先輩で仲間なおすすめアニメランキング 27

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの先輩で仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月25日の時点で一番の先輩で仲間なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.3 1 先輩で仲間なアニメランキング1位
呪術廻戦(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (862)
3429人が棚に入れました
少年は戦う――「正しい死」を求めて。辛酸・後悔・恥辱。人間が生む負の感情は呪いと化し日常に潜む。呪いは世に蔓延る禍源であり、最悪の場合、人間を死へと導く。そして、呪いは呪いでしか祓えない。驚異的な身体能力を持つ、少年・虎杖悠仁はごく普通の高校生活を送っていたが、ある日“呪い"に襲われた仲間を救うため、特級呪物“両面宿儺の指"を喰らい、己の魂に呪いを宿してしまう。呪いである“両面宿儺"と肉体を共有することとなった虎杖は、最強の呪術師である五条悟の案内で、対呪い専門機関である「東京都立呪術高等専門学校」へと編入することになり……。呪いを祓うべく呪いとなった少年の後戻りのできない、壮絶な物語が廻りだす――。

声優・キャラクター
榎木淳弥、内田雄馬、瀬戸麻沙美、小松未可子、内山昂輝、関智一、津田健次郎、中村悠一、諏訪部順一

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

呪いから守るために、自らに呪いを宿す。

週刊少年ジャンプで連載中の漫画が原作のアニメ。

まだ鬼滅の刃人気が高い中放送が始まったこの作品、
とある小学1年生の女の子に
「私は鬼滅の刃より呪術廻戦が好きなの!」とゴリ押しされ、

放送が終わったら一気に見てみようかなーと思ってたら、

会うたびに「呪術廻戦見た!?」「絶対観てすぐに観て」とプッシュされ続けたので、観念して放送中から見始めました。笑

その後どんどん人気が高まって、
今や鬼滅の刃にとって代わる人気となり、
時代を先取る嗅覚の鋭さすごいなと感心しておりますw

全24話です。


● ストーリー
高校生の虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)。
オカルト研究会に所属する彼は、学校で怪しい箱を拾う。

オカルト研究会の先輩が箱の箱の中身を確認しようとするが、
それは強い呪いが込められた“呪物(じゅぶつ)”であり、
呪物の封印が解けたことで、人を襲う“呪霊(じゅれい)”が現れ、
先輩たちが襲われてしまう。

呪物の回収に来ていた呪術師の伏黒恵(ふしぐろ めぐみ)と共に先輩たちを救おうとするもピンチになり、

悠二は呪物「宿儺(すくな)の指」を食べ、
呪いに対抗できる力を得る。

しかしそれはあまりにも危険な力のため、
先輩たちを救うことができた後、悠二には死刑が宣告される。

死刑を延ばす代わりに、
そして世に溢れる呪いによって誰かが苦しまないように、

残りの「宿儺の指」を集める使命を果たすため、
都立呪術高専に転校し、呪術師として生きることを決意する。


長いあらすじとなりました。

ざっくりまとめると、つまり、
呪術師として呪いと戦う話です。

呪いの見た目は気持ち悪い。

死体も出てくるし体も切断されるしで、
なかなかグロさもあります。

現代日本が舞台なのに、
呪いという異形と戦うことで非日常感が強い。

でも学生同士で仲良くしてたり、
普通の高校生っぽい一面もあるし、
不思議な世界観です。


ストーリーは、進んでいるような流れているような。

いきなり新しい展開が始まっている。
そしてもやもやっとそのシリーズが終わる。笑

強すぎる敵を追いつめはするんだけど、
逃げられてしまったりで、いつも倒すわけではないのがその原因かな。

この作品はなぜ人気が高いのか、
その理由をうまく言葉で説明できない。

ストーリーは、波があったものの、
全体的に面白かったです。

毎回30分があっという間に終わるし。

アクションシーンの作画もかっこよかった。

キャラもそれなりに魅力があって個性的。
女子ウケ抜群な五条先生という最強キャラもいる。

でも、呪いの見た目は不気味だし、
必殺技も真似したいものとか真似しやすいものではないし、
血みどろの戦いで見た目はよくないし、

呪いとか人の心の闇とか、暗い雰囲気で、
人の心は醜く描かれてるところもあるし大事な人も死んでしまうし、
メンタルやられるところも多い。

ここが人気なポイント!と語るのが非常に難しい。笑

呪術師たちは元々強いけど、
その強さを十分に描けていないのか、
それともこれから強い敵とぶつけていくうちにその強さが描かれることになるのか、

全力出しきった感がないんだよなー。
いや当人たちは全力出してるんだろうけど。

それでも十分かっこよくはある。
これからもっと強くかっこよく見せてくれるのかなというわくわくもある。

24話見たけれど、
どうやら私はまだこの作品を掴み切れていないのです。

そもそもグロい系の作品が苦手なのもあるかもしれないけど^^;

少年ジャンプの作品だけど、
少年以上に青年や大人に好かれそうなタイプの作品だと思いました。


● キャラクター
全体的に大人から好かれそうな、
かっこいいキャラが多かったように感じました。

観終わってみると、
好きなキャラが多かったなー。

順位はつけられませんが、私のお気に入りは
・釘崎 野薔薇(くぎさき のばら)
・五条 悟(ごじょう さとる)
・七海 建人(ななみ けんと)
の3人ですね^^

釘崎は最終話のかっこよさで好きになりました。

クールでかっこいい女の子キャラならよくいるけれど、
釘崎のようなタイプのかっこよさは珍しいなと思いました。

自分に自信があり、女であることを忘れず、
相手が誰だろうと怯んだり屈したりしない。

認めた相手は慕うし、大切にも思う。

敵に対しては容赦しない非情さも好き。
なんなら、笑ってるもんなw
最終話はどちらが悪役なのかわからなくなったよw


五条先生はつかみどころがないけど、
その分、普段のふざけた人柄と真面目なときのギャップがやばい。

圧倒的過ぎる強さ、かっこいいです。

そしてcv.中村悠一さんなんだからもう大勝利です。笑


● 音楽
【 OP1「廻廻奇譚」/ Eve 】
【 ED1「LOST IN PARADISE feat. AKLO」/ ALI 】

この作品と言えば、やっぱり「廻廻奇譚」が強いですね。
この曲の圧倒的かっこよさよ…!

そして作品の雰囲気とぴったり。
というか、この曲が雰囲気を作ったと言ってもいいぐらい。

アニメーションにもいろいろと伏線やら秘密が隠されているようです。
細かな変化もたくさんあったし、とても凝られていました。

EDは英語の歌詞でのポップな曲調だけど、
こちらも別のかっこよさがありました。

アニメーションもおしゃれでした^^


【 OP2「VIVID VICE」/ Who-ya Extended 】
【 ED2「give it back」/ Cö shu Nie 】

この後半OPもまたかっこよくて好きだなあ。

「廻廻奇譚」と雰囲気は似ていなくもないけど、
別物のかっこよさです。

アニメーションはこちらもかっこよかったです。
じっくり見れば見るほどかっこいい!

というか、「廻廻奇譚」だけでも十分なかっこよさと人気だったのに、そのハードルを越えてきたこのOPによって、次のOPはさらにハードルが上がりますね。笑

EDはしっとり感動系。

映像とのマッチングによって、より沁みます。


どの曲も当たりで、
音楽の選曲もアニメーションも最高でした。


● まとめ
面白かったです。

よく理解できていない部分も多いものの、
楽しめたのは事実です。

好きな作品かと問われると微妙なところなのが、
自分では不思議な感覚なんですけど。

これからもっと強い敵と遭遇するのだろうし、
それに伴って彼らの活躍もよりかっこよく、
見どころのあるものとなっていくのでしょう。

話としてはまだまだ途中だし、
24話の最後に「続」と出てたから、きっと2期もあるでしょう^^

2021年には「東京都立呪術高等専門学校」の劇場版アニメの公開が予定されています。

これは「呪術廻戦」がジャンプで連載される前の、
呪術高専のお話のようですね。

まずはこちらを楽しみに待ちたいと思います^^

投稿 : 2024/11/23
♥ : 31

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

全てにおいてよくできていてびっくり。巨人・菅野投手並の完成度!

<2021/4/10 追記>
先日最終話見ました。
うん。
面白かった。
最後まで優等生。
次回作は映画ですか。
どれくらいヒットするか、注目ですね。

<2020/12/31 追記>
いやー、レベル高いっすね。
アニメ好きなら好きになるなにがしかのフックがある。
それだけ数多くの魅力あります。
「キャラクターの魅力」
「物語の練り込まれ度」
「演出の完成度」
「映像美」

さらに、大事な点として
「見ることに躊躇が要らない」

これ、実は結構大事で。
見たら面白いんだろうけど、この先辛い展開がありそうだとかなんらかの理由で食が進まないことは多々あります。
そういうことがない。
まさに優等生。
各パラメーターにおいて高得点という化け物作品なのかもです。

これだけの作品だと鬼滅のような売れ方をつい期待してしまいますが、それは難しいんでしょうね。
本作は漫画やアニメが好きな人にとって百点満点。
でも普段そういうの見ない層にどれだけ訴求力があるかというとそこはやはり疑問があります。

それだけ鬼滅の刃という作品が、家族愛というこのコロナ禍で改めて見直された大事な価値観に訴える力の強い作品なのだと思います。

もし、「どちらが好きか」と問われると悩んだ末に「四月は君の嘘が一番好き」と答える自分が想像できますが 笑。

<2020/10/3 初投稿>
見始めなので評点はデフォルトの3.0です。

原作は未読。
少年ジャンプだそうです。

録画予約した時、タイトルが
「呪術廻戦/犬と猫どっちも飼ってると毎日楽しい」
となっていたので意外とハートフルなのかな?
とか思っていざ見てみたら
「呪」に纏わるハードなダークファンタジーでした。

意表突かれたのは自分の勘違いからなんですが。

第一話を観た感想は、
・ノラガミを少年誌っぽくした感じ
・結界師をジャンプっぽくした感じ
・血界戦線を和風にして、割と普通にした感じ
・つまり「妖」とか「呪」とか「怪」とか「神」とか「鬼」とか「禍」とか「蟲」とかの漢字が似合いそう。
・こういう感じ好き

ちなみに第一話のサブタイ「両面宿儺」
たしか大昔、日本神話の創世記に現れたとされる鬼神。
貌が二つに手が8本だったかな。
このネーミングは本作の雰囲気をよく表してるのかもしれません。

この手の話は好物なので今期期待枠に入りました。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 41
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

呪いは生き方を主張し、少年は正しい死を模索する

人間の負の感情から発生し暗躍する“呪霊”と“呪術師”との戦いを描いた
同名コミック(未読)のアニメ化作品。

【物語 4.0点】
理詰めのバトル中に披露される各々の人生哲学。
育成学校のイベントには裏の駆け引きがある。

お馴染みの枠組みをグロく装飾したバトル物だろう。
と気軽に入っていくと、人を虫とも思わぬ呪霊たちがもたらす容赦ない死の描写と、
抉り出された人の心のドロドロした部分を目撃し、引き込まれる感じ。


虎杖(いたどり)悠二も一見、典型的な熱血少年主人公だが、
若くして“正しい死に方”を選ぶ決意を固める。
{netabare}特級呪物を呑み込む{/netabare}体質的にも、人間的にも器の大きさ、異様さを有する。

他の呪術師たちにしても、いくら骨を断つためとはいえ、
その肉の切らせ方は尋常じゃないという戦い方を平然とする。
凡そ死という物への感覚が麻痺している感。

さらに、汚い陰謀を巡らせる呪術師界・上層部と、
上を見限り慇懃(いんぎん)じゃない無礼を働きw
教育からの変革を企てる五条先生との確執。


こうした描写に触れる内、己の本能に忠実に生きる呪いの方が、
むしろ人間的なのではないか?との倒錯した感情すら抱きます。

第五話の特級呪霊・漏瑚(じょうご)によるファミレスでの主張。
{netabare}人間の正の感情は嘘、偽りだらけ。真実の負の感情から生まれた呪いこそが取って変わるべき。{/netabare}
否定しきれないのが辛いですw

呪いを祓うだけが正解なのか?
根本的な問いが、五条の変革や、虎杖の存在と今後どう関わって来るのか。
深いテーマ性への期待が牽引力。


【作画 4.5点】
バトルアニメの楽しさを思い出させてくれる。

人物も呪いも画面を目一杯使って実に良く動く。
構図、アングルもダイナミックで、視聴者を常識外に拉致。
MAPPAはグロい物体をクールに動かすのがホントに上手いですw

背景美術も“領域展開”の再現など良好。
背景の動きも、時に地面と遠景で異なるスクロールを組み合わせるなど、
撮影もカメラを静止させることなく、映像が単調にならぬよう尽力。
バトル空間の広さを体感させ、戦闘のスケール感を伝達。


【キャラ 4.5点】
五条先生の格好良さは特級品として、教師では七海先生も印象的。
{netabare}実業より虚業が栄える人間社会に疑問を抱いた{/netabare}呪術師転身前の過去。
共感度が高くて哀しいですwあと、{netabare}時間外労働{/netabare}お疲れさまですw


主人公・虎杖(いたどり)と東堂の“親友”関係もバトル馬鹿ならではで楽しい。


ヒロインズが逞しい(おっかないw)のも特徴的。
そう言えば、虎杖の顔面が一番ひしゃげたのは、
{netabare}荷物持ち・虎杖が釘崎の買い物を落したことに対する制裁だったようなw{/netabare}


【声優 4.0点】
主役の榎木 淳弥さん。熱血の裏に何かがありそうな懐の深い演技で謎多き主人公を再現。
最近の、えのじゅんとのエンカウント率の高さも納得の充実度。

呪い側の最強キャラ・宿儺(すくな)役・諏訪部 順一さん。
人間側の最強キャラ・五条悟役の中村 悠一さんと共に、
落ち着いたボイスが、圧倒的な能力と対照的で背筋が寒くなる、底を見せない好演。

強者に対するリアクションボイスにも熱演が揃う。
特に{netabare}五条に軽くのされる漏瑚(じょうご)役の大ベテラン・千葉 繁さん。
相手をした中村さんが申し訳なくなる位の大噴火ボイスで五条最強を証明w{/netabare}


異例だったのは原作者の要望によりナレーションが除去されたこと。
没入度はアップしたが、専門用語、超常現象に解説が付かないのはスパルタw
モノローグは充実しているので、付いては行けますが……。


【音楽 4.5点】
劇伴はバンド音楽をベースに、興が乗るとラップも挿入し、滾(たぎ)るバトルシーンを演出。
coldrainのボーカル・MASATOさんによるバトル挿入歌「REMENBER」もアドレナリン全開♪


OPは前期がEve「廻廻奇譚」、後期がWho-ya Extended「VIVID VICE」
共にヒットアニメのタイアップを引けばもっと来る!と思っていた男性アーティスト。
ついに大吉を引きましたね。おめでとうございます♪


前期EDはALI「LOST IN PARADISE feat. AKLO」
スタイリッシュなジャズ&男性ボーカルで東京を喰らう。
EDアニメ含めて、どんな展開後でも呑み込む独自の世界観を持つ。

後期EDはCö shu Nie「give it back」
ハイトーンな女性ボーカルで、哀しい過去を抱えた呪術師たちの心情を炙り出す。
どんな展開後にもマッチする透度の高い良作バラード。


【余談】
「廻廻奇譚」について。

放送前、先に楽曲だけ発表された時、
ネット上ではイマイチ?との評も見られました。
ですが、Eveを、あにこれの「僕らはまだアンダーグラウンド」のMVレビューで知り、
アニメーションとの融合度を信頼していた私は、
OPアニメ見て度肝抜かすなよと、世間の反応の変化にほくそ笑んでいましたw

あにこれやってて良かったですw

投稿 : 2024/11/23
♥ : 39

85.3 2 先輩で仲間なアニメランキング2位
かげきしょうじょ!!(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (503)
1483人が棚に入れました
未来のスターを目指し、輝く舞台へ情熱をそそぐ歌劇少女たちの〈青春スポ根ストーリー〉!!大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。“オスカル様"に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田 愛。何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける──!!
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

懸命に頑張る歌劇少女たちの群像劇

未婚女性のみの劇団員を育成する「紅華歌劇音楽学校」での少女たちの奮闘努力を描いた物語です。
主人公だけでなく多くの人たちの喜び・悲しみ・成長を描いています。


渡辺 さらさ(わたなべ さらさ)は紅華歌劇音楽学校の100期生。
彼女は幼い頃に歌舞伎役者を目指していました。
でも歌舞伎役者には男しかなれません。
だがら彼女の今の夢は、紅華歌劇団でオスカルの役を演じること。
それは言い換えれば、紅華歌劇団でトップを掴みとることを意味しています。

奈良田 愛(ならた あい)は、さらさと同じ部屋で同学年の少女。
彼女は国民的アイドルグループのメンバーでしたが、ファンに暴言を吐いたためアイドルグループを脱退しました。彼女は過去のトラウマで男性恐怖症だったのです。

さらさは178cmの長身で力持ちですが、誰にでも笑顔を振りまく明るい少女。
彼女の無垢な笑顔は、まるで天使のように可愛いです。

愛は多くの男性が振り向くほどの美女ですが、笑顔をつくることができない冷めた少女。

この対照的な二人が、物語前半の主人公です。
そして後半は…


オープニングは、sajiが歌う「星のオーケストラ」元気が出る歌です。


エンディングは『星の旅人』。さらさと愛が歌っています。
とても迫力がある美しい歌です。
このエンディング、注意して聞いていると、いろんな人たちが歌詞を変えて歌っています。

第四幕、第十幕のエンディングは 杉本紗和と山田彩子が歌う「シナヤカナミライ」でした。

第五幕のエンディングは 山田彩子が歌う「My Sunset」です。{netabare}

第五幕は、山田彩子が主人公
美しいソプラノの歌声を持つ彼女は無理な減量により心と体を壊してしまいます。
そんな時に懸命に励ましてくれたのが小野寺先生。
小野寺先生の愛情ある指導に、けっこう胸が熱くなりました。

どんなにつらくとも、やめてしまったらそれで終わりです。
あきらめなければいつか歌劇団の大階段の真ん中で歌い、誰よりも真っ先に拍手をもらう日が来るかもしれない。
小野寺先生のおかげで立ち直った山田彩子は、その可能性を信じて頑張ります。{/netabare}

第八幕のエンディングは 星野薫が歌う「薔薇と私」です。{netabare}
 
第八話は星野薫が主人公ですが、彼女は頑張り屋さんです。

薫は、母親も祖母も有名女優。
いつも母親や祖母と比べられますが、薫にはそのような才能はありません。
でも彼女は歌劇が大好き。だから頑張れます。何度つまづいても頑張ります。
彼女のそのひたむきな生き方は、ある男性を立ち直らせることができました。
それは、ささやかな出来事ですが、とても素敵な出来事でした。{/netabare}

第九幕のエンディングは 沢田千夏と沢田千秋が歌う「薔薇と私」でした。{netabare}

第九幕は、千夏と千秋の双子姉妹が主人公です。
二人は何をするにも一緒。とても仲良しです。
でも同じ役を希望しても、役は一つしかありません。
ジュリエット役をやった千秋が憧れの野原ミレイと楽しそうに話しているのを嫉妬した千夏は、いつの間にか冷たい態度をとるようになります。そして思わぬ事件が起きます。
二人は、初めてケンカをします。
でも、離れ離れになると、やはりお互いが愛しくなります。二人はやはり仲良しです。

今回は、さらさが名フォローを何度もしてくれます。さらさがいると明るくなりますね!{/netabare}

第十二幕のエンディングも、杉本紗和と山田彩子が歌う「シナヤカナミライ」です。{netabare}

第十二幕でオーディション前に自信のない彩子を励ました紗和の言葉には、力強い説得力と優しさが感じられました。

男性と付き合った経験のないジュリエット役の彩子に対して、自分も人を殺した経験などないがティボルト役をすると言い放ち、未経験という点では同じだと安心させます。
さらに、失敗することを恐れていると必ず失敗する。そして、人よりうまくやろうと思っても失敗する。だから、今、自分にできることを精一杯しなさいと励まします。さらに、彩子は可愛いと誉めちぎり、自信を持たせるのです。

紗和に励まされた彩子は、見違えるほどのびのびと演技します。
勝ち抜くためには、ダメもとでもアピールしなければ始まらない。
彩子は自分にそう言い聞かせ、見事に役を演じ切りました。{/netabare}

第十三幕のエンディンは…、まさかのsajiが歌う「星のオーケストラ」でした。{netabare}

第十三幕では、さらさが活躍しますが、私はこの幕の主人公は杉本紗和だと思います。
紗和は、予科生の委員長。入試ではトップ合格したほどの実力の持ち主です。
品行方正で非の打ちどころが全くないのですが、紙一重の差で、さらさにティボルト役をとられてしまいます。
くやしい。泣きたいほど悔しいはずです。でも、彼女は泣きません。
さらさに嫉妬することもありません。それどころか、役に選ばれたさらさや彩子に対してケチをつける人たちから彩子やさらさを守ります。
紗和は、本当に心の清らかな人でした。

それでも紗和は、破天荒なさらさがうらやましいと感じます。
でも、紗和はさらさにのような性格になることはできません。
そんなときに、本科生委員長の竹井朋美(たけい ともみ)から悩みを見透かされ、そして励まされるのです。
「努力に裏打ちされた実力は、決して自分を裏切らない」
紗和は朋美の言葉により、自信を取り戻します。そして新たな目標を見つけるのです。{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 69

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

食わず嫌いを反省中

<2021/9/29 追記>
最終話見ました。
「萌。その一言で腑に落ちる」
確かにそれはわかるー 笑。

例えば「腐女子のつづ井さん」読んで学んだのですが。
女性はもしかしたら男性以上に萌えに飢えてんじゃないか

その対象が
・男性アイドルならジャニーズとか
・王道の少女漫画とか
・ヒーローなら仮面ライダー俳優とか
・舞台なら2.5次元とか
・BのLとか
・アニメなら・・・たくさんありすぎてわけわからん 笑
・そして「ヅカ」

それらは全てリビドーの根本を辿ると同じ気はするんですよね
(同じにするな!と怒る声が今にも聞こえてきそう 笑)
とりあえず、その欲望は男より広く深いと思う。

という考察は置いといて。

本作は素晴らしい。

「一つ一つに真摯」

これに尽きます。

<2021/8/16 初投稿>
原作未読
6話まで見ました
評点は中間評価です

本作、事前の評判が良いことは聞いていたものの、1話をちょっと眺めたら宝塚
そちらの世界には全く興味なかったので脱落したのですが

予想以上にあにこれで評判が良い

都合よくATXで見逃しキャッチアップ用の再放送があったのと
最近の新型コロナ感染再々々々拡大で家にいる時間もさらに増えたこともあり
見てみましたよ

やー面白い!
面白くてびっくりしました。

正直いうと、やはり少女漫画全開の世界はやはり居心地悪く感じます
でもそんな気分を吹き飛ばすようなパワーを物語に感じます
エピソード一つ一つは王道な展開だけど王道は大事。
腕と才能がある人がしっかり王道を描ききるとすごい作品が生まれることありますし

キャラもいいですね
群像劇のように沢山出てきますが、人の顔覚えるの苦手な自分でもすぐ覚えられた
これはキャラ作りが上手いことの証。

というわけで、ただ今、自分の食わず嫌いを反省中です。。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 57

Dave さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

神戸より愛をこめて

神戸に住んでいても宝塚なんてまったく興味なかったし、少女向けアニメかなって期待してなかったけど…ごめんなさい、これ最高です。早くも1話にてずきゅーんとハートを撃ち抜かれました。良作は1話目で掴みに来ますね、なにこれめちゃくちゃ面白い。気付いたらWikipediaで宝塚を調べていました。骨太のストーリー、丁寧な演出、キャラクターの掘り下げ、明らかに一級品。一話ごとにきちんと見どころがあって、それぞれのキャラクターにしっかりと個性と背景がある。好きじゃなかったキャラクターが一番好きなキャラクターになるとか、最高でしょ。

宝塚音楽学校、もとい紅華音楽学校に25倍の倍率を突破して入学してきた少女たちが、スターを目指して切磋琢磨していく物語。スポコンものといって差し支えないと思うんですが、大きく違う点はあくまでも個人戦なんですよね。仲間であってライバルでもある色んな才能にあふれた少女たちが、正々堂々と勝負して高みを目指していくのが圧巻。それぞれに決して譲れない目標をもって、絶対にライバルには負けないというヒリヒリした想いでぶつかっていきます。そこは基本的に弱肉強食のシビアな世界。でも、お互いに好敵手としてリスペクトしているからこそ、清々しい勝負に視聴者はくぎ付けになります。

すずしい顔をしていても、誰だって順風満帆ではない。特に選ばれた者たちばかりが集まる場所では、絶対の強者はいない。妬みを言うのではなく、腐るのでもなく、ただひたすら真っ向から勝負に挑み続ける少女らの姿に、心が震えます。負けたときには悔しさに涙しながらも、しっかり上を向いて「おめでとう」とライバルに言える、そんな「清く 正しく 美し」い彼女たちを応援したくなりました。

彼女たちの下には、ステージに立つこともできなかった1000人以上の少女たちがいます。実際、宝塚に限らず、トップに上り詰めるのは並大抵のことではないでしょう。紅華(宝塚)に入ったってトップになれるのは一握り。それでもひたむきに努力しているすべての彼女たちに、乾杯!

神戸を素敵な作品の舞台にしてくれてありがとう!
2期を神戸在住の家族全員で心待ちにしています!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 41

74.3 3 先輩で仲間なアニメランキング3位
東京リベンジャーズ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (398)
1487人が棚に入れました
人生どん底のダメフリーター花垣武道(タケミチ)。中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人・橘日向(ヒナタ)が、最凶最悪の悪党連合"東京卍會"に殺されたことを知る。事件を知った翌日、駅のホームにいたタケミチは何者かに背中を押され線路に転落し死を覚悟したが、目を開けると何故か12年前にタイムリープしていた。人生のピークだった12年前の中学時代にタイムリープし、恋人を救うため、逃げ続けた自分を変えるため、人生のリベンジを開始する!

声優・キャラクター
新祐樹、和氣あず未、逢坂良太、林勇、鈴木達央
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

元ヤン、母校に帰る。

【紹介】
元ヤンがヤンキーやってた中学生時代にタイムリープして未来を変えるため奮闘する話。
暴力や殺人など刺激的なシーンが多いので苦手な方はやめたほうがいいかも。
シナリオはかなり雑で粗が多いけど面白い。
特に主人公の行動の妥当性のなさと、タイムリープの取り扱いの適当さが酷い。
キャラクターの魅力がすべてかもしれない。
バジ君、ドラケン君、ミツヤ君、マイキー君、千冬あたりが特に好きです。

きさきも含めて敵対するキャラにほぼ人間的な魅力がないのが欠点かも。
味方の魅力を描くのは上手でも、敵の魅力を描くのは苦手なのかな?

【タイムリープについて】
{netabare}
タイムリープはかなりご都合主義というか、いい加減ですね。
過去と現在を行き来して過去の出来事が未来に影響及ぼすのはいいのですが、その影響がかなり大雑把ですね。
それに、未来にいってる間のタケミチや過去変えた後未来に行くまでの十数年は当時のタケミチが自分の意思で動いている設定ですが、そのタケミチは大人の記憶がないので、あんな都合よく話が進まないとおもう。
細かいこと気にしないほうがよさそうです。
{/netabare}

【シナリオ】
{netabare}
タイムリープだけじゃなくシナリオも結構いい加減。

最初はヒナを助けるという明確な目的があったけど、その目的がいつの間にか暴走族の仲間を助けることにすり替わっていて、まずはヒナの安全確保という誰でも思いつくような当たり前の安全策をとらずに、ふつうはどうにもできるわけがない不良の抗争をなんとかすることばかり考えていて、都合のいいときだけヒナを助けるために根性で身体はってんだ!みたいな空気出すのがおかしいと思う。

最初からヒナは誰かに命狙われているわけじゃなくて、事故に巻き込まれているだけなんだから、抗争を止める必要なんてないんじゃないの?
タケミチが何度もタイムリープする動機付けのためだけに関係ないのに殺されるから不自然な感じがする。

きっかけはヒナを救うためでもいいけど、とりあえずヒナの安全を確保して、ドラケン君たちを気に入ってしまったから助けたいという風にタイムリープする目的を切り替えれば良かったと思う。

どっちかというと命狙われているのはヒナじゃなくてタケミチなわけで
劇中でもタケミッチ自身も提案していたが
事件の日付と場所だけマサトとヒナに伝えておいて、この日は絶対にここに近づかないようにって言うのが一番確実で安全な方法だと思う。
ふつうはまずこれを試そうとする。

その方法はマサトが、変な奴だと思われて嫌われるだけだからやめとけって言って止めるけど、これがこの作品で一番おかしいところ。
大事な姉の命かかってるのに何言ってるの?って思った。

それにヒナの性格からしてその程度で嫌うような子じゃないでしょうに

{/netabare}


【キャラクター】
{netabare}
こういう世界と全く縁がないので詳しくないですが、これって昔の暴走族ですよね? 
今はあんまりここまでベタな暴走族なかなかいない気がしますね。
登場キャラは多いが重要な人物とモブの書き分けもしっかりしているしキャラづけがしっかりしているので誰これ?ってのがあまりない。
生き方がカッコいいキャラが多くて魅力的。

残念なのはキサキ。
敵だからというのを抜きにしても魅力が低いですね。
やたら脅威感を強調されていますが、そんなに脅威でしょうか?
現状、ただの詐欺師ですよ?

こういう詐欺師キャラで本人の力が強くない場合って、
たいてい根っこがしょうもない場合が多い。
底がすごく浅そう。

圧倒的な力を持っていて、手が届きそうにない圧倒的な差があるって感じなら良かったんだけど、そうでもなくて
もし演技じゃないのなら、頭もそんなに良くないし、強くもないと思う。
暗躍するのも、そんなにうまくやっている感じもしない

それなのにみんなして、「きさきがこえーんだよ」「とにかくやべーんだよ」ばっかりなのが冷める。
なんでこんな口先だけの詐欺師にビクビクしてるの?
{/netabare}

【バトル】
{netabare}
自分のチームの総長が敵に囲まれて、卑怯な方法で一方的に攻撃されているのに、ぼーっと見ている人多すぎ。助けに行ってあげて。

あと、乱戦中に刃物で刺されるシーン何度かあるけど、刺した人は殺す気で刺していて、刺された人は無警戒で、不意打ちに成功しているのに、なんか変な場所刺しているのが雑だった。

マイキー君の兄は、あの武器の重さと一虎の叩き方からして一撃で即死になるでしょうか? 
ドラケン君はあの出血量だとたぶん死ぬと思うし、バジ君はあの位置刺されてもたぶん死なないと思う。こういうところもよくわかんなかった。


{/netabare}

【音楽】
主題歌はOPもEDもかなりの良曲で作品のテーマにもよくあっている。

【総評】
変なところで終わりますね。
このあとどうなっちゃうんでしょうか?早く続きが見たいです。
細かいことを気にしなければ面白いアニメだと思う。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 32
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ヒットするには理由がある!、、、が。

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
リアタイでは、「タイトルがダサ過ぎると思った」ので、視聴をスルーしていた(笑)のですが、流行ったアニメですし、A-TXの一挙放送で観ました。

なる程、面白い。個人的には「鬼滅の刃」よりも好きですね(呪術は未視聴)。

私自身がヤンキー漫画大好き(全部合わせると200冊くらいは読んでるな~w)なこともあり、コンプライアンス的なことは気になりませんでした。リアルヤンキーは嫌いですが、フィクションヤンキーは好きなんですよ(笑)

中盤まではとても面白く、☆5もチラっと考えるくらいだったのですが、終盤で評価がガタ下がり。危うく☆3にするところでした(苦笑)

レビューでは、まず本作を絶賛し、その後に不満に感じた一点の酷評を書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
非常によく作られた作品だと思った。

元々、「新宿スワン」を描いていた人だけに、社会の闇や人の闇的な話は得意。しかし、現代の若者に、潜在的なヤンキーへの憧れはあったとしても、(ヤンキー漫画全盛期の)昔のようにリアリティがあるわけじゃない。

そこで、花垣武道という「弱キャラ」を主人公に据える(まあ、「特攻の拓」だけど)。

彼の、一歩引いた位置からの視点は、視聴者の視点だ。彼は特別な力は持たないし、強くなるための努力もしない。あるのは根性と綺麗事だけ。それなのに、なぜか上手くいく。周りに助けられながら。

ある意味これは、なろうの系譜だ。

もっとも、それを感じさせないところに、作者の力量がある。

というか、サブキャラの魅力に救われたよね、実際。

また、コメディ色の強いところは、近年で言うと、「今日から俺は」のヒットも取り入れているのかもしれない(バイオレンスな作品だけに、Cパートのちびリベは効果的だった。あれはアニメスタッフの手柄だな)。

(まあ、個人的には「湘南純愛組」のノリに近いと思ったけど。)

作画、バトルシーン、キャラデザ、音楽。全部クオリティ高い。

近年トレンドの転生要素と、近年の若者に馴染みの薄いヤンキーものをブレンド。

そこに更にシュタインズゲートをふりかけている。

これは「鬼滅」でもそうだが、「主人公が頑張る、キレイな理由」というのは、今の時代のアニメには大事なんだと思う。昔以上に。

「鬼滅」は、ようは単なる鬼退治なのだが、「妹のため」。本作は、ようは単なるケンカなのだが、「恋人のため」「友達のため」。そういうキレイな理由が暴力を正当化させ、女心や子供心を掴むのかな?(知らんが)

まあ、そういう既視感は低評価の理由にはしないけどね。

同じように面白い要素を混ぜようと、つまらない作品しか作れないことも多々ある。まるパクりしてないならば、この面白さは充分に作者の力量と言って良い範囲だと思う。

そして、散々ヤンキー漫画の名作に触れ、たくさんのアニメを観てきた私達には、色々浅く見えても、今の子供達やアニメに縁遠い人達に受けなければ、アニメの裾野は広がらないのだから、本作のようにヒットするアニメが出るのは、1アニメファンとしては歓迎したい。


と、ここまでは絶賛。

ここからが酷評。


とにかく納得いかなかったのが、場地圭介の「死に様」。死んだことがじゃなくて、「死に様」。

マイキーに一虎を殺させたくない、一虎にマイキーを殺させたくない、東卍を守りたい。だから、瀕死の状態で自決を選んだ。それは分かる。

でもだったら、自分が死ぬ前に稀咲を刺し殺すべきだと思う。もし、それがかなわなかったとしても、死の間際に遺言を託すなら、(千冬はともかく)武道よりマイキーでしょ、絶対に。

「マイキー、一虎を許してやってくれ。あと、稀咲は敵だ。東卍に近付けるな。俺からの、最後の願いだ」

くらいをマイキーに言えば、稀咲は終わりでしょ。何てったって、大好きな場地の命をかけた願いだ。

私は理系ではないので、タイムリープの齟齬的な話はどーでも良いんですよ、結構。

そのかわり、文系だからか、人の心の齟齬的な話には納得いかないんすよね、大分。

あれだけマイキーのことが大好きな場地が、あそこまで動ける状態で、マイキーよりも武道に遺言を残すなんてあり得ないと思った。場地は、もっと賢く、もっと情に厚いキャラクターでしょ。

この一連の流れは、ドラケンが刺されるのと同じような展開だが、そこから変化をつけるため。また、ドラケンは(重要かつ格好良すぎて)殺せないから、「ドラケンみたいに格好良いキャラを作って、代わりに殺した」ように見えてしまった。

また、場地が今後も生きていれば、「ラスボス」の稀咲を活用できないし、場地の遺志を継ぐことで武道を(キャラ的に)強くするという効果を狙ったのだろう(ONE PIECEもキングダムも、強キャラの遺志を継ぐのは定番だよね)。現に武道は出世した。

そういう作為が透けて見えてしまい、せっかくの熱いアニメに、水をさされた気分になってしまった。「作品のために生み出され、殺されたい場地が可哀想に感じた」。それが、本当に残念だった。

せめてもの演出として、動けない場地が大声で叫び、視線を集めて、寝たまま自分の腹を刺す。偶然近くにいた武道と千冬だけが場地の最期の言葉を聞けた。

もしくは、「このことを知れば、マイキーは稀咲を殺す。頼む、マイキーを人殺しにさせないでくれ。お前達の力で、稀咲を東卍から追い出してくれ」と、武道や千冬に頼むか。

くらいなら、ギリギリ納得できたかな。

まあ、気になる終わり方でもあるし、全体としては面白かったので、二期があったら確実に観ますし、ていうか、原作を買いたくなるくらいな好きでした、久しぶりに。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
タイムスリップ+ヤンキー漫画。今のトレンドと昔の焼き直し。

2話目 ☆4
なる程、悪い→良い、のタイムリープじゃなく、良い→悪い、のタイムリープか。まあ、無い→悪い、とも言えるか。

3話目 ☆3
正義の不良系? マイキー、王道キャラだな。難しいな、不良の格好良さ。一般人に迷惑かけたらな。

4話目 ☆4
ナオトと握手(笑) わりといったりきたりするんだね。現代も緩やかに変化と成長をしていく。あっくん。飛び降りのリアルさを出すあたりが、攻めてるよな。

5話目 ☆4
ドラケンの格好良さ。Cパート、笑えるな(笑) 

6話目 ☆3
マイキーとドラケンの出会い。流石にタケミチも、もうちょい活躍しないとな。

7話目 ☆4
ウンコで仲直り(笑) コメディの強さも特徴。まあ、これでは終わらないよな。もうひと波乱あるよな。許してねーぞ(笑) これ、ドラケン死ぬ流れ? もったいないキャラだけどな、死ぬには。そんで、ドラケンの代わりに、タケミチがなっていく話になるのかな。


8話目 ☆4
なるほどね、ここで仲直りの伏線。ケンカ中なら来ないか。

9話目 ☆4
スリーパー。さて、ドラケン、助かるか?

10話目 ☆4
ドラケン、助かるか。そして、違う世界線から、違うトラブルが。いや、左手刺されてんだら、入院だろ(笑)これ、ナオトの方の記憶の在りようが気になるな。どういうシステム?   

11話目 ☆4
ネックレス付けてるのがね。ナオトのイライラ(笑) 変わってない。

12話目 ☆4
まあ、シュタインズゲートに至る道は簡単じゃないよな。

13話目☆3

14話目☆4
場地。敵か味方か。どっちかな。

15話目☆4
虎穴に入らずんば虎児を得ず、だな、まんま(笑) ケンカが正当化される設定だからな。

16番目☆4
マイキー、格好良いな。なるほど、マイキーの兄貴殺したのは、一虎か。

17話目☆4
一番隊副長、千冬。ここにも格好良い男が。武道、次は一番隊隊長になるのかな。

18話目☆4
一虎は、マイキーに殺されたいのかな。場地は、一虎も救いたいし、マイキーも救いたいし。実写映画のメインシーンだよな(笑)

19話目☆3
流石に作画ヘタってきたかな。大事なシーンだけに、枚数が少ないのは残念。

20話目☆3
基本、ドラケンの時と同じ展開。じゃあ、流石に場地は死ぬかな?

21話目☆1
とっとと全員でマイキー取り押さえろよ。場地の行動もワケわからん。それでマイキー止まるか? だったら、稀咲を刺した方が効果的では? それか、死ぬ間際に伝えるべきは、マイキーにでしょ、稀咲が敵だって。

22話目☆2
ここで回想。いや、死んでても救急車だろ。放置して帰るか? ドラケンは(格好良すぎて)殺せないから、ドラケンみたいな奴を殺したとしか思えないな。んで、死んだ後にキャラつけてくのも、あまり好きじゃないな。

23話目☆3
ここで日常系か。さて、どう締める? まあ、中学生だしね(笑)

24話目☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 21
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

マイキー キックで Good Enough

原作未読

“ヤンキー”דタイムリープ”ですって。
水と油に見えてなかなかどうして化学反応起こっていい感じで乳化してくれた模様です。
“タイムリープ”要素が牽引役になるんだろうなぁと思いきや意外なことに“ヤンキー”が面白い一品。

(1)ヤンキー
ヤンキーものは苦手です。面白いと感じたことがないですね。そういえばどんなのあるかと人気ヤンキー漫画を挙げてた某サイトから引っ張ってきたのがこちら↓

 1位 東京卍リベンジャーズ
 2位 今日から俺は!!
 3位 クローズ
 4位 ろくでなしBLUES
 5位 ごくせん
 6位 ビー・バップ・ハイスクール
 6位 湘南純愛組!
 8位 ROOKIES
 9位 GTO
 9位 カメレオン
 11位 疾風伝説 特攻の拓
 12位 湘南爆走族

直近の調査だからってのもあって堂々の一位が本作。ちなみに当方まともに読んだのは4位6位くらいです。よくある“強い仲間意識”とかヤンキーものでなくても代替が利くし、“不屈の闘志”“拳の強さ”見るなら格闘漫画でよいのですよ。中高生でやる必要はありません。
一方、長渕剛や北野作品だったりコッポラ監督の一連シリーズはもちろん、あと当方のサムネがそうであるようにヤクザやマフィアもんは好きだったりします。両者の違いはさておき、本作には“本職”の匂いが色濃いのであります。たぶん中高生ものでは無縁なはずだった命のやり取りが描かれててそう感じるのかもしれません。物騒です。
一言で言えば、“男”がかっこいい。非行ものにありがちな荒んだ家庭環境的背景説明は控えめ。筋を通すやつと打算でごまかすやつらのギリギリな人間模様が描かれているのは社会の縮図ですね。


(2)タイムリープ
視聴のトリガーでした。が、けっこうザル設定でところどころ気分が削がれちゃって没入することは無かったと思います。
ただしタイトル“リベンジ”にあるように行動の根っこにあるのが主人公の“後悔”なので、繰り返しを経て濃縮されていくリープもののお約束は踏まえてたような。ちゃんとしたスパイスにはなってます。


全24話。最終話が兼総集編みたいで、これは2期含みといったところでしょうか。
2017年を現在と見立てそこから遡って12年。20代後半に差し掛かったうだつのあがらない主人公花垣武道(CV新祐樹)が過去改変目指してタイムリープ(の亜種!?)する物語。
ヤンキーものというより『仁義なき戦い』『ゴッドファーザー』を学生にやらせてみたら○○だった!な印象です。ヤンキーものは大概強いやつがメイン張りますが、本作では中田小兵二(こへーじ『ろくでなしBLUES』)や兼子信雄(ノブ『ビーバップ』)みたいな雑魚キャラが主役。ダメダメなしゃば僧が覚悟決めたりするわけでして、普段とのギャップにドキッとする仕様なのかと思えます。
ヤンキー特有のイキリ日常が延々と続くわけではないことは私が保障します。



※雑感

■小並感

ちなみにレビューのタイトルが『グーニーズ』からってお気づきだったでしょうか?
主人公マイキーはゲームだとキック専任でした。そんな1980年代。

{netabare}ドラケンは武道を気に入っちゃう。
「“譲れねえもんがある”。今どき女にそれ言うやついねえぞ。昭和だな」
マイキーも河原の土手と限りなく昭和的な場所でこうも言う。
「今って…不良がダセえって言われる時代だろ?」
「だからオレが…不良の時代を創ってやる。…(以下略)」{/netabare}

校内暴力やらヤンキーが跋扈してたピークってたしか80年代とのこと。

{netabare}それからどんどん減っていって、マイキー兄貴が不良やってた10年くらい前(1995年前後!?)までがギリギリ不良がかっこよかった時代だと言われると、『SLAMDUNK』のメインどころが不良設定だったのを思い出し、たしかにそうだと妙に納得する。
そして時は2005年。不肖ぺーが破壊王の訃報を旅先ホテルで知りその足で“知床遊覧船”に乗船した年ですね。そんなんどうでもよいとして、不良関連だと『青春アミーゴ』リリース年だったか。亀梨君や山Pが不良枠だったりでたしかにぬるい。ただの不機嫌そうなイケメンですから。{/netabare}

そんでもって本題。

{netabare}マイキーが理想とした“不良の時代”ってけっして現在(2017年)の東京卍會じゃないんだろうと思われる。
武道と同じく「こんなはずじゃなかった」人という対比も可能。時折マイキーが武道に「お前ほんとに中学生?」と匂わせツッコミするのってマイキーなりのSOSな気がしてくる。ヒナ弟みたいに仕組みを感づいているよないないよな。はたまた実はタイムリーパー仲間だったりしてね。{/netabare}

そんでもって副題。

鈴木達央さんのドラケン良かったよ。余人をもって代えがたしだと思うんだけどなぁ。


続きに期待してます。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 25

76.8 4 先輩で仲間なアニメランキング4位
この音とまれ!(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (374)
1392人が棚に入れました
廃部寸前の時瀬高校箏曲部。一人になってしまった部長のもとを訪れたのは不良少年とその友達、そして箏の天才少女だった。それぞれの箏の音が紡ぐ青春学園物語―

声優・キャラクター
内田雄馬、榎木淳弥、種﨑敦美、細谷佳正、石谷春貴、古川慎、井口祐一、松本沙羅、浪川大輔、蒼井翔太
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

正月限定だけではもったいない世界

原作未読


視聴動機はまさにあにこれ内での交流から。たしか『ちはやふる』好きならこんなんありまっせ!と。
分割2クールの前半13話で、後半は3か月後の放送とのこと。分割の場合ゴール設定が先となるわけですからどの辺でお話を区切るかが難しいわけでありますが、今回放送された前半クールは「次が観たい!」と思える中締めと感じましたのでおおむね成功だったと思います。
{netabare}ただし前半最終話のブツ切り感は評価が別れると思う。私は嫌。3ヶ月後覚えてられる自信がないから。{/netabare}

質担保の側面もありましょうが、できれば通しでやってほしかったかなあ、が正直なところでした。


廃部寸前の筝曲部に新入生らが集って全国目指すストーリー。弱小校のジャイアントキリングなるか?
手垢のついたテーマとはいえ“箏(こと)”題材の面白さと定番の中に本作ならではの物語をどう紡いでいくのか楽しみにしながら視聴開始です。

時瀬高校筝曲部メンバーは7名。
 久遠 愛(くどお ちか)1年:CV内田雄馬
 倉田 武蔵(くらた たけぞう)2年:CV榎木淳弥
 鳳月 さとわ(ほうづき さとわ)1年:CV種﨑敦美
 足立 実康(あだち さねやす)1年:CV石谷春貴
 水原 光太(みずはら こうた)1年:CV井口祐一
 堺 通孝(さかい みちたか)1年:CV古川慎
 来栖 妃呂(くるす ひろ)2年:CV松本沙羅


“文化系スポコン”+“音楽”

これまで成功を収めた作品をうまくトレースしてます。

■文化系スポコン
だいたい以下の4点をおさえておけば良いところ、濃淡はあれど各々描かれています。
1.努力型と天才型との対比
 {netabare}さとわと愛が雛型。{/netabare}※1後述
2.自校に有能な指導者がいる
 {netabare}滝浪涼香(CV浪川大輔)は柏葉英二郎(タッチ)を彷彿とさせる良キャラ{/netabare}
3.ライバルの存在
 {netabare}出揃ったかと思うところで前半終了。{/netabare}
4.敗戦を描く
 {netabare}これは今のところなし。後半に期待。{/netabare}

※1 天才型のさとわが天才然としてないところが良いです。早々に自分の演奏の弱点を自覚し悩みもがくわけです。すると部員全員努力家というある種一体感が醸成されるわけですが、反面、キャラの棲み分けが難しくなることの交換条件みたいな部分も。ここはボヤけないように愛、武蔵、さとわ、妃呂に資源を集中して乗り切った感はあります。

■音楽
以下の組み合わせをどうするか。失敗率の高いCGを選択せずというのは評価します。
1.技術:運指の正確さを見せるためのCGか手書きの選択。止め絵の利用もしかり。
2.情感:心象風景や曲想のビジュアル演出、演奏者のモノローグ、聴衆の反応。

{netabare}ピークを2回もってきたのは贅沢でした。第5話「流星群」第13話「久遠」。アプローチの違いはあり、意図も伝わり、素晴らしい演奏シーンでした。ただしやや演出がパターン化されてる部分があって2回目のインパクトが薄かったです。{/netabare}


リアリティの担保という意味では、原作者本人もそのご家族も箏への造詣が深いといいますか本職の方といって差し支えなく、オリジナル曲「流星群」の仕掛けだったり、箏初心者の視聴者への手ほどきだったりと丁寧な仕事ぶりも有り難いことでした。
正月三が日に聴くような音色のイメージしかもっていなかった箏の音がこれほど躍動感があるものだったとは新たな気づきであり知らしめた功績が作品自体にはあるでしょう。
なにより、自分の血肉となっている“箏”を連載化したいとの熱意は応援したくなります。



総話数全24話~全26話くらいでおさまることでしょう。途中折り返し地点のため詳細評価は数か月後に!です。
成功作品の良トレースということは、嗜好に合えば面白さは手堅い反面、突き抜ける部分がないことの裏返しです。『この音とまれ!』ならではを後半では観たいですね。

自分の琴線に触れる音楽ものって、とある曲の以下のフレーズを地でいってるような作品がほとんど。


 “一人じゃ出せない音が あることに気づいたよ”


今のところその波動をびんびん感じます。
評価は期待値込みで甘め。今期(2019年春クール)で自分の視聴作品のうちでは途中経過ながら上位に食い込んできた良作です。



※オマケ

■部活終わりの…
パピコ!!
趣味で草野球のチームに入ってる私です。当然体を動かした後のビールというのが王道のおっさんではありますが、試合直後はコンビニでパピコというのが習慣ですね。もちろんチョココーヒー味。個人的には“下町のモカフラペチーノ”くらい思っとります。


■でもここはちょっとなあ

1.そこはちょろくなくても・・・
{netabare}さとわも妃呂も揃ってちょろいの、どっちか片方で良かったんじゃないかしら。
どうも3バカが気の毒に思えてくる。{/netabare}
{netabare}ただし、ちょろくなる前のやさぐれ妃呂とで演技の変化が自然だった松本沙羅さんはGJ!{/netabare}


2.君ィのトゥオーーン
{netabare}実は蒼井翔太が苦手。スカート似合いそうなユニセックス男子に目の前でお気に入り女子をかっさらわれまくった実体験がそう思わせる。
八つ当たりもしくは嫉妬以外の何物でもないわけですが、OPは毎回飛ばしておりましたよ。{/netabare}



分割2クールだとの事前情報はおさえてましたけど、知らんとあのブツ切れ感ってついていけるのかしら?



視聴時期:2019年4月~2019年6月

-----
2020.02.06 追記

{netabare}2期のOPも蒼井翔太だが、早送りするともったいない。良い歌というよりもアニメーション画像にヒントがちりばめられている。{/netabare}


2019.07.04 初稿
2020.02.06 追記
2020.07.30 タイトル修正

投稿 : 2024/11/23
♥ : 63
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

作画が綺麗。音に色をつけるなど、伝わりにくい部分を上手に表現している。

1話の感想 ★★★☆ 3.5
不良の溜まり場
{netabare}
四月は君の嘘みたいな感じと思ったけど、少女漫画っぽさが少し強い印象だった。
部長くんはオドオドしてるけど、演奏はうまいのかな?
パツキンは恐らく物語のキーマンなだけで、演奏は素人だろうし。{/netabare}

2話の感想 ★★★☆ 3.5
筝をひく資格
{netabare}
天才少女、登場!
腹立つ性格だが、確かにうまい!
金髪は根は良い奴だよな〜
口は悪いけど。{/netabare}

3話の感想 ★★★☆ 3.5
廃部の危機
{netabare}
目標の違いってあるあるだよな。
みんながみんなトップを目指してるわけじゃないし、青春したいと思ってるだけの人たちもいるしね。
どっちかに引き合せるか、間をとるか。
普通は間だけど、この作品は上に合わせるみたいだな。{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
龍星群
{netabare}
いいねいいね〜
青春してるじゃん!!
こういうのが見たかったんだよ!!
もんじゃ焼き食いたくなった!
しかし、最後のその目やめて{/netabare}

5話の感想 ★★★★★ 5.0
演奏
{netabare}
文句無しの神回。
前半のおじいちゃんの事もサラッと流してあの笑顔。
愛、カッコよすぎか。
そして、演奏ではまずは部長の男気シーン。
優しいだけで部長らしいことは今まで何も出来なかったあの部長が啖呵を切った。
からの、回想シーンで愛のソロ。
ここで号泣だわ。あれは狡い!!
今まで暴力で人を傷つけることしかしなかった、愛の手であれほど繊細で心のこもった演奏を聴いたらもう無理。
そして、演奏終了時の微笑み。
本当に優しくいい男になったよ。
1話んときは微妙だったけど、現状めちゃくちゃ面白い!
作画も安定してるからこれからも安心できる。{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
新入部員
{netabare}
くっそ嫌なやつが入ってきた。
何か自分のトラウマが原因なんだと思うけど、やってること最悪過ぎるだろ。
これが若さゆえなのかな。
大人でアレは……
改心するか辞めてくれ{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
来栖の過去と鳳月の過去
{netabare}
お前ら良い奴すぎんだろ!!
なんで人間関係バラバラにしようとした人を素直に受け入れられるの!?
どんな肝っ玉してんだよ!!
絶対に私には出来んわ。
来栖の過去も悲しそうだとは思うけど、鳳月や愛の過去と比べれば、そこまで可哀想と思えないのが不思議。
てか、後者の2人が重すぎる。
{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
楽器と向き合うこと
{netabare}
仲間との思いも一致し、やっとスタートラインを走り始めたみんな。
だけど、今度は部長のトラウマが障害になるのか?
弟、生意気そうだったしな。
でも、ああいう弟に限って実はお兄ちゃん大好きだったり、しないかな〜{/netabare}

9話の感想 ★★★☆ 3.5
部長である自信
{netabare}
部長の家庭問題も一先ず安心かな。
でも、まさか来栖さんが家にまで来るなんて……
これは惚れてますね〜{/netabare}

10話の感想 ★★★★ 4.0
合宿
{netabare}
リズム感ってのは音感以上に治しづらいからな〜
裏拍もムズいけど、3連符とかもっとムズい。
仲間との絆が深まる1話だった。{/netabare}

11話の感想 ★★★☆ 3.5
大会開幕
{netabare}
いよいよ大会が始まった。
前にちょっと出てきた男子の琴部員。
鳳月さんとはまた違った才能だな。
しかも、また思い過去持ちだし。
シリアスな過去をもった登場人物が多すぎる気がするよ。{/netabare}

12話の感想 ★★★☆ 3.5
緊張からのハプニング
{netabare}
陰のある男子琴部員、本当に強キャラ感が凄いな。
チビの男子琴部員も登場!!
男子が多め!
実際だと男子ってどれぐらいが参加しているんだろう。
そして、緊張のあまりに来栖さんがやってしまう。
これは地面に着いた方の手を痛めちゃった感じかな?{/netabare}

13(最終)話の感想 ★★★★ 4.0
演奏
{netabare}
演奏で1期は終わりか~
演奏中の作画が凄かった。
めちゃくちゃ気合い入ってたな~
しかし、愛はよく最後まで弾けたな。
普通なら崩れたまま立て直すことができずに終わりなのに。
最終話っぽくはなかったけど、ひきとしてはまぁまぁ。
2期がどういう感じで終わるのか期待。{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 21

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

一音を大切にする青春音楽物語

原作既読中

和楽器、筝(こと)をテーマにした青春部活物語。

ジャンプスクエア作品で中高校向けな漫画にもかかわらず、単行本は買い続けています。

漫画「この音とまれ!」の良さを一言で表現するなら、熱くってめっちゃ青春してる!です。

文化系の部活物語では「ちはやふる」と共通点も多いので「ちはやふる」「ヒカルの碁」が好きな方にはお勧め出来る作品だと思います。

最近の音楽アニメだと3DCGで処理する方法と止め絵を増やして処理する方法の2つに別れてる感じ。
止め絵の演奏シーンになると思うけど、上手く処理出来るかがアニメの評価になってくるかも。


4話まで視聴
心配だった序盤乗り乗りきり、変なアニオリも無さそうなので物語的には期待充分。
作画含めた演出面は心配、漫画だと聞こえない音をアニメでいかに綺麗乗せてくるかな。


豆知識
琴?箏?両方共にコトって読みます
私も知らなかったのですが、一般的に目にする琴は実は箏←こちら

箏:真ん中付近に柱があって柱動かすと音程変えられたりする、一般的に目にするタイプ。

琴:真ん中に柱が無い、ギターみたい指で押さえて音程変える、あまり目にしないタイプ、もしくは総称。

常用漢字に箏(コト)が無かったので→琴(コト)
が広まってしまって認識されてるみたいです。

そう言えば時瀬高校箏曲部(トキセコウコウソウキョクブ)なんですよね。


5話目の曲、龍星群が気に入ったなら動画UPされてるのでチェックしても良いかも。
ちなみに作曲は原作アミューさんのお姉さんで動画では中央で演奏されています。


視聴完了
ガッツリ演奏シーン魅せたのは良かったです。
次週に放送あるならともかく余韻無く終わってしまったのは残念。
分割2クールの告知はせめてアニメ放送枠でして欲しい。


登場人物

久遠愛/内田雄馬
鳳月さとわ/種崎敦美

倉田武蔵/榎木淳弥
来栖妃呂/松本沙羅

足立実康/石谷春貴
水原光太/井口祐一
堺通孝/古川慎

滝浪涼香/浪川大輔
堂島晶/東山奈央

久遠衣咲/水樹奈々
高岡哲生/細川佳正
真白先輩/朝井彩加

倉田武流/花江夏樹

鳳かずさ/佐倉綾音
花村史/安済知佳
桐生桜介/寺島惇太
宮千太朗/保志総一郎
春日井晴/山谷祥生
神崎澪/蒼井翔太

2クール目の追加キャストで堂島晶役に東山奈央さん、イメージにビッタリで楽しみ。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 40

80.9 5 先輩で仲間なアニメランキング5位
劇場版 呪術廻戦 0(アニメ映画)

2021年12月24日
★★★★★ 4.1 (345)
1433人が棚に入れました
『呪術廻戦』原点 愛と呪いの物語-。

集英社「週刊少年ジャンプ」で連載中の、芥見下々による漫画作品「呪術廻戦」。2018年3月から連載が開始され、人間の負の感情から生まれる呪いと、それを呪術で祓う呪術師との闘いを描き、既刊16巻にしてシリーズ累計発行部数は驚異の5000万部を突破。2020年10月から2021年3月までは毎日放送・TBS系列にてテレビアニメが放送され、深夜アニメ枠ながら、高視聴率を獲得。定額制動画配信サービス全体の視聴者数週間ランキングでも約2カ月に渡って1位を記録し続けるなど、一大ムーブメントを巻き起こした。(GEMランキングクラブ調べ/2021年1月23日~3月20日の毎週土曜に過去1週間の視聴作品を調査)

そして、2021年12月24日。『呪術廻戦』は映画となって新たなステージを迎える。劇場版で描かれるのは、既刊単行本の中でも人気のストーリーの一つである『呪術廻戦』の前日譚、「呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校」。通称“0巻”。

『劇場版 呪術廻戦 0』―これは、呪術廻戦の原点の物語であり、“愛と呪いの物語”。

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

面白いとしか言いようがない

2期観ようかなと思ってたら、この劇場版をすっかり忘れてた事に気づき慌てて視聴。

主人公なんか見た目地味だな、あれっ!このキャラの名前知ってる!なんでだろおかしいな。
とか思いつつも、いやー1期に続いて面白いですね。
序盤から展開がスピーディーで掴まれます。戦闘シーンはやはりよく動くしキャラも多く戦い方も多彩で飽きないですね。かと言ってバトルばかりだけでなくキャラ同士の掛け合いも面白く、せつない感動シーンもあり、105分あっという間に終わりました。劇場版は失敗する作品もある中、尺もちょうど良く上手くまとまっており満足しました。

最後の次作への不穏な予告のようなシーン、そして視聴後調べ主人公の名前の件が分かり、かー!そりゃ知ってるはずだわ、伏線っぽいなやられたーとまた余韻に浸るのでした。

視聴まだの方は1期からどうぞ。ベタなジャンプ原作でも面白いのは間違いないので、1期から不当に評価下げてる方がいる気がしますが認めましょうよ。このレベルでダメなら正解なんでしょうかね。
ぜひお勧めします、2期も楽しみです。

2024年2月22日

投稿 : 2024/11/23
♥ : 16

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

この世界観に見える子ちゃんを放り込んでみたい

<2021/12/31 初投稿>
「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」

映画の途中、シンジ君の例の決め台詞が聞こえたような。
気のせいですか?笑

本日、大晦日に観に行ってきましたー。

そんな混み混みでなくてよかった。
ただ三分の二くらいが女性客でちょっとびっくり。
五条悟人気があるにせよ、呪術廻戦のテイスト自体は男子向けに寄ってると思ってたから。

この年末は珍しく映画館で三作も鑑賞。
「ARIA The BENEDIZIONE」
「The Matrix Resurrections」
そして「呪術廻戦 0」

三つの中では本作が一番楽しめました。
虎杖たちが入学する前の都立呪術高専を舞台としたスピンオフ。

本編の前日譚のせいか、本編知らなくてもかなり楽しめる、一見さんに優しい作りになってました。

主人公は乙骨憂太さん
アニメ本編ではほぼ未登場。
量産型エヴァみたいなのに取り憑かれてる。
雰囲気がまんまシンジ君
声優のキャスティングは狙ってのものなんだろうな。

ヒロインは祈本里香ちゃん 
担当声優はみんな大好きざーさん
なので癒し系
里香ちゃんが出てくるたびに心癒されます٩( ᐛ )و

敵役の親玉・夏油は櫻井孝宏さん。
ブリーチの悪役の人とかと似てるのは気のせい?
でもそんな憎めない。
敵役は全部で5人くらいいたのかな。
夏油さん以外は初登場。
1人乳首がハートマークのマッチョなおっさんいたけど。
あれはなに?笑
普通にいるし。
誰もツッコまないしで、かなり気になりましたwww

あとは本編でお馴染みの面々は、高専一年トリオ以外は大体勢揃いでしたね。
特に2年生トリオの真希、棘、パンダはレギュラー級に格上げでした。

棘は相変わらず強いっすねぇ。
その棘さん。
「呪力が発動しないように普段はおにぎりの具の種類の単語しか発しない」んですよね。
でも疑ってるんですよ。
棘に「しゃけ」と言われた人は、密かに「しばらくの間、おにぎりは具がしゃけのしか食べられなくなる」呪いにかかってたりしてるんじゃないの?とかw
掛けられた方は気がつかないだけでw

もちろん人気者の五条悟さんも出てましたよ。
むしろ五条悟ファン向けにサービスしすぎなのでは、ぐらいの露出度。
ああ。
だから女子多かったのか。
中村悠一と櫻井孝宏の組み合わせは女子垂涎ですやね。

こんな面々が終始はちゃめちゃどんぱちしてました。
そこら辺の映像は終始凄かったデスよ


ところで呪霊のデザイン。
パワーダウンしたような。
なんか気味悪さが薄れてるような。
と少し不思議に思ってたのですが。
はたと気がつきました。
そういえば最近まで強烈なオバケが毎週登場するアニメやってました。

「見える子ちゃん」

それのせいで感覚が薄らいでしまってたようです笑。

最後にまとめ。
某レビュアーさんの「デートでの鑑賞にぴったり」という感想は的を射ていたと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 23
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

未だに消化しきれない特級濃度の前日譚

原作コミック『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』は未読。

2021年末公開後まもなく劇場鑑賞済。

原作シリーズ未見状態で鑑賞するとスッキリしない感じがあって、
長らくレビュー書きあぐねていました。

乙骨の“純愛”は本作だけでもある程度理解はできるのですが、
対峙する夏油(げとう)の“大義”については映画だけだと、
非術者を“猿”と見下す典型的な人類見下し型イカれボスキャラという表層しかすくえなくて。

それでいて夏油の大義形成の経緯を示唆するカットもあったりするので、
こりゃ夏油の真意を知るまではレビュー書けないなとサボりを正当化して約1年半w

TVアニメ2期「懐玉・玉折」にて正義漢だった夏油が最悪の呪詛師に転落していくいきさつを共有できたので、
2期が閑話に入っている合間を縫って本作を配信で再視聴しました。


【物語 4.0点】
節目節目で振り返る価値のある濃厚な前日譚。

1回目鑑賞時は、TVアニメ1期にて頻出した、呪いこそ人間らしいとの作品の主張を補強する視点で。
{netabare} 「愛ほど歪んだ呪いはない」{/netabare} との五条悟先生の持論も噛み締めた上で。

2回目鑑賞時は、非術師の人類鏖殺(おうさつ)を正当化する夏油一味の視点も交えた上で。
悟ならやれるのに何故やらない?との夏油の苛立ちも考慮した上で。

角度を変えたら違った味わいが滲み出て来る。
骨太の世界観に支えられたシナリオには噛み応えがあります。


2度の鑑賞を経ても尚、整理し切れないのが五条悟と呪術協会との関係とその真意について。

悟が協会の“おじいちゃんたち”の何に苛立っているのかは、
{netabare} 「若人から青春を取り上げるなんて許されていないんだよ。何人たりともね。」{/netabare}
との発言からもある程度推察できます。
人類が呪いを生み出すからと言って、禁忌を増やし過ぎたら人間性の否定ですからね。

ただ悟や協会が人類と呪いの管理について、どの辺りを落とし所にしているのか?論点は未だおぼろげ。
TVアニメでの虎杖悠仁の取り扱い方針の違いから、悟の方が呪いや人類の活動に関してある程度寛容なのだろうか?とは思いますが。

これは悟の真意を知った段階、或いは最後、{netabare} 悟が夏油に囁いたセリフが明らかになった{/netabare} 時点で3回目観ないとw
ただ色々なテーマを持って繰り返し挑むだけの価値のあるストーリーだとは思うので、
私は再々見の機会を楽しみにしております。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・MAPPA

相変わらず真っ正直にキャラを直線的に動かさない。
一つとしてパターン化された感じがしない複雑な動線で構築されたバトルアニメーションには傑出したエンタメ性が宿ります。
私のお気に入りは駒のようにクルクルと回りながら呪霊を切り刻む禪院真希のアクション。

近年、作画とCGの融合をビジョンとして掲げる同スタジオ。
1期で全て作画だった呪霊ですが、劇場版ではサソリと魚群はCGにしました。
というのは見ていればCGだよなと分かります。
が、呪術高専でのバトルシーンなどの背景にもCGが。
などというのは言われないと分かりません。

制作現場では、このカットは作画で行くか?CGで行くか?
判断が付かない場合は両方のパターンでパイロット映像作って比較検討したりしたそうで。
そういう意味でも本作は、当時の作画とCGがせめぎ合う最前線だったのだと思います。


そんな作画とCGの“つなぎ目”をスムーズにする上でも注目したい制作集団がsankaku。
本シリーズでも“帳(とばり)”が下りる映像などでお馴染みの同グループ。
3Dモデリングとアニメーションの架け橋として活躍するsankakuの名前。
スタッフ欄で発見する度に、遅れ気味な日本アニメのデジタル化の進展を確認して、嬉しくなるクレジットの一つです。


【キャラ 4.0点】
主人公少年・乙骨優太。
気弱な少年だが、行動を共にする“特級過呪怨霊”折本里香の力により特級として呪術高専へ。
「生きる力」への渇望で一皮むけて行く乙骨の姿は、
「正しい死」を求めて呪術師になった本編主人公・虎杖(いたどり)悠仁とは志向性が対称的。
その生を求める乙骨の力こそが{netabare} 死んだ里香を呪った源泉。{/netabare}
生と呪いは表裏一体。本作の掲げるテーマは誠に悩ましくて中毒性があります。

禪院真希、狗巻棘、パンダ。
乙骨と同級の1年生つまりTVアニメ1期の2年生の先輩たちが格好良いのも高ポイント。
彼らの心情を理解すると1期「京都姉妹校交流会編」がまた観たくなります。


2期「懐玉・玉折」視聴前後で、ガラリと印象が変わるのが“百鬼夜行”を引き起こした夏油らの呪詛師グループ。
夏油が体術もイケる口というのも初見時は、手強いラスボスを演出する平凡なスパイスといった印象でしたが、
2期視聴後に再見すると{netabare} フィジカルお化けの伏黒に惨敗した{/netabare} 教訓も踏まえてメッチャ鍛錬したんだろうな?と妙な感慨を覚えます。

夏油配下の枷(はさ)場奈々子&美々子姉妹にしても、
気に食わないオヤジは狩って吊るす!けしからんギャルといった第一印象でしたが、
事情を知った上だと、{netabare} 術師に無理解な人間たちに迫害されていたあの幼い双子が、{/netabare}
よくぞここまで立派な呪詛師に育ったと、ちょっとだけ感動しちゃう不思議w


【声優 4.5点】
主人公・乙骨優太役には緒方 恵美さんを指名。
2021年は『シン・エヴァ』の碇シンジ役に続き、興行収入“100億の女”連発となった緒方さん。
自己否定感に苛まれる少年の鬱屈と、それが自己肯定感に転化した時の世界を揺るがす程の爆発的なエネルギー。
キャリアの中でこうした表現を積み重ねてきた方の主演はまさに適任でした。

そのCV.緒方さんと、呪いに成り果ててまで愛を語らう相手となった折本里香役には、
花澤香菜さんを選出。
定評のある可愛らしい少女ボイスから、禍々しい呪い溺愛ボイスまでカバーする流石の芸域の広さ。
クライマックスの{netabare} 乙骨の「いっしょに逝こう」に対する{/netabare} 狂喜の叫び声の演技には周りのキャスト、スタッフ陣も震撼したのだとか。
実際、何度聞いてもネジが飛んでいて凄まじいですw


天才・五条悟を足止めするアフリカンな呪詛師・ミゲル役には天才・山寺 宏一さんを起用。
時間稼ぎにしては豪華過ぎるバトルシーンをベテランの妙技が支える“百鬼夜行MVP”
ミゲルさん噛ませ犬で終わるかと思いきや、まだ先があるみたいなので、キャスト共々再会を楽しみにしています。


【音楽 4.0点】
劇伴は堤 博明氏、照井 順政氏、桶狭間 ありさ氏。1期の三者共作体制が継続。
OPの「Greatest Strength」では英語詞バラードも交え劇場版のスケール感を盛り上げる。


ED主題歌はKing Gnu。
「逆夢」はジックリと愛を語るバラード。
「一途」は狂おしい想いを叫ぶアップテンポナンバー。
いずれも上記の{netabare} 「愛ほど歪んだ呪いはない」{/netabare} との持論など毒も織り込んだ上々のタイアップ。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 28

79.1 6 先輩で仲間なアニメランキング6位
放課後ていぼう日誌(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (455)
1595人が棚に入れました
海野高校1年生の鶴木陽渚は生き物が苦手なインドア派。堤防を散歩中、先輩の黒岩と出会ったのをきっかけに謎の「ていぼう部」に入部させられ、釣りをはじめることに! 個性的な部員たちに囲まれて、陽渚の高校生活どうなるの!?

声優・キャラクター
高尾奏音、川井田夏海、篠原侑、明坂聡美

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

え!もう終わりですか?

<2020/6/16 初投稿>
原作未読。
3話でコロナ禍のため中断してしまったので評価はデフォルトの3.0です。

ゆるキャン△には全く喰いつかなかった私が、なぜか本作には引き寄せられてしまう。
なんでなんでしょうね。

見ているとそこはかとなく「磯の匂い」を感じます。
子供のころ、父や叔父に海釣りに連れて行ってもらった記憶

虫が平気だった子供のころでもフナ虫は苦手だったな。
あれ、無条件で気持ち悪いんですよ。
ゴカイやイソメ、赤ジャムシや青ジャムシ、サシ虫、サナギといった釣り餌は平気なのに。
(今はたぶん全部ダメです 笑)

そんな潮臭い、あったかいの通り越してダル熱い海辺での釣りを思い出してしまう作品です。

 
物語の概要は「九州の海辺の田舎に転校して釣りにはまっていくJK」
女子だけの部活もの。
一瞬きらら系かと警戒しましたがそうではなく。

見ててすんなり楽しめるんですよね。

まぁ「うら若き乙女が釣りにはまるもんなのか?」という疑問も当初ありましたがそれも最近解決。

YouTubeで猫動画を見るのが趣味なのですが。
4月のテレワーク入りたての頃に見つけたとある「保護された子猫を育成する動画」が実はもともとは「うら若き女性による超マニアックな釣り動画」だったことに最近気が付きました。

びっくり。
実際にそういう方いらっしゃるんですね。
女子の釣りのガチ勢。

というわけで荒唐無稽な話では決してない、ということが証明されたことでさらに本作がお薦めになりました。

<2020/6/18 追記>
↑で書いたガチ釣り女子ユーチューバーの方の8ヶ月前の動画がおすすめに上がってました。
見てみると、
秋の防波堤で、
釣ったアジの頭を餌にして、
釣れた1mサイズのウツボを、
その場で締めて家に持ち帰り、
塩で揉んで滑りを取り、
ウナギのように背開きで捌いて、
骨を丁寧に取り去り、
お刺身とタタキと皮の唐揚げにして食してました。

釣った適正サイズ以上の魚介は家に持ち帰って喰らうスタンスのようです。
ワイルドでした。
世の中には凄い人がいるもんです。

<2020/9/2 追記>
7月から無事再開。
期待通りに楽しい。

描かれているのは
煌びやかとか、美しいというより「自然」な海。
そして「自然」な魚や海老やフナムシ。
これが他にない最大の魅力かもです。

↑で書いたユーチューバーさんは大分のようで、やはり近いせいか海の風景とか、釣りの方法、魚の締め方なんかがよく似ている。
良い感じに穏やかで暖かい海。
九州に引っ越して釣りしたいな。
「ばらかもん」の舞台の五島列島とかよさげですよね。

半分通り越したのでとりあえず評点つけてみました。
今期イチオシです。。

<2020/9/22 追記>
あっという間でした。
キスの天麩羅食べたい。
麦茶は沸かして、水道水で冷やして、が美味いんですよね。

延々と見ていられる良作。
コロナ禍が収まったら、来年の夏は九州の海に行きたいな。
最近、旅行してないし。

あと2期を心の底より希望します。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 52

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

この春のNo.1候補!でした→夏クールで観れてよかった。けど、ちょっと・・・

テーマが明確で、
雰囲気がよくて、
女子高生が生き生きとゆるゆると生活してる感じ。
すごく好きな感じです。

ゆるキャン△以来の、この楽し気な感じ。

ゆるキャン△は、メインキャラ5人の距離感とキャラ設定が絶妙でしたけど、
ていぼう日誌は距離感が近い代わりに、
魚や海の変な虫のリアル感が楽しい!です(^~^)

ゆるキャン△の舞台が冬の山梨だった大事な理由に、
リンちゃんが「虫が多いのが嫌」という、
アウトドア系アニメとして決定的なポイントがあったけど、
ていぼう日誌では、
虫や海辺の変な生き物や魚と正面から向き合います!
私にはできません!!

この雰囲気のまま、
1クールやってくれてたら、きっとお気に入りになったと思える感じだったから、
コロナめ!
って思っちゃいますけど、
きっと第4話が、
近いうちに放送されるって、
信じて
待ってます!


÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷÷

3ヶ月遅れでの放送、楽しく観終えられました。

じゅうぶん面白かったし、
のんびりした視聴感で、とってもよかったって思うけど、
でも、なにか、物足りなかったかな?

たぶん、ゆるキャン△と比較しちゃってて、
あの素敵過ぎる世界観やキャラクターには及んでいないって感じだったのかも・・・

中間試験の勉強会とか、最終回のBパートみたいな、
釣り以外の日常生活エピソードが魅力的だったので、
たぶん、「釣り」に全体的にフォーカスし過ぎてたのが、
私には「ちょっと違うかな?」って感じだったのだと思います。
釣りが好きな方には、ドンピシャなんでしょうけど、
私、釣りはおろか、生きてる魚って、さばくとか以前に触れないし・・・


ほぼ毎回釣りのエピソードだったのと、
キャラクターが凄く魅力的ってほどでもなかった感じがして、
4.5→4.0に減点しちゃいました。
普通に観ている分には、じゅうぶん楽しかったんですけど・・・

投稿 : 2024/11/23
♥ : 47
ネタバレ

食前酒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

”ただの”釣りアニメではない

【第十二話】(総評も含みます)
{netabare}最終話でした。Aパート前回のキス釣りから、ヒナだけ疑似餌を使っていたためうまく釣れず今回は知識を蓄えて再挑戦。疑似餌のパッケージの裏に釣り方が書いてあるのにわざわざ自分でネットで調べちゃうおっちょこちょいなヒナですが最後は夏海の助力もあって小さいのを一匹ゲット。変わってBパートは夏海フェルトづくり回想。大量の麦茶の区別の仕方から手芸大好きなヒナがていぼう部に入っ思ったことまで、恐ろしいほどスマートにまとめられたラスト10分。EDの絵までその後のストーリーを描けていたし完璧な終わり方でした。さらに最終話の今回もそうですが背景がめちゃくちゃ綺麗。建物の遠近感や影の付き方、橋や標識のプロップデザインも画面にのめりこんで見入るぐらい丁寧。それでいて釣りの知識の豊富さだったり、その紹介の演出も分かりやすい。もう釣りでも手芸でもボウリングでもキャンプでもインドア、アウトドア何の題材でもアニメにできちゃいそうな勢い(同社制作の「恋する小惑星」でもロケ行って入念に下調べしていたらしい)。なのでこのアニメ何って聞かれたらただの釣りアニメとは答えられないですね。すばらしいアニメだったと思います。{/netabare}

【第一話】
終始のんびりした雰囲気で腰を据えて見られました。ただ釣りはあまり興味がないので5話あたりで一展開ないと中だるみしますね。
【第二話】
早速ガチ釣り教室。作画も申し分ありませんし、OP,EDかわいいです。
【第三話】
今回は本格的に目的の魚を釣る回。当然だけどここまで作画(キャラの顔、背景、釣り具などの小物)ド安定です。ここまで丁寧に作られていたら釣り好きの人はかなり楽しめますよ。
【第四話】
{netabare}約2.3か月の延期を経てようやく再開。Aパート意外と高いアウトドアグッズに驚くお約束展開。確かにジャケットや帽子、靴だけで〇万は中高生には高いですもんね。Bパート装備万端でイカ釣りに挑戦。相変わらず釣りシーンは「へぇ~」の連続です。最後はいか刺しを食して自然の恵みに感謝。今回も中身の詰まった良い回だったと思います。{/netabare}
【第五話】
潮干狩り懐かしい…。陽渚は一発でハマグリゲットしてましたが私はバカガイばっかりとってた覚えがあります(笑)。そして貝のバター焼き最高!ビールと会う!
【第六話】
{netabare}六話まで来て全く衰えを感じないですね。Aパートは先生と一緒にアジゴ釣りに。いつもどおり丁寧な釣り解説があり、今回特に良かったと思ったのは陽渚役の高尾さんのアフレコ。ここまで来てだいぶ慣れてきたのか十代とは思えない演技で高校生らしいはしゃぎっぷりも良かったし、アジゴの内臓取り出すときの息づかいはまさに名演技。もちろんBパート陽渚が一人で釣りに挑戦するのもよかったです。動画工房アニメは作画(背景も含め)、専門知識解説そしてアフレコの一話一話の作り込みでいったらトップクラスですね。今回改めて実感しました。{/netabare}
【第七話】
{netabare}面白い!もう第一話で書いたレビューがお粗末でしかない。Aパートはいつも通りの釣りシーンなのに笑いどころは毎回違う。ヒナと夏海も面白かったけど大野先輩のライフジャケットの件についてもエピソードが語られました。OP、EDでも一人だけライフジャケットをしっかり着けてましたね。ここら辺の細かさはもはやこの制作会社では当たり前なのでしょうか(笑)。妙に納得のAパートからBパートではヒナと夏海のお勉強会。眼鏡姿をヒナに見られて恥ずかしがる夏海可愛い!そしてさり気なくヒナの過去の友達事情を聞く夏海もさらに可愛い…。ただ部屋で勉強しているだけのにワンカットごとに見どころがあるので全く見飽きなかった。もうこの制作は日常系作品の覇権会社ですね。{/netabare}
【第八話】
{netabare}今回はテナガエビを釣るということで釣りに使う道具についてや釣り方などなどいつも通りわかりやすい解説がありました。さらに良かったところとして、河川での漁業権について触れていたところ。おそらく原作でもそのような描写があったんでしょうがアニメ内でもかなり丁寧にわかりやすく教えてくれました。あと、ヒナの表情も多彩で可愛かったし声優さんもうまかった。{/netabare}
【第九話】
{netabare}すごく面白い回でした。ある意味もう深夜アニメじゃないよこれ(笑)。まずAパートは堤防部恒例行事の着衣水泳体験のお話。着衣したままおぼれた時の姿勢やペットボトルやクーラーボックスの浮き輪活用などなど丁寧でわかりやすい解説。そのなかで大野先輩の相変わらずの金槌ぶりの笑いなどもあり面白かったし勉強になりました。Bパートは変わって釣りシーンになるかと思いきやいきなり鳥視点の映像が流れヒナの釣った魚がアオサギに横取りされます。今度は横取りに来るアオサギの対処方の話かと思いきやヒナがアオサギの足に絡まっている釣り糸に気付きます。黒岩先輩によるとアオサギを始め海や河川の周辺を活動領域とする鳥類には良くあることで釣り糸が絡まることによって片足をなくしたり中にはそのまま動けずに命を落とすこともあるとか。アオサギの現状を知ったヒナはなんとか昨日のアオサギを助けたいと思い黒岩先輩に協力を求めるんですがそこで出てきたワードが鳥獣保護法。鳥獣保護法とは野生の鳥類や獣類は無断で捕獲してはいけないというもの。保護のためであっても許可が必要なようでそこをカットせずしっかり話に入れてきたのはさすが動画工房としか言いようがない。そしてヒナがアオサギを助けたいと思った理由が絡まった糸が我慢ならないからという裁縫好きのヒナらしいもので面白かった。その後堤防部の面々でなんとかアオサギに絡まった釣り糸は排除でき一件落着です。今回の一話は是非一般の人にも見てもらいたいし、何なら学校でも教育として見せるのもあり。Aパートは昨今の絶えない海や河川での水難事故を減らせるかもしれないし、Bパートのごみ捨て(海、河川の汚染)や鳥獣捕獲規則なども当たり前のことですが現代社会の重要課題でもあるでしょう。冒頭にも書きましたがこれは深夜アニメのレベルを超えてます。私もただの釣りアニメでこんなに勉強になるとは思っていなかったので驚いてます。素晴らしいアニメです。{/netabare}
【第十話】
Aパートいつも通りの部活風景。釣りの仕方が次から次へと出てきてこのアニメ見るたびに勉強になってます。Bパートは釣ったアジのさばき方だったり先生が持ってきた燻製機で燻製にしたり。Bパートもみてて面白かったです。十話ということでそろそろ終わりが近いですがこのアニメに関しては最後まで今回みたいなゆるーい感じでもいい気がします。
【第十一話】
{netabare}いよいよ終盤も終盤十一話まできてここまで作画や話の内容全体的に見ても一点の曇りなしです。女子高生がただただ釣りをする話。下手したらめちゃくちゃつまらない子守唄アニメになるところですが細部までこだわった演出もあり今回まで一話たりともつまらないと思ったことはありません。今回のBパート。メンバー全員でキス釣りをするもののヒナ一人だけキスが釣れないという状況に。他のメンバーは釣れているのになぜか。自分だけ疑似餌だから?単に運がないから?家に帰ってヒナが自分なりにつれなかった原因をネットで模索してみる。するとなにやら好感触な手段を見つけます。良かったですね。アオサギの回もそうでしたがヒナが自分から海のことや魚のこと、釣りのことを知ろうと励んでいる背中を見るとみてるこっちも自然と前向きな気持ちになります。日々の仕事や生活の中で何か困難なものに立ちふさがれたら一から出直して知識や手段を身につけて再度挑戦してみる。大げさかもしれませんがこのアニメを見ているとそんなふうに思わされます。いろいろハイクオリティな釣りアニメです。{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10

85.6 7 先輩で仲間なアニメランキング7位
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★★ 4.1 (601)
2023人が棚に入れました
秀才たちが集うエリート校・秀知院学園 その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行 誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!! “如何にして相手を告白させるか”という恋愛頭脳戦に知略を尽くしてきた歴戦の2人は各々、心の内にとある決心を固める…… 秀知院高等部の文化祭“奉心祭”の最終日までに、2人の恋愛模様は大きく動き出す事に!? 恋が天才をアホにする!! 新感覚“頭脳戦”? ウルトラロマンティックなラブコメ、再々始動!!


声優・キャラクター
四宮かぐや:古賀葵
白銀御行:古川慎
藤原千花:小原好美
石上 優:鈴木崚汰
伊井野ミコ:富田美憂
早坂 愛:花守ゆみり
柏木 渚:麻倉もも
大仏こばち:日高里菜
柏木の彼氏:八代拓
ナレーション:青山穣
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

UR-ハーサカ・愛

【物語 4.0点】
「恋愛は告白した方が負けである」と逡巡するうちに、
ライバル候補?が増えたり、周囲で他の色恋が花開いたりして、
{netabare}恋愛自粛ムードの懸念{/netabare}など、事態がさらにややこしくなっていく3期目。

前作、打ち消し線で消滅の危機に瀕したサブタイトル『〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』も
『-ウルトラロマンティック-』に取って代わられ、
白銀会長の{netabare}スタンフォード大学合格{/netabare}という区切りにより決着に向け動き出すが……。


前半戦はいつも通り生徒会周辺で方々に脱線して色々グダグダやってる感w
が新キャラや、既存キャラの新形態?などを、笑って楽しんでいるうちに、
恋は盲目。例えば藤原書記から見たら{netabare}死んだアルパカ{/netabare}みたいにダメダメな白銀会長でも、
恋に落ちた、かぐやには良い所ばかり見えるなど。
いつの間にか恋愛に関する視点の補強が下味として仕込まれて、
終盤、最終回1時間SPにはコクのある美味しい紅茶を頂ける。

徹底的な伏線の管理。目的のあるネタの扱い。
恋バナの上で悶え踊るような乙女心。ムズキュンな一言を絞り出す創意工夫。
作品に染み付いた愛ある仕事。間違いない。これは一流のラブコメだ。
(文化祭ネタ拝借。失礼致しましたw)

この辺りが、安定して面白い本作の隠し味でしょうか。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・A-1 Pictures

毎度、キャラ1体につき、何パターンのデザイン用意するんだ?
というくらい多彩なタッチを使い分けるギャグ対応力は健在。
最後の『サザエさん』タッチも交えたオチもズッコケポイント高しw

表情別に様々な形態が発見されて来たヒロイン・かぐや。
恋により豊かになってきた彼女の心模様を逆に実感するのが、
終盤前9話に挟まれた過去話「1年生 春」
“氷のかぐや姫”と評されていた頃の無表情。

赤~紫系の光による撮影処理も引き続きムード向上に貢献。
肌色率が高いわけじゃないのにドキドキするのは、
光源がエロいのもあるかと思いますw


【キャラ 4.5点】
四宮家の従者・早坂愛。
かぐやとの主従関係も含めた秘密保持のため、
校内ではクール系JKに擬態するなど、涙ぐましい努力で滅私奉公して来た早坂。
そんな彼女が見せた普通の乙女心が、前半戦で私のガードを崩した先制パンチでした。
これがあったからこそ終盤、かぐや様を応援する早坂の当たり前の忠誠心も映える。

成績学年3位のモブから、かぐやの周辺に出没し、準レギュラー格に浮上して来た、遠い親戚の四条眞妃。
(再従祖叔母(はとこおおおば)とか初めて見ましたw)
“おば様”のかぐやと似て高飛車?と警戒する間もなく、
秒でデレて自己完結する、不完全なツンデレw

一方で2期の過去話でキャラが立った石上の元には、子安つばめ先輩という春の予感が?
かぐや同様、竹取物語(「燕の子安貝」)がモチーフの学園のマドンナは高嶺の花ですが、
かぐや&白銀会長のロマンスと並行、共鳴するラブコメの波動でクライマックスを彩る。


【声優 4.0点】
恋愛頭脳戦を実況、解説するベテラン・青山 穣さん。
『かぐや様』?3期?もういいでしょう?と躊躇していても、
「ウソである(含み笑い)」などと抑揚が巧みな青山さんのナレーションを聴くと、
安心して結局、完走してしまいますw

早坂愛役の花守 ゆみりさん。
かぐや役の古賀 葵さん並に諸形態への対応力が求められた3期でしたが、
対F仕様の{netabare}ハーサカ君{/netabare}も含めてお見事でした。

出番がわずかでも、要所と見れば実力者をキャスティングする本気度も高ポイント。
白銀会長を生徒会に引き込んだ前会長役にも島﨑 信長さんを起用し、転機を印象付ける。

チョイ役に人気声優と言えば、
{netabare}伊井野ミコが“癒しBGM”として聴いていたイケメンボイスに
梅原 裕一郎さん&斉藤 壮馬さんをねじ込んで来たのもゴージャス。
両耳をイケボで挟まれて「君は偉いよ。とても頑張ってる」などと囁かれたら
男の私も危うく堕ちそうになりますw{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期以来の羽岡 佳氏。
相変わらず往年のトレンディードラマや科捜研?情熱大陸?
と想起させられるパロディぶりで多彩なギャグを追撃。

本音を中々言えない本編とは対照的に、
主題歌では昭和歌謡曲風のメロディに乗せて、
先攻・白銀、後攻・かぐやで心情を吐露する構成も恒例。

OPは鈴木 雅之 feat.すぅ「GIRL GIRL」
“愛を 愛を 愛を 打ち明けてくれ"
"GE・N・KA・I・DA!DA!DA!DA!”
と語句を反復強調して熱を込めていく歌唱が熟練の味。

EDは鈴木 愛理さんの「ハートはお手上げ」
内容は素朴なラブソングなのに、流れるED映像は壮大なスペース・オペラw
『かぐや様』アニメも劇場版実現の暁には是非、
幕前10分で良いので短編冒険アニメとして制作上映しましょうよ。


5話特殊EDにまでエスカレートしたラップバトルも印象的。
ただ白銀会長。いくら歌が下手だからって、ラップでボエボエとはならんでしょうw

投稿 : 2024/11/23
♥ : 38
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「ささ~げよ ささ~げよ! 心臓を捧げよ♪」

2022/09/10 初投稿
同日 お気に入りに追加
2022/09/12 ちょい足し
2022/10/01 さらにちょい足し

3期です!色々積み上げてきた物がさらに深化・拡充した感じです。
まず,キャラクターが出来上がってきて,各自生き生きと動き青春群像劇を描き始めました。数の上でも,適度にキャラクターが増えてそれぞれ活躍していました。欲を言えば男のキャラクターがもう一人くらい活躍してもいいかと思いました。意外と白銀と石上のハーレムっぽく無くも無いのでw
舞台的な広がりも見られ1期では生徒会室のシーンが中心でしたが,3期は校内のいろいろなところが舞台になっていました。特に校舎を外から描いたシーンと弓道場は美術的に,夜の町並みや校舎,キャンプファイヤーは演出的に美しいと感じました。

あとは,自分のちょっと苦手なナレーションは少し減って,登場人物の心中でのツッコミによって補完される場面も多く,いくらか見やすくなったと感じた反面,若干のキャラクターのぶれにも感じました^^;

ストーリー面では
伊井野がキャンプファイヤー実現のため奔走する話は率直に青春物として感動的でした。
また,第8話「四宮かぐやについて②」の終盤で{netabare}かぐやが白銀への思いを早坂に伝える場面の後は13話終了まで全編クライマックスに感じました。{/netabare}
全体的にほぼ,甘酸っぱい青春群像劇という路線でした。
いやー,高校時代懐かしい♪
自分の所はキャンプファイヤーは体育祭の後だったなぁ~(*´д`*)
文化祭はクラスの出し物以外は,いくつかの出し物に頭を突っ込んでいたけど,全部男子だけだった^^;

音楽・OP・ED的な面
後半ストーリーの盛り上がりに合わせてエモイ曲が多くなって良かったです。
挿入歌も昔のアイドルソング的(?)な「わたしのきもち」とかツボでした。
5話の特殊EDはとにかく,口角が自然に上がりまくります。アニメーション的にも元ネタは分かりませんが,アメコミ調の全然似ていないけど誰だか分かるwキャラクターデザインが秀逸でした。

通常EDのアニメーション既視感があると思ったら「スターシップ トゥルーパーズ」なんですねwそれと1期から登場している羽の生えたかぐやはスタジオジブリ制作のChage & Aska の「On Your Mark」のPVネタかと思っていたのですが単に秀智院の屋根に乗っている彫刻なのかも知れませんね^^;

マスメディア部取材終盤のナレーションからTG部までの流れなど,ちょいちょい押井守の影響を強く感じる場面が見られます。自分は好きですw

気になった点
やはりナレーション自分はこのナレーションがどうにも合わないのです。
そして謎のトレス線周りの白い部分。昔のダビングを重ねたビデオテープのような感じです。「86」でも気になったんですけど同じA-1Picturesですよね。CGなどでの技術的問題なのか?社内の流行なのか?とにかく自分はすごく見難く感じました。
この二つで0.5ポイント減点です。

突っ込み。作中かぐやが我慢したと思われる突っ込みの一つ
奉心伝説について
秀智院学園は東京都港区三田付近(つまり周知院は慶應義塾ですね。)だと言われているらしいのですが,「風土記」には東京に当たる部分は残っていません。念のためググると


現存するものは全て写本で、『出雲国風土記』がほぼ完本、『播磨国風土記』、『肥前国風土記』、『常陸国風土記』、『豊後国風土記』が一部欠損した状態で残る[4]。その他の国の風土記も存在したと考えられているが、現在は後世の書物に逸文として引用されるのみである。ただし、逸文とされるものの中にも、本当にオリジナルの風土記の記述であるか疑問が持たれているものも存在する。
ウィキペディア日本語版より
つまり,奉心伝説は誰かの創作ですよねw
そして,心臓を捧げるって・・・「進撃の巨人」を元ネタとして創作されたなんちゃって伝承では?w

2022/09/12 ちょい足し部分
5話 ラップ回に出てきた 「Mother 〇uker」 って言葉ラップぽすぎてすごく笑っちゃいました(笑)

2022/10/01 さらにちょい足し部分
後夜祭の時の白銀会長
「死神坊ちゃんと黒メイド」を見た後だと,坊ちゃんにしか見えない(笑)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 33

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最後まで好きだとお互いに言っていないのでは?

これはかぐや様は告らせたいの第三部です。
今までのいきさつを知らない方は、先に第一部である「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」のほうを見てください。

この第三部では、ついに四宮 かぐや(しのみや かぐや)と白銀 御行(しろがね みゆき)との恋愛戦に決着がつきます。

かぐやは第一部の最初の頃に比べると、遥かに乙女チックに、そして可愛くなりました。
昔の氷のように美しく冷たく研ぎ澄まされていた瞳は、いつの間にか初恋に胸がときめく少女のようなつぶらな瞳に代わったようです。
そして、いつの間にか多くの友達と話ができるようになりました。

これはまぎれもなく人間としての成長です。
昔みたいに何でもできるけど友達が千花一人しかいなかった頃のかぐやとは、まったく違います。
これからは御行と共に幸せになってほしいと願います。

でも、よく考えると、かぐやも御行も、好きだと告白していないような…
言葉でなく既成事実で付き合い始めるとは…。結構大胆ですね!


また、この第三部は、かぐやや御行以外にも、いろんな人の魅力が表現されています。

まずは早坂 愛(はやさか あい)。
彼女は四宮家に仕える使用人でかぐやの侍女ですが、彼女の変装能力や性格を切り替える素早さは驚くべきものがあります。そして彼女の女性らしさは大変魅力的で、彼女のしぐさを見ていたら思わず鼻の下を伸ばしてしまいそうです。
早坂にその気があれば、御行を自分の彼氏にできたのではないかと、つくづく感じます。

そして石上 優(いしがみ ゆう)。
彼は子安 つばめ(こやす つばめ)先輩に恋しています。そして勇気を奮い起こしてデートに誘いますが…、
実は彼は、いつも犬猿の仲である伊井野 ミコ(いいの みこ)を陰でサポートしています。彼女が危険な目に会わないように、彼女が涙を流さないようにと…
石上はミコの前では気取らずに何でも気兼ねなく話せます(そのために、いつもケンカになるのですが…)
彼はもしかして、恋に恋しているのかもしれません。自分にとって最も大切な人が誰なのかを気づいていないのかもしれません。

そして伊井野 ミコ。
彼女はいつも正しいことをします。それは確かに正しいことなのですが、あまりにも厳しすぎるので、周りから誤解を受けます。(でも、いつも石上が助けてくれます)
今回、彼女の奮闘努力でキャンプファイアーが実現できました。
おそらくキャンプファイアーを楽しんだ人たちは一生忘れられない思い出ができたでしょう。それはとてもステキなことです。
いつかミコは、いつも石上が守ってくれていたことに気づき、石上を好きになる…そんな気がしてなりません。

そして藤原 千花(ふじわら ちか)
彼女はかぐやの親友であり5か国語を使いこなす天才少女。そして天才ピアニスト。
この物語で天才と呼べる人は彼女しかいません。(かぐやや御行は秀才です)
そして空気が全く読めなく、いつもとんでもないことをしでかす少女。
私は登場人物の中では千花が一番好きです。
千花が友達ならば、いつもとんでもない目に会いますが、悩みなど吹き飛びます。
でも今回は、今迄よりも千花の出番が少なかった。
それが残念でなりません。
もっともっと千花を活躍させてほしかったですね。


エンディングは鈴木愛理さんが歌う「ハートはお手上げ」
とても素敵な歌と描画でした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 46

72.6 8 先輩で仲間なアニメランキング8位
魔入りました!入間くん(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (202)
847人が棚に入れました
ようこそ、楽しい魔界へ!!頼み事を断れない、お人好しの少年・鈴木入間は、ひょんなことから魔界の大悪魔・サリバンの孫になってしまう!溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校に通うことに…。人間の正体を隠しつつ、平和な学園生活を送りたいと願うも、なぜか入間はいつも注目の的。エリート悪魔にケンカを売られ、珍獣系(?)女子悪魔になつかれ、さらに厳格な生徒会長に目をつけられてしまう!次々に起こるトラブルを入間は持ち前の優しさで乗り越えていく!

声優・キャラクター
村瀬歩、木村良平、朝井彩加、早見沙織、小野大輔、佐藤拓也、黒田崇矢、斎賀みつき、東山奈央

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Eテレの隠し玉? 今期の大穴?

土曜日の夕方というとても恵まれた時間帯で放送されている、採算度外視みなさまのNHKがお送りする少年向けマンガ原作のアニメです。第4話まで視聴時点でこのレビューを書いています。

原作は読んでいないのですが、ここまで観たところでのストーリーの方向性としてはファンタジー風味の学園コメディーということになるでしょうか。

なお、11/2(土)の昼間に1~4話の再放送があるので、興味を持たれた向きはご覧になってみると良いかも。

お話としては、主人公のことを一切気に留めないクズ両親のせいで魂を悪魔に売り渡され魔界で暮らすことになったという入間くんのお話です。

入間くんが魂を売り渡された悪魔サリバンは魔界の貴族であり、入間を気に入って自身の孫として育てようという荒唐無稽なことを考えます。

入間はサリバンが理事長を務める魔界の学校に入学しますが、人間であることがバレてしまうと悪魔に食べられてしまうかも?

そんな危機と隣り合わせな学園生活を入間は知力・体力・時の運で乗り切れるのか…(笑)?

最弱系主人公が有能な仲間に出会いつつのし上がってくギャグ・コメディー作品というのは漫画だと『とっても!ラッキーマン』とか『カメレオン』とかいくつかありますが、私にとっては何気なく観始めてなんとなく目が離せない作品になっています。

作画面でも決して「超絶作画」とかではないですが作風には合っていると思うので、私は観ていて特に気にはならないです。ただ、こういう感じが苦手な人というのもいるとは思いますけれども…。

2020.3.9追記:
最終話まで視聴終了。それほど嫌味でない範囲で軽くハーレムラブコメなどを交えつつ、終始安定して面白かったと思います。けど、良くこの原作を見つけてアニメ化しようと思ったな(笑)。

最終話Cパートで何やら不穏かつ尋常でない雰囲気を漂わせつつ、しっかり続編制作のアナウンスもあったのでこれはこれでアリですね。続きを楽しみに待っています!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 34

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

マジでびきゅーと!

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:ドタバタ学園コメディー(魔界転生)。意外と面白くて好き。
期待度:★★★★

想像以上に面白かった。いや、面白かったというのは語弊があるか。想像通りの展開、特に驚きもしないが、こうなったら面白いと思うそのままの方向にミリもズレずに進んだところか。いわゆる安定感、安心感という部類。
入間君がいい人過ぎて、それが報われるところがいいね。

芹澤優の歌かわいい。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 14
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人から子供まで楽しめる、安心安全・人畜無害な作品

原作未読。最終話まで視聴。

さすが、NHK夕方枠の作品だけあって、大人から子供まで楽しめる、安心安全・人畜無害な作品でした。

大悪魔・サリバンに売り渡された入間は、サリバンから養子になることを懇願されて・・・。
それを承諾した入間は、サリバンが理事長を務める悪魔学校に入学するが、学校では人間であることを隠さなければならなくて・・・。
何とか目立たずに学園生活を送りたい入間の願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、結果、校内でも有名な存在になっていく・・・。

中でも、生徒会長のアメリは、入間が人間ではないかと疑い{netabare}、秘蔵品の少女漫画を朗読させ、入間が人間であるという確信を得{/netabare}ますが、そのことは黙認しつつ、逆に恋心が・・・。

コメディとしてはかなりレベルの高い作品だと思います。

来年には第2期が決定しているとのこと。
今から楽しみにしています。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 11

80.2 9 先輩で仲間なアニメランキング9位
呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変(第2期)(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (342)
1190人が棚に入れました
最強の2人 戻れない青い春 2018年6月、両面宿儺を己の身に宿した虎杖悠仁。 2017年12月、祈本里香の呪いを解いた乙骨憂太。 そして更に時は遡り2006年(春)—。高専時代の五条 悟と夏油 傑。 呪術師として活躍し、向かうところ敵のない2人の元に、不死の術式を持つ呪術界の要・天元からの依頼が届く。 依頼は2つ。天元との適合者である“星漿体(せいしょうたい)” 天内理子、その少女の「護衛」と「抹消」。 呪術界存続の為の護衛任務へと赴くことになった2人だが、そこに伏黒を名乗る“術師殺し”が“星漿体”の暗殺を狙い介入する…。 後に最強の呪術師と最悪の呪詛師と呼ばれる五条と夏油、道を違えた2人の過去が明かされる―。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

このまま邪道ド真ん中を驀進して欲しいです

引き続き原作未読で視聴。

【物語 4.0点】
人間と呪いの激闘、“呪い合い”を通じて、
秩序を強いる文明社会に封じられた人間の本性を丸裸にしていく。
王道というより、いっそう邪道を極めていく、自分にとっては期待通りの展開でした。

呪いこそが剥き出しな人間本来の姿であるが、曝け出し過ぎれば渋谷も文明も崩壊する。
だからと言って、呪いその他を、払って封じ過ぎた社会における人間は生ける屍同然である。
特級呪物・両面宿儺(すくな)を内包した虎杖(いたどり)悠仁は人間と呪いの間に風穴を開け得る諸刃。
最強の呪術師・五条悟は、呪いを過度に規制しようとする呪術協会の“おじいちゃん”たちには想う所が多々ある。
五条先生が管理下に置いた虎杖悠仁をどう扱うのか?どうなってしまうのか?
これは悟や虎杖がヒーロー主役ポジから世界から危険視、敵視されるヒールポジに転換する波乱もあり得る。
というより個人的には是非そうなって、さらに人間の性をぶちまけて欲しい。

こうした見通しと願望を抱いて2期視聴に挑んだ私。
結果、(※核心的ネタバレ){netabare} 五条悟は封印、両面宿儺の一時封印解放で、意図せず渋谷で虐殺を働いてしまった虎杖は、今後協会から追われる身となるのでしょうか。{/netabare}
興奮させられる幕引きでした。

全体構成は前半部「懐玉・玉折」にて、五条悟の挫折やら友との決別やらの青春時代を描写。
後半「渋谷事変」で現代の時系列に戻り、人間VS呪いの構図の転換と、傷付く仲間や自身の罪など大きなプレッシャーにさらされた虎杖悠仁の心身の変容を描く。

いずれも五条悟という最強の存在に振り回されたり、どうにかしようと食らいつく周りの悲喜交交がシナリオの軸。
作中、状況を「五条悟だから」で説明され虎杖が納得するシーンがありましたが、
私も納得し過ぎて吹き出してしまいましたw
五条先生ワイシャツも{netabare} 25万円{/netabare} で最強ですしw

「懐玉・玉折」と「渋谷事変」の間に挟まれた『劇場版 呪術廻戦0』のエピソードの重要度も上がったため、放送中再鑑賞。
正しく生きたい乙骨裕太と、正しく死にたい虎杖悠仁。
二人がどこで邂逅或いは衝突するのか?も個人的に関心事でしたが、
2期では{netabare} 乙骨が虎杖討伐を決意表明し{/netabare} 期待感を高めつつ持ち越し。
強い動機もあるので、制作が決定した3期「死滅回游」以降も当然視聴継続します。


1期Cパートのユル~い日常カット「じゅじゅさんぽ」が見られなかったのは地味に残念w
その代わり?2期次回予告の各キャラによるナレーションはユルく、しかし鋭く人生を語っているようで好きでした。

私のお気に入りはエピソード4(第28話)の釘崎野薔薇の次回予告。
{netabare} 「意外な一面って慣用句を考えた人は、人間を立体だと思ってて、
薄っぺらいって悪口を考えた人は、人間を平面だと思っていたのかなぁ?

どちらにせよ裏と表はあるんだね」{/netabare}
私も大概中身ペラペラですが、裏はちゃんとあると語ってくれたようで何か勇気付けられましたw


【作画 5.0点】
アニメーション制作・MAPPA

バトルアニメーションの最高峰。

先日BD4巻&5巻リリースに合わせて、「渋谷事変」の一部エピソードを映画館で振り返り上映する企画があって、私も行って参りました。

TVアニメで劇場版クオリティ!という褒め言葉が定番化した昨今ですが、
呪術2期の場合は劇場アニメの中においてもトップクラス。
これはアニメーターに追加ボーナスあげないと、といった感じで作画の凄まじさを再認識。
宿儺(すくな)の戯れで倒壊する渋谷のビル群とか、スクリーンで体感すると大迫力過ぎて笑いますw

本シリーズもまた呪術を通じて各人、各呪いが抑圧された“人間性”を花開かせる、
バトルで語るタイプの作品。
メカ丸の巨大メカなどは胸が踊りました。

ユニークだなと思ったのは、禪院直毘人(ぜんいん なおびと)の投射呪法を、
コンテ指示書?など剥き出しのアニメ制作現場風の背景も交えて再現したシーン。
老練1級術師の最速戦闘を支える“コマ打ちセンス”、フレームレートへのこだわりwなども伝わって来ました。
MAPPAにはアニメ制作現場においてオールリテイクを意味する『全修。』と題したオリジナルアニメ企画がありますが、そちらの方も楽しみです。

バトルだけでなく人間ドラマを演出した作画、背景美術も印象的。
私は特に夏油傑(げとうすぐる)が最悪の呪詛師へと変貌する前の、雨のカットが脳裏に焼き付いています。
“吐瀉物を処理した雑巾”のような呪霊取り込みを繰り返してきた夏油の、
人間への献身から、凡俗な大衆への不信と蔑みへと移り変わる心中の他、
(※核心的ネタバレ){netabare} 釘崎やななみん{/netabare} 離脱前の回想シーンなど、心情描写も上々でした。


【キャラ 4.5点】
若き日の五条悟と戦い土を付けたフィジカルお化け・伏黒甚爾(とうじ)。
遠い昔、悟と同様の無下限呪術を操る五条家当主と刺し違えた禪院家当主と同じ十種影法術を受け継ぐ甚爾の息子・伏黒恵。

恵は家柄も御三家の分家筋みたいな立ち位置で、
虎杖(いたどり)のサブで組み頭脳戦を仕掛けるような、
才能無き弱者ポジション(でもないですが)で意地を見せるタイプのメインキャラと思っていましたが、
2期を見て、伏黒は今後ジョーカーになり得るポテンシャルを秘めているのかもと認識が改まりました。


1期から虎杖と対峙し続けて来た宿敵・特級呪霊・真人との因縁も渋谷で頂点に。
相変わらず人間の魂をこねくり回して弄ぶ、倫理観を捨てて欲望に忠実になる呪いらしい言動で、
利他よりも自己実現の利己からくると思われる虎杖の正義感のメッキを剥がすトリガーとなる。


「渋谷事変」でカッコ良かったのが七海建人。
ななみんは最後までクールでしたが、私は特に助太刀して、後輩を痛めつけた敵をシメるななみん。
ターミネーターみたいで相手がいたたまれなくなりましたw


【声優 4.0点】
伏黒甚爾(とうじ)役に子安 武人さん。
禪院直毘人(ぜんいん なおびと)役に中田 譲治さん。
ただでさえ七海建人役に津田 健次郎さんがキャスティングされたりしている所へ、
粘度高めのキャストが追加投入され、声優陣はさらにネットリw

収録エピソードで面白いと思ったのが、
宿儺(すくな)役の諏訪部 順一さん。
原作アクションコマの詳述により「うっ!」とか「くっ!」とか、
キャスト陣にアドリブも求められたというバトルシーン。
けど、史上最凶の呪術師・宿儺は一方的に鏖殺(おうさつ)するだけなので、
ヤラれることもなく、諏訪部さんも特にアドリブの必要も無かったそうでw
アフレコでもキャラ能力格差って出る物なのだなとw

ナレーション担当・榊原 良子さん。
バトルアニメを堪能したい層からしたら、術式解説が無粋と感じる方もいるかとは思いますが、
正直、多彩な術式が乱れ飛び状況理解が追い付かない原作未読組の私にとってはナレーション解説が命綱でしたw


【音楽 4.5点】
劇伴担当は旧来の三者共作から照井 順政氏に一本化。

これによりジャンルの守備範囲が狭まることもなく、
むしろ制作スタッフとの連携も取りやすくなったのか、映像との一体感が増す方向に先鋭化。
奔放にフレーズを奏でるジャズ、現代音楽風が呪術百花繚乱を好演出。

特に、虎杖(いたどり)VS脹相(ちょうそう)戦は、
ジャンル横断、リズムの緩急も自在なバトルBGM「Resolve」を筆頭に、
渋谷駅構内の効果音も交えて、漏水が続くトイレ内での赤血操術との激闘を再現した、
音響、映像共に大好きなバトルシーンです。

かと思えば落ち着いたピアノ曲でしっかりと心情描写も下支えしてくる。
色々スタッフ変更があった2期ですが、この音楽担当一本化は上策だったと思います。



主題歌

「懐玉・玉折」
OP・キタニタツヤ「青のすみか」
ED・崎山 蒼志「燈」

「渋谷事変」
OP・King Chu「SPECIALZ」
ED・羊文学「more than words」
(以上敬称略)

個人的には「青のすみか」の爽やかさが鮮烈。
OPアニメも青々としていて。五条先生や夏油にもキラキラした青春があったんだなぁと。
「渋谷事変」OPが不穏な旋律で、出血多量だから尚更w

投稿 : 2024/11/23
♥ : 24

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

続編が待ちきれない

どんどんジャンプバトル物嫌いはお断りになっていきますが(^^;)
1期、劇場版、2期と時系列や伏線も入れてただのバトル物でない所が面白さ増しています
渋谷事変の前に壊玉・玉折を持ってきたのも、より感情移入が入りナイス構成です。そして1期から登場してるあのキャラの顔、これ公式サイトのキャラクター紹介でも気付けるんですが、理由が分かった時の衝撃はなかなかでした。溜めるだけ溜めて放出みたいな、気づいてても気づいてなくてもこれは驚くんじゃないかと思います。

今回は今まで以上に戦闘シーンがかなり多いです。言われてるように特にすごい作画ですね。ちょっと今どういう動きで攻撃したとか目が追いつかない所も多々ありました。予算が十分ありそうだし急がず期間をあけて作り込んだ感ありますね。もちろん背景なども素晴らしい作画ですが、唯一私が気になるのが女性のキャラ絵が癖あり、まぁ正直に言えば美少女キャラ感が少し劣る部分で1期からずっと作画は4.5です、さーせん。

私的には劇場版と2期は作画以外5.0なので満点みたいなものですが、バトル物がかなり好きでないと疲れるかもしれませんし、グロさは増したとおもいます。人気作品だがダメな方はとことんダメでしょう。初めての方は1期から視聴しないと全く分からないのでそこで自分に合うかは分かります。ジャンプだからとかの理由で視聴しないのはもったいないですね。
ぜひともご覧くださいかなりお勧めアニメです。

2024年3月24日

投稿 : 2024/11/23
♥ : 12
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

若いごじょせん→渋谷事変

あのキャラクターの声優変更は無かったね。

47話
{netabare}
渋谷事変は、虎杖虐って感じだったなぁ。

乙骨は、何だかんだで、虎杖殺さなそう。
(エヴァンゲリオンオマージュ多過ぎ)

最後のシーンは、虎杖、呪術使えるようになったでOK?
MAPPA、お疲れ様でした。
{/netabare}

46話
{netabare}
脹相、変態化する。
どうやら、虎杖の「お兄ちゃん」らしい。

虎杖って、そうすると、「受肉体」であり、人間ではない?
夏油が、「流石、宿儺の器」と言っていたから、
宿儺とも、虎杖は血縁か何か?

京都組、来ても、あまり援軍には・・・

一番オイシイシーンで、九十九由紀登場!
前々老けてないけど、老化防止の術とか使用してる?
{/netabare}

45話
{netabare}
東堂、生きていて良かったけど、
高田ちゃん(イメージ)との合体技は何なんだろう?

不義遊戯は、もう使えなくなったみたいだけど、
今後、戦力として残れるのかな?

真人の死亡は次回?
夏油(羂索)は、真人を喰らうのか、助けるのか?
{/netabare}

44話
{netabare}
精神的大ダメージを受けた虎杖の前に、
東堂登場!

登場の仕方が、主人公過ぎる・・・
(中の人的に劇場版ジャイアン)

東堂と新田以外、関西組、メカ丸に死ぬと言われているのに
渋谷に向かっているけど、間に合う???

到着しても、全滅しそう。
{/netabare}

43話
{netabare}
釘崎、漢前過ぎるけど、無謀過ぎてやはり死亡。

沙織ちゃんの現在が見れたのは良?
普通の女の子が田舎に引っ越して、釘崎に懐かれ、
お姉さん演じていたとは・・・
そして、フミという同世代の親友がいたことと、
釘崎が田舎を出る際に、いつか3人でが、死亡した釘崎の復活か、
何かに繋がる?

ヒロインではないだろうから、生き返らない気もするけど、
作者さん、キャラ殺し過ぎ・・・
渋谷事変で何人高専関係者死亡するんだろう???

特級戦犯は、ごじょせんで確定だよね!
{/netabare}

42話
{netabare}
ナナミン・・・退場かぁ・・・

虎杖 vs 真人

裏側で分身した真人が釘崎と・・・
次は、釘崎死亡?

虎杖虐が止まらない。
{/netabare}

41話
{netabare}
宿儺、強い!!からの虎杖虐

そろそろ主人公ムーブ始まる?
{/netabare}

40話
{netabare}
親子対戦開始、途中でパパ黒が、
自分の息子かもと気が付いたのか、「禪院か?」と確認入れてからの
自害でパパ黒株上昇。

宿儺 vs 漏瑚は、結果は分かっていたけど、
幸せな漏瑚の死だったなぁ。

次回、重面は死亡かな?
{/netabare}

39話
{netabare}
パパ黒、強い!
あっという間にタコを倒して、
禪院直毘人、ナナミン、真希さん、伏黒から、
強者を選んで、次回、親子対戦?

その後、漏瑚登場。
禪院直毘人、ナナミン、真希さんを瞬殺。
強いのね。

でも、次は五条悟より強い宿儺だよ。
対戦運無いなぁ。
{/netabare}

38話
{netabare}
虎杖 vs 脹相の続きかと思ったら・・・

冥冥、憂憂のAパートより、
Bパートの伏黒のファインプレーからの
真希さん、5億円課金武器からの禅院家の大渋滞END。

パパ黒の笑顔登場怖い・・・
禪院直毘人、息子登場でどうなるかな?
伏黒はクズ父見てどう反応するのか、次回、混沌としそう。
{/netabare}

37話
{netabare}
虎杖 vs 脹相

主人公、覚醒せず敗北・・・

宿儺、脹相に何かした?存在しない記憶とか。
脹相が見たものが事実だとすると、虎杖は遠い血縁とか?
{/netabare}

36話
{netabare}
冥冥の強さよりも、ナナミンの理想の上司像と強さが印象的だった回。

ナナミンの死亡フラグが立ちまくっているけど、
真人に殺される?
{/netabare}

35話
{netabare}
ザ・ファブル、HUNTER×HUNTERキルア(ごじょせん子供時)に
インスパイアのオンパレードだったなぁ。

猪野先輩、死亡しそう。

しかし、伏黒頭いいな。
虎杖の物理は規格外だし、素晴らしい爺狩りでした。
{/netabare}

34話
{netabare}
物理だけで倒していく虎杖強すぎる。
伊地知さん、死亡?、ナナミンも死亡フラグ的なセリフ言い残していたし。

しかし、世界の中心で、愛をさけぶネタを入れてくるとは、
作者さん、この世代?
{/netabare}

33話
{netabare}
ごじょせん、死亡フラグ冒頭演出からの封印。

ハナミを壁ダーンからの押し花とか圧倒的だったけど、
夏油のガワを被った何かによって封印されたけど、
アレが渋谷事変ラスボス?真人?

最後のメカ丸の遺言?あれ、ごじょせんに届けたかったやつだよね?
次回から、ほんわかシーン無さそう・・・
{/netabare}

32話
{netabare}
冥冥班、冥冥と憂憂の家族間の雇用関係とか、
どういう家族関係・・・

やっと主人公登場。
エガちゃんみたいな喋り方のバッタ瞬殺で、
虎杖の成長を感じたけど、ごじょせんの作中最強者感が、
やはり抜きんでている回でもあったかな、
{/netabare}

31話
{netabare}
乙骨、エヴァに乗れ!からの
ハマーン様の演説→ダイソンCM→禪院直毘人登場。
真希さん、同じ班で精神大丈夫か?
{/netabare}

30話
{netabare}
平和回からの不穏回へ・・・

虎杖の中学時代の同級生小沢さんが、
タッパのある女性に大変身し、偶然、虎杖を見つけ、
釘崎を捕まえ過去経緯を話相談する。

虎杖の女性は見た目ではなく、本人も気が付かない
良い点を見ているのは、釘崎、伏黒が10点満点出すのは納得。
普通にイケメン。
(釘崎も無自覚に虎杖好きそうな描写もあったけど今後に期待?)

そして、不穏回
五条(中村)「歌姫(日笠)、なんかスパイいるんだわー、
メカ丸(松岡)の調査頼むわ。後輩だろ?」

メカ丸(松岡)、真人(信長)と共演だぜ。
テンション上がるぅーからのメカ丸 vs 真人へ・・・

ピンポン、チェーンソーマンのアキ君、エヴァと諸々インスパイアされたね。
{/netabare}

29話
{netabare}
夏油傑、闇落ちルートの分岐点が、
九十九由基だったとは・・・

特級呪術師、九十九由基は、傑サイドか、
ごじょせんサイドか、はたまた中立か?

キーキャラクターだったりする?
{/netabare}

28話
{netabare}
ごじょせん覚醒回?
最強がさらに最強化。

パパ黒、ごじょせんに負けて、
子供の権利差し出すのね・・・

Cパートが、新世紀エヴァンゲリオンぽかったな。
{/netabare}

27話
{netabare}
ごじょせん、まさかのパパ黒に敗北とは・・・
天内は、パパ黒のヘッドショットで即死?

夏油は、どこで、ごじょせんと袂を分かつのかな?

パパ黒、真希さんんと同じくフィジカルギフテッドだったとは!
{/netabare}

26話
{netabare}
パパ黒、子安さんだけど、もっと低い声のクズのイメージだったから、
少し違う感。

自分の子供の名前覚えてないとかさぁ・・・

メイドの黒井さん、呪術師でもない一般人なのにすごく強いけど、
死亡フラグの26話終わりが、フラグ成立高いかもしれない。

あと、途中、「ごきげんよう」の世界に入ったのはw
ごじょせん、どこでもモテル!
{/netabare}

25話
{netabare}
冥冥さん、後輩の歌姫から、金取ろうとするのするのヤメタゲテ。

歌姫の顔の傷無かったけど、第2期で、その原因分かるのかな?

あと、家入硝子のギャップ差が凄い。
釘崎かと思ったよ・・・
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 3

74.4 10 先輩で仲間なアニメランキング10位
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第2期(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (178)
400人が棚に入れました
高咲 侑:矢野妃菜喜
上原歩夢:大西亜玖璃
中須かすみ:相良茉優
桜坂しずく:前田佳織里
朝香果林:久保田未夢
宮下 愛:村上奈津実
近江彼方:鬼頭明里
優木せつ菜:楠木ともり
エマ・ヴェルデ:指出毬亜
天王寺璃奈:田中ちえ美
三船栞子:小泉萌香
ミア・テイラー:内田秀
鐘 嵐珠:法元明菜

白湯 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

炎上キャラを改善できただけでも好印象

スクスタのあの3人を改善して良キャラに仕上げてるだけでも十二分によく出来てると思います。

最終回分まで追記
13話で13人メインキャラだから深堀りまでは行けなかったけどキャラの扱い方は上手かったと思う。話も盛り上げるまでの順序立ても上手いし。
前の作品のスパスタが脚本もキャラも大きく難がある作品だったからかそれと比べるとこっちは脚本や描写の丁寧さが目立つ。(2期8話みたいに勢いやエモ重視回もあるが)スパスタもこれくらい描写出来れば批判されなかったろうになんでそれが出来んかなぁ…

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4
ネタバレ

いこ〜る さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

今期は侑の物語

1話
敵役登場?
今までのライバル関係と言っても考え方は同じな仲良し同好会から、このクールでは思想の違う明快なライバルを出して関係性のギアを一段上げてきた!{netabare}
初回の登場シーンを見ている限り、そのライバル的な二人の感じ悪くて(ヒール的に描かれていて)ストレスが溜まるややリスキーなスタートを切ったと思う。

ただ前期と同じことをしてもしょうがないし、想像するにこのクールでは我々のアバターでもある侑の自己実現がテーマになりそうなのを思えば、「お前はここで何をするのだ?」と問う役割を嵐珠が担ったのは全く妥当だ。{/netabare}

風はいつも外から吹くのだ。

その風に飛ばされるのか追い風とするのか。
という初回だったと思うのは穿ち過ぎだろうか?

ーーーーーー

2話
なんか前回と感じが違うなと思ってみていたら{netabare}『個人回』の必要がないことに気がついた。なるほど1クール目と違いその縛りがないから当然話の作り方も違ってくるわけだ。
好きなシリーズを見ているとどうしても同じものを求めがちで、この2クール目も同じものを潜在的に期待してたわけだ私は。

で、今回は明快に違いを見せてくれてマインドリセットさせてくれた回だった。
さらに、かすみ・りな・かなた・エマってチームもいい!これが自然発生的に出来上がる流れなど素晴らしいと思う。
いいね!{/netabare}

ーーーーーー

3話
新キャラ組は皆優秀で他人を頼る必要がない。だから常に一人だ。{netabare}
対して新ユニットの四人は四人である必然に悩んでいる。いったいどうしたら皆んなが合うのか?
という対比の面白い回だった。
で、そこにもう一人、今まで誰にも頼らずにやってきた侑のエピソードを重ねてくるのが憎いところだ。
このあたりの答えの出し方がおそらく作品のトーンを決めていくだろう。特に新規組!
さてどうなるのか?楽しみ。{/netabare}

ーーーーーー

4話
自己実現とはなんと難しいことか。
それに比べれば他人の夢を応援することの易しさは言うまでもないと思う。{netabare}

だから、この回は愛とお姉さんの葛藤を借りた、侑のこれから・彼女の未来予想図であったのかもしれない。{/netabare}
深いな!虹ヶ咲。

ーーーーーー

5話
ラブライブシリーズ恒例の尾行回、今期二度目(変装はしていないのでこれはノーカン?)。{netabare}
歩夢とせつ菜のちょっとズレたコンビが侑としずくを追う珍しい構図のコント回、と見せかけて後半はこれぞ虹ヶ咲という展開に持っていくのは凄い。

新規組の合流が中盤のドラマかな?と思っていたら、それをおいて侑の物語をずっと続けているのもまた凄い構成だ。
(ところで新規組、合流するんですよね?){/netabare}

==========

見終わった!
新規組予想よりタタタッて駆け足で参加したけど、変な軋轢をドラマ化されるよりみんなが各々自己実現するその道の過程を描いてくれる方が、見ていてハッピーで良い。
最終話なんかほぼ歌唱シーンで終わったけど謎の感動があって、それはつまり実現された(されつつある)夢の形がそこにあるからに他ならない。りなちゃんボード無しでステージに立つ璃奈の姿などその最たるもので、だからお父さんは涙無しでは見れないのだ。

さてこの2ndシーズンは立ち位置の定まらなかった(曖昧だった)侑が自分の行く道を見つけるまでの物語が根底に常にあった。

思えば侑の存在は初めからかなり異質だったのだ。
応援するだけの人って?なんだ?という疑問は常にあり、ゲームにおけるプレーヤーのアニメ内キャラだとなんとかメタ的に容認していたものの、収まりが悪い感じは拭えなかった。

そう、1stシーズンでは彼女は仲間はずれだったのだ。だから歩夢が思いきり絡むドラマを立てて、そう見えないように工夫されていた。でも物語も2ndシーズンとなれば、そんなそんな鬼ごっこの『みそ』みたいな有りようではもういられなく、それは我々のモラトリアムがいつか終了するのと同じで、生きる術を道を見出さなければならない。そういうシーズンだった。

だから新規組の3人はその為の要員でもあったのだ。
嵐珠には同好会での存在意味を問われ
栞子は抑圧した思いからの解放を
ミアからは作曲≒自己表現を教わった。

ニジガクはソリストの集合であるが、孤独の人の集まりではない。必ず仲間が支えてくれる。
一人アイドル活動の外にいた侑も多くの人に支えられ、また支え、頼り、頼られ、そして愛されていた。そのようにこのシーズンを終わらせたのがとても素晴らしいと思う。

さあ侑の道も定まった!
3rdシーズンでは何が語られるのだろう。ラブライブ初の3期を切に待つ。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

虹色の個性が光る2期

【感想】
期待通りのいいアイドルアニメでした
キャラはとても可愛いし曲もいい、気分の悪くなる展開は起こらない平和で無害なできのいいアニメです

特にライブシーンの演出やカメラアングル、各キャラクターの可愛さがしっかり伝わるように配慮されていて洗練されてます
アイドルアニメに興味ない私でも素直にライブシーンいい!って思えました、ライブシーンは他のアイドルアニメとは段違いで完全に抜けてます
CGと手書きの違和感もほとんどなくて、製作費がちゃんと確保された環境があればこれだけの作品が作れるというのを見せてくれました

また、他のラブライブシリーズと比べてかなりプロデュース方面に力が入っていてアイドルマスターに近い感じで新鮮でした

ただ、特に大きな試練も葛藤もいさかいもなくあっさり事が進み、テンポよく話が進んで「最高だったねー!!」ってテンション高めにはしゃぐアイドル達に気持ちがついていけなくて置いてけぼりになりました

たしかにライブシーンは最高です、でもそこに至るまでのドラマはやや薄く、イマイチ気持ちを共有できなくて
キャラクターの汚いところや闇は徹底的に見せない姿勢は正にアイドルなのですが、汚いところも含めて愛せるのが真のファンなのではないでしょうか?
もっと視聴者を信頼して冒険してもいいように思います
ギスギスしてるよりはいいけどなんか大きく失敗することを恐れて無難にまとめた感じがします

とはいえ、やっぱり夢があってキラキラしていて前向きで、元気がもらえる素晴らしい作品でした

【音楽】
良曲が多く、期待通りです
アベレージが高めでさすがに力が入っています

【キャラクター】{netabare}
人数多すぎなのが欠点だった1期からさらに3人も増えてさらに賑やかになりました
CUEもそうですが、キャラが増えすぎたアイドルアニメはユニットに分けるのが正解でしょうね
キャラは可愛いし個性もあって魅力的です、ただキャラクターが多いのでどうしても掘り下げに差があるのが欠点
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19

74.1 11 先輩で仲間なアニメランキング11位
アニメ ブルーピリオド(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (279)
889人が棚に入れました
成績優秀で世渡り上手な高校2年生・矢口八虎は、悪友たちと遊びながら、毎日を過ごしていた。誰もが思う"リア充"……そんな八虎は、いつも、どこかで虚しかった。ある日、美術室で出会った1枚の絵に、八虎は心を奪われる。「絵は、文字じゃない言語だから」絵を通じてはじめて正直な気持ちを表現できた八虎は、美術のおもしろさに目覚め、衝動のままにスケッチブックへ向かっていく。そして八虎は、ついに進路を固める。「第一志望 東京藝術大学」実質倍率200倍、入学試験まで、あと650日──!国内最難関の美大を目指して青春を燃やす、アート系スポ根物語、開幕!
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

自分の意思で絵を描いたことが少しでもある人には殊更に響く

<2021/10/5 初投稿>
「ずっきゅーん!」
撃ち抜かれました
これは・・・凄い・・・かも

<2021/11/21 追記>
7話まで見ました。
いいですね。
素晴らしく面白い。

音楽ものの物語ってアニメにしろ小説にしろ映画やドラマにしろ数多くあるんですが
「絵画」系は実は少ない。
特に絵画制作における葛藤とかを具体的に真っ向から描いた作品となると全く思い出せない。

例えばハチクロははぐみや森田の天才性を抽象的に表現しているけど、メインは人間模様ですし。
(この手法は3月のライオンも全く同じ)

こういう作品って、実際に美大で真剣に絵画に取り組んだ人には物足りなく感じるかもしれないのですが。
私のように趣味で絵を描いてた時期があるような人間には大大大好物なのです。

ところで東京藝大について少し。
本名は「国立大学法人東京藝術大学」
日本で唯一の「国立」の「総合芸術大学」なのだそうです。
総合なので絵画から音楽まであらゆる芸術を網羅してるんでしょう(よく知らんけど)

そして特定の学科専攻はえげつない競争率と難易度でも有名。
例えばピアノやヴァイオリンとかの「器楽科」や
そして本作に登場する油画や日本画などの「絵画科」も。
さらに言えば学科専攻によって、合否基準にかなりの個性というかクセがあるそうで。
ピアノやヴァイオリンはいくらコンクールで優勝とかしてても関係なく、特定の技術(流派なのか?)を叩き込まれた人の中からだけ合格者が生まれるのだとか。
おそらく絵画科も難易度でだけでなく、かなりクセ強なんでしょう、たぶん。

ただどんな学科専攻でもそんなアホのような難易度とクセ強ではないそうで。
以前、東京藝大の邦楽科卒のお琴の先生に聞いたら「琴なんて競争率低すぎてラクショー」なんて言ってました。
もちろん多分に謙遜が入ってるんでしょうけどね。
でも「全然違う」はめちゃくちゃ力込めて言ってました。

そんなわけで、東京藝大受けるのは他の美大受けるのとは根本的に違うらしいですよ。

ちなみに東京藝大・絵画科出身のアニメ関係の有名人には安倍吉俊さん、そして故・増岡弘さんがいらっしゃいます。

安倍吉俊さんは「灰羽連盟」の原作・脚本・キャラデザなど多数のアニメ作品に携わる名イラストレーター
19の時、先輩の漫画の手伝いをきっかけに絵の道へ進もうと専門学校へ進学。
バイトで学費稼ぎながら勉強して東京藝大の絵画科の日本画に一発合格したのだそうです。
すげえ!

そしてまさかの増岡弘さん!
まさかマスオさんが東京藝大出身とは!
本作で芸大受験する矢虎の声がマスオさんで再生されそう笑

<2021/11/28 追記>
9話見ました。
一次試験と二次の狭間、鮎川龍二がクローズアップ。
前話で久しぶりの登場でしたが、9話は凄かったですね。
声優さんって凄いな、とあらためて。
龍二の声を当てている花守ゆみりさんの演技力が凄すぎる。
龍二という性自認が身体の性と異なるキャラクター。
身体は♂なので声の高い男性声優が演じるという選択肢もあったのかもしれないけど。
(実際、自分は3話くらいまで龍二のことを「たまに男っぽい格好する美女」だと思ってました 笑)
ここまで話が進んでみると花守ゆみりさんで大正解だったんだな、と。
「心が女性の男性」としての男っぽさと可愛らしさを醸し出しながら、そして肝のシーンでは凄まじいまでの迫力。
これ、花守さんも演じてて楽しいんじゃないかな。
もちろん物凄い努力と苦労されてるとは思うんですが。

<2021/12/18 追記>
最終話見終えました。

{netabare}矢虎合格しましたね!
びっくり!
これまでの流れから浪人させるのかな?とも思ってましたが。
これからは世田助くんと共に藝大ライフを送ることになるのでしょうが、どんなふうに展開するのか楽しみです。
でも龍二や森先輩、佐伯先生や大葉先生とか普通に出てほしい。
{/netabare}

ところで毎話予告後の山田五郎先生のコーナー。
内容はごくごく普通なんだけど。
まさかの山田五郎先生。
昔「タモリ倶楽部」で女性のお尻の品評会みたいなコーナーやったて人ですよね。
出てくると毎回笑っちゃって。
Wikipedia調べたら本当に美術に詳しい人でした。
Wikiに書いてあったのですが、この山田という苗字は芸名なのだそう。
この芸名が生まれ、世に広まった経緯が最高に頭おかしいwww

閑話休題。

というわけで本作は、他に類を見ないスペシャルな作品でした。
続きが見たいです。

2期はあるのが当然、と期待していいんですよね。
とにかく待ちます。
んー、でも原作読みたいな。
どうしよっかな

<2022/2/11 追記>
最近知ったのですが「ドロヘドロ」作者の林田球さんも東京藝大卒なんですね。
それも矢虎と同じ絵画科油画専攻。
凄いな。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 41
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

美大を選択するという生き方

アニメーション制作:Seven Arcs
総監督:舛成孝二、監督:浅野勝也
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:下谷智之
美術監督:仲村謙、金子雄司、
美術設定:緒川マミオ、中島美佳
音楽:井上一平、原作:山口つばさ

よく行く飲み屋には、美大出身の人が何人かいた。
多摩美、ムサビ、東京藝大の人もいたように思う。
ひとりはフィギュアを制作する会社に勤めていて、
ほかには、三越に勤務している人や、
飲み屋を経営している人もいた。
彼らと話していると、美大出身の人は
インテリが多いのだと感じさせられた。
幅広い知識を持っているし、音楽や文学、芸術には
やはりこだわりがあって詳しかった。
彼らと話す時間は楽しかった。

今回、美大受験がテーマのこの作品を観ていて、
彼らがなぜ深い知識を有し、面白い話ができるのかが
分かったような気がした。
東京の美大は難関が多いのはよく聞いていたし、
彼らはやはりほかの人と少し違った性質を
持っていたように思う。

それは美大を選択するという困難さ、
そして、受験するに当たり、
自分という人間を深く理解しなければならないという
難しいテーマについて、この若い時期に対峙するからだろう。
しかも、美大に入学したとして、
それが良い就職につながるというイメージはない。
もちろん、美大は優秀なところが多いので、
それなりに良い就職先はあるだろうが、
普通のサラリーマンになることを考えるような人は、
まず選ばない進学先だと思う。
美大を選択することは、将来の仕事というより、
生き方を選択することに近いのかもしれない。

主人公の矢口八虎は、ノルマをクリアする感覚で
楽しく人生を謳歌している人間だった。
頭は良いし、何でもそつなくこなす。
ピアスと夜遊びで、周囲から不良と見られているが、
それは、自分が何を好きなのかが分からないことの
裏返しの行為だった。
趣味のひとつは、サッカー日本代表の試合を
スポーツバーで観戦し、友人たちと騒いで、
喜びを共有することだった。

ある日、八虎は学校で美術を本気で志している人の
F100号という大型サイズの天使の絵を目にする。
そのことによって自分のなかの何かが動く。
美術講師から授業で「好きな風景」の課題を出され、
徹夜明けの渋谷の街が心のなかで膨らむ。
自分の感じたもの、自分の目に見えた渋谷の街を
ブルー基調で紙に表現する。
その絵を多くの人から感じ取ってもらえたことで、
自分の好きなもの、自身の感覚を大切にする
真っ直ぐな生き方に心が動かされる。
そして、絵を描くことで、これまで見えていなかった
現実の景色も、より明瞭に見えるようになるのだった。

この作品は、矢口八虎が美術に出会い、
美大受験に取り組んでいく話でしかないのだが、
内容はとても深く、哲学的ですらある。
物事の「価値」は、一体どこにあるのか。
自分にとって大切なものは、何なのかを
一人ひとりに突き付けてくる。
もちろん、美大受験、あるいは好きなことを
目指すことだけが幸せになるとは限らない。
しかし、自分の好きなことに対して、
真正面から取り組むことは、きっとその人の人生に
豊かな彩りを与えてくれるのだろうと思わせてくれる。

私は美大受験に対して全くの無知なのだが、
東京藝大出身の作者が描くこの世界の論理は
スッと自分のなかにも入ってくる。
結局、東京藝大を目指すには、
「好きなもの」や「表現したいこと」が
自身のなかではっきりしていないといけないし、
そこには誰もが知っているありきたりなものではなく、
自分自身が何度も反芻して導き出した
理屈が必要になってくる。
そこは、企画書作成のやり方に似ているかもしれない。
誰もが分かりやすい表現方法で、問いに対する明快な解答を
オリジナリティを加えながら行わなければならない。

「美術は生き方」だと予備校の大場講師は言う。
人によってゴールの場所が違うし、
ゴールに行くまでの方法は、自分で考えなければならない。
正しい解答があるというよりも、
見た人を納得させられるロジックと技術力が必要なのだ。
これはもう「受験」という部分とは外れているように思える。
一般的な大学と違い、2浪、3浪、4浪以上までが
たくさんいるのもかなり特殊だろう。

受験で興味深いのがスケッチブックを提出すること。
普通の試験なら解答が合っているか間違っているかでしかないのに、
美大受験の場合、作品と一緒にその過程を表現するものも
提出しなければならない。つまり作品を補完する役割のもので、
これがとても重要になってくる。
その解答に至った「過程」や「考え方」を重視するのだ。

受験は人生の重要イベントのひとつだ。
思春期ということもあり、
人によっては色々なことが起こるだろう。
でも、私自身の経験では、やはりかけがえのない日々だったように思う。
自分が将来何をやりたいのかも見えない時期に
ただひたすら勉強ばかりするのは辛くもあるが、
自分の知らなかったことをどんどん吸収できる喜びがあった。
勉強のことしか考えていなかったのに、
未知の世界を旅するような感覚だった気がする。
八虎はそんな時期に龍二の悩みにまで入り込み、
自分自身の問題として捉える。
海に飛び込まないと、冷たさや暗さ、怖さなど、
本当のところが分からないのなら、飛び込むしかないと思える。
これは、八虎が美大受験を通して受け入れた副産物ともいえる
他人に対する考え方でもあったのだろう。

{netabare}東京藝大の一次試験・自画像に続き、
二次試験のモチーフはヌードモデル。
実際に若い裸の女性が現れてモチーフにするという。
こんなテーマが受験で出されることがあるのは驚きだ。
やはり美大受験は一筋縄ではいかない。
八虎は龍二との小旅行時に自分の裸を描いたことで、
自分にとって裸が意味することを理解していた。
毛の生えた薄いゴムのように情けないのが裸で、
だからずっと武装しようとしていたのが
自分自身だと気づいていたのだった。

ありのままを認めること

それが人生において、生き方において
とても大切なことなのだと八虎は最後に行き着く。{/netabare}

受験を通して、主人公が自分自身について深く考え、
成長していく様子をつぶさに見せてくれる。
これはどの世代にも響くだろう。

私は、この作品がとても気に入っているのだが、
はっきり言ってアニメ自体には不満も多い。
いろいろな事情で制作の難しい面はあっただろう。
12話で受験までを構成しなければならないのは、
どう考えても必須だっただろうし、
そのためには、時間をかけずに物語を
進めなければならなかったのも分かる。
ただ、個人的にはメリハリが不足していたと思う。
というのも、内容は良さそうなのに1度観ただけでは、
ぼんやりしている部分が多すぎるのだ。
これは、見せ方や演出、そして捨てる部分を
増やすべきだったのではないだろうか。

内容はとても好きだったので、
アニメを全話鑑賞したあとに、コミックスを全巻購入した。
そして、読後に感じたのが、漫画で大切にして
2ページを使って表現しているような部分を
アニメでは軽く流してしまっているので、
そこが、重要で心に響くシーンなのだということに
気づきにくいのだ。これは演出の問題だと思う。

この作品は作者の「言葉の選び方」も秀逸で、
そこをきっちりと視聴者に伝えないといけないのだが、
アニメでは無頓着に感じる。
原作者との打ち合わせなど擦り合わせが必要な部分も
多かっただろうが、個人的には制作会社の力不足を感じた。

しかし、それはあくまで作品の良さのいくつかを
表現できていないというだけで、
私はアニメを鑑賞して原作購入を決めたので、
十分に奥深い魅力を伝えてくれているとは思う。
あくまで、原作レベルでの良さを
伝えきれていないという意味だ。

おそらく時間や人手不足もあったのだろう。
本編のアニメーションの質自体は、
崩れる一歩手前というレベルの部分など、
観ていて引っかかる場面は多数あった。
美術作品をアニメーションのなかで表現しないといけないという
とてつもない高いハードルもあったので、
仕方ないのかもしれないが、良い作品だけに
余計に気になってしまったのかもしれない。
ただ、OPとEDのアニメーションは、
とても良く出来ていたと思う。美術アニメとしての
イメージを存分に生かして落とし込んでいる。

私の感覚でしかないのだが、
この作品のアニメにおける続編は
BDがよほど売れない限り、
ほぼ期待できないのではないだろうか。
内容がそもそも一般受けしないことに加え、
視聴者に伝わりにくいと思えるからだ。

「青の時代」なのか青春なのか、
それとも全く別の何かなのか。
タイトルへと導く物語の行く末は、
コミックスで最後まで見届けたい。
(2022年2月19日初投稿)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 44
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

アニメの制作陣、そして原作者に賛辞を贈りたい。追記 龍虎の対比と受験絵画

 なんといいますか…青春時代に人生をかけて何かに取り組み、自分と向き合うことの大切さをここまで表現したアニメの制作陣、そして原作者に賛辞を贈りたいです。

 よくまあこれだけ人気がなさそうなテーマをアニメ化してくれました。今の時代だからこそ本作は特にSNSで時間を消費している高校生中学生の人たちに見て欲しいです。自分の過去を考えると偉そうなことは言えませんが、こういう青春の過ごし方があったということがIFになる前にぜひ考えてほしいテーマです。

 ユーフォの麗奈にもちょっと通じますが、青春時代に何かに取り組むことの素晴らしさ。ただ本作はユーフォより努力のプロセスも内面も具体的だし、成長が明示的なだけにより深い感動がありました。

 ストーリーは、森先輩の絵に憧れて、誰よりも深く表現するということ、そして自分というものを考え抜いた…そのことがただ素晴らしいと思います。まさにブルーピリオド、青の時代でした。

 人がみんな自分よりうまく見えるという劣等感。でも、浪人を重ね技術を持つ彼らは、所詮は不合格者です。それが分からない。この不安感の中、自分が正しいか、自分はどういう位置なのか。そういう自問自答。これがまた青春していました。

 そして龍二との対比も良かったと思います。龍二は自分と結局向き合えませんでした。あの女装の意味は性同一性障害というよりは、アイデンティティクライシスのように見えます。歪みといってもいいでしょう。自分を直視せず外に原因を委ねた結果なのかもしれません。
 その他いろんな人物が八虎という人物を成長させ、また八虎の人物像を浮かび上がらせていました。

 本作は美大受験がテーマでしたが、まさしく青春時代の無限の可能性ですね。社会の閉塞感が若者を苦しめているのはわかりますが、八虎のような青春を送れば自分で道は切り開けるということでしょう。

 沢山語りたい気もしますが、書けば書くほど薄っぺらくなりますので、これくらいにしておきます。本当にいいアニメでした。



追記 改めて見ましたけど、いいですね。

 龍二と八虎が2人でセルフヌードをやるところがいいですね。やっぱり龍二は性認識で苦しんでいる面もあるかもしれませんが、どちらかといえば、自分が分からない状態=溺れていると。つまり、本来的な意味での女性の心を持つ男ではなく、男性から逃げていたという感じがしました。日本画をやりたいのが主体的な意志ではないところで、自己認識がズレていったんでしょう。
(もともと龍虎なので対比なのはすぐわかりますけど)
 一方で八虎はどんどん、美術を通じて自分を見つめ直し、やりたい事に向かって進化してゆきます。この対比が素晴らしかった。

 美術はよく「自分の個性というフィルターを通じて、自然界の真理・本質を写し取ること」みたいに言われます。

 ただ、こんな「本質」みたいな抽象的な言葉ではなくて、とにかく自分が何を表現したいのか。自分が何者なのか。自分は何をしたいのかを徹底的に考え抜く。それが大事なんでしょう。
 そして、表現の方ですけど「受験絵画」と本当の絵画を区別するのかどうか。八虎くんは、描いて描いて技術として手段を手にいれたことで、自分の表現したいことが表現できるようになります。このプロセスが邪道といえるか、という部分です。当然そうではなく、目標に向かって枚数を描いた八虎は新しい境地を見付けました。

 美術予備校の先生がスーパーマンすぎるきらいはありますが、八虎くんの導き手ですし、物語の密度を考えるといいキャラだったと思います。

 八虎くんの一つ一つの行動も悩みも全てが青春でした。それがブルーピリオドだという話なのでしょう。数度見返しましたが見るたびにちょっとずつ何かを感じられる良作でした。








6話まで。
 6話の冬休みの画材の課題を先生に提出するところ。白黒の絵で2人が語っている場面でなぜか涙があふれてきました。

 とにかくセリフの一つ一つにいろんな感情が刺激されます。絵画の現実がどうかしりませんが、確かに青春ですね。


3話見ました。最高です。冗談抜きで最高です。

 ブルーピリオドでピカソなら個性と不安の話でしょう…以上のことを語れません。とにかく最後まで見て、コミック買おうかなあと思います。

 今、こういうアニメがあるのは素晴らしいと思います。最高です。

 追記 作画に1点注文が。龍二の1話の作画は{netabare}スカートをはいた男子の腰の骨格の作画ではなく、普通に女子でした。2話のズボンの時の腰つきも微妙だったし。{/netabare}ここは重要ポイントなのだからしっかり作画してほしかった。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 33

72.3 12 先輩で仲間なアニメランキング12位
THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!(アニメ映画)

2014年1月25日
★★★★★ 4.1 (538)
3109人が棚に入れました
芸能事務所765プロに所属する13人の少女たちが、アリーナライブに向け切磋琢磨する様子を描く。

声優・キャラクター
中村繪里子、長谷川明子、今井麻美、仁後真耶子、浅倉杏美、平田宏美、下田麻美、釘宮理恵、たかはし智秋、原由実、沼倉愛美、若林直美、滝田樹里、赤羽根健治、大塚芳忠
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

一人ひとりの想いが伝わってくる、私の考える最良・最愛のアニメ

この作品の魅力を、ひとことで語るのは結構難しいです。
ただ、一点だけ指摘しておきたいのは、鑑賞した回数によって、この作品の見え方が微妙に変わってくるのではないか、ということです。

まず1回目は、誰だってこの作品のストーリーを追いかけます。
鑑賞し終えての感想は、大方は「幾らか波乱はあったけれども、最後は予定調和的に綺麗にまとまって良かった」でしょう。
2時間ちょっとという尺では、やはり少し物足りなく感じる方が多いのではないでしょうか。

※以下は2回目の鑑賞時の感想です。
ストーリーは既に頭の中に入っているので、今度は作品のテーマを読み取ろう、という鑑賞姿勢になっています
→後から読み直すと、強引で一面的な見方をしていて結構恥ずかしい内容ですが当時の率直な感想として。
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{netabare}
この作品のテーマを一言でいうと、社会人教育の定番中の定番

△ディール・カーネギー『人を動かす』
△スティーヴン・コヴィー『7つの習慣』

の説く「動機づけ型リーダーシップ」の哲学をまんまアニメ化した作品!!!!
に私には見えた!
まず間違いないだろう。バンダイナムコ狙ってたな。

つまり、少しだけ解説すると、リーダーシップというものには実は、

①自分がグイグイ引っ張るタイプのリーダーシップと、
②周囲の人の想いを掬いあげ、メンバーの各々の力を引き出していく動機づけ型リーダーシップ

の2種類があって、普通の人は、①だけがリーダーシップだと思いがちなんだけど、本当に凄いリーダーってのは②ができる人のことなのです(とカーネギーとかコヴィーは言っている)。

で、プロデューサーがなぜ春香をリーダーに任命したのかというと、それは春香が自分では気づいていなくても、②が出来るタイプの人だったから、というのが、このアニメのミソです。(※追記あり)

可奈ちゃんを切り捨てていたら、一時的にはライブは上手くいったかも知れないけれども、それはそれだけの話。
結局は、彼女らは大切な仲間を一人永久に失うはめになってしまいます。

あそこで可奈ちゃんの心を拾うために最大限の努力をしたからこそ、765プロは仲間を誰も失わずに、前よりも高いステージに進むことが出来た(できる)はずで、ビジネスの言葉でいうと、貴重な人材を失うことなく全体の戦力を高められた、ということになるのでしょう。

※追記
一番のビッグ・アイドルの美希が「本当は春香が羨ましい」「春香はプロデューサーが選んだリーダーだから」「美希は自分の出来ることを頑張るの」といって、春香をそれとなく勇気づけるこのアニメのキーシーンがあります。

春香とは対照的な性格の美希は、典型的な①タイプで、その持前のグイグイ引っ張るリーダーシップで、竜宮小町が台風でライブに遅れて765プロが困っているときに、人一倍頑張ってステージを支えて、竜宮小町以外のメンバーも注目を浴びるきっかけを作った功労者(第13話)なのですが、TV版の最後のほうでも、この映画でも、春香の自分とは違った良さをちゃんと認めて、彼女を支える発言をしており、美希もまた春香とは別の個性が光っていてやはり好感度が高いです。
{/netabare}
(終わり)
--------------------------------------

このようにストーリーを把握し、かつ、妥当か否かはともかく作品のテーマを自分なりに推測したあとの3回目から4回目にかけての鑑賞時は、
主人公である春香および本作のキーキャラである可奈の感情推移をじっくり追いかけて推測していくことになります。

さらに、5回目以降の鑑賞になると、春香や可奈に加えて、千早・美希・伊織さらには他のメンバーたちの一瞬毎の行動や発言に対しても、その意図や想いについて推測する余裕が出てきます。

そこまでくると、この作品が、どこまで細やかに一人ひとりのキャラの想いを描き込んでいるのか、ということに気づいて改めて感嘆の気持ちを強く抱くことになると思います。

私はこの作品を劇場で10回近く鑑賞しましたが、それでも飽きない感動がありました。
10月8日のBD/DVDリリースが待ち遠しいです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 59

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

音楽に生かされ、音楽に殺された不遇の迷作か!?

グレンラガンのキャラデザで名を馳せた錦織敦史の初監督、元京アニのネ申演出家である高雄統子を招き入れ、A-1Picturesと名立たる豪華スタッフに支えられて2011年に幕を閉じた『アニマス』
その豪華スタッフが再度集結し今度は劇場版を作ると来たもんです
いやはや、仰天やで・・・っておい!どこにも「待田堂子」の名前が無いぞw
(お察し下さい、待田さんはWUGで忙しかったんです)
もうこの時点で実はちょっとガッカリ気味だったんですわ
「待田×高雄」のタッグが描く『少女像』ってのがあってこそのアイマスだとオイラ思ってたんで










テレビシリーズ26話の後、遂にアリーナでのライブをすることになった765プロダクションのアイドル面々
アリーナライブはアイドルとしての一つの到達点である
またこのライブの後に美希はハリウッドデビュー、千早も海外での本格的な音楽活動を控えていた
そんなアリーナライブでの演出の一環として、765プロオールスターズは初のバックダンサーを従えることとなる
新人育成の意味も込めて、プロデューサーと律子は久々に全員集合した765プロオールスターズと新人ダンサー7人で合宿を取り計らった
しかし現役アイドルとして鍛え抜かれた765プロとの実力の差は激しく、現実に強く打ちのめされる新人達
やがて新人達の間にこのままアイドル志望でいるべきか悩む者が現れ、それをきっかけに軋轢が生じてしまう・・・
プロデューサーから今回のライブのリーダーに抜擢された春香は彼女達をとりまとめようと奮闘するのですが・・・









まず冒頭からテレビシリーズの「生っすか!?回」で荒れまくった(笑)高橋龍也の脚本らしい劇中劇ネタが飛び交います
これはホント素直に面白かったですw
そしてOPには永遠の名曲「THE IDOLM@STER」が流れ、テンションは高まる


本編でとにかく注目したいのは今作でようやく劇場デビューを果たした春香役の中村繪里子さんの熱演ではないでしょうか
自身も「春香に飲まれる(春香しか代表作が無いということ)」を深く気にしつつも、そんな春香というキャラとそのファンに支えられ辿り着いた現在(いま)
「今までの全てがあって現在がある」
劇中の台詞通り、重みを感じる一言です


続いて今作のもう一人の主人公となる新キャラクターの「矢吹可奈」を演じた木戸衣吹ちゃんも素晴らしかったです
今作の一部では木戸ちゃんの歌声も炸裂(笑)しており、今期の『pupa』と『ノブナガ・ザ・フール』じゃ木戸ちゃん成分物足りん!と思っていたオイラには一安心でしたわ


そして、今作には3人目の主人公がいると言っても過言では無いでしょう
それは美希・・・じゃなくて!千早・・・じゃなくて!なんとまぁ【伊織】だったわけです(爆)
一見してワガママに見えても本当のところはメンバー想い
そんな成長した伊織が、かつての自分を見るかのような態度を取る新人、北沢志保に【良き先輩】として指針を示す様は今作のアツいポイントの一つ
オイシイとこ持って行きやがりますホントw


時系列が過去に移ると撮影効果で淡い光に画面全体が包まれる高雄演出のお約束もあり、この辺はマニア泣かせ(?)


ただ、とにかくすんげぇ残念な部分が多いのも事実なんです
『WUG』が7人のキャラクターに上手くスポットを当てつつ上映時間90分で収めたのに対し、こっちは引っ張りに引っ張って120分
長い、長過ぎます


千早の趣味がカメラになったのは何時からだ!?
これはオイラのリサーチ不足かもしれませんけど、伏線まるで張れてませんよ?


765プロの事務所にある箱○とPS3がカットによって色違うし!(←単純に背景ミスですね、これは)


とまあ一回観ただけで気付くポイントが多い


プチシューをとっちらかすカットは何故ロトスコ(?)なのかw
まあ作ヲタ的には笑ったけどw


クライマックスのライブシーンはCG+作画、ですが2次元と3次元の境目がわかっちゃっててそーゆーのはまだ『ラブライブ!』の方が上手いと思います


一番ダメダメなのは音楽ですかね
【劇伴がとにかく五月蝿い】
劇場音響意識したボリュームなのはまだわかるんですが、問題は劇伴の入れ方です
静まり帰ったシリアスな会話に飛び込んでくる耳を劈くようなBGMのイントロ・・・これは酷い、本当に酷い
しかもそれが一回や二回ではないのです
せっかくの声優さんの熱演を掻き消すようなBGMの使い方、こいつぁちょっといただけませんでした


うーん、結局のところテレビシリーズ以上に色々な課題を残してしまった感があります
単純に一本の映画としてはこちらより遥に低予算で仕上げられた『WUG』の方が良く出来ていたと思いますし
まあ、なんにせよファンが観て幻滅するような内容ではないのでギリギリ及第点ってとこだとオイラは思ってます
錦織監督自身が重視しているのもソコだしね

投稿 : 2024/11/23
♥ : 25
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

“天海春香”の人間性

制作はA-1 Picturesで原作はゲームです。
ジャンルは青春群像劇です。


本編「THE IDOLM@STER [アイドルマスター]」のレビュー。
https://www.anikore.jp/review/1189982/

本編の続編なので、本編視聴は必須ですよぉ☆




全編を通じて「主人公・天海春香がどのような人間か」を表しているかのような。
一つのドキュメンタリーを見ているかのような。
そんな気分になりました。

-disaruto談-





話の中心人物は「天海春香」と「矢吹 可奈(新人アイドル)」。
可奈がアイドルという仕事にどう向き合い、春香が彼女をどう導くか、という流れです。

端的な感想として「天海春香しか見ていなかった」に尽きますw
それだけ彼女をフィーチャーしていた。
でも、この制作方針は超博打ですね。
普通だったら、他キャラの絡みを増やしてファンサービスできるのに。
キャラアニメでやるのは正直アホかと思いますが、そのおかげか作品の完成度は高かったと思います。


「リーダーの重圧」から解放されて、「天海春香」自身となり、それがまさに天性の「リーダー性」である。
無意識に他者を導ける人間は、自分がリーダー性を持つ特別な人間だなんて微塵も思っていないもの。
天才である星井美希や如月千早と違って彼女は凡人だけれども、人を導く力がある。
これを伝える流れがマジ秀逸でした。

加えて、春香の行動のきっかけを作っているのが上記二人だったりするのも良いです。
二人が助言するシーンは、二人のキャラ性もしっかり出ています。
{netabare}美希は、自己中心的ではあるが強いプロ意識を持っており、春香を一番の好敵手と思っている。
千早は、本編中で彼女から最も影響を受けた人物であり、最大の理解者であろうとしている。
二人ともリーダーとして悩む春香を励ますのですが、随分と雰囲気が違い、個性が出てステキだった。{/netabare}



序盤の明るい画作り、中盤以降の暗い画作り。
映画らしく、起承転結のつけ方、メリハリが画作りにも表れていましたね。
肝心な部分の心情描写も光っていました。


以下ネタバレ感想云々。
{netabare}まさか可奈のおやつ休憩が本作最大の伏線だったとはねwww
それはおいておきまして、可奈と春香の電話シーンの演出。
強く拒絶される春香の心情を表すかのような雨の描写。
窓ガラスに映る雨と春香の目が重なって、彼女の深い悲しみを表現していました。


私が今作での名シーンに挙げたい、対面で可奈を説得する場面。
練習が上手くいかず、ストレスで太ってしまい、後ろ向きな考えになってしまった可奈。
そんな場面でのやり取り。

春香「アイドルってそう簡単に諦められるものじゃないって思ったから…。そういうものだって、思いたいの…」
可奈「でも、わたしもうこんなんで、衣装だって入らないし、きっと、余計迷惑かけちゃいます」
春香「そうじゃなくて、“どうしたいか”だけでいいんだよ」

コレですよ、これ。
春香も直前のシーンで
「なんで可奈を説得しに行く必要があるのか?」
という他アイドルの問いに対し、
「私が天海春香だから!(つまり、私自身がそうしたいから)」
と言っています。

春香は葛藤の結果“自分がどうしたいのか”で動いたのですね。
若干エゴっぽいですが、この結論は彼女のアイドルとしての実績と葛藤から生まれたもの。
なので、その過程を知るこちらとしては「なるほど」と納得しちゃうわけですよ。

あ、そうそう、この一連のシーンを見て一曲頭によぎったので紹介します。
ももいろクローバーの「走れ!」。
ちょっと有名になっちゃいましたが、興味あれば聞いてみてね。{/netabare}



難点として挙げるならば、ライブシーンの作画が微妙だったw
それ以外の作画は並みの映画以上だったのですが、そこだけが微妙。
CGってこんなに悪目立ちするんだなあと、素人ながら思いました。
でも、高速でアイドルに接写していくカメラワークは素晴らしい。
臨場感・スケール感が伝わってきました。



総括して、TVシリーズを見た人は見て損しない内容だったかと。
私はTV版も好きなので評価が上がっている感もありますが、“映画として”面白かったです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 17

71.5 13 先輩で仲間なアニメランキング13位
アサルトリリィ Bouquet(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (288)
1016人が棚に入れました
近未来の地球――人類は「ヒュージ」と呼ばれる謎の生命体の出現で破滅の危機に瀕していた。全世界が対ヒュージのために団結して作り上げた決戦兵器「CHARM」を用いて、「リリィ」と呼ばれる少女たちは世界の為に戦い続けている。世界各地にはリリィ養成機関である「ガーデン」が設立され、ヒュージに抗い、人々を守る拠点となっていた。 そして、数あるガーデンの中でも、名門と謳われる百合ヶ丘女学院に入学した一柳梨璃は、出会った仲間たちと一柳隊を結成、任務の為に東京へと赴く。これを機に、ルドビコ女学院、エレンスゲ女学園、神庭女子藝術高校、御台場女学校、相模女子高等学館、そして百合ヶ丘女学院の運命が交錯し始める……

声優・キャラクター
赤尾ひかる、夏吉ゆうこ、井澤美香子、西本りみ、紡木吏佐、岩田陽葵、星守紗凪、遠野ひかる、高橋花林、水瀬いのり、高橋李依、洲崎綾、関根明良、七瀬彩夏

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

掲げた看板に寄ってきた人が観たいものを魅せたという意味で、ほぼ満点な秀作!

[総評]
キービジュアルで匂わせた百合成分や中二病バトル、期待する人は間違いなく期待する入浴シーンなど、この作品に目をつけたであろう人々が「これが観たかった!」という要望にキッチリと応えた秀作です。

内容的に最初から視聴者は選んでしまったかもしれませんが、第1話から最終話までその選ばれた視聴者たちを決して裏切ることはなかったと言えましょう。

テレビアニメとして充分な合格点を付けられる作画や演出、3話毎にきちんとまとまりを見せ最終回でもストーリーにきちんと区切りを付けたシリーズ構成、メディアミックスでの特にゲームとのストーリー連携など2020年通年で見てもかなりレベルの高かった作品と言えるでしょう。

シュッツエンゲルのりり(一柳梨璃)とゆゆ様(白井夢結)、ここぞというところでの必殺の百合ケーキ入刀お疲れさまでした。

出てくるだけで面白い楓さん(楓・J(ジョアン)・ヌーベル)とぐろっぴ(ミリアム・ヒルデガルド・V(フォン)・グロピウス)はズルい(笑)!

ふみちゃん(二川二水)、もゆ様(真島百由)も要所での説明やボケとツッコミをありがとう…。

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
テレビ視聴してるとCMもやっていますが、元々は武器を持った女の子のアクションドールからプロジェクトがスタートしているらしくて、そういう意味では『フレームアームズ・ガール』とかと成り立ちは似ているかもしれませんね。

また、「武器を持った女の子を戦わせたい」って辺りにフォーカスすると『RWBY』とかもコンセプト的に近いかもしれません。

ストーリー自体は、未知の敵「ヒュージ」と戦うための専用武器「CHARM(チャーム)」を使用することができる「リリィ」を養成するための機関「ガーデン」の一つである百合ヶ丘女学院があって、そこに通うことになった主人公、一柳梨璃(いちやなぎ りり)をはじめとする生徒たちがメインキャラクターとして活躍するという、ある意味では安定・安心のテンプレ感が漂うものですね。

テンプレ作品である以上は登場キャラクター自体の魅力、アクションシーンの出来栄え、ストーリーに華を添えるちょっとした設定の面白さといったところで他作品との差別化を図って戦うしかない作品ではあると思います。

第1話を観る限り、アクションシーンはわりとイケてたと思いますし梨璃や先輩の白井夢結(しらい ゆゆ)とかも良い感じです。

名前を並べると:
ゆゆ
りり
とかなるのは、何の言葉遊びだ…。

あと、義姉妹的な関係をシュッツエンゲルと呼ぶらしいんだけど、なんで「Schutzengel(守護天使)」なのかも良くわからん(笑)。

でも、私は案外この作品が気に入っています。
== [第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.10.16追記:
まずは第2話を視聴前に、『アサルトリリィ~一柳隊、出撃します!~』(GCノベルズ刊)を読んでみました。これで用語や設定とかはだいたいわかりましたが、小説版は「アニメの原作」扱いではないようでメインキャラクターは共通ですが、アニメとはストーリーも若干異なるようです。

第2話では戦闘はなくて「CHARM」や「ガーデン」、あるいは「シュッツエンゲル」などアニメ視聴者向けの用語説明がされる準備回といった感じでしたね。

ということで、第3話まで視聴終了。原作があるわけじゃないですが1~3話で一区切りといった趣き。小説版よりもアニメの方が展開が早い気がしますが、これはこれで良いような気がします。

「シュッツエンゲル誓約書」が結婚誓約書の書式だったりとか、そのくせ署名だけでなくてハンコも押されていたりとか、そのハンコの文字がルーンだったりとか、印章とCHARMに浮かぶサインが同じっぽいとか小説版にはなかった描写が面白かったです。

ここまで視聴者が知りたい作中用語などはだいたい楓と二水が説明してくれて、他のキャラにツッコみたいところは楓が代弁してくれるといった役回りになっています。

今後、普通に3話でひとまとまりみたいな感じで「起承転結」みたいなシリーズ構成になるのかしらん…?

2020.12.25追記:
第12話(最終話)まで視聴終了。1話の尺によくこれだけ詰め込んだという感じの最終回でしたが、スッキリと終わりましたし余韻もあってなかなか素晴らしい出来でした。シャフト、まだちゃんとしたアニメ作れるんじゃん…。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 31
ネタバレ

とろとろとろろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ブヒッ♡

視聴者ターゲット(おそらく一番金を落とす層)がはっきりしてるので、
正座してブヒブヒ言いながら見るだけ。
ソシャゲ展開も決まっているらしく、力の入れようも尋常じゃない。
ゲーム販促も兼ねて2期3期と続く可能性も大きいだろう。
やたら下半身描写を強調してくるのも視聴者層を考えれば問題なし。
ブヒッ♡

・第3話
{netabare}初号機暴走からのケーキ入刀にはなかなか笑わせてもらった(笑
ありきたりな展開とはいえさすがシャフト、見せ方が上手い。
劇伴も上々で盛り上げに大いに貢献してる。
人死でストーリーやキャラに影を落とすのは最初から誰もが想定内だろう。
個人的にその辺がこのアニメの評価を上げることはないかな。
ブヒ枠、ギャグ枠、百合枠として突き抜けて欲しいわ。{/netabare}

・第5話まで
ここまでブヒ♡アニメとしてはほぼ完璧。
序盤から登場人物詰め込み過ぎで面食らったが、だんだん慣れてきた。
時たま見せる作画のこだわりがシャフトの本気を感じさせる。
{netabare}ただひとつ、キャラの魅力としてはゆゆ様に全振りというのが現状。
りりに関してはまだ輪郭がボケボケ。
カリスマというレアスキルが今後どう影響を及ぼすのか、それ次第かな。
他のキャラを掘り下げるのは尺的に無理かも?
公式サイトの円盤情報等を見ても、全何話なのかは分からなかった。{/netabare}

・第7話
{netabare}新キャラ登場でここまでで一番おもしろかったブヒッ♡
やっぱり貧乏ゆすりは基本だな。
小室ツクールで作曲したようなOP曲もだんだん好きになってきたわ(笑{/netabare}

・第8話
学園モノ王道展開でここまでで一番おもしろかったブヒッ♡(再)
今んとこ俺的今期トップスリーの一角だ!
ただいまだに登場キャラの一部が理解できてないけどなwww

・最終回まで
第12話の前半を見て思ったこと。
{netabare}ソシャゲ展開とは別に、パチスロとのタイアップも予定してるのか? 
.....と思わせるようなボーナス確定演出で草。{/netabare}
第12話の後半を見て思ったとこ。
{netabare}まんまトップをねらえ!だなwww
続編を考えればさすがに56億7千万年後は無理だったか。
2期で結梨ちゃんや美鈴さまが復活するのを待ってるぜ!(笑{/netabare}
それにしても、やたらとケーキ入刀が多いアニメだった。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10

いこ〜る さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

小鳥の巣

1話
特別な力を持った少女が異形の敵と戦う話。そこに学園ものと濃い目の百合要素を加え、主役のCVに赤尾ひかる“かおす先生”を配して全体トーンに長閑さを感じさせつつ、EDで不穏感を匂わせ…と結講盛ってきた。
初回の情報量の多さを主人公のモノローグで捌くと言う、一周回ってアリな演出で乗り越えて、さあ次回からどう話を回していくのか?
今のところ『刀使ノ巫女』と『マギアレコード*』(←*まどマギじゃなくてマギアレコードの方)を足して2で割った感じ。絵はキレイでアクションもいい。太ももムチムチのキャラデザは好みでないが…。

2話
説明回。バトル要素はほぼ無く、視聴者が知らないとこれから困りそうな事柄を説明しつつ、人間関係も染み込ませてきた…ので、少し退屈になるところをお嬢様とちびっこを使ってうまく回していたと思う。
学園パートは日常コメディでありつつ心理劇要素もあって、意外と面白い様な。

3話
めっちゃ百合。なのはひとまずおいといて、梨璃のCV赤尾ひかるの好演に瞠目しよう。

”こみっくがーるず”かおす先生のイメージが強かったせいで、ちょっと色物っぽい印象があったが見事に脱却!コミカルな面は残しつつ正統派主人公を張れるだけの演者に成長していた。

対して夢結のCV夏吉ゆうこは、三森すずこ的な演技に押し込められている様でなんか気の毒だ。物語的には過去から解放されたようだから、もしかしたらこれからなのかも知れない。

4〜5話
レギオンメンバー集め回
今までメインで出ていた4人とサブで顔出ししていた5人を一気に揃えてきた。馴染みの薄いサブメンバーはキャラの掘り下げもしつつ進めたり、なかなか脚本が巧みだ…と思って調べたら脚本は“放課後のプレアデス”の監督していた人だった。

なるほど、これは趣味が合うわけだ。

そういえば、5話などは何気に構成が良くて、ラムネをキーに二転三転させて、最後にレアスキル『カリスマ』を納得させてしまうのが上手いと思う。

10話
なんかめっちゃ良いんですけど。
大勢いることを活かした温かく素晴らしい脚本!悲劇の後にコメディベースの話をつなげる、よく考えられたシリーズ構成。赤尾ひかる一世一代の泣き演技。
ここでシーズン1を終わらせても良いくらいの出来だのに、さらに不穏な引き!

ラスト
大団円!とてもうまくまとめたと思う。

視聴当初はシャフトってだけが注目要素のどちらかといえばイロモノ作品と思っていたが、始まってみれば今期トップクラスのクオリティ!
佐伯監督万歳!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 17

73.6 14 先輩で仲間なアニメランキング14位
ブルーサーマル(アニメ映画)

2022年3月4日
★★★★☆ 3.9 (47)
169人が棚に入れました
高校時代、バレーボール一筋で頑張ってきた都留たまき。サークル活動や恋愛などで充実した、“普通の大学生活”に憧れ長崎から上京するも、入学早々とある事故でグライダーを傷つけてしまう。その弁償のために“体育会航空部”の雑用係をすることに。思い描いていた大学生活とはかけ離れた環境に不満を抱いていたが…、主将である倉持の操縦するグライダーで初めて《空》へ飛び立った瞬間から、一面に広がるその美しさに魅了されていく。
「もっとたくさん飛びたい!」とだんだん《空》の世界に夢中になっていくたまき。
彼女の天真爛漫な性格は周りを明るく照らし、気づけば、共に練習に励む先輩の空知や同期との間にも固い絆が生まれていくのであった。
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

あまりの面白さに原作読破し聖地巡礼もしました!原作と全然違うので解説します!!

長崎出身の大学1年生女子、都留たまき(通称つるたま)が上京し、青凪大学体育会航空部の面々やグライダーと出会い、仲間やライバル達と共に切磋琢磨しながらグライダーパイロットとして成長していくスポ根青春群像劇
年1でテレビ放送している「鳥人間」の方ではなくウインチや飛行機で牽引して飛ばし、スピードを競うのが「グライダー」です
タイトルの『ブルーサーマル』とは目印になる雲が無い快晴の青空の中で、捕まえる事が非常に困難な上昇気流の事
つるたまはこの『ブルーサーマル』を捕まえるセンスを徐々に開花させていきます


原作は小沢かな先生の漫画で全5巻で完結済み
正確には打ち切りに遭ってます;
アニメ映画公開に合わせて連載された、つるたまを航空部に引き込んだ張本人である倉持先輩の過去を掘り下げたスピンオフ『FIRST FLIGHT』が全1巻で完結済み
つるたまをマンツーマンで指導する空知先輩との日々を題材にした番外編的な読み切りも1本あります


元々東映が2016年頃にテレビシリーズとして企画した作品に脚本の高橋ナツコ経由で『東京マグニチュード8.0』で縁のあった橘正紀監督にオファーが入ったそうな
しかしながら企画は頓挫してしまい数年の空白を経て2020年頃に劇場版として再始動しました
そんな経緯もあって原作5巻分を約100分にまとめるという荒業を成し遂げています
この映画を観た方々からは「内容が駆け足過ぎる」という感想が散見されますが自分はそうは思わず「ただただテンポの良い作品だなー」と感じました
その点を後ほど細かくネタバレ込みで解説します


東映は元々新しい試みをしたいとの思惑から外部プロダクションに制作を依頼するつもりで、『ルパン三世』ばっか作ってるイメージから脱却を図りたい老舗のテレコムがこれに応えた形になった様です
劇中では実に1年の出来事が消化される為、四季折々の風景が特に空模様を中心にして美麗な背景美術で描き出され、それだけでも観応えあります
またグライダーは3DCGで起こしたレイアウトをノリダーこと橋本敬史が中心となって2D作画に描き直すという手の込みよう
ディティールの少ないグライダーは3DCGだと味気なくなりがちなのでそれをカバーするためだそうでメカ作画のなんたるかを考えさせられます
音楽は全編フィルムスコアリングで特に上空のシークエンスでは金管楽器がメインの劇伴が爽やかな"滑空"の様子を彩る
主題歌と挿入歌を手掛けたSHE'Sの爽やかな歌声、ホーンセクションの軽快なメロディライン、縦ノリのリズムもこの劇伴達と調和が取れてる
つるたま役は声優初挑戦の堀田真由が努めるがアフレコ前にわざわざ実写映画の様に読み合わせをしたというだけあってナチュラルな芝居に仕上がっています
その芝居に表情豊かなつるたまのアニメーションが載ると良い意味でギャップがあってより一層つるたまというキャラが魅力的に感じます


ここまででかなり丁寧に作り込まれた作品である事がお判り頂けると思います
自分は爽やかな作品世界に浸れた感動の勢いのまま、主な舞台である埼玉県熊谷市に聖地巡礼に行ったり、原作も全て読破してしまいました
そこで気付いたのですが、この映画はだいぶ原作とは違います
以下からはネタバレ込みでその違いを細かく解説します


{netabare}
まず先述の通り原作は端的に連載打ち切りを喰らっていて、最終第5巻の中盤から散々広げた風呂敷をほぼ畳まず唐突に終わりを迎えます
映画では関東大会が省略され全国大会のみ描写されてますが原作ではこの関東大会の最中、その結果やそれ以降の全国大会は一切描かれずに卒業し社会人となった面々と全国大会の優勝旗だけが最終回で描写されてるんですね
この様に原作が唐突に終わりを迎えている故に、映画を駆け足に感じた方々の違和感の正体とはアニメスタッフがシナリオ制作に苦心した結果なんだと思います


原作5巻分を約100分にまとめるという都合上、カットされたエピソードがあります
コンテ撮の編集で実に50分は削ったと監督は仰ってますが、明白に原作にあって映画に無いエピソードはつるたまの初ソロフライトです
原作では重要なエピソードとして描かれていて、このエピソードのラストでつるたまが事故を起こしかけるという彼女や彼女を取り巻く面々にとって一つの転機となる出来事です
しかし映画では点描、尚且つつるたまは無事に初ソロフライトを成功させてます
このエピソードは当初全カットの予定でしたが原作者小沢かな先生やグライダー監修の丸山毅氏からグライダーパイロットにとっての通過儀礼なので、という希望で点描という形にして残される事になったそうです


その一方で映画で追加された描写もあります
冒頭の長崎を旅立つシークエンスとクライマックスの全国大会以降はほぼ全てがオリジナルなんです
原作でつるたまの複雑な家庭環境は矢野お姉ちゃんを通して徐々に明かされていきますが映画ではつるたまの実の母の人物像はこの冒頭に集約されています


その他にも映画があくまでつるたま目線になる様に朝比奈さんの過去や空知先輩に兄弟がいるという描写はオミットされました
朝比奈さんは天才的な素質を持つ同期を世界大会に送り届ける空港までの道中で交通事故に巻き込まれ死亡させてしまい、自身も足に後遺症を抱えています
そんな悲劇があった故に自分と親友の果たせなかった夢を倉持先輩に背負わせているのです
空知先輩には兄と弟がいて、兄は倉持先輩を体育会航空部に引き込むキッカケとなった人物で『FIRST FLIGHT』に登場します
弟は空知先輩をグライダーの世界から引き離してパイロットになる夢に専念させようと画策するトリックスターで、原作終盤につるたまが2年生に進学すると新入生として登場します


そもそも原作の倉持先輩は青凪の全国大会団体優勝を掲げておきながら個人としての実績しか残さず卒業を迎え、つるたまの2年目が始まる、という矛盾を孕んでいるのですが映画は1年間に物語が集約されているが故に倉持先輩の公約は達成されているという最良の道を辿っています


また、羽鳥の過去も原作では細かく語られてます
映画では霧ヶ峰の青阪戦で阪南館の秘密兵器として羽鳥は顔を見せてますが原作では唐突に新人戦で初登場し、散々強キャラ感を出した割につるたまの才能に打ち負かされてしまうという咬ませ犬っぷりですw
実は羽鳥は中学からグライダーを経験しているエリートで、逆に言うとグライダー以外の取り柄が無く、あんな性格なので友達もいないという寂しい人であることが明かされます
だからグライダーでつるたまに負けたことがショックでデイリーの表彰をボイコットしてしまったんですね


これら周辺人物の掘り下げを映画に盛り込んでしまうと観客の没入感やつるたまへの感情移入が他の人物に目移りしてしまうので削って大正解でしたでしょう
そもそも原作は群像劇として広げるつもりだったのか細かい設定が大量にあり、それらが連載打ち切りによりほぼ手付かずのまま投げ出されてしまっています
それらを取捨選択して約100分にまとめたんですからこの映画の脚本は凄く良く出来てるんですよ


一番大きな変更点はなんといってもドイツで墜落した倉持先輩が原作ではそのまま死去したとされてる所を映画では生還しており失踪しただけだった事に改変したところですね
これについては小沢かな先生自身もご納得の上で改変した様です
ラストのつるたまと倉持先輩の無線でのプロポーズの様なやり取りは原作ではドイツに旅立つ前にされる、二人にとってほぼ最後の会話だったのですが、映画は生還していた倉持先輩との会話にする事でハッピーエンドのサゲとしてるわけです
確かにグライダーは危険なスポーツですがグライダーの楽しさを伝えるはずの作品で若者が命を落とす、というのは頂けないですよね
原作では倉持先輩、朝日奈の同期、空知先輩の高校時代の友人と3人もの若者がグライダー事故で死んでます・・・いくらなんでも人殺し過ぎ・・・
そうでなくても倉持母は病死しますからね
ちなみに原作第1話の1ページ目でドイツの空の青さに涙するつるたまが描かれているので打ち切りでもそうでなくても倉持先輩が死去する事は予定調和だったという事と思われます
かなり前向きな捉え方をしても原作はハッピーエンドとは考え難いですね


原作はグライダーの魅力よりもつるたまを中心とした恋模様に漫画としての面白さを注いでいる事が見受けられるのですが、映画のつるたまは倉持先輩でも空知先輩でもなく「空に恋してる」様に描かれています
そんなつるたまのひたむきさに本人が意図せずとも倉持先輩も空知先輩も、羽鳥ですらも惹かれていく・・・というのが映画の狙いになってます
原作は恋愛像が古典的というか、刺さる人には刺さるんでしょうけど観ていてより気持ちが良いのは映画の方ではないかと思います
原作はつるたま以外にも室井さんと成原くん、矢野お姉ちゃんと倉持先輩といった具合に男女の恋愛関係を描写することに注力しています
これは『FIRST FLIGHT』にも引き継がれているので小沢先生が本当に描きたいのは実のところ恋愛ってことなんじゃないでしょうか?


また、映画の方が登場人物が総じて清々しくなっています
これに関しては原作の前半がかなり迷走してて、中盤ぐらいでキャラが固まってくるのでその中盤以降を基準にしたと思われます
序盤の部活勧誘の時にディスカスの翼を破損させてしまったつるたまに対し原作の空知先輩は胸ぐらを掴んで迫ってくるんです
いくら高価なディスカスを壊されたとはいえ自分のミスを棚に上げて新入生女子の胸ぐらを掴む空知先輩はいくらなんでもガラ悪すぎですw


また、つるたまがディス工のドライバーを紛失するシークエンスですが映画ではツナギのポケットに穴が空いて不可抗力的に失くしてますが、原作ではそのまんま失くしたとされています
この件に機体班の班長、相原先輩は映画では丁寧に事の重大さを説明し、全員でドライバーの捜索をします
しかし原作では「グライダーなめんな」と言ってキレ散らかし、つるたま1人にドライバーを探させます
それだけ相原先輩が真剣という事なんですがついこの間はいったばかりの新入生にそこまでの責任を追わせるのはちょっと理不尽ですよね
映画と原作では体育会航空部がホワイト企業とブラック企業ぐらい対応が違うと思いますw
これも観ていて気持ちが良いのは映画版でしょう


また、つるたまがヒロインとしてより魅力的に思えるようになる工夫もあって、つるたまが興奮するとすぐ方言が出てくる方言女子要素は映画の方が強調されてます
原作だとこの方言要素はあまり安定してないです
キャラとして魅力的なのは映画の方でしょう


ちなみに原作でもあまり掘り下げられず放置されてしまった要素として、一見すると体育会系じゃない倉持先輩や室井さんが体育会航空部でやっていけてるのは実は倉持先輩は剣道道場の孫、室井さんは空手部の出身という意外な一面があったからという事になってます
これだけはオミットされてしまったのが実に惜しい要素でしたねw
また「鳥人間」こと航空研究会と体育会航空部との因縁も原作ではチラっと垣間見ることが出来ます


余談ですが原作最終回では社会人になった主要人物が倉持先輩を慈しみながら登場します
空知先輩はジェット旅客機の副パイロットデビュー、成原くんはプロカメラマン、室井さんは空港のグランドスタッフ、矢野お姉ちゃんはブルーインパルス入りが噂される自衛隊の戦闘機パイロット、そしてつるたまは朝比奈さんとドイツへ・・・
そんな中で羽鳥はエアレースパイロットになってますw
原作の完結は2018年ですからその頃はまだエアレースが盛んでしたね
今は大きな大会が無くなってしまいました・・・


ぶっちゃけ原作は多方向に手を広げている割に打ち切りのせいもあって中途半端な作品である一方、約100分の単発映画として、しかも丁寧に完成させたアニメスタッフは正しく評価されるべきだと自分は思います
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

緻密に構築された空間で満喫する上々のフライト体験

グライダーにかける青春模様を描いた漫画『ブルーサーマル―青凪大学体育会航空部―』(未読)を原作にした劇場アニメ作品。

【物語 4.0点】
飛ばし気味だが、何で魅せたいか整理はできており、後味は爽やか。

原作コミック5巻分を1本にまとめたとのことで、
例えば{netabare}倉持と朝比奈の過去{/netabare}など説明不足も感じる。
が、”ブルーサーマル”を本当の意味でタイトル回収して締めくくるまで駆け抜けたいなどの熱意は伝わって来る。

感覚的な部分も多いグライダー競技の解説も、要点は押さえたので、
後は実際に映画館で飛んで、考えるより感じろというスパルタぶりw
ですが、プロット自体は明快なスポ根で、
鑑賞者を誘導する構成は考え抜かれている。
身を委ねて、風を捉えれば、感動、感涙まで突き抜けることも可能。
私も青空が涙で滲むまでは行きました。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・TELECOM

緻密。

エンジンもプロペラもないグライダーの飛行体験を鑑賞者とどう共有するのか?
本作は流線背景などの漫画的な嘘は付かず、
徹底的にリアリティを突き詰めることで心躍るフライト映像を実現。

背景美術も、3Dモデルを組み、
飛行シーンでは衛星データ等で高度、方向を算出した上で、
コックピットから見える風景を正確に再現したとのこと。

この計算し尽くされた空間を手描きで構築された白いグライダーが舞う。
臨場感溢れる飛行体験でもあり、上質なアート体験でもある。

私のお気に入りは、霧ヶ峰の山岳滑翔にて、グライダーの動きに合わせて、
背景の山岳風景が遠近3段階それぞれのスピードで回転スクロールするカット。


圧巻の飛行映像を土台に、専門用語等を押さえた競技展開、青春ドラマがスパイスされることで、
目には見えない上昇気流が確かに掴めるのは驚異的。


それでいて主人公・つるたまの多彩な顔芸など遊ぶ所はしっかり遊んでいる。
(学食のうどんをすする、つるたま。美味しそうでしたw)


【キャラ 4.0点】
明るく前向きで元気だけが取り柄と思われた主人公ヒロインが、
優れた感覚を持つ、凄い初心者だった。
そんな主人公など認められない系のサークルの先輩男子とか、
マウント取ってくる他学のライバル男子とか、
まぁ、どうせ、良き強敵(とも)になっていくんだろうけど。
エースはあからさまに秘密を抱え、どうせ、終盤、波乱要素になるんだろうけど。

などなどスポ根王道セットが一式揃っていますので、
スポーツ物視聴経験があれば、馴染みの薄い競技でも視界は良好です。


主人公・つるたま、こと、都留 たまき。
過去や{netabare}姉との確執{/netabare}といった暗部も設定されるが、
それでも前向きで、自然に利他に走る、
{netabare}姉{/netabare}が嫉妬するくらい眩しい主人公の陽性を際立たせるのに使われる。

つるたまは、風をつかむのも、他人の心をつかむのも、幸せをつかむのも上手い。
ハイペースなシナリオを駆け抜ける主人公キャラは原動力でした。


【声優 4.0点】
主人公つるたま役には女優・堀田 真由さんをオーディションで選出。
意中のナチュラルボイスを活かそうとスタッフも本人も奮闘。
声優初挑戦かつ、関西人に長崎弁のコミカルを表現させる無茶振りも、
つるたまの母役で、長崎県人の津田 匠子さんのサポート等で乗り切ったとのこと。

結果、私も終始、明るく楽しく、青春ドラマを完走できました。
タレント俳優を広告塔だけのお客さん扱いせず、熱意を持って起用、ディレクションすること。
周囲の声優さんとのコミュニケーション&フォローもあること。
”ちゃんとした声優”じゃなくてもOKな諸条件だと、つくづく感じます。


主役とトライアングルの様相を呈するエース・倉持役に島﨑 信長さん。
ツンデレな先輩男子・空知役に榎木 淳弥さん。
など脇は声優陣が固め、傷口を晒す演技も含め盤石。
ノッブか?えのじゅんか?どちらのイケボが良いか?
うどんをもう一杯すすりながら徹底審議すべき問題ですw


【音楽 4.0点】
劇伴担当は海田 庄吾氏。
雄大なトランペットのアレンジが、滑翔の高揚感をアシスト♪

ED主題歌はSHE'S「Blue Thermal」
フルート等の生楽器が踊るにぎやかなアレンジが大空のスケール感を想起させる上向きソング♪
他に挿入歌バラードもあり。


【感想】
体育会系に少なからずアレルギー反応がある私。
本作も、やれ規律だ、掛け声だと暑苦しいですw
が、グライダーの場合、事故は命に関わるため、
体育会系要素も根性論ではなく安全の必要性からと納得したので、
私も無事に滑り出すことができました。

ま、最後は結局、気合とパッションなんですけどねw


とにかく飛行シーンは素晴らしいので、是非とも劇場で体感して欲しいところですが、
上映館が余りにも少なすぎるよー(泣)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 18
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

心を軽くして風に乗り群青の世界へ

この映画は私が今年見た映画の中でNo.1です。
2時間という限られた時間の中で、笑いや感動、そして大空の魅力を目いっぱいに感じることができます。
絶対にお勧めするアニメです。


『ブルーサーマル』とは、青空の下で発生する上昇気流のこと。
この気流にうまく乗ることができれば、グライダーは遥かに高い空を飛ぶことができます。
グライダーの操縦者にとっては、まさに「つかまえたら幸せになれる風」です。

この物語は、大学一年生の都留たまき(つるたま)がひょんなことから航空部に入部し、グライダーの操縦をとおして成長してゆく物語です。
しかし、成長してゆくのは、つるたまだけではありません。つるたまに関わった人たちは、何かしらつるたまの影響を受けて成長を遂げます。
見ていて気持ちが良くなるアニメでした。


つるたまは長崎県出身。方言丸出しで東京の大学生活を送っていますが、彼女の大学生活の目標は、恋をすること。
しかし、つるたまの行動がきっかけで航空部のグライダーが壊れてしまいます。
修理には数百万円かかります。とても学生が払いきれる額ではありません。
だからつるたまは航空部の雑用係をすることになります。
でも、倉持主将の操縦するグライダーに乗せてもらったことから、彼女は大空の魅力に取りつかれてしまいます。
そして…


ところで、つるたまはチビで丸っこい顔をしています。美人ではありません。
そして意見が合わない人とは、徹底的に口喧嘩します。
でも、いつの間にか口喧嘩した人とも親しくなります。
彼女には不思議な魅力があるのです。いつの間にか、彼女のもとには多くの人が集まるのです。
そして彼女のグライダーの操縦能力は…{netabare} まるでナウシカのように凄い!
彼女には風をよむ力があります。それは技術でも学問でもなく、持って生まれた勘です。{/netabare}


大空を飛行するときのBGMが最高に迫力ありました。
そして、SHE’S​ が歌う主題歌の「Blue Thermal」これも迫力があります。
作詞作曲を担当されたSHE’S​の井上竜馬さんは、つるたまが一瞬で心を奪われた空の景色を想像できるような軽やかで美しい世界をイメージされたそうです。


私は長崎県出身ですので、つるたまの方言丸出しの話し方が、とても親しみを感じました。方言を聞くと懐かしさを感じます。

このアニメは1クールにも編集可能ですので、ぜひともテレビでやってほしいですね。
そうすればもっともっと感動するでしょう。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

70.0 15 先輩で仲間なアニメランキング15位
RE-MAIN(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (122)
346人が棚に入れました
知らない自分に、僕らは出会う
総監督・脚本 西田征史(「TIGER & BUNNY」) × アニメーション制作 MAPPA(「呪術廻戦」)の初タッグで水球に挑む!
ネタバレ

olmo さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

まさかの今期覇権候補アニメ‼︎

岡山の県立高校を舞台に男子高校生たちが水球部で全国を目指す王道スポ根ストーリー。
見る前まではいつものBL物だろと思っていたところ、第一話から{netabare}主人公の記憶喪失の流れや、一話から二話にかけてのちぬさんとの約束など、{/netabare}まさかここまで王道のストーリーだとは…
良い意味で期待を裏切ってくれました。(脚本)

四話まではまだ対外試合などといったシナリオを入れないのでしょうが、この二話でかなり対外試合時のストーリーの流れが楽しみになりました。
またこのクオリティの二話は今期他の作品を見たところないと思いましたのでこのタイトルとなりました。

とにかくこれから毎週が楽しみです。

3話まで視聴済追記(2021/07/26)
{netabare}流れが完璧すぎる…
特に新入部員候補 網浜秀吾との水泳対決の持って行き方やその合間のババヤロの過去描写の挟み方が良いタイミングだったと同時に次の回にストーリーの山を持っていく流れが最高過ぎました。

ここからも下準備をしっかりとした完成度の高いストーリーを楽しみにしています。
{/netabare}

5話まで視聴済追記(2021/08/13)
{netabare}隣の六花学園との絡みからのジュニアチームとの対外試合。
そこからの大敗による英太郎の退部未遂事件。
どれをとってもここまで王道的なストーリーを不自然無く進めてきたという点でとっても満足してみることができました。
特に英太郎のみなとと何故山南高校で一緒に水球をやりたいかという理由もあの年代らしいもので、とてもリアリティがありました。

次回も楽しみです。
{/netabare}

最終話までの視聴済追記(2022/01/11)
リアタイで見終わったあと仕事が忙しく、最終話までの感想をこの日まで書けませんでした。遅くなりましたが、感想を書こうと思います。

{netabare}
まずは夏休み定番の合宿回がなかなか見れないウシジマ君の心情を写しとる上でかなり印象的でした。この回がなければ最終話でのウシジマシャウトが全然感動できないものとなっていたに違いないでしょう。
次は部活ジャージ回なのですが、ここではジャージ作成にあたり網浜とキャプテンの過去を同時に掘り下げたのはお見事!と感じました。そこからのキャプテンのジャージ作成ミスの流れも王道過ぎてこの令和時代でなかなかお目にかかれないものを見れました。

9、10話もある程度王道っちゃ王道ですが、流石にミナト2度目の記憶喪失させる必要があったのかなと感じました。
つまり記憶が戻るのであれば、わざわざ戻るまでの記憶を消さずともその後のストーリー展開を一緒にすることは可能で、最終話にかけての試合時間をもう少し増やせたのでは?ということです。

最後に六花学園、曙學園との試合回ですが、どちらともプレーのシーン(特にパス回し等)が少な過ぎると感じましたが、キャラクター心情や成長過程といった描き方は誰が見ても分かりやすくできていました。

曙學園には敗北しましたが、それによって次があるっていう青春独特の空気感をMAXに感じれたのも自分的にはツボでした。

ここから2期があるとすれば是非24話で放送してほしいです!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

独特な設定のスポーツアニメ

水球が題材のスポーツアニメ。
オリンピック便乗系のスポーツアニメの中では個人的に一番面白かった。

{netabare}
このアニメの大きな特徴は、主人公が記憶喪失をしていること。
ただ記憶が吹っ飛んでるのではなくて、元最強主人公が記憶喪失で水球の記憶もろともなくなって、しかもブランクのせいで筋力も衰えているという。
後半になると再度記憶喪失が起きて、逆に1回目の記憶喪失前の記憶は戻ってくるといった感じで記憶喪失という大きな設定を扱っているアニメ。
この2回の記憶喪失がうまくかみ合ってていいアニメだった。

この2回の記憶喪失をうまく利用できていたアニメだと思う。
1回目の記憶喪失後の主人公は、昔のビデオを見て、昔努力でのし上がったのなら同じように努力すればいいと確信し、記憶喪失前の自分を目指して努力をするというのがかっこよかった。
逆に2回目の記憶喪失後の主人公は1回目の記憶喪失後の主人公のビデオを見て、自分を見つめ直し、仲間を大切にし、最終回のラストでは弱い味方にパスを回すという流れが完璧だった。
双方向的に影響を与える展開が上手かった。

水球よりも人間関係の描写に重きが置かれていて、人を説得するところ等いいシーンが多いアニメだった。
ラスト1点取って終わりというのもベタだけど1クールの締めとしてはいい終わり方だったと思う。
タイトルのダブルミーニングも上手かった。

一個残念な点は水球の帽子?をかぶっているとキャラが見分け憑かなくなる点かな。かなり書き分け出来ている方のアニメなんだけど、髪全体を隠す帽子のせいであまり区別がつかない。

1クールなので掘り下げしきれてないキャラも多かったから、是非二期をやってほしい。

{netabare}
1話 6/10
どういうこと?ホモかな?
記憶喪失スタートとは珍しい。色々あって水球始めることに。
最近こういうスタート多いなw 二人はキスをして終了

2話 7/10
元カノじゃないのかよw 22万払うw
ちゃんとした契約もしてないのに、それを理由に始めるのは強引すぎるかなぁ。家族からの反対もないのか。
あの女、主人公の状況も考えられないの自己中すぎるし。
何でこんなビラを理由にあんなに集まって、しかもあっさりほとんど解散するんだよw
小声キャラいらない...
ジャイアン感
水中で打つのもキャッチも難易度高そうだな。
赤髪引き留めるとこは良かった。

3話 8/10
謎展開。正論を言う新キャラ。
普通にご都合ですごい選手に勝つのじゃなくてちゃんとハンデ付きなのはいい。作画結構いいな。
ほんとに泳ぎ方滅茶苦茶じゃないか

4話 8/10
タイトル回収。なるほど。
タイトルのダブルミーニング上手い。
やっぱ兄と会う展開なのかw 風呂せっま
申し訳程度のお菓子要素。
煽るなw
初勝利がかかったチームとってw
どちらが弱いのか見極めるw

5話 10/10
ギスった。一点も入らんのかよ。
まあ水球って特殊そうだから未経験だとかなり差が出るのかもなぁ。
メガネの服ださすぎだろw
メガネこええ。
面白くて新鮮なキャラ付けだからいいけどw
どこが優れていたのかってそりゃ気になるよね。
記憶喪失の状況での心境描写や行動がリアリティあっていい。
DVDのシーンめっちゃいい。
記憶喪失という設定がこういう形でスポーツアニメに活かされるのすごい。
もともと才能じゃないなら努力したら戻れるって確信するところもいいし、その上でメガネを誘うシーンも最高だった。

6話 7/10
カミングアウトタイム面白いなw
主人公空気壊すな。
いや草 マジで自殺かよw 違かった。
あのいじめ犯みたいなやつと仲良くなってるのかw 

7話 9/10
自分がライバルっていいな。
記憶喪失を活かした独自の展開。
変w ユニフォームのギャグ面白いな 
パワハラ上司か?

8話 7/10
主人公マジのクズじゃん 記憶喪失滅茶苦茶やんけ。
ええ、また記憶喪失させる意味あるのかな。
普通に今のチームで水球やって元の自分を目指すってので良かったのに
それにこういう展開はいると1クールでいいところまで行ってくれるのか。
まあ記憶喪失で性格変わるってあるらしいしな。
変にひねらず王道で行ってほしかったな。
そもそもここまでは記憶喪失前の主人公を努力の天才ってプラスに描いていたのに、今度はパワハラ選手とマイナスで描いちゃうのはな。
まあまだこの先どうなるかはわからないし続きは気になる。
この展開で良かったと思えるのかは謎だけど。
ただ、主人公が急成長するよりはこういう風に最強主人公が最強に戻るって方がいいのか? 

9話 9/10
地雷踏むなw
まあそりゃキレるわな、記憶喪失前の方が良かったとか言われたら。
なんで記憶喪失前みなとこんな遺言残してるんだよw

10話 9/10
ほんとぼくリメに次いで今期で二番目にゴミな主人公なのに面白いという。
なんやかんや信頼されてる主人公
最終回負けは確定だろうなぁ 
でも個人的には急成長で勝つよりもまずはそういうエンドの方が好き。
 
11話 9/10
草、マーク多すぎやろ。
こいつら何を練習してた。
網浜がまあまあ使えるぐらいか。
主人公がチーム認めていくのいいな。

12話 10/10
書き分け出来てる方だとおもうけど、それでも帽子被られるときついな。
最後のシュートめっちゃよかった。
やっぱり一点取って終わりか。
けどめっちゃいい最終回だった。
{/netabare}

曲20段階評価
OP「Forget Me Not」8.0/10
ED「壊れた世界の秒針は」8.0/10
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 5

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

スポーツ関係のアニメは爽やかでいいですね

全国トップの水球選手だった主人公が、事故で3年分の記憶を無くすところから始まる。
後に転倒のはずみに前の記憶を取り戻す。
そのたびに性格まで変わってしまう主人公。
そんな記憶喪失ストーリーはどうでも良くて、このアニメはあるスポーツ選手と
それを取り巻く家族や仲間の成長を描く作品だ。
水球って競技人口少ないんだね。岡山県大会で参加校が3校とは。
そんな背景もあってか、スケール感は小さいんだけど、
うまくまとまった良作品。
かつて日本一のプレーヤーだった主人公が、数年のブランクで体力も技術も衰えてしまい、それをかつてのチームメイトが体感してショックを受けるシーンとか、とても良かったと思う。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 8

68.5 16 先輩で仲間なアニメランキング16位
火ノ丸相撲(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (185)
634人が棚に入れました
日本古来の武道であり、数少ない無差別級格闘技として「大きく」「重 く」ある者が絶対的に優位であると言われている相撲――。本作では「国宝 」と言われる、類まれなる体格と才能を持った選手たちがひしめく高校相撲の世界で身体の小さな主人公・潮 火ノ丸(うしお ひのまる)が、「国宝・鬼丸国綱 」として、弱小相撲部の仲間たちと一緒に「横綱 」という相撲界の頂点を目指して、激闘を繰り広げます。

声優・キャラクター
阿部敦、落合福嗣、熊谷健太郎、佐藤拓也、村瀬歩、寺島拓篤、小松未可子、田辺留依、武内駿輔、吉永拓斗、杉山紀彰、八代拓、冨森ジャスティン
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

お腹と背中がくっつくstyle

原作未読

お話のざっくり概要
男子達が裸でくんずほずれつ
…という感じではなく、ガチで結構熱い相撲アニメ
純粋に相撲好きのバカ達が集まって強くなろうと努力する
昔のジャンプ作品みたいな感じっす(ジャンプ連載らしいっすw)

アニメなりの脚色は勿論あります。そうしないと地味になっちゃうし
国宝とか最初ギャグかと思って笑ってたんですけど、
物語が進むにつれて、「こいつら本当に相撲が好きなんだな」
と観てる側の価値観を塗り替えるぐらいに熱い作品です。
いつの間にか真剣さが見てる側に伝染する感じです。

OP・EDは先週変わっちゃったけど
前のはどっちも凄い良い曲で好きっす。
OPはCD買っちゃいましたw (レビュータイトルはEDの歌詞です)

主人公の潮の頑張りにはたぎる物があってドンドン周りに伝染して行きます。
{netabare} 好き。アンタの相撲。{/netabare}
最終回の歓声は絶対に届いたはず!届いてるといいな

多く語る所は無いです。言葉ではなく、背中というか戦いざまで語るアニメなのでうまく説明できないです。
とにかく熱かった!最後まで見てよかった!と言える作品です。
マネージャーの娘はかわいいし、騙されたと思って見てみて~

投稿 : 2024/11/23
♥ : 23
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

弁慶を夢見る牛若丸にも明日は来る

原作未読


スポ根の響きに惹かれまして。さしずめ“令和の牛若丸”になるだろう若者のお話。

「ハゲ」「デブ」身体的特徴を揶揄してはいけません、と学校でも口酸っぱく教えられる昨今。
身体的差異が残酷なまでに現実にのしかかってくる世界が世の中にはごまんとあります。

これは身長157cm小兵力士“潮火ノ丸”の立身出世の序章。そして仲間と切磋琢磨する物語。
新弟子検査の最低ライン167cmは遥か遠く、幕下付出(アマで優秀な成績を残すと特例で角界入りできる制度)を勝ち取る夢を糧に大太刀高校の門をくぐるところから物語は始まります。

とそんな話は実際観てから知ったこと。スポ根はとりあえず手に取るスタイルの私も視聴するかどうか迷った作品です。キービジュはなんとも少年誌くさいですし、パッと見でスルーしてもおかしくない視聴するしないのボーダーライン上でした。深夜アニメに慣れた歴戦の猛者ならなおのことでしょう。

そしてその勘はおおむね当たっています。良くも悪くも少年ジャンプの王道の系譜を繋ぐ努力・友情・勝利の物語でした。
奇をてらえばケレン味すら味になり、ドロドロしたものを見せればカタルシスが倍になり、キャラ配置に捻りを加えれば新鮮に映り、となる可能性はありました。
ただしそんなことはしません。主人公潮火ノ丸の相撲と同様に真っ向勝負の王道を作品は歩みます。


昔懐かしのメロディーを求めての懐古趣味的な楽しみもあります。ただし重要なのは作品演出はこの主人公の生きざまに沿ったものであったこと。この一点をもって、「連載ならいいけどコミックス買ってまでは・・・」という層の方でも余力があれば手にしてもいい良作に仕上がってます。


さらにもう一点。2クールあって良かった。
仲間集めや絆を深める序盤。そして大会へ。やや冗長的な序盤は致し方ないとして、大会に入ってからは作画班の良い仕事にも乗せられながら手に汗握る展開がほぼ1クール続きます。
大会前の修行、大会を通しての成長、試合中の心の動きと技の応酬など描かざるを得ない尺の長さです。同時に、横綱を代表とする力士の孤独や伝統の重み。伊達に国技ではないなというのが伝わってくる作風も好感でした。


難を挙げれば良くも悪くも少年誌の悪いほう。先の展開が読めることですね。もうこれはシンプルな熱気とバーターだったんでしょう。

OPEDはともに前半のがお気に入り。ED歌詞はコミカルなのにカッコいい曲調と小学生が喜びそうな曲です。あ、かつての小学生も喜びました。


突出した実力を持つ力士を“国宝”と名刀になぞらえて呼称するのは本作の特徴で、試合描写は大技にエフェクトかけて必殺技のテロップみたいなのも出たりしますが、上手投げや鉄砲や押し出しなどの範疇を逸脱しないのでご安心ください。某キャプつばや某テニプリのような銀河展開だったら早々に見切りつけてたと思われます。


ジャン・コクトーが『バランスの奇跡』と評した相撲。身近な素材であるにもかかわらず、アニメなど創作の世界ではレアな題材。そして本来は孤独である競技が高校の団体戦という舞台を得てどう描かれるのか?
一人の小兵力士の屈することのない魂の煌めきに心震わしてみるのもいかがでしょうか?豊作と言われた2018年秋作品の中で埋もれてしまった良作です。



■(オマケ)三ツ橋と桐仁

{netabare}桐仁こそ何で大人ぶるんですか?!全部わかってるみたいに振舞って、自分だけが特別だと思い込んで・・・桐仁だってただの相撲好きの高校生なのに!!
(中略)後悔するってわかってる選択肢を、自分から選ばないでください・・・
(中略)私は、桐仁に土俵に立ってほしい!あの国技館で桐仁と一緒に出たい、桐仁の下手投げが見たいんです!!{/netabare}

{netabare}ユーフォファンに刺されかねんな・・・ 後半開始を告げる14話での出来事{/netabare}


このアツさは少々裸になったところで冷めることはありませぬ。



-----
2019.09.17追記


視聴時期:2018年10月~2019年3月 リアタイ視聴



2019.04.10 初稿
2019.09.17 追記

投稿 : 2024/11/23
♥ : 32
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

はっけよい!こちらも歯を食いしばって観てしまう、熱いスポ根!!

1話の感想 ★★★★ 4.0
vs 空手
{netabare}
相撲であの筋肉はないやろ。
チビで相撲とは浪漫があるな〜
opはかっこいい!!
これからに期待だな。{/netabare}

2話の感想 ★★★☆ 3.5
vs レスリング
{netabare}
いやいや、1度も倒れないとかありえるか!?
本当の力士ほどの体格なら分かるけど…
しかも、前回の敵さんがなんかわかった風を醸しながら仲間になった。
なんじゃそら笑{/netabare}

3話の感想 ★★★ 3.0
vs 草薙剣
{netabare}
閂、相撲ってこんな技もあるんやね〜
必殺技合戦になってて、ちょっとシラケたな〜
BGMもイマイチ盛り上がらん。
opやedの方がかっこいいわ。{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
vs 博士
{netabare}
頭脳派と思いきや、普通に強い!!
なかなかの筋肉だしな。
しかし、肺が弱いか…
本当にこればかりはどーにもならんな。
熱い想いが伝わってきた!!{/netabare}

5話の感想 ★★★★ 4.0
部長 vs 国宝
{netabare}
みんな、成長してるな!!
でも、インハイにはまだまだ遠そうだ。
opは毎回みてしまうくらいいい曲!{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
vs 紫木山部屋
{netabare}
プロとの対戦。
それに着いていけるちびっ子火ノ丸!
でも、やはり上は高かった。
新必殺技のコツは掴めたっぽい。{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
大会
{netabare}
あの体格なのに良くやったよ。
そして、その仇はとってくれた!
まさかの鬼車で決めたな。
これで1勝1敗。
決着は次に持ち越しだ。{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
大会2
{netabare}
今回も熱かった!!
ゆーまは残念やったがこれからに期待。
部長は……よくやった!!
部長は将来プロになれるんじゃね??
そして、ついに火ノ丸の出番がきた!!{/netabare}

9話の感想 ★★★★☆ 4.5
vs 三日月宗近
{netabare}
めちゃんこ熱い試合だった!!
三日月宗近が本気な顔に痺れた。
普段は緩いやつの真剣な顔にビビってくるよね。
火ノ丸は腕に軽度の負傷をおったがこれが後々響かなければいいのだが…{/netabare}

10話の感想 ★★★★☆ 4.5
個人戦
{netabare}
今回も熱さが尋常じゃなかった。
ど根性って感じよな。
なんかこういう作品観てると凄いうるってきてしまう。何でだろうか。
いや〜、カッコよかった!!{/netabare}

11話の感想 ★★★★ 4.0
祝勝会
{netabare}
マネージャーが2人も入った!
生徒会長の方は何となく察していたけど、メガネの子は分からなかった。
最初、スパイと勘ぐってしまったわ。
まさか1話目の女の子とは…{/netabare}

12話の感想 ★★★★ 4.0
紫木山部屋へ遠征
{netabare}
これから2期の始まりだ!
火ノ丸が歴史オタなのはなんか意外。
相撲一筋だから馬鹿と思ってた。
逆に、監督の方が馬鹿なんだな……
新たな国宝が現れたが、なんか野蛮人だわ。
でも、強い(確信){/netabare}

13話の感想 ★★★★ 4.0
修行
{netabare}
運良く元横綱に見て貰えるように。
結果は体の動かし方とかではなく、考え方のアドバイスだったな。
その一声で大分変わったから、ポテンシャル的には十分だったってことかな。
生意気国宝はこれで少しは丸くなったかな?
しかし、ヒロインは生意気オンナとは…
てっきり、眼鏡っ娘と思ってた。{/netabare}

14話の感想 ★★★★ 4.0
最後の特訓
{netabare}
1人1人が自分で目標を見つけ、努力して行く。
漫画やアニメだと鉄板だけど、実際相当な気持ちがないとできないよね。
みんな、本当に凄いよ。
そして、監督も試合に出るために練習する事に!
この人は火ノ丸の次に相撲大好きっ子だからな。
よかったよかった。
しかし、これは誰か怪我するフラグでは??{/netabare}

15話の感想 ★★★★ 4.0
個人戦 vs天王寺
{netabare}
結局、負けてしまうのか……
しかし、団体戦にまだ可能性が残ってる。
今回、勝ったよりもアツイ展開が絶対に待ってる!
それまでにどれだけ成長できるか……
しかも、怪我のために次の団体戦はでられない。
メンバー的に監督がでるのか!?{/netabare}

16話の感想 ★★★★ 4.0
団体戦初戦
{netabare}
いきなり名門金沢北校とあたる。
だけど、蓋を開ければ連続3勝で余裕勝ち。
こんなに強くなってるんだな……
いやいや強すぎでしょ!?
部長と千比路はまだ分かるけど、佑真も勝てるのか!?
千比路も国宝を倒してします、ノリに乗ってるね!
それにしても、金沢北校の国宝典馬が不憫すぎた…
ただただ態度がでかいやつとしか記憶に残らんぞ。
恐らく、次出たときは成長して強敵となってるんだろうが、アニメでは……
可哀想に……{/netabare}

17話の感想 ★★★★★ 5.0
無敗の王者 vs 横綱の息子
{netabare}
最初の1分で泣かされた。
あれは反則だろ…
典馬は本当に可哀想なキャラだな……
個人戦では、あの二人が激突。
鳥取が勝つと思ってたけど、まさか草薙剣が勝つとは……
これで、鳥取に勝つだけでは足りなくなったな。
火ノ丸が会得した物も気になるし、団体戦が楽しみ。{/netabare}

18話の感想 ★★★★★ 5.0
vs 鳥取白楼 前編
{netabare}
今回も感動したわ!
蛍のあんな顔が見れるとは……
震えたよ!
しかし、結果はやり直し。
そこもなんかリアルだな。
あとがないぞ、大太刀高校!!!{/netabare}

19話の感想 ★★★★★ 5.0
vs 鳥取白楼 中編
{netabare}
今回も熱すぎるぜ!!
千比路の話も熱くて良かったが、今回の見せ場はやっぱり佑真だろう。
蛍同様相撲経験は浅い。
蛍と比べると空手をしていたが、それも習っていた程度。
だけど、やってくれた!!
不良ものの気合いはやっぱりいいね!
空手の師範の言葉にも納得!
大将に繋げたぞ!
勝てよ、火ノ丸!!{/netabare}

20話の感想 ★★★★☆ 4.5
リベンジ vs天王寺
{netabare}
やりやがったよ……
流石だぜ。
引くことも覚え、これで火ノ丸相撲は完成かな?
頂点の天王寺を倒し、本当ならこれでよかったんだがまだもう一人残っている。
手札をほぼ使ったので、これからは真の実力勝負になるな。{/netabare}

21話の感想 ★★★★ 4.0
栄華大戦
{netabare}
ついに始まった最後の戦い。
いきなり千比路が負けちゃったよ!?
個人のために戦ってしまった次点で千比路の負けだったとは思うが、いい戦いだったと思う。
それにしても、お兄さんも総合格闘技をすればめちゃ強なのかな?
そして、次はいよいよ監督さんの出番!!
この時を待っていた。
千比路が勝てないってそんなに強いのかよ!?
確かに、元国宝候補だったみたいなことは言っていたが……
これは楽しみすぎる!!
けど、最後の台詞はちょっとくさすぎやしないか?w{/netabare}

22話の感想 ★★★☆ 3.5
鬼切安綱
{netabare}
今回は待ちに待った監督の試合!
こういった隠れた天才みたいなポジ好き。
中二魂に火が付く!
だけど、作画が酷かった……
なんでだよ!!!
最近のアニメは作画崩壊しそうなものばっかだな!!
アニメ業界、どうにかしてよ!!!{/netabare}

23話の感想 ★★★★ 4.0
部長の最後の試合
{netabare}
部長の成長はすごいな。
これも日々の努力という下積みあってこそ。
よかったね!
そして、いよいよ最後の大一番!!
火ノ丸、そうすけ、ともに必殺の構え!!
どうなるや!?{/netabare}

24(最終)話の感想 ★★★★☆ 4.5
夢へ向かって
{netabare}
相撲単品でみれば、まぁまぁだったがその後の展開が良かった。
火ノ丸や久世が黙ったまま泣く姿に泣かされた。
全体を通して、王道で熱い良作だった。{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 16

69.4 17 先輩で仲間なアニメランキング17位
Re:ステージ! ドリームデイズ♪(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (158)
452人が棚に入れました
稀星学園 高尾校中等部。遅めの山桜が散り始める頃、一人の少女が転校してくるところからこの物語は始まる。少女の名は式宮舞菜。抜群の歌と踊りのセンスを持つその少女は、とある理由でアイドルの夢を忘れ、新しい場所で平凡な日々を過ごそうとしていた。しかし謡舞踊部という廃部寸前のアイドル部と出会い、かつての夢が目覚め始める。一度はあきらめようとした夢に、舞菜は仲間たちとともに再び歩み始める。

声優・キャラクター
牧野天音、鬼頭明里、田澤茉純、立花芽恵夢、岩橋由佳、空見ゆき

ISSA さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

同じ空を見上げてる~キミと同じ夢 目指してる♪

1話視聴
んー日曜朝とか平日夕方にありそうなお子ちゃま向けアイドル物?

歌の躍りのシーンは3DCGでは今のところない、それなりに動いてる。
作画崩れたり、3DCGになったらガックリきそうだけど。

お話はテンプレでもいいから作画維持して欲しい、しばらく視聴かな。


3話まで
今期の夏アニメは荒ぶる、まちカド、女子無駄、変好きと女子高生大暴れ…
あえてダークホースはJCのこれかも。
作画安定、面白い…ダークホースセンサーがびんびんきてます。

5話まで
どこかで見たアニメ感や若干作画が不安な感じもあるけど、登場人物を生き生き描いて面白い。
グループ名と曲も決ってさらにギア上げるか?


視聴完了
目新しさは無いけど、過去にあった音楽アニメよく見た人が作ってるのが分かるアニメ。

物語はギスギスせずに全年齢対象な作り。

無駄な回想シーンや止め絵を極力避けてライブシーンを魅せそうとしているのは好感が持てます、何より作中楽曲がいい。

資金力のある所でやる気あれば、アイドルアニメもまだ面白いの作れる可能性感じるアニメでした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 12
ネタバレ

アニメ好き さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【完結】最終話泣いた! 4話まで見て今期のダークホース枠決定!どんどん面白くなる

低予算もののはずが、ダンスをCGではなく手書きで1話2話と書いていたので普通に感心した。
この時点でベタなストーリーとベタなキャラだが
8月のシンデレラナインと違って1話に複数人入部していないのでキャラに思い入れが出来そう
ラブライブも見たことない私ですが、このアニメは少し継続して見てみたい

3話ネタバレあり↓
{netabare} 3話で謎の近未来ガジェットが出てきた、現代かと思いきや20年くらい技術が進んでる?
簡単に説得に落ちてしまうご都合展開なのはいただけないが、3話はとても良かった
初音ミクの声を務めた人も、アイドルを目指していたら今回仲間になったキャラと同じことを感じたかもしれない。面白いとこに目をつけたなと関心
そして主人公は聴覚に特殊能力があることがわかった。鬼滅の刃にも同じ能力がいるけど、アイドルものでそれを取り入れるとは。毎話驚きがあって今のところやっぱり好きですわ
{/netabare}

3話で気づいたのだが以外と背景が綺麗だ。アイドルものなのに背景に力入ってて草でした 
そう思って見るとエンディングも配色が綺麗だしなんかこだわってるのかな?
やはり地味に名作な気がする

4話も見ました!ありきたりなキャラと展開ではあるが楽しく見れるのはなぜ?
{netabare} ダンスの特訓の描写が多くて努力が見られて良かった。以外とダンサーはひとつのジャンルばかり踊ってると、他のジャンルがからっきし踊れないのは良くあること。 鬼畜和菓子の鬼畜部分が出てやっぱりキャラ的にはベタベタなんだよなぁ
公園でのギコギコ乗り物に乗ってる細かい描写も好きだし、主人公が特殊な聴力を持ってるのをまた使ってきたのも良い。
後半仲間探し以外にもその特殊能力を使ってストーリーに組み込んできたら完璧です(期待){/netabare}

4話を見て気づいたことは電車の中のシーンで、背景がやたら綺麗だったこと!外の背景が家一つ一つちゃんと書かれていたり電柱がシュンと通ったりちゃんと作ってるのが地味に凄い。
車内の広告や秋葉原の風景など手抜きが感じられず、逆に力を入れてきているので好感が持てる
あとシーンごとの音楽も合っていて良いのだ!

ラブライブは1か2話だけ見て全くはまらなかったのだが初めてアイドルもので全話見れそうな作品に会えた。感謝です
最初72点くらいをつけてたけど今は77点くらい付けたい
なんかマイナーなアニメを発掘できた感じがして嬉しい

5話は特に良かった!
{netabare} あれだけ注目してた背景で手を抜き出したのは残念だけど、話しが面白かった
グルーヴな曲を作る二人組が特にお気に入り
他にも昆布茶で酔っぱらったり、ポエム厨だったり色々なパターン思い付くもんだなと感心した
そしてまた主人公の特殊スキル発動で、隠れた才能をほのめかしていく {/netabare}
ありきたりなストーリーだけどなんと纏まっていることか 。
動きはまだ作画崩壊とまではいってない。手を抜くとこは抜いてキープしてる感じする
毎週楽しみになってきた!

ここでふと1話見返してみたら最初見たときより面白かった!背景もダンスの動きも良いし、他の仲間も出てきてるし、大分演出や構成が考えられてたんだなと感心した

七話まで見ました!
最終話どうする気なんだろ {netabare} まだ予選なのに踊りがぬるぬるでスタッフの全力を捧げられていました!もう最終回の躍りやん!
多分8話は箸休め回になることでしょう
全員の踊りのタイミングが違ったり、目配せをしたりとてつもない労力を感じて、感動してしまいました。
主人公のお姉さんと話しているときの青髪の子の心理描写に合わせた目線の動きなども細かいです{/netabare}

そして今さらですがエンディングの歌詞が凄く良い!
はじめはどうだった?迷子の'大好き'さん
という歌詞がまさに作品全体を象徴してて作詞のセンスに脱帽です。ここすきです

最初はただの低予算アニメかと思いましたが、多分スタッフや監督が凄く有能な人達で、愛情をかけて作品を作っているんだと思います。でなければこんな良い歌が出来たり踊りをぬるぬるで書いたり出来ない!背景も目線も毎話どう構成していくかなどにもこだわりを感じます。愛です!

元は実際3次元にKiRaReというアイドルがいる?スマホゲーム?何が元になったアニメなんでしょうか?
Reステージプロジェクトというのの一環でこのアニメが出来たようなのですが、以外と予算が潤沢にあるのでしょうか?アニメの出来が良いのでその辺の成り立ちのことも気になってきました

今点数をつけるなら79点です!
尻上がり系のアニメです

8話は箸休め回かと思いきや、7話より手間かけとるやないかい! {netabare}
ヌルヌルダンスがなんと一話に2曲も流れました
ステラマリスはラスボスなだけあって、踊りが3人ズレていなくてぴったりシンクロしているというところにこだわって書いてました
{/netabare}
そしてストーリーも相変わらず面白いという。スタッフは寝る時間あるんですかねこれは。なんで毎週ヌルヌルダンス回を入れれるのか謎です。ニコニコでもコメントでみんながちょっと引いてました
これはもう見たほうが良いアニメとして80点つけようと思います!すこです

9話でついに作画の箸休めが来ました!動きを節約していました。ありきたりなよく見る話の展開なのに感動してしまうのはなぜなのだろう。
一人ひとりのセリフに相手への思いやりがあるのでそこが心地よさにつながっているのかも?
{netabare} 自室で自分の決めポーズを鏡で考える主人公や、メガネをかけると、みぃを封印する委員長のキャラなど {/netabare}
ちょくちょく挟まれるシーンでニヤリときたりそういう細かな部分にも配慮されてる。やっぱこの作品いいわー。体感12分くらいで終わってしまった

珍しく10話は中身のない謎回でした
キャラソンを売るための別グループ宣伝回?
作画班の休憩回?
でもつまらないわけじゃなくギャグ回としてほどほどに楽しかったです、ここで一旦休んで最終回に衝撃を与えてくれると信じてます!

11話は最後の演出に感動!しかし
{netabare} 踊りがダサかったのと、手書きではなくどうもCGで踊らせてる感じがあったのが残念。
今までもCGだったのか?CGのような手書きのような謎技術!でも今回はなんかいつもの踊りのシーンより心が入っていなかった気がする。{/netabare}気のせいかな? 次回最終回悲しいなぁ 今季1番終わってほしくないアニメでした

最終回!すごく良かった!
{netabare} キラリのライブ前に観客が帰ってしまうのはリアルでとても心が痛んだ。それをまさかライバルの左の子が喝を入れるとは
あそこで完全にやられました。脚本家さん凄い!
そして踊りは遠めがCG、近づくと手書きといった感じなのだと思いますが、手書きの自然な動きがマジで凄い!一切手を抜いていないプロの本気とここまで作る執念を感じました。
セリフ一つ一つが、キャラクターの性格に合わせた言葉を喋るので、見ていると必ず お!? と思わせてくる細かいシーンが毎話あります。
今回は本番前にご飯をもぐもぐ食べる主人公の胆力と口の動きとか みぃ先輩が要所要所でみぃ抜きで喋っていたりとか、青の子がピンクの子をサバゲーの試合で出会ったときの気持ちで励ますとか
細かいところの積み重ねでキャラの立体感が出るというか、感情移入してしまう
{/netabare}
いつも心を動かされるそんな素晴らしいアニメでした!二期が無さそうなラストでしたが正直今季覇権と言われる安定のダンベルよりも驚きの連続だったこちらを他人に推したい。
自分の中で初めて最後まで見れたアイドルものアニメです 素晴らしい作品をありがとうございました!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 11

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

個人的には好みの楽曲だが、たぶんこの作品はヒットしないのだ…。

お薦め度は「何か気に入る要素があるなら観てみても良いのでは?」といったレベルです。あまねく世に広まるような絶賛お勧め作品ではありませんが、個人的にはわりと好きですね。

昨今にありがちなメディアミックス作品で、展開としてはいまのところ本作(アニメ)とゲームアプリとライトノベル(?)、そして楽曲の配信・CD販売があるようです。

キャラクターの同一性認知を阻害するほどではないですが、アニメとゲームアプリのキャラクターデザインは意外と違っていて、たぶんアニメはちょっと古い感じでゲームアプリの方が今風な感じになっていますね。

このアニメでのキャラクターデザインの古さ加減が人によっては視聴のネックになり得ると思います。

作中の大会「プリズムステージ」は某作品のような高校生による「スクールアイドル」ではなく中学生によるものなのですが、プリズムステージがトップアイドルへの登竜門であるという作中設定を考えると、トップアイドルの活動時期を考えればその卵たちの活動は中学校時代というのは案外正しい設定なのかもしれません。

主人公の式宮舞菜(しきみや まな)の活動動機はガルパンの西住みほに通ずるところもありますがグループKiRaRe(キラリ)の活動に学園の存続などはかかっておらず、メンバーには別々の動機がありながら同じ夢を目指すというのが作品としてもコンセプトになっているようです。

ストーリー的には鉄板でどこも冒険はしていない手堅い作り(肉親との因縁、メンバーの獲得、ライバルの存在、トーナメント勝ち抜き、etc.)ですが、音楽的にはアイドル楽曲としては結構良いのと作中の振り付けがダンス的にはなかなか良かったりもするので、普通に楽しく視聴することができました。

最終回のプリズムステージ東京予選のステージについて、特にKiRaRe以外のグループについて演出面でやや難があったように思います。

が、作画的に全体を通して一定水準以上で走り切りテレビアニメ作品としては一応合格レベルだったのではないでしょうか。

余談:
その1)
KiRaReのグループ内でも二人組での行動がちらほらと見かけられ、発売される楽曲CDでも公式にこの二人組×3というものになっています。公式にカップリングを明確に推してくるというのは面白いですね。

その2)
作中の稀星学園高尾校の最寄り駅などの関係で京王電鉄とのコラボがあるのかラッピング電車を見かけましたが、なぜか京王線ではなく井の頭線でした(笑)。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

68.3 18 先輩で仲間なアニメランキング18位
バクテン!!(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (121)
344人が棚に入れました
笑ったぶんだけ高く、泣いたぶんだけ強く」中学生活最後の夏、『男子新体操』と出会い、強烈に魅せられた少年「双葉翔太郎」。私立蒼秀館高等学校(通称:アオ高)に入学した翔太郎は、男子新体操部の門を叩く。そこには、個性的な先輩たちと、中学男子新体操のスター「美里良夜」がいた。何か一つのことに懸ける、熱い青春の日々。ときに挫折し、すれ違うも、共に仲間と過ごす毎日の中で、一生懸命一つの目標に向かって、チームでひた走る姿を描く「スポ根×青春群像劇」。この春、情熱を懸けた本気の青春が、始まる――

声優・キャラクター
土屋神葉、石川界人、小野大輔、近藤隆、下野紘、神谷浩史、小西克幸、鈴村健一、杉田智和、斉藤壮馬、山下大輝

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

男子新体操は未知の分野

== [下記は第5話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第5話まで視聴し終わった時点で、このレビューを書いています。

採点競技も含めてテレビのスポーツ中継はわりと好んで観ている方だと思いますが、新体操って本当に「観てるだけ」で採点基準とか技とかをほとんど気にしないでこれまで観てきた数少ない競技です。
(他の競技はたいてい基本ルールくらいは知っている。)

ましてや男子新体操なんてほとんど観る機会のなかった競技で、このアニメを通じてやっと基本の基本がわかりつつあるという感じです。で、どうやら男子は女子とは違いボールやバトンなどの器具とかは用いず、身体運動のみの表現なんですね。

ごくごく大雑把に捉えると「体操の床運動を集団で動きを揃えてやる」というイメージの競技のようです。

この作品では主人公を含めてメンバーや指導者は男子ばかり、ごく少ない女子としてはマネージャーと主人公の妹くらいしか出てこないので、女性キャラ目当ての需要には全く応えない作品です。

ただ、個人的にはタイトルになっているバクテンを始め競技中に行われる技やその練習方法などに興味が持てることと、ストーリー的にわりと普通の高校部活スポ根物というところで高めの視聴モチベーションを保てています。

たぶん最終話まで観ると思いますが、男子新体操という内容に関心がない人にはお勧め出来ないお話であると言えそうです。
== [第5話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.6.25追記:
最終話まで視聴終了しました。

「劇場版制作決定」とか放送終了直後に出てきていた気もしますが、一応地区大会という区切りを迎え、このTVシリーズとしての締めはできているのでそれはそれでアリだと思います。
(でも、私はたぶん映画館に劇場版を観に行ったりはしません。)

ストーリー的に特に超展開的な点もなく、悪く言えば平凡なアニメですが特段悪いところもなかったんじゃないかと思います。

並み以上の出来のスポ根もので、ほとんど知らなかった「男子新体操」という競技を理解する機会を与えてくれたので、個人的には観て良かったと思いました。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 21

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

洗練されたモーションでお上品な爽やかスポーツアニメ

男子体操部アニメ。
キャラクターの口調や性格など、全体的に女性向け作品の特徴が強く出ていますが、BLではないので男性でも楽しめると思います。

全体的にお上品な感じでちょっとマジメすぎる。
スポ魂の暑苦しいアニメを求めている人はちょっと違うかな。
気になったのは主人公のなよなよしたしぐさとしゃべり方。

作画は良い時と悪い時の差が結構あり、特に引いた場面で人物画の手抜きが目立つことがあるが、競技が始まってからの手先から爪先まで洗練されたモーションの美しさと集団での統率のとれた動きは素晴らしく、それだけでも視聴する価値がある。

これは物語というより芸術作品としてみるのが正解かも。

キャラの髪の毛が派手なのと、仲間同士の慣れあい多めの作風、キャラの口調の印象で軽い雰囲気に感じるので、好き嫌いは分かれそうだが、競技部分のデキが非常にいいので、ぜひ見て欲しい。

嫌な感じのキャラクターとか、不快な展開もあまりなく、終始爽やかなスポーツアニメで、最後まで安心してみていられた。

もうちょっと熱さが欲しいところだが、素晴らしいスポーツアニメだと思う。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

笑ったぶんだけ高く、泣いたぶんだけ強く

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
東日本大震災発生から10年となる2021年に、フジテレビがアニプレックス・イオンエンターテインメントと共同で岩手県・宮城県・福島県の被災3県を舞台にしたアニメ作品を発表するプロジェクト「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」の一環として制作された作品なんだそうです(wikiより)。


中学生活最後の夏、『男子新体操』と出会い、
強烈に魅せられた少年「双葉翔太郎」。

私立蒼秀館高等学校(通称:アオ高)に入学した翔太郎は、男子新体操部の門を叩く。
そこには、個性的な先輩たちと、中学男子新体操のスター「美里良夜」がいた。

何か一つのことに懸ける、熱い青春の日々。
ときに挫折し、すれ違うも、共に仲間と過ごす毎日の中で、一生懸命一つの目標に向かって、
チームでひた走る姿を描く「スポ根×青春群像劇」。

この春、情熱を懸けた本気の青春が、始まる――


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

私は恥ずかしながら「男子新体操」の存在をこの作品で知りました。
ググってみると、男子新体操の発祥は日本で、主に日本だけで行われている競技なんだそうです。

第1話目から男子新体操の迫力に圧倒されてしまいましたが、その理由も分かりました。
男子新体操は、女子の新体操とは違い、宙返り等のアクロバティックな動き(タンブリング)が禁止されておらず、むしろ男子ではタンブリングは規定動作として行わなければならないんだそうです。

個人競技もあるようですが、ダイナミックなのは何と言っても6名(最低4名)で行われる団体競技です。
跳躍や倒立も凄いと思いますが、タンブリングや組運動の迫力が兎に角半端無いんです。
インターハイ予選でのアオ高の演技…物語の前置きも相まってすっかり涙で前が見えなくなってしまいました。

これは絶対アニメの補正が入っている…と思ってネットに上がっている実際の演技を見てみましたが、補正なんて1㎜たりとも入っていませんでした。

それもそのはず…
競技シーンはモーションキャプチャーによるもので、男子新体操のプロパフォーマンスグループのメンバーや、現役の新体操部員が参加しているそうですから…
改めて男子新体操の魅力を知った気がします。

これまで新体操は女性の演技だとばかり思っていました。
だけど蓋を開けたら全然違っていました。
男性ならではの新体操の魅力に触れることのできる作品だったと思います。

現在、男子新体操の国際化を目論んでいるようですが、あまり進展していないそうです。
世の中には色んなスポーツがありますが、例え国際的に普及していなくても日本発の競技として誇って良いと思いました。
それだけの価値のある競技だと思います。

昨年度までのアオ高の部員はたった4人…
6人の規定人数に満たないと、1.5点ずつ引かれるので、例え満点の演技をしても17点しか貰えませんでした。
だけど、今年はようやく6人揃いました。
6人で演技するのは部員全員の夢…
アオ高男子体操部のみんなはどんな演技を魅せてくれるのでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、センチミリメンタルさんによる「青春の演舞」
エンディングテーマは、wacciさんによる「あなたがいる」

1クール全12話の物語でした。
テレビアニメ終了後に劇場アニメ「映画 バクテン!!」の制作が発表されました。
そうですよね…これじゃ終われませんよね。
これからのアオ高の躍進を期待しています。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 15

66.1 19 先輩で仲間なアニメランキング19位
デジモンアドベンチャー02(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (261)
1772人が棚に入れました
太一達の冒険から3年後の2002年。デジタルワールドはデジモンカイザーと名乗る少年に支配されていた。デジモンカイザーは進化を抑えるダークタワー、デジモンを操るイービルリングを使い、デジモン達を混乱に陥れていた。
一方、お台場に引っ越したタケルは転校先の小学校の校庭で太一と似た少年と出会う。編入先のクラスでかつての仲間・ヒカリとも再会し、更に校庭で出会った少年・大輔とも知り合うが、何と大輔は新たなデジヴァイスを受け取り、新たな選ばれし子供へとなった。
一方デジタルワールドで太一がピンチに陥っていることを知り、大輔達はデジタルワールドへと向かう。そこで大輔は勇気のデジメンタルを引っこ抜く事で、自身のパートナー・ブイモンを目覚めさせる。更にデジメンタルを使いブイモンをフレイドラモンへとアーマー進化させ、操られていたモノクロモンのイービルリングを破壊、解放させた。そして大輔は太一からゴーグルを受け継ぎ、選ばれし子供として戦うことを誓う。
更に新たな仲間、京&ホークモン、伊織&アルマジモン、そして再び選ばれたタケル&パタモン・ヒカリ&テイルモンと共に、デジモンカイザー・一乗寺賢との戦いが始まった。

声優・キャラクター
木内レイコ、野田順子、夏樹リオ、遠近孝一、浦和めぐみ、山本泰輔、松本美和、荒木香恵、徳光由禾、朴璐美、高橋直純

pixie さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

無印の良いところをちゃんと引き継いでいる作品です。

音楽のよさは言うまでもありませんね。
デジモン自体は無印に比べ少しダサくなっている感じです。
ただしストーリーは無印に比べさらに濃くなっていますし、
キャラの心情表現もうまくなっています。

ただし無印のキャラ(太一たち)の成長後が登場するので
無印を見ていない人は入り込みにくいかも・・・。
まぁそんな人は居ないと思いますが。笑

あと、無印映画からの伏線や映画への伏線が上手にありました。そこは評価できるところかと。
結局のところ総評で言うと初代の劣化という感じもしますが・・・。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 1

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

正統後継作品

前作からの後継作品となっていて、世界観・ストーリー・キャラなど全てが引き継がれています。
きちんと先輩・後輩としての繋がりが描かれているのが良いですね。
OPは個人的にはイマイチでしたが、進化曲はとても良かったと思います。
ただ進化の演出の方は、ちょっと不満。前作みたいに、”アグモン進化~→グレイモン”くらいシンプルなものでちょうど良かったです。

前作には及びませんが、十分楽しめました。
今の子は、デジモンというとクロスウォーズとかになるのかな?少し寂しいです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 1
ネタバレ

どどる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ストーリーが良い

デジモン02、リアルタイムで一度視聴を中断した経験があります。
ですが、改めて見直してみると、かなり良いアニメでした。

02の美点は主に大輔と賢、そして子どもたち以外のサブキャラクターの存在でした。
{netabare}
特に大輔と賢は相互に補完しあう間柄で、ダブル主人公としては太一とヤマト以上に密接と言っていい関係性でした。
主に賢がドラマを持ち、大変な目にあったりする。苦悩して進んで、進んで悩んで…もっとも分かりやすい魅力を持っていたのは賢だったと思います。
そして大輔は、普通の男の子代表、ただし強度がすごい。
「悪かったね。俺は今が一番幸せなんだ」と言い切る力強さ。
その力強い輝きが、賢に良い影響を与える。
最終回でこの二人が結婚してても驚かなかったくらいの関係性でした。


主人公以外のサブキャラクターが非常に魅力的なのも特徴。
ブラックウォーグレイモンが嫌いな男の子はいないのでは? とすら思える登場時の強さ。カッコよさ。

個人的にイチオシのマミーモン。
中盤以降、いちばん安定して作品に楽しさを供給してくれたのはこいつだった気がします。
アルケニモンのことが好きすぎてかわいい。

そして及川。
大人に刺さりすぎる及川。「(デジタルワールドに)俺も連れてってくれ!頼む!」と叫ぶ及川は、キッズアニメが好きな大人に刺さってしまう。
この及川がデジモン02の最終的なテーマを担っていたのは美点でもあり欠点でもあり。
本来なら作品のテーマは主人公たちが担っていた方が良いのですが、デジモン02終盤のテーマは「選ばれなかった私たち」だから、主人公たちには持てないテーマでした。

このテーマが現れたときが、デジモン02を英雄的な、世界を救う物語から、「わたしの」「あなたの」お話になった瞬間でした。
メッセージ性の強いこの展開が、及川という執着心の強い大人に託されることで、あまり説教臭くならなかったのは傑作の資質です。
及川は悪いことをやりすぎて、ピピモンと穏やかな幸せを享受する資格は失っていたけれど、そのエネルギーはゴキゲンな蝶になってデジタルワールドに良い影響をもたらすというラスト。
大人のあなた。あなたはデジタルワールドで冒険は出来ないかもしれないが、その世界を作ったのは、支えるエネルギーを供給しているのは、大人のあなたなのだ、というメッセージ。
最後の最後に「子どもたちは、先人が作った世界を継承している」というテーマが入るのは、キッズアニメとしてあまりに真摯。
{/netabare}


まあでも分かりやすい欠点もあったアニメでした。
直接の続編にしては無印のキャラはたいして活躍しないし、02のメンバーにしても、気持ちよく勝ったり進化するシーンも少ない。
求心力のある賢がメンバーになるのも中盤だし、大輔も賢の加入で釣り合いが生まれるまでは、空回りが目立つ。
ヒカリとタケルは無印と比べて魅力が減った。
神がかった小学生から普通の中学生になったと言わざるを得ないし、伊織と京はちょっと物足りない。
ヒカリとタケルの無印における魅力ってかなり「子どもらしさ」に依存していたので、あのまま成長できないのは分かるのですが、分かるんだけど、まあこの点においては成功とは言えない内容でした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 0

63.1 20 先輩で仲間なアニメランキング20位
2.43 清陰高校男子バレー部(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (98)
376人が棚に入れました
東京の強豪中学バレーチームで深刻なトラブルを起こしてしまった灰島公誓は、子供時代を過ごした母方の郷里・福井に転居し、幼なじみの黒羽祐仁と再会。ずばぬけた身体能力を持ちながらプレッシャーに弱い黒羽と、バレーへの圧倒的な情熱と才能ゆえに周囲との摩擦を引き起こしてばかりの灰島はエースコンビとして成長していくが、中学最後の県大会で衝突し、絶縁状態のまま二人は地元の清陰高校に進学する。男子バレー部で待っていたのは、身長163cmの熱血主将小田と、秀才で毒舌家の副主将青木の3年生コンビや日光アレルギーで常に長袖長ズボンの棺野、バレー初心者の大隈をはじめとする2年生たち。山と青空に囲まれた福井を舞台に、弱小男子バレー部が全国を目指す熱い青春ストーリー!

声優・キャラクター
榎木淳弥、小野賢章、梅原裕一郎、伊東健人、蒼井翔太、木村昴、石川界人、天﨑滉平

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

あんまり期待しないで第1話を観たけど意外と良さそう?→ まあまあ良かったです。

今回のアニメ化の話があるまで知らない作品でしたが、原作は小説のようですね。バレーボール部を題材にした青春物みたいです、よう知らんけど。

バレーボールのことになると他のことに目が行かなくなってしまう灰島公誓(はいじま きみちか)と、そんなキミチカとは幼馴染みだったけど幼少時にキミチカの引っ越しで別れ別れになってしまい、その後再会した黒羽祐仁(くろば ゆに)の二人をメインに話が進むようです。

タイトルには「清陰高校」とありますがストーリーは主人公たちが中学生の時からスタートしました。

真面目に部活をやろうとする人に感化される人が現れたり、足を引っ張る不良っぽい人がいたりするのはちょっと『あひるの空』とかを思い浮かべる感じでもありますが、それはそれとして「何でここまで頑張るのか意味わからん」というレベルでバレーボールの試合や練習の作画がガチでした。

ちなみにバレーボールに関しては、EDクレジットを観てるとちゃんと監修が付いてるみたいです。え、そういうアニメなの(笑)?

2021.4.3追記:
最終話まで観終わっていましたが、更新しそびれていました。スポーツ物で競技の描写が雑だと悲しくなりますが、その点については本作は練習シーンも含めて一定の水準を維持していて、合格点だったと思います。

シナリオ的にも凄くはないけど、特に突飛なところもなくて普通の青春スポ根物として問題なく視聴できると思います。ただし、女性キャラを観たいという需要にはほぼ応えない作品なので、そこには期待してはいけません。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

67.1 21 先輩で仲間なアニメランキング21位
スタミュ(第2期)(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (63)
294人が棚に入れました
「夢を諦める方法なんて、知らない――」『憧れの高校生』を追って、音楽芸能分野の名門・綾薙学園に入学した星谷悠太。1年間に渡る入科テストに合格し、2年生から晴れてミュージカル学科生となったのだが、新学期早々彼らに“新たなる試練"が……!2年生最初のカリキュラム。それは、卒業した鳳たち≪華桜会≫がメインキャストを務める≪卒業記念公演≫のサポートをすること。伝統の演目・ミュージカル『Shadow&Lights』には≪2年生育成枠≫と呼ばれる5役が存在し、毎年2年生の中から1チーム5名だけが、演者として舞台に上がることが出来る。それはミュージカル学科生として名誉であり、尊敬する元指導者との共演を果たすということでもあった。栄光への切符をかけ、星谷たち新ミュージカル学科生25名は≪育成枠オーディション≫へ挑む! 青春ドタバタ・ミュージカルストーリー、再び幕が上がる、その瞬間。

声優・キャラクター
花江夏樹、小野賢章、ランズベリー・アーサー、細谷佳正、前野智昭、岡本信彦、内田雄馬、興津和幸、KENN、松岡禎丞、平川大輔、諏訪部順一、森久保祥太郎、鳥海浩輔、羽多野渉、子安武人、森川智之、置鮎龍太郎、保志総一朗

しおなっつとこなっつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

うがにゃん無双

リアルタイムで見てました。

この手の男の子アイドルアニメはあまり見ないのですが、スタミュは別!一期は急に歌って踊り出すのが面白くてネタ的な感じで見てましたが、二期は感情移入しまくり。

最初作画があんまり好みじゃなかったのに、もはやそんなの気にならない、つかどーでもいい!

二期で揚羽が加わって、ストーリーも面白くなり、そして卯川無双。(個人的感情)
鳳先輩と主人公星谷悠太との関係も素晴らしかったです。
もちろん音楽も声優も一期と変わらずエクセレント!もう言うことないです!!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 1

うるかり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ラストが最高

1期が思いの外良かったので見てみた。
話は2期の方が良かった気がする。
慣れたとはいえ更に人数が増えて只でさえ見分けのつかない顔ぶれに戸惑うので1期は観といた方がいい。
全体的にみんな仲良しというかそれぞれなりに頑張ってたり悩んだり励ましあったりしてて爽やかでいい。
拗らせてる人があんましいないというか。なのでがっつり観るには物足りないかもだけど、オアシスとしてはすごくいい作品だと思う。
最終話ラスト素直に感動した。

リアルタイムで見れなかったのが悔やまれる。。
もうこのジャンル(女性向け美少年作品)(腐要素有りは除く)は、いい加減全部さらう事にする。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

ゆき さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ちゃんとミュージカルしてた2期

まず、やっぱりスタミュは良いですね!

1期と比べるとちゃんとミュージカルやってたなみんな……
ストーリー性が高いので、途中で急に歌い出してもなんとなく歌うぞ…歌うぞ…という気持ちが先に芽生えます笑

そしてなんと言っても、この声優陣。
豪華すぎませんか。
全員で歌ってる部分とかよくよく考えたらものすごい事だと思いました。
最終回後に特別編もきて、個人的にはとても嬉しかったです!

1期を見た時、作画陣のすごさに圧倒されましたが、2期も相変わらずヌルヌルしてましたね。
最高です。

ただ1つ残念だったのは、ニコ動で有料になったことですかね。
スタミュはツッコミどころ満載すぎるのでニコ動でのコメント付きで見るまでがスタミュという感じします。見てない方はぜひ1話だけでも、1期でも見て笑ってください。

落ち込んでいても無償で元気にしてくれるスタミュですが、2期は不穏な展開もありました。
それでもやっぱり最後はみんな笑顔で、ですね!

細谷佳正さんが休養ということで心配されましたが、2期も最後まで1話ごとに1野暮助が細谷さんの声で聞くことができました。感謝しかないです。

ちょっと最近落ち込んでるな、という方には是非にも1期からおすすめしたい作品です。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 3

76.5 22 先輩で仲間なアニメランキング22位
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(アニメ映画)

2021年6月11日
★★★★☆ 4.0 (181)
732人が棚に入れました
第二次ネオ・ジオン戦争(シャアの反乱)から12年。U.C.0105——。地球連邦政府の腐敗は地球の汚染を加速させ、強制的に民間人を宇宙へと連行する非人道的な政策「人狩り」も行っていた。そんな連邦政府高官を暗殺するという苛烈な行為で抵抗を開始したのが、反地球連邦政府組織「マフティー」だ。リーダーの名は「マフティー・ナビーユ・エリン」。その正体は、一年戦争も戦った連邦軍大佐ブライト・ノアの息子「ハサウェイ」であった。アムロ・レイとシャア・アズナブルの理念と理想、意志を宿した戦士として道を切り拓こうとするハサウェイだが、連邦軍大佐ケネス・スレッグと謎の美少女ギギ・アンダルシアとの出会いがその運命を大きく変えていく。

声優・キャラクター
小野賢章、上田麗奈、諏訪部順一
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

モビルスーツの場違い感が醸す破滅の予兆

原作小説は未読。

【物語 4.0点】
三部作の一作目。

構成は序盤~中盤3分の2が人間ドラマ。派手なバトルシーンは終盤に集中。
だからと言って、終盤の見せ場にソースを集中すべく、前半を捨てているわけではない。

むしろ前半のハサウェイと出会う人々との濃密なやり取りの方が、
武装蜂起を前にした、ハサウェイ自身によるアイデンティティが不安定な現状を自己分析するパートとして重要なのではないか?
それくらい人物描写が繊細で惹き付けられます。

ハサウェイ率いる反地球政府運動「マフティー」
相次ぐ戦乱で疲弊した地球に特権階級だけを残すべく、
市民を拿捕して宇宙へ強制移住させる「マンハント」。こうした腐敗に鉄槌を下す。
大義としては申し分ないが、過去の武力行使を正当化する名分と比べるとかなり弱い動機。
戦乱で敗れ去っていった者へ思い入れるハサウェイの私心ありやなしや?

マンハント糾弾という点では、地球に残りたい市民とマフティーの利害は一致するが、
最終的に人類は全員宇宙に移住すべしとのマフティーの理想とは齟齬を来す。

何より今や、宇宙世紀(U.C.)0105年。
もはや武力だの、モビルスーツだの、ニュータイプ理論だので現状を変更する時代でもない。
マフティーが人々から“テロリスト”と揶揄されるのは時代の空気を読めていないからだ。

そんなことはハサウェイも百も承知。
その上で彼はシャアら先人たちが歩んだ破滅の未来を回避するには?或いは破滅を織り込むのか?
自己の立ち位置を再確認するために、ネクタイを締め市井に紛れ、自分を模索し続けるのだ。


この観点から心に刺さっているのが{netabare}タクシードライバーとの会話シーン。
その日暮らしの市民には1000年後の地球環境を憂うマフティーの理想になど構っていられない。
だって周りには結構、自然は残っているし。

この活動家が日常生活から乖離して孤立する状況。
世の浮いてる活動家の方々には、テロに手を染めないためにも、耳をかっぽじって傾聴して頂きたいと願います。{/netabare}


ハサウェイが思索の果に迎えるガンダム発進シーン。
綺麗に自己を総括できていますが、高揚感は少な目です。
曇天への発進は、地に足が付かない、五里霧中な行く末を暗示しているかのようです。


以上の通り、物語を愉しむには、
『逆シャア』までのサーガをテーマまで咀嚼することが必須な、マニアックな作品であることは言うまでもありません。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・サンライズ

背景美術と人物作画の一体感を出す昨今のトレンドに逆行する本作。
写実的な海面などの背景に割り込んでくるモビルスーツなど浮きまくっています。
戦闘シーンでよくある街中でモビルスーツが煙を巻き上げるカットはメカを魅せるための演出。
ですが、本作の場合は、何もそこまでスクリーンいっぱいに煙やら火花やら噴かなくてもいいじゃないか(笑)
ってくらいの迷惑行為として処理。

宇宙世紀を動かすのはモビルスーツに乗ったニュータイプなどではなく、
メンズスーツを着たオールドタイプである。
モビルスーツなんてお呼びじゃない。
メッセージ性が作画構成でも徹底しています。


とは言え、オールビューモニター搭載が標準化したモビルスーツ同士の戦闘は迫力満点。
私は一作目は通常のシアターで鑑賞しましたが、
次作は360°没入感を最大化できる巨大スクリーン等での鑑賞にこだわりたいです。

【キャラ 4.5点】
主人公ハサウェイ・ノア。
顔立ちや対人関係のぎこちなさはアムロ・レイ。
二つの名を使い分ける暗躍ぶりはシャア・アズナブル。
アムロかシャアか。ハサウェイ自身が葛藤する際の引き出しにもなる。

ハサウェイの秘密を見抜き絡んでくる謎の美少女ギギ・アンダルシア。
大人の色気で、ハサウェイのライバルともなるケネス大佐とのトライアングルを仕掛けたかと思えば、
戦場では幼女の如く動揺を露わにする情緒不安定ぶり。

ギギとの交流の中で、クェス・パラヤを破滅へと攫っていったシャアの一件が重なるハサウェイ。
大義より、過去のトラウマという感情で言動を左右されるハサウェイ自己分析の一助ともなる。

総じて各サブキャラとも、ハサウェイ自身が掴めていない自分探しにヒントを与える献身ぶり。

【声優 4.0点】
ハサウェイ役の小野 賢章さん。
幼さと凛々しさが混在する青年ボイスで、村瀬監督からの“感情と思想に引き裂かれたキャラクター”という難題に応える好演。
このハサウェイ危ないことするよ。

ギギ役の上田 麗奈さん。ボイスを高嶺にコントロールして正体を掴ませない妙演。
これは周りの男どもも取り扱い方法に困ります。


公開前、劇場版『逆シャア』の少年時代以来、
長らくハサウェイに声を当ててきた佐々木 望さんからの“声優交代”が物議を醸しました。
ただこれも『ガンダム』以外のコンテンツではよくあること。
アニメ化よりも先にゲーム等でキャスティングされた声優が、アニメでは変更になるのは割りと普通。
ただハサウェイの場合はアニメ映画化以前にゲーム等で活躍する期間があまりにも長すぎましたw

また、このキャスティングについては、アニメ映画化後もゲームのハサウェイは佐々木さんが担当していることなどから、
①小説版『逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』→『閃光のハサウェイ』原作小説のハサウェイは佐々木 望さん。
②劇場版『逆襲のシャア』→本劇場版三部作のハサウェイは小野 賢章さん。
①②はパラレルワールドの別系統作品であると示唆しているとの見方もあるそうですね。

劇場版三部作見ながら原作小説読んだら①②の異なる要素が混ざり合って困惑してしまうかも。
この辺りが、私が劇場三部作展開中は、小説購読は『~ベルトーチカ・チルドレン』までで止めておこうと決心している理由です。

【音楽 4.0点】
劇伴担当は澤野 弘之氏。
エッジの効いたテクノ等をアレンジした戦闘曲及びボーカル曲で魅せる。
「TRACER」は特にぶち上がります♪

気になるのが『UC』の澤野氏が『ハサウェイ』でも音楽担当している事。
『UC』は原作『ハサウェイ』完結後に、『逆シャア』~U.C.0100の間に闇に葬られた史実があったと後付けされたエピソード。
よもや本シリーズで『UC』を絡めてくることもないとは思いますが、
パラレルだとしたら何でもありですし。
もしくは『UC』同様、『ハサウェイ』も戦乱の亡霊を退治する物語として同一視すれば良いのか。
考え出すと落ち着きません。


ED主題歌は[Alexandros]「閃光」
過去を振り払って未来へ驀進する快作ロック。
ですが、今のハサウェイにはちとまぶしすぎる感もw
Netflix海外配信に合わせて英語版もリリース。
MVは英語版の方がAMVになっており作品のシーンを振り返るのにも最適。


【付記】
分割2クールの『水星の魔女』の幕間に、本作のTV編集版が1/15~全4話で放送されるそうで。
制作中の第2部への予習復習としてハサウェイを分析してみるのも一興かと。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

宇宙世紀ものとの決別か。(じっくり見られたので追記です)

配信サイトでじっくり見られましたので。追記です。

 宇宙世紀ものとの決別という第1印象は変りません。

 驚異的な映像すぎて、ガンダム感がないというのも初見と一緒でした。ハリウッドが作るゴジラが面白くない…と同じにならなければいいのですが。

 内容もガンダムのテーマとして兵器としての運用、兵站なにより禍々しさというリアリティが無くなっていました。その分、戦闘時の周囲への影響を描いたのでしょうか。3DCGとしてのロボット描写としてのリアリティはありました。ただ、画面が暗いのでガンダムの決めポーズが見られませんでした。2作目に向けての焦らしでしょうか。

 組織そして人の描写には力をいれてました。ハサウェイ、ケネス、ギギのキャラは良く描けていました。つまり、ヒューマンドラマになったということでしょう。
 そして、テロリズムに堕すことでパーソナルな個人の悩み…シャアのような確信犯ではなく、何かをやらなければならないという焦りからシャアをマネてという甘えをハサウェイからは感じます。

{netabare} シャトルがダバオに降りたのは偶然ではなく、自分がイニシアティブをとるためにケネスがそう段取りをしたということですね。で、ハサウェイは自分のホテルへの襲撃を自分で段取りしたんですね。
 で、ギギといっしょにいたので段取りが狂って危険な目にあったと。まあ、コントみたいに逃げる先逃げる先全部危険で、ちょっとやりすぎましたけど。

 逆襲のシャアの時点で思想に走りすぎて、訳の分からないストーリーになっていました。そして最後はアムロがツンばっかりでデレないのでシャアが切れたみたいな感じで、ギャグにも見えるような結末でした。
 物語でもシャアは思想になっていましたが、環境、特権、宇宙移民、ニュータイプ。本作はなにかテーマがあるようで、その思想に内容が伴わない滑稽さが感じられました。

 マフティの行動と民衆の期待にズレがあるのもそういうところでしょう。1000年先と暮らし。ハサウェイが何をしたいのかわからないので、今のところギギという少女にしか興味が向かいません。この描写がそのままハサウェイの迷いだとしたら、訳の分からない感じが脚本の意図通りということで、非常にうまいストーリーだと思います。
 
 ギギについてはニュータイプの娼婦という設定?はララァの再現なのは間違いないでしょう。ガンダムシリーズを通じてララァという少女が結局のところ消化しきれず、歴代の主人公周辺の女性ニュータイプ、強化人間を経て、クエスそしてギギにまで引きずっています。
 つまり、ハサウェイとケネスはシャアとアムロの関係の焼き直しでしょう。ただ、不思議なことにギギに悲劇の予感はしません。というか奇異に見えて非常にまともなキャラでした。この少女を起点に、シンエヴァのようにガンダムを卒業…という訳にもいかないでしょうけど(大人の事情的に)

 ギギは性的な匂いを漂わせていますが、道徳的にはピュアな雰囲気。自らを汚いと感じる感性。恋する少女になっていまいた。この少女の迷いというか、悩みというか難しい状況が示唆されますが、これからでしょう。
 ハサウェイがギギに手を出せないのも、ギギが結局ハサウェイを押し倒さないのも、こういった子供の部分なのかもしれません。

 ハサウェイは、ガウマンというパイロットの救出などにまったく頭が回っていなかった、ということはこの時点でマフティへの興味が薄れているということでしょうか。ハサウェイも自分の甘さを自覚していましたが。

 アムロまたはそれ以前から始まる壮大な宇宙世紀もののガンダムクロニクルは、最後は個人の…それも女への迷いで幕を閉じる?のでしょうか。

 最後、ハサウェイに気があるっぽい女が出てきて、一方でギギがハサウェイが残していった時計のおもちゃに電池を入れるのは上手い心理描写でした。時が動き出しましたし。{/netabare}

 あと、注目ポイントはホテルのエレベーターの内部の液晶パネルです。アニメーターが貧乏で「高級」「豪華」が苦手だといわれていた日本アニメで、感心するほど高級感がありました。

 すごいアニメなのは間違いありませんが、映像美だけでは歴史的なアニメにはなれません。さて、続きはどうでしょう。



以下 1回目の視聴時の感想です。良く見ていなかったのか話を追えていませんでした。

{netabare}
 宇宙世紀もの、ですが、問題のスケールはテロリストにまで落ちています。前作までで、ララァに対してクエスの存在感があまりにも薄く、ハサウェイの抱えている心の陰もあまり見えてきません。地球の特権階級を憎んでいるらしいですが、そこの動機が弱い感じがします。シャアを形だけまねているのでしょうか。(追記;シャアって、逆シャアで最期でどういう結論にしたのか映画ではわからなかったです。環境の問題だといいながらアムロへの執着だった気がするんですが。サイコフレームがどうのこうので終わってよくわかりませんでした)

 ハサウェイのパーソナルな問題をギギとの関係で解決してゆく物語なんでしょうか(追記;それとも本気で環境のことで悩んでいるんですかね?だとするとギギが登場する意味がちょっと分かりづらいですね。ヒロインが欲しかっただけ?どうも環境について人の意見を聞いたりして、環境問題は単なる言い訳に見えたんですけど)。彼がなぜ今の状態にあるのかは本作からはあまり深くは読み取れなかった気がします。しかも、続きものっぽいので消化不良で終わっています。
 まあ、3部作と明示してるんですかね。であれば次作が楽しみな終わり方でした。

 ギギというのは、ララァと同じく娼婦または愛人なんでしょうね。ガンダムにおけるこの女性の扱いというのに、どんな意味があるんだろう、といつも考えてしまいます。魔性ということなんですかね。男を理解できる母は優れた娼婦である?

 ストーリーは面白くはありますが、かなり都合のいい展開と言えるでしょう。
 ハサウェイがあの特別なシャトルに乗っていた必然性があまりなく、そこにハサウェイの組織の偽物のハイジャックが来てます。しかも航路を外れた緊急着陸したダバオには敵の親玉のケネスが赴任してきた基地があり、ハサウェイの組織の拠点もそこにある。
 ホテルに泊まっていたら、ハサウェイの組織に襲われる。要人がかたまっているからなんでしょうが、緊急着陸して偶然そこにいたはずなのに、襲撃の準備はいつできたんでしょうか(追記;ここ偽装工作ということなんですね。でも32Fから上を攻撃するんじゃなかったのでは?)。
 しかも、モビルスーツ戦がハサウェイの真上で始まってしまう。
 うーん、この部分をもう少し丁寧に必然にしてほしかったですね。またはギギによる不思議な力?のせいなんでしょうか。
 大人向けに作っている雰囲気の割にはストーリー展開が子供向けという感じでチグハグ感はあります。少年向け小説が原作みたいなので止むをえませんか。

 本作がガンダムか、といえば、もはやモビルスーツものですらなく、それは単なる戦いの象徴になっています。極端なことを言えば現代兵器でドンパチやっていても、物語に破綻は出ないでしょう。

 アニメは、金はかけたのでしょう。ものすごい出来でした。しかし、実写に近づきすぎたといえばいいのでしょうか。ガンダムらしい迫力が感じられません。ハリウッド特撮的な迫力になってしまっています。
 冒頭のシャトル内の人の動きが気持ち悪かったです。ある種不気味の谷を感じました。

 ギギの造形、キャラだけは素晴らしかったので、それだけでも見る価値はあります。

 あえて、スケールを小さくしてパーソナルな問題に置き換え、ガンダムが不要になってゆく。ニュータイプもあまり意味がなくなってゆく。宇宙世紀もののガンダムとの決別なんでしょうか。

追記;ちょっと集中して見れてなかったみたいですね。一回しかみてなかったのでいろいろ変なレビューでした。また、2作目があるときに見返します。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 11

さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ハサウェイ良かった…

見る前からとても気になっていたハサウェイ。
あまりにあちこちでハサウェイの好評を聞くので、興味が湧き、興味が使命感に代わり、緊急事態宣言明けの合間にようやく観に行けたのですが、素晴らしい仕事を見た気がしています。

硬派にかっこよくて、スペックの高い要素モリモリな青年が活躍する話かと思いきや、市街戦に丸腰で巻き込まれてあたふたするギャップが言葉にならない味わいを生み出しており、最高です。

それから、ハサウェイの魅力はもちろんなのですが、
SF作品としての細かな描写や考察が効いていた作品としても評価したいなというところですね。
予備知識の無い私がみて、まず感心したところなので、こちらを先に挙げればよかったかもしれません。
どれだけ良かったかというと、一シーンで、1時間くらい、調べてつぶせそうな物量というか細かさなんですよね。
この作品、作画はもちろん良いのですが、無駄に動いているということはあまりなく(無いとも言えませんが)一つ一つの動きに意味を持って動かしている感が漂っているので嫌味がないなと思いました。

尺もとりわけ長くないのですが、かなり充実した第一部だったなという印象です。

その日はハサウェイとレヴュースタァライトをはしごしようと思っていたのですが、ハサウェイで考えることが多くて、この後レヴュースタァライトは観れないわ!と気付き、新宿中央公園で1時間くらい考えに耽ったあと帰りました。

結果としてたどり着いたのは、ハサウェイがかっこよかったなということと、逆シャアを見なければいけないだろうという別の使命感でした。

時が立つのは早いもので配信が開始されたので逆シャアと2回目のハサウェイを見ました。
新たに得たのはとっかかりに対する発見と、それによって得た疑問、
さらに、もう一度逆シャアを見たら解決するのでは?という使命感でした。

この無数に散らばった謎がどのように回収されていくのか、もう少し深く読み解きつつ、第2部の公開を待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 14

63.8 23 先輩で仲間なアニメランキング23位
結城友奈は勇者である ちゅるっと!(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (36)
134人が棚に入れました
時は神世紀300年。神樹の危機に際し、あらゆる時代から勇者と巫女が召喚された神樹内部の世界。彼女たちが集結した讃州中学勇者部は、総勢27名の大所帯へと変貌を遂げていた。強力な仲間を得た部長・犬吠埼 風は満を持して「勇者部うどん」の開発を宣言する……!

声優・キャラクター
照井春佳、三森すずこ、内山夕実、黒沢ともよ、長妻樹里、花澤香菜、花守ゆみり、大橋彩香、本渡楓、近藤玲奈、鈴木愛奈、高野麻里佳、諏訪彩花、長縄まりあ、田中美海、大野柚布子、種﨑敦美、大空直美、石上静香

66.4 24 先輩で仲間なアニメランキング24位
リーマンズクラブ(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (85)
233人が棚に入れました
天才的な観察眼で、バドミントン選手として活躍していた白鳥尊。 しかし、インターハイでのトラウマが原因で、思うようなプレーができずにいた。社会人選手として所属していた強豪チーム・ミツホシ銀行をクビになった尊。 選手としての再起をかけて、サンライトビバレッジに入社した彼を待ち受けていたのは、慣れない会社員としての仕事に、結果の出せていない弱小バドミントン部...。おまけに、ガサツで、声がでかくて、やたらと距離の近いおっさん...宮澄建。 元・天才の新人社会人と、豪快おっさん“バドリーマン”。何もかもが正反対のコンビが生まれたとき、諦めかけていた夢が、ふたたび幕を開ける。

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

素晴らしきサラリーマン

イケメンではあるけど、ちょっと性格に難のある主人公。
個人的にはバドミントンより会社の仕事の方に興味が行ってしまう。
SWOT分析とか、やったなあ。
企業チームってこんな感じなのかな。

決してお仕事アニメではないが、かと言って熱いスポーツアニメともちょっと違う。
でも、ひとこと言っておくなら、中年おじさん頑張れ!ってことですね。
野球やサッカーと違い、他のスポーツでは単独でプロとしてやっていくのは難しいですから、企業のチームに所属するのが良いんでしょうね。
仕事覚えておけば、選手として現役終わっても、会社で働けますから。
家族持ちの選手も多いわけで。
そんな企業チームでの1ページを、うまくまとめてくれたと思います。
もう少し早く最終回を迎えていれば、冬アニメのランキングに入れたかもしれない、結構な良作でありました。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 7

67.2 25 先輩で仲間なアニメランキング25位
Rewrite(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (686)
3474人が棚に入れました
緑化都市、風祭。文明と緑の共存という理想を掲げたこの都市に住む天王寺瑚太朗は、神戸小鳥、吉野晴彦らの友人たちと平凡な日々を送っていた。

そんな平和な風祭市に、年一回の騒がしい時期が訪れようとしていた。

都市を上げての収穫祭。

巨大な文化祭のようなその催しに、瑚太朗は記事のネタ集めのバイトを始めることに。風祭では未確認生物の情報や、オカルトチックな噂がまことしやかに囁かれていたからだ。

同時期、瑚太朗の身に不可解な出来事が降りかかり始める。瑚太朗はオカルト研究会の会長、千里朱音に助けを請い、知り合いの生徒たちをも巻き込んでの調査を開始するのだった。

それは瑚太朗にとって、ちょっとした冒険心のつもりだった。騒がしく仲間たちと過ごしていけるなら、それで良かった。瑚太朗はまだ気付かない。それが誰も知らない“真実”の探求へ繋がっていくことを。

──書き換えることが出来るだろうか。彼女の、その運命を。

声優・キャラクター
森田成一、斎藤千和、篠宮沙弥、喜多村英梨、すずきけいこ、朝樹りさ、花澤香菜
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

細かい疑問は流して一気見したほうが楽しめそう

2016年夏アニメ。分割2クールの1クール目、13話。
原作ゲームは未プレイです。
物語は完結してから星評価します。

第2期もあるのでまだ様子見の部分もありますがなかなか面白かったです。
ちょっと説明不足というか「そういうもの」で流す所は何箇所かあり、ついていけないと感じてしまうと辛いかも。
キャラクター達の持つ特殊能力も説明が無いとわかりにくいものが多く、ちょっと掴み所がなく感じました。

私の場合は某動画サイトの一挙放送で初視聴だったので、わからないと思っても気にせずに一気に見れたのがかえって良かったかもしれません。
{netabare}
何せ最初から急展開でしたからねw
最初からいきなり主人公が死んだりw、ハーレム系日常ものみたいだったり、オカルト系みたいだったり、超能力系みたいだったり、ファンタジーみたいだったりで方向性がわからずちょっと戸惑ったのですが、13話のラストまでに様々な設定や要素・キャラクターが「救済」に関係していく点ではとても感心させられました。
原作ゲームは恋愛アドベンチャーということなので、かなり複雑で内容の濃い作品なのかなという印象。

ストーリーが複雑な反面、キャラクターが割と常識的でタイプも分かりやすく、それぞれの目的意識がはっきりしていたので見やすかったです。
主人公との交流によって「鍵」である篝が人間味を獲得していくのみならず、他のキャラクター達の関係性も良い方向に物語を動かしていくので印象が良く、それぞれに頑張っているので応援したくなりました。
小鳥とちはやがちょっと見分けつきづらい上に二人ともおっとり系なので、私服になるとわかりにくいかも…と思わなくも無いですが。

それにしても最初から最後まで瑚太郎は踏んだり蹴ったりだったなあw
きっと第2期でも踏んだり蹴ったりなんでしょうねw
{/netabare}
瑚太郎の頑張りに期待して2期も楽しみたいと思います。
(2017.1.19)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

混沌を詰めたおもちゃ箱

冒頭の独白シーンからループものである事を匂わせる物語。

key作品については造詣が浅いので、他にも似た作風のものがあるかも知れませんが、主人公の瑚太朗を含め登場人物のほぼ全員が何らかの秘密やトラウマを抱えているように見え、バトルものの要素を除けばクラナドに少なからず似ていると思いました。瑚太朗が中心となり、キャラ達の心を解いていくお話になりそうです。

瑚太朗は色々なものを達観視した態度と少々乾いた印象があり、大きな秘密も抱えている様です。一方で弱者に寄り添う姿勢があったり、かなりのお調子者でもあったりするので、クラナドの朋也と陽平、両者の性質を併せ持つキャラに見えました。どちらかというとギャグ担当の陽平の要素が強いので、いじられ役になったり、バイオレンスギャグの犠牲になったりと中々に多彩な男です。おっぱいとか言うし‥。そんななので委員長キャラの前で調子に乗って余計な事を言ったり、不謹慎な行動をしたりして、必然的にアッパーカットで吹き飛ばされたり、コンボでボコボコにされます。まぁ‥必然というかお約束ですね(笑)

瑚太朗の相棒?の吉野晴彦も中二病に中二病を上書きした様な面白キャラです。現在わずらっている中二病をいじられると怒りますが、過去の中二病時代をいじられると「やめろぉぉ~」と苦しみ出します。瑚太朗と吉野、いじり役といじられ役に、ものの見事にはまってしまっていて事あるごとに笑かされました。1話、ギャグパートの回想シーンに移行する時の画面のゆらゆら表現と効果音も地味に面白かったです。ドラえもんとかの古典的なアニメ表現と似ていて、安心感を覚えるからかも知れません。

本編に関して、初回からおもちゃ箱をひっくり返した様に、次々と不思議なものが飛び出すので、関連性が全く掴めず、頭がこんがらがり、話についていくのが大変でした。読み辛い文体の本とか固有名詞満載の本を読んだ時にも私はこんな状態になりますが、第一話の時間的な長さも相まって、後半はちょっとだけ眠くなってしまいました。

~2話、3話~
{netabare}
2話、3話は登場人物や世界観になじむ為に作られた様な回で、ドラマ的な見所はそれ程ありませんでしたが、おかげでキャラの特長については概ね把握出来ました。それにしても女の子の制服、かわいいけれど学校生活にはちょっと不向きな感じがしました。特に※パゴダスリーブ。

あと2話ラストの「性格が悪いわけでも根が暗いわけでもない」という評価の中に瑚太朗が自分自身も含めていた所には違和感を感じました。(事実がどうあれ)続く「今この時期にしか出来ない事」という台詞については瑚太朗の私見という事で容認出来ましたが‥。

また3話、執事キャラの咲夜が買い物帰りにレジ袋を手に提げているのを見て少し残念な気持ちになりました。エコブーム時にはエコバッグ持っていた人(アニメの中でもちらほら?)が結構いたのに、最近では見かける事が少なくなってしまったと改めて痛感。そもそもエコバッグなど買うものではなくて、ぼろくて着られなくなった古着のすり減ってない部分とかから作ったりするのがベストなのですが、買ってしまった物は最後まで使って欲しいもの。他のアニメでも殆どのキャラが当然の様にビニール袋をぶら下げて歩いているのを見ますが、とても不合理で、高度経済成長期、言い換えれば使い捨て時代の名残としか言い様がありませんので、キャラの知的程度がどうしても劣って見えてしまいます。(個人的にはアイスクリームならアルミ張りの保冷バッグに入れている方が瀟洒で、画としてもカッコ良いと思う。)

エコビジネスとかいううさんくさい言葉と、その資本主義精神にのっとった非情な強欲性の所為で、かえってその危機を疑われてしまった環境問題ですが、大量生産、大量消費という経済のあり方、エネルギー活用の仕方は、森林の減少やそれに伴う野生動物の死滅、大気、海洋、土壌汚染、ゴミ問題へと直接繋がり、自然環境を確実に蝕んでいる事実があるので、地球委員長じゃないけれど、人類一人一人の小さな努力の積み重ねはその打開策として必要不可欠な要素である気がしてならないと思ってしまうブリキ男なのでした。

※:イギリスのヴィクトリア朝中期~末期に散見されたドレスなどの袖のデザイン。肘までは筒型で、手先にいくに従ってスカートの様に裾広がりになっている。とても優雅な印象。パゴダ(pagoda) とは仏塔を指す英単語。
{/netabare}
~4話~
{netabare}
今回は金髪でツインテール、眼帯を付けたオッドアイの少女、静流に焦点が当てられたお話でした。彼女の持つ秘密と過去について触れられています。提示された謎の内、いくつかが形を取り始めた様です。
{/netabare}
~5話~
{netabare}
静流回に続いてルチア回。前回静流の回想シーンにて登場した正義の組織?の正体、その一端が明かされる。さらに"Key"という言葉も‥(ギャグじゃないよ)そしてもう一つの組織"ガイア"とは一体? keyを巡る2者による戦いになるのだろうか? 謎はまだ多く、散らかしたおもちゃの整理状況はまだ半分といった所、本格的な物語の進行はこれからといった感じです。

回を追う毎に謎が氷解していく様は肩の荷が下りる様で嬉しいのですが、謎を担う一人一人のキャラに割く時間がとても短く、急ぎ足であると感ぜられる事も無きしも有らず。クラナドでは一人につき最低でも3話位かけて丁寧に描かれていたので、納得に至る事が出来ましたが、Rewriteではこれまで1話ずつ、ゲームの概略の様にならないか少し心配です。

でも続けて観て行きたいと思います。次回も楽しみです。
{/netabare}
~6話~
{netabare}
前半のだいたいはお約束のハーレム展開と不毛なギャグ、後半は環境問題についてのお話。愉快キャラ吉野も登場したのに前半のマンネリなギャグは上滑り感が強く、悪ノリが過ぎていてあまり楽しめませんでした。

後半、地球環境の汚染に触れていた点ついては中々に貴重な回だったと思います。3話の感想でも少し触れましたが、大量生産と大量消費は経済を回すため(税金回収)の装置(人呼んでルーブ・ゴールドバーグ・マシーンとも言う)でしかない様に私には思われます。これによって生態系が破壊されれば、いずれ経済すら成り立たなくなります。

古くから宇宙船地球号という例えが有りますが、地球という宇宙船の空調とかエンジンが壊れかけていて修理を必要としている時に、乗組員同士で権利争いをしている様な有様では解決されるべき問題だって置き去りにされるより仕方ありません。まぁ、ありていに言えばおばかとしか言い様が無いです。

今回作中で取り上げられた土壌汚染の話(作中では原因はまだ不明)ですが、これも生産性を追及して負のスパイラルに陥った結果、取り返しの付かない様な事態になった似た様な話が現実にもあって、除草剤と遺伝子組み換え植物の利用(レビュー下段参照)による農地およびそれに付随する河川、海など周辺地域への汚染拡大がそれにあたります。汚染は今も着々と進行している様です。

ブリキ男は小さな家庭菜園で野菜やハーブを栽培してますが、肥料は枯葉や枯れ枝、生ゴミなどとお菓子などの乾燥剤に使われている生石灰のみ。無農薬栽培で良質の作物が収穫出来てます。(収穫量は程々ですが)店売りの大きさだけ馬鹿でかい野菜と比べると別の食品と思える程に味が濃くて美味しいです。金儲けの事とか躍起になって考えるのでなければ、化学肥料とか農薬、除草剤や遺伝子組み換え植物など、別の知恵を使えば(アイガモを使って雑草、害虫の駆除とかが出来る合鴨農法とか絵的にも面白い)必要ないのでは?と考えてしまいます。

終幕近くの朱音会長の憤りは分からないでもありませんが、ネトゲジャンキーで不毛に遊びまくっているので、説得力がちょっと足りませんでした。人類死すべし発言やアイス投げるのも良くない。もったいないじゃないか‥。
{/netabare}
~7話~
{netabare}
今回はバトル多め、オカ研解散?という事態も相まって、物語のターニングポイントとも取れる回でした。

ガーディアンとガイア、二つの陣営の顔ぶれ、介入する第三の力が見え隠れし、平和な表層で繕われた緑化都市の舞台裏で着々と進行して来た"何か"がバランスを崩し、動き始めた様です。

それにしても身体能力を何度か書き換えて強化している瑚太朗のダッシュに一瞬で追いつくなど"地球委員長"ルチアさん超人? 超人でした‥(笑)

次回からは急展開となる事が予想されます。刮目してみるべし。
{/netabare}
~8話~
{netabare}
OP、ED刷新され、バトルものの雰囲気を強めた印象でした。初回から登場していた妖怪少女も今回をもって喋り始めます。もっと幼い声を想像していましたが、意外と大人びた張りのある声、名前は自称"かがりちゃん"記憶を殆ど失っているらしい‥。

物語は緊張感を増し、今回もルチア&静流コンビのバトルパートが少し有ります。静流のバトルコスチューム、他作品の金髪ツインテ(正確にはツインテじゃないけど)の誰かさんの衣装に似ている‥。でも静流ちゃん、怪獣に視線誘導は通用しないぞ! ガイアの人たちと戦う時には有効かも知れないけれど‥多分‥。

そしてギャグパート、吉野VSかがりちゃんの※タイマン勝負。孤高の狼、吉野でも、やっぱり相手が悪すぎました。あわれ。顛末は見てのお楽しみ。あと瑚太朗、吉野の優しさに少しは気付いてやって欲しいとか思いました。

小鳥も只者でない事が分かったり、意外な人がガーディアンの一員だったりと、謎が解けていく一方で、新たな謎が提示されるという展開でした。次回も目が離せません。

※:語源はman to manの変形「マン対マン」の上略、「対マン」の様です。

古代中国において"互いに向かい合って憤る"意味とされる「対懣」から来ているというのは作り話らしく(中国語辞典でも検索不可)雑学本由来のしょーもない知識を鵜呑みにした不良少年たちによって広められてしまった俗説だそうです。活字になっているからといって一定の信憑性があると思ってはいけませんね‥。

私の記事にもいくらか誤りはあるかも知れないので、見つけたら指摘して頂けると嬉しいです。
{/netabare}
~9話~
{netabare}
今回も前半はギャグ満載のお話。ギャグと言えば吉野。イイタイミングで登場し、中二病全開台詞で不良を魅了、追跡者を巻く役割も一応果たしてました。今回ばかりは瑚太朗も恩を感じた様で、去り際に小鳥の事を吉野に伝える気遣いもあって、中々よい子ちゃんでした。

6話の森の中のよどみの原因、小鳥と篝ちゃん、ちびモス、ぎるとぱにの正体等も次々と明かされます。さらにkeyが何者なのかも。こういう事は最後に取っておくのがセオリーというものですが、敢えてここでばらしてしまうのには訳があるのかも知れません。まだまだ謎は有ります。

終幕近くではガーディアンOBの面々のお目見えがありましたが、一人だけ違和感を覚える人が‥。スーツ姿にハチマキ頭に巻いて肉まん食べていた人、忘年会とかにいるおじさんにしか見えなかったけど"ガーディアン最大戦力"の一人なんだからやっぱり強いんだろうなぁ‥(笑)

解消された疑問もある一方で、もう一つのおもちゃ箱の中身が散らかされた様な印象を受ける回でしたが、物語が架橋に入った感のあるこの先は、緊張感もテンポも殺してしまうので、私的にはギャグはもう少し控えめにした方が良いような気がしてしまいました。

ただ面白い情報が‥、1話先行上映会の舞台挨拶で瑚太朗役の森田成一さんは「7話は前半中の前半」という言葉を残しているそう。2期があるなら、この運びで問題ないのかも知れません。

それと森田成一さん、アドリブで台詞言ってる箇所も結構あるらしいのです。瑚太朗から感じられる若干のアツ苦しさはその為?‥アドリブの内容はともかく、瑚太朗というキャラを生きたものにしている印象があるので尊敬の念に堪えません。瑚太朗からは、みんなに置き去りにされるのを怖がっている心情が滲み出ているのです。

次回にも期待。
{/netabare}
~10話~
{netabare}
相変わらずギャグ色は消えず、前半は緊張感ゆるゆるでしたが、後半、物語に大きな流れがあります。

ガーディアンとガイア陣営の面々が割れ、それぞれのキャラのそれぞれの陣営での立ち位置も明確になりました。いずれの組織も一枚岩ではない様子、二元論的な価値観を持つ無慈悲な人たちばかりがメンバーでなくて良かった‥。独断で暴走する人もちらほらいて、両者とも組織としての優秀さには欠けますが、もし世界の命運が何らかの組織の手に委ねられる事になるとしたら、※冷酷無比な軍隊などよりもこんな人達のいる組織の方がずっと良いって思ってしまいました。途方も無い話ですけど‥。

終幕近く、フードの男ミドウと対峙するルチアさんの姿が‥。5話にてその片鱗を垣間見せた超絶能力が、戦いの中でその真価を発揮します。強さのスケールが違う、このひと‥。ミドウの"バケモノ"という言葉をかみ締め、自らに架せられた呪いの如き力を解き放っていくルチアさん。その凛として勇ましい佇まいに涙腺が緩んでしまいました。しかし、そんな彼女の優しさから悲劇は起きてしまいます。

風雲急を告げる展開、ルチアさんの運命やいかに!?

※:個人が、ある組織に属しているからその組織の意向に従うという傾向は、機能的、合理的思考を徹底している会社とか軍隊とかの中にはいかにもありそうなものですが、それは何かを殺して何かを生かすという二者択一の選択の上に成り立っているもの‥。例えば某国の海兵隊内では、躊躇なく人を撃てる様に意識改造する事がブートキャンプのメニュー(新兵の訓練プログラム)に組み込まれているという。このケースでは同族殺しを忌避する本能を黙らせて、理性でそれを殺すという事になります。そんな事が出来る、させる人間って恐ろしい‥。
{/netabare}
~11話~
{netabare}
正義の使者ふっかーっつ! 地球委員長ここにあり! ガーディアン、ガイアの境を越えて、友情で結ばれたオカ研のみんなと篝ちゃんのおかげでルチアさんは命を取り留めました。一安心。

でも、相も変わらずこのアニメにはベタなギャグパートがつきもの、瑚太朗は感謝の気持ちをハグで表現する悪癖があったり、都合良く(わざととしか‥)女子達の入浴シーンに出くわすというハーレムものの主人公につきものの特性を十二分に備えていたりするので、かがりちゃんに二度しばかれました。まぁ‥今回も自業自得ですね(笑)

ルチアさんとの戦いで深手を負ったミドウですが"地竜"なる強大な力を手に入れ、さらに二人のフードの男を伴いKey奪還に出撃します。凶暴な男なので何をするのか分からない。トリックスターの役回りになるのかも知れません。

そして過去に生きた同族の思念を受け継ぎ厳格さを強めた朱音会長。しかし迷いの片鱗は見える‥。オカ研会長としての意志を取り戻す事は出来るのだろうか?

最初の混沌とした雰囲気から離れ、良くも悪くも正統派なバトルものとして落ち着いてきたRewriteですが、未だ多くの謎を残したまま。今後の展開にも注目して行きたいと思います。
{/netabare}
~12話~
{netabare}
ミドウの憎しみは自らの悲しみを苗床にしたもの。平和を当然の様に享受する"生ぬるい世界"に生きる者達への憤り。悪人は約束を守りませんが、ミドウは朱音会長との約束を守りました。彼をただの狂人、悪人と断じる事など、生ぬるい世界に生きる私にはとても出来無い事でした。

時代を経て受け継がれる憎しみの連鎖は、記録されこそすれ、個人的な記憶からは消えた方が良いのかも知れません。当事者のいない憎しみに振り回されながら、次々と新たな憎しみを生む世界など、悪夢以外の何者でもありません。そんな世界に生き、憎しみにまみれて生きる人生など悲しすぎます。
{/netabare}
~13話~
{netabare}
唐突に訪れる終末を描いた最終回でした。世界は目まぐるしく変わり、滅びの道に転がり落ちていきます。

篝ちゃん一人の命を救うのか、世界を救うのか、2者択一を迫られる展開、他の物語でも度々描かれるテーマですが、無謀で優しい主人公は大抵は二兎を追うもの‥。しかし瑚太朗の選択は‥。嗚咽を飲み込みながら搾り出した瑚太朗の慟哭は愚か者の叫びですが、心の琴線に触れるものがありました。

江坂さんを始めとするガーディアンの人たちが世界の滅びを止めるために篝ちゃんを殺害しようとするのを冷酷に感じる人もいるかも知れませんが、一人の命と世界およびそこに住む全ての命を天秤にかけた時に下される判断としては正当なものであると言えます。「君のためなら世界中を敵に回しても構わない」という台詞はセーフですが「君のためなら世界を滅ぼしても構わない」には優しさが感じられません。自分と目の前にいる人の事だけしか念頭に置かず、他の命を軽んじている響きがあるからです。

いずれにせよ、こんな選択が一人の人間に委ねられるなど、ファンタジーの中だけの話。もし実際の世界でいつか終末の時が訪れるのならば、その滅びは緩慢で目立たず、真綿で首を絞められる様にゆっくりと我々を蝕む事でしょう。誰が選択するという訳でもなく、名も無い人々の無数の選択の積み重ねの必然の結果、いつの間にか後戻り出来ない「ポイント・オブ・ノー・リターン」に達してしまう様に私には思えるのです。

一人か世界かなんて、神さまとかじゃないと考えても仕方の無いテーマですが、ただ単に愛情の大きさを世界を引き合いに出して表現している様なニュアンスも感じられるので、私には誇張の様に思えてしまう事があります。私が冷たい人間だからなのかも知れませんが‥。

幸いこの物語では終末は一幕の終わりに過ぎず、新たな第二幕へと続く様です。願わくば、瑚太朗というたった一人の少年に重荷を背負わせず、思慮ある多くの人々の想いが最良の選択を導き出さん事を‥。

来年公開2期の筋書きの書き換えに期待したいと思います。
{/netabare}


本作の舞台となる「風祭市」は緑化都市という事もあって、作中に登場する"緑を守ろう委員会"とか"地球委員長"とかの語が示唆する様に、環境汚染についても若干ながら問題を提起していくのかな?とか少しだけ期待してます。

総じて謎の多い物語であり、視聴欲をそそられました。どのキャラにもそれぞれの魅力が感じられるので、視聴を続けていきたいと思います。

以下は情報の整理の一助として掲載。

4話までに登場した不思議なもの一覧
{netabare}
夢(ループ前の出来事? 擬人化した式神)
幽霊?妖怪少女(透明になれる。戦闘能力がとても高い。)
森にいた不思議生物。(外見はうりぼうみたい。瑚太朗は見覚えがある?)
鳳ちはや(魔導書らしきものを所持。怪力の持ち主。)
瑚太朗のフラッシュバック(黒いセーラー服姿の神戸小鳥。)
妖精(投棄されたゴミから生まれたと自称する"ぎる"と"ぱに")
巨大怪物1(クトゥルー神話に出てきそうなタコ足怪物。)
式神(朱音の手で紙で作られた依り代)
使い魔(フードの男の使役していた狼の様な姿の怪物)
巨大怪物2(4枚の翼を持つ蛇の様な空飛ぶ怪物)
超能力(身体能力の強化、治癒、記憶操作)
正義の組織?(銃器などで武装。リーダーともう一人は日本刀、斧らしきものを手にしていて異質。)
{/netabare}
登場人物の一覧、補足など
{netabare}
神戸小鳥‥‥癒しキャラ。両耳の上に大きな花を飾っている。「緑を守ろう委員会」の人。
鳳ちはや‥‥頭に飾った羽根とブレザーが目印。力持ちで魔導書?持ってる人。
此花ルチア‥クラス委員長。もとい地球委員長。静流の守り手でアッパーカットの人。極度の潔癖症?
中津静流‥‥金髪でツインテール、オッドアイの少女。さんまと瑚太朗が好き。
千里朱音‥‥オカルト研究会の会長で魔女。絶大なる権力者らしい‥。
鳳咲夜‥‥‥ちはやの兄を名乗っているが? 執事キャラで瑚太朗が嫌い。
江坂宗源‥‥謎多きアンティークショップの店主。片眼鏡のおじさま。エキセントリックな面も‥。
津久野‥‥‥本業はどこかの事務員。副業でUMAハンターをしているという。朱音と面識がある様です。
{/netabare}
~除草剤と遺伝子組み換え植物の関係について~
{netabare}
ベトナム戦争で使用された悪名高い"枯葉剤"の製造メーカーでもあるモンサント社による遺伝子組み換え植物によるビジネスは、除草剤"ラウンドアップ"およびネオニコチノイド系農薬とそれに耐えうる遺伝子組み換え植物の種(主に大豆やトウモロコシ)をセットで販売する事で成立します。除草剤の使用により、植物はほぼ全て死滅し、遺伝子組み換え植物だけは生き残ります。しかし近年では自然淘汰の結果、耐毒性を身に付けた雑草が現れ始め、それを駆除する為、除草剤の使用量はさらに増加傾向にある様です。

ラウンドアップに含まれるダイオキシン類は人体実験が許されていないので、※それ程有害ではないという見解もありますが、動物実験の結果においては催奇形性が確認されており、人体への影響も疑われています。またネオニコチノイド系農薬は特に浸透性、残留性、毒性が強く、昆虫の神経のみならずヒトの脳への影響も懸念されているという。近年話題になっている蜂の大量死もネオニコチノイド系農薬が原因であると、日本では金沢大学教授の山田敏郎氏の研究によって確認されています。

自然分解されない除草剤の成分が蓄積し、汚染された土壌では遺伝子組み換え植物以外の植物の生育が困難になり、種の多様性が失われます。以後その土地では、通常の作物(遺伝子組み換えでない)はほぼ収穫不可能となります。(遠い先の未来には再生するかも知れないが、汚染されていない土地に戻すのは非情に困難で、現時点では不可逆的と言える)また河川や海へ流出して、二次的な被害を引き起こす可能性もあり得るという。

世界全体の作物栽培面積(大豆、トウモロコシ、綿、ナタネに限る)3億5000万ha、それに対して、遺伝子組み換え農業による作物栽培面積は1億7400万haと言われています。(ISAAA発表2013年のGM=遺伝子組み換え作物栽培データ)全体のおよそ半分の土地が汚染されているという事になります。こんなんで地球、人類、動植物たち大丈夫なのでしょうか?

上記の除草剤による汚染に加え、潅漑農業のリスク、塩類集積による塩害も植物の生育出来ない土壌を着実に作っていると言われています。生態系の破壊や食糧問題など心配です。

※:1996年、ニューヨークにてラウンドアップの「土壌に蓄積されない」「人や環境への有害な影響はない」とするモンサント社の主張には「虚偽」かつ「誤解」を招く広告と判決が下されている。

2007年にフランスで起訴のあった、モンサント社の"生分解性できれいな土壌を残す"というラウンドアップの広告に対する裁判でも、フランスの最高裁は虚偽広告と判決している。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 32

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

かなり良かったですね、ちょっとありえないほど〇〇〇〇〇〇でした

ちょっとありえないほど、凄いバットエンドでした。

ただし、あくまで二期前提のバッドエンドです。
二期はトゥルーエントになると思われます。

ゲーム原作だけあって、原作はプレイヤーの選択次第でバッドにもグッドにもなるんでしょうけど、一期はバッドエンドを描いたようです。

追加
このアニメのラストに流れる「闇の彼方へ」ってのがちょっとないほどの名曲だと気づいて、音楽の評価を最高に上げました
あと、OP、EDも普通に良いですし、二期(14話)で流れた静流エンド用の「恋文」も名曲ですね。それ以外にも名曲が目白押しです。
まあ、これらの曲や歌はあくまで「アニメのために作られた曲」ではなく「ゲームのために作られた曲」であって、
ゲームが作られた当時から評価の高い曲の数々だったそうですから、私の作っている「音楽ベスト10」の対象外にはしましたが。

第二にこのアニメ、花澤さんとキタエリが同時に出演している豪華声優アニメでもあります。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 13
12
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