2022年度の宗教おすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2022年度の宗教成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月29日の時点で一番の2022年度の宗教おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.4 1 2022年度の宗教アニメランキング1位
モブサイコ100 III(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (214)
770人が棚に入れました
何かが「100」になったとき、爆発する少年・モブ。 外見はいたって普通だが、実は強力な超能力の持ち主。 師匠であるインチキ霊能力者・霊幻新隆が営む霊とか相談所で厄介な依頼を手伝う日々の中、フツーの青春を願うモブに平穏な日は訪れるのか? 青春を原動力に超能力が暴走する! 世界が待望するシリーズ第3期鋭意制作中!

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「聲の形」と同じく自己承認の物語。少年漫画の先に行った少年漫画。

 原作を読みんだ上の視聴で、原作のエンタメ的な盛り上がりも2期の方が正直上だったと思うがやはり他作品とは桁違いな大傑作シリーズがここに完結。


 「超能力なんて持っててもモテませんよ。」


 そっから始まった本作は従来の少年漫画、具体的にはジャンプ的な成長或いは上昇志向に対する明確なアンチであり、それらを茶化すパロディーではなく誠実にその次に向き合った作品である。凄い能力を持った主人公が大きな目標を目指して、さらなる先へ、ここではないどこかを目指すインフレの旅をひたすら続ける。そんな誇大妄想的な世界に対して、モブは冷静なツッコミを入れる。


 もういい加減に夢から覚めて現実に向かい合わなきゃいけない。かと言って単なる冷笑のニヒリズムに堕ちてもいけない。真に重要で最も困難なことは、ラスボスを倒すことでも、世界征服することでもない。それは「良い奴になる」ことだ。


 それは拍子抜けするほど当たり前のようでいながら、現代の日本では奇跡のような険しい道。本作を見て頂ければそれが単なる薄っぺらな綺麗事ではなく、どれほどかけがえのないことかわかって頂けるだろう。目に見えやすい能力や数字といった浅はかな外面では人の価値は決して測れない。霊幻とエクボという駄目なオッサンキャラ二人が最高のメンターであることがそのことをどんな言葉を尽くすより明確に表現している。


 そして、最終的に自分自身を受け入れ前に進むこと。幼稚な自己愛でも、弱さに居直るのでもなく、目を背けず向き合い、自分自身にしかなれない自分を受け入れ、より良くあろうとひたむきであり続けること。


 押し付けられた言葉ではなく、物語という形でテーマとメッセージが展開されるからこそ得られる感動。そしてエンタメとテーマ性のバランスの良さ。とてつもないエネルギーとイマジネーションが炸裂している作画。これほどの原作とアニメスタッフが揃うことはこれからもそうないだろう。とにかく感謝の一言に尽きる最高のシリーズでした(正直ラストの辺りは稚拙な絵でも原作の方が感動したけど、それはまた別のお話)。


 アメリカのカップルでリアクション動画をあげてる方が、実はずっと双極性障害に苦しんできたけど、モブに救われた話を語ってる動画は本当に感動的だった。フィクションは現実逃避で意味がないなんて、誰にも言わせない。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 18
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

モブがモブでなくなった日

【紹介】
モブのような冴えない外見、感情が薄くてちょっとサイコパスな内面
モブ・サイコな少年が、インチキ詐欺師と出会い、一緒に死闘を生き抜き、お互いに心を通わせながら本当に大事なものは何か?「たしかなこと」を見つけていくハートフルコメディ完結編

【感想】
期待が大きすぎて、途中「え?」ってなるところも多かったけど最後はいい感じで終わったので良かった

3期で最高だったのは霊幻師匠のカッコ良さ
{netabare}
それから、ずっと無表情だったモブが最後に笑顔になるシーンに思わず涙が出ました
今までのバトルもドタバタした日々も、全部この笑顔のためにあったんだなあって思う

【モブからの卒業】
最初はどうしようもない詐欺師だった彼は、自分が凄い能力者だと嘘をついてモブをだまして金稼ぎの道具にしていて、バレたら商売ができなくなってしまうとビクビクして本当の自分を隠してきました、でも無感情だったモブが自分の中に生まれてくる人間らしい「負の心」と「正の心」との間で葛藤しているのを見て今まで必死に隠してきた秘密を打ち明ける

何を今さら・・・
本当は霊幻に力なんてないことくらい、モブはとっくに気づいている
でも彼にとって一番大事な秘密を、誰にも知られちゃいけなかった秘密を、
霊幻の口から明かされた・・・それは真の友情の証なのだと、気づかないほど今のモブはもうにぶくない
無感情だった昔の自分だったらきっと気づけなかった・・・でも霊幻はモブに人間らしい感情をくれた
はじめて生まれる悪い心・・・それも人間らしい心なのだと気づかされたモブはやっと本当の意味で人間になれました
それは、嘘の自分を明かしてくれた師匠の想いが届いたから・・・

【片思いからの卒業】
ヒロインのつぼみはずっとお話のなかでそんな重要な感じでもなくて、モブが片思いしてるのがとってつけたような蛇足感あったけど、最後ちゃんとモブの気持ちを受け止めたうえでふられたっていうのはシナリオ上も、モブにとってもすごく意味のあることだと思います
ふられるのは当然なんですよ、だって彼はまだ自分の心の形に気づいたばかりなのだから

最初、感情がほとんどなかったモブがだんだん人間らしくなっていったけど、彼が人間になれたのはモブの超能力を怖がらず普通に接してくれて見た目かわいくて高嶺の花で憧れのつぼみへの片思いのおかげじゃなくて、だらしなくて冴えなくて残念な詐欺師・・・霊幻師匠やえくぼとの真の友情だったってことだと思う

だから1期も2期もつぼみはヒロインポジションなのに扱いが軽くて存在感がなかったんだと思う
恋愛って遠くから一方的に見つめるだけでは成立しないから

【モブがモブでなくなった日】
でも霊幻師匠と心の底から認め合って、自分の負の気持ちとも向き合ってやっと人間になれたモブになら、つぼみも「その他大勢のモブ」ではなく、ちゃんと正面から向き合って「一人の男として」見てくれるでしょう、付き合えるかどうかはこれからのモブしだいだけど

モブの人生はまだスタート地点に立ったばかり
これから彼にはヒトとしての人生が待ってる
きっと不器用な彼はいろいろ苦労し、思い悩み、また暴走することもあるでしょう
でも、きっと彼が悩んだ時には弟とえくぼ、そして師匠が助けてくれる
もしかしたら、つぼみが支えになってくれることもあるかも

モブ・霊幻・えくぼ・・・それぞれが人として成長して未来に向かって歩いていく姿が良かったです! {/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 26
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

1期・2期の積み重ねがあるからこそ感動する3期

3期はさらに成長物語要素が強くなった感じです。
なので、超能力バトルなど好きな方には物足りないかもしれないですけど、私的には一番好きでした。

1期感想などにも書きましたが、クセのあるキャラデザとか悪霊退治とか超能力バトルとかでどちらかというと男性が好きな作品のイメージがあるんだけど、実はヒューマンドラマとしてもすごくいい作品だと思うので、ハートフルな作品が好きな方におすすめします。

以下、印象に残った話です。

6話。{netabare}他人から認められたくて力を使い、神になろうとしていたエクボ。
モブとの会話で自分の本当の気持ちは友達が欲しかったことに気づいて・・
その後の展開はもう、うるうるしっぱなしでした。
この感動も1期からのの2人の関係の積み重ねがあるからこそなんですよね。{/netabare}

9話。{netabare}つぼみが引っ越すことになって告白しようと決心するモブ。
アドバイスを求められた肉体改造部の子たちの戸惑う反応と励まし方が微笑ましくてほっこりした。。
モブから見えてるつぼみと実際のつぼみの顔が微妙に違うのも表現凝ってますね。
霊幻が「俺が自分自身をさらけ出したら確実に振られる」って芹沢の前で普通に話してるのも、相手を信頼してるから話せることだし、霊幻自身の成長を感じました。
何気ないシーンだけど、モブがサッカーしてるシーンが1期1話と比べると成長しててまたじんわり。。{/netabare}

10話。{netabare}花沢テルの必死の呼びかけに目覚めるモブ。必死に被害者を救う花沢。1期の2人の戦いとの対比かな。
元ツメのコヤマとサクライの職場のコンビニに対する想いを語る会話が地味だけど好きです。{/netabare}

12話。{netabare}超能力を持つ自分を隠し続けてきたモブ。
つぼみを好きなのは、超能力を持った自分に向き合って普通に接してくれたから。
隠してきたもう一人の影山茂夫。それはモブ本人にもずっと否定され続けてきた存在で。
元ツメのボス鈴木や弟の律でも止められなかった影山茂夫を無謀に止めようとする霊幻だけど・・
ずっと隠してきた本当の弱い自分をさらけ出す霊幻の姿に驚く茂夫とモブ。
モブにさらけ出せたのは、2期のあの出来事も含めて、モブへの今までの信頼の積み重ねがあったからこそ。
隠していた自分を認めてさらけ出した霊幻の姿に、ありのままの自分を受け入れろという師匠の言葉にモブと茂夫はひとつになって。
ちゃんと告白して振られて泣いたモブ=茂夫。かっこよかったよ。ちゃんと待っててくれたつぼみも。{/netabare}

最後の後日談もモブたちの成長が感じられたすっきりとしたラストでした。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 19

68.8 2 2022年度の宗教アニメランキング2位
天才王子の赤字国家再生術(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (289)
924人が棚に入れました
覇権国家の脅威に晒される弱小国家・ナトラ王国。 若くして国を背負うことになった王子・ウェインは、補佐官のニニムに支えられながら、才能を活かした見事な手腕を発揮し始める。 でも、この国……めちゃくちゃ詰んでる! 内政に手を入れようにも金がない。 よそから奪おうにも軍事力がない。 まともで優秀な人材は他国に流出してしまう。 「早く国売ってトンズラしてえ」 ウェインの願いは、とっとと隠居して悠々自適の生活を送ること。 大国に媚びを売り、国を売れば夢が叶うはず。 しかし、外交も軍事も予想外の方向へ転がってしまい……!? 知恵と機転で世界を揺るがす 天才王子の弱小国家マネジメント、ここに開幕!

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

天才というよりも

アニメタイトルだけみると、敏腕王子が内政的に国家を再生するかのよう。
でも、原作で「そうだ、売国しよう」なんてヘタレているから、実体は異なります。
ちゃらんぽらんな王子が本能的に行った施策で何となくいい方に転がっていく・・・みたいな。
まあ、天才だから緻密に計算されているんでしょうけど。

しかし、このアニメの語るべきはそこじゃない。
はっきり言って、補佐官ニニムの魅力です。
容姿端麗、頭脳明晰、白髪、赤瞳、横乳etc.etc.
物静かにキツイことを語るニニムに心を奪われました。

また、王子ウェインとニニムの言葉のキャッチボールが心地いい。
あからさまな恋愛関係ではないにしても、互いの信頼関係は絶大です。
その関係に立脚したやり取りには不思議な安心感がありました。
もうラブコメ夫婦といっていいでしょう。

オープニング曲「LEVEL」は、やなぎなぎさんがコラボで歌っています。
お相手は、声が凛々しい女性だなあと思っていたら、男の方。
声高っ。
PVのなぎさんもノリノリだし、意外な一面をみた主題歌でした。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 18

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白いけど、ウェインが天才王子かどうかには異論があるかも…?

ライトノベル(GA文庫)原作は未読です。11巻まで刊行されてまだ継続しているみたいなので、それなりの人気原作なんでしょうね。

「天才王子かどうかには異論があるかも」については、物語での描かれ方としてウェインが為政者として必ずしも突出した頭脳の持ち主ではないように思えるってことですね。

作中で一番優秀なのがSクラス、そこからA、B、C、Dクラスみたいに順番に評価をつけるとウェインはSクラスに入っているんだろうけど一人Sクラスってわけじゃないって感じでしょうか。

ウェイン以外にもニニム、ロア、ソルジェスト王あたりはSクラスっぽいし、ゼノはたぶんAクラスくらいの感じだけどウェインもそんなゼノにしてやられるくらいの差で、ウェインは作中で突出した頭脳の持ち主ってわけではないんですね。

物語のパワーバランス的には面白くなる要素だと思うんですが、タイトルとは合っていないかも。

ニニムやソルジェスト王みたいな若干フィジカル超人っぽい人物はいても、超常現象的な魔法・魔術的な物は出てこないようなので、内政ものとか架空戦記的なものとして観ている分にはけっこう楽しめる作品だと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 20

ビマ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

そうだ売国しよう…は?

えっと…コミカライズ版は読んでいたんですが知らないうちにアニメになってましたね(汗)
原作とタイトルが違うから気づかなかったー!
今は日本のアニメは世界中で観られてますからね〜。国によっては洒落にならないタイトルだと判断しての変更だったのかな?
きっと大人の事情です(笑)

でも断言しよう!
この作品はめちゃくちゃ面白いぞー!

コミカライズ版も絵がキレイで丁寧に描かれてますが、アニメになってアニメならではの工夫でさらに面白く楽しくなってます!

1番のオススメは主人公とメインヒロインの関係ね!
恋愛関係がないにも関わらず二人は異常なくらいの強い絆で結ばれてます。これが美しいのよ!
序盤では「なぜこんな関係ができたのか?」と、ちょっと説明不足感を覚えると思えます。

でも気にせず観よう!

あとは政治的駆け引きや戦争が多いストーリー展開か計算されていてテンポよく楽しく見れる点なんかも注目して欲しいです。
トラブルが物語の進行と比例して大きくなる。と、同時に、見ている我々の主人公への信頼度も高くなってて、いつも「ちょうどいい感じ」の緊張と緩和が作りあげられてます。
ああ、でもこの匙加減は好みにもよるかな〜?個人的に「ちょうどいい」感じでした。

やっぱファンタジー×頭脳戦は面白いよね!
個人的には布教したい作品です。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 6
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