国王で王女なTVアニメ動画ランキング 20

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69.1 1 国王で王女なアニメランキング1位
精霊幻想記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (318)
1003人が棚に入れました
前世と現世が交錯――二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。階級社会の最底辺から這い上がるリオは、出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、諏訪彩花、藤田茜、桑原由気、楠木ともり、原田彩楓、鈴代紗弓、本渡楓、金子彩花、浜田賢二、田丸篤志、遊佐浩二、東山奈央、新田ひより、首藤志奈、西明日香

K さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

すみません。最悪です。

本当にひどいです。先に良い点ですが、キャラクターと声がとても良かったです。しかしそんなことを考える暇がないぐらい気持ち悪い作品でした。まず適当すぎる。5話の謎言語とか見ると本当によくわかる。てきとーに声をカットしてくっつけましたーみたいな感じの声。聞いてて違和感が半端ない。直そうって思わないのかなぁって思う。あとキャラクター設定とセリフもそう。伏線をはるのと回収するのが下手くそ。面白いのは読者に考えさせるような作品だと思うんだけどこの作品は幼稚園児でもわかるようなことをいちいちセリフにして出してくる。もう完全に伏線を理解したのにその伏線の話を延々とされるのは苦痛でしかないし新しい情報が入ってこないからただただ鬱陶しい。あと戦闘シーンについて。ループ使いまくりすぎだよねって感じ。もちろんある程度はループがあってもいいんだけども長すぎる。主人公無双なので緊迫したシーンがないのはあたり前ではあるけどやっぱり面白くない。言い忘れてたけど無双が中途半端すぎる。イラつく。
まあ愚痴はこれぐらいにしときます。
とにかく本当にカスなので見ないほうがいいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ハルトリオの紡ぐ縁

(2021.4.24初投稿, 2021.9.21更新)

◎ 1クール全12話

 2021年夏クールのアニメは、個人的にお気に入りのラノベ原作のファンタジー作品は、本作以外、「現国」「ツキミチ」「はめふら2期」「転スラ2期第2部」と盛りだくさんで非常に楽しみだった。

 中でも本作はかなり期待。それで放送前からオール4.5から評価スタート。以下ご覧のように長文レビューに。しかし、残念ながら徐々に評価は下がる結果になってしまった。もし原作ファンでなければ途中で視聴中断したかもしれない。

 不満の理由等は以下の各話レビューに書いたので、お時間とご興味があればご一読下さい。

以下、放送前投稿 (2021.9.21改訂)
{netabare}
❬原作について❭
{netabare}
 原作は、2014年2月より『小説家になろう』に連載されていたが、2020年10月に取り下げられ削除された。

 筆者の北山結莉(ゆうり)氏は男性。本作の主人公は女性の多くが憧れる、ヒロインを救う白馬の王子成分が強く、作品に少女漫画のテイストが感じられるのと、ペンネームを「ゆり」と読み間違えられることもあり、女性と誤解されることが多々あるようだ。

 書籍14巻末の筆者あとがきによると、筆者は物語の結末まで既に構想済みで、14巻末で、構想した物語の中盤にようやく片足を踏み込んだ状態。つまり順調に続けば、完結まで30巻超えもあり得る長編構想らしい。

 私はアニメ化発表を機に作品の存在を知り、2020年11月末より書籍で読み始めた。なろう版は作品の存在を知った時点で既に削除済みだったので未読。

 異世界転生&召喚(アニメで召喚者が出てくるのは後半)もので、主人公モテモテのハーレム系の厨二病のネタになりそうな英雄譚。よくある王道の物語故に原作者とのセンスが合う合わないで評価は真っ二つかもしれない。

 私にとっては、主人公とその取り巻くキャラクター達の好感度が高く感情移入出来るケースが非常に多い。またし敵役と悪役がいい感じに配置されて効果的にドラマを盛り上げてくれるので時間を忘れて没入出来るほどに嵌まった。
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❬主人公について❭
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 主人公のリオは王道のイケメンのバトル最強系。

 リオは当初、不幸な境遇から這い上がることに必死でささくれ立った尖った性格だった。しかし恩師でもあるヒロインの一人との出逢いとその後の物語が秀逸。誠実で思慮深く優しい人柄へと成長する様が心地よい。

 リオは両親の復讐という明確な目標があり内に秘めたダークサイドが時折顔を覗かせる陰キャラ。はしゃぐことはまず無い。ゆえにシリアス寄りな作風で全体的にコメディ成分もほぼ皆無。しかし、それが逆に最近の単なる俺TUEEE異世界ファンタジーとは一味違い物語に深みを与えてくれると思う。

 主人公が出逢うヒロインたちを救い当然の如く彼女たちの多くに惚れられ徐々に深い絆を築く。それを読んでいて納得出来るのは、主人公が天より与えられた異能の才に胡座をかかず、日々の鍛練欠かさず実力磨く秀才タイプだから。

 彼は「はめふら」の主人公同様に転生時は前世の記憶は全く無く、ある年齢で前世の記憶がいきなり覚醒する。そこから前世と今生の生き様の葛藤などもあるのも興味深い。

 またこの異世界には彼以外も現代日本からの転生者や召喚者がいる。中には勇者になる者もいる。彼に縁ある者もいる。その出逢いはいいことばかりではなくトラブルの元になることも多いが、それらは物語にさらなる深みを与えてくれて面白い。

 またこの作品独自な異世界設定として精霊術の存在がある。それは折に触れ周りの常識を打ち破る快感を与えてくれる。
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❬アニメについて❭
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 本作は、2020年11月27日に発表されたティザーPVで本作のアニメ化が主要キャストと共に告知。次に2021年4月16日発表のPV第1弾で、2021年夏クールの放送決定を告知。

 5月25日からは、HJ文庫のYouTubeチャンネルで、2分弱のミニアニメ企画『精霊幻想記』セリア先生のわくわくまじかる教室が毎週配信されるようになった。番宣の予算が潤沢なようで何より。

 続く6月11日発表のPV第2弾では、7月5日の深夜2時から放送のテレビ東京を皮切りに放送スタートと明示された。

 原作ファンなので期待を込めて本作のアニメ評価を放送前でもオール4.5にした。実際の放送後の満足度で必要があれば調整する。

https://ln-news.com/articles/66751
 以上、2017年12月29日公開、原作者の小説最新9巻&コミックス第1巻発売記念インタビューによると、

「ライトノベルの構成としてはかなり珍しい作りになっていると思っていて、第1巻から第3巻が『精霊幻想記』という物語のプロローグにあたり、第4巻から第5巻にかけて物語は大きく動き出すことになります。そこからどんどん盛り上がっていく作品だと思っているので、まずはぜひ第5巻まで読んでいただきたいです!」とのこと。

 本作のアニメの尺は2021年6月時点では不明。出来れば原作者の意を汲んで原作の良さを壊さないよう5巻末迄描くために2クール欲しい。さらに理想を言えば二期三期と続いて物語の長期に渡る一大テーマが完結する15巻迄は丁寧に描いてもらいたい。

 業界歴40年以上のベテランのヤマサキオサム氏による監督&シリーズ構成、主要キャストはキャリア豊富な人気の実力者揃い、と非常に期待している。

 7月アニメ放送開始後、本作は1クール全12話と判明した。構成と脚本上で原作からの下手な省略が無いことは祈りたい。
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❰原作既読視点の各話レビュー❱
{netabare}       (2021年 テレビ東京 初放送日時)
第1章 (ラノベ第1巻「偽りの王国」より)
✴️第1話「前世の記憶」(7月6日 2:00 - 2:30)
{netabare}
〈あらすじ〉

 日本の現代。20歳の天川春人はバス通学で大学に通う学生。ある日、春人の乗るバスは突然暴走し、遮断中の踏切に突入、電車との激突で大破。その日のバスの乗客は春人以外は、小学生女児1名、高校生女子1名。全員命を落とした。

 異世界、ベルトラム王国 王都ベルトラント 神聖暦991年。孤児の7歳のリオは、スラムで犯罪者達の下働きで辛うじて生きていた。ある日、リオは高熱で生死の境をさ迷っていた時、目を覚ますと、突然自分の中に天川春人の記憶が流入。二人の記憶が同時に存在するようになった。その後、間もなくリオには新たな出逢いが。それは誘拐された王族を探索中の王侯貴族たちだった。

 運命は予想外の方向で動き出す。リオの中の春人の因果と共に大きな変化が突然に。

〈日本バイバイ、異世界ハラハラ〉

 堅実でとてもいい出だし。特に物語の始まりの、セリアとの重要な出逢いを申し分なく描けていた。この作品の主人公は陰が強いが白馬の王子様成分が強く、多くの女性ファン獲得が成功の大きな鍵を握ると考える。そのために主人公リオとセリアを筆頭とするヒロインたちとの人間ドラマを如何に魅力的に描けるかが重要に思う。その視点から、原作をアニメに落とし込む上で内容を巧く整理出来た印象。1話の短い時間で大まかでも主人公の因果、これからの主人公リオとキャラ達の人間関係の行く末が伝わったと思えた。

〈今期、現在リアルタイム視聴中のアニメでは個人的にトップクラス〉

 放送前のミニアニメ製作による番宣の力の入れようから察していたが、たまたま同期放送の「現国」と比べてしまうとこちらの方が予算が潤沢でアニメとしての質も上に感じた。

 特に作画。光と影の描写、色彩色調のぼかしが美しい。厳しい現実も夢の中のようで、精霊幻想記というタイトルと世界観にピッタリ。人物キャラも作品に相応しく、どこか幻想的な優しいフォルム。動画の動きも申し分ない。このままのクオリティ維持なら最終話で作画評価は5.0にする積もりだ(ったが、3話からそれは作品タイトル通りの幻想に終わった)。

 OPにはキャラの転生上のネタバレあったが、ストーリー上あえて隠す必要もないと思うのでむしろ親切と思った。
{/netabare}
✴️第2話「王立学院」(7月13日 2:00- 2:30)
{netabare}
〈あらすじ〉

 リオは第二王女フローラを誘拐犯から救った恩賞として、ベルトラム王立学院初等科に学費免除の特待生として1年次に編入、その間の衣食住も国が全面援助の学院の寮生活が始まった。

 そして5年が経ちリオは12歳になった。初等科6年生となったリオは、卒業まであと1年足らず。リオと5歳年上のセリアはこの間、生徒と教師として親密かつ良好な関係で、二人は固い信頼で結ばれていた。そしてセリアは、聡明のみならず優しいリオを、異性として意識し始めていた。一方リオはセリアを恋愛対象としてではなく、スラムから救ってくれた一生の恩人として大切に思っていた。

 リオは、王侯貴族に対する嫌悪感でセリア以外は誰とも心を開かず、寡黙で常に周りと距離を置く。彼は5年前から変わらず春人の記憶と共にあった。勤勉で真面目な彼は、入学以来の不断の努力、日本の春人の大学レベルの教養と、古武術の師範の祖父から学んだ剣術のセンス、さらには覚醒した精霊術の才能により、めきめき学院で文武両道で頭角を表す。そして周りからは、憧れと嫉妬の対象にされていた。

〈リオはキラキラ、セリアメロメロ〉

 今回はセリアの可愛さを愛でる回。セリアの優しさと過ごす5年間の学院生活で、沈着冷静で思慮深い性格となったリオが主人公オーラ出まくり。本作の出来は原作ファンの自分には今のところ申し分なく、原作からのカット部分も気にならず、1話と2話で平均95点の満足度。このまま最終話まで駆け抜けていただきたい。
{/netabare}
✴️第3話「偽りの王国」(7月20日 2:10 - 2:40) 作画4.5→4.0
{netabare}
 今回でラノベ第1巻 (漫画第3巻収録の第12話)迄の内容が終了。

 第1章(第1-3話)の平均総合満足度は85点。今回、作画レベルが明らかに落ちた。バトルが今までで一番多く粗が見えやすい、ということもあるが残念だ。

〈あらすじ〉

 学院でリオは相変わらずセリア以外には面従腹背で、事なかれ主義を基本としていた。そんなある日、初等科5年生と6年生合同の野外演習があり、そこに初めてリオと授業を共にするフローラ王女もいた。そこで魔物の襲撃から派生したトラブルからフローラを再び救うリオ。だがフローラの危機を作り出した責任もリオに押し付けられてしまう。

 リオは冤罪により拘束されぬよう不本意ながらも卒業を待たず学院から出奔する。セリアだけに別れを告げた後、彼のルーツとなるヤグモ地方を目指し旅立った。

〈話サクサク、変化イロイロ〉

 テンポよく話は進み今回で学院編終了。原作の該当部位には無駄な贅肉はあまり無いと思うが、それでも贅肉を無理に削ぎ落としガリガリに痩せ過ぎる一歩手前のダイエットをした感じ。限られた尺に原作を落とし込む脚本家の苦労が偲ばれる。

 その結果としてリオとセリアの別れは原作より湿っぽくならなくなったが、個人的にはもう少しエモさが欲しい。原作の二人の会話のフルバージョンが好きだ。アニメでごっそりカットされたフローラの非力だが健気にリオを守ろうとする件も捨てがたい。ただEDにそのエモさを補うための多少の工夫があったのは救い。

 EDは今回特殊。前回迄のリオとセリアの絡みシーンで二人にとって一番大切なひとときを強調した。それは第一章終了の宣告であると同時に二人の別れの情感を補う意図があると思われる。二人の絆は作品にとても重要だから。

 リオとセリアの絡みは本編では今回で一旦終了したが、ミニアニメではまだしばらく続きそう。火曜日更新のYouTubeが楽しみ。

 黒幕として暗躍するレイスだがリオの実力把握のために強力なミノタウルスをけしかけた。そしてリオは魔術でなく世間ではマイナーな存在の精霊術で魔力を発動していること、リオの風貌から王国に住む者には未知のはずのヤグモ地方の血筋であることを看破した。この悪役は知識が豊富で観察眼も優秀で侮れなく、その余裕に底知れぬ実力を感じる。
{/netabare}

第2章 (ラノベ第2巻「精霊の祝福」より)
✴️第4話「暗殺者の少女」(7月27日 2:10 - 2:40) 作画4.0→3.5
{netabare}
 今回の総合満足度75点。作画が強烈に足を引っ張ったのが残念。人物の表情や仕草の作画は比較的こだわりが感じられてまだいい。しかしそれ以外、特に激しい動きあるシーンがギクシャクして安っぽいのは前回と変わらなかった。

 ただし、原作から色々改変と省略あったが、アニメの話としてはすっきりまとまって脚本上はわりと好印象。そのため物語評価のみなら90点の満足度だった。 

 今回、リオが学院から逃走し王国から出る前の件、原作ではアマンドで一泊したがその宿屋での件、ラティーファと一緒になってからの道中で亜竜たちとの遭遇戦の件(静止画1カットのみはあった)などは丸々カット。またアニメだと説明がないのでわからないが、今回の最初と最後では2カ月半ほど時が経っている。テンポ良すぎで少し寂しいが尺の制限で仕方ないだろう。

〈あらすじ〉

 神聖暦996年の夏 リオ12歳

 リオは魔力で身体強化した徒歩移動で逃亡後僅か3日で隣国のガルアーク王国のクレティア公爵領内の交易都市アマンドにたどり着いた。そこに自身の指名手配がまだ無いことを確認後、偶然目にしたスープパスタを街の露店で味わう。名実共なパスタ、懐かしい味、この異世界には自分と同じ転生者が他にもいるのではないかと推測するリオ。

 パスタを気に入ったリオは、その乾麺を旅の保存食として購入するためリッカ商会に赴く。その時店舗には公爵家の令嬢リーゼロッテが従業員を装いお忍びで店舗を視察していた。彼女はアマンドの代官であり商会の会頭でもあり、さらにはパスタを開発した才女でもあった。

 奇遇にもリーゼロッテがリオの接客係となる。リオはその正体を知らないままパスタ以外も旅で当面必要なもの一式を商会で購入した。そして商会にセリアへの手紙を預けた。

 その後、街を早々に出立したリオにユグノー公爵家から差し向けられた一人の暗殺者が襲う。刺客は獣人の少女で、無力化して拘束するとラティーファと名乗る。

 ラティーファには隷属の首輪が嵌められていた。その首輪を外し隷属の呪縛を解除、戦意消滅を確認して彼女を解放するリオ。だがまだ幼い彼女にとって自由にはなったが行く当ても無く途方に暮れるしかない。彼女はリオを頼りに旅を共にする以外の選択肢はなかった。

〈会頭キレキレ、獣人モフモフ〉

 今回、物語の表舞台にヒロイン二名追加。一方は日本からの転生疑惑濃厚の貴族リーゼロッテ。もう一方は、日本人、遠藤涼音の記憶を持つと明示された奴隷のラティーファ。

 ラティーファ可愛い。アニメらしいあざとい台詞がよく嵌まり、リオが父性本能で彼女を保護する流れが自然。戦闘で勝って天然に負ける。"お兄ちゃん"ある意味必殺のキーワードでリオを懐柔。初対面は物騒でも最後はリオの優しさ全開。平和で実に微笑ましい。

 学院から離れ自由になったリオはのびのびと己が道を切り開く。原作も物語はこれからが本番。新たな出逢いがもたらす物語の行く末、アニメでも非常に楽しみだ。

 ところでリオの旅はフローラ誘拐からの奪還時の恩賞金が資金源。(ラノベ原作によると金貨100枚) アニメでそこらの経緯をカットするのはいいが、短いリオの独白でもいいから説明ないと学院を離れてもお金に全く不自由しないリオに引っ掛かりを覚える視聴者もいそう。今回そこだけは脚本に不満を感じた。

 アニメ前回、セリアとリオの別れの会話から原作にあるお金の心配するセリアとそれに答えるリオの台詞をカットしたのでなおさら。
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✴️第5話「精霊の森」(8月3日 2:10 - 2:40) 物語4.5→4.0
{netabare}
 今回の総合満足度68点。話の端折り具合が原作より必要以上に情緒を欠く結果になってる感。原作未読なら主人公周りの環境が変化に富む点などは面白いかもしれない。原作の販促としては平均レベルの出来か。

 特に今回なぜそう感じたか。思うに第1章はセリア、前回はラティーファがアニメでも魅力的なキャラとして注目に値した。ところが今回はヒロイン枠に入り得る新キャラが一気に4人増えた。そのために今回はそこにラティーファは埋没。

 人数増えた分だけキャラの描写もそれなりに増やすべきだが尺は短い。また長老達やドリュアスなどもリオにとって大切な存在になる故に、扱いを軽んじるべきではないと思うがそうなるとさらに尺が足りない。

 ゆえにアニメの原作ダイジェスト感の増大と共に、情緒欠く印象も濃くなった。

〈あらすじ〉

 リオとラティーファがたどり着いた場所は精霊の民の里。エルフ、ドワーフ、獣人が共生する社会。住民全員は何らかの精霊と契約し精霊術が当たり前に使える。また強固な結界に守られた彼らは、人間族と全く交流することなくひっそりと暮らしていた。

 そこで里の世界樹に宿る人型精霊のドリュアスから、リオは規格外のマナ(魔力)を持つこと、体内には高位の人型精霊が眠っていることを知らされた。精霊術の潜在能力が人間としてあり得ないリオ。里の長老たちに聖人認定される。そしてリオの人柄と、同胞であるラティーファ救出の功績もあり、大歓迎で里に受け入れられることになった。

 リオとラティーファは一軒家を与えられることに。そこでリオは里に腰を落ち着けて師の下、精霊術の修行を始める。ヤグモ地方への旅は一時中断。しばしの休息のような穏やかで平和な日々が訪れた。

〈新居ワクワク、リオはモテモテ〉

 アニメでのリオの家は漫画でのデザインよりいい。解放感あって見晴らしも良さそうで住むに快適そう。そこで4人ものヒロインと同居とは、うらやましいような、かなり気を使いそうで面倒くさいような。

 情緒安定して思慮深く真面目なリオは、聖人扱いでモテモテになっても色ボケ展開が無い所がいい。
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✴️第6話「祭りの夜」(8月10日 2:00 - 2:30) 物語4.0→3.5 作画3.5→3.0
{netabare}
 第2章(第4-6話)の平均総合満足度は68点。今回も原作未読ならもっと楽しめたかもしれない。まとめ方はなかなか上手い。

 かなり薄味の塩ラーメンと言った感。汁の透明度が高く水っぽいが、意外にも出汁は効いてて食べられないほど不味くはない。麺の茹で具合もいい。が、刺激を求め後入れ調味料を沢山入れたくなってしまう。ただ、レイスと見習い傭兵の件は、風味落とさず添加物カットに成功した感。これはこれでいい。さらにセリアをCパートで僅かでも登場させたのもいい。思いがけないサービスでラーメンに味付き玉子のトッピングが加わった感じ。淡白な味にいい感じのアクセントが付いた。(劇中のワイバーンの卵だといただけないが)

〈あらすじ〉

 リオとラティーファが里に腰を落ち着けて1年が経った祭りの夜。盟友として里の民と強固な信頼関係を築いたリオは、ヤグモ地方への旅立ちの意志を固めていた。

 しかしその夜、レイスの悪巧みが原因のワイバーン急襲で里は危機的状況に追い込まれ祭りは中止に。ワイバーンは里の戦力では全く歯が立たなく危機的状況に陥るものの、精霊術を完璧にマスターしたリオにはワイバーンごときは災禍とならず。ただ一人、驚くべき戦闘力でワイバーンを屠るリオは一躍里の英雄となった。

 そしてラティーファの理解も得て、多くの名残惜しい別れの後リオは精霊術による飛行術で一人ヤグモの地を目指した。

〈里はほどほど、旅にそろそろ〉

 第2章のまとめ具合で制作委員会はこのアニメを長期シリーズにする気はないと宣言された気がした。同じなろう系でも大河ドラマとして成立させようと意欲漲る『無職転生』と対照的で非常に残念。

 ここまで一貫してラノベ1巻分をアニメ3話でまとめる構成。

 第1章は人間関係にマイナス多い。リオは虐げられ視てて嫌な展開も多かったから3話でまとめるのはまだ許容できる。

 第2章は人間関係にプラス多い。リオの盟友がたくさん増える物語をたかが3話に収めるのはいかがなものか。

 シリアスな物語においては物語を簡略した分を特定のキャラ萌え(今のところはセリア、ラティーファ)で補おうとしてもいずれ限界がくるだろう。緩い日常系とは訳が違う。

 ここまで視て本作はキャラ間の関係構築の積み重ねがセリア以外はあまりに乏しい。

 エピソード(思い出)不足=情緒不足。

 結果、1年間生活を共にしたキャラたちの別れの名残惜しさが感じにくい。私は原作からのエピソードの脳内補完がないと感情移入出来ない事態に陥った。

 せめてあと1話あったら、今回はリオが颯爽と現れる直前のハラハラドキドキの引きで終わって次回の"英雄誕生の瞬間"は盛り上がり、"ラティーファとリオのより強固になる絆"を過不足なく演出できたものを。ラティーファとリオの別れ前の会話も情緒マシマシで原作に劣らない味わいが生まれたと思う。

 長老アースラとラティーファが祖母と孫という設定もアニメで表に出せかも。ラティーファの同世代の友達となる銀狼獣人サラの妹ベラと獅子獣人のアルスランもアニメで登場出来たかも。訓練で培われるリオと4名のヒロインとの関係性の深化も描けたかもしれない。

 ああっ、タラレバがどんどん増えゆく。そんなもの今後も増え続けるのは勘弁して欲しい。が、この流れの感じでは無理とみた。

 第3章(巻)は今まで以上に情緒豊かな物語。それもアニメ3話程度でまとめる可能性は高くかなり不安。今回、物語評価を下げるが第3章を4話でまとめてくれるなら評価はまた上げたい。

〈作画について〉

 今回のワイバーンとリオの戦闘が製作会社の作画の試金石と思っていた。リオが初めてヒーローとして周りから認識され、以降は出逢う人々の多くから恩人として尊敬され続けるようになる重要なターニングポイント。だからこのシーンの作画はスタッフの総力戦で取り組むと予想した。

 結果、また作画評価を下げた。頑張りは感じられるものの贔屓目でまあまあのレベル。相変わらず人物の動作は直線的でロボット的でぎこちない。行動の予備動作も足りない。しなやかでなめらかな迫力ある動きは苦手。おそらくこれ以上のクオリティは望んでも無理。楽しみは減りゆくのみか。
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第3章 (ラノベ第3巻「決別の鎮魂歌」第4巻「悠久の君」より)
✴️第7話「約束の地」(8月17日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 総合満足度75点。いきなり異文化の別世界に転移したかの展開。穏やかに稲穂たなびく和の世界観はとても落ち着く。夢の中のようなふわっとした背景美術がいい。

〈あらすじ〉

 神聖暦998年の秋 リオ14歳

 リオはヤグモの方々を巡り両親の手がかりを探しカラスキ王国にたどり着く。安土桃山時代の日本のような国。そこは魔法ではなく精霊術が普及していた。

 リオはその国内のとある村に到着。そこの巷で最も顔が広いと評判の村長の家を訪ねるリオ。だがなんと驚いたことにその村長ユバはリオの父方の祖母だった。

 ユバ曰く、リオの両親は訳あって内密に国を出たという。その時、帰れる見込みは無く事情を知る一部の者で建てた二人の墓があるそう。しかし二人が国を出た理由は自分からは教えられないという。

 ユバは孫のリオを大歓迎。結果としてリオは村で働き、ユバと一つ屋根の下で生活することになった。他にも家族はもう一人でその名はルリ。彼女はリオの父の兄の娘にあたる従姉で一つ年上の15歳だった。

 リオは昼間は猟師業、午後からは農作業の手伝いをするようになる。仕事は優秀で村の生活向上のために非常に協力的。料理も得意。リオは高度な精霊術で風呂小屋や石鹸を作ったりなど村の生活改善に大きく貢献する。そしてリオはユバたちからとても頼りにされるようになった。

 そんなある日、乱暴者として嫌われる隣村の村長の息子ゴンが交易途中で村に立ち寄る。さっそくルリの親友サヨの兄シンと諍いを起こし村中に警戒されるゴン。

 その夜、ゴンとその取り巻きはユバ宅に侵入しルリの部屋に夜這いに押し入る。そこには泊まりに来ていた親友のサヨも寝ていた。二人とも手篭めにしようとするゴンたち。が、リオの防犯のための結界が反応。リオの介入により未然に犯罪を防ぐことができた。

 ゴンに母の仇敵の面影を重ねるリオ。心の封印が解かれたかのようにどす黒い怒りで我を忘れゴンを半殺しにする。

 リオは今までは天川春人の人格に引きずられ甘かった己を恥じる。そして母の敵への復讐こそ本来の自分に相応しいと気付く。

 リオは弱い自分と決別して復讐の鬼となる覚悟を固めた。

〈ゴンにイライラ、怒りでボコボコ〉

 相変わらずのダイジェスト感丸出しがマイナス。今章も急ぎ足で淡々と話が進むのか。今回はゴンたちがユバ宅に忍び込む直前で次回に引くのが王道で理想的なのだが...。この感じではやはり3話以内で今章も終りそうで残念。

 原作小説によると、精霊の民の里からヤグモ地方の端迄、飛行術なら一週間足らずだが身体強化の徒歩で数ヶ月かかる遠方。しかもヤグモは大小三十以上もの国々が存在する広さ。あてもないリオは都市や村を順番にひとつずつしらみ潰しの地道な聞き込み調査の日々。数ヶ月が経過してようやくたどり着いたのが今回登場のカラスキ王国のとある村という状況。

 アニメではリオは冒頭にいきなり村に現れ、以上の苦労は一言説明で済ませた。これではユバにたどり着くまでの苦労がアニメではいまいち伝わらない。リオが長旅で和食にすっかり馴染みきってるのも時間経過が伝わらないから唐突な印象でしっくりこない。

 たた今回は、その落ち着きに風格も感じられる村長ユバ、粗忽だが好奇心旺盛で性格明るい社交的なルリ、ルリの親友で乙女の奥ゆかしさが輝く内気なサヨ、リオを妬むが妹サヨを大切に思う根の優しい兄シン。

 以上の4名の新キャラの演技演出がとても良い。人物作画も好感度高い。特にサヨは地味だが個人的に大好きなキャラなので次回もどう描かれるか楽しみだ。
{/netabare}
✴️第8話「王家の系譜」(8月24日 2:05 - 2:35)
{netabare}
 総合満足度65点。今回のダイジェスト感は前回以上。バトルの作画が相変わらずショボいのも痛い。ゆえにアニメ評価は相変わらず厳しい。

〈あらすじ〉

 リオは護衛として村の年貢の運搬兼交易隊に同行し、数日後初めてカラスキ王国の王都を訪れた。そしてサヨと二人きりになっての必要な買い出しの最中、身分の高そうな一人の少女の誘拐事件に遭遇する。リオは即座に犯人を無力化し少女を救うが、面倒事は勘弁と事後を少女の護衛役に託し、名も告げず立ち去った。

 その夕方、宿屋に戻るリオとサヨ。すると村の担当役人ハヤテとその両親で王国随一の臣下サガ·ゴウキとその妻カヨコがリオの前に現れる。そして彼らから両親の秘密を聞かされる。リオの母アヤメは王族だった。そして父ゼンは母の元護衛役だった。

 リオは翌日、祖父母である王と王妃に謁見して母の死の事実を祖父母に告げる。そして仇敵である冒険者ルシウスを討ち取る意志を伝える。

 王はその意志を尊重しゴウキの下での修行をリオに勧め、その手始めにゴウキとリオの手合わせが関係者に見守られながら行われた。しかし王国随一の武人ゴウキに難なく勝利するリオ。リオの実力は認められ、いつでも旅立てる状況になった。

 村に戻るとリオは両親の墓前で誓う。敵討ちという醜い自分を受け入れ、逃げずに前向きに生きると。

〈イベントぎゅうぎゅう、展開バタバタ〉

 簪のプレゼントといったサヨのリオへの想い深まるエピソードを忠実に再現したのはよかった。漫画になかったリオの初カムタン(異世界ラーメン)シーンも新鮮でよかった。武士道精神溢れるカラスキ王国の再現度は高い。サヨやコモモは可愛い。人物の表情作画や声優達の演技も感情豊かで申し分ない。

 とは言うものの尺が短か過ぎる。犯罪者ゴンの処遇、リオとサヨの王都デート、コモモ救出、リオとゴウキとの出会い、リオの両親の謎の解明、リオの母アヤメの死の真実と仇敵情報、リオ仇討ちの決意表明、リオとゴウキとの手合わせ。まとめ方は絶妙だが、これだけ盛りだくさんの内容をアニメで1話に収めるのはどうかと思う。

 アニメディア2021年7月号に掲載された監督インタビューによると、原作サイドからアニメは今期内でセリアとリオのドラマにひと区切りつけて欲しいという要望があったそう。そのため監督はアニメ構成には相当苦労されたらしい。急ぎ足の現状はその弊害。ただ、物語を圧縮しても原作の持ち味を大切に残そうというシリーズ構成も担う監督の努力は感じられる。その点は素晴らしい。今回も原作未読ならそれほど気にならなかったかもしれない。

 原作では、王族との繋がりなど何も知らないままリオは一度村に戻っている。そこにユバからの手紙を読んだゴウキとその妻カヨコが村を訪れ、リオと面談してリオの人柄を見極める。そして王との謁見のためリオはゴウキ達と共に再度王都に、という流れ。ゴウキの娘コモモ救出の恩人がリオと判明するのもその時。

 以上の原作のプロットと比べ、アニメのプロットはあらすじに書いた通りで大幅な改変あり。おかげで時間短縮に成功して効率的ではある。しかし初対面同士の信頼は段階踏んで深めることも大切で、王との謁見まで時間を掛ける原作の流れの方が自然だろう。

 ラノベ第3巻は、堪え忍ぶ心、忠義の心、惻隠の情など、原作の中でも日本的情緒の豊かさで心の琴線に触れること多く原作がより好きになった。

 原作ファンとしては現状とても残念に思う。今回の流れで次回で第3巻相当の3章が終わるのは間違いない。第3巻に対しては少なくともアニメ4話分の尺が欲しい。もっと原作の持つ情感ゆたかで緩やかな流れを味わいたかった。
{/netabare}
✴️第9話「それぞれの決意」(8月31日 2:05 - 2:35) 物語3.5→3.0
{netabare}
 総合満足度60点。今期中のセリア再登場のため、急ぎ足は止まらないどころか加速中。今回の後半三分の一からラノベ第4巻の内容に突入。話が大味でさらにつまらなくなった。尺相応に原作からの改変あったが、特にCパートはかなり大胆だった。こうなることは監督インタビューからある程度予想出来ていて驚きはない。もはや諦観の境地。物語評価は今回で下げ止まりにする。

〈あらすじ〉

 ユバとリオはルリに、リオが王族でルリとは従姉弟だと伝えた。そしてリオは二人に来年の秋の収穫祭後に村から去ると伝える。リオの素性は村では三人だけの秘密。そして翌日からはいつもと変わらない村の日常に戻っていった。

 翌年の田植えの時期、リオはサヨに年内に村を去ることを伝えた。サヨはリオに心底惚れていてそれに衝撃を受ける。そしてリオに付いて行けるようにと必死に残された期間に体を鍛え精霊術のレベルを上げようとする。半年後、サヨはリオに想いを伝えリオとの同行を切望した。リオのこれから進む道は仇討ちという人殺しの道。リオはサヨの想いには応えられないと同行をはっきり断った。

 神聖暦999年の晩秋。15歳になったリオは村から旅立ち精霊の民の里に帰郷する。久しぶりに旧交を暖めるリオとラティーファたち。そんなある朝、リオは目覚めると全裸の美女が隣で寝ていた。

〈サヨはさめざめ、心しくしく〉

 サヨの告白が今回の山場。リオに付いて行きたい一心で精霊術の修行に打ち込むサヨが健気でいじらしい。不憫な妹のためリオに土下座してでもサヨの同行を頼み込む、不器用だが優しい兄シン。切ないが大好きなシーン。ここをアニメで取り上げてくれたことは感謝。

 しかし、ゴウキとカヨコ率いる家臣団がリオの仇討ちを共に果たそうと随行しようとする件はアニメではカット。コモモの村に滞在の件も画だけで表現。コモモはラティーファとは違うタイプの可愛いいキャラゆえ、アニメでろくに描かなかったのは実にもったいない。原作3巻後半で村でリオを取り巻く二人のヒロイン。コモモは陽でサヨは陰となり彩り豊かな話だったがアニメでは片手落ちになった。

 また、原作でリオの中で眠っていた精霊が目覚めるのはリオが里を旅立った後のこと。Cパート、ここは今回一番原作から改変された部分と言えそう。原作で精霊と初めて遭遇するキャラはラティーファたちではない。次回からは原作からかなりアレンジされるのは間違いないだろう。

 原作と比べアニメは回を追う毎に不満蓄積中だが、どういう形で最終話を迎えるかは興味ある。しっかり最後まで見届けようと思う。
{/netabare}

第4章 (ラノベ第4巻、第5巻「白銀の花嫁」より)
✴️第10話「精霊の目覚め」(9月7日 2:05 - 2:35)
{netabare}
 今回の満足度70点。今回から最終話迄、描くポイントが明確なのは悪くない。次回への引きもいい。

 アニメは第4巻全部と第5巻の第2章迄の内容から必要最低限だけピックアップ。そして後半の残り6分程から第5巻の第3章の内容へ。つまり今回で第5巻の前半分迄の描写終了。

 この流れで予想すると、今期は第5巻の最後まで描くのだろう。前回と今回のカットされた所の大半は、物語上必要不可欠。ゆえにもしアニメに二期があるなら、その時に形を変えてでもある程度復活すると思われる。

〈あらすじ〉

 リオの隣りで眠っていた美女は、彼の契約精霊が実体化した姿だった。リオは彼女をアイシアと名付け、里の長老たちや里の大樹に宿る精霊ドリュアスに引き合わせる。そこでアイシアは常識外の実力を持つことが判明。リオの力の凄さは彼女の守護が原因だった。

 その後リオは、里から旅立つ前にラティーファと二人きりでじっくり話す機会があり、そこで初めて前世の天川春人と彼女は同じバスの乗客だったと知る。

 神聖暦1,000年、リオはセリアに再会するために、アイシアを伴い4年ぶりにベルトラント王国の王都に戻る。しかしその夜、セリアの研究室を訪ねるとそこはもぬけの殻だった。

〈アイシアふわふわ、セリアぎりぎり〉

 いつもふわふわして神出鬼没を特技の一つとするアイシアはリオの最高の相棒で頼もしい。セリアも21歳で適齢期とは言え、よりによって婚約者がリオを嘗て拷問した貴族。運命は意地悪で残酷だ。だが今のリオにはだれにも負けない力がある。

 ここからの展開は王道中の王道。ヒロインの尊厳に関わる最大のピンチを救う白馬の王子様の物語で原作で非常に盛り上がる所。ゆえにアニメに対して、原作者がここを確実に描かせたい気持ちは非常に解る。

 だが2クール目にこの部分を持って来るべきだった。本作がアニメ企画段階で1クールしか約束されてなかったなら、アニメ化は焦らないで見送るべき、と今回改めてそう思った。

 もし2期があって続きがあるとしても、原作ファンの多くにとっては、今期のスカスカさは許し難いと思う。

 演出上で滲み出る手腕から、シリーズ構成も兼ねるヤマサキオサム監督は非常に優秀と思う。原作側の拘り抜きで、構成をすべて監督にお任せだったらどんな出来だったろう。返す返すも残念だ。
{/netabare}
✴️第11話「白銀の花嫁」(9月14日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 ほぼ会話劇で終始してアクションシーンが無かったのが幸いして、今回の満足度80点。今回は脚本と演出、声優演技のバランスが絶妙。作画は、動作はいまいちだがキャラの表情は秀逸。

 特にセリア、細やかに心情を伝えてくれて深く感情移入出来た。結果として、今回でセリアは本作のメインヒロインとしての座を不動とした感があった。

〈あらすじ〉

 リオはアイシアの協力で現状を認識する。セリアは政略結婚の危機真っ只中。婚約者はよりによって、嘗て己が手柄のため、リオを拷問して王女フローラの誘拐犯人に仕立てようとした男、侯爵家のシャルル・アルボーだった。

 そしてセリアとの再会は、アイシアが見つけた彼女の滞在先に侵入することで人知れず成功した。しかし、まだセリアの結婚に対する真意を十分に掴めないリオは思い切った事は何も出来ない。そこには、リオには親の仇討ちという最大の目標があることも大きい。

 リオとの再会後、依然精神的に追い詰められたままのセリア。作り笑顔で己の義務に忠実であろうとする。果たしてセリアのピンチを食い止めることがリオに出来るのだろうか。

〈リオはこそこそ、セリアぼろぼろ〉

 リオとアイシアのコンビは天下無敵。アイシアの諜報の活躍無くして、こんな短期でリオが必要な情報も得られることはないだろう。

 一方、貴族としての本分をわきまえ、意に沿わぬ結婚も自分を殺してでも受け入れようとするセリア。リオが訪れて嬉しい状況でも、悲しい現実の渦中の彼女。必死に笑顔を保とうとする彼女が不憫で切ない。誰が視てもセリアは不幸のヒロイン。次回、救われないと視聴者も浮かばれないだろう。

 次回の最終話は、王道のヒロイン救出劇になるのは誰でも予想出来ると思う。ただ脚本と声優演技はともかく、アクション作画が弱点の作品ゆえ、過剰な期待はしない方がいいかもしれない。
{/netabare}
✴️第12話 (終)「運命の再会」(9月21日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 最終話は、ラノベ第5巻第5章と第6章を描いて終了後(第5巻のエピローグは除く)、ED直前とCパートで第4巻第2章から第3章を基にアニメオリジナル構成で描かれた。

〈あらすじ〉

 リオは、シャルルとセリアの結婚パレードの途上でその馬車に突入。シャルルを踏みつけ、セリアと念話で合意の上で彼女を掻っ攫った。逃亡の途中、セリアはアイシアに託し、自らを囮として追手を引き付けるリオ。数百単位のベルトラム王国軍の大部隊を振り払い、近衛騎士団団長にして王国最強と名高い『王の剣』アルフレッド=エマールの攻撃をかわす。そして王都からの脱出に成功した。

 王都郊外にたどり着き、アイシアとセリアに合流したリオ。しかしその時、東西南北のあらゆる方角で、六本の様々な色の眩い光柱が舞い上がった。その先に待つもの、それはリオと言うより、天川春人にとっての運命の再会だった。

〈セリアにこにこ、続きあるある?〉

 今回の満足度70点。最終話は脚本のまとめ方と声優の演技はそつなく、セリアがヒロインとして非常に魅力的だったのは救い。アクションシーンの作画は、一部を除き思った通りのチープさで残念。

 ここで終わると実に中途半端。これで2期が無かったら大ブーイングだ。

 本作の最終話終了時点では、円盤の予約はパッとしないようだが、原作の売り上げの伸び(累計発行部数200万部突破間近)と国内外のアニメ配信状況は好調のようだから、2期実現の可能性はかなり高いだろう。

 仮にアニメに2期があればまた視聴するつもりだ。ただ今期、ここまで原作を簡略化した以上、2期を楽しみに待つことはないだろう。
{/netabare}

❰全話視聴後の感想❱
{netabare}
 全話の個人的評価は65点。ヒロインが多く、主要舞台も3箇所あったゆえに、人間関係の構築を丁寧に描きれない点に不満が多い。セリアだけがヒロインとしての魅力が必要十分に描かれたものの、アイーシャ他精霊の民のヒロインたち、サヨ、コモモ等、描写に割く尺が圧倒的に足りない。

 リオの人間としての魅力アップには、出逢うキャラとじっくり交流して人柄を滲み出す時間が必要。そのために原作の描く範囲をもっと狭めるべき。また、バトルの作画がチープなのも、リオの強さも安っぽくなり、彼の魅力がいまいち伝わらなくなった。

 書籍第4巻と第5巻の話の順番を入れ換えた工夫は悪くない。だだ簡略化せず、腰を落ち着けて第1期は全12話を各巻を最低4話で3巻迄丁寧に、話の切りのいいところ迄描いた方が、視聴者にとって続きが気になり、アニメ2期の期待が高まり、原作抜きでも人気タイトルになり得た気がする。

 2021年4月で書籍既刊19巻とコミカライズ既刊6巻で、シリーズ累計発行部数130万部達成。アニメ放送直前の2021年6月時点では160万部突破。さらにアニメが終わる9月には、書籍第20巻とコミカライズ第7巻も刊行されており、累計発売も190万部に到達した。

 以上から、アニメは原作販促での効果はあったかもしれない。だが、一般的に軽薄なろうテンプレとみなされがちな作品になってしまった印象は拭えない。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

4話までの感想{netabare}
原作未読、なんか色々と不思議。
最初制作はMAHO-FILMかと思ったw
絵の雰囲気が“うちの娘のためならは~”や“神達に拾われた~”っぽく感じだので。
作画はそこまで悪くないのだけどどことなくぎこちなく、そんな中ヒロインの顔だけは意地でもクオリティを死守してる様が、柳瀬雄之が血ヘド吐きながら手直し頑張ってるのかなー?と予感させる。
が、実際は全然MAHOとは関係なくトムスだった模様、いや実質はトムスじゃなくてワオワールド(“アニメガタリズ”やったとこみたい)ちゃう?
てっきりキャラデザは出口花穂だと思い込んでたよ、違いがワカランw
というか1話は凄い頑張ってたんだ、1話は。
正直本編よりOPの方がヘボくて「そんなことある?」と驚いたが、3話にして力尽きたかOP相応のクオリティになってひと安心と言って良いやら悪いやら…。

絵についてはそんな感じで内容の方、といいつつまたOPの話になっちゃうけど…これが心証悪い。
OP最後女性キャラがドドドと出てくるのが「うわぁ」と声を出さずにいられない。
転生モノとしては最近めっきり数の減った「元の世界に未練がある」タイプで(“聖女の魔力は~”のアイラとか居るので全く無い訳ではないが)ほんのちょっとは感心した…いや、したいところなんだけどOPが邪魔をする。
あれだ、スラム時代に一緒にパンを盗んだ同世代の男友人とか居ないのが残念なのかも、そういうのが居ればOPも「女の子まみれ」みたいなことになならなかったんじゃない?
元の世界に未練はあってもスラム時代には未練が無いのは、結局バーターにかけられたみたいであんまり深みを感じない。

ってところでの4話、刺客として襲ってきた新キャラのラティーファがよく分からん。
転生したの、いつ?
主人公と同じ時期なら──毒針使ったりそれなりの戦闘を繰り広げてたし、首輪つけられてずっと戦闘訓練させられてた…と思うのだけど、それにしちゃあメンタルが弱い・幼い。
見た目に関しては獣人の成長速度を知らんのでナントモ。
訓練だけでなく実際にコロコロしたことあんの?
よっぽどの手練れでなきゃ単身で追跡なんて…クライアントは結構貧乏?
ってかリオは生死不明じゃないんだ。
死体が見つかってないとはいえモンスターがうろつく世界でしょ?生存を確信したのは何でだろう。
指令としては「もし生きてたら殺せ」であって、帰還しないのは生存を明らかにすることになってヤバいと思ったのだが…最初から生存を確信されてるならいいの…か?
いやそうであるならセリアも疑われない?セリア宛の手紙なんて検閲対象でしょー。

今後その件に触れるならいいけど、現状な~んか雑さを感じる。
王女誘拐事件も5年間進展無いのん?{/netabare}

5話感想{netabare}
最初誤解を元に襲われて「またかよ!」と思ったが、いや、ひょっとしてこれは誤解が解けた後で人間と亜人とで素直に謝れる/謝れないの違いを描いた…のか?
その国や地域のトップに貸しを作るには体の良い展開だなぁと思わなくもないが…。
負けることで「そこらのなろうのチート系とは違うんだZE」アピールだとしたらちょっと志が低い。
ま、まぁ、いつもこんな感じで誤解されて襲われるのなら、ラティーファが転生者と思ってもおいそれと尋ねたりしない慎重さへの説得力にはなる、か?
というか身の上は尋ねられないの?
ラティーファが帰って来ないことで第二第三の刺客が放たれるんじゃないか?と思ってた私としては、リオがのほほんと逗留生活をしてるシーンが気が気でならなかった。
せめて追跡は断ち切ったとか、人間の手先ならここには来れないだろうとか語って欲しかった。
欲を言えば「私が居るとどんな災いをもたらすか分からない」と、それが叶わないとしても滞在を断る素振りをして欲しかった。
後で村が襲われて「お前が来なければ平和でいられたのに」と責められそうで…無いとは思うけどね、丁重にもてなされればされるほどそう予感してしまい安心して見れない。
なんかリオが「今自分の置かれてる立場」を気にしなさすぎというか、他のなろうでよくある自発的でない感じ、こっちから何かしようと思わなくても周囲がお膳立てしてくれる感じ。{/netabare}

6話感想{netabare}
まてい、ちゃんと前回の最後の方覚えてる?
ワイバーンの巣から卵奪ったらワイバーンが追ってきた、ってところで終わったんよ?
それを踏まえての6話冒頭、「リオ殿が里に来て1年──」とか言い出したので、ワイバーンの巣を襲った出来事からも1年経ったんだと思っちゃったよw
コイツら卵抱えて1年間逃げ続けてた?ってね。
よく見りゃ5話の祭の段階で1年経ってると分かるけど、だったら5話中に「リオ殿が里に来て1年──」と言えよと、何故6話に引っ張った?
もしくは卵を奪うシーンを「リオ殿が里に来て1年──」と言わせた後にするべきだったんじゃないかなー?
「リオ達が里で平和に暮らしてる裏で不穏な動きが起きている」というのを見せたくて卵を奪うシーンを5話に入れたんだろう、それは分かる。
が、紛らわしくすることで何か演出的な効果があるでもなく、単に気が利いてないだけな気が…。
細かいことかも知れないけど、こういう部分までちゃんと気を配ってるかどうかが脚本の良し悪しに繋がるんじゃないかなー、と思ったり。

なにより、ラティーファを刺客に送ったのに戻ってこないことでスティアードは次にどんな手に出る?を期待してた自分としては、何事も無く1年経っちゃったのが肩透かしでして…。
今後暗躍っぷりが描かれるのかも知れないが、前回の感想でも書いたけどそもそもそっちに気を向けないリオ達が不思議でならない。
いつかスティアードと対峙する──ケリを付けてくれないとスッキリしないので──とは思うのだけど、大丈夫かね?

視聴者の興味の向かせ方がズレてるというか…私の方がズレてるのか?
ボケっと見てても「何か大事なことを忘れてる気がする」って感じるんじゃないかなー?
王女誘拐の件も6年間遅々として進んでないということだろうか。
冤罪だろうが犯人をデッチ上げて処罰しなけりゃ威信に係わるって話じゃなかったのか?{/netabare}

8話までの感想{netabare}
ほげええええ、顔面ヘッドスライディングした気分。
主人公が王家の血筋って…あれぇ?何故だ?何故かすっごくガッカリ。
それが悪いってことじゃないハズなのに、何で私はこんなにもガッカリに感じるんだろう。
とにかく直感で「そりゃないよー」という気持ちが湧き上がった。

今までそんなこと匂わす伏線らしきものが無かったからか?
王家を示す短刀を親の形見として持ってるとか、一族だけに遺伝するアザがあるとか、なんかあったっけ?
パスタ屋のロッテとか、回収がずーっと先と思われる伏線なんて張ってる場合じゃないだろー。
天涯孤独の身から人情とチート能力で仲間を増やしてのし上がってく話だと思ったら、本人の努力とは関係無しにデカい後ろ盾が突如生えたような…。
転生者で女神だか精霊の加護を受けてるだけでもアレなのに、突然ドエラい設定が降って湧いた様に感じて…この唐突感がガッカリの原因かなぁ?
ついでに母親の仇も唐突だし、両親が駆け落ちする原因となったロクレン王国とやらの蟠(わだかま)りはどうなった?これから?

なによりブラックワイバーン製の衣装がヤグモ背景と合ってなくてキモい。
人攫いを倒した後「面倒ごとは避けたい」とその場を去るとか、目立たない様にする努力を一切してないヤツが言うことか?
交易が盛んで色んな人種や民族衣装が町に溢れてるならまだしも、作中見る限りそうじゃないし、キモいって。
小説じゃ気にならなかったのかも知れないが、アニメでやるとヘンテコこの上ないのでもうちょっと考えてくれよー。
そろそろ切ろうかと思ってるんだけど、早くこの地を去ってくれないかな。{/netabare}

9話感想{netabare}
前回王族の血統と聞いてガッカリした話の続きになるけど、「果たしてその設定によってリオにデメリットはあるの?」に対し「いいえメリットしかありません」がアカンのだろう。
逆に、もしデメリット──本人は一切関与してないのに一族を恨んでるヤツが居てそいつから命を狙われるとか──があるならまだ見れるかなぁと思いつつ9話に臨んだら…。
どうやら無いっぽい。
いやいや、血筋絡みでの面倒ごと起きんのかーい!
ロクレン王国(両親が駆け落ちすることになった原因)は本気でスルー?もう過去の話?
ルシウス(親父の冒険仲間、母親の仇)が変貌したのはそこからの差し金って可能性を…疑わないの?
というか、前回の人攫い未遂の話はどうなったん?背後に陰謀が絡んでる…とかじゃないの?
何事も無く安穏と1年過ごしちゃったよ…ゴンは出所したん?

1話の王女誘拐が一番印象強いけど、それ以外だってトラブルに対して表面的な対処はするけど根本はなにも解決してないエピソードばかりが続く。
他の方が書いてらっしゃる「全てが中途半端のつまみ食い」、正にその通り。
最後に全ての事件が巨大な黒幕に集約するって展開なのだろうか?
そうでないと困るんだけど、それにしたって中途半端が過ぎて忘れ物が溜まる一方。
深く掘り下げることなく次の出来事へ移ってしまうため、関心を維持しづらい。


話もそうだけど、絵もちょっと…。
1年逗留したカスラギから旅立つってシーンで…なンだその軽装は!?
ああああ!!!!
結構許せない、“チート薬師”より、“D-CIDE”の龍平よりイラっと来たかも。
お土産どっさり持たされるんじゃないの?実は嫌われてた?
折角日本風の地域を出したんだから三度笠と道中合羽くらい羽織ったっていいじゃない!ってかそうしろよ!!
数ヶ月海外旅行して帰ってきたら向こうの服着てたりしない?カスラギに行った形跡を残したくないのか?浮気相手の家感覚?
ちょっと近くのコンビニに買い物行く感じにしか見えなくて、もう当分戻ってくることのない決意や雰囲気なんてあったもんじゃない。
この絵ヅラでサヨとの別れをしおらしく描いたところで嘘臭くてうすら寒いだけだって。

と思ったら次の場面でビュンと空を飛んであっという間に精霊の民の里へ到着。
あっ、ホントに近所だったんだ、徒歩10分飛行30秒って感じ?(嫌味)
旅情も哀愁もへったくれも無いな、両方の村を毎日行き来すりゃいいじゃん。
それでいて持ち運べる家をリクエストって…だからさぁ「そういうのがあったらいいな」と必要性を感じる出来事を見せてないので多くを望む業突張りにしか感じないって。
雷雨の中飛び続けるとか、寒さに丸まりながら野宿するとか、長旅感をあらわす時間経過のシーンをなぜ入れなかった?
旅の装備を考えたくなかったのかなぁ…前回町中で目立たない衣装を描かなかった件といい、作画は結構一杯一杯なんだろうか?{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

71.9 2 国王で王女なアニメランキング2位
異世界はスマートフォンとともに。(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (981)
4071人が棚に入れました
神様の手違いで死んでしまった主人公は、異世界で第2の人生をスタートさせる。
彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、
異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。
様々な人達と出会い、大切な仲間を得ていく中で、
いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。
古代文明の遺産を受け継ぎ、お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、
彼はのほほんと世界を巡っていく−

声優・キャラクター
福原かつみ、内田真礼、福緒唯、赤﨑千夏、高野麻里佳、山下七海、上坂すみれ、甲斐田ゆき

たっぷりおから さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

これより酷い作品・シナリオがあったら是非教えてほしい

シナリオが出だしから細部に至るまで酷過ぎるこの作品。「小説家になろう」という小説投稿サイトからやってきた10年に一度の魔物である。

物語は「神様の手違いで不慮の事故死を遂げた主人公が、お詫びとして様々な特典を受け異世界で第二の生を受ける」というもの。このような手法は「神様転生」と呼ばれ、なろうの世界でも忌み嫌われており「神様転生タグ除外」という設定が設けられている程だ。冒頭の茶番はとてもじゃないが見ていられない。

なろうでは転生・異世界モノに主人公最強要素などを併用したい場合に神様転生がよく使われる。しかし何が嫌われているかというと私は三つ理由を思いつく。

まず「設定の放棄」。素人が物語を書く上で設定の矛盾・無理というものはどうしても出てくるもの。これはプロでも失敗しがちな難しい問題である。しかし、神様転生は「主人公を(手軽に)最強にしたい」「異世界で様々な能力を使えるようにしたい」といった欲望だけを全部万能の神様に任せて細かい設定は丸投げしてしまえる。ようするに手抜き。これだけでも忌み嫌われて当然と言えよう。

二つ目は「言葉の自由」。中世で「スマホ」と言っても時代が合わないし使わないのが普通。しかし、現代からの転生・異世界モノにすることで中世やファンタジーでも気軽に「スマホ」と叫べるようになるのである。つまり神様転生にするだけで主人公最強などのオプションに加えて現代用語が使い放題なのだ。物語がぐっと書きやすくなる。ただ、純粋なファンタジーを書いてる人たちからすれば卑怯極まりない。

最後に「保険」。物語が行き詰った時、神様を呼び出して更なる特典や知りえない情報をもらうといったことが最悪出来てしまう。シナリオは相当酷いことになるけども。神様を活かそうとする程泥沼に陥るのは分かりきっているため、使うのは最初だけというパターンがほとんどらしいのだが、この作品では少なくとも神様が2度登場している。視聴者は皆頭を抱えたに違いない。

さて、その嫌われる要素を多分に含んだこの作品、なろうだけでは飽き足らずアニメ界まで侵食してきたわけだが、同じ神様転生の「この素晴らしい世界に祝福を」のような面白さはない。設定がスカスカだから主人公最強以外の取柄が何も無いのだ。この出来では叩かれるのは簡単に予測できたはず。原作者は自信と誇りをを持ってコレを世に送り出したのだろうか。そもそも神様転生を選択した意義があったのかが疑わしい。

一応最後まで見ることにするが、不思議と冒頭以外に見苦しさはない。特別面白くもないけど。ただアニメ好きはネタとして一度見ておくといいだろう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 81
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

【酷評注意】異世界転生+主人公最強+ハーレムラブコメ=どうしてこうなった?

原作未読。最終話まで視聴。

異世界転生、主人公最強、ハーレムラブコメ。
人気ジャンルを組み合わせた結果、どういう訳か、全く面白くなくなってしまったという、とても残念な作品。

ただし、物語自体が軽くサクサクと進むので、ブツブツとツッコミながら最終話まで視聴しちゃいましたけどね。(笑)
ガバガバな設定にツッコミながら視聴するコメディとしては、もしかしたら需要有りなのかも知れないです。(笑)

無駄に声優が豪華なところと、EDを日替わりにする工夫など、一応、高評価すべきところは高評価してます(笑)。
EDに関しては、曲も良かったし・・・。

【以下、酷評のため一応隠しておきます】

{netabare}この作品が面白くなくなってしまった一番の原因は、主人公最強ではなく、単なるチートなこと。

『異世界転生~冒険』までは流れとして良いけど、主人公がチートでは面白味が無くなってしまう。

「主人公最強系」とは「結果として最強」なのであって、その過程では苦戦や苦悩、努力がつきものである。
その苦戦こそが面白く、主人公の苦悩や努力を見て、視聴者に主人公に対する思い入れ、愛着が生まれるのだと思う。

チート能力を何の努力も無しに神様から与えられるという展開では、主人公に対する思い入れや愛着は全く湧かない。

思い入れや愛着の無い主人公のハーレムラブコメを見せられても、視聴者には苦痛でしかない。
そもそも、興味が湧かない。
人気が出る訳がない。

原作がこうなのか、アニメの演出でこうなったのか知らないけど、どちらにしても勉強不足が過ぎる。
視聴者を馬鹿にし過ぎ。

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もう一つの問題はタイトルにもある、本来、最重要アイテムであるはずのスマホの存在。
結論から言うと、『異世界ではスマートフォンがお荷物に』が、この作品の正しいタイトルではないかと・・・。

物語の割と早い段階で、スマホの役割がマップとカメラ、神様との通話だけになっている。

マップに関しては、魔法にも同じような物が存在するが、スマホの方が表示エリアが広いというだけ。
カメラについては、写真を現像する魔法があるのに、カメラが存在しないという矛盾について、まさかの説明なし。
神様との通話は、そもそも電話である必要がない。

要するに、無理矢理に役割を与えているだけで、スマホが全く有効利用されていないのだ。
『タイトルに「スマートフォン」って付けっちゃったから、無理矢理にでも役割を考えなきゃ・・・』
こんな思いが見え隠れしてしまう。
浅はかでお粗末な印象しか感じない。

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バトルシーンは静止画+効果線のみ。
作画は手抜き過ぎ。{/netabare}

あえて、ツッコミどころ満載のガバガバな設定にして、『ツッコミながら視聴するアニメ』を狙ってやっているのなら、原作者、アニメスタッフは天才である。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 75

Tnguc さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

【酷評】 周りが引くくらい容赦ない〇〇アニメ

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 素人が活動する小説投稿サイト「小説家になろう」で掲載されていた作品が原作。「異世界+スマートフォン」という安直すぎて誰しもが扱わなかったテーマを臆面もなく採用した作品であり、そのベタでチープすぎるタイトルは一定の視聴者の興味を引き付けるのには十分であったが、いざ蓋を開けてみると退屈を通り越してムカつくレベルのクオリティーであったため、視聴者の期待は第1話の開始10分程度でアビスへと堕ちるのであった。せめてタイトルにある通りスマートフォンを活用した物語になれば良かったものの、スマートフォンはあくまでも物語の展開を手助けする為だけの便利アイテムにしか過ぎず、言わば「作者にとって都合の良いアイテム」というだけの扱いであったため、視聴者は裏切られた気持ちになる。肝心の物語は、旅の先々で出会う脇役を主人公がカッコよく助ける…という形式が根底にあるが、無個性な主人公の事務的な処理によって絵的にもドラマ的にも全く盛り上がることはない。少なくとも視聴者には何も伝わってこないのだが異世界の住人たちはそんな主人公の行動をとにかく褒めちぎる。異世界そのものが主人公を褒めたたえる装置でしかなく、観ていて薄ら寒い印象しか残らない。そして、男の脇役が圧倒的に足りていない本作では、エロキャラやギャグキャラを主人公が兼任しており、さらに頻繁に差し込まれるアイキャッチでは何故かお調子者キャラまで演じさせられていて、その姿は気持ち悪いとしか言いようがない。そんな作者の思い付きだけで進行する脚本には、主軸と呼べる部分が殆ど存在せず、ストーリーは横道から横道へと反れていくばかりで、しかもそのどれもが中途半端。当初のテーマであったスマートフォンという題材も僅か2~3話辺りで消滅する。そんな雑多な展開に合わせるかのようにハーレム要員(脇役)だけは次々と登場するが、いずれもが全くと言っていいほどどうでもいいキャラばかりで、これが最終話のCパートまで続くのだから視聴者はもう呆れ果てる始末である。とりあえず「なろう系」の定番だけはちゃっかりと網羅されているが、そこにプラスアルファを付加させてオリジナリティを演出するような努力は一切されていない。しかし、そんなテンプレをオンパレードの如く描き切った本作は、良くも悪くも「期待を裏切らない」というある種の安堵感が生まれていて、そこをいかに楽しめるかで評価が少し変わってくるのかも知れないが、マカロニ・ウエスタンの如く生み落とされる昨今の異世界モノブームにおいてぶっちぎりで中身のない本作は、クソアニメであることに変わりはない。何かの間違いでこの作品に迷い込んでしまった視聴者や、この作品に参加してしまった声優陣には同情を寄せるしかなく、もし違法な手段で海外にこの作品がアップロードされてしまった際には即時に削除の依頼をかけるべきである。それは著作権侵害という理由ではなく、この作品が日本の恥だからである。この作品は日本アニメ界が背負わなければならない十字架と言っても過言ではない。

個人的評価:★☆☆☆☆ (1.5点)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 23

77.9 3 国王で王女なアニメランキング3位
オーバーロードIV(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (384)
1513人が棚に入れました
TVシリーズ第4期

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

最終話 ラナー様の踊りが鳥肌が立つくらいすごかったと思います。

 現在2話目です。相変わらずの面白さで安心しました。1話は導入でしたが2話からいきなり面白かったです。

 俺TUEEEって嫌われる割には、「ワンパンマン」とか「魔王学院の不適合者」とかの極端な俺TUEEEって面白いし叩かれません。もちろん本作もです。1作目ではシャルティアと危うい(ように見える)戦いもありましたが、それ以降はほぼ無双状態です。

 1つ目は魅力的な敵なんでしょう。クレマンティーヌ様のような残虐だけどどこか滑稽なキャラ。一方でガゼフのように高潔な人間のドラマ、あとはハムスターみたいな存在が出落ち的なギャグのキャラなどですね。

 また、アインズと絡む絡まない関係なく、貴族とか僧侶とかの分をわきまえない態度や悪さですね。本作のアルベドに言い寄っていった貴族が何とも言えません。もう最高ですね。アルベドの態度が相変わらずでした。

 2つ目は側近たちの「アインズ様ラブ」「さすがです。アインズ様」のギャグですね。これは言うまでもないでしょう。最強のアインズが悩んでいるのに側近たちは絶大な信頼を寄せている構造ですね。

 そこに俺TUEEEながら、何をやればいいのかわからない、国家運営や組織の統治に関してはまるで知識も自信もないというアインズを配置したことで、生まれるストーリーが面白さを作り出しています。


 で、4作目となる本作です。やっぱり本筋はラナ―様なんでしょうね。2話で、でてきましたね。そして期待を持たせるラスト。楽しみです。
 ラナ―様は倫理がぶっ飛んでるこれも魅力的なキャラです。このキャラが今後どう動くかがものすごい楽しみです。性格的に敵になると思いたいですが、実は味方になるんでしょうか。

 オバロの魅力は、やっぱり上から下までキャラ造形でしょう。王国がどうこうとかいうお楽しみもありますが、キャラの思惑と側近たちが敵だろうが味方だろうが魅力的だからこその面白さです。
 このことの裏付けがスピンオフの「ぷれぷれ」がちゃんと面白い事でしょうね。クレマンティーヌ様編、最高でした。

 強さや正義の味方に対するアンチテーゼが感じられる「ワンパンマン」、俺TUEEEの極端なカリカチュア化により魅力的な主人公となった「魔王学院の不適合者」そして、魅力的なキャラの配置と絶対的な強さは自覚しながらも、目的や手段に対する本人の自信の無さの取り合わせで絶妙な面白さを産み出している本作。俺TUEEEは上手く行くと爽快感と安心感があって最高に面白いです。

 今期の覇権云々というより、面白さが担保された作品なので安心して楽しめます。1話1話レビューを書くまでもないので、多分次は見終わった感想ですね。



11話 4期が一番面白いってやっぱりすごいなあ、と素直に思います。本好きの下剋上と本作はちょっと別物ですね。無職がどうなるのかはまだ1期なのでわかりませんけど。

 SAOも同じく面白いですけど、ぶつ切りですからね。やっぱり「転生もの」としても世界観と設定、なにより話の展開がよく練れているのはオバロ、本好き+無職でしょうね。蜘蛛はちょっと残念でした。

 原作、3巻、シャルティアのところまで読みました。なるほど俺TUEEEでなく、レベルは地下墳墓の守護者とアインズって一緒なんですね。だからアイテム…特にワールドアイテムが重要になってくると。そこが1期のアニメ版だとワールドアイテムの特殊性を過小評価していました。

 アニメだと指輪のところとか錫杖のところで説明が薄かった気が…原作読んだ後だと、シャルティアの反乱の苦戦に本当に余裕がないのがよくわかりました。

 あと王国、帝国、法国ってボーっと見てると関係がよくわからなかったんですけど、再視聴&原作で理解しました。

 つまり要約すると、アインズと同じ強さは一緒の人間が結構いる。だからアイテム特にワールドアイテムが重要。アインズが他のプレーヤーを警戒したり、国力を高める理由は他プレイヤーがワールドアイテムを持っている可能性があるから。万が一の場合、抵抗できるよう地下墳墓の力をつけ存続を図る。情報収集のために冒険者モモンが必要で、人間の村を経営している。

 帝国は地下墳墓探検で心が折れて屈した。王国は王を幽閉してアインズをつついてみたら逆に滅ぼされかけている、法国は何かありそうで警戒中ですかね。

 など、原作初めの方だけでも読むだけで、かなりアニメが面白くなりました。まあ、アニメだけでも拾えるところは多いんですけど、説明のところはボーっとしてました。

 これが理解できると余計4期は面白いですね。で、あのドラゴンがどういう存在なのかは5期ですかね?
 5期はもう準備しているのかな?原作読んじゃおうかなあ…



最終話 最後のラナーが踊るシーンは最高でした。

 映画などで一人の時に踊り出す。これは感情の昂ぶりが極限になったときに、心の奥底から自然と身体を動かすような感じだと思います。

 ここでこのシーンをもってきた演出は最高だと思います。ラナーの歓喜によって、彼女が思考ではなく人格そのものに、そして後天的というよりも先天的に既に悪魔性があるのだ、ということを強く印象付けていました。そして、ナザリックの誰よりも上を行ったということでもあるのでしょう。

 ここの歌と踊りの演出はこの数年で見たアニメの中でもかなり効果的だったと思います。ここは当然アニメオリジナルなのでしょう。素晴らしかったと思います。

 以前からラナーの顔芸によって彼女のラスボス感はすごかったですけど、これは本当に何かありそうですね。まだ原作は3巻くらいしか読んでませんが、5期の発表時期によって考えたいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

劇団ナザリック

オーバーロード4期。

13話
{netabare}
茶番劇からのラナーの歌。
ん?見るアニメ違った?と思った。

そして、松岡劇場を挟んでの終幕へ。

レエブン公、裏切っていたのか?
てっきり死亡しているのかと思ったから、そこは意外だった!
{/netabare}

12話
{netabare}
この回で王国滅亡だと思っていたけど、
肩透かしな感じ。
{/netabare}

11話
{netabare}
プレイヤーと思しき戦力を観察すべく、
パンドラズアクターがアインズ様に変身し、
ナザリックで、アインズ様、デミウルゴス、シャルティアで、
分析しているのは、かなり警戒心の高いアインズ様だから?

ツアーのセリフ的に、「朱の雫」は捨て駒ぽいね。
{/netabare}

10話
{netabare}
ザナック、優秀過ぎ、でも末路が・・・
アインズ様なりの慈悲で首謀者達は例の場所へ。

裏では、法国が「朱の雫」「蒼の薔薇」をスカウトに。
「蒼の薔薇」は亡命するっぽいけど、「朱の雫」ラキュースの叔父は、
戦うようだね。

魔導王は倒せないとは本人も言っていたから、何か戦う裏目的が
あるのかな?
{/netabare}

9話
{netabare}
アルベドの姉ニグレドの登場。
ペストーニャと共に人間に優しい派なのね。

2人の懇願により、わざと人間逃がすけど、
守護者たちに理由を言えないアインズ様。
王としての威厳を取ったのかな?


OPに登場していた、ミスリル級冒険者チーム「四武器」の登場と、
アダマンタイト級冒険者「朱の雫」のメンバー?が助っ人に。
見た目的にロボだよね。
ユグドラシルプレイヤーの子孫?

フィリップ出てこなかったなぁ。
{/netabare}

8話
{netabare}
従属を許された帝国と愚王擁する王国の差。

帝国の従属されたシーンは次回観れるのかな?
王国は、ラナーの策により、父の首で解決?

フィリップがいい感じで踊っているので、
次回に期待。
{/netabare}

7話
{netabare}
シャルティアの成長とクアゴア制圧回。

アインズ様、アウラに拡大解釈され、
偉大なる御方のままでいられたw

そして、デミウルゴス登場。
こちらも、壮大な勘違い解釈。

流石、劇団ナザリック。
{/netabare}

6話
{netabare}
ドワーフの国との交渉が終わり、次回、制圧回へ。

アウラがデスナイトの死因を特定したっぽいけど、
シャルティアに説明中だった為、スルー。

ここで話聞いておけば、プレイヤーが、近辺にいない事だけは
分かっただろうに・・・
{/netabare}

5話
{netabare}
帝国からの従属の申し出をデミウルゴス、アルベドに丸投げし、
それを拡大解釈する臣下2名、さすアイ過ぎるw

次回、お目当てのルーン文字作れるドワーフの国救い、
領土拡張する感じかな?
{/netabare}

4話
{netabare}
デミウルゴス、アルベドからの前情報ではなく、
まさかの偶然かつ、アインザック経由で武王と戦う裏交渉していたのが、
偶然、ジルクニフとスレイン法国の幹部の密会の日に重なるとは、
ジルクニフ、不幸体質?

武王応援からの手のひらクルーテオは、笑った!
{/netabare}

3話
{netabare}
アルベドが、王国に行く前の話?

アインズ様が、帝国の武闘会で武王と戦うんだけど、
皇帝とスレイン法国の幹部?が密会するのは、
誰情報で出向いたんだろう???

法国幹部達の「ホニョペニョコ」「ヤルダバオト」「アインズ」「モモン」が、実は裏で結託・・・と推察しているのは当たってい過ぎてww

もう、ジルクニフは、ネタキャラ化しちゃうのかな?
{/netabare}

2話
{netabare}
ラナーは、デミウルゴス、アルベドと交渉?して、
ワンコチャン(クライムの意志は別として)と共に
魔導国に行くみたいだね。

Cパートのアルベドとラナーの女子会?が、
カオスな感じだったなぁ・・・
{/netabare}

1話
{netabare}
アインズ様、正妻戦争にアウラも参戦?

どうやら、アルベドは、次回から、王国に行くみたいだから、
デミウルゴスに「私も会ってみたい」と言ってた
ラナー辺りに接触するのかな?

あと、パンドラズ・アクター(宮野さん)、1話から、
絶好調過ぎて笑った!!
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ラナー様、万歳!(← アインズ様じゃないの…(笑)?)

オーバーロードの4期目で、全13話の1クールです。

1~3期目を全て視聴済みか、もしくは該当部分の原作を既読でないと本作だけを観たのではまったく意味不明と思われます。というわけでまだの方はここでさようなら…。



オーバーロードというお話自体は、私自身としては特定の登場人物に共感して観るというよりは大河ドラマ的に第三者視点で楽しんでいます。いわゆる「戦記物」としての楽しみ方でしょうか。

アインズ自身はかつてのゲームとしてのユグドラシルを懐かしみつつ、他のプレイヤーやワールドアイテムを探しているのが本筋であって、世界征服はそのついでにやっているみたいなところがあるので、そういう見方をされるのは不本意なのかもしれませんが。

さて、そんなアインズ様の覇道は3期目まででナザリック大墳墓をベースにアインズ・ウール・ゴウン魔導国を設立し、リ・エスティーゼ王国からカルネ村と要衝の都市エ・ランテルを割譲されるに至っています。

そんな4期目では前半では主にドワーフたちとの関りを発端とする一連の出来事、後半では主に王国と魔導国との関係性の変化に関する出来事が語られます。前半はコメディ―成分多めな感じで、個人的には後半がより楽しめました。

ラナー様は王国の王女殿下ですが、3期目からしばしば活躍するラナー様の見せ場が多くて大変面白かったです。

ザナック王子も素晴らしかったですが、私は自分勝手な目的のために暗躍するラナー様が好きでした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27

69.8 4 国王で王女なアニメランキング4位
現実主義勇者の王国再建記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (302)
1020人が棚に入れました
たったひとりの身内である祖父を亡くした相馬一也は、ある日、突然、異世界に勇者として召喚されてしまう。召喚された先は、まるで中世ヨーロッパのようなエルフリーデン王国であった。勇者どころか、ごくふつうの青年のソーマだが、持ち前の合理的精神と現代知識から、次々と新しい政策を打ち出し、傾きかけていた王国の財政政治体制を立て直していく。ソーマと共に歩むのは、エルフリーデン王国の王女リーシア、王国一の武を誇るダークエルフのアイーシャ、怜悧な頭脳を持つハクヤ、大食いのポンチョ、歌姫のジュナ、動物と意思疎通できる少女トモエなど、多才で個性的な仲間たち。現代知識で窮地の王国を再生する異世界内政 ファンタジー、『現実主義勇者の王国再建記』。いよいよ開幕!

声優・キャラクター
小林裕介、水瀬いのり
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

時代の変革を導く勇者の物語

(初投稿2021年4月10日)

略称『現国』1クール全13話予定

 原作はお気に入りなので、アニメ放送前からオール4.5の事前評価にした。放送後にそこから加減してアニメとしての出来を適宜修正する。

 本作の監督が『スレイヤーズ』『灼眼のシャナ』などの人気長期シリーズを産み出した超ベテランの渡部高志氏なので期待は大きい。監督としては、2016年の『タブー・タトゥー』以来5年ぶりとなるがどうなるか。キャストも中堅以上の有名な実力者揃いで楽しみだ。

以下、放送前投稿 (2021.7.18 改訂)
{netabare}
❬原作とアニメ❭
{netabare}
 原作は"小説家になろう"に2014年から投稿された。2016年からはpixivに移籍、2021年春現在も連載継続中。そして2016年5月から書籍化もされ、その4年半後に累計発行部数100万超えとなった。

 アニメ化発表以前から書籍で愛読中だった。2021年3月末で13巻までの既刊は全て既読。この作品がアニメになることはとても嬉しい。

 これはファンタジーの創作物。非現実的上等。政治経済分野のモーツァルトが本作の主人公と考える。たとえ20歳未満の若造でも、才能あるから天に選ばれて、必要とされる世界に、最も必要なタイミングで召喚され活躍する物語。ツッコミどころは多々あろうが、その世界の変革が起きるのを素直に楽しめればいいだけのこと。原作はツッコミどころ以上に、人間ドラマとしても見所たっぷりで気に入っている。本作の一番の魅力は主人公の、人を活かし、さらに生かす才だ。

 原作者は書籍1巻から4巻までを第1部として構成した。つまり起·承·転·結を1巻ずつに割り振り"王国再建記"としては一区切り。5巻から新章突入。書籍タイトルはそのまま、中身はwebでのタイトル"王国改造記"の内容となり、以降はサブキャラも増え群像劇の色合いが濃くなる。

 以上から、アニメは4巻の最終章まで描いてもらえたら大満足。そうすれば伏線回収、謎解きの末の感動がそこにあり、すっきり綺麗にまとめられる。そのため、尺として2クールは確保してもらいたいものだが、放送開始後に全13話になると判明した。さてどうまとめて終わるか。大幅な原作からの簡略化もあり得るので少し不安である。
{/netabare}
❬主人公の相馬一也について❭
{netabare}
 本作の主人公は日本人で、祖父と二人きりの家族構成だった。大学進学直前に祖父とは死別。孤独となったそのタイミングで勇者として異世界に召喚させられた。

 彼はインドア派の文系。古典と歴史を愛する読書家で、例えば孫子の兵法や三國志、西洋ではマキャヴェッリの君主論他多くの書を読み込んでいる。ゆえにまだ18歳と社会経験は少ないが、歴史に習い、先人の言葉に学ぶことで政事を行うセンスが養われた。

 そんな彼は、召喚後に成り行きで衰退した国の王になった。彼は経世済民の理想を求める。つまり世の中をよく治めて、人々を苦しみから救おうとする。その決断は時に非情にもなれるが君主としては理想的な戦略家。弱点は戦士としてはいまいちなところ。付与された勇者としての戦闘力はほどほどだが、その戦闘スタイルはちょっとユニークで面白い。

 ドライにも見えるが本質は鷹揚な性格で、柔軟な発想で現実適応力に優れる。異性に対して真面目で家族愛も深い。

 以上、彼は三十代以上としか思えぬ精神の成熟度だが、個人的に好きな主人公像で原作のファンになった。自分一人で万事解決するよりも、周りを活かし知恵があり、チームワークで課題解決する主人公が好ましい。そんな彼がアニメでもどう活躍するかが楽しみ。
{/netabare}
{/netabare}

❰原作既読視点の各話レビュー❱ (2021.9.6 改訂)
{netabare}(2021年 BS11, TOKYO MX 初放送日時)
✴️第1話「まず勇者より始めよ」
 (7月4日 1:30 - 2:00) 作画4.5→3.0
{netabare}
 作画はややチープでいまいちだが、話としては初回は無難な出だし。今回の満足度は75点といったところか。アバンタイトルは中々好かったものの、原作でも物語の出だしには魅かれる要素はほとんど無いので、せめて構成や脚本で"若造への唐突な王位譲渡とそれを簡単に受け入れる主人公ソーマ"の流れにひと工夫欲しかった。

 またちょっと気になったのは配役で、真面目な宝塚系麗人キャラのリーシア(CV:水瀬いのり)と、商魂逞しいちゃっかり小柄愛嬌キャラのロロア(CV:M·A·O)は、キャストを入れ換えた方が個人的にはしっくりする。

 今回良かった点は、物語の主要キャラを初回からかなり登場させたこと。またソーマがリーシアに簡単な四則演算のテストをするが、原作にないそこはよかった。何気ないシーンだがソーマのアドリブ力をアピールして、彼の頭の回転の速さが伝わる。
{/netabare}
✴️第2話「ただ才あらば用いる」
 (7月11日 1:30 - 2:00) 作画3.0→3.5
{netabare}
❰地に足が付いた為政者とそれに魅かれる人々 序章❱

 今回の満足度は85点。堅実な演出と脚本が良い。デフォルメキャラによるギャグ演出が全く無い点が作品に合ってる。

 台詞付き登場キャラを少なくしてソーマとリーシアの二人の会話に重きを置いた回。おかげでリーシアがソーマに徐々に惹かれていくのがよく伝わる。ソーマやナレーションによる国の現状と改善すべき点の説明も解りやすい。

 また玉音放送のシーンで、OPで既にお馴染みの、ソーマが采配を振るう王国を担うキーマンたち第一段が登場したが、台詞はほとんど無く、表情の作画だけで内に秘めた思いを巧みに表現出来ていて好印象。リーシアの表情の作画も良く、彼女の心境もよく伝わってきた。以上から今回、作画評価を見直して少し上げた。

 但し執務室の作画のチープさは気になった。ソーマはまだしも、官僚が、記録と突き合わせ改善点をまとめる風でなく、ただひたすらに姿勢良く黙々と何か書き続けるのが手抜き感満載。執筆中の物書きか?何かの筆記試験か?データリンクから演算処理中の人型ロボットか?国家財政の精査なのだから、官僚は資料を抱え忙しそうに右往左往させた方が、まだそれっぽくてよかったと思う。作画はそれなりに大変だろうけど。

 前国王夫妻の仲睦まじい様子も台詞付きで僅かながら登場させたのも、ソーマとリーシアの将来の関係性を暗示していて良かった。前国王夫妻は、何故ここまでソーマを信頼して国政を任せきれるのか?その謎をアニメで今期中に解明出来るだろうか?
{/netabare}
✴️第3話「臣をして忠臣たらしむことなかれ」
 (7月18日 1:30 - 2:00)
{netabare}
〈あらすじ〉

 ソーマ王の呼び掛けにより、我こそは誰にも負けない特技あり、と数多くの人民が応募した。そして審査開始から4日後、王の御前には特に稀有な才能の持ち主と認定された5名が集う。

 「武」のダークエルフのアイーシャ、「知」のハクヤ、「歌と踊り」と「美」のジュナ、「食」のポンチョ。彼らはソーマを支え、国に大いに貢献し得る得難い人材になりそうだった。

 そして最後のもう一人、妖狼族の難民の少女トモエ。彼女は鳥獣と話せる才ということだったが、まだ他にも何か隠された才があるようだ。

❰地に足が付いた為政者とそれに魅かれる人々 第1章❱

 今回も原作の持ち味を壊さないまま丁寧に話が進んだ。漫画原作だと、第1巻の後半途中の内容。ラノベ原作だと、第1巻の半分までも話が進んでいない。今回の満足度は85点。

 前回までのように、作画上気になることもさほどなく、今回のメインキャラと声優との相性も良好。監督の統制が非常に上手くいってるようで安心して視れた。

 5名の紹介の順番を、原作から改変し入れ替えたのはグッドジョブ。おかげで次回への引きを巧妙に作りだした。

 スマホを、いきなりでなく二段階に分けて登場させた演出が気が利いてる。ちょっとしたことだが異世界では異質の存在のスマホの唐突な登場を防ぎ、試聴者の違和感を緩和させるいい配慮だと思えた。

 また5名それぞれの王御前の内面が、声優の演技のみならず、作画上も表情や態度の違いなどでしっかり描き分けられていたのもいい。

 後で調べて知ったことだが、今回のジュナの歌う劇中歌は、渡部監督のスレイヤーズシリーズ2作目の1996年『NEXTスレイヤーズNEXT』のOP「Give a reason」だった。スレイヤーズシリーズは監督の出世作ゆえ、監督の思い入れが選曲に反映されたのだろうか。監督が働きかければ、権利関係のハードルも楽に越えられそう。

 原作でもソーマは、祖父影響下の趣味趣向で同世代とはギャップがある。ソーマの世代とはかけ離れたアニソンがスマホに保存されてるのは愛嬌だろう。

 ジュナの歌は上手いとは思うが、国民のハートをわしづかみにする歌姫設定としては技巧的に物足りない。声の深みと響きが根本的に違うオペラのプリマ・ドンナの歌唱力で表現して欲しかった。が、ベル・カント等のクラシックの声楽をマスターしてる声優の存在は聞いたことがない。僅かな歌だけの吹き替えは予算の問題あるしそれを望むのは贅沢か。
{/netabare}
✴️第4話「食指、動く」
 (7月25日 1:30 - 2:00) 音楽4.5→5.0
{netabare}
 音楽が初回から今までずっといい仕事してることを認め、音楽評価を今回で満点とした。現代の電子楽器を極力排除した感の、管弦楽等主体のクラシックの重厚感と風格あるBGMが本作のグレードアップに貢献している。

 OP「HELLO HORIZON」とED「カザニア」もとてもいい。歌詞の内容とそのメロディーの良さがじわじわと心に染みてきた。

〈あらすじ〉

 トモエの才能は、動物のみならず意思ある全ての種族とも会話出来る、というものだった。それは人類共通の天敵である魔族とも意思疎通できるということ。それは、魔族とは害悪のみの決して分かり合えない存在、という今までのこの世界の常識を根底から覆し得る能力だった。

 ソーマはその事実を重く受け止め、国家機密として厳重に秘匿することに。現状それを知る者は、ソーマ、リーシア、宰相マルクス、近衛騎士団長ルドウィンのみ。そしてトモエを、前国王夫妻の養子として王族に迎え入れ、トモエのみならず彼女の肉親も保護することにした。

 その後、ソーマは国の玉音放送設備を、テレビのように情報発信する手段として活用する。その初めての番組は、ジュナとポンチョを司会とする情報番組「王様のブリリアントなランチ」(略称:王様のブリンチ)となった。現状、最も深刻な課題の食料問題解決の一助となるべく放送された。そこにはソーマも出演して、料理の一部を調理実演してみせ、親しみやすい国王像が生まれていった。

❰地に足が付いた為政者とそれに魅かれる人々 第2章❱

 今回の満足度85点。今回も非常にゆっくり話が進んだ。今回終了時点でも、漫画第1巻の内容がまだ終わっていないほど。

 アニメはベテランの制作陣らしく、今のところビシッと一貫した芯が貫き、原作のテーマを見誤ることなく、何を描くか明確にしている感。そのため、原作を無駄なく合理的に省略、改変することに成功してると思う。

 引っ掛かりがなく非常に視やすいし、原作の食材の紹介順番を並び替え、次回への引きも巧妙に作り出した。

 また原作既読組にも配慮された、ちょっとしたキャラの演出が所々で光る。一例として、原作では存在感の薄い宰相マルクスだが、アニメでの台詞の掛け合いが絶妙でキャラの魅力が地味ながらもアップしている。

 速水奨氏のナレーションも初回からずっといい仕事してる。
{/netabare}
✴️第5話「衣食足って、栄辱を知る」
 (8月1日 1:30 - 2:00) 物語4.5→4.0 作画3.5→3.0 音楽5.0→4.0
{netabare}
〈あらすじ〉

 国民に大好評だった王様のブリンチから一週間後、宰相の座はハクヤに引き継がれた。

 ハクヤの初めての仕事は、ワーカホリックのソーマに休んで貰うこと。その結果、アイーシャを護衛として1日だけのリーシアとの街中デートが実現した。

 そこで深まるリーシアとアイーシャとのコミュニケーション。その話題の中で、家を断絶させないために一夫多妻、多夫一妻もありというのこの世界の常識は、一人の伴侶を大切にしたいソーマにはまだ戸惑いとなった。

❰ソーマの休日❱
 
 今回の満足度68点。個人的に脚本の魅力が落ちた感。作画と音響もいまいち。BGMは、過ぎたるは及ばざるが如しで、前回と真逆な軽薄な印象。

 何事もバランスが大事。前回迄は脚本と音響が絶妙に嵌まっていたから、作画の粗を目立たないようにしてくれたのだとあらためて思った。

▪脚本について

 今回脚本で良かったと思えたのは、宰相マルクスのハクヤへの禅譲の件のみ。

 ゼルリンうどんに尺を割くより、ソーマが王になってからの街の整備の紹介と今後の抱負などの話題や、ソーマが整備させた公園でのアイーシャの狸寝入りとリーシアの膝枕のほのぼのな件を原作から丁寧に拾って、微笑ましく演出して欲しかった。そのためにはジュナのカフェの件は次回からでもいいと思う。

 ただ、これは原作を知るからの不満。知らなければそんなに気にならなかったと思う。

▪音響について

 ガヤをあえて無くすことで、ソーマの穏やかな休日を演出する意図と、ソーマ、リーシア、アイーシャの会話劇を全面に出す意図があるかのかもしれない。が、BGMが常にかかりっぱなしでうるさい。結果、あまり好意的に受け止められなかった。

 原作では歌声喫茶「ローレライ」はジュナの歌声が売りなのにアニメでは全く無くて残念。歌は予算上無理でも、せめて店内はジュナのファンの来店で繁盛してるガヤが少しでも欲しかった。

▪作画について

 今回は作品全体にあるインテリアや調度品の描き込みの足りなさが悪目立ちした。前からずっとそうだったが、殺風景な城内、無味乾燥なソーマの机上等、倹約中とは言えショボ過ぎ。

 今回登場したジュナのカフェの内装、備品も寂し過ぎる。国No.1歌姫の看板に相応しい店内の明るさ、華やかさ、繁盛してる感が欲しい。ジュナ以外の店員も居ない。客席客数足りずこじんまりし過ぎ。二組の客しか入れないとしか思えない。

 がっかりダークエルフの件でアイーシャのギャグ表情も作風に合わず全く笑えなかった。

 リーシアとアイーシャの手合わせの作画はまあまあ。

 作画評価下げたがめげずに次回に期待。
{/netabare}
✴️第6話「智者は時にそむいて利を捨てず」
 (8月8日 1:30 - 2:00) 作画3.0→2.5
{netabare}
〈あらすじ〉

 ジュナのカフェでの隣席から聞こえてきた口論は、ソーマ王には不敬な内容で看過出来ぬものであったが、有能な人材という思わぬ拾いものをもたらした。

 宰相ハクヤに国内の勢力状況と外交問題のアドバイスを受けるソーマ。そしてハルバートとカエデとの出会いはソーマに新しい課題を突き付けた。

 ソーマ王と陸海空軍の三公との対立、他国との問題がにわかに迫る。

❰ソーマの憂鬱❱
 
 今回の満足度65点。前回同様に脚本、音響、作画のバランスが悪く、ちぐはぐ感がどうにも拭えない。ほとんど掛かりっぱなしのBGMが作画のショボさを補おうとするが空回りしてる感。どうしてもそこが気になって台詞の中身が頭に入ってこなかった。脚本、演出、作画も噛み合わない感が強い。

 カットされたかに思えた公園シーンが短いながらも今回採用されていた。今回は会話メインで台詞もシビアできな臭い内容がほとんど。おそらくそれを少しでも和らげるため、前回でなく今回に挿入したと思われる。内容としては物足りないがそういった脚本の工夫は悪くない。

 次回、新キャラ登場の予感。
{/netabare}
✴️第7話「古老、曰く」
 (8月15日 1:30 - 2:00)
{netabare}
 今回は脚本の満足度が比較的高かったので総合80点。脚本の原作消化スピードが他作品と比べると異様に遅い。まだラノベ書籍で第1巻終わらず次回でようやく1巻は終了。が、そこがいい。作画と音楽の組み合わせのちぐはぐ感は相変わらずだが、脚本に免じ今回はそれを無視出来た。

 今回と前回、速水奨氏のナレーションの代わりにソーマの独白による説明がたっぷり入るようになった。これはソーマが為政者として成長して、この世界の理をよく理解出来るようになったことを表すのだろうか。それとも予算の問題なのだろうか。

〈あらすじ〉

 ソーマは王としての公務だけでなく、自身の使える魔法の工夫にも余念がなく、得意な闇系統の魔法【生きた騒霊たち(リビング·ポルターガイスツ)】を使い面白いことが出来るようになる。それは日本のとある地方のゆるキャラをモデルにした特注等身大人形をアバターとして遠隔操作し、冒険者として王都内で活動調査するということ。それは王の城外活動の不自由さを補う。

 彼の操る"むさし坊や君"は、他の男女4人の冒険者たちのパーティーに臨時で加わり『王都の地下通路の探索と生息している生き物の調査(可能なら駆除)』クエストに挑むことになった。それは王自ら冒険者ギルドに依頼したものだったが、そのスリリングな冒険は結果的にソーマにとっていい気分転換になった。

 その後、食料問題解決のための大プロジェクト『ヴェネティノヴァ』の資金捻出のため無休で奮闘した財務官僚全員に5日間の休暇を与えたソーマ。そして彼はリーシアとアイーシャと共にそのプロジェクトの進捗状況の視察に出掛けた。

 そこは交易港を備えた湾岸都市の建設予定地。そこに到着した早々、ソーマは都市建設を断固反対する地元の一人の古老がいることを知り、話を聞きに老人宅に出向く。

❰ソーマの冒険❱

 原作の希少な和みのコミックリリーフ。通称"着ぐるみの冒険者(旦那)"、冒険者ギルド登録名"むさし坊や君"のデビュー。

 原作ではラノベ第1巻最後の番外編のエピソードで初登場したが、アニメでも登場させてくれた。貴重なアクションシーンでもある。これは脚本ポイントが高い。

 しゃべれないのに女冒険者ユノと心通うようになる関係性が面白い。ソーマ手縫いの小さなぬいぐるみから始まり、徐々にバージョンアップしていく様をアニメで地味でも描いていた集大成が今回。成長して冒険者としても立派に通用する人形を扱えてるソーマが微笑ましい。

❰ソーマの英断❱

 津波など自然災害の対策に強いのは日本人の経験豊かなればこそ。この件は原作を非常に上手く改変したと思う。

 原作では都市建設予定地そのものは移動せず、津波来襲の危険地帯は海浜公園として整備して住民の居住地区と重要施設はそのエリアを避けるというもの。漁港や船着き場は結局諦めるしかない。さらに盛り土の手間が増える。

 対してアニメでは建設予定地そのものを根本から見直し、安全と思われる場所に移動するように変えた。こちらの方が今までの建設の労力が完全に無駄にはなるものの、長い目でみれば安全かつ合理的ですっきりする。

 また、原作では老人は建設現場に直接押し掛けて騒いでるところにソーマがたまたま遭遇し、話を聞くとソーマはその場で計画変更を即決し命令してしまう。ゆえに独断専行色が強い。

 対してアニメではわざわざ老人宅を訪問して話を聞き、城に戻ってからハクヤとも話し合って決断し、その後具体的変更内容も周りの賛同も得てから命令した。

 以上から原作では独断王の印象、対してアニメは謙虚な賢王の印象で好ましい。
{/netabare}
✴️第8話「森、鳴動す」
 (8月22日 1:30 - 2:00) 物語4.0→3.5 作画2.5→2.0
{netabare}
 今回アニメとしては満足度60点。仮にオーディオドラマなら75点。納得出来ない改変とカット、そして作画力の無さを感じる多くのシチュエーションが評価をかなり下げた。

〈あらすじ〉

 ハルとカエデは禁軍任務の一貫として街道整備に従事していた。ソーマとリーシアはアイーシャを護衛に現場視察に訪れる。そこではソーマとハルとの距離感も縮み和やかな雰囲気になる。

 ところがそこに伝書クイの緊急連絡がやって来る。それはアイーシャの故郷からで土砂崩れ災害で多くの行方不明者が出たという。

 その場の人員全てによる救援隊派遣の決断をするソーマ。リーシアには城に戻り応援を連れて来るよう依頼、自ら陣頭指揮に立つソーマは取り急ぎ現場に向かった。

 人命救助のため、ソーマ達の時間との闘いが始まる。

❰ソーマの猛省❱

 今回のメインエピソードは土砂崩れ災害の現実。アニメで扱うには非常にタイミングが悪い。日本で実際にあった最近の災害が生々しく思い出され痛ましい限り。ただ真面目に演出していたのはいいとしても、現実とリンクするデリケートな内容をチープな作画で描かれると残念以上に不快になった。

 今回良かった点。Aパート全般の脚本と最後のソーマの懺悔シーン。国王として有能でその役割に真摯に向かうソーマの魅力が十分に伝わった。

 しかしBパート、リーシアが連れてくる救援隊第二段到着までのソーマ達の三日間の苦闘描写がアニメでは作画のショボさもあって不満が特に多かった。今回はAパート短めでBパート長めでもよかっただろう。

 例えば、ソーマとダークエルフの長ボーダンと初対面の会話を屋内で落ち着いた感じに漫画原作から改変してしまった。地図を前に状況説明させるためだろうが、時間との闘いのはずの災害救助の緊迫感を弱めてしまう。ここは原作同様、外の災害現場で言葉を交わさせるべき。ここでジャンルは違えど刑事ドラマ『踊る大捜査線』の最も有名な台詞「事件は会議室で起きてるんじゃない」を思い出した。命が失われる現在進行形の状況では屋内の打ち合わせは全くそぐわないと思う。

 一族一丸となっての犠牲者捜索まっただ中なのにボーダンが小綺麗なのもおかしい。まるでソーマが到着するまでは無為無策のよう。

 さらにボーダンの弟ロブトール絡みの改変が一番許容出来ない。不謹慎ながら一番の見せ場が台無しにされた気分。

 妻子の安否不明の段階でのソーマと初対面から、アニメでは救助活動がひととおり終わってからの初対面に改変。ロブトールの妻の犠牲と向き合うソーマ達の場面が無くなり、間伐反対派のロブトールの改心の流れが原作ほど劇的にならなくなった。

 以上の改変でソーマが語る間伐問題は、本来はその場の中でもロブトールに語るべき内容だったが、アニメではアイーシャのみに語る形に変更。やむを得ないとは言えここも不満のひとつに。

 また原作にあったロブトールの妻子の救出場面は今回の災害の悲惨な現実を最も伝えるものであると同時に、ハルにとっての重要な伏線だった。今期内にその回収が無いとは言え、ここはアニメでカットすべきでなかったと思う。おかげで漫画でのハルはもっとヒーローっぽかったのだが、アニメでは影が薄くなってしまった。


 さすがに今回でラノベ第1巻もようやく終わるかと思いきや、まだ僅かにエピローグが残る。残りはあと5話。どこまで描くのだろうか。いきなりテンポアップでダイジェスト感が発生するかもしれない。少し不安だ。
{/netabare}
✴️第9話「縦横、成らず」
 (8月29日 1:30 - 2:00) 作画2.0→1.5
{netabare}
 今回アニメとしては相変わらず評価は厳しい。満足度60点で仮にオーディオドラマなら75点。作画に本当にうんざり。戦争直前の緊迫感を殺ぐチープさで本作には全く合わないのが痛い。締め切りで修正も出来ずどうしようもない感じ。真面目な台詞もギャグに感じてしまうほど全体的に酷かった。

〈あらすじ〉

 食料問題を乗り越えソーマは次の段階に進む。それはエルフリーデン王国内の不穏分子の説得もしくは排除。それは自治権を持つ陸海空軍の大将である三公と、ソーマの統治で既得権益を失った貴族達だった。

 ソーマは宝珠による通信で三公と同時会談を行う。そこで彼は現状での中央集権の必要性を説く。そして最後通告として王の統治に全面協力するよう三公に求める。しかしそれを受け入れソーマに臣従したのは一公のみ。

 結果、残りの二公は征伐対象となり、ゲオルグ・カーマイン公の陸軍4万、カストール・バルガス公の飛竜(ワイバーン)騎兵で構成される空軍1千が反乱軍となった。

 対するは、ソーマ国王の直率軍の禁軍と騎士団長ルドウィン率いる近衛騎士団を合わせて1万強とこの度ソーマに臣従したエクセル・ウォルター公の海軍1万のみ。

 ソーマは倍の戦力に立ち向かうことに。しかし全ては想定内。ハクヤは内紛の準備完了済み。一撃で決める覚悟で臨む征伐。「家族は何があっても守り抜く。そのために俺は一時だけ残虐な王となろう」それがソーマの覚悟だった。ソーマにとっては正義も大義もない。リーシア始めとする大切な人々の笑顔が何よりも大切だった。

 その頃、隣国アミドニア公国ではこの情勢をキャッチ。そしてこの内乱の機に乗じて王エルフリーデン王国に侵攻することを決定する。
 
❰ソーマの覚悟❱

 すっかり王らしく肝の座ったソーマが頼もしい。三公とアミドニア公国が台詞付きで勢揃い。いよいよ次回から面白さ倍増か。

 今回も作画がショボくなければ格好いいエピソードなのだが実に惜しい。

 城内で鎧を纏う敵の王ガイウス。出撃直前ならともかく今回の時点で武装してたらおかしい。確認したらコミカライズもそうだった。だが漫画では全く気にならない。画力が味方して、状況の不自然さよりガイウスらしさが勝り、細かいことは気にならないからだろう。しかしアニメではかなり違和感を覚えた。こういったシリアス系は画の説得力は一層大切だとつくづく思う。

 次回から戦争突入で戦闘描写が増えるのは確実だろう。作画の今後は実に不安だ。
{/netabare}
✴️第10話「兵は楽しむ所に非ざるなり」
 (9月5日 1:30 - 2:00) 作画1.5→1.0
{netabare}
 アニメとしての満足度55点。仮にオーディオドラマなら80点。脚本と声優の演技は良かったのは救い。ただ今回で作画評価を最低にしないではいられなかった。戦闘シーン多い回ゆえに、作画との相性が最悪。変な構図も多く如何に労力を少なく済まさせようというセコさまで伺えてしまう。戦闘シーンに止め画多用で緊迫感を殺ぐ。見応えあるものを作りだそうという監督の努力は伺えるが、作画スタッフのレベルでどうしても限界がある感。

 作画に関して書きたいことは以上。いい加減毎回くどいので、次回からは改善点がない限り作画には触れないことにする。

〈あらすじ〉

 王ガイウス率いるアドミニア公国軍三万は、エルフリーデン南西の城塞都市アルトムラの直前まで進軍していた。その領主ワイスト・ガローはガイウスの御前に一人出向き土下座する。武力でとても敵わないので降伏し開城するつもりがあると。しかしそのために、しばし城内のとりまとめの時間を下さいと。そしてガイウスは兵の消耗を少しでも減らそうと、その願いを聞き入れることにした。

 一方この前日より、ソーマ国王に反旗を翻した陸軍と空軍との衝突も始まっていた。それに対して、ソーマとハクヤにはアミドニア軍も含めた三軍に勝てる秘策があった。それは海軍のエクセル公も指揮下にあるからこそ成り立つもので、相手の将の裏をかくことが成功の鍵を握るものだった。

❰ソーマの奇策❱

 初めてのリーシア不在回。ソーマの出番も少なく、主に敵将とハルとカエデ視点で話は進む。敵の意表を突く、数で劣る不利な状況を覆す作戦。原作者はなかなか上手く考え出したものだ。ケレン味たっぷりの展開が面白い。

 そして前回と今回でラノベ第2巻の内容の半分は消化した。前回からテンポアップしたが今のところは脚本には不満はない。

 アニメではアドミニア公国軍進軍前のエピソード、すなわちむさし坊や君と冒険者ユノとの出逢い第二段はカットされたか。無くとも話の進行上問題ないのでいいのだが、あるとほっこりするので少し寂しい。
{/netabare}
✴️第11話「李代桃僵」
 (9月12日 1:30 - 2:00)
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

3話までの感想{netabare}
肝心な部分が分からんので面白いのかそうでないのか判断できない。
何が分からないかというと、この作品の魔族ってどんなん?
話が通じる?通じない?一度魔界になった土地は奪還すれば再び人が住める土地になる?ならない?
人間同士の戦争の延長と捉えればいいのかそうじゃないのか分からない。

綿花もそう。
国策で進められたのか農家が勝手にやり出したのか。
前者の場合、暴落は国のせいとして反感買われてて、今度は食料を作れと言われても素直に従うかどうか…という展開が予想できる。
後者の場合、農家個人がホイホイと金に換えられるワケが無いのでバイヤーが居るハズで、主人公が指導する相手はそっちになる…という展開が予想できる。
どっちだか分からん(またはそれ以外?)ので予想が立てられない、想像がかき立てられない。

良い方向にしろ悪い方向にしろ、どっちに傾くとかそれ以前の感想を抱く手がかりが足りない。
真っ白な原稿を見せて「どう?感動するでしょ?」と言われるのとあまり変わらない。
なによりこの「分からない部分」に関心を抱かない主人公が分からない。
現状把握を怠って現実主義とは一体…うごごごご。

とりあえず物語を進めつつそこら辺の説明をしていくのかなぁ?ってことで様子見。{/netabare}

4話感想{netabare}
ブシロアニメ
・D4DJ(シリ構:雑破)→D_CIDE(シリ構:大野木)

・現実主義勇者の王国再建記←この作品
シリ構:雑破+大野木
監督:渡辺高志

渡辺高志
ロストユニバースの監督で、かつてその内情をぶっちゃけたサイトがあったハズなんだけど今は残ってない?
その後シャナが当たって「良かった良かった」と思ったら“閃乱カグラ”で「ん?」となりつつも、その後監督を別とする“SHINOVI MASTER -東京妖魔篇-”がアレで、ああやっぱり才能あるんだなぁと再確認。
ロストユニバースで辛酸を舐めて、それ以降業界の「やらかし」には強く警戒してる印象なんだけど、この作品では果たして…?

と、スタッフだけ見ると結構豪華なんだけど、ここまで見て面白いかどうかは…う~ん。


ってところでの4話感想。
3話までの感想で指摘した「魔族がどんなんだか分からない」が、4話でトモエの能力紹介と共に説明されました。
なるほど~、どうせここで説明するから二度手間にならない様に引っ張ってたのね。
私が疑問視してた部分に触れてくれて「やったぜ」って気持ちではあるんだけど、だからといって作品が面白くなるというワケでは…明らかになってさてどう対処するか?次第だなぁ。
というか、ポンチョの持ってきた驚きの食材とは!?ってところで…え、引っ張るの?
まぁその、食糧難といってもそこまで飢えてる感じがしない。
原因はあくまで綿花の暴落(難民については規模がワカラン)であって長引きそうな天災由来ではないので、王様がどうこうせんでも勝手に綿花栽培される前の状態に戻りそうな気がする…それまでの一時しのぎってこと?
その中身も「外国人が驚く日本の料理」ってだけで、そんなのはネット上に幾らでもあるワケで、これ見て感心しろと言われてもちょっとなぁ…。
救荒植物とかソテツ地獄でググって貰えばアレなんだけど、折角の全国放送なんだから、飢えで食中り覚悟で毒草を食ってる市民に正しい毒抜きの調理方法を放送するって展開の方が良かった気がする。
更に「火を通すと毒抜きできるがそもそも貧民は薪すら買えない」みたいな問題を解決してこそ「おおっ」と思えそうなモンで…そこまで望むのは酷?{/netabare}

5話感想{netabare}
わざわざ週を跨いでまで元の世界には存在しないゼルリンの料理を出して、あたかも異国情緒?異世界情緒?を演出したかと思ったら…

何故、うどんを音を立てて啜って食う!?

啜るのが悪いってことでなく、折角準備した異世界情緒を自らの手で台無しにした感じがしてならない。
この作品に限った話じゃないけど「ナーロッパって日本人が海外で暮らすより暮らし易そう」「現実世界の外国以上に日本の延長」なのがホントもう「あちゃー」って感じ。
名前の扱いも謎。
「郷に入らば郷に従え」なのか「召還したからにはそれに従え」なのか分からない。
「わざわざ呼んだからにはオレの世界の流儀に従ってもらう」で良いと思うのだが…それに対する伝統や風習との摩擦を期待したんだが、現在のところ異世界人は妙に物分りが良い(それなのに姓名の順は融通が利かないのはどうにも…)。
鎮護の森の間伐の是非でそれをやってくれるのかなぁ?

アイーシャの「残念ダークエルフ」評もよく分からない。
描写が伴ってないのに「キャラがそう言ってるんだからそういうことなんだよ!」と視聴者に押し付けてる様にしか感じない。
見た目がああだから誤魔化されてるだけで、本来は最強の武人として無骨なゴリゴリマッチョ(と同等)と捉えるのが妥当で、そう思えば大食らいなのは驚くことでもない。
何の種目で登用したか忘れるなよ、腕っ節が最強(あと忠誠心もか)ならそれ以外を求めるなって。
残念ってのはなにか期待するものがあってそれに至らないからでしょ?もし戦闘が弱かったら残念と思っても良いけどさぁ。
まぁ前期放送された“スライム300~”のハルカラで「残念ってのはこういうこと」という手本を見せられてしまったせいもあるのかなぁ?
それに比べると残念度合いが全然足りない。

一夫多妻制(多夫多妻制?)についても、それって乳児死亡率と関係してんじゃないの?そこに触れずにごちゃごちゃ理屈並べられてもシックリ来ない。
ってかアッサリと王位を譲ったシーンが読者から散々突っ込まれて、後から必死に言い訳してる様にも思えたり思えなかったり…。
水戸黄門も同期放送の“月が導く~”と被っちゃって「あちゃ~」って感じ。


と、どうにも重箱の隅をつつく様な感想を書いてしまったけど、現状ヤマもなければオチも無くて「こういう楽しみ方」以外の楽しみ方が見つからない。
一応今後の展開には期待してるんだけど、溜めが長いのう…。

あ、そうそう、それとどなたかが農業関連で連作障害を指摘されてたが、これについても、まぁ、その…いかんせん気候や風土がワカランので何とも言えないというか、考えない様にしてる。
作者がそこまで設定してるかどうか知らないけど「定期的に川が氾濫する」、この短い一文だけで問題はクリアしてしまうので考えても虚しいだけかと。{/netabare}

8話までの感想{netabare}
道路作って両脇を魔物避けの木を植えるって…苗じゃなくて立派な成木なんだ、まぁいいんだけどさ。
そこに植えて何年?根付く気候なの?もしくは何年モノを移植したん?移植元はハゲ山になってない??
街灯のヒカリゴケとやらも、盗難に遭わないの?
地すべりの件もそう、この世界の治水技術がどんなんだかワカランので全然ワカラン。
今まで川を映すシーンってあったっけ?橋でもいい。
「○○であるならこの先××な展開があるかも?」みたいな、想像を広げるための取っ掛かりが無い。
起きたことを「へーこの世界はそうなんだ」と受け入れるだけの話がずっと続いてて、正直退屈。

ってかさ、北部の魔族が侵攻して来たら全部オシャカになることをダラダラ続けられても、なんかモヤっとする。
食糧問題もクソも、安心して畑を耕せる情勢じゃないじゃん。
侵攻は当分有り得ない、みたいなことを確認するシーンってあったっけ?{/netabare}

9話までの感想{netabare}
三公がどうこう、他国がなんやかんや、口で喋ってばかりで絵で見せてくれないので全然頭に入って来ない。
前回の土石流の件は偶然なのか狙ってなのか、家屋や人が流される様な具体的な絵を描かないことで「自粛」の憂き目に遭わずに済んだが、何度もこの手法を執られるといい加減ウンザリする。
というか土砂崩れの件はもう終わり?
復興に軍を出動させてそこで三公の実力を視聴者に見せるとか、出来たんじゃないか?

見せないことで都合よくコトを運ぼうとする汚い手法で最初に「ん?」と思ったのは2話で人材募集をかけて3話でアッサリ5人まで絞られてた件。
どの様な手順を経てあの5人になったのかサッパリ分からない。
普通に考えれば多数の応募者同士で激しい競争が行われたと思うのだけど…。
何で今更そんな話をしてるかというと、三公の一人エクセルは王の資質を量るためジュナを送り込んでたんだそうで…いやいや、送り込むのは勝手だけど目論見通り最後の5人に残れる勝算はあったの?
試験官(居たのか?)に袖の下を握らせた?
じゃあそこ描けよと。
伏線らしいモノもなく突然「実はホニャララだった」と出されても唐突感が否めない。
そもそもポンチョやトモエなんて、ソーマが前もって「こういう奴を選んどいてくれ」と指示しなかったら(選定者がよっぽど優秀でもなきゃ)落とされてるタイプで、それにしちゃあ謁見まで能力を知らなかった体なのが違和感甚だしい。
後になってカラクリを明かすのかなーと思ってたが現在のところ説明はナシ。

アイーシャもそう。
王国随一の武勇を誇るそうで、けど今のところ口だけの設定でどこまで強いのか分からない。
世界設定的に一人が軍隊に匹敵できるのかどうかすら分からないので、そこを伏せたまんまパワーバランスの話をされてもピンと来ない。
ゲオルグも一目置く存在…とかじゃないの?
何度も是非わが軍へと勧誘をかけたが森を守るを理由に断られ続けてた、とか無いの?
アイツが新国王に着いてるなら逆らわない方がいいって集団とか、無いの?
選定試験でアイーシャに敗れて2番で脱落したヤツが闘争心燃やしてるとか、無いの?
これから?

そうそう、ロロアもそう。
初登場の時てっきり商人だと思って、農家に綿花栽培を推し進めたのはコイツか?と睨んだこともあったがそうじゃないっぽい。
というか未だ農業は国策なんだか自主性に任せてるんだかよく分からない。
自由競争?えっ?この世界には関税って概念が無い?

どれだけ引っ張ったところで想像を広げる手がかりが無いので、何をやっても唐突にしか映らないような…。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

物語の趣旨は大変素晴らしいので、もっと深く描いてほしかった

この物語で『原作者の言いたいこと・やりたいこと』は良くわかります。
しかし、それならば、もっともっと深く描いてほしかったです。
この物語は、内容が浅すぎて、都合よすぎる筋書だったのが残念です。

この物語では、現代人の相馬一也が異世界に召喚され、その国の王として傾いた財政を立て直し、国を繁栄させます。

相馬が召喚されたエルフリーデン王国は、無能な国王により財政が傾いていました。
(でも今の日本ほど借金まみれではありません。
 ちなみに今の日本は、先進国の中でもダントツに借金まみれの国家です。
 借金額を日本の人口で割ると、赤ん坊から老人まで一人当たり一千万円ほどの
 借金を抱えており、いつ財政破綻しても不思議ではありません。
 また余計なことを書いてしまいました…)

その財政を立て直すために相馬は、農業改革や人材登用、土木事業など、現実的なことを着実に実践します。
この発想は、凄く共感できます。
異世界で現世の手法を用いることは、画期的であり正しいやり方です。

しかし、物語の内容が浅すぎるのが、このアニメを『素晴らしい』と言えなくしています。
それさえできていたら、きっと素晴らしい物語として長年語られていたでしょう。

例えば農業改革は実施する際に幾多の困難があるはずですが、その困難を全く描いていません。

(実際の例として、江戸時代に膨大な借金を抱えていた米沢藩の藩主となった上杉鷹山が
 財政を立て直す際は、素晴らしい改革を実行しましたが、何度も重役連中に妨害
 されました。
 それでも血のにじむような努力で少しずつ財政を立て直したのです。
 ちなみにケネディ大統領の最も尊敬する日本人が上杉鷹山でした。)

藩主が先頭に立って改革しても妨害があったのです。現体制を変革するのはそれほど大変なことなのです。

それに人材登用で、『先ず隗より始めよ』の諺(ことわざ)を用いたのであれば、
2回目以降の人材登用の様子を描いて多数の有能な者を見いだす描写をしてほしかった。
それが全く描かれず、逆に1回目の人材登用で得た『隗』に相当するポンチョを後半もずっと重要な役につけていました。
これじゃ口是心非(こうぜしんぴ)です。

そして、最も残念だと私が感じたことは、現実主義路線だったにもかかわらず、最後は戦争で問題を解決してしまったこと。
戦争で物事が解決するのであれば、この物語の趣旨が全く意味をなしません。
しかも、その戦いの内容も浅すぎて、都合よく描かれすぎています。

但し、良い内容も多くありました。例えば…
・王様が部下と同じ食事をとり倹約に努めたこと
・博物館に展示されていた勇者の袋を作業に用いて有効活用したこと
・港を建設する際に住民の声を聴き津波に備えたこと
・土木工事の最中に、その人員をすべて災害救助に向かわせたこと 等々


物語の趣旨は大変素晴らしいので、もっと深く描いてほしかったですね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29

70.9 5 国王で王女なアニメランキング5位
くまクマ熊ベアー(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (366)
1261人が棚に入れました
悠々自適な引きこもりライフを満喫する美少女ユナは、
VRMMORPG『ワールド・ファンタジー・オンライン』の廃ゲーマー。
ある日いつものようにログインしてみると、なにか普段と様子が違う。
もしかして……ここってゲームの中? それとも異世界?
そして、その地に降り立ったユナの装備は
『クマの服』『クマの手袋』『クマの靴』で固められていて――んん?
くま……? クマ……? 熊……? ベアー……?

「なんじゃこれはーーーーーーっ!?」

クマっ子、爆誕!
しかもこのクマ、ただのクマじゃない。
世界最強クラスの魔法とスキルを秘めた、
とんでもなくスーパーなクマだったのだ!
そんな、世界征服だってできちゃいそうな
強大な力を手にしたユナの目的――それは!?
この世界でも、ひたすら楽しく自由気ままに生きること!

最強無敵なクマっ子による、クマな冒険とクマな日常の物語、始まります♪

ace さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.2

信じられないほどのゴミ

※注意!!
!!3話の半分しか見てないヤツのレビューです!!

・不愉快しかない
下手くそな声優
不愉快な主人公の言動
しょうもないストーリー

いやぁーーーびっくりです
自分はいままで180本以上のアニメを視聴していますが、
(エクセルに全視聴済みアニメと簡易概要と自己評価をまとめている)
俺がアニメを途中で切ったのはラブひな以来、
史上2本目ですわ
しかもラブひなはたしか4話目くらいまで見てたが
これは3話の半分で終わり
史上最短記録です
2話目の時点でもう切ろうか迷っていた

・まず声優
主人公ゆなの声優からしてもう無理
演技下手とかじゃなく、気に食わない物言いを
淡々としゃべるのでイライラが募る
他の脇役たちの声の演技もいまいち
あれでも上手いほうなのかなぁ・・・本当に声優の質も落ちたものだな

・キャラの言動がいちいちイラつく
なんで異世界もののキャラは鼻につく物言いをするのか
これといった努力もしてないくせに他人を見下す言動はかなりイライラする
このゆなも同様で、「え?倒しましたけど?」的な
それで周りの人が「えーー!あんたみたいなクマがあいつをー!」とびっくりする
いい加減うざいわ

・あの手抜きパンツはサービスのつもりか?
キャラに一切の魅力がないのでたとえヌードになったって
まったく嬉しくない

・不愉快なストーリー
異世界に飛ぶもの、転生もののなにがイヤかって
「なんの努力もせずに強くなって偉そうにする」ところ

例えば、鬼滅だと炭治郎は血反吐はいて修業し
何度も強敵との死線を乗り越えて強くなる
それでも彼はずっと優しく、明るく、顔は気楽そうに笑っているのです

火ノ丸相撲の火ノ丸は、何度も敗北し、何度も絶望し、
その絶望と敗北を乗り越え、常軌を逸した努力を続け、
強い信念を守りながら最強へと登りつめる
まさに尊敬できる漢の中の漢

ルフィだってそうだよね
ゴムゴムの実を食べて、はい無双ってことにはならない
いろいろな強敵と戦い、死線を超え、徐々に強くなっていく

だがこの転生もの、異世界ものに共通しているのは
なんの努力もせずにいきなり最強の強さを身につけ現れ、
周りの敵を蹴散らしやたら態度が大きく、他者を見下す
まるで見下して煽りまくれる相手を探しているようにも見えるし、
そして「過去」もなにもない

過去・・・そう
上で例に挙げたマンガ(アニメ)で例に出すと、鬼滅の炭治郎や柱は全員、
「強くならなければいけない壮絶な過去」をもつ
お館様の言葉に「お前は本来なら一生眠っていたはずの龍や虎を起こした」
という言葉があるが
魅力的なキャラや良作の主人公ってのは強さの裏に、
強くならければいけないきっかけ、「過去」があるが、

異世界、転生ものの主人公ってのは、なんの過去もない
このアニメの主人公の「過去」はただのひきこもりのゲーマーです
それがいきなり最強クラスの装備を手に入れてふざけた格好と不愉快な言動で暴れまわる
これのどこに「尊敬」や「憧れ」を見ろと?

早い話こいつが主人公じゃなくてもいいわけよ
例えば俺が炭治郎の力を持って生まれても、ゴムゴムの実を食べても
彼らのように強い信念も持ってないし、努力を続ける根性もないし、
自分より強いとわかってる敵にぶつかる気概もない
だから彼らにはなれない、彼らは彼らじゃないと、彼らにはなれない

だが、俺がこの世界にクマ装備を手に入れて転生しても
ゆなと同じことができます
強い装備で暴れてるだけだし
まぁ、そ れ で こ そ 異 世 界 も の だ け ど
なろうの特徴ですね

わかるかな?
つまり、
たいした努力もなく、過去もなく、ただ装備や才能がすぐれてるってだけで
偉そうな態度で無双するっていう部分がどうしても納得できない

例えば小山ゆうの傑作漫画、「あずみ」はまさに才能の塊で
あずみは最初からめちゃくちゃ強い・・・というかこのアニメと同じで
たいした過去も努力もなく「最初から最強」です
だが、
彼女は彼女なりの苦悩や葛藤を抱えて悩みながら傷つきながら
「枝打ち・暗殺」の信念を守り、戦い続ける
このアニメのように不快感は一切なく、あずみ自身尊敬できる存在で
作品、キャラクターともに大好きです

そういった強いなら強いなりの苦悩、葛藤が
異世界ものや転生ものにはないんだよね
あってもしょうもないので全然おもしろくない

小山ゆうや、ジャンプの売れっ子作家陣となろう系ごときを
比べるのがそもそもおかしな話で、
比較になるわけがなく、
比較してる俺がおかしいんですけどね

まぁ、これが俺が転生もの、異世界ものが嫌いな理由です
よって、このアニメも大嫌いです

じゃなぜこのアニメを視聴したかって?
「タイトルから癒やし系アニメ」だと思ったからです
早い話異世界、転生ものとは知らなかった

言うまでもなく、今後も異世界もの、転生ものアニメは一切見ない
今回はミスだった・・・

以上だ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

第1話の構成に関わったひと、先生怒ったりしませんから、正直に手をあげなさい。

ごるぁ。

ま、当然ながら僕は構成の専門家でも何でもありませんが。

原作知らず。
評点低めですが、結構楽しめました。

物語: {netabare}全能な私TUEEな主人公が、あれやこれやと無双する。ただし、 in the 着ぐるみ of the クマ。ただそれだけ。

あってないような「物語」ではありますが、深く考えずにぼけーっと見られるものとして、よくまとまっていたと思います。ただ、最終12話は取って付けた感が強かったです。決して肯定的な評価は出来ませんが、原作の中途を抜き出し、それでもクールの終わりにピリオドを打つためにはあのような形にならざるを得ないのかなとは思います。

Lonesome上等だった主人公がじわっと「人間」になっていく、その過程は良かったと思います。{/netabare}

作画:{netabare}静止画としては上質、動画としては中。もとより、アクションを売りにした作品ではありませんから、これで十分なのでは。カラーパレットがパステル調すぎて、ちょっと目が痛かったかも。
キャラデザインは、、、なんか悪い意味で安定感を感じる(どっかでみたようなー)気もしますが、嫌いではないです。個人的な感想というか、もしかしなくてもただの好みの問題でしょうが、フィナのお母さんがなんか目にとまりました。{/netabare}

キャラ・声優さん・演技:{netabare}なんだろう。強いて悪いところもなければ、強いて良いところも思い当たらない。。。ってことはたぶん、良かったんだと思います。キャラに依存することもなく、声優さんの尖った演技に依存することもなく、何にも気にならずに、その世界・人物とお話に入っていられたと言うことですから。うん。たぶん。

主役はゾンサガの紺野役の方ですね。ずいぶん違う声だな、というのが役者さんを認識したときの素直な驚き。普段は声優さんをあまり意識しないのですが、ゾンサガ関連はちょっと別です。低く、抑揚の少ないのぺっとした演技は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、僕はあの主人公ならこれで良いと思います。にぎやかし要員は脇を固める人物で十分でしたし。{/netabare}

音楽:{netabare}OPがフィナ、EDがユナでしたね。ED、結構好き。作中の劇伴は、特に印象ありません。{/netabare}

で、、、、だ。

第1話の構成:{netabare}上述の通り、決して嫌いではない本作なのですが、物語の評定は辛めです。その理由がこれ。第1話の構成と、それによってもたらされた混乱です。これが、アニメ化スタッフのなしたものなのか、原作からしてこうだったのかはわかりませんが、どっちにしても印象が悪い。

第1話で描かれたブラックバイパー討伐は、第1話を除く時系列で見ると第3話と第4話の間にきます(第4話アバンで明らか)。別に、時系列をいじったエピソード間の構成が悪いと言いたいのではありません。問題は第1話の引き方です。この第1話ラスト数分が最悪です。

第一話を見終わった段階での僕の理解は、「本作は防振りやインフィニットデンドログラムと同じく(あるいは同時期OAの100万の命と同じく)、ゲーム内での物語なのだ」、もう少し加えるなら「それらの作品と同じく、現実世界での生活とゲーム世界での生活は別物、パラレルで存在する」ものだ、でした。第1話のラストの描写を見れば、ブラックバイパー討伐後に現実世界で休憩してトレーディングして、じっちゃんの電話に半ギレしながら「気分を切り替えて続きといきますか。ここ(ゲーム=ブラックバイパー討伐をした世界)が私の生きる世界」という理解が自然です。

でも、そうじゃないんですよね。主人公は、第2話で「神」なるものに吹っ飛ばされた先の世界に囚われた形になっていて、少なくとも自由意思でログオフ・ログインは出来ない、かつ、物語の中で主人公は「現実世界」に戻っていない(and/or戻れない)のです。だからこそ、「ずっと着続けても汚れないクマ装備」がありがたく、「和食が恋しい」ことになる。

今観返してみても、休憩ログオフのタイミングで時間軸がフリップしているという手がかりはありません。むしろ上記の誤解が起こることを狙っているとしか思えない。なんで?第2話で上記の理解が全てひっくり返されてしまい、混乱しか感じませんでした。良い意味での驚きは一切ありません。作品に対する不振と不安だけです。

確かに、第2話冒頭の内容から語りはじめると、あまりに「ありきたりな異世界もの」を踏襲することになるでしょう。でもね、それでいいんじゃん?
へたくそな時系列いじりで誤解を生じるくらいなら、「ありきたり」「はいはい、いつものあれね」でいいじゃない。

このタイミングで視聴を辞めることも考えました。だってそうでしょう、こんなに独りよがりな時系列いじりを平気でかます作品、つきあうだけ時間の無駄になる確率が高いです。というより、「そういう意味を込めたメッセージ」になっている、と、制作側は意識しなかったのだろうか。ほんと、手をあげて欲しい。{/netabare}

[2020/12/26 v1]
同作品が2エントリーしているこの状況。運営さん、上手く統合してくれることを願っています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

私は世界を救わない。だが幼女だけは救う

くまの着ぐるみを着た美少女が異世界の子ども達のヒーローになる話。
特に面白いってわけじゃないけど、気軽に視聴できて癒されて、いいアニメでした。

ユナは世界を救うなんて大それた目的はなく、自分の気の向くままに好きに生きていて、ゴブリンスレイヤーの言葉を借りるなら
「私は世界を救わない。だが幼女だけは救う」

主人公のユナ、最初は冷たくぶっきらぼうで感じが悪かったけど、子ども好きで子どもの世話を焼くのに熱心なところがいいですね
ユナは15歳なので、大人相手だと斜に構えているのに相手が子どもだとお人
よしになるのは、思春期の大人への反抗心なのかも?

キャラが可愛いしまったりのんびりしていて好きかも

投稿 : 2024/12/21
♥ : 37

77.2 6 国王で王女なアニメランキング6位
それでも世界は美しい(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (1161)
6499人が棚に入れました
雨を降らせる能力を持つ「雨の公国」の第四公女・ニケ・ルメルシエ(ニケ)。彼女は嫌々ながらも国のため、「晴れの大国」の太陽王・リヴィウス一世(リビ)に嫁ぐことに。しかも、即位して3年で世界を征服したと聞いたが、会った相手は、なんとまだ子供であった。さらに、くだらない理由で、雨を降らせろと要求され、反発するニケ。しかし、共に危機を乗り越え信頼を深め、ニケは、自らの意志でリビのそばに残ることを決意する。互いに愛し合い、支え合いながら、共に歩むニケとリビ。やがて、2人は正式な婚約者となり、運命の輪が回り始めるのだった。感動×愛×ファンタジー。太陽と雨が一つに合わさる、光と雨のディスティニーロマンス。

声優・キャラクター
前田玲奈、島﨑信長、杉田智和、伊瀬茉莉也、茅野愛衣、寺崎裕香、浪川大輔、横山智佐、潘恵子、櫻井孝宏、池田秀一、二又一成、富田耕生、青木瑠璃子、大塚みずえ、佐武宇綺、乃村健次
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

9月28日11時にニコニコ動画で前田玲奈さんの生歌

 9月28日11時に花とゆめアニメ祭りがあって、ニケ役の前田玲奈さんの生歌と島崎信長さん、杉田智和さんが出演されました。また、ニコニコ動画でも生放送されました。

OPすぐにアメフラシの歌でした。前田玲奈さんはちょっとあがっていらっしゃったようでしたが、きれいな歌声でした。2番目からは突然男性の歌声が!島崎信長さんがステージに出てきて前田さんと一緒にデュエット、わー凄いスペシャル!!

トークでは出演者が選ぶBEST3などで、それセカの名シーンを振り返りながらアフレコでの楽しいお話などを聞くことができました。アフレコ時の前田玲奈さんは身を乗り出したりジャンプしたりとかなり動きのあるアフレコだったようですね。会場は大笑いでした。

杉田智和さんは終始、笑いをとっていました。杉田さんがニールの衣装を自前で準備されたとのことでした。杉田さんが登場して会場は盛り上がっていましたね。

最後は前田玲奈さんの曲 「PROMISE」で締めくくられました。

***********************
雨送りの歌、すてきな歌

ついに最終回を見てしまいました。もう、大泣きしてしまいました。

 前回の雨の公国編中盤では、{netabare}リビとトハラの争いが、見ていて胃がちぎれそうなお話でしたし、瀕死のリビを見たニケの泣き叫びながらの救命シーンはもう真に迫っていて、 {/netabare}前田玲奈さんの演技がすごすぎて、心が締めつけられそうでした。

 最終回は名言がたくさんあったと思います。{netabare}トハラに会えず落ち込んでいるニケにリビが背中を押すシーン、ニケのトハラへの別れのセリフ、そしてトハラの雨送りの歌中でのニケへの別れ。見ないとわからないですよね。ほんとうにとっても良かったんです。 {/netabare}

 トハラの雨送りの歌、とっても感動しました。素敵な歌だなあ、誰が歌っているのかなと思い、調べたら、トハラ役の横山智佐さんそのままだったので、とても驚きました。凄い!
 横山さんのお姉さんはオペラ歌手で、横山さん本人もとても歌が上手とのことでした。確かに良く聞くと声量が大きくて、ビブラートを聞かせた伸びのある歌はプロ級の技術だと思います。それセカでは前田玲奈さんの歌がとっても素敵で上手だなあと思っていましたが、横山さんの雨送りの歌も圧倒的でした。{netabare}この歌が、ニケのトハラとの思い出を描き、師匠として、そして恐らくは娘同様に可愛がってきた孫との別れを物悲しく奏でていました。
(トハラが風を起こして船を進ませるシーン、ニケも大泣きしていましたね。今まで見たことない別れのシーンです) {/netabare}

 雨送りの歌を調べた後で、最終回を見直したのですが、見るたびにもう大泣きしてしまいました。ニケ役の前田玲奈さん、本当に泣きの演技で、私も泣かされました。演技、素晴らしすぎです!

 サントラ版を買ったのですが、雨送りの歌は入っていなかったので、とっても残念です。

 ラストで、ニケもリビもお互いがいないともうだめになっちゃうくらいの関係になっていましたね。いいなあ♡

 それセカは毎回お話が安定していて、私にとっては今年のアニメでは最もお気に入りの作品でした。製作スタッフも原作とそのファンをとっても大事にしていたと思います。最後に原作者の椎名橙さんのテロップがその証拠かと思っています。
これだけの素敵な作品だったので、2期は見て見たいけど、この雨の公国編で感動をしまい込んでもいいかもしれません。


6話見ました。
「こんなのが公女だなんて、世界中のプリンセスに謝れって感じよ!」
【2014/06/04】 {netabare}
タイトルのセリフ、ルナ姫がニケに {netabare}放ったセリフです。もう大笑いでした。
とにかく6話は自称許嫁のルナ王女!ルナ姫が圧倒していて、ニケはもしかして本編最大の敵(^^;)に遭遇。~ {/netabare}
 リビの表情、太陽王になったばかりの頃は、ルルーシュの表情にそっくり。それが今はコナン君になってます。いろんな表情の変化がありますね。
 それとルナ姫、このキャラクター好きになりました。いじっぱりで。最後はウルウル来ました。

4話と5話見ました。「敵意」と「悪意」 {netabare}の大きな違い、ニケの危機。それを5話で日傘とこぶしで解決するなんて、ニケはかっこいい!
 ニケを失うことにおびえるリビ、もうかわいいです。ニケでなくても守ってあげたくなるかも。
 5話の演出も素敵です。昔の映画みたい!~ {/netabare}

2話のレビュー 
2014.05.11 雨の公女と太陽王

 まだ3話だけ視聴しただけですが、1話を見てとても印象に残って見続けています。
 ニケもリビも喧嘩ばかりしているけど、とてもお似合いで、緊張感漂う世界観の中で、2人がどのような愛を奏でるのか、とても楽しみです。
(太陽王って、フランスのルイ14世もそう言われていたそうですね)

 奏でるといえば、音楽や歌がとってもよくって・・・
 特に「アメフラシの歌」はニケのCVの前田玲奈さんが歌っているんですが、とても気持ちがこもっている歌だと思います。特に2話と3話でこの曲が流れてきただけで感動しました。
 このような素敵な歌は私にとって「Silver Sky」(nano)以来で、聞いただけでもう、涙が出てきます。

 作品的にも演出や絵がとても私好みです♪

 これからが楽しみですね(*^-^) ~ {/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 106
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

中世っぽい世界観がいいですね^^
太陽王のもとに嫁ぐことになったニケはこれからどうなるのでしょうか。

いきなりの食い倒れキャラっぷりだったけど大丈夫?(笑)^^

■第2話
{netabare}
2話目からいきなりいい話。
なんかもう最終回みたい(笑)^^
反乱分子どうなったんだろ。
{/netabare}

■第3話
{netabare}
これはホの字になりますわ^^
{/netabare}

■第4話
{netabare}
今週もニケちゃん天使でした^^
次週予告からすでに涙腺が。。。
{/netabare}

■第5話~第12話
{netabare}
ばば様暴走したけど、最後まで良いお話でした^^
前半がものすごく盛り上がってましたね♪
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 93
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ちっちゃな王様とおてんば王女様の恋物語

原作未読 全12話

辺境の貧乏国「雨の公国」の第4王女でヒロインのニケ・ルメルシエが、世界征服を果たした大国「晴れの大国」の太陽王であるリヴィウス・オルヴィヌス・イフリキア(通称リビ)の元に嫁ぐも最初はいがみ合っていた2人が、様々な困難を乗り越え距離がどんどん近づいていく過程を描いたラブコメ作品です。

最初はなんとなく観ていましたが、すぐにお話引き込まれましたね。

出てくるキャラは多いのですが、ニケとリビの恋愛物語という軸がぶれなかったので2人に感情移入しやすかったです。

2人とも魅力のあるキャラですね。

脇を固めるみなさんもそれらしいキャラばかりで、その中でも池田秀一さんが重臣のおじいちゃん役でビックリしましたw

この作品は歌が素敵でですね。ニケ役の前田玲奈さんのちょっとハスキーな歌声がすごく良かったです。
{netabare}(途中まで気づきませんでしたが、横山智佐さんの歌声も良かったですね^^){/netabare}

楽しいところがいっぱいあって、切ないところも悲しいことあって、色々とメリハリがあって、言葉やシーンが心に残りましたね。

この作品を観て少しだけ雨が好きになりました^^

まだまだ続きそうなお話でしたが、終わり方も良かったと思います。

まったくのノーマークでしたw 素敵な作品ですね。

ラブコメが好きな方にはオススメです^^

OP アップテンポな曲です。作画はニケとリビが仲の良さが出ていましたね。

ED 作画はリビと各話出てくるキャラの紹介です。歌はニケ役の前田玲奈さんが歌ってます。こちらも素敵な曲です。

最後に、この作品はアバン→CM→OP→CM→Aパート→CM→Bパート→ED→次回予告と最初はちょっとこのテンポに慣れませんでしたw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 59

72.3 7 国王で王女なアニメランキング7位
魔弾の王と戦姫(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1018)
6453人が棚に入れました
中央から遠く離れた辺境の若き領主であるティグルヴルムド=ヴォルンは、
ある日、国王の命によって隣国との戦争に出向く。
敵の総大将は竜より超常の武具を与えられし七戦姫の一人、
エレオノーラ=ヴィルターリア。
弓使いの少年と銀髪の美しき戦姫が出会うとき、
後世まで語り継がれる《英雄》の伝説が幕を開ける!

声優・キャラクター
石川界人、戸松遥、上坂すみれ、井口裕香、伊瀬茉莉也、茅野愛衣、小松未可子、小林ゆう、原田ひとみ、興津和幸、飯島肇、菅生隆之、木村良平、松本大、東地宏樹、小杉十郎太
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

千の声、万の夢を踏み越えていく英雄の物語

この作品も2014年のお気に入りの1つになりました。

特にOPの鈴木このみさんの「銀閃の風」は、とっても好きな曲で、この物語の勇壮さ、人のはかなさ、激しさを想像させてくれました。それにしても鈴木このみさんの声量、ほんとうに素晴らしいです!

私は歴史ものが好きで、特に馬がたくさん出て来る映画を見るのが好き。本作品では馬が走るシーンが結構あるんですけど、本物の馬が走るように細部にわたって動きがいいなあと思えます。opのエレンが馬上の人となって滑走するシーン、大好き。

馬ばかりではなく、英雄ですとアレキサンダー大王やジュリアス・シーザー、ハンニバル、そしてグスタフ・アドルフが好き。グスタフはスウェーデンを発展させた英雄ですが、その称号が「北方の獅子王」で、17歳で王様(ティグルやエレン、リュドミラもほぼ同じ年齢)となって、王妃の名前がエレオノーラ。ライバルがヴァレンシュタインという名前なんです。戦姫のエレンやヴァレンティナなど似たような名前だけど、2人は将来 {netabare}争うと思えることから、ちょっと驚きです。

ティグルとエレンとの出会はとても印象的。エレンを射殺しようとして失敗、捕虜になるのに、物語が進むにつれてかけがいのないパートナーになっていくのがとっても素敵。
でも、いっしょになって戦ったのは、エレンよりもリュドミラのほうが多かったみたい。戦争終結後にティグルとリュドミラが寄り添って寝てたし。
ティグルにとって、エレンは先生の立場みたい。 リュドミラはティグルととってもお似合いと思えたのは気のせいでしょうか。

戦争中心でお話が進むので、内容は人命軽視ですけど、中世の戦争っていろんな本を読んでもこんな感じだったと思うし、エレンに兵を借りたティグルが多くの兵の死者を出したことに謝罪するシーンもあったことから、これも許せるかなと思います。{/netabare}

不満だったのは、あまり時間がなかったこと。2期でやってほしかったと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 59

ビマ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

★の数は原作評価

誰もが、あるいは作家が涙を流したくなるような原作を踏みにじった作品があると思います。

それがうちにとってはこれだー!(怒)
まぁあと百錬もですけど。

初見、戸松さんのOP曲に「カッコいいー」と痺れた感動も放送終了時には「…スン。」としてしまいました。いやいや、そんなはずはと2話を見ている途中で切りました。いや心の中で斬り捨ててました。
確かに原作に比べて物足りないと思う作品は多々ありますが、これは明らかに酷すぎる。
声優陣が豪華ですが声スキーの私も擁護できませんでしたよ。

この作品、コミカライズでこけたにも関わらずコミカライズのペースでアニメを進行したのが間違いなんですよね。
原作者もかなり腹ただしかったと思いますが、原作者側から自身の子供ともいえる作品を守る手段はないのでしょうか?私は出版業界の事情など知らないんですが正直この作品、原作ラノベは傑作の一つだと思っているのでアニメだけでこの作品が評価されるのは残念でしかたないです。

ホントにラノベは面白いですよ!興味ある人は是非たも読んで欲しいです。
アニメには触れません(笑)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 0

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ストーリー展開早ッ(゜ロ゜;)

辺境の地「アルサス」を統治する伯爵・ティグルと
7人の戦姫を中心に描かれるバトルファンタジー。
全13話。
原作はライトノベル。


隣国同士で巻き起こる激しい戦を主人公・ティグルが
仲間たちと共闘し生き抜いて行くストーリー。
バトルファンタジーの「王道」って感じですかね(´∀`)

ハーレムやサービスカット、可愛いキャラデザなど
いかにもラノベらしい演出もちらほらw
その反面、戦場の描き方は特徴的でしたね。
工夫された戦況説明の巧さ、CG、騎乗シーンと
駆け足気味に進む戦場を上手に描いていると思います。

ティグルの武器が「弓」。 まぁ、地味ww
ピシュッ!グサグサグサ。 まぁ、地味ww
ただ、その分、戦姫たちが激しくも美しく
戦ってくれてますのでご安心を(ゝω・)

戸松遥、茅野愛衣や井口裕香など人気の女性声優陣と
ベテラン男性声優陣はバランスが取れいて安定感あり。
しかし、石川界人もよく出るねぇw


チラッと上にも書きましたが
疾風のごとく駆け足でストーリーが進行しますw
この辺りが作品評価の分かれ目になるかと。
個人的には予想より楽しめましたが♪

魔弾の王たる片鱗しか見せていない主人公
一部、未登場のままで終わった戦姫と
続編に期待せざるを得ないところですね。

領民を想う気持ちを強く持ち
領地を守るため必死に立ち向かう
ティグルの姿は勇敢で熱いです(*´∀`*)ノ




《キャスト》
ティグルヴルムド=ヴォルン(CV.石川界人)
エレオノーラ=ヴィルターリア(CV.戸松遥)
リュドミラ=ルリエ(CV.伊瀬茉莉也)
ソフィーヤ=オベルタス(CV.茅野愛衣)
ティッタ(CV.上坂すみれ)
リムアリーシャ(CV.井口裕香)
レグナス(CV.藤井ゆきよ)
バートラン(CV.菅生隆之)
マスハス=ローダント(CV.飯島肇)




《主題歌》
OP
『銀閃の風』/鈴木このみ
ED
『Schwarzer Bogen』/原田ひとみ
『竜星鎮魂歌』/鈴木このみ(第10話のみ)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 62

88.4 8 国王で王女なアニメランキング8位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1179)
5558人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

タイトルに偽りなし!

原作未読。最終話まで視聴。

主人公がハメられ、酷い目に逢わされる第1話から始まる、他の異世界転生モノとは一線を画す作品。
主人公の尚文たち同様、視聴者も、何度もどん底に突き落とされる。
こういう所が、好き嫌いの分かれ目かも知れない作品。

私も何度も、どん底に突き落とされ、不快な思いをしました。
尚文たちが少しでも上向くと、必ず、突き落とされる。

{netabare}終盤に、女王の帰還をもって初めて、正当な評価を得られる。

しかし、『クズ』と『ビッチ』は逆恨みを増長させるばかり・・・。
剣、槍、弓の勇者もどきは、尚文たちに謝罪の一言もなく、相変わらず、一人前に勇者気取り・・・。
むしろ、ここまでくると笑えてくる。{/netabare}

人間たちの内側に秘めた汚さ・愚かさの表現が秀逸。
逆に、尚文とラフタリア、フィーロ、メルティの絆の美しさが光る作品。

ラフタリアとフィーロの感情表現の豊かな表情が、とても好印象の作品です。

続編を期待して待ちたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 63

アニメ記録用垢 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

再視聴で最後まで

私が感じた限りの駄目な部分を箇条書きで挙げさせて頂きます。


Ⅰ.異世界に転移した経緯の部分が雑過ぎること
世界を救う為に転移させられた → わかります○
転移させられたのが日本人だけ → わかりません×
特別な能力(特殊能力や身体能力)がない一般人 → わかりません×

普通に考えて世界の危機を救う為に転移させるなら、身体能力や特殊な技能を持っている方を呼び出しますよね?
呼び出しできる相手を選べないだけだろうと皆さんは思うかも知れませんが
その場合だと仮定した場合でも何故、日本人だけ?
しかも若い日本人男性だけ??となる訳です。
完全にランダムで不確定な召喚魔法だとしたなら、日本人で男性で年齢が若い者だけというのは些かご都合主義が過ぎるのでは?
と凄く感じました。

Ⅱ.登場人物が転移後の世界に慣れるまで秒なのが、ご都合主義過ぎて違和感
現実で自分自身が異世界に転移させられた時のことを想像してみて下さい。
まず夢と考えますよね?
そして現実だと理解するまでにある程度の時間を要すると思います。
更に異世界でモンスターがいる世界だと認識した際、物事を進める上で警戒をし
慎重に物事を進める筈です。
それこそ我らが偉大なる御方アインズ様のように。

それが転移しました。
あー異世界なのかぁ~ → 勇者なのね! → 世界救ったら報奨金くれよな
となるのは異世界転移の経験者か余程の愚者かの二択ですねぇ~

Ⅲ.マインに盾の勇者(岩谷尚文)が騙され身包みを剥がされる件の場面で
全員一致で盾の勇者を犯人だと決め付けるのはどうなのでしょうか?
マインの装備が豪華な物に変わっていたり、盾の勇者の所持金や所持品が無くなっていることなど
少し考えればマインを疑う者が出てもおかしくないのではないでしょうか?
それが全員揃って疑うことをしない愚者だけとは……このデミウルゴス頭が痛くなりますねぇ~


と駄目な部分を箇条書きで3項目挙げさせて頂きましたが
他にも個人的趣向の部分で申し上げるなら
盾の勇者の仲間になるであろう面子に男がいないことなどが頂けません。
理由があればいいのですが、理由のないハーレムは私個人として毛嫌いする要素ですので……

リゼロ、オーバーロード、幼女戦記、転スラ etc...
など数多くのなろう系作品を観て来ましたが
転移の理由付けなど、各所に渡り設定の甘さやご都合主義が目立ち
とてもではありませんが、今後観る価値がないと言わざるを得ません。
私自身、アインズ様に仕える身ですので
多忙であり、時間がないので視聴する作品は厳選したい。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17
ネタバレ

フィーロたんlove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人向け名作童話 人間臭い主人公の魅力が光る

総評

バトルシーンを除けば大人向けの童話です。
本編「盾の勇者の成り上がり」、外伝「槍の勇者のやり直し」
を通して読むと、「モモ」、「星の王子様」、「百万回生きた猫」
などに通ずるものがあると感じました。

ただ、大人向けです
この作品は忍耐強さ、誠実さ、気高さ、美しさ、愚かさ、醜さなど
人間の有する善悪両面を真っ向から描いています。

ですのでストレス耐性が少なく、理解力が浅く物事を表層的にしか
捉えられない中学生以下(あくまで一般的基準です)の方にはお勧
めしません。

22話感想
{netabare}
ウェポンコピー、転移スキル、武器の強化方法
あと信じてみる事の必要性
ここに来て重要な情報がようやく一部開示されました
ラルク(でしたっけ?)登場でしたね
たぶん小説版から登場したのでよく知らないキャラです
人気が高いキャラのようなので期待しておきます
{/netabare}

21話感想

綺麗に収まったと思います 
これぞアニメ版というとこでしょうか
特に言うべきことはありません

あと先週の声優さんの特番見ました
ねんどろいど可愛いです
フィーロの出来が良ければ買おうかな

番組を見ていて声優さん、スタッフの方、監督さん、
スポンサーさんなど、この作品がたくさんの大人の
心を動かし、このアニメが出来たことが感じられ
ました




20話感想
雑魚ボス戦での無理やりな盛り上げ方が気になりますね
{netabare}
今回のバトルはアニメ版の最大の盛り上げ場所のつもりだった
のでしょう。

これでもかと味方の攻撃が繰り広げられてましたが
なろう版でもコミック版でもなかっただろう攻撃
アクションが多かったように思います

無理やり全員参加型のバトルにして盛り上げようとしたのも
まるでプリキュアをみているような恥ずかしさが感じられて
ちよっとなーという思いでした

一応最後は原作通りナオフミの捨て身のスキルで締めたので
何とかまとまった感はありました
意図はわかるのでまあやむなしというところでしょうか


主人公の魅力について

①精神的なタフさ

 アニメを見てると3バカ勇者のマヌケぶりが目立ちますが
実際自分に置き換えた時どうでしょうか?果たして彼らより
うまく立ちまわれるでしょうか?ネットでググることもでき
ず、知り合いもいない、誰が嘘をついてるかわからない中で
正しい判断ができるでしょうか?

 ナオフミと自分を置き換えた場合も同じです。状況を判断
する情報が不足する中で、不条理に迫害されても下向かず
頑張れますか?自分の決めた方針を貫けますか?

 彼は周囲の冷たい視線の中、いろいろ思うことはあるにせよ
愚直にやるべきことをやり続けて周囲の評価を覆していきます。
近年稀に見るなんとも男臭い、人間臭いヒーローだと思います。

②懐の深さ

アニメ版では見れないでしょうけど、なろう原作ではだいぶ先に
精神的にポンコツな他の3バカ勇者を見事にまっとうな勇者とし
て再生していきます。

この作品が真っ向から描こうとしているテーマの一つは人間の
愚かさ、醜さでしょう。愚かさも醜さも人間臭さの一つです。

そして愚かで醜い人間も努力や他者の助けで立ち直れることも
この作品は示唆しています。

{/netabare}

 

*********
19話感想
尺を合わせるためか残念な展開に
{netabare}
たぶん2クールでカルミラ島までやって終わるつもりなのでしょうか
尺合わせのため後半が間延びしてる感じが否めませんね
マンガでもなろう版でもこんなに長くなかったと思います
どうせなら亀までやって2クール終了にすればいいと思うんですけど。
三勇教との戦いで3回使うとは思いもよらなかったです。
他の勇者とのぐだぐたも相まってちよっと残念な展開になっています。
教皇なんて雑魚ボスなのに3回もつかうとは。
脚本も割と裁量あるみたいなので、すっとばせるところはすっとばして
もいいと思うんですが。
いままでが良かったので、最近の制作サイドの不作為には少し失望し
評価は下げます(とは言ってもすでに最終話まで作っているでしょうが)。

アニメ版の現在の残念な展開はともかく原作は素晴らしいと思っています
原作の素晴らしさの一つに伏線の巻き方と回収の仕方が秀逸ということが
あります。

たいていの小説には読んでいくと穴ぼこというか伏線があります
情報が欠けている、訳がわからない、意味があるとは思えない情報
などの違和感です。違和感が読者の想像力を刺激するわけです。

本作品で言えば、

「情報が欠けている」は例えば波とはそもそも何か?結論を言えば最後
の最後で明らかにされます。読者は違和感を持ちながら展開される物語
から想像を重ねますが、別の「訳が分からない」ことが出てきたりして
簡単に先読みできません。

「訳が分からないこと」は例えば、マイン(第1王女)は何故そこまで盾の
勇者を貶めようとするのか?他の四聖勇者が仲良くなることを邪魔する
のか?これも結論から言えば最後の方まで明らかにされません。

「意味があるとは思えない情報」は例えば3話でナオフミがラフタリアを
始めて食堂に連れて行った時のお子様ランチの旗です。これは度々ラフタ
リアの初心忘れるべからずの決意表明で引用されるアイテムになります。
旗についてはなろう版では記述が無かったのですが、アニメ版15話ではエクレアの父が自分の領地で亜人が自由に暮らすことを保証する象徴で、白骨化したリファナちゃんが最後まで握っていたという設定になっています。恐らくこれは作者か編集者が後で思いついた伏線の回収でしょう。お話の膨らまし方として上手いと思います。

 作者は穴ぼこ(違和感)はできるだけ大き目に空けて後から埋める、伏線
は多めにばらまいて自由に回収するスタイルをとっていると感じます。なので本編でも回収が進んだとは言えず、外伝の「槍の槍なおし」で回収しまくっています。

 先読みが出来て読む気が無くなるようなことはなく、読み続けるほどに、あーなるほどそういうことかと腑に落ちていきます。厳密に言えば論理破綻しているところもありますが、別に法律文書でもなく娯楽小説なのでおもしろければ問題ありません。なお「槍のやりなおし」ではリファナちゃんが活躍するリープ周もあります。

{/netabare}

************************
18話感想
{netabare}
ようやく黒幕登場。高等集団儀式「裁き」すごすぎるだろう
クレーターできちまったじゃないか。
今回はモトヤスの勇者としての一途さ熱さが垣間見れた回じゃ
ないでしょうか。今は騙されておまぬけお馬鹿キャラですが
実は勇者としての資質をちゃんと持ち合わせているんですね。
{/netabare}
かなりWEB(なろう)版と異なるので、コミックス13巻まで
読んでしまいました。読んでわかりましたが、アニメ版は
コミックス版とも若干異なるのですね。脚本演出の方がセリフ
や話をうまくまとめていることがわかりました。
本作品においてバトルはストーリーをうまく転がしていくため
の手段というかつなぎなので、今のようなあっさり目で丁度
よいと思います。あくまで本作品の魅力はストーリーと登場
人物なので。


************************
17話感想
{netabare}
展開的には停滞・一時停止です
いろいろ伏線を撒く回になりましたね 
この先の難敵には勇者が一人でも欠けてはならないこと
何回目かの波の後多くの命が奪われること
人間を救うことと世界を救うことが違うこと
過去の勇者が人間を救おうとしたこと、それが茨の道であること

物語の展開上核心的な部分なのですが
いまいち理解できてなかった部分です アニメ版だとどういう
説明になるんでしょうか まあ今クールではそこまでいかないと
思うので制作サイドもノーアイデアかもしれませんが

「やるだけやってみるさ 期待はしないでくれ」と言って、
ちゃんとやってしまうのが主人公です。期待しています。

予告で太い熱線みたいな魔術攻撃がレンとイツキ一行に降り
注いでました。例の団体の例の術だと思われますが、たぶん
イツキとレンは死なないと思います。これで決定的に理解し
たのだと思うので説得できるでしょう。それともフィトリア
から聖域から出すときに他の勇者のところに下すって言って
いたけど、まさかナオフミ一行が降ってきたのか?かなり
過激な下し方です。違うと思うけどね。問題は現段階では
一番お馬鹿なモトヤスですが、なんとか2クール内に説得できる
ことを祈ります。

フィトリアは昔のご主人様の事を思い出して幸せそうでした。
人間と寿命が違うので仕方がない事ですが 残されたフィトリア
は不憫ですね でもフィーロがいるから 茶飲み友達にはなれ
そうです
たぶん出てこないと思いますけどフィトリアのご主人様の時の
四聖勇者の外伝も見てみたい気はしています
{/netabare}
いろいろ重要な情報が開示された回でした

*************************
16話感想
{netabare}
WEB版とだいぶ内容が変更されているんですね
フィトリアが想像より遥かに大きかったです
可愛いけどでかすぎる そして強すぎる

流れからすると勇者同士の協力が2クール内で
実現しちゃうのかな だいぶ早い気がするんですが
フィトリアは争うのはダメだけじゃなくて理由とか
どうしたら強くなれるのか教えてあげればいいんだけど
何せ鳥頭だから記憶力悪いのはしょうがないか

ナオフミも1国につき勇者一人で波に対抗できるという
ところから、本来この時点で勇者はもっと強くなっている
はず、何かが足りないんだと気づけば....
そういう展開になるんでしょうか?
勇者が目指すべき最終的強さがフィトリアレベルという
のは理解できたとは思うけどどうなんだろう

もうあれだねフィトリア先輩にレベリングしてもらって
後々出てくる〇〇や△△に負けないぐらいの最強になったら
各国に一人ずつ配置すればいいじゃん それで全部解決
フィトリア先輩「今日から私がお前ら四聖を鍛える」
イツキ(弓)「鳥なんかに教わることはありませんよ」
モトヤス(槍)「フィトリアちゃんがデートしてくれるなら」
レン(剣)「群れるのは嫌いだ」
ナオフミ「お前ら」
全員フィトリア先輩にボコられる
四聖「わかりました先輩」
こんな感じかな

{/netabare}
だいぶロリ色が強くなってきて、胃もたれ気味になってきましたが
最後まで視聴します
*********************************

15話感想
{netabare}
今回は神回でした。
リファナちゃんが不憫でなりません。
もしかしたらヒロイン候補だったリファナちゃんの
白骨まで見せられるとは思いませんでしたが
まあ流れからOKです
旗にはそういう過去があったのですね
「違う」「そうじゃない」「お前は間違ってない」
ナオフミは3回言い換えました 誠実さを感じます
やっぱりいい奴だわ 友達になりたい
他の方のコメントにもありましたが音楽がとてもあっていました
{/netabare}

改めて感じた本作品の美点は
①キャラが立ってる 
②伏線の撒き方と回収の仕方が天才的
③亜人、魔物が可愛い 動物好きには高評価
④OP(新しい方)が素晴らしい
  雨の中の物憂げな表情の登場人物達
  この時期のストーリー展開にぴったりです
  特にモトヤスの悲しげな表情にぐっときます
  ところで鎌をもってた人は誰だろう
  楽しみにしておきます
⑤挿入曲がすごくあっている
⑥作画が丁寧で素晴らしい
⑦ストーリー展開演出に手抜きがなくて嬉しい

全体的にスピーディーな展開や爽快感は少ないですが、じわじわ来る
叙述的展開がたまりません。違うと思うんですけど、作者は女性なの
かな。

まあ中二病主人公、お手軽俺最強主人公、暑苦しいまでの絆押し付け主人公の作品や、ハーレム作品、主人公はまあいいけど展開が単調な作品などゴミ作品が多い昨今では、希少な本格的なアニメだと思います。


*******************************************

物語設定、テーマ設定、キャラ設定だけで言えば最高傑作
進撃の巨人などのTOP作品よりも群を抜いていると思います

WEB版を通読した限りでは「モモ」とか「星の王子様」とか
「百万回生きた猫」とか童話、寓話に通じるものがあり一貫性を
感じますアニメ版を見ていまいちと感じる方は是非WEB版を通読し
てみることをお薦めします

主人公が逆境を乗り越えて成長していくというスタイルは程度の
差こそあれそこそこあります。しかしこの作品は迫害という程度の
強いものなのでストレス耐性があまり備わっていない若年層には
物語前半は苦痛になるかもしれませんね。そういう意味では大人
向けアニメかもしれません

アニメでもすでに憤怒の盾が出た時点で勇者の中では一番強くなって
しまったのでこれからは比較的楽に視聴できると思います。

ラフタリアとの関係は、「ゼロから始める異世界生活」のレムを
彷彿とさせますね リゼロも秀作だったと思います

槍のやりなおしを読んで、私もフィーロたんloveになってしまい
ましたですぞ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

75.0 9 国王で王女なアニメランキング9位
暁のヨナ(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (900)
4785人が棚に入れました
建国神話・四龍伝説が伝わる高華王国。
緋龍城では当時、王の他には世継ぎの王子も、世継ぎを産むお妃も無く
ただ齢十五の王女・ヨナが、大切に大切に育てられていた――。
そして迎えた十六歳の誕生日。
武器を厭う心優しい父王・イル、幼馴染で護衛のハクや、ヨナが想いを寄せていた従兄のスウォンと共に、幸せな一日を過ごす…はずだった。
宴の夜、スウォンとの婚姻を反対するイルに、ヨナは自分の気持ちを伝えに行く。
しかし、イルの部屋で彼女が遭遇したのは思いもよらぬ過酷な現実で…!?
ヨナと四龍、それぞれの運命が絡みあう、激動の大河ファンタジー・ロマン――!

声優・キャラクター
斎藤千和、前野智昭、小林裕介、森田成一、岡本信彦、諏訪部順一、下野紘、皆川純子

田中タイキック さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

暁に灯す髪は紅蓮、身を焦がす想いは悲恋

2014年10月~ AT-X、TOKYO MX他にて放送
全24話 原作未読


6~9世紀頃の中国や朝鮮をベースに他アジア系の文化を取り入れてマッシュアップしたような世界観
高華王国(こうかおうこく)という架空の国を舞台にしたハイ・ファンタジー作品

こういうアジアモチーフの作品でぱっと思いつくのって『ふしぎ遊戯』だったり『彩雲国物語』や『十二国記』だったり
もうね、見事に全部見てないわけですよ
ハイ・ファンタジーそのものが苦手ってわけじゃないんですけど、どこかで"見わず嫌い"してた感があって
こりゃイカンイカンってことで見てみることに


物語としては高華王国の皇女であり本作の主人公ヨナが16歳の誕生日の夜に
ある事件をきっかけに国を追われ、お尋ね者のお姫様となり
専属護衛官のソン・ハクと共に逃げながらも生き抜くために成長していく漂流譚


主人公ヨナは一話冒頭から弓矢を背中に部下を引き連れ「あの頃のわたしは…」などと思い出に浸り
OPでは勇ましく弓を構える姿が描写されたかと思えば
本編が始まったら可愛げはあるがワガママで世間知らず
そして恋に恋するごくごく普通の乙女な姿が映し出され
明らかな後半への対比がこれからの成長への期待感に上手く繋げていました


物語は非常にゆっくりと、しかし丁寧に進行していきます
王室で育ち特段不自由のない生活をしていたヨナが
急転直下、信頼していた者から生活も立場も家族も奪われてしまい
絶望し、受け容れ、覚悟を決めるまでを5、6話かけて描き

以降はサブ的なエピソードや別勢力の内情を描きながらも
最終回まで基本的には"仲間集め"に終始しています

RPGのクエスト的な展開で仲間集めは始まり
仲間になる人物はどれもコレもイケメン揃いばかりで
乙女ゲーライクな「逆ハーレム」の構図になってくるんだけど
ヨナを中心としつつ、その関係性は必ずしも恋愛方向に針は振りきれないバランスが絶妙
ヨナとハクの主従関係だったりヨナとユン信頼関係だったり

四龍と呼ばれる伝説の龍の血を与えられた戦士達を仲間にするときも
黄龍以外の3人はその境涯を十分な尺でじっくり描き分けていて
仲間になる過程が違和感なく描写されていて好印象


好きなキャラはユン
最年少ながらスーパー女子力と美貌でもはやメインヒロイン
「壊し、奪う」生き方から「作り、与える」生き方へと変えてくれたイクスとの関係性も好きでした


好きなエピソードはジェハ(緑龍)と海賊の話
海賊長のギガン(CV:榊原良子)がいちいちかっこ良すぎ
エピソード終盤の22話は演出、展開、アクション作画、音楽
どれをとっても屈指の出来で印象的
まさに「暁のヨナ」というタイトルを体現したような回でした


音楽は前半のインストゥルメンタルのOPももちろん印象的だけど
後半EDの「暁」が特に好き
歌ってる志方あきこさんは個人的に別作品で死ぬほど聴いていたけど
どちらかと言うと西洋的な世界観の作品を担当することが多い印象だったんで
今回の東洋的な世界にもバッチリ合わせてきて
尚且つ志方ワールドを一切崩してない良曲でした



【総評】
1話で示した期待感を最後まで下回らず架空史劇ファンタジー系少女漫画を丁寧に映像化した作品でした
全体的に作画も良かったしたまにバトル作画はおっ!?と思わせる動きを見せるし
流血描写なんかもしっかりやっていたので良かった
丁寧な展開とテンポ感の悪さは紙一重なんでダラダラしてると感じる部分はやっぱりあるんだけど
エピソード毎にしっかりと区切りがある構成なんでそこまで気にはならないかも

架空史劇と言ったけど王族、貴族、それらを絡めた政治劇の色は薄く
ヨナの成長と仲間との関係性にフォーカスを当てた作りだったのも個人的にはよかった

あとやっぱり少女漫画原作なのでそれっぽい描写の耐性は必要ですよ
(やたら顔が近かったり、壁ドンしたり、ハチミツプレイしたりね)


物凄く綺麗な「俺達の戦いはこれからだ」エンドだったので2期を期待したいところだけど
少女漫画の2期ってかなり時間がかかる印象があるので原作を読んでしまおうか
非常に悩ましいところです´`;

投稿 : 2024/12/21
♥ : 38

ねこちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ここまで面白いとは

自分は今2014年のアニメを全部見て行ってるのですが、間違いなく2014年のアニメの中ならダントツで1位です。
1話目の中盤まではなんだこのアニメは、ノリが少女漫画じゃねーか、まさか女子の方々が好きな感じのアニメか。って思ってました。ですが終盤で おっ ちょっと続き見てみるかとなり、2話目まで視聴して感じたのがNHKアニメのような主人公が成長していくような安定したストーリ展開の作品になるんじゃないかと思い全部視聴しました。
はっきり言うと面白すぎでした。主人公ヨナの成長して心情の変化など感動する箇所が沢山ありなんども涙腺をやられました。詳しく言うとネタバレになるので言えませんが緑竜の話のところはヨナの凄さとか色々あって涙も出るし鳥肌も立つしでやばかった(#^.^#)
このアニメはopとedともに作品に合ったどれも良曲で1クール目のopはBGMとしても使われ、作品をとてもよく盛り上げてくれていました。
でも、やはり少女漫画原作、正直ところどころ男達言動が気持ち悪かった。ですが、これを入れても作品の出来は2014年の中なら1番だと感じました。
ここまでの出来の作品はアニメーションにして音楽などを使っているからこそ、戦闘などの迫力が出ているんじゃないかと感じたので原作は見ません。
アニメとしては物凄く2期が見たいので、制作会社の方頑張ってください。
見てない方は男が見るアニメじゃないとか思って偏見で見ないのは本当に損ですよ(๑•̀ㅁ•́ฅ✧

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

Kiriharu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

男女ともにおすすめできる本格ファンタジー作品

dアニメストアでたまたま見つけて暇つぶしに見た本作。
原作が少女漫画であり、男性にとっては楽しめないだろうとあまり期待していなかったが、1話目から惹きつけられ、全話イッキ見してしまった。
主人公ヨナの宮廷での華やかで平和な暮らしから、謀反によって絶望へと落とされる見せ方も非常に素晴らしかった。
この作品の一番いいところは、各キャラクターが本当に生き生きとしていて、丁寧な心理描写がされているところ。
四龍を一人ずつ仲間にしていく過程でも、一見マンネリ化してしまいそうなところを、各キャラクターの過去や、その葛藤といった心理描写を細かく行うことで、飽きさせず、かつ彼らがヨナと仲間になる流れを自然に描き出している。
ハクとヨナの関係が今後どうなっていくのか、そしてユフォンとヨナはどう決着をつけるのかなど、まだまだ気になるポイントも多く、原作漫画を追っていきたいと思う。
キジャとヨナが好きなキャラ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

84.2 10 国王で王女なアニメランキング10位
オーバーロードⅢ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (836)
4463人が棚に入れました
TVアニメ第1期が2015年7月~9月に放送された第1期が「最凶ダークファンタジー」の名にふさわしい圧倒的なスケール感と、クオリティの高い映像に多くのファンを魅了、2017年には劇場版総集編(前編・後編)が公開。TVアニメ第2期「オーバーロードII」が2018年1月~4月にかけて放送された。「オーバーロードIII」は7月より放送開始。

声優・キャラクター
日野聡、原由実、上坂すみれ、加藤英美里、内山夕実、加藤将之、三宅健太、千葉繁、東山奈央、五十嵐裕美、小松未可子、沼倉愛美、瀬戸麻沙美、佐倉綾音、真堂圭、東地宏樹、楠見尚己、雨宮天、石井康嗣、安野希世乃、逢坂良太、白熊寛嗣、遊佐浩二、小清水亜美、斉藤貴美子、花守ゆみり、石上静香、富田美憂、嶋村侑、櫻井孝宏、土師孝也
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

本格的に世界征服へ?

原作未読。第1期、第2期は視聴済み。最終話まで視聴。

いよいよ、”ナザリックVS人間”の構図で物語が描かれます。
ナザリック(アインズ様)サイドに肩入れすれば、爽快なんですけど・・・。
人間サイドに肩入れしちゃうと、結構グロい作品かも知れないです。
{netabare}対フォーサイト戦や、対ガセフ戦{/netabare}など、少し心が痛みます。

オーバーロードのもう一つの魅力はコメディパート。
第1話の、アインズ様や守護者たちの日常は、かなり面白かったです。
それ以降も、デミウルゴスに対する、アインズ様の知ったかぶりとか、定番ネタも面白かったです。

第4期を期待して待ちたいと思います。



《以下、各話レビュー的何かです》
{netabare}
【第1話】
OP、EDが、いつもながら、とてもカッコいい。
OxTとMYTH&ROID、OPとEDの担当が1期、2期から入れ替わっている。
こういう変化は、ファンには格別の御褒美ですよね。

ナザリックの日常回。
さりげなく、第2期のおさらい。
さりげなく、新キャラ登場。
このさりげなさが、とても良い。

コメディ回であり、サービス回(?)でもある。
しかし、アインズ様の{netabare}入浴シーン{/netabare}って、需要ありますか?

【第2話】
相変わらずデミウルゴスに振り回されるアインズ様。
思わず声が出るほど、ウケた!

カルネ村編。
恐らく本編とは大きく関わらないであろう、カルネ村の日常が丁寧に描かれる。
第2期のリザードマン編とも通じる、丁寧な作風が嬉しい。

【第3話】
カルネ村編のつづき。
エンリの大変な一日。
そして、恐らく、アインズ様にとっても大変な一日(笑)。

いちいち説明がなくとも、エンリの背後でアインズ様が暗躍している様子がうかがえる。

ルプスレギナ。
エンリに絶妙なアドバイスとしたかと思えば・・・。

【第4話】
はい!ルプスレギナちゃん叱られました(笑)。
「ほうれんそう」は組織の基本ではありますけどね(笑)。

アインズ様はアウラを連れて、巨人と魔蛇のもとへ。
しょせん、ハムスケと同レベル。
結果はおのずと・・・。

【第5話】
巨人の群れがカルネ村を襲撃。
前話との繋がりから、アインズ様の指示を受けた魔蛇が、陰で糸を引いていることは容易に想像が出来る。
ルプスレギナちゃんも無事にテストをクリア。

エンリとネム、ンフィは、アインズ様の招待でナザリックへ招かれる。
甘味に目覚めたエンリが可愛い!

【第6話】
捕らわれのデスナイトから始まる、バハルズ帝國編。
皇帝役は櫻井孝宏さん。
パンドラズ・アクター役の宮野真守さんの時も思ったけど、有名声優さんの贅沢使いは人気作ならでは。

デミウルゴスの提案を受け入れ、アインズ様も動く。
冒険者とは異なる組織。ワーカー。
フォーサイト。
この後の話の中心になるんだろうな。

【第7話】
ワーカーたちがナザリック地下大墳墓に、盗掘目的で忍び込む。
いうまでもなく、これはアインズ様たちの企て。
次々と排除されるワーカー。

恐怖公の声優さんは神谷浩史さん。豪華声優の贅沢使い。これも人気作ならではですね。

ガゼフに匹敵するともいわれる天才剣士・エルヤーがハムスケに一蹴される。
三人のエルフの奴隷に見捨てられた末路は惨めでした。

【第8話】
この回は純粋に面白かったですね。

{netabare}アインズの「仲間」というキーワードからフォーサイトのリーダー・ヘッケランが導き出した答え・・・。
『ナザリック地下大墳墓にいるアインズに宜しく』
一見、間違っていない。
しかし、第1期から視聴している視聴者なら分かりますよね?
{netabare}至高の四十一人のメンバーなら「アインズ」ではなく「モモンガ」と呼ぶ。
守護者なら「アインズ様」と呼ぶ。{/netabare}
仲間の名を語った嘘にアインズ様が激怒するのも無理はない。

クレマンティーヌ戦と同様、はじめは戦士として戦うアインズ様。
理由は、{netabare}恐らくあの首輪{/netabare}?

次にマジックキャスターとしての力を見せつけるアインズ様。
アインズ様が魔力探知阻害の指輪を外した途端、アルシェが嘔吐。

『タッチオブアンデス』
超位階魔法保有者のアインズ様にとっては恐らく下位の魔法。
だけど、フォーサイトの面々には目にしたことのない高位の魔法?

イミーナを庇い犠牲になったヘッケラン。
自らの命と引き換えにアルシェを逃がすよう懇願するロバーデイクとイミーナ。
そこでアインズが導き出した答えは・・・。
{netabare}シャルティアに対して『苦痛なく慈悲深く殺せ』と。
「そこのどこに慈悲があるというのですか!」
『教えてやろう。このナザリックにおいて死は、これ以上の苦痛を与えられないという意味で慈悲である』{/netabare}
ひえ~っ!
まあ、実験材料にされたり、拷問を受けたりetc・・・。
そんなナザリックでは、苦痛の伴わない死は慈悲なのかも知れない(笑)。

アルシェとエントマの{netabare}声優さん{/netabare}が同じ理由がここにあったんですね。

Cパート。ドラゴンとともにアウラとマーレが王宮を襲撃。
まず先に相手に手を出させておいて、それを口実に、後から相手の本陣に乗り込んで、相手を屈服させる。{/netabare}

【第9話】
ジルクニフにとっては恐怖の一日だったでしょうね。
{netabare}居城に乗り込んでこられたら、目の前で大量殺戮。
ナザリックに呼びつけられたら、デスナイトの出迎え。
玉座を間を一望しただけで把握できるであろう、圧倒的な財力と武力。{/netabare}

ジルクニフ一同が帰った後の玉座の間のくだりは、とても面白かった。
アインズ様の心の叫びと守護者たちの過大評価!
これぞオーバーロードの真骨頂!

ラストの演出はとても良かった。
アインズ様の圧倒的な魔力を目の当たりにした{netabare}フールーダの{/netabare}声の上ずり方。
興奮と歓喜が否応なしに伝わってくる。
{netabare}フールーダの方を見向きもせずに前を通り過ぎるジルクニフとそれを見送るフールーダ。{/netabare}
言葉が無くても、お互いに察し合ったことが伝わってくる。


【第10話】
王国と帝国の戦争が近づく。

レエブン公は第2期ぶりですね。

第1王子のおバカぶりが笑える。

【第11話】
エンリ将軍が誕生し、第1王子のおバカな行動が、笑えない事態を巻き起こす回。
そもそも、情報収集に行くだけなのに、{netabare}5000人もの{/netabare}兵士を引き連れて行けばどうなるのか?
情報収集すらまともにできないおバカぶり。

数で押し切ろうとしたら、逆に数で押し込まれて、撤退・・・。
おバカ丸出し・・・。

アインズ様が動揺するさまも面白い回でした。

【第12話】
アインズ様の超位階魔法に王国サイドも帝国サイドも圧倒される回。

ところで、アインズ様が言っていた、『3人いや4人の殺してはいけない人』って誰と誰なんですかね?
{netabare}クライムとガゼフは決定でしょうね。
クライムには、ラナー王女から目立つ鎧を身に着けるように指示がありましたからね。
これは、デミウルゴス辺りからの入れ知恵でしょうね。
大勢の中で間違えて殺されないように、目立つ鎧を身に着けろ、と。
ガセフも、この後アインズ様からスカウトされましたからね。
まず間違いないでしょうね。{/netabare}
残りの2人は、今、戦場にいるのか?いないのか?で意見が分かれちゃうかもしれないですね。
今、戦場にいる場合なら{netabare}国王とレエブン公かな?{/netabare}
今、戦場にいないとすれば、{netabare}ラナー王女とザナック第2王子かな?{/netabare}

【第13話】
{netabare}アインズ様を殺せるほどの武器の存在。{/netabare}
シャルティアの精神支配のくだり以来の重要な話となりそう。

パンドラズ・モモン登場(笑)。
{netabare}『トウッ』って・・・。{/netabare}
思わず{netabare}『お前』{/netabare}って言っちゃった、アルベドが可愛い。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 61
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

喝采せよ

以前、オーバーロードの真髄は、
コメディにあると宣言しましたが、
ナザリック面々の日常で始まるなんて、
これですよ、楽しい初回でしたね。
2期より格段に楽しくなってきた。
その後、世界征服に向けて、
着々と歩を進めることになるのでしょう。

しかし原作を知らない私は、
隣国がどこなのか、どの方向に進軍しているのか、
登場人物も多く名前もわからない始末。

ウィキを調べては頑張っていますが、
何と「五大最悪」なるものを発見しました。
それぞれが領域守護者とのことですが素晴らしい。
今期で出てくるのでしょうか?
その名もニューロニストペインキル。

最終話視聴追記。
{netabare}やはり壮大なファンタジーは、
アニメでは難しいのでしょうかね。
シンプルな構造を取れませんから。
魔導国建国、いよいよ歴史の表舞台へ。
当初の目的を忘れそうになりますが、
きっとこれで良いのでしょう。{/netabare}

活字ではより面白いのでしょう、率直な感想です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 60

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

“なんだかんだ”勧善懲悪が“おこっている”

期待値が高くYoutube他、ファンサイト等で賛否が飛び交っていた「オーバーロード」シリーズも第三期が終わり、
アインズの事を何だかんだ正義側だと認識している視聴者より、そう見せたのはアニメ制作側に問題が有りました。

作中で何度も触れる“悪のギルドで人間を虫程度にしか思わない”ような“悪のロールプレイ”に徹した主人公陣営は、
数々の非道な行いを利己的に果たします。これを少なくない数の視聴者に捉えさせられなかった理由は何故なのか?
残酷描写を省いた事が問題なのでは無く、原作から切り貼りする取捨選択を機能させていない事と、TVアニメの性質上
作品が愛される為に施した「既知のジャンルへの軟着陸」が原因だった為に起こった弊害であると考えています。

古い話で申し訳無いですが、マクロスFやマクロス⊿などの祖である「超時空シリーズ」は商業として大コケしていて、
※「超時空世紀オーガス」「超時空騎団サザンクロス」の二作は新しい試みで前作を越えようと試行錯誤した結果、
設定の奇抜さや挑戦的なデザインが玩具メーカーに大打撃を与え、スポンサーを倒産に追い込む事になりました。
(※日本の代表的なメカニックデザイナー宮武一貴デザインですが、残念ながら多数派に寄らない不遇の秀作。)

オーバーロードでも、エンディングの絵でアニメ化してくれとファンが嘆いていた事が本質を突いていて、
挿絵の「so-bin」氏が描いた冷たくダークファンタジー然としたタッチや、悍(おぞ)ましい姿と人ならざる目は、
人型へと擬態をしていても一目瞭然で“人間と分かり合えるはずのない人外”としてデザインされているのです。

一括りに“俺ツエー系厨二作品”などと言われますが、本来は神代の邪に立ち向かう人間が、為す術無く蹂躙される
『ハワード・フィリップス・ラヴクラフト』が生み出した世界が、目指す方向性に該当します。アニメではポップに、
既知のジャンルで語られるよう“軟化させた”事で多くの人に受け入れられました。表現を柔らかくし過ぎた結果、
多くの視聴者に間違った捉え方をされた事は悲しく、もっとダークな世界を理解させられただろうと思っています。

――覗きこんだ子供の顔に背筋が凍る。美しく整った顔から覗いた瞳は、ガラス玉のように無機質な物に映った。

なんて文章があるとして、「動画・効果・カメラアングル・音楽・SE・声優の演技」で表すのがアニメの仕事で、
どれだけ台詞で煽っても迫真の演技を見せても、絵の上手い下手に関わらず画面に説得力がなければ意味が無いし
アニメで省かれたシーンを補完できる原作既読の我々と違い、想像し難い台詞や演出が数多くあった第三期でも、
要素を詰め込み過ぎた末に必要のない物で埋め、見せ場を邪魔してしまい全体が大きくボヤけてしまった気がします。
例えればヤン車のフロントガラスをデコってみたら、ゴチャゴチャして見栄えと視界が悪くなったようなものですね。

全てを求めるのは酷だと視聴者が見逃した小さなヒビは亀裂となり、互いに大きな隔たりを作ってしまった。
小説(Web版・書籍版)と比べ、鈴木悟(アインズ)が体感し目に映した世界は、全く違うのではないだろうか。
この問題はコンテンツを再現するか新しく構築をするかで賛否が別れますが、私はこの結果を不快には思いません。

互いのファンが居る限り間違いではなかったと、そう思っています。


・過去レビュー【↓原作既読目線の楽しみ方はコレ】

 語ろうと思えば一話で5000文字くらいのレビューになるので自重して、お風呂レビューにします(´・ω・`)?
風呂のシーンで至高の御方である「るし☆ふぁー」さんのお名前が出ました。ポイントは☆と平仮名ですね。
『オーバーロード(3)Blu-ray特典スペシャルボイスドラマCD vol.2』で、ナザリックの風呂にあるライオン像が
少し動いた気がするけれど気のせいかなと話の最後にアウラが言っていて、今回のシーンとも繋がる話でした。
風呂を守護するかなりの強敵らしく、ゴーレム製作を担当した“るし☆ふぁーさん”のイタズラ心で作られました。
ズシーン!ズシーン!という音はアルベドの真の姿。マナーが悪かった為、風呂の守護者が作動したのでしょう。

このシーンは『オーバーロード6 王国の漢たち[下]』の【ドラマCD付特装版】からも話がつながっていました。
ナザリックの階層守護者達は会社で言うと重役。金欠だったアインズは給金の代わりに守護者たちに必要な物を
書き出すよう命じますが、当の本人たちは至高の御方にお仕え出来るだけで満足だと言い、全く話が進みません。
そこで提案されたのが「アインズ様と○○出来る券」という至高の御方と何かをしたいという願望あふれるもので、
与えられた給金を使い、互いに欲しいモノをオークション形式で競り落とすことになってしまい――――――。

――オーバーロードⅡ一巻。スペシャルドラマCDでは続きがあり、各人がアインズに何をして欲しいかが決まり、
その中の一つが「一緒にお風呂券」だった訳です。今回のみんなでお風呂へ入るシーンへとつながっています。
これはデミウルゴスの提案で、自身の創造主であるウルベルトが裸の付き合いなるものがあると言った事が理由。

なんで急にお風呂なんだ?と不思議な上、女風呂では無く男風呂を映しますが実はそういう理由だったのですね。


そしてラジオも終わってしまいました…。ここで一旦アニメの流れは落ち着くでしょう。
アプリゲームはこれからリリースなので、間の期間を埋めてくれるかも?

スタッフやキャストの皆様、本当にお疲れ様でした。アニメでまたナザリックの面々を見られるのを待っています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 42

69.1 11 国王で王女なアニメランキング11位
テイルズ オブ ジ アビス-TALES OF THE ABYSS(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (560)
3381人が棚に入れました
二大国・キムラスカ・ランバルディア王国とマルクト帝国により危うい均衡が続いている時代。
キムラスカ公爵家の一人息子・ルークが敵国マルクトに誘拐された。それから7年後、自分の屋敷に軟禁されているルークは、師匠・ヴァンとの剣の修行が唯一の趣味となっていた。
そんな折、ルークはヴァンを殺そうと屋敷に侵入してきた少女・ティアと超振動を起こし、彼女とともに見知らぬ場所に瞬間移動してしまう。屋敷に戻るため、ルークはティアと行動を開始する。その旅路で、ルークは様々な人と出会い、自分の生まれた意味を知ることとなる。
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

癖の強い部分を好きになれるかが評価の分かれ目

2008年放映のTVアニメ。全26話。
ゲーム原作、未プレイです。

最初、設定や用語を理解するのにちょっと大変でした。

ストーリーはほぼ原作通りだそうですが、複雑な部分やちょっと鬱寄りな展開もあったりで、意外と評価が割れているようですね。
尺がギリギリでどんどん話が進むので、もう少しゆっくり世界観やキャラクターの心理を楽しみたいなと思う時も。
ですがアニメスタッフの原作愛が感じられて、最終話のEDまで含めてとても良かったです。

キャラクターは全体的に美点と欠点がはっきりしていて、私は割と誰にでも好感が持てました。
ルークが序盤酷い態度なのは私も頭を抱えたくなりましたが、彼の背景を知ってからは成長した姿をとても楽しみにできました。…私はどうもそういうの好きなんですよねw
ただ尺の関係もあったのか、敵キャラクターが掘り下げ不足なのは少しマイナスでした。

作画、声優さんの演技、音楽なども水準高めで安定していて、全体的なクオリティという点では見やすいと思います。

{netabare}
「生まれた意味を知るRPG」というゲームのアオリ文句のとおり、自分の出生や過去と向き合うキャラクター達を丁寧に描いた良い作品だったと思います。レプリカ問題とあわせて自分の居場所を問う展開に繋がっているのも非常に良かったです。

ルークについては、最初からなかなか憎たらしい性格で描かれていたので成長キャラだろうと緩く見ていた部分もありましたが、中盤で仲間達に冷たい態度を取られるのもまあ当然だな、と。
成長途上の子供であると見るか、大使の任を背負った公人と見るかで視聴者の感想が割れるところだと思うのですが、少なくとも本編内では公人として扱われていると私は考えています。仲間達全員、軍人だったり王族だったり導師だったり、子供ながらにしっかり働いていたりと、「公人」としての責任感が大きく、彼らの考え方がルークとの軋轢を生んだのは自然な流れだったと思います。

アッシュと自分が違う人間という結論自体は予想が出来ますが、そこに至るまでにルークにいくつもの大きな決断を経験させているため、オリジナルとレプリカの問題にもキャラクターそのものにも厚みが出ていたと思います。
ルーク自身が生まれてから7年とわかってからはちょっと可愛く感じる時もw
本人がショックを受けている時にミュウが一緒にいてくれて安心できました。マスコット系は普段あんまり好きにならないのですが、ミュウはルークを支える姿が健気で可愛かったです。


女性キャラもお気に入りでした。ティアもナタリアもそれぞれ違うタイプですが、健気でしっかり者で可愛い女性でした。

特にナタリアは女の子らしい少し勝手な考えも個人的には魅力だったり。女性として元のルークに戻って欲しいという願いは当然の事だと思います。
勿論それはレプリカのルークには可哀相なことでしたが、ナタリア自身も「代替品」であった事実に直面してからの成長は立派でしたし、その騒動の中でルークとの関係を再構築した部分は本作の中でも特に好きでした。

ルークに約束の言葉を言ってもらったシーンは印象的で、
自分がこれから王女として国のことを第一に生きるため
大切な幼馴染みの一人であるルークとも、アッシュと同じ重さで同じ約束を交わしておきたいから
おそらく戻るつもりのないアッシュのことを振り切るため
…など色々感じさせられました。
アッシュと幸せになるのを期待していましたが、アッシュもナタリアもそれを諦めていたようでちょっと切ない。

ラストシーンで戻ってきたのはルークかアッシュか、本編内の描写で予想は付きますがそれは「言わぬが花」って感じなんじゃないでしょうか?わざわざ語らないのもいい演出でした。
{/netabare}
(2017.2.15)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

生まれた意味を知るアニメ

ゲーム原作のストーリーを忠実に描写、オリジナルな展開は全くないです。
他のテイルスシリーズのアニメ化した作品と比べると尺が全26話と明らかに長く、原作の広大なストーリーを強引な展開で壊すことなく満足な仕上がりになっていました。
(ファンタジアなんか無理矢理4話で詰め込んでいましたから)
序盤の主人公は典型的なチャラ男で、かなり不快でイライラしますが、この作品の見どころは主人公の成長・変化なので長い目で見てやって下さい。
ストーリーはかなり重いシリアスな展開が最初から最後までずっと続きますが、テイルズシリーズの中でも人気の高い作品だけにとてもいい内容です。
突っ込みを入れたくなるような主人公の変化には感動すら覚えました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

448号 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

暇があれば…

まず1~3話まで見た感想としては、主人公に対する嫌悪感がヤバカッタです(怒`・ω・´)ムキッ
横暴、自己中、典型的な貴族っ子でetc.
とにかく最悪だと思いました(´▽`)www
でもそこで断念しゅてはいけない!
見続けていく内に、だんだんと性格が変貌していき…
結構僕の好きなタイプの主人公になってくれました(≧∇≦)
なので、まずこのアニメの見どころは主人公の成長する姿です!!

次にOP,EDのレベルがヤバイです(≧∇≦)
僕自身BUMPの大ファンなのですが、その切欠をつくってくれたのがこのアニメです。
ですから、きっとあなたも好きになる(。・ω・)ノ(はずwww

他には、キャラの台詞がフルボイスなのでゲームには無いよさが有ります。
またゲーム原作だから割と時間の問題でカットせざるを得なかった筈なのですが、それを感じさせない自然な流れがあり何の違和感もなく見れます。
だからゲームしかしていない人も見るべきです!!

まとめると自分探しをしている思春期の人にはオススメのアニメです。
僕も中3ですが、これを見て相当考えさせられました。
後、これは面白いかどうか意見が分かれると思います。
ギャグが大好きな人にはあまりエンジョイできない場合があるかもしれませね。(見ること必須)

ここからは個人的な批判になりますが、満足したアニメだったのですが、見た当初の僕はバトルを見るために見ていたので尚更なのですが、バトルシーンが呆気なさ過ぎます。
最後に近づけば近づくほどそれを感じました。

とにかく口説いですがオススメです(。・ω・)ノ
暇があれば是非o(`・ω・´)○

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

61.7 12 国王で王女なアニメランキング12位
輪廻のラグランジェ season2(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (394)
2146人が棚に入れました
青い海の広がる千葉県・鴨川市。明るさと行動力が自慢の京乃まどかは、鴨川女子高校・ジャージ部のたったひとりの部員として、今日も人助けに奔走する。しかし、ランと名のる不思議な美少女から「ロボットに乗れる?」と頼まれた日から、彼女の日常は一変する。鴨川の街と人々を守りたい!――その一心から、宇宙から襲来した敵と一生懸命に戦うまどか。最初は戦いを怖れていたラン、そしてランとは別の目的で地球に潜入していたゆるふわな少女・ムギナミも加わり、彼女たちの乗る3体のロボット"ウォクス"は鴨川の海を守る。激しい戦いの一方、ランもムギナミも鴨女ジャージ部に入部。いつしか、まどか達3人は、立場も性格もこえた不思議な友情で結ばれていくのだった。敵がウォクスを狙う理由とは?そして、"輪廻"とは何か? 数々の謎が渦巻く中、まどか達は愛する鴨川のため、ウォクスで大空へ飛び立つ!


声優・キャラクター
石原夏織、瀬戸麻沙美、茅野愛衣、野島健児、吉野裕行、松岡禎丞、中村悠一、小野大輔、金元寿子、興津和幸、能登麻美子、浜田賢二、井口祐一、保村真、田中理恵、藤村歩、川田紳司、中島愛、山口立花子、三森すずこ

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ユリカノでスピンオフはどうかな。

終盤に近づくほど、難解なストーリー。
戦ってみたり、仲直りしてみたり、宇宙に行ったかと思えば、日常パートにもどったり。
目まぐるしい場面展開に一貫性がありません。

それと、過度な鴨川押しはどうかなと思います。
鴨川が良い所なのは重々承知。
そこまで強調しなくても。

今期も当然絵は美しい。
でもストーリー破綻を考慮すれば、これも色あせます。

今期は、ユリカノの個性が光っていました。
ユリカノのビジュアルと性格と声は私好み。
今度はそのベクトルのスピンオフ作品が見たいです。
もちろん鴨川抜きで。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

開始早々、突然の展開にビックリです・・・(゚o゚;;

この作品は、分割2クールで放送された後半分です。前半と後半の間にOVAもあるので未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

振り返ってみると、物語の前半は壮大な導入部だったように思います。メインキャラが集結し、ジャージ部の部員が3人になり、ウォクスと呼ばれるロボットの性能が明らかになり・・・一生懸命頑張る人達を応援する鴨川のみんなに感動しながら視聴していて、ストーリーが完全に頭から飛んでいましたが、元々は太古の昔に発見された「ウォクス粒子」をめぐる戦いの物語だったんですよね^^;

そう考えてみると、前半では物語の核心に触れる伏線は全く回収されていなかったようです。その分、後半ではしっかり回収してくれるので、後半も見応えは十分です^^

この後半は、まどか達が高校3年生になったところから始まります。3年にもなると将来の進路を色々考える事があり、まどかも決められずにいました。
そのような矢先、まどかは再びランとムギナミと再会する事になるのですが、そこには、とんでもない展開が待ち受けていたのです。

前半でランがまどかと別れる際、「必ずムギナミを連れて鴨川に帰ってくるから・・・」という感じでエンディングを迎えていただけに、この展開は衝撃的でした。ランもムギナミも兄を慕っていて、そして兄がそれぞれ別の国の国王で国の方針がそれぞれ違っていたら、二人は同じ方向には進めないのも分かるんですけどね・・・^^;
紆余曲折ありましたが、3人がまたジャージ部として復活できた時はホッとしちゃいました^^;

そして、ウォクス粒子をめぐる物語もこの辺りから一気に広がります。色んな出来事が起こります。物語も壮大なのですが、それは見てのお楽しみです♪
もちろん、鴨女ジャージ部の3人も大活躍です^^
前半では「兄を慕っている」・・・この気持ちに対する言動はとても正直だったと思います。
後半はこの言動に深みが増します・・・兄を慕う気持ちはきっと変わらないのだと思います。でも、慕うだけじゃなく、時には状況を俯瞰して正しい方向に導く事の大切さに気付き行動に移します。夢中で背中を追いかけてきた時の慕い方と形は違いますが、慕っているから出来る事もあると思うので、私的には展開が腑に落ちたと共に、すっかり引き込まれた作品になりました^^

こうしてエンディングを迎えるのですが、最後も納得でした^^
まぁ、前半から3人を見てきた方にとっては、想像の範囲内だったかもしれませんが・・・^^;

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

友情パワー炸裂

女子高生のロボットアニメ、第2期であり完結編です。
ロボットものの体でありながら、その実態はキャラアニメであるのは衆知の事。
3人の仲良し女子達の、友情と青春の苦悩の物語。
宇宙規模の戦争の話であっても、明るく問題解決してしまう、ある意味で異端なロボットアニメ。
・・・・というか、ロボットアニメに分類されるのかなぁ?これ^^;


古代技術のこと、遺跡のこと、過去の戦争のこと、などなど。
それっぽい基幹となる設定やお話の筋道はありますが、そこは大した問題ではないと思われます。
地球が滅ぶとか惑星が破壊されるとか、大仰なことを言ってますが、根っこのところまで深刻にならないのが作品カラー。
結局は、「まどか達が頑張ってなんとかしちゃいます!」という行き当たりばったりな展開にしかなりません。
これは、本作美点でもあり欠点でもあります。

SFやロボットアニメとしては陳腐になる。
キャラアニメとしてはいい雰囲気を作ってる。

やはりキャラを見るもの、彼女達の信頼と友情を愛でるアニメなんでしょうね。そういう見方で鑑賞すれば良かったと思える作品です。
(突っ込み所はこの際気にしません^^)
主人公が主人公らしく、前向きに皆を牽引して体当たりで問題を解決し、大団円を迎える。
そういうのが正しい、というか、それ以外だと違和感を感じます。
予定調和といわれようがなんだろうが、3人娘の行く末に幸あれ!で締めくくらないと落ち着かない。
「まるっ!」
「わんっ!」
「かしこまり~」
さもすれば寒いばかりになる決めポーズや決めゼリフでですが、もうそれでパチッと終わらせていいよ、君達は。・・・みたいな心境になるのは、この作品ならではですね。


EDの、ジャージ部魂♪ジャージ部魂♪がやけに頭に残ります。
明るく楽しく前向きに。
そんなのがお似合いのロボットアニメでした。
・・・・やっぱり、ロボットアニメに分類されるのかなぁ?これ^^;

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

73.9 13 国王で王女なアニメランキング13位
転生王女と天才令嬢の魔法革命(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (367)
1052人が棚に入れました
パレッティア王国王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアには前世の記憶がある。 魔法が当たり前に存在する世界に転生し、魔法使いに憧れるアニスフィアが夢見たのは、魔法で空を飛ぶという、破天荒で非常識なことだった。けれど、なぜか魔法が使えないアニスフィアは日夜、キテレツ王女とあだ名されながら、怪しげな研究に明け暮れるはめに。 ある夜、お手製魔女箒で空へ飛び立ったアニスフィア。暴走する箒が飛び込んだのは、貴族学院の夜会。そこでは、魔法の天才と噂される完璧公爵令嬢ユフィリアが、アニスフィアの弟・アルガルド王子から婚約破棄を宣言されているところだった。声もなく流されるユフィリアの涙を見たアニスフィアはそっと手を差し伸べる。 ──この魔法はあなたの笑顔のために。2人の少女が未来を切り開く、「転生×天才」魔法ファンタジー!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

詰め込み過ぎ。百合なのに心情が弱い。魔道具が活かしきれません。

1話 超期待枠です。アニメのクオリティが高い、ヒロインがいい。

{netabare} 異世界ものは他の皆さんのレビューまちで選ぼうと思っていましたが、アベマのサムネが良かったので視聴。
 いや、作画もいいですけど、構図も演出もキャラデザもいいですね。ボカシをつかった遠近法やおありと俯瞰の構図を取り入れるアニメは出来がいい事が多いです。アニメのクオリティに信頼がもてます。1話の引きも悪くないですし。

 「聖女の力は万能です」以来のハイクオリティな異世界です…と思ったら同じ制作会社ですね。なるほどこれは期待枠です。
 そしてヒロインの設定いいですね。可愛いです。空を飛ぶという夢も期待できます。また、対になる娘もいいですね。憂い顔がたまりません。笑顔が見たい。
婚約破棄ものですが、「守るべき節度が…」というセリフから言って原作のクオリティが高いんだろうなあと思います。

 もう原作ぽちっちゃおうかなあ、と思うクオリティでした。2話確認して、良ければ…

 追記 結局文庫をポチってしまいました。5巻品切れです。早く増刷してください。{/netabare}

2話 いいですけど王女語りすぎかな

{netabare} 王女だけでなく登場人物が気持ちをしゃべりすぎかなあと。余韻や表情で読み取れるよう出来る部分もしゃべってしまっているし、その気持ちを演出、ストーリーで見せてくれればもっといいのに、と思います。作品が安っぽくなる気がして勿体ないですし、セリフは整理した方がアニメを見ていて作品世界に入り込めます。
 なろう原作ならスマホ前提で短文でセリフ多いのは仕方ない部分もありますが、アニメのレベル上げるならセリフを整理した方がいいかも。しゃべらせたほうがテンポが良くなるという狙いもあるでしょうけど。

 あとは王女に劣等感が無さすぎなのがキャラに分厚さが出ない気もしますが、これからかもしれませんしそこも含めて転生の設定を明かしていないのが気になります。
 
 まだ、原作は読み始めてませんが、EDの感じから言って、いつか転生の理由とかわかるんですかね?そこを隠しているのがいいですね。王女のキャラ設定はそこにつながるんでしょう。

 あと、1話目よりちょっと映像が安っぽくなった?クオリティは高すぎなくてもいいですけど、アベレージを維持してほしいなあ。{/netabare}



4話 うーん。話はいいけどテンポが遅いかも。1クールでどこまでやるんでしょう?せっかくのいいキャラとポテンシャルがもったいない気がします。

{netabare} キャラも話もいいんですけどね。どうもテンポが遅いというか、しゃべりすぎ、会話劇が多すぎで展開しないというか。「聖女の力は…」の時の軽快な展開に比べてちょっと見劣りするかなあ。小説で6巻らしいので2期目を考えるとぎりぎりですけど、それを考えると間延びする気がします。5巻を1期でやり切るくらいでやらないとラノベ、なろう系は会話が多いですからどうしても薄くなるでしょう。
 種まきはいっぱいしてますよね。竜と王子とあの黒い女性の正体となにより王女は何者が何も描かれず4話ですか…

 うーん。俺たちの戦いはこれからだ、で終わらせる気でしょうか。もったいない。作品のレベルを保てないで間延びさせるのは本当にもったいない気がします。まあ、半分くらい言ったところでもう1度1話から再視聴はしてみますが。

 原作6巻分届いているので先に読んでみることにします。


 で、2話で感じた画面の安っぽい部分ですが、うーん。安っぽいというより遠景の時に気の抜けた作画がある気がします。3DCGの特徴…なんでしょうねえ。引き画の時に線の数が減るせいか、細かい部分が省略されるのか、アップでは気が付かない歪さがでるのか。ベクター処理というかフラクタル化みたいな感じで、3Dモデルで遠景になっても線のクオリティを下げない工夫が必要かもしれませんねえ。{/netabare}

5話 久々にテレビアニメで熱くなりました。ワクワクドキドキで本当に面白いと素直にいえます。

{netabare} テンポがどうとか作画がどうとか前回までいろいろ文句はいいましたが、いいですね。5話。

 魔薬(マヤク)が出てきて「フルでいくのらー」になったときはどうかとも思いましたが、熱いヒロインの熱い戦いがたまりませんでした。

 魔法にかける想いがキャラ付けに活きています。異世界ものもこういう話なら本当に面白くできるんだなあと感動しました。やっぱりジャンルじゃないですね。また、熱血だけでなくて、「魔法科学」と人体の能力、あるいはコンプレックスについてもありそうですね。そこもキャラの奥行になっています。

 いや、本当に面白かったです。{/netabare}


11話 描きたいことと異世界設定の不釣り合いで損をしているかも。

{netabare}  本作はまずギフテッド…生まれつきの才能は努力で覆るということが言えます。また、ノブレスオブリージュ、アイデンティティ、格差社会と分断や既得権益を埋めるのが技術だということ。世襲の否定、職業選択・働く女性の問題等々かなり意識して話に組み込んでいます。百合の部分、つまりLGBTの部分もありました。

 キャラごとの抱えている問題のエピソードへの落とし込みもできると思います。そういう意図については非常に好感がもてます。話の展開もこの1クール分は事前に意図して設定を作ったのでしょう。ちゃんとやりたい事を描くための舞台設定ができていると思います。
 ですが、少し語りたい事、現代的な諸問題が直接的過ぎる気がします。ともすれば非常に説教臭い感じがしなくはないです。

 単純に異世界百合ものを楽しみたい、という層からするとかなり個々のキャラにストレスがかかっています。異世界的なノーストレス展開ではないですよね。本当はそういう話を望む層に対するアンチテーゼでもあるんですけど。
 それと原作もそうですけど、11話からの展開はちょっと急ですね。もう1エピソードあって妖精を深掘りしてユフィの選択があったほうが説得力があります。

 本作はキャラは魅力的だしそれぞれの個々のエピソードもワクワクします。アニメの作画も演出もレベルが高いです。

 類似例として思い出すのが「響け!ユーフォニアム」ですが、話の展開のうまさ、オブラートにつつんでストーリーで魅せる部分では、ユーフォより劣っているかなあという気がします。本作はストレスや内面を全面に押し出して説明しすぎですね。
 込められている意図については、本作のほうがかなりアップデートされています。

 それとユフィというキャラが描き切れていない…というかキャラ設定にブレが感じられるのが惜しいなあという気がしました。そこが11話前後が急展開に感じる要因なのでしょう。

 頭使わないほうが好きな視聴者からは不評でしょうし、真面目に見ている人にとっては面白いですが、少しユフィを含めて周囲のキャラがご都合主義かなあという気がしました。
 こういう批判はレベルが高いアニメだからできるのであって、普通の異世界ものならここまではいいません。

 あと音楽性はなんとかしましょう。レベルが釣り合ってません。{/netabare}



最終話 テーマ性とヒロインのキャラ、設定はいいです。ただ…

 アニメの水準も高いし、尻切れトンボにせず2人の行く末を提示したのは評価できます。テーマ性、ヒロインのキャラ造形、設定や世界観などは非常によかったと思います。
 王女としての役割、役割、やりたい事、家族構成など、生まれと環境と個人の能力・気持ちの部分が交錯してうまいプロットだったと思います。

 ただ、前半のワクワク感と後半のテーマ性を描く部分に入ったときのギャップですね。これはユフィというキャラを扱いきれていない、あるいは設定を上手く活かしきれていない気がしました。
 特にせっかくの百合ものなのに、心情の部分でアニス・ユフィの双方の気持の部分が薄かったですね。ユフィ→アニスはわからなくはないですが、アニス→ユフィに納得感がなかったですね。

 それと魔道具についてのカタルシスがないので、アニスが何を成し遂げたのか、成し遂げるのかも中途半端でしたし、ユフィとアニスの立場の逆転的な部分も妖精設定の弱さから納得感がイマイチでした。アニスの素性についての示唆はちょっとありましたけど、そこの部分が全然描けていないわりに、2期を前提にという雰囲気でもない感じです。

 いろんな要素のレベルが極めて高いですけど、肝心のお話の部分があせりすぎたのか、詰め込み過ぎたのか、人間の行動としての説得力がいまいちでのれませんでした。むしろ前半のアニスのハチャメチャのキャラのほうが面白かったし納得感もありました。

 ということで、低い評価はつけたくないですが、最後の3話が良くなかったですね。ということで画竜点睛に欠くというか、竜頭蛇尾というか、そういう感じでした。

 評価3.9で調整しましたが、ちょっと高すぎかもと悩みどころでした。


追記 感想に変化は有りません。やっぱり相対的に点数高すぎる気がします。作画が良いのはそのまま。キャラが表面的だった分、キャラと調整で使っている声優さんの評価を落とします。3.6なら丁度いい気がします。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おまえらみんな、真面目かっ!

見た目や言動がストレートにド真面目なマゼンタ公爵家令嬢ユフィリア(ユフィ)はもちろん、一見ふざけた魔道具を作り普段はおちゃらけた言動も目立つパレッティア王国第一王女アニスフィア(アニス)も含めて、彼女たちの親兄弟など主要登場人物のことごとくの根が真面目という、ある意味堅苦しいアニメ作品ですね。

アニスはいわゆる「異世界転生」キャラではあるらしいのですが、具体的な転生描写はなく、転生前の記憶も断片的な物であるようです。いわゆる「現代日本知識で無双する」系のなろう的な異世界転生作品ではありません。

アニメは一応区切りの良いところで1クール終わっていますが、コミカライズはアニメに追い抜かれているため、続きの話を知りたければ現時点だと原作を読まないといけません。

本作のキャッチーな部分はアニスとユフィ、あるいはその他の女性同士のカップリングによるいわゆる「百合」描写が担っているのですが、ストーリーとしては常に「相反するふたつのポリシーの衝突」という軸で作られています。

わかりやすい対立は「既得権益の維持か万人の利便性か」みたいな辺りだとは思うのですが、とにかく衝突する当事者同士は極めて真面目に生きているので、ストーリーにある程度集中しないと置いていかれそうになるアニメですね。

ところで『聖女の魔力は万能です』とかもそうだったんですが、最近のディオメディアってけっこう異世界物を作らせるとイケてませんか?
(そう思ってるのは私だけだろうか…。)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 25
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異世界転生物のテンプレから何処まで自由に飛べるか肝が試される

原作小説は小説家になろうweb版、富士見ファンタジア文庫ラノベ版共に未読。


【物語 3.5点】
ま~た異世界転生物か?テンプレばっかしでツマラナイ。
こうした批判は声がデカくてよく響きますし、私も言いますがw

その実、いざ、お約束と違うことをされて自由に飛び回られても、
惰性で乗れずに、上空からふるい落とされる。

そんな感想がまず残った物語でした。


中盤までは、旧来の異世界転生物のパターンを踏まえて観ても付いて行ける程度に、適度な距離が確保。
今までにあまりない新鮮な異世界転生物だな。いい百合だった。5話で{netabare} ユフィはアニスに何度、愛の告白をするのかw{/netabare}
といった感じで、前半は、転生アニメ乱造を嘆きつつも、新味を期待して、つい観てしまう層に訴求。

ところが、後半に入ると、さらに捻りを加えつつ、新展開へと飛翔。
アニスもシナリオも暴走?と戸惑う方もいたかもしれません。


後半、折り合いのヒントにしたいのが、原作者・鴉 ぴえろ氏が『魔法少女リリカルなのは』の大ファンだということ。
“十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない”を地で行く魔法及び「魔学」の設定、世界観。
何より終盤、{netabare} 泣いてる金髪のあの娘を助けるために全力全開で撃ち倒しに行く件などまんま『なのは』w{/netabare}

結局、異世界転生物のテンプレから自由になって、濃い目の百合で『なのは』みたいな萌え&燃え友情バトル作品がやりたかったのだろう。
というのが私の結論です。


私はアニスがユフィに贈った魔道具「アルカンシェル」を見て、
『なのは』2期の次元航行艦アースラの決戦兵器と同じ名だと嬉しくなる程度には『なのは』厨なのでwこの展開は大歓迎。

ですが理解の拠り所を持たない視聴者のためにも、もう少し伏線、誘導が欲しかったかなとも思います。
例えば終盤の{netabare} アニスの葛藤の裏には転生者ゆえの孤独もあったはず。
そこはテンプレを嫌わずに、折に触れて強調しておけば尚良かったかなと思います。
アニスからユフィだけに伝えた前世の記憶。アニスを娘として受け入れているとの母の涙。
この辺りはもっと感動度が上がったのではと愚考します。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ディメディア。

上々。

掛け合いにリズムを生み出すキャラの各種顔芸。

魔力を持たない転生者アニスが憧れるに値するきらびやかな魔法エフェクト。

魔法の有無により固定化された貴族制、身分制下で荒廃と矛盾を抱えた社会。
それでも、あなたがいる世界は美しい。

これらを作画、背景美術から体感できる水準にあるのは大きいです。


何より箒型の魔道具にまたがった金髪王女に自由の大空へと拉致されていく銀髪令嬢は最高に絵になります♪


【キャラ 4.0点】
アニス&ユフィについては【3話までの感想】で触れたので割愛して、ここでは脇について。

アニスに仕える赤髪の侍女・イリア。
主人のオテンバぶりに釘を刺せるのは、主従の信頼関係あってこそ。
世間と摩擦を起こしてばかりのアニスにとっては、
ユーモアの効いた毒舌が数少ない心を許せる場所だったのではないでしょうか。

そういう意味ではダウナーな呪い探究家・ティルティも、
魔学に理解を示す懐の深さで、アニスに毒づいてくれる貴重な友人でした。

イリアは特殊な事情を抱えるレイニの癒やしとなり、
ティルティはアニスとの関係に悩むユフィに助言を与えたりと、
脇が人間関係を動かす潤滑油として機能していました。

イリアの入れる紅茶。私も一杯頂きたいものです。


【声優 4.0点】
アニス役の千本木 彩花さん&ユフィ役の石見 舞菜香さん。
百合沼に落ちると溶解力が凄まじそうなボイスの持ち主。
実際、{netabare} キスまで昇りつめた{/netabare} 二人は尊かったです。
お二人とも自由を抑圧された苦しさと、自由を得た解放感も、落差のある表現で好演。

アニスの弟でアルガルド王太子役の坂田 将吾さん。
序盤はユフィとの婚約を破棄した無思慮な未熟者。
と油断させておいて、後半は、アニスの王位継承権放棄も含む、王国の諸々の歪みを一手に引き受けた故の狂気も体現。


興味を惹かれたのがレイニ役の羊宮 妃那さん。
ユフィからアルガルドを略奪するポジション。
だが悪役令嬢じゃない。
ここもテンプレ打破を狙った風変わりなキャラでしたが器用に対応。
感心の余り、私はこの春、羊宮さんがヒロイン役を務める『僕の心のヤバいやつ』見てます。

作家のみなさん。どんどん凝ったキャラ作って、羊宮さんに無茶振りしちゃいましょうw


【音楽 3.5点】
劇伴担当は日向 萌氏。
優雅なオーケストラにより宮廷や空中戦を演出。
百合が深化する場面では、恋愛作品の音楽提供のキャリアも活かし、
アコースティックギターなども交えムードを盛り上げる。

OP主題歌は花たん「アルカンシェル」
ED主題歌は本編終わってもまだイチャつきたいw
メインヒロイン2人によるデュエット曲「Only for you」

自由な空に飛び立つ歌詞世界が心地よい両曲。
EDは終盤になるにつれ、歌詞の真意と百合の味わいが滲み出る内容。




【3話までの感想】破戒と自由をもたらす異世界転生娘

長いので折りたたみw
{netabare}
相変わらず異世界転生、なろうファンタジーの乱造傾向が続く今期アニメ。
加えて今冬は人間不信に陥った主人公がどうこうという筋書きも目立ちます。
対人関係で負った心の傷と向き合う。
異世界転生物、ファンタジーとして真面目で良いとは思います。
が、揃いも揃ってウジウジされてもちょっと……。
人間を信じられないのは分かったから、もう少しパーッと明るい奴はおらんのか?
そこで本作である。


アニス……魔法の才能はないが、魔法への憧憬から奇妙奇天烈な「魔学」にのめり込む変人金髪王女。御自ら素材集めにものめり込み上級冒険者「狩猟の略奪姫(マローダ・プリンセス)」としても畏怖される超問題児。

ユフィ……魔法の才能にも恵まれたエリート銀髪公爵令嬢。将来の王妃となるべく研鑽に励むが、許嫁の王太子から婚約破棄を通告され途方に暮れていた所、アニスに攫われ、魔学の助手になるよう引きずり込まれる。

プロットは破天荒なアニス王女が、生真面目な令嬢ユフィに、道から外れた人生の楽しみ方を教えていく、定番凸凹お嬢様ストーリーのバリエーション。

本作はアニスの自由奔放な生き様の理由付けに、
異世界転生者としての前世の記憶を設定しアップデートを図る。
これが中々イケてる味付け。

伝統的な封建社会において与えられた役割を外されたユフィのような人間。
先もなければ、先を切り開く発想も文化もない。
もう「何もしなくても良い」と父から言われたら心の芯まで固まる他ない。

そこへユフィにもたらされるアニスというインパクト。
近代的自由が潜在意識にまで染み込んだ異世界転生者はタブーを知らない。
才能に基づいた魔法を根拠とした王国を根底から覆しかねない魔学も、
血縁に基づいた王宮貴族社会を解体しかねない百合の波動も、
好きなことを好きなだけやってしまう近代人アニスはお構いなし。

ハチャメチャで明るい作風の本作ですが、
その光源には人は誰もが自由に空を飛べるはずという人間讃歌が輝いているのです。
3話の{netabare} ユフィの涙{/netabare} には説得力があり共感しました。


魔法エフェクトなど作画水準も良好で、コメディ対応も顔芸を始めとして遊び心があって楽しい。
硬派な世界観に偏りがちな今期アニメの中で、希少なギャグ枠としても依り所にしたい作品。

ただ、アニス王女の奇行に振り回される国王陛下の心労が憂慮されますw{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29

68.8 14 国王で王女なアニメランキング14位
天才王子の赤字国家再生術(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (289)
924人が棚に入れました
覇権国家の脅威に晒される弱小国家・ナトラ王国。 若くして国を背負うことになった王子・ウェインは、補佐官のニニムに支えられながら、才能を活かした見事な手腕を発揮し始める。 でも、この国……めちゃくちゃ詰んでる! 内政に手を入れようにも金がない。 よそから奪おうにも軍事力がない。 まともで優秀な人材は他国に流出してしまう。 「早く国売ってトンズラしてえ」 ウェインの願いは、とっとと隠居して悠々自適の生活を送ること。 大国に媚びを売り、国を売れば夢が叶うはず。 しかし、外交も軍事も予想外の方向へ転がってしまい……!? 知恵と機転で世界を揺るがす 天才王子の弱小国家マネジメント、ここに開幕!
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

天才ではないが人間としての大切な点はわきまえている王子かも

この物語は父親が急病のために16歳で急遽、摂政として国政を任されることになったナトラ国の王子、ウェインの物語です。
真面目に見ようとすると呆れますが、気楽に見ると、けっこう楽しめます。


ウェインは国政に興味ありません。国を売却してそのお金で余生を過ごすことのみ考えています。
隣国との戦が起きた際は、ちょこちょこと小競り合いをした後で休戦協定を結ぶ目論見でした。
しかし、予想に反して勝ってしまった。部下たちが予想以上に頑張ったためです。

部下たちの多くは、この勢いに乗り進撃すべきだと主張し続けます。
戦が好きでないウェインは、部下たちに撤収を発言させるため、絶対に勝つ見込みが無い金鉱脈を次の目標とします。
これで部下たちが猛反対して軍を撤収する目論見でした。
しかし、部下たちはこの目標を決めたウェイン王子を『先見性に優れた王子』と尊敬し、この金鉱山を攻略するのです。結果として勝利して自国の領土と資産が拡大します。

こんな感じで、この物語では、楽してどんどん領土が拡大していきます。
『天才王子』とありますが、そんな天才ではありません。仲の良い妹の行動すら予測できない平凡な王子です。

第一話や第二話は、稚拙な戦の話なので笑うことはできますが、頭脳戦を期待されている方は、内容を知ると呆然とするでしょう。

しかし、
ウェインは、人間としての大切な点をわきまえています…多分(^_^;)

一つは5千人もの兵士の顔と名前を憶えている点です。
一兵卒の部下の名前を呼び、気さくに話しかけます。
王子から名前を呼ばれて話しかけられた兵士は、おそらくそれだけで感激するでしょう。
王子のために精一杯頑張ろうと思うはずです。
ナトラ国の兵士が強い理由の一つは、これだと思います。


私達は学校や職場で、どれだけの人の顔と名前を覚えるでしょうか?
おそらく、200人程度? でしょうか?
名前を呼んで相手の顔を見て話しかける。これは基本中の基本ですが、私たちは、つい見落としがちのようですね。

そしてもう一つ、ウェインは友達を大切にしています。
ウェイン王子の側近にニニムというフラム人の女性がいます。ニニムはこの物語のヒロインなのですが…
フラム人は多くの国々で差別を受けており、奴隷としてこき使われたり、娯楽の対象として狩りで殺されたりしています。
しかし、ウェインはフラム人を差別しません。それどころかニニムの頭脳と優秀な剣技を認め、側近として雇っています。

ウェインがカバリヌ王国を訪問していた時、その国の王が「狩りをするためにフラム人を提供してほしい。一緒にフラム人狩りをしよう」とウェインにもちかけます。
このとき、ウェインは{netabare}怒りに任せてその王を殺します。{/netabare}
その話を後で聞いたニニムは、呆れます。
確かにウェインがしたことは、王子としてあるまじき行為でした。
でも、ニニムは心の中では凄く嬉しかったはずです。自分をこんなに大切にしてくれていると感じたはずです。

ウェイン王子とニニム、この二人はお互い愛し合っていますが、身分・血統などのしがらみで決して結ばれることはありません。しかし、ウェインはニニムを誰よりも大切にしています。


また、この物語は後半になると多くの登場人物が個性を発揮します。
その一人がウェインの妹のフラーニャ。
フラーニャは幼くてとても可愛いのですが、すごい頑張り屋さんです。
{netabare}兄のウェインに代わって特使として他国へ趣き帝国の王子たちに挨拶したり、商都ミールタースの市民議会に何度も足を運び、その仕組みを学んだり、戦乱に巻き込まれたミールタース市民を一人の死傷者も出さずに避難させたりと…、{/netabare}
もしかして兄のウェイン王子よりも凄いのでは?と思ってしまいます。

確かにフラーニャには兄のような知識がありません。しかし、覚えようと懸命に努力する姿は、思わず応援したくなります。
それは私達も見習うべきですね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

天才というよりも

アニメタイトルだけみると、敏腕王子が内政的に国家を再生するかのよう。
でも、原作で「そうだ、売国しよう」なんてヘタレているから、実体は異なります。
ちゃらんぽらんな王子が本能的に行った施策で何となくいい方に転がっていく・・・みたいな。
まあ、天才だから緻密に計算されているんでしょうけど。

しかし、このアニメの語るべきはそこじゃない。
はっきり言って、補佐官ニニムの魅力です。
容姿端麗、頭脳明晰、白髪、赤瞳、横乳etc.etc.
物静かにキツイことを語るニニムに心を奪われました。

また、王子ウェインとニニムの言葉のキャッチボールが心地いい。
あからさまな恋愛関係ではないにしても、互いの信頼関係は絶大です。
その関係に立脚したやり取りには不思議な安心感がありました。
もうラブコメ夫婦といっていいでしょう。

オープニング曲「LEVEL」は、やなぎなぎさんがコラボで歌っています。
お相手は、声が凛々しい女性だなあと思っていたら、男の方。
声高っ。
PVのなぎさんもノリノリだし、意外な一面をみた主題歌でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

2話 誰かがニニムちゃんの可愛い特集を上げてくれればそれでいい感じ?

1話 見るべきところがヒロインの横乳と唇くらいしかない。

{netabare}  発想は面白いですけどね。別に話の展開を楽しむ話だから現実味を求めすぎてもしょうがないですが、必要最低限のリアリティが欲しいかなあ。つまり感心したいですよね。
 「危機」からの「逃げ」が意図せず「プラスの状況」に変わる、という3段階のつなぎの部分に「へー」「なるほど」「ああ、そうなるのね」のなんでもいいですから小さくてもいいので感動が欲しいです。それが本作のキモになると思うんですけど…

 あるいはギャグでもいいですよね。「なんでこうなるの?」的なぶっ飛んだ展開。

 本作は、結局戦いに勝った理由がよくわかりませんし、単に敵の大将を罠にはめて倒しただけです。まともです。それにそもそも勝つ気があるんじゃん、としか思えません。一当てして講和じゃなかったでしたっけ?

 地理的にマーデン王国くらいしか国を買ってくれる相手はいないとおもうんですけど、将軍殺しちゃ駄目じゃないですか。

 そもそも国を売るって…どういう事なんでしょうね。家臣が裏切って金を儲けるならわかるんですが君主がどうやって?捕まって死刑になるか、亡命貴族になるくらいしかないと思うんですけど。

 歩兵だけが平原でぶつかり合う戦争って…帝政ローマでしょうか。なぜか逃げる時だけ馬に乗ってるし…城や国の感じは時代はいつくらいなんでしょうね。都市国家なので16世紀くらいに見えますが、大砲も騎兵も鉄砲もないですし…服装からいって17世紀か下手をすれば18世紀くらいの感じもしますね。

 ヒロイン、ニニムちゃんて何者?宰相かなんか?戦争にも出るし、秘書的な仕事もするし…机の横にずっと立ってるんでしょうか。
 それにあの服装は…あんな横乳を出す服装は現実にはないでしょう。魔女として捕まってしまいます。ただまあそれが価値なんでしょうね。見るべきところはヒロインの横乳と唇くらいしかないですかね。

 まあ、文句言いながらも内容が無さすぎてかえって完走はできそうですけど…。 {/netabare}

2話 誰かがニニムちゃんの可愛い特集を上げてくれればそれでいい感じ?

 ニニムちゃん…入浴シーン&設定来ましたね。いいですね。キャラ萌えの作品なんですかね?声優の高橋李依さんいいですね。癒されますね。ですが、まあ、はっきり言えばヒロインのニニムちゃんしか見るべきところがないですね。

 金鉱山のトンネルを半月で掘る…うーん。プロジェクトXでしょうか。屍の山でしょうね。
 とにかく工夫やトリックがセリフでごちゃごちゃ言っているだけなのでまったく感動がありません。
 そのほかの外交、作戦、戦闘、政治、経済、地理…なんといいますかリアリティラインをどこに置いているか全くわかりません。別に話が面白ければリアリティラインなんて相当低くていいんですけど、面白がるための前提条件となる背景や設定が理解不能です。それと登場人物馬鹿すぎ問題をなんとかしましょう。

 知的な戦略ものっぽい題名ですけど、知性も捻りもギャグも驚きもなにもないですね。天才はどこにいらっしゃるのでしょうか?全部剣で直接乗り込んで解決してんじゃん。原作はさすがにもっと説明あるんでしょうね?知りませんし調べる気にもなりませんが。

 継続は…うーん。飛ばし飛ばしニニムちゃんだけチェックするかもしれませんが…誰かニニムちゃんの動画、上げてくれませんかね。違法はまずいので出来れば公式でお願いします。そのほうがフィギュアと抱き枕は売れるんではないでしょうか。

 一応断念…ということにしておきます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

68.4 15 国王で王女なアニメランキング15位
現実主義勇者の王国再建記 第二部(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (199)
711人が棚に入れました
異世界に召喚された相馬一也は、エルフリーデン王国の王位を譲られて以来、辣腕を発揮し、王国の政治・財政を立て直していった。そして、三公の反乱とアミドニア公国の侵略を鎮圧したソーマは今、新たな問題に直面していた。 アミドニアの首都ヴァンを失い敗走した公太子ユリウスが復権を狙い、人類宣言の盟主たるグラン・ケイオス帝国に助けを求めたのである。始まる女皇マリアの妹ジャンヌ・ユーフォリアを代表とする帝国との交渉。それはエルフリーデン、アミドニアだけではなく、大陸全体の運命をも左右するものとなろうとしていた――。

声優・キャラクター
ソーマ・カズヤ:小林裕介
リーシア・エルフリーデン:水瀬いのり
アイーシャ・ウドガルド:長谷川育美
ジュナ・ドーマ:上田麗奈
ハクヤ・クオンミン:興津和幸
トモエ・イヌイ:佳原萌枝
ポンチョ・パナコッタ:水中雅章
カルラ・バルガス:愛美
ロロア・アミドニア:M・A・O
マリア・ユーフォリア:金元寿子
ジャンヌ・ユーフォリア:石川由依
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

君主論信者の王国粛清記

同期に放送している天才王子~と内容が完全に被っているのですが、作画やデザインは天才王子のほうが出来がいいので見た目で負けています。
ただ、天才王子のほうは天才とは名ばかりなので、中身はこっちのほうがまともかも。

現実主義勇者は高校生の秀才が国動かしていて、周りがそれに合わせて無能になっている感じ
天才王子は凡人が国動かしていて、周りがそれに合わせて無能になっている感じ。
五十歩百歩?

1期と良いところも悪いところも一緒。

良いところはヒロイン可愛いのと、国の内政や外交を自由に動かせる立場で王国再建するという設定が面白い

【悪いところ】
作画以外は天才王子よりマシですが、やっぱりこんなんでうまくいくわけないっていうのがあるので素直に見れないところありますね。

・困難はいっぱいあるけどあまりにもうまくいきすぎで、シミュレーションゲームのイージーモードを見ているみたい。
・作画がかなり悪い。
・テンポが悪い
・主人公は頭良いと思うけど、知識の応用とか経験から学んだこととか考察とかがなくて、マキャベリの君主論をそのまま引用するだけで創意工夫がないところなど見ても一生懸命教科書読んで勉強しましたーって感じがするんですよね。

君主論を崇拝しているのはわかったから、ソウマ自身はどうしたいの?ってコト。
君主論に操られているようではとても英雄にはなれない。

こういう人は天才じゃなくて秀才って言う。
よく勉強してて偉いねーっておじいちゃんおばあちゃんから褒めてもらえるやつ。
天才として描きたいなら、「教科書」の枠を出ないと無理だと思う。

{netabare}
・腐敗に関わった貴族の粛清が最後は雑すぎたかな。
今までの内乱も裁判も貴族の腐敗が根源にあるとわかっていて、なんとかするために1クール以上使って動いてきたのに
最後の最後に「斬れ」の一言で片づけていました。
君主論に出てくる残虐性を見せるパフォーマンスとしての意味が強かったと思うけど
そんな強引な粛清ができるなら、腐敗を調べさせてもっと早くやれば良かったのでは?

・他国の君主に説教するところは主人公の株まで下げたかな。
一応は国のトップ同士の交渉なので、挑発や説教は権威を下げるだけかと。
恰好はラフだったし最初から貴賓との会談っていう気持ちはなく見下していたんだろうと思いますが。
そうなると主人公の人間性に共感できなくなってくる。
{/netabare}
・安易にハーレムになるのでラブコメの面白さがない。
可愛いヒロインいるんだから、そっちをもっと大事に扱えばいいのに。

【シナリオ】
わかりやすくて見やすいのはいいと思いました。
{netabare}
でもヴァン領土を1期の時に手に入れた時の感じから、今後帝国が干渉してきて返還することになるけど、主人公の統治のほうが良かったってなって問題が噴出する流れかな?と思っていたら、長い時間かけてだいたいその通りになってひねりがないなあって思った。{ne {/netabare}


【感想】
シナリオは主人公の有能さがあまり感じられず残念ですが、滅亡寸前の王国を立て直すというコンセプトは面白いですね。
細かいことを気にしなければ普通に面白いアニメだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真

2023/04/20 初投稿

OP・EDが変わった14話から最後まででいいのでしょうか?


第2部も面白く見させていただきました。

社会の改革的な話好物なのです,

さらに相談,会議,謁見,対談,交渉いろんな話し合いの場面が多くありました。わりと会話シーンの時間が長いです。
これまた好物です。(たぶん少数派でしょう^^;)


個人的に{netabare}奴隷制度に手を付けた{/netabare}22話は神回認定です。
ほぼほぼ,ゲストキャラ中心にストーリーを展開している点
はじめソーマ達が出てこない(序盤は出てきますが・・・)展開に違和感を感じるのですが,いつの間にか話に引き込まれていました。
もちろん,ツッコミどころは山ほど有るのですがw
そもそも,教育ってそんなに短時間でできるの?(作中何年もかけたようには見えませんでした。)
仮に短時間で出来たとしたら
①この世界の人類がみんなすごく優秀(これだと,ソーマがすごく有能な国王であることと矛盾します。)
②ジンジャーが教育者としてものすごく有能{netabare}これは,終盤ソーマがジンジャーを奴隷教育所の設立者にスカウトしたことを考えれば一応あり得る話です。しかし,物語から受けるジンジャー像は奴隷に対しても思いやりがある優しい人程度です。恐らくストーリー的に教育に要する時間は考慮されていなかったと見るのが妥当な気がします。全ては,奴隷に対して教育を行い改革を行ったという功績を表す記号のような気がします。しかも,最終的には奴隷制度は維持されるばかりか,奴隷商人は公務員化されるというよく分からない展開w{/netabare}
と色々ツッコミどころは感じながらも,見終わった後はすごく感動しちゃっていたわけですw

24話の難民問題についてもすごく良かったし
お妃講座も割と好きですw
最終話のとって付けたような{netabare}突然の超展開も実は結構面白いと思いましたw(全くの出たとこ勝負という分けでも無く,14話で伏線張って言いましたねw){/netabare}

自分としては終盤特に盛り上がり面白かったようにおもいました。

そうそう,ハーレム構成員として1期からちらほら顔を出していたロロアがついにレギュラー化したのも高ポイントです。自分はロロア推しです!!

わりと,賛否が分かれる作品(しかも,否の方が多数かもw)のような気がしますが,自分としては星五つのお気に入り棚入りという最高評価だったりします。

ところで,書き忘れましたがソーマが反体制派の貴族達を一気に殺害したところは流石に引きました・・・

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

現在の国際情勢からも、考えさせられる21話目

あにこれはアニメを楽しむサイトなので、あまり政治的なことは書きたくない(し、書いてきていない)のですが、流石に今回は看過できないですね。

本作の21話目。東西の争いを寓話的に表していました。レビューではアニメ内の寓話を要約して引用し、私感を述べます。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
東の神様は言いました。世界は平等なのだ。人間よ、同じ分働き、同じ作物を得なさい。

西の神様は言いました。世界は自由だ。人間よ、自由な時間に働き、自由に作物を採りなさい。

困ってしまったのは、その境界付近の国々です。その2つの神様を信じる国々が争ったら、真っ先に被害を受けるのは自分達だからです。

そこで、3つの取り決めをしました。

1つ。武力で国境線を変更するのはやめましょう。

1つ。それぞれの国の民族に自分のことは自分で決められる権利を与えましょう。

1つ。東西の国の文化交流をはかって仲良くなりましょう。

この寓話の結末は、東の神の勢力が力を失い、全面戦争にはなりませんでした。しかし、後に多民族国家で、ある民俗が独立をはかります。これを認めれば、「武力による国境線の変更」を認めることになり、認めなければ「民族自決の原則」に反する。この矛盾に、ルールを定めた国々は身動きがとれなくなります、、、。


このアニメでは、主人公の国が人類宣言に加盟していないため、人類宣言加盟国から侵略され、撃退したことで1都市の統治を獲得。しかし、大国の要請によりそれを変換。後に、返還後の圧政に苦しんだその都市が主人公サイドの治世を求めて国を変える。それに他の都市も連鎖的に主人公サイドに流れ、結果として、国家が併合されてしまいます。

アニメが放送されたのは、一昨日の2月27日。

びっくりするくらい、今のウクライナの情勢に近いんですよね。ただし、プーチンには正当性が全くなく、単なる侵略戦争ですが、本作には、主人公サイドに正義があり、併合される国の国民もそれを望んでいるように描かれている点が違いますが。

これは、アニメの制作サイドも気を遣ったのだろうと思います。あまりにもタイムリー過ぎる上に、主人公が(結果的には)ほぼロシアと同じことをしているのだから。

資本主義と共産主義の戦いなんて、目には見えないものの戦いなんだから、紙とペンで存分に行えば良い。議論をすること自体は悪いことではない。

ただし、それを暴力によって押し通そうとした時点で、言論や思考の戦いは放棄した=負けを認めた ということになる。

「暴力とは弱さの1つの形である」D・ロシュトー

フランスのサッカー選手の言葉だが、真実を捉えていると思う。それが戦争であれ、私たちの身近な人であれ、暴力に訴える人は本質的には弱い。

それは間違いのない真実だが、暴力の恐怖というのはその理不尽なまでの威力にあって、いくら自分が正しいことを言い、相手が間違っていたと証明しても、ナイフで刺されたら死んでしまう。死んでしまっては、いくら正しくたってなんにもならない。まさに、今、ウクライナの方々はそういう理不尽さと戦っているのだと思う。

今回の戦争は、ロシア国内でも批判されているという。そりゃそうだ。ロシア人でも戦争を望まない人の方が多数ではあるだろう(と信じたい)。

私の知り合いに、柔道で全日本3位になった人がいて、昔、プーチンと練習試合をした(リアルに)。プーチンも全く弱いわけじゃなかったが、全日本選手権に出たら1回戦負けかなという感じだったらしいが、結局彼は投げることは出来ず、判定で負け(てあげ)たらしい。

やはり、こういう状態が良くないんだと思う。

「人間の行為のなかで、何がもっとも卑劣で恥知らずか。それは、権力を持った人間、権力に媚を売る人間が、安全な場所に隠れて戦争を賛美し、他人には愛国心や犠牲精神を強制して戦場へ送り出すことです」

「何百年かにひとり出現するかどうか、という英雄や偉人の権力を制限する不利益より、凡庸な人間に強大すぎる権力を持たせないようにする利益のほうがまさる。それが民主主義の原則である。」

「民主共和政治の建前──言論の自由のおかげである。政治上の建前というものは尊重されるべきであろう。それは権力者の暴走を阻止する最大の武器であり、弱者の甲冑であるのだから。」
 
「戦争の90%までは、後世の人々があきれるような愚かな理由で起こった。残る10%は当時の人々でさえあきれるような、より愚かな理由で起こった。」

全て、「銀河英雄伝説」の「ヤン・ウェンリー」の言葉です。彼の言葉を借りるのなら、正に今、「残る10%」の戦争が行われているわけです。

「私は少し歴史を学んだ。それで知ったのだが、人間の社会には思想の潮流が二つあるんだ。生命以上の価値が存在する、という説と、生命に優るものはない、という説とだ。人は戦いを始めるとき前者を口実にし、戦いをやめるとき後者を理由にする。それを何百年、何千年も続けて来た……」

1日も早く、この戦争が終わり、ウクライナに、そして世界に平和が訪れることを願っています。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
交渉になかなか見所があった。引かないところは引かない。交渉だけで1話使うのは、転スラ2に通ずるな。アニメスタッフの気概は感じる。

2話目 ☆3
ジャンヌ、以外に抜けている。普通、魔族が魔獣を食べた段階で、2つの種族が異なる、もしくは主従の関係にあることくらい分かるだろ。魔族は少数民族。結局、現代無双はあるな。

3話目☆3
アニメだからだが、即決即断だな。王女、恋のライバルかな(笑)? 

4話目 ☆3
あの王様、やり手なのか? ちゃんと死んだ? 実は生きてる感じかな。

5話目 ☆4
ガッツリ殺したな。残虐の使い方。そしてラブコメ(苦笑)

6話目 ☆2
これは、、、かなりチートが進みそうだな。

7話目 ☆3
ジーニャの存在は、この作品のバランスを崩しそうだな。あ、逮捕案件だw まあ、今併合しなくても、結果的に3国と国境は接するわけだから、とりあえずもらえるもんはもらっといた方がデメリットは少ないわな。人材活用は良いけどね。

8話目 ☆4
人材を集めるのは良いけど、わりと使い捨てなのがな。資本主義と共産主義の争いと、そこに挟まれた国。狙ったわけじゃないだろうけど、ウクライナ問題にタイムリーだな。んで、今回ウクライナが最大の被害者であり、どう考えても無理筋なロシアの言い分なのに、拒否権でそれを通せるという、絶望感。やはり、大国の枠組みだけで物事を決めると歪みがでるよな。

9話目 ☆


10話目 ☆
ちょっとあれだな、抗生物質とかまではご都合主義になるな。北斗(笑)

11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17

63.0 16 国王で王女なアニメランキング16位
エガオノダイカ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (203)
704人が棚に入れました
地球より遥かかなたの星にある、笑顔に溢れた王国。王女のユウキは十二歳、そろそろ多感なお年頃。毎日泣き、笑い、時にはときめいたり…?しながら、王宮で楽しく暮らしている。日々を彩るのは、忠実な家臣たち。教育役のレイラ、政治を補佐するイザナ、騎士団長ハロルド、そして……幼馴染の側近、ヨシュア。「ユウキ!気合と根性さえあれば、何だってできる!」「……もうっ。またそれ~!?ヨシュア、もっと貴族らしくしてっ!」ステラは十七歳、有能かつクールな軍人。けれど微笑みはいつも絶やさない……笑顔は生きるためには、欠かせないから。これは、遠い星に生まれた、二人の少女の物語。

声優・キャラクター
花守ゆみり、早見沙織、松岡禎丞、佐藤利奈、神奈延年、置鮎龍太郎、小市眞琴、榎木淳弥、松山鷹志、長久友紀、増田俊樹、石谷春貴、白石稔
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

笑った私は素敵でしょう・・・ね?どう?どや!素敵でしょ?

タツノコプロ創立55周年企画オリジナルアニメーション、とのこと。


そのまんま『笑顔の代価』となるのでしょう。好物である不穏な展開が待ち受けてそうなタイトルが視聴の決めてでした。鬱展開カモン(^^)

王国と帝国。二つの勢力に別れての戦争もので主力兵器はロボットという世界が舞台です。キービジュアルからは想像つかないですけどね。王国側の王女ユウキ(CV花守ゆみり)と帝国側の一兵卒ステラ(CV早見沙織)のWヒロインになります。
戦争の原因は資源エネルギーに絡んでと妥当な理由でした。
タイトルから“笑顔は何と引き換えなのか?”
OP映像から“ユウキとステラはどう絡むのかなぁ?”
そんなところが気になる序盤です。


観終わって、、、そこそこ期待した通りの“不穏さ”ではありました。
エガオにまつわるオチのつけ方やたぶん監督が描きたいであろうテーマも伝わってきます。ただわかりづらい。

戦争もののくくりで本作を捉えるとして、陣営の違う二人を主人公に据える場合、まずはお互いの関係を決めてくれると楽だったのです。
 ・一番手っ取り早いのは二人をライバルにしちゃうことでしょう。
 ・次に考えられるのは敵味方を超えた友情物語にしちゃうことでしょう。
これがどちらでもなく関係性は不明のまま。
ただそれ自体は悪くないことです。後半に結びついてこればいいだけの話。

次に早い段階で二人が会うなり相手を認識すること。接点を作ってあげないと一つの作品のなかで別個の物語を追うハメになるからです。これもないため、視聴者は二つを追いながらの集約待ち状態が続きました。これもそれほど悪くないことです。
代わりかどうかは知りませんが、同じ事柄を王国視点で次は帝国視点でと交互に見せる演出が何回かあって理解を促してました。
おもしろい演出でしたが、《話の進行速度》を代価として払った感じですね。終盤近づいてももやもやが依然として残ります。
{netabare}9話以降、クラルスとは何ぞや?が解明されたあたりから物語は加速していきますが、{/netabare}どうしても終盤慌てて畳んだような印象です。

 尺不足ではなくこれは脚本が悪いです。

並行で物語を進行させる場合、興味を引き付ける要素を要所で挿れないと置いてけぼりになります。その悪い見本。
最終盤はいろいろ繋がって作品のメッセージも受け取りましたが、それまでの組み立てのしょっぱさから{netabare}ラストカットのユウキとステラの二人に{/netabare}感情移入できた方がどれほどいたでしょうか?私は2週めでやっとおぼろげながら見えてきた感じでした。

 『その笑顔のためにどんな代償を二人は払ったのだろうか?』

ここに注視する必要がありそうです。鬱展開は好物です。ただしそれは人間の根っこ部分を摑まえてこそ。メッセージ性があるものの根っこが弱い、もったいない作品でした。
テロップ挿入ありのOP。「笑った私は素敵でしょう」とストレートなED。OPはムービーがネタバレやんと思いつつ、両曲とも作品世界に合っており肝いりだったことがわかります。


※以下ネタバレ所感
■笑顔の意味
ヒロイン二人の笑顔には別々の意味がありました。
{netabare}ユウキ:幼くして両親を失う不幸に見舞われながら周りの助けもあり、愛情を注がれて育った娘の笑顔。
王女らしく笑顔の対象は自国民だったり『公』に向いている。しかし次々と愛する人(家臣含む)を失っていき、笑顔は消えていく。愛する人を失わずに済む日が訪れた時に笑顔は取り戻せるのだろう。{/netabare}

{netabare}ステラ:幼くして両親を失う不幸に見舞われ里子に出されても厄介者扱いで、愛情を注がれずに育った娘の笑顔。
自己防衛ありきで笑顔の対象は自分『私』に向いている。仮の居場所(軍)を見つけ必要がなくなり、笑顔は消えていく。在りし日のかすかに残る記憶。人と人との繋がりを取り戻せた時に心から笑える日が訪れるのだろう。{/netabare}

{netabare}ユウキは民を統べる者としての自覚が芽生え、その責任を全うしようとすることで。
ステラは戦災孤児や隊の仲間の温もりに触れ、居場所を見つけようともがくことで。
クライマックスに向けて両者の心の変化みたいなものが集積していき、ラストピースをレイラさんが埋める。そして繋ぐ。ここはちゃんと筋が通っているんですよね。{/netabare}


■メッセージ
非戦反戦であることは明確です。王国にも帝国にもそれぞれ兵士たちには愛する者がいて、と。両陣営の視点で描かれているので狙いはある意味分かり易い。戦争なんてろくなもんじゃない。その通り!
なんだけど、物語の収束のさせ方が自分には刺さらない刺さらない。受け取ったメッセージに共感するまでには至りませんでした。

{netabare}作中でも再三指摘されてましたが、動力源(クラルス)を失えば、新たな争い生まれないわけないでしょうに。自覚あるだけマシと言えなくもないが、クラルス停止の正当性の根拠に持ってきたのが住環境の維持、すなわち環境破壊の阻止です。しかも1000年後。
これは問答無用でグレートリセットすればなんとかなる、のテロリストの発想ですよ。クラルス停止してもいいようにエコ手法を周知徹底するロードマップを敷くとか代替エネルギー研究するとかまじめな議論すっ飛ばすやり方はどうも性に合いません。そんな真っ当なツッコミに対しての反論が{/netabare}

{netabare}『気合と根性さえあれば、なんだって出来る…』
ヨシュアの伏線回収です。 ダメだこりゃ (*´▽`*){/netabare}

賢明な皆さんならもうお気づきでしょう。既視感のあるプロパガンダ臭がプンプンで胡散臭いったらありゃしないのです。
エンタメはエンタメで楽しみたいのでこういうのいらんかなぁ。リアリティの欠如した作品は今の時代ウケませんよ、タツノコプロさん。
GO!GO!がコンセプトの55周年企画なそうですが、これが非難轟々にならないことを切に願います。


■オマケ
1.CV花守ゆみり
ユウキが野営のキャンプで食事にありついてるシーン。もうすぐ冬ですね。
※出典:寒い季節にキャンプを楽しむアニメ
2.役名リリィ
仲間が戦死する度にこのフレーズが耳から離れない
「さよならはやってくるけれど ずっと先だって思ってた」
※出典:ゾンビがアイドルするアニメ

お粗末さまでした。



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2019.08.25追記

視聴時期:2019年1月~3月リアタイ視聴

ED『この世界に花束を』のフレーズ。「笑った私は素敵でしょう」
これ放送中は気にならなかったのですが、最終話を観終わって、

 「素敵って言えや、ゴルァ!」

と迫られてるかのように感じました。作中のメッセージが押しつけがましかったのが理由です。お姫様は自分は良いことしてる!って信じて疑ってないですよね。だいたいこの手の方って人の話聞かないんですよ。



2019.03.29 初稿

投稿 : 2024/12/21
♥ : 46

pikotan さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

残念

ネットの評価が散々なので、逆に気になりdアニメで視聴。
なるほど叩かれるだけのことはある作品だなと納得。
たぶんクラルスは原発をイメージしていますよね。
これに戦争も絡めて現実世界へ問題提起しているのだとは思いますが、ストーリー展開が悪過ぎます。
10話目まで観たときは「これ2クールだったかな?」と思ってしまうほど遅々とした展開の後、11~12話で一気にまとめましたね。よくあるけど。
ラストでは敵だった人間同士が何事も無かったかのように仲良くなってるし…。
そんなに簡単に気持ちを切り替えられますか?
観ているこちらの気持ちが追いつきませんでした。

キャラクターで何よりイライラさせられたのは、王女であるユウキです。
子供だからと言えばそれまでかも知れないけれど、腐っても王女ですよ。
普通は王女就任の前に、内政や外交の状況についてレクチャーを受けるのでは?
国の状況を隠していた周りの大人に問題ありです。
状況を知ってからも変わらない言動が、更にストレス溜まりましたけど。

意外だったのはヨシュアの早期退場です。
てっきりヨシュアは近衛兵的役回りで、最後までユウキのそばにいると思っていたので、まさか第2話であんなことになるとは、ここだけ展開早かったですね。

これがタツノコさんの55周年記念作品とは、何とも残念です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7
ネタバレ

プクミン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

驚きの雑さ

【良い点】
・ロボのバトルシーンが綺麗
・OPが良い
・一応物語が終わる。

【悪い点】
・稀に見る雑さ
・キャラがうざい
・不明部分多すぎ

主人公はwikiによると、王国の王女、帝国のステラ、この2名らしい。
王国vs帝国の戦争もの。ロボを使ってのバトルアニメ。
OPの曲と歌はいいですし、最終話にはちゃんと物語としてきちんと終わります。
そんな良い部分をあっさり潰してしまう程の雑さ、そしてコロコロ手の平返しをするような主張や言動と感情面。後々浮彫になってくる設定内容の為、アニメ全体の半分まで見ないとほとんどが分からない内容。

具体的にどういう事かというと、以下の内容です。
{netabare}
【雑なところ】
・人間が移動する際、移動の仕方がスケートのようにスィ~。
・ロボに乗ると周りの大きさが人間サイズ基準のものに変化。
・死なせ方が雑で、フラグ立てて「取り合えず死んで感動して貰おう」という感じ。
・重要施設、一般人でも簡単に入れる程の何もない。捕虜部屋は見張り1名で鍵も無く外にあっさり出れる。
・王女がロボ内のモニターに顔出し命令。戦争中、前が見えないっ!!邪魔っ!!ありえんっ!!
・「300m先で我が軍の部隊が敵に囲まれてる」ロボ目線で300m!?目と鼻の先じゃないかよ!!

【キャラがうざい】
・王女の主張が『味方だけでなく敵にも犠牲を出したくない』。結果、味方だけ犠牲が増え続ける。それを見かねた偉い人が、反論するも「私はこういうやり方しかできないのぉー!」無能!!
・側近眼鏡女「争いを止めたいとおっしゃられましたね。ならば懸命にお考え、それが出来ないのであればあなたは無力のままです」王女に戦争中である事を隠してたお前が言うのかよ!!


【不明部分】
・戦争している理由が分からない。
・ロボの性能、強さ、武器等が全く分からない為、王国と帝国の戦力差等が不明。
・新型が出ても、どれが新型か分からない上、性能差も全く分からない。
・新兵器の威力を見せるが、比較対象が無い為、凄さが分からない。
・主人公が誰か分からない。
・地図が何度か出て来るけど、それがどこなのかが全く分からない。
{/netabare}

このアニメは、ロボでの戦闘シーンが見どころだと思います。
ストーリーは一応ありますが、どうでもいい死亡フラグの会話と、女王の心情を表す会話が多々あり、ストーリーが全く頭に入って来ません。
しかも、6話の終盤までは不明部分が多すぎて「彼ら彼女らは一体何を言ってるんだ?」という状態に陥ります。
これを楽しむ為には、この作品の基礎知識が必要みたいな気がしまくります。
かといって、2周目を見る気にはなれませんでした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

73.5 17 国王で王女なアニメランキング17位
ベルサイユのばら(TVアニメ動画)

1979年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (138)
629人が棚に入れました
18世紀のフランスで、男として育てられた14歳の貴族オスカルは新たに皇太子妃となるマリー・アントワネットを護衛する近衛隊長に任じられた。心優しい彼女を守って数々の修羅場を戦い抜くオスカルだが、贅沢三昧の王侯貴族と貧しい庶民の溝は日々深まっていき、やがて血で血を洗うフランス革命が勃発する…。

声優・キャラクター
田島令子、志垣太郎、上田みゆき、野沢那智、吉田理保子、三景啓司、市川治、キートン山田、内海賢二、京田尚子、安原義人、森功至

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

オスカルは「餌」(笑)。(連載開始45周年らしい)

原作は少女漫画『ベルサイユのばら』(池田理代子作)。

実際にあったフランス革命近辺の時代を、架空のキャラクターオスカルの視点からを中心に描く歴史大河ロマン作品。

作中で歴史は20年近く経つ、今の感覚からすると長い感じの作品です。

池田先生は当初マリー・アントワネットを主人公にした作品を構想して、編集部に却下されたらしいです(笑)。オスカルを立てても、少女漫画誌で歴史物を連載すること自体に難色を示されたらしい。

当初の構想の影響か、オスカルの青春だけでなくマリー・アントワネットの奔放さみたいな辺りの描写にも時間が割かれています。

他にアンドレは有名だと思いますが、フェルゼン伯爵辺りも重要キャラですね。

オスカル中心に観るだけでなく、是非マリー・アントワネットやフランス革命にフォーカスして観ていただきたい作品です!

OP/EDも劇伴音楽もかなり良いと思うので、想い出補正はあるかもしれませんが、音楽評価は5です(笑)。

2017.4.21追記:
1972年に原作マンガのマーガレットでの連載が始まったらしく、今年2017年は連載開始45周年、池田理代子先生はデビュー50周年らしいです。これを記念して復刊ドットコムから豪華版(全7巻: 復刊ではない)が刊行されることになりました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

☆不朽の名作

18世紀のフランス革命前を舞台に男装の麗人オスカルと
王妃マリー・アントワネットらが激動の時代を生きていく物語。

「マーガレット」の人気コミックで宝塚の舞台と共に
一大ブームになりました。(^o^).:*:・'°☆

監督が1話-13話が「巨人の星」の長浜忠夫先生で

19話-40話が出崎統先生でそれぞれ特徴の違う巨匠の演出が
楽しめます♪

愛と陰謀、スペクタクルと歴史ロマンのクオリティ高い名作です~☆


軽くフランス革命の勉強にもなると思います♪♪♪~



原作/池田理代子

アニメーション制作/東京ムービー新社(現:トムスエンタティメント)


1979年10月10日-1980年9月3日 日本テレビ(全40話)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

mikura さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

はじめて最後まで見たアニメ。

 1979年のアニメ。言わずと知れた歴史ロマンの大傑作。
 私が小学生から中学生のころ、夕方に何度も再放送されていて、衝撃的で官能的なオープニングに毎回胸をときめかせながら視聴していました。

 女性でありながら父親に軍人になるよう育てられたオスカルとその従者アンドレ、王妃マリーアントワネットとその愛人でスウェーデンの貴族フェルゼンを中心に、革命前のフランスを舞台にした歴史フィクション。

 オーストリアの女帝、マリア・テレジアの娘アントワネットが、政略結婚のためフランスのルイ16世に嫁いでくるところから始まります。このとき近衛連隊の隊員として、オスカルは国境付近まで迎えにくる。
 
 その後、当時の国王ルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人とアントワネットとの確執、ルイ15世の崩御、フェルゼンとの出会い、社交界での数々の出来事や陰謀、そして有名な首飾り事件やヴァレンヌ逃亡事件、バスティーユ監獄の襲撃など、ほぼ史実にそった物語が主にオスカルの視点で描かれていきます。
 オスカルやアンドレはフィクションの人物ですが、これらの事件に密接に関わっていく形になっています。

 オスカルは近衛連隊長でアントワネットとも親しいため、当然王家側で、陰に陽にアントワネットを支えていくのですが、貧困にあえぐパリ市民や市民活動家たちとの交流を通じ、次第に気持ちが揺らぎ、葛藤を抱えていくのでした。
 
 何度見ても面白い。歴史の事実をもとにした物語なので、とてもリアリティがあります。高校で世界史を学び、当時の時代背景や周辺諸国の動向がわかってから見ると、またより深く楽しめました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

64.6 18 国王で王女なアニメランキング18位
老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (207)
614人が棚に入れました
『⽼後に備えて異世界で8万枚の⾦貨を貯めます』の、原作は⽇本最⼤級の Web ⼩説投稿サイト「⼩説家になろう」で累計 1 億 2,000 万PV 超えした⼩説。18歳でありながら中学⽣に⾒られてしまう童顔⼩柄な少⼥・ミツハが両親と兄を事故で失い天涯孤独になるところから物語が始まる。 ショックによる⼤学受験失敗、両親の保険⾦を狙う輩、進学か就職か、家の維持費や⽣活費など数々の出費・・・これからの⽣活に悩んでいたミツハはある⽇、謎の存在から「こちらの世界」と「異世界」を“⾏き来”できる能⼒を与えられる︕ そこから彼⼥が思いついた将来設計とは、⼆つの世界で10 億+10 億の合計 20 億円<8 万枚の⾦貨>を貯めるというもの︕ そう、頼れる者のいない彼⼥の安泰な⽼後のために︕!
ネタバレ

大貧民 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

アニメ化失敗!

((中盤まで見て思うアニメ版のここが駄目))
多くのアニメ化が失敗した作品にも言えることですが。
・戦闘シーン、アクションがしょぼい。立ち位置が変。動きが変。
・余計なシナリオの追加。要らないシーンだったり、キャラの解釈に合わない行動だったり。、
・本来原作ファンが見たかったシーンを削る。
・演出が間延びしていて、話が進まない。
・原作の面白さをアニメ制作側が理解していない。(これは決定的な大問題)
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アニメ化にあたってか、電子書籍サイトでコミカライズ版が1巻無料になっており、読んでみたら面白い。見事にハマって、コミカライズ版の既刊10巻を購入して読むと最高に面白い。

もしも、異世界を行き着できる高性能どこでもドアがあったら、もしくは異世界に行き着できる凄いテレポーション能力があったらどう使う? という物語。
主人公の性格が、適度に良識があって適度にリアリストで適度にえげつない。
見ていて共感できる。
チート能力がとにかく強力便利なのだが、ただ転移と翻訳の二つだけで、主人公が現代地球の物を上手く使いこなしているのが小気味良い。
魔法で練金したり、魔法で必殺技を決めたり超絶剣技で大切断したりするのに飽きたりした人にお勧めしたい。


最初に出会ってゆく、村人、領主、王様、傭兵たちが善い人なのはご都合的かも知れないが、店舗経営、戦争、領地経営とやってゆくところが、好みに合っている。

ただ、こうした経営物、戦略物って、アニメ化すると途端に陳腐な作画や演出だったりして、面白くなくなるものが少なくないので、そこは心配だが、コミカライズ版同様に面白さが出せれば間違いなく面白いはず。

1話を視聴して、コミカライズ版に比べると情報量が減っているのは残念。
セリフでのパロディネタがだいぶ削られている。好き嫌いが別れるところだが、残念。対オオカミもちょっとあっさりと物足りない。

ちなみに、一般的には資産1億円で富裕層とされる。10億円あればかなりの富裕層。資産運用だけでけっこう贅沢な暮らしが出来る。

2話目視聴
車で移動中のお店の看板が意味ありげに次々映して行く演出が意味不明。
実は、原作では {netabare}ミツハが普通車の免許をとるのはこの少し後で、村から領都へ行くのも、歩きだったのがアニメでは乗合馬車に変わっており、途中下車の遣り取りがあったり{/netabare}する。
致命的な作画ミスなのが、 {netabare} 民間軍事会社にて一番最初に拳銃の講習を受ける際、ワルサーPPSのマガジンを抜いてからスライドを引いてチャンパーに銃弾を送って、ミツハに渡して射撃している。マガジンを抜いてそんなことはできないので、本来はマガジンを抜くのではなく、射撃をする前にマガジンを差し込むのが当たり前。 {/netabare}アレ! となって見直してみてもやはり、 {netabare} マガジンを抜いている、これでは撃てる筈が無いのだが。銃を他人に渡す前にマガジンを抜いてチャンパーに残弾が残っていないか確認をする動作にも見えるので、それだと受け取ったミツハがマガジンを差し初弾を装填する作業が抜けており、 {/netabare}どちらにしても挙動が可笑しいことになる。

3話目
原作小説や漫画だと {netabare} ボーゼス家の執事シュテファンがボーゼス伯爵にミツハに会うことと、その際に家族で会うことをやんわり進めており、アニメのボーゼス伯爵邸の門番達がミツハのどうみても庶民ならざる風貌に違和感を持たずに、執事なりに確認もしなかったのが不思議に思える。
ミツハが策を弄するシーンを入れたかったのだろうが、{/netabare}やり方がどうにも稚拙に見える。
食事のシーンでも原作では {netabare}ミツハは「問題解決のコンサルタント」を当初から標榜してから「連作障害」の話に持ってくるのだが、今後の展開から「問題解決コンサルタント」は雑貨と共にもう一つの仕事の柱になるので飛ばさないで{/netabare}ほしかった。

アニメのペース配分がかなり遅く感じる。どうも、テンポが悪く感じる。半分でテンポよく進める方が作品が引き締まるぞ。
原作小説の○巻あとがきで、作者の {netabare}『ここまでで第一部、アニメ化された際に1クールで』みたいな記載があるのだが、このペースだとおそらく、中途半端な所で終わりそう{/netabare}。

4話目
王都に着いてからの話。小説や漫画では、{netabare}同行したボーゼス家の使用人たちとの遣り取りから、不動産屋、ボーゼス王都邸での遣り取り、ミツハの店舗の改装などのための職人たちとのやりと{/netabare}があったのだが、全カットされており、ボーゼス王都邸の執事たちが{netabare}ミツハを令嬢扱いしてみせたり、不動産屋に圧をかけたり{/netabare}と、お人好しだけでは無いボーゼス家の一端を見ることが出来た筈なのに非常に殘念。
また、本来なら職人たちへのリスペクトなどを見ることが出来たのだが、全カットされており、非常に殘念。Aパートでやって欲しかった。
お店を手に入れるまでのエピソードがカットされたために、開店前のいくつかのシーンの後は、ライナー家編に繋がる最初のお客様たちの話から、 {netabare}鮮魚は王都では食べられないのに鱗取器を仕入れた{/netabare}ミツハのやらかした失敗が発覚。それはそれで結果オーライだけど。
ここらへんのエピソードもBパートだけで納められると思うので、不動産屋やボーゼス王都邸でのエピソードは是非にやって欲しかった。

本作は、異世界なろう系にありがちな、スローライフ系では無く、サクセス系、ストラテジー系だと思っているので、もう少しキビキビ勧めた方が良いと思う。その一方で面白いエピソードは削らないで欲しい。原作にあった {netabare}ボーゼス王都邸での{/netabare}遣り取りは、作品のスタンスを示すものとして欲しかった。原作ファンはそういうところに惹かれている筈なんだけどね……。

5話目
だいだい流れは原作どおりだけれども、元の世界の幼なじみの実家の酒屋に酒を仕入れる事やコスプレ好きが高じて洋裁屋をやっている店長へこちら側の服飾ファッションを伝えたりするシーンなどが削られており、お仕事主体の本作を、アニメ制作側は相変わらず判っていない。

6話目
原作どおりやれば良い作品になるのに、なんで改変したがるかな……。
なんだろ、この茶番、寸劇は……。脚本家はオリジナリティ出したいんだろうな……止めてくれ。

原作の面白さって、ミツハのテンポの良いノリツッコミと昭和の人間しか分からないパロディネタ。チートな魔法とかではなく、現代の地球のものや現地の人を上手く使って成功して行くところなんだがな……。

10話目
監督や脚本家は原作ちゃんと読んで無いのか、それとも原作はモチーフぐらいにしか思っていないのか?
もともと原作への理解が低いと思ったけれど、余計な「作りたいアニメ像」というものがあるのかも知れないな。迷惑な!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

主人公の「ぶっ壊れた倫理観」が1周回ってクセになるw

【レビューNo.126】(初回登録:2024/6/2)
ラノベ(なろう発)原作で2023年作品。全12話。
世間的にはいろいろ問題アリであまり評価が高くなさそうですが、謎に捨て
がたい魅力があるのなっとw

(ストーリー)
両親と兄を突然交通事故で失い、その上崖から転落して死んだと思った主人
公・山野光波(ミツハ)。
しかしその際に、謎の生命体のかけらを引きちぎったことで(地球ではない)
中世ヨーロッパ風の異世界と元の世界を自由に行き来する能力を得た。
将来を危惧した彼女は、老後まで安泰なように日本円で20億円相当
→ 異世界金貨換算で8万枚 (それそれの世界で10億必要)
を貯めることを目標として、異世界で商売を始めるために動き出す。

(評 価)
・主人公の「ぶっ壊れた倫理観」が1周回ってクセになるw
 本作の魅力は何といっても、主人公の「ぶっ壊れた倫理観」ですね。
 人によってはその時点でアウトな作品ではあります。
 {netabare}・商売の始まりは人脈から
  ・貴族とのキッカケ作りにまずは”当たり屋稼業”
  ・同情を買うためなら自身の童顔、不幸話の切り売りも躊躇なく
 ・コンプライアンスなんてどこ吹く風
  経営方針は「ぼったくれ!」「でっちあげろ!」「嘘を言い張れ!」
 ・(水着姿を咎められ)グラビア雑誌を異世界に持ち込み
  「私はおかしくない!!」と自分の正当性をゴリ押し
 ・裏金・自民党も顔負け
  現実世界の闇の換金ルートで脱税行為
 ・”雷の姫巫女”として国の窮地に立ち上がるも・・・
  ・戦闘前にハイテンションな演説(先導者として兵士を煽りまくる)
  ・戦の報奨金はひと芝居でちゃっかり吊り上げ
 
 → 異世界の人々の純真さにつけ込み、口八丁で丸め込んでいくミツハw
 → 普段は「Win-Win」といいつつも、肝心なところでは「ぼったくれ!」
   「でっちあげろ!」と本音ダダ洩れなミツハw{/netabare}

 個人的には、そのぶっ飛び具合や清々しいまでの守銭奴ぶりが1周回って
 クセになる、そんな作品ですね。

・”ご都合主義”のサクサク展開が何故か心地いい
 ミツハの特種能力は
 「現実世界⇔異世界を自由に行き来できる」
 ということで、それを活かした商売で金貨を荒稼ぎしていきます。
 {netabare}・雑貨屋経営
  便利グッズや衛生用品等を現実世界で安く仕入れ、異世界で転売ヤー
 ・レストランや社交会のプロデュース業
  新鮮な食材やレトルト食品の持込みやレシピ展開、また社交会における
  効果的な演出等様々なお客さまニーズに対応
 ・死の商人
  現実世界で傭兵団とのコネを作ると(元々は護身術の習得や金貨の闇換
  金ルート作りが目的)、国の有事に際しこれら傭兵団も異世界に派遣

 そして物語としては
 ・上述商売での無双ぶりやそれに伴い広がっていく強力な人脈
 ・横やりを入れてくる悪徳貴族との対決(スカッと展開)
 ・最後の山場”雷の姫巫女”としての防衛戦{/netabare}
 何かと”ご都合主義”が目につく作品ではあります。
 しかし何というか
 ・「ぶっ壊れた主人公」×「”ご都合主義”のサクサク展開」
 の組み合わせが、妙に相性がいいというか・・・
 「はじめから主人公がアタオカだから、細かいことは気にするな!」
 そういう考えるより頭空っぽで楽しめ的な作品なのかなっとw
 
「こういう作品が面白いというのは、人としてどうなのか?!」
という感じではあるのですが、個人的には原作者の思惑にすっぽり嵌ってし
まったのかなっとw
原作者FUNA先生は『平均値』や『ポーション』の作者でもあるようですが、
底意地の悪さや小賢しさ等を包み隠さず切り売りしている様は、さすがミツ
ハの生みの親らしく、逆に潔くていいんじゃないでしょうかw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ちょっと面白い。ポテンシャルは感じますが作品は中途半端でした。

1話「何をやりたいか」でなく働く前からFIRE狙い…寂しい時代です。

{netabare}  18歳であまりの夢の無さにちょっと涙がでます。働く前からFIRE狙いですか。異世界への妄想の設定と合わせてあまりの現実の辛さがダイレクトに反映しすぎでしょう。寂しくなりますね。

 利殖も考えないで10億円+10億円をためるって…税抜きで100歳まで年収1000万円以上という発想が、世間知らずというかなんというか…「何をやりたい」という夢ではなく、苦労しない隠遁が今の夢なんですね。わからなくはないけど…シビアすぎます。

 異世界ものとしては、今期題名に興味もって狙ってた作品です。内容は珍しく行き来できるんですね。ちょっとアニメの作画と演出が安っぽいのが心配ですけど、ストーリー…というよりブラコン娘のキャラに興味がでました。ただ、1話見た限りでは期待値は低めにしておいた方が良さそうですね。 {/netabare}


2話 あれ?かなり面白い…かも。ミツハの行動力が良いです。

{netabare} 設定にいろいろ無理はあります。民間軍事組織が武器調達とか金の裏換金とかやるとも思えませんが、ヒロインの行動力と交渉力で全部「有りだな」になります。

 老後に備えてFIRE狙い…ではあるんでしょうけど、いろいろ計算して異世界と現世の行き来能力と遺産を利用して、時間、金、労力を投資してるのが面白いです。というか、やっぱりキャラですね。まあ、魅力的なキャラをつくりましたね。EDはメチャメチャ可愛いし。

 怪力幼女もちょっと笑いました。あと近所のおばさんが心配しているところとか演出もいいですね。

 1話目ではFIREマインドがちょっと寂しかったですけど、想像以上に行動的で、スローライフやチート能力、商会でマヨネーズ売るだけじゃないので結構面白そうですね。
 
 製作委員会の「ろうきん」というセンスもいいので、期待枠に昇格です。{/netabare}


3話 うーん。微妙ですね。設定と全体のストーリー、ヒロインはいいんですけど。

{netabare}  いいような悪いような。まず、お兄ちゃん出すぎですね。ブラコン設定必要ありますか?必要ならいいんですけどキャラデザの関係で画面が見苦しいのかテンポが悪くなるのか。

 現代と行き来するのは斬新でいいんですけど、なんというか「本好きの下剋上」のイージーモードチート武器付きみたいな感じですよね。
 いや、決してそれが悪いわけじゃないんですけど…なんででしょう。エピソードはいいけど説得力が今一つなのとアニメ演出かなあ。
 どうやって儲けるか、異世界を生き抜くかが大切な部分なのでそこの表現が不十分なのかもしれません。他の設定はある程度でいいですが、この金と生存の部分は勢いでごまかさず丁寧にやらないから乗れないのかもしれません。

 2話は良いと思ったんですけど、領主の家に来てからかなあ。ちょっと言語化するのが難しくて自分でも何といえばいいかわからないですが、キャラとストーリーは良いのに微妙に出来が悪く感じてしまう。不思議なアニメです。{/netabare}

4話 ポテンシャルは感じるが、エンタメが弱すぎます。

{netabare}  ミツハはいいですけどね。特にOPとEDのミツハは本当に可愛いです。もう少しぶっ飛んでると思いましたが、比較的普通でしたね。
 いきなりシャワーとかドライヤーとか…なんでもありですねえ。風呂屋やったほうが儲かる気がしますけど。
 とんでもスキルもそうですけど、レトルトととか食わせたら塩分過剰でおいしいわけはないと思いますが、そこはいいでしょう。そこは言いにしても、普通?

 まあ、保留かなあ。もうちょっと丁寧に作ってくれれば銃とかシャワーとかポテンシャルはある気はするのでが、丁寧な設定、笑い、驚き、感心、ワクワク、エロ…そういうエンタメがかなり弱いです。
 もう少し話数が進んでぶっ飛んだ展開なら見るかもしれません。キャラが可愛いだけに残念です。一旦休みます。

 4話なので点数は入れます。 {/netabare}


10話 なんかちょっと面白くなってきました。

{netabare} 軽い感じでアニメが見たかったので、一旦切りましたが再視聴してみました。10話を見たら面白かったので、遡って見ました。ミツハの無双を見る分には結構面白くなってきました。

 ミツハが本格的に活躍するのが6話くらいからなので、それ以降がいいですね。設定がやっとここで落ち着いたからでしょうか。
 ミツハはキャラデザは可愛いし面白い娘なので、なかなか目新しいです。全体的に作画、美術が安っぽいのでもったいない気もしますが、話がゆるーい感じなので、あまり気になりません。

 脚本、構成、演出そして作画。悪くない設定・キャラ・展開なのでほんの少しずつレベルアップしてもらえれば、もうちょっと人気が出たのでは?と思います。

 OPのアニメは本当にいいですね。本編よりかなりいいです。画面のエフェクトでノイズっぽいのが入っている意図がわかりませんが、何かの伏線?まあ、考えすぎですか。 {/netabare}


最終話まで。ポテンシャルは感じますが作品は中途半端でした。

 行き来できる異世界もの、あるいは現代の技術が使える異世界ものの典型例ではあります。キャラの魅力と老後に備えるという方向性、軍事プロバイダを使って俺TUEEEにしなかったところが面白かったです。

 作品としては中盤の設定の説明が一段落してから、要するに王族と係わってからが面白くなり始めたかなあという感じでした。最後の4、5週は毎週ちょっと楽しみでした。

 評価的にはアニメ全体の要素、作画・キャラデザ・演出・ストーリー…ちょっとずつ水準に足りていなかったですね。組み合わせで考えると相乗効果でかろうじて及第点の作品にはなっていた感じ、という印象のアニメでした。

 キャラ造形や設定にポテンシャルは感じるんですけどやっとこれからと言うところで終わってます。設定の説明が面白いアニメではあるんでしょうけど、そこの出来が兄の登場とか1回登場した森の家族とかを切ってしまっているので、尺の使いかたがもったいなかったです。
 戦闘や緊迫感がある部分と店のパートとがなんとなくバラバラな印象もあります。

 それとストーリーの方向性が金儲けですから、よほど話を作り込まないと凡百の作品の展開になることが予想できます。マヨネーズかリバーシとかまあそう言った展開でしょう。戦闘が主体の「GATE」みたいにそっちを主流にするほうがまだ面白いかもしれません。

 ということで、まあまあ、と言う言葉がぴったりのミツハありきのアニメでした。ミツハの点でキャラだけ4にします。声優さんもキャラにあっていたので3.5にしました。





 









 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

63.1 19 国王で王女なアニメランキング19位
転生貴族の異世界冒険録 ~自重を知らない神々の使徒~(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (176)
527人が棚に入れました
偶然居合わせたコンビニで、少女をかばい死んでしまった椎名和也。気づくとそこは、夢にまで見た剣と魔法の世界だった! 貴族の三男カイン・フォン・シルフォードとして、転生していた彼は、早速様々なものに興味を持つ。そして迎える五歳の誕生日、慣習に倣い教会で洗礼を受けてみると…… 神々から与えられていたのは数々の加護、更には規格外としか言いようのないとんでもステータスだった! 転生生活はバトルに恋に勉強に、やりすぎくらいが丁度いい!? きっちり頑張るのになぜかきっちり怒られる、カインの異世界はちゃめちゃライフ、始まります!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

なろうの映像化など、愚民相手の商売よ!という、割り切りが潔い。かなりヤバいやつ。

 12話(最終話)まで観ました。2023.06.19

 最後までカイン様ゴイスー!ゴイスー!でした。転生なろう系の中でも随一のゴイスー成分過多でした。

 神々も絡んできているようなそうでも無いような半端な奴らばかりで、ラストの悪い神もやっつけたのか何なのか良く分かりませんでした。

 雑に主人公の取り巻きが増えるのも、キャラの無駄使いでした。

 こいつは一期で終わっておくやつですね!そして、早々に忘却するのが良さそうです。

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 7話まで観ました。2023.05.17

 冒険者になって許嫁がまた一人増えました。成人したエルフ族の発情した雌犬です…。気持ち悪いですね。ショタに発情する痛い異常性欲者ですが、異世界ならOKなようです。

 6話で転生者だとカミングアウトしましたが、やっぱり皆んなゴイスー!ゴイスー!としか言いません。

 親からしたら、息子に産まれた頃から記憶があるなんて、すげぇ気持ち悪いと思うんですが…。

 奥さん…母乳ご馳走様でしたーゲヘヘ〜。乳母の方が大っきくて美味かったッスヨ〜てな感じで、まさに悪夢なんですが…。

 周りの人間の反応に人間性が感じられない所が良いですね。王様も、主人公に王位を譲るなんて軽口をたたきますが、この国は大丈夫なんでしょうか?

 何か、神々も恐れる凄い悪い奴がいるそうですが、登場人物全員頭がパーなので、緊張感のかけらもありません。物語がどこに漂着するのか、とても楽しみです。
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 5話まで観ました…。2023.05.01
 
 これ、歴代なろうの中でも最低な部類なのでは…。ある意味スマホ太郎以下です。

 5話でカイン君は屋敷を貰います。おもてなしの大宴会だ!

 荒れた屋敷を魔法で浄化アンド修復!ガラス製のグラスも魔法で作り、炭酸シュワシュワのお酒も用意!

 メインディッシュはハンバーグ!トイレはウォッシュレット!ゴイスー!ゴイスー!

 馬鹿なの?

 魔法で何でもやれるんだったら、もっと凄いことが出来るのでは?

 ナーロッパの貴族は普段どんな生活しているんですか?馬鹿にしすぎてません?

 ハンバーグなんてクズ肉こねただけだろ!とか、酒の醸造過程で発泡性の酒くらい出来るだろ!とか、ウォッシュレットでケツの糞を流すなんて!とかのツッコミのひとつも入りません。

 何故か現代人が使っているものを大絶賛します。まさに、ナーロッパで白人様に認められたい、仕組みは良く分からないけど、現代日本のものサイコーな、日本ゴイスーポルノです。

 何でも魔法で作るため、他のなろうより質が悪いです。現代の技術へのリスペクトも全くありません。

 視聴者なんて、世の中の仕組みに興味すらない、無能なエンドユーザーに過ぎず、この程度の話で大喜びする知能しか持っていない愚民だろ?という、制作者側の思惑が見え隠れします。

 どこまで視聴者を馬鹿にした話を作れるのか、目が離せません。

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 2話まで観てのレビューです。2023.04.10

 全ての設定がどこかで観たやつです。以前観たなろうを2Pカラーでまたやっているような感じがします。

 まだ、主人公の子供時代ですが、自重しなさ爆発の俺tueeeeee!です。大きくなったらハーレム形成でしょうか。

 冴えない時代の冴えない社会で生きている我々ですが、欲望の代替がいつものやつで良いのでしょうか?

 何か…絶望しそうです。まぁ、キャラクターのデザインは比較的マシなので、視聴継続です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

我慢できずにアピールしちゃう

チートなろう系の中でも特に自分アピール強めで苦労することも少なくて、主人公の「僕すごいでしょ?」をひたすら見せられるアニメでした

人間離れしすぎた加護を持ってるから隠さないと大変なことになるって言ってたのに、まったく隠す気なくて力をアピールしないと気が済まないみたい

あれ?僕やっちゃいました?!
カインお前はまた!
ふえーん、ごめんなさーい

このやりとりが何度もあります
もう一つきつかったのはヒロイン2人が顔が可愛いだけで中身ないところ
最初に助けてもらって人目ぼれしたらあとは盲目にカインくん親衛隊するだけでとても残念でした

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

な、なんだこりゃ… しかし畳み掛けるような異様なハイテンポが面白いのかと錯覚させる

さて、本作はよくあるなろう系チートものです。

ああまたこれか、という内容なのですが…。

なんか、すごく変な作りをしていませんか?
最初は中国アニメかと思ったのですよね。作画が微妙でなんか独特な感じがあったので。
でも途中からなんかこの独特な感じは独特なセンスなのでは? と思えてきました。
いや、なんか作りがなんかおかしいです。
異様なハイテンポ。テンションの起伏がすごく変ですし、これは監督とか演出とかのセンスなんですかね?

こんな作品は見た覚えが無いです。ちょっと普通じゃない。
内容はもう、またこれか、自重しろ、と言いたくなるようなものなのですが、この独特なテンポで畳み掛けてこられると、なんか面白かったのでは、と錯覚させられるように感じます。

手放しに高クオリティ、ということはまったくなく、質はむしろ低めなのですが… 何かが違う。普通じゃない作りをしています。

これは… 正直かなり、見たいです。
なんか普通じゃない。これだけでなんかすごいですね。

全話感想
質が高いとは言えず、あまり高評価は与えられませんが、個人的には結構好きでした。
単純に絵が可愛いので、ヒロイン達は見た目が可愛かったですね。

後はやっぱり本編全体的な異常なハイテンポ、ハイテンションなノリが何となく癖になる感じで。
ふざけてるの? と思い出すと一気に低評価になるかと思いますが、私は楽しいと感じたのでOKでした。

まあ基本やっていることはいつものなろう系でしかないですが、一応主人公が強いのもそれ以上の脅威が起こるから、という理由が存在しているのは良かったですね。
世界最強の主人公が敵も何もいないのにもっと強くなることを目指す話って、意味がわかりませんし…。

楽しければそれで良いと、ノリを楽しむ作品という感じでまったり楽しめました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

59.6 20 国王で王女なアニメランキング20位
異世界はスマートフォンとともに。第2期(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★☆☆ 2.9 (105)
398人が棚に入れました
神様の手違いで死んでしまった望月冬夜は、異世界で第2の人生をスタートさせる。 冬夜にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。 様々な人達と出会い、大切な仲間を得ていく中で、いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。 古代文明の遺産を受け継ぎ、お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、個性豊かな女の子たちと共に彼はのほほんと世界を巡っていく――。

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

全話見たアニメの中で最低評価の作品の二期だと…→本作はそこまで酷くは無いです

前期は全部見た上で、最低評価を下しています。

普通ならつまらないと思えば即切れば良いわけで、当然1話からつまらないと評価していました。
なのになんでそんな無駄なことをしたかというと…。

当時はなろう系はあまり見ておらず、基本つまらないものと考えていました。
しかしそのつまらないなろう系を、食わず嫌いせず、ちゃんと学びたくてですね… いかにもなろうらしい、なろうの悪い点が詰まったように見えた本作を、勉強のために見てみたのでした。
…かなりの苦行でした。

まあ悪い原作を悪い監督がアニメ化した、負の奇跡のコラボレーションですね。
逆じゃなくて本当に良かったですね。

本当に、本作はなんで2期をやっているのかわかりませんが…。

さて、あの当時はなろうについて詳しくなかった。
あれから数多くの作品を見てきて、低品質なものも見てきて、なろう系というものに慣れた目で見れば、異世界スマホもそんなに酷いものでは無かったのではないか。
そんな望みもちょっとは… いやほとんど抱かずに、つまらんだろうと思って見たのですが、やっぱりつまらなかったです。

私は本来ハーレムは好きなはずで、本作は4人と結婚しようとしておりそこは評価しても良いはずなのですが…。
途中の好意表明がなんとも薄っぺらくてですね。
全然説得力を持って響かない。いや、1期を見ていないほうが良かったですね。もしかしたら仲良くなるのに説得力のあるイベントがちゃんとあったのでは? と思えたら、そういう前提として受け入れられたかもしれません。
しかし1期を見ちゃっていたので、好意を持たれるようなイベントがろくに無かったことを知っています。

主人公に魅力が無いので、どうしようもない部分ですね…。

何かやがて巨大ロボットも出てくるらしい、とか聞いてはぁ? と思っていましたが、今期はそこまで行くのでしょうか。

全然好きじゃない本作、普通に考えたら一話切り安定なのですが…。
見ることにします。
異世界スマホは本当に私にとっては史上最低の作品なのか、というテーマを考えていきたいですね。

全話感想
うーん、まあ、普通につまらなかったのですが、全作品で最悪というほどつまらなくは無かったです。
やはりアニメは監督ですね。
原作がつまらない以上どうしようもない部分はあると思いますが、今回は同じつまらない使い回しネタを延々と描写したりしなかったし、ヒロイン達も多少なりとも心情を描こうとしていたし、ちゃんとマシに描写できていました。
これならまあ、好きだという人が居ても、そう不思議だとは思いません。
一応雰囲気としてはまったりゆるいハーレムもので、居心地が良いと感じる人も居るのでは。
やっぱり主人公の魅力はどうしても足りないし、そのせいで面白いとは言い難いのですが… まあこの程度の作品はいくらでもあるので、そう目くじらを立てるほどでもない、と思います。

前回は質の低い作品を質の低い監督がアニメ化したことで、より酷さが際立ったのだろうな、と思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

お話が大きくなりすぎた2期

原作未読 全12話

異世界でスマートフォンを使える主人公が活躍するお話の2期です。

まさかwの2期ということで、1期を視聴済だったので観てみました。

お話は相変わらず薄い内容で、どんどん女の子が増えてきて大ハーレム状態ですね。

作画もあまり褒められたものでなく、魅力的なキャラも私的にはいませんでした。

何とか最後まで観ましたが、やはりオススメできない作品でしたね。

OPはGemstone7さん、EDはこの作品に出てくる女性キャラたちが歌っています。

最後に、1期と同じくストレスフリーな作品ですが、3期があれば観ないかもしれませんね〜

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

へぇー、スマートフォンって何でもできるんだねぇ・・・(棒)

巷ではどうして2期が出来たんだって言われてるとか、言われていないとか。


たしかに、そう言われても仕方がない様子が見受けられます。


今作を観ての感想は・・・。

お嫁さんが増えていくアニメだねぇ(棒)。

以上でした。


キャラクタは・・・まぁ、テンプレ的な女性キャラが続々と増えていく感じ・・・。
観ていて楽しい子が見つかれば、観ていてもいいんじゃないでしょうか。


やおい小説の件が少し面白かったかな、他は・・・う~ん・・・あ~~・・・。
どうなんかなぁ・・・。


って感じでした。
1期は私の暇さ加減がプラスに働いたのかぁ。
今作は、個人的には何故今観たんだ、と思っています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13
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