人形でツンデレなTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の人形でツンデレな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番の人形でツンデレなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.8 1 人形でツンデレなアニメランキング1位
ローゼンメイデン(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1158)
6818人が棚に入れました
引きこもりの日々を過ごす少年・桜田ジュン。彼はネット通販で買った商品を、期限ギリギリでクーリングオフしてスリルを楽しむという、鬱屈した性格の少年であった。
ある日、彼は怪しげなダイレクトメールを受け取る。そこに書かれた、「まきますか まきませんか」との問いに、軽い気持ちで応えてしまう。すると翌日、薔薇の装飾金具の付いた重厚な革製の鞄が送り付けられて来た。
鞄を開けると、中にはまるで生きているかのように精巧に作られたアンティークドール(少女人形)が収まっていた。興味半分にジュンが螺子を巻くと、人形は目覚め、「ローゼンメイデン(薔薇乙女)の第5ドール真紅」と名乗り、ジュンに対して、自分と契約して家来となる事を要求する。
最初こそ真紅の尊大な態度に反発したジュンだったが、突如窓ガラスを割って侵入してきた人形に命を狙われ、訳も分からぬうちに真紅と止む無く契約を交わしてしまう。こうして、真紅に関わる事により薔薇乙女達の争いに巻き込まれてしまったジュンは、様々なドール達やその関係者達との出会いを通じて、その心を成長させていく事になる。

声優・キャラクター
真田アサミ、沢城みゆき、野川さくら、田中理恵、力丸乃りこ、倉田雅世、桑谷夏子
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

生きることは闘うこと。そのために一歩踏み出す勇気。

1クールと見やすいので久々に見直してみました。
今見ると稚拙な部分も見られますが、非常にメッセージ性の強い作品なので評価の高さも妥当だと思います。

あらすじ
{netabare}
引きこもりの中学二年生、桜田ジュン。彼は毎日ネット通販で怪しげなものを買っては暇をつぶしていた。
ある日受け取ったダイレクトメールの「まきますか まきませんか」の文面に「まきます」と答えたことで、後日謎の鞄がジュンの家に届く。
鞄から出てきたのは一体の美しいアンティークドール。ゼンマイを巻くと生き物のように動きだし、自分は真紅だと名乗る。
彼女は只のドールではなく、至高のドール‘アリス’を目指す内の一体、‘ローゼンメイデン’であり、姉妹達と戦う運命にあると告げる。
ジュンは成り行きで真紅と契約を結ばされ、ローゼンメイデン達の争いに巻き込まれることに。
{/netabare}


この作品が評価されている要因は、まず人間でなく人形-ドール-がヒロインとなって多数登場するところです。

顔、特に口元辺りが整っていたり、豪華なドレスを纏っていたり、足取りもチョコチョコと可愛らしくて非常に人形じみた外見が魅力的です。

歩く人形が自分を慕ってくれたり罵ってくれたりするなんて、なんと羨ましいことでしょう。

どのドールも個性が際立っていて等しく美しさがあります。

{netabare}
真紅はプライドが高くより高貴であろうとする格式高きドール。金髪の長いツインテールで赤い衣装に身を包んでいます。

雛苺は無邪気で一番子供らしい甘えん坊なドール。頭に大きなリボンを付けて、全身をピンクの可愛らしい衣装で包んでいます。

水銀燈はクールで誰とも馴れ合おうとしない孤高のドール。銀色の長い髪をなびかせ、モノクローム?の一番シンプルな衣装です。

翠星石、蒼星石は二人で対になる鏡合わせのようなドール。勝気な姉と寡黙な妹で正反対の性格をしています。瞳は同じくオッドアイで、翠星石は緑を基調にした衣装、蒼星石は青を基調にした衣装に身を包んでいます。

金糸雀は賢いけれどおっちょこちょいなドール。巻き髪がかった髪型に全身黄色の衣装で可愛らしいです。(一期だと未登場)
{/netabare}

そんなドールがジュンと共に戦い、ときに守りときに守られる。視覚的に満足度の高い光景です。


そのドール達の内面、そして繰り広げる闘いは外見に反してとても人間臭く、ギャップに魅かれる面もあります。

‘アリスゲーム’と呼ばれる闘いは、最後の一体になるまで争わなくてはならない辛く残酷なドール達に課せられた宿命。

真紅がジュンに向かって言った台詞「生きることは、闘うことでしょう?」。この台詞は強く心に響いてきますね。

ドール達が愛ゆえに苦しみ翻弄される様は、やはりどこか美しい。


主人公のジュンが現実を拒絶し自身の殻に閉じこもっている現状から、少しずつ立ち直っていって自分と現実に向き合う姿も、視聴者に大なり小なり共感を与えたのではないかと思います。

完全に心を閉ざしていた彼は、ドールとの交流によって少しずつ心を開いていき同時に生きることの過酷さを学んでいきます。

ドール達の闘いに接して、nのフィールド(もう一つの世界)で自身の現実と直面し、並の人間なら立ち直るどころか心折れてしまう状況でむしろ強く立ち上がるジュンはやはり強い人間だと思いました。



何よりこのアニメに欠かせないのはALI PROJECTの主題歌です。
これが元々のローゼンメイデンに加えてさらに華々しいイメージを作り出しています。
OPは映像も美しくて曲との相性が良いと思います。シリーズが進むごとに映像クオリティも上がってます。

EDでkukuiが歌う「透明シェルター」も透き通った歌声に非常に癒されます。

どちらも作品の雰囲気に合っているから聴いていて違和感がないのだと思います。


欠点としては作画がイマイチな点です。
もう10年前になるので仕方ないですがバトルにもあまり迫力は見られなく、あまり期待してはいけないです。

キャラデザはとても可愛らしいので、作画が良いときは中々に見栄えが良いものです。


キャストは今も活躍している方もおり、それだけ良い人材が揃っていたということかもしれません。特に沢城みゆきさん、桑谷夏子さん、田中理恵さんは凄いですね。


そう、あと素晴らしいのは音楽です。光宗信吉さんの手がけるBGMはどれも感動的に響きます。


意外とコメディ要素が強めですが、ドールとジュンのやり取りは心温かくなる所や胸打たれる所があり、ドールの可愛さと可憐さは今見ても変わらないものでした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

美しい人形が背負った運命。夢を叶えるために、彼女は闘う。

美しいアンティーク人形が動いてしゃべって、
さらには物も食べて(笑)、

ある目的のために戦ったりもするお話。
激しい戦闘というほどではないけれど。

どんな目的のために戦っているのかなど、
物語の核心は後半以降に明かされるため、

それまではもやもやとしてしまいます。

いろいろと明らかになった後で
ようやくこの作品を理解できた気がしました。

1期は全12話です。

2期はまだ見ていないのですが、
1期だけでも物語はきれいに完結していました。


● ストーリー
学校に行かず、部屋に引きこもっている
中学2年生の桜田ジュン(さくらだ じゅん)。

彼はネット通販でオカルトグッズを購入し、
期限ギリギリでクーリングオフをすることが趣味だった。

そんなある日、
家に届いた美しい人形。

その人形はネジを巻くと動き出した。

“ローゼンメイデン”であるという真紅(しんく)は、
ジュンと主従の誓いを結ぶ。

真紅は“アリスゲーム”という戦いに身を置いており、
狙ってくる敵やライバルたちと戦う運命にあった。


最初は設定が不透明な部分も多くて、
あまり引き込まれませんでした。

“ローゼンメイデン”、“アリスゲーム”、
そしてジュンが引きこもりになった理由。

物語の核となる、これらのことはぼかされていて、
後半以降に明確に語られました。

それがわかると、登場人物たちにもこの作品にも、
それまで以上に魅力が感じられたので、

少し我慢が必要な作品かもしれません。笑


ジュンと真紅は、
主従関係を結んだといっても、

ジュンが下僕という、
彼にとっては納得のいかないものであり、

出会った当初からかみ合っていなくて、
ジュンは怒ってばかり。

二人が信頼関係を結ぶなんて姿、
想像すらできませんでした。笑

だけど、騒がしい日常を経て、
気が付けばお互いに大事な存在となっている。

信頼関係を築く過程が
とても自然に感じられて、羨ましくもありました^^


アリスゲームという戦いが起こる日もあれば、
人形たちが引き起こす騒がしい日常もある。

1つの作品で2つの側面を楽しめるのは、
飽きさせない点では有効だったように思います♪

個人的には人形たちに隠された秘密を知ることが
一番面白いと感じられたポイントでしたけれど。


● キャラクター
主人公・ジュン。

引きこもっている彼の態度が、
クズ過ぎて最初は腹が立ちましたw

彼に寄り添い世話をする高校生の姉・のりに対する態度が、
ひどかったなあ。

だけど、真紅たちと出会い、
彼女たちの力になるため行動を起こすことで、

少しずつ彼の心が成長し、
現在の苦しみを乗り越えていこうとする姿が描かれていたのは
よかったです。

なのでこの作品は、
ジュンの成長物語でもあるかな。

真紅たちとの出会いや冒険が、
ジュンの心を変えた。

そして勇気を与えた。

生きることは戦うこと。
それを知っただけでも大きいよね。

苦しんでいるのは自分だけじゃない。
みんなそうして、それぞれの戦いをしているんだ。


≪ ローゼンメイデン ≫

“ローゼンメイデン”とは、
ざっくり言うとローゼンさんが作った人形のこと。

美しい人形たちです。
細かな設定は物語の中で語られるのですが…。

ジュンの目の前に現れたのは、真紅。

その他にも、
何体かのローゼンメイデンが登場します。

真紅はずっと見ていたくなる美しさ^^

他のドールたちの中では
翠星石(すいせいせき)&蒼星石(そうせいせき)が好きです♪

が、翠星石は口も性格も悪くて、
見た目はかわいいけれど大好きにはなれないキャラなのがもったいない。笑

このドールたち、
己の個性を貫くことにためらいがないので、とにかく騒がしいw

でもそんなほのぼの日常回もまた、楽しめました♪


● 音楽
【 OP「禁じられた遊び」/ ALI PROJECT 】
【 ED「透明シェルター」/ refio+霜月はるか 】

どちらも作品の雰囲気とは合っていると思いますが、
個人的にはあまり好みではありませんでした^^;

ALI PROJECTのホラーな曲調苦手なんだよね…。


● まとめ
設定はおもしろそうに感じるけれど、
いまひとつつかめないまま進むので、もやもやでした。

終盤は少し盛り返して、全話見終わった今では、
どちらかというと好きな作品となっています♪

ローゼンメイデンに隠された秘密、
真紅たちの戦い。

まだまだ掘り下げれば面白そうだと感じたので、
2期も視聴しようと思います^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

真紅との絆、心の成長物語

原作 漫画 未読

1期 全12話


引きこもりの中学生 桜田ジュンに、ある日 アンティークドール(ローゼンメイデン第5ドール 真紅)が届き、ストーリー上、真紅と止む無く家来になる契約を交わしてしまいます・・・

この人形達は、顔も柔らかくて精巧に造られてます。

人形なのにしゃべるし、感情もあります。
それに、紅茶も飲むし涙も流します。
トイレはどうなのかな~? そういうシーンはなかったですが・・・σ( ̄∇ ̄*)

真紅(しんく)声 - 沢城みゆき
何処となく大人びた感じの少女。
クーデレで、デレはちょっとだけですが、とても綺麗で可愛いドールです。
普段クールな分、時折見せる優しい笑顔の目に癒されます。(●´ω`●)ゞ
沢城みゆきさんの演技も声も良かったですw  (@´▽`@)

主人公 桜田ジュン 声 - 真田アサミ
最初 引きこもりの自己中です。
家の外には出たくないみたいで、どうしても出る時は帽子を深く被って人目を避けて出歩きます。

そんなジュンの事を、真紅が暖かい目と心、時には厳しい言葉で彼の冷えた心を優しく包み溶かして行きます・・・


桜田のり(さくらだ のり) 声 - 力丸乃りこ
主人公 ジュンのお姉さん。
眼鏡を掛けたお人良し。
ジュンの事が心配でならない優しい性格のドジッ子。



ドール達は、「アリスゲーム」と云う、互いのローザミスティカ(魂)を奪い合うバトルロワイヤルの戦いがあり、全てのローザミスティカを集めた勝者は、「アリス」となり、ドールを作った人形師(父)ローゼンに逢えると云うものです。

故に、真紅はジュンに{netabare}「生きる事は戦う事」と、教え諭すのです。{/netabare}
う~ん、この言葉・・・リアルでもあてハマリ、奥が深いです・・・。(。-`ω´-)


ドールは真紅以外にあと4体出てきます。

雛苺(ひないちご)声 - 野川さくら
精神年齢が幼稚園生並で、泣き虫で甘えん坊な少女
口癖は「…なの〜」「…のよ」「うにゅ〜」。

翠星石(すいせいせき)声 - 桑谷夏子
蒼星石の双子の姉
見た目は綺麗で清楚な少女だが・・・
ツンデレで、計算高く高飛車。容姿に合わずかなりの毒舌家。

蒼星石(そうせいせき)声 - 森永理科
外見はシルクハットを被り、白いブラウス、青いケープとニッカーボッカー風の半ズボンを履いた男の子?
性格は真面目で寡黙。

水銀燈(すいぎんとう)声 - 田中理恵
この作品の悪役の少女
ローザミスティカを集め、「アリス」になる為、真紅にアリスゲームを仕掛けてきます。
{netabare}
最終話で分かるのですが、実は腹部が無い未完成品のドールで、ジャンク(壊れた子)と言う言葉に自分を連想するのか?非常にヒステリックになります。
それ故、自分を造りかけで居なくなったお父様に、誰より逢いたくて「アリスゲーム」を仕掛けてくる可哀想な子なのです。。。(-ω-)
{/netabare}

最終話では・・・
{netabare}
ジュンが男を見せてくれました!
カッコ良かったぞ~! 
ちょっと見直しました。  !(*^ー゜)b! グッ

バトルでは、真紅との絆を感じる事ができました。これも良かったです。

水銀燈との戦いが終わり、真紅達ドールとの悲しいお別れがあった後、ジュンが帽子を被らず、人目も避ける事無く外出できるまで成長できた事に、ちょい感動でした!
(*´∀`*) 
そう感動してたら・・・
帰宅したジュンの部屋には真紅達ドールが帰って来てて・・・
自分まで嬉しかったです。   (●´ω`●)ゞ

そして、いつもツンとしてる真紅が、首をかしげ、優しい目をして「ジュン・・・・だっこしてちょうだい」と言う、ちょっと甘えたシーンに、何とも萌えました!
( ̄▽ ̄)=3 ムハーーー可愛い~!

最後のカットで、自分の名前が入ったバッジを着けた学生服が、部屋の壁に出され掛かってたのには、良かった良かったですw 
o(〃^▽^〃)o
{/netabare}

あと、どうでもいいけど・・・{netabare}
姉の のりに思いを寄せてる?山本と云うキャラがほんのチョイだけチラッと出て来てたけど・・・何だったのアレ?
(;゜∀゜)?
2期にも出てくるのかな? (^^;
上手く行けばいいのにな~って思ったw ⊂( ^ω^)⊃ {/netabare}

総評すると・・・
とても良い作品でした~ 面白かったです! !(*^ー゜)b! グッ

まだ2期と続くので勿論視聴します!^^

ゴスロリ、ツンデレ、沢城みゆきさんが好きな人にはオススメです! 

(=´ω`)ノシ

投稿 : 2024/11/02
♥ : 47

71.4 2 人形でツンデレなアニメランキング2位
ローゼンメイデン トロイメント(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (705)
3973人が棚に入れました
生きたアンティークの人形とその下僕となった中学生の少年の不思議な戦いを描く。ジュンは二学期から登校するため勉強中。一方ドールたちは、以前と変わらず賑やかな日常を送っていた。そこに薔薇水晶と名乗る新たなドールが現れ、闘いを仕掛けてくる…。

声優・キャラクター
沢城みゆき、真田アサミ、田中理恵、野川さくら、桑谷夏子、森永理科、後藤沙緒里、志村由美、力丸乃りこ、倉田雅世、小野大輔、櫻井孝宏
ネタバレ

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

3期の予習として観るなら2期だけでも充分。 1期&OVAは委ねますw

全12話(1期全12話,OVA全2話)
原作 漫画 
作者 PEACH-PIT
ジャンル:キャラアニメ(人形萌)

人形同士が父の寵愛を求めて戦うバトルロワイヤル。その中に葛藤や苦悩といった心情描写・日常背景とのギャップからより切なくなる話。なぜ、人形を作り戦わせるのか訳がわからないとなる。
どんだけ父に洗脳されているんだ!なぜ戦うんだと抗う元ヘタレ主人公。その辺りが物語の観所。極端なこと言うが6話もあれば終わる話w 

【テーマ】
ドールの心の成長。アリスゲームとは何か1期では不十分だった本筋が中心。ドール達の心情変化を知る上では1期は必須だが、細かい設定よりまず雰囲気が合うかどうかで判断するのも一つ。

【ターゲット層】
①キャラデザインの好み
生きた人形をイメージすると明るいタッチ躍動感が目立ち、人型ベースにはない違和感が生じる。後は、可愛いかどうか。

②人形orフィギアに愛着がある。
人形やフィギア等に想い入れ経験がある方なら愛でる喜び、作る喜びと愛情を注いだモノに魂が吹き込まれ動いたらどんな気持ちか?言わずと歓喜極まることは間違いない。
夢が形となったドール達の魅力にあふれた世界観に満足できる。1期ではドール達がダメ主人公を導く日常がメイン。キャラ・世界観を存分に愛でるなら1期へGO♪

③主人公の下に人形達が集まって来るがハーレムアニメではない、恋愛関係も無い。主従関係として契約しただけの主人公で俺tueee要素は皆無。むしろ人形同士が純粋にある目的の為に戦うだけ。その点は物語として一貫している。間延びもあるが最後の結末に疑問が残るが3期への楽しみとして渋々納得できる。当時は、かなり納得できず漫画を買おうか悩んだw
だが、アニメは漫画と違いオリジナル要素を入れているので漫画との辻褄がどこまで整合しているのかわからない。
原作ファンは注意。

【物語の舞台】
人形同士が繰り広げるバトルロワイヤル形式・アリスゲームが舞台となっている。アリスゲームとは、ドール達を作った父であり人形師ローゼンが、理想とする完璧なある少女を目指し最後の一体になるまで戦いを強要させる。

その真実の先にあるものは何か? また、我が子同然のドールを谷底へ落とす意味を考えてしまうはずだろう。

シリアス傾向が強くなるのは6話以降。序盤は1期同様どれか一体欲しくなるほど可愛いドールの日常が詰まっている。また、新キャラも参入し場を盛り上げいつまでも飽きさせない。
私にとっては無条件で癒されるアニメw

【キャラ】
1期のレビューで紹介。
http://www.anikore.jp/review/574451/

演出は1期に比べ、バトル・日常シーンのカメラワーク・カットも細かくなって向上している。ただ、一撃必殺を叫ぶようなクライマックスシーンが無い為、物足り無さに欠けるがBGMで補っている。

作画。1期と変わらず日常コメディにおいてデフォルメが多くあえてやっていると分かるが多用しすぎ、ドールが可愛いから許してしまうがw

BGMは1期同様中毒性あるメロディラインで好き。だが、1期に比べ日常パートでもシリアス時に使用されるBGMをあてる辺り微妙な使い方をしている。もう少し使うタイミングを考えて欲しいのが本音。だが、BGM単体のクオリティーは高い。
今期も光宗信吉さんの作曲が本当に素晴らしいに尽きる。3期も継続されるので有り難い。

Battle Of Crystal
1期使用されたBattle of Roseのアレンジver。この音がローゼンの魅力とさえ言える。

宿命
まさにアリスゲームが幾度と無く行われた戦慄さを象徴する。

薔薇水晶
儚さを奏でる音

Kamp 
6話劇中歌。薔薇水晶と水銀燈の対峙BGM このハーモニーはまさに人形達の鎮魂歌。

Slapstick
Funky Dolls
日常BGM

Genius Detective
くんくん探偵BGM

OP曲 聖少女領域 ALI PROJECT
世界観を想像させる歌詞のセンス・人形の妖艶さだけを切り取ったアニメーションとの波長が巧い。

ED曲  光の螺旋律 kukui
10話視聴後の余韻にどれだけ響いたことか・・・。聞き入るほどに染み込むスルメ曲。

キャラアニメではあるがドールに魅了されるほど、ストーリー展開にのまれるあざとい作品である。
3期について詳細はまだまだ不明だが、また彼女達ドールに逢えるだけで満足する、とりあえず嬉しいの一言!
以下 HP http://www.tbs.co.jp/anime/rozen/

【疑問及び願望】{netabare}
・1期ではジュンが修復師として真紅の右腕を直したが、2期では取り上げられなかった。やはり物語上、ローゼンとの対立を促すだけで設定として活かされていない。ラプラスの策略を考えるとローゼンとの関係性が唯一ある契約者として見込まれている点でキーパーソンになる存在としか未だわからない。

・ローゼンはnフィールドに生き続けアリスを待っているが、固執する理由が最大の山場となるが解明されるのか。
2期では槐の復讐劇として利用され、ドール達に芽生えたアリスゲームの見解(真紅・翠星石が顕著にでていた)について、戦うことに疑問を抱くが、後付のように「もう一度アリスを目指しなさいと、でもアリスゲームだけがアリスになる方法じゃない」と諭すが、それは過酷すぎるだろ・・・死んだ蒼星石・雛苺は生き帰さず真紅に背負わせ解決しなさいと投げやりすぎる。特に蒼星石が報われない、利用された部分もあるが父の意思を優先し決断した想いをわかれよ! と言いたかった。
雛苺の10話はもう言葉にできない、あの無邪気さで死期をわかって振る舞う姿は痛々しく寂しさしか込み上げて来ない。

だが、戦う以外の道とは何か? ローゼンの完璧な人形=人を作りたいのではないのかと考えてしまう。喜怒哀楽を備え悩み苦しみもがき這い上がり考える人形こそ人の性に相応しいと位置づける。
その為に契約者に託し何百年とさ迷い続け彼も悲しんでいるのかもしれない。
逆の観方をすると全員がアリスになれる資質を持っていることに気づかない愚者かもしれない。槐の言葉を拝借すると「想いは同じ全ては等しい、人形に込める想いは等しく同じ愛情を注ぐ限り生き続ける」とあった。槐の場合、復讐という愛情が薔薇水晶に反映されたのは明確で、ローザミスティカに耐え切れず壊れたが、あれはローゼンの個々の愛情に負けたとしか見えない。色濃くでた個性を愛情となったローザミスティカに宿ったなら全てを育む者などいるのか? と想ってしまった。

・契約者に悪役がいない点で腑に落ちなかった。ドール達は「まきますか、まきませんか」とランダムで求め歩くが登場する契約者は良い人しかいないw 物語の深みに欠ける設定不足と感じた。最も分かりやすい例は、水銀燈の契約者めぐも惹かれるように出会っている。もう少し切欠作りを大事にして欲しかった。

散々好きなことを書いたが、ローゼンメイデン下さい!{/netabare}
長々と駄文を最後まで読んで頂き本当にありがとうございます!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 26
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ローゼンメイデン 達が、戦う事でしか生まれない存在なら 間違ってる!

原作 漫画 未読

2期

全12話

1期のエンディングで、 更正の兆しを見せた主人公 ジュン。
{netabare} この2期の始まりでは、2学期から登校できるよう、夏休み中、毎日 夜遅くまで勉強しています。
頑張ってる姿には、ちょい感情です。^^
それに、ちょっと性格も丸くなっています。(´ω`)
{/netabare}

序盤は、新しく登場した金糸雀(カナリア)や、雛苺、翠星石達の騒々しい日常なんですが、中盤以降 アリスゲームがメインとなり、次第にシリアス展開です。

{netabare}
このカナリアが、雛苺と精神年齢が近く、二人よく似た姉妹に見えました。
二人でクレヨンで絵を描いてる姿は、微笑ましかった~(=´ω`)
もう一人、新しく登場するのが、薔薇水晶 と云うドールなんですが、この子はちょっと感情が欠落した感じで、可哀想にも見えました。

個人的に、気に入ってるキャラは、翠星石です。(*^ω^*)
典型的なツンデレで、口が悪く素直じゃなくて・・・
でも、本当は優しくて妹思いの良いお姉さんなんです。

ジュンと契約を結びたいけど、ツンデレなもんだから素直になれなくて・・・
この件は良かったな~ (●´ω`●)

あと、TVの「くんくん探偵」に夢中になる真紅達も可愛かったです。
特に、いつも大人びて見える真紅が、このアニメ番組にはまってるのには、ギャップでうけました。
(^ー^; )

1期のアリスゲームで、真紅に敗れた水銀燈が、ローゼン(正確には、自称ローゼンの弟子で、名前は槐)によって治され、再登場します。
水銀燈は、柿崎めぐ に、一方的に契約を結ばれます。
この めぐは、心臓に難病を抱えており、自らをジャンク(壊れた子)と言い、早く死にたいと願う 悲しい子です。

そして、新しく 槐(えんじゅ)によって造られた薔薇水晶に、アリスゲームですべてのローザミスティカ(ドールの魂)を集めて めぐ にそれを与えれば、病は治るとそそのかされた水銀燈は、めぐの病気を治す為、積極的にアリスゲームを仕掛けてきます。
健気だ・・・(@´▽`@)

蒼星石が水銀燈に敗れ、動かなくなった件
雛苺が、前の主人である柏葉巴の腕の中で眠りにつく件では、悲しくて涙がでました。 (TдT)

ラストで、水銀燈が薔薇水晶の不意打ちにより敗れてしまうのですが・・・
ここも、観てて やっぱ悲しかったですね~。

その後、真紅が薔薇水晶にとどめを刺す瞬間! ジュンが止めます。
その隙に真紅が薔薇水晶に刺されてしまい、敗れてしまいます。
真紅のローザミスティカが奪われるシーンは辛かった・・・
゜(゜´Д`゜)゜

なんでローゼンは、姉妹であるドール同士の戦いを望むのか?
真紅、翠星石、蒼星石、雛苺、金糸雀・・・みんな本当は戦いなんてしたくないのに・・・
ジュンじゃないけど、観ててローゼンの考えが理解できなかったです。

そう思ってたら、ドールのお父様である、ローゼンだと思ってた 槐(えんじゅ)は、実はローゼンの弟子だと分かり・・・

真紅達のローザミスティカを取り入れた薔薇水晶は、その力に体が耐えられなくなり崩壊、嘆き悲しむ槐と共に光に巻き込まれて消えます。

ジュンは、動かなくなった真紅を抱きかかえ、何処かにいるであろうローゼンに訴えます!
すると、ローゼン?が現われ!? ドール達のローザミスティカが元にもどり・・・

なんか、夢か幻か?あやふやなシーン。

真紅が目覚めます。
ローゼンの言葉に「アリスゲームだけが、アリスになる方法じゃない」と、教え聞かされる訳だけど・・・

真紅が目覚め、元に戻ったのは素直に嬉しかったけど。。。

なんか腑に落ちないラストと云うか・・・何と云うか・・・
ローゼンにも、いろいろ突っ込み入れたいし・・・
こう思うのって、自分だけかな~? (。-`ω´-)
{/netabare}
今回は、1期と比べて萌える所は少ない印象でした。
{netabare}
中盤からアリスゲームがメインとなり、バトルばかりでシリアス展開です。
個人的には、バトルより真紅達の日常をメインで、ジュンの学校復帰、その後のお話にして欲しかったです!
(`・ω・´)キリ
{/netabare}
それでも、1期の続きで、また真紅達を見れたのには嬉しかったです。(●´ω`●)ゞ

あと、余談なんだけど、{netabare}1期で、姉の のり に想いを寄せる山本が、この2期でも出てたんだけど、たった2回、しかもほんのチョイしか出て来なくて、当然 全然進展しないくて残念でした。
しかも、やっぱり不幸なキャラでした。^^;
{/netabare}

1期を楽しめた方、沢城みゆきさん、ゴスロリ、クーデレ&ツンデレがお好きな方には オススメです^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 42
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

アリスゲームの全貌が明らかに

1期は主人公である桜田純の成長物語になっていたが、
2期にあたる本作は新たなキャラクターとして、第7ドール薔薇水晶、
第2ドール金糸雀(カナリア)も加わり、7体すべての
ローゼンメイデンが目覚めたため、アリスゲームを軸に展開される。

しかし前半7話くらいまでは、コメディタッチのドタバタが中心なので
ドール達のそれぞれのキャラの魅力とともに大いに笑える。
そして後半はバトルを中心に、なぜ戦わねばならないのか、
何のために戦うのか、いったいアリスゲームとは何なのかが描かれ、
加速していくようにシリアスな展開になっていく。

物静かで謎めいた雰囲気の薔薇水晶。
ちっこくておしゃまで賑やかなカナリアは、
自称ローゼンメイデンで一番の頭脳派だが、ちょっとドジ。
薔薇水晶の見どころがあまりなかったのは、
彼女の秘密を極力伏せるため、おそらく「あえて」なのだろう。

また、1期ではほとんど姿を観る機会のなかった人形師と
タキシードを着たうさぎ「ラプラスの魔」も随所で登場。
アリスゲームの大きな鍵を握る彼らを、
個人的にはもう少し深く描いて欲しかった。
特に、これもまた宿命と言わざるを得ない苦悩を持つ人形師。
自分の中にも彼と同じ苦しみがあることに気づかされてしまったから。

そして忘れてならないのが水銀燈と、入院中の女の子めぐ。
この2人の会話やそれぞれの想いがまた、とても切なく哀しかった。
水銀燈の、表面的には意地としてしか映らない本来の優しさが
ものすごく感じられて胸が痛んだ。

それと人形愛好者であるOL、みっちゃんが描かれていたことも見逃せない。
ドールに色々な洋服を着せ替えては写真を撮りまくり悦に入る。
ましてやそのドールたちが話せたり、自力で動けたりしたらそれはもう
夢のような話なのはすごくわかる部分ではあるし
一般的には、彼女のような愛好者が圧倒的に多いだろう。
そうやって自分の楽しみのみを追求していたから、
アリスゲームとはまるでかけ離れた立ち位置だったのも印象的だった。
作者視点からだと彼女のことは、嘲笑的な意味合いで描かれたのだろうか。
なんとなくそんな気がしてならない。
でも、みっちゃんのような人形への愛情の注ぎ方も、
決して間違ってるとは思わない。

人形を創る人、手に入れる人、操ることのできる存在、
それぞれの立場で描かれる心情はリアルで、
ローゼンメイデンである人形達のあたたかい心の通った魂のそれぞれを見るにつけ、
{netabare}「誰もがアリスにふさわしい輝きを持っている」{/netabare}
という真紅の言葉に深く頷かずにはいられなかった。

だけどお父様の願いを叶えたい一心でアリスゲームに積極的に挑んだ
蒼星石のことを想うと感情移入通り越し
子ども時代の自分と父の関係と、あまりに重なりすぎて辛かった。

なぜなら「アリス」とは彼女達を創ったローゼンが理想とする完璧な少女。
どんな花よりも気高く、どんな宝石よりも無垢で一点の穢れもない
至高の美しさを持った究極の「少女」であるのに、
蒼星石はその外見も想いも性格も言動も、どこから見ても少年だったから。

完璧な少女を目指し、勝ち抜いた者だけがお父様に逢えるなんてゲームを
人形を作った「お父様」が本当に望んでいるのだろうか。
なぜ仲良しの姉妹達が戦わなければならないのか、なぜ完璧を求めるのか、
1期からずっとその矛盾と疑問を持ち続けていたので、明かされた時は
ホッとしたけれど、同時にむなしくて仕方なかった。
そして、人間はたまらなく愚かで、人形は人形でしかないことに言葉を失った。

でも、愛情を注ぐ限りその存在に宿る魂の重さも想いも等しいのは
人間も人形も同じと信じたいし、大切にしたいとあらためて思った。
観終わって、我が家に眠っている人形達を箱から出して
しばしの時間を共に過ごしたのは言うまでもない。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32

67.4 3 人形でツンデレなアニメランキング3位
ローゼンメイデン オーベルテューレ(TVアニメ動画)

2007年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (486)
2785人が棚に入れました
はるか昔、伝説の人形師ローゼンの工房。そのローゼンの手で、次々と鞄に納められていく美しき人形達。そして、その様子をじっと見つめる一体の人形。彼女の名は、水銀燈――。ある日の出来事。ドール達が集まり、賑やかな桜田家。いつものようなドタバタ騒ぎの中、真紅の襟に付いていた薔薇の飾りが取れてしまう。修繕を命じられたジュンは、白崎の店で偶然見つけた綺麗なブローチに付け替える事を思い付く。

声優・キャラクター
田中理恵、沢城みゆき、真田アサミ、桑谷夏子、森永理科、野川さくら、志村由美、後藤沙緒里、力丸乃りこ、倉田雅世、津久井教生
ネタバレ

ともか さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

単なるファンサービスに非ず。 水銀燈に対する見方が変わるかもしれない必見の特別編。

漫画原作(未読)、 全2話(計約50分)の特別編、 2006年12月放送。

まず、第2期「ローゼンメイデン トロイメント」をまだ観ていない方へ…
2期よりもこちらを先に観るほうが、物語の繋がりとして より自然な流れになりますし、
遥か過去のことについても語られて理解が深まります。
さらに、早い段階から「水銀燈側を応援する」という選択肢も生まれてきます。
すでに複数の方が書かれていますが、
私も 1期→特別編(オーベルテューレ)→2期(トロイメント) の順での視聴をお勧めします。

ただ、視聴中に不明だった点について後で分かるのが好きな方は、放送順の通り、
1期→2期(トロイメント)→特別編(オーベルテューレ)の順に視聴するのも有りだと思います。


たった2話ですが、決して水銀燈ファンへのサービス等ではなく、
本編以上に密度の高い、しっかりした作りの物語となっています。
敵キャラの位置づけとなっている水銀燈にも、彼女なりの事情が。
己の信念を貫くためには、死に物狂いで戦わざるを得ない、
水銀燈と真紅が、犬猿の仲となっている理由もよく分かります。
それだけに「特別編」ではなく、本編の中に組み込んでほしかった。
あまりにも勿体ないです。
(その理由で★の点数を下げているわけではありません。)


作画や音楽のクオリティも本編に劣りません。
OP曲・ED曲ともに、たった2話のために1期・2期とは別の曲が使用されています。
相変わらず、作品に合った雰囲気を持つ曲だったと思います。
2回しか流れなかったのが少し寂しい。

OP曲: 薔薇獄乙女
ED曲: 空蝉ノ影

キャラについて、憎かった水銀燈に対する印象が大きく変わった点で良かったです。
ただ、尺の都合上 仕方ないとは思いますが、
面白かった他のキャラの出番が少ないのは残念です。


「『特別編』だから」という理由だけで観る必要が無いと思っている方、
観て損をする内容ではないと思います。
DVDのレンタルも旧作1巻分だけで済むので、是非ともお勧めしたいです。



2013年06月29日 初回レビュー
    同日
この作品はTV放送されており、「OVA」という表記は不適切なため、「特別編」へと修正。
ほか一部加筆・修正。



※以下、個人メモにつき飛ばしていただいて結構です。
{netabare}「ローゼンメイデン」というタイトルの意味について疑問に感じたので、私なりに調べてみた。
ローゼン(Rozen)は普通のドイツ語ではない。ちなみに薔薇はRoseとなる。
この場合は7体のドールを作ったローゼン氏のことを指していると思われる。
ただ、作中で薔薇の花が多く登場することから、Roseと掛けているようにも取れる。
メイデン(maiden)は少女、乙女、処女。語源はmaid。
オーベルテューレ(Ouvertüre)は序曲。
語源はフランス語のouvertureで、開始の意味を持つ。
以上からタイトルを単純に訳すと、
「ローゼンの(ローゼンが作った)乙女(たち)による序曲」

ちなみに、トロイメント(träumend)はドイツ語で「夢見る~」といった意味。
第2期のタイトル「ローゼンメイデン トロイメント」を単純に訳すと、
「ローゼンの作った、 夢見る乙女たち」
個人的には、この辺の意味と考えておくことにします。自信はありません。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28
ネタバレ

ふかひれ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

タイトルなし

主に水銀燈がメインの話。
真紅と水銀燈の関係がよくわかります。

1期2期と見た方は観て損はないと思います。
そしてまた1期2期を観たら水銀燈の印象が変わっていて、
新たな気分で鑑賞することができるかと思われます。


{netabare}
<ストーリー>
最初の水銀燈視点で描かれたシーンがとても良かったです。
お父様に愛されている真紅を見てうらやましいと思うと共に、
お父様に愛されたいという願望でいっぱいになって動き出す。。。という描写がよく表されています。

しかしその後の回想シーンに入るまでが長かったような気がします。
回想シーンに入っても、いつ水銀燈がでるのかと不安になりました。。。(^^;)
水銀燈が出てからは面白かったです。


<作画>
どこをとっても文句なしですが、キャラクターの表情がとてもよかったです。
特に
・水銀燈と真紅が抱き合った時の真紅の表情
・「嫌な女」と言っている銀様の表情
あたりが個人的によかったです。


<キャラクター>
真紅のキャラがあまりよく思われなさがちですが、
個人的にはどっちもどっちな感じに思いました。

むしろ水銀燈に対してブローチをひきちぎるところで「流石にそこまでしなくても。。。」という気が(^^;)
ただやはり真紅は真紅で台詞が耳に障るところが多かったですね。
翠星石のことを泣き虫と言ったり、金糸雀をたいしたことなさそうと言ったり。。。
最後の水銀燈への言葉は言わずもがな。。。(でもそこはちょっと言わせた感があって違和感が残りました)


サラはもう少しわき役にとどめても良かったんじゃないのかな。。。という気がしました。
サラのキャラが少し目立ちすぎな気がします。

蒼星石は台詞がとても良かったです。
特に「仲良くしてどうするの?」あたりの翠星石との会話は、後のシーンの真紅と水銀燈を見ると切なくなりました。


<歌>
OP素晴らしいです。動画も逸脱。
EDもいいのですが、やはりOPの方が好きですね。
BGMもとてもよかったです。真紅がジャンクといったあたりとか。


<個人的な感想>
やはりどっちもどっちだな~と。
真紅の行動がとがめられることが多いですが、水銀燈も少しは悪いですよこれ。
あとこれローザミスティカが水銀燈になかったっていうのわかりづらいような。。。
OPは本当に最高ですね。出だしから素晴らしい。
{/netabare}



水銀燈ファンなら絶対見るべし、です!
ただ漫画とは別物と思っといたほうがいいですね。

色々書きましたが、何回でも観ていたい作品です。まだ観たことのないかたは是非。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

愛に飢えた悲しいローゼンメイデン。

1期、2期の後にでた特別編 OVA

全2話

水銀燈と真紅との確執となった経緯を中心に描いた内容です。

回想シーンがあり、時代が遡ります。

{netabare}
最初に登場した水銀燈は、お父様に合いたい、ただそれだけを願う健気な可愛いドールです。
でも、造りかけのため、ローザミスティカのない人形・・・

その為、アリスになれない、アリスゲームにも参加する事すら出来ないと悟った真紅は、水銀燈の世話をし、優しくします。

その優しさは、真紅は否定していたけど、やっぱり上からの立場、哀れみからくるものだと思いました。

水銀燈は、蒼星石によって死んでしまうんだけど、
お父様によってローザミスティカを与えられて復活します。

お父様酷いよね!
だったら、初めからちゃんと造ってやれよな~!
水銀燈が可哀想だ・・・。(> <)  

再び現われた水銀燈を見た真紅は、驚き、本音がでます。
「あなたはまだ未完成じゃない・・・造りかけの可哀想なドール」
「あなたは・・・私達と違う・・・」

そう言われれば、普通、悲しくもなるし、嫉妬もするよね。

嫉妬した水銀燈は、真紅の大切なブローチを奪い、壊します。
悲しむ真紅は、怒ってまた本音が出ます。
「ジャンクのくせに!」
「造りかけのジャンクのくせに」
「ジャンク!」

この言葉はないよね~
真紅も悪いし、言い過ぎです。
水銀燈が怒り狂う訳も分かりました。
これにより、あんなに憎しみに満ちた嫌なキャラになってしまいます・・・ (-ω-) 

水銀燈がちゃんと造られてたら、きっと良い子だったと思います。
(もともと本当は優しい子)
一番お父様を愛し、愛されたい・・・愛に飢えた良い子なんです。
それ故、お父様に腹が立ちました。
{/netabare}

この作品を観て、水銀燈のイメージが変わり、一番好きな子になりました。
(決して可哀想だからじゃないです)
笑顔が可愛いし、ちゃんと礼儀もあり、感謝の気持ちも持ってる子なんです。
(●´ω`●)ゞ

お気に入りな子は翠星石ですけどw ^^
ツンデレで口は悪いけど、本当は優しい子。
何より、キャラが良い!!(*^ー゜)b! グッ


OVAだから、見なくてもいい!って言う作品ではないです。
ローゼンメイデンが好きな人には、必ず見た方がいいです。

本当は、1期を見た後に見た方が良いのかな~っと、思います。
(〃 ̄ω ̄〃ゞ



最後に・・・
お父様(ローゼン)って、酷いよね!(。-`ω´-)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36

79.7 4 人形でツンデレなアニメランキング4位
このはな綺譚(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (561)
2422人が棚に入れました
あの世とこの世の間にある宿場町に建つ「此花亭」。
ここは神様に仕える狐っ娘たちが働く温泉宿。
期待と緊張で胸をふくらませ「此花亭」へ奉公にやってきた柚。
個性的な先輩たちに迎えられ、仲居修行が始まりました。
ある日、ちょっと頑張り過ぎてしまった柚は、お客様である薬屋さんを転ばせてしまい、
先輩仲居である皐とともに謝罪へと向かうのですが…。

声優・キャラクター
大野柚布子、秦佐和子、諏訪彩花、久保田梨沙、加隈亜衣、沼倉愛美
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ギリギリ踏ん張った

1話感想
{netabare}タイトルからしてそうだけど、ひょっとして花ネタをガチでやる?
着物の柄がキャラの名前通りの花になっててビビった。
ってか蓮(=ハス)に至っては名前紹介される前から「あ、ハスだ」と分かってちとフフっとなった。
お陰でキャラの名前は全員一発で覚えられました、これは珍しいことでっせ。
(あ、柚の着物の柄はちょっとう~んって感じ。合ってはいるけど…)
いやね、キャラを花の名前で統一してる作品は過去にもあるけど、それがちゃんと連動してるかどうか疑わしいモノが多くてねぇ…。

で、そうなると気になってくるのが、これ、季節変わるんだろうか?って点。
夏の花もあれば秋の花もあるワケで…ずっと春ってことは無いと思うのだけど、背景ちゃんと描けるのだろうか?
夏の桜なんて毛虫が着いて大変ってイメージしか無いぞ?

ところで他の方も指摘してるけど、とても“うらら”っぽいですよね。
うらら好きだったので良いのだけど、そのうち「占いにハマる」なんてネタが来たら腹抱えて転げ回ると思います。

それとOPのスタッフにもりやまゆうじの名前が…。
ついこの間“ようこそ実力主義~”の11話でも見かけたが…多分その時はアクションシーン担当したと思うのだけど、こっちそんなアクションするような作品じゃないよね?{/netabare}

2話感想
{netabare}え?ムスカリ?
序盤の風呂シーンで背景に咲いてる青紫色の花ね、導入自体は明治頃らしいが流通しだしたのは30年前程度という外来種。
作品の雰囲気的にブチ壊しな花なワケだけど、OPでセーラー服の女子高生らしいのも出てるしなにかの伏線なのか?
そういやけものフレンズでも2話でヤツデが出て伏線になってた(冷奴)っけ…そういうこと?
ああ見えて時代は現代とか。
とりあえず考証を怠ってたってことだけはマジで勘弁して欲しい、現状違和感しかない。
一方OPで巫女装束キャラも出てるので名前はヒイラギかサカキなんじゃなかろうかと思ってたら、当たっちゃった。
(宛てられてたキャラは違うけどね)
ついでに風呂シーンの翌朝、桐が女将に呼ばれるシーンで手前に配置されてたのは多分コデマリ、縮尺がワカランので自信ないけど。

感想は…あの神様の正体を探ろうと占いすると追い出されるとか闇に落ちるとかそういうのに違いない。
まだこれといって親交深めてないのに泣き出すのはちと早急な気が。
ずっと春なんじゃなかろうかと危惧したがどうやら季節は変わるっぽい、夏の花や秋の花期待してもいいんだよ…ね?
とりあえず桜終わったら次はキリ、サツキ辺りか…その後にヤマボウシが来るかどうか見所かな。
いやね、落第騎士~って作品で季節の移り変わりにサクラとアジサイの間の期間にハナミズキを使うという演出してたので。
それを超えるくらいのことはして欲しいので…。{/netabare}

3話感想
{netabare}ちと1話の感想の書き忘れから。
仕事に追われて周囲に目もくれずにいたのを「もうちっとのんびりしましょう、季節の移ろい見よう」と示したのが櫻と柚のやり取りだと思います。
良い話ではあるけど…即ち今後背景にちゃんと季節ごとの花を描いていかないと台無しなワケで「ハードル上げてくなぁ、大丈夫?」という思いを抱いてます。
別に違ってたとしても「ほれ見たことか」と論(あげつら)うつもりは無いけどね、むしろ心配するというか。
と、そんな前提のもと↑の感想は書いてました。
「花ネタうっせーよ」ではなく「花ネタ注目していきましょう」って作品かなぁ、と。

さてそんな中の3話。
期待通り季節に合った花が次々と出て…っていうより出し過ぎじゃね?
サクラは終わったけどまだ水仕事はキツい時期。
前回風呂場の背景ムスカリで「なんで?」と思ったが今回はキンセンカ、庭にはスズラン。
回想シーンでミズバショウ、掛け軸にアサガオ(この2つは季節微妙に違うが問題ない)、そして蓮と柚の会話シーンでサツキ(orツツジ)に見せかけて…んん?この花の付き方はシャクナゲじゃないか。
妙なところで妙なチョイスしますなぁ。
しっかしこんなに使っちゃって今後ネタ続くのかな?まぁ使い回しても構わんけどさ。
ネタに詰まって海外種に頼ることにならなきゃいいけど…(といっても戦後導入種でなけりゃ気にしない)。

内容の方は…。
柚が底抜けにお人好しで蓮が「少しは疑うことを知れ」みたいなことを井戸に叫ぶが、人物ボカしながら悩み打ち明けた時まんまと見抜かれてて…ん?柚って結構目ざとい子なのか?
ボケっとしてるように見せかけて案外食わせ者だったりして。
でもって3話は全部通して蓮の皐スキスキ話だけど…う~ん、個人的に最近百合ネタは食傷気味というか。
とはいえこれはタイミングが悪いってだけで作品が悪いということではない。
それよりも…少年キャラだと?
この手の作品で少年が出るって珍しいような?
まぁショタには興味無いんだけど、ホモじゃなくて普通に女の子に興味あるみたいでなんか斬新に見えてしまう…ちと自分汚れすぎかも。
レギュラーなのかどうかも分からないけどねー。
ってかなによりも気になるのは、こいつらって大人になると犬面になるのか?
そうであるなら…成人してからのほうがタマランって人も居そうな予感、どうなんだいそこら辺。{/netabare}

4話感想
{netabare}冒頭ひなろじ難民救済、またやってくんないかなぁ。
今回ってもしかして本来原作では複数のエピソードだったのを1つにまとめたのかな?
というのもあの世界の設定紹介(生と死の狭間だったのか)と夢がどうたら~って件を同時にやられるとなんか混乱する…回想シーンで回想やられてる感じ。
最初謎の少女は座敷童かと思った。
折角(キャラ名)桐が居るんだし、娘が生まれたーって話なら(木材の)キリと絡めることはできなかったのかな?
(自分は反物といったら桐箪笥とは切っても切れないってイメージがある)
蓮ってカワイイと言われて照れるキャラだったっけ?「そんなの当然よ」とフフンとするタイプだったんじゃ?
最後親子で階段登るシーンは途中振り返ったらアカンやつかな?と思ってしまったのは無粋だろうか。
う~ん、なーんか展開に強引さを感じてしまいます、テンポがおかしいのか?

でもって今回の風呂場の背景の花はアスターかデージーに見えるけど…え、アスター?ちょっと自信ない。
後半に出てた花も違いを強調して描かれてるでなければイラストでボタンかシャクヤクかを見分けるのは無理。
作品の内容的に…アカン、それでもワカラン。
いずれにせよ紅白に絞って黄花を紛れさせなかったのは好印象、やっぱ雰囲気的にね。

今回注目するのはEDが変わったこと。
夏がテーマで、これってつまり3話ごとに春夏秋冬の4パターンのEDが用意してあるのか?
EDの入り、1カット目が今回よく出てたボタンorシャクヤクで、それ含め似たようなカットが3枚続きました。
次回はアジサイでその次はヒガンバナをテーマに計3話やるってことじゃなかろうか、ヒガンバナが一気に季節飛ぶけど。
因みにその3カットの後は主要キャラに即した花が描かれてたけどサクラとナツメはハブられてました、季節じゃないから仕方ないね。
最後はホタルブクロ、それよりもよくまぁキリの花を描いたもんだ、結構無理してて苦労が忍ばれます。

ところでEDに百合の花は出てませんでした、秋に回すには無理がある気が…。
これ系で百合が出ないってのはちと考えにくいのだけど「ユリ?毎回散々出てるじゃないか、女の子同士がイチャイチャすることで」ってトンチ利かせてるワケじゃないよね?
もしそうだったら…評価せざるをえない。{/netabare}

5話感想
{netabare}マツコさんキター!
やっぱりうららの続編作ろうよ。
繰り返しになるけどOPでセーラー服キャラ居たので心構えはできてたが、リボンとか西洋ネタ来たけどそこら辺の塩梅もうららのが上な気がする。
神道だとあの世界に行くって感じなんかね?クリスチャンは無理そう。
後半の機織りの話は…ええいこれでは桑畑が出ないじゃないか。
しかも今回風呂シーン無し、ノルマじゃなかったのか。
乳首見えないなら風呂シーンなんて有っても無くても一緒なのだが、何気に背景にどんな花が植えられてるかをチェックするのを楽しみにしてたのでちと残念。
でもって今回花はアジサイの一点推し。
エンディングでタチアオイが出てたので梅雨ネタに絡めるかと期待したのにスルーとはこれ如何に、桃色パラドックスでは使ってたのにね。
次回出るんかのう?
しっかし、作画頑張ってはいるけどやっぱりもう一杯一杯でギリギリ踏みとどまってる感。
単なる指定ミスかも知れないがアジサイの縮尺がおかしいカットが…ひいい頑張れ。{/netabare}

6話感想
{netabare}EDで6話はヒガンバナをメインにすると予告されてたワケですが、果たして夏にヒガンバナってどういうこと?と思ってたら…なるほど!
夏→怪談→ヒガンバナってことだったのね。
更に現実の季節の花は一切見せず、回想シーンではサザンカでした。
つまりは、夏の回なのに夏の花ナシ、けどちゃんと夏の話というなかなかの変化球。
洒落たことやってくれるねぇ、お約束崩しをして中だるみ回避も狙ってたのかも?
けどこれで秋にヒガンバナ、冬にサザンカを使うストックを減らしてしまったような…重複してもいいけどさ。
ところで4話の母子は天国?への階段を登って行ったのに、今回は三途の川なの?と疑問に思ったが、これって悪霊になって悪さをした罪があるせいかなーと思ったり。
すぐに赦免されるとは思うけど、ここら辺ちゃんと使い分けてるのだとしたら評価したい(ただの気分なだけな気もするが)。{/netabare}

7話感想
{netabare}前回イキな演出をやって、これで調子が上ってくかな?と期待しての第7話。
…。
あびゃああ、ヤベーくらいに作画がギリギリ。
脚本だかコンテだか、早い段階で手間を減らす配慮がされてるせいかキャラクター自体に崩れは無いが、兎に角動かないし、民衆を最低限しか映さない。
キツネがキツネの面を被るのは本来フフっと笑うシーンだったのかも知れないが、これも作画の手間を軽くする方策なのかなーと穿った見方をしてしまう。
前も書いたけどギリギリ踏み留まってる感…ひいい最後まで堪えてくれ、なんか違った意味でヒヤヒヤする。
内容は…前回に引き続き柚が“あっちの世界”へ行きそうになるという…感受性が高くてそういうのに飲まれやすい性質なのかね?
悪霊なのもお構いなしに親切に接した恩により戻ってこられたが、自分の立ち位置をしっかりしないと連れてかれちゃうってことなのかも知れん、お菊も今はそういう目に遭いやすいって言ってたし。
蓮はなんかこじらせちゃってる感、正直コワイ、こっちのが先に闇落ちして“あちら側”へ行ってしまうんじゃなかろうか。
「一見穏やかだが一歩間違ったらヤベー世界に行きかねない、そんな危なっかしい世界が舞台」ってのはうららと共通するが、危なっかしさの表現が物足りないような…これも作画のせいか?
リアルの祭りでしんこ細工って自分見たことないかも…。

でもって花。
冒頭と桐が年齢訊かれた時にツンツンしてたのはワレモコウ、それと後半2カットだけ出たのは…なんだこれ?
自分にはクルクマに見えたが…クルクマ!?
同じ仲間のウコンならギリギリ世界観に合うと思うが、葉が無いのはなんか変。
画面でピンクに見えたのは花でなく葉(ハツユキカズラとか)の可能性もあるけど「このはな~」ってタイトルでそんなの出すかなぁ?
そして予想通りED変わりました。
あんまり花が出てなくて予想立てるには物足りないが…お、アカマンマあるね、オママゴトする話でも来るかな?{/netabare}

8話感想
{netabare}いやぁヒヤっとした。
この世の人がこのはな亭へひょいひょい行けてしまうのは何度も死の淵に立ってるせいなんじゃ?と思ってしまい、少年はああ見えて難病持ちで何度も危篤状態になったり余命幾ばくもなくで、更に当人は知らずに大人達だけ知ってるとかいう切な過ぎる話かと思った。
オチで実は犬でしたって明かされてホっとしたけど、犬が自分は犬だと自覚せず人間だと思い込んでるって話はたまに聞くが、それとは関係ないかな?
そういう犬は「飼い方が悪いと」って例なので、盲導犬はそんなことないでしょう。
…まさか盲導犬の訓練は死と隣り合わせとか、そんなハードじゃないよね?
オヤジについては、意識戻っても失明してるってオチが用意されてるのならその前に美しい光景を目に焼き付けるって話があっても良い気がした、このはな亭ってそういう場所ちゃうのん?と。

冒頭に出た花は季節的にノボタンかと思ったが葉が全然違う。
ひょっとして前半は別の季節?ってことならハナシノブが一番近いかな(それでも葉の着き方はアレだけど)。
だとすると季節は春で海の水はまだ冷たいぞ、ヤベーって、そりゃあ死にかける。
中盤でヒガンバナ出してなんとか秋っぽくしてたけど、他にもいくらでも花あるじゃーん?と思うも、やっぱりそこまで美術拘ってらんねーってことなんだろうか。{/netabare}

最終回まで見ての感想
{netabare}毎回植物当てクイズに挑戦してみようかな~と思ったのだけど…途中で断念。
全っ然出ない回(キンモクセイが止め絵で1カットあるだけ)があって気力萎えちゃいました。
↑でも書いてますが「夏なのに夏の花が出ない回」というなかなか凝った演出の回があるだけに、じゃあ他の回はそれを引き立たせるためにも頑張って季節の花を出さなきゃアカン…となると思うのに、それができてない。
これはスタッフも途中で力尽きたのかなぁ?
作画も崩壊一歩手前でギリギリ踏ん張ってた感じだし、エンディングで蓼(タデ)が出てたのに本編に出てないのもそう思わせる。
それ以前に同期に放送してる作品に魔法使いの嫁ってのがありまして、そっちも毎回植物出るってワケではないのだけど、出す時は驚くくらい拘った描写をしてまして、どうにもそっちに軍配が上がってしまいまして…。
日本庭園vsイングリッシュガーデンって図式を勝手に妄想してましたが…まぁ~勝負にもなってなかった。

1話がサクラ咲く季節からのスタートで、てっきり作中で丸一年を描くのだと思ってたら最終回は正月で〆でした。
2月3月が無い、まさか旧正月だったりする?
放送時期(2017年10月~12月)からして最終回近辺がリアル時期と合致するため、見終わったら「じゃあ実際に外出て何が見れるか散策してみよう」って人も多いんじゃないかな?
そういう意味でも後半…冬の植物は気合いを入れて欲しかったが、もうなんかもう全然でした。
比較ばっかりで恐縮ですが、2クール作品の魔法使いの嫁は放送後ネモフィラ畑(5月の連休が見頃らしい)へファンが行きそうな気がするけど、こっちの作品ではそんなの無い予感。
一応旅館が聖地になるのか?

内容に関しては、柚が不思議空間へ迷い込むネタが多かった印象。
少なくとも3回は迷い込んでるよね?
最終回も「またか」って感じで目新しさを感じなかった。
回想シーンで柚がビクニに拾われる直前、威嚇してたのは意外。
そんな子がビクニの元であんな丸くなって…と思ったら「物足りなさ」の正体が分かった。
ああ、ガチ怒りするシーンが無いんだ。
それやると優しい世界にケチが付くと判断したのかねぇ?
自分のためでなくとも人のために怒るシーンあっても良いと思うんだがなぁ…けもフレで「カバンちゃんを返して」としがみついてたシーンでホロリと来た人も多いと思うんだがのう。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

みゅ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

こういうの大好きです

癒されますね。
やさぐれた心に染み渡ります。

日常萌えアニメというよりは、「ARIA」のようなヒーリングアニメの分類かと思います。
癒されるだけでなく、台詞一つ一つがとても深く、考えさせられます。
現代に擦り込まれた醜い常識というものが覆るような、物事の本質を捉えた作品だと思います。
悪い言い方をすれば、綺麗事の塊です。
でも大好きです、こういうの。ただの綺麗事ではなく、心に響きます。
この作品のタイトル「このはな綺譚」は的を射ていますね。
まぁ、タイトルは1度改定されたようですが。
元々は「此花亭奇譚」だったようです。
ですがその変遷を見ると、「妖しくも、美しい物語」という二つの意味が同居していることが分かる良いタイトルだと思います。

2chなどでは女の子が可愛いだけとか萌え豚御用達とか言われてます…
まぁキャラデザはかなり可愛いですし、視聴の動機にもかなりの割合で影響しています…キャラデザが好みじゃなかったら観ていなかったかもしれませんが…
それよりも注目するべきはシナリオと、それを引き立ててくれる、非常によく練られた演出です。

シナリオはとても心温まる内容で、人誑しな性格をした主人公が登場人物を次々と魅了します。
主人公は育った環境の影響で、非常に澄み渡った考え方を持っています。
見習いたいと思うほどに。
なんだか臭い台詞を吐くヒロインは数多居ますが、ただ物事に鈍感なだけか、発達障害を疑わざるを得ない頭の中身だけ幼稚園児なおバカさんである場合が殆どです。
幼稚な性格=可愛い という安直な方程式が組み込まれてしまってるんですよね。
幼稚=純粋 とか。それが通用するのは子供までだと思うのですが。
まぁそんなヒロインばかりが溢れているので最近はなんとも思わなくなりましたが…

しかしこの作品の主人公は幼稚でも鈍感でもありません。
むしろ達観していると言っていいです。それでも嫌味がない。
上でもチラッと述べたように、人誑しなのです。
他人の感情の変化や心情には機敏に反応し、その人物が最も欲している言葉を捧げてくれます。
作者の技量が伺えますね… どうやったらこんな台詞や考え方が次々浮かんでくるのか…
そんな主人公に登場人物たちは惹かれていきます。
現実にこんな友人がいたら一生ついていきますね(笑)

多くの人が抱えていそうな悩み、時には辛過ぎて逃げ出したくなるような事柄に対して、とても前向きな考え方を提供してくれます。
主人公は日常に潜む小さな幸せを心から慈しみ、どんな後ろ向きな感情にも前向きに向き合って登場人物たちの心を救います。
主人公は、といいましたが、此花亭がそういう場所なのですね。
台詞一つ一つが突き刺さります。


私は「ARIA」も観ているのですが、好きな作品ではあるのですが中々手が進まず、2期の序盤で停滞中です。
というのも、ああいった綺麗な雰囲気に映像がついていけてない感じがして見応えを感じないのです。
これはひとえに現代の優れた技術を用いて作られたアニメに慣れてしまい、私の目が肥えたことが原因かと思われます。
シナリオは好きなのですよ。
その証拠に、同じスタッフが似たコンセプトで作った「たまゆら」という作品はすんなり観終えることができました。
余談ですが、この2作品は、主人公の性格や取り巻く環境が、このはな綺譚と似ている部分があります。


なぜここのレビューに他作品の話をわざわざ書いたかと言いますと、映像の美しさがどれほど作品の良さを引き出すかを伝えたかったからです。
この作品は、非常に安定した作画に、こだわり抜かれた演出が合わさり、とてつもないことになっています。
背景の美しさはこの作品の魅力をかなり引き立ててくれています。
第5話の、「梅雨送りし」での色調を落とした演出は、狙っている効果は見え見えなのに鳥肌が立ちました。
毎話非常に高水準な映像美が繰り広げられますので、ここで語るには長くなり過ぎます。
ご自分で堪能してください。

キャラの表情芝居もとても細かいです。
京アニ程ではありませんが、細かい表情の動きが丁寧に表現されています。
今のご時世、「とりあえす可愛い女の子をキャピキャピさせときゃいいだろ」とか「最強の主人公が敵も女の子も無双しとけば売れる」みたいな政治的思想がダダ漏れの作品が多いですが、そういった作品は得てしてキャラデザ頼りで作画は不安定、表情は乏しく全く魅力がありません。
1無表情2赤面3笑顔4怒り5寝顔
精々この5パターン前後くらいを記号的に使いわましている、俗に言う量産アニメですね。
いや、そういうアニメも無くてはならない物だと思いますし、私自身も観ますので非難したいわけではないのです。
表層的な部分に囚われて一緒くたにして、自ら視野を狭めるようなことをしないでいただきたいのです。
粗探しをするのではなく、良さを見つけた方が、いろんなものが楽しめると思いませんか。
上記のようなアニメを毛嫌いする人は割と大勢居ます。
ですが、キャラデザなどの表層的な部分だけで作品を決めつけ、「萌え豚アニメなんて糞食らえ」とか言わずに中身を観て頂きたいと思います。
私自身最初はその手のアニメだと思い流し見要員で視聴を始めましたので、まさか見入って感動させられるとは思っていなかったのです。
こういった1話完結型のいわゆる萌えアニメで泣いたのは初めてのことでした。
ウルっとは来ても中々泣けない体質(?)なのでいつも涙が引っ込んで残念な気持ちになるのですが、この作品は耐えきれませんでした。


某アニメ作りのアニメに出てくるいろんな意味でプルンプルンしてる監督が、「アニメってテンプレの代名詞か!?違うだろ!!」とかなんとか言ってましたが、まさにその通りで、記号的な表現を貼り付けるだけではこういった作品は仕上がらないと思います。
まぁそうは言っても萌えアニメ感は強いですので、その方面の記号的表現は多々ありますが…(苦笑)
そこだけを抜き出して叩くのは違うと思います。

まぁとにかく映像が綺麗なんです。

映像が綺麗で作画が安定していてキャラデザが可愛くて感動するという事を言いたかっただけです。


割と止め絵も多く使われていて、上手く作画カロリーを抑えているのもこのクオリティーの維持に貢献していそうですね。
基本的にはよく動くんで。


実はまだ最終回までは観ていないのですが、何回か泣かされかけて、いよいよもって泣かされたのでレビューを書かずにはいられませんでした。

ラストの締めで評価が落ち込むようなことも、もしかしたらあるかもしれませんが、今抱いている印象が消えるわけではありません。
素晴らしい作品です。
もっとこういった風に丁寧に作られたアニメが増えるといいですね。


(その後最終回まで観ましたが、最後まで素晴らしい作品でした。
1話もつまらない回がありませんでした。中々無いですよ、そんなアニメ。
原作もまだ続いているようですし、読んでみたいと思います。)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

美しいものを美しいと思う、あなたの心が美しい。 by みつを

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
とても美しい作品でした。

それは、映像だったり、風景だったり、音楽だったり、人の心だったり。

自分が観てきたアニメの中で、(設定はちがいますが)一番近い雰囲気がするのは、「ごちうさ」かな? どこまでもピュアピュアで微百合なところがね。

日常系百合萌えアニメとしては、かなり高いクオリティにあると思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
、、、でも、ピュアピュアハートを直視できない私は、心の汚れた大人です(笑)

別に嫌いじゃあないんだけど、そういえば「日常系百合萌えアニメ」って、どハマりはしないな~と。

「ごちうさ」も、「うらら」も、「ひなこのーと」も「きんモザ」も、嫌いじゃないし楽しめたけど、そこまではハマりませんでした。

どちらかと言えば、「ゆるゆり」とか「ゆゆ式」の方が好きですね。つまり、ややギャグよりの方が好みということです。

とはいえ、自分の好みを度外視すると、やっぱりハイクオリティなアニメだったと思います。お気に入りは、櫻、でしたw 和みましたw

本作の特徴としては、主人公の柚がとにかくピュアだということですね。一点の曇りもない、澄み渡った春の空のような柚の視点で物語が紡がれるため、ドロドロとしたものは描かれません。描かれないというか、ドロドロしたものに、柚のエッセッンスが1滴でも加わると、すっと綺麗な物語に変わるんですよね。他の登場人物達も(ゲストキャラ含め)、柚のピュアピュアハートに触れることで自分の中にある「黒いモノ」が、スッととかされていくようでした。

例えるならば、「油汚れの~J○Y♪」のCMのように(油汚れに1滴垂らすと汚れがパッと散るような感じw)。

多分、柚にはいろんな事が美しく見えている、見ようと努めているのでしょうね。

尤もそれは、柚が生まれつきもっていた資質ではなく、実際、幼いときの柚は、「あの人嫌い」「きっとこういう風に(悪く)考えてるんだ」なんて言っています。でも、八百比丘尼に深く愛され、育ったことで、人を愛せる力を身に付けたのでしょう。実際、子供の時に(親などから)深い愛情を受けて育った人は、大人になってからも、しっかり人を愛せるように育つと言いますしね。

やはり、柚の心が綺麗だから、世界は美しく見えるし、そんな本作を楽しめた皆様は、やっぱり心が綺麗なんだと思いますよ♪ (私と違ってw)

、、、ところで、主人公の柚を、「おおきく振りかぶって」の「三橋 廉」に似ていると思ったのは、私だけでしょうか(笑)? 口の形とか、ピュアピュアでカワイイところとかw
{/netabare}

【余談~ 美しい作品、「美」の語源 ~】
{netabare}
「美」は、やはり「美人」「美声」「美化」など、「外形がりっぱできれい。うつくしい」という意味合いで使われます。

しかし、本来の「美」はもともと、「心の有り様、心の美しさ」を表す言葉でした。

「美」を上下に分解すると「羊」と「大」に分けることができます。大きな羊が美しい? というのは、「大きな羊は皆で分け合って食べることができる。その様が美しい」ということです。

誰かのことを考える優しさ。誰かを救い、共に在ろうとする心。それが本来の「美」であり、「美人」。

そう考えると、やはり柚は「美しい人」なんでしょうね。作風にぴったりの漢字です♪

※勿論、語源には諸説あります。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
萌え&百合系? そこまで好きなジャンルではないかな。絵と音楽はかなり綺麗だね。ロリっぽいキャラデザはあまり好きじゃない。1話で二人のキャラ紹介とか、かなりテンポが早い。主人公の柚は、「おおふり」の「三橋」っぽい(笑)

2話目
例え家が焼けても優雅にw やはり、テンポが早いな~。桜満開から祭の流れは、いくらなんでも早すぎないか? 情緒不安定かw 今のところ、イマイチついていけてない。

3話目
みんな同じことしかできないなら、仲間はいらない。その通り。百合百合してるな~。柚だから気がつかないのもアリだと思ったがw 百合百合してるな~(汗)

4話目
なんかこう、どこまでも素敵なアニメで、逆に、観るのがツラい(苦笑)

5話目
まず、雨粒を機織りするというのがね、なんともこの作品らしいね。

6話目
柚の資質が後天的であることが分かる回だね。

7話目
夏祭り回は鉄板だね~。迷子が逆w ここでこの間の幽霊さんが登場って、素敵♪ 蓮の二面性、深いところのコンプレックスや心の傷は、愛しくなりますね。

8話目
ウソップとカヤみたいだな、ONE PIECEの。ん? なんかこう、人間界の世知辛さと、此花亭の温かさとの対比かな? なるほど~、よく出来た、いや、よく出来すぎた話だな~。劇団ひとりさんの小説、「陰日向に咲く」みたいだな。

9話目
コメディタッチだね。あわなみ? 知らない神様だな。

10話目
柚の成長だね~。ゴシップ好き(笑) お姉ちゃん(笑) なるほど、柊の真実、やっぱり優しい世界だ。

11話目
ハロウィン、ディスってる、イイねw 二人の神様、マツコさんとミッツさんがモデルかな(笑) 人形、女の子の友達ってのは、素敵解釈。お菊、今、初めて遊んでもらってる最中だから、成仏しないんだね。

12話目
自分の為の願いは、自分で叶えるものだから、自分の為以外の願いしか叶えない。なるほど。邪なものの中にある、美しいもの。ウカ様、いなこんw 椿(女将さん)の真実、いいね♪
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 43
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