子育てでファンタジーなおすすめアニメランキング 8

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの子育てでファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月02日の時点で一番の子育てでファンタジーなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

89.1 1 子育てでファンタジーなアニメランキング1位
さよならの朝に約束の花をかざろう(アニメ映画)

2018年2月24日
★★★★★ 4.2 (678)
3584人が棚に入れました
一人ぼっちが 一人ぼっちと出会った

出会いと別れが紡ぐ永遠の一瞬

少女はその時 愛にふれた

『あの花』『ここさけ』の岡田麿里、初監督作品。

声優・キャラクター
石見舞菜香、入野自由、茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき、細谷佳正、佐藤利奈、日笠陽子、久野美咲、杉田智和、平田広明
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

時の流れが織りなす母子の愛と別れの物語

世界観:9
ストーリー:8
リアリティ:9
キャラクター:8
情感:10
合計:44

【あらすじ】
人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。
両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。
虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。少年へと成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆――。
ひとりぼっちがひとりぼっちと出会い紡ぎ出される、かけがえのない時間の物語。
(公式サイトより抜粋)

【視聴経緯】
特に好きなシリーズとかではなかったものの、あにこれでの評価が良かったので劇場まで足を運んできました。もう少し後ならリズと青い鳥が観れたのにと思ったタイミングでしたが(あまり自由が利かないので)、結果的には本作を劇場で観ることができて本当に良かったです。

【未視聴者に向けて】
個人的にもこの評価点は劇場版の尺での最高値ですし、滅多に超えない4.7のハードルを越えているので、私の評価点に概ね共感を持たれている方は、おそらくは楽しめると思います。なので、特に先入観を入れることも必要なく見ることをおすすめしたいと思います。

【ネタバレなしでいくつか見どころや注意点を教えてほしい方に向けて】
(ネタバレはありませんが、何も情報はいらないという方のために閉じておきます)。
ネタバレレビューを読む

【ネタバレを含む感想】(視聴した方のみどうぞ)
ネタバレレビューを読む

【ネタバレを含む感想2】(2回目鑑賞後)
ネタバレレビューを読む

(参考評価推移:5.0→5.1)
(2018.3劇場にて鑑賞)

<2018.7.28追記>
遅ればせながら、上海国際映画祭におけるアニメーション最優秀作品賞(金爵奨)の受賞、おめでとうございます!

本作は円盤購入を考えていますが、10月26日発売とのこと。結構引っ張りますね…。
映画のパンフレットがすぐに売り切れになってしまい、後日、P.A.WORKSのネットショップで追加販売されたようですが、私が気づいた時(数日で)には完売とどっぷり嵌ったファンが多数いるようで。かく言う私もその一人でして、円盤購入(縮刷版劇場パンフレット)でゲットしようかなと思っています。

<2019.1.9追記>
2018作品ランキングの1位にした作品で、レンタル開始後に視聴された方の評価を見るに過大評価だったかなと思ったりもしましたが(私は作品の芸術性を評価しているので、物語が完成された作品(短いほうが有利)が点数は高くなりやすい)、やっぱり本作は大好きでして。115分でこれだけのものが創作されたこと、マリーをはじめ制作陣に感服です。

テーマはわかりやすいし、ストーリーも言葉にすれば単純で、ラストがどうなるかもすぐに予測できるものです。しかし、登場人物の人間関係の変化や、マキアとレイリアの対比等を巧みに使った設定があり、演出も全体的に素晴らしいです。

心情描写の好きな方や、シリアスな作品が好きな方におすすめ。私は感動をウリに宣伝するつもりがありません。ネタバレレビューを読むにより涙を強要してくる作品と言われる節がありますが、そんなところは付随的な部分で。

例えば、ネタバレレビューを読むといった場面だけでも込み上げるものがあります。

初見の方の多くはネタバレレビューを読む

ファンタジーが舞台ながら、人間にとって普遍的なもの(「愛」が当てはまると思いますが、尊く重たいもの)を扱っていて考えさせられつつ、視聴後に心が洗われるような作品。いや、あまり視聴のハードルを高めたくないので、むしろ感動できるよ!と軽く薦めるべきなのか(笑)

本作は視聴者が少ないのが残念でもったいないので。

<2019.1.28追記>
今回は、購入していた円盤を最近視聴したことに加え、以下のレビューを読んで思うところがあったので追記します。既に視聴している方は参考に読まれてはいかがかと思います。

「ナナメ読みには最適の日々」
⇒http://ishimori-t.hatenablog.com/entry/2018/03/16/085105

ネタバレレビューを読む

<2019.3.8追記>
今週月曜に有楽町のマルイで開催されているさよ朝展を見てきました。一部、撮影可能だったので美しい背景美術等、カメラにおさめてきました。
劇場では完売していたグッズなどの販売もあって、クリアファイルを購入させていただきました。

さて、ネット上のレビューで私が最も共感したもののリンクを掲載して、取りあえず本レビューは終了としたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。(リンク切れだったので修正しました(2019.9.16))

「『さよならの朝に約束の花をかざろう』を観て、「"物語"とは何か」について考えた」ネタバレレビューを読む

<2020.3.20追記>[New!]
公開から2年以上経ちましたが、いまだに予告編PVを見たり、Yahooのリアルタイム検索で「さよ朝」を検索しています。遅れて視聴した方の反応は概ね良好で、ドリパス(リクエスト投票数が多くなった映画を劇場で上映するもの→https://www.dreampass.jp/m361183)では今年2月に上映を達成したところ、既にまた7位まで上がってきています。
劇場で鑑賞したい方はお見逃しなく(本作は劇場をおすすめします)。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 79
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

追記。そうか、インターステラーか

24年4月追記

 どうも既視感が強いなあ、何か忘れてるなあ、と思っていました。SF映画のリストを見ていて思い出しました。ラスト場面が「インターステラー」ですね。そういえばインターステラーの最後の場面が本作そのものでした。
 別にだから悪いと言っているわけではなく、含意も若干ズレていますし、多分この作品はSF小説・SF映画からいろいろ題材を持って来て、独自のストーリーを作ってファンタジー風味にしたんだろうなあ、と思いました。こういう作り方ならオマージュもいいんじゃないですかね?


23年9月レビュー

3回目視聴。既視感の正体はアシモフのロボットシリーズとジブリかな?

 スタートですけど、レナトの「ナウシカ」の王蟲との類似性と、トルメキアが谷に攻め込むシーンなどを連想しました。類似性は別にいいんですけど、ジブリからの影響は強く感じました。

 長命のイオルフとレナトです。「以前は長命種は沢山いた」というセリフがありました。つまり「もののけ姫」ですね。同作では「古代の神々から神聖が失われてゆく」プロセスでした。つまり本作においても、イオルフもレナトも人間に関わらなくても結果的に滅びて行くという暗示でしょう。その理由が純血性にあるんだと思います。

 イオルフの10代半ばで見た目が変わらないという設定です。ここばビジュアル的な美少女を描きたいからなのかどうかです。長命であることの意味性は分かりますが「見た目がティーンの少女である」ことの意味性です。もちろんラストシーンのカタルシスの計算もあるのでしょう。
 ここに「モラトリアム」「成長しない現代人」のアナロジーがあるかどうかが深みにつながると思います。子供を産み育てることで大人になる、という物語なのでその点ではいいと思います。
 
 例えば「星界の紋章」シリーズのジントとラフィーヌの関係を初め、それこそ無数にこういう話はあります。アシモフの「ロボット」もののイライジャとグレディアの関係なども同様です。
 そうそう、ヒビオルですけど、このロボットシリーズでダニールにイライジャが語ったのが、まさに人類の歴史を「織物」になぞらえていました。ダニールがこれによりロボット三原則を克服するという重要部分で、その影響はかなり深く感じました。
 そういえば、アシモフの「ロボットシリーズ」は、科学的には圧倒的なスペーサー世界が長命ゆえに人と触れ合わなくなり、いずれ滅びて行くというシリーズですので、本作のそのままです。

 で、この部分が作品を貫くテーマ、冒頭から最後のシーンの「さよなら」です。映画「メッセージ」でもあった、運命論と幸福論です。死別が分かっていても出会い、愛することができるか?ですね。

 この部分、イオルフ設定で「出産の数が減ってきた」という設定があればもっと考えさせる内容だったのに、という気がします。そうなるとエリアルを拾ったときの「母性本能」がもっと生きると思います。
 つまり、社会から赤ん坊がいなくなる、社会で子供を育てようとしなくなるから、個人主義になって行く。適応できない人間が「孤独になる」というマキアの設定に寄り添ってきます。
 また、滅びの原因が純血主義で安寧な生活に慣れてしまったという意味で、日本のアナロジーにもなります。資本主義的な個人主義です。
 もし、人間に攻められなくてもイオルフはいずれ滅ぶというニュアンスが明確に出ていればこのテーマ性が浮き彫りになって分かりやすくなった気がします。もちろん、これは推測ではなくてこの前提は物語の世界観から裏設定として存在すると思います。

 レナトの赤目になってはもちろん王蟲ですが、燃えて死んで行くというのは、憤死ですね。火病と言い換えてもいいかもしれません。自由に生きられなければ滅びて行く。この火病というのはお隣韓国に特有だそうで。もしかしたら、レナト=韓国でイオルフ=日本と考えると辻褄は合います。韓国の方が少子化に苦しんでいますし。

 子どもが母親に恋をし性的な対象になるというのは、発達心理学上極めて自然なことです。そこで父親の不在が大きな意味を持ちます。父にかなわない=母を諦める=女性を外で探す、というのがエディプスコンプレックスの克服です。
 この周辺のシーン。初めての飲酒も含めて軍という共同体がエリアルの成長に果たした役割が描けていました。ここで彼は男になり恋をすることになりました。だから、母の元から去ると言う部分につながります。

 レイリアは無理やり子供を作らせられますが実子です。マキアは子供を拾います。ディサは愛の結果子供を産みます。この3人の母の対比が作品上の骨格ですね。
 なお、レイリアは子供を守るために昔の男を拒絶しますが、ここは母になったことの気持ちの変化もあると思います。母とは共に生きられなくても子供を愛する気持ちに違いはない…けど、男よりも先に成長したレイリアにとっては男はもうどうでもいいのでしょう。そこでは男の未練のみっともなさも描いていました。「秒速5センチメートル」問題です。

 ということで、設定と含意は非常に緻密に繊細に作り込まれていたと思います。が、とにかくテーマが使い古されていて目新しさがないのと、イオルフの見た目がティーン=全員美少女が鼻にいてしまいました。
 上でもいいましたが、イオルフの悲劇性が子供を作らなくなった自業自得の必然だという部分が明確にあって、イオルフ=日本の含意が読み取れれば、子供を産むことの成長がある、逆に言えば、少子化で子供を産まないから成長がないイオルフの子供っぽさという風になったかなあと思います。

 もちろん、制作サイドはそこは意識しているかもしれません。しかしストーリーへの反映が弱く、どこかで見た感じで、下手をすると感動ポルノに見えてしまいます。まあ、尺の問題で母と息子の相互の成長が描き切るために他のテーマは切ったのでしょうけど。

 3回見たのでもうこれで打ち止めにします。可能性は感じる映画ですが、上記のように類似性が多々あってテーマ的には凡庸なこと、感動ポルノ・美少女ものに見えなくはないことがかなりマイナスになっています。

 評価点はやっぱり4はあっていいですね。3回みてもつまらないということはなかったですし、作画技術はやはり素晴らしいと思いました。






 2回目視聴後追記です。運命論と幸福論を母子と言うテーマでかなり上手く描いていると思います。

 子供の成長を見守る母という視点で、エディプスコンプレックスから思春期に達して親離れするところの描写は良かったと思います。悪い仲間からの誘いで飲酒して大人になる。独り立ちして家庭を持つ。嫁姑問題等々です。

 つまり、いろいろ視点はありますが、やっぱり長命の母と短命な息子の避けられない死別=「別れの一族」が主題なんでしょう。タイトルがそもそもそうですし。

 で、ちょっとネタバレにありますが映画「メッセージ」を思い出しました。ネタバレレビューを読む

 別れの運命はわかってるけど、そこに存在した愛情が本物であれば「別れの一族」であっても、他者と係わることが不幸ではない、ということです。そうなればイオルフという種族の長命種が登場する意味性は出てくる気がします。

 研究として「100日後に死ぬワニ」も見たりしましたが、このテーマはしかし難しいです。難しさの原因はテーマの内容は単純だけど、答えが見いだせないことです。
「運命論」ですねえ。運命を従容と受け入れてその範囲で精いっぱい生きるというのは、当たり前の結論です。「幸福論」もです。短い触れ合いであっても精一杯心を通わせた後の別れは、不幸ではなく幸福だと。

「CLANNAD AFTER」の後半そのものとも言えます。これは間違えると簡単に感動ポルノになる構造です。そこにどれくらい深みを出せるか、です。

 レイリアの存在があるので、構造として「母である」「母になる」という対比がありました。しかも「望まずに」「望んで」も対照的です。結果的に両者とも子への愛情はあるわけですが、その理由の違いが母とは?という事を描こうとしていたと思います。

 それと織物「ヒビオル」です。「日々、織る」から来ていると思いますので、日常=生活=生きるという事。つまり、一生の一日一日とも取れます。その中の時間と出会いが縦糸、横糸という感じで人生のアナロジーなんでしょう。そこにメッセージとして「母さん」と織り込むところが「子を産めば母になるわけではなく、一日一日の積み重ねで母になるのだ」ということでしょう。
(そうそう、イオルフは「不老」「フ、オイル」のアナグラムでしょうね。語感をエルフに寄せたのでしょう)

 こうやって考察していると、なるほどよく考えられたテーマ、メッセージ、物語だなあ、と感心しました。

 ただ、です。やっぱり、ただなあ、と言いたくなります。それは感動、涙が前面に出すぎた作品の作りです。本作は「超平和バスターズ」名義ではないですが、その類似作品を作ろうという意図が気になって冷静に見られません。

 評価としては、上記の様にストーリーは緻密だと思います。思いますが、どうもどこかで見たような話の焼き直し感がぬぐえませんし「お涙頂戴」の意図が露骨すぎます。3.5とします。
 キャラも類型的なところがちょっと気になりますが、配置には無駄がなくよく考えてあるので4とします。
 作画は素晴らしいです。4.5。

 声優・音楽は調整で、3.5を入れます。映画全体悪くないけど、やっぱり意図が気に入らないという意味です。



以下 1回目のレビューです。

感動要素を自己模倣し続けたアニメ業界が生み出した化け物??

 物語の内容は題名と冒頭の数分で分かります。誰と?という部分に意外性はありましたけど。第一印象は「私は何を見せられているのだろう?」という呆然とした無力感でした。

 幾つかの要素です。母になる母になれないという対比、寿命の差による別れ、そして異端のものたちの滅びです。これらが組み合わさってなかなか壮大な壮大な物語を作ったかなと思います。

 ただ、異端であることの意味合いというか何を象徴していたのかが結局読み取れていません。つまり、中心になるイオルフが何かを象徴していたか、物語の根底では何を描きたかったのが読み取れません。

 物語論で感動を作るための仕掛けで終わっている気もします。上にあげた3つはどれも「悲しみ」を作るための「要素」になっている印象があります。演出とキャラデザ、音楽などすべてが泣かしにかかってきています。

 2018年とは思えない「AIR」とか「世界の中心で愛を叫ぶ」的なゼロ年代初頭の手法です。もちろん「あの花」などの要素も入っています。ケータイ小説的な悲惨な要素の押し付けも感じます。

 つまりアニメ界において「受ける感動要素(共感という言い方もできる)」の自己模倣を繰り返し「純化」のプロセスを経て生まれた、奇形というか化け物の様な気もします。
 言い換えると、再帰的に感動要素が独り歩きした結果データベース的に生まれたシミュラクール、つまりオリジナルのない模倣に感じました。

 ですので物語に要素は沢山ありその水準は非常に高いのですが、奥行きがありません。目に見えるストーリーは優れていても、作品の裏にある文脈が見えません。

 批判というより、どう捉えたらいいのか分かりません。第2次世界大戦から始まった現代日本史で生じた現象の社会的なとらえ方から離れて、何に感動するかという要素論、物語論だけで突き詰めた結果のストーリー、作画、演出、音楽の一つの形な気がします。

 例えば最近の新海誠氏の作品は旧来の映画評論で言えば、日本が歩んできた時代性とか私小説的なものバックグラウンドが見えず、日本の評論家の持つ手法は無力になりました。つまり、メジャーな評論家は東日本大震災というパラダイムシフトに対応できていない感じがします。

 それと同じような別の文脈が本作にはあるのかもしれません。ちょっとこの作品のアニメ史的な意味については、少し考えたいところです。実はヴァイオレットエヴァーガーデンの劇場版がなぜ評価が高いのか?が未だに理解できていません。私が古い考えなのか本当に本作やヴァイオ劇場版は浅い話なのか。少し考えてみたいところです。

 作画は素晴らしかったです。キャラデザはいいんですけどそれこそデータベース的最大公約数に見えました。
 一応、以上のような感じで私の感覚だと、意味が不明なので評価せずの意味で作画以外をオール3にしておきます。

 なお、東浩之氏の動物化するポストモダンの真似のような考察にしたのは、氏も震災でアニメの見方が分からなくなったと言っていたと思いますのでその意味も込めてです。


 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

時を越えて君を愛してみた

岡田麿里初監督作品 / 劇場版オリジナルアニメ


ふと映画を観たくなったもので。
『あのはな』地上波再放送中。2019年夏期『荒ぶる季節の乙女どもよ。』でシリーズ構成担当中。新作映画『空の青さを知る人よ』も控えてる。氏の作品の露出が多くなってる最中で手を出してみました。

映画は引き算の作業。TVシリーズと比べ尺の関係で観客に解釈を委ねるものが少なくありません。こちらは想像と妄想の翼をいくらでも広げることができますし、鑑賞にあたってはフラットな視点で楽しむことが肝要かと思います。
とりわけ、「泣ける」「感動した」との評は処し方が難しい。「泣ける」「感動した」は感想を持ちよって共有するのに適していて、鑑賞前の指標とするのはあまり得策ではないと個人的には思ってます。想像と妄想の翼が上手く広がらなくなる恐れがあることが理由です。
なんのことはありません。要はこれまでよく失敗をしてきましたよ!ってことです。ハードル上がりまくってませんか?これw


そして『さよ朝』は劇場版の良いところである “ 説明がうるさくない ”ことを満喫できた作品です。
これからの方は、“めっちゃ綺麗な映像”“物語を邪魔しない劇伴”“キャラに合う声優の選択”。この3点において高いレベルの作品である、を理由に鑑賞の優先順位を上げて良いと思います。


中身はファンタジー。イオルフという長命種族の少女マキア(CV石見舞菜香)とその息子で人間のエリアル(CV入野自由)を中心とした物語です。
親子の愛。愛あるが故の葛藤に心を揺さぶられますが、おそらく監督が描きたかったかもしれない


 “ 時間は有限であるからこその尊さ ”


に説得力を持たせるには齢400年余のファンタジー設定は不可欠でした。ゴリゴリのCG使った実写でも不可能ではありませんが、アニメだからこそ成立し得る傑作といって差し支えないかと思います。

丁寧に親子の感情の揺れを綺麗な映像に落とし込みながら、私達が無為に過ごしているかもしれない“時間”について思いを馳せるところまで踏み込んだ内容となっています。

大切に想う者同士を隔てるもの。それは互いの残された時間の差。


 あなたは先逝く者にどんなことを伝えたいのだろうか?
 あなたは先逝く身としてどんなことを伝えたいのだろうか?
 あなたは残される者として何を自分に留めておくのだろうか?
 あなたは残される者へのどんな想いを胸に抱き旅立つのだろうか?


けっして軽くない題材を扱いながらわりと俯瞰的に捉えた抑えめ演出だったことが意外であり印象に残りました。あの岡田さんがってやつです。


ファンタジー大作。とりわけ実写だとアクロバティックにドラマティックになりがちなわけで、もし『さよ朝』が仰々しい演出全開だったら持ち味がだいぶ削がれてしまったことでしょう。
そんな繊細なバランスの上に成り立った115分。お薦めです。





※以下ネタバレ所感

“ 時間 ”に絞って本編の良かったところ


■機を織る民

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そしてよく115分に纏められたなというくらいの壮大さ。



■体感時間の差異

物語のテーマが“流れゆく月日と人のなりわい”だとしたら、その時間と人を描くための主たる要素となったのが“体感時間の差異”でしょう。

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■別れが来るから 情が移るから

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繰り返し観たいと思える作品でした。

 感動したか? 
 泣けたか?

いにしえのドラゴン“レナト”よろしく赤目病に罹ったかのように目を真っ赤にはらしてたかと。
こういった時間という縦軸で魅せる作品に自分はめっぽう弱いのです。






■オマケ
・ヒビオルは高級品に納得

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・配役ミス?

杉田さんが出てくると真面目なところもそうでなく見えてしまい残念な気持ちに。沢城さんと掛け合うとさらにその思いを強くしますね~



視聴時期:2019年9月

--------
2020.03.18
≪配点を修正≫ +0.1



2019.09.15 初稿
2020.03.18 配点修正
2021.08.14 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 75

85.0 2 子育てでファンタジーなアニメランキング2位
おおかみこどもの雨と雪(アニメ映画)

2012年7月1日
★★★★☆ 3.9 (1832)
10005人が棚に入れました
いまや全世界が待望する、細田守監督の最新作は「母と子の物語」。おとぎ話のような不思議な恋をした女性・花は、おおかみこどもの姉弟、"雪"と"雨"を育てることになる。「親と子」という普遍的なテーマを、人間とおおかみの二つの顔をもつ ≪おおかみこども≫ というファンタジックなモチーフで描く。いまだかつて誰も見たことがない傑作が誕生する。

声優・キャラクター
宮﨑あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門、林原めぐみ、中村正、大木民夫、片岡富枝、平岡拓真、染谷将太、谷村美月、麻生久美子、菅原文太
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

細田監督の良さがふんだんに!(補足追記)

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 2回目でした。2時間くらいの現代ファンタジー。
 1回目は、ながら見だったせいもあってか、あまりよくない印象を持っていたと記憶しています。今回きちんと見て、この作品の魅力にやっと気付けました。好きかどうかは意見が分かれる可能性がありますが、表現が非常に細かく、圧倒的な情報量が込められた傑作だと思います。私は非常に楽しめました。(補足を追記しました)


伝聞形式:ネタバレレビューを読む

ハナとユキの母親像:ネタバレレビューを読む

ユキと二面性:ネタバレレビューを読む

 上記以外にも、重要なシーンに合わせるような瞳の揺らぎや光の描写、動物の姿など画面の隅までまで見どころがたくさんありました。家の修繕を進めていくうちに、細部の美しさに気付いていく描写は、家の柱を介して子育てにリンクされるなど、素敵な表現だったと思います。時をかける少女やサマーウォーズと同様に、人間を肯定的に捉える細田監督の特徴は出ていたと思います。

対象年齢等:
 10代くらいから見ても大丈夫だと思います。性に関する描写も10代なら問題ない程度のものです。宮崎駿作品のように、見るたびに理解を深めていける作品だと思いますので、長い期間を通じて楽しんでいきたいですね。


(※)「匂い」の補足ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 21
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

短い時間でたくさんのことを考えさせられた映画

見どころが半端ないくらい多いです。

ネタバレレビューを読む

正直、挙げだすとキリがないですが、これだけのことを2時間くらいの映画で取り上げるのは本当にすごいです。
子どもが成長していくだけでも構成はかなり難しいのに、伝えたいこともしっかり入っていて、言いすぎかもしれませんが、clannadを2時間にまとめたレベルの作品だと思います。

パンフレットに書いてあった細田監督のインタビューで「おおかみ子どもは私たち自身である」また、脚本の奥寺さんの「セリフがないところが名場面になる」という言葉があまりにもこの映画をとらえているため、読んでいて鳥肌がたちました。


「おおかみこどもは私たち自身である」
ネタバレレビューを読む

「セリフがないところが名場面になる」
脚本の奥寺さんは「この映画は映像でなければ伝わらないところもある」というようにおっしゃっています。
ネタバレレビューを読む

奥寺さんの言い分とは少し違うかもしれませんが、想像力を働かせるというのは、小説などの文字媒体に比べ、受け身になりやすいアニメや漫画にとって大切なことだと思います。それに関連して私の中で印象に残っているものが2つあります。
違う作品の紹介になるのであえて隠します。読みたい人だけ開いてください
ネタバレレビューを読む
BDの発売が待ち遠しいです。早く見たいし、みなさんも見てない人は一度、見た人ももう一度視聴されることをおすすめします。


追記:BD届きました!
間違いなく一回目より二回目の方が来るものがあります。次にどんな場面になるか、どんなセリフが来るか分かっている方がつらいものがあったり、泣きそうになるものがあります。
改めてみても、本当に見どころ伝えたいこと満載で、二回目も感動しました。
一つだけ追加の考察を

前から思っていましたがジブリ作品と共通するところがあると思います。私がジブリ作品に魅力を感じたのは、小さい頃に見た時と高校、大学で見た時、同じ作品を見ているのに違う感想を抱いたこと、つまり自分の成長と考えの変化を実感できたことが挙げられます。
おおかみこどももおそらくこのような感想を抱くような作品であると思います。まぁ去年の映画であるため、本当にそうなるかはあと何年かたってからでなければ証明はできませんが。
この考察をさらに続けるとこの作品にはジブリと違う点があり、そしてそれがジブリを越えるものではないかと思うのです。
ジブリ映画は視点がほぼ主人公かヒロインです。私たちはその主人公の成長や感情の動きを感じ取り、そしてそれは見る年齢によって感想が違ったりしています。
おおかみこどもの視点は花と雪と雨の三人であり、しかもそれぞれ年齢が違い、子ども、親というように全く違う視点から見ることができます。さらに付け加えると、作中でみんな歳をとり、成長しているため、もっと多くの視点で見ることとなります。
私も子どもの頃は雪や雨のようなやんちゃな時があったり、分からなくて悩んだときがあったり、あのときこんな感じだったなぁと懐かしみ、二人の行動、そして過去の自分を受け入れました。もしかしたら、私が小学生でこの作品を見たらそうは思わなかったかもしれません。
それ故に花の行動はすごいと思っても、自分はそういう行動をとれるのかなと疑問を感じさえしてしまうのです。これは大人に、そして親になった時に今より分かるようになるかなと思います。
以上から、この作品は自分の年齢、立場から感想がかなり違うものになると私は思います。そして、歳を重ねればジブリよりも直接的に違うことを感じる作品にこれからなっていくと思います。
願わくは、小さいころからこの作品を見る人が増え、成長していくたびにこの作品からいろんなことを感じ取り、より感動出来ればなと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20
ネタバレ

nico81 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

劣等感と自己肯定の物語

考察を繰り返した結果、断言しても良い。
これは子育て奮闘記でもなければ母子の絆の話でもない。
細田守監督自身のコンプレックスの投影と自己肯定という、極めて個人的な内容だ。

さも母が中心かのような広告を打ったのは、そのほうが売れると踏んだからかもしれない。
しかし、母の物語だとすると各要素の必然性が全くなく、あまりにもお粗末な作りだ。
子育てや生活そのものについての批判が多くあり実際その通りだが、おそらくそれらはすべて見当違いだ。

この物語の主軸はあくまでもタイトルにある通り「雨と雪」という2人の子供たちであり、彼らが自分たちの運命(異形であること=劣等感の具現化)と対峙し葛藤することである。
母の存在は物語上の手段として必要だっただけに過ぎない。第一にはコンプレックスの象徴としての狼人間をこの世に産み出すために。第二にコンプレックスを抱えた子供らと監督自身を「(異形のものと承知で)産み、育て、愛し、許す」=「肯定する」ための"聖母"のような役割として。彼女の言動やとりまく環境や出来事は全て聖母として存在させるためであり、そのための宮﨑あおいである。つまり制作側の意図以外には何もない。
そう考えると色々合点がいく。矛盾があろうがなかろうがどっちだって良いのだ。


そして、聖母の救済を必要としたのは ネタバレレビューを読む


どこまでが意識的なのか無意識なのかは分からないが、各エピソードの生々しさは高木正勝の聞き心地良いミニマルミュージックによってオブラートに包み、アン・サリーの歌で母性を強調し、姉の独白で視点をずらし、狼人間の姿形を借りて非現実を可視化することで何とかファンタジーの形態を保っているような……つまり計算づくで、ちょっとあざとい。

引き画の多用についても監督は「客観性を保つため」と語っているが、対象が曖昧にぼかされて主題も散漫になっている印象のほうが強い。第一、どうしたって感動系にしかならないプロットにわざわざ客観性を組みこむ必要があったのか。実際、ここ引き画にしちゃったら観客は感情移入しにくいんじゃないかと思う場面が多々ある。劣等感にフォーカスされて物語が過剰にセンチメンタルに転ぶことを嫌ったからでは? もしくは自分の隠された本心を暴かれることを恐れているのでは? などと斜めな見方もできる。

いずれにしても、この「ひどく個人的な心理を覆い隠して普遍的テーマの体裁を取り繕った感じ」にどうしても違和感が拭えず共感も感動もできない。(がしかし、私の同族嫌悪も多分に含んでいる)


サマーウォーズも面白かったけど何かもやもやと違和感があって、それもこの考え方でいけば納得できる。体裁だけはファンタジーなのにどうしても舞台やエピソードが現実的なのは、監督自身が生きる場所であって解決すべき問題ともがきがそこにある(しかも解決していない)から。
だとすると、この人にジブリのような異世界での冒険譚は多分描けない。

しかし、このままではいくつ作品を作っても形を変えて繰り返すだけじゃないのかなぁ…
他者に依存し続ける限り他者を言い訳に使うことも可能で、いつか行き詰る。他者の助けは必要だけど、本当の意味で「自分という人間を受け入れ、自分の人生を請け負う」覚悟をするとき、許しを与えるのは自分自身以外にないのだから。


※だいぶ以前にUP済みだったが、推敲と加筆・訂正を繰り返していまに至る。ここまでの考察は滅多にしないし長文も避けているのだが、どうしても無視できずに自分のために書いた。
自分と似通った業を抱える監督への歯がゆさと、ここまでしてもその業から解放されていない様への苛立ちと落胆を覚えている。きっと「バケモノの子」でも繰り返しているだろうと容易に想像できるのだが、いずれ見届けなければなぁとぼんやり考えている。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

65.5 3 子育てでファンタジーなアニメランキング3位
未来のミライ(アニメ映画)

2018年7月20日
★★★★☆ 3.2 (230)
873人が棚に入れました
とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日、甘えん坊のくんちゃん(4歳)に生まれたばかりの妹がやってきます。両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うくんちゃん。そんな時、くんちゃんが出会ったのは、未来からやってきた妹、ミライちゃんでした。このちょっと変わったきょうだいが織りなす物語。それは、誰も観たことのない、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした―

声優・キャラクター
上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子、吉原光夫、宮崎美子、役所広司、福山雅治
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ちょっとした奇跡がつながってつながって、今の私達がいる。

『バケモノの子』に続く、
細田守監督の長編作品。

細田監督の作品の中では、
『時をかける少女』が一番好きです。

8月ごろに劇場で見てきました。
(レビューは書いていたのに、投稿が遅くなりました^^;)

大きくない会場でしたが、満員でした。

少し遅めの時間帯だったからかもしれませんが、
大人しかいませんでした。(年齢層はバラバラ。)

もっと子どもが多いかと予想していましたけれど。
でも内容は確かに子ども向けではないかな。笑

100分ほどの作品です。


● ストーリー
4歳のくんちゃん(♂)に妹ができた。

妹・未来(みらい)の世話に追われる両親に対し、
くんちゃんは寂しさを感じる。

むしゃくしゃする気持ちから、
わがままを言ったり、未来に意地悪をしたり。

そんな気持ちで中庭を通ると、
不思議な世界と不思議な人たちに出会った。


細田監督の作品には
現実世界に溶け込んだファンタジー設定が多い気がします。

今回もそうですね。

くんちゃんは中庭を通して、
家族の未来や過去に触れます。

そんなこと、
現実世界ではありえないファンタジーですが、

出会った人たちから教わったことを自分の行動に活かしていく様子は、
ただの4歳児にも見えます。成長だねえ。

ただ、これまでの作品で感じた
“どうなるかわからないドキドキ”という点からは
遠かったように思います。

むしろ、刺激を期待せず、
日常系作品だと捉えたほうがいいぐらいですw

育児に奔走する両親と、
両親の愛が欲しいくんちゃんの、

ちょっと慌ただしいけれど、
振り返ってみると、幸せと奇跡が詰まった日常。

そんな中に、少しのファンタジーを織り交ぜて…
という物語でした。


≪ 脚本ではなく、絵で魅せようとしていた? ≫

だけどごめんなさい、
私には物足りませんでした。

それはドキドキな冒険を期待していたから、
というのもあると思うのですが…。

くんちゃんは不思議な体験を、
日を置いて何度も体験するので、
短編集のようにも受け取れる作品です。

ひな人形のエピソードは、
嫌いではないのですが、
やたらと時間がかけられていたような。

飽きてきたなーと思い始めたところに、
ネタバレレビューを読む

それほど重要でも見せ場となるシーンでもないのに、

「私達は大きなスクリーンで何を見せられているの?」と
なんだかあきれてしまいました^^;


しかし、作画はきれいだったしこだわりも感じられたし、
全体的に力が入れられているのが、よく伝わってきました。

キャラの表情も豊かというか、顔芸というかw

今回の作品では、脚本よりも、
こうした絵で魅せようとしていたのかな?

描きたかったシーンやキャラの表情を、
楽しんで描く。

それがこの作品の源なのだとして、
こちらもそれをわかった上での鑑賞であれば、
もうちょっと楽しめたかも。笑


● キャラクター
甘えん坊の4歳児、くんちゃん。
いやーこの年頃の男の子はかわいいですね(*´Д`)ハァハァ

だけど、わがまま全開、駄々っ子全開。笑

愛するには、
難しいキャラですw

お母さんもお父さんもたくさん出番がありますが、
よくある両親キャラだし…。

未来ちゃんはかわいかったですが、
かわいいというだけで、特別なインパクトもないし…。

キャラで評価できるのは、
ひいじいちゃんぐらいかしら?

馬もバイクも乗りこなすひいじいちゃん、かっこよかったわー!
彼の起こした奇跡も素敵♪

cv.福山雅治なのは、気付きませんでした。
エンドロールで驚いたw


● 音楽
【 OP「ミライのテーマ」/ 山下達郎 】
【 主題歌「うたのきしゃ」/ 山下達郎 】

どちらも、なんだか懐かしさを感じるメロディ。

穏やかな2曲で、
この作品にも合っていたと思います♪

私は主題歌の方が好みかな^^


● まとめ
つまらなさや怒りを感じるほどではないですが、
全体的に平和なストーリーでした。

少なくとも、
「よし、観るぞ!」と意気込んで見るタイプの作品ではありません。

この作品を観終わった頃には、
子どもの成長を大らかに受け止められる気がする…そんな作品でした^^

投稿 : 2025/03/01
♥ : 27

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

不愉快です。クズ夫婦にイライラします。ネグレクトは虐待です。

 マイナス100点。最悪の映画です。

 子育てに大事なのは願いではありません。子供は勝手に育ちます。親の願いで育つことはありません。親ができることは危機回避と背中を見せることだけです。親が子供に願いだすと、それが暗黙でも言葉や表情、行動に現れます。絶対にやってはいけません。元気で健康に育ちますようにですら、病気が見つかったら、障碍者になったら失敗になります。子供のすべてを受け入れなければいけません。
 それで子供が逃げ出したり歪んだりする小説やアニメなんて沢山見てきたでしょう。このアニメは何を考えているのでしょうか。

 子育てに大事なのはスキンシップです。クリエーターで子育てものを作るなら心理学くらい確認しろ、と言いたいです。4歳くらいの男児ならネグレクト(放置)も虐待です。ましてあそこまできつく当たるのって何なんでしょう。陰でいくら愛してるといっても、子供に伝わらなければ意味がありません。何よりスキンシップ、特に母親との肌のふれあいが無い子供は不安定になります。

 母としてなぜあそこまで子供に冷淡になれたのでしょう。嫉妬で新生児に電車を振り上げても自制できる子供が、あそこまで傷ついているのです。我が子を追い込んだ自分を省みることができない、ということは仕事のレベルも推して知るべしです。しかも外に飛び出した子を追いかけもしないで。

 平等に愛情を注ぐように気を付けていてもどうしても妹に手がかかってしまう、という感じが全くありません。完全邪魔者扱いです。何かに気がついたり心配するそぶりも見せません。1場面くらい反省らしきことを言っていますが事の重大さも認識していないし、真剣に悩んでいる風にも見えません。
 入れ替わりで産休に入る人がいたって、子供が大切ならそんなのは会社の責任で何とかすればいいし、在宅だってできるでしょう。自分が全部正解みたいなツラで仕切るな、と言いたいです。

 今の時代ですから、仕事に出るなとはいいません。いや、推奨すべきなのでしょう。が、仕事をやっている奴がそんなに偉いのか?夫の批判をしているけど、お互い様という考え方はできないのか?と思います。
 本当に子育てに優先することが、仕事にはあるんでしょうか。食わなければいけないのはわかりますが、折り合いがつけられないのでしょうか。
 
 夫は夫で、自転車で補助輪を外して頑張っている我が子を放っておいて、あれはないでしょう。母親もフォローもしないし。犬に対しても同じだったということは、そういう性格なのでしょう。生活を考えない使い辛い家を作ったり。

 これって、庭の木が見るに見かねて助けてくれたってことでしょう。父親らしさも母親らしさも皆無です。若夫婦の奮闘記にしても、レベルが低すぎます。そもそも若くなさそうだし。35歳、精神年齢10歳にしか見えません。設定は良く知りませんが。

 まったく感動も感情移入もできませんでした。というか不愉快でした。



22年8月 評価見直し中。極端な評価や感情的な部分を補正。初回見たときの印象と改めて旧作と比較したときの点数の補正など。

 冷静に考えるとあのバイクの爺さんだけはキャラが良かったのでキャラとストーリーにちょっとずつ点数入れます…が、やっぱり良い感情がもてない映画なことに変わりありません。

 なぜかと言えば、夫婦が変わらないで、子供が木の力を借りて自分自身の旅で救済を得たからです。夫婦側でも旅があり何かを悟って間違いに気が付くならいいんですけど。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

くんちゃん、すきくないの

主人公は4歳の男の子「くんちゃん」。
くん付けで呼ぶと"くんくん"になってしまう危うい名前をつけられた彼の元に、ある日、妹「ミライちゃん」が現れる。
新しく家に来た赤ちゃんに両親はかかりきになってしまい、嫉妬感でイライラが募ってしまったくんちゃんは、妹に癇癪を起こしてしまいこっぴどく叱られる。
誰にも相手してもらえず、わかってもらえない状況に疎外感を感じたくんちゃんは、一人庭に出たところ、自分を飼い犬の「ゆっこ」だと名乗る男が現れる。

幼稚園生の男の子からの目線である一般家庭の情景描写をしながら、新しい家族のあり方と子供の世界の広がりを描いたアニメーション作品。
幼き日の妄想のような異世界が登場し、そこで犬のゆっこや、成長したミライちゃんを名乗る女性と冒険をするストーリーとなっています。
監督は『おおかみこどもの雨と雪』や『バケモノの子』でおなじみの細田守氏で、カンヌ国際映画祭での受賞作品ですね。

ただ、内容は海外においても賛否があります。
子供の目線で家族のあり方を描写し、不思議な冒険に、と書くとシンプルに映るのですが、その実は結構な意欲作となっています。
構成は複雑で、結局言いたかったことは何かがファジーで分かりづらく、かなり哲学的な内容と言わざるを得ないです。
ストーリーが進むとくんちゃんは、両親の子供の頃や自分のルーツ、曽祖父の決意を目の当たりにして子供ながらに"お兄ちゃん"としての自覚を持ってきます。
ただ、過去の辛い時代を知って今は恵まれていると知るというシンプルな話ではなく、やはり最終的には、私にはよくわからない話でした。
興行収入は奮ったものの、世間の評価も今ひとつのようです。

また、その年令の男の子という設定なのでかくあるべきという話ではあるのですが、とにかく、くんちゃんがわがままです。
それは狙いだったのかもしれないのですが、主人公に魅力がなく、多分、多くの人は見ていてイラつくと思います。
一方で、赤ん坊のはずのミライちゃんは、なぜか超絶大人しく、こっちはとてもファンタジーを感じました。
赤ん坊なんて在宅で仕事しているお父さん一人でなんとかなる存在じゃないだろうに、なぜか泣くシーンが殆ど無いです。
ミライちゃん以上にくんちゃんがわがままを言い、仕事中の父の邪魔をして、癇癪を起こして部屋を散らかすので、終始、くんちゃんへのフラストが溜まる作品だったと思います。
反面教材として親が子供に見せるといいのかもしれないですが、やっぱり子供が見てもドン引きするんじゃないかなあと思います。

ラストも結局どうなったのかよくわからない終わり方でした。
一方で、過去作と比較して良かった点として、やっぱり声優で芸能人を起因しているのですが、今回はそれほど違和感を感じなかったですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

67.5 4 子育てでファンタジーなアニメランキング4位
はたらく魔王さま!(第2期)(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (280)
1058人が棚に入れました
魔王城は六畳一間⁉フリーター魔王さまの庶民派ファンタジーが再び!!勇者に敗れ、異世界エンテ・イスラから現代日本の東京にやってきた魔王サタン。日本経済の荒波にもまれながらフリーターとして生計をたてる日々。しかし、魔王を追って日本にやってきた勇者エミリアもまた、テレアポとして働いていた!魔王と勇者でありながら、額に汗して働く2人は東京で再会し…⁉

声優・キャラクター
逢坂良太、日笠陽子、東山奈央、小野友樹、下野紘、伊藤かな恵
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

2期が来なかったのは、アニメ化するには質が足りないからでしょう。

1話 しんどいしんどいしんどいしんどい…とは思いました。キャラデザも厳しいですが、むしろ背景美術が安っぽいのがものすごくしんどいです。わかりやすいのが扇風機の作画とかですね。アルシエルの声優さん、同じ人だけど声かわっちゃいました?まあ、とにかくしんどいです。

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2話 うん。絵柄には慣れるものですね。エメラダも出てくるし、見届けましょう。できれば最後までやって欲しい。原作は途中で挫折するので。

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4話 コロナ下なので、8月1週からしばらくは作画崩壊は大目にみたいかな。

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御免なさい。断念です。

 全体感です。飛ばし見もあったので決して完走とはいいません。断念と言っていいでしょう。やっぱり魔王とユサがなあなあになるプロセスのために、赤ん坊という中間の存在を出したんだと思いますが、この展開が理屈っぽすぎてギャグもエピソードもキレが無さすぎて見てられないです。

 これはアニメのせいというよりは、原作でも同じ感想だったので、決してアニメの脚本や作画キャラデザが原因ではないと思います。
 チホちゃんの恋愛とも重なって、チホちゃんに意味性を持たせるための話もなんだか不自然というかなんというか…

 アニメやキャラデザは確かに褒められたモノではないですが、話が面白ければ多少画面にアラがあっても見られる私が、苦痛を感じるつまらなさでした。
 やっぱり2期が長期間作成されなかったのは、これが理由な気がします。チャレンジしたのはいいですが、アニオリにしたほうが良かったですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

もう熱が冷めてる

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

フリーター魔王様、子育てをする? 波乱の庶民派ファンタジー第2幕!!

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
とは言え、第1期の放送が今から9年ほど前なので、正直内容はうろ覚えでした。

ですが、一つだけハッキリ覚えていたことがあります。
それは、nano.RIPEさんのエンディングと、そこに登場する千穂ちゃんです。
麦わら帽子から覗く表情が愛くるしさを助長していました。

当時はアニメを視聴して日が浅く、淡々と視聴していた中で、特定のキャラを推す気付きを与えてくれたキャラの一人です。
だから第2期が放送されると知った時には、半端無い嬉しさを感じましたよ。


異世界エンテ・イスラでは敵同士の魔王と勇者でありながらも、
現代日本・東京にて、相も変わらず額に汗して働く真奥貞夫と遊佐恵美。
魔王城の面々や恋する女子高生・千穂たちとともに
日本の生活に馴染み、経済の荒波にもまれる日々ー

ある日、謎の少女が出現して魔王城は大混乱!?
まさかの子育てだったり、続々とエンテ・イスラからの来訪者だったり
やっぱり働かなくては家計は支えられなかったり…

魔王城は六畳一間!
フリーター魔王さまが繰り広げる庶民派ファンタジー、
波乱のTVアニメ第2幕、始動!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思うこと…
あ、あれ…この作品の作画ってこんな感じでしたっけ…^^;?

私の記憶に残る千穂ちゃんのキャラはもう少し可愛らしい感じだったので、最初は少し違和感を感じました。

作品を見進めると作風に慣れてくるので違和感も感じなくなるのですが、この作品ではちょいちょい違和感が感じられました。
もしかすると、この違和感は作画の乱れのせい…だったのかもしれません。

wikiには、第2期の知らせを聞いた原作者や当時主要登場人物を演じていた声優の皆さんがどの様に受け止めたのかが記載されていました。
皆さん、驚き方に違いはあれど視聴者である私たち以上に喜んでいたようです。

やはり9年ものブランクは相当大きく、誰もが諦めるには十分すぎるくらいの時間が経過していたのを否が応でも実感させられました。

一方、物語の方ですが今更ながら「庶民派」という単語がしっくりくる作品だと再認識しました。
異世界系の物語は星の数ほど輩出されていますが、フリーター姿がこれほど馴染んでいる魔王を私は他に知りません。

遊佐恵美は態度が第1期の頃より少し軟化していたようにも思いましたが、詳しいところは記憶に霞がかかっているので確かかどうかは分かりませんけれど…

うん、やっぱこの作品で一番かわいいのは千穂ちゃんで決まり…ですね^^;
今期はこれまでと違った形でも活躍するので、彼女の言動からは目が離せませんよ。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、栗林みな実さんによる「WITH」
エンディングテーマは、堀内まり菜さんによる「水鏡の世界」

1クール全12話の物語でした。
物語は途中で終わってしまいましたが、第2期の続編が2023年に放送されることが既に決まっているので、この点も問題無しです。
どんどん物語のスケールが大きくなってきています。

原作者の和ヶ原聡司先生は自身の作品のアニメ化には積極的みたいなので、この後もずっとアニメ化されることを期待しています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

66.3 5 子育てでファンタジーなアニメランキング5位
メルクストーリア -無気力少年と瓶の中の少女-(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (125)
450人が棚に入れました
モンスターの心を癒やす力を持つ癒術士の少年・ユウは、幼い頃に父から不思議な瓶をプレゼントされる。
ユウが瓶に触れると中から出てきたのは液体状の少女・メルク。
そしてユウと出会う前の記憶がないメルクは自分が何者なのか知りたいと言い、2人はさまざまな国を巡る旅に出た。
モンスター恐怖症の見習い癒術士ユウと、瓶詰め少女のメルクが引き起こす2人のコミカルファンタジー開幕!

声優・キャラクター
田村睦心、水瀬いのり、花守ゆみり、チョー

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

無気力少年と瓶詰め少女のモンスターを癒やす不思議な旅の幕開け!

この作品の原作はスマホ用ゲームだったようですが、そちらは未プレイです。
この作品が目に留まったのは、ファンタジーの中でもメルヘンの王道を思わせるようなキャラデザや背景もさることながら、一番の要因はやはり声優さんです。
いのすけ、花守さん、そして田村睦心の名前を見たら、飛びつかずにはいられません。

いのすけ…私の中では「ごちうさ」のチノや「天メソ」のノエルの頃から気になる声優さんで、リゼロのレムりんで一気にブレークしましたが、気になるのは彼女の忙しさです。
2018年は19作の出演しているのですが、そのうち12作が主要登場人物を演じているんです。
1クールで平均約5作に出演するうち、3作がメインって働き過ぎじゃありません?
それだけじゃありません。
テレビアニメ以外にも、劇場アニメ、OVA、Webアニメ、ゲーム、ドラマCD、にラジオや歌手の仕事までこなしているんです。
1ファンとしては、彼女の活躍を目の当たりにできるのは凄く嬉しいことです。
ですが、このペースで仕事を続けたら身体を壊してしまうのではないでしょうか。
声優って身体が資本の仕事だと思います。
無理して体調を崩して長期離脱…という事態は避けて欲しいです。
そうなったら心配ですし…悲しいですから…

話題が逸れてしまいました^^;

この物語の主人公はユウ…モンスターの心を癒す力を持つ癒術士の見習いです。
ユウはそんな力を持っているにも関わらず、モンスター恐怖症でした。
彼の友達は、幼い頃に父から貰った小さな小瓶に入ったメルクという液体状の少女…
メルクはユウに出会うまでの記憶がありませんでした。
ある日、メルクは「自分が何者なのか知りたい」と言い出し、ユウと一緒に世界を巡る旅に出る事になり…物語が動いていきます。

完走してwikiをチラ見して知ったのですが、本作品には膨大な数のキャラクターが存在するんだそうです。
ユウたちは世界各地を旅するのですから、巡った分だけ異なるキャラが登場するのは理解できます。
ですが、wikiの登場キャラクター紹介欄で「本作品は膨大な数のキャラクターが存在するため、主要キャラクターならびにストーリー上で重要な立ち位置を担っているキャラクターに絞って記載する。」
というお断りの文章を見たのは初めての様な気がします。
それでも、相当の数のキャラは紹介されていましたけれど…

現実では金銭的にも時間的にも余裕が無いので、世界を巡る旅には出られません。
でも、人間を成長させる一つの方法であるのは間違いないと思います。
ユウはモンスター恐怖症…
ですが、旅先ではどこにどんなモンスターが現れるか分かりませんし、モンスターの心を癒す癒術士がモンスターを怖がっていては、それこそ自分の本分を全うできません。
だから、旅からちゃんと帰還するには苦手をちゃんと克服しなければなりません。

成長って、目に見えるモノだけでもないと思います。
様々な考え方や文化に触れることで、物事の見方や発想の幅にも広がりが生まれますが、これも立派な成長だと思います。

成長という側面だけを考えると、別に旅に出なくても自分を伸ばすことは可能です。
自己研鑽しかり、仕事で自分を伸ばせる課題を設定したり、様々な講習を受講したりと、私たちの身の回りには、自身を成長させるシステムは多数存在していると思います。
後は、それらをどう活用するか…それこそ自分自身の選択ですよね。

だから、本作品を見て私が一番感じたのがユウの成長ぶりでした。
まぁ、ユウの場合は成長する必要に迫られた場面が多かったですけれど…

物語は、それぞれの国や町での出来事が1~2話の短編となって構成されています。
だから1クールの物語の中では生ける場所にも限りがあります。
それでも、行く先々で見える景色はみんな違っているので物足りなさを感じることはないと思います。

こんなメルヘンチックは物語の中で、唯一慣れが必要なのは、いのすけ演じるメルクの喋り方でしょうか…
語尾に「~なのですよ」とつけるのが口癖なので、言い回しが引っ掛かったことが何度かありましたが、メルクの可愛らしさの前ではそんなことは些細なことなのかもしれません。

それと個人的に少し残念だったのは花守さんの配役です。
トトという本作のマスコットキャラクター的な存在で見た目も十分愛らしいのですが、鳴き声である「きゅうっ」しか台詞がないんです。
変化があるとすれば、感情に合わせて語尾が上がったり下がったり…
確かにモンスターがペラペラ喋りだしたら、それはそれで違和感あるかもですが、できれば花守さんの台詞が聞きたかったのが本音です。

この旅はどこに向かって進んでいくのか…?
メルクの記憶は取り戻せるのか…?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Miliさんの「オリジン」
エンディングテーマは、メルクの「Bottleship」
エンディングもMiliのメンバーの方が作詞・作曲されているのですが、今期Miliさん大活躍ですね。
でも個人的に好きなのは、いのすけが歌う「Bottleship」でした。
初めて聞いた時、全身に鳥肌が立つくらい衝撃を受けた曲です。
メロディ、ハーモニー共に最高の楽曲だと思います。
気になるのは販売情報が分からないのこと…でしょうか。

1クール全12話の物語でした。
メルヘンチックな物語が大好きな方なら、きっと楽しめる作品だと思います。
私はしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

深夜らしからぬ作風の癒しアニメ

2018年秋アニメ。全12話。
ソーシャルゲーム原作、未プレイです。
物語として大きなヤマはないため刺激が欲しい人には向かない作風ですが、私は好きでした。

舞台は人間とモンスターが暮らす世界「メフテルハーネ」。
時として衝突する人間とモンスターを、癒しの力「癒術」で導く「癒術士」が存在します。
その才能を持つちょっと無気力でモンスターが苦手なユウは、瓶に宿る少女メルクと共に、メルクが何者であるかを探す旅へ。様々な国を訪れて沢山の人に出会い、ユウは癒術士として成長していきます。


内容はどちらかというと感動系寄り。原作よりもキャラクター数を絞り、各クエストのストーリーをコンパクトに纏めているようです。
それぞれの国の風習や文化が物語に反映されているのが興味深く、ハッピーエンドで終わるので安心して見ていられました。子どもや若者に結構重いもの背負わせるけど、最後は気持ちよく終わるのが良いですね。

ビジュアルは全体通して世界観に合っていました。キャラクターデザインは原作よりかなりシンプルになっていて、絵柄も子ども向けに近いはっきりした優しい印象。作画は標準的ですが、動きにメリハリがあって好みでした。
背景の美しさ、国ごとの街並みや植生の違いも見ていて楽しかったです。

ターゲットは癒されたい人とか、可愛いキャラ(萌えキャラに非ず)が好きな人とか、 ハッピーエンドが好きな人とか?
ユウとメルクが好きになれれば結構楽しく見られるんじゃないかと。

ネタバレレビューを読む
個人的には朝か夕方に子ども向けとして1年くらいかけてやって欲しいなあ…なんて。和んだし楽しかったです。(2019.1.7)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

TAMA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

モンスターを『倒す』では無く『癒やす』、癒術士のストーリー

観た感じで例えると『キノ○旅』をかなり優しくした旅物+世界観は『ハクメイ○ミコチ』に近いですね。ちょっとチュートリアルの説明が足りないかな?と思いましたが内容は優しい仕上がりでした。


原作(スマホゲーム)・未プレイ。
アニメ・全話視聴。(全12話・30分アニメ)


1話目がちょっと説明が足りない様に感じました。
描写的にいろんなモンスターが居たので瓶から出てきた少女に驚かないのは良いとしましょう。
ですが、なぜ冒険をする事になったのか?なぜ主人公『ユウ』はモンスター恐怖症になってるのか?
公式のあらすじに書いてある「旅に出る前は癒術士になる気は全く無かった」のになぜ旅に出て癒術士になる事にしたのか?
これは説明が欲しかったかな。


簡単にあらすじを書くとモンスターと人間が共存する世界『メフテルハーネ』。モンスターと戦う事では無く『癒やす』事で人間との争いを無くす『癒術士』の物語。
アニメ観た感じではなぜ旅に出るのかが私には説明出来ないのでここで終わります。


旅で様々な交流をし、考えが変わり、目的を見出していくってのは良かったと思います。『ユウ』の成長物ってとこかな。後、ヒロイン『メルク(瓶娘)』の記憶を取り戻す為の旅ですね。

観た感じだとN○Kの教育番組や土日の朝方で放送しても問題ないくらいの優しい物語です。


前半のエピソードはそこそこな感想しか無かったですが#6〜#11のエピソードが個人的に大好きなとこでした。

#6〜#7は『不思議の国○アリス』と『ハロウィーン』を合わせたような物と創作+親子のストーリー。
これを観ていたら子供の時を思い出しましたね。紙とペンさえあれば物語を紡ぐ事が好きだった。しかし歳を重ねて行くとこーゆー夢みたいな事が書けなくなっていく。現実を知っていって…
そーゆー風にこのエピソードを観てました。
『CV子安武人さん』はこーゆーキャラは合うなぁ(笑)

#8〜#9はバラード(物語詩)として面白かったですね。流れは分かりやすく優しい流れ。でもストーリーより私は『CV日笠陽子さん』の演技にビックリしました。
低音・中音・高音のキャラを演じてらっしゃって声優の本気を感じました。ま、歌声の時は仕方ないと思います。完全に「あ、日笠さんだ」となりました。
でも『日笠陽子さん』と『伊藤健人さん』のデュエットも結構良かったです。
…しかし『ルピエ』は「どんな斑も水玉に変えてみせる」って言っても鳥使いが荒いなぁ。面白いプロデュースだけど(笑)

#10〜#11はこのストーリーの中では山場ではありますね。別々になるし、一応危機もあったし。
ここは説明すると面白味が半減するので辞めときます。
「僕が欲しかった物は…翼が無くても手に入るものだった」…鳥籠から羽ばたいた瞬間、良かった。


最終話では流石にゲームシナリオなので一応終わりって形にはなってますがまだまだ続くんだろうなって感じですね。
OP曲ED曲共、物語に合ってました。
最終話のED曲は各エピソードで関わった人達のその後を描写したエンディング(どれも1カットですが)も良かった。

ある時代のある場所の、優しく見守りたい物語だと思います。それをご所望な方にはオススメします。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

64.6 6 子育てでファンタジーなアニメランキング6位
でこぼこ魔女の親子事情(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (94)
311人が棚に入れました
ひとり森で暮らす魔女のアリッサは、ある日人間の赤子を拾う。 戸惑うものの、ビオラと名付け、赤子を育てることにしたアリッサ。 そして16年後、ビオラはアリッサの想像を遥かに超える成長を見せ……って、成長しすぎー!! 容姿が逆転した親子のでこぼこドタバタコメディここに登場!!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

葬送のフリーレンのギャグ寄り下位互換版っぽいのがハンディかも。ビオラに慣れればイケるか?

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.18

 最後まで、男性キャラを痛めつけて、フェニックスが何か良いことを言って〆る的なギャグを貫きました。

 登場人物達全員性格が悪いです。誰かが弱味を見せるといたぶろうとして集合するところが中々趣味が悪いというか…。

 多分、原作コミックの方が面白いんだろうなぁという感じはします。アニメ化することは無かった様な気はします。ギャグは難しいですね。

………………………………………………………………………

 6話まで観ました。2023.11.06

 ギャグが下ネタ寄りですが、慣れてきたのか、少し面白く感じます。この悪ノリが嫌いでなければイケるアニメです。

 ビオラがアリッサに寄ってくる男を痛めつける展開は観ていてキツいですが、それ以外の変な妖精や人物と絡む話は結構面白いかな?と思う次第であります。
……………………………………………………………………… 

 4話まで観ました。2023.10.26

 ギャグモノとしては、それほど悪く無いです。マザコン、ビィオラの性格が悪いですが、胸糞ではありません。

 ただ、今の所、長命種の母と人間の娘という種族設定を活かしきれていません。

 母達魔女は人間の10分の1位のスピードで成長するらしく、50歳で5歳といった感じです。そのため、現在は人間だと20代前半位のようです。

 種族による寿命の差は、単に若い(そう見える)女を沢山登場させたいためだけの設定でしかないため、出オチで底が浅いです。

 ギャグに何を言っとるか!とお叱りを受けそうですが、上手くこの手のファンタジー設定を昇華させた作品もあるだけに、気になる視聴者は多いと思います。

 前期の白聖女と黒牧師の、無意味なガワとしての宗教設定が気になるタイプの視聴者には合わない感じはします。

 今期は、葬送のフリーレンもありますし、敢えて観なくても…ですね。

………………………………………………………………………
 1話観ました。2023.10.03

 葬送のフリーレンを観た後に観たら…。う〜ん、単なる劣化版の様な。

 何とも運が悪い感じです。しかも出オチ…。埋もれるなぁこれ。残念!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

凸凹過ぎる・・・。

いやーキビシイです。
私には合いませんでした。


それなら、書かなければいいと自分でも思うのですが、一応頑張って最後まで観たので残しておこうかな、と。

別にダメなところをつらつらと書く気もないのですが、他の方のレビューを拝見して、思ったよりも評価が高めだったので意外な印象を持ちました。

これぞ、合う合わないの方の「合わない方」だったかと自身で受け止めた次第です。


ギャグ系と言うかコメディ寄りの作品かとは思うのですが・・・、ツッコミの割合が多めで、しかも(私のモノサシでは、ですが)へったくそ。
昨日今日コンビを組もうって言って組んだ高校生レベルのツッコミかと思いました。
とにかく、笑いを組み立てるとか、ストーリーや流れや間を作って、というよりも、数で勝負的な・・・、確かに数撃てば当たるで「ふふっ・・・」くらいは数回はあったかと思うのですが、どうにも不快指数の方が高めでした。

雑というか、粗いと言うか、それ以上に勢いだけ・・・みたいな。


あとは、キャラクタもきつかったんかなぁ。
誰一人として気に入ったキャラが居ませんでした。
これも、合う合わないのポイントですかねぇ。
ここは、作品見るときには大きいですよねぇ。


設定とか、舞台装置はワンチャンある気がするんですけど・・・、
個人的には活かせていない気がしています。
あにこれの紹介文読んで、最初は面白そうって思って観たんですけどねぇ、無念です。

まだ、言おうと思えばいろいろあるのですが、ネガティブ満載のレビューもよくはないと思うのでココまでに致します。

あ、おばあさんの声優さんて沢城さんでしたよね?きっと。
あのセリフは好きだったかなァ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14
ネタバレ

nflEF86214 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ギャグ要素のある育児ネタが中心の日常系アニメとして良作

クスッと笑えるギャグと、感動や可愛さを交えた育児ネタが中心の、1話完結の日常系アニメです。
数話続く重厚な設定のアニメや、息つく暇のないバトル作品や、忙しい毎日に疲れた時に視聴をどうぞ。
俺ツエーや中世なろう、大笑いするギャグ要素を期待すると、不満に感じるかもしれません。

個人的には、最終話の
ネタバレレビューを読む
が、この作品の全体の雰囲気をいい感じに言い表した一文かなと思いました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

58.4 7 子育てでファンタジーなアニメランキング7位
山賊の娘ローニャ(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (116)
495人が棚に入れました
物語の舞台は、中世ヨーロッパ風の世界に広がる雄大な森。 主人公の少女・ローニャは、その森の巨大な古城に暮らす山賊マッティスの一人娘として生まれます。父、母、そして山賊仲間たちの愛情を一身に受けながらすくすくと成長したローニャは、ある日、一人で森に出ることを許されます。
初めて足を踏み入れた森には、不可思議な生き物たちが棲んでいました。自分の力で、時には両親の助けを借りながら徐々に森で生きる術を学んでいくローニャ。
そして、ビルクという名の少年との運命的な出会い・・・
子どもたちの未知なるものへの憧れと成長の喜び、子の成長を願う親の愛情、親子の葛藤と和解・・・ 本作では、ローニャという一人の少女の成長をとおして、家族の物語を描きます。

声優・キャラクター
白石晴香、宇山玲加、関貴昭、野沢由香里、佐々木梅治、赤星昇一郎、西凜太朗、小川剛生、杉村憲司、島田岳洋、手塚祐介、姫野惠二、谷昌樹、土井美加、加藤沙織、遠藤ふき子
ネタバレ

リアっぴ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

見れば見るほどいい作品

☆内容

タイトルでは、良さげなこと言ってますが
正直言うと、最初は話しの盛り上がりもイマイチ分からないし
キャラの話し方は独特だし、どこが、なにが面白いんだろうと思ってました。

それでも、暇つぶし程度に物語を見ていくと
話数で言うと9話~10話ぐらいから、段々話に盛り上がりが出てき(た気がし)て
「お?ちょっと面白くなってきたかも?」と思い見続けることかれこれもう17話。
普通なら面白くないなら3話も見ないうちに断念しているのに、見続けたのは多分、監督が宮崎吾郎さん、宮崎駿さんの息子さんだったからっていうのが大きかったと思います。

「なにこれ、つまんない!」と思われ断念された方たちの気持ちもよく分かります。この作品は好き嫌いが分かれるアニメだと思います。

ですが、そこらへんにはない ある意味全く新しいアニメだと思うので
正直最近のアニメにマンネリしてきたとか思う人にはオススメかと思います。
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2015.3.3 追記

最新話の感想:ビルクとローニャがネタバレレビューを読むする編が今のところ続いていますが、いつもこの先どうなるのだろうとワクワク、ドキドキしながら見ています。
最新話で、ネタバレレビューを読むというところでボロ泣きしました。
いつのまにか、ローニャの世界に引き込まれていてローニャの葛藤や苦しみ、どうしてもネタバレレビューを読む譲れない理由が自分の心の中でも沁みるほど伝わって、こんな微細な感情を表現できていて、ただただ感動するばかりでした。
これからのネタバレレビューを読むの関係がどうなっていくのか、ほんとうはネタバレレビューを読むにどうして欲しいのか
ネタバレレビューを読むと、願わずにはいられなかったお話でした。
いつまでもずっと、ずうっとネタバレレビューを読む
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2015.3.27 追記

次で最終回だそうです、正直寂しいです。見れなくなるのが。
もっともっと、ローニャとビルク、ロヴィス母さん、マッティス、スカッレ・ペール、他にも森の不思議な生き物たちを見ていたい。

このアニメを見ていると、なにか自分がローニャやビルクの家族になったような気がして、このアニメの中に住んでいるような気がして、自分の中にある<家族>というものを思い起こさせるアニメになったなと思いました。
もはや、気になっていたネタバレレビューを読むことなど、とっくに気にならないし、気のせいか最初の話と比べると段々上手くなってきたのでは?という錯覚なのかそうなのか分からないけど、そんな気がします(笑)

とうとうネタバレレビューを読むになり、もうそろそろ終わりだなぁ、最初の方の話を見ていると、ここまで来るのが長かったなと、でも、マッティスとボルカが、ローニャとビルクのようにネタバレレビューを読むになれてよかったなと思います。
彼らも昔はほんとうは、ローニャとビルクのようにネタバレレビューを読むんだろうということも分かって、しみじみ良かったなぁと思います。
1つ1つの話を見るのに、大切に大切に見るようになってきました、最近(笑)
このアニメに限ったことですが(笑)

ほんとうに、このアニメはもっとたくさんの人に見てほしい。
特に、一人暮らしされてる人に見ていただけると、<家族>っていいな、こんなんだったなってきっと思える作品だと思います。
私が個人的にそうでしたので(笑)

根気よく頑張って見続けた先には、感動が待っているはずですよ!w
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2015.4.7 追記

最終回を見てしまいました。お気に入りだったアニメの最終回ほど寂しくて、終わらせたくなくて、避けるものはないでしょう。
最後まで見て、全体を通してのメッセージの中心は、やはり「家族」なんじゃないかと思います。こういう風に変わったり、動いていったり、肩を寄せ合ったりするよね、したいよね、と。
作画でも触れたように、最初この独特のタッチに戸惑うかもしれません。しかし、このアニメは今まで見てきたどのアニメよりも「人間らしさ」というものが込められたアニメだと私は思います。


↓↓↓少々、マッティスの人物についてのネタバレあるかも。↓↓↓

ローニャの父親であるマッティスがいつも感情の起伏が激しいのは、彼が父親であって、1人の男であって、自分の感情に正直であって、たまにそれが悪い方向に行ってしまうこともあるけれど、自分の影響力も分かっていて、感情のままに動けばどうにかなる、なってほしいと思うからこその彼の行動があるのだろうと感じました。
マッティスという人物は。こんなに素直な人が居るのだろうかと思うぐらい素直で、自分が言ったことはすべて言った通りにならないといけない。
けれど、妻・ロビスがネタバレレビューを読むといった言葉が、今までのマッティスのあり方を語っているように聞こえました。聞いていて、そうだ、確かにそうだ彼は今までずっとそうやって振る舞っていた、と妙に納得したからです。


小説でもアニメでも映画でもそうですが、ネタバレレビューを読むというのは、たとえ最初から読み直しても、巻き戻してみても、ネタバレレビューを読むことには変わりはないのです。
それは現実の世界のネタバレレビューを読むの重さとなんら変わりはないと私はとらえています。
なので、ネタバレレビューを読むというものはとても、とてもとても、ネタバレレビューを読むものでした。
ネタバレレビューを読む間違いないのですが、私の中でネタバレレビューを読むので、ネタバレレビューを読むものです。ネタバレレビューを読む

最終回を見終わってからもずっと、終わった寂しさから出る涙で止まらなかったです。これからもずっとずっと彼らの成長を見ていきたいと思う一方で、いい意味でもういいやと思う自分もいたりして、なかなか考えさせられる、感じさせられる 素晴らしい作品だったと思います。

またいつか、忘れそうになった時に見るかもしれないけれど、本当に宮崎吾郎さんお疲れさまでした。こんなに素晴らしい作品を作ってくれてありがとう。見る前から、批判されてたし私も実はしてたけれど、この作品をよく見ずして、言うことではなかったなと今は思います。

もし、将来自分の子供が生まれたり、近しい きょうだい の子供が生まれたらこのアニメを見せたいと思うし、見せなくても、この作品からもらった「何か」を教えてあげられればと思います。

ありがとうございました!


☆作画

人物作画は、最初最近では珍しいネタバレレビューを読む作画が受け入れられなくて、ワザとなのかなんなのか正直悩むところではありました。ですが、人間の慣れってすごいもんで物語に入り込んでいくと段々気にならなくなるもんなんですね(笑)
一見人間味もない冷たそうな画にも見えますが、そこがむしろ人間らしさを表してるのではないかと最近見てて感じました。

風景作画は、ほんとため息が出るほど素敵です。特に緑(森とか木とか)を表すことに長けているなぁと毎回見てて感動しています。


☆キャラクター

最初は、よく分からない何を考えてるか分からないキャラが多いですが
見ていくうちに、しっかりとした個性あるキャラづくりをされていることに気が付きました。なんだか天空の城ラピュタのドーラ一家が思い浮かぶのは私だけじゃないはず(笑)


☆音楽

OP&EDを含め、作中に出てくるBGMも作品にちゃんと沿った雰囲気で流れていて良いと思います。
OPの手嶌葵はコクリコ坂以来好きで、OP聞いたとき独特の歌い方ですぐに分かりました(笑)


まとめ

最近のアニメでは、当たり前のように出てくるような要素がないのでこれから先起こることがまったく予想できないし新鮮な気持ちで見れるところが良いと思います。
まだまだ、これからどんな物語が続くだろうと思いますがこれからもちゃんと見ていたいと思います。もうネタバレレビューを読むを見てから一層この作品が大好きになりました。


ついでに、森の雰囲気とか物語の雰囲気がちょっとムーミンに似てるなぁと少しだけ思いました。(いい意味でw)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 6
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ローニャの叫びは命の叫び!

全26話。
満足しました。この満足感は久々でした。
やっぱりハッピーエンドはいいですね。

最初は少し演技がオーバーかなと思っていたのですが、
直訳調のセリフと非常に良くマッチしていました。
直訳調のセリフは、屋内では演劇のような雰囲気を見せるのですが、
屋外へ出ると世界観と合わさって、きちんとファンタジーを見せていましたね。
命をテーマにした季節の移り変わりや自然の姿も良かったです。


子供向けに作っているとは思うのですが、
象徴的に話を進めている部分があるので、子供にはちょっと難しいかもしれませんね。

例えば、最終話にあるスカッレペールの「銀の塊」の話。
「灰色小人を鳥女から助けたら、銀の塊がある洞窟に案内してくれた」
ネタバレレビューを読む

この流れはともかくとして、子供でも「山賊じゃない方の生き方が大事」っていう結論は分かると思います。
ですが、その結論が「銀の塊」の話になっているので、誤解を招くかもしれないなぁ、と思ったのも確かです。
「結局金かよ~」とならないようにフォローする必要があるかもしれませんね。

こういう象徴的な話は全編を通して結構ありました。子供向けの割には明言しないというか…。
ただ、はつらつとしたローニャを通して、生きることの素晴らしさや助け合いの大切さは十分に伝わったと思います。
子供向けとして見て、一部は分かりづらいけど、全体として分からないレベルではないと判断しました。減点なしです。
むしろ、大人も楽しめるという点では加点にしました。
宮崎吾朗監督の今後が楽しみですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

宮崎吾朗監督の初テレビアニメ作品^^

この作品の原作はスウェーデンの児童文学作品との事ですが未読です。タイトルにも記載しましたが、宮崎吾朗監督初のテレビアニメ作品ということで注目していました。

この物語の主人公はローニャ・・・マッティス山賊の頭領であるマッティスの一人娘です。
今まで子供に恵まれなかったマッティス山賊にとってローニャの誕生はとても幸せな出来事・・・
小さい頃から皆んなに溺愛されて育てられてきました。
マッティス山賊の温かく家庭的な愛情に包まれながら、ローニャがハイハイからヨチヨチ歩き・・・そして元気に山を駆け回れるようになるまでの成長の軌跡がしっかり描かれています。
一方、マッティス山賊と同じ場所を縄張りにしているボルカ山賊とは昔からの対立関係にあったのですが、ある日、そのボルカ山賊が落雷で分断されたお城の片側に移り住んできたのです。
ローニャを自慢するマッティスでしたが、ボルカ山賊にもローニャと時を同じくして生まれたビルクという男の子がいたのです。
ローニャとビルクが出会い・・・物語が動いていきます。

ジブリの作風とヨーロッパ文学の独特な言い回し・・・これに抵抗が無ければ、MHKである事も相まって安心して完走できる作品だと思います。
でも安心し過ぎている面もあるので、視聴の優先順位は決して高くありませんでした。
正直冬アニメは視聴する作品が山ほどあったので、最後の数話は放送された週に見れず、後から纏めて視聴する・・・事もありました^^;
なるべく放送された週に見ることを心掛けていたのですが、冬は少しキツかったですね^^;

主人公のローニャ・・・小さい頃からマッティスを見て育ってきたので、気性の荒さは父親譲り・・・^^;
それでも性格が明るく素直なので、誰からも好かれるタイプです^^
そんなローニャなので、森でビルクと最初に出会った時の勇ましさといったら・・・モノに当り散らさない小さなマッティスを見ているようでした^^;
それでも、森での様々な出来事を通じてお互いの距離は徐々に近づいていくのですが、この辺りは是非本編をご覧頂ければ・・・と思います^^

ローニャ達が遊んでいる森には不思議が一杯です・・・^^
動植物に満ち溢れた森なのですが、灰色小人やずんぐり小人、或いは暗がりトロルの様な妖精がいたり、人間を見かけたら容赦無く襲いかかる女性の顔を持つ鳥女がいたり・・・
いかにも児童文学らしい設定でした。

なので、アニメ作品特有の萌えはありませんでいたが、ローニャのCVを担当された白石晴香さんの熱演が印象的でした。この作品の中でローニャはとても活き活きとしているのですが、それは多分に白石さんの功績によるものだと思います^^
気になってwikiで調べてみたら、声優としてだけではなく舞台でも活躍されているそうです。
まだ20歳と若い方なので、今後の活躍が楽しみですね^^
・・・と思ったら、この作品に出演されている声優さんは俳優・女優としての掛け持ちしている方が多かったみたいですね^^

2クール全26話の作品でした。
深夜アニメには無い安心感のある作品です。小さなお子さんに見せたらきっと喜ぶのではないでしょうか^^?
そして、宮崎吾朗監督の今後の動向が楽しみです^^

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22

71.5 8 子育てでファンタジーなアニメランキング8位
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(アニメ映画)

2019年11月8日
★★★★☆ 3.7 (61)
236人が棚に入れました
ある日の午後、お気に入りの喫茶店「喫茶すみっコ」へとやってきたすみっコたち。おなかをすかせて注文した料理を待っていると、突然、地下室から物音が。 「地下室のすみっこに誰かいる・・・?」 みんなで中に入って行くと、そこには一冊のとびだす絵本。ひどくボロボロで、ページの大事なところがなくなっている。桃太郎のお話のページには背景があるだけで、おじいさんもおばあさんもいない。すると突然、大きな影が現れて、えびふらいのしっぽが絵本にすいこまれてしまう! すみっコたちがおっこちた物語の世界にいたのは・・・新しいすみっコ?

声優・キャラクター
ナレーション:井ノ原快彦
ナレーション:本上まなみ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

すみっこが落ち着くキャラクター達の、絵本の中での出会いと大冒険♪

2019年公開の劇場版作品。
公開当時、評価がとても高いことを知って驚いていました。

すみっコぐらしというキャラクターがいることは知っていて、
人気があることも知っていて、
一応何匹かは覚えもしていたのだけれど、

果たしてキャラクターが先行している作品の、
しかも劇場版を面白いと思えるのか、
観る直前まで疑いを持っていました。笑

短い内容ではあるけれど、
見終わった今、すっかりすみっコ達にメロメロです。笑

60分ほどの作品です。


● ストーリー
すみっこが落ち着く仲間たち、すみっコ。

今日はみんなでご飯を食べに、
喫茶「すみっこ」へ。

料理を待っていると、
地下から大きな音が。

行ってみた地下室で、
絵本の中に吸い込まれてしまう。

絵本の中で出会ったのは、
ひとりぼっちのひよこ。

みんなでひよこのおうちを探してあげることにする。


絵本の中には世界のいろんな物語が集まっている。

桃太郎、マッチ売りの少女、人魚姫…。

物語の登場人物になりながら、
迷子のひよこのおうちと仲間を探すお話です。

押し付けられて戸惑いながら役をするキャラもいれば、
ノリノリなキャラもいる温度差に笑う。笑

キャラクターの意思を無視したナレーターの強制進行にも笑えましたw

この劇場版の素晴らしいところは、
開始5分のキャラクター説明がわかりやすいところ。

すみっコ(と、みにっコ)と呼ばれるキャラクターはたくさんいて、
これまで私も覚えようとしながら覚えきれずにいたのですが、

この5分の説明ですっと覚えられました。
今までの苦労は一体…。笑

今までキャラクターの設定は一切知らずにいたのですが、
それも説明してくれるので、初見の大人にも超優しいw

こうしてキャラクターの設定を聞くと、
見た目+ネガティブな設定の可愛さにハマりましたw

なるほど、これは人気になるわけだ…。


ストーリーは子ども向けだろうと思っていましたが、そんなふうになめてかかってそうな大人の鼻を明かすミスリードもあったりで、

思っていたよりもちゃんとしていました。
というか、キャラが可愛いからそれだけで楽しめる。

キャラクターがしゃべるセリフはなく、基本的にはナレーター(V6の井ノ原快彦さん&本上まなみさん)の進行。

キャラクターのセリフはすべて字幕(ひらがな)です。

ナレーターがしゃべりすぎてうるさいなと感じるシーンもありましたが、

大事な山場の感動シーンはキャラクターの表情のみで進行し、
余計なナレーションが入らなかったので、そこはポイント高かったです。

言葉がなくても感じ取れることがたくさんで、
子どもの情操教育に最適すぎないかと感心していました。

もちろん、私も感動していました。
優しくて、あったかい世界でした(*´ω`*)


● キャラクター
すみっこが落ち着く、すみっコ達。

“しろくま”や“ねこ”といった、動物モチーフのキャラもいれば、
“とんかつ”や“えびふらいのしっぽ”という食べ物モチーフのキャラ、
“ぺんぎん?”や“にせつむり”といった、正体が怪しいキャラまでww

設定を聞いているだけで楽しかったです。笑

今回は絵本の登場人物になるということで、
各キャラコスプレモード。

これはグッズの需要も高かっただろうし、
作りがいがあっただろうな…。笑

ちなみに私はエンドロールの全員ひよこ化が一番好きでした(*´Д`)


● 音楽
【 主題歌「冬のこもりうた」/ 原田知世 】

優しい歌です(*´ω`*)

ほっこりしたエンドからのこの歌への流れは、
雰囲気を壊さなくて素晴らしいです^^


● まとめ
あったかくて優しくて、いい世界でした(*´ω`*)

すっかりキャラの可愛さと優しさに魅せられました。

すでに私は他の劇場版も観たくなっている。笑
グッズも欲しくなっている。笑

文句なく親子で楽しめる、
素晴らしい作品だと思いました^^

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

寂しいからみんなで過ごそう

視聴前 さて

視聴後 ..

このお話はすみっこたちがとある絵本を見つける話
ジャンルはほのぼの・ファンタジー・童話

まだ見てない方へ
この作品がものすごく高評価だと聞いた方は期待しないでください。なめてかかりましょう

見た方へ
ネタバレレビューを読む


総合評価 みるべき

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自分らしさの檻の中でもがいてるなら♪……おいでよ すみっコへ

「すみっコぐらし」というキャラクターコンテンツについては、
私は名前を知っている程度。

ただ、サンエックスが生み出す不可思議生物?については、
昔ちょっとハマっていた「たれぱんだ」等、
何だか大人の心にも引っ掛かる物を感じていて……。

本劇場版でサンエックスの最新成果&集大成の一端を確認したい。
という気持ちはありましたが、映画館までわざわざ足を運ぶ程では……
と部屋の片隅で躊躇していたわけですがw

本作の反響ホント凄いですね(驚)
せいぜい傍流で細々と語られる程度の映画かと高をくくっていたら、
いつの間にか、この秋冬のアニメ映画では、
『アナ雪2』に次ぐ位の勢いで、エンタメニュースのド真ん中で持て囃されている。

押し出されるように私もいつの間にか、お子様連れのママさんに混じって、
映画館のド真ん中に座っていましたよw


滑り出しの感触は簡素なキャラクターアニメ。
隅っこで落ち着いている、各種“すみっコ”にも声はなく、
セリフは、無言のキャラたち仕草等を補完する
井ノ原快彦さん&本上まなみさんのナレーションのみで、淡々と場面が進んで行きます。

序盤は部屋の隅に落ち着くまでの来歴等
“すみっコ”の生態紹介にゆる~く費やされ、
これは初心者にも優しい間口の広いお子様向け映画かな?

……と油断してたら、“すみっコ”たちが、
おとぎの国々の各登場人物に落とし込まれる“本番”以降、俄に高度化。

この“すみっコ”……そのキャラで、あんな役とか務まらないだろうw
というツッコミ待ち等、ハイレベルなキャラ芸も次々と繰り出されるので、
最初の方でしっかりとキャラを把握しておくことをオススメします。

いつの間にか、作画も音響も簡素な中に力強さがあることも分かり、
これは単純にアニメ映画としても侮れない出来と、
“すみっコ”ワールドに没入させられて行きます。


「号泣した!」、“すみっコ”好きの男性のための限定上映会開催!
との評やニュースも耳にしていた本作。

皆、各々、社会の役割を演じる中で、俺はちゃんとこなせていない、
こんな端役は俺の役割じゃない、自分らしさを見失ったなどと、
精神を磨り減らしている。

いや……もはや、自分らしくなければ幸せじゃない!
と自分を探すよう脅迫する言説にすらゲンナリしてしまっている。

本当の自分だろうが、偽物だろうが、
今、自分がここで落ち着けるなら、それで良いじゃない?

こんな感じで、“すみっコ”たちに世の大人たちの涙腺は
突き崩されて行くのでしょうか?


私は号泣!までは行かず、涙が氾濫しそうになる程度でしたが、
本作がブームになるなんて……世の中まだまだ荒んでるんだなぁ~と、
むしろ、そちらの方にも泣けてきますw

但し、終盤のネタバレレビューを読むには、
ベタですが、私の涙腺も一部決壊しましたね……。あれはズルいw


自分の役割に囚われず手を差し伸べられる人間に私はなりたい。


心に養分を補給され、再び社会の隅っこに戻っていく私なのでした……。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14
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