二重人格おすすめアニメランキング 28

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの二重人格成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月22日の時点で一番の二重人格おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.3 1 二重人格アニメランキング1位
ひぐらしのなく頃に(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (4998)
22092人が棚に入れました
舞台は、鹿骨(ししぼね)市にある雛見沢村と呼ばれる、人口2,000人に満たない寂れた村である。過去に、この村はダム建設による村の水没を、村民の団結した行動で阻止しており、村の連帯感は今も強固である。
ダム建設計画の無期限凍結から5年後の昭和58年、前原圭一はこの村に引っ越してくる。彼は、持ち前の性格と明るさで、新たな学校や友人に打ち解けていく。
しかし、そのまま楽しく平和に過ぎていくと思われた日常は、綿流しという祭りの日から、様相を変えていくことになる。
過去4年連続で、綿流しの日に起きたという怪死事件。そもそも、雛見沢村にはどんな秘密があるのか…。

声優・キャラクター
保志総一朗、中原麻衣、ゆきのさつき、かないみか、田村ゆかり、茶風林、大川透、伊藤美紀、折笠富美子、小林ゆう、関俊彦、かわむら拓央、鶴岡聡、松元惠、瀧本富士子、尾小平志津香、井上喜久子、廣田行生、こぶしのぶゆき、立木文彦、塚田正昭、樫井笙人、小野大輔、水野理紗、金田アキ、宝亀克寿、くじら、渡辺美佐、松本保典、松井菜桜子、中野元、須加みき

とうふ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

最後までみるべきアニメ

先に原作のゲームを知っている状態で視聴。
キャラのデザインが残念に思うのは私だけ?なんかバランスが悪い。可愛いけど…

キャラクターは主人公とヒロイン達、その周囲の人達、皆それぞれ良い味出してると思います。ストーリーもよく考えられていると思うし本当に楽しめた。

音楽もアニメなのかゲームなのか記憶が確かではありませんが「ひぐらしのなく頃に」の「you」という曲は大のお気に入りです。

観てない人は
「ひぐらしのなく頃に」は全く知らない状況で観ると鬱・グロ・意味不明の三拍子で辛いかもしれないです。(私はゲームの知識ありでみたので特に辛くはありませんでしたが…ゲームだともっと長くて辛かったです。)

でも前半の意味不明さがあるからこそ後半が非常に面白く、主人公達に頑張ってほしいと思えるので観てない人には是非全て観て欲しい。どうしても辛いなら暇つぶし編か目明しまで、と決めて観てみるとか。
最初だけで観るのを断念するのは勿体ない作品です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 30

jack555 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

正直震えた:(;゙゚'ω゚'):狂気乱舞・・・((((;゚Д゚))))

タイトル通りです。

メジャーな作品ながら観てなかったんですが最近何故か思い立って観てみました。

この作品の存在を知ったのは大学生の頃でした。部活の先輩の家におジャマした際にこの単行本を発見しまして。当初は恥ずかしながら絵的にただの萌え~だと思ってたんですよ。(当時アニメだとかマンガだとかにはほとんど知識がなかったもので・・・)

その先輩からは観てみりゃ分かるよと言われたきり、当時は深夜アニメ、及びそれらの原作にあまり興味がなかったので観ずにそのまま数年が経ちまして・・・つい最近全て観てみたところ

なるほど・・・これはすごいと思いました。アニメ観てて登場人物のキャラだとかその物語の世界観に感動したりすると鳥肌が立つものですが、恐ろしくて鳥肌が立ったのは初めてです。「恐ろしい」、これは個人的には決してオーバーな表現ではないと思うんです。(一応自分怪談話とかホラー映画もほとんど何ともない方の人間なんですよ^^;)

実写の表現には限界があるのに対し、アニメはどんなことでも表現できるからこそ、観る側の精神に純粋に入り込んで来ますよね。だからこそひぐらしはちょっと怖かった・・・。OP、EDは曲とアニメーションが物語の世界観とリンクしすぎてどちらも気に入りました。特にOPの方は瞬時にひぐらしの世界観に引きずり込まれるというか何というか。

てか何気に一番鳥肌立ったのはOPの歌詞ですww「この指とまれ 私の指に その指ごと連れてってあげる」この表現の仕方には恐ろしさの中に芸術性を感じました。ヴォーカルエフェクトも文句なしにかっこいい。

各観点を総合的に観た場合素晴らしい作品だといえますが、描写的には要所要所かなりエグいです。もしまだ観てない人なんかいて、よし観よう!って人がいたら観るべき「時間」はわきまえるべきかも。グロ耐性がない人ならば食事中はなるべくやめといた方がベター。

この作品はパラレルワールドのような形式になっており、4,5話ほどで一つのストーリーの完結、そのストーリー一つひとつが〇〇編としておおよそ同じ登場人物でまた違うストーリーの繰り返しといった具合になっています。

さてさてこの調子で次作も観てみようかと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 31

woa さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

被差別部落の問題

明確に描写されているわけではないが、主人公の移り住んだ寒村、雛見沢は周辺の地域から地理的にも文化的にも一種の隔離状態にある被差別部落であることがうかがえる。ヒロインの一人の回想という形で雛見沢で起きた惨劇を様々な登場人物の異なる視点から描く。主人公は都会の荒廃した生活から雛見沢の牧歌的な風景、人間関係の中に安らぎを見出すが、村人であるクラスメートの内面に触れていく過程で徐々に雛見沢の陰惨な伝説とかつてのダム反対運動によって村民間にしこりのように残っているわだかまりの歴史を知ることとなる。ここで注目するべきなのはクラスメートであるヒロインたちとの穏やかで傍から見ると少々痛々しいやり取りも実は各人のトラウマや村のシリアスな歴史や伝説を覆い隠すためのカモフラージュだということである。日常の脆弱性が非日常の暴虐性と分かちがたく結びついているという認識が彼らの生活の根底にあるのだろう。そして主人公(訪問者)がこの認識をヒロイン(村民)たちと共有せんとする試みの中ですれ違いや事象のすり替えによって歴史と伝説を交互に反復するかのように新たな事件が起き、非日常的な残虐性が牙をむくのである。

よく言われているように物語の語り手によって事件の内容も異なる点も特筆すべき事柄だろう。芥川龍之介の藪の中のようにあくまで主観に基づいた物語であることによって彼らの陰惨な事件には救いがあると同時に行き場が無いという点はエロゲ―というより間接話法の手法だろう。このような形式をとってしまった以上本作の続編、解ののちにも物語が続いていくことが示すように究極的な解というのはこの作品に限ってはあり得ないと思われる。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

82.8 2 二重人格アニメランキング2位
グリザイアの果実(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1864)
11132人が棚に入れました
──その学園は、少女達の果樹園だった。
外敵から隔離された学園にやってきたのは、生きる目的をなくした一人の少年。
守るべき物を見失い、後悔と贖罪のみに費やされる人生の中で、
その少年に残されたのは首に繋がれた太い鎖と、野良犬にも劣る安い命。
そして少年は、その学園で少女達と出会い、新たな希望を見つけ出す。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、田中涼子、田口宏子、水橋かおり、たみやすともえ、清水愛、やなせなつみ、鳴海エリカ
ネタバレ

uppo さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

苦手はあっても不可能はない

2014/7/26果実、迷宮、楽園全て終了。
原作はエロゲで「グリザイアの果実」「グリザイアの迷宮」「グリザイアの楽園」の三部作で構成されている。
過去のトラウマ等により通常の学園での生活が困難な少女5人が在籍する美浜学園に主人公風見雄二がとある理由で転入してくる所から物語が始まる。
原作で果実は彼女等5人の過去を知り、風見雄二が救う話。
迷宮では風見雄二の過去を振り返る。
楽園は迷宮の世界観を引き継ぐとこうならざるを得なかったという終わり方だった。
ぶっちゃけ楽園の評価があまり高くないが故に、グリザイアを名作として推す人はほとんどいない。
自分も名作とまでは思ってないがちょっと反論したい。
{netabare} オスロとの戦いもあっさりし過ぎと言ってる人もいたが、あの局面で大事なのは勝負うんぬんでは無く、雄二が麻子の敵を討った後、どっちの楽園を選択するかという事が大事だと思う。麻子の待つあの世なのか、みんなが待つ楽園と言う名の島なのか。いくら意志が固まっていても揺らぐ事はある。それがいつ死ぬかも分からない体、もうすぐ爆発する爆弾で体が吹っ飛ばされるかもしれないならなおさら。俺にはそれでも生きたいという雄二のわずかな思いに麻子が刀を通じて雄二を生かしてくれたように思えたよ。
後、ご都合主義を挙げる人がいたがこの作品はそれで良いと思う。
皆辛い過去を何とか乗り越えて、生きる事を選択し平和な島でのんびりと暮らす。そんなhappy endがあっても良いと思う。
基本はご都合主義は好きではないけどね。
それと麻子が雄二にこの島を譲ったのは、5人救った後、人を殺し過ぎた罪に耐え切れず死ぬ事を予期していたからだろう。
だから雄二にとっての楽園を変える必要があった。
麻子が雄二に託した本当の願いは生きる事・・・ただそれだけだったと思う。
最後にダニー何故死んだと言いたい(泣){/netabare}
評価するとしたらこんな感じ。
迷宮>果実=楽園
大半の意見は果実>迷宮>楽園みたいだが。


3話で原作の共通ルート終了っぽいね。
原作だと数時間位は掛かったが、それを70分でやるのはちょっと無茶があったのかテンポが速い。それ故にキャラの個々の魅力を出し切れずに話だけ進んでる感は少しだけ感じた。化粧回の幸の顔が見たかったんだけどな。
EDは微妙にネタバレ入ってるな。

5話はかなりカットされてた感がある。
{netabare}親友が自殺した理由、心臓を提供した彼女自身の話、雄二が寮の全員にみちるの死を伝えていないetc・・・この辺はもう一話あれば十分やれたはずなんだがなぁ。{/netabare}テンポ速いよ。

6話も同じく展開が速い。
5人全員救うみたいだから他とつじつまが合う様に原作の果実の由美子ルートとは違う迷宮の前に由美子を救うとしたらこんな感じみたいなストーリーなのか・・・。
にしても飛ばし過ぎて訳わからないんじゃないか、これじゃあ・・・。
由美子や親父の急な心情の変化についていける人いないんじゃないかな。
近所のお世話してくれたおばあちゃんも出て来なかったし。
原作組もそろそろお手上げな人が出てきそうだな。

7話も速い。
速すぎてあんまり緊迫感が無かった。
幸が前の学校で放火したシーンでもあればもっと緊迫感が増した気がする。
{netabare}そう言えば幸が雨の中公園で待つシーンはうまい事カットしやがったな。{/netabare}

8、9話の蒔菜回は、蒔菜がパン屋でバイトした事はカット。
そして人を殺せないスナイパーが普通に人を殺した。
原作ならbad endなんだがね。
蒔菜の成長を見るなら話数が足りなかったかな。

10~12話のエンジェリック・ハゥルは評価出来ると思う。
カットもそんなに無くテンポも丁度良かったんじゃないかな。
それ故に他の回のテンポ速さが余計に気になる。
共通回は5話、みちる回は3話、由美子は無視して、幸回は2話、蒔菜回は3話欲しかった。
計17話。
アニメは話数が大体決まってるからたるいな・・・。
トータル的にはもうちょい作画の安定感がほしい所。
ヒース・オスロようやく登場。

迷宮と楽園もアニメ化するみたいだが、合わせて1クールで十分やれるかな。
出番は少ないが、彼女は何が何でも登場させてほしい。
{netabare}雄二がテロリスト養成学校で戦った彼女を・・・。(名前忘れた){/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 31
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

普通の高校生活を送るための超人的な努力

原作18禁美少女ゲームシリーズは未プレイ。

この手のゲーム原作アニメのレビューで書くのも野暮な話で申し訳ありませんが、
ギャルゲーの世界って、やっぱり嘘っぽいと思いますw

私の知っている女の子はほえぇ~とかふえぇ~とか鳴きませんし、
そう簡単に裸を見られてしまう程、脇が甘くもありません。

謎のマイブームにハマり怪電波を放つ女子にもまず巡り逢えないでしょう。
本作の“鮮魚超人マグロマン”や“サメさんポーチ”
私は意外とツボにハマりジワジワ来ましたがw
それらが流行る世の中はきっと訪れないのでしょう。

本作の主人公少年が転入して来た
高い塀に囲まれた全校生徒女子5名のみと言う学園設定には、
虚構、まがい物と言った印象だけでなく、
美少女ゲームにおいて攻略可能ヒロイン以外は無くても良い背景なのか?
と捻くれた私は何か皮肉めいた物すらも感じてしまいますw


けれど本作の場合、私は、こうした非日常的なギャルゲーの雰囲気以上に、
塀の中で青春を獲得しようとする
生徒たちの懸命さが序盤から伝わって来て、引き込まれました。

彼女たちと対峙する転入生は、
ギャルゲー主人公の中でも破格と思われるハイスペック少年。

私はギャルゲーでは何故モテるのか意味不明な優柔不断ナヨナヨ主人公より、
最強主人公の方が断然好みですが、
いくら訳あり過ぎな美女の運命を相手にするからと言っても、
裏社会で伝説となる程のウデマエ。
さらに続編では{netabare} ベッドの上でも金髪おねえさんを翻弄するテクニシャンと判明w{/netabare}
と言うのは流石に強キャラ過ぎないか?と戸惑ったりもしました。

ですが、この学園のヒロインたちは、それだけの罪や業を背負っていました。
彼くらいじゃなきゃ、この美少女たちと茨の道を掻き分けて
楽園に辿り着くことなど、できやしないのでしょう。

このゲーム原作アニメもまた、膨大なテキスト分量のほんの一部なのでしょうが、
ショッキングな過去の描写も交えて、
彼女たちが平凡な青春を渇望する気持ちは存分に伝わって来ました。


そして、誰よりも平穏な幸せを望んでいるのは、
きっと主人公・風見雄二なのだろうと私は感じました。
ヒロイン以上に彼に一番惹かれた私にとって、
1期で『グリザイアの果実』をアニメ化して、ヒロイン5人をややダイジェスト気味に“攻略”し、
特別編OVA/2期で『~迷宮/楽園』をアニメ化して、風見雄二の過去と、決着を描く。
と言う三部作展開は歓迎できるシリーズ構成でした。
続編ではアクションアニメとしてもド派手になって眼福です♪


楽園の真偽よりも、楽園を追い求める人間の意志の強さに胸を打たれる良作シリーズです♪

投稿 : 2024/12/21
♥ : 31
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

“グロ”ザイアの果実(面白いけど視聴注意!)

当時に視聴済み。
事前情報でのネタバレが怖くて当時何も情報を仕入れないまま、
二日に分けて一気見しました。

お話のざっくり概要
生徒が6人しかいない“普通の”学校にやってくる主人公
主人公以外は全員女の子。問題を順々に解決していくお話

~~~視聴一日目(1~6話)~~~
最初は絵が綺麗でキャラ可愛いなぁ~
ハーレム系かなぁ?サービスシーン多めだと良いな♪
とかwktkしながら前半を視聴開始。
ハーレム系かと思いきや主人公は割とハードな過去を持ってるっぽい
1話で普通の学校って何だっけ?って思ったけどw
いいパンツアニメになりそうでほっこり。

~~~視聴二日目(7話~最終話)~~~
だから、あの、知らなかったんです… 前半みて油断してたの。
私、一気見する時はいつもビールで晩酌しながら見てるんですけど
完全に知らなかった事が仇になりました。。。

問題のあまね回です。絶対に食事をしながら見ては行けません!!!
{netabare}
唐突に始まるサバイバルグルメアニメ。こんなはずじゃなかったのに…

うじが出た辺りで完全に箸が止まり、鹿肉が出た所で一時停止し深呼吸して天井を仰ぐ…
そのまま視聴続けるの無理でした。風見はよく話聞きながら食事できるな…

かなり酔ってたし、上向いてないとね。危ない感じだったの。割とマジで。
{/netabare}
今まで見てきたアニメの中でも特筆して無理でした。

サービスシーンも多く、総じて大変面白かったのですけど、
グロ有りと分かり易く警告しといてもらわないと被害者は増える一方かと…
私のような犠牲がこれ以上生まれない事を願います。

でも、あまね回が凄い面白いのも確かですので一応補足しときますw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24

73.3 3 二重人格アニメランキング3位
はねバド!(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (507)
2011人が棚に入れました
運動神経抜群だが、なぜかバドミントンを避ける1年生「羽咲綾乃」。
日本一を目指し、日夜練習に明け暮れる3年生の「荒垣なぎさ」。

部を支える仲間やコーチ、そして個性溢れるライバルたち。

インターハイを目指す、県立北小町高校バドミントン部の軌跡を描いた、マンガ「はねバド!」(濱田浩輔/講談社『good!アフタヌーン』連載)が待望のアニメ化!!

超高速で舞う羽根(シャトル)に想いを乗せて、青春バドミントンストーリー開幕!!

声優・キャラクター
大和田仁美、島袋美由利、三村ゆうな、小原好美、伊瀬茉莉也、茅野愛衣、下田麻美、櫻庭有紗、岡本信彦、小松未可子、大原さやか
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

有千夏は白帯の過客にして、行かふ人はまだ常人だね 

2018.10.14記


原作未読。というか原作に興味湧いてきた。


とりあえず部活ものはほぼ無条件で観る方針。
高校バドミントンを描いた物語。W主人公となりますが、二人とも競技に向かい合えていないというなかなか興味を惹く設定からスタートします。

荒垣なぎさ:公式大会でラブゲームかまされフルボッコ敗退。練習で支えられてた自身の存在意義を砕かれ自分を見失い、周りも見えなくなって部員にきつくあたってしまう。盲目的に練習を重ねて袋小路に迷い込んだこじらせ女子。
羽咲綾乃:バド起因で母親が離れていったトラウマがある。フルボッコ勝利の後、遠い異国で活躍する母の記事を見つけ闇落ちする。それでバドやる目的すら見失いいったんやめてしまう。依存体質バリバリの愛に飢えたこじらせ女子。

この二人が実はラブゲームフルボッコの勝者と敗者の関係で、かつ同じ高校というW主人公としては珍しい形式をとってます。
“向かい合えてない”加減では比較的浅めのなぎさが{netabare}さっさと2話でと{/netabare}早い段階で解決した体となり(早っ)、残る綾乃がどんな感じでバドに向き合えるようになってくかをじっくり描いていく方針のようです。

「たかがスポーツですよね?」

第一話、新コーチ立花に世界を目指せると焚き付けられたのにこう答え、さらに部活でのバトミントンなど意味ないと被せてく綾乃さん。煽りスキルの高さははじめから片鱗が見えます。
なお部活ものといいつつ先輩後輩の関係は緩めです。コーチへの学生たちの態度もひっくるめて仲間意識というか横の繋がりといった感じ。その分、縦の繋がりを綾乃と母(有千夏)との関係性に求め際立たせようと仕掛けてきます。

土台のスポ根を支える要素も揃ってました。
・親子鷹の亜種(ある意味二人三脚。有千夏の行動原理は綾乃の上達のためにとなってる。)
・努力型と天才型との対比
・自校に有能な指導者がいる
・ライバルの存在(薫子くらいだったけど)
{netabare}・敗戦を描く(理子、葉山など持たざる者の努力に陽をあてる){/netabare}


ある程度王道の作りも出来つつ、闇を抱えた主人公(もう早々に羽咲綾乃指定)の描き方でどう差別化を図れるか、というのが注目点でした。
で、結果はご覧の通り。

全話完結する前から「メンヘラぶりについてけね~」「有千夏、子供置いてくなんてありえんだろ」とのご意見多数。作品の特徴でもあり幹の部分に関するツッコミが寄せられる結果となりました。
そもそも受けつけない“生理的に無理”というのと、どうせやるならしっかり説明してくれよとの“物語きちんと描け”みたいなところはありましたね。

切れのいい映像とセットでのOP曲が良い。心情描写含めての試合作画はほんとに良い。シャトルの回転、ラケットのしなり、豊富なアングル、スローとハイスピードの緩急、目を奪われます。
せっかく試合描写いいのにもったいないな~といったところでしょう。

ちょっと切り口変わったスポ根ものと捉えて良いと思います。少なくとも視聴後の王道感がないのがウリということかもしれません。





かくいう私、綾乃のメンヘラぶり嫌いじゃないんです。この作品がというよりイカれた人物観察が嫌いじゃない。ちょっとこのままだと病んだ母娘がかわいそう。
そんな観点で少し擁護にまわりたいと思います。※擁護なんて聞きたかねーという方もいると思うので畳んどきますね。

まずは本作のMVP藤沢エレナを称えます。理由は2点、
1.綾乃をバド部に連れてって入部させた
 ⇒物語が始まりませんから
  {netabare}嫌がる綾乃を体育館へ連れてく回想が3度流れました。それくらい重要。{/netabare}
2.有千夏に一言申し上げた
 ⇒まさに視聴者が思ってたことを代弁してくれたので
  {netabare}「でもあの子にも見てほしかったの。強さの先に見える風景を」「なんですかそれ?たかがスポーツじゃないですか」11話{/netabare}

{netabare}そもそも競技で10連覇出来るような人達ってどんな人がいるでしょうか?
例として柔道の田村亮子。レスリングの吉田沙保里。そうとうストイックな印象です。そんな彼女らにしか見えない景色は麻薬的な魅力があるんじゃないかと思われます。
そして10年以上も第一線で活躍した有千夏が、産まれた娘にバドの才能を見出してしまったら?いや才能に魅せられてしまったら?
作中では母としてより競技者として綾乃に接し、タガが外れます。
「ヒドイ親だよね。親子の関係よりバトミントンを優先させたんだから」「でもあの子にも見てほしかったの。強さの先に見える風景を」11話 ※引き出したのはエレナ{/netabare}

{netabare}ちょっと常軌を逸してる有千夏の行動背景をおさえた上で、対する綾乃の心情です。
作中複数回出てくるシャトル遊びの回想シーン。強くなればいくらでも遊んであげると言う有千夏と、有千夏に依存する綾乃。綾乃のバドに対する背骨が醸成されていきます。それは、

 “お母さんのために(A)”そして“勝つこと(B)”

これはあまりにも強固で、{netabare}最終話の県大会決勝第3セットの途中まで綾乃の呪縛となってます。{/netabare}

前者(A)は2段階
1.「強くなればお母さんが帰ってくると思ってたのに」コニーと有千夏の記事を見つけ中学生の綾乃は闇落ちします
2.「私はコニーよりなぎさちゃんより強い。でも戻ってあげないんだから」強くなっても戻らない、今度は母を捨てる、と強烈な母への感情が根っこにあるが故の反動です。
後者(B)も2段階
1.「私負けてない」薫子戦の敗退時もコニーとの初戦の時も発したセリフ。負けを認めると何かを失うとの恐怖心に近いものを感じます。
2.「甘いなぁエレナは。バドミントンはね、勝てばいいんだよ」恐怖心に蓋をして心にも蓋をして内に籠るようになります。

転機は5話でした。
実は4-5話で綾乃に対して“仲間とするバド”という新しい概念が提供されます。写真を撮ったり髪止めのピンを交換したりと日常回っぽいシーンが展開されます。なぎさも落ち着きそうだし、綾乃もトラウマ克服へ一歩踏み出したよ、と普通のアニメならここから安心の友情物語が展開されることを期待したところですが、一瞬でしたね。むしろ私はこの予定調和でない点を高く評価してますが。。
フレ女とのダブルスの時は「仲間になるために・・・勝たなきゃ」というところまで回復してました。勝たなくても仲間にはなれるんですけど染みついた思考のパターンはそうそう変わるものではありません。そして、有千夏が絡まなければ上記Bの範疇で回復できたかもしれません。敗戦後の「負けてない」にも繋がるのですが、体育館を去った綾乃を悠と空が追いかけて「かっこよかったから言い訳しないで」と告げるところまでがスポ根的にも良い流れでした。
かくして翌朝コニーからかけられた一言が綾乃を不可逆的な闇に落としてしまいます。芽が息吹いたばかりだった綾乃に抵抗できる手段はなかったでしょう。

「ママは一人ぼっちの私を救ってくれた。生き方を教えてくれた」「ママに認められなきゃバドミントンやる意味ないでしょ?」

上記Aに絡んで、母に対する可愛さ余って憎さ百倍モードに綾乃は突入します。Bも1.から2.へ移行します。この“勝つこと”については6話で理子ちゃんをスカしたのに始まり、大会が始まる頃には薫子とのトラッシュトークにまで発展し先鋭化していきます。そして、決勝を控えた高校での練習中になにかにつけてなぎさを煽ろうとしてたのは、“勝つこと”の確証を得たいとの深層意識がそうさせたものと理解してます。
観てるほうは、スポ根ものにあるまじきつらい展開が6話以降最終回まで続くことになります。綾乃のクズっぷりは、そうですね、、、繰り返しになりますが嫌いではないです。{/netabare}


{netabare}物語は後半からもう一つの視点を私たちに開陳します。

 “なんのためにバドミントンをするのか?”

例によって、綾乃は母親への感情と勝たなければ自分は要らない存在となってしまう恐怖とが勝負への原動力のままです。
対してなぎさは、バドこじらせ女子から早々に脱却して純粋にネット{netabare}“白帯(はくたい)”{/netabare}を挟んだ勝負へのこだわりに傾斜していきます。それは逗子総合の望戦に表れてます。
有千夏は「好きだから」、綾乃の問いにそう答えてます。

そして決勝。0対8の綾乃劣勢の場面での仲間からのそして会場からの声援でやっとこ綾乃は呪縛から解き放たれます。
「試合負けないでよ。・・・あんたは私たちの分も背負って闘ってんだよ」by空「仲間っていいよな。やろうよバトミントン」byなぎさ
フレ女との合宿の時に傍にいた空と悠の声援というのがいいですね。悠と空も報われたし、綾乃にとってもずっと気にかけてくれていた部の仲間という感じでしたし、この二人以外の配置は考えられないでしょう。

綾乃だって強くなってきたことはROUND1みたいなところにてフレ女志波姫さんがお墨付きを与えてました。
決勝の結果、負の原動力で強くなった綾乃よりなぎさが少しだけ上回ったのはこの物語の救いだった気がします。
なお、なんのためにバドミントンをするかの答えは最終回を観れば丁寧に説明してくれるのでわかります。{/netabare}


バドミントンの競技だけを取り上げれば、きれいな最終回でした。
普通のスポ根なら競技者の成長物語ということでそれでいいのですが、本作ならではの闇への落とし前のつけ方がイマイチでした。


{netabare}「あたしが居なくてもバトミントンが打てる。だから戻ってきたの」
実は有千夏の言う通りなんです。有千夏がいないことで結果的に綾乃は強くなりました。競技者視点では正しい行いだったのです。
ただしここは抒情大国日本ですよ。あんたには人の気持ちが!的なツッコミ砲弾が飛び交います。
いわば、世界をほっつき歩いてデンマークに腰据えた有千夏がどのツラ下げて「じゃあ大会終ったらデンマーク一緒に行く?」とさらっと娘に言えるものかと一般大衆にはイミフ過ぎるんですね。
ただこれも『真性競技バカ』ならすごいやりそうな行動だったり言動でもあるからやっかいです。綾乃がオリンピックでメダルでも取ろうものなら捨てて家を出てったことさえ美談としてマスコミが取り上げたりしそう。。。{/netabare}
{netabare}最終話での綾乃の「今度打とうよ」は、母娘との和解ではなく、あくまでバドをやる理由から“母親のため”がなくなった、というだけです。支えが母からなぎさを筆頭とする仲間にシフトしただけ。{/netabare}

長年その国のトップクラスの成績を収めたアスリートには共感度マックスかもしれません。
もし2期があるなら母娘関係について有千夏に落とし前をつけてもらわないと収まらないです。

OP映像ラストの綾乃の笑顔が見たいですね



■オマケ
同時期放送のはるかなレシーブのレビューでも触れたが、荒垣なぎさ役の島袋美由利さんの役の使い分け。
内向的なのに激情タイプの気配有り、という似たような役にもかかわらず演じ分けがはっきりわかるという好演でした。聞けば夏クールでは4作品でメイン級をはったとのこと。今後期待したい声優さんです。



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2019.03.17追記
《配点を修正》


其の1 原作面白かったよ
其の2 島袋さん順調に活躍の場を広げ、2019年春「キャロル&チューズディ」も良さげです。
其の3 一周まわって綾乃はいいな

投稿 : 2024/12/21
♥ : 60
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

敗れざる者たち

アニメーション制作:ライデンフィルム
監督:江崎慎平、シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:木村智、
原作:濱田浩輔

初めてOP映像を観たときは
羽咲綾乃と荒垣なぎさを主人公とした
熱血バドミントンアニメを期待した。
構図が洗練されていて、モノトーンを基調とした
色遣いと迫力ある作画に魅せられた。

バドミントンのシーンには目を瞠るものがある。
実際の選手の動きをトレースして
アニメーションにしているというだけあって、とてもリアル。
絵コンテ通りに選手に動いてもらって撮影した
映像を参考にして作画と組み合わせたそうで、
その労力は画面の迫力から存分に伝わってくる。
試合中の音も実際の試合で収録したものを元にして
制作しているというこだわりようだ。

しかし、優れた映像を生かすストーリー面については
最初の数話で完全な肩透かしを食らってしまった。
ふたりの話だけでなく、いきなり部内の色々な人物に
視点が切り替わり、全体を把握できない。
一体、誰を中心にして楽しめば良いのか全く分からない。
収集がつかない状況で綾乃のライバルたちも登場し、
理解不能なまま、どんどん話が進んでいく。

観た人によっては、枝葉ばかりに時間を割いて、
ほとんど何も描いていないと感じるのではないだろうか。
ラストまでで13話という制限があるのだから、
脚本はなぎさと綾乃、そして母親に焦点を絞って、
ほかはバッサリ切るくらいの大胆さがなければ、
面白く作ることは難しかったと感じる。
主人公の綾乃の描写不足で闇落ちが理解できず、
脇の人物の心理描写も中途半端に感じてしまう。
{netabare} ラストに文字で表示される白帯の向こうに見えるのは
「自分の心」という表現だけでは、誰も納得できないだろう。 {/netabare}

また、私は原作未読なので分からないが、
綾乃の母親の有千夏は、アニメでしっかり描かれているのだろうか。
小さい娘が風邪を引いているときに
試合の敗退の理由も聞かずに
見捨てて出ていく母親を描くことの意味がよく分からない。
変人でも良いのだが、変人なりの筋の通った理屈を
説明してもらわないと視聴者としては物語に入っていけないのだ。
和解のシーンも全く腑に落ちないので、
これが原作通りでほかに説明がないのだとすると、
明らかに理解不能な失敗したキャラ設定といえるだろう。

難点ばかりが目に付いた作品だったが、
心にひっかかるものがあったので、
メモを取りながら、2周目を観た。
そして、ようやく朧げに理解できた気がした。
これは、敗者たちが戦う意味を探す物語なのだと。

敗者に焦点を当てたものというと、
沢木耕太郎がすぐに頭に浮かぶ。
『深夜特急』や『テロルの決算』で知られる作家だが、
デビュー時はスポーツを扱ったものが多かった。
カシアス内藤というボクサーを主人公にした
『一瞬の夏』という作品も有名だ。
スポーツ・ノンフィクションライターでありながら、
勝者ではなく、敗者の物語を紡いでいた。
そういうスタイルに対して村上龍が批判したことがある。

スポーツで敗者にスポットを当てるのは、
ある意味、ルール違反のようなものだ
というようなことを書いていたと思う。
私はそれを読んで憤ったものだが、
当時のスポーツ界は、「敗者には何もくれてやるな」というのが
暗黙のルールのようになっていた。
もちろん、敗者にもドラマがある。
しかし、そこを描いても結局はスポーツの本質には迫れず、
人々の単なる悲哀だけを描くことになってしまうこともある。
沢木耕太郎の作品がどうかというのは
読み手によって受け取り方が違うだろうが、
今となっては、村上龍はそういうことを言いたかったのだろう
というくらいに納得はしている。

それで、はねバドはどうなのか。
登場人物は、ことごとく「敗者」である
北小町高校のメンバーをひとりずつ追っていく形で物語が進行していく。
そして登場人物がバドミントンをやる意味を考えていくことになる。
荒垣なぎさとその友人である泉理子や
2年生の海老名悠、彼女が気になっている3年生男子部員の葉山行輝、
伊勢原学と伊勢原空の兄妹。
なぎさや綾乃のライバルである石澤望や芹ヶ谷薫子など。
因縁のあるコニーも含め、全員が敗者といってもいい。
{netabare} 特に主人公の羽咲綾乃が敗者となるシーンは
何度も執拗に描かれている。 {/netabare}

必ず勝者と敗者が生まれるというスポーツの本質を
丁寧に描いているという意味では好感が持てる。
そして、敗者たちは、ほぼ全員がその後に
何かの目標や手応えを感じつつ、
次のステージへと進んでいく様子が提示される。
人生において勝ち続けることなどできない。
敗者が負けを経験したことで何かを得たのであれば、
それは決して悪いことではないのだろう。
つまりこの作品では敗者ではあるが、
本質的には敗れざる者たちを描いているということもできる。

映像面のレベルは高く、全体的には高次元でまとめられていて、
個人的には面白いと思わせる要素もたくさんあった。
尺が短くて人物を描き切れないという失敗面が響き、
2期が製作される期待はほとんど持てないだろうが、
作品に興味を持てたので、原作は読んでみるつもりだ。
(2018年11月9日初投稿)

はねバド原作読了後のレビュー
(2018年11月17日投稿・2020年9月4日追記&修正)
{netabare}全16巻を読了して改めて感じたことは、
アニメならではの視点やテーマに良い点もあるが、
綾乃vs.なぎさという軸で全体を構成したほうが
良かったのではないかということだった。
アニメでは綾乃となぎさの描写不足によって、
視聴者は特にどちらを応援しようとか、
どちらにも頑張って欲しいとか
思えないような作りになってしまっている。
また、原作以上に綾乃の態度を悪くさせたり、
有千夏を到底理解できない謎の宇宙人のような
キャラクターにしてしまったのは失敗だった。
原作の有千夏は、アニメのような頭のおかしな母親ではない。
家を出て行ったのは同じだが、メッセージは残しているし、
あんな厚顔無恥な態度でいきなり綾乃に接したりしない。
そもそも、原作ではアニメで描写された段階では、
まともに綾乃に会ってもいないのには驚いた。
原作だと、まだ納得できるのに、
どうしてあのようなキャラクター像に
してしまったのかは甚だ疑問だ。
そして、綾乃となぎさの試合後の展開から、
物語はグッと読み手を引き込んでくる。
もし、アニメを観て、この作品のことが少しでも気になった人が
いるのなら、ぜひ原作を手に取って欲しい。
ただ、1~3巻くらいまでは、ギャグテイストに重きを置いており、
方向性がはっきりしていないため、それほど面白くは感じない。

原作ではなぎさ以外のライバルたち、
志波姫、津幡、益子、コニーたちとの試合を
通しての会話、想いなどが仔細に描かれており、
とても読みごたえがある。16巻で終了してしまったのを
とても残念に思うほど隠れた秀作だと思う。

漫画と比較してのアニメの良さという点は、
やはり、動きや音に対する徹底的なこだわり。
実業団のバドミントン部の選手をモデルにして、
ロトスコープ(モデルの動きをトレースして
アニメーションを制作する手法)を取り入れた
制作を行っているため、動きがとてもリアル。
構図にもこだわりを感じさせる。
音響については、実際にインターハイや
高校の部活で収録した音源を元に加工。
試合での描写は凄みさえ感じさせる。

しかし、基本的なシナリオ制作は
すべてアニメ制作スタッフが手がけており、
原作者の濱田浩輔や編集担当は、
聞かれたことに答えた程度だったそうだ。
そのため、有千夏のあり得ないキャラクターが
出来上がってしまったことを考えると、
その部分は、とても惜しかった。
とはいえ、全話通して考えるとレビューでも記したように、
敗者が上を向くシナリオとして一本筋が通っており、
原作とは別方向ではあるが、
視聴者に何かを訴えてくる作品であることは
間違いないだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 90
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

期待していたのと違う!

原作未読。最終話まで視聴。

【しょうーもない疑問なんですけど・・・】
バトミントンの{netabare}インターハイの県予選の個人戦の決勝戦って、準決勝から一週間も空けてやるもんなんですか?
実は団体戦とかダブルスとかあって、それと併せて・・・と言う事かとも思ったんですけど、会場前の看板に「神奈川県予選 決勝」「バトミントン女子シングルス競技・・・」って・・・。
まさか、たった1試合のために会場を抑えちゃったということですかね?
すでに敗戦している人たちも大勢、会場に足を運んでいるとか、ちょっと驚きの光景だったので・・・。{/netabare}

単なる演出だとしたら、さすがにやり過ぎですよね?

【感想】※ネタバレ注意
この作品の感想は、『期待していた最終回と違う!』でした。
まあ、何を期待していたのかは、人それぞれなんでしょうけど・・・(笑)。

{netabare}私が、主人公最強系作品ばかり見過ぎだからなんでしょうけど、{netabare}まさか、主役が脇役に負けるエンドとは{/netabare}!
私は、この作品を見ていて、{netabare}なぎさがもう一人の主人公だとは{/netabare}思えませんでした。
原作はどうだか知りませんけど、少なくとも、{netabare}アニメ本編のなぎさは”完全に”脇役として{/netabare}描かれていますよね?
少なくとも、第1話で{netabare}同級生に悪態をついて以降、決勝戦まで彼女は完全に脇役だったから。{/netabare}
{netabare}綾乃のような掘り下げも一切なかったし・・・。
インターハイ予選の決勝、綾乃の母親は観戦に来ていましたけど、なぎさの両親は?
なぎさが、もう一人の主役なら、紹介くらいあってしかるべきでしょう?{/netabare}
まあ、単に『視聴者に驚きを与える』という目的だったとすれば、成功だったかも知れませんけどね(笑)。{/netabare}

以下は、備忘録です。{netabare}
【第13話】
まさか{netabare}主役が脇役に負けるエンドとは驚いた!
闇堕ちした綾乃を、努力のなぎさに勝たせる訳にはいかないという、大人の事情が見え隠れ・・・。
は、チョットいい過ぎか?

第1話を見る限り、なぎさが善人とも思えないんだけどね。
スタミナだって、守備力に定評のある綾乃の方が、はるかに上のはずだし・・・。
やはり、大人の事情?(しつこい!)

最後に、明るい綾乃が見れたのは良かった。
逆に、綾乃の母親への罰が軽すぎて、かなり興醒めした。{/netabare}

【第12話】『お前が友情を語るなよ!』の回。
{netabare}なぎさに”友情”を語らせる展開は無理があり過ぎ。
この作品の第1話、なぎさの悪態のせいで、何人の同期生が退部したと思っているんだ?
『決勝戦の観戦に来てくれたから、その問題は解決済みなんですよ~」
いやいや。そもそも、『そこがおかしい』んだって!
高校最終学年の3年生が、大量に退部したんですよ。
1年生が辞めたのとは訳が違う!
ユーフォで傘木希美が京都府予選を見に来ていたのとは訳が違う。
そこの重みがまるで分っていない制作陣(もしくは原作者?)。
だから、なぎさに友情を語らせてしまう。
『ここにきて、お前が友情を語るなよ!』

せっかくここまで、ちょっと異質なスポコンを楽しんでいたのに、最終回直前に、一気に興醒めしちゃいました。{/netabare}

【第11話】
ああ・・・。綾乃の母親は{netabare}アホなんだ!ということがよく分かる回。
娘の気持ちが全く理解できないアホ。
綾乃に対して全く悪びれずに、普通に母親面。
良く言えばバトミントン馬鹿。
悪く言えば人の心の痛みが全く理解出来ない、人でなし。
そんな異常な母親像が、非常に上手く描けていると思いました。{/netabare}

試合直前、控室で悪態をつく{netabare}綾乃と、止めに入るエレナ。
闇堕ち・綾乃とは対照的な、エレナの良い子ちゃんぶりが、相変わらず気持ち悪い(笑)。

インターハイを掛けた個人戦の決勝戦の相手が、同じ高校のキャプテンという状況。
先輩から『頑張って!』と言われても、応援している側も、どこまで本気で応援しているのか?
先輩たちも本心では、『キャプテンに勝って欲しいと思っている』と勘繰るのは当然。
綾乃の態度は、確かに大人げないけど、先輩たちだって、ある程度理解が出来るはず。
それなのに、”そこ”が理解出来ないエレナ。
綾乃には、先輩たち部員全員と”仲良くして欲しい”エレナ。

そして、ラスト。
綾乃の母親と話をするエレナ。
この作品中、かなり異彩を放つ2人の会話が、今後の物語にどのような影響を与えるのか、注目したい。{/netabare}

【第10話】
原作未読の影響か、{netabare}綾乃の母親を見ていると、なぜかイライラする。
コニーの援護射撃のために、綾乃の足を引っ張りに来ているとしか思えないせいだと思う。
『娘の大事な時期に足を引っ張るだけしか能の無い母親・・・』
(好意的に言えば)そういう母親像が、ここまでは上手く演出されている結果だと思う。
それだけに、この”母娘の物語”のたたみ方には、特に注目したい。{/netabare}

部員同士の{netabare}恋愛的な話は、高校生らしく、キレイにまとめられていて良かったと思う。{/netabare}

【第9話】
{netabare}母親絡みで綾乃が覚醒(闇堕ち)した原因を作ったコニーが再登場。
「母親と3人で暮らそう」
はぁ~!?
綾乃じゃなくてもブチ切れちゃうでしょ!

綾乃にとってとても大事なこの時に、コニーと志波姫主将は何をしに来たんだ?
(全国でライバルになるであろう綾乃を、精神的に揺さぶりに来たとしか思えない不思議なシーン)

コニーの回想シーン。
綾乃の母親の異常行動が、如実に描かれる。

綾乃の前に笑顔で現れた母親。
正直怖い。恐怖しか感じない。{/netabare}

とまあ、ここまで酷評ばかりですが、実は、ピンチはチャンスだと思っているんですよね!

かなり精神異常な母親に強烈な天罰が下れば、視聴者の心も晴れ晴れとする作品に大化けすると思う。

逆にラストのたたみ方を間違えると、大コケする恐れもある作品でもある。

【第8話まで視聴】
{netabare}綾乃の闇堕ちはGOOD。
勝負に徹するその姿は美しささえ感じる。

対照的にエレナは良い子ちゃん過ぎて、見ていて気持ち悪い。
悠も綾乃の態度に不満を感じているようだけど、今の綾乃にとってなぎさは敵でしかない。{/netabare}

勝負に徹する綾乃の美しさが際立つ第8話でした。

【第5話まで視聴】
王道のスポコン物を期待していたんだけど、「ハマりそうになると興をそがれる」不思議な作品。
熱い努力家のキャプテンと、天才新入部員という、王道の主人公を配しながら、+αの要素がてんこ盛りすぎ。

{netabare}天才新入部員には母親絡みのトラウマがあって、そのトラウマの元凶の2人が割と序盤に登場しちゃうし・・・。
辞めちゃった部員と現役部員の話とか、親友エレナの葛藤とか、部員同士の恋とか・・・。{/netabare}

1クールの作品であれこれ詰め込み過ぎだから、一つひとつのエピソードが薄っぺらに、強引にしか描けない。

{netabare}コーチの一言でいきなりスランプを脱出するキャプテンとか、5話の綾乃と空の和解については、描かれてすらいない。

合同合宿で、これから試合だというのに、レギュラーである綾乃が買い出しに行くのは無理があり過ぎ。
どう考えても、マネージャーであるエレナの仕事。{/netabare}

興をそがれる一番の原因は、{netabare}綾乃の母親の{/netabare}余りにも常識外れな異常行動のせい。
こういう、人道に外れた異常人物に、視聴者の多数が『胸がスカッとする』ような天罰が下せるかどうか。

これが後半戦のポイントになる(ような気がする)。

ここまで{netabare}綾乃の母親の{/netabare}異常性を強調したんだから、試合に勝った・負けただけではハッピーエンドとは言えない。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 54

73.1 4 二重人格アニメランキング4位
ロザリオとバンパイア(TVアニメ動画)

2008年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (877)
6333人が棚に入れました
高校受験に失敗してしまった平凡な少年・青野月音は、最後の希望校として、「書類審査だけで入学できる」という怪しげな高校「陽海学園」に入学した。しかし、その学園は人間世界でマイノリティとして片隅で生きることを余儀なくされた妖怪達が通う学校であった。入学式の日、美少女バンパイア赤夜萌香に出会った月音は一目惚れ、一方の萌香は血が美味しいという理由で月音に興味を抱く。
 陽海学園では人間社会に溶け込むために生徒も教師も人間の姿をしているが、その正体は全て妖怪や妖(あやし・いわゆる「人外」の存在)。正体をばらすことは校則違反である上に、人間は居てはいけない。月音は萌香に人間であることを隠していたが、知られてしまう。それでも萌香は月音を許し、秘密を共有する。

声優・キャラクター
岸尾だいすけ、水樹奈々、福圓美里、こやまきみこ、釘宮理恵、井上喜久子、関智一、千葉紗子、子安武人

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

妖怪ラブコメアニメ

原作未読。
スカート短すぎでございます。

◆この作品の内容は・・・
妖怪世界の学校に人間でただ一人通うことになった主人公と可愛い妖怪ヒロイン達のラブコメ&バトルアニメです。

◆この作品のみどころは・・・
人間なのに妖怪の学校に通う事となった主人公。
しかし、この事を知っているのはメインヒロインのヴァンパイアのみ。
この学校は人間との共存を目的とした学校で、妖怪達は普段は人間の姿に擬態し人間の社会をこの学校で学ぶわけですが、もしその中に人間が紛れていると知られたら命の危険が・・・。
人間との共存を考えているとはいえ、妖怪達にとっては人間は蔑むべき敵。
四面楚歌の中で、人間の主人公がどう学園生活を送っていくのか・・・。
また人間という事を隠した環境でのドタバタハーレムラブコメ展開もなかなか楽しいものです。

◆いろいろな妖怪が登場・・・
登場する妖怪はみな誰もが知っているような妖怪ばかり。
普段は人間の姿をしているとはいえ、その正体を表した時は見物であります。
特にメインヒロインの腰ポン、胸ボンのヴァンパイア変身はとってもグラマー。

◆毎回戦闘シーンがありますが・・・
各回ごとにいろいろな妖怪が登場し、事件になり最後戦闘になるというオーソドックスなストーリーを展開しますが、このアニメの戦闘シーンはとっても短時間で終わるシンプルな内容となっていました(ラストバトル除く)。
各回ごとに、戦闘にかかった時間を「~秒でしたでちゅ~」とご丁寧な解説付き。

◆終盤は・・・
終盤までは無難な内容でしたが、ラストの2話は非常に盛り上がる内容でした!
2期への展開が非常に気になります。
しかし、私この作品を気になって原作を調べてみましたが、このアニメの展開は原作とはかなり異なるらしいですね。
原作の方が断然面白そう・・・。

◆豪華声優陣・・・
有名な声優を挙げると
「水樹奈々」「福圓美里」「釘宮理恵」「千葉紗子」「子安武人」「関智一」「池田秀一」「ゆかな」など。
まさかこのパンツアニメに「池田秀一」とはなんと贅沢な!
また「釘宮理恵」の演じるキャラは少し無口でクールなキャラなので、「くぎゅううう」らしさがあまりなく残念でならないところです。

◆パンチラについて・・・
なんといったらよいか・・・パンツ見えすぎでございます。
「ワカメちゃん」パンツとまではいきませんが、近いものを感じました。
アングルによって普通に立っている状態でも何気に見えます。

◆総評・・・
いわゆるキャラ萌えアニメですが、妖怪世界というちょっと変わった設定のラブコメアニメとしては中々面白い内容だったと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29

satsuki さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

タイトルなし

1話完結型のドタバタハーレム系ラブコメバトルパンチラアニメです(ながっ)

ハーレムパート>やられキャラ登場>主人公に絡む>変身して倒す
のパターンが毎話続きます。

メインとなるストーリーは無いですね。

1期はキャラ紹介で費やし、2期で本番かなーと思ったらなんか変な方向に、、、

音楽は昭和歌謡曲を挿入歌で使う暴挙に。

設定無視もありましたね。
バンパイアは水に弱いという設定。
1期5話で説明して水しぶきでもかなりやばそうな感じでしたが、7話で水中に落ちてハックションで済んじゃってます。なんだかな~

あ、パンチラはめっちゃ多いです。パンモロかな?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

テンガロン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

トマトジュースを飲むベタなバンパイア萌香ちゃんがカワイイです(笑)

妖怪が通う学園、その名も「妖怪学園」(笑)

そこに間違って入学しちゃった「つくねくん」が
トマトジュースを飲むバンパイアの「萌香ちゃん」と
出会い繰り広げるベタベタハーレムアニメです(笑)

本作はとにかくベッタベタな設定が特徴のひとつですね♪(^^)
ベタ設定の上に絵柄もやや古臭い感じがするので
苦手な人もいるかとは思いますが女の子は皆可愛いんで
ついつい見ちゃいますね(^_^;)

あとパンチラがとにかく多い!
この世に無駄なパンチラは無いと思ってるんで
私にとっては良いアニメです!(笑)

特筆すべきはヒロインの「萌香ちゃん」の
声優さんの水樹奈々氏がOPとEDも担当しています。
どちらも良曲です!
人気声優さんならではの待遇ですね!(笑)

さすが紅白歌手です!歌が上手いのは当然として
萌香ちゃんの変身前、変身後のキャラを別人並みに
演技されていたのはプロ声優としても凄い!と
改めて思いましたね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

81.2 5 二重人格アニメランキング5位
機動戦士ガンダム00[ダブルオー](TVアニメ動画)

2007年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1543)
7934人が棚に入れました
西暦2307年。世界はアメリカを中心とした「ユニオン」。ロシア、中国、インドの3つの国家を中心とした「人類革新連盟」。ヨーロッパ諸国を中心とした「AEU」の三大超大国に別れていた。枯渇してしまった化石燃料の代わりに、3基の軌道エレベーターと太陽光発電システムを巡り、各超大国群は己の威信と繁栄のため、大いなるゼロサム・ゲームの中、熾烈な戦争を続ける日々にあった。そんな終わりのない戦いの世界に謎の私設武装組織「ソレスタルビーイング」(CB)が現れる。「武力による戦争の根絶」を掲げるこの組織は、世界から戦争をなくすため人型機動兵器「ガンダム」による武力介入を始める。果たして、平和の為の武力行使という矛盾の先には、何があるのか――破壊による再生が今、始まる…。

声優・キャラクター
宮野真守、三木眞一郎、吉野裕行、神谷浩史、本名陽子、松本保典、真堂圭、高橋研二、東地宏樹、高垣彩陽、佐藤有世、我妻正崇、小笠原亜里沙、うえだゆうじ、中村悠一、浜田賢二、入野自由、遠藤綾、斎藤千和、恒松あゆみ、石塚運昇、大塚周夫、古谷徹

m9(^Д^) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

とにかくかっこいい!

一期、二期、劇場版を見てレビューします!


ガンダムの出現により革新されていく世界、歪められていく登場人物たち・・・。
ソレスタルビーイングというガンダムを保有する組織が武力介入することによって紛争、戦争を止めようといった一見矛盾した設定。
しかしその真意は「・・・・」
ストーリーを見ればわかるかもしれませんw
僕は見終わった後に自分で考えて納得しました。



 ━ 一期 ━
中盤までガンダムが無双すぎてガンダムが傷つくごとに喜びました。そしてガンダムを陰で操るヴェーダの裏切りにより連邦軍がガンダムと同じエンジンをMSに搭載してからは苦戦を強いられるようになり、いつの間にか自分はガンダムを応援してましたw最終決戦は泣きました。

 ━ 二期 ━
一期から四年後、再びソレスタルビーングが武力介入を開始します。技術力も上がってきた連邦の前に物量差に苦戦を強いられ続けるソレスタルビーイング。そのときガンダムが赤く光りだすトランザムシステムにより再びガンダムが有利になるが、連邦もトランザムシステムを導入し再び苦戦を強いられるCB。(ry

 ━ 劇場版 ━
一期、二期で生き残ったキャラたちが金属生命体と戦います。なぜ金属だったのか・・・・・・・・・・・・


このアニメが好きな人は、コードギアスとか是非見てほしいですね。

これから見るっていう人は、自分が応援するキャラとかを2、3人絞ってみてみてください。
彼らが戦う回が待ち遠しくて見る見るうちにはまっていくとおもいます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

Robbie さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

西暦という時代設定は気に入らないが1期に関してはまずまず

放送開始当時は不評だったみたいだが現在は若年のガンダムファンには結構支持されている本作。
放送開始時程叩かれるのはおかしいが今は持ち上げられ過ぎていると思う。
ガンダム00に関してはTV版→劇場版→スペシャルエディション→劇場版→TV版と複数回視聴した。
まあ、ガンダムシリーズやマクロスシリーズはファン歴が他作品に比べて長いため結構繰り返し観ている。
この作品に出会ったのは小3の時で当時観る前までは絵がなんか嫌いだなーなんて思っていた(SEEDも同様)。
正直ガンダムシリーズを観る前までは世界名作劇場などのやや古い作品しか観ておらず最近のアニメらしい絵には抵抗があったのだと思う。
しかし、視聴してみると作画には慣れていき(種死観た後だったのが大きいかも)1期に関しては内容もそこそこ楽しめていたと思う。
そして、かなりの年数が経ち視聴したが思っていたよりも大した作品ではなかったなと。
まず、設定に関してはフルメタとナデシコを足して2で割った感じ。
ナデシコに似ている点としては
・組織の母艦は1隻で行動している
・単独行動のため基本的に他組織から敵視されている
・組織のメンバーは癖の強い者ばかり
以上。
フルメタに似ている点は
・主人公が元ゲリラで常識知らず(宗介程ではないが)
・主人公サイドがいかなる国家にも属さない組織
以上。
ガンダムとしては武力介入などで新鮮に感じるかもしれないが他の作品に触れた後だと陳腐に感じた。
だがガンダムとして観ても不満な点はある。
まず時代設定なのだが西暦にしたのが許せない。
ガンダムの産みの親である富野由悠季監督がせっかく∀という作品に全てが行き着くようにしたのに西暦使っちゃ駄目でしょ...
内容は1つの作品としてはまずまず面白かったと思う。
世の中の様々な問題が上手く取り入れられていた。
またそれについて主人公サイドの人間だけでなく他組織のキャラや民間人の沙慈などの視点からも書かれており上手く作られていると感じた。
またこの作品、メインヒロインは一応マリナになると思うが主人公の刹那との関係も他作品には中々観られない関係だった。
これに関しては斬新だった。
作画は戦闘シーンに関しては重厚感がなく迫力はあまり無かった。
ただ、全体的に平均以上で綺麗に仕上がっていたと思う。
それとキャラ作画に関してだが主人公サイドのキャラには結構な色々な服を着せたり王留美の髪型のバリエーションの多さだったりと結構制作陣は遊び心のある細かい作り込みをしているように感じられた。
この点は観ていて非常に楽しかった。
時々キャラが手抜きになるがサンライズのTVアニメによくあることなのでまあしょうがない。
音楽に関してはL'Arc〜en〜Cielが歌う神opであるDAYBREAK'S BELLは勿論だが他の曲も良曲揃い。
戦闘BGMは戦闘シーンの盛り上げにもなっているし今作の重い世界観に合っている曲が多く変に浮いていなかった。
そしてこの作品の最もポイントの高いところは声優だろう。
取り敢えず演技力抜群の声優で固めてある。
また、普段と戦闘時のギャップが出せておりこの作品の癖の強いキャラ達にはこの声優陣以外は有り得ないだろう。
その位の満足度だった。
1期は不満もあるものの1つの作品としてはまずまず面白かった。
しかしこの作品、2期から酷くなっていくのでそこからが大きな問題。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ガンダムシリーズでは随一の《頭脳バトルもの》

1st.シーズンを視聴していたときは、「"恋愛と戦争は何でもアリ"とはいうけれど、感情論で戦争を描かれてもなあ・・・」と割と批判的に見ていたのですが、2nd.シーズンに入ってからは息もつかせぬ面白さで、特に第13話(1stから通算すると38話目)の「メメントモリ攻略戦」は、あくまで私個人の基準ですが、これぞ《神回》と呼びたくなるような凄い展開。

作品舞台が西暦24世紀(西暦2307年)の世界、ということでガンダム・シリーズでは珍しく現在の世界からの延長の物語となっている。
→ガンダムというよりは、コードギアスの世界観に近い。


◆作品別評価

1st.シーズン   ★   4.1
2nd.シーズン   ★   4.1
劇場版      ★   4.1 
---------------------------------------------
総合       ★   4.1


◆総評

私は、各話や作品全体を評価する場合、脚本・シナリオだけでなく作画・演出も必ず考慮することにしているので、制作時期の古い作品の場合は、幾ら脚本が良くてもなかなか《神回》認定には至りません(例えば無印ガンダムの最終回でも★★評価)。
→ですが、ここ最近ガンダム・シリーズを色々と視聴してきて、本作でようやく★★★評価の回に巡り合うことが出来ました。

本作は、劇場版まで全話・全作を見終わって改めて振り返ると、特段強く印象に残るキャラクターとか、凄く感動するシナリオ・・・というのは無かったと思うのですが、とくに2nd.シーズンに入ってからは、単純なモビルスーツ&軍艦の戦闘アニメではなく、敵味方に分かれた{netabare}エリート戦術予報官マネキンvs.スメラギの壮絶な頭脳戦{/netabare}を描いた作品という印象が増してきて、もしかしたら本作とほぼ同時期に同じサイランズの制作で大人気となっていた「コード・ギアス」の影響が、この2nd.シーズンのシナリオには入っているのかも?と思ってしまうくらいでした。
また、2nd.シーズンのその後を描いた完全新作の劇場版も文句のない面白作でした。

まとめると本作は、ガンダム・シリーズ随一の「頭脳バトルもの」として楽しめる作品ではないでしょうか。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


======== 機動戦士ガンダム00 1st.シーズン (2007年10月-2008年3月) ========

 - - - - - - OP「DAYBREAK'S BELL」、ED「罠」 - - - - - -
{netabare}
第1話 ソレスタルビーイング ★ 冒頭クルディス争乱、西暦2307年、私設武装組織「ソレスタルビーイング(CB)」活動開始(AEU軍事演習・人革連記念式典テロ攻撃への介入、戦争根絶宣言)
第2話 ガンダムマイスター ★ セイロン島紛争へのCB武力介入 ※作品世界の説明回(軌道エレベーターと三大国家群)、ラストでユニオンMS(グラハム機)待ち伏せ
第3話 変わる世界 ☆ 続き、各陣営のG研究・対策開始、北アイルランド紛争へのCB介入
第4話 対外折衝 ★ CB介入を前提とした南米タリビア共和国の茶番、中東アザディスタン王国第一皇女(マリナ・イスマイール)の使命
第5話 限界離脱領域 ★★ 超兵ソーマ(人革連)暴走、セルゲイ中佐&CBのステーション破片救助
第6話 セブンソード ★ 南欧の小国モラリアのAEU軍事演習阻止任務、傭兵サーシェス機vs.刹那機
第7話 報われぬ魂 ☆ 続き、モラリア降伏、CBの秘匿義務、世界7大都市同時無差別テロ(実行犯ラ・イディンラ)
第8話 無差別報復 ☆ 刹那とマリナの出遭い、ラ・イディンラ壊滅 ※刹那の行動の軽率さは×
第9話 大国の威信 ★★ CB始動より4ヶ月後、CB宇宙輸送艦プトレマイオスへの人革軍襲撃(セルゲイ中佐vsスメラギ) ※戦術バトル回として〇
第10話 G鹵獲作戦 ★ 続き(Gナドレ露出、ハレルヤ出現・暴走) ※終盤グロ展開あり注意×
第11話 アレルヤ ☆ 二重人格、人革連スペースコロニー侵入、超人機関研究施設破壊
第12話 教義の果てに ☆ アザディスタン王国のクーデター騒ぎ(CBとユニオンの介入)
第13話 聖者の帰還 ★ 続き(刹那機vs.サーシェス機、マスード・ラフマディー師解放){/netabare}

 - - - - - - OP「Ash Like Snow」、ED「フレンズ」 - - - - - -
{netabare}
第14話 決意の朝 ★ 三大陣営の合同軍事演習決定、物量投入によるG鹵獲作戦開始、カティ・マネキン大佐登場
第15話 折れた翼 ★ 続き(人革連タクラマカン基地の罠、人革・AEU・ユニオン800機超vs.G4機、Gパイロット疲弊、救援)
第16話 トリニティ ★ 続き(第2幕開始、ガンダム・スローネ(3機)出現、監視者のCB査定) ※展開の都合の良さは×、後半は半総集編
第17話 スローネ強襲 ★ スローネ・マイスターとの対面、トリニティの狙い、米軍基地壊滅、大富豪ラグナ暗躍
第18話 悪意の矛先 ☆ トリニティ暴走・一般人襲撃(ルイス負傷)、量子コンピュータ(ヴェーダ)改竄、刹那機の突進(対トリニティ3機) ※展開が色々唐突な点は×
第19話 絆 ★ G同士の戦い(ティエリア参戦、第3段階への移行、Gナドレの真の能力)、沙慈とルイスの別れ、ロックオンの仇
第20話 変革の刃 ★ 国連軍発足(人革・AEU・ユニオン、GNドライブ配備)、CBの内通者(アレハンドロ・コーナー)、絹江殺害、王留美のトリニティ接触、人革連新MS隊のトリニティ撃退 ※展開が分かり辛い点は×
第21話 滅びの道 ★ アレハンドロのヴェーダ本体ハッキング、国連軍のG掃討作戦開始(ヴェーダダウン・新システム切り替え・ロックオン負傷・GNアームズ参戦・国連軍撃退) ※同上×
第22話 トランザム ★ サーシェスのトリニティ襲撃、イオリア・シュヘンベルグの遺志、刹那機トランザム・システム起動 ※同上×
第23話 世界を止めて ★ 国連軍ラグランジュⅠ来襲(ジンクス隊撃退、サーシェス撃破・ロックオン戦死) ※作画・演出は派手だが脚本いまいち×
第24話 終わりなき詩 ★ 続き(国連軍第二波、巨大MAアルバトーレ出現、リヒティ&クリス戦死) ※同上×
第25話 刹那 ★ 続き(ハレルヤvs.セルゲイ&ソーマ、刹那vs.アレハンドロ、アレハンドロ戦死、グラハムvs.刹那、G各機大破)、4年後(西暦2312年)の世界 ※同上× ED「DAYBREAK'S BELL」{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)17、☆(並回)6、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1


======== 機動戦士ガンダム00 2nd.シーズン (2008年10月-2009年3月) ========

 - - - - - OP「儚くも永久のカナシ」、ED「Prototype」 - - - -
{netabare}
第1話 天使再臨 ☆ 4年後の世界(続き)、工業コロニー「プラウド」の争乱、Gエクシア再出現、独立治安維持部隊アロウズ ※OPなし、ED「儚くも永久のカナシ」
第2話 ツインドライヴ ★ ロックオン弟スカウト、スメラギ復帰、00(ダブル・オー)ガンダム起動
第3話 アレルヤ奪還作戦 ★ E56(アレルヤ)とマリー(ソーマ)の関わり、マリナ皇女救出、アレルヤ復帰 
第4話 戦う理由 ★ ペリシャ湾口の戦(リント少佐vs.スメラギ、刹那vs.Mr.ブシドー)、シーリン(反政府組織カタロン)とマリナ皇女の再会
第5話 故国燃ゆ ★ アロウズのカタロン拠点襲撃、虐殺、サーシェス再登場
第6話 傷痕 ☆ インド洋の戦(マネキン指揮アロウズMS隊vs.トレミーG隊)
第7話 再会と離別と ★★ アレルヤの過去、マリーの記憶回復・セルゲイ大佐との別れ、リジェネのティオリア接触
第8話 無垢なる歪み ★ イオリア計画第3幕開始、アロウズ・パーティー(リボンズ&ティオリア接触、ルイスと刹那の再会)、サーシェス機待ち伏せ
第9話 拭えぬ過去 ★★ 続き、スメラギvs.カティ・マネキン頭脳戦(プトレマイオス海中より宇宙へ)
第10話 天の光 ☆ イノベーター来襲、ラグランジュ3到着、衛星兵器メメントモリ発射、中東スイル王国首都壊滅
第11話 ダブルオーの声 ★ ヴェーダによって生み出された生体端末(イノベーター)、マネキン隊のトレミー襲撃、沙滋出撃(00ライザー) ※合体機の謎機能は×
第12話 宇宙で待ってる ★ 00ライザー無双・機体量子化、マネキン隊撤退、沙滋・ルイスそれぞれの想い
第13話 メメントモリ攻略戦 ★★★ リント少佐vs.スメラギ、衛星兵器破壊 ※宇宙バトルの神回{/netabare} 

 - - - - - - - OP「泪のムコウ」、ED「trust you」 - - - - - - -
{netabare}
第14話 歌が聴こえる ☆ トレミー地上漂着、リボンズと刹那の対面(11年前のオー・ガンダム搭乗者)、ブリング戦死(対ティエリア) ※ED「TOMORROW」
第15話 反抗の凱歌 ★ マリナと刹那の再会、アロウズ大部隊(マネキン指揮)トレミー襲撃・撤退、ハーキュリー大佐決起(アフリカ・タワー占拠)
第16話 悲劇への序章 ★ 連邦とクーデター派の闘争、00ライザーvs.マスラオ
第17話 散りゆく光の中で ★★ もう一基の衛星兵器、ライザーソード(デヴァノン戦死)、アフリカ・タワー崩壊、CB/反乱軍/連邦軍/アロウズの共同救助活動、セルゲイ大佐死亡 ※意外な展開は◎
第18話 交錯する想い ☆ アロウズの連邦軍掌握、衛星兵器メメントモリ2号機破壊、アロウズのCB追跡、迎撃開始
第19話 イノベイターの影 ☆ リヴァイヴ拿捕、アニュー寝返り、ネーナ反逆
第20話 アニュー・リターン ☆ イノベーターと人間の差、アニュー戦死
第21話 革新の扉 ★ 刹那のイノベーター化、王留美のヴェーダ所在情報提供、刹那vs.Mr.ブシドー、王留美死亡、ネーナ死亡(ルイス復讐成功)
第22話 未来のために ★ アロウズのCB殲滅作戦開始、マネキン隊決起、グッドマン准将(アロウズ№2)戦死
第23話 命の華 ★ リジェネ死亡、コロニー型イノベーター母艦「ソレスタルビーイング」出現、ヴェーダ奪還戦開始
第24話 BEYOND ★ 真のイノベーダー(革新者)覚醒、ヴェーダ奪還(ティエリア再接続)、サーシェス戦死
第25話 再生 ☆ イオリア計画の全貌、リボンズvs.刹那、ヒリング&リヴァイヴ戦死、リボンズ戦死、後日譚 ※ED「DAYBREAK'S BELL」{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)3、★(良回)13、☆(並回)8、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1


== 劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer- (2010年9月) ==

全1話 ★ 4.1 {netabare}2年後、木星からの金属生命体の襲来 ※地球防衛戦が大迫力{/netabare}

OP 「閉ざされた世界」
ED 「クオリア」

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

65.3 6 二重人格アニメランキング6位
百花繚乱 サムライガールズ(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (573)
3918人が棚に入れました
ときは平誠二十某年、徳川第二十五代将軍慶康の治世。西暦で言えば、2000年を少し過ぎたあたりの大日本国。 霊峰富士の裾野に、広大な敷地を構える巨大学園がある。その名も“武應学園塾”。全ての生徒が武家の子弟・子女と言うこの学園で、生徒たちは勉学に励みながら、ときに自らの命をも賭した戦いに備えて日々を過ごしている。
しかし、一見平和に見えるこの学園にも、不穏な影が迫りつつあった。学園を支配する徳川一門に対する不満、反抗、地下活動。それに対し、生徒会執行部は、反体制生徒たちを“豊臣派”と位置づけ、弾圧を開始。今や“豊臣狩り”の名のもとに、生徒会の横暴はますますエスカレートしていった。 “武應学園塾”に通う高校生にして柳生道場の師範代・柳生宗朗は、徳川家に代々仕える身ながら、“豊臣狩り”という過剰な弾圧に対しては反対の立場にあった。そんな宗朗の前に突如現れる、いにしえの剣豪・武将の名をもつ幾人もの少女たち。それは、果たして歴史を揺るがす大動乱の幕開けなのか、それとも―――。

声優・キャラクター
悠木碧、平川大輔、釘宮理恵、寿美菜子、小林ゆう、後藤沙緒里、小清水亜美、豊崎愛生、水原薫、櫻井孝宏

田中さん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

「墨」の演出を「面白い」と捉えるか、「ウザい」と捉えるか。

「一騎当千」にしてもそうなんですが、「史上に名を残す人物の女性化を許せるか?」に尽きます。

まずそういった向きに嫌悪感を示す方はその時点でアウトでしょう。

それから歴史的には「ごった煮」状態です。

更には錚々たる「エロ系クリエイター」の名前が連なっています。

・元「Nitro+のキャラデザイナー」のNiΘ
・「一騎当千・クイーンズブレイドの作画監督」の宮澤努
・同じく「一騎当千(以下略」のりんしん

ファンならば期待できるのではないでしょうか?
(公式のDVDの売り方を見ても「そっち寄り」に見えてしまいますが。)

その辺を諸々許容して(!)観ていくと、「12話では無理がある」といったところに辿り着きます。
2クールくらいあるとじっくり腰を据えて観ていられるのでは?と思いました。

そしてこのTV版のウリ?である「墨演出」。
「「墨」の演出を「面白い」と捉えるか、「ウザい」と捉えるか。」
恐らく、そこでも評価が分かれるのではないでしょうか。

いずれにしても原作ならびにDVDを買った方が幸せになれると思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

集え!和柄フェチ!

「刀や忍術を使う美少女がいっぱい」
「どっかで聞いたことのある侍や武将の名前」
「授業風景とか先生キャラとか一切無いのに学園モノ」
まずはカンチガイを避ける意味でも覚えておきたい3つのポイント
この辺はツッコミ放題なので画面に向かって存分にセルフツッコミしませう^q^


さてさて、誤解の無きようにお断り願いたいのは、この作品は【和“装”フェチ向けではありません】ということでつ
着物の大和撫子とかを期待している方は「異国迷路の~」をオススメしますのでそっちへGO!まっすぐGO!


戦国~江戸時代の日本文化の様式美がそのまま現代に根付いていて、諸外国との交流は鎖国的にホドホドにしている妙な世界観のため、登場人物達はあまりにも奇抜な【和柄モチーフのコスチューム】を纏っています
その辺はオシャレイズムとかの領域をK点越えで脱してしまってはいるものの【和柄フェチ】には思わずウットリしてしまうものです
そんなこんなで、何よりもデザイン面での魅力が一番に目立つ作品
『ピンクのセーラー服に綱結びと厚底下駄』
『白スク水に振袖』
『長ランに日本刀』
そんな破天荒なデザインのコスチューム達に「あー痛い痛いw」とかいいながらも浪漫とフェティシズムを感じちゃう人にはタマラン作品です^q^


内容自体はベタなバトルもので、『大和魂』とか『忠義』とか日本人らしさ・・・というか、サムライハート的なモノをチラつかせるSome Like It Hotなお話です
バトルしてくれないお話もあったりしますが全12話ですので割とあっちゅーま
記憶喪失なのに相当無理を張って空元気を振りまく、悠木碧ちゃん演じるヒロインの柳生十兵衛(名前www)が漂わせる哀愁なんかに浸ったり、、、
主人公とチューするとパワーアップするとか、そんなお約束な展開をとっととしちゃえばいいものを地味に引っ張ったりしてくれたり、、、
そんなこんなで気付けば最終話に到達出来ることでしょうw


お話自体突出した面白みがそれほど無いとは言え、前述のデザイン面を含め画面の作り込みぶりは秀逸で、作品全体の『和のテイスト』を乱すまいと全体の色調は薄暗め
背景やアウトラインは水墨画を思わせる淡いタッチ
そしてお色気シーンの隠し~竜巻の描写に至るまで、エフェクトの類を【墨】を用いて表現して画面に映える美しい黒の世界を紡いでます
この手のがハマってしまうオイラには「実に俺得」な作品に仕上がっていました^q^


誠実に画面を作り込もうとする生真面目な監督に対して、ガンガンに萌え路線で行こうとする脚本と総作画監督の暴走っぷりが上手い具合に中和されて絶妙なバランスをキープ
コテコテの萌えキャラ真田幸村(名前www)だけでなくて、等身大感のあるイマドキJKな感じに仕上がった徳川千(名前www)なんかも魅力的
オイラのお気に入りは結局ラストまでハブられ続けた直江兼継(名前www)


ただし残念なことに、お話の締め方がこれから始まるであろう壮大なバトルストーリーのプロローグにしか過ぎない、というオイシイところで幕を閉じました;
しかも結果的にはBAD ENDっていう・・・
良いところも一杯ある作品ですので「二期キボンヌ」と言っておきたいけみかけなのですよ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

和風エロ。なんちゃってチャンバラアニメ

エロの入った和風テイストのバトルもの。一応ハーレムも少々。
徳川将軍家が支配しているという時代劇風の設定ですが時間軸としては現代。舞台の中心は学園になります。
主要キャラは殆ど道場に居るし一般生徒はあまり顔もみせないので、とても学園には見えませんが、一応は学園もの。
コメディ4割、シリアス6割といった作風です。


設定やストーリーは特に目新しさもないです。
人物の固有名詞が戦国武将や剣豪から付けられているのは、もう飽き飽きですが、もはやこういうのはお約束。
主人公とチューする事でバトルの能力を強化するというご都合主義な設定を使い、ハーレム形成していきます。
キャラも小さいのから大きいの、妹属性、メイド、ツンデレ、バカと一通り揃ってます。
衣装がかなりキテレツで、パンツやら尻は普通に見えて当たり前なデザイン。
そこにお風呂とか夜這いとかのイベントを入れてエロを強化しています。

ハーレムといっても、あちこち食い散らかす事はぜず、主人公と契りを結ぶのは3名のみ。
1クールに納めるにはいいバランスだし、”将”とサムライの関係を築くという大義名分で、浮気が容認されるという設定。
バトルはホントにもう面白味もクソもない予定調和ですが、この「絆」の設定には、ちょっとグッとくるものがあります。


それよりも何よりも、本作で特筆すべきは映像。
その作画に大きな特徴があります。
かなり明度の低い色使いに太い線。キャラクターデザインは今風の萌え絵なテイストになっていますが、全体の画風が絵巻や屏風画ような雰囲気です。
”和風”というのはヒシヒシと伝わってきますが、画面が暗くて非常に見辛い。

それに加えて画面の方々で墨を散らす独特の演出。
他では真似できない独自性はとっても斬新だし、インパクトの面では抜群です。
ですが、それをあまりに多用しすぎるため、とにかく画面が煩くなってウザく感じます。慣れてしまって新鮮味がなくなると、画面を部分的に覆い隠されるのにイライラさせるだけで、マイナス面が顕著になってきます。
そうじゃなくても、暗い画面なのに。
面白い演出方法ですが、明らかに使用過多。
人にもよると思いますが、個人的にはストレスを感じまくりのバトルシーンでした。
皮肉なことに、バトルがちっとも面白くないおかげで、このストレス演出を流し観してやり過ごす事ができたのが幸いでしたw


それでも切らずに最後まで視聴できたのは、エロ演出がそこそこ良く出来ていたのと、おバカキャラの馬鹿っぷりが面白かったから。

・裸の描き方の肉付き感が妙に良くできてる。
 ツルペタのチビッコでも、肌の柔らかさが伝わってくる質感の表現がお見事でした。
・兼続というボケ役キャラの残念さと愛らしさ。
 キャラ立ちが異様に良かったです。蔑ろに扱われますが名脇役ウザキャラとして優秀w

この2点は非常に良かったと感じています。

エロとバトルという題材はは珍しくもないですが、なかなか他にはない味わいがある一作です。



【エロ成分】
パンツ  :☆☆☆
おっぱい :☆☆☆☆
裸    :☆☆☆☆
性行為  :☆☆☆
マニアック:☆☆
エロス総評:☆☆☆

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

72.7 7 二重人格アニメランキング7位
俺を好きなのはお前だけかよ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (482)
1936人が棚に入れました
ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする? しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!! もちろん、意気揚々と待ち合わせに向かうよね。そしてそこで告げれれた「想い」とは――……「俺じゃないヤツが好き」っていう「恋愛相談」だった。ハハハ。……やめだ! やめやめ! 「鈍感系無害キャラ」から、つい本来の俺に戻ってしまった。でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかもしれないからな! そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院菫子。俺はコイツが嫌いです。なのに……俺を好きなのはお前だけかよ!! 自分がモブだと気づけなかった主人公と個性的な華々しい女の子たちのちょっと刺激的な学園青春(?)コメディー、ここに始まる!?

声優・キャラクター
山下大輝、戸松遥、白石晴香、三澤紗千香、内田雄馬、三上枝織、東山奈央、斉藤朱夏
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ゲスを気取ったヘタレに需要無し ※酷評注意

原作未読


うーん、、、小道具の“ベンチ”だけが面白かった作品。
なんならベンチにスポットライト当ててヘンデル『ハレルヤ』でも流せば上方修正してたかも。

原作小説はアンチ学園ハーレムが執筆動機っぽいのですが、少なくともアニメでは「どこが?」って感じでハーレム色は濃かったように思えます。

他のレビューでも吠えてますし、あらためて自分の嗜好を言っとくと、ラブコメはキャラの行動言動で“キュン”と出来るかが評価基準。キモくてもしゃーないです。
二次元の外見に惹かれたり「かわいいからまぁいっかー」となることはまずない。
その視点で本作を捉えると、、、面白くないです。
いくら可愛い(という設定の)女子を逐次投入されたところで「そこじゃないんだよ!」となるわけです。

女子の中ではメインの三色院菫子(CV戸松遥)/パンジーの魅力に引っ張られ完走することはできましたので、需要はゼロではないと思いますよ。以下、ダメな理由。


■取り巻きの女子がちょっと…

パンジー以外浅い。考えたり悩んでたりしてる形跡なしですよね。ビッチだとかアバズレだとか主人公くんに形容されてキャラ付けの努力はしてたのでしょうが、それ以前の問題で思考が現実の女性とは乖離し過ぎていてついていけません。
ひまわり/コスモス/あすなろ/ツバキ/サザンカ等々記号的な存在を超えないため、パンジーとの三角関係発展すら想像だにできなかったし、ひまわり/コスモスに至っては早々に私はモブ扱いしてました。
ラブコメのメインストリームを担える女子がいませんでした。


■ゲスではなくヘタレ

ジョーロがしょぼい。
1.{netabare}その発想はないっしょ
 恋愛マニュアルに沿った行動して、それすら能動的に女の子にアクションをかけるものではない。そのくせ、意に反した反応を女の子がとれば“ビッチ”“アバズレ”認定してしまう典型的な童〇思考。
 実践なきヘタレ野郎っぷりが第1話から展開されてたので正直きつかったです。そう第1話からさっそく無理ゲーでした。{/netabare}

2.{netabare}終盤でもそうなん?
 ホースの進撃からいったん身を引いて土壇場で反転攻勢!への共感ができないできない。
 本件に限らず「あなたは勝てますよ」と他人に担保してもらわないと動けないのはヘタレ以外の何者でもないのであります。{/netabare}


主人公のジョーロくんが策士っぽい設定だったからこそ、それとの乖離が気になった次第です。


■最近の流行なのかもしれませんが…

{netabare}TV放映分での結論が出てません。
終盤の重要キャラ“ホース”の登場も最終話手前の第11話。収拾つけるのは難しいしつけませんでした。{/netabare}

{netabare}“気になるので続編wktk”となるか“は!?だったらみねーよ”となるか。迷うことなく後者ですね。さようなら!{/netabare}



「実践」に勝るものは無し。もちろん書籍から得る「知識」だって糧となることを否定はしません。
リアリティをもって感情を揺さぶる筆力のある者か、エモさ全開でエンタメに振れる筆力のある者の作品を商業ベースでは主流にしてほしいもんです。
たまたまなのかアニメ化されるラブストーリーないしラブコメってこんなのばっか。

童貞か引き籠りが妄想で書いた自己満の作文見せられてるようで耐え難い。浅くて薄くて時間の無駄。


奇しくも自己満足作文ばかりを読んで育つとこうなりましたみたいなのが主人公ジョーロくんと言われればとてつもなく説得力あるんですがどうなんでしょうね。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------
2020.07.11 追記

最終回後、原作者がラジオで「原作知ってれば1クールで収まることないのわかりきってたことじゃないですか」と仰られてたとか。
…たぶんこういうところなんだと思います。


2020.01.08 初稿
2020.07.11 追記

投稿 : 2024/12/21
♥ : 55
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

観終わった

2話までの感想{netabare}
あれ?面白い?
八方美人を演じてたら窮地に陥ったって話…になるのかな?
今後、他人(主人公)を利用するだけ利用して、自分に都合が悪くなると責任を他人(主人公)に押し付ける連中を見返す展開になるのなら結構良いかも?

とりあえず2話での主人公の言い訳は、「オレもサンにパンジーは不釣合いだと思ってたんだ」「『パンジーなんかよりお前の方が良い』と振り向かせられると思った」じゃダメだったんかなー?
と思うが、あくまで俯瞰で見てるから言えることで当事者だと一杯一杯で難しいか。
まぁそれ言ったらラブコメが成立しなくなっちゃうけどね。
ぶっちゃけ「他の女より私の方が良いと分からせてやる・振り向かせてみせる」ってガッツの無いヤツが踏み台に利用した主人公に責任追及するのは身勝手だなぁとは思わなくもない。
他人を責められるほどお前はそんなに偉いのか?と。
ってことで復讐(カタルシス)に対する溜め(フラストレーション)パートだと思ってるんだけど、そうじゃなかったら単なる胸糞なワケで…いやぁどうなるんだろう?という意味では結構次回が楽しみな作品。
とはいえまだ2話なので、これから更に絡み合う話になってくのだとしたら…胸焼け起こすかもw{/netabare}

3話感想{netabare}
良い最終回だった。
2話で懸念してた「これ以上人間関係こじれるようだとさすがに胸焼け起こしそう」も杞憂に終わり、スキっと解決してホントに良い最終回だった。
但しあくまで問題が長引かなかったのが良かっただけで、その内容自体は「?」。
パンジーが実は巨乳の美人で…そこは「おいおい」と呆れ気味だけどまだいい。
巨乳は良くて貧乳はダメってのもよくワカランところではあるけど、問題は「そこまで嫌う?」のがイマイチ共感できない。
そうだなぁ、パンジーは折角ストーカーってことなので、もっと重篤で「期待に背く行動をしたらミザリーされかねない(こんなの私の好きなジョウロじゃない!、と殺されそう)」みたいな、なんか「この人と付き合うのは身の危険を感じる」という所を見せてくれないとあそこまで性格を嫌う理由が分からない。
または虚言癖で「レイプされました妊娠しました責任とってください」なんて言い出しそう、ってことなら関わらないようにする・図書館に行くのを避けるのも納得なんだけど、そうでもない。
これだったら“変態だけど可愛ければ~”のキャラの方がよっぽど付き合いたくないw
ってかそこまで嫌うならそれこそ2話でサンから相談受けた時「アイツだけは止めとけ」と言うでしょー、親友を第一に考えてることの説得力にも関わらない?
なんかトラウマでもあって「他の人は平気かも知れないがオレはどうしてもこういう性格はダメなんだ」って話でも今後あるのかなぁ?

と、自分の2話までの感想を読み返してみて気付いた。
この作品のキャラ達は「心変わりを許容する・期待する」価値観なのかそうじゃないのかがよく分からない。
恐らく物語の最後は「パンジーいいよな」になると思うので、作者は許容する精神でありながらキャラにはそれが無い前提で話を作ってる?{/netabare}

6話までの感想{netabare}
うん、まぁ…こんなだよね。
ジョーロが3話までに迷惑かけられた連中を許したことについては、下心があるんだしまぁって感じ。
そうはいっても…新聞部の言うことを一方的に信じるって、そんなことあるんかいな?
いやあるんだけど…新聞部の言ったことだから間違い無いだろうと思考が止まってるヤツ、そういうヤツが大半であるなら人を陥れ放題だなぁとは思ってて。
ってことで6話は案の定ソレだったってオチで。
そこまではいい、そこまではいいんだ。
ただ…なんでジョーロを良いヤツみたいに演出したがるんだろう。
自分を悪者にして背中を押した?いやいや、普通にガチ怒りしたでいいんじゃね?
記事を無批判に信用させられる新聞部という「権威」を傘に着たというか、その権威に傷がつくというか、場合よっては廃部にまで追い込めそうじゃん、女子ネットワークとはワケが違う。
パンジーに友達作るよう仕向けたのは感謝のお返し?いやいや、体は好みだけど性格が嫌いって話だったじゃん?
今までボッチだったので友達作れば性格変わるかも?と自分好みに仕立て上げようと画策した、でいいじゃん。

なんでそんなにジョーロを良いヤツにしたがるのかちょっと意図が分からない、これは3話の「親友思い」でも引っかかってたことなんだけど。
下心アリアリの下衆野郎だから気にしないで居たのに、良いヤツだとスルーした部分にケチが付くというか…う~ん…。{/netabare}

9話までの感想{netabare}
何やってるんだか分からなくなってきた。
なんかこう、イマイチ考え方に共感どころか理解すらできない。
ジョーロはハーレム目指しておきながら他人(他の女性)が何か下心ある素振り見せたらビッチ呼ばわりなの?
本絡みの一件は、キッズアニメでよくある「一人で抱えないで仲間を頼れ」って前提の元、そうでない行動をした主人公が責められてた…のか?
どうでもいいプライドにしがみついた結果誰かを傷つけたのなら責められても仕方ないけど、誰か傷つけたっけ?
まぁ本絡みに関してはまだ続くのかな?探すのを手伝ってくれた二人はこの後出てくる?{/netabare}

最終回?までの感想{netabare}
ありゃー、参ったね。
最終回の終わり方についてあれこれ下書き書いてたのだけど、そうしてる間に同期放送作品の“星合の空”の最終回が放送されて、そっちのがもっとアレだったらしい。
そっちの作品は私は1話で視聴切っちゃってたんだけどね…見続ければ良かった?
ってことでゴチャゴチャ書いてた下書きもどーでもよくなっちゃったw
それにしても今期ちょっとヤバいの多くない?
これまた他の作品の感想で触れたけど「ちゃんと締めてるだけマシなのかも?」という、我ながら基準がもう訳ワカラン。

と、とりあえずこの作品に関して言えば、3話まで見れば良いんじゃないかな?
そこから先は見ても見なくてもいい。
個人的に一番期待してたのは、前半パンジーが余裕ぶっこいてるポジションだったので、それが吠え面かく展開来ないかな~と思ってたのだけど…実際それに近い展開にはなったのだけど、その一方で今度はツバキという余裕ぶっこいてるポジが登場しちゃって。
じゃあ次はツバキが吠え面かく展開を…となるだけで、キャラの役割が変わっただけで構成は一緒なのを繰り返してる様に感じてしまった。
表現が辛辣すぎるかもだけど、引き出しが少なすぎじゃね?と。
主人公の心変わり自体はそれがテーマだろうからいいとしても、他のキャラの心変わりっぷりはなかなかついてくのが難しかった。
でも最後の恋敵を蹴落とすための裏切り投票は「ですよねーw」って感じで笑えた…のだけど、それがよりにもよって「続く」でウラがあるような無いようなで素直に受け止められない。
なんでこんな作りにしちゃったんだろう…それでも“星合の空”に比べればマシなのかなぁ?と思うと…う~ん…。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

お前だけか?

2020.10.28 視聴完了。

タイトル通りだったのは最初だけでしたね~
面白い入り方なので期待したけど・・・

山下大輝さんは上手だし女性声優たちも頑張ってたのにね。
都合よく新キャラ出てきて都合よく問題が解決されていく。
窮地にたち後に誤解だとわかり和解、そんなパターンばかり。
一番引いたのは女子グループが
あれだけ悪口言ってたのに・・・所。
誤解解けてもああはならないのでは?
愛の反対は無関心とよく言われますが
では嫌いの反対は本当に好きでいいのか、ちょっと考えてしまった。

そんなに嫌われるのは嫌ですか?
全ての人に好かれるなんてそもそも不可能なんですよ。
作者のメンタル弱そうだね、まあ頑張ってください。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

81.8 8 二重人格アニメランキング8位
BTOOOM!(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (2113)
11164人が棚に入れました
全世界で300万本以上売れているこのゲームの武器に、銃の類はない。
BIMと呼ばれる爆弾のみだ。
レーダーで相手を見つけ、8種類のBIMを戦略的に駆使して敵を爆殺する。
それが、このゲームで勝つためのポイントだ。

22歳になっても職に就けず、さえない日々を送るだけの人生。
それが俺、坂本竜太(さかもとりょうた)の人生――。
だが、この【BTOOOM!】というネットゲームの世界では、
俺は誰よりも強く、
誰よりも尊敬され、
そして、誰よりも偉かった――。

しかし今、俺がしているゲームは仮想(バーチャル)ではない。
現実(リアル)だ。
無人島で、BIMを持たされ、戦う意味すらわからないまま、人殺しを強要される。

理由もわからず連れてこられたプレイヤーたちによる、生き残り(サバイバル)ゲーム。

現実世界で行われる【BTOOOM!】(殺し合い)。

生への渇望。
失われていくモラル。
侵食する狂気。
肥大化していく欲望。

全てが混ざり合い、粉々に砕け、

爆殺遊戯の幕が上がる――。

声優・キャラクター
本郷奏多、三森すずこ、大川透、沢城みゆき、中村悠一、高橋名人

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

物語の序盤で終わったという点を差し引いてもつまらない

追記
その後、原作のマンガを(途中までですが)読んでみました。アニメを見たときに感じたどうしようもないつまらなさは感じなかったので、これはアニメ化にあたっての問題だったと言ってよさそうです。マンガであるがゆえに誇張されている表現を、アニメ化にあたっては抑えめにするべきだったのに、逆に行ってしまった、ということなのではないか、と。

-----

原作のマンガは未読。2018年に連載が終了したようで、2012年に作られたこのアニメは話の序盤しかカバーしていないと思われます。しかし、それを考慮に入れても、本作は物語の導入に成功しているとは言いがたいと感じました。

訳ありの登場人物たちが無人島に送り込まれて殺し合いをさせられるという話は手垢のついたもので、それへのプラス・アルファが、このアニメ・シリーズの範囲では特になかったため、作品の地力だけで勝負ということになるわけですが、そうなると特に強みはなく、演出・演技の陳腐さだけが目立ちました。

登場人物たちにバカな行動を取らせることでサスペンスを醸成するタイプの作品でもありました。現実の人間はバカな行動を取るものだから、それがリアリズムだみたいな論もありますが、そのバカさに現実味が感じられないから白けるわけです。

ただ、その説得力のなさが原作由来なのか、アニメ化の問題なのかを確かめるために、原作のマンガを読んでみようかなと思ったのはたしかなので、マンガのプロモーション・ツールとしてのアニメという機能は果たしているのかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

ゼロスゥ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

爆弾型バトルロワイアル!

話の設定がすごく好きです。
キャラデザはあまり好みではないのですが、爆弾を使ってのバトルシーンの作画は迫力があって良かったです。

1話感想
{netabare}
敵があんだけ爆弾投げまくって死ななかったのに、こっちが一個爆弾しかけただけなのに殺せるってどーいうことなの?
圧倒的主人公補正ですねw{/netabare}

2話感想
{netabare}
今回はヒミコサイドの話ですね。
てかヒミコかわいそすぎんだろ・・・
ヒミコがあの部屋から逃げ出せたんだから事件が解決されたといってもいいのに、それで島送りにされるってどんなだよ。
てか先輩の部屋に行きたがったの友達の方じゃねーか!
理不尽すぎんだろ!

てことは主人公が島に連れてこられたのはお母さんのせいなんだろねきっと。
いや、お母さんは悪くないのか?
働かないのがだめなんだし・・・
まぁなんでもいいやw{/netabare}

3話感想
{netabare}
ついに本格バトル始動です!
にしても平のおっちゃんはいいキャラしてるわ。
普段頼りなさそうに見える人がいざという時には超キレる、そういう人は結構好きです。
でも、坂本も伊達に主人公やってないねw
武器持ってる奴らがいるのに動じないなんて、やっぱ主人公はこうでないと。
てか、部屋で引きこもっている時とのギャップがすごいなw{/netabare}

4話感想
{netabare}
何か危ない子が出てきたよ!?
親父の方は中々エグイ死にざまでしたね。
てか、親子なのに顔似てなさすぎw

あの近距離で爆弾受けても死ななかったってことはあの子も主要人物なのかな?
主人公並みの補正がかかってますねw
あのモブっぽい弁護士のおっさんは今頃どっかであっさり死んでるんでしょうか?(;゚∀゚)

ちょっと原作が読みたくなってきましたw{/netabare}

5話感想
{netabare}
ようやく正ヒロインと行動することになりましたね。
準ヒロインはおっちゃんってことでw
バトルというほどのバトルはなかったけど、たまにはまったり?と話をしてもいいじゃないか!
中々エグイアニメだしねw

てか、オオトカゲって何ぞ!?
あんなのが普通に生息してたら殺し合いをするとか以前にみんな食われてしまうんじゃないか?
実際爆弾とか関係なく死んでしまう人とかもこれから出てきそうですね(;゚∀゚){/netabare}

6話感想
{netabare}
坂本いいね!
やっぱ主役はこうでなくては!
まぁわざわざはしごに上らずとも、普通にとっとと爆弾投げてりゃいいような気もしますがねw

ところで仕事中のおっちゃん、悪い顔してたね~。
あんないい人なのに、信じられないです(;゚∀゚){/netabare}

7話感想
{netabare}
坂本の運動神経おかしいだろ!?
引きこもりですよね!?
毒ガスからの逃げ方がすごすぎんだろ!
一体どこにあんな力が・・・?

そして宮本・・・
今回は中々のグロ映像でしたね(;゚∀゚)
あいつ結構いいキャラしてるからもっと最後まで残っていて欲しかったのに・・・

弁護士のオヤジ?
ああ、いたね~そんなのも。(興味なし){/netabare}

8話
{netabare}
手が吹っ飛んでも生きていられるものなのか?
即死はないだろうが普通は出血多量とかでお陀仏な気がするんだが・・・(;゚∀゚)

伊達って奴はひどい奴だねほんと。
でもおっちゃんの治療をしてくれてたっぽいよね。
何が目的なのか・・・

あとは出てきていきなり裏切りおった女ですね。
もうこの島では裏切りがあたりまえなんだね。
俺がもしBTOOOMに参加させられたらどうなるんだろう。
誰か仲間を作ってもやっぱり裏切ってしまうのだろうか・・・
それ以前にビムの使い方を誤って自爆したり、オオトカゲに食われて人知れず死んでしまいそうな気がしますねw
我ながら情けない(;゚∀゚){/netabare}

9話感想
{netabare}
史上最強のニート、それが坂本だ!
とは言ってもさすがにここまでの主人公補正はやりすぎなんじゃないかなぁ・・・?
ファイヤーを使ってたオッサンは一個のビムであっさり死んだのに坂本は三個ぐらい一気にくらったのに生きてたよ!?
いやまぁくらってないから生きてるんだけど、あの状況でくらわないのはさすがに無理があると思うんだ俺は(;゚∀゚){/netabare}

10話感想
{netabare}
坂本さん、マジすみませんでした!
前回は主人公補正で生き残れたとかなんとかほざいてしまって本当にもうしわけございませんでした(;゚∀゚)
ちゃんと坂本は考えてたんだね。
今回もまたピンチな感じで終わったが坂本ならまぁ大丈夫だよねw
結果として坂本は織田に負けてしまったが、ほんとに良い戦いで、これからの二人の対決が楽しみです。
{/netabare}

11話感想
{netabare}
ヒミコ自重しろw
ヒミコが胸でビムを跳ね返した時に変な声を出しやがったせいでおもわず吹いちまったじゃねえかw
シリアス展開台無しだよ(;゚∀゚)

村崎さんは伊達を許してしまったのか。
どこまでいい人なんだよ。
俺にはいまいち理解できないが、ほんとに伊達のことが好きだったということだけはよくわかるよ。
てか、村崎さんも坂本に負けず劣らずの生命力を持ってますよねw
腕なくなったのに生きてるし、伊達のビムくらっても復活するしw

次回最終話か・・・
ほんとに最後のは平さんなんかな・・・{/netabare}

12話感想
{netabare}
まさか平さんが死んでしまうとは思わなかったよ(T_T)
てかその後すぐにラブコメってる二人ってどーなの?
大事な仲間が死んでしまったら普通はしばらく立ち直れないと思うんだが(;゚∀゚)

最後だけOPが変わってましたね。
なかなかカッコいい曲だと思いました。
変える必要があったのかいまいちわからんがw
流れてきた映像もこれまでの戦いの総集編って感じで中々良かったです。{/netabare}

総評

かなり楽しめたバトルアニメでした!
終わり方からしてこれは2期あるでしょうね。
大いに期待して待ちましょう!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 62

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

生き残るための、人間の本質が問われるゲーム

拉致された老若男女が
とある無人島で脱出を懸けてサバイバルゲームを行う。
ゲームのルールは端的に言うと
他の人を最低7人以上殺すこと
ただし武器は「爆弾」のみ。

このアニメの見どころは
・さまざまなタイプの爆弾を駆使した戦闘シーン。
・サバイバル且つ殺し合いという過酷極まりない状況下で
 人間の心理状態がどのように変化するのか
 というところです。

爆弾にはさまざまなタイプがあるので
戦闘のバリエーションが豊富でとても見ごたえがありました。

そしてこういう窮地に立たされると
人間は自身のより本質的な部分を晒すことがわかりました。
社会に対してのモラルや人の倫理観などの縛りが
この無人島では一気に解放され
どんな悪逆無道も善悪を問わずにひたすら殺し合う。
まさに地獄ですね。

こういう時こそ人は助け合うべきだ、という者。
またその逆もしかり。
人の協調性を逆手にとり利用し、裏切る者。
さらにはこの状況をゲームがごとく楽しむ者。

自分はもしこのような状況に陥った場合
はたしてどのような選択をするのか…
と心の中で問いかけながら見ると
より面白いかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 67

58.4 9 二重人格アニメランキング9位
変ゼミ(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (461)
2347人が棚に入れました
いたってノーマルな大学生、松隆奈々子は、好きになってしまった武蔵小麦が所属している変態生理ゼミナール―通称『変ゼミ』に入ってしまう。さまざまな変態行為を研究するゼミとは知らなかった奈々子は、並み居る変態に翻弄される毎日を送るハメに。提出するレポートは教授にぬるいと罵られ、ちょっと気になる武蔵小麦のアドバイスにオタオタしつつも、奈々子のキャンパスライフは、慌しくすぎていく!

声優・キャラクター
花澤香菜、石田彰、高口幸子、白石稔、河原木志穂、森訓久、新谷良子、松山鷹志

クロップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

最後まで変ゼミは変ゼミでした

人には言えないあんなことやこんなことを学問として研究するゼミの物語。
10分余のショートアニメです。

アニメだから気楽に見れますが、実際にこんなのいたらちょっと…と思ってしまうくらい変態さんの集まりです。


最後まで無事視聴。
今までの話に比べたら破壊力はそんなに感じなかった…ような…。どうだろ。
ちょっと冷静に判断できなくなってる自分がいる←

とりあえず最後まで完走できてよかったです。
いやよかったのか…!?
世界観が広がった作品…とポジティブにとらえることにします(^-^)にこ


下品というか異質な表現が大丈夫な方、または真の「変態」に興味がほんの少しでもある方は変ゼミをのぞいてみてください。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

ネフロン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

エロで無い、純粋な変態アニメ

タイトルで半分、1話見てそれ以上の人が見るのをやめたであろう生々しい変態アニメ。
タイトルはレポートのように真面目そうだが、やっていることはたいてい人としてレベルの違う変態達が織りなす下ネタやセクハラな内容。隠語を使うことで自主規制を極力回避している。何を言っているのかさっぱりだったので、調べてみると.....げげっ!絶対に食事中は見ちゃダメです。当分あれとかこれとか思い出すと食べれなくなるものがでてくるかも。変態さんの思考は常人には理解しがたいです。
基本1話完結形式で、まさかな展開もあり、15分の割にはまあまあ楽しめた。
声優さんも下ネタばかりで大変だったことでしょう。田口イエスタディこと白石稔さんはあまりにも自然だったので素なのかと思いましたが、どうなんだろう?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

空色の猫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

変態を正直に取り上げるなら、これしかない。

 これはエロ・グロという要素があるのではなく、変態的な性癖そのものをメインテーマに据えている珍しい作品。もちろんラブコメとして、面白く語っているのではあるが、興味本位・面白半分とは一味違っている。

 興奮や快楽を感じる対象が特殊でマイノリティなのが変態扱いされるわけだが、単に確率的に少ないだけで排斥対象にしてよいものだろうか、と考えさせられる。
 犯罪的な行為で他人に被害を与えるのは論外だけれども、大多数が嫌悪するからというだけで、劣等であるとか、邪悪であるという判断は拙速に過ぎる。
 自分は嫌いだから世の中から無くなれというのは、感情としては素直かもしれないが、思想だとすれば危険極まりない。

 「なぜ、特定の行為に悦びを感じるのか」というテーマは追究に値すると思う。
 そもそも、大多数の正常な人も、自分が何がしかの感情を抱く理由を言語化はできていないだろう。仲間が多いから「自然」だとして思考停止していても許されるだけである。それはどちらかといえば怠惰な態度だし、そこからは目新しく面白い発見は出てこないだろう。

 変態を研究しようとすることは、変態になるということとは違うのだから、理解できないからこそ近づいてみる価値はあると言える。

 確かにこの作品には想像を巡らせると吐き気を催すような性癖が沢山でてくるので、普通の娯楽とは違うし、嫌がる人間に無理に観賞させる必要もないが、非常に興味深い話ばかりだし、取り上げ方はストレートなので分かりやすくて良いものである。

 まあ通常のSEXの知識すら隠蔽しがちで、普通の性教育すらままならないのだから、これが広く受け入れられるはずもない。
 しかし、おっぱいとパンツを見せるだけの駄作に比べたら、こちらの方が知育には良いはずなのだけど。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

87.9 10 二重人格アニメランキング10位
機動戦士ガンダムSEED[シード](TVアニメ動画)

2002年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (2011)
10279人が棚に入れました
コズミック・イラ(C.E.)70年に「血のバレンタイン」の悲劇によって引き起こされた、ナチュラルを代表する地球連合軍(O.M.N.I.Enforcer)とコーディネイターを代表するザフト軍(Z.A.F.T.)の緊張は頂点に達しやがてコーディネイターのみからなるスペースコロニー国家「プラント」は、ナチュラルの国家群からなる国際機関「地球連合」に対し独立を宣言し、戦争が始まる。\n中立国オーブのコロニーヘリオポリスで平和な学生生活を過ごす学生だったキラ・ヤマトは、ザフト軍の襲撃に際し秘密裏に製造されていたモビルスーツストライクガンダムに乗り込み、撃退する。軍の最重要機密に触れたという理由で拘束されるが、その優秀なパイロット能力などから、人員不足のアークエンジェルにおける主戦力として、ストライクのパイロットを務めることになり、激烈な戦火の中に身を投じていくこととなる…。

声優・キャラクター
保志総一朗、三石琴乃、桑島法子、子安武人、豊口めぐみ、高戸靖広、井上隆之、白鳥哲、鳥海勝美、渋谷茂、千葉一伸、大川透、宝亀克寿、石田彰、摩味、関智一、笹沼尭羅、関俊彦、川津泰彦、田中理恵、西川貴教、進藤尚美

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

宇宙世紀シリーズしか認めない人でも

SEED前後のガンダム作品は宇宙世紀シリーズとは異質の物が多い。
宇宙世紀シリーズ以外認めないなんて人も結構いるのではと思う。
(私もGなど設定読んだだけで嫌悪感が)
ガンダムSEEDはそんな人にもお勧めできる。

私も最初は、ガンダムが5体も出てくるのかよ、とか
美男美女の話かよ、と思っていた。
この当時のガンダム(W以降)作品は女性視聴者獲得のため
イケメンが数多く出てくるのは否定できない。
そして、やたらと「ガンダム」が強い。
ガンダムはロボットではなく人だろ?と今でも私は思っている。

そんなマイナスイメージしか持っていなかった私ではあるが
視聴開始すると同時にマイナスイメージは吹っ飛んだ。

物語の本質は初代ガンダムを髣髴とさせる。
戦争の残酷さや過酷さ、お互いの主張のぶつかり合い。
そして戦争に対する心の葛藤。
見始めは初代ガンダムに似てるとさえ思わされた。

「ナチュラル」vs「コーディネータ」という図式は
ファーストの「地球人」vs「スペースノイド」のそれに似ている。
まさに、初代ガンダムを現代風にアレンジした作りになっている。

初代ガンダムファンには嬉しいシチュエーションが盛りだくさんだ。
宇宙世紀以外にアレルギーのある方はこれを観れば
少しは抵抗がなくなるのではと思う。

また、作中の音楽がすばらしかった。
OPのインヴォークを始め名曲が多い。
暁の車はその中でも特にいい。

作画は当時にしてはがんばっていると思う。
それまでのCG作品は違和感たっぷりだったが
これはまあまあだったといえる。
使い回しが多いのは目をつぶろうw

まだ、見てない方や宇宙世紀シリーズ以外認めないって方
是非1度ごらんあれ。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

当時、カガリとラクスでどっち派なんて言ってたもんだw
私はカガリ派(`・ω・´)キリ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

蒼月 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

歴代アニメで堂々1位。

賛否両論あるみたいですが、私の中では歴代アニメ第1位ですね。

ガンダムの戦闘シーンはたくさんあり楽しめるし
友情や恋愛、人間関係なども深く考えてあり
青春期の主人公のもどかしい気持ちに感情移入もしやすかったです。

なんと言っても主人公のキラが強くかっこいいです。
キラが物語が進むにつれ成長していく姿も必見です。

私が見てきたロボット系のアニメは大体どこかがぬけてる(恋愛系が納得いかないものが多い)んですが
SEEDに関しては恋愛、友情、感動、涙、もどかしい気持ち、戦闘シーンなど、すべてにおいて完ぺきだと思います。

みだしたら止まりません!
全力ですすめたいアニメです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ガンダムシリーズで最高傑作

批判もかなり多い作品ですが、キャラの魅力さ、MSの格好良さ、シナリオ、戦闘シーン、恋愛要素、音楽どれをとっても私はガンダムシリーズの中で一番良かった作品だと思います。
実際アニメ―ジュなどのランキングでもいろいろな部門で1位や上位ランクを獲得しています。
とくにSEED覚醒は見ていて楽しい演出です。
しかし、これほど賛否両論になるのも珍しい。
好きな人は絶賛してるし、嫌いな人はとことん批判してますから・・・。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

71.3 11 二重人格アニメランキング11位
遊戯王デュエルモンスターズ(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (387)
2165人が棚に入れました
武藤双六から譲り受けた千年パズルを組み上げたことによって、もう一人の人格を宿すようになっが、たとえ敵であっても許して信じる事が心優しい少年・武藤 遊戯。ある日、デュエルモンスターズの創造者「ペガサス・J・クロフォード」から一通のビデオレターが届く。そのビデオレターに現れたペガサスがデュエルをすると言い出し、テレビの前にカードを置いてデュエルを始める遊戯。
しかし遊戯の戦略は、全て見透かされ、時間切れによって遊戯の敗北扱いとなり、罰として祖父・双六の魂をビデオに封印されてしまう。最後にペガサスは、自分が「千年眼(ミレニアム・アイ)」を持っている事を告げ、消えていった。双六を救う為、ペガサスが提示した条件である、「決闘者の王国(デュエリストキングダム)」への参加を決意する遊戯。親友の城之内克也と共に王国での戦いに挑むが、各地から名だたる決闘者が集まっており、その中にはペガサスの刺客「プレイヤーキラー」が紛れ込んでいた。遊戯達はそれぞれの目標を果たせるのか。そして、前回の戦いの末、昏睡状態になっていた海馬は…。

声優・キャラクター
風間俊介、齊藤真紀、高橋広樹、菊池英博、津田健次郎、竹内順子

ミュンヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

実は声優育成アニメという側面もあるアニメ

世界で1番売れたトレーディングカードゲーム遊戯王のアニメの最初のシリーズ(正確には東映版の遊戯王が最初のアニメ化です)です。

大筋の物語としては主人公の武藤遊戯に宿った3000年前の古代エジプトのファラオの魂の記憶を巡っていく話となっていて古代エジプトの要素を取り入れた事により壮大な話という雰囲気がありました。古代エジプトの石板が出てくるのですがあれは今でも頭の中でイメージできるぐらい印象的です。カードゲームのアニメですがこういう神話や歴史といった事への興味がこの作品を通して持てました

遊戯王がカードゲームのアニメとしてTVシリーズがスタートしてもう18年になります。これほど長期に渡って人気があるのはやはり強烈なキャラクターたちの活躍が多いにあるでしょう。
主人公の武藤遊戯、第一印象はやはり髪型でしょう。自分はアニメのキャラクターであれ程意味不明な髪型をしてるキャラを見た事がありません。そして表遊戯と闇遊戯という2つの人格を持つ主人公という設定もやはり印象的ですね。
ライバルポジションの海馬瀬人、ブルーアイズホワイトドラゴンを愛するあまりそのモンスターをモデルにしたジェット機を作ってしまうとんでもない社長です。よく高笑いをしますね。見てるだけで面白いです。
このほかにもたくさん癖が強すぎるキャラクターが出るので飽きる事は恐らく無いと思われます。

自分はリアル遊戯王を遊んでた1人でありカードの知識がある程度あるのでデュエルを楽しく見れてましたね、特にこの初代遊戯王は強いカードと弱いカードの差が激しかったりたまに意味不明な理由で勝負がついたりと中々刺激の強いデュエルを見れました(攻撃するのは月だ!は衝撃←分かる人いるかな?)

遊戯王アニメシリーズは声優の演技力の成長を感じる事が出来るところも個人的にはいい所の1つです。
主人公の武藤遊戯役を演じてるのはジャニーズの風間俊介さん。1話の時点では酷かったです。下手くそにも程があるという感じでした。しかし!このアニメは4年間放送してたのです、そしてこのアニメはカードゲームアニメという性質上必然的にセリフの量が半端なく膨大でその上二重人格の表と闇の演技の仕方を変えないと行けないのです。それを4年も続けてると最終回の頃には今活躍してる人気声優に勝ると言っても過言ではないほど成長してました。1話を観たあとに最終回を見ると衝撃が走りますね。

子供向けアニメというのはやはりアニメ界にとって様々な意味で必要な存在なのだと感じる事がありますね。このレビューを書いていて改めてそう思いました

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

一番好きなカードゲームアニメですね!懐かしいです♪

あらすじは
初期の方の遊戯王でも書いたのですが
こちらでも書いておきますね

あらすじ
ひ弱でいじめられっ子だった高校生・武藤遊戯が、
古代エジプトより伝わる闇のアイテム
「千年パズル」を入手したことを契機に、
彼の中に別人格であるもう1人の遊戯(闇遊戯)が現れ、
闇の番人となって世の悪人たちを次々と過激な
「闇のゲーム」で叩きのめし、
最後には罰ゲームを与えていくというダークファンタジー
およびダークヒーロー(アンチヒーロー)の
要素を持った物語である

『遊☆戯☆王』のテレビアニメ第2作。
原作のカードゲームを再現した
トレカ商品が大人気を呼んだことをきっかけに
再アニメ化されたシリーズであり、
ホビー『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム』と
タイアップしている。
1998年にテレビ朝日系で放送された
『遊☆戯☆王 (アニメ第1作)』と関連性はない。

このアニメは前作とは違い
カードゲームだけで構成されているので
原作にあり前作やったような様々なゲームは
すべてカットされており
いきなり決闘者の王国(デュエリストキングダム)編
から始まります

そしてこれから見始めようとする人のために
一応、決闘者の王国(デュエリストキングダム)編の
あらすじも書いておきますね

ある日、デュエルモンスターズの創造者「
ペガサス・J・クロフォード」から「武藤遊戯」の元へ
一通のビデオレターが届く。
そのビデオレターに現れたペガサスは、
なんとデュエルをすると言い出し、
遊戯はテレビの前にカードを置いてデュエルを始める。
しかし遊戯の戦略は、全てペガサスに見透かされていた。
ビデオの時間切れによって遊戯の敗北扱いとなり、
罰ゲームとして祖父・双六の魂がビデオに封印されてしまう。
最後にペガサスは、自分が千年アイテム「千年眼(ミレニアム・アイ)」を持っている事を告げて消えていった。
双六を救うため、ペガサスが提示した条件であるデュエル大会「決闘者の王国(デュエリストキングダム)」への参加を決意する遊戯。
一方、遊戯の親友である「城之内克也」も
この王国に参加したいと言い出す。
それは優勝賞金を手に入れ、
目の病気に苦しむ妹・静香を救うためであった。


王国編のデュエルは、
上級モンスターカードを召喚するのに生贄が不要、
ライフポイント2000、
ダイレクト・アタック不可といった、
現在行われているデュエルとは違う初期のルールだった。
また、デュエルに使用されたソリッドビジョンのシステムも、原作ではテーブル型(ボックス)であるのに対し、
アニメでは「デュエル・リング」と呼ばれる
体育館並みのかなり大掛かりな装置(「デュエル・スタンバイ」の掛け声で地面から競り上がってくる)となっていた。

と説明がかなり長くなってしまったが
そろそろ感想に移ろうと思う


独特のキャラクターデザイン、
カードゲームの構想、超個性的で魅力あるキャラクター、
臨場感のあるBGM、ぶっ飛んだセリフなど
色々インパクトが残る作品だったな

原作のストーリーももちろん良かったんですが
合間にあったオリジナルストーリーも
意外に悪くなく楽しく見れた♪

カードの効果など、説明しながらのバトルなので、
初心者でも『なるほど!』と楽しく見れるのはいいですね

本作品のデュエルなるカードバトルは、
完全にご都合主義な展開で、都合の良いタイミングで
最も都合の良いカードを引かされるという流れ。
デュエル展開は王道そのもので、
敵側のちょっとした強カードを撃破し、
味方側が勝ちそうな流れ、からの、敵側がコンボ完成で、
味方側キャラあと一撃で死ぬ、
そして味方側の全てをかけた魂のドローで会心の逆転、
パターンが大体決まっています。

万が一、あるデュエルで味方側が負けたとしても、
あとで仇討ちが成就されるような流れになっているという。
わかってはいるんだけども、それが楽しめる。
味方側が敵のコンボを崩したときには、
なかなか高揚感というのを覚えますね。

悪い悪いと言われている作画については、
個人的にはそこまで気になりませんでした。
確かに悪い時もありましたが、
内容が面白かったので気にせずに見れたというか。

それに意外と泣ける話もあったのではないかと
特に僕は最終回では泣いてしまったな
当時最初からずっと見ていたアニメだったから
かもしれないが

まぁたぶん色々思い出補正されてるとも思うが
当時から印象深い作品で大好きな作品の一つです!
当時はほんと毎回わくわくしながら見てたなw
でも今見ても楽しめる作品だと思う

それにまだ主人公が変わりつつも続いているのは
素直にすごいと思う
こんなに幅広い世代に知られてる
カードゲームもといカードゲームアニメは
他にないのではないでしょうか

これを見て遊戯王が好きになった人には
是非次のシリーズであるGXも見てほしいですね
というわけで次はGXの感想でも書こうかと思う

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22

Hawaii さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

おもしろい

デュエルしている時はおもしろいです。
そこまでの合間が長すぎる気がします。
キャラに関しては申し分のない出来ですねww
バクラ、マリク、社長、羽蛾など魅力ある
キャラがいっぱいですww
遊戯王のよいところはみなさん、真剣にデュエル
しているところですww
ここに自分はギャグアニメの認識を持っています。
デュエル自体は展開とかが楽しめると思います。
しかし真の魅力はここではないんです!
遊戯王はキャラの言動こそ一番楽しめると思います!w
キャラのなかで一番好きなのはバクラです。
いちいちかっこいいんだよな。
ちなみにベストオブデュエルは
遊戯vs闇バクラです。
ヴィジャ盤がでてくるやつです。
ギャグアニメとして観たら相当おもしろいと思うww

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

65.9 12 二重人格アニメランキング12位
ラディアン(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (106)
474人が棚に入れました
トニー・バレントさんのマンガが原作で、魔法使い見習いの少年が、世界を救うまでの活躍を描いた冒険ファンタジー。友情や努力、絆、出会いと別れなどを通して少年が成長する姿や強敵とのバトルが描かれる。

声優・キャラクター
花守ゆみり、悠木碧、大畑伸太郎、朴璐美、小市眞琴、遊佐浩二、子安武人、山口勝平、吉野裕行、東山奈央、三宅健太、寺島拓篤、早見沙織、佐倉綾音、緒方賢一、木村良平、稲田徹、速水奨

匿名係長 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

高評価多いから見てみたけど

ネメシスという化け物が世界を荒らしている。
対処できるのは過去にネメシスに触れ呪いを受けた魔法使いだけ、しかしそんな魔法使いも忌み嫌われているという設定。

うーん、戦う理由が分からない。
小悪党が言っていた、助けてやっても感謝の言葉すらなく、頼られるのはネメシスが現れた時のみで、倒してもその後は掌返しって、、、
ホント、そんな奴ら助ける動機が見つからないと思ってしまう。
あるとすれば依頼されて倒すことで得られるであろう報酬くらいでわ?

加えて主人公が精神的に子供すぎるというか、バカすぎる。

何というか主人公の戦う理由が、カッコいい魔法使いになりたいとか、魔法使いが誤解されてるのがどうというフワッとしたもので始まっている事がこの上なく共感出来ない。

そこは過去に親を殺されたから駆逐してやる的な理由があって然るべきなのではないか??

どこからともなくやってくるネメシスの巣を見つける為に旅に出るらしいが、師匠がそんなものは御伽話であって、有るならとっくに誰かが見つけていると、、
ホントその通りである。

主人公はやってみなきゃ分からないと話を全く聞かない系だし。
結局旅立つとして、当ての無い旅なら現状と対して変わらないのではないか?
(主人公達が住んでる家は気球みたいな飛行船)
てか、全くの半人前である状態で旅立って何ができるというのか。

徳川の埋蔵金を見つけ出す!と言って子供が家を飛び出るようなものだ。

せめて何かしらの情報を手にしてから冒険スタート出来ないものなのか?
と、色々と思うところだらけなんですよ。

この後、仲間出来たり成長して強くなったり強敵と戦ったりするんだろうけど、こんなフワッとした状態でストーリー進んで面白くなるのだろうかと不安が大きい。

レビューでは高評価多いので、ちょっと期待しすぎていたのだろうか。
もちろんまだ3話までしか見ていないので、評価材料は少なすぎると思いますが、現段階では正直面白くないという感想です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

NHK王道冒険ファンタジーの遺伝子は?

地上波夕方ヒロアカの後は逆転裁判…
えぇまたこれかと思ってたら

裏番組のEテレで放送

監督:岸誠二(瀬戸の花嫁、月がきれい、あそびあそばせ)

声優
主人公セト:花守ゆみり
ヒロイン:悠木碧
他、豪華声優人多数…

異世界魔法ファンタジーかな?王道アニメに期待です!


4話まで視聴
思った以上にゆっくりした展開、ようやくヒロイン登場&冒険スタートって所かな?
ヒロイン役に悠木碧さんだった理由が分かる回でした。
さすが何種類も声出せる悠木碧さんにピッタリのヒロイン設定。

私的にNHK冒険ファンタジーアニメで思い出されるのが未来少年コナン、ふしぎの海のナディア
NHK名作冒険ファンタジーアニメの遺伝子は引き継がれてるのかな?

視聴完了
最近では珍しい2クール近い話数なのに安定した面白さは流石、NHKでした。
意外と政治的な主張があったり、モダンファンタジーアニメだった。
ファンタジーの割りに若干ワクワク感が足りないのがマイナスかな…
それは今期残した謎を解決してくれる2期に期待。

主人公セトを演じた花守ゆみりさん、少年役に違和感なくって最大の発見かも。
色々声出せて多くのキャラ演じれるのは悠木碧さんと思ってたけど、花守ゆみりさんもこれから少年役増えそう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

起承転結の「承」に工夫が欲しい

2018年10月~2019年3月放送のTVアニメ。第1期全21話。
第2期が2019年10月より放送開始と発表されているので、今回物語評価は3のままにしてあります。

トニー・ヴァレントによるフランスの漫画が原作で、2019年3月現在、邦訳版が9巻まで刊行。私は未読です。

海外の漫画原作というのが気になったので視聴しました。
原作も日本の漫画を意識した作りだそうですし、アニメも違和感なく見られます。ただ序盤は独自性が見出せず、少し飽きてしまった時も。
作画は安定していましたが、もう少しコンテ・演出に工夫が欲しい。
エンドカードがいつも凝っていて楽しかったです。


【良かった点】
ストーリーは王道で直球勝負なのが小気味良く、反面、移民や魔法使いへの偏見と迫害が重くシビアな見所を作っています。この点は海外の作家の感性かな?
さらにアルテミス学院という明るい街が、重い世界観の中で清涼剤的な役割を果たしていて良かったです。
{netabare}
キャラクターの好感度がとても高かった。
意外と暗い世界観に対して、主人公のセトは物怖じせずいつも明るいので、辛い描写があっても見ていて引きずらないで済みました。
セト視点では描けない異端審問官側から世界観を見せてくれるドグラノフが対比的で、それも良かったです。
また女性キャラにそれぞれ個性と魅力があり、特にアルマが最序盤では物語を牽引し、テーマを明確に見せてくれました。
セトに対して母親たるアルマ、良き友人たるメリ、迫害された経験を共有しその死がセトの心の傷となるハーメリーヌ。この3人は立役者だと思いますし、配役も演技もとても良かったです。{/netabare}


【気になった点】
{netabare}原作に対してアニメの尺が長すぎるとわかってしまうのはいかがなものか…
展開が丁寧なのは悪いことではないですが、1クール目では話があまり進まない上、世界観を掘り下げるような展開には主人公が絡まず、正直掴み所が無い。アニメ独自の部分がちょっと煮詰め切れていない印象がありました。
「偏見」「迫害」というテーマを肉付けする回をいくつか入れるなどして、コミカル回とのメリハリを付けるのも一つの方法だったかな、と思います。{/netabare}

起承転結の「承」に何を描くかで作品の厚みが増していくものだと個人的には思っているので、展開をもう少し早めにして、尺が余るなら内容を詰めていく工夫が欲しいかも。
今のところ、第2期も可能なら見てみようかと思っています。(2019.3.11)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

66.7 13 二重人格アニメランキング13位
冥王計画ゼオライマー(OVA)

1988年11月26日
★★★★☆ 3.7 (90)
318人が棚に入れました
大迫力のメカアクションと衝撃的なストーリーテリングで、数多のロボットアニメファンを魅了したOVA。秘密結社・鉄甲龍を率いる少女・幽羅帝は、配下の八卦衆に対し世界征服のための決起を表明した。しかしその前に立ち塞がるは、組織を離反した木原マサキが奪取した八卦ロボ・天のゼオライマー! 現在は普通の少年・秋津マサトによって操られているその機体が秘めた絶大なパワーは、次々に八卦衆の命を奪っていく。気弱なマサトが、ゼオライマー搭乗時に突如豹変するその冷酷さの正体とは? 原作となったのは18禁コミックで、時折挿入されるセクシャルな描写にその名残がある。とはいえ引用したのは部分的な設定のみであり、基本的にはアニメオリジナルといっていい作品となっている。

声優・キャラクター
関俊彦、本多知恵子、田中秀幸、荘真由美、鈴置洋孝、佐久間レイ、佐々木優子、勝生真沙子、玄田哲章、塩沢兼人、速水奨、辻村真人、政宗一成

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

もうちょっと尺が長ければな~・・・。それにしてもゼオライマーが強い!強すぎる!!なんか無敵すぎて物語がどうでも良くなってくるw

他の皆さんがもう書いていますが、私も書かせていただきます。

「ぜオライマー強すぎだろ!!ww」

強いんだろうな~って見る前から思ってたんですが、想像を絶する強さだった。
その強さは力が強いとか、破壊力が凄いとかそんなんじゃなくて、他の敵ロボットと比較してぜオライマーが圧倒的に強いって話です。

初めから敵の中でもずば抜けて強いんだろうな~って思わせる雷のオムザックはあれだけ引っ張っておいて一瞬で敗退。
一応オムザックは核ミサイルなんぞ効きもしないほどの強さなんですけどね~w
それを一瞬で葬り去るゼオライマーはどんだけ~って話ですな。


まぁゼオライマーの強さも、やたらに技術が高いのも(人格をデータとして保存してそれを他の人物に転送するとか)設定としてそうするしかなかったと割り切るべきなんだろう。
昔の作品は意外に技術が高くて理解に困る^^;


実は、ここまでロボットにことに触れてきたが、この作品の主なポイントはロボットではない。
この作品は1987年に放送された「破邪巨星弾劾凰」の合体アクションの陽性な雰囲気とは違うロボットアニメを表現しようと制作された作品だ。

主人公の秋津まさとと木原マサキという第二の人格との葛藤、各ロボットを乗りこなすパイロット達のコンプレックスに焦点を当てて、戦うことの意味や宿命というものの卑劣さを表現している。

まぁ、表現しているつもりなんだが、結局のところゼオライマーが強すぎてキャラたちの葛藤が単純で簡単なものに見えてしまうのも確かだ。


そもそも全4話で構成されている為、物語が超急ピッチで進み視聴者を感動させる前に次の戦いへと引きずり込んでいく。
多分、この作品は尺が長ければなかなか良いデキになっていたと思う。

ついでながら言うと、ロボットのデザインや攻撃の仕方などはかなりカッコイイ。
ちょっと勿体無いな~と思わずにはいられないが、それも全4話では仕方が無い。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

Etzali さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

木原マサキの中にある優しさと世界に抱く業の念

(2012.10/12)
1話30分、全4話の作品

単に冥府の王となるなら感情のないアンドロイドをパイロットにすれば良かったのではないかと思う。

造られた存在に感情を持たせたのはマサキの優しさではないだろうか? 
感情を持たせ、憎しみや恋心・嫉妬を抱えながらゼオライマーと八卦ロボを戦わせ、世界を破滅に導くのならそれこそ究極の「人の業」なのだろうが、そうは思いたくない…

この作品はゼオライマーが勧善懲悪な立ち振る舞いをしていない所が面白いです。

世界の救い方はそれぞれありますが、この作品は破滅によって世界を救うという今までにないロボットアニメでした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

脳髄に直接叩きつけられる衝撃。神と悪魔の如き聖戦。

これは、イクサー1と同じくレモンピープルという雑誌に連載されていた漫画作品(原作者は違います)を平野俊弘(現:俊貴)監督が映像化したアニメです。

こちらもやはり美少女が出てくるし際どい性描写も出てくるのですが、イクサー1のような娯楽要素はなく、むしろ対極のような存在であります。


原作からの改変もなされ(原作読みました)、より『人の業』が感じられる哲学めいたストーリーですね。

敵味方入り乱れる人間関係。
どのキャラも自分の欲望や感情を包み隠さずぶつけ合う、対立の連続。どこまでもドロドロな人の闇が描かれています。

そして愛し憎み合う中で発覚する驚愕の真実・・・!
自分は自分なのか?どこまでが自分でどこまでが他人なのか?
設定の妙によって黒幕の存在意義がますます高まっています。
(これに似た設定を平野監督はロウランでも使ってましたが、ゼオライマーの秀逸さには敵いませんでしたね。)


このアニメで最も揺さぶられるのは『自我』の概念だと思います。
非現実的な設定なのに、登場人物の心情描写が生々しい現実感を帯びているせいで説得力があります。
ここでも幽羅帝(ゆうらてい)を演じる荘真由美さんの好演が素晴らしいです。今回は主人公のマサキを演じる関俊彦さんの鬼気迫る演技も鳥肌ものです!!



僕はスーパーロボット大戦というゲームはやったことがありませんが、どうやらゼオライマーはその性能から有名らしいですね。
スーパーロボット、と呼ぶにふさわしいと思います。ゼオライマーは本編では人の業を裁く神のごとき存在です。搭乗する人間によっては悪鬼に姿を変えます。
どんなときでもゼオライマーを見ているとその異様なオーラに呑まれてしまいます。怖いし、身震いさせられます。



最後までどうか見届けて下さい。最後の晴れやかな三人の表情にこそこのアニメの真髄があります。
時間の都合上話の繋がりに雑な部分があるのは残念でならないですが、とても感銘を受けたロボットアニメです。



すごーーくどうでもいいこと。
{netabare}
駅の改札で他の利用者がICカードで通ろうとして。
そしたら残高不足で『チャージしてください。』って引っ掛かってたんですよね。
そのとたん頭の中に『チャージなどさせるものか!!』ってマサキの声が浮かんできて(笑)
笑いをこらえるの大変でした。


それだけです。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

78.7 14 二重人格アニメランキング14位
あかね色に染まる坂(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1815)
10345人が棚に入れました
私立アミティーエ学園に通う主人公・長瀬準一は高台にある夕陽丘公園から見える綺麗な夕焼けと、夕焼けに染まる街並みを見るのが大好きだった。ある日、準一の目の前に現れた少女・片桐優姫が親同士の決めた許婚と知らされる。突然の知らせに驚愕する準一だが…。
準一の妹・湊も含めた共同生活が始まる。

声優・キャラクター
羽多野渉、釘宮理恵、平野綾、井上麻里奈、加藤英美里、広橋涼、田中理恵、葉月絵理乃、福原香織、石田彰、小山力也、コング桑田、田中敦子

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

なごみんのソフトな電波が最高♪

アダルトゲームブランドfengの5作目!
紹介したように、原作がエロゲーですが、
アニメ自体にはそこまで無理なエロ要素を取り入れていません。
そのため、エロゲ原作というより、純粋な恋愛アニメ的に楽しめるところが評価できます!!

個人的には、結構好きな作品です!
絵は綺麗だし、何よりもキャラが可愛い♪
お嬢様、妹、幼馴染、電波、生徒会長・・・。
って、ほぼフルコンしてますねww

でも、学園モノの恋愛系としては居て全部が欲しいキャラ♪
こんな夢のようなメンバーに囲まれた学園生活を謳歌してみたいですねww

そして、声優陣は原作とは総とっかえとなりましたが・・・・無敵です!!
☆お嬢様は釘宮理恵♪
☆妹は平野綾♪
☆幼馴染の井上麻里奈♪
☆電波っ子の広橋涼♪
☆生徒会長は田中理恵♪
優姫のくぎゅは、いつものツンデレくぎゅとは少し違った声色なのが良い~↑↑
また、妹があーやって♪それだけで、私は幸せです♪♪

最後になりますが、個人的にはなごなごの良さをもっと描いて欲しかったですねww

投稿 : 2024/12/21
♥ : 33

だんちょー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

声だけで満足

原作未プレイ。

メインヒロインの二人が大好きな釘宮理恵&平野綾と豪華声優。

レビュー以上です。本当にご馳走様でしたw





と言うのは冗談です。エロゲ原作の学園恋愛物。

1クールでサクサクですが、最後がちょっと駆け足っぽいのが残念。しかし恋愛ものの中では結構好きな作品で良く出来てると思いました。

メインヒロインの片桐 優姫役を演じた釘宮さんは今まで見てきた作品のゼロ魔・シャナ等とキャラの雰囲気(チビッコ、激貧乳w)がちょっと違いますが、相変わらずの良いツンデレっぷりを発揮w

もう一人のメインヒロイン、長瀬 湊役を演じた平野綾さんはハルヒのイメージが強いのか、今回の真面目で優しく献身的な役柄が凄く新鮮でした。

あれ?声優のことしか書いてない・・・

この二人の声優さんが好きなら見る価値あるのかな?









ちなみに私は湊派です。

横で結んだ髪が可愛くて・・・(´∀`*)ウフフ


死 な す ☆

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22

ともか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

気に入った点 vs 貶す点のせめぎ合い。 評価はいかに…!?

原作ゲーム(fengの恋愛アドベンチャー)未プレイです。

主人公と妹、そして
とある事情で主人公を嫌いになるために来た少女(主人公と同級生)
という3人を中心に描いていて、
各キャラの心の変化を描写している作品です。

キャラ面では、作中のキャラのほぼ全員が第1話から登場し、
一度に出すぎたせいで設定の説明不足感を感じました。


映画の画面に映し出されていたメッセージ
「上映中は携帯電話の電源をきらないとダメなんだからね」
やっぱツンデレ推してる作品だなってw

作中では風呂シーンが数回ありましたが、…湯気と泡、仕事しろw

7話頃までは、(良い意味で)突っ込みどころ満載な作品だと思いました。
キャラ自体よりもギャグがウケて、同じネタは繰り返さず、
ギャグのバリエーションも超豊富です。

前半に学園・日常&ギャグが多かった分、
10話頃になってから物語が急激に進展し、
ギャグ面では右肩下がりになった印象を受けました。
最後に詰め込みな感じがしたのが個人的には残念です。

それでも、総じて
話は基本的に一本道で分かりやすく、
ネタも面白くてわりと気楽に観て楽しめました。
この点が、私の中で最大の評価ポイントです。

あと、個性的なキャラたちが繰り広げるコメディも良かったと思います。


音楽面では、OP曲は結構好きです。
ED曲は1話ごとに変わりますが、
この方法を取る場合は「一度聴いたら耳から離れない」ような
インパクトが無い限り個人的には高評価するのは難しく、
せいぜい映像を変化させる程度にしておいてほしい。
そうすれば毎回映像に見入ることができて、
曲も多少は記憶に残るのではないだろうか?

あと、EDの映像面でももう二工夫くらいほしいところです。

OP曲:初恋パラシュート(歌:橋本みゆき)
~ED曲一覧~
第01話: Sweet Gift (歌:片桐優姫[釘宮理恵])
第02話: Sweet Gift (歌:片桐優姫[釘宮理恵])
第03話: Confusion… (歌:白石なごみ[広橋涼])
第04話: 少女テストは難しい (歌:綾小路華恋[加藤英美里])
第05話: 茜色 hometown (歌:片桐優姫[釘宮理恵])
第06話: Cherry pink mystery (歌:綾小路華恋[加藤英美里])
第07話: Make a miracle! (歌:椎名観月[田中理恵])
第08話: ラブダイビング (歌:霧生つかさ[井上麻里奈])
第09話: Chu.chu.ru.の約束 (歌:椎名観月[田中理恵])
第10話: 目覚めない wish… (歌:長瀬湊[平野綾])
第11話: 目覚めない wish… (歌:長瀬湊[平野綾])
第12話: ai・ココカラ (歌:長瀬湊[平野綾])

12話でEDが全10曲!
それで1曲どころか1フレーズも思い出せませんorz
聴いても、そんな曲あった??というレベル。。
音楽評価で★3.5は完全にOP曲のおかげです。


評価を付けるのが難しかったですが、
気に入る要素がとても強かったので、貶す点も「ご愛嬌」と思えました。
個人的には好きな部類で、総合満足度は「上の下」といったところ。

2012年11月17日時点で辛うじて「お気に入り」の棚に食い込んでいるものの、
自分の中での26位以下に脱落するのも時間の問題かも…(´・ω・`)


原作をご存知で比較してみたい方、
ラブコメ、ツンデレヒロインがお好きな方や、
豪華声優陣の演技を聴いてみたい方にオススメします。
コメディの質は良かったと思いますよ(個人的)^^

ただ、終盤で物語が妙に詰め込みで入っているので、
そういうのが許せない方は他の作品を探すほうが無難かと思います。



…ちなみに、私は優姫よりも湊(妹)派ですw
こんなふうに家庭的(しかも可愛くて美人)な妹も良いものですね^^

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2012年06月27日 初期レビュー
2012年11月17日 加筆

投稿 : 2024/12/21
♥ : 36

69.8 15 二重人格アニメランキング15位
終わりのセラフ 名古屋決戦編(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (821)
4976人が棚に入れました
新宿攻防戦にて、優一郎はミカエラと再会を果たした。しかし、ミカエラはその身を吸血鬼へと変貌させていた…。「家族」を救うため、仲間を守るため、知識と力を求める優一郎は、吸血鬼を人間に戻す方法を模索すると同時に、鬼呪装備の訓練に邁進する。一方、グレンは暮人に呼び出しを受け、衝撃の事実を告げられる。「1か月後、吸血鬼の本隊が東京に攻めてくる」。暮人は吸血鬼に対し先手を打つため、グレンに名古屋へ赴くことを命令。貴族殲滅作戦の火蓋が切って落とされる!!

声優・キャラクター
入野自由、小野賢章、中村悠一、櫻井孝宏、早見沙織、岡本信彦、石川界人、井口裕香、悠木碧、前野智昭、鈴木達央、鈴村健一、遠藤綾、細谷佳正、種﨑敦美、石川由依、小野大輔、嶋村侑、山村響、永塚拓馬、梅原裕一郎、古木のぞみ、日笠陽子、平川大輔、石原夏織、加藤英美里、星野貴紀
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

終わる頃にはシラフ

原作未読 ※基本スタンスは前半1クールめレビューにて


名古屋決戦につきましては古今東西ドラゴンズVSジャイアンツの名勝負以外認めてません。立浪の一塁ヘッスラに魂が震えたあの日。当時の指揮官両名とも鬼籍に入られましたね。そういえば大豊選手も(涙)。すでに歴史の一ページとなった伝説のあの夜。

分割2クールの後半。人間が絶えかけ吸血鬼が跋扈する世界での両者の闘いの物語2クールめです。人間VS吸血鬼の対立構図はそのままに、吸血鬼同士/人間同士、はたまた鬼や天使と入り乱れてのくんずほぐれつの様相を呈し深みが出てくるかどうかの勝負どころです。
槙原 - 斎藤 - 桑田の見事な完投リレーで興奮したい視聴前でした。ドラキチだけどここは譲る(^_^;)


雰囲気は良いです。劇伴いいなと思ったら鶴岡陽太さんをEDクレジットでお見かけしました。そして音楽のみならず終末ディストピア感がよう出てます。ある日突然ウィルスが…の事情もあり、街の建造物が朽ち果て蔦が絡んでるような背景美術。前半クールは新宿・渋谷・表参道、この後半クールでは海老名SAからの名古屋全般と、往時の面影を感じながら見慣れた景色のアナザーヴァージョンを楽しむことができました。
OPはfripSide「Two souls -toward the truth-」
EDはやなぎなぎ「オラリオン」
有名どころですね。OPは人気ユニットの量産品。いつものAメロBメロそしてサビのファルセット。使いまわしのコード進行が悪いとは言いませんが作品から浮いてる気がします。
EDはイントロ勝負の出オチ感。単体曲だとメロディーラインも綺麗なんですが …ファンには申し訳ないけど人気アーティスト使ってみました感が先行してるOPED両曲です。

いいところは良さげな雰囲気ってとこだけかなぁ。
こんな世界だからこその仲間との絆や家族愛。圧倒的な実力差を前にしての絶望感。正邪入り乱れた末の明かされる真相。どれもこれも中途半端でした。


■中途半端な絆や家族愛。絶望

{netabare}軍規守ったところでな世界だし猪突猛進イキリ主人公で活路を見出す意味はあるかもしれない。細かいところですが「敵の名前は覚える必要ないけど仲間はしっかり覚えてるぜ」カチコミ前のちょっといいシーンかのように描かれてたアレが嫌。
敵の情報を軽視して行き当たりばったりで突っ込むのは阿呆といいますか、置かれた状況が状況なんで勝てない戦の勝率を上げるために全方向に力を注いでほしいところでした。絶望要素足りなくて戦闘が茶番のように見えるのです。
イキリの悪い部分なんでしょう。家族だ絆だ言ったところで足を引っ張れば家族は死ぬし絆は絶たれることを想像できないのでしょうか?とつい思ってしまいます。{/netabare}

{netabare}ミカもねぇ。頑なに人間の血を摂取することを拒んでるわけです。人間としての矜持を守りたいからこその行動でした。それで人間好きかと思いきやゆうちゃん以外の人間にはまるで興味なし。忌み嫌ってる節さえあります。
一貫性が無いんですよ。それでも無きゃ無いなりに人間or吸血鬼の葛藤がミカにあれば良いのでしょうが感じられませんでした。勿体ない。{/netabare}


■明かされる?真相

{netabare}明かしてないままぶつ切りエンド。判断しようがない。{/netabare}



繰り返しになりますがダークな雰囲気に心地よく酔えそうな気配はあったのに!そんな作品でした。



視聴時期:2020年1月~3月 地上波再放送

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2020.03.13 初稿
2020.09.28 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 30

kooodain さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人類と吸血鬼。終わりのセラフ。そして優とミカエラ。家族の話。

1期とは打って変わって?戦闘力の安定度が増します。
そして吸血鬼との対峙も増えその能力も上がっています。
そして1期から変わらず『家族』というのを主題に置いています。
そこだけは変わりません。

2期は更に優とミカエラの関わり方、関わり合い。優と新しい家族。
そして終わりのセラフの真相…。
物語の核心にどんどんと近づいていきます。
その代りにより戦闘が多くなりますが心理描写が減るわけではありません。
物語の深度に合わせてより深く心理描写が増えます。
なので1期と比較にならないほどに面白さが増しています。

あとやぱりシノアちゃんが面白お茶目可愛いです^^
それだけで私はもう満足ですww

冗談?はさておきとりあえず1期異常に面白さが増しています。
ですので1期を見た方は是非是非最後まで!!
面白さの根本は基本的に1期と変わらないので書くことはこの程度です。

▼物語の評価
物語は更に面白くなっていきます。
そして構成や何も1期と同じく何も変わらない良さがあります。
そして真相に近づくのでより面白く引き込まれます。
▼作画の評価
作画は前よりも金がかかっているのかより良かったように感じます。
遠景時の描写もほとんど改善されているように思えました。
▼声優の評価
1期と変わらず。
▼音楽の評価
OPは現代のバトル物っぽさがありますが1期と比較するとチープになった感じです。
あっても居ないように感じます。軽すぎます。
EDは曲が非常に良いです。個人的に神曲候補ですw
作品の終末感も取り入れつつバトル物としてのEDとしての役割もしっかりとこなしています。
完璧な盤石のEDと言えるでしょう。
BGMは相変わらずです…。
更に声とBGMの相克が起こっている箇所が何点かあってBGMが邪魔になっていました。
▼キャラの評価
1期と同じくシノアちゃんが最高です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

壮大な世界観を、まとめてどーーんと、巴投げ(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
吸血鬼×バトルというアクションもの。少年漫画原作らしく、熱さがあった。やや漂う腐の気配をスルーできれば、充分に楽しめるかと。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
1期は、人間対吸血鬼、という分かりやすい対立軸を中心に、個々のキャラクターのトラウマなどに触れつつ、仲間の絆を深めていくという、(良くも悪くも)王道展開が見処だったと思います。

2期は、そこに、鬼対人間やら、鬼対吸血鬼やら、吸血鬼対吸血鬼やら、人間対人間やら……最後には神様というか、天使? も出て来て、「BASTARD!!‐暗黒の破壊神‐」的な、混沌かつ壮大なドラマになってきました。

個人的には、こうした複雑な話は嫌いではありません。が、設定をばらまくだけばらまいて、最終的には、なんらまとめることなく力業で放り投げてました。正に、巴投げを食らった(ことはないけどw)気分です。3期、やるんだよね?

1期と比べると、前衛と後衛の役割分担をするなど、バトルには工夫がみられるようになりました。ただ、いちいち「仲間の為」「家族の為」と連呼するので、なんか逆に、白々しく感じました。

一方でグレンは、どこまでも利己的で、でも仲間から慕われる、ジャイアン的なキャラで結構好きでした。ただ、しょっちゅう負けますがw 多分グレンは、自分の(肉体的、精神的、技術的)弱さを十分に自覚していて、それでも目的の達成を目指していて、だからこその「使えるものは何でも使う」スタンスなんでしょうね。「家族、家族」と連呼するユウちゃんよりは、好感がもてました(そういう意味では行動原理が「ユウちゃんのため」オンリーのミカも、まずまずでした)。

まあ、評価的には1期とさほど変わらず「面白いわけではないが、つまんなくもない」です。ここまで見ちゃったから、3期あったら一応観るけどね。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 34

75.7 16 二重人格アニメランキング16位
空の境界 第七章 殺人考察(後)(アニメ映画)

2009年8月8日
★★★★★ 4.1 (728)
4353人が棚に入れました
1999年2月。両儀式が黒桐幹也の前から姿を消した。そして、それに合わせる様に再発する連続殺人事件。3年前、自らを人殺しと称した式。信じ続けると誓った幹也。幹也は式の無実を証明するため、殺人事件の捜査を始める。そんな中、幹也はある麻薬事件をきっかけに高校時代の先輩・白純里緒と再会する。

声優・キャラクター
坂本真綾、鈴村健一、本田貴子、藤村歩、中田譲治、保志総一朗
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

普通と特別 理性と衝動の境界線

1999年2月。時系列的に7番目の第7章。
黒桐幹也の前から式が姿を消したのとほぼ同時期、
4年前と似たような連続猟奇殺人事件が起きる。
式を信じ続けたい幹也は彼女の無実を証明するため、独自に捜査を始めるが
そんな中、高校時代の先輩・白純里緒と再会して・・というお話。

なにげない点と点がやがて、ひとつの線でつながっていくこの第7章、
劇場版としては最終章となり、いろんな意味で結論が出され、
しっかりと区切りがつくように作られていた。
そしてこの章のタイトル「殺人考察(後)」からもわかるように
第2章「殺人考察(前)」での伏線がどんどん回収されていく。
ともすると聞き漏らしてしまっていたかもしれないような誰かのセリフが
実はとても重要だったりして、綿密に計画されたシナリオの深さに
あらためて驚かされたし、音楽、映像、演出すべてにおいて
この章の完成度が一番高かったのではないだろうか。

ヘンデルの「サラバンド」をアレンジしたようなOP、
ネガフィルムをモチーフに記憶というテーマを揶揄した映像も、すごく好み。

4年前、式が遭った事故の真相と殺人鬼の真相。
そして式が失っている2年間の記憶とは。
幹也が信じてきた式という1人の人間像。
式が見てきた幹也という1人の人間との出会いと軌跡。そして絆。
ドラッグを通してその人物の人間性や性格を表現していたのもなかなか良かった。
{netabare}
さらには、式を縛り付けていた、「人は一生のうちに1人しか殺せない」
「人は人間1人分の死しか背負えない」という亡き祖父の言葉の本当の意味が、
この作品の一番底にあることに気づかされ、多少の矛盾は感じつつも、納得できた。

観終えて思えば、白純里緒みたいな人こそが本来の意味での中二病な人だよね。
特別でありたいと憧れ、異常なことをしていくうちにエスカレート。
正当化するためにさまざまな行為に理屈をつけては繰り返す異常行動が
犯罪と気づいていても引き返せない精神的な弱さ。
さらには自分だけで背負うことができなくなり、同じ仲間を増やそうとする。
悲しく、とても哀れな里緒だったが、荒耶 宗蓮のような魔術師も似たようなもの。

対照的に、幹也のブレない一途さがすごく光っていて。
ブレないどころかもう執念としか言いようがないほどだったけれど。
式にとっては、幹也の真っ直ぐな愛情が彼女の中の男性人格・織を消して(殺して)
しまったのだとしても、この作品は式と幹也の傷だらけの純愛物語でもあるのだなと
思うと、織が消失して良かったし、そうしないと前に進まない物語だった。
それに、消えてしまった織を補うかのように男性口調でいようとする式の気持ちも
ものすごく共感できるし、幹也の前でだけは時々ながらも
女性らしさをちらっと出すところなんか、ほんと・・わかるなぁと(笑)
そんな部分でも、個人的にこの作品への愛着が強かったりする自分だ。

とにかく、殺戮シーンのグロさとは裏腹に、静かな雪の風景はとても美しく。
スピード感のあるバトルシーンとのメリハリも効いていて、
里緒はとことん気持ち悪く、幹也はとことん純粋で、そして式は強かった。
特に、里緒との戦いのあと、十字架のように仰向けになっている式が印象的。
精根使い果たした後に背負うものの重さを感じさせる、良いシーンだったと思う。
また、幹也の本音が叫ばれるシーンは必見だけれど、
自分的にはエンドロール後の、桜並木での式のセリフに熱い涙がこぼれてしまった。
{/netabare}
上映時間120分。時間だけでなく内容的にもとても見応えがあり、
この第7章に一番、登場人物たちの本音が出ていたと思う。
しかし、このあと「終章」が控えている。
まだこの作品を語るに、終われないものがあるのだよね。
終章の感想はまた後日。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 44
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

空の境界の集大成。式と織の夢の行方は如何に

「空の境界」は奈須きのこによる、同人誌に掲載された長編伝奇小説である。全7章で構成され、本作は第七章「殺人考察(後)」が映像化された。「そらのきょうかい」でも「くうのきょうかい」でもなく、「からのきょうかい」なのでお間違えの無い様に。略称は「らっきょ」。


「空の境界」は奈須きのこの小説だが、奈須きのこと武内崇の所属する同人サークル(現在は有限会社Noteのブランド)「TYPE MOON」の作品に「月姫」、「Fateシリーズ」などがあり、「空の境界」と世界観を共有している。奈須氏によると「微妙にズレた平行世界」とのこと。

劇場版「空の境界」は圧倒的な映像美、迫力満点の戦闘シーンと、難解且つ素晴らしい世界観を、原作小説を忠実に再現し映像化したufotableの力作である。
本作のメインテーマは「境界」である。相反する二つのものに関するメッセージが緻密に組み込まれている。
その各々に対する矛盾もまたテーマの一つだ。
奈須氏の命の重さ、禁忌を主題とした本作の完成度には脱帽するばかりである。
「生」と「死」、「殺人」と「殺戮」などについて考察するわけだが、テーマがこれであるから必然的にグロテスクな描写がある(しかも美しかったり)。
また、難解な言葉(辞書的意味では用いない)や、時系列のシャッフルにより、物語の理解はやや困難である。
しかし、この時系列シャッフルこそが「ミステリ」における叙述トッリクとして作用しているのである。
決して時系列の通りに見てはいけない(2度目からはご自由に)他にも、原作にはなかった「色分け」が行われている点も魅力的だ。式の服の色や、月の色なども見てみると楽しい。
全7章に渡って展開される両義式と黒桐幹也の関係も素晴らしい。
設定はここで説明するとつまらないので、作品を視聴することをお勧めしたい(丸投げであるが(笑))
副題のThe Garden of sinnersは直訳すると「罪人の庭」と言う意味。sinには(宗教・道徳上の)罪という意味があり、guiltの(法律上の)罪とは区別される。
Theの次のGardenが大文字であることから、これはギリシアの人生の目的を心の平静(アタラクシア)に見出した精神快楽主義のエピクロス学派を意味する。よってThe Garden of sinnersは快楽主義に溺れた道徳的罪人という意訳が適切ではないか。

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第七章の本作は「空の境界」の時系列で、全7章のうち7番目にあたる作品だ。本作の視聴で第一章から第六章までの展開や伏線について、九分九厘解明され、当然ながら本作の集大成といえる章である。第二章は殺人考察(前)ということもあって、本章の前日譚であり話の関連性が多く見られる。しかし、二章の他にも本章への伏線は張巡らされているので、注意深く視聴して欲しい。二章から本章まで七章作品があるが、五章で述べた通り、荒耶の野望としての側面は五章までで、六章・七章は彼の残滓・置き土産との戦いである。
本章は置き土産2号との戦い(笑)
そして空の境界の式と幹也のラヴストーリー性が最大に際立っているのが本章である。
式、幹也が各々の方法で4年前からの事件に決着を付けるべく行動する。彼らの葛藤とその意味、事件の真相と結果が見所。
また、本章視聴後、是非、終章空の境界も見て欲しい。こちらを見る事によりより深く、作品を理解することができると思う。
副題の not nothing heartは「空虚な心でない」といった訳だろうか。二章と対照的。
考察←観る前に見ない様に。

{netabare}
時系列:7/8
1999年2月
両儀式:19歳 職業:高校生
黒桐幹也:19歳 職業:大学中退 伽藍の堂に勤務

原作との相違:小
原作との尺の比 210P:120min=1:0.83(1分当たり1.75P)
(一番原作との尺の長さの比が合致していると判断される2章の比を基準:1とする)
(原作の頁数は講談社文庫を用いる)

・「白純里緒」について
黒桐幹也の高校時代の先輩であり生徒会に属していた目立たない生徒だった。幹也は六章で述べた通り、誰にでも普遍的に接し、交際範囲が広く、彼は一人の先輩としての位置づけだが、彼は幹也に常軌を逸した親愛の情を寄せる。
両儀式に惚れて告白するも、「弱い人は嫌いです」と振られてしまう。彼は潔癖症で人間嫌いだったが、式に惚れた理由は、式が男性と女性の要素を兼ね備えていたからだろう。彼は天性の女性的嗜好家で、式よりも織に惚れていたきらいがある。月刊コンプティークのインタビューで、奈須氏は「里緒は性同一性障害であり、織に惹かれ、幹也に惹かれた」と答えている。
強い自分になるべくゲームセンターで幅を利かせていた不良を挑発し、木材で遭えなく殺害してしまう。死体処理に困った揚句に死体を摂食して処理することを思い付き、之を食らう。処理中に荒耶宗蓮に認められ「食べる」という起源(後述)を覚醒する。
彼には自身の行為の異常性の認識があったものの、荒耶に「君はすでに常識に不在している」と言われ、道徳に縛られない、常識という世界において異常者は罪に囚われない(罪に問われないわけではではない)という観念に没頭する。
起源覚醒時に荒耶に「りお――おしいな、一字違えば君は獅子だったのに」と言われ、獅子を模す為に金髪に染めている。(レオ=Leoとはラテン語で獅子、ライオンを意味する。性質と名前の関連で言えば両儀式は完璧と言える。性質と名前の一致は重要と思われる。)
二年前の殺人事件でも式に模した格好で殺人を連続して挙行しており、彼女の殺人衝動を刺激して、彼女も自分と同じ殺人鬼にすることで、自らの欲望を満たそうとした。
(防衛機制に於ける式と自身の同一視という見方も出来る。)
他にも、薬屋の息子だったこともあり、自分と同じ起源覚醒者を製造する為に、荒耶から貰った大麻を安価で頒布し、見込みのあるものには、自分の血液を混入したブラッド・チップというドラッグを頒布した。
荒耶宗蓮の所有するアパートに居住し、部屋には両儀式コレクションがある。薬の製造も此処で行われた。
式が殺人に踏み切れない理由を「普通」や常識に囚われていること、それらと式を繋いでいる対象を幹也だと看破し、式を自分と同じ異常者に誘う為に彼を殺害しようとした。
彼は、式に振られてから犯した殺人を堺に、自分は異常だから、狂っているから異常な行為をするのは当然と、自己を正当化する為に狂った振りをして、言い訳をして、自分から、現実から逃げていた。
「・・・・・・生まれた時から理由もなく殺人を嗜好してしまう式と、自分を守る為に殺人を嗜好していると思い込んだ白純里緒」という幹也の台詞は簡潔で正鵠を射ている。
「空の境界という伝奇作品」のラスボスが荒耶宗蓮ならば、「式と幹也の恋愛物語」のラスボスは彼だろう。

・「壊れていない人間が殺人後に採る行動」について
白純里緒は前章の境界式で荒耶に「そうか。それは、君が特別だという事だ。殺人という極限状態において選ばれた選択には余分なモノがない。おおかたの人格はその時点で自らの罪から逃亡する。だが君は、君にしかできない方法でそれに立ち向かった。たとえそれが常識という範疇から”壊れている”方法だとしても、それを非に思う事はない」と言われ、自らの特別性を認識する。

奈須きのこが神様(月姫読本Plus Period 漢話月姫第七回より)だという京極夏彦の説を引用すると、
(魍魎の匣p.88より)
動機は後から、便宜上他人がつけるようなもので、犯罪を犯罪たらしめるために、社会通念上動機という理由が必要である。
動機は皆持っており、特殊なことではない。犯罪者と一般人を分かつものはそれが可能な状況や環境が訪れるか否かの一点にかかっている。
正常異常で分けるのなら、精神状態が一番異常になるのは犯行の後である。些細な衝動、殺した後に物凄い非日常的な状態に気が付く。
この状況を脱する、日常に戻る為の方法は二つ
 一つは後悔、反省、自首などの矯正をする。
 一つは社会に見逃して貰えば良いと、犯行を隠蔽する。バラバラはこの工程で合理的判断から行われるが、良心の呵責から、結局は警察に露見してしまう。

蛇足だが、監察医里村の意見だとバラバラは殆ど頭・胴体・両腕・両足の6つに分解されるが、そこまでする時間があるのならば、もっと細かく、肉は細切れにして、骨を砕いて、飼料にでも混ぜて畑に撒けば絶対に分からない。
絶対に捕まりたくないと思えばここまでやるだろうが、深層心理の何処かに捕まりたいという思い或いは遺しておきたいという思いがあるのかもしれない。

この考えでいけば白純が異常だったのは死体を摂食しようと思ったこと一点であり、荒耶の罪は重いと言えるだろう。


・「起源」について
起源とは生命体が生命の根底にもつ衝動で、始まりの因で発生した方向性であり絶対命令である。生命の存在意義であり、人格の形成に影響を与える。人格よりも肉体に対する支配力は強いが通常は自覚することが無い為、強い作用には至らない。起源を覚醒した人間は徐々に起源に飲み込まれ人格は消滅するが、強大な力を得る。荒耶宗蓮は螺旋した人の性を覆す為の人間のルーツの探求中に、起源覚醒の術を得た。覚醒には、荒耶と起源覚醒者の双方の同意が必要。


・「四年前の事件の真相」について
前半は省略。詳しくは、二章殺人考察(前)を参照

式は黒桐幹也を求める心と壊してしまいたいと思う心(ambivalent)に苛まれながら幹也を刺殺すようとするも、愛情と夢を叶えたいという想いから躊躇し、殺すことしか出来ない彼女は、自らの命を絶とうと自刃しようとする(一章の逃避行動の内の飛行)。しかし、五章矛盾螺旋で述べた通り、式の肉体の成熟を見守っていた荒耶に妨害される。幹也の傍を離れるべく逃走し幹也に追われるも、結局は自動車に跳ねられる。ここからは詳しくは四章伽藍の洞を参照して頂きたいが、昏睡から目覚める際に六章忘却録音で述べた通り、織は織と幹也の思い出、事件当夜の記憶を目覚めた後の式の理性によって解釈を改編されぬように(これは一種の防衛機制における抑圧とも解釈出来る)永遠の忘却の彼方に送った。そして織には叶えられぬ「普通に生きる」という夢を式に託し、消滅した。

・「殺人と殺戮」について
式の祖父は彼女と同じ二重存在者で、自らを痛めつけ、潰しあい、否定して、自己が曖昧になってしまった人物で、二十年近く座敷牢に幽閉され、何十年と正気でなかったが、式が六歳になり道具さえあれば何かを殺してしまえる体になったころ、今際の際に式に遺言を残した。
「人は一生に一人分の死しか背負えない」

祖父「人は、一生に必ず一度は人を殺す」
式「そう、なの?」
祖父「そうだよ。自分自身を最後に死なせるために、私たちには一度だけ、その権利があるんだ」
式「じぶんの、ため?」
祖父「そうとも。人はね、一人分しか人生の価値を受け持てないんだ。だからみんな、最後まで辿り着けなかった人生を許してあげられるように、死を尊ぶんだ。命はみんな等価値だからね。自分の命だからって、自分の物ではないんだよ」
式「じゃあ、おじいちゃんは?」
祖父「おじいちゃんはだめかな。もう何人も殺してしまった。殺してしまった彼らの死を受け持っているから、自分の死は受け持てない。おじいちゃんの死は、誰にも受け持ってもらえないまま、空っぽのところへ行く。それは淋しい事だ」
式「いちどしか、だめなの?」
祖父「ああ。人を殺せるのは一度だけだ。そこから先はもう意味のない事になる。たった一度きりの死は、大切なものなんだ。誰かを殺してそれを使い切った者は、永遠に、自分を殺してあげることができない。人間として、死ねないんだ」
式「・・・・・・おじいちゃん、苦しそうだよ?」
祖父「うん、これでおわかれだ。さよなら、シキ。せめてキミが、穏やかな死を迎えられればいいんだが」

人は一生に1人分の死を背負うことができる。つまり、自分が死ぬ際に、自分の死を受け入れるためのある種の一人一票的権利と形容できよう。人を殺した場合、その次の死を受け入れることはできない。処女は二回目は処女でないように、死を自分の体験として処理する際に慣れが生じる。最初の死は、処女喪失に等しい壮絶な体験であり、二回目に同等のものを得ることはできない。
式は殺人の痛みを誰よりも知っている。自分が殺人を嗜好していても、殺人を耐えずっと我慢してきた。

殺人・・・相手に抱く感情が、自己の容量を超えてしまった時、恋愛であれ憎悪であれ、その感情が自己の器から溢れてしまったとき、感情は苦痛に変化し、相手の存在に耐えられなくなる。それを何らかの手段で自分の中から遠ざけなければならず、対策として忘却したり、離れたりするが、手段が極端になると殺人となる。自分を守る為に道徳は消え、仮初の正当性をも手に入れる。殺害後は人を殺した、という意味も罪も背負う。

殺戮・・・殺人と違い殺す相手を特定しない。よって殺害される対象に特別性は無い(通り魔の対象が不特定多数であるように)。殺された側は人間だが、殺した側は人としての尊厳がない。あとの意味も罪もない。事故の様な物である。


・「一連の連続殺人事件の真相」について
四年前の事件(二章殺人考察(前)参照)では六人の殺害で式が昏睡状態に陥った為、白純里緒の無差別通り魔殺人事件は両儀式への見せしめ、誇示、示威が目的だったことから幕を閉じた。しかし、式が目覚めたという情報を察知した彼は、荒耶宗蓮が居なくなった秋から、再び連続通り魔殺人を挙行する(荒耶には白純は失敗作扱いされていた為、式を陥れる駒という役割を与えられなかった)。前回とは違い今回は、式に発見してもらう為に、「着物を着た人物」の目撃者を作るという証拠を残した。前回は織が夜に、誰かと殺しあいたいという願望を持って徘徊し、死体を発見し恍惚としていたが、今回は式が自身の殺人嗜好から殺人鬼と殺しあいたいという願望、四年前の事件に決着を付ける為に犯人を捜した。幹也は式が犯人でない事を証明し、安堵する為に捜査を行い、白純里緒が犯人だと断定した。白純は彼女を縛る対象を幹也と断定し、だんだんと起源と本能に埋没していく。
式は白純と戦闘するも、幹也との約束を守り、彼の左腕を殺しつつも、人殺しだけは行わなかった。しかし、白純に幹也が殺された旨を聞かされ、彼を殺してしまう。幹也は命からがら式の元に辿り着き、式が生きていることを嬉しく思い、傷心している彼女に、三章での「式の罰は、僕が代わりに背負ってやるよ」の言葉の通り、「・・・・・・でもかまわない。言ったろ、君のかわりに背負ってやるって」と彼女を慰めた。


・「seventh heaven」について
両儀式が黒桐幹也により変化していく様子イメージして奈須きのこ監修の下、梶浦由記によって作詞・作曲された。「君が光に変えて行く」の続編である。
Seventhは英語で7番目、heavenは英語で天国という意味の名詞。
Seventh heavenつまり第七天国はアブラハムの宗教(ユダヤ・キリスト教、イスラーム)における天国の階層の七番目。第一天ヴィロン、第二天ラキア、第三天シェハキム、第四天ゼブル、第五天マオン、第六天マコン、第七天アラボトがある。第七天国は天国の中心らしいseventh heavenは「至福」を意味するらしく、式と幹也の至福を祝っているのだろうか。

本作は第二章「殺人考察(前)」から続く式と幹也のラヴストーリー色の最高潮の作品で、二章の「君が光に変えて行く」の「こんなに哀しい景色を 君が光に変えて行く」という歌詞続きとして「こんなに明るい世界へ君が私を連れてきた」という歌詞からも分かるとおり、式が幹也によってだんだんと解放されてきていることを歌っている。
「もう一人じゃない ずっと 二人で行く まほろば」(「まほろば」は日本の古語で素晴らしい場所や住みよい場所を表す)

・「殺人考察(後)」という作品について
四年前、白純里緒は両儀式が好きだった。性同一性障害を秘めていた彼は男女両方に見られる彼女に惚れていたが、「弱い人は嫌いです」と振られてしまい、強くなるべく、喧嘩をしようとしたら、相手を殺してしまった。「自分は異常だ、特別だ」と思い込むことにより自我を保ち、荒耶に認められて起源を覚醒する。夜に徘徊する織の近くで殺人を繰り返し彼女を外から壊していったが、彼女が事故から昏睡してしまい、荒耶に失敗作の烙印を押されてしまう。荒耶の消滅後、式が目覚めたことを知り彼女に分かるように殺人を挙行した。式は四年前の事件に決着を付けるべく殺人鬼を追い、幹也も式が犯人でないことの証拠を掴む為に調査を開始する。白純は殺人鬼というネーミングに酔いしれながら、だんだんと起源に飲み込まれていった。式は彼が犯人だと突き止め、殺人衝動を押し殺して彼の挑発を受け流した。幹也もドラッグ方面の調査から白純が犯人であることを突き止め、説得を試みるも失敗。式に傷付いて欲しくない思いから式は幹也に戒められたが、式は幹也を殺されたと思い込んで白純を殺してしまう。幹也は式の罪を背負うことを伝え、彼女を生涯放さないことを決意した。



・名言(原作より抜粋)

荒耶―たわけ、そのような崩壊を望んだ訳ではない

荒耶―まだアレを破壊するのは早い。相克する螺旋こそが、アレに相応しい終焉だ。

式「おまえを消せないのなら――わたしが、消えるしかない」

白純「・・・・・・ダメだ。ボクは特別だから」

幹也「先輩を殺したら、僕は一生君を許さないからな」

幹也「・・・・・・君は誰も殺さないよ。たまたま誰も殺していないだけだって?笑わせるな、そんな偶然が今まで続いているもんか。君は自分の意志で、いつだって耐えていたんだ。人間の嗜好はそれぞれだろ。式はたんに、それが人殺しだっただけじゃないか。でも、ずっと我慢してきた。ならこれからも我慢できる。絶対だ」

式「・・・・・・おまえは変わらないね。コクトー。言っただろ。式はさ、おまえのそうゆう所が大嫌いだったって」

織―ありがとう。君を殺すことなんて、できない。

橙子「そうか。なら止めるのは少し野暮だね。――行ってらっしゃい黒桐。縁が続けば、また明日」

式「――そっか。殺人鬼が本当にいるのなら、私は、殺人鬼じゃないんだもの」

式―あいつがいないと、わたしは、生きてさえいけないんだ――。

幹也「・・・・・・殺人鬼なんて呼び名は間違っていたんだ。式が抱く苦しみを、あなたは持っていない。捨てたくても捨てられない感情、その隔たりがあなたにはないから」
幹也「だから――あなたは式と同じなんかじゃない。まったく正反対の人間だ。人を殺して、その罪を自分のものと認められない。ただ逃げて、殺人者にも殺人鬼にもなりきれない逃亡者。――それがあなたの正体です、先輩」

式「・・・・・・ああ。死んだのか、おまえ」

式―たとえば雨。霧のように降りしきる放課後、きみの口笛を聴いていた。
式―たとえば夕暮れ。燃えるような景色の教室で、きみとボクは語り合った。
式―きみがいて、わらっているだけで、幸せだった。
式―きみがいて、あるいているだけで、嬉しかった。
式―ほんのひととき。木漏れ日が暖かそうで、立ち止まっただけ
式―いつか、同じ場所に居られるよときみは笑った。
式―その言葉を、ずっと、誰かに言ってほしかった。
式―それはほんとうに。夢のような、日々でした。
式 ありがとう。でもごめんなさい。

幹也 君が、人を殺す事だけは許せない。
幹也 他の誰かが誰かを殺しても、かまわない。僕はただ、式にだけは人を殺してほしくないんだ。
幹也 君が好きだから。
幹也 君を好きでいたいから。
幹也 君に、幸せになってほしいから。
幹也 これ以上、傷ついてほしくなかっただけ。

幹也「・・・・・・でもかまわない。言ったろ、君のかわりに背負ってやるって」

幹也―僕が、君を殺そう。

幹也「式。君を―――一生、許(はさ)さない」

式「だからね、幹也。今の式は、そういうの嫌いじゃないって言ったんだよ」


感想

式が異常者として生涯に幕を閉じることがなかったことは、偏に幹也の功績である。式に異常者であることを強く認識させ、「普通」の代名詞たる自分との乖離を無意識の内に強調する事により、結果的に両儀式の人格破綻を招き、織を殺してしまった。しかし、彼の真っ直ぐな主義主張と愛情は首尾一貫して式の拠り所となり、織の式が普通に生きるという夢を最終的に叶えることと成った。式と幹也の純愛物語として、一章から七章の波乱万丈の物語も見ごたえがあって、見終わった後の感慨深さも一入である。式の消えてしまった織を忘れて欲しくないが為の男性口調や、反動形成、時たま幹也にだけ見せる女性らしさが愛おしい。式の胸に空いた伽藍洞にはしっかり幹也が納まっている。
式の言う「弱い人」とは五章で述べた通り、自我を保つ為に他人と違うことを強く望み、自分が特別であることを強調する人だろう。だから正反対の幹也に惹かれたのかもしれない。
両儀式は特別を持たない青年、黒桐幹也の特別となった。空の境界の一側面は幹也による両儀式の救済物語である。彼女の空っぽの心は、彼の愛に満たされたのだから。{/netabare}
===============================================

この七章は、「空の境界」の集大成である。是非、一章からの物語を反芻して、本作の神髄を味わって欲しい。

本作は考察のし甲斐があり、非常に面白い。また現代人への処方箋のような役割を果たし、私達にカタルシスを与える。

私は全章視聴後原作を購読したが、読み応えがあって大変面白い。アニメを観た人は補足の為にも、お勧めしたい。
未視聴の方は、是非挑戦していただきたい作品である。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35

レイ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

貫き通された意志!!

(ここに一章から全ての総評みたいな感じで書く事になると思いますが、あらかじめご了承下さい。)

さて、何と言っても空の境界は世界観が作り込まれている。
ジャンルで言えば伝奇なのかな?
魔術や超能力、宗教的な考えから精神的な世界までもが物語の設定として緻密に作り込まれている。
まぁ、TYPE-MOONの作品での共通世界観があり、悪く言ってしまえば「使い回し」なんですが(汗)
それはそれで面白い試みだから良いと思います!

小説原作ですが、TVで無く劇場版と言うことで…TVではできない表現、演出で飽きる事なく楽しめる作品です。
原作を知らず一章を見ると「何だコレ?」と良く分からない事がありますが章が進むにつれ、パズルのピースが組み合わさっていくかのように物語が分かっていきます。

キャラは個人的にも気に入ったものが多く、まぁ…「ブリーチの一護?」とか「チャーリーとチョコレート工場のチャーリー?」とか他作品のキャラを彷彿させる者も出てきて、可笑しかったですが(笑)
特に、橙子さんは攻殻機動隊の素子(少佐)に雰囲気似ててかっこよかったです♪
声優も好きな声優さんが何人も出てて、カッコイイキャラ達をより一層引き立ててくれていたと思います。
式が坂本真綾さんだったので、マジ惚れでした(笑)

あとどうでもいいネタですが黒桐の名前が度々、「フランスの詩人みたい」といじられるのは…ジャン・コクトーを皆知っているのかと関心しました(笑)

戦闘シーンは、魔術戦か刃物を用いた銃器無しの白兵戦ばかりですが…独特な鋭いカメラワークは抜群に良く、テンポも比較的早いテンポで非常にかっこよく鳥肌物でした。

恋愛的なとこを言えば、式が後の方の章になって俗に言う「デレる」事がたまーにあり、それは可愛かったです。
関係的なものを言えば黒桐が鈍すぎて式と進展しないと言うパターンで、しかも妹まで出てきて三角関係…ありがちですがなかなか面白かったですよ♪

音楽も個人的には文句無し!
主題歌は全て『Kalafina』が歌っていて、章ごとの雰囲気に合わせて曲も作られていたのでとても良かったです。

最後に…七章の終盤は泣きました!!!

この作品は陰惨な描写なども多々あり…不愉快に感じる人もいるかもしれませんが、個人的にはとてもメッセージ性の強いものだと思うので多くの人にも見てもらいたいものの一つです。
時間軸的に言えば章の順通りだと激しく前後してるので、見るときは一気見する事をオススメします♪

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

66.7 17 二重人格アニメランキング17位
遊☆戯☆王(TVアニメ動画)

1998年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (175)
1186人が棚に入れました
いじめられっ子のひ弱な少年・武藤遊戯が、祖父の武藤双六から貰った「千年パズル」と呼ばれる誰も解いたことのないパズルを遂に解いた。そのとき彼は闇遊戯と呼ばれる大胆不敵なもう一つの人格と、あらゆるゲーム(遊戯)のスペシャリストという技能を手に入れ、世の中にはびこる悪を、負ければ精神破壊等の恐ろしい罰ゲームが待っている過激なゲームを駆使して退治していく闇の番人となった。だが、海馬瀬人ら宿敵達とのカードバトル「マジック&ウィザーズ」対決を経るうちに、闇遊戯は次第に自分の正体が「千年パズルに封印されていた、古代エジプト第18王朝のファラオの魂」であることに気付いていく…。

声優・キャラクター
緒方恵美、かかずゆみ、森川智之、置鮎龍太郎、青野武、ゆかな

田中タイキック さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

野坂ミホとかいう幻の美少女

1998年4月~ テレビ朝日系列で放送
全27話

今現在も続いているトレーディングカードゲーム中心の話になる前の遊戯王。

千年パズルを完成させた主人公・武藤遊戯に闇の人格が備わってしまいその人格が悪人に様々な闇のゲームを仕掛け負けたら罰ゲームでお灸を据えるという水戸黄門的ストーリー。

その罰ゲームが精神を崩壊させるくらいエグいものもあり
闇の人格の性格が初期ではかなりキツイせいもあってダークヒーロー的な面もある。

90年台に流行った商品「たまごっち」「G-SHOCK」「ハイパーヨーヨー」などを扱った話も面白い。

基本的に1~2話完結の短いストーリー。
DEATH-T編、カプセルモンスター編も3~4話と非常にコンパクトにまとまっている。
カプセルモンスター編で最終回をむかえ以降の話はカードゲーム中心になるので続編、遊戯王デュエルモンスターズに上手く繋がる構成になっている。


主題歌はOP・EDともに良曲。ビーイング系ブーム末期のためか両アーティストともアニメタイアップはこれが最後である。


OPテーマ「渇いた叫び」
作詞・作曲 - 小松未歩 / 編曲 - 小澤正澄 / 歌 - FIELD OF VIEW

EDテーマ「明日もし君が壊れても」
作詞 - 坂井泉水 / 作曲 - 大野愛果 / 編曲 - WANDS / 歌 - WANDS


【総評】
初期のハチャメチャな遊戯王も結構好き。
この荒唐無稽さは現在の遊戯王シリーズにも受け継がれてるように思います。
1話の風紀委員牛尾さんとか不健康そうな顔のキャベツ色の海馬瀬人とか面白いキャラも揃ってていい。

そして何より!原作では1話しか出番のなかった野坂ミホちゃん(CV野上ゆかな)をレギュラーキャラにしたアニメスタッフGJ!

今現在、DVD化や配信などがまったく無く視聴困難らしいですね。
ちょうど原作コミック7巻までの内容なので漫画で読むのもアリだと思います。(原作初期のアメコミ調な絵柄も味があっていいです)



余談ですが原作者の高橋和希さんはシャフトの新房昭之さんと古くからの友人らしいですね。
お二人が組んで何か作品作ったらめちゃくちゃ面白そうだなぁと妄想してしまいました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

元祖!?

最初はいろんなパズルとか出て来た記憶があるけど、今に繋がるカードバトルの元祖って印象。

そいえば、城ノ内くんが好きだったんだよな~と、今地元テレビで再放送?リマスター版?放送してるので鑑賞中。
(好きだったのは城ノ内@森川さんのシリーズでしたが…)


遊戯の声優さんの演技がちょっと危ういけど、話は面白いかな^^

マリクに操られた城ノ内VS遊戯のデュエルは面白かった♪


いよいよベスト8出揃ってバトルシップ編へ。

城ノ内兄妹のいちゃいちゃぶり(笑)ににまにましながら見てます♪


***********
いよいよバトルシティ編も終盤!準決勝開始!!
「城之内死す!」の回は~><;
早く意識戻って欲しい…

遊戯VS海馬
生き返ったら生き返ったでちょっとウザい城之内(笑)
お兄ちゃん思いの木馬、可愛いよね~

海馬VS城之内
…マリクと戦ったり、海馬と戦ったりしてるけど…城之内ってこのデュエルに参加するの、ズルしたんじゃなかったっけw
いや、確実に成長してるけどさ…

遊戯VSマリクでひとまず決着。
海馬ブラザーズが仲良しで微笑ましかったなぁ。
瀬戸もモクバ大事だし、モクバはお兄ちゃん大好きだし♪


とか思ってたらいつの間にか終わってた(苦笑)
ラストは遊戯vs遊戯だったんだっけ…

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

カードゲームをしていない頃の遊戯王です

あらすじ
ひ弱でいじめられっ子だった高校生・武藤遊戯が、
古代エジプトより伝わる闇のアイテム「千年パズル」を
入手したことを契機に、
彼の中に別人格であるもう1人の遊戯(闇遊戯)が現れ、
闇の番人となって世の悪人たちを次々と過激な
「闇のゲーム」で叩きのめし、
最後には罰ゲームを与えていくという
ダークファンタジーおよび
ダークヒーロー(アンチヒーロー)
の要素を持った物語である


本作は、のちにテレビ東京系列ほかで放送された
『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』以降の作品とは、
ストーリー上の繋がりはない。
本作では原作の「学園編」から
「モンスターワールド編」を描いているのに対し、
『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』では
それらのストーリーをカットして
「決闘王国編」以降を題材としており、
一部のデザインやキャストも異なっている。

ちなみにこのアニメのキャストは

武藤 遊戯:緒方恵美
城之内 克也:森川智之
本田 ヒロト:置鮎龍太郎
真崎 杏子:かかずゆみ
野坂 ミホ:野上ゆかな
武藤 双六:青野武
海馬 瀬人:緑川光
海馬 モクバ:三輪勝恵
獏良 了:柏倉つとむ
シャーディー:塩沢兼人

というふうになっている

『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』が
カードゲームメインの話であるのに対し、
こちらは原作の初期に見られた様々な手段による
「闇のゲーム」がメインとなっており、
ハイパーヨーヨーやデジモンなど当時流行していた商品の
パロディとする話も存在した

ちなみに原作では1話限りのゲストキャラとして
登場した野坂ミホが性格が変更され
主要キャラとして加えられている

遊戯王といえばカードゲームという
印象を受けると思うが
俺はこっちの様々なゲームをするのも
意外にすきだった

あとOPの『渇いた叫び』(歌:FIELD OF VIEW)
が印象的だったな
当時大好きな曲だった

個人的にはカプモンとモンスターワールドの話が
大好きで好みだったな
本当にやりたいと思うゲームだった

カードゲーム以外の遊戯王が見たいと思う人は
見てみてはいかがでしょうか?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 25

56.9 18 二重人格アニメランキング18位
好きなものは好きだからしょうがない!!(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (50)
364人が棚に入れました
主人公の羽柴空は外見は二枚目だが性格は三枚目、考えるより先に身体が動いてしまうストレートな少年。
ある日学校の校舎から転落事故を起こして入院してしまう。しばらくして退院すると、そこには空と寮の同室となる藤守直と言う少年が転校してきた。空と直は幼馴染みではあるが、空は直のことを全く覚えていなかった。気まずい雰囲気で直との寮生活を始める空だったが、空と直には幼い頃に暗い過去があり、空に直の記憶が無いのはどうやらそれに関係しているらしい。
空は直や、空と直の幼馴染みである本城祭、そして学校の保健医である七海達と一緒に自分の過去や謎を解いていくこととなる。

声優・キャラクター
緑川光、子安武人、保志総一朗、千葉進歩、三木眞一郎、石田彰、宮田幸季、置鮎龍太郎

takumi@ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

好きになれないものはしょうがない

キャラデザも主人公の声も、自分の好みではなかったため
今まで観ずにいたのだけれど、1話25分で10話以上に渡ったBLモノは
珍しいので、思い切って観てみる事にした。

1話からやっぱり、うーん苦手な声だーと思いながらも
サスペンスフルな謎部分があり、深みのある物語だったらという
わずかな期待があって観進めていったのだが・・・
冒頭での謎を残して引っ張ったまま、いっこうにそこに辿り着かず、
中途半端で賑やかなギャグ展開がしばらく続いた。
あまり共感できない笑いだし、途中で何度か早送りしたくなったけれど
謎を明かしたいがためにそれもできず(苦笑)

そうしたら8話からいきなりシリアス展開w
謎も少しずつ明かされて、ようやく腰をすえて観る気に。
でも、同じシーンが繰り返し登場するのはちょと興醒め。

人格操作、人体実験などシリアスな部分だけ掻い摘んで観ることが出来たら
けっこう面白かったかもしれないのに、とても残念だった。

で、おぉそうだった・・これって一応BLとされているけれど
せいぜいハグしてキスする程度のシーンがちょろっと出るのみで
エロさは皆無なので、そういうシーンを期待している人にはお勧めしませんw

偏見を持たずになんでも観てやろうという好奇心と、
自分なりのBLベスト10を作ってみたいという思いから、
今まで数々観てきているけれど、まだまだ知らない作品だらけで奥は深そう。
ただ、あにこれに登録されているBL作品は残るところあと2本のみ。
そのほかの作品は追加リクエスト中だけれど、なかなか追加されず。。
いやはやベスト10はいつになったら完成することやらw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ディスク2巻のみだけど><

保険医の七海かい(@石田彰さん)目当てで積んでたな…(2枚目)
一時めちゃ石田さんにハマってた時に買いまくってそのままだったやつかな?

しかもとても中途半端に2巻のみて…

主人公たちは学年の何でも屋さん。その先輩に憧れて下級生が何でも屋のまねごとする話

コスプレ回?担任の水都先生(@三木眞一郎)と七海先生が怪盗になって空の一番大事なものを盗みにくる話。
二人はコイビトさんなの?原作すら知らずに見てるのでところどころ「?」があったものの、それなりにさらっと視聴。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 0

56.2 19 二重人格アニメランキング19位
THE REFLECTION WAVE ONE(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★☆☆ 2.8 (44)
168人が棚に入れました
黒く邪悪な闇の煙と、それを打ち消す光が全世界の空を覆い、多くの人々が命を落とした「リフレクション事件」。稀に生き残ったものはスーパーパワーを持つ「リフレクティッド」となった。ある者はヒーロー(正義)に、ある者はヴィラン(悪)に。「リフレクション」はなぜ起こったのか? その目的とは?大きな謎を抱えたまま、新たなヒーローとヴィランの物語が今、始まる。

声優・キャラクター
三木眞一郎、三上哲、伊瀬茉莉也、花村怜美、吉井香奈恵、村田寛奈、佐武宇綺、西脇彩華、樫井笙人、三瓶由布子、日笠陽子、西村知道、宮田幸季
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

淡々と

3話までの感想
{netabare}どこかに発表してたワケではないので証明のしようが無いのだけど、1話で「ん?これってどういうことだ?」と思い予想を立てたのが2話でほぼ正解してご満悦な自分。
I-GUYの戦闘シーンの背景のビルの件ね。
裏方が居てそう演出するように必死こいてるのかなー、と。
ただ、背景をそうすることで地形効果でパワーアップするんじゃない?と思ったけど、どうやらそういうことではないっぽい?
てっきり日本のjkがそのうちI-GUYの応援ライヴをやるんじゃね?と思ったのだが…。
そして3話、車椅子キャラが出て、アメコミ調作品ということもあり「うわぁ、ポリティカルコレクトネス臭ぇ」と訝しがることに。
(別に理念とかは結構なんですけどね、押しつけがましいのがどうにもイヤでして)
──が、その車椅子がロボット(火星大王)に変形。
うひょおお、やってくれるねぇ。
これくらい“そうであること”が物語に係わってくるなら文句ないです、ってか登場のその回でやってくれて助かりました。
さすがに3話の内容を数回に分けたら切ってたと思う。
さて、ロボットが手に入り機動力(捜査範囲?)が上がったところで今後どうなるか。
そのまま日本に飛んでいってjkと接触?といっても次回のサブタイ、ニューオーリンズだし違うか。
いつになったら線が繋がるんだろう?{/netabare}

10話までの感想
{netabare}I-GUYがバットマンとナイトライダー足したっぽい状態になってもうなにがなにやら。
バットマンでいうアルフレッド(執事)に当たる裏方4人が殺されて復讐に燃えるって展開は「やっぱこう来なくっちゃねー」と思いはするものの、声が玄田哲章なせいでどうしてもバットマンが…。
しかもそれがナイトライダーのキット化、パロなんだかオマージュなんだか、どう受け取ればいいんだろ?
でもってそれが相変わらずコウモリ男と対決ばっかりで、さすがに「もうその対戦カードはいいよ」と叫びそうになったところでフェイスフラッシュで一瞬でカタを付けたのは笑った。

そしてスパイディーもといエクスオンはひょっとして…煙側?
ソニーリンクスもといエレノアの能力パクればいいのに…と思うのだが、コピー能力は煙側しか複製できないとか?
…煙と光の発生原因に係わる人物だったりするのだろうか。{/netabare}

最終回まで見て
{netabare}ソーンの正体はかつて死んだエレノアの兄さん(名前はイーサン、これはギャグか?)でした、厳密にはエレノアが二重人格化して作り出された別人格。
融合して「さてどっちが主人格になりますか?」ってーのがストーリーの肝、問題解決(敵対勢力を倒す)の鍵となっておりました。
というか…お、おやぁ?
やっぱりネタって被るもんだねぇ…島本和彦の言葉を借りると「受信した」ってことでしょうか。
同一個体別人格ネタって18if、ヘボットも含まれるかな?そっちでも見たばっかり。
更には一番最後のオチ、「敵対勢力を倒す」よりももっと深刻な問題、「能力者が差別される」って問題の解決方法。

人類全員が能力者になっちゃえばいいじゃん

ってのを匂わせてエンドで…。
あれれ、これは自分がサクラダリセットで思ってたことなので、これまたネタ被り…といっていいのかな?
元々X-MENやプリキュアのパロ色の強い作品なのでなんらかの既視感が付きまとうものだけど、ここまで同時期に放送されてたアニメと被るともはや偶然とは言い難いなにかを感じる。

で、結局煙側と光側の対立は解決されることはなく──ってよりも鉄使いが裏切ったので煙vs光っていう簡単な構造ではなくなったっぽい(ヴィーは最初から例外)。
エクスオンも正体は不明なままで…ってかマスクの下はハゲか?
女子高生グループも登場理由無いような?
それよりもI-GUYvsコウモリ男はもういいっての、さすがに最終回のコウモリ男はイラっときた、しつこい、他にも能力者は沢山居たじゃーん?そっちに出番回せよと。
エレノアとイーサン(ソ-ン)の関係だけど、二重人格でずっと一人二役やってたのか、ソーンの衣装の中身空洞で思念体で動かしてたのか(二個体が同時に存在できるようになってたのか)よくワカラン。
前者だといいなぁ、そっちのがテレポート能力の意味も強まるし。
エレノアで動いてる間はソーンの衣装の中身空洞で、ソーンで活動する時はテレポートで中に入って…とか。
その瞬間を想像すると結構笑えるんだけど、そういうのもっとやって欲しかった。

総評
盛り上がりらしい盛り上がりも無く淡々と進んで淡々と終わりました。
過度の刺激に弱いお爺ちゃん向けって印象。
まぁなにより、コウモリ男ウザい。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

色々ともったいないけどキャラとストーリーが好き

2017年夏アニメ。全12話。
オリジナルですが、スタン・リー作品のセルフオマージュで構築された作品です。
東映まんがまつりみたいな感じで楽しかったw


アメコミ風の画面作りが鮮烈ですが、演出が全体的に淡白でのりきれない印象も。アクションにもう少しメリハリがあっても良かったと思います。
トレヴァー・ホーンの音楽が素晴らしいですね。普通のシーンでBGMをあまり流さず、静寂の部分もあるからこそ、音楽が流れた時に活きるなと思います。
声優さんの演技は洋画の吹き替えの雰囲気でとてもクール。アイドル4人の演技は個人的にはなかなか気に入っていて、声の演技に慣れるだけの出番があればもっと良くなったと思います。

全体的に女性キャラクターが強くて可愛くて好きでした。男性キャラクターもみんな渋くて良かったです。人間関係をもっと濃く描いてくれたら満足だったかな。
物語は描きたいことはわかるんですが、必要な描写が足りていなくて消化不良感がありました。2クールで制作して各キャラクターの掘り下げを深くするか、バトルシーンよりドラマパートにがっつり尺を使った方が良かったかも。


{netabare}
全体的に伏線の張り方が甘かったという印象。

エクスオンがリフレクティッドでないことを予想させる情報、エクスオンの過去についてももっとわかりやすければ、最終話の展開にカタルシスが生まれたと思います。
あとはダークネスについてと、煙を浴び化け物のような姿になってしまったリフレクティッドが社会的にどのような立場であったかはもう少し知りたかったです。光を浴びたリフレクティッドさえ迫害されているので、それよりずっと酷い扱いであろうことは想像できるのですが、本編内で描写されることは大切だと思うので。


キャラクターも単体では良かったですが、関係性の描写にもう少し重きをおいても良かったのではないかと。

エクスオンとエレノアのコンビは特に好きです。
エレノアは最初は気弱でしたが、中盤からは自分から戦う意思が現れて来て良かったです。
レイスがエレノアの心の闇であり、エレノアもレイスも自分を見つけてほしい、居場所が欲しい、それが得られるのなら大きな存在のひとつの欠片になることに傾いてしまうという点では共通しているように感じました。お父さんや両親の話が出るとエレノアは複雑そうでしたし、亡くなった兄の話もリサとの会話で出ていましたね。

エクスオンはエレノアに態度が軟化していくのがはっきり言動に出てないのが勿体ないかな。マギーを助けられなかった時にアイガイに激怒したのはエレノアの努力をわかっていたからだと思います。
まあデレすぎると二人のすれ違いも無かっただろうし、後の展開から考えて匙加減が難しかったとは思うんですが。年長者であるジムや、スティール・ルーラーとのやり取りの中でエレノアへの気持ちを視聴者に示すのも一つの方法だったかも。
ラストシーンで二人が完全に対等な関係になったのは本当に良かったし、軽口を叩き合ってるのは和みましたw

リサはとにかく可愛くて、多分作中で一番強いんじゃないかと思うシーンが多くて好き。足が不自由なぶん心が強く想像力が豊かでリフとしても強い、とてもいいキャラクターでした。ビッグホイールが可愛すぎるw

スティール・ルーラー格好良くて好き。
エレノアがレイスに吸収されたことで、スティールという一個人として必要とされているのではないとわかってしまったのだと思います。

イアンはとにかく美味しい役どころ。
大切な友人たちを自分のせいで亡くしたことで、自分第一のスターから復讐者へ。でも闇落ちとかいうのではなく、本当に大切なものが何だったのかわかってしまったからこそ決着をつけなければならないという信念だったと思います。
私としては最後にヒーローへと変わるのを期待していましたが、そういう方向性では無かったのかな。でも良かったと思います。

ナインスワンダー可愛かった!
日本の普通の女子高生であったはずの、彼女たちのスタンスを知りたかったですね。どんな気持ちで戦っているのか知るようなエピソードが序盤か中盤で見たかったです。ていうか地味可愛くて好きだったので単にもっと出てほしかっただけなんだけどねw
{/netabare}

全体的に好きな作風なのでそれなりに楽しめましたが、描写が不足していると感じることが多くてちょっと残念だったですね。{netabare}続編があるかわからないにも関わらず、二度目のリフレクションが起きてしまったのも含め{/netabare}勿体ない作品という印象でした。
もし2期があるなら、キャラクターを増やさずそれぞれにしっかりスポットを当てる作りにしてくれたら個人的には満足できそうです。(2017.11.2)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

kororin さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

あにこれレビュー投稿史上、今まで言ったことのない事を言ってもいいでしょうか?

素晴らしい!!!(褒め言葉ではない)

これほど『辛抱』を試されるとは!
現代日本のアニオタにとってもはや拷問ツールでしかない!
(やめろぉぉっ!やめてくれぇぇっ!『こんな(つまらない)モノ』を見せないでくれぇぇぇっ!)
興味本位でチラ見した方は「即ドロップアウト」すること間違いなし!
アメコミ通の方々には申し訳ありませんがヒーロー連続劇としては「酷い出来」です。

各種紹介で見られた方は「キャラのシッカリしたフォルム」を見て視聴してみようと興味をもたれた方も多いハズ。ちゃんと動いてくれれば良かったんですがねぇ・・・ちゃんと「動いて」く・れ・れ・ば!
なに、あのスムーズに動かない『カクカク』は!

画面全体のカラーリングも酷い。アメコミの色調を意識して単色で表現しているのでしょうが、淡色すぎてメリハリがつかず「見づらい」です。
特に夜間のシーンなんて、何がなんだか・・・

ストーリーは、謎の「リフレクト現象」により多くの人が死に、辛うじて生き残った人々は(超)能力を身につけた為に社会的に差別が生まれた世界らしいのですが・・・・解説導入下手過ぎ。それを成しているアノ無意味な演出やカットの数々。
俳優がよく初監督した映画で「やたらカットが長くて退屈する」というものがあります。本作もあまり「意味を成さない」3~4秒ほどのカットが頻繁に多すぎて、ものすごくテンポを悪くしています(25分枠アニメで3~4秒生かせないのは命取り!)。
アクションも全然高揚感が湧かなくて、さっさと終わらせてくれという気になります。

売りである「スタン・リー」の存在感(原作&劇中キャラ)、80年代ポップスも見事生かしきれてない様にも思えました。

総じて本作はー
『娯楽性』としては、とても『酷く退屈でつまらない』ですし、
数あるアニメ作品として見るには『荒行・修行』にもってこいだと思います。(面白くないけど、こんな作風もあるんだという勉強)

さあ、みなさんもこの『苦行』に耐えてみてはいかがですか?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

71.8 20 二重人格アニメランキング20位
SHUFFLE! シャッフル(TVアニメ動画)

2005年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (799)
5537人が棚に入れました
人間が生活する「人間界」に突然扉が現れ、神族が住む「神界」と魔族が住む「魔界」とが繋がって人間界に「魔法」がもたらされてから10年。
人族、神族、魔族の通う国立バーベナ学園に通うため、幼馴染みの同居人、芙蓉楓に、朝、起こされる主人公、土見稟・高校2年生。
いつものように登校し、いつものように授業が始まるはずだった…。しかし、そんないつもの日常を一変させるような出会いが、彼を待ち受けていた!?

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ヤンデレ(空鍋)で有名な作品

このアニメは見る人をかなり選ぶ作品ですね。
王道の恋愛展開を求める人や、イライラする展開が嫌いな人にはお勧めできないです。
まず1話目を見た時、主人公役に「杉田智和」、同居しているヒロイン役に「後藤邑子」と「涼宮ハルヒの憂鬱」が好きな人にとっては嬉しいキャスティングでした。
この二人の共同生活から始まり、神族や魔族のヒロインが登場して物語が進むのですが・・・。
私が調べたところ、この作品と「School Days」がきっかけで「ヤンデレ」という言葉ができたらしいです。
そしてそのヤンデレを演じた人物・・・それがなんと「後藤邑子」。
これには驚きました。
「後藤邑子」といえば、「涼宮ハルヒの憂鬱の朝比奈みくる」のぽわーんとしたイメージが強いのですが、この作品での「後藤邑子」の演技がすごく怖いです。
もちろん声だけでなく映像の演出による怖さもあります。
はじめは普通の日常アニメで少し退屈感すら感じられますが、中盤の鬱展開からかなり重くなり、19話で一気にゾッとさせられます。
わずかなシーンですが「空鍋」は有名なネタなのでそれを知る為にこの作品を見てみるのもいいかもしれません。
この作品を見たなら、この作品に対する反響などの裏話もぜひとも知って頂きたいものです。
個人的にはこのアニメの主人公は今まで見てきたアニメの中で最も嫌なタイプ、この主人公一人が物語とキャラの評価をガクっと下げました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

color さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ヤンデレさん怖いね

気になる言葉"空鍋"を知るため。ヤンデレがどのくらいヤンでるか知るため視聴。

なんかイラッとする主人公はどのルートに進むのか、
そして誰がヤンでしまうのかと結構ハラハラして観れました。
ハーレムアニメにしてはまとまりがあって、展開的にも珍しいのでその分物語は高評価。

ただキャラの顔がみんな同じに見えたり声優の力量がなさすぎて感情移入とかはできません。
ヤンデレはいい感じで怖かったので観て損はなしだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

予想だにしない展開が待ち受けている作品でした^^

物語の舞台は、人間、神族、魔族が共存する・・・日本ぽい場所です。主人公は、高校2年生の土見 稟(つちみ りん)。両親を事故で亡くしたことから、ヒロインで幼馴染の芙蓉 楓(ふよう かえで)の家に引き取られて暮らしています。
そんなある日、神王と魔王の娘が転校してきて主人公は突如許嫁候補になってしまうのです・・・
主人公が誰を選ぶのか・・・まさにハーレムの王道を行く作品で人間界、神界、魔界のたくさんの美少女が登場します。

全般的にシリアス基調のストーリーで、それぞれのヒロインに対して、丁寧にスポットが当てられながら物語は進んでいくのですが・・・
登場するヒロインが背負っている過去が回数を重ねる毎にあからさまになっていきます・・・どれも辛く哀しい思い出です・・・でも、登場人物が自分の置かれた立場と過去に向き合い・・・成長していく様を見ることができます^^

そして、主人公が選んだ相手・・・まさかね・・・と思っていたのと、個人的には結ばれて欲しいヒロインが他にいただけにビックリでした^^;

複数の人が一人を好きになって・・・その一人が誰かを選ばなくちゃならない時・・・選ばれなかった人は自分の気持ちの向け先を見失って・・・苦しい思いをする事になるのですが・・・この作品はその苦しみに対する心理描写が抜群である上、急展開でもあったせいか・・・本気であるが故の一挙手一投足から目が離せませんでした^^:

展開がシリアスなハーレム系の作品ですが、私はのめり込んで視聴することができました。
この作品の後にオリジナル+ディレクターズカット版で構成された『SHUFFLE! MEMORIES』が制作されています・・・
機会があれば、そちらも視聴してみたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35

64.8 21 二重人格アニメランキング21位
AMNESIA(アムネシア)(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (604)
3033人が棚に入れました
8月1日以前の記憶を失った状態でカフェにいた主人公。
戸惑う主人公は、「精霊」だというオリオンの導きを受けつつ、記憶喪失を悟られないように行動を始める。
名前も顔も知らない「幼なじみ」や「先輩」、「恋人」との出会いの中で、想いを感じつつも応えられない主人公。
記憶の欠片がときおりよみがえる中で、突然、危機が訪れる。
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

それぞれの想いと記憶のカケラを繋ぎ合わせた、8月1日へ…

(2013.1/10 1話:I)
{netabare}水面に写る月のような主人公は、記憶喪失となっていた。
「I」は、「I(ワン)」始まりとも、「I(私)」とも取れる。

なぜオリオン、記憶喪失の原因が現れたのか?

オリオンと言えば、「SHOUT OUT」でしょwww
イッキは何か「持ってそう」だな。
まだまだ、謎が多い作品ですね^^;{/netabare}


(2013.1/17 2話:Ⅱ)
{netabare}かつての約束を破った為、同級生?友人?から恨まれる事になってしまった主人公。そんな中、主人公が企画した親睦会でシンが「殺した、人を殺した…」という情景がフラッシュバックした記憶の断片、それは何を意味するのか?

また、記憶を失ったと知る(8月4日)以前の8月1日に戻った理由とは?{/netabare}


(2013.1/24 3話:Ⅲ)
{netabare}瞳の色が各キャラ主に2色あり、

紫:高貴、橙:開放(シン) 
緑:安定、青:後退(主人公)
緑:安心、黄色:喜び(トーマ)
ピンク:優しさ、水色:親切(イッキ)
緑:調和、ピンク:温かさ(ケント)

それぞれの性格と関係あるのか?

いやぁ、ばれちゃったね~主人公^^;
   
まさかとは思うが、主人公だけじゃなく他の人も記憶が混乱してる?{/netabare}


(2013.1/31 4話:Ⅳ)
{netabare}これ、どこまでが本当でどこからが嘘なんだろう…
主人公が記憶喪失なのをいい事に、事実を隠して嘘で繕ってるんじゃないかと思う程に、展開が読めない。
シンが人を殺したんじゃなくて、シンの父親が殺した。

主人公が事故に巻き込まれる度に、記憶・時間が8月1日へと戻ってしまい、そこからシン→イッキ…と続く事によって主人公の記憶が戻っていく物語なのか?{/netabare}


(2013.2/7 5話:Ⅴ)
{netabare}イッキとも付き合って「3か月」。イッキの体質って?
一人と3か月の付き合いだとしたら、4人で1年。この物語は主人公の空白の1年を描いたもの?
だとしても、尺が足りない…

異なる世界軸の中から少しずつ、記憶の断片を取り戻していくのか?

いや、分からない事が多すぎるのは視聴者も同じですよwwww{/netabare}


(2013.2/14 6話:Ⅵ)
{netabare}やはり、主人公の記憶が8月1日に戻るのは、その戻った世界がパラレルワールドだから?
完全防備って、いうより○面ライダーかよwww
そんな変質者には甘えられませんからwww

この回、1話と繋がりましたね。

いや、お前の方が重いからwww

さぁ、次はケントルートかな?{/netabare}


(2013.2/21 7話:Ⅶ)
{netabare}ケント、かなり不器用だなwww
でも、個人的にはケント×主人公ルートが良い。

気づいたね、ケント^^

この世界のケントは、主人公が元居た世界のケントにも影響を与えるんだろうか?

ってか、ケントルートもう終わり!? だとしたら、次回はトウマルートか。

様々な人との恋愛を通して、主人公の過去の記憶を呼び覚ますだけでなく、その経験をした主人公の8月1日(ほづみ=穂摘み)の物語?{/netabare}


(2013.2/28 8話:Ⅷ)
{netabare}なんかトーマ、裏がありそうで恐いな^^;
そして、鍵の掛かった日記帳には記憶の真実が!?
「一日の計画」ってなんだ? ってか、主人公のケータイお前がもってたんかよΣ(・ω・ノ)ノ!
ウキョウさん、目が病んでるなと思ったら性格まで病んでたwwww

あの主人公を目の仇にしてるヤンデレーズの3人組は何者なんだ?{/netabare}


(2013.3.7 9話:Ⅸ)
{netabare}束縛するのは、どうなのよ!?(゚д゚;)
そんなんじゃ、愛想笑いしかしてもらえないですよ?

シン、久々の登場ww

トーマ、恋人じゃなくてストーカーですか∑('◇'*)エェッ!?
檻とか人として扱ってない。鬼畜だな、トーマ。

強すぎる想いは、考えものだな…{/netabare}


(2013.3/14 10話:Ⅹ)
{netabare}鍵の掛かった日記帳に自分の記憶のヒントが隠されているのではないかと思った主人公は、その日記帳の鍵を開ける事に…
トーマの事が好きだったんだな、主人公。

無理矢理って、檻に入れた時点で無理矢理すぎだからさトーマ^^;

おいっ(゚д゚;)ウキョウ、落とすなよ!
そして、ウキョウルート突入!!{/netabare}


(2013.3/21 11話:Ⅺ)
{netabare}夏なのに鍋、冬にアイスの考えが理解できない(-_-;)
ウキョウ、主人公を守りたいのは分かるんだが…

それに、この世界が主人公を殺したがっているって?

こうしてまた、君と出会えた…僕のルートで。
今度こそ、君を殺す?それとも、想いを伝えるのかウキョウ?

ウキョウが主人公にとって、一番危ない存在なのは分かってますw
ウキョウも主人公と同じように幾度となく「死」を繰り返している?

ウキョウ不審者のうえに二重人格か(-_-;)

1話の冒頭に繋がるんでしょうか?
ウキョウが彼女を殺したがっているのは、自分が生きたいが為?{/netabare}


(2013.3/28 12話:Ⅻ)
{netabare}「何度も、主人公が生きている世界を渡り歩いてきた。」←暁美ほむらですか? ウキョウさんwww

ウキョウさん、アレルヤとハレルヤみたいだな^^;
ニールって、ニール・ヤング?

ニール様って、オリオンの知り合いかよ∑('◇'*)エェッ!?
何でニールはウキョウと一体化してまで主人公を求めたのか?

主人公の記憶をいとも簡単に元に戻したのは…尺のせい^^;?

結局、彼ら4人が出てきた意味あったんでしょうかね(-д-;)

主人公、誰を選んだんだろう…{/netabare}


5枚のトランプが出てきた所を観ると、続きは原作(ゲーム)でって事でしょうか?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

乙女ゲームらしい作品

記憶喪失の少女が喫茶店で働きながら少しずつ記憶を取り戻してゆくストーリーの様です。

ただでさえ苦手な乙女ジャンルですが
「記憶喪失のままの少女を喫茶店で働かせる」
という環境を作るために乱暴な設定づけがされています。

↓※1話設定について
{netabare}
精霊と精神体がぶつかって記憶が飛んでしまった。
病院で刺激のない環境だとそのうち呼吸法まで忘れる。
などなど、
私がこのアニメを楽しむには簡単には飲み込めない条件を突きつけられてしまいました。
物語がファンタジー方向に向かうのならまだしも現実世界での話となってくるとキツそうです。
{/netabare}
登場人物の服が異様にオサレなのでそのデザインを見るのは楽しみです。
どんな普段着だよ!どう着るんだよ!などとこれまたツッコんでいます。

ストーリーはトランプと絡めてきそうですがまだ方向性がわかりません。

OP,ED曲は結構良いと思います。

とりあえずもうちょい観てみます。

※2話感想{netabare}
主人公、自我無さすぎじゃない? オリオンの言うがままじゃん。
多分、原作ゲームではプレイヤーが選択するからなんだろうけど…ちょっと不自然。

オサレ優男が多くて目の色も気持ち悪いんで困り気味なんですが話は惹かれるモノがあります。
これって時間ループ系なのかな?
流星見るのと妖精の名がオリオンなのも何か関係有るのかな?
EDの万華鏡や望遠レンズ、「覗く」が関係してくるのかな?
などなど、ミステリーは好きなのでもう少し様子見てみます。
{/netabare}

3話感想書き忘れてたみたい…ごめん。
※4話感想{netabare}
優男シンの甘い態度や囁きを堪能する回でした。
どうやらループ繰り返しながら、いろんな優男が彼氏となって甘い時間が疑似体験できるお話みたいです。
こういうのが好きな女性は楽しめる作品のようです。
アニメ化するにはストーリーが浅く、私の期待していたミステリー要素も薄い気配を察知しました。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
今度はイッキのあま~い歯の浮く台詞のオンパレードでした。
女の子こういうの憧れるのかな?
でも一般人が言ったらひくんだよね…。(^_^;)
ストーリーよりもこういうの楽しむアニメなんだよねきっと。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
「何か喋って…君の声聞いてないともう死ぬかも、本気で。」
…とか一度口にしてみたいわー。

無理だと思っていた設定もファンタジーが強いので乗り越えてきたんですが、
優男の甘い語録が観てて恥ずかしくなっちゃいます。
ミステリーの要素も色々気になって面白味は感じるんですが、
なんせ乙女要素が強いもので物語に集中できません。

トランプの様に四種類のパラレルワールドがある様ですね。
謎は気になってはいるので気持ちに余裕がある時に
なんとか上手く観ていこうと思います。本気で。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
気楽に観られた回でした。
耐性が付いたのかケントの不器用なお陰か分かりませんが、
今回はさほど優男感は気になりませんでした。
私が乙女ならこのルート選んでそうです。
折角相談できる人に出会いましたが、
結局また違うルートに行って、全体としては進展がないです。
以前の記憶は蘇るのでしょうか。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
今度はトーマ回です。
ほかと比べると癖が少ない好青年でした。
服着たまま寝るのはどうかと思いますが。
男の事はもう飽きてるのでそろそろミステリーを明かす展開にならないかな。
あのカメラマンも性格が変わっちゃってますけど何かあるのかな?
ファンクラブはどの世界でもおっかないですな。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
好青年取り下げます。おっかねぇ。薬や檻はもう犯罪です。
純愛も行き過ぎるとおかしくなっちゃいますね。
主人公自我はないけど結構なんでも受け入れられる子ですね。
トイレとかどうしたんだろ?私なら耐えられないです。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
一応は全ての謎が解ける展開で辻褄は合いましたが、
妖精王ニール様という神のような存在が関与していて何でもありになってました。
どんなに考察してもニール様には叶いません。

でもゲームらしい余韻の残る終わりは良かったです。
どの扉で戻ったのか想像もかき立てられます。
でも主人公は各世界でヤンチャだった節があるので性格変わってたら少し嫌かも。
あのままの純粋な彼女で幸せになって欲しいです。
{/netabare}

男の私でも少しだけ乙女チックになれる作品でした。w
乙女気分を味わいたい人にはオススメです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27

イツキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

AMNESIA の感想

舞台は、とある世界の、とある街。
8月1日に目覚めた主人公は、突如としてその日以前の記憶を全て失っていた。
そして、その彼女の前に現れるのは、自身を「精霊」と呼び、「記憶を失ったのはボクの所為なんだ」と詫びるオリオンという少年。
自分がどこの誰で、記憶を失う以前は何をしていたのか。
そして、記憶探しを手伝うことになったオリオンと主人公の前に、突如恋人として現れる「彼」――…
主人公は、相手に記憶喪失を悟られないよう行動し、記憶を取り戻す手掛かりを探しつつ、「彼」との恋物語を紡いでゆくこととなる。


本作では、主人公の名前が無いところが、個人的に好きなポイントの一つである。
主人公は4つの世界を渡り歩き(所謂、パラレルワールド)、その世界によって相手の「彼」が違うという設定である。その「彼」によって、呼ばれ方が、「ねぇ、きみ」だったり、「お前」だったりと、違う。
乙女ゲームが原作ということもあり、視聴者が感情移入しやすい設定である。
また、それぞれの「彼」には、大きく違うそれぞれの特徴があり、それもまた、視聴者をその世界に惹きこむためであり、個人的に好きな理由でもある。

それぞれの話は単に恋愛だけでなく、記憶の無い主人公の恋人の「彼」に対する接し方の葛藤の描写なども多く、また、謎に包まれている部分を暴くシーンもあり、どちらかと言うとラブミステリーだとか、ラブサスペンスだとかの方が近いように思う。

全13話と作品的には然程長くないので、忙しい人でも楽しみながら見られるのではないかと思うし、ストーリ性も面白いので、個人的にお勧めしたい一作。

余談だが、作画はとても綺麗だが(個人的に好きなのは目)、主人公を含む登場人物の服装に突っ込んではいけない。
また、AMNESIAとは英語で記憶喪失を意味する。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

64.8 22 二重人格アニメランキング22位
鉄腕バーディー DECODE(TVアニメ動画)

2008年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (302)
1706人が棚に入れました
謎の古代兵器「リュンカ」の強奪犯を追って未開の惑星、地球にやってきた連邦警察のアルタ人女性捜査官バーディー・シフォン=アルティラは、犯人を探し出すためグラビアアイドル有田しおんとして活動していた。そしてついに犯人を探し出すが、追いつめる中で誤って地球人の高校生千川つとむを殺してしまう。地球よりも進んだ連邦の技術を使ってつとむの体は修復されることとなるが修復には時間が必要であり、その間の措置としてつとむの意識はバーディーの体に移され、バーディーとつとむは1つの体に2人の意識が存在する「二心同体」となる。その後なんとか犯人を倒したバーディーであったが、その代償として長年のバディ(相棒)であったロボットのテュートを失い、リュンカの手がかりも失う。

声優・キャラクター
千葉紗子、入野自由、伊藤かな恵、藤原啓治、坂本真綾、鈴村健一、名塚佳織、石塚運昇、青山穣、若本規夫

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

有田しおんでありますぅ~

原作ベースですが、基本オリジナルストーリーです
絵柄的に、軽い萌えSF調アニメで行くのかなと思ってたら
案外作りが凝ってましたね
SFと恋愛の二心同体、後半からぐいぐい引き込まれます


今作はつとむ君と中杉さんの普通と特殊が平衡したくらいの恋愛話を通しての主題になっており、バーディーの出番は少なめです、、、衣装の露出は多めですが。。。
CV入野自由にしてはなかなか積極性のある主人公で、キャラのブレがなく、応援したくなるタイプなのも良い点
それから8話から本格始動するリュンカ編がまた面白いんです
セカイ系を取り入れやすい設定ではあるのですが、ダシを濃くとって、上手い味付けができてました

個人的に気になったキャラは室戸とシャマランです
報道研のOBかつフリージャーナリストであるCV藤原さんの室戸
早宮との師弟共闘的なやり取りや、千川への若干よがった協力姿勢他、彼の大人世界と子供世界の架け橋的なポジションは、バーディーを追うさながら冴えない刑事役の如き姿の影に隠れてしまってますが、良い味を出してたと思います
また、その室戸を持って真性と言わしめたCV鈴村さんのシャマラン
驕る平家は久しからずや、行き過ぎた選民思想の非を顧みることはなく、実にあっけなかった彼の最期は、滑稽を通り越して憐れです
ではあるのですが、こういう狂人の存在こそ、物語を面白くするファクターのひとつであると思う上、その言動にはどこかしら魅かれるものがあります
他のキャラも、宇宙人ですら、人間味があってドラマとしても面白いです

ノエインスタッフが集結してるだけあって、アクションシーンはすごいです
ギーガーバチルス戦やオンディール戦は見ててドキドキしますね
背景動画が活用されてるのも良い、キャラ目線の臨場感が十分に味わえます
キャラデザ総作監はりょーちも氏、氏のキャラはたまりませんな、たまらんッ
CV千葉ちゃんも相まってバーディーのナイスバディーは私的にもナイスバーディー

OP「そら/Hearts Grow」は歌詞も含みがあってよいですね
この曲はかなり好きです
映像も、、、走りまくってますが、ゴメスが立ち上がるシーンとかシャマランが手を挙げるシーンとかかなりかっこいいと思います
ぷっちょへ


好きですねぇ、宇宙人

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

エロい宇宙人の女性特務官と二心同体 でも萌えよりSF 優等生アニメ

2008年に放送されたゆうきまさみ原作のSFアニメ 2度目のアニメ化となる

1度目はマッドハウス制作川尻義昭監督のOVA全4話で、当時発表されていたゆうきまさみのコミックに準じた内容
今回はA-1Pictures制作 「天空のエスカフローネ」や「ノエイン」の赤根和樹が監督
10年以上の月日が経ったことで、声優をはじめスタッフはすべて変わっている
DECODEのストーリーはアニメオリジナルで、赤根などの制作側が提案し、ゆうきまさみと協議で決定した
このため、アニメは2期制作完結ストーリーとなった

A-1Picturesは2005年に設立した新興アニメ制作会社で、「おおきく振りかぶって」が好評ではあったが、この時点では模索中であり、この鉄腕バーディの制作がその後のありようの決め手になったと思われる

さて、このストーリーであるが女性型宇宙人との二心同体を余儀なくされた、主人公「千川つとむ」が星間規模の事件に巻き込まれていくというもので、エロい女性に変身するのだが、らんま1/2のようなギャグ、または心と性の揺れを期待すると肩透かしを食らう これは普通のSF冒険活劇として認識するべきもの 女性の時は主に宇宙人側の意識
多少は女体化エロ展開もあるが非常にノンケであまり深い意味もない

OVDと比べてもオリジナルストーリーは成功したと言え、宇宙を感じられる良質なSFストーリーとして破たんもなく、男女ともに楽しめる作品になったと思う
A-1の作画技術はこの時点でほぼ完成したと思っている

一期のラストは原作ではありえないような盛り上がりをして相当楽しめると思う 多少のSF知識は必要かもしれないが難解な作品ではない

未見の人はリストにどうぞと言う感じです  

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19

U-tantan-U さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

手堅い構成にハズレなし!

鉄板ではありますが、最初鉄腕と聞いて完全にアトム系のアニメを想像していました^^;

原作等全くの未読で概要すらつかんでない状況で見始めましたが、はじめの2話くらいできちんと物語の進む道を示してくれるので問題なく視聴できました。


あらすじとしては、宇宙の連邦捜査官であるバーディが、捜査中にツトムを誤って殺してしまって、ツトムの肉体を再生させるために奮闘し、それまでバーディの体にツトムの心を宿して行動していくというもの。


つまり2人で1人の体を共有する2心1体ということです。その中でつとむにスポットが当たる機会が多く彼の成長や心情を中心に描かれていきます。


物語の大筋はありがちですが、この女の子の肉体に男の心を宿すってことがまず斬新だ!と思いました。


構成についても、ひとつひとつの話を短くまとめあげているため無駄のない作りでした。
それでいて話の引きがとても上手いので、よくできているなーと感嘆していました。
深くなりすぎず、かといって浅くなりすぎず。
すっきりまとめ上げられている作品で飽きずに完走できるかと。


そして、評価すべきはアクションのシーン。
自分自身そこまでアクション系を見ていないので他の作品の詳しいことはよくわからないのですが、積極的にCG等を用いて、迫力と疾走感にあふれていて見ていて気持ちのいいものでした。
物足りなかったとかではなく、もう少しバトルに尺を割いても全然よかったです^^


つとむがメインとなって、彼の成長や恋等が描かれているので、バーディの影が多少薄くなっていますが、許容範囲内です。というかそこまで気になりません^^


音楽がいいほうに作用して、キャラごとの関わりをかっこよく演出してくれていました^^


しめるところはきちんとしまった作品なのでオススメ。
もう一押しあれば、もっと評価されていたはずなのでそこが少し残念ですが、良作だと思います^^

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

66.9 23 二重人格アニメランキング23位
遊戯王デュエルモンスターズGX(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (199)
936人が棚に入れました
主人公・遊城十代(ゆうき・じゅうだい)は、デュエル・アカデミア実技試験会場に向かう途中で伝説のデュエリスト・武藤遊戯と出会う。
彼から「ハネクリボー」のカードを譲り受けたことから強い憧れを抱いていく。彼の様なデュエリストになるために、E・HERO(エレメンタルヒーロー)を駆使しながらデュエルを繰り広げる。

声優・キャラクター
KENN、小林沙苗、鈴木真仁、松野太紀、石田彰、下崎紘史、清水宏、龍田直樹

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

前作よりも明るい雰囲気でこっちの方が好きかな?

アニメ作品『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の世界観を継承した『遊☆戯☆王』の新シリーズですね
原作漫画『遊☆戯☆王』の連載終了後に
制作された完全オリジナル作品である

主人公は原作の武藤遊戯から遊城十代に変更、
基本設定も一新された。
ただし舞台は『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』と
同世界であり、前作の登場人物も数名登場している。

あらすじ
主人公・遊城十代(ゆうき・じゅうだい)は、
デュエル・アカデミア実技試験会場に向かう途中で
伝説のデュエリスト・武藤遊戯と出会う。
彼から「ハネクリボー」のカードを譲り受けたことから
強い憧れを抱いていく。
彼の様なデュエリストになるために、
E・HERO(エレメンタルヒーロー)を駆使しながら
デュエルを繰り広げる。

本作は、孤島に設立された寄宿制のデュエリスト養成学校デュエル・アカデミアという学園を舞台に、
学生達が一流のデュエリスト目指して
切磋琢磨していく物語である。



前作の遊戯王に比べ
前半はコメディ要素が強めで明るい感じですね
後半になってくると結構重い展開が増えますけど

あと実際の遊戯王の環境じゃ弱く見えるカードでも
このアニメはそんな弱カードでも強く魅せてくれるような
シチュエーションが多々あるので
デュエルを見るのが楽しかった

前作は一戦一戦、プレイヤーが互いの主義主張を
デュエルを通して訴える為、
話数が結構かかっていたのですが、
今回はそういったケースがボス級相手の時のみで、
大体が普通にデュエルをするだけ(敵役が相手でもそう)
なので基本的に一話完結か前後編しかありません。

なので、様々なデッキを観ることができ、
これはカード初心者、そうでない人にとっても
嬉しいものだと思います。
初心者にとっては、凄いコンボよりも、
単純に凄いカードの方が胸躍るものなので

主人公『遊城十代』は、
最初は純真に遊びを楽しむ子供として描かれていたが、
多くのライバルと出会い、責任を知り、絶望しながらも、
最後には立ち直り、最後は忘れた純真を取り戻す・・・。
というまさに成長物語の王道を行くような
ストーリーで好きだったな

キャラも前作に負けず劣らず個性的ですね
もちろん前作のキャラも好きですが
今作の方が好きかな
特に女性キャラが好きだった

前作よりも声優も豪華になったな
個人的には前作の遊戯王も好きなんだが
こっちの方が思い入れが強くて好きだな

まだ遊戯王のシリーズは続いてるんですが
僕が全話見た遊戯王はGXまでなので
遊戯王シリーズのレビューもここで
一旦終わらせておこうかと思う

投稿 : 2024/12/21
♥ : 23

かもかも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

一、十、百、千、万丈目サンダー!

DMと比べクオリティは落ちるのかな

それでも一番好きなのがこのGX
(bgm:十代のテーマ)

おジャマデッキ、サイバーデッキ、宝玉獣デッキ
etc…

そんな魅力あるカードの中でも十代が使用するE・HEROデッキは楽しみでしたね

デュエルをする度に現れる新しいヒーロー達

次はどんなカードが出てくるのだろう

このワクワク感が当時のわたしにはたまらなかった

他の世代もいいですがやはり更新される十代のヒーローデッキの魅力には敵いません

そもそも遊戯王のアニメはストーリーがどうこうよりもデュエル=このカードすげぇwを楽しむべきだと思うのです

今回のテーマは若者へのメーセージ、初心を忘れずデュエルを楽しむことでしたが正に子供心を鷲掴みする作品でした

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

GX楽しかったなあ

アニメ遊戯王シリーズ2作目。
2004年10月から2008年3月まで放送。全180話。
ハネクリボーが可愛すぎたw

リアルタイムで一部視聴しており、何年か経ってから全話視聴しました。それももうだいぶ前になってしまいますが。

1年だけの予定で始まったためか最初の設定もかなりシンプルで、予算もそれほど潤沢でないことも作画からわかります。でも私は好き。
遊戯王シリーズらしく、個性の強いキャラクターたち、デュエルありきのストーリー、熱血かつカオスな展開がある意味見物で、良い話もあればシュールな話もあって、良くも悪くもバラエティに富んでいます。
そういうのを突っ込みながら見るのが好きな人にはオススメできるかもw

1話完結が多く毎回のデュエルもスピーディーに展開し、カードゲームに詳しくない私にも見やすい構成でした。

{netabare}
まあね、いきなり3期で鬱展開に突入したり、スペースザウルスとか、俺とユベルの魂を融合とか、なんかもう色々訳がわからないし突っ込み出したらキリないしw
一年目でメインにいたはずのキャラクターが一時期本当に消えていたりとか、異世界で行方不明になったキャラ放置とか、良いのかこれ…?みたいな所も多いんですけどもw

あんなハチャメチャな展開や鬱を挟んで、それを糧にしたキャラクターの高校三年間の「成長」と、「それでもやっぱりデュエルは楽しい」というテーマが一貫していたと感じられるのが凄いなと。

「デュエルが誰とでも楽しいわけじゃないことを知った。時に重大な責任が伴うことも知った。それを引き受ける覚悟を持つのが大人になるということで、でも忘れちゃいけないことがある」
十代のこの言葉は本作で一貫したことを端的に捉えています。

エドが割と早くからこの視点を持ってプロやってた気がする。エドは基本大人として描写されていて、4期で万丈目にプロのなんたるかを教えたのもエド。「デュエルの力を信じないのならデュエル番組なんかやめろ!」「今はお前を支えてくれた人たちに応えてやれ」とか、名台詞でした。製作側の考えとして「大人はどうあるべきか」はきっと変わってないんですね。

1年目から全部好きですが、印象的なのはそれまでの展開を総括して纏め上げた4年目でした。
1期メンバーはリアルの視聴者の目線に近く、社会へ出て行くことの不安や恐怖は共感しやすい部分でした。ラスボスのダークネスをその不安感の象徴として描いたのは、学園ものの幕を閉じるのに相応しい展開だったと思います。

今回、遊戯とのラストデュエルを見直してみたのですが、クロス要素として本当によくできていますね。尊敬する先達からの激励ってイイよね!
遊戯も十代も株を落とすような描写は皆無。デュエルでも二人の象徴的なカードはほぼ登場したんじゃないかな。モンスターだけでなく魔法・罠も記憶に鮮明なものは出揃っていたと思います。個人的には超融合が燃えました。
決着をつけなかったのは製作側の配慮でもあったと思いますが、何よりも勝敗が決まらないからこそのロマンだなあと思ってますw
そして最後の「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ」が最高でした。


余談ですけど、個人的には作画班の成長ぶりも結構楽しかったですね。
何かと批判されがちな韓国作画なんですけど、三年半の放映で順調に上手くなっていって、三年目頃には手の早いスタッフと上手いスタッフで安定した4班くらいのローテーションを組んでいたのを良く覚えています。
欲を言えば日本作画で見たいと思ったこともあるのですが、ここで育った作画スタッフにはそれ以降のシリーズで活躍している人もいて、それも結果としては良いことだったのかなと。
本当に余談なんですけどw
{/netabare}(2017.5.29)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

65.8 24 二重人格アニメランキング24位
ブラック★ロックシューター(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (969)
5183人が棚に入れました
中学校へ進学した黒衣マトは、同じクラスの小鳥遊ヨミと親しくなる。1年間を通じて友情を深めあった2人だったが、2年生になって違うクラスに分かれ、マトに友人が増え始めた頃から、2人は少しずつすれ違うようになっていく。ある日、ヨミが学校を欠席していることを気にかけたマトはメールや電話をしてみるが、一向に通じない。落ち込むマトの携帯に一通のメールが入るが、それはヨミからではなく母からのものだった。「小鳥遊さんが行方不明になり、警察が事情を聞きに来ている。すぐ帰ってきなさい」と…

同じ頃。この世界とは違うどこかの世界で、左目に青い炎を灯し、大型の砲を左腕に装着した謎の少女が、何者かと戦いを繰り広げていた。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ダメな時の岡田磨理さんシナリオ

先にレビューを上げた『AKB0048』をはじめ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』『凪のあすから』等々で見事なシナリオを描き出してくれる岡田磨理氏ですが、本作の場合は不調だったのか?全然ダメだと思ってしまいました。
(※同じ岡田さんシナリオの凡作『WIXOSS』シリーズよりも、さらにダメな感じ)

なお、本作自体は、人気イラストレーターhuke氏のたった一枚の少女の絵(ブラック★ロックシューター)からイメージをどんどん膨らませていって、まず2009年に山本寛氏の監修で52分程のOVAが制作され、さらに2012年に岡田磨理氏のシリーズ構成&脚本で全8話ながらTVシリーズも制作された作品だそうです。

なるほど、作画や演出が割と凝っていて、まるで『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年)や『結城友奈は勇者である』(2014年)の先輩みたいな雰囲気が少しありますね。

・・・が、しかし、肝心のシナリオが貧弱すぎる!!
というか、『まどマギ』や『ゆゆゆ』にあった視聴者を唸らせるような裏設定が全然ないぞ!!!

本作の発表当時は、それでも作画や演出の斬新さで評判になったのかも知れないですが、今から新規に見る人には見どころがイマイチよく分からないかも。

《まとめ》
『まどマギ』『ゆゆゆ』のような少女達のバトル&百合っぽい展開の作品が好きな方なら、一見の価値があるかも知れません。
でも、個人的には、本作を見るくらいだったら『緋弾のアリアAA』や『神無月の巫女』や『AKB0048』の方を先に視聴した方がずっと良い気がしました。


◆制作情報(OVA)
{netabare}
原作         huke
監修         山本寛
監督         吉岡忍
脚本         谷川流、吉岡忍
キャラクターデザイン 松尾祐輔
音楽         ryo
アニメーション制作  Ordet{/netabare}

============ ブラック★ロックシューター (OVA) (2009年9月) =========

全1話 × 3.4 ※約52分

ED 「Braveheart」


◆制作情報(TVシリーズ)
{netabare}
原作         B★RS Project
監督         吉岡忍
シリーズ構成・脚本  岡田麿里
キャラクターデザイン 芳垣祐介
音楽         森英治
アニメーション制作  Ordet、サンジゲン{/netabare}

◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============ ブラック★ロックシューター (2012年2-3月) =========
{netabare}
第1話 あとどれだけ叫べばいいのだろう ★
第2話 夜明けを抱く空 ★
第3話 こらえた涙があふれそうなの ★
第4話 いつか夢見た世界が閉じる ☆ ※グダグダさに飽きてくる
第5話 ブラック★ロックシューター × ※シナリオ支離滅裂
第6話 あるはずもないあの時の希望 × ※同上
第7話 闇を駆ける星に願いを ×
第8話 世界を超えて ×{/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)1、×(疑問回)4 ※個人評価 × 3.4

OP 「ブラック★ロックシューター」
ED 「僕らのあしあと」

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

だわさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

最終回視聴終了~v掘り下げは浅かったけどまとまった最終話だったw

全8話予定。
ノイタミナ枠。
OVA有り。
huke画(シュタゲとかの人)。

以下感想
自分の痛みや苦しみを現実世界と切り離して、代わりに創造された印象的で観念的な夢の世界でバトルして痛みを消したりするお話。

もともとは、hukeさんの書いたボーカロイドにsupercellのオリジナル曲がついて始まったらしいBRS。

このオリジナル曲ありきの制作なはずなので、最終的にBADENDはまず無いだろうと思いつつの視聴してたんだけど、(いい曲w)
妙に話が人間関係的にドロドロして人間不信の暗黒アニメ化していた中盤は話が終息できるか不安で不安で…w
でも最終的にはなかなかうまくまとめたかな…と。

苦しみや痛みが自分のキャパシティを超えて、自分の中に別の自分を作り上げて押しつけるというのはアニメの世界でなくともあることで、これについてはただ向き合えばいいという問題じゃない。
向き合いきれないから切り離したものを改めて向き合うことの過酷さや難しさについて、テーマの割には描いてくれて無かったかな…と。

キャラの精神崩壊の表情とかそういう「壊れ」については非常に豊かに描いてくれていたので、どんよりしましたがww

先行無料配布OVAを完全に内容補完してくれたという点では有りがたかった!(・∀・)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

恐怖のマカロンのお話です(゚ロ゚*;)エェッ!?

■ブラック★ロックシューターってこんなアニメです ρ( ̄∇ ̄*)
『ブラック★ロックシューター』はOVA先に発売されているのですが、TVアニメ版はOVAとストーリー上とくに繋がっていないようですね♪
って事なのでOVAを観ないでTVアニメ版を観ることにしたのです(ノ´∀`*)
ジャンル的にはhukeさんの独創的なイラストを独特の世界観で描いた学園・異空間アクションアニメです。
それにシナリオ構成が岡田麿里さんとなってるのでさらにエキセントリックな印象に仕上がっている感じですw
この世界観にどこまでついて行けるかが楽しめるかどうかのポイントかも知れませんね♪
舞台は主人公でヒロインの黒衣マトちゃんが通う中学校で、小鳥遊ヨミちゃんと出逢うことから物語が動いていきます。
マトちゃんが夢で見る不思議な世界、ブラック★ロックシューターが戦う世界とはいったい…
思春期の不安定な感情を見事に描いたこの作品はちょっと鬱な展開もあるので見る人を選ぶ作品かもしれませんね♪


■総評
この作品ってただのアクションアニメかな?って思ってたので軽い気持ちで見始めたんですけど…油断してると話についていけなくなる可能性がありますね(〃´o`)=3 フゥ
けっこう頭フル回転で1クール8話を一気に駆け抜けた感じでしたw≡≡≡ヘ(*--)ノ
現実世界と精神世界を並行して描いていく中で、「感情」を「色」で表現したり、「心の葛藤」を「バトル」で表現したりと独特な世界観で作品を彩っていましたね♪
精神世界も異空間的な造形美と色彩感覚が満載で「まどマギ」や「夢喰いメリー」や「Persona4」とはまた違った異空間の色を見せてくれてました。
そんな中でのバトルシーンは凄惨な描写はあるのですけど、躍動感があって心の葛藤をとっても良く表現してたとも思います!
不安や心の痛みなどの負の感情を無意識に処理している映像が精神世界なんですよね♪(* ̄  ̄)b

もちろんキャラの「感情」や「表情」が誇張気味に表現されてはいますが、スピード感ある展開と感情の起伏がこの作品の最大の魅力なのかなって思います☆彡
それと精神的に未熟で不安定な年頃の少女達を中心に描いているのもポイントでしたね♪
「今まで出会ったことのない感情や痛みを知り、傷つけ傷つけられながら大人になってゆく…」
マトにとってのことりとり、マトにとってのブラック★ロックシューター、色んなメッセージが込められた作品でした d(-_^)
OVAも今度見てみようかなぁ(^ー^* )フフ♪


■MUSIC♫
OP曲『ブラック★ロックシューター』
 【作詞・作曲・編曲】ryo【歌】初音ミク
 個人的にはTVアニメなので普段VOCALOIDに馴染みがない人には敷居が高かったんじゃないかなって思います。
 歌詞や楽曲はryoさんらしい納得のデジタルチューンナンバーですね♪
 声優さんとのタイアップでも面白かったかも、supercellとしてはそうはしたくないのでしょうけどねw
 

ED曲『僕らのあしあと』
 【作詞・作曲・編曲】ryo【歌】supercell(こゑだ)
 こゑだちゃんの歌声の魅力は物憂い中にも力強さを感じることが出来るところ♪
 特に低音域の安定感は抜群で、とっても心地良く感じられます!
 こゑだちゃんの魅力をめいいっぱい表現できたローテンポなバラードナンバーです(゚∇^d) グッ!!


2012.09.02・第一の手記

投稿 : 2024/12/21
♥ : 52

72.2 25 二重人格アニメランキング25位
空の境界 第四章 伽藍の洞[ガランノドウ](アニメ映画)

2008年5月24日
★★★★☆ 4.0 (687)
4056人が棚に入れました
1998年6月、約2年の昏睡から両儀式は奇跡的に回復する。しかし、目を開けてすぐに見えたのは「死の線」。それが何なのかを理解してしまった式は、自らの目を潰そうとしてしまう。そんな中、一人の女性が式を訪ねてくる。その女性、蒼崎橙子に式のもう一つの異常、式の別人格である「織」が居なくなっている事を気付かされる。生の実感を喪失した式は抜け殻のように日々を送るが、その式の病室に毎夜彷徨ってくるモノがあった。

声優・キャラクター
坂本真綾、鈴村健一、本田貴子

しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

やっとタイトルの意味が納得できた気がします

空の境界の第4章。
第3章の少し前の物語です。
一応4章までが時系列がバラバラな物語で
5章以降は時系列順に並ぶわけです。
(2→4→3→1→5→6→7という感じ)
映画公開時には時系列順のマラソン上映なんかもあったらしいですねw

4章はだいぶ短めな話ですし、冒頭部分からメインの舞台はずっと
式が入院している病院です。
2章以上に冗長な物語かもしれません。

ただ、もう一つの人格を失い、孤独を知った式と
式に発現した異能「直死の魔眼」について詳細に描写されます。
一連の事件についてまた伏線が張られ、
橙子さんの魔術師らしいところも出てきますので、だいぶ見所は多いと思います。
※このシリーズに限って言えばいらないシーンはないのでしょう。

個人的には式と橙子さんの会話の中でようやく空の境界という
タイトルの意味が納得できた章ですね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

空の境界を理解する上で、欠かせない章である。両儀式の伽藍の洞に這入るのは誰か

「空の境界」は奈須きのこによる、同人誌に掲載された長編伝奇小説である。全7章で構成され、本作は第二章「殺人考察(前)」が映像化された。「そらのきょうかい」でも「くうのきょうかい」でもなく、「からのきょうかい」なのでお間違えの無い様に。
略称は「らっきょ」。

「空の境界」は奈須きのこの小説だが、奈須きのこと武内崇の所属する同人サークル(現在は有限会社Noteのブランド)「TYPE MOON」の作品に「月姫」、「Fateシリーズ」などがあり、「空の境界」と世界観を共有している。奈須氏によると「微妙にズレた平行世界」とのこと。


劇場版「空の境界」は圧倒的な映像美、迫力満点の戦闘シーンと、難解且つ素晴らしい世界観を、原作小説を忠実に再現し映像化したufotableの力作である。
本作のメインテーマは「境界」である。相反する二つのものに関するメッセージが緻密に組み込まれている。
その各々に対する矛盾もまたテーマの一つだ。
奈須氏の命の重さ、禁忌を主題とした本作の完成度には脱帽するばかりである。
「生」と「死」、「殺人」と「殺戮」などについて考察するわけだが、テーマがこれであるから必然的にグロテスクな描写がある(しかも美しかったり)。
また、難解な言葉(辞書的意味では用いない)や、時系列のシャッフルにより、物語の理解はやや困難である。
しかし、この時系列シャッフルこそが「ミステリ」における叙述トッリクとして作用しているのである。
決して時系列の通りに見てはいけない(2度目からはご自由に)他にも、原作にはなかった「色分け」が行われている点も魅力的だ。式の服の色や、月の色なども見てみると楽しい。
全7章に渡って展開される両義式と黒桐幹也の関係も素晴らしい。
設定はここで説明するとつまらないので、作品を視聴することをお勧めしたい(丸投げであるが(笑))
副題のThe Garden of sinnersは直訳すると「罪人の庭」と言う意味。sinには(宗教・道徳上の)罪という意味があり、guiltの(法律上の)罪とは区別される。
Theの次のGardenが大文字であることから、これはギリシアの人生の目的を心の平静(アタラクシア)に見出した精神快楽主義のエピクロス学派を意味する。よってThe Garden of sinnersは快楽主義に溺れた道徳的罪人という意訳が適切ではないか。



第四章の本作は「空の境界」の時系列で、全7章のうち4番目にあたる作品だ。本作の視聴により、一から四章までの時系列シャッフルは完了し、五章矛盾螺旋からは時系列通りに物語が進行する。世界観の認知と登場人物の把握を十分に行い、「空の境界」の作品中最難関であり、且つ最も面白い五章の視聴に堪えるだけの認識を会得して欲しい。
本章で今まで謎だった式の特殊能力の真相、事故以前と以後を結ぶ境界、式・幹也と橙子の邂逅が明かされる。一章・二章の難解さに比較すれば、この四章は三章程度のハードルであり、一章・二章が理解出来ていれば、理解に難くない。
逆に、一章・二章が理解できなかった場合は、本章の視聴により補完出来ると考える。
副題の garan-no-douは日本語表記で主題「伽藍の洞」と同一である。
重複しているからには「伽藍の洞」には深い意味があると考えられる。
また、橙子の事務所の名称が「伽藍の堂」であるので、こちらを指しているのかもしれない。

考察←観る前に見ない様に。
{netabare}

時系列:3/8
1998年6月
両儀式:18歳 職業:高校生(休学・入院中)
黒桐幹也:18歳 職業:大学中退 伽藍の堂に勤務


原作との相違:中
原作との尺の比 78P:45min=1:0.84(1分当たり1.73P)
(一番原作との尺の長さの比が合致していると判断される2章の比を基準:1とする)
(原作の頁数は講談社文庫を用いる)


・「伽藍」について
「伽藍」は仏教建築物で僧侶が集まり修行する清浄な場所で、
「伽藍堂」は大きな伽藍に何も無いことから、空虚さを現す名詞となった。
橙子の事務所の「伽藍堂」は外界と隔絶された場所という意味が適当だろう。

・「黒桐幹也」について

黒桐幹也は同級生の両儀式のことを好きになってしまった高校1年生だったが、あの夜の一件以来、式は昏睡状態に陥り、定期的に病院に見舞いに行く毎日を過ごし(看護婦に子犬君と呼ばれていた)、高校を卒業して、大学生になっていた。1章の伏線の通り、とある個展で蒼崎橙子の人形に魅了され、独力で彼女の事務所を探し出し、「伽藍の堂」の正社員となった。
(因みに「伽藍の堂」は橙子の結界によって外部の人間には存在が意図的に認識出来ない様になっている。その為、幹也の人形に対する想いが相当強かったことが伺える。)
大学中退の折に父親に勘当されている。
1章俯瞰風景でも記述したが、巫条霧絵はこの式の見舞いに来る幹也をずっと眺めていた。
16:19~16:27の間に、車椅子に座った髪の長い霧絵と思しき女性の後姿が映っている。
詳しくは六章忘却録音にて述べる。

・「蒼崎橙子」について

荒耶宗蓮の後継として、式のカウンセラーとなった。建築デザイン事務所「伽藍の堂」の社長をしており、その正体は、魔術協会から封印指定を受け、出奔・隠遁中の魔術師である。
戦闘時は橙子本人でなく使い魔を使役する。黒桐幹也の妹・鮮花は彼女の弟子。
本章で、式を、失った式神の代わりとして「伽藍の堂」で働かせることとした。(式は社員(幹也)の友人扱いである。)
詳しくは、五章矛盾螺旋にて述べる。

・「直死の魔眼」について
式は「根源の渦」、『 』で死に長時間接触したことにより「死線」(死点を含む)を視認出来るようになった。
「死線」を切ると、そのモノの意味が死に至り、そのモノは機能しなくなる。(死点の場合は切断ではなく衝くのみ)
元々「両儀」(五章で述べる)である彼女にはその素質があったようで、才能が開花したという表現が適切である。魔眼は自己の眼球になんらかの霊的手術を施した結果、発動したモノを指すらしいが、式は根源の渦と接触したことにより自然に脳が理解出来るようになったので厳密には魔眼ではない(よって直死の眼とも云う)。直死の魔眼は脳髄とリンクしており、脳髄が本体である。また眼球を潰しても視えるらしい。魔眼所有者が死を理解出来ないものは殺せない。
橙子「万物には全てに綻びがある。完璧な物体などないから、みんな壊れて一から作り直されたいという願望がある。おまえの目はね、その綻びが視えるんだ。顕微鏡みたいなものさ。霊的な視力が強すぎる。我々では視認できない線が視えて、かつ、死に長く触れていたおまえには、それが何であるか理解できてしまう。結果、脳が死を視てしまっている。そればかりか触れることもできる筈だ。生物の死線というのは、生きているかぎり絶えずその位置を変える。それを確実に視てしまえる能力は、睨むだけで生命を死に至らしめる魔眼と大差ない。(以下割愛)」

自説「直死の魔眼」について~~~~~~~~~~~~~~~
(以下は自説故、作品には直接関係は無いので飛ばしても差し支えなし)
{netabare}
直死の魔眼と「空(クウ)」の思想
仏教には空の思想があり、この空の思想と直死の関連について考察した。
空(クウ)とは、因縁により構成される色と対照的な、「有る」「無い」といった概念の境界で、個体的存在が無いことを意味する。

[事象Ⅰ]物体は全て元素から構成されている。私達の視認出来る物体、例えば木材は、炭素と酸素の集まりである。視認出来ない物体、例えば空気は、窒素と酸素の集まりである。
質量保存の法則から地球上の質量はほぼ変化しない。しかし、燃やせば視認出来た木材は忽ち視認出来なくなってしまう。

[事象Ⅱ]直死の魔眼で椅子の死線を切ると、その椅子はバラバラになる。此れは耐久消費財としての椅子の寿命を断つ行為であり、机の存在意義を消し去る行為である。
(真月譚月姫のシーンより)

Ⅰ直死が色(シキ)を空とする説
ナーガルジュナの一切皆空より

仏教に色という言葉があり五蘊の最初であり「物体」を指す。
この物体とは実際に存在する物から意味・認識など広範囲の存在物を範疇とする言葉だ。
般若心経に「色不異空空不異色色即是空空即是色」という文言がある。
即ち「色は空に異ならず空も色に異ならない。即ち空は色であり色は空である」という意味だ。
色は因縁により存在しているのであり、実際は「空」なのである。
「死線」を切ることは、物体を直ちに因果の結果へと導くことだ。結果に辿り着くとその物体の因果における存在意義は無くなり「空」に還ると私は考える。
[事象Ⅰ]の場合、木材は厳密には炭素と酸素で構成されており、燃やしたところでその事実は変わらない。つまり、我々が見ている物体は実際には空の集まりである。
[事象Ⅱ]の場合も、椅子という色は実際には木材の集まり、厳密には炭素と酸素の集まりである。しかし、木片となった椅子は椅子としての物体の存在意義・役割を喪失していると言える。

故に、役割を担う物質は、その役割の喪失。生命体は、その生命の喪失。現在進行形の現象(例えば病気や心霊現象)は、その現象の喪失。人間の認識や形而上学上の概念は、その思想の打破を行っているのではないか。

Ⅱ直死が識(シキ)を空にするとする説
アサンガ、ヴァスバンドゥの唯識より

仏教に識という言葉があり五蘊の最後であり「認識作用」を指す。
この認識とは実際に存在する物から意味・認識など広範囲の存在物(つまり色)を実際のモノ、コトとして人間が認識・再認することである。
前述の般若心経「色不異空~(割愛)~空即是色」の次に「受想行識亦復如是」という文言がある。
即ち「受想行識(色以外の五蘊)もまた同じである」という意味だ。
これを詳細にすると、「受不異空空不異受~(割愛)~識即是空空即是識」となる。
識は因縁により存在しているのであり、実際は「空」なのである。
「死線」を切ることは、物体に対する人間の認識を直ちに因果の結果へと導くことだ。結果に辿り着くとその認識の因果における存在意義は無くなり「空」に還ると私は考える。
[事象Ⅰ]の場合、木材は厳密には炭素と酸素で構成されており、燃やしたところでその事実は変わらない。つまり、我々が見ている物体は実際には空の集まりである。
[事象Ⅱ]の場合も、椅子を椅子と認識しているのは人間の認識に依るもので、実際には木材の集まり、厳密には炭素と酸素の集まりである。従って木片となった椅子は人間に椅子としての認識を与える能力を喪失していると言える。

故に、役割を担う物質に対する認識は、その認識の喪失。生命体は、その生命に対する認識の喪失。現在進行形の現象(例えば病気や心霊現象)は、その現象に対する認識の喪失。人間の認識や形而上学上の概念は、その思想に対する認識の打破を行っているのではないか。
{/netabare}
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「死線」の視認は物体(元素により構成される物質を問わず、概念・形而上学上の物を含む)の寿命、存在限界を読み取っている。そして「死線」を切ることにより寿命を断ち、そのモノを殺す。すなわち死に至る過程を消し去るのである。
物体の一部分だけ殺すことも可能で、その死は自然死と同一である。

「死線」の認識は魔眼保持者の直感であり、切断は直死の魔眼保持者にのみ可能であり、また死線に触れないかぎり意味を殺すことは出来ない。式は魔眼を手に入れる以前から肉体的技術の修練度が非常に高く、戦闘による死線の切断も容易に行っている。
式の魔眼は制御の調節が意識的に出来るらしく、劇場版空の境界では魔眼発動時には、瞳が青くなっている。
月姫に於いて、遠野志貴は魔眼の制御が出来ず、橙子の妹の青子に貰った魔眼殺しの眼鏡を愛用している。


・「式と織」について
根源の渦・果ての無い「 」を彷徨う式と織、彼女はそこで二年間死に接触した。橙色の人格・式が上昇する中、落下する蒼色の人格・織。結果、「両儀式」の中から織は消えてしまうが、式は二年間の昏睡から目覚めた。
二章「殺人考察(前)」の「両儀式」について、「孤独」と「孤立」について、「式と織」について
で述べた通り、両儀式は二つの人格「式」と「織」を持ち、孤立することはあっても孤独を感じることは無かった。二重存在という常に他人が傍らにいる式は、アイデンティティ(自己同一性)の観点から、一貫した自己を認識出来はしなかったが、二つの人格により相互補完を行っていた。
それは、二章で式が織の行動を把握していなかったことから結論付けられる。
二年前の事故で本来死ぬはずだったのは「織」では無く「式」の方だった。死を「肯定」する式と死を「拒絶」する織では、織の方が生存するはずだった。
しかし、織は自らの命を捧げ、式を守った。それは夕焼けの教室で見た彼の笑顔、「普通に生きる=幸福に生きる」という織のユメを式に叶えて欲しかったからである。
式は織が居なくなった事で、アイデンティティが断絶し自己を認識出来なくなり、生の実感を失った。
両儀式という伽藍に空いた洞―彼女は生まれて初めて「孤独」を実感した。
普通の人間は誰しも孤独を感じている。その孤独(伽藍の洞)は家族や恋人など、他人と共有することに依って埋めていくものだ。式は孤独という空虚感を埋める術を知らず、肯定しか出来ない式は、孤独を受容することしか本来出来ないのである。
蒼崎橙子との邂逅により覚醒した式は、本来、織の担当であった武術(戦闘)を行い、男性口調を採ることで、居なくなった織を補完し、「死」に抗うという織が行うはずの「拒絶」を示すことにより両儀式という人間を再現したのだ。
式が「黒桐」を「こくとう」と読めず、黒桐幹也という人間の存在を想起できても名前が浮かばなかったのは、幹也が式では無く、織に強く認識されていたことに影響されている。
織は幹也にユメを感じ、両儀式という人間を満たしてくれる存在として、いつしか好きになっていた。「肯定」と「拒絶」という本来、一人の人間が持つ感情を行使出来るようになった式は、孤独を拒絶することを選択する。織が好きになり、二年間只管自分を待ち続けた黒桐幹也ならば、伽藍洞の彼女の隙間を或いは埋めることが可能であろうかと考えたのだ。
式は「両儀」(陰陽太極図)であるが為に、織の喪失によって空いた伽藍洞を埋めることは出来ない。終盤で式は織の残した記憶により黒桐幹也に関する記憶を手に入れる。


・「ARIA」について
ARIAは英語で旋律という意味の名詞亦は、イタリア語で空気を表す名詞。
両儀式をイメージして奈須きのこ監修の下、梶浦由記によって作詞・作曲された。
式は織を失い、孤独を感じながらも生きてゆく。「今君を失くした未来は始まったばかり」という歌詞や他の歌詞から、式が織を失くしたことを憂いながらも、彼の死に報いる為に生きていこうという意志がひしひしと伝わってくる。
「ユメのカケラ」は前述した織のユメを指している。


・「伽藍の洞」という作品について
黒桐幹也は、あの夜の一件以来、毎週欠かさず式の見舞いをしていたが、何時しか二年の歳月が経過しており、大学生となった。そんな折、個展で見た人形に魅せられ、蒼崎橙子の事務所「伽藍の堂」の正社員となった。式は織が代わりに死ぬことによって一命を取りとめ、二年間の昏睡から目覚めるも、二年間、根源「 」に触れていたことで、直死の魔眼を得、自分の視界に耐え切れず、目を潰そうとしてしまう(実際は二年間寝ていて力が入らず未遂。身体を動かすにはリハビリが必要)。彼女は同時に、生まれてから傍らに居た織が居なくなったことで始めて孤独を味わい、生の実感を失った。そんな折、荒耶宗蓮の後任として式のカウンセラーに橙子が現れる。式は彼女と話すことによって、二年間見せ付けられてきた死を拒絶し、病院に巣食う亡霊に、両儀式を渡すことを拒むようになり、魔眼を使用して生きた死体を見事に殺した。そして織の不在を認識する。
式は織の居た心の隙間・伽藍の洞を埋めるものとして幹也に期待を寄せた。

・名言(原作より抜粋)

なにもかもを受け入れるのなら傷はつかない。
自分に合わない事も。
自分が嫌いな事も。
自分が認められない事も。
反発せずに受け入れてしまえば
傷はつかない。
なにもかもをはねのけるのなら
傷つくしかない。
自分に合っている事も。
自分が好きな事も。
自分が認められる事も。
同意せずにはねのけてしまえば
傷つくしかない。
ふたつの心はガランドウ。
肯定と否定の両端しかないもの。
その中に、なにもないもの。
その中に、私がいるもの。

橙子「あはは、確かにそうね。あなたの胸の穴はマジシャンじゃ埋められない。埋められるのは普通の人だけだもの」

式(赤くて炎えるような夕暮れどきの教室。式を壊してしまった、あのクラスメイト。シキが殺したかった、ひとりの少年。シキが守りたかった、ひとつの理想。それを、ずっと昔から知っている気がするのに、長い眠りから目を覚ました私は、彼の名前だけが、まだ思い出せないでいた。)

橙子「式神の式、か。それで名字が両儀ときた。出来すぎだよ、それ」

橙子「万物には全てに綻びがある。完璧な物体などないから、みんな壊れて一から作り直されたいという願望がある。おまえの目はね、その綻びが視えるんだ。顕微鏡みたいなものさ。霊的な視力が強すぎる。我々では視認できない線が視えて、かつ、死に長く触れていたおまえには、それが何であるか理解できてしまう。結果、脳が死を視てしまっている。そればかりか触れることもできる筈だ。生物の死線というのは、生きているかぎり絶えずその位置を変える。それを確実に視てしまえる能力は、睨むだけで生命を死に至らしめる魔眼と大差ない」

橙子「だが、それはただ、欠けただけの話なんだ。なのにおまえは、生きる意志がまったくないくせに死ぬのは御免だという。生きる理由がまったくないくせに死ぬのだけは恐いという。生と死のどちらも選べずに境界の上で綱渡りだ。心がガランドウにもなるさ」

式「私は、あそこに堕ちるのだけは嫌だ――!」

式「――迷うな」

式「死んでいようがなんだろうが、アレは”生きてる”死体だろう。なら――なんであろうと、殺してみせる」

式「私は、弱い私を殺す。おまえなんかに――両儀式は渡さない」

橙子「目的がない、か。それも悲惨だがね、おまえはまだ間違えたままだ」

式「・・・ああ、無くならないものも、あるのか」

感想

本作の視聴で、やっと空の境界の最盛作品である五章矛盾螺旋への準備が完全に整った訳である。本章は式の昏睡からの復活、織の死、式と幹也と橙子の邂逅など大変重要な点を押さえている重要な章である。特に直死の魔眼に対する説明は非常に重要だ。
式が橙子と話し、両儀式を諦めることをしなかったシーンはとても格好良く、戦闘シーンも空の境界随一の迫力である。


「迷うな」という式の台詞は、生と死との境界に彷徨していた自身に、生を選択することを厭うなという意味で言い放ったものである。

式が橙子に直死の使い方を教わる代わりに自分を好きに使うように言った。
式「それ、人は殺せる――?」
式「ならやる。好きに使え。どうせ、それ以外に目的がないんだ」
橙子「目的がない、か。それも悲惨だがね、おまえはまだ間違えたままだ」
この橙子の台詞は、「伽藍の洞」を埋めるという目的を忘れた式に対する忠言である。
また、一章で考察した「逃避」行動として、「浮遊」と「飛行」のうち、式は飛行(能動的逃避)を選択したことになる。
織を失い、魔眼を手に入れた自分と過去の自分との齟齬に苦しみ、殺人衝動を満たすという「飛行」による逃避を指す。
その後に
橙子「伽藍洞だという事はいくらでも詰め込めるという事だろう。この幸せものめ、それ以上の未来が一体どこにあるというんだ」
といったのは式が目的を失って飛行したからである。
しかし、式も伽藍洞を埋めることを無意識に選択しているようで、
式「黒桐幹也。フランスの詩人みたいだ」
幹也「今日が晴れてよかった。退院にはもってこいだ」
式「・・・ああ、無くならないものも、あるのか」
という一連のシーンは、無くなったもの=織 と、無くならないもの=幹也 を対比させ、
幹也による心の隙間の埋め合わせを示唆する言葉を残している。
これは彼女が織の願いを叶えるとともに、織の願いを自身の願いとした瞬間である。
{/netabare}



この四章は、一から三章までの時系列シャッフルの総括、五章矛盾螺旋への纏めという重大な役割を担う章だ。式・幹也の学生時代の話である二章と、一章を基準とした「現在」により近い三章を繋ぐ作品である。また、式の事故以前と以後の違いの理由、一章,三章で不明だった式の「直死の魔眼」の説明や式・幹也と蒼崎橙子の邂逅が描かれている。
本作は「両儀式」にスポットを当て、彼女が「死」とどう向き合うか、今後どう生きていくかを主に描く。五章矛盾螺旋への準備は全て整った。「空の境界」という作品は、五章で取り敢えず一段落するので、五章が最終話と見ても、差し支えない。


本作は考察のし甲斐があり、非常に面白い。また現代人への処方箋のような役割を果たし、私達にカタルシスを与える。

私は全章視聴後原作を購読したが、読み応えがあって大変面白い。アニメを観た人は補足の為にも、お勧めしたい。
未視聴の方は、是非挑戦していただきたい作品である。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 33
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生と死の境界線

原作未読。
全8章からなる物語の4章目。約45分。

「空の境界」全章に共通する項目は、第1章のレビューをご覧ください。
→ http://www.anikore.jp/review/450724/

2章の直後から、1章に繋がるまでの話。

2年の間だ意識を失っていた両儀式。
「伽藍の堂」に訪れた黒桐幹也と蒼崎橙子の出会い。
そして、蒼崎橙子と両儀式の出会い。

どのようにして式の力が目覚めたかが描かれています。

病院のシーンはリアリティがありますね。
しっかりとした取材のあとがみられます。

映像面での見所は、
・「死」を描いた抽象的な世界での光の使い方やエフェクト
・式の目から見た世界の描写
・式と橙子、二人のバトル描写

特にバトル描写は至る展開は鳥肌モノです。

髪の長い式が見られるのもこの回だけ。
長髪すっごく似合いますね、惚れますよ!

EDテーマは「ARIA」。
ARIAはイタリア語で「空気」を表します。


【4章「伽藍の洞」の考察】
{netabare}
死の淵をさまよい続ける式。
果てのない世界で、光のある方へ手を伸ばそうとするものの、光は消え、反対側に飛ばされてしまう。
「これが……死」
「光」=「生」を掴みきれない、つまり、目を覚ますことができないという描写が良いですね。

やがて、両儀式は、蒼と橙の2つの色に分かれてしまう。
橙の人格は、蒼の人格を抱き寄せようとするものの、蒼い人格は消滅。
そして、橙の人格は黒い海=死に触れる。
後の橙子との会話で「織くん」が消えたことに言及しているため、蒼い人格は織だと判断できます。

つまり、
・蒼の人格=男性人格=織
・橙の人格=女性人格=式
を表しています。


式は、目覚めて一言「黒……?」と発言。
カレンダーに貼られたメモをよく見ると、
『今日から梅雨入り でも夏も近いよ! ガンバレ!式 黒桐幹也』
と書かれています。

式には「黒桐」という字が読めなかったんでしょう。
黒桐のイメージは頭に浮かぶものの、どうしても「こくとうみきや」の名前を思い出すことができない。
おそらく黒桐幹也に対する想いは、「式」より「織」の方が強かったのではないでしょうか。
そのため、後遺症として黒桐の記憶が欠落してしまったと……。

それにしても直視の魔眼の世界は怖いですね。
すべてのほころびが線として見えるだけではなく、その後、バラバラになってしまうところまで見える。
あんな風景が日常的に見えていたら、そりゃ目をつぶしたくなるのもわかります。


さて、自分の中の織という人格が消えてしまい、体の中に「空(から)」が生まれてしまった。
橙子「"生"と"死"のどちらも選べずに、"境界"の上で綱渡りだ。心が伽藍胴(がらんどう)にもなるさ」

しかし、一度「死」に触れたことで「死」だけは避けたいと思う式。
怨霊に襲われたとき自分に「迷うな!!」と呼びかけ、生と死の境界線上から生の方へ移動します。


この後の戦闘シーンは鳥肌モノでした。

式の「なら、お前がなんとかしろ」
橙子の「承知!!」
式「あれは、"生きている死体"だろ……なら、なんであろうと殺してみせる!!」
式「私は弱い私を殺す、お前なんかに、『両儀式』は渡さない!!」

いちいちかっこいいです……。

そして、戦闘が終わったあと、式の一人称が「私」から「俺」に変化します。
失われてしまった男性人格を埋め合わせるかのような行動。

その後のセリフ、
式「なら好きに使え。どうせ、それ以外に目的はないんだ」
目的がない、1章で言った「浮遊」という「逃避」行動です。

だから橙子は「お前はまだ間違えたままだ」と言ったのだと考えられます。

橙子「伽藍胴ということは、いくらでも詰め込めるということだろ、この幸せものめ」

織は式に夢を託し消えました。
その代わりに残された孤独感。
そんな伽藍の洞窟を吹き抜けるような「ARIA=空気」がEDテーマです。

しかし、眠りの中で聞こえた「俺はお前が気にいったから近いうちにまた会うよ、コクトー」。
織の残した意識が式に記憶を取り戻してくれました。

織が使っていた「コクトー」という呼び名。
フランスの詩人とは、ジャン・コクトーを表しているそうです。


【全て見終わった人へ】
{netabare}
蒼崎橙子が病院に訪れた際、看護婦が「荒耶先生の後任の先生よね」と言っています。
つまり、蒼崎橙子が来る前に、荒耶宗蓮が式の元にも訪れているんですね。
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 38
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