宇宙戦艦で宇宙船なTVアニメ動画ランキング 8

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の宇宙戦艦で宇宙船な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番の宇宙戦艦で宇宙船なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.7 1 宇宙戦艦で宇宙船なアニメランキング1位
モーレツ宇宙海賊[パイレーツ](TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (953)
4593人が棚に入れました
どこかの宇宙・海明星(うみのあけほし)に住む高校一年生の加藤茉莉香。茉莉香はある日、故人である父親が実はつい最近まで生きており、宇宙海賊船・弁天丸の船長であったことを知る。
弁天丸が海賊として活動を続けるのに必要な、私掠船免状の継承のためには直系の跡継である茉莉香が船長になるのが条件と告げられ、元・父親の船である弁天丸、そしてそのクルーとともに、女子高生兼宇宙海賊船船長としての生活を送ることになる。痛快スペースオペラ、華麗に登場!
ネタバレ

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

さぁ!オッサンホイホイの時間だ!!

個人的に1話でドツボにキた。
ハーロックネタw爆笑。まさか21世紀に聞けるとは。
中身は70、80年代から散々読んで、観てきたもの。
始祖たるヤマト、銀英のパロ、ナデシコ、タイラーで大輪となった,おちゃらけたスペースオペラの風格。
肌が合う合わないでいったら15年ぶりに幼馴染にであったような・・・。いちいち涙が出てくる演出。
エヴァとかの大月Pまでいるwナデシコメンバーなんですね。納得です。
オカエリナサト

キャラ原案が変態絵師、あきまん
お布施はよくしてる。
∀ガンダム以前、カプコンの頃から愛してる。ストゼロくらいが好きだったな。
ユーストでエロいマミさんだか描いてBANくらったとか。
昔たまに書いてたデリヘルの感想がおもしろかった。


今年はコイツだけやっぱりひとつ抜けてるかな・・
売れはしないだろうけど・・
オンナのコが主人公ってだけで恋愛、ハーレム的なものを感じない。おっさんだって登場するし。きょうびのテンプレアニメと違うけど、90sはこれがテンプレw
まさに黄金期のアニメ、世代にはたまらないよね・・。

ZEROのあとにあのアバン、ナレーション、シュールだなぁ・・・。

ゼーガの音響さんらしく花澤チアキちゃんががなぜかかわいいのも見所。
ざーさんがこんなにかわいいわけがない。


くだらない感想{netabare}
途中からちょっと雰囲気が変わってくるのですが、
あえて原作を追い抜いたとか。
やるからには作者と協議の上だろうけど。

それ以降、海賊→オタクっていう暗喩な気がしてきたよ。
ネット社会でなまじ光の速さを超えてしまった(超えてないけど)我々への提言なのか。オトナになって離散してしまったオタクたちのことなのか・・。
それについてのメッセージだとするのであれば・・。

どこぞで読んだらストロングスタイル?プロレスだぁ?ww
オタクにはかわらないな。あたらずしも遠からず・・・
茉莉香がレスラーの娘で、後ついで、親父がガチもやってみないかと?wくだらねえww
UFCバリならいいけどガチでも空気読む試合はイヤよ・・。
てことは映画は関係なくて、2期はガチとエンタメどっちがいいか、ファンが決めてくれってことだね?
ガチにしたら個性がかけるな。
見世物だけど、たまに頭に血がのぼっちゃってガチっぽくなるのががプロレスの真髄。あと技の美しさ。
どこぞのアメプロくさく、親父とのくだらない抗争劇とかでもいいよ。


作品概要
最初は部活の話、で海賊になって仕事をする話、部活と海賊を合わせた話、ガチンコの宇宙海賊としてマジでやりあうラスト。

実際には3種の構成なのか。
原作未読ですが、海賊なるまでにものすごーーくかかると聞いております。
さすがにそれはイカンので、2クールとはいえなかなかのハイペースで進みます。正確には一気に時間が飛ぶんです。

必然的に主人公の成長物語はほぼシカト。第一話から海賊になって仕事して、そこまでは比較的丁寧には描いてありますが、理解できません。
形式的にやってみました感が・・。

結局茉莉香が海賊になる資格を持っていて、英才教育、エリート娘。天性の宇宙海賊なだけじゃんかと。それに納得するかどうかってだけ。まぁそれでいいんですこんな話。

むしろ隙間がたくさんあるのでOVAででも補完話がたくさんでたらたのしいな。


この作品のすげえなってとこ

キャラクター
とにかくこれ。あきまんがたぶんヤバイんだと思う。もっといえばキャスティング。
大量に登場するヨット部員だが、クラスの(この場合部活だが)書き分けできてるのは名作とはよくいったもの。
ビジュアル、ちょっとしたしぐさで誰がどんなやつか分かる。逆にメインを食わないように添え物程度にしてあるのでほっといても問題ない。
その程度の扱いなのだが無駄に豪華なキャスト。
声優さんや外見の特徴のみでできるだけ表現。
そのサジ加減が秀逸。

SF考証も同じく、セリフを少なく、作画からどれだけの情報を視聴者にわからせるかといことに徹底してる。



オッサンじゃないとわからない舞台演出
みんないってることですが、古今SFのパロオマージュなどなどで構成。
本家作品でツッコミ入れられてたようなことに対してさりげなく修正、フォローをするというか・・
これならあの演出が成立するよねという。
電子戦は独特ですが、宇宙船モノではってめずらしいだけ。
レーダーのエフェクト、対艦戦のインターフェイスとか心当たりはいっぱいあるでしょう。ナデシコパロもあるのがニヤリ・・。そこいらがわからないと説明がほとんどないので会話の意味が不明になるかと。
物語はあまり関係ないのですが・・。この作品独自の楽しさがわかりません。

そんなこんなでここまでオタク、オヤジ知識を必要とする作品・・・よく出せたなと。。
{/netabare}













以下リアルタイムな覚書
{netabare}

3話まで、
ひたすら舞台説明、こちらも宇宙旅行を強制させるチュートリアル。海賊になる前にしっかり勉強しろてね。
どうやら日本語が常用なのか?習字してるし、船のあのシステム・・。
練習艦のデザインもOPにでるお約束の弁天丸ブリッジとは違い、トップなどのSFオタで言われてきた円卓、証券取引所タイプ。
お約束程度にお色気をいれてるが健康的なだけでエロも萌えもない。女子高生をガキあつかい。オトナとしてまったくもって正論。
船外でロープつけないのも絡まってあぶないからだろうな・・。ガスガン的なものがあるんでしょう。
セイリングじゃない、一般の通常エンジンなら半日で太陽回って往復できるってのもさりげない。あの世界は巡航でもすさまじい速度ってことですね。
プラネテス以来の本格宇宙SFだった。
リアリティと世界観にこだわってそのままおちゃらけだけどハードスペースオペラなのか・・基礎は知ってるんだぞと示しといて独自設定とかでぶっ壊すのか・・・楽しみ。

4話
もうこれこのまま部活作品でいいんじゃねえの。十分作品が成立してる。本格的に弁天丸に乗っちゃったら、おしまいな気がしてきた・・。みんなで乗り込むのか?二束のわらじか。
そんなことより小見川千明さんが恋しいのだが、またでるよね?・・・。電子戦とか地味だなぁwwこれは売れねえww楽しすぎるんだけどw

5話
エピソード1的な一区切り。
丁寧に説明を重ねてきた世界設定がついに明らかになる。
これ、かなり見せ方もお話もすごくうまいと思う。
あそこまで電子戦を見せといて、視聴者も登場人物もそんな航行システムっておかしくね?って思ったらコンピューターが無くても手動で操艦できるにきまってるじゃんって。ですよね。そもそもオデット2世は元々スタンドアローンのシステムだったわけだし。ちゃんと前フリしてる。
そして部長の通信が伝説の台詞『バカめ』wwwおまえがなw
あの攻撃方法とかあの作品のあれやしな。SF愛してるんですね。
視聴者の疑問に一気に回答をだし作品のノリも示してくれた。風呂敷たたむのがすごく綺麗。
ついでに宇宙空間で制服なのにパンツは絶対に見せないという製作の勇気!!。
普通なら着座の際に慣性の法則に逆らえないでスカートがめくれるはずなんだが・・・。仕掛けがあるんでしょう・・。

6話
やはり学園モノのほうがいいなぁ・・。まだまだ部活アニメのがよかった。海賊になったらエンディグでwざーさんが転校してしまったのが残念。たまに海賊って感じを期待。
そんなことより当OPを披露したはじめてみたももクロが斜め上のユニットすぎて衝撃的だった。。。

~10話
完全に銀英バリのスペースオペラになってきたYO。
作戦も銀英じゃねーかYO。
ポーズのかっこよさとか余分な台詞のなさとかすげえぞこの作品。
たまらんわぁ・・俺らはオタクであってヲタクではないというのを再認識させてくれる。
セレニティってアレか、セラムンからか。
戸松っちゃんヘタクソだなぁww。
ざーさんも好きじゃないけど、チアキちゃんいいな・・なんか似合ってるしかわいいわ。
マミとの絡みもなかなかでしたが、ノリノリで営業やってるのがなんともかわいらしい。

14話
こんなこともあろうかと・・なチアキチャン。
某作品でいう声優さんのギャラとか下世話なこと考えるとこ絶対やると思ったがなんか出すのが早いw〆にするべきネタじゃない?
日笠部長、レズらしいのにマジかっけえよ。
じつはこれがラストエピソードってことはないよね?かなりの長編にすんのかな・・。もうすこしタメがほしかった激アツいネタっすね・・。

~16
弁天丸にヨット部を乗せることでついでにSF考証というか説明もしてくれちゃう、普段のクルーがどれくらいすごい奴らなのか・・ってな。
うまいな・・
~17話
ブッ!!っていう衝撃のガチレズ展開。ドン引きするレベルのキスがすげごいっす。完全に入ってる音にわざとしているのは、ノリノリのアドリブか、いやがらせかw
ピンチになったらとにかくワープってもういつからだ・・古典的なお約束で燃えますね。

19
開幕から座右の銘が全否定されました。
なんか台詞の雰囲気もかわったな・・。


24
ド王道なクライマックス、ハーロックにツッコミをいれるセリフ。ガンダムだと演出見て察しろというだなw。かっこいいからは真理。
途中から感じていたがやはり海賊=おたく、オタクのような気がする。


海賊会議・・・あれですねヨーホーヨーホーのパクリっすね。
ハーロックの船外操縦→ホログラム、サイボーグ化で実現。
意味はない、かっこいいからだって・・wわかってるね。


クオリティは一定しないが絵の動かし方は要所要所でうまい。作画→本来アニメでは絵をうごかすこと。
セリフの使い方、テンポはすばらしい。説明的になりがちだが最小限。画面よく観とけってことかな。
アニメというよりは完全にガチなSF、


売り上げがまぁまぁすごいとの結果が・・世の中捨てたモンじゃねえな。


OPについて
モヒカンになったドラえもんが弾いているようなイントロからはじまり、どう考えてもロマサガイトケン節、ドラクエ風(というかクラシック)のごとく拍子が代わり、しょっちゅう変調、サビは90s王道のアニソンメロディー。泣き?っていうの?変にオサレぶらずにそのまま上がり続けて限界まで突破するという・・。で〆はFFのクリスタルのテーマってか。

ジャンル的にはシンフォニックメタルっていうの?。よく知らないけど。
マーティがあらぶってるのはわかった。
久しぶりに聞いたアニソンの珍曲なのは間違いない。
おもしろいけど、とにかく詰め込みすぎで疲れる。しかし中毒性が・・。
『ポゥ』じゃねーよ。マイケルネタかよ。

ももクロがヘタクソとかいわれるが、こんなすごいメロデイー誰もこのままは歌えないよ・・。きれいに歌うとたぶんダサいぞ。
あくまでタイアップじゃなくてアニソンだし、イメージってもんもある。
あえてアイドルのヘタクソボーカルなのがいいんだと思うよ。
ヒャダインさんもプロなんだから考慮してるんじゃないかな。
こういうヘンテコな曲を弾くとピアノを習っていたときのドラクエ4の気球のトラウマスイッチガ・・・・

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 50

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ゆるゆる演劇部「パンチラレス」釣りアニメ

2012年1月から6月TV放送された。全26話。

「ミニスカ宇宙海賊」(ミニスカパイレーツ)を元にした作品。
※笹本祐一のSF小説・ライトノベル。イラストは松本規之。
2008年10月より朝日ノベルズから刊行されている。

放送中は3話程度で挫折。

あらすじ。

ミニスカートの船長服を纏った女子高校生が、免許を受けた
「合法的」な宇宙海賊の船長として舞台で活躍する物語。

海明星に住む高校1年生の加藤茉莉香は、ある日、死んだと
思っていた父親が最近まで生きており、宇宙海賊船・弁天丸
の船長だったと知らされる。

さらに、弁天丸が海賊として活動を続けるうえで欠かせない
私掠船免状の継承の為には、直系の継嗣である茉莉香が船長
になるのが条件と告げられた。

茉莉香は女子高生兼宇宙海賊船演劇の船長役としての生活を
送る事になるが・・コスプレを極める事ができるか?

感想。

5話くらい迄淡々と丁寧に?海賊になるまでの経緯を展開。
台詞が淡々と進行して熱気の類は感じない・・名前だけを
見ると声優は相当に人気や実力のある人が多い筈?なのに
あまり得意としない役柄にローテーションされてお互いに
殺し合ってる感じ。

総合的に台本片手に舞台劇を演じている高校生という感じ。
主人公の演技に合わせて実力者も低レベル演技に徹した。

人気実力ともに出演声優の10指にも入らない主人公声優は
流石に無理があったのではないか・・6話~1クール終り迄
色々な交戦状態やトラブルの盛上がる部分で周囲の熱演に
完全に浮いてしまって、熱演側が滑稽な雰囲気になってる。

どのキャラも人格が完成された状態で成長する描写は無い。
その為キャラに感情移入し難く"お遊戯"を視ている感じ。

1クールクライマックスは無駄に丁寧な序盤~後半を完全に
否定する簡素な手抜き描写で「ポカーン」・・の大団円??
それで勲章貰える大活躍??尺の使い方が滑稽だった。

私にはキャラ・キャラデザ・メカデザ・演技・音楽が微妙
過ぎて演出も低年齢向けでハマれなかった。
OP/EDを聴いた雰囲気そのもののやや微妙な雰囲気が好きな
人用の作品で面白みは無い。


原作は本格的スペースオペラ?アニメはスペースオペラ?
その言葉は同じでも意味は全く違う。

何処が海賊?服装です。

バトル?ほとんどナンセンスな馴れ合い結末。

例え主人公が悪い事をしても「正義」だから無敵の意味不明。

兎に角軽い・・軽薄。

SF作品ではない。女子高生の日常を成長なく淡々と描いた。
制服での学園。メイド服でのバイト。海賊服での演劇。
この3点が軸で多忙な主人公が世界の中心。

一生懸命周囲が主人公を盛り上げるが・・個性がなく・・
蛋白で魅力が全くない主人公が決断する事は全て正しい!
流石血族! 本人の努力シーンは皆無。

血筋が良くカリスマのある主人公が何でも「流石!」という
中心に描かれるだけの低年齢向けアニメ。

劇場版ができるほど人気?何故?と思ったら殆どの評価が
女子校生が出てくるがパンチラがなく予想外に良かった?
不快なシーンや不快な悪人が出てこない等・・ゆとり??

「面白みは無いけど」という前置きの上で好評化する・・
全く意味不明の謎の評価が多かった・・不思議・・・

面白く無いものは面白く無い。それでいいだろうに・・

あと・・宇宙船が出たらSFなのだろうか?SF風とは想う。
抑揚がない描写が長い事を「丁寧な描写」と言えるのかな?
べらべらそれっぽい用語を羅列すればSF?中身が濃い?

ドラマ性などドキドキもワクワクも爽快感もない。
後半は前半よりは、それなりに面白いと聞いて視聴を・・
続けては視たものの・・・女子校ノリだった・・軽い。

面白くないがパンチラ等萌えやエロ描写がないので良く?
女子高生萌えパートが増える後半が高評価ってなんぞ??

単に近年の深夜枠アニメに苦言を呈した人の苦肉の評価?
その割にミニスカートの足フェチカットが多いが何なの?

私には中途半端な萌え路線でエログロ排除したものの・・
捨てきれずに不自然な雰囲気に確りしたSF設定が浮いて・・
更に方向性がふらふらした中途半端な作品に感じた。

確かに不快な描写はない。
だが・・午前中の女児用ヒロインアニメより緩い描写で・・
何処が濃い? どれも行動の切欠が無責任で稚拙・・
何れも問題を大きくした要因という非は描かずに結果だけ
取り上げて正義の味方風・・相手が酷い奴だったので正義。
何処が丁寧なんだろう?日常生活gdgdパートを丁寧に描く。

宇宙のステルヴィアと同じ監督作品とは思えない。



白凰女学院の生徒

加藤茉莉香:小松未可子
白凰女学院高等部1年生。
学業成績も宇宙機の操縦シミュレーション成績も優秀。
初等部から無遅刻・無欠席だった。可也ポジティブ思考。
父の後を継いで宇宙海賊船「弁天丸」の船長に就任した。

チアキ・クリハラ:花澤香菜
白凰海森星分校から転校生。色白に黒髪で鳶色の眼。
茉莉香と同学年。クールで冷徹だが、天然ツンデレ。
海賊船バルバルーサ船長ケンジョー・クリハラの娘。

遠藤 マミ:小見川千明
茉莉香の同級生で友人。喫茶店ランプ館でのバイト仲間。
手芸部員で、茉莉香の船長服のカスタマイズを手掛けた。

グリューエル・セレニティ:戸松遥
セレニティ連合王国星王家の第7正統皇女。初登場時12歳。
弁天丸との接触を取り繕う為に白凰女学院中等部へ留学。
かなり行動的な性格で、茉莉香いわく「密航好きのお姫様」
ゴンザエモン加藤芳郎とは知り合い。可成りの切れ者。

グリュンヒルデ・セレニティ:金元寿子
セレニティ連合王国星王家の第8正統皇女。愛称「ヒルデ」
グリューエルの妹。凰女学院へ入学しヨット部に所属。

ジェニー・ドリトル:佐藤利奈
ヨット部部長の三年生。同性愛者で、リンとは恋人関係。
星間輸送の大手「ヒュー&ドリトル星間運輸)社長の令嬢。

リン・ランブレッタ:日笠陽子
ヨット部副部長の二年生(のち部長)通信・電子戦が得意。
同性愛者でジェニーと恋人関係。悪巧みや悪知恵が得意。

弁天丸

ミーサ・グランドウッド:伊藤静
弁天丸の実質的な副長。女医で茉莉香の相談役兼参謀。
臨時の保健医として白凰女学院高等部に潜入していた。
セクシーな出で立ちが多い。実年齢は不明でタブー。

ケイン・マクドゥガル:松風雅也
操舵手。茉莉香のクラス担任兼ヨット部顧問として潜入。
優男。豪華客船襲撃アトラクションでは剣劇等を演じる。
「パラベラム号」操舵手のシェインという双子の弟がいる。

百眼:藤原啓治
ブリッジだけに限らず弁天丸の情報の収集・分析担当。
男性。アポロキャップをかぶっている。

クーリエ:堀江由衣
電子戦担当。金髪お団子髪に瓶底眼鏡でドテラ姿の女性。
銀河帝国情報部員のナッシュとは昔馴染。お菓子好き。

シュニッツァー:三宅健太
戦闘指揮担当。真空中でも宇宙服不要の戦闘サイボーグ。
頭部に2本の角を生やし、口許に鋭い牙をのぞかせる。

ルカ:水原薫
航法士。右目に眼帯で黒マント姿の女性。占いが得意。
水晶玉を模した立体ディスプレイを持っている。

三代目:松岡禎丞
機関担当。頭に鉢巻を結び、作業衣を着ている男性。
弁天丸の安否に神経を使い、些細な物事に大騒ぎする。

セレニティ連合王国

ヨートフ・シフ・シドー斧アツシ
セレニティ正統王家の枢密院侍従長。長命種の老人。

ヒュー&ドリトル星間運輸関係者

ロバート・ドリトル:津田英三
ジェニーの伯父。ヒュー&ドリトル代表取締役。元軍高官。
ジェニーとは彼女の父親の代からの犬猿の仲である。

ジュナイ・クールフ:内匠靖明
ジェニーの婚約者。ロバートと親しい政治家の息子。

その他の登場人物

加藤 梨理香:甲斐田裕子
茉莉香の母。新奥浜空港に管制官として務めている。
海明星の星系軍関係者にも顔が利く。男の様な言葉遣い。

ゴンザエモン加藤芳郎:小山力也
弁天丸の先代船長。梨理香の夫で茉莉香の父。
茉莉香には死んだようなものと説明していた。

ショウ:安元洋貴
ハロルド・ロイド保険組合のエージェントで弁天丸担当。
ハイテンションでファンキーアフロでグラサン姿の怪人。

銀九龍:松山鷹志
新奥浜空港で中華レストランを営むコック長。
海賊達の間で伝わる「伝説の料理人」の5人の息子の一人。

ナレーション 小山力也

イズミ・ユノモト:内田真礼:2年生
オデット二世の操帆を担当。

アスタ・アルハンコ:安野希世乃:2年生
オデット二世の操帆を担当。銀

小林丸翔子: 野村香菜子:2年生
オデット二世の索敵・レーダー系を担当。

エイプリル・ランバート:巽悠衣子:2年生
火器管制を担当。

ベリンダ・パーシー:三森すずこ:2年生
オデット二世の操帆を担当。

原田真希:赤崎千夏:1年生
白凰海賊団航法を担当。

サーシャ・ステイプル:高森奈津美:1年生
白凰海賊団動力を担当。

リリィ・ベル:佐藤聡美:1年生
オデット二世の通信を担当。

ウルスラ・アブラモフ:西明日香:1年生
白凰海賊団レーダーを担当。

新入生(第13話以降の1年生)
アイ・ホシミヤ 茅野愛衣
ヤヨイ・ヨシトミ 南條愛乃
ナタリア・グレンノース 伊瀬茉莉也

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

白凰海賊団に入団希望しますd(❀╹◡╹)っ

■モーレツ♡宇宙海賊ってタイトルで甘く見てたら大火傷よ♥
原作は『ミニスカ宇宙海賊』っていうライトノベルで、その著者の笹本祐一さんは自身で「現役最古のラノベ作家」と言ってるようですねw
アニメ化発表から2年の月日を経て『モーレツ♡宇宙海賊』と改名して放送開始にこぎつけたみたいです o(^ー^)o☆パチパチパチ

ストーリーはと言うと、主人公の加藤茉莉香[marika]はごくごく普通の女子高生で喫茶店でバイトしながら楽しい学園ライフをすごしていたのですけど、突然なにやら怪しげな人たちがバイト先にご登場w
なんと宇宙海賊船・弁天丸の乗組員でしかも茉莉花のママである梨理香[ririka]の知り合いっていうじゃないですか(;・∀・)ハッ?
先代船長のゴンザエモンって誰?Σ(- -ノ)ノ エェ!?パパなの…食中毒で死亡ってw
ママは何者Σ(- -ノ)ノ エェ!? 伝説の女海賊!?∑(゚◇゚;) ゲッ
突然カミングアウトされた茉莉花に驚くべき提案が…
海賊船・弁天丸に乗りなさい! 工エエェェ(´д`)ェェエエ工
茉莉花の青春の学園生活はどうなっちゃうのでしょうねw


■モーレツ♡宇宙海賊に出逢った日の日記 φ( ̄∇ ̄o)
1話観た瞬間、こっこれは…面白いって思っちゃいました♪
宇宙海賊と高生生活の両立という奇抜な設定とか、制服にいかにもっていう海賊服のコラボレーションといったギャップが新鮮で面白かったです♪
設定は斬新なのですけど、その中身はどうやら「まともな宇宙モノ」って事なのでシリアスなアクションシーンなんかも期待できそうです♪
作画の方もクオリティが高くって、艦隊戦なんかかなりの迫力があるんじゃないかなぁって楽しみにしてます!

キャストの方もかなり豪華なんですけど、ヒロインで主人公役の茉莉花役に大抜擢されたのが小松未可子さんでしたね!
引っ張りだこの人気声優さんたちを押しのけてのキャスティングだけに、彼女の演技力にも注目したいところです♪

茉莉花を中心に、学園生活と海賊の2つの視点からキャラの友情や成長をみれそうなので、今後の展開を((o(´∀`)o))ワクワクしながら楽しみたいと思っています♪


■総評
「決断は自分で選んだベスト!!」って茉莉花も言ってましたけど、「モーレツ♡宇宙海賊」ってタイトルで判断しないで本当に良かったなって思いました♪
作品のタイトルを初めて見た時は、品の無さそうなタイトルだなって思っちゃったんですよねwヾ(´ε`*;)ゝ
それが1話観た時に、あっ!面白そう♪って思って第一印象は良かったんです!
ただ2クール作品なので、最後までこの期待に応えてくれるのかな?ってちょっと不安も抱きつつ視聴だったんですけどね(^ー^* )フフ♪
そんな不安もどこ吹く風って感じで、観るたびにo(^O^*=*^O^)o ワクワクさせてくれてグイグイ作品の魅力に惹きこまれていくのでした( ̄▽ ̄)=3 プハァー

まずσ( ̄∇ ̄*)アタシの目を釘付けにしたのは、優雅で秀麗な「オデットⅡ世」でした♪
宇宙空間でありながら「帆船」という設定がとっても新鮮で、マストを広げソーラーセイルに太陽光を受けて静かに航行する船体はとっても美しく、白凰女学院ヨット部らしい船体だったと思います(゚∇^d) グッ!!
また映像としての見せ方もとっても良かったですね♪
宇宙空間に限らず、遠近を意識した見せ方が秀逸で、地上と宇宙空間など適材適所でCGの使い方にも工夫が観られました!
オデットⅡ世は磨き上げられた汚れ一つない美しい船体なんですけど、弁天丸やバルバロッサ等の現役の海賊船は使い古された感じに仕上げていて、そういった細かい所にまで配慮されているところも好印象でした(*^^*)

女子高生と海賊というアンバランスな設定を見事に融合してしまったこの作品の世界観をつくり上げるために、キメ細かい設定がなされているのですけど、それが観ている視聴者にわかり辛くならないように心配りされているシナリオ構成は、2クールを無駄なく安定した面白さを見せてくれていた印象です(⌒^⌒*)b
各話の冒頭のナレーションは「ガンダム」とかでもお馴染みですけど、細かい設定や世界観を少しでも理解しやすくするためには有効ですし、作中での説明臭くなる部分をここで解消する役目もあるんでしょうね♪
また、この時代では砲撃戦や白兵戦の前に「電子線」がとっても重要であることも、白凰女学院ヨット部の演習のシーンで取り入れることでさり気なく指南してくれてましたね♪
ただヨット部のメンバーと弁天丸を関連付けるのにちょっと強引だったかなって思いましたけど(感染症で隔離ってねw)、それ以外は茉莉花を中心に個々の個性を生かしつつバランスよくキャラを動かしていた印象です(*^^*)

声優さんでは茉莉花役の小松未可子さんは自信の一生懸命な感じが相まってなのか「海賊船見習い」と言う微妙な立場を上手く演じていてとっても良かったと思います♪
また、茉莉花の親友で役を演じた小見川千明さんも演技にも関心しました☆彡
「花咲くいろは」でミンチ役を演じていた小見川さんだったんですか∑('◇'*)エェッ!?って驚いちゃいました!声優さんって♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!

そういえば、1話でミーサさんがこんな事言ってましたけどρ( ̄∇ ̄o)
「ホントだったら加藤船長もこんなことはしたくはなかったんだろうけど・・・」
この本当の意味はなんだったのでしょうね♪
原作を読んだことないのでわからないですけど、故・・・ゴンザエモン船長wと、「ブラスターリリカ」こと梨理香さんの思惑が不透明なままなので続きがあるのかな?
茉莉香が正式に船長になった姿も観てみたいですし、まだまだ弁天丸の活躍を観たいので続編を強く希望します八(^□^*) オネガイ!!


■MUSIC♫
OP曲『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』
 【作詞・作曲・編曲】前山田健一 【歌】ももいろクローバーZ
 ヒャダインこと前山田健一さんとももクロとのコラボはドラゴンクライシスのED曲「ミライボウル」以来かな?
 ももクロの元気な部分を前面に押し出したモーレツなナンバーですw
 
ED曲『LOST CHILD』
 【作曲・編曲】NARASAKI【歌】ももいろクローバーZ
 こちらも「ミライボール」の編曲を担当したNARASAKIさんの楽曲です♪
 荒削りさが癖になるももクロの魅力を惹き立てる軽快なエレクトロニカなナンバーですd(-_^)good!!

ED曲『Black Holy』(第9話、第12話、第16話)
ED曲『透明な夜空 〜瞬く星に包まれて〜』
ED曲『未來航路』
 【歌】小松未可子
 ももクロのあとに聴くとなんだかC=(^◇^ ; ホッ!としちゃう憂いがある小松さんの歌声♪
 楽曲はオーソドックスでキャッチーな構成となってるのでとっても聴きやすいです。☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!
 個人的には『Black Holy』のようなBメロからサビにかけて盛り上がるアップテンポな曲がお気に入りです♪


2012.01.21・第一の手記
2012.10.07・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 69

78.5 2 宇宙戦艦で宇宙船なアニメランキング2位
ふしぎの海のナディア(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (582)
3140人が棚に入れました
西暦1889年、パリ万国博覧会中のエッフェル塔で、飛行機の発明を夢見るジャンは、サーカスの団員ナディアと、彼女の友達である赤子ライオン(キング)に出会う。彼女の持つ謎の宝石ブルーウォーターを狙うグランディス一味から逃げ、ナディアの故郷を目指す旅のなかで、悪の組織ネオアトラン(ネオアトランティス帝国)の首領ガーゴイルが占拠した島で生き残った少女マリーと出会う。しかし、マリー、キング、ナディアの3人は、ガーゴイルに連れ去られる。初めはブルーウォーターを狙っていたグランディス一味と共にナディア達を助けるうち、ジャンは万能潜水艦ノーチラス号のネモ船長とガーゴイルとの戦いに巻き込まれていく。

声優・キャラクター
鷹森淑乃、日髙のり子、水谷優子、滝沢久美子、堀内賢雄、桜井敏治、清川元夢、大塚明夫、井上喜久子
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ようやく見るに至る

再放送されていたのを見たことはあったが、追っていたわけではなく、話の内容はほとんど知らないも同然だった。
しかし、アマゾンプライムビデオにいつの間にかあったので、見ることができた。

何かと葛藤が多いし、割と人がばんばん死ぬんやなあ。思っていた以上にシリアス。潜水艦離脱からの中だるみしたのか無人島漂流。いつの間にかグランディス、サンソン、ハンソンが良い奴になってるし。キャラソン一挙放送みたいな謎回もあるし。ツッコミどころありすぎ。
さらに気づいたら、最終話に向けて一気にシリアス展開。僕の大好物である後日談も交えて、最終的にはしばらくロスに至る自分史に残る作品だと感じた。本当にずるいよ。庵野秀明。最後の脱出とか、あれだけで泣けてしまうよ。
{netabare}エレクトラがひっそりとネモとの間に子供まで作っているのはたまげた。サンソンはグランディスだと思っていたのに、まさかのマリーと結婚しているのもびっくりだわ。{/netabare}
褐色露出多めヒロインも当時も現在でも斬新でありですね。NHKも共同制作に入っているわりにはやりたい放題やっていたみたいね。なんにせよジャンとナディアがハッピーエンドを迎えられたのは良かった。

鷹森淑乃の声も良かったし、貞本義之のキャラクターたちみんな良かった。

人を殺すくらいなら殺されたほうがまし。とは言うけど、人殺しに自分だけで済むならまだしも、自分の大切な人が殺されても平気でいられるのだろうか?殺人は駄目なのは当たり前だけど、正当防衛というものがある。

23話には驚かされた。あれが例の嫉妬に狂った女エレクトラなのか!背筋がぞくぞくした。まじでとんでもないな。
{netabare}ナディアがネモの実の娘でそっちに愛を注がれるのは嫌だから殺そうとするなんて。清純で冷静沈着なお姉さんだと思ってたのに。挙句、自殺未遂ですよ。これじゃあ、単なるメンヘラですやん。ネモの圧倒的な漢気で全部解決。
嫉妬描写が多いグランディスのほうがやりそうなのに。あ、でも、グランディスのほうが気持ちいいほど分かりやすい性格しているから大丈夫やな。お嬢様育ちとは思えない。料理上手だしね。結婚詐欺の被害に会って、財産も勿論だが、ほぼ全てを失うという悲しい境遇を乗り越えているから強い。{/netabare}

ナディアが肉食を嫌う。科学、文明を嫌う。菜食主義って文明社会でないと達成できないよなあ。なのに、無人島に漂流したとき、自然と共に自分は生きていくだなんて矛盾を抱えている。食糧を盗むことでしか生活できないなら、自然と共生しているとはとても言えない。人間は自然の中では生活しきれないからこそ、文明を作りあげてきた。この便利さからは逃れられない。

子鹿を殺したことを責めるが、ライオンとかは子供を狙うじゃん。動物を殺すのは駄目でも植物は許されるのか?肉食動物が肉を食べることを知らないし、卵が動物の生まれる前の段階なのにそれは食べることができる。一見ヴィーガンのようだが、違う。そもそも僕はヴィーガンの思想自体理解しきれない。菜食主義でも肉を無理矢理食べると感動して菜食主義を辞めたくなるらしい。肉食には抗えない。人間も動物だからね。自分のポリシーとして貫くぶんには構わなくても、人に押し付けてはダメ。おいおい蚊は殺してもええんかーい!!過去のトラウマはそう拭えないもんだね。後日談でも断固として食べてないし。

ナディアは思春期特有かもしれないけれど、非常に面倒くさい。自分の過去を振り返ってもそう思う。なんでこんな面倒くさい思考回路してたんだろう?恥ずかしい。だからこそ、ナディアを見るとイライラしてしまうんだなあ。上手に描いているもんだ。腐った物を食べてお腹を壊したところを助けようとしたジャンに感動してしおらしくなったなあ。

ジャンもデリカシーがないなあ。女性の気持ちに鈍感。女性にキスを誰としたとか訊いたらまずいやろ。かくいう僕も女性の気持ち、ましてや人間の気持ちなんて分からない。努力はしているつもり。男子校生活は終わったはずなのに未だにおかわりしてるもんだから、なんだかんだジャンに共感できる。
キングがなんか可哀想。

そして、潜水艦から切り離されたあたりからシリアスからはほど遠いほのぼのとした生活。無人島とか部族とか。ナディアが浮気してしまえるほどの緩さ。いくらなんでもジャンが報われない。

マリーの声を聴くと水谷優子が忍ばれるなあ。

OP
ブルーウォーター 歌 森川美穂
ED
Yes, I will... 歌 森川美穂
この作品が放映されたとき僕は生まれていなかったけれども、曲は聞いたことがあって好きだった。どちらもいつまでもリピートできる気がする良曲。特にED。メッセージ性も強くて好きだな。
他にも大量のキャラソンやら挿入歌やらあるけど、見ている途中で僕もたるんできたので、あんまり印象に残ってない。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
時は、1889年。発明好きの少年・ジャンは、万国博覧会の会場で謎の少女・ナディアに出会う。ナディアに一目ぼれしたジャンは、ひょんなことからナディアとともに冒険へと旅立つことに―。


1. エッフェル塔の少女
パリの万国博覧会にやってきた発明好きの少年ジャンは、セーヌ川の岸辺で見かけた少女・ナディアに一目ぼれ。そこへ、ナディアの持つ宝石"ブルーウォーター"をねらう三人組があらわれる。

2. 小さな逃亡者
ジャンの活躍で三人組から逃れることができたナディアは、ル・アーブルにある彼の家で夜を明かす。ところが翌朝、三人組が万能戦車グラタンでふたたび襲ってきた。ナディアとジャンは、空を飛んで逃げることに。

3. 謎の大海獣
ジャンとナディアの乗った飛行機が故障し海に不時着。偶然パトロール中のアメリカの戦艦に発見され助けられた二人。しかしほっとしたのも束の間、今度は謎の大海獣が現れ、戦艦と激しい戦闘を始めてしまう。

4. 万能潜水艦ノーチラス号
謎の大海獣と戦艦の戦闘中に、海に投げ出され取り残されてしまったジャンとナディア。すると二人の前に最新の装備を持つ潜水艦が現れる。二人はエレクトラと名乗る女性から親切なもてなしを受ける。

5. マリーの島
ノーチラス号に別れを告げたジャンとナディアは、改良してもらった飛行機でフランスに向かう。ところが、突然攻撃を受け飛行機は近くの島に墜落、しかもその島は謎の侵略者たちによって占領されていた。

6. 孤島の要塞
侵略者にマリーが捕らえられてしまった。ジャンとナディアはマリーを救い出すため、島の中心にある秘密基地へ潜入する。二人はそこで、ノーチラス号と闘っていた潜水艦を目にする。

7. バベルの塔
ジャンをかばって囚われの身となったナディア。ネオ・アトランティスの首領ガーゴイルは、ナディアをなぜかプリンセスと呼び、マリーとキングを人質にして組織への協力を迫る。彼の狙いはいったい何なのか?

8. ナディア救出作戦
グランディスたち悪党三人組と再会したジャンは、ナディアを助け出すため力を合わせることに。ジャンと対面したガーゴイルは、ナディアたちの命と引き換えに、ブルー・ウォーターの在り処を聞き出そうとするが。

9. ネモの秘密
ネオ・アトランティスの基地が崩壊、グラタンで海へと逃げ出したジャンたちは、ノーチラス号に助けを求め、ネモの判断で救出されることに。そこで、初めてナディアに会ったネモは驚く。

10. グラタンの活躍
ネモの命令で部屋を分けられケンカをしてしまったジャンとナディア。一方、ノーチラス号はガーゴイルの飛行船カルカロドンを追撃するのだが、逆に地下水道で新型の浮遊機雷に囲まれてしまう。

11. ノーチラス号の新入生
ノーチラス号の窮地を救ったグラタンの活躍が認められ、グランディスたちは見習い乗組員として採用されることに。客員となったナディアも何か役に立とうと、船内の調理場でグランディスを手伝うのだが失敗ばかり。

12. グランディスの初恋
魚料理にあきて不満をもらすハンソンたちを見かねたネモは「狩りの日」をもうけ、ノーチラス号は無人島に上陸。次々島に繰り出す船員たち。その夜、無人島の浜辺でグランディスはナディアに自分の過去を語る。

13. 走れ!マリー
小鹿を狩ったことに激怒するナディアはジャンとケンカ、ほかの船員たちもみんな仕事が忙しく、かまってもらえないマリーはキングと島の探検に出かける。古い線路を見つけたマリーたちだが、迷子になってしまい。

14. ディニクチスの谷
ガーフィッシュを追い、再び海に出るノーチラス号。そんな時、マリーが灼熱病にかかってしまう。そしてナディアまでもが倒れてしまい、二人ともあと2日の命と診断される。病気を治すには特別な薬草が必要だった。

15. ノーチラス最大の危機
ノーチラス号の科学の力にますます感動するジャン、逆に反発するナディア。そんな折ノーチラス号は、ガーフィッシュとの戦闘の最中に損害を受けてしまった。修理をするため海上へ浮上すると、そこには。

16. 消えた大陸の秘密
全ての争いの元となっているブルーウォーターを持つ自らの運命に悩み苦しむナディア。一方、船体修理中に機関部で漏れた有毒ガスにより犠牲となったフェイトたちを埋葬するため、ノーチラス号は海底遺跡へ向かう。

17. ジャンの新発明
父の死を知りその敵を討つためノーチラス号の正式な乗組員を志願したジャンだったが、ネモに断られてしまう。すっかり落ち込むジャンに、ナディアは「またジャンの飛行機で飛んでみたいな」と、彼を元気付ける。

18. ノーチラス対ノーチラス号
度重なる戦闘補修によって資材が不足したノーチラス号は、補給のため南極にある秘密基地へ向かう。その途中、謎の物体に捕えられてしまう。それは何億年も前に生きていたとされる巨大なオーム貝・ノーチラスだった。

19. ネモの親友
南極大陸の地下に広がる秘密基地に到着したノーチラス号。ネモはジャンとナディアをつれてある場所へと向かう。その途中には遥か太古に絶滅した様々な生物たちが、氷で保存された氷の博物館があった。

20. ジャンの失敗
ガーゴイルは空中戦艦を建造し、ネモを倒すため再び動き始めていた。一方、ますます発明に没頭するジャンは、小型ジェット機を造り上げるが、実験に失敗し、その爆発によってガーフィッシュに見つかってしまう。

21. さよなら...ノーチラス号
ガーフィッシュの集中攻撃を受けたノーチラス号だが、逆にガーフィッシュを撃沈。ところが、空中戦艦からガーゴイルの新兵器・スーパーキャッチ光線が発射され、ノーチラス号は空中に引き揚げられてしまう。

22. 裏切りのエレクトラ
海底へと沈んでいくノーチラス号。ネモ船長は乗組員をメインブロックに集め、戦闘ブロックを切り離した。自爆した戦闘ブロックがガーフィッシュを全滅。ネモ船長は、船長室にナディアたちを呼び出し。

23. 小さな漂流者
ナディアたちを乗せた船長室は、ゆっくりと海中を進み、とある砂浜に漂着。しかし島はもう誰も住んでいない無人島。ナディアは、誰も、悪人もいない、この島で生きていこうと決心する。

24. リンカーン島
一夜明け、ナディアは島を"リンカーン島"、漂着した入江を"キャプテン湾"、砂浜を"ナマジャキビーチ"などと命名。科学文明と縁を切って生きていくと、森の中へと行ってしまった。

25. はじめてのキス
ジャンとナディアは、肉を食べるか食べないかで激しく言い争う。肉を食べない!と一方的に宣言し、意地を張るナディアはジャンに対して怒ってばかり。そして、腐ったホウレンソウの缶詰を食べ、寝込んでしまう。

26. ひとりぼっちのキング
人はひとりで生きていられないと感じ、ジャンにあらためて感謝し優しくなったナディア。その様子を見たキングは、激しく傷つき動揺。そして、仲良く寄り添いあうジャンとナディアを目撃し、ついに家出をしてしまう。

27. 魔女のいる島
リンカーン島を激しい台風が襲う。ジャンがせっかく作った小屋は吹き飛ばされ、発明した数々の装置も崩壊し、キングは強風に吹き飛ばされ行方が判らなくなる。台風が去った夜、見慣れない島が流されてきて。

28. 流され島
エアトンがおびえる「恐怖の大王」から逃げるナディアたち。重力異常でいつもより速く走り、高くジャンプすることが出来るのだが、やりすぎて島を一周してしまう。「恐怖の大王」の正体、それは。

29. キング対キング
新しい島での生活をはじめたジャンとナディアだが相変わらず言い争いが絶えず、グランディスはネモへの思いがつのるばかり。そんな中サンソンとハンソンはふとしたことから意見が対立、ケンカになってしまう。

30. 地底の迷路
グラタンの修理が完了する日が近づいていた。目指す場所はアフリカ東海岸だ。ところが蚊が大量発生し作業どころではなくなってしまう。一方ジャンとナディアは不思議な穴を発見する。その穴の中で目にしたものは?

31. さらば、レッドノア
地下にある遺跡で突然壁に吸い込まれたナディアは、島の中の大空洞に浮かんでいた。そこは衛星都市レッドノア――。そしてナディアの前に謎の巨人が現れ、アトランティス人の歴史を語り始める。

32. ナディアの初恋?
潜水をはじめた島からグラタンで避難したジャンやグランディスたち。だが途中でガーゴイルの空中戦艦に攻撃を受け、アフリカにある村に不時着する。ナディアはそこで出会った少年・ハマハマに一目ぼれする。

33. キング救助作戦
キングを捕らえて宝を要求してきたのは、グランディスの初恋の相手で、彼女から全財産を奪った男、ゴンザレスだった。その上、キングを助けに向かったグランディスとナディアまでもが捕われてしまう。

34. いとしのナディア(はーと)
ジャンはサンソンから、歌を作るようアドバイスされ、自分のすべての科学技術を投入して新しい発明に取り掛かる。ところが、発明に熱中しかまってくれないジャンにナディアは苛立ってしまう。

35. ブルーウォーターの秘密
グラタンが到着したナディアの故郷・タルテソス。何かに導かれるように大きな火山湖の中を進んでいくナディア。すると湖水が割れ、謎の地下遺跡が現れる。そこは古代アトランティス人の遺産「ブルーノア」だった。

36. 万能戦艦Ν(にゅー)-ノーチラス号
突如現れたネオ・アトランティスの空中戦艦。攻撃からジャンたちを守るため、ナディアは捕らわれの身となる。だがガーゴイルは約束を破り攻撃を開始する。ジャンたちは、間一髪のところを謎の小型艇に助けられ。

37. ネオ皇帝
ネオ・アトランティスの攻撃により消滅したと思われたN-ノーチラス号は、アフリカ大陸の地下トンネルを使って空中戦艦の攻撃を回避していた。一方、ネオ皇帝の力によりブルーウォーターが発動し。

38. 宇宙(そら)へ
パリ上空で、N-ノーチラス号とレッドノアの戦いの火蓋が切って落とされた。レッドノアの周囲には1億ボルトの電磁バリアが張られていて、内部に突入することができず苦戦を強いられる。

39. 星を継ぐ者
奇跡的に自らの意識を取り戻したネオは、命をかけてナディアを洗脳から解放する。ガーゴイルは見せしめに、エレクトラ、ジャンを次々手にかけ、悲しみに沈むナディアは、ここで最後の決断を迫られる。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

1度しかない人生、パーッと生きろ!! 良質な愛とJewelの冒険譚をあなたに…

最近、巷では特撮映画『シン・ゴジラ』が大変なブームとなっています。
ゴジラシリーズとしては通算29作目、2004年の『ゴジラ FINAL WARS』から実に12年ぶりに日本純正で作られた映画だそうで、新作を心待ちにしてた特撮ファンの間では久しぶりのゴジラに歓喜の声が多数
また、ここまで一気に知名度が上がった主な理由の1つとしては、スタッフの豪華さが挙げられている事でしょう。
総監督および脚本を務めるのは『新世紀エヴァンゲリオン』で一世を風靡した、トップクラスの人気を誇る庵野秀明氏
特技監督には庵野氏と親交の深い樋口真嗣氏、音楽は鷺巣詩郎氏が担当し、他にも摩砂雪氏、鶴巻和哉氏など庵野作品ではお馴染みの顔である人達の作品を久しぶりに拝見出来るというのも、従来のアニメファンを取り込んだ相乗効果として人気に繋がっているようです。
残念ながら私は特撮については全くと言っていい程、知識が無く、その為スタッフの偉大さについてもイマイチピンときません。
そういった方面には些か疎いので、名前を出されても「聞いた事がある」「○○に関わっている」位の印象でしかなく、「何が凄いのか」「どういったディテールに凝っているのか」など、あまり詳しい説明は偉そうに語れない身なのですが…
しかし、そんな私でも彼らが作り上げた作品の中で1番心に残っている物があります。
それこそ、今日ご紹介するアニメ『ふしぎの海のナディア』です。
こうして私がレビューを書いているという事は、期待していた通りの素晴らしい出来だったという証明と言えるのは間違いありません。
と言う訳で今回は『シン・ゴジラ』放映記念と称しまして、愛と夢の詰まった冒険譚をじっくり語って、盛大に褒めまくっていきます!!
まずは簡単なあらすじから…

汝は冒険者か?
危険と言う名の滝を潜り抜け、その奥に伝説の正体を求める者か?
ならば、我を求めよ……

時に西暦1889年
世界中の海では謎の船舶遭難事故が相次いで起こっていた。
人々は古来より海にすむ怪獣の仕業だと噂し、各国首脳は新兵器による攻撃だと互いに非難し合い、緊張が高まりつつあったその頃…
産業革命以来の急速な産業と科学の発達の中で列強各国は、アジアやアフリカの植民地をめぐって対立し、衝突を繰り返していた。
19世紀末、心ある人々は、迫りくる世界大戦の翳に脅えていたのである……

そんな科学万能主義が世間に良い意味でも悪い意味でも影響を与えていた繁栄期のフランス
そこでは、その「怪獣」とやらが起こした被害によって父親が消息不明になってしまったジャン・ロック・ラルティーグ少年が日々を発明に費やしていた。
彼はめげずに「人生をパーッと生きる」と言う叔父の言葉を胸に、父の生存を信じて今日も健やかに生きている。
さて、ジャンは発明の成果を試す絶好の機会である飛行機コンテストに参加する為、辺境の町ル・アーヴルから大都市パリで開かれている万国博覧会にやってきた。
しかし、コンテストに向けて機体を整備していた折に、彼は自転車でセーヌ川のほとりを滑走する褐色の少女に一目惚れしてしまう。
その少女…ナディアとの出会いこそ、ジャンが大空に、地底に、海中に、そして宇宙へと旅立つ大冒険の始まりだった!!
彼は彼女の持つ宝石…ブルーウォーターを胸に秘め、大切な仲間達と共に壮大な世界の第一歩を踏み出していく…
どんな困難が待ち受けようと、ナディアの手をしっかりと握りながら……


ではここからレビューに入っていきたいと思います。
今作には基になった小説が存在しておりまして、原案はジュール・ヴェルヌ作『海底二万マイル』『神秘の島』と言う有名作品です。
恐らく幼少期に読んだ事がある方も多いのではないでしょうか?
そう、ジュール・ヴェルヌと言えば、子供の頃に読書好きだった方にとっては1度は読んだ事があるであろう作品を数多く手がけた有名人、私のようなSFファンにとっては元祖、始原、神様の如き存在なんです(笑)
なぜなら、彼がいなければSFが生まれる事もなく、空想科学なんて代物が実を結ぶこともあり得なかったかもしれないから…
1つのジャンルの興隆に大いに貢献したとして、SFを語る上では外せないとてもとてもありがたいお方なのです。
しかし、その有名なヴェルヌ先生の名前とその作品名をお借りしておいて大変言いにくい話なのですが、このアニメ、ストーリー展開だけ見るならまるで別物です。
所々、小説に出てきた登場人物がアニメの中で名前として登場して活躍する位であり、キャラ設定や物語はまるで別物
これは狂信的なSFファンからしたら違う箇所のオンパレードで発狂してしまいそうな程の代物ですね(笑)
まあ、「原作」ではないので間違ってないから無問題(日本語って難しい…)
しかし、個人的に作中の織り成す全体的な雰囲気は原案の小説を読んだ時と概ね似ている感じが致しました。
『海底二万マイル』は近代科学、『神秘の島』は自然科学を根底に置いたSF冒険小説であって、どちらも科学技術啓蒙小説である事には変わりません。
読む前の期待感、読んでいる時のワクワク感、読み終わった時の爽快感は計り知れない物であり、したがって登場人物が一部以外違えど、その雰囲気は『ふしぎの海のナディア』でも充分に通じるかと思います。

さて、この物語の概要は既にあらすじで述べた通り、発明好きの少年ジャンがサーカスの少女ナディアと出会う事によって始まるボーイミーツガールストーリーです。
しかし、一般的なこの手のジャンルと一線を画している所がこの『ふしぎの海のナディア』と言う作品にはあります。
それは出会い、仲良くなり、困難に陥り、喧嘩し、仲直りし、また困難に陥り、喧嘩し、ずっと喧嘩し…と、とにかく主人公とヒロインの仲違いがやたらと多い所(主に悪いのはナディア)
私はボーイミーツガールと言うジャンルが堪らなく大好きで、その手の類の作品は良く拝見しているのですが、恐らくいがみ合いの数に関してはこのアニメが1番です。
そして、この作品を観てとにかく感じるのはジャンが凄く良い奴だという事ですかね…
私が彼と同じ立場だったなら、アフリカ編(32話、33話での出来事の総称)でこのヒロインは見限ります(笑)
いやあ、ジャン君、あそこまでやられて大した聖人ですよ、君は……
とまあ、私の反応からも分かる通り、余程の人格者か聖人か、逆に人間の底を知った性格破綻者か狂人でない限り、ましてや一般人なら絶対に彼女の事を性格が悪いと感じるでしょう(勿論、それ=嫌いという訳ではありませんよ!)
しかし、その性格の悪さが上手い方向に作用したのは幸か不幸か、ヒロイン以外のキャラクターも軒並み魅力的に映ってるのがこの作品の大きな特徴です。
主人公のジャンは基より、誰よりも精神年齢の高い幼女マリーや誰よりも人間らしいライオンのキング、グランディス一味のリーダーで恋多き女のグランディス姐御、力持ちの熱血漢で名言宝庫のサンソン兄貴に機械工学の天才でジャンと気の合うハンソン兄貴と、その他にも揃いも揃ってかっこいい、可愛い、美しい、楽しい、面白い登場人物ばかり
また、当の本人であるナディアも島編(23話~31話での出来事の総称。細かく言えばさらに分けられるがここでは割愛)まではおかしくなる事もあれど、気がちょっとばかし強すぎて、多彩な我儘態度を持っていて、少しばかり意地っ張りだけれども、根は寂しがり屋(笑)の女の子と感じられたので、そこまで不快感を感じずに笑いながら観る事が出来ました。
まあ、冗談はともかく、皆を助ける為、自ら囮になったり、死んだ人に向けた墓を命掛けで作ったりと本質は悪い娘ではありません。
なので、だからこそ、アフリカ編が堪らなく惜しく感じるというジレンマ
もしかしたら初見はあの話を観ない方が良いのではないかと個人的には感じてしまいます。(事実、後のストーリーには全く関係ないんです)
まあ、観ても後悔、観なくても後悔の八方塞がりのような物なので、これはもう各々の自己判断で宜しくお願いします。
「一体ナディアは、何を考えて生きているのでしょうか…」
全くもって同感です(笑)

さて、本作は「生と死」「様々な形の愛」「運命のあり方」「異種間同士に交流は成立するか?」など私達に伝えている事が数多くあるアニメです。
そして今作の根幹を成す最大のテーマとしては「科学至上主義は平和を導くか?」という近代から続く科学万能思想に警鐘を鳴らした物
こういった問題について思いを巡らせると、常々、私が最初にレビューした『鋼の錬金術師』と言うアニメを思い出してしまうのです。
あのアニメで軸となっていたテーマも「錬金術という科学が作り上げた魔法のまかり通る世界で、紡がれる科学的探究は果たして幸福へと繋がるのか?」という『ふしぎの海のナディア』と同様の類の産物
科学者の持つ、いや、人間全体が持っている知識の探究の果てにある業を上手くテーマに組み込み、後々にはSF設定と絡めて救われない現実、報われない感情、そしてその「罪」に値する「罰」について赤裸々に、臆することなく、見事に表現したのが『鋼の錬金術師』でした。
それに対して、この『ふしぎの海のナディア』は『鋼の錬金術師』よりも幾分、希望、救いを含めたアニメとなっています。
倫理と科学がいつもぶつかる理由は正に両方が相容れない物
人間が良い心と悪い心を両方持っている以上、科学にも善と悪とができてしまう。
それ自体が世界を跪かせる神の光となるか、世界を滅ぼす悪魔の光となるかは未来を知る者にしかわからない…
しかし、科学を扱っている者は悪魔でも、ましてや神でもない、ただの人間なのだ。
ちっぽけな存在で、間違いを犯す存在で、狂おしいまでに、病的なまでに何も出来ない無力な存在
しかし、だからこそ、科学だけじゃなくそれを創り出した人間自体を信じたい、信じる事しか出来ない…
このアニメは絶望的過程が待っていても「もう少し信じてみてもいいんじゃないか?」と使う人間其の者を「信頼」する勇気を与え、ある観点において、『鋼の錬金術師』とは逆の意味で前向きに捉える事の出来た物だったと思います。

では、存分に語った所で総括を…
私は「スチームパンク」というジャンルをこよなく愛しており、実はそれ関連の物語だと言う噂を聞いて観始めたのが今作へと至るきっかけでした。
しかし、全話観終わった結果、これは「スチームパンク」に収まる話ではないなと断言できてしまいます。
19世紀~20世紀の時代、産業革命以降のヨーロッパが舞台と背景的にはばったり合致
蒸気機関は全く出てきませんが、その代わりに超科学兵器や古代秘密兵器が目白押しに登場してきて、最終的には現代科学も凌駕する発明品ばかりが登場するオンパレード
ライト兄弟が開発する数年前に飛行機を作り上げたり、南極到達を一歩先に登場人物達が行っていたりと歴史改変要素も数多くあります。
だから、どちらかと言うと、このアニメはヴィクトリア朝時代の感覚で見たレトロフューチャーSF作品と捉えた方が上手く実像を捉えてると言えるでしょう。
SF冒険活劇としてはとてもワクワクする、まさしくこれぞ「ジャパニメーション」と呼ぶにふさわしい作品
これが25,26年前、現在から数えて四半世紀前に作られた物だと考えると、いやはや、驚嘆の色しか出てきません。

ただ、これはレビューを書こうと思ったきっかけとはなりません。
なぜなら、それはあくまで「面白い」という範疇に留まる作品であり、私の書く条件となる「心に訴えかけてくる」作品とは少し違うからです。
上記で語ったテーマなども確かに書く理由とはなりましたが、中盤の展開などもあってか、後一歩、後もう少しなのに…という印象がずっとまとわり続けていたのを覚えています。
しかし、最終回になってようやく…
私はこのアニメのレビューを書こうと決めるに値するきっかけを見つけられました。
詳細はネタバレになるので省きますが、要するに、このアニメ、最終回の破壊力が凄まじいのです。
今まで観てきた人なら絶対に損させない、最高のエンディングがあなたを待っています。
製作者の方達は最後、ああいう風に締める事を想定していたんでしょう…
いや、もう、最終回でようやく分かるあの演出の真意は一言でいえばもう、「ズルい」領域です(笑)
私の書いている文章の意味は最後まで見た方なら必ず分かる物
未視聴組の方々にとっては、恐らく喪失感が物凄い事になるかと思うので、観る際には注意してください…

さて、この作品を観ていた最中、私は毎週決まった時間、テレビに噛り付くように観ていた幼少期を自然と想起してしまいました。
誰にでもあった、何かに夢中になっていた時代
ただ、ひたむきに好きな物を追い続けていたあの頃
当時は「追い続ける」事に対して全員が胸を張って応えていたような気がします。
まあ、自分は精神が未だに餓鬼なので、あの頃と全く、何も変わってないような気がするのですが(笑)
しかし、最近は子供でさえ、そういった事に正直でいられない時勢のようにも感じてしまいます。
他人に流され、世間に流され、未来に流され、自らの気持ちに素直でいられない…
ただひたむきに前だけを見つめていた時代とは、少し情勢も変わってしまったのかもしれません……
しかし、だからこそ、こういった昔の情景を思い出させてくれる、とても有意義に楽しめる時間を与えてくれる作品と言うのは貴重であると私は思うのです。
これを観て「好き」を追い続ける事に感化されるも良し!
元には戻れない、過ぎ去りし過去に思いを馳せるも良し!!
ただ、純粋に物語を楽しんで視聴を終えるのも良いでしょう!!!
『ふしぎの海のナディア』を観て楽しんでくれるならば、それで充分。
そして、このように様々な意味の籠っているこの作品は現代だからこそ、是非とも未視聴組の方々にはお勧めしたい作品なのです。

1度しかない人生、純粋な「好き」をこのアニメで追い求めてみませんか?
ここまで読んで下さってありがとうございました。

PS.
この作品ですが、調べてみると実に色々な内部事情に溢れています。
これをレビュー内で書いてしまうのは則さないかな…と悩んだりもしたのですが、他サイトで詳しく説明している記事を見つけたので、URLだけここに記載しておきます。
興味のある方はどうぞご覧になって見て下さい。
もう1つの制作陣が考えていた最終回や、制作現場の裏事情話が垣間見れるので、これを見れば『ふしぎの海のナディア』の見方も変わるかも…!?
http://blog.freeex.jp/archives/51334289.html
http://blog.livedoor.jp/thx_2005/archives/51803823.html

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

褐色の肌をもつナディアが、どうみてもベンガリ顔な件

ここのところ熱いレビューが何本も挙げられて気になっていた本作、取り敢えず完走したのでレビューを挙げておきます。

◆総評

庵野監督は、『エヴァンゲリオン』『トップをねらえ!』が割と好きなので、本作もどちらかというと贔屓目に評価したいのですが・・・1990-91年の制作アニメということもあって、流石にこの作画とシナリオでは、放送当時の評判はともかく、今見ても十分に面白いか?感動できるか?というフラットな評点を付けることにしている私の評価方針では、どうしても低めの評点となってしまいます。

もっとも、本作と同じくNHK製作・放送アニメで、本作よりもさらに古い1978年の作品『未来少年コナン』(宮崎駿監督)に私は ★ 4.1 というかなり高い評点をつけているので、本作に関して、まずそちらとの比較をしてみます。

(1) 作品内容としては、両作とも典型的な“ボーイ・ミーツ・ガール”型のストーリーであり、
{netabare}
 ①割と平凡そうな少年が、ある日偶然出遭った謎の少女に惹かれて、
 ②彼女に振り回されながらも、何者かに追われている彼女を懸命に守ろうと奮闘し、
 ③やがて彼女の信頼を獲得するとともに、周囲に次第に仲間が増えていき、彼女の素性・秘密も明らかになっていく{/netabare}

・・・という展開を取る点も共通しています。

(2) 但し、両作の視聴後の感想として、一番違うのは、

 <1> 『未来少年コナン』には第8話(※{netabare}少女が少年を救うために初めて身を挺する回{/netabare})という圧倒的な ★★★回(=神回)があり、それを境に作品世界にグッと惹き込まれてしまったのに比べると、
 <2> 『ナディア』には(※あくまで私個人の評価ですが)神回どころか、★★回(=優秀回)すら一度もなく、結局シナリオに思わず引きずり込まれる、ということがなかった点です。

はっきりいえば、私は宮崎駿監督の特に後期の劇場作品は、幾ら世間的には名声が確立していようとも、個人的には実は余り高く評価していないのですが、その私であっても、『未来少年コナン』の第8話の思いがけない展開には感嘆せざるを得ませんでした。
それで、本作に関しても、放送当時あれだけ評判が良く、現在でもファンが多い有名作品ということで、きっと『コナン』のような凄い展開があるのではないか?と期待していた部分はあるのですが、結局全39話を完走してもそういった展開には出遭えませんでした。


◆それでも、ナディアはやっぱり青春のヒロインなのかも?

上に、本作は作画/シナリオとも今の水準からみると出来が不十分で、思わず惹き込まれる凄い展開も見当たらない・・・と書きましたが、それでも褐色の肌を持つヒロイン(ナディア)には他のアニメ作品に余り類例のない不思議な魅力がある気がしたのも確かです。
というより、私のナディアの第一印象って「あ、これベンガリの女の子だ!」というものでした。

※ベンガリ(Bengali)←インド東部の西ベンガル州&ビハール州等とバングラデシュ国(旧東ベンガル州)の主要部族(ベンガル族)の人。

本作でも最初のうちは主人公のジャン少年はナディアのことを「インド人の少女」と勘違いしていたのですが、そのうちに彼女の素性が判明して・・・。
←って、ここ、シナリオにケチを付けるのは野暮とは思いますが、アフリカ系とか大西洋・カリブ海系だと、同じ褐色の肌でも、ナディアみたいな顔立ちにはなかなかならないんだよなあ・・・やっぱりどうみても彼女はベンガリ顔ですよ(断言)、何で「{netabare}古代アトランティスの末裔{/netabare}」とか変な設定にするのかなぁ(意味不明)。

・・・ということで、本作に関しては個人的に残念感が強く、余り高い評点にはなりませんでしたが、ナディアは'90年代初期のアニメヒロインとしては例外的にかなり記憶に残る素敵なヒロインである、という点には大いに納得しました。

シナリオの散漫さは・・・制作年代を考えれば仕方ないです。
これから初めて本作を見る方は、ヒロインを見て楽しむ作品と思って諦めましょう。


◆制作情報
{netabare}
原案          ジュール・ヴェルヌ 『海底二万マイル』(海底二万里)
総監督         庵野秀明
監督          樋口真嗣(第23話 - 第39話)
シリーズ構成     大川久男
脚本           大川久男、梅野かおる
キャラクターデザイン 貞本義行
音楽           鷺巣詩郎
アニメーション制作  東宝・KORAD{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============== ふしぎの海のナディア (1990年4月-1991年4月) ==========
{netabare}
第1話 エッフェル塔の少女 ★ 19世紀末のパリ、ジャンとナディアの出遭い、グランディス一味からのナディア救出
第2話 小さな逃亡者 ☆ ル・アーブルのジャン宅へ、ジャン自作飛行機発進・不時着
第3話 謎の大海獣 ☆ アメリカ軍艦エイブラハム号の2人と1匹救助、海獣捜しとナディアの猛反対、交戦・エイブラハム号大破、2人と1匹の再漂流
第4話 万能潜水艦ノーチラス号 ☆ 潜水艦の救助、水中の交戦、離艦(飛行再開)
第5話 マリーの島 ☆ 島への不時着、島への侵略者(ネオアトランティス(NA)仮面部隊)、マリーの父母の死・埋葬 
第6話 孤島の要塞 ☆ 仮面部隊のマリー誘拐、NA秘密基地潜入、ブルー・ウォーターの不意の反応、ナディア投降
第7話 バベルの塔 ☆ NA首領ガーゴイルの野望、殺人兵器「バベルの塔」発射実験
第8話 ナディア救出作戦 ☆ ジャンとグランディス一味の協力、潜水艦ノーチラス来援、ナディア救出・NA秘密基地壊滅
第9話 ネモの秘密 ☆ ノーチラス(NC)号船長ネモとの対面、二つのブルー・ウォーター(ナディア&ネモ)
第10話 グラタンの活躍 ☆ ノーチラス号への機雷攻撃、ガーゴイルからの入電、万能戦車グラタンの機雷排除成功  
第11話 ノーチラス号の新入生 ★ ノーチラス号のオーバーテクノロジー
第12話 グランディスの初恋 ☆ ノーチラス号の目的(NA討滅)、グランディスの過去話 ※空気読めないナディアが微妙・・・・
第13話 走れ!マリー ☆ ナディアとジャンの喧嘩、マリーのNA兵遭遇、ネモ船長のNA兵射殺 ※同上
第14話 ディニクチスの谷 ☆ マリー灼熱病発症、ナディア発症、進路反転(深海洞窟リーフ64へ、薬草採取)、発症者回復
第15話 ノーチラス最大の危機 ★ NA大型潜水艦ガーフィッシュとの海中戦、アメリカ連合艦隊&バラクーダ号の対潜攻撃、機関員フェイトの犠牲
第16話 消えた大陸の秘密 ☆ 海底のアトランティス廃墟、犠牲者の埋葬
第17話 ジャンの新発明 ★ 早く大人になりたいジャン、ヘリコプター開発成功、ナディアへの約束
第18話 ノーチラス対ノーチラス号 ☆ 南極大陸近海の海底の墓場、オウム貝撃退、巨大水中トンネル通過
第19話 ネモの親友 ★ 南極大陸地下大空洞へ、2万年前のアトラン人の超科学遺産、長寿クジラとナディアの対話(父・兄との再会の予言)
第20話 ジャンの失敗 ☆ ジャンとナディアの微妙な心模様、エレクトラへのやっかみ(ナディア)、エレクトラの復讐心
第21話 さよなら…ノーチラス号 ★ ガーゴイルの本格攻勢、エレクトラ副長の自爆具申・ネモ船長の躊躇、ノーチラス号轟沈の危機
第22話 裏切りのエレクトラ ★ 戦闘ブロック切り離し・爆破、ネオ皇帝登場 ※13年前の惨事と船長・副長・ナデイアの素性が明かされる注目回だが脚本・演出は年代相応に稚拙×
第23話 小さな漂流者 ☆ ナディア・ジャン・マリー・キングの孤島漂着
第24話 リンカーン島 ☆ 
第25話 はじめてのキス ☆ ※毒キノコにあてられたナディア
第26話 ひとりぼっちのキング ☆ 
第27話 魔女のいる島 ☆ 台風、エアトン伯爵との再会
第28話 流され島 ☆ グラディス一味との再会、ナディアの手料理
第29話 キング対キング ☆ 
第30話 地底の迷路 ☆ 万能戦車グラタン二号、孤島地下の秘密基地へ、ナディアの異変
第31話 さらば、レッドノア ★ M78星雲から来たアトランティス王家の血を継ぐ者(ナディア姫)、神聖大要塞レッドノア機動、ナディアの運命拒絶、タルテソスへの招待、流され島からの脱出
第32話 ナディアの初恋…? ☆ アフリカ大陸へ、ナディアの一目惚れ(村長の息子ハマハマ)、囚われたキング
第33話 キング救助作戦 ☆ グランディスの仇(悪党ゴンザレス)、ハルハルの許嫁(ナディア失恋)
第34話 いとしのナディア♥ ☆ ※これまでのナディア&ジャンの心情推移のまとめ
第35話 ブルー・ウォーターの秘密 ☆ ナディアの故郷(タルティソス)へ、ノアの箱舟、ナディアの真の力と自己嫌悪、ジャンと仲間たちの励まし
第36話 万能戦艦N-ノーチラス号 ☆ ガーゴイルへのナディア投降、エレクトラ副長・ネム船長との再会、N-ノーチラス号発進
第37話 ネオ皇帝 ☆ ネオ皇帝とナディアの対面、地球人の創造主、ネオの地球人への服従勧告、最終決戦へ
第38話 宇宙(そら)へ… ☆ パリ上空~宇宙空間の戦(レッドノアvs.N-ノーチラス号、グラタン号活躍、レッドノア突入、神前裁判の茶番劇)
第39話 星を継ぐ者… ☆ 続き(ネオの意識回復・犠牲、ナディアの意識回復、ジャン死亡・甦生、ブルーウォーターの力喪失、地球帰還とネモ船長の犠牲)、後日譚(12年後){/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)8、☆(並回)31、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.5

OP 「ブルーウォーター」
ED 「Yes, I will...」
挿入歌 「マーメイド・メモリー」

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18

64.8 3 宇宙戦艦で宇宙船なアニメランキング3位
ヴァンドレッド VANDREAD(TVアニメ動画)

2000年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (136)
825人が棚に入れました
我々の住む太陽系から遠く離れた宙域の、とある銀河。そこでは、男性だけの惑星国家「タラーク」と、女性だけの船団国家「メジェール」と呼ばれる種族が長年の間、互いに敵対し、激しい星間戦争を続けていた。
ある日、タラークは士気の高揚と次の戦闘に備えて移民船「イカヅチ」を宇宙戦艦へと改造し、「蛮型撲撃機」と呼ばれる新兵器の模擬演習を兼ねて出撃する。
タラークの下層階級民のヒビキ・トカイ(主人公)はイカヅチにひょんなことから密航していたが、メジェールの海賊船の急襲を受け、戦闘に巻き込まれてしまう。タラークはイカヅチを放棄、自ら撃沈されることを決め、魚雷を発射。そのとき、動力源である『ペークシス・プラグマ』が暴走、海賊船、イカヅチもろともに別の星域に飛ばされてしまう。母星への帰還の旅を始めた彼らだったが、途中謎の敵の急襲を受ける。
そして明らかになる“刈り取り”という暗号作戦による謎の敵の侵攻が開始されているのだ。その危機を知らせるべく、敵対しているハズの男女の呉越同船とも言える融合船・「ニル・ヴァーナ」の母星への帰還の旅が始まるのだった…。

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

此処に僕らが出逢った訳♪

原作もりたけし&GONZO 監督もりたけし によるアニメ。

2000年10月3日 - 12月26日全13話+『胎動篇』(1期)
2001年10月5日 - 12月28日全13話+『激闘篇』(SS)

あらすじ[編集]

とある銀河。そこでは、男性だけの惑星国家「タラーク」と
女性だけの船団国家「メジェール」が、互いの存在を嫌悪し
激しく憎み合い、長年に渡る星間戦争を続けていた。

タラークは新兵器の模擬演習を兼ねて出撃するが、3等民
(下層階級)で虐げられながら機械工として生きていた少年
"ヒビキ・トカイ"は、仲間の言葉に乗せられ、蛮型を強奪
しようと乗り込んだ所で発進してしまった・・

即座に発見されて監禁されたところを、"マグノ・ビバン"
率いる宇宙海賊「メジェール・パイレーツ」の海賊船に強襲
され、交戦状態になるが・・「タラーク」の旧艦区内機関区
では使われて無い筈の制御システム「ペークシス・プラグマ」
が突如起動し空間転移を起こし、全く別の宙域に飛ばされ、
旧艦区と海賊船の融合・合体をも引き起こしていた。

旧艦区に取り残された"ヒビキ"と"ドゥエロ・マクファイル"
"バート・ガルサス"達と宇宙海賊「メジェール・パイレーツ」
クルーとのボーイミーツガール?そして男女どちらの軍にも
属さない謎の敵の襲撃・・共闘する道を選ぶ。

旧艦区と海賊船の融合した宇宙船を「ニル・ヴァーナ」として
「タラーク」でもなく「メジェール」でもなく・・謎の敵の脅威
に立ち向うための共闘する日々が始まる。


感想。

序盤から一気に惹き込む感じで勢いがあるので見易い。
コミカルな描写や台詞も多くラブコメ要素も多くて笑える。
男女の役割も巧く組み込み物語の設定が上手く機能してる。

熱血・御調子者・クールと解り易い男性陣。
如何にもな艦長・ありとあらゆるテンプレヒロイン。

旧マクロスやガルフォース等の男女種族星間戦争の背景や
男女各自の繁殖方法の違い、そして男女のメカが融合した
際に性交体位を示唆した配置と化すコクピットなど、男女
の存在理由や異文化の交流に着目した物語が展開される。
深夜枠ではない18:30 - 19:00という放送時間に配慮した
部分が随所に見受けられる。

男女云々という部分を協力しあうことで進化していくメカ
等の構想が凄く解りやすくて、「男だから」とか「女だから」
という表現が滑稽で面白い方向に持っていく感じ。

終始アップテンポてノリの良いコメディ路線の為見易いが
各話要点を抑えていて、軽薄な感じでは無くて良い。
その為小中学生向けの雰囲気だけど深夜枠に共通する様な
おっきな子供も楽しめる様な作風になっている気がする。
違いは放送時間帯に合わせたやや過剰な配慮かな?

メカデザは結構良い感じで、キャラデザはコミカルな作風
にあった感じの萌系ギリギリのデフォルメ?
其々のキャラを掘り下げるエピソードも確りとしている。
スター・トレックやスターゲイザー他海外SFドラマの影響
を受けたと思われる演出やエピソードやパロディがある。

科学の進化と人間の精神の進化などのバランスの悪さ等の
如何にもSFという内容も含んでいて充分楽しめる。



男性クルー

ヒビキ・トカイ:吉野裕行
惑星タラーク3等民機械工16歳。熱血漢で気負いが強い。
女は男を喰らうと信じていた。スペシャル蛮型搭乗者。
ドレッドノートと合体してヴァンドレッドに変形する。

バート・ガルサス:関智一
金持ちの三男坊のタラーク人で16歳。御調子者で軽口。
ハッタリを言ってニル・ヴァーナの操舵手を務める。

ドゥエロ・マクファイル:田坂秀樹
元戦闘要員だがドクターとして働く。17歳のタラーク人。
元エリートで少し偏屈な所があるが好奇と探究心が強い。

女性クルー

ディータ・リーベライ:かかずゆみ
パイロット見習で16歳。UFOオタでヒビキを宇宙人と呼ぶ。
何時も明るく間抜けで、空気が読めずに空回る事も多い。

メイア・ギズボーン:折笠富美子
パイロットで19歳。生立ちから極めて無口かつクール。
リーダーシップがあるが生真面目で融通がきかない堅物。

ジュラ・ベーシル・エルデン:浅川悠
バーネットと仲の良いパイロットで20歳。やや子供っぽい。
美人で妖艶な容姿に反して性格は我侭で目立ちたがり屋。

バーネット・オランジェロ:根谷美智子
ジュラと仲の良いパイロットで18歳。器用貧乏な気性。
露出度の高いハイレグレオタード調の衣装を着用する美人。

ガスコーニュ・ラインガウ:浅野まゆみ
大柄で筋肉質の身体を持つ、姉御分の32歳。
デリ機と呼ばれる補給用機で補給と補佐を担当する。
普段は艦内で機体の整備や食事の用意等の雑用に徹する。

パルフェ・バルブレア:豊口めぐみ
ノンビリとした性格の機関長で18歳。ディータとは親友。
強度の近眼で普段から目を覆い隠す大型の丸眼鏡を使用。

パイウェイ・ウンダーベルグ:石毛佐和
ツインテールが特徴の最年少クルーで11歳。看護婦を担当。
「パイ・チェック」と称してプライバシーを探るのが趣味。

エズラ・ヴィエーユ:大原さやか
ブリッジクルー。お腹に恋人との子供を宿している。
常に糸目で、笑みを絶やさないおっとりタイプの24歳。

マグノ・ビバン:京田尚子
メジェール・パイレーツの長。ニル・ヴァーナの艦長。
初期の移民の生き残りで、男女間戦争以前の歴史を知る。

ブザム・A・カレッサ:沢海陽子
ニル・ヴァーナの副長で25歳。BCとも呼ばれている。
マグノ参謀として有能。クルー達全員から慕われている。

浦霞天明:大塚芳忠
タラークが送り込んだスパイで特務諜報部中佐。

アマローネ・スランジーバ:菊池志穂
ベルヴェデール・ココ:増田ゆき
セルティック・ミドリ:若林直美
ニル・ヴァーナの艦橋でオペレーターを務める少女達。

ピョロ:岩田光央
元はイカヅチに積まれていた情報処理用のナビロボ。
海賊船との融合時にペークシスの影響で、自我に目覚めた。

レベッカ:かないみか
エズラの恋人でカルーアのオーマ。外見は和服風。
メジェール・パイレーツのアジトの留守を任されていた。

バロア:菅原祥子
アジトの警護に就いていたドレッドノートのパイロット。
強気な性格。戦いの中、成長していたディータ達に驚く。

タラーク

グラン・パ:麦人:本名はゼン。タラークの指導者。
八聖翁の1人。意味は「祖父」。

ジン:大塚周夫:ヒビキの育ての親。元は八聖翁の1人。

トドロキ艦長:鈴置洋孝
本名不明。戦艦トドロキの艦長を務めている熱い男性。
「機動戦士ガンダム」のブライト・ノアのパロディ。

キュンメル・大関:広瀬正志
初老の熟練エースパイロット。ランバ・ラル?
青い百一式蛮型撲撃機に搭乗する戦闘隊長。

メジェール

グラン・マ:麻生美代子
本名はアンリ。メジェールの指導者。

メイアのオーマ:折笠愛:メイアの卵子提供者。

メイアのファーマ:井上喜久子:メイアを出産した女性。

その他の登場人物

ラバット:石塚運昇
自称「宇宙商人」ウータンと共に宇宙を放浪している。

ウータン:くじら
ラバットに連れられているオランウータン。

ココベリ:銀河万丈
ラバットが辿り着いた小惑星に住む小部族の長
ペークシスを「精霊」と呼んでいる。

リズ:勝生真沙子
無法宇宙ステーション・ミッションの女ボス。

セラン:日高のり子
男女が共存する惑星メラナスの少女。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「マクロス愛・おぼ」に対するもう一つの回答 異“性”間コミニュケーション+CGロボットなSFアニメ

フルデジタルアニメーションが珍しかった当時、その映像美を毎週のテレビシリーズで堪能出来るというのは当時のオイラには興奮モノだった
だけど、アニメ全体のクオリティ水準が上がった今改めて観てみると、正直に現代の水準をギリギリクリアできるかな?という程度です;
過度な期待はしないのが良し(ちなみにHD制作ではありません)


この作品の見所は「マクロス愛・おぼ」を髣髴とさせる設定のリバイバルにありまして、往年SFファンにも萌えアニメファンにもお得な内容なのです


それっていうのは男だけが住む星と女だけが住む星が星間戦争してるっていうものなんですね
ほーら、「愛・おぼ」っぽいですよね?
もりたけしさんが監督ってのもあるんでしょうけどね
メカと美少女っていうもりさんの得意分野から上手く捻り出した設定や世界観がGJ


お互いを異星人って思い込んで何十年と戦いの歴史を繰り返してるんですよ、この異“性”人共はw
出てくる女の子達はかなり個性に富んだ面々なのですが、基本は宇宙海賊という職の子達なのでして強気っ子が多めです


そんで彼、彼女らは戦いの最中ワープみたいなのに巻き込まれてしまい見知らぬ星系へ飛ばされてしまうのですね
一つの宇宙船で故郷へ帰るため、一つ屋根の下で共同生活を始める男と女
あまりに互いを知らなすぎるが故に次々起こる(エロい)トラブル


そんなところに突如として正体不明の敵が出現し、乗組員の命が危機に晒される
ピンチを救ったのは男側の兵器と女側の兵器がワープみたいなものの影響を受けて変異し、偶然にも合体して完成したスーパーロボット「ヴァンドレッド」だった


かくして生きて故郷へ帰るため、男と女がいがみ合いながらも手を取り合う、謎と神秘とカルチャーショックに満ちた旅が始まる・・・


物語は全13話で第1期完とされ、そのままセカンドステージへと続いていきます

オイラのオススメはヒロインの一人・・・というよりはもう一人の主人公ともいうべき「メイア」にまつわるエピソード4~6話(通称メイア3部作)


あとサブタイトルにも注目していただきたいですね、あんなに次回は?とワクワクしたサブタイトルは初めてだった

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

ichinana さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

この素晴らしき世界・・・・

GONZO制作、もりたけし監督によるオリジナルアニメーション。
当時流行りだした3DCGをふんだんに用いたSFアニメです。

正直、当時本作以外ののCGアニメーションは見れたものではありませんでした。背景はセル画なのに動くキャラやロボはガチガチのCG。止め絵の上で滑らかさの欠片もない動き。黎明期であったとはいえ、酷かったの一言です。
そんな中で登場した本作とGONZO。"見るに耐える"CGアニメーションを制作した功績は非常に大きく、デジタルアニメの道標的存在だったと思います。

宇宙人さんことヒビキ・トカイとディータ・リーベライの第三種接近遭遇。いいですね~。往年のUFO映画を彷彿とさせます。二人の出会いが"男女"の出会い。現代よりはるか先の未来を描いているのに、それぞれが閉じた世界で生きてきたことによる自分以外の性に対する興味と偏見。まさか性差で表現されようとは想像もできず、なかなかに面白かったです。

各女性キャラもテンプレ集団でしたが「男を知らない、男に興味のある」女性として、それぞれのキャラに合わせたヒビキへのアプローチは見ものです。私のお気に入りは・・・・・・・・・・・・・・・わかっているとは思いますがやっぱりメイアですお!!!!!!!!!!

What a Wonderful World・・・・・・・
ルイ・アームストロング氏の世界的超スーパーエクセレント名曲(色々被っていると詩○先輩に指摘されそうですが・・・)。彼のハスキー声と本曲とメイア回のエピローグ。あまりにもマッチしすぎて、呆然とします。メイアの心の雪解けをあらわす至高の描写で、本作の視聴継続を決定づける重要なストーリーでした。

本作のテーマはSecond stage以降で評価すべきところなのでしょうが、どちらも視聴済みなのでイロがついています。しかし初期のGONZOの代表作であることは間違いありません。SFファンの方にはオススメの逸品ですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

69.3 4 宇宙戦艦で宇宙船なアニメランキング4位
宇宙戦艦ヤマト(TVアニメ動画)

1974年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (155)
808人が棚に入れました
西暦2199年、地球は謎の異星人国家・ガミラス帝国の侵略を受けていた。ガミラスは冥王星に前線基地を建設し、西暦2192年より、地球に対して遊星爆弾による無差別攻撃を加えていた。海は蒸発し地球は赤茶けた姿に変貌し、放射能汚染で地上の生物は死滅する。人類は地下都市を建設し、地球防衛軍を結成して抵抗を続けていたが、科学力の差の前になす術もなく、地下にも放射能汚染が進行し、人類の絶滅まであと一年余りと迫っていた。最後の地球防衛艦隊が、冥王星空域でのガミラス宇宙艦隊との交戦で壊滅し、人類生存の希望は完全に潰えたかに見えた。しかし、この海戦の最中に外宇宙から飛来した一隻の宇宙船が火星に不時着、通信カプセルが回収される。その中にはイスカンダル星から、「放射能除去装置・コスモクリーナーDを受け取りに来るように」との救援メッセージと、航海に必要な波動エンジンの設計図が納められていた。

声優・キャラクター
富山敬、納谷悟朗、仲村秀生、一龍斎春水、青野武、伊武雅刀、小林修、平井道子
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヤマト革命

時に西暦1974年9月、日曜ゴールデンタイムのTVCH覇権は妹に奪われ、
私は台所隅の小型モノクロ受像機で細々と「侍ジャイアンツ」最終回を迎える身であった、
かの名作アルプスの少女ハイジを擁し母親を味方に付け、
中学生にもなってテレビマンガ(当時はアニメという語源すら定かでなかった)、
エエ加減卒業セイ!等という理不尽な父親の目線、
ビデオ録画機一般家庭普及まだまだ先の話し、そんな時代、
そのアニメは放送された、

宇宙戦艦ヤマト
1974年2クール 企画原案 西崎義展 監督 松本零士 音楽 宮川泰 SF設定 豊田有恒 
メカニックデザイン スタジオぬえ アニメーション制作 オフィス・アカデミー


旧日本海軍最大級の戦艦、戦艦と言えば大和、
実力発揮することもなく悲劇的末路辿った戦艦である事は何となく知っていたが、
宇宙戦艦?戦艦が空でも飛ぶのだろうか?

タイトルバック、土の中から現れる船、艦首の穴?はナンダ?OP男声のアカペラ、
さらば地球よ、旅立つ船は、、、
白黒小型画面だけどいきなり魅せられてしまった事は覚えてる、
印象的だったのは劇中サーシャやEDイメージのスターシャ等の女性キャラ、
松本零士氏描く女性キャラは「男おいどん」から既知だったがとにかく独特で、
アニメで描かれたの初めてじゃなかったかな、
アニメにし辛い画だというのは当時ですら想ったけど、
{netabare}
遊星爆弾なるものが地球に降り注ぎ枯れ果てた海に埋もれた、{/netabare}

遥か昔の沈没船旧日本海軍戦艦大和の残骸、、、
再生?蘇り?二話で語られるのは戦艦として生まれてしまった大和の悲劇、宿命、
沈没船鉄屑大和から残骸削ぎ落とすように蘇ったヤマトは、
ノアの方舟?人類の希望?
ヤマトという艦名、当時(今でも)これはとても重要な事に感じた、
菊の御紋艦首に掲げ日本表す同義名与えられた日本の象徴船、
戦艦としての運命は悲劇だった大和がヤマトとして蘇り、
一縷の望み携え人類の存亡かけて十数万光年(←当時よく解ってない)だかの遥かな旅に出る?
こうしちゃおれん、物語佳境入りしたハイジに夢中な妹を、
人類の存亡がかかっとる!というもっともらしい理屈で(←どこが)押しのけ、
毎週家族の白い目線ものともせず視聴に至る、
波動エンジン?光の速度超える超次元航法ワープ?
波動エネルギー充填120%?タキオン粒子?電影くろすげ~じ?
艦首の穴の理由、船体そのもの砲身にするってか?なんじゃそりゃ!?
当時同時期放映されてたアニメとは明らかに異質であり謂わば画期的、衝撃的で、
とにかく毎回夢中で観てた、
音楽も素晴らしく、
破滅間近土気色地球憂う如く或いは希望というにはあまりにも果てしない、
そんな宇宙イメージそのものを詠う様な女性スキャット、
{netabare}
ヤマト発進阻止せんと目前迫る大型ミサイル主砲一閃、{/netabare}
爆炎の中旅立つヤマトBGM等涙物だった、
数年後改めオーケストラにて再録されたBGM集、
アニメ楽曲ものの草分けだが名盤だと想う、
本作低視聴率だった事もあり2クール終了という事らしかったが、
物語そのものはきちんと完結してた、

本作がヤマトブーム、ヤマト革命とも呼ばれるセンセーション巻き起こすことになるのは、
後の再放送が基端、日本全国各地でファンクラブなるものができ、
アニメ専門誌なるものが次々発刊され声優や制作サイド或いはかつての名作にも光があたる、
テレビマンガと呼ばれてたものがアニメとして一種市民権得たようなそんな時代だった、
本作TVアニメフィルムの再利用だったが1977年劇場版も公開される、
当時劇場でのアニメと言えば東映まんが祭りとかゴジラ映画の付録みたいなものばかりだったが、
本作起点に様々な長編劇場アニメも次々公開されるようになった、
本作自身もその後描き下ろしで劇場版二作三作、、、
或いはTV版ヤマト2、3等続編も制作されたが、、
商業的思惑等も垣間観えあまり触れたくないのが本音、

聞く処によると本作ハリウッドにて実写映画化決定だそうだが、
ヤマトが大和と引き離しイメージできない私にとっては、
私的残念な結果に終わった邦実写版以上に??なのが正直な処、
日本の象徴船戦艦大和の悲劇は歴史、
同戦艦からイメージされ希望の象徴として描かれた宇宙戦艦ヤマトは、
架空の産物なれど一種カルタシス的感慨懐かせる作品、
アニメ宇宙戦艦ヤマトはアメリカでも「Star Blazers」という名で放映されたそうだが、
大和でもなくヤマトでもYAMATOでもないものならやめてほしいのが正直な処、

余談的だが「宇宙戦艦ヤマト」、
ヤマトから派生したアニメブームまっただ中で制作された「機動戦士ガンダム」、
そして「新世紀エヴァンゲリオン」、
これら時代を著しく変えたと言われる革命的3作品いずれも、
初回放送時視聴率は散々殆ど話題にすらなってない、
理由?きわめて単純だが(人知れず)つまり観られてなかった知られてなかったが故、
その作品に偶然であれ何であれ、
触れ魅せられた人々(ファン)の口コミ、投書、反響、
作品本来の持つ魅力やパワーの正統認識の重要性、
「これスゲ~面白いんだけど誰も知らないんだよね~」
人知れずそのまま消滅あれば勿体ない話、
という事であにこれレビュー寄稿皆様に改め感謝な今日この頃。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 42

norimeru さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ヤマト、発進せよ!・・・・・予備の第3艦橋も忘れずにね

木村拓哉主演で実写映画にもなった「SPACE BATTLESHIP ヤマト」。
その原点がここにあります。

裏が「ハイジ」と「パトラッシュ」だったのは後付けの知識。
(カルピス劇場は1月~12月の放映で、ヤマトは10月~3月でしたから。)
でも、男の子ならヤマト観なくちゃ。

シリーズの第1作というだけでなく、「999」や「ガンダム」へと続くブームの先駆け。
偉大な作品だったわけです。

第1回目の放送、オ-プニングが伴奏なしの男声コーラスで始まるバージョン。
重厚な感じで、とっても印象に残っています。
何回目からか、お馴染みの「チャーンチャーカチャー チャララ チャッララー」に変わりましたけど。

物語はというと、地表には海すらなくなっている赤茶けて荒廃した地球。
ガミラス星の前線基地、冥王星からの遊星爆弾による攻撃にさらされています。
人類は地下に居住都市を作りますが、放射能による汚染が進み滅亡まであと1年!。

西暦2199年になっても、放射能は怖い設定になっているのかと妙に納得。
でも、あれだけ広大な地下都市作れる科学力があるのに・・・とみんなが思ったはず。
地下の人類がヤバい設定で、地表のヤマトを改造できるなら、放射能怖くないじゃん。

訓練学校を出たばかりの古代進と島大介が、さっそく戦闘班長と航海班長になる不思議。
まあ、荒廃した大地を割って浮上するヤマトの前では、そんなこと些細な出来事なのでした。

目の前に迫りくる遊星爆弾、ヤマト大ピンチ!!。
沖田艦長、「主砲発射!!」、・・・見事「ヤマト発進!」。

冥王星前線基地を破壊、ロンメルならぬドメル将軍率いる艦隊も正々堂々撃破!。
そういえば、はじめてワープしたときは、森雪さんの姿にドキ♡ドキ♡しました。

14万8千光年先の大マゼラン星雲にやっとの思いで到着。
な、何と、ガミラスとイスカンダルが双子星だったとは。
希硫酸の雨と濃硫酸の海もなんのその、ガミラス星の戦いも勝利したヤマト。
やっとの思いで、イスカンダルにたどり着きます。

楽園と思われたイスカンダルも、崩壊のときが近づいています。
コスモクリーナーDを受け取り、スターシャと古代守を残し、いざ、地球へ。

最後のデスラー総統との白兵戦。
ガミラス星人は、放射能を含む空気でないと生きていけません。
コスモクリーナーDの起動、ガミラス兵は艦内から撤退したものの森雪は・・・。

ついにその姿を見るまでに地球に近づいたとき、沖田艦長が目を閉じます。
それに気づいた飲んだくれの佐渡酒造、直立不動の敬礼は、子供心に印象深いものでした。
艦橋で森雪を抱いて喜ぶクルーたちと佐渡先生の対比も、ジーンときたシーンです。


あとのシリーズもいろいろ観ましたが、やっぱりこの作品が原点で頂点です。

それにしても、死んだと思っていて生きていたデスラー総統。
シリーズが進むにつれ、「あれ、この人生きてたの?」という設定が多いのもご愛嬌。

特筆すべきは、「不滅の第3艦橋」。
幾多の戦いでぼろぼろになり、ドメル将軍共々ぶっ飛び、硫酸で溶け落ちても・・・・
次の週にはピカピカに復活!。

この技術力だけで、大マゼラン星雲まで余裕でいけるかもしれません。

アニメ史上、避けて語れない作品ですね。
(第3艦橋とは関係なくですぜ)



(文章の間違い訂正しました)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

日本SFアニメに様々なビジュアルと設定を残した古典作品。構造はスパロボですけど。

 あと2年で50周年ですね。今なおリメイクされています。「ヤマトよ永遠に」以降で続編になっていない…発展していないというのは寂しい限りです。権利関係でもめたりしていろいろあるみたいですが、主題歌は今なお歌い継がれています。

 作品そのものの世界観の発展はないですが、その後のアニメ界に与えた歴史的な作品です。庵野秀明監督がナディアで発進シークエンスを完全にオマージュしているのを初め、艦橋のビジュアルのカッコよさや沖田艦長や森雪の制服、アナライザーなどが後発に与えた影響は計り知れません。

 地下都市に逃げる、ワープという概念をメージャーにした功績、波動エネルギーという光子力やゲッター線とは違ったそれっぽい設定、14万8千光年という銀河外まで旅をするという発想。既存の英米系のSFではあったかもしれませんが、日本に知らしめた功績は計り知れません。放射能汚染を奇麗にするというのは時代性を感じます。

 あとはスターシアなどのビジュアルのイメージと音楽性ですね。過去の日本アニメとは一線を画しています。

 構造はスーパーロボットかもしれません。1隻で結果的にはいくら撃たれても沈まないし、無限エネルギーだし、必殺技の波動砲もあります。これはガンダム以降を待たないといけません。水の補給はしてましたっけ?
 ただ、それをSFと呼べる水準に昇華したました。地球滅亡まであと〇〇日は非常に緊迫感がありました。
 そして、キャラたちの造形も含め、対象の年齢層を一気に引き上げた感じです。

 ストーリーは先ほども描きましたが、スーパーロボットのメソッドです。が、ヒューマンドラマを重ねたこと、SF設定やキャラ、敵キャラの魅力などで1話1話は面白いと思います。若干昭和アニメ的なご都合主義と子供っぽさが無くはないです。
 あと、ドリルミサイルとか設定だけ見るとちょっと笑ってしまいますが、実際アニメで見るとあの迫力はすごかったですね。森雪が腰砕けになるのが最高でした。

「さらば」になると更にストーリーが洗練されますが、この初代TV版ヤマトは今見たときに感心する部分は多々あるものの、やっぱり昭和アニメです。歴史的な意義はトップクラスにあることは間違いありません。

 古典的価値を認めるのにやぶさかではありません。が、本作を過度に褒めるのはノスタルジーでしかない気がします。同時代性がある人が本作の素晴らしさを語るのはいいと思いますが、SFアニメはガンダム、ナウシカ、マクロス、そしてエヴァ、攻殻機動隊と進化して行きます。やはりガンダム以前は古典でしょう。

 作画も古いし、私はエンタメとして見るなら2199を見るかなあ、と思います。


 

 

 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

69.3 5 宇宙戦艦で宇宙船なアニメランキング5位
宇宙戦艦ティラミス(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (215)
789人が棚に入れました
人類が生活領域と欲望を宇宙まで拡大した時代、
自由を求めた人々が宇宙へ流れ住むようになり、彼らの叡智は文明を育み、
いつしか地球を脅かす存在へと変貌していった。

宇宙暦0156年、地球連邦政府が祖母星グランマースから
史上4度目のコンタクト(4th note)を受けたその年、
【メトゥスの民】との抗争は本格化していた。
終わらない戦い、増え続ける犠牲……。

そんな戦況を打開する為、颯爽と一人の青年が戦場に降り立った。
彼の名は、スバル・イチノセ。
宇宙戦艦【ティラミス】の眉目秀麗・成績優秀な若き天才エースパイロットである。

全人類の希望は、彼に託された。

――だが彼の真の姿は、ティラミス艦内の集団生活に馴染めず、
いつも専用機デュランダルのコックピットにひきこもってばかりいる青年で……。


声優・キャラクター
石川界人、櫻井孝宏、諏訪部順一、江口拓也、大塚明夫、新井里美、中田譲治、桃井はるこ
ネタバレ

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

クソ笑った超絶ギャグアニメ

原作:漫画/放送期間:2018年4月-6月/全13話/制作:GONZO

キービジュアルやタイトルからしてロボ系かと思い込んで敬遠していたけれど、ちょっと調べたらショートアニメ&ギャグ作品ということで視聴したところ、ロボ系苦手とかそんなもんまったく関係なしに楽しめる超絶ギャグアニメでした。

あらすじをちらっと見るには、宇宙戦争やロボ系かと思ってしまうので、私のように端から敬遠されている方も多いと思われますが、約7分ほどのショートアニメなので、とりあえずご覧になって頂きたい。(もちろんギャグには合う合わないがありますが)

視聴開始したらすぐさま毛色が違うことが解かります。正直、第1話は微妙だと思っていたけれど第2話からハマってしまいそのまま一気に観てしまい全13話があっという間に終了。寒いネタのハズレ回もあったけれど私としてはほとんどがツボってしまうアタリ回だらけでした。

ちなみに涙が出るほどクッソ笑ったのは {netabare}「すぐ絶対って言うな」のくだりw くだらなすぎるけど、{/netabare}こういう奴ホントいますわなw

登場するキャラクターも主人公のスバルをはじめ、イカしたキャラばかり。紅一点の爆乳美女・リージュ(声:遠藤綾)も捨てがたいけれど、{netabare}やはりスバルの兄・イスズ・イチノセの残念なイケメンキャラが最高すぎる。{/netabare}

声優さんもナレーションの大塚明夫さんなどそれぞれがいい味を出し作品を盛り上げており、なかでも中田譲治さんと能登麻美子さんがよくこんな役どころを引き受けたものと感服してしまった。

この第一期を逃していたことで先日放映を終えたばかりの続編となる『宇宙戦艦ティラミスⅡ』もノーマークだっただけに遅ればせながら面白い作品に出会えて嬉しい限り。続けて第二期も視聴したいと思っております。


▼キャスト
スバル・イチノセ:石川界人
イスズ・イチノセ:櫻井孝宏
ヴォルガー・ハマー:諏訪部順一
ヴェンチュリー・ルロワ:土師孝也
リージュ・ルロワ:遠藤綾
シゲルコ・ホンダ:新井里美
パッカー(PAC2-AR):桃井はるこ
ナレーション:大塚明夫

▼制作
原作:宮川サトシ/漫画:既刊7巻
作画:伊藤亰
監督:博史池畠
シリーズ構成・脚本:佐藤裕
キャラクターデザイン・総作画監督:横山愛
アニメーション制作:GONZO

▼主題歌
オープニングテーマ「Breakthrough」歌:スバル・イチノセ(石川界人)
エンディングテーマ「DURANDAL」歌:スバル・イチノセ(石川界人)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

自己満、ボッチ嗜好主義の成れの果て?(笑) ナレの渋い大塚ボイスがさらに笑いを誘う!

「人付き合いはそれなりに折り合いをつけましょう」という教訓アニメ(?)。

OP:30秒 本編6分15秒 ED:15秒のショート(コント)アニメ。
ショートなので見易いです。

宇宙歴0156年。膠着状態が続く地球連邦とメトゥスの民との宇宙戦争。
地球連邦・宇宙戦艦ティラミス所属、汎用人型兵器(ロボット)デュランダルの若きエースパイロット「スバル・イチノセ」少尉。イケメンでそれなりの仕事(戦闘)をこなすのだが・・・チョット残念な「性格」だった。

集団生活においては決して自分の思うようにはいかないもの。或る程度は妥協を覚悟しなければならないのは世の常。
しかし、スバルはそんな妥協を許さない!潔癖気味な性格で人の忠告を素直に聞かない。「ガサツでデリカシーの無いクルー(戦場だからしかたないヨ)」を快く思わず、仕方なく同席・同艦していることに「ストレス」が溜まりまくる。そんな彼の唯一の「避難場所」はデュランらダルのコクピット(操縦席)。そこだけが変に人に干渉されない(絡まれない)安らぎの聖域・・・・なので、当然「人とのコミュニケーションがとれないヒッキー」の症状が出てますし、友達(親友)とかも居なさそうです。だから自己満足&(間違った)自己解釈することが多く、一般良識&常識が欠如し、当然「素っ頓狂」な行動をとってしまう。そんなスバルのティラミス艦内での奮闘劇(コメディ)。

「ガチの宇宙戦争中に何をやっとるんだ貴様!」と、思わずツッコミを入れつつ笑わせてくれます。
実社会でもこんな人がいる分、悲しいやら、可笑しいやら・・・と言いつつ楽しく見てます(笑)


2016.06.27【2018年10月 Ⅱ(ツバイ)に続く!】
「銀魂」とは違った感じの「中・高生あるある」や「ツッコミ」の数々。
スバルも残念だが、敵の兄・イスズもかなり残念。(笑)
常に行動の優先順位が周りの状況(戦闘状態など)より「自身のコンディション」が『最優先』され、ガマンを出来ないお子ちゃま状態。未来SF設定なのに現代日常テイスト(コンビニ・世話好き関西オバチャン・コクピットの自室コーディネイトなど)を熱弁するところがさらに笑いを誘います。
{netabare}ラストは「不朽の問題作」と言われるロボットアニメみたくに地球の大気圏突入。(笑){/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

sunnyday さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

笑いのスーパー機動兵器、デュランダル

あのエンディングテーマが頭から離れません。
たった15秒の奇をてらった訳でもない普通の曲なのに、なぜか頭から離れないのです。
10分間の短い作品なのに、だからこそ、インパクトが凄まじいアニメでした。
仕方がないので素直に2期を見ることにします。

以下観点別レビューです。
<物語について>
1話冒頭の、誰が見てもスターウォーズのパロディだとわかる高速字幕から物語は始まります。スバル・イチノセが串カツに悪戦苦闘する様子は、まさにベッドにスナック菓子をこぼした時のよう。そこには僕の想像したような、クールでストイックな戦場はありませんでした。ロボットアニメに現実味を持たせるとここまでカッコ悪いとは思わなかったw
そして終盤の急展開、{netabare}まさか保護フィルムのせいで大気圏に突入するなんて、{/netabare}最後の最後まで意表をついて来られました。

<作画について>
作画も本物の(?)ロボットアニメと遜色の無い凝りようです。10分のショートアニメだからこそのクオリティなのかも知れません。

<声優について>
声優の方々も豪華で、キャストの無駄遣いと言われるくらいの顔ぶれです。
特にナレーターの大塚明夫さんがホントに良い味出してる!良いナレーターがいるギャグアニメは名作ですね。

<音楽・OPEDについて>
OPEDについては前述した通りですが、BGMの管楽器のシュールな笑いをさらに引き立たせています。

<キャラについて>
どの人物もキャラが立ちすぎていて、ここで紹介するには余白が足りません。かいつまんで紹介する事にします。
主人公、スバル・イチノセは戦艦ティラミスのエースパイロットだがコックピット{netabare}と陰毛{/netabare}だけが友達の引きこもり体質な人間。彼の聖域である専用機デュランダルのコックピットがメカニックのシゲルコに荒らされる所は、まさに思春期の親子のようです。
また、ウザいオヤジキャラのヴォルガーや、腐りきった性格をしたヒューマノイドロボットのパッカーなど、挙げればきりがありません。

1話10分で気軽に見れますのでみなさんも是非見てみてはどうでしょうか〜。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

65.8 6 宇宙戦艦で宇宙船なアニメランキング6位
宇宙戦艦ヤマト2199(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (99)
538人が棚に入れました
1974年にテレビ放送され、今なお絶大な人気を誇るアニメ『宇宙戦艦ヤマト』。

本作『宇宙戦艦ヤマト2199』は、このアニメ史上に輝く金字塔『宇宙戦艦ヤマト』をベースに、新たなスタッフで制作する全26話構成の新作アニメーションとして
イベント上映を中心に独自の展開を続けて参りました。

2012年4月からの第一章(第1話~2話)上映を開始してより現在まで
第四章(第11話~14話)までを上映。
旧作のファンのみならず熱い支持を集めております。

そして遂に『宇宙戦艦ヤマト2199』のTV放送が決定。
放送枠は『機動戦士ガンダム』シリーズ、
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』 『マギ』などの
大ヒットアニメーションを放送する、MBS・TBS系列全国ネットの
日曜午後5時(以後“日5”)。

『宇宙戦艦ヤマト』シリーズのTV地上波放送は、33年ぶりとなります。
日本アニメーションの金字塔である『宇宙戦艦ヤマト』が
“日5”枠でついによみがえります!

声優・キャラクター
菅生隆之、小野大輔、桑島法子、鈴村健一、大塚芳忠、麦人、千葉繁、細谷佳正、赤羽根健治、國分和人、千葉優輝、チョー、田中理恵、佐藤利奈、平川大輔、藤原啓治、土田大、伊勢文秀、高城元気、山寺宏一、秋元羊介、島香裕、宮本充、江原正士、玄田哲章、石塚運昇、小川真司、井上喜久子
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

1970年代に放送された宇宙戦艦ヤマトをリメイク

完全にリメイクされた。原作を見た人には賛否両論だろうが、僕は気に入っている。別物だと思って見るのも良い。

原作との相違点は多い。まず、一番最初に思いつくのは乗員に女性が増えたこと。男女共同参画の時代だから当然である。それに、そっちのほうが話に広がりがあるような気がする。アナライザーが原作ではちょっとエッチだったような気がするけど、こちらではまともになっている。{netabare}ガミラスにたどり着く前に寄る星での異星人との出会いが異なっている。他にも、地球に近い星を探索して移住できるかの計画がある。真田さんの義手設定みたいのがない。潜水艦みたいなやつがいる。結構、ガミラス側の描写を細かくしている。一番は古代守が生存していなかったこと。原作では生きていてスターシャと過ごして地球に帰ろうとしなかった。{/netabare}

気になったのは{netabare}スターシャと古代守の間に子供ができてそうな描写。お腹押さえていたのを僕は見逃さなかった。この後のスターシャがどうなっていくのかをリメイクでやってほしい。{/netabare}

TVでの放送される前に劇場で放映された。劇場版とTV版では主題歌が異なる。OPが宇宙戦艦ヤマトは変わらず。ささきいさおの変わらぬ歌声。TV版では様々な人の歌声もしくは、UVERworldのFight For Liberty。
TV版EDは愛詞 歌 中島美嘉
Best of my Love 歌 安田レイ
Distance 歌 JUJU
の3つ
劇場でのEDは
星が永遠を照らしてる 歌 結城アイラ
美しい地球を知る者よ 歌 美郷あき
真赤なスカーフ 歌 ささきいさお
記憶の光 歌 KOKIA
ヨーソロー 〜星の海を越えて〜 歌 影山ヒロノブ
R.I.P〜友よ静かに眠れ〜 歌 JAM Project
愛の星 歌 水樹奈々
どちらも素敵だが、中でも美しい地球を知る者よと新録の真赤なスカーフが聴いていた心地よい。こちらでも変わらぬささきいさおの声。
劇中の音楽も変わらず凄い。宮川泰の息子彬良が引き継いでいるようだが、良い仕事しすぎです。



以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
西暦2199年。外宇宙から襲来した謎の星間国家ガミラスによって、人類は滅亡の渕に立たされていた。その中で人類最後の希望を託すべく「ヤマト計画」が進められていた。その人類最後の希望を託すべき艦の名は「ヤマト」。しかし、人類に残された猶予は1年しかない。ヤマトは果たして人類を救うことができるのか…。

1. 第1話 イスカンダルの使者
西暦2199年。ガミラスとの戦いに敗れ滅びゆく地球人類。国連宇宙軍最後の艦隊が冥王星沖にてガミラスと交戦する最中、火星に謎の宇宙船が不時着する。その宇宙船からもたらされたメッセージとは…!?

2. 第2話 我が赴くは星の海原
赤く干上がった大地に静かに眠る沈没戦艦。それは人類が秘かに建造した恒星間宇宙船であった。その船の名はヤマト。そして、ヤマトに与えられた使命は、16万8000光年の彼方、惑星イスカンダルへの大航海だった。

3. 第3話 木星圏脱出
火星軌道から木星圏へワープシステムのテストをする宇宙戦艦ヤマト。エンジントラブルに見舞われたヤマトは木星に浮遊する謎の大陸に着地し修理を行うが、ガミラスの襲撃を受けてしまう。苦戦する中、遂に沖田は新兵器・波動砲の使用を決意する!

4. 第4話 氷原の墓標
国連宇宙軍の救難信号を受信したヤマトは土星の衛星エンケラドゥスへ降下し、救難活動を行うことを決める。しかしガミラス偵察揚陸艦の強襲を受けてしまった。戦いの中、古代はエンケラドゥスの氷原で凍結した難破艦を発見。衝撃の事実を知る。

5. 第5話 死角なき罠
地球を壊滅させた遊星爆弾の発射基地がある冥王星。沖田はこの基地を叩く決意をし攻撃を開始。ヤマトは航空隊との連携した作戦を立案するが、逆に反射衛星砲からのロングレンジ攻撃を受け損傷してしまう。コントロールを失ったヤマトは冥王星の海へと降下するが…。

6. 第6話 冥王の落日
冥王星の海に沈むヤマト。敵基地探索を続けるヤマト航空隊。古代は冥王星を彩るオーロラの中から敵機が出現することに気づく。反射衛星砲の攻撃をかいくぐり、いま、ヤマトの反撃が始まる!

7. 第7話 太陽圏に別れを告げて
ヤマトは太陽圏と恒星間空間の境界<ヘリオポーズ>を通過しようとしていた。艦内ではクルーたちが家族との通信を許可され、それぞれ別れを告げる。お祭りムードの中、ガミラスとの戦いで家族全員を失った古代は所在無い思いを味わっていた。そして、それは彼1人ではなかった。

8. 第8話 星に願いを
ガミラスの帝都バレラスでは総統デスラーが自ら立てた作戦でヤマト撃沈の様子を中継し、閣僚たちにその力を誇示しようと目論む。デスラーの作戦によりガス生命体と灼熱の恒星グリーゼ581のフレアに挟まれ絶体絶命のピンチに陥るヤマト。果たしてヤマトの運命は!?

9. 第9話 時計仕掛けの虜囚
捕獲したガミラスの機械化兵・オルタを分析し、ガミラスの情報を引き出す任務につくAU09(アナライザー)。二つの機械に友情に似た関係が生まれる。不可解な行動をとり始めたオルタを保安部長の伊東は破壊しようとするが…。果たして機械に心はあるのだろうか?

10. 第10話 大宇宙の墓場
異次元断層へとはまり込んでしまったヤマト。そこは難破した異星の船が無数に浮かぶ大宇宙の墓場だった。そんな中、同様に漂流していたガミラス艦がヤマトに交信を求めてきた。この空間を脱出するためには、互いの協力が必要だというのだが…。

11. 第11話 いつか見た世界
ガミラスのパイロット・メルダが艦内に残ったヤマトでは、その処遇をめぐって意見が対立していた。その最中、ヤマトからメルダ機とコスモファルコンが突然発艦。果たしてそのパイロットは誰なのか!?

12. 第12話 その果てにあるもの
ガミラスとのファーストコンタクト。その真相をめぐりしこりを残す古代と島。山崎の、そして沖田の口から語られる事実とは…。その頃ガミラス本星では、デスラーが名将ドメルにヤマト討伐を命じていた。

13. 第13話 異次元の狼
見えない敵からの攻撃。それはドメル配下となったフラーケン操る次元潜航艦だった。その魚雷攻撃に翻弄される中、沖田は倒れ緊急手術が必要となってしまう。古代は命令違反を犯しながらもヤマトを救うため危険な賭けに出る。

14. 第14話 魔女はささやく
雪と共に百式空偵で偵察任務から戻る古代。しかしそこには虚空を漂うヤマトの姿があった。誰もいない艦内で、古代は死んだはずの父母に出会う。そして雪は…。幻影に二人を誘う魔女の影。古代たちは果たしてヤマトを救えるのか?

15. 第15話 帰還限界点
ドメルの執拗な攻撃に疲弊していくヤマトクルーたち。艦内では<ヤマト計画>の実現性に疑問の声も出始めていた。ガミラスの威力偵察をかわすべくワープしたヤマトだが、ワープアウトした宙域にはガミラス大艦隊が…。それこそが智将ドメルの策略だった。

16. 第16話 未来への選択
危機を脱したヤマト。補給のために立ち寄った惑星ビーメラ4は地球に近い環境を有しており、人類移住に適した星だった。古代たちが惑星調査に向かう間に、<ヤマト計画>の実現性に疑いを持つ一派がついに反乱を起こす。一方、古代たちは、不時着した異星船を発見する。その異星船は…。

17. 第17話 記憶の森から
古代は、ビーメラ4に残された遺跡からイスカンダルの情報を持ち帰っていた。滅びた文明の残した亜空間ゲートを活用することにより、一気に数万光年の大跳躍が可能になるというのだ。古代と真田、森雪はゲートを再起動させるべくシステム衛星に乗り込むのだが…。

18. 第18話 昏き光を越えて
亜空間ゲートを使いバラン星へたどり着いたヤマト。そこには1万隻に及ぶガミラスの大艦隊が集結していた。だが大マゼラン銀河到達には、バラン星のゲートを通過しなければならない。沖田は死中に活を見出すべくガミラス艦隊を強行突破する策に出る。

19. 第19話 彼らは来た
ついに大マゼラン銀河に到達したヤマト。デスラー総統はドメル将軍に再びヤマト迎撃の命を下す。そしてデスラーがドメルに下した密命とは!?

20. 第20話 七色の陽のもとに
宇宙の難所<七色星団>でドメル将軍率いる空母艦隊と対峙したヤマト。ドメルの繰り出す奇策にヤマトは翻弄される。絶体絶命の中、沖田が採った策とは…。

21. 第21話 第十七収容所惑星
惑星レプタポーダ。そこはガミラスの反体制派や戦争捕虜が収容されている第十七収容所惑星であった。囚人の虐待が日常化するこの惑星にガミラスから監察官を乗せた艦が訪れる。

22. 第22話 向かうべき星
ヤマトが向かうべき希望の星イスカンダル。しかしそこは、敵であるガミラスとの二連惑星だった。目的地は同時に敵地でもあるのだ。沖田は総員第一種戦闘配置のままイスカンダルに向けた最後の大ワープを命じる。

23. 第23話 たった一人の戦争
イスカンダルとガミラスの存在するサレザー恒星系にワープアウトしたヤマト。そのヤマトを突如、高エネルギー体の攻撃が襲う。窮地のヤマトに沖田が下した命令は、最大戦速での惑星ガミラスへの突入だった。

24. 第24話 遥かなる約束の地
ガミラスとの死闘の果てにイスカンダルへと到達したヤマト。イスカンダルの女王スターシャと謁見するヤマトクルーに、彼女は思いも寄らぬことを告げるのであった…。

25. 第25話 終わりなき戦い
コスモリバースシステムを受領し、地球へと帰還途上のヤマト。行程短縮のため、亜空間ゲートから銀河系へワープせんとバラン星へ向かうが、バラン星宙域にはヤマトを密かに待ち受けるガミラス艦隊があった。

26. 第26話 青い星の記憶
地球を目前にしたヤマト。艦内では様々なドラマが展開していた。伴侶を得るもの、新たなる生命の息吹、そして…。赤く焼け爛れた地球を再び見上げるヤマトクルーたちに、ある奇跡が起ころうとしていた。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

いいリメイクと評価。

「ヤマト・・・何もかも懐かしい・・・」

ある意味、私のアニメ視聴の原点の一つ。
また、松本零士モノが大好きだったこともあり、こだわり、知識としてはある方の人間です。

オリジナル版はオリジナル版で良い悪い含めて認めなければなりませんし、認められるべきです。
あの時代としては、社会的影響も含めて、間違いなく超一流のエンタメSFアニメです。
これもまた、良し悪し含めて長年にわたって続編が作られてきたことからも、愛されてきた作品の原点です。
私も、もちろん大好きです。


で、このリメイク版ですが、私は十分楽しめました。

絵はきれいになっているし、CG等も活用されメカ系もエッジが効いてシャープな印象。
キャラクターもユニフォームもオリジナルをふまえた上で、古臭くならないように工夫されていたと思います。
女性キャラもだいぶ増えましたね。
そもそもオリジナル版には女性が・・・、って感じでしたから、これも現代風なリメイクと言ってもいいでしょう。
女性のユニフォームのセクシーさは昔も今も変わらずであんしn、いやスタートレックとかでも似たようなものですしネ、ゴホン!
でもやっぱり私はヤマトのユニフォームの方が好きかなw特に女性。



オリジナルの良さはもちろん認めた上で、
さすがに、ある意味「アニメ的古典」と言っても言い過ぎではないですからね、今観るとキビシイ点もあるのは仕方ないです。
ヤマトオリジナル以後の映画、アニメなどからいい意味で影響をたくさん受けているのが見受けられます。
スタートレック、ガンダム、エヴァ、マクロス・・・などなど。

設定上でも、もちろん荒唐無稽な点はありますが・・・そもそもSFってそういうもんですし、その上で、多少理論づいた体にはしてあるので、この点でもオリジナルより納得できる点は多かったかもしれません。

そもそも、単艦であの距離を・・・ねえ、とは思いますしねw
とはいえ、その無茶なところが魅力ではあるのですが。


あとは・・・、
敵であるガミラスとの人間的なカラミが増えていたのも今作の魅力の一つですかね。
敵には敵の事情があり、こちらにはこちらの事情がある。
それを、話しできない状態にしてしまうのが「戦争」ってやつなんで、っていう視点もしっかりとメッセージとしてありましたね。


そして、もう一つ演出面で泣かせるのが音楽ですね。
こちらもリファイン、リメイクされているのでしょうが、聞き覚えのあるBGM、歌。
リメイク版でも充分通用しているのが素晴らしいです。
途中で、OPが変わったりすると逆に違和感を感じるほどでした。
名作には音楽(名曲)もしっかりと含まれているんだなぁ、としみじみ。

スキャットや真っ赤なスカーフそして主題歌、戦闘シーンのBGM無理して効果的に使わなくても、逆に流すだけで効果的に感じてしまいます。




私的にストーリー上で衝撃的だったのは開戦の理由です。
ネタばれになるので多くは語りませんが、そっちにもっていくのか、と言う感じでした。
子供の私だったら、そりゃねえだろ、そんなことない、って言い張りそうですが、今は、色々と言いたいことはありますが「そりゃ、そんなこともあるかもな」って感じです。古来、戦争の発端ってあいまいなことが多いんですよねぇ、そして、お互い言い分が違うのが当然ですし、そこを話し合えなくしてしまうのが「戦争」って事で・・・、相手のことが考えられなくなる、だから「戦争」ダメだ!!ってことだと思うんですがね。

純粋にエンタメ作品として、この点は許容しましたが、どっかの国を想定してのステマ的メッセージであれば「バカめ」と言いたいところなんですがね、多くは語らないことにします。




あとは・・・、
真田さんがもう少し、技術屋チック、スペシャリスト的な方が良かったかなぁ。
良くネタになっている「こんなこともあろうかと・・・」っていうのが好きなんですけどね私的に。

それと、デスラーの実は・・・的なスターシアとの約束、
あれは~、まぁ「相手には相手の思いがある」っていう現代的な解釈なり、エクスキューズのために入れたのかもしれないけど、どうなんだろうな~。
正義の為に一時的に悪を成すっていうのは、あるかもしれないけど、途中であったような収容所とか、下等な階級が設定されているっていうところを観るとどうなんだろうね、ちょっと矛盾というか、気に食わないなぁ。
ま、そういう世界観の中では、ってことで納得するしかないかなぁ、そもそも、人は矛盾を抱えてるものだしなぁ。。。


まぁ、いくつかは・・・、いくつかは「ん!?」っていうところもあったんですが、総合的に良いリメイクだったと思います。

出渕さん頑張ったなぁ、って感じです、ありがとうございました。


オリジナル版とは別物として楽しむもよし、
オリジナル版の現代リメイク版として楽しむもよし、
多分、つまらないってことは無いと思います。

機会がありましたら、ぜひご覧ください。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

リメイクの成功例だと思います。特にキャラが良くなった気がします。

 旧作は見ましたが、作画やキャラデザが古すぎてしんどかったです。こちらは、いいですね。すべてかなり高水準でアップデートされています。古代、沖田、真田などは昔の雰囲気もちゃんと残しているのではないでしょうか。島だけちょっと…好みの問題です。
 森雪は私的には素晴らしいと思います。デザインもかなり高水準かと(主観的には超好みです)。旧作では女性的なものすべてを押し付けられたような雰囲気がありますが、今作のほうが必ずしも理想的ではない性格にも説得力があり、それが魅力的になっています。
 女性比率が上がっているのはリアリティが増しました。ただ、モブ寄りのサブ女性キャラが取って付けたような萌えデザインでした。演出で、女性陣はもうちょっと落ち着いていたほうが、カッコ良かったと思います。軍隊ですので。
 デスラーはもっと独裁者でいいと思います。というより新作のほうが少し無能に見えました。

 今作はとにかく真田と森雪がよかったですね。キャラデザ、人物造形、エピソード、声優がマッチしてよく動いていました。この2人に注目しているだけで、かなり見ごたえがあります。真田の専門性の高さ、能力、意思の強さや、森雪の自立した女性像、使命感はストーリーに一本芯を通した感じで、旧作に比べて最大の改善ポイントだと思います(もとから魅力的なキャラでしたが)。

 音楽は、旧作(愛の戦士たちが特に)が日本アニメの中でも最高水準だと思いますが、そこを変えなかったのはいいですね。

 CGは全体的に高水準ですが、地球の国連軍やガミラスの艦隊がおもちゃにしかみえません。宇宙空間で真空ですから光はぼやけませんので、リアルなのかもしれませんが、動きがキビキビしすぎなのもあって、良くなかったです。
 室内の描写、艦橋や作戦室などのヤマト内部も旧作のデザインの素晴らしさそのままに高水準の作画がされていました。

 ストーリー全体は、航海、戦闘、技術的なストーリーについては圧倒的に旧作より見やすいし、面白いです。
 ただ、ドメル艦隊の瞬間移送装置は旧作の最大の見せ場ですが、これは新作が負けています。あのドリルが突っ込んでくるところで、森雪がヘナヘナっとなるのは再現しなきゃだめでしょう。(まあ、あれだけの奇襲に成功するなら、ドリルミサイルじゃなくて、大型爆弾でよくね?というのは抜きにして)
 その代わり、22話のデスラー砲発射は良かったですね。あのシーンは映像、音楽すべて最高でした。

 新作の最大の欠点です。AIの話とか、家族とか友情的なものとかいろいろ入れすぎましたかね。女性キャラその他を動かしたかったんでしょうか。
 なら、もっと本筋に絡めて欲しいところです。取って付けた感があって冗長に感じました。

 旧作があまりにも有名なので、旧作と比較したレビューになりましたが、私は2クールという長さもちょうどよく、話の組み立ても新作の方が圧倒的に良かったです。
 旧作がアニメ史的には非常に重要な作品なのはわかりますが、今は正直それ以外の理由では見るに堪えません。SFとして見るべきところはありますが。スーパーロボットの時代でしたから無双というか俺TUEEEというか、根性ものですかね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

59.1 7 宇宙戦艦で宇宙船なアニメランキング7位
スターシップ・オペレーターズ(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (88)
402人が棚に入れました
舞台は西暦2300年。人類が宇宙に進出し、数々の「惑星国家」が成立。
惑星国家の一つである「キビ」所属の新造宇宙戦艦「アマテラス」は、航海実習で試験航海を行っていた。しかし、航海終了のとき、強大な軍事力を誇る「ヘンリエッタ星域惑星国家同盟」(王国を指す)が突如宣戦を布告。
その奇襲により護衛艦を撃破され、そちらに対し即降伏を余儀なくされる。アマテラスも王国に明渡されるが、訓練生たちはそれに反発。訓練生の発案は「銀河ネットワークをスポンサーとして、艦の運営費用を調達し、その代償に同盟との戦いを中継させる」であった。
惑星国家「キビ」を平和に戻すため、訓練生たちの戦いは続く…。

声優・キャラクター
伊藤静、浅野真澄、渡辺明乃、新井里美、能登麻美子、甲斐田裕子、榎本温子、浅川悠、川澄綾子、小尾元政、清水香里、小林ゆう、加藤将之、坪井智浩、川田紳司、入野自由、志村知幸、生天目仁美

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

スポンサーの意向で女性の活躍中心の映像。

2005年1月5日 - 3月30日TV放送されたアニメ。全13話。
メカデザは山根公利が担当。キャラデザは松本文男。
アニメーション制作 - J.C.STAFF
OP「radiance」歌-川田まみ/作詞-KOTOKO、川田まみ。
ED「地に還る 〜on the Earth〜」歌/詞/曲-KOTOKO。

諸設定

祖国を敵国に占領された訓練航海中の戦艦「アマテラス」に
搭乗していた士官候補生が故国解放の為戦艦「アマテラス」
を買い取り国家として戦う様を描いている。
ロマンティック系サイエンス・フィクション。

舞台は西暦2300年。
人類が宇宙に進出し、数々の「惑星国家」が成立してる設定。

殆どの国は「抑止力」として惑星防衛用の「宇宙戦艦」を保有。
技術的にも予算的も「核兵器」による抑止力の様な設定の様。
故に実質的な戦闘は全くと言って良い程起きていない設定。

つまり「宇宙戦艦」の保有が国家のバランスに影響する程の
重要なファクターという位置づけで必要悪の様な設定。

それで所謂軍縮もテーマになっていて、大国が小国を護る。
要は連合国。戦艦一隻が小国の国家予算レベルという設定。
政治的に喜ぶ国と拒絶する国と賛否両論の中・・若干強引
に武力で介入する面があるので当然悪?とも取れるけど・・
実社会において実際に起きていること・・要は米?とかw
つまり色々な要素があり善悪を明確にした作品ではない。

ヘンリエッタ星域惑星国家同盟と戦艦国家「アマテラス」の
士官候補生達乗組員の戦争を描く。超ロマンティック路線。

国家予算並みの超高価な戦艦「アマテラス」を買い取る為に
全ての戦闘等の放映権をメディアに売るというスポンサー
契約など近年のメディアやネット社会の風刺も入れている。

無音の筈の宇宙戦の攻撃発射音や戦艦撃沈シーンに派手な
効果音演出を加えろ! 戦闘中のブリッジ要員にお化粧を
させろ等メディア側の要望や、クルー全員をタレント扱い
するなど・・メディアプロデューサーを可成り灰汁の強い
強調した描写が多々ある。情報社会を強く意識した作品。
要するに可成ロマンティック系とリアルを混在させた感じ。
政治家とメディア家を最大の悪としている様な感覚かな。

巫山戯た設定で戦争を玩具にした様な雰囲気も有るけど
至って真面目に作られいる気もする。
派手に美しく人が死ぬシーンを排除しているからかな?
死が如何に簡単で・・美しくないか・・振り向いた先に・・
もう其処に「居ないだけ」等・・余計に泣けるシーンも多い。
やりすぎじゃね?って盛り付けもあるので賛否は両極かな。
シリーズ物のビックネームアニメでも結構頻繁に扱う内容
が多く・・其処だけを特に強調したのがこの作品かな。
当然?視聴者を意識した綺麗な女性中心の描写が多い。

キャスト

香月シノン(伊藤静)艦長補。父親譲りの天才肌。
防衛大卒業後多国籍企業に就職を希望(寿退社を夢見てた)
王国との戦いに反対してたが仲間の為アマテラスに残る。
提督(艦長より格上)の渾名がある。

氷坂アレイ(渡辺明乃)主任通信員。
比較的年上。寡黙でクールだが感情的になる面もある。
王国に殺された養父の敵討ちの為王国と戦う事に賛同した。

秋里ミユリ(浅野真澄)主任観測員。
天文学が好きで光学観測機器「南十字(サザンクロス)」を使う
為にアマテラスに残り常に星を見ている。シノンとは親友。

神崎キスカ(小尾元政)艦長。机上のエリートタイプ。
アマテラスで王国との戦いを発案した一人。
事務処理・情報処理能力は高い。とっさの判断は不得手。

若菜サンリ(能登麻美子)射撃管制員。大企業の御令嬢。
副艦長の桐生タカイに思いを寄せ、アマテラスに残った。

神谷イマリ(甲斐田裕子)遠距離防御管制。
女性陣で最高身長・最大パワー。姉御肌で世話を焼き。

七瀬ユキノ(新井里美)近距離防御管制。
あまり深く考えずに何事にも前向きに捉えている。

桐生タカイ(加藤将之)副艦長・射撃管制砲術長。
細かい事を気にしない様に見えるが、射撃の腕は高い。

摩耶アキホ(榎本温子)第三艦橋副航宙士。
天然ボケキャラ。王国との戦いにも危機感を持っていない。

間宮リオ(川澄綾子)星間気象観測員。
王国との戦闘の発案者の一人。元キビ首相間宮タツマの姪。
亡命政府として王国との戦いを正当化するために尽力する。

三上シント(坪井智浩)副艦長・第三艦橋航行管制。
タカイの親友で、一級航宙士の資格を持つ。

里見レンナ(浅川悠)浮遊物監視員。
ほとんど話をしないが、シノンとはメール友達。

荻野セイ(清水香里)補給長。
日頃から「金儲けが趣味」と公言している。

榊原コウキ(川田紳司)機関長。あだ名は「おやっさん」。

結城シメイ(入野自由)技術士官。唯一の現職自衛官。
人工知能「イソップ」を担当している。謎の多い少年。

篠原ミナセ(小林ゆう)防衛医大の研修医。


ディータ・ミルコフ(生天目仁美)
スターシップチャンネルのレポーターでアマテラスに乗艦。

ピーター・スパイクス(志村知幸)
スターシップチャンネルのディレクター。
アマテラスの戦争を最高のエンターテイメントとして扱う。
利己的でドライな性格。目的の為なら手段は選ばない。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

TVの中の宇宙戦争

水野良氏の原作ライトノベル(未完)は未読。

ポスト冷戦の世界で一時加速した紛争のTV露出。
戦場の実況生中継。センセーショナルな映像が世論に与える影響は、
時に戦局をも左右する程。

この傾向が続けば、報道各社はやがて戦争すらも支配するのではないか?
近年では国家権力も戦争報道に対する統制を取り戻しつつあること、
戦況情報を拡散するのがマスメディアから個人のネット動画配信やSNSに移っていることもあってか、
流石にここまで極端なメディア台頭論は後退してきていますが、
90年代~ネット普及辺りまでは“第四の権力”マスメディアに対する畏怖は相当なものでした。


21世紀初頭から展開された本コンテンツもこうした時代の空気を受けたSF作品だと思われます。

西暦2300年……「惑星国家・キビ」の亡命政府艦として「王国」の支配に抵抗する宇宙戦艦アマテラス。
実習生主体の乗組員らが資金源として当てにしたのは、
戦場実況番組をビジネスにするマスコミが支払う巨額のギャラ。

引き換えに、メディア側はより数字を取れる刺激的な展開を求めて作戦に口出し。
のみならず、{netabare}感動を煽る宇宙葬の挙行。窮地に花咲く恋バナ、告白ドキュメンタリー。{/netabare}
さらには画面映りの良い可愛い女の子を艦橋に並べるための人員配置。
果てはメイクアップまで指示。戦時下の艦内に漂う口紅が象徴的です。


生き残るためならばビームは勿論、茶番劇すらも飛ばして利用する。
こうした化かし合いに妙味がある本作ですが、
この要素は反面、演出が綻びれば、作品自体が視聴者に茶番と見放されかねない諸刃の剣。

上記で触れた、現実離れした美女比率という
普段エンタメ作品鑑賞時はあまり意識しないお約束ですら、
生存に必要なショーの一環と根拠付けられることで、思わず斜に見てしまう。
設定から来る低評価のジレンマが本作にはあります。
加えて心理描写飛ばし気味なハイペースによりリスクはさらに拡大。

恐らくはこの辺りが、角川グループ創立60周年記念作として、
劇伴・川井憲次氏やOP・川田まみさん、ED・KOTOKOさん。
豪華声優陣などの陣容でアニメ化した力の入れ具合とは裏腹に、
今一つ人気が盛り上がらなかった一因かと思われます。


ですが個人的には戦争報道に対する視点だけでなく、
ブラフも交えて練り上げた作戦が盤上競技の勝負手の如くキマり、
即時撃沈という成果として現れるドライな宇宙戦闘の描写など、
観るべき点はあるSF作品だと思います。

ですから、視聴の際は、戦争を玩具にする胸クソな報道人や政治家たちに絶望して、
こんなの茶番だと匙を投げたりせずに、
是非、粘り強く終点を目指して欲しいなと願います。

飛ばした茶番にその人なりに責任を取る、一定のケジメくらいは拝めるかと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

一言、「地味」

宇宙ものSFです。
宇宙戦艦が舞台となりますが、妙なところにリアルで、戦闘はとっても地味。主砲一発が直撃すればカタが付くので、駆け引きと読みが勝負です。
こういう設定、個人的には好きなんだけど、絵的には盛り上がらないのが多いですよね。
本作も、もうちょっと見せ方を工夫すればいいのに、艦の撃沈シーンなどはモニタやレーダー越しにしか映していません。(あえて淡白に表現しているのかもしれませんが)
命の取り合い、つまり戦争しているって緊迫感が薄いヘンな作風です。

ストーリーは突飛です。
マスコミをスポンサーにして補給物資を調達し、候補生達が新鋭宇宙戦艦で亡命政府を・・・・という荒唐無稽さ。
突っ込みどころは色々ありますが、フィクションだからそういう無茶振りは納得できます。ただ、その無茶なキッカケの割りには、ストーリー展開が戦闘と同じくえらく地味。
政治的な駆け引きとかで簡単に決着しちゃいます。
ある意味、リアルといえはリアルなんですが、見ていて解りにくいし、全然盛り上がらない。

そして残念なのがキャラクター。
大袈裟にに感情表現をすることがなく、話し方も端的。惚れた腫れたのエピソードが少しありますが、取って付けたような簡単な扱いなので感情移入ができません。
ぶっちゃけキャラの魅力に乏しいです。
だから、生き死にを扱った話も感動的じゃない。大きな盛り上がりも無く死ぬ人は地味に死んでいきます。


エンターテイメントとして派手に盛り上げて魅せる事と、リアルに魅せる事は真逆だと思い込みカン違いして作った「なんちってリアルSF作」。
設定とかは悪くないんだけど、残念な部分が多すぎた惜しい作品でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

66.1 8 宇宙戦艦で宇宙船なアニメランキング8位
宇宙海賊キャプテンハーロック(TVアニメ動画)

1978年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (42)
226人が棚に入れました
西暦2977年、退廃し堕落した人類の住む地球に、宇宙から材質不明の謎の巨大物体が落下してきた。その物体は黒色で球形をしており、表面にはマヤ文明の象形文字風の意匠が円形に刻まれていた。地球政府が無視したそれは「マゾーン」という宇宙からの侵略者が打ち込んだ、惑星の所有を誇示する「ペナント」であり、その危険を警告しようとした台羽博士や、親友であるクスコ教授は侵入していたマゾーン達によって殺される。辛うじて生き延びた台羽博士の息子・正は、マゾーンに何ら手を打とうとしない地球政府に見切りをつけ、宇宙海賊として知られていたキャプテンハーロックの宇宙戦艦アルカディア号に乗り込む。台羽正という新たな仲間を加え、ハーロック及び40人の海賊とアルカディア号による、謎の侵略者マゾーン達との戦いが始まった。

声優・キャラクター
井上真樹夫、神谷明、小原乃梨子、川島千代子、北浜晴子、八奈見乗児、大竹宏、つかせのりこ、緒方賢一、北川国彦、柴田秀勝

tomledoru さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

堕落した地球(政治)への警鐘か

松本零士の憧れを具現化したのは
宇宙海賊キャプテンハーロック以外には
ないでしょう。古いですが・・・

松本零士自身よく,海賊マークの鉢巻きを
しているところから見ると
相当思い入れのあるキャラクター
なのでしょう。

ここから派生した宇宙海賊キャプテンハーロック
関係のアニメや映画はいろいろありますが

話の一つ一つがつながらないのは
松本零士の遊び心からなのでしょう。

2977年となっていますが,宇宙人マゾーンの地球侵略に
無関心を装い,国防長官に一任という設定や
マゾーンに対して打つ手がない,政治腐敗した政治家を
作品の中で皮肉っています。

まるで某ウィルスになすすべもない
現在の世の中みたいです。
(ちょっと飛躍しすぎか)

さて,宇宙海賊とはいっても彼は地球を
守る義賊です。

他に義賊の海賊というとモーレツパイレーツ
でしょうか。比較すると時代も変わったものだし
コンセプトも全然違って比較すると面白いです。

余談ですが宇宙戦艦ヤマトの原作は松本零士では
ありませんので。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

ハックロー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

男の浪漫

松本零士作品、原作未完。
近未来の地球、発達した科学により人類(首脳陣を中心に)が怠慢なる日々を過ごしていた。
その様な人類(地球)に失望し、宇宙海賊を生業としているハーロックが地球略奪を狙うマゾーンに戦いを挑みながら、希望を探す物語である。

原作に大幅に話を追加しほぼ完結させたアニメ。まゆとゆう追加の中心人物も追加。

キャラクターが非常に魅力的でそれぞれの過去を背負い戦っている。各キャラにまつわる話はどれも感動的でいい。

地球を捨てたにも関わらず、地球を守る戦いを挑む姿はそこにわずかでも希望があるからで、孤独な戦いをするアルカディア一団はかっこいいです。

音楽もシーンつどに哀愁ある悲しいメロディーが流れ、感動的でした。

人間味のある内容で、本当にいい作品でした。
999もいいですが男ならハーロック!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

俺の旗の下で自由に生きろ

この作品を一言で表現するなら「漢のロマン」
(漢(オトコ)とは、男の中の男というような意味)

放映:1978年3月14日~1979年2月13日
毎週火曜日19時00分‐19時30分
テレビ朝日系 全42話

監督:りんたろう
脚本:上原正三(円谷プロのウルトラシリーズも数多く手がける)
山崎晴哉(『巨人の星』『キン肉マン』など数多くのメインライター経験あり)
主題歌&挿入歌 - 作曲:平尾昌晃、編曲:横山菁児、作詞:保富康午(1曲除く)

いつの頃かは忘れたが、夕方16時台の再放送で観たのが初めて。
すごく嵌って長じてからずっと観直したかったが、最近ようやく輸入DVD-BOX入手。

これから視聴して時間かけて追記する予定です。
評価は再視聴で変動するかもです。(2015/4/19)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
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