Witch さんの感想・評価
2.8
「ツッコんだら負け」と思いつつも、ツッコまずにはいられないw
【レビューNo.135】(初回登録:2024/7/21)
コミック原作で2024年作品。全13話。
元々0話切りでしたが「バトルシーンの作画が凄い」という評判が目についた
ので、視聴してみることに。
(ストーリー)
「偏差値は最底辺、喧嘩は最強の風鈴高校で頂点に立つ」という強い意志を持
つ主人公・桜遥は、不良高校として知られている風鈴高校のある街に訪れる。
しかし風鈴高校は周辺のワルから街を守る存在として、地元住民から英雄視さ
れていた。
そして桜もまた「防風鈴」と呼ばれる彼らの活動の中で頭角を現していく。
(評 価)
・バトルシーンの作画は確かに凄い
制作は「CloverWorks」ですが、確かにバトルシーンの作画は凄いです。
スピード感はあるし、手数も多くぬるぬるとよく動く。カメラワークもグル
グルと回り本当によくできています。
素手同士の喧嘩をここまで魅せる技術は素直に凄いなっと。
ただ高校生の喧嘩の割には小綺麗すぎるというか、見慣れると出来のよい格
闘ゲーでも観ている感覚になり、ちょっと冷めてしまうんですよね。
この作品自体がヤンキーモノの割には
・従来の泥臭さがなく、よくいえばスタイリッシュ
・キャラも爽やかイケメン系
・一説によると腐女子向け?!
という感じなので、「バトルシーンもそちらに寄せてるの?!」と思わなく
もないですが。
(例えばこの手のヤンキーモノではお約束の流血表現とかはかなりソフト)
そういう意味ではちと判断が難しいところですが、作画のレベルの高さは十
分評価できると思います。
・ツッコミどころ満載のストーリー展開
・街の英雄として描かれる新しいヤンキー像
・キャラクターが個性的で“推し活”が捗る
・“ヤンキー=ダサい”を覆すお洒落なファッション
このような点が、「新世代ヤンキー漫画」として支持されているという触れ
込みらしいのですが・・・
個人的にはツッコミどころしかねーなっとw
王道的な「警察ガ―」「教師ガ―」は置いといて、個人的なツッコミメモと
いうことで
{netabare}
・始まり
「この街はちょっと前までいろんなチームやギャングの抗争で治安は最悪」
「風鈴高校→喧嘩は最強、落ちこぼれの吹き溜まり、毎日が派閥争いに下
剋上、盆も正月もなく喧嘩三昧」
→ ・・・初っ端からどこからツッコんだらいいのかw
・キャラ
「何か個性が欲しいな・・・そや!野菜作りにハマってる総代とか胃腸の
弱い腹心とか主人公はツンデレにしたろ!!」
→ 無理にいい人感盛らなくても・・・それともギャップ萌え狙いですか?!
・普通の住民
「あんたたちは育ち盛りなんだから腹一杯食べていきな!」
→ まあわかる
本作の住民
「あんたたちにはいつも守ってもらっているから、食べ物を持っていきな!」
→ 本来子供を守るべき立場の大人が守ってもらってるとか・・・
それにこれって「防風鈴」が要求していないだけで、この理屈だと事
実上の用心棒代だよね?!
それを美談風に語られてもなあ
(それに「防風鈴」の喧嘩ぶりに熱狂して応援してるシーンとか、
「何だよこれ?!」って引いてしまった( ノД`))
・主人公
「喧嘩で成り上がるために底辺校へ行くぞ!」
→ まあわかる
真面目な生徒
「『防風鈴』は憧れッス。俺も底辺校へ行くッス!」
→ そんな自衛隊にでも入る感覚で底辺校を選ぶとかw親も泣いてるぞ
・上級生
「街を汚す奴らは許せない!野郎ども、落書きを消しにいくぞ!!」
→ ええっ、自分達の学校は落書きだらけなんですが、それは放置ですか?!
(まあ小奇麗な底辺校では様にならないのはわかるが、こういうガバ
ガバなところがなあ)
・対獅子頭連
「チームの存亡を賭けて5対5の団体戦で勝負だ!」
→ まあわかる
「ただしチームを賭けるのは大将戦だけで後の4人は余興やぞw」
→ 何じゃそりゃ?!プロレスの興行じゃねーんだぞ!!
勝負開始 → 「防風鈴」の圧勝で早くも3連勝!
→ 結局団体戦にできねーのは作者都合じゃねーか!!
・対KEEL(途中で終わり)
「仲間のピンチだ!助けにいくぞ!!」
→ まあわかる
「クラス全員ついていくぞ!!」
→ もう学校って設定、ギャグにしかなってねーじゃんw
まあ何か事が起こる度、その場の都合でストーリー創ってるって感じなんで
ツッコミどころが発生するって感じですね。{/netabare}
一応「拳で語る」という王道っぽい展開ではありますが、随所に新規層を意識
した軽さが滲み出ていて、おっさんには「新世代ヤンキー漫画」という新しい
波に乗れなかったかなっと。
2期も決定のようですが、作画も堪能したしもういいかなっと。
これだけぬるぬる動くバトルシーンが描けるなら『修羅の刻』の「陸奥圓明流」
でも再現してくれないかなあ。