国王で経済なTVアニメ動画ランキング 3

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69.7 1 国王で経済なアニメランキング1位
現実主義勇者の王国再建記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (300)
1014人が棚に入れました
たったひとりの身内である祖父を亡くした相馬一也は、ある日、突然、異世界に勇者として召喚されてしまう。召喚された先は、まるで中世ヨーロッパのようなエルフリーデン王国であった。勇者どころか、ごくふつうの青年のソーマだが、持ち前の合理的精神と現代知識から、次々と新しい政策を打ち出し、傾きかけていた王国の財政政治体制を立て直していく。ソーマと共に歩むのは、エルフリーデン王国の王女リーシア、王国一の武を誇るダークエルフのアイーシャ、怜悧な頭脳を持つハクヤ、大食いのポンチョ、歌姫のジュナ、動物と意思疎通できる少女トモエなど、多才で個性的な仲間たち。現代知識で窮地の王国を再生する異世界内政 ファンタジー、『現実主義勇者の王国再建記』。いよいよ開幕!

声優・キャラクター
小林裕介、水瀬いのり

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

現実主義はさて置いて、ためになるアニメです。

極めて地味な異世界召喚アニメ。
勇者カズヤが王になり、内政で国を立て直す物語。

まず、勇者の能力がぱっとしない。
そして、派手な魔法も剣技もない。
その上、戦争描写も緊張感がない。
さらに、部下も資源も人材もない。

しかし、何もない中でも地道に国を立て直す。
登用のために人を募集。
食・歌等の娯楽、情報の透明化で人心掌握。
経済再建のため、あらゆる手段で金儲け。
流通のため、道路整備や港湾整備。
果ては、リスク管理まで。
なかなか興味深く視聴させてもらいました。

私がもっとも感心したのは、港湾都市建設地の決定過程です。
伝承や地形を慎重に検討し、災害リスクのより低い場所に立地を変更。
これは、新設のためにもっとも重要なことです。
情報を軽視したことでの悲劇は古今東西枚挙にいとまがありません。

キャラとしては、やっぱりカズヤですね。
王の器ではないにしても、その謙虚で冷静な分析力は称賛に価します。
彼の人を大切にする姿勢は見習わなければなりません。
姫リーシアは何のかんのと言いながら、カズヤを信頼しているよう。
最初はツンだったけど、徐々にデレへ。
いい夫婦になりそうです。

物語はまだ序盤のようです。
様々な国や勢力、そして魔王軍も。
隣国アミドニア公国ロロアや大国グランケイオス帝国のユーフォリア姉妹。
各王女たちが話にどう絡んでくるか気になります。
2期は外交がメインになるかもしれません。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

内政無双のなろう小説原作アニメ(第2部制作決定: 2022年1月より放送予定!)

公式略称は「現国」です。

オーバーラップから原作が出版されています。既刊15巻で、今のところ外伝的な短編集などは出てなくて全部作品タイトル「現実主義勇者の王国再建記」+ローマ数字の巻番号の各巻タイトルで出版されています。

各巻のページ数はそれなりに多いですが、原作はわりとサクサク読めます。さすがはライトノベル(笑)。

アニメはどうやらキャラクターデザインも含めてコミカライズ版をベースにしているようで、トモエなどライトノベル版とアニメでは結構違った感じになっているキャラクターもいます。


さてお話ですが、主人公のソーマ・カズヤ(相馬一也)は両親を失った後に一緒に暮らしていた祖父とも死に別れ、天涯孤独となったところで大学入試合格直後に異世界の王国エルフリーデンに召喚されます。

アニメ第1話での経緯でエルフリーデン国王から王位を禅譲され、暫定国王として財政的に疲弊したエルフリーデン王国を再建するというのが、とりあえずのストーリーとなっています。

召喚勇者にありがちな「戦う上で最強」的な能力はソーマには特になく、主に頭脳労働+(やや強力な)遠隔操作系の能力で、作品序盤では内政強化を基本とする王国再建、それ以降は外交や軍事的な働きで王国の隆盛へと力を揮っていくお話です。

主人公最強系として楽しめる要素はほとんど無く、ある種大河ドラマ的なのんびりと長い話ですが、アニメではたぶん原作既読なら想定できるそれなりに良い区切りで終わると想定できるので、最終回まで観てもそれなりに満足できる最終回を迎えるんじゃないかと思っています。

ただ、7月中放送の5話でも(原作由来の)人によってはしょうもないと感じるかもしれないパロディやオマージュ的な描写が鼻につくかもしれないので、肌に合わないという人も当然出てくるとは思います。

たぶん、流血描写はゼロじゃないけど少なめだとは思います。必ずしもアニメ化向きの話じゃないのかもしれませんが、私は原作が好きなので最終回まで観る予定です。

2021.10.3追記:
最終話で「半端なところで終わるじゃん、どうするつもりなんだろう?」って思っていたら、番組が終わった後に普通に第2部の放送予定のアナウンスがありました。

ロロアがさんざん思わせぶりに出てたことを考えても、普通に分割2クール制作で単純に話数でクール分割したと考えて差し支えない気がします。原作は大好きな作品で、ここからも原作ストーリーは面白いので第2部に期待しています。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 33

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

好物

2023/04/18 初投稿

「天才王子の赤字国家再生術」とタイトルの印象がかなり被ります。タイトルだけでは自分はどっちがどっちやら分かりませんf^^;
でも「天才王子」の方は今ひとつというか,わりかし辛辣な感想を書いたのですが,こちらは面白かったです!

自分の好きな「まおゆう」とか「ログ・ホライズン」「狼と香辛料」なんかのタイプのストーリーでした。
財政再建
商品作物栽培の制限による食糧自給率の底上げを初めとした農政改革
人材登用
新食材による食糧不足対策とB級グルメによる地域おこし的取り組み
貿易拠点になる港湾都市建設と陸上交通網整備
伝承と防災
などなど,政治・経済面のエピソードは面白かったです。
反乱や戦争に関しては普通でした・・・

そしてこの作品の最も評価が高いポイントは割と気になったところに,作品時代がツッコミを入れたり説明したりしている点です。
例えば中二病っぽいネーミングだと思ったら,一也自身が「中二っぽい名前だけど・・・」とちゃんと言及したり,大陸北部で綿花の栽培が盛んだという設定に対しても,やはり一也自身が超大陸ランディアは北部に行くほど気温が高くなるといった説明をすかさず入れてくるので,なんと言うか精神的に安心してみていられましたw

強いて欠点を挙げるとするなら
一也の年齢の設定が18才と言う点です。設定と言動が乖離している印象でかなり違和感を覚えました。年齢をハッキリさせない方が良かったのでは?

それと,メインのヒロイン(リーシア)がビジュアル的にちょっと弱く感じましたw

そういえば「現代の知識で王国再生」って根底にあるのは「君主論」だったり「三国志」だったりするんですよねw

第2部レビュー・感想に続く(?)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 5

67.3 2 国王で経済なアニメランキング2位
将国のアルタイル(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (189)
842人が棚に入れました
ここではない世界、いまではない時代。
将軍と呼ばれる為政者たちの治める草原と砂漠の国・トルキエ将国。
12年前、隣国・バルトライン帝国との戦争で母を失ったマフムートは、
平和な国にしたいと希い、トルキエ史上最年少で将軍となった。
しかし、交易で得た巨万の富をもって安寧を取り戻したトルキエに対して、再び帝国の侵略が始まる。
犬鷲・イスカンダルを相棒に国家間に渦巻く陰謀と策略を切り裂かんと動くマフムートは、
いかにして自分の国を平和へと導くのか?
―――理想と現実の狭間で彼のとる行動とは…?

声優・キャラクター
村瀬歩、古川慎、KENN、諏訪部順一、小西克幸、緒方賢一、津田健次郎、小林ゆう、櫻井孝宏、中井和哉、内山昂輝、茅野愛衣、島﨑信長、岡本信彦、佐藤拓也、日笠陽子

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

前半クールは「普通」って感じでしたが、後半クールに入ってから「わりと面白い」ですね。

同タイトルのマンガ原作は未読です。2017年7月から2クールの放送が予定されているようです。

これを書いている時点では、第17話まで視聴済みです。ここまで予算的に厳しい感じはあまりなく、作画などはわりと安定しているようです。

中世っぽい時代の地中海っぽい海域(作中でセントロと呼ばれる)とその周辺の地勢をベースにしている架空歴史ものですね。モデルはあっても史実とはかなり違うお話ですので、観ていても歴史の勉強にはあまりならない気がします。

主人公マフムートが属しているトルキエ将国は、名前や風俗はトルコ(オスマン帝国時代?)をベースにしているようですが、トルキエではイスラム教が信仰されている訳ではなく別の架空の宗教(「水の精霊ナバラト」信仰)が国教的なものになっているようです。

トルキエ将国は国王メフメトⅡ世を戴く王政の国家のようですが、パシャと呼ばれる重臣たちによる合議をベースにした政治を行っているようです。主人公のマフムートはパシャの一人ですが最年少で、他にたくさんいる年長のパシャや国王に対してトルキエ国内的にも才覚を示して説得していく形になっています。

敵対しているバルトライン帝国はヨーロッパっぽい大陸で一大勢力を誇る大帝国で、周辺国家を侵略しているようです。こちらは皇帝ゴルドバルト11世を戴く絶対王政のようですが、皇帝は基本的に帝国宰相であるルイ大臣に治世を一任している様子。

一応ストーリーとしては、「ルイ大臣主導によるバルトライン帝国の侵略に対抗するトルキエ将国の将軍・政治家としてパシャであるマフムートがどのように活躍するか」といった感じです。

「戦争嫌いのパシャ」として名を馳せるマフムートですが、決して戦闘指揮が苦手という訳ではありません。前半クールでは若輩のマフムートが失敗して左遷される中で経験と人脈を得ていく話が中心でしたが、変な青臭さと理想主義的な思考が垣間見えて、爽快感のないストーリーでした。

ただ、前半クールの終盤あたりから有能な仲間も見つかり、政治の現実のようなものに目覚めたのかマフムートの印象がだいぶん良くなりました。

トルキエ、バルトライン以外の国家(ポイニキア、ヴェネディック、ウラド、フローレンスなど)も出てきて各々の同盟や敵対にマフムートが絡むようになり、外交的な要素でけっこうおもしろい話になってきたと思います。

前半クールで切ってしまった人もいるかもしれない作品ですが、とりあえず後半クールでの伸びはこれからも期待できそうです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 24
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「現実を知らない理想」は「絵に描いた餅」だけど、「理想のない現実」もまた「救いがない」。

カトウコトノによる原作漫画は、『月刊少年シリウス』(講談社)での連載が2024年1月に終了(全27巻、現在読書中)。第41回講談社漫画賞少年部門受賞。
アニメは、全24話(2017年)。監督は、『どろろ』、『SPY×FAMILY』などの古橋一浩。制作は、『呪術廻戦』、『ヴィンランド・サガ(2期)』などのMAPPA。
(2024.5.27投稿)

本作も前回の『天鏡のアルデラミン』と同様、個人的に好きで続きを作って欲しいアニメの応援レビュー。

本作のざっくりとしたイメージを伝えるなら、同じ田中芳樹原作小説の『アルスラーン戦記』の世界観に『銀河英雄伝説』のストーリーを組み込んだ感じ。

正直にいって、同様に中東がモデルで、優男の主人公マフムート(CV.村瀬歩)が犬鷲の「イスカンダル」を肩にのせていたり(「アルスラーン」と「アズライール」)、マフムートの従者であるキュロス(CV.KENN)が「ギーヴ」に、アビリガ(CV.諏訪部順一)が「ジャスワント」に似ていたりするので、見た目はより有名な『アルスラーン戦記』の類似作感があります。
(※『将国のアルタイル』(2007年9月~)の方が、『鋼の錬金術師』などの荒川弘による『アルスラーン戦記』のコミカライズ版(2013年8月~)より先に発表されてます。ただ、『アルスラーン戦記』の原作小説(1986年発表)の影響が強そう。なお、オマージュについて私はネガティブな印象はないです。詳しくは『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』のレビューで書いてます。)

もっとも、当然ですが、中身は異なります。


【独自の世界観】
本作では火縄銃や大砲(設計図のみ)が出てくるので、ルネサンス期(14~16世紀)のトルコ(作中の「トルキエ」)、地中海(作中の「セントロ」)と、その周辺国をモデルとした架空の世界が舞台(※『アルスラーン戦記』はイスラム教が広まる前の時代)。

ただ、作中に登場する「ポイニキア」は、紀元前に滅びた「フェニキア」を意味するのですが、市民から選ばれた者による多数決で政治が行われるなど古代ギリシャ・ローマ時代の文化をそのまま冷凍保存した、その時代を代表するような国になってます(※異なる時代の国が混在している)。

また、本作の時代のこの地域をモデルとするなら必須と思われるキリスト教とイスラム教の存在、および、その対立について、ほぼ描かれていません(※『アルスラーン戦記』では、キリスト教は出てくるがイスラム教は出てこない)。

代わりに、ドイツをモデルとした「バルトライン帝国」による他国を侵略し領土(市場)を拡大することで自国の繁栄を目論む「帝国主義」と、主人公が仕えるトルキエを中心とする「その帝国主義に対抗する勢力」との争いが描かれています。

したがって、本作では、宗教や文化の対立ではなく貿易航路の確保など経済対立を中心として描かれているので、モデル国がキリスト教国かイスラム教国かに関わらず利害が一致した勢力で手を組みます。

あと、本作は架空の世界ではあるのですが、『アルスラーン戦記』と異なり、魔法、魔物といったファンタジー要素がない。
そこで、主人公の貿易を利用して物の流れを操作する「スパイ的な暗躍」や、帝国のルイ宰相やピノー将軍も無能ではなく彼らとの「頭脳戦」が見処になってます(この辺を指して、ストーリーは『銀河英雄伝説』と言ってます。)。

まあ、そもそも『アルスラーン戦記』を知らない人には関係のない話なのですが、荒川弘による『アルスラーン戦記』のコミカライズ版や原作小説のファンも雰囲気は似てますが別物として楽しめる作品だと思います。

ただ、注意点としては、これまで書いてきた内容に興味がある人には安心してオススメできる作品といえますが、逆にピンと来ない場合は、避けた方が無難かもしれません。


【あらすじ(公式HPのイントロダクションから引用)】
ここではない世界、いまではない時代。
将軍と呼ばれる為政者たちの治める草原と砂漠の国・トルキエ将国。
12年前、隣国・バルトライン帝国との戦争で母を失ったマフムートは、平和な国にしたいと希い、トルキエ史上最年少で将軍となった。
しかし、交易で得た巨万の富をもって安寧を取り戻したトルキエに対して、再び帝国の侵略が始まる。
犬鷲・イスカンダルを相棒に国家間に渦巻く陰謀と策略を切り裂かんと動くマフムートは、いかにして自分の国を平和へと導くのか?
―――理想と現実の狭間で彼のとる行動とは…?


【理想と現実の狭間(※物語後半の説明のため若干のネタバレ有り)】
{netabare}物語の序盤で、マフムートは将軍という公の地位にありながら私情で動き、結果的に大活躍するものの私情で動いたことを理由に将軍から降格。
そこから第13話まで、セントロ周辺諸国を査察し社会の現実というものをお勉強することに。

なので、特に序盤の主人公は「平和のため」という理想が先走って現実を知らない青二才として描かれているため、主人公として頼りない。

マフムートは、OPとED曲の変わる第14話から、現実を飲み込んだうえで、なお平和という理想を追求しようと活躍し始めるので、序盤は主人公が成長するまで少し我慢が必要かもしれません。

もっとも、こうしてマフムートは、「現実を知った理想主義者」に成長し、また、トルキエの有力な将軍であるザガノス(CV.古川慎)は、「理想を忘れた現実主義者」として主人公とは対照的に描かれていくことになります。

というところで24話までが終了。これからが、いいところなのに!(笑)

「理想と現実」、それは人間社会の永遠のテーマでもありますが、「現実を知らない理想」は「絵に描いた餅」だけど、「理想のない現実」もまた「救いがない」。

主人公は、帝国のもつ圧倒的な軍事力という現実を前に平和という理想のために戦争をし、その戦争に勝つために多くの人を殺し、周囲から恐れられる将軍となります。しかし、それは、平和という自分の理想から、どんどんかけ離れた存在になっていくことを意味しています。

正に理想と現実の狭間に揺れ、時には現実に打ちのめされながら、何とか理想を最後まで貫こうとする主人公の姿が本作の見処の一つになってます。


さて、今年、原作漫画は完結しましたが、アニメはちょうど半分くらいまで。個人的には、是非アニメの続きを作って欲しい作品です。{/netabare}


【戦闘中の部隊の動きがわかりにくい】
本作に限った話ではないのですが、戦争での戦闘シーンにおける部隊の動きがわかりにくい。
俯瞰視点での部隊の配置・移動の解説か地図での説明がないと、どこに何があって、どこに行ったのかが、原作漫画を読むか自分で整理しないと多くの人がついていけないと思われます。
「知略」が本作の売りの1つで、その辺が視聴者に分かりにくいと魅力も半減してしまうと思うので、もう少し分かりやすくして欲しかったです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

後半にかけての盛り上がりはなかなかでした。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:劣化アルスラーン。の世界観で。
期待度:★★★

最初は????とわけわからなかったけど、話が進むにつれてだんだんとその世界観に引き込まれていく。

鷹がとにかく最強で、いろいろ設定として納得できない部分はあるが反戦者が率先して戦争に巻き込まれていく様は良く描けている。

主人公は知略も単体武力もある所謂スーパーマン。若くして政界入りして一度は挫折するものの持ち前のステータスで再びのし上がっていく。

序盤我慢できれば良い作品。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 14

68.7 3 国王で経済なアニメランキング3位
天才王子の赤字国家再生術(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (289)
915人が棚に入れました
覇権国家の脅威に晒される弱小国家・ナトラ王国。 若くして国を背負うことになった王子・ウェインは、補佐官のニニムに支えられながら、才能を活かした見事な手腕を発揮し始める。 でも、この国……めちゃくちゃ詰んでる! 内政に手を入れようにも金がない。 よそから奪おうにも軍事力がない。 まともで優秀な人材は他国に流出してしまう。 「早く国売ってトンズラしてえ」 ウェインの願いは、とっとと隠居して悠々自適の生活を送ること。 大国に媚びを売り、国を売れば夢が叶うはず。 しかし、外交も軍事も予想外の方向へ転がってしまい……!? 知恵と機転で世界を揺るがす 天才王子の弱小国家マネジメント、ここに開幕!

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

天才というよりも

アニメタイトルだけみると、敏腕王子が内政的に国家を再生するかのよう。
でも、原作で「そうだ、売国しよう」なんてヘタレているから、実体は異なります。
ちゃらんぽらんな王子が本能的に行った施策で何となくいい方に転がっていく・・・みたいな。
まあ、天才だから緻密に計算されているんでしょうけど。

しかし、このアニメの語るべきはそこじゃない。
はっきり言って、補佐官ニニムの魅力です。
容姿端麗、頭脳明晰、白髪、赤瞳、横乳etc.etc.
物静かにキツイことを語るニニムに心を奪われました。

また、王子ウェインとニニムの言葉のキャッチボールが心地いい。
あからさまな恋愛関係ではないにしても、互いの信頼関係は絶大です。
その関係に立脚したやり取りには不思議な安心感がありました。
もうラブコメ夫婦といっていいでしょう。

オープニング曲「LEVEL」は、やなぎなぎさんがコラボで歌っています。
お相手は、声が凛々しい女性だなあと思っていたら、男の方。
声高っ。
PVのなぎさんもノリノリだし、意外な一面をみた主題歌でした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 18

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白いけど、ウェインが天才王子かどうかには異論があるかも…?

ライトノベル(GA文庫)原作は未読です。11巻まで刊行されてまだ継続しているみたいなので、それなりの人気原作なんでしょうね。

「天才王子かどうかには異論があるかも」については、物語での描かれ方としてウェインが為政者として必ずしも突出した頭脳の持ち主ではないように思えるってことですね。

作中で一番優秀なのがSクラス、そこからA、B、C、Dクラスみたいに順番に評価をつけるとウェインはSクラスに入っているんだろうけど一人Sクラスってわけじゃないって感じでしょうか。

ウェイン以外にもニニム、ロア、ソルジェスト王あたりはSクラスっぽいし、ゼノはたぶんAクラスくらいの感じだけどウェインもそんなゼノにしてやられるくらいの差で、ウェインは作中で突出した頭脳の持ち主ってわけではないんですね。

物語のパワーバランス的には面白くなる要素だと思うんですが、タイトルとは合っていないかも。

ニニムやソルジェスト王みたいな若干フィジカル超人っぽい人物はいても、超常現象的な魔法・魔術的な物は出てこないようなので、内政ものとか架空戦記的なものとして観ている分にはけっこう楽しめる作品だと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

ビマ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

そうだ売国しよう…は?

えっと…コミカライズ版は読んでいたんですが知らないうちにアニメになってましたね(汗)
原作とタイトルが違うから気づかなかったー!
今は日本のアニメは世界中で観られてますからね〜。国によっては洒落にならないタイトルだと判断しての変更だったのかな?
きっと大人の事情です(笑)

でも断言しよう!
この作品はめちゃくちゃ面白いぞー!

コミカライズ版も絵がキレイで丁寧に描かれてますが、アニメになってアニメならではの工夫でさらに面白く楽しくなってます!

1番のオススメは主人公とメインヒロインの関係ね!
恋愛関係がないにも関わらず二人は異常なくらいの強い絆で結ばれてます。これが美しいのよ!
序盤では「なぜこんな関係ができたのか?」と、ちょっと説明不足感を覚えると思えます。

でも気にせず観よう!

あとは政治的駆け引きや戦争が多いストーリー展開か計算されていてテンポよく楽しく見れる点なんかも注目して欲しいです。
トラブルが物語の進行と比例して大きくなる。と、同時に、見ている我々の主人公への信頼度も高くなってて、いつも「ちょうどいい感じ」の緊張と緩和が作りあげられてます。
ああ、でもこの匙加減は好みにもよるかな〜?個人的に「ちょうどいい」感じでした。

やっぱファンタジー×頭脳戦は面白いよね!
個人的には布教したい作品です。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 6
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