勇者で騎士なおすすめアニメランキング 20

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88.5 1 勇者で騎士なアニメランキング1位
葬送のフリーレン(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (617)
2003人が棚に入れました
勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。 千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。 その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。 その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

水鏡と鏡蓮華 Ⅰ

魔法パートに引き続いて、旅パートの読解を試みようと思う。が、
まずはかなり突飛な着想に即した解釈になっていることを最初にお断りしておく。
尋常のアプローチが行き詰って考えあぐねていたとき、ふと気づいたのが、
「対照(コントラスト)」と「対称(シンメトリー)」というシェーマだった。

前稿Ⅱ章で述べたように、ゼーリエが「葬送のゼーリエ」となることによって、
フリーレンとの対比関係がこれまでの「対照性」から「対称性」に移行する。
表層の「対照」の奥に、より本質的な「対称」が潜む構造が認められるのである。

旅パートはまさしく、この構造に基いている。
過去と現在、フリーレンの二つの旅がパラレルに並行するストーリー。
しかも、同じルートを辿り直すという相似的な対称性をも示している。

この着眼から出発して、対称性を生み出すメカニズムについての推論を試みた。
まずは抽象的なシェーマを具象的なイメージに変換し、
イマジネーションの磁場を形成しつつ物語を主導する「力学」を読み解いてみる。
(以前書いたことの繰り返しになるので、既読の方はスルーなさると良いです。)


「鏡像」

{netabare}アニメ第2クールの一級魔法使い試験編。
一次試験を通過した受験者は、二次試験の舞台となった「零落の王墓」で、
自分たちの完璧な複製体に遭遇し、バトルを繰り広げる。
迷宮の最奥に潜み、複製体を創り出して侵入者を排除するこの魔物の名は
「水鏡の悪魔(シュピーゲル)」という。

・・・そう、「鏡」なのである。
鏡とはまさしく、光学的なメカニズムを用いて「対称性」を現出させる装置に他ならない。
「水鏡の悪魔」という魔物の名前から類推すれば、複製体の正体は「鏡像」である。
あたかも迷宮に潜む魔物のように、物語の深層に原型的な「鏡」のイメージが潜在し、
その作用によって「鏡像」が生み出される。それが本作の対称性の本質なのではないか?
自分にはそんな風に思えたのである。

とは言え、"物証"となるような「鏡」の実物は作中には見出されない。
だがむしろ、そのことが逆に事の本質を示唆していると自分は考える。
重要なのは本作の「鏡」が、象徴性をはらんだ"名辞"としてのみ現れることである。
言語学で言うところの「シニフィエ」ではなく「シニフィアン」としての機能であり、
テクスト論の概念を用いれば、要するにそれは「記号」なのだ。

深層のイメージとしての「鏡」は、対称性を生み出す記号的な機能を担いつつ、
物語空間の内部に固有のイメージの連鎖を形成してゆく。具体例としては、
第5話に登場する、親しい死者の生前の姿を模倣して幻惑する「幻影鬼」という魔物。
あるいはリーニエが用いた、過去に記憶した相手の魔力を真似るという「模倣する魔法」。
そして、これらに反復される「模倣・転写」のイメージは、より包括的な「本体―複製」、
すなわち「オリジナル―コピー」という関係式に還元できることに注意したい。

自分が試みたいのは、この着想を旅パートの解釈に応用してみるというものだ。
思い切って次のような仮説を提起してみよう。すなわち、
フリーレンの現在の旅は、かつての旅の「鏡像」であり、「複製体」である。
つまり「オリジナル」に対する「コピー」である、というもの。

二つの旅の目的地は同一であり、ほぼ同じルートを辿り直す旅である。
このシンプルな再現性に加えて、同行する旅仲間にもコピー的な要素がある。
かつてのパーティーの代替要員として、ハイターにはフェルン、
アイゼンにはシュタルクが、オリジナルの空席を埋めるかたちで充当されている。
(この点に関しては、すでにnyaroさんがレビューで指摘されている。)

ここで際立つのがヒンメルの「不在」である。
ヒンメルの「代替」だけが欠落しているという事実が意味するもの、それは、
ヒンメルという存在が代替不可能な、"絶対的な"オリジナルであるということだ。
その意味で、現在の旅は"不完全な"複製体と見なせるのである。

フリーレンの旅の意味とは、ヒンメルという"オリジナル"が失われたあと、
かつての仲間の"コピー"(フェルンとシュタルク)を通じて"オリジナル"へ遡ることである。
クール序盤のフェルンとの旅の情景はそのことをはっきりと示している。
二人の日常にかつての旅の回想が交錯し、そこに新たな気づきが生まれることで、
二人の距離が徐々に縮まり、心を通わせていくといったエピソード群には確かに、
「人間(=ヒンメル)を知る」というプロセスが表現されていたと思う。

「魂の眠る地」に赴いてヒンメルと再会するという旅の目的もまた、
この欠落を補完しようとする、物語の深層の力学に導かれていると言えるだろう。{/netabare}



上記の推論は、次の三点に要約できる。
1 この物語の深層には「鏡」のイメージが潜んでいる。
2 フリーレンの現在の旅は、ヒンメルという"オリジナル"を求める旅である。
3 したがってそれは、かつての旅の"不完全な"複製体である。

以上が旅パートの組成についての我流の理解になる。
ここを踏まえたとき、本作の回想シーンの機能はこんな風に説明できるだろう。
すなわちそれは、オリジナルに関する記憶の管理者であるフリーレンが、
コピーされた旅の中でその記憶を再現し、更新してゆくプロセスである、と。
そこにオリジナルへの渇望と、再会の願いを読み取ることができるのではないだろうか。

この方向性で回想シーンを読み解くとなると、取り上げるべきは当然、
「鏡蓮華」のエピソードが語られる、第14話一択ということになる。
構成、演出面でも、旅の本質に関わる重要な示唆がこの話数には含まれている。

その前に、少し寄り道になるが、旧稿の「記憶と約束」をここに再掲しておきたい。
旅パートの主要テーマと言える「記憶」について、基本的な点を確認するとともに、
二人の関係性をより深く理解するための「文脈」を予習することで、
このエピソードの感銘をより深めることができると思うからである。
(内容は全く同じですが、論の見通しが良くなるよう、少し手を入れました。)


「死者との約束」

{netabare}何度も蒸し返して恐縮なのだが、またもアニメ初回でいきなり躓いた話になる。
物語の出発点となるヒンメルの葬送の場面でのフリーレンの反応が腑に落ちず、
ずっと拘ってきた"不審点"について、ここであらためて考えてみたい。

 「私、この人の事を何も知らない。」
 「なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…。」

このときの彼女の心情に同化することを妨げているのは、おそらく
「知る」ことにこだわる背景が欠落しているために今一つ実感が湧かず、
そこから「私はもっと人間を知ろうと思う」への脈絡にも飛躍が感じられるせいだ。
自分にはどうしても、この内面の描出には不備があるように思われてならなかった。

そもそも「人間を知る」という旅の「目的」がどうも皮相な気がして、
その奥に内面的な「動機」を考えてみたりもしたが、結局うまくいかなかった。
だから今回、その「目的」の背後にある本来の「目的」に気がついたことは、
個人的には "Eureka!"と叫びたくなるような発見だったのである。


第16話の「長寿友達」。フリーレンが旧友のフォル爺を訪ねる。
最初に彼と出会ったのはヒンメルたちとの旅の途中で、その折の情景が回想される。
その中で彼はこんな告白をしている。

 「わしは妻の愛した村を守っているだけだ。」
 「わしは遠い昔に交わした約束を果たしているに過ぎん。」
 「滑稽な話だろう。わしはずっと、死者との約束を守っている。」

フォル爺は数百年間村を守り続け、今ではその理由を知る村人はいない。
たまたま村に立ち寄ったヒンメル一行を相手に、心に保ち続ける想いを打ち明ける。
そんな彼に向けたヒンメルの言葉、

 「でもきっとその人は、
  あなたが約束を守ってくれていることをうれしく思っているはずだ。」

こうしたセリフは、勿論、そのままでも響くものなのだが、
キャラクターの内面にまで踏み込むには幾らかの操作が必要になってくる。
ここでは例のシェーマを応用して掘り下げてみたい。

このエピソードの主要人物の布置を整理すると、
人間と長命種との「対照」を具現する二組のペアが「対称」を示している構図である。
片やフォル爺夫婦、片やフリーレン・ヒンメルペア。 
つまりヒンメルはフォル爺の妻の心を代弁できるポジションにいるわけで、
実際、彼女の気持ちを言葉にしながら、同時にその言葉に重ねるかたちで
自らの心情を表明していると見ることができるのではないか。

次の展開から彼の心情を推測することができる。
ヒンメルの態度に感銘を受けたフォル爺は、勇者ヒンメルの記憶を自分が未来に連れていこう、
そう申し出る。それに対してヒンメルが応える、

 「僕たちの記憶は、彼女が未来に連れていってくれる。そうだろう?」

フリーレンの返事は、

 「別にいいけど…。」

このさりげないやり取りは軽く見過ごされそうだが、実は重要な意味を秘めている。
このとき、二人の間で「約束」が交わされているのである。

フォル爺夫婦のパターンが相似的に反復されていると捉えてみよう。
先立って逝く者が託した願いを、残された者が守り続けていく。
たとえ言葉で交わしたものでなかったとしても、
この両者の間には無言の「約束」が成立していると考えていいのではないか。
だからこの場面で、ヒンメルから託された未来をフリーレンが受諾したことによって、
彼女もまた、フォル爺と同じポジションに立ったのであり、
「死者との約束を守る者」という役割を担ったと考えられるのである。

フォル爺と言葉を交わすあいだ、ヒンメルの心の中にはおそらく、
自分が生を終えたあとの未来が思い描かれていて、
その中には自分という「死者」との約束を守るフリーレンの姿があったのだと思う。


旅の本来の「目的」に気づいたと言ったのは、この「約束」のことなのだ。
初回のシーンでのフリーレンの内面を、仮にこのように想像してみたい。

いま、生涯を終えて眠りについたヒンメルを前にして、彼女がもしも、
かつてヒンメルと交わしたこの「約束」のことを思い出したとしたら、どうだろうか。

ヒンメルが逝き、彼らの「記憶を未来に連れていく」べき時になって、
自分の中に残された記憶があまりにも乏しいことにまずは驚き
(「私、この人の事を何も知らない」)、
もはや知ることが叶わなくなったことへの悔恨がこみ上げる
(「なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」)。
この心理プロセスから、彼女が流した涙の意味が迫真的に立ちあがってくる。

「私はもっと人間を知ろうと思う」。
この言葉もまた、同じ心理プロセスの延長上に置いて理解するべきだと考える。
今となっては最早、ヒンメルのことを直接知ることは叶わない。が、
それでもなお「死者との約束を守る者」であるためには、たとえ間接的にでも、
「人間」というもの全般への理解をとおして、今からでも彼のことを知りたいと願う、
切実な心の衝迫がこめられているのだと思う。
ヒンメルの死をきっかけに人間への関心が目覚めた、といった理解でも問題はないが、
個人的には月並過ぎて面白くないのである。

彼女の旅の本当の「目的」は、ヒンメルと交わした「約束」を果たすこと、
すなわちヒンメルたちの記憶を未来に連れていくことだったと自分は考えたい。
それは、前章で提示した「ヒンメルという"オリジナル"を求める旅」という文脈に即して
物語を読み替えることであり、そこにもう一つのフェーズが浮かび上がってくる。
フリーレンとヒンメル、この二人を主人公とした、いわば「約束の物語」とでも呼べるものが。

あるいはこんな穿った見方も可能だろう。
本作の旅パート、いや、この作品そのものがメタレベルの「約束の物語」である、と。
回想シーンはヒンメルたちの記憶を「今・ここ」に甦らせ、伝えてゆく回路になっている。
そこに、記憶を未来に連れていくというヒンメルとの約束が実現しているわけである。 
そして、そこには私たち視聴者も立ち会っているのだ。


以上の推論は、コアモチーフである「死者との約束」を介して、
テーマがストーリーに「肉化(incarnation)」される局面を捉える試みだったのだが、
さらに、本作における「記憶」が内包している固有の意味を直接、問題にしてみたい。
そこには「記憶」と「実在」をめぐる独自の思想が含まれているように思えるのだ。

この"思想"は一つのエピソードに端的に集約されている。
第2話、フェルンとハイターとの出会いの場面である。

戦禍によって両親を失った幼いフェルンが、後を追おうと崖の突端に立ちつくしている。
ハイターは無理に制止するでもなく、ただ淡々と亡き友ヒンメルへの想いを語る。
彼から学んだ勇気や意志や友情も、大切な思い出も、すべてが自分の死によって
この世から消え去ってしまう。それが惜しい。・・・などと彼女に説いて聞かせる。

 「あなたの中にも大切な思い出があるとすれば、
  死ぬのはもったいないと思います。」

ハイターの言葉を意訳してみるとこんな感じになるだろうか。
・・・もしも自分が生き続ければ、大切な死者の記憶を未来に連れていくことができる。
そうすることで死者は、親しい生者の内部で第二の生を生きられるのではないか。・・・
つまりそれは「記憶」が「実在」となるという意味ではないだろうか。

 「お伽話じゃない。僕たちはたしかに実在したんだ。」

第7話のヒンメルの言葉はこの思想をはっきりと表明するものだ。
ここに揺るぎない確信として宣言されているのは、
記憶が歳月による風化に抗い、忘却に打ち克って生き続けるものだということ。
そしておそらくは、フリーレンと交わしたあの「約束」のこと。

思うに、死者を「忘れない」ということは、
そのことがすでに彼らとの「約束」を果していることになるのではないだろうか。
「記憶」とは一人の人間が実在した証しであるとともに、
彼らと残された者たちとをつなぐ、決して失われることのない回路なのではないか?

本作の「葬送」の意味は一義的には捉えられない複雑さを帯びているものの、
「死者との約束」に収斂させる理解は少なくとも、核心に近いものだと思える。
先立って逝く者と、あとに残る者とが相互に抱く、絶えることのない愛情と信頼。
そうした人間的な感情の精髄を含意した、一つの「思想」がそこに認めらるのではないか。{/netabare}



以下は前回の投稿分。魔法パートを我流にまとめたものです。


「魔法と花々」

{netabare}迷走しながら書き継いできたフリーレン論に最終的な決着をつけようと思い、
まずは旧稿に手を入れるかたちで、半分だけまとめてみることにした。

「半分」と言ったのは、取り敢えず「魔法パート」だけ、という意味である。
飽くまでも私見に過ぎないのだが、本作をトータルに理解するためには
二つのフェーズを別個に措定するのが有効であるとの判断から、この作業ではそれらを
「魔法パート」と「旅パート」という仮称で区分している。

自分の関心はほぼ常にテーマに向かうのだが、本作には特段に煽られた。
無闇にエモくキャッチーに、表層に散りばめられている要素に不信感を募らせ、
可能な限り厳密に本作のテーマを抽出せずには収まらなくなってしまい、結局、
こんな我流のテーマ解析を延々続けるに至った次第である。

因みにⅠ章は昨年の十月に最初に投稿したものをそのまま再掲しています。
Ⅱ章は元レビュー(原題「心象の花々」)を大幅に加筆修正したものの、
論旨自体は投稿時のままなので、既読の方はスルーして下さっても可です。



Ⅰ 蒼月草と青い魔法

{netabare}今季覇権の最有力候補とされるだけあって、さすがに充実している。
独特の坦々としたリズムで運ばれていく、ヒューマンな感情が濃厚に織り込まれた物語を
虚心に味わうことのできる、抜群の安定感と完成度である。
原作の世界を過不足なく再現することが基本コンセプトのようだが、
自分がたまたま気づいた、アニメ独自の創意が認められる部分について書こうと思う。

アニメの第2話Bパート。原作では第3話「蒼月草」。
とりわけ色彩の効果には、並々ならぬ力の入れ具合が感じられた。
紅葉した深秋の森と、蒼月草のコバルトブルーの鮮やかな対比が実に印象的だ、
勿論、原作には色はついていないわけで、アニメの強みを生かした
視覚的なインパクトを狙ったというような、単純な理由だけでもなさそうだ。

アニメでは原作にはない魔法が一つ追加されているのである。
足跡を魔法で浮き上がらせるというもので、こちらもサファイアのような青色になる。
そしてこのとき、杖の魔法石(?)がいつもの赤色から青色に変わっている。

ここに気づいたとき、いつもの如く我流の深読みを触発されてしまった。
と言うのも、初回四話をまとめて観た直後に勢いあまって原作の既刊分を一気に通読し、
抽出してみたシェーマに、この演出がぴたりと嵌まっているように感じられたからである。
以下には要旨だけをメモ風に記しておく。


「葬送のフリーレン」。

このタイトルに二重の意味があることを、原作既読の方はすでにご存知だろう。

作品全体を俯瞰したとき、そこに認められる二つのフェーズ、すなわち、「闘争」と「平和」。
これら二つのベクトルの二面性を、このタイトルが表しているものとまずは仮定したい。

今話のエピソードには、このシェーマが分有されていると考えられる。
一方の「平和」は表層に、他方の「闘争」は深層部から、予見的に読み取ることができる。

エピソードの中心となるのはフリーレンの「花畑を出す魔法」である。
その場面。勇者パーティーが佇んでいる場所は、戦いで無残に破壊された聖堂。
フリーレンの魔法によって、荒廃した堂内も周囲も一面に花で覆いつくされ、
歓喜した一同は子供のように無邪気に花々と戯れる。

実はここには、アニメオリジナルの演出がある。
原作では魔法で花畑に変わるのは、何もない荒地のような場所だった。
したがって、ここに一つの創意が加えられていること、
その意図が明らかに「平和」への願望を表現するものであること、
つまり、この演出には一つの解釈が含まれているということ、などが解る。
解釈とはフリーレンの魔法について、さらに具体的には「花畑を出す魔法」についてである。

そもそも今話で語られている蒼月草のエピソードには、
単にヒンメルにまつわる思い出話にとどまらずに、
フリーレンの魔法の本質を示唆する、極めて重要な内容が含まれているのである。

フェルンとの対話を順を追って引用する。

  フリーレン様は本当に魔法がお好きなのですね。
  ほどほどだよ。フェルンと同じで。
  少し違うような気がします。
  同じだよ。

 (蒼月草の花を咲かせる魔法は)ヒンメル様のためですか?
  いや、きっと自分のためだ。

  フリーレンさまは何故、魔法を集めているのですか?
  (・・・・・)
  私の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それだけだよ。
  くだらない理由ですね。
  そうだね。

この「そうだね」の時に見せたフリーレンの含みのある表情を、アニメではさらに強調していて、
「くだらない」にこめられたアイロニカルなニュアンスを示そうとしている。これも解釈の一環である。
(あまり使われない言葉だが、「韜晦」というのがしっくりくる気がする。)

ここで暗示的にほのめかされた事実がはっきりと明示されるのは、先取りになるが、
原作3巻の21、22話。そしてこの21、22話こそは、物語の核心となる最重要部分である。
そして、フリーレンの魔法が孕む「闘争」の契機を見出せるのはまさしくそこなのだ。

フリーレンの魔法に関わる隠された真実が明らかになる。(原作未読の方は要注意。)

一千年の間、一瞬の休みもなく、彼女は
魔族を欺き殺すのための魔法の修練を行い、「復讐のための魔法」を鍛えつづけている。

それこそが「闘争」の魔法に他ならない。

その常軌を逸した、異常なまでの執念に触れたとき、
われわれははじめて、彼女が生きてきた千年という時間の生々しい手応えを感じとる。
同時に、このキャラクターの実存の深淵を垣間見た思いがするのだ。

"くだらない"魔法への彼女の執着は、この秘密を踏まえてはじめて理解される。
すなわち、"くだらない"魔法とは、「闘争の魔法」の対極にある、「平和の魔法」のことなのだ。

フェルンに語ったように、彼女が魔法を収集する最大の動機が
"くだらない"魔法を褒めてくれた「馬鹿」たちとの思い出だったとしても、同時に、
この極限的な緊張から生じる反動が、それを求めさせているのだろうと考えずにはいられない。
「きっと自分のためだ」という言葉は、そのことを言っているのではないだろうか。

魔法は「ほどほど」に好き、という抑えた表現にも、この外部からは見えない背景に絡んだ、
魔法に対するアンビバレンツな、複雑な心情が滲んでいると見ることができる。

だから、「花畑を出す魔法」とはまさに、求められた「平和の魔法」の精髄なのである。
そして、この解釈を踏まえて演出家は、「平和」のシンボルカラーとしての青色を
このエピソードの全体に散りばめたのだろうと思う。

今話に限ってなら、「平和の魔法」は「青い魔法」とも言い換えられるだろう。
それはフリーレンにとってもフェルンにとっても、純粋に、心から愛すべき魔法のことでもある。
フリーレンの言葉をきっかけにフェルンが思い出す、ハイターとともに見た幻の蝶の飛翔も
やはり透明で幻想的な青色をしていた。

因みに「花畑を出す魔法」は、22話に再び登場する。と言うより、そこでその原点が語られる。
それは本作の「葬送」のモチーフの一変奏であり、その最も美しい結晶でもある。


要するに、第2話Bパートの演出は、色彩を用いたシンボリズムによって
作品の本質を表象しようとしたのではないか、ということを言いたかったのである。

序盤で示された時間、および死をめぐるテーマ性が縦糸であるとすれば、
ここで導入される闘争―平和のシェーマは、ストーリーを織り成していく横糸と言えるかも知れない。
この解釈の当否はさておき、遠からずアニメでもタイトルのもう一つの意味が明らかになり、
そこを転換点として物語は第二の「闘争」のフェーズに突入することになる。{/netabare}



Ⅱ 花畑を出す魔法

{netabare}クール終盤あたりから徐々に興味が減退し、第二クールに入ると視聴も滞りがちになった。
巷では大いに喝采を博したバトルなども、ただただ辟易するばかりだったのだが、
何とか最終話まで完走し、テーマの最終的な帰着点を確認できたのは幸いだった。
前章で抽出した「闘争―平和」のテーマが"回収"される過程として、以下に辿ってみたい。


今回、鍵となるのは最終二話のゼーリエである。
ここでも演出に着目しながら、第27話終盤の場面から繙いてみる。

最終試験の試験官として、フリーレンと対峙するゼーリエ。
この二人の対面シーンは明らかに「対決」の様相を呈したものになっている。
ゼーリエの挑発をフリーレンは淡々と受け流しつづける。
まずはこの対話中に挿入される花のカットを注視していきたい。

六枚の花弁のある白い花。それは明らかにフランメの墓を包む花畑に咲いていた花である。
したがってほぼ確実に、フランメを暗示するメタファーと捉えることができるだろう。
このメタファーがさらに象徴的に深化する過程を、少々細かくなるが跡づけていく。

フェルンがゼーリエの面接を受けている場面を見てみよう。
彼女の魔力の揺らぎを見破ったフェルンにゼーリエは弟子入りを促す。
その場面でほんの一瞬だけ、水に散った白い花びらのカットが挿入される。
勿論、例のフランメの花なのだが、ラストでまた意味ありげに映されている。
同じ演出が回をまたいで、デンケンとの面接にまで引き継がれていることを考え併せると、
おそらくこのイメージは、老い、衰え、散ってゆくいのちの儚さ、
つまりは人間の生の短さを花に託して暗示するもののようである。

人間のいのちの儚さを薄命な花に重ね合わせること。これはまさしく
神話の時代から何千年もの間、使い古されてきた超絶ベタなメタファーであって、
だからこれを指摘しただけでは何も言ったことにはならない。
重要なのはこのイメージがある「心象」を表現していることである。
「心象」とは文字通り、「心」の「象(かたど)り」。具体物に託して表象される心の在り様。

では、それは誰の「心」なのか?・・・言うまでもなく、ゼーリエの心である。

さらに注意を研ぎ澄ませて、ふたたびフェルンとの場面を凝視してみる。
すると、花びらが映る直前、フェルンに向けられたゼーリエの眼差しが一瞬捉えられている。
この流れを自分なりに解釈すると、おそらく彼女が弟子をもつ度に経験してきた死別の哀しみが、
フェルンを見て一瞬、予感のように心をよぎった・・・そんな風に自分には思われた。

つまり、ここでの花びらもゼーリエの内面に抱かれた「心象」であり、
人間の「儚さ」のメタファーであると見て間違いはないと考えられる。さらに言えば、
最終話で彼女は、水面に浮かぶ花びらを足ですくったり、指につまんで吹き飛ばしたりしているが、
この仕草には、常に弟子たちに先立たれる者の虚しさ、やり切れなさが表れているようで、
ややくどいくらいに、演出面でこの心理を強調しようとしている節がある。

ここまでのイメージの読み解きから明示される事実を整理しておく。

あらためて出発点に立ち戻ってみると、本作の基本となるキャラクター設定、すなわち
「千年生きてきたエルフ」という設定は、必然的に物語に二つの視点を導き入れるものだ。
一つは、エルフ視点で見たときの人間の「儚さ」。
そして反対に、人間視点で見たときのエルフの「孤独」。

勿論、物語の冒頭から主人公たるフリーレンがそれを体現しているわけだが、
最終盤でさらに尖鋭に、この両者を同時に我々に示して見せたのが
彼女と対峙したゼーリエの方だったという事実。これは自分にはかなり衝撃的なものだった。
ゼーリエとフリーレンとが実はパラレルな関係にあること、
いわば「葬送のゼーリエ」としてのその像が鮮烈に印象に刻み込まれた結果、
作品全体の基調音となる「葬送」のモチーフが実感的に把握できるようになったのである。


ただ、自分の感覚ではこれはテーマというより、テーマ風のモチーフであって、
作品のパッケージとなる設定、ないしはコンセプトとでも呼ぶ方が適当な気がする。
自分の関心はさらにもう一歩踏み込んだところにテーマを見出すことにある。
このシーンが重要なのは、そのいわば「テーマ回収」が実行されているためであって、
その核心となるのがゼーリエ、そして「花畑を出す魔法」なのである。

最終話でフリーレンがレルネンに語ったところによると、
二人の対話の最終局面にはこんなやり取りがあったらしい。
退出する間際、フリーレンはゼーリエにこう問いかける、

  この花畑、魔法で作られたものだ。・・・
  先生が好きだった魔法だ。くだらない魔法だって言っていなかったっけ?

この皮肉に対して、意外にもゼーリエは自分の想いを率直に語り始めるのだ。

  ・・・フリーレン、なぜかわたしは弟子をとって後悔したことは一度もないんだ。

二人がいる広壮な屋内庭園。そこはフランメが好きだった魔法で作られた花畑だった。
その一隅には彼女の思い出に結びつく例の白い花も咲き混じっている。そしてその場所が、
花々を眺めながら、亡き弟子たち一人一人の在りし日の姿を思い返し、
彼らの短かった生に思いを馳せる、そんな追憶の場所であることが彼女の言葉からは窺える。

これがゼーリエの「葬送」のかたちであったとするなら、
この、本人いわく"くだらない"魔法に対するゼーリエの態度の中に、
「闘争ー平和」のテーマの最終的な決着が示されていると見てよいのではないか。
すなわち「葬送」を媒介にした「闘争ー平和」という対立の構図の止揚である。

Ⅰ章で自分はこんな解釈を提示してみた、

  "くだらない"魔法とは、「闘争の魔法」の対極にある、「平和の魔法」のことなのだ。
 「花畑を出す魔法」とはまさに、求められた「平和の魔法」の精髄なのである。

つまり、「闘争」の権化のようなゼーリエの内部に、平和への希求が潜んでいるという事実。
ここに魔法パートを底流する包括的なテーマが読み取れるのではないだろうか。

この理解によって、魔法パートの物語を"内在的に"俯瞰する視点が確保される。
そしてそれは取りも直さず、本作におけるテーマの内在性を示すものでもある。
シンボルとしての「花畑を出す魔法」を中軸に描き出されるのは、
ゼーリエ、フランメ、フリーレン、フェルンの四代にわたる「師弟の物語」である。

いま、フリーレンの弟子フェルンによって「人間の時代」の扉が開かれようとしている。
それはフランメの願いがフリーレンを介してフェルンに託されたことを意味している。
ひそやかに紡がれる「平和の魔法」の系譜、それこそが魔法パートの物語の核心であり、
平和の希求のテーマは。最終話のゼーリエに至ってその円環を完結させるのである。

単なるストーリーの伏線回収よりもさらに高度で、さらにスケールの大きな
いわば「テーマ回収」のプロセスを経て、この物語ははじめてその全容を現すもののようだ。
すなわち、四人の大魔法使いの群像による、千年に及ぶ壮大な人類魔法史である。


これもやはり対話の中で明らかになるのだが、
「花畑を出す魔法」にはもう一つ、作中における重要な機能がある。
フリーレンがゼーリエに語った、ヒンメルとの出会いにまつわるエピソード。その内容は
ヒンメルがまだ少年だった頃にすでに一度、偶然フリーレンと出会ったことがあり、
そのとき見たこの魔法が、のちにフリーレンを仲間に選んだ理由だった、というもの。

  きっとこれはただの偶然に過ぎないことだけれども、
  ヒンメルたちと出会わせてくれたのは
  先生が教えてくれたくだらない魔法だよ。

・・・ヒンメルとの出会いは彼女にとって運命の分岐点となるものだった。
そしてその直接の契機となったのがこの魔法だったのだ。
さらにそれはまた、魔法パートから旅パートへの分岐点を意味している。


例えばこのエピソードを、第2話の伏線の回収と見なしてみる。
Ⅰ章で指摘したように、第2話の花畑のシーンはテーマ寄りに解釈できるものだが、
この魔法がヒンメルにとって特別なものであった理由が遡って明らかにされることで、
このシーンの彼の心情、特にフリーレンに示した態度に奥行きが加わるのである。
同じようにフリーレンについても、この旅立ちの"前史"を踏まえることによって、
より深くその内面を理解することができるようになるのではないだろうか。

前にも引用したフェルンとの会話、

  フリーレンさまは何故、魔法を集めているのですか?
  私の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それだけだよ。
  くだらない理由ですね。
  そうだね。

Ⅰ章では「過去」に遡りつつ、彼女にとっての魔法の意味を導き出したのだが、
ここでは視点を「魔法を褒めてくれた馬鹿」、すなわちヒンメルや仲間たちの存在に移すことで、
彼女の「いま」がより鮮明に実感できるようになる。
それは同時に、フリーレンにとっての旅の本質を理解することにつながる。
仲間との旅は彼女を人間へ向かわせるベクトルを内包していた。
人間の時間に踏み入ることで、永遠のような孤独な時間から彼女は解放されたのである。
おそらくそれは、魔王を倒したこと以上に価値のあることだったのではないか。

仲間との出会いによってもたらされたフリーレンの「現在」。
この「いま」を読み解くこと、それが旅パートを理解することなのではないか。

最後に一つ指摘しておきたいのだが、実に興味深いことに、
旅パートを構成する時間の内部に、魔法パートの時間軸を構成する契機が存在している。
・・・そう、フェルンである。フランメの後継者として、やがて人間の時代を到来させるだろう彼女は、
まさしく魔法史の「未来」を具現する存在なのである。
その意味で、はるか後のフェルンとの出会いにつながる、出発の契機としての花畑の魔法は、
作品全体のいわば「原点」であり、旅と魔法を"架橋"する結節点なのである。{/netabare}



以上から、この作品の本質的な構造性が確認できたと思う。

 序盤で示された時間、および死をめぐるテーマ性が縦糸であるとすれば、
 ここで導入される闘争ー平和のシェーマは、
 ストーリーを織り成していく横糸と言えるかも知れない。

序盤の段階で提示したこの仮説はもちろん不完全なものだったが、
着眼点と推論の方向性に関しては、概ね妥当だったと言ってよさそうである。

魔法パートが内包するフリーレンの過去、および魔法の系譜を横の時間軸とすると、
旅パートはこの軸に縦に交差する固有の時間性を有したフェーズであり、
その交差する一点が、ストーリー線上の「現在」なのである。

この「現在」の背後には、数千年にわたる魔法をめぐる闘争史が潜んでいるわけで、
本作をトータルに見るためには、この構造面を複眼的に捉えるアプローチが必要になる。
(あるいは私たち視聴者は暗黙裡にこの複眼的な観方を強いられていて、その結果、
この作品に漠然と「深さ」を感じ取っているのかも知れない…。)

そして、これはそのままこのヒロインの理解についても言えることなのだ。
魔法パートのフリーレンと旅パートのフリーレン。双方の時間が複層的に重なり合う中に、
彼女の生きた軌跡が紡がれ、内面が投影される。
前に試みたような尋常一様の心理的アプローチでは到達し得ない局面である。

さて、その旅パートがまた、かつてと今、二つの旅の時間の交錯から成り立っている。
重なり合う時間の層が、旅のある瞬間に比類のない"厚み"を帯びさせる。
それを如実に示しているのが本作特有のユニークな回想シーンだろう。
その回路ないしはチャンネルとしての、独特の機能を読み解いてみたいとずっと考えてきた。
前回詳述した記憶の問題と併せて、旅パートの総括を試みる予定である。{/netabare}


2024. 11. 6

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

面白くてはいけない作品を面白くしてしまい、余韻が無くなったかも。

 コミック1巻あるいは本作1話は素晴らしかったと思います。最近「すずめの戸締り」もありましたが、古い時代を思い出し、鎮魂するという話が増えてきたのは、次の日本を作っていこうという雰囲気がやっとでてきたのかな、と思います。

 ただ、アウラ編のバトル要素満載と、オシリスの天秤(とは違いますが)のようなもので、少し安易な形で魔力を隠す意味を魔族との戦いの要素にしてしまったことで期待外れとなりました。何より「葬送」の意味を魔族を倒した数と矮小化してしまったのは、非常に残念でした。

 1級魔法試験も「天下一武道会」が始まったか…というがっかり感はありました。

 ヒンメルおよびその仲間を思い出しながらの「葬送の旅路」はつづけていました。
 ゼーリエのところで人は駄目だと言いながら、花を出す魔法が嫌いと言いながらツンデレのゼーリエで、エルフの生き方の寂しさの様な部分を一旦総括していました。また、フェルンとゾルトラークで「人間の魔法」「人間の強さ」について表現していました。ただ、それを露骨に見せすぎだろう、という気はしました。

 全体としてどんどんエモくなっていきました。全体に「いい話」にこだわりすぎて、サラリとしたのが良かったのに、人との関係が強くなった、ならざるを得なかった感じが平凡な面白さに近づいていったなあという印象です。言い換えるとキャラと思い出話に寄りかかってしまった気がします。

 アニメで言えばコミックではつまらなかった、1級魔法のところをかなり面白く仕上げたのは素晴らしいと思う反面、この作品における期待の真逆になってしまいました。テーマを丁寧に説明してくれてしまいましたので、感じる喜びが無くなってしまいました。

 つまり、キャラ萌えとバトルの平凡な面白さになたということです。テーマも感情も見やす過ぎて引っ掛かりが無くなった感じがしました。この作品は面白くすると、かろうじて残っていた引っ掛かりも余韻も消えてしまう気がします。

 コミックスの原作の第1印象はアウラ編から「面白くない」でしたが、それでも読み進められたのは、フリーレンが旅路の果てに見るものは何かが気になるからです。その点は未だ気になっている反面、同じようなテーマを延々繰り返している感じもあるので、きっぱりとダラダラしないで終わって欲しいと思います。

 評価はこの作品は結末を見るまでわかりませんので、保留です。が、オール3もどうかと思いますので、オール4にしておきます。





19話 本作のつまらなさと深さの両立が上手く言語化できないので、再度レビュー。

{netabare} 断念したにしておきながら何度も書き直してすみません。ちょっとこの作品は正しく言語化したいので。文句いいながらも見てますので、やっぱり今見てるにしておきます。

 フリーレンの旅が、アイゼンとハイターの弟子2人と共にあるのは、つまりヒンメルとの旅をフリーレンの内面で思い出す…つまり4人の旅を再現しつつ、ヒンメルの代替はないからでしょう。ヒンメルの言動の意味を今思い出しながらかみしめる旅です。

 なぜヒンメルが銅像を残したのかと考え合わせると、物語全体の発想はものすごくいいと思っています。ヒンメルが一番先に逝ってしまったのはこの構造を作りたかったからです。
 その旅の中で、ヒンメルとすごした10年を特別にして行くことが葬送なのかなと読み取りました。だから、結果的にエンデの城についてもヒンメルの魂と合うことはできず、旅そのものが葬送なのかな?と。だから、ヒンメルの死後のカウントが作品の時間経過の基準となります。

 
 そしてほぼ不死に近いフリーレンの長命による非人間性は下手をすれば魔族に近いです。子供のようなフェルンとシュタルクがなぜ物語に必要だったかと言えば、人間は知識や想い出を前の世代から受け取り、後ろの世代に渡して行く営みがあるということだと思います。魔法が魔族のものから人間が解析して進化しているという点が象徴的で、人間は生死…つまり世代があるから進化する…それをフリーレンが理解するという話を描こうとしているととりました。

 で、興味としては、フリーレンとフェルンが魔法の能力を隠すことに長けている点、ここに何かアナロジーがあるのではないか?と。感情を持たない魔族と組み合わせると、現代社会か資本主義的なアナロジーも感じます。そこが何を描きたいのかな、と思っていました。2023年は戦後78年という意味もあるかな、と思ったりもしました。フリーレンが千年以上生きていて生殖をしないという点で日本人のことかなと。ほろびゆく種族と言う意味でも。
 魔族も一部の人間のアナロジーではあると思います。騙すために人語を解する理性も感情も良心もない存在。

 そこで始まったのが、アウラ編で魔力を隠す意味とかバトルとか、なんか世界観が矮小化してしまった気がしました。原作を読んでいるときにここでかなり醒めて、つまらなさを感じました。期待が高すぎた落差なのかもしれません…もちろん、期待よりもっと高い視座を読み取れていない可能性もあります。

 そして今度始まったのが、一級冒険者ですねえ。ランク化です。まあ、なろう系のレベルウインドウと違い、フリーレンの過去の資格が役に立たないことを考慮すると、ランク化は学歴とか資格とかそういう本質ではないランク付けのアナロジーとも取れますけど。ただ、バトルもそうだしかなりテンプレ感が強いので、ここであーあと思いました。

 こうして文章に書くと整理がついてきます。やっぱり悪い話じゃないし、浅い話とも思いません。とにかくアウラ編まではかなり感動してましたし、展開が楽しみでワクワクしてました。

 アウラ編から一級試験まで間が空きすぎたのと、展開や想い出の描き方がパターン化したこと。バトル要素が強くなったりして、急激につまらなくなったなあ、と感じました。
 ただ、魔族の1人1人が何かを表現したいような気はしてるんですよね。そこがアウラの魔力比べでよくわからなくなってしまいました。

 この後の話も2期3クール目ということになるのでしょう。設定とアナロジーから言って、浅くはないのはわかっています。まだまだ考察すべき部分もあるでしょう。魔法がなんのアナロジーかは読み取りたいところです。

 が、不思議なくらい面白く感じないんですよね…キャラが淡々としているから?何か視点がかわると面白くなるかも…というポテンシャルは感じます。私の読解力の無さなのかなあ…{/netabare}


21話 21話は面白い。それ故に唯一無二の作品ではなくなってしまった。

{netabare}  21話は面白いです。マンガでは退屈でしたがアニメの動きが入るとかなり良くなっています。つまり言い換えると、その面白さとはキャラ萌えとか戦闘シーンのカッコよさあるいはフリーレンの魔法の俺TUEEEでした。
 その面白さは本作に求めているものではなく、葬送=想い出を振り返ることで勇者の想いを理解するということとはちょっとかけ離れています。

 1級魔法士という設定が持つメタファーはもちろん感じますし、強さや力の使い方などの思想的な部分なども読み取れますし、おじいちゃん魔法士のセリフからしてもちろんキャラ萌えだけではないと思います。人間社会側の様々な人間の考え方の違いをしっかし考えて作っているところは興味深いです。

 また、1級試験はちょっとサブキャラが濃いですよね。濃すぎる感じです。その濃さがまた面白さになっているのでしょうが、その描き方に全部が持っていかれてしまった気がします。

 葬送の他に魔法というテーマ性が消えているわけではないし、そこの仕込みもあると思います。が、やっぱりこういう派手な面白さは他の作品でいいかな、と思います。

 つまり、21話の面白さに象徴されるところが、本作の唯一無二の作品になり損ねたという意味で私にとっては面白くなくなったということかな、と思います。{/netabare}


23話 マンガ版より分かりやすく面白い…うーん、再評価してもいいかなあ

{netabare} 22話のような話はいいですよね。この作品を見始めた理由に近いエピソードでしょう。
 一方で23話です。まあ、作画すごかったですね。特に最後の場面のフリーレンモドキは鳥肌が立つくらいにカッコ良かったです。

 どうなんでしょうね?この作品の評価ってやっぱり結末を見るまでは保留にすべきなんでしょうか。アウラ編で魔法の設定が安っぽくなったこと、バトルが長かったことなどで、脱落しかけましたし、途中のエピソードがちょっと冗長すぎたのはありますけど、この数話の出来は本当に素晴らしいと思います。マンガ版になかった迫力という点でアニメータは本当に良い仕事をしていらっしゃると思います。

 正直マンガ版だと1級試験編そのものがあまり面白くなかったですし、試験が入ることでジャンプメソッド的な引き延ばしに感じて作品の質が落ちたと感じていましたが、そうとも言い切れない面を上手く拾ってもいる気がします。その点でデンケンの使い方は秀逸かな、と思っています。

 うーん…評価は一旦ニュートラルにして、マンガではないアニメ版のフリーレンをもう1度再評価してもいいかな、と思わせるくらい21~23話は良かったですね。

 一旦、ニュートラルという意味のオール3に評価は戻しておきます。また、改めて。 {/netabare}



24話 フェルンの性格はなぜああなのか?なぜゾルトラークだけなのか?
 
{netabare} なるほど…フェルンの嫉妬の描写ですけど、家族というか自分のテリトリーの侵害に対して敏感なんでしょうね。これは両親を早くに失くしたことに関係があるのかな?ハイターの杖とかプレゼントへのこだわりというか執着もそうですよね。

 夜更ししてジュース飲むと怒られる理由です。ここの性格造形の作り方はなるほどなあ、という気がしました。育ての親のハイターの教育で「ちゃんとしてない」ことに対して許せないということでしょう。
 もちろん大食いなのも甘いモノ好きなのも、幼少期の苦労つまり食料不足が影響していると想像ができます。となると愛情への飢えもあるので、シュタルクとの恋愛は疑似恋愛の気もしますけど。

 夜更しジュースの件は、今回フェルンも贅沢していましたから、どちらかといえば自堕落だから起こったのではなく一人だけで楽しんだから頭に来たのかな?

 こういうことの裏を返せばフェルンはフリーレンを誰よりも理解している、ということでしょう。だからラストの「フリーレン様を…」になるんだと思います。フリーレンも嬉しそうでしたし。

 一方でフェルンの設定としてなぜゾルトラークと一般的な防御魔法なのか?ですね。今回の「フリーレン様を…」でふと思ったんですけど、フリーレンとゼーリエの設定から言って、魔族とかエルフに対抗できる魔法を人間が持つなら、魔法のバリエーション、つまり種類の多さじゃなくて、一つの魔法を極限まで極めるという方向性しかない、ということかもしれません。

 そうなると初めに出てきたゾルトラークを80年間改良を続けてきた、人間の魔法という意味と重なってきます。これは人間の命の短さで、でも組織的に習得できるものとエルフの長寿で孤独な生き方の違いのアナロジーにもなっているのでしょう。

 ゾルトラークの説明があったエピソードからそこは意図していたのかな?中国拳法のように「一意専心」的なことと、師匠の魔力を隠すという意味もちょっと中国拳法的ですよね。練習も功夫も人に見せるなというのがあります。

 まだ、野心があるゼーリエには魔王は倒せなくて、フリーレンなら倒せるということと、平和の時代の魔法使いという矛盾の説明が何となくわかった感じですね。なんとなくですけど。

 つまり1級試験編の2次試験はフェルンの描写の為の回ということかあ…連載時にバトルで話数を引き延ばしていたわけじゃない…のかもしれませんがどうなんでしょう? {/netabare}

25話 バトルが長すぎてテンポが…テーマ的には同じことを繰り返してますし。

{netabare} 話が進まないですね。やっぱり面白くない…という気もしてきました。21~24話はアニメの出来は良かったと思うのですが、23話のフリーレンの複製登場からが余りに長いです。

 花畑と人間が魔法を得て強くなってゆくという話は、かなり前の回で一回なぞった話ですからね。その重複感はやはり1級試験編は強いかもしれません。アニメの出来はもちろん作画は目立つところですが、テンポというかスピード感もあります。原作が冗長だったところを更に引き延ばしている感じがすごかったです。

 やっぱりアウラ編の途中からバトルが長くて、妙にテンポが悪くなるのとセリフで全部説明するのでどうかな、と思っていた悪いところがこの数話極端に出てますね。アニメになって余計感じました。 {/netabare}


26話 やっと1級試験も2次試験が終わりました。

 魔法とイメージがこの数話にはテーマとして出てきてますね。フリーレンを殺せるというイメージ。そして布を切るというイメージ。それとエルフと人間の魔法に対するスタンスの話もありました。で、もちろんフェルンがゾルトラークを極めるということでしょうね。その辺が本作はテーマとしてありそうですね。そこをはっきりさせたのが1級魔法試験かな、という感じでした。このテーマ性は悪くないと思います。ただ、試験編は長いなあ…やっとここまで来たかあ…

 なぜか模倣フェルンが出てこなかったのはフェルンがそこまで上手く魔法を隠せているということ?一瞬メトーデを狙っていたけど攻撃を受けきったように見えましたけど…拘束魔法が上手くいく前に攻撃は受けたみたいですよね。それをよけ切っていた?メトーデが強すぎるってこと?それともたまたまなんでしょうか。

 作画はやっぱりバトルシーンは力が入ってますけど、私は惹かれないですね。むしろ作戦会議の時のフェルンの表情の変化が良かったですね。









前回のレビューです。

正直に言うと原作アウラ編の途中からつまらなくてしょうがなかった。

{netabare}  2クールらしいし人気作になったので一人くらいいいでしょう、遠慮なく言えるので今言っておきます。
 
 正直に言うと原作はアウラ編の途中から凡庸でつまらない作品になったなあと思いました。つまらないとは言いずらい…つまらないと言ったら負けかなとは思い、言葉を濁しましたが。

 作品として評価したのは冒頭だけです。以降はなんだかなあと思って読んでました。で、アニメが人気なので見てみればちょっと見方が変わるのかなあと期待したので、チェックはしてみました。

 要するに原作は人気作故に「葬送」の意味を途中で変えてしまったのではないか?と思います。そう、バトル控えめで過去の戦いと死んだ仲間の意味を振り返りながら旅をするだけだから面白かったんです。それが「葬送」かなと。

 アウラ編以降、ジャンプ系?という感じでバトル要素が色濃く入って来て、この話以降も変な言い方ですけど、どんどん凡庸になって行く気がしました。

 ちゃんと人気作になったとのことで、アンチの批評が少しはあっていいでしょう。私はこの作品、冒頭ではポテンシャルが非常に高い素晴らしい作品だと思っていました。人気故に名作になる道をすて引き延ばしによる凡作化を進みつつある作品だと思います。その落差にガッカリしたので、断念したにしていました。で、改めてアニメを見てもやっぱりがっかりかな、と。原作よりは演出面等でがんばってますけどね。ただ、結末次第では盛り返せる部分もあると思います。{/netabare}
 


第5話 原作マンガが良すぎるのでアニメは休みます。

{netabare} 別にアニメがつまらないわけではないですが、雰囲気としては原作コミックスが好みということです。
 ただ、やはり「推しの子」と同じです。1巻2巻あたりがピークな気がしたというのも同じくアニメを追わない理由です。
 原作も11巻既読しましたので後は完結したらでいいかな、と思っています。理由はネタバレになるので言いません。ただ、週刊連載の人気作の悪いところが出始めています。

「葬送」の意味は魔族を一番葬ったからということですが、それはダブルミーニングというかむしろ後付けでしょう。エンデの魔王城とは、「モモ」のミヒャエル・エンデからのネーミングだとすると、時間の価値の話になるはずか、当初はそれを想定していたと思います。

 目指す目的が死後の魂と話をするということですから、フリーレンの中にいる想い出と向き合う話、死と時間を理解する話になると思いますので「葬送」の意味が「人を見送る意味」じゃないと作品の価値がありません、と私は思います。

 ということで、原作が良すぎるのでアニメを見る意味がないと感じましたので、やめておきます。{/netabare}
 

視聴前 私は冒頭が好きです。「間」と「静けさ」がキモになる作品。

{netabare}原作途中まで既読。多分全部読むでしょう。

 この作品は面白いですがキモはテンポです。間延びがあると間抜けになります。11巻ですか。ちょっと2クールとか2期とか考えると色気がでてしまう巻数です。人気作だけに下手をすると変な尺稼ぎで時間を伸ばす可能性がありますので、それだけが心配です。
 本作は淡々とテンポ良く静けさを感じるくらいに表現されるのが面白い作品です。そこが上手くできているかどうかがポイントになります。第1話に力が入りすぎているのがちょっと心配です。「チェーンソーマン」になりませんように…。

 それと、どこまでになるかわかりませんが「推しの子」と一緒です。あの作品よりも緩やかですけど、冒頭とそれ以降楽しみ方が変わる作品です。といってもテーマは同じなんですけど…単純に面白いのは後からですが、私は冒頭が好きな作品です。
「さよならの朝に約束の花を…」をこの時期にレビューしたのは、この作品の下準備と言えばわかりやすいかもしれません。

 過大評価、期待過多はやめた方がいいです。「感じる」作品でエンタメとしてはそれほどです。「タイパ」重視の人にはまったく向かない作品でしょう。制作者側もそこは理解していると思いますが…{/netabare}


第1話 素晴らしいアニメだけど、面白くはない。過大評価はしない方がいい。アニメはマンガに比べて格段に情報量が多いのがどういう影響になるか。

 初回…というか2日前、金曜ロードショーの放送の時に、戦後78年のアナロジー云々と書きましたが、やっぱり再視聴してみて、この作品は頭を使わない方が良さそうですのでレビューを書き換えました。
 考察するよりも、生きるということと時間経過の意味を感じる方が良さそうです。
 1点だけ。魔法とはなにか?魔力感知とは?魔族は?そこのアナロジーは嫌でも考えてしまいます。

 そして、やっぱり面白くはないです。エンタメとして評価するなら退屈です。それでも「いい作品」だと言えます。3回目ですけど全然OKです。
 ストーリーもテーマもキャラも抜き出してしまえばありきたりです。過大評価、期待過多、そして何よりも他人の意見。見方は人それぞれですから、こういったものは排除した方がいいと思います。向くか向かないか。まず自分でそれを判断しないと苦行になる可能性があります。
 特に情報として作品を観賞する「タイパ」重視の見方をする人は早々に退散した方がいいと思います。

 アニメ版、ちょっとフリーレンの顔が丸くて笑ってしまいますが、時間の経過の感覚はゆったりしていてけど、場面のテンポは速くて上手く原作を表現しています。
 音楽や声優さんの声質、演技。効果音、色、何より動きなどアニメならではの情報量の増加しているのが下手をすればノイズになります。(1例を挙げると30分単位の2話。岩を魔法で打ち抜く修行をしているところのシーンが顕著です)
 また、制作者の解釈が分かりやす過ぎて、原作より文学性は落ちている気がします。

 ただ、この作品は視聴中は頭を使わず受動的に見て、後から味わった方が良い気もしますので、そこはアニメのアドバンテージでしょう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 32
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

魔法使いフリーレンの人を知ろうとする旅路(2期制作決定!!)

[2024.9.28追記]
やったー!!ついに2期制作決定したみたいです♪
https://www.youtube.com/watch?v=DknvOzqQCTo

たぶん2期も2クールだと思うから(黄金郷編やるし)、実際の配信は2年後とかになるかもだけど、とにかく嬉しいし、とても楽しみです!!

[2024.3.24見終わって]
ほんとうに、本当に素晴らしい作品でした!!
小説やコミックなどの原作からアニメ化をするに当たって、作品の雰囲気、キャラのイメージなどを損なわずに作品化するということは、当たり前と思われるかもですけど、尺の関係などもあって制作者の方々にとってはとても大変なお仕事なんだと思います。
そんな中、この作品はある意味作品を超えたような演出・表現がちりばめられていて、制作者の原作への深い解釈・理解があることが伺えました。
例えば第27話。リヒターが店先でフェルンたちとばったり合うシーン。
あのアニオリシーンを入れることで、その後のフェルンとゼーリエのシーンがさらに味わい深くなっています。最終話の、フリーレンが老婆が果物をこぼすのを見てるシーンも改変されてましたけど、さらに良くなっていました。
原作の最新話は127話ですが、アニメはちょうど60話まで。
ストックは充分だし人気も出たので2期はほぼ確定かもですけど、この素晴らしいクォリティを同じスタッフを維持して制作・・となるとなかなか大変で、時間がかかっても良いのでまた素晴らしいアニメを私たちに魅せていただけることを楽しみにしたいです。

[初回感想]
魔王を倒し平和をもたらした勇者一行。
パーティの魔法使いフリーレンは勇者ヒンメルの死をきっかけに、人を知ろうとする旅路が始まる。。

原作は少年サンデー連載中のコミックで、11巻まで発刊。
原作は読んでて、とても好きな作品です。
普通は魔王を倒してめでたし、で終わるところをこの物語はその後のエピローグを描いています。
人とエルフの寿命の違いによる感覚の違いを壮大なスケールで描かれる世界観も面白いし、いい意味で淡々とした雰囲気とドライなフリーレンをはじめとしたキャラの魅力も感じる作品でした。

第1話が2時間スペシャルだったのもびっくりです。(厳密には4話までをつなげたみたいです)
制作側の力の入れようが伝わってくるし、かなり期待しながら視聴しました。

作画良いです!
雰囲気もすごくいい!
良く書き込まれてるしよく動いてるし、音楽も雰囲気にあってて◎です♬
キャラの声もあってると思いました。
ドライなフリーレンも、優しそうなヒンメルも、茶目っ気のあるハイターも、渋いアイゼンも、原作のイメージのままでした。

原作ではセリフがない細かいコマが結構あって、それが作品の味にもなってたんだけど、アニメではその雰囲気をどう表現するんだろうと思ってたら・・すごい、作品の雰囲気そのまんまの再現してていい意味でびっくりでした。

作中のセリフも味があっていいんですよね。

これは今期アニメではかなり期待できそうで、とても楽しみです♡

アニメは連続2クール全28話ということで、原作最新巻まで行きそうかなと思ってたけど、8話で原作2巻のペースだとどうやら7巻あたりで終わりそう。でも1級試験編楽しみです♪

以下、印象に残った話の感想です。

6話「村の英雄」
{netabare}必要なものは覚悟だけ。必死に積み上げてきたものは裏切らない。
フェルンの言葉だけど、これって私たちの普段の仕事とかにも言えることだなぁって。
覚悟ってのは大げさかもだけど、仕事に対する気持ちとか心構えって大事なのは同じなのかなって。
ジャンボパフェのシュタルクとマスターのやりとりが好きです♪
ギャグにしようと過剰な演出とかしなくて、会話と音楽などの雰囲気だけでクスっと笑えたり。こういう演出好き。
会話の間もいい。フェルンとシュタルクのやりとりも好き。{/netabare}

9話「断頭台のアウラ」
{netabare}すごい!
これ原作超えてると思う。
漫画だと止め絵の連続を読んでる読者が脳内補完しているわけだけど、それ以上の演出・動きが素晴らしいです。
「ヒンメルはもういないじゃない」
魔族と人族が決して分かり合えないことがわかる、原作でも印象に残るアウラのセリフでした。
「戦士は最後まで立ってたやつが勝つんだ」
アイゼン相変わらず渋いし、震えながらも決める時は決めるシュタルクもかっこいい。
フェルンも天才の片鱗見せましたね。
次回はゼーリエ初登場になるのかな?どんな声なのかちょっと楽しみです。{/netabare}

11話「北側諸国の冬」
{netabare}前回感想で、次回ゼーリエ初登場とか書きましたけど、勘違いしててまだ先みたいですね。
9話みたいなアクションシーンすごいのもいいですけど、今回みたいに止め絵を効果的に使ったりするところも緩急あって良い演出だと思います。
自分の"偉業"を覚えてくれている人が誰もいないから、女神さまに褒めてもらうんだと話すクラフト。
でもフリーレンは昔同じようなやりとりでハイターに褒めてもらったから大丈夫と返すんです。
フリーレンの中でハイターもヒンメルも生き続けている・・
私が葬送のフレーレンという作品が好きなところはこういうところなんですよね。
自分の偉業を語らず、静かに別れていくクラフトの描写も味わいを感じます。
あと、何かとジャンボパフェが回想に出てくるシュタルクが可笑しいw{/netabare}

17話「じゃあ元気で」
{netabare}今回から第2クールに入ってOPがヨルシカに変わりましたね。
シュタルクとフェルンのやりとりが自然で微笑ましくて好き。
12話で雪の中倒れたフリーレンを抱きかかえようとするシュタルクを嫌がって自分がおんぶするフェルンとか。
些細なことで喧嘩する二人。その原因も仲直りの感じも見ててあるあるーって思ったw
ザインのもう付き合っちゃえよ!!に笑った。。でもいいお兄ちゃんキャラだなザインって。
あっさりしたお別れだったけど、また再会もあるような気がします。
ED変わらないといいなって思ってたけど、そのままで良かった。絵もだけど歌も2番に変わっててこちらもなかなか良いです🎵
次回からいよいよ一級魔法試験編がはじまります。原作読んでたときも好きな話だったのでとても楽しみです!!{/netabare}

18話「一級魔法使い選抜試験」
{netabare}この話から一気に登場キャラが増えるんですけど、魅力的なキャラが多いので動いてるところと声優さんがどんな演技をしてくれるのかとても楽しみです♡
すごい魔法使いの証だった「聖杖の証」を知っている人がほとんどいなくなってしまった時代。
「でもフリーレンがすごい魔法使いだったことは僕たちが知っている・・」
ヒンメルからの言葉に「でもすぐ死んじゃうじゃん」と返したフリーレンだけど、同じ言葉をフェルンから言われて「そうだね」と頭を撫でながら返したところにフリーレンの気持ちの変化がわかる、いいシーンでした。
ラヴィーネとカンネがいつも喧嘩してるのに、息がぴったりあった魔法の連携ができている、その意味もフリーレンは学んでいくんでしょうね。{/netabare}

21話「魔法の世界」
{netabare}ゼーリエ登場!!
声は思ってたより低い感じでしたけど、聞いてくうちに慣れるんでしょうね。
今回も原作に沿った展開ではあるけど、バトルシーンや結界を破るシーンなどなど、アニメならではの演出がとても良くて、デンケンの殴り合いじゃぁぁぁ!!の名シーンもとても良かったです。
私も原作でデンケンのこのシーン読んで、彼が好きになりました。。
次回は2次試験前のつかの間の日常回ですけど、各キャラの交流シーンが良いので楽しみです♪{/netabare}

22話「次からは敵同士」
{netabare}個人的には今回みたいな何気ない日常回の良さがこの作品の醍醐味だと思ってます。
それぞれの登場人物の人柄などが垣間見えたり、キャラ同士のやりとりが面白かったり。。
第一次試験のパーティーって一時的なものではあったけど、そこから生まれた関係がいいですね。
カンネやラヴィーネたちと部屋で女子トークしてるときのフリーレンの嬉しそうな表情がベストショットでした。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 51

65.5 2 勇者で騎士なアニメランキング2位
Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (164)
521人が棚に入れました
どんな壁だって、二人でなら乗り越えられる! 商人として日々働いていたバナザは、突然クライロード魔法国という見たことも聞いたこともない異世界に「勇者候補」として召喚される。 だが、Lv1の能力が一般市民並みだったことで勇者失格の烙印を押され、さらには国の手違いで元の世界に戻れなくなってしまう……。 王都から辺境へ追放されたバナザが、なんとか生き延びるべく森で襲い掛かってきたスライムを撃退、Lvを2に上げると彼のステータスは見慣れない「∞」の記号に変わっていて──!? これは、名前と姿を変えて異世界で生きることを選んだ「超越者」と、敵対する人種族に恋した「魔族」との波乱万丈な新婚ストーリー。 あらゆる種族を巻き込んで──目指せ、平和なスローライフ!

声優・キャラクター
フリオ:日野聡
フェンリース:釘宮理恵
バリロッサ:山根綺
ブロッサム:日野まり
ビレリー:広瀬ゆうき
ベラノ:稗田寧々
金髪勇者:村田太志
ツーヤ:高橋美佳子
第一王女:川澄綾子
サベア:井口裕香
ヒヤ:堀江由衣
ゴウル:前野智昭
ウリミナス:田村ゆかり
ダマリナッセ:伊藤静
ユイガード:楠大典
フフン:新井里美

こま さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

1話視聴。主人公は商人だった気がするよたぶん。

2023年10月時点でシリーズ累計発行部数は200万部を突破している。
やっぱり売れてるんだねー。まあアニメ化する作品だもんねw
何時もの日本から異世界転移ではなく異世界から似ている異世界へ転移作品。


システムって言う便利な機能があるのに全く活用しない。
このシステムと会話が可能なのにこの世界、魔法、自分のステータスについても聞けたはずなのに全く聞かない。
馬車で移動中に「この世界について知らないので教えて欲しい」とか言ってたのは何だったんだろう?

幾つか何時ものなろうツッコミどころ。
1つ目。
レベルアップによるステータス表示が数字から♾️に変わってるのに何故か聞かない、ホントに何で?無限は元いた世界には無いと言っているのに。
商人(๑˃̵ᴗ˂̵)

二つ目。
召喚した国が主人公を殺すため魔物を呼び寄せる仕掛け、死んだら回収その他が魔法袋に施されていた。
それをシステムが「仕掛けを解除しますか?」と聞き主人公は頷き簡単に解除してしまうのだが。
ここで主人公、こんな簡単に解除出来るのに何でかけたんだ?とか言う始末。
自分が解除したわけでもないのに簡単とは?解除したのシステムだよ!
…システムがこれについて説明する事も主人公が聞く事も無かった。
商人\(//∇//)\

三つ目。
ちなみに中身は金貨、銀貨10万、家を建てる魔法、武器に服色々。
ただし中途半端、お金はそのまま、何故か服はボロボロ武器は品質が悪いと言う、それなら何も入れなかったら良かったのでは?
もちろんお金はふつうに使える!服も魔法で修復!やったね!
(=´∀`)人(´∀`=)

4つ目。
浄化魔法が森全体を浄化したのに元のステータスが1桁(一般人)だったからと言うよく分からない理由で納得、特に驚く事もシステムに聞く事もなかった。
ちなみにここは人間に害をなす魔素があるので危険とシステムが言っている。
システムは気まぐれ。
商人\(^ω^)/

5つ目。
この浄化でレベル360くらいまで上がっている。
もちろんステータスは♾️なので知らないし分からないものは分からない。
…主人公は聞かず。
商人(●´ω`●)

6つ目。
この後、街に行くために使った転移魔法も勝手に納得。
転移魔法ってこんなに簡単に使えるんだ!じゃあ一般人も使えるよね?
コレまた自分の中で納得。もちろん聞かない、聞くわけがない。
この後の展開も何となく察するだろう。
商人(`・ω・´)

7つ目。
転移魔法は大魔導師にしか使えないんだ!やったね!
ギルドに行くと少女が困っていた!…ので自分が転移魔法で連れてってあげるよ!
もちろん回りにいた連中は疑うが王国お抱えのパーティにだけ知られてしまう!ドヤァ!
実はこの少女魔王軍四天王の1人の妹だった!「妹」ここ重要だよ!
とりあえず適当に魔法を使うぞ!ドヤァ!

…ちなみに魔法はいくらでも調べる機会はあった。
何故か特になにもせずに転移魔法使ってる。
森の浄化が終わったタイミングが1番良かったんだけどね(トオイメ
商人(´・ω・`)


どうなるか想像はついたが2話以降をマンガで確認。
うん!知ってた!
…ただ思ったよりも凄かったよ!流石に引いたね!
それとマンガも中身は同じだよ!

最後にまた主人公について。
召喚後は元の世界に帰りたいけど帰れない、なので世界について調べたいとか言ってたはず。
レベルアップでシステムとの会話が出来るようになってやったー!コレで世界の事が分かる!コレで勝った!!
…主人公「聞かない」⁉️
一応商人だった…見間違いじゃなければだけど。
この世界に来て頭がおかしくなったのだろうか?

1話切り。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

言いたい事は色々出てはくるけれど・・・。

転生系なろう系のテンプレをキレイに踏襲しているw作品としては、まぁまぁ観れた感じ(超個人的感想)。

私は、リトライを(ry・・・なのでw。


さてと、とは言ったモノの、いろいろな人物、いろいろなモノに既視感を多数感じたのは事実という事でw。
正直、なかなかにキビシイところも多かったのも間違いのない事実です。


ちょこっと、他の方のレビューを拝見したところ、いやぁwキビシイレビューが多いですね、わかります、解りますよー。

まぁ、好みだった点としては、テンプレ要素満載、既視感満載だったもののキャラが・・・キャラが何とか生きていた。
声優さんパワーもあるのかもしれませんが、軽いフットワークで何とかキャラに光が宿っていたような気はします。

物語も・・・、ポイントポイントで思いつく作品をあげれば片手は余裕で埋まるという感じで・・・。
「転スラ」とか「盾の~」とか・・・、これはここまでにしましょうかwマイナー系もいれると愚痴に変わっていきそうで怖いw。

典型的な俺TUEEEなのですが、一応主人公のポリシー的なものが争いを好まず、みんな仲良く系だったので、イヤミ具合は少なかったですかね。

一緒に召喚されたダメ勇者の方も、ヘイトを集め続けるのかと思いきや、キレイな落ちぶれっぷり+健気な(計算高い)お供の者まで連れての大下降線。
これはこれで、タイムボカンシリーズの悪役を彷彿とさせる様式美もありましたね。
あの空気の抜けるようなセリフ回し、声優さん発なのか、誰かからの指導があったのかもしれませんが、ダメダメの個性が発揮できていたと思います。
・・・まさか、リアルでフガフガ声優さんてことはないよね・・・w。

さて、全体的に確かにまったり雰囲気は醸成できていたと思いますね。
そして、私の割と好きなパターン「仲間が増えていくパターン」でしたので、最後まで観れたのだと思います。
まぁ、ただ仲間が増えていくだけなら当たり前なのですが、信頼関係やいろいろなモノを越えていくパターンが好きなんですねぇ。
だた、新しいのが出てこればいいってもんでもないんです。

一応、続けられるように終わっているとは思うのですが、実際は難しいかもしれませんね。
何人か、今後の動きが気になるキャラ達もできたのですがね。


音楽は、OPは狙い過ぎだとは思いますが、まぁ、可愛らしかったですね。
既視感という意味では、「うる星やつら」のOP「ラムのラブソング」に寄せていた気がしています。
令和の「ラムのラブソング」感がしました。

・・・まぁ、良かったんじゃないかと思います。

EDはデフォルメキャラが可愛らしかったのですが、少しやかましくて苦手でした。


キャラは・・・

フェンリースは可愛らしいとは思ったのですが、少し狙いすぎ感と声が少しキンキンして苦手でした。
ただ、やはり既視感と苦手感がありました。
好きな人は大好きになるキャラかもしれません。

フリオは、ポリシーは割と好きだったのですが、個人的には、毒にも薬にもならず・・・って感じでした。

バリロッサは、割と好きなキャラでしたね。前述した今後が気になるキャラの一人です。主に魔王ゴウルとウリミナスの関係性についてですかねw。



一般的には、少し厳しい評価になるでしょうねぇ。
それは解ります。
これだけ異世界系なろう系が乱造される中では、飽きや慣れ、マンネリ感が付きまといます。
個人的には、そういう意味では斬新では無いものの、違う雰囲気を出そうと頑張っていたところも感じはしたのですが・・・、やはり、多くのテンプレ要素に埋もれ気味になってしまっているかもしれません。


強くオススメはできないものの、さらっと見れるのも確かなので、ジャンル的にお好きな方で、お暇なときにでもどうぞ、って感じですかね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テンプレチート異世界転生です。それ以上でも以下でもありません。

 最終話(12話)まで観ました。 2024.06.27

 11話から温泉へ行って、12話でフェンリースと子づくりしましたとさ。

 まぁ、何と言うか…。人族と魔族の戦いも、魔族の発する魔素により人と共存出来ないとか色々な設定がどこかに行っていまっています。

 結局、家と家畜と家族が平穏無事なら後のことは興味が無い小市民が世界のミリタリーバランスを保っているという、なろうにありがちな歪な構造の物語です。

 魔族と人族、それ以外のデミヒューマンとの関係もフワっとしているし、ギャグで逃げ切りを図っている感じが良くありません。

 魔族と人族の戦争は、容赦無い殲滅戦じゃないの?戦争中、ゴブリンが森にいたエルフの幼女の頭にフルスイングで棍棒を叩きつけようとしていましたが?

 これ、主人公が助けに入らなかったら、今期一のグロ映像になるところでしたよ?

 フェンリース他、キャラは可愛くてよいのですか、そもそも何で獣人魔族に主人公は惚れるのか?特殊性癖なの?

 なろう如きに、整合性を求めるのは愚の骨頂ですが、何か釈然としない物語でした。

……………………………………………………………………… 
 6話まで観ました。2024.05.14

 いや…展開が早いな…。魔人や魔女が復活して、フェンリースは胸の谷間を上手く斬られて倒れるも時間が戻って、全ての魔法を極めた魔人が従者になる…。

 主人公、ブチギレオラオラムーブをかましますが、こんな調子で暴れられたら怖いですねぇ…。

 チート転生、転位野郎には女をあてがって、素人に手を出さないようにしないといけません。

 無目的なチート野郎の脅威を垣間見た6話でした。

………………………………………………………………………

 4話まで観ました。2024.05.01

 釘宮理恵さん演じるヒロイン、フェンリースの可愛さのみで話を作っている感じです。騎士団四人娘も同居してウハウハハーレムです。

 主人公にヘイトを集めない様に、美少女達と同居しながらもそれ以上発展しない、いつもの展開…。安心ですが、主人公は人間なのかな?

 魔王とも仲良くなって、嫌なことがあったら拠点ごと転位魔法!チート能力でどんな敵が来ても無問題!あらすじも何もあったもんじゃありませんね。

 近所に核弾頭が放置されている様なもんで、異世界人も大変ですね。

……………………………………………………………………… 

 初回観てのレビューです。2024.04.09

 召喚されたけど追放、レベルが上がったらステータスが∞になって…。良くあるやつです。

 キャラクターと作画はまぁまぁな感じです。ステータスオープンで状況も分かり易い!冒険者ギルドもあって、簡単に登録出来る!既視感はありますが…。

 ただ、ここからの展開が何かおかしいです。主人公、ギルドで少女の護衛任務を受けますが、少女は主人公が馬車で20日間かかったテラロザの森に行きたいそうです。

 いやいや…、遠すぎだろ…。歩いて行ったら何日かかるの?女騎士パーティーも絡んできますが、不自然な感じです。

 ちょっと、話の作りが雑じゃね?主人公の俺tueeeeeee!をやらせるために無理しすぎな気がします。

 これから間違い無く俺何かやっちまいましたかハーレムになるので、視聴しようかどうしようか迷ってしまいますね。
 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

75.7 3 勇者で騎士なアニメランキング3位
はぐれ勇者の鬼畜美学(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (1373)
9523人が棚に入れました
魔王討伐のために異世界に飛ばされた青年が無事任務を果たし、元の世界へと帰還する物語。現実世界から異世界に飛ばされ、そこでの話が舞台になるのではなく、異世界で役割を終えた後日談を描いているのが特徴である。

声優・キャラクター
岡本信彦、日笠陽子、植田佳奈、花澤香菜、井上麻里奈、佐藤利奈、櫻井孝宏、竹達彩奈、日野聡、阿部敦、石川英郎、寺島拓篤、小清水亜美、たかはし智秋

ファルコーニ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

エロさにはたまげた

このアニメは見よう見ようと思いながら後回しにしてる感じで、ようやく見ました!(^^)!

まぁ、この手の作品はストーリーよりも女の子をメインに見ちゃうのですが、とにかくエロかった(笑)主人公の勇者のエロさぶりはスゴかったし、それを恥ずかしがらずにスッとやっちゃうところがね・・・。

それと、作画の評価を高めにしているのは、別に絵がキレイだったからではありません。普通か、ちょっと良いくらいだったと思います。

ただ!!!!胸の作画が実にキレイだった(笑)乳首の色合いとか、大きすぎず小さすぎない胸のサイズ感。私はアニメ特有のデカすぎるオッパイは苦手なんですけど、この作品の胸は歴代トップクラスの美しさでした。

少し贅沢を言うなら、女の子1人1人の個性が弱いかな。悪いとは思わないけど、これといった珍しいポイントが無かった。でも体はOK!(笑)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

女の涙から逃げないのが俺の美学でね(`・ω・´)キリッ

鬼畜な美学ってどんなだろ(。-`ω-)ンー?

◆この作品の内容は・・・
現実世界では30年前から始まった超常現象によって、数千人の少年少女が異世界へ飛ばされ現実世界から姿を消していました。
異世界に飛ばされた人達の中には現実世界に戻ってこれた人達もいるのですが、そんな人達を一堂に保護する場所が国際教育機関『BABEL』です。
そして異世界から戻って来られた人達は異世界で習得した戦闘技能をそのまま使える模様です。
主人公の凰沢暁月もその一人。
彼は異世界で魔王を倒した勇者だったのですが、その魔王は死に際に『貴様に娘を託したい』と暁月に自分の娘を託しました。
そして暁月は魔王の娘である凰沢美兎を連れて現実世界に帰還する所からこの物語は始まります。
2人はさっそく『BABEL』に入学し学園生活を送るのですが・・・。
暁月は魔王から託された美兎の面倒をみて、そして美兎の方は自分の父親を殺した暁月をどんな人間か見定める。
鬼畜なエロとバトルが楽しめる学園セクハラファンタジーアニメです。

◆強くてニューゲームがこの作品の特徴・・・
この手のエロアニメは主人公がヘタレというのが多いですよね。
しかしこのアニメでは、すでに異世界で魔王を倒し現実世界に戻ってきた後の話なので主人公は既に圧倒的な強さと自信を持っています。
いきなり勇者のその後の話として始まるこの設定は中々斬新に感じました。

◆声優陣は・・・
凰沢暁月 : 岡本信彦(とある魔術の禁書目録の一方通行)
凰沢美兎 : 日笠陽子(けいおん!の秋山澪)
五泉千影 : 植田佳奈(Fate/stay nightの遠坂凛)
桐元葛葉 : 花澤香菜(ISのシャルロット・デュノア)
七瀬遥   : 井上麻里奈(みなみけの南夏奈)
氷神京也 : 櫻井孝宏(あの花の松雪集)
他。

◆総評・・・
タイトルの『鬼畜美学』という言葉を見た時には、ただのエロアニメかなと思っておりました。
実際序盤を視聴してみても、主人公は女の子の下着をスリ取ったり、女の子の胸を強調したお色気押しのお下劣な内容。
公式サイトに提供されている『ブラ選びゲーム』とかも┐( ̄ヘ ̄)┌ ヤレヤレ・・・でしたし。
しかしエロいけど面白いという評判だったので視聴を続けて見るとなるほど・・・確かに意外に面白い^^
女の子の涙を止める為には鬼畜行為だろうといかなる手段を用いる主人公、まさに女の敵なのですが、その奥にあるものはとっても温かい想いなのです。
これがヘタレな主人公だったら呆れてしまうような内容で終わってしまうのですが、主人公の絶対的な力と鬼畜に対する堂々とした態度が逆に気持ちいい^^;
(まぁ、いかなる手段を用いてもとはいえ2話のあれはやりすぎですけど)
このアニメ、『これを見ないと本当の“紳士=鬼畜”は語れない!!これぞ正しい紳士アニメの最終兵器!!』と謳っていますが、なんとなく納得です^^;
最終回は『今迄の話はまだ序章、これからもっと盛り上がるぞー!』っていうような感じで終わってしまいましたが、いろいろと続編への伏線を張ったような終わり方でしたし、2期が制作される事に期待したいですね♪

投稿 : 2024/12/21
♥ : 31

のか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あんまり視聴者をなめんなよ!

これも噂では2期が無さそうですね……
じゃあ、中途半端に作るなって感じのアニメです(怒)

内容に関しては……
私の中での主人公最強はSAOのキリト君と互角ぐらいの強さを持った主人公のハーレム系バトルファンタジーですね

いかせん、胸だの下着だのが多く、明らかに男性目線を意識した製作(苦笑)

まあ、見るに耐えられないほどではないですが、若干イヤホン推奨になるのかな^^;

バトルファンタジーとしては王道!普通に面白かった!!

伏線が全然全く完璧に回収されていないので、モヤモヤ感は激一杯!!

それでも良ければ一気に見れるアニメですのでご覧になってくださいv(*'-^*)bぶいっ♪


製作側も少しは考えてよ……中途半端で終わるなら初めから製作しないでよ。続きが気になって仕方がないじゃん
ε=(。・д・。)フー

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

85.9 4 勇者で騎士なアニメランキング4位
ソードアート・オンライン アリシゼーション(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1019)
5264人が棚に入れました
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。

そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。

ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣、島﨑信長、前田佳織里、近藤玲奈、石原夏織、小林沙苗、森川智之、岩瀬周平、木島隆一、潘めぐみ、村田太志

t-tea さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

本当にひどい

リアルタイム放映中は1話を見た時点でショタ2人が意味もわからずイチャイチャしだした時点で気持ち悪すぎて見るのをやめました。
ただ高評価にしてる方もいらっしゃいましたので見てみましたが本当にひどい。
あにこれの評価基準に関して全部触れるとするならば、

物語の評価
主人公がいる世界のストーリーと現実世界のストーリーに関してもっと触れるタイミングを考えて欲しい。いきなりねじ込んで「現実はこんな状況です。では主人公は?」みたいに切り替えるにしてはそれぞれのストーリーが長すぎて集中してみてられません。
作画の評価
これに関しては本当にひどい。主人公が少し引きのシーンになると「これ本当にプロが書いてんの?」ってぐらいクオリティが下がってます。というか下手な素人が同人描いているようなクオリティで見るに耐えない。アップシーンとの格差が酷すぎる。
声優の評価
後半に出てくる女の子の声優が微妙でした。そのせいでなかなかキャラに思い入れがもてない。
音楽の評価
これはいつものSAOといった感じで特に不満はありません。BGMもいつものといった感じでしたし、挿入歌として入っていた「ReoNa - 虹の彼方に」は素敵な曲で気に入っています。
キャラの評価
今作はキャラに緊張感がなさすぎます。戦闘中に棒立ち、傍観、戦闘を無視して会話。SAOは過去作そういった甘えを許さない緊張感があったと思いますが、今作はそれがまるでありません。

全体的に男の子二人がイチャイチャするような、腐女子これでどう?みたいなシーンが多すぎて気持ち悪かったです。
ストーリーが面白ければきっとそこも素敵なシーンにできたのだろうけど本当にくだらない。
キャラの評価にも書きましたがSAO初期の良さがまるでないです。
監督が変わったせいなのかもしれませんね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

アリス イン ワンダーランド

A-1 Pictures制作。
人気の高いアリシゼーション編開幕。

ラースが開発する新型フルダイブシステムは、
VRワールド内部の記憶を現実に持ち出せない。
極めてリアルな仮想世界アンダーワールド。
相変わらずの音響効果で臨場感が凄い。

これは神への挑戦。
量子脳力学は人の心の光の揺らぎを捉え、
真のAI、人工知性を創ることへ向かうのでしょう。
導入部という点では過去シリーズ最高です。

6話視聴追記。
{netabare}壮大な文明シュミレーション、
システムから逸脱する人工知能。{/netabare}
もう少し仕掛けが早ければと願いますが、
丁寧な展開と好意的に考えましょう。

13話視聴追記。
{netabare}図書室の賢者カーディナルが語る、
仮想世界の秩序「禁忌目録」の成り立ち。{/netabare}
カーディナルの存在は世界観に、
大きな影響を与え物語に深みを生む。

前半最終話視聴追記。
技術的特異点を巡る問題でしょうか。
{netabare}心の痛みこそが人であることを教えてくれる。{/netabare}
後半怒涛の展開に興味は尽きず、
欠点はあるも映像も物語も堪能出来ました。

新世代のグローバルヒストリーへ。
これは次章に期待しましょう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 84

セイバーlove さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

なぜ SAOアリシゼーション(3期)は失敗したのか?(原作履修済み)

皆さん、薄々気づいてらとは思いますが、 SAOは人気アニメシリーズですが今回のSAOは全く話題にならない。それはなぜかなのか?自分は原作を既に読んでいるのですが、正直アニメは全くもって微塵も面白くない。作画も安定してるし、音楽も素晴らしいのに全くワクワクしない。アリシが話が長いのはわかっており、今でもかなり端折りながら話が進んでいるのはわかりますが、テンポも展開の演出も中途半端すぎる気がします。 ペースでが遅く原作に忠実にゆっくり進むのでもなくアニメらしく超スピードでテンポ良く進むわけでもない。まぁ話が長すぎるのが悪いがw SAO自体アインクラッドがアニメで一番面白い話ではあるが、原作は個人手にアリシゼーション好きなだけに非常に残念です。もう正直アニメはいいやと思ってます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

68.7 5 勇者で騎士なアニメランキング5位
治癒魔法の間違った使い方(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (191)
589人が棚に入れました
平凡な高校生・兎里 健(ウサト)は、帰宅の途中、生徒会長の犬上鈴音(スズネ)、クラスメイトの龍泉一樹(カズキ)とともに突如現れた魔法陣に飲み込まれてしまう――。 気づくと、そこは異世界。 3人は王国に攻め込んでくる魔王軍に対抗できる『勇者』として召喚された……はずが、勇者の適性を持っていたのはスズネとカズキのみ。 ウサトは巻き込まれただけだった! しかし、ウサトに“治癒魔法”の適性があることが判ると事態は一変。 救命団団長を名乗るローズが現れ、ウサトを力ずくで連れ去ってしまう。 そこでウサトを待っていたのは、想像を超える地獄の訓練の日々だった――!

声優・キャラクター
ウサト:坂田将吾
スズネ:七瀬彩夏
カズキ:高梨謙吾
アマコ:会沢紗弥
ローズ:田中敦子
ブルリン:渡辺明乃
オルガ:中村源太
ウルル:青山吉能
トング:伊藤健太郎
ミル:堀井茶渡
アレク:奈良徹
ゴムル:堀総士郎
グルド:藤井隼
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

設定も話も面白かったですが、キャラに入り込めなかったです。

 面白い話だったと思います。肉体修行そのものが強さにつながって行くしギャグにもなっているのが面白いですね。治療魔術が最強なわけでなく、辛い修行とセットで身体性が養われる=強くなる感じです。全体的に修行ギャグとキャラ萌えの話でした。

 最後の対黒騎士は治療魔法をそっちの方向で見せるのは、変なチートにつながるのでちょっと疑問でした。が、本作のエピソードとしては、北風と太陽というか、傷つけるものは傷つくし、治す人は相手を懐柔することができる…という寓話になっているのかもしれません。勇者との対比が活きていました。

 キャラとしてはスズネが非常に可愛いかったですね。キャラデザとしては最高に好みでした。ローズは意図的に「ガラスの仮面」の月影先生に似ているのでしょうか。怖くて厳しい過去がある教師を意識したのかもしれません。

 ただ、最大の欠点なんですけど、主人公が「記号」なんですよね。無自覚でやられキャラ。そのくせ最強という駒ですね。無垢すぎて内面が感じられません。先ほど「ガラスの仮面」と言いましたが、北島マヤも同じでした。サブキャラたちは非常に魅力的だし話は面白いんですけど、「主人公」という名の記号になってしまい、魅力を感じません。

 そして、それはスズネ会長にも言えます。ヒロインとして内面の深みが弱いのでせっかくいい設定・造形なのに、単なるおバカキャラに見えてしまい今一つ惚れられない感じがします。

 ローズだけに物語がありました。過去回想の手法は良くなかったですが、現状では内面が見えるのはローズだけかなあ。

 総評すると発想も設定も話も面白いと思いますが、主人公とヒロインが見えてこないので没入感がなかったかなあ。再視聴したくなる感じがありません。作画は良かったですね。量産型の異世界ものとしてはトップクラスに良かったと思います。

 ということで、話は4ですが、キャラは3.5かなあ。設定は良いんですけどね。キャラ萌えの構造の話なのにキャラに萌えられないというのは痛かったと思います。
 作画は4.5。声優はスズネ役が可愛かったし調整として3.5。音楽は3にします。






1話 コメディよりで変化球な感じ。シンエイ動画最近いいですね。

{netabare} シンエイ動画、最近いいですね。「僕ヤバ」「高木さん」の作画のクオリティにかなり感心しましたが、本作も異世界ものの作画としてはかなりいいと思います。

 かなりコミカルな感じで、異世界テンプレからは少しキャラの反応や異世界側の対応も変化球になっているので、ちょっと期待がもてます。

 生徒会長のキャラに悩み事もあるみたいですけど、転生でワクワクしてましたので、どうなんでしょう?ヒューマンドラマがあるのかないのか。がっつり考察するような話ではないでしょうけど、毎週の配信が楽しみになるレベルの作品になればいいと思います。

 掴みは悪くないと思います。なによりアニメが綺麗なのが好感がもてます。{/netabare}


2話 話もキャラも設定も演出もとても良い。会長が可愛い。

{netabare} 今期は異世界モノをチェックしていこうと思い、いろいろ見てますがなかなか面白い話だと思います。

 設定それ自体が秀逸なのはもちろんですが、それを支えるテンポも演出もいい思います。訓練シーンとローズと会長のキャラ造形が秀逸なのが今のところの面白さでしょう。

 超回復のメカニズムとか、身体を鍛えるとテストステロンで性格がポジティブになるらしいのでその辺が主人公の成長と非常に自然にマッチしています。また、同僚と肉体を通じて仲が良くなってゆく描写もいいですね。モブサイコをちょっと思い出しました。我々オタクも少し見習いたいものです。

 途中「訓練についてこられるというお墨付き」は言葉の使い方が間違っていると思います。お墨付きは偉い人が権威を与える時に使う言葉です。

OPの曲名が「CURE」なのは笑いました。この辺がセンスなんでしょう。EDは会長のイメージビデオですね。とてもかわいい絵でした。

 視聴継続ですね。{/netabare}


3話 展開が面白いです。シリアスもギャグも考えられる進行ですね。

{netabare} 不思議なもので、荒唐無稽ご都合主義でも面白い作品と言うのはあるものです。本作はその良い一例かと。今のところですけど。

 誰も今の段階で主人公が死ぬとは思いませんので、その点では安心して見ていますが、展開が面白いんでしょうね。会長が助けにくることも期待しましたけど出番は一瞬でしたね。もうちょっと会長成分が欲しい。

 今期は本作と「俺だけレベルアップ」「最弱テイマー」が苦労しながら話が進む感じなのが、なかなかいいと思います。なろう系ですからどこかで強くなるんだとは思いますが、今のところ話がちゃんと面白いです。

 魔族側が巨乳のお姉さんでしたけど、ローズがいるし主人公の初陣ですから負けキャラですよね。ひと昔前ならローズが死んで後を継ぐ的な展開もありそうですけど、本作はそこまでシリアスは入れないと思いますがどうでしょう?会長たちも活躍が少ないので、悩みとか出てくるのでしょうか?

 シリアスよりでもいいし、ギャグになってもいいです。1クールなら面白く見られそうな気がします。{/netabare}


4話 シリアスな要素もありつつギャグで行く感じかな?委員長可愛すぎ。

{netabare}  シリアスギャグという感じでしょうか。魔族側を見るとコメディ臭がプンプンします。真面目なコンセプトではありますが全体的な雰囲気はそれほど重くしなさそうですね。

 委員長やもう1人の描写も含め、努力が必要な点で転生設定がなかなか有意義になっている気がする一方で、もう現地出身者の努力でも同じ話が作れそうなので、転生であることが無意味になっている感じもします。ただ、そこがコメディタッチであるために気にならなくなっているのでしょう。

 で、委員長が無駄に可愛いですね。可愛すぎです。一見極めて平均的な委員長キャラの割に、なぜか印象に残るいいキャラです。

 視聴継続決定ですね。{/netabare}


5話 サブキャラの描写が丁寧なのがいいかも。

{netabare} もう1歩転生した意味、転生後の悩みなどに入り込めればなあ、と思う反面、委員長のキャラ付けにちゃんとできている点がいいですね。面白い作品ですね。勇者も主人公もオレTUEEEだけじゃないし。サブの描写もおろそかにしていないし。ストーリーというよりキャラで見てるかなあ。 {/netabare}


8話 ちょっとローズの説明頼りになっちゃいましたね。ここまでは十分面白いですが、この数話は若干冗長感がありました。

{netabare} ちゃんと話になっているし、各キャラクターのキャラ付けがあってエピソードもありますので、作品としてちゃんと成立している感じがします。ただ、話の展開をローズに任せてしまっている感じなのが、どうか?ですね。

 ウサトの無自覚とか勇者2人を描くのに、狂言回しが必要でしょうし、ポジション的に全部が見渡せる視点にいるローズが適任なのは理解しますが、どうもセリフで説明する感じがします。

 中間の総括にもなりますが、「なろう」作品としては、かなりのストーリー力だとは思いますが、アニメ化にするときもうちょっと構成とか展開を工夫出来ないものでしょうか。特にこの数話、セリフでの説明が顕著な気がして、6~8話の3話で1話分くらい冗長だった気がします。

 この作品出落ち感は少ないのですが、キャラも増えてきてこの後の展開次第では話が続かないのかな?という危惧もあります。作画も丁寧だしいいと思いますが、1クール分なら十分面白く見られそうですが、それ以降が心配になる作品ですね。 {/netabare}


9話 回想シーンは日本のコンテンツの悪しき点だと思います。

{netabare}  8話のレビューで、1クールなら面白く見られると書きましたが、回想の入れ方ですね。12話でほぼ2話回想は長過ぎでしょう。「なろう」全般に言えることですが、設定を後付けで説明する場合どうしても回想を使いたくなるみたいですが、これは感情移入の視点がズレるからやめた方がいいと思います。週刊連載も同じですけどね。回想か学園パートが始まると醒めてしまいます。

 本作の場合、ローズの目の事とキャラ付けから言って決して後付け設定ということではないと思いますし、生還した魔族もキャラが立ってますので何かあるのでしょうけど。それにしては長いです。アニメ化の問題というよりこれは原作からじゃないかと思います。

 回想シーンは必要最小限にしてほしいなあ。感動ポルノにもなり勝ちだし。日本のアニメ・マンガ・ラノベのすべてに共通する悪い点だなあ、と思います。{/netabare}


10話 話は思ったより…ですけど、会長の作画が無駄にいい。

{netabare} 治癒魔法で反転ですからね。話は読めますけどそっちの方向?悪魔には白魔法がきく的なやつでしょうか。
 もっと治癒…治療行為とはなにかをクローズアップしないのかなあ…という気がしなくはないです。そっちにいっちゃうと治癒魔法が無敵魔法になる俺TUEEEになってしまいます。

 戦場における治癒行為って着目点としては悪くないですからね。今回のフォーメーションも設定としてよく考えられています。

 当初思っていたほどストーリー展開が飛び切り面白いわけでもないし、テーマも深いわけではなさそうですが、しかし、なろう系としてはここまでは悪くないと思います。

 問題は会長ですよ。会長可愛すぎですけど、ちょっとあざといですよね。ウサトくんラブにもうちょっとストーリーがあると良かったんですけど。

 しかし、作画がいいなあ…無駄にと言っては失礼ですけど、異世界転生ものでこのレベルって、無職とかオバロとかのビッグネーム以外だと「聖女の力」くらいでしたけど、本作の作画、特に会長は最高です。顔のバランスがいいので非常にいいです。
 これは原画がいいという奴なんですかね。CGが優れているのでしょうか。よくわからいけど、スタジオアドとシンエイ動画…どちらの技術か知りませんが、これは本当に感心しました。

 まあ、あと数話ですもんね。作画と設定は評価したいですね。 {/netabare}









 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

仲間の命と国の存亡を懸けた運命の戦いが始まる――

この作品の原作は未読です。
作品の事前情報と言えば、キャラデザが好みだったことくらい…
物語を重ねるにつれ面白さに拍車がかかる作品だったと思います。


この“回復要員”、全てが常識破り!!

平凡な高校生・兎里 健(ウサト)は、
帰宅の途中、生徒会長の犬上鈴音(スズネ)、
クラスメイトの龍泉一樹(カズキ)とともに

突如現れた魔法陣に飲み込まれてしまう――。

気づくと、そこは異世界。
3人は王国に攻め込んでくる魔王軍に対抗できる
『勇者』として召喚された
……はずが、勇者の適性を持っていたのは
スズネとカズキのみ。

ウサトは巻き込まれただけだった!

しかし、ウサトに“治癒魔法”の適性が
あることが判ると事態は一変。
救命団団長を名乗るローズが現れ、
ウサトを力ずくで連れ去ってしまう。

そこでウサトを待っていたのは、

想像を超える地獄の訓練の日々だった――!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

久々にここまでのパワハラアニメを見た…
序盤はずっとそう思っていました。
何故なら訓練の範疇を大幅に超過したイジメにしか私には映らなかったから…

これまで多くの作品を視聴してきました。
だからBL系じゃなければ、大抵の作品には耐性が出来ていると思います。
それでも、この作品の序盤の展開は辛かった…

だけど、これはあくまで序盤だけです。
中盤以降、ウサトが治癒魔法使いとして頭角を現してからというもの、俄然物語が面白くなりました。
そして、加速的に面白くなるのが終盤の展開…
特に獣人アマコや碧ちゃんの演じるキャラが登場してからは、作品がより一層華で彩られた気がするくらい最高の展開だったのではないでしょうか。

そしてイジメともとれる厳しい訓練をウサトに課したのには、それだけの必然性があったからにほかなりません。
そんな救命団のローズ団長はそうせざるを得ない過去を背負っていたから…

同じ轍は二度と踏まない…
ローズ団長の背負った過去…涙無しには見れない展開でした。
そして、新たな旅立ちが始まるところで物語は終幕を迎えます。

いや、こんなところで終わっちゃダメでしょう…
新たな展開がようやく始まるってところなのに~

そう言えば、獣人や碧ちゃん演じるキャラの登場する前も華が無かった訳ではありません。
なにより一緒に召喚された犬上先輩は才色兼備で学校でも憧れの的だったくらいですから。
確かに容姿も声質も素晴らしいんですが、何故か華があまり感じられないんですよね^^;

まぁ、わざとその様に振る舞っているのかもしれませんけどね。
だって、今の関係が本当に大切で壊したくないから…
それは先輩の色恋よりも大事な事なんだと私は思っています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、waterweedさんによる「Cure」
エンディングテーマは、ChouChoさんによる「Green jade」

1クール全13話の物語でした。
うぅ、続きがメッチャ気になります。
今回のアニメ化で原作のストックをどの程度使ったんでしょうね。
しかも原作では新たな物語を迎える「治癒魔法の間違った使い方 Returns」が発刊されているそうです。
え、まさか1クールで原作のストックを使い果たした訳ではありませんよね。
この作品も続編精査うの発表を楽しみにしています。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

脳筋ヒーラーの正しい使い方

序盤は自分にヒールかけながら地獄のようなトレーニングで鍛え上げて脳筋な話だなーって思ったけど、回復をどう戦闘に生かすのかな?って思ったら、「ああ、そういうことね」って思って、戦闘も脳筋な感じだしストーリーも単純で最後まで脳筋な印象のまま終わった
難しいことなく気軽に見れて、面白かったです!

メイン3人、元々は現代の普通の学生のはずなのに、元々ファンタジー世界の住人なの?ってくらい異世界になじみすぎています
そんな感じで細かいことは気にするなっていうノリがなろう系だなーって思った

だんだん面白くなってくる感じだったので2期あるなら期待してもいいかも

良い人ばっかりで不快なポイントがなくストレスを感じない話なので、異世界なろうアレルギーじゃないならそこそこ楽しめるんじゃないでしょうか?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

88.4 6 勇者で騎士なアニメランキング6位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1179)
5556人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

タイトルに偽りなし!

原作未読。最終話まで視聴。

主人公がハメられ、酷い目に逢わされる第1話から始まる、他の異世界転生モノとは一線を画す作品。
主人公の尚文たち同様、視聴者も、何度もどん底に突き落とされる。
こういう所が、好き嫌いの分かれ目かも知れない作品。

私も何度も、どん底に突き落とされ、不快な思いをしました。
尚文たちが少しでも上向くと、必ず、突き落とされる。

{netabare}終盤に、女王の帰還をもって初めて、正当な評価を得られる。

しかし、『クズ』と『ビッチ』は逆恨みを増長させるばかり・・・。
剣、槍、弓の勇者もどきは、尚文たちに謝罪の一言もなく、相変わらず、一人前に勇者気取り・・・。
むしろ、ここまでくると笑えてくる。{/netabare}

人間たちの内側に秘めた汚さ・愚かさの表現が秀逸。
逆に、尚文とラフタリア、フィーロ、メルティの絆の美しさが光る作品。

ラフタリアとフィーロの感情表現の豊かな表情が、とても好印象の作品です。

続編を期待して待ちたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 63

アニメ記録用垢 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

再視聴で最後まで

私が感じた限りの駄目な部分を箇条書きで挙げさせて頂きます。


Ⅰ.異世界に転移した経緯の部分が雑過ぎること
世界を救う為に転移させられた → わかります○
転移させられたのが日本人だけ → わかりません×
特別な能力(特殊能力や身体能力)がない一般人 → わかりません×

普通に考えて世界の危機を救う為に転移させるなら、身体能力や特殊な技能を持っている方を呼び出しますよね?
呼び出しできる相手を選べないだけだろうと皆さんは思うかも知れませんが
その場合だと仮定した場合でも何故、日本人だけ?
しかも若い日本人男性だけ??となる訳です。
完全にランダムで不確定な召喚魔法だとしたなら、日本人で男性で年齢が若い者だけというのは些かご都合主義が過ぎるのでは?
と凄く感じました。

Ⅱ.登場人物が転移後の世界に慣れるまで秒なのが、ご都合主義過ぎて違和感
現実で自分自身が異世界に転移させられた時のことを想像してみて下さい。
まず夢と考えますよね?
そして現実だと理解するまでにある程度の時間を要すると思います。
更に異世界でモンスターがいる世界だと認識した際、物事を進める上で警戒をし
慎重に物事を進める筈です。
それこそ我らが偉大なる御方アインズ様のように。

それが転移しました。
あー異世界なのかぁ~ → 勇者なのね! → 世界救ったら報奨金くれよな
となるのは異世界転移の経験者か余程の愚者かの二択ですねぇ~

Ⅲ.マインに盾の勇者(岩谷尚文)が騙され身包みを剥がされる件の場面で
全員一致で盾の勇者を犯人だと決め付けるのはどうなのでしょうか?
マインの装備が豪華な物に変わっていたり、盾の勇者の所持金や所持品が無くなっていることなど
少し考えればマインを疑う者が出てもおかしくないのではないでしょうか?
それが全員揃って疑うことをしない愚者だけとは……このデミウルゴス頭が痛くなりますねぇ~


と駄目な部分を箇条書きで3項目挙げさせて頂きましたが
他にも個人的趣向の部分で申し上げるなら
盾の勇者の仲間になるであろう面子に男がいないことなどが頂けません。
理由があればいいのですが、理由のないハーレムは私個人として毛嫌いする要素ですので……

リゼロ、オーバーロード、幼女戦記、転スラ etc...
など数多くのなろう系作品を観て来ましたが
転移の理由付けなど、各所に渡り設定の甘さやご都合主義が目立ち
とてもではありませんが、今後観る価値がないと言わざるを得ません。
私自身、アインズ様に仕える身ですので
多忙であり、時間がないので視聴する作品は厳選したい。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17
ネタバレ

フィーロたんlove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人向け名作童話 人間臭い主人公の魅力が光る

総評

バトルシーンを除けば大人向けの童話です。
本編「盾の勇者の成り上がり」、外伝「槍の勇者のやり直し」
を通して読むと、「モモ」、「星の王子様」、「百万回生きた猫」
などに通ずるものがあると感じました。

ただ、大人向けです
この作品は忍耐強さ、誠実さ、気高さ、美しさ、愚かさ、醜さなど
人間の有する善悪両面を真っ向から描いています。

ですのでストレス耐性が少なく、理解力が浅く物事を表層的にしか
捉えられない中学生以下(あくまで一般的基準です)の方にはお勧
めしません。

22話感想
{netabare}
ウェポンコピー、転移スキル、武器の強化方法
あと信じてみる事の必要性
ここに来て重要な情報がようやく一部開示されました
ラルク(でしたっけ?)登場でしたね
たぶん小説版から登場したのでよく知らないキャラです
人気が高いキャラのようなので期待しておきます
{/netabare}

21話感想

綺麗に収まったと思います 
これぞアニメ版というとこでしょうか
特に言うべきことはありません

あと先週の声優さんの特番見ました
ねんどろいど可愛いです
フィーロの出来が良ければ買おうかな

番組を見ていて声優さん、スタッフの方、監督さん、
スポンサーさんなど、この作品がたくさんの大人の
心を動かし、このアニメが出来たことが感じられ
ました




20話感想
雑魚ボス戦での無理やりな盛り上げ方が気になりますね
{netabare}
今回のバトルはアニメ版の最大の盛り上げ場所のつもりだった
のでしょう。

これでもかと味方の攻撃が繰り広げられてましたが
なろう版でもコミック版でもなかっただろう攻撃
アクションが多かったように思います

無理やり全員参加型のバトルにして盛り上げようとしたのも
まるでプリキュアをみているような恥ずかしさが感じられて
ちよっとなーという思いでした

一応最後は原作通りナオフミの捨て身のスキルで締めたので
何とかまとまった感はありました
意図はわかるのでまあやむなしというところでしょうか


主人公の魅力について

①精神的なタフさ

 アニメを見てると3バカ勇者のマヌケぶりが目立ちますが
実際自分に置き換えた時どうでしょうか?果たして彼らより
うまく立ちまわれるでしょうか?ネットでググることもでき
ず、知り合いもいない、誰が嘘をついてるかわからない中で
正しい判断ができるでしょうか?

 ナオフミと自分を置き換えた場合も同じです。状況を判断
する情報が不足する中で、不条理に迫害されても下向かず
頑張れますか?自分の決めた方針を貫けますか?

 彼は周囲の冷たい視線の中、いろいろ思うことはあるにせよ
愚直にやるべきことをやり続けて周囲の評価を覆していきます。
近年稀に見るなんとも男臭い、人間臭いヒーローだと思います。

②懐の深さ

アニメ版では見れないでしょうけど、なろう原作ではだいぶ先に
精神的にポンコツな他の3バカ勇者を見事にまっとうな勇者とし
て再生していきます。

この作品が真っ向から描こうとしているテーマの一つは人間の
愚かさ、醜さでしょう。愚かさも醜さも人間臭さの一つです。

そして愚かで醜い人間も努力や他者の助けで立ち直れることも
この作品は示唆しています。

{/netabare}

 

*********
19話感想
尺を合わせるためか残念な展開に
{netabare}
たぶん2クールでカルミラ島までやって終わるつもりなのでしょうか
尺合わせのため後半が間延びしてる感じが否めませんね
マンガでもなろう版でもこんなに長くなかったと思います
どうせなら亀までやって2クール終了にすればいいと思うんですけど。
三勇教との戦いで3回使うとは思いもよらなかったです。
他の勇者とのぐだぐたも相まってちよっと残念な展開になっています。
教皇なんて雑魚ボスなのに3回もつかうとは。
脚本も割と裁量あるみたいなので、すっとばせるところはすっとばして
もいいと思うんですが。
いままでが良かったので、最近の制作サイドの不作為には少し失望し
評価は下げます(とは言ってもすでに最終話まで作っているでしょうが)。

アニメ版の現在の残念な展開はともかく原作は素晴らしいと思っています
原作の素晴らしさの一つに伏線の巻き方と回収の仕方が秀逸ということが
あります。

たいていの小説には読んでいくと穴ぼこというか伏線があります
情報が欠けている、訳がわからない、意味があるとは思えない情報
などの違和感です。違和感が読者の想像力を刺激するわけです。

本作品で言えば、

「情報が欠けている」は例えば波とはそもそも何か?結論を言えば最後
の最後で明らかにされます。読者は違和感を持ちながら展開される物語
から想像を重ねますが、別の「訳が分からない」ことが出てきたりして
簡単に先読みできません。

「訳が分からないこと」は例えば、マイン(第1王女)は何故そこまで盾の
勇者を貶めようとするのか?他の四聖勇者が仲良くなることを邪魔する
のか?これも結論から言えば最後の方まで明らかにされません。

「意味があるとは思えない情報」は例えば3話でナオフミがラフタリアを
始めて食堂に連れて行った時のお子様ランチの旗です。これは度々ラフタ
リアの初心忘れるべからずの決意表明で引用されるアイテムになります。
旗についてはなろう版では記述が無かったのですが、アニメ版15話ではエクレアの父が自分の領地で亜人が自由に暮らすことを保証する象徴で、白骨化したリファナちゃんが最後まで握っていたという設定になっています。恐らくこれは作者か編集者が後で思いついた伏線の回収でしょう。お話の膨らまし方として上手いと思います。

 作者は穴ぼこ(違和感)はできるだけ大き目に空けて後から埋める、伏線
は多めにばらまいて自由に回収するスタイルをとっていると感じます。なので本編でも回収が進んだとは言えず、外伝の「槍の槍なおし」で回収しまくっています。

 先読みが出来て読む気が無くなるようなことはなく、読み続けるほどに、あーなるほどそういうことかと腑に落ちていきます。厳密に言えば論理破綻しているところもありますが、別に法律文書でもなく娯楽小説なのでおもしろければ問題ありません。なお「槍のやりなおし」ではリファナちゃんが活躍するリープ周もあります。

{/netabare}

************************
18話感想
{netabare}
ようやく黒幕登場。高等集団儀式「裁き」すごすぎるだろう
クレーターできちまったじゃないか。
今回はモトヤスの勇者としての一途さ熱さが垣間見れた回じゃ
ないでしょうか。今は騙されておまぬけお馬鹿キャラですが
実は勇者としての資質をちゃんと持ち合わせているんですね。
{/netabare}
かなりWEB(なろう)版と異なるので、コミックス13巻まで
読んでしまいました。読んでわかりましたが、アニメ版は
コミックス版とも若干異なるのですね。脚本演出の方がセリフ
や話をうまくまとめていることがわかりました。
本作品においてバトルはストーリーをうまく転がしていくため
の手段というかつなぎなので、今のようなあっさり目で丁度
よいと思います。あくまで本作品の魅力はストーリーと登場
人物なので。


************************
17話感想
{netabare}
展開的には停滞・一時停止です
いろいろ伏線を撒く回になりましたね 
この先の難敵には勇者が一人でも欠けてはならないこと
何回目かの波の後多くの命が奪われること
人間を救うことと世界を救うことが違うこと
過去の勇者が人間を救おうとしたこと、それが茨の道であること

物語の展開上核心的な部分なのですが
いまいち理解できてなかった部分です アニメ版だとどういう
説明になるんでしょうか まあ今クールではそこまでいかないと
思うので制作サイドもノーアイデアかもしれませんが

「やるだけやってみるさ 期待はしないでくれ」と言って、
ちゃんとやってしまうのが主人公です。期待しています。

予告で太い熱線みたいな魔術攻撃がレンとイツキ一行に降り
注いでました。例の団体の例の術だと思われますが、たぶん
イツキとレンは死なないと思います。これで決定的に理解し
たのだと思うので説得できるでしょう。それともフィトリア
から聖域から出すときに他の勇者のところに下すって言って
いたけど、まさかナオフミ一行が降ってきたのか?かなり
過激な下し方です。違うと思うけどね。問題は現段階では
一番お馬鹿なモトヤスですが、なんとか2クール内に説得できる
ことを祈ります。

フィトリアは昔のご主人様の事を思い出して幸せそうでした。
人間と寿命が違うので仕方がない事ですが 残されたフィトリア
は不憫ですね でもフィーロがいるから 茶飲み友達にはなれ
そうです
たぶん出てこないと思いますけどフィトリアのご主人様の時の
四聖勇者の外伝も見てみたい気はしています
{/netabare}
いろいろ重要な情報が開示された回でした

*************************
16話感想
{netabare}
WEB版とだいぶ内容が変更されているんですね
フィトリアが想像より遥かに大きかったです
可愛いけどでかすぎる そして強すぎる

流れからすると勇者同士の協力が2クール内で
実現しちゃうのかな だいぶ早い気がするんですが
フィトリアは争うのはダメだけじゃなくて理由とか
どうしたら強くなれるのか教えてあげればいいんだけど
何せ鳥頭だから記憶力悪いのはしょうがないか

ナオフミも1国につき勇者一人で波に対抗できるという
ところから、本来この時点で勇者はもっと強くなっている
はず、何かが足りないんだと気づけば....
そういう展開になるんでしょうか?
勇者が目指すべき最終的強さがフィトリアレベルという
のは理解できたとは思うけどどうなんだろう

もうあれだねフィトリア先輩にレベリングしてもらって
後々出てくる〇〇や△△に負けないぐらいの最強になったら
各国に一人ずつ配置すればいいじゃん それで全部解決
フィトリア先輩「今日から私がお前ら四聖を鍛える」
イツキ(弓)「鳥なんかに教わることはありませんよ」
モトヤス(槍)「フィトリアちゃんがデートしてくれるなら」
レン(剣)「群れるのは嫌いだ」
ナオフミ「お前ら」
全員フィトリア先輩にボコられる
四聖「わかりました先輩」
こんな感じかな

{/netabare}
だいぶロリ色が強くなってきて、胃もたれ気味になってきましたが
最後まで視聴します
*********************************

15話感想
{netabare}
今回は神回でした。
リファナちゃんが不憫でなりません。
もしかしたらヒロイン候補だったリファナちゃんの
白骨まで見せられるとは思いませんでしたが
まあ流れからOKです
旗にはそういう過去があったのですね
「違う」「そうじゃない」「お前は間違ってない」
ナオフミは3回言い換えました 誠実さを感じます
やっぱりいい奴だわ 友達になりたい
他の方のコメントにもありましたが音楽がとてもあっていました
{/netabare}

改めて感じた本作品の美点は
①キャラが立ってる 
②伏線の撒き方と回収の仕方が天才的
③亜人、魔物が可愛い 動物好きには高評価
④OP(新しい方)が素晴らしい
  雨の中の物憂げな表情の登場人物達
  この時期のストーリー展開にぴったりです
  特にモトヤスの悲しげな表情にぐっときます
  ところで鎌をもってた人は誰だろう
  楽しみにしておきます
⑤挿入曲がすごくあっている
⑥作画が丁寧で素晴らしい
⑦ストーリー展開演出に手抜きがなくて嬉しい

全体的にスピーディーな展開や爽快感は少ないですが、じわじわ来る
叙述的展開がたまりません。違うと思うんですけど、作者は女性なの
かな。

まあ中二病主人公、お手軽俺最強主人公、暑苦しいまでの絆押し付け主人公の作品や、ハーレム作品、主人公はまあいいけど展開が単調な作品などゴミ作品が多い昨今では、希少な本格的なアニメだと思います。


*******************************************

物語設定、テーマ設定、キャラ設定だけで言えば最高傑作
進撃の巨人などのTOP作品よりも群を抜いていると思います

WEB版を通読した限りでは「モモ」とか「星の王子様」とか
「百万回生きた猫」とか童話、寓話に通じるものがあり一貫性を
感じますアニメ版を見ていまいちと感じる方は是非WEB版を通読し
てみることをお薦めします

主人公が逆境を乗り越えて成長していくというスタイルは程度の
差こそあれそこそこあります。しかしこの作品は迫害という程度の
強いものなのでストレス耐性があまり備わっていない若年層には
物語前半は苦痛になるかもしれませんね。そういう意味では大人
向けアニメかもしれません

アニメでもすでに憤怒の盾が出た時点で勇者の中では一番強くなって
しまったのでこれからは比較的楽に視聴できると思います。

ラフタリアとの関係は、「ゼロから始める異世界生活」のレムを
彷彿とさせますね リゼロも秀作だったと思います

槍のやりなおしを読んで、私もフィーロたんloveになってしまい
ましたですぞ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

78.6 7 勇者で騎士なアニメランキング7位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (663)
3412人が棚に入れました
その街には多くの神々が住まい、その街の中心には地中奥深く――深淵へと至る『ダンジョン』が存在する。その街の名は迷宮都市オラリオ。女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルは、相も変わらず主神とたったひとりの眷族という最小構成。だが、世界最速のランクアップという偉業を成し遂げたベルには、これまでにないほどの視線が注がれ始めていた――迷宮・出逢い、そして冒険――これは再び綴られ始めた、――少年が歩み、女神が記す【眷族の物語】――

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、内田真礼、細谷佳正、赤﨑千夏、早見沙織、大西沙織、渡辺明乃、千菅春香、KENN、逢坂良太
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

さらに暇を持て余した神々の遊び

かつて「タイトルで損をしてる」とも謳われた『ダンまち』こと『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の2期でございます。

意外にも真面目にダンジョンRPGしてたことを好意的に捉えられてたのは周知の事実かと思います。
外伝を挟んだり、劇場版を挟んだりしてからの満を持しての2期でした。そしてのっけから重要なこと↓

 {netabare}今回はダンジョンに入りません!{/netabare}

真面目なダンジョンRPGを期待してたところ肩透かしを食らいました。
ここは評価別れそうなところですね。「タイトルで損をしている」なら可愛いほうで「タイトル詐欺じゃん」となると穏やかではありません。面白ければ不問に付される程度のことでしょう。
ダンジョン入らずに何するの?は本編でご確認ください。ちなみに私は特に気になりませんでした。
やや人の出入りはあるものの1期で良いと感じた部分はそのままに、世界観を拡げてくれたと感じられたことが理由です。

【1期で良いと感じたポイント】
 1.ナメたタイトルのわりにはまともな内容
 2.ヘタレな主人公が苦難を乗り越え成長していく
 3.ハーレムは申し訳程度(と感じる)そして俺TUEEEも申し訳程度(と感じる)
 4.緩急つけた魅力的なキャラたち

この1.~4.がブレてないんですよね。外形は変わっても脈打つものは何だろう?に着目すると一本筋が通っている。そんなお話になってます。
原作が長寿シリーズであり、世界観がきちっと固まっていると思われる作品です。
導入部分は正統派ダンジョンRPG(1期)。実は群雄割拠であることを説明する目的でロキ・ファミリアをピックアップして作品の幅を横に拡げた外伝。
そして第2期。オラリオという世界の中心みたいな場所があって、神々と眷属がファミリアを形成していることが前提だったこの世界の根本部分の説明がなされます。

オラリオ外の地域や人について言及がなされ、その比較文化的観点からダンジョンのある都市オラリオの世界での位置づけがわかってきます。
さらに、本作の特徴でもある神々と眷属の関係性や異なるファミリア間のルールなどにもメスが入ります。1期の時から小出しにはなっていた


 “なんでダンジョン中心の世界観形成がなされてるの?”


神々の思惑やこれまでの歴史を踏まえて明らかになっていった2期でした。
私は1期のレビュータイトルに “ 暇を持て余した神々の遊び ” とネーミングしたわけですが、暇かどうかはさておいて、奇しくも そのような様相を呈していったわけです。

1期のおさらいを兼ねた特別編の第0話を除いての全12話。
{netabare} 終わってみれば「3期あるよ!」アナウンス込みの俺たたエンドではありますが、{/netabare}世界観を拡げてくれた第2期となりましょう。
1期気に入った方は放っといてても鑑賞候補に挙がるでしょうから、その時に「ダンジョン入らないけど意味はあるよん」くらいの構えで楽しんでいただけたらよろしいかと思います。
OPEDは特に印象に残らない普通の曲でした。




※ネタバレ所感

■全12話の構成

{netabare}大きく3篇に別れてましたね。

#1~#4 アポロンとのいざこざ
#6~#10 イシュタルとのいざこざ
#11~#12 痴話喧嘩{/netabare}

{netabare}日常回の果てに視聴者が食いつきそうな見せ場(10話の春姫救出バトル)を提示してちゃんちゃんではありませんでした。

前2つのアポロン編とイシュタル編。
前者でヘスティアファミリアの増員、後者で春姫とベルくんのやり取りを通じ英雄の定義を試みます。
最終2話で「神の思惑」「ダンジョンクエストの最終到達地点」「オラリオとオラリオ外」を提示しての終幕でした。

興味深かったのはアポロンとイシュタル双方に対するフレイヤの態度。ベルくんにご執心な女神様がアポロンにはやや寛容でイシュタルには観た方はご覧の通りなほぼ真逆な対応をしました。この境界線って何だろう?
酒場のシルちゃんから貰った緑色の石がヒュアキントス団長の即死攻撃からベルくんを守りました。割れた石の下にはフレイヤの刻印。なんでシルちゃんがそんなマストアイテムを持ってたかは不明ですが、あくまで間接サポートです。対してイシュタルにはカチコミ入れての吉原炎上。

ベルくんが超えられそうな壁なら捨て置いてるというのか?
ベルくんに興味を示した面々のベルくんへのアプローチの仕方によって態度が変わるのか?

未だ私にはよくわかっておりません。{/netabare}


■神と眷属の関係
神と眷属の関係、ファミリア間のルールなど詳細がわかってきました。

{netabare}・別のファミリアは抗争に口を出せない ギルドもファミリア間抗争に口出しできない{/netabare}
{netabare}・ファミリアの移籍には神の許可が必要

成文法はなく暗黙の了解みたいなものが多いようです。ギルドも仲裁の権限を与えられてるわけではないというのは驚きでした。控えめにいって神々の匙加減、悪くいえば気分次第。
ふざけてそうでフレンドリーそうでそうは言っても神は神で絶対なものであることが伝わってきます。{/netabare}


■ベルくんが主役の理由
みんなベルくん好きですね。

{netabare}オッタルに「ここにミノタウロスの群れを呼べないかしら?」と表情変えずに嫉妬するフレイヤを筆頭にメインネタだったアポロンとイシュタル。ヘスティアは言わずもがなです。
ヴァレン某との初ダンスのサポートをするミアハやヘルメス。援軍かけつけのタケミカヅチその他神様たちに愛されております。
その理由の一端が明かされてましたね。ベルくん本人の英雄願望と辻褄の合うネタ明かしでした。{/netabare}



※オマケ

■春姫さん正妻説
海外の映画を観るとよくわかるんです。娼婦がヒロインの作品はとかく暗い話が多い。
立場を超えた愛を描いた『プリティウーマン』『ムーランルージュ』などの名作も入りは男が上、女が下からスタートします。
対して日本はびっくりするほど対等な目線で描かれることが多いと思います。

{netabare}本作のイシュタル編もまさにそんなお話。娼館というより遊郭の佇まいであったことも大きいかしら。身請け制度は海外にはなかったと思います。
ちょっと日本式の捉え方について海外の反応なんて眺めるのも面白いかもしれません。
ヒロイン春姫さんだけでなく、アマゾネスを統括していたアイシャを2期屈指の好キャラとして描いてもおりました。職業に貴賎なしは言い過ぎかもしれませんが、対等とするに抵抗はない。日本人の皮膚感覚です。{/netabare}

{netabare}イシュタル編はベルくんと春姫を通しての英雄の定義と申しました。

別の作品レビューで触れた記憶があるお話。海軍大将を務めあげ、第16、22代総理大臣となった山本権兵衛の妻ときは遊女です。
詳細は他に譲るがこの男。ときを貰い受けるために身請けではなく強奪という手段を強行し(結局身請け金は支払った)、晴れて夫婦になって以降は、生涯を通じて妻に尽くした剛と優の者であったとされています。ときも出自をわきまえ公の場には一切出てこなかったとのこと。

ベルくん↓
「あなたが娼婦だからですか?英雄にとって娼婦は破滅の象徴。あなたはそう言いました。だけど僕とあなたが憧れた英雄はそんなんじゃない!たとえ娼婦でも!恐ろしい敵が待ち受けていたって!英雄は見捨てない!」

日本人にとって“英雄”という概念は欧米人と比較すれば希薄なところではありますが、前に出過ぎない春姫の印象と合わせて、実在したとある夫婦を想像させるものでした。{/netabare}


{netabare}ただちょっとねというかなんというか。
なにがなんでもヒロインは生娘にするという断固たる意志を感じるところがいやはやなんともw{/netabare}



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.02 初稿
2020.04.18 修正
2021.10.15 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 65

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

1期目よりも好きかもしれません。

…とか書いていながら1期目のレビューを書いていないことに今、気がついてしまった(笑)。

このレビューを書いている時点では第4話まで観終わっています。第1話での主人公ベル・クラネルとアポロン・ファミリアのヒュアキントスとの間の因縁絡みの一連のエピソードが第4話で終わって一区切りといったところですね。

原作を読んでいないのでこの先のストーリーとか特にわかっていないのですが、1期目で築いた人間関係(いや、神様もおるけど)が活きてくる展開で今のところわりと楽しめています。

逆に言うと、1期目を観ていないとまったく楽しめない気がします。外伝の『ソード・オラトリア』も観ておいた方が良いですね。

そういえば、だから何だという話でもないかもしれませんがこのシリーズは劇伴音楽が結構良いですよね。音楽という意味では主題歌以上にそこを評価したいです。

2019.9.30追記:
作中における「神様」と「人間」との関係にフォーカスがあたる2期目でした。そして作品タイトルに反して、この2期目はろくにダンジョン探索はしていません(笑)。

それとリアルでは親交が深いとの噂の水瀬いのりさんと大西沙織さんですが、演じるキャラの出演バランスは大きく差がついてしまいましたね。バレン某くんはヒロインの一人のはずなんだけど、最終エピソード以外では影が薄かったなあ…。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 44

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

主人公の優しさが全くブレない、ファンタジー作品の2期

多くの神々やその眷属たちが住まう世界を舞台にした、ファンタジー作品の2期。全12話。
前作では、ダンジョンでモンスターと戦ってレベルアップするみたいな展開が多く描かれていましたが、今回はファミリア同士の諍いが物語の中心。主人公たちにちょっかいを出してくるような、わかりやすい敵というか悪役がいるので、単純ながら確実に盛り上がるストーリーになっていました。1期の感想では、主人公が優しすぎて、ときどき生温く感じる、もう少し厳しさのある主人公のほうが好みかも、というようなことを書いたのですが、今作でもベルくんのキャラは全くブレておらず、相変わらずの絶対的な優しさです。ただ、今回観ていると、物語の中で周囲の人たちからベルくんが慕われるのは、たとえ甘くても、この優しさがあるからこそだということも理解できて、やはりベルくんはこれでいいのだと考え直しました。
作画は良好。声、音楽も悪くなかったです。
最後まで観終わって、シンプルで、余計な衒いのない王道の物語になっていて、普通に楽しめました。個人的には、前作よりも面白かったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

68.0 8 勇者で騎士なアニメランキング8位
テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (354)
1642人が棚に入れました
人の目には見えない霊的な存在「天族(てんぞく)」に囲まれて育った人間の青年・スレイ。
「かつて、人間の誰もが天族の姿を見ることができた」という伝承を信じる彼は、
古代の謎を解明し、人と天族がともに生きる世界を実現したいという夢を抱いていた。

ある日、生まれて初めて訪れた人間の都で妙な事件に巻き込まれたスレイは、
なりゆきから石に突き刺さる聖剣を引き抜き、世界の災厄を払う「導師」となる。
重き使命を刻み込む胸の中、人と天族の共存という夢はより熱さを増し——

仲間とともに、「導師」は大冒険の旅路への一歩を、今、踏み出す。

声優・キャラクター
木村良平、逢坂良太、茅野愛衣、小松未可子、下屋則子、福圓美里、小野大輔、津田健次郎
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

最大の魅力はキャラクターの関係性。第2期が今から楽しみ

2016年夏期放送のテレビアニメ。第1期13話。
ゲームが原作です。

ゲームゼスティリアは未プレイですが、内容の賛否については一通り調べました。
キャラクターに関する批判点はほぼ改善されていますが、短縮や改変が多いので再現されていないエピソードも少なからずあり、1クールで進んだのは本筋の序盤あたりまで。

世界観や設定の説明を最低限にして、ストーリー展開と味方キャラクターの関係性を重視した作りで一貫しています。
説明不足で進む所もあるので、直感的に「こういうものなんだろうな」くらいで見られないとストレスがたまるかも知れません。
ベルセリア編とても好きなのですが、ゼスティリア本編の詰め込み具合を見るに、特番とかで別にやってくれたほうが嬉しかったかも。今後ちゃんとクロスすると良いなあ。

ストーリーは王道でしっかり考えて構成されています。
再度一周したら必要な描写を入れ込むためにかなり余裕のない展開をしているのがわかりましたが、毎週見ている時にはそう感じなかったのが凄い。
王道過ぎて淡白に感じる人もいるようですが私は逆で、一つのシーンから想像をめぐらせ繋がりを見つけていくのがとても楽しかったです。

キャラクターデザインは、複数人のキャラクター原案を上手く調整して違和感のない絵柄に落とし込んでいて、とても魅力的だと感じました。
映像面ではたまに手描きが浮いてしまうことはあるものの、繊細なCGの背景と手描きのキャラクターを上手く馴染ませていてとても綺麗。特にドラゴンの造形・動きの懲りようと重量感は一見の価値ありです。

【キャラクターについて】
{netabare}
パーティーメンバーの入れ替わりなどあるので大雑把ですが、スレイが主人公・アリーシャが準主人公で二人の関係性はストーリー的にも柱のひとつで、それぞれに同性で年齢の近いサポート役(戦友)にミクリオとロゼがおり、見守る年長者ライラとエドナの存在があります。
皆がフォローしあっていてとても印象が良い。そして第2期でスレイとロゼの関係がどう描かれるかも注目所でしょうね。

スレイは意思の強い心優しい青年で、怒りをあらわにするのがいつも誰かの為であったり、戦闘の際ためらいなく仲間を庇ったりと誰からも愛される主人公像です。そして純粋で世の中を知らない故に脆く、穢れかねない危うさを持つという点が魅力を増します。憑魔化したランドンを浄化した後剣を収めるスレイの少し苦い表情は印象的で、これで乗り越えられたのかも気になるところ。

ミクリオとスレイはお互いへのライバル心や少年らしい意地が見ていて楽しい。
ミクリオはライラやエドナとのやりとりも少し背伸びしてる印象で微笑ましいです。初めてアリーシャがライラやミクリオの声を聴いた時の「君の感謝はちゃんと伝わっているよ」の言葉に和んだので、もう少しアリーシャとの交流があってもいいなあ。

アリーシャは自分の無力に苦しむことはありますが、騎士として様々なものを見てきているため実は芯の強い王女でした。穢れとは何か、感覚的に理解しているのかも知れないとさえ感じます。
スレイや天族との交流が前半では主に描かれるため、ロゼとの対峙までアリーシャの強さに気がつきにくいのですが、狙った構成だとしたらとても面白い。

ライラはスレイの決断を尊重する懐の深さや、他者への思いやりを印象付ける描き方になっています。導師の導き手としてスレイに隠していることもまだあるのでしょうが、スレイの心身を案じているからこそ話せないでいると感じられる所もあり、胸の裡を吐露する相手としてエドナがいるのもとても良いですね。
個人的にはライラはある意味最も重要な立ち位置だと思うので、とても良い方向に変わっていて嬉しいです。

エドナの斜に構えた態度もアイゼンの一件を丁寧に描写したことで納得できましたし、人間嫌いに見える部分も、実際には人間を理解した上で諦め半分悲しさ半分という見せ方になっていて好印象。
友人を救うために手にかけようとするザビーダの複雑な心境もとても良かったです。

ロゼはバルトロ卿の依頼を受けた理由が説明不足に感じられるのが残念ですが、自身を必要悪と割り切っているのかな。普段の姿は現実主義的ながらさっぱりした女の子として嫌味なく描写されています。深刻さを増すであろう第2期を少しでも明るい雰囲気にしてくれることを期待しています。
デゼルの掘り下げは第2期までお預け。

災禍の顕主とサイモンについてはこれからに期待ですが、あんなに普通の悪役になるとは思わなかったなあw
{/netabare}

【演出について】
{netabare}
全体的に演出も好きでした。
王家の紋章の短剣や街中にはためく導師の紋章の旗など、紋章の使い方が印象的です。
アリーシャがスレイに弱音を吐くシーンが二度ほどありますが、その際騎士の紋章をあしらった上衣を脱いでいたり、スレイの導師の衣もそうですが、誇りであると同時に背負うものとして、背中を大写しにする演出を意図的に使っています。

あと最終話はとても良い。
初見ではドキドキしていて気づかなかったのですが、アリーシャは腰の後ろに天異見聞録を差して常に持ち歩いていて、それが盾になって命を取り留めているんですね。スレイとアリーシャにとってバイブルとも言える天異見聞録っていうのがイイ!
ベタベタではありますが、第0話で伏線が張ってあったことには気がつきませんでしたw

アリーシャが死んでしまったのか助かったのかわかるまでのシーンは、初見では大丈夫だと思いながらもひやひやしながら見ていましたが、二度目の視聴時には、アリーシャが目覚めるのを待つ間スレイも同じようにアリーシャと出会ってからのことを思い返しているように感じられました。何度か丁寧に視聴すると違う感動があります。
{/netabare}

【第2期に期待すること】
{netabare}
スレイは導師として穢れを払い、アリーシャは王族として穢れの原因を少しでも取り除くという方向性が描かれたので、この先はお互いに役割を補完しあい状況が好転する過程が見たいですね。

穢れは人が生きる上でどうしても産み出してしまうもの。憎しみや怨みのみならず恐怖や悲しみも穢れの元ですから、人間が居る限りこの世界は「詰み」の状態なのですよね。
世界全て浄化することは出来ない以上、第2期でどう結末を迎えるか、ゲームと同じなのか、変わるのかも含めて注目しています。
{/netabare}2016.9.29

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19

となぷ~ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

主人公最強系ファンタジーバトルアニメ

全12話。

あらすじはあにこれ参照。

テイルズ定番の魔法や技が出てくるかとも思いましたがそういうことはなく、
主人公最強系ファンタジーバトルアニメになっていました。
主人公最強とファンタジーという好きな2要素がツボでした。
作画もいいしスピード感のあるバトルも楽しかったです。

途中、同じ世界の別の主人公のお話としてテイルズオブヴェスペリアが
挟まっていましたが、これもとても面白いです。今後どうやって二人の
メインキャラクターが絡んでくるのか見ものです。

2期を期待します。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

①に作画の美しさに感動。②にRPGのアニメ化の難しさを痛感。

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
王道RPGのアニメ化。

テイルズといえば、やはりこの「中世ヨーロッパ風+α」の世界観が似合います。(最近テイルズやってないから分からないけど)キャラデザを藤島さんと、いのまたさんが一緒にやっていることに、やや違和感を感じてしまいます(嬉しくもあるけど)。作画は相当綺麗ですね。ずっっと劇場版を観ているようです。

レビューでは、アニメと関係なく、「RPGをアニメ化する難しさ」の持論展開になってしまいました(汗)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まさしく、「(テレビ)ゲーム原作」って感じですね。作画(CG)は綺麗でヤバいレベルです。このクオリティでやってくれれば、名作になり得ただろうと思える作品がいくつあったことか。

ストーリーはややぶつ切り感があり、アニメとしては少々分かりにくい。壮大な世界観とストーリーの密度が釣り合っていない感じ、と言えばいいでしょうか?

そう考えると、ゲームっていかに脳内補完が大事(だから楽しい媒体)なんだなって思いました。

据え置き型ゲーム機のRPGって、(モノにもよるけど)多分20~30時間くらいでクリアすることが多いと思います。でも、ストーリーを箇条書きにしちゃう(プロット段階だ)と、多分、めちゃくちゃ少ない展開しかない。

街と街の間を移動したり、レベル上げしたり、モブ達から有益な情報を集めたり。そういう、「アニメにできない隙間の時間」のなかで、世界観に浸たり、自分で鍛えたキャラクター達に愛着をもっていくんじゃないでしょうか。ストーリーとストーリーの間に「自分だけのストーリーを挟み込める」のが、ゲーム(RPG)の楽しさ。

それは正に、「自分がゲームの主人公になる」感覚です。

しかし、アニメは制作からの一方向にしか展開がない媒体だから、主人公を眺める、感情移入はできても、自分自身を主人公にはできない(からアニメがゲームに劣るなんて思わないよ。むしろ今は断然アニメ派だし)。

そこの部分のズレが、RPG原作アニメに共通して感じる(マイナスの部分である)「テンポの早さ(荒らさ)」や「薄っぺらい感じ(世界観の壮大さに比してストーリーの密度が薄い)」って部分なのかなぁ? (まあ、全部見せちゃうと販促にならないって大人の事情もあるだろう)

尤も、会話の情報量が多いノベライズ(エロゲ含む)系や、そもそもストーリーが希薄で自由度が高いソシャゲ系はその限りではないのだろうけど。

さて、基本的に、テイルズシリーズは大好きなゲームです。小学生の時だったかな? ファンタジアをプレイしたときは衝撃的だった。正に、「アニメをプレイしている」感覚。美しい映像(OP)、可愛いキャラ(アーチェ)、シリアスな物語(チェスター)、信念のある敵(ダオス)、いずれもそれまでにないゲームでした。その後発売された、「ディスティニー」はガラッと世界観を変えつつも、高いクオリティを維持していて、そこで完全にファンに。エターニアのOPも最高だった。ディスティニー2、シンフォニアまでは楽しくプレイした。

ただ、そこからは(学生になったこともあるけど)あまりに乱立するシリーズについていけなくなって離脱してしまった。それ以降、テイルズシリーズからは離れていた。

絶対に、発売し過ぎたと思う。1年に一作のペースで良かった。ただまあ現在もスーファミ時代から「らしさ」を残しつつ「オフラインRPG」の牙城を守っている唯一の存在、と言っても良い本シリーズ。心の中では応援してました(まさか、ドラクエ、FFがヒヨるとは、ね)。

なんか、久々にテイルズシリーズをプレイしたくなったな♪

(一体、アニメはどのくらい原作ゲームのストーリーを再現しているのかな? アニメ観た後にゲームやっても楽しめる作りになっているのかな?)
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

65.7 9 勇者で騎士なアニメランキング9位
たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (322)
1239人が棚に入れました
都会から遠く遠く離れた村で暮らす少年・ロイド。軍人になる夢を抱く彼は何を隠そう「村で一番弱い男」。そんな彼が軍人を目指すことに周囲の村人は大反対。けれどもロイドの決意は固く、王都へと旅立っていきました。しかし、彼を含む村の人々はある重大な事実を知らなかったのです。自分たちがかつて世界を救った英雄の末裔で、全員が人間離れした力を持っていること。そして「村で一番弱い」ロイドも一般的には常識外れに強いことを……。身体能力バツグン! 古代魔法も完璧! 挙句の果てには家事もおまかせ! 己の強さを勘違いした村人による無自覚最強ファンタジー、ここに開幕です!

声優・キャラクター
花守ゆみり、茅野愛衣、日岡なつみ、朝日奈丸佳、津田美波、伊藤美来、山下誠一郎、斉藤壮馬、日野聡、M・A・O
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

腫れ物扱い

2話までの感想{netabare}
原作未読、前情報一切ナシで視聴。
タイトルから「ドラクエ6の下ライフコッドへのツッコミからアイデア得た作品かな?」と思ったらあながち間違ってもない模様。
1話で軍への試験に落ちるって、ねぇ?
じゃあ2話で馬を捕まえる展開が来たらどうしようw、と思ったがさすがにそこまであからさまじゃなくてひと安心。
…安心なのか?
いやむしろヒヤヒヤですな。

多くの方が指摘されてる通りの「無自覚最強系」で、いつ「オレまた何かやっちゃいました?」が炸裂するか分かったモンじゃない。
が、今のところ「そこ=イラっと来させるライン」はギリギリのところで堪えてて踏み越えてはいない、あくまで私にとってはね。
慇懃無礼に感じる部分は無きにしもあらずだけど、一線を越えずにいられるのは…ヒロインのセレンの扱いがデカいのか?
鼻につくなろう系の多くはヒロインが「どう可愛いでしょ?キレイでしょ?」って部分しか見せない都合の良い人形(人によってはトロフィーと呼んでますね)状態で、それに比べるとこっちは性格に難アリの模様。
まぁ“オバロ”のアルベドや“慎重勇者”のリスタルテやアデネラみたいなもんではあるのだけど、ヒロインのみっともない側面を見せてくれるのは私には効く。
セレンの病みっぷり次第では結構面白くなる…かも?
但し、いつイラっとくるラインを超えてしまうかは分からないのでヒヤヒヤしながら見続けることにはなりそう。


ところで舞台の国名がアザミ王国?ティッスルじゃなくて?モデルはスコットランドなのか?
しかも行方不明中の王女の名前がマリアアザミ(実在する植物の名前)だと?なんて安直な…だったら通称ベルト姫のセレンもベルトーチカとかの名前にした方が良かった気が。{/netabare}

3話感想{netabare}
良いことか悪いことか分からない、とりあえず1話から感じてた違和感があるのだけど、3話でそれがより顕著になったかな?
マリーがマリアだと明かされたが、んん?付き人ナシの単身で隠密行動してたの?
クロムもそう、「繋ぎ」とか居ないの?
まぁそれを言ったらいくら弱小貴族だとはいえセレンやアランにも付き人が居ないのがなんか変。
なによりリホがたった一人で「問題のある傭兵」として国からマークされてたの?
ならず者集団のリーダーだと思ったのだが、姐さんと呼んで付き従う腹心の一人も居なくて…あっれー?
要はそれぞれの集団というか勢力が、擬人化されていちキャラクターにされてるような違和感。
とはいえ、いちいち構成員を出したところでキャラが無駄に多くなるだけだし、話を理解しやすい様に簡略化したんだと思うと悪いとも言いにくい。
“神達に拾われた男”で誰がナンだか分からないギルドメンバーがゾロゾロ登場したことがあったが、あんなことをやられても困るっちゃあ困る。
う~ん、どうなんだろ、今後解消されるのかな?

判断に悩むのは3話祭りシーンの村長もそう。
ロイドとねんごろな関係を狙ってるみたいだが、だったらわざわざ出先ではなく村に居た頃にいくらでもチャンスがあったのでは?
つまり村では監視が居て到底無理だったとか、何か尤もな理由がありそうな気がするが…ちゃんと考えてある?
その…原作は知らんがシリ構が赤尾でこなのでちょっと怖いんよね、二回母とアサプラは私の中では前科になってるので。

でもって中身の感想。
今回ロイドは殆ど蚊帳の外でした。
人間同士の諍いには不干渉だったけど魔王が係わってるということで次回参入してくるのかね?ってことでそれの前振り回。
次回でこの作品の評価が決まる…かも?{/netabare}

4話感想{netabare}
あーそっち行っちゃったかー、想定通りではあるんだけど悪い方向へ行っちゃいました。
ロイドが自分の強さに無自覚&周囲が教えてくれないのは、人間同士の諍いに関与させないためという建前があったからなのに、その対象外の出来事に至っても周囲は相変わらず教えてくれない。
ま、まぁ他の理由が今後明かされるかも知れないのでまだ視聴は切らないけど、せめて「ひょっとしてボクって普通の人と違う?」と僅かにでも疑う描写は欲しかったような…。
もっと欲を言えばアランが死んでたら私好みの展開だった。
どうにも赤尾でこ繋がりの“二回母”と同じ匂い…他には友人と意気投合した“すのはら荘~”の件が頭をよぎる。
どんなに管理人“以外”の連中でイイ感じに話が盛り上がっても、最後管理人が全部踏み潰して更地にしちゃう感じ、あれと同じ方向性なのかなぁ?

期待したセレンの暴走っぷりもいま一つ、これは比較する相手(慎重勇者)が悪い?これも今後次第か。
どっちかというと村長の方がはっちゃけてる。
あと軍軍言ってたがなんかピンと来ない、そこは騎士にでもした方がシックリ来るような…ってそうすると今度は、いくら変わり果てたとはいえ忠誠を誓うべき王を見間違えるのに疑問生まれちゃうか?
ってか今回の一件で戦争は回避できたの?{/netabare}

5話感想{netabare}
慇懃無礼と腫れ物扱いについて、4話までの感想では書き足りてなかったので以降の感想に織り込みながら書いてけばいいやと思ったら…それどころじゃなかった。
5話、なんだこりゃあ!?
あらすじをただなぞっただけ、溜めも無ければイキも無い。
キャラが生きてなければスタッフも息してなさそう。
なんでこんな作りに?と思ってこの回の脚本を調べてみたら普通に仕事できる人みたい、じゃあ演出になるのか?この退屈な流れは。
ってか作画も結構アレになってて現場大変なのか?

ところで新キャラのフィロ、こういう役どころって銀髪ジト目ロリがやるもんじゃないか?
長身でヌボっとした系は…RODの次女みたいなのは、異性にデレるんじゃなくて小動物にデレる方が相応しい気ががが。{/netabare}

6話感想{netabare}
「ロイドは自分が超強いことに気付いてない」って設定である以上、「なんで周囲は教えてあげないの?」という疑問がどうしても付きまとう。
教えてやらないその振る舞いからはロイドを腫れ物扱いしてる、もしくはいじめか?とさえ思えてきてしまうので、それを回避するために更なる設定が必要になる。
「ロイドが超強いことは知ってるけど、ロイドに自覚が無いことには気付いてない」
要はボケにボケを重ねるボケ倒しで、ツッコミ役が居ないとどうにも落ち着かない私にはちょっと厳しいかも。
一応「ロイドが自覚してないことに気付いてるけど教えてやれない理由があるっぽい」には村長とマリアが居るが、村長はまだしもマリアはむしろ自覚の無いことを利用してる様に見えちゃうのがこれまた…。

更には主人公が強いことに気付いてるキャラと気付いてないキャラが居て、こいつら同士で情報交換・意思疎通をしない。
(例:6話でいえば大会でロイドと戦うことになったレナにフィロは忠告しない)
学園長がロイドの強さを見抜けなかったのも不思議だけど、ロイドを含めキャラ同士で情報交換・意思疎通をしないこの状況は、心に壁があるというか溝があるというか…キャラ同士が冷え切った関係でコメディ作品なのにあんまり愉快な世界に見えない。
そこで、恋に盲目でキの字に足を踏み入れてるベルト姫が「そんなん知ったことか」と空気を読まずにブチ抜くことを期待してしまうワケで…早い段階でセレンに期待したのはそういうこともあったのかな?と我ながら納得。
無いのかなぁ、そういう展開。

ってかさ、ロイドの性格ってブラック企業の社長に見られる例としてよく上げられるやつじゃん。
当人は確かに能力高いけど部下も同じくらい働けると思って「え、これくらい簡単にできるでしょ」とオーバーワークを課してしまうやつ。
良い悪いは別にして、前世でツライツライ仕事に追われたので転生先で幸せを掴もう、みたいな転生作品が最近多い中、それを支持する人はこれ(ロイドが無自覚)はどう映ってるんだろう?{/netabare}

7話感想{netabare}
近々文化遺産登録予定の檜林を隠れ蓑にトレント絡みでのタクラミが行われてるみたいで、それを探ってる連中同士で疑い合ってる中にロイドがポンと放り込まれる…って話。
なのだけど、何かおかしい。
ってことで2回見ちゃったよw
後半アランと入れ替わったロイドが「ここで起きてる事件を止めたい」とセレンとリホに伝えるのだが、「いつの間にトレント絡みの陰謀が行われてるのをロイド達は気付いたんだ?」というのが初見では不思議でした。
が、ここで言った「事件」ってのはアランが風呂でノボせたことを指してる?トレントについてはまだ気付いてない??と2回目で思ったり。
合ってるのかどうかは知らない。
もし合ってるのなら、アランがノボせたのを事件扱いしてる描写が足りない気が…。

2回見ても変だと感じたのが変わらなかった部分としては、長年ベルトで素顔を曝す事のできなかった娘の呪いが解かれたにしては、セレンの親のリアクションが薄い。
そう見せかけて実は…って展開が今後あるかも知れないのでそこはいいとして、セレンとアランは見知った間柄なのに親は把握してなかったのか?
また、ロイドがアランの身代わりになるのはスレオニンが承知ならOKだろうけど、客だったリホが従業員に扮するのはコバ的にはOKなのか?
これに関しても次回以降で明かされるのかなぁ?

それはそうと檜林が二次林であることを語るのなら、普通に炭焼き小屋でもあって遺産登録で取り壊されて~って方のが分かり易かったのでは?
人の生活に利用されてたのに遺産登録されると立ち入りができなくなる、ってのがミソだろうに…まぁいっか。{/netabare}

8話感想{netabare}
この回、不自然に感じた点は大雑把に3つ。

1:「アランがのぼせたこと」と「昏睡事件」はイコールだったの?
2:檜林を文化遺産登録しようとしてた勢力は?
3:秘書が正体現してキキョウを襲おうとした時ロイドが割って入れたのは、放り投げられた村長を探しに林に入ったから。
じゃあ村長見つけられてないのにホテルに戻ってきたのはなんで?

1については、前回のうちに「風呂に入ってるアランの背後から陰が迫って「誰だ」と振り向いたところでブラックアウト」みたいな3秒もかからんシーンを入れなかったのがいけなかった気がする。
要は私の感覚ではアランは一人で勝手に風呂でノボせただけにしか見えなく(ってかトレントにやられたなら三日味晩昏睡するらしいがアランは当日に起きてないか?)、そこに朴念仁であるはずのロイドが事件性を見出したのが不自然に映る。
「事件を探るためにデートのフリをして周囲を見回ろう」という目的から8話序盤に繋がってるワケで、発端が曖昧なのはどうなんだろう。
発端が曖昧なら〆も曖昧、原作はどうか知らんがアニメスタッフの怠慢のような…。

2は秘書が一人で出来る規模を超えてる気がするが…目一杯好意的解釈をすればショウマが裏で手を回してた?
…と考えられる、が、最後に村長が関係者以外の記憶を消しただと!?
えっ、証拠隠滅?ってか「関係者」ってどの範囲まで?
と思ったら、ひょっとしてアニメに登場した連中は全員関係者(=記憶消去の対象外)で、実際はホテルには他にも客が沢山居たってことだったりして?
もしそうだとしたら背景にモブを描く手間を省いたアニメスタッフの怠慢のような…。

3は、当初は村長を探しに林に入ったがそこで雑草掃除(前回からの話を継承してるなら枝打ちor下草刈りと言って欲しかった)へと目的が変更した、というのはまだ分かる。
けどそうなら騒動が終わったあと「そういえば村長は?」と誰か突っ込めよと。
視聴者の疑問に答えるかのように騒動終了直後村長がショウマに囚われてたシーンに移るが、そうじゃなくてキャラが疑問に思えよと。
村長が放置されてることに疑問を抱くんじゃなくて、村長が放置されてることにキャラが誰も疑問に思わないのが疑問なんだ、この違いスタッフ分かってるのかな。
しかもアニメはご丁寧に夕方→日暮れと時間経過を表現してて、長い時間村長は放置されてたと印象づけてくれてる、なんでそんな演出を?


個人的な見所、というか心の拠り所になってるセレンのハジケっぷりも…悪くはないのだけどまだ足りないかなぁ。
内容というより見せ方(演出)になるので文章で上手く表現できないけど、もっと過剰演出していいと思う。

原作未読なので推測にしかならないけど、ひょっとしておかしいのはアニメだけなのでは?と疑い始めてます。
「6話感想」で触れた通りキャラ達がロクにほうれんそうをしないで勝手に行動する、動機や目的がバラバラなのだけど、それをマトモに把握しないまんまアニメ作ってないか?
また、アニメ化に際し内容が詰め詰めってのは強く感じる。
今回のエピだったらホテル支配人のコバが居る必要があったのかどうか謎(誰が誰の親父だか混乱を来すだけ)だし、前の話を振り返るのなら聖剣を手に入れる描写なんてかなり酷いと思う。
再登場するとは思うけど5話で登場したミコナ(マリーにホの字らしいヤンデレレズ)も現段階ではスゲー投げっ放し。
ただねぇ、これはねぇ…7&8話のエピソードをもっと話数かけられてもダルいというのも分かるし、“通常攻撃が全体攻撃で~”はそれで失敗したと反省しているとも取れる(あっちは「え、そのエピソードまだ続くの?」というのをダラダラ続けられた)。
問題は原作からの場面のチョイスが良くないって話で…と考えると原作はマトモなのでは?と思い始めてしまったり。
わぁい、この感覚って“アサシンズプライド”と同じだw
そして、無いとは思うけど万が一、原作を売るためにアニメはワザとヘボくしてるのだとしたら…赤尾でこって才能ある?
いやまさかそんな、まさかなぁ…。

因みにセレンを親父が突き飛ばせたのはベルトのオートガード機能は悪意の無いものには反応しないから(6話参照)と解釈して私は違和感は覚えなかった。
魔王の苗といわれるトレントの苗木をモンスター研究所から奪った犯人はフツーにショウマだと思っていいのかなぁ?もうひと工夫あると良さそうなのだが…。{/netabare}

11話までの感想{netabare}
ごちゃごちゃと細かいことは置いといて一言。
ベルト姫のハジケっぷりが無いなら見るトコ無くない?
あ、あれー?{/netabare}

12話感想{netabare}
まぁこうなっちゃうよね…ロイドが世間知らずな設定のせいでゴーレムがロイドに対して強いのか弱いのかワカランw
一旦追い詰められて「やっぱり弱いボクじゃモンスターには…」と挫けそうになるが、なんかおかしくない?
ロイドが手出しできなかったのは取り込んだミコナを盾にされたせいであって強い弱いは関係ない。
それこそ「こんなヤツデコピンで粉砕できるのに人質を取るなんて卑怯だぞ」でもいいワケで…う~ん?
で、そんな程度にしか思えないことに悲壮感漂うBGM増し増しでピンチ演出するもんだから、どうにも空回り感が…。

とはいえ、原作未読だけどひょっとして、原作ではサラっと流してる部分をアニメでは殊更大げさに仕立ててるってことは、無い?
ベルト姫の封印中ヴリトラへの言葉責めもそう、原作だと一コマで終わってるモノなのでは?
なぁんかそんな感じがする。
また、逆のパターンとしてはミコナをマリーのパンツで誘って逃がした後は、リホ「実は私のなんだけどね」ミコナ「ぎゃふん」までが一連のお約束じゃない?
前回の話を踏襲するならエンディングの1カットで済まさないでそんなシーンを入れるのが妥当のような?
これはミコナ初登場回もそうだったなぁ、予め登場させとくにしても印象が薄いというか。
ってことでアニメは場面チョイスのヘンテコさを感じる、12話だけに限らず全体を通してそう。
原作未読なので想像ですけどね、ホントウデス。
まぁ原作のどこまでをアニメ範囲にして、何をクライマックスに設定するかって難しいんだろうけどさ…シリ構を同じ人が手がけた“アサプラ”はそれで変なことになってたし。

で、最後は自殺志望者とショウマがユーグを連れて逃走でエンド、まぁこんなもんだよなぁ。
ところでユーグって名前、同期放送の“エクスアーム”と同様ユグドラシルから来てるのかな?と思ったが、ひょっとしてユーグレナ(ミドリムシ)?
なんか妙に農業押ししてるし…うん、そっち方向への突っ込みは止めとこう。{/netabare}

総評{netabare}
主人公ロイドが無自覚系俺TUEEで、ロイドの無自覚っぷりもさることながら周囲が教えてあげないのが最後まで違和感強かった。
ロイドは「憧れの軍人」になりたがっていて、だけどコンロン村出身者が人間界へ軍事介入が許されるのは魔王絡みという特別な時のみで、ロイドはそれを知らない。
これ、不幸じゃない?
自分はただの人間じゃないことを知り、軍人にもなれない(魔王が暴れてくれるなら別だが)と分かった時、挫折するんじゃないの?と。
…。
だから周囲はお前只者じゃねーぞと教えてあげないのか?地獄への道は善意で舗装されてるってヤツ?
更に物語は「ロイドが活躍できる舞台を用意してやろう」といういわば忖度した黒幕を登場させる、させてくれる。
けど結局はこれも問題を先送りしてるだけ。
アニメ最後「憧れの軍人目指して頑張るぞー」で終わったが応援する気にはなれない、早めに諦めたほうがいいぞという気持ちの方が先に立つ。
士官学校と言ってるし、もしロイドがこのまま軍人になろうものなら指揮下に置かれた兵士は無駄死にすること必至。
人間離れした戦闘力の自分を基準に「あんなヤツなら楽勝で倒せるだろう」とただの人間に無茶な戦闘仕向けそう、アカンでしょそれはー。
なのでいつかは全てを知る時が来るハズで、その時「よくもワシを騙しおったなー」と闇落ちする展開が来てもおかしくない…もし原作がそっち方向へ進んでるなら面白そうではあるが、多分違うでしょ?

と、全体的にアレだった中、ベルト姫だけは良かった、それでなんとか持ち堪えた作品。
“このすば”のアクアや“慎重勇者”のリスタルテに近いものを感じる。
良い意味で頭がおかしいので「教えてあげない」も知能が働かないんだろうということで違和感が無い。
とはいえそんなベルト姫もハジケっぷりはイマイチ弱く前出の2名に比べると下位互換にしか過ぎず、ハジケの源である「暴れるベルト」も9話で封印。
ベルト姫に限らず、主人公のキの字っぷり(マイナス)を補えるポテンシャルを持ったキャラは他にも登場…してた気がするけどそれらもどうにも弱かった。


原作未読だけどアニメは場面のチョイスが変な感じがして、ひょっとしたら原作は面白いのかも?と予感させる出来ではあった。
別の言い方をすればアニメが台無しにしてる感。
シリーズ構成を同じ人が手がけた“アサシンズプライド”が時系列入れ替えをして妙なことになってたのをどうしても思い出してしまう。
シリ構の責任かどうか知らんけどね。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

イムラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

どの角度から視るかで面白くもなりつまらなくもなる作品

<2021/3/1 初投稿>
評点は最終話まで視てから付けようと思います。
原作未読。

感想はタイトルの通り、どの角度から視るかで面白くもなりつまらなくもなる作品という感じ。

なろう系異世界ハーレムものとか思ってみると、味が想定外すぎて受け付けないヤツです。
例えば「コーラだと思ってガッといったら醤油でした」のような

じゃあ何系なんだ?となると
ジャンルとしては「魔法陣ぐるぐる」や「ジャングルはいつもハレのちグゥ」の方でしょうか。

基本徹頭徹尾ギャグ。
それも腹抱えて笑うと言うより、「フフッ」となるぐらいの子供向けにも思えるような軽いギャグの連続。

そういうジャンルの作品のつもりで視ると楽しめますよ。
そもそも「ぐるぐる」や「ハレグゥ」みたいなのが苦手な人にはおすすめできませんが。

<2021/4/10 追記>
先々週ぐらいに見終えました。
決定打が足らない感じしますね。
もっと笑いに振り切ればよいのに。
「帯に短し、タスキに長し」
という諺が思い浮かびました。
ちょっと残念かな。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 25

うばうば さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

個人的には割と好きだった

タイトルから「あ〜どうせああいう系だろな〜」って感じで期待はせずに見始めました。

だいたいは想像通りで、しかも主人公は自分が強いことに気づいてない鈍感系と来た
「うわ〜『俺、またなんかやっちゃいました?』系はきちぃ〜、、、」と最初は思いました

しかし、作品を見ていく事に主人公の鈍感っぷりが度を超えすぎてて気づいたら笑ってみてました。
鈍感っぷりをネタにしたコメディって言えばいいんでしょうか?

私は色んな人が勘違いしたまま話が進んでいく話に凄く弱いので、この作品は私のツボにハマっていたようです笑
人に勧めるかと聞かれると、正直別に勧めるレベルでもないかな、、というレベルではありますが。
思ってたよりは面白かったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

66.3 10 勇者で騎士なアニメランキング10位
回復術士のやり直し(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 2.5 (459)
1124人が棚に入れました
【癒】の勇者としての素質に目覚め、勇者たちと世界を救う冒険の旅に出ることになった少年・ケヤル。しかし戦闘能力のない回復術士には、勇者たちにその能力を搾取され虐待を受ける日々が待っていた。自由と尊厳を奪われ、自我すらも失いかけたケヤルはある日、正気を取り戻し《回復》の真実に辿り着く。《回復》はただの癒やしではない。《回復》は世界を、人を、根源から揺るがす力である、と。ケヤルは世界そのものを《回復》し、四年前からすべてを“やり直す"ことを決意する。そして勇者たちへの報復に胸を躍らせるのだった……。「さあ、パーティー<復讐>のはじまりだ─」

声優・キャラクター
保住有哉、渋谷彩乃、石上静香、相川奈都姫、高森奈津美、津田美波、ふじたまみ、稲田徹

ナイアガラ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.2

作者の他者(主に女性)に対した歪みが気持ち悪い…

2話途中で断念…

『なんでこんなの見たんだろう…あ、みかん食お』と思った

あぁこの作者は彼女できたことあったのかなぁとか
酷いフラれ方したのかなとか、まともな恋愛経験ないんだろうなとか、
女性に対しての偏見や倒錯、嫉妬や妬み等々歪んだ感情が
ありありと見て取れて気持ち悪くなって断念

これはそういう内容に共感出来て、
凌辱系エロゲとかを好んでしまう
残念な人向けなんだろうなぁと思う



こういう『ゲスな事をした人にはゲスな仕返しが当然』という
現代日本のオタク中心に見られる過剰な正義マン的な
ストーリーどうにかならんもんかね…

法治国家とか法律とかちゃんと理解した方いい笑

ハンムラビ法典で世の中を回すつもりか笑

憎しみの連鎖は断ち切ろうって今まで
ありとあらゆる名作で語られてきたじゃないか
復讐モノでもちゃんと復讐者が対価を支払うし…

一番の疑問は
なんでエンディング曲こんなに良いの笑
それだけは評価の2

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

永遠のにわか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

そりゃあ気持ち悪いよ笑

人の欲望は醜いんだもの。

三話までとびとびで見たけど、結構いろんな欲望が満たされたわ。
主人公が虐待されたときは男性嫌悪してる自分が満たされ、女が虐待されたとき女性嫌悪してる自分が満たされる。
同時に被虐的な自分も満たされる。
どサドとどマゾを同時に満たすとかおいしいね腹いっぱいだよ。

だがアニメ化する必要はあったのか?笑
アニメ化を優先的にすべき作品がほかににもたくさんあるってのが正直な感想だわ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

ただのアニメ好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

吐き気が...

自分これ、タイトルから「盾の勇者の成り上がり」みたいなのかなあって思ってみたら最初とイメージ違い過ぎて腹抱えて笑いましたよ(笑)
復讐の物語らしいですけど色々過激すぎてもう。。。
っていうかよくこれを地上波で放送できましたね。

って言うかもう気づけば8話ですよ。
何で自分これ見てんだろ...
この作品がどこに行きつくのかという興味本位みたいな感じでかなり頑張って8話まで見ましたが、もうマジで見るに耐えないです。
もう本当に無理です。
何故か。

気持悪いからです。
無論このエロアニメみたいな所や暴力シーンなども理由ですが、一番の理由はキャラの歪さです。
キャラの歪さというのは時によって魅力的にも成りえますが今回のは酷い方の歪さです。
この作品で一番と言っていいほど気持ち悪いのは主人公の行動とそれを肯定するその取り巻き達です。
ハッキリ言って主人公は狂人です。
そして、そんな自分に酔ってる感じで主人公の取り巻き達が主人公を褒め称えて...
簡単にクズなら良かったんですが変に自分を肯定しようとしてるところなんかもう...
何が何やら。

自分結構、主人公が頭悪いのとか見ていてイライラするタイプなのですが、もうこのレベルになるとひたすら酷いとしか言いようが無いです。
なんすか『復讐の美学』って。自分で言っておいて思いっきり無視してんじゃないすか(笑)

ただのエロアニメでもここまで世界観やキャラが酷いのはいないと思いますよ。まだSAOのオベイロンの方が好感があります(笑)

っていうか最近、本当にこういうエロアニメみたいな作品増えてきましたね。
「異種族レビューアーズ」とかマジで一線を超えそうな作品が出てきてこれですからね。いつかマジで規制が緩くなりすぎてエロアニメとかが普通に放送されたりしたら逆に腹抱えて笑いそうです(苦笑)
そういえばなんか「終末のハーレム」ってのがアニメ化されるらしいですね。どうなることやら。。。

もう回復術師のヤリ直しとかに改名したほうが良いんじゃないでしょうか。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21

65.8 11 勇者で騎士なアニメランキング11位
異世界迷宮でハーレムを(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (209)
693人が棚に入れました
ある日、この世に絶望していた加賀道夫が見つけたのは、あやしげなネットゲーム。 ゲームに書かれた、この世界が生きづらいなら異世界で生きればいいという言葉に誘われるまま、 設定やキャラメイクを終えた道夫を待っていたのは、現実とは異なる本物の異世界だった。 様々なスキルやジョブ、魔法に迷宮とまるでゲームのような異世界を舞台に、 自らのステータスを自由に再設定することができる力を駆使して、道夫の冒険が幕を開ける。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

全部が中途半端で、優れた要素が活かしきれず、つまらなく感じます。

1話 「隠しダンジョン」のエロ強化版? 追記 ハーレムver???

{netabare} 展開は超テンプレっぽい感じです。ストーリーそのものがニーズではないのならそれでいいんでしょう。

 セリフのピーピーは演出?それとも本当に解禁のバージョンだと聞こえるんでしょうか。あまりアニメでやられると画像以上にちょっとイラつきますので、もう少し推定できる程度にピーを入れて欲しいなあ。

 キャラデザはかなりライトノベルのイラストっぽい感じです。巨乳過ぎるしムッチムッチなので、エロがかえってマイルドになりますね。エロそのものより主人公の欲望をギャグにした、アダルトギャグ…という分野があるかわかりませんが、そういうカテゴリーでしょうね。

 ジャージの印象からなのか「このすば」のエロ強化版の雰囲気を狙って、「隠しダンジョン」のエロ強化版になってしまいました、みたいな雰囲気です。
 なお、OPの歌でずっこけました。あれワザと下手に歌ってるんでしょうか?声優さん…歌…ちょっと苦手なんですか?EDは完全にギャグでしたね。毎回変わるなら大したものです。{/netabare}


追記 ハーレムバージョンって隠してるじゃん。

{netabare} いや、別にいいんですけど、負けた感が…ちょっとしたワクワクを返してほしい。セリフはちゃんと聞けました。

 初見のレビューで書きませんでしたが、異世界の設定の説明がセリフではなく、話の展開を見ているとわかるところにセンスを感じました。あ、いやセリフなんですけど、自然な流れと言った方がいいかもしれません。多分面白いほうですね。視聴継続です。{/netabare}


2話 あれ?エロは?冒頭の茶番はなに?ロクサーヌでDT喪失じゃないの?ハーレムメンバー見せちゃった???

{netabare} うーん。2話で今後登場するキャラだしちゃ駄目でしょう。それが楽しみなのに。それとDT失うの、ロクサーヌじゃないの?村でやってましたってこと?ケモミミじゃないから違う人ですよね?

 まさか、タイムループとかじゃないですよね?まあ、どう考えても10年ぶりっていう感じですので違うと思いますが…何かの伏線?だって、それじゃあ10年間で死なないしハーレムのメンバーがああなるってネタバレじゃないの?
 いや最大の楽しみなのに何やってくれてるんでしょうか。何か仕掛けがあるんでしょうか。

 なによりエロは?ハーレムバージョン円盤で売るんじゃないんだ?楽しみはそこなのになぜ?なんか作品の意図がわかりません。

 話の展開は思っていたので悪くない気もしますが、なんかロクサーヌでDT喪失までの道のりがあるから感動があると思うのですが、その前にあのシーン入れる意味がわからないし、作品の本質にかかわるハーレムメンバー集めのネタバレとエロの省略は駄目でしょう。メインの楽しみを3つ潰してどうする気でしょうか。
 何が売りなんでしょうか?それともかなりエモい話になるんでしょうか???

これってシリーズ構成っていう役が悪いの?監督?原作がこうなの?誰がこれ考えたんでしょう?

追記 そうかOPで既にメンバー出してましたね。でもだったら、登場するたびに増えて行くみたいな演出にすればいいのに…先週センスいいなと思ったんですけど…まあ、ストーリー自体は悪くないんですけど…やっぱりエロないのと冒頭のは駄目だなあ。{/netabare}


3話 ああ…話はちゃんと意味がある感じで進みますね。面白いかも。

{netabare} 俺TUEEEじゃないし、スキルや職業も上手く扱っているかも。心理的なものも描写は薄いですが、不安感などが感じ取れなくはないです。

 ただ、今週もロクサーヌちゃん…うーん。焦らしプレイですか。それはさすがに上級者向けですよね。俗物としては、お持ち帰りまで進めて欲しかったですが、まあ、いいでしょう。ケモミミというほどケモミミじゃないですが、しっぽ有り?だとするとお風呂かな?次週に期待です。

 ということで、来週以降に期待ですね。最近3話まで見ないと判断できないのは、短絡的な1話の派手なだけの見せどころではなく、いい傾向かも…といいたいですが、本作は1話にはちゃんと見せてましたね。

 しばらくアニメの作りは1話で軽く釣り、1~3話で展開させて本筋へ、が今後の構成になるのかな?逆にここから外れてピークが6話とかではスタートダッシュで失敗するかも。それと1話がピークだと途中でバッサリですね。

 本作の2話は決して褒められた感じではないですが、まあ、3話で話が展開するのでいいと思います。再視聴の時は3話後半からでOKですね。{/netabare}


4話 あー面白かった。目標達成です。これで最終回ということでいいかな。

{netabare}  まあ、本筋の結末を迎えたということでもういいかな。ここまで楽しませてもらいました。ポチポチチェックはしますけど、演出や世界観設定に感心する要素があるか、ストーリーが面白いか、独自性があるかの、どこかに引っかからないと切ると思います。というか気分的には一旦断念です。

 エロだけなら超ハーレムVERが無料公開にならない限りはもう価値がないですから。

 どうなんでしょう。EDのセンスの良さだけ気にはなっているんですけどね。ロクサーヌちゃんが武器の選び方とかにキャラ付けがある感じなので、ロクサーヌちゃんが単なるエロ奴隷ヒロインではなく、別の活躍するならひょっとしたら化けるかもしれません。ただ、ハーレムは増えるからなあ…そうなると話が薄まるのは目に見えてるし。
 6,7話くらいで覚醒のパタンもあり得ると思いますので、数週間後にチェックはしてみます。

 なお、評価の音楽とキャラはEDの奴隷商人を評価しています。{/netabare}



5話 結局見てしまいました。ロクサーヌちゃんをどう見るかだなあ。

{netabare} 5話を見て思ったのが、ベッドの上のロクサーヌちゃんも可愛いですけど、むしろ戦っているときの方がいいですね。ちょっと股間とかの作画がやりすぎ感はありますけど。
 止め画は多いですが作画悪くないし、なかなか魅力的だと思います。

 ただし、やっぱり奴隷設定がなあ…気持ち悪いとは言いません。異世界転生もののお決まりなので慣れました。が、やはりふと俯瞰して見てしまいますね。美しい性奴隷を買って…というマインドそれ自体にはさすがに慣れましたけど、むしろロクサーヌちゃん側の奴隷根性ですね。

 無垢なので純粋に主人公に心を開いているんでしょうけど、なんかひっかかるなあ。ロクサーヌちゃんの奴隷契約を解除しても「盾の勇者」と同じです。だったら、悩みながら性奴隷やってるとか職業と割り切って主人公を嫌悪しながらも、とか何かあるといいんですけど…まあ、本作のロクサーヌちゃんはこの素直で「ご主人様すごい」が売りなんでしょうから今更いいですけど。

 5話はずっと設定の説明でしたね。それがいいのか悪いのか。つまらなくはなかったし、セリフでダーっと説明しないでエピソードで確かめながらはいいんですけど、ちょっとまとめ過ぎて長すぎかな。来週その分ストーリーが展開してくれるならいいですけど。

 ということで断念しようかとも思いましたが、ロクサーヌちゃんの戦闘シーンがなかなか良かったので視聴継続します。というかロクサーヌちゃんのビジュアルが目立ちすぎて主人公の顔が思い出せないです。{/netabare}



最終話は一応確認。実質断念で。

 奴隷を買って性行為に励むというのは、私は展開として好きではありませんが、異世界転生のマインド=都合の良い自分の人生のリセットと考えると、俺TUEEE、スローライフなどと並んでやむを得ない設定なのでしょう。

 本作がつまらなくなったのは、初め奴隷の商館に行った辺りでは、ストーリー性がありました。生きるために街に出る。奴隷に惚れて、盗賊のアジトをつぶし、お金を儲け奴隷を買う。この部分までは良かったと思います。

 ただ、その後、ダンジョンで設定の確認と試行錯誤を延々と見せられ、家を買いフロを作る。ここがとてつもなくスローライフものッぽくなってしまいます。結局冒険をするのか、スローライフなのか、エッチ(エロいというほどでもない)なハーレムものなのかさっぱりわかりません。

 生き残るという目標も描き方では立派な目標ですが、本作は主人公が何を目指しているのかがわかりません。最終話で考えると、ハーレムを作るのが目標?2話の冒頭はその意味なんでしょうね。ウーンだったら、ダンジョンは端折ってもっとポンポンと進めた方が良かった気が…それとも2期の勝算があったんでしょうか?

 つまり私にとっては、ストーリーに軸がないので、初め面白いと思っていたのに5話以降がつまらなくなりました。スローライフ勢、エロ見たい勢は初めの数話のシリアスで見なくなると思います。何がしたかったのかが不明でした。

 結局全部が中途半端で、ポテンシャルは強く感じる主人公とロクサーヌちゃんですが、何も始まらないまま終わってしまいました。アニメのエロで釣られた勢は続きが見たいから小説、コミックどっちかしりませんが、原作に手が伸びるものなのか。


 エロシーンも、行為の場面を隠すのが「見せられないよ」的なメタギャグになっているわけでもなく、単なる円盤用の販促です。もう業界のやり方であきらめていますが、サブスクの再生回数には響くのでは?そうなると円盤が売れなくなっているご時世で正しいやり方なんでしょうか?

 キャラ造形は悪くないし、ストーリーも他の異世界に比べても冒頭の引きは良かったと思います。EDなどの音楽も面白い試みでした。ただ、すべてが中途半端なので、パーツパーツで評価できても、全体で価値が相当下がっていると思います。

 実際は評価点ほどの印象にはなりません。期待させる分の失速感があるので、意味のないスローライフよりも視聴後感は良くないです。




 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

Roxanne You don't have to put on the red light

2023/01/03 初投稿
2023/01/09 加筆

「エロ枠でしょ?あんまり興味ないけど冷やかしで見てみようか。」って感じで見てみました。

正直,認めたくないのですが・・・面白かったです^^;
すごく短く感じました。気がついたら全12話見終わっていた・・・
感覚的には半分くらいにしか感じませんでした。
いったい何が面白かったのか考えてみると
恐らくなのですが,自分は結構ゲームをやるのですが,ゲームに近い感覚だった事かなと思います。あ!もちろんエロゲじゃなく,RPGですよ!!w
ゲームだとかなり時間を要します。
それに比較してなんとなくゲームをやっているようなストーリー展開で全12話OP,EDカットすれば正味約4時間というお手軽さです。タイパかなりいいです。

一方面白かっただけにエロ要素はむしろ不要と感じました。そういう関係になるのは全く不自然では無いというか,むしろ当然の流れだったとは感じるのですが・・・結構な尺を使い描かなくてもいいのでは?てかウィンドウ並んでいるカットを見せられても・・・(突起エラーや割れ目エラーにはちょっと笑っちゃいましたが^^;)その分本編に時間を割いて欲しかったw

一応申し訳程度ではあるのですが,主人公が現在の日本での価値観と異世界の価値観の狭間で葛藤する様子も描かれていて良かったと思います。エンタメ振りなので突き詰めず触れる程度で十分かとも思いました。

あとは,ハーレム物のように見せかけてハーレム要素は臭わせたくらいなのも悪くありませんでした。

OP 曲は普通ですがロクサーヌが素晴らしいです。
EDはヤバいです!!一回聞いただけで「お魚天国」のように脳内で反復されます。
「絵画より!ダイヤより!!美しい夢の逸品!!!・・・」無限ループ。油断していると口ずさみそうになりますf^^;

まとめると
ま,なんか分からなかったけど面白かったのです(笑)

でも。これの直前に見た「黒の召還士」と脳内で混ざり合っているような気がしますf^^;


2023/01/09 加筆
レビュータイトル
「Roxanne You don't have to put on the red light」
検索してもらえると嬉しいです(^0^)/

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

このエロには意志がある!(お見合い夫婦の距離感)

AT-Xにて「超ハーレム ver.」での視聴でした。地上波放送の方が時間帯的に後だったこともあり、たまに規制シーンがどうなっていたのかを録画で確認したくらいで規制版はほとんど観ていません。

本作はコミカライズからの流れでいわゆる「エロシーン」が評判になったアニメですが、意外にもラノベなどにありがちないわゆる「ラッキースケベ」的な描写はまったくありません。

迷宮(ダンジョン)での戦闘シーンにおいて女性キャラが粘液まみれになる、グルグル巻きに糸で縛り上げられる、下着や肌が露わになる、服が溶けるといった他作品でありがちなエロ描写は一切なく、翻ってエロシーンは必ずそれを始める意志が伴って始まる点が特徴的です。

さて本作主人公の加賀道夫ですが、転移先の異世界において特に「世界としての役割」を負わされていません。なろう異世界ものでお馴染みの転生担当女神みたいなのもいませんし、魔王を倒す勇者としての役割を負わされたりもしていません。

状況としてはオープンワールドRPG的な世界でただただ生き延びて明日を無事に迎えることが直接的な目標になってしまっている、ある意味で「志の低い」ストーリーです。

そんな中で始まりの村的なところでゲームイベントとして盗賊を殺し、生計を立てる手段として迷宮探索を選び、ソロ攻略は辛いからという理由で奴隷としてロクサーヌを買い、生き延びるために地味に迷宮や世界自体のルール把握に努めます。

奴隷商のアランからは「獣人で戦闘力は高いが、人間との性行為では子供ができないし性行為に応じることにも同意している」ということでロクサーヌを紹介されますが、道夫はロクサーヌの意思を探りそれを尊重しながら徐々に深い信頼関係を結んでいく点がなかなかに興味深いところです。

二人目の奴隷セリーが登場するのは終盤2話だけであり、道夫とロクサーヌの関係が深まってゆく感じはまるでお見合い夫婦のそれのようでした。

「エロシーン」が単に「裸を見せるため」というところにとどまっておらず、かなり面白かったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21

67.6 12 勇者で騎士なアニメランキング12位
解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (190)
658人が棚に入れました
「解雇ですか……?」 魔族で魔法が使えない無能といわれ、突然の解雇宣告を告げられた魔王軍の暗黒兵士・ダリエル(30代)。 故郷を追放され、偶然、森で助けた村娘・マリーカとの出会いにより、人間族のラクス村に流れ着く。 魔族ではパスできないはずの冒険者登録に受かってしまい、手のひらには人間族にしか使えないはずのオーラが宿る!? 駆け出し冒険者ダリエルとして、のんびりできないドタバタなセカンドライフがいま始まる。

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

盛りのついた雌犬、パイパイデカ美がヤバすぎるけど、物語の構成上必要だから勘弁してな話。

 最終話(12話)まで観ました。

 みんな和解してハッピーエンドでした。良かったなぁ。

 ダリエル一家はこれで良いのかもしれませんが、魔王軍と人類の戦争はどうなったんでしょうか。  

 魔王様は不老不死の超越者(化物)ですし、人類側の代表が誰なのか不明なので、公式に和解できる状況ではありません。

 魔王軍も人類軍も軍組織で激突してたのに、四天王の一部と勇者が仲良くなっただけで平和になるわけありません。

 前線のムラ付近の話で、割とデカい組織同士の紛争が有耶無耶になるのは、なろうぽいです。

 これ以上話が続くと、この辺の矛盾が爆発しそうなので、綺麗に1期で終わって良かったです。

……………………………………………………………………

 9話まで観ました。ダリエルが村に完全に馴染んだため、マリーカはお役御免のようです。

 記号的ヒロインの典型といった所でしょうか。付き合う前は積極的にセクシーアタックしてくれ!その後は三つ指ついて男の後ろにひかえておれ!と、男性に都合の良い良妻賢母に成り下がっています。

 メインヒロインの座は女勇者に譲ったようです。女性キャラの割と酷い扱いが、中年男性のキモい妄想だ!と、断罪されて、今一物語がイケてない原因かも知れません。

 ギャグっぽかった本作品ですが、ガチで戦争している元勇者アンド魔王軍幹部が出てきて、いよいよクライマックスのようです。

 ダリエルのスローライフ?は、どうなってしまうのか?目が離せません。

……………………………………………………………………… 

 主人公に助けられたとは言え、ヤバすぎる突撃娘マリーカの評判が良くない本作ですが、4話まで観てると、存在意義が分かってきます。

 魔王軍も人間側も、戦争しているのに頭がお花畑です。主人公は魔王軍を追放されたとはいえ、内情を知っている危険人物です。

 人間側も、経歴不明な凄腕を辺境とはいえホイホイ最前線の村に迎え入れるでしょうか?どう考えても犯罪者かスパイでしょう。

 結局、ストーリー上の矛盾を、発情した雌犬ことマリーカが引き受けているために、キテレツな人物として描かれてしまっています。

 主人公が人間側に受け入れられるための保証、恩人で腕が立って、良い人で、恋愛対象にしても安全!をマリーカが体現しているのですが、その演出が過剰なために、色ボケ恋愛脳ストーカーとして視聴者の顰蹙をかっています。

 中年の妄想だキモい!と切り捨てないで、記号的ヒロインとしてのマリーカの活躍を見守ってほしい作品です。

 まあ、オススメはしませんが…。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

お手軽ファンタジー

「追放されたけど実は有能でリベンジ人生」「スローライフ」最近見た設定ばっかりだけど、これだけなろう系いっぱいあると被るのは仕方ないかな
なろう系って作者の願望が形になった物語だと思うけど、ファンタジー作品が好きな人の願望はだいたい似たような感じなのかな?

冬アニメは異世界ファンタジー多すぎて個性弱いけど全体的に悪くない感じ
良い意味でも悪い意味でも軽いファンタジーアニメで、まったり見れて面白かったです
ただ、なろう系飽きたって人は見なくていいかな?

欠点は、暗黒騎士とスローライフがどっちもタイトルに入ってる割に要素が弱いしアクションシーンの動きも少なめ
主人公いい人で好感持てるけど、胸とかスカートの中とかいつも真顔でじろじろ見ててキモい

魔王軍の人達に威厳や脅威感がまったくなくて、むしろヒロインのほうが強そう・・・

タイトルの印象通り手軽に見れる良さはあるけど、ハラハラドキドキさせられる緊迫した戦闘とかには期待できないのは賛否分かれそう

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19

太郎 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

ちょっとタイトル負け

・主人公がチート
・一方的に惚れてくるご都合ヒロイン
・強い魔物をあっさり倒して褒められる

この辺の設定は、もうこの手の作品を見るなら今や覚悟しておくべきことなので、しょうがないかなと個人的には思います。

ただ、タイトルで期待値を上げておいて、実際の内容がそうでもないのはなんとも惜しい。このタイトルだと、「解雇された不幸な中年が、悠々自適なスローライフを手に入れる話」をイメージすると思いますが、なんかちょっと違うなぁと感じる部分が多いです。

解雇されてもあっさり新しい生活を手に入れてしまい、また魔王軍に対する未練もあまりないようなので、わざわざタイトルにまで入れた「解雇」に悲壮感がない。解雇ではなく、新しい生活を求めて魔王軍を自ら辞める、とかでも全く支障がないストーリーです。せめて、解雇されてから新しい生活を手に入れるまでもう少し苦労しないと感情移入しにくい。

「30代」というのも微妙で、仕事を失っても取り返しのつかない年齢では全くない。事実、30代が足枷になるわけでもなく普通に無双してるし、若い美少女にもモテてます。30代の設定が生きてないので、主人公が20代でも成立してしまう。視聴者の年齢層に合わせて共感を得ようとしているのでしょうけど、それだけ。

「スローなセカンドライフ」も、多くの人は悠々自適に農家やるようなのをイメージすると思いますが、実際は冒険者として危険な魔物と戦ってるので、そういう生活をスローライフと言っていいのかは疑問。魔王軍にいる時は組織のしがらみや任務でそれなりに苦労もしていただろうから、それに比べたら小さな村の冒険者はスローライフなんでしょうけど…。

あとは、他の方も指摘されてますが、ヒロインのマリーカの巨乳推しとダリエル大好きがちょっとウザいですね。それ自体はいいんですが、1話に1回はお約束みたいに必ず出てくる演出なので、お腹いっぱい。

そういうところを無視しても、特に面白いわけでもなく、かと言って観るのが苦痛なほどつまらないわけでもない、無味無臭のゆるファンタジーアニメです。毒にも薬にもならないので、そういうのが好きな方はぜひ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

66.3 13 勇者で騎士なアニメランキング13位
ドラゴンクエスト ダイの大冒険[DRAGON QUEST](TVアニメ動画)

1991年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (138)
646人が棚に入れました
かつて、勇者アバンとその仲間たちによって、世界を席巻した魔王ハドラーは打ち倒された。 平和を取り戻した地上において、魔王配下の怪物たちは邪悪な意志より解放され、人里から離れて暮らすようになった。そんな場所の一つ、南海に浮かぶ絶海の孤島デルムリン島に、たった一人の人間がいた。 十一年前、難破した船からこの島に流れ着き、かつての魔王の側近であった鬼面道士ブラスに育てられた、その少年の名はダイ。 友達のゴールデンメタルスライム、ゴメちゃんと共に、勇者に憧れる彼が、本当に世界を救うことになる未来を、そのときは、まだ、誰も知らなかった。

キリン  さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

アバンストラッシュが出来ない

「マヌケなテンポの歌だな~」
と思ってしまった主題歌
作曲誰よ?
すぎやまこういち大先生でした。
「あ、・・・・よく聴いたら、味わい深くて重厚なメロディ
それでいて静と動、戦いと平和を彷彿させる
表現の限界がまだ見えてこない、あぁ自然と涙が・・・」
という感じのOPとED

週刊少年ジャンプに連載していた
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』です。
こちらもアニメ『ドラゴンクエスト 勇者アベル伝説』同様
ファミコンソフト『ドラゴンクエストⅣ』の発売前に
連載がスタートしました。連載前の読切の時点で
ドラクエⅣのモンスターが登場してましたね。
要するに「これ読んでドラクエⅣ買えよ」ってことです。
アニメ化はその2年後くらいです。

勇者に憧れる主人公の少年『ダイ』は
かつての魔王ハドラーから解放された
心優しいモンスター達と島で暮らしていました。
しかしそんな平和を脅かす大きな存在が・・・

そんな感じのストーリーで
いちドラクエファンの私が気になるのが世界観。
なかなかの再現でした。
単純にそのままゲームの
ドラクエの世界では無く、
ドラクエを壊さないように
オリジナルの世界を広げていってます。

私が中学生のときの作品で、剣道部だった私は
『アバンストラッシュ』という
この作品の必殺技を極めようと
稽古中、先生の目を盗んで他の部員と頑張っていました。
全てを斬る『アバンストラッシュ』ですが
私の竹刀は籠手からすっぽ抜け(試合だと反則)
よりによって先生の背中に直撃しました。
先生は怒らず
竹刀は雑巾を絞るように持って
左手に力を入れて、右手は添えてるくらいだと
私に小学生剣士がまず教わる基本から
教えなおしてくれました。
とても『アバンストラッシュ』の練習をしていたなどと
言えるわけもなく封印です。

このように、子供はもちろん
思春期を向かえた男子生徒まで
ついマネしたくなるような
マネしやすいフォームの技なのです。

アニメは原作の途中までです。
『ダイの大冒険』ファンの方は
最後までやってほしかったのではないでしょうか。


以下ファミコンのドラクエⅢネタです。
お暇な方だけどうぞ☆


{netabare}当時、小学5年生だった私は
『ドラゴンクエストⅢ』の発売を今や遅しと
待ち侘びる少年の内の一人でした。

発売日は平日であるにもかかわらず長蛇の列が出来て、
社会現象にまでなり、買えなかった少年達による
恐喝や窃盗事件が後を絶たず当時のニュースになりました。

…と言う都会の状態とは打って変わって、ド田舎育ちの私は
本屋で『ドラクエⅢ』をあっさり購入。

そんな平和な中、
『黄金のツメ』を探せ!と言うのが
発売前から、言われてたんです。
キャンペーンみたいな感じで。

もちろんノーヒントです。
皆ゲームの本編を楽しみながらも頭の片隅に
『黄金のツメ』はいったい何処にあるんだろって感じで
プレイしていました。

ある日(たしか発売から2,3日後)
一人の少年A山くんが『黄金のツメ』を発見し、
一日にして学校中に広まり、
たちまちA山くんの株は急上昇
『神』にまで成り上がりました。

時を同じくして、その『黄金のツメ』の在処が発覚した日、学校を休んだN野くんがいました。
残酷な子供達は、いくら『風邪で熱出して休んだ』
と本人が言っても、
「絶対、家でドラクエやっとるわ」
と決め付け=卑怯者のレッテルが
N野くんに貼り付けられました。

次の日、N野くんは学校に来ました、
どうやら登校して早速『黄金のツメ』が見付かったという
噂を耳にしたみたいでしたが、
肝心の場所を教えてもらって無いみたいで、
私に在処を聞いてきました。
しかし卑怯者のN野くんに教える訳にもいかず、
学校中の男子が一丸となって堅く口を閉ざしました。
物凄い結束力です。

・・・・その日の学級会

議長「今日の議題はN野くんから
『黄金のツメについて』です」

先生「ちょっと待て、N野なんじゃこりゃ?」

N野「はい、みんなが~
『黄金のツメ』の場所を~
教えてくれないので~
そういう仲間はずれは~
ダメだと思います」

恐らく先生はよく解からないままだったと思いまが
議長は話を続けました。

先生「なんで、みんな教えてやらんのじゃ?」

    シ~~~~ン

先生「キリン、なんで教えてやらんのじゃ?」

キリン「…だって~
『黄金のツメ』を見つけて場所を書いて『ファミコン神拳』に送ったら、景品が貰えるから、
N野くんに教えるとその当たる確率が下がるからです。」

ファミコン神拳とは、当時の『週刊少年ジャンプ』で
不定期に掲載されていた袋とじで、
『黄金のツメ』を探せ!
のキャンペーンをやっていたのです。

もちろん本当はただの意地悪で教えないだけです。

先生「・・・・そりゃあ・・・・N野・・・・仕方ないのぉ」

N野「・・・・・・・」

先生「まあ、ゲームなんじゃけぇ」

N野「・・・・・・・」

先生「我慢せぇや。なっ」

N野「うぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(号泣)」

そしてN野くんは自分の椅子を持ち上げ
泣き叫びながら投げ飛ばしました。

先生「N野っ!!!!!!(怒)」

こうして、N野くんは、教えてもらえないうえに
先生からこっぴどく怒られました。

N野くんゴメンね☆
しょーがないから、教えてやるよ。
イシスのピラミッドの地下を
隈なくしらべてごらんよ。


君は♪
いじめた~♪
ヤツに♪
手をさ~しのべ~♪
許す~だ~ろ~う♪

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

相手によって出したり引っ込めたりするのは本当の「勇気」ではない。

タイトルの言葉は格言だと思います。しかも、この言葉をいうのが、盗賊でろくでなしの魔法使いが言うのでなかなか胸に響きます。

最近のファンタジーはダークでアダルトな内容なのが多いですが「芯」がないんですよね。主人公の動機に

なぜヒーローはヒーローたりうるのか。

超能力があるからヒーローなのか。金持ちだからヒーローなのか。

違うでしょうと。

「勇者」や「スーパーヒーロー」は一般人にはできない決断や行動ができるから特別であって。

周囲の状況や私利私欲で動く人間は一般人と変わらないんですよね。

そういうことだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

勇者とは

ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの設定・世界観を元に、オリジナル冒険ストーリーで連載した
少年ジャンプの同名原作コミック(視聴後に全巻購読)のバラン戦までをアニメ化した作品。

【物語 4.0点】
『ドラクエ』の諸要素を友情・努力・勝利の少年ジャンプ三原則で再構築した王道冒険譚。

魔王軍幹部らとの死闘は常に薄氷の戦い。
互いに切り札を出し尽くしてからが本当の勝負。
倒れたと思ったキャラは大体死に損なっている。
といった複数話に跨がる長期戦の筋書きも典型的。

『ドラクエ』に“閃き”システムなどないはずだが、
死線で覚醒した能力や必殺技が起死回生の一手になる、如何にもな熱い展開。


ゲームよりジャンプらしいシナリオに傾斜する中、
地味にゲームらしいのが勇者パーティの成長度。

RPGをリアルな時系列に当てはめると、
スライムにすら苦戦していた少年少女たちが、
僅か数ヶ月の内にレベルアップして魔王を屠る
という恐るべき勇者伝説をロールプレイしていることになるが。

本原作もまた少年勇者たちが3ヶ月程の間に
大魔王とタメを張る驚異の成長物語を叩き付けてくる。

しかも、その短期間の内に“転職”までするメンバーもいるから凄まじい。
本作でも{netabare}マァムが“魔弾銃”を装備した僧侶戦士→武闘家に転身を決意。{/netabare}


だが、この爆発的な成長力こそ若者にしか出せない特権。
短期間で大きな可能性を見せる少年勇者たちのオーラを表現できているからこそ、
倒した強敵(とも)の共闘を始め、勇者に惹かれて行く者たちの言動にも説得力が出て来る。


【作画 3.5点】
力を抜くところはしっかり抜く。
装備のヒビ割れ、傷だらけの肉体など、バトルのズタボロ感を出す描写には注力する。
など、いつものジャンプ原作の東映アニメ。

紋章、オーラ、必殺剣、亀裂や傷口などを光らせる演出も相変わらずで、
出血多量、部位欠損など、ハードな描写も、容赦なく19時台のお茶の間にお届け。


デザインは大体、原作に忠実だが、
レオナ姫のヘアカラーが茶髪→金髪になったのが謎。
(まぁ、金髪美少女は俺得でしたがw
{netabare}氷漬けにされた姫……不謹慎ですが美しかったですw{/netabare})


【キャラ 4.0点】
12歳の少年勇者ダイ。
上述の常人離れした急成長を、{netabare}竜人{/netabare}という超人設定により根拠付けられる。

そのため、勇者として人間たちを救うことが正しいことなのか?
ことある事に思い悩み、それが作品の重要テーマにもなっている。


個人的に心に残っているのが第42話にて……
{netabare}ダイたちが、街を襲う竜を紋章の力で退けるシーン。
助けてあげた人間たちに竜人の力を恐怖され、狼狽える勇者に、
人間は勝手なやつらだよね~と“死神”キルバーンが煽って来る。{/netabare}

よくある強すぎる勇者の葛藤シーンですが、当時、子供心に凄く刺さりました。


マトリフ師匠もセクハラしたくなるwスタイル抜群なマァム、レオナ姫らヒロインズ。
個性的な魔王軍幹部の面々と、キャラは本来5.0点付けて良い所だが、
大魔王バーンの悪逆非道、ハドラーの男気。
そして何よりポップの凡人代表(←でもないがw)として共感できる言動の数々など、
放送打ち切りにより本領の半分も発揮できなかったキャラが多数いるので
ここは4.0点止まりとさせて頂きます。


【声優 4.0点】
ダイ役の藤田 淑子さん。積み上げて来た、
女性によるワンパク成分入りの少年ボイスのキャリアを遺憾なく発揮。

レオナ姫役には当時売り出し中の久川 綾さん。当たり前ですが声がお若い。

大魔王バーン役に内海 賢二さん。魔王ハドラー役に青野 武さん。
共に覇王、魔王慣れしたお二人が担う最強の魔王軍。
幹部にも経験豊富な渋い配役が成され、
声優陣も最強!……と行きたい所ですが。

惜しいのは、一人多役。
しかもポップ/ミストバーン役に難波 圭一さん。
アバン/キルバーン役に田中 秀幸さん。
など勇者&魔王両サイドの重要な役の掛け持ちがある。
実力十分とはいえ、これ放送打ち切られずに、
原作終盤までアニメ化が続いていたら相当無茶なことになりますw


【音楽 4.0点】
ゲーム音楽も手がけた、すぎやまこういち氏が担当。
劇伴にもゲームBGMが多数アレンジ投入され、
この熱血バトルが『ドラクエ』だったことを思い出させてくれます。

OP「勇者よいそげ!!」&ED「この道わが旅」。主題歌も、すぎやま氏が作曲。
EDは『ドラクエ2』EDの歌唱曲でもある。
OPはお馴染みのファンファーレから始まる合唱大会の曲みたいな勇壮さ。
EDは卒業式で歌われそうな懐かしさ。
普通のアニソンとは一線を画した、素朴な味わい。


【感想】
今年10月より、再アニメ化放送がスタートする『ダイの大冒険』。
PVで打ち出された、剣が刺さった石碑のビジュアルからは、
今度こそ、最後までアニメ化するというスタッフの決意を感じます。

一新された配役も私は今からとても楽しみ♪
勇者たちの旅路、しっかりと見届けたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24

63.9 14 勇者で騎士なアニメランキング14位
勇者が死んだ!(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (129)
441人が棚に入れました
剣と魔法、そして人類の敵として悪魔が息づく世界。 ちょっとスケベな農夫の少年トウカは、ある日自作の落とし穴に勇者シオンを落とし、殺してしまう! その事実を隠すため勇者の死体を埋めたが、翌朝トウカの体に異変が…!!? 落とし穴からはじまる、村人と美少女たちのちょっとエッチな冒険ファンタジー開幕!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

緊張感が死んだ!

死んだ勇者の設定が斬新な男性向けB級ファンタジーアニメ
いい意味でも悪い意味でもB級って感じで、狙って作っているんだと思うけど、アニメの質までB級にする必要はないと思う・・・

女の子の顔は可愛いけど、作者の趣味で胸が不自然に強調されているからバランスが悪く感じます
美少女に変態なことやらせることが最後まで合わなくて、やめろーって何度も心の中で叫びました

OPテーマは100点!さすがオーイシさん、アニメの雰囲気にあったいい曲ですねー、EDは変な曲だけどこのアニメに合ってると思う

そこそこ面白かったんだけど、変態シーンや下品なギャグが多くて変態性癖がかなり気持ち悪い・・・
でも笑える人なら楽しい作品なんでしょうねー

話はシリアスなんだけど、弱い主人公が悪知恵を働かせて戦うバトルシーンや、ニーソ好きな変態行動、仲間の変な行動によってシリアスシーンが何度も何度もギャグで台無しにされちゃうB級感を楽しむ作品
ギャグアニメなんだけど、決めるべきところでちゃんとシリアスに決めつつ、ちゃっかりギャグで落としてくるところは好きです
シナリオは設定が斬新なだけでけっこう王道で普通の話かな?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

太もも設定が活かせず。エロ・ギャグ・本筋のどれも中途半端。

1話 爆炎に期待してたんですけど、乗れずに断念。変わりはこれかなあと。設定が面白いのと、ギャグのテンポは全般的に軽快で見やすいし、お色気が萌えというよりギャグになっているのがいいです。「このすば1期」と「慎重勇者」の中間みたいな感覚です。くだらないのが面白い、でもストーリー性もキャラ性もあるよ、という感じです。
 変な展開で失敗すると「俺だけ入れる隠しダンジョン」ですけど、今のところ面白いです。

 ちなみにDアニメの1話のサムネの艶々の太ももは、一瞬だけだしあのクオリティーの作画はそのシーンだけです。他のサブスクは違うサムネなので見事に釣られました。


多分3話くらいから見てませんでした。

 なんというか中途半端です。エロさは「異世界迷宮でハーレムを」に負けるし、ギャグは「このすば」に負けるし、組み合わせても「不徳のギルド」に負けています。

 太ももとセリフでは連呼していましたが、そこをネクロマンスとか勇者復活と絡めるか魔力不足を太ももの何かで補うとかしないと、テーマ性?が中途半端になっていました。

 正直言えば作画…というか裸体の止め画は丁寧かもしれませんが、少年誌レベルです。ギャグかエロが何らかの意味を持つ設定に結びつけないと成立しないでしょう。

 ひょっとしたら、真面目な部分を追って行けば面白いのかなあ、と思ったりもしましたが、少なくとも3話終了時点ではその方向の面白さは出せていない気がします。

 お姫様的な少女との恋愛でなんとかなるかもしれませんが、興味が持続しませんでした。そうそう姫のデブになるギャグでがっかりした気が…アイデアはいいんですけど、もうちょっと面白くできなかったのかなあ。

 出落ち…かなあ。惜しい気がします。アニメ化のチューニングの問題で、ひょっとしたら原作はという気もしますが、少なくともそこまで確認する気にはなれず。断念します。


 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

太ももフェチな主人公のおバカな珍道中

単なる農夫だった主人公。それが村を訪れた勇者が主人公がモンスター用に仕掛けた落とし穴に落ちて死んでしまったことにより、勇者の代わりとして旅をすることに。

ノリが海外のB級コメディー映画っぽいチープな感じながら次から次へとドタバタな展開が繰り広げられます。声優陣は主要キャラがなかなか豪華で安定感があります。

ただ、王道から外れたファンタジーものゆえにクセが強く、観る人を選びそうですが、コメディーと捉えられるなら肩肘張らずに楽しめる作品ではないかなと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

60.0 15 勇者で騎士なアニメランキング15位
惑星のさみだれ(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★☆☆ 2.8 (162)
361人が棚に入れました
ごく普通の平凡大学生だった雨宮夕日は、ある日現れた喋るトカゲに「地球の危機」を救う協力を依頼される。拒否する間もなく獣の騎士団の一員となった夕日は、指輪の力で超能力・掌握領域が与えられるが、早くも敵に襲われてしまう。絶体絶命のその時、夕日を救ったのはなんとお隣に住む少女・さみだれだった。救世主の降臨と思いきや、実はさみだれは地球征服を企む魔王だった……。 そのでたらめな強さと魔王的魅力に惹かれた夕日は彼女の下僕となり、彼女が望む別の思惑に加担する事になる。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

アニメファンの先見性の無さに絶望したが、「逆張り完全勝利」を確信したので強気に攻めまくります

※解釈難易度が高すぎるため物語評価を4.5に下方修正
※その一方で音楽評価を5に上方修正

●ルシファーとは誰か?

本作のサブタイトルに「ルシファーとビスケットハンマー」とありますが
{netabare} この【ルシファー】とは一体誰のことでしょう?

本作のヒロイン兼もう一人の主人公である「さみだれ姫」は自らを「魔王」と
自称していましたから、【ルシファー】=魔王という関係性からして
【ルシファー】とはさみだれ姫のことを指しているようにも思えます。

ただ気がかりなのはさみだれ姫は自分のことを【ルシファー】と言ったことはなく
【魔王ルシファー】と言うならば魔法がもっと使えていいような気もします。

「魔法使い」という立ち位置にあるのはアニムスでありますが、
魔法使いのアニムスが能力によって生み出した最大の泥人形=ビスケットハンマーも
さみだれ姫の剛腕パンチによりあっけなく粉砕され、本人も獣の騎士団と姫の連合軍に
意外とあっさり追い込まれ、倒されてしまいます。

アニムスがラスボスの【魔王ルシファー】というのは今一つ説得力が無いように思えます。

そうするとやはり【ルシファー】とは魔王を自称していた「さみだれ姫」
のことを指していたのでありましょうか?

結論を下す前にまずは、そもそも【ルシファー】とは何であるのか考えてみたいと思います。
【ルシファー】とは【堕天使】の名前であります。

堕落する前の「天使」だった頃の名前は【ルシフェル】と言います。
美しく極めて知性が高い天使でありました。

【ルシフェル】とはラテン語で【明けの明星】を意味します。
【明けの明星】とは【金星】のことであります。
【金星】と所縁の深い【ルシフェル】は【光の天使】とも言われます。

そもそも「天使」という存在の性別は不明でありますが
その美しい面影からして、「女性的」な要素が強いように思われます。

聖書解釈の通説によれば【堕天使ルシファー】は【反逆者=サタン】であるとしていますが
それとは真逆の見解を持つ立場の解釈によれば
アダムとエヴァの願いを叶え、【知恵の果実】という叡智、人類に文明の【光】をもたらした
真の救世主こそがルシファーであるとのことらしくルシファーに対する
ある種真逆の解釈、これをめぐっての対立関係が浮き彫りになるのであります。

【光の天使】を崇める側は「全能なる創造主」のことを傲慢で身勝手な神
【デミウルゴス】と称し蔑み反逆の意を示します。

どこかで聞いたことあるようなこの【デミウルゴス】とは男神であり
それに対する真の救い主とする【光の天使】には女性的性格が見受けられますが
それがやがて「女神信仰」と結合し世に広まって行くのであります。

男神【デミウルゴス】は「破壊者」として捉えられ
一方「女神」は命を育む地母神と考えられるようになります。

このような前提を踏まえて本作を解釈してみますと
ビスケットハンマーで惑星を砕く破壊者=男神アニムスと
それに【反逆】する女神アニマという対立関係が成り立つわけであります。

本作のOPソング【暁光】、そして最終領域「願い叶う【光】」も
【光の天使】を暗示し、更には「バビロン 天使の詩」も同じ
天使を表しているのでありましょう。

破壊者アニムスが男神【デミウルゴス】であるならばそれと対立する
アニマは女神であり、【光の天使】ということになり
美しい天使【ルシフェル】、反逆者【ルシファー】を表していたわけであります。

本作で【アカシックレコード】を掌握していたのはアニマのようでありましたが
その意図するところは「知恵の天使」との関係性を示すためであったように思われます。

アニマの頭にはでかい【リング】が乗っかっていますが、
あれは「天使の輪」を表していたということであります。

最終的にさみだれ姫は能力を覚醒させビスケットハンマーを砕き、惑星を破壊できるほどの
力を身に着けたわけですがそもそも姫と騎士団に能力を与えたのは精霊アニマでありました。

つまり【ルシファー】とは、アニマのことであったわけであります。{/netabare}


●猫が繋ぐ魔王の属性
風巻氏が「創造領域」の能力により12体目として生み出したのは{netabare}黒猫のクーでありました。
「クー」の名前の由来が「(時)空」からきているのかは定かではありませんが
敢えて巨大化させた「黒猫」には何かしらの意味があったのかもしれません。

一つ思い当たるのは、「シュレディンガーの猫」です。

猫が「生きる」可能性と「死ぬ」可能性、
東雲師範と朝日奈姉が「映画」を「見に行った」可能性と「行けなかった」可能性
二人の子孫アニマが未来に「生まれた」可能性と「生まれなかった」可能性
アニムスの惑星破壊を阻止できる可能性やアニムスと≪一緒に生きる≫可能性、
そしてそれが叶わない可能性
そのような様々な可能性が発現するパラレルワールドが無限分岐する世界の有様を
量子論的観点に基づき再現しようという意図のあらわれとして「シュレディンガーの猫」
を仄めかす描写があったのではないかと推測いたします。

「幻獣が刻まれる」ゲートが置かれるあの異次元空間ではあらゆる潜在的可能性が存在し
他の次元と繋がってもいます。

アニマの拠点でもあるこの異次元空間こそが無限に分岐するあらゆる世界の可能性や
次元が集約する中心点と考えていいのかもしれません。

さみだれ姫救済を実現したこの世界線では、東雲朝日奈夫妻は結ばれず
従って子孫のアニマも生まれないという因果の結果になるはずでした。

しかしながら、「シュレディンガーの猫」が示す「量子論」において重要なのは
「観測者」という存在であり、早い話が観測者の意志の介在により
世界線の行方は変動し、世界線の分岐と因果の結末も変化するというものであります。

東雲師範は命がけで主人公を守り、そして自分の技を継承させるという選択を選びました。

師範の死により「2本柱」の融合は行われず、「未来」を示す3本目は生まれない
はずでしたが、技を継承した弟子である主人公はアニマの異次元空間で「方天画戟」を得て
これを未来へのバトンの如くアニマに手渡すのであります。

異次元空間で死んだはずの師範との対決を乗り越え、生まれなかったはずのアニマに未来を繋ぐ。

通常のSF思考で考えたら矛盾していますが、「量子論」という荒業を使えばあらゆる可能性
は観測者の意志によりどうにでもなるというお話でありますから
「シュタインズゲート」がご都合主義的ハッピーエンドで終わったように
可能性は無限大の何でもありということになるわけであります。

この世界線では東雲夫妻は「映画」を見に行けませんでしたが、さみだれ姫と地球は救済され
しかも主人公の覚醒によりアニマの未来の可能性にも道が開かれたようであります。

二人が見に行けなかった「映画」のタイトルが特撮超人「インコマン」であったかどうかは
定かではありませんが、異次元空間にあるゲートの扉に刻まれた4体目の「幻獣」の
ヴィジュアルは「インコマン」に似ているような気がします。

「インコマン」と言えば東雲師範が将来なりたいヒーローでありまして
師範の「未来」の希望であります。

ビスケットハンマーを除く泥人形の中で最も手強いマイマクテリオンは
この「インコマン」に変身しますが、これはある意味東雲師範の
「未来」の希望がアニムスが生み出した泥人形の形に現れたという風にも考えられ
あの「ゲート」に刻まれた4体目の幻獣は東雲師範の思いと連動するかのようにして
その子孫のアニムスに受け継がれ幻獣として発現したとも言えるわけです。

獣の騎士団にいる3体の幻獣に対し「幻獣インコマン」は1体でこれに対抗
できるという意味で最強の幻獣であるわけですが
最強の男東雲師範の未来の希望を示す存在だからこそそのように顕在化した
ということになるのでしょう。

マイマクテリオンが本好きなのは、東雲師範に通じるものがありますが
直接的由来は作り主であるアニムスによるものであります。

世界の分岐と世界線が複雑に絡み合い、途切れたり繋がったりしつつも
未来を形成していくパラレルワールドでは意外な因果の因縁と結末が
あるということなのでしょう。

最強の幻獣は「インコマン」でありますが、それでもビスケットハンマーに
対抗するには力不足であります。

そこで「魔法少女」の力を「インコマン」に融合し3本柱にあたる
より強力な存在を創造しようとアニマは目論み、
生み出されたのが究極兵器「ブルース・ドライブ・モンスター」であります。

アカシックレコードの頂点を極め異次元空間の頂から惑星を見下ろした
主人公が見たものはビスケットハンマーの隣に並ぶこの究極兵器であります。

その時流れたthe pillowsの「バビロン 天使の詩」のEDソングが示す
「天使」とは、インコマン最終進化形態の「ブルース・ドライブ・モンスター」であったのです。

「魔法少女」は朝日奈家(さみだれ)を、「インコマン」は東雲家(半月)を表し、その
「2本の柱」の融合により「3本目の柱」が生まれ、未来につながるということであります。

そしてこの究極の融合体を起動させるのが、師範の弟子でありアニマの思い人であり
「方天画戟」を受け継ぎ未来に手渡した男、雨宮夕日であります。

もともとは同じ眷属だからということもありますが
よく見たら登場キャラがそれぞれどこか似ているのは多元時空の相互作用により
現在過去未来が全部並列して干渉しているような状態にあるからなのかもしれません。

東雲弟は戦闘狂でアニムスは分析狂であります。
解体して分析したい衝動が抑えられないアニムスは
「メイドインアビス」の「黎明卿」に似ていますが
タナトゥスの原理に囚われており、そしてまた
東雲弟の攻撃衝動も同じようなものであるようです。

最後に追い詰められたアニムスは欲求への執着のためか
全身が真っ黒な姿に変わり果てましたが、
戦闘狂の東雲弟も黒づくめの服を好んで着ていました。

さみだれ姫にもアニムスが示すような強いタナトゥスの衝動が生まれますが
それには遺伝的なものや多元時空の作用などが関係しているのでありましょう。

あらゆる可能性が顕在化するアニマの異次元領域では特に
(現象の)観測者の意志や思いが次元に大きな影響を及ぼし得るため
アニマと同じレベルの精神力を持つさみだれ姫の純粋無垢な思いは
無限大の力を生み出すことが可能となり、自虐的なタナトゥスの衝動も
それに見合う出力で顕在化されるわけであります。

要するに無限の力があることを純粋に信じれば、それだけでその力が得られるわけです。

さみだれ姫の魔王の人格はアニムスに起因するネガティブな破壊衝動と
アニマの作用によるその潜在的思念の無限増長にあると考えられそうです。

さみだれ姫はあまりに純粋無垢な性格だったため、自己否定の負の感情も
ストレート過ぎて極端に至り、無理心中衝動として顕在化したようであります。

それを食い止めるには「愛」しかないと述べましたが、
最終的な愛の告白に至るまでに描かれていた伏線としては、
≪手をつなぐ≫というものがあったように思います。

最強の「矛」と「盾」は矛盾します。
アニマとアニムスも同じような存在なのでしょう。
矛盾はしているようでも≪手をつなぎ≫≪一緒に生きていく≫なら
矛盾は乗り越えられ最強の矛と盾は成り立ち得ると
そう弟子に伝えたのはカジキの師匠でありました。

カジキの師匠は主人公と意味深に握手を交わすシーンがありましたが
未来に繋いで欲しいという願望の現れだったのかもしれません。

師匠から弟子に思いが受け継がれたように
「願い叶う【光】」に乗せ
≪一緒に生きて≫行こうという主人公の思いが
姫に届く可能性が顕在化した世界、それを望んだのは
アニマであり、{/netabare}それこそが彼女の願いであったということでありましょう。

以上のように解釈してみるととても綺麗な終焉までを見事に描き切っているため
もしも展開が把握できるなら2週目3週目以降も楽しめる名作であるとも考えられ
よって原作ファンが絶賛する気も理解できるという結論に至るわけであります。




●アニマの嘘

十年後、大人になった{netabare}主人公はアニマに召喚されブルースドライブモンスターの内部、
錬金術が作用するその空間に現れます。

そこでアニマとの会話が始まり獣の騎士団、「指輪の従者」の選定基準が 「月の模様」で
あったとネタばらしされますが、早い話がこれはフェイクであると個人的には考えています。

厳密に言うとアニマではなく原作者がフェイク、ないしはぐらかしているわけでありますが…

獣の騎士は全部で12人でありますが、さみだれ姫も最前線で戦う戦士の1人なので
全部で【13】人ということになります。

フクロウの騎士=茜太陽は裏でアニムスと通じており、当初はアニムス側のスパイ
の立ち位置におり、最終的にアニマ率いる獣の騎士団の側につくことを決めたわけであります。

つまりフクロウの騎士は【13】番目の騎士ということになりますが、フクロウというのは
古代象形文字で【13】を表すものであり、「知恵」を司る女神の聖獣であります。

フクロウは「知恵」を象徴するシンボルでありますが、知恵と言えば
アカシックレコードであります。
更にカジキマグロの秋谷師匠は何者からか全能の知恵を付与されていたわけですが
恐らくはアニマが関係してるように思われます。

ユングの提唱したアニマとは知恵の女神を表すような存在であり
従ってフクロウがアニマの側に随伴するのは必然的帰結ということになるわけです。

更に「カジキマグロ」という聖獣の正体について考えてみたところ
例えば「うお座」というものが真っ先に頭に浮かびますが
なおも「聖獣」という存在を意識しつつ深堀りしていくと
「エレファントノーズフィッシュ」というナイル川に生息する魚に辿り着くのであります。

「エレファントノーズ」ですから象のように長い鼻がある魚でありまして
その姿はカジキマグロに似ているわけであります。

古代エジプト神話に登場するオシリスの守護者には「メジェド」という魚の聖獣がおりますが
その由来は「エレファントノーズフィッシュ」であるとのことです。

オシリスとは「植物」の再生を司る植物の神であることから
この魚の聖獣も「植物」と関係があると言うことになります。

「エレファントノーズ」は象の鼻ですが、象と言えばインド神話のガネーシャであります。
ガネーシャとは学問の神でありますが、鼻が長いあるいは鼻が高いというのは
クレオパトラの逸話にあるように教養や学識あることを表します。

そして魚系の聖獣的存在に当たるものを他にも探してみると【バビロニア】神話の
「オアンネス」という名の半魚人的なものが見つかりますが
どうやらこれは「知恵」の神として崇められていたということであります。

「本」は「知恵」を象徴する小道具でありますから、本かたくさんある図書館
と言うのは知恵の集合体であります。

「アカシックレコード」とはありとあらゆる知恵が集積された超次元的「アーカイブ」であり
本が好きな人たちは自然とここに集まるわけであります。

さみだれ姫の父は作家であり、東雲師範と主人公はそのファンであり本にサインを貰います。
茜太陽もアニムスも本が好きで、カジキの師匠も同じ系統であるわけです。

獣の騎士団は全員同じ眷属と予想できますが、特に本好きな人たちは
遺伝的に近しい関係にあるのでありましょう。
カジキの師匠と東雲師範の髪型が似ているのもそういう意味合いがあるのだと考えられます。

カジキの師匠は泥人形との死闘の末、力尽き息を引き取りますが
その背後には「大樹」が天に向かって聳えていました。

この最後のシーンの「大樹」の描写は「植物」の神オシリスと聖魚「メジェド」の関係性に
完全につながり、しかも「大樹」が「世界樹」=「ユグドラシル」を暗示しているのなら
ここでもやはり「知恵」につながるということになります。

北欧神話に登場する「ユグドラシル」の頂上には「フレスベルグ」という名の幻獣が留まって
いるという話でありますから、つまり「月の模様」を見て適当に思いついただけという
アニマの証言はこれまで象徴的表現法を使いつくして矛盾なくつなげてきたすべてのこと
と辻褄が合わなくなるわけであります。。

恐らく真相は【バビロンの一族】と「月」の関係を象徴的に
仄めかしたかっただけのように思います。

獣の騎士の指輪は「ロード・オブ・ザ・リング」に由来する魔法のアイテムであり
アニムスは魔法使いと呼ばれていました。

しかしながら本作ではアニマやアニムス、獣の騎士たちの異能力を「サイキック」として
強調してる節があるように思えます。

「月」の女神の側のアニマが象徴する原理、例えばサイキック能力や最終兵器を
起動させた錬金術の原則、そういったものの由来と所属がどこにあるのか明確に
示したかったので「月」という連想的キーワードを用いたように思います。

陰と陽の対立関係においてハンマーで断罪される側の「陰」=「月」が
断罪する側に対して逆襲するという構図、これを示唆していたのでは
ないかと推測いたします。

獣の騎士団の筆頭である「さみだれ姫」は宿命的な「罪」を背負った
故に死ななければならない定めでした。

かつて罪故に滅んだ都市は【バビロン】であります。

【大淫婦バビロン】とは罪深い【バビロン】という都市を比喩的に表現したものであります。
【バビロンの空中庭園】とは恐らく彼ら独自の文化、「錬金術」に繋がるものであり
本作でサイキックとして描かれたものは【呪術】に由来するのだと思われます。

12ではなく【13】という数字が強調されるのも彼ら独自の文化に関係しているようです。

獣の騎士も風巻氏が創造した泥人形の数もアニムスが生み出した(ハンマー含む)泥人形も
全部で【13】であるのはすべて計算通りであったわけです。

【13】は{/netabare}「惑星」に関する数字であり、「願い叶う【光】」やOP曲の「暁光」に関係します。

以上、本作特有の「象徴的表現法」はかなり洗練されているとは思いますが、
これを見てすべてを理解できる人は限りなく少ないように思います。
という意味では酷評されるも無理ないと言えるのかもしれません。



最終話を見た感想としては、伏線は見事に機能して辻褄も合っており
矛盾点は基本無いように感じました。

設定も精密というくらいなまでに見事に生かされていたようですが
ただこれを見て普通に全部理解できるかと言えば、解釈難易度かなりのもののため
ついて行けない人も相応にいるように思います。

象徴的な表現法が多用されていますが、これもそういう視点から見ないと
ただ説明不足の物語にしか見えないということになるのかもしれません。

もしかしたら原作の重要箇所を端折り過ぎていたために説明不足感が生まれたという
可能性も否定はできませんが、個人的には話の大筋は理解できてしまったので
最終的に大きな減点には繋がりませんでした。

解釈を難しくしている要因について考えてみましたが、一つには純粋SF{netabare}というよりも
スチームパンク寄りの方向に偏った世界観や設定がそれに該当するように思いました。

ユング的集合的無意識の世界、そこには4体の「幻獣」が刻まれた扉=【ゲート】が存在します。

3体は【獣】の騎士たちにおいて発現しますが、残り1体はどうなったかと言うと
どうやら「ブルース・ドライブ・モンスター」というのがそれのようです。

【獣】と「幻獣」は対応していますが、【獣】と「モンスター」も対応しています。
「幻獣」はファンタジー的な表現でありますが、片や「ブルース・ドライブ・モンスター」は
純粋SFというより「スチームパンク」的な表現に基づく存在と考えられます。

「スチームパンク」において最も重要な小道具は蒸気機関ではなく「飛空石」であり
超古代のロストテクノロジーであります。

主人公が「ブルース・ドライブ・モンスター」の内部に入って、何もない空間に歩を進めると
飛空石的なものが動いて道をつくっていくという描写ありますが、これは
スチームパンク的機構を表現していると解釈できるわけです。

ただのスチームパンク的表現なら理解するのはそれ程難しくないように思えますが
そこに「錬金術」の要素が加算されるので解釈難易度は更に上がります。

ハンマーに対抗するこの最終兵器をここでは「LW」と呼称します。
LWに至るまでには【ゲート】をくぐって来るわけですが【ゲート】とは
「2本柱」によって表現されものであります。

そしてこの「LW」を操縦できる資格者とはアニマと同じ意識レベルに達した者
即ち【アカシックレコード】に辿り着いた者であるわけです。

アニマ以外に【アカシックレコード】に辿り着いたのは、さみだれ姫と主人公の2人だけですが、
姫には姫の思惑があり、アニマもそれを知っていたこともあって、最終的に
操縦者に選ばれるのは主人公であります。

LWの内部では時空の歪みによるのか定かではありませんが、別次元の自分の「精神体」と
アクセスできるという現象が起こります。

別次元の相互的で連鎖的な結合が起こるだけということなら、SF的な「量子論」という
発想でも理解可能な現象でありますが、別次元の「精神体」と繋がるという発想は
やはりこれは錬金術寄りの思考回路であるということになるように思います。

【ゲート】は「2本柱」でありますが、その先を極めたものは「3本目」を得た
と言うような解釈がなされるようです。

つまり錬金術の法則が作用するその空間で「方天画戟」を手に入れたという描写は3本目の
「3本柱」を暗示しており、当然の如く未来人のアニマに手渡されるわけであります。

「2本柱」は「男と女」や「陰と陽」などの一対のもを表しますが、2本の柱の融合により
新たに3本目が生まれるということであります。

アニマは主人公と姫の子供ではありませんが、未来の親族に当たる存在であり
この次元の世界を終わらせようとするアニムスに対峙し未来を切り開く立ち位置にあるため
3本柱を示す「方天画戟」を手にし事を成すのであります。

さみだれ姫が「アカシックレコード」に辿り着いたということを表現するために
「ピラミッド」の頂点に仁王立ちするようなシーンがありますが、姫がつけたマントが
見事に「△」の形を再現していたりしますからかなり計算高いものを感じます。
ついでに言いますと姫の「知ってんで」という口癖も「アカシックレコード」を
示すための伏線であったようであります。

更に言うと本好きの茜太陽は「図書館」に通っていましたが、この「図書館」とは
「新世界より」や「輪るピングドラム」の作中で不思議めいた図書館として
示されるものであり、アカシックレコードの象徴的表現であると考えられるわけです。

「量子論」的発想でもある程度の解釈は可能ですが、更に細かく見ていくとするなら
「スチームパンク的な世界観」や「錬金術」的な発想が必要になるようでもあり、しかし
そんなことを考えているだけで既におなか一杯になりそうですが、
更に「エヴァンゲリオン」に見られた「エロスとタナトゥス」というような二元論的発想も
必要になってくるとしたら、それはなかなかにカオスな状況と言えるのかもしれません。

取り合えず「アニムス」は破壊を表し、「アニマ」は創造を表します。
病が原因でさみだれ姫は自己否定的自虐的な思念に囚われますが
このマイナス思考は「アニムス」の要素であります。

自己否定的思考だから自分のエゴにも否定するため、欲もなく
その反動として自分以外のありとあらゆるものに愛着が生まれます。

他者への思いやりの心がある純粋無垢な少女は主人公と運命的な出会いを果たし
純愛に目覚めます。

しかし一方で自分が病という鎖に囚われるだけでなく更にその鎖で家族を縛っている
ということに罪悪感を覚え、死という罰を自分に課さねばならぬと覚悟を決めるのであります。

純愛に目覚めた少女はこの惑星と無理心中をすることにより、自死の刑罰を実施しようと
目論みますが、この考え方はどこか矛盾しており屈折しているわけです。

ある種の葛藤的な精神作用のもつれや心理的拮抗状態は相反する「エロスとタナトゥス」の
原理から説明可能でありますが、相反する「アニマ」と「アニムス」との衝突
戦闘とはさみだれ姫の中の葛藤を表しているとも考えられるわけです。

ハンマーは鉄槌であり、断罪の象徴であります。

罪悪感と断罪による幕引きはさみだれ姫の思いでありました。
自虐的で自己否定的な衝動はタナトゥスの作用でありますが
ハンマーはタナトゥスを表すものでもあるわけです。

世界は愛せても罪深い自分は許せないというタナトゥスの衝動、これに打ち勝つには
エロスという存在肯定の衝撃が不可欠であり、やはり最後は愛の告白タイムとなるわけです。

告白タイムと言えば屋上のシーンでありますが、あの時はハンマーに靄がかかっておりました。
あの時は魔王の僕となれと口説いたさみだれ姫でありましたが、本心は別にあり
主人公には見えていなかったのでありましょう。

やがて人間的に成長した主人公は思いやりの心を持ち、時にピエロの役を演じながらも
姫の純愛レベルに達するまで距離を縮め、遂には霞を蹴散らし姫のハートをぶち抜く
渾身の一撃を放つのであります。

生きることに意味を与えるための必死の告白は既定路線でありますが
それでも屋上での告白タイムのやり直しという風に考えるとこれ以上の着地はないと
言えるくらいしっくりくる結末であったように思います。

「惑星と無理心中」という発想が純愛を示していると気が付けば何の違和感もありませんが、
「無理心中」という発想が古すぎたため、純愛物語的な最後の告白タイムに{/netabare}
違和感を感じた人ももしかしたらいたのかもしれません。


●SF的設定がもたらした罪と罰、視聴者を混迷に導くか?
個人的に思ったのは本作はファンタジー路線を進むべきであり
アニ{netabare}マとアニムスのSF的未来人設定は他の要素との食い合わせが非常に悪い
ような印象を強く受けました。

ユングが提唱した「集合的無意識」 なる概念は非常に曖昧で漠然としており
なおかつそれに「アニマ」と「アニムス」という更に漠然とした概念が乗っかってきたら
それはもはや「科学」とは真逆の領域の問題であるということになるでしょう。

そもそも心理学とは心の科学を目指しながらも、実質は科学ではなく、
極めて曖昧で漠然としている人の「心」を科学的に解明するというのは
そもそも不可能な試みであるとしか思えません。

本作において「集合的無意識状態」に関わる夢の中のような世界に主人公が召喚可能なのは
「さみだれ姫」の存在によるとこころが大きいように思われますが、その「不思議領域」が
「アカシックレコード」に繋がるかと考えた時には、やはり言葉の定義の曖昧さ
という問題が最後まで残るように思います。

そういう曖昧さを許容しつつも、重要キャラであるところの頭に【リング】を身に着けた
「アニマ」には超自然的な力が備わり、ある意味「メタフィジカル」な認識を
提供できる存在であるということは確認できるわけでありまして、よってこの不思議領域に
召喚された主人公が長い長い階段を上り「ピラミッド」であるようであり、
「世界樹」であるようでもあるその頂点に辿り着き、上から「ビスケットハンマー」を
見下ろしているシーンが描かれていたことからして、それは頂点を極めた者であるという
ことの表明であるわけですから、結果として「アカシックレコード」に辿り着いたという
解釈が成り立つわけであります。

この解釈がギリギリの線で成り立つのはアニマという神秘キャラを大前提にしていますが
「アカシックレコード」をSF的に科学的に{/netabare}説明しろと言われたら
恐らくすべてが破綻することと思います。

そしてもしも{netabare}「アカシックレコード」{/netabare}の本質が知りたいという人がいるならば、
個人的には {netabare}「密教」{/netabare}をやることを強く推奨するでしょう。

●作画が惨いと評判の一見して糞アニメと呼ばれる本作の真価は如何に?
主人公の成長については兎に角よく描けていたことだけは間違いない良作アニメ
だと思っておりましたが・・・

前回の内容を見る限りにおいては各種の不安要素が徐々に鎌首をもたげてくるような感じで
じりじりと嫌な雰囲気が全体を包み込むようにして広がっている、
そんな印象を強く受けてしまいました・・・

更に悪いことにはこの期に及んで原作ファンの酷評とか見たら、いよいよこれは本格的に
期待外れの結末とか覚悟するしかないという話になるわけであります。

そのような前提で最新作を見たわけですが、どういうわけがこれが期待外れなまでに面白い!?
なんじゃこりゃ??というまるで意味不明な展開であります。

本作のキャラ設定とかやたら洗練されていることは重々承知していましたが
だからと言って終盤戦での失速が無いという理由にはならないわけですから
ある程度までは終盤戦での失速あり得ることについては想定していたのですが・・・

実際蓋を開けてみたら、駄作どころか良作レベルを余裕越えるもの凄い盛り上がり展開が
待っていたという、なんじゃこりゃ?展開であります・・・

本作については、原作ファンが何を言おうが全無視でいいのかもしれません。
本作は「腐っても鯛」レベルの物語性を誇るが故に、
結末を見ずして即断は禁物と改めて実感した次第に御座います。



●因果律の糸は絶たれた?
{netabare}主人公と姫には前世での因縁があり、なので二人は自然と惹かれ合ったのだと
そんな風に考えていたわけですが、前世の因果ではなく、幼少期のエピソードが縁だとすると
少々想定していたのは違うと言いますか、スケール感が不足しているような
そんな印象を抱いてしまいました。

アニマとアニムスの関係性もSFっぽい過去描写が予想外でやや期待外れ感があり、
現状微妙な空気も漂っていたりもいたします。

姫が主人公のことを「ゆう君」と呼ぶのは、彼をハニートラップに嵌めるための
魔王の知謀によるものではないかと疑っていましたが、純粋無垢な少女の心残っているが故に
「ゆう君」と言っているのだとすると魔王という設定はどうなったのでしょうか?

矛盾を解くための尺はまだ残っていますが、この先どう転ぶのでありましょうか?{/netabare}


●未来へ続くは棘なりしか、飛燕草
ファンタジーとは「集合的無意識」{netabare} の世界を具現化しただけの世界というのは
ある意味正しい解釈でありまして、ファンタジーとはご都合主義だと言われたら
それまでの話でありますが、当然のお約束として泥人形とビスケットハンマーの
攻略法が見えてくるという展開が訪れます。

最強の男東雲師範を新技で撃破した主人公には、もはや敵なしと思われましたが
何故か蛇の騎士「白道やよい」とは相性悪いらしく見事に2連敗を喫し、
手も足も出ない醜態を晒すのであります。

ある意味天然キャラの蛇の騎士でありますが、二人が目論む「惑星破壊」を何としても
止めようとする意気込み・気合は十分であり、主人公に対する彼女の思いもそれだけ強い
のに対して、主人公はそれに対してどう向き合っていいのか態度を決めかねているため
当然集中力は低下し、東雲師範の時のように完全制御できた新技が上手く発動できず
見事に「捕縛」されるというオチであります。

かつて鉄血の「鎖の掟」で主人公を捕縛するかの如く自由を奪ったのは彼の祖父でありましたが
さみだれ姫はその鎖を壊し主人公をその鎖から開放します。

そこで主人公は自由を手に入れたでしょうか?
姫が彼に求めたのは絶対服従であり、新たに鎖の関係を結ぶ契約を半ば強引に
主人公に迫ったのであります。

「鎖の掟」の後遺症により人間不信の呪縛から抜け出せていないその時の主人公は
自分から幸せを奪った世界を呪っており、その世界に復讐できるならばと姫の惑星破壊計画に
快く賛同するわけですが、後にさみだれ姫だけでなく東雲師範や世話焼きな大人たち、
仲間たちと触れ合うことにより人間的成長を遂げ気が付けば信頼できる人たちが周りに溢れ
奪われるだけの人生から一転して与えらる側にいることに気が付きます。

東雲師範をはじめ与え続けてくれた人たちの恩に報いるためにも、主人公は
究極の決断を迫られることになるでしょう。

「愛しているぜ魔王の騎士」と言うさみだれ姫、
「愛しています我が魔王」と呼応する主人公
二人の間に本当に愛情はあるのでしょうか?
姫が一番愛しているのはこの惑星であり、だからこそこの惑星と無理心中しようとするわけです。

尊敬の念や信頼感あったとしても恋愛関係にはない二人の間に
自由恋愛的な立場から割り込んでくる蛇の騎士により
三角関係が生まれるわけでありますが、鎖の呪縛により自由恋愛の経験が無い
主人公は{/netabare}どのような態度を示すでしょうか?

ある意味泥人形との戦いを描くよりも落としどころが難しいため
不安がまず頭をよぎりますが、この決着をどうつけるのか大変見ものでもあります。

●ネタバレソングの登場?
{netabare}「集合的無意識」とは心理学者ユングが提唱した言葉でありますが
主人公と姫が何度か会合していた場所はその領域に当たるものだと思われます。

そこにある扉には奇妙な生物の絵が刻まれておりましたが
もしかしたらそれは「幻獣」であるのかもしれません。
だとするともう一体いるということもあり得そうです。

超自信過剰な男=東雲師範との決闘で師匠を超えた主人公は
彼以上の自信家となり、潜在意識下に眠る無限の可能性を顕在化させ
奇跡を起こし得る超越的存在となったのかもしれません。

ヒロイズムの完成によって物語が加速するか、むしろ高みを極めたが故に
逆にピークアウトしてしまうのか、この終盤戦にすべてがかかっていると言えましょう。 {/netabare}

●連鎖するくびきの虜
フクロウの騎士 茜太陽はムッツ貧弱根暗眼鏡キャラであるところの主人公に
どこか似ているところがあり、 {netabare}深い闇を抱えているようであります。

その闇故にアニムスに付け込まれ取り込まれてしまったのか、はたまたアニムスに取り込まれた
振りをして接近するのが彼の本意か、定かではありませんが
かつての主人公が鎖の掟に囚われもがき苦しんでいた日常から、さみだれ姫の手により
解放されたように、仲間の鉄拳制裁という荒療治をきっかけに何も決断しないという生き方から
開放され、生に輝き見出したのも必然のような気がいたします。

昇る太陽は覚醒し、幻獣の騎士が出揃います。
ここまでは【梟】という裏設定の発動を含め予定通りの展開と言えましょう。

しかしながら残りの話数もわずかとなり、その割に描かなければならないものが
山ほど残っていることを考えると少しばかり不安なものを感じずにはいられません。

さみだれ姫、アニマ、アニムスにまつわる謎や前世での戦いの経緯
そして主人公の未来の・・・
これらのことを詰め込み過ぎの駆け足であっさり片づけるようなこ{/netabare}とだけは
どうにか避けてもらいたいと願うばかりであります

●「墓穴」に入らずんば虎児を得ず
原作ファンによる「ネタバレ禁止かん口令」のフラグ{netabare}が発動し
後半戦に入るや否や怒涛の巻き返し展開が始まった模様です。

我らが主人公=ムッツリ貧弱根暗眼鏡は太郎の死に対し激しい憤りと自責の念に苛まれ
復讐を果たすべく幻獣の力を手に入れようと必死にもがくのでありました。

自分が不甲斐ないばかりに東雲師範に続き後輩をも死なせてしまうという大失態、屈辱、後悔
負の感情のオンパレードの荒波に飲み込まれ、前後不覚五里霧中のままに決闘に挑むも
敢え無く惨敗・・・惨め惨め、ただただ惨めな男でありました。

ここまで激しく空回りする主人公とか前代未聞でありましょう。

そして降ればどしゃ降りの雨中、自ら掘った墓穴に嵌って
「生きているのも嫌になる」程に自分があまり馬鹿らしく思え、
自分という存在の愚かさや無力さを際限ないくらい徹底的に思い知らされるのでありますから
これはもう笑うしかない・・・

墓穴を掘る男=「アンダーテイカー」という役者が墓穴の独壇場で繰り広げる喜劇の舞台、
その背景には雨があり、沈む夕日が似合うでしょう。

バッティングセンターでフルスイングするも、思いっきりカラ振りした時の痛み、
それはとにかく屈辱的なものでありましたが、
そんなカラ振りや空回りが史上№1に似合う男、
それこそ我らが主人公「Mr.アンダーテイカー」その人であります。

決闘の敗北と雨と墓穴、すべてがこれ程までに機能する物語展開など
それだけでもうお腹一杯になるほどのフルコースでありますが
太郎と花子のキャラ設定もかなりエグイことになっているようです。

太郎の超共感性体質というのもかなり凄い設定でありますが
花子を死なせないためにはどんなことでもやり得るという太郎の動機を
これ程までに説得力ある形で裏付けるとは、完全に脱毛であります。

必殺技は「叫ぶ」べきだという話でありましたが、
喪服を纏った弔い合戦において騎士たちが発する「叫び」には鬼気迫るものがあり
高ぶりまくる胸熱感は必至のことでございました。

特に陰キャ眼鏡の花子の「叫び」には極上の味わいある響きが感じられ、
陰から陽にスイッチ転換する成長っ振りも含めお見事な結び締めであったと思いました。{/netabare}

●踊るデッドエンドのからくり
後半戦に突入早々{netabare}死亡フラグは発動します。
3度ほど仄めかされた死亡フラグがこのタイミングで成就したのには理由があったようです。

大前提としてあるのは泥人形の攻撃力は異常に高く、一発食らえば即死もあり得るということ。
今回の太郎ターンではその大前提を再確認するような形になったように思われます。

東雲師範も一撃でデッドエンドを迎えましたが、その時は不幸な事故みたいなもので
弱小主人公を助けようとしなければ、本来の実力で泥人形の攻撃は回避可能なはずでした。

それが今回の騎士型泥人形は攻撃力だけでなく、素早さやリーチの長さなど含む
トータルでの戦闘力は格段に高く、最強打撃王のさみだれ姫でさえも手を焼く有様です。

騎士の中でも一番弱そうなのはネズミの太郎ですが、ただでさえ死亡リスクが高いのに
幼馴染の花子のことを気遣い、命がけで守ろうとするわけですから
生還する可能性は無きに等しいということになるのでしょう。

更に悪いことには、そんな太郎の思いを知ってか知らずか当の花子ときたら
まるで自分の命を軽んじているかの如く泥人形に対する囮役を自ら買って出るという始末で。
ある意味自殺志願者のようにも見えてしまう花子ですが、そんな彼女の真意とは
いかなるものであったのでしょうか?

もしかしたら彼女は自虐的な人間で、その自虐の意味するところは
自分が太郎の足枷になっていることに対する自責の念、それが元にあるのかもしれません。

騎士の中で最も弱いのは太郎であり花子であることを自覚していたからこそ
自分の命を有効に使うため、あるいは太郎の足手まといならないために
危険な役を敢えて引き受けたような気もいたします。

太郎と花子はお互いの気持ちをどこまで理解していたでしょうか?
互いが相手を思い庇おうとすればするほど死亡リスクがどんどん高まってしまうという不条理。

そんな不条理を受け入れ自らをその犠牲に捧げようとした花子と
その不条理を全否定する形で愛のために自らを犠牲に捧げた太郎。

兎に角太郎の思い、願いは徹底しており、花子の命を救うためならば
どんなことでもやる覚悟ができていたようで、
騎士の願いにより花子の命には保険がついたとしてもそれでは満足せず
即死のリスクが少しでもあるならば、そのリスクを完全に潰しておこうと
言わんばかりに自らを楯として曝け出し、花子の即死のリスクを強引に
回避させたのでありました。

カマキリのキル曰く「無駄死にだ」ということですが
太郎にしてみれば結果即死のリスクを潰せたわけですから
意味ある行動だということになるでしょう。

太郎の死はある意味必然ということになりますが、その必然を今まで回避できたのにも
理由があったようです。

泥人形の攻撃力が高すぎて食らえば即死という大前提があったからこそ
夏合宿により各自の能力を高めるだけでなく、数の利を生かしたチームプレイを強化し
泥人形に対抗しよういう話でございまして
その戦術に効果があったからこそ、その時点での犠牲者はゼロであったというわけであります。

そしてユニコーンの騎士に覚醒した南雲隊長の踏ん張りと言いましょうか
「決して誰も死なせはしない」という必死過ぎる執念も死亡フラグを覆す
方向に作用していたようでありましたが、冷静に戦況を分析したアニムスの
今回の策謀、分断戦術により死亡フラグを回避する要因はすべて取りの払われたのでありました。

太郎の犠牲により命を拾った花子ですが
もしも彼女に自虐志向があるならばどうなることでしょう?
愛想笑いの{/netabare}ジュリエットが迎える運命とは、さて?

●死亡フラグは3度死ぬ?
獣の騎士すべてが集結し、これから泥人形との{netabare}死闘は激化するように思われ
そして死亡フラグ的なものも3度ほど出されたようですが、
ここまですべて不発に終わったようです。

今回のフラグ回避には精霊アニマの能力によりユニコーンの騎士が覚醒したことが
大きく作用していますが、それにしても度重なるフラグ回避の展開にはどのような意図が
込められているのでしょうか?{/netabare}

1話~6話の主人公の{netabare}成長・覚醒{/netabare}を描いた物語展開には個人的にかなりの好印象を持っておりますが
それ以降から前半戦終わりにかけての展開には{netabare}少し中途半端で6話以前と比べるとやや物足りない
ような感を抱いております。

後半戦突入してもなおまさかこの調子で進むとかいうのは流石にないとは思いますが
もしもこのような感じが続くなら十分減点対象になるものと認識いたすところにございます。{/netabare}

失速し続けるのか?それとも急転するのか?
後半戦に期待を託します。

●先の展開を予想
獣の騎士全員揃っての初戦は{netabare}(フラグ全否定という形になり)犠牲者ゼロという{/netabare}結果でしたが、
この先も順調に{netabare}勝ち進むとは到底思えませんし、恐らく戦死者はそれなりに
出るのではないかと予想いたします。

強そうなキャラは馬、カラス、フクロウ
最強の「矛と楯」コンビのニワトリと亀も弱くはないのかもしれません。

一番弱そうなのがカマキリとネズミ、そしてヘビです。
一番最初に死にそうなのは、恐らくネズミなのかもしれません。
幼馴染を庇っての戦死とかは、ありそうなパターンであるように思われます。

ただ仲間を庇っての戦死パターンだと東雲師範の弟や馬の騎士も十分あり得る話ですし、
一見して裏切り者のようなフクロウも、仲間との交流が深まれば態度を反転させ
突然熱血キャラ化する可能性も全否定はできません。

騎士の中で一番立ち位置が不明なのが黒猫ですが、現時点では裏切る可能性も含め
余談は禁物と言ったところでしょうか。

ヘビの騎士は、もう少し先のところで主人公のピンチを回避すべく体を張った結果
戦死して{/netabare}しまうような展開はありそうかと思いますが、

次回以降その辺に注目しつつ展開が動くことを期待いたします。

●ある意味アニメという概念が通じない世界を描く?
最新話は{netabare}謎のヴェールに包まれた存在であるところの{/netabare}「姫回」でした。
獣の騎士が勢揃いしていよいよ急展開を迎えるのか?と思いきや
{netabare}まるで朝日奈一家のホームドラマみたいなベタな{/netabare}展開を見せられた
通常のアニメファンはかなり戸惑ったのかもしれません。
{netabare}その一方でドラマ性重視の当方としましては非常に満足できる回でありました。
ある意味王道ホームドラマ展開でベタベタでありますが、王道故の良さも漲っておりました。

さみだれ姫は不治の病を患っており、その治療法を確立するために姫君の母親は
医学者でもあったことから、海外に移住し長らく研究に没頭する日々を送り
それ以降娘に会うことも滅多にないような状況になるわけです。

姫自身も自分の母が海外暮らしを余儀なくされている理由には自分の病がもとにあり
その治療のためならば仕方ないと頭では理解しつつも、複雑な思いを抱き、家族の関係のこと、
特に母親に対し悶々と思い煩うのでありました。
母にも姉にも自分の傍にいて欲しいが、母や姉家族がバラバラになってしまったのは
自分の病が原因、すべては自分が蒔いた種であるとさみだれ姫は思い煩い、
罪悪感にも似た後ろめたさや自分という存在を悔いるようなセンチメント、
女子高生くらいの年齢特有のとても繊細でとても脆い自己嫌悪的感情の渦に
飲み込まれてしまうのであります。

そんな中、今回株を急激に上げたのがむっつり根暗貧弱眼鏡でお馴染み
我らの冴えない主人公=雨宮夕日 その人でありますが、今回の彼の態度・振る舞いは
つい最近飲酒し始めたにすぎないボンクラ大学生とは思えないくらいにスマートで
空気読め過ぎる大人そのものだったことには思わず舌を巻いてしまうくらいに、
見事な成長っぷりでございました。

本作は「成長物語」という要素がかなり大きく、故に
成長物語とはどういう特質があるのか理解できない人に説明するのはとても厄介な話でありますが、
逆に「成長物語」{/netabare}について精通してる人からしたらある意味神回だったと言っても
過言ではないのかもしれません。

以前ならば慎重さこそに重きを置いていた貧弱眼鏡の主人公でしたが
ここぞと言う瞬間には{netabare}掌握領域を発動させ「超飛躍」を成し遂げて
そして、さみだれ姫を(ハートごと?)掴み取り、姫の母親の元に送り届けるのであります。

主人公の大人びた対応は、本人曰く東雲師範の真似をしただけということですが、
さみだれ姫の家族関係を見て色々と思うところがあったようで
自分の家族である祖父との冷え切った関係性について見直しを図るあたりも
彼の成長を大いに感じられるような、成長物語{/netabare}としてはとても見所が多いお話でありました。

●主人公が騎士契約に応じた理由
{netabare}①姫が好みのタイプだったから(前世からの因縁?)
②姫が信頼に足る得る人物だったから(行動力がある)
③この惑星を砕くという姫の企てに共感したから

※③についてもう少し詳しく書くと以下のようになります
父の不幸な死をきっかけに母親はショックを受け失踪
祖父は人間不信に陥り孫が父親と同じ道を歩まぬようにと
「他人を信じるな」という(体罰ありきの)洗脳教育を実施。
少年時代から信頼関係とも無縁、家族愛とも無縁の不幸な人生を歩み
性格が歪んでしまった主人公は、自分を不幸にした「この世界」を呪い
いつか復讐してやろうという気持ちを密かに抱くようになる。

姫に出会い姫によって提案された惑星を砕くという計画を世界に対する復讐の好機ととらえた
主人公は心よりこれに賛同したため「御意!」と応じたというのが話の経緯であります。

このようにして主人公と姫の騎士契約は見事成立することとなりましたが姫の性格、本性
については謎の「ヴェール」に包まれているところがあり前世の因縁で出会うべくして
出会い、相思相愛の結果強く結ばれたような結婚契約にも見えるこの契約の背後には、
姫の本当の思惑が隠されているようにも思えてなりません。

ヴェールは結婚式の時花嫁が被るものですが、
(騎士の指輪)リングも結婚式の時に身に着けるものであります。
主人公の立ち位置から見たら姫との誓約を交わす儀式は結婚式のようにも見えますが
姫の側から見たらそれは偽装結婚式であったのかもしれません。

1話冒頭のシーンは桜の花から始まります。
桜の季節と言えば入学式の頃合、4月ではないかと予想されますが、
4月と言えばエイプリルフールであります。
もしかしたら姫と主人公の誓約の儀式は「嘘」だったのでしょうか?

姫が何を思い主人公に近づき、何を成そうとしているのか謎の部分が多いですが
それについて重要な鍵となるのは姫の性格、人格であると思われます。

恐らく姫の誕生日は6月(より詳しく言うと6月6日)ではないかと推測いたします。
その理由は名前が「さみだれ」で梅雨を表すというのがまず1つ目
次に1話冒頭の桜の季節の後の連休に主人公が実家の祖父の元に帰っていましたが、
連休とはゴールデンウイークを指し、祖父の容体が急変し命を救う願い事を申し出るシーンでは
雨が降っていたことから(「五月晴れ」という割に5月はよく雨が降るので)その時期は5月であり
獣の騎士が全員揃って海で合宿したのが夏ですから、5月~7、8月の間に姫の誕生日が
あったということなります。
というわけで姫の誕生日は5~6月ということになりますが、その時期の星座は双子座であります。

双子座とは何を暗示してるかご存じでしょうか?
これは「聖闘士星矢」にも通じるところありますが、
双子座とは「二重人格」を暗示するものでございます。

さみだれ姫のもう一つのヴェールに包まれた人格は、
精霊アニマによるところが大きいように思いますが
魔法使いアニムスの妹=アニマと思われる人物は本作OP最後の方に登場する人物のようです。

髪の色が緑色なのは「楯の勇者2」のオスト・ホウライを想起させますが
それは大淫婦バビロン=男を惑わす悪女を意味するのでしょうか?
それともやはりユング心理学を踏まえた解釈こそが適切な結論を導き出すのでしょうか?
いずれにしましても、姫の人格に秘められた謎を解くには少々骨が折れそうな気がいたします。{/netabare}

●10話でついにすべての条件が揃った?
{netabare}今にして思えば、1話の内容がよくわからないとか主人公や姫が何考えてるのかさっぱり
理解できないというような声も少なからずありましたが
実はその意見はある意味正しい指摘でもあったのは事実です。

1話の問題の屋上シーンで、突然ビスケットハンマーの挿入により
ストーリー展開に水を差し、すべてを謎のベールに包んだ最大の理由は恐らく
さみだれ姫の性格が実は二重人格であり、そのことが後の物語展開にとって
重要な意味があったために敢えてカムフラージュしたのではないか?と
当方は邪推しております…
しかしながら、要するにすべての謎が解き明かされるのはまだまだ先のことで
1話からすべての説明を晒さないならそれは不親切でさっぱり意味がわからないし
見る気もなくなるとあっさり本作を切った人たちには、それについて
いくら説明しても馬耳東風なお話になるのでしょう…

その一方で、自分なりに1話で何故に主人公が豪傑姫がもちかけたプランに対し
やる気満々で「御意!」とあっさり答えた理由についての解説を今だに書ききれてないので
説得力まるでないレビューと批判されたら返す言葉もないというのが現状であります…

少し言い訳すると「ユング心理学」の「集団的無意識」について少々調べてから
色々まとめようかと妄想奮闘してる際に、時をすっ飛ばす
スタンド能力保持者の奇襲攻撃を受けたのが最大の原因であります…{/netabare}

●9話で明確になった本作の特徴
群像劇をさり気なくぶっこみつつも師弟関係の人間ドラマをまともに描いてくるあたりは
流石名作という評判もあながち嘘ではないと確認した回でした。


●小耳にはさんだ情報によれば、なんでも本作に対しては原作ファンによって
「ネタバレ厳禁」のかん口令が敷かれている模様です。
そしてここでの評価が異常に低いという状況と合わせて総合的に考えると
これは「途中で切ったら後悔する系の名作」あるいは「隠れた名作」になる可能性が濃厚です。

キャラ設定や謎めいた各シーンを振り返ってみると、兎に角分析しなければならない要素が
あまりに多すぎてそれをまとめようにも1話だけで手一杯な状態であります。

考察系を得意とする人には{netabare}是非とも見てもらいたい作品ですが、
この時点で本作の評価に関しては自信をもって当てにいけることを確信しましたので
ここで超強気に!本作の評価を全体的に上方修正いたします。{/netabare}

今後の展開に大注目であります。


〇7話視聴直後の感想…
主人公の思いとその行方{netabare}は、少なくとも第1話の段階では固い結束により運命的なまでに決定づけられたように見えましたが今まで出会い別れて訪れる心優しき世話焼きたちの影響を受けた結果、
主人公{/netabare}にいよいよ「変化の兆し」が現れるのでありました。
{netabare}亡き東雲師範の願いや思い{/netabare}を受けたことが特に大きかったのは言うまでもないですが、
{netabare}この「変化の兆し」こそ{/netabare}が新たな展開を生むのは必至の状況。
{netabare}「変化の兆し」を匂わす描写については確かに相応の緻密さで以て「達磨落とし」が可能なくらい相応程度には積み重ねられてきたとは認めるところですが、{/netabare}
より多くの視聴者に正しく伝えるには、{netabare}丁寧さと尺が不足している感が否めず
重要なポイント故に残念感がよりましてしまったというのが個人的な見解です。

親愛なる下僕に躊躇なく「愛してる」を言う姫殿下の真意とは、実は第1話が「偽装結婚式」みたいな様相を呈していたことからある程度には予想できてましたが
まさかこれ程までに急展開するのは予想ができず、その詳細について書きそびれてしまうという見事なまでの我が醜態でありました…{/netabare}


●第1話を押さえるための予備知識に触れてみます。
{netabare}「ケモノの騎士」とは何でしょう?
「ケモノ」と「騎士」の2つの構成要素を持ちます。
「ケモノ」と言えば「大淫婦バビロン」ですが、それは何故かというと「バビロンの大淫婦」は
「ケモノ」に乗ってやってくるからです。

「騎士」とは何でしょう?
馬に乗り甲冑纏えば「騎士」に成れるでしょうか?
騎兵と騎士は別もので、騎士は貴族であり、盟約に従い主君に仕えるものであります。
「最後の騎士」として名高い「マクシミリアン1世」はハプスブルク家の血族ですが、
ハプスブルク家の家紋は「双頭の鷲」です。
2つの頭を持つ黒い鷲、そのヴィジュアルは日本の八咫烏にも似ていますが、このように
貴族の家紋になどによく使用される奇妙な生き物たちは「聖獣」
と呼ばれたりする存在であります。

実際の貴族を思い浮かべれば、ケモノ(=聖獣)と騎士とは実は相性が良く、
双方に密接な関係性があるのは容易に理解できることと思います。
そういうわけで、主人公のもとを訪れた(黒蜥蜴星人のような?)蜥蜴の騎士とは
実は聖獣を表しているというお話であります。

「ケモノの騎士」に似たようなものを他作品で探してみると
「楯の勇者」の「ラフタリア」と「聖闘士☆彡星矢」の「聖闘士」が思い浮かびます。(当初の)
ラフタリアは騎士ではなくただの剣士であり身分も奴隷階級ですが勇者に従い主人を守る存在であり、
かつ勇者とは時に王国やその姫を救い王権を託され王族に転身する展開もあり得ることからしても
王族予備軍であるところの勇者に仕えるケモノの剣士ラフタリアは
「ケモノの騎士」と全く同じ存在と言えます。
そしてケモノが聖獣ということならば相方のフィーロもその条件に適合します。

上段でケモノと言えば「大淫婦バビロン」だと申し上げましたが大淫婦とは売春婦のラスボス
みたいな存在であり、そのような前提で考えるなら「楯の勇者」の「オスト・ホウライ」は
まさにそのイメージにぴったり当てはまると言えるのではないでしょうか。
「大淫婦バビロン」とは要するに男を惑わす悪女的存在のことを意味します。

彼女は「霊亀」の本体でありますが、霊亀とは聖獣でありケモノであるから
大淫婦バビロンに繋がるのは必然なのであります。
そして「楯の勇者2期」の最後の最後に「ケモノの剣士」たちと「大淫婦オスト」が
「恋バナ談義」に「花を咲かせる」シーンが印象的に描かれているのも
もしかしたらそういう繋がりが背景にあるからなのかもしれませんね?

聖闘士もケモノの騎士と全く同じで、ケモノ(=聖獣)の甲冑を纏い「女神アテナ」の
生まれ変わりであるところの沙織お嬢様に仕えます。
「女神アテナ」とはギリシア神話の神ですが、ギリシア神話の神々は肉体関係を大前提とした自由恋愛には超積極的な性格を持ち合わせており、その中でもアフロディーテ(=ヴィーナス)は
特に愛欲まみれの女神として名高い存在です。

女神アテナと大淫婦バビロンではイメージに若干のズレがあるようにも見えますが、
Zガンダムのレコア少尉がジュピトリス(ジュピターは木星、主神ゼウスを表す)の男にそそのかされ
かつて男女の関係性を持った?とも噂されるクワトロ大尉とエウーゴをあっさり裏切り華麗に転身した時に乗っていたMSの機体名が「パラス・アテネ」だったのは偶然ではなく
必然であると個人的には理解してます。

ギリシア神話の神々はどうやら性衝動が抑えられない性分を持ち合わせているようで、そういう意味においては大淫婦バビロンと似たようなものとして解釈できるのではないでしょうか?

ケモノと騎士と大淫婦に関連性があるならば、本作においてもその法則は当てはまるのかも?
という話になりますが、ならば主人公=蜥蜴の騎士にとっての親愛なる姫殿下は実は大淫婦の化身
なのか?という疑問が浮上します。

よくよく考えてみると姫殿下の本性と言いますか、内に秘められたもう一人の人格の正体が魔王であることからして魔性の属性を持っているのは至極当然であり、
それ故に「大本命の思い人」に対する執着心や独占欲が並外れて強く、ならばこそ烈火の如く
灼熱的でドロドロの「愛憎劇」が繰り広げられるのは必然と言っていいのかもしれません。{/netabare}

●本作の敗者復活も可能かもしれない?
潜在的力を秘めた究極の※「ネタバレ」ソングです。
{netabare}途中で切った人には2、3度聞くことを推奨いたします。
Half time Old 「暁光」
https://youtu.be/zunFoF97vLc

「暁光」とは夜が明けるころに差す日の光のこと{/netabare}


●タイトルとOPからイメージされるもの
本作 ~惑星のさみだれ~ は ☆彡☆彡☆彡{netabare}「惑星を砕く物語」☆彡☆彡☆彡であります。
惑星が木端微塵に砕け散りそのかけらが流星群となって降り注ぐ様を
「さみだれ」という言葉で表しているのだと思われます。 そしてまた、
「さみだれ」はとめどなく「流れる涙」を暗示してるのではないかとも考えられます。
「惑星=☆彡」とは光であり希望であり、それが跡形もなく砕け散る儚さのようなものを感じる物語。
「さみだれ」という名を持つ渇望の姫君の物語でもあります。{/netabare}

●洗練しつくされているからこそ理解するのが難しいキャラ設定について
{netabare}本作攻略のための重要なポイントは姫殿下が「二重人格」であること。
ただしそれがはっきりと示されるのは3話のことであり1話ではほのめかす程度
の描写しかありません。
そのため1話の時点で姫の二重人格性については見抜ける人は皆無であり
1話の終盤、クライマックスシーンにおける原作者の意図するところが
読みにくくなっている点に注意が必要です。

姫殿下の性格分析は難しいのでまずは比較的簡単な主人公の方から始めましょう。
主人公はムッツリ・根暗・貧弱・眼鏡の大学生ですが
将来の夢もなく無気力に平凡に地味に生きてるだけ
はっきり言って人間的魅力が皆無に近い人物です。
今は亡き父親が警察官だったこともあってか案外真面目で頑固な一面もあるようで
そういう意味では生真面目な騎士クレザント卿とどこか似てるところがあるのかもしれません。

父の不幸な死をきっかけに家族は崩壊
悲劇的出来事にショックを受けた祖父は「人間不信」になり
孫である主人公に対して鉄血の「鎖の掟」を課すのでありました。
「敵を作るな!腹を刺される。味方を作るな!背中を刺される。」という鎖の掟
それを破ろうものなら鎖で体を拘束され物置に三日三晩閉じ込めるという体罰を加えられるのですが
その恐怖体験がトラウマとなり主人公の人格と行動原理に大きな影響を及ぼし
ある種のマインドコントロールのように主人公の精神に作用し、
結果「鎖の掟」は主人公を完全支配するするのでした。

第1話でクレザント卿が主人公に対し騎士になるよう何度も促すのに対し
完全拒否の姿勢を頑なにまでに貫いたのには、主人公が無気力人間だったということもありますが
一番の理由は「鎖の掟」の縛りと「人間不信」があったからというのが事の真相であります。
そういうわけで人を信じない、仲間を作らないという生き方を貫いてきた主人公を騎士に
引き入れるのは主人公の性格上、基本的には不可能のように見えますが、その不可能を
可能に変えたのが精霊アニマを宿した姫殿下の実力ということになります。

本作のヒロインさみだれ姫の性格は明るく優しく元気で活発、陽気で健気で可愛く強い、
一撃粉砕!豪快姉ちゃんです。
非の打ちどころがないくらいの完璧キャラでまさに漫画みたいな話ですが、
要するに主人公が理想とするタイプなのでしょう。

「朝日と夕日」「雨(宮)と五月雨」というキャラの名前には
対比構造が仕込まれているようにも思えます。
豪傑の姫君は主人公がないものをすべてもっているような人物で
本作主題歌「暁光」の2番の歌詞にある「与えられた人」とはまさに「さみだれ姫」のことであり
それに対して主人公は「奪われた人」に当たるのだと言えましょう。

昇る朝日に沈む夕日、両者には対照的な面もある一方で相通じる側面もある
という意味では相性がとてもいい凸凹コンビで、運命的片割れの結実であり
出会って結ばれることについては、
設定上は必然と考えられますがそれが具体的にはどのように展開されるかについては、
問題の屋上のシーンにて確認してまいりましょう。{/netabare}

●豪傑の姫君の投機敢行、その目的は?
{netabare}1話終盤のクライマックスシーンにて豪傑姫は主人公の学校に突然現れ、屋上に彼を呼び出しますが
それは何のためでしょうか?

もしかしたら視聴者の多くはその理由をミスリードしてる可能性があり得ます。
屋上に着いて言われるままに見上げた空に浮かぶのは、あると言われねば見ることも叶わぬという
問題の「ビスケットハンマー」ですが、その姿はあたかも謎の「ヴェール」に包まれているかの如く
輪郭はボヤけているようにも見え、あるいは朧げな影だけが映し出されているような状態でした。

そのあまりに巨大な姿を見て取り乱す主人公、一方で視聴者もその突然のインパクトある展開に
ハンマーで頭を殴られたような衝撃を受けたのでないでしょうか?
「ビスケットハンマー!?」「なんじゃそりゃ??」と…
その結果何が起きたかと言うと、展開を見失い状況がわからなくなったのではないかということです。

豪傑の姫が主人公を屋上に呼び出した真の理由はビスケットハンマーを見せることが最終目的ではなく
より重要なのは主人公を口説き落として自分の配下に加えることです。
学校の屋上というシチュエーションでまず思い浮かぶのは何でしょうか?

そうです「告白タイム」です。そして屋上でなければならない理由のもう一つは
例の「決死のダイビング」を敢行するためであります。
ハンマー見せるだけなら別に学校の屋上に限らず見晴らしのいい河原でも山でも
どこでもよかったという話になります。
屋上のシーンにおける「ビスケットハンマー」が「ヴェール」(=目隠し)として機能していたため
多くの人たちは展開を見失い話についていけなくなってしまったのだと推測します。

そもそも屋上に上がるためには階段を使用するのは当たり前の話ですが、階段から屋上に上がった瞬間にその流れをぶった切るかの如くビスケットハンマーのシーンが強引にねじ込まれます。
それにより少し前の階段のシーンのいきさつが全部記憶から
吹っ飛んでしまったという可能性が考えられます。

屋上に上がる前の階段のシーンでは姫殿下と主人公とクレザント卿の三人で
重要な会話のやりとりがあります。
その会話シーンに言及するにあたってまず、本作の主題歌「暁光」の歌詞をもとに
主人公の考えを分析してみるとその後の展開が読みやすくなるのでここに引用します。

「好きなもの嫌いなもの いつか変わってしまうけど」

主人公にとって「好きなもの」とは、要するに豪傑姫殿下のことですが
貧弱主人公にはない圧倒的強さや決断力、実行力、カリスマ性などを持ち合わせ
泥人形のファーストアタックでは命を救ってくれた恩もあるので告白タイム前に
既に姫殿下に惹かれていたのは容易に想像できます。
好きと嫌いは裏腹の関係性があり、嫌いの反対は好きであると考えることもできます。

そして例の階段のシーンでは、主人公の嫌いなタイプについてが明らかにされているのです。
そのあたりの会話を引用します。

姫 「大丈夫やって。信じとる。」
夕日「信じる信じないを気安く口に出すやつは嫌いだ。」
姫 「知ってんで。」

主人公が嫌いなタイプとは口先だけで説得力がまるでないような人間。
具体的に言うと警察官でありながら父を欺き裏切った父の同僚みたいなタイプの人間
ではないかと予想できます。
人間不信により他人を、他人の言葉を容易に信じない主人公の人間性については
姫殿下も十分「知っていた」ので策を弄して口説き落としに行ったというのが
屋上のシーンの趣旨ということになります。

口だけで信じてると言ったところで信じてはもらえないので決死の覚悟で屋上ダイブしたわけです。
最終的に主人公が姫殿下を救出し事なきを得たのですが、何故そんな危うい真似をしたかと言えば
姫殿下が主人公のことを信じていたからであり、「信じてる」という言葉が嘘でないことを
決死のダイブという行動でもって証明するためでありました。

眼鏡キャラの主人公はリアリストなので自分の目で見た決死のダイブの現実を否定できません。
「信じてる」ということを行動によって示されたならそれを否定することはできないのです。
これにより主人公の心は完全に豪傑姫の虜になり
「次はそっちが信じる番や」「私のものになりなさい」と畳みかけられれば
「御意」となるの当然の成り行きと言えましょう。

主君と騎士の騎士契約は結婚契約にも似ています。
この契約において一番大事なのが信頼関係です。
姫殿下は臣下のために決死のダイブを行い
臣下の主人公は姫を助けるために命がけでそれに応えた。

それにより両者の信頼関係は固く結ばれ、婚姻関係にも似た騎士契約が
(形式上)成立してしまいました。
豪傑姫の策略により主人公は意図せずして「命がけで主君を守ってしまった」のですが
その時点で「騎士の要件」を満たしてしまい、突然のことで条件反射的に姫を助けただけと言い訳したところで行動で示してしまったならば、事実上の騎士になったも同然ということになるでしょう。

問題の階段のシーンでクレザント卿が
「姫、まだ早いですぞ」「こんな腰抜け眼鏡にあれを見せるのは」
と発言してますが、「あれ」を見せるのは早いという「あれ」とは何であるかというとビスケット
ハンマーというよりも「姫の決死の覚悟」と解釈した方が意味が明確に通るように思います。

決死の覚悟示すためにダイブしても、主人公に能力を使って救う実力が「まだ」足りないなら
姫の命が危ういということになるから、時期早々という判断をしたのだと推測いたします。

しかしながら主人公の潜在能力を見抜き、彼を信じるに値すると判断した豪傑姫は
躊躇なくダイブを敢行したわけですが潜在的に魔王の人格を内に秘めた豪傑姫には
人並外れて優れた先見の明があり、主人公の性格含めすべてお見通しだったことを
表しているのだと言えましょう。{/netabare}


原作はなんだか凄いらしい!?という高評価の一方で、アニメ化されたに本作に関しては、原作ファンでさえもが酷評してるような?情況がここのレビューでさえも当然の如く見受けられますが、
当方個人の見解としましては{netabare}本作は必ずしも駄作認定するには惜し過ぎる作品であり金さえあればどうにもなるような作画技術にだけに特化した?ドラマ性についてはまるで描けてない既存の人気作品に
比べたら{/netabare}本作はマシどころか控えめに言っても佳作か?
それ以上の傑作予備軍になり得るものと確信!?いたします。

本作の特徴として抑えてほしいポイントとして、まず異能力バトルの要素はあるもののそれを最大の見せ場としていない{netabare}ということ、次にコメディパートは比較的多いようでも{/netabare}コメディ{netabare}方向に針を振り切る
のではなく、むしろ真逆の{netabare}絶望や鬱的な{/netabare}方向に針を振り切ることを意識した作りになっている点を指摘しておきましょう。
逆に言えば「かぐや様は濃くらせたい」や「酢パイ家族」のような{/netabare}純コメディ路線が好みの人には相性が悪い可能性が濃厚です。
ジャンルセレクト的な話をすると{netabare}成長{/netabare}物語ということになりますが、ミステリーの要素もそれなりに強く、同じ原作者の系統に属する「プラネット・ウィズ」同様の独特のクセがある{netabare}
だけにとどまらず、本作の方がマニアックな傾向がより強まり、{/netabare}よってクセの強い作品が苦手{netabare}だったり、ストーリーとはシンプルイズベストに限るという信条をお持ち{/netabare}の人には向かないように思われます。

また原作ファンなどからの酷評の原因として考えられることは、もしかしたら決定的な!?尺不足という問題があるのかもしれません。
{netabare}個人的には物語展開的に辻褄が合わない点は特にないですが、他の人の意見によれば、不満を抱いてる感が強いようで、その原因の一つとして尺不足感や状況説明の雑さなどがあるのだと言われればそうなのかもしれません。{/netabare}

(6話まで見て評価を全体的に上方修正)
ストーリー展開だけで評価したら今期注目度№1のリコリコに勝るとも劣らない優れた描写力、これこそが本作の最大の売りであります。
しかしながら、描写力のレベルが高いというのは諸刃の剣にもなり得、見てる側にとっては難解であるという結果にも繋がりやすく、その結果が低評価に表れているものと推測いたします。

ビバビバびろ~んと天空に聳える
あの「ピロウズ⚖ハンマー」の正体とは?
{netabare}それが何であるか?元ネタはピロウズというロックバンドの曲らしいとか言われてますが、ハンマーとは「鉄槌」とも表現でき「断罪」のシンボルという風にとらえることもできます。
(人類はなに故に断罪されねばならぬか?というのも本作に込められたテーマの一つでしょうか??)
ビスケットハンマーや魔法使いが何であるのか?それを知っているのは原作既読者等を除けば皆無なのが当然ですが、そういうミステリーの要素に興味を持てるかどうかというのも、
ハングオンか?脱落か?の分岐の行方に大いに関係するような気がいたします。{/netabare}

{netabare}(話題作のリコリコにも当然当てはまることでもあり…)作中にはちゃんと描写されているのにも関わらず視聴者には全く伝わってないことがあるというのはアニメ全般にあり得る一般現象ですが
そのように視聴者置いてけぼりで制作者サイドの自己満足的傾向に対してある種の不満や批判的な念を抱きクレームをつけたくなる心理はある意味まっとうで正しいとさえ言えるのかもしれません。{/netabare}

そういう意味では本作は不親切な作りをしているとも言えますが、{netabare}各シーンでの製作者の描写意図が読み取れるならば、これが嚙めば嚙むほど味が出るイカみたいな作風に嵌ること間違いなし!の
個人的には自信をもってごり押しできる高品質の{/netabare}優良作品になり得るものと確信いたします。

本作を攻略する上で一番重要なことは、主人公をはじめとする登場人物の性格や人間性をいかに正確に把握できるかということに尽きます{netabare}が、1話でそれができなかった人は
それ以降の展開の波には乗れずに脱落するのが運命のようです。{/netabare}

一見して無気力で根暗で何の魅力もない主人公?
視聴者ウケは初回から非常に厳しく、{netabare}こんな弱小キャラで戦闘開始とか無理ゲー糞ゲー過ぎんだろ!という懸念を抱くのはもっともなご意見でありますが、
そのような懸念を見事一撃でひっくり返した1話の予想外の展開は個人的には衝撃的でした。この逆転勝利の秘訣はキャラ設定の緻密さ絶妙さにあったと言えましょう。{/netabare}

「{netabare}騎士{/netabare}契約」になんて絶対に応じないはずの主人公があっさり姫と契約してしまうというミステリー?その謎が解けるかどうかが最大の関門でありますが、そこを見事にクリアできるなら
{netabare}6話の超劇的展開、主人公の「叫び」に心揺さぶられること間違いなし!6話のボリューム感と言いましょうか、{/netabare}濃厚な人間ドラマをここまで上手く描けた作品はなかなかお目にかかれないと
アニメアンチも太鼓判押さざるを得ないというとても皮肉なお話でございましたw


(これは図に上ったアニメアンチの露骨な蛇足に過ぎない意見ですが)
{netabare}本作は少なくとも主人公等が行動することに対しての論理的根拠?みたいなものについては最低限描写されてます。
それについて十分理解していてそれでも本作の展開を意味不明と酷評してるならまだ好みや感性の違いということで理解もできますが、必要最小限度の描写を無視して意味が分からんいうのは…
読解力の無さ?なのか…何が描写されたるかありのまま読めないパーソナリティの偏狭心さ?故なのか…何故そこまで歪んだ心を持ってるのか?今ではアニメアンチになった当方には理解不能な話です…

もちろん読解力は大事ですが、それより大事なのは人間的感性です。
異世界転生ものという糞アニメの乱発=腐りきった世界の流行劇に毒されてここのアニメファンの目や感性は腐り果ててしまったのでしょうか?
だとしたらアニメアンチの憂鬱はこの先未来永劫続くかもしれません…{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

干野梅蔵 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

ただただ、泣・・・。ノンカロリーレイプ

長い文句が続きます。
漫画は本当に面白いんです。騙されたと思って買ってみてください。
-----------------

原作がこれまでの人生で
TOP3に入るくらい好きなのです。

無理です。。。

何年も切望していた、渇望していた
待ちに待った大好きな作品のアニメ化が
まさかこんな黒歴史として
上塗りされるなんて・・・。

最高の食材を用意して
生ゴミしか作らないって凄いですね。

アニオリでもないのに
ここまで酷い原作レイプは初めて観ました。

むしろアニオリでレイプされてた方が
幾分か気持ちが楽だったかも知れませんね。


話の流れ、進行に若干の前後はあります。改悪です。

漫画とアニメは違うにしても
魅せ方の作り方は似ていると思います。

原作では漫画として
くっきりはっきりと魅せのコマを置いてありますし、
キャラクターたちの心の機微も
きちんと表現されています。

どこいったんですかね・・・・



粗いだけの中身のないパラパラ作画は
目が腐ったかと錯覚させられてしまうほどです。
(原作から夢を含まらせ過ぎた弊害)

表現しなくちゃいけないところを
ゼロカロリーで消化すんな。


心の機微なんて気にしようもないほど
淡々と飄々と
「何か言ってる、何かしてる」時間がただ流れているだけ。


声優も被害者だよ。

名のある声優もいらっしゃるけど
配役が総てを無駄にしてる・・・?

いや、そもそも演技をさせていないようにすら感じます。

適当に朗読させられてるような
気分が上がったらたまに燥いでもいいですよ
くらいの指示ですかね?

作画と噛み合ってないんですよね。
全てがちぐはぐな気がします。


まだまだ
書き殴りたくて仕方がないのですが
ここいらでやめておきます。

お目汚し失礼致しました。。

音楽は
作品の内容に沿った素晴らしいものです。


後世に残る傑作を使って
誰も見向きもしない作品を仕上げた
考えさせられる作品でした☆






(( イキュラス・キュオラ))

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

考察勢向けニッチ作品ですね。原作はみんなついて行っていたの?

「昔は人気だったとか」「原作と違って作画が」とか言う評価もありまいたが、本当でしょうか?

 本作の面白さは少なくともSF的な考察です。完全にサブカルSF考察厨のニッチ向けです。
 最後で比較的まともな説明があったので、かえってびっくりするくらいでした。そこは種まきしておいて考察させようよという気もします。

 この話、みんなついて行けていたのでしょうか?どう考えてもストーリーに首を傾げながら見るような感じです。それとも人間ドラマに見るべきところがあって人気だったのでしょうか?

 それと原作の絵は検索でチェックした程度ですが、正直アニメと大して変わりませんでした。


 さて、本編です。考察の要素ですが、地球を壊すという意味2人分、アカシックレコードは結局だれが得た、アニマアニムスの正体、半月と稲近の特殊扱いがどういう意味なのか?時間経過のSF的扱い、特殊な空間の人物はいつの人物か?などを考察して行くと答えらしきものが見える気がします。

 特にさみだれが地球を壊したいという意味については哲学的な死の意味に通じるところも出てきます。
 12人の使途はなんのモチーフかとか正体についてはちょっとずっこけました。
 ストーリー上いろいろな人間の思惑はありますが、基本こんな感じで押さえて行けば素材は一旦必要十分は整います。

 ただこういう要素があっちこっちに散らばっていて、初見だけで理解できるかなあ、という感じはします。特にアニメはペラペラ紙を捲るような考察がやりづらいです。

 私は20、21話を先に見て、タイムパラドックスどうなっているの?という視点で見ていたのでなんとか初見でも、ひっかかる場所はブックマークを脳内でつけられましたので、戻る手間はそうでもなかったですけど、視点が人間関係や12使途などに幻惑されると厳しいですね。

 タイムパラドックスの明確な回答は無いですが、時間遡行により世界線が増えるイメージの説明と、未来が変わるような説明、未来と過去の因果の逆転を許容するような説明が混在し、不思議な感じがしました。ここは言葉足らずですね。人の動きと関連は理解できますけど。

 本作がなぜサブカル系に分類されるかわかりました。少なくとも分かりやすいエンタメではなく、SF的な視点で流れをつなげるという楽しみを見出すのだと思います。
 やっぱり「ブギーポップ」を連想します。あれの面倒くささに通じます。「ザ・ラノベ」と言うくらいクリエータへの影響が大きな作品なので、本作の原作者も読んでいるのでは?

 本作原作者とアニメ化に挑戦したクリエータの、壮大で頭を使う展開にチャレンジした精神には素直に敬意を表したいと思います。

 5話までがちょっと気に入らないので、マイナスポイントはありますが、68点くらいはつけて良いのでは?5話まで上手く作っていれば75点という感じです。SFだけなら80点くらいかなあ。
 



21話までレビュー

 途中見てなかったですが、2クールもクライマックスなので確認のため20話~21話の説明を聞いてえっ?何それ?となりました。若干戦闘シーンなどとばして遡りながら確認しましたが以下の部分不明です。

 5話で断念していたので、改めて見返すとアニマ・アニムスという主要キャラが重要みたいですね。

「アニマ・アニムス」はユング関連でネットで調べればわかると思いますが、この名前を対にして冠したことが何かテーマ性や思想性がありましたでしょうか。神とか宇宙が出てくるのでそれっぽく説明は出来るでしょうけど…
 そもそも兄妹の{netabare} 未来人超能力者{/netabare}という「設定の説明」はありましたけど、アニマ・アニムスの存在理由というかどういう存在なのかの説明がありません。

 アニマ・アニムスの名から言って、さみだれ夕日の関係性が逆に起点で、病気や母親に関連して未来に何かを産み出した、みたいな読み取り方も考えましたが、どうも違います。つまり、最後に突然設定を出されて「はい、これが答えです」という「進撃の巨人」的な設定で設定を収束させるようなのイメージを抱きます。で解決方法が{netabare} 超兵器{/netabare}って…


 あるいは地球に対するハンマー=破壊の象徴だと思いますが、この破壊の意味性って時間をさかのぼりたいっていう欲求?ハンマーは子供っぽさの表れ?
「さみだれ」というわざわざ通常人名にしない名前を持って来た意味は?12人の気象現象を各名前にした意味は?そもそも12人の意味は月別ってこと?12使途とかではなく?

 そもそも{netabare} 未来の地球が壊されてもどこかでアニムスが退治できれば、未来は無かったことになる?タイムパラドックスは? {/netabare}
 ここの説明が無い気がします。

 土人形VS12人の騎士はルールだけの問題かよ?という突っ込みはさておいて、そこのドラマに意味がないとは言いません。ただなあ…さみだれ夕日とアニマアニムスの因果関係性が逆転するとか、何かないかなあ?
 あと精霊はアニマに以前会っていたような感じですけど、いつ会ったの?

 なお、秋谷が{netabare}アカシックレコード持ちで、超能力者、かつタイムマシンの話題があるとすると…秋谷は時間を越えられ…るのかなあ?そこは言っていない気も。ただ、あの本の読む因果関係の前後がなあ…つまり、因果関係=タイムパラドックスはこれで解決しているということ?
 うーん。いっそ輪廻の話?そもそもアカシックレコードが欲しいっていう設定はどうなってるの?もうどっかにあるってこと? {/netabare}アニムスが地球壊す意味は?
 あとカジキと老人ですから「老人と海」ってなんか関係ありますかね?力を振り絞って最後の航海…少年との交流…まあ、雰囲気だけかもしれません。 

 さみだれが、地球が欲しいことに対して何か意味合いがあるのでしょうか。病気を治さないという理由が「年を経た魂」ですから、この魂設定ってなんでしょうね?この魂も唐突でした。


 以上のようなことが最終回で説明あるんでしょうか?それとも考察するとわかるのかなあ…ただ、救いがあるとすれば、最後まで話が描かれそうですね。それだけは大変よろしいかと思います。

 で、言われている作画どうこうは、私は別に気になりません。むしろ1話~5話くらいの導入部のエピソードに、今の視聴者にも興味がひかれる工夫が足りない気がします。
 あと、この内容を2クールでやっても恐らく今の視聴者はついてこれないです。ブギーポップとかと同じですね。原作を読んでいることが前提になる気がします…私も画面だけだと理解しきれている感じがありません。

 評価は一旦オール3に戻して、視聴中にします。最終回確認してからですね。


22話 〇〇〇年って…そういうこと?

 アニムスの〇〇〇年はいる…ってそういうこと???偶然の一致のわけないですよね。マンガ原作なんだから。
 うーん。あんまり似ている感じとか同一人物っぽくはないですけど…顔の特徴が全く似てないなあ。ただ、彼については唐突な設定だなあとは思いましたけど。

 表現的には彼自身じゃなくて{netabare} 答えを教えてくれる人とコンタクトした感じでした。アカシックレコードは別人格でそことつながるという感じなんでしょうか。だから500年もかかるって感じでしょうか。{/netabare}まあ、関連を考察するんでしょうねえ。

 後はさみだれがなんで地球を壊したいか、ですね。


 あ、そうか。別人だけど、習得までに〇〇〇年かかるってこと?やっぱりアレには人格があって、教えてくれる感じなんでしょうか。ただ、どこかでそのタイミングがあるという示唆かもしれません。



以下 初見時断念までレビュー

1話「さみだれ」って名前かい!面白さはこれからかな。

{netabare}  むかし「ぼくの地球を守って」というマンガがあって、なぜかそれと似た話かなあと思っていました。初見であれギャグ?と思いましたが、本作中に以前の記憶的なものもあり、あたらずとも遠からず、という感じでしょうか。物語の構造は騎士集め…というか南総里見八犬伝ですね。

「さみだれ」って涙っぽくて詩的な言葉だよなあとおもってたら、名前かい!という突っ込みを入れたいです。ただ、どうでしょう惑星の涙ととると意味が出てきそうですけど。

 一見ギャグにみえますが、内容は正統派の騎士ものなんでしょう。あらすじ見るかぎり魔王だそうですが、それは視点の問題なので地球を守る側なのか攻める側なのかはこれからでしょう。構造というか視点の逆転で途中からシリアスになる?キービジュアルに「悪い顔」がいますからね。

 天気がモチーフの名前なので環境問題関係ある?と疑いましたがどうでしょうね。地球にハンマー=破壊の象徴ですから可能性はなくはないですが…これは考えすぎでしょう。1話見る限りあまり含意はなさそうです。半魚人(泥人形)が環境破壊の象徴にもみえなくはないですが、正直よくわかりません。

 あと大学生の女性の教授?とヒロインの姉妹ですが、だったらヒロインとの関係がよくわかりません。昔から隣に住んでるんですよね?じゃないと知り合いなのはおかしい気が。田舎だから世間が狭い?ちょっともう1回確認しますけど。

 話の展開がどうなるのかは気になります。面白さは…これからでしょう。{/netabare}


2話 うーん。日常回?1クールで話収まるんでしょうか?説明セリフが多すぎなのは原作から?それともアニメの脚本?

{netabare} 爺さんの確執とかヒロインとの力の差で悩んだりがありますので、必ずしも物語が進行していないわけではないんですけど、ちょっと弛んだ回でしたね。

 ジョギングに行くときにわざわざジョギングに行くってトカゲが言わなくていいと思います。原作の進行はわかりませんが、無駄をどんどん切ってゆく雰囲気がありませんが、ちゃんと完結するんでしょうか?

 お風呂場のサービスショットもちょっと意味が…ギャグなのかエロなのか状況説明なのか判然としません。姉妹が同居しているのは既に1話でわかっていました。これを入れるなら姉妹ってわからない状態にしないと意味がないカットな気がするんですけど。

 おじいちゃんの件もカットバックいれて雰囲気盛り上げておいて「お、これはなかなかいいじゃない」と思ってたらなんか思ってたよりしょぼい事件だし、2話内で説明しちゃうし…

 ヒロインの心情をこの段階でセリフで言わせるのもちょっとなあ…そういうのは地球に対する愛情をエピソードか設定で見せてもらってからのほうがいいかな。好きだから壊すは心理としてわからなくはないですけど、今のところセリフの上滑りで感動に結びついてないですね。

 どうせ説明しちゃうなら、ここまで1話で入れられたと思うんですけど…物語の密度が薄いなあ。EDとか見る限りあと5,6人は集めるんですよね?だとすると1クールで終わる期待は薄いかな…

 あと主人公の部屋の本棚に並んでるのって、横山光輝氏の三国志?色目がちょいちょい変わるので確信できませんが、赤で黄と水色、黒の取り合わせならそれっぽいですけど…伏線なら感心しますが、どうなんでしょうか?

 今回気が付きましたが、本作のロゴの英語タイトルはルシファとビスケットハンマーです。ヒロインがルシファ…堕天使、サタンの堕天前の名前ですね。神への反抗ということならハンマーの正体は神ということでいいんですかな?
 ということは悪魔軍団ただし本当は正義 対 神さま 本当は人類の敵という感じ?

 いろいろいいましたが、面白くないわけじゃないのでしばらく視聴継続ですね。 {/netabare}


3話 ストーリーの骨格は面白いんですが…これは駄目かなあ。

{netabare} なんといいますか、ストーリーの骨格、いわゆるプロットは面白いと思います。ただ、演出と小エピソードが、面白くないです。
 セリフで全部しゃべっちゃうし。これってセリフの両を半分にできないかなあ…と。それで話が通じるような脚本、演出にすれば面白くなりそうなんですけど。トカゲもしゃべりすぎ。モノローグ多すぎです。で、夢で展開しちゃうし。

 爺さんの危篤状態も呼吸器つけてはーはー言ってるだけだし。爺さんとの思い出のカットバックとか…ちょっとやりようがあったと思うのですが。
 爺さんが病気になって気が弱くなって、家族に癒されて…もうちょっと見せ方があったと思うんですけど、説明されてもなあ。

 もちろん、バトルシーンの泥人形の迫力がなくて、危機感が全く伝わってこないのもあります。

 展開で見せない割には、話の密度も薄いし。主人公の泥人形との戦いでの覚醒もまったく迫力もないし、覚悟も見せられないし、爺さんとの確執の解決が何かのくびきからの解放につながって強くなるでもないし。で、結局夢の中で…うーん。

 新幹線のテーブルの表示がやたら詳細だったり、畳の目を作画するなら、もうちょっと力の入れ方がある気がします。

 とにかく冗長で話の展開に切れがなくて、セリフの説明が多すぎて、肝心のシーンに迫力も感動もなくて…これってなんでしょうね?

 OPとか悪くはなかったんですけど…

 もう1週だけ確認しますけど…これは期待値が爆下がりですね。{/netabare}



5話 スケールの大きさを期待したんですけど、冴えない男がジャージで住宅地と公園でトカゲとジョギングするのをずっと見せられても…

{netabare} 本作の原作は途中から面白くなる…らしいですね。だったら、その途中から始めればいいだけの話です。古いマンガなら原作通りにやる必要はないと思います。

 12~13話で、どこまで持っていける、どこで掴んで引き付ける…計算できるはずです。
 本来結末まで描くのがクリエータの責任だと思いますが、昨今のアニメ業界の事情だと仕方ないなら、せめて2クールで作れないか頑張る。だめなら人気を出して2期につなげる。
 
 つまりシリーズ構成が決定的に駄目です。本作の5話までの話はできれば1話かせめて2話で説明しきるか、4話くらいで十分面白いところを見せてから時系列入れ替えてやるべきです。
 もしかしたら6話から面白くなるのか、8話からなのか知りませんが、1話切り3話切りはどうするんでしょう?

 で、アニメの出来は…うーん、話が面白ければ気にならないかな、と思ってましたけど、面白くないので気になりました。4話までも見るべきところが何もなかったですが、5話は完全に紙芝居ですけど止め画すら駄目でしたね。 {/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

58.0 16 勇者で騎士なアニメランキング16位
テイルスオブファンタジア-TALES OF PHANTASIA(OVA)

2004年11月25日
★★★★☆ 3.3 (53)
271人が棚に入れました
ある日、トーティスの村に住んでいるクレスは、いつものように友人のチェスターと一緒に南の森へと狩りに出かけていった。ところが猪を仕留めて村へ帰ると、トーティスの村には異変が起きていた。帰ってきたクレスとチェスターの目に映ったのは、何者かに破壊された村の家々と、虐殺された村人たち。その中には、チェスターの妹アミィもいた。
二人は、この村が襲われた原因がクレスがかつて父親から誕生日のプレゼントとしてもらったペンダントにあることを知る。クレスとチェスターは一度別れ、クレスは両親や、村の人々の仇をとろうと、村を襲った連中の手がかりを探すが、逆に彼らに捕まってしまう。
そこで、クレスは同じように捕まっていた法術師の少女、ミントと出会う。彼女の母親の形見のイヤリングの力を借りて、彼らは牢屋からの脱走に成功するが、村を襲った敵(マルス・ウルドール)は奪ったペンダントを使って、ある儀式を行おうとしていた。クレスとミントのペンダントは伝説の魔王ダオスを復活させるために必要なものだったことが分かる。阻止に向かうクレス達だったが、一歩間に合わずダオスは復活してしまう。永い眠りから再び覚めたダオスは彼らを殺そうとするが、間一髪でクレスとミントはトリニクス・D・モリスンの法術によって過去へ飛ばされる。
クレスたちはダオス打倒をめざして旅に出、クラースやアーチェら仲間と出会う。こうして彼らは、時空を超える冒険に飛び込むことになったのだ。はたして魔王ダオスの真の目的とは…。
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テイルズと言えば、コレ!

[文量→中盛り・内容→雑談系]

連綿と続く、「テイルズシリーズ(ゲーム)」の第一作目にして最高傑作(個人的見解)をアニメ化。

【視聴終了】
{netabare}
小学生の時にプレイしたけど、正に「プレイするアニメ」。当時は本当に新しい感動を得た。今思えば、自分のアニメ好きの根幹を作ったゲームかも(本格的にアニメにハマるのは20歳過ぎてからですが)。

キャラ、ストーリー、バトルシステム……完璧です。純粋なRPGとしては、個人的に「クロノトリガー」「幻想水滸伝2」「幻想水滸伝3」「ロマサガ3」「ドラクエ5」「FF6」「FF7」と並ぶ神「ゲー」です。。。

そう、あくまでこれは、「ゲーム(原作)」の話。勿論ファンとしてアニメ化は嬉しいし、アーチェは相変わらず可愛かったけれども、如何せん、尺が足りない(汗) ストーリーはブツ切れで、原作プレイした人じゃないと楽しめないんじゃないかな。

変な話、このアニメを観てファンタジアをやらないくらいだったら、アニメなんか観なくても良いから、ゲームをやって欲しいというのが本音(いや、アニメ評価サイトに書く内容じゃないけど)w

とはいえ、メチャクチャ古いゲームだけに、新規でやる人なんて、今更いないか。。。 そういう意味では、このアニメを通して、少しでもファンタジアを知ってもらえたら、1ファンとして嬉しいっす♪
{/netabare}

【余談 他にも好きなRPGはわんさかあるw】
{netabare}
上記以外にも、(個人的にハマった作品として)「アークザラッド」「タクティクスオウガ」「FFT」「フロントミッション3」「聖剣伝説3」「聖剣伝説レジェンドオブマナ」「ファイヤーエンブレム聖戦の系譜」「半熟英雄」とか、SRPGを含めればまだまだ神ゲーは増えるし、「クロノクロス」「ゼノサーガ」「FF9」「FF5」「ドラクエ6」「マザー2」「ライブ・ア・ライブ」なんか、優秀なRPGはまだまだまだまだある。他ジャンルに手を伸ばせば、もっと。

今時の若者よ(若者からウザがられる入りw)、こんなに好きなゲームの「タイトル」を挙げられるかな?

モンハンとか確かに面白いと思うし、他にも面白いゲームはあるでしょう。けれど、最近(特にRPG)は「一極集中」な感じがする。あの、「群雄割拠」だった時代が懐かしい。。。

オッサンらは、なかなか幸せな時代に生きたのだよw{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

急ぎ過ぎ

とにかく急ぎ過ぎに制作されてます。
広大な原作のゲームシナリオを30分×4話にする事自体、間違っているとしか言いようがありません。
ゲームを未プレイの人には最初から意味不明の急な展開から始まり、話はどんどん飛んで最後までよくわからないまま終わるようなものです。
せっかく原作は奥が深く素晴らしい内容で、登場人物も敵味方合わせて好感が持てるキャラばかり、声優陣も豪華、作画も綺麗・・・なのにこの作品のストーリー展開では台無し。
原作をとことん薄っぺらにしてしまった作品になっています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

「この世に悪があるとすれば、それは人の心だ」

原作ゲームはオリジナルのスーパーファミコン版をプレイ。

アニメ化作品のレビューでこんなことを言うのは妙ですが、
『テイルズ~』シリーズは元々、アニメRPGを志向したゲームではありませんでした。
剣と魔法の超王道RPGを目指して古今東西の神話、伝承を取り込んで、
48メガの“大容量”ROMに目一杯構築された壮大なファンタジー世界。
それが『テイルズ~』シリーズだったはず。

ところが開発当時、販売元のナムコと開発サイドの紛糾が原因で主要スタッフが相次いで離脱。
(ちなみに離脱組が立ち上げた会社が『スターオーシャン』のトライエース)
残されたスタッフが奮闘し、見事、大作RPGと評価できるレベルにまで仕上げましたが、
広げた大風呂敷を完全に畳んだとは言い切れず。

どうにか完成したものの時は95年。スーファミ末期の空前のRPGリリースラッシュ。
『クロノ・トリガー』『聖剣伝説3』『ロマンシング・サガ3』……と、
往年のスクウェアが繰り出す大物シリーズの猛攻をかいくぐり、
どうにかクリスマスシーズンのリリースに漕ぎ着けたものの、
発売前週に、延期に延期を重ねた『ドラゴンクエスト6』の直撃を受けるツキの無さw

結果、セールスは健闘したものの大ヒットとはならず。
藤島康介氏デザインのキャラが戦闘シーンで喋る!TVアニメみたいにOP主題歌が流れる!
といった王道ファンタジーの附則だったはずのアニメっぽい一面が注目されることに……。
スーファミ版『ファンタジア』では別に『天外魔境』の如くドット絵アニメーションが多用されたわけでもない。
けれどその後『テイルズ~』シリーズはファンタジーの王道も意識しつつも、
アニメーション・イベント映像やトゥーンレンダリング、さらなる人気声優、人気歌手の起用。
萌えアニメの如き、ゆるいキャラの掛け合い、コスプレ衣装。
とアニメRPGの王道を驀進し、アニメもゲームも楽しむ層に人気を博すことに……。

『テイルズ~』がアニメRPGの旗手となることで、ゲームでアニメキャラを動かすという、
尊氏の夢が近づくので、それはそれで嬉しいのですが……。
一方でポテンシャルをフルに発揮して『FF』『ドラクエ』と比肩する、
国民的RPGとして大成した『テイルズ~』の雄姿も見てみたかった……。


などと、以上のような勝手な悔恨を抱く尊氏にとっては、
このOVAも、ど真ん中を歩み損ねた成れの果てにも思え、
何より“魔王”ダオス役の塩沢兼人さん逝去により森川智之さんが代役したこともあって、
興味はありつつも見送ってきた作品。

で、今回視聴してみて……。
やはり全四話、正味80分のOVAで時空を越える壮大な王道ファンタジーを表現するのは無理があった印象。
……というより、ゲームの予備知識がないとダオスやその取り巻きの真意を理解するのは難しいかもw


OVAで拾われなかった設定も交えて構図を説明すると……


{netabare} ダオスは宇宙の滅びゆく故郷の母星とその民を救うため、
この世界を支えるマナの源・世界樹がもたらす大いなる実りを求めてやって来た。

人間共は太古の昔から、互いに争い、この世界のマナを無駄づかいする愚かな存在。
特にマナを根こそぎ消費する魔科学は、世界を傾ける脅威であり、
マナを当てにするダオスにとっても最大の障害となる。

他方、この世界は、長らく続く天上の神界と地下の魔界の勢力争い。その中間点、前線でもある。
瘴気の中でないと力を十分発揮できない悪魔としては、暗躍し人間同士を争わせ邪魔なマナを枯渇させる。
ダオスの使命感につけ込んで、マナを消費する人間への憎悪を増幅させる。
こうしてダオスを“魔王”に堕とし、人間と戦わせて、
地上の荒廃を加速させ、生存域を拡大したいところである。 {/netabare}


本OVAは特に悪魔の暗躍について拾い切れておらず、説明は駆け足。
(もっとも原作ゲームも神魔戦争については言及し切れてませんがw)
とは言え、限られた尺の中で、ゲームが伝えたかった要点。
勧善懲悪では説明しきれない世界観の奥深さの一端は再現できており、そこは好印象。


ただ、『ファンタジア』は今なお私にとっては未完の超大作というイメージ。
正直今の『テイルズ~』を担うバンナムのスタッフは課金ばかりで当てにならないしw
トライエースもまともに『スターオーシャン』の続編も作れない程落ちぶれたと聞きますw
ならばせめてファンタジーアニメで2クールくらいかけて、
世界観を完成させる猛者はいないものか?とも思いますが、需要もないのでしょうね……。


蛇足
作中に弓使いのチェスター君が{netabare}パーティーに途中復帰して足手まといにならないよう、
特訓する描写がありますが、かなりオリジナルに忠実。

主人公たちが過去の世界に行っている間に、チェスターとは20レベルくらい差が開きますが、
原作でも合流後チェスター君にレベル自動加算などの救済措置はなくw
弓使いたいプレイヤーは控え枠でレベル上げと言う猛特訓を強いられますw

案外、私にとってはそこが一番懐かしさを感じるシーンだったりw{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

62.2 17 勇者で騎士なアニメランキング17位
キングスレイド 意志を継ぐものたち(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (67)
262人が棚に入れました
カイル王が魔王アングムンドを葬り去って100年。平和な時代に見習い騎士のカーセルは生きていた。だが、魔族が近隣に現れたとの知らせからカーセルの運命が動き始める。大賢者に導かれ、頼れる仲間を得たカーセルは旅立つ。封印されし聖剣を求めて・・・

声優・キャラクター
石川界人、加隈亜衣、小澤亜李、河西健吾、鈴木崚汰、南條愛乃、咲野俊介、寺島拓篤、堀江瞬、置鮎龍太郎、伊藤健太郎、松風雅也、中村桜、中恵光城、神田みか、平山笑美、長妻樹里、田中貴子、豊田萌絵、高田憂希、飯田里穂、井上雄貴、村田太志、佐藤元、田所陽向
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

5話までの感想{netabare}
ゲーム未プレイ。
ここまでで色々と「ん?」と思う部分がありつつも様子見してたのだが、5話に来ていよいよもってツッコミをせずには居られなくなって来た。
ローレインの初登場シーン、状況があんななのに態度が余りにも余裕ぶってて…いやこりゃアカンでしょ。
まるでカーセルが聖剣を持つに相応しいかどうか見極めるためにチビを見殺しにした様にしか見えないw
カーセルもカーセルで「キサマ俺を試すためにチビが殺されるのを黙って見てたな!」と斬りかかってもいいと思うのだが…ってか4話見た後そうなるんだと思ってたよ。
100年前カイル王のPTメンバーだったんだし戦闘力が無いってことはないでしょー。
せめて息を切らせて急いで駆けつけてきたって体にしないと…細かいこと言ってる様に聞こえるかもしれないけど、そういう細部の機微が、その、全体的におかしい。
セレネに「カーセルどうよ?」と尋ねるのも、一緒に居た期間って凄く短くね?
たまたまチビ絡みで本性の一旦を垣間見れたからいいものの…ってあれ?やっぱりチビは意図的に生贄にされた?

とはいえ、これ原作はゲームなんだよね?
セレネと行動を共にしたのはシナリオ上で考えると一瞬だけど、ゲームプレイでは結構長いこと狩りを挟む内容だったりして?
えっとこの感覚は2話でクレオが「黙ってついて来て」と引っ張ったクセに、そのタネ明かしを直後にすぐにやっちゃって「なんだよ引っ張る意味無いじゃん」と思ったのと似てる。
ゲームでは一体何なのか分からないままついてくプレイ時間が結構長かったのかな?と思ったり。
まぁ要はゲームとアニメとで時間感覚がズレてるのかも知れない、って話。
アニメ用のイベント内容修正が追いついてないのか?

と、なんだかんだ言ってるのは実は以前ハマってたネトゲのストーリーと似てる部分がありまして。
かつて世界を救った英雄の足跡を追って、当時PTメンバーだった連中を訪ねて回るってのは結構同じ。
実はあんま仲が良くなかったとか裏切り者が潜んでたとか色々あったワケだけど、こっちにもそういうのをついつい期待してしまうw
聖剣エアも何かウラがありそうなことを仄めかしてたし、ちゃんと作れば面白そうな気配はするんだけどなぁ。
時間感覚がおかしいのは演出になるのか?
もうちっとどうにかすれば“PSO2エピソードオラクル”くらいには楽しめそうなんだが…。{/netabare}

7話までの感想{netabare}
6話、100年前に魔王がどうこうで大変な戦争があってそれをなんとか平定したのに…30年前にも戦争あったんかい!
規模が違うとか色々あるんだろうけど、100年前の因縁でダークエルフを迫害するより、30年前の方によっぽど恨みを持ってる人が居てもいいような?
もしくは30年前のイザコザの最中ダークエルフが悪いことをしてたとデマが流されたとかさ。
なんかダークエルフが迫害されてることの説得力が弱まっちゃった感じ。

それよりなにより7話。
依頼人の家紋?の付いた短刀で襲いに来るとか、そんな馬鹿なwww
「足がつく」にしてももうちょい捻ってくれないと、むしろ何かの罠かと思ってしまう。
そして今後ダークエルフに手出ししてこないように約束を取り付けるって…なにか「弱み」を握らなきゃ全っ然安心できなんだが?w
昭和の時代劇でもこんな雑なのは…いや酷いのは沢山あるけどさ、令和になってこんなのを見るとは…。

別に良いんだけど、どうにも雑。
ゲームをアニメ化する際の調整が上手く行ってないのかな?と好意的に考えるようにしてるけど限界あるぞ?{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

とてもあっさり。

オーソドックスなストーリー展開にテンプレイベントなのだが、なぜか話に厚みがない。面白いぐらい残らない。
権力闘争的なものが複雑でなかったり、キャラ数もある程度の数で抑えられており、逆に言うとわかりやすくとても見やすい。真剣に見なくても先がわかる。

後半勇者パーティーより上位の元勇者パーティーは全く前線に立たないし役立ってなかったり、権力闘争は尻切れとんぼ等いろんなものがあっさり進んでいく。
ブラックエッジの話はベルセルクの様になるかなと思っていたら、ある意味ベルセルクのようにあっさりなった。
24話はもったいない使い方をしており、マルドゥークもあっさり。最後は作り手が頑張って盛り上げてるのが見えるがあっさり終わってしまう。

どうせ作るなら勇者側をあっさりでいいので、1/3くらいに纏めて、ダークエルフ側をベルセルクのようにしてほしかったなぁ。

あとドミニクス等元勇者パーティーはなんで年を取らないのかが一番の疑問であった。

100点中50点

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

清々しいほどにRPGテンプレ作品

ゲーム原作みたいです。
第4話まで観終わった時点で、このレビューを書いています。

勇者・プリースト・魔法使い・盗賊(的なスキル持ってそうな人: 作中で何を名乗ってたか忘れた)といった「ザ・RPG」な感じのパーティーで魔王の復活を阻止する(ないしは復活しちゃうけど倒す?)といった感じのテンプレ作品で、キャラクターデザインは悪くないかもしれないけどこれといったウリはなさそうなアニメ。

聖剣の名前も「エア」とか、実際の伝承にある聖剣の名前でありきたりです。

弓使いのエルフがパーティーに加わりそうとか、勇者パーティー以外にダークエルフの兄妹のストーリーが別トラックで進みそうとかはありますけど、たぶん無理して観るほどの作品にはならないと思います。

まあ、テンプレなりに大失敗もしなさそうではありますが…。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

63.5 18 勇者で騎士なアニメランキング18位
VS騎士ラムネ&40炎-ヴァーサスナイト・ラムネアンドフォーティー(TVアニメ動画)

1996年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (31)
249人が棚に入れました
ゲームが大好きな馬場ラムネードはある日、二人の少女からゲーム機用のCD-ROMを買わされる。それは妖神ゴブーリキを倒した2代目ラムネスの戦いを記録したものだった。ゲームをクリアすると先ほどの少女二人がテレビから出現。二人はラムネードを自分たちの世界へ連れて行き、3代目ラムネスとなって復活した大邪神アブラームを倒し、自分たちの世界を救ってくれと頼む。初めはとまどっていたラムネードもしぶしぶ承知し大邪神アブラームを倒す旅が始まる。

声優・キャラクター
草尾毅、矢尾一樹、宮村優子、氷上恭子、こおろぎさとみ、TARAKO、塩屋浩三、優希比呂、松本保典、根谷美智子、矢島晶子、森久保祥太郎、うえだゆうじ、岡野浩介、今井由香、高野直子、川上とも子、横山智佐

60.9 19 勇者で騎士なアニメランキング19位
セブンナイツ レボリューション -英雄の継承者-(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (84)
242人が棚に入れました
“為せ 汝の欲することを"かつて世界を救った英雄達がいた。数多の英雄達は〈破壊〉の力と戦い、この世界を守ったのだ。そして、時は流れ――英雄たちは歴史の彼方へと去り、彼らの力を身に纏い戦う〈継承者〉と呼ばれる少年少女達に世界の運命は託されることとなった。〈継承者〉の頂点に立つ〈セブンナイツ〉の一人、少女ファリアは押し寄せる〈破壊〉の軍勢との戦いの中、ネモと名乗る一人の少年を救う。激戦の中、ネモは自らも知らぬままに〈英雄〉の力を喚起し、〈継承者〉としての力を振るう。だが、彼の〈英雄〉は誰も知らぬ、誰も語らぬ者だった。そしてこの時より始まるのだ。過去と現在の交錯する魂の旅路が――

声優・キャラクター
山下大輝、山村響、花澤香菜、梅原裕一郎、武内駿輔、保住有哉、沼倉愛美、櫻井孝宏、嶋村侑、田村ゆかり、伊藤健太郎、松本梨香、森川智之、新井里美

Dave さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

スマホゲームのPRアニメ

最近はこちらも勘が鋭くなってきて、名前&予告編だけでダメなやつっぽいなと思ったのですが、万が一もありますので第一話だけリアルタイム視聴。しかし悪い意味で予想通りで、案の定オンラインゲームのPRアニメ、しかもゲームは韓国製ですかそうですか。

初めからゲームとして設計されているところに後からストーリーを設定したのでしょう、特にワクワクするような設定や斬新なコンセプトも見当たりません。キャラデザも(特に敵キャラが)かなり適当な感じですし、視聴を継続すべき理由がぜんぜん見つかりませんでした。

ま、それはそれで迷わず切れていいですよね。中途半端に頑張っちゃって、ズルズルつまらなくなって途中から切ることになると時間返せって気持ちにもなりますが、このように「すでにゲームやってる人専用」っていうのを分かりやすく伝えてくれると、こちらも気兼ねなく【予約取り消し】を押せるというものです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

mimories さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

最終話まで観てさらに下方修正

 
観終わったが…これはヤバイ。
本気で制作されてると信じたいが、終盤は思わず笑ってしまった。コーヒー飲みながら観なくてよかった。演出レベルもあるけど、とにかく話が面白くないというか酷い。
本作視聴後なら大抵の作品は良作と錯覚できそう。逆の意味で傑作。

__________

(8話視聴後)

終盤に向け盛り上がるかと思ったが、何が面白いのか全然つかめない。
王道ファンタジー風だけどバトルが単調で地味。
かつての英雄と契約してる設定が活かされてないから、人気声優が揃ってるのに存在を忘れそう。

監督は市川量也さんだが、同クールの「灼熱カバディ」にしても「すばらしきこのせかい」にしても、実質的な監督ではなさそう。お忙しそうだしお名前だけかな?
構成脚本は…苦笑い。本作の致命傷かと。
作画は不自然さも感じるけど、それで観る気が失せたわけではない。

8話まで観てしまったし、あとは倍速で話をなぞって終了するつもり。
あらためて「大人は観ないほうがいい」と強く感じた。

__________

(4話視聴後)

少しめんどくさいキャラ設定と、わかりやすく思わせぶりな描写が目立つかな。
ちょっと大人には薦められない。
ベタなファンタジー世界で少年少女が危機に立ち向かう系が好きな人なら。

作画的には…急に小学生になった?ってくらい背が縮んだりするシーンは無くしてほしいかな(笑)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

変化球の王道異世界物語

ゲーム原作 全12話

この世界の各地で世界を滅ぼそうとする破壊の軍勢と戦う英雄の継承者の集まりである学園の生徒会セブンナイツの活躍を描く作品です。英雄の継承者は、その英雄が憑依し姿を変え、能力を使うことができます。

ゲームが原作のようですが、お話はアニメオリジナルストーリーということみたいですね。

破壊され人々が逃げ惑う中、その土地に暮らしていた主人公ネモはセブンナイツの一人であるファリアに助けられるところからお話は始まります。

この世界は様々な種族がいる世界みたいですね。

ネモにも英雄の継承者の力があったことで、そのまま学園に入学することになります。

前半は、ネモが起点となりその学園で起きた様々な事件を解決して他のセブンナイツのメンバーと信頼関係を築くことになります。

後半は、前半の謎だった伏線を回収しつつ、この世界の真実を知った主人公たちが巨大な敵に立ち向かいます。
{netabare}
まさかネモが人間ではなくて、本来のネモを乗っ取っていたのは驚きました。本来のネモは優しすぎますね。
{/netabare}
綺麗に終わっています。{netabare}ネモとファリアの2人が封印できる場所に旅をするところで終わるのも{/netabare}良かったですね。

OPはflumpoolさん、EDは主人公ネモ役の山下大輝さんが歌っています。

最後に、花澤香菜さん演じるセブンナイツのキャラがいつも「主体性のない女」と言っていましたが、そういうこと言っている人に限って実は主体性があるんですよねw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

66.5 20 勇者で騎士なアニメランキング20位
機甲界ガリアン(TVアニメ動画)

1984年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (27)
133人が棚に入れました
「装甲騎兵ボトムズ」や「ガサラキ」の高橋良輔監督によるSF冒険活劇アニメ。ヒロイックファンタジー的な世界観を装いながら、実は銀河規模のSF要素を徐々に拡充させていった秀作。惑星アースト。亡国の王子ジョジョ(ジョルディ)は国と母を奪った征服王マーダルに反攻するため、忠臣アズベスとともに伝説の鉄巨神ガリアンを見つけ出す。徐々に力を付けていくジョジョたちだったが、マーダルの真意とは人間の内なる闘争本能の発現だった…。

声優・キャラクター
菊池英博、渕崎ゆり子、平野文、千葉繁、小林修、筈見純、兼本新吾、屋良有作、泉晶子、井上和彦、速水奨、佐藤正治、石森達幸、坂口征平、加藤精三

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

めっちゃ打ち切られ感。主人公メカのガリアンは大好き!

原作なしのオリジナルTVアニメ。

文明が中世ヨーロッパのレベルなのに、なぜかオーバーテクノロジー的な「機甲兵」(要するに搭乗タイプのロボット)が発掘されて使用されてる謎な世界を舞台にする、SFファンタジー作品。

主人公ジョジョは亡国の王子で、父ボーダー王の仇である征服王マーダルの打倒を目指し、仇討ちと王国の再興のためにレジスタンス的に戦います。

その時、敵の機甲兵に唯一対抗できる伝説の機甲兵ガリアンを手に入れ、その搭乗者となって旧王家の家臣などの仲間とともに戦います。

が、終盤近くで意外な事実が明らかになり…、というお話です。

当初のガリアンはガンダムΖΖに出てくるモビルスーツのバウみたいな感じで上半身と下半身が分離して飛行します。

中盤の強化イベントで「重装改(じゅうそうかい)」となって分離・飛行機能は失われますが装甲強化されます。

メイン武器の剣は、鞭のように変形してカッコいいです。

終盤の超展開で評価が別れると思われますが、私はけっこう好きです(笑)。ただ、全部観ろってひとに勧める感じでもないかな…。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

maruo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

高橋監督作品だから最後まで見たけど C

征服王マーダルに国を征服されて、国王である父ボーダーを殺害され、母を奪われたた主人公・ジョジョ(ジョルディ)は、忠臣のアズベスの孫として育てられた。
アズベスとジョジョは惑星アーストの伝説に残る鉄巨人を捜し求める旅を続る。
反マーダル勢力が立てこもる白い谷にたどり着いたジョジョたちは、少女チュルルに秘密の場所に案内され、鉄巨人「ガリアン」を発見し、征服王マーダルとの戦いを始めるのだった。


装甲騎兵ボトムズ、ガサラキなどで有名な高橋良輔監督作品ということで、一度は観ておこうと思っていたところ、丁度AT-Xで放送してくれたので視聴してみました。

ストーリーとしては、最初、自分が亡国の王子であることを知らずに育ったジョジョが、自分の出生の秘密を知り、征服王マーダルに立ち向かっていくという王道的展開で、非常に入り込みやすく悪くないと思います。

ただ、残念な点が幾つか挙げられます。

・主人公機を含めてロボットのデザインが余り格好良く映らなかったこと(あくまで私見です)。

・敵味方の兵力のバランスが明らかに崩れていること。
敵は騎兵型ロボットを中心とした近代兵器が主体なのに対して、白い谷軍勢は未だ巨大投石器を使っている始末で、前半はガリアンだけでその均衡を保っていて、明らかにアンバランスです。

・ストーリーが中盤中だるみしてしまったことと、終盤に怒涛の展開を見せること。

・敵味方が第三勢力と関わっており、単純なあだ討ちから壮大な展開になりかけたに関わらず、広げた風呂敷の割にはやけにあっさりと終わってしまったこと。

・最終的にすっきりとした形で物語が終わらなかったこと。

以上、何だか不満だらけですね。

全50話の予定が都合上25話に切り詰められたという事情があるようなので、無理もないかもしれませんが、個人的には余り満足していませんし、人にもお勧めできません。
正直なところ、途中からだいぶ興味が薄れていき、最後の方は惰性で見ていました。
高橋監督の作品だからということで、何とか最後まで視聴した次第です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

kakizaki さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

やっぱり80年代ロボットアニメってこうだよ!と改めて思わせてくれた

1980年代アニメにありがちな、あれ?もう終わり?という急展開、


そうこのアニメは、50話が25話と、かなり話がはしょられてしまっているからだ。


80年代の侵略パターンであったが、この作品は、ホントに世界観が素晴らしい。


まあ昔のアニメだからしょうがない、ロボット他のアニメと比べられないほど少なく、主人公はただのいい子なのだ。


まあ一番気になったのが、ヒルムカという準ヒロインキャラがとても綺麗だったのと、あれ?この声どこかで聞いたことあるなと思ったことだ。 そうそう良く聞けば、ラムちゃんだぁ!ということに気づくのに相当時間がかかりました。


ぜひ見てほしいアニメでは、ないが、この世界観は面白いと思う。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6
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