大阪で笑いなおすすめアニメランキング 8

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの大阪で笑いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月22日の時点で一番の大阪で笑いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.6 1 大阪で笑いなアニメランキング1位
あずまんが大王(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (687)
3322人が棚に入れました
舞台は、とある高校。10歳だが優秀なので編入してきた美浜ちよ、元気が取り柄の滝野智、一見恐そうだが実は動物好きの榊、関西人というだけであだ名が決まった大阪こと春日歩や、恐らく登場人物中もっとも自己中心的で身勝手な担任のゆかり先生などなど、それぞれキャラクターの突出した登場人物達が繰り広げる、楽しくどこにでもありそうで、でもなさそうな日常。大仰なタイトルとは裏腹に、簡略化された線と抑え気味の演出で進行する。笑いのポイントを意図的にずらすこともよく行なわれ、ベタとシュールの間を行ったり来たりする独特の空気感があるアニメ。

声優・キャラクター
金田朋子、浅川悠、松岡由貴、田中理恵、樋口智恵子、桑島法子、野川さくら、平松晶子、久川綾、石井康嗣

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

日常の降臨

※あくまでもネタレビューですw
いきなりですが、映画にしても音楽にしてもその時代ならではのモノがあると思います。
それはアニメにも言えることであって、
エヴァにしてもハルヒにしてもそのような節が伺える。

けいおんレビューhttp://www.anikore.jp/review/1187556/

本作は空気系いわゆる日常系の原点と呼ばれている作品で4コマきららのアニメ化処女作です。
私はけいおんのレビューでも書いたのですが、この日常系はセカイ系の系譜とはいきませんが派生したモノではないかと勝手に思ってますってなレビュー。

本作が放送されたのは2002年。
多分後発的にらきすた、ひだまり、けいおんと続く作品群でさらに価値を認められたのだと思いますが、
らきすたが2007年けいおんが2009年です。

☆涼宮ハルヒの憂鬱2006年
そこで私が思うにあずまんが→らきすた→☆けいおんと日常系が続く中
京アニルートとしてらきすたとけいおんの間に☆ハルヒがあってけいおんが生まれた気がします。

ハルヒはセカイ系ですが色々な要素を含んだ作品です。
その中でハルヒは最終的に非日常なセカイより、キョンのいる日常セカイを選び、
「日常の楽しさ、セカイの終焉、ボーイミーツ作品でもあります」
その日常の選択と、ハルヒ放映当時話題になったGod knowsの演奏クオリティーを通してけいおんが誕生したのではないでしょうか。そしてらきすたで京アニは空気系の感覚を掴み、けいおんに至ると考えます。

また時代背景としては2chが生まれた年1999。
ニコ動2006年。SNSは大体00年前半。またコミュ力とか言い始めたのもここら辺?

そんな感じで自分の気の許せる相手とのコミュニケーションを楽しめる
セカイ系のセカイを無くしたキャラだけで作れる低予算アニメであり萌え重視
アニメがメジャー化していったのもここら辺から

ちなみに京アニは日常系を意識して作ったわけではないようです。
こんな感じで時代とも大人の都合ともマッチし日常系は生まれたのではないでしょうか。
あずまんがの事をあまり触れてませんがそこはご愛嬌でw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 44

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

女子高生とか好きだから!!!

あずまきよひこ氏の4コマ原作アニメです
今大変なムーブメンツを起こしている萌え4コマの源流、
すべての萌え4コマはあずまんが大王の注釈にすぎぬ
とまでは言いませんが、後の萌え4コマ作品群に多大な影響を与えた(通称あずまんがフォロワー)、偉大な作品です


制作はJCスタッフ、監督は錦織博氏です
たまにビビッと来るモーションがあります、岸田隆宏氏原画パート含む4話など
静と動と言えば、割と動なアニメーションで
退屈せず見れると思います

面白いですね、ギャグ冴えてます、かなり
現実だと寒い同じネタリピートも、今作なら爆笑できます
また物語が完結してるのも魅力ですね
そしてキャラが可愛い
ちゃんと、萌えからキャラが生まれるのではなく、キャラから萌えが生まれてます
ことアニオリ回の19話はかなり良いです
あの場面は、私の思うところ、物語全体での起承転結の転だと思います
時と共に変わるもの、変わらないもの、を子供視点と大人視点で見つめる様子を描き、その答えが、最終回のちよちゃんの台詞にも繋がっている気がします

声優さんは、、、まぁカネトモさんこと金田朋子さんでしょうね。。。
ものすごい声だなぁと思ってましたが、いやはや・・・
数々の逸話を残していますカネトモさんですが
最近めちゃイケの新面オーディションに出てたり、超音波ボイスがニュースで取り上げられたり、いやはや・・・
ちよ父にまさかの若本、以外ははまり役ばかりでしたね
智ちゃん役の樋口智恵子とか素晴らしい

もうどれほど聞いたことか、このOP「空耳ケーキ/Oranges & Lemons」
作詞は畑亜貴さん、この頃からすでに爆走してますね
優しい雰囲気な曲ですが、歌詞内容は電波で、少し怪しいですが、ん~、脳に直接来る曲です・・・
はい、そしてED、同歌手による「Raspberry heaven」
荘厳で、聞いててドキドキする曲ですね、こちらも大好きです

智ちゃん押しです
本来の私なら真っ先にちよちゃんに行くのですがね、何があったんでしょう
うざかわ系はあまり趣味にないものの、智ちゃんは良かった
髪型は2年生時のが好きです
大阪さんも可愛いですね、大阪さん弁がまた良いんだ、へーちょ可愛い
ただ、ちょっとアホの子すぎやしませんでしたかねぇ
あと、やっぱりよみはエロいな


良い作品でしたね
セリフも、明日に使えるギャグ知識満載ですし
なんといっても萌え4コマの先駆者ですからね
そういう系好きなら、まず見ときたい作品です

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

……keniee…… さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

大好きな ほのぼの系学園アニメ

4コマ漫画 原作   全26話


高校生の ほのぼの日常系 ベースは学校内です

ほんとに
キャラがみんな かわいいのです


私の 大好きキャラは

高校といっても 小学校から飛び級してきた 
10歳の ちよちゃん

  文化祭でキグルミを着た
  よちよち歩きの ちよちゃん それだけでOK♡♡♡

う~ん♪ かわい~♡♡♡ (*//艸//)♡


大阪から転校したてきた
おおさか(あだ名)ちゃん

  関西弁て いいですよね♪♪

ほのぼのほのぼの ストーリーです


☆メインキャラ   声

 美浜 ちよ   金田朋子
 春日 歩    松岡由貴
 滝野 智    樋口智恵子
 水原 暦    田中理恵
 榊       浅川悠
 神楽      桑島法子

 声優おんち なので  初めて調べてみました 
 金田朋子さんなら わかりますよ~~
 調べて ビックリです
 いまTVにバンバンでてますものね

これから いつも聞いてる声だなぁ
と思う声優さんたちを覚えていきたいと
思っています♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 24

81.7 2 大阪で笑いなアニメランキング2位
りゅうおうのおしごと!(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (847)
3812人が棚に入れました
玄関を開けるとJSがいた―

「やくそくどおり、弟子にしてもらいにきました!」

16歳にして将棋界の最強タイトル保持者『竜王』となった九頭竜八一の自宅に押しかけてきたのは、小学三年生の雛鶴あい。九歳

「え?、・・・弟子?え?」

「・・・おぼえてません?」

覚えてなかったが始まってしまったJSとの同居生活。
ストレートなあいの情熱に、八一も失いかけていたモノを取り戻していくのだった。

声優・キャラクター
内田雄馬、日高里菜、佐倉綾音、金元寿子、茅野愛衣、久保ユリカ、橋本ちなみ、小倉唯

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

石川県の方言・文化の描写がかなり問題あります。

* 正直、ほとんど作品レビューとかけ離れた駄文考察ですが失礼・・・

第一にヒロインの小学生が七尾市和倉町出身だそうですが、盛んに「金沢弁」をしゃべってます。
七尾なら「能登弁」の筈ですので、微妙に違います。
まあ、金沢弁でも能登弁でもいいのですが、石川県方言としてはいろいろ間違いが多いうえ、
「あらへん」とか「せやから」とか石川県では絶対に使わないような関西弁が随分、混じっています。

それと、アニメでは端折られてますが、原作ではヒロインが金沢カレーを作る描写がありますが。
金沢カレーはとてもとても小学生どころか一般人が作れるような家庭料理ではありません。
地元金沢でも、金沢カレーは家庭で作られるものではなく、金沢カレー専門店でのみ作られて食べられるものです。
他には「金沢カレー」と商品名を付けたカレー弁当がスーパーで売られているくらいですね。
くどいようですが、今「金沢カレー」と呼ばれているカレーライスの歴史は30年程度、名称として「金沢カレー」が使われだしたのは2006年頃からご当地カレーの「よこすか海軍カレー」や「札幌スープカレー」の対比として「金沢カレー」という言葉が徐々に使われ始めたそうです。
原作者は「金沢カレー」なんていう名称から、かなり昔から金沢の家庭で金沢カレーが当たり前に作られ食べられている石川県定番料理とでも思ったのでしょうか?
金沢の一般家庭で家庭料理として食べられているカレーライスはバーモントカレーとかジャワカレーとか日本全国で普通に売られているカレー粉を使ったものや一般的なレトルトカレーばかりです。

かろうじて解釈するとヒロインはよっぽどの料理の天才で自分で金沢カレーに必要なスパイスを入手・ミックスして自己流金沢カレーを作ったのでしょうか?
そんな天才的料理技量があるなら将棋作品より料理作品にでもした方が良いです。

なんでも原作者は岐阜県出身で金沢大学(金大)出だそうですが、金大には関西人が多いそうなので、
金大のコミュニュティに属していた作者ゆえに、石川県方言や金沢カレーの誤解が生じた気がします。

石川県を舞台にしたアニメとして有名なのは「花咲くいろは」。
それと石川県に類似した方言を使う富山県を舞台とした「クロムクロ」のように
あんまり変に方言や地方文化を絡めすぎずに作った方が良いと思います。
岐阜県飛騨地方を舞台とした作品に「氷菓」や「ひぐらしのなく頃に」がありますが、あんなふうな作りで良いと思いますね。

追加
金沢カレーの件ですが、金沢カレー専門店から「計り売り」を購入してくる手がありました。
調べてみると作品の舞台の大阪にも金沢カレー専門店がありました。
それと「ヤフーショッピング」を調べると「ゴーゴーカレー」「チャンピオンカレー」などがレトルト形式で通販しているようです。
あいちゃんの作った絶品金沢カレーは計り売りや通販などで入手した金沢カレーに具を加えるなどの自分なりの工夫を加えて作ったと思われます。
ただし石川県内でも家で金沢カレーを食べる時に四話で描かれていたように、わざわざフォークを使ったりはしませんけどね。勿論、金属製の皿も使いませんし、キャベツを微塵切りにして乗せたりもしません。
普通の皿で普通にスプーンで食べます。

そもそも、金沢カレーはあくまでB級グルメであって伝統的郷土料理ではなく、金沢でも知らない人、食べた事の無い人の方が多いと思います。
ただ、大学生の間では非常に人気があるようです。大学生の間では昼も夜も金沢カレーという人もいるようで、金沢カレー専門店の混雑時間は大学生くらいの年代の若い人たちでびっしりです。
要するにこの作品のあいちゃんの言葉は「金沢弁」ならぬ関西からやってきた学生たちによる金沢弁と関西弁がミックスされた「金沢大学弁」であり、
金沢カレーの誤解は「金沢の大学生の食生活」から着ているようです。

* 金沢カレーの話しばかりしてしまいましたが、作品についても少し考察しまが、
三話で将棋初めて三か月の小学生女子が二枚落ちで七段のプロに勝つというのはちょっと無理があります。
続いて最強の女流棋士の銀子にも飛香落ち対局で優勢にすすめます。むしろこっちのほうはある程度、納得がいきます。
この時の八一の「優勢ですよ」という発言はあくまで駒落ちのハンディを加味してのものでしょう。
確かに大きな駒落ち将棋の場合は理論的には正しく指せば必ず勝てるものですから。
それから銀子が逆転したという事でしょうね。
銀子との対局はいろいろ言われてますが「もしや、勝つのでは?」くらいならありでしょう。

*2 「竜王は本当に最高の位か?」
今でも本音としては「名人」が最高の位と考えている人は多いですね。
昔、こんな話しがあります。王位戦だったかで、まだ六大タイトル制だった時期に羽生と米長にこんなインタビューがされました。
「もしも名人位か他の五冠かどちらが与えられるとしたら、どちらを貰いますか?」
羽生は「そりゃ、他の五冠でしょう」と軽い口調で微笑みを浮かべながら答えましたが、
米長は「言うまでもない事、名人」と重々しく答えたそうです。
それだけ、名人は重いタイトルなわけです。
名人位の歴史はなんと西暦にして1612年まで遡りますが、1935年の「実力制名人」が始まる以前までは江戸時代は世襲制、明治以降は名誉称号でした。
それに1948年の「全日本選手権戦(九段戦のちの十段戦の母体、広義では竜王戦の起源と言えなくもない)」、
1950年の「王将戦」などの諸タイトルが続いたわけです。

ちなみに竜王位が最高のタイトルという取り決めになったいきさつは、
読売新聞社が「十段戦を廃止し新たに最高賞金を設定した新タイトル竜王戦を始めるので、最高賞金なのだから、最大権威という扱いにして欲しい」と日本将棋連盟に訴えたので、
将棋人口の減少などから収入獲得の点でスポンサーが大切だった、日本将棋連盟がOKしたわけです。

なお、現代の位置付けでは事実上、「竜王と名人は同格」と言われています。
また名人戦に関しては「最も歴史が長く格式がある」とか言われています。

wikiからの引用ですが・・・
>竜王戦は棋戦として序列1位であるが、竜王在位者と名人在位者の序列はタイトル保持数が多い棋士が上位となり、同じ保持数の場合は棋士番号が小さい方(プロ入りが早い方)を上位とすることになっている[注 3]。なお、1名が竜王と名人を独占した場合は、「竜王・名人」と呼ばれる。これは、竜王戦は賞金が最も高額だが、名人位は他のタイトルと比べ圧倒的に歴史が長く権威があり、竜王と名人の序列をつけにくいためと考えられる。(中略)
なお、竜王および名人は将棋界の代表として、アマチュア段位の免状への署名等、対局以外の多くの業務を課せられる。

という事です。
しかし、作品的に言えば、名人は獲得するのにC2→C1→B2→B1→Aと順位戦を駆け上がりA級順位戦で最高成績をおさめると名人に挑戦できるシステムなので、獲得するまでプロ入りしてから最低、五年はかかるわけです。
それに対して竜王戦は竜王戦の予選は1組から6組までに分かれたリーグ(ただし下位リーグからの進出者には不利な構成だが)の優秀成績者のトーナメント戦で始まるので、最も低いリーグの6組の棋士でも
トーナメントに勝ちあがって竜王タイトル戦に挑戦でき竜王に勝てば竜王のタイトルを得られるシステムになっています。
つまり「17歳の名人」は事実上、無理ですが「17歳の竜王」はありえるわけです。

*3 「地獄の三段リーグ」について
このシステムについても説明しておきます(でも、今のアニメではあまり関係ない話しですがのちの銀子などの関門になります)、
女流棋士ではなくプロ将棋棋士になるには奨励会を抜けて四段にならなくてはいけません。
しかし、その最大の関門として立ち塞がるのが「三段リーグ」です。
奨励会三段にもなり、もうプロ棋士も同然の棋力を身に着けた棋士たちがここに数十人在籍していて、
彼らが半年に一度行われるリーグ戦を行い一位と二位の成績をおさめた者のみが四段になれるシステムで、まさに地獄です。
しかも25歳になったら退会しなくてはいけないという厳しい規定もあります。
一位と二位の棋士だけがプロ棋士になれるというのはあまりにキツいシステムで、多くの才能ある棋士たちがここで涙を呑んで退会していきます。
あんまり厳しいので「次点(三位)を二回取った三段棋士はフリークラスに編入できる」という救済措置もできましたが、やはり厳しいのには変わりはありません。

なぜ、こんなきついシステムになっているのかというと、「将棋プロ棋士があまりに増えると食っていけなくなるから人数制限している」に、他なりません。
医者とか弁護士のように「その職にふさわしい技能」を身に付ければ人数無制限でなれるというわけではないのです。
ちなみに奨励会三段の女性は二人居ます。一人は里見女流五冠(残念ながら一度も三段リーグで勝ち越す事も出来ず年齢制限で退会しました)、もう一人は女流棋士ではなく奨励会に専念している西山朋佳三段という女性の将棋棋士です。
西山三段は三段になった当時、三段リーグで六位だったかを取り騒がれ、その後も何度か勝ち越したりしましたが、
今はちょっと負け越しが続き、厳しいようですが、年齢制限いっぱいまではあきらめないそうです。

*作品と関係が薄い、いろいろ話しの長文を書き連ねてごめんなさいです。作品鑑賞の参考にしてください。

駄文 金沢では今は死ぬほどの大雪です。
綺麗に除雪した状態からでも、たった一晩で車の窓ガラスの半分に達する程の雪が降り、まず除雪しないと、ドアすら開けられない状態です。
しかも、そんな積雪が夜も昼も続いていて天気予報によると、だいぶ先まで続くのだから、ウンザリです。
「断続的な大雪」ならぬ「連続的な大雪」です・
仕事に行けない人やあちこちで車が雪にハマって動けなくなっている状態です。
融雪装置のない脇道は除雪用の雪上車やキャタピラの重機以外はほとんど動けない状態です。

*最後まで見ました。お話しとしては面白かったです。
最後の方は方言も出なくなってましたね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 49

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

16歳の竜王なんて原作1巻の頃はただの絵空事と思っていたけれど…。(追記: 10歳の囲碁プロ棋士(女子小学生)誕生に寄せて)

== [下記は第1話視聴時レビューで以下、視聴前レビューと追記レビューが続きます] ==
第1話を観ました。アニメの1話目として構成するための時系列の整理などはあったものの、欠落して拾われなかったエピソードは今のところないと思います。

作画も良く、『りゅうおうのおしごと!』のアニメのツカミとしてはほぼほぼ満点かと思います。

1巻目で八一が対戦する神鍋歩夢(かんなべ あゆむ)の他、JS研の面々が喋っていたり、他の女流棋士が台詞はないものの八一とあいの横を通り過ぎて行ったりしていました。この辺りはアニメならではの演出ですね。

通常OPがEDに使われていましたが、夜叉神天衣(やしゃじん あい)や祭神雷(さいのかみ いか: 通称イカちゃん)、釈迦堂里奈(しゃかんど りな: 別名エターナルクイーン)なども出ていました。イカちゃんや釈迦堂さんも本編で出番があるのでしょうか。楽しみです。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで] ==

== [以下、視聴前レビュー] ==
2017年冬アニメ本命候補作ということで、視聴前レビューです。

原作は同タイトルのライトノベル(GA文庫刊)で、作者は『のうりん』の作者として知られる白鳥士郎先生です。まだ原作は終了していませんが、おそらくアニメは区切り良く終われるものと思われます。

タイトルの「りゅうおう」は将棋の棋戦タイトル「竜王」のことです。主人公の九頭竜八一(くずりゅう やいち)は中学生でプロ棋士となり高校には進学しておらず、16歳4ヶ月で史上最速の竜王タイトル保持者となったという設定です。

この『3月のライオン』の桐山零よりも凄い経歴は1巻刊行当時は「まあフィクションだからね」と軽く流せたのですが、藤井四段の登場により絵空事とは言えなくなってきました。

まあ、それはさておき普通なら竜王とはいえ十代の男の子が容易に弟子などとるはずもないわけですが、あにこれのあらすじにもある通りそこに小学校3年生の雛鶴あい(ひなづる あい)が、弟子にしてくれと現れるところから物語は始まります。

本作の構成要素としては「将棋」、「ロリ成分」、「ラブコメ」が三本柱として挙げられると思います。加えて「成長物語」としての構造も持っています。

「将棋」については主人公の他、あいを始めとするヒロイン・サブヒロインがことごとく将棋関係者である点、「ロリ成分」についてはあいを始めとするヒロイン・サブヒロインを含めた女子小学生が多数出てくる点、「ラブコメ」についてはあえて「ヒロイン・サブヒロイン」という書き方をしている通り八一を男性主人公とするハーレムラブコメ的な構造がある点が該当します。

ヒロイン(と敢えて言ってしまう)の年代は小学生のあいと夜叉神天衣(やしゃじん あい)、中学生の空銀子(そら ぎんこ)、そして年上のおねえさんポジションの清滝桂香(きよたき けいか)と多岐にわたります。

そして少なくとも原作では加えて八一以外にも「ヒロイン」相当のキャラクターに関しては同時に「女性主人公」とも言える局面・エピソードがあり、各々の成長物語として読むことができます。

これら将棋/ロリ成分/ラブコメ/成長物語の4つのうちの2つ以上に乗っかることができれば、おそらく楽しく視聴できると思われます。

原作のの知名度や書籍売り上げ的にはもちろんですが、個人的には2018年冬アニメ本命候補の1つでお勧めです。
== [以上、第1話視聴前レビュー] ==

2018.1.16追記:
第2話目を観ました。ちゃんと八一と歩夢が対局している盤面が出ましたね。原作で具体的な盤面を想定していたか覚えていませんので後で読み直してみます。誰が監修しているんだろう?
→ アニメのホームページのスタッフのところに野月浩貴 八段がアニメ将棋監修としてクレジットされていました。にゃん^^さん、情報提供ありがとうございました。

2018.3.28追記:
全話視聴完了。序盤はキャラ萌え要素を強めに押し出して視聴者を掴もうと試みて、原作の「将棋に関する真剣勝負」的なシリアス成分は、ほぼ終盤の3話くらいに集めてきた感じのシリーズ構成でした。

1クールで原作5巻分は尺的にきつかったとは思うのですが、ここが話のひとつの切れ目でもありどうやら原作者の意向でも沿っていたようなので、こういうものだと思うことにします。

原作の知名度アップ、売り上げ増への貢献はたぶんそこそこ見込まれていてその目的は果たしたといえると思います。

改めて「原作は面白いですよ」と言っておきます。ただ、JS要素はだいぶん薄まってきている気がするのでそちらに期待の向きに対してはご期待には沿えないかもしれないのですが…。

あと、ご承知の通り現実の方が「原作殺し」にかかっていてそこは今後どうなるんでしょうね(笑)。

2019.1.31追記:
将棋と囲碁という違いはあるものの、つい先日10歳の少女である仲邑菫(なかむら すみれ)さんが4月からプロ棋士となることが決まりました。プロ棋士内定に際してや格上相手と目される対局に際しての記者会見がYouTubeで観られたりするのですが、この会見の様子などを観ていると雛鶴あいのキャラクター造形にはライトノベル特有の記号化を感じる一方、一面のリアリティも感じました。

仲邑さんは既に女流のトップ棋士や元世界最強棋士などと対戦しているのですが、「胸を借りる」などという様子は見せず普通に「負けて悔しい」、「もっと強くなりたい」と言い放つメンタルを備えています。

あいちゃん以外のヒロインやサブキャラクターの子供たちは「ライトノベル的に造られた」感じが濃厚ですが、あいちゃんの場合は何らかの道で天才と称されたり早くから第一人者として活躍する人に独特の雰囲気を湛えていて、常人の感覚からはかけ離れた部分があるのはある程度リアリティを原作者なりに検討した上でのものなのだろうなと思ったのでした。

原作は決着していないのですが、あいちゃんはラブコメ的な決着の如何によらず、きっと他の女性キャラとは一段違う八一と並ぶ「主人公」なんでしょうね。

……ということで、原作はけっこう面白いです(笑)!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 67
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

胸が熱くなる、熱血将棋アニメ(少々、ロリ系ラブコメ要素あり)

原作未読。最終話まで視聴。

最初の頃は『ロリ系ラブコメアニメか?』と思っていました。
しかし、3~4話辺りで、間違いに気付きました。

この作品は、かなり胸が熱くなる、熱血将棋アニメでした。
「3月のライオン」とは一味違う、熱血将棋アニメです。

盤上を見つめる真剣な眼差しに、心を鷲掴みにされます。

ただし、『ロリ系ラブコメ』要素も、かなり紛れていますけどね(笑)
”緊張”と”緩和”のバランスの取れた、かなり面白い作品でした。

【物語】
真剣な将棋モードとラブコメのバランスが良かった。
感動と笑いは相性が良いと再確認できました。

【作画】
非常に安定していたと思います。
特に、真剣モードの『目力』はとても良かった。

【声優・キャラ】
豪華な声優陣が、個性豊かなキャラを上手く演じていたと思います。

【音楽】
OPは曲も画も、とても良かった。
みんなの真剣な眼差しに、OPだけでも感動があった。
EDも、銀子ちゃんの恋心を描いた、いい感じのEDでした。


【以下は、各話レビュー的な「何か」です】(笑)
{netabare}
【第1話】
主人公は、弱冠16歳で竜王のタイトルと取った若き天才・九頭竜八一。
小学3年生の雛鶴あいと再会し、あいを内弟子として育てることに・・・。

掴みは満点。今後の展開に期待。

【第2話】
JS研ですか?小1もいるんですか・・・?
ロリ王確定ですね(笑)
JS&JC絡みのハーレムラブコメか?

【第3話】
あいの真剣勝負はなかなか目を見張るものがあった。
単純なハーレムラブコメではないのかも?

【第4話】
もう一人のあい(天衣)ちゃん登場。
やはり、将棋の時は真剣だ。
単純なロリ系ハーレムラブコメではないらしい。

【第5話】
うん!見誤っていた。
これは、ロリ系ハーレムラブコメなんかじゃない!
真面目な将棋アニメだ。
スポコン系だ!

ただ、主人公の周りが可愛い女の子だらけなのが少々気にはなる(笑)。

【第6話】
八一は苦手な相手の対策に勤しむ。
あいも新たな壁にぶち当たる。
相変わらず熱い物語。

【第7話】
桂香さん回。感動回。
研修会の年齢制限が近づいてきている桂香さん。
「20歳の私へ」~「10歳の私へ」
ありきたりな話かもしれないけど、感動した。

八一の姉弟子・銀子の「将棋星人」の話も良かった。
銀子の八一に対する本音。
普段はクールな銀子の熱い思いが伝わってくる。

順序が逆になったけど、八一の「諦めない将棋」も良い話だった。
弟子のあいから学んだ「あきらめない将棋」が窮地の八一を救い、八一は更なる高みへ更なる・・・。

相変わらず熱い物語。

【第8話】
女流棋界最大の棋戦「マイナビ女子オープン」
チャレンジマッチ(予選の予選)にあいと天衣、桂香が参加。
本戦で1勝すれば、研修会の成績とは関係なく、一気に女流棋士になれるので、桂香にとっては起死回生のチャンス。

【第9話】
マイナビ女子オープンの予選が始まる。
無事に1回戦を勝ち抜いたあいと天衣、桂香。
あいの2回戦の相手は女流帝位・祭神雷。
この日は8月1日。
あいにはどうしても負けられない理由が・・・。

あいが身を乗り出して「こう、こう、こう・・・」と呟きだすと、こちらも熱くなる。

後半、八一の竜王戦の相手が決まる。
現役最強の『名人』
タイトル100期・永世七冠を賭けて八一とのタイトル戦に駒を進めてきた最強の敵。
八一も最大の戦いが始まる。

【第10話】
竜王戦は7戦して先に4勝した方がタイトルに輝く。
現・竜王の八一は名人に圧倒され、3連敗。
後がなくなった八一は、余裕がなくなって・・・。

八一の絶望的な気持ちはよく分かる。
名人に今までの努力を否定されたようなものだから・・・。
小学生のあいちゃんに当たってしまったのも、理解出来なくもない。
それだけ八一は真剣だってことだし・・・。

『3連敗からの4連勝』この後の物語の展開は分かっている。(恐らくですけどネ)
大事なのは過程だと思う。
今後の展開から目が離せない!

【第11話】
マイナビ本戦開幕。(10話から)
あいは1回戦敗退。
天衣は1回戦突破。一足先に女流棋士の申請資格を得るが、とりあえず保留すると言う。

銀子は八一の元へ。
しかし、八一は「迷惑だ!」と言って追い返してしまう。

銀子からその話を聞いた桂香は・・・。

桂香のマイナビ1回戦の相手は「永遠の女王“エターナルクイーン”」釈迦堂。
起死回生で女流棋士を目指す桂香の最大の挑戦が始まる。
そして・・・。

今回も良い話でした。
言葉や態度で八一を励まそうとした、あいと銀子。
それに対して桂香は、{netabare}最強の敵との将棋で、八一を励ました。
「報われない努力はないんだ!」って。{/netabare}

ラストの前夜祭は、どう見ても{netabare}八一とあいの披露宴{/netabare}にしか見えないですよね・・・。
まあ、大人ばかりだから、誰も本気にはしていないんだろうけど(笑)
ただ、あいの両親のから見れば{netabare}嫁に出したようなものなのかも知れない{/netabare}、なんて思いながら見ていました。

しかし、銀子ちゃん。
なかなか苦労が報われないですねぇ・・・。

【第12話】
この作品の最大の魅力である、”緊張”と”緩和”のバランスが心地良い、とても良い最終回でした。

あいちゃん、可愛かった。
銀子ちゃん、可愛かった。
ただし、声を大にして言いたい!
私はロリコンになった覚えはありません!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 66

72.1 3 大阪で笑いなアニメランキング3位
BRIGADOON[ブリガドーン] まりんとメラン(TVアニメ動画)

2000年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (161)
816人が棚に入れました
時は1970年。大阪万博の開催まで一年をきったある日、東京下町の長屋に住む平凡な少女浅葱まりんは突如空に現われた異世界「ブリガドーン」からやってきた謎の生体兵器(モノマキア)に襲われる。その時、根津神社に御神体として祭られていたアンプルの中から別のモノマキアが現れ、まりんを救う。彼の名はメラン・ブルー。まりんを守るのが任務だという。二つの世界の運命をかけた戦いが始まる。

duke さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

最近のアニメにはない傑作です!!!!

まず、言えることはこの作品は最後まで見ないとなかなかこの作品の良さが分からないと思います。
なので、是非ちょっとでも観ようかなと思った方は26話まで全部見て欲しいです!!!

そしてこのアニメの最大のポイントは、生体兵器メランとみなしごのまりんの絆と真っすぐ透き通った愛だと思います^^
もちろん、その2人だけでなく、この2人に関わる色々な人や生物兵器も注目ポイントです。

涙あり、笑いありとにかく現在のアニメではなかなか見られないものがこの作品にはあると思います。

作画は、時代を感じますが、戦闘シーンや音楽は最高です!!!

付け加えると、生体兵器であるメランがちょっとずつ変わっていく様子は、心和みます^^

私がこの作品に出会えたきっかけは、ロボットと少女の組み合わせが好きということでしたが、別にそういうのが好きでない方もたくさんのことを考えさせられる作品です。

知名度はあまりなく10年以上前の作品ですが、私は胸を張ってこの作品をお勧めします^^!!!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

夢の中の熱き純情。9話から観ちゃイカン。

原作監督・米たにヨシトモ、構成脚本・倉田英之

オープニングのフォルクローレな民族調歌声、すごく物語にあっていて伝承性が増して気持ちが惹きつけられますね。何度も飽きずに聴けてしまった。

ある日空からの謎の落下物とともに、頭上にはブリガドーンなる空中都市が浮かぶようになっていた。地上の下町に住むまりんは、神社の祠でロボットのような生き物を目覚めさせる。「生体兵器メランブルー」と名乗る彼が付き従うようになり、まりんは二つの世界のひずみに巻き込まれてゆく…。

ぐりんぐりんの目玉、13才には見えない眼鏡っ娘まりんのあんまりありがたくないパンチラネタ、設定の1960年代風味な駄洒落、アハーン?って口癖に閉口しつつも、何だか気になる勢いで始まりました。
メランブルーは全身タイツ姿の肢体の端々にメカがくっついたようなデザインで、ハイヒールのような脚の耽美さに反してストイックな堅い奴です。(´・_・`)お腹と尻は出しといていいのか。

まりんを囲む長屋の憎めない面々のキャラクターも、芸が細かく和ませられます。その手厚さに、てっきりまりんはこの世界における愛されキャラなのかと思いきや、次第に「みなしご+謎の武器用心棒持ちの貧乏少女」として学校で迫害を受け始める。
しかし登校拒否になったまりんに、まっすぐな優しい言葉を向ける長屋の婆さんのセリフ、ちょい百合入ってそうだったモエちゃんとの熱い友情、かっこいい先輩のセリフ…4話にて、これは善いアニメだ!!と断定しました。なんていうか…それぞれのキャラクター、脇役に底力を感じます。


しかし、9話のヤーラシサってばどう〜なんですか。
この回から見たら絶対、違う目的のアニメだと思われるでしょう…~_~;
{netabare}
( 銭湯でまっ裸 + 泡と縛りの攻撃 + 味方メカ「ポイクン」の運転方法…。
乗り物になる亀型生体兵器ポイ君、内部に生えてる
弾力のありそうな有機的突起ブツをギュッて握って運転するんすよ。子供が考えそうなデザインでしょ?って見た目で、ああいうことする…。意味わかる方がやらしいとでも言いたいんかーオイッ!){/netabare}


そして10話以降の不幸の連鎖には、すべての中心点にまりんがいるのは物語だから仕方ないのか?、虚構が時に冗談のように束になって襲ってくる、ユメウツツ。

それでも先が気になるのは、主人公たちの主張や心情が吐露される時の、本気の純情さにグッとさせられるからです。ここは冗談にしないで頂きたい、と見守るしかない。もっとも、一話ごとに展開が早いのでひとつの苦しみが解決されるのも手早く、次への引きも上手いのですが。宵越しの銭はもたねェぜ( ´Д`)y━・~~的な感じで、話をまたぐ鬱はもたねェぜ(T ^ T)という甲斐性(解消)ありです。

{netabare} そして16話での、メランの理性的な説得の中に想いが滲んでいる様子にはジワジワ泣かされましたよ…。またメラン、いい声なんす。定められたと思われた絆を一旦不確定なものとして揺さぶるところがシビアなドラマでした。

そんでもって17話以降のさらに怒涛の、世界の崩壊の連鎖と逆恨みにあてこすられるまりん。やりすぎなような、ここまでやらないとみなしご様式美として意味ないのか。
救っては落とし救っては落とし救っては落としの夜店の金魚状態。生き抜くのに必死な昭和の時代の苦労ドラマ成分を目一杯盛り込んであるのか?、避難した人達の生活や群像心理など、いやに生々しく執拗な描写もあるし。
けれど、まりんを助けた先輩はカッコ良く善い人だったし、逆恨みしたり差別した人の後の扱いもきちんと考えてあったと納得。あと、崩壊後の世界だからこそ自分のあり方に立ち返ったキャラもチラホラいて、悪くなるばかりじゃないな、とも。
先に書いたように、苦難にぶつかってもまりんは脱出する糸口に恵まれていたと思います。だからやっぱり夢のあるお話。{/netabare}

面白いのがトリックスターのように現れる、猫のようなブリガドーンの奴ら。全てを知って誘導しているかのようで、翻弄されつつ、どこか憎めない。こいつらのおかしみで、重い展開もどこか安心して観られました。


20話を越えると、まりんは顔身体つきは変わってないちんちくりんなのに、妙に女性っぽく見えるのが不思議です。苦労は女を磨くんでしょうか。
メランの同期で女性型のエリュンにも「あの女のために強くなったのか」って、あのオンナ呼ばわりされてましたが。全体的に飛ぶ戦闘の切れ味がよく、とくにエリュンとメランの戦闘シーンがカッコ良かったです。

最終話まで行って特別意外な結末でもなかったのですか、壮大のちに全てを大事にして終わった、熱く優しい話でした。
まりんとメランのラブストーリーがロマンチックに締められるなか、私が感動していたのは、登場人物たちのその後を描く中で、子供を失って逆恨みした人を最後まで忘れずに一瞬ですが描いていたところ…。(;_;)こういうところがとても響きます。



物語の舞台となっている1969年(昭和44年)はどんな年か
{netabare} テレビでは「サインはV」「8時だョ!全員集合」「ひみつのアッコちゃん」「サザエさん」放映開始、リストに「海底少年マリン」なんてタイトルもありましたがまりんとマリン?
漫画はドラえもん連載開始。
学生運動で安田講堂でブイブイ、アポロ11号で初月面着陸、高度経済成長の盛りで地方の過疎化と公害問題がいろいろ。そろそろカラーテレビが一般に出回る時代、作中に出てきたテレビはまだ白黒でしたね。
原作者の方は、人情味溢れるまりんたちの暮らしの時代から先を分岐点と表現したのでしょうか。 {/netabare}


この作品を知り観てみたいと思っていたきっかけは、 {netabare} ちょっと古いアニメ好きな人なら結構名作扱いしていることと、以前「ノエイン」感想サイトさんで地味に推されていたからなのです。

そう言われれば、異世界から来た訓練された大人型の守護者と、世界の鍵を握る子供の組み合わせってところ、共通ですね。守護者が感情表現が下手なところも。エリュンとコサギ姐さん似てるし。あと真面目な顔で全身タイツなところも。


端々のデザインの冗談みたいなぬくぬくした垢抜けない感じや、まりんの目玉のデカさのおかげで、オススメされていなかったら観なかったと思います。観て良かったよ、もちろん。観返すと思います。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25

さと さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

心温まるお話!

最初は絵が好みではなく、日曜日朝一に放送している
アニメと同じなんだろうと勝手に思い込んで
見てなかったのですが。

たまたまやってた時に見てみたら
想像と全然違う!
家族愛、友情、…感動と鬱と、ちょっとしたエロ

見事にはまりました!

監督が人気がなければ打ち切りというど根性で作った作品

その心意気がこんな素晴らしい作品を生み出してくれました。

本当に神作ですo(^▽^)o

追記
朗報です!!
スカパー、csチャンネルの映画チャンネルNECOで2015年8月7日から放送されます
録画保存されたい方必見!
私も録画保存します。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

66.2 4 大阪で笑いなアニメランキング4位
うちの師匠はしっぽがない(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (95)
312人が棚に入れました
いつか人間を化かしてみたいと夢見る、豆狸の女の子・まめだ。 少女に化けて大都会・大阪に繰り出し、黒髪の美女を化かそうとするが一目で見破られてしまう……! 落ち込むまめだに容赦なく「里に帰れ」と言い放った美女は、自分を「落語家」だと名乗り……? 笑うかどには、たぬきたる。観ると笑顔になる大正落語ファンタジー、ここに開演!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

うちの落語はしんぽがない

【この作品の見どころ】
一生懸命な弟子の可愛さと面倒見のいい師匠、取り巻くキャラクター達の暖かさを見て和む作品
笑える作品じゃないけど上方落語もマジメに取り扱っていて解説もちゃんとあるので落語がどんなものなのか興味ある人にもいいかも

【感想】
序盤がつかみ悪くて微妙かなって思ったけど落語の修行がはじまってからまめだを取り巻く人間模様は少しずつ面白くなってきました
少しずつ成長していくまめだちゃんの純粋さと、見守るししょーの関係性がとても良く、見て良かったです

でも落語はぜんぜん面白くない

上方落語がテーマですが、声優は演技は上手でも落語のプロではないので
演技がいいだけで面白さまでは表現できてないと思った
そこの部分が昭和元禄落語心中との差かな?

作中でししょーが「ただ暗唱するだけでいいわけじゃない」って言ってたけど、それはそのままししょーの声優に当てはまる言葉
ただ上手に演技すれば笑いが生まれるわけでもないのでしょう
どれだけ上手にマネをしても、声の抑揚、表情、間の取り方、そういった何代も師匠から弟子に伝えられてきた熟練の技術はそう簡単にマネできない
だから面白くないんだと思います

そんな簡単にマネできたら落語家の立場ないですよね・・・

落語って漫才やコントと違って小刻みに笑いが生まれる芸じゃなくて、
ほとんど笑いのない長話を聞いてしっかり物語に入り込ませたうえでここぞというところで落として笑いにつながるものだと思ってるけど
このアニメはオチで笑いをとれるだけの技術がないので、ただの退屈な長話になってしまっていて、長話に付き合って損した・・・ってなると評価が低くなるのも仕方ないのかなあ

でもそれは声優が悪いわけじゃなくて、落語はそれだけ難しくて奥が深い芸ということだと思います
落語の面白さはイマイチ伝わらなかったけど、まめだとししょーのキャラクターは好きで楽しめました

【落語がダメなら映像でカバーすればいいじゃない】
尺の関係もあると思うけど、間の取り方に難があるので落語の物語が一回聴いただけではすっと入ってきません
プロの落語家ならしゃべりだけで観客に情景を思い浮かべさせて物語に引き込む力があるけど、
声優は落語家じゃないので映像でちゃんとサポートしないと話に入り込みづらいと思う

【大阪弁ちゃう】
声優がすごく頑張ってるけど、やっぱりししょーの関西弁のイントネーションが気になります・・・

まめだちゃんは大阪弁覚えろって師匠から言われてるのになんで日常会話共通語なの?
普段から使ってないと習得なんてできないと思う

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「その、陽気なこと~!」(いっぺん、言ってみたかったんだよな)

……といきなり本作Blu-rayのテレビCM風にぶちかましてみたところで、以下ぜんぜん関係のない話をします。

本作の漫画原作は未読です。

時は大正、処は大阪。田舎から街に出てきた豆だぬきのまめだ(いわゆる化け狸(?))が落語家に弟子として入門して、人を化かす代わりに落語家として人を笑わせることを目指すというお話ですね。

そして内弟子として弟子入りした大黒亭文狐(だいこくていぶんこ)師匠にも、人には明かせない秘密が…。

ということでまずは落語、特に本作では上方落語についてです。

近頃では伝統芸能・古典芸能的な扱いを受けている落語ですが、古典落語と呼ばれる噺が作られた当時は、その当時の様子に基づいたものになっています。

江戸時代から明治、大正と時代が移り変わったとしてもまだ大正時代だと例えば「祖父母が江戸時代の生まれ」とかいう人がいて、古典落語でも世相は落語の世界そのままではないにせよまだその残滓みたいなものは残っていたんだと思います。

例えていうなら令和の今の世で「昭和は○○だった」的な話をしている感じなので、私が昭和の話をされても普通に理解できるし当時の笑いも普通に楽しめるのと同じことで、大正時代の寄席の客は普通に当時の落語が楽しめる人ばかりだったんだろうと思います。

ロケーションについても、上方落語は当然大阪周辺を舞台にした話が多いわけです。

時代、場所どちらにも馴染みがない視聴者は落語の内容から置いて行かれるし全然面白くないといったことになりそうです。


……ということで本編の話に戻ると、作中の文狐師匠は見かけこそ若くても噺の中の世界を懐かしむ側であり、まめだもまた「古き者」のコミュニティーで生まれ育っているのでまだ若いですがそちらの感覚に近いんでしょうね。

落語の内容自体が楽しめなくても、その辺のノスタルジックな感覚に共感できればある程度は楽しく本作を観られると思います。

ということで、個人的には落語の内容も含めてまあまあ楽しめたんですけどそうじゃないって人は多そうですよね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

良い話系か。ヒロインが可愛らしい。内容もちょっぴり切ないが楽しそう。

前情報一切無しで見て… なかなか楽しかったです。

たぬきのヒロインが可愛らしくて和みますね。
内容も楽しそうです。ただ時代の流れに取り残された化けたぬきというのはちょっと切ない感じもありますね。

意外とクオリティが高く良かったし、気に入ったのですが…。
内容としては落語ものですね。
あかね噺とか、最近ちょっと話題になってきていますが、落語自体は、私は特に好きなわけではないです。
落語が好きならアニメみないで落語聞いてますしね…。
もちろん落語には落語の面白さもあるのでしょうけれど。
本作を見てまた落語の魅力を見直せるでしょうか。

でも本作も見れるかどうかは本数次第です。


→本数の都合で一話切り。
まあ、そんな派手な内容では無さそうですからね。
後は… やっぱり『本職じゃない声優さんにあまりきついことを言うのも…』とは思いましたが、師匠の落語を聞いてもこちらには『おお!』という感じは無かったんですよ。
昭和元禄落語心中の方はもっと落語が面白い、という感じがあったのですけれどね。
そういうこともあって諦めました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

69.1 5 大阪で笑いなアニメランキング5位
赤ちゃんと僕(TVアニメ動画)

1996年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (153)
865人が棚に入れました
交通事故でママを亡くした拓也は、忙しいパパの代わりに幼い弟・実の面倒を見る毎日。おかげで友達と遊ぶ事さえ出来ない。次第に戸惑いとイラだちを募らせていく拓也。そんなある日、パパを駅まで迎えにいく道々、「このまま実がいなくなったら・・・」などと考え事をしていた拓也は、本当に実を何処かに置き去りにしてしまったことに気づく。

声優・キャラクター
山口勝平、坂本千夏、宮本充、渡辺美佐、優希比呂、亀井芳子

いぶちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

幸せになって欲しい一家

お母さんを交通事故で亡くし、
幼い実くんをお父さんと拓也くんが
一生懸命育てていきます。

拓也くんは、実くんの面倒を見ながら
母親のいない寂しさ、もどかしさを
感じてしまいますが、

拓也くん一家を取り巻く周りの人々の
暖かさに支えられながら、成長していきます。

泣いたり笑ったり、感動したりで、
飽きることなく最後まで楽しめました。

最後は本当に泣いてしまったほどで
私の中では、本当に一番好きなアニメでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

千秋 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

いいお顔、そしていい話なのです。

当時、好きな作品の一つでした。
アニメは見たことなかったので見てみました。

あにこれのあらすじにあるところから話は始まります。
イケメン父子家庭の物語で、弟のミノル君がめちゃんこカワイイ。
お兄ちゃんもすっごくいい子なんです。
周りのお友達もかわいいし、お母さんがいなくて葛藤することもあるけど、ちょっとづつ成長してゆく2人を見守りながら、あったかい家族愛を感じられるお話です。
あんまり泣かせないで(ノω・、)

笑ったり、泣いたり、じんわり感動したり、ほんわかほっこりしたい時にいいですよ。
全35話と長めですが、そんな日常系が好きな人ならお勧めです。
古い作品ですが、機会があったら見てみてくださいね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11

横浜ゆう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

みのるっ!めっ!

原作も見てます。今頃ながらコメします。

母親が幼い弟と自分を残して先立ってしまう。
父と主人公が幼い弟と共に生きていく。そんな話です。

重すぎる話ではありません。
途中途中、実が笑わしてくれます。
兄弟ってこんな感じだよな~って感じます。

主人公の拓也の母親を亡くした気持ちが伝わってきます。
悲しくて寂しくて、でも、弟がいるから。
僕はお兄ちゃんだから・・・

アニメではあんまり泣きませんでしたが、
兎お兄ちゃんは別です・・・アニメでも泣いた。
兎お兄ちゃんは原作の方が号泣モノ。

原作は号泣してしまい、目の前が涙で溢れ見えなくなり、
全部見るころには涙と嗚咽と鼻ミズと共に
ティッシュがひと箱くらいなくなりますから。

アニメで興味を持った方は、是非とも原作をみてください。
YOUは、もぅ神曲ですね。聞いてるだけで涙が止まりません。
条件反射で涙が出るようになりますから・・・

アニメで原作の最終回をやってほしかったですねぇ。
子供が兄弟で絶対必ずやってしまう事・・・それが・・・

知りたかったら原作も併せて読んでください。
読んで良かったと。永久保存版漫画に必ずなります。

アニメは、結構ほんわか話をメインに持ってきてるような?
そんな感じがしましたが、良い作品です。

素晴らしい作品をありがとう

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

62.6 6 大阪で笑いなアニメランキング6位
まじもじるるも(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (509)
2430人が棚に入れました
可愛くて切なくて、ちょっぴり”死”が身近なマジカル・スラプスティック・コメディ。
学校一のスケベ男として女子から総スカンを食らってる柴木のもとに送られてきた魔法のチケット。
それは、魔女から修業魔に格下げされたるるもの人間界での修行のためのものだった。
るるもの修業(と自分の欲望)のために魔法のチケットをじゃんじゃん使うと宣言した柴木だったが、
実はチケットは彼の寿命そのものだったのである。

声優・キャラクター
三森すずこ、高橋信、福圓美里、遠藤ゆりか、櫻井浩美、長妻樹里、石上静香、白石真梨、高橋未奈美、間島淳司、下野紘、石谷春貴、小林裕介
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

『あの「弱虫ペダル」の渡部航先生が描いた、魔女っ子漫画やて!?』

2014年7月放送。
全12話。


【前置き】

放送の合間に流れていた、レビュータイトルの台詞が流れる本作CMが印象的でした。
実際、意外でしたしね。
ただ、連載開始は「弱虫ペダル」よりも本作の方が先だそうで…。
確かに言われてみれば、キャラデザイン的にはむしろ、こういう作風の方が合っているようにも思いました。

渡部航先生の来歴を見ると、中々人気に恵まれない中で初めてヒットしたのが、本作「まじもじるるも」だったそうです。
先生的には、もしかしたら「弱虫ペダル」以上に、本作のアニメを見た時は感動したのかもしれませんね。



【あらすじ】

『柴木 耕太(しばき こうた)』は、学内で女生徒達から「エロ大王」の称号をつけられている程の高校生。

FHK(不思議発見クラブ)に属する彼は、ある日図書館で偶然見つけた『魔女召還教本』に従い魔女を呼び出します。
願い事は「女の子のパンツ」。
しかし彼は、その願いと引き換えに自分の命を差し出すことを、知る由もありませんでした…。

数日後、パンツを手に入れた耕太の前に、美少女の魔女『るるも』が現れます。
パンツの持ち主が彼女だと聞いた耕太は、その命が尽きる前に一体どうするのでしょうか……。



【語ってみる】
{netabare}
ハッキリ申し上げまして、私はこの手の魔法少女アニメの雰囲気に、知識が疎いのも勿論あるからなのですが…苦手意識がありました。
……そりゃ「カードキャプターさくら」に骨抜きにされた世代ではありますけどね。

テーマとしても、今現在で言う斬新な設定とは全く言えませんし、メインキャラクターにしても個性が際立っていたようにはあまり思えません。
(唯一、主人公のお母さんだけは異様なキャラ立ちをしていて新鮮でしたが。)
加えて、原作漫画のデザインを忠実に再現した結果ではあるのですが、キャラクターの骨格が少年誌らしい角張り方をしていて、アニメで見るには違和感があり、当初は馴染み辛かったです。

………なのに、何故か結果的に、最後まで気楽に楽しめちゃったんですよね、この「るるも」は。
王道もお約束も苦にならない、まるで幼少期とにかくアニメが好きでロクな前知識も無く、なんでもかんでも身漁っていた頃を思い出すかのような感じで…。
当初は受け付けなかったキャラクターデザインも、いつの間にか小学生の頃コロコロコミックを見ていた時のような懐かしさを憶えてしまい、結果的にアリになっていましたね。
全体の作画に関しても、他作品に比べ決して綺麗とは言えませんが、作品を彩るには十分なレベルで終始安定しておりました。

そうそう、あと忘れてはいけないのが、少年誌らしい微エロ要素。
これが、少年の頃に見ていたら興奮していただろうなぁ…っていう中々に絶妙なレベルのえっちぃさで、作風的にも調度良かったのです。
毎話しっかり、それでも変にソレだけを過剰にアピールすることもなく。
私としては、ココも視聴を継続させられた大きなポイントでしたよ。
(特に、青年誌のエロより少年誌のエロの方が希少価値だと思える、私のような偏屈な拘りのある人間には。)


物語としては、終わってみれば節々でしっくりこない点があります。
中でも、物語の核となる主人公の耕太が命を削る代償として使ってきた魔法のチケットの行方が、アニメでは大きな葛藤を描くこともなく曖昧なままで終わってしまった点は残念でしたね。
他にも、耕太が「FHK(不思議発見クラブ)」なぞに身を寄せている理由や、その部長からの信頼に足っている理由もどこか不明瞭。
その部長が、耕太のことを「しばらく」(柴木なので)と呼んでいる点も、ネーミングセンスも含めて、なんだかしっくりこない。
あと、メインキャラであろう るるもの友達「ハルリリ」の登場の少なさ。
オープニングにある、るるも満面の笑顔が作中では描かれなかった…などなど。

ただ、逆を言えば基本的に物語を動かしてヒキを大いに使用することもなく、日常回のみで各話完結を貫いた点は評価して良いのではないでしょうか。
中でも第6話では、こういう作品の定番とも言える「命は魔法で取り繕うことは出来ない」という話を挟むことで、しっかりノリだけでは終わらせない印象値を与えてきましたし。
(でも、動物モノにトコトン弱い私ですがアレは何故か泣けなかったですね…、なんだかあざとく感じて…。)

一昔前にアニメ化が決まっていたら、こんなノリで朝方に1年枠で放送していたのかもしれませんね。
(タルるートくん とかみたいに。)
変に期待するとすぐにハードルを超えてしまうことにもなりかねませんが、しっかり何を見せるかの軸を見失わず完成された良作だと私は思いました。
{/netabare}



【るるもとチロの魅力を共有しましょう(*´Д`)ハァハァ】
{netabare}
本作最大の魅力は、何においても「るるも」と、そのお付きの黒猫「チロ」でしょう。
この2人?にハマることが無ければ、本作はただただ退屈でしかないお話だと思います。

「弱虫ペダル」の時もそう感じたのですが、この作者の描くヒロインは、決して女の子の描き方が上手いとは言えないのですが、少年誌らしい絶妙な可愛さがあるんですよね。
初期の単行本を読んだりすると、流石にオイオイってなったりもしましたが。

この、るるも。
個人的に、このネーミングも妙にしっくりこないのは、まぁ置いておいて…。
無口、無表情、運動音痴のドジっ子、恥ずかしがり屋、素直なので騙されやすい、総じて不器用。
まさに、この手の可愛いを全て網羅した万能キャラクターでしたね。
魔女故に人間世界では世間知らずな為、色んな事に驚く様も見ていて非常に可愛かったです。
私も耕太のように、優しくいろりろと教えてあげたい…。
失礼噛みました…グヘヘ。

見た目は、まるでハルヒの『俺の嫁(長門)』の魔女ルックを彷彿させるデザインで、これまた可愛いかったですね。
(作品の発表で言えばハルヒの方が先ではありますが、オマージュしたかどうかは不明。)
オープニングにある、この服装でチョコチョコ走るシーンは最高でしたね。
そうそう、あのワンピースの短さもまた絶妙でしたし。


性格の可愛さで言えば、なにより恥ずかしがる様は堪らないシーンの目白押しでした。
特に、えっちぃコトに関して恥ずかしがるところが素晴らしい。キリッ
第1話での、羞恥心の薄い無表情キャラと思いきや、あわや牢獄130年の刑になるかもしれない危機的状況でも

「人前でパンツを穿くことは、恥ずかしい………もん。」

と言い赤面したシーンや、第9話でブラが切れてノーブラでいた際、耕太の手が近付くと

「近い…近いぞ…、胸に近い…。

 見えないだろうな…、バレていないだろうな、気づかれていないだろうな…、

 私の胸当てが無いことに……。」

と赤面していたシーンなどなど…。
いやはや、私(わたくし)の大好物でございました。

成長の乏しい体型を気にするところや、その体型に似合った色気のない下着も、最早その手のキャラのデフォルトと言えますが、もしその定まった軸をあえて外してしまっていたなら、るるもの魅力はきっと半減していたことでしょう。
キャラの王道とは、やはり視聴者の欲を具現化して出来た、外してはならないアスペクト比なのだと改めて思いましたね。


そして、そのお付きの黒猫「チロ」の魅力も少し。
パッと見で言えば、NHKの某マスコットキャラクターみたく
「野良猫が、ガリガリじゃねぇか。」
とか言ってしまいそうな風貌で、少々見栄えは悪いのですが…。
(↑とてもマニアックなネタでスミマセン。)
その実、中々に猫らしい仕草をしっかり見せてくれていて、猫の行動のツボを心得たシーンが幾つもありホッコリしました。
柄の悪い目そのままに流暢な関西弁で喋るのも、らしくて良いですしね。

ただ、やはりチロ最大の魅力は、人間に変身した時の、あの『褐色ナイスバディ』からの無邪気な笑顔でしょう。
あの武田久美子を彷彿させる貝殻水着で飛び回る姿なんてホント最高でしたよ。
あぁ…、無邪気ってコワイ…。(にんまり)


…んん?
なんか魅力について話すつもりが、えっちぃことばかり話しちゃってますね。
話を戻します。


……いや、話したいことは以上だったようです。
本当にありがとうございました。
少年誌的エロス万歳。
{/netabare}



【総評】

斬新な設定のアニメとは言えません。
むしろ、古い漫画をそのまま2014年にアニメ化してみたっていう印象がとても強いです。

ただ、だから面白くないとか、そんなことは全く無く…。
むしろ、どこか懐かしさを感じる作風と何よりるるもの可愛さに、毎週存分にホッコリ…、ニヤニヤ…ニンマリ…(*´Д`)ハァハァ………。
とにかく、楽しませてもらいました。
(まぁ、古いと言っても7年前ですしね。)


ただ、もう一度すぐ見返したいかと言われると、もういいかなぁと思います。
一気見に向いた作品でもないので、今度見る機会がある時も、色んなアニメの合間にちょっとずつ見返したいですね。

原作は章毎に休載を入れタイトルを変えつつ、今現在も連載中のようです。
今度ゆっくり読んでいこうと思います。


アニメを制作するに辺り、昨今の人気作を捕まえるにも数の限界がある為、こう昔に発表された作品がクローズアップされアニメ化される傾向が今現在特に強くなっていますね。
個人的には、この流れは非常に嬉しいです。
ただ本作のように、その昔ながらの原作の良さをしっかり理解した上で、アニメを制作してほしいですね。
でないと、新作の不人気さでかつての名作に陰りを与えてしまうことにもなりかねませんので…。
さぁ…、昔の名作漫画「寄生獣」はどうなるのかな…。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『マジ=モジルカ・ルルモ』声 - 三森すずこさん


◇一番可愛いキャラクター◇
『マジ=モジルカ・ルルモ』声 - 三森すずこさん



ちなみに、もし私がパンツの願いをもとに、るるもを呼び出したとしたら…。
(※閲覧注意※)
{netabare}

紳士な私は、耕太と同じく彼女の為に、そのパンツを返すことでしょう。

ただ、一つ問題点がありますね…。


『今穿いているこのパンツを、彼女の前で脱いで渡すのは、恥ずかしい………もん♡』


御想像された方、本当に申し訳ありませんでした。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 37

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

変態!!という単語がやけに笑えた♡

みなさんのレヴュー観てて気になっていたので観ました。

最初正直作画が好みじゃなかったけど
観て行くうちに慣れました。

なぜかこの作品観てて、変態柴木!キャー変態柴木さんよっwって
言われてて私のツボにはいりましたっw
変態という言葉にここまで笑えるとは・・。

そんな変態な主人公だけど
あれ程オープンだと逆に爽快感も感じられるっw

個人的になんといってもやはり、るるもが可愛い!!
照れたりするとこ、「分かった」って言うとこ、
頭から?がでるとこ、天使の歌声・・・そして笑顔♡
ただ満面の笑みってOPの時くらいしか印象が・・。

あと、お風呂のシーン観ててなんだかすごく気持ち良さそうに感じました。
お風呂入りたくなるっw
寒いからかな〜^^;
 
この作品笑えて、途中6話「雨の日のジケン」は泣いちゃいました(´∩`。)
全体的におもしろかったです。
みなさんのレヴューみてよかったo(´▽`*)/

投稿 : 2024/11/16
♥ : 60
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

るるもちゃんも柴木もいなくなった日

最近、この作品ほど大笑いして、大泣きした作品はありませんでした。ほんとうに、双方向で楽しく見られた秀作だったと思います。

あにこれでは、レビューは悪くないのに点数が低めだけど、どうしてかな? 


確かに、最初は絵柄は固いし、Hだし、男性向けのギャクアニメだなあと思って見てました。それに柴木(呼び捨て!)は私の嫌いなタイプでしたし、るるもちゃんも表情が固いし・・・

でも、見ていくうちに、 {netabare}柴木のるるもちゃんへのおもいやりがとっても温かくって、それがるるもちゃんの魔界でのいじめなどの嫌な思い出を、次第に忘れさせていく過程がとても素敵で気持ちよかったです。 {/netabare}見ている私の心も和らいでいくような感じ。

物語は温かい話だけではありませんでした。 {netabare}第6話の「雨の日のジケン」。柴木とジケンとのふれあいと別れは、私の柴木を見る目が変わった回でした。{/netabare}この回は柴木とともに私も大泣きでした。

大笑いしてストレス解消したのは {netabare}第10話の「混浴旅行in尾々神村」。柴木がオオカミになっちゃった回。
女子から見ると大迷惑な柴木が部長にオオカミにされちゃった。これって報いだよね♪ オオカミになってからの柴木のドタバタがもう、{/netabare}ストレス解消になりました(^.^)

11話。るるもちゃんが柴木だけに歌を歌ってあげるシーン。とてもおだやかできれいな歌声!
るるもちゃん役の三森すずこさん、とってもきれいな声で歌われるんですね。

最終回、見たあとの感想。ああ、これでるるもちゃんも柴木も見られなくなっちゃうんだ・・・

物語は途中で終わりますが、2期もぜひ制作してほしいです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 56

58.3 7 大阪で笑いなアニメランキング7位
僕の妹は「大阪おかん」(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (301)
1142人が棚に入れました
「gdgd妖精s」の菅原そうたと石舘光太郎のコンビが贈るショートアニメ。
世界最強とも評される“大阪のおかん”のことを書いた「大阪おかんルール」を原作としている。

声優・キャラクター
阿澄佳奈、白石涼子、井口裕香

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

妹あすみんの大阪ケンミンSHOW!

フラッシュアニメ

1話 3分ちょいのショートアニメ

全12話

ジャンル:県民性あるある


家庭の事情で、大阪から 兄・京介のいる東京に10年ぶりに戻ってきた
妹(浪花 高校1年)の、大阪ルールを知る日常系アニメ。


感想

フラッシュアニメがどんなものなのかは解らないが、見た感じ、立体感がなく、平面的な動きなので、最初は凄い違和感w
なんか紙芝居というか、人形劇というか・・・そんなような物を観てる感じでした。
でも、段々と慣れたけど^^

自分は中部で生まれ育ったので、大阪ルールはTV(ケンミンSHOW)なんかで知ってる程度だから、なみか(妹)が言ってる事が本当なのかは?解らないけど、
これがなかなか面白いし、毎回 へ~ って感じで観てました。

キャラでは、大阪から帰って来たなみか役が、福岡出身の阿澄佳奈さん(あすみん)起用でしたが、僕的には違和感なかったです。
ってか、あすみんの声とキャラが可愛すぎる!
もう愛でるわ~ (〃ω〃)  
あんな声の活発な妹なら欲しかったわ~w(@>▽<@)
一緒に買い物行ったら、値切ったり、おまけ貰ったりで頼りになるよね~♪
(ちょっとハズいけどw)
ちなみに、お姉ちゃんなら「お姉ちゃんが来た」の、
弟を溺愛する水原 一香みたいな人が欲しいけど(笑)

まぁ、僕の個人的な趣味は聞いてないよねw すんません (>Д<)ゝ”

兄の京介役は 白石涼子さんでしたが、これが「ハヤテのごとく!」のハヤテ君にしか見えなかった(苦笑)

その他は、モブキャラを含め、全て井口裕香さんが演じてましたが・・・
頑張ってましたw ^^

EDは、その回のネタを歌詞にしてるので、毎回違ってて楽しめましたよ♪
(@^▽^@)


あすみん好き、大阪ルールに興味のある人なら楽しめるハズw おススメです!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41
ネタバレ

maruo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

阿澄さんのキャラといえば・・・浪花です!と言われる日も近い? B

原作未読

家庭の事情によって大阪で暮らしていた妹・石原浪花が、10年ぶりに兄・京介と暮らすことになったが、妹は大阪おかんの性質を身につけていた。このアニメは、その独特の大阪おかん(又は大阪)ルールを紹介していくもの。

まず、浪花のcv.を阿澄佳奈さんにしたことが狙っているのかと思わせられます。阿澄さんは福岡出身で、自身も自分がやって良いのだろうかと思ったそうです。多分、大阪の方は違和感ばかり感じられたと思いますが、これはきっと、{netabare}「最後のネタ:間違った大阪弁は絶対許されない」{/netabare}にツッコミを入れさせるための最大のボケだったんでしょうね。ですから、大阪関連者以外をキャスティングしたことについては、額縁に入れて飾っておくくらいの理由があったと言えます(考えすぎでしょうか?)。

内容については、いわゆる、大阪おかん(又は大阪)あるあるネタです。本当に「ある」ネタなのかどうかについては、大阪人でなければ当否が分からない内容が多いです。いや、当の大阪人であっても局所的なネタが混じっているとすれば、多分判断できないでしょう。ですから、あくまでも雰囲気で楽しむというのが、気持ちよく見るための条件と言えるでしょう。と言っても、どこかで聞いたようなネタが多いので、それらしく感じさせられることが多いことは確かでした。

ネタを締めくくる、浪花の「でんがなまんがな~」という言葉が、作品の良いアクセントになっています。この種の決め台詞が決まるかどうか(別の言い方をすると、視聴者に受け入れられるかどうか)によって、作品の成否が左右される場合って結構あると思います。ネタ的にさほどのものではなくても、ノリや勢いで笑いを誘うっていうパターンですね。この作品においては、それが上手く機能していたのではないでしょうか。毎回歌詞の変わるエンディングも、聞き所(ツッコミ所)の一つです。

本作はフラッシュアニメなので、絵に関しては期待しない方が吉です。ただ、フラッシュアニメだからダメということにはならないでしょう。原作は読んでないので、本作に当てはまるか断定的にはいえませんが、フラッシュアニメの方が合ってそうなものってありますよね。

ですから、この作品に関しては、「動きがない(ぎくしゃくしている)」と「面白さ」に相関関係はないと思います。ただし、「動きがない(ぎくしゃくしている)」ことが「違和感」を感じる原因にはなるでしょうし、その違和感を受け入れがたい方がいるのも確かだと思います。ですから、過去にフラッシュアニメを見て、動きが不自然なものは受け付けなかったという経験を持つ人には、お勧めできる作品ではありません。

まあ、色々なものを受け入れる素地がある人に向いている作品ということは言えそうです。「また一つ実験的な(変な)作品が出てきたな?じゃあ見てやろうじゃないか?」くらいの姿勢で臨むのが良いと思います。


ところで、私にとっては、阿澄さんの代表キャラと言えば、ひだまりスケッチの「ゆの」だったのですが、「浪花」はその座を脅かすくらいの個性を兼ね備えていました。安上がりアニメなのに恐るべしという印象です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

あぱぱ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

浪花は世渡り上手

この作品のフィーリングは、あっけらかんとして心地がいいです。
浪花ちゃんはゴーイングマイウェイな性格がいい。
兄の京介が浪花に戸惑う描写が、兄弟なのにそう感じさせない妙な感じ。

ショートアニメという手頃な感じが私好みです。

作画はFLASHアニメ風で、個人的にはマッチングしてると感じます。
エンディング曲が毎話ごと替え歌で、何故か最期まで見てしまいます。

物語は「大阪ルールのあるある集」になっていますが
関西圏の地域的なローカル感性があるので「これが大阪」と
大阪圏以外の人が認識してしまうのはどうかな?
と思うところがあります。

関西圏の方で、お付き合いしている方からも聞きますが
大阪府でも北摂と南で微妙に違ったりします。

地域をひとまとめに言ったりすると、「一緒にするな!」と
怒られたりすることも。。

このアニメに限らずですが、ローカル(地域)の言葉や文化を
描写した作品は、中途半端に作られると地域の人は
気分を悪くしたりすることがあろうかと思います。

逆に描写の完成度が高いと、高評価になっている作品もありますね。

私は地域外なので深くは追求しませんが、地元の方には
どう映っているのか気になったりします。

作品レビューからずれてしまいましたが
内容が視聴者に対して興味が沸けば、どんなアニメでもいいと思ってます。

(余談)

じゃりン子チエの「チエちゃん」(中山千夏)の大阪イメージが
私としてはしっくりきます。

声優は独特な喋り方を演じるのは難しいと思います。

ロケーションに在住経験ある声優が話す台詞が
耳残りはいいと感じます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 10

75.5 8 大阪で笑いなアニメランキング8位
江戸前エルフ(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (274)
814人が棚に入れました
東京都中央区月島。 江戸時代より400年以上の歴史を刻む『髙耳神社』。 祀られたるそのご神体は、異世界から召喚され、すっかりひきこもったエルフでした。 ご神体のエルフ・エルダに仕えるのは、高耳神社15代目巫女の小金井小糸。現代文明とオタク趣味をエンジョイするエルダに振り回されながらも、彼女が教えてくれる江戸の文化に胸をときめかせ、連綿と紡がれる月島の人々とエルダのつながりにほっこり。 でもやっぱりこのエルフ、ぐうたらすぎる! しかも他の神社のエルフ&巫女コンビまで現れて……!? 江戸と令和をつなぐゆったり下町コメディ、始まります。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【最終】だから「異色の組み合わせ」で「ハートフルコメディ」やるならこういうのやれよな!!

【レビューNo.67】((最終レビュー)初回登録:2023/6/24)
コミック原作で2023年作品。全12話。
これもタイトル切りしかけたんだが、たまたま観たPVで「想像していたのと違うかも」
ってことで視聴してみることに。

(ストーリー)
月島で江戸時代から400年以上続く「高耳神社」を舞台に、異世界から召喚されご神体と
して祀られてきたエルフ「エルダ」と、そして巫女を引き継いだ女子高生「小糸」による
ハートフルな日常コメディ。

(評 価)
・第1話:「エルフ」という設定がきちんと生かされている上々の滑り出し
 {netabare}本作で一番感心したのはこの部分ですね。
 ・エルフのくせに現在文明にどっぷり浸かり、引きこもりの駄目ニート
  {netabare}・エルフ →文明を嫌い自然を愛する神秘の一族である(作中解説より)
   いやいや、ゲームにアニメにしっかりハマって、現在人以上に現在文明を満喫し
   てますからw
   ・単にゲームやアニメ観てるとかだけでなく、本堂でエアブラシ使ってプラモデ
    ルを完成させるとか、なかなかのマニアックな描写が個人的にはツボ
   ・本来なら酒や米等を奉納する、氏子さんからの神饌も
    → ポテチやファ●タ、果てはVRゲーム機等みんなエルダのことが大好きで、
      好みをちゃんと把握している。
      (VRゲーム機は「ハードを渡しておけば、ソフトはウチで買うしかない
       だろ」というオチまでつけているのがGood!)
   ・そもそも神体として祀られても「神通力とかないからなあ」
    こういう細かいセリフ回しが上手い!
    (精霊魔法は使えることと上手く対比させてる点がGood!){/netabare}

 ・エルフという長寿を生かした構成
  ・召喚されてから400年この町を見届けてきたという、エルフ設定がきちんと生かさ
   れている。神を引き受けた理由が
   {netabare}→ 「自分の代わりにこの江戸・国の行く末を見守ってくれ」400年前に友と約束
      を交わしたから →  {netabare}その相手が「徳川家康」という盛大なオチまでw{/netabare}
  ・それゆえエルダにとっては、自分が知るこの町が目まぐるしく変化していくことや
   愛する人との死別等は悲しい出来事 → だから引きこもりになった。
  ・そしてその思いを察した小糸は
   「その友達はエルダに未来を見てほしかったんだと思う。世界が変わっていくこと
    はきっと悪いことじゃない。だから私と一緒に東京を観て回ろう。」
   というハートフルなオチで1話を締めくくるという・・・{/netabare}

 単なる「エルフの現世での駄目神ぶりを愛でる」浅い作品かと思いきや、このエルフ(ご神体)
 は「高耳さま」と呼ばれ、神社共々皆に愛され生活に根付いている。そんな下町情緒溢れる
 古き良き伝統を背景に、しっかり心情等を描いているので、今後が気になる作品ですね。
 コメディはベタなところが多いですが、よく言えば王道ですし、エルフネタを生かしたり、
 上述のような細かいネタにセンスを感じ、個人的にはツボでした。
 とはいえ「出オチで終わらず、1クール乗り切れるのか」という不安もありますかね。
 しかし、ハートフルなエピソードを丁寧に描いていけば、結構いい感じに展開していける
 んじゃないかなと期待もしています。

 最後に、「異色の組み合わせ」で「ハートフルコメディ」やるならこういうのやれよな!
 安易に「幼女」×「ヤクザ・殺し屋」という奇抜さだけで、後にそれを生かしたストーリー
 が作れないのなら、思い付きで手を出すんじゃねーよと。
 この作品が成功例となることを願いつつ、今後に注目していきたいところですね。{/netabare}

・第2話:無難な日常回 →エルダにとってのいろいろな第一歩
 {netabare}1話を受けて2話どうするの?感じでしたが、無難に日常回を入れてきましたね。
 ・妹の小柚子と親友高麗の紹介
  まずは使えるサブキャラを育てるということで、上述2人をエルダに絡ませてきました。
  ・小柚子:小学生なのに料理が凄く上手で、町内でも一目置かれる存在。
  ・高麗:快活で歯に衣着せない言動もあるが、性格は男前(江戸っ子ぽさがある)
  2人ともキャラは悪くなく、今後も期待できそう。
  エルダにとっても小糸以外の初顔合わせで、ぎこちない感じであったがまずは第一歩。
 ・「佃煮とカエルキャラの食玩」で乗り切るAパート
  っで、Aパートの話のメインは「佃煮とカエルキャラの食玩」という・・・
  いやあ、この原作者なかなか大胆だなw特に「カエルキャラの食玩」については(1話で
  も感じたが)オタクへの理解度というか描写がめちゃリアルでしっかりしているんだよ
  な。本人も何かのオタクなのかなw
  個人的にはエルダのキャラがより鮮明になって高評価だが、この辺は評価が分かれるかな。
 ・地元密着のもんじゃで締めるBパート
  (小柚子のもんじゃ新メニュー開発依頼のリサーチを兼ねて)もんじゃを食べに行くとい
  う話でしたが、月島ということで地元密着を印象付ける上手い流れでしたね。
  そしてエルダにとっても初の外食(いつもは本堂で一人で食事している)という、ここで
  も第一歩を踏み出します。

 緩い日常回ながらも、エルダのキャラの輪郭をより明確にし、人間関係や外食して皆で食事
 するという、エルダの閉ざされた世界が少しづづ変わっていくのを感じられた、意外とよく
 練られた構成だったかなと思います。{/netabare}

・第3話:いろいろと作品の今後が見えてきた回
 {netabare}・Aパート:お取り寄せグルメ/Bパート:小糸の巫女・継承の儀
  可もなく不可もなく、緩い日常回って感じでしたが、
  ・(冷凍技術等)今とは違う、江戸時代の宅配事情
  ・きれいなガラス瓶に愛着 → 舶来品のギヤマンとして心躍らせていた過去
  等、400年生きてきたエルダの「江戸時代の生活ぶり等の豆知識紹介」がこの作品の鉄板
  ネタのひとつになるのかな。
  また「小糸の巫女・継承の儀」では、先代巫女の「小糸の母」とのちょっとした思い出を
  懐かし気に語るなど、(小糸は母との思い出が少ない感じで)こういうハートフルなネタ
  も織り交ぜていくのかなっというのが垣間見えた回でしたね。
  「エルフ設定」を上手く生かしつつも、ただこれだけだと「あと10話ほど大丈夫か?」
  って不安もあったのですが・・・
 ・Cパート:新キャラ登場
  終了間際に、大阪在住らしき「新エルフ」を突っ込んできました。さすがにその辺はきち
  んと考えられているようです。次週は東京のエルザに会いにいくようで、この作品が
  「出オチで失速とならず、今後に繋いでいけるか」
  次週は結構重要な回になるかもですね。{/netabare}

・第4話:コメディ展開の限界が見えてきたんだが・・・
 {netabare}・前回下記のように書いたんだが
  >終了間際に、大阪在住らしき「新エルフ」を突っ込んできました。さすがにその辺はきち
  >んと考えられているようです。次週は東京のエルダに会いにいくようで、この作品が
  >「出オチで失速せず、今後に繋いでいけるか」
  >次回は結構重要な回になるかもですね。
  図らずも不安が的中した感じですね。
  大阪のエルフ「ヨルデ」はエルダより1歳年上らしいが、幼稚で面倒くさいキャラ。個人的に
  は笑いどころが一つもなく「なんでこんなキャラ設定にしちゃったの?」と苦言を呈したく
  なるレベル。救いは大阪在住だから出番は少ないかなっと。
 ・Bパートはエルダが風邪を引き、小糸が世話を焼くという話だったが、こっちもこの2人でコメ
  ディ展開していくのは厳しいって感じだったかな。
  ・親友の高麗を上手く使うor新キャラでの打開
  ・地元民とのふれあい&ハートフルなエピソード
  ちょっとこの辺の割合を増やさないと、エルダも小糸も自分から面白展開を作っていけるキャ
  ラじゃないので、誰かが火付けてやらないと面白く話が回っていかないという印象ですね。
  (で、今回ヨルデを入れてみたものの、大きく期待を裏切ったかなっと)
  それにエルダの声優「小清水亜美さん」の演技、少し愁いを含んだ回想などは、400年の歳月の
  重みを感じさせ、今のところこの作品の一番のウリかなと思うので、その辺をもっと上手く活用
  して欲しいところ。
  今の感じだと次回もちょっと心配かなあ。{/netabare}

・第5話:これがこの作品の1つの理想パターンかな
 {netabare}>・親友の高麗を上手く使うor新キャラでの打開
 >・地元民とのふれあい&ハートフルなエピソード
 >ちょっとこの辺の割合を増やさないと、今の感じだと次回もちょっと心配かなあ。

 まあこちらの声が届いた訳でもないだろうが
 ・エルダの駄目っぷりをベースにしつつも
 ・飛脚や江戸のおしゃれ事情の豆知識は面白く
 ・Bパートで高麗が入ると、会話の流れに変化が生まれ〇
 ・最後に歴代巫女たちを偲ばせる、ハートフル展開でホロリとさせる
 なんだ~、やればできるじゃないですか!
 やっぱり前回のヨルデに問題があったようで・・・
 飛びぬけた面白さではないですが、この作品らしい味のある構成だったかなっと。
 あと、エルダの顔のアップは◎。やはり作画のレベルは高いので、そういうところも活かして
 いけばいいんじゃないですかね。{/netabare}

・第6-7話:エルダが外出するとやはり話が広がり面白い
 {netabare}(6話)
 ・Aパート:テスト勉強/Bパート:50年に1度の大神事
  ・テスト勉強でエルダに歴史のことを聞いたり、大神事では富士山が見える場所ということ
   でスカイツリーに登りながら富士山の名前の由来等、エルダの豆知識多めでそこは面白い。
  ・ただ2人だけのコメディ展開は、(個人的には)やはりちと厳しい印象ですね。
  ・そして小糸は時折見せる、エルダの愁いを含む(?)笑顔があまり好きじゃないとのこと。 
   はじめはよくわからなかったのですが、EDの歌詞で
   「たまにするその顔~遠くにいってしまいそうで~好きじゃなかった♪」
   とあり、そういうことなのかなっと。こういう描写が入ると作品が締まってGood。

 (7話)
 ・Aパート:昔の遊び/Bパート:福引き
  ・Aパートは小柚子回。
   ・小柚子の自由研究で「昔の遊び」を調べるとのことで、エルダが「私に任せろ」と。
    「いかのぼり→たこあげ」になった経緯等、エルダの豆知識はやはり鉄板。
   ・しかしこの自由研究は、実は小柚子の嘘で、最近忙しくあまり構ってもらえない小糸に
    遊んでもらいたかったから。
    ・普段のしっかり者キャラとのギャップ
    ・実は寂しがり屋だが甘え下手
   ハートフルな展開で、小柚子の新たなる1面が見られた非常に優れた構成でしたね。
  ・Bパートは商店街へのお出かけ回。
   ・前回やったエルダがハマっている「カエルキャラの食玩」のレアアイテムが限定販売。
    → 抽選が外れて落ち込んでいるエルダだが、商店街の福引き景品にあることが判明。
    ということで、2人で福引きのために商店街のスタンプラリーに参加することに。
   ・エルダを見つけると、陰から「高耳さま」と拝む町の人々。この辺り皆エルダとの付き
    合い方を心得ているようです。
   ・そして商店会を回りスタンプを集め終わると、いざ福引きへ!
    → 見事5等で念願のレアアイテムをゲット!!
     → しかしこれには商店街の皆が裏で協力していて・・・
   エルダが町の皆に愛されていることが改めて伝わる、こちらもいいエピソードでした。

  エルダが外出するとやはり話が広がり断然面白くなりますね。
  そもそも1話で「だから私と一緒に東京を観て回ろう」といった割に、神事以外ではほとんど
  外出していないというw 作品も後半戦、エルダがいろいろな東京を観て回る展開が増えると
  いいですね。{/netabare}

・第8話:新キャラ登場 →ギャンブルはエルフをも狂わすw
 {netabare}今回は久々に新キャラ登場でした。4話でヨルデたちを出したきりなので、タイミング的にも悪
 くないですね。金沢のエルフと巫女のようです。
 ・ハイラ
  ・前田利家に召喚されたという、エルダより100歳程年上のエルフ。そのためエルダを子供扱
   いする。(エルダにはお姉ちゃんと呼ばれたいようだが、エルダは拒否)
  ・糸目で上品な話し方をするので、普通にしてれば高貴な雰囲気が漂う。
  ・でも、重度なギャンブル狂w
 ・小伊万里いすず
  ・8歳から麗耳神社の巫女をしている。小糸と同じ16歳の女子高生。
  ・インスタのフォロワー15万人を誇るインフルエンサー。
  ・実はハイラのことが好きすぎて、給料の大半をハイラのブロマイド作りに費やしている。
   (こいつもちょっとおかしいやんw)

 2人は「金沢物産展」のお手伝いをするために、今回上京。ハイラ曰く
 「金沢は愛する氏子たちが住む街。だからこんな機会にお返しをしたい。」
 と、立派な志を持っているのかと思いきや、やっぱりダメエルフだったかwww
 しかも東京競馬場目当てのようですしw
 (でも一番の目的は、エルダに200年ぶりに会いたかったらしい)
 ハイラが道中ギャンブルで宿代をスッたため、2人は高耳神社でお世話になることに。
 最初はハイラと最近上手くいっていない影響で、小糸に対してもツンケン気味ないすずでしたが、
 小糸と同じで「ハイラの隣にいてもいい位かっこいい大人になりたい」といった思いを語り合い
 ながら、すっかり打ち解けたようです。

 今回一番面白かったのは、恒例のエルダの豆知識で「水茶屋娘」の話ですかね。
 ・水茶屋(今でいうカフェ)にアイドルばりの人気の町娘がいた。
 ・あまりの人気振りに「茶屋娘見立て番付」というランキングまであった。
 ・(一介の町娘が)当時最先端のメディア「浮世絵」にも描かれていた。
 これって今のアイドル事情そのまんまやんけ!!江戸時代からすでにそんなシステムが存在して
 いたのは驚きでしたね。

 別れ際にいすずからこう問われます。
 「寿命の短い私たちの方が先にいなくなる。それなら仲良くしないで、悲しい思いをさせない方
  がいいと思うことはない?」
 「あるよ。でもきっと間違ってる。」
 それにいすずも同意。2人がエルダたちを思っていることが分かる、ほっこりとした締めでしたね。{/netabare}

・第9-10話:コメディ展開もこなれた感が出てきて〇
 {netabare}(9話)
 ・Aパート:雨降り/Bパート:部屋の片づけ
  ・エルダ「雨は好き、堂々と引きこもれる」 →まあ晴れても引きこもるんですけどねw
   2人で漫画を読んでいると、雨漏りが!
   → エルダのオタクグッズや押入れのものを退避
    → まさかBパートへの伏線だったとは・・・
  ・小柚子「傘をさすと片手がふさがって不便」
   エルダ「ドローンに逆開きの傘をぶら下げるのはどうだ!」
   → エルフのくせに、人間よりハイテクに詳しく、柔軟な発想してるの草www
  ・雨も上がり、屋根の修理も終わり、出した荷物を片付けているとビデオテープが出てきて
   → 小糸の世代になるとビデオテープを知らないんだな・・・
     (まあ「ReLIFE」でMDを知らないのをネタにしてた位だしなw)
     しかも1本はβテープとか、またマニアックなw
  ・そのビデオテープを観ると、小糸と同じ頃の母親が映っていて・・・
   エルダ「そのテープ小糸にあげようか?」
   小糸「ううん、エルダが持ってて」
   → 行間を読むような「間」の演出といい、やっぱハートフル展開はさすがですね。

 (10話)
 ・アバン:エルダの1日/Aパート:大阪ヨルデたちの日常/Bパート:金沢ハイラたちの日常
  /Cパート:小糸の1日
  ・エルザ
   ・7時起こしてもらうの起きず →10時起床~4時就寝。
    という夜型エルフに染まってる1日の紹介。
  ・ヨルデ
   ・こちらはエルダと違い、一人でウメダの地下街へ買いものに行き迷子になったり、食べ物
    を奉納してくれた氏子さんにお礼にいくと言ってたり、積極的に外へ出歩いている模様。
  ・ハイラ
   ・いすずはハイラ好きが高じて、前回のブロマイドに続き、ハイラ写真集も作っている模様。
    (200冊目)
  ・小糸
   ・巫女の朝は早い →5:20~23時就寝。
    久しぶりに高麗が登場。
  それぞれのエルフの日常を切り取り、対比で見せる構成はなかなか面白かったかな。

  原作未読なので推測でしかないが、始めの頃のコメディ展開は。無理に笑いをとろうみたいな肩
  に力が入ってたように感じたのですが、だんだん作品の方向性が固まってきて、コメディ展開も
  自然でこなれた感ができてたように思いますね。
  話数が進むほどに作品がよくなっていく感がいいですね。{/netabare}

・第11話:緩い日常回 →ラストは最終回への布石なのか?!
 {netabare}・Aパート;探偵/Bパート:弓耳祭り
  Aパートはガッツリ高麗ちゃん「暇だしな!」。
  ・エルダのオタクコレクション・ゴンゲムの限定プラモデルが見つからず、エルダは
   「盗まれた」と大騒ぎ。 →遊びにきてた高麗が「探偵ごっこ」を始める。
  ・「探偵」も江戸時代の捜査を行う者(同心・与力等)「探偵方」と呼ばれたのが始
   まり。今の形になったのは明治になり「私立探偵」現れてから。(エルダ豆知識)
  ・推理で犯人を暴き出すと、今度は裁判を始める高麗。
   そしてエルダの豆知識「町奉行所」ネタ。

  Bパートは弓耳祭り。
  ・海の平安を願う、高耳神社のお祭り →「お弓神事」宮司が船に乗り矢を射る。
   エルダはその的を持つ係。(昔は矢を射てたが、誤って川に落ち溺れたのでやめた)
   ここでも豆知識「徳川家康の運河整備」ネタ。
  ・ところが宮司(小糸の祖父)が怪我をしたため、今年は小糸が矢を射ることに・・・
  
  もうラスト周辺ですが、緩い日常回で終わりましたね。弓耳祭りを描くのか思ったら、
  その手前で終わったし。もしかしたら来週が最終回でそこで描くとか?!
  このままだと、ちょっと消化不良な感じがしますね。{/netabare}

・第12話:「エルダダイブ」にコメディもキレッキレで満足感高かった
 {netabare}・Aパート:お弓神事/Bパート:辻占
  >もしかしたら来週が最終回でそこで描くとか?!
  やはりラストは弓耳祭りで来ましたね。
  ・怪我で欠場する宮司(小糸の祖父)に代わり、矢を射ることになった小糸ですが、なか
   なか上手くいきません。
   で、エルダが見本をみせるのですが、さすが腐ってもエルフ!見事に中心を射抜きます。
   「コツは風(の精霊)の声を聴くこと」さすがコツもエルフですw
  ・ついに弓耳祭り当日。ラブコメ等の夏祭りイベントとは違い、しっかり神事としてその
   過程で町の人たちが信仰している様子を描いていたのは、さすがですね。
  ・そしてお弓神事本番。やはり2本の矢を外し、最後の矢を「エルダに当たらないように」
   と大きく外した小糸。それを見てエルダは、なんと矢に向かって大きくジャンプ!!
   盛大に海にドボン。でも矢は中心を射抜いていました。
   このまさかの演出は心に響きました!!そして、島田のばあさんが「小糸の母」の時の
   神事を振り返りホロリをさせるという・・・最終回神がかってるな。
  ・さて神事も終わり、日常に戻ったエルダたちですが、エルダには小さな不幸が立て続け
   に起こり、エルダは不安に陥ります。
   そんなエルダに小糸は本神社のお守りをおススメしますが、
   「この私をご神体に祭るような神社のお守りは頼りない!!」
   と、言い切っちゃいます。どうした最終回、ギャグもキレッキレだぞw
  ・で、「辻占」に頼ることにしたエルフ。
   (江戸時代に流行った占い。夕方に辻(神の通り道)に立ち道行く人々の声を聞いて占う)
   「ご祭神がよその神さまの声に頼るのはちょっと・・・」小糸のツッコミもキレッキレw
   でも引きこもりのエルダが人通りの多い街角に立てるはずもなく・・・
  最終回にしては、特別なこともなく普通の日常で締めましたが、お弓神事での「エルダダイブ」
  やら日常のコメディにも切れがあり、結構見所は多かったかなと思います。{/netabare}

(最 終)   
「『異色の組み合わせ』で『ハートフルコメディ』やるならこういうのやれよな!」ですが・・・
1話のレビューで書きましたが、特殊設定を打ち出してきたならそれを出オチで終わらせず、最後まで
その設定を活かしたストーリー展開をこちらは期待するわけですよ!
その点本作はしっかり最後まで、エルフという特殊設定をちゃんと活かせていたのではと評価。
そして他の方も「小清水劇場」と書かれていますが、エルダ役小清水亜美さんの「ダメエルフの緩さ」
や「400年の歳月の重みを感じさせる、少し愁いを含んだ回想」等はホントハマり役で、彼女の熱演
を楽しむだけでも、この作品を観る価値はあると思います。
あとエルダの顔のアップなど、やはり作画のレベルも相当高かったのではないかと。

ただこういう緩い感じのコメディはあまり見ないので、個人的にはコメディ展開の当たり外れはあった
かな。でも上述したように回を追うごとに「こなれてきた感」が出てきて、良くなってきてましたが。
あと個人的には「ハートフル要素」はもう少し多めの方がよかったかな。その方がエルダのキャラや
小清水さんの演技が活きたような。
それに「私と一緒に東京を観て回ろう。」と言っておきながら、全然東京巡りをしていない点も。
やはりエルダがもう少し外出した方が、展開に変化が生まれより面白くなったのではと思いますね。
この辺り、もし2期があればそういう機会も増えるのかもしれませんが。
それでも(出オチで終わり失速するのを懸念していましたが)最後までしっかり完走してくれたかなと
思います。


(追 記)
エルフの長寿命を生かした作品としては「葬送のフリーレン」が有名ですが(今年アニメ化)
・江戸前エルフ:「少年マガジンエッジ」2019年7月号~
・葬送のフリーレン:「週刊少年サンデー」2020年22・23合併号~
ということで、本作の方が先輩らしいので。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

変わっていくものと変わらないもの

[見終わって・・]※各話感想は下にあります
ちょっと不思議な感じな作品でした。
基本ダメエルフと女子高生巫女のほわほわコメディなんだけど、エルフと人間の生きる時間の違いにしんみりさせられたり、江戸の豆知識も面白かったりと別な切り口もあったりしてそれが味わい深い感じになってるというか。。
原作未読ですがそれなりにストックはあるみたいですし、人気も出たみたいなので続編あるかもですね。
2期があったらぜひまた見たい作品です。

[初回感想]
400年前の江戸時代に召喚されて、東京月島の神社で高耳姫として祀られたエルフのエルダが現代を生きるお話。

私なぜか江戸時代~大正時代って好きなんです。
なので、これもタイトルで気になってたんだけど、イロモノっぽい作品なのかなと思ってあまり期待してなくて、とりあえず1話だけ見てみることに。。

作画綺麗ですねー。
現代の便利で面白い物欲に負けてダメエルフっぽくなってるとこは好き嫌いが分かれるとこかもだけど、外に出ずに引きこもってる理由もきちんと語られていて、エルダの気持ちを考えるとあまり人と会わないようにしている気持ちもわかる気がする。。

これ見てて他の方も言ってましたけどエルフと人間の時間の流れの違いとか「葬送のフリーレン」を思い出しました。(この作品も大好きでアニメ配信がとても楽しみです♪)

でも地元の人たちにすごく愛されていて電気店のおばあちゃんの「変わらないものがあると安心する」って言葉にじんわり。こういうシーンがあるところ、好きかも。
私も地元に帰って、小さい頃からやってるお店が頑張ってやってたりするとなんだかちょっと嬉しくなる。応援したくなる。そんな気持ちに近いのかな・・

月島って古いものと新しいものが混在してるようなイメージがあって、この作品のテーマというか雰囲気にぴったりですね。

あとEDが実写かCGか分からないですけど凝ってたりしててすごいです!

以下、各話の感想です♪(1話については↑でだいたい書いたので2話から・・)

2話「いこうぜ、もんじゃストリート」
{netabare}佃煮の始まりとか、もんじゃの由来とか今のもんじゃと違うとか、そういう話を聞くのも楽しいですね。
月島のもんじゃは1度食べたことありますが、おやつ感覚で小ベラでちまちま食べるところも楽しかったです。
でもあれは誰かとわいわいしながら食べるのがいいのかも。{/netabare}

3話「新米巫女と継承の儀」
{netabare}芋蜜のムースプリン、実際に売ってるんですね♪
スイーツとかはネットで買ったことないんですよねー。
実際にお店回って見たりするのが好きだし送料高かったりすることも多いので・・
と言いつつ、お酒は何度か買ったことありますw
遠くのものとか手に入りにくいものもネットだと手に入ったりするからいいですよねー。
今回もお氷さまとか、ちょうちんの話とか昔の話も面白かったです。
二人でコンビニ前でカップラーメン食べてるシーン見ててなぜか放課後インソムニア思い浮かべちゃいました。{/netabare}

4話「古今東西エルフ合戦」
{netabare}他の方も書いてますが、エルダの声がキャラによく合ってる感じでなんかいいんですよね。
今回は大阪からもう一人のエルフ、ヨルデが巫女さんと東京に訪ねてくる話。
エルダと違って活発で元気な神さまみたいで今後もたまに登場するんでしょうか。(ちょっとうるさいケド)
風邪で高熱でたりしたときってすごく心細くなりますよねー。
昔独り暮らし始めたばかりの頃40度OVERの熱だしたことあったんですけど、歩くのもふらふらで、このまま死ぬんじゃないかと心配になって、母に電話してわざわざ来てもらったことを思い出しました。{/netabare}

5話「月島ガールズコレクション」
{netabare}エルダが精霊を使いすぎたので、代わりにスマホの使い方を教える話だけど・・
エルフがスマホ使ってるのはなんか嫌だなー。
やっぱり精霊とか魔法つかってほしいかも。
江戸小紋とかすごく日本らしいおしゃれな発想だよね。
高耳神社に代々伝わる振袖の話は良かった。。こういう話はほっこりして好き。{/netabare}

6話「Stand by Me」
{netabare}試験勉強が忙しくてなかなか会いに来てくれない小糸に淋しくなるエルダ。
エルダにとっては一緒にいられる時間のとらえ方が小糸とは違うからこその淋しさなのかな。
スカイツリーに一緒に上って、神域に小糸を引き入れたのもそんな気持ちの表れなのかも。
それから小糸が勉強中に掃除とか他の事に夢中になるやつ、あるあるですよねw{/netabare}

7話「街の匂いは」
{netabare}凧あげの名前の起源知りませんでした。毎回勉強になります。。
小糸と小柚子が仲良くしゃぼん玉を飛ばしている姿を優しい笑顔で見ているエルダのちょっぴり憂いの感じる横顔が印象的でした。
エルダが街の人たちからすごく愛されてるのがわかる福引きの話はほんわか和まされました♡{/netabare}

8話「彼女とエルフの事情」
{netabare}またまた新たなエルフちゃんが登場です。
今度は金沢で、前田利家が召喚したみたい。
普通に見てる分には面白いし、悪くはないんですけど・・
こう、ぽんぽんとエルフが増えちゃうと・・なーって。
個人的には5話や6話みたいな話を掘り下げてくれると嬉しいかな。。
あでも会話爆弾処理シーンは笑っちゃいました♪{/netabare}

9話「Time After Time」
{netabare}エルダの押し入れから出てきた、古いビデオテープ。
変わらないエルダと今はもういない人・・
これ見た小糸はどんなことを思ったんだろう。
私も身内が亡くなってるので、昔の映像とかなんとなく見れないんですよね。
でもちゃんと残しておきたいとは思うんです。
小糸も私と同じ気持ちか分からないけどテープをエルダに預けたのはわかる気がします。{/netabare}

10話「みっつの都のエルフと巫女のはなし」
{netabare}電子媒体と紙媒体。
私は気に入ったものは基本紙媒体で買ってます。
エルダじゃないけど、最初電子で読んでたけど気に入って紙で買いなおすこともあったりw
大阪の二人の会話、漫才聞いてるみたいで面白い♪
金沢の二人もいいコンビだし、それぞれのちょっとした日常を覗いてるみたいで面白いです。
小糸視点のCパート。こういう何気ない日常がとても素晴らしいんだって後になって思うんだろうなって静かなピアノの音を聞きながら思いました。{/netabare}

11話「名探偵コマちゃん」
{netabare}「エイチジー144分の1・・・」って長セリフ何回も言わせてて笑った。。声優さんすごい!
苦手なジャンルのアニメ一気見させられるのは確かにキツイかな。
でも私ガンダム見たことないから意外と新鮮な感じで見れちゃったりするかも??
小糸のとなりで楽しそうに早口で解説してくれてるエルダが面白いw
ゆみみみまつりって10回言ってと言われたら噛みそうw
射て人の祖父がケガをして小糸がすることになって・・で次回に持ち越し。
最終話のお祭りのお話、楽しみです♡{/netabare}

12話「これが私のご祭神」
{netabare}エルダが弓が上手かったり、船からジャンプして矢に的を当てたりする身体能力の高さなど、エルフらしいところが垣間見られてちょっと嬉しいかも。。
この話が最後じゃなくて、その後のエルダが厄除けする話で終わらせるところがこの作品らしいなって。
見ててとても楽しい作品でした♪{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

江戸前エルフって、そういうことか!地雷を上手く回避したコメディの良作です。

 12話(最終話)まで観ました。2023.06.24

 作画も良く、安心感のあるコメディでした。ただ、皆様のレビューにあるように、薄味テイスト気味です。

 エルフ以外の登場人物も、生病老死の四苦から解脱したような穏やかな人物しかいません。

 人間ってもっと、ドロドロした業を背負った生き物だろ?リアルな人間だったら不老不死のエルフを放っておくはずもありません。

 江戸時代のウンチクが、守貞漫稿の上澄みでしかないのは、ディープ江戸がヤバいからです。

 江戸時代は基本平和で、人々の寿命も伸びましたが、医療はそれ程発達してないので、あらゆる病に苦しんだ時代でもありました。

 縄文時代の発掘人骨は、健康そうな骨が多いですが、江戸時代人骨は、骨まで病理が及んでいるものが少なくありません。

 縄文時代は、健康そうでも何かあるとすぐに死亡したけど、江戸時代はかなり病状が進むまで生きながらえたということです。特に、すぐには死なない、慢性疾患の性病が猛威を振るっていました。

 そのため、少ない医療資源を求めて、人々が暗闘した時代でもありました。効くか不明な薬石、ご利益のある御札や縁起物なんかを皆とても欲しがりました。

 淋病治療には女性の経血を男性器に塗ると良いなんていう怪しい民間療法を本気で信じる人もいました。

 エルダの体液を求めて、江戸中の淋病患者に神社を包囲される位のエピソードはありそうです。

 幕末になっても、薩長兵、幕府兵ともに戊辰戦争で討ち取った敵兵の肝を健康のために切り取って喰うような連中ですよ。不老不死のエルフなんて、問答無用で襲われそうです。
 
 江戸っ子地雷や不老不死、信仰、出オチに対する地雷などを上手く回避した佳作でしたが、制約が多いので、大爆笑痛快コメディとはいかなかったのは、少し残念です。
……………………………………………………………………… 

 7話まで観ました。2032.05.22

 非常に分をわきまえた作品です。あくまで江戸前であって、江戸っ子エルフではありません。

 江戸っ子を詐称すると、江戸っ子コミュニティの地雷を踏みかねないですが、月島、豊洲、押上と微妙に江戸から外れた地域を描いて、地雷を回避しています。

 都会は開放的と言われていますが、実際のコミュニティは閉鎖的です。神田浅草とか江戸っ子の誇りを持っている地域は特にそうです。

 開放的に見えるのは、単に貨幣経済が発展していて、行政のパワーもあるので、コミュニティやら中間団体に属してなくても寄生虫的に生きていける環境だというだけです。

 江戸っ子は、隅田川以東すら江戸だと認めていません。私の友人の江戸っ子は、深川に遊びに行って、店の店員の何気ない一言で、川向うの田舎者に地方人扱いされた!とガチギレするほどの狭量さです。

 あくまで江戸前でやらしてもらってますという、謙虚さがコメディとして上手く機能している作品なので、私の友人も安心して観れる良作です。いや〜素晴らしい!

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 3話まで観てのレビューです。2023.04.23

 段々世界観が分かって来ました。どうも記紀神話→江戸時代→現代という世界線のようです。

 古代の仏教伝来も無し、中世以降国家の庇護を無くして武装、自衛し、戦国時代に世俗権力と死闘を繰り返し(僧兵と同じで、武装神人は世俗権力の悩みの種)、江戸時代に権力側に取り込まれた経緯も無し、神仏習合も無し、明治維新や太平洋戦争の敗戦も無し…。

 ヤバい歴史は無かったことにし、江戸時代の浅い歴史ウンチクのみが有効なようです。

 まぁ、コメディだから…。エルダは生きた御神体ですが、モノ扱いなのか?宗教行事に近隣を巻き込むのは信教の自由に抵触するんじゃ?

 キナ臭い話は気にしてはいけないようです。私の様な設定厨は、思考停止し、疑問を持つなということでしょう。

 エルダが可愛いからそれで良いのだ!

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 前回、神社や世襲巫女が胡散臭い存在だとレビューに書きましたが、本作品はそんな現実が気にならない程の魅力があるなぁと、1話を見返して思いました。2023.04.16

 月島が舞台なところが良いです。月島は空襲の被害も無く、江戸情緒が残っている上に、タワマンが林立するハイパー現代的な街でもあります。

 上手いこと、伝統と現代を使い分けできる便利な環境と言えます。

 都会は、どんどん人が入れ替わるので、自分がイノセントな住民だと思いんで生きることができます。

 先祖代々住んでいると、どこどこの誰とは昔から仲が悪いとか、地域がピンチな時期に協力しなかったとか、澱のように怨念が溜まっていきます。

 私の地元も、農村地域から都市化したために、農家が土地を売ったり、共同住宅にしたりしてウハウハ地主になっています。

 ただ、農家の土地は敗戦後にGHQの土地改革で旧地主から取り上げて分配されたものです。

 なので、今だに古い住民同士が喧嘩すると、小作あがりが生意気だとか、水呑百姓が上手くやりやがってとかの怒号が飛び交います。

 農地改革から何年経ってるんだか…。

 何が言いたいかと言うと、400年も地元にいるエルダは変わらなさを体現する存在では無く、地域のトラウマとスティグマを蒸し返しかねない化物だということです。

 エルダに好感を抱いている地域住民は、江戸の伝統を引継いでいると言いつつ、新住民なのでしょう。

 エルダが先祖代々の記憶を持っていたら、ヤバい話の一つや二つはあるでしょう。覚えていなくても、可能性があるというだけである種の住人には脅威です。

 また、エルダが引きこもりのオタク的ニートで、あまり人に興味が無いのも良いです。

 エルダがネチネチ色々細かいことを記憶していたら、世襲巫女が何か言っても、400年分の知識でいちいち過去の話を蒸し返され、ウィキが元ネタのひろゆきさんの比じゃないほど論破され、15の小娘の人格なんて簡単に崩壊します。

 住人の移動の少ない田舎にエルダがいたら、〇〇村シリーズのラスボスです。

 口を開くたびに、因習と怨念を吐き、人々の思考と行動を支配することでしょう。よくネットに上がっている「自治会に入らなかったら苛められた件」なんて生易しいです。

 すげぇ化物とのハートフルコメディがどんな風に展開するのか、早く2話が観たいです。

 東京の街を見て回る展開になりそうですが、エルダの記憶が炸裂すると、単なるダークツーリズムになってしまうので、知能低めでお願いします。
 
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 1話を観てのレビューです。

 400年前に月島の神社に神様として召喚されたエルフと新米巫女のお話。

 巫女の態度が悪いです。600年以上生きている知的生命体に対するリスペクトが無いのは酷いです。

 原作者は本地垂迹説を知らないのでしょうか。教典や教条の無い神道は、長らく仏教の傘下にあり、神仏習合で神は仏の別の姿とされていました。

 仏教を敵視した明治政府が維新後の仏教弾圧政策で神仏分離を行い、神社も今の形になっています。現在の多くの神社が説明している、仏教の影響を排した縁起は、ほぼ嘘と捏造です。

 エルフも最初は、仏教系の信徒に召喚されたのかもしれません。寺も神社も流行により宗派や神様が変わる事は珍しくありません。
 
 あの外見では太平洋戦争中も弾圧されてそうです。400年間ずっと信仰対象になっていたといのは珍しい事です。
 
 現代の平和な感じの神社組織がずっと続いて来たわけではありません。

 かなりハードな世界を400年生きてきたエルフ(神)をギャグキャラ扱いする本作は、神社が現在も信仰の対象であることもあり、どこかで地雷を踏みそうで、とても不穏なものを感じてしまいます。

 ただ、宗教史に興味のある私には、これからどう描かれていくのかが気になります。

 巫女のエルフに対する酷い態度も、前提として日本の寺社が抱える矛盾が背景としてありそうです。

 寺も神社も、本来は信仰心を持つ檀家や氏子が支えるものなのに、坊主や神主は家業として相続しています。

 これは、明治維新や戦後の国家神道解体の結果、ドサクサに紛れて、たまたまそうなっただけで、寺社の本来の在り方ではありません。

 伝統的宗教法人の運営者が信仰心に基づいていないため、本作のように世襲で家業の手伝い的にやっている女子高生巫女がキャラクターとして成立してしまうのです。

 本作品は、面白さとは別次元で日本の宗教・民俗学的興味から、視聴継続しようと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8
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