友情で漫画原作なTVアニメ動画ランキング 246

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の友情で漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年07月12日の時点で一番の友情で漫画原作なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

93.6 1 友情で漫画原作なアニメランキング1位
小林さんちのメイドラゴン(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1695)
8116人が棚に入れました
朝、会社に出ようとしたらドラゴンがいた。
茫然とする小林さんの目の前で、そのドラゴンは角あり尻尾ありのメイド服を着た美少女へと変身した。
トールと名乗るそのドラゴン娘は「今日からメイドとして働かせてください!」と申し出る。
どういうことか分からず尋ねると、昨夜酔った勢いで小林さんが家に誘っていたようだった。
「人を雇う余裕はない」と断る小林さんだったが、会社に遅刻してしまいそうな時間だと気づき―。

声優・キャラクター
田村睦心、桑原由気、長縄まりあ、高田憂希、高橋未奈美、小野大輔、中村悠一、加藤英美里、後藤邑子、石原夏織
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

鶴の恩返しならぬ竜の恩返し? 萌えあり、神話・伝説ネタあり、ほっこり笑えるホームドラマ

ある日ある夜、お酒に酔った小林さん、前後不覚の千鳥足、足向く先は何と山、そこで会ったはドラゴンさん。つるぎ刺さった巨体見て、絆され助けたその翌日に、メイドラゴンのトールさんがやって来た。

OLでオタクで死んだ魚の目(笑)の小林さんとメイドラゴンのトールさんが織り成すの笑い多めの日常もの。

多忙で笑いのない日々を送っていた小林さんのお家に、ドラゴンだけどメイドで、天真爛漫で元気印のトールさんが住み込んで、賑やかな生活のはじまり、はじまり~というお話。寂しさの立ち込めていた小林さんちに新たな家族?の到来で赤々と火が灯った様です。

トールさんが小林さんの服を口に含んで洗濯?したり、自分のしっぽを切って食卓に出したりとギャグは概ね万人向け(笑)クトゥルー神話ネタで一部視聴者を置き去りにした「※1這いよれニャル子さん」みたいな、分かる人にしか分からない神話・伝説ネタとかも若干ありますが、あまりくどくないので気にせず楽しめると思います。酔っ払った小林さんの持ってた一升瓶に"竜殺し"とかの小ネタも笑えました。鬼殺しより遥かに強烈そう‥。

でもあれこれ知ってると面白い場面も‥。私的には1話の電話越しからトールさんに怖ろしげな支持を出すファフニールさんの声(小野大輔さん)に爆笑。彼の※生い立ちとか末路とか考えると無理もない台詞でした(笑)

大まかな印象はありがちなご主人様とメイドのお話で、トールさんが強大な力を持っている所とか、小林さん好き好き(笑)な所は、上でも引き合いに出した「這いよれニャル子さん」に良く似ていますが、女性同士のお話なのでやらしさが全然無くて、老若男女見やすいアニメになっているのではないでしょうか? 主人公に一目惚れというよりは助けてもらった恩返しという所にも好感が持てました。

ご近所さんや商店街の人たちも一緒になって物語に絡んでくる場面などもトールさんが妙に馴染んでいて何となしに顔がほころんでしまいます。ツノあるのに‥(笑)ツノは出せるけどしっぽは出せないという所はトールさんと小林さん以外の人間達との距離感を表している様でした。ツノは出せるんだ‥(笑)

2~3話
{netabare}
2話ではトールさんを慕う同じくドラゴンの幼女のカンナちゃんことカンナカムイちゃんも登場し、ホームドラマ色やほのぼの色がより強くなった印象。お父さん役の小林さんとお母さん役のトールさん、子供役のカンナちゃんとくれば、まるで仲の良い3人家族ですね(笑)

3話には、電話の声の印象ではかな~り怖そうだったけど、実の所は割と優しいファフニールさんが人間の姿で登場。いつもニコニコ穏やかなケツァルコアトル=ルコアさんも加わり、ますます賑やかな雰囲気に。
{/netabare}
4話
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カンナちゃんが小学校に通い始めるというお話。

文房具から体操服から上履きまで、結構色々買い揃えなければなりません。ランドセル38000円もするんだ‥とか小林さんみたいに思いつつも6年間使える上等なものなら安いものですね。小林さんの僅かな動揺を見逃さず、カンナちゃん気にしてましたが、こちらもとてもリアルな描写でした。ちょっとした言葉の端でも子供はお金の話に敏感に反応する事があるものです。小林さんの方もちゃんとそれに気付いてて、言葉じゃなくて行動で「大丈夫だよ」って伝えられた様で‥こういう気遣いは大人として見習いたいものですね。

そして場面変わって小学校。おっとりだけど何でも出来ちゃうかンなちゃんはあっという間にみんなの人気者。小林さんの言いつけで、カンナちゃんの学校生活を監視するトールさんは過保護で文句たらたらなお母さん(お父さん)状態。気持ちは分かりますが、全国のお父さんお母さん真似しちゃいけませんよ? 木の枝の上に横たわったり、草むらの影から頭を出したりしながら人類批評するトールさんの図がちょっとドラゴンっぽくもあり、シュールでもあり何気に笑えました(笑)

後半はいい年した大人(ドラゴンだけど)が子供と一緒になって思いっきり(殺さない程度で)爆風ドッヂ。島本和彦先生の漫画「炎の転校生」とかから脈々と続く、ありがちで伝統的なギャグなんですがフツーに笑えました。ファフニールさんいつになく燃えてるなぁ(笑)地面えぐれたり木とか折れたり色々とメタメタになってましたが、ツノとかしっぽ隠すよりもそっちを心配した方が良いかもとか思ったり‥でもルコアさんが全部元に戻せるそうでヨカッタヨカッタ?

終幕前の子供間のマジやべぇ伝染には‥(汗)でした。子供の前で軽率な言葉は使わない様にしたいものですね。

今回も楽しいお話でした。
{/netabare}
5話
{netabare}
今回は小林さんの事をもっと知りたいトールさんのお話とファフニールさんのお家探しのお話、トールさん、人間の超能力に驚愕というお話の3つ。お約束のカンナちゃんと才川さんの「萌え~(笑)」なオマケもあちこちにありました。盛り沢山ですね。

最初のお話はトールさんが認識阻害(透明人間みたいになる事)を使って小林さんの職場見学するというもの。

人の働く姿をドラゴン視点から見下ろすトールさんでしたが、どことなく興味深げ。

でもパワハラ上司の登場でそんな心持ちも一転、小林さんを罵倒する所長の姿を見て激怒、を通り越して殺意を抱くトールさん。憎き敵を抹殺せんと‥足かけて転ばせただけ(笑)これも小林さんへの愛ゆえですね。

繰り返し同じ言葉で罵倒する人って現実にもいますけど、このアニメで描かれている様に、特に社会的地位のある程度高い年かさの人に多い気がします‥。自分よりも落ち着いていたり、優れていたりする人間に対して攻撃的になるのは、多分自分が見下されていると思い込む心の裏返しなので、怒りの燃料は主に劣等感と被害妄想、ゆえに無尽蔵、なので非常に性質が悪いのです。

所長の2度目の登場シーン、ここでもほぼ同じ問答が繰り返されトールさんのささやかな復讐あり、所長、殺されなかっただけでも幸いでした。小林さんに感謝しなければなりませんね‥パワハラの証拠録られてクビになったけど。リアルでもこういう風に因果応報が上手く機能してくれるといいんですけどね‥(汗)

それはそれとして、人に頼られ、黙々と仕事をこなす小林さんの姿を見て、トールさん、ますます小林さんの事が好きになった様子。恋する人の美点を見つけて歓喜してしまう所など女の子っぽくて可愛らしかったです(笑)

次のお話はファフニールさんのお家探しのこと‥「人類など滅ぼしてくれん」とか突発的に口走るファフニールさんですが、テレビゲームにご興味を持たれた様で(笑)街頭での呆然とした面持ちでのエアプレステ?笑かさせて頂きました。

トールさんの指示に従って人間のやり方で人間界に住む事に決めたファフニールさん、不動産屋さんに「お予算は?」って聞かれて金塊をゴトって‥流石です。いくらでも持ってますものね、この人(笑)

あれこれあって、行き着いた先はオタクモードの「ヤンス」の語尾が面白い滝谷君のアパート。快くファフニールさんを同居人として受け入れてくれました。かな~りいい人。ファフニールさん、ゲーム狂の素質が見え隠れするので滝谷君と仲良く出来そうですね(笑)良きゲーム仲間の誕生?楽しいコンビになる予感がします。

最後はトールさんがテレビで見た人間の超能力に興味を持つというお話。最初のお話の延長上にあるお話ですね。好きな人やものに関する事なら何でも知りたい!と思うのは、人でもドラゴンでも同じな様です(笑)小林さんの事を知りたい、小林さんは人間だから人間の事も知りたいという様に‥よ~く分かります。トールさんの愛と笑いに溢れたお話でした。

今回も充実した内容でした。次回もとても楽しみです。
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6話
{netabare}
新キャラのジョージーさんと翔太君の登場回。

OPで竹とんぼみたいにくるくる回ってるメイド姿の人がジョージーさんなんですが、才川さんのお姉さんで、メイドさんではなく、ただのメイドマニアの人でした(笑)

今回登場したジョージーさんといい、小林さんといい、女性でメイド好きの人って稀だと思いますが、漫画「エマ」の作者の森薫先生とか思い出すと、重度のメイドマニアって案外女性に多いのかもって気になります。(服着れるし)

続いてはお約束の才川さんとカンナちゃんパート。部屋で一緒にゲームとかして遊んでいただけなんですけど、事ある毎にカンナちゃんと密着してしまう才川さん大変でしたね(笑)

性差のはっきり表れる前の子供時代の方が、男女ともに心も体も中性的で、同性や異性の区別無く好きになっちゃう事が多いと思うので、描写は色々とあざとかったんですけど、わたしには割と自然で微笑ましい光景に見えました。

翔太君とルコアさんのお話では、ルコアさん、気まぐれに翔太君の作った魔法陣から現れたものだから最初は悪魔と間違えられ、結局は風貌や態度から淫魔と見なされてしまいました(汗)3話ではトールさんがファフさんの姿に注文付けてたシーンもありましたし、ルコアさん元神だし、外見の融通は利くと思うんですけど‥ルコアさんもトールさんみたいに今の自分の姿を気に入っているのかも知れませんね(笑)

このお話では"魔法使いの家系"という言葉も出てきましたが、メイドラの世界にはハリー・ポッターにあるみたいな魔法界らしき場所がある様子。トールさんの元いた世界との関連は今の所不明。

最後は滝谷君とファフさんの同居生活のお話。2人が仲良くプレイしてた対戦ゲームは「※スパイVSスパイ」(パロディですが)。レトロゲーマーとしてはチョイスが渋くてこういうの見るだけでも嬉しくなります。

でもアニメ内で頻繁に見られる、ゲーマー=ネトゲ廃人=アイドルオタクというテンプレはちょっと控えて欲しい気が‥。3つとも当てはまる人もいるにはいると思いますけど、大抵はどれか一つか二つだと思うので(笑)

ゲームは情報媒体が基板だったり光ディスクだったりするだけで、本や映画と同じで内容は千差万別。誰だって数学の問題集と芸能人のゴシップ本を一緒にしないですよね‥。当然ゲームにも色々あります。ゲーム文化の歴史はまだまだ浅いので、一般的な認知が甘いのは仕方ありませんが、こういった混同は"ゲームはゲームでしょ"という誤解を生む原因になるので、この作品に限らずきっちりと区別して欲しいと思う事はあります。

それはそれとして、ファフさん、イベントのオタ芸?練習とか食事の片付けとか案外人間の世界に馴染む為の努力もしている様で(笑)尊大な口調とは裏腹に結構健気でした。

今回も短編3つ+の構成で飽きずに楽しめました。次回にも期待。

※:VSをアンドと読む。すなわちスパイアンドスパイ。敵を倒すのは目的ではなくあくまでも手段という、アクションながら知恵比べに重点を置いた割と珍しいタイプの対戦ゲーム。罠の仕掛け合いや白兵戦などで相手を出し抜きつつ、フィールド内に隠されたアイテムを集め先に脱出するのが目的。続編とかもある。
{/netabare}
7話
{netabare}
今回は水着回、後半にコミケのお話。

海の家を見て何の気無しに口にした小林さんの言葉の端から、小林さんの家族に興味を持ち始めたトールさん。トールさんに訊かれて小林さん、自分の家族を"普通の家族"という言葉で表現。彼女の社会的立場や温厚な人柄とかを見ると、かなり恵まれた環境で育った人だという事が察せられますので、謙遜した表現というか、事実から大きく外れた表現と感じました。日本人は特に、とかく自分を普通と思いたがる癖がありますよね(汗)

作中で触れられたのは人とドラゴンの常識の違い云々の話でしたが、人同士の家族を比べてみても、それぞれの持つ常識にあれこれと違いはあるものです。国とか地方とか、環境が大きく異なれば尚更の事。どっちが恵まれているとかは一概には言えませんが、小林さんの言う普通の家族ってかな~り貴重なものなんじゃないかと思われます。出来れば"いい家族"と言って欲しかったシーンでした。

次のコミケのお話はその場にしかない一体感、ライブ感を知るトールさんのお話。このあにこれでも新しく参加する人もいれば、去って行く人もいます。代わりになる人など一人も無く、今ここにある巡り合わせはこの時だけのもの。嬉しい事も寂しい事もありますが、この場に身を置く限り、一期一会の気持ちでその時その時を大切にしたいものです‥。

オマケのカンナちゃんパートでは、夏休みの理科の宿題に昆虫採集が含まれている事(選択性ですが)とプリントに"集めた昆虫を貼ろう!"って書いてあるのに唖然。しかもバッタ、チョウ、セミの指定が‥(汗)

虫に防腐剤注射したり、ピンで刺したりするのは知ってますが、"貼る"とはこれ如何に? 昆虫の死骸をボンドとかで紙に貼っつけて提出するんでしょうか? 見るからにおぞましいプリントの束になりそうです(汗)まぁ選ぶ子供(特に女子は)少ないと思いますが‥。

カンナちゃんはと言うと、虫を貼り付ける欄に食感を擬音とかで書いただけでした(笑)貼り付けられるにしても食べられるにしても虫たちの末路は同じですね。合掌‥。

水着回の後にコミケネタと今回は2本立て、単純なギャグになりがちな舞台やテーマを扱ったお話でしたが、家族における親子の関係、人同士の繋がりについてちょっと考えさせられる、メイドラらしい、しみじみとしたお話でした。

他のアニメだと水着回を捨て回みたく思ってるブリキ男としては嬉しい誤算。

次回も楽しみです。
{/netabare}
8話
{netabare}
最初のお話はお弁当対決。

審査員役のファフさんの立ち居振る舞いが堂に入っていて、グルメマンガ張りだったのには笑えました。

お題目はサラダ、肉、デザートの三種、定番からゲテモノ!まであれこれ登場しましたが、弁当作りの経験割とあるやつとしてはトールさんのシーザーサラダは量さえ加減すれば、お弁当箱とは別の密閉容器に入れて有りだとか、小林さんのベーコンエッグは弁当にはおかしいとか思ったり‥。ベーコン使うならアスパラとかにんじんのベーコン巻き、タマゴ使うなら玉子焼きがあたりが妥当なんじゃないでしょーか? 色々と気になってしまいました。最後にヘンテコ生物食べてしまった小林さんがちょっと心配になったお話でもありました(笑)

次のお話では新キャラのエルマさんが登場。いつぞやのシーンのトールさんの台詞の中で彼女と死闘を繰り広げたと言うリヴァイアサン(レヴィアタン)がこの人の様です。中々の純朴(天然)キャラですが、何の冗談か小林さん勤めてる会社にしれっと入社しちゃいました。PC見た事も無いのに入れるSE関係の会社なんて無いと思うので魔法でも使ったんではないでしょ~か?

最後は人に求められるのに慣れていないと、どう応じて良いか分からないという小林さんのお話。愛される事に慣れていない人は愛する事も苦手だったりする事がありますが、小林さんは両親から愛されて育ったはずなのに、何でそんな風になっちゃったんでしょうね? 愛情の匙加減が分からない様です。わたしも多過ぎたり少な過ぎたり、若干そんななので、ちょっと心に痛いお話でした(汗)

最初のお話に"仲良くケンカ"というファフさんの言葉がありましたが、あれも上の話と同じで、ある程度の互いの信頼無くしては出来ない事ですから、小林さんもトールさんに甘えていると見て取れます。愛情表現にも色々とあるのです(笑)

本筋とは関係ありませんが、神と敵対しているはずのトールさんが指で十字架を作ってポーズ決めている図には大きな違和感が。何かの伏線だったりして‥。
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9話
{netabare}
今回は運動会のお話。

前回の小林さんの"求められる事に慣れていない"理由の一端が描かれました。

運動会に両親揃って来てくれると子供はそれは嬉しいものですが(特に低学年の子は)こういうのを見ると家族の人が誰も来てくれなかった子の事も思い出してしまいます。そういう子は大体の場合、友達の家族とかと一緒にちょっと萎縮した面持ちでお弁当を食べるのです。子供にも寄りますけど‥。そう言えばみなみけにもそんなエピソードがありましたね‥。

今回のエピソードを見ても分かる通り、愛情表現の不器用な小林さんもトールさんもカンナちゃんも、欠けたものを互いに補い合って助け合って生活している者同士。これはもう立派な家族と言う印象でした。こういう家族の形もあってもいいんじゃないかとわたしも時たま思います。現実では法律やら何やらで不可能だったり、手続きが面倒だったりするんですけどね(汗)
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10話
{netabare}
今回はほぼ演劇の話一本、老人ホームでボランティア上映と言うお話。

演出担当のファフさんが料理回に続いて例の感じのキャラになっていたのには若干のマンネリ感が‥。でもお約束の笑いは頂けました。ご馳走様でした(笑

上映会の話。結局出来上がったのは、童話にアニメに、老人向けという事で忠臣蔵要素を加味したごたまぜ劇でした。見ていてちょっと恥ずかしい気持ちになるのはルコアさんの衣装のせいではなく(笑)素人の作る劇というのはこのアニメで描かれている様に得てしてオリジナリティが希薄で、どこぞから借用したものの継ぎ合わせである事が多いので、それを見ている気になるからなんでしょうね。わたしも子供の頃そんな劇に参加した事がありました。まぁ劇の内容はともかく、子供が頑張っている姿を見れれば大抵の大人は満ち足りた気持ちになれるんじゃないでしょうか(笑)

オマケはクリスマスのプレゼントのお話。サンタの姿を一目でも見たいという気持ちが子供の眠気を強力に退けると言うのはよくある話ですが、例に漏れずカンナちゃんも頑張ってました(笑)

サンタの存在を疑い始めた頃、わたしも同じ様な事した事ありますが、結局の所、大人の愛と辛抱強さの前には負けてしまってました‥。幼少期を思い返した時、私は大人に関する良い思い出をあまり見つけられないのですが、愚直ながら愛情を注いでくれた人もいたのだと改めて思い出させて頂いた次第。感謝したいですね。

サンタの存在をいつまで子供に隠し通せば良いのか、そもそも隠す必要はあるのか? 疑問に思う方もいるかも知れませんが、私的にはなるだけ隠しておいた方が大人も子供も楽しめるので良いのかと(笑)ネットの普及してしまった現在では秘密を死守するのが困難でしょうけど(園児とかでもサンタ信じてなかったりして?)‥この世には不思議な事が沢山あるのだと夢中でいられる時代というのは、儚くも貴重なものだとも思いますので。
{/netabare}
11~13話
{netabare}
最終話にかけて各話レビューサボっちゃいましたので色々と端折って。

11話は年末年始の小林家の様子を描くごく普通の日常もの、12話はトールさんの過去のお話、最終13話はトールさんとそのお父さんの親子のお話という流れ。

後半にかけて小林さんの態度が若干横柄になり、トールさんの遠慮が薄くなりましたが、これはとても自然な流れで、二人の信頼が強まった事の表れと私は感じました。やはり最初の印象から遠からず、小林さんとトールさん、何となく夫婦関係みたいに見えます(笑)

最終回の中盤、トールさんを失った後の小林さんの心境もよ~く理解出来ました。人との繋がりが深ければ深いほど、その人が去ってしまった時の喪失感は強くなるものです。でもトールさんすぐに戻ってきてくれて良かったですね(笑)

最後はトールさんのお父さんと小林さん&トールさんの対決というお話。

お父様の言う秩序の話ですが、トールさんが人間界に下っても、便乗や混乱は起きないとわたしには思われました。これまでのお話にも異界からいろんな人が来て人間と仲良くやってる描写がありましたし、ドラゴンだって何人か来ていますものね。ファフさんとかルコアさんの方が影響力ありそうですし‥。そんななのでお父様が理屈を盾に無理に説得している様にも見えてしまいました。そとみは厳格で怖そうでしたけど、本当は娘が可愛くってしょうがない優しくて心配性な、割と普通なお父様だったのではないでしょーか?

小林さんがトールさんを"私のメイド"と言うシーンは今回のハイライトですね。好意を素直に受け、与える事が出来る様になった小林さんの成長が伺えました。

その後もあれこれと問答がありましたが、大まかな流れとしては、ドラゴンと人間の立場の違い(人間同士で言うと身分の違いとかに置換出来そう?)はあるものの「娘さんを私にください!」「娘はやらんっ!」な古典的なお芝居に近かった気がします。ただそこに至るまでの過程はちょっと変わったファンタジーで、概ね小林さんとトールさんのラブストーリーという体で上手くまとめた最終回だったのではないでしょうか?
{/netabare}

小林さんの同僚の一見爽やかイケメンの滝谷君も面白い。オタク話になると声の高さもテンションも異常に上がり、出っ歯が生えてメガネ着用、語尾には何故か「ヤンス」が付いてしまいます。もはや変態!もとい変身としか‥それにしてもスゴい変わり様です‥(笑)

スゴい変わり様と言えば、小林さんの酒癖の悪さはかなりのもの(汗)こちらはちょっと不快に感じる人もいるかも知れません。アニメではこういう表現が割と目立ちますが、酒飲み本性違わずという言葉がある様に、しらふでも怒りやすい人は酒を飲んでも怒りやすく、怒らない人は怒らないというのが私が経験上知っている酒飲みの性質です。酒を飲んで人格が豹変する様に見えるタイプの人はしらふの時でもぴりぴりしていて、怒りを抑えている印象を受ける事が多いのです。小林さん、多忙過ぎてストレス相当溜まってるんじゃないかな?とか余計な事考えちゃいました。明るいトールさんとかわいいカンナちゃんとの生活で心癒されて、酒癖の悪さも治るといいですね(笑)

あとちょっとした事ですが、場面が変わる時に表示される格ゲーの必殺技コマンドとか、一見ほぼ無意味なんですけど、シンプルながら気持ちを切り替えるいい演出になっていたと思います。これのおかげでだだ漏れ感が無く、快適に視聴出来る気がしました。

OP「青空のラプソディ」は溌剌としていて動きも多くて見てるだけで楽しくなってしまいますし、ED「イシュカン・コミュニケーション」もちょっぴり邪悪なドラゴン視点の歌詞が印象的。

行き場を失ったドラゴンさんたちが小林さんちに集まって、擬似家族みたいになっていく、笑かされほっこりさせられるアニメです。



最後まで見終えて

原作者のクール教信者さんが重度のおっぱい好きなそうで(笑)趣味全開の描写が毎回の様に有りましたが、男視点からでも目に余るものがありました。女性からはひんしゅく買いそう‥。おっぱいが揺れるのってオタクアニメでは定番の表現だと思いますが、メイドラのはちょっと度が過ぎる‥。よく言えば奔放に作られていると言えるし、悪く言えば節操が無い気がします(汗

全編を通して、日常ギャグ、家族ドラマとして安定した作りだったと思います。キャラ魅力も十分。登場人物の大半をうら若い女性が占めてしまうアニメよりも、このメイドラの様に、滝谷くんやファフさんみたいな男性キャラ、商店街のおじさんとか近所のおばさんみたいなモブキャラ、才川さんや翔太君みたいな子供キャラを、バランス良く登場させているアニメの方が私はずっと落ち着きます。「みなみけ」なんかでも保坂先輩とか藤岡(あえて敬称略)がいなかったら、雰囲気全然違っただろうなぁとか思い出したり(笑)

ちょっとわざとらしい演出が気になるルコアさん関連のお話が苦手でしたが、全編を通してとても楽しく視聴させて頂きました。

2期あれば是非見たいアニメです。

駄文お読み頂きどうもありがとうございました。


※1:人間の真尋君に一目ぼれしたニャル子さんこと邪神"ニャルラトホテプ"とその愉快な仲間たちが繰り広げる、アニメ、特撮、クトゥルー神話ネタ多めのラブコメ&ドタバタギャグアニメ。

※2:財産の為に弟と共謀し父を殺害、後に武力で弟も退け呪われた指輪を含む財宝を独り占め。ファフニールは元々人(もしくはドワーフ)の姿でしたが、洞窟に納めた宝を守るために竜の姿に変身し、その上に横たわりました。宝を奪われる恐れの為、毎日決まった時刻に湖に水を飲みに行き、その時の他は洞窟の外に出なかったという‥。

※:スピンオフ作品(web漫画)「小林さんちのメイドラゴン カンナの日常」も面白いですよ。ニコニコ静画(http://seiga.nicovideo.jp/manga/?track=home)で無料で読めます。(ちょっと重いのでコメントOFF推奨)

投稿 : 2024/07/06
♥ : 60
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

感情的な場面の積み上げ…という京アニの手法の典型例?

追記 改めて再評価してみました。破壊と悪意、自己保身や欲望があるので日常系ではないと思いますが、だからこそ面白かったと思います。ブラックユーモア的…というとちょっとオチが人情味的すぎますね。

 で、本作を見ていてちょっと思ったのが、京アニのアニメって、面白い、感動的という評価をされてもテーマの深さで評論の対象にならないですよね?ちょっと気が付いたことがあります。京アニのアニメの作成の手法についてです。

 面白そうな「場面」をしつこいくらいに積み重ねているというか…その作品のニーズに対して感情に訴えかける「場面」をこれでもか、と入れてくる感じですね。それを驚異的な作画と感情たっぷりの演技・演出で飾るので、心を強引に揺さぶってきます。

 だから感情は動かされますが、後になにも残らないのでしょう。テーマが無くモチーフと設定しかないからだと思います。逆に言えばだから普通はアニメ化の選択をしない4コマや4コマモドキのマンガ、特に評価が高くない(失礼)原作を、面白いアニメに仕上げられるのだと思います。原作改変が批判されない理由も、この辺にあるのでしょう。

 つまり原作のつまみ食いして良い意味でも悪い意味でエモい場面にどんどん変換して行く感じでしょうか。だから視聴中、視聴後感は感情が高ぶってものすごくレベルが高く感じるんですけど、後になって振り返ると「あれ?」何を得たのだろう?という感じですね。

 京アニの作品が2期になってより感情的になるのは、この動かすべき感情の「ニーズ」がはっきりするからでしょう。ですから私は京アニの2期は、1期の微妙なバランスのチューニングがずれてしまっていてほぼすべて嫌いです。

 特に「らきすた」以降かなあ…「けいおん」はこの手法が上手くいった例でしょうね。ここで、この4コマ的なマンガをアニメにする独特のアニメ制作手法を完成させた感じでしょうか。

 それ以前にフルメタのふもっふの評価が高くてセカンドレイドの人気がない理由もこれが原因でしょう。境界の彼方も深そうでいて内容が無くエモい場面とセリフばっかりですしね。原作をきっちり映像化した「氷菓」と「聲の形」が良かったですね。
 ユーフォの特に2期とヴァイオレットは更にこの感情を強引に揺さぶる手法を進化させた感じですね。


 違う話ですが、本作の小林さんですが、後半に行くにつれ、小林さんが聖女になって行くのは、ドラゴン達がボケで小林さんがツッコミに回ったからだと思います。当初は小林さんも特に対トールではボケてたんですけどね。その比率が下がってゆく気がします。話を回すためにドラゴンの種類を増やしたからこその変化でしょう。

 あとケツァルコアトルが不気味なのは目が見えないから…そして目が見えた時の目の異様さ、でしょうね。



以下 1回目のレビューです。

{netabare} 結論から言って面白いです。といっても日常系やギャグとして面白いというのではなく、価値観がまったく違うドラゴンという種族が、小林を中心とした人間との出会いで考え方に変化が起きる話としてです。また、考え方の変化も必ずしも人間の道徳をそのまま受け入れるのではなく、可能性を感じる程度でとどまることです。

 ファフニールがその意味では一番わかりやすくて、人間の文化と同居人との生活で、人間世界を破壊するデメリットを感じ同居人に対する信頼は得ますが、それでも人間そのものに対しては距離を置きいつかは決別する可能性も理解しています。ですので、ファフニールのパートはギャグにしてもどこかダークな雰囲気が漂います。

 もちろんカンナおよびカンナと才川についてが癒しパートとなります。が、才川の性格や今までの孤独を考えると、あのメイド萌えの姉の存在が少々異質に思えてきます。カンナに対する才川の異常な執着が、才川の両親との関係性の歪みの象徴に見えて少し切なくなります。

 トールそのものも人類をあからさまに信頼していませんし、人命に価値を置いていません。もちろん大量に殺戮を繰り返していたのでしょう。つまり、小林を含めたこの世界の人間は、トールがいる限り死と隣合わせにいるわけです。エルマとの対立もあります。むき出しの悪意に癒しはありません。原作がそうなのか京アニチューニングかわかりませんが、1期を見る限りギャグとして振り切れない裏の設定を強く感じました。

 小林という人物。文句を言いながらもトールやカンナを受け入れて仕方なく同居を始めるというところまではいいのですが、カンナの小学校の道具を用意するところは「こんなにいい人なんだよ」というエピソードが表面にですぎました。このチューニングが以後続いて行きます。

 小林というキャラが謎でした。マイペースで人情的ではあるのですが。我々が漠然と善と見做す価値観を物語に当て嵌めて生まれたような人物像ですね。というより、小林が本当はそうじゃないんだけど「善」とか「道徳」に縛られて、自分の本来の欲望とは違う価値判断をしているというか。だから酒を飲むと性格が変わるのかもしれません。モノローグはたっぷり見せてくれているんですけど内面が見えない人物でした。
 ひょっとしたら現代人の感覚に近いのかもしれません。善悪の判断とか行動の基準が外部の価値判断に縛られているというか。いや、なんか違いますね。そこまで不自然ではありません。カンナによる母性の発露とトールとの出会いによる成長?最終回を見るとそうかもしれません。でも、やっぱり謎でした。この辺りは2期を見終わると言葉になりそうなので追記するかもしれません。

 ケツァルコアトルと少年の部分はなぜか全く面白くありませんでした。エロが過剰というよりも、ケツァルコアトルの少年の扱いが愛情故というより玩具にしか見えないせいかもしれません。このケツァルコアトルというキャラも内面が分からず少々不気味です。いざというときに仲間になる感じもありませんし。
 あと、トールのしっぽを食べるとか舐めて奇麗にするとか、少しリョナというかグロ的な部分もあって、少し気持ちが悪くなったこともありました。

 これらを考え合わせると本作を単純にギャグとみるには「行間」にあるダークな部分や寓話的な何かが表現されすぎています。まして「日常系」にはとてもではないですが、見られませんでした。

 とはいえ、アニメ作品としては面白いです。ドラゴンと人間の価値観の違い的なストーリー部分ですね。ギャグとしてもまあまあですが、笑えたところはあまりなくほっこりもしませんでした。人情もの…でしょうかね。あとはカンナが可愛いくらいでした。どちらかといえば演出とかアニメ表現とかメタ的な視点で、アニメの出来の良さを楽しむという意味で面白かったということかもしれません。

 ただ、京アニのハルヒ、けいおん、氷菓、ユーフォの流れの超一級の作品ではなく、演出と細かいエピソードの積み重ねで何となく話を進めて行く、らきすた、日常の次くらいの流れに属する作品かなあと思いました。ただ、この2作よりはストーリー性がありますので、あるいはまったく違う系統なのかもしれません。 {/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 26
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

日常の大切さを知る系アニメ

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
祝! 2期放送開始ヽ(´∀`)ノ

一言で言うと、「流石、京アニ」。

この時期は「響けユーフォニアム」など、シリアスで芸術性の高い作品が続いていた(そしてそれが大好きだった)けれど、むしろこういう日常系が、本来の京アニらしいんだよな、と、京アニの守備範囲の広さを再確認。

癒し、萌え、を求めている方は是非! 私は、残業の後に観るようにしてましたw

作画は抜くところは可愛く抜きつつ、魅せるところではガッツリ魅せてくれ、かなり良かったと思います。

あと、OP、EDはどちらも良かったです。OPは私の好きな「fhana」さん(河合荘の主題歌)。EDも可愛らしくて良い感じ。久々に、どちらも飛ばさずに全話観ました♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
このアニメの成功の大きな要因は、小林さんを、中性的ながらも「女性」にしたことだと思います。

話の筋的には、小林さんが男であっても成り立つものばかりです。というか、もし、萌えの方向にもっていきたいなら、「男性」の方が良いくらいです。

この作品は、「日常系」ではありますが、トールの背景には大きなシリアスがありますし、「いつか死が二人を分かつまで」という「期間限定の日常系」です。もし定義するならば、「日常の大切さを知る系」と言っても良いでしょうか(小林さんの社畜感含めw)。

そういう作風の中で求められるのは、「萌え」や「燃え」以上に「癒し」。その「癒し」を演出する上で、小林さんを女性にしたのは、必然性がありますね。

例えば最終回、トールと終焉帝の戦いに小林さんのが割って入るのだけれど、もし小林さんが男だったら、どうしたって打算的な部分が入ると思うんですよ。いわゆる、「男女間に純粋な友情が成り立つか否か」という命題的なアレですよ。

うん、やっぱりなんか違ってくると思う(終焉帝にしたって、娘が現状から逃げて男のところに転がり込んでたら、流石に最後まで許さないでしょうしw)。

トールは小林さんを愛し、小林さんもトールを愛しているけれど、その愛は、「恋愛」に属するものではなく、キリスト教における「隣人愛」に近いものだと感じました(いや、私はキリスト教徒でもなんでもないですが)。だから、この作品は「百合」ではないのかな、と(まあ、トールは怪しいですがw でもあくまで、トールは小林さんを尊敬し、敬愛していると思うのです)。

私はこのへん、「のんのんびより」に近いものを感じました。サンクチュアリ感というか、なんというか。自分的にどストライクでした(音の少なさ、台詞感のたっぷりとした間、というのも共通点ですね)♪

この作品、キャラの良さも光りました。

特に、小林さん。小林さんの良さは、1拍おくところなのかな。

ガーッと感情的になることは少なく、必ず考えてから言葉を発します。その思いやり方が実に微妙で絶妙で、「あぁ、優しい人間ってこうだよな」と思います。小林さんの言葉で、心に残ったものはいくつもありました。

例えば、第2話の「誰かを信じたから友達や恋人になるのではなく、友達や恋人になった後に誰かを信じられる」というのは真理をついていると思うし、第7話の「大体の人って、大人になったんじゃなくて、子供でいれなくなっただけ」とかは色々考えさせられた。第8話の「あの子はメイドだけど、友達でも良いと思ってるよ」は、温かい言葉だし、第11話の(いつも通り尻尾を食べさせられそうになり)「来年も再来年もムリ」という発言は、来年も再来年も一緒にいることが前提ってことで、これ、最終回での終焉帝との問答の伏線になっていたのですね。

などなど、他にもたくさん。これだけ名言が出るアニメも珍しいです。

それだけ思慮深く、ともするとドライな小林さんが最終回に発した、(トールがもう戻らないと聞き)「マジか……」の一言は、胸に突き刺さりました。「マジか」なんて、もしかしたら日本人が一番日常的に使っているかもしれない言葉にここまで実感を込められるのは、逆に新鮮でした。

他にも、トールのドラゴンならではの思考回路や、倫理観、突拍子のない行動も笑えたし、そういう「異種間コミュニケーション」も見所のひとつでした(そこも書くと更に長くなるから割愛します)。
{/netabare}

《以下ネタバレ》

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
衝撃の開幕(笑) かなり良い設定とテンポ。1期にひとつは必要な作風だね。私の尻尾焼き、は笑った(笑) 最後にちょいシリアス。

2話目
カンナカムイ、アイヌの神様だね。「誰かを信じたから友達や恋人になるのではなく、友達や恋人になった後に誰かを信じられる」ってのは、なかなか深いと思う。戦闘シーンの作画は、流石に京アニ!
ふ~ん、なんかやっぱり深みがありそう。

3話目
なんか、いいほんわかさ。「のんのんびより」「甘々と稲妻」以来だな。小林さんの枕元に、寝たまま電気消せるスイッチあった。面倒くさがりの小林さんらしく、細かい作画○。ケツァルコアトルって雄の蛇神じゃなかったっけ? 酒飲んで妹に手だしたはずだし。

4話目
文房具の進化って、計り知れないよね。余談ですが、最近個人的ヒットの文房具は、1位スタンプのり 2位ライフスタイルツール。トールの人間評がいちいち辛辣w 才川さんもなかなかナイスなキャラw

5話目
ルコア、ファフニール、それぞれが人間世界に、それぞれのペースで溶け込んでいるのが良かった。

6話目
ガチのメイドおたく(笑) ホントに刺激的で平和な世界。

7話目
水着回。小林さん、貧乳でgood(笑) 蟹食うなや(笑) 史上最も残酷な西瓜割り(笑) 「大体の人って、大人になったんじゃなくて、子供でいれなくなっただけ」……深いな。コミケを観て、「訓練なしに統率とれてる」って、流石ドラゴン的思考w

8話目
いつもと少し違う作風、小林さんの「あの子はメイドだけど、友達でも良いと思ってるよ」は、温かい言葉。新キャラ登場。OPにいたのに、ホントに「やっと」出てきたね(笑) 百合なんだけど、なんか好きな百合だ。「友達はいたけど、親友はいなかった」……響くな~。

9話目
運動会、相変わらず良い話。余談だけど、最近の学校って、運動会の選手宣誓で、「最後まで戦い抜く」じゃなくて、「最後まで競技する」って言うそうですね。

10話目
婆さんの笠、燃やしたw 爺さん達、大喜びw

11話目
お正月、いつもの尻尾ネタ。でも小林の「来年も再来年もムリ」という発言は、来年も再来年も一緒にいることが前提ってことですね。良い感じ♪

12話目
どんな掃除の歌だw ここで0話に戻るんですねw 酒でグダまいて意気投合かw

13話目
小林さんの動揺。「マジか」の一言が、逆に新鮮。そして、1話目に戻る。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 78

83.8 2 友情で漫画原作なアニメランキング2位
おおきく振りかぶって(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1587)
8160人が棚に入れました
主人公の三橋廉(みはし れん)は中学時代、祖父の経営する群馬県の三星学園野球部でエース投手だったが、チームメイトからは「『ヒイキ』でエースをやらせてもらっている」と疎まれ続け、極端に卑屈な暗い性格になってしまう。その暗い思い出を拭うために埼玉県の西浦高校へと進学する。西浦高校には発足したての野球部(正確には軟式野球部が硬式野球部になった)があり、部員は新入生ばかり10人、しかも監督は若い女性という部活だった。部員不足の野球部で三橋はまたもエースを任せられるが……。

声優・キャラクター
代永翼、中村悠一、谷山紀章、下野紘、佐藤雄大、鈴木千尋、保村真、角研一郎、福山潤、木村良平、早水リサ、室園丈裕、福圓美里、私市淳
ネタバレ

の ᴗ の さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

挑め!埼玉県立西浦高等学校野球部

甲子園の季節。しかも、今年はオリンピックも重なって、応援が大変だ!笑

ということで、おお振りのことを書いてみる。

主人公の三橋は、自信がなくて、うざいダメピ(ダメピッチャー)!笑

でも、投手をやりたい!そこだけは譲らない子。

そんな最初のつかみにやられて、いつのまにか最後まで見てた。


かと言って、むやみに三橋を持ち上げて、そのまま三橋がピッチャーとして、成長する話ではなくて、理論的な野球が描かれている。

そこが、おお振りのいいところ。

スポーツアニメといえば、熱いスポ根ですませてしまうことが多い。
それも熱くて、好きなんだけど、スポーツというリアルにあるものなら、なぜ強くなったのかが描かれていると、勉強になるし、より入り込みやすいと思う。

西浦の女監督モモカンや野球部の顧問のシガポは、栄養学や運動科学を用いた指導方法や心理学を用いたメンタルトレーニングに基づいた練習方法を行う。

それに、それまでのスポーツアニメ以上に、試合中の戦術の心理描写が多く描かれていて、これも入り込みやすい要因だと思う。

それと、そんな理論的な面もある一方で、キャラはとても人間的でもある。

理論的な部分と、人間的な部分がちょうどいいバランスで、入り混じっているところが、好きなんだと思う。

後、人には相性がある。ってことを、このアニメで学んだ。

相性の合う合わないは、生まれ持った雰囲気や周りの環境もあるだろうし、仕方がない。

ただ、いくらいい素材があっても、それに気づかず、もしくは気付こうとせずいたら、上手いこと行かない。
合わない相手を落とすだけじゃ、なんの生産性もないなって思った。

まぁどうしようもなく無理なら、相性の合う人同士に変えるほうが円満。

合う同士なら上手くピースがハマって、いいチームができる。

いいところを伸ばす。
どうしたらイイか改善できるように、的確な指導をすることも大切だなって。

そして、「勝ち、たい!」という三橋の言葉が本当になって、甲子園に行くんじゃないかと思うくらい可能性のあるチームになっていく様は、本当にその場で応援している感覚で、楽しめる。


ちなみに、これは1期の評価。

2期も楽しかったけど、1期だけ見たほうが、一番キレイに終わって、完璧だったと思った。
3期があって、1、2、3期と一緒にみたら、また2期も違う評価になるかもしれないけど。


【物語】
おお振りの1期は、中学の三橋の話から始まり、高校になって新たに作られた1年のみの野球部に三橋が入るところから描かれる。

{netabare}
中学のころ、主人公の三橋は、急速の遅いヘボい投手として、周りに疎まれていた。三橋は、学校経営者の孫だから、ひいきされていると思われていたから。

そこで、高校からそのチームの仲間とは離れて、三橋は別の高校に行く。
野球はしたいと思っているから、野球部に行くが、中学のことがあって、自信はない。

けれど、周りが三橋のピッチングの正確さに気づき、あれよあれよと、野球部に入ることになり、投手として練習が始まる。

合宿に行ったり、練習試合も行う。
しかも、三橋がもともといた中学のチームの三星との練習試合。

最初は、やっぱり三橋を見下して、手をぬく三星。
けど、三橋の長所を活かして、阿部がサインを出してくれるおかげで、中学のときとは違って、ストライクを連発する。

だんだん三星も三橋が変わってるのに気づいて、盛り返そうとするが、結局西浦が勝つ。
この試合で、三橋だけでなく、他のメンバーもチームとして、少しまとまったのが分かった。

その練習試合の後は、甲子園予選のための練習や応援団結成の話。

で、いよいよ予選。

この夏の大会では、初戦から前年度優勝の桐青と対戦!?

他の高校のチームは、きっと1年だけの西浦は負けると思っていた。

けど、西浦が{netabare}見事5対4で勝利 {/netabare}!!という展開。

文字にして、簡潔に書くと、こんな感じだけど、14~24話まで使って、初戦をえがいている。

とても丁寧!これは、見たほうが早い。
話のスパンとしては、とても短い期間の話だけど、とても引き込まれる内容だった。

この初戦では、今までのメントレにも役に立つし、選手それぞれが自分で考え、どうしたら良いかを導き出す場面がたくさんあり、成長したなぁと感じた。

応援団の浜ちゃん達と「ナイバッチー!!!」と、一緒に応援したくなった!


{/netabare}



シガポ講座
{netabare}

・スポーツで重要な脳内ホルモン
チロトロピン・・・きっとやれるとチャレンジする時にでてる
コルチコトロピン・・・目の前のことに集中する時にでてる
ドーパミン・・・過去の幸せを噛みしめる時にでてる
この脳内ホルモンをコントロールできれば、よりメンタルが鍛えられる。
合宿では、それを食事でメントレしていた。

・α波・・・集中して、余計な力は抜く時にでるやつ。いい意味で、リラックスして、野球をするために必要。
人と手をつないで、手が冷たい時はでてない。緊張してる。
逆に、暖かい場合はリラックスしている。この状態をコントロールして、野球に活かすためのトレーニングをしてた。

・条件付け・・・野球のピンチで、リラックスするために、ピンチとリラックスを条件づけるトレーニング。
そして、ピンチだけでなく、チャンスでもある3塁に走者がいる場面を思い浮かべながら、リラックスするようメンタルトレーニングしていた。

{/netabare}


【声優・キャラ】

三橋 廉役は、代永翼さん。
{netabare}おお振りは、初主演作品。
ヘタレの三橋が凄くあっていた。
独特な声で、なんだかんだ主人公タイプの声。
言い回しも凄く独特で、吃音気味の三橋を自然に演じておられた。
最初のほうは、まだキャラが掴めていないので若干低い。
ウィング自身も、いじられキャラという点でもあっていた笑

アニメの最後の方の反省会の話で、アフレコの時に、
「三橋はよく投げた」
「投手はよく頑張ってくれた」
「三橋は途中崩れかけたのによく持った」
「三橋を始めみんなすごかった」
などのセリフを、三橋を代永にセリフを変えて、みんなが言ってくれたらしい。熱い現場!

三橋は球のコントロールが上手い投手。
自信のないキャラで、なかなか自分のことを認めない。
それに、中学のころは周りも認めていなかった。
けど、ちゃんと三橋のいいところを認めて、伸ばしてくれる指導者や仲間がいれば、三橋を活かせる。そして、最後には、みんなに認められて、チームが1つになった感じは本当に良かった!
後、三橋が本当に自分に自信が持てたら、きっと吃音も改善するはず。
三橋、頑張れ!
{/netabare}

阿部 隆也役は、中村悠一さん。
{netabare}
冷静に分析するキャラとあった落ち着いた声!
優しいけど、厳しい感じでよかった。
冷静なつっこみな点では、阿部だなと。
怒号が上手い。そのイメージが残ってて、1話見ると、なんか優しくてイメージと違うし、声が高い? 笑

阿部は、三橋とバッテリーを組むキャッチャー。
先ほど書いた反省会のシーンでもみんな三橋を褒めるのに一人だけ「ギリギリな試合はもうやめたい」という、そういう奴 笑
自信のない三橋には、これくらいでいいのかもしれない 笑
三橋のコントロールを見抜いた人。試合中に出すサインをどうするか、選手を見極めて、考えながら野球をする。
三橋をよろしく!
{/netabare}

田島 悠一郎は、下野紘さん。
{netabare}
元気キャラの田島にとても合う元気ボイス!
元気で、若干KYなとこが、下野さんそのもの笑

田島は、いれば打ってくれると思う頼れる4番。
けど、体はまだ小さい。必ず打ってくれるという安心感のある存在だけど、ホームランは打てないから、田島だけに頼ってばかりではいけない。
野球はチームプレーということを話に加えるいいキャラだと思う。
KYなとこもおもしろい。三橋とは、なぜか仲良し!
田島といえば、「昨日オ◯◯◯するの忘れたっ!」笑
と、「ゲンミツに!」
{/netabare}

花井 梓は、谷山紀章さん。
{netabare}
花井では、いつもより少し若めの声。
まとめ役の主将!って感じの声だった!

花井は、なかなか打てない子 笑
でも、打てば大きい!球を投げると、飛距離もあって、なかなかの強腕。
後、4番の田島をライバル視したりするけど、嫌味はなくて、素直!
西浦の主将!
{/netabare}

栄口 勇人は、鈴木千尋さん。
{netabare}
縁の下の力持ちでいい人キャラの声が、優しい感じで自然でピッタリ!
本当は、主人公キャラの声が合うけど、やっぱ三橋はウィングだし、栄口はちーちゃんだと思う。ちーちゃん最近見ない。。
主人公声というのは、年齢を重ねると、若い人に変わるから、後が大変だな。

栄口は、バント職人!かつ、西浦の良心!いい人キャラ。三橋と一番普通に喋っている気がする笑
{/netabare}

水谷 文貴は、角研一郎さん。
{netabare}
犬みたいな人懐っこいキャラが、合う声。
水谷みたいに、角さんも、影のいじられキャラで、面白った笑
角さん好きだわ。角さんもあまり見ない。というか、おお振り以外あまり声優をしていないっぽい。

水谷といえば、打ち上げられた球をエラーして、阿部に言われた「ク!ソ!レ!フ!ト!」が印象的。 それに対して「ごめ~ん」が可愛い!笑
{/netabare}

巣山 尚治は、保村真さん。
{netabare}
寡黙な高校球児な感じがあっていた。
保村さん自体は自由人。 笑

巣山は、冷静で寡黙な感じ!
巣山といえば、手を握っての「できっぞ!!!」
できる気がする魔法の言葉!
{/netabare}

沖 一利は、佐藤雄大さん。
{netabare}
普通キャラが、自然!
いろんなキャラがいるから、普通のキャラが普通にできる人も大事!

沖は、そこまでスポットが当たらない。普通キャラ。全員目立ってもあれだしね。
{/netabare}

泉 孝介は、福山潤さん。
{netabare}
真面目で冷静な泉に説得力ある声があっていた。
リアル泉だと思う。
三星のバッターの織田裕行の声を当てている。

泉は、冷静でイケメンキャラ。
{/netabare}

西広 辰太郎は、木村良平さん。
{netabare}
ほんわかした西広にピッタリの声だった。
おお振りから、現在までに一番人気が伸びた気がする。

西広は、西浦の先生。西広先生。頭が良い!で、可愛い!
{/netabare}

百枝まりあは、早水リサさん。
{netabare}
モモカンは、早水さんしかいない!
リアルモモカン!
声の幅広くて、器用。

モモカンは、西浦の女監督。
ちゃんと選手の考えを尊重しつつ、どうしたらいいか考えさせる指導法。
野球部のために、バイトしたり、野球も上手かったり、野球大好きな人。
{/netabare}

志賀 剛司は、室園丈裕さん。
{netabare}
シガポは、説得力のある声で教師役にピッタリの声だった。

メンタルトレーニングなどを西浦チームに教えるのがシガポ。
こういう知識を知っておくと、役立つのでいいね!
{/netabare}

篠岡 千代は、福圓美里さん。
{netabare}
千代ちゃんの可愛いらしいキャラに合った声だった。

千代ちゃんは、西浦のマネージャー。野球大好き女子。
一人でも女子がいると、華があるね。
{/netabare}

浜田 良郎は、私市淳さん。
{netabare}
私市さんの声本当好き。
浜ちゃんの明るくて元気な性格をよく表した声だと思う。

浜ちゃんは、応援団を結成した、明るい性格の人!
それに、モモカンから応援団は応援席を盛り上げるために、ポジティブシンキングを身につけて、と言われて西浦のためにいろいろ尽力するキャラ。
三橋が子供のころ、一緒に野球をしてた人で、三橋の野球好きのきっかけ。
実は、留年して1コ上。一人暮らしで、結構苦労してる。
{/netabare}

河合 和己は、花輪英司さん。
{netabare}
落ち着いたキャラの声にとてもあっていた。
花輪さん自体も温和な感じ。

和さんは、高瀬とバッテリーを組む頼れる温和なキャッチャー。
理想のお父さんみたいなキャラ笑
準太と一緒に泣いてるシーンは、まじ泣ける。
「力足んなくってごめんな。お前にもっと投げさせてやりたかった」ってとこ。
引き込まれるシーンだった。
{/netabare}

高瀬 準太は、杉山紀彰さん。
{netabare}
声がかっこよすぎ!
真面目でかっこいい準太に合っていた。

和さんとのバッテリーは、かなりあっていた。
準太は、ピッチャー。
{/netabare}


榛名 元希は、松風雅也さん。
{netabare}
俺様キャラのピッチャーが自然だった。
松風さんも、自由人で面白い人だから、榛名にピッタリ!

榛名は、シニア時代に阿部とバッテリーを組んでいた。絶対80球でマウンドを降りてしまうので、阿部は嫌っているけど、球が速い凄い投手なのは認めている。
{/netabare}

【作画】
{netabare}
漫画原作なんだけど、漫画よりアニメとして書きやすいように少し変えられている気がする。でも、アニメから入ったので、全然気にならず、話に集中できたし、いい感じと思った。

ギャグ調の時の三橋の顔好き!(Φ◇Φ)←こんなの

あんまり作画を作りこんでも、野球の話に集中できないから、そういう意味でもちょうど良かった! {/netabare}

【音楽】
{netabare}
どれも良い!

1クール目のOP曲「ドラマチック」。おお振りが始まった!っていう感じが出てる!ワクワクする!
1クール目のED曲「メダカが見た虹」。三橋のことを歌ってて、いいなと思う。しんみり。落ち込んだ時に、聞くと気持ちが分かる!

2クール目のOP曲「青春ライン」。こちらも青春のキラキラした感じが出てて、良かった!いきものがかり。
2クール目のED曲「ありがとう」。これも三橋の心情を表したいい曲だなと思う。でも、1クール目と比べると前を向いた感じがでてて、いい曲!


BGMもすごく印象的!いろんな場面で流れるけど、聞くだけでおお振りって感じがする。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 9
ネタバレ

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

健全な部活のあり方

【総合評価:☆☆☆☆】
 スポーツ漫画やアニメでは、しばしば、監督やコーチが強権的な指導を行ったり、抜群の才能を持つヒーローが問答無用の活躍を見せる。「心を一つにして頑張れば何とかなる」といった精神主義が強調されることも少なくない。これに対して、『おおきく振りかぶって』で取り上げられる西浦高校の野球部は、選手の自主性を重んじ、情報に基づいた知的な戦術を活用する。そこには、体育会系のノリとは全く異なる健全な部活のあり方を見て取ることができ、実にすがすがしい。
 重要なのは、西浦野球部の二人の指導者が、部員から絶大な信頼を寄せられていること。在学中に軟式野球部マネージャーだった女性監督の百枝まりあ(「モモカン」という愛称で呼ばれる)は、野球に関する深い見識と、卓越したバットコントロールの技術を有する。1年生部員10人だけという新設野球部の乏しい予算を補うため、部活動のない昼間はガテン系のアルバイトをこなして資金を稼いでおり、実力と情熱でみんなを引っ張る。選手たちも彼女を慕っており、空気を読まない一人がぶしつけに年齢を尋ねて23歳とわかると、思春期の男子全員が「7つ上!それって微妙?微妙か?」と悩み始めるところがカワイイ。
 顧問の教師・志賀は、生理学・心理学の知識があり、食事やマッサージなどの身体面、緊張のほぐし方といったメンタル面で合理的な指導を行う。試合中は体調管理に注意し、選手が転倒すると筋を痛めていないかチェックする。二人への信頼を軸に全員がまとまり、試合中でも、相手選手に関して積極的に情報を交換し、熱中症にならないように水分補給を呼びかけ合うなど、チーム内部での意思伝達が密になった。これが西浦の強みとなる。
 第1期のクライマックスは、夏季大会地方予選緒戦となる西浦と桐青の試合。桐青高校は、 前年に甲子園に出場した強豪校で、西浦との実力差は歴然としていた。しかし、予想を覆して、西浦は桐青に食らいついて善戦する。並の作品ならば、「西浦の選手ががむしゃらに奮闘したから」といった安直な説明で済ませてしまいそうだが、原作漫画の作者・ひぐちアサは合理的な理由付けを行った。野球に関する知識がないと少しわかりにくいことなので、説明しておこう。
{netabare} 西浦は、地元テレビなどで露出度の高い桐青の情報を収集し、対策を練っていた。桐青のエースは技巧派で、決め球となるシンカーとフォークは打ちづらいが、直球とスライダーはそれほどでもない。また、キャッチャーの配球に一定のパターンがあることもわかった。そこで、直球とスライダーに絞ってピッチングマシンで練習を重ね、モモカンが球種を予測しバッターにサインを出すことで、実力のない選手でもある程度は打てるようにした。
 一方、新設チームである西浦の情報を、桐青はほとんど持っていなかった。ピッチャーの三橋は、中学時代に正規の投球練習を受けられなかったせいで、コントロールは良いものの、体重を乗せられず異様に遅いクセ球しか投げられない。球筋を覚えられると、簡単に打ち崩せる。しかし、キャッチャーの阿部がコースを散らしたため、情報がないまま相手を侮って大振りを繰り返す桐青のバッターは、中盤まで打ちあぐねる。その結果、圧倒的な実力差がありながら、西浦が善戦できたのである。
 監督同士の読み合いも面白い。5回表、西浦攻撃でワンナウト1塁3塁の場面。ふつうならスクイズの好機だが、桐青の監督は、3塁ランナーが投手であり、本塁に突入して怪我をすると代わりがいないことから、スクイズと見せかけてボールを投げさせ、満塁にしてタッチプレーを回避すると読む(塁に空きがあるときはタッチしなければならないのでキャッチャーとランナーが交錯するが、満塁ならばベースを踏むだけでアウトにできる)。ところが、モモカンは、中学時代にシニアチームに所属し硬球を恐れずにバンドできる選手がバッターだったことから、相手監督の裏をかこうと策を練って…。 {/netabare}野球の知識があれば、凄まじいまでのサスペンスを味わえるシーンである。
 このような戦術の丹念な描写に加えて、効果を高める仕掛けがいくつもある。特にすばらしいのが音響効果。ランナーがスタートを切る際のスパイクの音や、泥まみれになって滑り込むときの水しぶきの音は、おそらく実際にプレーさせて収録したものであり、迫力満点だ。
 アニメの監督・水島努の演出もうまい。8回裏、緊迫したプレーの後、突然、はるかな高みから球場全体を見下ろす視点となり、雨滴が落下する中を野手がポジションに戻っていくシーン。あるいは、9回裏、「夏祭り」の静かなイントロをBGMに、カメラがバットのゆっくりした動きを追っていた次の瞬間、大音響となって打者の姿が大写しになるシーン。記憶に残る名場面である。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 4

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「三橋、しっかりしなさい!」

<2024/6/5 追記>
自分の中で評点の基準を変えたので、修正レビューです。
(4.6→4.2 100点満点換算で80点)

マニアックに高校野球を煮詰めたような本作
おもしろかったですよねぇ
ゆーきゃんの出世作としても有名

「おおきく振りかぶって」
野球を象徴する動作をタイトルに持って来るあたりもいい感じ
今時では振りかぶる投手もほとんどいないけど

余談ですが
似た感触のタイトルでは「帯をギュッとね!」なんてのもありました
柔道漫画の白眉
浜松市が舞台の漫画の元祖じゃないかな、アレ
アニメ化してくれないかなー

<2018/7/27初投稿>
原作未読。
リアタイで一回観たきりなのでうろ覚えレビューです。
あと、2期もごっちゃになってます。
たぶん。

正統派高校野球漫画。
というと語弊があるかも。
リアルな高校野球漫画。
これかな。

作者はかなりの時間とエネルギーを費やして実際の高校野球がどんなもんなのかを自分の足で調べたそうです。
選手や監督はもちろん、選手のお父さん、お母さんにもインタビュー。
これを1年だったかな。
長期間続けたのだそうです。

例えば、選手のお父さん、お母さんは試合があるとお手伝いに行くのだそうで。
本作では監督のモモカン(♀)が選手のお父さんに次の対戦相手の試合のバックネット裏からの動画撮影を頼むシーンがあります。
モモカンは「カメラは絶対動かさないでくださいね」とお願いするのですが、お父さんはバッターが打つとついついテレビ中継よろしくボールを追ってカメラを動かしてしまう。
ピッチャー、バッターを始めとする選手の特徴や守備陣の動きを把握するためにはカメラを動かしてはいけないのでした。
確かになるほどです。

他にも練習方法や試合での采配の駆け引きはもとより、メンタル面でのトレーニングなども説得力のあるもので大変面白い。
例えば。
バッターが緊張やパニックから立ち戻るためにとある決まった動作を行うことを決めておく。
その動作は「三塁方向を見る」という単純なもの。
三塁を見ることで落ち着いている状態の自分を思い出す。
これを習慣化する。
さらにこれをチーム全体で統一して練習に組み込む。
いざ試合でチームメイトが緊張してるな、と思ったらベンチから「サード」と声をかけるわけです。
言われた方はそれで自分が固くなってることに気づいて三塁を見る。
そうすると気持ちが落ち着く、というカラクリを普段の練習を通して作ってるわけですね。
これはテニスなんかでも取り入れらてるメンタルコントロール手法なのだそうです。

長々と書いてしまいましたが、
リアルな高校野球漫画を追求していくという、作者の執念すら感じる熱量が物語に迫力を与えてます。

本作の概要を簡単に説明すると、
出来たばかりで一年生しかいない、それも人数が非常に少ない野球部が、野球に精通しているけれど監督経験は少ない女性監督に率いられて、甲子園目指して奮闘する
というものです。

主人公はピッチャーとキャッチャー。

ピッチャー三橋くんはいつもおどおどキョドキョド、言いたいことは一言も言えない、エヴァのシンジくんを1万倍ダメにしたようなメンタルの男の子。
なので見てるとイライラします。
周囲からもイラつかれます。
ですが彼には他のピッチャーには無い強烈な武器が二つありました。
その武器が地味すぎてなかなか相手にバレないというのも○。

キャッチャー阿部くんは「リードはイマイチでキャッチャーなのになぜか左打ちでホームランをパカスカ打つようなどこぞのプロ野球のキャッチャー阿部慎之助」とは全て真逆のタイプ。
と思っていただければプロ野球ファンには通じると思います。
結構短気。

この二人を中心に他のチームメイトたちも、現実にいそうなぐらい普通なのに十分魅力的で個性的。
いわゆるキャラが立ってる。

三橋、阿部のバッテリーとチームメイトたちがまさに成長していく様子が生き生きと(←ここ大事)描かれている名作だと思います。
リアルなだけじゃ無い、やっぱり正統派野球漫画でした。

野球好き、スポーツもの好きな人はもちろん、そうで無い方にもオススメの逸品だと思います。



補足)先日世間を賑わせた日大アメフト部の選手が関西大の選手に怪我させたニュースを見たとき、この作品の中のとあるエピソードを思い出しました。
その構図がまさに・・・という感じで。
スポーツの世界では起こりうることだったのでしょう。作者の取材力に脱帽です。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 34

69.0 3 友情で漫画原作なアニメランキング3位
最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (1279)
7212人が棚に入れました
両親の再婚で義理の兄妹になった二人。義妹が自称幽霊の少女に憑かれてしまい、成仏させるため義兄と恋愛することに。
お兄ちゃんとLOVE×LOVEしないと死んじゃう! ?ツンツン妹×幽霊少女×新米兄貴の新感覚ドタバタラブコメディ!

声優・キャラクター
橋本ちなみ、間島淳司、小倉唯、金元寿子、内匠靖明、愛美、佐々木未来、田中真奈美、佐久間紅美、青山穣、伊藤美紀、橘田いずみ
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

日本は今日も平和です   あれ?平和に陰りが…   平和終了のお知らせ

【1話】
今期のぶっ飛びキチガイ枠確保しました(笑)(残念、大はずれ)

結構レビュー書いている人が多くて、しかもそろって同じこと書いてるので気になって視聴したところ…
まぁ同じ感想を抱きますよね(笑)

私は似たようなマンガ作品を1つ知っています。
『君は淫らな僕の女王』
このマンガを超える完成度の高いぶっ飛び作品には未だに巡り合ってないですねぇ。
なぜか、それはヒロインや設定があまりにぶっ飛んでいるのに、その設定を利用してヒロインを可愛く魅せている上に恋愛を成立させているから。

最近、妹のようs(ry(略し方わからない)はどこまで迫れるか。
笑いの要素ではかなり勝るものがありますが、どこまで設定を生かせるか、ヒロインを魅力のあるキャラにできるか。

とはいったものの、特に考えずにバカアニメとして視聴しても十分楽しめそうなのですが(笑)
まぁ色々と期待して視聴したいなぁと思います。

(追記)
期待はずれもいいところでした。以上。


【2話】
あれ?おかしいぞ?
最後まで見る気マンマンだったのに、いきなり視聴断念候補になったぞ?
{netabare}謎設定、謎シリアス、謎お兄ちゃんといった第2話でした。
いや、この手のぶっ飛びアニメでその複雑設定はやりすぎでしょ。
こういうアニメのいいところは分かりやすいバカさ加減だと思うんです。
はっきり言ってしまうと、設定を幽霊だけにしちゃってもいいくらいだと思います。

いや、ひたすらおしっこ描写してる中、そのシリアス見て得する人いるんですか?
シリアスやるとしても、もう少し幽霊について描写してからじゃないと何も伝わってこないです。
ていうか不愉快極まりない。
理不尽にヒロインが襲われるとかならまだしも、「死ねば?」って…
正直この言葉だけで視聴断念してもおかしくありません。

お兄ちゃんと妹の人物描写とふたりの間のやり取りがあまりにも少なすぎというか、どういう人か伝えようとしなすぎ。
妹が心配なのか、ただ動かされているのか見分けがつきません。
家のトイレはまだいいんですよ。
1時間も我慢してるなんて知らないもん。そりゃ1時間もこもってたら心配するよ。
ただ、うっとおしく見えるのも事実。
そんな中2話で無理やり連れてったら、マイナスに感じるのは仕方ないことです。
しかも「まだ具合悪いのか?」ときた。
妹の100m走見てなかったんですかねぇ…
そして無理やり保健室。
これはうっとおしいww
そしておもらしの後の二人の心情も謎。
「下着を履いてなかったように見えた//」(セリフどんなだっけ?こんなニュアンスだったはず)
えー注目するところそこ?
せめてさぁ
「本当はトイレに行きたかっただけなのに、保健室に連れてくなんて申し訳ないことしたなぁ」
とか思ってくれればまだいいのにさ。
そのあとに妹に必死に謝って、少し妹がデレるとかそういう展開出来るじゃん。
妹も
「私はトイレに行きたかったのに無理やり連れてった!!」
とか言って、泣いたり怒鳴りつけたり出来たと思うんですよ。
でないと、二人の間のやり取りが少なすぎになるでしょ。
こんなに描写少なくて兄妹アニメが成り立つわけがありません。

切りたいところではありますが、もしかしたら挽回してくれる可能性もあるので、もう少しだけ見ます。
でも、この調子だとすぐに切るな。{/netabare}


【3話】
これはちょっと厳しいかな…
{netabare}テンプレには自分に合うテンプレと合わないテンプレがあると思います。
・合うテンプレ
「キターー!!」「待ってました!」「ちょwwおまww」
・合わないテンプレ
「うわ、またきたよ…」「もういいから…」「いいかげんにしろよ…」
妹ちょのテンプレに関しては自分にとって完全に合わないものだと思います。
そのテンプレとは、兄貴に無理やりな行動をさせてエロシーンにもっていくこと。
頭がおかしいようなエロシーンに関しては必ず兄貴が絡まないと成立しないので、このシーンがくるたびにテンションが下がってしまう仕様。
こんな感じで視聴を続けるのは少し厳しいかなと。
バカなぶっ飛びシーンにツッコミを入れるのが楽しみでしたが、その前にテンションが下がってしまえば、ツッこむ気になれないし、楽しめなそうです。

3話本編について触れます。
渡り廊下で兄貴が出てくる展開、うん知ってました。
無理やり妹を引き止める兄貴、うん知ってました。
そして風によってスカートが捲くれる…前に常識的な視聴者の代弁のようなツッコミが入ります。
これは、こういうシーンを作れば視聴者が「そーだ!そーだ!」となると思って作ったんですかね?
いやいや、ツッコミ以前に兄貴に行動させてること自体が問題なんですよ。
うっとおしい、ウザイというのもありますが、問題はそれだけではありません。
それは妹の好感度についてです。
この流れのアニメからすれば、妹が兄貴に対して好意を抱くのは必須だと思うんです。
ただ、こんな行動ばかり取られると、好感度なんて上がるわけがないんですよ。
え?妹の好感度が上がる場面もちゃんとあるって?
いやいや、どう頑張ってもトータルで大きくマイナスだから。
視聴者の頭に残っているのはおしっことか兄貴ウザイばかりだと思うし、妹も例外ではないと思うんです。
まだ問題があります。
それは今回の話の冒頭で妹が嫉妬していること。
嫉妬はある程度相手を意識しなければ起こりえないことです。
妹は今までの2話の兄貴とのやり取りで兄貴に嫉妬するだけの好感度をもったようです。
いやいや、ねーだろ。
視聴者と妹の認識のズレですよね。
これで感情移入できるわけもないし、兄貴は最悪だけど、妹もよくわからなくなってしまいました。
まだ問題があります(笑)
それは兄貴と妹が一緒になってから日が浅いということ。
これは完全に設定ミスだと思うんだよな。
せめて最初から兄妹なら後で小さい頃の回想とかで補完できたものの、まだお互い全然面識ないから、今の二人のやり取りが全てになるんですよね。
そんな中嫉妬とか無理がある話で…
しかも、妹の方は時々暴走したりして兄貴の立場からしたら「こいつの考えてることが全く分からない」状態なわけで、それを「なんで怒ってるんだ?」で済ませるのはなんか違うと思います。

2話の感想でも述べましたが、二人の間でのやり取りがあまりにも少なく、浅すぎると思います。
ていうかそれ以前に定めた設定のせいで、やるべきことが多くなりすぎ、それをやりきれないから全く共感できないものになってしまっていると思います。
嫉妬のくだりもなぁ…こういうことやりたいなら、2話の感想で述べたようになんでそれなりの描写をやっておかないのかなぁ…
次の回で視聴断念すると思います。
この手のアニメでこれだけ色々なことが気になっている時点で最初から楽しんで視聴できるわけがなかったんですよ。{/netabare}


【4話】
なんでこんな長々とした感想書いてしまったんだろう…
呆れすぎて笑ったアニメはこれが初めてだろうなぁ。
{netabare}悪霊退散!悪霊退散!
呪い 呪われ 困った時は
ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!
相談しましょう 陰陽師 レッツゴー!

自分の命が危うい、幽霊に体を乗っ取られそうになる、辱めという実害を受ける、本体が無き者にされそうになる…
こういう状況でお祓いを考えないほうがおかしい。

足りない描写はめっちゃ多いですが、今回に関して言えば、幽霊の気持ちと幽霊の有益さの描写が圧倒的に足りない。
これが全くないから、邪魔どころの話じゃないんですよ。
幽霊がどれだけ兄貴のことが好きで、想ってきたかが分かれば、少しは同情して願いを聞いてあげようくらいはいくと思います。
しかし、「生きていた時の記憶はない、お兄ちゃんが好きだったことだけ覚えている」では、なんの共感も得られません。
また、幽霊が少しでも有益なら少しはマイナスな気持ちを相殺してくれたでしょう。
何かしらのアドバイスだったり、見えないことを利用して例えば兄貴の部屋に行って兄貴の気持ちを探るとか。
しかし、実際は本当に自分勝手なだけなんですよね。
このあたりは、あだち充のQアンドAとかヒカルの碁を読んで勉強してきてくれと言いたくなります。

以上のようなことが全く描写されなかったため、さっさといなくなれという気持ちにしかなりませんでした。
少しでも描写があれば、兄貴に迫ったシーンも同情できたんでしょうが、描写なしで「今までの嫌な私はいないんだよ」って…
成仏しろよ!(彦麿ボイス)
もういいや。
なんでこんなにたくさん書いちゃったんだろ?{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 20
ネタバレ

チョビ髭 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

もどってきた!黄泉の国から戦士たちが帰ってきた!!

BPOも顔まっかw でお馴染みの『妹ちょ』。レビュー書くなら、けしからんと説教するか歓喜のブヒをどれだけ体現できるかみたいな二極化でしょうか。面白くないので何故そんなにも評価が分かれるのかの考察。解ってる人は解ってるな内容だとおもうので適当にスルー推奨。

ご存知でしょうがこのアニメはT・S・T(貞操帯)と呼ばれる大人のおもちゃを女子高生の義妹に装着させ////にさせるブヒブヒアニメ。この一文だけでどう考えてもAVアニメのカテゴなのは明らかですが血税の投入される放送システムを使った上に22時台という暴挙に出、規制委員会をも////に成功した斜線が副題の作品。

人に罵られる事で興奮する真正変態アニメですが、何故アニメが人を不快にする事をやめないかを語ることは“オタク”を考察する事も必要になります。
オタクとは何なのか。トークショウ『オタク is Dead ’06.5.24』、著書『オタクはすでに死んでいる』共にオタキング(岡田斗司夫)より抜粋。

【知らない人用】 {netabare}女の子に意地悪してかまってもらう事がうれしい、赤く染めると可愛く見える、は誰でも知ってる既知事項なのでスルーしますが、この『オタク イズ デッド』というライブもヲタにとっては伝説的ライブなので結構有名です。語り手岡田氏はGAINAXの創始者であり自他ともに認めるオタクの王様です。ようつべに転がっていますので詳細が気に成る方はそちらで。

その中でも興味深い考察は“オタクのアイデンティティとは誹られる事”の一節です。
オタクとはその昔、日常に潜む得体の知れない人物達、見る人々に行動原理を理解されず友を為す者も奇異な風貌。そんな身近に潜む怪異に外側から貼ったレッテル、それが“オタク”の始まり。

コミュニティから爪弾きにされ、隔離され、寄せ集められた傷を負った者達。オタク第一世代と紹介される人々は押し込められた箱の中、互いの顔を見つめ合い、何故こんな状況に陥ったのかと悩み始めます。隣人と自身とを比べ、ジャンルを超え興味の対象へのアプローチや熱意を認め合いながらオタキングは一つの答えを導き出します。

“我々の行動は非生産的である”と。だから効率人間に理解されないのだと。しかしそんな中“萌え”が生まれます。自身を理解されたいと声高に叫ぶ第二世代の布教活動の中、画期的言葉が発明され理解が進みます。

布教活動は商業化へと進み、アニメから生まれた“萌え”は他のジャンルの解釈を促し、と同時に萌え度を測り始め、低き浅きと第一世代達にとっては同胞であったはずの者達を誹り始めます。それが第三世代。理解された事で解放の後の悲しき物別れ、そうやってオタクは死んだのだと結ばれます。{/netabare}

結局のところ商業化できた萌えのみ、ミーハーやヤンキーへの訴求力を身につける事が出来、それができなかったジャンルの者達を相変わらず馬鹿にしたといったお話です。
と、ここまでが下地でここからが私の考察。

悲しく同情を引く内容で岡田氏の話は終わってしまいます。が、その後アニヲタはアイデンティティを取り戻します。ライブの後起こった話になります。
“萌えブタ”の誕生です。ぶひいいいいと自慰行為を繰り返す彼らは己の行動によって排他される存在へ回帰でき正当に誹られる権利を取り戻す事ができたのです。

なので私は適度に彼らを罵倒し支援しているのですが、この誹られ文化とメディアとの相性、こいつが一部で滅法良い。メディアの常套手段である炎上商法、これとの複合コンボはまるで、オーバーオールを着こなした小さき冒険者と階段を下ってくるカメとの出会い。

萌えというオタク心をくすぐる一見デス・スパイラルな世界を如何に魅力的に見せるかこそが、メディアに廻った彼らの命題であり救済な訳ですが、それでもメディアの仕事には義務が発生します。当たり前ですよね、放送システムは血税を使い構築、維持、管理されているのですから。

岡田氏も彼らはオタクではないと定義づけされています。何故なら彼らは生産者と消費者の関係でしかないと。氏はその道に深く関わってしまっている為それ以上の明言は避けておられますが、結局のところ『金』これによって自身の世界を破壊し続けているのでしょう。

自己とコミュニティの永続性を傷付け続ける、そんな拝金主義へ氏はぎりぎりのラインまで説明してくれています。これは哲学的にはよく知られるロジックですがこの『妹ちょ』はそれを端的に見せてくれます。俯瞰すれば社会と媒体の自由を破壊しているのですが彼らは無限1upを繰り返します。チートこそが本願だと信じて。(マリオ無限:ゲーム性とマリオの尊厳の意)

炎上商法については、まぁ要するに実写化するんですって。
ここで酷評レビューを書く事は結局のところ宣伝に成る、そんなメディア戦略を総じて炎上商法と呼びます。巧妙なトリックで実際、宣伝依頼を受けた業者も批判の論調を装い内容を流布します。

この手口は天皇陛下を政治利用などの国家威信級の禁止事項にもよくつかわれます。最近では左側のボンクラが不遜を働きましたが、調べれば右側も大概です。陛下に拝謁する機会を得る人間がそんなんですからBPOぐらいはお茶の子さいさい。私も習ってタイトルネーミングに活かしていますw 

よって結論、ペナルティを設けなければ規制はできないへ行きつき、めでたくドラえもんにも光さんや蒸気さんの仕事を発生させる事に成功せしめました。誹られ文化はまた一歩覇権への道を進め、歓喜の豚さんは恍惚の表情だったと二極化の理由を私なりに説いてみました。

長文御高覧いただきありがとうございました。



【このアニメ本来の萌えポイントはMizm=こんなレビュー書いた私が一番(////)】

投稿 : 2024/07/06
♥ : 10
ネタバレ

01oinaris さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

女性原作者が描く義妹微エロラブコメ…ヒロインとの距離感が新鮮

この作品には、色々思い出があります。

3歳の娘を膝で寝かせながら、ソファで何気なくチャンネル回していた夜10:30…
嫁が隣に座っている状態で、おもむろに始まった本作…
日和に憑依された美月による「◯▲Xお兄ちゃん♡」連呼
そしてまさかの{netabare}憑依美月ひとりえっち&日和とのイチャ百合シーン{/netabare}

開いた口がふさがらない俺…(嫁&娘の前で本作1話を観るという拷問。チャンネル選択権なし&膝の寝かけてる娘のせいで動けず)
大爆笑で興味津々、そして「XXXお兄ちゃん♡」と俺をからかう嫁…
興味と睡魔がせめぎ合った挙句、(幸いにして)睡魔が勝った膝の上の娘…

その2週間後、BP◯に審議され最深夜枠降格というニュースを目にし、
「あ〜、あのアニメやね〜。あの内容じゃ仕方ないよね〜」と嫁を言わしめた作品…

そんなこんなでかなりネタアニメ扱いされているけど、実はエロ要素は最初の2話までで、あとは大したことない。
世の中もっとやばいエロアニメなんて掃いて捨てるほどあります。
ただ、正月三ケ日直後の1/4(土)10:30-という、世の小学生がまだ正月気分で夜更かししている日時に、
このような破廉恥なシーンを流してしまった哀れな末路です。
せめて水曜1:00-、PT▲の五月蝿い自称有識者が寝てから放送すれば良かったのに。

その後、{netabare}(嫁娘に隠れてこっそり♡){/netabare}全視聴した感想としては、
「巷の義妹微エロラブコメとは一風変わっていて面白かった」ということ。
あまりこの種の作品を見慣れていない人にとっては
「どれも大して変わらん」「コンセプトは同じ」
なんでしょうけど、ヒロインの描き方や主人公-ヒロイン間の距離感、さらにはヒロイン間の関係の描き方が全く違います。
(…はい。ハーレムモノ妹モノ貪り見てきたリアルシスコンの哀れで愚かな視点であることは、重々承知しています。)

というのも、そこらの妹微エロラブコメの原作者はほぼ男性。
そのため、ヒロイン全て男目線で都合よく描かれている。
・ヒロインは主人公にデレデレ♡(+男心をくすぐる微ツン)
・ヒロインは主人公の前ですぐすっぽんぽんになる。
・ヒロイン同士で主人公の奪い合い。いわゆるハーレム。
・ヒロイン間の距離感の移ろい、喧嘩したり仲直りしたり…という描写は希薄な作品が多い(一部例外もあるが)

ところが本作は原作者が女性のため、ヒロインがご都合主義満載女ではない。
・多少迫ったりするものの、主人公の前ではむやみに脱がない。ちゃんと恥じらいがある。
・主人公に対する心の変化、少しずつ惹かれていく描写が丁寧に描かれている。
・ヒロイン間の感情の移ろい、友情関係の変遷が綿密
・みんな主人公に惹かれているものの、上記友情関係も相まって嫉妬したり遠慮したり応援したり…

そして主人公の神前夕哉、これはきっと女性目線で見たテンプレ男性像です。
気が利かない、空気読めない、でも一生懸命に尽くそうとする、たまに強くて頼れる一面を見せる…
どうしようもなくウザい、面倒臭い、関わりたくない…義兄のはずなのに、
なぜか気になる、ときめいてしまう、時々見せる真剣な眼差しに、ついキュンってなってしまう…

むしろ、本作の真の主人公は義妹・美月です。
いきなり妹ができて、兄らしくなろうと一生懸命尽くしてくれるちょっと鈍感な義兄に、
(日和のせいとはいえ)少しずつ心が近づいていく、可憐で内気で不器用な妹の話です。
そのままだと全く近づかない義兄妹の距離が、日和とTST(貞操帯)というスパイスの存在で近づいてゆく。
頭では義兄に惹かれる自分を否定しながら…でも深層心理(と身体)は義兄に近づいてゆく…
そんな女性目線の義兄ラブストーリーです。ちょっとえっちいけど…

きっと女性目線のため、多少のエロ要素があるとは言え嫁も共感でき、
爆笑しながら興味津々だったのでしょう。

巷のご都合主義ヒロイン満載の微エロラブコメなんかよりも、ずっと女心が丁寧に描かれているので、
男性はきっと勉強になると思いますよ(笑)
まぁ見る人によっては物足りない、内容が薄っぺらい、ただエロいだけ…という見方にもなりますが、
夕哉ではなく美月に感情移入してみると、これはなかなか面白い作品です。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 14

76.3 4 友情で漫画原作なアニメランキング4位
ハヤテのごとく!! 第2期(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (919)
6245人が棚に入れました
あなたは知っているだろうか?この日本に想像を絶する金持ちがいる事を。
知っているだろうか?その跡取り娘に、全くの偶然から仕えることになった、借金まみれの少年執事がいる事を…。
少年の名は綾崎ハヤテ。主である三千院ナギの恩義に報いるため、日夜一流の執事となるべく努力しているのだった!!

声優・キャラクター
白石涼子、釘宮理恵、田中理恵、伊藤静、生天目仁美、松来未祐、井上麻里奈、中島沙樹、矢作紗友里、中尾衣里、浅野真澄、高橋美佳子、植田佳奈、堀江由衣
ネタバレ

助手さ~ん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

この頃のハヤテが懐かしい(^^;) キャラ紹介多めw

〈簡単なあらすじや紹介〉
親に約1億5000万の借金を押し付けられヤクザに売り飛ばされた不幸な少年、綾崎ハヤテがクリスマスの夜出会った少女三千院家のお嬢様、三千院ナギを助けた事により彼女の執事として働く事になる!
そんな借金執事の生活を描いたギャグラブコメ(バトルあり)です。1期はギャグ多めですが2期ではどちらかと言うとラブコメ中心となってます!

[キャラの紹介と最新の人気投票ランキングトップ10!]
・第1位 桂 ヒナギク(伊藤静)
本作のヒロインの一人で人気投票では3回連続1位を取ったもっとも人気のキャラ!白凰学院の生徒会長でもありまさに才色兼備です。負けず嫌いであり高所恐怖症でとても可愛いです。
2期ではそんなヒナギクの活躍がたくさん見られるかと思います^^僕の一番好きなキャラです!

・第2位 天王洲 アテネ(川澄綾子)
このキャラは2期ではちょっとだけ映るだけです。
ハヤテの初恋の相手でかつて永遠を誓った少女。
3期が原作どうりだとこのキャラ中心の内容となりますがネタバレになるのでこの辺で終わります。

・第3位 三千院 ナギ(釘宮理恵)
本作のメインヒロインで三千院家のお嬢様です。
趣味は漫画、ゲーム、アニメなどでやや引きこもりで学校にはたまにしかいかないが飛び級のため頭はいい。
性格はツンデレ、声優さんからも分かるとうりですw

・第4位 綾崎 ハヤテ(白石涼子)
本作の主人公でものすごく不幸です!
戦闘能力はガンダムなみ、とある家庭の事情により家事や料理のスキルは一流だが女の子と関わるのがあまり得意ではない。天然で女の子のような見た目からたびたび女装をさせられる。顔で笑い心で泣く少年です!

・第5位 マリア(田中理恵)
三千院家に仕えるメイドで完璧超人の一人。
第1回、2回の人気投票では2位だった人気キャラ。
基本は優しいがやや黒い所もある。
台所に潜む黒い物体が苦手。もと白凰の生徒会長でもある。

・第6位 瀬川 泉(矢作紗友里)
生徒会3人娘の一人(他 朝風 理沙、花菱 美希)
生徒会3人娘の中では唯一トップ10に入っているキャラ!
委員長をやっているが仕事はほとんどヒナギクに任せっきりです。性格は明るくいつも笑顔でニコニコしてます^^
このキャラが好きな人も割と多いのでは?

・第7位 西沢 歩(高橋美佳子)
第1回、2回の人気投票でも7位になっており不動の7位ww
特にとりえがないのが特徴!普通が似合う少女。
ハヤテの前の学校のクラスメイトでハヤテに恋心を抱いている。

・第8位 春風 千桜(藤村歩)
クールでメガネの似合う生徒会の書記。しかし実は影で咲夜の専属メイドとして働いている。メイドの時の名前はハルでメイドの時と普段では全然違います。隠れアニオタでもありゲームセンターに良くよったりする。2期でもメイド姿も出るのでその変わりように注目!

・第9位 愛沢 咲夜(植田佳奈)
お笑い好きでツッコミ役にまわる事が多いキャラ。
ナギや伊澄とは親友であり伊澄のやり取りは面白いですね!

・第10位 鷺ノ宮 伊澄(松来未祐)
天然でおっとりしていていつもオロオロしてます。
方向音痴ですぐ迷子になって気がつけば違う国にいってるなんて事もあります!機械音痴でもあり携帯が使えないなど可愛いキャラです。しかし最強の超能力者であり怒らすと怖いかも~霊感が強く以外と強いです。

・他にもいろんなキャラがいますがここまででトップ10は終わりとさせていただきます^^

[他の主なキャラの簡単な紹介]
・橘 ワタル(井上麻里奈) ランキングは13位
この作品において貴重な男キャラでナギの許婚です。
しかし本人は伊澄に好意を持っています。

・貴嶋 サキ(中島沙樹) ランキングは12位
ワタルに仕えるメガネっ娘メイド。でドジっ子
見た目は有能そうだが実は家事が苦手。
ワタルに恋心を抱いている。

・桂 雪路(生天目仁美) ランキングは19位
ヒナギクの実の姉で年は12歳離れている現在28歳。
白皇学院の世界史担当教師でありハヤテ達の担任の先生。
酒がものすごく好きで金の亡者!基本グータラでダメ人間だで面白いキャラ。

・花菱 美希(中尾衣里) ランキングは14位
生徒会3人娘の一人。
学級副委員長で主にツッコミ担当です。
ヒナギクをいじるのが好きで過去に自分がいじめられていた
時にヒナギクに助けてもらった事があり自分のヒーローのような存在だと思っている。ヒナギクに恋心を抱いているがかなわない思いと胸の奥にしまっている。

・霞 愛歌(加藤英美里) ランキングは15位
 白凰学院の生徒会副会長
基本は優しい人だが本当はサディストでジャプニカ弱点帳を作り人の弱みが書いてあり困らせ甲斐のある人を見つけると容赦なくいじりまくる。
{netabare}2期でジャプニカ弱点帳が出ますよwww{/netabare}

[好きな曲]
1クール目のED [本日、満開ワタシ色!]
歌 桂ヒナギク(伊藤静)生徒会3人娘はバックコーラス
この曲はヒナギクの現状の気持ちを表してる曲ですね。
生徒会3人娘はバックコーラスも良くテンションの上がる曲ですね^^ヒナギク可愛い!

第12話の挿入歌 残酷な天使のテーゼ 桂ヒナギク(伊藤静)
僕は原曲よりも最初にこっちを聞いたのでどうしてもイメージが強いです。原曲とまた違った良さがあっていいですね!
ヒナギクのライブシーンはかっこよかったです!

キャラソン 「Do my best 」 桂ヒナギク (伊藤静)
この曲はどんな時でもbestを尽くすヒナギクぴったりの曲ですね。かっこいい曲です!


[感想]
{netabare}2期ではヒナ祭りなどヒナギクが活躍するシーンが多いですね!ラブコメとして良かったと思います。相変わらずのギャグも健在ですよ。他にも咲夜の誕生日パーティーとか下田温泉とかいろいろありますね!
曲はヒナギクの曲が好きなので書きましたがELISAさんが歌うopのWonder Windはとても綺麗な歌声ですっと聞ける良い曲ですしKOTOKOさんが歌う2クール目のopのdaily-daily Dr
eamも勢いのある曲です^^
ヒナギクとハヤテのやり取りが見所ですね!他にもキャラ紹介で書いたキャラも活躍しますよ!(アテネ以外)
3期も楽しみです^^{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 23

ともか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

パロネタは程々にしてラブコメ要素を加え、バランスが取れたシリーズ第2期の作品。

アニメ第1期を視聴済み、原作の少年漫画は未読で視聴。
シリーズ第2期に当たる、2クール(全25話)の作品。

パロネタを濫用していた1期と比べてだいぶ観やすくなった印象。
「ピー音」や「見せられないよ!」の表示が出てこないし、
分からないパロネタがあっても普通のギャグだと思いながらスルーできて、
自主規制の方法に少々イライラした1期と比べても好感が持てた。

もうひとつ1期との決定的な違いは、
キャラ同士の絡みが多くなり、ラブコメ要素が格段に強くなっている点。
明らかに狙っているようなシーンが多すぎるとマイナス点になるが、
この作品の場合はぎりぎりのラインを攻めてきた感じ。


作画について、
絵柄は1期と似ているけれど、色使いが鮮やかになった気がする。
どちらのほうが良いとも言えず、好みも多少分かれると思う。

声優はどのキャラも違和感がなく、演技力のある顔ぶれだったと思う。


音楽は前期・後期の曲で使用回数の振り分け方が不思議。
具体的には1曲目が1~17話で全話数の約7割を占め、
2曲目は残りの回でしか流れなかった。

前期(01話~17話)OP曲… Wonder Wind(歌:ELISA)
後期(18話~25話)OP曲… daily-daily Dream(歌:KOTOKO)
前期(01話~17話)ED曲… 本日、満開ワタシ色!(歌:桂ヒナギク 他)
後期(18話~24話)ED曲… カラコイ〜だから少女は恋をする〜(歌:ナギ&ハヤテ)
最終回ED曲… Wonder Wind(歌:ELISA)

EDは前期・後期ともに、ほとんどキャラソンのようなもの。
曲自体にはあまり愛着は持てなかったけれど、映像は面白かった。
また、個人的にはOPもKOTOKOが作詞して歌った後期の曲のほうが元気があって好き。


キャラについて、
相変わらずほとんどの人物が面白おかしい個性的なキャラでとても楽しかった。
主要キャラから背景扱いのキャラまで本当に様々なので、
準主要キャラくらいまで覚えていれば十分だと思う。
その他の人物は「いつだか登場していた気がする」程度の記憶でほとんど問題なかった。

ただひとつ気になったのが、キャラ人気投票の結果を反映させたのだとしても
ヒナギクが相当ひいきされていたように感じる。
私はヒナギクも嫌いなわけではないけれど、
ナギのほうがネタの塊のように面白いキャラだと思っていたので
出番が大きく減ってしまったのは残念。


冒頭にて設定の説明だけはあるけれど、
第1期で出ていたキャラについてはあまり説明されないので、
この作品の前に第1期を観ているのがベストだとは思う。
ところが1期は4クールもある上、
パロネタを濫用していて、ネタが分からない人は容赦なく置いていかれるような
ちょっと困った作品なのがネックかもしれない。

普通に1期から順に観るのも、いきなりこの2期から入るのも、
どこかで予備知識を得て2期から観始めるのも視聴者次第といったところでしょうか。
私は1期から観てきましたが、総じて前よりも楽しめたと思います。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 21

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

けみかけ的「ハヤテ」をラブコメとして楽しむため、グルメなヲタのあなたにオススメする調理方法☆

2期ということはこのアニメには1期があるわけです


1期はハヤテという作品の特徴である「パロディギャグ」を惜しみなく投入しまくり、
日曜朝4クールという長丁場なこともあってか、季節柄に合わせた時系列へ再構成したオリジナルストーリーでした


ようは原作とは違うんですが、このパロディギャグというのが曲者でして
元ネタがわかんない人には最後までわからず仕舞い
版権に関わる部分はいわゆる「ピー音」入れまくり
何がなんだかわかんないままドタバタと話しが進むがナントナク笑える
結果【ハイコンテクスト過ぎる不条理系カオスコメディ】と化していて、原作の方で最も需要たる「恋愛」要素が軽薄になってしまいました
正直好みがあるでしょうが陳腐さを感じましたね


2期ではスタッフが総入れ替えされ、1期からそのまま時間軸を引き継いだものの、
以後の展開に関しては原作通りに路線変更しました


そんな中でもパロディギャグに関しては全体的に控えめにされ、
逆に恋愛に絡むエピソードへの演出には特に気を配っているように伺えます


これは逆に1期からハヤテに入ったファン層を裏切る形となってしまいますが、
オイラとしては「ハヤテの醍醐味は恋愛要素(ラブコメ)にあるでしょ」と思いますのでこちらの方が魅力を感じます


新スタッフには【せんせいのお時間】【瓶詰妖精】で地味ながら堅実な仕事をしてくれた
岩崎良明×白根秀行×J.C.STAFF
(シリーズ構成は黒田洋介と共同)
さらに新キャラデザに【ゼロの使い魔】の藤井昌宏


1期では長丁場ということもあって作画には『安定感』を求められていたが(38,39話は例外)2期ではさらに『高水準』な作画を見せてくれており、全体を通してよく動く
端的にこちらの方がクオリティが高いです


さてさて、前述の通り『1期』を導入としてしまうと『2期』には違和感を感じる方が多いようです
しかしながら2期は「既に導入は終わっている」という前提で話が進んでしまうので、「2期から入る」のは少々難解かもしれないです


そこでけみかけ的に回りくどい提案なのですが・・・
「原作をサクッと5巻まで読んでいただく」
ここまでしていただければ原作6巻以降に相当する2期へそのまますんなりと入っていただけ、ハイクオリティなラブコメを存分に楽しんでいただけると思います


少々めんどくさいですが4クールある1期を見るよりは圧倒的に楽かと思いますので、オススメです


余談ですが2曲あるED曲とEDアニメーションはどちらも素晴らしいですね☆

投稿 : 2024/07/06
♥ : 15

78.5 5 友情で漫画原作なアニメランキング5位
干物妹!うまるちゃんR(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (718)
3578人が棚に入れました
外では、誰もがうらやむ才色兼備の「美妹」が、
家に帰れば、誰も知らないグータラ三昧の「干物妹」に…!?

グータラを極めた干物妹・うまるが、
コーラとポテイトを片手に、漫画やゲーム、アニメ、ネットサーフィン…、
一緒に暮らす兄・タイヘイを横目に、欲望の赴くままに突き進む!

クラスメイトの海老名、きりえ、シルフィンとの絆も深まり、
うまるの日常はますますにぎやかにっ!!!

うまるの最強で最高な最上の 日常が、再び始まる!

声優・キャラクター
田中あいみ、野島健児、影山灯、白石晴香、古川由利奈、安元洋貴、柿原徹也、小清水亜美
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

3期も期待。てか、一生観られる(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
うまる です(笑) 一期と基本は変わらず、でも、いろんな事が少しだけ進展しましたね♪

相変わらず、素晴らしい日常系アニメでした♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
一期とのちがいは、恋愛要素の有無。特に、海老名ちゃんとタイヘー。海老名ちゃんには幸せになってほしいな~。でも、カナウにも幸せになってほしいしな~。

あとは新キャラ、ヒカリ。ここは正直、まだキャラが弱くてイマイチ。今後に期待かな。

あとは、うまる(こまる)と海老名ちゃんとシルフィとキリエ、特にうまるを抜いた他3名の仲が深まったのが素敵でした。

個人的には、シルフィが好きですね。なんか、シルフィが笑顔だと安心します♪

まあその分、こまるのワガママ放題が減ったのはやや残念ですが、マンネリ防止のためにはこの方が良いでしょうね。

最終話のBパートなんか象徴的なんだけど、1期は「うまるとタイヘー2人のアニメ」で、2期は「うまる達4人娘のアニメ」なんですよね。個人的には、「アニメとしては正解だけど、もっとうまるのワガママを観たかった」というのが本音です。が、そこは制作もよく分かっていて、最終話Cパートに「うまるらしい」ゲスいエピソードを入れてきたのは、間違いなく「あえて」ですよね♪ なんかあのCパートのおかげで、制作と心(うまる愛)が繋がっていると思えました(笑)

さて、うまるですが、一部の方には、こまる との二重人格的な部分が受け入れられず、「外面だけ良い」みたいな感じで嫌われてるとも聞きます。実際、原作でもあんまり人気ないみたいですし。

でも、私は違った解釈をしていて、多分、「うまる(外うまる)」が本体(素)で、「こまる(家うまる)」が特別なんじゃかいかと思ってます。(勿論、大前提として、両方あってのうまるですが)

「うまる」は、無理してああいうキャラを演じてるんじゃなくて、本来はああいう(外うまるな)性格なんだけど、タイヘーの前だけではダラしなくなるだけじゃないの?と。多分、タイヘーがいなければ、普通に24時間外うまるで過ごせる気がするんですよね。だって、1期でちょろっと出てきた子供時代のうまるは、「こまる」よりも「うまる」寄りでしたし。(根拠は薄いけど)そう考えれば、なんかワガママ放題も可愛くて許せちゃいませんか?

まあ、とにかく3期に期待です。やってくれないなら、タダをこねますよ(笑)
{/netabare}

【余談 ~2017秋は、1期が神OP(ED)だった作品の2期が多かったよね ~】
{netabare}
例えば、「おそ松さん」の「はなまるぴっぴはよいこだけ」や、「血界戦線」の「シュガーソングとビターステップ」。ある意味、「魔方陣グルグル」の「晴れてハレルヤ」「Wind Climbing ~風にあそばれて~」。そして本作「干物妹!うまるちゃん」の「かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!」。

1期は名曲だったアニメがズラっと並びます。ここまで揃うのは珍しいと思います。

その中で感じたことは、「やはり、空振りかホームランじゃなくて、ヒットを狙いにいくんだな」ということです。

例えば本作のOPは、明らかに1期を意識したつくりでしたね。もし、「かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!」の二番ですと言われたら信じるかもしれない(笑)

「おそ松さん」も同様に、「はなまるぴっぴはよいこだけ」の二番と言われれば、うっすらそうかもと思う感じ(似た曲調)でした。

「血界戦線」は、EDは1期を意識したダンスミュージック風にしながらも、UNISON SQUARE GARDENはOPに移籍。うまくかわした感はありました。

「魔方陣グルグル」は、きちんとオリジナル色を出そうと、可愛い系ながらも1期とは違う歌の感じにしていて、そういう意味では好感をもてました。

やはり、1期のOPが「神曲」と言われるくらいヒットしてしまうと、2期は難しいよね(汗) 「うまるR」も「おそ松さん2期」も、ホームランも狙わないかわりに空振りもしないように、コツンと当ててシングルヒット狙いに来た感じでした(笑) 両作品とも、勿論1期の方が好きだし良い曲だったと思いますが、2期も充分に良い曲だし、まあ、制作陣の苦労とプレッシャーを感じ、微笑ましい気分になりました(笑)

そういう意味では、「うまるR」はむしろEDの「うまるん体操」の方が印象深いですね♪ 来店の小中学生の文化祭とかで踊る子供とかいそうな感じw なんか力が抜けていて素敵でした♪

ちなみに、今期(2017秋)で好きだったOPは、

1位 「ポールルームへようこそ」の 「Invisible Sensation」(UNISON SQUARE GARDEN)

2位 「アニメガタリズ」の「アイコトバ」(GARNiDELiA)

3位 「ブレンドS」の「ぼなぺてぃーと♡S」(ブレンド・A)

ってところですかね、まだ録り溜めてるのもあるけど。

まあ、私が基本的にアップテンポの曲が好きだというのもあるけど、OPやEDは、(楽曲単体の良さはもとより)やはり「作品の世界観をうまく表しているか」「映像との繋がり」は、大切だなと。「もってけ!セーラーふく」なんかはこの辺が最高レベルだったなと。

そういう意味では、「Invisible Sensation」は、競技ダンスの激しさ、タタラとチーちゃんぶつかり合いなんかを表現できていて良かったですね。

EDなら、「うまるん体操」が、今期一番でしたね! ダラっとしてるけど可愛らしい、そしてノリも良いという、実にうまるの良さを表現していたな~と。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
1期のナレーションをいきなり否定w まあ、1期からのファンには楽しい演出だけど、2期から入った方は、うまるの変身に?が付かないかな? UMRのこととかもワカランでしょ。OP、明らかに1期を意識したつくり。二番と言われても信じるかもw

2話目
どうでも良いんですが、私は1日1回は耳掻きしないと発狂しそうになります(笑) うまるの漫画、デスノートにシャーマンキング、封神演技って、同世代かな(笑)?

3話目
えびなちゃんは可愛いな~。顔(笑) ただ、ハンバーガー食べる話なのにね、なぜか良いよね。

4話目
タイヘー、早く結婚しろよ(笑) シルフィンが楽しんでると、なんか幸せな気持ちになるんだよね。うまるの葛藤w うまる、どうした? 反省なんてらしくない(笑)

5話目
浜松の聖地? ガヴドロとかかな? なにげに、タイヘーと叶とのペアも良いよね~。応援したくなる。うまるの涙、するいぞw

6話目
絵本うまる、その気になれば30分見られるなw 都大会三位って、普通に凄いよねw 着物凄いのに、デジカメしょぼいw 悪うまるw 扇風機に窓際の天体観測。なんか良いな~。

7話目
キリエのパス、ウケるw キリエ、140ないの? 高校生で? 新キャラ? ということは、ここからあのキャラを掘り下げるの? キリエとアレックスにフラグが? じゃあ、シルフィとボンバかな(笑) どうした? らしくもなく、恋愛要素強めで。

8話目
むしろボンバが可愛いw お? 新たな展開? タイヘー、モテ期(笑)

9話目
ほっこり良い話、二連発。ノスタルジー。

10話目
恋愛バナシはあまり作風に合わないけど、海老名ちゃんには幸せになってほしい♪

11話目
キリエ回。

12話目
あ~、寂しい、、、。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 46

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

うまるの最強で最高な最上の日常(パラダイス)が、再び始まる!

この作品は、「干物妹!うまるちゃん」の続編に位置する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

この作品の登場は結構センセーショナルだったと思います。
頭脳明晰、品行方正、容姿端麗、スポーツ万能という、ありとあらゆる才能に恵まれた亜麻色ロングヘアーの女子高生…
すれ違う人は男女問わず思わず目で追ってしまう、まるで天使のような佇まい…
それが家に帰った途端、キュキュっと真ん丸で珍竹林な生き物に変身してしまうのですから…
そしてどちらのうまるちゃんも可愛いのですから手に負えません。

そんなうまるちゃんが私たちの前に帰ってきてくれました。
続編でもあったので、即視聴を決めた作品です。

今期のうまるちゃんは…登場するメンバーこそ基本的に変わらず、新キャラがちょいちょい登場する程度…
でも1期よりキャラの心情が心に染み渡るのは、しっかりと段階を経てそれぞれのキャラを深掘りしてきた下支えがあってこそです。

時には相手との何気ないやり取りから気付きを促されたり…
そして時には相手の気持ちに寄り添ってそっと背中を押してみたり…

何もかもが初めてのことばかりで、気持ちが一杯で身体が硬直しちゃったり、何でもかんでも上手くいくわけではありません。
むしろ、上手くいかない事の方が大きかったと思います。

それでも自分自身を見つめ、すり減った勇気を蘇らせてまたスタート地点に立とうとする心意気が個人的には大好きでした。

外では常に他人を思いやるものの、家ではいつも自分の事ばっか…だけど気付きに対する著しい成長が感じられるうまるちゃん…
自分のことになると直ぐに目一杯…けれど、相手に対する思いやりと慈しみが群を抜いている海老名ちゃん…
これまでは人見知りの影響で他人との接点が持てませんでした。でも今じゃ将来の夢を共有できるほど自分を表現できるようになった切絵ちゃん…
天然っぽさを前面に押し出しながらも垣間見える思いやりと気遣いが心地よいシルフィンさん…

1期では「お互いを知る」までが精一杯だったと思います。
彼女たちにとってこれまで一緒に過ごしてきた時間は無くてはならないかけがえのない宝物…
本当の自分を知って貰って、素のままで付き合えるってとても素敵なことだと思いますし、その素地はしっかりと作ってきたと思います。
だから1期では自分の事で精一杯だった女の子も、今期では相手の事を思いやれるようになるんです。
これって凄い成長っぷりだと思いませんか?

そんな一皮剥けた4人の前に登場した新キャラは、いのすけ演じる金剛ヒカリちゃん…
まぁ、主にうまるちゃんの前に登場するのですけど…
仲良し4人組の中にはいない異質の性格の持ち主…
でも異質とは言いながらおかしいところは一つもありません。

気持ちを包み隠さないこと…
自分の目標に対して一直線に進み、それを手に出来る強い意志…
ヒカリちゃんの素直で純真な性格が彼女を最短距離で突き動かしています。
うまるちゃんは、彼女に対してはきっと最大限の警戒が必要…
何故なら、これ以上踏み込むには自分の心の整理が必要だから…
笑って、甘えて、誤魔化して…これまで浸かっていたぬるま湯の先にしか、答えがないから…

うまるちゃんと同じように気持ちに整理を付ける必要があるのは、ヒカリちゃんの姉であり、タイヘイの学友だった金剛 叶も一緒ですけれどね…

この先、きっとこれまで以上に自分の気持ちに向き合わなければならない人がいます。
たくさん迷っても良いから…
せめて自分の心に正直に…後悔の無い答えを導き出して欲しいと願っています。
個人的には海老名ちゃん推しなので、彼女が本懐を遂げられるよう精一杯応援したいと思います。

オープニングテーマは、土間うまるの「にめんせい☆ウラオモテライフ!」
エンディングテーマは、妹S(シスターズ)の「うまるん体操」
どちらもこの作品にピッタリの曲です。
個人的にはエンディングテーマに合わせてデフォルメキャラが一生懸命体操している姿が好きでした。

1クール12話の物語でした。
これまで全く気に留めませんでしたが、この作品は30分/話の中に原作4~5作をつぎ込んで制作されているようです。
そうすると、原作の累積消費話数は仮に平均5話/回で12話/期の2期分とすると、これまで120話相当の原作を投入してきたことになります。
これは3期を放送しようとすると原作のストックが無いから「続きは原作で」…というオチじゃありませんよね。
きっと原作の面白さも相当なモノだと思います。
でも、声優さんに命を吹き込まれたキャラで続きが見れることを切望します。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 25

TAMA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

菓子パン好きな妹、降臨!

1期と比べると少し攻撃力低下。心境の変化や友達が出来たり、それで日常系だから仕方ないですね。
ですが動きが少ない分、ストーリーは安定してました。


原作・全巻読破。
スピンオフ・全2巻読破。(海老名ちゃん)
アニメ・全話視聴。


原作の時から今回登場する『新キャラ(妹)』が好きで楽しみでした。私もメロンパン等の菓子パンが好きなのでスゴく親近感が沸きました(笑)

さて、感想を。


こーゆーのは1期と比べられるのは仕方ないと思いますが、少し『干物妹』感が減ったと思います。
その代わりうまるちゃんの変化が見れる仕上がりになってました。
でも変化が大きかったのはその他の妹達ですね。シルフィン≫切絵(ツントゲガール)≫海老名って割合ですかね。
ボンバーやアレックスも絡みが増え、『新キャラ(妹)・新キャラ(兄)』も出てくるので今回はうまるより他キャラを楽しむって感じでした。私は。(叶は…相変わらずだったなぁ…)

しかし、タイヘイは今回も優しいお兄ちゃんでした。草食系で社畜で枯れて…(アレ?)
…コホン…
今回もタイヘイの作る料理は美味しそうで、主夫で、怒るけどそれはうまるの事を想っての事で…
本当に魅力的なキャラですね。…友達になってほしい(笑)
『鬼のタイヘイ』も良かった。

OPやEDはうまるちゃんらしかったですが、勢いやノリは1期のOPの方が好きでしたね。
2期のOPでうまるちゃんの身長が分かるような描写があるのですが、チビうまるの身長が50センチくらいって…『ちっちゃ!』と驚きました!

今回の『新キャラ(妹)』が「お兄ちゃんは◯◯◯のお兄ちゃんです!」はアニメの表現だけでは『?』ってなる人が多いと思います。ま、11話で多少分かるかもしれませんが。
『お兄ちゃん』の種類が違うと言うと分かりやすいかな?例えば知り合いの「お兄ちゃん」。いつも遊んでくれる「お兄ちゃん」と色々あります。
◯◯◯にとってどんな『お兄ちゃん』なんでしょうね。

さて、3期についてですがこれはもう応援と円盤の売上だけですね。実は原作は終わりました。(全12巻)スピンオフの海老名ちゃんも全2巻で終了しました。なので原作ストックは大丈夫です。
売上情報は入ってないのでこれから次第ってとこですね。

今回ちょっと残念だったのは1期では本編後にあった小劇場が今回の2期はなかったこと。アレ、好きだったんですがねぇ…。
けど全体的にまったり観れたのは良かったかな。
日常系、まったりしたい、考えず観たい方にはオススメします。逆に動きがない、刺激が欲しい、日常系が苦手な方にはオススメしません。


原作は終了しましたが作者のサンカクヘッドさんはあとがきに「忘れた頃に『うまるちゃんNEO』とか『うまるちゃん2ndシーズン』とかになってヌルッと戻ってくるかもしれません…(そういうパターンは好きです)」と書いてました。「すでに何か描いているかも…?」とも。
なのでサンカクヘッドさんのこれからの動向に期待しましょう。
兄が好きなうまる・兄がキライな切絵・兄と話せないシルフィン・兄がいなくなった海老名は描いてくれましたが今回の『新キャラ(妹)』はまだ描いてない部分があるので気になります。あ、うまるが何故タイヘイのとこに来たのかもの理由もなかったな。


最後に小ネタを。
サンカクヘッドさんは元々生粋のギャグ作家なのでラブコメは描いた事ないからそこら辺はキツかったらしいです。
それともうひとつ。
作中に出てきた『妹爆』『俺思』のゲーム。実は今回出てくる『新キャラ(妹)』に関係が…

投稿 : 2024/07/06
♥ : 15

67.2 6 友情で漫画原作なアニメランキング6位
青い花(TVアニメ動画)

2009年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (382)
1952人が棚に入れました
江ノ電沿線などの鎌倉が舞台。それぞれ別の女子高に通う二人の主人公を軸に、女性同士の恋愛と友情が描かれている。

声優・キャラクター
高部あい、儀武ゆう子、石松千恵美、堀江由衣、井口裕香、矢作紗友里、豊崎愛生、緒乃冬華、川田紳司、浅沼晋太郎、浜田賢二

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

百合に抵抗がないなら、確実に名作です。本当に素晴らしい!

これは漫画が原作のちょっと古い作品になりますね。
でも、作画やキャラデザに古さを感じませんでした。

作画は、背景などとキャラデザを分けているあたりの感じで、最初はジブリを連想しましたけど、それは言いすぎだと怒られるかもしれませんね。
ジブリが全部こういう作画とキャラデザをわけていると言っているわけではありませんし。
水彩画のような色彩と淡い感じ、そしてそれでリアルに江ノ島を描いている感じは、とっても素敵でした。

その江ノ島なんですが、行ったことはないんですけど、あの電車は映像で見たことがあって、とってもきれいに描かれているなって思いました。
ただ、あくまでもアニメなんで、そこにもし住まれている人が見たら、違うよってなるかもしれないのでそこはご了承ください。

で、本題に入る前に一つ気になったんですけど、この江ノ島って
「エルフェンリート」の舞台でもありますよね?
そちらでは電車なんかはスポットが当たってませんでしたけど、一つ!

この作品の主人公たちが立っていた、海が見える階段があるんですけど、
あれはエルフェンリートでも印象的に描かれていた階段なんじゃないかな?
って感じました。

作画の雰囲気こそまったく違いますけど、同じアングルで写されていたのと、階段の感じがとてもよく似ていたということから、やっぱりそうじゃないかなって思います。

もし詳しい人がいたら、教えてください^^


それではこの作品の本題ですけど、


完全にガチ百合作品です。

男性が出ないわけじゃないですけど、男性の存在はほとんど感じられることなく、女性同士の恋愛ストーリーが進んでいきます。


まずはそこで振るいにかけられるんでしょうね。
百合がきらいな人はとてもじゃないけど観れないと思います。


でも、他にもいろいろと百合がありますけど、この作品の描き方は美しいです。

真剣な気持ちを淡い感性で描いてるっていうんでしょうか。

けっしてくどいわけではなく、それでも揺れる心や切ない心ををきちんと描いているし、関係性もはっきりしてます。

もちろん恋愛物なので、多少は気持ちの交錯というか、イライラしてしまったり、それこそ書いててなんですけど、くどいって思う場面もあるかもしれないですけど、それでもなんだか美しいんです。


そして友情という深い絆。
それも女子同士の友情。
それも丁寧に描かれていると思いました。


あとはキャラ紹介でまかないます。


万城目 ふみ(まんじょうめ ふみ)-高部あいさん
本作の主人公で、メガネっ子で泣き虫で気が弱くておとなしい。
それでいて、やることは意外と大胆だったりします。
松岡女子高等学校の生徒。
こういうキャラってある意味でめずらしいのかも?
最近のアニメでこういう性格のキャラを見たことがないような気もします。
cvの高部あいさんは、声優さんってわけじゃなくて、女優さんとして活躍されていたみたいです。僕は知りませんでしたけど。
でも、薬物で逮捕されてしまったみたいです。
声優さんじゃないので、この演技に対しての酷評を見たこともありますけど、僕はこのキャラにとても合っていたと思うし、可愛い声だったので、近年のその事件が残念です。


奥平 あきら(おくだいら あきら)-儀武ゆう子さん
本作のもう一人の主人公で明るくてちょっと抜けてて、お調子者の、ふみの幼なじみ。
ふみとは違う、近くの高校にある藤が谷女学院高等部の生徒。
このキャラを見ているうちに強く感じることがありました。
それは、TARI TARIの主人公、坂井 和奏ちゃんに似てるなってこと。
この明るい感じや、ちょっとしたしぐさがなんだか似てるんです。
まあ、個人的な意見なので猛烈に反対意見がある方もいるかと思いますが、そこはご了承ください。
とにかく、素敵なキャラです。
cvの儀武ゆう子さんは、たまごっち、たまゆら、などで活躍されていますが、あまり主役級というのはないようです。


杉本 恭己(すぎもと やすこ)-石松千恵美さん
本作で重要な役割を持つ人物で、この人もある意味で主人公です。
背はふみよりも高くて、ボーイッシュな髪型や口調、そのすべてにおいて女生徒から憧れを抱かれる、男性的な魅力を持った女性。
松岡女子高等学校の生徒。
cvの石松千恵美さんは多くの作品に出ているわけではなく、ほとんど主役級を務めていないので、あまり知られていないかもしれませんね。


井汲 京子(いくみ きょうこ)-堀江由衣さん
高校入学初日にあきらと隣の席に座ったことで、あきらと友達になった藤が谷女学院高等部の生徒。
この子の感情が描かれることによって、この作品がまた一つ良くなっていたように思います。
ショートカットの女の子で、特にそれが似合ってるってわけじゃない。
でもそれがまたいつしか愛おしいって思えてしまいます。
cvの堀江由衣さんが、この女生徒の役に合ってたかどうかって言うと、少し難しいです。
あの声なら本来はもっと可愛くて女子らしくてっていうキャラを演じたら素敵な気がしますけど、でもこの堀江さんの演技の幅を知っている人なら、納得できると思うし。
その堀江由衣さんは、Kanon、とらドラ!、物語シリーズなど、多数で大活躍されているトップの声優さんですね。


この他にもたくさんのキャラが登場します。

その中に、豊崎愛生さん、井口裕香さん、能登麻美子さん、中原麻衣さん、などがいたのも良かったですね。

あと、音楽も素敵でした。

オープニングテーマ「青い花」
作詞・作曲 - 山崎ゆかり / 編曲・歌 - 空気公団
エンディングテーマ「センティフォリア」
作詞・歌 - Ceui / 作曲 - 小高光太郎、Ceui / 編曲 - 小高光太郎

どちらもオススメです。


いつも思うんですけど、女子校ってやっぱりこういう恋とか芽生えたりするんですかね?
なんか男性目線だと、とっても羨ましくってしょうがないです笑


ただこの作品、よこしまな気持ちで観るよりもきれいな心で観たほうがいいかもです。
でも、原作の展開を描かれないままに二期もないのは残念でしかたないですね。


ということで、個人的にはけっこうな高評価をつけたいと思います。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 20

ハト さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

繊細で丁寧、そして誠実な恋物語

久々に再開を果たした幼馴染の女子高に通う2人の高校生と、その交友関係や家族が紡ぎ出す、女性同士の恋愛と友情をメインに描いた、切なくとも温かく、美しい物語。

いわゆる百合物と言ってしまうと稚拙な言い方かもしれません。女性同士の友情やそれ以上の関係を描いますが、とにかく真正面から、またリアリティを持って描いているのがこの作品の特徴だと思います。昨今ではジャンルとしてウケが良いということもあり、いわゆる百合に近しいものをネタにする作品が多くありますが、同性愛を茶化すことなく非常に誠実に描いているのも素晴らしいです。

百合をリアルに描く作品ではありますが、女同士の絡みや性行為など直接的な描写はなく、どちらかというと気持ちの揺れ動きなどの内面を中心に描いています。
登場人物の心情描写はとにかく丁寧でこの作品良さの大きな要因になっている思います。セクシャルマイノリティーである者の辛さや切なさ、また喜びはもちろんのこと、思春期の学生ならではの無邪気さや青さもしっかりと描かれ、それぞれの立場の思考と感情でしっかりキャラクターが動いていますし、そこから生まれる人間関係の距離感の描き方が上手いと感じました。
それらの心情は直接的なセリフで表現するではなく、作画芝居、キャラクターが見る情景、その場面の背景、その場面を彩る音楽などを用いて少ないセリフで伝え、視聴者に行間を読ませるような見せ方で各キャラクターの内面を表現をしています。
また青い花というタイトルだけあり、作中には様々な花が散りばめられ、各重要な場面を彩っていますが、その花言葉はその場面のキャラクターの心情を表していたりとしっかり意味がある重要な物として登場します。
本作はこれらのような要素から、作品全体に繊細で清らかな美しさが滲み出ていると感じました。

百合を描くのに都合良く男性や家族などを排除してしまうのではなく、男性との関係や家族との関係などが普通にある日常の中で、百合を描いていることで、一定のリアリティを持って描かれています。
また男性との関係も描くことによって、幼少期より自覚しているレズビアンだけでなく、報われない異性へ想いから同姓へはしるバイセクシャルタイプ、憧れや好感を恋愛感情と錯覚して異性愛から同性愛へ変わるタイプなど、同性愛の様々な形態が各キャラクターによってしっかり別けられて描いているのも素晴らしかったです。

話は主に学校行事を舞台に、主人公の一人である万城目ふみの人間関係や恋模様を中心に進んでいきますが、もう一人の主人公の奥平あきらは親友としてふみを応援し、話の中で誰とも恋愛関係にならない、いわば外部から客観的に見るような立場になっています。
ふみに感情移入はできるものの、視聴者の大半は同性愛者ではないので、分からない部分というのも少なからず存在するかもしれません。しかし"スタンダードな嗜好を持つもう一人の主人公"のあきらの存在は、ふみに共感し応援したいという視聴者の感情を代弁してくれている存在であり、視聴者が作品を観る上でより登場人物に感情移入ができる助けになっていると思いました。

キャラクターデザインは繊細で泣き虫な性格のふみはとても背が高く大人っぽい風貌、天真爛漫で力強い性格のあきらは背が低く子供っぽい風貌で、ギャップがあって面白いと思いました。そしてそんな彼女等を生き生きと描く作画は非常に綺麗で、水彩画タッチの背景と柔らかいキャラ作画は原作の雰囲気を活かしながら、美しいお話に非常にマッチしています。作画の乱れもほぼ無く、よく動いていると思います。自分はとりわけ髪の毛の作画に目を惹きつけられました。

作中の音楽はピアノ楽曲がメインで、各場面を上手く彩っていると思います。またOPや挿入歌に空気公団を起用したのはずっとファンだった自分として非常に嬉しかったです。空気公団はマイナーではありますが、少し切なくともとても温かみあるゆったりとした曲調の楽曲が多いのですが、その空気公団と、青い花の作風はとてもマッチしていました。またEDのCeuiの楽曲は透明感がある綺麗な音楽で話の余韻を感じることができるEDとして良かったです。

恋愛をしたことの無いあきらは、ふみや周りの人間関係を見ていく中で"恋をするということの良さや辛さ、切なさ"を認識していきます。またセクシャルマイノリティーであるふみは、恋愛を経験する中で、それを支えてくれる存在について"気づいて"いきます。
ラストは多くは語りませんが、エンドロールが出てきた時はそれまでのストーリー展開から切ない感じで終わってしまうかと思っていたのですが、その後の展開はこれまで積み上げてきた11話のお話が集約した強烈なカタルシスと、二人の主人公への感情移入、EDテーマや映像による演出で感極まり、最後の最後で感動で涙が出ました。そしてアニメが終わった後には強烈な余韻が残り、本当にいい作品を観たという満足感が満ち溢れてきました。
他の方も書かれていますが、まさに全ての話はエンドロール後の展開の為にあると思います。

青い花は、一見同性愛、百合を真正面から描く作品ではありますが、最終的には「恋をする切なさや良さ、素晴らしさ」また「大切な親友の尊さ」を丁寧で繊細に描く純粋な恋愛作品だと感じました。
同性愛の作品としては、自分はこれまで、同性愛者の男と結婚した女の奇妙な人間関係を描いた江國香織の小説「きらきらひかる」しか拝見する機会が無かったくらいで、同性愛、百合作品というものをあまり観たことがありませんでしたが、本作は非常に新鮮で満足できました。
しかし今まで同性愛、百合を扱ったこと作品を観たことが無い人にとっては、やはり抵抗があるかもしれませんが、青い花はその作風からとても綺麗で心温まる作品で、抵抗無く観れることを断言できます。普通に優れた恋愛作品として楽しめる非常に良いアニメだと思います。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 16

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

レズものではあるが、思ったより普通の少女漫画のフォーマット

『放浪息子』を見て以後、志村貴子ファンであることを自覚したので、見てみた。

【短い感想】
 レズものであることは知っていたが、志村貴子原作なので、もう少しいろいろとアグレッシブな問題意識が入っているのかと思っていたが、予想していたよりも、ベタな少女漫画フォーマットに近い所で物語が進展。
 そこらへんが個人的には、ややツボにはまらなかったが、志村作品ならではの、そこかしこの心理描写の巧みさや、設定のえげつなさは十分おもしろい。
 恋愛系の王道少女漫画の感覚がベースにあるので、それなりに少女漫画的なものが好きで、かつちょっと異質な話とかに興味のある人にはおすすめ。

【短くない感想】
■煮え切らない人たち、をいかに描くか。

 志村貴子作品は、これで三作品ほど接したことになるが、いずれも「煮え切らない人たち」がテーマとなっている作品だと言える。
 ほぼデビュー作に近い『敷居の住人』など、もう煮え切らない話だけが延々と続くし、『放浪息子』もけっこうそう。みんな、生きづらいやっかいなところを抱えた人々であるわりに、何かを割り切れずに生きていて、わかりやすいものになれないでいる。そういう人々の群像劇を、印象的に見せてしまう、ということこそが、志村作品のすごさだ、とわたしは思っている。

 さて、それで本作なのだけれども、本作も主人公たちが煮え切らない人たちである、ということ自体はかわっていない。そして、設定も、レズ問題という、それなりに重い話をかかえている。
 で、『放浪息子』なんかの場合は、社会的な「性」をめぐる問題にどう向き合うか。その問題をめぐって周囲とどのように調和していくか。特殊な性をめぐる欲望をもった自己をどのように肯定していくか、といったことを、インパクトのある事件とともに切り出していく。『放浪息子』では物語の核は、あくまで「事件」である。

■なぜ、異才、志村貴子がオーソドックスを採るのか?

 一方で、本作の物語の核はあくまで「恋愛」である。誰が誰を好きだとか、忘れられないとか、フッた、フられた、という話だ。それはそれで、大きな話だとは思うし、人気のある話でもある。
 また、物語としてのヤマ・オチなども作りやすく、きちんとした形でお話になるようにはできる。

 そして、実際に、同性愛の話ではあるものの、ごく普通の少女向けの恋愛マンガのようなノリで、鑑賞してしまうことができる。あまりにも、オーソドックスに。

 …しかし、あまりにオーソドックスでありすぎるからこそ、わたしには不満も残った。
 この作品は、おそらくわたしは、想定されている消費者ではない。そのことを自覚するとともに、こんなマス向けのベタベタの作話方法を採用しなくても良かったのに…!と少し残念な気分は残った。志村さんほどの人が描くのだから、もっとアグレッシヴな話を期待したかった。だけれども、今回、志村さんはそういう仕事の仕方はしていない。わたしにはそれが残念だった。別にオーソドックスな恋愛漫画は他の人で間に合ってます…というのがごく個人的で、とても、わがままな感想。ごめんなさい。
 
 でも、そういうわがままな感想を脇におけば、本作はさすがの志村さん。きちんとできているし、賞賛したい気持ちもある。
 昔の志村さんの作品は、今よりももっと「人を選ぶ話」になっていた。だからこそ、志村さんが描きたいことを、志村さんは、いろいろと試行錯誤して、より多くの人に伝わるようなフォーマットを選択したのだろうと思う。たぶん。
 その試行錯誤のプロセスそのものは、痛いほどよくわかるし、こういうものを描いた志村さんの決断は、強く支持したいと思う気持ちがある。
 もちろん、コテコテのフォーマットを選んだことを媚びだという人もいるだろうし、媚びだと言えば、媚びでもある。
 だけれども、マイノリティ向けの作風を続けるのではなく、あえてマジョリティに通じるような表現を選択しようと決断し、努力するこの姿勢は、素直に、偉い。とそう思う。
 だからこそ、わたしにとっては今ひとつだったという感想は、「わがままな」感想だ、とわたしは述べた。

■恋愛系の少女漫画として

 なお、本作はベタな恋愛系の少女漫画――たとえば『君に届け』とか。ああいう作品を基準にすれば、やや異色ではあるだろう。
 そういう作品を好きな人のテイストにうまくあわせてあるし、そういう人が観れば、おそらく楽しめるのではないかと思う。
 主人公の人格設定にせよ、王子さまの人格設定にせよ、ベタな少女マンガとの類似点を挙げていくことができる。

 そういうタイプの人に、うまく届けば、本懐なのではないか、と思う。

 志村さん、おつかれさまでした。
 仕事人としての立ち位置、あらためて尊敬しています。



 それと、どうでもいいけど、志村さん作品の主人公は引っ込み思案なわりに、いざというときに思い切ったことをやる人が多いな…ほんと。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 16

82.0 7 友情で漫画原作なアニメランキング7位
ハイスコアガール II(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (418)
1699人が棚に入れました
少年は好きだった、ゲームが。少女は出会ってしまった、ゲームと。勝利への渇望と、技術の探求心と、個人の自尊心が渦巻くゲームセンターで生まれ、育まれていく友情と恋。友人や家族、そしてゲームキャラクターに支えられ、少年少女たちは強く、大きく成長していった。あきらめなければ無限コンティニュー?ハルオ、晶、小春が挑むファイナルステージの行方は!?

声優・キャラクター
天﨑滉平、鈴代紗弓、広瀬ゆうき、赤﨑千夏、新井里美、興津和幸、山下大輝、伊藤静、チョー、御堂ダリア、中村悠一、植田佳奈、井澤詩織、鈴村健一、寺島拓篤、諏訪部順一、小野賢章、安元洋貴、三宅健太、武虎
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

14話までの感想{netabare}
原作未読、アニメ1期は評価高し。
二期スタートだやったー、と思ったら15話だか16話までは1期終了直後に配信されてたもの、らしい。
あれ?じゃあその感想どこに書けば良いんだ?と迷ったけどこちらに書きますね。

13話、相変わらず登場キャラが良いヤツばかりで泣ける、爺やお前両親以上に親してないか?
ゲーセンパートでは奇ゲー推ししてたのにデータイーストが無かったのが気になる、見落としただけ?、
なんでもこの作品は権利関係でグレーな部分を行ったり来たりしてたらしいのだけど…。
14話、うっはw夜ゲーかよ、大丈夫これ、時代は1985以降だよね?
ゲーセンってのはパチンコ店なんかと同じ風営法の対象で、深夜12時以降は営業しちゃイカンとかなんとか(更に東京だと開店は10時から)。
夜ゲーはあくまで友人宅での夜通しゲームの延長って扱い…になるのかな?とりあえずめっちゃグレーゾーン。
参加するには基本一見さんお断りで、もし紹介があったとしても…18未満かぁ、こええなぁ。
作中では上手いことスルーしてるけど無断外泊でしょ、アレ。
実は今までで一番アブない表現だったのかも?


余談
当時はまだ台がネットに繋がってるワケもなく、時限式の隠し要素なんてのは基盤一枚一枚に仕掛けられてた(調べたら「タイムリリース」って呼ぶらしい)。
中には「○時間起動して電源を落とすと一日としてカウント、それで△日カウントすると隠しキャラが出現」なんて数え方のものがあって、上記の風営法に当たるゲーセンでは問題無いのだけど、これが24時間営業のドライブインのゲームコーナってなると話が違う。
まぁ、いつまで経っても隠しキャラが出ないw
逆に内部日数を早回ししていち早く隠しキャラを使えるようにしたゲーセンなんてのもあって、そういうところを探すのがまた大変だったなぁ…という昔話。

余談2
首領蜂はボムを使えば使うほど上限値が増えるというヘンなシステムで、クリア優先だけなら回復ポイントを抑えつつ敢えてボムを使う方が良い。
そうはいってもやっぱスコア気にしちゃうんだよねーw{/netabare}

15話感想{netabare}
ゲーセンが思い切り登り調子でそろそろピークを迎える時期、逆に言えばそれを超えた後の蔭りの予感がチラホラと見え出す時期…。
東亜プランが倒産したのってこの頃じゃなかったっけ。
この後の凋落っぷりを知ってれば知ってるほど切ないというかノスタルジー感が増すんじゃないかな。
実際AOUショーで紹介されたソウルエッジもファイティングバイパーズも「予算かかってそう」系だったり、「家庭用ゲームがどんどん進化していくが、まだまだアーゲードゲームも負けてねーぜ」とヒヤっとする台詞が飛び出したり。
そこに反応する自分が過敏なだけ?
原作未読ですので、本編がそこら辺触れるのかどうか知らないけど…どうなんだろ?
楽しいところばかり追い続けるのも良いけど、だったら1期で止めとくべきだとも思ったり…。{/netabare}

17話までの感想{netabare}
前回の感想が言葉足らずだったのでそのフォローから。
15話まで内容は非常に良かったのだけど、自分だけかも知れないけど作中の時期的に不穏な予感を感じてしまって…正しい意味での二期(16話以降)は大丈夫かなぁ?と余計な心配が湧き上がってしまいまして。
「これだったら1期だけで終わらせといたほうが良かった」ってことにならないでくれよー、と祈るような気持ちだったり。
と、不安が先走って妙な文章になってしまいました。

で、肝心の二期、不安は杞憂に終わった?大丈夫かな??
OPに映るゲームが殆ど格ゲーで、確かに格ゲーに絞る分にはまだ暫くは(新声社が潰れる1999まで?)アーケード業界は安泰…かと。
けどなー、自分は格ゲー全然知らないんだよなー。
なんてことを思ってたら17話、ちょw渋谷会館ww頭と指先が鍛えられるwww
店内の描写がかなり正確(あの暗い階段とか特に)で笑える。
自分がギャラクティックストームが稼動してるのを見たことあるのはここだけですね。
カイザーナックルのジェネラルはbiimの動画でも扱ってるので有名かと、ミカドの動画でも特集やってなかったっけ?こっちが先なんかね?
ダラ外は連射付きかどうかで難易度が段違い、渋谷会館はどうだったっけ…ってなんでキングフォッスルで稼いでるんだw
ABDGLQVが一番簡単だと思う、パズルボブル2は死ぬほどやったなぁ。
というかこの回は妙にタイトー推し。
エレベーターアクションリターンズ・ルナーク・ダラ外・プリルラが並んでるのはある意味壮観。
もうちょっとしたらサイキックフォースでも扱うんだろうか。

先生のリングアウト描写は正にポリゴンゲーのアレ。
フワフワっというかぬるぬるっというか、お前重力と摩擦どうなってんだよとツッコミたくなるアレ。
まさか!これをやるために3Dアニメにした!?
なんて長い伏線なんだー!!!って冗談は置いとくにしても、再現度の高さに爆笑w{/netabare}

18話感想{netabare}
ずんずん教じゃねーか!
一期のピストル大名といい、メーカーが黒歴史にしたがるのをぶっ込むなぁ…それでいてやっぱしゲームdisは一切しないところが凄い。
ジェネラルがラスボスの風格?いやいや単なる設定ミスだよwテストプレイ不十分だっただけだよ?
アルゴリズムのスキを突いた攻略がたまたま「発見」されただけで、当時はクリア不能のクソゲー呼ばわりですよ、タイトーの汚点といってもいい(タイトー汚点多いんだけど)。
で、自分も詳しくないのだけど、ジェネラル倒せる可能性があるのはキャラも限定されてて、作中アキラは不可能とされてるキャラで倒したってことなのかな?
ここら辺ちょっとワカラン、解説あった方が良かったような?
でもって、これは2人で渋谷で夜を明かしたってことでいい…のか?
どうしてもね、色々と思うことがあって愚痴愚痴した話になってしまうのだけど…ってことで畳んでおきます、ただのオッサンの愚痴です。
{netabare}
最近“PSO2ジアニメーション”の感想書いて、「いま一つパンチが足りない」ってことで思い当たることを書いたんだけど愚痴が過ぎるかな?と思ってボツにした文章。

SAOのキリト的行為を現実のネトゲでやったら大問題で…ってか実際にそれで迷惑被った人も多いんじゃないかな?
判断能力の薄い中学生が18禁サイトの年齢認証を通過して「こんなん意味ねーぜw」「余裕だったぜw」とドヤる(※)のと同じノリでキリトごっこをするのが一時大量に居たのも事実、今は知らん。
少なくとも自分がネトゲ廃人してた頃はSAOの登場時人物をキャラ名で使ってる奴とは関わらないほうが良いというのが暗黙の了解で…今は知らん。
良い悪いは置いといてSAOにそれだけの影響力があったのは事実で。
そこら辺考えると、ちょっとハメを外す描写さえも描くことはできなかったのかなー、とつい思ってしまう。

↑ここまでがPOS2ボツ文章、以下がハイスコアガールについて↓

その一方でハイスコアガールが結構そこら辺攻めた内容になってて…マンガ原作の強み?
店からしたら台バン勘弁してくれ・台を蹴るなんてもっての外・夜ゲーは黙っててくれ…または16才未満は夜何時以降は保護者同伴じゃないとゲーセン居ちゃダメだとか、グレーゾーンに迫る描写が多くてヒヤっとする。
原作自体が元々著作権関係でモメただけのことはあるんだろうけど…ヤバいこと描いてあるから面白いとまでは言わないけど、なんだ攻めようと思えば出来るんじゃないか、とは思って。
それと同時に思うのは「まぁあの時代は大らかだったし」と、あくまで過去の世界だから許されてるのかなぁ、とも(JOJOがノーヘルでバイクに乗れてたのもそのおかげ?)。
なんつーかね、もしそういう理由だったら、現代を舞台にした作品がほんっと息苦しいモノしか無くなっちゃいそうでイヤ~なカンジ。


実際に遭遇したことがあるんですけどね。
その場で説教しない自分も大したことない大人だけど、「いやいやそれはあんたのためにあるんじゃなくて、親御さんに向けてのパフォーマンスだから」とは思って。
もしくは「何かあった時は責任そっち持ちな」という保険みたいなもので、その保険がどれだけ効力あるかは不明だけど実際に「何か起きるまで」はその(年齢認証の)存在理由は表に顕れないというか。
(「アニメを見るときは部屋を明るくして離れて見てね」ってのも、あれも保険だぞ?万が一ポケモンショックが再び起きた時に「注意喚起してたしー」とTV局側が言い逃れするための)
詳しくは伊織事件でググれと言いたかったけど…言えないよねー、現実に目の前で起きたら。
まぁぶっちゃけ、やっても構わんけど大きな声で話すな、と。
因みに“俺妹”について調べてみたら、どうやら作品世界は伊織事件より前と設定されてるみたいね、分かっててやってるわコレ、ホント悪質だわ…。{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 12

TM360 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

グランドマスターチャレンジ

1期からの続き。
大野のねーちゃんのうつけ者っぷりがとても魅力的。
ハルオのかーちゃんも竹を割ったような豪傑で魅力的。
この2人のコンビは良いね。

1期は「ゲームを通じてラブコメ進行」が主な流れだったと思うが
2期に入ると「ラブコメを通じてゲーム史実を重ねる」という逆転が起きてたと思う。
だからといってゲーム部分の描写が疎かになってるという訳ではないから問題無し。

舞台も溝の口に移ったり渋谷会館が出てきたり実在したゲーセンも出てきたね。
あの96年当時の渋谷を描写しててドリンクサーバーがあって寝っ転がりながらマンガ読める漫画喫茶の描写が入ったけどそんなのあったかなぁ?という所が気になった。
カラオケはシダックスというチェーン店があったけどマンガは今のようなチェーン店形態の店舗は無かったような気がする。ネットカフェなんか当然無かったし。
マンガだとどちらかと言うと貸し本屋という形態がまだ残ってたような年代だったかと。
史実を元に描写してるから気になってしまいます。

関西滞在時に登場した10円ゲーセンも本当にあった場所ですね。
確かフェラーリって名前のゲーセンだったと思います。
当時遠征先のゲーセンの場所を知るには伝聞か、タウンページを必死に探すかしか無かったと思うんだけど、ゲーメストの付録で「全国ゲーセンマップ」という冊子を付けた事があってあれはとても有能だったと思います。


気になると言えば唐突に出てきた「そーだよそーだよソースだよ」というセリフ。
これは80年代に流行った言葉で「旨い焼きそばソースだよ」まで続いて1セットになるセリフ。90年代に再ブームが起きたというわけでもないのにどういう意図で差し込んできたんだろう。

物語は終盤の3回くらいは駆け足になっちゃったね。
でも最後は色んなゲームのキャラを画面中に散りばめたり煌びやかで版権の垣根を越えてオールスターが揃った感じが良かった。

物語はここで終わったけどゲームの史実として96年は業界の最盛期だったろうね。99年頃になると格闘ゲームのブームは一度静まり2000年台初頭にギルティギアがカプコン格闘と肩を並べて第三次格闘ブームが始動したという感じ。
続編を描くとしたらどういう切り口になるんだろう。今後があるなら期待。



↓↓↓ 以下おまけコラム ↓↓↓



・90年代のゲーセンに大野さんや小春みたいな女の子は居たのか?問題。

クレーンゲームとかプリクラのアミューズメントを除いて純粋なビデオゲームを遊ぶゲーセンという場に女の子のお客さんが本当に居たのかどうか。
感覚的には100:1どころか200:1くらいの割合だったと思う。
ゲーセンに女の子が居た時点で二度見して開口一番「なんで?」って言葉が出るような時代だったと思う。
だからといって女子供は出ていけ!というヘイトが飛ぶような環境でもないんだけど、大抵はゲーセンのルールを把握しておらずに後ろに人が並んでるのに連コインとかしちゃってそこで嫌われる人が心折れてもう来なくなっちゃうとかそういったパターンがあったのかなぁと。

それと大抵のゲーセンは常に薄暗くてタバコの副流煙が滞留してるのを目視出来るくらい空気も悪いし、そもそもトイレが男女分かれてるなんてゲーセンもなかなか無かったですからね。
女がトイレ行くには男が小便器に用を足してる所の後ろを通って男の“大”用の個室を使うしかないという環境を強いられる場でした。

そりゃゲーセンに女が居るわけないんですよ。

でも女性ゲーマーがゼロだったというわけじゃなく女性ゲーマーはネオジオの方に多かったです。家庭でゲーセンと同じものが遊べるというネオジオは女性ゲーマーにとっての救世主だったろうし、当時のSNKはキャラや演出に関する表現が特に秀でていたのでこれも女性の心を掴みやすかったというのもあると思います。

そんな時代背景なのに当時ゲーセンにキャミィのコスプレをした女の人が来たのを強烈に記憶してて…。メーカー広報の販促かなとも考えたんだけどどうやら一般のお客さんのようで、いざ対戦に座ると何故か春麗を使用して「えっ?」となった感じがとにかく忘れられなくて。(特に上手くは無かった)
だからよっぽど強靭なメンタル持ってる場合そういう人も居た。
今だったらそういうのはすぐスマホで撮られて晒されるだろうから逆に今の時代ほど無いよね。
あの人今どうしてるんだろう…。本当に謎。



・スト2Xである理由

ハイスコアガールの作中でもメインに取り上げられた94年稼働のストリートファイター2X。やっぱりこのゲームが格闘ゲームの頂点だと思います。
操作やシステムが軽快である事もあるが、プレイを見る側もゲーム内で「今何が起きているのか」がしっかりと伝わるゲームだと思う。
それが稼働から30年近く経とうとして、今でも現役でプレイされてるゲームの持つ力です。
あまりゲームを知らない人がこのアニメを見てもちゃんと伝わるものだと思います。

そんなスト2Xも計算し尽されて出されたタイトルではなく時間の無い突貫工事で出されたタイトルであるというのが非常に面白い。

というのも遡って前作のスーパースト2が満を持して登場したが、正直実際の評判というものがそこまでのものではなく、瞬間風速的にライバルのSNK格闘ゲームが人気を追い抜いてしまったという事態になってしまいました。
当時挙がった第一の不満はゲームスピードの低下。初心者に向けて遊びやすくゲームスピードを落としたらそれが大衆の不評を受けて仇になってしまった事。
ライバルSNKのゲームが「龍虎の拳」より採用し始めた一発逆転の大技「超必殺技」に大衆が大ウケしてカプコンのゲームが地味に見え始めていた。
主にこの2点がスーパースト2に足りなかったものとして認識されました。
この問題点を至上命題として可能な限り最速のタイミングで改善版を市場投入する事がカプコンの生命線となり登場したのがスト2Xとなります。
その投入までの期間はおおよそ半年。
そんな余裕の無い突貫工事でそこから30年遊ばれるゲームは誕生しました。

これは開発陣のセンス、意地、そして運にとても恵まれたものだと言えます。
SNKゲームの多くは研究が進む事によってゲームシステムが破綻してしまうタイトルが多かったです。本当にキャラコンテンツや演出が上手くてあの当時の勢いで乗り切ってた感じ。
それに対してスト2Xは研究が進んだ上でバグも見つかったりするけど、ゲームの面白さに作用する前向きなバグになる結果が多く発見されてそれがスパイスになって更に遊ばれるという感じでここまで研ぎ澄まされたという感じ。
これはまさに運です。
製作者の手から離れて一人歩きを始めても未だに製作者が意図したゲーム性の範囲内で楽しく遊べるというのはもう金字塔というべきもので囲碁とか将棋とか、そういったものに一番近い格闘ゲーム。もはやスト2Xも学問のひとつであるという領域まで昇華しそうなくらいです。

そういったゲームがこのようなゲーセンを題材にしたアニメ作品のメインで登場する事はやはり納得という感じです。

ここから「このアニメを見てスト2X始めてみました」って人も出てくるんでしょうか?そういう人が居たらぜひ対戦してみたいですね。そして完膚なきまで叩きのめして欲しいです。そこでやっと次の世代にバトンが渡せます。
今からこのゲームやってみたいという人は「ストリートファイター30th アニバーサリーコレクション」のSteam版を購入するのが良いと思います。オンライン対戦が料金不要で楽しめますしね。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 1
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ゲームから始まる純愛ラブコメ完結編

第1期からの続きの第2期です。なので、第1期を見ていないと話がよくわからないと思います。
初見の方は第1期(1話~12話)とOVA(13話~15話)の視聴をおすすめします。
OVAのレビューは1期に書かせていただきました。

ゲームが詳しくなくても充分面白く見れてるので、ゲーム好きの方が見るとさらに面白いんでしょうね。
16話のアキラ視点からの導入はうまいなーと思いました。
OP変わったけど、雰囲気似てるから悪くない感じです。
最終話、見終わりました!ラストも原作通りで、すっきりした感じで終わりましたね。でもその後の話もちょっと見たかったなあ、という思いもあって、ネットでつらつらと検索してたら・・
「ハイスコアガールDASH」発表の記事が(゜o゜)な、なんですって!
しかも舞台はあれから10年後で主人公は中学教師になったコハルとか!
コハルびいきの私にとっては朗報でした(*^_^*)
各話のレビューは以下のとおりです。

16話
{netabare}まずは1期の頃のアキラ視点の話から始まったけど、これはこれでアキラに感情移入しやすくなって良いと思います。
奔放な姉の代わりにゴウダから容赦ない指導をされて身も心も疲れ果てるアキラ。
たまらず家から逃げだして街を歩いてるとそこには気になっていたゲームセンターが!
ゲームで不遇な扱いをされてるキャラに自分を重ねたのかな、そういうキャラを使いこなすアキラ。
あ、ここで1期1話につながるんだー。こういう導入いいな。アキラの心の応援キャラはザンギエフなんだね。
いちゃいちゃって何するんだ?って真顔で聞くハルオに笑った。。
コハルは色々あってご機嫌ナナメ。でもハルオの家に誘われて一緒に行くけど・・
そこにはアキラもいて、微妙な空気になるけど鈍感なハルオはお菓子食べてて平気な感じ(-_-;)次回どうなる?{/netabare}
17話
{netabare}重苦しい空気の中、突然始まったアキラとコハルの対戦!
密かにコハルを応援してる私。。コハルが恋敵としてだけじゃなくて対戦相手として純粋に勝ちたいと思ってるとこはいいなと思った。コハルがハルオに対してイライラしちゃう気持ちもなんとなくわかるなー。
コハルとの対戦から、ハルオを目の敵にしてる溝口勢が嫌で、渋谷のゲーセンに来るハルオ。
ハルオの腕が認められて渋谷勢に入っちゃうけど。。コハルとの再戦もある?
ガングロとか懐かしすぎる。。eggとかまだあるのかな?{/netabare}
18話
{netabare}ずんずん教の野望ってすごい名前のゲームだと思って調べたら、本当にあるゲームでびっくり(゜o゜)
渋谷に来たアキラ姉に怒られるハルオ。
でもアキラが寂しい思いをしてるって言われてるのに、ハルオはアキラのしているゲームと対戦することしか考えてないし(-_-;)
渋谷勢と溝口勢の対戦。コハルはすごく強くて、最後にハルオと戦うけど、あっさりコハルが勝っちゃって。。
コハルってホントにハルオが好きなんだね。こんなに思われてるハルオは自分が幸せ者だって気づけよ(-_-メ)
大雨で電車が動かなくなって、お泊りしたいコハルと、タクシーで帰りたいハルオはとりあえずファミレスへ。
コップの水滴を指でなぞったり、足を絡ませたり。こういう演出はコハルの気持ちを表してていいな。
コハルの話をごまかそうと必死にゲームの話をしようとしてるハルオくんかわいい(*^_^*)
朝になって・・コハルの感じだと上手くいかなかったのかな。
ぎゅっとしてと抱き着くコハル。でも目の前にアキラが立っていて(゜o゜)次回修羅場?{/netabare}
19話
{netabare}どうなることかと思ったけど、泣いて立ち去ろうとするコハルをアキラが引きとめて。
帰りの電車でハルオとコハルにアメを渡すアキラ。アキラは夜通しでハルオを探してくれてたんだね。
ハルオと一緒に過ごしたいと思ったアキラは黒服にハルオを拉致させてアキラの自宅に(-_-;)
アキラもコハルと一緒のハルオを見てヤキモチ焼いたのかな。。
じぃの買ってきた大量のゲームをプレイする二人。
お菓子が取れなくなってるアキラに、トレイをさりげなく回してあげるハルオ(*^_^*)優しいなあ。
次の日。コハルを訪ねるアキラ。なぜか一緒にゲーセンに行くけど、対戦ゲーじゃなくて普通に遊ぶアキラ。
次回、二人の再戦ある?{/netabare}
20話
{netabare}アキラと対戦するコハル。
コハルはすごく闘志を燃やしてるけど、アキラはちょっとわからない感じ。
なんとなく、アキラはコハルと勝負というよりも、一緒に遊びたかっただけなんじゃないかな。
ハルオママのホットケーキ食べたい(*^_^*)イチゴトッピングとか美味しそう。
なにこのおじさんのグラビア映像?で笑った(^○^)確かにそう思うよねー。
そしてラストのアキラの表情。。原作読んでるからちょっとせつない。。{/netabare}
21話
{netabare}アキラの思いつめた表情が気になって、なんとなく憂鬱なハルオ。
それをきっかけに、アキラのことが好きなんだとやっと自覚して。
ハルオは大阪のストⅡ大会でアキラに告白しようと思う。
でも・・アキラは今月末にロスに移住してもう日本に戻ってこない・・
古典的恋愛ものの展開ではあるんだけど、こういうストレートなのって最近あまり見ないから心にきますね。{/netabare}
22話
{netabare}新幹線の中の二人。アキラってほんとしゃべらないんだね(-_-;)
こんなアキラと楽しそうに動物数えてるハルオって優しいな。
表情としぐさだけでアキラが何言ってるか解読してくれるし(*^_^*)
ホテルの絵の裏のお札って本当にあるの?でもめくって確認するのは怖いかも(>_<)
結局一緒にシングルベッドで寝る二人・・これ寝れないでしょ(>_<){/netabare}
23話
{netabare}ベッドの中でハルオを見つめるアキラ。
手を握ってきたり、くすぐったり、ハルオを噛んだり。。もうハルオくん好き好きモードでしょ。
でもアキラに何もしないハルオくんって純粋というか何というか(-_-;)せめてキスくらいしてあげなよ。
寝不足だけど、アキラとの対戦を目指して勝ち進むハルオ。
でも・・アキラはなぜか1回戦で敗退・・しかし敗者復活戦で勝ちあがって決勝トーナメントに!
そして準決勝。ついにアキラとハルオの対戦に!{/netabare}
24話
{netabare}試合は僅差でアキラが勝利!
でも、勝って告白しようと思ってたハルオはがっかり・・
大会の後もずっと元気がないハルオ。アキラが遠くに行ってしまうと分かったのもあるのかな。
好きなんだったらうじうじしないで告白すればいいのにって思うけど。。
アキラからあの指輪がハルオに返されて、自分たちの関係は終わりなんだと思い込んでしまって・・
でも、コハルに会って、コハルに背中を押されて、アキラに会いに行くハルオ。
そんなハルオを見送って泣いちゃうコハル。。ここでちょっとうるっとしちゃいました・・
なんとか間に合って、アキラに告白して。。抱き合って涙を流す二人・・{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 28

69.4 8 友情で漫画原作なアニメランキング8位
約束のネバーランド(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (417)
1578人が棚に入れました
「約束のネバーランド」は、白井カイウさん原作、出水ぽすかさん作画による、「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)にて連載中の人気マンガを原作としたアニメ作品。「週刊少年ジャンプ」28号(2020年6月15日発売)にて完結。コミックス1巻(2016年12月2日発売)から20巻(2020年10月2日発売)までの全世界での累計発行部数は2,500万部以上。第3回「次にくるマンガ大賞」コミックス部門2位や、宝島社「このマンガがすごい! 2018」オトコ編1位など、国内の数々のマンガ賞を受賞。TVアニメ化に際し監督は神戸 守さん、シリーズ構成は大野敏哉さん、キャラクターデザインは嶋田和晃さん、音楽は小畑貴裕さん、アニメーション制作は、「ダーリン・イン・ザ・フランキス」「PERSONA5 the Animation」のCloverWorksが担当する。

声優・キャラクター
諸星すみれ、茅野愛衣、林鼓子、伊瀬茉莉也、日野まり、久遠エリサ、植木慎英、森優子、白城なお、Lynn、青山吉能、神尾晋一郎、石上静香、河野ひより、種﨑敦美
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

姑息な俺は連れて行かないだろう

原作未読 続きもの全11話

鳥籠の鳥が籠を出てから、もとい牛舎の牛が鎖を断ち切り外へ飛び出してからを辿る第2期。
1期は自身クールトップ評価かつ滅多に出さない4.5点と非常に高く評価をしてます。
その際「農園出るまでがピークだよん」の声もあったりで冷静に期待値は控えめで迎えた今回の2期。
籠やら牛舎の中と外と舞台が変わるのに合わせて物語がどんな変化を見せるのか期待というより不安が先行してました。

だからでしょうか。評点は大幅に下げますがそれなりに楽しめた私。
「愛してたのに裏切ったわね?」の気分無きにしもあらずとはいえ許容範囲内に収まった感ありです。
そのへん後述するとしてダメだったとこ↓

構成ですね。全11話・短尺・駆け足・端折り過ぎでした。
やや外野の話。10話までシリーズ構成を原作者の白井カイウ氏が担当。なんで最終話やらんの?で邪推がはかどりそうです。
原作未読のためアニオリどうこうには無頓着ながらそれでも説明不足と感じろところ多々。ただしそれは最終盤に顕著だっただけで、それまではややご都合はあって好き嫌いあるかもねぐらいのレベル。
最終話至る前にやや好意的な評価を固めていたこともあって、飛ばし過ぎスピード違反の最終盤に戸惑いつつもまあこれはこれでいっかぁという感想です。

さてこれからの方に向けたおすすめポイントをば。
ヴィルク(CV上田敏也)なるアニオリキャラクターの醸し出す雰囲気がすこぶるよかったです。あの「小鬼だ…小鬼がおる」で有名な『ラピュタ』のポムじいさん感抜群で常田富士男さんが蘇ったかのよう。中の人上田さんも御年88歳と凄味が伝わる演技でした。
良くも悪くもトータル2クールで完結(たぶん)する手に取りやすいパッケージであることと、やや斜め上から見た「努力・友情・勝利」を楽しめる作品になってると思いますよ。

 

※ネタバレ所感

ここからあえて褒めるターン

■ベストセラー確約

『マム・イザベラの頭脳明晰/強い意志を持つ子供の育て方』

育児本出したら売れそうです。特に日本で。
{netabare}良い意味で引っかかったのは彼女の孤独。子供たちそっちのけで彼女の半生に想いを馳せると目から汗がでてきそう。
エマたちと違って仲間がおらず悲しみも苦悩も一人で受け止めるしかなかった彼女。友がいるからこそ乗り越えられる少年少女らのジャンプらしい“友情”を前に出しながら、むしろ一人で抱えてなお意志を貫いた大人の彼女に亡き友や息子(たぶんレイね)へ抱く強い愛を感じる。他のマムも同様に一人一人がイザベラだったことも想像に難くない。
やや駄々っ子、もはや鬱陶しさすら感じるエマの子供っぽさよりも深みのある情と聡明さを感じる傑出キャラでした。
最終話では“なぜそうしたの?”の説明は省かれてます。私は“そこまでしてでも守りたい一線だったのね”という角度から捉えております。{/netabare}


■エマへ相反する評価

{netabare}「今、日本の会社は、みんな失業者をかかえとるのや。私どもでも一万人は遊んでいる」

松下幸之助の弁。従業員を家族のように扱っていた在りし日の経営者の考え方がよくわかる一言です。
エマの選択で思い出したのがこれ。稼ぎ頭の幹部候補生がノーマンやレイなら平凡なサブリーダークラスがドンやギルダ。遊んでいる社員はちびっ子たち。
実際私だったらレイが言ってたちびっ子たち切り捨て案に乗るんだと思います。効率/生産性や利益確保を考えての合理的判断ってやつです。
しかしながら自身も就職氷河期世代の身。いまさら氷河期世代のリーダークラスいないって言われてもそこを育ててこなかったのお前らじゃん(怒)ってルサンチマンは正直あるんですね。
はっきり言ってエマは理想主義過ぎるのと、掲げる以上提示してほしい具体案に乏しいので苦手です。むしろ嫌いなタイプといってよい。
それでも理想と情熱が合理的判断の壁を越え良い結果をもたらすってのは匙加減間違えなければ大丈夫なわけでして、本作についてはOK組。なにもしないで転がり込んだ幸運ではなく、意思をもって動いたことで幸運の女神が微笑んだものと捉えてます。{/netabare}

お花畑と紙一重なのが悩ましいところですね。ここの線引きは“当事者として振る舞ってるか?”で分けてます。たとえ主義主張が真逆でもケツを拭く覚悟があればついていくのも選択肢。


■そう簡単ではない

なにが正義でなにが悪かわからなくなるモチーフは物語に深みを与えるものです。
こちら二方面から迫っていて良かったですね。

:其の一 正義を標榜し残酷をなす
{netabare}十字軍なんかそうですけど、正義を掲げた時に人は最も残酷になりやすいとか。
ノーマンプランは薬を利用した民族浄化計画でした。
ラートリー弟は品種改良しての食用児大量生産/供給を企ててました。
なかなかの鬼畜の所業。対立する立場の双方えげつないことやってる描写はもちろん、随所で“正義を標榜する”セリフを両陣営に散りばめてました。筋を通してます。{/netabare}

:其の二 主従の逆転
{netabare}圧倒的な人<鬼の格差社会かと思ってたところへの貧しき鬼たちの登場はファインプレーでした。
農園を頂点としたヒエラルキーの存在。上位に位置する人間(ラートリー家のことね)もいれば、そんなとこからのわずかな供給にすがる貧しい鬼たちがいるという仕組み。そしてその仕組みを維持するために汲々とする既得権者としてのわずかな人間。
搾取する側に抵抗する民衆の構図って一歩間違えると赤に染まるわけですが、ここでは善悪の逆転、主従の逆転、そして価値の逆転を提示されて得た驚きを評価したく。{/netabare}

とってつけた“人間が悪い”はむしろ浅さが悪目立ちして逆効果になるところをそうならずに、ここだけはきちんと時間かけて描いてたと思います。


■いやこれ異世界っしょ?

{netabare}同じ地球上で全く異なる価値観をもった世界(文化圏)が棲み分けできてるって…ありえないよね(笑)
最終話のネタバレになるのでさらに閉じます↓
{netabare}現代の超高層ビルが立ち並ぶ人間の世界{/netabare}

大航海時代とかやるメンタリティを持つ欧米列強だったり、版図拡大に余念のないCHINAが鬼の世界をほっとくわけないです。軍事格差すなわち力の不均衡が生じた時に軍事衝突起こるもので、こちら人間を捕食する危険な生命体をほっとく理由がありません。つい数年前の協定を破る同じ生命体が近くにいるくらいなのに1000年前の約束?なんて律義に守ったりはしませんよ。ただしそこにツッコミ入れるのは本意ではありません。{/netabare}

{netabare}エマらの人間世界への憧憬に楔を入れるラートリーが吐き捨てたひと言。

「だって人間同士で残酷なことやってきたんだぜ?」

そこから間もなく場面が現代に飛んだところが示唆に富むメッセージだったんじゃないでしょうか。
火が垂れると書いてホタルと読む某映画の演出同様、なんか問いかけてないかなー?って思うのです。
ま、繰り返しになりますけど、そうだと説明する箇所がほぼないのが玉に瑕です。いやここまで挙げてきたあれやこれやも説明ないですからね。いち視聴者の妄想の域を出てないとご承知おきください。{/netabare}



さて実写版が公開されます。演じるは現在二十歳の女優さん。大人の事情は考慮するにせよ現実問題として演じられるローティーンの役者を揃えるのは不可能です。
そんなえげつない制約はアニメはないはずでして尺がないならないでなんとかやりようはあったでしょう。これしっかり拾ってたらというのはもちろんありますが、足りない尺での取捨選択においてギリ伝わってくるものがあったので私は良しとします。



■最後にもう一点

インド洋に北センチネル島っちゅう、上陸を試みるとそこの部族に殺されちゃう島があります。近接するインド含め現在この島はノータッチ状態になってます。もちろんかの部族も外には出てこない。この物語もそんな感じと思えばいいのかしら。

{netabare}たしかちょい前にアメリカの宣教師がここに渡って消息を絶ちまして、渡航理由聞かれて「ここはサタンの最後の砦」と答えたそう。
この感覚を多くの日本人には理解しづらい。ほっときゃいいじゃんとつい思ってしまいます。

作品に戻って、鬼が人を食わなくてもよいように数年現地に残って奮闘したエマたちって、みかたを変えれば史実のピサロ/コルテスみたいなコンキスタドレスと変わらんし、いくらしんどかろうがラートリー家は秩序を保つ役割を果たしていたわけでして、どうにもこうにも立ち位置の違いで異なる正義の落としどころって答えがないのよね。といつもながら思ってしまうのです。{/netabare}



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ視聴

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2021.04.03 初稿
2022.01.30 タイトル修正

投稿 : 2024/07/06
♥ : 49
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

期待通りではないが、叩くほどでもない

原作とは話が違うようで。
原作大好きな人からは批判あびがち。
確かに原作中の重要人物をカットしているけれども、ifストーリーとして見るとそこまで叩くものでもないかと。
期待しすぎていたからかノイタミナで話数が少なく、物足りない。
一応、完結させているのは良いんじゃないかな。

大筋を合わせた感じはする。でも、別物かな。
{netabare}鬼は絶滅させたくない。鬼は人を食べて人型になり、知能を保っているが、ムジカとムジカの血を飲んだ鬼は問題ない。あとはイザベラが裏切って守る側につくところ。{/netabare}


OP
アイデンティティ 秋山黄色
ED
魔法 Myuk


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
EPISODE1
ハウスからの脱獄に成功し、ノーマンが残してくれたペンが示した目的地へ向かうエマたち。しかし、その道中で巨大な野良鬼に遭遇してしまう。レイは野良鬼を自分に引き付け罠にかける為、エマ達とは別行動をすることになるが、さらなる窮地へ陥ってしまう。一方、野良鬼から逃れたエマたちだったが、エマの耳の傷が開いてしまい、出血と高熱から意識を失ってしまう。一同の危機を救ったのは、全身を布で包んだ人間らしき謎の少女と大男?だった。

EPISODE2
エマたちを救ったのは鬼だった。名前は「ムジカ」と「ソンジュ」。二人は宗教上の理由から、人間を食べないのだという。エマとレイは、他の子供たちが眠っている間にソンジュの元を訪れ、30年前人間に何があったのか。この世界が今どうなっているのかをソンジュに訊ねた。そしてソンジュはこの世界のこと、そして「昔話」と称し、鬼と人間の世界で交わされたとある「約束」について語り始めた。そして、この世界の真相を知ったエマたちは「鬼の世界」からの脱獄を決意する。

EPISODE3
この世界で生きていく術を学び、ペンが示す目的地への道案内をしてくれたムジカ、ソンジュと別れたエマたちは、ウィリアム・ミネルヴァが居ると思われる「B06-32」を目指し荒野を進む。目的地であるはずの「B06-32」に到着するが、そこは見渡す限り何もない荒野だった。しかし、ペンに新たにパスワードを入力すると、現在地周辺の地図が表示され地下シェルターへと続く入り口が現れた。シェルター内には充実した設備があり、子どもたちは、久しぶりの安息を得るが、生活していく中で、いくつか不思議な点に遭遇する。

EPISODE4
唐突に鳴り響く電話の音。エマは恐る恐る受話器を取ると、それはウィリアム・ミネルヴァからの連絡だった。しかし、その音声は録音されたもので、ミネルヴァから告げられた事実を噛みしめる一同。子供たちは人間の世界を目指すため、ミネルヴァが用意してくれたシェルターで生活基盤を築き、その後GFハウスに戻り、フィル達を救出する計画を立てるのだった。一方、農園本部の地下室には、イザベラの姿があった。脱走者を全員連れ戻すことを条件に、農園からの開放を提案された彼女は、決意の表情とともに、「必ず連れ戻します。」と答える。

EPISODE5
シェルターの襲撃から逃れたエマ達は、鬼の集落から少し離れた廃墟の神殿を拠点としていた。しかし、シェルターやGFハウスの時とは違い食料も限られ、生きていくのがやっとの状態だった。エマは妹弟たちの寝顔をみながら、この状況を打開しなければいけないと思いつつも、その方法が見つからず責任を感じてしまう。そんな中、エマたちと一緒に食料調達へ行っていたトーマとラニオンは、帰り道、鬼の集落で人間だと発覚してしまう。

特別編「道標」
エマとレイの目の前に現れた、出荷されたはずのノーマン。ノーマンが残してくれたプランによって、グレイス=フィールドハウスから脱出できたこと、そして脱出後、今に至るまで何があったのかを、エマとレイは語り始める。

EPISODE6
エマとレイの目の前には、出荷されたはずのノーマンがいた。もう叶わないと思っていた再会に涙し、ノーマンに抱き着くエマたち。神殿に戻り、他の子供たちとも念願の再会を噛みしめる。その後、ノーマンは出荷の日からこれまでに、何があったのか語りだす。自分が移送された「ラムダ7214」のことや、そこで知った「なぜ鬼が人間を食べる必要があるのか」その真実を。そして、エマの望んだ「食用児が笑って暮らせる未来」を作る為、ノーマンは、鬼を絶滅させ、鬼の世界で食用児が安全に暮らせる世界を作る、と伝える。その作戦を聞き喜ぶ子供たちの中で、エマだけは浮かない顔を見せる。

EPISODE7
ノーマンから「邪血の少女」である、ムジカの伝承を聞いたエマとレイ。ムジカの持つ力に驚きつつ、エマはその力に希望を抱く。しかし、ノーマンは自分の作戦に対する危険要素であると考え、ムジカとソンジュを殺すという。エマは、「鬼たちを滅ぼしたくない」と、ノーマンに告げるが、ノーマンも引かず、淡々とエマを説得する。完全に対立してしまった二人だったが、エマは、ノーマンにある取引を提案する。

EPISODE8
発作により血を吐くノーマン。ノーマンがラムダで実験をされていないというのは嘘だった。ノーマンは自分に残された時間の中で、生きてエマ達と再会し、エマ達が安心して暮らせる世界を作ることを望み、戦っていた。一方で、エマ、レイ、ドン、ギルダの4人は、ムジカとソンジュと再会を果たし、二人に助けを求めるが、突如爆発音が聞こえる。ノーマンの作戦が実行されたと考えたエマ達は、集落へ急ぐ。

EPISODE9
エマたちの帰りを待たずして、作戦を実行したノーマン。ヴィルクとその孫鬼を殺すことを躊躇している中、ノーマンの前にエマとレイ、そしてソンジュが現れた。ノーマンは、「作戦は実行され、もう手遅れだ」と告げる。エマは、今からでも絶滅を止めるようノーマンを説得するが、ノーマンはエマの言葉を聞き入れない。そんなノーマンにエマは、彼の本心を見透かすように声をかける。一方、農園本部では子供たちがシェルターの無線を使い、農園の定時連絡を傍受していると気づいたイザベラは、GFハウスの食用児全員を出荷するという情報を流す。

EPISODE10
気球を使い、上空から農園に侵入する作戦を漏らすヴィンセント。その報告をうけピーターも農園の警備を変更、来たる脱走者たちの侵入に備える。しかし、ヴィンセントの裏切りもエマたちの作戦の一つで、気球を陽動につかい、農園への侵入作戦を開始する。一方ハウスでは食用児たちの出荷作業が進み、フィルは既に門へ到着していた。そこへジェミマが現れ、エマの伝言を受け取る。エマはハウスの子どもたちに合図を送り、シスターから子どもたちを引き離すことに成功。ハウスの子どもたちと合流し、みんなで人間の世界へ通ずるエレベータに乗り込むが、グランマとなったイザベラ率いる武装した大勢のシスターとピーターに行く手を阻まれる。

EPISODE11
ピーター・ラートリーは、ラートリー家の前当主である兄ジェイムズを幼い頃から尊敬していた。しかし、約束を守ることが一族の使命であると信じるピーターは、ジェイムズが、「ウィリアム・ミネルヴァ」と名乗り、食用児を救うための支援者となった事が理解できず、兄を犠牲にしてでも、世界の秩序を保つ道を選んだ。自分の運命を悟ったピーターは、「自由になろう」と彼に手を差し伸べるエマに穏やかな表情を向け、自ら命を絶った。そして、遂に人間の世界へ繋がる門に到着した一行は、ミネルヴァのペンを使い、その扉を開け先へ進んで行く。しかし、エマ、ノーマン、レイ、シスロ、バーバラ、ザジは鬼の世界に残り、全食用児の救出を目指すのであった。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 9
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なんだか切ない。。大人の都合で成り立つ世界 

 
塀の外はどんな場所なのか・・こんな大勢の子供達を抱えてどうなるのか・・この世界はいったいどんな成り立ちなのか・・

1期終了後、気になって仕方がなかったのはこれらでした。
評判はイマイチっぽい印象ですが、果たして・・・

 原作:週刊少年ジャンプの漫画
 制作:CloverWorks
  ダリフラ、青ブタ、FGO・・
  A-1系列。さすがです。
 放送:フジのノイタミナ枠
    第1期 2019年1-3月(全13話)
    第2期 2021年1-3月(全11話)
 視聴:2021年4月(Amazonプライム)

へー、なんか、雰囲気は好きです。
間もいい。会話やシーンを詰め込もうとする余り、演出や会話を感じ取って余韻を楽しむ時間を削られる作品も多い中、作中の人物の想いや世界の雰囲気を感じる「間」を有難く感じました。
またEDがいい。絵が写実的でありながら曲と溶け合っててとてもエモい。

■キャラ/キャスト
キャラの声が良かった(演技は言うに及ばず)。
~{netabare}
 エマ  :諸星すみれ
 ギルダ :Lynn
 アンナ :かやのん
 レイ  :伊瀬茉莉也
 ムジカ :種﨑敦美
 ノーマン:内田真礼
 ナット :石上静香

子供キャラが多いせいか男役の女性声優が多かったですねえ。
子供だからってこうまでいつもいつも笑顔でいられるか・・
なんてふと、そんな想いも湧き出てもきますが悲愴感オンリーよりいいアクセントなのかもな、とも思ったり。
{/netabare}~

■ストーリー
今回ツッコミたかったのは・・
~{netabare}
第4話・・追ってきた人間に捕まるも、都合よく野良鬼が出て来て敵だけを食い、銃が効かなかった鬼に弓矢1本がたまたま当たって撃退。。一人も欠けないって、たまたま過ぎるっしょやw
あと例のペン・・どんだけ電池が持つんだらうw

第6話「道標」・・いるの?それとも万策尽きたの?
この回自体は悪くはないけど、そのせいで終盤駆け込みになり過ぎたとしたら、惜しい、惜しすぎる。。いい作品だけに。

脱獄モノはその後はどうしてもテンション下がりますよね。そこは予想していたので残念感はあまりなく、それなりに楽しめたと思います。

でも、次期の可能性を消すような形での無理やり感満載の終劇・・
モヤモヤ感ない終わり方は好きだけどこれじゃ劇場版やるとしても外伝ぽくなるじゃん・・鬼滅みたいに、ちゃんと順を追って丁寧に世に出して欲しかったよフジテレビさん。。
(まさか資本どころか社内が既に外資に乗っ取られてないですよね)

原作未読ですが、アニメを観終わっただけでの感想は・・
塀の外の世界はソマリの世界じゃんってこと。
「ソマリと森の神様」に人間を飼育する農園の設定を追加したインスパイヤ・・といった印象になってしまいました。
(そういえば知性ある敵との共存みたいなテーマはダンまちⅢとも似てますね)

<参考:原作発表時期>
 ソマリと森の神様 :2015年~
 約束のネバーランド:2016年~

企画陣は脱獄編だけがアニメ化に耐え得ると考えたのでしょうか。。
確かにこれだけでも物語としてまとまっているとは思いますが。。
{/netabare}~

せめて・・

~{netabare}
 続きあるかもね?的な終わり方の方が、原作組の怒りを買わなかったかも知れませんぜ。。

 もったいない。。
{/netabare}~

でも・・

 生死の危険を考えず生活できる世の中。。
 それは人類が求めてきた社会。
 今では当たり前なもの。
 でもそれは、たまたま得られるものではない。
 そんな先人の悲願に想いを馳せるのもいいかも知れません。

機会があれば原作を読んでみたいですね。全20巻ならいけそうかな。
 

投稿 : 2024/07/06
♥ : 28

74.1 9 友情で漫画原作なアニメランキング9位
先輩がうざい後輩の話(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (357)
1111人が棚に入れました
糸巻商社入社2年目、早く一人前になりたい五十嵐双葉。ちょっとガサツだけど面倒見のいい先輩・武田晴海。双葉は武田先輩をうざいと思いながらも、本当はまんざらでもない様子だったり、でもやっぱり本当にうざいときもあったり…
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

からかい上手の武田さん

原作未読


職場恋愛。大人っすよ大人(笑)
まるで某高木さん♀のそれのように、武田晴海(CV武内駿輔)先輩♂が、後輩の五十嵐双葉(CV楠木ともり)をからかう感じだといえなくもない。恋心を隠してるかどうかは知りません。
武田はガタイがよく一見ガサツなわりには細かいところに気がつきけっこうな頻度でクリティカルを放つTHE体育会系。対照的に双葉は見た目幼いちびっ子なんだけどそこ指摘されるのは気に食わないタイプ。基本頑張り屋です。鈍感ガサツな武田にからかわれる度にイラっとくるみたいなやりとりを指して“先輩がうざい”となってます。実際のところ、武田の後輩指導は双葉の羞恥心喚起どまりで面倒見の良さが視聴者にもわかるコミュニケーションとなってます。悪意がなくそれでいて一線を越えず、言い過ぎたり本当にへこんでるのを察知すればきちんと双葉のストライクゾーンに響くボールを投げ込むため不快さとは無縁ですね。

そんな凸凹コンビが紡ぐほのぼのラブコメ全12話でした。定番(王道)と変化球の塩梅もほどよかったかもしれません。思いつくところで以下

■定番(王道)
ラブコメはキャラが大事で見た目も性格も対照的な二人の絡みは相性がよいです。
要領が悪かったりなにかしらコンプレックスを抱えながら一生懸命頑張るヒロインと、そんなヒロインに迎合しないけどぞんざいな扱いをするわけでもなく適宜ヒロインが欲しい言葉を投げてくれる男の構図は少女漫画での定番カップルの構図ですね。放送中に目についた版元の“一迅社”は沿革みたところ少女向け媒体に強みありそうな出版社なので関係してるのかもしれません。

「この人あたしのことどう思ってるのかな?」

ここに至るまで適当なジャブをかましながら一定のラインを越すアクションを仕掛ける。その反応を見ながら何度かライン越えすると相手の警戒も解けるのです。その過程をきちんと辿ったストーリーだと思います。


■変化球
ありがちな“実は有能で優しい陰キャ”♂主人公の対極にあるキャラに新鮮味があります。一方♀は“かわいい”を全面に出した安全牌キャラでした。
ナントカの王子様的なビジュアルに頼ったわかりやすいイケメンではないけど女子のニーズをきちんと捉えているタイプですね。

完走して思ったのが{netabare}“三角関係の放棄”。双葉祖父が代替と勘違いしかけましたが基本ガヤです。{/netabare}
話の凹凸をつけづらいけどふっ散らかる心配もなく評価が別れそうなポイントでした。


ヒロインの楠木ともりさんは『ガンゲイルオンライン』レン役で認知した声優さんで今回もちびっ子役です。収まりがいい感じ。周囲を固める声優さんも適材適所だったと思います。
いわば手堅い作品。大きい波とは無縁ですが安心安全な佳作の印象です。



※ネタバレ所感

■だが断る
一言モノ申したいところはありますよ。評価爆上げとまではいきませんでした。

1.{netabare}社会人?{/netabare}
 {netabare}らしさをあまり感じません。双葉の見た目は当然として主要キャラの世代が狭い範囲で固定されたのが要因ですかね。おじいちゃんはイロモノ扱いだし、職場で唯一の大人枠部長は空気でした。高校生/大学生設定でもそのまま使えそうなパッケージだったと思います。{/netabare}
 {netabare}世代の固定ともう一つ。あけっぴろげなんですよね。“秘するが花”社内恋愛の醍醐味でしょうに。皆の見てる前でイチャコラはご法度です(笑) 和気あいあいとしすぎる職場環境は気になりませんでした。
フォローもしとくと、商事会社っぽいですが安パイなお得意取引先で食ってる小規模企業でしたら自ずと家族的な雰囲気を醸成したほうがうまく回ったりします。それに社内イチャコラといってもよくよく見れば好き好き光線の発信元は双葉のほうで武田にはありません。湿っぽくならない良きバランスではありました。{/netabare}

2.{netabare}見た目のハンデ{/netabare}
 {netabare}双葉が新卒三年目設定だと25歳になるわけですがどうみても十代半ばです。見た目もそうだし言動も幼い。清少納言ですら『瓜にかぎたるちごの顔』をうつくしきものとして、ちっちやいのを愛でる精神は日本人の血肉レベルに落とし込まれてることからそこをどうこう言う気はありません。むしろ日本文化を体現した世のロリコンどもは胸を張ってよい!
物語途中から登場の同僚桜井さんの弟君も高校生設定なのに見た感じはショタでした。このギャップを設けるメリットは好きだ惚れたの恋愛ドラマ未満にしてコメディ路線をキープできること。本気にしたらニッチな性癖を刺激することになります。一方デメリットはそのまんまラブ放棄。毒にも薬にもなりにくい仕上がりとなりますね。{/netabare}


■訂正しお詫びとさせていただきます

{netabare}冒頭。武田先輩をからかい上手としましたが、終わってみれば風間くんに対する桜井さんの振る舞いの足元にも及びませんでした。
桜井桃子(CV早見沙織) VS 風間蒼太(CV土田玲央) 両名にむしろラブコメの波動を感じたことで本作を良しとしたいと思います。{/netabare}

あいも変わらず{netabare}パピコは偉大なり! 最近セブンイレブンでお見かけしないのが寂しい限りです。{/netabare}



視聴時期:2021年10月~12月 リアタイ

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2022.02.06 初稿

投稿 : 2024/07/06
♥ : 41

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

社会人ラブコメ

全体的に社会人ラブコメで好きなんだけど。
武田先輩みたいな感じで双葉ちゃんに接する様子はちょっとイラッとくるなあ。頭なでなでは良くないのでは?好感度高いから大丈夫なんだろうけど。
いくら背が低いからって成人しているわけだし、大人として接するのが当たり前では?
お見舞い回は凄いなあ。男女が二人きりだもの。何も起こらないなんて考えにくいよね。僕の想像力が豊すぎるからかもしれないが。作中でももっとイベントほしかったものだ。
桃子さん半端ないなあと。あんな性的?視線にさらされつつも段々と自ら大胆に口説いているてきな?分かりやすい。

上述の通り、時折イラッときてしまったのだが、基本的には優しい世界で皆の恋路を応援したくなる作品だった。


OP
アノーイング!さんさんウィーク! 五十嵐双葉(楠木ともり)、桜井桃子(早見沙織)、黒部夏美(青山玲菜)、月城モナ(古賀葵)
ED
虹が架かるまでの話 堀江由衣
アノーイング!さんさんウィーク!って337拍子に合わせて社会人を応援している感じ溢れた素敵な楽曲だと思った。
からの堀江由衣。良い


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
糸巻商事入社2年目、早く一人前になりたい五十嵐双葉。 ちょっとガサツだけど面倒見のいい先輩・武田晴海。 双葉は武田先輩をうざいと思いながらも、本当はまんざらでもない様子だったり、 でもやっぱり本当にうざいときもあったり… 奮闘社会人の日常ラブコメディ!


#1 お互いの歩幅
糸巻商事に勤める、入社2年目の五十嵐双葉。その会社の先輩、武田晴海は双葉に対し子どものような扱いをしていて、うざがられていた。そんな中、双葉と武田は取引先へプレゼンをしに出かけるが、初プレゼンとなる双葉は緊張していた。

#2 うどん、ときどき満月
風間、土方、大石は社人気ナンバー1の桜井桃子の話で盛り上がっていた。双葉は桜井のプロポーションと自分を重ね「もしかしたら、武田先輩に女性として見られていない…?」と思うようになる。終業後、双葉は夏美と買い物に行くのだった。

#3 そしてクリスマス
もうすぐクリスマス!夏美は双葉に「誰かにプレゼントあげたりするの?」とニヤニヤ。最初は迷っていた双葉だったが、日頃お世話になっている武田へプレゼントを買うことに。クリスマス前夜、なかなかプレゼントを渡せずにいたそんなとき、夏美から電話がかかってくる。

#4 そばにいてくれる人
双葉は風邪を引いてしまい仕事を休んでいた。一人暮らしで心細く思っていると、武田が見舞いにやってくるが、次は武田が風邪を引いてしまった。どうやら双葉の風邪が移ったらしい。今度は双葉が武田のお見舞いとお世話をしに、武田の家へ行く。

#5 バレンタイン交響曲
バレンタインシーズン!ざわつく男性陣。そんななか密かに風間は、街角で背の高い男性と歩く桃子を見かけてしまった。バレンタイン当日、桃子はどことなく元気のない風間に気づきつつもチョコを渡すが…。

#6 双葉大好きおじいちゃん
双葉を幼いころから溺愛する祖父から、雛人形の写真と共に「今年もやっとるぞ〜♡」と双葉へメッセージが届く。3月9日、偶然にも誕生日が一緒だということを知った双葉と武田はお互いに花を買うことになったが、いるはずのないおじいちゃんが双葉の誕生日を祝うためにバイクで2人の前に現れる…!

#7 いま、ここで
持久走の練習をしていた優人は夏美とたまたま出会う。優人は『運動が苦手だから迷惑になる』という理由でバスケ部への入部をためらっていることを夏美に話し始めた。夏美も過去、双葉との間で『好きなことをやる』ということについて知られざるエピソードがあった。

#8 それぞれの休日
3連休。双葉は掃除、ビジネス書を読む、ヨガレッスン、など休みを有意義に過ごすための予定を入れていた。しかし、ひょんなことから武田が、家に来てくれて一緒に過ごすことに。一方、桃子と風間は水族館デート!イルカショーを見たりと楽しく過ごしていくが…。

#9 ウキウキ夏休み
双葉、武田、桃子、風間、夏美、優人たちは週末を使って一泊、海へ遊びに行くことに。ビーチバレーをしたり、スイカ割りをしたりと楽しんでいた。その夜、みんなで花火をしていると、優人はひとり何か思い悩んだ表情で線香花火を見ていた。

#10 秋、あるいは日常の日々
季節は秋。たまたま公園の近くを歩いていた風間は、バスケットコートでシュートの練習をしている優人を見つけ、教えてあげることに。今度また教えてあげる約束をしたことを桃子に話すと「見に行きたい!」とウキウキで一緒に行くことになるが、なぜかそこへ双葉、武田、夏美が合流!?夏美チームと風間チームに分かれてゲーム開始!

#11 めぐる季節
年末、仕事納め。双葉は夏美と、桃子は風間と、みんなそれぞれ思い思いの年越しをしていた。年が明け、双葉は着物に武田からもらったマフラーをして夏美と初詣に出掛けた。そこで、武田と偶然出会い、察した夏美は用事を思い出したとその場から離れてしまった。

#12 先輩がうざい後輩の話
武田が頑張っていた仕事が大成功し、手柄を立てた。嬉しく思う双葉だったが、女性社員に囲まれ皆に飲みに誘われている姿を見てどこか心が苦しくなる。双葉はその夜一人で居酒屋に入って武田との出会いを思い返していた…。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 9
ネタバレ

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

おもしろかわい楽しかった。

いやー最初に言っておきますが、
とってもかわいくて、おもしろくて、楽しかったです。

久しぶりに、ニヤニヤ、背中のあたりがくすぐったくなる感じを味わいながら見てしまいました。(正直、客観視すると気持ち悪いと思いますw)
私の中では、良質な職場ラブコメだと思いました。


実際、ラブコメ要素としては二軸で進んでいってるんですけどねー、どちらもニヤニヤが発生してしまうのは大したものですw。


まぁ、この際、野郎はどうでもよいのでwヒロインさんについて語りましょうかね。


メインの主人公(ヒロイン)は、
規格外のチンチクリン(今回は誉め言葉的な意味で)のOL:五十嵐双葉ですねー。
確かに、他のコメントを書かれている方々がおっしゃるとおり、だいぶ幼い方へ振ったキャラクターを持たせてありますが、まぁアニメのコメディと考えれば許容もできるレベルかな、と私は思いました。
それに、ちんまりとして頑張っている様がなんともかわいらしいw。
色々と表情豊かな点もプラスに評価しちゃいましたねぇ、私は。
とにかく、いちいちかわいいなぁ、と思ってしまいました。
この「かわいい」もホントに幼い意味でのかわいい割合が多い気がするのですが、まぁ、賑やかで、元気で、かわいい ⇒ 観ていて楽しいに変換された気がしています。


そして、もう一人のヒロインと言ってもいいのが、
規格どおりのOLさんでしかも美人さん(私の所感では美人さんよりも愛嬌のあるいい女系へ振っている感じなのですが)の桜井桃子さん。
メタな話をすればCV:早見沙織さんという事で、この点も私的には注目しちゃいました。
どちらかと言うと、ステップアップしながらの恋愛路線は、この桜井さんの方がスピーディーかつ順調に進んでいきますよね。
この桜井さんとお相手の風間君とのやり取りもニヤニヤが止まらない系でした。
まったくもって羨ましい限りです。

ちなみに、自分の大きなバストを注視された時の過剰とも過小とも言えない反応、上品とも下品ともとられないようなフラットな余裕のある振る舞い、なんかイイですよね。
自分的には「いい女」感を感じてしまいます(個人の感想です)。

ああ、なんか、でっかい高木さん(誰w?)をイメージしてしまいましたねぇ。



そして、もう一人のOLさん、月城モナさん。
私的には、この「謎」のOLさんに興味津々でしたw
視聴していく中で、掘り下げエピソードとかあるんかなぁ、と期待をしていたのですが、スモールエピソードとしてはいくつかあっただけで、残念ながらボリューム不足でした。
もう少し、活躍の場が欲しかった!!!。
実際、かなり面白そうなキャラ付けがしてあるんですけどねー。
もし、続きのシリーズが出来たりするのなら、個人的にはおもしろエピソード期待です。



あとはー、双葉の中学時代からのお友達の黒部夏美さんもいましたねー。
金色の目が印象的なスポーティな女性でした。
双葉をからかいながらも、応援するようなところはやっぱりいい友達ですねぇ。
ちょっと、何考えているのかわからないところもあったりしますが、この夏美さんもなんかエピソードあるといいですかねぇ、次のシリーズがあったりしたら。
{netabare}桜井さんの弟の優人と絡んだ時に頬を赤らめていたりもしたので、コレも怪しいかもですね。{/netabare}


物語自体は、筋として機能していたのは意外と桜井さんと風間君の恋愛ルートだったかもしれませんね。
双葉と先輩の絡みは物語の筋と言うよりも、お仕事日常系のワチャワチャ感だったかもしれません。
それでも、最後にはほんわかと恋愛観的なものがあったり、双葉の成長を承認するところが有ったりでいい感じでした。

それから、主にOP/EDになりますが、こちらも私的には楽しかったです。
好きなタイプでした。
特に元気で楽しいOPは毎回視聴でも苦痛では無かったです。
EDもそうですね、ちょっと落ち着きがあって好きなタイプでした。


私的には、きっと時間を置いてまた見る機会をつくりそうな作品でした。
それぐらい好きな、楽しい作品でした。
そして、続きのシリーズがもしあればきっと観ると思います。

機会がありましたら、ぜひご覧くださいませ。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 21

74.7 10 友情で漫画原作なアニメランキング10位
ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (212)
862人が棚に入れました
西暦2011年、アメリカ・フロリダ州。恋人とのドライブ中、交通事故に遭遇した空条徐倫は、罠に嵌められて15年の刑期を宣告される。収容されたのは、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所――別名「水族館」。絶望の淵に立つ徐倫だったが、父から託されたペンダントを手にした時、彼女の中で不思議な力が目覚める。

“この世には死ぬより恐ろしい事があって、それがこの刑務所で起こっているのは確実なんだ”

徐倫の前に現れた謎の少年からのメッセージ。次々と起こる不可解な出来事。面会に訪れた父・空条承太郎から語られた恐るべき真実、そしてDIOという名前…。

果たして空条徐倫は、この刑務所という「石作りの海」から自由になることができるのか? そして、100年以上に及ぶジョースター家とDIOの因縁に終止符を打つ、最後の戦いが始まる!!

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

【2023年3月26日追記】第2クールまではこちらだったんですね^^; 今度の主人公は19歳の空条 徐倫…空条承太郎の娘です。

本作品の第1クールが2021年12月にNETFLIXで先行配信され、2022年の1月から冬アニメとしてテレビ放送されました。
私はてっきり第2クールは別の作品としてあにこれに登録されるとばかり思っていたので、私のレビューは第1期前提でのレビューとなっていましたが、第2期クール分までこちらで纏めてレビューする構成となっていたようです。

知らなかったとはいえ、間違えた情報を発信してしまったことをお詫びいたします。
ということで、ここから第2クールのレビューを追加したいと思います。

この第2クールも「州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所」から物語が始まります。
空条承太郎の娘・空条徐倫に次々と差し向けられるスタンド能力使いが、あの手この手で徐倫を亡き者にしようと躍起になって襲い掛かってきます。

この作品って、スタンド能力を駆使した戦いが基本なのですが、ある意味新たなスタンド使い…というか、スタンド能力を生み出し続けることで、物語を無限ループに入れることが可能なんじゃないかと思えてきました。

毎回新しいスタンド使いが送り込まれますが、自然現象、物理現象、生物や昆虫など、私たちの身の回りの事象、現象、物質の全てがスタンド化できる可能性がある訳です。
これって、スタンド能力がほぼ無数にあるのと同義だと思います。
そして言わずもがなですが、これがこのシリーズの面白さでもあるんですよね。

そして、徐倫を支持する仲間は今回も大活躍です。
今回の一番の立役者は、伊瀬茉莉也さん演じるフー・ファイターズ(F・F)にほかなりません。
序盤こそ田村睦心さん演じるエルメェスが頑張っていましたが、謎のスタンド「ホワイトスネイク」が明るみに出た物語の核心へと一気に迫った後半でのF・Fからは目が離せませんでした。
勿論、アイちゃん演じる徐倫はもとより、アナスイも凄かったですけどね。

徐倫と出会うことでF・Fの世界は一変しました。
きっと生き甲斐を知ったからだと思います。
痛みと苦しみをずっと隣に抱えながらの共闘でしたが、結果的に振り返ってみると、それらって良い思い出に昇華するんですよね。

これは私たちも現実で何度も感じていることだと思います。
「若い頃の苦労」や「生みの苦しみ」なんかが同義だと思います。
最近は、業務効率化や残業規制などで、若手が力を伸ばす機会がドンドン減ってきています。
少なくても、私は昔の苦労が今の自分を支えてくれていると思っていますが、最近の若手にも自分の自信として同様の意識を持って貰えたらと思っています。

話が脱線してしまいました。
今回の第2クールで大きく物語が進展しました。
徐倫の目指すべき道は、当初から比べると大きく変わった様な気がします。
ですが、これが「空条」の名前が背負う業だとすると、納得できるから不思議です。
さぁ、次はいよいよ最終決戦ですね。
どの様な結末を迎えるのか、そのプロセスまで含めてしっかり堪能させて頂きたいと思います。



以下が第1期視聴後のレビューとなります。

---------------------------------------------------------------
この作品の原作は未読ですが、「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズを見ないという選択肢はありません。
しかもNETFLIXで先行視聴ができたのも個人的には嬉しかったり…
まぁ、1月から地上波でも放送されるんですけどね^^;


西暦2011年、アメリカ・フロリダ州
恋人とのドライブ中、交通事故に遭遇した空条徐倫は、罠に嵌められて15年の刑期を宣告される

収容されたのは、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所――別名「水族館」
絶望の淵に立つ徐倫だったが、父から託されたペンダントを手にした時、彼女の中で不思議な力が目覚める

“この世には死ぬより恐ろしい事があって、それがこの刑務所で起こっているのは確実なんだ”

徐倫の前に現れた謎の少年からのメッセージ
次々と起こる不可解な出来事
面会に訪れた父・空条承太郎から語られた恐るべき真実、そしてDIOという名前…

果たして空条徐倫は、この刑務所という「石作りの海」から自由になることができるのか? 
そして、100年以上に及ぶジョースター家とDIOの因縁に終止符を打つ、最後の戦いが始まる!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

正直、ジョジョが女性と知った時にはビックリしました。
この独特の世界観を醸し出せるのは、筋肉質の男性ばかりと思っていたからです…

完走後にwikiをチラ見した時に目に留まったのは、女性の起用に関してです。
「主人公を女性にするという案は本作よりも前から出ていたが、考慮した上で取り下げられていたが、本作では荒木が女性案を押し、編集側は保守判断から反対案を出すも、最終的には女性主人公となった。」

やっぱりジョジョ=男性のイメージはこれまですっかり定着していますからね。
根底が崩れるように感じた関係者の方もいらっしゃったんでしょう。

ですが、本当に面白いかは実際に視聴してみなきゃ分からないと思い視聴を始めました…
何これ、メッチャ面白いんですけどっ!

主人公の徐倫のCVはファイちゃん…
「ダンベル何キロ持てる?」の紗倉ひびき役や、「推しが武道館いってくれたら死ぬ」のえりぴよ役を演じている方と言えば、ピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ファイちゃんのwikiを見ると、こんな奇跡的なことが書いてありました。
中学生の時に読んだ漫画『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』を読んでファンになり、結果的に自分が声優を志すきっかけになったそうです。

しかも、プロ・フィットに入った理由は、養成所時代の講師が『ジョジョの奇妙な冒険』でウィル・A・ツェペリを演じており、プロ・フィットに入ったら徐々のアニメに出演できるチャンスがあるんじゃないかと考えたからという、動機全てがジョジョなんです。
だから、『ストーンオーシャン』で主人公の空条徐倫役に決定した時は、12年間追い続けていた夢が叶ったことの喜びで涙が止まらなかったそうです。

淡々と演じられたんじゃない…こんなにもファイちゃんの熱い想いが空条徐倫には乗せられているんです。
格好悪い筈なんて…ありませんよね。
公式サイトのキャラ紹介欄に記載されている通り、ジョースターの血統を受け継いだ強い意志とタフな精神、そして女性ならではのしなやかな感受性を併せ持っていたと思います。

一方、物語の方は徐倫が女性だからと言って甘く見てはいけません。
これまで以上に熱く、痺れるような展開が視聴者を待ってくれています。
もちろん、スタンド能力も大活躍です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、ichigo from 岸田教団&THE明星ロケッツさんによる「STONE OCEAN」
エンディングテーマは、Duffyさんによる「Distant Dreamer」
岸田教団&THE明星ロケッツさんの楽曲は久々ではないでしょうか。
久々に聞けて嬉しいです~^^

1クール全12話の物語でした。
第12話目はなんの奇をてらうことなく、「To Be Continue…」で締めくくられましたが、しっかり堪能させて貰いました。
いつ続編の配信や放送されるか、などの情報は未だありません。
ですが、原作は完結しているので、これまでの作品同様ラストまで描き切ってくれることでしょう。
期待していますよ^^

投稿 : 2024/07/06
♥ : 18
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

お前のことは・・・

ジョジョシリーズの第6部で前までの話とつながりはありますが独立した話なのでこれだけでも楽しめます。
もっと言うと急に途中から見ても面白いんですよね。ジョジョの吸引力はすさまじい。
でも前のシリーズのネタバレもあるのでできれば順番通りに見たほうがいいです。

特に2部~5部の面白さが圧倒的で、1部や6部が合わなくても2部や3部を見てから合う合わない判断して欲しいッ。

わたしは原作は見たことなくてジョジョ知らなかったのですが、すごく長い作品って聞かされてなかなか視聴できずにいました。
そしたら、3部特に面白いから3部から見ればいいよってオススメされました。

それじゃあ忙しいし、とりあえずスターダストクルセイダースだけ見てみようかなァァァァー?

だが断る!

こんなに面白いのに1部と2部を飛ばすなんてもったいないです。
1部も2部も面白いので絶対1部から見てください!

※だが断るって言いたかっただけです。

こんな感じでついつい日常で使いたくなるようなインパクトのあるセリフの多さも魅力!


今回はジョジョ第6部で2011年のアメリカ・フロリダ州の女子刑務所が舞台で初の女性主人公です。
これまでに比べるとこの6部は敵のスタンドと話の展開が微妙でちょっと物足りないかなーって思うんですけど、それでも面白い。
主人公はめっちゃカッコいいですし、スタンドもカッコいいし、相変わらずセリフがインパクト大きくてエモいし、見どころは本当に多いアニメです。
こんな面白いアニメなかなかないです。

舞台やテイストはちょっと変わるけど、説明のいらない面白さは健在。とにかく見てみて欲しいッ!


見た目はアメコミみたいでかなり癖のある絵柄で、舞台は女子刑務所で女主人公でも萌えとか癒しなんてありません。
萌えはないけど、燃えるシーンはたくさんありますのでご安心ください。
ひたすらバトルばかりしてるアニメですがそのバトルが最高に面白い。期待通りでした。

OPアニメもとてもセンス良くて最高でした。制作チームの原作愛が伝わってきますね。
BGMもいつも良くて、盛り上げ方が上手い。何も文句ないですね。

早く続きが見たくて、次のシーズンが待ち遠しいです。


さて、ジョジョ知らない人のためにジョジョの楽しみ方を説明します。
※いろんな人におすすめしたいのでジョジョの他のシリーズでも同じ解説を入れるつもりです。
{netabare}
このシリーズはスタンドと呼ばれる固有の超能力を持ったキャラクター同士の頭脳戦がひたすら繰り返されるバトルアニメです。
※スタンドが登場するのは3部からです。
だいたいの流れは一緒で、未知の敵が未知の能力使ってきて味方がピンチになって、なんとか知恵を振り絞って反撃します。
そうすると敵は知恵を振り絞って違うパターンの攻撃をしてきて、再びピンチになって味方は知恵を振り絞って思わぬ方法で敵を倒すという
超能力と頭を使った駆け引きが面白くて癖になります。
バトルを見ているだけなのに、ちょっと賢くなった気がするんですよ。物質の特性とか生物の特性とか考えられて話が作られてて面白い。
しかも、家族でも味方でも主人公でもそのままあっさりやられちゃっても不思議じゃないので油断できなくて。
やめて、殺さないでって必死になって応援してしまう。
みんな自分のスタンドを駆使して必死に勝つ方法考えるので、見ている私もどうやって勝つんだろう?って考えながら見てて
えっ、これどうやっても勝てないんじゃ?って思って絶望してからの、そんな方法で勝つんだ?!
っていう驚きと助かって良かった勝って良かったっていう喜びとで爽快感がやばいです。

または、一筋の希望の光がさしたかのように逆転の糸口が見えて、でもそれがあっさりつぶされて絶望しかない感じになってからの、まさかの大逆転!!と思いきやそのまま死亡というパターンもあるからホント油断できない。
えっ?本当に死んじゃったの??嘘でしょ死ぬわけないでしょこんなところで!!!
死が重い重い重い。
わたしはいつも傍観者よ・・・なにもできない、なにもしてやれない・・・

大好きなキャラの生存が約束されていないからこそ、固唾をのんで見てしまう。
先の読めない展開が熱いッ!

それからキャラクターの魅力がすごくて、味方も敵も自分の命より自分の生きざまのほうが大事なキャラばっかりで命をかけて自分の生き方をつらぬこうとするところが本当にカッコいい。
そんなカッコいいキャラクター達が仲間のために、己の信念のために戦う姿。
そこにシビれる!あこがれるゥ!
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 20
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

俺は原作をやめるぞーっ

原作は5部ぐらいまで

そのため第6部『ストーンオーシャン』はまったくどんな話か分からないところからです。
連載やってる頃はすでにジャンプを購読してないしアニメ化されてるジャンプ作品だと『るろうに剣心』くらいまでしか知らんのよね。『ONE PIECE』も実は未経験というもぐりな私。

そしていまだ連載中のジョジョなんですけどもはや様式美が確立してるから何も言うことないのよね。
感想入る前に周辺環境をば。第6部と言いつつアニメは第1部と第2部がセットで1stseason扱いだったので本作は5thseasonとなります。ジョースター家とディオが物語に作用してるのは相変わらず。第7部以降はこれまでの血筋の物語から世界線がずれて別物になるらしいので連載足掛け20年近くかけたジョースター家の物語は一区切りとなる記念碑が本作となります。
ふと思ったんですけど、ディオというキャラクターは人生リセット系で形だけ見れば巷に溢れる異世界転生無双キャラとそう変わらんのですよね。ただ両者には埋め難い深い溝があって、“自分の意志”か“降って湧いた災難”かというのと、“絶対悪の存在”か“ちやほやされる存在”かという点。置かれた場所で咲くことを放棄する代償や対価に触れてるし、それを自身が選択したことで凡百な作品とは段違いな深みを我々に与えてくれてる気がします。

4thseason『黄金の風』が全39話一気通貫だったのと違って、本作はネトフリ先行でまずは12話。期間を置いて続きが制作されるとのこと。レビューはひとまずこの先行分となります。今後どういう刻み方するかは不明ですが、『黄金の風』17巻が全39話、『ストーンオーシャン』も17巻ということで似たような尺になるでしょう。下手に省略しても伸ばしても暴動が起きると思います。
そんてもって結果↓

 ジョジョでした {netabare}※これで充分でしょ?{/netabare}
  ⇒原作未読でもそれとわかる様式美

舞台はフロリダ。空条承太郎の娘“空条徐倫”が今回のジョジョ。土地柄なのかやんちゃな言葉遣いと血筋の持つ聡明さを併せ持った魅力的なヒロインです。物語がほぼ刑務所で進行するのもフロリダっぽい。ついでにスタンド使いのいる刑務所って入りたくありません。
いかんせん全39話(仮)の1/3(仮)ですからお披露目程度なんですけど掴みとしては今後に期待充分なできだと思ってます。
シリーズ構成・脚本は1stseasonから一手に受けてる小林靖子氏。ヒロインのファイルーズあいさんなんかもそうですが、携わる人それぞれに作品への愛情を注いでるんだながわかる仕上がりになってます。

カルト的なファンの御眼鏡にかなってるか否かは不明ですが、ライトファンの私には充分。
漫画とアニメの表現の違いをどう最適化させるのか?
擬音やポージング、ジョジョ節に至るまで再現度高めかと思われ、知ってる人は高い確率で楽しめそう。知らない人も濃ゆい因縁の物語はなにかしら心に残ると思います。一緒に楽しみましょう!


※雑感

■やんちゃくれガールズ
OP曲いいですね。「STONE OCEAN」岸田教団&THE明星ロケッツのフロントマンichigoさん。いつもの岸田教団さんと毛色の違うロックチューン。カメラワークも配色もかっこいいです。

{netabare}コーラスの被ってる感じが往年の名曲『Wannabe』('96)のMVっぽい感じがします。メンバー一人がベッカムの奥さんなあれ。後続ガールズグループわんさか出てましたよね。連載当時の時代感が出ていて好感触でしたよん。{/netabare}


■備忘的なもの

{netabare}承太郎のディスク2枚のうち1枚を奪還しスピードワゴン財団の手に渡すところまで。次は2022年秋ですね。直前に一挙放送やってくんないかな。{/netabare}




視聴時期:2022年1月~2022年3月 リアタイ

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2022.04.02 初稿

投稿 : 2024/07/06
♥ : 23

84.4 11 友情で漫画原作なアニメランキング11位
銀の匙 Silver Spoon(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (1722)
9285人が棚に入れました
「寮があるから。」という志望動機で大蝦夷農業高等学校(エゾノー)に入学した八軒勇吾。札幌の進学校での厳しい学力競争に敗れ、ある意味、逃げるようにエゾノーに入学した彼は、広大な自然と動物に囲まれたここで、全く別の厳しさに直面することに。一般家庭で育った八軒にとって、エゾノーで行われる実習や部活は、初めて経験することばかりで、悪戦苦闘の毎日。また、自分とは違い、将来の夢や目的を明確に持つ他の同級生たちは、彼に、進学校にいた頃とは違った焦りを感じさせる。それでも、課題を一つ一つこなし、同級生たちとの絆を深め、少しずつ、精神的にも肉体的にも成長していく八軒。汗と涙と土にまみれた青春が、今日も続いていく。

声優・キャラクター
木村良平、三宅麻理恵、櫻井トオル、高垣彩陽、島﨑信長、庄司将之、高梨謙吾、こぶしのぶゆき、井澤詩織、小西克幸、増谷康紀、三ツ矢雄二、小野友樹、水島大宙、田野アサミ、川原慶久、西村朋紘、内海賢二
ネタバレ

ホル部 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

グルメアニメじゃないんです

うんめ~!ってとこから始まるので、食アニと間違える方も多いようですが個人的にテーマは青春!と思ってます。
進学校から逃げ出してきた主人公が、全く価値観の違う世界で友情・恋愛・仕事・家族、青春の醍醐味を知り成長する姿をコメディタッチに描いた作品。

徹底的な取材による素材の吟味、その本質を語るお話と演出がスゴイ。
ファンタジー・お笑い、哲学や宗教なんかで代用することなく、原作者自らの感性で作り上げた世界観を見事にアニメ化(原作既読)した作品だと思います。

特に、自然を一方的な感性で美化し傲慢に語ることなく、科学・経済的な人間の係りもしっかり描く、自然・動物に対する畏怖を感じる世界観(いなかもんも唸るファンタジーワールド!特殊な世界です)。
この作品はその世界観を、自然主義VS経済主義の両面の人の営みを描いてあり、その中心に主人公を置くことで視聴者に問いかけるスタイル。

主観では、狭い価値観で人にランクつけたり自分でイジケたりして、貴重な青春で外界との壁作り閉じこもることはアホらしい、違いを真摯に受け止め、個性を尊重し真剣な衝突の中で学ぶってことが大切だって言ってる気する。組織を変えるのは「若者、よそ者、バカ者」(どっかで聞いた言葉)。価値観の違いを認め合った上で、自らの意思を強く持つってことが大切だと思いました。

以下、気合入れたネタバレ感想

{netabare}第1話「エゾノ―にようこそ」
○進学中学校でドロップアウトしエゾノ―に逃げ込んだ主人公「八軒」。アバンで学校の大自然のなか迷子になる。
(いきなりテーマぶち込んで来た!人生の目標失った人ってこと?簡単に言うとヘタレ。)

○エゾノ―の大自然で迷子の恐怖味わう八軒、ヒロイン「御影」に見つけられ助かる。ラブコメのいいシーンでなく、農耕馬にまたがる姿はまるで「北斗の拳ラオウ」。
(このセンス好きだわ~。これで「ニヤリ」と出来ない人はシリアス多めで辛いかもしんない?)

○校訓「勤労、協同、理不尽」を身をもって味わう八軒のカルチャーショック!校訓のお隣に「銀の匙」。
(演出が解りやすすぎて捻くれる人いるかもしんないけど、実業高校ってこんな感じだと納得できました、素直に視聴頂きたいとこです。)

○肛門(総排泄孔)から卵にショック!生卵食べれなくなる八軒(現実はウ○コ付きもあり)。実習その他で疲れ空腹がピーク生卵ごはん以外無い。目つぶって食べると「うんめ~!」小さなハードル越えた。
(新鮮な卵は美味しいってことだけじゃなく、腹が空いてりゃなんでも美味い。飽食は戒めるべき残さずいただきたい。)

第2話「八軒、馬に乗る」
○異世界観に戸惑いながらも前向きに馴染もうとする八軒。勤労の校訓ヨロシク義務の部活選び、ヒロインの騎乗姿に憧れ馬術部へ。
(学生寮ってヒマ!馬術なんて高貴なたしなみ社会人ではほぼ不可能、良い選択です。)

○ホル部の友人と進路について語る「夢持ってて、叶える方法知ってても、成れるとは限らない」。
(小テーマの金言を個性豊かなキャラがズドンと発言。普遍的な言葉なので嫌味は感じない、この作品の味だと思う。馬術部顧問の中島先生はまんまお釈迦様、真理に導いてくれます。)
(ホル部三年生に共感、どこの世界にもオレみたいな残念なのがいる。)

○八軒、馬房掃除を手抜き(あるある、慣れてくるとズルしたくなりますよねー)校長登場。
(2話を締めくくる金言、シリアス描くのに尺足んないので(校長が)解説、ギャグでオチ付ける恥じらいが好き。)

<閑話>退屈な場面だが、ヘタレ代表シンジ君が成り行きまかせでエヴァに乗った感じ、しかしチート無く普通に馬に乗る姿・感想がリアル「・・・大地に繋がってる気がする」眼前には障害物無い北海道の大自然が拡がる(共感した)。

第3話「八軒、豚丼と出会う」
○飼育実習で子豚に名前を付けてしまう八軒。
(命の授業始まる、ここから深くてとっても重~いテーマに入っていく。八軒のリアクションと子豚のカワユサが救い。)

○休みにヒロインとテーマパークでデート?なぜか恋のライバル駒場とガチンコバトル。
(御影の馬が出走する競馬場でしたってオチ。ヒロインの前で逃げて来たことを詰られたら無謀な争いでも買う、男ってバカ。駒場の身のうえ話、生き物を育てる人々の話を聞き、価値観の違いを理解して親交を深める・・美しい!)

<閑話>3話の構成・脚本絶妙だと思う。私ここでハマりました。

第4話「八軒、ピザを焼く」
○ゴミ山の中から石窯発見をきっかけに、ピザ宅配圏外に住むクラスメイトからの熱い願いを渋々引き受け、週末ピザパーティ主催者に。豚・馬・ピザ作りに振り回されながらも見事やり遂げる、そこには皆の感謝の笑顔が。
(このあたりから八軒への正当な評価が描かれていく、お人好しで何事にも真直ぐ取り組むバカってなかなかいない。)

第5話「八軒、脱走する」
○「あいつが今夜くる…」というウワサを聞いた寮生たち。そいつは夜9時にとある場所に現れるという。しかし、無断外出がバレると便所掃除の罰が待っている。しかしそんなことは関係ない、すでに覚悟は決っている!ただ誇りのために戦うのみ!そしてついに男たちの脱出計画実行のときが来た!(休題のおバカ回、どっぷりエゾノーにハマった八軒)

<閑話>A.T.フィールド全開!って感じ?
(A.T.フィールド解説)人と人との間の見えない壁。
それを全開(心の壁を取り外す)にすれば中和出来るので相手に触れる事が出来るようになる・・・と書いてありました。

第6話「八軒、御影家に行く」
○ヒロインに「夏休み中,行くとこ無いならうちに来ない?」と誘われ、彼女の家でアルバイトをすることに
(男なら妄想が暴走する展開)

○彼女の家は開拓時代の生き証人、ひい婆チャンを筆頭に3世代の酪農家、ノーテンキな八軒は、一人娘の婿候補として鋭い品定めに晒される。
(男なら身震いする展開)

○バイトの休憩中、迷子になりヤラかす(ヘタレだ!)友人駒場に助けられ、駒場牧場の現状を知り自己嫌悪。
(いきなり「(漢の価値)ゼロから始まる異世界生活」スタートした八軒・・死に戻りありまぜん)

○ヒロインと祖父の出迎え。途中で捕って来た鹿の解体命ぜられる。
(命の授業第二章始まる、死んだ動物を美味しく頂けるか?ってだけじゃなく、解体作業で命を奪う仮想体験、漢を試される。)

○鹿の解体を無事終え、帰りの軽トラ荷台でヒロインと夜空を見上げる。満天の星空・・・とクマ?
(漢の試練乗り越え、ギリギリ面目保った八軒、ヒロインとイイ雰囲気、このあたり「化物語」のパロ?クマの死体ってのがワイルド)

<閑話>鹿肉って美味しいけど血抜き悪いと臭い強烈!手を洗っても臭うってのがリアル、生きていく、命を育てる・奪う仕事の厳しさを強烈に感じた。自分だったら血ドバってだけで意識なくす。

第7話「八軒、ギガファームへ」
○アルバイトの息抜きに、同級生多摩子の父が経営する巨大酪農場に行くことになった八軒と御影。
(惜しい!巨大さは実物見ないとワカンナイ。多摩子の経営感覚の鋭さ、お婿に貰ってほしい。御影、駒場牧場との対比、リアル素材の吟味、調理法サスガです。どっかのシリアス装った農業アニメとの格差感じる。)

○ギガファームで牛の出産に立ち会う。
(命の授業、第二章半ってとこですかね?「・・・グロイ」凄く共感!閑話休題、命に立ち向かう真摯さは一緒ってことだと思う。)

○「八軒君って、馬みたいだね」
(漢の本能が滾るwwwお言葉。しかし、ブサイクにオチるとは・・・)

○ヒロインの悩みにクビ突っ込み語る八軒
(「・・そのめんどくささがまたイイっしょ」八軒救われましたwwwヒロインCV三宅麻理恵イイですワwww個人的に初恋の娘思い出した・・エッちゃん)

<閑話>効率優先経営を見下すのは部外者の傲慢。実際、機械化やロボ導入で牛のストレス低減出来て良いお乳出ると聞いた、盲目的に科学を否定するのは愚かだ。反対に、効率ばっかし追求し"本質"や"ゆたかさ"見失うのも愚か・・・と思う。

第8話「八軒、大失態を演じる」←お薦めのイイ話
○おのれバイトwww御影の父が嫉妬するくらいにバイトに慣れ、手際も良くなっていた八軒。しかしまだ自己嫌悪に悩んでいた。そこに突然事件、牛が湧く!ハイスペック残念兄貴が湧いて出た!
(八軒の自己嫌悪要因の兄が登場、親との確執までキッチリ描いて、伏線作るとこなんか、ウマいとしか言いようが無い)

○バイト終了直前、搾りたての牛乳をドブに捨てる失態。何も叱責せず淡々と仕事を急ぐ御影家の人々。
(バイトで同様の経験あるから涙シーン!御影パパの「漢の器」感じました。その前に、祖父の金言「・・・ちゃんとしたもん、食べさせてもらったからだべ」)

○駒場の双子妹が八軒に手伝って貰ったお礼のトウキビ持って訪問、バーベキュー始まる。
(手伝ってくれたことに対する心からの謝礼。双子抱きしめたくなった。このへんから"労働の価値"のお話しが語られる。)

○失敗続きのバイト終わる。御影家全員が見守る中バイト代が手渡される。
(全員が見守るってのがgoodシチュエーション、単に"労働の対価"払うってことじゃない"評価・感謝の対価"ってことだと思う。銀行振込ではこの感動味わえない、雇用する・される本来の姿だと思う。)

○ヒロインとひい婆チャンの会話end
(金言「・・・男の価値は、何に金を使うかで決まる」。妖怪婆ちゃん、私の机に常駐してほしい。)

<閑話>素材の吟味ってことで、鮮度がモノ言うアスパラ(4話)、トウキビ(8話)を選択するあたり素晴らしい。取れたての素晴らしさがバカ舌でも解る食品です。
ヒロインが軽トラ運転して事件知らせに来た。確か高1設定?年齢詐称?私有地では道交法の年齢制限無いってことでOK?

第9話「八軒、豚丼に迷う」
○寮に戻った八軒。久々に豚丼に会いに行ってみると、でぶ~んと肥え太った豚丼が・・・
(命の授業第三章、〆のお話が始まった)
○久しぶりの寮友たちの変貌に驚く・・・解り易い事例2名。
(高Ⅰの夏って人生の価値観が大きく変わる時期ですよね~、常盤の残念な夏休みデビューは、対比として八軒の成長を暗に語ったところ?)

○豚丼の成長が遅いことに悩み、身を削って奮闘する八軒、周りの友人を巻き込み"真理"を追及?
(このあたりは個人的に解りくかった。仕事としての命を描いた部分?青春部分は解り易い。)

○疲れた八軒を心配したヒロインからお祭りに誘われる。富士先生の金言「・・・価値観が違うもの混ざれば群れは進化する」。
(残念な男っぷりを発揮する常盤。悩みにもがき苦しむ八軒。しかし周りの友人とともに同様に青春してる。ここも尺足んないので解説入った。)

<閑話>リア充な青春って、迷いなくおバカな青春してる常盤だと思う、調子こいてその時しか出来ない経験イイですわ。
反対に、八軒みたいにドツボにハマって悩みまくるのも正解って気する、

第10話「八軒、豚丼と別れる」
○吉野と八軒"ひと夏の経験"?「できちゃった・・責任とってよね」デマを拡げる常盤、固まるヒロイン。
(学園・青春あるある、正統派ラブコメです。)

○豚丼の出荷日決まる。豚丼(肉)の買取を申し出る八軒。豚丼との別れに真摯に向き合う八軒、その姿にクラスメート、先生まで感化され"真理"追及?が拡まる。
(リアルの解体処理映像見てメシ食う自信ありません。クラスメートが真剣に話聞いてくれるのも八軒の人徳?時間外授業に熱入る先生達もイイ。)

○豚丼の肉を先輩の助力でくん製(ベーコン)にする八軒。アバンの煙突の煙を友人達と見上げる。
(リアルに大変そうだ、どんな気持ちなのか想像すら出来ない。要所に出てくるイケメン先輩(多摩子兄)惚れちゃいそうなイケメンっぷり。)

○友人とともに豚丼で最後の晩餐「ウォwww甘じょっぺい」end
(命の授業終り)

第一期終話「走りだせ、八軒」
○無事豚丼のベーコン完成しみんなで試食会、まだモヤモヤしてる八軒。友人や先輩の夢聞きながら更に悩む、そこに校長登場で訓示。
(まとめと2期への前フリ)
○甲子園地区予選?試合にピッチャーとして先発出場した駒場、八軒たちエゾノー生も応援に駆け付ける中、白熱した試合を見せる。その光景を目の当たりにした八軒たちは、自分たちの中から何かがたぎってくるのを感じ、バスを待つ女子たちを尻目に寮に向かって走りだす!
(俺たちの戦いはこれからだ!endですが、野球の試合も熱かった。2期の内容知ってると余計滾る(タギル)とこです。)
{/netabare}

<総括>
"君は悪く無いんだよ"系青春ものとして、「エヴァ」と比較しながら視聴すると、
ものすごーく解り易く作られたお話し、単細胞の私はこちらが好み。
二期はより踏み込んだ青春物語になってますんで、是非ご視聴を。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 1
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

このアニメ(漫画)により、日本中で農業高校の倍率が上がったらしいです。

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
実写映画の評価を追記。

老若男女、誰でも安心して楽しめるアニメ。農業・畜産に詳しい方はアルアルだろうし、疎い方には、へ~と思わせてくれます。あと、EDは特に良い曲です。

「鉄腕DASH」「青空満天レストラン」などが好きな方は合うかもしれません(って、アニメじゃないんか~い! カン♪)by髭男爵w

原作は全部読んでます。かなり好きな漫画です♪

やはり、一次産業は素敵ですね。なんなら、「漁業高校アニメ」とか、「林業アニメ」なんかも観たくなってきましたw

《以下ネタバレ》

【視聴終了】
{netabare}
原作者の荒川さん、凄いな~と思います。「鋼の錬金術師」の大ヒットの後、いくつかバトル漫画を描き、いずれもそこそこ面白かったけど、やはりハガレンと比べられてしまい、イマイチ評価されず。そこで、ガラっと作風を変えての本作。んで、大ヒット。力がある漫画家さんだな~と。

話のスジとしては、勉強だけが取り柄だった主人公が、それでも劣等感を感じ、「寮がある」という理由だけで農業高校に入学。そこで、仲間達とともに、農業や畜産のイロハを学んでいくというもの。

農業や畜産のリアルを伝えてる、と言われますが、本当はこんなに良いもんじゃないと農家の友達が言ってました。でもまあ、ある程度は踏み込んだ内容だと思うし、こういう(ライトな)作風だからこそ、レビュータイトルのように子供達も憧れるのだと思います。

うんうん、こういう過疎化していく産業で間口が広がるのは素晴らしいことですね。

このアニメの中で、主人公の八軒は、色々なものから逃げて、その中で自分なりの夢や生きがいを見つけていきます。そんな八軒にピッタリな言葉を、「魔法先生ネギま!」の「四葉五月」の名セリフから。

「誰かを恨んだり、何かから逃げたりして手に入れた力でも、それは立派な貴方の力です。」

人間、逃げることがイコール悪ではない、と思わせてくれます。

あと、原作も全部読んで展開も分かっているんだけど、豚丼のクダリは、漫画よりも泣けました。アニメの力を感じました♪(中身やテーマ性についての考察は、2期に書いてます!)
{/netabare}

【余談~ 実写(劇場)版評価 ~】
{netabare}
実写映画(2014公開)、観てみました、今さら(笑)

まずは、配役の評価です。
{netabare}
八軒勇吾役→中島健人
御影アキ役→広瀬アリス
駒場一郎役→市川知宏
南九条あやめ役→黒木華
校長先生役→上島竜兵
富士先生役→吹石一恵
アキの叔父→役哀川翔
アキの父役→竹内力

実写で一番のポイントとなるのが、いかに「原作のイメージを崩さないキャスティングがてきたか」だと思います。

その観点で観たとき、「評価☆3」ですかね。

まず、八軒のケンティー。ちょいイケメン過ぎますが、メガネや髪型で、イケメンになりすぎないように工夫していたと思います。演技的には、(脚本の問題もあるけど)もっとテンション高く演技してほしかったかな。

次に、アキ役のアリスさん。見た目としてはイメージに合っていたかと。演技に関しては、(脚本の問題もあるけど)アキのアホ(天然)さや明るさが出ておらず、終始シリアスだったのがやや残念(ちなみに私は、結構、広瀬アリスさんが好きだったりしますw)。

富士先生役の吹石一恵さんは、抜群に良かったです。見た目も演技もまんまでした。アキの父役の竹内力さんも、予想外だしやり過ぎだけど、良かったっす。あのくらいのコメディで良かったのになと。

校長先生役の上島竜兵さんが、一番ダメでした。これは完全にキャスティングミス。もっと好々爺じゃないと。笹野高史さんとかだと良かったな~。上島さんだと、どうにも「悪さ」「ポンコツさ」が出てしまい、校長先生の良さを消していました(お笑いにおいては、上島さんの武器になっている部分ですが)。
{/netabare}

次にシナリオの評価です。
{netabare}
この映画では、原作の1巻から7巻くらいまでを実写化しています。実写映画の流れとしては、

①八軒の入学。カルチャーショック。
②豚丼のエピソード。
③アキの家でのバイト。
④駒場家の離農。
⑤文化祭でのばんえい競走。

という流れです。基本的には、「つまみ食いでツマンナイ」ストーリー。私は原作ファンなので理解できましたが、映画から入った人は、よく分からなかったんじゃないかな? ただ、これに関しては、「しょうがない」と思っています。

上手いなと思ったのは、④の離農=御影家の馬処分を⑤文化祭前に持ってきて、(処分される)馬を文化祭でばんえいデビューさせるという展開。これは映画オリジナルで、良いストーリーでした。

一方で、駒場の野球系のエピソードがオールカットなのは驚きました。潔いと言えば潔いけど、駒場の離農が(映画の場合)物語の大きな山場だったので、野球の部分がないと、厚みがなくなるなと思いました。

この映画のストーリーを観て思ったのは、原作者の荒川さんの凄さ。この映画がなぜつまみ食いストーリーになったかというと、「伏線が丁寧に張られ、無駄なエピソードをほとんど作らないから、原作のカットが容易ではない」からだと思います。

例えば、④の駒場家の離農を魅せるためには、③のアキの家でのバイトが必須になるし、アキの家でのバイトで得た給料をどう使うか(豚丼をベーコンにする)を結論付けるためには、②の豚丼のエピソードは外せません。このように、様々なエピソードが複雑に絡み合いながら、八軒の成長を描いているだけに、全てのエピソードに少しずつは触れていかないと、辻褄が合わなくなります。

この映画のストーリーは、ハッキリ言ってクソツマンナイです。原作の深みを見事に打ち消す安っぽい流れ。取って付けた感。不満タラタラです。

でも、「じゃあ、映画の尺に合わせて、ある程度の結論まで出さなければいけない制約の中で、お前ならどうする?」と言われると、これ以上は思い付かず。そういった意味で、「しょうがない」。☆3かなと。
{/netabare}

最後に、演出面の評価です。
{netabare}
これが完全にダメで、☆1です。

映画で扱うテーマは、「八軒の成長」「アキの夢」に絞っており、それは悪くないんですが、だからなのか、

「終始、シリアス」

これが一番ダメ。光や音の使い方、カット割りなどもシリアスに寄っていて、役者の抑えた演技も、多分、監督の指示だと思います。原作は、かなりコメディの要素が強く、明るくユルく、その中で、深い学びがあります。アニメでは、その原作の良さをほぼ完璧に出していました。

原作やアニメでは、「学んでいる」という感じでしたが、映画では、「学ばされている」という感じ。「娯楽」ではく「授業」になってしまっていました。

何より、「畜農が全然楽しそうじゃない」。

本作は、八軒の人間的な成長を描くものではありますが、同時に、畜農の素晴らしさや、魅力を描くものでもあると思います。

畜農は、基本的にキツいものだと思います。いわゆる、3K(キツい・汚い・危険)の代表格。少なくとも、そういったイメージは持たれているはず。

ただでさえ、シリアスな業界を描いているのに、演出までシリアスにしてどうするんでしょう? 原作やアニメを観て、畜農に興味をもつ若者はいても、この映画を観て、興味をもつ若者はいないんじゃないかな?

つか、若者の畜農離れを助長しかねない演出。

これは大×です。

この映画はテーマ性を強く押し出したが故に、各キャラクターの掘り下げや、作品の世界観を充分には表現できていなかったように思います。

常磐や相川、西川に吉野。タマコに別府と、本作には魅力的な脇役がたくさんいますが、映画ではほぼモブキャラ。

個人的には、コメディ要素を強くし、(映画でまるっとカットした)1巻や2巻の学園ドラマをしっかりやり、豚丼のエピソードを縦軸にして、ピザ作りをクライマックスにして欲しかったです。「ブタのいた教室」とやや被るところもあるものの、本原作の深みからして、充分に面白い映画になったのではないかなと思います。

あぁ、唯一、演出として凄いなと思ったのは、豚の屠畜をかなりリアルに描いていたことです。かなりグロいレベルで。あれを観たとき、(良くも悪くも)この映画でやりたいことが分かった気がしました。
{/netabare}

総括として、原作は☆5。アニメは☆4。実写は☆2というところでしょうか。色々としょうがないことはわかりますが、まあ、「映画観るならアニメ観て! アニメ観たなら映画は観なくて良いのでは?」ということですな、あにこれの感想としては。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 37
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

田舎に住みたい…(7話まで

「銀の匙」実写映画化決定!Sexy Zone中島主演で来春公開
http://natalie.mu/comic/news/96645
何話だか見た後に映画だかの製作途中の過程を特集していたのを見たがまぁこういうアニメなら実写化ありなんじゃないかと思います。


●関連URL
総合公式サイト:http://www.shogakukan.co.jp/pr/ginsaji/
番組公式サイト:http://www.ginsaji-anime.com/
番組公式Twitter:http://www.facebook.com/ginsaji.jp
原作漫画公式サイト:http://www.websunday.net/ginsaji/


ストーリー

北海道に所在する大蝦夷農業高等学校(おおえぞのうぎょうこうとうがっこう、通称:エゾノー)は、農業に従事することを目指す農家の子供が多く通う学校であった。

進学校として名高い中学出身でありながら、低偏差値校であるエゾノーに寮があるからという理由で入学した八軒勇吾は、他のエゾノー生徒たちの多くが明確に将来の夢を持つ中、1人だけ何も夢を持っていないことに焦燥を感じ始める。

高校としては日本一の広大な敷地面積を持ち、動物と自然に囲まれ、1年生の間は全寮制という慣習を持つエゾノーで、八軒の青春の日々が始まる。


各話感想
{netabare}1話
事前情報無し。農業科の話かな?
なんかアームストロングがいたんだけど気のせいか。
ってちんこ噛むなし。
あれ?馬でかすぎね?2倍位?
ミサワwww 女少ないのね。モザイクいらないじゃん。
肛門ってマジなのか!知らなかった。タマ子が卵ってか!w
TPPには反対だなぁ。アームストロングまた出たw
ミサワが飛んだーww
TKG!風呂15分ありゃ十分だろw


2話
夢のなかの友人ラリルレロが苦手なのか。
家畜の奴隷ww10点とかどうなってんだw
スモークチキンうまそうw 深夜に見れないなこのアニメ。
ミサワww美人じゃねぇだろw
動けるデブだったか。
牛の図鑑かよwwだろうとは思ったがwなんでコソコソ見てるんだw
馬術部顧問福耳すぎる。
馬こえええって想像だったか。馬術部入るのか。
4時起きwはやくなっとるw
朝飯うまそう。
やっぱり校長先生かw
馬ちいさい頃乗った事あるけど乗り心地悪かった気がする。
うーんこのアニメいいなぁ。雰囲気が好きだ。


3話
豚の乳首にそんな秘密があったのか。
家畜の世界では努力は意味が無いか。なかなか深い。
決められたレールがあるのは確かに良くもあるけどその分自由がないな。
どちらが良いかはその人次第。
獣医は殺せるかどうか。まぁ医者もそうなんじゃね?
一々動物に感情移入してたら身がもたないわな。


4話
皆点数良すぎだろw
乗馬すると下半身筋肉痛になるのか…
呪文かよwwすげーなw最高速度33kmww
蝦夷の尾?何処よ。
トラクターメーカーが戦車作ってたのかすげぇな。
1人当たり1ヘクタールw
藁人形誰が使ったんだよ!カーネルサンダースww
デリバリー格差だと!?そんなのあんのか。田舎だと厳しいか…
自前で作るとか一体いくらかかんだよ…もうパンに具材とチーズ載っけとけよw
おぉそうか野菜はいっぱいありそうだな。
さすが農業学校なんでも揃ってるな。なんで先生チーズ隠してんだよw
大仏みたいな顔して欲にまみれた人間なんですって言うなw
皆どんだけピザ食いたいんだよw
エビマヨとかぽてまよとかハーフとかクワトロとか好きなんだぜ!
って種類から形の話になってしまった。別にマヨが好きなわけじゃないけど…
トマトが基本好きだなぁ。ソースも具も。
食えるかって余裕で食えるなぁ俺。こういうのって日本特有な気がする。
馬鹿馬鹿しいとも思えるが、まぁ八百万の神的な話でなんにでも感謝しなさい的な話なんだろうけどアホくさい。
食物連鎖習っただろっていう。ディスカバリーチャンネルでも見て耐性付けさせる授業が必要だな。
ある意味異常だよ。
うおおおお夜中に見るもんじゃぁねぇな…
うまそうだ。トマトとアスパラ載せたいぃぃい!タバスコかけたいいいい!
ギクッ!釜作ったの校長かよw
日本酒を作ってる高校だと!?法律違反じゃねぇの?酒造免許無いと駄目なんじゃないのか?


5話
ミステリーサークル!?
赤紙?ラブレター?おかしの違反キップ?
「余計な仕事増やすし」まぁそうだよなw
エリア51だと!?モルダーあなた疲れているのよ!
それとも未知との遭遇か!?
男は線を超えてはいけなくて女は線を超えていいだと?
完全に女尊男卑。割りと本気でこういうのうざい。
男は野獣というマスコミのデマに騙されてるだけだ。
女のほうが変態なのを知らない男が多すぎるのが原因だな。いや女の本性を知らなすぎるのが原因だろう。
少女漫画とか見りゃすぐわかるのにな。
それと男が自虐的すぎる。
女がこれを利用してハメてきたら男の人生終わりだろ。
なんかミッション・インポッシブル的な感じになってきたな。
ベップ!ナポリピッツァの必殺技でカメラ隠したなら皆でいけよw
たまこかっけぇな。
「1ハロン11秒台だ。俺走るの苦手なんスよ。」
おい馬鹿野郎wwお前が捕まったら意味ないだろw
まさかのいちご泥棒!皆つええw
しかしこれしょっちゅうニュースで見るよなぁ…
一体誰がなんでどうして盗むんだ。
毎季位のペースであるんじゃないかって位良く見る気がする。
完全にXファイルwwかと思いきや警備のおっさん?
かと思ったら夜中に刈り取りかーい!!
51番目の農地。イタズラでミステリーサークル作るのか。
まっこういう落ちだよね。皆無事だったのか。
あれがデネブアルタイルベーガ♪
なんだ全員トイレ掃除罰かよw一日だけとか軽かったな。
携帯…あっ…。
6000万だと!?たっけぇ。


6話
豚丼いつ頃豚丼になるんだろうか。
閉僚?うちこないだと!?なんとも気軽にぬかしやがったぞ。
労働力扱いかよww
ヘルニアは辛いよなぁ…俺もいつの間にかなってたし…
産地直送の米!ウマそう(´Д`)
圏外ってどんな田舎だよ…
安心して牧場まかせられる…何かあるのか。
おい時間過ぎてんじゃねぇかwってか迷ってんじゃw
身長差で電波届くってどういう事w
家電は通じるんだな。妹双子なのかw双子に何吹き込んでるんだよw
365日忙しそうだな。
なんというミニバッティングセンターw
シカwwハネちまったシカっておいおいw
「人生全部学校で習うんかい?」名言だな。
シカの解体か。鶏の解体とかやってみたいなぁ。
ミカゲもすんなり解体出来るのかな?
シカってうまいのかな?どんな味がするんだろうか。
って荷台に乗せて運転は道路交通法違反だろw
私道ならいいんだっけか?
なんだラブラブになるのか?と見せかけてのクマの死体wwなんだよ今度はクマ轢いたのかよww


7話
近場のイトーヨーカドーまで100kmってどういう事w
たまこ牧場でかっ。
20kgのダンボール投げつけたw
鳥インフルエンザとかなったら大変だもんなぁ。
こんな搾乳器あるのか…
たまこ色々頼もしすぎるwお母さんどうなってんだw
親父に体型が似ちゃっただけなのか?w
跡継ぎじゃなく乗っ取りww
馬みたいだよねって種馬?w馬面?w
牛のお産なんてみても感動しないだろ。グロイだけだろ。
まぁやっぱり普通こうなるよねw
動物界も希薄だったww
オスは1週間で肉牛業者いきなのか。
まぁ美味しく育てる愛情とペットとして家族として育てる愛情じゃまったく違うわな。
ミカゲは馬関係の仕事がしたかったのか。
ビクビクしながらもツッコんでくる所が馬みたいとな。そういう事だったのか。


8話
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 38

78.3 12 友情で漫画原作なアニメランキング12位
銀の匙 Silver Spoon(第2期)(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1133)
6561人が棚に入れました
大蝦夷農業高校での生活は、時間との戦いだ。
実習、部活、寮の仕事、そしてエゾノー祭の準備…
日はどんどん短くなる。断らない男・八軒は、断れない男でもある。
誰よりも忙しい八軒の秋は、めまぐるしく過ぎていく…

声優・キャラクター
木村良平、三宅麻理恵、櫻井トオル、高垣彩陽、島﨑信長、庄司将之、高梨謙吾、こぶしのぶゆき、井澤詩織、小西克幸、増谷康紀、三ツ矢雄二、小野友樹、水島大宙、田野アサミ、川原慶久、西村朋紘、内海賢二、矢作紗友里
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

楽しく美味しく辛い、酪農家のリアルを描いた作品

2014年1月、ノイタミナにて放送。(分割2クール)
第1期は11話、本作第2期も11話です。


【前置き】

1期では前半に説明的な部分が多く、キャラも掴めないことから個人的には退屈に思える部分が少なからずありました。
しかし、本作ではもうその心配もナシ、退屈に感じた回なぞ一度もありません。

最初から最後まで非常に興味深く、そして心に響くシーンの目白押でした。
実際、何回か涙腺も崩壊しましたし……。。。。
加えて、本作から登場した、子犬の「副ぶちょー」が可愛すぎました、ワンコ万歳。



【あらすじ】

ただ寮があるという理由で北海道「大蝦夷農業高等学校(通称エゾノー)」に入学した、『八軒 勇吾(はちけん ゆうご)』。
当初は何の夢も持たず漠然としていた彼でしたが、授業や夢を持つ周囲の話に耳を傾けることで、これまでと違う見識が広がり成長を見せておりました。

さて、二学期が始まり季節は秋へ。
八軒が所属する馬術部では先輩達が引退し、なんと後任の副部長に八軒が任命されるのでした。

思わぬ抜擢に心躍る八軒でしたが、そんなある日…。
片思い中の同級生『御影(みかげ)アキ』が、幼馴染の『駒場 一郎(こまば いちろう)』の前で、涙を流しているところを目撃するのです……。



【語ってみる】
{netabare}
まずキャラクターに関してでですが、第1期での丁寧な下準備が整った後なので、それぞれの魅力がドンドンと増して見えてきて、非常に好感が湧くキャラクターが多かったです。
男キャラは勿論、女の子キャラも「この子、こんなに可愛かったっけ?」って思う場面がしばしば。
個人的に荒川弘さんが描くキャラデザインにはあまり好みではないのですが…、見た目というより中身に惚れてしまう部分が大きかったですね。

ヒロインの御影も「時折訛り可愛い!」ですが、個人的にはチーズにあくなき熱意を見せる『吉野 まゆみ』が「常時そばかす可愛い!」でしたね。
ナチュラルに2人でいる、お馬鹿キャラの常磐には常々嫉妬してました。
(ただの好み(性癖)の話になっちゃいますが、私は口がVの字になるドヤ顔が好きなんですよ。)

主題歌は、「フジファブリック」と「Goose house」が担当。
1期の「miwa」「スキマスイッチ」よりアーティストの知名度は双方劣りますが、私的には曲はこちらの方が断然に好みで、非常に作品にも合っていた気がします。
どちらも聴いていて気持ちが良く、作品を見る上での楽しみの一つでしたね。



さて、肝心のシナリオですが…。
1期での話のテーマは、最終的に育てた家畜(豚丼)を食すことだったと思います。
そして本作2期では、クラスメイトの駒場を通して酪農家のリアルを描くというテーマの元、そこから現実的な目線で将来に向かって歩み始めていくという内容でした。
前半で丁寧に人間を描いていたからこそ、しっかり深みが出るシナリオ構成でしたね。


八軒は当初、その駒場の話に触れさせてもらえず、その気遣いも事情を知る御影から

「八軒君には関係無いこと」(キッパリ)

と言われ、全く関わらせてもらえませんでした。
(精神的に)身体が真っ二つに割れた八軒を見ても分かる通り、ずっと冷たいあしらわれ方をされていたワケですね…。
ただ、今回ばかりはそうせざるを得ない事情の元だと後に分かります。

駒場は実家の牧場が倒産し、離農(牧場の倒産)を余儀なくされていました。
良い意味でも悪い意味でもお節介で面倒臭い八軒がそれを知ればどうなってしまうのか…、御影も駒場も分かっていたんですね。

実際に、エゾノーを辞め仕事を始めた駒場の現状を聞かされた八軒は、いてもたってもいられなくなります。
でも、保証人として一緒に借金を背負うことになってしまった御影の家族とは違い、全くの無関係な立場の八軒。
周囲の反応も当然、「こればかりは仕方ない。」というものでした。

ただ、そこはやっぱり八軒でしたね。
乗馬の話を引用して、引き摺られる前に手綱を離すよう諭す御影に対し、その手を強く握り


『放り出せるか馬鹿野郎!!

 巻き添え上等だ!

 頭だろうが腹だろうが、踏まれてやるよ!!』


と言い放つシーンは痺れましたね。
八軒が、こんなに格好良かったとは…。。
当初は、特徴がない、個性が薄い、キモイ(吉野談)とか思ってた自分を、ワリと優しめに殴り……いや、軽くデコピンして懲らしめてやりたいです。


実際の話、出来る事なんて何一つ無いでしょう。
ただの自己満足で、野次馬根性のようにしゃしゃり出て周囲に迷惑をかけるだけかもしれない。
現実的に考えて、そう思って身を引くのが当然です。
それでも…少なくともこの2人は、こんな野次馬な八軒に救われたのだと私は思います。
勿論、ケースバイケースではあると思いますが。

借金の事情から御影が、馬の仕事に就きたいという夢を諦めようとした際も、八軒は共に御影の家族と対峙します。
この家族との一幕はハラハラしましたが(お父さんが恐過ぎる故)、見応えがありましたね。
ただこのシーン以上に、その後にお母さんがポツリと

「アキはエゾノーで、本音言える友達を見つけたんだね。」

とお父さんと話すシーンが印象的でした。
親からしたら、まずこういう視点で嬉しくなっちゃうもんなんですね。
しっかり人間を描いている作品だなぁって感じちゃいました。
{/netabare}



【最後の牛乳】
{netabare}
第20話にある、駒場牧場の離農を八軒が御影と一緒に目の当たりにするシーンは、作中を通して一番印象の残る一幕でしたね。
フィクションとして画面越しに見ていても、なんだか胸がエグられるようで…。
ただ、駒場の幼い双子の妹だけが泣いていて…、他の皆は誰一人涙を見せませんでしたね。
えぇ…、その分私が思いきり泣いてやりましたよ、へっへっ。


離農にあたってこの日は、すぐに出荷し競売にかける為、早朝から大切に育てた牛が全て連れて行かれてしまいます。
ここで、その牛を見る八軒と御影の台詞が印象的でしたね。

八軒「肉になるかもしれないのに…、みんな素直に乗ってくんだな…。」

御影「駒場さんとこは、子牛の頃から一頭一頭丁寧に面倒見てるから…人間を信用してるんだよ。」

それでも、番犬はしっかり吠えて連れて行く業者に抵抗を見せていました。
この駒場牧場は、人間だけでなく…家畜を含めた動物全員で成り立っていた牧場であることが窺えるようでしたね。


牛のいなくなった牛舎は、とても静かなものでした…。

「動物いなくなるとスゲェ寒くなるんだな…、畜舎って。」

悲壮感を漂わせた言い方ではありませんでしたが、作者の知識と念密な取材がなせる技なのでしょうか…。
こういうポツリとした台詞を含め、離農の現場の妙な生々しさが随所に描かれているように感じました。
実際に経験のある酪農家さんなら、私以上にドキンときたのかもしれませんね。


ただ、こんな一幕でも最後は良い後味で締めてくる演出は見事でしたね。
それがこの、駒場が持ってきた牧場最後の牛乳を飲んだ八軒と駒場のやりとりでした。

八軒「うんめぇなぁ…。」

駒場「当たり前だ馬鹿野郎!

   当たり前だけど…最高の褒め言葉だ。

   ありがとな。」

ここで、最後に歯を見せてニカッと笑う駒場の顔が忘れられません。
内心は色んな葛藤があるでしょうに…。
ただこの笑顔を見たら、今まで可哀想だとか不幸だとか…そんな軽はずみな同情心で泣いてしまっていた自分が、なんだか非常に浅はかに感じました。
八軒とはまた違った、正統派の良い男だなぁ…って思わせてくれるキャラクターでしたね。


この駒場牧場の経営方針は、利益や労力を考えた時…必ずしも良いとはいえないのかもしれません。
それでも…これは消費者としての完全な綺麗事ですが、私はこういう牧場の牛乳が飲みたいです。

ちなみに、現在市販されている私達が普段飲んでいる牛乳は、牧場で採れた牛乳を安全面を考慮して更に加工して作られております。
ただ、作者の酪農エッセイ『百姓貴族』曰く、加工されていない牧場での直飲みの方が更に更に美味しいのだそうで…。
ホント飲んでみたいですねぇ…、この駒場牧場の牛乳っ!!
{/netabare}



【総評】

全体の総評としては、1期と同じですね。
2期でも、動物への誠意と敬意がしっかり描かれており、教養性の高い作品に仕上がっておりました。
更に、前作以上に酪農家と経済動物のリアル描かれた内容なので、非常に見応えもありました。

偉そうな言い回しになりますが、本作を見ることは人生での糧となるようにすら感じましたね。
ただ、決して説教臭かったり高尚ぶった作風になっていないのが、やっぱり良いですね。

ただ勿論、そういう深みのある真面目な内容だけでなく、楽しいシーンも沢山あります。
今作2期では、学校行事一番の祭典であるエゾノー祭(文化祭)のワクワク感も十分描かれており、見ていて一緒に楽しい気持ちにさせてくれますよ。


個人的に、本作は「名作」という位置付けとして、1期も含めて大っ好きな作品となりました。
本作に出会えた全ての事象に感謝したいです。


本作視聴後に、原作も一気見しました。
30分のアニメとして描く上での、話の前後の違いや少々切り抜いている場面はありますが、基本的に原作に忠実で作品の良さが十二分に描かれているように思いました。
やっぱりマンガのメディミックスはアニメに限りますね。
ただどーでもいい内容ではあるのですが、「名馬マロン号」がエゾノーに来た経緯のシーンには笑ったので、アニメでも見たかったですね。
意外にサービス精神旺盛なマロン号が見たい方は、是非原作もどうぞ。

原作は続きの冬編を経て、2年生の八軒を季節毎ではなく丸々1年をサクッと描いている途中です。
作者の人体錬成(出産)や御家族の体調不良により現在は不定期連載となっておりますが、終わりが近いとの話なので、いつか3期が発表されて綺麗なカタチでアニメでも完結まで描いてくれると嬉しいですね。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『八軒 勇吾』声 - 木村良平さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『吉野 まゆみ』声 - 井澤詩織さん



以下、一番可愛いキャラクター(本音)
(※理解に苦しむ方がいるかもしれませんので〆ます。)
{netabare}

◇一番可愛いキャラクター(本音)◇

『副ぶちょー』声 - 子犬


ただなにぶん、副ぶちょーはまだ子供です。

私は決して、ロリコンでもショタコンでもありません。

なので、後1~2年ほど…副ぶちょーが大人の犬に成長するのを、ヨダレを垂らして待とうと思います。

キャインキャイン!! グヘヘ!!
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

全てが僕の力になる

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
荒川さん、本当に凄い。農業(学び)と、友情とラブコメと、人生訓。全てを高いレベルで成立させている作品。

私は原作の大ファンなんで、ストーリーは全部知っている状況での視聴でした。じゃなければ、もしかしたら☆5を付けたかもしれません。

原作はここから、いよいよ色んな伏線を回収してまとめに入っていきます。3期、絶対に作って下さい!

《以下ネタバレ》

【視聴終了(大盛りレビュー)】
{netabare}
本作の主題は、凄く分かりやすい。

「リトライ(再挑戦)」「個性の尊重」

主人公の八軒は、受験に失敗し、農業高校に「逃げて」きた。しかし、そこで農業や畜産、馬術などを通し、これまでの(勉強一色だった)自分になかったものを吸収していく。そして、自分の人生に「リトライ(再挑戦)」する。そんな様子を、「馬術競技では、失格になった後でも時間に余裕があれば、馬に自信を持たせるために、失敗した障害をもう1度跳ばせる(再挑戦させる)」などという、「多くの視聴者が知らない事実」を通して優しく伝えている。教訓なのに説教臭くならない、実に絶妙なラインである。

と同時に、「1度の怪我や少しの病気で、食用にされたり殺処分されたりする経済動物の現状」や「借金により離農せねばならず、様々な夢を追いかけることの出来なくなった友人」などを通して、「リトライ(再挑戦)」出来ないこともあるのだと、シビアな現実を教える。このへん、単に綺麗事にしない、実に絶妙なラインである。

また、「リトライ(再挑戦)」が、「過去の否定」ではないことも、非常に印象が良い。八軒は、確かに勉強に挫折し、勉強とは違う世界での「リトライ(再挑戦)」を決めた。しかし、そんな彼の高校生活を支えたのは、やはり勉強だった。八軒が友人に頼られるのは、勉強絡みが多いし(御影に教えたりとか)、中学時代に勉強を通して身につけた(知識や理論を学ぶ姿勢や、論理的に物事を捉える)姿勢やスキル、根性が彼の根底にある。勉強が好きなことにも気づけた。人は、良くも悪くも過去は変えられないし、無かったことにも出来ない。辛い、失敗した過去かもしれないが、それでも自分にとってはかけがえのない過去であり、その経験は必ず自分の中に蓄積されている。「あの時の失敗も無駄ではなかった」と、そんなことを温かく教えてくれる。

また、「個性の尊重」も非常に丁寧に、安っぽくならないように伝えてくれている。

例えば、文化祭の後、「クズイモ(規格外)」のジャガイモを使ってフライドポテトを作るシーンがある。「多少色や形が悪くても、そのクズイモだからこそ出せる味や価値がある」という捉え方は、そのまま私達(人間)にも当てはめられるのだろう。

私は、その考え方が好きだ。(余談ですが)例えば剣道には、{netabare}柔道やボクシングのように階級がない。それは、「デカくてもチビでも、デブでもガリでも、自分を生かしきれれば対等に戦える」からだ(勿論、階級があるからこそ、対等な条件の中で、純粋に努力や技術を比べられるという考えも一方にあり、それはそれで素敵な考え方だと思う)。剣道だって、基本的にはデカい奴が有利だ。でも、皆が皆、身体能力や体格に恵まれるわけではない。それでも、やりようによっては戦える。そして、「クズイモだからこその技術や戦術」で勝っていく選手もいて、私はそういう選手がたまらなく好きだ。{/netabare}

閑話休題。

それは例えば、蝦夷農の生徒にも言えるかもしれない。蝦夷農の生徒は、色々と「規格外」だ。勉強は壊滅的だが、畜産の知識や金儲けのアイディアは天才的な、常磐。血をみただけで倒れてしまうが、獣医になるという熱い気持ちをもつ、相川。デブで大飯食らいだが、さりげない気遣いのできる、別府。超オタクだが、PCやサブカルの知識で助けてくれる、西川。(他にも、タマコや大川先輩、雨竜先輩や池田、稲田先輩など、サブキャラ達はみんな個性的であり、1度登場させたキャラをほとんど使い捨てにしないところに、荒川さんの愛を感じる)。

彼らは、もしかしたら一般社会では「学力」「一般常識」などで、はじかれてしまう人物かもしれない。でも、彼らは実に魅力的で、本当に良い奴らだ。ある分野では抜けた力もある。そんな彼らと出会い、「勉強だけが人を測る尺度ではない」と学ぶ八軒。そういう「出会い」を、「人」を大切にしていくために、新たな決断をしていく八軒。

と、このように、「個性の尊重」なんて安っぽくなりがちな、使い古されたテーマを、説教臭くならないように、素敵に温かく丁寧に表現していく。この辺は、原作者の荒川さん温かな人柄が伝わってくるようだ。めっちゃ素敵である。皆に弱点や良さやクセを持たせてリアルなキャラにしつつも、ちゃんと魅力的なキャラをたくさん生み出せる荒川さん。ホント、どこかの「異世界で片手間にちょちょいと完璧超人やっている」血の通わないチートキャラと、そんな彼に無条件にデレていくテンプレちょろインを量産している作家に、御手本にしてほしいと思った(つい嫌味を言う剣道部は、素敵でも温かくもない人柄です)w

この後八軒は、(原作ネタバレ){netabare}大川先輩と一緒に会社を起業する。その理念は、「誰もが自分らしさを失わず、努力が正当に報われ、対等の立場で並び立てる会社」であり、八軒が蝦夷農で学んだことの集大成となっていく。御影との恋愛も深まり、ニヤニヤMAX{/netabare}となっていく。

他にも「家族」「進路」など、「めちゃくちゃ真面目なテーマ」なのに、作風はライトでサクサク読める。やはり、途中途中に挟まれるギャグが秀逸だったり、御影とのラブコメが最高だったり(本作から、御影のバカさが良い感じの萌えを醸し出し、めっちゃ良いヒロインになっている)、線が少ない画風が見やすかったり、ヒトコマの中に遊び心があったりで、この辺のバランス感覚の良さは、マジで荒川さんは天才的だ。

ほんとに、3期、絶対に作ってくださいね!

ちなみに、レビュータイトルは、お笑い芸人の宮迫博之さんと山口智充さんがバラエティ番組の中で結成した、「くず」の代表曲。その曲の最後はこんな歌詞。

「立ち上がれないほどのダメージを受けても 自由な羽を誰かに押さえつけられても 何をやってもダメな今日があっても 全部ひっくるめて力にすれば良い そして 見たこともないような力になれば良い」

う~ん、銀の匙、だな~と(笑)

〔まとめ〕
○分かりやすく普遍的なテーマ性
◎深いのに説教臭くならないバランス感覚
◎良い話なのに綺麗事になり過ぎないバランス感覚
○ラブコメとしても優秀
◎荒川さんの、キャラへの愛情深さ
△原作好きなせいで、ストーリー知っちゃってた(個人的な事情)
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
「リトライ(再挑戦)」や「個性の尊重」といった堅苦しいテーマを、農業や馬術といった牧歌的な雰囲気の中、ラブコメや魅力的なサブキャラクターらを通して、ディープかつライトに描いていく原作者(荒川さん)の力量とバランス感覚の良さ、温かな人柄が光る作品。

(良くも悪くも)過去の延長線上の現在であり、誰もがまだ知らぬ可能性を秘めた未来をもっている。

作品を観ながら、そんな勇気をもらえる名作だ。

レビュタイは、「くず」の「すべてが僕の力になる」の歌詞の一部から。この歌、本当に「銀の匙」のEDにしてもらいたいくらい、歌詞がぴったり♪

本来は☆5で良いのだが、原作を何回も読み返しているため、ほぼ全ての展開、会話が頭に入っていて、(知っているだけに)ストーリーにのめり込めなかったという個人的な事情により(汗) とにかく、傑作!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
断らない男、断れない男w

2話目
副部長、可愛いw 八軒、不憫が似合う男w

3話目
武豊さんも確か、「基本的には騎手は重り(邪魔)」という主旨の発言をしていた気がします。御影、照れてる萌えw

4話目
南九条も良いキャラだよね。八軒の出走順が原作と逆? 説明を省いたからだね。徐々に落ちていくクダリもないし。

5話目
大人も楽しいこと大好き、その通りですね♪

6話目
失敗してもまた跳べるという、馬術の考え方、素敵です。クズイモのクダリと合わせて、主題に繋がるエピソードですね。

7話目
実はラブコメが面白いのも魅力な、銀の匙。雨竜さんが逆転タイムリー打つシーンをカットしちゃうと、最後のエラー、次の大会前のシーンが目立たないんだよな。雨竜さん、好きなのに。

8話目
駒場の悲壮な覚悟。御影家に迷惑かけたくないから夢を諦めるってのが、1段階深い。

9話目
人間を信用か、泣ける。兵どもが夢の跡。夢を大切に、とかそんな安っぽいことじゃないんだよね。

10話目


11話目
つらい過去が過去になったからこそ、中学の友達と話せる。一応、ただいまと言って入る八軒が好き。夢は車の片輪。1度失敗した人間は再チャレンジできないわけじゃない。障害馬術の2度ジャンプ。主題だね。たま子のパンチ(笑) 温かい友情。いや、完璧だろ、これ。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 26
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

やっぱいい作品だなぁ

【短い感想】
良かった。
感想に関しては1期の時とそんなに大きな差はなく、1期が期待に応えてくれるような出来栄えだっただけに、2期も安心して視聴しました。
良い作品だったことに変わりはないのですが、ただ欲が出てしまったというか、やっぱり少しもったいないかなという気はします。
まぁそのへんの愚痴は後の方に書きます。

相変わらずBGMや“間”を効果的に使いますねー。
原作を読んでいた時はあっさり読み飛ばした所が、アニメで時間をかけて描写されることによって、より感動したり、改めて色んなことを考えたりしました。
特に感動したシーンは…{netabare}文化祭終了後の感想ノート
死に物狂いで準備を進めたのに、本番当日に倒れ、何も出来ずに病院で過ごし、帰ってきたところに感想ノート、そこに書いてる「ありがとう」
もうね…ズルい。
ただでもこのシーンのBGM、感動シーンによく流れるジーンとくるやつだし、「ありがとう」という言葉を八軒が見た時にBGM止まるとか…
BGMが止まることによって、その言葉が八軒の心に響いた様子がめっちゃ伝わって来るんですよ。
おかげで感情移入しちゃうわけだから、八軒泣いちゃったら見ている私も泣いちゃうよ…{/netabare}

本当にこの作品は心の真ん中にくるんですよ。
嬉しさも楽しさも悲しさも悔しさも、色んな感情を心の真ん中にぶつけてきます。
2期も素晴らしいアニメだったと思います。


【長い感想】
〇銀の匙アニメ化に対する愚痴
{netabare}深夜アニメの展開に留まってしまうのはやっぱりもったいないかなと。
1期の製作が決まった時、「まだ早くね?原作もっとたまってからでよくね?」とか思いましたが、マーケティング的にはその後も実写化が進んだりと、今が旬ということでの展開なんでしょうね。
ですが、1クールという短い期間、深夜帯という視聴者が少ない時間帯にこのアニメをやるのは非常にもったいない。
もう少し待って、2014年春から1年かけて夕方に放送とかの方がもっとベストな仕上がりになったんじゃないかなーと思います。

私が一番残念に思ったのは、視聴者が減ることよりも、短い尺に合わせて結構カットしてしまったことです。
銀の匙は細部まで作りこまれた魅力にあふれる作品で、小さいコマやセリフにも良い事がたくさん書かれてるんですよ。
この作品でカットしていいシーンなんて一個もない!
銀の匙ってそれくらい言いたくなるような作品です。
だからこそ、尺を十分にとって細かいところまで描写する、丁寧でゆったりとしたアニメにして欲しかったなぁと思いました。
特に2期の最後2話はかなり削ってるし、改変も結構入ってます。
あれは1話、2話で展開していいものではないはずです。
今回のアニメが決して悪かったとは言えませんが、100%、120%のものであったとも言えないかなと。{/netabare}

〇2期お気に入りの話ベスト3
第3位:{netabare}駒場牧場倒産
1期のレビューにも書いたんですが、銀の匙って1話1話が非常に濃くて、思わず笑ってしまうこともあれば、放心状態みたいになることもあるんですよ。
そして原作読んで一番放心状態になったのがこの話。
重いテーマとしては農業、農家の大変さ、失敗、挫折などに留めてきた銀の匙にとって今までに比べればかなり踏み込んだ話。
現実的すぎる、あまりにもキツすぎる話。
かなり思うところがあった話ですが、それで自分に何ができるんだろうと無力な自分を感じてしまいます。
それは八軒にとっても同じこと。
周りの自分よりも農家のことを分かってる仲間でさえ「どうしようもない」と何も出来ないでいる状態で八軒に何ができるという話です。
それでも必死に何とかできないか考える八軒。
一人こっそり抜けて寮を出る駒場を見送りに来たり、駒場牧場の牛が売られていく所を見に行く八軒。
そしてあのセリフ。私が銀の匙で一番好きなセリフ。
「分かろうとする努力はやめたくない」
今までも八軒は分かろうとする努力を誰よりもしてきました。
しかし、本当の現実的な問題、自分には何も出来ないかもしれない問題にぶち当たり、一度は御影の手を引くことが出来なかった八軒。
ここで諦めてしまったり、自分には無理だ、このままでいい、仕方ないと思ってしまう人もいるかも知れない。
「ここでいいと決めてしまう。お前たちはこうなるなよ。」
1期で豚丼を見て言った富士先生のセリフ。
「巻き添え上等!」
覚悟を決めて御影の手を引いた八軒は本当にかっこよかったです!
凄くショッキングな出来事を扱った話ですが、物の見事に捌ききり、八軒や御影が一歩前に進むことができた話となりました。
もちろん駒場にとっても。
自分にとって望んだ形とは真逆のことになったかもしれません。
それでも、何もかも失っても最後の牛乳を振舞った駒場の笑顔は確かに前を見据えてました。
そして、駒場の今後についてはぜひ原作を見てください。
とくに最近サンデーに載ってた話。
あれをアニメでやったら泣く自信あります。{/netabare}

第2位:{netabare}文化祭終了後の二人のやり取り
前述したとおりです。
八軒の気持ちは凄く分かります。
誰も見舞いに来てくれない。
そりゃ文化祭の忙しい時間に見舞いに行くなんて無理です。
でも、冷静じゃないとき、自分の思うように行動ができない時って、人は思ってもないことを言ったり、普段では取りえないような行動、言動をすることがあります。
とくに今回はずっと頑張って準備してきた中で本番何も出来ないという状態。
そしてこういう時って、何気ない一言が心に響きやすいんですよ。良い意味でも悪い意味でも。
だから八軒がノートのありがとうを見て泣き出した気持ちも凄く分かります。
実際こういう現場に出会ったことありますからね。
推薦受験を目前にして、明らかに強がってみせている友達。その友達に大丈夫だよ、不安かもしれないけど自分を信じてって声かけたら泣き出してしまいました。
その子女子だったので、クラスで何言ったの?なんで泣かせたの?って問い詰められたりしたのはいい思い出です。{/netabare}

第1位:{netabare}御影家進路会議
今までずっと言えなかった自分の気持ちをぶつける。
これがどれだけ大変なことか。
この一歩を踏み出す勇気をくれた八軒ってやっぱ凄いと思いますよ。
八軒ってよくよく考えたら、今までの作品の主人公中でもトップクラスの魅力じゃね?と思いますけどね。
さすがに比企谷には及びませんが(笑)
ここで凄いのは、勇気を出した御影、勇気を出させた上に御影家に意見を言った八軒、大好きな馬を全部売ると言ったじいちゃん、そして御影父。
この話は御影父無双と言ってもいいんじゃないかなと。
御影父も娘には農家を継いで欲しいと思っていたはずです。
それでも川原で娘の本来の気持ちを聞いてしまい、無理させていた、自分の気持ちを押さえ込ませてしまったと思ったのではないでしょうか。
そんな気持ちのまま農家を継がせたくないと思ったのではないでしょうか。
だからこそ自分の気持ちを話して欲しいと思ったのかもしれない。
自分の口で言わずに友達に言ってもらうのはズルイんでねぇか?と言ったのも、そのままの意味がありながらも、本人の言葉を聞きたかったからではないでしょうか。
「お前の本気を支えてくれる友達を裏切るような真似だけはするな」
ここで思うことはたくさんあります。
しっかり娘のことを見て言ってくれていること、夢を応援してくれていること、よく拒絶していた八軒に娘を任せたこと、本気に対して本気で返したこと。
最後のはある作品のセリフの受け売りなんですが(笑)
私も御影の夢、八軒の将来、二人の関係をこれからも応援したいです!
御影頑張った!八軒頑張った!お父さんカッコイイ!というこの回が一番好きでした。{/netabare}


【最後に】
アニメで既に原作を読んだ作品を見るということはほとんどありません。
そんな中、めっちゃ熟読している銀の匙、そして咲が今回アニメとして放映されました。
おそらく、原作を読んでいなければもっと楽しめた。
2作品ともこういう感想を強く抱きました。
原作を読んでいれば、どうしても求めてしまいます。
ここはこうして欲しい、ここはカットしないで欲しい、原作はもっと心に響いたみたいな感想をどうしても抱いてしまいます。
批判や批評ってこうやって生まれるんだなぁと感じてしまいました。
まぁ全ての作品が自分好みになるなんていうのは無理な話。
銀の匙2期だって確かに面白かったし、原作以上に感動したシーンもありました。
色々思うところはありましたが、素晴らしい作品だったことに変わりはありません。
これからも原作、そしてアニメにもやっぱり期待したいです。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 22

86.9 13 友情で漫画原作なアニメランキング13位
ガヴリールドロップアウト(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1191)
5680人が棚に入れました
天使学校を首席で卒業した優等生のガヴリール・ホワイトが、下界で人間の学校に通いながら修業するはずだったのに、ネットゲームに夢中になり、歩くのも面倒くさがるなど自堕落な生活を送る……というコメディー。

声優・キャラクター
富田美憂、大西沙織、大空直美、花澤香菜、水瀬いのり、井澤美香子、渕上舞、梅津秀行
ネタバレ

vbkOs43966 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

【胸糞】イジメ肯定アニメ【卑劣】

なんだこの「イジメ肯定作品」ワ!
「弄る」だとぉ~?フザケルンジャナイヨ!
やってることは「苛め」じゃねえか、コノヤローッ!
断じて許せん!
いい加減にぃぃぃせいィィィィィィァ~ッ!!
{netabare}
本作は、
苛める側にとって非常に都合の良いキャラのお陰で成立している、
イジメを肯定するアニメ作品だと言えます

本作には「素直・真面目・不器用な人をからかって笑い者にする様子」が描かれております
不器用な人間を「弄る」という体裁で「苛める」描写があります
イジメの光景を視聴者の皆様に楽しんでもらおう、といった主旨の作品です

えー、わたくしは、
本作のようなイジメ・ギャグ作品が大嫌いであります(笑)
憎んではおりません、単純に嫌いなんですよ
呆れると同時に不愉快でもあり、嘆かわしい
他人を傷つけて笑いをとる行為なんて、面白くもなんともありません
ハッキリいって「芸がない」と言えます

こうしたイジメ・アニメには、一定の需要があるのでしょう
事実、本作を傑作扱いする方もいらっしゃいます

確かに、
イジメをそれと気づかせず巧妙に表現する術に長けている
という点に於いて、本作は傑出しているとは思います
また、
真面目に生きるとバカを見るという皮肉を、
キャラクターの振る舞いを用いて物語っている芸術的に高度な作品だと捉えることもできないことはありません
が、
あまりに都合の良い設定のもとでそれらが描かれている時点で、
評価に値しないでしょう(笑)
ただし、
本作は、オレつえー無双チート作品としては、なかなかに素晴らしい完成度を誇っていると言えそうです

イジメを肯定する作品が存在すること自体は、
社会的に容認・肯定されてしかるべきでしょう(笑)
なぜなら表現の自由とは尊いものであり、
何人たりともオカしてはならない聖域・性感帯だからです
本作のようなイジメを肯定する内容を含んだ反社会的な作品であっても、
その事を理由に排除・弾圧の対象にしてはならないのです
表現されたものがどんな内容であろうとも、
その存在を認めてフェアに扱う必要があるのです
イジメで笑いをとりにくるギャグアニメであろうがなかろうが、関係ありません
観たい人が観て、楽しめる人が楽しんだらいいのです
オトナの嗜みとは、こういうものです()

がヴというキャラは、放っておけば無害な存在ですね
がヴは口を開けば他者を傷つけるような言葉を平気で発する傾向にあるため、
周囲の人々はいちいちがヴに干渉せずに、
放っておくのが最良の判断だと言えるでしょう(笑)
家にいてもらう方が、世のためになりそうなキャラです
ゲームが大好きで四六時中没頭できることはスゴいことなのです
課金ユーザーは企業にとっては有益な存在です
がヴはゲームというヒトの役に立つ趣味を持っているのですから、
ひたすらその道を歩めばいいわけです
無理して家から出る必要はありません
嫌々外に出てバイトなどしようものなら、
店に不利益をもたらすだけで、世の中の役には立ちません
このように考えますと、
ヴィーねというキャラは、いかにも悪魔らしい振る舞いをしていることになるでしょう
なぜなら、
がヴという災いを世に放つために、真面目に率先して行動しているからです
まー、がヴとヴィーねについてはこんなところでしょう(笑)


えー、ところで、
ラフィという「ドエス(笑)」キャラクターの振る舞いには、感心できませんな
人が困っているところを眺めてほくそ笑むなんてのは、
ココロの成熟が未発達な証ではありませんか
このキャラの行為を好意的に受け止めることはできません
なぜなら、イジメを肯定することになるからです
イジメの発生は、苛める側の人間が未成熟であることに起因します
いや、マジメな話ですので、これは(笑)
よく考えてみてください
「この人バカだなァ」と思えるヒトがいたとして、積極的に苛めようとしますか?
大抵のニンゲンは、わざわざ苛めたりはしませんでしょう
つまりは、苛めずにはいられない人間が、苛めを行っているのでございます
したがいまして、
苛められる方にも原因があるなんて考えは、明確に誤っているワケです
苛める側に、100%非があるのです
ただし、苛める側の人間の脳の発達を待っているだけでは、
イジメの期間はイタズラに延長され、
問題は深刻さを増していくばかりです
ですので、
苛められる側に落ち度はまったくありませんが、
苛められている人間にも変化が求められることになります
ま、覚悟を決めて、相手を半○○にするのが、
手っ取り早い解決手段となります
このように、イジメとは連鎖的に悲劇を生み出すシステムであります
ラフィのような人間の振る舞いを好意的に受け取れないのは、このためです

ラフィのような「苛めずにはいられないヒト」は、
他者の境遇を自身に重ね合わせ、
その痛みに共感できるほどにまで、
アタマが発達していないんですわ
言い換えると、
シミュレーションの性能が未開発なまま放置された状態なのであります
つまりラフィは、
未発達が故に幼稚園児の頃に持っていた残酷さを保ったまま、大人になっちまったようなキャラなのでございます
ラフィというキャラは、よほど、
イビツな環境で育ってきたのでしょう
「親の顔が見てみたい」とはマサにこの事でございますなあ
ある意味、被害者であります(笑)


いじる?
いじめる、が正解でしょう

イジルもイジメルも、
他者をからかってバカにするって意味では変わらんでしょうが(笑)

「苛める」を「弄る」に変換することで、煙に巻く作戦(笑)なのでしょうなァ
なるほどね~、コイツァなかなかに狡猾な手口でございますわ
まるで「詐欺師」が用いそうな論調ではございませんか
まさしく、詐欺、詐欺、詐欺であります(笑)
うっかりしてると、騙されますな、これは
お~、怖い怖い
油断できませんよまったく

ところで、人を弄る光景ってのは、実際面白いんですか?って話ですよ
もちろん、そんなのはヒトそれぞれだとは思いますが、
わたしとしては、ちっとも面白くないんですよ
弄られている人間はストレス感じてたりしますので、
やるべきではないんですよ、弄るなんていう卑劣な行為は

たまに、ゲンジツの社会にもいますよね?
「お約束」で成り立っているテレビのバラエティー番組みたいなノリで、
実際に他人を「いじっちゃう」ヒト
しかもそういうヒトって、
「イジリ」を「芸」だと認識しているのか、
「私は相手を上手にイジってあげているんである」
「そんな私はカッコいいんである」
などとカンチガイして、得意気に他人をイジっちゃうんでありますよ
ヤバイでしょ、こういうヒトって(笑)
何より「自分をデカくみせようとして必死」な感じが出ていて滑稽なんですよね
その上「自分をデカクみせようとして小物に成り下がっていることに気がつかない」のですから、痛々しくて見ていられませんよ
泣けてきますでしょう?(笑)
もう、こういうヒトを見ていると、
なんというか情けなくてね、涙が出てきますね(笑)
ニンゲンって面白いナァ~って、感動的ですらあります

ま、弄るスタイルで他人を苛めるヒトってのは、
「洗脳(笑)」されているんですよ、間違いなく
ゲンジツでも夢の中にいるという状態ですから、
ある意味では幸せなヒトなのかもしれませんけどねぇ~

こんな話をしていると、
おいソコのお前!アニメとゲンジツを比較(一緒に)するな糞ゴミヤロウッ!
といったような、鋭いご指摘が聞こえてきそうなものです
はい、まったくその通りでございます
アニメとゲンジツはベツモノでございます
アニメがあくまでフィクションでございますことは百も承知であります
ワタクシはそういった認識を持った上で、
ゲンジツで起きても面白いと思えない事柄をアニメでやられても、
ちっとも面白くないですね~、って話を、しているのでございます
何卒、その旨ご理解いただきたく存じます

~ーーーーーーーーーーーーー

地ッ…さっきから黙ってりゃあいい気になりやがってヨォてめこら…
ネットでしかイキがれねえ、この、イキリ(笑)豚ヤロウがッ…!
ネットでワル(笑)気取るのも大概にせいや
そんなに嫌なら、
観るの「やめろや(ドスを効かせた声)」←(笑) キャー(*ノ▽ノ*)怖~ィ

…ーーーーーーーーーーーーー

あー、いやいや、観ませんよ、こんなヒドイ作品
こっちから願い下げでございます

「イジメを肯定する作品」なんて、
ワタシのジンセイには「不要」ですから(笑)

{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 2
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

駄天使たちに「悔い改めよ!」と誰かさんに言って欲しい。

無気力でバイオレンスな駄天使ガヴリエル、おばかで寂しがり屋の悪魔のサターニャちゃん、心優しい優等生悪魔のヴィネットさん、サディスティック天使のラフィエルさんが繰り広げる、天使と悪魔の賑やかな日常を描くアニメ。上の説明を見てお分かりになる通り、天使と悪魔の役割が概ね逆転してます(笑)

1話では悪魔としての義務を遂行すべく、へっぽこ悪魔のサターニャちゃんがあれこれと小さな悪事を企て、小さな報いを受けるという何となく微笑ましいパターンだけでしたが、2話になるとサターニャちゃんが天使のガヴに意地悪されたり、同じく天使で加虐趣味のあるラフィエルさんにパシリにされたり‥{netabare}3話ではガヴの暴力性が全開し、かなりきつい表現が目立つ様になりました。サターニャちゃん、自業自得な所が無いわけではないのですが、問答無用で腹パンチされたりとか、ドアの下敷きにされて気絶させられ→放置されたりとかはあんまりにも‥。前者は全然、後者も大した悪事を働いて無いのに散々な目にあったサターニャちゃんなのでした。踏んだり蹴ったりでかわいそ過ぎる(汗)
{/netabare}
絵柄がコミカルなのにバイオレンス描写が入っているギャグアニメとしては「キルミーベイベー」とか「バーナード嬢曰く」なんかがありますが、こういうのは暴力や嫌がらせそのものが笑えるのではなくて、主にお調子者のキャラが、積極的に相手を挑発したり悪戯を仕掛けたりして、その結果として手痛いしっぺ返しを受けるという、因果応報の表現がオーバーだったり、意外な形で返って来たりと、当然からは予期しづらい"ずれ"を見て楽しむものだと思うのですが、多分これはバランスの問題で、やり過ぎてもいけないし、少な過ぎてもいけないもので、また相応の報いなら、ギャグでも何でもない普通のお話になってしまいます。本作では1話の時点ではそのバランスの良さが感じられ、素直に笑えたんですが、2話、3話、続く4話となるに従って、サターニャちゃん絡みの大半のギャグが単なるいじめ描写にしか見えず、作風が悪趣味な方向に傾いてきている印象を受けました。

キリスト教の世界観では駄天使ならぬ堕天使という概念がある様に、天使は悪魔に成り代わる存在として知られていますが、作中の天使たちの所業は打算と欺瞞に満ちていて既に悪魔そのもの。

見方によっては、従順である事は怠惰と結び付くし、神の代行者として暴力を振るったり、試練を与えたりする点は天使らしい表現と言えなくもなく、一方で悪魔は人間を堕落させるという※義務に対して忠実であるとされる事もあるので、勤勉なイメージが与えられるというのはあながち的外れではないとも言えます。天使と悪魔の持つ一般的イメージ-良心の担い手と堕落への誘い手-から一歩離れ、それぞれの持つ負の面、正の面を誇張して表現している様にも見えました。

結局の所、天使とか悪魔の設定によってもたらされる性格付けは後天的要素?によって差し引きゼロみたいになっていて、両者とも殆ど人そのものなんじゃないかなって私には思えました。中二病の人に限らず、人間が多過ぎるとか、人間なんて滅んだらいいなんて軽率な言葉を口にする人、ごまんといますし、椅子引いてそこに座ろうとしている人を転ばそうとする人とかもまぁいますものね‥(汗)

今期の似た設定のアニメ、小林さんちのメイドラゴンでは人間社会で生きるドラゴン達の持つ疎外感や肩身の狭さなどがそこはかとなく描かれていましたが、こちらではそういった影の差す描写もなく、ギャップを見せて楽しませる趣向だけが前面に出ている印象でした。
{netabare}
ついでに言うと天使は、天使という名の示す様に、単なる使いで※a意思を持たず、神の代行者として働く存在なので、勝手に終末のラッパを吹く事は出来ないとされています。作中描写を鵜呑みにすれば誤解を生む可能性があるし、文句を言いそうな宗教関係の人とかも出てきそうなのでちょっと危険に感じました。2話でガヴが進路希望用紙に「世界の終わりを告げてみたい」と書くシーンがその該当箇所で、あくまでも希望という事なので私は笑えちゃいましたが‥。このシーンについては常識人の委員長の反応とかイメージ映像とかが逐一面白かったです(笑)

ロボの様な天使を描いた方が良かったとは決して言いませんが、もうちょい天使らしい※b何らかの枷があった方が設定に必然性が加わるし、他の日常アニメとも差別化が図れて良かった気はしました。

※a:聖書によれば敵対者の悪魔ですら、神の許しのもと、人を誘惑し堕落させるだけの存在として描かれている。

※b:神様は何でもお見通しだから、悪い行いをすると頭の中に声が聞こえてきて良心の呵責に苛まれるとか、「悔い改めよ!」とばかりに洗脳光線を浴びて浄化されちゃうとかがあった方がバランスが取れていたのかも知れません。(お約束な感じだし、絵的に色々とヤバイ気もしますけど)
{/netabare}
キャラはかわいいし、日常パートには楽しいところもあるのですが、回を重ねる毎に人(主にサターニャちゃん)をいじめて笑いを取る様な描写が過剰に思えてきましたので次回のお話を見て視聴続けるかどうか判断したいと思います。


5話見終えて、新キャラに天使のタプリスさんが登場しましたが笑わせ方は今までと変わらずでした。

強者であるガヴとラフィーさん(中立だけどヴィーネさんも)、弱者であるサターニャちゃんとタプリスさんのより分けがはっきりし過ぎている為、決まりきった展開が多く、展開に意外性がないのが致命的でした。

子供や動物のたわい無い遊びを見て微笑ましく思うというよりは、ラフィーさんのリアクションを見て分かる様に、あざ笑う類の笑いなので素直に楽しめなかったのだと思います。

サターニャちゃんをおちょくるのに飽きたら、次はタプリスさんと、別の弱者を見つけておもちゃにするというやり方も、いじめの性質に良く似ていて、私にはどこを楽しんでいいやら分からず付いていけませんでした。強者であるガヴとラフィーさんが常に安全で、何ら報いを受けないというのもまた、釈然としない気持ちを募らせる原因になったのだと思います。

いじめ、いじめられる関係というのは、バランスを欠いた人間関係の典型的な例であるという事を、このアニメを通して再確認する思いでした。

キャラデザや声優さんに魅力がある作品だけに残念ですが、私はここで断念です。

※:C.S.ルイス宗教著作集1「悪魔の手紙」参照。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 31

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ガヴリールドロップアウト…そのまんまでしたね。

この作品の原作は未読ですが、放送直前スペシャルが面白かったのとやはり声優さん…花澤さん、アイカツ/ユメちゃん役の富田美憂さん、冴えカノ/えりり役の大西沙織さん、装神少女まとい/ゆまちん役の大空直美さん、とこれだけの声優さんが登場する作品なら視聴すべき…と思ったのがきっかけでした。

放送直前スペシャルで花澤さんのトーンが他の3人とちょっと違う…と思っていましたが、本編を視聴して納得…一歩引いて全体を見ているからだったんですね。

天界にある天使学校を優秀な成績で卒業すると人間界で修行する事を許される…
人間界には天使も悪魔も存在するので、悪魔はどの様なシステムで人間界にいるのかは不明ですが、天界からは学校を主席で卒業したガヴリールと次席のラフィエルの二人が人間界に送り込まれる事になりました。

私は天界を良く知りませんが、少なくても人間界で優秀な天使が堕落するほど天界には娯楽が少ないのでしょう…
天界学校主席卒業のガヴリールがものの見事に堕天して…物語が動いていきます。

この物語のメインキャラは以下の4人です。

ガヴリール(CV:富田美憂さん):人間界の娯楽に吊られて堕天した女の子…天使って堕天すると、性格や夢まで変わっちゃうみたいです。CVの富田さんはアイカツのユメちゃん役を演じていますが、そういう目線でガヴリールを見ると確かにユメちゃんっぽさを感じる事ができた様に思います。

ヴィーネ(CV:大西沙織さん):悪魔なんですが4人の中で一番まっとうな女の子…どちらかと言うと相当良い子で、困った人を助けたりガヴリールの面倒をよく見たり…全然悪魔っぽくないんですよね。

サターニャ(CV:大空直美さん):自称大悪魔を名乗る女の子…若しくは痛い子と言った方が彼女にピッタリかもしれません。
ガヴリールを敵対視するのは、天界学校で主席だったから…かどうかは分かりません。少なくてもメロンパンが大好きで良く買っているみたいですが、殆ど食べた事の無いような…
CVの大空さんは「いなり、こんこん、恋いろは。」で伏見いなりを演じられていますが、はまり役はやっぱりゆまちんだったのではないでしょうか。といちゃんを全力で支えたゆまちん…最高に格好良かったので。
決して大空さんにサターニャが合っていないと思っている訳ではありません。
この物語におけるサターニャの存在はとても大きく、個人的にはサターニャ推しで見ていたので。

ラフィエル(CV:花澤さん):いつもニコニコしていて見た目は柔らかで温厚…でも彼女ほど内面と外見に違いのある人はいないでしょう。全体的に外面は白っぽいイメージですが、時々垣間見える言動からお腹の中はきっとこれでもかっていう位真っ黒なんだと思います。

この4人が織りなす日常…を描いた作品なので物語の抑揚はあまりありません。
あるとすれば、日常に時折天界から外乱が入るくらい…
その外乱に対して如何に人間界での日常を守りきるか…彼女たちが外乱に対して必死になるのはその程度なんですが、いのすけや沢城さんといった声優さんが運んでくる外乱…これが案外と面白いのです。
なので、あまり難しい事は考えず頭を空っぽにして視聴する作品だと思いました。

私はサターニャ推しでこの作品を視聴していましたが、誰を推すかでも評価が変わるような気がします。
ヴィーネも良い子なんですけどね…我が家にいて欲しいのがヴィーネ…外から眺めるだけならサターニャ…私はこんな評価でした。
天使勢…ラフィエルの黒さには時折クスリと笑えましたが、ガヴちゃんはというと…
学生なんだからもう少しちゃんと勉強しようよ…と思わず思ってしまうのは私がおっさんだからでしょう。

オープニングテーマは、「ガヴリールドロップキック」
エンディングテーマは、「ハレルヤ☆エッサイム」
どちらもメインキャラ4人で歌っています。
どちらもカラオケで挑戦済ですが、オープニングの方が難易度が高かった様に思います。

1クール全12話の物語でした。
推しのキャラや声優さんがいるなら、その魅力をしっかり味わえる作品だと思います。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 34

72.6 14 友情で漫画原作なアニメランキング14位
黒執事Ⅱ(TVアニメ動画)

2010年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (806)
5002人が棚に入れました
19世紀後半、英国名門貴族トランシー家。若き当主アロイス・トランシーは生まれてまもなく攫われ行方不明となっていたが、漆黒の執事クロードとともに帰還した。クロードはアロイスに絶対的忠誠を誓っており、広大なトランシー邸の一切を切り盛りしていたが、名前以外はすべてが謎に包まれていた。
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

好敵手の出現で1期より見応えがあった

レビューを書くにあたって少し前に1期、2期を通して再視聴したが、
実は僕の場合、「黒執事」を初めて観たのは2期を放送中だった頃の3話からだった。
そのせいもあってか、2期のほうから先に好きになった作品なので、
原作ファンの方とは、だいぶ観方や感想が違っているかもしれない。

というのもこの2期、原作でも1期でも主役であった執事セバスチャンと
その主、シエルの対抗相手として、原作には無関係の執事・クロードと
その主・アロイスが登場し、物語もオリジナルだったからだ。
で、1期を観た上で思うのは、2期のほうがメリハリあって個人的には楽しめた。
でも2クールかけた1期でのセバスチャンの有能さと、シエルとの信頼関係や
細かな設定、人物関係を観ていないと、1クールで終わってしまう2期に
感情移入しにくくなるので、当然1期を観ておくことはオススメ。

ちなみに1期、2期ともシリーズ構成は岡田麿里。
監督、美術、色彩設定のスタッフは変更になったため、違いは随所に見られた。
どちらが良いとか悪いとかは人それぞれ好みもあると思うけれど、
全体的に観て、1期は日常系的な要素のほうが強く、コミカルなシーンも多かったが
2期は笑える部分をかなり抑えてバトル色を濃厚にし、心理描写はさらに細かく深くなっていた。

個人的にキャラデザはクロード&アロイスのほうが好みだったりして、
オリジナルの新キャラであるクロードを、とことん冷ややかな策士にし、
アロイスの傲慢さとしたたかさ、その裏にある孤独や、絶望感と哀しみを
彼の過去とともに描くことで、1期では感じづらかったシエルの正統派お坊ちゃんの
高貴さが浮き彫りになったし、セバスチャンのちょっと人間味のある愛情や甘さも見えて
奥行きを感じ、特に後半は感情移入しやすかった。

OSTのほうは1期同様、ストラヴィンスキーやマーラー、ヴィヴァルディや
ショパンなどのクラシックをモチーフにしたような曲や、
エニグマのようなグレゴリオ聖歌をベースにした曲がいいタイミングで挿入され、
クールな外見に似合わないド派手なアクションや、
エキセントリックな内面を垣間見せるクロードの動きや、
アロイスの歪んだ人間性を哀しげに見せることに成功していたと感じる。

一方、セバスチャンとシエルのほうは、1期の最終回のその直後がどうなったのか
中盤で描かれており、あぁなるほどそういうことだったのかと納得はできた。
そしてセバスチャンがなぜシエルに固執するのか、その理由もよくわかる。
また、それをクロードやメイドのハンナが察知して企てる数々の
エグい展開はなかなか見応えあったし、これでこそ{netabare}悪魔{/netabare}
と満足できた。

特に9話以降は緊迫感で張りつめ、目が離せなくなる。
{netabare} あくまでも悪魔は悪魔ということか。{/netabare}
ラストに対しては賛否分かれそうだが、僕的には2人のひとつの道筋として
そして、実際あるかないかわからないけど3期を期待できる結び方だったかなと。

それにしても、契約を遂行する忠実さは良しとして、悪魔だろうが人間だろうが天使だろうが
やはり女性の持つ母性愛に適うものはないのかもなぁと、しみじみ感じる2期だった。

ちなみに、あにこれでは別作品として登録はされていないが、
この「黒執事」6話あるOVAがすごく面白いのでオススメ。
不思議の国のアリスをモチーフにした物語があったり、ファントムハイブ家を案内してもらう形で
屋敷内のさまざまな場所のことがわかったり、『黒執事』をハリウッド映画に仕立て上げ
オールキャラが俳優としてインタビューに答えたりするのも笑える。
死神たちの裏側のこともちゃんと描かれてたりして、それも楽しいのだが
一番心に残ったのは、アロイスを主人公にした6話の「蜘蛛の意図」
愛情を渇望する彼の痛い心が、2期を観終えた後だとなおさらせつなく。
そして悪魔に関しては、「悪魔としての悦びは悪魔としての苦しみの先にしかない」
って意味がよくわかる話だった。
もちろん、1期2期を観てないと設定や関係がつかめないので観終わってからが前提。

声の出演は以下の通り。

セバスチャン・ミカエリス : 小野大輔
シエル・ファントムハイヴ :坂本真綾
フィニアン : 梶裕貴
メイリン : 加藤英美里
バルドロイ : 東地宏樹
タナカ : 藤村俊二
エリザベス・ミッドフォード : 田村ゆかり
劉 : 遊佐浩二
藍猫 : 矢作紗友里
ドルイット子爵 : 鈴木達央
アバーライン : 菅沼久義
葬儀屋 : 諏訪部順一
グレル・サトクリフ : 福山潤
ウィリアム・T・スピアーズ : 杉山紀彰
アロイス・トランシー : 水樹奈々
クロード・フォースタス : 櫻井孝宏
ハンナ・アナフェローズ :平野綾

投稿 : 2024/07/06
♥ : 34

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

復讐と陰謀に絡めとられた少年の、気高き魂の行方は。

つい先日、黒執事が連載15周年を迎えましたね♪
おめでとうございます^^

1期で物語が完結したと思っていましたが、
これは1期の続編となっています。

原作とは関係のないアニメオリジナルキャラクターが、
もう一人の主人公として新しく登場しています。

全12話です。


● ストーリー
イギリスの名門貴族・ファントムハイヴ伯爵家。
その当主はシエル・ファントムハイヴ。

まだ幼い当主の彼には、
有能な執事、セバスチャン・ミカエリスがついている。

料理、掃除、身の回りの世話まで、
なんでも彼一人で一流にこなす。

完璧すぎる彼に周囲は驚き、
そんな周囲に対してセバスチャンは冷静に告げる。

「私はあくまで、執事ですから」
「ファントムハイヴ家の執事たる者、このくらいできなくてどうします?」


初めは1期の終わりとのつながりが見えず、
時系列や世界線がわからずに混乱しましたが、

とりあえず1期と同じ、
いつも通りなシエルとセバスチャンの日常。

たとえピンチのオンパレードでも、
セバスチャンにかかればなんともなし。

なんでもできすぎて、もう何ができても驚かないよ。
笑ってしまうけど。笑

ただ解決するだけじゃない。優雅に、気品よく。
伯爵家の執事なのですから♪

5話あたりで、
1期からのつながりとシエルの現状がはっきりと語られました。

2期の大きな特徴としては、トランシー伯爵家の当主であるアロイス・トランシーと、その執事であるクロード・フォースタスが登場します。

この二人はシエルとセバスチャンと同様の関係。
つまり、悪魔とその契約者です。

つらい過去を持つアロイスという人物について。
それに加え、シエルを巡るクロードとセバスチャンの争いが2期の見どころとなっています。

2期もお話はきれいにまとめられていますが、
私は1期の終わり方のほうが好きだったなあ。

2期の方がハッピーエンド色は強いので、
こちらの終わり方のほうが好きだという方がいるのもわかります。

2期の終わり方がセバスチャンにとって幸せなのか不幸なのか、
どちらで捉えるかでも、変わりそうですけどね。

1期で十分物語としてまとまりがあったのに、
わざわざ2期を作ったのは、やはり人気があったから?

オリジナルキャラを用意して、
物語にもそれなりに見ごたえはありましたが、

私の中では“おまけ続編”という印象でした。

1期の美しいラストを覆してまで製作されるべきものだったのかは、
やや疑問が残っています。


● キャラクター
1期に引き続き、
シエルとセバスチャンの関係は安定です。

偉そうでわがままなシエルの要求に、
完璧に答えていくあくま(悪魔)で執事なセバスチャン。

シエルの周囲の人たちも、
シエルを愛していて、温かいです。

対して、
2期で登場したアロイスがひどい…。

彼の生い立ちを知ると仕方がないと思うところはあるのですが、
彼の乱暴でわがままな性格がどうも好きになれませんでした。

彼と比べると、
シエルが優しい人に見えるから面白いですね。

普段はぶっきらぼうなシエルの優しさが、
はっきりと浮かび上がってくるw

新執事のクロードは眼鏡イケメンキャラでしたが、
私はセバスチャン派でした。

2期で天使なのは、
アロイスの弟のルカだけです。

ルカの笑顔、可愛すぎる…。


● 音楽
【 OP「SHIVER」/ the GazettE 】

1期と似た雰囲気のOP。

ヴィジュアル系バンドの曲、
この作品には合いますね^^


【 ED「Bird」/ 松下優也 】

OPとは反対に、
こちらは優しい曲。

包み込む愛を連想させます。

包み込まれているのは、
シエルなのか、アロイスなのか…。


【 特別ED「輝く空の静寂には」/ Kalafina 】

最終話など、山場となる回で使われたED。

私はこの曲が一番好きでした。


● まとめ
セバスチャンのイケメンさとありえない芸を楽しむのが、この作品のユニークポイントであり、

シエルの復讐に関わってくるところがシリアスポイント。

このユニークさとシリアスさのバランスがよいと思う作品ですが、
今回はシリアスの方にやや傾いていたように感じます。

もちろん、ユニークポイントもちゃんと描かれていて、
そこは楽しませてもらいました^^

原作を読んでいないのでアニメでのみの印象ですが、
この作品は1期で満足かも。

1期だけでは物足りない、もっと見たい!という方に向けた2期かなと思いました。

3期は2期とはつながりがないようなのですが、個人的にはその方が楽しめそうなので、そのうち3期も見てみたいと思います。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 12

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ・・そして、OVAは最高だったのである・・

1期に引き続き~なんて思いきや、
1話を観てみると・・「シエル&セバスチャン」が出てこない(;゚Д゚)
いきなり始まる「謎の執事と、謎の少年」の話。
しかもグロ健在?むしろひどくなってない?
「謎の少年」がメイドを目潰し!(σ´∀`)σ(*□*;)ギャ
これは・・完走出来ないかもしれない・・
と思いきや、颯爽と登場セバスチャン♫
やはり主役は変わらない事に安心し視聴継続しちゃって下さい♪

そうなのです、2期からは新しく「トランシー家」が加わります!
なので1期の「裏家業」とは違い、
「トランシー家」との話が中心になります!
トランシー家の当主「アロイス」・(あくまで)執事「クロード」
は執拗に「シエル&セバスチャン」を狙います( >_[・]) ロックオン
それは何故か・・という所がみどころになって来るのではないかと・・
しかしっ、やはり私が一番に楽しみだったのは、
オカマ死神「グレル」とセバスチャンの掛け合いですかねw
いや~何度観ても飽きないわぁww
\(・д\)ソレハ(/д・)/オイトイテ(グレル再度登場しますので・・w)

そして、注目すべき所は普通なら見逃す「アイキャッチ」
それぞれのキャラがタロットカードを正位置と逆位置で持っているのが印象的でした☆
カードの意味=ストーリーになってるようで、
詳しい方はそこも注目してみたら面白いと思います!

そして次回予告が面白いですね(・∀・)ニヤニヤ
セバスチャンが甘ぁーい声で色々やってくれます!

今回の新キャラの声優、
アロイス役には「水樹奈々」サン。個人的には・・合ってなかった・・かな。
クロード役は「櫻井孝宏」サン。
「イエス ユア ハイネス」が某ギアスのスザクとかぶったのは私だけ?(´・ω`・)エッ?w

1期と違い12話完結で完全オリジナルストーリー
なるほど・・って感じでした。
何で作ったんだ?とまでは言いませんが、
無くても良かったとは言えます・・
3期があってもおかしくないような終わり方。
私はあの終わり方には満足行きませんでした!
「あくまで私の意見ですが、ね|ω・`)」

しかーし、ここで終わらないΣ(*´∀`*;)ドキッ!!
私はレンタルで視聴したのですが、
OVAが収録されていて、ある意味そっちの方が面白かったとも言えます♫

①「シエル イン ワンダーランド(前・後編)」
黒執事版「不思議の国のアリス」ですね~☆
アリス=シエル・衣装が可愛すぎるぅ~(*´ω`)
白ウサギ=セバスチャン・うさ耳(*´ω`)
チシャネコ=グレル・猫耳(*´ω`)
他キャラもたくさん登場!黒執事の注目どころ、衣装が可愛すぎる作品です♥

②「ファントムハイブ家へようこそ」
うぉーーーーーー(゚∀゚)これは自分がファントムハイブ家へ行った感覚になれます♪かわゆいエリザベスのお友達として☆
セバスチャンが手を取ってくれます、シエルが歓迎してくれます、
ソウマに「可愛い」と言われます・・しかし、私には「ある計画」があるんです・・・

③「MAKING OF KUROSHITSUJI2」
黒執事の裏側・・登場人物達が役者のように私服でインタビューをうけたり、NGシーンだったり、グレルが「スッピンを映さないで!」と怒ったり、TVショッピングだったり・・アニメなのに、アニメじゃない・・こういうの好きです(。◕‿◕。)

④「死神ウィルの物語」
事前情報あったので、ウキウキで視聴♪
ウィルとグレルが新人死神に死神派遣協会を案内しながら
2人の過去をご紹介☆
こんな初々しい時期があったのか(*´∀`)
そして、メガネ課?死神にはメガネが必須アイテムらしいです♫

⑤「蜘蛛の意図語」
・・トランシー家の人物紹介?
とりあえず、使用人の3つ子が笑えます( ゚∀゚)アハハッ

Ⅱに満足いかなくても、これを観ればきっと満足出来るはずですよー!黒執事ファンなら是非♥

投稿 : 2024/07/06
♥ : 26

85.4 15 友情で漫画原作なアニメランキング15位
女子高生の無駄づかい(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (833)
3328人が棚に入れました
ちょっと残念な女子が集う、さいのたま女子高校を舞台に、とてつもないバカ・田中(通称:バカ)、アニメや漫画を愛するオタク女子・菊池(通称:ヲタ)、いつも無表情でロボットのような少女・鷺宮(通称:ロボ)を中心に、個性豊かで魅力的な仲間たちが、女子高生というキラめきに溢れた青春を無駄に浪費していく抱腹絶倒のJK学園コメディが今、幕を開ける!

声優・キャラクター
赤﨑千夏、戸松遥、豊崎愛生、長縄まりあ、富田美憂、高橋李依、佐藤聡美、M・A・O、興津和幸
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

タイトルなし

あだ名がみんなに浸透しているのが凄い。田中のこれは許せる枠結構言われたら傷つくよな。バカもどうかとは思うけど。
一番笑えたのはショッピングモールのゲーセンで寝そべって動かなくなったシーン。{netabare}掃除のおじさん連れてきて、てこの原理とか爆笑必至。{/netabare}
留年回避の勉強会は大変そうだった。暗記パン食べて生活しているのか。しかも、精力剤でぎんぎんに。

ヲタが腐っているときの目は印象的。一番まともと見せかけて美味しいもの食べるときはうるさいし、そこまでまともな奴ではないような。11話が凄い良かったなあ。{netabare}憧れのPが担任って少しショックもあるけど、夢を再認識できた。まずは膝が曲がる絵を描かないとね。膝が曲がらない呪いは辛い。{/netabare}

おばあちゃん子のロリ可愛い。やさぐれようとしてもメイクをしようとしても失敗して空回り。素のままでいいぞ。

ヤマイは中二病こじらせ中。包帯かぶれが大変。{netabare}顔はめパネルに頭がはまって抜けなくなったままバカと登校するのあほすぎて笑ってしまった。{/netabare}

リリィは男が苦手。もとい触るとぶつぶつが。{netabare}バカは男性ホルモンに溢れているのかゴライアスガエルみたいな感触なのかリリィに蕁麻疹を出させる特殊能力を備えている。{/netabare}まじめのことが好きなのかな。想いは通じてないけど。

まじょはスプラッターとか魔術的なのが好き。そんなに印象に残ってない。

鷺宮まさかの文系かあ。微生物大好きだからどう考えても理系じゃね?結局どの道に進みたいんや。実は文学少女?それとも、文学的に微生物学者?それとも、原作者の中に女性は文系という偏見が?だとしたら酷いですね。考えすぎとは思うけど。

色々と笑わせてもらえた作品だけど、あそびあそばせの上位互換ではないという印象。女子校は男子校と似たようなものだから、さらに暴れてもらいたい。

OP
輪!Moon!dass!cry! 歌 田中望(赤﨑千夏)、菊池茜(戸松遥)、鷺宮しおり(豊崎愛生)
ED
青春のリバーブ 歌 田中望(赤﨑千夏)、菊池茜(戸松遥)、鷺宮しおり(豊崎愛生)
さいのたま女子高等学校 校歌
OPはカレーが食べたくなるBGM。独特すぎる。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
浪費する、青春──。 WEBコミック誌「コミックNewtype」で大人気連載中の学園ガールズコメディが待望のTVアニメ化決定!ちょっと残念な女子が集う、さいのたま女子高校を舞台に、とてつもないバカ・田中(通称:バカ)、アニメや漫画を愛するオタク女子・菊池(通称:ヲタ)、いつも無表情でロボットのような少女・鷺宮(通称:ロボ)を中心に、個性豊かで魅力的な仲間たちが、女子高生というキラめきに溢れた青春を無駄に浪費していく抱腹絶倒のJK学園コメディが今、幕を開ける!


第1話 すごい
かつてとあることをきっかけに何となく疎遠になってしまっていた田中、菊池、鷺宮の三人は、偶然にも同じ高校に進学したことによって再会を果たす。久しぶりに会う旧友を前に、ぎこちなさを隠せない菊池だったが、昔と何一つ変わらない田中と鷺宮のやりとりを見ているうちに、自然とツッコミを入れてしまう。クラス分けでも同じクラスになった三人は、そのまま入学式に出るが、途中から何やら落ち着かない様子の田中。入学式を終えて、教室へと向かう途中で、田中は取り返しのつかない失敗をしてしまったと話し始める。

第2話 まんが
クラス全員にあだ名をつけるという田中の試みによって、菊池はヲタ、鷺宮はロボ、そして田中自身はバカというあだ名が定着したある日の日曜日。ヲタはベッドに寝転びながら、低所得Pの新曲を聞いたり、アニメを観てみたり、漫画を読んでみたりと、週末を満喫していた。バカから暇過ぎるからという理由で、大量に送られてくる自撮り写真を完全に無視して、趣味を謳歌するヲタは、いつか自分も有名になって夢の印税生活をしてやると奮起し、描きかけで止まっていた自らの漫画を描き始める。

第3話 わすれもの
百井咲久は、その可愛らしい見た目から、周囲にいつも小さくて可愛いと言われ続けてきた。自分の容姿にコンプレックスを抱き、グレてやるとまるで尖ったナイフのように生きているのにも関わらず、周囲の反応は変わらない。そしてバカにロリというあだ名をつけられてしまい、事あるごとにあだ名を連呼されることに怒ったロリは、もうバカとは口を聞いてやらないと宣言するが、バカの巧みな誘導によって、つい返事をしてしまう。さらにはバカの嘘にまんまと騙されてしまい、ロリはバカに対して最高の悪口を言うのだが……。

第4話 まじめ
高校受験当日、高熱をはじめあらゆる体調不良によって、志望していた高校に落ちてしまい、さいのたま女子高校に入学することになったマジメこと一奏。辛い3年間が始まると落ち込んでいたマジメだったが、入学式のクラス分けが貼られた掲示板に、ずっと憧れていた鷺宮しおりの名前を見つけ、奇跡が起きたと喜ぶ。しかし、そんな喜びも束の間、中学では一度として崩れなかったロボの表情が、バカによっていとも簡単に崩されてしまったのを見て、衝撃を受けるマジメ。マジメはどうにかロボとお近づきになろうと、バカの観察を始めるのだが……。

第5話 りりぃ
バカたちのクラスに転入生がやってきた。転入生の名前は染谷リリィ。さらさらのロングヘア、ぱっちりとした大きな瞳、瑞々しくぷるんとした唇、扇情的な隆起を描く豊かな胸、きゅっとした細い腰に、すらりとした長い足、そして透き通るような白い肌という、リリィの完璧な美少女ぶりを見て、ヲタは思わず格差社会かと叫んでしまう。リリィはにっこりと微笑んで、自己紹介をするのだが、その内容が好き嫌いのくだりに入ったとき、その可憐な容姿からは想像もつかない斜め上の言葉が次々と飛び出していき……。

6. まじょ
ファミレスで、いつものようにバカのすごい話を聞いていたヲタとロボ。そんな三人に久条琥珀という見知らぬ少女が話しかけてくる。琥珀の話によると、双子の姉である翡翠が、バカたちと同じさいのたま女子高校に通っているのだが、とある事情で数えるほどしか学校に行っていないらしい。このままでは出席日数が足りずに、退学処分になってしまうかもしれない。翡翠にどうにか学校に通ってもらうため、バカたちに翡翠と友達になって欲しいという。話を聞いたバカたちは、快く友達になることを引き受けるのだが……。

7. やまい
屋上の給水タンクの上に座って、人間はもっとプライドを持たなければならないとつぶやくヤマイ。そんなヤマイに話があるから降りてこいと言うワセダだったが、ヤマイはワセダの言葉には屈しないと返す。しかし、ワセダが内緒で饅頭を一つやろうと言うと、あっさりと降りていき、いつものごとく進路指導室へと連れて行かれる。ワセダはヤマイの包帯がいつもに増して多いことを心配していて、いったい何があったんだと問いかけるが、ヤマイは大したことじゃないから案じるなと反論し……。

第8話 みずぎかい
ある夏の昼下がり、ファミレスに集まっていたバカ、ヲタ、ロボの三人。するとバカが、もしかして人生で一度きりの16歳の夏休みを無駄に過ごしている自分たちは、ものすごい贅沢をしているのではないかと話し始め、さらに女子高生が水着で武装すれば無敵じゃないかと語る。このあたりに海はないと返すヲタに、電車に乗ればすぐ海に行けるし、なんだったら海外でもと言うバカ。すかさずそんな金はないとヲタに一刀両断されるバカだったが、都合良く福引きで特賞が当たるなんてこともあるかもしれないと言い、三人は量販店に向かう。

第9話 おしゃれ
ある日、スーパーで買い物を終えたロリは、帰り道で同級生をいじめている小学生たちを見かける。彼らにいじめをやめるように注意をするロリだったが、小学生たちは言うことを聞くようなそぶりもなく、ロリに対してどこの小学校に通っているんだと凄む始末。小学生に間違われたことに憤慨し、自分が高校生であると主張するロリ。しかし、小学生たちはロリの言うことをまるで信じようとしない。高校生ならもっと胸が大きいはずだと言われたロリはショックのあまり、買い物袋を落としてしまい……。

第10話 ろぼ
廊下の掲示板に張り出された2年生に進級したときのコース分け。事前に文系か理系かを選択し、そこには選んだほうが記載されているはずにも関わらず、バカのところには未定と書かれていた。まだ進路希望の紙を提出してなかったのかと聞くヲタに対して、ちゃんと出したはずと答えるバカだったが、そこにワセダが現れ、お前は進路希望を意味を理解していないと、バカを進路指導室へと連れていく。進路指導室から教室に戻り、貴重な休み時間が減ったと喚くバカに呆れるヲタ。そしてふとしたことからバカとヲタの喧嘩が始まってしまい……。

第11話 ゆめ
年末が近づいたある日、机に向かって漫画を描いていたヲタだったが、中々アイディアが浮かばずスランプに陥ってしまう。気分転換をするために、低所得Pの楽曲を聞き始めたヲタは、こんなに素敵な曲をどうやって作っているのか、作っている人はどんな人なのだろうと恋にも似た思いを馳せる。どうにかしてこの熱い思いを届ける方法はないかと考えているうちに、ヲタはかつて歌ってみたをやるために、機材一式を買い揃えていたことを思い出す。一度は難しくて挫折してしまった歌ってみただったが、低所得Pに気持ちを伝えるため、ヲタは再び歌い始める。

第12話 なかま
年明け早々にワセダから、今度の期末で相当頑張らないと留年してしまうことを宣告されたバカ。どうやら1教科でも赤点を取ったら本当に留年してしまうらしい。落ち込むこともなく笑いながら、ワセダから留年するかもしれないと言われたことをヲタやロボに話すバカに対して、ヲタは一つも笑えないと返す。さらにマジョからも占いの結果が良くないことを示していたと言われるが、どこ吹く風のバカ。どうやら以前からとっておきの勉強法を実践しているから、何の心配もないと言うのだが……。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 16
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おバカすぎる女子高生の日常アニメ

とある女子高の個性的すぎる女の子たちのおバカすぎる日常のお話。
毎話のタイトルが、その話のメインキャラのあだ名が特徴になることが多いみたい。
いつのまにか、今期アニメで一番楽しみなのはこれになってました。
最初は面白そうなアニメだなあ、と見始めましたが、最終話まで見て、これはなかなかの良作だと思いました。
OPは妙に耳に残る良曲でしたし、EDもいい曲で良かったです。
ホント2期やってくれないかな。。またバカたちのおバカな日常が見たいです。
最終話まで見てから、あらためて1話を観てみました。冒頭のヲタのアルバムを見るシーンや、バカ、ヲタ、ロボが入学の日に再開するシーンに思わずじわっときました。その後の話も最初観た時よりも面白く見れました。これ、意外と2周目の方が楽しめるかもしれないですよ!
以下、各話のレビューです。

1話「すごい」。{netabare}田中(バカ)メインの話。
すごい女子高生ってなに(-_-;)家族が裸族とか田中アホすぎw
「それでも町は廻っている」の歩鳥を数倍アホにした感じ?
まさに「バカ」って感じ。でもこういうキャラ好きだなあ(*^_^*)
他の登場人物もみんな一癖あって面白い。もちろんワセダもね。{/netabare}
2話「まんが」。{netabare} 今回は菊池(オタ)メインの話かな。
パセリ丼ってどんなん(-_-;)パセリ嫌いにはありえんわ。。
鷺宮(ロボ)の漫画評ズレてる分だけえげつない。。ヒザ曲がらないとか(-_-;)
くすっと笑えるネタはいくつかあったけど、1話に比べてちょっと落ち着いたかな。
一番笑ったのは、山本(ヤマイ)とワセダの絡みかなあ。ヤマイ回が楽しみになりました♡{/netabare}
3話「わすれもの」。{netabare} 今回は百井(ロリ)の話かな。
バカは相変わらず、すごいを連発。心臓を守るために胸毛必要って(-_-;)
ロボは相変わらずマイペース。この2人を足して割れば良くなる・・わけないか(・_・;)
ロリ今でもサンタさん来ると思ってるんだね(*^_^*)かわいいなロリ。
はじめてのおつかいみたい。。気持ちも行動も見た目も小学生なんだね。
でも買い物でお金が足りなくてお肉よりもお菓子を選ぶとか、小学生というか幼児レベルだよ。。
バカ、床に寝て張り付いて離れないとかバカというか幼児レベルでしょ(-_-;)
バカって相手かまわず誰にでもバカみたいに接するんだね。お前も幼児か!と言いたい。。
今回はロリ回に合わせたのか、幼児っぽいギャグが多かったかも。。{/netabare}
4話「まじめ」。{netabare}今回は一(マジメ)の話だね。というかタイトルまんまだし。
バカ、いつも同じようなすごい会話してんのね。これ毎話冒頭のテンプレなのかな。
ロボに対して密かに憧れてるマジメ。何か勘違いしてるような。。
バカはポッキー口で大量に咥えたり、友達のジュースに細工するとかやってることが子供すぎ。
ロボと仲良くなりたくて、バカ観察ノートをつけてるマジメ。
でもバカが文字を見ると眠くなってノート読まれなくて良かったね。
ハゲカツラかぶって登校する女子高生いたら面白い超えて変人だわwでも笑った(^O^)
あと学校に培養してる菌が入ったシャーレを持ち込んでるロボはやっぱり変人だと思った。。{/netabare}
5話「りりぃ」。{netabare}今回のすごい話なんだろと思ってたら・・バカらしいなー(-_-)ロボは無駄に知識すごいし。
今回は・・ん?転校生の話なの?変化球きたな。女の子とオスって露骨すぎ(-_-)
そんなリリィにお菓子食べながらだいぶ変わってる奴だなと面と言えるバカもだいぶ変わってると思うよ(^O^)
リリィはバカが苦手なんだね。でワセダに訴えて席替えしてもらうリリィ。
リリィのキャラってヤな感じだけど、バカたちにいじられ役になると面白くなるかも。
何か今回はメイン話よりも、ロボがさりげなく実験やハンダ付やってたり、ヤマイが木に登ってたりしたとこはくすっと笑えたかな。ED後のヤマイとワセダの面談もね♪{/netabare}
6話「まじょ」。{netabare}3年ものの食パンって中学の頃から保存してたのかよwキモすぎでしょ(-_-)
あれ?また新キャラ?今回はどうやら翡翠(マジョ)の話。不登校の子なのかな?
というか、ホルマリンの瓶が並んでる部屋って(+_+)
バカの誰でも平気に会話できるとこはいいとこだね。おかげでマジョはバカたちと友達になれて。
わかってくれる人だけ大事にすればいい・・ロボいいこと言うね。
恋愛映画を観るマジョ姉妹とロリ。三者三様の感想が面白い(^O^)
ヤマイって高いとこが好きなんだね。木とか下駄箱の上とかw
マジョがロリをほのぼの映画に誘うけど・・(゜o゜){/netabare}
7話「やまい」。{netabare}オタの挙動からパンツの話を思いつくバカってすごいな。
今回は私待望のヤマイの話。まずは安定のワセダとの絡みから。
まんじゅう1つで陥落するヤマイの信念。。肌弱いのに包帯巻いてあせも誘発ってバカだ(-_-)
ダイオウグソクムシ娘のぬいぐるみ・・キモかわいいから意外と人気でるかも。私はいらないけど。
マジョ妹の部屋も真実の口のレプリカ飾ってるとかなかなか。ガスマスク持ってるマジョには負けるけど。
カラコンすると充血はあるあるだよね。目には良くないけど。
マジョのガスマスクをメ○カリで入手して学校に持ってきてかぶるヤマイ。
マジョからガスマスクの由来を聞いて引くヤマイ。マジョの話はヤマイと違ってガチ話だからね。
とここまではいつもの感じだったけど・・!
ははは(^○^)なにこのヤマイ鹿とバカコアラ!おかしすぎる。。お茶飲んでたら絶対噴きだしてたわ!
しかも首が抜けなくなってそのまま2人で学校に行くとか、ワセダが一緒に記念撮影するとかもうね。。
バカの一本締めとか、さいのたま校歌とかも面白かった。{/netabare}
8話「みずぎかい」。{netabare} ヲタ意外とスタイル良くてびっくり。
今回はサービス回なのかな?というかずいぶんストレートなタイトルだな(-_-)
ロリが忘れたスマホを取りに夜の学校に行くけど、なぜかみんな学校にいるしw
あれ?屋上のプールあんなに汚かったのに綺麗になってるし。バカたちが掃除したの?
で急に雨が降って濡れるみんな。あーここでマジメの濡れるのが好きネタが来るとはうまいなあ。
なんで学校に水着が置いてるのか知らないけど、水着に着替えるみんな。
マジメもスタイルいいんだね。バカが胸大きかったのは意外だった。
ヤマイは相変わらず高いとこが好きなんだね。
翌日、バカがまたプールに行ってみると・・ってえーーっ!そういうオチ!?だから話が出来すぎてたのか。
結局ヲタ以外のスタイルはバカの妄想だったってことね(-_-;){/netabare}
9話「おしゃれ」。{netabare}んー。今回もある意味サービス回なのかな?
ロリのまゆげボーンは笑った。なぜそうなる(-_-)しかも鉛筆で書いてるとか。。
着せ替えロリ人形可愛いかった(*^_^*)
なるほど。百合=Lilyなんだ。今頃気づいた。。
今回はあまり笑えるところが少なかったけど、かわいい子とか百合好きの人は面白かったのかな。{/netabare}
10話「ろぼ」。{netabare} なんでロボくち動かしてんの?動画ミス?と思ったらガタンゴトンて(-.-)
今回はロボの話。そういえばまだやってなかったんだね。
ぷちぷちとか鉛筆けずりとか糸通しとかで、はあっ♡となるバカ。バカらしくない声色出して笑った。
そんなバカたちをうまくとりなすロボってすごい。
そんなロボがバカとヲタと一緒の高校を選ぶくだりはちょっとじわっときた。
ヲタが大好きな低所得Pってワセダだったんだね。それヲタが知ったらどうなるんだろ。{/netabare}
11話「ゆめ」。{netabare}ワセダの話から始まったけど、今回のメインなのかな?
ヲタが憧れてやまない低所得P。ボカロPの即売会に出店したワセダ。そこにヲタが逢いに向かって。。
今日のヲタかわいいな。そして変装?したワセダに自分の想いを打ち明けるヲタ。
そして、ワセダもヲタを追いかけて、自分が低所得Pだと打ち明ける。。ショックを受けるヲタ。
でも・・あらためて自分が低所得Pが好きで憧れてる気持ちを再確認して自分も漫画家を目指そうとするヲタ。
なんだろう。。美容院のおじさんとか、即売会のぴーなっつおじさんの難解例えとか笑える要素はあったけど、今回の話はじわっときてちょっとうるっときてしまいました。。{/netabare}
12話「なかま」。{netabare}あれ?今回はすごいアバンないの?
タイトルからして、今回が最終話なのかな・・・ちょっと寂しいな。
こたつでみかん食べながらのゆるーい会話いいね。
バカがワセダに次の試験で赤点とると留年だと告げられて(゜o゜)
ヲタやマジメが勉強を教えてあげることになるけど、バカのマジボケがバカらしくて笑った。
勉強が嫌になって学校をサボってなぜか養豚場でバイトしてるバカ。でもなぜ養豚場?
ブタがそれぞれ各キャラの声でブヒブヒ鳴いてるし。
その中でヲタとロボとのイイ話が展開するけどブタの声がうるさくてイイ話がぶち壊しw
そして年度が変わり、2年になったみんな。またワセダが担任なんだ。あれ?でも・・
バカがロボだと思って話しかけてる人はよく見ると良く似た別人だし、ヤマイは異世界だと騒ぐし(-_-;)
ワセダがおじいちゃん先生になってたとこは笑った。。でもあの席よく空いてたな。
と思ったらロッカーからピンク髪の子が出てくるし(゜o゜)
謎の新キャラ?こ、これは2期の伏線・・・じゃないよね(・_・;)
ラストはいつものバカのすごい話で締めくくり。。あーもうこれで終わりなんだよねー・・・{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 37
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「キャラを丁寧に描き、シナジー効果で威力を倍増」→日常系コメディの鉄則を体現した優秀作

【レビューNo.24】(初回登録:2023/1/28)
コミック原作の2019年作品。全12話。
「【レビューNo.4】『4人はそれぞれウソをつく』」のレビューで本作に触れたので、ちゃんと
レビューしておこうと。

(ストーリー)
バカ・ヲタ・ロボ(あだ名)は幼馴染であったが、いつの間にか疎遠になっていた。
そんな3人は女子高で再会を果たす。しかしここには他にも個性あふれる面子がそろっていて・・・
再びつるむことになった3人を中心に、いろいろと残念な女子高生たちが「無駄づかい」の日々を
過ごしていく。

(評 価)
・「日常系コメディは『キャラが命』」をしっかり理解している
 日常系コメディでは際立った設定や仕掛けがないため、彼女たちの会話劇が作品の中心となります。
 だからこそ登場人物たちがしっかり「キャラ立ち」しているかが、作品の「生命線」となります。
 この作品は本当にそこを理解しているなっと。主要キャラ3人は
  ・バカ:説明不要
  ・ヲタ:{netabare}漫画家志望でBLが大好きなヲタク{/netabare}
  ・ロボ:{netabare}いつも無表情で感情表現が乏しい{/netabare}
 この「あだ名」が秀逸な仕掛けで、このあだ名だけでそれぞれがどんなキャラなのかが大体わかる
 ようになっています。サブキャラも
  {netabare}・ロリ、ヤマイ(厨ニ病)、マジメ、マジョ、りりィ(本名だが百合女子を暗示){/netabare}
 とバラエティ豊かにしっかりとキャラ付けされています。
 皆かわいい(除くバカ?)のに「残念女子」です。でも「残念さ」の『さじ加減』がまた絶妙です。
 個性を強調するあまり過剰な設定をする作品も多いですが、この作品は全体調和を考慮し程よくバラ
 ンスが取れています。バカが暴走して多少はみ出すところもありますが、ヲタやロボがきちんとフォ
 ローするので作品としてしっかり収まるよう構成されています。

・10×10=100 シナジー効果で威力倍増
 ストーリーとしては、序盤は主要キャラ3人が各サブキャラと絡み、サブキャラを視聴者に印象付け
 ながら各々の魅力を引き出していきます。その過程が丁寧で好感が持てます。キャラが増えていくと
 「主要キャラ×サブキャラ×サブキャラ」「サブキャラ×サブキャラ」
 との掛け合いになっていきますが、誰かの個性のボケに対し誰かの個性できちんと受け止め、投げっ
 ぱなしで終わらせない。ギャグ展開の基本ですが、これができていない作品が意外と多いです。
 (特に受けが雑な作品が多い)
 だからそこにシナジー効果が生まれ、「このキャラとこのキャラでこういう面白さに発展するのか」
 というエピソード展開が可能となります。「10+10=20」でなく「10×10=100」となる仕掛けです。
 それも序盤で視聴者にキャラに対する愛着がわくよう、丁寧にキャラを印象付けているからです。
 「キャラを大事に扱いそして育てていく」基本的なことですが、それをしっかり実行しています。
 あと生徒間だけでなく、担任(ワセダ)等の個性ある教員も登場して、エピソードに幅が出るような
 工夫がなされています。

・意外な終盤展開
 本作は彼女たちの「無駄づかい」の日々を描いていきます。4コマ漫画原作らしい小気味いいテンポ
 で日常コメディが展開されていきますが、
 {netabare}
 11話で「ワセダ×ヲタ」でヲタの成長物語を、最終話で「バカ×ヲタ・ロボ」の友情物語が描かれて
 います。最終話でのヲタのセリフ
 {netabare} 
 「あいつ(バカ)とつるんでいるのは、もしかしたら自分より下がいるっていう安心感を得たいから
  なんじゃないかって」→そして彼女は何を思うのか・・・{/netabare}{/netabare}

 これらもこれまでの日常系コメディからの積み重ねがあればこそ活きる展開です。
 でも最後はこの作品らしい締めで、きちんとコメディ作品として終わらせてくれます。

「【レビューNo.22】『月刊少女野崎くん』」でもレビューしたように
 ・王道パターンを丁寧かつ全力でやる。
 ・サブキャラも丁寧かつ魅力的に描き、キャラを育てていく。
 ・それをテンポや演出等で効果的にアニメとして面白く魅せる。
本作品もその基本を忠実に守り、しっかりとした面白さがある作品に仕上がっています。
特にこの作品はキャラが育ってきてこそ、その本領を発揮します。
だから序盤はバカのイラっとくる言動やスポットの当たるキャラの好き嫌いにより、イマイチという
感想を持つかもしれませんが、5話ぐらいまで温かい目で見守ってやってください。中盤以降期待に
応えてくれると思います。

OPは歌詞も曲もイミフな魔訶不思議な感じで、それに中毒性を感じる人も多いようですね。
EDはキャラソンで「青春のリバーブ」→「残響」という意味らしいのですがさてさて・・・

(追 伸)
この作品を観ていただければ「【レビューNo.4】『4人はそれぞれウソをつく』」のレビューで少し
辛口めいた感じだった理由が分かると思います。あの作品はあの作品なりの良さはあるんですが。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 12

75.3 16 友情で漫画原作なアニメランキング16位
citrus(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (522)
2121人が棚に入れました
ギャルだけど初恋も未経験なjk・柚子は、親が再婚した都合で女子高に編入することに。彼氏ができない!と不満爆発の転校初日、黒髪美人の生徒会長・芽衣と最悪の出会い方をする。さらに、義理の姉妹になった芽衣と同室で生活することに・・・!?

声優・キャラクター
竹達彩奈、津田美波、藤井ゆきよ、久保ユリカ、井澤詩織、葉山いくみ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

純情ギャル×黒髪生徒会長=×××

この作品の原作は未読です。
原作の掲載誌は「コミック百合姫」で、これまで「ゆるゆり」「犬神さんと猫山さん」「捏造トラップ-NTR-」などを輩出してきた雑誌です。
2018年春アニメで放送が予定されている「立花館To Lieあんぐる」もこの雑誌からの作品になります。

そしてこの物語の主役を演じるお二人…あやちと津田美波さんの組み合わせは今回が初めてではありません。
二人が主役若しくは準主役で活躍する作品…私の知る限り「モモキュンソード」「おくさまが生徒会長!」に続き、これが3作目になると思います。

あくまで個人的な私見ですが、この作品の様に女性同士が対峙する…というシチュエーションにお二人の声質が合っているから、集まるべくして集まったんだと思います。
コロコロ転がるようなあやちの声質と、津田さん演じるキャラの声質は水と油の様に共通点が見出せません。
だからこそ、この作品の様にキャラの心情を重視される作品には欠かせないんだと思います。
スタート地点はバラバラ…向かっている方向すら根本から異なる二人…
天と地ほどの差を表現するのに、声質は欠かせないと思うんです。

この物語の主人公は高校1年生の藍原柚子…母親が再婚して藍原性を名乗るようになった今どきのギャル風な容姿が特徴の女の子です。
母親の再婚に伴い、住むところも学校も変わった柚子でしたが、気合いを入れて身なりを整えて登校した彼女に待っていたのは、全身校則違反という洗礼…その学校は校則の厳しいお嬢様学校だったんです。

そんな彼女の前に現れたのが1年生なのに生徒会長を務めている藍原芽衣…
黒髪ロングの美人さんで清楚な出で立ちは柚子とまるで真逆…
何もかもが違う二人…ですが、親同士が再婚して義理の姉妹になった二人だったんです。

お互い「その他大勢」から身内としての「ただ一人の存在」に昇華した二人…
柚子のお節介なまでの優しさと、芽衣の凜とした言動を慕う存在を巻き込みながら柚子と芽衣の物語が動き出すのです。

言葉にするだけで良いのに…
一人の視聴者の立場というだけなら、きっとこの思いは払拭できないと思います。
きっと「その他大勢」同士の立場だったら、悩むことも苦しむことも無かったと思います。

でも、お互いの距離が近すぎると逆に言えない事もあるんですよね…
まぁ、二人の場合は各々を構成する人格が凝り固まっていたので、余計に事がややこしくなった点も否めませんけれど…。

だから二人を見ていると駆け引き…にすら行き着いていない事に気付きます。
自分と相手の立ち位置を理解して、次の一手を模索するのが駆け引きとするなら、二人ともお互い自分の事だけで精一杯なんですもん…

でも、そんなになってしまうのも理解できます。
これまで自分が経験したことの無い感情のコントロール…決して易しくはありませんから…
それに自分の領域の境界が曖昧だから境界線上でのせめぎ合いもできない…
人は知らない事に対して臆病になる…当然の事だと思います。

この堂々巡り…
これではいつまで経ってもお互いが噛み合う事はありません。
でも、お互いがもう少し歩み寄りながら理解し合う選択肢は絶対あったと思うのですが、これはだいぶお預けを食った気がします。

だから井澤さんや金元さんといった外乱には正直ちょっと期待しちゃいました。
何故なら直ぐに展開が膠着状態になるからです。
その原因は芽衣の言動だった訳ですが、振り返ってみると彼女の鉄壁の防御こそが彼女自身の最大の魅力だったのかもしれません。

だって、何人たりとも侵入することのできない彼女の絶対領域を守っているのですから…
逆に考えると、彼女の鉄壁の防御は彼女が心を許した人しか掻い潜る事が出来ない類のモノなんです。
それって特別以外のナニモノでもありませんよね。
彼女の燃え上がるような情熱…それに触れられるのは本当に特別な人だけ…
柚子と芽衣の気持ちはどこに向かっていくのか…届ける事ができるのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、nano.RIPEさんの「アザレア」
エンディングテーマは、Mia REGINAさんの「Dear Teardrop」
nano.RIPEさんの曲は相変わらず痺れる曲ですね…
格好良過ぎて鳥肌モノでしたよ。
もちろん、カラオケでもチャレンジ済です。

1クール12話に物語でした。
感想して振り返ってみると、やはり私はあやちと津田さんの組み合わせが根本的に好きみたいです。
これからもお二人の共演を楽しみにしています。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 22
ネタバレ

一言 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ストーリー展開とキャラの描写がダメ

一言で言えば、キャラクターの考えてることが理解できないアニメ。


タイトル通り、ストーリー展開とキャラ描写のことは後程記載するとして。
きらら系の女の子が仲良くしてるゆるい百合が好き…くらいなライトな百合好きオタクには濃厚すぎるかもしれない。
百合というよりガチレズ、そんなアニメです。


しかしレズ依然に展開が無理やり過ぎてギャグアニメと化してたり、ただ単にエロ描写を描きたいだけのストーリー展開がめちゃくちゃなアニメだった。


※ここからはこの作品に対する愚痴のようなもので、オタク特有の早口な作品に対する批判()なのであまり推奨しません。
{netabare}
例えばゆず。
メイにキスしたいだの、告白したいだの、レズ漫画買うだの、女のメイが好きなことを自覚したうえでの行動だったくせに、いきなり最終話間近で「やっぱり姉妹のスキンシップとしてはやりすぎだと思うんだ…」とか今更すぎて…。

もっと早い段階でぶつかる問題では…?
もはやこのタイミングでこんなこと言うの意味がわからなさすぎる……。自分からいろいろとメイに積極的に関わろうとしてたくせにここでそれ言うか?

女同士はおかしいからやめようという葛藤を描くなら、もっと序盤ですべき。
{/netabare}

話の持って行き方が唐突で、キャラクターの考えてることが意味不明になっている…。

{netabare}
メイも、ビッチ生徒会長を描きたかったんだろうけど、初っ端からゆずにキスしまくったり、ことあるごとにちょっかいかけている理由がほしい…。
最後の最後までゆずをいつ好きになったのか理由がなかった…。
{/netabare}

描写がたりてないと思う。感情移入できないどころか何考えてどうしてそんな行動を取るのか理解できないからもやもやしてしまう。

{netabare}
あと双子姉妹も登場した意味なかったな…。
修学旅行回は特に謎。
双子姉はただふりまわされただけだった。
メイはなぜクリスマスに拒否られただけで、ゆずをあそこまで完全拒絶したのか、しかもすんなり双子姉と付き合うことを承諾したのか謎すぎる。

クリスマス回といえば、そもそもゆずがメイを受け入れなかったのも意味がわからなかった…。あそこまでメイを求めていたのになぜ今更拒否する?理由がほしい。(序盤なら拒否するのもわかるけど…)

ビッチ中学生もあんなに執着してたのにあっさり改心するからつまらなかったな。
双子の新キャラをいれて意味不明な展開をやるより、ビッチ中学生と人悶着やるのをていねいに描いたほうがよかったのでは。


クリスマスの夜以降、メイがなんであんなに塩対応で、もう話すこともないとか、関わるなとかいってたくせに、最後の最後でころっとゆずの返事をオーケーしたのか、理由付けがないし、まじで意味がわからない。

それに、ほんの一時的に付き合った双子姉と別れることになったとき、あなたを失いたくない…とか言ってたところは本当に意味がわからん。
出逢って間もなさすぎるのにいつそんな重い感情生まれたんだよ…てかゆずにすらそんなこと言わなかったのに……。
{/netabare}


感情移入どころかキャラクターの行動原理が謎だから話としておかしすぎる。
それが気になって仕方がなかった。


ただ、レズなら何でもいいと言う人や、ストーリーの粗探しも含めて楽しめる人ならいいと思う。一話を見て判断してみてはどうでしょう。

ツッコミどころあってニヤニヤするというよりは、鼻で笑う感じ。


ボロクソに書いたんですが、どんなことをやらかしてくれるのかという意味では楽しめたし、ここまで頭のぶっ飛んだレズアニメを見たことがなかったので新感覚な感じで楽しめました。

二期があれば見るとは思う。
やらないと思うけど。
{netabare}
個人的には、はるみんとゆずが絡んでそれをビッチ中学生が掻き回す感じのストーリーのが面白かったんじゃないかなぁと思う。
まあ要するに、ストーリーの展開+メイメイの考えてることが見えにくすぎてもやっとしたんですよね!
{/netabare}


opとED最高に好きです。
あと、竹達のギャル演技、とても良かった。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 10
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

2話までの感想
{netabare}マリみてっぽい作品なのかなーと思ってたら、島津由乃似のキャラが出て、それが隠れギャルで…って、そこまではいい。
けどそこから更に、その由乃似キャラが巨乳って設定で…。
くっそwwwww由乃が巨乳ってだけで爆笑してしまった。
その後ユズが由乃の真似をしてスマフォ胸に挟もうとしてストンと落とすのも笑えたけど、巨乳由乃のほうでずっと笑いっぱなしでした。
我ながら自分自身の笑いのツボがようワカラン。

内容の方だけど、良かれと思ってやったことが迷惑になるってネタは好きです(正確にはそれに纏わる葛藤ね)。
ってよりも祥子もといメイが妙に男っぽい気が。
「そのうるさい口をキス塞いでやる」って感じよね。
どこまで本気なんだか現時点では分からないけど…むしろそれでユズが本気になり始めてしまった、って話なんだろうか。

学園長とのゴタゴタの件で一番悪いのは放ったらかしにしてる親父な気がする。
2話で飛行機出てたのでそのうち登場するのかな?
ユズは自分の出来る範囲でよく頑張ってると思うが、いかんせんアウェーが過ぎる。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
↑で懸念してた親父、やっと登場してくれました。
兎に角とっとと登場させて「立ち位置」をしっかりさせてくれないと…理事長とのゴタゴタの件とかの時が顕著だったけど、作家に便利なデウスエクススマキナに使われそうで気が気でなかった。
理事長が都合良く倒れてくれる時点でデウス~もヘッタクレも無いけどね。

そしてやっぱりキャラの思想の根底が妙に男っぽい。
親父は学園を継ぐつもりが無くて、そんな中祖父が倒れて「自分が継がなきゃ」となって業務をこなすとか…男女差別と言われそうだけど、どうにも男っぽい。
それよりも家を継げる優秀な男を婿に迎え入れようとする方のが「らしい」気がして、そう考えると序盤出てた元許嫁って性格はどうあれ経営だかは優秀だったんじゃないの?となり、簡単に婚約解消してしまったのはなんか勿体ないような?
学園存続をとるかアイツ許せねぇをとるか、葛藤するエピが欲しかった…っていうか必要だったんじゃないかな。

前々から思ってたんだけど、これって少女マンガのホモホモしたやつの性別をまるっと入れ替えたものなんじゃないか?っていう印象。
といって自分詳しくないんだけど、風と木の詩とかそんな系…ってかそれ読んだ時は「これ全員中身女性じゃん」と思ったもんですが。
…って、あれ?そうだとすると逆輸入ってよりも元に戻ったってことか?
あれれ、なんか混乱してきた。

で、話戻って親父の件ですが、それまで旅客機がちょくちょく映るシーンがあったのだけど、「実際よく戻ってきてたけど顔合わせ辛いので様子見て帰ってた」ってことの伏線だったと判明。
これは気付かんかったわー。
そしてもう一つ、母親一体何者?どこで知り合った?ってのも謎だったんだけど…6話後半に建設現場の現場監督みたいなことをしてまして。
え、そんな仕事?と一瞬ビビったけど、ああ、母親はかつて海外の学校建築に携わってたってことかな?そこで親父と出会った、みたいな。
合ってるかどうか知らんけどねー。
ちゃんとそういう設定っていうか伏線貼るのであれば、理事長が倒れる時も数話前から最近体調が良くないとか描けなかったのか?と不思議でならない。
見落としでもあるのかのう。


余談
副会長がなにかと蚊帳の外扱いで不憫。
声優は清水愛か?と思ったら久保ユリカでした、全然違うじゃーん!
魔法少女くるみで「バカっぽい演技上手いなー」とチェックしてたつもりだったんだが…こ、これはストパニの影響を引きずってたんだ、そうに違いない。
と思ってたらくるみ並にきゃろ~んとした声の新キャラ登場で「久保ユリカにやらせりゃいいじゃん」と思ったらそっちはヘボット…っていうかナナチの井澤詩織でした。
恥ずかしながら、少女終末旅行でユーリ(久保ユリカ)をナナチの人か?と勘違いしたことがありまして…やっべ、頭混乱してきた。{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 7

66.0 17 友情で漫画原作なアニメランキング17位
神之塔 -Tower of God-(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (212)
610人が棚に入れました
塔を登れば、全てが手に入る。塔の頂上にはこの世のすべてがあり、この世界を手に入れる……神になれる。これは、ただ星空を見たくて塔を登る少女・ラヘルと、そんな彼女がいれば何もいらない少年・夜の、始まりと終わりの物語。

声優・キャラクター
市川太一、早見沙織、岡本信彦、三宅健太、本多真梨子、興津和幸、関根明良、江口拓也、深町寿成、末柄里恵、津田健次郎、吉野裕行、小野大輔、伊藤静、大塚芳忠
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

観終わった

2話までの感想{netabare}
ん?中華かな?と思ったら韓国だった模様。
なるほど…やっぱどっちも似た様な感じになるのかな?
内容としてはハンターハンター…ってよりも“霊剣山”の1作目を思い出した。
塔の頂に登る=仙人を目指す、と解釈するとすげーシックリ来る、韓国にも羽化登仙って思想はあるのかね?
作中の文言通り「神を目指して塔に登る」と解釈するとどうしても「神になるためにその試練って必要?」と引っかかりを覚えてしまうが、これが「仙人」だったらあら不思議、どんなに不合理でも納得(諦めがつく)できちゃう、私は。
2話の選別なんていい例かな、神の水で作られた壁を抜けれるかどうかの件だけど、「参加者間でどうこうするのではなく試験官の手による選別なら最初の400人を選ぶ前に実施すればいいじゃん(※)」と突っ込まずにはいられない。
要は無駄に死者を出してただけで、これで主催者が人口調整で殺し合いさせてるとかウラがあるならまだしも、無いのなら「仙人選抜なら仕方ない」と思って納得する(諦める)しかない。

まぁなんて言うんだ、キャラの目的が不明瞭で「なんでそれやってんの?それ必要ある?」と思っても「仙人を目指すためだよ」と言われたら納得できちゃう強力なカードとでも言いましょうか…。
ただ、カードの強さにかまけて細部がおざなりなのは…ま、まぁそこは外国の感性ってことでしょう。
で、主人公はそんなことより行方不明になった恩人?の消息を追うのが目的ってことらしくて…あ、顔が良ければ優遇してもらえるってのは韓国らしいのかなw

それとタイトルが「神之塔」「-Tower of God-」となってるのは「神之塔」の部分がハングルまたは各国の言語に置き換わっても「-Tower of God-」はそのままで、知らん言語バージョンを目にしても何の作品かすぐ分かるようにしてるんだと思う。



一応、3人でチームを組んで一人でも壁を通れなかったら失格だったので、誰と組めるかの運を試したのかも知れない。
とはいえ、だったらもうちょっと見せ方あったんじゃない?とは思う、通れないチームメイトを叱責するヤツとかさ。{/netabare}

3話感想{netabare}
5分の間に扉を開くのがどうとか。
まだその“法則”が明確になってない状態、つまりは早い段階で試験に挑んだチームほど不利という馬鹿馬鹿しい内容。
でありながら、次の試験でその件は全く関係無く我先にと飛び込んでいって…せめてそれぞれ関連付けくらいさせようよ。
でもって試験官はやっぱり人を殺したくて仕方が無いっぽい。
宇宙船が舞台で人口調整でもしてんのかね?


絵に関しては実際の現場は知らないし3話までの限りではちゃんとした人が描いてると思うのだけど──
主線が汚いのはdpiの低いクッソヘボい機材──スキャナーだか編集ソフトだか──がクッソ汚い紙を取り込んで汚れ飛ばしでコントラストを上げ過ぎるとああなる気がする。
ああなるっていうか、そういう状況を想定して予めそれに合わせたというか。
色数が少ないのはナルトにしろブラッククローバーにしろアクションの激しい回はあんな感じで、激しいアクションじゃないのにこれってどうなん?って気がしないでもないけど、やっぱクッソヘボい現場を想定してワザとレベルを落としてる感じがする。

作り手の技術レベルが低いんじゃなくて現場の機材レベルが低いって感じ、あくまで3話まで見た限りね。{/netabare}

総評{netabare}
最初の頃抱いた予想「どうせそのうち作画が崩れるんでしょ?」、これが見事に外れて最後まで作画がシッカリしてました。
「作画が崩れても目立たない作画」を意識してのデザインだったと思うのだけど、アクションも最後までしっかりしててどういうこっちゃ?
“はてなイリュージョン”と何が違ったんだろう。
1話見て作画が気にならないのなら最後まで見ても問題ないと思います、一貫して安定したレベル。

とはいえ作画ではなく内容の方といえば…。
まず「塔に登る」ってのは「仙人になる」ことと似たようなモンか?と思えるかどうかで見続けられるかどうかが別れそう。
これは韓国作品らしいけど、中華アニメだと多いんだ、「とにかく仙人になるんだ」が目標で「それになって何するの?」は特に無いやつ。
仏門だったら悟りを開いたら無余涅槃にでもなって六道救済するとかあるけど、仙道って肉体に固執したり利己的だったりと目的がバラバラで、従って漠然。
利己的であっても構わないのでそれに至るための手段が「いやそれ人道に背くだろ」ということをやっても構わない、果たしてその手段が目的のために適してるのかどうか私には判断できない(作者の気分次第)。
物語の目的を設定するには便利ではあるけど、ついていけるかどうかは人を選ぶんじゃないかな。

ってことで私は「塔に登る」ことについてはそこまで違和感は覚えなかったのだけど、問題はその後。
それぞれのキャラが何ができて何ができないのか分からず、更にこの作品でしか通用しないよく分からないルールの競技をして、よく分からない駆け引きをする。
そうねぇ、野球で例えると──ストレート160キロが速いのかどうか分からない、打率4割が凄いかどうか分からない、アウト幾つ取ればいいか分からなければイニング数が幾つあるかも分からない。
そんな状態だと多分野球見てもつまらないんじゃないかな?せいぜい派手なホームランがなんとなく凄いって分かる程度で。
なによりなにが反則になるのかすら分からないので、ルールの隙を突いて裏をかくようなことをしても「あ、それやっていいんだ、ふーん」としか思わない。
「カバンの中に3人仕込んでおいたのさ」と言われてもふーんとしか思わない。
まず一体どんなルールなんだ?と興味を引くほどでもないってのが致命的かな、釣り師槍使い燈台守捜索者波使いと言われても「え、それ覚えなきゃいけないの?ヤダよ」って気持ちが先に出た。
ポイントで合格が確定って、知らんがな。
アナクの際どいシーンだけが目当て(スパッツ履いてるけど)で「もう試合結果だけ分かればいいよ」という感情しか沸かない。

それぞれの思惑というのも正直どうでもいい。
これまた中華で多い「○○家」「○○門」、こっちでも十家門なるものが飛び出してうわあぁって感じ、10個全部出す気か?
(中華アニメ“悪偶”では裁縫師協会の12の流派全てから許可を得るんだ、を掲げて最終回終わらせたっけなぁ)
お家関係はザハードの姫絡みだけもお腹一杯なのに…。
韓国でもお家柄は絶対だったりするんかね?私は詳しくないんで中華作品の延長として捉えてるんだけど。

それと強キャラの表現。
“ブラッククローバー”のライアなんかがそうだったけど、作中ひたすらあくびをするアレ。
あるいは「あらあらうふふ」を口癖とするニコ目のお姉さんキャラ、本気で怒らせたらヤベーぞと匂わすアレ。
日本の作品でもよくあるっちゃあるけど個人的にはあんま好きじゃない、余裕と余裕ぶるは違うんじゃねーの?と。
で、そんなのを極限まで煮詰めたようなラウレというキャラ、なんなんだかなぁ。
先のブラクロではライアはスタッフには都合が良かった、あくびさせてりゃ尺稼ぎできるから、けど視聴者からはウザいだけで…スゲー実力を隠して無気力を演じるってそんなにカッコ良いかね?

でもってその対極(熱血系強キャラ)といえるランカーのクォント、ウザいワニですら極端だと思ったらそれ以上に極端なのが出てうわぁ。
しかも謎なのが9話、ホーがラヘルを人質に取り夜に脅迫するシーン、クォントは神の水の使い方を見せてその場を去るのだけど、夜がそれをやったら驚いて戻ってくる。
…?
なにがしたかったん?予想外のことが起きたので引き返してきたんであって、じゃあ当初はどんな予想をしてその場を去ったん?
結局ラヘルは刺されホーは自殺するんだけど、これってその場を離れたクォントの責任じゃねーの?と思うのだけどその後そういった咎を背負う素振りも無い。
結局ルールがワカランので「そうですか」と納得するしかないのだけど、釈然とはしない。

と苦言を言えばキリが無いのだけど最終回は結構好きだったり。
人によっては真逆の評価らしく、それも分かるw
私は主人公の夜を好意的には見ておらず、そのせいで最後裏切られて「ザマァw」と思ってしまいまして…。
ラヘルに散々ついてくるなと言われたのにそれでもついてきたのだから、あんな目に遭うのも覚悟の上でしょ?と。
また、最近見たアニメであったような…くそう思い出せん、「光が強ければ影も濃くなる」ってヤツ、そんな感じだったんだろうと解釈。
夜が輝かしい(夜って名前だけど)からこそラヘルは闇墜ちしたんだろう、と…これに関しては他の作品の影響(補完)に過ぎないと言われたらその通りだけど。


総合すると、作者の考えたその作品だけにしか通用しないワケ分からんルールの競技なんかサッサと終わらせて塔の謎に迫ってくれれば良かったのに、って感じ。
塔だの神だの管理人だの試験官だの選別者だの救世主だのサハードの姫だの神の水だの十三月シリーズだの十下門のクンだの釣り師だの槍使いだの燈台守だの捜索者だの波使いだの…どれか絞れよと。
ここら辺のよくわからんワード連発はいかにも中華(中華じゃないけど)らしいっちゃあらしいんだけど、謎に謎を重ねる・謎を別の謎で解説するようなのはキツい。
というか本当に中華だったら春秋時代からの歴史や陰陽、仙道なんかの実在する資料に基づく(どこまで正確かは知らないが)設定の羅列が多いけど、これはどうなんだろう?
頭悪いヤツが複雑な話を考えられず、造語連発して誤魔化してるような…。
もし続きをやるならもうちょっと整理してくれないと参る。
ってかワニうざい、ラウレはデゾリアンと一緒に始末しよう、ってかそれだったら“一人之下”のホウホウの正体の方が気になるのでそっちやってくれ。
まぁ塔の謎も仙人(管理人)の戯れで片付けられそうだけど。
作画は崩れないのでアナクのスパチラを追うだけでいいんじゃねーの?{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 10
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「旅立ちの物語」から「反逆の物語」へ

2020年春アニメ。全13話。
原作は、10年以上連載を続けている韓国のWEB漫画。日本の制作会社がアニメ化しています。先日無料公開されていたので第2部ラスト(180話ほど)まで読了。
設定・世界観は不明な点が多いものの、人間ドラマの一貫性や全体的なクオリティが良かったです。

{netabare}
作画が非常に好みでした。
シンプルなキャラクターデザインと彩色はとても見やすく、動画の印象も私の肌に合っていました。
キャラクターの演技とバトルの両方に拘っていたと思います。
背景見ていると、壁の模様とかテクスチャ張り込んだりはあまりしていませんでしたね。なるほど、シンプルで見やすくなっています。

キャラクターも変に媚びていないのが良かった。
特に女性キャラクターの品の良さ、言葉遣いはキツイけど芯があってそれも味になっています。チーム内の人数が多くて名前が覚えられない(笑)のですが、キャラクター自体は立っていたので混同したりはしなかったです。
声優さん達も、皆さん演技がとても良かったですし、新人・中堅・ベテランとバランス良く配役されており、ちょっとしたアドリブも聞けたりして好きでした。
音楽もとても良かった。OP、EDも好きですが特にBGMが素晴らしく、音楽の掛け方も雰囲気を壊さなくてとても良かったです。{/netabare}

【総評】
{netabare}作品テーマとキャラクター描写の一貫性が良いですね。
主人公・夜のラヘルへの思慕故の旅立ちというイントロダクションに始まり、塔への反逆の物語のイントロダクションに終わる構成がお見事。
淡々と並べられた言葉と描写が最終話までに繋がっていくのが楽しかったです。
物語がシンプルに進行するので人間ドラマがスムーズに展開しており、じわじわ良い所が見えてくる作品。

アニメは原作の第1部ラストまで。
原作を第2部まで読んだのですが、アニメは人間関係の構築を補足して上手に描いています。
夜とラヘルの内面もだいぶ印象が違うし(特にラヘルは是非原作を読んで違いを知ってほしい)、どちらも好きだけどアニメの解釈やシーンのカット・追加には一貫性がありました。

クンが第1話で発言した「お前も塔のルールに縛られる側なんだな」というのが全てに通底するのですね。

最初の試験で顕著ですが、殺し合いしていた相手とすぐにチームを組むことは心理的に難しい。それでもそれが出来るのは精神・能力が強靭な実力者や、塔のルールを絶対視していない者。

実力も無くルールに縛られる者は、塔にとって扱いやすい取るに足らない存在。塔に上る中でルールに縛られ、人間らしさを失っていく者がほとんどなのでしょう。

塔に登るために人間性が失われていくラヘル。
ラヘルは塔にとって取るに足らない者であって、あくまでも夜を釣るための餌に過ぎない。
夜を裏切って、本気で笑うことも泣くことも出来なくなります。

一方で、塔に登ることが新しい世界を知ることであり、人間らしさを獲得していく夜。
塔にとって無視できない存在であり、塔に上り始めてから笑うことが多くなり、裏切られて初めて激情の断片を露わにします。

ルールに従順なラヘルへの激情は、すなわち塔そのものへの反逆です。
ラヘルの内面を第13話で描いたことで、二人の対称性が浮かび上がる構成は秀逸でした。

第1話、蝶ウナギの試練のシーンでは、横からのカメラワークが何度かあり、奥行きのない不思議なシーンでなんだろうな?と思ったんですけど。それが実はラヘルの視点であることに、再視聴で気が付きました。
ラヘルに早見沙織さんを起用したこと、13話でとても納得しました。
{/netabare}
独特な雰囲気があり面白いので、興味があれば見てみても良いと思います。


【設定に関する個人的な予想というか妄言というか】
支離滅裂なので暇つぶし程度にどうぞ。
{netabare}
「塔」と言うけれど、公式サイトで見ると建造物というより広大な一つの世界の呼称(空間概念)であるとされています。「塔を上る」とは自身を鍛え上げていくこととも解釈できそうかな?
塔を上るとどんな願いも叶うと言われているのは、もしかしたら後から付加されたものなのかも。
「ザハード王」は塔に文明がない時代に現時点でわかっている最上階まで踏破し、現在の塔の社会を築き、試験方式等を決定した者とあります。
そして塔の試験は塔に仇なす者をあぶりだすためにある、とユハンは言っている。
だから、本来ルールに抵触する行為をしてもバレない限り気づいていても指摘しないし、塔に致命的な行為だと思えばさっさと処理してしまうのかも。
塔の世界は明らかにデストピアですよね。
個人的には2期が見たいなあ…{/netabare}
(2022.1.30)

投稿 : 2024/07/06
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

いのちを懸けて登れ。

久々にハオライナーズ枠の作品到来かと思いきや、韓国発の作品だったみたいですね。
国は違えど、作風は似ていると思いますけれど…。


「神之塔」とは、2019年から韓国のNAVER WEBTOONにて連載を開始し、
2018年からLINEマンガを通じて日本でも連載している冒険ファンタジー作品。
現在までに28ヶ国語に翻訳され、全世界累計閲覧数が45億回を突破。

少年「夜」は大切な女の子「ラヘル」を探すために伝説の塔に入り込み、
新たな仲間とライバルと出会い、階層ごとにある過酷な「試験」をクリアしながら、
塔の頂点を目指して行く。
少年の成長ストーリーと、その裏に隠された塔と少年の秘密は読者を魅了し続けています。

2020年春、NAVER WEBTOON初のTVアニメシリーズ「神之塔 -Tower of GOD-」として、
ついにアニメ化決定!
日本、韓国、アメリカで同時展開予定。


塔を登れば、全てが手に入る。

塔の頂上にはこの世のすべてがあり、

この世界を手に入れる……神になれる。

これは、ただ星空を見たくて塔を登る少女・ラヘルと、
そんな彼女がいれば何もいらない少年・夜の、

始まりと終わりの物語。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そういえば、中国の作品と似ている点といえば全世界累計閲覧数を前面に押し出している点でしょうか。
28ヶ国語に翻訳されて配信されているので、数が伸びるのはある意味当たり前だと思うんです。
勿論、アニメ化される決め打ちの一つとなったでしょうから意味が無いとは思いませんが、だからといってアニメが面白いとは限らないのがこの世界の常套なんですよね。

日本の作品でも原作の魅力や良さを表現しきれなかったアニメはゼロじゃないので…
だから最初は視聴するか悩みましたが、第1話目ではやみんが出演しているのを知り、視聴継続を決めました。
後から関根明良さんも出演されていると知ったのはうれしい誤算でしたけれど。

普段私の使っているアニメサイトに、この作品自体が掲載されていなかったので完全にノーマークな作品でした。
なのでググってみたらアニメーション制作はテレコム・アニメーションフィルムという日本のアニメ制作会社だったみたいです。
興味を持ったのは音楽担当に、ケビン・ペンキンさんというオーストラリアの作曲家が起用されていた点です。
こういう組み合わせも中々珍しいのではないでしょうか。

完走しました。
アニメーションとしてみたら及第点だったと思います。戦闘シーンもそれなりに動いていましたし…
難があるとするなら、展開とキャラでしょうか。
まず展開については、塔の中という極めて限定された場所で起きている試験であるにも関わらずスケール感が合わないので、まずそこが気になりました。

途中、砂漠の様な場所が出てきましたが、地平線が見えそうなほど広い空間が広がっていましたけれど、それって、本当に塔と言えるのでしょうか^^;?
何より一番気になったのは塔を登っている感覚が得られなかったといことです。
例えばSAOのアインクラッドだったら階層ごとに景色や発生するイベントなどが異なっていて、重層構造感は感じられましたけれど、本作品ではあまりそういう感覚は無かったかな。

あとはキャラ…でしょうか。
気になったのはデザインより、寧ろ魅力の方かもしれません。
ザ・ハードの姫の人間臭さと、徹底的な対抗心は嫌いじゃありませんでした。
終盤の掛け合いも悪くありませんでしたし…
ですが、どうにも魅力の感じられないキャラが居たのも事実です。

一番魅力が感じられなかったのは、個人的に主人公だったかな…
塔を登りたいという気持ちは分かりますが、行動が伴っているとは思えなかったんですよね。
すごくフワッとしていて地に足が付いていない感じが気持ちをより助長させたのかもしれません。

原作既読組はもっとたくさんの情報を持っているので印象は違うと思います。
ラヘルの終盤の行動だってアニメ組からすると完全に意味不明でしたから…
この印象の差がきっとアニメ化の難しさなんでしょうね。

オープニングテーマは、「TOP」
エンディングテーマは、「SLUMP」
どちらもStray kidsという韓国のボーイズグループが歌っています。
日本、韓国、アメリカでは、それぞれの放送地域に対応した言語版の楽曲が使われるそうです。

1クール全13話の物語でした。
「俺たちの旅はこれからだー」的な感じで終わりましたが、ここで終わっても仕方無いのかもしれません。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 15

91.3 18 友情で漫画原作なアニメランキング18位
けいおん!! 2期(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★★ 4.3 (7389)
30905人が棚に入れました
高校1年生の春に、軽音部に入学した楽器初心者の平沢唯。部長の田井中律、恥ずかしがり屋の秋山澪、おっとりした琴吹紬の3人とともに、普段の部室でのお茶を中心に、合宿、学園祭、クリスマスと楽しい日々を過ごしていた。高校2年生時には、真面目な新入部員の中野梓を迎え、軽音部2度目の学園祭を5人のバンド「放課後ティータイム」として大成功を収める。そして、唯たちは高校3年の春を迎える…。

声優・キャラクター
豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子、竹達彩奈、真田アサミ、藤東知夏、米澤円
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

友&愛♡ みんな大好き!

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚♫彡。.:・¤゚♫

原作 - かきふらい (芳文社「まんがタイムきらら」連載)
監督 - 山田尚子
シリーズ構成 - 吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督 - 堀口悠紀子
楽器監修 - 高橋博行
美術監督 - 田村せいき
色彩設計 - 竹田明代
撮影監督 - 山本倫
編集 - 重村建吾
音響監督 - 鶴岡陽太
音響効果 - 神保大介
音楽 - 百石元
音楽制作 - ポニーキャニオン
アニメーション制作協力 - アニメーションDo
アニメーション制作 - 京都アニメーション
アドバイザー - 石原立也
製作協力 - ポニーキャニオン、ムービック、
京都アニメーション
製作 - 桜高軽音部、TBS
放送期間 - 2010年4月6日 - 9月28日
話数 - 全27話(本編24話+番外編3話)


(以上Wikipediaより引用)

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚♫彡。.:・¤゚♫


私に新たなアニメの楽しみ方を教えてくれたけいおん!
アニメのキャラは愛すべき存在である事を教えてくれた
けいおん!

律、澪、紬、唯にとっては高校生活最期の1年、
梓にとっては先輩方との最期の1年間の始りです。

どんな思い出を残してくれるのか、とってもワクワク。

一言で言えばいつもの彼女達に笑っちゃいます。
いつもの彼女達にホッとします。
そして1期より感動します。
グダグダな彼女達なのに泣けちゃいます。
もうズルいです。

楽曲もさらにパワーアップして聞き応えのある曲がいっぱい。
彼女達らしい元気のある曲、意味不明な曲、心にジンと
くるような曲、素敵な構成になっています。

京都アニメーションが贈る「けいおん‼︎」
青春の宝石の輝きをその目で見て、耳で聴いて、
心で感じて下さい。

いつ見ても、どこから見ても楽しい「けいおん‼︎」
いつもそばにいてくれる彼女達。
大好きです!♡


【mio's café】
視聴済みの方限定ですよぉ♪
今日も美味しい紅茶はいってます(*^^*)

{netabare}
唯ちゃん、いきなりの朝練。
朝起きる時間を間違えたとはいえ、やる時は練習してます。
しかも、必殺技の開発中!
…んっ?

静かな朝の音楽室。
響き渡るギターの音色。
ストロークでの「私の恋はホッチキス」のフレーズ。

いいですね。凄くいいです。

朝の空気の透明感と唯ちゃんの奏でる音の透明感。
なんだか、とっても唯ちゃんとギータの一体感を
感じさせてくれます。

桜舞い散る校舎に始業式で校歌を歌う彼女達。
なんだか、いきなり卒業を意識させる様な演出で、
あぁ、やっぱり彼女達もこの作品で卒業して
いくんだなぁって思っちゃったりもした。

なーんて、しみじみ浸ってるのもつかの間、
1期に引き続き律っちゃん座長率いる

「放課後新喜劇」 が大活躍。

1話のクラス編成のお話から2話のさわちゃん先生の
ギター買取りのお話まで萌え要素あり、笑いありの
怒涛の攻撃なんです。

特に2話「整頓!」は私にとって序盤にして最高でした。
とにかく唯、律がパワーアップしてます。
お片づけのシーンでは澪ちゃんがさりげなく髪を
ポニーテールにする仕草にちょっとドキッ。
細かい仕草なんですけれど、この辺りの山田尚子監督の
魅せ方好きです。

荷物を持ち帰った唯ちゃんに
憂ちゃんの「めっ!」ですよ♡
唯ちゃん「許してつか〜さぃ…」萌え死にしそう…♡
澪ちゃん「姉の威厳まるで無しだな…」あぁぁ…

そしてさわちゃん先生に買取り証明書を追求された後の
みんなで「食ぅ〜え!食ぅ〜え!」の大合唱。

澪、紬、梓まで…
なんですか、これ…

律「ごめんなさい~隠すつもりはなかったんじゃが
余りの金額の多さにオラ気が動転してしもうて~‼︎」
梓「心が汚いですね」
澪「昔からこうなんだ」
律「おまえらに言う資格無いだろっ‼︎」

もうなんなんでしょうか…この三文芝居。
笑いが止まりません。
でもこれこそが「けいおん!」なんです。

1期ではボケ倒しが多かったギャクも2期からは梓が
本格参戦して澪とのダブルツッコミ!
厚みが増してます。
澪ちゃんも何となく心強そう…かな?

4話では修学旅行。
2話に劣らず大好きなお話しです。
修学旅行と言えば高校最大のイベントの1つ。
でもどこに行っても律ちゃんと唯ちゃんはやる事は一緒。
ダブルボケ倒しにあずにゃんのいない澪ちゃんでは
もう太刀打ち出来ませんね。

新幹線の中でも金閣寺でも嵐山でもいつものけいおん部。

修学旅行の夜。
枕投げのシーンは凄くむぎちゃんの気持ちがわかります。
やってみたいですよねー。
枕を確認するムギちゃん、かわいい♡

正確無比なムギちゃんの枕が唯ちゃんの延髄を直撃!
「ボフッ!」スローで倒れる唯ちゃん。
ここかわいい…♡
からの澪ちゃんの顔面直撃!
「むぎゅっ‼︎」
もう、何とも言えません。

そして寝静まった頃の
律ちゃん「リコ…ピーン…」

あのクスクスとなる感覚、何しても楽しい修学旅行の夜。
凄くわかるなぁ。
ムギちゃん笑い過ぎて「ぶた鼻」!
もうダメです…

笑いがツボに入りすぎて咳き込む唯ちゃん。

この辺りの空気感を伝える細かい描写が本当に女性ならで
は素敵で楽しいと演出だと思います。

この後は夏フェスや夏期講習、マラソン大会、U&I誕生
秘話?などなどもう書き出せばキリがないくらいの楽しい
お話やちょっと胸にジーンとくるようなお話の連続です。

特に17話「部室がない!」では終盤の風邪を引いて寝込ん
でしまった憂と唯のやりとりが心に響きました。

「U&I 」
イントロから素敵な曲です。
You & I、う&い(憂)、色んな解釈が出来ますけれど
共通するのは憂ちゃんへの感謝の気持ちを綴った曲
という事。
本当に心に響く曲です。

私はレビューのタイトルで敢えて
「友&愛」という言葉を使わさせて頂きました。

何話をみても笑える、どこから見ても楽しめる!

これこそ、けいおん‼︎なんですね。

でも、そんな彼女達にも確実に卒業の2文字は
近づいて来てます。

最後の桜高祭。

涙無くしては観れませんでした…

今まで何かとトラブルやアクシデント続きだった桜高祭。
初めてまともに出来たライブだったかも。
唯ちゃんの尻もちはあったけど。

さわちゃん先生とクラスメートからサプライズな
プレゼント。
嬉しいですよね。
そして唯ちゃんのMCにジーンと…

おっと、本番のライブはここから!

新曲「ごはんはおかず」から始まっての最後は
神曲「U & I」。
パワフルな演奏と唯ちゃんのグダグダなMC。
ここぞのカメラワークも流石!
でも私的にちょっとだけ不満があるとすればライブシーン
が短いという事かな。

最後のライブもっと見たかったです。

そしてライブの後、夕日の射し込む音楽室。

今日のライブの感想を言い合う5人。
これからの活動予定、来年の活動予定。
自分達はいない軽音部の活動予定を語る
律、澪、紬、唯…そして梓。

5つ並んだカバンのキーホルダー…

「け」「い」「お」「ん」「ぶ」

多くの言葉は要りません。
手を繋いだまま寝ている5人に友情と絆と優しさを感じた
とても素敵なシーンでした。

この後はいよいよ卒業に向けてスピードアップ。
卒業アルバムの撮影や大学受験。
アルバムの撮影では唯ちゃんに笑わせて貰いました。
もう彼女、天才ですね。
今更なんですが…

大学受験ではサクラ咲くのメールを貰った梓の
嬉しさを堪えてる表情がたまりませんでした。

卒業式の前日は大掃除を終えた音楽室でのレコーディング。
放課後ティータイム最初のアルバムの完成です。
そういつものピンクのカセットテープ。
けいおん!のシンボルです。

そして卒業式当日、最後まで本当に笑わせてくれます。
最後まで「放課後新喜劇」です。

最終話は序盤から梓の切ない心の動きがとても表現
されていたと思います。
そして、さわちゃん先生からクラス生徒みんなへの言葉。
黒板に書かれた生徒からさわちゃん先生へのメッセージ。

「消せないじゃない…」

この辺りから涙が止まりません…

いつものゆったりした時間が流れる音楽室。
先輩方にそれぞれ読んで下さいとお手紙を渡して
席を離れる梓。

カバンを置こうとした時、自分と先輩方のカバンの間を
遮る様に置かれていた卒業証書。
今まで堪えていた感情が一気に溢れ出しました…

「卒業しないで下さい…卒業しないでよ…」

見ているこっちまで梓が愛おしくて愛おしくて。
もうダメです。私の涙腺が決壊しました。

ここで梓に桜の押し花を渡す唯ちゃん。
「花びら5枚…私達みたいだね!」
唯ちゃんらしい言葉。

もう、梓に対してこれ以上はない言葉だったと思います。

山田尚子監督、吉田玲子さんブラボー!

最後は梓に贈る曲の演奏。

「天使にふれたよ」

梓の涙で潤んだ横顔…とても言葉にならないくらいです。
素敵と言って良いのかわからないけれど、素敵な作画です。
キャラデ・総作監堀口さん最高のお仕事です。
もう私の涙腺も修復不能でした。

最後はさわちゃん先生、和ちゃんを交えての
「ふわふわ時間」でのエンディング。
やっぱり、この子達にはこの曲ですね。

何気ない日常の中でも確実に育まれる友情と絆。
もう、ありがとうという言葉しか見つかりません。

OP・EDの曲も一段とパワーアップしてます。
OPの「GO! GO! MANIAC」「Utauyo!!MIRACLE」
EDの「Listen!! 」「No,Thank You! 」

映し出されるアニメーションを含めもう凄いとしか
言いようがありません。
オリコン1,2位独占は伊達ではありません。

劇中の挿入歌、BGMも1期に引き続き素晴らしいです。

そして最後に最強モブキャラ軍団。
特に3年2組。
1人ひとり紹介すると大変な事になるので、2期で私が
1番気になったのは「若王子いちごちゃん」です。

ツインドリルにロングスカートのあの子です。
無口でシュールな感じ、しかも「バトン部」に所属。
私としては「たまこまーけっと」に移籍して、
かんなちゃんとコンビを組んで欲しいくらいでした。

私に新しいアニメの楽しみ方を教えてくれたけいおん!
日常のささやかな笑いや喜び、色々な魅力が詰められた
「宝石箱」です。
本当にありがとう。

みんな、大好き!
これからも大、大、大好きだよ!♡


【主な登場人物・出演者】

平沢 唯 - (CV:豊崎愛生)
秋山 澪 - (CV:日笠陽子)
田井中 律 - (CV:佐藤聡美)
琴吹 紬 - (CV:寿美菜子)
中野 梓 - (CV:竹達彩奈)
山中 さわ子 - (CV:真田アサミ)
平沢 憂 - (CV:米澤円)
真鍋 和 - (CV:藤東知夏)
鈴木 純 - (CV:永田依子)


【主題歌】

オープニングテーマ
「GO! GO! MANIAC」(第1話 - 第13話)
作詞 - 大森祥子 / 作曲・編曲 - Tom-H@ck
歌 - 放課後ティータイム
2010年4月28日発売 オリコンシングル1位。

「Utauyo!!MIRACLE」(第14話 - 第27話)
作詞 - 大森祥子 / 作曲・編曲 - Tom-H@ck
歌 - 放課後ティータイム
2010年8月4日発売 オリコンシングル3位。

エンディングテーマ
「Listen!!」(第1話 - 第13話)
作詞 - 大森祥子 / 作曲 - 前澤寛之 / 編曲 - 小森茂生
歌 - 放課後ティータイム
2010年4月28日発売 オリコンシングル2位。

「NO,Thank You!」(第14話 - 第27話)
作詞 - 大森祥子 / 作曲 - 前澤寛之 / 編曲 - 小森茂生
歌 - 放課後ティータイム
2010年8月4日発売 オリコンシングル2位。

【挿入歌】

「ぴゅあぴゅあはーと」(第7話)
作詞 - 秋山澪 / 作曲 - 琴吹紬
(作詞 - 稲葉エミ / 作曲・編曲 - 前澤寛之)
歌 - 放課後ティータイム
2010年6月2日発売 オリコンシングル4位。

「ラヴ」(第10話)
作詞・作曲 - DEATH DEVIL
(作詞 - KANATA / 作曲・編曲 - 小森茂生)
2010年6月23日発売 オリコンシングル7位。

「ごはんはおかず/U&I」(第20話)
作詞 - 平沢唯 / 作曲 - 琴吹紬
(作詞 - かきふらい / 作曲・編曲 - bice(ごはんはおか
ず)、前澤寛之(U&I))
2010年9月8日発売 オリコンシングル3位。

「天使にふれたよ!」(第24話)
作詞 - 平沢唯・秋山澪・田井中律・琴吹紬 / 作曲 - 琴吹紬
(作詞 - 稲葉エミ / 作曲・編曲 - 川口進)

{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 104

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

けいおん!!はどのように「新しい」のか?

リアルタイムですべて視聴しました。

自分が見ているのが萌えアニメである、という感覚がとくになく、まあ毎週たのしみに、ベタにワクワクしながら見てしまいましたよ…。

一番、印象に残っているのは、憂ちゃんですかね。ああいう妹がほしいです…

あと、いきなり二期から見るとつらいと思うので一期から見ましょう。



で、その他、本作について改めて思うこといくつか散文的に書き散らしておきます。




■「けいおん!!」は、本当に新しいのだろうか?

 けいおん!!は、同時代的な新しさをもった作品だ、とされています。
 その一方で、その「新しさ」には、なんか、どーも、ほんとかなー、と思うところも個人的にはけっこうあったりするわけです。
 まー「新しい」ことには違いないのだけれども、
 わたしは、今ひとつ、現代的だの新しいだの、という話にはしっくりきていない。
 わたしの疑問は少しだけ角度が違っていて、

「なぜ、けいおん!!では、<日常描写>がこれほど、面白くなれているか?」

 それこそが、本作を観終わって改めて、しみじみと感じることの一つです。
 高い作画のクオリティ。セリフまわしのセンス。シナリオ構成の妙。裏側にそこそこに感動物語を詰めていること。万人向けでなくとも市場が成立することを前提にしていること。…とかねエトセトラエトセトラ。そういうのが全部こみこみで面白くなっているのは間違いないでしょう。
 こういった個別の説明の統合、という形で考えてしまうと、統合的には何の説明にもなっていないのだけれども…一言にまとめれば「昔のアニメではありえなかった高いクオリティ」によって、はじめて到達している境地でもあるわけで。

 で、でも、なんつーか、こういう楽しみって、わたしは何かで昔あじわったことがあるぞ…と、むむむ、と想い出そうとすると、思い出されてくるものもあるわけです。
 何かというと、

 詩とか、俳句とか。
 ああいう文化にきわめて近いものを感じる。

 なんでもいいんだけど、無難なところで芭蕉の句

 閑かさや岩にしみ入る蝉の声
 五月雨をあつめて早し最上川

 とかね。基本的には、日常の情感を捕まえるための歌。
 江戸よりも、もっとさかのぼって、平安まで行ったっていい。枕草子の有名な一文、

 春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは 少し明りて紫だちたる雲の細くたなびきたる。
 夏は、夜。月の頃はさらなり。闇もなほ。螢の多く飛び違ひたる。

 とかね。もう、まんま、日常の情感をうたった話とかってメジャーな文化として昔からあるにはあるわけだよね。(一方で、三国志演義とか、水滸伝、南総里見八犬伝のような大河ドラマ+厨二設定ものというのも、昔から延々と存在するジャンルではあるけれども。)

■平安/江戸における日常の情感表現との差

 日常の情感を捉える、という点で、けいおんの表現というのは、確かに古典文学とかと似たようなところはある(※0)。わたしが不思議に感じるのは、なぜ、そういうものがいま現在になって、再び、優勢になってきたのか?ということだ。
 違いはおそらくいくつかある。
 第一は、日常の情感の表現を伝えるために「キャラクター」というものを介していること。唯ちゃんや、律っちゃんといったキャラクターの感情を経由することで、はじめて日常の情感が伝わるようにできている。これは、俳句や古典文学の技法とは大きくことなる。古典ってのは、基本的には、上から目線で描かれてるものが多かったり…上から、とまで言わずとも、自虐ネタとかで笑いをとりにくる古典とか、読んだことがない。
 現代の、オタコンテンツにおいては、登場人物が「ヒーロー」である必要性がなくなった。「ヒーロー」というキャラクターは日常の情感を示すのには適さないが、ヘタレキャラ大集合の話であれば、日常の情感は表現しやすい。※1


 第二に、受動的にほんわかしながら観るのか。積極的に想像力をめぐらしながら読むのか、という違いがある。
 たとえば、江戸時代の読書スタイルというのは、基本的には「音読」だったという(※2)。一ページ、一ページを味わいながら読む。それが、かつての主流の読書スタイルだった。そういった読書スタイルのなかでは、自然と文の一文字一文字に、想像力をめぐらしながら、ゆっくりと考えて読む、という感じになる。そういった、「想像力をめぐらす」という読書スタイルとセットでなければ、俳句や古文の日常描写を面白がる、ということはいささか難しい。
 俳句はいまだに、その江戸の名残を残している文化であり一句一句をまったりと長時間かけて複数人で批評しあったり、その句の風景を考え合う「句会」というものが未だに続いている。(NHKとかでも、たまにそういう番組やっているので、たまに見ると面白かったりする。)
 そういう、脳内補完をいろいろと通すことで、やっとどうにか楽しめるカナー、という感じだった日常表現。そういうものが、京アニの高クオリティさによって、「脳内補完能力」を上回る体験を提示してくれた…ということなのだろうか??
 ここらへんは、なんか今ひとつ、わたしも議論がパッとしないんだけど。どうなんだろう。誰か私に納得可能な形で論じてくれる人キボンヌ。


 ついでに。
 海外の古典詩なんかも含めて比較文学史みたいな視点で語れると、たぶん、これは面白いのでしょう。
 わたしのぼんやり認識だと、英詩とかの世界は、15世紀ルネッサンス以後において、ようやく自然詩みたいなジャンルとか出てきてるといった認識で、これも、ルネッサンス以前の時代=すなわち「神話」によって物語が彩られていた時代から、「人間」の時代への転換ということによって生み出されているので、ここらへんの、コンテンツの文化史みたいなところは、世界史レベルで繰り返してるんだよなー、とかなんかしみじみと感じる次第。

 

■メッセージレベルでの思想性なんてないと思うけど。

 あと、この作品に、思想性を読み込もうとする知人がけっこういるのだけど、そういう話を聞くと思うことが二つあって
 第一に、この作品に物語のメッセージレベルでの思想性とか、同時代的な問題系なんて、わたしはさっぱり感じないよ、ということ。そこをむりくり思想絡めて語るのは、なかなかムリヤリ感の高い文章に出会うことが多いな、と思っています。少なくとも、私が説得的に読める話は今現在、一つも出会っていません。今後も出会えない気がしています。
 第二に、物語構造やメディアのレベルではもちろん、批評性は読み込めると思います。先述の通り。これほど、確信犯的な作品はないわけで。
 一番、オーソドックな議論としては「大きな事件が何も起こらない。しかし楽しまれてしまう」という、いわゆる「日常系」描写の最先端とかっていう話は、すでに記述した話の前提レベルとして意識していた話ですが、一応言及しときます(※3)

※0 こういうことを言うと、「古典とおんなじ!だからすごい」とか、お茶目なことをおっしゃる人だと思われがちなのですが、わたし、そういう論理展開とか、ほんとに脳みそクサッ…いや失敬。
 そういう論理展開をなさる方の問題の一つは、無前提に「古典の権威をおれは信じてるぜ!」ということを他人に強要しているわけで、あまりにも素朴な教養主義者 かつ、権威主義者であると言わざる得ないと思っております。もう一つの問題は、「同じである」って、言っても【A】真似するのが困難なものを真似しているということと、【B】誰でも真似できるスタイルの選択がたまたま同じ、っていうことを区別してないものの言い方なので、そこは区別しようよっていう。

※1 もちろん、純文学系だと、ヘタレ主人公は、多いんだけれども、日常の情感表現にwktk系よりも、鬱な人格の人が多いんだよな…純文学って…。まあ、私が無知なだけで、枕草子的なパッパラーな純文学もあるのかもしれないけど。

※2 前田愛『近代読者の成立』ほか。江戸の読書スタイルではなく、海外の読書スタイルの変遷史については、シャルチエの研究とかがあるけど、翻訳があまりに読みにくいので、まだ読めてないので、誰か教えてくれ。


※3 この議論枠組は、伊藤剛『テヅカ・イズ・デッド』2005にが火つけ役になった話、だという認識でおります。2012年現在においては、すでに手垢のついた議論でもあります。
 繰り返すけど、手塚漫画に対する批評の問題と、1990年代以後のマンガ・アニメリアリティのなかでの批評の問題はそもそも、ぜんぜん異質の話なんですよ、ということをわかりやすく提示した本です。
 この本は、二つの点で大きな需要がある議論をしていて、第一に主に年取ってもオタクをやってる人たちにとってはとても重要。メッセージレベルでは、子供だましの話しかしていない話を、どうして自分は楽しめているのか?これに付き合う価値は何なのか?という弁明をするための議論枠組みを提供していること。(これは伊藤剛に限らず、東浩紀、宮台真司など90年代以後の目立った批評家の多くがやっていることでもあります)
 第二に、「手塚マンガ最高」というだけの不毛な文脈を見事に批判したこと。それだけが快楽じゃねえだろっていう。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 18
ネタバレ

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最高の二期!神曲ぞろいの神アニメって言わせてくださいね^^

まず、ライブを観た感想などを。。。
{netabare}
この「けいおん」って、声優さんたちにとってもほとんど原点なんですよね。
今でこそ、超有名な声優さんばかりだけど、このアニメの時にブレイクしたような人ばかりで。
それで、このアニこれのメンバーにライブの情報を教えてもらって、観てみました。

いきなりオープニングから涙が溢れてきて、たまりませんでしたね。
あのキャラたちの中の人たちが、本当に歌ってるって、やっぱりすごい!
もちろん、他のアニメでもそういうライブってたくさんあるんだけど、このアニメに関しては、ライブと言う面で最もふさわしいものだと思うし、本当にみんなのキャラが歌になって生きていますよね。

そして本当に生演奏している声優さんたちはとってもイキイキしてて、それでいてちょっと恥ずかしそうでとっても可愛らしかったです。

ライブのことなんでネタばれもなにもないと思いますけど、このメンバーの数人が感極まってしまうんです、最後に。
それでまたもらい泣きしてしまって。
それを一期にも二期にも追記しておきます。
{/netabare}

以前書いたレビューはぜんぜんこの二期について書けてなくなんのこっちゃ?的な文章だったので大幅に変えさせてもらいます。


ということで、大ヒットアニメ「けいおん」の二期。

京アニの本気とか集大成とかって言われてます。

その後も京都アニメーションさんは良い作品を世に出していますけど。

この二期では、メインの五人がとっても成長した姿を見ることができます。

基本的にゆっくりした行動は変わらないんだけど、やっぱり最終話に向かって、つまり卒業に向かってみんな意識が変わっていくんですよね。

でもそれは悪いことじゃなくて、みんな仲良しのまま、旅立つ側と送る側が存在するっていう普通のこと。

そしてそれまでにはいろんなできごとがあるんです。


修学旅行があったり夏フェスがあったり、それであずにゃんが日に焼けて真っ赤になったり。

下級生三人でプールで楽しんだり、部室で憂とあずにゃんがティータイムしたり。

その後は夏祭りがあって、みんなの試験があって。

そういう楽しいことがあって、桜が舞う季節に卒業を迎える。

学園ドラマとしては王道な展開ですよね。


見どころはたくさんありますね。

なんでしょう、あ、とんちゃんが可愛い!
ってことも書いておきましょうか。
なんせあずにゃんが溺愛してるんだから可愛いに決まってますよね^^

そして五人のメイド服姿も見ることができますし、むぎちゃんがギター持ってちょっと練習してみるところなんかも可愛いです。

りっちゃんは、佐藤聡美さんが今よくやっている可愛い声を出して、お芝居のジュリエットを演じるところもあります。

澪は相変わらず照れてるところが可愛いし、歌は素晴らしいし。

そして唯。

それを書こうと思ったら、学園祭を思い出しちゃいました。

唯がMCを務めるライブは本当にハートフルで面白くて可愛らしくて。

そしてこの学園祭(20話)は本当に涙腺崩壊しました。

みんなが演奏を終わって部室でいるシーン。

涙なしでは見られないです。


その後は、この放課後ティータイムの三年生四人が卒業するにあたって、
あずにゃんに残したもの。


これで泣けないなら、けいおんを好きではないってことでしょ。

っていうぐらいに、印象的で感動的で涙腺崩壊してしまう二つのエピソードでした。


あずにゃんの気持ちになってこの曲を聴いたら、これは心を揺さぶられること間違いなしです。

その曲は「天使にふれたよ」
です。

その時のあずさの涙、忘れられないです。


このけいおんっていうアニメは、ほのぼのした日常を描いてるけど、やっぱり良い音楽がついて、声優さんたちの、これにかけた!

っていう演技があって、すべてが奇跡のように素晴らしいものになったんだと思います。

一期でゆるゆるな放課後ティータイムを確立させて、二期でさらに成長した放課後ティータイムを見せてもらって。

本当に満足しましたし、アニメをより深く好きになるきっかけをくれました。

ありがとう、って言いたい作品です。


一期のレビューで書いたのか忘れたけど、一応キャラを紹介しておきます。


5人が主人公なので、まずはその5人を。

{netabare}
平沢 唯(ひらさわ ゆい)-豊崎愛生さん
楽器経験の無い軽音部員。
自身のギターに「ギー太」と名前をつけている。
パートはリードギターとボーカル。
使用楽器はギブソンレスポールスタンダード。
cvの豊崎愛生さんは、とある科学の超電磁砲、花咲くいろは、シドニアの騎士など多数で大活躍されていますね。


秋山 澪(あきやま みお)-日笠陽子さん
唯と同学年の軽音部員で律とは幼馴染。恥ずかしがり屋。パートはベースとボーカル。
使用楽器は、フェンダージャズベース(レフティー)
cvの日笠陽子さんは、IS 〈インフィニット・ストラトス〉、彼女がフラグをおられたら、六花の勇者など多数で大活躍されていますね。


田井中 律(たいなか りつ)-佐藤聡美さん
唯と同学年の軽音部部長で澪とは幼馴染。パートはドラムス。
使用楽器はヤマハHipgigドラムセット
cvの佐藤聡美さんは、俺の妹がこんなに可愛いわけがない、魔法科高校の劣等生、ご注文はうさぎですか?など多数で大活躍されていますね。


琴吹 紬(ことぶき つむぎ)-寿美菜子さん
唯と同学年の軽音部員。パートはキーボード。
使用楽器はコルグのTRITON EXTREME 76
cvの寿美菜子さんは、ドキドキ!プリキュア、響け! ユーフォニアム、パンチラインなど多数で活躍されています。
けいおんが始まったときは19歳の最年少だったんですね。


中野 梓(なかの あずさ)-竹達彩奈さん
唯達の後輩の軽音部員。次代の軽音部部長。パートはサイドギター。
使用楽器はフェンダームスタング
cvの竹達彩奈さんは、俺の妹がこんなに可愛いわけがない、ソードアート・オンライン、この中に1人、妹がいる!など多数で大活躍されています。
{/netabare}



そして、さすがというべきか、このアニメ作品のコンセプトである音楽は素晴らしいですね!

特に好きな曲を記載しておきます。

二期のOP,EDとHTTの曲です。


オープニングは

「GO! GO! MANIAC」(第2期 第1話 - 第13話)これが一番好きです。

「Utauyo!!MIRACLE」(第2期 第14話 - 第27話)

エンディングは

「Listen!!」(第2期 第1話 - 第13話)

「NO,Thank You!」(第2期 第14話 - 第27話)


そして、HTTの曲は

ふわふわ時間(タイム)

ぴゅあぴゅあはーと

ごはんはおかず

U&I
(この曲は唯が憂のことを思って書いた曲だと言われています。)

天使にふれたよ
(これはみんながあずさに贈った曲ですね。)

個人的にはこれらが好きです。



もし観ていない人がいたら、これは絶対にオススメしますね。


音楽、キャラなどすべてを含めて、最高のアニメです。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 40

87.0 19 友情で漫画原作なアニメランキング19位
男子高校生の日常(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (4362)
21173人が棚に入れました
「○×県立真田北高校」(男子校)に通う男子高校生たちの、日常の中の笑いを描くギャグ漫画。公式配信サイト上でも、部活シーンや恋愛といった劇的な展開すら起こらない、リアルな日常をテーマにした作品であることがアピールされている[3]。単行本の巻末には、描き下ろし漫画『女子高生は異常』が収録されている。

声優・キャラクター
入野自由、杉田智和、鈴村健一、日笠陽子、悠木碧、高垣彩陽、浪川大輔、小野友樹、安元洋貴、石田彰、岡本信彦、皆川純子、小林ゆう、ゆかな、斎藤千和、小清水亜美、早水リサ、高梨謙吾、石原凡、福山潤、梶裕貴、櫻井トオル、三石琴乃、森久保祥太郎、朴璐美、三瓶由布子、関幸司、櫻井孝宏、伊藤静
ネタバレ

ポル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ププっと笑ってしまう面白さアリ。

「男子高校生の日常」はショートコント風ギャグアニメで、たいしたことないギャグも多いですが1話で最高の笑いどころが有りおもしろかったです。主役はあくまで男子高校生で進められ、個性的なキャラが多く、登場するキャラは最初、タダクニ、ヒデノリ、ヨシタケの3人だが(タダクニが一番出番が少ないが一応主人公らしい)徐々にクラスの同級生へと広がりを見せる。女子高生も出るがついでという感じである。男子校生と文学少女のやり取りは個人的にツボりました。ほとんどの女子の目は基本描かれてはいない。そういう作風なんだとか。名前は不明ですが文学少女と呼ばれている女子高生とヒデノリの絡みコントは最高に面白いです。

他におまけとして「女子高生は異常」ってのがあります。(萎えキャラとして現実ではありえない、または非常に暴力的なキャラばかりである)過去に唐沢と何かあったようでストーリーで続いているようである。

各話の個人的な感想↓
{netabare}
1話
{netabare}
男子高校生と放課後/男子高校生とスカート/男子高校生と怪談/男子高校生と同伴少女/男子高校生と文学少女。

男子校生と文学少女が一番面白かった。異性と対峙する緊張感であれだけ面白い笑い要素が発生するとはwEDも文学少女特殊ED。
{/netabare} 
2話
{netabare}
男子高校生と旅立ちの朝/男子高校生と凸面鏡少女/男子高校生と友情パワー/男子高校生と文学少女2/男子高校生と伝統行事/男子高校生と少年時代/男子高校生と怪談2/お嬢様の日常

黒髪でオールバックのヤンキーのモトハルくんと文学少女の絡み、あいかわらずクサいせりふに過剰反応していて、単純だがオチが面白かった。モトハルのねぇちゃん凶暴だなw
{/netabare}
3話
{netabare}
男子高校生と夏計画/男子高校生と海の家/男子高校生と温泉卓球/男子高校生とラジオDJ/男子高校生と夏の思い出/男子高校生と通学電車/女子高生は異常 彼氏と制服

今回はあまり面白くない。コメントしずらい。夏休みの日常でした。1、2話とも面白かったのでちょっと残念。女子高生は異常はホントに異常でしたね。
{/netabare}
4話
{netabare}
男子高校生と立ち聞き/男子高校生と文化祭1/男子高校生と文化祭2/男子高校生と文化祭3/男子高校生と文化祭4/男子高校生と悩み相談/女子高生は異常 滑稽

前回の3話が消し飛ぶ勢いの面白さでした。男子高と女子高の生徒会同士の絡み面白いです。有能すぎる男子高生徒会。(生徒会長はだらしない)おまけの女子高生は異常での唐沢との絡みは笑いました。
{/netabare}
5話
{netabare}
男子高校生とアテレコ/男子高校生と年功序列/男子高校生と救世主/男子高校生と旧友/男子高校生と偉人伝/男子高校生と文学少女3/女子高生は異常「怨恨」

テンポのいいギャグコント話のオンパレードでした。女子中学生を見ながらのアテレコはけっこうウケました。姉に逆らえないモトハルが姉の友達にいじられる悲運。男子生徒会の人が女子高生徒会長に気遣うが裏目に出る。ヒデノリが昔いじめられてた時助けてくれた尊敬する仮面をかぶった少年が実はヨシタケだった事実。文学少女とヒデノリの絡みはイマイチでした。おまけの女子高生は異常では唐沢が女子高生に絡まれてましたが、ホントにどうしようもない女子たちでしたね。
{/netabare}
6話
{netabare}
男子高校生と聖なる夜/男子高校生と新学期/男子高校生と妹の悩み/男子高校生とりんごちゃんの悩み/男子高校生とモトハルの悩み/男子高校生と必殺シュート/女子高生は異常 過去

今回女子多いですね。ヨシタケの姉、担任の女教師、タダクニ妹、女子高生徒会長りんごちゃん、相談所(男子高生徒会)に相談に来る女子高生。女子高生は異常では羽原が小学校時代アークデーモンと呼ばれていたいじめっ子だったことが判明。なかなかひどい設定ですね。
{/netabare}
7話
{netabare}
男子高校生と一発芸/男子高校生と室内の冒険/男子高校生と室内の冒険2/男子高校生と兄/男子高校生とありのままの自分/男子高校生と進路/男子高校生とミツオ君/男子高校生とミツオ君2/女子高生は異常 女子高生力

ほかのネタが消え失せてしまうほどヒデノリと文学少女の場面が面白かったです。((´∀`*))ヶラヶラ
{/netabare}
8話
{netabare}
男子高校生とモトハルの姉/男子高校生とミツオ君の悩み/男子高校生とマンガ/男子高校生とベランダ/男子高校生とコンビニ/男子高校生と塔/男子高校生とケーキ/男子高校生と占い/男子高校生と100/女子高生は異常 ラーメン/女子高生は異常 スカート

ヒデノリとヨシタケのスズメバチの話は笑った((´∀`*))ヶラヶラヒデノリは突拍子もない行動するなぁ。そういえばタダクニ主人公らしいのに全然でませんね。主人公はヒデノリでいいんじゃ?
{/netabare}
9話
{netabare}
男子高校生と兄と姉/男子高校生とドロップキック/男子高校生と夏の終わり/男子高校生とメガネ/男子高校生と生徒会の日常/男子高校生とパンツ/男子高校生と配線/女子高生は異常 アークデーモン

男子高生徒会役員の話でりんごちゃんのパンツを見るため行動をおこしてる話は面白かった。まずぃものを見てしまったという顔がw女子高生は異常では羽原と唐沢たちの小学校時代の話。こんな小学生いるわけがないが面白かった。
{/netabare}
10話
{netabare}
男子高校生と限界/男子高校生と結果/男子高校生と冬/男子高校生と走る/男子高校生と雑煮/男子高校生と地面/男子高校生と自転車/男子高校生と料理/男子高校生と学校/女子高生は異常 傷跡をつけた女達

最初の3つの話(男子高校生と結果を除く)は連続で文学少女ネタでしたね。文学少女は同じクラスメートの男子とは普通な態度なのにヒデノリに恋をしてるんでしょうか?w女子高生は異常では筋肉バスターをかける唐沢がイタ面白かった。
{/netabare}
11話
{netabare}
男子高校生と父/男子高校生と文学少女4/男子高校生と闘争/男子高校生と缶ケリ/男子高校生と雑談/男子高校生とラブレター/男子高校生と間合い/男子高校生とイラ/女子高生は異常 闘争

ヨシタケの奇行っぷりが面白かった。電車であんなことするか普通wまともそうだったがコイツが一番やばいかもしれない。
{/netabare}
12話
{netabare}
最終話 女子高生は異常 悪魔/男子高校生と嘘/男子高校生とUFO/男子高校生と店員/男子高校生と積極性/男子高校生と絡まれ/男子高校生とフランクフルト/男子高校生と・・・/映画女子高生は異常 アークデーモンvsシルバーデビル 祝♥卒業!!

まぁまぁ面白かったです。
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 5
ネタバレ

しんばくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

空気を読み過ぎればギャグとなる【4.3】

物語:3.6 作画:3.9 声優:5.0 音楽:4.3 キャラ:4.6 【平均:4.3】                          (75.5)

ジャンル        :ギャグ、学園
話数          :12話
原作          :山内泰延(漫画)
アニメーション製作 :サンライズ
監督          :高松信司
脚本          :高松信司
キャラデザイン    :湯本佳典
音楽          :Audio Highs
OP           :「Shiny tale」作詞 - YUKI / 作曲 - seek / 編曲・歌 - Mix Speaker's,Inc.
ED           :「文学少女」作詞 - 真田北高文芸部 / 作曲・編曲 - Audio Highs / 歌 - ENA
             :「おひさま」作詞・作曲 - 雨ノ地晴太郎 / 歌 - 雨先案内人

参照元        :Wikipedia「男子高校生の日常」

【概要】
 「○×県立真田北高校」(男子校)に通う男子高校生たちの、日常の中の笑いを描くギャグ漫画。「くだらないけれどコミカル」「バカなドタバタ」と評されるような種類の笑いを描いており、読者が自らの高校時代の日常を懐かしく振り返ったり共感したりできるような作風となっている。 Wikipedia「概要」一部抜粋

【特徴】
①ギャグ
②日常系
③主要なキャラ以外の目は描かれていない

【長所】
①ギャグのパターンが複数ある
②キャラ立ちが良い
③声優の演技力が高い

【短所】
①人によって面白味を感じないギャグパターンもある

【短評】
{netabare} 作品タイトルから察する事が出来ると思いますが、主な登場人物は男子高校生です。彼らはごく普通にゆるりと日常を過ごしている訳ですが、そんなゆるい日常はどうしてもギャグじみた日常を送ってしまっているという内容。また、内容自体は視聴者の体験から懐かしんだり共感し易い内容ですが、視聴者に突っ込みを入れさせる作りにより、似たような経験が無くても笑える内容ではないかと思いました。

 まず長所①です。ボケを引っ張って視聴者に突っ込ませるタイプやショートコントのような落ちが有るタイプなど色々ありました。これは人によって笑いのツボが異なるため、万人受けに配慮した作りのように感じました。
 続いて②です。ボケ担当、ツッコミ担当、空気の読めないキャラなど、元々個性の有るキャラクターが多く居る訳ですが、特徴③で挙げたように主要キャラ以外の目を描いていない為、一層メインキャラが目立ち、キャラが立っているように感じました。
 続いて③です。声色を変えるシーンが印象的だったので演技力が高いと感じました。声優の凄味は本作を含むコミカルな作品で堪能出来ると思います。
 
 次に短所①です。笑いのツボは人それぞれです。故に全てのギャグに面白さを感じるかは分かりません。尚、最悪全て面白く感じないという場合もあると思います。{/netabare} 

【総括】
 男子高校生がメインという部分が珍しい日常系アニメです。物語~キャラまでの要素で特に良いと感じた要素は声優とキャラ。その他の要素も作風に合った作りで全体的に丁寧な出来と感じました。楽しみ方の一例として、個性の有るキャラクター中からお気に入りのキャラを見つけるのも良いと思います。抱腹絶倒するかどうかは分かりませんが、兎に角笑いたいという方にお勧めの作品です。 

【蛇足】

●ギャグのパターン
1.コント風漫才
2.勘繰って捻り出したセリフを言う→オチ
3.空気を読む→一人だけ乗れず
4.ボケを引っ張り続け視聴者の突っ込みを待つ
5.男子目線で女子を見る
6.粗野な女子高生エピソード(ED後の女子高生は異常)

異なるパターンが他にもあるが覚えている限りではこんな感じ。


●お気に入りエピソード
男子高校生と旅立ちの朝 (第2話冒頭)
男子高校生と文学少女(続き物のエピソード)

この2つのエピソードも上記のギャグパターンの何れかに当てはまります。
気になった方には是非とも視聴して頂きたいと思います。
また「男子高校生と文学少女」の様な続き物のエピソードもあるので
1話から順に視聴する事をお勧めします。




【思った事】

笑いのツボに入らなかった場合
しょうもない作品に見えてしまうので
ギャグ作品を避ける傾向にある私ですが
多くの方の評判が良く
前々から気になっていたので観てみました。


見終えた結果
楽しめました。
笑いました。
とても!


1~3話くらいまでは多分声に出して笑ってたと思います。
しかし残りは微笑する程度に落ち着きました。
ですが全体を通して楽しめた事には変わりないです。
結果的に大変満足の行く作品となりました!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

高校生だった頃
私は多分真面目キャラ(地味)でしたが
ここぞというタイミングでボケると周りが笑ってくれました。
涙が出るほど笑い転げてくれると付き合いで笑ってるのでは無いと
なんとなく察する事が出来ましたが
ボケを引っ張りすぎて
「○○さん今日は頑張るねぇw」
と言われるのは死ぬほど恥かしかったです。
引っ込みの付かない状態な訳で
一応区切りの良いところまでボケるのですが
終わるまで同調してくれた仲間にはホント申し訳なかったなと
このアニメを観て思いました。


だけど
そう思うと同時に良いヤツ等だったんだなと
今更ながら気付かされました。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 18
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

最近の高校生はどんなこと考えてるのかな? ( ̄ー|電柱|- ̄)ソーッ

■男子高校生の日常ってどんなんだろう(?_?;)
「君と僕。」に続く男子系日常系作品ですね!
「君と僕。」はほのぼのを全面に押し出した作品でしたけど、「男子高校生の日常」はギャグを全面に押し出した作品みたいですね♪
真田北高校っていう男子校に通う、「タダクニ」「ヒデノリ」「ヨシタケ」が繰り出すとってもおバカで熱い日常を描いた作品なのです。


■男子高校生の日常を垣間見た日の日記 φ(◎。◎‐)フムフムフム
スクエア・エニックスとサンライズのコラボ作品だけあって、いきなりガンダムネタやドラクエネタを炸裂させてましたねw
1話の中にショートストーリーがテンポ良く描かれているのでボリューム感満点ですね。
脳内メーカーで男子生徒の脳内を覗いて出てきた要素を、面白おかしく描いたストーリーってかんじなのかなぁ?
やっぱりスカートとかって履いてみたいと思うのかな?なんか勉強になる…かも…(・-・*)ヌフフ♪
登場する女の子もただならぬ雰囲気を持った女の子でしたけどね!

なーんにも考えずにダラーッと気軽に見れそうなので今後も期待ですね♪


■総評
第一話を観た時の印象と、全話観終わってからの印象にかなりの落差を感じました…c(゚^ ゚ ;)ウーン
全体通して平均的に面白いのですけど、心の底から笑えたシーンがあまりにも少なかったので、なんでかなぁ~ってちょっと考えてみました☆彡
ストーリーはタイトルどおり、バカバカしくも誰もが考えてそうな男子高校生の日常をデフォルメして描かれていたわけですけど、そのデフォルメ効果がイマイチだった気がします。
登場人物はどの子も血気盛んな高校生で元気が良くっていいのですけど、台詞回しや掛け合い、テンションなどが単調で、バリエーションが乏しくキャラかぶりを起こしていた気がしました(^=^;
個性的でありながら個性に差がない為、個性的じゃないという矛盾が…w
なので各シーンのキャラのキャスティングを入れ替えたとしてもストーリーとして成立してしまう場面が多々あって、それが物足りなさにつながっちゃったのかなぁって思ってますε- (´ー`*)
それとオチが読めちゃって痛く感じるシーンもあったりしてw

とは言ってもお気に入りのキャラがいなかったわけではないのです⊂((〃 ̄ー ̄〃))⊃ ふふふ
孤軍奮闘でとびっきり輝いていたのは、憎めない愛らしいキャラの「りんごちゃん」です☆彡
登場回数はそれほど多くはなかったですけど、一番キャラ立ちしていて見ているだけでも楽しめちゃいました♪
{netabare}そういえば男子高生徒会にあれだけ対抗心丸出しだったのに、最期の方は男子生徒会の一員みたいになってましたねw
りんごちゃんさんって呼ばれてたり(。・w・。 ) ププッ
{/netabare}
そんな愛されキャラのりんごちゃんに続くお気に入りは、文学少女の「やっさん」と事実上主人公だった「ヒデノリ」の川辺シーンかなぁ♪
個人的にはこの3人がいたので最後までなんとか観ることができました(^ー^* )♪

「男子高校生の日常」も、サブコーナー扱いの「女子高生は異常」も、シュールな笑いが軸となっているのでシュール系ギャグが好きな人にはたまらない作品かもしれませんね(ˇ◡ˇ✿)
個人的にはりんごちゃんを主人公のスピンオフ作品を期待したいところですw


■MUSIC♬
OP曲『Shiny tale』
 【歌】Mix Speaker's,Inc.
 ヴィジュアル系ロックバンドらしい流麗なメロディラインのナンバーです♪

挿入歌『Capsule』
 【歌】Mix Speaker's,Inc.
 スローなテンポと心寂しいげな歌詞がエレジーっぽい印象のナンバーです♪

ED曲『文学少女』(第一話)
 【歌】ENA
 哀愁ただようメロディーと空気読めないタダクニのギャップがd(>_< )Good!!

ED曲『おひさま』(第2話 - 第11話、第12話OP)
 【歌】雨先案内人
 急遽ED曲に抜擢された雨先案内人!
 σ( ̄∇ ̄*)アタシはこの変更は大成功だとおもっています♪
 とにかく楽しく唄おう♪っていう純粋な気持ちが伝わってくる気持ちいい3ピースバンドなのです!
 スタンディングスタイルのドラムといい、とっても個性的で万人受けとはいかないかもしれませんが、
 愛嬌のあるバンドなので今後の活躍に注目していきたいですね♪
 
 
2012.01.22・第一の手記
2012.07.08・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC♬)

投稿 : 2024/07/06
♥ : 90

91.6 20 友情で漫画原作なアニメランキング20位
四月は君の嘘(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (5050)
20090人が棚に入れました
母の死をきっかけにピアノが弾けなくなった元天才少年・有馬公生。モノクロームだった彼の日常は、一人のヴァイオリニストとの出逢いから色付き始める。
傍若無人、喧嘩上等、でも個性あふれる演奏家・宮園かをり。少女に魅せられた公生は自分の足で14歳の今を走り始める。

声優・キャラクター
花江夏樹、種田梨沙、佐倉綾音、逢坂良太、早見沙織、梶裕貴
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『愛は地球を救う』的なアレ

名作、と一般的に呼ばれてはいるものの、僕的に
 『いやいや、そんな言うほどいいもんじゃないでしょ』
というアニメが、いくつか存在いたしております。

本作『四月は君の嘘』はその代表格というか、
ぶっちぎりの一位作品でありまして、
見返すたびにアラが見つかってココロがささくれ立つ一本です。

もちろん、同作に熱狂的なファンが多いことは存じ上げておりますし、
その方々の思いを否定するつもりは毛頭ありません。
僕が言うのは「こういう角度からだとこう見える」という話に過ぎず、
どんな角度から見るかなんて、100%、個人の自由です。
そこに正誤だの良し悪しだのは存在しない、と僕は考えております。

  ただ、自分が好きなものを悪く書かれて気分がいい人なんてイナイ、
  というのも真なり、です。

同作に関わる美しい感動・印象を断じて犯されたくない、
そういう思いがある方は、
この先を読まれないことを強くおすすめいたします。

根拠もなくイチャモンを並べ立てる、みたいなことはしていませんが、
かなり『辛辣な表現』になっておりますし、
そのことで誰かの心を傷つけるのは、僕の本意ではありません。

ほんと、あくまでも「僕の角度からだとこう見える」という話でして、
ムリして読む必要なんてありませんから、
不快な思いをしたくない方は、どうぞお引き返しくださいませ。

警告は致しました。では、遠慮なく……


  身体障害者や余命宣告を受けた方々を安易に扱い、
  感動コンテンツとして消費している作品を、
  巷では『感動ポルノ(Inspiration porn)』と呼んだりします。

  もちろん、そういう方々と真摯に向き合い、
  目を逸らしたくなるような現実を繊細に描いていくことによって、
  芸術と呼べる域まで達した作品はたくさんあります。

  そうした作品と『感動ポルノ』の分水嶺は、
    作品を通じて伝えたいこと、訴えたいことの有無や深さ
  だというふうに、僕は考えています。

  残念ながら本作は後者の方かと。
  作品として『伝えたいこと』なんてリッパなものはありません。
  (少なくとも僕には伝わってきません)

  きれいで頑張ってる少女が死んじゃったら『かわいそう』なのはあたりまえ。

  プロフェッショナルのモノづくりとか物語づくりというのは、
  その『かわいそう』という共通認識をフックとして、
  なにを描き、なにを伝えようとするか、
  それらを通じて『なんのためにその作品を創るのか』を突きつめていく、
  そんなところがキモであると僕は愚考するわけです。

  ところが本作は、その『かわいそうさ』をアピールしているだけ。
  それっぽく聞こえるだけの言葉を並べ立て、
  人のカタチまでも不自然に歪め、
  ほらほら、こんな頑張ってるのにかわいそうでしょ、泣けるでしょ、
  そんなふうに物語を飾り立てているだけなんです。

  そこには何のメッセージもありません。

  作画がかなりイイので誤魔化されがちですが、
  そこに気がついちゃうと、少なくとも僕はダメです、ダメでした。
  作家の「カンド-作品として他人から評価されたい」という、
  『エゴ』や『自己実現欲求』ばかりが鼻について、
  とても泣く気にはなれません。

で、総論的に『ダメだダメだ』と言われても、
とてもじゃないけどナットクできる話ではないと思いますので、
ここからは総論や抽象論ではなく具体的に、
  どこがどう、なぜダメなのか
というポイントを列挙してまいりたいと思います。



【1.オマージュにおいて、引用元への理解・リスペクトがナイ】

リアルタイムで本作がはじまったとき、
僕はほんとうに、めちゃくちゃ気に入ってたんです。
友人にも「今期No.1はダントツでこれじゃね?」とか言ってましたしね。

作画はきれいだし、音楽も楽しいし、人物造形もしっかりしている。
ときおり「はあ?」とは思わされるものの、
そんなものを吹っ飛ばすぐらい、作品に『いきおい』がありました。

その評価にはっきりと『?』がついたのが、
第八話、井川絵見が演奏する『木枯らし』でのモノローグです。
{netabare}
  ここで絵美は心の中で『響け』と三回連続で唱えます。
  これはもちろん『君に届け』のオマージュですね。
  黒沼爽子が風早くんに思いを伝えるべく、
  心の中で『届け』と唱えながら駆けていくシーン。

  オリジナルの方は、能登麻美子さんによる歴史的名演です。
    ひとつめの『届け』は、まだ『願望』に近いもの。
    ふたつめの『届け』で、それがはっきりとした『意志』に変わり、
    みっつめの『届け』では、さらに熱い『情熱』へと昇華します。
  わずか17秒、たった九文字しかないこの台詞に、
  爽子という『人間』の軌跡と成長、魅力が全て込められています。

本作での『響け』は、その劣化版。
絵見は最初から自分の感情全開で演奏をしていますから、
言葉の意味も重さも変わりようがありません。

ただ『君に届け』レベルの脚本は年に数本あるかないかですし、
うわっつらを真似ただけになるのは、
まあギリギリ、理解できないこともありません。

問題はそこではなく、
能登さんに基礎声質が似ている早見沙織さんに、
当のご本人、能登さんの面前でこのセリフを言わせたこと。

ギャグとしての扱いやバラエティ企画ならまだわかりますが、
ガチな物語・お芝居の一環としてこの演出というのは、
  『下品を』通り越して『下劣』の一言。
もちろん『結果として、悪気なくこうなった』可能性もあるわけですが、
僕が製作なら、制作の現場に任せず、
事前にお二人の元に出向いて説明とお詫びをします。しなきゃいけません。

  もちろん、早見さんは何も悪くありませんし、
  業界内で人格者と尊敬される能登さんがキレることも考えられません。
  おふたりとも「そんなそんな」と笑ってくれることでしょう。

  ただまあ、やっぱりカチンときたんでしょうね、特に能登さん。
  この後につづく早希(公生の母)のお芝居において、
  早見さんがかすんじゃうほど、
  鬼気迫る、あるいは慈愛に満ちた素晴らしい演技を披露してくれました。
  役者の意地、ここにありです。


で、この一点をもって浮かんできた疑念、つまり

  この作品、オマージュでオリジナルへのリスペクト足りないんじゃね?

というのは、このあとからも出るわ出るわ状態です。
いやなんかもう、
オリジナルをほとんど理解せずに引用したのかな、みたいな感じです。


まず、本作そのものがオマージュじゃないかと言われている、
三田誠広さんの『いちご同盟』からの引用ですが、
少なくとも僕には、何らのリスペクトも感じられません。
単に音楽とビョ-キつながりということで、
カッコよくて意味深なシ-ンを無理やり引っ張ってきただけに思えます。

  そもそも、入院中の女の子に『いちご同盟』を持ってく段階で減点100。

  そして同作は『生と死』に向き合う少年少女の、
  定まらず翻弄される未成熟な心を、精緻な技巧で描いた名作です。
  面白半分に場面や台詞を切り取っていいような、
  作家のエゴや売れ線狙いで書かれた作品じゃないんです。
  (同作では、直美はこの段階ですでに片足を切断していますしね)

  なぜ『面白半分』という強いコトバを使うのかは後述しますが、
  役作りのため同作を読んでいたであろう種田さん(宮園かをり役)、
  すごく演りにくかったことと思います。

あと、後半にやたら出てくる『繋がっている』という言葉は、
村上春樹さんの『ダンス・ダンス・ダンス』のパクリ、
あ、いえ、オマージュですね。

  ただ、本作での用いられ方というのは、
  ライトな読者やエセハルキストが都合よく解釈して流行らせたもので、
  大元の用いられ方ではありません。

  そもそも春樹さんは、
  『人と人との情緒的なつながり』みたくありふれたものを、
  わざわざ『ツナガッテイル』とカナに直して意味深っぽく強調するような
  安い作家さんじゃないんです。
  ラノベならいざ知らず、純文なめんじゃね~ぞおい。

あと、武士の妹ナギが公生にレッスンうける前と、連弾後のセリフ、
  「われはファントム、オペラ座に潜む怪人。」
  「私はクリスティーナ、オペラ座の舞台に憧れる女の子。」
というのは、もちろんミュージカル『オペラ座の怪人』のパクリ、
あ、いえ、オマージュですね。

  これはもう、大本とは遠く離れた、質の低い言葉遊びに過ぎません。

  最初っから姿をみせてちょこんと座ってるファントムなんかいません。
  クリスティーナがドキドキしながらレッスンを受けていたのも、
  ファントム(エリック)の正体を知る前のことですしね。

  原作でのクリスティーナは
   「正体を知る前→憧れ・師事/知った後→嫌悪・同情」であり、
  かたや本作のナギは
   「正体を知る前→嫌悪/知った後→憧れ・師事」ですから、
  まったくベクトルが逆。かすりもしていません。

  ですから、オマージュではなく『比喩表現』としても失格点。
  ただ単に『音楽繋がり・かっこいいから』という理由で、
  原作もろくに知らずひっぱってきただけのことではあるまいかと。

あと『ピーナッツ』からもあっちこっち引っ張ってきてますが、
これは、原作をよくしらない(英語版で何冊か読んだだけ)ので、
コメントのしようがありません。

いずれにしてもオマージュというのは、単なる『引用』ではありません。
その原作品への強いリスペクトがあることが大前提ですし、

  その言葉や表現を使って、なにを伝えるか
  その言葉・表現の上に、自分としてなにを載せるか

というのが大切、というか本質的なところであります。
少なくとも僕の耳には、
本作にそういうものの存在がまるっきり感じられません。

  平たく言うと、本作で使われている全ての引用は、
   原典へのリスペクトも感じられなければ、
   必然性もなく、
   その引用を通じて伝えたいこともない、
  ぶっちゃけ『カッコイイから借りているだけ』にしか聞こえないんです。

こういうのは『オマージュ』とは呼べず、
単なる『借りパク』なんじゃないかと愚考するところであります。
{/netabare}


【2.音楽の扱いがザツ・オンガク論がいいかげん】

これも回が進むにつれて印象が変わっていったポイントであります。

視聴開始当初、僕は本作のことを
  『ちゃんとオンガクと向き合った、ホネのあるアニメ』
だと思っていたのです。

ほんとそう思っていたのですが、回が進むにつれ、
その扱いがザツなところとか、
言ってることがいいかげんなところとか、
そういうのが鼻について、作品自体を楽しめなくなっていきました。
{netabare}

まず、とにもかくにも『演奏中の無駄なモノローグ』が多いんです。
マンガなら『音』がないから言葉で補うのは必然なんですが、
アニメでそれをする必然性はありません。

  先に例示した絵美の『木枯らし(9話)』なんか、
  曲の尺が4分あって、
  モノローグが被さらないのはアタマの27秒とラスト15秒のみ。
  全体の80%以上は『曲がきちんと聴けない』んです。

  19話、武士の弾いた『革命のエチュード』なんか、
  3分40秒の尺で、モノローグがないのはアタマの7秒のみ。
  わざわざ子供時代の回想まで引っ張ってきて、演奏をツブしています。

さらに呆れるのは10話で、
前回(9話)で演奏が『完全に』終わっている『木枯らし』を、
もう一回、ほとんどフル尺でやっているんです。

さすがに同じ音源を二回使うのは良心が痛んだのか、
わざわざ生バンドつけたアレンジ音源をつくってゴマかしてますが、
そこには何のメッセージも必然性もありません。

  『熱い、情熱的な演奏』ということを表現したいのなら
  もとの音源で充分できています。
  『クラシックはもっと自由なもの』ということを表現したいのなら
  それを『ピアノのコンクール』の音源でやるのはおカド違い。

そんなことをするぐらいなら、
演奏中のモノローグをぜんぶ演奏前の会話劇にして9話の尺を埋め、
演奏シーンを10話一本にまとめればよかったんです。
同じような意味のないアレンジは、
13話のラフマニノフでもやってましたが、ほんと意味がありません。

つまるところ『コトバで語ること』と『オンガクで語ること』が、
ごちゃごちゃになっているんですよね。
というか『オンガクで語りたいこと』があるのかどうかも眉唾です。

キャラに「音楽は言葉を超える」なんて聞いたふうなセリフ言わせながら、
その音楽にばんばんセリフかぶせて、
言ってることとやってることが違うじゃんか、というハナシです。

  ちなみに『響け! ユ-フォニアム』みたいに、
  ちゃんとオンガクと向き合っている作品は、
  演奏中に必要のないモノローグをいれることは、ほぼありません。

  モノローグが比較的多い『のだめ』だって、
  その音楽を理解・楽しむための補助的なものがほとんどです。
  萌え系の『ぼざろ』や『けいおん!』だって同じこと。
  イミのない言葉をできるだけ排除して、
  聴かせるべきところをきっちり聴かせることに心を砕いています。

  音楽で語るべきことは、音楽で語る。
  そんなアタリマエができてないのは本作だけなんじゃないかしら。

  演奏者に『届け、届け』なんて言わせながら、
  その音楽を『きちんと視聴者の耳に届けるつもり』がないという、
  国会のダブスタ発言みたいな演出になっちゃっています。


なお、幼き日の公生が楽譜に忠実に弾くことで優勝することを、
他の子どもたちが『ヒューマンメトロノーム』『譜面のしもべ』と揶揄してる、
なんてくだりもありましたが、これはもう『ふざけんなよ』です。

音楽のコンクールは、ほとんど年代別に分かれるんですが、
公生が出ていたのはおそらく小学生高学年の部。
この年代に『楽譜を自分なりに解釈』なんてスキルは求められていません。

  そもそも『譜面どおり弾く』というコトバの用い方・重みが違うんです。
  国立音大だってソルフェージュの授業があるんですよ?
  楽譜を読み解くというのは、その曲の本質に迫っていくことなんです。

  ロックバントがスコアをちょいちょいと見て、
  じゃあ後はフィ-リングで、
  なんていうのとは、そもそも楽譜が占めるポジションが違うんです。

コンクールって、大会によってレベル差があるんですが、
トップレベルのコンクールに出場する子どもたちやその指導者たちは、
その重みをイヤというほど理解しています。
わずか数曲を、毎日数時間、
何か月もかけて『楽譜どおり』弾けるよう仕上げていくんです。

もちろん、一曲の完成に固執することによって『独創性』や、
さまざまな曲を自分なりに楽しむ心が失われることを危惧する方もいます。
ソルフェージュ能力の発達に支障がでるとの声もあります。
ピアノ教師によっては、
子どものうちはコンクールに出すべきじゃない、という方もいるほどです。

そして、公生が出場するのはトップレベルのコンクール。
そういう場所で有馬公生というのは、
出場している方々が目指すところの『完成形』なんですね。
それを「楽譜どおりでつまんね~」とか言うのは、
ろくに楽譜も読めない、なんちゃってピアニストぐらいのものなんです。

  ちなみに、本作のなかでは公生の演奏を、
  「デジタル時計のようにコンマ一の誤差もなく、余韻もない」と評していますが、
  そもそも、そんなものは『楽譜どおり弾いた』演奏ではありません。

  それが正解なら、演奏家なんていりませんしね。打ち込みで充分です。

  作品内で絵美に「つまんね~演奏」とも言わせてましたが、
  それはつまり、ショパンだのモーツァルトだのは、
   『指示どおり弾いたらつまんね~演奏にしかならない楽譜』
  ばっか残していると言ってるのと同じです。
  これはもう、わかってるわかってない以前のハナシではあるまいかと。

原作者の新川直司さんは、クラシックの経験はまるっきりなく、
高校時代はヘヴィメタばっか聞いていたんだそうです。
だからこそ、こういうめちゃくちゃなお話を書けるんだろうな、と。

このヒトって『さよなら私のクラマー』でも、
まるっきりサッカーというスポーツを理解していない、
素人のたわごとレベルの話を書いていましたよね。

  知らないなら、調べろよ。
  調べもしないで、
  わかったふうなこと書くなよ。

  本気でそれに打ち込んでいる人たちに失礼きわまりないだろうが。
{/netabare}


【3.病気と真剣に向き合っていない、デッチあげている】

宮園かをりの病気はいったいなんだったんだ、
なんていう議論じみたものがネット上に出回っています。
  ・白血病
  ・脳腫瘍
  ・パーキンソン病
  ・ALS
  ・SCD(脊髄小脳変性症)
  ・筋ジストロフィー
なんていろいろと候補が上がっていますが、
どれも「この症状はあてはまるけど、この症状や治療はあてはまらない」
ということで、結論は『わかんない』になっています。
{netabare}
そりゃあそうだろうな、と僕は思います。だって、
  何かの病気を想定し、取材に基いて書いたものじゃない
というのがまるわかりなんですもの。

そういうのは、業界ではよくあるハナシなんです。

  有名どころはやっぱり庵野秀明監督の『エヴァンゲリオン』ですね。
    こんなアニメ、どうせ誰も真剣に見ねえや
  いうことで、なんも考えず『伏線っぽいイミシンな』ものをまき散らし、
  なにも回収せず(できるわけもなく)話を畳んじゃいました。

  で、後から人気に火がつき、謎本まで出版される大騒ぎに。

  あちこちから『謎の真相』を聞かれるんだけど、
  庵野さん、ほんとに、まったく、これっぽっちも、考えてなかったんです。
  「アンノのやつ、マジで頭抱えててさ。ま、自業自得だけど」
  というのは、庵野さんのご友人である某漫画家さんから直接聞いた話。
  まあ、結果がアレなので、禍転じてほにゃららら、なんですが。

そこから業界が得た教訓というのも、
『これからは設定をちゃんとしよう』というリッパなものではなく、
ぶっちゃけた話をすると
  イザとなったら気合と口先でなんとかなるんだなあ、
みたいなアレであり、似たようなものがいまでも量産されております。

宮園かをりの病気もその一つ、ですね。

早い話「徐々に身体が弱って死に至る、手術困難な病気」であれば、
なんだってよかったんです。
だから、それっぽい症状なり病気を『デッチあげた』。

ネット上では病名を公開しないことを
 『同じ病気を持つ人の希望を奪ってしまわないように』
なんて好意的に解釈してる方が多いですが、そんなわけあるかい。

  かりに具体的な病名のウラ設定があったにしても、
  原作者にしてみれば、
  かをりが『きれいに死んでくれれば』それでよかったわけで、
  正確な医学的考証なんか、ハナからやってません。

  ですから、もしも具体的な病名をあげてしまえば、
   「こんな症状が出る(出ない)のはおかしい」
   「こういう治療をしないのはおかしい」
   「このタイミングでこんな手術なんかできっこない」
  などと、
  同じ病気に苦しむ方々からクレームの嵐になるのが目に見えてます。

  ですから、病名なんか公開できるわけがありません。
  ごまかしごまかしでつなぐ以外に手はなく、
  そんなわけで『誰が見ても病名が特定できない映像』になっているわけです。

ふたつ前の章の話に戻りますが、
僕が『いちご同盟』の引用を『面白半分』と称したのは
こういう理由です。

三田誠広さんがあの作品を書きあげるために、
  どれほどの取材をし、
  どれほどの見たくないものと向き合い、
  自我の根底を揺さぶられるような思いをしたことか。

そういう取材・努力・考証を一切せず、
とりあえずきれいに死んでくれればいいやあ、でヒロインを殺すマンガ家に、
あの作品を寸借する資格なんてない、と僕は思うのですが。
{/netabare}


【4.言語表現がチンプ、言ってることが支離滅裂】

これは原作者さんのクセだと思うんですが、
ものごとを『詩人』っぽく表現しようとして、
言葉選びでコケてるところがけっこう多いんですよね。
{netabare}
  「そのホイッスルは澄み切った空に乱反射した」
  「壊れたシ-ソ-みたいにぎっこんばったん心臓が波打ってる」
  なんて、意味わかんないですしね。

  前者は『乱反射』というコトバの明らかな誤用。
  比喩表現だとしても、情景がまるっきりイメ-ジできません。
  後者は、ふつうに不整脈。医者行けよ医者。
{/netabare}
まあ、そういうのはただ『こっぱずかしい』だけなんですが、
それだけじゃなく、
根っこの部分で『?』となる表現も散見されます。
{netabare}
作品全体を通じて、しょっちゅうつまづいちゃうのは、
『ジブンたちは演奏家(音楽家/ピアニスト)なんだ』
という系統の表現ですね。

  イシキタカイ系はけっこうなんですが、
  実態は、まだ『先生について演奏を習っている』中学生です。
  演奏家を名乗るにはほど遠く、
  それを目指してがんばっている若者、という位置づけかと。

  先のない宮園かをりが『生き急ぐ』のは仕方ないにしても、
  一円も稼いだことがないスネかじり、
  いくつかのコンクールで賞を取っただけの『生徒さん』が、
  職業的演奏家の『生き方』を語っちゃうってどうなんでしょうか。

さらに、その前提となる演奏家論として、宮園かをりに五話で、
  楽譜を投げ捨てた演奏家なんていっぱいいるよ。
  それでも、また拾い上げて楽譜にむかう。
  そうやって、最も美しい『嘘』が生まれる。
なんて、とんでもないセリフを言わせちゃっていますしね。

これ、言葉としてはウツクシイけれど、内容的には大問題です。
だって、その前後の公生とのやりとりも加味すると、

  演奏家は、ほんとうは楽譜通りになんか演奏したくない。
  だけど聴衆の喝采がきもちいいからやめられない。
  で、しぶしぶやって素晴らしい演奏(美しいウソ)が生まれる。

ということを言っちゃってるわけですから。

そういう、箸にも棒にもかからない職業観をベースに、
音楽家(演奏家)とはなんぞや、ということをイシキ高く語られても、
え……まあ……そうですね、としか言いようがありません。


で、物語が進むにつれて、支離滅裂な言い草が増えてきます。
あまりにも多すぎて全部紹介できないのですが、
代表的なところを挙げるとですね、

13話 紘子(公生母の友人、ピアノニスト、公生の現先生)のセリフ
   「最愛の母の死が彼に何かをもたらしたのだとしたら、
    それは鬼のとおる道だ」
21話 かをりの病状にショックをうける公生のモノローグ
   「音楽は、大切な人を連れ去っていく……」

  まず紘子さんのセリフですが、言ってる意味がわかりません。
  愛する人の死を乗り越えて開花した音楽家なんて、なんぼでもいます。
  音楽的な精進のために、自らの手でその人を殺したのなら、
   『鬼のとおる道』と表現してもいいでしょうが、
  公生はふつうに母親の病死をのりこえてるだけ。鬼、関係ありません。

  次に挙げた公生のモノローグは、もう完全に『いいがかり』です。
  かをりが病気になったのって、音楽、なんにも関係ありません。
  なんの脈絡もなく、
  こういう理解の仕方をさせたら音楽家としてのピンチ感が増す、
  そんな理由で言わせているだけのことではあるまいかと。

母親と好きな女の子がどちらも病死するって、もちろん可哀そうなことです。

だけど、その『可哀そうさ』をアピールするため、
関係ないコトバや解釈をこじつけてドラマ感をあおろうっていうのは、
僕には『とても醜いこと』に感じられます。
ヒトの『死』というのは、
そういうヨコシマな言葉で飾り立てていいものじゃない、と思うんですよね。
{/netabare}


【5.人のカタチがご都合主義で崩壊していく】

ここまでごちゃごちゃ書いてきましたが、
それでも『人のカタチがちゃんとした、ドラマとして成立している』作品なら、
僕は物語の評価に『2』なんてつけません。

ですが、その『人のカタチ』が、回を追ってぐちゃぐちゃになっていくんですよね。
これは言いたいことが山ほどあるんですが、
長くなるので(ここまででも充分長いですし)
物語の最終盤、21話と22話にしぼって言及させていただきます。
{netabare}
おさらいしておきますと、この終盤の前フリとして、

 前話で宮園かをりの発作を目撃し、公生、いじけてふぬける。
 →手紙をうけとり、カヌレもってお見舞いへ。
 →かをりからコンクールと同じ日に手術を受けることを知らされる。
  「君のせい、ぜんぶ君のせい」と指さして言われ、
  わたしたちは命がけであがく演奏家じゃない、と励まされる。
 →それでも「もう一週間もピアノさわってない」とダダをこねる公生。
 →かをり、必死にたちあがり「奇跡なんてすぐ起こっちゃう」とさらに励ます。
 →そのまま倒れ「わたしを一人にしないで」と公生の腕の中で泣くかをり。
 →「僕はバカだ」と、ある程度ナットクする公生。
  (「雪の中の君はウツクシイ」とか、意味ないこと考えてますが)

と、まずまずきれいなやりとりがあったわけです。

ところが、コンクール当日、
公生って、ひざを抱えて引きこもっちゃってるんですよね。
ウツクシイやりとりも、かをりの懸命な励ましも、すべて台無し、ゴミ箱へポイ。
しかも、なんでそうなったのか、一切の描写がありません。
で、コンクールの描写に移るわけですが……

 →絵美や武士に気遣われても、ほぼ無反応の公生。
 →舞台に上がっても、顔を覆ってうずくまる。
 →椿のくしゃみを契機に、なぜか、いきなり覚醒する公生。
 →ぐちゃぐちゃといろんなこと考えながら演奏開始。
 →かをりのタマシイ登場。手術失敗を確信。
 →最後の共演(超ウルトラス-パ-過剰演出)を経て、演奏終了。
 →雪の中、お墓の前でかをりの両親から手紙をわたされる。
  (火葬後、ソッコ-納骨? 四十九日までは家に置いてあげなさいよ)
 →なぜか、桜が咲くまでボッケにいれたまま手紙を放置。
 →ぶらぶら歩きながら読んで、びっくり。で、ふわっとした大団円。

これはもう、ツッコミどころ満載。てか、筋の通ってるところがありません。

つまるところ、演奏前に公生が引きこもっていたのって、
この『覚醒』をカンド-的に見せるためであって、
おハナシの前後のつながりも人のカタチもまるで関係ないんですよね。

しかも、その公生の覚醒・フッカツっていうのは、

  みんなが支えてくれたからいまのジブンがあるんだ

という『魔法少女アニメのど定番』みたいな気づきでしかないわけです。

その気づきも、それまで親身に心配してくれた紘子さんや、
舞台袖で気遣ってくれていた絵美、武士をガン無視しておいて、
  ピアノ弾いてたらなんか急にヒラメキました、
  やっぱピアニストってすごいっスね。
という、ご都合主義を通り越した、シュールな展開によるものなわけでして。

桜が咲くまで手紙を放置プレイするのも意味不明。

ふつうは『すぐに読む』か『哀しくて読めず封印する』の二択ですよね。
これ、物語のはじめと終わりを四月でキレイにまとめたかった、
という作者のご都合に合わせている以外、理由がまるで考えられません。

かをりをソッコ-納骨したのも、そのカンケイかと。

  二月十八日(手術日)を命日とすると、
  四月八日の四十九日法要時に納骨するのが一般的。
  ふつう、親族以外は法事に出ないから、公生の墓参りはその後になります。
  そうなると、中学は卒業するし、ヘタすると桜、散っちゃいますし。
  (ラストシーン、中学の制服のままです)

  だったらお通夜の席で手紙渡しなさいよ、というハナシなんですが、
  そこは絵的な原作者のこだわりがあったと思われ。
  (あるいは納骨をいつやるのか知らず、調べもしなかった、とかね)

  おかげでかをりのお骨は、
  生まれ育った愛着ある実家に、まったく置いてもらえませんでした。 
  (僕的には、手紙なんかよりそっちの方が可哀そうです)


で、その『かをりの手紙』なんですが、こちらもモンダイだらけです。

まず、かをりは『君のせい』で手術を受ける気になった、
ということを、公生にはっきりと言っちゃっているわけです。
で、その手術が失敗して死んじゃった、と。

  これ、あなたが公生だったら、セキニン感じませんか?

どうせ助からない病気であったとしても、
手術をしなければ、一分でも一秒でも長くご両親と一緒にいられたわけです。
そんなもん知るかい、なんてフツ-は思わないですよね。

  ところが、手紙にはその件に関するフォロー、なんにもなし。
  公生くんも、責任感じてたり自分責めてたりするフシ、なんにもなし。
  それって人としてどうなのよ、と思うのは拙だけなんでしょうか。

で、この手紙が公生に最後に会った直後に書かれたものであること、
雪の屋上で公生を励ましつつ「一人にしないで」と泣いた、
感動シーンに続けて書かれたものであることが、さらに問題を深くしています。

  もう助かりません、あなたもうすぐ死にます、
  医者にそう言われて書くのなら、
  こういう『雲の上から』みたいな文面になっちゃうのはわかります。

  でも、かをりは『生きるために』手術を受けたんですよ?

  あがくと決めた、少ない可能性に賭けて手術を決めた。
  でも失敗するかも知れない、こわくてたまらない、でも、生きたい。
  生きてもう一度、公生と共演したい。奇跡を起こしたい。だけどやっぱりこわい。
  そういう思いがぐちゃぐちゃになって泣いたんです。
  そんな気持ちのときに、こんな雲の上からみたいな手紙、書けると思いますか?

    君がこの手紙を読んでるということは、手術は失敗しちゃったんだね。
    残念。でも、後悔は一つもありません。
    私は、最後まであきらめず頑張った私をほめてあげたいと思います。

  そういう書き出しで、自分を鼓舞しながら、
  万が一ダメだったときのために、
  そうなったら伝えられなくなる想いを書き記すのが自然じゃないのかな、と。

  ところが、かをりの手紙はぜんぜん違います。
  これじゃまるで、余命宣告を受けた人の『遺書』そのまんま、
  すでに天に召された気になっている、生きボトケのお手紙じゃないですか。

実は最初、種田さん(かをり役)がこの文面を語る芝居を聴いたとき、
ものすごい違和感があったんです。
彼女ほど実力のある方が、なんでこんなに中途半端なお芝居するんだろうって。

だけど、よくよく考えてみるとナットク。

手紙を書いている時の心情をトレースしたら、とても演れません。
そこにフォーカスすればするほど、
綴られたコトバと感情が乖離していってしまうんです。

ですから、いつ、どんな思いで書かれた手紙であるかはガン無視して、
(ほんとはそれが一番ダイジなんですが)
とにかくけなげに、おナミダ頂戴で演るしかなかったんだな、と。

でまあ、凛として演るのもしおしお演るのも違うと思い、
とりあえず無理やり気持ちを作って、
キャラを意識してちょい明るめに、だけど生命感を漂わせないよう、淡々と演った。

  ところが、巷ではこれが『名演』っぽく語られ、
  イベントで同じところ再朗読させられたりするハメに。
  ほんと、役者さんって大変だなあと思います。
{/netabare}


というわけで、僕的なおすすめ度はCランクです。
映像がかなりきれいなので総合満足度が3.4になっておりますが、
心証的には2点台がいいところの作品かな、と。

内容的には、ど直球の感動ポルノ。
  病気にも、
  音楽にも、
  人の死にもカタチにも、
ろくに向き合わず売れ線だけを追求した会心の一本です。

おそらくは、原作の抱えた問題をそのままアニメに完コピ(原作未読)。
監督のイシグロキョウヘイさんは、
内容のなさを映像でカバ-しようとしすぎかと。

  これが初監督作品でいろいろ気を使ったのはわかりますが、
  原作者の新川直司さんだって、
  初のアニメ化作品だったわけですしね。

  講談社の版権担当は最初とっつきにくいけど、
  強気にいったらけっこう話聞いて親身になってくれるし、
  (昔は、ですね。いまもそうなのかな?)
  ちょっとこれおかしいんじゃね、と感じるところは
  もっとゴリゴリいくべきだったと思います。後の祭りですが。


ただまあ、板もマンガもけっこう売れたようで、
ビジネス的には成功作品です。
カネ目当てで作った感動ポルノでお金がたくさん入ってきたんだから、
そこは「よくできました」と誉めてあげるところかと。
流れで『いちご同盟』がそこそこ売れたのも、よき。

現実論として、こういう作品の需要があることは誰にも否定できません。

ぶっちゃけたハナシ『いちご同盟』みたいな
  悲しい・可哀そうという表層を超えて突きつけられるなにか
が含まれているコムズカシイ作品よりも、
  うんうん、好きな人が死んじゃったらつらいよねえ。
  うんうん、支えてくれる友だちや仲間はダイジだよねえ。
  うんうん、打ち込めるものがあるっていいよねえ。
みたくアタリマエのことを目先を変えた言葉で語った作品の方が、
市場に受け入れられやすいのは『事実』です。

マ-ケットにおいて『感動』は『消費するモノ』なんです。

消費財としての『感動ポルノ』のどこがワルいんだ、と問われれば、
実際のところ、どっこも悪くなんかありません。
それは『良し悪し』の話ではなく『好き嫌い』の話でしかないんですよね。


  僕は、あくまでも個人的にですが、
  アニメが『消費財』ではなく『文化』であることを願っています。
  ですから、音楽や人の生死にかかわる作品は、
  きちんとそれらに向き合い、
  物語に芯なり骨格をちゃんと通して届けて欲しいと思うんです。

  ただ、そういうのは現場を離れたから言えることであり、
  それができるんならトックにやってんだよ、
  というのは、現場を預かる方の多くが声を大にして言いたいセリフだろうなと。

    そんなもんは、チンプな理想論に過ぎね~よ。
    こっちゃビジネス、食い扶持かせぎでやってんだよ。
    みんなが「いい」と言ってるのに、なにカッコつけてんだテメエ。

  というのは、ある意味『正論』なんです。
  ……いや、そうじゃないな、自分を正統化したがっちゃってるな。
  そういうのは、ほんとうに、イタいほどの『正論』なんです。


つまるところ、世間一般からしたら『たかがアニメ』なんですよね。
ですから、僕が言っていることは、
しょうもない一個人の、しょうもない感傷論みたいなものに過ぎません。

でも……ですね、

  その『たかがアニメ』に全てを賭けている人たち、
  命を削るようにしてモノづくりに打ち込んでいる人たちがいることを、
  ほんの少しでも考えていただけたら、
  そんなふうに考えてアニメを見る方が一人でも増えたら、

     僕としては、とても、とても幸せだなあと思います。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 28
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

いろいろ良かった!

 初見でした。全22話。音楽で紡ぐ生と死と恋のお話。
 すごかったですね。素晴らしかった。ストーリー自体は奇をてらったものではないですが、演出関係が充実していたので非常に楽しめました。まだ見てない人は、すぐにでも見たほうがいいかもね。そう思える作品です。イシグロキョウヘイ監督の要チェックリスト入りが確定しました。

 視聴後にマンガ版を大人買いしたので、ちょっとだけ比較が入っています。敢えてマンガ版とアニメ版の完成度を比較するなら、アニメ版の方が上だと思います。再現率が高いのでマンガ版の良さが損われていないですし、ここにアニメ独自の演出が効果的に乗ってくるからです。
 各論と総論に分けて記載していきます。長文なので暇人向け。もちろん既視聴向け。


各論編:{netabare}
 この作品は、長期的なフラグと短期的なフラグが良い具合に混合されていたと思います。それらについて、演出面から確認していきます。

「映画のワンシーンみたいだ」:{netabare}
 長期的なフラグのこと。
 コウセイが実感してしまった「映画のワンシーン」と、カヲリが実感してしまった「映画のワンシーン」について。

 第2話、カヲリのコンクールが終わったあと、コウセイ・ツバキ・ワタリのもとにカヲリが駆け寄って来るシーンがありますよね。確認してほしいのは、参考動画の1分18秒から1分40秒までです。
 参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=kljOup17Z7k>
 コウセイがカヲリを迎えようとちょっと動いたときに、ワタリがそれを追い越してカヲリに駆け寄ります。この二人を見ていたコウセイは、「映画のワンシーンみたいだ」と感じてしまいます。そして、ツバキはコウセイの疎外感を指して「友人A」と言います。

 これに紐づいているのが第22話後半ですよね。確認してほしいのは、参考動画の1分34秒から1分55秒までです。
 参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=xNAWzYd83o8&t=114s>
 下駄箱にいるメガネおさげのカヲリが、コウセイにどう話しかけようかと思案しています。このとき、歩いているコウセイとワタリの方へカヲリがちょっと動くんですが、ツバキがそれを追い越してコウセイのところに行ってしまいます。このときのモノローグは、「結局眺めてるだけでした。だってみんな、仲良すぎるんだもの」です。

 直接的に紐づいているのは、上の1分35秒から1分40秒までと下の1分43秒から1分48秒までですね。スロー再生は共通していて、構図はピッタリ真逆になっています。つまり、この二つのシーンはワンセットってことです。

 この手紙のシーンは、すごく切ないですよね。第2話でコウセイが「映画のワンシーン」で疎外感を覚えてしまったように、カヲリにとってもコウセイ達が「映画のワンシーン」だったんだな、と気づかされてしまいます。カヲリはそもそも「友人A」ですらなかったですし、そう言ってくれる友人も近くにいませんでした。本当に単なる観客だったんですね。「友人A」のコウセイの方がよっぽどマシってものです。
 カヲリの感じていた疎外感を、第2話のコウセイに件のセリフを重ねることで表現していたこのシーン。この合わせ技にはちょっとグサッと来てしまいました。まさか第2話が第22話と紐づくとは思っていなかったので、なおさらこの演出には惹かれましたね。
{/netabare}

駆け寄るカヲリ:{netabare}
 こちらは短期的なフラグのこと。
 カメラ演出絡みです。カメラのフレームを「│」で表現します。「コウセイ│カヲリ│」と表記した場合は、カヲリをカメラで撮っていて、コウセイはフレーム外(左側)にいるってことです。参考動画を見つけられず。すまぬ。

 第3話の前半と後半で、全く同じフレームワークが使われています。
 コウセイ│    ←カヲリ│ と撮っていて、右端にいるカヲリが左のコウセイへ駆け寄って
 コウセイ│カヲリ     │ となって、このままカヲリは左側へフレームアウトします。
 カメラのフレームが固定されていて、カヲリがフレーム内の右端から左のフレーム外まで走るだけですね。

 前半で使われているのが、カフェで子供ときらきら星を弾いた後、ネコに餌をあげているコウセイにカヲリが駆け寄るシーンです。後半で使われているのが、カヲリがコウセイに「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」って言うちょっと前のところ。屋上のシーンです。

 そもそも、このフレームワークはちょっと不思議ですよね。駆け寄るだけのシーンなら、駆け寄っているカヲリをカメラで追うのが一般的な撮り方だと思います。でも、ここではそうはしていません。
 また、二人の(心理的な)距離感が近づくシーンなら、こんな感じにしますよね。
 │コウセイ   ←カヲリ│という状況から、│コウセイカヲリ    │にする。こうすれば、二人が近づいたなってことが違和感なく伝わってきます。でも、ここではコウセイをフレーム内に入れていないんです。
 つまり、このフレームワークで描きたかったのは、「近づけないさま」ってことですよね。前項で述べたことと関連してしまうんですが、カヲリにとってのコウセイは映画の中の人でした。同じフレーム内にはいないんです。この二人の距離感を、このフレーム演出を使って表現しているんだと思われます。
 だからこそ、カヲリがフレーム外にいるコウセイに一生懸命近づこうとしているのが伝わってきてしまうし、フレーム外にいるコウセイに対してカヲリはどんな気持ちで駆け寄ったのかなぁとか、コウセイと同じフレームに入りたかったんだろうなぁとかって考えてしまう。そういうコウセイに近づけないカヲリの切なさを描いたフレーム演出ですよね。

 で、問題となるのは、この切なさフレームが同じ回に二度も使われているってことです。こういう特殊なフレームワークはほっといても目立ちますよね。それを二度も使っている。つまり、意図的に目立たせているんです。それは、この二つのシーンで対比を作るためだと思います。
 私は、同じ演出が使われたときには、「同じところを見て」や「変わったところを見て」というメッセージが織り込まれていると考えているんですね。ここの二つのシーンでは、「同じところ」として「コウセイとの距離を詰められないカヲリ」というのがあるんですが、それ以外に「変わったところ」というのもあると思います。

 前半では、ネコを理由に駆け寄っています。後半では、コウセイを理由に駆け寄っています。語弊を恐れなければ、ネコを言い訳にしていたカヲリが、ちゃんとコウセイに向き合えたってことです。これが一つの違いですよね。でもこの違いだけでは、フレーム外という関係性までは変えることができなかったんです。
 ただ、その後のシーンには更なる違いが表れてきましたよね。前半ではダメでしたが、後半のシーンの後ではカヲリはコウセイから同意を引き出すことに成功しています。この変化をもたらしたのは、カヲリが自分の心情をきちんと吐露したからです。「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」と吐き出したからこそ、やっとコウセイの手を取れたんです。頑張って頑張って、カヲリはコウセイを影の中から光の中へと連れ出せた。フレーム外だった二人の関係が、このカヲリの吐露によってフレーム内に入ったってことですね。
 「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」自体も良いシーンなんですが、それをより引き立たせるために同じフレームワークで対比を強調したんだと思います。

 ちなみに。こちらは同じ構図で違う結論ですが、前項は違う(真逆の)構図で同じ疎外感を描いていますよね。同じなんだから「変わったところを見て」、変えたんだから「同じところを見て」ですね。
{/netabare}

おまけ①マンガ勢の嫉妬:{netabare}
 長期短期フラグとは関係ない話なんですが、各論なのでここで。

 第5話、病院で着替えを覗かれたカヲリが「もうお嫁に行けな~い」と叫ぶシーンがあります。この叫びに合わせて、病院の玄関のアップから病院の全景までズームアウトしています。言葉で説明するとややこしいので、こちらをどうぞ。
 16秒くらいから。一瞬です。参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=WVhCH0CnNaY>

 このカットも面白いですよね。
 最終的な位置関係は「カメラ→車→病院」なんですけど、ここからズームインしても玄関だけを写せないですよね。間にある車が邪魔をして、「リアガラス越しのフロントガラス越しの玄関」になってしまいます。
 ですから、このシーンではズームアウトしながらカメラも同時に引いているんですね。でも、途中にある二枚のガラスを思いっきりすり抜けちゃっていますよね。これは実写では絶対にできません。カメラが車のガラスをすり抜ける、なんて実体のあるカメラでは不可能です。
 これが出来るのは、実体のないカメラを使っているマンガとアニメだけ、と言いたいところですが、マンガはズームの過程を描けないのでムリですね。これは、アニメだけに許されたカメラ演出です。アニメの特権。

 最近のアニメは、実写に近づける演出がすごく多いですよね。肉眼に近づける、と言ったほうが正しいニュアンスかもしれませんけど。選ぶ言葉はともかく、今までできなかったことなのでしょうから、それをやりたくなる気持ちも分かるんですが、実写と同じになるなら実写でいいんじゃないの?と思うこともままあります。せっかくアニメというメディアを使っているんだから、アニメでしかできないことにもきちんと力を入れてほしいと思っています。
 アニメにしか出来ないことをやっているのを見ると、やっぱりそのアニメに対する好感度は当然上がります。まぁ、私はマンガ勢なので、これはマンガじゃできないなぁと嫉妬しただけなんですけどね。
{/netabare}{/netabare}

総論編:{netabare}
 総論編でも書くことは変わりません。長期的なフラグと短期的なフラグについて。
 ただ、短期的なフラグ―飛び込みとかおんぶとか泥団子とかの一話から数話で回収されるもの―については、見ていれば分かるものばかりなので、ここでは長期的なフラグについてだけ記載します。ネコと桜と線路だけです。


ネコ(とお母さんとカヲリ):{netabare}
 ネコがめちゃくちゃ頑張っていましたね。桜も線路も頑張っていたんですけど、それらにも増してネコがすごかった。
 この作品のネコって、ストーリーテラーというか狂言回しというか、そういう役割を担っていますよね。ネコはしゃべったりしゃべらなかったりなんですけど、登場することでストーリーが進む。これを支えているのがネコに与えられた象徴性なんですが、これについてはコウセイのお母さんとカヲリが関係するので、併せて整理していきます。

 この作品の前半(第13話まで)というのは、一言でまとめるならコウセイとお母さんの話ですよね。お母さんの影に怯えていたコウセイが、第13話での演奏をもってお母さんの光の部分を思い出し、影との決別に至る物語。前半ではお母さんの影の部分が強調されることが多かったですが、その根底に光があったことは第1話できちんと描かれています。帰宅したコウセイが、遺影を前に「ただいま、母さん」と言っていますからね。コウセイにとってのお母さんは、影一辺倒ではなくて、きちんと光の部分がベースに置かれているんです。お母さんの影の部分が強調されているように見えるのは、そこにピアノが介入してきたからに他なりません。コウセイにとってのお母さんは、第1話の時点から光と影の両方を併せ持った重層的なキャラクターとして描かれているんです。
 そして、お母さんの影の部分だけを担って登場するのがネコです。ネコの存在自体が捨てられてしまったチェルシーを思い出させ、それがお母さんの影の部分と直接的に紐づいてしまう。つまり、前半のネコはお母さんの影の部分にまつわる不吉なネコ、影のネコ。

 この不吉さを象徴するネコは、本来であれば、お母さんの光と影の重層構造が確立する第13話の段階で、消滅してしまうものだったと思います。影の部分だけを描く必要がなくなるからです。でも、この作品ではそうはなりませんでした。お母さんが持つ光と影の重層構造を、ネコが引き継いでいくんです。ネコの象徴性が転換されているってことです。
 後半におけるネコの意味合いが最も分かりやすいのは、エンディングですね。ネコを追うことがカヲリとの思い出を辿ることになる、というあのエンディング。つまり、後半のネコは、カヲリにまつわる希望のネコ、光のネコなんです。
 つまり、前半での不吉なネコは、後半ではいつの間にやら希望のネコへと転換されているんです。

 そもそも、ネコの象徴性も影一辺倒ではありませんでしたよね。ベースに光があることが第1話のオープニングできちんと描かれています。カヌルを食べながら歩くカヲリが、ネコを見つけて追いかける、というシーンです。ここでのネコはカヲリにつながる光のネコです。ベースに光があることを先に入れておくのは、お母さんの描き方と同じです。
 この第1話のオープニングは、最終話から振り返ってみるとものすごく濃いシーンですよね。カヌルが好きなカヲリと、ネコを追うことがカヲリを追うことになるというエンディングへのフラグ立てをしながら、同時にネコのベースに光があることをきちんと見せている。
 この後は、ネコが不吉なネコとして跋扈していくんですが、ネコが登場するシーンでは、積極的にカヲリも絡ませているんですね。カフェで子供たちときらきら星を弾いた後とか、公園でトラウマを告白する前とか。これによって、不吉なネコが描かれるのと同時に、それがカヲリとの思い出で上書きされていくんです。だから、ネコが悪いものだけじゃなくて、最終的には良いものにすり替えることが出来る。不吉なネコをカヲリとの思い出で上書きしていったからこそ、ネコを追うことがカヲリの足跡を辿ることになる、というあのエンディングが成立するんです。

 一般的には、一度与えた象徴性というのは覆すのが難しいですよね。一旦ネコを不吉なネコとして描いてしまったら、それとは真逆の希望のネコに転換するというのは、不可能に近い。この作品のネコは黒ネコですから、もともとの不吉さとも相まってなおさら難しいと思います。でも、この作品ではその象徴性の転換を、お母さんからカヲリへとバトンタッチすることで非常に上手く描いていました。このネコ転換は作中では別段説明されてはいないんですけど、「見ていれば自然にわかる」というレベルに仕上がっていたと思います。
 第1話のオープニングシーンは、マンガ版にはないアニメ版独自のものですね。かなりの良改変だと思います。
 (希望のネコに介在する不吉なネコ―事故ったネコの血―については、次項で述べます)
{/netabare}

桜(と演奏時の演出):{netabare}
 桜の使われ方もよかったですよね。この作品での桜の意味合いは定番通りでいいと思います。「出会いと別れ」や「始まりと終わり」という二面性を持った象徴物ですね。

 作中でまず目につくのは、第4話の使われ方ですよね。
 第4話はコウスケとカヲリが共演する回ですけど、二人の会場入りを見送るツバキが「もうすぐ春が来るよ」と葉桜の横で言っています。「春の終わりを告げる葉桜の横で、春の始まりをツバキが告げている」という二面性の上に、「今までのコウセイの終わりとこれからのコウセイの始まり」という二面性を乗せているわけですね。桜の持つ二面性をビジュアル面と内容面で重ね合わせ、素敵なコントラストに仕上がっていました。ここもマンガ版の描き方より良かったです。

 この第4話の桜の上を行くのが、第21話での桜だと思います。演奏時の演出とも関連するので、そちらと一緒に整理をしてしまいます。演奏時の演出をまとめると、こんな感じになっています。
 ①幼少コウセイ:ひまわりと青空
 ②水没コウセイ:水中
 ③第4話のカヲリと共演コウセイ:青空と桜
 ④第10話のソロコンクールコウセイ:水没から桜へ
 ⑤第13話にお母さんの死を乗り越えたコウセイ:黄色い光の玉
 ⑥第18話のナギと共演コウセイ:無し、というか「凪ぎ」というべきかな

 第18話以降の終盤で描かれていたのは、カヲリの死を目前にしたコウセイの退行ですよね。
 第21話の演奏は、手のひらにネコの血を見るところから始まります。ここでのネコの血は、上で述べたネコ転換の落とし穴に相当するものですよね。ネコ転換によって「お母さんの死→不吉なネコ→ネコ←希望のネコ←カヲリ」という関係性を積み上げようとしていたのに、ネコの血によって不吉さが膨れ上がってしまい、「お母さんの死→不吉なネコ→ネコの死→不吉なネコ→カヲリの死」になってしまった、という落とし穴。
 このネコの血は後半に登場していますが、意味合いとしては前半のネコに由来するものですから、新たな問題が出てきたわけではないんです。前半のコウセイと同じ問題(乗り越えられない死)が再度表れてしまった。だから退行ですね。
 そして、ネコの血から始まった第21話の演奏は、桜を咲かせるところで終わります。

 この構造っていうのは、ぴったり第10話の演奏と同じですよね。第10話の演奏は、ネコのぬいぐるみを見てしまうところ(演奏開始自体は第9話)から始まって、最後に桜を咲かせて終わります。第10話も第21話も、ネコで始まり桜で終わっているんです。
 また、第10話の桜と第21話の桜は、構図までもが一緒になっているんですけど、これも第10話の演奏と第21話の演奏の親和性を説明するためのものですよね。そして、この親和性によって第21話の桜は、退行してしまったコウセイが第10話終了時点まで復帰した、ということを表現していたんだと思います。

 この第21話の桜を見たときに、第22話への期待感がものすごく高まりました。第10話の桜の後に、お母さんの死を乗り越えた第13話の演奏があったように、第21話の桜のあとには、カヲリの死を乗り越える第22話の演奏が来るだろう、という期待感です。この期待感をもたらしてくれた第21話の桜が、今作におけるナンバーワンの桜です。
{/netabare}

おまけ②第22話の演奏:{netabare}
 桜からは逸脱しちゃうんですけど、この流れに乗って第22話の演奏の話を。
 その前に前項③第4話の補足なんですけど、このときの青空と桜はそのままコウセイとカヲリですよね。
 コウセイ=ひまわり=青空(夏空)で、カヲリ=春=桜。

 第22話の演奏で、風景が変わりますよね。
 コウセイは、青空のもとでピアノを弾いています。そして、おそらく、青空の映っている足元は水面ですね。これが意味しているのは、水中から水上へ、だと思います。水面に波がないのは凪ぎ(ナギ)だから。
 さらに、光の玉です。第13話のコウセイは、黄色い光の玉しか飛ばしていなかったですよね。エミの演奏では赤い光の玉と黄色い光の玉が飛んでいて、それについてカヲリは「怒りと寂しさ」と言っていました。つまり、第13話のコウセイは、寂しさを意味する黄色い光の玉しか飛ばせていなかったんです。でも、第22話では七色の光の玉を飛ばしています。これは、様々な人との出会いがもたらしてくれた「カラフル」ですね。一応七色について触れておくと、母さん、ワタリ、ツバキ、アイザ&イガワ、アイザ妹、ヒロコさんの六色にカヲリで七色です。
 最後に、星空。これはきらきら星ですね。コウセイの言う「君と見る星空はどんな…」というやつです。私は最初、カヲリが演奏に登場した段階で「カヲリが死んだ!」と思っちゃったんですけど、これは間違いですよね。この時点では「もうすぐ死にそう」くらいで、カヲリがきらきら星になったタイミングが「カヲリの死」でした。

 で、この第22話の演奏演出っていうのは、おそらくたぶん確実に、過去の演奏演出のすべてを盛り込んで、それをブラッシュアップさせたものになっているんですよね。つまり、第22話の演奏自体が、コウセイの過去やコウセイの人生をすべてひっくるめたものになっていた。コウセイは、自分のすべてを死にゆくカヲリに「届け!」と叫んでいました。
 第22話は、ストーリー的な集大成ではありますけど、演奏演出の集大成としても見どころが多かったと感じました。 
{/netabare}

線路:{netabare}
 この作品の線路は、境界として使われていましたよね。こっちにいるか、あっちにいるか、という境界です。線路を走る電車は、強いて表現すれば、その意味合いを強調するって感じですかね。 

 これが分かりやすく演出されているシーンが第6話にあります。このシーンでは、カヲリとツバキが一緒に帰宅をしていて、十字路で別れています。この十字路は、何度か登場する重要な十字路です。ここでカヲリは、自分とコウセイを指して「私たち」と言います。
 二人が別れたあと、カヲリは画面上の道に進んでいって、しばらく歩いたら走って逆走します。音楽室で練習しているコウセイのところへ行くために、学校へ戻るんです。
 一方ツバキは、十字路から画面左に進行していって、そのまま線路を渡ります。すると、先輩から電話がかかってきて、カヲリの言う「私たち」に自分が入っていないことに気づきます。そして、自分と先輩を指して「私たち」「付き合いましょうか」とこぼしてしまうんですね。ここで、電車が通過します。
 線路を渡らずにコウセイのもとに行けたカヲリと、線路を渡って先輩のもとへ行ってしまったツバキ。このシーンで描かれているのは、二人の対照的な状況ですよね。この境目が線路です。

 また、第6話には十字路から線路に至る演出が、もう一つ使われています。短期的なフラグですね。ツバキとカシワギが一緒に帰宅をしていて、十字路でツバキが説教されるシーンです。ここでは、ツバキのケガに気づいたコウセイが氷を持って登場し、コウセイに気づいたカシワギは画面上の道へとはけていきます。
 その後のシーンでは、線路わきでコウセイがツバキを負ぶって歩き、ツバキは「私たちには一緒にいた長い時間がある」と自分とコウセイの「私たち」を考えます。でも、電車は通ってくれないんですね。

 この二つ以外では、以下のシーンで線路が出てきます(私のメモで確認できる範囲です)。
 第5話。先輩がツバキに告白するところ。ツバキと先輩の二人が線路わきを歩いています。電車は無し。
 第7話。ネコを見てコウセイが吐いてしまったあとの、コウセイとカヲリの公園のシーン。トラウマを告白をしているところですね。ベンチの後ろ側が線路です。ここでは電車が複数回通過しています。
 第11話。コンクールを終えて感情に芽生えたコウセイが、カヲリ・ツバキ・ワタリという感情を持つ三人と一緒に、「(みんなと同じ)人間なんだ!」と線路わきを走るところ。このときは電車と競争しています。
 以上の演出によって、「線路が境界として成立している」ということと、「電車は同じ側にいるキャラたちのつながりの強度を示している」というのが見えてきます。

 で、線路演出で一番大事なのは、第22話ですよね。この作品の文字通り一番最後のシーンです。
 2分33秒くらいから。参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=aQJB3NbE6kI&t=12s>
 コウセイが、(カヲリの象徴である)ネコを追っていて、カヲリの幻影は線路の向こう側へ行ってしまう。そして、線路の向こう側からツバキが現れて、コウセイの側に来ると「ずーっとずーっと、そばにいてやるんだからな」と言う。その後、線路の向こう側にネコが現れて、電車が通過するとネコの姿が消えてしまう。

 この演出が意図しているのは、(ネコとしての)カヲリが境界の向こう側(彼岸)へ行ってしまった、ということと、カヲリ(としてのネコ)を追うことでツバキとめぐり合えた、すなわち、カヲリがキューピット役となって、コウセイとツバキのハッピーエンドを導いたってことですよね。
 線路の境界としての意味合いを、最後の最後で此岸(この世)と彼岸(あの世)との境界にまで昇華させたのも見事だし、第1話から積み上げてきたネコとカヲリの関係を収れんさせたのも素晴らしいし、カヲリが導いたコウセイとツバキの未来というのも美しい。うれしいとか、悲しいとかじゃなくて、このシーンにはただただ感動しました。
 この線路を使った演出は、マンガにはないアニメオリジナルのものです。素晴らしいですね。
{/netabare}{/netabare}

おわりに:{netabare}
 やっぱり1期2クールはレビューが長くなってダメですね。ストーリーラインを含め、ごっそり削ったつもりだったんですけど、あまり短くなりませんでした。

 私はこの作品をかなり絶賛しています。退屈になりがちな会話のシーンでも、上述のとおりネコや線路が意味を持って登場していて、とにかく見どころが多いんですね。カメラ演出も面白いです。
 実は止め絵も多いと感じているんですが、あまり邪魔になっていないですよね。止め絵は街の風景などに多く使われているんですけど、これがエンディングで効いていました。カヲリの足跡を追いながら風景を映すことで、確かにカヲリはこの街に生きていたんだな、という実感が湧いてくるんです。この風景止め絵のせいでストーリー進行が遅めなんだな、なんて途中では考えていたんですが、無駄なものなんかではありませんでした。
 この作品は、飛び込みや泥団子のような短期的なフラグ回収が中心ですよね。でも、ネコと桜でつながる第10話と第21話とか、「映画のワンシーン」でつながる第2話と第22話とか、長期的なフラグ回収も多いんですね。1周目では拾えなかったものも多いでしょうから、今から2周目が楽しみなくらいです。

 ただ、文句が全くないわけではありません。例えば、次の二つです。
 一つ目は、第1話のお母さんの「あなたは私の代わりにヨーロッパで活躍するの」というセリフです。ひたすらにコウセイの幸せを願っていたお母さんの姿を知った後だと、お母さんこんなこと言うのかな?という疑問が残ります。原作通りなんですけど、正直改変したほうが良かったと思いました。2週目だと、なおさら違和感が残りそうです。
 二つ目は、何話か忘れましたが、部屋の隅で怯えている子供コウセイにヒロコさんが近づくシーン。ここ、大股でズカズカと歩くんですよね。怯えている子供にそんな風に近づくかなぁ、と思いました。
 この二つのシーンにどういう評価がされているのかは分かりませんが、私は脚本と演技のミスだと感じました。別に減点だとかって話ではないんですけど、その他が良いせいで悪目立ちしてしまったかもしれません。

 ベストガールはまだ決めかねています。
 涙腺崩壊請負人のカヲリ、幼馴染は結ばれないという定説をぶち壊したツバキ、顔面大勝利のエミ、成長が最も精緻に描かれていたナギ。さて、どうしたもんかなぁ。{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 21
ネタバレ

ウル さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

登場人物一人ひとりに共感出来た作品 

この作品は好きすぎて、どうレビューすればいいかわかりません。
少しずつレビューを書いていけたらなと思います。
この作品が苦手だなと思う人の考察もしながらレビューしていこうかなと思います。
多分かなり長文になりますので時間がある人が見ていただけたらと思います。

まず、私は恋愛系のフィクション作品はあまり見ません。
都合のいい展開が多すぎてあまり世界に入っていけないのが理由のひとつです。
勿論、面白い作品も知ってますが最初は期待せずに見ました。
パッケージの絵もあまり好みではありませんでしたし。
なので絵が好みじゃないって人も一回見てほしいです。

最初に思ったのがパッケージよりアニメーションで動いているキャラクターのが魅力的であったことです。
普通は逆なことはあってもこんなことなかったのでびっくりしました。
正直、見始め2話ぐらいは少し退屈に感じることもありましたが、演奏場面やモノクロの世界観とカラフルな世界観。
そしてなにより、演奏場面の作画が綺麗で惹かれて見続けていました。
音楽も、演奏場面以外のバックサウンドがすごくいい。
この作品が嫌いな人も多分演奏場面はすごいと思っているんじゃないかと思います。
普通のアニメだとあんなに手元映しませんし。
ロングで撮って誤魔化すって言ったら失礼かもしれませんがそんな音楽アニメが多かったのでびっくりしました。
普通の恋愛アニメでは、味わえない熱い展開もあるので、普段スポーツアニメが好きな人もハマると思います!

  
ただ、女性キャラクターの暴力ギャグ的表現が合わない人はちょっときついかもしれません。
私はアニメらしい表現で好きです。(ハガレンのヒロインが大丈夫ならいけると思います)
ポエムチックな事を主人公が言うことが多いのでそれも苦手だと思う人もいると思います。
また、このジャンルは好き嫌いハッキリ別れそうです。
苦手な私がハマったのでおすすめはしたいです。


個人的にすごいと思ったところを簡潔にあげると、私はアニメ、映画、マンガ、ドラマと色んな作品を見てきましたが、2週目がこんなに面白い作品はなかなかないです。

それだけ、登場人物一人ひとりの心理描写がしっかりしているんだなと改めて思いました。
見て合わなかったら残念ですけど、見て好きになってくれたら嬉しいですね。

もう一つは{netabare}泣ける、感動、熱い出来るポイントが何ヶ所もあるところです。特に泣ける、感動出来る話数が多い!普通の物語だと最後感動した。
とかは結構あるんですけどこのアニメは泣ける、感動する話数がかなり多いです。
特に13話は最終話より泣けた人も多かったと思います。
そこがすごいなと思いました。{/netabare}



ここからはネタバレありで書いていきます。全部見終わった人で、お時間ある方だけお付き合いください。めっちゃ長くなりますがこれでも端折っているのでご了承ください。


1話
{netabare}仲良し3人と公生の過去と、トラウマにふれるシーン。
公生が「ピアノは嫌いだ。けどそれでも、しがみついているのは僕には何もないから…ピアノを除けば僕は空っぽで不細工な余韻しか残らない」のセリフはかなり好きです。
隣の公生の家からピアノが聞こえないのを心配する椿もいい。
ラピュタの鳩のシーンの曲をかをりが弾いてるシーン…2週目の人はかをり登場シーンだけで涙もんです。{/netabare}

2話{netabare}
椿が公生に後悔してほしくないってのがすごくわかります。
「今の公生は必死で音楽にしがみついている」
公生もほんとは音楽が好きなのに近づけない…罪悪感と恐怖でいっぱいになっているのがわかりますよね。

そしてかをりの「私の音楽届くかな?」ってセリフ…
自由に弾くかをりに興味をもつ公生。
演奏が終わってから公生に感想を聞きに行く、かをり…このときの反応が2周目組はやばいです。
公生の返しもいいですよね!
かをりが待ち伏せしてるところも、ほんとは公生のこと待ち伏せしてたんですよね!
ここでの公生の優しさがいい。{/netabare}

3話からどんどん世界に惹かれていきました。
{netabare}公生が自分のトラウマをかをりと話し合うシーン、伴奏を頼み込んで必死で頼み込むかをりとバックの音楽が美しい。(後半で、ここの意味を知ったときはやばかったです)
無理かどうか女の子が教えてくれるさって、渡ってほんといいこといいますね。
そしてラストで今までモノクロに見えていた、公生の住んでいる街がカラフルに色づいているシーン{/netabare}最高の3話の終わり方です。
ここから本腰を入れて見始めました。

4話
{netabare}かをりとの演奏シーン。
トラウマに必死に抵抗して諦めそうになる公生(ここの公生の心理描写がすごくいい)、
諦めいないかをり、それに応える公生見ていて覚悟を決める。
こんなに熱くなるとは思いませんでした。 {/netabare}

5話
{netabare}かをりが倒れるのですが、すぐ退院したので初見の時はさほど気になりませんでした。
椿の心理描写がリアルで先輩との再会でより公生のことでヤキモキしているところがほんといい。{/netabare}

6話
{netabare} 椿が、音楽が出来ない自分と音楽が出来るかをりを比べて公生と距離を感じてるところがいい。
かをりが、「だめだめな弟って感じ」って言うシーンも椿が公生のこと好きなの知っていて自分も同じ気持ちだよって伝えたかったんですね。
逆にかをりが椿に同じこと、言ったシーンでも、前に公生のことを、「だめだめな弟」って感じって言ってましたし。
いいシーンです。

あとは、椿の気持ちもわかりますが先輩に「付き合いましょうか?」
て言い方はちょっと卑怯ですよね。
気持ちもわかりますけどね。
辛くて、寂しくて、気持ちがぐちゃぐちゃで自分も自分の気持ちに気づけていない椿の気持は見ていて、いい意味でもやもやします。

あと、音楽室でのかをりと公生のシーンもいい。
もうドキドキしまくりです。
その後の、大会での椿のシーンもやばいです。
公生の横に、かをりが来るところを見てしまうシーン椿の心理描写には共感できます。
あと柏木がいい人過ぎる。
ラストシーンでこのまま時間が止まればいいのにって言う椿。
2週目見ると気持ちがおかしくなります{/netabare}

7話
{netabare}渡が部活で負けて1人で泣くシーンもすごくいい。
人前では、明るくいようとする渡はすごくカッコいいです。
かをりの「君はどうせ君だよ」ってセリフもいいですよね。
ここからピアノコンクールで武士と絵見との再会。
あの二人の心理描写もいい。
演奏前の緊張感見てる側にも伝わってきます。
私の子供の時を思い出しました。{/netabare}

8話
{netabare}武士と絵見がどんな気持ちで舞台に立っているか。
熱いです。
恋愛アニメなの忘れるぐらいに熱いです。
ここは下手なスポーツアニメより全然熱い!{/netabare}

9話
{netabare}公生の演奏場面。
小さい頃のトラウマと闘いながら演奏します。
この回もこれはバトルアニメなんじゃないかと思うぐらいに熱い。
また、子供のときの回想がかなり入るシーン母親に最後に言った言葉…切なすぎます。{/netabare}

10話
{netabare}母親のトラウマに押しつぶされて演奏を止めてしまう公生…けど心の中のかをりが演奏をやめることを諦めさせてくれない。
誰のために何のために弾くのか、公生が僕は君のために弾こうって言うところがやばい。
「届くかな、届くといいな」ってかをりと、同じこと言ったり、お互いに「君がいるよ」って言ってここで、かをりが公生のこと泣きながらフルネームで言うのいいですよね。{/netabare}


11話
{netabare}瀬戸さんとの再会。
公生をピアノの世界に引きずりこんだ張本人の登場。君が好きですってピアノが歌ってたと言われるが、これは、感謝で恋愛じゃない友人Aだというところも共感出来ます。
友人が好きな女の子を好きになってはいけないと、無意識にブレーキをかけてるんですよね。
細かいところですがいいです。
あと、コンクールの発表場面…いい。
みんながどれだけ本気でやっているか…負けて悔しいか目のあたりにする公生が、音楽家としても人間としても成長するところです。
このあと、悔しくてみんなで電車の横の道路で走るところってベタですけどめっちゃいいですよね。
このシーン2周目だと…
瀬戸さん弟子入りしてかをりとコンクールにガラコンに出るか聞く場面とか愛の悲しみという曲のチョイス。
地味に好きなのがかをりがバイオリンに向かって話しかけるシーン。
楽器を人として扱ってるシーン。
楽器をしていた、してる人は気持ちがすごくわかるんじゃないかなと思います。
前に公生がまた「お前と二人ぼっちか」ってセリフもありましたけど、かをりはほんとに会話しているのようなのがよかったです。

ラストのかをりが「心に何を思って、何を支えにしたの?」ってセリフの後、公生が「君がいたんだ」って…もう告白じゃん。
けどそれがいい。このときのかをりの気持ちを考えるとあぁぁぁってなります。{/netabare}

12話
{netabare}かをりとの帰り道、かをりが「身長伸びた?もう顔が下向いてないからだね」ってセリフいい。
公生の成長を態度でも分かるいいシーン。
みんなで花火、進路の話…それから絵見がガラコンこっそり見に来るのが面白かったです。
ラストかをりがガラコンに来ない。
順番を変えて貰えるようにラストの子に頼みに行くシーン熱いです。
今日の主役の座は僕たちが貰います。
僕たちってのがいいです。
あとこの回からOP、EDが変わります。特にED見て意味深すぎすと思いました。{/netabare}

13話
{netabare}かをりが間に合わないから公生が一人で舞台に立ちます。
最初は荒々しい演奏から音が聞こえなくなってくる、いつもみたいに音が聞こえないのに僕の中に音がある。
昔の母親との優しい気持ちを思い出す。
そこからの、公生の演奏表現がみんなの反応がいい。

あんなに優しかったお母さんがどんな思いで公生に厳しく当たっていたか…どんなに公正を愛していたか…母親がしていたことはけして許されることではないと思いますけど、その出来事も全部今の公生に繋がっているんだなと。
回想シーンのお母さんのセリフ…瀬戸さんに泣き崩れながら
「公生は私がいなくなっても生活出来る?」
「音楽で食べていける?」
「今、私が出来ること譜面を正確に忠実に弾かせること、手に技術さえあれば将来食べていけるかもしれない。」
「酷い母親あの子に何も残してあげられない。」
「毎朝歯磨きできるかしら?」
「どこでも寝ちゃうから風邪ひかないかしら?」
「運動が苦手だから大けがしないかしら?」
「もっとそばにいてあげたかった。」
「私の宝物は幸せになれるかしら?」
今まで、トラウマでしか表現されていなかったお母さんがこんな事思っていたなんて悲しすぎて感動して涙が止まりませんでした。
トラウマの亡霊も公生が作った幻、逃げ出すための理由、母さんはもうあそこにいない。
僕の中にいる。
そう思いながらトラウマを克服する公生もカッコよすぎる。
演奏後の瀬戸さんとの最高のやり取りですね。
僕の精一杯のピアノ母さんに届いたかなってセリフ。瀬戸さん…
「バカあんたたちは繋がっているんでしょ。届いたに決まってるじゃん。」泣きあって抱き合うシーン最高です。
三池君も影響されていい演奏家になっていくのもいい。
椿が公生の変化にいち早く気付くのもいい。
ラストの瀬戸さんのセリフ…「失って進むのかもしれない…」{/netabare}

14話
{netabare}かをりが倒れて入院したことを知る公生…公生は嫌な予感が頭の中でぐるぐるしていて、椿が心境描写がまたヤキモキします。
ラストの浜辺で歩くシーンの椿…めっちゃ気持ちがわかる。
ここではっきりと公生のこと好きだって認めるシーン。{/netabare}

15話
{netabare}椿の「悲しかったり、安心したり、ぐちゃぐちゃな私がバカみたいじゃない」ってセリフすごくいい。
あとなにより、先輩いい人すぎない?
カッコよすぎるよ。
「ありがとう澤部俺の彼女になってくれて」って言える先輩最高です。
その後の、音楽室で公生と椿のやり取りも最高すぎます。
公生が「いてもいなくても一緒なら一緒にいるよ…そばにいるよ」っていい。
このときの椿の心理描写もよくて最高です。
その後の、「今まで止まれ止まれ」って言っていた椿が「進め踏み出せ、私の時間動け」に変わるのもいい。
後半は凪に出会います。
そして、かをりのお見舞いに行こうとするけど部屋から、かをりと渡の楽しそうな声聞いて引き返す公生。好きな人が他の人と楽しそうにしてるのが嫌なのがわかります。
ラストシーン、かをりが病院廊下で転倒して立てなくなるところ…心が痛くなります。{/netabare}

16話
{netabare}病院から抜け出した、かをりとのデートは見ていて、楽しかったです。けど悲しい。
教室でのやり取り…「このまま時間が止まればいいのに」って思うかをり…椿と正反対…公生もこの時からハッキリとかをりのこと好きなの自覚すのもいい。
凪と公生のやり取りも最高です。
似た者同士。「これが僕の精一杯」ってセリフ。
情緒不安定のかをりラスト完全に母親とダブって見える公生…{/netabare}

17話
{netabare}かをりから自分は良くないって聞く公生…心理描写なくてもどんな気持ちか想像出来ます。
どれだけ辛いか…それに比べて椿は前向きに頑張っている。
最初は公生のこと嫌っていた凪の励まし。
公生からかをりの容態を聞いた渡。
渡なんであんなにカッコいいんだ?
「好きなこのためなら泥水だってすする」…有言実行の最高のキャラクターです。
凪のプレッシャーの掛かり方…あと4日もこの苦しみに耐えなきゃいけないのって。
それを見て、瀬戸さんが昔の公生のこと思い出して瀬戸さんすら前に進んで成長する。
学園祭舞台袖で震える凪を励ます震える公生。いい。{/netabare}

18話
{netabare}自分の演奏を聴かせる公生それに応えようとするかをり、プレッシャーを跳ね除けて演奏の中で成長し伝えようとする凪。
昔を思い出す武士。
そして嫉妬する三池君。いいね。
公生を呼び捨てすると怒るぐらいに好きになってるのも面白かったです。
ラストいつも励まされている公生がかをりを励ますシーンも最初とは逆でいいですよね。{/netabare}

19話
{netabare}2人で、もう一度舞台を立つのを目標に歩き出す2人。
必死で苦しいなかリハビリをするかをり…手術の決心。
心揺ぶられました。
こんなに一生懸命に苦しくても立ち向かうかをりがカッコいい。
公生の心がモノクロからカラーに変わったのと同じで、頑張っている公生を見てモノクロの心がカラフルに変わったかをり。
お互い辛くても高めあって励まして頑張っている。
その中で自分なりに公生のこと心配しながら前に進む椿。
コンクールの公生と武士と絵見のやり取りはひと時の休み。
お互い認め合ってライバルと認めているもの同士いいね。{/netabare}

20話
{netabare}椿に公生はかをりが好きなんだって言われて「うん」と言った公生、そのときの椿の心理描写いい。
椿が公生に告白(はっきりではないかも)します。
踏み出した椿。
前に進もうとしている姿。
私の時間は動き出したばかりだって。
公生が渡にはっきりとかをりが好きだと伝えるシーンの渡もカッコいい。
そのあと、かをりの急変を見る2人…あんなの見たら私ならもう音楽出来ないかもしれない…公生辛すぎるよ。
黒猫のシーンも全てが灰色に戻ってしまいそうになる。
もう見ていられなくなりそうでした。{/netabare}

21話
{netabare}心身共にボロボロになった公生…こんな状態でピアノなんて弾けるわけない。
音楽を通じて好きになっていく人がみんな悪くなっていく…「もう無理です…頑張れないよ」って言う公生の気持ちが痛いほど伝わりました。
けど、公生がダメになろうとかをりが励ましてくれる…お互いがお互いをこんなに支えあっている、こんなに励ましあっている。
その姿に感動しました。
かをりのエアバイオリン最高に綺麗でした。
かをりがはじめて人前で弱音を吐くシーン…「怖いよ…怖いよ…私を一人にしないで」って泣き崩れるシーンは悲しく泣けました。
10代の女の子が余命が残り少ないと知って正気でいられないと思います。
けどかをりは今までの怖い思いにも耐えて、辛くても苦しくても頑張ってきました。
今まで気丈に振る舞ってきました。
そんな彼女の心の叫びは、公生に心境の変化をもたらしたんだと思いました。
舞台裏の公生の心境…舞台に上がった公生が折れそうになるとき周りのみんなの繋がりを感じるシーン。
人は誰かと出会った時点で一人じゃいられない。
それを実感できるシーン。最高です。{/netabare}

22話
{netabare}公生がかをりが死んだことを察するシーン…あんなに美しく寂しいシーンなかなかないです。
2人が演奏している最中はあんなに楽しそうなのに、かをりが消えていく所は桜が散っていく綺麗なシーンです…けど悲しすぎますよ…あまりにもキツイです。
予想はしてましたけど心にきます。
あとアニメではないのですが、漫画版では演奏が終わったらスタンディングオベーションで、
武士と絵見が改めて公生の凄さを認めるシーンがあるのですがここ入れてほしかったです。
めちゃくちゃいいシーンなので。
「やっぱすげーな、あいつ」
「私たちは、旅をするんだね…あいつの背中を追い続けて…これまでも、これからも」
「ああ、きっと素晴らしい旅になるよ」
これがあれば完璧でした。

この後かをりからの手紙を読むところ…こんなの泣くにきまってるじゃん。

「忘れられない風景がこんなささいなことなんておかしいよね。」
「そんなことないよ」。
「君はどうですか?、私は誰かの心に住めたかな。」
「そうだね。」
「私は君の心に住めたかな。」
「土足で上がってきたよ。」
「ちょっとでも私のこと思い出してくれるかな。」
「忘れたら化けて出てくるくせに。」
「リセットなんか嫌だよ」
「するもんか。」
「忘れないでね。」
「うん。」
「約束したからね。」
「うん。」
「やっぱり君でよかった。届くかな。届くといいな。有馬公生君。」
「君が好きです。好きです。好きです。」
「カヌレ全部食べれなくてごめんね。たくさんたたいてごめんね。わがままばかりでごめんね。いっぱいいっぱい・・・ごめんね。ありがとう。」

かをりの告白からの公生とかをりのやり取りバックでキラメキが流れていて歌詞が今の公生の気持ちそのまま歌っているかのよう。
公生の一粒の涙。
椿の「一人になんてなれると思うなよ公生!背後霊みたくずーっとずーっとそばにいてやるんだからな。覚悟しとけ!」
あの踏切が開くまで、ほんのわずかな時間しかないのが象徴的で通り過ぎる電車は公生とかをりのあっという間の月日のようでもありそのことに思いを巡らせて、立ち留まっているのもあとわずかな時間でしかない。
公生は通り過ぎた列車の残響を感じながら、自分の足で歩き出さなきゃいけないんだ。勿論、その隣には椿も付き添ってる。

もうすぐ春が来る。君と出会った春が来る。君がいない春が来る。


そして公生の表情、渡の携帯、柏木さんのアシスト、椿のセリフすべてがいい。

けどどんなに、陳腐だと思われても最後かをりが元気になった後、この手紙を公生に読まれて怒り狂うところが見たかった。本当に見たかった。

見終わった後は1週間ぐらい心がもやもやしてました。
そのぐらい心に響くものがあったのだと思います。

このエンディングも賛否別れていますが私はけしてバッドエンドだとは思いません。
かをりは病気で亡くなってしまったが自分を振るい立たせ公生やみんなと
仲良くなって最後まで精一杯生きました。
公生はかをりと出会ってみんなとの繋がり母親の愛やトラウマを克服しました。
椿は自分の気持ちに素直になれました。
最高のハッピーエンドではないかもしれない。
けどバッドエンドではけしてないと思います。
あと最後の手紙を呪いの手紙みたいにいう人は気が向いたら四月は君の嘘Coda読んでみてください。
もちろん好きな人も。2年後のみんなや過去の公生や椿、かをりのお話が入っていて面白いですよ。{/netabare}

誤字脱字、文章がおかしなところもいっぱいあると思いますが最後までこんなにも長いレビューを最後まで見てくださりありがとうございました。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 30

86.6 21 友情で漫画原作なアニメランキング21位
らき☆すた(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (3598)
17614人が棚に入れました
そもそもは、連載を予定していた作品ではなく、コンプティークで急にページが空いてしまい、そこを埋めるために掲載したのが始まりだが、人気を博したため連載となった。タイトルは、“Lucky Star(ラッキースター)”の意味であり、単行本表紙のロゴにもデザインされている。連載開始時は、主な登場人物4名は高校1年生で、実際の年度が進むと共に2年生、さらに3年生へと進級している(アニメの開始時点では2年生)。ほとんどのキャラクターが左利きである。
女の子たちの、まったり、ゆる~いふだんの生活を描く。

声優・キャラクター
平野綾、加藤英美里、福原香織、遠藤綾、今野宏美、白石稔、長谷川静香、茅原実里、ささきのぞみ、清水香里、前田このみ、西原さおり、平松広和、井上喜久子、古澤徹、小菅真美
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

アニメ視聴数の少なさはステータスだ! 希少価値だ!

[文量→大盛り・内容→自分語り系w]

【総括】
「らきすた」は初めて観た「日常系」アニメ。お気に入り棚。

自分にとって思い出に残る大切なアニメだし、「アニメオタクで良いんだ」と思わせてくれた作品だからこそ、ちょっと、自分にとってワガママなレビューを書かせて頂きたいと思います。

アニメにドハマりして、十数年、あにこれに参加して8年?くらい。

自分のこれまでの、今の、これからの「アニメ」「あにこれ」との関わり方について、書かせて頂きたいと思います。

自分語りになってしまうので、アニメの感想はそんなにないです(苦笑) なんで、以下を読まれる方は、ご注意を(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
実は今年、結婚をしました(笑) 嫁は、アニメ無関心で、私も、アニメ好きは公言していますが、理解はないので、流石に萌え系のアニメは観られません(笑)

それで、アニメからもあにこれからも離れていて、今後も以前のように関われないと思うので、一度、あにこれにも「けじめ」をつけたくて、、、。すいません、アニメ人生を語らせて頂きます(笑)

少年時代、アニメ=ガンダム、でした。他、エヴァとかも見ましたが、所謂「萌え豚」とは違う、まあ、硬派なオタクだった、、、と、勘違いしていた日々(笑)

中~高は、剣道ばかりの日々。スポーツ特待生だったので、アニメなんて1作品も観る余裕なし。

大学生になり、時間ができて。そこで、暇潰しに観たのが、たまたまGEOでレンタルした「とらドラ」。マジで萌えました。大げさに言わなくても、人生を変えた作品です。

そこでアニメに興味をもち、次に、「花いろ」を観てアニメにハマりました。んで、「ブラックラグーン」を観た後に、「らき☆すた」を観ました。20歳の時でした。

それまで、肩に力入ってアニメを観ていた自分の、良い意味で肩の力をぬいてくれた作品。意味のないことにも意味があることを知りました。アニメが、退屈な日常を忘れさせてくれました。22歳になる頃までには、一番の趣味になりました。

私は、アニメの世界に憧れました。小説家を夢見ても挑戦すらしなかった自分の「創作物」への憧れ。風俗で童貞は捨てながらも、まともな恋愛はできなかった、自分の夢が詰まった場所。

就職し、忙しい日々の中、アニメは贅沢品でした。日曜日にレンタルDVDを借り、酒を飲みながら一気に全巻を観る。それが、仕事以外の唯一の楽しみでした。

転勤で僻地勤務になり、再びアニメにハマり始めます。27歳くらいの時。

その辺で、「あにこれ」に出会います。

「あにこれ」の中で、私にとって間違いなく一番大きな出会いは「どらむろ」さんです。

お休みになられて長いので、最近のレビュアーさんは知らないかもしれませんが、どらむろさんは、他のレビュアーの全てのレビューに感想を書いてくれるスタイルでした(レビュー自体も温かくてクオリティ高いです)。

私は今、文章を書く仕事をしていますが、そんなに大した仕事ではなく、私の文章を読んだ人も、書いた人が私だとも知らないし、私にも、読者の声なんて届かない。せいぜい、職場の人の評価があるくらいです。

でも、どらむろさんはいつも反応してくれて、時々、「自分でも良いレビューが書けたな」と思うと、どらむろさんから、「これはすごい」というコメントを頂けることがありました。

なんかこう、文章を書いて、読んでもらい、感想を言ってもらえることかが、すごく嬉しかったんです。途中から、どらむろさんに誉められるために、レビューを書いていた気すらします(笑) だから、私のレビューで一番クオリティが高いのは、参加して1年後くらいのやつかな。書き手が読者に育てられるのは、ホント。

尊敬しているどらむろさんが隠居をされた時、勝手に「どらむろさんの弟子(劣化コピー)」になりたいと思い、どらむろさんのスタイルをあにこれに残したくて、私も他の方のレビューに感想を書かせてもらうことにしました。

勿論それが、「上から目線的」「ありがた迷惑」で、不快に思われる方もいらっしゃったと思います。また、どらむろさんは、キャッチさんの全てのレビューに感想を書いてくれましたが、私はそこまでできず。たまにしか感想を書けませんでした。そこは、大反省です。

でも、今も幾人かの方が、「レビューに感想を書く」スタイルをとってくれています。私は、それが凄く嬉しいんです。

あにこれの「サンキュー」のシステムに対して、批判はしないのですが、サンキューの数って、長期間のモチベーションになります? ぶっちゃけ、大量にキャッチして、大量にサンキューし、サンキューありがとうコメをすれば、何割かの義理サンキューがかえってくる文化の中で、真面目にレビューを書き続ける意欲は、私は続きませんでした。

文章を書く行為には、必ず、他者に読まれたい、共感されたい、誉められたいという欲求があると思います。だから、あにこれが、「レビューを書き、レビューを読み合う」サイトになることを、私は望んでいます。サンキューの数より、もっと、心の繋がりを。良いレビューには、称賛を。しょうもないレビューには、無関心を。アニメには熱く、人には優しく。

私がこれまで、「サンキューありがとうございました」というコメントを1度も書かなかったことには、こんな理由があります。私は、どらむろさんの火を絶やしたくなくて、あにこれをやってきました。

私は今期、アニメを3作品しか観ませんでした。去年まで、1クール20作品は観ていたのに。

これには、結婚ということもあるけど、「前ほどアニメに熱中できない」という、ここ数年の問題もあります。アニメ自体のクオリティが下がったのかもしれないけど、多分、私自身がアニメを観すぎて、面白さを実感できなくなっているんだと思います。

アニメを「批評する」という視点で観てしまう、自分が悲しい。もっと、熱中したい。のに、比較をして評価をしてしまう。

だから、本当に若い(アニメをそれほど観ていない)レビュアーさんには期待しているんですよね。アニメをあまり観たことない人ほど、魂のあるレビューを書いてくれる気がしています。

だから、もし仮に、自分の趣味や評価と合わないレビューを書いた人がいても、それはその人の見方なんだから、あんまり叩いたりはしてほしくないな~と。人を傷つけるようなレビューを書いている場合は、別として。

私は、アニメにもあにこれにも、凄く感謝しているんです。この10年、私の人生の一部を確実に楽しいものにしてくれました。だから、恩返しはしたいんです。

でも今は、優先順位が変わりました。今の1位と2位は、奥さんと仕事です。今後子供が産まれたら、アニメは良くて4位、あにこれはそれ以下になるでしょう。

私は今後も、アニメもあにこれも引退する気はないです。でも多分、1クールに観る作品は減り、皆さんのレビューを読んで感想やサンキューを返すことも、かなり少なくなってくると思います。

そういう意味で、ここで謝罪を申し上げたいのと、もし、どらむろさんから(勝手に)受け継いだバトンを、誰かが、自分のやれる範囲で受け継いでくれたら嬉しいな~と思い、こんなレビューを書かせてもらいました。

今日から嫁が実家に帰り、久々に日本酒を呑んでる勢いもありますが(笑)

さて、私がリアルを充実させ、アニメから離れるのを知ったら、「泉こなた」は、どんなリアクションをとってくれるでしょうか? 軽蔑されるかな? 呆れられるかな?

なんとなくですが、こなただったら、仙人みたいな白髭をつけ、「フォッフォッフォッ」とか笑いながら、「お主もそちら側の世界に行ってしまったか」と、肯定も否定もせず、生暖かい視線を送ってくれるような気がしています(笑)

ということで、親愛するあにこれ住人の皆さん。私は、これからもアニメやあにこれを続けます。ただし、前のように真剣にレビューを書いたり、マメにサンキューは送れないと思います。それがウザかったら全然キャッチを外して下さい。もし、こんな感じでも良かったら、今後も末長くユルいお付き合いを続けて頂ければと想います。

ただ、もし、私があにこれに本格的に復帰したら、きっとリアルで良からぬことがあった時の現実逃避なので、その時はそっとしておいて下さいね(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 20

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

そういえばさあ、なんで秋になると運動会やら文化祭やら行事が多くなるんだろうね?

4コマ漫画を原作とし、
京都アニメーションが制作したアニメ。

タイトルの「らき☆すた」は
Lucky Star(ラッキー スター)が語源のようです。

主人公・泉こなた(いずみ こなた)の声を
平野綾さんが担当していて、

京アニ&平野さんのつながりからか、
「涼宮ハルヒ」ネタも多いです。

また、こなたの趣味がアニメ&ゲームのため、
アニメ関連のパロディネタもあります。

それを踏まえた上で視聴してください♪

全24話です。


● ストーリー
泉こなた、
柊かがみ(ひいらぎ かがみ)、
柊つかさ(ひいらぎ つかさ)、
高良みゆき(たから みゆき)の4人が主要人物。

高校2年生(途中で3年生に進級)の4人が
学校や家でおしゃべりをしている風景が中心。


「ねえねえ、~~ってどうやって食べる?」
「~~と言えばさあ、」
「~~ってよくあるよね~。」
「~~ってなんでなんだろう?」

そんな女子高生のおしゃべりが主体のアニメです。

メインの4人しか登場しなかった最初は、
動きが少なくてただしゃべっているだけという、

「なんなんだこのアニメは」な衝撃に見舞われましたが、
最後まで飽きることはありませんでした。

日常生活のあるあるや、そういえば気になる!な
小さなことを取り上げて話を広げていく形式。

こなた達3年生と新入生の1年生、
さらにはかがみのクラスメートや泉家など、

徐々にキャラが増えたことで
話の層も厚くなりました。

特に内容はないけれど、
観ていて飽きもしないんだよなあ。

オタクネタがちょっと多めな、
高校生の日常アニメです。


≪ らっきー☆ちゃんねる ≫

本編の後、「らっきー☆ちゃんねる」という
おまけのコーナーがあります。

本編のメインキャラではなく、
小神あきら(こがみ あきら)&白石みのる(しらいし みのる)が
コーナーを進行していきます。

ぶりっ子しているけれども、本性はやさぐれ…なあきら様が可愛くて
このコーナーも気に入ってました。

が、途中から迷走したのか、
コーナーが崩壊。訳のわからない展開に(;´・ω・)

残念ながら私の中の【らきすたのマイナスポイントその1】と
なってしまいました。


● キャラクター
◇アニメやゲームが趣味なオタク女子高校生・こなた。
◇ラノベが好きなしっかり者のツンデレツッコミ・かがみ。
◇おっとりドジっ子、頭のリボンがチャームポイント・つかさ。
◇恐るべし天然、萌えっ子物知りお嬢様・みゆき。

こなた以外は普通の女子高生なのですが、
観ているうちにこの4人のバランスがじわじわ心地よくなります。

最初から最後までキャラが安定しているから、
ストーリーも安定。

最初はつかさが1番好きでしたが、
だんだんかがみのツンデレが可愛くて仕方がなくなってきた(*´ω`)


● 音楽
【 OP「もってけ!セーラーふく」
   /泉こなた(平野綾)、柊かがみ(加藤英美里)、
   柊つかさ(福原香織)、高良みゆき(遠藤綾) 】

作詞:畑亜貴、作曲・編曲:神前暁という
最強コンビによって手がけられたこの曲!

アニメを観る前からこの曲の存在は知っていましたが、
なるほど伝説になるわけです。

このテンション上がっちゃうノリの良さは
何度聴いても飽きません♪

24話で挿入歌として使われた時の演出も良かったです♪


さて、OPについては大変満足しているのですが、
問題はEDです。

1話~12話までは
こなた達がカラオケに行っているという設定の下、

4人のうちの誰かが
アニソンなり昔の歌なりをカバーして歌っています。

EDだけを通して観たら面白そうだなあ~なんて思いながら、
毎回どんな曲が流れるのか楽しみでした。(ここまで問題なし)


そして13話からは、
白石みのる役の白石稔さんが実写で登場。
(あきら役の今野宏美さんやつかさ役の福原香織が登場することもあり。)

毎回、カバー曲や彼のオリジナルソングを歌っています。

初めはインパクトが大きく、「京アニもチャレンジャーだなあww」と
新たな領域を楽しませてもらいましたが、徐々に飽き…。

本編をまったり楽しんだ後のこの意味不明なインパクトは、
ミスマッチ&胃もたれを感じました。

白石さんの頑張りは評価したいのですが…
【らきすたのマイナスポイントその2】です。

せめて最終回はやめてほしかった。

本編がいい感じに終わったのに、
なんだかEDのせいで台無しになった気分でした。

消化不良になってしまった気分で…。
EDなしで終わってくれた方がまだよかったような…。


● まとめ
マイナスポイントもありましたが、
本編は楽しめたし、キャラも気に入っています。

女子高校生たちのたわいない日常。

それは、おしゃべりと思い出に溢れている。

過ごしているときにはぼんやりとしか気付かないかもしれないけれど、
振り返ってみると、とてもかけがえのないもので。

いつか大人になったときに、
「こんなことあったよね。」「こんな話したよね。」って
盛り上がるのかなあ。

そんなこなた達も見てみたいものです^^

投稿 : 2024/07/06
♥ : 21

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

萌え♪ギャグ♪可愛すぎ高校生ですよー!でも、いきなり感動回でふいをつかれて・・・

いわゆる空気系アニメというやつですね。
ごく普通の女の子たちの日常を描いた一話完結アニメです。

名作を数々生み出してきた京都アニメーションだけあって、最高に楽しめました。
と言いたいところですが、これは評価が付けにくい面もありますね。


キャラはメインキャラ、サブキャラともに素晴らしいです。
と言っても、これは好き嫌いが若干ありがちなキャラデザのような気もしますけど。
まあ、こういう萌え系はそういう意見がわかれることもありますよね。


ストーリーは本当に単純で、高校生には見えないような女の子たちの学園生活や私生活を描いたもので、ラブコメのような要素はまったくありません。
ただ、キャラが可愛くてギャグが面白くて、ちょっとシュールな場面もあって楽しめると思います。

この作品の特徴は、思いっきりパロってるところですね。

これはネタバレにならないと思いますけど、数々のアニメをパロってます。
いや、オープニングから既に他のアニメだし(笑)
わかる人にはわかりますよね^^

その他、一例を挙げると、ハルヒはよく出てきました(笑)
作中でちょっとしたライブのシーンがあるんだけど、思いっきり涼宮ハルヒの挿入歌「God knows...」でした。
もし知らない人は、おもっきりかっこいい曲なので聴いてみてください。
ハルヒで一番インパクトあるんじゃないかな?
この曲は、って思います。


こうやって話がそれるぐらいに、いろんなアニメ、ゲーム、キャラをパロっててそれに気付いた時ににやける感じもよかったですねー(笑)


オタクじゃないとわからないフレーズなんかも平気で出てくるあたりは挑戦的でもあるなって思いましたけど。


で、例えばキャラの属性がどうのこうの、萌えの要素がどうのこうの、ってのもメインキャラが説明してる場面が多々あったりで、よくあるパターンだけど、アニメ(オタク文化)の裏側をうまく描いてます。



ただ気に入らなかったのは、まず、サブキャラでもないエキストラキャラの声がほとんど一緒の人!
それも女性男性関係なく同じ人!
あれ、気持ち悪い!
ちょくちょく出てくるからそれはイラってしました。

それと、らっきー☆ちゃんねるもいらない。
あれもイライラしたから毎回飛ばしてました。



ではメインキャラの紹介を。


泉 こなた(いずみ こなた)- 平野綾さん
主人公の一人。
オタクを絵に描いたような女子高生。
見た目は小学生。
でも、なかなかシュールな目を持っています。
cvの 平野綾さんは、涼宮ハルヒの憂鬱、DEATH NOTE、ドラゴンボール超、など多数で大活躍されています。


柊 かがみ(ひいらぎ かがみ)-加藤英美里さん
主人公の一人。
こなたの同級生で、次に紹介する柊 つかさの双子の姉。
二人の姉もいる。
でも、双子とはいえ、妹がいるためとても頑張りやさんで面倒見が良い。
cvの加藤英美里さんは、物語シリーズ、魔法少女まどか☆マギカ、ゆるゆり、などで大活躍されています。


柊 つかさ(ひいらぎ つかさ)-福原香織さん
主人公の一人。
こなたの同級生でかがみの双子の妹。
姉とはまったく違う性格で、とってもおっとりのんびりやさん。
勉強などはとっても苦手。
cvの 福原香織さんは、咲-Saki-、異能バトルは日常系のなかで、Wake Up, Girls!、などで活躍されています。


高良 みゆき(たから みゆき)- 遠藤綾さん
主人公の一人。
こなたの同級生で成績優秀、スタイル抜群のお嬢様。
でもかなりの天然で、萌え要素満載の女の子。
cvの遠藤綾さんは、とある魔術の禁書目録II、新世界より、デート・ア・ライブ、などで活躍されています。


ここまでがメインキャラですね。


あと、サブキャラたちもとても魅力的で目が離せませんけど、それは割愛しておきます。

他のどうでもいいキャラは無視してほしい勢いです。


あと、オープニング「もってけ!セーラーふく」とあのオープニングアニメーションは最高です!



で、この作品を観て改めて思ったんですけど、埼玉県ってアニメの聖地だらけですよねー!!!
けっこう意図的なのかもしれないし、東京の隣だということだからなのかもしれないけど、数々の聖地がありますよね。

それにコミケの開場にも気楽に行けるし!
それがうらやましー!!!

ということで、最近は日常系に傾倒しちゃってるんですが、そういう安心感のあるほのぼのを観たい気分の人にはおすすめの作品です。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 24

86.0 22 友情で漫画原作なアニメランキング22位
青の祓魔師[エクソシスト](TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (2980)
16934人が棚に入れました
主人公・奥村燐は修道院で暮らす少年。同じ修道院に住み、有名高校へと進学する燐の双子の弟・雪男とは違い、就職先が見つからずにいた。修道院の神父である藤本に薦められ、料亭の就職面接に向かう途中、燐は奇妙な光景を目の当たりにする。

声優・キャラクター
岡本信彦、福山潤、花澤香菜、中井和哉、遊佐浩二、梶裕貴、喜多村英梨、佐藤利奈、置鮎龍太郎、柿原徹也、神谷浩史、藤原啓治
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

運命なんてくそくらえ(75点)

全25話。
ジャンプスクエア連載中の漫画原作。
原作未読。

個人的満足点:75点
アニメ系統:ファンタジーバトル

ジャンプ物らしく王道といえば王道。
エクソシストになるため仲間と共に成長していく。

ストーリーは単純明快で、ギャグ回あり、シリアス回ありと欲張り。
設定も個人的には好きな部類の設定。

主人公「燐」は王道で剣もってますがw
そして特殊な能力を発揮して強い。
燐の双子の弟「雪男」もなかなかかっこよく強いメガネ男。
まさに少年向けの設定である。
個人的には「勝呂」がいい味だしてると思う。
あの外見とは裏腹の頭脳派キャラがいいw

対して個人的には女性陣がちょっと弱いかと。
どの娘に対してもいまいちな印象がぬぐえない。
「しえみ」はちょっと性格と乳がw
花澤さんファンにはこれはこれでたまらないのかもしれない。
「出雲」はツンデレちゃんだが、あの眉がどうしてもw
と、もう少し魅力的な女性キャラが欲しいところ。

作画は後半キャラが少し変わったかって印象を受けた。
序盤より女性陣が可愛い印象だったかな。

ストーリーはぐだぐだ回をはさみつつも
シリアス回で話を進めている感じか。
原作では完結していないようだが、
まずまずの着地だったのではないかと思う。

音楽は初期OP曲が何故ラップと突っ込みたいところだが、まあ悪くない。
後期OPの方が個人的には好きかな。
EDは前後期ともまずまずだったかな。
作中の音楽もまずまず。

原作ファンには物足りないかもしれないが
原作未読ならそれなりに楽しめるのではと思う。
全体的には無難な作りだったかなと思う。

映画化も決定し、そちらも気になるところ。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

ユリをもっとだせ!


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以下、各話ごとの感想。
ネタバレを含むので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。
これは期待通りの面白さ。
何この浦飯幽助設定(笑)
サタンの子供が悪魔退治?するって展開かな。
おやじもいい味だしてる。
音楽もいい感じ。
次週も楽しみ。

2話視聴。
おやじがなんてこったい。
おやじ渋い。
おやじかっこよすぎだ。

そしてサタンの息子がエクソシストに。
期待通りの展開。
次週も楽しみ。

3話視聴。
弟があああああ
面白い兄弟設定だわ。
原作読んでみたいが我慢我慢。
次週も楽しみ。

4話視聴。
のっけからギャグ風味w
しえみちゃんマジ中の人天使。
なんかいい話だった。
しえみちゃんが今後どう絡んでくるのか楽しみだ。

5話視聴。
なかなか熱い展開だった。
トサカなかなかあいい奴だわ。
髪止めには吹いた。
メフィスト・フェレスはいったい何者なんだ?
来週も目が放せない。

6話視聴。
くそ笑ろたwww
なんかこのアニメの方向性がわからんw
1話の時はシリアス系かと思ったが
なんかギャグ満載なんですがw
ウコバクかわいい。

7話視聴。
エクソシストには種類がある
という設定がなかなかいい。
ドラグーン 重火器で戦う
ドクター  薬品使うのかな?
アリア   呪文で戦うぽい
テイマー  悪魔召還
ナイト   剣で戦う
どれも興味深いね。
しえみちゃんはテイマーのよう。
今回のしえみちゃんがんばった。
ストーリーもなかなか良かった。
次週も楽しみ。

8話視聴。
今回もなかなか良かった。
そして物語が動き出した。
リンは今後どうなるんだろう。
次週も見逃せない。

9話視聴。
リンを取り巻く人たちが動きだした。
メフィストっていったい何者なんだろう。
サタンと関係がありそうだが。
次週も楽しみ。

10話視聴。
今回はちょっといい話だった。
そしてオヤジがすげえ。
ここまで存在感のあるオヤジいいねえ。
最近オヤジキャラにしびれるわw
リンもかっこよかったし。
このアニメ、ギャグ回あり、シリアス回あり
そして、いい話回ありとなかなか欲張りだな。

11話視聴。
出雲ちゃん回。
水着、お風呂w
サービスサービスw
出雲可愛いよ出雲
以上www

12話視聴。
のっけからギャグw
はにはにシスターズに吹いたwwwwwww
りんとしえみが青春して
今回は青春ギャク回かと思いきや
後半はバトルへ。
アマイモン強し。
リンのピンチに新キャラ登場。
なかなか面白かった。
まあ、しいて言うなら今回はおっぱい回でしたw
けしからん!

13話視聴。
じじいの過去が少し語られた。
じじいカッコイイ。
やっぱりじじい最高だわ。
そしてりんもちょっとカッコイイ。
ただ能力が段々強くなってきたのか?
この先色々問題がでてきそうな展開。

そしてシュラまったくもってけしからんチチだw

14話視聴。
森で訓練。
ベタな展開。
そしてベタなオチ。
だがそこがいい。
りんは来週どうするのか。

15話視聴。
勝呂熱い、そしてかっこいい。
マジ惚れそうだわw(そっちの趣味はないよw)
こういう友情ものに弱いんだよね。
そして、リンも良いところ魅せた。
このアニメ熱いから好きだわ。

16話視聴。
最近、勝呂がかなり目立ってる。
やはり名わき役がいるアニメは面白い。
展開もぐっと加速して盛り上がってきた。
来週はアマイモンの逆襲。
どうなるのか来週も楽しみ。

17話視聴。
りんがいよいよ悪魔の力をコントロールするために修行を開始。
今回はギャグもあり、シリアスもありでなかなか良かった。
そして、雪男に・・・・・・
来週への引きもまずまず。
来週も楽しみ。

18話視聴。
子猫丸回。
なかなかいい話だった。
こういうベタだが熱い展開は個人的に好み。
そして雪男はどうなるのか?
来週は誰かさんのおまちかね志摩くん回かなw

19話視聴。
久しぶりにギャク&日常回。
なんかニヤニヤしながら観てしまった。
志摩くんけっこうチャラいキャラだったのねw
パクさん、何かいように可愛く見えるし。
なかなか楽しめる日常回だった。

そして、シリアスな引き。
来週は再びシリアス回のようだ。
とても収集つくような展開ではないが
これは2期とかありそうな気がしてきた。
とにかく残りもわずか。
今後も見逃せない。

20話視聴。
リンついにコントロール。
雪男の体はどうなるのか?
学園長もどうなるのか?
最後でてきたやつもいったい何なんだろうか?
まだまだ色々ありそう。
原作も終わってないし、
後5話程度で収集つきそうにない気がする。

21話視聴。
なかなかいい話だった。
そして、じいさんと雪男が何かやるようだ。
とりあえずは、聖騎士団対新勢力といった構図になるのかな。
そこで、決着つけて終わりって展開ぽいけど。
さてさてどうなるのやら。
雪男の体の謎も残ってるし、まだまだ何かありそう。

22話23話視聴。
いよいよクライマックスか。
ついに直接対決。
リン達はどうするのか?
後2話楽しみだわ。
「私としたことが胸が高鳴るじゃないか」

後、えっと
らんま・・・じゃないし
綾波・・・でもなくて
灰原・・・でもねえしなんだっけ?

ああ、そうそうユリw
なかなかいいんじゃない。
青エクの女性キャラの中で一番いい気がする。
出番が少なすぎるのが残念だわ。

25話視聴。
まあ、なんと言うか、少年向けの無難な閉めだったかな。
青い火の鳥にはおいおいと思ったがw
映画化も決定したようだし、見てみたい気はする。

それよりも原作が気になる。
ちょっと原作読んでみようかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 32
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

双子兄弟の《バディ(相棒)もの》として楽しめました。

←ジャンルとしては、悪魔×祓魔師《異能バトルもの》です。

『灼眼のシャナ』は紅蓮の炎を放つ日本刀を携えた長髪の少女の物語でしたが、本作は青い炎を封じ込めた日本刀(=降魔剣・倶梨伽羅)を背負った熱血少年の物語です。
マンガ原作者(加藤和恵氏)が女性ということもあってか、その主人公の少年と双子の弟との感情のやり取りに大きな見どころがあり、その点でエド&アル兄弟のやり取りに見どころがあった『鋼の錬金術師』と共通していると思いました。
(※逆に言うと、女性キャラがやや印象が薄い←男性視聴者向けではない?)
第1話から飽きのこない良シナリオで、最後まで楽しめましたが、{netabare}ラスボス(サタン)の語り口が下種っぽくて余り威厳が感じられない点{/netabare}にガッカリ。。
(※個人評価が余り伸びなかった原因)
それにしても、今放送中の『とある魔術の~』もそうですが、本物のヴァチカンよく怒らないな笑。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1-2話視聴終了時点
展開が早く世界観がよく練り込まれている印象で掴みは◎
・第3話視聴終了時点
昼間の正十字学園に加えて放課後は祓魔師(エクソシスト)養成塾へ。
秀才の弟(講師)とダメ兄貴(ペイジ=祓魔塾生)の対比が巧に描けている点は〇
・第9話視聴終了時点
「祓魔塾生(ペイジ)」→「候補生(エクスワイア)」へ昇格
・第15話視聴終了時点
やっと少し見どころのあるバトル回(ギリギリ初の★★(優秀)回認定)
・第17話視聴終了時点
この回の後半以降、原作マンガからのシナリオの逸脱が加速。
・第20話視聴終了時点
エルンストは原作マンガにない完全オリキャラ。{/netabare}

◆制作情報
{netabare}
原作マンガ       加藤和恵(『ジャンプスクエア』 2009年5月-連載中)
監督          岡村天斎(第1期)、初見浩一(第2期)
シリーズ構成      山口亮太(第1期)、大野敏哉(第2期)
脚本          山口亮太、高橋ナツコ、大西信介、高橋郁子、大野敏哉、渡辺雄介、高木聖子、木戸雄一郎
キャラクターデザイン 佐々木啓悟
音楽          澤野弘之、KOHTA YAMAMOTO(第2期)
アニメーション制作   A-1 Pictures{/netabare}



◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================= 青の祓魔師 (第1期) (2011年4-10月) ===============

 - - - - - - OP「CORE PRIDE」、ED「Take off」 - - - - - -
{netabare}
第1話 悪魔は人の心に棲む ★ 修道院の兄弟(ダメ兄貴と秀才の弟)、サタンの子・奥村燐、アスタロトの出迎え
第2話 虚無界の門(ゲヘナゲート) ★ 続き、降魔剣、サタン憑依(養父・藤本獅郎)、燐覚醒・養父の死、メフィストフェレスの出迎え、燐の選択
第3話 兄と弟 ★ 正十字学園入学、祓魔塾入塾、講師・奥村雪男(双子の弟)の真意
第4話 天空(アマハラ)の庭 ☆ 祓魔用品店の娘・杜山(もりやま)しえみとの出逢い
第5話 祟り寺の子 ★ 勝呂竜士(すぐろ・りゅうじ)の個人事情(16年前の「青い夜」事件)、「地の王」アマイモン
第6話 まぼろしの料理人 ☆ 使い魔ウコバクvs.燐(料理対決)
第7話 友千鳥(ともちどり) ☆ 強化合宿、使い魔召喚(神木出雲、杜山しえみ)、グール来襲
第8話 此(ここ)に病める者あり ★ 強化合宿(続き)、グール再来襲(ページ達の協力)
第9話 おもひで ★ ネイガウス講師の恨み(青い夜の生き残り)、エスクワィア昇格
第10話 黒猫(ケットシー) ★ 兄弟喧嘩、唯一最強の祓魔師「聖騎士(パラディン)」(養父・獅郎)、使い魔「クロ」凶暴化・説得
第11話 深海の悪魔 ☆ 出雲と海辺の少年、巨大イカ・クラーケン ※人情噺
第12話 鬼事(おにごっこ) ★ 遊園地のゴースト捜し(しえみ活躍)、アマイモンvs.燐、フードの男?の素顔{/netabare}

 - - - - - OP「IN MY WORLD」、ED「Wired Life」 - - - - -
{netabare}
第13話 証明 ★ 霧隠シュラ(ヴァチカン本部上級監察官)の密命、正十字騎士団日本支部、養父の弟子(魔剣使い)の尋問、養父の思い出、霧隠講師着任
第14話 愉しいキャンプ ☆ 夏休み、林間合宿(提灯探し、協力訓練)
第15話 やさしい事 ★★ 続き、八候王の一「地の王」アマイモン来襲、燐の力解放・暴走
第16話 賭 ★ アーサー・オーギュスト・エンジェル(現パラディン)登場、メフィスト・フェレス懲戒尋問、降魔剣「倶梨伽羅」修復(十一代目吉国)、アマイモン再来襲
第17話 誘惑 ★ 燐復活・アマイモン撃退、燐の扱い決定、子猫丸の動揺・悪魔憑き ※雪男に最初の異変兆候
第18話 颶風(グフウ) ☆ 続き、人工生命研究所跡
第19話 なんでもない日 ☆ 神木の誕生日(9/27)、奥村兄弟の誕生日(12/27)のこと、ラストで修道院の異変
第20話 假面(カメン) ☆ 続き、ネイガウスの不審行動、メフィスト・フェレスへの逮捕状、青い炎マスター(燐)、祖父エルンスト・フレデリク・エギンの雪男呼出
第21話 秘密の花園 ★ 母ユリ死亡の真相、反魂(ネイガウスの妻ミシェル)、オーギュスト卿vs.燐、ラストでヴァチカンの政変(三賢者(グリゴリ)解任、エルンスト全権掌握)
第22話 悪魔狩り ★ メフィスト・フェレス理事長解任、雪男日本支部長就任・パラディン昇格、教皇エルンストの“聖戦”宣言、非情な悪魔狩り(雪男)、ゲヘナゲート開通の生き贅(燐)、ラストで雪男変貌
第23話 真実 ★ ゲート開通、メサイア不発、青い夜の真相、兄弟出生の真相、サタン降臨(雪男憑依)
第24話 魔神の落胤(サタンのこ) ☆ サタンの目的(ゲヘナとアッシャーの融合)、雪男意識回復、サタン追い出し成功
第25話 時よ止まれ ☆ 溢れ出す悪魔、奥村兄弟共闘、サタン撃退、一ヶ月後{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)14、☆(並回)10、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

投稿 : 2024/07/06
♥ : 22
ネタバレ

なる@甘口評価 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

なにこれ!やばい!

全話見終わりました!!
2話を見て泣いてしまい、
それからというものほとんどの話で泣いてしまいました。
自分の涙腺が弱いということもありますが
普通に泣けると思います。



2話感想です
{netabare}

1話に続き
サタンの手先との戦いが始まりました。

悪魔であることを再認識させられ
親子の間に小さな亀裂が入ります。

そんな中サタンの手先は修道院に攻め込み
大きな戦闘となります。

ようやく
戦闘が終わったものの
ゲヘナの王サタンが燐の父親に憑依します。

ゲヘナゲートが開き燐は取り込まれます。
しかし、エクソシストである父親は自ら自害を決します。

このシーンは号泣でした。
2話で泣いてしまうとは思いませんでしたが
泣いてしまいました。

そして燐は
コウマケンを引き抜きます。
ゲヘナゲートを叩き切りその場は収まりました。


父親の葬儀も終わり
立ち尽くす燐は父親の親友である人に電話します。
するといかにも怪しいエクソシストが・・・

そこで燐は悪魔の子でありながらエクソシストになることを誓います。父親の意志を継いで・・・・



次回は正十字学園での物語りかと思います
楽しみです!
{/netabare}

作画もキレイでいいんですが
これは私にとってすごい泣けるアニメです。
13話まで視聴しましたが
各話で父親の回想シーンが出てくる度に涙してしまいます。
実際2話から泣きっぱなしです・・・。

どれもこれもいい話ですごいいいアニメです!
全部見ます!!




最後見た感想です
{netabare}


このアニメは
父と子
兄と弟

といった家族愛を感じるアニメでした。
バトル系の要素も強いのですが
家族愛をテーマとしているのか
本当に泣けてしまいます。


私にとって悪魔との戦闘シーンは
余興で、その戦闘があったことで
各キャラクターにいろんな変化があって
変わっていく

それがとても気に入りました。



最終話、
まさか弟の雪男である体に
サタンが憑依します。

そうかつて
藤本獅郎に憑依したように。


その時雪男には
サタンと母親のゆりの記憶を見てしまいます。

そこにはエクソシストとしてのゆりが
ゲヘナの王であるサタンを自ら受け入れ
サタンを改心させます。


サタンはそのうち
ゆりと心を酌み交わすうちに
命のありがたみを知ります。

このとき思ったのは
サタンは実はやさしい心の悪魔であると思いました。




ですがゆりは
サタンとの間に子どもができ
産むことを決意。

そのため
魔女と呼ばれ
実父から殺されそうになります。

それに激怒したサタンは
「青い夜」の元凶となり
ゆりを救い出します。

そして
命からがら逃げ
自分の命と引き換えに
双子の燐と雪男を産みます。

その場に立ち会った
藤本獅郎はこの二人を育てることを決意します。

当時の獅郎は「冷徹なエクソシスト」で有名で
その場にいたメフィストも半信半疑でしたが
その場を押し切り育てることにした。


という事実があり
それを知ったらまた涙。

いろいろと食い違ったせいで
サタンも狂ってしまったのかもしれない。



そして雪男に憑依し、
兄を殺そうとしましたが
燐は呼びかけに成功。
雪男を取り戻します。


しかしそのときはすでに遅く
ゲヘナゲートは侵攻し始めます。


その後は
勝呂らの活躍でバチカンから太陽光を導き
悪魔の活動を抑え

燐と雪男はクリカラで覚醒し
炎を見事に操り
ゲヘナゲートを打ち破ります。


1ヵ月後、
メフィスト(ヨハン4世)は学園に復帰。
雪男はパラディンから中一級に降格
燐たちはいまだエクスワイアのままで終わりを迎えます。



最後、
メフィストから渡された鍵で
燐と雪男は実母がいたされるある場所へ向かいます。

そこは雪男がサタンに見せられた
記憶の場所と一致していた場所でした。


そこで
実母ゆりが燐と雪男を産んだとされる
場所へ行くとそこにはお墓が。

そこで雪男が
「僕たちは生まれてくるべきだったのか」
と問いかけますが、
燐は「ジジイや母さんが一生懸命がんばってくれたんだ」
とやさしく説きました。


このシーンで
思わず声を荒げて泣きそうでした。

今こうやってレビューを書いていても
泣きそうです。


{/netabare}


最後に、
このアニメは
「家族愛」「絆」
など、人と人とのつながり
温かみを感じるアニメです。

途中からはこのアニメの世界観に
飲み込まれてしまいました。



「家族愛」「絆」
どれもきれいごとに聞こえるかもしれません。
ですが、これは再認識すべき問題なのです。

あの大きな震災から歳月は流れ
もうすでに過去として処理し始めています。

しかし、
家族愛や絆は途絶えることはない、
なぜ、今自分がここにいるかを考えさせられるアニメでした。

とてもよかったです。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 8

86.3 23 友情で漫画原作なアニメランキング23位
東京喰種(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (2770)
15624人が棚に入れました
人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人・喰種が蔓延る東京。ある青年「カネキ」は喰種に襲われ瀕死となるが、喰種の臓器を移植されたことで、半喰種となってしまう。それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることになる―――・

監督に本年度米アカデミー賞ノミネートの森田修平を迎え、前代未聞のスタッフ陣によって彩られる「東京喰種」の新たな世界に乞うご期待!

声優・キャラクター
花江夏樹、雨宮天、花澤香菜、宮野真守、菅生隆之、諸星すみれ、小西克幸、中村悠一、豊永利行、浅沼晋太郎、櫻井孝宏、伊藤健太郎、梶裕貴、浪川大輔、速水奨、立花慎之介、津田健次郎、土井美加、仲野裕、釘宮理恵
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

おし…え…てよ おしぃえ…てよ…、この…魅力を…。。。

2014年7月放送。
全12話。


【前置き】

ヤングジャンプで連載されている人気漫画のアニメ化ということで、放送前から話題になっていた作品でしたね。
原作未読の私としては、知名度の高い人気漫画なだけに差異の生じかねないうメディアミックスから入ることに少々躊躇いはあったものの、
「アニメだし、実写よりはキッチリ原作再現してくれるでしょ!」
という淡い期待の元、視聴しました。

さて、結果としてこの選択は正しかったのでしょうか…。
おし…え…てよ、おしぃえ…てよ…。



【あらすじ】

人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人『喰種(グール)』が蔓延る東京。

平凡な大学生『金木 研(かねき けん)』は、好意を寄せていた少女『リゼ』との初デートで、彼女が喰種であることを知ります。
襲われ瀕死の重傷を負った金木ですが、直後にリゼが鉄骨落下事故に巻き込まれ即死状態となるのでした。

病院に搬送された後、医師の判断で金木に喰種であるリゼの臓器を移植したことで、彼は『半喰種』となってしまいます。
それ以来、金木の人間と喰種との間で揺れ動く苦悩と恐怖に満ちた日々が始まります…。


※※※
『カニバリズム(食肉の風習)』を表現する作品は、どうしても内容を説明するに辺り視覚的なグロテスク描写を含みます。
こちらに関しては、ホント人それぞれの許容量の問題なので、見る前に御自身で御判断下さい。



【語ってみる】
{netabare}
まず、見る前と見た後では内容のギャップに驚きましたね。
『半喰種』という主人公の立ち位置も魅力的でしたが、喰種の持つ「赫子(かぐね)」と呼ばれる背中から出る捕食器官に関しては、異能バトルをする上での特殊能力そのものに思えましたので。
しっかり、ヤングジャンプの層をとらえた、バトルを想定した作品だったわけですね。
徹底的に人を喰う葛藤を重厚に描き抜いてくれるのかと思っていたので、そこは少~し残念な気もしましたが…、まぁ売れないよねそれじゃ…。


まず第一話での、その衝撃的展開を彩る作画の気合いの入りようには驚きましたね。
中盤のバトルは、前半と終盤に比べると少し息切れした感もありましたが、それでも常に一定以上のクオリティーを維持したように思います。
ただ、その内容からTV放送にあたっては黒塗りで表現された部分が圧倒的に多く、内容ありきのグロが魅力の一つであろう本作にとっては、残念で仕方ありませんでしたね。
絶妙な隠し具合で、何がどうなっているかは理解出来ない程ではないので、話についていけなくなることはありませんでしたが。

演出面において記憶に残ったのは、オープニング曲「unravel」の絶妙なかかり具合でしたね。
第1話の終わり、そして最終話での終わりでもそうでしたが、あの「おし…え…てよ、おしぃえ…てよ…」から始まる歌詞は勿論、凛として時雨ボーカルのか細い声色の演出が、作中の金木君の内心と非常にマッチングしており、まさに主題歌と呼ぶに相応しい曲だったのではないでしょうか。
曲としてはエンディング曲の「聖者たち」の方が好きですが、アニメ版「東京喰種トーキョーグール」と言えば、この「unravel」ナシでは語れないとさえ思いました。



ただ、そのストーリー展開としては、まさに目まぐるしいと表現するのが一番正しかったように思います。
原作ファンの方は特に声を大にして訴えていたようでしたが、原作の丁寧な感情描写をスッパ抜いて展開が早過ぎるといった具合だったようで…。

原作未読の私からすると、毎回衝撃的な展開が続きヒキも非常に上手いので、毎週見たくはなりました。
ですが、最終話まで見て結果的に面白かったかと問われると、少し疑問が残ります。
なんというか、キャラクターを好きになるタイミングが掴みづらかったといった感じでしょうか…。

本作に限っては、原作漫画を先に見た方が良かったのもしれませんね…。
だとするとアニメ版の本作に、更に不満を言いたくなったのかもしれませんが…。
ストーリーとしては、ある程度魅力的なのは自分の中では間違いなく、それぞれのキャラクターの葛藤も片手間では見れない吸引力がありましたので、いつかゆっくり原作を熟読したいと思います。


人物の葛藤の中でも、とりわけ記憶に焼きついたのは、喰種でありながら平和に暮らしていた母娘

『笛口(ふえぐち) リョーコ』(←美人)と『笛口 雛実(ふえぐち ひなみ)』(←可愛い)

でしたね。
いや…決して双方見映えが良いからとか、そういう邪な気持ちが働いたワケではなく…。

喰種だからと言って、誰もが好きで人を襲って食しているわけじゃないんですね…。
ただ…人間の言う美味しいものを食べても、全く喉を通らない…、吐き出してしまう…。
そういう風に生まれてしまったばっかりに人目を避けなければならず、娘(←可愛い)を小学校にも行かせてやれない母親(←美人)の気持ち。
何も悪いことをしていないその彼女達(←美人母娘)は、人間が組織した喰種対策局により、一方的な制裁を受けることになります。

社会としては喰種は全員駆逐すべきという考えが一般的なようですが、それでもそういった喰種もいるのだと世論が学んだ時、この社会が考えを改める機会がくると良いですね。
決して邪な気持ちによる同情とかではなく。

作中でも、人間と喰種の対比の表現として、ヒロインの『霧嶋 董香(きりしま とうか)』がこう言う場面がありました。

『ねぇ、ケーキっと本当はどんな味なの?

 吐くほど不味いから分かんないんだけどさ、アレ…人間は美味しそうに食べるじゃない。』

「自分がもしそうなってしまったらどうする?」という問題提起を孕んだ本作。
この状況で主人公のように、目の前にある食肉に手を伸ばす自分を律せられるような『人を見失わない人』は、果たしてどれくらいいるのでしょうか…。
平和に暮らしても殺されるかもしれない、この世界で………。



作中で金木は、「あんていく」と呼ばれる初老の喰種が営む喫茶店に身をおき、以降生活をしていきます。
自殺者等を回収し、比較的罪を犯さず食肉を得られる環境を整えた本店は、この区での喰種の生活の支えとなっていたんですね。
当初は「自殺者の数だけで何人も十分に養えるの?」なんて考えておりましたが、日本の自殺者数や行方不明者数を換算して都心部の人口で割り当てた場合、結構まかり通る数なのだそうで…。
日本コワイ…。

金木はそこで、臓器を移植した大喰いの喰種『リゼ』の片鱗を見せながらも、喰種として少しずつ生活に馴染みをみせ始めるのですが…。
喰種対策局や別の区の喰種が、その生活を脅かします。

そして最終話、カタの外れた喰種による度重なる拷問で、『人を見失わない人』であった金木も、遂に『リゼ』の心に耳を傾けるのです。


『間違っているのは僕じゃない、

 間違っているのは…、この世界だ!』


『それでいいのよ金木君…、生きるというのは他者を喰らうこと…。』


ここから白髮と化した金木が魅せた、これまたカタの外れた…というより足首の骨を外した圧倒的な戦闘能力は、気合十分の作画も含めて物語のターニングポイントに感じ惹きつけられましたね。
そこから何の後日談も予告も無く終わってしまうのもこれまた衝撃的でしたが、まぁ…2期はしてくれるでしょうし、ゆっくり通知を待とうと思います。
{/netabare}



【人を喰ったような発言を繰り返す、美食家月山の魅力】
{netabare}
さて、急速な場面展開からも今ひとつ心象に欠けるキャラクターが多い中、それでもやはり異彩を放つ奴が一人。
それが、喰種対策局から「美食家(グルメ)」と呼称される『月山 習(つきやま しゅう)』でしたね。
はぁ…どーしてまたこういうキャラ好きになっちゃうかなぁ…。。。
でも、原作者の石田スイ先生も彼がお気に入りだとか…。
ですよねぇ、キャラの当て方に愛が感じられますもの。

はてさて、そんな月山という男。
見た感じはモデルを思わせる端正な顔立ちで、言葉の節々に英語や音楽用語を用い艶めかしく話すキャラクターです。
呼称としては他にも「20区の厄介モン」「気持ち悪いキザ野郎」「(ストレートに)変態」等多数。
うん、やっぱり愛を感じます。(愛の表し方は、人それぞれです。)


実際、彼は金木君に共通の話題である本を用いて近付くのですが、その本心はまさに彼を食すことであり、彼の血が付いたハンカチーフを鼻に擦りつけて


『柔らかな甘みと、芳醇なハーモニー。

 ああああああぁぁぁ、新しいごちそうの発見はっ!

 人の幸福にとって、星の発見以上のものだ!!!』


と迷言を吐き散らす、まさに変態野郎でしたね。
声を担当された「宮野真守さん」はまさにハマリ役で、「DEATH NOTEの夜神月」等の冷静沈着タイプから「STEINS;GATEの鳳凰院 凶真」といった厨二病キャラまで突き抜けてこなせる宮野さんだからこそ、存分に魅力を見出せたように感じました。


第5話で月山は、金木君をどうやって食べようかと試行錯誤した末、

『金木くぅんンがっ!! 食べながら

 金木くぅんうおっ!! 食べたい!!!』

という奇想天外な発想に辿り着き、人質をとって彼に迫ります。
ここで金木君から「変態」発言が飛び出るのですが、彼は侵害だと返しながらも「そうさせたのは君なのだから責任をとれ」と責任転嫁する天晴ぶり。
中の人繋がりで言うと、まさに「駄目だこいつ…、早くなんとかしないと…」状態でしたね。

ただ、実際に董香が割って入り彼を制止するも、「美食家」を名乗るだけあって良い物ばかりを食してきた月山は、食事が戦闘能力に直結する喰種の中でも、抜群の実力を持っていました。
そこで奇策として、董香が金木を食すことになるのですが、それを見た月山の

『僕のだぞっっ!!!』

発言には、シリアスな場面展開にもかかわらず笑ってしまいましたよ。
きっとそういう方も多いのではないでしょうか。


そんな彼も、金木くんが攫われた終盤では、

『アモーレ!! heartbreak…。

 無二の友人である金木君が…、ワケの分からない連中の手によって危険な目にあってるなんて…

 No kidding!!』

と言い放ち、「あんていく」と共に、彼を助けに?向かいます。
この月山が本作において、こういう味方とも敵とも呼べない立ち位置のキャラになったわけですね、にくい構成でした。
彼の言動を全て「お前が言うな!」で収めてしまうのは簡単ですが、皆さんもどうか彼を温かい目で見て愛でてみませんか?


そうそう、少し余談となりますが。
TV放送のCMを飛ばさない方はご存知かと思いますが、金木君と月山が行なうBlu-rayの販促CMは面白かったですね。

金木「月山さん、イベント抽選券付きBlu-rayが発売ですよ!」

月山「チュレェヴィアアアアァン!!

   イベントと言うことは、皆に祝福されながら、僕達が一緒になる日が遂にやってくるんだね!!?」

金木「人を喰ったような発言はやめて下さい…。」

最期の金木君の冷静なツッコミが良いですね。
これが聴きたくてCMは毎回飛ばしませんでしたよ、私は。
{/netabare}



【総評】

作品として魅力に感じる部分は大いにありましたが、その原作をアニメで100%活かしきれなかったように感じます。
原作未読の私から見ても、全12話で表現しようとするシナリオ構成の幅に、若干無理が掛かったように見受けられました。

それでも、内容として手を抜いた作品では決して無く、演出面にも秀でておりグイグイ見させるだけの吸引力はしっかり兼ね備えておりました。
全般的にシリアスな内容ではありますが、その分Cパートで小ネタを挟み楽しませてくれますしね。
次に見る機会があれは、ちょっと恐いですが黒塗りが無い完全版で是非見たいですね。

2期はやるのか…いつになるのか…。
今現在まだ噂の粋を出た情報はありませんが、どうせなら熱が冷めない内に放送してほしいですね。
展開が早かった分、視聴者の熱が冷めるのも早い気がしますし。

その時は、また作中にハマったを主題歌だと尚嬉しいですね。


ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『月山 習』声 - 宮野真守さん

◇一番可愛いキャラクター◇
『笛口 雛実』声 - 諸星すみれさん



以下、カニバリズム(食肉文化)について。
(途中から妄想に突入してしまったので、〆ます。)
{netabare}

ちなみに私は恥ずかしながら、正直なところまだ一度もカニバリズムを体験したことがありません。
偏見を持たず多種多様な食文化に触れることは、人生観を広げる意味でも重要だと私は感じておりますので、ここは偏食なぞせずに、いつか体験しなければいけないなと考えております。

しかし、現代の日本において、そんな「ハンニバル•レクター」みたいな真似が出来る状況は早々ありません。
やはりここでも、『東京喰種トーキョーグール』の世界に妄想を抱くことで、脳内体験するのが社会人として果たすべき選択となるでしょう。


まぁ…どーせ喰べるなら、私好みの『チュレェヴィアアアアァン!!』な人間を捜すことにしましょう。

おっ、かなり好みの人間を発見!!
早速、声をかけてみましょう。


「あっ、お嬢ちゃん可愛いねぇ。

 ヒナミちゃんって言うんだぁ…。

 うんうん、髪型が(私好みな)ショートカットで似合うねぇ。(グヘヘ)

 へぇ、字のお勉強してるんだ、偉いなぁ。

 それならお兄さんが、こっちで詳しく教えてあげるよ。

 さぁ、おいでおいで!!(ゴクリ)」



……さて、数分後。
細切れになった私は、彼女の胃の中にいたワケですが…。

こんな可愛い美少女になら、喰われる側というのもまた乙なものでした。

でも、ちゃんと「ごちそうさま」って言おうね、ヒナミちゃん。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 61
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

喰べたら「ごちそうさま」するまでが作品なのに

人を喰らう正体不明の怪人・喰種。
主人公カネキは喰種に襲われ瀕死となるが
喰種の臓器を移植されたことで半喰種となってしまう。
それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることに…。


凄惨な食事現場で始まり、凄惨な食事現場で終わった一話だったが
その課程には実に多彩だった。
Aパート開始時は安らぎや暖かさを感じさせつつも
黄色い道をゆっくりと歩む美女の姿が「迫る注意」「迫る非日常」を感じさせ
そこから緩急を織り交ぜ喜びから恐怖、救済に戸惑い、葛藤に絶望と
「赤い日常」へと変貌する様を流れるように観せてくれた。
この一話だけでジェットコースター一周分の感情を体感できる様な内容で
すぐにおかわりが欲しくなってしまった。
掴みとしては今期一番良いかも。今後も期待が高まってしまう。

考え過ぎかも知れないが、カネキが半喰種になる課程も単なる偶然とは思えず
どこか作為めいたものも感じている。
医者もグル(グール)かな?…とか、ミステリー好きの血も少々騒ぐ。

またこの世界での半喰種の存在意義がどうなるかにも注目している。
既存のグールなら自我を持っていないので、
その間に当たる半喰種には無条件で価値が生まれるが
この作品の喰種は既に自我や規律すら持ち合わせている模様で
半喰種との違いがどう現れるか気になる。
カネキの葛藤は半喰種ならではのものでずっと続いてしまうのだろうか?

※2話感想{netabare}
ヒデを救うためグールの力を借りグールの力に飲まれヒデを襲う衝動に駆られる…。
泥沼の葛藤が更なる深みへとハマっています。

それでも「人」の事「グール」の事、そして「自分」の事を知ろうとして
向き合う姿は立派でした。
ヒデも勘がいいので判っているご様子。良い友達じゃないか。
血の臭いだけでなく感動の匂いもしてきました。

あと触手を絡めた戦闘シーンもかなり上等で衝撃的でした。
そしてこの作品「目力」がハンパない! 夢に出そう…。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
アンティークを中心に活動するグールの生活が覗けた回。
どうやら安定区と掛けてあるようでグールの中でも穏やかに
生活する者が集まっている様子。
食事も自殺者を確保している様で納得できた。…ここまでは。

でも、他の区に多数の凶暴なグールが居るとなると
描かれている平穏無事で危機感の無い人間社会に疑問が湧く。
グールの数が多すぎる。

設定通り、毎月グールの人数と同じだけの人間が殺されるとなると相当な被害で
もはや警察が事件としてどうこうでは無く
軍が出来て対応していたり半分以上グールとの戦争の状態に成っていておかしくない。
…というか成っていて普通、それくらいの危機だと思える。
面白そうな作品なだけにバランスも考えて練って欲しかったと思ってしまう。

ちょっとケチが付いたが今後の展開で
グールの繁殖方法やジェイソンみたいな奴の素性や存在意義が明かされれば
もう少しは納得行くかも知れない。
【予想】{netabare}グールは元々政府が作り出しているが隠蔽されている{/netabare}
みたいな話なら判らなくもない。期待はしている。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
美食家、月山の裏の顔が見られた回。

人と仲良くしようとして無理矢理不味いモノを食べる霧嶋さんとは対照的に
美食を謳歌する月山。
狂った様に映るけどグールとしてはこちらが正常なのかな。
グールの味覚に着目したこの作品ならではの存在は面白く、次回以降も注目です。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
早くも月山の食指がカネキに迫り、錦の切ない過去も露わに。

前回に続き月山の個性が圧倒的。颯爽登場!宮野真守無双。
狂気の中、生き生きしていてキャラ的にはみんなを喰ってたと思う。

錦もイイ話で単なる憎まれ役から脇役レギュラーへと躍進したかな。
でも、錦自身は内蔵の九割方破損した所から復帰したのに
姉さんは一般人相手に呆気なく死亡。(詳細不明)
そう言えば路地裏でカネキと最初に会ったグールも蹴り一発で死んでたし、
グールの耐久力に差がありすぎてご都合感が出ている。

美味しく質の良い餌を食べると即効でパワーアップ!
ってキノコマリオみたいな事を急に言い出してるし
話が進むにつれ、設定の詰めの甘さが見えて来てちょっと残念にも感じる。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
何とか危機を脱したカネキ達。そして改めて浮き彫りになったグールと人との距離。

グールも人と同様に心があり愛があり家族があり。
「お母さん!」と言うヒナミの叫びがとても痛々しく突き刺さる。
同情できる話で何とかしてやりたいのだが、
「人喰い」…いや「人しか喰えない」と言う生態は致命的で
言葉や理屈が通じ心があるとしても相容れない存在になってしまうよなぁ…。

カネキの存在がグールと人との心の橋渡しになるかも知れないけど心が繋がったとして
約定作って「人を襲わない代わりに故人の体を提供する」って訳にも行かないし…。
設定上では既に詰んでいる…と言える落とし所のない問題にどう挑むのか
見物だと思うけど、ホントどうするんだろう?
バトルで何となく解決した風には成らないで欲しいけどな。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
人にもグールにも義はある。それ故に復讐と憎しみの連鎖は止まらない。

カネキが到着するもヒナミのお母さんを助けられず悲しい結末になりました。
ヒナミにとっては本当に最悪の結末。
でも、母の表情から察するに復讐は望んではいない筈。
それは幼いヒナミに伝わっているのか?理解できるのか?
葛藤の中、芳村さんの道か薫香の道か何を選択するのか
この作品の肝になりそうで興味深いです。

真戸さんはグールにとって脅威だけど人側から観ると逞しい。
彼処まで出来る様になるには相当な修羅場と仲間や知人の死を経験しているのだろう。
グールに情をかけて殺された者もいそうだし、少々壊れてなきゃ務まらない。
悪っぽく描かれているけど背景を察していくと憎めないキャラだと思う。

一人殺されたとはいえ亜門達は何とかクインケ無しで対抗してましたが
身体能力考えると全員瞬殺されて当然なレベルで無理がある気がします。
せめて刃物弾くって設定無くしてくれないと人に勝ち目がなくないかな?
グールって設定自体矛盾だらけなので小さい事は寛容には観てるけど、
バランス感覚がちょっと悪いなって気がします。

次回は真戸と薫香の戦いが更に激しくなりそうで、
そして復讐に走る薫香をカネキはどう見るのかも楽しみです。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
真戸さん亡くなってしまいました…。
良い悪役だっただけにちょっと寂しくもありますが復讐に囚われた者の末路として
意義を投げかけてくれました。

一方ヒナミは復讐に囚われず深い悲しみの中から「生きる」ことを決意。
溢れる涙が心に響きます。強く生きて欲しいですね。

カネキは不戦を貫き悲しみと復讐の連鎖を断ち
グールと人とを繋ぐ希望になって行きそうですが6話感想の懸念が個人的に引っかかる。
共生目指すならグール用の食料開発出来ないものかな?
{/netabare}

※9.10話感想{netabare}
悲しみを乗り越え日常を取り戻そうとするアンティークの面々、
そして新体制でグール対策に当たる捜査官達。

近隣の11区が騒がしく嫌な予感がしていたらやっぱり飛び火です。
捜査官も絡んできてなんだか仁義なき抗争モノの雰囲気が強くなってきましたね。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
人とグールが入り乱れた抗争、そして拷問と血生臭く暴力の砦と化しています。
覚醒しつつある亜門くんをいつの間にやら応援しちゃってます。
現状アンティークの敵ですが何れ手を組む事もありそうですよね。

カネキくんから新たなカネキくんが生まれそうですし、
屋上には何やら怪物が…ってあれまさかマスターなのか!?
次回も気になります。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
心身共に死よりも凄惨な地獄の様な苦しみ中、今までの全て否定し
生まれてしまったダークカネキくん。
これからこの作品はドコへ向かうのか?…って所で最終回!

せめて…せめて外での戦いにケリ付けてくれないと投げっぱなしにも程があるし
痛々しい拷問が最終回ってのも後味が悪すぎる。
この終わりならアニメ化しなくても良いんじゃない?って気さえします。
{/netabare}


【総評】
心理描写や戦闘描写は良く描けているしキャラも立っている。
そして設定上袋小路になっている人とグールの関係がどうなって行くのか
どういう結末になるのか期待と興味を持って観てこれたがとにかく後味が最悪でした。

人として生まれそしてグールとして再生して価値観や感性などを培い
積み上げたモノを最終回に全否定させて結論出さずにハイ退場!!

結局、1話で身体を失い、最終話で心を失った可哀想な青年の怪談のような話で終幕。
闇芝居なら三分で終わるわッ!
中身は投げっぱなしでブッツリ終わるアニメの中でも指折りの作品になってしまいました。
続きやるのですかね? やらない事には話にならないし観る意味もない作品です。
事情があるにせよ、この終わりを平気で観せる制作側の神経を疑います。
期待と観て来た時間までも全否定されるこの終わり方は許容できません。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 64
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

嫌われたっていいじゃないか 人喰いだもの

2018.08.17記


原作既読。いや、アニメ観てから原作揃えた人。
もともと職場の子から原作を薦められてたんだけど、その時スルーしてたのを後悔するはめに・・・


マンガはけっこうな売れ行きで、アニメも海外含め評価が高く、そのあと実写化までした大ヒット作です。
なにせ人を喰うおどろおどろしいバケモノの話なので、実写映画版では出演女優さんの一人が良心の呵責を覚えてなのか出家してしまうという騒ぎを起こしたほどです。
タイトルだけ見たら、人間視点でバケモノとの闘いを描いたバトルものか、グロ主体のホラーみたいなのを想像しがちです。そう、頑張れ人間!

 嫌われたっていいじゃないか 人喰いだもの

はいこれミスリードです。
ん?みんなもう知ってるって?

スプラッタホラーか超絶バトルものはちょっと、、、という先入観で本作を避けてしまうのはもったいないと思われ、むしろその先入観、この際棄ててもらってかまいません。

人間と喰種を分かつもの、それはたまたま人しか喰えない種族としてこの世に生を受けたか?そうではないか? 細かいところを除けば一点それだけ、この作品の基本設定です。

時には人間、時には喰種側の視点で
何が正しくて、何が間違っていて
勝利も敗北もないまま 孤独なレースは続いていきます

{netabare}8話戦闘シーンでの言葉の応酬に端的に表れてます。

亜門VS金木戦での亜門
『罪のない人々を平気で殺め…己の欲望のまま喰らう』『親を殺された子供たち…残された者の悲しみ…孤独…』『貴様はそれを考えた事があるか?』

真戸VS董香戦での董香
『訳もなく命を狙われる恐怖 あんたにわかる?』『大切な人が虫けらのように殺される あんたにこの気持ちわかる?』{/netabare}

単純に視点をどちらか一方のサイドに寄せて、というわけではない極めてドラマ性の高い作品といってよいでしょう。グロやバトルは作品を飾る要素として欠かせませんが、メインはあくまで人間?ドラマです。


そして人間でも喰種でも多少の個体差はあれ自分サイドの視点しか持ち合わせてません。
そこに{netabare}「もとは人間、今は半分人間半分喰種の」{/netabare}主人公金木研くんがどう割って入っていくかが作品の見どころとなってます。

{netabare}『自分の意思と無関係に、自身の体に改造がなされる。』
このへんは初代仮面ライダーみたいです。世の少年少女たちが心躍らせる伝統芸と言えるでしょう。
昭和の本郷猛はいかついあんちゃんでしたが、平成の金木研はナイーヴ優男である、というのも時代の流れでしょうか。{/netabare}


OP『unravel』は物語にドはまりしてる秀曲です。ムービー含めてインパクトがあり、カラオケのアニソンランクでも上位に食い込んでます。ただし、これ原キーで歌いきれる人っているんだろうか??
OPに隠れてますが、EDもクールダウンにちょうど良い曲です。ED後の巻末4コマ的なショートアニメもほっこりできますよ。


キャラは喰種も人間も多士多彩で登場人物多めです。
1期1クール12話で全員掘り下げきれるわけにもいきません。2期待ちか必要最低限か、私は掘り下げ不足を理由に感情移入できないといったことはありませんでした。

声優さんもキャラの多さに合わせて人数多めです。回によってはEDクレジットで3カット分使うほど用意してました。そして無駄に豪華です(褒め言葉)。
{netabare}
※印象深い演者さん
■金木研:花江夏樹
悲鳴に近い絶叫を担当するのに適任でした。梶さん(今回はアヤトの役)の絶叫も捨てがたいがよりナイーヴな感じを出すには花江さんじゃなきゃ無理かな。
■ウタ;櫻井孝宏、月山習:宮野真守
ハマってることはハマってるんだけど逆も見てみたい。
■エト:坂本真綾
ただ私が好きなだけです。
■真戸呉緒:大川透
マジキチぶりが伝わる好演。 病気からの復帰おめでとうございます。(2018年8月現在)
■鈴屋什造:釘宮理恵
意外な組み合わせ。什造を女性声優でというのはすごいアリ。什造の「見た目は青年中身は子供」感がよく出てました。
{/netabare}


※以下ネタバレタグは本当にネタバレ

引き込み充分な第一話。
{netabare}リゼを媒介におどろおどろしい喰種をまずは視聴者に印象づけます。そうですよね、人を喰うんですから我々人類の敵ですよ。
それで喰種の生態やら人間と喰種の関係性など適度にレクチャーが入るので初見殺しにはならない設計。Bパートからは半喰種になってしまったカネキ君の苦悩です。そしてクール通じてカネキ君は悩みに悩みます。{/netabare}
第二話アバンで物語のコア部分に触れるので、ノリが合わなさそうなら撤退を視野に入れてOK!
{netabare}
金木「僕は人間だ。お前らバケモンとは違うんだ。」
董香「どう?あたしがバケモノならあんたはなんなんだよ?」
金木「お願いします。教えてください。僕はどうしたらいいんですか?あの日から全てが最悪なんです。」
董香「最悪か?あたしだって教えてほしいよ。」
  「ねぇ?ケーキって本当はどんな味なの?吐くほど不味いから分かんないんだけどさ、あれ、人間がおいしそうに食べるじゃない?」
  「平和な生活はどうだった?CCGやグールに怯える必要のない日々は?
全てが最悪?ざけんなよ!」
  「だったらあたしは生まれた時から最悪ってわけ?なああんた!教えろよぉぉぉ!!」

・・・からの『おっしぃえってよっ』unravelインですからねぇ。カッコよすぎです。
{/netabare}
序盤に世界観の提示がなされるので、そこに抵抗がないなら最終話までいけるでしょう。無駄回無かったと思いますよ。1期の区切りもあの箇所までだったら納得です。


グロですか?

カレー食べながら観ることができましたので平気です。
そのへんは所詮アニメーションということで実物の映像とは違いますし、規制も効いてることから血しぶき+α程度のグロです。
{netabare}ただし画よりも音が嫌だということはあると思います。11話12話の拷問シーンでの悲鳴絶叫はきつい人にはきついでしょう。画はそうでもありません。{/netabare}
受け入れる視聴者側も、進撃の巨人あたりがこのへん切り拓いてくれたおかげで、出来上がった土台に乗りやすかったかもしれません。


さてさて金木くんは葛藤の末、どういった結論を出していくんでしょうか?

 しあ○せはいつも じぶんのこ○ろがきめる

最後に一つの結論を出します。共感するもしないもそういう物語なのでね。


続きは2期で!



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2019.06.28追記
《配点を修正》


視聴時期:2017年11月

シリーズは2018年秋クールまでの全48話をもって完結しました。
金木くんやトーカちゃんをはじめ、1期ではまだ子供っぽさの残る登場人物らが次第に深みを増していきます。
残念なことにあにこれでは期を重ねるごとに評価を落としていきましたが、私は好きですね。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 36

91.6 24 友情で漫画原作なアニメランキング24位
僕だけがいない街(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (3362)
15512人が棚に入れました
漫画家としてデビューするも、いまひとつ結果を出せず毎日を過ごす青年・藤沼悟。
彼は、彼の身にしか起こらない、ある不可思議な現象に不満を感じていた。
「再上映(リバイバル)」。
何か「悪い事」が起こる直前まで時が巻き戻される現象。
それは、その原因が取り除かれるまで何度でも繰り返される。
……まるで、誰かに「お前が防げ」と強制されているかのように。

しかし、ある日起きた事件をきっかけに、その現象に大きな変化が訪れる。

自らの過去に向き合う時、悟が目撃する真実とは?
そして、悟の未来は――?

声優・キャラクター
土屋太鳳、満島真之介、悠木碧、赤﨑千夏、大地葉、鬼頭明里、七瀬彩夏、菊池幸利、水島大宙、高山みなみ、宮本充
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

毎回ドキドキ!

.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+

原作は漫画みたい。
私は全くの予備知識無しでの視聴開始。

主人公の淡々とした喋り方と普通っぽい声。
細部まで細かくて丁寧で普通に見やすい作画。
映し出される普通の日常の生活のシーン。

えっ、僕街って結構話題になってたよね?
結構シンプル。
最初はそんな感じでした。
最初はね!最初はですよ!

だけどじわじわとくるサスペンス感。
時折入るフラッシュバックみたいなカット。
シーンを盛り上げるBGM。
気付いたら目と耳と心が釘付けになってました。

リバイバル(再上映)という特殊能力を持った主人公が、
自分の過去にタイムリープ。
自分の忘れていた過去の真実に向き合い運命と闘う、
そんなサスペンスドラマみたいな感じかな。

色んな物が普通っぽい演出だからこそ滲み出てくる様な
緊張感。
ちょっと私、こういうの好きかも…

制作はA-1 Picturesさん。
そして監督はソードアートオンラインでお馴染みの
伊藤智彦さん。
なるほど…うん、うんってヒトリゴト。

ちょっと展開が早くて原作を知らない私には細かい描写
が少なく感じましたけれど、それでも自分なりに推理した
りして、次!次!って確実に続きが気になる作品でした。

声優さんでは赤崎千夏さんがメインキャラの1人として
出演されているのが私的に嬉しい。
そしてなんと言っても悠木 碧さんの演技。
最大の見所の一つでもあるくらい凄いです。
色んな意味でも声優さんの演技が凄く楽しめた作品でも
ありました。

丁寧な作画とスリリングな展開のストーリーを盛り上げる
BGM。
次回への期待が膨らむシーンを「引き」に持ってくる上手
さ。
心が痛くなるシーンもあるけれど、涙が出ちゃうくらい
心が温まるシーンも沢山ある作品。

スリリングなサスペンス感と心に染み入る温かさ。
両方楽しみたい方、そして悠木碧さん大好きな方には是非
ともオススメしちゃいたい作品です♡


.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+


【mio's café】

ここからはネタばれですので
視聴済みの方だけ見てね♪
{netabare}

〈総評〉
{netabare}
私は原作漫画は読んでないのですけれど、特に原作を既読
されている皆さんのレビューを拝見してかなり削られてい
る描写が結構あったみたいですね。

こんなに素敵なシーンもあったんだー!
アニメでも見たかったなぁーって。

加代がおばあちゃんに引き取られてからも美琴小学校に通
うようになり、悟との感動の再会シーン。
加代と悟のクリスマスツリー、再会後に再び2人で見に行き
加代が悟にお礼を言うシーン。
悟が車で落とされた場所の木の下で佇むセーラー服の女の
子のシーン(おそらく加代。)などなど…。

1クールじゃ仕方ないしね。

でもアニメOnlyで視聴した私でもスリリングな展開、心に
突き刺さる様な切ないシーン、涙が溢れそうな温かいシーン
などなどそれほど違和感なく楽しめました。
特に次回への期待が膨らむところを上手く終わりにもって
行くところが本当にドラマを見ているようでドキドキしま
した。

俗に言う「引き」ってヤツですね!

一部の方がおっしゃいますように私も主人公のセリフが
棒読みっぽく聞こえましたけれど、私的にはそれだけに
なんだか本当に普通の人っぽく感じて、日常の生活が一変
していく緊張感を与えてくれた様な気がします。
これも演出の1つなのかな?
(そう思うようにしてます…笑)

そして音楽、特にBGM。
BGMが凄く良くて感動したりワクワクするシーンがとって
も盛り上がったと思う。
特に冬の北海道のシーンとか凄く雰囲気にマッチしていたなぁって。

途中からは自分なりに真犯人を予想しちゃったりして。
見事に外れちゃいましたけれど、そういう楽しみ方も出来
たのは良かったかな。

そしてこの作品で1番興味深かったのが良くも悪くも声優
さんの演技。
悠木碧さんは朝食のシーンをはじめとして全編にわたって
もう本当、凄く魅力的でした。
悟に対する淡い恋心とか…もう…ね。

また悟母の高山みなみさん、先生八代学の宮本充さんの
演技がなんだかとっても濃厚なデミソースって感じで本当
にこの作品を美味しく頂けました♪

俳優さんお2人の演技に関しては私はよく分からないけれ
ど、私的にはあの普通っぽさが意外にも良い味を出してた
という事で…OK?

最近の作品では本当に次話が楽しみと思える数少ない作品
の1つでした。
原作はもっと面白いんだろうなぁ。
機会がありましたら、是非読んでみたい作品です。

{/netabare}

このお話し、伏線とか多くて内容を書いてないと訳わから
なくなりそうなので個人用メモ的な感じになってます。
ごめんなさい。
興味のある方は見てね♪
〈第1話感想〉
{netabare}
ピザ屋さんのバイトと副業で漫画家をしながら生計を
立てている悟。見た目も普通な青年。
助けなきゃって思った時、リバイバルという特殊能力が
発動。自分でもあんまり自覚してないみたい。

最後の母親殺害までかなり急展開でお話が進展。
ところどころ???と思いながらも凄く続きが気になり
ました。ていうか引き込まれました。

18年前の連続児童殺害事件の真犯人に気付いた為殺害
された悟の母親。
それを防ぐ為には、自ら18年前に戻り加代の殺害、
ユウキさんの逮捕を防ぐ事で母親の殺害も防げる。
そんな強い思いが引き起こしたリバイバルなのかな?

悟が母親殺害の容疑者にされる経緯がえっ〜って思うくら
いちょっとあっさりだったので納得いかなかったかも。

あの赤い目の男真犯人なのかな?
リバイバルしてからどうやって帰ってくるんだろう?
色々謎が引っかかる第1話でした。

愛梨ちゃんCVの赤崎千夏さんが私的に嬉しかったかな。
病院でのシーンお家でカレーを食べるシーン凄く良かった
{/netabare}

〈第2話感想〉
{netabare}
18年前にリバイバルした悟の友人関係の説明、キーマン
となる加代との接触を持つお話しみたいな感じかな。

気になったのがヒロミ君。
女の子かと思っちゃった。中性的で可愛い。

そしてケンヤ君。
頭が良くて優しいのはいいんだけど妙に大人びていて
ちょっと(怪しい)雰囲気を感じちゃった。
考えすぎかもしれないけれど。

そして加代。
悠木碧さんの声にゾクゾクします。
「バカなの?」
テンションは違うけれど、アスカの
「あんたバカァ?」に匹敵するくらいのインパクト!
悠木碧さんやっぱりいいですね。

でもカーテン越しの虐待のシーンが少しだけあったけれ
ど、見ていて心が痛かったです。
アニメってわかっていても許せない怒りが込み上げます。
辛いですね。

「藤沼ってさ、なんかふりをしてるでしょ…」
からの加代との会話は心にジンときました。
誕生パーティーに加代を誘う悟。
手と手を合わせる加代と悟。
「おい、29歳しっかりしろ。何照れてんだよ…」
には少しだけ笑っちゃいましたけれど。
ちょっとだけホッコリした時間。
加代にもっとこういう時間をあげたいなぁって。

でもやっぱりケンヤは気になります。
文集から加代の事を悟と同じ様に気にしているみたい。
文集から読み取れるSOS。
ケンヤは事件のなんらかの鍵を握っている可能性がある?
うーん。わからない…
悟がなぜ自分の作文を見なかったのか、悟の手袋はどこに
いったのか、気になる事ばかりです。

「したっけ!」最後の駆け出す加代が印象的でした。
{/netabare}

〈第3話感想〉
{netabare}
悟が同級生とアイススケートでの競走。
しかも相手はアイスホッケー部。
北海道って授業でスケートがあるんですね。
ちょっとビックリ。それだけ寒いって事なのかな。
競走の方は悟が勝ちそうになるけど一瞬手を抜いて敗北。
だけれどそれを加代は見抜いていてちょっと悟と嫌な
雰囲気に。
一緒に滑った同級生も悟に激怒。
18年前と同じ事をしてしまったと思う悟。
これも何かの伏線かな?

八代先生から雛月の誕生日を聞きだす悟。
悟と同じ3月2日。
八代先生とてもいい先生なんだろうけど、なんでだろう
凄く表情が引っかかるのは。

虐待を受けて倉庫に肌着1枚で倒れてる加代が痛々しい…
悠木碧さんの演技が凄いですね。
虐待をしながらも世間体は気にする母親とその横で昼間っ
からお酒飲んでる内縁の夫みたいな人。
こういうシーンでよくある光景でしょうか。
本当に腹が立ちます。

八代先生から加代の虐待について聞く悟。
動こうにも動けない学校側。イライラが募ります。
そんな中教室での給食費盗難騒動。
リアルに描くのはわかるけれど、もう本当心が痛いです。
こういうシーンは。
加代を正面からかばう悟。
八代先生のフォローもよかった。やっぱりいい先生
なのかな?
でも今度は美里の事が気になります。
イジメがイジメを生まなければいいのだけれど…

最後のクリスマスツリーのシーンは凄く良かった。
作画凄い!本当に綺麗…
声に出して微笑む加代。
そして「バカなの?」
色々中身の濃い第3話でした。

最後の職員室の描写。八代先生とケンヤ?
えっ、何?
またまた気になります。
{/netabare}

〈第4話感想〉
{netabare}
いよいよ歴史の改変に向けて動き出す悟。
Xデーまで加代を1人にしちゃいけない!
そんな思いからまず土曜日に科学センターに加代を誘おう
と計画。
母の誘導に引っかかるもお小遣いゲット。嬉しそうな悟。
ここの母と悟のやり取り凄く良かった。

学校では美里が給食費騒動の件で少し孤立気味。
そんな美里に悟が声をかけるも裏目に…

加代を土曜日に科学センターに連れて行きたいと悟が加代
の母親に直接交渉。
思わず虐待を連想させる様な言葉を口走り、加代の母から
反対されしかも殴られそうに。
そんな時悟の母親が登場。無事、場を収め加代との約束を
取り付ける悟。ここでの悟のお母さん良かったですね。

土曜日、科学センターで加代とのデート。
リバイバルする前の記憶と近いことに気づく悟。
そして友達がやってきて改めて歴史を改変している事に
気付く悟。
加代を自宅に送り届け大きな声で
「明日も迎えに来るから!」と悟。

誕生日当日、悟と加代が買い物して帰ると自宅では
サプライズ誕生日パーティ!
加代の本当に楽しそうな笑顔。恐らく彼女には今まで、
あまりこういう機会はなかったのでしょうね。
悟に「プレゼント間に合わなくてゴメン」という加代の
表情がなんとも…切ない…
「明日、渡すから…」

第3話の最後の職員室の描写は八代先生とケンヤが今日の
サプライズを計画していた様子だったんですね!恐らく…

加代を自宅に送り届け、Xデーを乗り切った、歴史を変えた
と喜ぶ悟。
そんな彼に衝撃の展開。

翌日、加代は学校にこなかった…

もぉー、なんなんでしょうか!
そう簡単に事が進むとは思ってないけどこの展開!
気になり過ぎます!

本当、メモ的な感じになってゴメンなさい…
{/netabare}

〈第5話感想〉
{netabare}
翌日学校に来なかった加代。
悟の母親と話し、誘拐事件を知る母親の元同僚。
悟は加代を探しに加代の自宅を訪れるも手掛かりは倉庫の
前に残された大人の足跡のみ。
加代の母親と同居の男は動かない体を見て、
「どうする、これ」
これ、明らかに加代なんですよね。心が締め付けられ
ました。

自分を責め学校を2日休む悟。
「後から自分のせいと思うのは、思い上がり。1人1人の
人間に出来る事は限られている。」
母親に諭され学校に行く悟。

児童には家庭の事情で転校したと告げる八代先生。
励ます悟の友人達。
勘のいいケンヤは連続誘拐事件ではと悟に告げる。

学校の帰り悟は加代の母がゴミを捨てる姿を目撃。
不気味な笑み。
ゴミ袋の中にあったのは行方不明になってまだ10日という
のに加代の服と悟に渡すはずだった編みかけの手袋。
あまりのショックに叫びながら走り出す悟。
と同時にリバイバル終了。

どういう条件でリバイバルが終了するのかイマイチ分かり
ませんでしたが再び2006年。

2006年で悟はすでに重要参考人であり逃亡者。
ピザ屋の高橋店長を頼るもアッサリ裏切られる。
この高橋店長って人、第1話から愛梨を見る目が気持ち悪く
てまぁ信用出来ない人だとは思っていましたがまんまでし
たね。

逃げる悟の前に現れたのは愛梨。
「バカなの?」
加代と同じセリフにちょっとビックリ。
これも何かの伏線かな?
愛梨の部屋に匿われている間、事件の中身が改変されてい
る事に気付く悟。
「変えられるんだ。もう一度あっちに行けたら…」

ピザ屋で男性と話す高橋店長。
西園先生って呼ばれてる。
愛梨を見てデレる高橋店長マジキモいんですけど!
なんかイライラしてきちゃった。
にしてもこの西園先生って呼ばれてる男性の後ろ姿。
メガネといいあの男に似てるんですけれど。
愛梨を遠くから眺める姿も不気味…
警察に通報しようとしてる高橋店長に携帯をヘシ折り
愛梨の鉄拳!
ちょっとスッキリしました。でも愛梨の気持ちが痛いほど
よくわかるシーンでした。

橋の下で悟に自分の過去を話す愛梨。
またしても「バカなの?」
そのバカなの?って止めてくれないかと悟。
うーん、やっぱりこの「バカなの?」が引っかかりますね

悟の着替えを自宅に取りに行く愛梨。
そんな愛梨の携帯に悟の母親からのメール。
犯人からだと気付いた瞬間火の手が上がり炎と煙に包まれ
る愛梨…

なんていう…もうどうなるんでしょう…

ハラハラドキドキの第5話でした。
にしてもあの西園先生と呼ばれていた男性が気になります。
{/netabare}

〈第6話感想・真犯人予想中間発表〉
{netabare}
炎に包まれた愛梨を助けようと建物に飛び込む悟。
抱えられた愛梨が悟のポケットに自分の携帯をしのばす。
どこから現れたか高橋店長。
救助を手伝ったかと思ったら、
「手柄は俺のもんだぜ。」
本当嫌な男です。救助には感謝しますけれど。
っていうか自分で火をつけたんじゃないの?

母の残したメモから母の元同僚澤田さんの電話番号を入手
しコンタクトを取る悟。
一連の事件の真犯人の存在について悟に話す澤田さん。
澤田さんの話からとヒロミを殺したのは顔見知りの犯行
と判断する悟。

愛梨の入院している病院を訪ねる澤田さん。
ベッドに寝ていたのは愛梨では無く愛梨の母親。

病院を抜け出した愛梨は悟と再会するも警察に尾行されて
いて悟は逮捕されてしまう結果に。
連行される間、悟は次のリバイバルを予感。
その時、真犯人と思える例の男の姿を見る。

こんな感じでしたがやっぱり西園議員の存在が気になりま
すね。
で例の謎の男なんですが悟が逮捕されるあんな現場にいた
という事は、警察関係者?

んーますます分からなくなちゃった。
再びリバイバルするであろう次回に気になりますね。

一応、ここでmioの真犯人大予想中間発表!ドンドン!

◎西園議員
○加代の母親と彼氏
▲八代先生
△ケンヤ
×警察関係者
大穴 美里

〈理由〉
◎西園議員- まずあの現場によく現れる男の風貌が似てい
る。こんな簡単な理由で申し訳ないのですが、匂うんです。
女の勘ってヤツですぜ、旦那。
悟の犯行に見せかけて明らかに愛梨を狙った放火が気にな
りますね。ピザ屋に出入りしていたのも。愛梨に何かを見
られたとか。

○加代の母親と恋人- 加代殺害だけに関してならかなり確率
は高いと思うけど、あのダラシない恋人と2006年まで知能
的な犯罪を繰り返すとは思えず…
あるいは誰かに依頼した?

▲八代先生- 唯一加代の家庭の事情と誕生パーティーなど
加代の行動予定を知ってる人。
優しいの裏にある何かが匂うんです…クンクン。
この手の犯人って平然と表と裏の顔があるから。

△ケンヤ- 現時点で私にとって最大の謎の人物。
天使にも悪魔にもなれる要素を持った少年。
私の中では彼もリバイバルしているのではという、根拠の
無い妄想が膨らんでいます。

×警察関係者- 愛梨や悟の情報を入手しやすい。
何よりも悟が逮捕されたあの場所に普通の人はいないと思
うのですが…だんだん苦しくなってきました。

大穴 美里- 1番は加代を含めた悟たちとの確執。
あんな少女にできる犯行では無いと思いますが、美里の
お家ってクリスマスツリーや普段の着ている服持ち物など
からそこそこのお金持ちの様な気がする。
親に告げ口して他の人物が犯行に及んだ…
ていうか、美里の父親が西園議員?なんて考えちゃいます。

どうでしょうか?実際のところ全く分かりません…
見た目は大人、頭脳は子供の私にはこれくらいしか思いつ
きません。
{/netabare}

〈第7話感想〉
{netabare}
1988年に再リバイバルした悟。
舞台は科学センター。横にいる加代を見て涙を流す悟。
それを見た加代
「バカなの?」
私もなんだか安心しました。

「ラストゲーム!」
悟の言葉に力が入ります。

ケンヤに「貸した本は読んだ?」と聞かれる悟。
覚えていない悟は「まだ読んでない」と答える。
その後探りを入れるかの様なケンヤの質問。
難しい言葉を使いながら悟に加代保護の協力を申し出る
ケンヤ。
んー、前から思ってたんですけれど、ケンヤって何者?
ひょっとして悟と同じリバイバル能力者?
中身は大人にしか見えないんですけれど…
普通の小学生ではないですよね。

加代と友達になった事を喜んでくれるユウキさん。
何気にユウキさんの父親の部屋の場所を聞く悟。

児童館に加代、ケンヤ、ヒロミを迎えに行ったらやっていた
のはバスケ。
前回のリバイバルでは確かオセロだったはず。
その変化を見て急激な変化を避けないと予想がつかなくな
ると思う悟。

前回と同様の誕生日パーティ。
途中で抜け出してユウキさんの家の車をパンクさせて
窓に「殺す」と書いた紙を石とともに投げ込む悟。
警察が来てユウキさんが自宅にいるアリバイを作る為。
なかなか考えましたね。

加代に虐待を加える加代の母親を直接自分の手で排除しよ
うとする悟をケンヤが寸前で制止。
ケンヤはこの2日間、加代を助けることに必死になり過ぎて
いるな悟を危ないと思い尾行していたみたい。

誕生パーティーの帰り道、加代が虐待を受けない様に
「今からお前のこと誘拐するけどいい?」と提案する悟。
「バカなの?」
と言うものの承諾する加代。
なんだか愛の逃避行みたいでいいですね。

加代を廃バスに匿う悟とケンヤ。
加代「ありがとう。悟、ケンヤ君」
ケンヤ「礼はいいよ。友達だろ、加代ちゃん」
悟「俺たちが必ず加代を守るから」
お互いの呼び方が変わりましたね。
ぽぉーってなる加代の表情が…

翌日バスの中でトランプをする悟、ケンヤ、ヒロミ、加代。
加代の母親が動く様に仕掛けると言う悟。
「結末はどうするの?」と訪ねるヒロミ。
「大丈夫、俺が責任とるから」と悟。

「バカなの。私が言い出しっぺで、皆んなが協力してくれ
たって事なら…誰もお咎めないっしょ。はい、あがり」
誰も考えつかなかった答えを加代が提案。

バスの中で眠りにつく加代。
扉を開ける音。
「悟…かな?」
バスの中に入り込む人影。

えっー、もうかなり心臓にも悪いんですけれど!
誰なのかな?大人の男っぽかったけど…
八代先生?それとも勘付いて様子を見に来た悟の母親?
もう、こういう終わり方気になり過ぎです!

本当、メモ書きみたいな感じでゴメンなさい。
{/netabare}

〈第8話感想〉
{netabare}
第7話で最後に登場した謎の人物。
明らかに成人男性ですね。
もう本当にドキドキしました。加代が無事で良かった。
これで私の予想していたケンヤ、美里といった子供達の線は
消えたかな?
いやっ、唆して共犯って事もあるし…
でも実行犯は確実に大人だと思うし、学校の廃バスに道具
を置きに来たというのは違う学校とはいえ八代先生かなり
私的に怪しくなりました。
第8話を見て◎西園議員、○八代先生、▲澤田さん、
と順位変更。
澤田さんいきなりのランクインです。

ユウキさん真犯人説も浮上したけど、愛梨の家に放火する
のは無理だし、第一ユウキさん真犯人だったら本当笑っち
ゃいますよね。

予想は置いといて、加代保護の為に本格的に動き出しまし
た。
悟母、妖怪呼ばわりされているけれど、本当いいお母さん
加代と悟と悟母。本当の家族みたい。

忘れかけていた温もりを感じて流した加代の涙。
今まで辛かったね…
私まで涙出ちゃいました。
本当は母親とこういう関係に戻るのが一番なんだけど、
良かったね、加代ちゃん。

これで一応、加代殺害は回避できたのかな?
またまた続きが気になります!
{/netabare}

〈第9話感想〉
{netabare}
悟、悟母と共に自宅に帰る加代。
八代先生、児童相談課の職員、そして加代の祖母。
「女手ひとつで子供を育てる大変さはこの私がよく知って
いるよ。私が助けてやるべきだったのに、おまえときちん
と向き合ってやれなかったから」と加代の祖母。
加代のお母さんも辛い過去があったのですね。
だからといって加代への行為が許されるものでは無いです
けど、これからの時間が修復してくれるといいな。

八代先生が悟に「我々を動かしたのはお前だ、悟。」
「勇気ある行動の結末が悲劇でいいわけがないだろう。」
嬉しい言葉ですね。

もうこれで加代の保護は無事済んだのかな?
お別れの車の中での加代の表情が切ない。
私も思いっきり加代ロスです…
加代の作文が以前とは違う感じに聞こえてちょっと涙が
出ちゃいました。悠木碧さんも有難う。

学校に来るも加代が居なくなってヘコんでいる様に見える
悟。

職員室で悟に「加代はずっとお前の家に居たのか?」と
尋ねる八代先生。
「泉小ホッケー部の使わなくなったバスの中に加代を隠し
てた。」と悟。
「へぇー、来るのはお前達誘拐犯だけって訳だ。」
この会話凄く引っかかります!わざわざ「来るのは」って
言ってるのが気になります!

そして八代先生の車の中での悟との会話での
「まず警戒心を解くことだな」
そしてそして大量の飴。
「悟、見てしまったたんだね…」
もう、なんでしょうかこのドキドキ展開!
八代先生怪しい演出だらけ!私の中で八代先生本命候補に
かなり近づいてるので、もし違ったら演出にまんまとして
やられたって感じですね。

ヒロミがひとりぼっちにならないように気にかける悟。
被害者は1人だけじゃないですものね。
そして執拗に悟に探りを入れるケンヤがやっぱり気になり
ます。
「俺もお前みたい踏み出したい。正義の味方になりたいん
だ。」
本心なのかな…?

そして最後のシーン、忘れていた頃に出て来ました。
私の大穴候補の美里。表情が気になります!
ていうか犯人とかでは無くて1人ぼっちの美里の身が心配に
なって来ました。

良い人なんだけど怪しい演出だらけの八代先生。
天使なの?悪魔なの?なケンヤ。
1人ぼっちで表情も気になる美里。
愛梨のセリフと被る言葉の数々。
愛梨の存在って何?

ここにきて「僕だけがいない街」のタイトルが凄く気にな
ります。
みんなを助ける代わりに、最後は悟が…って事は無いです
よね…
それなりのハッピーエンドで終わって欲しいけど。

お話も終盤、どうなっていくんだろう…

{/netabare}

〈第10話感想〉
{netabare}
殺害予定の中西彩を助けようとアプローチをかける悟と
ケンヤとヒロミ。
どんな展開が待っているのかな?って思っていたら、驚き
のカズ&中西彩のリア充展開!もう!
でもなんだか微笑ましくて良いですね。

でも手がかりを無くした今真犯人を見つけられるのか不安
になる悟。
クラスで浮いている美里が気になり尾行するも着いた先は
若葉体育館。
2006年の時点で悟母は澤田さんに真犯人が判ったと言って
いたので、おそらく今この時点で母が知っている人間が
犯人である事を思い出す悟。

美里がトイレに席を起つが帰りが遅いので様子を見に行く
悟。

非常口が空いていて走り去ったのは白鳥食品の車。
そこにちょうど通りかかった八代先生。
また怪しいタイミングでの登場ですね。

先生に協力して欲しいと悟。
第9話と同じ様なシチュエーションの車の中で助手席のコン
ソールから飴を取り出そうとする悟。
でも中に入っていたのは下剤。

同じ様なシチュエーションで2回目では違う展開を持ってく
るという、ある意味サスペンスの常套手段でもうここから
のシーンはドキドキして鳥肌たっちゃいました。

これは自分の車ではないと言う八代先生。
悟が「誘拐犯がいると確信して行動している」と言い、
悟と悟母を車で送った日は中西彩殺害計画を実行する予定
であるも、まんまと阻止された形に。
悟に計画を阻止されたのは2度目でこれは偶然ではないの
ではと疑問を持ち、悟が自分の思考を先読みする存在で
あるという事の確証を得る為に色々仕掛けてたのかな。
そして悟が体育館に来たことで、自分の敵であると確信し
たみたい。

外すことが出来ないシートベルト。
「君はまるで未来でも見て来たかのようだ」と八代。
車に細工をして悟ごと冬の冷たい川に突っ込み、そのまま
水没する悟。

もう絶体絶命の悟。
どうなっちゃうのかな…もう一度リバイバル発動して!
そんな思いでした。

にしてもやはり彼が犯人だったのですね。
西園議員=八代先生は同一人物?
西園議員と愛梨の関係、2006年で加代は存在するの?
はたまた愛梨と加代の関係などなど気になる事がまだまだ
いっぱい。

お話しもいよいよ大詰め。楽しみです。
{/netabare}

〈第11話感想〉
{netabare}
八代学が少年時代に飼っていたハムスターを水に落として
殺そうとしたした時、1匹だけ生き残ったハムスターを
「スパイス」と名づけて飼育したお話。
その時から見える様になったという蜘蛛の糸。

悟母がコンビニでパート?
えっ、どうなってるの?
部屋のベッドで生命維持装置みたいなので生きながらえて
いる悟。
奇跡を信じて世話をする悟母の姿に胸が痛くなります。
15年もの間、眠り続けていたみたい。
原作未読の私にはちょっと戸惑う展開でしたけれど、原作
の方ではこの15年間の描写とかあるのかな?
ちょっと気になりました。

意識を取り戻した悟の前に現れたケンヤとヒロミ。
ケンヤは弁護士、ヒロミは医師になっていました。
ヒロミの変わりっぷりにちょっと笑っちゃったけど、
ケンヤは弁護士、正義の味方に一歩近づいてたのですね。
もう私、ケンヤに本当謝らなければいけないです!
前はあんなに疑ったりして、ケンヤの気持ちは本物だった
んですね。
ケンヤ、本当にごめんなさい…。

「悟…」
二ヵ月後、悟の前に現れた加代。
ヒロミと結婚して子供を授かったみたい。
正直これは意外な組み合わせでしたけれど、悟が救った
2つの命。
そしてその2人が授かった新しい命。
「悟と過ごした時間があったからあたしは幸せになれた」
と語る加代。
涙を流して喜ぶ悟。私も涙が溢れました。
色々な想いはあるけれど、本当に良かったね加代ちゃん。

リハビリで頑張る悟を見つめる久美ちゃんという女の子。
ここにきて新たな伏線の予感?

悟の前に現れた八代こと西園議員。
やっぱり八代先生=西園議員だったんですね!
第5話をもう一度見たんですけど、西園議員の喋り方が八代
とそっくり!
でもEDのクレジットでの声優さんの名前が八代と西園議員
で違うんです。まんまとしてやられた感じです。

「君とは色々あったからな。」
再会するも記憶を失っていると悟。

久美ちゃんの病室で携帯に細工をする西園議員。
新たな犯行を企てようとしてるのでしょうか…
久美ちゃんの面会に来た悟に別な場所で話そうと言う
西園議員。業務用エレベーターで向かう先は屋上。
あの時と同じように手袋をして車椅子のハンドルを指で
トントンする姿に胸がドキドキします。

病院の屋上に辿り着いた悟。
あいにくの雨だがここで話そうという西園議員。

「八代、お前の事を覚えているぞ!」と悟。

最後に映し出される1本の蜘蛛の糸。
改めて確認したんですけれど、第1話の悟母が澤田さんに
電話をかけるシーン、第5話の愛梨がピザ屋からピザを
持って帰るシーン、2人の頭上に薄っすらと蜘蛛の糸が
描かれているんですね!
いづれも犯人か西園議員の視点で。
あとで気づいてなんだかゾクゾクしちゃいました。
細かすぎますっ!

もう本当にあと1話ですよね。
どうなるんでしょうか?原作既読の方は分かってるのな?
気になり過ぎる最終話です。

ここまで来てやっとタイトルの意味がわかった様な気がし
ます。
加代とヒロミが生存して成長していく世界で、15年間
悟だけがいない、これがタイトルの意味だったのかな?
本来いたはずの悟だけがいない街。
11話OPの映像から大人の悟と子供の悟が両方とも消えてた
のが印象的でした。
刑務所の独房にいたユウキさんも消えてたからユウキさん
も助ける事が出来たって事?

悟の行動によって3人の子供のが命を奪われずに済んだ事、
ユウキさんが犯罪者にならなくて済んだ事。
この事実、悟以外にはわからないと言うのがなんとも…

せめて愛梨だけでも悟のそばにって思うけれど、この世界
ではもう接点は無いのかなぁ…
{/netabare}

〈第12話感想〉
{netabare}
八代vs悟のバトルは最終決戦。
もう本当に最後までドキドキ。

そしてキャラそれぞれのセリフが本当に一言一言心に
染みて…。
加代然り悟母然り。

特に私が心に響いたのが

悟「信じるって変な言葉だよなぁ。」
ケンヤ「えっ?」
悟「だって本当に心から信じてたら信じるって言葉は要ら
ないだろ。」
「空気があると信じてるとかさ。」
ケンヤ「疑ってるから信じるって事か?」
悟「だからって信じている事が嘘っぽいってなんて言いた
いわけじゃ無いんだ。
信じるっていうのは信じたいって希望の言葉なんだって
事。」

悟「僕だけがいない街。僕だけが居ない時間。それこそが僕の宝物だ。」

最後の悟の文集の回顧。
橋脚のコンクリートの壁に描かれた「Re.Re」の文字。

再び現れる蝶。そして再び現れる愛梨。

もう涙が止まりません。
良かったね、悟。

私は原作を読んで無いのでこの後どうなるのか分かりませ
んが、いっぱいいっぱい幸せになってね!

今度は君が幸せになって欲しいと…。
そしてそれがお母さんの幸せだから。

本当にただ、ただ、それだけ。

{/netabare}

【作品DATE】
{netabare}
《staff》
{netabare}
原作 - 三部けい
監督 - 伊藤智彦
シリーズ構成 - 岸本卓
キャラクターデザイン - 佐々木啓悟
プロップデザイン - 横田匡史
監督助手 - 石井俊匡
美術監督 - 佐藤勝
美術設定 - 長谷川弘行
色彩設計 - 佐々木梓
撮影監督 - 青嶋俊明
CG監督 - 那須信司
編集 - 西山茂
音響監督 - 岩浪美和
音楽 - 梶浦由記
音楽制作 -アニプレックス、フジパシフィックミュージック
アニメーション制作 - A-1 Pictures
製作 - アニメ「僕街」製作委員会
{/netabare}

《cast》
{netabare}
【主要登場人物・出演者】

藤沼 悟(10歳) - CV:土屋太鳳
藤沼 悟(29歳) - CV:満島真之介
雛月加代 - CV:悠木 碧
片桐愛梨 - CV:赤﨑千夏
ケンヤ - CV:大地 葉
ヒロミ - CV:鬼頭明里
オサム - CV:七瀬彩夏
カズ - CV:菊池幸利
白鳥 潤 - CV:水島大宙
藤沼佐知子 - CV:高山みなみ
八代 学 - CV:宮本 充
{/netabare}

《music》
{netabare}
【主題歌】
オープニング・テーマ
「Re:Re:」
作詞 - 後藤正文 / 作曲 - 後藤正文・山田貴洋 /
編曲・歌 - ASIAN KUNG-FU GENERATION

エンディング・テーマ
「それは小さな光のような」
作詞・作曲 - 梶浦由記 / 編曲 - 江口亮 / 歌 - さユり
{/netabare}
{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 94
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

違和感を拾い出せ!

<全話観終えて>

原作未読でも、アニメだけで十分に楽しめた方には申し訳ありません。

原作好きな私は、最後の2話でかなりがっかりでした。
私的には、キャラを丁寧に掘り下げ、伏線もじっくり回収、
といった良作の条件にいまひとつ及ばず。
原作読んでなくてもがっかりしたかもしれません。

私は、この原作の一番の魅力は
時間かけて、ひとつひとつゆっくりとピースを嵌めていく
ジグソーパズルのような楽しみがある点だと思っています。

それが12話という中途半端な尺の中でピースが埋まりきれず
所々虫食いの穴だらけの全体像になってしまった。

全体像自体も、原作の見事な出来映えと比べてしまうと
どこか歪で綻びもあって、まとまりにかける印象でした。

途中までは、原作のいいところをきっちり拾い出せていたし
演出、音楽、作画どれもが高水準で素晴らしかった。
キャラ、特に小学生の加代の魅力は、原作以上でした。

物語の評価を最終話で4.0→3.5へ、
原作と比べ、冴えなくなって魅力ダウンのキャラが
3人以上もいたので、キャラの評価も4.5→3.5で最終更新しました。

以下は、視聴開始時の投稿のアーカイブなのでタグで閉じます。
{netabare}
原作単行本既刊の7巻まで読んでます。

原作コミックは、ハラハラドキドキの展開で非常に面白い作品です。
タイムパラドックスに付きものの、運命の変化の妙による感動も大きい。

原作が素晴らしいので、アニメスタッフもきっと気合が入ってるはず。

監督:伊藤智彦、シリーズ構成・脚本:岸本卓
…「銀の匙 Silver Spoon」(1期)以来のコンビ。
銀の匙は、結構好きな作品だったので
今作の出来も期待してます。
{/netabare}

以下は一部、原作の内容にまで触れたネタバレもありますので
これから観ようかという方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第一話 「走馬灯」{netabare}

<オリジナルに忠実がいいとは限らない>

驚いたことに正味23分程度の初回で、
コミック1巻の最後まで一気に話が進みました。

当然、内容のカットやアレンジは多数。
詰め込んだというより、贅肉の削ぎ落とし方が上手い。
おかげで話のテンポが非常によく、
つかみ良好で今後も楽しみ。

特にカットされ、大幅にアレンジされたのは
悟の母親に出会う前の愛梨と悟のエピソードと
悟が容疑者となってしまう流れ。

原作では、母親の殺害現場に遭遇したのち
巧妙な手口で狡賢い真犯人に
翻弄されて容疑者にされてしまう悟が描かれます。

そこを無くすことで、
愛梨と真犯人の存在感を少し削ぐことに成功。

愛梨も、2巻以降しばらくは退場して
物語上の重要なポジションにいない。

そのため、アニメでは視聴者が、
次回に繋がる悟の人間関係の描写に
集中できるようになってると思います。

<面白いキャスティングで今後も注目したい>

キャストは、視聴後にチェックしたら
主人公を満島真之介(29歳時)、
土屋太鳳(10歳時)さんが演じてて
ちょっとびっくり。

両名とも言わずと知れた俳優さん。
お二人とも今作が声優デビューのようですが
初回から役に違和感なく嵌ってたと思えました。

余談ですが、真之介さんは、
満島ひかりさんの実弟で
姉の女優としての活躍がきっかけで
俳優を志したようです。

昨年(2015年7月期)、ひかりさんは、
TVドラマ「ど根性ガエル」で
CGキャラのピョン吉役で声優デビュー。
ピョン吉のキャラをよく掴んでいらして好演でした。

そのあとを追うかのように
弟の真之介さんも声優デビュー。
声優としてはまだ粗削りながら
確かな演技力がありそう。
{/netabare}
★ 第二話 「掌」{netabare}

物語の緩急のつけ方が非常に上手い。
原作からみれば、非常に駆け足だった初回と違い
落ち着いて原作を再現してました。

<これはチャンスなんだ。この時間を、失ってたまるか!>

悟は、2006年5月25日から1988年2月15日へとタイムリープした。
18年という、今までで最大のリバイバル(再上映)を体験。
彼の果たすべき使命とは…。

妖怪と呼ばれるほど
50代でも30代?にしか見えない設定のお母さん。

その設定が上手く活かされた今回。
殺されてしまったお母さんに、
過去で生前とほとんど変わらない姿で会えたシーン。
涙流す悟に、感情移入してウルッとしました。

加代というキャラも魅力あって同情してしまう。
なんとか彼女を救ってやってほしい、と心が叫んでしまう…。

<違和感が口癖の主人公を、違和感あるキャストが演じる>

本業が声優でない俳優の起用に否定的な意見も多いようでが、
自分は、今作に限っては悪くないキャスティングだと思います。

物語開始当初は、心に空白を持ち、孤独な悟。
多少の処世術はあっても、普段生きてる中では
違和感を多く抱えた、社交性の乏しい暗い性格。
10歳時の彼も、中身は大人なので他のキャラと異質。
多少、他のキャラから浮くことがあったとしてもむしろ適切かな。
もしかしたらそういう点、狙ってるのかな?
個人的には、許容範囲です。
今のところは、それほど下手とも思いません。

しかし今後が勝負でしょう。
悟は、人と真剣に向き合うことで心の空白を埋め、ヒーローになれるのか。
彼の精神的な成長を、きちんと演じ切れるかで評価は分かれる所です。
{/netabare}
★ 第三話 「痣」{netabare}

今回は原作以上に加代に感情移入できたし、
加代の母親に対する嫌悪感が倍増するほど
見事な演出と作画でした。

<声に出てた>

悟は度々思ったことを
無意識に口に出してしまう癖がある。

前回から始まってますが、
29歳の心の声を10歳の彼と同じ台詞で
ボイスオーバーするアニメならではの表現。
いいですね。

<馬鹿なの?>

キャラの口癖の、ある同じ一言で
感情のニュアンスを変える。
これは、声優の力量がもろに出ますね。

1978年宮崎駿監督作品『未来少年コナン』の
吉田理保子さん演じるモンスリーの
「バカね!」を思い出します。

その点、加代役の悠木碧さんはさすがです。
「馬鹿なの?」のニュアンスは徐々に変わり
思わぬほどの感動に誘ってくれた。

<2月夜の二人だけの冒険>
悟は、彼のとっておきの場所を加代に見せてあげたい、と夜の山に連れ出す
そこには、二人にとっておそらく一生忘れえぬ体験が待っていた

きたきつねの思い出

幻想的な色彩と光の中に映えるツリーと天空の星々

まるでオーロラを見上げるような悟と加代

表情に、歓び滲む、そして今回最後の「馬鹿なの?」

雄大で二人を優しく包み込むような素晴らしいオーケストラ音楽

作画、演出、演技、音楽すべてが最高で非常に感動しました。
こういったアニメならではの演出が、時には原作を超えることがありますね。

特にこのクリスマスツリーのシーン、
音楽担当の梶浦由記さんの功績は大きい。
今回で音楽評価5で決定です。
{/netabare}
★ 第四話 「達成」{netabare}

今回も丁寧な作りで非常によかったです。

今回で原作第2巻終了。
初回の1話分で原作第1巻を消化したのとは対照的に
3話かけて第2巻一冊分が描かれました。

悠木碧さんの「馬鹿なの?」は今回も絶妙。

「声に出てた」シリーズもどんどん上達
回を追うごとにキャストの息がピッタリになって
ずいぶん板についてきましたね。

<事件そのものを無くしてやる>
加代殺害のXデイは3月1日
2月24日、悟は未来を変える決意をあらたにする。
加代と一緒にいる時間を増やすことが防犯に繋がると
出来るだけ加代一人にさせないよう気づかいをする悟。

その思いと努力は天に通じたかのように、
頼んだわけでもないのに悟の母の助力を
絶妙なタイミングで得られた悟

その結果…

3月1日、加代は無事だった
3月2日、悟と加代の心温まる合同誕生日会を迎えることができた
3月3日、加代は学校に現れなかった

加代と最後に交わした約束は果たせなかった悟。

あまりの切なさに言葉を無くします…
{/netabare}
★ 第五話 「逃亡」 {netabare}

<娘の失踪からわずか10日後…
その母親が捨てたゴミ袋の中には編みかけの手袋が入っていた>

悟へのプレゼントのはずだった手袋。
加代の母親がゴミとして捨ててしまう瞬間を悟は見てしまう。

アニメでは曖昧でしたが、
原作では、生死も定かではないハズの娘の服…
加代の名前が縫いこまれた体操着らしきものも
ゴミ袋に入っていることが明確でした。

ここは原作と共に、非常につらいシーンですね。

<覚悟を決めろ!逃げるんだ!>
悟はショックのあまり、再び彼の魂は2006年の体に戻った。
彼のアパートには警察が押し寄せ、彼は自分が重要参考人であることを知る。

原作では、狡猾な犯人によって悟にとって状況がより不利にさせれられています。
そして、戻ってきてからは状況分析をする悟が丁寧に描かれており
ここで逃亡を選択するのも最善と納得できます。

しかしアニメでは、1話での改変と省略の弊害が見られました。
今回、悟の決断の説得力が弱い気がします。
原作未読だと彼の選択に疑問を感じる方も出そうです。

<その「馬鹿なの?」っていうのはやめてくれねえかな>
愛梨の「馬鹿なの?」に反応する悟。
シリアスな物語のちょっとした息抜きになって好かったです。

ついに愛梨まで事件に巻き込まれ、命の危機が…

あらたな展開に目が離せません。
{/netabare}
★ 第六話 「死神」 {netabare}

リバイバル能力を持つゆえか、
悟だけでなく彼に縁ある人々まで
次々真犯人の掌の上で踊らされてしまう。
まるで天の悪戯かのように…。

悟の母は殺され、続いて愛梨の殺害未遂。
真犯人の一石二鳥の謀略の巧妙さ。

母親殺しの汚名を悟に着せ、
殺害失敗したら今度は悟の共犯者に仕立て上げられてしまう愛梨。

今回、愛梨と悟のくやしさ、つらさがストレートに伝わる話。

前回から恐るべき真犯人の狡猾さが表面化して
その存在感がどんどん大きくなってきた。

悟にリバイバル能力と協力者がないとあっという間に
チェックメイトでとうてい勝てない相手。

視聴者である我々も、悟たち同様の切歯扼腕のストレスから
当分は解放させてもらえないようです。

天は、乗り越えられない試練を人に与えることは決してない
と信じて悟たちを辛抱強く見守るしかないですね。
{/netabare}
★ 第七話 「暴走」 {netabare}

<成し遂げるんだ 今度こそ 今回こそ 一人ぼっちでも 不様でも 悔いのないように
失敗すれば次のチャンスはない これが最後のリバイバルだ…!>

2006年、為す術もなく警察に手錠を掛けられ、逮捕された悟……

しかしそのおかげか、とことん追い詰められたことで、
自らの強い意志がリバイバルを発動させることに繋がった。
(今迄は本人の意思と無関係にリバイバルが起きていた)

今度は、一度目のタイムライン上の
1988年2月27日土曜の科学センターに舞い降りた悟。
加代は前回同様、悟と一緒だった。
しかしそこから、過去の改変がすぐに始まる。
今回は、ずっと二人きりだった前回と違い、他の友人たちも合流。
加代とオセロをしたはずが、皆で仲良くバスケをした過去に変化する。

<悟、お前は誰?>

二度目のリバイバルで、通算三度目となる1988年2月29日を迎える悟。
今回の大きな変化は、ケンヤの存在意義。
ケンヤは、目の前にいる悟が、本来のタイムライン上の悟とは別人だと
悟に面と向かって指摘する。
悟も腹を括り、これから起こる殺人事件のことを素直にケンヤに打ち明ける。
その結果、ケンヤの強力なサポートを得ることになる。

前回以上に用意周到に未来改変のために奔走する悟、
そしてその行き過ぎは戒めるケンヤ。
3月2日の誕生会後、ヒロミも巻き込んで大胆な行動に踏み出す悟たちだった。


一度目は実母、二度目はケンヤと、頼もしい協力者あってこその悟。
まだまだ頼りない悟ですが、なんだかんだでも人望があるのが救いですね。
そして、一度目のタイムライン以上に友人たちとの絆を深める悟と加代。
加代の表情もより明るく、未来に光明が見出されてきたように感じられました。
{/netabare}
★ 第八話 「螺旋」 {netabare}
 …原作漫画第4巻#22【カクレガ 1988.03】、#23【輪(ループ)の外へ 1988.03】より

今回、原作のわずか2話分の内容を、非常に丁寧に再現してくれただけでなく
補足まであって実に見事な出来ですね!
一流アニメ制作者のプロの技を堪能できた。
特に、朝ご飯のシーンとアニメオリジナルの悟の母と加代の入浴シーンが秀逸!!

<加代にとってこの朝ご飯は テレビでしか見た事の無いものだったのだろう>

感動に言葉はいらなかった。
アニメでは、上記の悟のモノローグを無くし台詞はゼロ。
センスのいい音楽と映像、特に見事な表情の作画でウルッとしてしまった。
加代に非常に感情移入できて文句なしの神回でしたね!
今回の朝ご飯のシーンは原作以上に感動しました。
{/netabare}
★ 第九話 「終幕」 {netabare}
 …原作漫画第4巻#23【輪(ループ)の外へ 1988.03】、#24【母と母と… 1988.03】
  第5巻#25【「あの頃」はもう無い 1988.03】、#26【冤罪事件 1988.03】、#27【誘拐の条件 1988.03】より

今回は、1話以来久しぶりに伊藤監督自ら絵コンテ&演出を担当。
SAOでも感じられましたが、伊藤監督の情感に訴えかける演出力は実に素晴らしい!

<雪が景色を 真っ白く 塗り替えていく>
加代と悟の別れのシーンの演出が見事!
加代の悟に対しての感謝の言葉や文集の加代の朗読、そして素敵なBGM…
おかげで、ひとつの区切りとなった今回、とても感動しました!

ところでこの別れのシーンは、原作では最後、
悟の上記のモノローグ以外は台詞は一切ありません。
アニメでは悠木碧さんの演技力が冴え渡り、
加代の台詞がとても効果的なシーンになりましたが、
なぜそうしたかは次の第十話を観てから納得。

次回から小学生の加代はアニメではもう出て来ませんでした。
前回の藤沼家での入浴シーンなど非常に丁寧だった加代の描写も含め、
今回で、子供時代の加代が有終の美を飾るための配慮なのでしょう。
{/netabare}
★ 第十話 「歓喜」{netabare}
 …原作漫画第5巻#28【おかえりなさい 1988.03】、#29【すぐ側にいる 1988.03】、#30【確信めいた予感 1988.03】
  第6巻#31【敗北 1988.03】より

今回、「歓喜」というサブタイトルにしたのは八代の心情のため???
主人公サイドの心情の「敗北」が、本来は相応しかったと思いますねー。

原作は2016年3月4日発売のヤングエース4月号掲載分の第44話で完結済。
(6月4日発売のヤングエース7月号からは「僕だけがいない街外伝」が新連載とのこと。)
最終巻(第8巻)は2016年5月2日発売予定。

とすると、残り13話(第6~8巻の3冊分弱)の内容をあとアニメでは2話だけで描かないと…
かなり原作をアレンジしないと最終話まで描くのは不可能でしょう。

そのような状況で、いろいろカットがあるのは仕方ない。
前回までは妥協できたし、期待以上の部分もありました。
しかし今回、今迄で最も納得し難い原作改変があり、
今回視聴後、物語評価を4.5→4.0に下げました。
その代り、作画は4.5→5.0にアップ。
キャラの表情の作画が非常に素晴らしいと思います。

特に今回は、好きな部分の改変だったので評価を一部下げてしまいましたが、
改変部以外は、悟と八代の車中でのやりとりなど、
脚本と演出も相変わらずとても素晴らしい。
原作知らなければもっと素直に物語に没入できたと思います。

原作読まずにアニメだけでも嵌れてる方は、
ぜひアニメ終了後にでも原作第5巻#28、#29も読んでみてください。
今回は、原作との違いを大いに楽しめる回でしょう。

<加代が悟の小学校に戻って来なかった>
漫画では、祖母の下で暮らすことになった加代だったが、
バス通学で悟と同じ小学校に復学。
そして、悟と加代が一緒に今度は日中のクリスマスツリーを見に行き
そこで加代が悟に感謝を伝えるシーンがありました。
アニメでは、当然そういったシーンは丸々カット。
その分この時の加代の感謝の台詞は、前回の別れ際に使われました。

また、美里の一人ぼっちを悟に気付かせ
さらに美里を気遣う役を加代からヒロミに変更。

殺されるはずだった中西彩、ヒロミ、加代が
アジトに笑顔で揃う感慨深いシーンも無くなった。

救われた加代再登場で、彼女の人間としてのやさしさや社交性が改善され
彼女のいい変化を感じられた心温まる描写が無くなってしまったのは非常に残念。
まあ、原作が無駄がないほど完成された秀作ゆえの贅沢な不満ですね。
{/netabare}
★ 第十一話「未来」{netabare}
 …原作描写の大幅な簡略化とアニメオリジナル展開開始。

前回までの状況で覚悟は出来ていましたがやはり残念。
今回はキャラ描写が非常に浅くなってしまい、
原作ファンにとっては、非常に不満が残る回だったと思います。

今回、Bパート、パパラッチの盗撮シーン以降からは
完全アニメオリジナルになって駆け足で結末に向かい始めました。

<気付いたアニメオリジナル部分>
・八代が議員姿で登場してパパラッチからカメラを取り上げ、フィルムを抜き出す
 (原作では、偶然居合わせた愛梨が、ピザ屋店長のときにのようにパパラッチに正義の鉄槌を下します)
・悟の病室に八代がお見舞いに来て、共に病院の屋上に向かう
 (悟と八代の直接対峙は7巻終了時点でもまだありません)
・悟の頭の上に蜘蛛の糸が現れた
 (これは設定変更のためでしょう)

<気付いたアニメでの原作からのカット部分>
・八代の実兄や婚約者殺害などの八代の生い立ちや過去描写
・悟は、2003年に植物状態から脱却できたものの、さらに一年間
 また昏睡状態になってしまう流れ(その間、彼は様々な時間軸の過去と未来を夢で見ます)
・ケンヤが悟が目覚めた時のために書き溜めた2冊のメッセージファイル
(親愛なる友人 藤沼悟へ・Ⅰ、Ⅱ)の存在

尺の問題で仕方のないこととは言え、以上の中で一番気に入らないのは、
ケンヤファイルに記された悟の植物状態の空白の15年間の出来事を基に
時間を掛けて悟が記憶を取り戻すまでの経緯が無くなったこと。
またケンヤとその仲間たち(加代、彩なども含む)が
悟の医療費のための募金活動などに奔走した過去も不明になり、
彼らの存在感が希薄になってしまった。

原作では、この時間軸では悟と初対面となる愛梨登場。
ここで彼女と再会することは、悟の記憶回復の重要なヒントとなりました。
アニメでは今迄も、伏線となる小学生時に愛梨が登場する悟の夢描写はすべてカット。
そして今回のように未登場ともなると
ヒロインとしての魅力がかなり下がってしまいましたね。

八代も、ここで悟と面会するようでは
用意周到な狡猾さが売りのキャラ像がブレてしまった気がしました。

個人的には、ここまで改変されるともはや原作とは別物と思うので
次回の最終回のまとめ方が非常に興味深いところではあります。

<今回の良かったと思えた点>
・モノローグを小学生時代の悟の声に変更したこと
・母親になって幸せになった加代の登場
・上野への行き方についての伏線回収

「お母さんごめん 憶えておいて 本当はさ 上野には電車一本で行けるんだ」

第1話では母の「悟、上野って電車一本で行ける?」に
「行けねぇ」と面倒くさそうに答えた悟でしたが、
1988年時の小学生時にリバイバルした彼は、
以上のように7話で訂正する台詞がありました。
このさりげないシーンで、
悟の母への心情の変化が汲み取れましたが
今回、実際に上野に行ってその言葉を思い出した
母の描写があったのはとても好かったです。

アニメでも原作でも、千葉県船橋市の同じアパートに
冒頭は悟が住み、現状の未来改変後は母親が住んでるという設定のよう。
そこは京成船橋駅と、JR総武線と東武線の船橋駅からの徒歩圏内のようです。

私は、たまに東武線から京成船橋駅に乗り継ぎ利用することありますが
東武線下車から4,5分、JR下車からだと3,4分、一度必ず改札を出て
京成船橋駅まで歩く必要があります。

JR利用では上野に出るのに必ず一度乗り換える必要がありますが、
京成電鉄を利用すれば乗り換えなし行けます。
所要時間は、JRも京成(特急利用だと)も30分強ほど。

上野も、JR上野駅と京成上野駅間も100m程離れているので
不慣れだと確かに船橋から上野まで一本で行けるというのは
盲点になりやすいかもしれません。

原作の三部けい先生も藤沼母子と同様、北海道出身で千葉県在住とのことですので
もしかすると、引っ越し当初はこのことが印象的だったのでしょうか。
{/netabare}
★ 第十二話「宝物」{netabare}

第10話まではよく出来てると思えましたが、
最後の2話で失速した感が強いです。

最終話、いろいろ端折り過ぎてる弱点を
情に訴えて誤魔化そうとする感じが好きじゃありません。

何とか無難に収まったかなとは思えます。
小学生時代の仲間とのエピローグはよかったですね。

そして、前回の不満のひとつだった
悟が目覚めるまでの15年間の出来事を記した
ケンヤファイルが存在しない点をフォローするため
今回、代わりにケンヤの口から募金の件など
少しだけでも語られたのはまあよかったです。

<八代との最終対決について>
決着までの駆け足が過ぎた。
アニメオリジナルにせよ、悟と八代の最終決戦では
せめてもう1話使って駆け引きの妙が欲しいところ。

一進一退の手に汗を握るようなスリリングさの欠如が最大の問題。
解決への展開も予想可能で陳腐でした。
強引でご都合主義な逮捕劇でちっとも感動できなかった。

キャラもブレまくり。
八代の、悟への策略が間抜けで穴だらけに思える。
八代のサイコキラーとしてのキャラがあってこそサスペンスが盛り上がろうというのに…
八代は、携帯で他者に会話聞かれてる時点でもうアウト。
本来は、そういうことすらさせないのが彼らしさだと思う。

愛梨も、途中描写を端折り過ぎたおかげで
最後の彼女登場もとって付けたようにしか思えなかった。

久美ちゃんも、アニメではその存在が生かし切れているとはとても言えない。


掲載誌では完結してても、単行本最終巻は未刊の状態、
実写映画も始まろうというタイミング。

最後をアニメオリジナルで締め括ることは、
尺でやむを得ないというより、狙ってやった気もしてきました。
最後まで観終えては、原作単行本の販促と映画観客動員を
目論んでかと、下衆の勘繰りもしてしまいます。

2クールで、原作に忠実で、余った尺はアニメオリジナルで埋めて
奥行きを持たせる位のゆとりある構成なら
傑作と呼べる作品になれたかもしれないと思うと非常に残念です。

レビューのタイトルは、第1話視聴後に付けましたが
最終話では、違和感を拾い出したらきりがない、という感想すらおぼえる。
なんとも皮肉な結果となってしまいました。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 46
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

一石は投じたが、スパイスは得られなかった。

2016年1月よりノイタミナ枠にて放送。
全12話。


【前置き】

評判の高い原作の場合、終盤にさしかかる頃合いにアニメが放送され、原作と同じタイミングでアニメでも一気に終わりまで描かれるパターンがままあります。

本作『僕だけがいない街』もその一つであり、同時期に実写映画化も果たしたビッグタイトル。
はてさて、その内容は評判に見合う出来なのでしょうか………と、エラソーに少しハードルを上げつつ自分なりの評価を下すのは、どのメディアに限らずやっぱり楽しいものです。

そうそう、本作でよく使われる「したっけ」って、北海道の方言で「そうしたら」「またね」って意味だったんですね。
全く知りませんでしたよ。
教えてくれた動画の北海道の方言少女に「ありがとう」を伝えたい、直接。



【あらすじ】

売れない漫画家『藤沼 悟(ふじぬま さとる)』は、【再上映(リバイバル)】と呼んでいる特殊能力を持っていた。
その能力とは、直後に起こる「悪いこと(事件・事故等)」の原因が取り除かれるまで、その直前の場面に自分の意志とは関係無くタイムスリップしてしまうというものだった。

ある日、上京した母親の話をきっかけに 小学生時代に起きた連続殺人事件のことを思い出したこと悟は、未だかつてないリバイバルを体験する。



【語ってみる】
{netabare}
結論を言いますと、かなり惹き込まれました。
「リバイバル」というたった一つのファンタジーを織り交ぜたリアルなミステリー。
過去の殺人事件に巻き込まれた「美」少女(CV.悠木碧)を救う、という熱くなるシナリオ。
内容的には、漫画というより小説が原作のようにも感じましたね。

と言うのも、漫画の場合は人気作であればあるほど、殺人事件でなく変な引き伸ばしに巻き込まれるケースが多いのですが、本作はそれもなく……というよりやりようもなく。
ただ、ひとつの謎に挑みかかる青年の様がアニメワンクールに収まるよう綺麗にまとめられておりました。
今の時代、続きは次回があれば……じゃないだけでも高評価ですしね。
その流れもどうかとは思いますが。


さてさて、ではシナリオについて。
悟は妖か……じゃなくて母親を助ける為、過去に起こった連続殺人事件を未然に防ごうと、自身の能力に翻弄されつつも駆使し、見えない真犯人に挑みかかります。
正直この真犯人は、真剣に見ていれば視聴者の大半が気付いたでしょう。
しかし、「彼はどこで本性を現すのか」「いや……でももしかしたら違うのでは?」という視点に誘導するのが上手く、ワクワク感が途切れたようには感じませんでした。
それこそ、9話での車内でのワンシーン。
犯人の車のダッシュボードから飴が流れ落ちてきた時、遂に本性をあらわすかと思いきや放置する辺り、ホント制作側の意のままに感情を転がされてる気がして、非常にやられた気分になりましたね。
いやはや、気持ちの良いやられっぷりでございました。

ただ、「ミステリー」として奥が深いかと問われると、少々疑問ですね。
主人公の行動は、それこそヒーローらしく一貫して正義を貫いてはいますが、行動の選択自体は未来を想定した上というなら、少しおざなりな印象を受けましたし、シナリオ上でも特段目を見張るトリックがしかけられていたとも思えません。
(放送の同時期に「ガリレオ」の映画2作が放送されちゃったから余計にそう感じるのかもしれませんが…笑。)

しかし本作は、この「ミステリー」だけでなく、謎に挑みかかる悟と、その仲間達の絆を見る物語でもあり、その部分を加味した結果、良い作品へと昇華されたような気がしますね。
中でも格好良かったのが、ケンヤですね。
大人の視点を得たからこそ分かるような、本当の意味でとても頭の良い少年で、それでいて鼻持ちにならず、悟の行動に関しても、99%は理解出来ないと言いつつも「悟を信じたい」と、惜しみない協力をしてくれました。
彼の手助けと、時には制止があったからこそ、悟は雛月を守ることが出来たのでしょうね。
ただ、あまりにも子供離れした思考を持っていたので、当初は彼もリバイバルの能力者では…と勘ぐりもしましたが、中盤にさしかかる頃には、その勘ぐりは全くの的外れだったと思い知らされました。
それこそ終盤の第10話。
「子供っぽい」と言われ顔を真っ赤にするシーンで、そんな疑念を抱いていたことに笑ってしまうような子供っぽさも見せてくれましたしね。

子供は、大人と違い出来ることに大きな制限があります。
ただ、その中でクラスメイトを守ろうと奔走する様は、それこそ大きなことが出来る大人以上に心が揺さぶられるものです。

「悟がとった勇気ある行動の結末が、悲劇で良いハズが無いだろう。」

僕も八代同様、心底そう思いましたよ。
あっ、同様じゃないか。
{/netabare}



【真犯人について】
{netabare}
真犯人は、上記でも述べた通り想定の範囲内であった、担任「八代 学」で終わりました。
ここまでは良かったのですが………。
終盤、その八代が本性をあらわしてからは、なんだか魅力に欠けてしまった印象がありましたね。
これは、謎が謎でなくなったからとか、そういう単純なモノではなく…。

快楽殺人者、幼児性愛者、反社会性パーソナリティ障害(俗に言うサイコパス)などなど。
こういったタカが外れたキャラクターは、どの物語の中でもやはりとても印象的であり、その異質さ故に、ある意味で魅力的に描かれていることが非常に多いのですが、本作はなんだかその異質さが足りない気がしたんですよね。
視聴者が普通は考えない、想像の域を超えた思考。
故に、そのキャラクターも、その物語も面白くなるのでしょう。

ですが、この八代の殺人の動機というものは、それこそ共感どころか納得すら出来るものではありませんが、私的にはそもそも意味不明な点もあり、なんだか制作側がコレだと言える理由が見つからないから濁して逃げているようにすら感じてスッキリしなかったんですよね。
最終話でのやりとりでも、八代が悟との会話で焦りを見せ激昂してしまい、なんだか底が透けて見えてしまい更に魅力が欠けてしまいました。

話を聞くと、11話以降はほぼアニメオリジナル展開だそうですね。
原作至上主義ではありませんが、コレは流石にいただけなかったのでは……?


ただ、少々原作と見せ方は変えてあるようですが、八代の独白で語られた、あの過去回想。
「スパイス」の話は私も八代同様、……正直シビれました。
勿論、鳥肌が立つという意味ですけどね。
下記に抜粋しますので、皆さんも読んで改めて一緒にシビレましょう。


『僕が小学6年生だった頃の話だ。

 ある時クラスメイトの女子が、ハムスターが7~8匹入った箱を、僕のところへ持ってきた。

 不注意から繁殖させてしまい、それ以上飼うことが出来なくなって…途方に暮れていた。

 引き取った僕は家に帰ると、果実酒用の大瓶に水を入れて、ハムスターを全て中に落とした。

 3時間後、夕食を終えて部屋に戻った僕は、その光景に目を奪われた。

 そこには、力尽きて浮いている他のハムスターの上を渡り歩く、1匹のハムスターがいた。

 ………正直、シビレた。

 僕は、そいつをスパイスと名付け飼育することにした。』


ホントここは、映像も含めて非っ常に胸糞悪くなりましたね。
この台詞を引用するために、何度か映像込みで聞き直しましたが、もうなんだか頭がおかしくなりそうでしたよ。
二度とやりたくありません。(←じゃあすんなよ。)

こんな八代が、最終話はなんだか小物臭がしたワケなので、納得出来ないのも無理からずのような…。
それでも、作品を通して一番好きなキャラクターはと問われると、やはりこの八代にはなりそうでけどね。
とりあえず、原作で改めて八代という男の全てを洗い直さないと、本作を完全に楽しんだとは言えない気がしますので、原作を完結をしっかり追ってみようと思います。
{/netabare}



【総評】

過去を変える為に奔走する、いわゆるタイムリープもの。
これ自体は、今の深夜アニメでも人気作を含めてポンポンと名前が上がるほど、やり尽くされた感があります。
そういう意味で、またかよとなるのは当然。
ただ、そんな中でも新しく一石を投じるタイトルにはなれたのではないでしょうか。
他のタイムリープ作品とは、結構毛色が違いますしね。

ただ、自分の中では「僕だけがいない街」アニメ版は、佳作止まりとなりました。
ヒキは非常に上手くて毎週楽しみにはなったのですが、終わってもずっと心に残るような作品にはなっていなかったワケです。
本作の台詞を引用するなら、それこそシビれるような「スパイス」は、自分は得られませんでしたので。

アニメオリジナルであるラスト2話が、原作ではどう違うのか、果たして評判ほど良い出来なのか。
本作の総評は、原作最終巻の8巻が出るまで、おあずけとなりそうです。

あと一ヶ月か……、忘れないようにメモメモ。


ではでは、読んでいただきありがとうございました。

したっけ(^O^)/


◆一番好きなキャラクター◆
『八代 学』声 - 宮本充さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『雛月 加代』声 - 悠木碧さん


以下「○○ろりたい」という言葉を作った話について。
どーでもいい内容ですが、ネタバレもありますので〆ます。
{netabare}

この前、本作のことを話していた友人に、八代にちなんで軽く冗談のつもりで

「あぁ~、やしろりたいわぁ~。」

と言ってみました。

友人は、スマホから顔を上げてくれませんでした。

いや、そこは『馬鹿なの? 』でしょうが!!!


全く…、次のスパイスはどこかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 39

84.4 25 友情で漫画原作なアニメランキング25位
瀬戸の花嫁(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (2402)
13737人が棚に入れました
ごく平凡な中学生、満潮永澄の平穏な毎日は、とある夏の出来事を境に、音を立てて崩れ去っていった。帰省していた瀬戸内のビーチで溺れてしまった永澄を助けたのは、なんと人魚の女の子、瀬戸燦!しかも、人魚の世界は、「渡世の仁義」を重んじる仁侠の世界だった上、人間に姿を見られれば、その人間か自分のどちらかが死ななければならないという掟が存在した。最後に残された回避手段は、「人魚の正体を知った人間が人魚の身内となる」という方法のみ!
「どちらかが死ぬか、人魚の身内となるか」そんな究極の選択を迫られた永澄が出した結論は燦との結婚だった!永澄と燦の2人を中心に、人間、人魚さまざまなキャラクターたちが騒動を巻き起こすドタバタギャグ&ラブコメディ。

声優・キャラクター
桃井はるこ、水島大宙、野川さくら、三宅健太、鍋井まき子、村瀬克輝、桑谷夏子、子安武人、伊丸岡篤、並木のり子、松島栄利子、森永理科、力丸乃りこ、矢部雅史、小野大輔、山﨑バニラ

TimuTimu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「人魚」と書いて「にんきょう」と

読ませます。

1年ぶりに自分のレビュー読んでてなんか変えたくなったので変えます。まあ一番好きな作品だし、僕の出身が香川県の瀬戸内海にあって親近感湧くし、それであって面白いからちょこっと多めに書いてやろうと思っただけです。
一生懸命書きましたが、ボキャ貧なので許してください。

物語は人魚の姿のヒロインを見てしまった主人公はなんかヤバい掟の関係上、結婚することになり、前途多難な人生を歩み、最終的に人間をやめちゃったお話です。

■ジャンル、物語としての感想
 ジャンルはハートフルラブコメバトル人魚アニメ、まあ言わばJUMP系統のジャンルをギャグで捻じ伏せたようなアニメ。話の進め方は〇魂のようにギャグとシリアスを合わせたような展開に近いですが、言うほど暗さや重さという意味でのシリアス要素があるわけでもなく、話数で比較してもギャグ:シリアス=8:2的な感じで仕上がってます。まあこの緩急の良さが僕が楽しんで一番視聴し続けられる理由かも。
 この作品なんでもありのごった煮アニメなんですが、一番面白いのはやはりこの作品の本筋であろうギャグが面白い。人魚ギャグ、ヤ〇ザギャグ、ホ〇ギャグ、超人ギャグ、ギャルゲーギャグ、謙虚さや恥じらいを見せない堂々としたパロディ...etcネタの引き出しが多すぎるギャグが武器と言っても過言ではないですね(ってか逆に引き出しの少ないギャグ漫画はつまらn・・・)。視聴者を置いてけぼりにさせすぎず、かといって身近なものにさせすぎず、と言ったケとハレの絶妙なバランスはフルメタに似ていて、とても好きです。突然ボソッと出るギャグより、オチをしっかりと用意して、それを視聴者の斜め上の結果を出してくるギャグが面白いのもこの作品の強みだと思います。

■声優の感想
 主人公の声優は当時まだそんなに人気が無かった頃の大宙さんだけど、脇役の声優は当時では滅茶苦茶豪華でした。下積みと言っちゃ前作のアニメに失礼だが、大宙さんの演技は多方面なギャグを飛ばしてくるこの作品をカバーできる力があります。政さんや瀬戸さんの母なんて、声優さんの経験あんまりないのに、演技上手いし、滅茶苦茶キャラとマッチしてるところもあって、違和感がありません。他の声優さんたちもベテランの方が結構いるので、安定して笑ったり感動したりできます(普通に芝居するにも、ギャグを芝居するにも、声優さんの力量次第なところもあるから、結構重要なキーパーソンだったりするため)。

■キャラの感想
 これは一人一人に対して感想を書きますと言いたいところだけど、一人ひとり書いてたらキリがないので何人かの感想書きます。
・満潮永澄:ハーレムアニメの主人公特有のナヨナヨした容姿だが、性格は男前+パッション(なところもチョコチョコある)というギャップのある主人公は結構好き。弄られ役担当で度々人間として扱われないギャグが面白い。
・満潮家:息子を生ゴミのように扱うのが面白い。
・瀬戸燦:メインヒロイン。THE任侠。こういう子がいたらなあと思うことがしばしばあった。ヒロイン中ボケとツッコミ両方できるガチ両刀系ヒロイン。
・瀬戸家:親ばか馬鹿オヤジやサイコ鮫や下衆な貝殻や魚3兄弟、常識人風ヤクザとキチ〇イオールスターズな家族。肩書は悪そうだが内容見れば爆笑物です。
・江戸前留奈:サブヒロイン。嫌いでもないけど正直あまり好きじゃない。
・江戸前家:open your mind.
・不知火明乃:サブヒロイン。そのガードがお固く、素直になれない性格(俗に言うツンデレ)に、心底心を打たれていた時期も私にもありました。
・銭形巡:僕にも社会♂のルール教えてください。
・三河海:金に物を言わせたり、とんでもない勘違いで日本中に生き恥を晒す男だが、燦ちゃんをずっと一途なところは結構好き。
・猿飛秀吉:永澄の悪友。憎めない存在。クラスに一人や二人はいるね。
・委員長:名前が思い出せない。

■作画の感想
 常時安定しているのに、ギャグシーンではいきなりヌルヌル動かしてみたり、逆に小学生低学年が描いたかのようなチープな作画(演出としての作画であり、作画崩壊というわけではない)にしてみたりなど、幅広く、緩急のあるアニメーションになっています。
 漫画版もある意味めちゃくちゃ変わりましたしね・・・w
■音楽の感想
 この作品のOP「Romantic summer 」はベンチャーズも驚きの顔を隠せないようなメロディで突っ切るのかと思えば、ED「明日への光」は中学高校の卒業式で流れてもおかしくないお涙頂戴な歌で余韻に浸らせてくれます。それだけに留まらず、キャッチ―なメロディで頭から離れないED2「Dan Dan Dan」やOVA OP1「絶対乙女」やova op2「天使爛漫 Love power」などもあれば、他にもキタリエが熱い歌歌ったり、モモーイがテクノったり歌のジャンルも何でもあり!なところがさすがです。

■最後に
 「この作品は何でもあり」という印象を受けているかもしれませんが、物語やギャグの起承転結が丁寧なので、スッキリしています。フルメタのようなギャグが好きな人には是非見てほしい作品です。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 3
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ハイテンションなドタバタ、上質ラブコメディ

[文量→大盛り・内容→考察系]

「すもももももも 地上最強の嫁」「うる星やつら」が好きな方は合うかもしれません♪

原作読破済み。これは、アニメが原作を超えている印象♪

【総括】
ラブもコメも高いレベルで両立しています。

コメの部分は、関東芸人さんのようなオシャレな笑いではなく、関西芸人さんのようなコテコテな笑いで積極的に攻めてきます(笑) 主人公のツッコミも負けていません。

ラブの部分は、ダブルヒロインの基本(回ごとにヒロインの好感度が一進一退)をおさえつつ、ポイントでは純愛を貫いていて、かなり萌え度は高いです。

アニメをあまりたくさん観ていない方には特に、導入として観てほしいアニメですね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了】
{netabare}
登場人物はいずれも鯉、いや、濃い方ばりです(笑)

個人的に一番印象に残っているのは、ルナパパ(シュワちゃん)とエラ呼吸三兄弟(顔面魚やんw)。このアニメを象徴するような無茶苦茶なキャラです(笑)

本当に見所の多いアニメで、上記のダブルヒロイン以外でも沢山の見所が。例えば、燦の天然っぷりや、人間社会に微妙に溶け込んでいないところの萌え。そんな中、次第に深まっていく女の友情。瀬戸内組の、特にシャーク藤代さんや巻と永澄の命がけの勝負w 政の男気や永澄とのBL展開w 豪三郎の極度の親バカっぷり。明乃の隙のある可愛さ。三河海のやられっぷり(笑) 他にも書けばキリがないです。その中でも個人的に好きだったのは、燦と巡の絡み。任侠である燦が、お巡りさんや猫を怖がっている姿は可愛かったです♪

と、これを観ても分かるよう、「色んなキャラが、色んなキャラと繋がっている」のが、本作の優れた点のひとつです。

ドタバタ系の学園コメディでは、毎話、毎シリーズごとにトラブルメーカーが必要になり、サブキャラが増えていく傾向にありますが、そのサブキャラを使い捨てにせず、(登場回数や濃度の減少はあれど)極力生かしていこうという姿勢に、制作陣(特に原作者)の「愛」を感じます。こういう(サブキャラを大切にする)作品って、名作になり得ますよね。例えば「ハヤテのごとく」や「スクールランブル」にも似た傾向が見られ、やはりどちらも優秀な作品かと思います。

また、本筋である、永澄と燦の恋愛に関しても、「二人がしっかり成長し、歩み寄っている」のが好印象です。

「うる星やつら」から連なる「押し掛け女房モノ」の良さは、1話目からメインヒロインが確定し、色々浮気をしたりハーレム要素(その都度見せるメインヒロインの嫉妬)はありながらも、結局は本妻に落ち着くだろうという安心感にあると思います(諸星あたる なんか、正にそう)。

しかし、一方で、ある意味ゴール地点から第1話が始まるため、ワクワク感やドキドキ感を演出しにくい部分があります。

ここで生きてくるのが、燦の「任侠」という設定。燦が永澄との結婚を決めたのは、「人助けの延長線上にある、任侠としての筋を通すという責任感」がきっかけ。「責任感」だから、婚約はするものの、永澄との恋愛感情がそこまで強くなく、作品を通して徐々に深まる真の恋愛感情を描くことに成功しました。また、押し掛け女房のきっかけが、(よくありがちな)「宿命」のように、「ヒロインが初めは嫌々だった」のではなく、(すもものように)「子作り」という(ある意味)「打算」に起因したものではないことも、本作の爽やかさを支えていると思います(まあ、任侠が爽やかというのも変ですがw)。

一方永澄も、最初はハーレム主人公らしいヘタレで、燦に対しても「命を救ってくれた恩」が優先していましたが、徐々に燦の人間性(人魚性?w)に惹かれ、燦に見合う「侠」になるため、男気を磨いていく過程が描かれていました。ラストのアニオリ展開(バトルモノ)は、(少々力業でしたが)胸熱でした。

このように、「人間界に順応していく、燦」「男気を磨いていく、永澄」「次第に本物に変わっていく、夫婦の間柄」と、キチッと成長を描けていたのは、実に王道でした。

このアニメ、「ギャグが合わない」以外は、きっと楽しめる作りになっています。これほど詰め込んだのにバランスを失わなかった制作陣に、拍手!
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 20

ヒロウミ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

2クールも必要ない!ラブ抜きラブコメ(進展無し)はダレトク作品?

【あにこれランキングTOP300マラソンキャンペーン】
コメディネタの薄さを演者と丁寧な絵でカバー!でも設定活かさずラブコメ活かさず何も活きず2クール!!!
これはネタなのか?


いやー、長すぎ。本当に長すぎ。
物語はほぼ1話簡潔型のギャグコメディ系作品。本来主軸となるべき恋物語の要素は最後の最後までペラッペラでギャグにハマらなければラジオにすらならない作品。
4話ぐらいから17話まですんごい退屈でしたね。長いスパンのものなのにキャラクターの掘り下げも浅く人魚の設定もあって無いような味気無さ。5話ぐらいからTVで流しながらスマホでYouTubeで色々な動画を漁る始末。最終2話も「だろうねー」な展開で特に語るほどのものもない。


絵は丁寧に描かれており終始安定した作画なのだがそれだけ。
声優さんの熱演や声芸は力の入ったもので良かった。特にキタエリ良いやん!でもそれだけ。うん、それだけな作品。
ギャグが寒い。ノリ的には「バカテス」みたいな感じで若年層向けなテンポやネタがまぁ引っ掛かりなさ過ぎてビックリするレベル。視聴しながら虚しくなりましたね。



って事で最近アニメも不作で暇なんです。そんな中、動画コンテンツのトップをひた走るYouTube。売れなくなった芸能人もYouTubeへの転向をし始め今ではお金の臭いに敏感な怪しい大人に溢れています。
更には3DのキャラクターをVRゴーグルやモーションキャプチャーを使用し操作しながら配信するバーチャルYouTuber(以降VTuber)がゴロゴロ溢れています。演者のビジュアル要素が必要なく匿名性を保てるのと生身の人間のもつ「生々しさ」が緩和される傾向が強くこれからも増えるだろう。
そこで最近よく見るVTuberを少しご紹介します。

【キズナアイ】
VTuberの始祖とも言われておりムーブメントのパイオニア。番組登録者数は日本のTOPYouTuberにも肩を並べるがゲーム下手、歌下手、ネタ小並みで面白味に欠けており動画の中味に見応えがなく再生数はすこぶる低い。中の人が声優の割りに声の表情がない(下手)。始祖という以外何も無い。

【輝夜月(カグヤルナ)】
首締めハム太郎の異名を持つ声芸系YouTuber。多彩な声色を持ちネタは豊富で良編集も相まって面白い。短めな動画も多く気軽に見易いが最近調子に乗り始めて動画投稿頻度が下がる。

【ミライアカリ】
オタク用語、下ネタ大好きライトビ◯チ風VTuber。声による演技はそれなりで編集で上手く隠れているがライブ配信では嘘臭さが光る。歌が上手いが動画は当たり外れが大きくある。少し食傷気味感は否めない。

【ヨメミ】
「エイレーン」というゆっくり系YouTuberの正統派後継者。FPS系ゲームが得意で本人の語彙力の無さも相まってアホカワスカッシュみたいな感じ。VTuberなのに「やってみた」系動画も多く、下手な事言わないように頑張ってるがアホなのでまともに表現できない姿が健気で好感を持てる。

【田中ヒメ&鈴木ヒナ】
当初は田中ヒメ単独だったが、少し遅れて鈴木ヒナが合流し「ヒメヒナチャンネル」となった。田中ヒメは声芸に長けており、アホ。鈴木ヒナは冷静沈着なキャラでヒメに突っ込みを入れているがアホ。歌が抜群に上手く歌動画以外も良編集でかなり面白い。最近イチオシのVTuber。

【ポン子】
Weathernewsで7年前から存在するアンドロイド。正式名は「ウェザーロイド Airi」なのだがバグや欠陥が多くファンの間では「ポン子」で周知されている。「中の人」がハッキリ出てしまう放送事故があったのだが未だにしらを切り続けており更にはネタにしている図太さがある。
毎週木曜日は「フル充電」と称し中の人がその他は「省エネモード」と称しゆっくりちゃんでライブ配信をしている。
ウェザーロイドらしく天気ネタは多彩で更に他のネタも工夫が凝らされており思わずクスリとさせられる。毎日見てます。
「10分で分かるポン子」
https://youtu.be/ptqD2mLXUTY

投稿 : 2024/07/06
♥ : 16
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