国王で陰謀なアニメ映画ランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番の国王で陰謀なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.2 1 国王で陰謀なアニメランキング1位
クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝(アニメ映画)

1994年4月23日
★★★★☆ 3.5 (122)
633人が棚に入れました
野原家の嵐を呼ぶ園児・しんのすけは商店街の福引を当て、ひろし、みさえの両親と共にゴールデン・ウィークは南の島のブリブリ王国へ。だがそれは王国の秘宝を狙う秘密結社ホワイトスネーク団の罠だった。何と誘拐されたスンノケシ王子と瓜二つだったしんちゃんは、親衛隊の美人少佐ルルの努力にもかかわらず、ホワイトスネーク団の参謀ミスター・ハブとおかまの部下ニーナ&サリーに連れ去られる。


声優・キャラクター
矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

『殺す!殺す!って、気安く言わないでよ!! 子供が見てるでしょうがっ!!』

劇場版クレヨンしんちゃんの第2作。
1994年公開。

前作は夏休み公開でしたが、本作以降はゴールデンウィークに公開となっております。
よって、本作に限っては前作から1年経たずして公開。
スタッフの皆様お疲れ様でした。

前作は作品紹介も兼ねた作りであったのに対し、今作は今現在では定番の、野原一家が大騒動に巻き込まれ、家族の絆を深めながら立ち向かうという方向性を見出した作品でもあります。
くわえて、ファンタジー色も勿論強いのですが、それ以上に強烈な格闘シーンが目白押しで、こちらも後々に継承されていきました。

あと、記憶にある方も多いかもしれませんが、オープニングはクレイ(粘土)アニメで制作されており、以降こちらも劇場版クレヨンしんちゃんシリーズの定番となりました。
これが毎度、クオリティが高く見ていて楽しいんですよね。



あらすじとしては、福引で「ブリブリ王国」への旅行券を当てた野原一家が、旅客機内で
{netabare}
実はその旅行を画策し、しんのすけをある理由から誘拐する算段を立てていたホワイトスネーク団と対峙し、その陰謀に巻き込まれていくというストーリーです。


本作を見た方なら誰もが感じると思いますが、内容はインディ・ジョーンズとアラジンをクレヨンしんちゃんとして上手く混ぜあわせたような作りとなっています。
特にアラジンへの、オマージュが強いですね。

だからこそ読めてしまう部分も多々あるのですが、本作の魅力はなにより、個性的で魅力的なキャラクターが多いことなのです。


まず、初期からしんのすけを付け狙うオカマの2人組、ニーナとサリー。
この2人が、悪党ながらも人間味があり、しんのすけと行動していく内に心境に変化が湧いていくんですね。
勿論、オカマなりにですが。

当初は、「そのガキを渡しなさい!」と声を荒げていましたが、いつの間にか2人は寝ているしんちゃんに対してこうも言っていました。

「寝顔だけは可愛いじゃない…?」
「寝顔だけはね……。」

この内、サリーの声を担当された塩沢兼人さん(本編ではぶりぶりざえもんの声優)は、後の5作目でも味方のオカマキャラで再登板されています。
実際、オカマっぷりが絶妙にハマってらっしゃいましたからね。
ブチ切れた時の口調なんか怖かったりもして、幼少期はちょっとビビりましたけど。
(塩沢兼人さんに関しては、語りだすと長くなるのでメインの第6作で……。。。)


そして、メインのボスキャラの一人。
逆三角形をまさに絵で描いた体格の、ミスター・ハブ。
俳優として活躍されてらっしゃる中田浩二さんの声の渋さが凄まじく、敵キャラらしい冷徹さを見せ、その圧倒的な格闘術?もインパクト抜群。
のワリに、作中とある場面では真面目にコミカルなダンスも披露する万能ぶりも見せてくれます。

悪党でも、ただの悪党では終わらない。
これが、特に初期の劇場版クレヨンしんちゃんシリーズは強くて、個人的に大好きなところです。


しかしなにより私が個人的に押したいのは、劇場版全シリーズ内でも3指に入る程大好きな女性キャラクター。
そのミスター・ハブと世界の命運をかけて戦う

『ルル・ル・ルル』

ですね。
ブリブリ王国の秘宝を求め、秘宝に繋がる鍵となる王国の王子スンノケシと、スンノケシと全く同じ身格好のしんのすけを連れ去るホワイトスネーク団に対し、王の奪還のために動くキャラクターが彼女なのですが…。
その活躍っぷりは、作中でも際立っていました。

基本的に真面目一本で、見た目もショートカットの(私好みの)綺麗なお姉さんなのですが、どこかズレた感覚の持ち主で、流石の野原一家でさえ表情を曇らせる場面も……。。。。
あげくには、オカマの2人組にまで

「あたし達の方が、よっぽどノーマルじゃない?」

なんて言われる始末。

しかし、いざ師匠(カンガルー)直伝の格闘技を披露すると、その圧倒的強さに惚れ惚れしてしまうのです。
彼女が最終戦で言い放った

「鼻が高過ぎたみたいねぇ、ミスター?」



「殺す殺すって、気安く言わないでよ!! 子供が見てるでしょうがっ!!」

の台詞のシーンは、今でも他のアニメでは中々味わえない程の熱さがあります。
私は、何っっ度見ても痺れます。


王子に対しての、愛情にも似た献身ぶりも良いですね。
終盤では、人間味溢れるニーナとサリーが、ルルのその健気な献身ぶりに涙してしまう場面も…。
しんのすけが絡むことにより

「何笑ってんの?」

「感動してんのよ(怒)」

ってやりとりになっちゃってましたけど…。。。。
{/netabare}


総評として。
本作は、前作同様に子供向け色の強い作品ではありますが、初期10作の定番となる『魅力的なオリジナルキャラと、熱いバトルで魅せる』シリーズの地盤が固められた内容です。

そして、今回の敵はしんのすけの誘拐が目的である為、ひろしとみさえが、しんのすけをどれだけ大切に想っているかが垣間見えるのも良いですね。

勿論、定番のギャグも今作はピカイチ。
スカイダイビングのシーン、野生の猿とのやりとり、誘拐直後のしんのすけの立ち振舞いなど、思い返してもニヤついてしまうシーンが多いです。
初期の作品は毎度毎度、よく90分弱でこの内容をまとめたなぁと感心してしまいます。

総じて前作よりも、大人も子供も一緒にっていうより関係無く、誰もが見やすいエンターテイメント作品になっているかと思います。


ではでは、読んでいただきありがとうございました。

次回作は、第3作「雲黒斎の野望」です。



末筆となりましたが、メチャクチャに格好良く、時にはコミカルな天然さを見せて可愛らしい。
そんなルルの声を御担当された、声優の紗ゆり(さゆり)さん。

後に本編でも、しんちゃんの憧れの女性ななこお姉さんを演じて下さいましたが、2012年に55歳という若さでがんにより他界されました。

今回レビューを作るにあたり本編を見返しましたが、やっぱり最っっ高にハマリ役で、ときめくような声でした。

本当に声優さんは、お亡くなりになってもファンの中で耳に刻まれ生き続けるのですね。

改めて、なんて素晴らしい職業なのだと感じ、こんな気持ちを抱かせてくれたことに、感謝の気持でいっぱいになりました。


◆一番好きなキャラクター◆
『ルル・ル・ルル』声 - 紗ゆりさん


◇一番可愛いキャラクター◇
『ルル・ル・ルル』声 - 紗ゆりさん


◆嫁にしたいキャラクター◆
『ルル・ル・ルル』声 - 紗ゆりさん


◇罵られたいキャラクター◇
『ルル・ル・ルル』声 - 紗ゆりさん

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17

67.2 2 国王で陰謀なアニメランキング2位
ひるね姫 ~知らないワタシの物語~(アニメ映画)

2017年3月18日
★★★★☆ 3.5 (155)
579人が棚に入れました
2020年の東京オリンピックを目前にした岡山が舞台になっている。

声優・キャラクター
高畑充希、満島真之介、古田新太、高木渉、前野朋哉、高橋英樹、江口洋介、釘宮理恵
ネタバレ

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

パクリ批判も何のその。心羽ちゃんは、自分でも制御不能な絶妙のタイミングで夢の世界に行ってしまうから、そのたびに観ているこちらはドキドキさせられるんで、

夢を効果的に使った作品が、またひとつ、佳作として劇場映画に名をつらねた。と思う。

例によって事前情報はなるべく入れずに劇場鑑賞。


鑑賞前は複雑に入り組んだサイエンス・ファンタジーを予想していたのだが、
鑑賞してみての印象は思ってたのと違って、もっといい意味で単純で、
話のころがりがいい感じに流れていくんで退屈しない。
この物語のキーポイントとなる「眠り=夢の世界」が、
妙な感じに現実社会とリンクしていて、
主人公・心羽(ココネ)は前ぶれ無く眠ってしまう癖があって、
そうすると、この夢の世界に、唐突に行ってしまうので、
ここが都度つど、ハラハラしたりワクワクしたり、突っ込み入れたくなったりで、面白かった。
{netabare}たとえば夢の中で、サイドカーで空を飛ぶ素敵なシーンがあるのだが、このあいだに現実ではココネと幼馴染みのモリオが四国から大阪までたどり着いてしまっていて、
この作品のキーファクターである自動運転技術が綺麗に描かれて楽しいエピソードになっていた。

そんな感じで、ココネが眠っているときに、
現実世界とリンクする異世界の夢を見るのだが、
このリンクが現実世界での事件が夢をなぞるように進行していくのが構成上のお楽しみになっている。

で、演出上のポイントとしては、
冒頭のシーンで、ハートランドを本作の舞台とするファンタジーだと思わせるミスリードが、上手い(これ他のレビュアーさんからの指摘が既にあり)。
また、ハートランドがディストピア風に描かれているのが、志島自動車を去った母親の、その心象を表していたと最後の方で解るようになってるのもいい構成。{/netabare}

映像も流麗だし、ロードムービーとしても、夢と現実がない混ぜになった、一風変わったものとして、楽しかった。

鑑賞後、他のレビューサイト見てみたら、あまり評判がよろしくないようで、
大雑把に言って、
話のテーマが盛り込みすぎ、またはピンボケで絞り込めていないっていう意見と、
神山監督作品にしては大人の鑑賞に堪えないという意見と、
主に「君の名は。」と「サマーウォーズ」からのパクリだという意見が多く見られた。

で、私はというと、面白く鑑賞出来ましたよ。

描きたかったのは、結局は父から、祖父から、亡くなった母からの家族愛。
この辺、たしかにどうも、子供向けにはややっこしいと批判の対象になってはいるんだが。
わたしゃ子供じゃないからいいんだ。

そして余計なはなしだが、
どうも勘違いしているとしか思えないパクリ批判が横溢しているようで、
いわく、PC、タブレット、パスワード等の使い方が「サマーウォーズ」のパクリだとか、
眠っている最中に夢と現実がリンクして世界が動く演出が「君の名は。」のパクリとか。

なんか批判自体のピントがずれている感じ。

PCの使い方やパスワードの演出は、サマーウォーズではなく、
TV版エヴァの第7話のジェットアローンへのオマージュであることは、
夢の世界に登場する、人の造りしものであるロボット=エンジンヘッドのデザインや、
姫=ココネが腕力で挿入して戻した、稼働停止のために排出された制御棒のシーンから見てとれるし、
パスワードの件やタブレットの件も、同様。

眠りの演出に対する批判については、偶然「君の名は。」から数ヶ月遅れで公開されたせいだと思うが、
本作では眠ることをトリガーにして物語を動かしてはいるが、眠りの効果の設定が全く違うし、
公開時期が近すぎてネタとして取り入れる、というかパクるには時間的余裕がなくて無理だろうし、
夢と現実が交錯する話なんて幾らでもあるんで、こういう批判は、
タイムリープを描いた作品に、時かけのパクリだといちいち文句つけるのと同類だと思う。

さらに言うと、{netabare}この作品では、夢を、世界が自分に有利な方向に導かれる道具として活用しているのが妙味なんで、
目覚めたばかりのココネに、モリオから「あまえ、今すぐ早く寝ろ!」と言われたりしてるのが面白いし、
上述した「自動運転技術」と上手くつながっているのも、面白い。
さらには、ココネが、ウェットないしは反感を抱く可能性のある、おじいちゃんとの初対面のシーンで、
唐突に眠りに落ちてしまい、夢の中で話を進めちゃったりするところなど、
思わず笑っちゃってから焦らせてくれる面白い趣向だったし、
目が覚めるまでに厄介ごとを夢の中で処理しちゃうってのが、可笑しくてたまらなかった。

父親を追うこと、祖父と出会うこと、母親を知ることすべてが重要なテーマなのに、これを全部夢の中でやってしまうんだから、大した演出度胸だ。{/netabare}


それから、そんなに他のレビューを見なかったから、
たまたまこれを指摘している人を見かけなかっただけかもだが、
冒頭の夢のシーンは明らかにカリ城へのオマージュだと見て判る。
姫を幽閉する塔のシーンと、その塔の屋根瓦と、窓から伝って出入りする、あれね。

カリ城で、北の塔への行き来に使われる可動式橋梁設備を、
昔、鑑賞した当時から「これ構造力学的に無理だよな」と思っていたら、
橋梁を可動式にするなら、こういう構造なら行けるでしょ。と絵解きしてくれてたのが個人的にはツボだった。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 14

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良い劇場用アニメ

多くのネットカフェで無料で観られる「シネマチャンネル」と「ふらっと動画」
1月新着の1本です。

wikiであらすじをチョコっと拝見してからの鑑賞

ストーリー、これ前情報なしだとちょっと分かり辛いかも、
まあ細かい事気にせず展開に任して流し見でもいいと思います。

大塚イズムを感じるメカ構図など「おぉっ!」となりましたが、
それっぽく動かないのがちょっと残念w

キャラもいい感じ、ですが声はもうちょっとはつらつ活発の方が合ってると思う。

でも総評で面白かったです。

年齢問わず、劇場用アニメとして良作でしょう。
親子連立って観ても良いですね^^

投稿 : 2024/12/28
♥ : 10

KYY23 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

車好きも楽しめるアニメ映画

U-NEXT動画にて1080P動画を540円でレンタルし、先程、視聴しました。アニメ映画を見るときは楽しみが半減しないよう事前情報をまったく調べず、視聴しております。


冒頭ではいきなり機械仕掛けの夢の世界が出てきて?となってしまいました。テレビCMでは岡山の橋の映像ばかり出ていたので・・・

でも話のキーだったのですね。

また、お父さんが開発して近所のおじいちゃんの軽トラにプレゼントしていた自動運転機能付きカーナビのデザインが懐かしい!8年くらい前に流行った折り畳み式の高級カーナビとデザインが似ている。しかも画面表示は緑がメインの1990年代後半の表示です。文字の表示も懐かしい

いまの車はどこもダッシュボードへのポップアップ式か埋め込み式がメインですので・・・
私が15年愛用した前の愛車 インプレッサWRXを思い出す・・・当時はソニー製4.8インチカーナビでした。


また、一瞬ですが渋滞中の車列にランドローバーのテールランプが映ったりとアニメで描かれることが少ない車が見れた点が嬉しかった。

高畑充希さん演じる森川心羽も父に似た頑固さがかわいいです。

作品の作画は安定しており、新大阪で新幹線に乗るときのシーンや、お台場の移動シーンではリアルさに驚きました。10年ほど前のアニメ映画とは比べ物にならない現実感を感じました。
というか、現実風景と差異ないのでは!?

投稿 : 2024/12/28
♥ : 3
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