天真爛漫で成長なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの天真爛漫で成長な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月04日の時点で一番の天真爛漫で成長なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.3 1 天真爛漫で成長なアニメランキング1位
かげきしょうじょ!!(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (503)
1479人が棚に入れました
未来のスターを目指し、輝く舞台へ情熱をそそぐ歌劇少女たちの〈青春スポ根ストーリー〉!!大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。“オスカル様"に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田 愛。何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける──!!
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

青春群像劇への上乗せ

原作未読

『過激少女』と脳内誤変換して華麗にスルー。ほらゲーム原作萌えバトルみたいなの想像するじゃん。

リアル“宝塚音楽学校”を模した“紅華歌劇音楽学校”に通う学生たちのお話です。あらすじやヅカ(宝塚)の説明は割愛。メインのストーリーを追いかけつつも、各キャラクターを掘り下げる群像劇アニメの良作でした。あにこれ高評価をそのまま受け取って良いかと思います。
女の園で可愛い娘さんがわちゃわちゃする作品とは棲み分けができております。さらに良き青春群像劇だけに留まらない+αが作品評価を底上げしました。分水嶺はいたってシンプル

 ヅカっぽいかどうか?

ヅカと似て非なるなにかではなくそのままトレースした感のある作りです。音楽学校のカリキュラムやその後のキャリアプランなどなど。ファンも納得、そうでない人も「なるほどこうなのね」が無理なく伝わってくる親切設計。100年以上続くエンタメにはそれなりの魅力が備わっているのです。
ただそんな風に外形整えても『仏造って魂入れず』となれば台無しですがそうはなってない。男役トップがなぜヒエラルキーの頂点にいるのか?ファン層が圧倒的に女性で占められているのはなぜか?

 女性視点だからこそ女性が追い求める男性像を演じ切ってることが魅力的
 女性視点だからこそ女性が憧れる娘像を演じ切ってることが魅力的

そんなヅカヲタの琴線に触れるポイントを押さえていたと思われます。家内含め身近に元ヅカヲタ多いのでここは断言できちゃう。面白いことに女性キャラだらけで男性視聴者ウケしそうなのに実はターゲット層は女性!とユニークさがありますね。外(設定)も中(ストーリーやキャラ)もヅカっぽいことがしっかり背骨となってます。


背骨があれば残りは枝葉。背骨が気に入らなければ相性ということで撤退して良いかと思います。
なおきちんと男性層も取り込めてるのは周知のとおりです。男ウケしないアウトプット(歌劇)ではなく男女ともに支持される音楽学校での生活を通じてプロセス(成長や葛藤)描くことに軸足置いてますから。

繰り返します。メインを追いつつ各キャラを掘り下げる群像劇でした。
その大事な掴みで“ヅカっぽさ”真っ先に我々の五感に訴えてきたのはエンディングの楽曲でした。
ヅカがどういった場所かは講師や先輩を追っているうちに我々も学ぶことができます。表現者がどういったものか一定のヒントが示され全13話が終了。キャラ掘り下げ部分はなかなか面白かったのでそこはネタバレで後述するとして、ご新規さんは

 良き青春群像劇 + 普段覗けぬ世界

この掛け算を楽しめるんじゃないかと思います。片方なら露知らず両方ハイレベルで楽しめる作品はなかなかお目にかかれません。
そしてヅカヅカ言ってすみませんでした。もちろん正確には紅華(こうか)だよと念押しときます。



※ネタバレ所感

■軽くボヤキ

 円盤爆死は『荒ぶる季節の乙女どもよ。』のデジャブ。やや痛みのあるストーリーものは複数回視聴に合わず、主たるコレクター層の需要ともズレる。コンテンツビジネスの難しいところだよなぁ。


■キャラを掘り下げる群像劇

 どんな壁に直面していたか各自違っていて観てる側もどこかしらで共感しやすいかも。
 主役二人とも芸能血筋で芸の神様にも見初められてる感ある。そんで芸事に恋焦がれて気持ち先行のさらさと嫌よ嫌よも身体が求めちゃってるならっちの対比バランスが良い。

・渡辺さらさ(CV千本木彩花)
 {netabare}“性別”。どうにもできない理由で歌舞伎の世界から弾かれる。“模倣”。歌舞伎流芝居の覚え方(土台)を覆される。根っこを二度否定されてなお前に進めるか?な無理ゲーに挑む主人公らしい主人公。{/netabare}

・奈良田愛(CV花守ゆみり)
 {netabare}作品屈指のトラウマ持ち。そのトラウマの中身がひどく彼女の難ありな性格もしゃーないと思わせしめるものすごい説得力。そんな彼女が結果として母親と同じ道に進んでいるジレンマが味わい深い。{/netabare}


 先行二人を囲む少女らも主人公とはまた別のベクトルで壁にぶち当たっている。 

・山田彩子(CV佐々木李子)
 {netabare}「ならっちは私と違うんだから(第4話)」が最終的にジュリエット役を射止めるわけで…。突出した一芸に気づくまで遠回りし、その一芸に胡坐をかかずにお芝居でももがく泥臭さもってるのになんだかんだ周りを明るくするのよね。現実でもエトワールやったしょうこおねえさんのイメージ。バラエティのべしゃりが拙いとか絵心がどうとか気にしだしたらあかん人です。それでも歌一発で場をかっさらう。自身の代表曲はないと嘯いても彼女とゆうぞう兄の『ぼよよん行進曲』は沁みる。{/netabare}
 {netabare}横道に逸れるが、すんげー歌声の持ち主役とは中の人幼少期にアニーやってたとはいえプレッシャーとてつもなかったでしょう。劇中劇での説得力は作品評価に直結するところ負けてなかったです。{/netabare}

・星野薫(CV大地葉)
 {netabare}有名人一族を歯牙にもかけていない愛とは対照的に押しつぶされそうな娘さん。目標決めて退路を断ってやり抜いた経験って確実に財産になるのよね。あの時のストイックなワシの巻き添えくらった方々ごめんよ。「だから今のうちにスカートたくさん穿いておくんだ(第8話)」出会ってなければ“合格”も“甲子園”も無かったのだからひと夏の経験は無駄ではなかったよ。{/netabare}
 {netabare}横道に逸れるが、大地さんの演技『プリンセスプリンシパル』のドロシー回も秀逸だった記憶が。メンタルの弱さを殻作って普段は守ってるんだけど、ふとしたことで諦めたはずの幸せが手に入りそうになる。そんで手にしそうなそばから零れ落ちていくのに動揺を押し殺してまた殻を作っていくような展開。「好きでした、、、って言ってあげてもいい」これがバシッと決まる演者さんはそう多くない。{/netabare}

・沢田千夏(CV松田利冴) 沢田千秋(CV松田颯水)
 {netabare}「きっともう全てが同じではいられない。私たちは思っていたよりも早く分かれ道に辿り着いたんだ(第9話)」に至るまでの物語。寄って立つところの否定という意味ではさらさにとっての“芸事(歌舞伎・芝居の覚え方)”と沢田姉妹の“二人一緒の関係性”は同じ。ユニゾンで始まるサビはハモリへと別れていきながら調和する未来を夢見たいところです。{/netabare}
 {netabare}横道に反れるが、双子役をリアルな双子に演じさせるのってプレッシャーとてつもなかったでしょう。たぶんオーディションではなく指名ですよね。これ「もう逃げられないんだからね。最後まで責任もって遂行しなさい(第10話)」運動会パイセンの叱咤を地でいくような現場だったのではないかと邪推してます。{/netabare}

・杉本紗和(CV上坂すみれ)
 {netabare}やっときたきた優等生の苦悩。モーツアルトとサリエリを例にさらさとの比較対象だった彼女ですが、実際比較されてたのは同級生全員とではなかったでしょうか。これまで挙げたさらさ・愛・薫・彩子・沢田姉妹はどこかしら欠損してる。だからこそそこをテコにハングリーになれるのに委員長にはそれがない。一個上のパイセンとのエピソードを最後に持ってきたのはファインプレーだと思います。{/netabare}


主要キャストのみならず講師・専科のパイセンら大人も良かったですね。きっと彼ら彼女らが通ってきた道。甘やかすでも突き放すでもなく成長を促すようそっと寄り添います。

ヅカっぽい観点でひとつこれは現実ネタですが、
大地真央さんが男役トップの時に本科卒業して間もない黒木瞳さんをパートナーの娘役に抜擢します。それからだいぶ年月経ってますけど「 黒木瞳さんが相手役で良かった。」と事あるごとに黒木さんを全肯定してる大地さんがほんと素敵。抜擢するほうもされるほうも両者にかかるプレッシャー。飛び級に寄せられたであろう嫉妬。信頼を置くスターと応えようとする新人。そこに愛はあるんよ。劇中でも彷彿させるネタをどこかに見つけられると思います。


■劇中劇の説得力

 “伝説の○○”がしょぼければ興ざめでしたが踏ん張りましたね。ほんとこれ重要なんです。



※閑話休題

■箸休めクイズ
Q:私が「こいつは許さん」と思ったのは誰?

A:{netabare}キモヲタさん{/netabare}
{netabare}なんかいい話で落ち着いてたり、コミカルで適度に気持ち悪く処理されてもいたり、とスルーしてよい小噺なんだけど少し冷静になってみる。彼はワンチャンあるとも思ってないし、ただ謝りたかったの一心でした。これ完全にNGで相手が怖がってる時点でノーチャンスだから視界から消えたほうがいい。あくまで本人の思い込みだけです。相手の気持ちを考えてる体で欠片ほども考えてない。相手見えないから二度三度接触を試みることができるのです。「そんなつもりはなかったのに」「これだけできれば良かっただけなのに」全てあなたのエゴです。拒否されて一転変なスイッチが入り逆上する殿方が世の中に一定数いるんですよ。美人ってこのへんの遭遇確率それなりにあるしダメージコントロールの術も心得てるんだけど全部は防げない。それをケアする身にもなってみろや!とわりと本気で思います。
バス停に張り紙一枚で身を引ける高校球児と対照的でした。

ちなみにならっち母の愛人男はシンプルに畜生ですね。わかりやすい愛人男より、ややもすると美談に仕立てそうなキモヲタさんに「勘違いすんなよ」とモノ申したいのでした。{/netabare}


Q:私が「やべ、かわいい」と思ったのは誰?

A:{netabare}里美星(CV七海ひろき)さま{/netabare}
{netabare}音楽学校時代の講師でもあり憧れていたファントム諏訪部に「私のときも優しくして欲しかったなぁ」と少しばかり甘えたところ。男役といっても女性なんだなってのと、ここだけ二人の時限定の声のトーンだろうなってのと、そして期待と諦めがせめぎ合ってるモヤっとした感情をやや持て余してるところ。ファントムも押せばイケそうなのにそうはしないのが良いね。{/netabare}



視聴時期:2022年5月   

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2022.05.09 初稿

投稿 : 2024/11/02
♥ : 49
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

のだめ+ランウェイで笑って=めっちゃ爽やかで前向きな群像劇!

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
宝塚音楽学校を舞台にした、青春群像劇。

少女漫画ですが、連載開始はジャンプ改。そんな経歴くらも分かるように、男女どちらにもウケる王道作品かなと思います。

まあ、とにかく絶賛です。私は年に1、2作品しか☆5をつけないことが多いのですが、これは自信をもって☆5をつけられますね。

OPは作風と合った、真っ直ぐで爽やかで前向きな、THE青春って感じで、剣道部的ベストアニソン2021夏(非公式)受賞です♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
正直、悪いところが見当たらない。

①宝塚音楽学校という、あまり知らない世界を見られる興味深さ。

②サラサという強キャラの魅力。

③奈良っちのデレた可愛さ。

④それぞれに魅力あるサブキャラ達。

⑤ドロドロがあったとしても、総じて爽やかで前向きな空気感。

⑥OPを筆頭に、作品にマッチした楽曲。

⑦声だして笑う程のギャグのクオリティ。

色々な要素のレベルが高く、かなり万人受けするタイプの名作だと思います。今のところ、今年1のクオリティかと。

思い出したアニメとしては、「のだめカンタービレ(多分サラサのせいw)」「ランウェイで笑って(全体の前向きなエネルギー)」「昭和元禄落語心中(閉じられた世界で真剣に芸事に向き合う様子)」。

特に、②が素晴らしい。サラサ、ただの天然能天気キャラじゃなく、弱さとひたむきさ、覚悟や劣等感など様々な感情を内包した、稀有なキャラクター。他のサブキャラ達も、単独で主役になれる力があると思うけれど、別格の魅力がある。マジで、のだめ並の強キャラだと思う。

もしこれを、少女漫画原作扱いとするなら、そのカテゴリーのアニメでは過去1かも知れん。これは、原作買っちゃうな(原作マンガとしてはのだめが1位ですが)。

絶賛、絶賛。もし2期もこのクオリティ、もしくは上げてくるようなら、お気に入り棚も見えてくるレベルでしたね。(私は、酷評は長いのに、絶賛は短いのですw)。

さて、最後に、声優さんについて。

私は声優さん個人のファンになることがほとんどないので、レビューでも声優さんに触れることはあまりないのですが、本作は特別に感動しました。

主人公渡辺さらさ役の千本木彩花さんです。

千本木さんを初めて知ったのは、「ガーリッシュナンバー」。私のお気に入り棚です。当時仕事で色々あったこともあり、仕事に悩むちー様が自分と重なって。また、「帰宅部活動記録」(という、噂のダメ声優アニメ)でデビューした千本木さんの経歴も重なって、自分の中では「ちー様=千本木さん」というイメージが固定化されました。

以降、(声が好きとか演技が好きという次元を超えて)なんとなく、千本木さんの活動を応援する自分がいたので、本作のさらさ役のハマりっぷりが凄く嬉しくて。

ていうか、かなり上手くなりましたよね、千本木さん。さらさは、能天気なようで深みもある、なかなか難しいキャラクターだと思いますが、きちんと演じ分けられていました。宝塚っぽく演じるところも上手いし、歌は勿論上手い。

自分が特別にファンと思う声優さんは、坂本真綾さん、堀江由衣さん、そして千本木彩花さんなので、これからも活躍を期待しています!
{/netabare}

【余談~「激レアさんを連れてきた。」から、オジサン役一筋のタカラジェンヌ~】
{netabare}
「天真みちる」さんという方です。

宝塚養成所時代、周りのレベルの高さ(お人形さんばっかりの世界)に心折れ、(唯一の楽しみだった)寮で美味しいご飯を作る研究に勤しむ。毎日ご飯3号食べる生活。普通なら先輩にガチ怒られするが、天真爛漫な性格で、「食べてるところが可愛い」との理由で、先輩からも許される。

「ぽっちゃりタカラジェンヌ」に進化(笑)

卒業後、役をもらえず、地方公演メンバーに選ばれないために、長期休みに。普通はその悔しさから、自腹で自主練習(レッスン)に励むのだが、天真さんは友達と海外旅行に行き、暴飲暴食(アルコール大好き)。

宝塚に居場所を見つけられない天真さんは、端役や裏方などをこなしながら、ついに自分の居場所を見つける。

それが、「公演終了後の打ち上げでの余興」w 全力で振り切ったタンバリン芸が、全タカラジェンヌの爆笑をかっさらう。

ただの「ぽっちゃりタカラジェンヌ」から、「やたら動けて笑えるぽっちゃりタカラジェンヌ」に進化(笑)

そして、「オジサン役」に出会う。

普通、宝塚の「オジサン役」は、皆が避け、ベテランの方がやるのだが、天真さんは、「これでトップスターに(役柄上、主役の父親とかが多いので)物理的にw近づける」という不純な動機によって、オーディションに参加。これが、ぴったりとハマる。

ぽっちゃり体型、酒好き、コミカルな動き。

天真さんが、「普通のタカラジェンヌならしないこと」を(好き放題)やり続けてきたことが、意図せず、全て「オジサン」の役作りに繋がってきたという、見事な伏線回収(笑) 

その後、天真さんは10年以上オジサン役をやり続け、宝塚に欠かせない役者さんになったそうです。

、、、なんかこう、「このアニメに出てきそう」な人ですよね(笑)

「激レアさん」自体好きでよく観るのですが、この回は特に爆笑でした。事実は小説より奇なり、ですね(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
宝塚アニメ? OP、なんか似合ってるな。多分、スポ根系になるのかな? なかなか面白い。御大(笑) ひどいセクハラですね(笑)

2話目 ☆4
大号泣(笑) オスカルより背の高いアンドレ。

3話目 ☆3
アイのトラウマ。タイチ、行動がイケメンだな。サラサは、さらにイケメン(笑) 

4話目 ☆4
ヲタ芸習ってる(笑) サボり方がわからない(笑) 北斗(笑) ギャグとシリアスの緩急が素晴らしい。

5話目 ☆5
千本木さん、頑張ってるよな~。アイちゃん、デレる(笑) 過食嘔吐か、しんどいよな。男の理想より、女の理想は厳しい。太陽に近いから紫外線(笑) ショービジネスはメンタル強くないと。ここで、JPXの体験と、反論。お姉ちゃんの察する感じが、素敵。心は乙女だからセーフ(笑) 熱いな~。なるほど、入試同組だからこその、あの態度か。

6話目 ☆4
アイ、デレデレやないかい(笑) 下手くそか(笑) 道端では練習できないプロ意識。漢字読めない、、、不登校をちゃんとキャラに生かしてる。脅迫か(笑) のだめだよな~、この辺。憑依型。

7話目 ☆3
さらさの過去。アキヤ、なかなか良いキャラだな。堅実だ。気を使えた(笑)

8話目 ☆5
星野さん回。過去回。互いに共通する境遇と、全く異なる道。色々と揺れる心。そこでキレるとは、カッケーな、星野さん。ブロック(苦笑) 辻くん、ホームラン。自分は野球が好きか、自問したんだろうな、あれから。

9話目 ☆4
双子回。まあ、お互いの嫉妬はあるやな。てか、このアニメ、声優さんも、一世代、二世代上の人をキャラに合わせて上手く配役してるよな、意図的に宝塚を意識して。

10話目 ☆4
さらさ、意外と意外に乙女だよな。ATフィード(笑) 選ばれたら反感を買う。降りても反感を買う。日常から演じる。理想のEカップ(笑) 確かにあれが最善だよな。

11話目 ☆5
裸の付き合い。さらさ、頭爆発(笑) ティボルトか。白目(笑) 演じ分け、千本木さん頑張ってるな。ならっち、ブーメランで自問自答(笑) まあ、さらさにベタ惚れだからな(笑) 

12話目 ☆5
山田さん、意外とリア充してたんだな。付き合えよな、押せばなんとかなるって。人を殺したことない、確かに。説得力あるな。流石、首席。んで、そこの会話聞いた上でサラサからの逆告白って、すげぇな、サラサ、大人だ(笑)

13話目☆5
サラサ、顔(笑) カオル、格好良いな。サラサの顔芸(笑) めっっちゃ素敵な先輩だな。なる程、萌え(笑)  
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 48
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

絵も声も華やかで宝塚していました。面白かったです。

 本作の最終シーンを見ておもったのは、絵がやはりいいですね。ちゃんと宝塚の華やかさが画面全体から感じられました。この雰囲気は日本のアニメの誇るべき技術だと思います。この作品全体にいえますが大変心地よく見る事ができました。人物の作画が丁寧なのが良かったです。特に渡辺さらさは一切乱れを感じなかったし、画面映えもしていました。
 最終回の雪の演出もこの水準のアニメを作れるなら、もっとリアルな降らせかたもできたでしょうが、変な言い方ですがちゃんと少女マンガっぽい雪でした。

 声優さんも演劇をやっている娘的な発声を意識したのでしょうか。渡辺さらさは幼さと演劇の経験、少女マンガの主人公といういろんな要素が的確に拾えていて、ぴったりの声でした。声優さんたちの演技は、非常に雰囲気が出ていてすばらしかったと思います。
 
 過激と歌劇を合わせたダブルミーニングだと思っていましたが、あまり過激ではありませんでした。

 12話までで少し文句もいいましたが、最終回良かったですね。{netabare} 最後渡辺さらさがオーディションに受かったこと、歌舞伎の経験を活かしていたこと、そして彼女のティボルトがとても華やかでカッコ良かったので、良かったと思います。
 変に12話の告白のシーンを引き摺ってなかったのでほっとしました。というか本筋にもならない感じでしょうか。

 あと、山田彩子ちゃんに対する揶揄を薫が庇ったのにはちょっと泣いてしまいました。これは別に友情とか云々ではなく、薫のプライドなのでしょう。自分で負けた意味をちゃんと消化したということでもあるでしょう。いい場面でした。

 今回の結論で疑問が残ったのは、杉本と先生のサリエリを語るシーンですが、サリエリの悲劇は秀才だったことではありません。天才を誰よりも理解できて、決して自分が天才になれない秀才であることを知っていて、天才に嫉妬する惨めさ悲しさの象徴がサリエリという人物です。
 杉本のトップスターになれる華やかさを渡辺さらさに見たという悩みに対して、先生の努力型の秀才も必要だという解答はお前はトップスターになれないと言っているようなものです。これは何だったんでしょうか?
 むしろ萌えだ、という解説の方がよほど説得力がありました。{/netabare}

 最後の方のあの白目はガラカメオマージュですね。ガラカメにならないように、という感想を書こうと思ったら、やっぱりクリエータたちは意識していましたね。演劇マンガ・アニメでガラカメというのは非常に大きな存在です。是非本作らしい個性を出していって欲しいところ。今のところ渡辺さらさは北島マヤにはなっていないと思います。

 高レベルの作品で人気もあったみたいです。原作ももっと進んでるんですよね。2期がこないのはあり得ないでしょう。(追記 さっき2期来てると書きましたがすみませんガセでした。まだ発表ありません。調べたら円盤もあんまりみたいですね…)

 できれば今後は宝塚音楽学校の意味と歌舞伎の家で育った意味を、渡辺さらさの身長や性格、過去を活かした個性を通じて華やかに描いて欲しいです。

 今期のアニメはちょっと地味でしたが、その中で輝いていたと思います。


以下 12話までのレビューです

{netabare}  12話で終わりかと思ってみたら最終話が残っていました。2クールじゃないですよね?
 面白いとは思いますし、アニメの出来、特に雰囲気が良いと思います。ただ、もし1クールだとすると面白いだけで「何も描けていない」という印象が強いです。

 本作の最大の柱となる設定は、歌舞伎と宝塚という男の世界と女の世界の対比だと思います。その中で伝統芸能=芸としての形の話と、舞台女優としての演技=個性の話の対比がちゃんと問題提示されていたのに、その話に行かないのが最大の不満点でした。

 また、学校のルールの厳しさが描かれていますが、その厳しさの中にどんな理由があって、何を100年の歴史の中で学んできたのかという部分が不足している気がします。まあ、実際の学校は虐待に近いという理由でルールが緩和されているという話もありますが、単なる個人の性格や考え方にストーリーを依存しないで、学校の意義のようなものがもっと欲しい感じです。

 構成として初めにあのアイドルの女の子のパーソナルな話を持って来たせいで、主題となるヒロイン178センチの女の子渡辺さらさに視点が向くまでに時間がかかります。また、アイドルの子もせっかく吹っ切れたのに渡辺さらさの傍観者になってしまっている気がします。
 178センチ設定の苦労も得なところも演劇の中のエピソードとして活かしきれていいませんし。
 渡辺さらさの助六になれないというところから、学校に入学するまでの動機もエピソードももっともっと見たかったです。
 他の子のパーソナルな過去エピソードも時間的余裕があればいいですが、1クールでやるなら余計です(拒食症の子の話は芸能学校の厳しさという意味でいいんですけど、あんな簡単に問題が解決するでしょうか)。

 運動会はちょっと学校の歴史とか階層の意味みたいなところもあって、余計だとは感じなかったです。

 マンガ版は未読なのでわかりませんが、これらはマンガ準拠だから良いというものではなく、13話1クールなら一つの話として完結させるべきで、構成を工夫して何か読み取れる結論をつけるべきだと思います。
 また、なかなか良かった初期設定から方向性がずれている気がします。連載漫画の宿命でしょうか。

 ということで、たぶん最終話待ちということになります。単にこのオーディションの結果だけで終わるのは正直不満ですが、せめて是非今までの流れを活かした渡辺さらさ覚醒で終わって欲しいと思います。

 そうそうさらさの恋愛も、告白がどういう意味を持つのか。あれが普通の幼馴染ラブだったら全然意味がありません。人の気持ちがわかる=彼の弱さに対する慈悲のような気もします(それにそもそも気持ちを盗み聞きしたんだから本当はわかってないじゃないかというのもあります)。そして彼もそれを分かっている?まさか、彼との告白を思い出して演技する…じゃないですよね?

追記 まだ12話までですが、ひょっとして2人は異祖母のイトコ同士?あの白鷗という人がおばあちゃんの葬式に来ていたということは…で、さらにさらさの両親についての情報ってどっかにありましたっけ?{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

90.2 2 天真爛漫で成長なアニメランキング2位
ばらかもん(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (2938)
14413人が棚に入れました
書道家の半田清舟は、ある受賞パーティーで書道展示館の館長を殴ってしまう。見かねた父親は半田に「自分の人間として欠けている部分」を見つけさせるため、彼を自然豊かな五島へ送り込む。

そこで彼は天真爛漫少女・琴石なるをはじめとする個性的な島民達と出会い、親交を深めていく。田舎独特の人間関係に戸惑いながらも、半田は新しい何かを見つけ始めていた。

声優・キャラクター
小野大輔、原涼子、古木のぞみ、大久保瑠美、内山昂輝、遠藤璃菜、木村聖哉、潘めぐみ、徳永悦子、立木文彦、諏訪部順一、梶裕貴
ネタバレ

ポル さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

琴石 なる=元気な子供=ばらかもん

とても素晴らしいアニメです。普段アニメを見ない方でもきっと楽しめると思います。ふと思い出したときにまた見たくなってしまう。
テレビアニメ『ばらかもん』で主要キャラクターである、琴石なる役の声を実際の子供で演じているのも良い。「子どもには方言は無理だと思うのでなるは標準語でしゃべらせてほしい」と原作者であるヨシノサツキ本人が言っていたが、あまりにも原が上手に方言をこなした為、標準語ではなく方言で放送されることとなったという。

大まかなあらすじ↓
{netabare}
書道家の半田清舟は、ある受賞パーティーで自作を酷評した書道展示館の館長を感情に任せて殴りつけてしまう。見かねた父親は彼に「自分の人間として欠けている部分」を見つけさせるため、彼を自然豊かな五島へと送り込む。
半田清舟は、生まれも育ちも都会のため、島での生活や独特の慣習にしばしば戸惑う生活を送っているが、彼自身も幼少時より書道に専念した生活を送っていたため世間知らずで一部常識に欠ける面がある。そんな彼に絡んでくるもう一人の主人公の小学1年生7歳の琴石 なる。この子供との日常が彼に色々な衝撃を与えるきっかけとなる。
{/netabare}

各話ごとの個人的に良いと感じたシーンからの感想↓
1話 ばらかこどん
{netabare}
五島のこれから住む家についた時なるを何回も玄関の外へ投げ転がすシーンは笑えました。最後は借家の管理人のおっさんまでも外へ投げ転がす(笑)

なる「あやまるのってすげえ怖いな でも あやまってよかった」清舟を怒らせてしまったと思い、精一杯の気持ちを込めて反省を伝えたなる。八つ当たりでなるに怒鳴ってしまった半田は「謝るもなにも…」と躊躇いますが、そんな清舟に気付かず心底ホッとしたなるが笑顔で言ったセリフです。これに館長を殴ってしまったことの答えがあるような気がしますが、彼はまだ気づきません。

EDが終わったあとのCパート。家の中で暴れまわって習字作品を書いてる半田を見て管理人のおっさん「怖い」シュールだった(笑)
{/netabare}
2話 やかましか
{netabare}
館長を見返してやるため書に没頭しようとしてる清舟のところへなるが来る。清舟「またお前か、なぜ毎日来る?」なる「なるは先生の通い妻じゃっけーん!」小さい子はえげつない言葉覚えるの早いからどう対処していいか戸惑うことあるよね(笑)そんなところが可愛いけど(笑)なる「あの奥さんは歌舞伎町の女王ぞ!」「元気がよかけん枕営業ばするー!」「こん味噌汁は本気汁ぞー!」そんなことまで言ってるのか・・困ったものですね。

ヒロシは、清舟の隣の部屋の中を見ると、ここ来てから書き溜めた書がびっしりとあった。なる「先生はなぁ、こがんたくさん書いてもまだ良か字書けんち言うと!先生は才能がなかけん、たくさん書いてもまだまだたいなぁ」
ヒロシは衝撃を受け、中途半端な自分を反省する。ヒロシ「努力できるのが一番の才能だな」涙目になるヒロシ。今までの中途半端な自分に対する悔しさの気持ちからもあり、清舟の努力に心うたれての涙でもあるような感じですね。

入院する清舟。点滴であれだけドタバタ騒ぎになるとは(笑)
入院患者のおじいさんとホッとするいいお話。閃きがきた半田は書道の道具を持ってきてくれるよう看護師さんに頼み迫りますが何を勘違いしたのか人妻を強調する看護師さん面白いですね。
体調も戻り退院する清舟ですが、おじいさんの話をすると、まさか幽霊?色々ヒヤッとさせられる場面でしたね。

ED後のCパート
清舟のところへ食事を持っていくヒロシは、指がバンソーコーだらけの清舟を目撃。
なる「先生ー!先生が切った血まみれん玉ねぎどがんすればよか?」持ってきた器の中に入ってるものを見て清舟、ヒロシともにΣ(゚д゚lll)ビクつく。最後笑わせてくれました((´∀`*))ヶラヶラ
{/netabare}
3話 ひとんもち
{netabare}
墨汁を買いに行く清舟は商店で中学生のタマちゃんと会う。濃いキャラでしたね。清舟の前で漫画に対する熱い情熱を語ったことに反省し、弁解に行くタマちゃんであったが、清舟がバランスを崩してヒロシにもたれかかってるだけなのに衝撃を受けてそのまま帰ってしまうタマ(笑)

書の大会で2位で落ち込んでいる清舟。なるに餅拾いに行こうと誘われる。
餅が一つも拾えない清舟は、自分の書の道のことも重ねてさらに落ち込む。そんな時、餅拾いで村一番の名人、通称ヤスバァにコツを教えてもらう。餅の拾い方と書の道と重ねてしまいヤスバァに問いかける清舟「誰かうまいやつがいてそれでも拾えなかったら?」ヤスバァ「そがん時はなぁ、どうぞお先に、譲ってやって、もーっと太か持ち場、狙え。譲っことと拾うことをやめんば、ほーれ、こげんなもんたい!」とたくさんの餅の入った袋を誇らしげに清舟に見せるヤスバァ。清舟の心は少し晴れた様子。おばぁさんのヤスバァ(・∀・)イイコトイッタね!!

ED後Cパート
どうみても教師に見えん教頭先生。ザリガニを釣りの餌にするということになるはΣ(゚∀゚ノ)ノキャーバケツ投げ飛ばす。教頭を見逃せばタイ食えるぞと言われ落ち着いたのだが餌にするやり方ザリガニの腕をちぎりとる、を見てΣ(゚∀゚ノ)ノキャーいちいち面白いですね(笑)
{/netabare}
4話 しまんおんつぁんどん
{netabare}
パソコンも携帯電話も壊れてしまった清舟。電話を借りに出かけるのだが。猫が多く集まる家で癒しを求める清舟。猫アレルギーとは可愛そうですね。

川藤と電話。
川藤「今回は大賞期待できるんだろうな?」清舟「どうかな?今はまだ暗闇の中だがいつか必ず光を見つけ出すさ」中二病を患っていた風に言われ(笑)

帰りにヤクザ風のおっさんに絡まれる。ミワの父だったとは。船に船名を書けと言われますが、度胸がなく失敗を恐れどうしても最初の筆がすすみません。清舟「あ~もうやだぁ怖ぇ怖ぇ!!」なる「いやちた」ひな「うん」嫌って言ったって意味でしょうか?方言わかりずらい。そんなとき、なるたち子供がイタズラで船体に手形をつけまくります。手形をごまかし消すため、思い切りよく筆をすすめた清舟。良い味のある字ができました。それにしても清舟はプレッシャーに弱そうですねぇ。

ED後Cパートザリガニ釣り
毎回Cパート楽しみになってきました。
清舟「ゴミがありますね」
教頭「あ~、釣りに来たやっどが捨てていっとっだ。注意してぇ聞かん。」
ゴミを捨てさせないためうまい言い回しの看板立てたらと。
教頭「あなたの捨てたゴミのせいで地球は終わりです。ゴミを捨てるなお前ゴミ。捨てたら死にます。」テキトーだ(笑)
教頭おもしろいですね。
なる「ゴミを捨てるとザリガニがいなくなります。」一本とられましたね。
{/netabare}
5話 うんにおえぎいっ
{netabare}
なるのお爺さんにもらった「このもん」にハマってしまった半田。
「このもん」は、香の物→このもの→このもん、と訛ったものらしく、その名の通り漬物のようなもの。大根を干して、砂糖多めの独特な漬け汁で漬けた食べ物です。
主人公・清舟がタッパー全て食べきってしまっていたようにクセになる味わいとのこと。(*´ч`*)ジュル作り方は検索するとすぐ出たよ。

元々一緒に行く予定だった教頭がサボったため、代わりに清舟は海水浴、子供達の監視役として行くことに。海ではすぐに気絶する半田さん。情けない。美和ちゃん何を持ってるんだよグロぃ。危険な飛び込みの遊びをしていた美和、ヒロシ、なる。清舟は怒ってっ叱ったあと「この島に来るまでは自分のことだけ考えていればそれで良かったのに、こんなに誰かのことを心配したのは初めてなんだよぉ!!」それを聞いた子供達は心打たれて反省し半田に抱きつき、さらになつくことに。

ED後Cパート
教頭の頭のくせ毛?には笑っちゃいました。なる「てんぐさ頭だぁ」
{/netabare}
6話 よそんもん
{netabare}
なる「へ~い!らっしゃいらっしゃい!貝殻屋ですよ~!らっしゃ~い!ん?」なるはヤクザにビビって逃げたと思ったら刺青(ラクガキ)入れてきた(笑)
なる「待っちょって、ばあちゃんに見せてくっけん。」川藤「待て待て、こっちが先だろ。」なる「やめれ。離せや!」
川藤、道案内をなるに頼んでる時に教頭たちに勘違いされ、
「わがだ、どこんもんか?」「どがんした?教頭?」「不審者ばい!」「子拐いたいな」「刺青ばしちょっぞ」「消防団呼ぼうや」「こっから碁会じゃけーん、ちょっとば話聞かせんもらおうか?」「ほれ」連行されてく川藤たち。初っ端から清舟の友達トラブルまみれだな。かわいそうに。

なる「先生の友達は、なるの友達なので・・・友情の印です。」康介「ん、なにかな?おぉおおお!汚いモンスターボール!」Σ(゚д゚lll)
ガチャポンの玉の中身はカメムシらしき虫がビッシリっと(;Д;)ギャー!よくもあんなたくさん集めたものですね。

村で書いてからの字を否定され東京に帰りましょうと言われたあと、なるの紙飛行機を見て今までの村での生活で経験したことを思い出したって感じでしたね。清舟「どうぞお先に。お前の言う俺の綺麗な字は親父に言われるままに書いた行儀のいい字だ。俺は怒られてもいいから、俺の、半田清舟でなければ書けない字を書きたい。何が正解かわからないけど、お前の言葉に焦らされて東京に戻るのもなんか違う気がする。俺は変わりたいんだよ。ここで。もうしばらく先に行って待ってろ。風に乗ってすぐに追いつくから。」
康介「ボイスレコーダーで録るからもっかい言って今のセリフ!」清舟ファンも行き過ぎたら気持ち悪いものがありますね(笑)
村の生活で少し精神的に大人に成長した半田清舟でした。

ED後Cパート
タマちゃん部屋で騒いでる男♂4人組をみて興奮?色々とヤバイですねこの子。(笑)タマ「ふ!戦闘要員・・・増えちょる゛ううう!」
{/netabare}
7話 ひさんいを
{netabare}
川藤と康介を連れてヒロシ、美和、ヒナ、なる、清舟らは海釣りへ。
清舟、餌付けや釣った魚触れず、なるに任せっきり。ダメな大人だ(笑)
康介「なんて強い引きだ!大物に違いない!僕って書道だけじゃなくて釣りも天才なんだ!見てろ愚民共!格の違いを見せてやる!」
美和「地球ば釣りあぐっち流石ばい。」
なるはちょっと長めの棒を手に入れた。地面叩く、フナムシうじゃうじゃと(;Д;)ギャー!

今回も色々楽しませてくれますね。笑いどころたくさんで面白いです。

川藤「なんでも、かんでも、自分の目線でしか見られねえのか?だからスランプなんかに陥るんだよ!」清舟「スランプって・・・お前書けないのか?」川藤「このまえのお前の字見てからな。半田は下手になってない。下手なら準賞どころか入賞もしない。康介は今までお前の字を意識して書いてた。だからお前の字が変わったことで見本になる人間が居なくて不安になったんだ。」川藤「若いものの役目は失敗することを恐れず、新境地を開くことにあるのだ!」二人(清舟と康介)「館長!」川藤「記録よりも記憶に残れ!試合に負けて勝負に勝て!ナンバーワンよりオンリーワン!賞を取るより売れる物を!」清舟「最後のはお前の願望だろ?」
釣りに来たにもかかわらず結局、習字の話で口論する清舟たち。

なるの作った仕込み針で最後、イシダイ(高級魚=ひさんいを)が釣れるが、釣った瞬間からそのあとの落差が大きすぎて(笑)

空港で郷長が誰を連れて行きたいか尋ねたときに、なるが欲しいと思ったわ。なる「なるもこれば買う!」清舟「買う~!って・・・俺に買わせる気だろ?・・・ん?」なる「頼むよ、先生!後生だからよ~!」清舟「その若さで来世をかけるな。」この二人ショートコントの漫才常にしてるような感じっすね。
ED後Cパート
飛行機機内でコント用小芸の鼻メガネかけてる川藤。動くものがあるんだな。シュール(笑)康介「今度は一人で来ます。」
{/netabare}
8話 オンデ
{netabare}
今日はなるの誕生日。清舟の家でパーティーをやることに。
プレゼント考えてくように言われたもののなるの欲しいもの思いつかず。
ケン「おんは、カブトムシ百匹やって蟲ベッドつくってやっと。」
清舟「罰ゲームだろ・・・それ。」
ヘラクレスを潰すなど色々ドタバタはあったが、子供達によりなつかれる清舟であった。ケン「なるん為にきばったっちゃっけん。先生みたいに本気で遊んでくるっ大人初めてよ。俺今年ン夏はバリ楽しか!」二郎「おんも~!」一郎「おんも!」

美和「まずは、先生からプレゼント!」清舟「え、いやあ、俺はあとで・・・」美和「そがんこ、言わんでさ~!」清舟「やめろって!おい!」一同「取ったあ!」美和「はい、先生から。」なる「わぁ!」美和「っぷ・・・ははは!なんこれ?小学生の母の日!?」タマ「しかも、一枚ってせこい!」清舟「お前らな・・・」美和「なる?怒ってよかっぞ?」なる「ぅぅぅぅぅぅ・・・うぉおおおお!やったあああああ!」清舟「そんなに喜ばれたら怖いんだが・・・」ひな「よかったね。なる。」なる「うぉおおおおおお!」【なんでも言う事きく券1枚】なるのこれからの使い道が気になります。例えば、成長するまでとっておき結婚しろとか(笑)

なる「爺ちゃんが墓参りいくけん、先生ば連れて来いちた。」
祖父「オィが畑に行かばじゃそい、墓ん火の番ばしてもらおうかち思うてな。」なるの両親ってどうしちゃったんだろうな?おじいちゃんしかいないようだけど?墓の番する風習って珍しい。この土地では常識らしいけど。

ヒロシがオンデの踊りやってるの気に入っちゃってついてく清舟(笑)

なる「いつも爺ちゃんが戻ってくっまで退屈じゃったばってん。今日は帰りたなか気分。」清舟「墓に泊まっちまえ!」なる「これ、あれじゃんね、先生がおっきんじゃろね。」そう言うと笑顔で見上げるなる。清舟「(いつも誰かと一緒にいるから気づかなかったけど、人並みに寂しかったりするんだよな・・・どうせ、放っておいても勝手に成長するんだろうけど俺が暇なうちは構ってやるか。)」

今回も色々かわった風習も見れて面白かったです。

ED後Cパート
犬。よいよネタが尽きてきたのかな?夢オチの話らしいけど。メス(笑)
{/netabare}
9話 おけがまくっちした
{netabare}
郷長「そうだ・・・この際だから思い切ってやっちゃう?」
風呂の湯沸かし器が壊れたため、郷長の提案で薪風呂をやることに。
山道に落ちてる乾いた木を拾いに郷長とでかける清舟。道端に落ちていた木を拾ったものから虫がウジャウジャ出てきたとき清舟「キモチ悪っ!」(;Д;)ギャー!怖ぇ。放り投げた木っ端が郷長の頭に当たり郷長の頭にも虫がウジャウッジャ(笑)郷長「きみ・・・」清舟「ひいいいい!すみません、郷長!」
風呂に入ってくつろぐ清舟のもとへタマ、美和乱入。
美和「子供に火の番させて、悠々と入浴かい?」タマ「罰として裸みまーす。」清舟「道理がわからん!」美和「本当は若か女ん子に見られたかっちゃろう?」清舟「人を露出狂みたいに言うな!」美和「そんカメラは?」タマ「マンガの資料にしようと思って・・・」美和「資料っち・・・いくらマンガでも全裸はダメやろ。」タマ「大丈夫だよ!先っちょにモザイクつければ・・・」美和「・・・」おいおいって目線をタマに向ける(笑)

風呂上りヒロシが教える簡単料理。清舟、料理まったくダメですね。食事してるときヒナが来て、なるがいじめられてると聞く。現場へ駆けつけるとなるが振り回されてる状態。なんだ楽しそうじゃないか(笑)おいおい。不良「うっさか!ヘタレもやし!あっちいけ!」バットで殴られた清舟「うっ!痛い。なんだろう、心が痛い・・・」ヘタレですね清舟(笑)運動場をあけわたす気がない不良っこたち。不良「うっさか!おっらの運動場は中学生が占領しちょるもん!」不良「ばり喧嘩ん強か女と、眼鏡ん女が・・・」清舟とヒロシ「(あいつらだ・・・)」タマと美和を連想(笑)

子供達にリアルターザンごっこに誘われる清舟「なぁ・・・オレ、こんなリアルなターザン、初めて見るんだが・・・」なる「かんたんかよぉ!」清舟「簡単じゃねぇよ!それ、天然のツタだろ!」清舟「(ガキどもには悪いが、危険な遊具は撤去せねば・・・)」なる「やる気やん!」清舟「(飛ぶフリをして、引きちぎってしまおう)ふんっ!」子供たち「うわぁぁ!ダメだよ先生!そんなに引っ張ったら!」ひな「うわあああん!みんな、やめてぇぇ!」まさか全員で落ちるとは(笑)

帰り道崖から落ちる清舟。とことんトラブルに巻き込まれるなこの人(笑)そのおかげで書の新しいイメージが湧いてきたんでしょうけど。色々あって楽しい回でした。面白かったです。

ED後Cパート
東京へ帰るようなことを電話で話してる清舟。毎回Cパート楽しみにしてたんだけど今回はナシでしたね。
{/netabare}
10話 だっちいこで
{netabare}
清舟「本当にいい字が書けて良かった。こっちに来てからインスピレーションが刺激されまくってな・・・やっぱ自然エネルギーって凄いよ!そっちにいた時と違って楽しく書けるっていうか・・・」電話の向こうでは館長が来ていて、電話無視して接客の対応に追われる川藤っち。館長「彼の創作は順調かね?」川藤「調子のいい事は言ってますが・・・」館長「人と同じ美しい字を書くより、半田君には彼にしか書けない字を極めてほしい。字を見れば彼の顔が思い浮かぶような・・・」館長「彼は私を殴ったことを反省しているのかな?」川藤「・・・それはなんとも・・・」館長「私が許すことで戻って来られるのであれば・・・そろそろ戻って来てもらおうか・・・」許すから戻ってこいと言ってるんでしょうが何かトラブルの予感がw

なる「先生はなるとイボガエル捕りばすっとぞ!こっば使って!」清舟「(イボガエル!?」祖父「なら、こっば使うて今日一日手伝うて!」清舟「ああ、それなら・・・」【何でも言う事聞く券】じいちゃんに使われるなる。幼女の生涯設計が狂ってしまった瞬間の図。じいちゃんの石垣積みの手伝いをすることになった清舟。なる不満たらたら(笑)

お祭り、花火をみんなで行ったあと。次の日。
なる「先生!遊びんきたよー!あれ?」玄関閉まってたので、床下から潜って部屋の畳から、なる「よいしょ、んにょいよいしょ・・・んん先生ー!あら?先生?」あーなる(´・ω・)カワイソス先生(清舟)はもう東京へ・・・

ED後Cパート
教頭「誰も来んねぇ・・・」寂しさ極まれり。
{/netabare}
11話 東京にいます
{netabare}
館長が座るときゆっくりと辛そうに腰を落とすのを見て、清舟「(館長、腰が悪いのか・・・)」館長の腰を手を添えて支えながら座らせる。館長「おぉ・・・ありがとう半田君。」清舟「いえ・・・(いくら頭に血がのぼってたとはいえ、こんな人を殴ってしまうなんて・・・オレは最低な人間だ!)」
清舟「本当に申し訳ありませんでした!もっと早くに謝るべきでした!殴ってしまったことも、許してもらえると、わかってから出て来たことも!本当に、本当にすみませんでした!」館長「実は、許すつもりはなかった。許すと言っておびき寄せてから長々と人の道徳について説教しようと思ってたんだが、その必要はなかったようだ。もう二度と、衝動で動いてはいけないよ・・・許します。」清舟「良かった。許してもらえなかったらどうしようかと・・・本当にありがとうございました。」
【1話目になるが清舟に謝ったときと同じような感じに涙目になってるよね。これをもっと早くに素直になれてたら、こんなに遠回りせずすんだかもしれないのに。】
館長に成長した字を見せるとき、館長「この字は・・・」清舟「わああああああ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛すみません!すみません!すみません!すみません!」館長「ついさっき衝動で動くなって言ったばっかりなのに・・
・・・」館長いろいろとかわいそうな、前に殴られて、謝罪のあとには茶ぶっかけられる始末(笑)
館長「しかし、楽しみだなぁ・・・これが試作品ならば鳴華ではもっとすばらしい字が見れるのか・・・」
自らハードルを上げてしまった半田青洲さん。川藤影で笑いを押し殺している(笑)

半田清舟の家へ様子を伺いに行く川藤。半田家に着くと若い妙齢の女の人がいた。半田清舟のママだった。美人!!そして半田清舟の部屋へ行くとなるのヘアスタイル真似した清舟がいた。あ~ダメだこりゃ(笑)

ED後Cパート
タマ金賞。美和・・・銀賞(笑)ド☆ン( ゚д゚)マ☆イ
{/netabare}
12話(最終話) かえってきてうりしか
{netabare}
清舟のママ美人だけど、残念美人って感じだないろいろとw

頑張って書に出店した作品が入選できなかったなんて残念すぎるけど、それより大切なものが見つけることができ、賞を取る取らない関係なく、自分の字を書いた第一歩として気分が良かったやりきった感があるんだろうね。
清舟「別にたいした題材じゃないよ。」
美和「もったいつけんで教えてよ!良か結果やろ?そんぐらい教えてくれて
良かじゃんねー!」タマ「ねー!」清舟「強いて言うなら・・・今、オレが一番大切に思ってること。」
清舟の作品「石垣」人の名前の字が折り重なって温かみある字でいい感じですよね。大事に思っている人の名前の字が少し大きくハマってる感じがとても良い。
{/netabare}

ばらかもんこれで終わりなんてさみしいです。
放送から2年経過しましたが、2期とか作って欲しいですよホントに。
スピンオフ作品の「はんだくん」なんてやらず2期制作開始してほしいですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

やかましかぁばらかこどんとだっちいこでぇ!!

2014年7月放送。
全12話。


【前置き】

2014年夏アニメの中で、癒やしと和みのカテゴリーを担ってくれた作品でした。

この手の作品は批判もされにくく、わりかし高評価を得る傾向にあるように感じますね。
それはただ、なんだか批判しにくい内容だから…ということではなく、その魅せ方や演出が丁寧で拘った作品が多いからのような気がします。
本作の拘りっぷりも然り。

監督は、「東京マグニチュード8.0」で第13回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞した『橘 正紀(たちばな まさき)さん』。
今作でも徹底した拘りっぷりを見せていただきましたよ。
趣向を凝らした拘りのある作品というのは、それが一般向けであろうがなかろうが、当たろうが当たるまいが、見ていて気持ちの良いものです。

ちなみに、レビュータイトルは「やかましい元気な子供達と皆で遊ぼう」って意味合いで、アニメの各話タイトルを繋ぎ合わせてムリヤリ作りました。
多分、島民には通じなんだろうなぁ……。。。



【あらすじ】

主人公である書道家『半田 清舟(はんだ せいしゅう)』は、ある書道の受賞パーティーで、自作を酷評した書道展示館の館長を殴ってしまいます。
それを見かねた父親は、「人間として欠けている部分」を見つけさせる為、彼を自然豊かな五島へ送り込むのでした。

そこで彼は、天真爛漫な少女『琴石(こといし)なる』をはじめとする個性的な島民達と出会います。
当初は、田舎独特の風習や人間関係に戸惑いながらも、彼は今まで感じたことのない新しい「何か」を見つけ始めるのでした…。



【語ってみる】
{netabare}
半田先生が島流し?にあった舞台は、九州の最西端である長崎港から西に100kmの位置に実在する、五島列島。
こちらは原作者の出身地だそうで、その経験を活かし島の魅力を存分に描いた結果、人気を得た作品だったんですね。
表題の「ばらかもん」という言葉も、五島列島の方言だそうで、『元気者』という意味だとか。
………途中まで本気で『ばっかもん‼︎』と思ってました、波平さんスミマセン。

さて、本作の主人公である半田先生は「書道」の道を歩む青年ですので、シナリオとしても書道を主軸に描かれてはいきます。
ただ、書道の魅力が存分に伝わる作品なのかと言われると…ちょっと違います。
と言うのも本作は、競技作品によくあるような、競技(本作では書道)の知識をふんだんに盛り込んで、視聴者が興味を惹かせる内容では全くありませんので。
(少なくとも本作を見て「久しぶりに習字がしたい‼︎」って思う人は、あまりいないのでは?)
なので、書道はあくまで主人公のキャラ立ちの一環で、何より五島とそこに住むキャラクター達を満喫する作品であると考えると、素直に楽しみやすい気がしますね。


キャラクターデザインはシンプルながら、男は格好良く、女の子は可愛く、子供はもっと分かりやすく可愛く、と一般的にも深夜帯アニメの中では受け入れやすい部類でしたね。
変に目が大きかったりしませんし。
エヴァ等の貞本さんデザインに少し近いかな?
ただ子供のデザインはかなりデフォルメされていて、たまにクレヨンしんちゃんを彷彿させる頬っぺたでしたね。
ふんわりし過ぎて時折、作画崩壊らしからぬ感じを受けなくもなかったですが…。

このメインの子供達は、全て同世代の子供が声を担当しているそうですが、皆この五島の方言の喋り方が上手い上手い。
特に、もう一人の主人公とも言える『琴石なる』の声を務めた『原涼子ちゃん』の演技には、第一話から度肝を抜かされました。
しかも、回を増す毎に上手くなっているように感じました…。
(逆を言うと、最終話を見てから初回を見ると少し違和感がありますが。)

特に印象的だった なるのシーンは、第3話の冒頭にある少し大人になって渋顔で「マンダム」と連呼するトコですね。

『夏休みが終わったから習うハズのカタカナをマスターしたことで、なるは少し大人になった…。

 見るものすべてが美しい、これが成長というものか…。

 新たな自分の誕生を祝福されてる感覚…。

 ムェァンダム(←マンダム)』

この台詞の言い方なんて、まさに名演技と呼ぶに相応しかったですね。
まぁ…あの渋顔は流石にお断りですけど…、何よりあの眉毛がイヤだ…(笑)

私は五島の方言なぞ全く分かりませんし原作も読んでおりませんでしたので、原作のイメージとかは全く分からないですが、やはり原作者や先生役の小野大輔さんも、彼女の演技力には太鼓判を押していたようです。
彼女が、なるを演じていたか否か…。
それだけで、本作の評価は大きく差が出ていたのは間違いないでしょう。
あっ、決して3次でも幼女萌えとかそういうことではないですよ、決して。
と言うか私は、なるを初めて見た時は男の子だとまた勘違いしておりましたよ…。

そういう眼で言えば(←どういう眼だ)、私は先生をしょっちゅうからかう島の元気な中学生『山村 美和(やまむら みわ)』が大っっのお気に入りでした。
ボーイッシュなショートカットに加え、普段着は体操服という活発さや、その日に照らされた故の少し褐色染みた肌…。
私も先生みたく、彼女がフーフーした風呂釜に入りたいものです。
えぇ…茹でられても本望です、と言うか召し上がれ♡
ただ、原作で後に高校生となった彼女の姿には…少々…。。。
時間は本当に残酷です。

そうそう、彼女の声を担当した『古木のぞみさん』も五島出身だそうで、方言指導も担当されていたそうです。
特に原作者からすれば、とても恵まれた環境でのアニメ化となったことが窺えますね。
作品の書体に関しても専門家として、アニメ関連によく携わる書道家の『原雲涯』さんも招いたようですし。
監督の手腕により、エキスパート達がここまで揃ったからこそ、ここまで出来の良い拘った作品が作れたわけですね。
{/netabare}



【半田先生の成長を見届けよう】
{netabare}
物語としては、基本的に田舎の島の日々を描く日常系に分類されますが、根幹として半田先生が自身を見つめ直し成長していく軌跡が描かれています。
それは、人に謝ることの恐さを克服することであったり、人と繋がることの大切さであったり…。
そしてなにより、皆で遊ぶと毎日楽しいよってことですね。

『先生? 今楽しかなぁ?

 楽しかなかなら、遊びに行こやぁっ!!』

こんなことを言ってくれる人達との交流は、先生には初めての経験でしたから。
見た目は良いのに、23歳とは程遠い言動やメンタルの持ち主で社交性にも欠けた人物だった半田先生。
でも、だからこそその成長具合は見てとれるので、話が進むにつれて嬉しい気持ちで一杯になっていくシナリオ構成は見事でした。

先生が以前と大きく変わったと感じたシーンとして印象的だったのが、第5話で海へ飛び込む なる達を過剰に心配した時の一幕。
ここの先生が、私はとても好きなんです。

『初めてだ、こんなこと…。

 この島に来るまでは、自分のことだけ考えてればそれで良かった…。

 こんなに誰かのことを心配したのは初めてなんだよっ!!

 クソッ、もう帰るからなっ!!(←半べそ)』

島の子供からすればなんてことない高さからの飛び込みだったワケですが、先生からすれば心配で泣いちゃうぐらいだったんですね。
でも、それだけ島の皆を大切に思うようになっていたことに、先生も自覚するのでした…。
それを見た子供達が、先生に「もう心配かけんよ~!」と抱きつくところは、もぅニヤついちゃうぐらい温かい気持ちにさせられちゃいましたよ。
……良いなぁ、美和ちゃんに抱きつかれて…。


先生は、最終話で登場した『あの可愛くて個性的なお母さん』の元で過保護に育ったワケですから、あんな性格になってしまうのも…まぁ頷けます。
加えて、良き友人である川藤にも少なからず原因がありましたし…(苦笑)
ただ、そんな人達がこれまで先生を大切に思い支えていたのも、また事実。
島での生活を(過剰に)反対していたお母さんが、それでも最後にポツリと言った

『成長したのは、書道だけじゃなかったんですね…。』

という台詞を聞くと、島での生活が先生にとって代え難いものであることが周囲にも認められたようで嬉しくなりました。


「手本のようで実につまらん字だ」と言われていた、当初の先生の字。
実際、手本のように書けることも素晴らしいことですが、そう言った館長の本心である「彼にしか書けない字を極めてほしい」という意図を、先生は島での生活で無意識の内に体得していったんですね。
第7話で「ひさんいを(高級な魚)」をモチーフにした作品を見た美和が

『よかやん、私は元々先生ん字好きやけど、これは最高よ!』

と言っておりましたが、その作品なんて、まさに島で暮らす先生にしか書けない楽しい字でしたもんね。
言い切ってしまえば只の中学生の評価でしかありませんが、きっとあの作品も書展に出品していたら、高評価に繋がっていた気がします。
勿論コレも、只の素人のアニオタの意見でしかありませんけど。

そして、書展に出品した最後のあの渾身の作品。
皆にはその内容を隠しつつも、照れながら

『しいて言うなら…、今…俺が一番大切に思っているものだ…。』

と言っていた、あの皆の名前が書かれた大きな一枚。
最期を飾るに相応しい、非常に気持ちの良い作品でしたね。
賞は残念ながら逃しましたが、それでも以前と違って全く動じていない先生を見ると、「書道」を周囲の評価だけでしか見てこなかった過去の自分との決別が見て取れました。
書道しかやってこなかった先生は、その評価のみが自分という人間の全てでした。
ですが、それすらも自分自身で評価を付け納得出来るまでに、成長したんですね。

出来の良いアニメだけに、その終わり方に一抹の不安もありましたが…、予想以上にこんな綺麗な締めを見せてくれ嬉しかったです。
(ホッとした…という方が正しいかも。)
文句無く、高評価のまま本作を評価し終えることが出来ましたよ。



そうそう、忘れてはいけない本作の好きな点がもう一つ。
作品が好きになるにつれ、その主題歌も好きになることは皆さん少なからず経験があるかと思いますが、中でも本作は回を重ねるごとに半田先生の成長がオープニングテーマ『らしさ』の歌詞と繋がってきて、特にお気に入りになりました。

中でも好きな歌詞が、下記のメロ部分のところですね。
(ちょいと分かりやすくまとめました↓)

『こどもの頃は気にもせず、気に入らなければ怒って、好きなものを好きだと言っていた…。
 けど、大人になるにつれ、そんな僕らも変わっていく。
 守りたいものが、変わっていくから…。
 理解されない宝物をひた隠しにして、理解されるための建前を探すようになっていく。』

周りの目を気にして、誰もが「自分らしさ」を失って大人になっていきます。
そんな大人は、本当に好きな宝物を周囲の目を気にして大好きだと胸を張って言うことが出来ず…、周囲の賛同を得やすい建前の宝物を作り上げてしまうワケですね…。
ココにズキンときたということは「こんな大人にはなりたくはない」と思いながらも、私も少なからずそういうところがあるのかもしれません…。
半田先生の、周囲の賛同を得やすい個性の薄い字とも繋がりますね。

そこに対するアンサーが、次のサビにつながる歌詞ですね。

『それでも、大人になってから初めて見えるものもある。
 だから、僕は僕らしく、そして君は君らしく。
 始めから探すようなモノではない。
 変えられない…大切があるから。』

そんな「大人な自分」を嫌って、自分を変えようとする必要なんて無いんだ。
だって「自分」は、探すようなものじゃないから。
本当の自分は、変えようがないのだから…。

なんだか、とても元気付けられる歌詞ですね。
そして最後に『変わりゆく生活が正しい』と、自分よりも周囲を変えてゆくことの大切さを語り締められています。
先生が、島に来て周囲を変えて「自分らしさ」を見つけたように…。
なんだか、最終話の半田先生が作った歌詞のように思えちゃいますね。

最近特に多い、なんだか伝わりにくい格好だけの歌詞より、とてもストレートで分かりやすいこんな歌詞が、私は大好きです。
アニメではフルで流れることはありませんでしたが、全体の歌詞もかなり良いので、もしご興味を持った方は是非フルで、歌詞に耳を傾けて聴いてみて下さい。
「自分らしさ」について、ふと振り返って考える機会になるかもしれませんよ。
{/netabare}



【総評】

最初から最後まで、終始安定して物語を楽しむことが出来ました。
その勝因として、原作の良さは勿論のこと、それをアニメとして作る上でのスタッフや演者にも、とても恵まれた作品だったことが大きいかと思います。
どこを見ても、まさに「ばらかもん」を作る上で用意されたように思えちゃいますから。
適材適所がキッチリ出来ている作品の、なんと気持ちの良いことでしょう…ムフフ。
日常系に多い中だるみの心配もあったのですが、一話一話と成長していく先生を見れる楽しさが大いに勝り、全く問題ありませんでしたね。

作品を見終えて、好きになれなかったキャラクターは誰一人いません。
島の皆のことが大好きになれ、皆と一緒にこの田舎の島で遊んでいる気分を味わえる本作。

『色々あっけど、皆とおっと楽しかね。』って言葉が、この作品の全てです。

原作はまだ続いておりますが、続きを匂わせて終わるような演出も一切無く綺麗に締められているので、視聴後の気分も爽快です。
私的には、無難ながらも安定して2014年夏アニメでトップでした。
未視聴の方は、ぜひ一度御賞味あれ。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『琴石 なる』声 - 原涼子ちゃん


◇一番可愛いキャラクター◇
『山村 美和』声 - 古木のぞみさん


以下、とても低俗な文章が続きます。
例の如く〆ますね。
{netabare}

さて、本作の主人公である半田先生……。

私の界隈では、


「もし、この半田先生の苗字の最後に【ち】が付いていたら…?」


という妄想ブームが巻き起こっておりました。

作品は凄まじく低俗に成り果てますが、先生の全てのシーンで、先生が実はそのような状態だったのかと考えて見直すのも、これまた一興ですよ♪

(美和はまぁ仕方ないにしても)なるやひなにまで真面目な顔で実は欲情していた…、そんな先生でも大好きですよ、私は。

それもまた「自分らしさ」なのですから。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 65
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

僕は君ではない。それに君も僕ではないんだよ。もちろんのこと。

お話は、主人公であり、若き書道家である半田清が自分の字をこの上なく批判されたために怒るだけならまだしも、
お偉いじいさんを思いっきり殴ってしまい、父親から縁のある離島へと飛ばされ、ド田舎に移り住むところから始まります。
まるで手本のような、教科書のような字と否定された半田清は島で「自分の字」を追い求める中で苦戦を強いられます。
真面目過ぎる性格の彼にとって、堅実に基本を踏襲してきた彼の字ではない「自分の字」を書くといういささか矛盾じみた試みは様々な葛藤を生じさせました。
しかし島の人々はそんなことは知らず、慈愛と言う名の掘削機で彼の心の壁をガッタガッタとぶっ壊していきます。
中でも琴石なる(七才)は島民の中でも一番に清の心を乱します。
なるはとにかく元気で悪戯好きな子ライオンのような子どもで、可愛くてなにより笑える女の子ですw
その本能のままに、人の迷惑を考えない無鉄砲な行動はカオスそのもので、
大抵は清に笑顔をもたらし、また偏狭な視野の彼にとって彼女が「自分らしさ」を見つける手掛かりになりました。
そうやって、何もない田舎に身を置くことで今までの自分を見つめ直し、
人の温かさに触れることで気がつかなかった大切なものをひとつひとつ拾い上げていく、そんなお話。


話が進むにつれて泡が湧き出てくるように増える方言は本作の大事な要素となっています。
作るに難しい雰囲気を直接生み出し、都会ではない僕らの生活から離れた非現実感を心地良く感じさせてくれます。
これが本当に気持ち良いんですよ。
別に方言などなくとも『のんのんびより』のようにその魅力を十二分に伝えることは可能でした。
けれど、人と人との交流の中で描く本作にとって、特にアニメではそれは作品から剥ぎ取ることのできないアイデンティティのひとつになっています。


個人的に感動した場面が2か所ありました。
1つはお祭りのシーン。なるとひなの「太鼓うっさかー!」「うっさかー!」の後から、
太鼓から発する音だけをバックに、本格的にお祭りを楽しむ様子と2人のとびきりの笑顔が映し出されるところです。
ここの演出がすごく好きです。
押し寄せる波のように太鼓がなる中で楽しそうで印象的な場面が、すでに思い出となったかのように描かれます。
楽しく夢中になっていると、あっという間に過ぎ去ってしまう時間の寂しさをこの場面にひしひしと感じました。
そして花火を待つ海の場面も、夏の夜の海にある独特の静けさと悲しさを清のわだかまりを通してよく表現できていたと思います(そんなつもりで描いたのかどうかは知らないけど)。
もう1つはやはり11話の電話のシーンです。
なるの「じゃっけんさあ、はようかえってきね。」にはその一声に感動しました。
なんて声のやわらかいことでしょう。いつ聞いても涙腺をグッと刺激されます。
キャンキャンと頭の痛くなるような声の高い声優ではなく、子役の起用は大成功でした!It's irony.


「自分らしさ」というのが本作では1つの柱として描かれていました。
これまで言われるままに生き、型にはまることでその身を落ち着けてきた半田清。
それにより少しばかり名を馳し、ひとかどの人物になろうとしていた彼は、
順調に積み上げてきた自分を否定され、今までに考えもしなかったことを求められることとなり酷く困惑しました。
書こうと思っても書けない作品、焦るあまりにしてしまう徹夜による努力も、結果は体調不良を体に残し、すべては大気中に霧散していきました。
唯一インスピレーションに頼ることだけが手掛かりでした。なんと悲しき創作よ。
しかし、そのインスピレーションは島民たちとの関わりの中にありました。
のんびりとした空気こそ流れる島ですが、建前を振る舞わずあっけらかんとした島の人々との交流は
これまでに清に刷り込まれた教育を否定し、名誉に縛られ緊張続きの毎日をすごさなくてもいい、
「こうじゃなくていいんだ!」という彼の身に纏う鎖を引きちぎる"気づき"を与えてくました。

「ごたくはいいよ!結局『自分らしさ』ってなんなのさ?」ということなのですが、
それは、他人を真似することや自分を型にはめたり、新たに作り上げるものではなく、
他人との差異化によってやっと認識できる「自分」のことだと僕は思います。
つまり、すでにそこにある自分です。
太陽は太陽であり、風は風であり、マッキントッシュはマッキントッシュであるように、あなたはあなたなのです。
一見すると堂々巡りのように感じますが、そこに込められたメッセージを理解するにはそのような無駄とも思える回り道をしないことには理解できないこともあるのです。

これはヨシノサツキさんご自身が感じた葛藤なのでしょうか。その様がけっこうリアルに描かれていたので。
天才でも秀才でもない。けれど人よりちょっと上手く描ける自分の生きる道の模索。
感覚的に、好きなように好きなものを描いているだけでは安定して良い反響は得られず、
商業作家としていかに描くべきかというそんな彼女自信の葛藤の投影のように感じました。
これは『みしかか!』という短編集も読んだ個人的な勝手な見解なのであしからず。
でも単行本で連載中に入院されたとも書いていたのであながち間違っていないかもしれません。


初めて観ると強烈な印象を受ける作品です。ほんとに中毒になるかもw
清ママのほっぺぷくーやひなの可愛い姿を見て欲しいです。大好きなのでw

日常とは違った方言のリズム、その場の空気、自己の葛藤、こどもの奔放さ、そしてなるの姿をとくとご覧あれ!
あでゅー。

余談
{netabare}
ちょうどアニメが終わった後の一冊ぐらいまで単行本を読みました。
仕方のないことだけどアニメではカットされていた部分もたくさんありました。
これ切っちゃうのはもったいない!と思うところもたくさんありましたよ。

ここでは本編ではちょっとわかりにくかったところをネタバレしない程度にここに書きたいと思います。
というか、まあ自分が観てて、ん?となったところです。3つほど。馬鹿だなと笑ってくれれば幸いですw

1つめは、6話冒頭でのなるの貝殻屋さんのシーン。
「ばあちゃーん!」となるが言う台詞がありますが、話が進むとなるの祖母は亡くなっていることがわかります。
だとするとおかしくないか?と思いましたが、なるはあのお店の前で貝殻屋さんを開いていたのです。
だからなるは店長のばあちゃんを呼んでいたんですね。

それにしてもこの貝殻屋さんは可愛かった。可愛さで言えばトップ3に入るくらい好きなシーンかもしれないw
この後の刺青をヒロに披露して「マーブルチョコたい」と言うところも好きです。なんでこんなに可愛いんだろうw

2つ目は釣りのときの半田と川藤と神崎のちょっとシリアスな会話。

川藤「こいつの字、お前の字にそっくりなんだ。半田は親父の字にそっくりだし。2人とも基本に忠実なだけなんだよ。」
神崎「それで1位獲ったんだから基本が一番なんじゃ…」
半田「お前、さらっと俺の親父否定してないか?」

という会話。位置も画面左に半田、右に川藤がいて神崎の首を軽くホールドしています。
そのため誰が誰に言っているのかが口頭では非常に分かりにくくて僕は全然理解できませんでしたw
でもこうして文字に起こすとわかりやすいですね。漫画を読んでやっと理解した僕ですw

一応わかりやすいように名前を入れてみると

川藤→半田「こいつの字、お前の字にそっくりなんだ。半田は親父の字にそっくりだし。2人とも基本に忠実なだけなんだよ。」
神崎→川藤「それで1位獲ったんだから基本が一番なんじゃ…」
半田→川藤「お前、さらっと俺の親父否定してないか?」

というような具合です。神崎も半田も川藤に言っていたんですねw


3つ目は、祭りの花火の前の静かな海でのシーン。
これまで、島に残ると考えていたヒロがここで何の前触れもなく急に島を出ることを告白します。
ものすごいびっくりしました。その理由も本編では語られませんでした。これはアニメではカットされていました。
このちょっと前に進路に悩むヒロが先生といろいろ話したりして、この先を真剣に考え出します。
でも自分には何にもなくて。先生はどうして書道家になったの?なんて訊いたりもしました。
そんな折に半田から料理をとても褒められました。
これを機に(とは簡単過ぎるけど省略)、ヒロは自分の将来を決断するという過程があったのです。
それにしてもびっくしたシーンでした。


どうでしょう?同じく悩んだところはあったでしょうか?
僕は自分が何か見落としたかと思って何度も何度も見直したけど見つからず、頭を悩まされました。
漫画を読むと当然のように書いてあってなんだか騙されたような気分にww

あと清が東京に帰った後に、なるたちはみんなで集まり話し合って東京に行くことを決意するのもありましたが、
これもアニメではカットでしたね。実際にはヒロから先生はすぐ帰ってくるということをなんともあっさりと聞いたので行くことはありませんでしたがw

漫画も面白いのでぜひ。2期の方も期待したいですね。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 39

78.5 3 天真爛漫で成長なアニメランキング3位
シャドーハウス(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (490)
1670人が棚に入れました
この館には秘密がある──断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔"としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー"一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形"が訪れ、“影"と“人形"の不思議な日常が始まる。

声優・キャラクター
鬼頭明里、篠原侑、酒井広大、佐倉綾音、川島零士、下地紫野、羽多野渉
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

一風変わったミステリー

原作未読
面白い世界観
ミステリー

{netabare}生き人形は本物の人間で影は寄生する物体ということくらいが明かされた。コーヒーで洗脳しているの怖い。{/netabare}

影自体も一枚岩ではないし、おじいさまもどういった存在なのか非常に気になる終わり方。続きが気になる。
ケイトとエミリコはどうするのだろう。ジョンとの間に愛は生まれる?シャーリーの存在はこの後の話にどう影響していくのか。


OP
a hollow shadow 末廣健一郎作曲・編曲
ED
ないない ReoNa
私の完璧な世界 萩森英明 末廣健一郎作曲・編曲
ReoNaの歌声がこのミステリーにはぴったりだったような気がする。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
この館には秘密がある──断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”が訪れ、“影”と“人形”の不思議な日常が始まる。世にも奇妙なゴシックミステリー、ついにアニメ化!

第1話 シャドーと生き人形
“シャドーハウス”--そこには多くの“シャドー”とその世話係である“生き人形”たちが暮らしていた。“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”がやってくる。最初はぎこちなかった二人だったが一緒に過ごすうちに距離が近づく。そしてケイトは“生き人形”に“エミリコ”と名付けた。

第2話 部屋の外には
ケイトに仕えることも慣れた頃、エミリコは他の“生き人形”たち同様に屋敷内の掃除をすることになった。ローズマリーの班に配属され、ミア、ルウと共に掃除に勤しむ。さらにミアが仕えるシャドー・サラにも出会うが、主のケイトよりも先に話すエミリコは「失敗作」と言われてしまう。

第3話 すすによる病
“シャドーハウス”のことを学ぶ『授業』に参加したエミリコ。屋敷内をローズマリーに案内してもらいながら、『お披露目』のことを聞こうとするが、「生き人形はシャドー家に対して忠誠以外の心を持ってはいけない」と詳細は教えてもらえなかった。その時、掃除用具の間に“こびりつき”が現れて…。

第4話 深夜の見回り
先日の騒動の原因について“星つき”の“生き人形”・バービーによる取り調べが行われた。その中で一方的に犯人扱いされたラム。バービーに口答えをしたエミリコとショーンはラムと共に原因を究明することになり、深夜に屋敷内の見回りを始める。三人は果たして原因をつきとめることが出来るのか…?

第5話 ”お披露目”
ケイト、ジョン、ルイーズ、パトリック、シャーリーとそれぞれの“生き人形”たち5組は、それぞれの想いや決意を胸に『お披露目』に挑む。『おじい様と共にある棟』に住む特別な“生き人形”・エドワードの主導でいよいよ『お披露目』が開始--!

第6話 庭園迷路
合格への道を模索しながら『お披露目』に挑む5組。生き人形たちは、すす時計が落ち切る約2時間以内に、庭園に広がる迷路のどこかにいる主人を見つけ出し共に出口にたどり着くようにと試験官のエドワードから指示を受ける。時に協力しながら主人を探すエミリコ達。一方、ケイトは『お披露目』が何者かに監視されていることに気づき…。

第7話 不完全な地図
手渡された地図や道具を頼りに囚われた主人の元に急ぐ“生き人形”5人。しかし、庭園には様々な仕掛けが施されておりその行く手を阻む。5人はそれぞれの主人と再会し時間内に出口にたどり着き、無事『お披露目』に合格することが出来るのか…

第8話 手のひらの上
主人と再会する“生き人形”も出始める中、エミリコに勇気づけられたラムは互いに合格してまた会うことを誓い、主人の元へ向かうのであった。全員が順調に合格に近づいている展開は『お披露目』で、誰かを落とさなければならないエドワードにとっては想定外であるにもかかわらず、彼は動揺もせずピアノを弾き悦に浸るのであった。

第9話 鳥籠と花
各々の状況が刻一刻と変化しながら『お披露目』は終幕に近づいていく。エミリコがたどり着いた先に居たのは鳥籠型の檻に囚われたケイトだった。すすに反応して段々と外れる鳥籠を支える鎖。下には棘だらけの木が待ち受けている。エミリコはケイトを助けられるのだろうか…

第10話 最後の一対
持ち前の気転と丈夫さを活かしてなんとかケイトを助け出したエミリコ。再会の喜びに浸る間もなく、すす時計は『お披露目』時間が残りわずかだということを示していた。果たしてふたりは時間内に出口までたどり着き『お披露目』に合格することはできるのか、……そして、明らかになるシャドー家の目的とは一体…?

第11話 黒い飲み物
お披露目会場で”特別な珈琲”を飲み、シャドー家への忠誠心で満たされるエミリコ。その様子にショックを受けるケイトはエミリコの部屋にあった考えないノートをもとに洗脳を和らげることに成功する。そして、ケイトは横たわるエミリコの手に自分の手を重ね、ふたりだけの秘密の話を打ち明けるのだった。

第12話 おじい様と共にある棟へ
何者かに連れ去られたエミリコ。ケイトはジョン達と相談し犯人に目星をつけ、おじい様と共にある棟へ侵入し助け出すことを決める。お披露目を乗り越えた皆に協力してもらい、ケイトは栄光の廊下へと足を踏み出すのであった。

第13話 シャドー家のために
エミリコの元にたどり着いたケイトだが、すべてはエドワードの思惑通りに事が運んでいた。捕らえられたふたりはこのまま朝になれば、反乱分子としての処分は免れられない。絶望とも思える状況の中、怪し動く”影”がふたつ……果たしてふたりはエドワードの手から逃れることが出来るのか--!?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

13話 え、終わり?アニメ業界終わるんじゃね?

 最終話を見て。一応作中の事件の結末はありましたけどね。雰囲気的にそうかな、とは思ってましたどね。ここで終わりかい!?でしたね。

 まあ、シャドウという発生源はなんとなく説明がありましたが、ケイトとエミリコだけでなく、エドワードまで現状維持だと、何も進んでねー、っていう感じでしたね。
 ここまで本当に面白かったから、非常に残念です。85点の水準できてたのが、最終話のせいで60点くらいの満足度になったという感じですね。

 製作委員会制、アニメ会社乱立、人材不足、アニメ作りすぎ、原作が不足気味などでアニメのクオリティが昨今心配です。
 ネットオリジナルの作品もほとんど満足行くのがないですし、どうなっていくんでしょうか。
 まず、ちゃんと終わらせろ、話はそれからだ、と言いたいです。
 
 原作中途半端だけど、ためしに1クール作る、12、3話で取り敢えず終わらせる。ソロバンはじいて次を考える、人気あったら時間稼ぎしてスピンオフする、メディアミックスする、作画だけやたら良くて内容も意味もない映画を作る、みたいな作り方がアニメを殺している気がします。
 構成も、エピソードの取捨選択もベストな選択ができるわけありません。2期作っても作品の質は絶対に落ちます。この傾向がこの2,3年で急激に進んでませんか?

 こんな優良なコンテンツですらこれでは、誰もアニメ見なくなっちゃいます。

 ぜひ、視聴者に対する責任とクリエーターとしての矜持を忘れないでほしいと思います。
 商売だからソロバンはじくのは仕方ありません。ですが、ドラッガーの「マネジメント」を思い出してください。顧客満足を忘れた商売は結果的に淘汰されます。

 

以下 視聴中のレビューです。

{netabare}

原作読んでなくてよかった。

4話までの感想です。面白過ぎます。
ローゼンメイデンとかゴシックの今風という感じでとても雰囲気が出ています。

 黒いキャラクターに表情とか感情を感じるのは、すごいと思います。作画は本当に奇麗。画面が暗いのに見やすいので、相当計算してるんだと思います。

 謎の展開が素晴らしい。引き込まれます。早く知りたくて、原作をポチりたい衝動を抑えるのが大変です。やっぱりこれはアニメで最後まで見たいですね。ですので他の方のレビューも見たくないです。

 声優も良いのですが、最後のクレジットでエミリコ、ケイトの順番ではなく、ケイト、エミリコの順番なのがすごく気になります。やはり影が主題なので、2人が…と想像してしまいます。

 1話冒頭の汽車のシーンに絡んで石炭と影からでるススの類似性も気になるし、舞台の上でケイトとエミリコが並んでいる場面とか、エンディング最後の置物みたいな屋敷とか、ちょっと謎解きしたくなりますが、まあ、この話は舞台に引き込まれて、素直に驚くのが楽しそうです。

5話見ました。
 相変わらず美しい作画ですね。
 声優のクレジットの件は考えすぎだったみたいです。
  {netabare} お仕置きのシーン含めて、お影さま-生き人形の組み合わせにいろんな形があるのが分かる回でした。クレジットもこの組み合わせでした。
 あの審査している生き人形の動きがアニメ的に何か不自然なのと、優秀だと言っている組み合わせが優秀に見えないのが、残念ポイントでした。彼らのいる世界の作り物っぱさを意識した演出の可能性もありますが。{/netabare}

 そういった気になることろを補って余りある謎がまだ続いています。

6話見ました。
 少し謎のスケールが小さくなった感がありましたね。本質的にはなんの解決も提示されていないので謎は謎なんですが。解決編がこじつけにならないよう、期待します。

7話見ました。
 エミリコの無邪気最強、という方向性?館の謎は最後なんですかね。謎めいた雰囲気がちょっと薄れたので、視点を館とかシャドーに戻してほしいんですが、まあ、当然そっちにつながっていくんでしょう。1クール通じて最高のアニメってやぱり難しいですね。でもまだまだ面白いので楽しんでます。

8話みました。
 優秀な人間とは、奢らない、臨機応変である、先入観を持たない…エドワードは反対ですよね。
 うーん。エドワードですべての緊張感がなくなってしまったような。「3階」はそれを含めて楽しんでるというどんでん返し?エドワードが排除されるとか?やっぱりエミリコが天然パワーでがんばって、「3階」が「あの娘面白いわ」とか言って救われる?
 ここが帰路でしょね。名作か、凡作か。
 にしてもそろそろ迷路は決着してほしいですね。

9話みました。
おお、シャドウと生き人形って…なるほど…でも、あの蝶々的なのはなに?とかまだまだ秘密はありますね。

10話みました。
秘密が簡単に暴露されて、おや、となりましたが、なんか、意外な方向に話が進みだしましたね。意外性大歓迎です。ケイトが活躍するんでしょうか。

12話までみました。
ケイト様活躍ですね。話の方向が謎解きからサスペンス的な方向になってきました。これ1クールなんでしょうか。ラストが楽しみです。

一つ疑問が。確か大掃除のときに、お披露目が終わった生き人形はもっと意思があったし、目もあのホニョホニョじゃなかったですよね?時間が経つとまた意思が戻るってことでしょうか。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

余計なことは考えないのが大人になるということなのか……

断崖にそびえる不気味な洋館「シャドーハウス」。
そこに暮らす貴族じみた顔なしの一族「シャドー」と彼らの「顔」役として仕える「生き人形」。
日常と徐々に明らかになる館の秘密を描いた同名コミック(未読)の連続アニメ化作品の1クール目。

【物語 4.0点】
普段、考えないようにしている余計な事を、より鮮明に考えさせられてしまうゴシック&ミステリー。

例えば心を顔に出せないシャドー家の面々は"すす”を通じて悪感情を発露するが、
こうて露骨に外部化されると、ついつい謎解きの手がかりに参照した現実社会の諸要素を
より強く意識させられてしまいます。

利益のためなら倫理は捨てられるんだなとか、教育って怖いなとか、
{netabare}“余計なことは考えない~♪”{/netabare}などとブラック社歌?が流れる職場で幸せを噛みしめる集団心理ってヤバいよなとか。
主より中間管理職や取り巻きの方が闇を感じる組織あるあるとか。
シンプルに部屋そうじしなきゃ心に澱(おり)が溜まる一方だなとか。

道中、ちょっと“お披露目”の試験が長くて退屈かも?とも感じましたが、
コーヒー飲みながら苦い思索に耽る視聴時間には奇妙な充実感があり、
館の深層に迫るということは、人の心とは何かに深入りすること。
との興味から来る中毒性が完走の源に。

最終話は謎の多くを積み残した故のお預け感もありましたが、
今は、この夏放送予定の2期を早く摂取したい心境です。

【作画 4.0点】
アニメーション制作・CloverWorks

冒頭、影を強調したビジュアルに惹き込まれる。
私もお人形さんみたいに可愛らしいエミリコたんに萌えてみるか~と適当に眺め始めたら、
いきなり圧倒され、思わず巻き戻して見返してしまいました。
最初の映像は、1期で明かされた内容を受けた上で再見すると、良く出来てるな~と改めて感心します。

すすが悪感情として館にこべりつくため、生き人形たちは常に掃除に追われる。
連れて、制作スタッフの方も、背景、衣装に至るまですす塗れにする、“こべりつき”が暴れるなど、
この上なく面倒くさそうな作業に挑む羽目になるが、同スタジオは果敢なすす描写を通じて、
作品の個性を引き出すことに成功している。

シャドーは顔が見えないけど、ちゃんと気持ちが現れている?と思わせる描写も○。
個体によって形が違うすすの噴煙?の描き分けも良好。

ランプや強烈な朝日などの撮影処理も影を際立たせる好演出。

【キャラ 4.0点】
主人公の生き人形・エミリコ。旺盛な好奇心が謎に分け入ってしまう原動力。
余計なことノートを付けて忘れてしまおうと励みますが、
そんなことしたら、ますます余計なことを考えてしまいますw
身体が頑丈なだけでなく、ちょっと鬱陶しいくらいポジティブなメンタルに、ラム同様に励まされることあり。

エミリコの主人のシャドー・ケイト。
気ままにすすを噴き出すツンデレ?かとも思っていましたが、
終盤には{netabare}館の秩序に含む所がある{/netabare}と分かり最後までお仕えするに値するお方なのだと再認識。


最初に遭遇するエミリコ以外の生き人形・ミアから始まる、
多様な性格、主従関係を通じた、館の側面を映し出す誘導も巧み。
“お披露目”にて一緒になるシャドー&生き人形の絡み合いも、
人間の感情を管理する難儀を感じさせ、視聴者と“3階の住人”に“娯楽”を提供。

その3階への野心によりアンフェアな試験官で中間管理職のエドワードが1期の煽り役。

【声優 4.0点】
シャドー&生き人形のペアは、基本ひとり二役。
主従で性格も違う、だがシャドーの顔として表情や感情を捧げる異様に幅広い演技で好対応。

それだけにケイト(CV.鬼頭 明里さん)/エミリコ(CV.篠原 侑さん)
主従でキャスティングを分ける当たり前が、
館の異分子として台風の目となる予感を際立たせる。


“こどもたちの棟”にてマウントを取ってくるバービー役の釘宮 理恵さんの暴言も良い感じで憎たらしいです。
役を兼任する主人バーバラの丁寧な言葉遣いの憎まれ口もグッド。
冒頭映像にて、すすを大量噴出して表現された心の闇の所以。
円熟味を増した、くぎゅボイスで是非とも覗いてみたいです。

【音楽 4.0点】
劇伴担当は末廣 健一郎氏。
狂ったサーカスをテーマに明るくて不穏なチェンバロやバンドネオンの音色を散りばめムードを演出。
OP曲「a hollow shadow」をインスト曲にしたのも世界観に引きずり込む好判断。
あと{netabare}8話のエドワードの自己陶酔がダダ漏れになったピアノ曲「私の完璧な世界」{/netabare}も強烈でしたw

EDはReoNa「ないない」
自己否定歌詞を破れかぶれに連発する絶望系シンガーの極致だが、
すす量多めな作品の空気に不思議とマッチ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 37

74.4 4 天真爛漫で成長なアニメランキング4位
ハナヤマタ(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1077)
5104人が棚に入れました
容姿も普通、頭も普通、美術や体育……何だって普通。そんなフツウだらけのぱっとしない14歳、関谷なる。おとぎばなしに出てくるような“ヒロイン”に憧れて、いつかこんな世界から連れ去ってくれる誰かを待っていたが、中学2年生になった今も、あいかわらずフツウの毎日。そんなある日、なるは月光の下に和装で舞う金髪の少女に出逢う。「私と一緒に、よさこいしませんか?」 突然の出来事に戸惑うなるだが、異国の少女ハナに導かれ、次第に『よさこい』という非日常の世界へと踏み出していく。まだ子供だけれど、ちょっぴり大人。花々しい少女達の物語が今、幕を開ける――。

声優・キャラクター
上田麗奈、田中美海、奥野香耶、大坪由佳、沼倉愛美、豊口めぐみ、小山剛志
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

このよさこい部には問題がある! →よさこいをしっかり描いていれば・・・

【レビューNo.82】(初回登録:2023/9/17)
コミック原作で2014作品。全12話。
元々YOUTUBEでオススメアニメとして紹介されていたのと、夏のレビュアーさん
の集まりの中でもオススメということで視聴。
きらら系作品のようですね。

(ストーリー)
全てが平凡なことにコンプレックスを抱いていた中学2年生の女の子、関谷なる。
ある月夜、神社で和服を着て踊る金髪の少女との出会いを果たす。逃げる彼女に
「私も連れてって、妖精さんっ!!」
追いかけながら思わず叫ぶなる。すると彼女は
「私といっしょに踊ってくれますか?」

翌日登校すると、「昨日の妖精」は留学生として再会を果たすことに。
彼女の名は、ハナ・N・フォンテーンスタンド。
以前来日したときに見た、皆で一体感を持って踊るよさこいに憧れ、自分もやり
たいと思っていたのだった。早速メンバーに勧誘されることになったなる。
人前で踊るのに抵抗があったなるだが、部員勧誘を手伝っているうちに
「私もみんなのように輝きたい」
と思うようになり、一緒に踊ることを決意。
そしてなるの親友・笹目ヤヤや幼馴染で先輩の西御門多美らに声をかけ、部員を
集めていく。
夏の「花彩よさこい祭」を目指した「よさこい部」の挑戦が今始まる。

(評 価)
・OP/EDが神がかっている
 他のレビュアーさんも皆触れていますが、OP/EDがホント神がかっています。
 特にOP「花ハ踊レヤいろはにほ」がとにかく凄い!
 詳しいことは他の方が解説されているので割愛しますが、「ここでそうくるか」
 というような転調具合とかが普通じゃなくホントヤバイ。
 本作では、この曲はなる達がよさこいを踊る時に使う、自作のオリジナル曲扱い
 にもなっています。

・タイトル「ハナヤマタ」の由来
 タイトルは、ヒロイン5人の名前の頭文字を並べ替えたアナグラムだそうです。
 ●(ハ)ハナ・N・フォンテーンスタンド。(中学2年生)
  アメリカからの留学生。前向きで積極的な性格で自分がやりたいことに正直。
  母親は離婚してアメリカで仕事をしている。(日本では父親と2人暮らし)
 ●(ナ)関谷なる(中学2年生)
  自分のことを「何の取り柄もない極めて普通な女の子」だと思い込んでおり、
  また気弱な性格から長らく踏み出す勇気を持てず、行動に移せせずにいた。
 ●(ヤ)笹目ヤヤ(中学2年生)
  なるとは小学校来の親友であり才色兼備で、なるの憧れの存在。
  でも「ツンデレ」っぽいキャラで、なる達には強く当たってしまうことも。
  自身もバンドを組んでいて、オーディションを目指している。
 ●(マ)常盤真智(中学3年生)
  生徒会会長で面目な性格で正義感が強く、厳しい態度で接することが多い。
  (最初はハチャメチャなハナ達の活動に対立していた)
  姉(よさこい部顧問)との確執を抱えている。
 ●(タ)西御門多美(中学3年生)
  生徒会副会長で温厚な性格であり、容姿端麗・頭脳明晰。なるとは幼馴染。
  (彼女もなるの憧れの存在)
  ファザコンで厳格な家柄ということもあり、西御門の家に相応しい娘として
  父に認められるよう父の意向に沿って、バレエ・ピアノ・茶道・華道など多
  くの習い事をこなしている。

・中学生の青春群像劇としては悪くないが・・・
 ・特になるについては
  「おとぎ話のヒロインのように、誰かがここから連れ出してくれる」
  という受け身体質から
  「自分が本当にやりたいことと正面から向き合う」
  という能動的に変わり、失敗しながらもそれを糧に成長していく姿がしっか
  り描かれています。
 ・それに加え、他のメンバーの掘り下げもしっかりしていくので、「中学生の
  青春群像劇」としては見応えがあると思います。
  でもそれに尺をかけすぎというか、{netabare}ヤヤが入部するのが5話の終わり
  (それに6話でバンドの解散騒動があり、7話でもまだグダグダ引っ張るw)
  真智に至っては10話の頭からようやく部員として始動という、{/netabare}「よさこい部」
  としての活動のテンポがかなり悪いです。
 ・しかも
  {netabare}・夏の「花彩よさこい祭」前に出場したイベントで曲を入れたCDを忘れた!
  ・「花彩よさこい祭」の申し込み忘れてた!しかも期限切れてる!!
  ・以下特大ネタバレ
   {netabare}最後の「花彩よさこい祭」前にハナの家族が和解して帰国するとかwww{/netabare}{/netabare}
  メンバーの掘り下げも相まって、ともかくアクシデントや家庭事情頼みで話
  を盛り上げようというのが多すぎで、終始バタバタしてる印象が強く、落ち
  着いて視聴できないって感じなんですよね。
  「この美術部には問題がある!」違ったw「このよさこい部には問題がある!」
  って位にお前ら何やってんだよっとw

・肝心のよさこいの魅力がほとんど伝わらない
 ・第1話のハナとなるの幻想的な出会いから、2話のなるが初めて「鳴子」を鳴
  らすシーンまでは本当に素晴らしく期待大でしたが、そこから部員集めのテ
  ンポの悪さから始まり、よさこいとしての見せ場が少なすぎる!!
 {netabare}・しかもメインの夏の「花彩よさこい祭」も、ハナの帰国騒動で興を削がれた
  上に、作画の手間を省きたいのか、5人のそろい踏みもほんの少しだとか…
  いや作中一番力を入れなきゃいけないところでこれでは、なんのためにこの
  作品をここまで視聴してきたのかって感じですね。
  (ここはフルでしっかりみせて欲しかった・・・){/netabare}

同じ「きらら系」でも「けいおん」が女子高生の緩い日常とバンドのかっこよさ
の両輪をしっかり描いて超人気作になったのに対し、本作は
・中学生の青春群像劇を少しシリアスに描きすぎた(尺も取り過ぎ)。
・キャラデザとか秀逸なのに、もう少し緩さがあってもよかったのでは?!
・肝心のよさこいにもっと尺と作画を費やせよ!!(作画自体の質はいい)
という、個人的にはちょっと残念な結果に終わったかなという印象ですね。
いろいろとポテンシャルは高いと思うので、もっとよさこいを面白く魅せること
に注力していれば・・・
(物語としてよさこいである必要性がかなり薄かったかなっと)
まあ原作者が描きたかったものは、そういう方向性じゃなかったのかも。
(私が期待してたものとは、方向性が合わなかったのかな)
OPは本当に素晴らしいので、そこは本当に一度観て欲しいなっと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

よさこい

ガールミーツガールとよさこい。
凄まじく内気な少女なるがアメリカからよさこいを踊りたいとやってきたハナと出会ってというお話し。

それぞれのキャラクターの心情に焦点を当てて、葛藤ありつつも仲間集めするというありきたり?な展開ではあるが、普通に楽しめる作品だった。
嫉妬(ツンデレ?)やファザコン、姉妹葛藤などなど。

個人的には海坊主とさり先生がもう夫婦みたいでこれからどうなるんだろうとわくわくしながら見ていたが、これは物語の主題ではないので、ちと残念。いい具合に釣られているのがツボ。

あとWUGのメンバーが少し出ているのは少し嬉しかった。
彼女達は最近どうしているかなあ?僕が知らないだけだろうけど。


OP
花ハ踊レヤいろはにほ チーム“ハナヤマタ”[関谷なる(上田麗奈)、笹目ヤヤ(奥野香耶)、ハナ・N・フォンテーンスタンド(田中美海)、西御門多美(大坪由佳)、常盤真智(沼倉愛美)]
ED
花雪 smileY inc.
12話のみチーム“ハナヤマタ”ver.
挿入歌
コドクシグナル Need Cool Qualityという笹目ヤヤが所属するアマチュアバンドが演奏する曲
よさこいの楽曲は
ココロフルサト、しなと屋正調、夏月半簾風、ちょんまげ、愛音というタイトルの楽曲らしい。
OPのぱーっとぱーっと晴れやかにが印象的。合いの手含めてなんだか可愛い楽曲。
ED歌うのはsmileY inc.(スマイリー)という音楽ユニットらしい。大坪由佳と、VOCALOIDを用いるクリエーターのゆうゆからなるようだ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
フツウだらけのぱっとしない14歳、関谷なる。中学2年生になった今も、あいかわらずフツウの毎日。そんなある日、なるは月光の下に和装で舞う金髪の少女に出逢う。「私と一緒に、よさこいしませんか?」花々しい少女たちの物語が今、幕を開ける。


1. シャル・ウィ・ダンス?
なんだって普通の中学2年生・関谷なるは、ある夜月光の下に和装で舞う金髪の少女ハナに出逢う。それはなるが『よさこい』という非日常の世界に触れた瞬間だった。なるは戸惑いながらも、「私も輝きたい」と新たな第一歩を踏み出す。

2. ジェラシー・ローズ
なるとハナは学校の皆がどうしたらよさこいに興味を持ってくれるか話し合いをする。急接近する二人の仲がおもしろくないなるの同級生ヤヤ。ちょっとしたすれ違いをきっかけに喧嘩を始めてしまうなるとヤヤだったが...

3. ガールズ・スタイル
よさこいショップ「勝」を訪れたなるとハナは、夏に開催される「花彩よさこい祭」のことを知る。よさこい部で出場しようと意気込むハナ。しかし部を結成するには最低でも4人が必要だという。部員集めのパフォーマンスを学校で繰り広げるハナに、ヤヤは...

4. プリンセス・プリンセス
生徒会長・マチに屋上の使用禁止を言い渡されたなる達。しかしなるの幼馴染で生徒会副会長のタミは、他の活動場所が見つかるまでの間は取り計らうと約束する。大和撫子然としたタミに、よさこいを一緒にしようと誘うハナ。タミは...

5. ファースト・ステップ
タミとヤヤの加入で、ついに部員が4人揃ったよさこい部。夏に開催される「花彩よさこい祭」のステージで踊ることを目標に活動をスタートする。しかしまだ本物のよさこいに触れたことのないなる達は、タミの提案で「湘南よさこい祭り」に行くことに。

6. トライ・トライ・トライ
花彩よさこい祭に向けて準備を進めるなる達。シンボルマークに、衣装に、振付、音楽...。そんな中、ハナが見つけてきたのはデパートでのステージイベント。よさこい部での出場を計画するも、課外活動の許可を出すには2つの条件をクリアするようにとサリー先生に言われてしまい...!?

7. ガール・アイデンティティー
デパートのステージイベントも近づく中、なんだか元気のないヤヤ。どうやら先日のバンドオーディションが関係しているようで...?理由を話そうとしないヤヤを気遣い、力になろうとするなる達だけど、そんななる達にヤヤは思わず感情をぶつけてしまう。

8. ミッション・イベント
ヤヤの正式加入で名実ともに4人揃ったよさこい部。デパートのイベントに向けて振付や音楽の準備が進むが、よりによってイベント当日、音楽が収録されたCDを忘れてきてしまう。「妹に頼む」と言うサリー先生が呼んだのはなんと生徒会長のマチだった。そして初めてのステージに...

9. シスター・コンプレックス
デパートでの失敗を乗り越え、花彩よさこい祭でこそ踊りを成功させようと決意を新たにしたよさこい部。そんな折、マチが「よさこい部はまだ正式に認められていない」という衝撃の事実を告げる。代理教員であるサリーは部の顧問になれないからだという。

10. オンセン・ガッシュク
マチの入部で5人になった由比浜学園中学よさこい部は、花彩よさこい祭に備えて箱根で温泉合宿をすることに。はしゃぐハナ達とは対照的に、入部からまだ日の浅いマチは、遅れを取り戻そうとハードな練習を強要してしまい...?よさこい部の合宿は楽しいだけでは終わらない!?

11. スマイル・イズ・フラワー
花彩よさこい祭まで、いよいよあと3週間!よさこい部の練習にも力が入る一方、ハナがなんだか浮かぬ顔。何か心配事があるのではないかと気遣うなる達。そして花彩よさこい祭で踊る音楽に歌入れを行ったその夜、ハナがなるのもとを訪れる。泣きじゃくる彼女が告げたその言葉とは...。

12. ハナヤマタ
ついに迎えた花彩よさこい祭当日。ハナがいなくなってしまったことで少し落ち込んでいたよさこい部を盛り立てたのはなるだった。ハナと初めて出会ったその場所で、なるは決意の表情で鳴子を鳴らす。そしてハナも...少女たちのひと夏の思いが結ぶ時。かわいく元気にハナヤマタ!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
ネタバレ

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

厚さ1mmの花弁

【1話視聴後】
{netabare}
  今のところは定番ストーリーですが、まあ導入はこんなもんかと。
  肝心なのはこのあとなので、今のところは保留とします。

  ひとつ、言っておきたいこと。
  「アニメだからいいじゃん」
  これは大概好ましくないお約束なので、そこに甘えて欲しくはないですね。
  ゲームなんかのソレとは違って、視聴者側にメリットがありませんから。
  そういう動きをさせたいならそれに見合ったキャラ設定にするのが妥当だと思いますよ。

  全体の印象としては悪くはないかな。
  作り手の想いも伝わってきますし、変に奇抜なストーリーになっているわけでもないので、
  主人公含め伸びしろは十分にありそうです。
  今期見るものないという理由も掛けあわせて、期待値盛ってみます。
  まあちょっと浮世離れしているのが気になるんですけどね。

  ああ、あと音楽いいですね。
{/netabare}
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【5話まで】
{netabare}
  ううん、思っていたよりも伸びが弱いですね。
  筋書きは王道で良いですけど、もう少しスパイス加えないとこのままズルズル行きそうです。

  あと肝心なところで動きがないのも気になりますね。
  よさこいシーンは謂わばこの作品にとっての華(名シーン)になるはずなので、
  もっと力を入れて欲しいです。
  1話のぶっとんだ動きはどこにいったのやら。
  その影響もあって大人しさが悪目立ちしている印象です。
  バランスが難しいとは思いますけど、要所での動きやストーリーの方はもっと暴れさせても良いのではないでしょうか。

  最後にひとつ。
  是非とも魅力的なライバルは登場させて欲しいです。
  おそらくそれだけで作品の質が数段上がるので。
{/netabare}
(2014.8.5)
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【10話まで】
  エピソード自体は悪くないと思うのですが、節々で脇の甘さが出てますね。
  例えば10話だと、
  {netabare}①大会への出場権獲得
  ②旅客こぞっての声援

  前者については、あまり良い解決法が思いつかないので言及しません。
  私的には出場見送りもアリだったとは思うんですけどね。
  後者については、敵役を配置するともう少し説得力が出たかも。
  部屋での練習時に、仲居さんの注意ではなく売れない作家系の客人が怒鳴り込み。
  外での練習時に、再度遭遇。すかさず撤退しようとするが、事無きを得る。
  理由としては個人練習するマチを見て自分と重ね感情移入したから、とか。
  「余所でやったら他の客に迷惑だろ」なんてツンデレ台詞言わせたり、
  もう一歩踏み込ませて後に大きな味方として登場させる、とかも面白そうですね。
{/netabare}
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【11話感想】
  とんだ勘違いしてました。てっきり24話構成かと。
  最終回の展開も明白なので、ひと足早くまとめちゃいます。

  まず構成。
  この手の作品では良く見るんですけど、承の薄さが著しいですね。
  ぶっちゃけ中身に当たる部分なので、ここに力が入っていないと転結で何をしても付け焼刃にしかなりません。
  こういう形の結にしたいなら、仲間集めではなく、仲間との思い出に時間を割かないと厚みに問題が生じやすいかと。
  尺的に厳しいのはわかりますが、理想としてはその時点で考える得る最大の山場を中盤に持ってくるぐらいの勢いが欲しいですね。
  山場を越える山場は、しっかり描いていれば自ずと出来上がるはずなので。(特にこういうストーリーは)

  次に題材。
  開拓する意志は良いと思います。ただ、なぜ〇〇が題材なのかがわからないのはNG。
  これは言い換えると題材を題材としていないことになるんですよね。
  設定と物語が剥離していたら、作品として歪なものになるのは至極当然かと。
  青春や友情、恋愛だけを描きたいなら普通の学生で十分。
  他に付け足したいなら、是非そちらをメインに据えて欲しいです。物語が動けば上記のものも勝手についてきます。
  往々にしてそれらを主体にしたものが薄っぺらく感じられるのは、そういう理由じゃないでしょうか。

  総評としては、題材以外はよくある作品。
  良く言えば言葉としては王道(表現としては庶民道)、悪く言えば量産型。
  なので平均点の☆3.5で。
  私的には、OP曲やそこへの入り(11話)、和風なイメージなど目を惹く部分もあったので、もっと頑張って欲しかったです。
  あとは最終話でどれだけ魅せられるか次第で、多少上下するかも。
(2014.9.16)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
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