縁、そして料理修行といった感じの『ミスター味っ子』あたりから完成されたと思われるテンプレートに乗っかっている作品です。

そして1期目から各話の進行はその期通じての話数を表すアイキャッチ的な画像からスタートしてラスボスのシルエット的な画像で終わるとか、2期目以降はnano.RIPEをOPまたはEDに起用し続けるとかこの作品自体の様式も確立してきました。

そういう意味ではシンフォギアにも似た「様式美」を特徴とする作品でもあるかもしれません。飽きる人は途中で飽きるかもしれませんが、安定性は抜群でそれはこの5期目でも変わりませんでした。

同一クールに並んだ作品とは充分に戦えるポテンシャルは視聴前から期待していましたが、その期待にキッチリと応えた作品だったのではないでしょうか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

のか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

原作の終わりまでちゃんとアニメ化^^

原作既読(発行巻購入済み) 全13話

あらすじ
料理勝負で全てを決める学校。そこの生徒たちのお話し


では感想を
原作の最終話までアニメ化しました
でもアニメは個人的に4期(神の皿)で止めておくべきだったと思います^^;

豪の皿(Blue編)ですが、展開早過ぎwww
まあ、原作もちょっと違いますけど、こんな感じですけどね(苦笑)

豪の皿に関しては料理勝負と言うより下着姿しか印象がありません
料理勝負が少ないので余計に(いらねっ)って場面が多いです。

伏線回収(創真君のお母さん、えりな様のお母さん)の為のアニメです
食戟のソーマファンなら視聴するべきですが、そうでもないなら見なくても問題なしwww

原作も個人的に(Blue編)はいらなかったな~って思っている私ですwww

展開が早いのでさくさく視聴できますが、その為なのか、満足感は少ないです

恋愛スパイスがちょっと増えてます
ギャグスパイスは声優さんが頑張っていますよ


作画は相変わらず標準以上
よく動いていますし、崩壊もありません

声優さんもそれなりに豪華でしたね
個人的に津田健さんはツボりましたよ^^

音楽は普通
OPの絵は個人的に好きでしたけどね

キャラは最終クールなのでオールスターです
あ~いたな~って感じの懐かしいキャラとか出てきますよ


アニメが原作最終話まで終えました。
これから食戟のソーマを視聴される方は必ず1期から順序良く見てくださいね^^

食戟のソーマ
食戟のソーマ 弐ノ皿
食戟のソーマ 餐ノ皿(列車編を含む)
食戟のソーマ 神ノ皿
食戟のソーマ 豪ノ皿

です。間違えないようにレンタルなりしてくださいな

視聴すれば完走は出来ると思います
面白いと思うかどうかは別問題ですけどね

個人的には(原作コミックでいいや)と思っています
アニメは2周目はしません!

嫌いじゃないんでけど、満足感が得られないアニメはな~(爆笑)

ってわけで自己判断で視聴をどうぞ(投げやり)




では最後に一言
絶望した~!色んな女性の下着姿に絶望した~!
なんですか、あの格好は!
あんなにみんながみんな、上下が揃っているわけないじゃないですか!←そこかいっ
今は上下が揃っている下着を付けている方が珍しいんですよ!
女性は上下が揃っている下着を付けているなんて、男性の都合のいい妄想ですよ!
そ~ゆ~所だけ夢を見させるアニメに絶望した~!


男性の皆さん
揃っていないとだらしなく思えるとか彼女や奥さんに言っちゃいますと
軽く引かれるレベルですのでご注意を(爆笑)
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

62.2 13 師匠で恋愛なアニメランキング13位
新サクラ大戦 the Animation(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (145)
505人が棚に入れました
太正三十年(1941年)帝都・東京は、平和な日々を取り戻していた ―――『帝国華撃団・花組』は隊長神山誠十郎が欧州へ赴任し、天宮さくらが隊長代理に就任していた。日々奮闘している花組の元に神山が一時帰国するが、その傍には見知らぬ少女がいた。少女の名はクラーラ。大きな事故に遭い壊滅した莫斯科(モスクワ)華撃団の唯一の生存者だという。神山から託され、花組へと転属になったクラーラを迎え入れるさくら達。そんな中、『莫斯科華撃団』を名乗る一団が突如帝都に現れる―――莫斯科から来たクラーラとは何者なのか?そして、壊滅したはずの莫斯科華撃団の来日の目的とは?帝国華撃団・花組の新たな戦いの幕が開く!

声優・キャラクター
佐倉綾音、内田真礼、山村響、福原綾香、早見沙織、阿座上洋平、富沢美智恵、和多田美咲、白石晴香、赤羽根健治
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

大戦というより小競り合い

実は元ネタ観たことない


たしかJUMPでちさたろー(横山智佐)が主役やるよーというのがあったようななかったような。
サターンなんぞ持っとらんよ。プレステ派でした。
CMで流れてたので『ゲキテイ』は知ってます。
大正時代でしょ?『はいからさん』と宝塚ががっちゃんこしてロボバトルしてるイメージ。


前作への思い入れはありません。
視聴動機は“広井王子のワークスに触れてみよう”でした。自分が中学か高校くらいの時に勃興してきた人、というイメージの彼。『天外魔境』『魔神英雄伝ワタル』『グランゾード』そして『サクラ大戦』と彼の作品群に触れずにこれまで生きてきました。作品名は存じてますが、PCエンジン持ってなかったりサターン持ってなかったり、アニメだったら地方では放送してなかったりと縁がなかった印象です。満を持してはじめて触れたのが『ソラとウミのアイダ』ですかね。こういっちゃなんですがひどかったです。はたして“昔は凄かった過去の人”なのか“単にパブリックイメージが肥大化しちゃった普通の人”なのかこの目で確かめたかったのです。
なおこれについての結論は保留。やや後者寄りの見解です。実際のところ広井氏はこの新作に関与してないらしいのでこれで評価するのはフェアじゃないというのが理由。

おそらくこの『新サクラ大戦』視聴層は旧作経験者で占められるのではないでしょうか。前知識ないとこんな感じでした、的な感想書いときます。


結果↓


{netabare}失敗した。つまらん。{/netabare}


あくまで仮定ですが、旧作ファンが懐かしんで愛でる以外の需要はないのではないかと思われます。
ポジティブに評価できるのは一点。ゲーム原作にありがちな“独りよがり謎設定”に置いてけぼりにされるのがなかったことくらい。旧作キャラの登場や踏襲された世界観はオールドファンに寄せた無難さを感じました。

そしてメリットはデメリットと裏返し。そら整合性求めりゃグダグダなところは随所にあるのですが、度し難い謎設定ではないので拒否反応はない。ただ単に時間が流れていくだけ。なんとなくいい話のような緊張感あるようなシーンが続きだらだら鑑賞はできるのですがビックリするほど記憶に残りません。帝国華撃団の主役級五名のキャラ回らしきものがなかったのも輪郭がぼやけた理由でしょう。
あとは自分の好みないし事前のイメージ(期待)とかけ離れていたことかしら。具体的には以下二点↓


1.ヅカ感に乏しい

実際のモデルは松竹らしいのですが、華撃団≒歌劇団なわけじゃないですか。そう宝塚です。
舞台に生きてるシーンが極めて少なく、本筋が降魔との闘いだったとしても日常パートとしての舞台シーンがほぼ無く他のアニメと同様な日常パートが展開されてたのが残念です。ここ差別化できるポイントだったと思うのですが素材を使いきれてない。

{netabare}普段はトップスタア。でも実は…{/netabare}

そして舞台シーンもイマイチでした。人数が5人だからってのもありますが、カーテンコールのとこしかなかったんじゃないかしら。“ラインダンス”“レビュー”とかやりゃいいのに。寸劇もアイドルもの延長線上の演出で、これでサイリウムとか出てきたらたぶん即切りしてたと思います。
旧作がどうか知りませんが、やや期待してたヅカ的舞台演出がなければその他作品に埋没するのです。


2.大正感に乏しい

大正二十九年の設定です。
いくらスチームパンクな世界観だったとしても背景や小道具とかもっと史実に寄せることはできなかったんでしょうか。ビールやキャラメルの広告をさらっと挿入したり、やれることはあったでしょうに。

{netabare}大正モダニズムの欠片だけでも…{/netabare}

年代的に“レニングラード”だったであろう場所が“ペトログラード”のままだったり共産革命なかったのかしら!?と妄想するのは楽しかったんですけどね。


1.にせよ2.にせよ当方が勝手に期待して勝手にがっかりしただけとも言えるのでみなさんはあまり気にせずともいいでしょう。単に期待値コントロールを失敗しただけともいえます。
とはいえキャラもストーリーも凡庸だったので、他と差別化できるアドバンテージをみすみすドブに捨てた感じ。作品としては並も並。オールドファンが温かい目で観てあげたらよろし。そんな作品です。



※余談

■セヴァストポリ

いいっすね空中要塞。
言わずと知れた黒海へ抜けるクリミアの要所。要所ゆえに要塞化したのが現実のセヴァストポリ。クリミア戦争ではナポレオンⅢ世が、WWⅡではドイツ軍がえらい目に遭ってました。作中でこれを持ってくるセンスはさすがです。

日露戦争とかやらなかった世界線でしょうか。
要塞攻略といえば“旅順要塞”なんかも有名です。司令官の乃木希典は攻略にてこずったことになっていて、司馬遼太郎『坂の上の雲』では愚将としてボロカス言われており評価別れてますよね。
実際のところ、要塞攻略時の損耗率をみると同条件でないことを差し引いても乃木大将の戦略は極めて効果的であったと判断できます。少ない犠牲で陥落させているという意味です。この辺は好き好きでしょうし興味なきゃスルーでしょうが、伊達に神社ができたり駅名になってたり、アイドルグループの冠に使われてたりしないよね~とあらためて思ってたりしました。



視聴時期:2020年4月~6月 

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2020.06.21 初稿
2020.12.19 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 47

buon さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

くっ、からだが勝手に・・・ (3話で断念)

体というか手が勝手にサクラ大戦3の宣伝をしてしまう!



舞台はフランスのパリ、
帝都で活躍した大神が指名され新しく立ち上げられたパリ華撃団に向かう。
そこには美女とイイキャラとイイ敵が溢れていた。

エリカ、真っ赤なクリスチャン。
元気なドジっ子、毛先が内に跳ねている長髪、霊力(?)が高く治癒能力を有す。
存在自体が癒し、しかし行動は裏目ってしまう。
かわええ。

グリシーヌ、青のドレス(?)に身を包んだ金髪ややくせ毛ロング。
名家のご令嬢で気位が高く話し方が堅いが、情熱と闘志に溢れた美少女戦士。
ちゃんとお礼も言えるし、堂々としたツンデレ。
かわええ。

コクリコ、東南アジア系サイドトップツインテールみなしごサーカスっ子。
元気で朗らかで動物大好き、運動神経抜群。
過酷な環境下でも笑顔を絶やさないええ子。
かわええ。

ロベリア、多分スラブ系銀髪ギャング、硬そうな髪のヘアバンド眼鏡っ子。
気性が激しく好戦的でワイルド、姑息さと潔さを有す、霊力が溢れて燃え盛る。
色気も有していて、大神をからかう。
かわええ。

花火、おかっぱ黒服、未婚の未亡人。
婚約者が亡くなり喪に服している。その弱みにつけこみカラスや大神がすり寄る。
大和撫子で控え目でありながら好意を隠さない。グリシーヌとはマブダチ同士。
かわええ。

大神隊長、鋼の髪を有す男の中の男。
身体能力と刀の扱いに長けていて、一見まじめ風チャラ男。
自分の心に付き従い言い訳をしながらも覗きをする。
かっこええ。

この六人が巴里華撃団の猛者。

マダム、エトワールかピノノワールっていう劇場のオーナー(?)淑女。
機知に富みながら肝っ玉も据わっている。
猫をいつもかわいがっていたような気がする。俺の実力じゃスチルを回収できなかった。
昔はかわええ。

メル、青髪たこさんミディアムヘアー、劇場のメイド。
礼儀正しく、キリっと美しい。
不真面目は嫌いだがユーモアは嫌いじゃない小難しい子。
かわええ。

シー、橙もふもふ立て巻ロール、劇場のメイド。
ふわふわとにこやかでちょっと天然が入っている。
度胸もあるし仕事に対しては真剣だし、お菓子が大好きな気がする。
かわええ。

ジャン、「グズグズしてるとセーヌ川に叩き落すぞ」みたいなことを良く言う整備士。
仕事以外ではユーモラスで優しい男。
なんかいると安心する。
かっこええ。

神父、エリカの面倒を見ている。
気が弱いが優しいおっちゃん。
寛容でまじめないい神父。
ええひと。

タレブーさん、グリシーヌ家のメイド長(?)。
厳格でおばさん臭いしゃべりをする。
厳しさの礎に愛がある。
きっと昔はかわええ。

警部、太っちょな警部さん。
フランスの荒くれ者をビシバシ取り締まる正義の味方。
美女に弱い素晴らしいおっさん。
かっこええ。

加山、大神の同僚、確か日本の海軍。
パリも日本も戦場もどこでも様になる色男。
ピンチなときにやってくるイケメン。
かっこええ。

鉄壁の迫水、完璧に忘れていたがほっそりとした大神の上司。
まじめ系女好き。パリに女を口説きに来ている。
溢れんばかりの紳士さがため、女性に対して大神のような度胸を持ち合わせていない。
かっこええ。

帝国華撃団、大神にツバ付けられた日本の妻たち。

敵共は、
ウサギ、ライオン、クモ女、カラス、イカデビル、ピエロフランス人形。
かわええ
しかしライオンは許さない。

※名前間違えてたり、ちゃんと覚えてないかも
※迫水だけググって思い出した、その流れで蜘蛛女ではなくヘビ女とサソリ女がいたことを確認

この作品の何がイイって、
メインもサブも女性陣が皆すばらしい。
戦闘がマスゲーから広々とした感じになって、しかもキレイ。
メインとサブの女性陣が皆かわええ。
キャラが立っている。見方側はみんな気持ちええ。

サクラ大戦でナンバーワンの作品だ。
(もちろんこのシステム・世界感を創ったという意味では1が素晴らしいが)

最後にもう一度言う、
女性陣が皆キャラが立っていて超かわええ!


ふぅ、言いたいことを言ったので立ち去る。






新のアニメの方は、なんかアニメ作品自体もその内容も身内ネタっぽいからもういいや。
特にキャラがええ、って思わせるシーンが3話までに一つもなかったのが敗因かな。





以下、一話視聴時の感想
『米田かマダム、あとオレンジを呼べ!』

ゲームの宣伝アニメ。

内容は出会いからではない、既に途中。
とりあえず、CGが残念です。
光武、戦闘はまあまあかっこいいかな。

神山さんの漢気に期待☆

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8

稲葉姫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

評判ほど悪くないです

第1話〜第5話「凹凸探偵!」まで鑑賞しました。
(以前のさくら大戦は、サクラ大戦桜華絢爛、サクラ大戦轟華絢爛のみ見ました。)

以前からの「さくら大戦」のファン?の方のバッシング・低評価は目にあまるほどです。正当な一作品としての評価をしていないとしか思えません。それは年齢層が高いであろうアマゾンなどの評価だけであろうと思いましたが、この「あにこれ」でも同様なんですね。

サンジゲンが製作元請けなのでCG臭いのは仕方ないし、肝心の戦闘シーンもCGの割にはいまいちであるのは間違いありませんが、いま放映しているアニメの平均はいっています。(私の平均基準は3.5です)

物語(シナリオという)は5話までの段階ではわかりません。風呂敷を広げに広げた段階であり、これからそれをどうやって結びつけていくかです。ただ、1〜5話はいっぺんに見ることができました。見るに耐えうるものだったからです。

本編とはあまり関係ありませんが、気になったことが少しあります。

帝国華撃団の望月あざみ(忍者)と、「プリンセス・プリンシパル」のちせが妙にかぶって見えるます。ちせを真似したのでしょうか?

帝国華撃団のクラリス役の早見沙織さんの声って、みな同じ声に聞こえます。声優さんて役柄で声が変わる人が意外に多いのですが、クラリスが話していると、「幼女戦記」のセレブリャコーフ少尉が話している錯覚に陥ってしまうのです。(笑)

6話以降も楽しみに見たいです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

59.4 14 師匠で恋愛なアニメランキング14位
東京ESP(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (544)
3094人が棚に入れました
貧乏学生の漆葉リンカはある日、空飛ぶペンギンとそれに追われる光る魚の群れに遭遇する。そして、魚の一匹が彼女に入り込むことでリンカは物質をすり抜ける超能力(ESP)を手にした。同じくESPを手に入れた先輩、東京太郎と共に彼女は超能力者によって起こされる様々な事件に遭遇することになる。

声優・キャラクター
木戸衣吹、三澤紗千香、河本啓佑、相沢舞、稲田徹、緒方恵美、田所あずさ、川原慶久、今野宏美、安原義人、井上和彦、中田譲治、玄田哲章、江原正士、麦人、緒乃冬華、平松広和

ローズ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

東京をタイトルに使わなくてもいいのでは?

普通の人間と超能力者が混在する世界。
過激な超能力者集団は、その能力によって日本を制圧しようとしていた。
貧乏な家庭に育った漆葉リンカ(うるしば りんか)は「白い少女」と呼ばれて人助けをしていた。
超能力を持つ者、持たない者を一緒にした世界で、リンカや仲間達は自分達の正義を貫こうとするのであった。

超能力の力も大小がありますが、本作品での超能力の扱いは大きいです。
敵役の超能力の集団は大型タンカーや国会議事堂を浮遊させる事もできるので、相当な力を持っていると考えたほうがいいでしょう。

「白い少女」と呼ばれて人助けをしていたリンカがいるために超能力を扱える人間の中でも対立が起きています。
超能力の有無によって人が対立する構図は、昔からよくある考え方です。
ただ光る魚によって超能力を持つ人になるという点は新しい設定。
生まれた時から普通の人間が超能力者になっている事はよくありますが、生きている途中で光る魚によって超能力を使える事になるのは新鮮に感じました。

リンカは超能力以外にも戦闘能力を高めるために修行をするのですが、その師匠の外見が小さいパンダ。
自分は、このパンダを見てしまって本作品からすっかり興醒め。
もっと武術の達人らしい人物を描けなかったのでしょうか。
この点はとても残念に感じます。

超能力を持った人間が優位になるのは当たり前。
超能力を持たない人達は超能力に怯えて超能力者を封じ込めるという事はありがちな話。
もう少し目新しいストーリーにしてもらいたかったです。

それにしてもパンダは無いわぁ~。
どこかで見た事がある超能力物の作品。
面白いかどうかは見た人の判断ですが、個人的にそんなに面白いとは思えない作品でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 39

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

東京といっても葛飾区と墨田区あたり

でしか戦っていない。X-MENのオマージュだと作者本人もMARVELからもお墨付きを頂いているらしく、コラボ企画があったりするのも特徴。

しかし、能力バトルをお話に上手く絡ませているかと聞かれると疑問符が残るし、超能力もほとんど本当にX-menに出てきた程度の能力なので目新しさもありません。

しかし、作画に関してはなかなか高度なことをやっていて、スカイツリーや押上周辺の東京の風景や格闘シーンはクオリティが高かったように思えます。

作画は良いのにお話がイマイチで残念な出来栄えでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

やっぱりスターウォーズっぽい(個人的見解)

 第1話の序盤の展開を観て「喰霊-零-の二の舞か?」と不安になりましたが、さすがに今回は原作漫画の内容をアニメ化していました。

 改めて思ったことは、原作の瀬川はじめ先生のストーリーテリング能力のとてつもない高さです。"わかりやすくて奥が深い"という言葉が最もあてはまる漫画家の一人ではないでしょうか。

 その素晴らしい原作を、倉田英之さんをはじめとしたスタッフが見事に1クールアニメにまとめていると思いました。原作が完結した暁には、是非2期の放送を希望します。

 これは喰霊-零-における黄泉にも感じたのですが、教授の過去話を見るとどうしてもスターウォーズ・エピソード3が頭に浮かんでしまいます(笑)。

 声優陣は若手が多くて、詳しく知っている人は少なかったです。演技力も完璧とまでは言えませんでしたが、脇で支えるベテラン勢と上手くかみ合っていたのではないでしょうか。個人的には、「日常」のときから気になっていた相沢舞さんの、低音ボイスによる演技が光っていたように感じました。

 ほどよく笑えて感動できる、非常に質の高いエンターテイメント作品だと思います。

 P.S.大元がX-MENであることは、言うまでもありません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8

54.3 15 師匠で恋愛なアニメランキング15位
探検ドリランド(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (37)
178人が棚に入れました
小さな国エルアの姫ミコトは、幼い頃に町を訪れたある人をきっかけに、ドリランドのあちこちに眠る宝を探すハンターになることを決意した。ある時、ミコトは世話係のウォーレンスと小さな探検に出かけるが、道中で英雄になることを夢見る狩人ポロンと、放浪の騎士バーンと出会い、一緒に旅を続けることになった。色々なハンターたちと出会いや別れを繰り返し、成長していくミコトたち。しかし旅を続けるうちに、ミコトたちは、ドリランドにとてつもない危機が迫っていることを知る。それを裏づけるかのように、ドリランド中に出現する謎の巨大な怪物。迫り来る危機に立ち向かうミコトたち。果たして、彼らの運命は・・・

声優・キャラクター
宮本佳那子、野島健児、くまいもとこ、内山昂輝、野沢雅子、日笠陽子

どどる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ちょっと大人向けの子ども向けアニメ

細かく良いところがあるホビーアニメのようなソシャゲアニメ。
子ども向けらしく順当におもしろい!のですが、わたしが特に気に入ったのは、子ども向けっぽくないいくつかのポイントでした。

1、重要なシーンの言葉数が少なめ
言葉数を多くすればなんで仲間が大事かとか分かりやすいのですが、わたしは言葉数が少ないけど分かるほうが好きです。
しみる。

2、描写の細かさ
とどめを刺さずに見逃したことを「すまない」って味方に謝ったりする。
結果は同じなんですが、俺はあいつが好きだからとどめが刺せなかった、って言えば「本当は倒れて動けなくなった敵にはとどめを刺すべき」という世界観がうきあがってくる。
そういう小さな描写がとても多く、世界に奥行きを与えています。

3、ミコトがかわいい
萌え好きマンなので。


子ども向けだと重要なシーンは分かりやすいように説明してしまう傾向があるのではないかと思うのですが、このアニメは本当に一瞬一瞬でシーンを流していくことがあって、あっ今すごい重要なシーンが1秒で終わった!と思うとかえってそれに心をとらわれる。そういう演出が要所要所で印象を引き立てています。
しぶい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

AKIRA さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

このアニメは課金しなくても観られます

視聴中

GREEのカードゲーム的なやつね

野沢さんがまさか出ているとは… 声聞いたとき耳を疑ったわw

内容を見た感じでは深夜にやるというよりも夕方にやってそうな内容

視聴完了
原作がまぁアレなんであまり良く見られないかも知れませんが作品自体は王道的展開で結構普通に見れましたよ。

まぁ他の王道作品と比べてしまうとかなり劣って見えてしまうかも、中盤から作画の荒さもやや目に付きますしね。

4月から新シリーズが始まるみたいですがそちらも見るかは少し迷いますね…

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

parn-love さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

めっちゃ最高\^^/

今まで見てきたアニメの中で一番面白かったです!
初めは、2クールぐらいで終わるのかと思ったけど、(深夜番組だしw)3クールも続いてくれたのでよかったです。
とくにキャラクターのデザインがとても気に入りました☆
声優も豪華だし、見応えもありました。
2期も始まったので見ていますが、(パーンが出るため)個人的には1期のほうが好きです。
まあ、とにかく1期探検ドリランド制作お疲れ様でした!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

58.9 16 師匠で恋愛なアニメランキング16位
Cutie Honey Universe(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (65)
198人が棚に入れました
「キューティーハニー」は、美少女アンドロイド・如月ハニーと謎の犯罪結社・パンサークローの戦いをお色気描写たっぷりに描く物語。「Cutie Honey Universe」では“カッコかわいい”というコンセプトのもと、新生ハニーが大活躍を見せる。

声優・キャラクター
坂本真綾、内田真礼、黒沢ともよ、花澤香菜、田村ゆかり、三森すずこ、堀江由衣、浅沼晋太郎、田中敦子、釘宮理恵

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

原作のエッセンスを取り出して現代版として再構築を試みた?

とりあえず1話を観た限りでは、原作『キューティーハニー』(永井豪)のストーリーを冒頭からなぞろうとしているアニメ作品ではありません。

『キューティーハニー』という作品の高い知名度を生かしてということなのでしょうか、今更ハニーがアンドロイドとか空中元素固定装置を使って変身できるとか、そういう説明は一切すっ飛ばしてハニーがパンサークローと戦う様子が描かれた第1話でした。

設定的にもPCISというパンサークロー対策を担う国際組織があったり、早見青児(はやみ せいじ)が新聞記者ではなくてPCISの捜査員であったり、如月ハニーが公式にPCIS所属のエージェントだったり、パンサーゾラはいなくてシスタージルがパンサークローの首領だったりといった差異が存在します。

ですが、変身時の「ハニーフラッシュ!」の掛け声や変身時に全裸になったりする点、あるいは戦っている最中に敵の攻撃により衣服が破れたりしてはだけていく点などは原作あるいは旧作アニメと同様です。

ハニーが通う聖チャペル学園や、ポチ校長、アルフォンヌ先生といった教師陣、女子学生寮の寮長である常似ミハルや友人の夏子、そして青児の家族である団兵衛や順平などの主要キャラクターも引き継がれています。

本作は私たちの記憶に残っている「キューティーハニー」像を現代的な設定の下で作ることを試みたリメイク作品であると思いました。

なお、本作では「7変化」のうちの如月ハニー/キューティーハニー(CV: 内田真礼)以外の5形態は、形態毎に別キャストらしいです。つまりハニー役の声優さんが計6人いるということらしいのですが、面白い試みですね。

原作でも変身形態で体格自体が変わったりしていたような気がする(ハリケーンハニーがゴツかったりとかそんな感じ)ので、キャスティングとしてはある意味原作準拠かもしれないです。

パンサークローの目的が「ハニーを倒す」ことではなくて「空中元素固定装置の入手」であるというのは、本作ではわかりやすく描かれていると思いました。

なお、戦闘中は単なるイメージの問題なのか設定としてなのか良くわからないですが、異空間的な感じの場所で戦っています。技のエフェクトに(ちょっとチープっぽくも見える)CGを使っていたりとか、作画の手数をある程度減らす方向の演出が行われているようですね。

それと、キャラクターデザインがやや永井豪寄りというか今風じゃないところが多々あります。

果たして、今時のアニメとしてこれはウケるんでしょうか…?

2018.11.20追記:
すっかり忘れていましたが、今頃になっての更新です。如月博士によるハニー誕生時のエピソードは1話目ではなく2話目で出てきましたね。

キャラクターデザインは良くも悪くも原作に寄っていまして、シスター・ジルのみならず変身後のキューティーハニーの体形なども、ある意味では正しく無駄なリアリティというか、かなりガタイが良い感じになっています。

作画やキャラクターデザインの面ではより制作年代が古い筈の『キューティーハニーF(フラッシュ)』や『Re:キューティーハニー』の方がウケるのではないかという気もします。これらの作品の方がハニーはカワイイので…。

設定は現代寄りになっていますが、敵の偽装や敵からの寝返りキャラの存在、身近な人間の死などストーリー自体は思った以上に永井豪原作っぽさはありました。案外原作者はこの作品には特に不満がなかったりするかもしれないです。知らんけど。

ただ原作自体にストーリー的には『デビルマン』のようなテーマ的な強さがないと思うので、キャラクターデザインや作画で視聴者に離れられるとかなり厳しい作品であると思います。

このような絵柄で勝負するのであればストーリー的にはハニーが色々な物を失って精神的に追い詰められていく辺りを見せていかないといけないのだと思いますが、そこも充分に描けているとは言えません。

主題歌変更とA応Pの起用は何か政治的な事情もあるかもしれませんが、これも良い結果にはつながらなかった気がします。

ということで、結論を書くとわりと中途半端感の残る残念作品なのでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

童心には帰れず・・・声優さん目当てでした。

感想

1st、新、F、Re、Universeと続く5期目になるのかな?
子供の頃1stを観てた自分としては、懐かしさを感じれず
大人が観るものじゃないなぁってのが率直な感想。
話も単純で面白くないし、昔の流れそのままで敵もワンパターン。
よく言えば懐かしいかもだけど、やっぱ古臭い。
今日び、目の肥えた子供じゃ絶賛する子なんて少ないんじゃない?
それに、出てくるちっさいおっさんと子供がハニーにセクハラ爆発で観るに堪えないです。
てか怒りすら感じるレベル。女性ならもっとだと思う。
ちょっとセクシーなシーンがあるからか、深夜放送だったけど、内容自体は日曜朝枠の子供向け作品だと思います。

ハニーを演じる坂本真綾とは別に、五形態の声を、内田真礼、田村ゆかり、 黒沢ともよ、花澤香菜、三森すずこ の豪華声優が分散して演じているので、声優目当てに観るか、永井豪作品のファンは楽しめるのかも。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

木村天祐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

永井豪画業50周年記念の老舗アニメ

面白いです。
テンポが非常によく、
恐らく数あるキューティーハニーアニメで話の流れはNO.1にいい出来です。

永井豪作品は基本ストーリーがハードな内容のものばかりで、この作品も当然ハードな設定を継承しているんですが、あまりそれを感じませんでした。
軽いといえば軽いんですが、テンポの速さと、ハニーを取り巻く仲間キャラの明るさがそれを打ち消していた気がします。
マジンガーのボスにしか見えない直子、早見の爺さんとガキンチョ、いいキャラしていましたね。

ストーリーの主軸もシスタージルとハニーの因縁が中心で一貫しています。
12話と話数が少ないのも功を奏しましたね。今までのと比べてダラダラ続く感はないです。

あえて言うなら、私としてはハニーの変身形態たちをもっとピックアップしてほしかったですね。声優まで変えたわけですし、一話ずつくらい専用の話があっても良かったと思います。話数が少ない弊害でした。

歌も良かったです。特にED。

私はオススメですね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1
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