妖怪で続編なおすすめアニメランキング 10

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの妖怪で続編な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月08日の時点で一番の妖怪で続編なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.5 1 妖怪で続編なアニメランキング1位
モノノ怪(TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (853)
4407人が棚に入れました
“モノノ怪”を斬ることができる退魔の剣を携えて諸国を巡る薬売りの男がいる。
彼が呼ぶのか、剣が呼ぶのか、薬売りの前には次々と妖異が現れる。
“モノノ怪”を成すのは、人の因果と縁(えにし)。人の情念や怨念があやかしに取りついたとき、“モノノ怪”となる。 こうして彼の行く所、様々な“この世のあはれ”が浮かんで消える……。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、田中理恵、藤田淑子、塩屋浩三、竹本英史、沼田祐介、日比愛子
ネタバレ

ヲリノコトリ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

難解!芸術的ホラーアニメ(おすすめ!)

 このアニメは昔一度ぼーっと観ていてこういうの好きだなーくらいに思っていたのですが、最近もう一度見返して、めちゃくちゃハマりました。
 絵が非常に特殊なのと、おおよそアニメが扱う内容ではないので、好き嫌いは大きく分かれると思います。深いストーリーが好きな人にはオススメ。ただし、芸術性が高いかわりに非常に読解力を必要とするアニメですので、心して観てみてください。


 ストーリーは
    1,2話:座敷童子
  3,4,5話:海坊主
    6,7話:のっぺらぼう
    8,9話:鵺
10,11,12話:化猫
 となっていて、それぞれ独立しており、化猫に関しては時代背景すらちがいます。全く別の話とみていいです。


 主人公は奇抜な風体の薬売り。普段は抜けない退魔の剣を持っていて、それが抜ければもう一人の自分となり物の怪を一刀両断する。(←この設定はチープだけど、ストーリーは深いのでご安心をw)

 「形(かたち)、真(まこと)、理(ことわり)の3つが揃わなければ剣は抜けぬ。物の怪の形を成すのは人の因果と縁。真とは事のありさま。理とは心のありさま。」というのがこのアニメのテーマです。
 解説すると、形とは物の怪の「名前」のこと。その物の怪がなんであるかということ。真とはその物の怪が生まれることとなった「原因」。つまり過去にあった真実のこと。理とはその物の怪が何をどうしたいと思っているか、ということ。つまりその物の怪にとっての「行動原理」。それらを解き明かすのがこのアニメの本編。主人公の変身→バトルシーンはそのあとのおまけです。この「理」は、私がanotherのレビューで書いた「この世のものでない理論」と同じです。まさしく私のホラー欲を満たすために作られたようなアニメ!






 このアニメは解釈が難しいので、以下は各話の考察に移ります。
※ネタバレ度MAXなのでこれから観る人は決して開かないように!そして、「モノノ怪」を観た後で絶対この考察を読みたくなるはず!でもすごく長いよ!

1話~座敷童子
 ある宿場に一人の妊婦が駆け込んだ。それは大店の息子の落しだねであり、生まれてはならぬ子。殺し屋が彼女を追っていた。宿屋の女将は「わけあり」の部屋に彼女を通し、妊婦はそこでたくさんの子供たちの足音を聞く……。
{netabare}
形(名称):座敷童子
真(過去の事件):その部屋は昔、客の子を孕んだ遊女を無理やり堕胎させるための部屋であった。
理(行動原理):妊婦の腹に入って、世に生まれ出ること。


総評
 難易度的にも内容的にも第一話に相応しい話。このアニメの「物の怪」に対する姿勢が非常にわかりやすい。最初が「海坊主」だとしたらもっととっつきやすいアニメになっていただろうし、最初が「のっぺらぼう」だったらもっと難解で芸術的なアニメになっていただろうが、私はこれが第一話でよかったとおもう。


事象の記号化がすごい!
 このアニメではダルマは胎児の、帯はへその緒のシンボルです。よって「床に敷かれた赤い帯の両端に、妊婦とダルマが乗っている」という映像がそのまま「妊娠」を暗喩しています。これを意識すると、各所に出てくるダルマや帯の意味深さが分かると思います。

二話中盤からの錯綜はなに?
 回想と、心象風景と、物の怪の見せる幻覚が一緒くたになって混沌としたシーンが続きます。妊婦が台に寝かされて女将に腰を打たれるシーンは、現実の様子ではなく、女将の告白に対して妊婦がイメージした風景だと思われます。簡単に言うと二話中盤はすべてイメージの中の世界で、「実際には妊婦と薬売りが女将の告白を聴いているだけ」と割り切って考えると分かりやすいかもしれません。視聴者的には「真相シーン」と受け取っておけばいいでしょう。

ラスト結局どうなったの?
 まず、妊婦の最初の決断は「物の怪を産み落とす」ということでした。「お札をはがすこと」=「物の怪の侵入を受け入れる」ということ。しかし、その瞬間、「今おなかの中にいる子供が死ぬ」ということを悟ります。割れそうになる黄色いダルマ(彼女の髪の色)が、彼女の本来の子供です。彼女とつながっている黄色いダルマと、彼女の背後に忍び寄る無数のダルマ。彼女は最後は黄色いダルマを抱きしめ、後ろのダルマたちに「ごめん」と告げます。
 やはり彼女は最後、物の怪ではなく自分の本来の子を産むことを決めたのです。その決断に、物の怪側も笑顔で応えます。なぜなら座敷童子は「わが子を見捨てない母」を求めていたのですから。ラストで壁の絵の女の腹を撫でたのは、座敷童子に「ごめんね」を言っている様子です。薬売りさんもやってましたね。「生んであげられなくてごめんね」「退治しちゃってごめんね」「ゆっくりおやすみ」。鎮魂のための、悲しくも暖かいなでなででした。
 そして殺し屋や女将や番頭は……おそらくもう見つかることはないでしょう。 {/netabare}




3話~海坊主
 薬売りが乗り合わせた船は、何者か(乗客のなかの誰か)の意思で進路を変えられ、物の怪の渦巻く「魔の海域」へと入ってしまう。明けない夜、魑魅魍魎が船に襲いかかる。誰が、何のために船の進路を変えたのか……。

{netabare}

形(名称):海坊主
真(過去の事件):僧侶は、人柱の役目を放棄し、妹が代わりに人柱として海に流された。
理(行動原理):僧侶から分かたれた醜い心を覆い隠す。

注「この人が堺の化け猫騒動を沈めたんですよ!」とは?
 「怪~ayakashi~Japanese Classic Horror」というアニメの9話~11話で、「モノノ怪」の別のストーリーが収録されている。というより、「モノノ怪」ははじめ、この「怪」というアニメの一作品として世に出た。その後、「怪」のなかでも格別の出来だった9~11話の「化猫」という話の世界観で1クールのアニメが作られた。それが「モノノ怪」。この幻の作品「化猫」と、モノノ怪の10~12話に収録された「化猫」は全く別の作品。


総評
 モノノ怪の話の中では一番ポップです。つまり俗っぽい。普通のアニメに近い。分かりやすい。見やすい。それでもアニメとしてはかなり難解で芸術的な部類ですが(笑)
 本編とは関係のない物の怪オンパレードで視聴者を飽きさせない。機転を利かせた対処法とか、謎解きっぽい空気を作ったりとか、どんでん返しとか、かなりアニメとしての俗っぽさが出ていますが、まあアニメだから出て当然ですね。おかげで観やすいです。一話がワケ分からなかった人も、この話は楽しめると思います。
 ただし、ラストはかなり難解です。
 あ、でも一番最後の「侍のひとりごと」は絶対深くないです。あれは「続編あったら、こいつで一話作ってやるぞー」っていう関係者から関係者へのアピールですね、たぶん。


船幽霊、海座頭などはなんだったの?
 あれらは「妖の海」だから出てきただけで、ラストとは関係ないです。つまり使い捨て妖怪です。別の話だと見ていいでしょう。そう考えると3~5話は「海坊主」でまとめるよりも、3話「船幽霊」、4話「海座頭」、5話「うつろ船と海坊主」という風にタイトルを分けた方がいいのかも。一番重要なのは言うまでもなく5話です。


ラスト結局なんだったの?
 まず、「うつろ船で流された妹が怨霊となって魔の海域を生み出した」というのはミスリードです。妹さんは好きな人のために死に、何の迷いもなく天に召されました。
 海坊主の正体は僧侶の心。
 しかもそれは「50年間、かつて愛した妹への贖罪のために修行してきた僧侶の心」が生み出したのですらなく、それ以前に僧侶が忘れようとした心。5話中盤での僧侶の告白も、僧侶の心情はほとんど嘘です。僧侶が故意に嘘をついたのではなく、この海に捨てて、海坊主によって隠されていた、僧侶ですら忘れていた本心があったのです。それは、

「出世してえんだよぅ」「坊主になったのも、出世していい生活して」「死ぬためなんかじゃねぇ」「助かったぁ。こいつはバカじゃねえのか?」「なんだ金か?ねえぞそんなもん」

 このセリフが本心です。つまり僧侶と妹は愛し合っていなかった。人柱になるという話も、断れない状況だっただけで、僧侶は最初から嫌々だった。妹が身代りになると言った時も心の底ではただただ喜んだ。
 こう思っていた自分を隠すために、僧侶は海坊主を生み出したのです。ただひとつ真実だったのは、妹が僧侶を愛していたということ。そしてそれが、僧侶を改心させ、しかし反動で海坊主を生み出した。
 薬売りが海坊主を切った時点で、分かたれていた心は僧侶に帰りました。最後僧侶は死んでいません。若返ったのか、それとも醜くなっていたのが戻ったのか分かりませんが、間違いなくハッピーっぽいエンドです。僧侶はこれから、自分の心を捨てるのではなく、向き合って生きていくのでしょう。 {/netabare}




6話~のっぺらぼう(2017/12追記)
 藩主一家惨殺犯、お蝶のいる牢獄に、突如現れた薬売り。仮面の物の怪によって牢獄から救い出された彼女に、薬売りが問いかける。「誰を、殺した?」

{netabare}

形(名称):のっぺらぼう
真(過去の事件):物の怪がお蝶の心を殺し、面の男を操り、お蝶をこの家にしばりつけた。
理(行動原理):母親の歪な愛情を受け止めようとして、お蝶の心は歪み、物の怪が取りついた。

総評
 「モノノ怪」の中でも別格の難解さです。何度考察しなおしたことか。最初にレビューを書いてから一年以上経ってふともう一度見たくなり、自分なりに結論が出たのでできるだけ簡潔に書いておきます。ネタバレを開いていくとどんどん私の長ったるい文章が出てくるので、考察の過程はそちらをどうぞ(無駄に長い)。

 まず、この物語はループものです。
 そのループとは以下の通りです。

「お蝶さん誕生」
  ↓
「お蝶さん厳しい教育を受ける」←←←※
  ↓
「お蝶さん、藩主に嫁ぐ」
  ↓           
「お蝶さん、いじめられる」(←←←※) 
  ↓            
「お蝶さん自殺」→→→※

 これは薬売りが見せた「お蝶の一生」の第1~4幕からわかります。
 現実世界では「お蝶さんが自殺して、その次のお嫁さんがお蝶さん」という具合なので時間的な矛盾は生じていますが、物の怪のチカラなのか誰も気づいていません(この矛盾を減らすため2回目以降はカッコで示した小ループに移行した可能性もあります)。

 薬売りはこのループに気づいているようですが、お蝶さんは別のループだと勘違いしています。それがこれ。

「お蝶さん、いじめられる」←←←※
  ↓            
「お蝶さん、一家惨殺する」  
  ↓             
「お蝶さん、スッキリする」   
  ↓          
「お蝶さん、逮捕される」   
  ↓           
「物の怪が現れて全部なかったことに!」→→→※


 つまり物語の全容を超ザックリまとめるとこうです。

 お蝶さんは藩主の家でいじめられていたが、母親からの期待に応えるために耐えていた。しかしある日、とうとうその一家を惨殺してしまう。すると物の怪が現れて、お蝶さんのやったことをすべてなかったことにしてくれた。
 お蝶さんは藩主の家に戻ったが、またストレスのたまる日々が続き、そしてまた一家惨殺してしまう。そしてそのたびに物の怪が現れて、元の暮らしに戻してくれる。お蝶さんは、自分は救われているのだと感じていた。
 そんなある日、薬売りが現れる。そして実はお蝶さんが殺していたのはお蝶さん自身であり、彼女自身がすでに物の怪なのだと告げる。
 すべてを知ったのち、薬売りによってお蝶さんは成仏する。しかし、自殺のループという真実を知っても、最後までお蝶さんは仮面の男に感謝していた。母のために生きる、それが自分の面を忘れた妖怪「のっぺらぼう」、つまりお蝶さんの望みだったから。
 ラスト。宴会を続ける家の者が、自由になった彼女を呼び続けている。
 しかし、誰も、いない。


 この物語が「モノノ怪」の中でも別格に難解なのは
・心象風景から始まっている(牢獄で薬売りが登場するシーンも心象風景)
・最初の場面で薬売りもお蝶も勘違いをしている
・薬売りが真と理を発見したシーンが省略されている(最初の牢獄シーンより前)
 という3つの「最初のシーンの不親切さ」が原因です。
 そして、ループをつなぐ鍵は「牢獄」。
 最初の牢獄シーンと「お蝶の一生」の第1~4幕すべてを通して、場面は変わりますが、お蝶さんが「心理的牢獄」を抜けだしたことはありません。この「牢獄の中のループ」が現実世界で発生する心理的矛盾を和らげています。
 

2016/06 要素抽出(あらすじほぼ全書き+解釈。長いので注意)
{netabare} ・藩主一家惨殺犯、お蝶は、極刑を言い渡される。「ああ、すっきりした」「謹んでお受けいたします(極刑の宣告に対して)」
・薬売りは客との悶着で牢屋に入れられた。このあたりの薬売りのセリフはやけに「芝居がかっている」
・世間でもお蝶のことは噂になっている
・お蝶ひとりでできる犯行ではないので、共犯がいるはず
・お蝶は「明日死罪を迎えるものが纏う顔ではない」
・「まるで別人だ。普段のお蝶さんとは。」「何を言っているんです、普段の私を知りもしないで」
・「出てはいけない。ここにいれば安全だ。」
・やはりお蝶は取りつかれていた。しかし面の男は物の怪の「形」ではない。
・「ここは安全だ。ここは閉ざされていると思えば牢になり、出たくないと思えば城となる」薬売り。
・「またあの場所(あの台所)に戻る気か?」「構いません。」→お蝶は人間でなく物の怪を信じた。
・面の男は物の怪。「しばらく追手はこない」「あなたを牢獄から救い出すために生まれた」
・「何をやっておるのだ!」このシーンはこの後何度も繰り返される。お蝶が「牢獄」を連想してこのシーンに来た。
・「前の女が首なんかつらなきゃ、誰があんな女を家に上げるものか」
☆面の男はお蝶の心に溜まる毒を抜きたかった。お蝶は何度も助けられてきた。「じゃあ、またあの場所に?」「戻らねばなりません。わが力はその程度。すぐに追手が来ます」
☆「戻りたくない」「このままではあなたは罪人。本当に殺したことになってしまう」
☆「私はあそこにいてもいなくても同じ。捕まって手討ちにされる方がマシ」「あの牢獄の男(薬売り)のせいか」

 ここで一つ綻びが生まれる。この面の男はお蝶を嫁ぎ先という牢獄から、一家惨殺という手段で救い出すために生まれたのではないのか?なのに、台所に戻そう戻そうとしている。そして、セリフから「今はまだ本当に殺したわけではない」ことが分かる。そして面の男は「本当に殺すこと」を阻止しようとしている。つまり、面の男の言う牢獄は、あの拘置所のことであり、薬売りの言う牢獄はあの台所ということか?
 2つの牢獄。これを頭に入れておく。

・面の男、急に結婚を申し込む。おそらく「本当に殺すしかないのであれば、物の怪である私と共に逃げよう」ということ。面の男は道化で稼げば、お蝶を養える→実体がある?
・結婚式。面たちが祝う。「みんなずっとあんたのまわりにいたんだ」「見守っていた」「どれだけたくさんのものと出会い、囲まれているか、人は忘れてしまう」
・「これからは俺が、あんたの生きる証になる」「はい」→ お蝶うれしげ。
・「高砂や~」なにか意味深な歌かと思ったが、古い結婚式では恒例の歌らしい。解読は必要なさげ。
・契は結ばれた。「我らは二人で一人」
・平伏した実母登場。風景がゆがみ、本当に行われた結婚式の風景が混じる。
・「いずれは国取りの家に~」このシーンも何度も出てくる。両者仮面をつけている。
・稽古シーンが終わると、お蝶が号泣している
☆……というのは全て「よい芝居」であった。(どこまで、どこから芝居かが問題)
・鏡の中に台所の風景が映る。
・「崩れていく。やっとつかんだ新しい人生が。」
・「どうして、助けてくれたと思ったのに」「面の男は真実を隠している」
・面を忘れた物の怪。

・面の男の正体はまだ隠されている。「隠す気なら用はないから黙ってろ」
・芝居の続き。

☆お蝶の一生「第一番」
 お蝶が嫁ぎ先でなじられる様子。
 物の怪に、あなたの情念を見せる。物の怪が取りつくには絶好。「この笑いごとのためにあなたは一体何人殺した?」物の怪の力に甘えた結果がこれ。
 空。あなたは見ているだけだった。なぜ逃げなかったのか。「誰を、殺した?」

・空を見て、”微笑む”。それを見ているもうひとりのお蝶「なんで逃げなかったんだろう」
・母親が出てきて、再び洗脳される。「しぶとい」と薬売り。
・「私は母上さまが好きでした」「喋らなくていい!これはまやかし」


☆お蝶の一生「第二番」
 御稽古シーン。面を被っていたりいなかったり。
 怒られて謝る子と、遊びに行ってしまう子に分離。「嘘よ……もうやめて」

☆お蝶の一生「第三番」
 母親が平伏。嫁ぎ先はお蝶を何とも思っていない。武家の家にお蝶を嫁がせるのが母の願い。お蝶は母の願いをかなえるための道具になった。「ちがう!」
 座っている花嫁と、面の男の元に向かう花嫁の2つに分かれる。
 道具だったはずのお蝶が恋をした。「その相手はだれだ?」

☆お蝶の一生「第四番」
 あの台所のシーン。
 面の男があらわれる。包丁を手渡す。「誰を殺した?」「やめて!」
 
・その面は物の怪ではない。物の怪がその面の男を操り、あの家にしばりつけた。
・母親の歪な愛を受け入れようとしてゆがんだ心に、物の怪が取りついた。
・「私はかかさまが好きでした」「わたし頑張ったけど」「嫌だ」「かかさま話を聞いて!」 
・「私、ばっかみたい」
・「お前が殺したのは、だれだ」「わたしを殺したのは」「みんな、わたし」
・「物の怪は、私」
・薬売りはお蝶を斬ろうとしている
・「のっぺらぼうは何故私を助けてくれたのでしょう」「救われたとおもっているのか?」
・「のっぺらぼうはあなたに恋をしたのかもね」「悲しき物の怪だ」
・「ありがとう。もう大丈夫」

・台所のシーン。空を見て、微笑む。徳利の割れた音が、物の怪が去った音だろう。
・鳥が屏風から飛び立つ。
・土間に座る薬売り。宴会は続いている。
・台所には誰もいない。

☆ここから導き出される真実
・物の怪はお蝶自身
・面の男はお蝶をあの家に縛りつけるために生まれた
・お蝶が殺したのはお蝶自身。面の男に助けられ、何度もそれに救われてきた。 {/netabare}


2016/06時点の考察
{netabare}
 細かいことはさておき本質は「自分を殺し続けた女、お蝶」って感じの話で間違いなし。まずラストについて、私の考えを言わせてもらうと、ラストのシーンは確実に「台所には誰もいない」というシーンです。このシーンを「家にはもはや誰もいない」という風に捉えてしまうと「一家惨殺は虚構だけれど、家の人はもういない。つまりこれは何年も前の話だ」という不思議な結論に達してしまいます。ネットではそういう結論に達している考察が多かったですが、私は違うと思う。
 なぜラストのシーンで、宴会場の人は実在することになるのか。
 それは台所の間取りを正確に把握していれば分かります。
 あの台所は格子窓が西にあると仮定した場合、北に竈や瓶や棚があり、南に障子があり、その障子の前に宴会の屏風が建てられている。面の男や幻想の母は格子窓とは逆の東の壁から現れる。という間取りです。
 そしてこのことから、北に外へと通じる裏口の戸があり、南の障子の向こうで宴会が行われていると分かります。つまりラスト、薬売りは宴会場を向いて正座しているのではなく、宴会場に背を向けて、裏口の土間に腰かけているのです。薬を売り歩く行商人としては、違和感のない居座り方です(笑) 裏口が開いた向こう側に、別棟なのか、物置なのか、別の建物の戸が見えるせいで分かりにくいですが。
 そして「しかし、誰も、いない」のあとの台所シーンで見えるのは、宴会場以外の三方向。あのシーンの背中側で宴会が行われています。これは「宴会場にも誰もいない」ことを示すシーンとしてはあまりにお粗末です。この家全体に誰もいないことを示したいなら、選ぶべき三方は、格子窓を中心として、左に宴会の屏風(屏風の中の人がいなくなってたりしたらさらにグッド)、右に開け放たれた裏口、となるべきです。宴会場の方向を「誰もいない」に含めなかったということは、宴会は実際に行われていたということになります。

 つまり私の結論としては、「家の人々はラストでも生きている」ということです。つまり一家惨殺からお蝶の投獄云々までもが「いい芝居」に含まれていたということになります。

 次に、ラストでお蝶は「逃げたのか」「成仏したのか」という点。これが難しいです。というか確定はできません。「お蝶は死んでいる。なぜなら芝居の題名が”お蝶の一生”だったから。お蝶が生きているなら”お蝶の半生”にすべき」という意見をネットで見かけ、なるほどと思いましたが、果たしてそう決めていいものか。

 まず「お蝶死んでる説」を推す場合、私はこのセリフを取り上げたい。
 「前の女が首なんかつらなきゃ、誰があんな女を家に上げるものか」
 これは再三出てくる台所シーンで、宴会場の女性が言っているセリフです。前の女は首を吊った。これはただの「この家怖いよアピール」で済ませていいのでしょうか?前の女は「自分で自分を殺した」わけです。これはもしやお蝶さんのこと?
 となると、お蝶さんの前の嫁がお蝶さんであるということに。つまり物の怪となってもう一度嫁ぎなおしたのでは?みたいな考察ができます。そうなると今いるお蝶さんはまさしく「物の怪」であり、薬売りに斬られて、台所は「誰もいなくなる」。そうなるとのっぺらぼうがやりたかったことは「かか様の言いつけを守って、良家の嫁でいることを助ける。しかしそれを長く続けるとお蝶は一家惨殺してしまうので、定期的にお蝶を自殺させて、再度嫁がせていた」という感じのストーリーになります。まさしく「救われたとでも思っているのか」という感じの恐ろしいストーリーです。
 ふむ。なかなかいいですねこの説。

 次に「お蝶逃げた説」。
 こちらはハッピーエンド。お蝶が殺し続けていたのは「自分の心」であって、いろいろな風景は全て心の中の幻想。心を殺し、仮面をつけて生きていたのは物の怪「のっぺらぼう」に憑かれていたせいであり、それが退治されたので、お蝶は裏口から出ていき自由になった。「のっぺらぼうに助けられた」=「かか様の望む自分でいられた」であり、「救われたと思っているのか」=「のっぺらぼうがいなければもっと早く逃げられたのに」ということです。これもきれいなオチ。”お蝶の一生”という題名の問題は、それが「芝居としての一生」であり、のっぺらぼうがいなくなってからはお蝶は新しい人生を送ることになったという点で、「芝居の人生が終わる」と考えれば、”半生”じゃなくても大丈夫かな、と……ちょっと苦しいかな?


冒頭の一家惨殺→死罪のシーンはなんだったのか。
{netabare}  これもこの話を難しくしている一因です。これ一体なんなんですかね?「一家惨殺は実際には起こっていない」というのがネットでも主流の意見で、わたしもそう思います。なぜならのっぺらぼうは彼女が一家惨殺をしないために存在しているはずだからです。あのシーンはお蝶のなかのイメージのはず。しかしお蝶の望むお蝶は一家惨殺をすべきじゃないわけで……。普段のお蝶さんとは別人……。
 あ、分かった!
 つまり、「一家を惨殺する自分」→「その自分は死罪」というサイクルが重要だったのではないでしょうか。
 一家を惨殺する、というイメージによってお蝶は「すっきり」します。しかし、母の願いを叶えなければならないので、その自分は許されないと思っている。だから、そのすっきりした自分を「死罪」にする。もちろんお蝶自身もその裁きを「謹んでお受け」する。
 これが現実では「心を殺す」ということなのか、「自殺する」ということなのか分かりませんが、このサイクルによって説明が付きます。 {/netabare} 


……全然考察しきれていませんが、とりあえずここらへんで許して(笑)


☆私の中での結論
・冒頭のシーンは「一家を惨殺する自分」→「その自分は死罪」という、「自分を殺すための心象風景」である。
・のっぺらぼうはお蝶自身であり、面の男はお蝶が生み出した「自分を家に繋ぎとめるための装置」。一家惨殺をイメージさせることにより、間接的にお蝶を自殺に導く存在。
・しかし薬売りの登場により、家に戻りたくなくなったお蝶は、その面の男と駈け落ちするという、本末転倒な幻想に逃げようとした。
・もちろんそれは言ってしまえばただの妄想であり、成功するわけもなく、薬売りにも鼻で笑われる。
・お蝶は何度も自殺しており、そのたびにこの家に嫁ぎ直している。これが物の怪だからこその超常現象。(っていう展開に一票。「自分で自分を殺す」をどうとらえるかによると思います。私は、「全部幻想」よりはこっちのほうがグロくて好きかな)
・薬売りは薬を売ろうと入った家で彼女と出会い、物の怪の気配を感じ、それを斬ることにした。しかし薬売りの予想に反して、物の怪に憑かれていたのではなく、彼女自身が物の怪だったため、それを斬った。斬られた彼女は牢獄から解放され、成仏した。
・「のっぺらぼうに助けられた」=「一家惨殺をせず、母の言いつけどおりにずっと、良家の妻でいられた」であり、「助けられたと思っているのか」=「そのために自殺と婚礼を繰り返すというのはあまりに救いがないのでは?」ということである。
・ラストは台所に誰もいなくなったことに気づかずに宴会を続ける人々、という終わり方。 {/netabare}  {/netabare}

 この話に関しては十人十色、千差万別の解釈ができると思うので、私のこれは一例にすぎません。ぜひ他の人の見解も聞いてみたいですね!




8話~鵺
 香道、笛小路流は絶えたとされていたが、美しい女性が密かにその道を引き継いでいた。その女性と笛小路流のために婿に名乗りを上げた4人の男。組香という香り当てで勝敗を決することとなった。しかし男たちの真の目的は、笛小路流に伝わる「東大寺」という天下人になれる香であった……。
{netabare}

形(名称):鵺
真(過去の事件):東大寺のうわさを聞きつけて寄ってきたものを殺し、夜な夜な組香を行わせる。
理(行動原理):東大寺という香として、ただの木切れである物の怪の本体に価値を見出してくれる人が必要だった。


総評
 モノノ怪の中では例外的に、物の怪が感情を捨て、悪霊に徹している作品。海坊主とは違った意味での俗っぽさがありますが、私は一番好きな話かもしれない。ホラーとしての完成度で言えば一番じゃないですか?あと、映像美としても一番好きです。香りを風に舞う花や、色の有無で表現したのとか。反面、謎は単純なので、考察はあまり必要ないと思います。


話の流れ
 結局、物の怪の正体は東大寺(欄奈待)という香木でした。この物の怪は笛小路流が続いているという噂に集められた人々を殺し、自分への「人間の執着」を受け続けようという行動原理でした。つまり薬売り以外の人は既に死んでいる幻影。
 ここから先が考察ですが、薬売り以外の3人と、来るはずだった坊主頭は、最初の犠牲者、というか、笛小路流がまだあった頃に死んだ人たち、つまり最古の犠牲者たちだと思われます。坊主頭を侍が殺した、ピエロが瑠璃姫を殺した、というのは「自分が死んだと知らしめるための錯覚」にしてはあまりに唐突過ぎます。よって事実が混じっているのでしょう。
 つまりこの人たちが死んだのは瑠璃姫が生きていた時代。その後、坊主頭の空いた席に一人ずつ招き入れ、殺していった結果、庭が墓で埋まるほどの人を殺すことになったのでしょう。その対象が今回は薬売りであり、逆に成敗されてしまったと。

 ただの木が、見る人が見れば天下を取れる香木になる。そういう視点の違いで価値が変わる様を、鵺という妖怪に置き換えて考えるというのが面白いですね。 {/netabare}



10話~化猫
 地下鉄の新設式典。発車した列車は先頭車両を残して消えてしまった。先頭車両に集められた男女には、一見なんの共通点も見られなかったが、薬売りが話を聞くうちに、ある事件が浮かび上がる……。
{netabare}

形(名称):化猫
真(過去の事件):新聞記者の女性が不遇な死を遂げた
理(行動原理):恨みを晴らす


総評
 時代背景が他と全然違いますが、モノノ怪の中で最もアニメとしての完成度が高い話。総合点でいえば間違いなく一番。ラストに相応しい。まとめると単純な真と理だが、内容を見ればわかるように根深く多面的です。分かりやすくて奥深い。欠点はちょっと長ったらしいこと(笑)これも2話分でよかったんじゃないかなー。


物語の流れ
 女新聞記者の怨念が猫(これが実在の猫なのか、妖としての化猫なのかは不明)に憑りついて、地下鉄道に復讐のための空間を生み出した。下手人(記者)と首謀者(市長)は殺された。目撃者(少年)は目をかゆがり、でたらめな証言をした女の子は口を掻いていた。言い争う声を聴いていた未亡人は逢引をしていたためそのことを証言せず、耳を掻いていた。杜撰な捜査をした刑事と、居眠り運転をしていた鉄道の運転手も怖い目にあった。しかし、下手人と首謀者以外は命を助けられ、反省してその後の人生を送った。運転手はおそらく居眠り運転で逮捕された。
 薬売りは全員助けようとしていたが、下手人と首謀者に関しては化け猫の方がコンマ数秒はやく、復讐を果たした。

感想
 一見共通点のない男女が集められるが、その証言をあつめると忌まわしい事件が見えてくる、というのはすごく面白いですね。
 途中で全員死んだような描写があるんですが、あれは乗客を怖がらせて真実を語らせようとする物の怪が見せた幻覚のたぐいだと思います。 {/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 37
ネタバレ

あずにゃん  さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

.゚+。★『人の愚かさ、醜さ、浅はかさ、それに翻弄された人の無念、恨みは、時代が移っても変わらない。』☆.゚+。

数ある作品の中でも異彩を放っていて、映像美を現出した素晴らしい作品です。
そして、本作は退魔の剣の解き放つために「形・真・理」の三つが揃わなければならない
という謎解き要素があり、2・3話で一つの物語が完結するという形式を用いてます。
彩色豊かな映像美、個性的な台詞回しなど
一話一話、圧倒的な表現力で魅せてくれました
ストーリーは5つのエピソードが語られていて、単なる妖怪達の話ではなく
怨念・愛憎・煩悩などといった『人間の醜さ』を描いています。
伏線を言葉だけでなく背景に散りばめたり、非常に手の込んだ作りです。
滑らかに動くアニメーションではなく、画面上の静止が多いんですが、
すごく映像が綺麗ですので、見ているだけでも楽しめます。
そして何より、薬売り(櫻井)さんの声が素敵過ぎて、ぞっこんです♡
謎めいている所も味があっていいと思いますね。
その他のキャラクターも非常に個性的なビジュアルです。


★★★★☆『座敷童子』1・2話
雨の夜の旅籠を舞台とし、宿の女主人と一人の妊婦を取り巻いて、座敷童子が現れるエピソード
{netabare}『選んでくれてありがとう。』{/netabare}
座敷童子は登場するキャラが、外人っぽかったりします。
妊婦さんにはお勧め出来ないかなw
初見さんは度肝を抜かれると思います。

★★★☆☆『海坊主』3・4・5話
あやかしの海に迷う船を舞台とし、海坊主など海のあやかしどもが現れるエピソード
{netabare}『自分は立派な人間ではない、でも自分にもわかることがある。それは愛される喜び。』{/netabare}
日本の怪談らしい話です。薬売りさんの不敵な笑みも観れました。
2話で纏めれたんじゃないかなとは思いますね

★★★★★『のっぺらぼう』6・7話
とある藩士の下に嫁いだ女を取り巻き、のっぺらぼうが現れるエピソード。
{netabare}『私がこの面を、オモテと認めれば、いとも容易く私の顔となるのです。』{/netabare}
一番好きな話です。演出構成、すばらっです。
非常に話が抽象的で難解で、1回観ただけではわかりづらかったです。
繰り返し見て理解出来きました(-_-;
そして、薬売りさんが喋りまくる回でもありました。

★★★☆☆『鵺(ぬえ)』8・9話
深々と雪が降り積もる京の都の公家屋敷を舞台に組香が催されるなか、鵺が現れるエピソード
{netabare}『この五種類のうち、どれが夾竹桃だったか、分からなくなってしまいました。うっかり、うっかり。』{/netabare}
お香を嗅ぎ分けて勝負。という話。
個人的にちょっとイマイチでした。
でも薬売りさんの黒い部分が観れたような気がします。

★★★★★『化猫』10・11・12話
地下鉄の開通式の初走行さなか、化猫が現れるエピソード。
{netabare}『許・さ・な・い』{/netabare}
地下鉄に乗るわけですが・・・
ある時を境に・・主要メンバーが皆、1車両に集められ・・・・という感じです。
全シリーズの中でも一番、息を呑む緊迫感、見応え、があり、体が強ばったまま魅入ってました☆

怪 ~ayakashi~ 
★★☆☆☆■『化猫』9・10・11話
{netabare}「あんたが殺されようが殺されまいがどうでも良い」{/netabare}
このセリフは好きですね。薬売りさんの天秤1個欲しいと思いました。



内容としてはあまり多くを語らない。想像する余地を残してピリオドを打つ。感じですので、
いろいろと考えさせられて、余韻に浸れる作品になってますよ!絶賛オススメです!!

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

個性的な映像表現の名作

<2023/3/1 追記>
映画化決定だなんて知らなかったー
クラファンで6千万集めて今夏上映とか
・・・とか喜ぶのも束の間
主役の薬売りの声を務める櫻井孝宏さんが降板の為、延期なのだとか
クラファンで集めたお金も返すかも、だとか
これって下手すりゃ白紙ってことですか?
うわぁ。

既婚を隠して不倫し続けた櫻井孝宏の罪は重いですね。

でも、この作品だけは櫻井孝宏でないと務まらない気もするし

なんかもやもやする
とにかくショックですわ

<2019/12/1 初投稿>
先日「おとめ妖怪ざくろ」のレビュー書いてて、
そう言えば「櫻井孝宏さんと言えばコレ!」という名作のレビューまだ書いてなかったな、と思い出したのでレビューです。

本放送時に観てました。

2007年のノイタミナ枠。
前年に放送された怪談オムニバス作品「怪〜ayakashi〜」で反響を呼んだ9〜11話「化猫」の続編となります。

お話は各エピソードが独立してるのでいきなり「モノノ怪」から観ても良いのですが、「モノノ怪」が面白いかどうかお試し視聴したいという方は「化猫」から入った方が良いかも。

時は江戸時代

主人公は作中「薬売り」と呼ばれる薬箱を担いだ不思議な青年。
口数は酷く少なく、尖った耳と刺青のような紋様が走るその細面からは尋常でないものを感じます。

モノノ怪の「形(かたち)」と「真(まこと)」と「理(ことわり)」を知ることで初めて鞘から抜くことのできる「退魔の剣」

そして、エピソード毎に替わる登場人物たち

彼らは物語の中でモノノ怪たちと遭遇します。
それは苦しみや哀しみ、憎しみや愛情といった人間の中で最も強い感情に溢れたもの。
ある種の怪談ものではありますが、視聴者を無駄に怖がらせようという軽薄な意図は感じられません。

さらに特筆すべきはその映像表現と演出。
少し浮世絵にも似た、個性的ながらも無駄を省いたデザインは普通のアニメとは明らかに異なります。
千代紙のような背景も独特としか言いようがなく。
動きをギリギリまで省くことで「静寂」を感じる視聴者は物語に没入していきます。
そして「動く」シーンでは、「静」と「動」との対比により、より「動き」が際立つ。

声優はもう薬売りの櫻井孝宏さんの魅力というか威力というかが遺憾無く発揮されたのではないでしょうか。
名演。
男の私でもうっかりゾクゾクしてしまいました 笑

音楽は静かで控えめなBGMも優秀なのですが、驚いたのはOP曲。
歌い手はなんとチャーリー・コーセー!
知らない方も多いと思いますが、「ルパン三世」シリーズ第1作EDのあの歌と言えば年配の方は分かるかも。

普通のアニメとは一味どころか百個くらい味の違う、
でも素直に面白いと思える作品。

良くも悪くも個性的なので好みで評価の分かれる作品ですが、私は個性的な映像表現の名作だと思っています。

ところで本作といえば、薬売りをサムネにしていたあにこれ名物レビュアーのあの人。
お元気なんでしょうか

投稿 : 2025/01/04
♥ : 30

66.7 2 妖怪で続編なアニメランキング2位
地獄少女 二籠 -ふたこもり(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (375)
2190人が棚に入れました
最近、巷に或る都市伝説めいた噂が流れていた…。深夜0時にだけアクセスできる「地獄通信」に怨みを書き込めば、どこからともなく「地獄少女」が現れて、憎い相手を地獄に堕としてくれる。地獄少女は全てを見通すかの様な涼やかな瞳を相手に向け、ただ一言告げる。「あとは、あなたが決める事よ」と…。掟に殉じて地獄流しを続ける地獄少女――だが、彼女の前世での出来事と相まって、いつしか少しずつ心境に変化が起こり始める。そして物語の終わりは誰も想像できない出来事だった…。
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

浮世は地獄 胸糞悪さ Level up!

本作はスタジオディーンが3期に亙って手掛けた「地獄送り」をテーマとした作品の2期目である。
本作からの視聴でも差し支えないが、出来れば1期からの視聴をお勧めする。
1期は6話から話の進展があったが、今回は22話まで殆どパターンアニメと同等の作りである。新たな登場人物「きくり」の登場や、1話ずつ三藁の過去に纏わる話が用意されている。
1期の視聴で慣れた所為か、憤りを覚える(理不尽なという意味ではない)展開が減少し、胸糞悪さが向上した。この点は非常に評価したい。シュールな演出も増えてよかった。
ただ、「きくり」が小生意気で小癪な子供で鬱陶しく感じた。



基本的なコンセプトは『必殺シリーズ』を元に「法で裁けぬ、晴らせぬ怨みを依頼者から引き受け成敗する」というものである。
依頼方法は『ゲゲゲの鬼太郎』を彷彿させるもので、ネット上に深夜0時に怨みを持ったもののみアクセス出来る「地獄通信」に依頼者がアクセスし、
怨んでいる相手の名前を入力すると、即座に地獄少女が現れ、首に赤い糸が結ばれた「藁人形」を渡し、地獄送りの手順を説明するというものである。
本作はただ怨みを晴らして(相手を地獄送りにして)お仕舞いという安易なものでなく、
「依頼人自身も命に匹敵する代償を支払う」という本作独自の設定がある。
そうした作風について、制作側は「“人を呪わば穴二つ”の言葉の様に、依頼者の人の命を奪うという願いには、それ相応のリスクが必要である」と語っている。地獄流しに出来る相手は1人のみで、一生に一回しか使えない。

地獄流しの手順

①怨みを持つ依頼人が地獄通信へアクセス、名前を入力
②地獄少女が現れ「首に赤い糸が結ばれた黒い藁人形」を渡す
③相手は即座に地獄送りにされるが、依頼者も死後地獄へ行く旨を依頼者に伝え、依頼者の判断に任せる
④依頼者が糸を引いた場合、場合により対象者は三藁にパラレルワールドで仕打ちを受け、罪を認めるように促す。
(認めても認めなくても地獄には流される)
⑤対象者は舟で三途の川を越え、地獄へ流される


怨みは怨みの連鎖を呼び、留まることを知らない。人の世が続く限り怨みは消えない。只、人を怨むことは楽しいことではないので、進んで行うことはない。よって余程の事が無い限り人を怨むことは無いのだ。本作は遊び感覚で地獄通信にアクセスする描写があるがこれはとんでもないことだ。
例え怨みを晴らしたとしても、傷ついた心が癒えることや、無くなったものがかえってくることは無い。そのことが分かっていながらも溜飲を下げるために、遣る瀬無い気持ちを鎮めるために、人は人を怨むのである。

人を呪わば穴二つ
一つ目の穴は「自責の念」。人を殺したという強い認識は死ぬまで付きまとい身を蝕んでゆく。怨みの元と成った傷が癒えることがあっても、この認識が消えることはない。
二つ目の穴は「怨んだ者の周囲の念」。自分が怨んだ相手が、誰に対しても腐れ外道であることはほぼ無く、相手にも家族が居て、信頼している仲間がいるのだ。その人たちの怨みも消えることは無い。

因みに本当の語源は依頼者と対象者二人とも地獄(穴)行きという意味。


本作はしかも怨みを晴らすことを他人まかせにし、自分では一切手を出さないという汚い手で怨みを晴らす。代償として死後地獄に送られるが、これでは安いものだ。他力本願は時に罪なことである(私は浄土真宗(笑))。
特に本作の場合
①自ら怨む相手を殺害することにより殺人の実感を得る。
(他人に依頼する場合、金銭で埋め合わせが必要。)
②殺人の罪に問われるまでは、逮捕に怯えること、
捕まってからは罪刑法定主義に則った裁きを受ける(刑事面の裁き)
③殺人者の家族、親類は必ずと言って良いほど世間で差別・迫害され、縁者への迷惑など社会的責任を負う(民事面の裁き)
④殺人者は死後、極楽浄土(キリシタンの場合、天国)へ行けず、地獄へ落ちる。

これらの①~④の項目の内、地獄少女に依頼する事により、①~③から免れることが出来るのである。しかも、地獄少女への依頼は、「積年の怨み」のような重い怨嗟でなく、「気に入らない」「嫌い」「邪魔」などの軽い憎悪でも簡単に行うことが出来ることも安易な依頼へ拍車をかけている。

・「悪魔の子」事件について
{netabare}
「あれれー可笑しいぞー?」な展開。今まで依頼人の精査と言って依頼人の素性を調査し、その怨みを引き受けるか否か、一々丁寧に考えて仕事を引き受けていたのに、流れ作業の如くガンガン依頼を受け入れていて、可笑しく感じたのは私だけではないだろう。以前にも増して「怨み」とは程遠い理由から地獄送りにする街の人々。「腐ってやがる」としか言いようが無い。何故失踪事件と「悪魔の子」を繋げようとするのか。
地獄送りは全て「悪魔の子」の所為にし、自分は安穏と暮らす(死後地獄行きなんですねどね)。「悪魔の子」という依り代の元、日頃の鬱憤が爆発し地獄通信に依頼が殺到した。自警団の組織も「悪魔の子」というブランドの保持の為。
我慢ならないのは、何故
蓮江保晴→飯合誠一
飯合蛍→紅林拓真
の怨みが成立するのか。全く怨んでなどいなかったろ。
ラストは飯合誠一は死亡。自警団は逃走し、蛍は植物状態というBAD ENDだった。蛍は自業自得かな。
集団真理の恐ろしさを描こうとしたのだろうけど、少々稚拙感が拭えなかった。

最期の地獄少女の決断には感動した。400年経ってやっと理解出来たようである。拓真がかつての自分とリンクして、ジレンマに苛まれたのも理解できる。
拓真に「人を怨んではいけない」ということを諭し、自らは虐げられている彼女は、村人を虐殺したころとは別人である。

柴田一の書籍の登場と、柴田つぐみの登場は嬉しかった。
つぐみの年齢から推測して、1期から少なくとも15年以上は経過している。

人間、些細なストレスに晒されることは当然なのだ。ストレスの捌け口として趣味を作ったり、旨い物を食べたり、酒を飲んだり、旅行に行ったりと楽しいことをする。
人生に於ける幸福と不幸の割合は、天寿を全うした場合、等しく分配されているのだ。今、不幸な人は近い将来、必ず幸福が待っている。今、幸福な人は近い将来、不幸が待っているかもしれない。人生を懸命に生きていれば至極当然の摂理であるのだ。会社の上司が憎い、姑が憎い、自分の気持ちを受け入れて呉れないあの人が憎いなどといっても、自分が憎んでいる対象が腐れ外道なことなど殆ど無く、その人も昔は憎い上司が居たり、憎い姑が居たり、自分の気持ちを受け入れて呉れない人が居たりしたはずなのだ。
あの程度の事で地獄送りに出来るのであれば、私も100回以上流されているのではないかと思ったりした(笑)。
{/netabare}

・地獄少女について
{netabare}
1期2期と視聴して、地獄少女が何故、この様な仕事をさせられているのかは大体理解出来た。人間誰しも自分が一番可愛い。自分の肉親を思うのも自分の遺伝子を守る為の愛情である(なんて言うと大袈裟なので取り消す)。地獄少女の憎悪は正に他人の不幸を知らなかった為に、「何故自分だけがこんな酷い仕打ちを受けなければならないのだ」という感情から生まれたものだ。「十二国記」でも出てきたが、自分が一番不幸であると妄信し、他人に否定されるとこの上なく憤るのである。「こんなに不幸な自分をこれ以上虐げるか」と思うのである。不幸であると思うことは幸福であると思うことと同じくらい気持ちのよいものだ。他人の不幸を知れば、自ずと自分との対比が出来る様になる。閻魔あいを地獄少女にした意図はここにあるのではないか。
{/netabare}




本作は観ていて余りに不快だった為、各話毎に私の主観によるコメントと評価を付けた。
{netabare}
あくまで"主観"であるので、一切のクレームには応じない。
また、視聴後で無いと全く理解出来ないので悪しからず。

依頼人=被疑者=疑とする
対象人=被害者=害とする
得点は善:悪とする
話数の脇にある(18)は依頼人が18歳未満の意

1話(18)
疑:恩田麻紀 害:神代瑛子 70:30
精神的に追い詰められただろうけど、親や教育委員会に相談出来たはず。理科準備室に入ってからは、もうしょうがない。塩酸掛けられちゃああする他無い。被害者は腐れ外道。
あの友達も・・・
2話(18)
疑:倉吉弥生 害:男 100:0
妹は何故犯人ではなく姉を怨んだのか。自分を守って呉れなかったからか。一緒に居てもどの道死んでたと思うが。
この娘もいつまでも両親に淡い希望を抱かせて無駄な時間を浪費させずに警察に通報して水死体揚げたらどうか。
3話(18)
疑:坂入多恵 害:花村弓枝 60:40
この依頼者の女の子は変わった愛のカタチを持っていた。
しかし、被害者の女も、向こうから惚れてきたのだから、そこまで酷い女でもないと思うが。
4話
疑:八木沢修一 害:翔貴 70:30
まず病室代が工面出来ないのなら素直に諦めるべきだった。別に病気を治す金が必要な訳では無かったのだから、犯罪に手を染めなくても良いだろ。被害者も腐れ外道だったが、犯行を提案している時点で気づけ。奥さん哀れな最期。
5話(18)
疑:山田麗音 害:橋爪力也 50:50
最近流行のDQNネーム。「名は体を表す」とはよく言ったもので、名の通りのDQN君だった。馬鹿なので憎めない?(それはないか)ところがあった(最期に犬を避けたこととか)。
女性を物扱いし、先輩を地獄送りにしたところまでは良いが・・・
最期のキクリの、死体に彼岸花撒いて「ウハハハハウヒヒヒヒ」という場面は不覚にも笑ってしまった。
6話(18)
疑:新田紀和子 害:杉田宏久 80:20
この被害者も腐れ外道。
ストーカーの細野颯太君が自分で怨みを晴らしにいったのは、大変評価している。やはり自らの手で晴らすのが一番道理に則っている。
7話(18)
疑:茂木恵美 害:茂木和子 70:30
被害者が腐れ外道で無いだけに胸糞悪い。
あの母親も哀れな人だが、あの息子も娘も哀れだった。
最終的に可愛そうなのは親父。地蔵の首接着しとくよーに。
8話
疑:馬場翔子 害:栗山真美 90:10
被害者腐れ外道。割と良い話だった。
9話(18)
疑:須崎真帆 害:須崎幹夫 60:40
これも割りと良い話。愛のカタチを間違えた兄妹の末路。
やっぱり兄妹ラヴコメのようにはいかんのだね。
10話
疑:豊田八六 害:根来哲郎 30:70
あの程度のことで流すな。哲ちゃんの周りに居た女性の方がよっぽど怨みを持っていて可笑しくないはずだったが、
哲ちゃんの人間性から怨まれることは無かった。
11話
疑:天城志津子 害:立花今日子 70:30
ネコステロ→ネコカエセにしていたら変わったかもしれない。
12話
疑:伊藤道郎 害:亀岡一人
今まで観てきた中で一番感動した。事故の要因はジイさんじゃなくて道路の方だろ。
13話
疑:久住喜八 害:牧村達彦 60:40
野次馬にハラが立つのは仕方が無い。死体を平気で写メにする様な腐った日本人が増えてしまった。これは戦後教育が影響し(ry(語ると1万字軽く越えるので)。犯行に串を使うのは足がつくから止めておいたほうが良いだろう。最期に娘の目が覚めるという展開は良かった。キクリNice!
14話
疑:吉原さやか 害:柿沼敏也 70:30
キクリ「怨んでるの?ギタギタにしたいの?流しちゃえ!流しちゃえ!」

「悪魔の子」事件の発端。柿沼のオッサンは只の僻み根性で友達を気取っていたのだ。自分で売り込んで仕事獲れよ。
あの性格じゃ怨まれるのは当然。逆恨みは止めなさいといいたいね。しかし、「悪魔の子」事件はあの男があのタイミングで消えたことが原因だから、あの男の責任は重い。
15話
疑:菅野春美 害:菅野郁志 80:20
この親父も腐れ外道。選挙の後援もいいけど仕事しろや。
あの奥さんもよく辛抱した。
16話
疑:辺見蘭 害:上月マツ 80:20
因果応報。男は選ばないとね。犯罪に手を染めた時点で負け。共犯者の目の前で「自首します」なんて言ったらああなるでしょ。
17話
疑:千脇穂波 害:千脇平太郎 90:10
親父がDVじゃ、流してもOKでしょ。しかし、娘に真実を話さなかったことは痛手に出た(まあまだ話すできではないが)。
母親として、あそこで死んだら娘が可愛そう。
18話
疑:武田公平 害:武田美千代 40:60
これは良い話だった。皆苦しんでいた。正解は無い。
19話(18)
疑:たみ 害:嘉平 90:10
疑:湯元百合江 害:藍田伊智子 80:20
悪いことは出来ないということだ。
20話(18)
疑:森内樹里 害:藤巻真理 50:50
愛情と憎悪は表裏一体。でも一緒に地獄に行くことを選択するとは。地獄ってそんなに生易しいもんじゃないはずなんだけどなぁ。
21話
疑:来生洋子 害:都丸誠 90:10
これは納得。
22話
疑:蓮江美鈴 害:水谷せり 40:60
悪いことは出来ないということだPart2。
{/netabare}

観ていると不快になること間違いなし。しかし何処か引き込まれている自分が居る。鬱アニメと言うが私は鬱要素は全然無いと考える。胸糞悪いだけ。良くも悪くも人間は元来業の深い生き物だということだ。複雑な思いが交錯し、綺麗事で終わっていないのが救いである。愛情と怨嗟は表裏一体。
四苦八苦の内、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦が象徴的に現れていた。余計な話を作らないで「悪魔の子」事件にもっと話数を裂いていたら評価は格段に向上しただろう。
3期も是非観てみようと思う。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 21
ネタバレ

makkotty さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

あとはあなたが決めること・・・。

 すごく理不尽で、悲しくて憤りを覚えたり、マイナスな感情を揺さぶる作品です。
 これを見ると・・・これを見ちゃうと自分に起こった不幸なんて些細なことで大したこと無いと思えてくるから不思議です。

 今、幸せな人にはこの作品はおすすめ出来ないです。
 もし、自分のことを不幸だと思うならこれを見て見ると良いかも知れないです。救われたような気がします。
 
 恨んでもいい・・・でも人を恨んでも良いことは無い。

 前向きに生きていきたい人には必要ないけど後ろ向きに生きてきた人にはおすすめな作品です。
 人生、四分の一ちょっとしか生きてないけどそんな格言めいた事を言ってみました。



以下はネタバレなメモです。
見た直後に憤ったこととかを書いたものになっています。
内容に触れているので・・・。
見た人だけ見ていただければ幸いです。
{netabare}

 なんであの時ああしなかったんだと・・・思うところが多い。
 何であのとき悪い奴をすぐに地獄へ流さなかったんだ・・・。そうすれば後の不幸は全部無かったのに・・・と思ったり。
何でちゃんと話し合わなかったんだ・・・そうすれば解決出来たはずなのに・・・。
何であのときその場にいた奴全員を殺さなかったんだ。
武器を持ってたのに・・・妹が殺されそうになったのになんでしなかった。だから自分が地獄に流されたんだ・・・。
 そうすれば殺されずに済んだのに・・・。妹が植物状態にならずに済んだのに・・・。
 妹に罪を背負わせずに済んだかもしれないのに・・・。
 その悲しみは無かったかもしれないのに・・・。
 正義感でそれをしないなんてどういうことだって思った。



―――ここからネタバレであらすじを語ります。
 覚えておきたいストーリーだったので・・・。
 読んで見るかどうか・・・あとはあなたが決めること・・・。


 例えばアパートの隣人と猫を巡る話。
 一人暮らしを始めた生活が寂しい若い女性の唯一の楽しみが割とかわいい野良猫にエサをあげたり世話したりすることだった。
 ペットを飼ってはいけないアパートだったのでそういうことに対して良くないと言う人もいるかもしれない・・・。
 隣人はこの若い女性が猫の世話をするようになってからこの 人に対して物凄い嫌がらせをする。お寿司とかピザなどの出前を大量発注したり通販で勝手に多くの注文をしたり。
 無言電話をかけたり・・・。
 まるで憎んでいるかのような仕打ちをする。
 その一つ一つが若い女性を精神的に追い詰めていく・・・。
 若い女性もそれほど収入が多い訳ではなく。すぐには引っ越せない。だからお金が貯まるのを待って猫を連れてここから出ていくから許して欲しいと訴える。
 そして隣人はこの猫を殺してその生肉を女性の部屋の前にビニール袋に入れて置いておく・・・。
 そのスーパーのビニール袋の絵の顔の笑顔がすごく不気味だった。


 ここまで読んでくれた人でまだ見てない人はきっとこんな隣人なんて流されて当然だと思うかも知れない。
 でもそうじゃなくて、隣人は孤独で猫だけが寂しさを紛らわせてくれる存在だったのです。
 その猫が自分から離れて若い女性のところへ行ってしまったことが切なかったので嫌がらせをしたのです。
 話せば友人になれたかも知れないのに・・・隣人はそれができない・・・そんな気持ち悪いおばさんでした。
 ちなみに11話です。


 近所から嫌がらせを受けている家に住む少年は『悪魔の子』と呼ばれ、周囲から人が消えていく事件は全てこの少年が地獄通信を使って人を殺しているからだと言われるようになる。

 嫌がらせ(ゴミを投げ入れたり誹謗中傷するようなビラを作って近所に配ったりする)をしていたのは向かいに住む少年の父親の仕事の元パートナー。
 少年は嫌がらせをしてくる人物が誰でどんな奴なのか知らず、自分の家に嫌がらせをして家族を精神的に追い詰める人物を地獄へ流すよう地獄少女に依頼するも契約はせず藁人形を返す。その人物を地獄へ流したりしなかった。
 少年は他人を恨んではいけないと思っているから絶対にそういうことはしない。

 それでもこのお向かいさんは陰険で矮小な人物で少年の父に対して、自分の能力が足りないから仕事がないのにそれを見捨てられたからだと逆恨みしていて、少年の一家が引っ越す事にすると計画通りにボーガンで少年の母を殺害し(喉笛に矢が突き刺さって死ぬ・・・あまりにもむごい)少年に罪をなすりつける。

 少年は証拠不十分ですぐに釈放されるも近所の目はこの少年を犯人だと思い込んでいる。
 母の葬式で真犯人を知り父に話すもこいつがそんなことするはずがないと、確かめに行くが父は向かいに住む男(真犯人)に殺害される・・・(いや、生きてるんだけどね。その場では死んだみたいに見えたし植物状態になる。)
 現場に居合わせた少年の目の前で父が殺害され、少年もこの
真犯人に殺されそうになる。
 その瞬間にお向かいさんの元彼女が藁人形の糸を引き、こいつが間の悪すぎるタイミングで地獄に送られる。
 人間のクズみたいな奴だっただけに恨みを持つ人間が他にもいた事には納得できる。
 しかし、少年は父親の殺人未遂の容疑でも逮捕される事になった・・・。これも証拠不十分ですぐに釈放されるがやっぱり近所の目はこの少年を犯人だと思っているし、お向いさんが作ったビラの内容が少年は『悪魔の子』だという宣伝文句も手伝って『悪魔の子』と呼ばれるようになる。

その後の展開は本気で不幸だった。
少年と仲が良くなった少年より少し年上の未成年の女の子が恨んでいる相手から大金を奪おうとして逆に恨みを買い地獄に流されたり・・・。これだけでもかなり悲しいのにそれがきっかけで少年の周りでは不審な事件がたくさん起きるといわれるようになる。
少年は事件が起きても警察から証拠不十分で釈放される。当然少年は事件を起こしていないし、地獄通信で地獄少女に依頼して契約して流される事件では絶対に犯行現場に証拠が残らないからだ。
そういう証拠不十分な事件がこの『新興住宅街、ラブリーヒルズ』で多数発生するようになる。
それで、地獄通信を使っている人たちはみんなその罪を自分で背負うことなく全て少年に罪を着せ、地獄通信を使って人を呪っても今なら少年の性に出来るからと次々に人を呪い殺すようになったり、少年と目が合うだけで地獄へ流されてしまうと信じる人もどうせ死ぬならと人を呪い殺すようになる。
中でも一番許せないのは自らの罪が発覚することを恐れて自警団を作った連中だった。この呪いの連鎖というかパンデミックを作り出した張本人たちだ。
この人たちがしたことは目も当てられないほどに酷い。
少年の家の前で見張ったりとか何かある度に土足で踏み込んできて少年に暴力を振るうなど・・・。
そして自分たちが罪を着せたくせにその発覚を恐れてこの少年と真実を知り少年を守ろうとする刑事とその妹を殺せば全てうまくいくと信じ、それを実行に移したり・・・。
殺そうとした方法も酷いもので、冬の冷たい湖の手こぎのボートの上に大きな石を少年と少女に縛りつけて乗せ、ボートに穴を開けて押し出す・・・という方法を使って殺そうとした。雪が降り積もる真冬に凍える寒さの中溺れ死ねということだ。
そこに警察官の兄が登場し拳銃を上空に向かって発砲し自警団を追い払い、二人は救出される。
警察官のお兄さんに発覚したため、自警団は罪が発覚することを恐れてお兄さんを地獄通信を使って消す・・・。
そして少女は精神的に追い詰められた末に少年を地獄に流し、後を追って凍てつく湖に投身自殺する・・・。

14話と22話以降のあらすじです。

実は、地獄少女とこの少年はほとんど同じ目にあっています。すべての不幸を一人で背負わされるということです。
地獄少女はそれと同じようにいわれもない理由で村人から迫害を受け、愛する人からも見捨てられ、殺されたことを恨み死霊となって村人を、愛する人以外を皆殺しにしました。その罪で地獄少女になったのです。

同じ境遇を受けた少年を地獄に流そうとしたとき、地獄少女は自分の仕事に答えを出します。その答えが何なのかは良くわからない。見ていた一視聴者の私の答えとしては「何があっても人を恨んで殺したりしたらいけない・・・。こんなことは間違っている。」ということか・・・と思いますが分らないです。続編もあるので・・・それはそれで内容がいいので悪くは言いません。
それが理由で地獄少女はその業から解放され、人間に戻るのです。

結局少年も意識不明だった少年の父親もちゃんと回復しましたが少年の無実を知って一緒に逃亡した少女(女子高生)は意識不明のままどうなったんだろうとも思ったのでちょっと考えました。
地獄少女の世界観て多分神も仏もいると思う。少年は結局誰かを恨みに思っても呪ったりしなかったから少年の父はちゃんと元気になれたのかもしれない。
少年の無実を証明しようとするも地獄通信のことを警察官のお兄さんに聞かれて動揺してそのまま何もせず帰ったあのクズを流した女性が突然の事故で亡くなったり、ジャイアンをもっとジャイアンにしたような不良が女子高生をレイプ魔のヤクザから守るために(理由は「俺の女だから・・・」違うのに。相手の気持ちを無視してそれじゃレイプ魔と変わらないや・・・。)地獄に流したあと、ジャイアンし続けて交通事故で死んだりとか・・・(5話)。
あとVの惨劇とかも・・・。Vの惨劇はミステリな要素も楽しめるのであえて内容は言いません。見返したときなるほど・・・と思います(13話)。
この少年に関しては地獄少女のおかげで契約が切れたのだから多分少女が地獄に送られることはないと思うけれど別の罰を受けて意識不明の状態のまま回復しないのかも知れない・・・と思った。
その罰が罪と釣り合うまでは意識が戻らないのかも・・・。例えばこの事件で生き残った人がみんな死ぬまでとか。
少年が本当に幸せを感じた瞬間とかに目覚めるのかな・・・と思います。

{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「ゆらりゆらりと業の影。哀れな掟め、迷い道。 憎み憎まれひび割れた、合わせ鑑の二籠。 時の交わる闇より来たりて、あなたの怨み・・・晴らします。」

この作品は、「地獄少女」1期の続編になります。
物語の展開上、基本的に1話完結型なので1期を未視聴でもこの作品を楽しめる事はできると思います。
ですが、所謂依頼を請け負って執行する「地獄流し」以外に登場人物のサイドストーリーが存在するのですが、このサイドストーリーは1期から視聴しないと話が通らないので、こちらも含めて堪能するなら1期からの視聴をお勧めします。

都市伝説として噂される地獄通信…夜12時にだけアクセスでき、そこに恨みの相手の名前を書き込めば自分の代わりに相手を地獄に送ってくれる…
でも、その代償として自分も死後地獄に行く事になるので、それを受け入れる事が地獄少女である閻魔あいとの契約の条件…

1期では、様々な地獄流しの中で執行者である閻魔あいが何故地獄少女になったのか…
その様な疑問に応えてくれる物語でした。

確かに1期は面白かったと思います。
オープニングテーマの「逆さまの蝶」も大好き…
ですが、2期を見てこっちの方が圧倒的に面白いと思いました。

地獄流しに至るまでに過程に幅ができ、「地獄少女に依頼=地獄流しの執行」という図式が成立しないこと…
地獄少女に依頼する動機が多様化したこと…
視聴者を飽きさせない工夫・配慮が随所に散りばめられていたと思いますが、一番印象深かったのが三藁の存在と言動でした。

三藁は閻魔あいの付き人で一目連、骨女、輪入道の3人の事を指します。
1期では三藁についてはあまり深掘りはされませんでしたが、2期ではしっかりと深掘りしてくれています。

閻魔あいの指示で執行を手伝うだけの存在…
決して自らの意志や思いを優先させる事は無く、あくまで閻魔あいの付き人に徹していた3人…
私の1期における三藁に対する印象です。

ですが、今期は少し路線が違っていて、三藁の思いや考えが前面に押し出されているんです。
依頼者をずっと見守ってきた3人は、何もかもを淡々とこなすほど、薄情なんかじゃありませんでした。
でも、それはごく普通の感情だと思います。
だって依頼者は閻魔あいとの契約に至るまで様々な葛藤に抗わないといけないんです。
今から自分が行う事は人の一生を左右すること…
藁人形を手にしている、という事は一度でも地獄送りにしたいと願った相手がいることの何よりの証拠…
でも、藁人形を手にすることと、正式に契約することとは雲泥の差があるんですよね。

きっと考えると思うんです…
その人の事は物凄く憎い…けれど、その人の家族まで憎いかというと、きっとそんな事は無いと思うんです。
その人が地獄に行ったら、その人の家族は絶対に悲しみます…
ややもすると、自分と同じ思いを持つ人を増殖させるだけの行為…と言っても過言では無いと思います。
同じ轍を踏むの…?
それともまた悲しみの連鎖を増やすの…?

そんな依頼者を三藁は傍らで見守っているんです。
中には思い入れのあったり、本気で契約して欲しくない…と思う依頼者がいても全然おかしくありません。
ですが依頼者に干渉できないという絶対の掟が三藁をがんじがらめにしている上、三藁がお互いを監視し合うという三竦み状態…

掟を破ったら、その先に何が待ち受けるのかは分かりません。
その殻を破って突き進んで欲しいと思った事も正直何度かありました。
そのくらい、2期は依頼者と三藁との関係がしっかり描かれていた訳ですけれど…

でも、この作品はそれだけじゃないんです…
閻魔あいと三藁との出会い…ここからしっかりと描かれているんです。
これはちょっと反則…なのかも?
確かに知りたい…いいえ、知っておくべき事だと思います。
それと同時に閻魔あいの足枷を感じ、忠実であり続ける必然性まで知る事になるのですけれど…

だから三藁は揺れるんだ…
無限ループで終わりが見えないこの禊の中で、胸を痛み続けてきたから…

無口を貫く閻魔あいの思いの行方…そこにはあっと驚く、という言葉では語り尽くせない程の展開が待ち受けていました。
きっと作品の根幹に関するくらいの衝撃を受けた気がしました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、SNoWさんの「NightmaRe」
エンディングテーマは、能登麻美子さんの「あいぞめ」
今作はエンディングに軍配です。
どう転がってもハッピーエンドのあり得ない終幕…そこに能登さんの歌声が重なってくるんです。
物語の終幕からエンディングへの入りで何度も胸が締め付けられも、それは仕方の無い事だと納得していましたけれど…

2クール全26話に物語でした。
この作品から「きくり」という新キャラを擁したのも、物語の良いスパイスになっていたと思います。
1期から2期へと面白さは飛躍的に向上していましたし、時間を費やした分の見返りは十分過ぎる位でした。
こうなったら、3期にも期待せざるを得ません。
…という事で、これより3期を視聴したいと思います。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

69.9 3 妖怪で続編なアニメランキング3位
神様はじめました◎(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (557)
3355人が棚に入れました
監督は1期同様、大地 丙太郎。今回もストーリーテラーとして、その実力を遺憾なく発揮し、原作のストーリーに、おなじみ大地監督オリジナル展開をプラスして、作品を鮮やかに演出していきます。
今回は大きな2つのお話が屋台骨となり、全体のストーリーを構成していきます。
ひとつは出雲大社で1年に1度、神様が集結する「神議リ」(かむはかり)に奈々生が呼ばれて行くお話、もうひとつは鞍馬の生まれ故郷・鞍馬山での出来事を描くお話です。
アニメーション制作は前回同様、トムス・エンタテインメントが手がけます。

声優・キャラクター
三森すずこ、立花慎之介、岡本信彦、岸尾だいすけ、高橋広樹、石田彰、諏訪部順一、佐藤聡美、森嶋秀太、松井菜桜子、大久保ちか、山﨑バニラ、羽多野渉、平川大輔、下野紘、齋藤彩夏、神谷明
ネタバレ

あんちょび さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

神様と神使のラブコメ作品◎(2期)

神様はじめましたの2期です。

相変わらずおにきりこてつの2人がとても可愛く
そして鞍馬の面白さが炸裂しております(笑)
翼☆バサ☆ハザードとかw
ギターは飾りかよってw

そしてラブコメ要素も健在しております。
妖と人間という境界線のある中で2人がどうなっていくのか。
とは言ってもこの2人なかなか進展しなくて…
もどかしいと思いつつもキュンキュンして観ておりました(笑)

そしてこの2期では霧仁という重要キャラが出現!
でもこの霧仁 どうなっていくのかまだよくわからない状態で。
3期やってほしいですね( •́⍛•̀)

他にも奈々生が式神の護くんと共に神様として成長していったり
5話分程使って描かれた鞍馬山の場面も見所でした。

でも1期より面白おかしく笑える要素が減っちゃったかなと個人的に残念な部分も…

OPは1期と変わらずこのアニメの雰囲気にぴったりな曲で
毎回楽しく観ておりました。

続きとなるOADの過去編 これはとても気になります!
全4部作、巴衛の過去が明らかになっていき…
そして奈々生とどうなっていくのか…


{netabare}メモ…"φ(・ェ・o)

【主な登場人物】※2期から新たに加わった者のみ

 護(まもる) - CV:楠ひなた
  子猿の姿をした奈々生の式神。彼女の神としての能力を補助する存在。
  人間の子供の姿を取ることもできる。


 毛利霧仁(もうり きりひと) - CV:諏訪部順一
  現在 悪羅王 が憑依している死者。
  以前、雪崩に巻き込まれ死亡したことで精神体となった時に悪羅王の魂に出会う。


 悪羅王(あくらおう) - CV:諏訪部順一
  大昔見境なく暴れまわっていた不死身の鬼の高等妖怪。
  大昔は巴衛と兄弟分の仲だった。現代では、死者となった霧仁の身体に憑依している。


 夜鳥(やとり) - CV:下野紘
  悪羅王に仕えていた下等妖怪の毛玉が人間の助六の体内へ入り込んだことで生まれた高等妖怪。
  現代でも霧仁に仕えている。


*鞍馬山の登場人物*

 真寿郎(しんじゅうろう) - CV:岸尾だいすけ
  鞍馬の本名。僧正坊の息子。


 牡丹丸(ぼたんまる) - CV:齋藤彩夏
  鞍馬山の小天狗。
  同い年の天狗よりも成長が遅いためまだ飛べずかつて同じ境遇だった真寿郎に強い憧れを抱いている。


 翠郎(すいろう) - CV:平川大輔
  鞍馬を育てた兄天狗。優しい心と美しい外見の持ち主。
  17年前真寿郎を庇って雷獣の雷に打たれたことで翼を失ってしまった。


 二郎(じろう) - CV:羽多野渉/岩崎愛(少年時代)
  自分にも他者にも厳格で強さを第一に求める天狗
  夜鳥にそそのかされ危機的状況に陥っている所を奈々生達に助けられた。
  奈々生に一目惚れしている。


 僧正坊(そうじょうぼう) - CV:神谷明
  鞍馬の父であり天狗里である鞍馬山を治める長。


【主題歌】

 オープニングテーマ
   「神様の神様」

 エンディングテーマ
   「おとといおいで」

  「翼☆バサ☆ハザード」 (6話)

 挿入歌
   「神様はじめました」 (6話)

  「堕天使DA☆TEN☆DIE」(6話){/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

味わい深くなってきましたね〜^^

この作品は「神様はじめました」の2期目に相当する作品です。物語に繋がりがあるので1期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

1期では突然神様になることになり、自分の事で精一杯だった奈々生ちゃん・・・
それでも最後には秋祭りで神楽を立派に舞っていたのがとても印象に残っています^^
2期では奈々生ちゃんの行動範囲がさらに広がり、八百万の神々が集う出雲の神議り(かみはかり)に行ったり鞍馬山に行ったりと大忙しです^^

2期を視聴して安心したのが、奈々生ちゃんの直向きさと一途さ・・・これが健在だったことです^^
彼女の直向きさは見ていてとても気持ちが良いんですよね〜
そんな彼女ですが、2期では「みんなを護りたい」という気持ちが今まで以上に言動に現れているので、その分彼女の魅力も増したように思います^^
CVの三森さん・・・このところ大忙しですね^^

むしろ1期から変化が見られるのは巴衛です^^
これまでミカゲばかりを見てきた彼ですが、奈々生ちゃんが神様になった最初の頃はミカゲの時に生まれたトラウマを繰り返したくない気持ちが強かったようですが、奈々生ちゃんに接していくことで自分の気持ちに自覚するんです・・・^^

奈々生ちゃんも巴衛も分かっています・・・
人間と使徒では生きる時間そのものが違うんです・・・
人の一生はあっという間で使徒は人間が亡くなっても想い続けてしまう・・・
もう決して手を届かせることはできないのに想ってしまう・・・
だからお互いが辛くならないよう深く想ってはいけない・・・
頭では分かっているのですが、想いってそんなに簡単に整理できるものではありません・・・
それでも想わずにはいられない・・・
そんな二人の願いが成就することを願ってやみません

一方物語では、過去に遡って奈々生ちゃんの小さい頃を見ることができるのですが、奈々生ちゃんに見せるお母さんの笑顔・・・どんなに苦しくても最高の笑顔で迎えるその笑顔に思わず目頭が熱くなってしまいました(//∇//)

オープニングテーマ「神様の神様」
エンディングテーマ「おとといおいで」
どちらもハナエさんが歌っています。神はじといえばハナエさん・・・がすっかり定着しましたね^^
オープニングに登場するキャラのコミカルな動きに曲風がとても合っていたと思います^^

1クール12話でしたが、奈々生ちゃんの魅力が沢山詰まった12話だったと思います。
そして「多分・・・」この台詞の意味が気になりました^^
その辺りの進展も含めて3期に期待したいと思います^^

投稿 : 2025/01/04
♥ : 29

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

神様となった女子高生、神使と恋をする◎

「神様はじめました」2期です。

1期も楽しめしたが、
私は2期の方が好きでした^^

2期は全12話です。


● ストーリー
土地神となった女子高生・桃園奈々生(ももぞの ななみ)。

神使の巴衛(ともえ)たちと共に暮らす神様としての生活にも慣れてきた。

奈々生は巴衛に恋をして告白をするも、
その思いは届かなかった。

一方の巴衛は、奈々生の無茶に振り回されながら、
奈々生のことが気になって仕方がない。

それは主として?それとも…?


1期は奈々生が巴衛に恋をするも、
その矢印は一方通行のままでした。

しかし2期ではその矢印が反対を向いたような。

奈々生は変わらず巴衛のことが好きなのだろうけど、
その素振りはあからさまに見せず、

反対に巴衛が自分の気持ちを自覚していく。
奈々生はまだ巴衛の気持ちの変化には気づいていないけど。

だけどそのくっつききれないじれったさがキュンとする…!笑

あからさまにいちゃいちゃされるより、
これぐらいの距離感がほどよくていいですね。

ラブ展開の転換もありますが、
単純にストーリーも2期の方が楽しめた気がします。

学校描写は減り、
奈々生が神様として活動する描写が増えたからかな。

奈々生自信の力も強くなり、
神様らしい振る舞いが見ていて楽しめました。

1期に感じていた作風の古さも、
2期ではほとんど感じませんでした。


● キャラクター
奈々生は明るい性格で、
危険を顧みずにあらゆることに突っ込んでいく。

見ていてドキドキしますが、
そばにいるのが巴衛だから安心。

巴衛は家事もできるし強いし、
なんでもできる頼りになる神使。

奈々生のピンチを助けてくれる。

人間(神様)と神使という壁が二人の恋を妨げているのでしょうが、
そこを乗り越える日も近そう?


他にも個性的で気になるキャラがたくさん。

奈々生の人脈が増えていくのもにぎやかでいいですね♪


● 音楽
【 OP「神様の神様」/ ハナエ 】

1期に比べると軽く明るくなったOP。

私はこちらの方が好みでした。


【 ED「おとといおいで」/ ハナエ 】

しっとりとしたこのED、好きでした♪

毎回のEDの入りが特に合っていてよかった^^


● まとめ
2期の方がサクサクと楽しく見れました。

ここで終わりなのが残念なぐらい。

少女漫画原作の作品ですが、
男性でも見やすい作品だと思います^^

投稿 : 2025/01/04
♥ : 13

65.8 4 妖怪で続編なアニメランキング4位
不機嫌なモノノケ庵 續(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (101)
438人が棚に入れました
「妖怪祓い」とは、本来すむべき「隠世(かくりよ)」から、何らかの事情で「現世(うつしよ)」に留まる妖怪たちを「隠世」へと送り届ける仕事である。ある日、妖怪にとり憑かれた高校生・芦屋花繪(あしや はなえ)は、偶然、見かけた連絡先を頼りに、妖怪祓いを行う「物怪庵(もののけあん)」を訪れる。そこにいたのは不機嫌そうな主・安倍晴齋(あべの はるいつき)だった。わけあって、そのまま芦屋は物怪庵の奉公人(アルバイト)として働くことに……。芦屋と安倍の妖怪祓いコンビと妖怪たちの物語が幕を開ける。

声優・キャラクター
梶裕貴、前野智昭、高垣彩陽、大谷育江、諏訪部順一、日笠陽子、橋本ちなみ、下野紘、遊佐浩二

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

芦屋と安倍の妖怪祓いコンビと妖怪たちの物語が再び幕を開ける。

この作品は、2016年の夏に放送された「不機嫌なモノノケ庵」の続編となっています。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

物怪庵の二代目主である安倍 晴齋は、「妖怪祓い」を生業としています。
「妖怪祓い」とは、何らかの事情で現世に来てしまった妖怪を本来住むべき「隠世」に送り届ける仕事です。

この物語の主人公は、高校1年生の芦屋 花繪。
彼は、1期開始早々にモジャに取り憑かれてから妖怪が見えるようになり、物怪庵の奉公人としてバイトをすることに…

様々な妖怪と触れ合ううちに、妖怪は決して怖いだけの存在じゃないことを知り、手を貸そうと必死に頑張っていたのが1期の頃の芦屋だったんですが、思い返すと随分成長していたんですね。

少し夏目友人帳に似ている感じがします。
もし、夏目が名取さんと一緒に仕事をしたら、きっと晴齋と芦屋の様な関係に見えるのかもしれません。

夏目と芦屋は性格はまるで真逆…だと思っていましたが、改めて考えるとベクトルが合ってきているように感じるのは私だけでしょうか。
名取さんは晴齋の様に怒りんぼじゃありません。
けれど、有事の際には自分の大切を守ることを全てにおいて優先する…
そんなところは似ていると思うんですよね。

元々妖怪に接する原因が根本から異なるので、似て非なるモノだとは理解しています。
でも、人間と妖怪の間に感じる優しさ…人と人の触れ合いにおける優しさ…
そう、お互いの作品が持つ優しさとか心地良い雰囲気が似ていると感じさせてくれるのかもしれません。

今回の物語から、芦屋と晴齋の周りが少し騒々しくなります。
二人が何かした訳ではないのですが、特に隠世における二人の立ち位置に変化の兆しが訪れるんです。

個人的には1期の物語の方が好みだったかも…
理由は明確…1期はモジャが沢山登場してくれたからです。

モジャ…どうしてあんなにも愛くるしいんでしょう。
普段の目つきは鋭く、芦屋がピンチの時には身を挺するのだって厭いません。
でも、あの短い尻尾をフリフリしながら、赤くなったり優しい顔になったり…
そのギャップが堪らないんですよね。
もう、1期で芦屋に懸命にしがみ付いていたモジャが忘れられません。

そういえば、wikiではモジャの声優さんが諏訪彩花さんと記載されていますが、公式HPには声優さんの記載はありませんでした。
確かに今期は一度も喋らなかったと記憶していますが、1期ではちゃんと台詞ありましたのに…

でも、2期での物語の構成から考えると、これから先に進むにあたって、どうしても避けては通れない道があるという事なのでしょう…
現にその布石は打たれましたから…
楽しいだけが人生じゃありませんからね。

この先、どんなに理不尽と思えるような事態が二人を待っているかは分かりません。
ですが、乗り切って欲しいと思います。
そのために費やした努力は、絶対に裏切らないと思うから…

オープニングテーマは、mono palette.さんの「ロングタイムトラベラー」
エンディングテーマは、ウォルピスカーターさんの「1%」
エンディングの爽やかさが印象的でした。

1クール全13話の物語でした。
1期に引き続き安定した面白さを発揮した作品でした。
この作品も続きが楽しみですね。
2期が制作されたんですから、3期も期待しています。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 12
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

妖怪ファースト

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
1期視聴済み。1期は結構退屈な作品だったのですが、、、あれ? 2期はなんだか面白いぞ!? ちょっと驚きましたw

「妖怪あったか物語」という作風はあまり変わらないけど、1話完結の要素が強かった1期に比べて、12話かけてちゃんとストーリーが流れていたので、飽きずに観られました。

あと、EDがやたらとオサレ(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
優しい世界観はそのままに、しかし、1期に比べてテンポが早くなり、ギャグも挟むようになったからか、あまり退屈さを感じずに視聴できた。また、優しいだけの一期は、まるで素うどんのような味わいだったが、そこに七味唐辛子的な刺激、つまり「闇」「怖さ」を描いたのが良かった。

その「闇」「恐さ」は、行政の部分であったり、逆に、人間の方が妖怪から恐れられていたり。異なる種族としての、相違点や共通点を、上手く描けていたと思う。

一期は「妖怪そのもの」にスポットを当てたが、二期は「妖怪と接する人間」=「安倍(あべの)・芦屋」にスポットを当て続けたことで、芦屋の成長や安倍との絆の深まりを描けた。また、謎解き(伏線回収)の要素もあった。ハナエの出自とか、まだまだきになることがありますね。

3期、わりと観たいかも(笑) 1期よりも2期の方が楽しめる作品ってのも、珍しいね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ん? なんとなくだけど、テンポがよくて、一期より良い感じ? ED、やたらオサレだな(笑)

2話目 ☆3
芦屋と安倍のケンカが微笑ましくて良かった。安部はツンデレだな~。

3話目 ☆3
隔世より現世の方が優れている点、教育水準の高さはは現世の方が遥かに高いんだね。芦屋は可愛いな~(笑)

4話目 ☆3
ヤヒコの優しさや、子供っぽい、ワガママをチラリ。キナコも可愛かったな~。感動回。

5話目 ☆4
立法、行政、司法の関係性が分かりやすい。行政の恐ろしさが、作画や演出によって上手く表現されていたと思う。そして、モノノケ庵に癒される(笑)

6話目 ☆3
さっき、モブサイコ2 の5話を観たけど、内容的には近いのに、この差(笑) 逆に癒されるなw すげぇ人気ある写真部。威光? ストーリーが流れてきたな。アベノさんからの慰謝料だよ~(笑)

7話目 ☆3
怒った立法は、怖そうだな。なんか、良い話。

8話目 ☆3
挿入歌、なんなんw あまりにも優しい世界で、やや退屈。1期は、こんな感じ話ばかりだったな。あ~、良い最終回だった(笑)

9話目 ☆3
いよいよ、ハナエの出生の秘密だね。

10話目 ☆3
現世は、人間だけのものなのか、という問題提起。猫だったの?

11話目 ☆3
普通に、良い話。1期のテイストだな。

12話目 ☆3
完全に泥棒だしな。ひと波瀾あって、終わり?

13話目 ☆3
最後、親父が出て来て終了か。わりと、3期観たいな。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 14

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

完全に続編、2期目からの新規の視聴は厳しいかも?

== [下記は第1話視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話を観ました。『不機嫌なモノノケ庵』の続編です。

基本的なお話としては、現世(うつしよ)に現れて悪さをしたり隠世(かくりよ)に帰れなくなってしまった妖怪を隠世に送る仕事をしている「物怪庵(もののけあん)」や、妖怪の住処である隠世にまつわるお話です。

人間と妖怪が交流を持つという意味では『夏目友人帳』などと方向性は近いかもしれません。

とりあえず第1話では、W主人公といえる物怪庵の主である安倍晴齋(あべの はるいつき)と妖怪が見えることなどがきっかけで事件に巻き込まれ晴齋の奉公人となった芦屋花繪(あしや はなえ)の他、花繪になついた妖怪のモジャ、隠世の住人で晴齋の上司である立法、立法の妹であるシズクなどが出てきました。

OPを観るにお寺の娘でやはりモノノケが見える藤原禅子(ふじわら ぜんこ)、禅子と暮らす妖怪のヤヒコなども前作から継続して出てくるようですが、少なくとも第1話の段階では登場人物の説明や過去のエピソードなどに関する回想などのフォローはなく、いきなりこの「續(つづき)」から観るのはいかがなものかといった感じでした。

前作を観ていれば、継続して観るのは悪くないとは思います。
== [第1話視聴時レビューここまで。] ==

2019.4.1追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。

2期目では晴齋の上司である立法の他に、司法と行政も登場。隠世は三権分立のようで、それぞれの長には権力が集中しているのだろうか…。

そもそも妖怪が見えている時点で芦屋くんが只者ではなかったことはある程度わかってはいましたが、この2期目では花繪の能力が開花し始め、またこれまで不明だった父親である栄(さかえ)についての情報も明かされ始めました。キミ、やっぱり凄いんやん…。

そして妖怪と人間の間にあった不幸な出来事と、その出来事への栄の関わりなども明かされました。いろいろ知ってしまった晴齋は花繪を守ることができるのでしょうか、とめっちゃ気になるところで終わってしまいました。

さらなる続編は制作されるのでしょうか…?

投稿 : 2025/01/04
♥ : 19

76.1 5 妖怪で続編なアニメランキング5位
夏目友人帳 漆(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (55)
271人が棚に入れました
小さい頃から妖怪を見ることができた少年・夏目貴志は、祖母レイコの遺産「友人帳」を受け継ぎ、 自称用心棒のニャンコ先生と共に、そこに名を縛られた妖怪たちに名を返す日々を送る。 妖と、そこに関わる人との触れ合いを通して、自分の進むべき道を模索し始めた夏目は、想いを共有できる友人たちにも助けられながら、大切な日々を守るすべを見つけていこうとする。

hidehide さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

終わってしまった…

やはりいつ見ても、どの話しも
少しのシーンで " グッ " ときますね。
毎回思いますが、
言葉や単語のつかい方、言い回しが秀逸ですね

1期の笹田、もですが
西村、北本のエピソードが出てきました。

要は " 見えない彼ら " "知らない彼ら " が
あやかし、と関わる、的な。

心から自分を気遣う2人 (西村、北本)に、
隠し事をしなければならない…

知っても、
彼らは変わらず友でいてくれるのでしょうが
知れば、きっと更に心から気遣ってくれて
そして、危険も増す…
藤原夫妻に抱いている思いと同じでしょう。

その辺のもどかしさ、も
温かく、微笑ましくもあり、切なくもある…

この先、
親しい人に話せる機会は訪れるのでしょうか…

いっその事…
藤原夫妻と西村、北本の前で
ニャンコ先生が喋っちゃえば、
色々と丸く収まる気もしますがね(笑)

当然、全話良かったのですが、

やはり
話題に挙がるのは友人帳誕生にも繋がる11話が多いですね。
レイコさんの過去を
知りたい人、知りたくない人、様々な意見がありますが、

私は、単純に

11話の " ソラノメ " に
津田さんを起用した人に称賛を贈りたいですね。

アニメ夏目友人帳を見ているのだけど、

"レイコと蒼子の物語 "

これを朗読で聞いている様な…
しかし、当然、画も目にしているから
一面に咲くの青い(蒼い)花々が切ない程に美しく…

何とも不思議な回だなぁ、と。

レイコの
" 本当は蒼子に見せたかった感 "
"本当は一緒に見たかった感 "
これは、
やはり津田さんの声ありき、かな、と。

次、見れるのはいつなのだろうか…と思いつつ
又、1期1話〜見てみたいと思います

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何期やってもおもしろい!ただ、レイコさん関係の話はどう決着させるのか…。

 最終話(12話)まで観ました。2024.12.26

 流石に安定の夏目!にゃんこ先生も相変わらず可愛く、観ていて楽しいです。

 ただ、夏目レイコのエピソードは要らんですねぇ…。元々レイコさん関係の話はモヤッとしており、厳密にいつ頃の人物かを詰めて無かったのでしょうが、長期連載のため、レイコさん周辺は時代考証しづらく、地雷化しています。

 レイコさんは、間違い無く新制高校の生徒なのでしょうが、戦前産まれの特色である統制を重んじる軍国色や戦後産まれの団塊世代的な政治色も無く、かと言ってその後の三無主義者や80年代人的な軽さも無い、掴みどころの無い人物になってしまっています。

 半ば妖怪だからえーじゃん!では片付けられないですね。周りの人間も出てくるわけで…。

 私、夏目友人帳は大好きなアニメですが、レイコさん関係の核心が矛盾や突っ込みどころ無く描かれることは無いのだろうなぁ〜、無理矢理やると作品自体が崩壊しそうだなぁ〜と危惧しております。

 亡くなった祖母のエピソードなぞ、掘り返すなよ〜と、言う事なのかもしれません。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 3

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

安定の癒し枠

かなり久しぶりの続編ながらこれまでのシリーズを観たファンはもちろんのこと、1話完結なので新規の人にも楽しめる優しい安定した作りとなっております。

夏目とニャンコ先生のコンビが良いのだけど、実質ニャンコ先生の愛くるしさで持ってる感じがする。こういうマスコット的なキャラは自分はそこまでだったりするのですが、ニャンコ先生に関してはユーモラスな感じと中の人が2枚目キャラのイメージ強い井上和彦さんというギャップが大きいのかもしれない。

内容的には妖怪モノながらそれほど怖くなく、おっかないのが出てきても夏目とニャンコ先生が退治してくれるので安心して見ていられます。

今期も色々なアニメがやってますが癒し枠では間違いなく筆頭の作品だと思います。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11

64.3 6 妖怪で続編なアニメランキング6位
半妖の夜叉姫(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (183)
423人が棚に入れました
幼い頃、森の火事に巻き込まれ、離ればなれになった双子の少女、とわとせつな。とわは、時代樹の時空を越えるトンネルをくぐり抜け、戦国時代から現代へとタイムスリップ。かごめゆかりの日暮家の娘として育てられ、武道に長けた女子中学生に成長した。一方、戦国時代に残された妹のせつなは、妖怪退治屋のお頭となった琥珀の下で妖怪退治を生業にしていた。もろはは、かごめと犬夜叉の娘。賞金稼ぎとして「化け殺しのもろは」の異名を取り、やはり妖怪退治に明け暮れている。とわとせつなが別れ別れになってから、10年。時代樹の時空を越えるトンネルが再び開かれた。現代に現れたせつなと再会するとわだったが、せつなは何故かとわのことを忘れてしまっていた。せつなと共に、現代にやって来たもろはも加わり、とわたち「半妖の夜叉姫」が、現代を、そして戦国時代を、縦横無尽に暴れ回る!

声優・キャラクター
松本沙羅、小松未可子、田所あずさ、木村良平、浦尾岳大、ファイルーズあい

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「過去と現代を駆けろ、未来(あした)を変えろ。」

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
ですが、この作品の前編である「犬夜叉」が未視聴なので、物語のいきさつ、背景や設定に至るまで、まるで分からないことだらけ…

だから、視聴する前はこの作品を楽しめるかが正直不安でした。
分からないところは分からないなり…という見方しかできませんでしたけれど…
今回も声優さんに救われた気がします。
みかこしや田所さんが出演されていましたし、とわ役を演じた松本沙羅さんは、「この音とまれ!」の来栖妃呂役を演じられた方だったんですよね。
だから結果的に不安は杞憂でした…^^;


戦国時代に新たなる風! 半妖の姫たち、見参!
運命は次の世代に託された—— 。

とわ、せつな、もろはは、妖怪と人間の血を引く半妖の少女たちだ。

幼い頃、森の火事に巻き込まれ、離ればなれになった双子の少女、とわとせつな。
とわは、時代樹の時空を越えるトンネルをくぐり抜け、戦国時代から現代へとタイムスリップ。
かごめゆかりの日暮家の娘として育てられ、武道に長けた女子中学生に成長した。

一方、戦国時代に残された妹のせつなは、
妖怪退治屋のお頭となった琥珀の下で妖怪退治を生業にしていた。

もろはは、かごめと犬夜叉の娘。賞金稼ぎとして「化け殺しのもろは」の異名を取り、
やはり妖怪退治に明け暮れている。

とわとせつなが別れ別れになってから、10年。
時代樹の時空を越えるトンネルが再び開かれた。
現代に現れたせつなと再会するとわだったが、せつなは何故かとわのことを忘れてしまっていた。

せつなと共に、現代にやって来たもろはも加わり、
とわたち「半妖の夜叉姫」が、
現代を、そして戦国時代を、縦横無尽に暴れ回る!


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

完走して思ったこと…
高橋留美子さんらしい作品だと思いました。

殺生丸や犬夜叉の事はさっぱり分かりませんでしたが、それでも楽しめたのはこの作品が一つの作品として独立しているから…

それに、とわやせつな達は親に会えないことを悲しいと思っている節は見えませんでしたし、何より次々事件に巻き込まれるので、そんなことを考えている余裕すら無かったのかも…
そもそも殺生丸や犬夜叉に対して肉親であるという感情が少し希薄に感じた気すらします。
この辺りが、この作品が独立していると思えた理由なのかもしれません。

寧ろ、とわにはもっと叶えたい願いがありました。
せつなが、とわを忘れた元凶を取り払って、昔の仲睦まじい姉妹に戻りたいという願いです。
手がかりだって掴みました。
霞みの様な手がかりですけれど…^^;

そして田所さんが演じたもろはは、とわやせつなと違い明朗快活な女の子でした。
犬夜叉の娘らしいのですが、私は犬夜叉自身を知らないので何をどう受け継いでいるかは分かりません。
生業としている賞金稼ぎで、あまり稼げてなくても決してめげないところは好印象でした。

とわとせつなが兎に角真逆な部分だらけなので、もろはが良い緩衝材になっていたと思います。
ずっと仲良し3人組で暮らしていくんだとばかり思っていました。
とわの願いが叶い、賞金稼ぎの暮らしは決して裕福とは言えないけれど、3人が一緒ならそれで良いじゃない…
そんな未来が来るのを願っていたのかもしれません。

だから終盤の急転直下の展開には声もありませんでした。
どうしてこうなるのかなぁ…
こんな展開…誰が喜ぶんだろう?
覚醒のきっかけと呼ぶにはあまりにも代償が大き過ぎです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、SixTONESさんの「NEW ERA」と、NEWSさんの「BURN」
エンディングテーマは、Uruさんの「Break」と、緑黄色社会さんの「結証」

2クール全24話の物語でした。
物語が途中でブツ切りとなる形で終幕しましたが、弐の章の制作が決定したとのことです。
公式サイトには弐の章の制作決定の記事に以下のコメントが記載されていました。

戦国の世で、夜叉姫たちが再び暴れまわる!! 
夜叉姫たちは一番守りたいモノを守り切れるのか——。

このままじゃ終われませんよね。
是非とも守り切って下さいよ。
奇跡の逆転満塁ホームランを期待していますので…

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10
ネタバレ

ぴかちゅう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良くも悪くも犬夜叉のオリジナルエピソードと同じ感じ

サムネ通り、犬夜叉ファンです。

本作は、単刀直入に言えば、犬夜叉アニメのオリジナルエピソードのような感じです。

犬夜叉のアニメが放映されていた当時は、恐らくシーズン制という概念がなく、そのため、月曜7時の枠で犬夜叉が放送され続けていました。この場合、当然、あるタイミングで、アニメが原作漫画に追いついてしまうことになります。

追いついた際には、引き延ばしのために、アニメ独自の、原作漫画にないエピソードを作り、放映する、ということがされました。そういったオリジナルエピソードは、原作のストーリーと比べると質の面で差があり、これらオリジナルエピソードの比重が増えたことで、人気・視聴率が下がり、打ち切りへとつながりました(幸い完結編は作成されたものの、こちらは逆に原作漫画後半の抜粋のような形になっています)。

「夜叉姫」はあくまでも、これらオリジナルアニメの延長上で捉えたほうがよいです。少なくとも、「夜叉姫」単体でみるべきアニメではありません。あくまでも、犬夜叉ファンのための追加オリジナルエピソードです。

私としては、MAOの連載を抱えている高橋留美子先生が、夜叉姫のストーリーにそこまで関わるとも思わなかったので、期待値低め、具体的には、犬夜叉オリジナルエピソードと同じくらいの質を期待していました。

まぁだいたいそんな感じでしたね笑
音楽の質の高さは相変わらずですが、ストーリーとしては、まぁ。。といったところです。

以下考察です。

{netabare}
<年齢に関する考察>
妖怪は人間と比べ、非常に寿命が長く、100年単位で生きるため、人間との恋愛・結婚には、この点での問題が発生します(よく考えると、桔梗が犬夜叉を人間にしようとしたのも、これと関係するのかもしれませんね)。

今作で、犬夜叉の父「犬の大将」死亡時から夜叉姫時点まで200年経っていることになっており(21話)、この計算だと、犬夜叉が15歳程度になるまでには、120-125年かかっていることになります(犬夜叉封印期間50年、原作時点から夜叉姫時点まで25-30年ほど?)。

そうすると、同じく半妖のとわ・せつなもまた、14歳程度になるまでに100年以上かかるはずです。しかし、今作では、そうなっておらず、整合しません。なお、仮に人間と同じスピードで成長するならば、15話からは18年前に生まれたと考えられるので、これも整合しません。この辺りは基本的なところなので、整合するようにしてほしかったです。

<ストーリー展開と夜叉姫の妖力について>
麒麟丸はちょっと強力すぎるボスだったかな、というのが正直なところ。とわもせつなも半妖で、年齢設定も犬夜叉と同じくらいなので、同じく犬の大将の血を引く犬夜叉と同じ程度の妖力と思われます。でも、犬夜叉って、麒麟丸と戦えるほど強くないですよ笑 (ちなみに、殺生丸様も、刀がないときは、メイン攻撃が毒華爪とモフモフなので、超強力という感じでもない)

犬夜叉の場合、刀なし→鉄砕牙→風の傷→爆流破と、段々にステップアップしていくので、強くなっていくのがそんなに違和感ないのですが、夜叉姫の場合、新しい技を順番に習得していくわけでもないので、ほんとに小娘が戦ってる感じになってしまっています。彼女らに倒される四凶ってどんだけ弱いんだ。。
それと、夜叉姫にとって、麒麟丸を倒す動機が弱すぎると思います。

<その他>
個人的には、せつなは、殺生丸様とりんの子供っぽい性格だけれど、とわともろはは、ぴんとこないままです。とわは、草太パパファクター、もろはは、黄河に育てられた、と言われれば一応納得できなくもないのですが・・・
個人的には、同じ時代にいるはずの珊瑚の出番がほとんどなかったのが残念。。金烏と玉兎の出番ももう少しあってよかったかな。飛来骨は、原作の最後のほうは、無敵の武器と化していましたが、普通の武器に戻ったようですね。最後の方は、どうやって24話で終えるのかと思いましたが、まさかの第二期があるとは。。。犬夜叉ファンなので見ます笑
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5

魔法天使ミク さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

素晴らしいとは言いにくいが面白かった

犬夜叉のファンと言えるかどうかはわからないけど、本編/完結編200話近くのアニメ自分は3周回全部見た…まぁ、結構好きだね。

原作ほどの面白さは、恐らくなかったね。それでも、いろんな制限が付くのを前提として作り出した作品としては、私は悪くないと思ってる。
例えば、主役の姫ちゃんたちは弱すぎて、妖怪も弱すぎと言われて…でもな、設定をちゃんと覚えるならば、犬夜叉は初登場の時で150歳(封印されたときを除いて)、殺生丸は軽く300歳を超えたね。それと比べて姫ちゃん達は14歳…あの時の犬と殺ちゃんと同じくらい強いのほうが、むしろずっと不合理なことです。でも、勿論弱けりゃそんなに面白くない。何百年も経ったら強くなるだろうが、それで本編の人間達が全部死んでて話にならん。
だから、娘たちの続編を書くには、簡単なことじゃないと思う。

いい点としては、本編よりは伏線が多く、本編の一直線のストーリーと比べるとこっちのほうが頭を動かすことが必要。悪い点ならちょっと多すぎて回収しきれない所かね(笑)

キャラの性格については確かにちょっとダメかもしれないね。特に永遠…14歳の女の子としては当然かもしれないが、冒険アニメの主人公としてはちょっと甘すぎなところがいろいろ出ている。令和のガキの性差別思想にも気になる。彼女とリクのロマンス(?)も雑すぎ。私は姉妹派けどさすがにこんなアニメに百合を期待していない。それでもな、もっといい描け方があると思う。

とりあえず二期には期待している。

……作品へのコメントはこんなところだが、ネット中に殖えてる暴言については極めて残念と言わざるを得ない。
本編への冒涜、それは絶対ないと思う。むしろ突っ込む所も受け継いだと。
最終回の戦闘、なんで宇宙に飛ばしたの?いやそれは冥道だね。冥道の中に訳わからん宇宙天体が現したのは犬夜叉の完結編の時からですよ?それと本編の最終回、冥道に吸い込まれたのになぜか四魂の玉の中に閉じ込めた…それこそ夜叉姫の最終回よりもずっと意味不明のところでしょ(笑)
本編で四魂の欠片を無くすと戦国に戻れないことがはっきり描いたんだけど、なぜか奈落に取られたあとも普通に現代と戦国を往復してたし
叢雲牙を持つかつ冥道残月破ももってる犬の大将が、たった一撃の爆流破で倒した竜骨精との戦いで大怪我を負ってその直後人間との戦いで命を落とした…神無は何故か意味が全然合ってない和歌を詠ってたことも…深く考えると、正直不合理的な点が夜叉姫より原作の犬夜叉のほうがずっと多いのことだけは、言い切れる。3回も見たしね。でも面白かったし(笑)

20年も経って、あの頃子供だった私たちも大人になって、評価も厳しくなったかもしれない。でも夜叉姫はそんなことをさて置いて、悪くない作品だと。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2

65.0 7 妖怪で続編なアニメランキング7位
最遊記RELOAD(TVアニメ動画)

2003年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (120)
903人が棚に入れました
人間と妖怪が平和に暮らす桃源郷。しかし、そんな桃源郷に突如として暗雲が立ち込める。負の波動によって各地の妖怪たちの暴走が広がる。
そんな中、異変の元凶となっている牛魔王の蘇生実験を阻止するために三蔵一行は西へと向かっていた。
ストーリーは『最遊記』から約半年後、旅に出てから一年が経った桃源郷が舞台。前作『最遊記』に引き続き、彼らが1人の"男"として大きくなった過去編も充実している。ヘイゼル=グロース・ガトという敵か味方か未だ分からない男たちも加わる。衣装も新たに、また彼らは強かに走り出す…。

声優・キャラクター
関俊彦、保志総一朗、平田広明、石田彰、草尾毅

coldikaros さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

なんかよくわからなくなった

一期は割と目的に沿った道を進み、それに沿った敵と戦っていましたが、後半これはちょっとズレました。
まぁキャラが全てといってもいいアニメなので、目的とかどうでもいいって感じも強いんですが、なんとなく今なにやってんだこれって感じがありました。
内容は、一期の続きもので、更に西遊記が元になっている作品なのでほとんど変わらずですが、上でも書いたようにちょっと意外な展開が訪れます。
後半は急な戦闘の激化はマンネリを防ぐためにはなかなかいい展開だとは思います。が、自分はあまりピンとこない話の流れでした。
全体的にキャラの単純なかっこよさをメインに話を作っているような感じなので、刺激の強い展開を好む人はこの二期が面白いと感じると思います。
アクションも演出もパワーアップしていて、後半の激化がかなりのものなのでそういう意味での面白さは上昇したと思います。
何にしても自分はあまりピンとはこなかったのでおすすめ出来ませんが、漫画からのファンや声優でアニメを見る人が見れば、なかなか興奮できるものだとは思うので、そのくらいには面白いとは言っておきます。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 0

gazetter さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

おまけが本編

幻想魔伝・ガンロックとある中で、このリロードが唯一最後まで観た最遊記。
ストーリーは構成自体は悪くはないが、展開にやや欠ける。
しかし、2クールなので不快にはならない。
作画は2003年にしてはすごく綺麗。原作のクオリティをそのまま再現している。
声優はメイン4人だけでも豪華なのに、他キャラもすごいメンツ。
音楽は好きではなかったが、悪くもなかった。
あと、本編の最後に「うら最」という2~3分のおまけがあるのだが、これが1番面白い。放送当時は本編よりこっちの方を楽しみにしてた。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 0

ちゃっぴー0913 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

古めですが絆が深まる旅物語

時代補正も入りますが基本キャラがカッコいいです
関さん 平田さん 石田彰の演技かっこいいです
1期最終話 50話辺りかな? 演出神ってます
20年位前の話ですが原作まだ続いてます 最後にアニメ化したのは2.3年前なのでそろそろ続編あるかもです まぁ早い話西遊記を元にした冒険物ですねw

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2

67.1 8 妖怪で続編なアニメランキング8位
GANTZ:O(アニメ映画)

2016年10月14日
★★★★☆ 3.8 (115)
477人が棚に入れました
地下鉄で事件に巻き込まれ、命を落とした高校生の加藤勝。次の瞬間、加藤はマンションの一室にいた。そこで玄野というリーダーを亡くし失意の東京チームと出会う。彼らと共に転送された先は、東京ではなく、火の手があがる大阪の街だった。加藤は命がけのサバイバルゲームに挑むこことなる。曲者揃いの大阪チームとの遭遇。強力な妖怪型の星人軍団=百鬼夜行との戦闘。シングルマザーでありながら戦いに身を投じていた大阪チーム山咲杏との出会い。さまざまな事態に翻弄されつつも、加藤はたった一人の家族である弟のもとへ帰るため、死線を潜り抜けていく。やがて、加藤らの前に大ボス「ぬらりひょん」が立ちはだかる…!

声優・キャラクター
小野大輔、M・A・O、郭智博、早見沙織、池田秀一、津嘉山正種、小野坂昌也、津田健次郎、小川輝晃、梶裕貴
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

タイトルなし

制作のデジタル・フロンティアをご存知ですか?
龍が如くとかバイオハザードのムービー、実写版デスノート、バケモノの子など数多くの有名作品のCGを担当しているのでご存知の方も多いかもしれませんね。
モーションキャプチャースタジオを所有し、個人的には白組(代表作:STAND BY ME ドラえもん)・ポリゴンピクチュアズ(亜人)とデジタル・フロンティアが日本のCGスタジオトップ3だと思っています。

さて、今回視聴に至ったのは、方々から面白いよ!との意見を聞いた為でした。実際それまではGANTZを全く知らなかったし、PVもイマイチ…声優さんの演技や顔のつくりが気になってしまって行こうとは思えなかったのです。

しかし、面白いのであれば…と疑い半分・期待半分で観に行きました。
結論を申しますと、面白くは感じられませんでした。

面白いよと言ってくれた人や私の周りには状況的につまらないと伝えにくく、どうにも消化不良で気持ち悪いのでこちらを吐口に使わせていただきます。
netabareビューの中に詰めさせていただきますので、閲覧は自己責任でお願いいたします。

まずは良かったところから

初心者にもやさしい物語
前述の通り、全くGANTZを知らない状態だったのですが、主人公の加藤君が新しくゲームに参加したところから物語はスタートしますので、初心者でも簡単に物語に入り込むことが出来ました。

緻密で細かい背景
大阪の繁華街が舞台となっておりますが、実写と見分けられぬほどの正確性です。
実写でもいいじゃないか…とは時々思いますがフルCGにしたのは縫合性を第一に考えたからなのでしょう。

岡八郎のロボットがかっこいい。
ロボット登場シーンはこの映画の華でしょうね。パーツの多いボディはさながらハリウッド版トランスフォーマーの様です。こんなのが出てくるとやっぱりテンションが上がります。
大阪チームは雑魚チャラ感の漂うキャラが多くどんなスキンヘッドが出てくるのだろうと期待したら、意外と岡八郎も自身もかっこいいので、これは最強キャラだな。と確信しました。

妖怪の不気味さ満点
敵は百鬼夜行をモチーフとされているので、沢山の妖怪が登場します。
ぬらりひょんや、牛鬼、火車、天狗をはじめ、名の良くわからない妖怪も一つ一つが気持ち悪い良きデザインになっていました。

芸人の演技が上手い
ケンドーコバヤシさんレイザーラモンのお二人が声優として登場されています。ケンコバさんは意外とキャラの声をやっていて、前から上手いと思っていたのですが、レイザーラモンのお二人も違和感をほとんど感じず、EDで知って驚きました。


残念だったところ
{netabare}
序盤のタクシーの中からの視線が、なぜそこから映したのか気になった
車内からの視線は亜人のアニメで実は人がいた!という設定になるほど!と思ったことを覚えていたので、今回は…ただそういうみせ方をしたかっただけなのかな(´・ω・`)と落胆せずにはいられませんでした。
何か心理的効果があるなら教えてください。

通天閣上のぬらりひょんがあまり強そうではなかった
大阪チームの人「あいつら強そうだなあ…」
何処が?って思ってしまいました。
今まで出てきた妖怪がみんな怖いので、違いが良くわかりませんでした。
牛鬼はかなり大きいのですぐにヤバイと思ったのですが…
ぬらりひょんの通常イメージって小さいオッサンなので見た目のインパクトがあんまりないですよね。
→弱そう!と思ったら超強くて見方全滅
→ぬらりひょんの妖怪のイメージをキャラクターが所持していること前提で侮れないぞ!
のどちらかなら納得しました。

キャラの顔が中途半端なリアルさで私の不気味の谷に落ちてしまった
今回あまりキャラの顔が…と言っている人を見ないので、私の感性がずれているのかもしれませんが、どうにも顎が細くて人ともキャラクターとも見分けられないデザインが気持ち悪かったです。
主人公が高校生に見えないし、中学生はもっと見えないし。
キャラの表情も硬めで残念でした。
(デジタル・フロンティアのGANTZ:Oメイキングに加藤の初期モデルから完成画像まで載っていますが、初期モデルの方が好みでした。)

一つ一つの動き・声が演技臭い
よく、アニメでもリアルさを増すために、吹き替え寄り・実演している俳優さんを起用することがありますよね。その重要性を今回良く感じました。
アニメで引っ張りだこの声優さんの方が声に張り・演技がオーバーで違和感があるんです。ナチュラル演技にしてもらうことは出来んかったんやろうか
それから動作もアニメよりと言うか、あざとすぎて怖いわ

もうちょっとキャラのリアル度を下げればアニメとして消化できたと思うのですがね

ここからはほぼ悪口
{netabare}東京チームがへっぴり腰すぎてイライラしたが、さげ○んの大阪ヒロインはそれ以上に終始イライラしていた。
いきなり出てきて、主人公にちょっかいだして、勝手に見放し偽善者呼ばわりとか何様なんですか。
いきなり何の躊躇もなく好きと告白して、私と息子と主人公と主人公の弟で4人暮らししようとか意味わからないんですが。それ嬉しいんですか?
そもそも結婚できる年なんですか?→Wikipediaには高校一年生と書かれていましたが…ダブりかな。
{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 4

beatle さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最強!の原則と最高!のCGアニメ、まさかこれ見てない人とか。

いないと思われますが、とりあえずこの作品のウリでも書いておきましょうか。

いやいや。まてまて。この世の中にガンツ知らない奴とか存在しているのだろうか。冷静に考えてみて、まさかガンツの名高い大阪編を知らないとかいう人間の存在が許されるのだろうか。先ほどこちらも三回目の大阪編読了したので、今回はそういったことも踏まえて。

「ガンツ?なにそれ美味しいの?」

「パンツじゃねーんだよ!!」

という方にも理解できるようにガンツの素晴らしさを書いておきましょうか。

とりあえず、エロい。という事はありますよね。かなりマニアックなエロい趣向ではありますが、エロ画像掲示板でラヴァースーツとかピチピチスーツとか巨乳とかの部類でご使用して頂いてる方はとてつもなくお勧めですね。これを視聴せずに死ぬのは、ジャンプっ子がハンターハンターを見てないレベルのスルーであります。

あと、ほどほどのカッコイいとエロいが混合しておりますので、ティーンエイジャーにもお勧めでしょうか。純粋なドスケベエロだけで育っては、健全な青少年育成には遠く及ばないことは自然の摂理。奇跡的な配合率で、熱狂してしまうでしょう。

エロにも様々なエロがございますのは周知の事実ではありますが、かような上質なエロさは極々稀。お父さんお母さんに内緒にしなくてもレンタルしちゃえるし、超お勧めです。


次に残酷さ、予想不可能の展開に次ぐ展開、練られたシナリオ。

多分、ガンツのシナリオは想像できる限り最上のものっぽい気がします。三秒ほど考えた結果なのでおそらく間違いないでしょう。どれぐらいの衝撃度数か、分かりやすく言えば、アニメのクレイモア。映画のダークナイト。いずれも初見さんでの視聴レベルでね。映画もアニメも詳しくない方には、見てると椅子から転げ落ちるレベルの衝撃展開。

次に、絵。絵。絵。マジやばい。これすげーやばいもん(こなみ)書き込みが半端ない漫画を挙げてと言われれば、ガンツが挙がるんじゃないかってぐらいヤバイです。いや。本当に。大阪編もカタストロフィ編もヤバイ。奥ってヤバイ。超ヤバいまじ卍ー。

ガンツ見てると大友てんてーのAKIRAを思い出したぐらいです。あれもヤバイっていうか、あれは地球で一番なので既存の時代と照らし合わせるのもどうかと思いますが、それぐらいヤバイです。

ガンツの一気読みはハンターハンターの一気読みぐらい面白いです。しかも絵の書き込みがされてて漫画のコマにも工夫がされてるから何回も繰り返し読まないと当方には理解ができません。まさにスルメ漫画!



これの日本が今一番頑張った世界に羽ばたかせたフルシージーアニメであります。

近年のアニメのシージーの発展は目を見張るものがありますよね。特にそれはエロの分野に顕著になってる。そう思えてならないのです。

どや?

どやどや??

ヒマやろ?ちょっとは興味でてきたやろ?ガンツとりあえず面白いんじゃねーか?とか思っちゃったりなんちゃりしちゃったりしたやろ?

最後にひとつだけ。

音楽がメッチャ良い。ガチで中学レベルの感想だけど、ドレスコードとかいうバンドの人間ビデオ。これがヤバイ。超やばい。調べてみたけど、セッションに人間椅子がギターやっとるやん!!どことなく洋楽っぽい感じがしたけど、これはいい。ボーカルの一人芝居じゃない音楽はいい。序盤のイントロのギターのアピール。これやっぱり若人には無理だもん。そういうのできるのはやっぱり人間椅子やないとあかんねんな。(突然の似非関西弁)

しかもちょっと調べてみたら、やっぱり歌詞もガンツを意識しているというか、ガンツの曲を作ったという感じか、初めのじゃんじゃんとか漫画の大阪編の道頓堀での星人集団の擬音のそれやん。ようできてておにーさん関心しましたわ!!!

久々のヒットだったわ。やっぱガンツOはぱないの。そう確信した拙僧でございます。


さて。それじゃぁ・・・。




今度は機会を作ってレンタル屋さんで借りようと決意しました。

タイトル通り、これ見てない人、自分であります(伏線回収終了)

とりあえず、近くにレンタル屋があって時間がある香具師ならゴーゴー!期待度マックスであります。やっぱガンツは良いっすよ。マジでね。


見終わりました。最高でした。が。タブレットで見たのは不正解でした。次は映画間でみれるような続編を希望します。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2
ネタバレ

聖剣 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

軽度心的外傷後ストレス障害(Mild PTSD)

すごく好きな作品で
たまに原作を読み返したくなるヤツ
終盤の展開にはネガティブな声が多いってことはもちろん知ってる
でもね、連載開始当初から
荒唐無稽な設定にワクワクさせてもらったじゃんかぁ!
たとえ予定調和だとか主人公補正だとか言われたとしても
個人的には最後までアレで良かったと持っている
むしろ、よくぞ完結してくれたぁ!って感じ
だって、あのまま突き進んだら
胸糞悪いバッドエンドだってあり得たんだからね

まぁ、ソコをあえてツッコむんなら
序盤の日常生活のちょっと不思議ってくらいのスケール感が
宇宙規模のスケールまで膨れ上がったところに違和感があるかな?
あと、主要キャラが漏れなく美男美女
(しかも女性はほぼ巨乳)だらけってのもあるかw

この作品では
原作のまだスケールアウトする直前の山場、通称大阪編
俯瞰で見直すと
すでに歯止めが効かなくなってき始めた感はあるが
連載当時は
そんなことお構いなしの怒涛の展開で、
考える余地を全く与えてくれなかったという印象
辛く激しいミッションをなんとかくぐり抜けても
再び、より凄惨な状況に陥る展開の連続に
なんだか救いのない終末感が漂ってて
後味の悪い終わりがハッキリとイメージできる状況
そんな中
玄野や加藤の放つセリフが、
単なるキレイ事って馬鹿にできなくて
次第に希望のように見えてくるんだよ
あぁ、
これってたぶん軽いPTSDになってたんだなぁw

そんな彼らの行動に感化されて
レイカやおっちゃん等が
少しずつ逞しくなっていくのが嬉しくて
多分叶わないだろうけど、幸せになってほしいと切に願うばかり
そうね
この感覚は進撃三期後半と同じくらい苦しい
もっと正確に言うと「ぐ、ぐる゙じぃい゙い゙」って感じ
胸が締め付けられるような感覚は、あんまり長居するとちょっとヤバい

そんな原作の流れを壊さず
うまく生かした良作品だと思います
それに大阪編は原作GANTZのピークとも言えるので
(実際、自分は大阪編後に購読を一時中断してるしw)
原作未読の人はどう思ったんだろ?
もっと多くの人達のいろんなエピソードを携えて大阪に乗り込んでいるので
本作で加藤のカッコよさや
本来の主人公玄野計に興味が出てきたのなら
是非原作を読んでもらいたいですね
読んだらたぶん{netabare}「なぜメガネくんがいないんだぁ」{/netabare}ってなります

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5

64.2 9 妖怪で続編なアニメランキング9位
夜桜四重奏 ヨザクラカルテット ★ホシノウミ★(OVA)

2010年10月8日
★★★★☆ 3.8 (127)
711人が棚に入れました
小説『デュラララ!!』の挿絵や、ゲーム「デビルサバイバー」シリーズのキャラクターデザインなどを担当した人気イラストレーター・ヤスダスズヒト原作のコミックをOAD化。TVアニメ版もあるが、本作ではスタッフを一新。監督・総作画監督・キャラクターデザインを務めたのは「鉄腕バーディー DECODE」でキャラクターデザインを担当したりょーちも。本作が監督デビュー作となる。 妖怪と人間が混在する桜新町に現れた新たな敵は、死霊使いの狂巻ざくろ。秋名やヒメたちの友人である東鈴の元マスターだったざくろは、鈴を攫い、町を破壊しようとするが…!?

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アニメ製作のお手本といえる作品。 ぜひご覧頂きたいです

ちょっとマイナーなアニメでオススメを聴かれたら
間違いなくオススメする筆頭アニメです。

以前、別作品のレビューで3話単位で物語が進行するアニメは
テンポがよいと書きました。
この作品はOVA全3話の作品内に起承転結がおさまっている構成です。

過度な萌え絵でなくシンプルな線でありながら
OVAということで作画は丁寧。
この作品はアクション作画が秀逸です。
作画アニメのお手本として氷菓をレビューしましたが
3話構成、アクションのお手本アニメとしてはこちらがオススメ。
キャラデザインも多くの方に気に入っていただけるデザインだと思います


・りょーちも監督
まどか☆マギカ最終話や様々なアニメで原画マンとして活躍されている方
アクションシーンが最大のセールスポイントでしょうか
ぜひチェックしていただきたいアニメーターのお1人です。


・夜桜四重奏という作品について
夜桜四重奏は妖怪が跋扈する街、桜新町を舞台に
超能力者たちの集まり比泉生活相談事務所が
街を守る、アクションありハートフルコメディーありの物語です。
TVシリーズもありますが、今回は触れません。
TVシリーズ未視聴でも楽しめますし、OVAである今作のクォリティが
遥かに高いからです。


・今作のあらすじ
キョンシーの少女鈴は成仏するために桜新町を
訪れましたが、人情豊かでやさしさ溢れる街に居ついてしまい
毎日生活をしています。
彼女は過去に人間からひどく苛められていた過去があります。
それを救ってくれた恩人がいるのですが
その恩人が闇落ちしてしまい鈴をさらいに来ます
周囲に迷惑をかけたくない鈴。。
。。続きはご覧になってお確かめください


・お手本といえる構成
1クールかけても物語の世界観や、主人公の背景、心情
方向性が見えない作品はたくさんあります。
この作品は冒頭の導入だけで
どんな生活をしているのか、主人公の現在と過去の境遇を
しっかり理解することが出来ます。
長いで説明台詞をするようなアホな演出ではありません。
鈴の街の人々との触れ合いに差し込まれるモノローグで
世界観をふくめ全て伝えきれているのです。


・アクション
アクションシーンを例えるなら、体操のアクロバトやブレイクダンス
サーカスの曲芸を観ているかのような気持ちになります。
複雑かつダイナミックで、直線で殴りあうアクションなんて存在しません
作画とは造形が整っていればよいというのではなく
カット割り、アングル。。。言葉に仕切れないセンスが必要なのだと
思い知らされます。


・キャラクター
過度な萌え絵でないにも関わらず
作画が優秀なため、顔の表情がすばらしいです。
表情が豊かなためにとても魅力的で女の子がとてもかわいい!
萌えるんですよね。


・さいごに
原作漫画の知名度が低く、TVアニメもパッとしない出来きだった為
OVAも広く知られる作品ではありません。
女の子が可愛くてバトルがかっこよく、ハートフルコメディ。
人気が出るであろう素材があるのに残念です。

ぜひ、ご覧いただけましたら幸いです。
最後までお付き合い頂きありがとうございます

投稿 : 2025/01/04
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

今秋から始まる〜ハナノウタ〜の視聴前に見て良かったと思えた作品でした^^

この作品は、『夜桜四重奏 〜ヨザクラカルテット〜』の続編に位置付けられている作品です。いきなりこの作品から視聴すると、少し説明不足感があると思いますので、1期を未視聴の方は是非そちらからの視聴をお薦めします。

1期では、桜真町という人間と妖怪が共存できる唯一の町と、「七郷」と呼ばれる7本の巨大な桜の木を守るため、夜桜四重奏の皆さんは大活躍でした。このOADでもしっかり活躍はするのですが、今回の主役はラーメン屋で住み込みのバイトをしている東 鈴(あずま りん)です。

働きモノで健気な鈴ちゃんは桜真町に移住してきて2年・・・ラーメン屋での住み込みの生活にも、町にもようやく慣れてきたところです。時間は要しましたが、彼女の歩んできた道程が決して易しいものでは無かったので、仕方無いのでしょうけれど・・・^^;

こうして、ようやく安住の地を手に入れた鈴ちゃんですが、突如鈴ちゃんの身の上にこれまで想定し得ない事態が起こり、物語は急展開を見せます。

そこで、鈴ちゃんにとって辛い選択を強いられるのです・・・
自分が一番大切なモノは何なのか・・・
何を大切だと思うべきなのか・・・

2年も同じ場所に住んでいると、自分の居場所ができています・・・自分の居場所というのは、自分が安心して帰れる場所ですが、居るべき人が居ないと周りの人が心配する場所でもあるんですよね・・・

このOADは全3話ですが、短い中で良く纏まっていたと思いますし、今秋から始まる夜桜四重奏 〜ハナノウタ〜への伏線もしっかり張られていました。

もちろん夜桜四重奏の活躍も堪能できますし、私が個人的に推している半妖のことはちゃん(CV:沢城みゆきさん)は、前作よりパワーアップしていたので、格好良さが増していたように思います^^

秋から始まる続編を楽しみに待っています♪

投稿 : 2025/01/04
♥ : 21

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キョンシー!

原作未読 全3話
夜桜四重奏~ハナノウタ~視聴済

本来はOADみたいですが、AT-Xで放送していたので観てみました。

人間と妖怪と半妖がいる町、桜新町に起こる事件を町長で高校生の槍桜 ヒメ(やりざくら ヒメ)、比泉生活相談事務所の所長の比泉 秋名(ひいずみ あきな)を中心に解決しようするお話です。

今回のストーリーは「夜桜四重奏~ハナノウタ~」の第8話から第9話の間にあったエピソードみたいですね~確かにハナウタ視聴中のとき、いきなりざくろちゃんが出て来て違和感があったのを覚えてます。

レギュラーメンバーのラーメン屋の住み込みのバイトで不死人の東 鈴(あずま りん)と死霊使いの狂巻 ざくろ(くるまき ざくろ)が中心のお話です。

本編(ハナノウタ)ようにバトルはよく動きますね~
ただ、OVAということでパンチラが多いですw

お話が本編より単純なので観やすかったです。最後はちょっとウルウルしましたね。

夜桜四重奏~ハナノウタ~を視聴してお気に入りの方にはオススメです^^

OPはハナノウタのOPと同じ方が歌ってますね。

最後に、この作品はキャラクターが多く色々な能力使いがいますが、私だったら五十音 ことは(いそね ことは)ちゃんの言霊使いの能力はほしいですw

投稿 : 2025/01/04
♥ : 26

67.9 10 妖怪で続編なアニメランキング10位
継つぐもも(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (121)
492人が棚に入れました
平凡な少年・加賀見かずやの前に、付喪神の美少女・桐葉が現れてから、これまでの生活は一変した。怪異を呼び寄せる「忌み子」であったかずやは、土地の神・くくりから怪異を倒す「すそはらい」の命を受け、桐葉と共に奮闘していた。かずやたちは、学校の活動として、怪異の情報を集める「お悩み相談室」を立ち上げることに。しかし、平和なお悩みが寄せられる裏側で、くくりを狙う大きな計画が動き始めていた…。ドSな美少女付喪神の桐葉だけでなく、図らずも巻き起こるハプニングと共に、かずやへ想いを寄せる女子たちも参戦!学園で伝奇で美少女山盛りな欲張りコメディ、第二幕の始まり!

声優・キャラクター
三瓶由布子、大空直美、久保ユリカ、松井恵理子、芝崎典子、大地葉、大久保瑠美、M・A・O、坂田将吾、杉山里穂、内田愛美、菊池幸利、大野柚布子、湯浅かえで、徳井青空
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

観終わった

2話までの感想{netabare}
本当に二期やるんだ。
個人的にこの作品は“天地無用!魎皇鬼”(特にOVA第一弾)の匂いを強く感じてて、実際に前期の後半では折笠愛が声を宛てたキャラ登場でスタッフが狙ってたのは確実だと思う。
スタッフ調べた限りではAICとは無縁っぽいんだけどどうなってるん?w
もっと言えばどの作品も良い所と悪い所があって、天地無用の悪い所(個人的には膨大)を取り除いて良い所だけを伸ばした感じで結構好印象だったり。

ということでさーて2期はどうかなーと思ったら…おおう、肝心の折笠愛キャラがOPでは1カットしか無いじゃないか…更に公式のTOP絵には、居ない!
これちゃんと本編で登場するかなぁ?

でもって内容の方なんだけど…やっべ、前期折笠愛以外殆ど覚えてないw
本編見て思い出してる状態、あーそっかそっか、主人公のスソハライの件は生徒会長は承知してたねぇ、とか。
で、1話で事情を知らなかった友人に打ち明けて部?を立ち上げて、じゃあ2話ではその活動を描くのかなーと思ったらそうではなく…あーそっかそっか、前期決闘したんだっけ。
それの後始末というか関係改善の話。
ま、まぁこのエピも必要か…早くスソハライしようぜって思うけど、参ったな、前期でやり残したことがまだあったかどうか覚えてないw
母の行方の謎とかもあるけどこれは今期でも明かされないっしょ?多分。

ところで1話のパンツがカエル柄だったけど、これはド根性なのか?{/netabare}

総評{netabare}
あれ?終わっちゃった??終わっちゃったよおいィ!?
完全に途中でブツ切り、第三期決定って情報も見ないしここで終わりらしい。
マージーでーかー。

とはいえ「ブツ切りケシカラン」と思えないのはそれまでの積み重ねのおかげか。
なんせ途中の展開がダイジェスト作品と呼ばれるラインのギリギリ一歩手前で踏みとどまったような、急ぎ足展開ではあった。
ここまで詰め詰めにしてこの終わり方だったら仕方無いのかなぁ、と。
または逆に、最終回のタイミング・原作のここまでをアニメにするという範囲をもっと前に設定して、途中を急ぎ足にしないでのんびり展開にするとしたらどこが切りどころかと考えると…う~ん難しい。
なにより今シリーズは「迷い家」関係の話に終始して、母親の謎に踏み込むヒマは無いだろうと思ってたので意外性はあった、かな?

特に急ぎ足だなぁと強く印象付いたのは4話。
夢の世界に閉じ込めるスソが居て、それの中に入ると性別が反転して“カリギュラ”だか“イド・インヴィデッド”の名探偵よろしく最初は夢であることも自覚なく、更にその世界では影の自分が入れ替わりを企んで潜んでて。
ついでに夢の世界なのでイメージしたものが具現化できるみたいで、かつてカミツキを体験したことのある人はイメージしやすいってことだろう、前期登場したカミツキを再登場させて「あー、そんなヤツ居たたねぇ」と思い出させてくれる展開もやって。
ラノベ原作だったらこれだけで1クール…は長すぎるにしろ、3・4話はかけそうなてんこ盛り内容を1話に詰め込んでた。
しかもこの回で主人公が性別転換したのは伏線?になってて、7話で複数の女性(ハーレム要員)に誰が一番か調べられ、4話の「女になった自分が一番」というオチに繋がるためカットもできない。
ってかこのオチも秀逸w、これじゃあハーレム要員は誰も責めることが出来ない・喧嘩のしようがない、一番カドの立たないベストな選択だったんじゃない?
というか7話は7話で格ゲー世界、クイズゲー世界と2本立てでやっぱりかなり詰め詰めなんですけどね。

それでいて雑に感じないのは…全体でそうだけど6話が顕著だったかな?
「何か企んでるらしい連中の正体や目的が謎」と「そのグループ内に居るアザミの正体や目的が謎」と、謎に謎を重ねる構造になってて、両方を引っ張ると何がナンだか分からなくなると判断したのか片方をとっとと丁寧に明かしてくれました。
やろうと思えばこの回カットしてそれ以降のシーンで回想ちょいちょい入れて説明することも可能だったろうけど、分かりにくいのは間違いない。
原作からそうなのかも知れないが、あんまり難解にならないようにしようとした配慮は感じる。

まぁ実際、そのおかげで「ククリが狙われてる」「ククリ大丈夫か?」みたいな感情移入というか導線?視線誘導?に容易に乗ることができた、その後の「腐っても神」も映えた。
ってか最近さぁ、説明されてもいないのにキャラクターだけが納得して行動する作品が目立ってねぇ、家族の親交を深める描写が無いのに家族だ家族だ言ったり、それまで仲良く山菜取りなんかしてたのにいきなり豹変して斬りかかってきたり、とか。
そう考えると丁寧な作りにはなってて、だけど急ぎ足で…「原作のここまでをアニメ化する」というノルマに対してスタッフの苦労ぶりが覗えるというか。

と、やや賞賛めいた感想になってしまったけどブツ切りなのは事実。
笛の付喪神はどうした?、あきとあるみ兄弟は捕まってないよね?、三年間修行に出るとなるとちさとは蚊帳の外?等、メイン以外の部分でも投げっ放しが激しい。
なにより最終回、母さんが強すぎて敵わないどうしよう!って時に駆けつけるのは折笠愛キャラじゃないのか、ってかアイツはどこ行った?
と、この範囲(二期)だけでの評価は難しい、星はいじらず保留の3にしときます。
というか三期やってくれないと困っちゃうw
原作は双葉社なので弾数はそんなに無いと思うので三期やってくれそうな気はするんだが…どうだろう?{/netabare}

余談{netabare}
炎上を再燃させたりしたくないので書こうか迷ったけど、気になったことがあったので追記。

まず、アニメ“アズールレーン”の8話を担当したアニメーターが手抜き発言をして炎上したことがあるのだけど、実際本編を見た限りそんなに酷くない。
むしろ良かったくらいで、ああ、これは「そんなこと言ってしっかり描けてるじゃん」「手を抜いてコレとは恐れ入りました」と言われたかったんだろうなー、と個人的に思ってて。
まぁまずアニメーターを人格者かなんかだと勘違いしてるのが間違いで…ただの人間だよ?性格悪い奴も居れば捻くれてる奴も居るって。
精神的にハイな時期もあれば落ち込んでる時期もあるだろう、もっと言えば言葉選びが下手な人も居るだろう。
ってことで私自身はこの炎上に関しては「どうでもいいじゃん」って思ってて。

そんな前提を踏まえて、2020 5月31日放送した“継つぐもも”9話がアクション作画がスゲー頑張ってました。
一体誰が頑張ったんだろう?と思って調べてみたら「田中宏紀」って方みたい。
…ってあれ?
この方、先の“アズールレーン”8話も担当されてる、炎上発言した人とは別ね。
あっるぇ?私がアズレン8話で「そんなに酷くないじゃん」と思った箇所は、炎上発言した人のパートじゃなくて田中宏紀のパートだったりして!?
あっるぇ~?{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

公式HPのトップページのイラストが、こんなにも意味深だったなんて…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
物語の内容に繋がりがあるので、第1期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。


平凡な少年・加賀見かずやの前に、付喪神の美少女・桐葉が現れてから、これまでの生活は一変した。
怪異を呼び寄せる「忌み子」であったかずやは、
土地の神・くくりから怪異を倒す「すそはらい」の命を受け、
桐葉と共に本当していた。

かずやたちは、学校の活動として、
怪異の情報を集める「お悩み相談室」を立ち上げることに。
しかし、平和なお悩みが寄せられる裏側で、
くくりを狙う大きな計画が動き始めていた…。

ドSな美少女付喪神の桐葉だけでなく、
図らずも巻き起こるハプニングと共に、
かずやへ想いを寄せる女子たちも参戦!

学園で伝奇で美少女山盛りな欲張りコメディ、第二幕の始まり!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

第1期よりシリアスな場面が増えたように思いますが、寧ろ面白さに拍車が掛かったようで個人的には良い方向に転がったと思っています。

先のレビューにも書きましたが、私は視聴時間を捻出するために通勤電車の中でもアニメを視聴しています。
第1期はちょいちょいお色気モードが入ってくるので、電車での視聴は敬遠していましたが、第2期は車内がガラガラになる帰りの電車で視聴ができるレベルでしたので。
そしてこの作品の最終回もやはり電車の中で見ないで正解でした。

序盤から中盤までは新キャラが投入されるも、基本的には第1期の延長線上で
すそはらいを中心に物語が展開されます。
ですが中盤以降、物語は異様な展開を見せ始めるのです。

公式HPのINTRODUCTIONにも記載されていた「くくりを狙う大きな計画」が正にそれです。

ですが、一概に誰が悪いとも言えないのがこの物語…
物語の中で「迷い家」という場所が出てきます。
ここは、人間から不遇の扱いを受けた付喪神が寄り添う場所なんです。
付喪神は持ち主である人間から霊力の供給が切れてしまうと人の姿を保つことはできません。
ですが、迷い家の中でなら持ち主が居なくても人の姿のままでいられるんです。
勿論、そんなに都合の良い場所がある訳では無く、迷い家を運営するが故の代償も当然必要になります。
だから迷い家を守るため、そこに集う付喪神たちは悪事を重ねてきたのでした。

きっと決死の覚悟だったに違いありません。
大切に使われ長い年月を経てようやく付喪神になれたのに、所有者を見限らなければならないなんて…
だって、ややもするともう二度と人の姿になれないかもしれない…
もっと酷い所有者の手に渡ってしまうかもしれない…
それならもう少しここで耐えて…
という自問自答を繰り返した結果の言動だったのではないでしょうか。
少なくてもかずやの周りでそんな話は微塵も聞いたことがありません。
だから、諸悪の根源は物を大切に扱わない人間自身なのかもしれません。

だからといって、悪事が正当化されることはありません。
今振り返って思うのは、この物語りが迷い家の件で終わってくれたら良かったのにと心底思います。
突然入ってきた横やり…
その横やりが何もかも全部持っていっちゃったんですから…
いいえ、その横やりは自分の欲求を満たすためだけにやってきて、結果的に好き放題のことをやらかして、残されたのは最悪の顛末だけ…

どうして、ばっさり壊しちゃうんだろう…
どうして顔色変えずにそんなことが出来るんだろう…

残された時間はたった3年…
一度固めた決意を2度と揺るがすことなく本懐に向け邁進して欲しいと思います。
これまで沢山貰ってきた恩に…目一杯の優しさに報いるためにも…

オープニングテーマは、A応Pさんの「風吹けば月夜の果てに」
エンディングテーマは、東城陽奏さんの「春、奏で」

1クール全12話の物語でした。
まさかここでアニメ化打ち切り、なんて事ありませんよね。
アニメ2クール分で原作のストックをどの位使ったんでしょう。
アニメ第1期で原作7巻までが使われ、第2期ではそれ以降どこまで使ったかが分からないんですよね。
現時点で原作既刊25巻で、第1期から第2期までの放送期間が3年…
せめて放送時期は未定でも、「続編制作決定!」のテロップくらいは拝ませて欲しいかな^^;

投稿 : 2025/01/04
♥ : 16

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

すもももつぐももももものうち

中学生の加賀見一也と付喪神である桐葉。
お悩み相談室という部活を作って、呪詛祓いを行うのであった。

序盤までは、今まで通りのシナリオ。
中盤から『迷い家』登場。
そして、最終話に大きな動きが。

だんだん物語がマンネリ化したところに新キャラが。
『迷い家』の登場はアクセントが効いて良かったです。
持ち主を失った付喪神たち。
居場所を探していました。
迷い家を提供したミウラヒ。
土地神の結晶によって、迷い家は安全でした。
ミウラヒの力が弱まり、代わりの土地神の結晶(命)を狙う事となります。
そして最終話で決戦か?というところで……

最終話は賛否がありそうですね。
修行の時間を与えられて助かった、
中途半端なところで終わらせるな、
などなど意見があると思います。
私は、ド〇ゴンボールと同じ展開か!と感じました。
おそらく、原作ではそのボスキャラと決着が付いていないのでしょう。
3期、またはOVAでの続編を期待します。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 13
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