京都弁で恋愛なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの京都弁で恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月22日の時点で一番の京都弁で恋愛なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.4 1 京都弁で恋愛なアニメランキング1位
いなり、こんこん、恋いろは。(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1361)
7280人が棚に入れました
伏見いなりは、同級生の丹波橋紅司に片想いをしているが、その想いをなかなか打ち明けられない日々を送っていた。ある日、いなりは宇迦之御魂神の御使いの狐・コンが川に落ちかけているところを助け、そのことをきっかけに宇迦之御魂神から変身能力を授かる[3]。その日から、いなりは友人や神々の助けを得つつ、丹波橋との仲を縮めようと奮闘する。

声優・キャラクター
大空直美、桑島法子、岡本寛志、上田燿司、池辺久美子、佐土原かおり、野水伊織、原紗友里、子安武人、三上枝織、磯辺万沙子、日野聡、花江夏樹
ネタバレ

景禎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いなり、はよ行かんと、遅刻すんぞ!

漫画原作のアニメ化作品。

舞台は原作者の地元、京都の伏見稲荷大社の近所にある架空の中学校。ジャンルは一応ラブコメのようですが、中学生ということで、ラブといってもそれなり。どちらかというと、女の子どうしの友情を描いている、と言ったほうがいいかもしれません。神様や神使が登場するのでファンタジーのようでもあり。魔法少女もののような、ちょっとエロかわいい変身バンクもあります。ギャグ要素も多めです。

舞台となる伏見稲荷大社(作中では伊奈里神社)は、主神として穀物神の女神、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を祀る神社です。関西人にとっては、初詣の人出の多い神社として有名ですが、外国人観光客にとって日本で3本の指に入る人気サイトです。その理由が「ほかにこんな場所はない」だそうです。実際、普通の神社とはかなり雰囲気が異なって、異彩を放っている神社です。

本殿付近は普通の神社とあまり変わりませんが、背後にある稲荷山(標高232mの低い山)は、古来から神の降臨する場所とされていて、峰々には妖気を漂わせるような雰囲気を持つ円墳があります。本殿から稲荷山の各峰々をつなぐ参道には、信者の方々によって寄進された数多くの鳥居があり、その数1万基になると言われています。(実際に数えた人がいて、その人によると、人がくぐれるサイズのものだけで約4000本だそうです。)この鳥居をくぐる道の幻想的な雰囲気が神社の特徴となっています。

このアニメには随所に伏見稲荷大社を舞台にした場面があり、神社側の全面的バックアップを得ているため、描写も正確です。特に、後半の神社を掃除する場面以降は本殿から稲荷山全体が舞台になっています。いなりとコンが白狐に乗って奥社奉拝所から四辻を経て稲荷山最高峰の一ノ峰へ、鳥居の道を通り抜けていくシーンがあります。これを見て「ちょっと大げさ。実際こんなに長く鳥居が続いてるワケないだろ?」と思われるかもしれませんが、この表現は少しも大げさではなく(むしろ控え目かも)実際にこの道を歩いて稲荷山を一周すると、大人の足でも1時間かかります。

・・・ところで最近、京都を舞台にしたアニメがけっこう続いています。有頂天家族、京騒戯画に続き、3期連続の京都アニメ。1年前のたまこまも京都の出町が舞台でしたし。しかし、これまでの作品とこの作品の大きな違いは「登場人物のすべて(神を除く)が京都弁で演じらているところ」。

京都に限らず、兵庫や奈良、滋賀といった関西圏が舞台となったアニメは数多く存在しますが、セリフはすべて標準語(つーか首都圏弁)。・・・まあ、声優さんにとって関西弁のハードルはそれだけ高い、ということなんでしょう・・。実際、関西人にとってヘタクソ関西弁で演じられた作品は生理的に受け付けないトコロがあるので、半端にやられるくらいなら、いっそ標準語でやってくれたほうが、実際問題ありがたいです。ハルヒも、たまこまも、中二病も、関西が舞台なのに標準語を使う理由は、関西人に対するそういう配慮があるのかもしれない?

私は京都産の人間ですが、実はおなじ関西弁でも、京都、大阪、神戸、奈良、と、地域が異なればかなり違うのですよ。吉本芸人の方々によってメジャーになったのは大阪弁で、京都弁とは違います。有名な「どすえ」ことばは祇園の営業用なので普通の京都人は使いません。実際に使われるの生の京都弁は意外と知られていないのが本当のところです。

さてこの作品、調べてみると確かに主な登場人物の声優さんにネイティブ関西人が多いですが、京都出身の方はいらっしゃらないようです。でも、見事に私が小さい頃に慣れ親しんだ京都弁に聞こえます。北海道や神奈川出身の方もいらっしゃるようですが、その方もネイティブ関西人に引けをとらないぐらいうまい。いや~、適切な方言指導と声優さんの練習の賜物ですね。方言指導は原作者のよしだもろへさんと、観月さんを演じている西村麻弥さんが担当されたそうです。グッジョブです。

京阪電鉄タイアップ作品です。登場人物の名前は京阪電鉄の駅名になってます。京阪電鉄伏見稲荷駅はOPでも登場します。放映中は、駅名にちなんだキャラの等身大パネルがホームや改札口に飾られていました。聖地巡礼に行かれる際は京阪電車を使ってあげましょう。

さて、
アニメ製作はプロダクションアイムズというところですが、聞いたことがない。それもそのはず、最近立ち上がったばかりの若い会社のようです。この会社にとって、この作品が最初の製作元請らしい。ということでリキ入ってるのかどうかわかりませんが、かなりの出来栄えでした。

私は例によって原作未読ですが、現在連載継続中のこの作品を1クールで一くぎり付けるために、最終話の10話はかなりストーリーを改変しているらしく、原作既読派からは賛否両論あります。ですが、私としては最終回は神回で、とくに、いなりが高天原から人間界に戻ってきたところの描写とか、そのシーンでバックに流れる挿入歌「涙はらはら」とか、もう泣くしかない。

いなりのお使いの子狐コンの人間バージョン。OP動画には出てくるのですが、本編ではついに登場せず、残念な思いをしたのですが、OVAの11話、コンが人間姿でガッツリ登場します。本編ではコンがストーリーに直接からむようなところが無かったのですが、この11話ではしっかりからんできます。本編に比べてギャグ色が強い割りに、最後はあったかい気持ちになれる良いお話しです。

最後にひとこと。
{netabare}いなりは神通力を返したあと、うか様が見えなくなったのに、いなりの兄の燈日(とうか)には、まだ見えているようです。これはきっと、彼が中二病だからだと思いますね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 54

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

やっぱり方言はいいですの~

原作未読 全10話

京都の伏見を舞台に稲荷神社の神様(うか様)から神通力をもらった主人公で中学生の伏見 いなり(ふしみ いなり)を中心に神様を巻き込んで恋愛や友情を描くお話です。

みなさん、ほとんど京都弁というのが良いですね。町並み、神社、仏閣、そして方言と京都伏見の雰囲気が出ていてあの場所に行きたい!って気持ちにさせてくれました^^

京都弁は聞いていると語尾が優しい感じで、ちょっときつい話し方の地元(博多)の方言と比べて新鮮でした(でも博多弁も良いところありますよ。一応フォローw)

声優の皆さん頑張ってましたね^^

恋愛もありますが、徐々にという感じであまり進展しません。どちらかというと友情の方が強かったですね~

10話と短い作品なので焦点(友情)を絞った感じがしました。

その後が気になるところもありますが、きちんと終わってますね。
ちょっとウルウルとせつなくなりました。

まだ京都には行った事がありませんが、一度行きたくなるような作品でしたね。
日常系が好きな方にはオススメです。

OP/ED OPはMay'nさん、EDは坂本真綾さんが歌ってます。どちらも素敵な曲ですね。

最後に、神様の方が灰汁が強いキャラが多かったですねw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 67
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

天然おバカ娘

原作 漫画 未読

全10話

ジャンル:恋愛ファンタジー

神様の宇迦之御魂神から神通力(変身能力)を授かった中学2年生の伏見 いなりの、恋や友情を描いた作品。


感想

映像 綺麗ですね~
最初見たとき、主人公が女の子で、うか様も女性だったので、少女漫画原作かと思ったけど、そうじゃないんですね^^;

いなりは、明るく真っ直ぐで誰にでも好かれる正直者。
ちょっと天然入ってて、おバカでドジっ子w
観てて好感もてる娘なんですが、印象は 天然トラブルメーカーでした。(苦笑)
{netabare}
自分が好きな丹波橋君に、他の女子にラブレターを渡して欲しいとお願いされ、それを無意識に風で飛ばしてなくす
ここまではまだいいんだけど、その後が信じられなかった
神通力使って、手紙を書いた子に変心して変わりに丹波橋君に告白とか!
「ありえん!」って思わず突っ込んじゃいました。
あれは ないわ~ (苦笑)
絶対 後々トラブルになるに決まってるじゃん!
女の子同士の間で、恋愛絡みの揉め事は、陰湿でエグイいざこざに繋がるんだぞ!(`・ω・´)キリ
でも、結局、手紙を渡していない事がバレてもめるんだけど、手紙を書いた娘が良い子だったから大きな問題にならなくて助かる訳だが・・・
いなり、あの子に救われたよね。
あの行動は、十分反省して欲しい。
そもそも自分も丹波橋君好きなんだから、手紙は断るべき!
若い皆さんも、こう言う事お願いされても断ろうね^^;
{/netabare}
いなりのやる事が結構トラブル引き起こしてて、それを本人が無自覚だからたちが悪いですね。
観てるこっちは 毎回ハラハラさせらてました。^^;

まだ中学2年だからしゃーなしなんだろうけど・・・
しかし おバカだな~って。(苦笑)


恋に友達との友情、うか様との仲の良い関係、両お兄ちゃんのシスコンぶりにと、見所がいっぱいあって毎週楽しめました。

全10話しかなく、丹波橋君との関係や、うか様とお兄ちゃんとの関係も
その後が気になるので、是非2期製作して欲しいですね! ^^

女の子が主人公なので、恋愛ものが好きな女性にはオススメです。


最後に一言
京都の伏見伊奈里神社へ聖地巡礼行きたくなりましたw 
乙女ゲー持ってけば うか様に逢えるかな? ^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 69

75.2 2 京都弁で恋愛なアニメランキング2位
であいもん (TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (308)
915人が棚に入れました
夢を追って上京するも、父の入院を知らされ実家の和菓子屋・緑松を継ぐこ とを決めた納野和(いりのなごむ)。しかし店には跡継ぎ候補で看板娘の少女・ 雪平一果(ゆきひらいつか)が、納野家に居候をしながら働いていた。 和は一果の親代わりを任されるも、一度は跡継ぎを断ったことを理由に冷た い態度をとる彼女と働くうちに、ある一面を知ることに…。 京都を舞台に心温まる絆の物語。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

コンセプトはいいが「八方美人」でいろいろと惜しい →もっと上を目指せたのでは

【レビューNo.111】(初回登録:2024/3/10)
コミック原作で2021年作品。全12話。
作中で紹介されていた「下萌え」という和菓子をようやく見つけ、食すこと
ができたのでその記念にw

(ストーリー)
老舗和菓子屋「緑松」の一人息子・納野和(なごむ)は、大学卒業後にミュ
ージシャンを目指して家を飛び出し、10年間東京でバンド活動していた。
しかし現実は厳しくバンドは解散、そこに父・平伍が入院したことを知らさ
れ、店を継ぐ決心をして実家に戻る。
しかし、店では雪平一果(いつか)という少女が看板娘として働いていた。
一果は1年ほど前に父親に捨てられ、納野家に居候している10歳の少女。
(常連客の父親に緑松に預けられた後、父親は消息不明となった)
そして一果は、平伍からは緑松の跡継ぎとして認められており、和に跡継ぎ
の座を譲る気はないと宣言するだった。
そんな状況下で和は緑松で見習いとして修業を始め、一果にも父親代わりと
して接するよう試みるのだが・・・

(評 価)
・コンセプトはいいが「八方美人」でいろいろと惜しい感じ
 この作品、コンセプトは本当に素晴らしいなっと。
 ・「和菓子」の世界を季節の変化に合わせ彩よく魅せる
 ・少し水彩画っぽい「和」が映える綺麗な作画
 ・一果という幼い少女のキャラクター造形
 ・家族や店員たち等とのハートフルな絆や様々な出会い
 ・これらを縁(えにし)という言葉がピタっとハマる「京都」を舞台に魅
  せるという――
 そういう意味では、もっと大化けしてもいい作品かなっと思うのですが、
 全体的に「優等生」って感じで小さくまとまってしまっているという印象。
 例えば「和菓子」の世界を扱っている作品って珍しいので、ここにもっと
 重きを置いていれば、作品にも尖った感じがでてかなり面白くなったので
 はと思うのですが、原作者が描きたいのは「縁」や「絆」の方のようで。
 それらもソツなくできているが、あと一歩尖ったものがあればという。
 作品自体はよくできているとは思うのですが、素材がかなりいいので、も
 っとの上を目指せたのではという感じがして、なんとなく「八方美人」で
 留まっている現状が非常に惜しいなと。

・一果のキャラ造形は素晴らしい
 ・10歳の少女らしさが活きる愛らしいキャラデザ
 ・それでいて10歳の少女らしからぬしっかりものキャラ
  → その裏には「役に立たなければ居場所がなくなるのでは」という
    父親に捨てられた時のトラウマが・・・
 ・やはり10歳の少女らしく父親を恋しく思う子供心
  → 時々父親を探しており、京都駅で間違えて和の手を取ったのが2人
    のファーストコンタクト
  → 和のことは邪険に扱いつつも、どこか父親の面影を重ねている
 作品のキモとなるだけに、一果のキャラ造形は本当に素晴らしいなと感じ
 ますね。
 ただ・・・
 ~以下重要ネタバレ~
 {netabare}幼い頃に別居し、現在はフランスで仕事をしている母親が一果の所在を突
 き止め、一果を引き取るために緑松にやってくるのですが、一果の選択は
 「緑松の皆が家族扱いしてくれ、和菓子のことをもっと知りたいから」
 ということで母親との暮らしよりも、緑松に残ることにしたのは、ご都合
 主義が過ぎると感じたかな。
 (とはいえ、母親のことをいつまでも描かないのは不自然なので、やむを
  得ないところではあるのですが。
  それにその辺を突くと、そもそもの「『一果の居候設定』に無理がある
  やろ!!」って話になるのかなw){/netabare}
   
・和のキャラがこの作品を象徴
 一方の和ですが
 ・名の通り場を和ませる独自の空気を持っている
 ・コミュ力が高く、相手の懐に入るのが上手い
 その半面
 ・ノリと勢いに流されがちのお調子者
 ・緑松では見習いということもあり、ポンコツ扱い
 ・一果にも距離を詰めようとするも(表向きは)邪険な扱い
 ということで、和が絡むと良くも悪くもコメディや緩い空気になるんです
 よね。
 まあそこがこの作品の味でもあるんですが。
 ただ個人的にはあと一歩上にいけないのは、和のキャラの影響が大きいの
 かなっと。やはり主人公が締まらないので、ちょっと作品が安っぽく見え
 てしまうというか・・・

「惜しい」と書きましたが、タイトルにこめた思い「であいもん」
 ――京言葉で「食材同士が合わさることでお互いの良さを引き出す、
   取り合わせの良い食べ物」という意味――
からすると、原作者が変に「売れる」とか欲張らず、等身大で描きたいもの
を描いている感じもするので、原作者のお人柄もあり、これはこれでいいの
かも。
いうても、他のキャラは2人に絡んで皆いい味出してるしね。
今のままでも十分な面白さはあると思うので、ハートフルな作品をご希望な
らば、かなりオススメの作品ではあります。
(他のレビュアー達さん曰く、N●Kの連続テレビドラマっぽいというのは確
 かにそうかも)
あと原作は今だ連載中ということもあり、話としては「これからだ」END
って感じですね。
~以下重要ネタバレ~
{netabare}特に一果の父親のことはモヤモヤしたままで終わります。
(まあ正体はバレバレですがw)
また原作では一果は中学生まで成長しているようです。
個人的には「原作買ってもいいかなあ」って悩んでいる感じではあります。
(恐らく2期はないでしょうし){/netabare}

OP「菫/坂本真綾」
・坂本真綾の自作詩に「くるり」の岸田さん(この方も京都の人だなw)が
 曲をつけるという、今でも定期的に聴いている良曲。

(追 記)
・個人的にはなんやかんや感化され、(普段は洋菓子派ですが)一時期和菓
 子に目覚め、「下萌え」以外にも「若鮎」や「関西風月見団子」等作中で
 紹介された和菓子を中心に土産に買って帰ってたなあ(笑)
・「下萌え」も最初お店にいったら、「材料の百合根の入荷が例年より遅れ
 てる」って言われて、「本格的な和菓子っぽい」って逆にちょっと感動w

投稿 : 2024/11/16
♥ : 24

pH さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ただ↑いま〜by一果

さては一果、毎話「ただいま」って言ってるな?

神アニメの中の神アニメ。
一果ちゃん可愛すぎだし和との関係が尊すぎる。いとあはれ。あはれみが深すぎる。
最終話とか絶叫しすぎて呼吸困難で病院に搬送されるかと思った。
とにかく心温まるし和は面白いしぽっと出の小梅ちゃんも衝撃的に可愛いし一果ちゃんはもっと可愛いし…
1話からずっと面白かったな。最高の作品でした。
最も良かった日常系アニメの一つ。
続編来ないと許さない。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人と人の距離感が心地良いです。

実家の京都の和菓子屋「緑松」を飛び出して10年ぶりに帰ってきた納野和が緑松で修行するお話。
原作はヤングエース連載中のコミックみたいですが未読です。

春アニメ選定の時から作品の雰囲気がほっこり・まったり系っぽくて、シリーズ構成が吉田玲子さんだし、ちょっと期待してた作品でした。

OPは真綾さんの「菫(すみれ)」。ほーっとする感じでNHKの朝ドラの主題歌みたいで作品の雰囲気に合ってると思います♫

背景の絵はリアルっぽい感じじゃなくて、手書きっぽいやわらかい感じでこれも作品に合ってたと思いました。

主な登場キャラは・・
のほほんとしたお調子者で、和菓子屋の息子で見習いをしている納野和(いりのなごむ)
1年前から納野家に住んでて小学校に行きながら緑松の手伝いをしている雪平一果(ゆきひらいつか)
緑松でバイトをしている女子高生。音楽が好きで和に恋心を抱いている堀河美弦(ほりかわみつる)
和の元カノ{netabare}で京都に来た時に偶然和と再会し、緑松の近くのお茶屋で働き始めた{/netabare}松風佳乃子(まつかぜかのこ)


であいもんを見てていいなぁって思ったのは人と人の距離感が心地良いところでした。

和と一果の関係って親子でも兄弟でもないし仲がいいわけでもないんだけど嫌いなわけでもない感じ。
一果が少しずつ和との距離を縮めていくところも良かったです。

それから和と美弦と佳乃子のゆるーい三角関係がすごく面白かった♡
それを心配しながら見守る一果もw
ああいうほっとけない感じの男性って女性にモテること多いですよねー。
和と女性たちのくっつきそうでくっつかない距離感も、美弦と佳乃子の恋のライバルなんだけど仲良くしてる距離感もなんか好き。

和と両親の距離感もいいですね。
特に和と父親のドライなようでちゃんと親子や師匠・弟子の関係が見えるところとか。


好きな話は5話の三角関係、8話の和と佳乃子の過去話、9話のクリスマス、11話の和の風邪と雪の日、12話の誕生日などなど。。

あとお話に出てくる和菓子が綺麗で美味しそうで。。
普段甘いものってあんまり食べないけど、和菓子屋さんに行って見たくなっちゃいました。

地味なお話が多いので雰囲気が合わない方もいるかもですが、ほっこり・まったり系のアニメを見たい方におすすめします☆

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41

62.8 3 京都弁で恋愛なアニメランキング3位
京都寺町三条のホームズ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (203)
737人が棚に入れました
「京都寺町三条のホームズ」は京都の小さな骨董品店でアルバイトを始めた女子高生・真城葵が、その骨董品店のオーナーの孫で、周囲から“寺町三条のホームズ”と呼ばれている青年・家頭清貴と、骨董品にまつわる奇妙な依頼を解決していくライトミステリー。

声優・キャラクター
富田美憂、石川界人、木村良平、遊佐浩二、小林沙苗、小山力也、上田燿司、木下鈴奈、堀江由衣

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

超高校級の鑑定士(笑)

……それは違うよ!

原作はエブリスタ掲載→商業出版ということで、これは『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』と似たようなコースですね。ただし出版レーベルは『櫻子さん~』が角川文庫なのに対して、こちらは双葉文庫です。

原作は読んでないのでわかりませんが、アニメの方は事件が起こっても視聴者に本気で推理させるつもりはほとんどない「なんちゃってミステリー」といった感じの作品です。

とりあえず人は死にません。流血やグロいシーンが苦手な方にも安心です。

埼玉県の大宮から引っ越してきた女子高生の真城葵(ましろ あおい)が、第1話でのいきさつをきっかけに「蔵」という骨董屋で働く家頭清貴(やがしら きよたか: 通称「ホームズ」)知り合いアルバイトとして働くようになり、鑑定士見習いであり名推理を発揮することでも周囲に知られているホームズと一緒に様々な依頼や事件と関わるといった感じのお話です。

そこに葵ちゃんやホームズ絡みの軽めの恋愛っぽいエピソードがついてくる感じですかね。たぶん作品傾向的には女性向け。そのあたりを反映してか、キャラクターデザインもちょっと少女漫画っぽい感じになっていますね。

作中での依頼や事件などのいくつかには、ホームズのライバルポジションっぽい円生(えんしょう)という人物が関わってきて対決っぽいストーリーになることもあります。

具体的に計画は聞いていませんが、作風的には実写ドラマ化などもいけそうな感じのお話ですね。

「超高校級の鑑定士」ですが、葵ちゃんがアニメ終盤でいつのまにか楽焼(らくやき)に関してプロ並みに鑑定できるようになっていたのでふざけてレビュータイトルにしてみました(笑)。

でもただの女子高生がそこまで鑑定できるようになったら、凄いぞ…!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

悪くはないんだけどね・・・

原作未読。
個人的にはこういった話は好きな方なんですが・・・。「氷菓」「ゴーストハント」「ハルチカ」的な日常の中のちょっとした不思議や事件みたいなものを主人公達が依頼を受けて解決していくスタイル。人の心の部分を照らすものが多いかな。うーーん、せっかく京都が舞台だし、骨董品(数奇物)を題材にしているんで京アニさんやJCさん、PAさんあたりが背景や表情なんかにつっこんだ感じで制作してたら結構化けた可能性はあるんじゃないかと思ったり・・・。風情が足りんのよ。作品全体にね。


私のツボ:ほんま乱暴なお人やで

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

いけず!?成分が足りない

2018.08.05記


原作未読。

京都+推理+骨董品+それとイケメン

けっこうひっかかりのありそうな感じはします。
ほぼ1話完結の推理物なのですが、謎解きが浅くミステリものとして微妙。
ではキャラや設定(京都とか骨董)でうまいことお茶を濁せるかというとこちらも消化不良な印象です。

京都の中心部が舞台でそれ相応の描写はもちろんあり、興味を引く要素はあります。京都舞台に関心があって、謎解きはエッセンスくらいであくまでライトにさらっと観たいという気質の方には合うかもしれません。

4話までやってきました。{netabare}葵のトラウマエピソードの一応の決着があり、おそらく葵と清貴とのくっつくかどうかのラブコメ展開が今後続くと予想されますが、{/netabare}ここに至るまでの導入部分に特に惹きつける要素がないため、撤退します。

どうせ「いけず」だったら性別は違えど、ちはやふるの若宮詩暢ばりの突き抜けたキャラ設定にするとか、清貴役に京都出身の声優さんあてるとかこだわりが見られれば楽しめたかもですが、、、



-----
2019.02.27追記
《配点を修正》


原作はそこそこ人気ということで、活字に合うというのは言われて納得かも。

ヒロイン役の富田美憂さん。気がつけば、18年秋『となりの吸血鬼さん』、19年冬『荒野のコトブキ飛行隊』と続けて出演作品を観てますね。それ言ったら石川界人さんもそうです。富田さんを認知した記念すべき作品としておきます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31

67.6 4 京都弁で恋愛なアニメランキング4位
舞-HiME(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (333)
1935人が棚に入れました
奨学金を得て、風華学園に転入することになった鴇羽舞衣は弟の巧海とともに、フェリーで風華学園に向かう途中、漂流していた美袋命を助けたことが縁で、楯祐一・宗像詩帆とも知り合う。
楽しい船旅はやがて、玖我なつきの襲撃で終わりを告げる。なつきの目的は美袋命だったが、場に居合わせた舞衣はHiMEとしての能力が発現し、なつきの攻撃を防御してしまう。舞衣の覚醒を目の当たりにしたなつきは、舞衣に学園に来ないよう忠告する。
舞衣はなつきの忠告の意味を理解できないまま、学園生活を満喫していたが、弟の巧海がオーファンというなぞの生物に襲われた時、チャイルド(HiMEの能力により呼び出されるモンスター)を召還し、巧海を無事に助ける。
しかし能力に目覚めたことで舞衣達は「HiME」や「オーファン」にまつわる事件に次々と巻き込まれていく…。

声優・キャラクター
中原麻衣、千葉紗子、清水愛、野川さくら、進藤尚美、柚木涼香、能登麻美子、田村ゆかり、ゆかな、南里侑香、小林沙苗、新谷良子、斎賀みつき、岩男潤子、宮村優子、浅井清己、井上喜久子、木村亜希子、関智一、高橋裕吾、関俊彦、石田彰
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

修正&追記:クロスアンジュは舞シリーズの系譜?

「サンライズ初の萌えアニメ」という触れ込みの下に制作されたオリジナル作品。

学園に集う選ばれた生徒たち(HiME)が特殊な能力を用いて、召喚獣を呼び寄せ、
学園周辺に出没するモンスターを倒していくのが前半の流れ。
ここまでは触れ込み通り、萌え要素も多分にあります。

中盤に差し掛かる頃に一つの山場を終えて、ここで一旦物語は終息。
さて、倒すべき外敵がいなくなったらどこに敵を作るのか?
・・・ということで、ここからの展開が本作の真骨頂。

唐突感があることは否めませんが、
HiME達を望まざる状況に向かわせるための、ジワジワと精神的に追い詰めていく脚本が恐ろしいまでに上手い。
これは前半でキャラの掘り下げ(大切に想う存在)がしっかり描写されていたからこそ引き立つ展開であり、
そういった意味では行き当たりばったりなようで、意外とよく練られたシナリオ構成と言える。

感情を剥き出にしたときのキャラの表情付け、声優陣の熱演、
梶浦由記の劇伴も文句なしのクオリティで、ストーリーを盛り上げてくれる。

非常に多くのキャラが登場するが、出番が分散されても個々の存在意義が薄れることなく、
無駄なキャラが一人としていないのも素晴らしい。計算し尽くされた完璧なキャラ配置。
でもこれだけ鮮烈な印象が残るのは、そういった計算以上に、スタッフのキャラへの愛情があってこそだろう。

ただ、その愛情が行き過ぎた結果があの賛否両論の最終回なわけですが・・・
結局のところ、この作品はキャラアニメの域を出ることはなかったと。
色々言いたいことはあるけど、キャラアニメとしては最高峰の作品だと思ってます。


※追記

舞シリーズとクロスアンジュは同サンライズ制作で、プロデューサーも同じなんですよね、確か。
キャラの立て方とか、キャラコメ風の次回予告なんかは多少意識してるのかもしれない。
{netabare}細かいところで言うと、ラスボスが主人公を妻に迎え新世界を創造するという目的、及びラスボスの声優が一緒。
エピローグではOP曲をバックに主要キャラがカラオケでワイワイ盛り上がるカットがある、など。{/netabare}
クロスアンジュは、サンライズが当時(10年前)の感性そのままに作ってる感じがして、
声優陣のチョイスも含め古臭いんだけど、個人的にはそこが良かったです。懐かしさに浸りながら楽しめました。

ただ、女主人公とその想い人のキャラ造形に関しては、両作の間ではっきりとした違いがある。
舞-HiMEでは、恋愛関連や自身の境遇でウジウジと思い悩み、葛藤する描写に長尺を割いています。
もちろん、葛藤を断ち切り成長した姿を見せるまでの「タメ」なわけですが、
成長に至るまでの間は、視聴者に多大なストレスを強いてしまうことになりかねない。
クロスアンジュでは、アンジュは一度こうと決めたら迷わずに突き進むし、
ゲスな性格だけど突き抜けてるから逆に爽快さすら覚える。落ち込んでから立ち直るまでも速いです。
タスクに関しても嫌味のない性格だし、突き抜けたラッキースケベ(股間ダイブw)で笑いも誘ってくれました。

まあストーリーも異なるし、比較対象として長々と語る必要はないかもしれませんが、
クロスアンジュを見て真っ先に「舞シリーズ」のことが頭をよぎったので、つい・・・

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42

shisune さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

でゅらん!  … って-!!

このアニメ、正直とっつきにくいと思います。
見る気になっても、それが最後まで続くかは………どうでしょう(汗
しかし私は、ぜひとも見ていただきたい。そう思います。

私は、中原麻衣さん大好きなんで、見始めるきっかけは十分ありました。
でも、アニメを少しみる、くらいの人は、なかなか敷居が高いかなと思います。
理由は、学園萌えアニメだと思われがちなイメージにあると思います。
たしかに画像を見てしまうと、萌えのイメージを強く受け取ってしまいがちです。
この作品を、あまりアニメを見ない友達に薦めると、「えッお前、そっち系の人だったの」
とか思われること、この上ないキャラデザですし。
ですがそうした見た目だけで決めつけてしまう偏見は
自分からおもしろいアニメを見る機会をつぶす、もったいないことだと思います。
舞-HiMEを気になって、わざわざレビューまで見てくださった方は、
そうした偏見を持った方ではないことを願います。

内容に関しては、あんまし深く考えなくてもいいのかな~と思います。
テーマもわかりやすいですし。ぼーっと見ててもたのしいです。自然と力はいっちゃいます。

前半1クールだと、楽しい学園生活にプラス、たまに悪役の影
みたいな、休日朝にやってるアニメと大差ないですが、
そのほのぼの生活が、すべて吹き飛ばされるかのごとく、後半のインパクトがすごい。
(前半のインパクトといえば、巧海のこえが弟という設定のわりに低かったことくらい(笑))
見終わって一年以上経ちますが、覚えてるのは後半ばかり。あと伝説の八話。
八話を見ると、舞-HiMEのイメージが、540°変わると思います。いっきに引き込まれました。
内容をいうと、ゲーム理論の囚人のジレンマの状態に陥ります。
だんだんと疑心暗鬼になり、一線を越えてしまったとき、HiMEの運命に翻弄されていきます。

ご都合主義な部分はありますが、それは多少、目をつむっていただいて。
それを含めても、このアニメは面白いです。

音楽は梶浦由記さんです。泣けるシーンなんかホント最高ですよ。

私は、アリッサ・シアーズの回が一番好きです。
ミヤムーの唄声にはちょっと残念でしたけど。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

良くも悪くもサンライズ

『サンライズ初の萌えアニメ』と謳っている本作「舞-HiME」。
そして作品名には、
『沢山萌えキャラ出しといたから、MyおHiME様を見つけてね』
という意志が込められてるとのこと。
…これは一種の詐欺なのではとか思ったり。。
と言うのも『萌え』よりは『燃え』の方が圧倒的。
やはりサンライズはサンライズだったという印象です。
萌えアニメというのにも、どうにも引っ掛かります。
だってこれ、なかなかにシリアスな物語ですよ?
面白かったから良いものの…です。


物語は『HiME』と呼ばれる特別な力を持つ数名の女の子を中心に展開されていきます。
ジャンルは異能/バトル/学園

序盤は何か裏に怪しい雰囲気を感じながらも、
比較的穏やかなペースで日々が過ぎていくのですが、
中盤から終盤にかけては雪崩の如く重たい話が押し寄せてきます。
『HiME』の真の正体が明かされたこと。これが引き金に。
確かに最初から嫌なオーラは感じました。
でもこんな展開になるとは。
作品全体が一気に闇に包まれ、THE・シリアスに。
私は完全に引き込まれました。

正直、序盤は退屈とまでいかないまでも
個人的に面白味をあまり感じれずにいました。
ところが、この暗い波に飲まれることによって
私の場合は水を得た魚のような気分になりましたね。
とても面白く興味深い内容でした。
盛り上がりに欠けた序盤を埋め合わせるのには十分すぎる怒濤の展開で、満足しています。

それに、後から考えれば序盤も大事だったんですよね。
物語の伏線張りにキャラの掘り下げ。
これが無ければ後の展開が宙ぶらりんになってしまう。
序盤あってこその終盤の盛り上がりだったわけです。
…観終わってようやく気付く愚かな村人Aでございます。


キャラについて。
萌えキャラ…いたかなw
特に可愛いと思える女の子もいませんでした。
キャラデザも好みではないですし。
冒頭で紹介した作品のコンセプトにはそぐわない結果となってしまいましたが、
ほんとにこのキャッチフレーズ合ってるのでしょうかw
女の子は確かに沢山出てきますが…。
とも思ったのですが、ここではキャラの評価高いですね。
うーむ、私にはピンとこなかっただけでしょうね。
個人的には、この面においては普通です。


OP「Shining☆Days」 歌ー栗林みな実
ED「君が空だった」 歌ー美郷あき

ED良かったと思います。
特に中盤以降はこの曲が胸に染みました。
それと、もう一曲挿入歌として栗林さんの曲があるのですが、
かかるタイミングとそのシーンがマッチしていて
とても気分が高揚しました。



2クールという期間を巧く使ったなという印象です。
カラオケじゃないですが"抑揚"が上手でした。
上げて落とす手口に見事にひっかかる自分。
無様ですが、楽しめたので結果オーライです。

鬱展開が好みの方におすすめしたいです。
ですが、私は特に鬱な作品が好きってわけではない中、
なかなかに楽しめたので、結局はどの層の方にも観て頂きたい所存です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33

62.8 5 京都弁で恋愛なアニメランキング5位
アスラクライン2(TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (278)
1781人が棚に入れました
高校1年生を期に一人暮らしを始めることにした主人公・夏目智春。彼は3年前から自称守護霊で幼馴染の美少女水無神操緒に取り憑かれていた。
智春の兄、夏目直貴が暮らしていたオンボロ屋敷・鳴桜邸(めいおうてい)に引越した日、鳴桜邸に二人の美女が来た。兄、直貴から託されたという銀色のトランクを届けにきた黒のスーツの美女・黒崎朱理、そしてその晩、トランクを奪いに鳴桜邸へ忍び込んだ巫女装束の美少女・嵩月奏。この銀色のトランク「イクストラクタ」を手にした事を契機に、智春は世界の隠された真実と向かい合う。

声優・キャラクター
入野自由、戸松遥、野中藍、田中理恵、森久保祥太郎、佐藤聡美、矢作紗友里、下野紘、豊崎愛生、こやまきみこ、石住昭彦、日笠陽子、甲斐田裕子、間島淳司、喜多村英梨、中井和哉、大原さやか、石塚さより、高木礼子、織田圭祐、川田紳司、高梁碧
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

厨二病と見るか 陰鬱なSFと見るか 20話以降から目が離せない

「2」ということは「1」があるんです
これはいわゆる分割2クール作品でして、「2」とは14話~26話までのことを指します


厨二病的ファンタジーラノベの典型で熟語に無理矢理ルビをふった専門用語の暗記だけでも時間がかかる上、そもそもアニメでは言葉の音だけを聞かされどのような当て字をするのかいまいちピンとこないのでこれがかなりの曲者


さらに原作をだいぶ端折ってるせいでちゃんと1話から見たとしても、世界観の全容を把握するには情報が少なすぎます
wikiや原作を読んでやっと理解ができる、というほど複雑で難解
ってか単に説明不足;
その割には前半はあまり見所がなく、斉藤良成(最近だとバカテス2のED)を筆頭にしたセブンアークス系作画陣の荒唐無稽な戦闘シーンとCGで描かれたロボットとの絡みも作ヲタ以外には誰得でしかないかもしれないw


後半になるとこの作品の特徴たる
「既に世界は滅んでいる、今ある現実は再構築された二巡目の世界」
というキーワードがやっと生かされてきます
クオリティも若干ですが上がるw
“20話まで見ないと元を取れない”というのも酷い話なのかもしれないですが、以降の陰鬱な展開の連続とオイラの興奮は確かなものだったと記憶に焼きついてます


だけどもやっぱし尺とかギチギチで、演出も一杯一杯ですよーって感じなのでお世辞にも一流の作品とは言えないってことをご承知願いたい


でもてー、ここからはオイラのヨガリレビューである









{netabare}☆時空を超越した世界観がアツイ
21話で所謂「一巡目の世界」に飛ばされる主人公だが、そもそも二巡目の世界の彼にとってはそこが「異世界」であるかどうかなど認識ができるはずもなく、
自分がいた世界との共通点や差異に混乱を起こし、「見慣れた知らない世界」に迷い込む恐怖感が出ていた


☆立夏会長がアツイ
普段はもぱっらヤラレ役であった六夏会長の左目が24話で失明していたことが発覚するのはあまりにショキング
本人は「別にどうもしない、見えないだけ」と返しいつもの楽天家ぶりではぐらかすも、今作が命を懸けた戦いであることを再認識させられる


☆姫笹の生き様がアツイ
重病のため死を回避する方法として立夏会長のベリアルドール(ロボットの中核をなす存在、元の人間に戻る方法を最終回で発見する)となった姫笹
最終回では「人として生きる」ことを選び、ベリアルドールの翠昌から解放され、自分の死と向き合う


☆朱浬さんがアツイ
彼女はそもそも双子の姉であり、妹はベリアルドールになったはずだった
が、精神だけが入れ替わり本物の姉はベリアルドールに、妹は女優としての演技力だけで姉を演じて生きてきた
本当の姉は20話で肉体、精神共に死亡してしまう
主人公に後押しされた彼女は姉である朱浬として生きていくことを決意する


☆塔貴也がアツイ
今作の黒幕となったトキヤだが、彼の目的は愛する人と暮らす世界、三巡目の世界を作り出すこと
そのために何度も時空を飛び越えてはその度に愛する人が死に行く様を目撃し、失意と絶望と無力感で狂気に駆られていく様は恐怖を感じさせる


☆操緒がアツイ
幽霊ヒロインの操緒と悪魔ヒロインの奏のどちらかを選択しろ、という問い
これに対し二人とも取り込んでしまうという所謂「二股」が選択肢にあったにも関わらず、力を使い続けたことで存在が消滅しかけていた奏を選択する主人公
自分が選ばれなかったことに対し
「トモはいつか操緒のところに帰ってくるから」
と一言で返す操緒がカッコ良過ぎる


☆主人公がアツイ
一巡目の世界で力を使い果たし、とうとう死んでしまった奏
奏と契約を交わした主人公は二巡目の世界に戻る間際に同級生の告白を受ける
彼女が本来告白すべき相手は一巡目の主人公なのだが、、、その会話がクール過ぎる
「嵩月さん?トモが選んだ人って?」
「ごめん・・・」
「変なトモ、謝ってばっかだね」
「・・・・・・・ごめん」
「こら!最後ぐらいハッキリ振る!」
「うん・・・(実質死んでいる嵩月奏の亡骸を抱えながら)これが、僕の彼女だよ」


☆主題歌がアツイ
angelaは作品の世界観を理解した素晴らしい主題歌を提供してくれた
特にこの後半の「オルタナティブ」の歌詞は作品世界を見事に表現してみせた

生き抜くために君が必要 貫くたびに胸が高揚
(操緒や奏は主人公の力として必要不可欠)
Dive 失いたくないと
いつの間にか投げ出された戦場の据えた匂いにも
Field 慣れた
(事象に巻き込まれるだけだった主人公の成長、2期であることと絡めて)
完全に二者択一のジレンマにキスをされた
Sign (決断しなければいけない嵩月奏との契約、と同時にパートナーとしてもいずれ二人のヒロインのうち一人を選ばなくてはいけない恋愛事情とも絡めて) 時が満ちた日
来い!僕は逃げない
(クライマックスに向けての主人公の決意){/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 10

チュウ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

一期の謎を的確に解き明かしてくれました

一期にあたるアスラクラインの伏線をしっかりと回収した内容!!
シナリオ構成の高さや、しっかりとした動機付けは高く評価できるものだろう☆
しかしながら、キャラやシナリオ、音楽などどれを取っても素晴らしい作品なのだが、個人的にこの作品にどっぷりと浸れなかった。

その理由としては、【副葬処女(ベリアル・ドール)】が消滅するする時の扱い方が少し雑だった点である。
もちろん、【演操者】が深い悲しみに陥る場面はある。
しかし、その絆を考えれば個人的にはもう一捻り何か欲しかったところ。
個人的な価値観ではあるが、その点が少し薄っぺらい感じがしてしまい、この二期よりも一期の方が私としては好きな作品であったと言えるであろう!!

また、特筆すべきは主題歌にある!!
angelaの歌唱力と独特な曲調で、聞く人すべてを魅了したのでは?
特に【オルタナティブ】は、作品の後半と歌詞が、作品の世界感がマッチした素晴らしい歌だったと言わざるを得ないだろう!!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

世界の隠された真実と向き合う物語・・・壊れゆくモノ、救われるモノの中で様々な想いが交錯しながら核心に迫ります^^

本作品は、分割2クールの後半に相当するものです。
前半は、この物語の複雑な設定が1クールかけてしっかり描かれていました。
この物語の主人公である夏目智春が手に入れた銀色のトランクが何だったのか・・・
飛行機事故以来、守護霊として智晴に取り付いていた操緒の位置付け・・・
悪魔の存在・・・
巨大な力を行使するために支払わなければいけない代償・・・

そのような中でも、演奏者の思いに応えたいから・・・自分で決めた事だからと自らを顧みることなく突き進んでいく彼女達・・・
そして、払うべき代償が全て擦り切れて空っぽになってしまった時、何が起こるのか・・・

思い返すだけでも目頭が熱くなりますが、いよいよ世界の隠された真実の核心に迫ります^^

ストーリーはネタバレになるので割愛しますが、私にとってラストには感動する展開が待っていました^^
そして、この後半も智春の周りにいるヒロイン・・・操緒ちゃんと奏ちゃんの健気さは前半に引き続き、後半でも健在・・・いえ、輪をかけてパワーアップしています。人を想う気持ちが、行動・・・時には自分に言い聞かせて頭で理解しようとする彼女達・・・それは強く、儚いものでした^^;

好きな人とはずっと一緒にいたい・・・
だけど、不慮の事故でその大切な人を失ってしまうとします・・・
でも、もしその場にその人自身を見て感じる事のできる道具があった場合・・・
大切な人に対してその道具を使うでしょうか・・・それとも使わないでしょうか・・・?

非人道的である事は分かっています。
それでも一緒にいたいと思える人だったら・・・私はきっとその道具を使うと思います。

でも、その道具を使うのは代償を支払って強い力を得たいからじゃない。ただ一緒に居たいだけ・・・
きっと最初は力のためなんかじゃなく、大切な人を感じていたい・・・それだけなんだと思います。
でも、どこでボタンを掛け違えたのか・・・と考えると、私にとってこの作品は、やはり心の痛む作品でした

第2期のOP、EDはどちらもangelaさんの曲です。
オープニングテーマ「オルタナティヴ」
エンディングテーマ「彼方のdelight」
どちらも作品のイメージに合っていて格好良い曲でした♪

この作品は後半1クール分で13話のものでした。
作風が嫌いじゃなければ、一気に視聴できる作品だと思います。
私は欝展開の作品が嫌いじゃないので、一気に視聴してしまいました^^;

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14
ページの先頭へ