大正でコミカルなTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の大正でコミカルな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月06日の時点で一番の大正でコミカルなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

94.8 1 大正でコミカルなアニメランキング1位
鬼滅の刃(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1678)
7017人が棚に入れました
血風剣戟冒険譚、開幕。舞台は、大正日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変した。 唯一生き残ったが凶暴な鬼に変異した妹・禰豆子を元に戻す為、また家族を殺した鬼を討つ為、2人は旅立つ。鬼才が贈る、血風剣戟冒険譚!

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、大塚芳忠、梶裕貴、加隈亜衣、岡本信彦、森川智之、悠木碧、井澤詩織、浪川大輔、山崎たくみ、緑川光、子安武人、坂本真綾、山下大輝、早見沙織、千葉繁、上田麗奈、日野聡、小西克幸、花澤香菜、河西健吾、杉田智和、鈴村健一、関智一、関俊彦、木村良平、福山潤、小松未可子、諏訪部順一、内山昂輝、小清水亜美、森久保祥太郎、白石涼子、稲田徹

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

流行にのってみた

流行にのって視聴。見終えてだいぶ時間が経過して今更のレビュー。

鬼に家族を殺され、妹を鬼にされた竈門炭治郎が妹を人間に戻して敵討ちをするために奮闘する物語。

設定は割とシンプルで見やすいとは思う。
話の分かりやすさと日常的に使いやすい全集中とか~柱(そんなに使いやすくもない?)とかも人気が出た要因の一つかなと思った。
あとはみんな大好き必殺技というか技の名前。
少年マンガにつきものの主人公の成長もあって、やっぱり成長見るの好き。

素直に面白いと思った。流行しただけはあるのでは?
見ていた人多かったから、初対面の人と話すときの話題に困ったときにもしかしたら使えるかもしれない。

何も考えずにボーっと見るのにも良い。

キャラクター達も個性的な設定にしてある。
上半身裸で猪の顔を被った伊之助なんか衝撃的。ご本人の顔とのギャップ。


OP
紅蓮華 LiSA
ED
from the edge FictionJunction feat. LiSA
挿入歌
竈門炭治郎のうた 椎名豪 featuring 中川奈美
紅蓮華やっぱし良いですね。紅白に出るだけのことはある。ずっと聴いていたい。そして、EDの溢れる梶浦由記感。
竈門炭治郎のうたも注目すべき楽曲のようだ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
時は大正、日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎は、ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。さらに唯一生き残った妹の襧豆子は鬼に変貌してしまった。絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、“鬼狩り”の道を進む決意をする。人と鬼とが織りなす哀しき兄妹の物語が、今、始まる--!

1. 第一話 残酷
時は大正。竈門炭治郎は、家族とともに山でつつましくも幸せな日々をおくっていた。ある日、町で炭を売りに出かけた炭治郎が山に戻ると、家族は鬼に襲われ血だまりの中で絶命していた。唯一、一命をとりとめていた妹・襧豆子を救うべく、降りしきる雪の中背中に背負い必死に雪山を下りる炭治郎。その途中、襧豆子は突然唸り声を上げ、炭治郎に襲いかかる。

2. 第二話 育手・鱗滝左近次
炭治郎は冨岡義勇の導きにより、鬼になってしまった妹・禰豆子とともに狭霧山を目指す。夜の道中、炭治郎はお堂から血の匂いを嗅ぎつける。誰かが怪我をしているのかもしれないと駆け寄ると、なんとそこにいたのは、人を喰らう鬼。突如、鬼に襲われた炭治郎は、斧でなんとか応戦するが、鬼の圧倒的な力に、たちまち鬼に組み伏せられてしまう。鬼がとどめを刺そうとしたとき、助けに入ったのは--。

3. 第三話 錆兎と真菰
鬼殺隊--古より存在し、鬼を狩る組織。入隊のための試験「最終選別」に向けて、鱗滝左近次による炭治郎の訓練が始まった。様々な罠が張り巡らされた山下り、刀の素振り、滝修行、そして呼吸法……。狭霧山に来て一年、鱗滝は「もう教えることはない」と炭治郎へ言い放ち、巨大な岩の前で、最終選別へ行くための条件を突きつける-。

4. 第四話 最終選別
最終選別の合格条件は、鬼殺の剣士が捕らえた鬼たちが閉じ込められている藤襲山で七日間生き延びるということ。若き剣士と鬼の生き残りをかけた戦いが始まる。炭治郎は、鱗滝左近次のもとで身につけた呼吸法と型で着実に鬼を斬っていく。二年にわたる鍛錬は無駄ではなかった。しかし、そんな炭治郎の前に、藤襲山にはいるはずのない異形の鬼が現れる-。

5. 第五話 己の鋼
朝日が昇り、七日間の戦いの果てに生き残った剣士たちはたったの四名だった。生き抜いた炭治郎たちを出迎えた案内役からは、鬼殺隊についての説明が行われる。それぞれに鬼殺隊の隊服、伝令役となる鎹鴉が支給され、最後に、自身の日輪刀を造る玉鋼を選んだ。そして、鱗滝の家へと帰宅した炭治郎を待っていたのは-。

6. 第六話 鬼を連れた剣士
鬼殺隊の隊服に身を包んだ炭治郎。腰に日輪刀を携え、禰豆子が入った鱗滝特製の木箱を背負い、鬼殺隊の初任務として毎夜少女が失踪しているという北西の町に向かう。そこで炭治郎は、恋人をさらわれ、憔悴しきっている和巳と出会う。たしかに、近くに鬼の匂いを感じるが、鬼の姿はどこにも見えない。不穏な事件に鬼の影を疑う炭治郎は-。

7. 第七話 鬼舞辻無慘
三人に分裂した鬼が炭治郎を追い詰める。そのとき禰豆子が鬼に襲い掛かった。鬼になってしまった妹は守らなければいけないほど弱い存在ではない--。意を決した炭治郎は、分裂した鬼のひとりを追い、地面に広がる沼へ飛び込む。沼の中で待ち受けていたものは。

8. 第八話 幻惑の血の香り
次なる任務の舞台は東京・浅草の町。大正の華やかな都会の街並みに戸惑う炭治郎だったが、そこで鬼の匂いを嗅ぎつける。匂いを追った先で出逢ったのは鬼舞辻無惨だった。鬼舞辻を斬ろうとする炭治郎。だが、鬼舞辻は行きかう人間を鬼に変え、町を混乱に陥れる。必死に事態を収拾しようとする炭治郎の前に、 とある人物が姿を現す-。

9. 第九話 手毬鬼と矢印鬼
炭治郎を助けた者は、珠世と愈史郎という鬼だった。珠世は炭治郎たちを、”目隠し”の術を施した屋敷へといざなう。そこで炭治郎は、珠世との会話から、鬼を人に戻す方法についての活路を見出すのだった。そのとき--炭治郎を追うふたりの鬼が屋敷の場所をつきとめ、猛烈な攻撃を繰り出す-。

10. 第十話 ずっと一緒にいる
炭治郎の苦境は続く。矢琶羽が最期に繰り出した血鬼術”紅潔の矢”を、炭治郎は水の呼吸の型を駆使し、なんとかしのいでいた。一方で禰豆子と朱紗丸の戦いは続いており、状況を危惧した珠世は、自身の血鬼術を使い-。

11. 第十一話 鼓の屋敷
鎹鴉から告げられた次なる鬼退治の地は南南東--。その途上で炭治郎は、最終選別で生き残った同期の剣士・我妻善逸と出会う。炭治郎は、善逸の消極的な態度に手を焼きつつも山の奥地へ向かうと、屋敷の前で兄を連れ去られたふたりの子どもたちに出会う。そこで、善逸はどこからか鳴り響く鼓の音を聴くのだった……。

12. 第十二話 猪は牙を剥き 善逸は眠る
鼓を打つ度に、部屋が回転する不思議な屋敷の中で、炭治郎は善逸と離ればなれになってしまう。炭治郎と別れてしまった善逸は正一を連れ、恐怖に絶望していた。その頃、炭治郎は、屋敷の主である鼓を打つ鬼と、猪の頭をかぶった奇妙な姿の男に出会う。

13. 第十三話 命より大事なもの
屋敷の主・響凱が鼓を打つたびに部屋が回転し、炭治郎は苦戦を強いられる。前の戦いで骨折している炭治郎は弱気になる自身を鼓舞して、必死に立ち向かう。響凱が使う血鬼術による攻撃にも圧倒される炭治郎。果たして、無事に響凱の頸を討ち取ることができるのかー。

14. 第十四話 藤の花の家紋の家
死闘の末、響凱との戦いに勝った炭治郎。屋敷の外へ出ると、先に脱出していた善逸と出会う。だが、禰豆子の入った木箱を抱えボロボロになった善逸、そして二刃の日輪刀を抜いた猪頭を被った男が立ちはだかる異様な状況を目の前にする-。

15. 第十五話 那田蜘蛛山
次なる目的地は北北東。炭治郎と禰豆子は、善逸や伊之助とともに那田蜘蛛山へ向かう。その山は蜘蛛の巣が張りめぐらされ、無数の蜘蛛が蠢く山だった--。怯える善逸を残し、山に入った炭治郎と伊之助は、蜘蛛の糸に絡み取られた鬼殺隊員に遭遇する。

16. 第十六話 自分ではない誰かを前へ
蜘蛛の糸に囚われた鬼殺隊員と戦う炭治郎と伊之助。糸を斬り、蜘蛛の巣を破り、ふたりは山の奥へ。森を進むにつれ、蜘蛛の糸がだんだん太くなり、操られている者たちも人間には不可能な動きをしはじめる。操られた隊士たちを、傷つけずに動きを止める方法も困難になる中、炭治郎がとった行動とは--。

17. 第十七話 ひとつのことを極め抜け
ここには鬼舞辻無惨直属の配下・十二鬼月がいる--。那田蜘蛛山の母鬼を倒した炭治郎は、妹の禰豆子を人間に戻す手掛かりになる鬼が、この森にいることを知る。傷だらけの伊之助とともに、ふたりはさらに森の奥へ。一方、ひとり寂しく森を進む善逸の前に、人面蜘蛛が現れる。

18. 第十八話 偽物の絆
那田蜘蛛山の父鬼と対峙する炭治郎と伊之助。応戦する炭治郎だったが、父鬼の怪力に吹き飛ばされてしまう。川の近くに落下した炭治郎は、姉鬼を痛めつける鬼の少年・累と出会う。恐怖と憎悪で結ばれた関係を「家族の絆」と呼ぶ累に、炭治郎は激怒する。累と炭治郎の戦いが始まる。

19. 第十九話 ヒノカミ
鬼殺隊最強の剣士である柱が那田蜘蛛山に到着した。父鬼を一太刀で切り伏せる水柱・冨岡義勇。 その太刀筋を見た伊之助は己との格の違いに興奮し、戦いを申し込む。一方、全身に毒が回り、瀕死に陥っていた善逸の前にも、蟲柱・胡蝶しのぶの姿が--。

20. 第二十話 寄せ集めの家族
累より放たれた血鬼術により死を覚悟した炭治郎。走馬燈の中で亡き父が舞っていた神楽を思い出し、水の呼吸とは異なる新たな技を放つ。”ヒノカミ神楽・円舞”--、相打ち覚悟で繰り出したその技で、ついに累の頸を斬り落とす。満身創痍の中、傷つき倒れる禰豆子のもとに向かおうとする炭治郎の前に現れたのは--。

21. 第二十一話 隊律違反
倒れながらも禰豆子を庇おうとする炭治郎を見て、累の中で過去の記憶がよみがえる。かつて病弱だった彼は、鬼舞辻無惨に出会い、血を分けてもらうことで鬼になった。だが、鬼になった自分を、父と母は殺そうとする。そのときから彼は家族を探し続けてきた。どうしても手に入らない絆を求めて--。

22. 第二十二話 お館様
戦いを終えた炭治郎は、禰豆子とともに鬼殺隊本部へ連行される。そこでは鬼殺隊の当主・産屋敷と最強の剣士・柱たちによる「柱合会議」が行われることになっていた。鬼を庇うという鬼殺隊にあるまじき隊律違反をした炭治郎を、柱たちは糾弾する。そして風柱・不死川実弥は、禰豆子に刀を向けた--。

23. 第二十三話 柱合会議
鬼殺隊の当主・産屋敷が、ついに炭治郎の前に現れた。彼は、炭治郎と禰豆子の入隊を容認するという。だが、柱たちはその判断をすぐには飲み込めなかった。風柱の不死川実弥は自らの腕を傷つけ、禰豆子の前に血を晒して、鬼の本性を引き出そうとする。

24. 第二十四話 機能回復訓練
傷ついた炭治郎と善逸、伊之助は蟲柱・胡蝶しのぶの屋敷で治療を受けることになった。二週間後--炭治郎と伊之助は機能回復訓練を始める。だが、その訓練は過酷であり、炭治郎たちの心はへし折られてしまう。その厳しさも知らず、遅れて訓練に参加した善逸は、女の子を前にしてひと際やる気を見せるが--。

25. 第二十五話 継子・栗花落カナヲ
蝶屋敷で機能回復訓練中の炭治郎は、全集中の呼吸を一日中続けられるように修行に励む。最初は全く敵わなかった同期の剣士・カナヲとの訓練も少しずつ効果を上げるようになってきた。毎日修行を休まぬ炭治郎を見て、善逸と伊之助も訓練に復帰するが…

26. 第二十六話 新たなる任務
炭治郎たちが機能回復訓練に勤しむその裏で、鬼の絶対的支配者・鬼舞辻無惨により、十二鬼月の下弦が集められ、鬼側もあらたに動き出そうとしていた。訓練も終盤をむかえ、カナヲとの訓練も互角の勝負ができるようにまで成長した炭治郎のもとに、鎹鴉より新たな任務が伝えられるのだった。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヒット作を語らう時の心の姿勢

2020.04.12 追記

思うところがあっての大幅加筆。
視聴後に書いた作品レビューは後段に残しときます。
 ※ごく一部のアニヲタ批判も含んでるので気分害されちゃったらごめんね


作品の良し悪しについて各々語るのがレビューサイトの目的の一つですが、この作品は久々に普段アニメを観ない層を巻き込んで社会現象を起こしたということもあって、その観点で一言申し上げたく候。基本雑談です。


{netabare}とあるコーヒー屋にて見かけた風景。
「こんないいものなのになかなか理解されない」

自身が愛好しているものを理解してほしい。誤解を解きたい。なんなら広めたい。趣味人なら自然と沸き上がりそうな感覚です。少なくとも目の前で熱弁をふるってるこの人はそんなタイプの人。そしてその対象はアニメでした。
一緒にいる相手はそれほど興味のない層。よくありそうなシチュエーションです。
時は2016年。大ヒット中の映画『君の名は。』を映画館に出向き鑑賞し感動したと伝える非ヲタさん。話を合わせただけかもしれませんが、そんな会話のきっかけを全力で折りにいくアニヲタさんがいました。曰く、

「あーあれ話の辻褄全然合ってないんだよね」
「話が頭に入ってこないから全く泣けなかったわー」
「それよりも新海監督の前作がなんちゃらかんちゃら…」
「それよりも同時期の『聾の○』『この世界の何某に』のほうが凄かったけどね」
等々

前段でなかなか理解されないというやりとりを耳にしてたからなおさらかもしれません。

 「そりゃあんた理解しろというのが無理だわ」

単に巻き込みに失敗しただけでなく、むしろ遠ざける逆の効果を発揮するコミュニケーションでした。あほらし…
別にあにこれで同種のレビューを投稿するのは一向にかまわないと思います。同じヲタ同士で一定の土台を共有してますし、節度を保って思うところぶちまけてもらったほうがよいしそういう場です。
そのため「『君の名は。』つまんねーのにそう言っちゃだめなのかよ!」とか「思ってもいないこと(面白くないのに面白いと)言うほうが不誠実だと思うが?」という話では全くないので悪しからず。

せっかく興味のなかった人が興味を示してくれたのに。当のヲタさんだって仲間になりたそうにこちらを見ているのに。…全力でへし折りにいってませんか?です。

 「どこらへん面白かったの?」
 「アニメってどんなの想像してた?」

せめてこれくらいのワンクッション置いてから持論を展開してほしかったところ。
非ヲタさんはアニメを観にいちいち映画館に足を運ぶなんて滅多にないでしょうに。ここらへんの想像力がこのコーヒー屋で出会ったアニヲタさんには決定的に欠けてます。
もうなんというかオタクどうこうよりも単なるコミュニケーション下手かどうかの話のような気もしますが、やらかしがちなので自戒も含めて気を付けましょう。


というわけで何を言いたいかはもうお分かりですね。
4年ぶりに似たような局面がきてるわけですよ。クリスマスや誕生日のプレゼントに単行本をせがまれてみたり、芸能人がファンであることを公言して、なかには椿鬼奴さんみたいに番組内でネタにしてたりもする。LiSAさんが紅白に出場してたりもしましたね。

とはいっても、制作会社「ufotable」。声優「花江夏樹」「鬼頭明里」。一般人はまず知らない単語です。紅白出場したからといってアーティスト「LiSA」さん知らない人だって多いでしょう。今回で興味を持って動画を漁ったとしても客席サイリウムが乱舞してる光景を見たらそっ閉じしたくなるのが人情です。
余計なお世話でしょうが、同好の士を増やしたい私としましては非ヲタさんとのやりとりは「お手柔らかに」と願うところであります。

『鬼滅の刃』気に入ったのならこんなのもあるよ(^^)
そんな展開を夢見て以下、


■映像凄かったっす

作画に触れて制作会社「ufotable」を話の枕に『fate』『空の境界』をご紹介。劇伴も同じ梶浦由記さんだったりします。


■声優さん繋がりも

ベテラン・若手・中堅問わず実力のあるCVさんが多く起用されていた本作です。要は年間通して登板回数の多い人たち。
竈門家だけでも父:三木眞一郎、母:桑島法子、子供たち:大地葉、本渡楓、古賀葵、小原好美とかいう水準です。

 「その○○役やってた人だったら、今ちょうど△△ってアニメに出ているよ」

リアタイものだと「じゃあ明後日チェックしてみよう」と敷居が下がったりするものです。

それに各々代表作を持ってそうですから、そちらへの誘導もありですね。
花江夏樹さんなら『四月は君の嘘』。早見沙織さんなら『あのはな』。あたりは非ヲタ向け鉄板でしょう。「いやそれより『俺ガイル』が鉄板だ!」そのへんはどうぞご自由に(笑)

我妻善逸(CV下野紘)からの『ACCA』ジーン・オータス役。
嘴平伊之助(CV松岡禎丞)からの『SAO』キリト役。
本作での役どころとは違う顔を見せている作品も驚きがあっていいですよね。


自分もそうでしたが、声優さん、制作会社、劇伴担当、キャラデザインあたりの繋がりから広がっていったと思います。

まあそんな感じの世迷い言です。お付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに私はこの作品を手放しで褒めておりません。{/netabare}




↓以前投稿した作品についての感想
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2019.10.04記
旧件名:良いほうの『少年JUMP』

{netabare}
艶やかな街の灯り
静謐な山間の雪景色

とにかく綺麗な作品です。
色使いが独特といいますか鮮やかな色の組み合わせが印象に残ります。
主人公炭治郎の羽織(緑と黒)はサムネでも確認できる組み合わせ。

その一方で、毎話冒頭サブタイトルコールの墨色を用いた水彩風の演出にも味わいがある。全体の色味が和風なんですよね。

そしてこれがぐねぐね動くのを目の当たりにすることになります。
バトルシーン。抜刀時の緊張感。連続した体動作の流麗な運び。対立する“鬼対人”の果てなき抗争の物語のためバトルシーンは多くあり、手を替え品を替えての演出に都度唸ることでしょう。


制作会社『ufotable』は、『劇場版 空の境界』でアニメビギナーだった私の心が鷲掴みにされたこともあって、本作『鬼滅の刃』は事前から楽しみにしていた作品でした。

『空の境界』は、和装のヒロインの殺陣がとにかく流れるようだったのとそれを活かすコマ割りで、これまでバトルを“迫力”という概念でしか見れてなかった自分に”美しさ”というものを教えてくれた忘れられない作品です。



さて『鬼滅の刃』に戻ります。
冒頭作画に触れたのは、この一点だけでも「買い」だと思ったから。なお原作は未読です。
週刊少年ジャンプは『ONE PIECE』が連載される前に卒業した私ですが、いかにもジャンプらしい作品と言えるのではないでしょうか。たしか

 “ 努力 友情 勝利 ”

でしたっけ?
その王道を行くかのような竈門炭治郎(CV花江夏樹)が主役の物語。鬼に親兄弟を惨殺され唯一生き残った妹も鬼と化してしまう。その妹竈門禰豆子(CV鬼頭明里)を人間に戻す手段を探るべく、人外なる鬼を討伐する組織へと身を投じていく流れとなってます。

良いですね。
炭治郎が素直で努力家で妹思いで諦めない強い意志を感じさせるいい奴なんです。私としてはこの主人公と冒頭述べた作画の2点推しです。
・・・以上なんですけど一応5項目整理しておきます。


▼物語

あらすじ読むと暗そうな話ですが、実際展開されたのはシビアな場面とギャグパートとのほどよい緩急。すっと肩の力を抜けるポイントが用意されてそこそこ笑えます。
それにインフレし過ぎない敵キャラ。鬼舞辻無惨(CV 関俊彦)を最終目標と定めてのブレない展開も好感。
炭治郎の鍛錬シーンに尺を取り強くなっていく過程を丁寧に描いたことは戦闘の重みや背負うものの大きさなどに説得力を持たせる効果がありました。また、鬼を一方的な悪として描かないこともお家芸とはいえ好きな設定。


▼声優

弱っちいけど芯のある人物を演じるには花江さんの選択は良かったかと。2018年初頭『グランクレスト戦記』『ラーメン大好き小泉さん』でその名を認知したのち、視聴作品が被ってなかった鬼頭明里さんのフルボイスを久々聞けたのは個人的に◎。
敵方の “ 十二鬼月 ” そして鬼殺隊エリートの “ 柱 ” 両陣営にも豪華声優陣を配置。 一部しか登場してないので今後の発展性の面でも楽しみが残ります。

{netabare}禰豆子を人間に戻すためのキーマン珠世を坂本真綾さんが演じられているのも耳に心地よい。もっと珠世を出しておくれ!{/netabare}


▼キャラ

我妻善逸(CV下野紘) 嘴平伊之助(CV 松岡禎丞)の位置づけが絶妙でした。
濃いっすね。途中からお笑い担当みたいになってましたが…
{netabare}協力プレイで敵を撃破!という印象がないのです。
意図したものなのか、兄と妹の絆に焦点あてていて友情プレイは控えめでした。今後の伸びしろを感じるところです。{/netabare}


▼作画

既述。
追加で、室内戦闘の描写もすさまじかったですね。
{netabare}ジャミロクワイの名曲『Virtual Insanity』のPVイメージで、そこの灯りを暗くして動きをめちゃくちゃ激しくしたような響凱(CV諏訪部順一)との戦闘も目を奪われました。鼓を打つ鬼とのバトルですね。{/netabare}


▼音楽

安定の梶浦案件。
地味に評価したいのが2クールの前後半通してOPEDが変更されなかったことでしょうか。昨今のお作法からみても異例な気もしますが不自然さは感じません。
{netabare}後半で曲を一新して、最終話クライマックスで前半OPどーん!演出って分かっていてもアガるんです。でもそれをしない勇気といいますか、作品の一貫性考えると変えないほうがいい気がします。{/netabare}




整理してみると、個別項目でのマイナスはあまりなかったです。
続きは劇場版でということでしょうが、まだ開けてない引き出しも豊富なので不安はないでしょう。

ただし、2クール後半でやたらキャラ増やしてお披露目パートみたいになってたのをどう見るか?
ちょっとイマイチでした。単に私が消化しきれなかっただけで、これも続きありきということなら仕方のないことなのかもしれません。

それに少年漫画らしいシンプルな面白さを追求した感があって、エンタメとして申し分ないわけですが、天井をぶち抜くような破壊力まではありませんでした。あくまで感覚的なものです。

きっと作画表現に度肝を抜かれたこともあって同等かそれ以上のレベル感で「深み(絶望)のある物語」を期待してしまったのではないかと思われます。


いや充分面白いんですよ。今期(2019年9月終了もの)TOP3に入るのは間違いありません。全方位でおすすめです。{/netabare}



視聴時期:2019年4月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.04 初稿
2020.04.12 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 105
ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

♪強くなれる理由を知った♪~観終わった後の充実感ヤバです!

あらすじはあにこれを参照ください。

放送時間:2019年4月~

◎物語
冒頭から救いのない展開です

大正時代を舞台に家族を鬼に殺され 
唯一の生き残りの妹(禰豆子)も鬼にされ絶望の"炭治郎"が
"冨岡義勇"という剣士に出会い 物語は始まります。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

〇鬼殺隊入隊 1話~5話{netabare}
家族が殺され途方に暮れている"炭治郎"に対して"富岡義勇"が放つ一言

”生殺与奪の権を他人に握らせるな!

みじめったらしく蹲るのはやめろ 
そんなことが通用するならお前の家族は殺されていない!

奪うか奪われるかの時に主導権を握れない弱者が妹を治す?
仇を見つける?笑止千万!!

弱者には何の権利も選択肢もない 
ことごとく力で強者にねじ伏せられるのみ”

厳しいですが真っ直ぐな正論 しかし心の中では

”泣くな 絶望するな そんなのは今することじゃない

怒れ! 許せないという強く純粋な怒りは
手足を動かすための、揺るぎない原動力になる

脆弱な覚悟では 妹を守ることも治すことも
家族の仇を討つことも、出来ない!”

厳しいけど心に沁みるセリフです○o。. 

彼の人柄が見えると同時に 
厳しい世界観を考えさせられる場面でした。 

そして”判断がおそい”
厳しさの中に優しさや思いやりがある
"鱗滝さん"のもとで修業が始まるのですが渋くて格好良いです。

選別試験で現れた手鬼
"錆兎"と"真菰"たちを殺した憎い鬼も最初は人だったんですよね
少し複雑な思いです。

”よく生きて戻った”
"鱗滝さん"が二人を抱きしめるシーンは胸が熱くなりました。
{/netabare}
☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇鬼舞辻との邂逅 6話~10話{netabare}
”鬼舞辻無惨”の近い鬼から血を採取する!
医者の”珠世さんと”珠世さんラブが深すぎる"愈史郎"の登場で
”禰豆子”を治す方向性が明確になります。

最初に現れたのは 
16歳以上の女は醜いと食べてしまうアホな”沼鬼” 
しかも3体に分身するし歯ぎしりがすごい耳障りでウザ過ぎでした。

さっさと処理して次の目的地東京浅草へ 
薄々感じていましたが
やはり世間では鬼は認知されていなかったんですね

平和な日常を守るため 鬼を狩る鬼殺隊 まるで歴史の闇のようです

そして本来は蹴鞠が好きな小さい子供だったのに
呪いで死んだ"朱紗丸" 残酷だなって思うと同時に 

その人の意思関係なく勝手に鬼にして
蜜をやり操っていると思っていたら
都合が悪くなると殺してしまう ”鬼舞辻”ヤバすぎ許せないよ!

最後に"珠世さん"と"愈史郎"を人と思い守った”禰豆子”に
涙する"珠世さん"に思わず感動 心に響きました。{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇仲間との出会い 11話~14話{netabare}
同じ鬼殺隊の”我妻善逸”と”嘴平伊之助”との出会い
そして元十二鬼月の”響凱”との戦いを描いています。

頼りなくて剣士らしくない”善逸”と
猪突猛進でナイスにデレるチョロ男子”伊之助”

10話まで結構シリアスだったからお笑い回かなって思っていたら
良い意味で裏切られました。

”善逸”の気を失ってからの本気! 度肝を抜かれました。
( 剣士らしくないとかいってごめんなさい )

そして骨折してる”炭治郎”が心の中で
”折れてる”炭治郎”もすごいんだというのを見せてやる!”
根性は凄いと認めますが 最近心の声が多くなってませんか?

14話 お笑い回ですね 和みました○o。.。{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

那多蜘蛛山に住む鬼の一家の討伐 15話~21話{netabare}
"炭治郎"と"善逸"そして"伊之助"が向かった先には十二鬼月がいた。
鬼殺隊の柱 "冨岡義勇"と"胡蝶しのぶ"も交えての乱戦が始まる。

そしてついに”累”と対峙する"炭治郎"と”禰豆子”
爆血からヒノカミ神楽への流れの場面から挿入歌エンディングの流れ
すごい!すごい!すごい! ここ何度も観返しました○o。.

その後"冨岡義勇"の凪 
ヒノカミ神楽が動とすればこちらは靜のようです 

美しい!と同時に美味しいところ全部持っていきましたね
嫌でも好感度上がるやつじゃん!

もう一人の柱”しのぶ”登場
黒目大きくて口調も軽やかで可愛いのに
”正しく罰を受けて生まれ変わるのです”
聖女の様な会話がいつのまにか気付けば他人を煽っている
やっぱり柱 一筋縄じゃないようです○o。.。{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇柱合裁判 22話~23話{netabare}
"冨岡”や”しのぶ”を観ていて何となく感じてました
彼等人の話あんまり聞かないですよね・・・

期待したほかの柱も自由過ぎでしょ
この中だと”富岡”や”しのぶ”がまともに見えるから不思議
{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇蝶屋敷の機能回復訓練 23話~26話{netabare}
弱くてゴメンね あの元気な"伊之助"が弱って
女子との訓練にこわれる"善逸"(平常運転?)

選別試験以来同期の”カナヲ”や”玄弥”との再会 

"胡蝶しのぶ"と”カナヲ”の過去 
過去を知るまでは何か達観してるような感じにみえた
"胡蝶"と”カナヲ”でしたが 今は180度考え変わりました

最初嫌な奴かなって思わせて 実は・・・
鬼滅の刃ってこのパターン多くないですか?
毎回騙されてる気がする○o。.。
{/netabare}

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

〇キャラ
暗い内容に主人公たちの重い過去
それでも暗くならないのは個性的な彼らのおかげでしょう

幼いのになぜかお父さん目線の炭治郎や
女子大好きな善逸 そして単純な伊之助

そして普段のふわふわしてる態度からは想像できない戦いの顔
このギャップにやられます♪

◎作画
時代背景は大正時代
人物が太く描かれていてかつ背景が落ち着いた配色
凄く丁寧で特に自然現象の表現は綺麗って感じる作画です。

あと この作品で一番好きなのは
夜の闇の背景に華やかで色彩豊かな戦闘シーン!
まるで夜空に浮かぶ花火の様な迫力がある描写はとても優雅です♪

これまでもこういう関係の評価の高かった制作会社ufo
今作は表現に加えて人物の表情が豊かになって凄いと感じました。

〇音楽
OP曲 紅蓮華
ED曲 from the edge 共に歌うのはLiSA安定してますよね
”強くなれる 理由を知った”思わず口ずさみたくなるフレーズです。
{netabare}
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
強くなれる理由を知った 僕を連れて進め

泥だらけの走馬灯に酔う こわばる心
震える手は掴みたいものがある それだけさ
夜の匂いに空睨んでも
変わっていけるのは自分自身だけ それだけさ

強くなれる理由を知った 僕を連れて進め

どうしたって!
消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて負ける意味を知った
紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして

イナビカリの雑音が耳を刺す 戸惑う心
優しいだけじゃ守れないものがある? わかってるけど
水面下で絡まる善悪 透けて見える偽善に天罰
逸材の花より 挑み続け咲いた一輪が美しい

乱暴に敷き詰められた トゲだらけの道も
本気の僕だけに現れるから 乗り越えてみせるよ
簡単に片付けられた 守れなかった夢も
紅蓮の心臓に根を生やし この血に宿ってる

人知れず儚い 散りゆく結末
無情に破れた 悲鳴の風吹く
誰かの笑う影 誰かの泣き声
誰もが幸せを願ってる

どうしたって!
消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて負ける意味を知った
紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
{/netabare}
挿入歌は中川奈美が歌う”竈門炭治郎のうた”
思わず鳥肌立ちました 何度も見直す場面です。
しかし題名のインパクト凄いですよね 何歌ってるか気になりますよね
{netabare}
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
我に課す 一択を
運命と覚悟する
泥を舐め 足掻いても
目に見えぬ細い糸

泣きたくなるような優しい音
どんなに悔しくても
前へ 前へ 向かえ
絶望を断ち

傷ついても 傷ついても
立ち上がるしかない
どんなに打ちのめされても
守るものがある
守るものがある
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
{/netabare}
映像ばかりに気を取られていたのですが
うん 結構男の子らしい歌詞なんですね○o。.。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

〇観終わって
”禰豆子”を元に戻すために鬼殺隊に入隊し鬼と戦う!
物語の目的しては非常にシンプルで◎

そして鬼との戦いも頭脳戦とか基本無く
力と技のせめぎ合いでこちらもシンプルでわたしは嬉しい。

映像も綺麗ですし流れるような表現の数々には思わず見入ちゃいました
その中でも お勧めしたいのは鬼との戦闘シーン○o。.

鬼殺隊の武器の刀を使った
様々な”呼吸法”による技の表現はまばたき忘れるくらい綺麗!

激しくて荒々しいのもあれば 華やかな中に清々しさがあったりして
背景の黒(鬼は夜しか活動しないので)に広がる鮮やかな色彩は最高!

そして戦闘シーンと日常風景のギャップ

戦いで鬼と対峙して必死に戦ってる彼らも
なんだかんだ言ってもまだ少年 
彼らの会話の掛け合いとても和みます○o。.

まだまだ書きたいことはありますが

映像以外でも声や音などアニメの特色を生かした演出
これらを上手に化学反応させたすばらしい作品だと感じます
どんな変化なのかはその目でお確かめください♪○o。.

原作がマンガで斬新さはあまり無いですが 
それよりも非常に丁寧な作りで観終わった後のこの充実感ヤバです!


そして続きは劇場版 今から楽しみに待っています♪

以上 最後までお読み下さりありがとうございます。












  











 





 






 



 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 34

81.2 2 大正でコミカルなアニメランキング2位
鬼滅の刃 遊郭編(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (516)
1898人が棚に入れました
無限列車での任務を追えた炭治郎たちの次なる任務を描く『遊郭編』。鬼殺隊最高位の剣士《柱》の一人、音柱の宇髄天元とともに炭治郎たちが向かうのは、鬼の棲む遊郭。

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、小西克幸
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

遊郭編が一番面白かった。

↓無限列車編感想
{netabare}
劇場版視聴済みなので2週目。
1週目のときはかなり楽しめたし、去年の映画で一番面白かったと思ったけど、こうやって話数で分けてみると結構違和感もあったりで正直1週目ほど面白いとは思わなかった。いや、面白いのは確かなんですが。

流れとしては基本映画と同じ、一話だけアニオリと言う感じでした。
一話のアニオリ回が正直一番楽しめた、というのはやっぱり他が2週目だからかな。駆けつけておばさんや子供を助ける煉獄さんがかっこよかったし、この映画までの範囲で煉獄さんの掘り下げが全然なかったということも加味するとかなりいい補填となってるアニオリだったかなと。
アニオリにもかかわらず作画も映画並みにすごく、そばを作るシーンはいまだに覚えてるぐらい。

2話~4話ぐらいは個人的にはそこまで。話は普通に面白いけど、鬼滅の誰得なんだってレベルの寒いノリは嫌い。まあ、炭次郎が自分の理想である夢よりも現実を考えて自害して覚醒するところとかはいいんですがね。

5話~最終話まではやはり今見ても面白い。鬼滅の刃の面白さの7割ぐらいはやはり話と言うよりもUfotableによるハイクオリティな戦闘シーンか。
鬼滅の刃は作画だけという人も多いけど、戦闘アニメで戦闘シーンが良ければそれで評価に値すると個人的には思いますね。VS魘夢のラストはほんとに演出や見せ方が上手い。

そしてその後の猗窩座戦では魘夢戦で上がったハードルを軽く超える作画。出てからそこまで経ってない煉獄さんがかっこよく見える点に関してはやはり作画のおかげか。あれほどすごい戦闘シーンを見せられたらさすがに。
自分は泣けはしませんが、煉獄さんの最後のセリフもほんとにいいと思います。他の誰でもなく主人公に後を託そうとするのが煉獄さんらしいなと。
炭次郎が負け惜しみを言う中、煉獄さんは負けをしっかりと受け入れている雰囲気もいい。

まあ駄目な点としては、死ぬほど寒いノリと戦闘中の実況かのような解説に笑ってしまうことぐらいですかね。
OPとEDも良かった、まあ、紅蓮華とFrom the edgeほどではないけどこの二つが強すぎるだけで、OPもEDも今期TOP15ぐらいに入るぐらい好き。

話も普通に面白いし、作画だけのアニメだとは思いません。
ただこの放送の仕方は稼げるときに稼ごうという魂胆が見えて大嫌い。
映画で一回やっている上に金ローで地上波もやったのにまた話数分けて放送って...。

一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
面白かったけど、こういう金を稼げるときに稼いでおこう見たいなスタイル嫌いだな。
一応変えてるらしいから見るのは見るけど。
そば作って盛り付けるところの作画いいなぁ。
煉獄さんが列車に乗るまでの過程は映画になかったな。
煉獄さんおせえよ。速さが足りない。
おばあちゃんたちいいな。

2話 ☆8
OP映像かっこいい。
あ、分岐切符。出た、くっそ寒いノリ 

3話 ☆8
くっそ寒い。ここ映画で唯一つまらんかったな。
女に厳しい。

4話 ☆8
あの精霊みたいなやつが殺そうとしてる人を核まで案内するところ好き。
自殺RTA 

5話 ☆8
激寒ノリ。
穴があったら入りたいってなんだよ。
戦闘の実況してるの今見るとくっそシュールだなw

6話 ☆8
カットされてない?
ここの主人公側を褒める流れ草。
改めてみるとおかしなシーンばっかだな。
スーパー解説タイム。
初対面だが既にお前のことが嫌いだのセリフ好き
さすがにここからは面白いな 

7話 ☆9
正直鬼になった方が幸せそう。
実況プレイやめろ。確かに正々堂々戦って勝ったよなw
炭次郎が負け惜しみが煉獄さんの活躍台無しにしてる。
煉獄さんは負けを受け入れている感じでいい。
泣けはしないけど、煉獄さんの最後のセリフはほんといいわ。
{/netabare}

曲評価(好み)
OP「明け星」by LiSA ☆8
ED「白銀」by LiSA ☆8
ED2「炎」by LiSA ☆9

{/netabare}

↓遊郭編感想
{netabare}
遊郭編最初の3話ぐらいはずっと寒くて微妙だったけど、やっぱりいつも通り戦闘が始まると面白くなった。

とにかく作画が劇場版レベルというかもはや劇場版すら超えてるぐらい良かったし、作画だけじゃなくて見せ方と言うか構図も上手くて見ていて楽しい戦闘シーンだった。
たぶん5話ぐらいずっと同じ相手との戦闘シーンやってたけど全然引き延ばし感もなかったし飽きなかった。
こんなに同じ相手との戦いを長引かせてずっと楽しめるのはこのアニメぐらいなんじゃないかな。特に最後の戦闘シーンはまさに死闘と言う感じで熱かった。
それと、子供も結構見てるだろうに、グロシーンも健在だったのが良かった。
やっぱりこういう系のアニメは残虐なカットがあると絶望感が増していい。

作画のことばかり言ってると内容はないと突っ込まれるので()、内容についても書くと、今回の話は無限列車編からの主人公たちの成長が描けてたんじゃないかなとおもう。
柱(煉獄)と上弦(アカザ)が互角の戦いをしてたけど何もできずに煉獄さんが死んだ無限列車編に対して、今回はちゃんと柱(天元)の手助けをすることによって上弦を倒せた、と足手まといじゃなくてちゃんと応戦できるようになっていて少し成長を感じた。

最終話の話も良かった。自分も妹を持ってるからこそ、鬼とは言え妓夫太郎と堕姫に同情して、仲直りの手助けをする炭次郎がかっこよかった。
兄弟愛系の話好きだから最終回は泣けはしなかったけどすごくいい話だったと思う。あと、特に書くことはないけど、煉獄家の話もかなり好き。

全体として最後の方の盛り上がりは良かったけど、微妙な点も少し書くと、やはりノリが寒い。あのノリを面白いと思って見てる人はいるのか...?
カットしたほうがいいんじゃないかって思うぐらいには寒い。
あと、戦闘中の実況プレイ。漫画ならまだしも、アニメだと尚更緊迫感が台無しになるからカットした方がよくね?って思う。
あと、これは内容とは一切関係ないけど無限列車編を再放送したのは愚策だったかな。鍛冶里編がどれぐらいの長さなのかは知らないけど新しい部分で2、3クール放送した方が良かったのでは。放送遅れたとしても
無限列車編全然盛り上がってなかったし。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
やっと始まった。デフォルメさっむ 何だこの父。
他人の父に何言ってんだよw 弟君性格真逆。
系譜が断絶というのはきついな。
辛そう。それでも前向きにできることを探すのは好感。
父に恭二郎が残したセリフを伝えて、父が動揺するところの煉獄死ぬシーンよりも良かった。お前何様やねん、炭次郎
鬼滅っぽくもAimerっぽくもないOPだけど好き

2話 ☆3
ほんと激寒だ。ハーレムやめろ。いやほんとさっむ
ましろのおと 怪しい飴 くっ殺 えっろ 子供が見てええんか?
今回寒すぎだわ。edいい感じ

3話 ☆7
今回は寒いノリ辞めてほしいな。
OPいい曲だけど発音分かりにくいから流行らなそう。
エロい。子供も見るんやぞリョナはいいぞ 部屋を荒らすな。
あの高さで良く死ねたな。
敢えて柱を連れてきてもらうために見逃したのか? あっ...

4話 ☆7
ノリが寒すぎる。あっ...露骨なフラグ
勝てるわけないのに戦うな。

5話 ☆7
ほんと解説台詞多いな。イノシシガイジ化展開寒いわ
ゲゲゲの鬼太郎で見た。解説長い。

6話 ☆10
ほんとに戦えてる? 帯が本体か?
グロ描写がちゃんとしてていいわ。
子供も見てるだろうけど容赦なく入れてくれて。
父も無惨みたいな雰囲気w ほんと説明台詞多すぎ。
さすがに戦闘がおもしろすぎる。音柱さん遅くね? 

7話 ☆9
堕姫弱くないかw 竹がないから... 音柱はよこいや。
急にギャグ入れるな。判断が速い!
同時に二つの首切り落とせばよさそう。

8話 ☆9
宇随さんもなんやかんや死にそうだな。
女の方は口だけで弱いw ゲームみたいな撃破法。
寝ながら戦うの滑ってますよ。
構図がやばい。映画か? やったか!? 

9話 ☆9
この回想と言うか露骨な死亡フラグいる?
恒例の実況プレイ 草、のこぎりかよw 伊之助死んだの?
ラストシーンの絶望感がかなり良き。

10話 ☆10
敵キャラ全員同じように解説実況するの草。
マジでみっともねえw お前も鬼にならないか?
この二人炭次郎と禰豆子の対比なのか? 解説乙w
僕の王の力がああ
無限列車の時と同じ構図で、実質あれのリベンジになってるのがいいね。
なんかシュール。

11話 ☆10
死んだか? 実況プレイ。火葬か? ゆっくりかな?
生首が喋ってるのくっそシュール。
炭次郎、いい奴。仙台民。
人間の頃から既に鬼じゃん。親ガチャ失敗
何もしてない奴がイキるな。
いい最終回だった。

OP「残響散歌」9.5/10
ED「朝が来る」8.5/10
{/netabare}
{/netabare}

2022/2/16 投稿
2023/1/19 訂正(文章が酷すぎたため)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

あなたと越えたい 梅妓越え

原作未読


まだ見ぬ作品を発掘し視聴の参考にする目的としてはレビュー不要な気がする程の有名作品。名前くらい聞いたことあるでしょうし、アニヲタ界隈だけに留まらない現代用語の基礎知識です。

“不倫”の語意は人の道に背くというのが本来の意味らしく、そんな修羅の道を進む男女の情愛を表現した稀代の名曲よろしく餓鬼道に堕ちた兄と妹が今回の敵さん。いったん劇場版を挟んでのシリーズ3本目となる第2期全11話となります。物語の背骨が“鬼にされた妹を連れた兄”の構図であるため、今回の敵さん兄妹との対比も楽しめれば良いってところでしょうか。『遊郭編』の主だったキャストはこちら↓

 ・宇髄天元(CV小西克幸):音柱
   {netabare}3人の嫁 - 雛鶴(CV種﨑敦美)、まきを(CV石上静香)、須磨(CV東山奈央){/netabare}
 ・堕姫(CV沢城みゆき)
 ・妓夫太郎(CV{netabare}逢坂良太{/netabare})←驚いた!

変わらず隅々まで豪華なメンバー。劇中で続編に繋がる新キャラも登場して耳が幸せとの表現がしっくりくる布陣です。職業声優さん以外をねじ込みたい事務所あったろうに今回もナシでした。無駄なハレーションを避ける英断の裏に、作り手有利だったことが推察されます。
“作品としての内容の良し悪し”もさることながら“ビジネス的にどうだったん?”の文脈で語れる稀有な作品ってことになりましょう。


■作品としての内容の良し悪し

いかにも少年漫画的な善逸と伊之助がさほど気になりませんでした。あるいは慣れたか。
キャラに語らせて説明過多に陥るのは今回もそれなりに。ただし本流部分{netabare}(環境の違いで道の別れた二組の兄妹){/netabare}はアニメーションで魅せてましたね。大事なところは画で語るスタイル。
なお、作画素人の私でも凄いことがおきてるくらいはわかります。なんかで聞いたことあります。同じ動かすでも無地と柄ものでは手間がン十倍違うとか。全11話通じて柄ものしか動いてませんでした。

かれこれ所作は決まってきて、強い鬼登場→当番の柱参戦→成敗→鬼の履歴書 みたいな流れが今後も続きそうな予感はします。
そんな勝ちパターンの繰り返しと捉えるだけでは“作画の凄さを前後比較してみる”と“YOUは何しに鬼になったの?”の2点を見届ける作業ゲーになっちゃいそうなのですがどうなんでしょうか。実際はきちんと積みあがってる感じはします。

 {netabare}恨んでも 恨んでも 躯うらはら 山が萌える じゃなくて燃える …実際業火の中へと{/netabare}

無限列車に乗り込んだ炎柱が見せたのは“ノーブレスオブリージュ”人と鬼との価値観の違いでした。
花街に乗り込んだ音柱が見せたのはそれよか身近なものへの責任でしょうか。兄妹愛の傍らで地味に咲く夫婦愛みたいなもの。

実力者である先達(柱)らは似てるようで各々異なるメッセージを送ってくれてます。
それと並行して、音(痕跡)を消す忍者の特性と音を駆使して闘う音柱とでは一見相反してるようにも見えるのですが、こちらはこちらで環境やらイベントやらでアップデートした結果だったことが示唆されているんですよね。やはり鬼とは違うんだよなぁ。

音の粒を拾って集めて譜面が完成したら無双の力を発揮する音柱よろしく、我々もビジュアルに目が行き過ぎて音の粒(物語の積み上げ部分)を拾い損ねたら譜面完成しないかもわからんと思われ、だったら“漏れ”に気を付けようと意識した『遊郭編』でした。


■ビジネス的にどうだったん?

これは今後わかることでしょうから結果待ち。
予算と時間は潤沢だったように思えるのと、あとは深夜帯常連のプロヲタではない一般人向けの親切設計なのを目の当たりにして、如何に自分が深夜アニメのお作法に染まっているか自覚しました。誇っていいのか凹んだらいいのか微妙…



映画『無限列車』のレビューでがっつり書いたのでここでは割愛しますが、我々って多かれ少なかれ鬼だったり人だったりあるいは行ったり来たりする存在なんだと思ってます。

 ・俺は俺の責務を全うしているのか?
 ・迷わずに利他的な行動を選択できるだろうか?
   {netabare}命の優先順位:「まずはお前ら三人、次に堅気の人間たち、そして俺だ」{/netabare}

とてもじゃないが俗物な私にはできてる気がしません。なので本作を見てショボい自分を省みるようにしております。明日から頑張ろう!



※閑話休題

■遊郭が舞台

吉原大門っぽいの出てたしまあ日本一有名な花街がモデル。
ちっちゃい子にも大人気なコンテンツで遊郭ってどうなん?と思わなくもないけど別にいいんじゃね?ってところでしょうか。
行為のみ海外の娼窟と日本のとは趣きがだいぶ違うので外人さんイメージ湧くのかしら?


■ある種のリアル

派手派手言うわりには相反して地味で堅実さが見受けられる第2期でした。細かい部分で一例挙げると↓
{netabare}バトル。妓夫太郎初登場のシーン。堕姫の中から登場するかしないかで天元は斬りつけております。
普通なら登場して口上述べてからバトル開始となるわけですがそうしない。瞬時で相手の力の計算してるのが一点。次に体制整える前に方を付ける行動に動いてる点。超合理的な思考を基に行動する“忍”のパブリックイメージと相反しません。{/netabare}

ポジに捉えりゃエンタメ性の優れた作品。ネガに捉えりゃ子供だましの作品。と視聴者の分母が大きくなれば両意見出るのが世の常でしょうが足元けっこうまともです。



■プロヲタと一般人の境界線

“ビジネス的にどうだったん?”とリンクしますが深夜アニメ常習者と一般視聴層を繋ぐ配慮が所々になされてたと思います。
まず目立つのが物販。『デフォルメシールウェハース』『PS4ソフト』『全集中パッド(漢検)』『フィギュア』『AUとのコラボ(鬼滅アプリ)』『楽曲』『折れた日輪刀(ボイス付き)8,800円』。お馴染みのから普段は日曜朝でしかご縁のなさそうなものがあれやこれやと洪水でした。異例ですよね。
その他一般層への配慮と思しきものは以下↓
{netabare}・手前でのTV版『無限列車編』放送。劇場版を分離しない仕掛け。
・初回1時間枠。半分はおさらいと掴み。
・最終話の放送開始前冒頭で「最後に発表がある」と告知。Cパートへの呼び水。
TV版の放送で連続したナンバリングが可能となりましたし、おさらいを強要するでもなくこちらが用意しましたし、往々にしてCパートなんて単語知らないでしょう。{/netabare}

きちんと配慮しながらヲタ世界への誘導が図られてましたね。職業声優さんばかりのキャスティングや力のある制作会社の本気というのもさることながら↓
{netabare}・第1話1時間。最終話CM無し32分ロングバージョン。
・第1話でなく第2話でAimerさん登場
・冒頭OP無しからの最終話。もちろん締めエンドロール。

お馴染みの演出構成とはいえお見事でした。
とりわけCM無しの決断は異例といってよく、制作側とフジテレビ側には相当交渉があったんだと推察されますが、最後はコンテンツをしっかり伝えたい制作側の意志が通ったんでしょう。クール無視の放送スケジュールもそうですね。{/netabare}


制約やルールあってのコンテンツにおいてとりわけクローズアップされるのは品質と納期のバランスです。このへんは某ドラクエや某ジブリが脳裏に浮かびますが、リリースしたらある意味手の離れるものと違って地上波でやりきったところにTVマンの意地みたいなのすら感じました。
ネット全盛もけっこうですが、独占状態になってきたら地上波以上に制限加えたりするのが始まっているのよね。SNSや動画コンテンツがそのへん先鞭をつけてますが映像配信だって潮流からは逃れられないでしょう。チャネル多いに越したことないので地上波も頑張ってね。
今回みたいなチャレンジは歓迎です。



視聴時期:2021年12月~2022年2月 リアタイ

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2022.04.10 初稿

投稿 : 2024/11/02
♥ : 46
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

構造は子供向けですね。思想的にもアニメ史的にも革新はなかったと思います。

 本作についての印象はやっぱり子供向け、なんですよね。確かに敵役も完全な悪ではなく過去の因縁がありました。鬼とは人の負の感情の象徴のような描かれ方をしているので、キャラの造形そのものはそう単純ではありません。

 ですが、やっぱりストーリーの構造そのものは勧善懲悪から脱しきれていないと思います。いくら敵になんらかの事情を見たとしても、鬼たちが価値観を逆転するような話はなく、人間性を取り戻して死んでゆくだけです。

 つまり、このエピソードそのものに感情論として感動することはあっても、ストーリーに深さがありません。その点において子供向け感が非常に強かったです。

 知識を持っている人が、あるいはこの作品に意味性を見出すかもしれません。エピソードとキャラが上手くできているので逆にありもしない深さを見出す可能性はあります。あるいは牽強付会的に解説することは出来ると思います。それは知識を持っているがゆえに個人的に作品に自分の思想をフィードバックするだけのような気がします。

 本作で深さと錯覚する人情噺は、炭次郎、襧豆子というキャラを正義…というより「いい子」の側に置いておくための理屈だと思います。この2人が鬼という「人」を殺すことを正当化するためには「鬼」として死ぬのではなく、人間性を取り戻す=殺すことは救いだ…という形にするため、と言えばいいのかもしれません。

 この炭次郎、襧豆子を正当化する構造が、子供向けに感じてしまいました。むろん、子供向けでも面白い場合もあります。が、やっぱり鬼滅が面白かったのは、兄妹が絶望の中でもがき苦しんで死に物狂いで解決に向かっていく部分ですね。もうちょっと「正義」のチューニングが相対化できればよかったんですけどね。

 ですので、いくら興行収入が良くても、発行部数、視聴率が驚異的でも思想性を生み出すことはなかったし、アニメ史の中で何か歴史的な転換も無かったと思います。
 その点で鉄腕アトム、ヤマト、ガンダム、エヴァ、ハルヒ、まどマギ、宮崎アニメ、新海アニメ等々と並べた時に比較にならないなあ、と感じる所以です。
 これは数字ではなく、歴史が証明してくれると思います。数年たって省みられる何かを生み出したとは思えません。

 遊郭編そのものは、技術的には感心したし、まあまあ面白いかなあと思いましたが、それだけですね。再視聴はしないと思います。



以下、途中のレビューです。

 驚異的な作画と動きが素晴らしい。こういうのがアニメだよなあ…

{netabare} あんまり本作をレビューする気が無かったんですけど7話の前半の襧豆子VS堕鬼戦を見てやっぱり書きたくなりました。アニメーションとして見た場合、やっぱりすごいですね。特に戦闘が始まった4話以降には素直に感心します。

 ストーリーの好みや深み等々の内容についてはさておいて、やっぱり作画というか「動き」がTVアニメとしては頭1つどころか3つくらい突き抜けています。1期よりも進化しています。
 もちろん無職転生の戦闘シーンや進撃の巨人、京アニなど高いレベルの作品はいっぱいありますけど、戦闘シーンの見ごたえという点では鬼滅ですね。

 襧豆子の肉体表現や遊郭という単語などに批判があったみたいですけど…まあ、感性は人それぞれなのでなんとも言えませんけどポリコレかあ…少数意見がネットで騒いでいるから増幅して見えているだけじゃないんでしょうか?話題作なので多少いろんな意見はあるでしょうけど…フェミの方というより海外勢ですかね?

 いや、襧豆子VS堕鬼戦は見ごたえありましたよ?これも駄目なの?超人気コンテンツを深夜に放送する意味って、残虐表現があるからだと思いますが、多少の肉体の表現とかそういう配慮の中に含まれる気がするのですが…それにテーマも「鬼」だし…制作者サイドはあまり萎縮しないようにお願いしたいところです。

 それにエフェクトを止め絵で見て批判している人もいましたけど、いやエフェクトを止め絵で見てもしょうがないから…としか言いようがありません。ビッグコンテンツとはいえ無限の予算があるわけでもないし、フルアニメで作れるわけもなく…その人間の視覚の認識の仕方を踏まえた工夫が面白いともいえと思います。

 視聴率についても期待より低いという批判があるみたいですね。ですが視聴率が7~8%くらいあるそうですね。プリキュアですら初代、マックスハートで7~8%だったそうです。サザエさんは10%を超えているらしいので別格ですが、名探偵コナン、ワンピースですら4%台だそうですね。
(追記 コナンは日曜じゃなかったですね。ただ、7%行く週もあるみたいです。ちびまる子ちゃんも7%はあるそうです。なお、歴代最高はちびまる子ちゃんの39.9%…だそうです)

 サザエさんを配信サイトで見たり、録画して見る人もいないでしょうし、円盤が売れている(そもそもあるの?)とも思えません。私のように配信サイトで見ている人や録画で見ている人を合わせるとどんな感じなんでしょうか。

 TVアニメとしてはこの5年でもっとも見られていると言ってもいいのではないでしょうか(それ以前はまだコナンとかクレヨンしんちゃんなんかが10%以上出していたこともあったみたいです)。

 で、本作を見て思うのは原作人気もそうですが、やっぱり十分な時間と金をかけて作ったアニメは違うなあ、という単純な話です。成功が約束されているからこその金のかけ方だとは思いますが、それをいえば鬼滅の1クール目や無職転生は成功の約束も無く工夫でレベルの高い作品に仕上げてましたからね。

 リスクがあるので投資する側が求めるものがあるでしょうから、今の制作体勢を批判しても事情があるでしょうから強くは言いませんが、本作のようなレベルの作品がもうちょっとあるとアニメファンとしてはうれしいかなあ…

 鬼滅については、好みの問題があって、私にとってすべてが満点というわけではないし、無限列車以降、つまらない、気に入らない、浅いと思える部分もあるものの、やっぱり作画というかアニメーションの出来でいえば出色です。その点では非常に楽しませてもらっています。こういうのがアニメだよなあ…{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27

63.3 3 大正でコミカルなアニメランキング3位
はいからさんが通る(TVアニメ動画)

1978年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (57)
232人が棚に入れました
のちに南野陽子主演で実写映画化もされた、大和和紀の大ヒット少女漫画をアニメ化。前半のキャラクターデザインは『ちびまる子ちゃん』の監督・芝山努が担当。大正時代。軍人の娘でおてんばな花村紅緒は型通りの令嬢生活に飽きたらず、女性としての自立を目指す。だがそんな紅緒が心配な父は独断で、有望な若手将校・伊集院忍を彼女の婚約者とした。怒る紅緒だが、自分の真情を理解する忍の優しさに、段々とその心根が変化していく。

声優・キャラクター
よこざわけい子、森功至、杉山佳寿子、増岡弘、峰あつ子、永井一郎、肝付兼太、鈴木れい子、山田礼子、宮内幸平、井上真樹夫、安原義人

photon さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

弾避けの始まりとある種の制約

最近また観賞の機会があったので改めて振り返ると、この頃から既にレディ・ファーストという言葉が使われていたことが印象的だった。
元々この言葉が有名になったのはアメリカの西部開拓時代にガンマンが弾除けの為に女性を先行して歩かせたことによるもので、欧州ではこの言葉自体あまり根付いていないなんてことを知り合いの投資家から聞いたことがある。ちなみにwikipediaにも起源を説こうとして騎士道について記しているけれど、求められるだけで具体的な資料を挙げていないことから根拠は無いと言っているに等しい。騎士道に関する文献もいくらか読んだことはあるけれど一度もそれらしい表記を目にしたことがない。時間があれば原文も取り寄せてようと思うけれど、恐らくその時代の本には見当たらないだろうと個人的には予想している。
これがいつ頃日本に渡ったのかは話に出ていなかったと思うのだけれど、明治期では無いだろうと個人的に察する。明治期の和書は学術書、純文学、大衆小説とそれなりに読み重ねてはいるけれど、一度もその言葉を目にした記憶が無い。加えて初めて辞書に登場したのも1930年(昭和5年)ということなので、そんな外来語が根付いているわけも無いだろうし、そう考えると本作品の時代設定は甘いようにも思う。

但し、ストーリーは割と練られているように感じた。ギャグに関しては当時の流行に影響を受けているようだけれど。

当時よりも昨今の方が表現の自由だなんだと言っている割に言葉の自由度は当時の方が広い。1946年以降、1981年の常用漢字制定に至るまでは占領政策に基づいた当用漢字が定められていたそうだけれど、表現に関して言えば、そんな時代よりも今の方がとても窮屈に感じる。
以前、どこだかの大学で教授だった人が純文学はヨーロッパの19世紀頃が特に優れた作品が多いなんてことを言っていたけれど、その理由は当時の動乱にあったのではないかなんて考察していた。つまり、動乱の結果として設けられた何らかの制限・制約があったからこそ知恵を絞った或いは絞ることができたんじゃないかということらしい。
本作品に、それに相当する面白味があるとは思わないけれど、上記のようなことを想起したのはその片鱗みたいなものを感じたからかも知れない。

アニメは当初、更に10話が放送予定にあったそうだけれど急遽打ち切りになっている。個人的にはあの部分を削る削らないで一悶着あったんじゃないかなと思う処はあるけれど、想像の域なので明記しない。
原作の最後までアニメ化されていればストーリーについてもう少し評価できたけれど、原作ではなくアニメ作品への評価としてはもう少し低くても良いかも知れない。

OPとEDを歌っている人の名前をどこかで聞いたことがあると思ったら最近バーで映像を観せて貰った伝書鳩のメンバーだったとは知らなかった。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

近頃、劇場版アニメで話題の本作ですが…。

原作は大和和紀先生作の同タイトル少女マンガです。

この時代のマンガ原作TVアニメは連載と同時進行も多くて、そう考えると本作はけっこう珍しいと思うのですが、本編連載が完結してからのアニメ化だったはずです。

つまり完結した原作から逆算したシリーズ構成が可能だったはずなのですが、にもかかわらず本作では原作最終回相当のエピソードに到達していません。

特に関係者という訳でもなく真相は知りませんが、話数から考えると、1年間の放送予定であったものが打ち切りをくらったものと思われます。

物語は主人公の花村紅緒(はなむら べにお)が女学校の生徒だったとき(大正中期)から始まり、冗談社という出版社に勤めることになり、原作では最終的に関東大震災の後くらいまでのお話ですがアニメ最終回では震災には至りません。

そこそこのカタルシスはあってのアニメ最終回ですが、原作のラストを知っていると「最後までアニメ化して欲しかった」と思うでしょうね。

カテゴリーは広い意味で「ラブコメ」であり作中でコミカルな描写もたくさんありますがストーリー的にはそこそこシリアスで、具体的な展開を知らなければそこそこハラハラドキドキすると思いますので、あえてネタバレはしません。

恋愛ドラマ的な観点はもちろん、いわゆる「大正デモクラシー」の雰囲気と当時の社会世相をそれなりに描けている名作だと思います。この時代のアニメを何本か選んで観るなら、そのラインナップに入れても良いんじゃないでしょうか。

ちなみに作品画像のもう一人の登場人物である伊集院忍(いじゅういん しのぶ: 陸軍少尉)はマンガ・アニメ的に黒髪のはずが金髪というわけではなく、作中設定上もドイツ人とのハーフで金髪です。

紅緒の幼馴染の藤枝蘭丸(ふじえだ らんまる: 歌舞伎の女形)も紅緒と子供っぽい喧嘩をしたり紅緒を気遣ったりで良いキャラでしたね。

主題歌はOP『はいからさんが通る』、ED『ごきげんいかが? 紅緒です』のどちらも主に作品前半の雰囲気を歌にした感じで覚えやすく名曲です。

本放送が打ち切られたっぽいのにそのわりとすぐ後には平日の夕方に再放送されていたので、それで観たという方も多いんじゃないでしょうか。まあ、年代を代表するような有名タイトルではあると思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

当時としてはかなりなオサレ路線

 コレとベルばらの二つは、当時としてはちと他とは次元が違うレベルの作品だった気がするんですよね。優しくてイケメンの少尉さんと快活な紅緒さんの大正浪漫な感じの恋物語ですね。私は原作は当然未読です(汗)
アニメは余り視聴率が良くなくて打ち切りだったらしいですが、ラストは馬賊となって記憶をなくしてしまってた少尉さんが気球で迎えに来てくれるんですよね~。素敵すぎw

 放送当時は妹と二人で観てましたが、少女マンガ原作ってのもあって無垢な少年だった私にゃこんな恋物語は妹の脇では照れ臭くて観てられなくてね。でも気持ちはすごく見たかったんですよ。
んで、実は中学に上がった頃に実は他の男共も同様な気持ちだった作品だった事知りましてね。
コレの再放送の話で盛り上がる中学男子という光景は、今考えるとスゲェ気持ち悪い(汗)

 コレとベルばらの話題で身近なオッサン達に探り入れると意外と面白い反応が有るかもしれませんので、関係に軋轢が入るの覚悟で話振ってみると面白いかもw

そういえば軍人絡みといえば炎のアルペンローゼとか言うのも有った気がしますが、こっちは覚えてないなぁ。気になる。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7
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