不老不死でダークファンタジーなTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の不老不死でダークファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月22日の時点で一番の不老不死でダークファンタジーなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.4 1 不老不死でダークファンタジーなアニメランキング1位
地獄楽(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (279)
938人が棚に入れました
時は江戸時代末期。 抜け忍として囚われ死罪人となった元・石隠れ最強の忍“画眉丸”は、極楽浄土と噂される島から「不老不死の仙薬」を持ち帰れば無罪放免となれることを告げられる。 画眉丸は最愛の妻と再会するため、打ち首執行人“山田浅ェ門佐切”とともに仙薬があるという島へ向かうことに。 島に上陸した画眉丸と佐切に立ち塞がったのは、同じく仙薬を求める死罪人たち。そして、島に潜む未知の生物、人工的で不気味な石像、島を統べる仙人たち...... 謎多き島で、果たして画眉丸は仙薬を見つけ出し、生きて帰ることが出来るのか——!?

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

地獄の島へようこそ

原作未読 全12話

江戸時代の後期、最強と言われた忍の画眉丸が捕らえられ死罪とされていました。ある島より「不老不死の仙薬」を持ち帰れば無罪放免となることを打ち首執行人・山田浅ェ門佐切に告げられる。ある目的のために仙薬を探すことを選びます。他にも無罪放免を求める死罪人たちや1人死罪人に1人ずつ同行する山田一門と、美しく見える島ではあるが化け物たちの住む島で、仙薬を巡る戦いが行われるお話です。

死罪人同士の殺し合い、島の中の化け物との戦いはかなり残酷な表現となっておりますので、苦手な方は観ない方がいいかもしれません。

また、この島の鍵を握るような人や化け物も出てきて、死罪人たちで共闘を組んで化け物たちに対峙したりとだんだん複雑になっていきます。

それぞれ個人個人の思いも描かれていますので、少し感情移入してしまいますね。

そしてこの島のことや化け物たちの謎も少しずつ分かるようになってきたところで終わっています。

仙薬は本当にあるのか、だれがその仙薬を持って帰ることができるのか、そもそも誰が生き残ることができるのか、持って帰った先は本当に無罪放免になるか、色々と謎だらけのお話なので続きが楽しみです。

2期が夏期に放送が決定しましたので、今回の色々な伏線が回収されることを楽しみしています。(2期じゃ終わらない感じですがw)

OPはmillennium parade × 椎名林檎さん、EDはUruさんが歌っています。

最後に、化け物ですがデザインや動きが結構気持ち悪かったですねw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

自由や人間性と表裏一体の怪物性

“神仙郷”の“不老不死の仙薬”を巡る“執行人”と“死罪人”のペアたちと
島の化け物たちとの戦い等を描いた同名コミック(未読)の連続アニメ化作品の1期目(全13話)


【物語 4.5点】
バトルシーンが続くアニメにストーリー性などない。
この論評、私は必ずしもそうではないと思っていまして。

テーマに根ざしたキャラが、その性をぶつけ合うバトルには、
時にセリフ以上に物語を拡張する効果があると私は思っています。

本作などは物語性があるバトルアニメの最たるもの。


『地獄楽』の作品タイトル、「弱さと強さ」など二項併記する各話タイトルからして、
相反する物を飲み込む度量を感じる本作。

近年、私は、特に欧米から流入してくる自由で多様なら手放して全て良しとするかのような風潮に、無思慮を危惧して警戒してしまいます。

本作の場合も、例えば武士には武士、女には女の生き方がある。
分をわきまえさせる封建社会の息苦しさも描く。
が、一方で、全てがボーダレスな神仙郷の世界観。
動物と植物、男と女、その他様々な宗教観が無秩序に混ざり合い、とっ散らかる異様も描く。

人は何にでもなれるが、何にでもなれちゃう人間って実は怖いよね。
イエ制度で縛って安定させる封建社会にも一理あるかも?
いやそれでも怪物の如き人間の自由意志こそ最高のディナーでしょ?{netabare} 最高の丹(たん)の素材でしょ?{/netabare}

グロで思索のリミッターを外され、キャラやバトルを通じて、
忌憚なく反証を繰り返す心地よさに酔いしれる。

このバトルアニメには哲学があります。
と、同時に、これからは中道や中庸を知る東洋思想の出番だと強く思います。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・MAPPA

極彩色を多様した背景美術で構築された神仙郷のないまぜな生態系。
地獄か?桃源郷か?判然としないまま、
花を咲かせた人間が笑って死ぬ狂気を伝えるのに十二分。

表裏一体のテーマについても、OPアニメーションにて、
雌雄で絡まり合う天仙様の輪郭が歪むカットなどが、気色悪いくらい体現。
相変わらず同スタジオは、キメラじみた門神や竈神(そうしん)、天仙の植物形態?といったグロテスクな物体を躍動させるのが上手いですw

バトルアニメーションについても、特に初回の画眉丸と佐切のファーストコンタクト。
人物配置と、画眉丸の目線の動きの一致から、
やはり、CGによる空間構築と管理においては、信頼できる所だと安心。


ただ、捨てキャラなし、意志のないバトルや背景は許されない、というハードルを乗り越え続けるのは骨が折れたのか、
作画カロリーは初回をピークに徐々に消耗。

心臓破りの8話で息が上がりかけた所で、放送休止を挟んで、
何とか1クール終了のチェックポイントまで辿り着いた感。

初回のクオリティで完走できれば満点まで突き抜けたのですが、高望みでしょうか。


EDで毎回笑ってしまうのが、クレジットの“MAPPA”の字の小ささ。
15年程前にゲームがハイデフ化した頃、テキストが豆粒化し、
32インチ高解像度以上じゃないとプレイが困難になったトラウマを思い出しましたw

これスマホの低解像度モードとかじゃ絶対読めませんよねw
配信で様々な環境、デバイスで視聴するトレンドに反発するかのようなMAPPAの主張?
なるべく大きなモニターで受け止めて差し上げましょう。


【キャラ 4.5点】
氣(タオ)を体得した天仙様が治める神仙郷。
打ち首を家業にしてきた執行人の剣術。凶行を重ねてきた死罪人の技の数々。
盲目の剣士が到達した心で見るという境地は、氣(タオ)の流れをも捉える。

挑戦者は、各々違う道の極め方で、氣(タオ)を扱えるだけの資質を体得済み。
人知を越えると思われた天仙に肉薄する人間の脅威。
この構図もまたキャラ設定を活用したテーマの深化。

制作決定した2期以降では五行説設定も明示されるようなのでそちらも楽しみです。


主人公の忍・画眉丸は“妻帯者”。
“伽藍の画眉丸”と恐れられる程、冷酷無慈悲な強さを極めた男が、
妻に再会するためという目的を持つことで、優しさを知る。
それを画眉丸は弱さだと悩むが、担当執行人の佐切は弱さを知ることも強さだと励ます。

ここまでならノワール物でもよくある暗殺者の葛藤。
ですが本作はさらに、弱さと強さの併存を、
陰陽説を取り込んだ氣(タオ)の理論に結びつける所が非凡。

悟った気になった所で、{netabare} 画眉丸の妻は里長の幻術では?{/netabare} との疑惑。
主人公も作品もまだまだ底を見せず。考察をサボらせてはくれません。


息をするように殺す画眉丸と、打ち首の生業に悩む佐切。
などカップリングによる両論併記も、題材に関する議論を深める好材料に。

サブに至るまで回想劇による掘り下げも深く、基本的にどうでもいいモブキャラはいません。
私は士遠(しおん)と典坐(てんざ)の師弟関係のエピソードが印象的でした。


ただキャラ名は、特に執行人が全員、山田浅ェ門・〇〇なので覚えるのが大変でしたw


【声優 4.0点】
画眉丸役の小林 千晃さんと、山田浅ェ門・佐切役の花守 ゆみりさん。
メイン2人は生真面目な固めのボイス。

そこへ剣豪・巌鉄斎役の稲田 徹さんの大口。
くのいち・杠(ゆずりは)役の高橋 李依さんの奔放な軽口。
ボイスも硬軟織り交ぜて珍道中のバランスを取る感じ。

りえりーの色仕掛けボイスに惑わされて杠の胸の谷間ばかりよそ見してしまう私は、
神仙郷では花を咲かせる間もなく即死でしょうねw


天仙たちは甲斐田 裕子さんと諏訪部 順一さんのダブルキャストで雌雄同体の驚異を表現。
陰陽を司る雌雄がまぐわうことで氣(タオ)を高めてみたり、
両ボイスを合成して怪異感を高めてみたりと素材として重宝。

怪物だらけの島で純朴なロリボイスを提供するのが、
ピンク髪の謎の少女・メイ役の小原 好美さん。
しかしこんな幼気な声色の娘を、
{netabare} 道士が雌雄で氣(タオ)を高める訓練相手{/netabare} にしようと企むなんて。
天仙様は全員打ち首ですな~wまぁ、首切っても死なんけどw


【音楽 4.0点】
劇伴担当は出羽 良彰氏。
謎の島のサバイバル感を演出する太鼓も交えた怪しげな戦闘曲もあり、
心情を美しく彩る綺麗なピアノとストリングスもあり。
清濁併せ呑む覚悟をBGMも後押し。

OP主題歌はmillennium parade×椎名林檎のコラボ曲「W●RK」
蠱毒(こどく)のような世界観に並のアーティストじゃ呑まれてしまう?と懸念しましたが、
初回にこれを聴いて大丈夫だとホッとしましたw
因みに「わーく」と読むが「WORK」ではない。
私みたいに「WORK」と検索して、何で配信されてないの?と右往左往することなどないようw

ED主題歌はUru「紙一重」
惨劇が繰り広げられた末に、ようやく一息付けるラブバラード。
もっともEDアニメは大量出血してますがw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

色々な要素が混ざり合って一つの味に!

賀来ゆうじによる原作漫画は、『少年ジャンプ+』(集英社)での連載が2021年1月に終了(全13巻、原作未読)。
アニメ1期は、全13話(2023年)。監督は牧田佳織。制作は、『呪術廻戦』シリーズ、『チェンソーマン』などのMAPPA。2期の制作が決定(以上、Wikipedia参照)。
(2024.3.11 投稿 12.10 推敲)

【あらすじ】
時は江戸時代後期。血も涙もない「がらんどう」の最強忍者として恐れられた画眉丸(CV.小林千晃)は、幕府に囚われ、処刑が執行されることに…

しかし、画眉丸は人間離れした強靭な肉体を持っていたため、ことごとく処刑が失敗。そこで、打ち首執行人を生業とする山田浅ェ門一門に属する佐切(CV.花守ゆみり)は、画眉丸を極楽浄土と噂される島から「不老不死の仙薬」を持ち帰れば無罪放免になると唆す。

愛する妻にもう一度会うため仙薬探しを決意する画眉丸であったが、島では、謎の化け物が徘徊し、仙薬を巡って他の死罪人とそれを監視・同行する山田一門との命を懸けたサバイバルが待っていたのだった…


【色々な要素が混ざり合って一つの味に!】
ざっくりとしたイメージは、島という閉鎖空間で謎の巨大生物に怯えるという点で、『進撃の巨人』、グロテスクなダークファンタジーという点で、『ベルセルク』。それらを足して和風にアレンジした感じ。

もっとも、全員ではないものの、個々のキャラクターの背景描写がきちんとあって、犯罪者や打ち首執行人という世間では忌避される職業に就いた已むにやまれぬ事情が垣間見ることができ、人情ものの時代劇要素もあります。

また、『キングダム』でお馴染み秦の始皇帝が徐福に探させた「蓬莱」や「不老不死の仙薬」がでてきます。本作が原作の途中までなので全ての謎は解き明かされませんが、謎の種まきとしては十分。

あと、戦闘シーンについては、忍術であったり氣(タオ)という本作特有の設定が用いられていますが、安心のMAPPAクオリティ。

こんな感じで、本作の魅力は、色々な要素が混ざり合って『地獄楽』という一つの味になっているところでしょうか(※激辛ラーメンの屋号として実際にありそう(笑))。


【「中道」について(※一武道家の余談(笑))】
本作は色々な要素が混じり合っていますが、タイトルも「地獄」と「極楽」が混ざっています。
他にも、氣の設定の「強い」と「弱い」や、強さの境地としての「感情」と「理性」といった「対立または矛盾する両極端の立場を離れ、両極端のどれにも偏らない中正な立場を貫く」(※「日本大百科全書」引用)という意味の仏教用語である「中道」が1つのテーマになっています。

西洋思想にも「対立または矛盾する両極端の立場」を想定したアリストテレスの「中庸」やヘーゲルの「弁証法」がありますが、ざっくりとした個人的なイメージですが、西洋思想では両極端の立場が「混在」した状態ではない。

この「両極端の立場の混在」というのが「中道」と「西洋思想」との違いだと思っています。

例えば、強さの境地としての「感情」と「理性」を例に挙げると、怒りなど「感情」に任せて戦えば、通常発揮できないような馬鹿力を発揮できますが、冷静に相手の弱点を狙えなくなります。逆に「理性」によって冷静に対処しようとすれば馬鹿力を発揮できなくなるのが普通です。

そこで、「両極端の立場の混在」という考えを戦いで実践するなら、「怒り」に任せた馬鹿力を発揮しながら、同時に「冷静」でいられるのが「最強」ということになる。
(※イメージとして近いのは、「穏やかな心」を持ちながら「激しい怒り」によって目覚める「スーパーサイヤ人」。ちなみに、中庸だと僅かでも「怒り」と「冷静」のどちらかの感情に偏ってしまうし、弁証法だと「スーパーサイヤ人」という元とは別のものに止揚されてしまう。)

実際にできるかどうかは置いておくとして(笑)、そういう状態になるには、自分の中で2つの対立する状態を流転(高速回転)させると解釈できないこともない(※我々一般人は、気持ちの切り替えを早くするくらいが実用レベルでしょうか(笑))。
イメージとしては、作中にも出てきた陰陽を表す太極図(※韓国の国旗の真ん中にある赤と青の丸いやつ)。あれは、対立するものが、どっちも同時に存在して全部ということを表しています。


本作に出てくる島も、恐ろしい化け物と仏像が出てくるので、地獄と極楽が同時に存在していることを表しているのかもしれませんね。


【人のために強くなる覚悟(※感想)】
本作では人がどんどん死んでいきますし残虐表現も多いので、それがもたらすグロテスクさは死を身近に感じさせます。

もっとも、感情をもつ人であれば人を殺すことに躊躇するのが通常であって、そこに躊躇がない者は「殺人鬼」とか「サイコパス」といわれます。

{netabare}画眉丸は、血も涙もない「がらんどう」といわれ、これまで人をただ命じられるまま無感情に殺してきました。
それゆえ、情は人を殺めることに不要だと思ってきましたが、何としても妻の元に帰ろうとしたとき、その感情が自らの強さに繋がることに気づきます。

一方、佐切は、女であるがゆえに武家の跡取りとして周囲から認められず、反骨心から打ち首執行人になりました。しかし、人を斬る覚悟が持てず、そのためらいが剣を鈍らせていました。

人を殺める躊躇いを消すため無感情になるのではなく、感情は持ったまま人を殺める覚悟を決めた者の方がより強くなれる。

本作の魅力は、人のために強くなる覚悟を決めた二人の内面の成長物語にもあると思ってます。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

68.9 2 不老不死でダークファンタジーなアニメランキング2位
ヴァニタスの手記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (181)
599人が棚に入れました
吸血鬼が存在する19世紀のフランス。吸血鬼の青年ノエは、吸血鬼に呪いを振り撒く魔導書「ヴァニタスの書」を探すためにパリへ向かい、その途中の飛行船の中である事件に遭遇した。その最中、吸血鬼の専門医を自称するヴァニタスと名乗る青年がノエの前に現れるが、ヴァニタスはノエの探す「ヴァニタスの書」を手にしていた。

かりんとう さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

キャラが好みじゃなかったのと…

途中で断念しました。

確か6話くらいで視るのやめたと思います。
主な理由はキャラクターが好きになれなかったことです。

作品の雰囲気などは好きでしたが、女性キャラと主人公であるヴァニタスが好きになれなかった。
また、やたらギャグシーンが多く話のテンポが悪く感じたのも理由の一つ。
また吸血シーンがもはやヤってるみたいな演出が気にくわなかったです。そして好きでもない声優のそんなシーン聞きたくもなく…

ストーリーは少し気になったのですが、途中途中で入るギャグシーンが面白くないうえにそれでテンポが悪くなっています。
少年漫画系のギャグシーンに似てますね。あれがつまらないと感じる方はオススメしないです。(鬼滅の刃視聴したことがある方で、ギャグシーンがつまらないと感じたら当てはまるかと)

唯一このアニメを最高だと感じたのは作画と音楽。
作画はボンズ。音楽は梶浦由記さん。
安定した作画で、とくに戦闘シーンは作画・演出共に◎。
そして音楽。最高です。
梶浦さんの音楽とこのアニメの相性が良く、作品の雰囲気をより良くしています。サントラ出たらちゃんと聴きます!!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ある吸血鬼フェチの実像

原作未読 分割クールの前半12話


“手記”と書いて“カルテ”と読みます。
いわゆるヴァンパイアものですがわりと変化球。
不老不死吸血鬼と命限りある人間が対峙する物語とは違い、吸血鬼に降りかかる災厄が柱となります。
その吸血鬼の“真名”いわば魂みたいなものが奪われちゃうと正気を失って、まるで渋谷交差点ど真ん中で佇むTウィルス感染済の中島美嘉ちゃんみたいになってしまうという呪いに怯えているのが本作の吸血鬼“ヴァンピール”たちです。その呪いからヴァンピールを救うお医者さん役を担うヴァニタス(CV花江夏樹)と呪いについて含みありそうなヴァンピールのノエ(CV石川界人)のW主人公もの。
作中で言うところの“呪い持ち”になったヴァンピールは発症すれば殺処分の運命が待ってるわけですが、唯一ヴァニタスのみが手持ちの“ヴァニタスの書”を使って真名を取り戻すことができる唯一無二の存在というのがポイントです。ジョーブ博士みたいなもんですかね。またこっちは名前を返してもらう書ですが、名前を返してあげる『夏目友人帳』と本質的には変わらなさそうな作品でもあります。

前置きそれくらいで、事前情報からはこちら↓

 ボンズ制作 梶浦由記劇伴

こちらが吸引力となりました。まあ綺麗ですもんね。梶浦さんは事後知りましたがくどいくらいドラマチックで壮大ないつものノリは控えめな印象です。さはさりながら19世紀後半のパリの情景にはよく似合うBGMなのはさすが。美術は総じて美しく印象的だったのはOPアニメーションでの早朝太陽の光具合。綺麗な朝焼けです。ちな本作の吸血鬼は太陽の光浴びても灰にならない設定です。

一通り前半終わってポジティブな印象を持ってます。理由は3点

1.綺麗
 →前述の通り
2.続きが気になる
 →{netabare}「そして…その旅路の果てに」「彼をこの手で殺すまでの物語」{/netabare}
  第1話ノエのモノローグが示唆する結末はぜひ見てみたい
3.俺の好きなヴァンパイア
 →吸血鬼ものにはどこか“退廃”“耽美”を求めがちな私の趣味に合っている

とりわけ3はフェチシズムの世界ですね。美形男子のバディもので女性作者とバイアス入りがちなのですがどうなんでしょう。矢印はノエ→ヴァニタスでも性格や見た目に惹かれてというより「ヴァニタスの血が美味そう」と吸血鬼の本能に則した動機ではあるんでそれほどでもないなぁと見ております。
それよか禁じられているとされる人間への吸血行為の描かれ方が素敵。まぁえっちいです。欲求・衝動・理性との葛藤ないまぜの吸血シーンは親と一緒に観てると確実に気まずくなる水準です。
やはりヴァンパイアものは“耽美”なとこないとね。作品評価は分割前半のため例によって保留ですがこれは好物です。来たる後半待ち~



※余談

■ペース配分

ここ一年くらいで『SLAM DUNK』『空手バカ一代』『カウボーイビバップ』『エヴァンゲリヲン』とクラシックを堪能してたからかもしれません。
{netabare}近年の深夜アニメの1クール2クールサイクルでの話の詰め込みっぷりに慣れてる自分に気づきます。本作は新作の中ではゆっくりめ。
昔のって最初から最後までやるんですよ。なんかしらの大筋があって伏線張りながらゆっくりめの尺の中で丁寧に回収する感じ。最近は大筋があっても描写を削ってスピード解決します。それに慣れてるから“ゆっくりめ”と感じるんですよね。
普通の早さの作品が遅く感じる弊害みたいなのはあって、期を跨ぐものやとりわけ分割クールものにそれは如実に表れると思います。とどのつまり「遅せーな」と感じてしまう。{/netabare}

{netabare}ジェボーダンの獣と新展開をチラ見せして中締めしてエンタメの体裁は保ってるものの、展開自体は??が依然として謎のままのハーフタイム。

 丁寧にやってるので期待がもてる or よくわかんねーまま終わったよ

私は前者の感覚ではありますがみなさんどうでしょう?
分割ものは後から一気にGOも手段でして、とりわけ本作のゆっくり展開でこそアリな選択肢かも。{/netabare}


■耽美

{netabare}ジャンヌ(CV水瀬いのり)良かった。
まずは水瀬さんやってるとはわからんのが良かった。
古今東西チョロイン枠って顔を赤らめてもじもじして照れ隠しのプンプンするようなリアクション芸に長けたの出しときゃ安パイなのに彼女は自ら欲求を満たそうと行動するんですよね。
ハリウッド映画ならそこチューするだろ?みたいなとこでなにもしないのがアニメに対する数少ない不満だったりするんですけどそこを突破する本作のヒロイン。
なお、ただのチューよりいやらしかったです。
ロエの幼馴染ドミニク(CV茅野愛衣)も悪くない。{/netabare}



視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ   

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2021.09.19 初稿
2021.11.16 配点修正 -0.1

投稿 : 2024/12/21
♥ : 32
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

美しいふたり。

主人公の、ヴァニタスとノエ。
とにかく、麗しいです!
(ちなみに私はBLは苦手なんですけどw)

そして、劇伴の壮麗さと、
おでこさんのシリーズ構成の美意識と、
ボンズさん独特の硬軟自在な作画。
すごくいいです。

舞台は19世紀の、フランス。
そんな言葉があるかどうか知らないけど、「フレンチ・スティームパンク」っぽい感じ。

欧州が舞台で、制作がボンズさんで、スティームパンクっぽいダークファンタジー+ポンチ絵って、
まるで{netabare}鋼の錬金術師F.A.ですね(笑)
まず、19世紀のヨーロッパ大陸。
そしてスティームパンクっぽいノリ。
主人公が二人連れの男性で、二人それぞれに魅力的。
しかも目まぐるしくボケとツッコミが入れ替わる。
正体不明の不吉な黒いモヤモヤした化け物。
さらにそこに絡む麗しい女性キャラクター。
地下の迷宮の存在もあるし。
ポンチ絵ギャグも、まるでハガレンのギャグシーンです(笑)
そういえば、ヴァニタスの依頼を受けて、何かしてる探偵っぽい人もマスタング大佐の部下みたいだし、
汽車で雪深い僻地に向かうのも、駅頭での雰囲気も、すごく似てる。
ドクターモローっていうマッドサイエンティストみたいな医者が出て来たときは、金歯医者にしか見えなかったし。
釘宮さんが絡んでいることも含めて、
相似点挙げていったら、まだまだもっとあります。
気になる方は、どうぞご自分の目でお確かめくださいww{/netabare}

第1話冒頭から、「その旅路の果てに、彼を殺すまでの物語」という、
わりと悲劇臭のつよいセリフで、
ノエとヴァニタスの関係性を括るのですけど、
{netabare}この言葉、「あ。最後に致命傷を負ったヴァニタスを、血の眷属として、ノエが自らのヴァンピールとするんだな・・・」って、
そのシーンが、来るか来ないか、これは最後を確かめたい!見届けたい!って思ってしまって{/netabare}
もうBLっぽいとか、全然気にならなくなりましたねwww

お話自体は、ヴァニタスが吸血鬼専門の医者で、ノエはそのヴァニタスを監視するために同行することになる特殊能力ありの吸血鬼で。

適度な謎。

適度なバトル。

華麗なキャラと美術。

そしてジャンヌという絵に描いたような圧倒的ヒロイン。

このヒロインが、メチャメチャつよいのに、{netabare}
弱点も隠しようなく剥き出しで、
しかも吸血衝動に抗えないところとか、
鬼のように(鬼なんですが!)攻めるツンデレなところとか、
ヴァニタスのことを「大嫌い→大好き」、
さらにはその血の甘さの誘引に惹かれてしまって、
吸血に走ってしまう、それも繰り返し、くりかえし。
とか。
そしてとにかくここ、めちゃめちゃエロティックで、
もう凡百のラブシーンなんか全く寄せ付けない、いい場面なんです(#^▽^#)

以前、「亜人ちゃんは語りたい」で、
高橋先生が「吸血行為自体は性交のメタファー」って言ってたと思うんですけど、
本当にそんな感じで、{/netabare}もう、魅入ってしまって目が離せませんでした。

今、第2期が終盤ですが、1話冒頭の場面にまで行き着くか微妙ですけど、
これは、しっかりと観続けていきたい。

そんな作品なんです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19

62.7 3 不老不死でダークファンタジーなアニメランキング3位
NOBLESSE ノブレス(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (90)
322人が棚に入れました
820年に及ぶ長い眠りから目を覚ましたカディス・エトラマ・デ・ライジェル。彼は高貴なる血と精神を持つ貴族の守護者、「NOBLESSE」である。忠実な執事であるフランケンシュタインは、ライジェルを守るため、自身が運営する私立芸欄(イェラン)高等学校に入学させた。その後しばらく学校で同じクラスの生徒と交わり、素朴で平穏な日常を過ごしていたライジェルだったが…世界征服をもくろむ謎の組織「ユニオン」は、ある目的の為に改造人間を送り込んで、少しずつライジェル達の身辺を脅かすようになる。守るべき人たちのため、自らの絶対的な力を使わなければならなくなっていくライジェル…その時、世界が、動き始める――。

声優・キャラクター
新垣樽助、平川大輔、大西弘祐、若山晃久、茅野愛衣、中澤まさとも、大塚剛央、岩崎諒太、浜田洋平
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

拉麺

2016年に、0話が作られたみたい(放送直前スペシャル)
Production I.Gが元請けなので作画は安定しそう。

OP/EDをカノ国の人が歌うので、ググってみたら、
カノ国で連載されているものなのね。
せめて作風に合わせようよ。

0話見た限りだと、さすアノ枠だと思う。
{netabare}
820年眠り続けた吸血鬼でいいのかな?
目覚めて現代にビックリしましたって感じで、
バトルはオマケになるのでは?と。
{/netabare}

12話
{netabare}
ロードは、貴族社会に変革を求め永眠に。
それに賛同する家主数名も永眠に。

ゲシュテルは、ロードの命で、新世代の行く末を見守る役で残り、
いつしか、ロードの死の原因は、ライジェルであるという
風潮になり、そこで、現ロード陣営が団結したので、
ゲシュテルは、真実を言わずに放置していました!というオチだった。

ノブレスというのは、特殊な役職の意味だったのも分かった。
シリアスな〆でよかったのに、最後に拉麺ネタ持ってくるのも
カノ国のセンスなのかな?
{/netabare}

11話
{netabare}
8話で、現ロードが、ライの娘の様な説明があったけど、
前ロードの娘なのね。髪の毛の色違うけど。

前ロード殺したのは、現ロードってオチ?(ライに嫉妬的な意味で)
{/netabare}

10話
{netabare}
次回、敵の本拠地での戦いで、
ライに負荷がかかると何が起こるのか分かるのかな?

また、永い眠りについて終わりそうだけど。
{/netabare}

9話
{netabare}
過去回。
前ロードが変わった理由が分からず、
話は戻り、現ロードからの新たな指示が…

見せ方が下手な感が否めない。
{/netabare}

8話
{netabare}
現ロードが、ライの娘とは。
ルケドニアってルーマニアもじっているから、
貴族=吸血鬼だよね?

ライの嫁はでてくるのかな?
{/netabare}

7話
{netabare}
NOBLESSE3人の中での序列が決まったみたいだけど、
そこは、キチント描かないと…

そして、なぜかラブコメパートからの記憶消去

最後に、NOBLESSEの上?のロードなる女性が登場。
NOBLESSE兄妹がライの下に付いたということは、ロードより上なの?
{/netabare}

6話
{netabare}
ユニオン側ハッカーとポニーテールが仲間に?

NOBLESSE兄妹に、正体ライの正体がバレたっぽいけど、
ライより、上位種じゃないみたいだから、味方にはなるのかな?
{/netabare}

5話
{netabare}
バトルは、始まったけど、Cパートで、
また、ラーメンネタ持ってくるとはセンスないなぁ。
お国柄の違いか…
{/netabare}

4話
{netabare}
もう、ラーメンの国じゃないんだから…
次回の展開的にこれで終わりそうだけど。

ユニオン側ハッカーとポニーテールと、
主人公サイドのハッカーとヤンキーが顔見知りとなり、
違うユニオン側のキャラに拉致され、遭遇することに。
次回から、本格的にバトル回になりそうな予感。

あちら国々って、兄弟とか兄貴とか使うの好きだよね。
文化?
{/netabare}

3話
{netabare}
ラーメンネタ3話引っ張るとは…
基本的なギャグセンスが、やはり国が違うと違うのは分かるけど、
日本とかなりギャップあるよねー

ベジータみたいのは、今のところ、プライドだけは高いけど、
NOBLESSEとしての能力はどのぐらいなのだろう?
{/netabare}

2話
{netabare}
兄妹?のNOBLESSEが登場。

NOBLESSEって、直訳のまま貴族らしい。
でも、人外なんだよね?

この兄妹?も、最近目覚めたのか、ライと同じアクション…
同じボケ役いらないでしょ。

ギャグは、日本人向けではないね。
{/netabare}

1話
{netabare}
0話の続きから。

シリアスとギャグが混じっている旨、
放送直前スペシャルで声優さんが言っていたけど、
シリアスではなくアクションじゃないかな?

2話続けて同じ面白くないネタを使うのは…
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

腐女子向けで対象外でしょうかね。でもその割には変な顔した男も多い

さて、本作は腐女子向けなんでしょうか違うのでしょうか。

キャラクターにイケメンが多いから腐女子向け、というには変な顔した男キャラもでてくるので、腐女子向けではないのかもしれない。
とはいえ内容が面白かったかと言われると…うーん、なんだろう?
正直よくわかりません。戦闘シーンは多少面白味もありましたが、ぐっと引き込まれるでもなく…キャラクターは良く覚えられない。

対象なのか対象外なのかよくわからなかったですが、結論を言うとあまり面白くは無かったです。
まだ何も始まっていないので判断は総計かもしれませんが、とりあえず一話を見て眠かった以外感想がない時点で駄目でしょう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

その力、絶大。

この作品の原作は未読です。
韓国発の漫画なので視聴するか悩みましたが、アニメーション制作がProduction I.Gさんだったので、きっと期待する何かがあるのだと信じて視聴に臨みました。

完走後にwikiをチラ見してビックリ…
原作は2007年から2019年まで連載されており、全544話もあるんだそうです。
よく1クールに収めたと感心します。


全世界累計閲覧数46億回突破!
約11年間連載され、韓国だけではなく世界を唸らせた、ダークアクションファンタジー!
2018年からLINEマンガを通じて配信され、日本でも絶大な人気を得た話題作。

820年の眠りから目覚めた、
高貴なる血と精神を持つ貴族の守護者「NOBLESSE」のカディス・エトラマ・デ・ライジェル。

永き眠りから目覚めたライジェルが手にしたものは、平穏な日常だった―。
だが、その日常を壊す、恐ろしい魔の手が迫っていた。

絶対的な力を持つ「NOBLESSE」× 世界征服を狙う謎の組織「ユニオン」×人間を守り支配する「貴族」
魅力的なキャラクターたちによる、時空を超えたダークアクションファンタジー、『ノブレス』。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

今期は私的にハマって視聴した作品があったので、視聴の優先順位は決して高くありませんでしたが、悪くは無かったと思います。
物語も1クールでしっかり纏まっていましたし、流石Production I.Gさんだけあってバトルシーンの動きは半端ありませんでしたし…

それに、声優陣も米澤さん、かやのんにあやちとベテラン声優さんが起用されていた点も高ポイントです。

キャラデザは、超がつくほどのイケメンと一般人のギャップが大きいと思いましたが、全然許容範囲内で問題の無いレベル…

つまり大きな加点はありませんでしたが、減点も無い作品だったと思います。

物語は、前半が日本の学校編で、後半がルケドニアの貴族編と大きく2つに分かれています。
個人的には後半の貴族編の方が面白かったかな。
ソウルウェポンという代々貴族の家主が所有する武器などでの戦闘シーンは圧巻ですから…

この作品には今回の作品の導入編に相当するOVA「NOBLESSE:Awakening」が制作されています。
今でもdアニメやYouTubeで配信されているので、気になる方はチェックされることをお勧めします。

オープニングテーマは、ジェジュンさんによる「BREAKING DAWN Produced by HYDE」
エンディングテーマは、OH MY GIRLさんによる「Etoile」

1クール全13話の物語でした。
この作品のタイトル「NOBLESSE」の意味は最終話で回収されました。
伏線もしっかり回収されましたし、キチンと腑に落ちる作品でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

64.3 4 不老不死でダークファンタジーなアニメランキング4位
ノケモノたちの夜(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (110)
298人が棚に入れました
傍にいる悪魔が、救い。
傍にある少女が、暇潰し。
19世紀末、大英帝国の片隅での2人の出会いが
居場所を求め彷徨う物語を紡ぎ出す。
孤独を分かつ者たちに囁く
悪魔と少女の常夜奇譚。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

「テンプル騎士団」の正体を示す暴露系!?

「悪魔契約」を前提とした物語としては非常によくできている作品でありました。

悪魔について適切に表現されており、ある意味「真実の暴露」をしているとも考えられ
従いまして、個人的には物語評価を加点して「4.0」にしたいくらいであります。

映像表現としては異能力バトルという形式に則っていますが、{netabare}悪魔と契約者との絆
みたいなものの方を重視していますので、考えようによっては契約者はバトルの足を
引っ張っているだけの存在とも言えるわけであります。

バトルの作画が良ければ本作の評価はもっと上がったでしょうか?

いいえ、本質的に異能力バトルを重視してる物語ではないので作画はおまけみたいな
ものでありまして、「ダークファンタジー作品」に慣れていない人が本作を見ても
感覚としてついて行けないものを感じるかと思います。

ダークファンタジーについては「ベルセルク」の原作を読めばそれで十分であり
本作にしても「メイドインアビス」も見る必要ないと個人的には考えています。

大事なことは【等価交換の原則】でありまして、それさえ理解したらならばこのジャンルは
用済みと言っていいのかもしれません。

すべての元凶は【等価交換の原則】であり、その制約に囚われなければパターン化した
お約束の犠牲者は出なくて済んだのでありますが、この原則を頑なに守るのが
「ダークファンタジー」というジャンルでありますから、従いまして「予定調和」の
悲劇がお約束のように起こり、その「悲劇性」に酔いしれるのがダークファンタジー作品
の特徴であるというわけであります。

予定調和の悲劇性については「デウスエクスマキナ」=「機械仕掛けの神」
という言葉で示されるものでありますが、「絶望」展開からの揺り返しの反動として
「希望」を示すというある種のパターン化されたものであり、例えば最大のピンチに
間一髪のタイミングで「救援」が来るみたいな感じで、今ではあらゆる物語の常套手段
ともなっている手法であったりします。

「異能力バトル」<「ダークファンタジー」というのが本作の作品傾向でありますから
「異能力バトル」作品として見たら全然面白くないということになるのは必然と言えるでしょう。

「作画中心主義」という観点の最大の弱点が何なのかと言えば、物語のジャンルの選別が
曖昧になりがちになることであると個人的には考えておりますが、例えばサイバーパンク作品
とスチームパンク作品の違いやファンタジー作品とスチームパンク作品の違いなど
作品がどのジャンルに属するかで、読み取り解釈の方もその影響を受けますので
物語解釈上は、作風カテゴライズの成否がかなり重要なポイントになるような気がします。{/netabare}

●「悪魔の名前」をバラす!?

「アスタロト」という悪魔の名前の語源は{netabare}【アスタルト】と言う女神の名前であります。

「アスタロッテのおもちゃ」の「アスタロット」の由来は当然【アスタルト】でありますが
【イシュタル・イナンナ・アフロディーテ】と言った【女神】たちと同類
であると考えられています。

「天空の城ラピタ」の「シータ」の名前の由来は【イシター】=【イシュタル】であり、
【アフロディーテ】は「ローマ神話」の【ヴィーナス】に一致します。
【イナンナ】と言えば【八芒星】の【イナンナスター】のルーツでありまして
【金星の女神】ということになります。

【アスタルト】は【バアル】と言う【鬼神】の妻でありまして、【鬼神】は頭に角が生えた
【鬼族】ですから【デーモン族】ということになり、女神は【デーモン族の妻】という
立ち位置になるわけであります。

【バアル】という【鬼神】は【須佐之男命】と一致しますので、鬼滅の刃の主人公の元ネタも
【バアル】ということになりますが、【バアル】には【バアルゼブブ】という
異名があったりもします。

【明けの明星】は【ルシフェル】であり【ルシファー】でありますから
【金星】からも【鬼神族】からも女神が【デーモン族】に属するという図式が成り立ちます。
「異世界飯」にも登場した「加護を与える【女神】」とは【アスタルト】と同じく
【悪魔族】であるというのが結論であります。

「貪欲な【女神】」たちは「契約」の際に「【供物】を対価として要求」します。
これが【等価交換の原則】であり【悪魔契約】の本質であるわけであります。

「バルス」は滅びの言葉ですが、【イシュタル】はその「災い」を発動します。
「対価」として奪ったのは「ムスカ大佐」の「視力」でありました。
力を求め権力欲に溺れた「大佐」は「女神の力」=「魔石」に憑りつかれて
その代償を支払わされたのであります。

【クババ】=【キュベレイ】も【アスタルト】と同類の女神でありますが
【クババ】とは「キューブ」とも言いまして、「聖地メッカ」にある【ブラックキューブ】の
由来は【土星】でもあり、「女神のキューブ」であるとも言われています。

死闘の末に力尽きた「ダンタリオン」は最期には【リング】の姿に成れ果てまして
相方のルーサーがこのリングを拾い上げ太陽に向かって掲げます。

【リングの輪っか】の中心に「太陽」が収まる構図が示されますが、それで何を表現
したいのかと言えば「太陽」を【土星】に見立てた【黒い太陽信仰】というやつであります。

眼帯と言い、武器と言い、徹底的なまでに【プロビデンスの目】だらけの契約者ルーサーは
【土星】塗れの【土星信者】なのでありましょう。

【キュベレイ】と言えばモビルアーマーにもありますが、「まどマギ」の「Qベイ」
その正体は【キュベレイ】であります。

「僕と契約して魔法少女になってよ」というのは「貪欲な女神」による【悪魔契約】
まさにそのものを表しているわけであります。

「剣十字騎士団」の拠点を襲撃した際に副長の自爆テロ攻撃でダンタリオンと契約者は
生き埋めになり、力を使い果たした影響なのか?ダンタリオンが一時「石化」
したような感じになりますが、この「石化」は「Dr.ストーン」や「進撃の巨人」にも繋がる
秘密が隠されていまして、典型的な「裏設定」というやつであります。

「悪魔契約」を前提とした物語というのはある意味「裏設定」が最強レベルとも言えますので
解釈し甲斐がありますが、これを知らないならば意味不明な表現に当惑するだけで
終わり兼ねませんので、注意が必要であるように思います。

初代「ブラック【ベル】」卿は悪魔と取引しその結果、「直系男子」は悪魔が見える目を
持って生まれるようにという願いが叶えられたということでありますが、
男子でない「レディ・ダイアナ・ブラック【ベル】」は偶然に?
「悪魔の目」を持っていたとかいう話では、矛盾しているようにも思えます。

【悪魔契約】とはそもそも絶対であるはずでありますから、矛盾する
ことはあり得ないということになるはずであります。

つまり【悪魔契約】のお約束通りに「ダイアナ」は「男子」であり、
LGBTの類ということになります。

これもある種の裏設定を前提にした解釈法でありますが、例えば「レディガガ」の
性別について疑惑がもたれているというのも理由は同じでありまして
「レディガガ」の「奇抜なファッション」などに典型的に表れていますが、
彼氏?彼女?の事情、その思想的な特徴を端的にしますならば【サタニスト】
ということになります。

【サタニスト】にとっては「同性愛」=【ソドミー】こそが正義なのであります。

本作は【悪魔契約】を前提にした物語ですから【サタニズム】に異常なまでに
精通しているのも当然なわけなのであります。{/netabare}

●戦闘バカの夢の後

「ヴィンランド・サガ」の主人公トルフィンは{netabare}復讐のために戦闘バカに成り下がり
そして時が経ち、自分の過去を振り返り、自分の人生に激しく後悔します。

戦闘バカは先を見ずただそのシーンだけに身を任せ狂気のバトルを繰り返します。
もしかしたら異能力バトルものとはそんな戦闘バカをただ描写した作品なのかもしれません。

マルバスは戦闘バカの悪魔と対峙します。
彼もバトルジャンキーと同じく戦に興じ、その際に出る脳内麻薬を味わうことに
生き甲斐を感じているということでしょうか?

マルバスが戦闘バカの悪魔と対峙するのはむしろ、戦闘バカとは違う信念、生き様があり
それを通そうとするからこそ戦わなければならないということになるのでしょう。

戦闘バカはバトルに熱量を求めるものであります。

しかしウィスにしてもマルバスにしても基本的に戦闘バカには興味がないので
必要最小限度のカロリーで{/netabare}十分ということになるようであります。

●「右脳力」バトルもの

本作は異能力バトル系であるものの{netabare}悪魔付きを前提としており、
必殺技が炸裂して敵を圧倒するようなタイプのものではないようであります。

敵を倒す爽快感みたいなものもなく、バトルの熱量もほどほどで、と言うのも
マルバスの契約者ウィステリアがそもそもバトルなど望んでないからであります。

本作においてはバトルは単なる手段であり目的ではないという意味ではバトルシーンを
最大の見せ場とするジャンプ系の異能力バトルとは別タイプの代物ということになり
異能力バトルを期待する人にとっては全く心に刺さらない可能性が濃厚であります。

バトルアクションよりも物語に重きが置かれ、キャラの心理描写に焦点があてられますので
見て楽しむというよりは、読み取り感じることにある程度慣れている人向きの作品と言えます。

例えば契約者ウィスの葛藤や苦悩、それを感じ取ることができるか否かで、評価は人によってまちまちとなるのかもしれません。


ワトソン&ホームズに更なる出番があるのか、ないのかは不明ですが
出番なしだとしたら、非常に微妙なゲスト出演ということになりそうです。

剣十字の団長がやたら強く人間の域を軽く超えていますが、元ネタが【テンプルテンプル騎士団】
だとしたら団長は悪魔付きということになるのかもしれません。

悪魔ではなく神の加護、例えば「聖母マリア」とか言い出すとしたら
恐らくボロが出ますので神の加護という線は薄いように思います。

「【ベル】の第一法則」すなわち「死亡フラグ」がいつ発動するのか考えてみましたが
これは「ブラック【ベル】」の兄妹が皆殺しにあったという過去の時点ですでに成就しており
よって将来発動するものではないという可能性が濃厚であるということなのかもしれません。

それでも【ベル】がまたしても波乱を起こすような予感も相応にいたします。
【ベル】は{/netabare}忘れた頃にやって来るでしょう。


●ミリヲタ君登場の巻

今回予想外なまでに異能力バトル的な展開が繰り広げられ、 {netabare} 少々面を食らいましたが
ようやくここで物語が大きく動き出したように思います。

軍服姿のミリヲタ君はやばい感じのバトルジャンキーであり、いかにもと言う感じの悪魔契約者
でありますが、悪魔契約とは本来頭がイカレタ人が行うものでありますから筋は通っている
と言うことになるかと思います。

王道を行く悪魔契約者と規格外の悪魔契約者である主人公たちとの対立が今後
どのような展開を迎えるのかについてはとても興味深いものを感じます。

バトルジャンキーのミリヲタ君の願いは失われた自分の記憶を取り戻すことでありますが
これこそまさに「悪魔の契約」と言うやつでありまして、待ち受ける結末は恐らく{/netabare}
言葉では表し難い類のものとなるのでありましょう…

●裏設定だけはなんだかもの凄い作品!?
「魔眼」の主の名は「レディ・ダイアナ・ブラック【ベル】」、
{netabare}そして当主の名が「【ノア】・ブラック【ベル】」でありますから
この関係性から「剣十字騎士団」を考えた時に導き出される方程式の答えは、
一択しかないように思います。

「剣十字騎士団」の「十字」とは「十字架」が由来であるはずですから、十字架刑という
残虐な刑罰が趣味のローマ帝国並びにローマカトリック教会と関係性が深い
騎士団、即ち【テンプル騎士団】を暗示しているのだということになるでしょう。

テンプル騎士団のルーツはそれこそ冒険者ギルドに所属する騎士団のように聖地エルサレムへ
巡礼の旅をする巡礼者を庇護することを使命として随伴した宗教的色彩の強い騎士団でありました。

聖地エルサレムに辿り着くまで巡礼者の資産を騎士団が預かるわけですが
危険な旅路故に命を落とす巡礼者が後を絶たず、一説によれば60%の資産は返還不能となり、
結果騎士団が接収することとなって、ボロ儲けができてしまったという話であります。

最終的に拝金主義者となり堕落していった騎士団は、世にも悍ましい(変態性癖のある?)
宗教的思想に染まり、告発された挙句異端認定され総長ジャック・ド・モレーなど主要な団員は
火刑に処せられ騎士団は解体されたというのが結末であります。

一説によればテンプル騎士団に対する嫌疑はフランス王フィリップ4世の言い掛かりであり
資産狙いの陰謀であるという説もありますが、テンプル騎士団がある種の異端思想に
染まっていたのは事実であり、そもそもローマカトリック教会から一目置かれ税制免除の
優遇措置を受けていた時点で、清廉潔白の宗教騎士団という線はあり得ないという結論になります。

ローマカトリック教会、フランス王フィリップ4世、テンプル騎士団とういう
「3者はそれぞれ嘘をつく」そして
それぞれの思惑で動くパワーゲーム合戦でうっかり足元すくわれたのがテンプル騎士団であり
上手いことしてやったのがフィリップ4世であったというだけの話のように思います。

巡礼者の命よりも資産を増やすことに必死になり現代の銀行システムの礎を構築したような
テンプル騎士団が純粋無垢で敬虔な宗教的な組織とするのには無理があり、
むしろ拝金主義者であるからこそ、莫大な財産を{/netabare}所有できたということになるでしょう。




●誰がために【ベル】はある?

1話の出来映えは大変好ましいものを感じましたが、{netabare}残念ながら2話で失速したようであります。

ヒロインと兄との関係性や契約した悪魔と兄の対立などもっと時間をかけて
じっくり描くのかと期待していましたが、あっさりさっぱり2話で解決…
ということは裏設定を分析することがメインの物語になりそうであります。

「SPYファミリー」でも登場した「ブラック【ベル】」という名の貴族が
本作においても出てまいりましたが、{/netabare}やはり何かしらの意味合いがあるのでありましょう。


美女と野獣とデビルハンターのトライアングルスクランブル!?
≪倫敦≫という切り裂きジャックの聖地を舞台としたリアルな「悪魔設定」が炸裂する物語。

そういう意味では至極≪王道≫?
初回の印象はすこぶる良好であります。

初回でピークアウトの可能性も全否定はできないものの、
取り敢えず「裏設定」は機能しており、ということはつまり初回での伏線も
いずれの果てに機能するだろうという見込みが見事成り立つわけであります。

終盤戦の怒涛の伏線回収により≪倫敦≫ならではの≪王道≫物語が再現されるなら
それは即ち「隠れた名作」の堂々完成を意味するわけでございます。


●英国紳士は変態プレイがお好き?
本作同様「アカメが斬る!」でも「拷問 {netabare}器具」を隠し持つやんごとなき種族の描写があります。
なお「アカメが斬る!」は中々に優良の作品なので本作が気に入り、ダークファンタジーに
耐性がある心臓の持ち主の方には推奨するに値する作品であるとご提言申し上げます。

「倫敦」すなわち【シティ・オブ・ロンドン】とは世界随一の金融街であります。

この金融街を作ったと言われる「伝説の男」の名は【ネイサン・ロスチャイルド】と言いまして
「陰の実力者」どころの騒ぎではなく世界中の人々が思い知る超有名人であり、
今の資本主義経済の形を作ったのはこの一族であると言われるほど、金融の世界では
絶大なる実力、権力、影響力を持ち、そして今に至ると言われるほどの超特権階級であります。

一説によりますと英国債券市場におけるインサイダー取引を駆使したペテン行為により
英国国債の暴落を誘導し、安値で買い占めてぼろ儲けしたという逸話が伝説として語られる
腐れ守銭奴であり、目的のためには手段を択ばない超拝金主義者であります。
(この事例からも【666】が守銭奴を表す数字というのは真実であると言えます。)

元々は独逸の【ゲットー自治区】という貧民街出身の家柄から出た卑しい身分の子孫たちが
見事「闇の金融街」で天地がひっくり返る下剋上を果たし貴族民分に這い上がったわけですから
世に与えたインパクトは計り知れず、それに伴いこの種族に対する悪評もそれに見合う形で
世間に広く轟くということになるわけであります。

独逸の【ゲットー】出身でありますから当然【ユダヤ人】ということになりますが、
欧州において【ユダヤ人】と言うのは評判が悪く、特に金融に携わるものなどは
「守銭奴」的イメージから差別を受け、ある意味マッチ売りの少女のような
待遇を受けていたと言えるのかもしれません。

【ローマカトリック教会】主導による【ユダヤ人】に対する迫害誘導の話をしたら取集不能の
カオスになりますので自重しますが、「神父」とか「司教」とか言う肩書の者がいたら概ね
ろくでもない人種と考えて間違いないように思います。

悪いのは【ユダヤ人】か?【ローマカトリック教会】か?と言うような二者択一的な簡単な話に
ならないのが【ユダヤ人】にまつわる話の厄介なところでありまして、【ユダヤ人】の中にも
より善良な普通の庶民がいる一方で、【ローマカトリック教会】の聖職者に負けず劣らずの
超極悪人も中にはいるというのが真相であります。

ユダヤ人の中でも【ゲットー】出身などの白人系【ユダヤ人】のことを
【アシュケナージ系ユダヤ人】と言いますが、この人種こそが「謎のユダヤ人」?として
世界中から疑惑の目で見られる実力者というのがざっくりした結論であります。
(【アシュケナージ系ユダヤ人】として世間をお騒がせしている代表格の一人に
【ビル・ゲイツ】という伝説的人物もいます。)

金のためには何でもやる守銭奴であり、しかももの凄い権力を握るが故に
ある意味「悪魔と契約」していると噂されるのもおかしくないわけでありまして
これを「悪魔の種族」と誰かが比喩的に言ったとしても何ら疑問が無いと言えるでしょう。

金融街で成り上がった種族にしても、由緒正しい生まれの貴族にしても欧州の貴族とは
【優性思想】に毒されているが故に奴隷を使役することは当然であり、貴族の命と
それ以下の卑しい身分の命との価値に大いなる差があるのも当然と考えています。

「貴族に非ずは人に非ず」でありますから、例えば英国東インド会社による奴隷貿易、
【人身売買】というビジネスに出資し一儲けして何が悪い?という結論に至るわけでございます。

かくして、片や【英国東インド会社】の株主様は有益な投資家として大成功を収め
片や莫大な富を得た貴族様は、人身売買の顧客として勝ち組人生を満喫しつつ
拝金主義者の世界システムは盤石な形なものと仕上がるわけであります。

一昔前の貴族でありますが、もう一人の伝説の人として、その名が
【エリザベート・バートリ】と言う麗しのやんごとなきご婦人がおわしました。
この方は【鉄の処女】【アイアンメイデン】を考案した「リアル吸血鬼」として
世界的に有名なスーパーセレブにございます。

美白ケアのために若い娘を拉致して殺傷し血を浴びる行為を繰り返すという中々に猟奇的な
ご趣味を持ちのリアル悪役令嬢でございまして、その犯行形態は倫敦の猟奇的殺人鬼
「切り裂きジャック」と大変似通っております。

このような蛮行は庶民には理解不能な怪異でありますが、恐らくは
彼らの【優性思想】故に成せる業と言えるのかもしれません。

一説のよればこの「血の伯爵婦人」の叔父は【悪魔崇拝者】とも噂され、
話が長くなってしまいましたが、要するに本作に登場する「変態紳士」
そのまんまの実際にあった事実と見事につながるというお話でございました。

世にも奇妙な話でありますが、【アシュケナージ系ユダヤ人】あるいは【偽ユダヤ人】の歴史
を辿るとどういうわけか悪魔のルーツに行き当たります。

「進撃の巨人」の主人公の父親は明らかに【ゲットー自治区】みたいなところの出身ですが
【巨人族】の{/netabare}秘密とも恐らくは関係してくるのだと推測できるわけであります。
そしてこの奇妙な話は「約束のネバーランド」その他にも繋がるミステリーにございます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

敵も味方もみんな悪魔!悪魔まみれの悪魔バトル!

 最終話(13話)まで観ました。

 主要キャラはほぼ誰も死なず、旅立ちエンドでした。最強の三つ目の悪魔を探す楽しい旅が始まりそうです。

 バトルは、相変わらずの後出しジャンケン的で、対価が必要なのに何故か度外視で謎パワーが覚醒して敵は死ぬー!感じであまり迫力がありませんでした。

 また、物語もサンデー臭さ爆発で、他人やモブは大量死するのに、身内にあまり被害が無い系のお話なので、気になる視聴者も多いと思います。

 アフガン帰りの廃兵の再生と癒しのためにしては、人が死に過ぎで、責任も不問なのは、いくら悪魔が悪いと言っても、なんかなぁと普通の感覚の視聴者なら釈然としない物が残りそうです。

 まぁ、ヒロイン達はカワイイので、雑なバトルが気にならないなら、観ても良いかもしれません。
………………………………………………………………………

 いよいよ最終話目前です。

 ぽっと出のアフガン帰りの廃兵と牛鬼みたいな悪魔が組んで大暴れします。

 ロンドンは火の海ですよ!作画がアレなのであまり悲惨な感じはしませんが。

 楽しく二人でうろついていただけの主人公と赤猫悪魔のコンビは蚊帳の外です。

 騎士団は廃兵牛鬼ペアの攻撃で、てんやわんやです。主人公のニキも巻き込まれて酷い目にあっていますが、妹を放ったらかしにして顧みないバトルジャンキーみたいな兄なので、正直生死が気になりません。

 暇な悪魔とキレたアフガン帰りは怖いッスネ!ランボーかよ!という感想しかありませんが、最終回が楽しみです。

……………………………………………………………………… 

 6話まで観てのレビューです。

 悪魔と契約した少女が主人公です。契約した悪魔の性能が良いのか悪いのか微妙です。

 契約には対価が必要なんですが、安いのか高いのか何とも言えません。

 人間側代表の騎士団も悪魔っぽく、バトルは基本、後出しジャンケンでハチャメチャです。

 今の所、面白いようなそうでも無いような?微妙な感じです。まぁ、不快な感じでは無いので、最後まで観てみようと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

2話 少年マンガとしてならいいんじゃないでしょうか。

1話 驚くべきテンプレ展開でした。

{netabare}  やりたい事、描きたい事は伝わってきました。無力な少女と無敵の庇護者という構図とそれを壊そうとする外野連中とのバトルですね。

 物語の要素がテンプレの組み合わせなのは良いとして、その組み合わせかたがビックリするくらのテンプレだなあ。それも作り込みが足りない生煮え状態の要素がゴロッとそのまま組み合わさっただけというか、キャラが全部ステレオタイプというか…テーマうんぬんはさておいて、物語的に何か目新しい要素はあるんでしょうか?
 正直私が何かを見落としてないか不安になるくらい意外性がゼロでした。

 あるとすれば盲目という部分に何かテーマ性が乗るかですけど、その盲目になるまでのプロセスに少女にとっての「観る、見る、視る」の意味と言った伏線も無かったし…例えばですけど少女に絵描きになる夢があるとかあるなら一つの物語になると思いますが…
 
 クレジットを見ると少年サンデーらしいですね。週刊少年誌に連載というのがビックリします。ということは原作は面白いけどアニメは…のパタンでしょうか。

 作画・キャラデザは…うーん。がんばってください。ヒロインの髪型がファンキーです。

 次話確認して同じテイストなら、中断ですね。今の時代としては驚くべきテンプレということで、何か独自性があるならいいですけど。{/netabare}


2話 少年マンガとしてはいいんじゃないでしょうか。

 あまり目新しいことが感じられませんし、ストーリー展開に工夫があるわけでもなさそうです。キャラもデフォルメがきつい少年マンガ的な極端な造形です。ただ、テンプレということは王道ですからそれなりに楽しめる人はいると思います。

 あまり他の作品を知らない人が、ちょっとシリアスとエモい要素がある少年マンガとして楽しむならいいじゃないでしょうか。できれば統計データで何歳くらいの人に人気があるのか見てみたいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6
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