ライバルで恋愛なおすすめアニメランキング 92

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのライバルで恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年09月10日の時点で一番のライバルで恋愛なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

80.9 1 ライバルで恋愛なアニメランキング1位
アマガミSS+ plus(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1445)
8438人が棚に入れました
テレビアニメ『アマガミSS』の第2期。
橘純一と絢辻詞はクリスマスに行われた創設祭をきっかけに付き合い始めることになった。1ヶ月後、輝日東高校では期末試験を前に生徒会長選挙が行われ、純一たちのクラスからは詞が立候補することに。選挙には詞の他に3名の立候補者がいる中、副会長候補が発表される。副会長は当選した会長が指名をすることになり、詞は純一を指名する。驚く純一だが、さらにもう一人純一を指名する立候補者が現れた---
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

( ̄∇ ̄+) キラキラキラ~♪ にぃにが変だよ!梅ちゃんのお宝本がぁ ∑('○'*)

■「アマガミSS+plus」って前作からなにが違うの(・・?
前作「アマガミSS」の各ヒロインの後日譚を描いた物語になるようなのでけど、各ヒロイン2話ずつのオムニバス形式ということなので1クール決定かぁーっ・・・ちょっと残念ですねw
それと前作で美也ちゃん編がTV放送されなかったので、「まんま肉まん」いっぱい買うから美也ちゃん編をテレビでやってねってお願いしたいですよね(ノ´∀`*)にししししし~~♪
もちろん前作を観てない方はε≡≡ヘ( ´Д`)ノダッシュで観てからご視聴くださいねw

ところでタイトルが、前作「アマガミSS」に「+plus」が付いてどう変わったのでしょうね♪
まず大きく変わったと言えば・・・監督交代劇!?w
しかも「WORKING!!」に続いてまたまた平池芳正監督が1期から継続しないという・・・∑('◇'*)エェッ!?
1期でしっかり土台を作って続編は任せるスタンスなのでしょうか?w
それで「アマガミSS+plus」の監督さんは、前作で絵コンテ・演出を担当していた小林智樹さんなのです(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチ
監督は初ではないですし、アマガミの製作に関わっていたのできっと前作の魅力を損なわずに「アマガミSS+plus」で新しい魅力を見せてくれる事を期待したいですね♪

それと、各ヒロインの登場順もシャッフルされましたね!
PVの順番から言うと・・・
絢辻詞 → 桜井梨穂子 → 七咲 逢 → 棚町 薫 → 中多紗江 → 森島はるか ハッ∑(゚ロ゚〃)
美也ちゃんのPVがないww ブー!('ε'*)
スタッフさん・・・ヒロイン扱いしないと・・・(/=`◇´)/呪うぞ!!


■「アマガミSS+plus」と出逢った日の日記 φ(・・。)ゞ
いよいよ始まりましたねー♪
前作同様に、メインヒロイン以外のキャラがちゃんと顔を出してくれる作りになっていて、チョイ役でもちゃんと個性が出ていてお目当ての女の子が出てなくっても楽しめるようになってますよね♪
梅原くんとか美也ちゃんとかはメインとしてストーリーを作ってあげて欲しいくらいです!!
それと好きな相手にはちょっと変態チックに大胆になっちゃうとことかも見所ですよねw (/▽*\)~♪ イヤァン

「アマガミSS」では付き合う迄のドキドキ感や切なさなど、揺れる恋心をたっぷり楽しませてもらいましたね♪
さて今回も、主人公の橘純一はヒロイン達にどう料理されちゃうのかなぁ (・-・*)ヌフフ♪
純一とあの娘は今頃・・・あんな事やこんな事してるのかなぁって.。o○(妄想)がちょっとだけのぞけちゃうんですよ!
なんだか((((o゚▽゚)o))) ドキドキ♪ですねw (;`O´)oコラー!のぞき見禁止!!
きっとあの子と純一が… ニャン♪ヽ(∇⌒= )( =⌒∇)ノニャン♪ してる、見てて恥ずかし~い恋物語がみれるかもしれませんねw ε-(´o`;Aアチチ


■総評(各話感想付き♡)
『アマガミSS+Plus』を一言で表現するなら、「あいかわらず」って感じかなぁw
ベタな展開とありきたりな設定に、見てて恥ずかしくなるようなニャンニャンシーン♪
前作からのファンであれば、充分満足できる後日譚となってたんじゃないかなぁって思います。
残念だったのは上崎 裡沙編がなかった事くらいでしょうか!
梅原くん、塚原先輩、美也ちゃんなどのサブキャラも、良いアクセントになってて見ていて楽しかったですしね♪
ストーリーは前作(本編)からの流れを汲んでいるので、変に冒険してなくって良かったと思う反面、斬新さという意味では物足りなかったかも知れません (*^_^*)
でもはじめてアマガミSSを観た時のキュンキュンした気持ちを思い出せたので観て良かったです♪

♡魔性の女『絢辻詞』編♡『1回だけでいいの?? …ばかぁ(* v v)。』
{netabare}
つかさ様は純一の事をよーくわかってらっしゃいますね♪
良い所も抜けてる所も変態思考もw
だからこそちょっと頼りない純一でも抜群の信頼を寄せている所が素敵です♪
まぁこれからも主導権はずーとつかさちゃんでしょうけどねー(⋈・◡・){/netabare}

♡幼馴染の女『桜井梨穂子』編♡『これからもずっと一緒…』
{netabare}
そういえばこの二人って…
まだ付き合ってなかったんですよねw ∑('◇'*)っ
幼馴染って兄妹みたいな感覚なのかなぁ?
ちっちゃい頃から純一の頭の中は…脅威(胸囲)的なエロだった見たいですけどw
梨穂子ちゃん見たいな可愛い幼馴染がいたらしょうがないのかもね♪
同性からも可愛がられる茶道部のおっとり系マスコットキャラの梨穂子ちゃんは、ドジっ子的な描写も多いですけど、落ち着いていて気品がある仕草を見せてくれる事もああるんですよねー♪
食後の箸の置き方とか純一や美也ちゃんと違ってキチンと揃えて置かれていたりとか、梨穂子ちゃんの品の良い女性らしさが表現されてましたのが良かったと思います(*^_^*)
そんな梨穂子ちゃんの魅力にやっと気付いた純一w 遅すぎo(≧∀≦。)ノ
まぁでも最期は梨穂子ちゃんよりも先に告白してたのでちょっと見直しちゃいました (^ー^* )フフ♪{/netabare}

♡センチメンタルな女『七咲逢』編♡『先輩と一緒にいられないことがこんなにも寂しいなんて… 』
{netabare}
弟思いでしっかり者の逢ちゃんですけど、今回のストーリーでは普段見られないような表情が描写されてましたね♪
思うように行かない恋の行方にちょっとセンチメンタルな逢ちゃんは可愛かったですよ(*^^*)
いっぽう純一は相変わらず変態的提案をしてきますねw
腹枕って、にゃ~んにゃ~んころりよ~♪にゃんころり~♪なんですね…(^=^;大胆不敵w
とはいっても今回の純一は一味違いました!
合宿抜け出してまで、会いに来ただけじゃなくって、ちゃんとプレゼントを決めていたなんて♪
梅原くんのアシストにも友情を感じましたし、今回は本当に二人とも紳士でしたね (゚∇^d) グッジョブ!!{/netabare}

♡限定品に弱い女『棚町薫』編♡『今回のことで分かった事があるの…』
{netabare}
友達以上恋人未満から抜けられない二人の高校最後の夏休み♪
分相応で高校生らしい車中2泊のバス旅行~ρ(^-^*)ノ イッテミヨー!
ラブラブ旅行になるはずが、まさか・・・途中バスに置いて行かれる事になるなんてね~~~~~(/´□`)/アーン!マッテェー!!
そういえばヒッチハイクしたトラックの運ちゃんがd( ̄  ̄)イイコト!言ってましたね♪
「世の中渡って行くには、お互いに支えあう人情が大切」ってね (o^-')b
でも純一と薫ちゃんには馬耳東風だったみたいです…w
その後もなんやかんやで揉めてた二人でしたけど、純一の「今までのことはこの雨に流そう」って言葉で仲直り!
まぁ「雨降って地固まる」的な二人でしたね♪
なんだかんだで一生忘れられない旅になったので、めでたしめでたしです (*^^)v
周りに流されて自分らしさを見失うくらいなら、バカップルのまんまでもいいよねーo(*^▽^*)o~♪{/netabare}

♡監督♪教官♪と呼ぶ女『中多紗江』編♡『もう少しだけ…』
{netabare}
1期での特訓の成果が見事に発揮されていた2期での紗江ちゃん♪
人見知りもだいぶ改善されて、配膳もキビキビ、笑顔も素敵、創設祭実行委員までこなしてしまうとっても素敵な女性に変身してましたね♪
紗江ちゃんと対照的に情けなさ満点の純一は、変態的妄想と狼狽を繰り返すのでしたww
だいたい好きな子の趣味嗜好がわかってないってどういうことよ! (*`×´) プンプン!!
そんなダメダメな純一でも、そばで見守ってくれるだけで安心できるって、紗江ちゃんにとってはそれだけ特別な人なんですね♪
少女にとって少年は人生を変えてくれた王子様で、少年にとって少女はシンデレラのように美しくなっていくお姫様ってとこかなw
そういえば、ナレーションはfateの言峰綺礼役の中田さんなんですよねー♪
言峰綺礼がナレーター (ーー;).。oO(笑) イメージできないw{/netabare}

♡ラブリーな女『森島はるか』編♡『やめなさい二人とも!!うらやましっ・・・w』
{netabare}
1期で結婚している二人を見ることが出来たわけですけど、やっぱりそこに行き着くまでのafterstoryだったんですね♪
相変わらず突拍子もない事を始める森島先輩とそれに付きあう橘くん&塚原先輩って構図に、金髪緑眼のジェシカが参戦!
塚原&ジェシカコンビにまんまと誘導された純一は一世一代の行動に ∑('◇'*)エェッ!?
アタシσ(゚-^*)ならこんなプロポーズされたら嬉しさよりも恥ずかしさで逃げ出しちゃいそうですw{/netabare}

♡にししししな女『橘美也』編??♡『いっときの努力が大きな差になることも知らないなんてね!』
{netabare}
なんだか禍々しい女の欲望が渦巻いてましたねw 司ちゃんってこんなキャラでしたっけw
こんかいは美也ちゃん編というよりも、全員集合のサービス回って事なんですね (^▽^;)
σ( ̄∇ ̄*)アタシも♨温泉♨行きたくなっちゃいました~♪ いざ若返りの湯へ...((((*・o・)ノ ゴーゴー♪{/netabare}


■MUSIC♫
OP曲『Check my soul』
 【作詞・作曲・歌】azusa
ED曲『告白』
 【作詞・作曲・歌】azasa

 アマガミSSといえば「azusa」さんですよね (*^^*)
 透き通った可愛らしい歌声とストレートな気持ちが歌詞に込めれられていて素敵ですね♪
 パンチはないけど、優しさに溢れた曲で癒されちゃいます(o^-')b グッ!


2012.01.15・第一の手記
2012.01.18・第二の手記(追記:■「アマガミSS+plus」と出逢った日の日記 絢辻詞編)
2012.06.03・第三の手記(追記:■総評(各話感想付き♡)、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/09/07
♥ : 57
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

マルチヒロイン。。ツボればハマりますw

 
アニメ『アマガミSS』の第2期。
原作は、PS2用恋愛シミュレーションゲーム(未プレイ)。

    -放送-   -視聴-
 1期:2010年7月 2018年11月
 2期:2012年1月 2020年11月?

数話でヒロインが変わるオムニバス形式。
ヒロインごとに1期→2期と観た方が楽しめます。

マルチヒロイン、マルチルートなゲームのアニメ化においては、下手に一つのストーリーで物語を紡ぐと、あっちのルートの方が良かっただの、浮気っぽい主人公はいかがなものかだの、どうしても不満は出てしまうもの・・

だもんで、オムニバスの方がスッキリして良いかとw

できればOP/ED飛ばさずに視聴をオススメします。

■エピソード
それぞれの話は短いけど、各ヒロインがカワイイため感情移入しやすいし、エピソードがツボだったりする回は心にビンビン響きますw

各エピソードの評価は、推しキャラ順の下位からで・・・
(五段階評価)

=7位:{netabare}棚町薫=
 キャラ  :★★
 エピソード:★★★★
 キュン度 :★★★

 バカップル物語w
 でもトラブルって想い出深いよね。
 友人の恵子が可愛いw
 船で救出は減点w

なんか、既視感が・・・
{/netabare}
=6位:{netabare}絢辻詞=
 キャラ  :★★
 エピソード:★★
 キュン度 :★★

 付き合っているのに苗字呼びw
 写真撮影・・フォトカノかw
 黒髪ロングだけどCool優等生過ぎて、
 刺さり具体はほどほど。
 風呂エピソードは定番過ぎじゃ・・
{/netabare}
=5位:{netabare}森島はるか=
 キャラ  :★★★
 エピソード:★
 キュン度 :★★

 ん~お泊り回はちょっと肩透かしかな。
 卒業式のはるか・・
 壇上への跳躍力がハンパないw
{/netabare}
=4位:{netabare}橘美也=
 キャラ  :★★★
 エピソード:★★★
 キュン度 :★

 妹回かと思ったら温泉回かーいw
 1期の方がキャラの絵もエピソードもよかった・・
{/netabare}
=3位:{netabare}中多紗江=
 キャラ  :★★★
 エピソード:★★
 キュン度 :★★★

 学食のくだり、どーでもいいし。
 かぐや様もそうだったけど、
 ナレーションが刺さらない。
 この回の、みゃーはカワイイw
 え、いきなり8年後て・・・
{/netabare}
=2位:{netabare}桜井梨穂子=
 キャラ  :★★★★
 エピソード:★★★
 キュン度 :★★★★

 1期よりキャラが刺さった・・・
 好みの変化かも。
 いいね彼女が夕飯作りに来てくれて、
 カワイイ妹がいて。
 こんなカワイイ幼なじみがいたら恋に落ちるわw
 転んで重なる鉄板イベントで告白w。
 でもスッキリ。
{/netabare}
=1位:{netabare}七咲逢=
 キャラ  :★★★★★★★★★★
 エピソード:★★★★★
 キュン度 :★★★★★★★★★★
 
 心の天使:五段階じゃないぢゃん!
 心の悪魔:限界突破でええんちゃうw

 悪魔が勝ちました・・・

 七咲編だけは、1期から観直しましたw
 1期超えはないけどやはり・・
 ゆかなさんの声はたまらなかったw
 おなかを枕にして・・寝れるかーw
 てかその絵面、ヤバイからw
{/netabare}

あざとくてストレートな進行、表現も多いけど、まあギャルゲー原作ってことで、そこが味なんじゃないかと。

OPでテンションが上がるし、エピソードが刺さらない回でも、EDが淡く切なくて妙な高揚感があるw
ちなみにED後の次回予告には面白い回もありましたw

■キャラ/キャスト
(ほぼ自分用なのでw)
~{netabare}
絢辻 詞(あやつじ つかさ)
「天下無敵の仮面優等」
クラス委員と創設祭実行委員を掛け持ちする、絵に描いたような優等生。
cv:名塚佳織
 他に知ってるキャラは・・
 エウレカセブン(エウレカ)、
 コードギアス(ナナリー)、
 To LOVEる(古手川唯)、
 リゼロ(フレデリカ)、
 エグゼロス(ジコ蟲)・・

桜井 梨穂子(さくらい りほこ)
「ぽっちゃり幼馴染」
自作の鼻歌を歌ったりして、いつもぼーっとしているのんびり屋。
cv:新谷良子
 知ってるキャラは・・
 咲-Saki-(妹尾佳織) 、
 さよなら絶望先生(日塔奈美)、
 くらいか・・

中多 紗江(なかた さえ)
「ふかふかボディーの純情少女」
最近転校してきた1年生で、美也や逢のクラスメイト。
cv:今野宏美
 知ってるキャラ・・
 らき☆すた(小神あきら)、
 フルメタ(西野こずえ、工藤しおり)、
 くらいか・・

七咲 逢(ななさき あい)
「面倒見のよいクールな後輩」
美也や紗江のクラスメイト。普段はポーカーフェイスで口数も少なく、クールな態度を取る。実際は温和で、人情深く面倒見がいい。
cv:ゆかな
 何と言ってもフルメタのテッサ。
 テッサでの震災メッセージは知らなかった・・
 今でも観られるのかな。
 他は・・
 コードギアス(C.C)、
 え、氷菓(入須冬実)も。

森島 はるか(もりしま はるか)
「男殺しの天然女王」
魅惑の笑顔と長身のパーフェクトボディで、学校中の男子の視線を釘付けにする3年生。創設祭のミスサンタコンテストで2年連続優勝。
cv:伊藤静
 他には・・
 魔法先生ネギま!(柿崎美砂)、
 とある魔術の禁書目録(神裂火織)、
 咲-Saki-(竹井久)、
 刀語(汽口慚愧)、
 WORKING!!(小鳥遊梢)、
 SHIROBAKO(四役!?)、
 正解するカド(夏目律)、
 ゆるキャン△(鳥羽美波)、
 ダーリン・イン・ザ・フランキス(ナナ)、
 ハイスコアガール(業田萌美)、
 エグゼロス(ハッコウ蟲)・・
 多いですねw
 てかエグゼロスおそるべしw

橘 美也(たちばな みや)
「きまぐれ我侭甘えん坊」
同じ高校に通う、主人公の妹。紗江や逢のクラスメイトで、主人公同様に梨穂子とは幼馴染み。
cv:阿澄佳奈
 ARIA The ORIGINATION(夢野杏)、
 無限の住人(茶屋娘)、
 ぼくらの(宇白可奈)、
 WORKING!!(種島ぽぷら)、
 たまゆら(塙かおる)、
 あの夏で待ってる(北原美桜)、
 女子高生の無駄づかい(まほ)、
 あと・・
 スクスト(ロッティ)・・
 ロッティとポプラが同じだったとはw

棚町 薫(たなまち かおる)
「気ままでさばさばした悪友」
主人公とは中学校からの腐れ縁で、ツッコミ役。サバサバした男勝りな性格。
cv:佐藤利奈
 無限の住人レビューで書いたので割愛。

上崎 裡沙(かみざき りさ)
「スニーキングヒロイン」
どことなく影の薄い謎の女の子。あるきっかけにより、長期に渡って密かに主人公を想い続けている。
cv:門脇舞以
 Fateシリーズ(イリヤ)、
 魔法先生ネギま! (葉加瀬聡美)、
 涼宮ハルヒの憂鬱(榎本美夕紀)、
 一騎当千(諸葛亮孔明)、
 ストライクウィッチーズ(リトヴャク)・・
 結構ありました。

田中 恵子(たなか けいこ)
「柔和で大人しい棚町薫の親友」
cv:門脇舞以
{/netabare}~


■制作:AIC(Anime International Company)
(自分用メモ)
 ~{netabare}
 リングにかけろ
 ああっ女神さまっ
 To LOVEる
 ヤッターマン
 そらのおとしもの
 俺の妹がこんなに可愛いわけがない
 僕は友達が少ない
 人類は衰退しました
 生徒会の一存 Lv.2
 宇宙戦艦ヤマト2199
 ハイスクールD×D NEW
 WHITE ALBUM2
 デート・ア・ライブ
 僕は友達が少ないNEXT
 琴浦さん
 咲-Saki- 全国編
 いなり、こんこん、恋いろは。
 PSYCHO-PASS サイコパス 2
良作が多いですね・・
 {/netabare}~

途中で気付いたのですが、2期も視聴済みでしたww
多分、1期とほぼ同時期に。
なぜレビュー書かなかったんだろう・・・
 

投稿 : 2024/09/07
♥ : 10

norimeru さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

帰ってきたアマガミSS  ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ

アマガミSS+plus 2期が終了しました。
私は結構楽しんで観ましたが、1期に比べてみるとおとなしめだった印象です。

各話2話ずつだったので、どうしてもエピソードを掘り下げきれなかったのでしょう。
後半3人と美也編のレビューを追記します。

多少ネタバレぎみですが・・・・・。


棚町薫編

前作では派手な印象が少なかった薫さん。
(お母さんとのエピソードとかありましたからね。)
今期は初っぱなからハイテンション。

バス旅行ではいちゃついて、こんなキャラでしたっけ。
でもって、サービスエリアでお約束のバス置いてきぼり事件。
トラック野郎とひなびた旅館のおばあちゃんには、助演賞。
(寝間の行灯ライト、ピンク色で演出し過ぎです!。)

ケンカするほど仲がいいとはいいますが、結局薫がいい子なのでしょう。
最後までバカップルぶりを発揮した二人、ハプニングは絆を深めるのです。

今期の薫、私的には明るく元気でポイントアップでした。
お友達の恵子さんにも アシストポイントをつけて、次回へと続く・・・・。


中多紗江編

引っ込み思案の紗江ちゃん、思わず支えてあげたくなる女の子。
何でこんな変態主人公に・・・(そりゃアニメですから)。
創設祭の実行委員長はやはり大役。
普通に考えれば、邪魔なビデオ撮影もプラスに感じる前向きさ。

おとなしげな紗江ちゃんですが、立派に委員長を務めます。
「クリスマスプレゼントにキスをして欲しい」
一撃必殺のおねだりでした。

ヒーローショーで大声で声援を送る、お母さん似の、でも活発そうな女の子。
紗江ちゃんのお腹には、もう一人の新しい命。

願いが叶って、よかったですね。


森島はるか編

相変わらず天然キャラ+マイペースの森島先輩。
主人公を振り回しますが、今回は少し甘えたさん。

高校の卒業式で、プロポーズをされたというおばあちゃんとジェシカ。
それにあこがれるよりは、主人公を振り回す方が「森島はるか」らしいのですが。

主人公は主人公で、いつもほど変態ではありません。
(総じて1期に比べると、そういう傾向でしたけど。)

卒業式当日、「変態ぶり」ではなく「男ぶり」を見せた主人公。
予想通りの結末ですが、盛り上がりを
見せたので良しとしましょう。
(この時の森島先輩の跳躍は、ロンドンでも金メダル!と突っ込み入れておきます。)


橘 美也編

100%のサービス=オールスター女性キャラの温泉入浴回。

今期、上崎裡沙さんの出番が少ないと思っていたら、今回もちょっぴりだけ。
絢辻さんと薫の○乳にはスポット当たってましたが、もう少し出番があってもよかったのに・・・。

印象に残っているのは、美也が紗江ちゃんを触りまくってたことぐらい。
あの兄にしてこの妹あり。
コメントしようがない回でした。


総評としては、すでにみんなくっついてしまった後日談。
安心して観てましたが、もうひとひねりあってもよかったかも。

とは言っても、どのヒロインもみんな可愛いし、いい子だし。
アマガミに対しては評価の甘い私なのでした。

(2012・04・07 追記)
-------------
6話まで視聴しました。


桜井 梨穂子編

天然さんの梨穂子、主人公と茶道部頑張ってます。
残念ながら、なかなか進展しない二人の関係。
高3になって身体検査するなんて、相変わらず主人公変態です。

茶道部の先輩も、やっぱり梨穂子がかわいいんでしょう。
この2人は妙にキャラ立ちしていますね。

同級生にナンパされて、自分の気持ちをはっきり確認した梨穂子。
その場面を見た主人公と、妙にぎくしゃくしてしまいます。

もどかしい二人ですが、雨と花火に助けられ、ようやくお互いの気持ちを確認。
幼なじみの梨穂子編らしい、ほんわりした作りになっていたと思います。

穿った見方をすれば、王道の幼なじみパターンで終わってしまった感ありです。
もうひとひねりあってもよかったと思いますが、尺の関係で精一杯かな。

あと、視聴者目線のお着替えシーン、カーテンを閉める演出は◯でした。

------

七咲 逢編

一押しキャラ(勝手にですが)の七咲 逢編。
ポーカーフェイスでもやるときはやるって感じの七咲さん。
前期は創設祭のあと、山中の露天風呂という超反則技を繰り出しました。

美也公認で毎朝起こしに来ては、布団に引っ張り込まれる。
登校中に、後輩にも冷やかされる。
さすがにしっかり進展している様子です。

保健室でのシーンでは、主人公が変態ぶりを発揮しまくり。
七咲さんサービスし過ぎです。
背中かゆくなっちゃいました。

とても主人公のことを想っている七咲さん。
合宿所に連れ去られ、会えない主人公のことを考えふさぎ込みがちに。
一見クールで強がっていますが、内面は本当に一途な“女の子”。
あの主人公には、もったいなさ過ぎです。

雪の公園でのキスシーン、ああよかったねと思ったら、季節は夏に。
川沿いの下宿、神田川かって突っ込みたくなるのは年のせい。
(全く暗い雰囲気はないですけどね。)
花火を見るのはいいけれど、その時間に「先輩、起きてください」ってどうよ。
前期に負けない演出でございました。

それから、陰のMVPは梅原くん、君の助けは大きかったよ。

(2012.02.13 追加)
---------------
2話まで視聴

各ヒロインの後日談が描かれるというアマガミSS+plus
一人目に絢辻さんが登場です。

さすがに絢辻 詞、シリーズ中最強のツンデレキャラ。
対抗馬の罠に落ちそうになった(完璧に落ちた?)主人公。
主人公を小屋まで引っ張っていくも、言い訳すら必要としない状況把握はさすがです。

でもそのあと、「君としかキスしない」と言われ、はにかんでみたり。
今シリーズは、ツンツンよりもかなりデレ気味であったかと思われます。
ずぶぬれになった主人公をおうちまで引っぱって、お風呂に入らせ、スク水で背中流すのは超反則だよな~。

「黒」絢辻さんが大好きなわたしですが、そんな彼女のちょいデレ展開はありでした。
それにしても今回はキスシーンが印象に残りました。



このあとも、こんな調子で続くのか・・・・・・・。
まあ、梨穂子編でさすがにこの展開はないよね・・どうでしょう??

投稿 : 2024/09/07
♥ : 23

92.9 2 ライバルで恋愛なアニメランキング2位
冴えない彼女の育てかた♭(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1428)
7745人が棚に入れました
オタク高校生の「安芸倫也」は桜舞い散る坂道で、ある少女と運命的な出会いをする。インスピレーションを受けた倫也は、その少女をメインヒロインにしたギャルゲーの制作を思いつき、同学年の美術部エース「澤村・スペンサー・英梨々」と学年一位の優等生の先輩「霞ヶ丘詩羽」をスタッフに迎えようと邁進する。そんなある時、倫也は運命的な出会いをした少女が、特に目立たない普通のクラスメイトの女子「加藤恵」だったことを知り、愕然とする。倫也は加藤恵をゲーム中で絶対的なヒロインにしようと決意するのだが…。

声優・キャラクター
松岡禎丞、安野希世乃、大西沙織、茅野愛衣、矢作紗友里、赤﨑千夏、柿原徹也
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「私をまた、誰もが羨むようなメインヒロインにしてね。」

なるほど・・・彼女じゃなくてメインヒロインになりたいんだな、加藤は。

「アニメの中の、ゲームの中の、そしてラノベの中のヒロインに、なれたかな?・・・合格かな?」(第1期第3話)
・・・って、加藤!お前、2次元なめすぎ。
『この美』の内巻君なら、即座に「身の程を知れ!三次元!」と叫んでるぞ笑。

理想の“二次元ヒロイン”像というのがまずあって、それに自分が近づけたのかどうか?を気にしているから、最終回、{netabare}嗚咽(おえつ)する倫也君に手を差し伸べようとして、でも、思い留まって{/netabare}しまったのかな?
二次元ヒロインは抱きしめることが出来ないから、あそこで{netabare}倫也君を抱きしめたら、自分は二次元ヒロイン失格だ・・・と、加藤はあの瞬間思ったの{/netabare}かも知れませんね。

うん、この先の展開にも期待をもってしまう、いい最終回でした。


◆主人公とメインヒロインの恋物語と、2人のサブヒロインの成長物語、のバランスをどう評価するか?

本作に ★★ 4.7 という異例に高い評点をつけておきながら言うのも何ですが、この第2期は音楽がいまいちだと思う。
第1期のED「カラフル。」が余りにも作品の雰囲気にピッタリ合い過ぎているポップな名曲で、なおかつ背景の作画も洒落ていたせいで、この第2期のOP/EDは何度聴いても陳腐な印象しか残りません(※因みに第1期のOP「君色シグナル」の方は、まずまずの良曲と思っています)。
逆にいうと、私が個人的に第1期の作品の雰囲気とEDが大好きだったせいで、この第2期の方もそこから喚起されるイメージで見よう見ようと事前に期待し過ぎてしまい、実際に作品を見た時とのギャップに戸惑ってしまっただけ、なのかも知れませんけれど。
でも、やっぱり「冴えカノ」といえば、この第1期ED「カラフル。」のイメージなんです(異論は歓迎します)。
(※なお、本作は「冴えヒロ」と略すのが正しい、という説もあります)

♪{netabare}バイバイのあと/冷めない微熱/夜風に吹かれ/考える/好き 嫌い/嫌い 好き/繰り返す{/netabare}
 → なるほど、青春&ラブコメ作品なんだな。
♪{netabare}その瞳にうつっているのは/リアル?それとも二次元?/容易(たやす)く可愛いだなんて言わないでよね{/netabare}
 → なるほど、二次元大好き主人公と三次元ヒロインとのコイバナなんだな。

・・・って、普通思いますよね。
だから、この第2期に専ら、

(A) {netabare}二次元にしか興味のなかった“難聴鈍感最低”主人公と、彼にスカウトされるまで色づくこともなく(=恋心も知らずに)“日々適当に生きてきた”メインヒロインとの恋の発生~進展の物語{/netabare}(=つまり、倫也と加藤の恋物語)

を期待していた自分のような視聴者にとっては、

(B) {netabare}絵にかいたような“ツンデレ”と“ヤンデレ”の2人のサブヒロインが、ゲーム制作を踏み台にしてクリエーターとして更なる成長を遂げ、それまで創作の糧として依存していた主人公から離れていく物語{/netabare}(=つまり、澤村・スペンサー・英梨々と霞ヶ丘詩羽の成長物語)

・・・は、はっきりいって蛇足だったんじゃないかなあ(少なくとも初回視聴時の感想としては)。

本作って、もともとは、(A)の物語をメインに、(B)の物語はオマケ程度に少々・・・というプロットで構想されていたにもかかわらず、原作者(丸戸史明氏)がシナリオを書き進めていくうちに、オマケであったはずの(B)の物語の部分で、ついつい筆が走り過ぎて、(A)に並ぶくらいの比重になってしまったんじゃないの?と思ってしまいました。

・・・というよりも、私個人の率直な感想として、本作の場合、どうみても、(A) よりも (B) の物語の方が、迫力がありましたから。

因みに、2015年の第1期の放送当時のレビューを見ると、 (B) 系列の話である第9話(英梨々回)だけが、★★★(最高評価)となっていますし、今回再視聴した時も、やはり第1期ではこの回だけが★★★となりました。
そして、第2期の方は、第8話(加藤回)と第10話(英梨々&詩羽回)の二つが★★★(最高評価)で、どちらかというと、(A)系列の第8話よりも、やはり、(B)系列の第10話の方が、シナリオ的には迫力がありました。

「{netabare}血ヘドを吐きながら、創作に励みましょう{/netabare}」というサブヒロインの発言もありますし、本作は原作者(丸戸氏)が本当に血ヘドを吐きながらシナリオを書き上げた作品なのかも知れませんね。
そういう意味で、本作は、私が個人的に視聴前は全然期待も希望もしていなかった部分で、異常に迫力のある作品でした。


◆2017年放送アニメでは、今のところ唯一の3周作品!

2016年放送アニメだと、『響け!ユーフォニアム2』、『Re:ゼロから始まる異世界生活』、『昭和元禄落語心中(1期)』をそれぞれ3周コンプしていますが、本作は2017年放送アニメでは個人的に初の3周コンプとなりました。
1周目では、違和感が強かった、前記(B)系列の物語も、繰り返し見るうちに、次第にシナリオの巧みさ・登場キャラたちや展開されるイベントの繋がりの見事さに気付いてきて、感嘆の気持ちを抱くまでになりました(※体感で、1周目 ★★ 4.5 → 2周目 ★★ 4.6 → 3周目 ★★ 4.7 と小刻みに評価が上昇)

こういうシナリオが実に見事な作品は、自分の期待とはちょっと違った方向にそれ気味だったとはいえ、ついつい個人評価を高く付けてしまいます。
だから、劇場版(多分、完結編?)では、確り私の当初の期待にも応えて下さいね、制作スタッフさん。


◆視聴メモ(第1期)
{netabare}
・第9話視聴終了時点
第1期ではこの回が一番シナリオが意外で迫力があった。
ラストでサークル名がblessing software(意訳すると「恵ソフト」)に決定。
・第10話視聴終了時点
ここで美智留登場は唐突過ぎて違和感が大きく、流石に×。
・第11話視聴終了時点
ここで第4話の加藤の従兄弟(圭一君)ちょい出イベントを回収はなかなか巧みで○。
{/netabare}


◆視聴メモ(第2期)
{netabare}
・第3話視聴終了時点
ここで第1期第6話に出てきた詩羽先輩の倫也への中途半端に終わった問いかけを回収。
・第4話視聴終了時点
詩羽先輩の真意が「メインヒロイン交代」と判明→倫也がストップをかけると同時に加藤の心にもさざ波が発生。
結局、倫也と詩羽先輩の共同執筆(※『Cherry blessing』 Story T-AKI UTAKO)による「ダブル・メインヒロイン」ものに作品が変化することで決着。
・第5話視聴終了時点
英梨々のブレークスルー(技術的突破)を描き出す回。
初見時は、ここから急に英梨々のエピソードに絡めて原作者のクリエーター論が混入し始めて戸惑ったが、見返すたびに印象が良くなる。
・第6話視聴終了時点
ラストでメインヒロイン加藤にようやく決定的な変化が発生。
・第7話視聴終了時点
倫也が加藤のゲーム演出の細かさに気付くシーンは◎
ここで、ようやく『冴えない彼女(ヒロイン)の育て方』というタイトルを回収。

・全体をとおして
どうやら《加藤の心情変化=髪型の変化》という描かれ方をしているらしい。
※第1期の第6話→六天馬ショッピングモール・デートのあと、もしくは1学期の終業式
※第2期の第4話→学園祭でのキャンプファイヤ時
※第2期の第10話→探偵坂での再度の待ち伏せ時
{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作・シリーズ構成・脚本 丸戸史明
キャラクターデザイン   深崎暮人(原案)、高瀬智章
監督           亀井幹太
音楽           百石元
制作           A-1 Pictures{/netabare}


◆期別評価

第1期 ★  4.3  (12話+第0話) (2015年1-3月)
第2期 ★★ 4.7  (11話+第0話) (2017年4-6月)
-----------------------------------------------
総合 ★★ 4.5  (計23話+2話=25話)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============ 冴えない彼女の育てかた (第1期) (2015年1-3月) =========
{netabare}
第1話 間違いだらけのプロローグ ★ 運命の出会い(春休み)、高校2年の新学期、ゲーム制作企画
第2話 フラグの立たない彼女 ★ 加藤恵のサークル勧誘、ギャルゲー勉強会 
第3話 クライマックスはリテイクで ★★ 企画書作り(5月連休)、坂上のメインヒロイン再び ※挿入歌「M♭」
第4話 予算と納期と新展開 ★ 霞詩子インタビュー(人気ブロガーTAKI)、サークル始動、恵の従兄弟
第5話 すれ違いのデートイベント ★★ ゲーム・プロット、加藤回(六天馬モール・デート、加藤のお礼、倫也の用事)
第6話 二人の夜の選択肢 ★ 詩羽先輩回(詩羽と倫也の出遭い、和合市取材旅行追いかけ、別ルート提案)
第7話 敵か味方か新キャラか ★ 英梨々の同人誌手伝い、終業式(妹系後輩・波島出海、同人ゴロ伊織)
第8話 当て馬トラウマ回想モード ★★ 乙女ゲー(リトラプ)、夏コミケ(出海の同人誌完売、キレた絵梨々)
第9話 八年ぶりの個別ルート ★★★ 英梨々回(幼馴染ヒロイン攻略) ※挿入歌「Blooming Lily」
第10話 思い出とテコ入れのメロディ ☆ 美智留登場(非オタ従姉弟)
第11話 伏線回収準備よし ★ 加藤の微変化(スクリプト補助etc.)、美知留の説得開始
第12話 波乱と激動の日常エンド ★ icy tail初ライブ、音楽担当決定、1ルート完成 ※挿入歌「空色デイズ」、「Cherish you」{/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)3、★(良回)7、☆(並回)1、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3

OP 「君色シグナル」
ED 「カラフル。」


======= 冴えない彼女の育てかた♭(フラット) (第2期) (2017年4-6月) =====
{netabare}
第0話 恋と純情のサービス回 ☆ プール取材・お台場ホテル宿泊 ※ED「365色パレット」
第1話 冴えない竜虎の相見えかた ★ 難聴鈍感最低主人公、詩羽先輩と英梨々の一年前の出遭いと現在の関係
第2話 本気で本当な分岐点 ☆ シナリオアップ慰労デート、詩羽先輩からの別シナリオ(メインヒロイン交代)提示
第3話 初稿と二稿と大長考 ★ ルージャンルージュの横槍、別ルート試作合宿(加藤の提案)、詩羽の真意
第4話 二泊三日の新ルート ★★ 学園祭、リテイク、第3のルート(倫也執筆)、キャンプファイヤ
第5話 締め切りが先か、覚醒が先か ★★ 加藤の明らかな変化、英梨々のスケジュール遅延・那須高原行き
第6話 雪に埋もれたマスターアップ ★★ 納期オチ確定、冬コミ(好評、紅坂朱音登場)、加藤の初めての感情表出
第7話 リベンジまみれの新企画 ★ 加藤との隙間風、ヴァレンタインディー、新作タイトル&コンセプト決定
第8話 フラグを折らなかった彼女 ★★★ 加藤との本音のぶつけ合い・今後の相談 ※挿入歌「ETERNAL♭」
第9話 卒業式と超展開 ★ 詩羽先輩卒業・新企画の断り、一カ月前(フィールズ・クロニクル抜擢話)
第10話 そして竜神に挑まん ★★★ 続き、二度目の裏切りと共犯者、探偵坂の待ち伏せ(春休み)
第11話 再起と新規のゲームスタート ★★ 六天馬モール再デート、加藤の本当の理由、大阪行き見送り、始学期(出海入学) ※挿入歌「DOUBLE RAINBOW DREAMS」「GLISTENING♭」、ED「青春プロローグ」{/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)4、★(良回)4、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.7

OP 「ステラブリーズ」
ED 「桜色ダイアリー」

投稿 : 2024/09/07
♥ : 38
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ハーレム系ラブコメ+ゲーム制作のアニメの2期目(嫌いではありません)

ノイタミナ枠、前期がクズの本懐で、今期は180度違う「冴えない彼女の育て方」2期目。1期の終わりが2期目ないとどうしようにもない感じで終わっているので、続きが見られるだけでもありがたいです。

超ヲタ系主人公の倫也に絡むヒロインたち。黒髪ロングでスタイル抜群、成績も優秀でお姉さん系の詩羽。金髪ツインテでスレンダー(貧乳とは言わない)、小学校の同級生でツンデレ系のエリリ。ボーイッシュ系で開けっ広げ、幼馴染みで幼い頃のイベントが強すぎな美智留。ひとつ年下で子供の頃に人生観を変えてしまうほど影響を与えた出海。こんなラノベやアニメによく出てくる設定のヒロインに対して、メインヒロインになっているのは、普通の子で、ちょっと見はかわいいけど、どこにでも居そうな加藤恵(名前まで普通)。さえカノファン男子の圧倒的人気を集める加藤だけど、やっぱり普通が1番ということなのだろうか…。倫也はこの5人から最後は誰を選ぶのか、ゲーム制作は上手く行くのか、結末やいかに?

【各話感想】
1話…{netabare}エリリと詩羽の過去話。犬猿の仲に見えて、実はすでに出会っていて、心の仲では互いに認めあっていたという内容。
相変わらずフェチなアングルからの描写が凄い。太ももで会話しているようだった。何気に毒舌入れてくる加藤も通常運転で良い。
途中で互いにディスりあっている場面が面白かった。ラノベヒロイン設定をそのままディスっているだけなんだもん…。{/netabare}

2話…{netabare}シナリオを書き終えた詩羽と倫也の打ち上げ(ほぼデート)の回。当然のように尾行するエリリと当然のように巻き込まれる加藤。シナリオを見て騒然となるという内容。
そういえば詩羽は3年だったね。進路が絡むと倫也もやきもき…って、とっとと答え出せと言いたくなる。
今回はなんといっても「物語シリーズ」そのまま出したところがミソ。物語シリーズ大好きな者にとってたまらない場面でした。ひたぎ風に話す詩羽にラララギ(失礼噛みま…)風に解説する倫也。そしてシャフト風の描写。詩羽が読んでいたのは偽物語ときたもんだ。思わず「おぉ」と声出てしまいました。
倫也の部屋にも飾っているものも実際にあるもの使っていて関心です。まどマギは前回もあったけど、はいふりの艦長あったのにはビックリです。細かい。{/netabare}

3話…{netabare}倫也の前に出海が現れ、エリリに宣戦布告。伊織から気になることを言われて考える倫也にゲームをしようと加藤からの提案。
徹夜作業のあとに美智瑠が登場。バンドメンバー巻き込んで詩羽のシナリオを絵に。そこで感じたのは「クソゲー」。詩羽に伝えた。という内容。
エリリ対出海の図式ができて、美智瑠が本編で登場と。最後のクソゲー、気になります。
それにしても、加藤の嫁具合が半端なくなっている気がする…倫也の家でエプロン、ベット寝、昼飯買い…。どう考えてもエリリの勝ち目はない…。{/netabare}

4話…{netabare}倫也の出した答えになんだかんだといいながらも向き合う詩羽。倫也の部屋で詩羽とともに3つ目のルートのシナリオ作ることに。そして詩羽は役目を終えたと思い、後を任せることに。という内容。
倫也はハーレムラノベ主人公の鏡だ。自分に気のあるナイスボディーの女子が、しかもあんな格好で寝ていて手を出さない。どうにかしろ、この鈍感!ラノベ主人公!と思った人も多い気が…。
でも、この回は詩羽の回なのに、最後の1分で全部加藤が持っていってしまった気がしますね…。あれはずるい、ずるすぎます。可愛い。
これで詩羽とは一応の決着なんでしょうか。まだ決着をつけなくてはならない女子がいっぱい残っていますからね。{/netabare}

5話…{netabare}エリリが原画製作する話。出海の挑発で負けられないエリリだったが、スランプ。一人で別荘に籠るが、詩羽の言っていたとおりの状況に。なんとか仕上げたけど、エリリが…。
相変わらずの最低ラノベ主人公め。倫也がエリリに発する言葉と、エリリが置かれた状況の対比があまりにもツラい。大ピンチなんだから那須にぶっ飛んでいかないと。誰もかれも大事、ふらふらしていると最後はどんでん返し喰らうぞ。
OP、加藤の髪が下ろしたバージョンになっていました。細かいけど、こういう作り方は好感が持てます。{/netabare}

6話…{netabare}倒れたエリリのもとに、伊織の力を借りて駆けつけた倫也。それはコミケを捨てたも同じ行為。結局は自前で100枚作っただけ。が、詩羽とエリリのことがばれて30分で完売。その帰り、打ち上げに参加しない加藤。加藤は倫也の行動について、引っ掛かりすぎていた。
とことん倫也は明後日の方向に進んでいきます。詩羽もエリリも自分のものにしたい(恋心じゃない、子供じみた「この子は自分のもの」という心情だと思う)ことが加藤からは見え見えなんだろうと思う。逆に、加藤はそれだけ倫也に信頼と関心寄せているんだけどね…このラノベへたれ主人公め‼{/netabare}

7話…{netabare}冬コミは失敗だったものの、倫也たちの作品は話題になっていて、注文が相次いでいた。落ち着いたものの、筆が進まなくなっったエリリ。詩羽、出海、エリリにバレンタインチョコもらう一方で、加藤と気まずくなっている倫也。作品を通して加藤の存在の大切さに気づいた。という内容。
このあんぽんたんラノベ主人公め、ようやく加藤に気づいたか。時すでにお寿司でなければいいんだが…。エリリの不調は感情が安定してしまったからなんだろう。すると、一悶着ありそうな予感。{/netabare}

8話…{netabare}まるまる1話使って倫也と加藤の会話劇。内容はあえて書きません。この回はこの作品に興味のある人に是非見てもらいたい回です。
二期に入って加藤の存在が薄く、冴えないヒロイン一直線…と思わせておいて、やっぱりメインヒロインでしたね。時折加藤のことをちょこちょこ入れてきたのはこの回への伏線と捉えた方がいいように思いました。あの加藤にここまで感情出されると、そのギャップにやられてしまいます。こうなると詩羽もエリリも敵いません。
とりあえず先に進むようだけど、このまますんなりなわけはないよね…。{/netabare}

9話…{netabare}急展開の回ですね。詩羽から倫也のサークルには参加できないこと、その理由とエリリも参加できないことを伝えられる内容でした。
わいわいとハーレム進行だったサークル活動が一変です。あのまま単なるハーレムアニメだったら面白味の欠片もなかったので、前回の加藤回とともに、話を面白くする良い流れになったなと思います。振り替えってみれば、詩羽もエリリもクリエイターとしての才能を見せていたわけですから、いくらなんでも倫也のサークルで終わりではないのはわかりきっていたことです。その日が来たのだなということだと思います。
この状況に追い込まれた倫也と加藤、どう立て直していくのか面白そうです。
が、残り回数は少ない…またも中途半端で終わってしまいそうな悪寒。{/netabare}

10話…{netabare}エリリが紅坂によって絵が描けるようになり、詩羽とともに倫也から離れる決断をする内容でした。
8話から内容が濃くなって、一期からの流れ、いわゆるハーレムラブコメから一歩脱したような、引いたような、そんな展開になってきました。個人的にはこの流れの方が好みです。毎度毎度鈍感倫也にヒロインたちがあーでもない、こーでもない、どーなのよ、え~、安芸くん、倫理くん、倫也ぁばっかりでは飽きます。ハーレムアニメは原作があっても、最後誰を選ぶのか曖昧にするものが多いのですが、これで一応は目処がついたように思うので、かえって好感が持てます。
1話に詩羽とエリリの話を持ってきた意味がここで生きたという感じでしょうか。それにしても、最後の最後でやっぱり持っていく加藤…さすがはメインヒロイン。{/netabare}

11話…{netabare}倫也と加藤のデート。まるで二人の出会いと最初のデート(ぽいもの)を振り返るような感じ。そして、詩羽とエリリを見送りに来て、励まし、励まされ、新たな季節に向かうという内容。
きれいにまとめたんじゃないかなと思います。メインヒロインであることが間違いない加藤と倫也の距離感がとても良いです。加藤の前でボロ泣きする倫也に、加藤は手を添えそうで堪えた(と感じ取りました)シーンはけっこうグッと来るものがありました。とてもいいシーンです。
最後の最後までエリリはヒロインになりきれず、もっていってしまう詩羽。申し訳程度の出演になった美智留。新イラストレーターになるだろう出海。もう少し先が見たかったなという思いです。{/netabare}

終わってしまいました。1期はヒロインたちが次々現れて倫也と近づくという、ハーレムらしい賑やかな話が全面だったのに対し、2期はクリエーターやモノ作りの苦悩、別れと旅立ちという重い話を織り込んできました。ハーレムの賑やかな作品が好みだという人には向かないかもしれません。個人的には青春ものが好きなので、2期のほうが圧倒的に好きです。
特に8話からの流れ。加藤とエリリと詩羽と、それぞれのヒロインたちが悩み、思い、そのことを倫也にぶつけていく。そして、倫也もまた悩み、何がしたいのかを見つけていくという、まさに青春モノとして十二分に楽しめました。

相変わらずフェチな描写が盛りだくさん。しかも奇麗に描いているからひきつけられてしまいます。このスタッフ、本当に好きだよなぁ…。作画は1期より良いような感じがしたのですが、気のせいでしょうか?
ヒロインはやっぱり加藤でしょうか。これまでフラットな、感情あるのかわからないような子としていたのが、8話でのインパクト抜群な加藤へ繋がっていったように思います。あれは本当に名場面だったと思いますし、すべて持っていってしまったように思います。

倫也については「冴えないのは君だよね…この鈍感ラノベ主人公!」という感じだったのが、最後の最後に成長した様子が見れて良かったと思います。同時期に同じ中の人がもうひとつのラノベ主人公演じていたので、どうしても比べてしまいましたが…。

これで冴えカノのアニメは終了でしょうね。ラブコメ系ラノベ作品は3期が期待薄ですし、あとは原作を読んでくれという感じになるのではと思います。

ラブコメと青春ものが好きな人に、1期から通してみることをお勧めします。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 46
ネタバレ

くっく さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

どこが「冴えない」のか

ある日、主人公安芸倫也は運命と出会う。そこから安芸倫也は最高の笑えて萌えて感動するギャルゲーを作り、誰もが胸をときめかせるメインヒロインを生み出そうと決める。そのために二人を自分のサークルに誘う。一人は、霞ヶ丘詩羽。高校3年生にしてライトノベル作家。もういっぱしのプロの作家でありながら、学校では定期テストでは学年1位。そのくせ、授業中ではずっと寝ているというので たちが悪い。もう一人は澤村・スペンサー・英梨々。高校2年生にして同人イラストレーター。学校では猫を被っているものの、実際は18禁の同人誌を書いている。安芸倫也と澤村・スペンサー・英梨々は幼なじみであった。そんな中、安芸倫也は、運命の少女が加藤恵だと気付かされる。同じクラスの目立たない生徒である。それで安芸倫也は加藤恵をキュンキュンするような「メインヒロイン」となるように、加藤恵にギャルゲーをやらせたり、ラノベなどを読ましたりしている。しかし、加藤恵のキャラの立たなさに安芸倫也は苦労する。さらに、音楽担当で、従兄弟の氷堂美智留も加わり、冬コミに向け、ギャルゲーを完成に向かっていくー。

登場人物紹介

安芸倫也
加藤恵
霞ヶ丘詩羽
澤村・スペンサー・英梨々
氷堂美智留            など

ちなみに1期の第0話っていうのがありますが、2期も第0話がありましたよ。どうもサービス回らしいです。

OPEDそれに挿入歌やキャラソンなども素晴らしいです。

なんといっても加藤恵がかわいい。どこが「冴えない」のか。冷静に状況を把握してさらぁっと突っ込む。そして、いつの間にか消えてたりしている。曰わく、『ステルス性能高すぎだろ。』


では各話ごとの感想~

1話 『冴えない竜虎の相見え方』
{netabare}

     「難聴鈍感最低主人公君」

ようやく第1話が始まりましたね。進撃の巨人はすぐ3話目が始まるというのに。ちなみに、ネットで第0話が配信されていたらしいです。内容は…見れば分かります。1期の第0話と同じ感じです。ついに、テレビで放送しなくなったっていえばわかるでしょう。
ともかく、加藤恵は健在でしたね。っていうか今回出番あんまなかったし。今回は英梨々と詩羽先輩の馴れ初め?いや、闘いの始まりか。初めからあんなにぶつかってたんですねー
{/netabare}
2話 『本気で本当な分岐点』
{netabare}

   「そっか。それもそうだね。」ガチャッ「お邪魔しまーす。」

霞ヶ丘先輩ずっと本読んでるけどわざわざ安芸倫也を連れてく意味はあったのか!?
霞ヶ丘先輩映画を物凄くディスるww。英梨々は大泣きしてたけどw。やっぱりオタクなんだと気付かされますね。相変わらず加藤は興味なさすぎー。
「ダメだ出しして怒らない」→「1ヶ月は口を利かない」結局怒ってるでしょ!安芸倫也をおちょくる霞ヶ丘先輩。
加藤は英梨々を着せ替え人形のようにして、ショッピング楽しんでるw。
「今日の所は」何もしないから安心していいわよ。メールで打つ文章ちゃうわ。
二つ目のルート!そんな重要なこと人に委ねていいのか?てこれが目的で誘ったのか。
加藤がさらっと合鍵持って使ったーーーー。相変わらず加藤棒読みやめなさい。
最後のシーン何がしたいのか全く訳の分からない二人。「寒い」でぶち壊したけどね。ようやくこの二人が出てくるのか。面倒臭いから別に出てこなくてもいいんだけどね。
{/netabare}
3話 『初稿と二稿と大長考』
{netabare}
「どっちも選べない。リテイクだ。クソゲーだよ。これ。」

何があったーーー!?普通に読んでいたときはインターホン聞こえないほど集中して、大泣きまでしてたのに。初稿か二稿どっちかという選択に第三の選択が。叩きつけた紙に赤字で凄い量書いてたけど何がダメだったんだろー?シナリオでは良かったのにゲームにするとダメになる。どこがダメだったんだ?

Cパート重要[EDとかの後]!!!!!見てない人はちゃんとみて下さい。

最初の緊張感を粉々に打ち砕いた加藤ww。rouge and rougeと冬コミでバトルかー。
あのポスターカードだけであんなに不仲になるもん?効果音ポカポカやめろーww。絆創膏貼ってるってそこまで酷いケンカだったか?
シナリオでは逆に負ける気がしない?どんな大手作家なんだか。
「なんだこの夫婦は」ww。加藤パシリか!?加藤の煽りも結局棒読みじゃん!っていつの間にか加藤消えてるー!。
また煽る加藤ww!「あなたに言ってしまったら何の意味もなくなること」なんなんだろう。
珍しくやる気になった加藤。あああ、一瞬でやる気なくなってるー。(12時間は経ってることは置いといて。)安定のいいこと言ってるときにどっか行ってる(今回は寝てる) Icy Tailのシーンは全部省略で。
英梨々全然原画進んでないみたい。大丈夫なのやら。
安芸倫也は何かに気付いた。ゲームにして分かったことって何だろう。
{/netabare}
4話 『二泊三日の特別ルート』
{netabare}

霞ヶ丘先輩のシナリオは、あくまでも小説で、感情表現が多かったのか。第三のルート、下らなさそうやけど、ギャルゲーを買う人のニーズを知ってるから、なんとかなるのか?巡璃のモデルは霞ヶ丘先輩なのね。最後の加藤恵の渾身の演技、英梨々に書かせるためなのか?
{/netabare}
5話 『締め切りが先か、覚醒が先か』
{netabare}

英梨々は絵を描くために、別荘に行ったか。そういえば、英梨々の家は金持ちだっけ。町田さんの言った逃げるクリエーターの典型例に英梨々は完全にはまっちゃってるのな。そして、英梨々のこと一番分かってないのは安芸倫也だな。英梨々、1日で五枚書き上げたのか。英梨々、風邪でぶっ倒れたーー。大丈夫なのか?
{/netabare}
6話 『雪に埋もれたマスターアップ』
{netabare}

結局冬コミには間に合わなかったのか。製品版ではなく、体験版を出したのか。ただの1サークルが完売するの早すぎな。まぁ、人気小説家とエロ同人作家のコラボがあればそうなるか。ついに加藤恵がキレた。この先が不安で仕方がない。
{/netabare}
7話  『リベンジまみれの新企画』
{netabare}

加藤恵おこ。加藤は知らない間にものすごいことをやり遂げていたんだなぁー。
{/netabare}
8話  『フラグを折らなかった彼女』
{netabare}

加藤がついに感情を爆発させたよ。
「あ、またそのパターンね。お邪魔しまーす。」いや、ナチュラルに入るな!
「安芸君、そこ座って。」→「いや、座っているけど。」一期2話の逆バージョンだなw。
今回は加藤が泣いたり怒ったり、色々な表情が楽しめた。加藤めちゃくちゃかわいかった。
{/netabare}
9話  『卒業式と超展開』
{netabare}

渾身の出来を簡単に真似られたら、精神崩壊するわな。霞ヶ丘先輩はオマケなのかよ。
{/netabare}
10話  『そして竜虎は神に挑まん』
{netabare}

英梨々覚醒!安芸倫也が甘やかしていたから書けなかったのね。伊織 rouge and rouge やめたのな。伊織妹がどこ入るか大体想像つくけど。加藤が明日デートしてみようって言った?
{/netabare}
11話  『再起と新規のゲームスタート』
{netabare}
ROKUTENBAモールか。前行ったところと一緒やな。あ、最初の時の帽子だ!お、音楽が。素晴らしすぎて泣いてしまう。
安芸倫也と英梨々がキスするのか?霞ヶ丘先輩ーーー。いいとこかっさらっていったな。って、新幹線どっか行ったーー。なんてオチだ!!!!
自分があげたメガネで大爆笑する加藤。 伊織妹と美智留がお情けで出てる。今後のサークルメンバーはどうなるんだろう
{/netabare}


〈総評〉
{netabare}
過去編の1話から始まり、シナリオは3つに増え、英梨々は全然絵を描けず、描けたとおもったら、安芸倫也が選択ミス。冬コミには間に合わなかった。製品版は大反響だったが。そして、英梨々と霞ヶ丘先輩が、フィールズクロニクルに取られたが、どうもイラストレーターとして伊織妹が入ってくるようだ。
凄い展開だった。それより、サークルメンバーはどうなるんだろう。シナリオの人間がいないけどどうなうんだろう。
{/netabare}
美智留と伊織妹は後半ほとんど出番なかったな。加藤が終始かわいかった。本当にどこが「冴えない」というのか。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 11

87.3 3 ライバルで恋愛なアニメランキング3位
ハイスコアガール(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (796)
3320人が棚に入れました
「ポリゴン」って何?食えんの?そんな2D全盛期だった古き良き格ゲーブーム到来の1991年。
ヤンキーとオタクとリーマンが蔓延る場末のゲーセンに、彼女は凛として座していた──。
主人公ハルオを通して描かれる’90年代アーケードラブコメディー!

声優・キャラクター
天﨑滉平、広瀬ゆうき、興津和幸、山下大輝、御堂ダリア、新井里美、伊藤静、チョー、赤﨑千夏、杉田智和、植田佳奈、武虎、大塚芳忠
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

1話だけ観て勘違いしないでね!

1話だけ観れば、90年代の懐かしのゲーム画面がリアルに再現され、当時、数々の登場ゲームにハマった中高年が主に楽しめる作品?と思うかもしれません。
確かにそこも楽しめますが、この作品の真の見どころは、コメディタッチではあるものの結構本格的な恋物語にあります。
ゲームで繋がる登場人物たちですが、恋愛ドラマのポイントであるキャラの魅力と好きになっていく過程や理由がしっかりと描かれ、恋愛物がお好きなら年配者から若い方までしっかりと見応えを感じれると思います。

既読の原作で一番秀逸なのは、まるで無声映画に出てくるような言葉を発さないサイレントヒロイン「大野アキラ」の描写。
アニメ1話では暴力的で高慢チキな天才ゲーマーに見えるお嬢様ですが実は・・・
しゃべれない訳ではなさそうな彼女の心の声は、主人公「矢口ハルオ」の字幕がわりの代弁と彼女の表情仕草で読者に伝えるんですが、それが何ともいじらしく映るんです。このユニークなヒロイン描写だけでも一見の価値があります。

また主人公ハルオも、最初はただのゲームバカの小学生に見えますが、自分自身とヒロイン達と向き合う事で着実に成長していく姿が描かれ好感が持てます。

あとから登場のもう1人のヒロイン「日高コハル」。アキラとは対照的な庶民派の娘ですが、これまた一途でいじらしい!

この3人で繰り広げるゲームより熱く切ない恋のバトルが見ものです!

灰汁の強い絵柄で受け付けられないのは仕方ないですが、暴力的なところはこの作品のギャグテイストなので軽く受け流してくださいね。観てるうちにハルオへの愛情表現に見えてきますから♪(毎度のじいやの車轢きもね♪)

既に4年以上前にアニメ化発表までされた原作漫画ですが、発表直後のゲーム会社からの著作権侵害訴訟により一時は原作の出版差し止め、連載再開の目処もたたない状況が続き、和解まで2年ほどかかりました。
この件は出版社だけでなく作者の押切蓮介氏も著作権に関する認識の甘さがあったのかもしれませんが、氏の心のダメージはハンパなく相当落ち込まれたようです(同氏の単刊「HaHa」参照)。
氏の執筆意欲喪失を危ぶみましたが、よくぞ奮起し続きを再描してくれたものです。
原作のファンである自分はそれだけでも嬉しかったのですがアニメ化まで叶いました。
アニメ1話を観て、原作の持つ独特な絵柄とレトロな世界観の再現率の高さに驚きつつ期待大になりました。
おそらくアニメの制作スタッフも、過去の不幸を払拭すべく並々ならぬ意欲を注いでるものと感じた次第です。
原作漫画、アニメ共に最後まで完成度の高さを願っています。
以上2018/7/17記

《最終話視聴後の感想》

うわ~、えらいところで終わりましたね~(汗)
原作既読者としては、アニメのペース配分からこのクールの閉め方は途中である程度予想出来ましたが、アニメしかご覧になってない方には、物凄い寸止め感でストレスが溜まるかも・・・
しかしながら今クールのアニメとしての出来映えは素晴らしかった!!
アニメ制作スタッフの原作への愛情を感じ、原作ファンとして大満足です。
原作continue版(休載前の初版漫画を僅かだけ改変しオマケエピソードが付録追加されてます)のシナリオに忠実に沿いながらも、各話の構成や演出が見事で、先のストーリーを知ってても毎週続きが楽しみで仕方ありませんでした。

《ストーリー》
{netabare}
原作漫画全10巻(最終巻は来年3月刊行予定)のうち4巻までのエピソードを丁寧に再現しており、アニメの脚本は手を加える必要がなかったのではと思えるほどです。
ゲーム好きの原作者押切先生の妄執と呼べるような「ゲーム好きの可愛い女の子」との交流は、多くのゲーム好き少年の憧れのシチュエーション。
懐かしいゲームを巧妙に絡めながら登場人物達の出会いから恋への進展をコミカルかつドラマチックにテンポよく見せてくれました。

《作画》

ゲームセンター内のゲーム機とゲーム画面を再現するために採用した全編3D映像。
技術的な事は詳しくありませんがメイキング動画を見ると、かなり手間が掛かっているそうで作画の効率化にはなっていないとの事。
人物は、動きこそ3D特有のぎこちなさを感じますが、原作よりマイルドなキャラ画は初見の方も受け入れやすく、細やかな表情や仕草はしっかりと感情表現ができていて、特に大野アキラの心情は原作より分かりやすく伝えてくれました。
(でも原作のヒロイン画は繊細な目元のタッチと肉感のあるラインが独特で魅力的です!)

背景は、ゲームセンターや駄菓子屋内の実写と変わらないリアルでレトロな雰囲気を再現し、ドット画のゲームキャラが登場人物に寄り添うさまはアニメならではの親和性で違和感無く馴染み、淡い夕景や夜景も情感たっぷりで登場人物と視聴者双方をヒートアップしてくれました。

視聴者の体感した現実とアニメという虚構を絶妙に融合させる事でレトロなノスタルジーに浸れる見事な映像化だったと思います。

《キャラ》

二人のヒロインを全く違う手法で描く事で魅力を引き出し合う相乗効果は原作者の妙案ですが、アニメではそれが際立っていました。

「矢口ハルオ」

ゲームバカなのに二人のヒロインから想いを寄せられる羨ましさですが、ママの育て方がイイのか優しい気配りができて納得の好感度。
アニメでは細かな気の利く所作を加え、さらにイケメンに見えました。
(2話のメンチカツや7話のミルクティのシーンなど。)
そう言ったヒロイン達の前でさりげなく見せる優しさは、好かれようと意識してやってないのがいいんですよね。
しかしイケメンぶりを自ら発揮するのはアキラに対してだけです。
原作者がファンブックの中で「アキラがいるから(コハルと)無意識に距離を置いている。ハルオは女たらしではないから。コハルの事はどこか突き放している。」と述べられてるとおり、基本、アキラにゾッコンでまったくブレない。
同級生女子のゲームプレイに魅せられた以上に、学校での劣等感を忘れさせて欲しい自分と家庭で抑圧され逃げ場を求めているアキラが、互いにゲームだけを心の拠り所としている共通点に強烈なシンパシーを感じてしまう。
だから、アキラの為だけに自ら行動を起こし、アキラの為だけに自分を変える努力をする。
この優柔不断のなさがハーレム主人公とは違う魅力を出してるんです。

「大野アキラ」

天才ゲーマー、才色兼備、財閥御令嬢とフィクションならではファンタジー設定は少年漫画らしいヒロイン 。

親から才能を嘱望され過密な英才教育を受けるアキラは寡黙ゆえにストレスを溜め込みやすい。
そんな中、見つけた唯一の息抜きがゲームセンターのアーケードゲーム。
帰宅前のわずかな時間だけが、周囲からの押し付けられた自分を壊して、望む自分になれる彼女にとっての放課後ディストラクション。
その時間さえも危うくなり増える重圧に押し潰されそうになってしまう。
そんな時に逃げ場所になってやると言ってくれたのがハルオ。
その時から彼女にとってゲーム以上にハルオが救いの王子様になります。
ペロペロキャンディをよくほおばるのは彼から初めてもらったお菓子だからであり、初めてもらったプレゼントのオモチャの指輪を肌身離さず持つ事でつらさを我慢します。
この一連のリアクションはアキラのハルオへの一途さをよく表し、川原でのケンカ時やベッドの中で指輪を握りしめるアニメのオリジナル描写は小粋な演出でした!

また、しゃべらない彼女からの意思表示をゲームプレイで表現させるのは作品ならではの面白さで、ハルオとのファイナルファイトでは嬉しさや苛立ちが、コハルと初対面時のバスケやガンシューティングでは動揺と熱意がコミカルに伝わります。
そして無口な分、直接感情を露出した時のインパクトが凄い。
1話からの普段の暴力チックな感情表現はコメディタッチにする事でアキラを重く見せないようにしてるんですが、3話の空港でのハルオの見送りに号泣するアキラの感情爆発は、原作でも最初に心を掴まれる屈指の名シーン。
アニメで初めて聞く彼女のハッキリとした声は原作以上に痛切に私の心に響きました!
また9話で、自分と同じ高校を目指してくれると知った時のハルオの手を握りしめるシーンも、押さえきれない嬉しさがしみじみと伝わり、しとやかな情緒を醸す見事な描写でした!

「日高コハル」

話しかけもモノローグも多く、
「それでもこの気持ちは曲げたくない。」
「勝ち続ける事で私に関心を持ってくれるのであれば、私は絶対に負けない!」
ハルオへの募る想いが痛いほど伝わる描き方はまさに少女漫画の主人公。

狭い視野で漫然と生きてきた自分に、殻から飛び出し自由な空気を感じる醍醐味を伝えてくれるハルオにたちまち虜になってしまう。
受動的だった女の子が恋をすることで能動的になり見た目も垢抜けていく。
アキラと違い明らかな成長が見えるのもコハルの魅力です。
ハルオとアキラが惹かれ合っている事に気付いても、二人のはっきりしない態度に諦めきれないのは仕方ない。
そんな二人への遠慮がちな接し方もいじらしく、アキラを貶めるような事をせず自分を磨く事でハルオを振り向かせようとする真っ直ぐなひた向きさは、嫌味を全く感じさせない誠実なイイ娘です。
でもハルオは微塵もブレず全くコハルに見向きもしてくれない・・・
コハルにとってハルオを落とすのは、攻略ルート皆無の無理ゲーなんですよね。
そんな勝ち目のない恋のゲームに果敢に挑む姿が健気で、観てるコッチは不憫で不憫で仕方ない~( ´△`)
こんな設定にした原作者は何て罪作りなんだ~~(`Δ´)
私は、アキラの笑顔も見たいけど最後までコハルも応援しちゃいます!

《声優さん》

主演の3人の方は私、存じ上げない方ばかりでしたがそつなく演じられてたと思います。
中でも広瀬ゆうきさんの声は原作のコハルの魅力を数倍増しにしてたのでは?
ラストの涙まじりの告白は熱かった!
(ひきかえ、アキラ役の鈴代紗弓さんは折角射止めたメインヒロイン役なのに演技をあまり披露できないのがコハルより不憫~)

サブではハルオのママ役の新井里見さんが個性の光る名演技でした!

《音楽》

8ビット音でしょうか?ゲームらしい音を取り入れたOP曲は作品にマッチしてました。
(でも曲より背景画が毎度気になってました~コハルが不憫で・・)

やくしまるえつこさんのEDは毎話の引きとの合わせ方が絶妙で切ない余韻が堪りません。
(特に11話は上手い!)

劇判曲もバッチリで非の打ち所はありません。

《最後に》

先日、最終話が掲載された原作漫画ですが、コハルの告白以降テンポはやや減速感を感じるものの、切ないシーンはまだまだ訪れます。
アニメの続きは配信とOVAってのは個人的にビミョーですが、制作してくれるのは嬉しい限り。
このクオリティならお布施も厭いません~(^^;{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 42
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

そんな私はロースコアボーイ

2018.10.06記

原作未読

当初ノーマークだったが、同僚の薦めで視聴決定。
どうやら、昔懐かしのゲームを扱った回顧ものくらいの前情報で視聴スタートです。

さっそく結論。

 懐かしくて涙出るわ~

これはオモテ。並行して、

 なんじゃこのラブコメ泣けるわ~

一作で二度美味しい作品になってます。懐かしのゲーム見たろ、ぐらいでかまえて思わぬカウンターパンチを食らっちゃいました、といったところでしょうか。

主人公の矢口春雄が1979年生まれ。本作の時代設定が1991年(小学六年生)から1995年(高校一年生)までとなります。
これはリサーチの勝利と言って構わないと思いますが、誇張されることない等身大の90年代が描かれているため、おおむね1970年~1985年生まれの方は取り扱っているゲームや時代の空気感の再現具合に感嘆するんじゃないでしょうか。

{netabare}・緑の電話ボックスにピンクチラシが貼ってる
・当たり前のように灰皿が置いてあるゲーム台
・パネルでめくられる新幹線ホームの発着案内板(現在は電光掲示板)
・溝の口(川崎)駅降りたとこ南武線沿い小道の汚い飲み屋街の古本屋 ※住んでた私が保証しよう
・取り扱うアーケードゲームと家庭用ゲーム機のラインナップ
といった見た目のあるあると

・対戦でのお作法(ハメ技かけると喧嘩になる等)
・教室でソニックブームを繰り出すこの解放感
・もういいわよ。録画してた「家なき子」観るから♪
・ミスチルを聴きなさい!ミスチルを!
・取り扱うアーケードゲームと家庭用ゲーム機にその当時みんなが感じてたこと
といった空気感{/netabare}

単なるゲーム回顧録ではない、時代の空気の見事な切り取りっぷりに切なさを感じるほどです。ワクワクするつもりがきゅんきゅんしてしまうのです。

若い皆さんにとっては、このピンポイントで切り取られた時代の追体験が可能ですので、ぜひ面白がって観てほしいですね。
ついでに、だいたいアラフォーの男性が大なり小なり通ってきてる道でもありますから、雑談のネタとしてビジネスにも活用できるかもしれません。

自分はハルオよりちょい上くらいのドストライク世代にあたります。回顧トークしたくなるところですが、脱線が止まらなさそうなのでここでは泣く泣くあきらめますよ。ただ一点、同年代非オタの知人にハイスコアガールを勧めたら、ちゃっかり視聴してました。その後酒の席でのあるあるトークに華を咲かせましたよ、ということは申し添えておきます。



そして、ゲームと並行しての恋愛の世界。
ゲームで繋がる恋愛ってなんのこっちゃ? そもそもこのキャラデザインは、恋愛仕様のそれではないような。。。
{netabare}とナメてたら3話で不意打ちを食らうことになります。{/netabare}

2話からラブコメの波動が感じられ、12話終わる頃にはきゅんきゅんしてることでしょう、たぶん。

大野晶と日高小春のダブルヒロインというのは、ぱっと見で王道の配置です。

大野晶:ゲームは社会との接点を持つためのもの/純粋にゲーム好き/{netabare}ハルオが好きそう{/netabare}
日高小春:ゲームはハルオとの接点を持つためのもの/ゲーム好きは二次的なもの/{netabare}ハルオが好き{/netabare}
ハルオ:馬鹿で優しくてあったかいやつ。すがすがしいほどにゲームのことで頭の中がいっぱい。

そんなベクトルは物語の進行に合わせてゆっくりと変化していき、最終12話{netabare}(小春の告白という大きな転換点を迎えること){/netabare}で本作の恋愛の波動がピークに達します。
きゅんきゅんする理由、、、二人ともホントいい子だから(語彙力)。
そしてハルオもなんだかんだいいやつだから(もっと語彙力)。
二人ともきっかけは違えど、徐々にハルオに惹かれていく様子がもどかしくも純な感じがして擦れた大人にはまぶしく映りました。
ヒロインにとってはゲームバカが恋愛対象のため、コミュニケーションがゲームを通じてということも多いです。対戦プレイや協力プレイのシーンに潜む恋のやり取りを見過ごしてはいけません。{netabare}晶と小春ですらゲーム機を通しての会話と、わりと徹底してます。{/netabare}なんかもう「拳で語り合う」世界観ですね。

これほど無口なヒロインで物語が成立するんだ、と面白がって観てたわけですが、結局セリフがゼロでしたね。大野晶役の鈴代紗弓さん、「あ」「う」「ぐふぅ」に感情を込める難役お疲れ様でした。
小春の鼻腔を抜ける呼気の音すら聴こえそうなささやき声は役に合ってたかどうかを超えて心地よかったですね。広瀬ゆうきさんですか?また別の作品でお会いしましょう。

{netabare}晶にとって、もともとは大野家とは違う世界への扉であり、さらにその世界を広げてくれたハルオへの好意。ハルオは激つよの晶を目標と捉えてました。
小春にとって、唯一自分に目を向けてくれる瞬間がゲームで対峙する時だったというハルオへの好意。ハルオはフルボッコ負けを機に小春をライバルみたいに捉え始めました。
後半は、

 “目標を降りたかった晶と目標になり替わりたかった小春”

ミスマッチがなんとも切ない物語でした。{/netabare}



ノスタルジーにあてられて不器用な恋の行方にせつなさを感じたのか、
良質なラブコメにほだされて在りし日の思い出がきれいに見えたのか、

恐らく両方。きゅんきゅん×きゅんきゅんは単に2倍ではなく、2乗と感じる稀有な経験なのでした。
続き3話はOVAで!と商売臭わかりやすいラストに賛否両論出そうですが、そこはご愛敬(;^ω^)
薦めてくれた同僚よ、ありがとう!



以下、その他の四方山話。


■作画
まずは、権利処理に奔走してくれた裏方さんには賛辞を送りたいと思います。感謝!
3DCGということでしたがかなり普通のアニメっぽい自然にみられる処理をしてました。私の目利きが甘いかもですがあまりCGっぽさを感じません。そして核となるゲーム画面の再限度が極めて高い印象です。元画像をはめ込めばよかろう、というものではけっしてなく、ブラウン管と現在のデジタル規格との突合作業、コマ数の調整、エフェクトの修正、その他視聴者からみれば『そのまんまゲーム画面』に見えた本作の絵は相当の処理を施して再現されたものだそうです。
私が普段は気にしない技術的な面にも良い意味で関心を起こさせる製作陣の仕事でした。


■華を添える愛すべきイカレキャラ達
わりと主人公たち以外は行動・言動が変なのが多いのですが、第一話で矢継ぎ早3枚のカードを切ってきて視聴者の引き込みに成功しました。
・癇癪カップル:声は松岡&日笠と無駄に豪華
・小学担任:「卑劣」と書いてお前のことだ、と主人公に容赦ないが悪意もない。
・じいや:黒塗り高級車で主人公を轢いても歯牙にもかけず。
目立たぬファインプレーだったように思えます。


■10カウントで消えるはずだった世界が色づく
OPEDともに作品に寄り添った良曲。ED「放課後ディストラクション」はお気に入りでDLしてます。
{netabare}プレステとサターンの発売により自分はアーケードから距離を置きました。当時は鉄拳派(プレステ)とヴァーチャファイター派(サターン)と棲み分けがされてた気がします。
それはさておき、10話Aパートでサターンにうつつを抜かしアーケードから遠ざかってたハルオが小春にフルボッコされたのを機にゲーセンに戻ってくる描写があります。
逡巡しているハルオのバックにはストⅡゲームオーバー時のコンティニュー画面。ガイルさん(CV安元洋貴ww)がハルオを焚きつける中無情に10カウント刻まれていってました。
アーケードゲームが家庭でできるインパクトは強く、この時期から徐々にゲーセンから足が遠のいていったのは私だけではないでしょう。対照的にコンティニューして戻っていったハルオには個人的に感動しました。(えっ!そこ?)

どれくらいのインパクトか? JUDY AND MARYの楽曲に「まるでヴァーチャファイターのゾーン2」という歌詞が出てくるくらい。男ならともかくあまりゲームをしない女の子でも家にプレステとか普通に置いてありましたよ。{/netabare}


■余談
我が家では作中登場したニューファミコンが現役です。タイトルは70本以上。スーマリ、ドラクエシリーズ(要ふっかつのじゅもん)、じゃじゃ丸くんといった有名どころから、シティコネ、影伝、燃えプロその他家族でたまにゲーム大会を開催。
スターフォースでラリオスを撃破したり、ボンバーマンでリモコン無し状態からのリカバーをしたり、グラディウスで↑↑↓↓←→←→BAを披歴したりと父親の威厳を保つのに一役買ってたりします。
この前、ウチの子供たちが伝家の宝刀『カセットに息をフー』してるの見て爆笑しました。曰く「つば飛んじゃダメなんだよ」と。
なんかしらんが、受け継がれる伝承みたいなもんでしょうか。25年前も今も楽しいものを前にした子供の気持ちってそうそう変わるものではないんです。



視聴時期:2018年7月~9月 リアタイ視聴 ※EXTRA3話は2019年3月視聴

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2019.04.03追記 ★EXTRA STAGE(ROUND13~15)追加視聴★


Netflixの配信にて。TV放送(ROUND1~12)の続きの3話分が解禁です。

{netabare}変わらぬOPとEDにふいにキュンとしてしまった。なんだこの破壊力。
内容には触れません。本編にも増して、ハルオ母が素敵で、晶と小春に身悶えし、ハルオはしっかり男の子してました。{/netabare}

ファンの皆様におかれましては、視聴は義務と言って差し支えない出来映えです。

※視聴日:2019.03.30



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2019.10.23追記


2019年秋期に2期放送。先だって、EXTRA3話を地上波で放送しました。
濃厚な3話だったのでこれを放送する決断をしてくれたスタッフの皆さまには感謝です。

{netabare}さて、そのEXTRAのクライマックスといえる花火シーンは二子玉川河川敷の花火大会です。ハルオたちが乗ってる電車は田園都市線。

こたびの台風でまさに氾濫したピンポイントの場所でした。{/netabare}

春先には普通に感動しただけでしたが、あらためて半年後に再視聴して別の思いが生じます。迅速な復旧をお祈り申し上げます。



2018.10.06 初稿
2019.04.03 EXTRA視聴後追記
2019.10.23 追記
2020.07.28 修正

投稿 : 2024/09/07
♥ : 100
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自分で生き方を選ばなければ、自分が想像できないところに行き着くことができる。 byマツコ・デラックス

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
遅ればせながら視聴。当時はスルーしたんだけど、あにこれで高評価の嵐。いつか観たいと思っていたが、

あー、これ、当時を知るおっさん(40代)にはたまらんわな、高評価には頷ける。

本作の魅力は、90年代の小学生の雰囲気を忠実に再現しつつも、ラブコメの波動をきちんと感じさせること。懐ゲーのネタに共感し、挟み込まれるギャグに笑い、可愛らしい恋愛にニヤリとする良作。

古くも新しい作品。

私はこのアニメの世界より、やや下の世代なので、懐かしいような、少し、憧れのような。

レビューでは、実体験を踏まえながら、本作で感じた、今の若者に伝えたいことを。やや懐古レビューですが。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
実は私は、スト2にはそこまでハマっていない。一応、スーファミとソフトは家にあってやってはいたが。

私がまずハマったのは、「餓狼伝説」だ。テリーとアンディ、ジョーを使っていた。一番得意なのはジョーだったかな。

次いで、「龍虎の拳」。最初はキングを使っていたのだが、例の「ブラジャー見せ」で女と分かり、使うのをやめた。なんか、小学生当時の私は、男が女性キャラを使うのを恥ずかしいと思ってたんだよね(笑)

ただ、龍虎にはそんなに長期間ハマらなかった。すぐに「サムライスピリッツ」にハマったからだ。当時、剣道に一生懸命だったこともあり、サムスピはかなりやった。特に千両狂死郎。後先忘れたが、幽々白書の飛影とか、ああいうキャラ好きなんだよね(笑)

そして、その後永きに渡ってハマり続ける、「ザ・キング・オブ・ファイターズ(KOF)」が登場。あれは衝撃だったな~。だって、これまで自分が好きで使ってたキャラクター達が、ゲームの枠を超えて対戦、共闘できるなんて、胸熱でしかなかった。

使っていたキャラは「キム・カッファン」「ラルフ・ジョーンズ」「レオナ」「八神庵」「草薙京」等、他にも多数。当時、KOFはノベライズ版がよく出ていて、私の場合「小説好き」「設定好き」なので、「強い、弱い」以上に、キャラの背景から「好き」なキャラを選んでいた気がする。特に、ブラジルチームが好きで、ハイデルンがたまに見せる親バカっぽさと、レオナの塩対応、ラルフとクラークのフォローが絶妙で。投げキャラ苦手だから使いこなせなかったけど、技やキャラの格好よさなら、七枷社が好きだった。

さて、ここまでの感想で、多少ゲームを知っていれば、私が、「カプコン」ではなく「ネオジオ(SNK)」のゲームばかりやっていることにお気づきと思います。それはなぜか?

うちの(クソ田舎)町の、近所に1台(1対)だけあったアーケードゲーム機が、ネオジオだっただけのこと(笑)

さて、本作で感じたことの1つが「制限下で楽しめない奴は、自由下では本質的に楽しめていない」ということだ。

私がKOFにハマったのは、内的動機付けがあったからではなく、外的要因が大きい。もし、カプコンのゲームを、もっといえば、ゲーム以外のありとあらゆることを楽しめる環境にあったら、きっとKOFをこんなに好きになれなかっただろうと思うと、「不自由」に感謝したい気持ちにもなる。

先日、「マツコ会議」で、マツコ・デラックスさんが、若くして成功したYouTuberさん達に、こんなことを言っていた。

「皆さんは、自分の意思で、自分のやりたいことをきちんと突き詰めて成功されていて、とっても素晴らしいと思うの。でも、私はどちらかというと、自分のやりたいことが出来ないで、周りに流されてきた弱い人間だからね、また別のことを感じていて。それは、周りに流されて、興味も全然ないようなことをやっていると、当たり前に生きていては絶対に見られない景色を見られるということもあるということ。だって、自分が好きなことばかりやっていると、自分が好きな世界しか見られないじゃない。だからね、今の若い子にはね、自分がやりたいことをできなかったら、自分らしい人生を生きられなかった、それで人生終わりとか全部ダメなんだとは思ってほしくないのね。逆側にはね、それはそれでちゃんと面白い世界もあると思うのね。」

今回、レビュータイトルに使わせてもらった言葉だ。なるほど、良い言葉だと思った。

以下、オジサンによる懐古的な呟きです(笑)

私達の世代は、ゲームにしても音楽にしてもアニメにしても、選べるパイが少なかった故に、わりと共通言語として同じものにハマっていた。また、変化が少なく、1つのゲームを長期間遊ぶ習慣もあった。

今の子を観ていると、まず、経済的な制限がない(と思い込んでいる)。スマホゲームの大半は、無課金でそこそこ遊べる仕様になっている(とはいえ、スマホの基本料金やWi-Fiの料金含めれば、自分達が小中学生の時の小遣いを軽く超えているけどね)。

それに、新しいゲームはいくらでもあり、飽きたら違うゲームをやれば良い。

自分達の時(スーファミとか)は、ゲームソフトを買ってもらえるのは、誕生日とクリスマスの年2回。あとは、小遣いを貯めて、数ヵ月に1つ。当然、何を買うかは吟味するし、買った以上は遊び尽くす。たまに、「早くクリアしたくないから、あえて1日1時間」とかにしてたしね(笑) 

それに、当時はネットなんてなかったから、どんなゲームが面白いかという情報は圧倒的に不足していた。立ち読みでファミ通読んで必死に覚えたけど、それでもクソゲーをつかむことはあって、大事な小遣いを失った悲しみと言ったら(でも、買ったからには一応最後までやって、なんだかんだ、クソゲーなりに愛着わいちゃたりねw)

このような煩わしさのない、現在のスマホゲームの環境下において、じゃあどんなゲームを選ぶかと言われれば、そりゃ、「好きなゲーム」「良いゲーム」ばかりになるだろう。自分に合わなければ、即座にアンインストールだ。

でも、それじゃあ、いつまでも自分は、自分のままで、自分以上、あるいは、自分以外にはなれない。

以前、林先生が、高学歴ニートに説教する番組があった。その中で、早稲田卒業のあるニートが、「好きなこと以外仕事にしたくない」と言うのに対し、「まず、好きというのは、外的要因が大きい。もし君は、ゲームが開発されてない世界に生きていたら、ゲームが好きになれたかな? 結局人間は、自分が出会ったモノから好きなものを選んでいるに過ぎない。だから、今はまだ出会っていないモノも、突き詰めることで好きになれるかもしれない」と言っていた(この人は個人的に好きになれないが、たまに良いことは言う)。

マツコさんと林先生が言っているのはつまり、「自分の可能性に蓋をするな」ということだろう。

私達の世代は、選択肢が少ないからこそ、新しいものにだったら何でも飛び付く習性、つまり、「餓え」があった。現在は、自分の好きなものだけ味わっても食べきれないほど、選択肢に溢れている時代。人はバイキングでは好きなものしか手に取らない。YouTubeを観れば勝手にオススメ動画をあげてきやがる。

60、70になっても好きなモノは増えるのに、「個性」という聞こえの良い言葉に惑わされ、「私はこういう人間だ」と決め付けてほしくない。特に若い人には。

本作のノスタルジーに当てられ、若者から嫌われそうなことばかり書いてしまったが、昔だって、昔なりに良い時代だったんだよという、負け惜しみです(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
ゲーセンの情景描写、少年の心情描写、よく出来ている。待ちガイル、懐かしい(笑)

2話目 ☆4
FF4(笑) 氷枕(笑) お母さんの隙間覗き、久々に声だして笑ったわw ホラーだろ(笑) PCエンジン、桃太郎RPGやったな~。あと、ビーボールとか(笑) ジャーマンからコブラ(笑) 都市伝説。ノスタルジーで、ラブコメ。

3話目 ☆4
デート。ラブコメの波動。パチンコ中毒(笑) そうそう、ゲーム知らない女子はキャラの見た目に突っ込むんだよね(笑)

4話目 ☆3
ラブコメ全振りはなんか違うと思うが、まあ、負けヒロインだろうね(笑)

5話目 ☆4
分かる(笑) 私もソニックブームは、「カニプーン」に聞こえていた(笑) サムスピ、懐かしいな~。陰険(笑)

6話目 ☆4
ガイルに必殺技追加なし(笑) ただだだ性格が悪い(笑) ネットがない世界だからな。大野さんの嫉妬心(笑) 

7話目 ☆4
貸してくれ(笑) ファイターズヒストリーダイナマイト、ワールドヒーローズ、懐かしいな(笑) 目の上のたんこぶ(笑) 

8話目 ☆5
ここでテストに結びつけるのはよい。マウント取られながら、ボコられる男子(笑) ラブコメとして、かなり優秀だし、お風呂セットからペアルックの伏線回収が素晴らしい。

9話目 ☆4
サターン派、、、負け組確定じゃないか(笑) ヴァンパイアは確かに、衝撃だったよな。まあ、この作品なら不合格はありえるよな。

10話目 ☆4
にしても、ユルいわりに展開早いよな。そして、KOFは、ユリがリョウを倒すだけか。まあ、「出藍の誉れ」の比喩かな。

11話目 ☆4
ロードの長さ(笑)  そこでサラッと負け、サラッと飯に誘うのが、イケメンだな~(笑)

12話目 ☆4
ちょっと新婚(笑) 二期は、三角関係かな。初代PSのスタート画面、懐かしいな。キング、俺も使っていたな~。サターンでフルスイングは、効くよな(笑) 
{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 29

76.6 4 ライバルで恋愛なアニメランキング4位
頭文字D [イニシャルディー](TVアニメ動画)

1998年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (497)
2722人が棚に入れました
北関東の名立たる峠道を舞台に、本来ならば「若葉マーク」である筈の主人公、藤原拓海が父親の愛車、AE86型(ハチロク)スプリンタートレノを駆り、誰の目にも圧倒的に速いと思える車を相手に対等な勝負を繰り広げ、“公道最速”を目指す。

声優・キャラクター
三木眞一郎、石塚運昇、岩田光央、川澄綾子、西村知道、矢尾一樹、高木渉、子安武人、関智一、檜山修之、藤原啓治

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

【アニメにおける自動車の表現を根本から変えた歴史的大傑作!!!】

日本のアニメやマンガとモータースポーツの相性は実は結構良くて、古くは『マッハGoGoGo』『よろメカ』『F』『サイバーフォーミュラー』『レッツ&ゴー』・・・とまあ歴史を辿るだけでも数々の名作が生まれてます
ところがこの作品が当時手間ばかり掛かると限界が見えてきていたセルアニメにおけるモータースポーツの表現を根本から覆すことになるんです
かくいうオイラもこの作品には人生観そのものを大きく変えられた一人です


原作は『バリ伝』でお馴染みの“しげの秀一”が1995年から週刊ヤングマガジンで連載していたマンガ
本来なら若葉マークであるはずの高校三年生の主人公が父親から受けた非合法な特訓で天才的なドライビングテクニックを開花させる
そして当時既に15年落ちだった旧型車、通称「ハチロク」を駆って夜の峠道で最新鋭スポーツカーを相手に公道バトルを繰り広げるという俗に言う【走り屋モノ】
後々続く長編シリーズの第1期が今作、通称『First(1st)Stage』です


複雑なカメラワークや流れる沿道の背景を毎週のテレビアニメで表現可能にしたのはずばり【自動車の走行シーンをフル3DCGで表現】するというかつてない試み
当時、連続テレビシリーズで3DCGなんてあまりにも贅沢・・・いや無謀とも言える挑戦でしたがこの作品は見事にそれをやってのけました
そして疾走する自動車の表現=3DCGという今日のアニメ界では常識とも言える構図を完成させるまでに至ったエポックメイキングな記念碑的傑作と呼べるでしょう


また音楽レーベルのavexがアニメ事業へ参入した記念すべき第1作目でもあり、同社のダンスコンピレーションアルバム「SUPER EURO BEAT」シリーズの楽曲を劇中BGMに採用するという試みも斬新でした
当時パラパラブームを目前に控えていたものの、ユーロビートという世界的に観れば実にマイナーなジャンルの音楽の知名度を押し上げたのは今作の力もあってのものです
特に第5話のバトル決着直前に流れる「HEART BEAT」のイントロによる演出は必見
後のシリーズでもGT-Rの象徴として使われる「BACK ON THE ROCKS」や庄治慎吾のテーマこと「DANCING」のような強烈なインパクトを残す演出も素晴らしい
第1話の最初と最終話の最後は必ずDAVE ROGERSの楽曲が来るというシリーズを通して観るとよくわかるセオリーが既に築かれているのにも注目してほしいですね
主題歌を手掛けたm.o.v.e=アニソンという構図も今作が始まりです


ちなみに今ではあまり話題になりませんが2000年の『はじめの一歩』に破られるまでは最高視聴率3.8%という深夜アニメとしての記録を持っていました
この事からも今作が当時どれだけ注目されていたかがわかると思います


それにモータースポーツモノ、青春モノとしてのストーリーの完成度もシリーズ中屈指の出来栄えでして、基本的に5話で1つのエピソードが完結するようなキレイな構成になっています
1~5話 VS FD3S編
6~10話 VS R32編
11~15話 VS EG6編
16~20話 VS シルエイティ編
21~26話 VS FC3S編(+妙義遠征編)
合間合間に恋愛や笑いを挟みつつ全26話
後のシリーズでは原作の細部をカットするような“マイナスの構成”をとっているのに対し、この第1期だけはアニメオリジナルエピソードを加えるなど“プラスの構成”をしているのも特徴
自動車に興味の無い方にも、この第1期に関してはオススメできますb


お話そのものの特徴としましては、「走り屋」と呼ばれる非合法公道バトルを繰り広げる若者達の姿を【究極まで美化してる世界観】が本作特有のポイントといえます
この手の「走り屋モノ」では、少なからず非合法であることをチラつかせて走り屋とはあくまでアウトローな存在であるってことを提示するものなんです
『サーキットの狼』の“池沢さとし”ですらやってます
ですが今作はそーゆーの一切やってないのです(笑)
こんなにも走り屋が受け入れられる世界があるわけ無いのですが、今作では本当のモータースポーツならば成立し得ない【自動車の異種格闘技戦】を実現させるということに注力しているので、公道バトル=無差別級レースとして誰もが黙認
だから走り屋を否定する人なんてのも出て来んのです


それと今では当たり前になりましたけど徹底したロケハン、というのも当時のアニメとしては珍しかったですね
物語の主な舞台となる群馬県渋川市の伊香保温泉街などは原作でもかなり細かく描写されている為、アニメも其れに習っています


さて、やはり3DCGというのは日進月歩の技術でして、残念ながら特に今作のバトルシーンは今観るとツッコミどころが満載だったりします
(セルDVD化の際に音響面などはだいぶ修正されましたが・・・)
そもそも3DCG以外の作画や手描き背景がアナログだったため、人物と自動車の合成が出来なかったという問題点もありました
2002年に発売された『BATTLE STAGE』という総集編では3DCGを一から全てリメイクするなど今作への思い入れはスタッフも大きかったようですね

投稿 : 2024/09/07
♥ : 22

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

クルマ好きなら楽しめるかも?

1998年放送開始のTV版アニメシリーズ。第一期。全26話。
1995年"しげの秀一"による日本の漫画を原作に作られた。

今のところ1期の1998年から2013年5月10日"5th"

テレビシリーズ「頭文字D Second Stage」
映画「頭文字D Third Stage」
OVA「頭文字D Battle Stage」
OVA「頭文字D Extra Stage」
アニマックスPPV「頭文字D Fourth Stage」
OVA「頭文字D BATTLE STAGE 2」
OVA「頭文字D Extra Stage 2」
アニマックスPPV「頭文字D Fifth Stage」
実写版。キャストは日本/香港/台湾等若手俳優を起用。


あらすじ。
飄々とやる気なさ気な極普通というよりやや昼行灯気味の
高校生「藤原拓海」が父親の愛車 "AE86型" 通称「86」を駆り、
"公道最速"を目指していく・・という単純ストーリーです。

以下感想他。
其処にドラテクや心理戦等の臨場感や駆引きの心理描写等
と、当時は最新の?3Dによる綺麗なボディラインや挙動の
美しさが話題になった作品かな。

しげのさんの漫画は乗り物系のコテコテの走り屋っぽい
作品で、最終的にエンドレスな展開?引き伸ばされてい
く気がする。このアニメも序盤はヒロインらしき人物が
出てラブコメ?純愛路線?なんて思ってたら徐々に影薄
くなって・・走りがメインのドリフト全開な展開になる。

原作連載開始当時で既にエンスーの域で名車ではあるけど
現役を退きつつあったハチロクで最新鋭のハイチューンド
を「ぶっちぎる!」という「峠」のテク重視、バランス重視の
爽快感が人気の要因のひとつかな?

3Dは流石に古いので少し訛りがあって背景などとの違和感
も有ったり・・それ以上にキャラデザが可也崩壊している。
声優の声もデザインと若干違和感がある・・

少しだけ原作読んだことが有る・・バイクが好きで車も好き
だけど・・もっさりが嫌で・・バイクみたいに切れるFC/FD
乗っていたのであの兄弟の所を読んだら結構面白かった。

アニメ1期は・・やはりもっさり。それでもスピード感とか
臨場感とか結構伝わってくる物はある感じ。
ちょろっと高校生らしい学園での恋愛っぽいのなども有る。

排気音は勿論スキル音やブローオフバルブの音など可也音
にも拘ってたみたい。音効他も煽り感のあるスリリングな
使いかたは良かった。音楽も結構いい感じ。

85でK'sや180をブッチとかこのアニメシリーズの序盤の
盛り上がりネタかな?サイド引きとか痛い話もでたりw

パーツやちょろっと細い勘違いネタを解り安く描写したの
も車乗り始めのドラテクとかチューンの知識のようなもの
で興味を引いたのかもと想う部分が多い。

エンジンブローってシリーズ何処だろ・・今度改めて・・
全シリーズ制覇してみようかな・・部分的には見た覚えが
有るんだけど・・全部は視ていない。


以下キャスト他
※印象的なバトルの記憶でシリーズ混在してるかも?

藤原 拓海:声 - 三木眞一郎
車種/AE86"スプリンタートレノ"GT-APEX 3door(前期型)
ハイテックツートン(俗称パンダトレノ※白/黒)
13歳の頃から無免許で86に乗り実家の豆腐の配達を手伝う。
高校3年生。ガソリンスタンドでバイトをしている。
「紙コップに入れた水をこぼさない走り」や溝落しが伝説?

高橋涼介:声-子安武人:FC3S RX-7 ∞ Ⅲ
高橋啓介:声-関智一:FD3S RX-7 Type R
中里 毅:声-檜山修之:BNR32 スカイラインGT-R V-specⅡ
庄司慎吾:声 - 藤原啓治:EG6 シビック SiR-Ⅱ
佐藤 真子:声 - 根谷美智子:シルエイティ
沙雪:声 - かかずゆみ:真子のナビ・メカニック担当。

藤原 文太:声 - 石塚運昇:藤原豆腐店店主。拓海の父。

武内 樹:声 - 岩田光央:AE85 カローラレビン SR
池谷 浩一郎:声 - 矢尾一樹:S13 シルビア K's

茂木 なつき:声 - 川澄綾子:18歳、高校3年生
やや天然の入った、明るく無邪気な性格の美少女。

なつきのパパ:声-古澤徹:なつきの援助交際相手の中年。
メルセデス・ベンツ W210 E320 右ハンドル仕様。
年齢と職業は不詳だが、登場時は常にスーツ姿


Second Stage
須藤京一:声-田中正彦:CE9A ランサーEvolutionⅢGSR

岩城清次:声-川原和久:CN9A ランサーEvolutionIV RS

秋山 渉:声-松本保典:AE86カローラレビンGT-APEX(前期型)

投稿 : 2024/09/07
♥ : 5

ダークフレイムマスオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

そろそろ夏が近づいてきたぜぇ~♪夏の夜のォ~怖~い話といえば~臨死体験♪って違うやろうがぁぁぁぁ~

わしがぶらぁぁぁぁ。一日一回の儀式が終わったwってちゃうわw

田舎って車ないとほんと地獄です。地元に戻って15年ぐらいになりますが交通機関はほんと~にない!運転は昨今高齢者の事故が多発してます。皆さんも思うところは多数あるでしょう。書いてることはMADなわしも交通法規は普通に守れる人です。が、安全運転長期間してる高齢者が事故を起こす矛盾でてるのが現実になってきてます。誤作動、誤動作で痛ましい事故が報道されております。ですが明日は我が身がドライバーのさだめです。過失なくても事故に巻き込まれたり、事故現場目撃したっりするのは人生にやはりあります。議論はありますがおいときます。
この作品自体楽しめなくなるのでそこはグッと我慢しよう。

さてこの作品はわし前に他に書いたが真っ先に想い出すのは地元が近いし実際、榛名湖やいろは坂も近いしその付近に住んでいたこともあるのでしかも走り屋やってたやつも周囲にいたんで色々な感情はあります。がそれを抜いたエピソードじゃ!

「ダスオちゃ~んごはんたべよっか?」むか~し女の子商売やっていた時のことですが珍しくマツダのいい車乗ってた先輩に呼び出された。まあ普通の食事かな?って思ったんですが甘かった。バケットシートの助手席に乗せられてイニDのメドレーかかって「ちょっと遠出しよっか?」といいだしやがった、茨城の常磐道から千葉までフツーに180超えてましたwオイオイちょーっまてやっ!でファミレスよってなんか食べた、もう会話も覚えてないですが問題はその帰りwまあ行きよりゃおとなしくなるのかと思いきやタイミング最悪でライトバンっぽいのに200ぐらい出してるタコスケガ出やがったwあの~わし絶叫マシンには進んで乗りたくないんですがもう隣からやべーauraプンプン〇Δ※w

えーっ230は出てたんかな?覚えとらんわwインター降りるまで辞世の句と、おと~さーん!と念じておりましたwはい、恐怖体験っていつ起こるかわかんないものですね~。今ならドラレコこんだけ普及してるんでもう無茶すんなよ!って言いたいわw当時首都高での最速はその先輩曰く黄色いポルシェだったそうです。今から15年ぐらい前の話ですwひもなしバンジーの教訓その一。疾そうな車の持ち主が常識人とは限らないです。

まあ昔話ですがね。というか一回だけだったな、その先輩に同乗させてもらったの。まあ本人に悪気も何もないのが速く走ってる人の感覚なんでしょうねって、ココ日本やぞって!ドイツのアウトバーンちゃうんやでって100回つっこんだわ!心ン中で

あの時ぐらいこの飲んだくれのわしでさえ酒呑む気分になれなかったの初めてですわwまあおかげで頭文字Dのユーロはほぼ全部覚えたw曲かかるたびにあ~これって柏インター出たぐらいだったな~とかwもうトラウマ超越ですわwおかげで5シーズン全部視聴してやったというと嫌いみたいですがそりゃないです。純粋に初期は楽しい作品でした。

結構矛盾している感じですが安全運転してる人だってこういう作品好きだっておかしくないし、聖職者であってもBL好きな方もいてもおかしくはないのが現実です。ホモやオネエが嫌いな女子などいない!説もあながち侮れないな~wお色気担当なのに色気ないカザミは…ふざけんな~!だがまあありゃネタでね(結構わろたしw)やばいカオスってきたぜw

しかし今パラパラって存在してんのかな?田舎引っ込むとクラブとかほんと行かねーし若い子とも話すがよー分らん状態w田舎のこでも最近の人って大人しいのがほとんどですね。わしの過去とか話したらマジでドン引きされたwまあ実際そこまで悪いことしてなかったがまあスパイス効いた人生もええやろ?最近じゃ~若本さんと呼ばれていじられてる始末でおかげで病状は悪化の一途じゃぁぁぁぁ!

おしま~い!
翌日、追記。ポルシェの話って実話だったみたい。レーシング仕様マシンのRSRで横浜ナンバーが10年前ぐらい最速だったって記事見つけたwそいつらとバトっていた先輩ってオイオイです。交通法規は守ろうぜ!

投稿 : 2024/09/07
♥ : 12

73.3 5 ライバルで恋愛なアニメランキング5位
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY(OVA)

1991年5月23日
★★★★☆ 3.9 (507)
2466人が棚に入れました
『機動戦士ガンダム』の一年戦争から、『機動戦士Zガンダム』のグリスプ戦役までの空白の7年間を描く、ガンダムOVAシリーズの第2作。 1991~92年にかけて全13話が制作された。第1話を「機動戦士ガンダム 第08MS小隊ミラーズ・リポート」の加瀬充子、第8~13話を「機動戦士ガンダム MS IGLOO」の今西隆志が監督。第2~7話は二人が協同で担当している。後に、本作を再編集して新規カットを追加した劇場版『機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光』も製作された。一年戦争が終結して3年後。ジオン軍パイロット、アナベル・ガトーが、ガンダム試作2号機を強奪。連邦軍の新米パイロット、コウ・ウラキは、ガンダム試作1号機で追いかけるが、そのまま逃げられてしまう。
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

"ガンダム"初心者が"ガンダム"を語る暴挙をお許しください・・・それでもロボ物:第6弾

ファーストガンダムとZ(ゼータ)ガンダムを観てから視聴しました
その他
「0080(ポケットの中の戦争)」
「第08MS小隊」
「逆襲のシャア」
「F91」
「ユニコーン」1話~4話
を参考までに視聴

"ファースト"の「一年戦争」と
"Z"の「グリプス戦役」の間のエピソード
作中の世界観の年号設定である「宇宙世紀」でいくと
0083年(ダブルオーエイティスリー)のとき

ちなみに
一年戦争は0079年
グリプス戦役が0087年で
ちょうど真ん中くらいです

お話は
本サイトの作品紹介に書いてあるので端折りますが
かなり複雑で奥が深いです
背景としては
一年戦争で敗北したジオン公国の残党「デラーズ・フリート」の反乱
というちょっとした"事件"のような位置づけですが
一年戦争からグリプス戦役に至る過程での
重要なエピソードとなっています


最初から内容が難しそうだったので
"とりあえず"
主人公の「コウ・ウラキ」と
ヒロインの「ニナ・パープルトン」の
ラブ・ストーリーの展開をメインに視聴したのですが・・・

コウとニナの
見ている方が恥ずかしくなるくらいのイチャイチャシーンと(ちなみにリードするのは年上のニナ)
そのニナの元カレが
{netabare}実は
敵方である"デラーズ・フリート"の
「アナベル・ガトー」だったという
ありえない展開
{netabare}(しかも途中でガトーにねがえりやがった^^!){/netabare}{/netabare}

そして
{netabare}ニナの
あまりのビッチぶりに{/netabare}

{netabare}途中で
ブチキレてしまいました^^{/netabare}


というわけで
とてつもなくどうしようもないラブストーリーの展開は放棄して

ガンダムの
というか
この「0083」の世界観を重点に"再度"視聴しました


お話の主軸となるのは
主に"ファースト"から"Z"にかけての
・「政治」的な構図の変遷
・「ビジネス」という新しいストーリーの展開
そして
・「モビルスーツ」の進化
といったところでしょうか


政治的な背景としては
地球連邦軍の内部での派閥抗争と「ティターンズ」の台頭
旧ジオン公国のもうひとつの残党組織である「アクシズ」の拡大

"Z"では
{netabare}これにもうひとつの地球連邦軍の派閥である「エゥーゴ」が
加わり「グリプス戦役」という三つ巴の戦いが始まるというわけです{/netabare}

さらには
アナハイム・エレクトロニクス社というモビルスーツ開発企業の出現
これにより
ガンダムの世界に新たに「ビジネス」という要素が加わります

っていうか
"Z"でいきなり巨大企業として幅を利かせていた
アナハイム社の位置づけを補完するための措置みたいな感じでしょうか

そして
進化するモビルスーツ

「全天周囲モニター」(コックピットから360°全てを見渡せるモニター)の採用や
モビルスーツの大型化の流れ等々

作中では
一年戦争で使用されていた旧式のモビルスーツから
最新鋭のプロトタイプのものまで
色々登場して
性能が飛躍的に向上する過程が見られます


ただ
"ファースト"と"Z"の空きすぎたギャップを埋めるためなのか
政治的な構図やモビルスーツの性能
の急激な変化を見てると
ちょっと無理があるかなぁ
なんてシーンもしばしば

特に
モビルスーツのについては
後から出てきたはずの"Z"のものより高性能になってしまうという
設定上の"矛盾"が生じてしまったようです

これについては
{netabare}「新型ガンダム開発計画」の「抹消」という"力技"で回避されたという
オチがついているのですが
製作側の苦肉の策といったところでしょうか{/netabare}


総評として
戦局や政治的駆け引きといった大局的なストーリーは
とてもしっかりと出来ているのですが
反面
"Z"への繋ぎという位置づけのお話のためなのか
細かい設定面でこじつけみたいな部分があるのも否めません
そして
ラブ的展開など人間ドラマという面では
正直イマイチな内容でした

それでも
ガンダムの世界観やモビルスーツの技術的な設定は洗練されていて
とても楽しめる作品でした



さて
いきなり

肝心の"モビルスーツ"の「ガンダム」についてですが
お話の中では「試作機」として1号機から3号機が登場します

そのうちの2号機について・・・

大型バーニア(ブースター)を大量に備え
重装甲でシールド(手で持つ盾)には冷却装置を内臓
さらに
肩部には戦術核兵器を搭載しているという
特殊な仕様

敵の至近距離まで高速で接近し核攻撃を行い
敵にダメージを与える目的で開発された
いわば核攻撃専用のガンダムです

この2号機のスペックを見てたら
とても素朴な疑問が沸きました

何でわざわざ危険を冒してターゲットの近くまで行く必要があるの?
ミサイルくらい遠くから誘導する技術なんて普通にあるんじゃないの?
って

このことを突き詰めて考えていくと
そもそも
なぜモビルスーツの存在が必要なのか
という
ガンダムの世界観の原点が見えてきます

ガンダムというお話の中でのモビルスーツの必然性を考える上で
一番に引き合いに出されるのが
お話の中でたびたび出てくる
「ミノフスキー粒子」という物質の存在

ミノフスキー粒子とは
簡単に言うとレーダー(電磁波)を無力化する物質です
もちろん現実の私たちの世界には存在してません

作中ではよく
「ミノフスキー粒子散布!」などと言って
ばら撒いているシーンをよく目にします
(実際にはブツは見えません)

設定上はごく単純なものですが
このミノフスキー粒子の存在により
戦争の構図が大きく変わってしまうという
このガンダムの世界観を醸成する上での大きな要素となっています

レーダー(電磁波)が無効になるということは
・敵を目視で確認するしかない
・ミサイルが誘導できない
・通信が出来ない

つまり
・遠方からの誘導式ミサイルが有効に使えない
・飛び道具は直線的な攻撃に限定される(狙いを定めて撃つ攻撃、ビーム兵器など)
・接近戦が多くなる

よって
・殴る・蹴る・切るなどの直接的な攻撃(白兵戦)の手段が必要
・多彩な武器の装備が必要(手を使うことで汎用性を上げる)

というわけで
結果
モビルスーツの必然性に結びつくわけです


ここで先述した2号機の必然性を考察すると

ミノフスキー粒子により
敵陣への正確なミサイル誘導が出来ない
よって
・乗組員の操縦による核兵器搭載モビルスーツの誘導
・敵陣近くまで高速接近するための機動性
・敵陣近くでの核攻撃による自機へのダメージを抑えるための重装甲

の条件を満たすための2号機のスペックとなったということです

やっぱりガンダムって
深いですね~

ちなみに
「ミノフスキー」という名称はガンダムシリーズ総監督の富野由悠季の名前をもじって、「富野さんが好きな粒子」→「トミノスキー」→「ミノフスキー」と名づけた(Wikiより)
とのことです

投稿 : 2024/09/07
♥ : 23
ネタバレ

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ガンダムの中では良作品

 記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。
 なおこれらのレビューは個人的推論に則ったものである。言い切っている表現も、独自の解釈の一環であり、一方的な決め付け・断定をしているのではないものだと思ってもらいたい。
 微妙にネタばれしているが、ばれることが視聴に耐えないほどでないと判断し、敢えてネタばれではない、と仮定した。疑念を抱く方の中で、これから視聴される方は読むのを差し控えていただきたい。

 機動戦士ガンダムの基本とはなんであろうか?
 と、不意に思い立った。答えはすぐに出た。最新型のモビルスーツ・ガンダムに、新米パイロットが乗り込む。必ずといっていいほど、とんでもない適正があり、正式パイロットに昇格する。最後にはライバルと戦う。
 もうわかりきっているような展開であるし、それを繰り返してきてもファンは文句をいわない。歴戦のパイロットでもなければ、特殊な訓練を受け続けた一握りのエリートでもない。 
 願望投影アニメの一種というのが筆者の見解である。
 宇宙世紀にこだわるファンが多いと聞く。それは何か。つまり、戦争らしい戦争を望んでいるということでもある。奥行きのある、大人でも観賞に耐えうるものにしてほしいという願望でもあるのだろう。
 元来アニメは子供のものと相場が決まっていた時期にあって、子供向けでありながら、大人にも見る意味を持たせた作品、そこからの出発だったと視る。
 筆者からすると、ガンダムの基本的ストーリーの骨格と宇宙世紀を求める人種の二つは相反するものにすら映ってくる。
新米パイロットでは戦争のリアリティを持たないし、何より戦争という土台からは浮いている。そのあたりの矛盾を回避するために{netabare} ジオン軍の宿将・アナベル・ガトーにガンダムがある基地を襲わせ、付近に居合わせたコウ・ウラキに結果としてガンダムに搭乗させるという見せ方をしている。
 次に、ベテランパイロットを登場させ、競わせることにより正式なパイロットとして昇格させる。{/netabare}
 これもまた監督の苦心の策である。視聴者を納得させるための、いわば理由付けであったというのが筆者の見解である。
 次に行うべきこともすでに決まっている。
 どの設定から始まったにせよ、新米パイロットの精神構造は脆弱であり、ベテランとは及びもつかない。精神的な成長のためのエピソードが数多く導入されていくというのが、大半のセオリーだろう。逆に、成長を演出するため、最初期の精神面をできるだけ未熟にしておくといった方法だと解釈できる。
 宇宙世紀派といっていい人々の推薦する作品にこのSTARDUST MEMORYがある。これは敵味方に分かれている中で、敵側にも視点を置いたつくりだと主張を聞く。
 地球連邦軍士官学校の現代戦史教本に載る程の存在、アナベル・ガトーとその上官エギーユ・デラーズという二大柱の人格性、漢の生き様といったものを見出すからであろう。
 筆者の気になった点は、陰謀により状況が二転三転するところであり、ヒロイン・ニナのとったラストの行動である。陰謀が行われるのは茶飯事であるとしても、番組として二転三転するのと、戦争として二転三転するのでは大きく違ってくる。リアリティの消失を招いてしまっていたのではないか。たった一人の行動で大規模な軍事作戦の成否を決めてしまえる場面が存在することもまた、リアリティの消失に思えた。
 筆者から視ると、実戦を経験した人々が作る戦争映画のようなものではなく、アニメ番組の枠に収まってしまった感は否めない。
 キャラクター面での作り込みも良好であったぶん、筆者からすると惜しい作品だった。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 23
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

1年戦争終結~ティターンズ発足までの間の出来事を描く《ガンダムU.C.シリーズ》外伝OVA

『機動戦士ガンダム』(無印)から『機動戦士Z(ゼータ)ガンダム』までの間の出来事が描かれていますが、制作年代が『Z(ゼータ)』より更に6年ほど新しく、外伝OVAながら、シナリオ&作画ともレベルアップしています。

地球連邦軍の若手パイロット(コウ・ウラキ)と、勇名を馳せるジオン残党のベテランパイロット(アナベル・ガトー)の因縁の対決が、全13話という尺に丁度相応しい密度で過不足なく描かれていて非常に好印象。

・・・ということで、20世紀に制作された《機動戦士ガンダムU.C.シリーズ》の諸作品の中では、個人的評価が一番高い作品となりました。


◆制作情報
{netabare}
監督         加瀬充子(第1-7話)、今西隆志(第8-13話、劇場版)
脚本         五武冬史、遠藤明範、大熊朝秀、高橋良輔
キャラクターデザイン 川元利浩
音楽         萩田光男
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

======= 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY (1991年5月-1992年9月) =======

 - - - - - - - OP 「THE WINNER」、ED 「MAGIC」 - - - - - - -
{netabare}
第1話 ガンダム強奪 STARDUST RISING ★ 停戦3年後、ジオン残党の「星の屑作戦」開始
第2話 終わりなき追撃 WAR IS NOT OVER, YET ★ コウ・ウラキ少尉の初陣(vs.ジオンの英雄アナベル・ガトー少佐)、バニング大尉負傷
第3話 出撃アルビオン IRREGULARS IN ALBION ☆ ウラキvs.モンシア中尉(G1号機パイロット争い)、強襲揚陸艦アルビオン発進
第4話 熱砂の攻防戦 THE LOST TROOPERS ★★ ジオン秘密基地探査・攻撃、ガトー宇宙脱出
第5話 ガンダム、星の海へ SIEG, ZION! ★ ジオン残党軍「デラーズ・フリート」の宣戦布告、G1号機大破
第6話 フォン・ブラウンの戦士 MIND OF THE MOON ☆ 月面基地の休日、ケリィ元ジオン軍大尉との出遭い
第7話 蒼く輝く炎で BURNING HEART ★ ケリィ(MAヴァルヴァロ搭乗)戦死、ウラキ&ニナ進展{/netabare}

 - - - - - OP 「MEN OF DESTINY」、ED 「Evergreen」 - - - - -
{netabare}
第8話 策謀の宙域 CONSPIRACY OF SILENCE ★ シーマの不審な動き、バニング大尉殉職
第9話 ソロモンの悪夢 NIGHTMARE OF SOLOMON ★ コンペイ島鎮守府周辺宙域・観艦式当日の戦い、核弾頭発射 ※ハマーンちら見せ有り
第10話 激突戦域 THE HOT AREA ★ ワイアット艦隊壊滅、ガトーvs.ウラキ再戦、G1-2号機喪失、コロニー落とし(シーマ暗躍) 
第11話 ラビアンローズ IN LA-VIE-EN ROSE ★ AH社中継基地接舷、ルセット死亡、G試作3号機発進
第12話 強襲、阻止限界点 ASSAULT WAVES ★ 新型MAノイエ・ジールvs.G3号機、連邦軍&ジオン残党双方の裏切り者(ジャミトフ、シーマ)、デラーズ中将の最期
第13話 駆け抜ける嵐 MEN OF DESTINY ★★ ソーラーシステム照射失敗、シーマ戦死、コロニー落下、ガトーvs.ウラキ最終戦、ガトー戦死、ティターンズ発足 ※ニナとガトーの因縁は流石に後付けが過ぎる×{/netabare}
------------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)9、☆(並回)2、×(疑問回)0 個人評価 ★ 4.2


================ 機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光 (1992年8月) ===============

全1話 ★ 4.0 ※{netabare}「0083 STARDUST MEMORY」の総集編+一部新規カット{/netabare}、119分

主題歌 「True Shining」

投稿 : 2024/09/07
♥ : 13

78.8 6 ライバルで恋愛なアニメランキング6位
五等分の花嫁∬(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (489)
2046人が棚に入れました
「落第寸前」「勉強嫌い」の美少女五つ子を、アルバイト家庭教師として「卒業」まで導くことになった風太郎。林間学校での様々なイベントを通し、さらに信頼が深まった風太郎と五つ子たち。そして今度こそ、五つ子たちの赤点回避をすべく家庭教師業に邁進しようとした矢先にトラブルが続出。さらに風太郎の初恋の相手である“写真の子"が現れ・・・!?風太郎と五つ子の新たな試験が幕を開ける──!!

声優・キャラクター
松岡禎丞、花澤香菜、竹達彩奈、伊藤美来、佐倉綾音、水瀬いのり
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

中野家に行こう!!

原作未読

こっちのGOTO分は中断せず完結までやる気ですね。放送終了後に「続編制作決定!」です。
五つ子のキャストが豪華だといっとき話題になったマガジン発ラブコメの第2期。続きもんです。

 うえすぎくん

といえば五つ子よりも双子を真っ先に思い浮かべる世代の私。少なくともサンデーではやらなさそうなアクロバティックな設定といいますか正統または王道にはなれない飛び道具みたいな作品の位置づけかと思います。一人に対して恋敵が多すぎるのです。
そんな飛び道具らしい尖りを魅力と捉える向きがある一方で、多くは“ラブ”に期待できないまま、1期の電波ソング『五等分の気持ち』や豪華キャスト&ハーレム司令塔松岡さんに見られるキャラ先行作品と嫌がって離れた方も多かったのではないかと思います。1期終わって自分はややネガティブ寄りでした。そんな入りからの2期でしたがややポジティブ寄りでいったん完走です。なぜか?

“強み”を自覚したからではないかと思います。
ひとつは“キャラ”。画が安定したことで声優陣おんぶに抱っこから脱却をはかれたと思います。
二つめは“花嫁レース”が始まったこと。各馬紹介の1期から発走した2期だったと言えましょう。

嫌な言い方すると「ラブゲーム」or「ラブストーリー」に期待できないし、大きな流れで捉えると矛盾だらけになるから、刹那のキャラの輝き(かわいい、良きセリフ)に頼るしかないのです。そのポイントが底上げされた感じ。そこにもう一つのスパイスをかけます。射幸心を煽る本作の売り

 誰が花嫁になるの?

競馬ファンは事前情報でも楽しめますが、素人は発走してからが本番です。
ケアすべきところをケアすることで作品としてきゅっと締まったといってもいいでしょう。ポジショニングの鬼イニエスタ加入で変わったヴィッセル神戸みたいなもんです。ラブコメリーグの最高峰サンデー(仮想バルセロナ)だろうが極東リーグ的なマガジン/ジャンプ(仮想ヴィッセル)であろうが要所を抑えれば試合になるってことです、、、たぶん。
ちなみに自分は五人ともOKです。裏を返せば誰でも良いとの鬼畜回答。
{netabare}1位③ドベ①が模範解答かもしれませんが、逆張りでなく良し悪しトータルで五十歩百歩な気がします。③は意思疎通に難がありすれ違いが頻繁に起こりそう。いざ付き合って壁が取れたら豹変する未来が見えます。逆に①をフォローすると母親死亡時の⑤を見て“姉”を演じざるを得なくなるなど調整役と言い聞かせてきた半生から転じて、それでも賭けに出るほどの自分の意志を示そうとした勇気はなかなかできるものではないと思います。{/netabare}
{netabare}それでもキャラ描写が分散しちゃって、各々好きになる理由が希薄だったり♂が朴念仁なのもあって男女間のやり取りの妙は皆無でございました。{/netabare}


なおラブストーリーに期待できない理由は1期レビューにて。基本評価は変わらずです。

 物語性に蓋をするからこそ成立する

少なくとも登場人物の気持ちに寄り添ったり心情を重ねるなんてことはありませんよね?
なんだかんだ乗り切れない理由も挙げておきます。以下敬称略

{netabare}⑤なんですけど大好きなお母さんの職業(教師)を目指すは良いとしてそんな家庭環境だったらもう少し成績マシだと思います。揃いも揃ってという作品の根幹部分が不思議でなりません。{/netabare}
そもそも通う学校や居住場所も同じ。年齢も同じ。顔は一緒だと言いながらそこはさすがに差をつけてはいたものの化学反応させるための素材が似たり寄ったりなため、“性格”と“声”に我々の意識が集中せざるを得ないのです。

もったいないとは感じません。求められてる役割はこなしていると感じる佳作でした。
続編視聴は微妙です。



※ネタバレ所感

■フォルテッシモ!?

2期のタイトル。パッと見た感じ2期を表す記号は単なる“Ⅱ”とは違います。音楽用語でいう“フォルテッシモ”かと思いましたが積分記号“インテグラル”って見方もあるようですね。

{netabare}賞レースの鍵を握る少女レナの正体が⓸だと確定し、先行①②③に⓸が入ってくる終盤の流れでした。前者は消えた感あります。思えばどんな時でも姉妹優先で動いてきたことで他4人からの祝福を最も受けやすい存在になってたりします。{/netabare}
{netabare}でもそれミスリードなんじゃないかしら。⑤が捨てがたい。そこで“ff”、伊語はラテン系です。
レナは“RENA”“LENA”ってことになるわけでラテン語系で“LE”は“ル”と読みます。すなわちレナ=ルナ(月)。①にとって刹那の七並べが大事な思い出だったこと同様に、フータローにとってのレナとのクライマックスエピソード部分を担っていたのが実は⑤のレナでした、なんてことがあったら面白いかも。1期第1話しょっぱなは⑤から始まったしあとあと納得しそうです。{/netabare}

完結作品の予想なんて意味ないでしょうが私マンガ読んでないのでこの点まだまだ楽しめそう。


■みかたを変えれば…

前述“性格”と“声”で差をつけるしかない制約大な本作品。
実際良し悪しでして、インパクトありそうなことを思いつきでやってるような進行のためお世辞にも物語としてOKかは微妙なんです。
ただ頑張ってるなと個人的に思ってるとこもあって、、、
三角関係つまり3~4以上プレイヤー増やすほどにパズルは精緻さを求められるわけです。せいぜい2:3か3:3が限界値で本作のように1:5なんて土台無理。あまり踏み込まず俗に言う“ハーレム”でお茶を濁す以外ないのに、これけっこう踏み込んでるんですよね。
たぶん描き始めて作者は後悔したんじゃないかしら。敢闘賞を送りたい作品でもあります。



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ視聴

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2021.03.31 初稿
2022.02.10 修正

投稿 : 2024/09/07
♥ : 35

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ようやく動き出したか

風太郎と昔出会った女の子について完全には明かされないが、少しずつ動き出してきた。そして、五つ子が積極的になってきた。試練だったり、姉妹同士での思惑が交錯したりとよりスリリングな展開に。

続きが気になる終わり方。


OP
五等分のカタチ 中野家の五つ子
ED
はつこい 中野家の五つ子
今回はどちらの主題歌も中野家の五つ子。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「落第寸前」「勉強嫌い」の美少女五つ子を、アルバイト家庭教師として「卒業」まで導くことになった風太郎。林間学校での様々なイベントを通し、さらに信頼が深まった風太郎と五つ子たち。そして今度こそ、五つ子たちの赤点回避をすべく家庭教師業に邁進しようとした矢先にトラブルが続出。さらに風太郎の初恋の相手である“写真の子”が現れ・・・!?風太郎と五つ子の新たな試験が幕を開ける──!!


第1話 今日と京都の凶と共
波乱の林間学校が終わったのも束の間、ひき始めの風邪が悪化し、入院することになった風太郎。林間学校での様々なイベントを通し、距離が近づいた五つ子は、風太郎のお見舞いにやってきた。そこで、五月から何故勉強をするのかその理由を聞かれた風太郎は、5年前に京都で出会ったある女の子の話をすることに。

第2話 七つのさよなら 第一章
期末試験まで残り1週間。次こそは赤点を回避すべく、リベンジマッチに燃える風太郎とそれに答えようとする五つ子。しかし、1人乗り気でない二乃は、何かと三玖と衝突してしまう。目標達成のため、二人の仲を取り持とうと画策する風太郎だが、逆に二乃を怒らせてしまい……

第3話 七つのさよなら 第二章
落ち込んでいる風太郎を見かねて、仕方なく部屋にあげた二乃。何があったのかと聞かれた風太郎は、五年前に京都で出会った女の子と再会したことを二乃に打ち明けることに。すると、2人きりだと二乃とも普通に話せることが分かった風太郎は、再び二乃に帰るよう説得をする。しかし、二乃にはある心残りがあり…

第4話 七つのさよなら 第三章
陸上部の手伝いと勉強を両立しようと頑張る四葉だが、急遽合宿が決まり、益々追い込まれてしまう。何とか四葉を救い出そうと、風太郎と一花、五月は陸上部の所へ向かうことに。一方、二乃を説得するためホテルに訪ねてきた三玖。『過去は忘れて今を受け入れる』、再び五つ子が揃うことは出来るのか─

第5話 今日はお疲れ
一度は家庭教師を辞めた風太郎だったが、五つ子の必死の説得により、家庭教師を続けることに。年が明け正月、らいはと共に参拝にやってきた風太郎は、偶然五つ子に遭遇する。五つ子の新しい家に立ち寄ることになったものの、何故かあの手この手で風太郎をもてなそうとする五つ子。いつもと違う様子に怪しむ風太郎だが、五つ子の本心は……!?

第6話 最後の試験
次の試験で赤点回避が出来なければ転校することになった五つ子。一丸となって乗り越えようと頑張る風太郎と五つ子だが、その思いとは裏腹に中々思うように成績が伸びないことから気持ちが焦りだしてしまう。果たして無事に『最後の試験』を突破出来るのか─!? 

第7話 攻略開始
風太郎と五つ子の努力が実を結び、ついに全員で赤点回避を成し遂げた! 試験突破のご褒美に祝賀会を開くも、そこに二乃の姿はなかった。すると風太郎は、全員強制参加だと二乃を迎えにやってきた。風太郎と決別しようとしていた二乃だったが、思わず感情が溢れ出し……

第8話 スクランブルエッグ
春休みに入り、五つ子と距離を置こうとしていた風太郎だったが、家族旅行で訪れた温泉宿で中野家一向と遭遇してしまう。お互いがギクシャクしている中、何故か風太郎に家庭教師を辞めるよう促す五月の偽物まで現われ…… 果たして風太郎は、偽五月の正体を見つけ出すことができるのか!?

第9話 ようこそ3年1組
一花の提案で家賃を五等分することになった五つ子。それぞれバイトを探す中、風太郎のバイト先に二乃と三玖が面接にやってきた。募集1名の枠に選ばれたのは─春休みが終わり、無事3年生に進級した五つ子と風太郎は、まさかの全員同じクラスに! 面倒ごとに巻き込まれないよう振る舞う風太郎だが……

第10話 五羽鶴の恩返し
中野家の父が、家庭教師の後任をクラスメイトの武田に任せたいという話を聞いた風太郎。そこで、家庭教師を続けながら今度の全国模試で一桁の順位を取るという条件で武田と勝負をすることに。一方、一花は風太郎を他の子に取られたくないという気持ちから、ついに行動に出る。

第11話 シスターズウォー 前半戦
風太郎との進展を図るべく、それぞれが思惑の中、修学旅行への意気込みを露わにする。そして迎えた修学旅行当日。一花、二乃に加え、五月まで態度が豹変し、困惑する四葉。不穏な空気の中、風太郎と班が離れてしまった五つ子は、何とか二人きりになるチャンスを伺っていた矢先に……

第12話 シスターズウォー 後半戦
それぞれの思いがぶつかり、ギクシャクする風太郎と五つ子。修学旅行最終日。コース別体験学習で風太郎と二人きりになれるよう、最後は運に任せることにした五つ子。果たして5つのコースの内、風太郎のいるコースを選ぶのは…… そして、五つ子の思いはどう形づくのか─

投稿 : 2024/09/07
♥ : 8
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

2≦5<4<1<<<<3(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
1期のラブコメ全開から、シリアスな恋愛面が強調された2期。

作風的には1期のノリの方が好きでしたが、2期によってキャラクターは深まったので、トントンかなと。

レビューでは、私の好きなキャラについて(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
個人的には、完全に三玖一強ですね。主人公とのエピソード数が多いし、そもそも私はクーデレ好きなんすよ(笑) 

この間、近くのローソンに行ったら5つ子のグッズがあり、三玖だけ売り切れでした。やっぱり人気あるんだな~と。

次に好きなのは、一花ですね。三玖とは逆で、多分、人気はないでしょうが(笑)

本作ではダークモードになりましたが、ああいう部分含め、良いなと思います。本来5人の違いなんて全然ないのに、ムリにお姉さんぶろうとしている不器用さや、その中で出したワガママに、人間らしさを感じました。

私は結構、メンドクサイ女が好きです(笑)

ここにニ乃を加えた3人が、本クールのメインキャラクターでしたが、、、逆に、だからこの3人は正妻じゃないのかな~とも思います。

こういう平等ハーレム作品の場合、後半のヒロインが正妻になる確率高いですしね。まだヒロイン力を出していない四葉と五月が本命でしょうか。ただ、最終話Cパートで、ああもはっきり五月を推されると、逆に四葉が怪しいよな~とも思います。初恋の相手だし。

と、冷静に分析するとそうなんですが、やっぱり私は三玖を推したいですね。

私の場合、ハーレムモノは「誰に勝ってほしいか」より「誰に負けてほしくないか」で考えます。言い換えれば、「誰に泣いてほしくないか」。その観点で言えば、圧倒的に三玖。

二乃を筆頭に、あとの4人は、フータローと結ばれなくても、(性格的に)他の誰かと幸せになれそうな気がするのですが、三玖に関しては、なんかずっと引きずって次に行けなそうで。私は性分的に、勝者より敗者に感情移入するんです。

ちなみに、私の三大属性は「クーデレ」「負けヒロイン」「幼なじみ」です。補助として、「文学少女」「ショートカット」「貧乳」「不器用」などがつきます(笑)

姉妹の中では、これらの要素に当てはまるのは三玖ですからね。原作ネタバレはしないように注意してるので、私の指摘は的外れかもしれませんが、とにかく、ないだろうけど三玖の正妻を心から祈ります!

にしても、姉妹思いで、皆、前に進もうと必死なのが好印象の5人ですね。あの六つ子に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいですね(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ついで(笑) にらめっこ(笑) てか、5年前なら記憶あるよな、普通。

2話目 ☆3
喧嘩と家出。五月は完全に溶け込んでるな~(笑)

3話目 ☆4
幻じゃなく、本当に居たのか。なんか、ミステリーのように(笑) キンタロー君、超優しいんですけど~(笑) 

4話目 ☆4
確かに、変装はお互い様だな。紅茶も緑茶も同じ葉で、発酵の違いというのは知っていたけど、それをこの五つ子に使うのは上手いな。髪の長さは、当たり前過ぎだな。四葉が切れたと思ったら、二乃。ミディアムヘアに。二乃に遠慮してる(笑) 失って初めて、というやつですね。三玖のショックの受け方が。五月が、有事です(笑) 謎の店長w 二乃ツンデレ。死ぬぞ(笑) まあ、六等分の方が簡単だし(笑)

5話目 ☆3
三玖(笑) まさかの四葉(笑) 一花、恥ずかしいんかい(笑) 五月から懐柔。

6話目 ☆3
月命日。まあ、自分のためにもなるのかな。姉妹、順番に攻略。三玖、やっぱり良いな。

7話目 ☆4
二乃の先制攻撃、フータローに改心の一撃(笑) 

8話目 ☆4
五月の森(笑) まあ、中身で判断ね。本作の核心ですもんね。

9話目 ☆4
五つ子で同じクラスは、圧力ない限り、ないだろ(苦笑)
二乃、デレッデレだな(笑) 一花、可愛いけどな。

10話目 ☆4
一花の暗躍。これ、キャラとして吉と出る凶と出るか。四葉にもスポットを当てる。全員、気まずい(笑)

11話目 ☆2
ギスギス感は、あまり楽しくないな~。ニノ、大活躍。

12話目 ☆4
ミク、ダークモード。一花、ダメになるところが、魅力的でもある。こうなると、イツキの存在感の薄さと、四葉が(笑) いつき、ナニがあると?(笑) 自意識過剰君(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 26

69.1 7 ライバルで恋愛なアニメランキング7位
機動新世紀ガンダムX [エックス](TVアニメ動画)

1996年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (339)
1845人が棚に入れました
アフターウォー (A.W.) 15年。人類と地球に壊滅的な打撃を与えた勝者無き大戦争、第7次宇宙戦争後の荒廃した地球が舞台。戦争で孤児となった主人公ガロード・ランは、ジャンク屋やモビルスーツ狩りを生業として逞しく生きていた。そこにある依頼が来る。内容はバルチャー艦「フリーデン」に誘拐されたティファ・アディールという少女を取り戻してほしいというものだった。しかしティファに一目惚れしたガロードは、依頼者を見て激しく怯えたティファをつれて逃走。そしてティファに導かれたガロードは、幻のモビルスーツ「ガンダムX」を発見する。紆余曲折を経て二人は、フリーデン艦長ジャミル・ニートと共に、「ニュータイプ」と呼ばれる人々を探す旅に出るのだった。
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

私にとって最初のガンダム作品

1996年4月~12月放送のテレビアニメ。全39話。

私が全話きちんと視聴した最初のガンダム。ほぼリアタイでした。
ガンダムについて詳しく知る前にこれを見ちゃったのは「設問を見る前に解答例見ちゃった」感があるなあw
BDBOX発売が近いので再視聴しました。


高松信司監督が「ガンダムを考えるガンダム」と語った通り本作はファーストガンダムをオマージュしていますが、きちんとまとまった内容なので初代を知らなくとも問題ないと思います。私は本作がほぼ初のガンダム作品だった(Wを何話か見ていたくらい)ので何も知らずに子ども心に楽しみました。

本作は作画スタッフの少なさが弱点ではありますが、コンテ・演出に作画がしっかり噛み合っていることは大きな美点です。また楽曲のクオリティが高く演出としても上手に使われています。無駄なキャラクターもおらずテーマと物語の一貫性も保たれていました。
スロースターターながらフォートセバーン編からテーマが見え始め、メタ要素はあるにせよ決して難解ではない点も評価に値します。

また、純粋にキャラものとして見てもなかなか楽しめる作品。
客観的に考えると本作の世界観はかなり重くシビアですが、主人公であるガロードのバイタリティやティファとの関係性、フリーデンの和やかな人間関係が作風を明るくしてくれます。


【テーマについて】{netabare}
シリーズ構成の川崎ヒロユキさんはもともとキャラクター描写にもストーリー展開にも穴の少ない脚本家ですが、全話ご本人が書いているので矛盾もほぼ無く、テーマも一貫させています。

「能力の有無に関係なく個性を受容すること」
「未来を切り拓くのは特殊な能力ではなく、望んだ未来を手に入れようとする心の強さ」
「世代間の相互の影響」

本作だけ見てのテーマは以上の3つかなと思います。3つ全てが乖離せず、無理なく描かれたのが素晴らしかったです。
これらのテーマをガロードとフロスト兄弟は正反対な形で背負っていましたし、世界観が非常にシビアなため、様々な年代・様々な立場のキャラクターが登場し、世代間の関係性を好悪に関わらず浮き彫りにする点も良かったと思います。

そしてニュータイプについて。
D.O.M.E.はニュータイプなど存在しないとは言いましたが、ニュータイプだけではなくすべての能力者も、また特別な力のない人々も否定していないのが大きなポイント。
D.O.M.Eの「ニュータイプという言葉を捨てればいい」という言葉には、ティファがガロードから一人の少女として、フリーデンで一人のクルーとして、人柄も能力もありのままに受け入れられていることが説得力を持たせていると思います。{/netabare}


【作画・演出】{netabare}
キャラクターデザインもメカデザインもシンプル寄りで地味。私は好きなんですがキャッチーさはあまり無いですね。ドートレスとかクラウダとか汎用メカがなんとなく可愛いw

DVDのブックレットによると作画はほぼ一班体制(二班体制でクレジットされていますが、お互いがお互いのヘルプに入っていた)というんだから恐ろしい…
毎回同じ作画スタッフだったため、大きく崩れることはありませんでした。

演出は実写映画的演出をする人が多く、良くも悪くも地味。ですがそれが大きな魅力でした。高松監督と渡邊哲哉さんの絵コンテは特に素晴らしく、作画も演出に大切なシーンは外しません。

バトルパートも大切なシーンは綺麗に仕上げているんですが、それ以外はやっぱり大変そう。戦闘シーンの作画の使い回しが、細かく目立たない形で度々行われていました。
90年代という時代を考えると少なくない例ですし、何より非常に厳しい制作環境の中で様々な工夫をし、キャラクターの感情表現を大切にする方向性を最後まで一貫したことは評価すべきと私は思っています。
何よりキャラの仕草が細かいのは見所だと思うし、私は大好き。

その方向性もあり、ロボットものとしての見所はバトルそのものよりも大量破壊兵器(サテライトキャノン)に意味を持たせて演出し、テーマや物語とリンクさせている点。サテライトキャノンをどう使うかによってガロードの内面の成長をわかりやすく見せたのは本当にお見事でした。
激しい戦闘を見たい人には向いていませんが、サテライトキャノン発射には名シーンが多いです。{/netabare}


【音楽】{netabare}
作曲の樋口康雄さんと音響監督の浦上靖夫さんのお仕事が素晴らしかった。

OP・EDの素晴らしさは他のレビュアーさんも書いている通りですが、演出としても上手に使っていて切り離しては語れません。30分(アバンから次回予告まで)の流れが本当に格好良くて、映画のような雰囲気を楽しめます。
また本作のBGMは尺が長めでループできないタイプなんですが、使い方が素晴らしかった!クラシック調の楽曲なので転調も多く楽曲の繋げ方に序盤は苦慮したらしい場面もありますが、それ以降は違和感が全くなくてとても好きです。{/netabare}


【キャラクターについて】
地に足の着いた印象のキャラクターが多いですね。
キャラそのものも好きですが、フリーデンクルーは厳しい世界で助け合って生きていて、娯楽室や食堂などでクルーの関係性を知るシーンが多かったのが良かったです。テクス先生の活躍は一見の価値あり。
ただ終盤にウィッツの活躍が無かったのは残念でした。サテリコンの掘り下げももう少し見たかったですが、放送期間短縮と連続性の強い展開でちょっと難しかったのかな。
みんな好きだけど、今回見直して特に色々考えたキャラについて少し。

{netabare}
・サラについて
第6話から第9話までの一連のエピソードは若干重くて子どもの頃には理解しきれていませんでしたが、今見ると良く出来ているなって思います。キャラクターの心理変化とか、女性の気持ちを表現する口紅の演出の巧みさとか。
5話終了の時点ではフリーデンクルーはティファという少女を仲間として受け入れたとはまだ言えず、ジャミルのために行動していたことがサラの行動に現れます。ジャミルとティファもニュータイプとして根本的に理解しあえるのはお互いだけで、ティファはともかくジャミルはちょっと周りが見えなくなっていました。
過去の心の傷を思えば無理からぬところもありますが、それでもこのアクシデントの遠因はジャミルにあり、きっかけとなったのはガロードであり、自分の不安感を言葉にしてこなかったサラにも問題がある、という感じでなかなか細かいです。
(個人的にはトニヤが口紅をティファに渡したのがちょっとお節介に過ぎると思っちゃうんですよね。ガロードはティファを好きだけど、ティファがガロードを恋愛対象として見ているかはトニヤにはまだわからないはず。普通に元気づけてあげて、っていうだけで十分だったと思います。純粋に善意からの行動だし、結果的にこじれちゃったのがトニヤのせいなわけじゃないんだけど…でもこういう子リアルにもいるよね、みたいな…)

サラの心理は特にデリケートで、心境の変化を正確に理解させられるのは作画の努力(キャラクターの芝居)の賜物です。
自分の気持ちを言葉にすることの少ないサラは、作画・演出の恩恵を強く受けたキャラクターの一人ですね(一番はもちろんティファですが、ティファの心理の変化は割とストレートなので)。
ジャミルへの気持ち、副艦長としての重圧、繊細さと芯の強さなどサラはとにかく仕草と表情から読み取る心情が多いです。ジャミルが娯楽室に入って来たら水着入り紙袋を後ろ手に隠すサラ本当に可愛いw
副官のサラが受け止めてくれるからジャミルも自分の気持ちに正直にフリーデンを動かせる、という信頼関係も好き。


・フロスト兄弟について
以前からフロスト兄弟の「いずれD.O.M.E.にも触れねばなるまい」という台詞が回収されてないのがちょっと気になってはいました。本作で明確な矛盾と言えそうなのはこの一言だけで、放送短縮の影響かなと思います。
あるいはサテライトシステムを利用するためにD.O.M.E.の「力」に接触したと考えるのもアリかも知れません。

もっとも、D.O.M.E.に触れてもフロスト兄弟の考え方は変わらなかったと思います。その答えを受け入れることは自分たちが特別ではないと認めるのと変わらず、特別な存在としての承認欲求を持つ二人のアイデンティティが崩壊してしまう。
むしろ「未来を作るのはニュータイプではなく我々だ」と言い続けた兄弟にとって、ニュータイプという存在は自分たちがより優れた存在であると示せる格好の踏み台です。フロスト兄弟は周りにいた研究者や上司によって与えられた屈辱から、ニュータイプを知るのではなく、ニュータイプを制圧しようと考えたのでしょう。

フロスト兄弟については色々な感想を読んだ中で、本作のテーマを汲み取った上で「彼らは誰しもが持ちうる「歪み」であって、「悪」ではない。「悪」なら倒されるべきだが「歪み」は許されなければならない。」という意見を見かけ、私も色々と腑に落ちました。
二人が生き残ったのは個人的に非常に好ましく本作らしいと思っていますが、やり直しの機会を与えられた明確な理由はこの言葉に尽きるのではないかと感じます。

それに加えて、メタ的にフロスト兄弟はガンダムと比較され貶められた共通の要素を持つ作品に当たると考えられるので、監督は彼らを殺したりはしなかったのでしょう。{/netabare}


まとまりが良く全体的な質は高いと言えると思います。誠実な作品作りが形になった好例ではないでしょうか。
地味な作風ですが、肌に合えば年齢性別問わず楽しめると思います。(2018.3.8)


【ガンダムチャンネルにて一部無料公開中】
改めて見ても音楽の使い方が素晴らしいです。
HDリマスターを公開しているので色味もとても綺麗です。背景の空などは色選びも新鮮ですし。BDそのままの色を見ることができますよ。

第1話前半だけでも雰囲気は掴めるので、興味があればどうぞ。
(2020.2.9)

【ガンダムチャンネルにて第14話以降を期間限定で配信開始】
ガンダムXでは珍しい単発回の第15話が公開されてます。この話数だけでも面白いと思いますよ。
良い回なので是非ー。
(2021.2.23)

投稿 : 2024/09/07
♥ : 23
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ガンダムのフォーマットを借りた少年・少女の初恋ストーリー

視聴率が余り取れなくて、ガンダムシリーズとしては珍しく放送期間が短縮されてしまった不人気作ですが、実際に視聴してみると、その「ガンダムらしくなさ」が逆に個人的には次第に好もしく思えてくる作品となりました。

監督の高松信司氏は、前年(1995年4月-1996年3月)に制作・放送された『新機動戦記ガンダムW』で、本来の監督(池田成氏)が突然途中降板した後、監督代行を本作の放送直前まで務めており、本作のシナリオについては、前作『ガンダムW』と同じく複数ガンダム・複数パイロットとする等の大枠を示した後は、川崎ヒロユキ氏にほぼ丸投げだったそうです。

そして、そういう経緯から本作のシリーズ構成&脚本を一人で担当することになった川崎ヒロユキ氏の方は、その後2005-6年に制作・放送された『ツバサ・クロニクル』(CLAMP原作)の第1-2期の脚本も一人で全話担当している方、ということで、そうした日常系ではない特殊な世界観設定のある「少年・少女の初恋もの」の脚本家として高い適性のある方なのではないか、と思いました。

※つまり本作は、《イベント牽引型》作品の代表格である「ガンダム」向けのシナリオではなく、登場キャラクターたちの細やかな心情推移をゆっくりと描き出す《感情描写型》のシナリオになっている。
→それが、本作が「ガンダム」としては不人気作となってしまった一方で、私には好ましい作品に思われた原因と思います。

なお、《感情描写型》作品ということの補足説明として、本作は、
{netabare}
①ガロード&ティファの初恋だけでなく、
②同じバルチャー艦フリーデンの助っ人パイロットであるウィッツ&ロアビィと、フリーデンの女性クルー達との恋愛模様、
③同じくフリーデンの副官サラのジャミル艦長に対する思慕、
④さらには、ガロード&ティファの2人の成長を見守るジャミル艦長やテクス医師の心境、{/netabare}
・・・等をそれぞれ確り描出しており、視聴者がそうした細かい描写に気付くかどうか、で本作全体への評価も微妙に変わってくる作品かも知れません。


◆制作情報
{netabare}
原作           矢立肇、富野由悠季(『機動戦士ガンダム』より)
監督           高松信司(全話)
シリーズ構成・脚本  川崎ヒロユキ
キャラクターデザイン 西村誠芳
メカニックデザイン   大河原邦男、石垣純哉
音楽           樋口康雄
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============= 機動新世紀ガンダムX (1996年4-12月) ============

 - - - - - OP「DREAMS」、ED「HUMAN TOUCH(英語版)」 - - - -
{netabare}
第1話 月は出ているか? ☆ バルチャー(禿鷹)稼業の少年ガロード&謎の少女ティファの出遭い、ジャミル配下のMSからの逃走、GX起動
第2話 あなたに、力を… ★ 助っ人ロアビィ(Gレオパルド)&ウィッツ(Gエアマスター)との対戦、サテライトキャノン発射、ティファ絶叫
第3話 私の愛馬は凶暴です ☆ ジャミル(バルチャー艦フリーデン艦長)、フロスト兄弟(アルタネイティブ社&フリーデン接触)
第4話 作戦は一刻を争う! ☆ ジャミルの過去とティファに拘る理由、フロスト弟のティファ誘拐
第5話 銃爪(ひきがね)はお前が引け ★ 対フロスト兄(Gヴァサーゴ)・弟(Gアシュタロン)戦、ガロードの戦う理由、ラボ破壊、ティファ帰還
第6話 不愉快だわ… ★ ガロードの落ち込み、化粧、エニル・エルGX襲撃、旧連邦動力施設爆発
第7話 ガンダム、売るよ! ☆ ガロードとティファの行き違い、ガロード逃亡、G競売、ウィッツのお宝
第8話 あの子、許さない! ★ それぞれの想い、ティファへのテクス医師の助言、ガロードGX再搭乗
第9話 巷(ちまた)に雨の降るごとく ★ 湖上の待ち伏せ、水蒸気爆発誘発、3人フリーデン専属パイロットに
第10話 僕がニュータイプだ ★ 北の街フォート・セヴァーン、氷上の待ち伏せ、対ニュータイプ(カリス・ノーティラス)戦
第11話 何も考えずに走れ! ★ ティファの選択、ガロードの逡巡と立ち直り、フロスト兄弟vs.ウィッツ・ロアビィ・ガロード
第12話 私の最高傑作です ★ フォート・セヴァーン潜入、旧宇宙革命軍ライラック作戦失敗の顛末、人工ニュータイプ完成体
第13話 愚かな僕を撃て ★ ティファ奪還、カリスとの再戦、シナップス症候群{/netabare}

 - - - - OP「DREAMS」、ED「HUMAN TOUCH(日本語版)」 - - - -
{netabare}
第14話 俺の声が聞こえるか! ★ カリスとの再々戦、別れ
第15話 天国なんてあるのかな ☆ 助っ人ウィッツ&ロアビィの休日
第16話 私も人間(ひと)だから ★ ティファとイルカの交流回、別のガンダムX
第17話 あなた自身が確かめて ☆ ドルフィン・ナビとイルカの怒り
第18話 Lorelei(ローレライ)の海 ★ ルチル・リリアント出現 ※ガンダム恒例のオカルト現象
第19話 まるで夢を見てるみたい ★ Lシステム、GX-bit機動、ルチルとの別れ
第20話 …また逢えたわね ☆ ガロード&ティファのデート回、エニル・エルの困惑
第21話 死んだ女房の口癖だ ★ 新連邦政府再建委員会、カトック隊のフリーデン襲撃
第22話 15年目の亡霊 ★ エニル・エル救出、ガンダムDX出現、降伏
第23話 私の夢は現実です ★★ 脱出計画失敗
第24話 ダブルエックス起動! ★ カトック死亡、ガンダムDX奪取、新連邦政府樹立
第25話 君達は希望の星だ ☆ 独立国エスタルドとの同盟、新連邦軍撃破
第26話 何も喋るな ☆ 隣国ノーザンベル攻防戦、対「白い死神」戦{/netabare}

 - - - - - - - - OP「Resolution」、ED「銀色Horizon」 - - - - - - - -
{netabare}
第27話 おさらばで御座います ☆ 隣国ガスタールの裏切り 
第28話 撃つしかないのか! ☆ エスタルド降伏
第29話 私を見て ★ 対アベル・バウアー戦(GX-bit操作者)、ティファとの共闘、フロスト兄弟の目的
第30話 もう逢えない気がして ★ ニュータイプ研究所破壊、ニコラ研究員ティファ略奪・宇宙へ 
第31話 飛べ、ガロード! ☆ シャトル打ち上げ、フリーデン突撃・大破
第32話 あれはGファルコン! ☆ スペースコロニー(クラウドナイン)、宇宙革命軍(ランスロー大佐)、Gファルコン(パーラ搭乗)
第33話 どうして俺を知っている!? ☆ 反宇宙革命軍・反ニュータイプ主義組織サテリコン、GファルコンDX
第34話 月が見えた! ★ ダリア作戦(地球へのコロニーレーザー照射)阻止、ティファ救出
第35話 希望の灯は消さない ★ 新連邦ブラッドマン総司令の本心、カリスの救援
第36話 僕らが求めた戦争だ ☆ フリーデン・クルーとの再会、フロスト兄弟の策謀、開戦決定
第37話 フリーデン発進せよ ★ それぞれの恋の進展、ティファの夢(月面のD.O.M.E.)、革命軍の月侵攻、フリーデン月へ
第38話 私はD.O.M.E…かつてニュータイプと呼ばれた者 ☆ D.O.M.E.の招待、1st.ニュータイプ
第39話 月はいつもそこにある ☆ 「人の変革」の否定、フロスト兄弟との最終戦、和平協定{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)21、☆(並回)17、×(疑問回)0 個人評価 ★ 4.0


◆富野氏の作品は「叙事文学」的、それに対して本作は「叙情文学」的?

そもそも「ニュータイプ」という「只の超能力者」に関する勿体ぶった(その実、何の内容もない)言説には余り興味が涌かない自分には、本作のような《感情描写系》で「叙情文学的」な作品の方がしっくりくる感じです。

なお、私の個人的意見として、ガンダムシリーズは「文学的」ではあっても全然「哲学的」ではない、と考えています(物語-story-としての面白さはあるが、論理考究的な面白さはない)。

※この点については、現在視聴中の『銀河英雄伝説』が、「哲学的」な面白さも兼ね備えた作品と思うので、そちらのレビューの方で比較考察したいと考えています。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 26

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

幽玄の中の新人類(ニュータイプ)

※1劇場版「機動戦士ガンダム」公開からおよそ15年後に製作された、テレビシリーズとしては7作目のガンダム作品。全39話。

ガンダム平成3部作(アナザーガンダム3部作)と呼ばれる作品群の中では、G、Wに続く最後の作品あたり、監督を務めた高松信司さんの言によると、作品のテーマは「ガンダムを考えるガンダム」との事。

スペースコロニーの独立運動に端を発する大戦争の末、人類の99%以上が死滅し、文明の名残も僅かとなった広漠とした世界が舞台のお話。

※2バルチャーの少年ガロードは、運命に導かれるまま(成り行きのままにとも言う笑)に、ニュータイプの少女ティファ、かつてニュータイプと呼ばれていた男ジャミル、その仲間達と共に、放浪の旅へと繰り出します。

従来(あるいはそれ以後の)のガンダム作品とは異なり、物語の中心に据えられているのは戦争ではなく、あくまでも探求の旅。上で引用させてもらった高松監督の示唆する通り、メタフィクション的な視点からガンダム、あるいはニュータイプを再評価した、珍作「Gガンダム」に負けず劣らず(方向性は全く違うけど笑)の冒険的な試みを断行した、シリーズ中屈指の異色作品になっていると思います。

戦争に駆り立てられる訳でもなく、使命を帯びる訳でもなく、ただただ、個人的な想いをつてに人探しの旅を続けるジャミルおよびバルチャー一行の織り成すドラマは、やや冗長で緩慢。

ガンダム作品ではお約束となっている擬似家族ドラマや恋愛物語としての魅力は充分にあるものの、基本的には人探しと戦闘(小競り合い)の繰り返しの構成となっており、最後半になってやっとの登場となる「D.O.M.E.」なる存在が物語に影を落とすまでは、山場と言える様な大きな展開がありません。心地良い退屈感を覚えてしまいました(笑)

主人公のガロードにしても、言わば地を足で行く努力型。ガンダムシリーズの主人公にはありがちな、※3特別な力を持った存在としてではなく、むしろ生粋の※4オールドタイプの少年として描かれているので、ヒーロー性が弱いと言いましょうか、格好良さや華々しさとは縁遠い印象を受けます。元気印で天真爛漫な姿は見ていて痛快ですが、主役としての覇気に欠け、やや頼りなく、物語を牽引する役割についても脇を固めるティファとジャミルにそっくり譲ってしまっている様にさえ思えました。(二人のお供の立ち位置なので仕方無しですけど)

作品全体を俯瞰して見ると、このヒーローらしくないヒーローであるガロードという少年の人物像は、物語のテーマにしっかりと絡み付いておりまして、その意義は"敢えて特別ではないキャラを主役に据える事"そのものにあったのではないかと思われます。言葉に毒されぬ直感型、頭でっかちにならず体を動かす行動派である彼は「ニュータイプ」と言う言葉で理想化された"進化した人類"という概念の破壊と再構築を担う役回りとして、最適なキャスティングだったのではないでしょうか。

人は理想を求めて生きる動物ですが、あくまでも理想は絵に描いたモチ、それ以上でも以下でもなく^^。理想と現実を混同し、もしそれを自身に強いれば、必ずひずみが生じ、病み、もしそれを他者に強いれば、それはエゴとなり、争いの種となる。幼子が博識な大人を見る時、恋する人が想い人を見る時、それがその瞬間幻となるのと同じように。

ニュータイプ(アニメキャラ)という理想に魅せられた少年少女が大人になる通過儀礼としての一面も備えた本作は、裏を返せば、そんな理想に捉われた人々の心の歪みが紡ぐ青春群像劇と言い変える事が出来るのかも知れません。

ニュータイプなんて関係ねぇ!のポーズをとり続ける自由なガロード、ニュータイプとしての力を求められ戸惑いながらも信念を曲げない強い子ティファ、ニュータイプであった過去から逃れられず苦悩する探求者ジャミル、ニュータイプになりたかった献身の人、高潔な魂のカリス、ニュータイプを憎み、滅ぼさんとするフロスト兄弟。

言霊に縛られた人々が白い闇を抜けて、それぞれの道を歩むまでの姿を描いた「機動新世紀ガンダムX」。これはそんな人たちの物語。心を平らかにしてお楽しみ下さい。

最後に、申し訳程度の説明になりますが、ガロードとティファの繊細で優しさに満ちた恋愛描写につきましては、シリーズ屈指、いやむしろ、恋愛を扱ったアニメ全般をひっくるめても突出した微笑ましさと愛くるしさがあったと評価したいです^^

前途ある二人に祝福あれ!


※1:本作のタイトルは劇場版「機動戦士ガンダム」公開直前に、新宿駅前で行われたイベント「2.22アニメ新世紀宣言」を踏まえているそう。劇中の年号「A.W.(アフターウォー)15年」もこれに因んでいるとの事。

※2:ハゲタカの名の通り、廃墟を漁り、使えるものや金になるものをかっぱらい、自分達で利用したり、売り捌いたりして生計を立てているジャンク屋みたいなもの。いくつもの派閥があり、中には傭兵や追い剥ぎまがいの行為をする連中もいる。

※3:あくまでも設定として。バルチャーとして年齢不相応の抜け目無さと逞しさがあり、モビルスーツ乗りとしての天性にもスペシャルと形容していい程に恵まれている。

※4:ニュータイプの対義語。精神感応や未来予知など超能力に類する能力を全く持っていない人。つまり普通の人。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 27

82.0 8 ライバルで恋愛なアニメランキング8位
ハイスコアガール II(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (419)
1700人が棚に入れました
少年は好きだった、ゲームが。少女は出会ってしまった、ゲームと。勝利への渇望と、技術の探求心と、個人の自尊心が渦巻くゲームセンターで生まれ、育まれていく友情と恋。友人や家族、そしてゲームキャラクターに支えられ、少年少女たちは強く、大きく成長していった。あきらめなければ無限コンティニュー?ハルオ、晶、小春が挑むファイナルステージの行方は!?

声優・キャラクター
天﨑滉平、鈴代紗弓、広瀬ゆうき、赤﨑千夏、新井里美、興津和幸、山下大輝、伊藤静、チョー、御堂ダリア、中村悠一、植田佳奈、井澤詩織、鈴村健一、寺島拓篤、諏訪部順一、小野賢章、安元洋貴、三宅健太、武虎
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

14話までの感想{netabare}
原作未読、アニメ1期は評価高し。
二期スタートだやったー、と思ったら15話だか16話までは1期終了直後に配信されてたもの、らしい。
あれ?じゃあその感想どこに書けば良いんだ?と迷ったけどこちらに書きますね。

13話、相変わらず登場キャラが良いヤツばかりで泣ける、爺やお前両親以上に親してないか?
ゲーセンパートでは奇ゲー推ししてたのにデータイーストが無かったのが気になる、見落としただけ?、
なんでもこの作品は権利関係でグレーな部分を行ったり来たりしてたらしいのだけど…。
14話、うっはw夜ゲーかよ、大丈夫これ、時代は1985以降だよね?
ゲーセンってのはパチンコ店なんかと同じ風営法の対象で、深夜12時以降は営業しちゃイカンとかなんとか(更に東京だと開店は10時から)。
夜ゲーはあくまで友人宅での夜通しゲームの延長って扱い…になるのかな?とりあえずめっちゃグレーゾーン。
参加するには基本一見さんお断りで、もし紹介があったとしても…18未満かぁ、こええなぁ。
作中では上手いことスルーしてるけど無断外泊でしょ、アレ。
実は今までで一番アブない表現だったのかも?


余談
当時はまだ台がネットに繋がってるワケもなく、時限式の隠し要素なんてのは基盤一枚一枚に仕掛けられてた(調べたら「タイムリリース」って呼ぶらしい)。
中には「○時間起動して電源を落とすと一日としてカウント、それで△日カウントすると隠しキャラが出現」なんて数え方のものがあって、上記の風営法に当たるゲーセンでは問題無いのだけど、これが24時間営業のドライブインのゲームコーナってなると話が違う。
まぁ、いつまで経っても隠しキャラが出ないw
逆に内部日数を早回ししていち早く隠しキャラを使えるようにしたゲーセンなんてのもあって、そういうところを探すのがまた大変だったなぁ…という昔話。

余談2
首領蜂はボムを使えば使うほど上限値が増えるというヘンなシステムで、クリア優先だけなら回復ポイントを抑えつつ敢えてボムを使う方が良い。
そうはいってもやっぱスコア気にしちゃうんだよねーw{/netabare}

15話感想{netabare}
ゲーセンが思い切り登り調子でそろそろピークを迎える時期、逆に言えばそれを超えた後の蔭りの予感がチラホラと見え出す時期…。
東亜プランが倒産したのってこの頃じゃなかったっけ。
この後の凋落っぷりを知ってれば知ってるほど切ないというかノスタルジー感が増すんじゃないかな。
実際AOUショーで紹介されたソウルエッジもファイティングバイパーズも「予算かかってそう」系だったり、「家庭用ゲームがどんどん進化していくが、まだまだアーゲードゲームも負けてねーぜ」とヒヤっとする台詞が飛び出したり。
そこに反応する自分が過敏なだけ?
原作未読ですので、本編がそこら辺触れるのかどうか知らないけど…どうなんだろ?
楽しいところばかり追い続けるのも良いけど、だったら1期で止めとくべきだとも思ったり…。{/netabare}

17話までの感想{netabare}
前回の感想が言葉足らずだったのでそのフォローから。
15話まで内容は非常に良かったのだけど、自分だけかも知れないけど作中の時期的に不穏な予感を感じてしまって…正しい意味での二期(16話以降)は大丈夫かなぁ?と余計な心配が湧き上がってしまいまして。
「これだったら1期だけで終わらせといたほうが良かった」ってことにならないでくれよー、と祈るような気持ちだったり。
と、不安が先走って妙な文章になってしまいました。

で、肝心の二期、不安は杞憂に終わった?大丈夫かな??
OPに映るゲームが殆ど格ゲーで、確かに格ゲーに絞る分にはまだ暫くは(新声社が潰れる1999まで?)アーケード業界は安泰…かと。
けどなー、自分は格ゲー全然知らないんだよなー。
なんてことを思ってたら17話、ちょw渋谷会館ww頭と指先が鍛えられるwww
店内の描写がかなり正確(あの暗い階段とか特に)で笑える。
自分がギャラクティックストームが稼動してるのを見たことあるのはここだけですね。
カイザーナックルのジェネラルはbiimの動画でも扱ってるので有名かと、ミカドの動画でも特集やってなかったっけ?こっちが先なんかね?
ダラ外は連射付きかどうかで難易度が段違い、渋谷会館はどうだったっけ…ってなんでキングフォッスルで稼いでるんだw
ABDGLQVが一番簡単だと思う、パズルボブル2は死ぬほどやったなぁ。
というかこの回は妙にタイトー推し。
エレベーターアクションリターンズ・ルナーク・ダラ外・プリルラが並んでるのはある意味壮観。
もうちょっとしたらサイキックフォースでも扱うんだろうか。

先生のリングアウト描写は正にポリゴンゲーのアレ。
フワフワっというかぬるぬるっというか、お前重力と摩擦どうなってんだよとツッコミたくなるアレ。
まさか!これをやるために3Dアニメにした!?
なんて長い伏線なんだー!!!って冗談は置いとくにしても、再現度の高さに爆笑w{/netabare}

18話感想{netabare}
ずんずん教じゃねーか!
一期のピストル大名といい、メーカーが黒歴史にしたがるのをぶっ込むなぁ…それでいてやっぱしゲームdisは一切しないところが凄い。
ジェネラルがラスボスの風格?いやいや単なる設定ミスだよwテストプレイ不十分だっただけだよ?
アルゴリズムのスキを突いた攻略がたまたま「発見」されただけで、当時はクリア不能のクソゲー呼ばわりですよ、タイトーの汚点といってもいい(タイトー汚点多いんだけど)。
で、自分も詳しくないのだけど、ジェネラル倒せる可能性があるのはキャラも限定されてて、作中アキラは不可能とされてるキャラで倒したってことなのかな?
ここら辺ちょっとワカラン、解説あった方が良かったような?
でもって、これは2人で渋谷で夜を明かしたってことでいい…のか?
どうしてもね、色々と思うことがあって愚痴愚痴した話になってしまうのだけど…ってことで畳んでおきます、ただのオッサンの愚痴です。
{netabare}
最近“PSO2ジアニメーション”の感想書いて、「いま一つパンチが足りない」ってことで思い当たることを書いたんだけど愚痴が過ぎるかな?と思ってボツにした文章。

SAOのキリト的行為を現実のネトゲでやったら大問題で…ってか実際にそれで迷惑被った人も多いんじゃないかな?
判断能力の薄い中学生が18禁サイトの年齢認証を通過して「こんなん意味ねーぜw」「余裕だったぜw」とドヤる(※)のと同じノリでキリトごっこをするのが一時大量に居たのも事実、今は知らん。
少なくとも自分がネトゲ廃人してた頃はSAOの登場時人物をキャラ名で使ってる奴とは関わらないほうが良いというのが暗黙の了解で…今は知らん。
良い悪いは置いといてSAOにそれだけの影響力があったのは事実で。
そこら辺考えると、ちょっとハメを外す描写さえも描くことはできなかったのかなー、とつい思ってしまう。

↑ここまでがPOS2ボツ文章、以下がハイスコアガールについて↓

その一方でハイスコアガールが結構そこら辺攻めた内容になってて…マンガ原作の強み?
店からしたら台バン勘弁してくれ・台を蹴るなんてもっての外・夜ゲーは黙っててくれ…または16才未満は夜何時以降は保護者同伴じゃないとゲーセン居ちゃダメだとか、グレーゾーンに迫る描写が多くてヒヤっとする。
原作自体が元々著作権関係でモメただけのことはあるんだろうけど…ヤバいこと描いてあるから面白いとまでは言わないけど、なんだ攻めようと思えば出来るんじゃないか、とは思って。
それと同時に思うのは「まぁあの時代は大らかだったし」と、あくまで過去の世界だから許されてるのかなぁ、とも(JOJOがノーヘルでバイクに乗れてたのもそのおかげ?)。
なんつーかね、もしそういう理由だったら、現代を舞台にした作品がほんっと息苦しいモノしか無くなっちゃいそうでイヤ~なカンジ。


実際に遭遇したことがあるんですけどね。
その場で説教しない自分も大したことない大人だけど、「いやいやそれはあんたのためにあるんじゃなくて、親御さんに向けてのパフォーマンスだから」とは思って。
もしくは「何かあった時は責任そっち持ちな」という保険みたいなもので、その保険がどれだけ効力あるかは不明だけど実際に「何か起きるまで」はその(年齢認証の)存在理由は表に顕れないというか。
(「アニメを見るときは部屋を明るくして離れて見てね」ってのも、あれも保険だぞ?万が一ポケモンショックが再び起きた時に「注意喚起してたしー」とTV局側が言い逃れするための)
詳しくは伊織事件でググれと言いたかったけど…言えないよねー、現実に目の前で起きたら。
まぁぶっちゃけ、やっても構わんけど大きな声で話すな、と。
因みに“俺妹”について調べてみたら、どうやら作品世界は伊織事件より前と設定されてるみたいね、分かっててやってるわコレ、ホント悪質だわ…。{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 12

TM360 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

グランドマスターチャレンジ

1期からの続き。
大野のねーちゃんのうつけ者っぷりがとても魅力的。
ハルオのかーちゃんも竹を割ったような豪傑で魅力的。
この2人のコンビは良いね。

1期は「ゲームを通じてラブコメ進行」が主な流れだったと思うが
2期に入ると「ラブコメを通じてゲーム史実を重ねる」という逆転が起きてたと思う。
だからといってゲーム部分の描写が疎かになってるという訳ではないから問題無し。

舞台も溝の口に移ったり渋谷会館が出てきたり実在したゲーセンも出てきたね。
あの96年当時の渋谷を描写しててドリンクサーバーがあって寝っ転がりながらマンガ読める漫画喫茶の描写が入ったけどそんなのあったかなぁ?という所が気になった。
カラオケはシダックスというチェーン店があったけどマンガは今のようなチェーン店形態の店舗は無かったような気がする。ネットカフェなんか当然無かったし。
マンガだとどちらかと言うと貸し本屋という形態がまだ残ってたような年代だったかと。
史実を元に描写してるから気になってしまいます。

関西滞在時に登場した10円ゲーセンも本当にあった場所ですね。
確かフェラーリって名前のゲーセンだったと思います。
当時遠征先のゲーセンの場所を知るには伝聞か、タウンページを必死に探すかしか無かったと思うんだけど、ゲーメストの付録で「全国ゲーセンマップ」という冊子を付けた事があってあれはとても有能だったと思います。


気になると言えば唐突に出てきた「そーだよそーだよソースだよ」というセリフ。
これは80年代に流行った言葉で「旨い焼きそばソースだよ」まで続いて1セットになるセリフ。90年代に再ブームが起きたというわけでもないのにどういう意図で差し込んできたんだろう。

物語は終盤の3回くらいは駆け足になっちゃったね。
でも最後は色んなゲームのキャラを画面中に散りばめたり煌びやかで版権の垣根を越えてオールスターが揃った感じが良かった。

物語はここで終わったけどゲームの史実として96年は業界の最盛期だったろうね。99年頃になると格闘ゲームのブームは一度静まり2000年台初頭にギルティギアがカプコン格闘と肩を並べて第三次格闘ブームが始動したという感じ。
続編を描くとしたらどういう切り口になるんだろう。今後があるなら期待。



↓↓↓ 以下おまけコラム ↓↓↓



・90年代のゲーセンに大野さんや小春みたいな女の子は居たのか?問題。

クレーンゲームとかプリクラのアミューズメントを除いて純粋なビデオゲームを遊ぶゲーセンという場に女の子のお客さんが本当に居たのかどうか。
感覚的には100:1どころか200:1くらいの割合だったと思う。
ゲーセンに女の子が居た時点で二度見して開口一番「なんで?」って言葉が出るような時代だったと思う。
だからといって女子供は出ていけ!というヘイトが飛ぶような環境でもないんだけど、大抵はゲーセンのルールを把握しておらずに後ろに人が並んでるのに連コインとかしちゃってそこで嫌われる人が心折れてもう来なくなっちゃうとかそういったパターンがあったのかなぁと。

それと大抵のゲーセンは常に薄暗くてタバコの副流煙が滞留してるのを目視出来るくらい空気も悪いし、そもそもトイレが男女分かれてるなんてゲーセンもなかなか無かったですからね。
女がトイレ行くには男が小便器に用を足してる所の後ろを通って男の“大”用の個室を使うしかないという環境を強いられる場でした。

そりゃゲーセンに女が居るわけないんですよ。

でも女性ゲーマーがゼロだったというわけじゃなく女性ゲーマーはネオジオの方に多かったです。家庭でゲーセンと同じものが遊べるというネオジオは女性ゲーマーにとっての救世主だったろうし、当時のSNKはキャラや演出に関する表現が特に秀でていたのでこれも女性の心を掴みやすかったというのもあると思います。

そんな時代背景なのに当時ゲーセンにキャミィのコスプレをした女の人が来たのを強烈に記憶してて…。メーカー広報の販促かなとも考えたんだけどどうやら一般のお客さんのようで、いざ対戦に座ると何故か春麗を使用して「えっ?」となった感じがとにかく忘れられなくて。(特に上手くは無かった)
だからよっぽど強靭なメンタル持ってる場合そういう人も居た。
今だったらそういうのはすぐスマホで撮られて晒されるだろうから逆に今の時代ほど無いよね。
あの人今どうしてるんだろう…。本当に謎。



・スト2Xである理由

ハイスコアガールの作中でもメインに取り上げられた94年稼働のストリートファイター2X。やっぱりこのゲームが格闘ゲームの頂点だと思います。
操作やシステムが軽快である事もあるが、プレイを見る側もゲーム内で「今何が起きているのか」がしっかりと伝わるゲームだと思う。
それが稼働から30年近く経とうとして、今でも現役でプレイされてるゲームの持つ力です。
あまりゲームを知らない人がこのアニメを見てもちゃんと伝わるものだと思います。

そんなスト2Xも計算し尽されて出されたタイトルではなく時間の無い突貫工事で出されたタイトルであるというのが非常に面白い。

というのも遡って前作のスーパースト2が満を持して登場したが、正直実際の評判というものがそこまでのものではなく、瞬間風速的にライバルのSNK格闘ゲームが人気を追い抜いてしまったという事態になってしまいました。
当時挙がった第一の不満はゲームスピードの低下。初心者に向けて遊びやすくゲームスピードを落としたらそれが大衆の不評を受けて仇になってしまった事。
ライバルSNKのゲームが「龍虎の拳」より採用し始めた一発逆転の大技「超必殺技」に大衆が大ウケしてカプコンのゲームが地味に見え始めていた。
主にこの2点がスーパースト2に足りなかったものとして認識されました。
この問題点を至上命題として可能な限り最速のタイミングで改善版を市場投入する事がカプコンの生命線となり登場したのがスト2Xとなります。
その投入までの期間はおおよそ半年。
そんな余裕の無い突貫工事でそこから30年遊ばれるゲームは誕生しました。

これは開発陣のセンス、意地、そして運にとても恵まれたものだと言えます。
SNKゲームの多くは研究が進む事によってゲームシステムが破綻してしまうタイトルが多かったです。本当にキャラコンテンツや演出が上手くてあの当時の勢いで乗り切ってた感じ。
それに対してスト2Xは研究が進んだ上でバグも見つかったりするけど、ゲームの面白さに作用する前向きなバグになる結果が多く発見されてそれがスパイスになって更に遊ばれるという感じでここまで研ぎ澄まされたという感じ。
これはまさに運です。
製作者の手から離れて一人歩きを始めても未だに製作者が意図したゲーム性の範囲内で楽しく遊べるというのはもう金字塔というべきもので囲碁とか将棋とか、そういったものに一番近い格闘ゲーム。もはやスト2Xも学問のひとつであるという領域まで昇華しそうなくらいです。

そういったゲームがこのようなゲーセンを題材にしたアニメ作品のメインで登場する事はやはり納得という感じです。

ここから「このアニメを見てスト2X始めてみました」って人も出てくるんでしょうか?そういう人が居たらぜひ対戦してみたいですね。そして完膚なきまで叩きのめして欲しいです。そこでやっと次の世代にバトンが渡せます。
今からこのゲームやってみたいという人は「ストリートファイター30th アニバーサリーコレクション」のSteam版を購入するのが良いと思います。オンライン対戦が料金不要で楽しめますしね。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 2
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ゲームから始まる純愛ラブコメ完結編

第1期からの続きの第2期です。なので、第1期を見ていないと話がよくわからないと思います。
初見の方は第1期(1話~12話)とOVA(13話~15話)の視聴をおすすめします。
OVAのレビューは1期に書かせていただきました。

ゲームが詳しくなくても充分面白く見れてるので、ゲーム好きの方が見るとさらに面白いんでしょうね。
16話のアキラ視点からの導入はうまいなーと思いました。
OP変わったけど、雰囲気似てるから悪くない感じです。
最終話、見終わりました!ラストも原作通りで、すっきりした感じで終わりましたね。でもその後の話もちょっと見たかったなあ、という思いもあって、ネットでつらつらと検索してたら・・
「ハイスコアガールDASH」発表の記事が(゜o゜)な、なんですって!
しかも舞台はあれから10年後で主人公は中学教師になったコハルとか!
コハルびいきの私にとっては朗報でした(*^_^*)
各話のレビューは以下のとおりです。

16話
{netabare}まずは1期の頃のアキラ視点の話から始まったけど、これはこれでアキラに感情移入しやすくなって良いと思います。
奔放な姉の代わりにゴウダから容赦ない指導をされて身も心も疲れ果てるアキラ。
たまらず家から逃げだして街を歩いてるとそこには気になっていたゲームセンターが!
ゲームで不遇な扱いをされてるキャラに自分を重ねたのかな、そういうキャラを使いこなすアキラ。
あ、ここで1期1話につながるんだー。こういう導入いいな。アキラの心の応援キャラはザンギエフなんだね。
いちゃいちゃって何するんだ?って真顔で聞くハルオに笑った。。
コハルは色々あってご機嫌ナナメ。でもハルオの家に誘われて一緒に行くけど・・
そこにはアキラもいて、微妙な空気になるけど鈍感なハルオはお菓子食べてて平気な感じ(-_-;)次回どうなる?{/netabare}
17話
{netabare}重苦しい空気の中、突然始まったアキラとコハルの対戦!
密かにコハルを応援してる私。。コハルが恋敵としてだけじゃなくて対戦相手として純粋に勝ちたいと思ってるとこはいいなと思った。コハルがハルオに対してイライラしちゃう気持ちもなんとなくわかるなー。
コハルとの対戦から、ハルオを目の敵にしてる溝口勢が嫌で、渋谷のゲーセンに来るハルオ。
ハルオの腕が認められて渋谷勢に入っちゃうけど。。コハルとの再戦もある?
ガングロとか懐かしすぎる。。eggとかまだあるのかな?{/netabare}
18話
{netabare}ずんずん教の野望ってすごい名前のゲームだと思って調べたら、本当にあるゲームでびっくり(゜o゜)
渋谷に来たアキラ姉に怒られるハルオ。
でもアキラが寂しい思いをしてるって言われてるのに、ハルオはアキラのしているゲームと対戦することしか考えてないし(-_-;)
渋谷勢と溝口勢の対戦。コハルはすごく強くて、最後にハルオと戦うけど、あっさりコハルが勝っちゃって。。
コハルってホントにハルオが好きなんだね。こんなに思われてるハルオは自分が幸せ者だって気づけよ(-_-メ)
大雨で電車が動かなくなって、お泊りしたいコハルと、タクシーで帰りたいハルオはとりあえずファミレスへ。
コップの水滴を指でなぞったり、足を絡ませたり。こういう演出はコハルの気持ちを表してていいな。
コハルの話をごまかそうと必死にゲームの話をしようとしてるハルオくんかわいい(*^_^*)
朝になって・・コハルの感じだと上手くいかなかったのかな。
ぎゅっとしてと抱き着くコハル。でも目の前にアキラが立っていて(゜o゜)次回修羅場?{/netabare}
19話
{netabare}どうなることかと思ったけど、泣いて立ち去ろうとするコハルをアキラが引きとめて。
帰りの電車でハルオとコハルにアメを渡すアキラ。アキラは夜通しでハルオを探してくれてたんだね。
ハルオと一緒に過ごしたいと思ったアキラは黒服にハルオを拉致させてアキラの自宅に(-_-;)
アキラもコハルと一緒のハルオを見てヤキモチ焼いたのかな。。
じぃの買ってきた大量のゲームをプレイする二人。
お菓子が取れなくなってるアキラに、トレイをさりげなく回してあげるハルオ(*^_^*)優しいなあ。
次の日。コハルを訪ねるアキラ。なぜか一緒にゲーセンに行くけど、対戦ゲーじゃなくて普通に遊ぶアキラ。
次回、二人の再戦ある?{/netabare}
20話
{netabare}アキラと対戦するコハル。
コハルはすごく闘志を燃やしてるけど、アキラはちょっとわからない感じ。
なんとなく、アキラはコハルと勝負というよりも、一緒に遊びたかっただけなんじゃないかな。
ハルオママのホットケーキ食べたい(*^_^*)イチゴトッピングとか美味しそう。
なにこのおじさんのグラビア映像?で笑った(^○^)確かにそう思うよねー。
そしてラストのアキラの表情。。原作読んでるからちょっとせつない。。{/netabare}
21話
{netabare}アキラの思いつめた表情が気になって、なんとなく憂鬱なハルオ。
それをきっかけに、アキラのことが好きなんだとやっと自覚して。
ハルオは大阪のストⅡ大会でアキラに告白しようと思う。
でも・・アキラは今月末にロスに移住してもう日本に戻ってこない・・
古典的恋愛ものの展開ではあるんだけど、こういうストレートなのって最近あまり見ないから心にきますね。{/netabare}
22話
{netabare}新幹線の中の二人。アキラってほんとしゃべらないんだね(-_-;)
こんなアキラと楽しそうに動物数えてるハルオって優しいな。
表情としぐさだけでアキラが何言ってるか解読してくれるし(*^_^*)
ホテルの絵の裏のお札って本当にあるの?でもめくって確認するのは怖いかも(>_<)
結局一緒にシングルベッドで寝る二人・・これ寝れないでしょ(>_<){/netabare}
23話
{netabare}ベッドの中でハルオを見つめるアキラ。
手を握ってきたり、くすぐったり、ハルオを噛んだり。。もうハルオくん好き好きモードでしょ。
でもアキラに何もしないハルオくんって純粋というか何というか(-_-;)せめてキスくらいしてあげなよ。
寝不足だけど、アキラとの対戦を目指して勝ち進むハルオ。
でも・・アキラはなぜか1回戦で敗退・・しかし敗者復活戦で勝ちあがって決勝トーナメントに!
そして準決勝。ついにアキラとハルオの対戦に!{/netabare}
24話
{netabare}試合は僅差でアキラが勝利!
でも、勝って告白しようと思ってたハルオはがっかり・・
大会の後もずっと元気がないハルオ。アキラが遠くに行ってしまうと分かったのもあるのかな。
好きなんだったらうじうじしないで告白すればいいのにって思うけど。。
アキラからあの指輪がハルオに返されて、自分たちの関係は終わりなんだと思い込んでしまって・・
でも、コハルに会って、コハルに背中を押されて、アキラに会いに行くハルオ。
そんなハルオを見送って泣いちゃうコハル。。ここでちょっとうるっとしちゃいました・・
なんとか間に合って、アキラに告白して。。抱き合って涙を流す二人・・{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 28

67.7 9 ライバルで恋愛なアニメランキング9位
新世紀GPXサイバーフォーミュラ(TVアニメ動画)

1991年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (111)
509人が棚に入れました
かつて頂点と謳われた「F1」を凌駕する最高峰のレースが誕生した。無公害エンジンとナビゲーション用人工知能《サイバーシステム》を搭載したマシンによるカーレース。その名は「サイバーフォーミュラ」。すべてのマシンは想像を絶する超高速スピードで走り抜け、あらゆる過酷なレース状況に対応するべく最先端のテクノロジーが搭載された、まさに「夢のマシン」。2006年に記念すべき第1回世界選手権が開催されて以来、サイバーフォーミュラは瞬く間にモータースポーツの頂点へと君臨し、多くの熱狂的なファンを生み出した。 2015年開催の第10回世界選手権、思わぬきっかけからサイバーフォーミュラにデビューすることになった少年、風見ハヤトは幾多の挫折と苦い敗北を乗り越え成長していく。

声優・キャラクター
金丸淳一、三石琴乃、飯塚昭三、安達忍、竹村拓、松田辰也、小野健一、緑川光、天野由梨、関俊彦、松岡洋子、吉川晃介、置鮎龍太郎、島田敏、龍田直樹、西村知道、速水奨
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

90年代が夢見た21世紀のカーレースバトル!

軽のエコカーなどを転がして、つまらない街の風景に拍車をかけている、
私ごときが言うのもおこがましいのですがw
私は昨今の「若者の車離れ」などという、世間や自動車メーカーの言い訳が嫌いです。

新世紀に入って、20世紀が夢想した未来イメージとの答え合わせがされる中で、
現状、最も期待外れなのが自動車なのではないか?と私は思っています。
若者が車から離れたのではない。
コストカットや環境への配慮等に縛られた車の方こそが期待された未来から遠ざかり、
むしろ車の方が若者から離れたのでは?と私は思わずにはいられません。


90年代、F1ブームの最中に展開された本シリーズ。
F1を越える近未来の人気レースバトル“サイバーフォーミュラ”を舞台にした
このアニメの2010年代における未来のレーシングカーは、
ただ速いだけでなく、テクノロジーの最先端を走っています。

コンピュータにインプットされた膨大な走行記録を軸にした
ドライバーへの強力なサポートは、
未成年の男子主人公が音速レースバトルで活躍することを可能にし、
コックピットに鎮座する人間味溢れるAIは、少年レーサーと共に、
頂点への夢を追い掛けてくれます。

そして、走行環境、レース状況に合わせてスイッチする「アスラーダ」の可変ボディ。
サーキットや整備されたレースコースに隔離されたF1カー等とは異なり、
一般公道にも姿を変えて繰り出すハイテクマシン。
サーキットでも、公道でも、氷上でも、水上でも車は速くて、格好いい♪
この風景こそが、新世紀に相応しい景色だと私は今でも思っています。


監督には後に『ガンダムSEED』なども手がけた福田已津央氏、
マシンデザインには『マクロス』などで知られる河森正治氏など、
ロボットアニメ界から何とも濃い面子が集結♪
ロボットへの情熱はハイテクカーにも有効であることを本作は証明しています。


好きなキャラクターはジャッキー・クーデリアン。

{netabare} レースで速いイケメン男は、美女への手も速いw
レースでの成功すなわちハーレムという、
安直なアメリカンドリーム?(笑)を体現したお調子者ですがw
成績はあと一歩届かない、詰めが甘い善戦マンw {/netabare}
脇にこういうキャラがいると競技の層が厚くなって盛り上がりますねw


印象に残っているエピソードは{netabare}第26話「27秒にかけろ! 第5戦決勝」

主人公少年がマシンの故障により、自慢の可変システムが使えないまま、
綱渡りのレースを強いられる回。

キッズ向けを想定して制作されたという本作では、
サーキットレースにはない、森林だの、アイスバーンだの、“ファイアーボール”(笑)だのw
ギミック満載のエンタメ回もあったり、
良くも悪くも福田已津央氏らしい大味な陰謀シナリオが絡んできたりもして、
作品を盛り上げていましたが、

結局、私の心に残っているのは、この回みたいな、
レースドライバーとしての真価が試される要素。

放送当時、私は免許を持っていないガキんちょでしたが、
トラブルを抱えたマシンでコーナーを攻める危険なアタックには、
氷上バトル以上に地に足がつかない恐怖があり、
とてもハラハラしたことを今でも覚えています。{/netabare}

カーレースアニメとして芯がしっかりあったからこそ、
その後の長きに渡るOVA展開があって、
本シリーズもファンの声援を受けて、
よりレースアニメ寄りにハンドルを切っていくことになりますが、
このことについてはまたの機会ということで……。


サポート充実なハイテクマシンになってもレーシングカーの制御は難しく、
レース展開は目まぐるしくドラマチック。
それ以上に思春期少年のメンタルコントロールは難しい。
いや……むしろ勝負事に没頭する男たちの無謀なレースは、
ヒロインにも誰にも止められないw

そんな男の暑苦しさ、面倒臭さが、マシンへの愛に凝縮された、
快作レースアニメシリーズの開幕戦♪


自動車メーカーの名誉のために一応フォローしておくと、
2010年代に入ってメーカー各社も合理化だけでは流石に夢がないと思ったのか、
途絶えていたスーパーカーの開発を再開する企業が出てきたり……。

或いはF1でも規定(レギュレーション)でがんじがらめになって、
ピットイン以外では順位変動がほとんどないレースではつまらないことに気が付いたのか、
近年は、接戦で追い抜きを煽るシステムを採用したり、
四半世紀振りにターボエンジンを復活させたり……。

奮起は見られますが、本シリーズが表現した未来の自動車像からは、まだまだ周回遅れ。
ここから現実世界における21世紀の車がどう挽回していくのか?
引き続き、このアニメとの答え合わせを楽しみつつ、見守って行きたいと思います。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 18

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

単純ではない話。

あにこれあらすじ
かつて頂点と謳われた「F1」を凌駕する最高峰のレースが誕生した。無公害エンジンとナビゲーション用人工知能《サイバーシステム》を搭載したマシンによるカーレース。その名は「サイバーフォーミュラ」。すべてのマシンは想像を絶する超高速スピードで走り抜け、あらゆる過酷なレース状況に対応するべく最先端のテクノロジーが搭載された、まさに「夢のマシン」。2006年に記念すべき第1回世界選手権が開催されて以来、サイバーフォーミュラは瞬く間にモータースポーツの頂点へと君臨し、多くの熱狂的なファンを生み出した。 2015年開催の第10回世界選手権、思わぬきっかけからサイバーフォーミュラにデビューすることになった少年、風見ハヤトは幾多の挫折と苦い敗北を乗り越え成長していく。(TVアニメ動画『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』のwikipedia・公式サイト等参照)

カーデザイン>マクロスバルキリーの河森正治
シリーズ構成>爆走兄弟レッツ&ゴー!!等の吉川兆

単純な話。14歳主人公が特にF1経験も無く、サイバーフォーミュラで活躍していくこと自体ご都合主義に見えなくもない。事実作内ではぽっと出レーサー、マシンの性能便りのガキなどと揶揄され、そんなイメージを抱えながら10回のレースの中で活躍していくことになるが、

単純な話。そう簡単には勝てないし、勝ってもご都合主義ともとられるし、逆に負けてばかりでも面白くない。そんな微妙な立ち位置から、どう面白く魅せるか、ということは案外難しいことかもしれない。

単純な話。序盤はほぼアスラーダ(車についている人工知能)の性能に頼り切りだったりする。が、それだけでも視聴者は満足はしないだろう。そこで日常回において、トレーニングを行ったりをする。そしてレースを盛り上げる為のタメが用意されているのは、単純ではあるけれども、本作でしか得ることのない、マシンへの執着や設定の凝り方が半端ないw制作者がオタクと感じられるほどw

単純な話。これはねーだろみたいなwところもしばしば見受けられるが、本作の匙加減は単純に子供でも燃える分かりやすさだったり、大人でも唸るほどの渋い男の想いがあったり、そのバランス具合は、レースにおける勝敗の加減や、レーサーものでありながらのロボ風マシンであったりと、ギリギリの良い加減で調整されている。

単純な話。90年代アニメを観ていてよく感じることですが、世紀末の中にいながらも新世紀にむかう、当時の社会情勢と、アニメ産業の熱が異様な形で作品に注入されている奇妙な感覚を伴う場合がある。今では当たり前のワンクール放送ではなく、打ち切りがある中での、アニメーションに賭ける緻密に設計された裏にある、悪戯心がみょうに画面越しに伝ってくる。

本作もそんな悪戯心が見え隠れ。アスラーダにおけるブーストや性能の変化は奇異に飛んでいるし、物語途中で、重要キャラが入退場するのは失笑ものだが、これも一興wこういう突飛な灰汁さが個人的にはツボで、本作も打ち切りで終わったみたいですが、そうは思えない締りの良さ。

単純な話。本作で一番目立つのは、各キャラクターの個性とセリフ。それが走りにも反映しているし、何よりも人工知能アスラーダが誰よりも人間臭いのだ。てな感じで毎回のレースは燃えに燃えたし、シナリオの駆け引きと作風バランスに優れている、という意味では単純ではない、話でお気に入り決定!!

投稿 : 2024/09/07
♥ : 25

のか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

古いアニメだからと言って侮るなかれ!!www

オリジナルアニメ 全37話

あらすじ・・・
ナビゲーション用人工知能を搭載した車による自動車レース「サイバーフォーミュラ」が人気を集めている近未来のレースを通してのチームの成長物語(ウィキ先生抜粋です)

さて感想を
なんでこんな古いアニメを見たかと言うと、お盆で帰省した時に実家にDVDボックスがありました(苦笑)
お父さん・・・夏のボーナスでこれ買ったのね^^;
そりゃ、お母さんが怒るよwww

そんな感じで視聴開始^^
(どうせ古いアニメ)って感じで完全に侮っていました^^;
普通に面白いじゃん!!!
主人公のハヤト君やチームスタッフ、他のドライバー達の成長物語です!

ウィキ先生で調べてみたらなんと!
読者投票による1991年度の第14回アニメグランプリで作品賞など受賞!!
そりゃ面白いわけですね^^

しかも~続編(OVA)がたくさん出ています!
お父さん・・・続編まで全部購入していました(まじで)

全37話とちょっと長いですが、テンポ感が良く、かなり続きが気になってすぐに見たくなる作品でした。

キャラは個人的に主人公のハヤト君にはちょっとイライラwww
私の嫌いなタイプです(苦笑)
でも、14歳設定なので子供って事で^^
他のドライバーとかもカッコいいキャラなどたくさん出ます。
・・・なるほど、腐女子向けアニメって事も分かる気がします^^

声優さんは現在ベテランと呼ばれる方たちが若手としてたくさん出ています
速水奨さんや関俊彦さん。そして緑川光さんや置鮎龍太郎さんがTVシリーズがアニメ初レギュラー作
初ヒロイン役を演じた三石琴乃さんも^^

音楽もかなりカッコいいです!OP、EDともに私はかなり気に入りました!!

残念なのは作画・・・
めっちゃ崩壊があり、(なにこれ?)って感じの話数が多々あります。
(おい!)って思う時もありましたwww

レースアニメでも恋愛要素もあるし、感動もあります。
男性でも女性でも面白いって思える作品だと思いますよ。

作画が許せるならぜひ視聴しちゃってくださいな。お薦めですwww

マメ知識!(ウィキ先生抜粋)
監督の福田己津央(TVシリーズは福田の初監督作品である)と脚本の両澤千晶、音楽の佐橋俊彦(ともに『SAGA』以降)、メカニカル作画担当の重田智(『ZERO』以降)といった制作スタッフは、本作から『GEAR戦士電童』(2000年)を経て『機動戦士ガンダムSEED』(2002年)へとつながる。
だそうですwww


では最後に一言
絶望した~!途中途中の作画が酷いアニメに絶望した~!!
何ですか、途中の話数の(巨人の星)や(あしたのジョー)のような作画は!
最終話とかの作画はめっちゃ良かったのに、あれだけが残念で仕方がありません~~~!
見た瞬間、思わず吹いてしまいましたよ~~~www

投稿 : 2024/09/07
♥ : 3

73.3 10 ライバルで恋愛なアニメランキング10位
ダンス・ダンス・ダンスール(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (133)
439人が棚に入れました
ダンスール・ノーブル――それは王子を踊る資格のあるバレエダンサー。中学二年の村尾潤平は、幼い頃バレエに魅了されるも、父の死をきっかけに「男らしくならねば」とその道を諦めていた。だがある日、彼の前に転校生の美少女、五代都が現れる。都にバレエへのあこがれを見抜かれ、誘われた潤平は、都の幼馴染である森流鶯と共に、本格的なバレエダンサーへの道を歩みだす。「俺がそこで日本人初の『ダンスール・ノーブル』になるわ」すべてを犠牲にしたものだけが、立つことを許される、美しくも厳しいクラシックバレエの世界。完全な初心者である潤平の運命は!?大人気漫画家・ジョージ朝倉、初のテレビアニメ化!MAPPA(制作)×境宗久(監督)が挑む、バレエダンサー達の熱き青春バレエストーリー!!
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

Dance in the mood.

【感想】
とても面白かったです! 今期でも1・2を争う作品だと思います
欠点はこれからもっと面白くなりそうってところで終わったところと、いじめシーンくらいかな
絶対2期作って欲しいです!

見どころはバレエの動きの綺麗さと、キャラクターの気持ちの表現、表情の緻密さ、演出の素晴らしさ、そういった映像コンテンツの完成度の高さに目を引かれました {netabare}
序盤は話は面白いのにあまりにやりすぎな集団いじめと主人公のひねくれ方が見ていて気分悪かったけど、バレエにちゃんと向き合ってからは話がスッキリしてさらに面白くなりました
最初から最後まで面白かったけどこれからさらに面白くなりそうでとても先が気になりますね {/netabare}

【作画】 {netabare}
作画はとても綺麗ですが瞳に入っている横の白線は慣れるまで時間がかかりました、慣れてしまえば表情の変化が緻密でとても良い仕事をしていると思います
このアニメの作画の凄さはただ動きが滑らかなだけじゃなくて、表現力が抜きんでているところです

まずはとても綺麗で手足の先までピシッと決まった美しいダンスが見どころ!ダンスシーンだけでも見る価値ありです
気持ちの昂りをうまく視覚化した演出も素晴らしくて、動きや表情に感情がしっかり乗っていてホント素晴らしい表現力だと思いました
演技ってやっぱり表情と表現力が大事ですからね、演技に一番大事なものをここまでリアルに描いたこの作品は革新的で映像技術の進歩が凄い
{/netabare}
【キャラクター】 {netabare}
潤平があれこれ葛藤する姿には、中学生らしさが感じられてとても良いですね、なかなか一つのことに専念する道を選ぶのは簡単じゃないと思うのでこうやって色々悩むのは仕方ないと思います
男らしさに憧れる潤平が、ヒロインと王子の求愛ダンスよりも迫力のあるジャンプを好んでロットバルトに興味持つのもキャラクターに合ってると思う

好きなことに一生懸命打ち込んでるキャラクターは魅力的に映りますね
でも、流鶯は引きこもってスナック菓子ばかり食べててどうやって綺麗な身体を維持しているのでしょう?

私は潤平と都の関係が好きだし、流鶯を選ぶにしても同情心から選ぶのはちょっと違うんじゃないかなって思うので流鶯を支えられるのは都しかいないからそばにいてあげてっていう言葉にはちょっと共感できないけど、都も同情や使命感だけで流鶯を選ぶことはないと思うので続きがあるなら見届けたいと思いました
ただ私の予想だと、都は流鶯に恋愛感情を持つことはないと思います
{/netabare}

【シナリオ】 {netabare}
本当はバレエが好きなのに「男らしくない」「サッカー部がある」「友達付き合いがある」など理由をつけて向き合おうとしない主人公と、都と都の母が主人公の才能を見出してバレエの世界に引っ張ろうとする序盤
流鶯が壮絶ないじめにあっているところを目にして助けに入った勢いでそれまで大事にしてきたことすべてを捨ててバレエに向き合う覚悟を見せた中盤
ライバルの高い壁に腐ることなく上を目指そうとする前向きな姿勢、それを目にして引きこもりから脱出し刺激を受けるライバル
競技でも恋愛でもライバルとして意識する二人と、二人の才能に憧れやら恋心やら嫉妬やら同情やら使命感やらが混ざった複雑な感情を持ちながら見守る都、
惹かれあう潤平と都の関係が凄く良くて、順調に栄光への階段を上っていくかと思いきや生川の登場で3人の関係も大きく変わりました、話のメリハリがよく最初から最後まで主人公と周りのドラマがしっかりしていて面白かった

白鳥の湖の演技もとても良かったですね、二人が互いを意識している様子や現時点での潤平と流鶯の力の差やダンスに賭ける想いが表現されていてとても見ごたえのあるシーンでした
それと対になるシーンがラストの海のダンス、このシーンはダンスに向き合ってから潤平にとって一番大切なもの「都」、それから彼にとってかけがえのない「五代スタジオ」「アドリブ」そしてぬるま湯である「居心地の良さ」そういったものとの決別をする象徴的なシーンでした
でも彼が都をどれだけ好きに思っているか、それは彼の表情やダンスでの表現から伝わってきます、本当に都のことが好きだと
アドリブや居心地の良さを捨てるだけなら、今後のバレエ人生を見据えての決断としてよく決断したねで終わりだけど、
大好きな都への想いまで捨てたのは、単に流鶯が都を想う気持ちの強さを見て同情して譲ったというよりは恋愛よりもダンスを磨いていくことを選んだからだと思います
理由は、あれだけこだわっていた男らしさや父の跡を継ぐことや友達付き合いを捨ててまで好きなこと「ダンス」を選んだことと今回の都への想いを捨てたことはたぶんリンクしてると思ってて、そもそも想いの強さが負けたくらいで都をあきらめるとは思えないですし、それは大好きな都よりももっと大好きなダンスを選んだということだと私は思います

都もそんな彼のバレエへの純粋すぎる情熱に惹かれていたのではないでしょうか?
それは潤平と同じようにバレエを大事にしていても、バレエを純粋に愛しているわけではなくてむしろ憎んでさえいるまるでダンスの呪いに取りつかれたような流鶯とは対照的で、バレエへの情熱は潤平に遠く及ばないように思うんですよね
そんな彼に都も危うさを感じているわけで、それが支えないといけないって気持ちになって、才能のない自分が才能のある流鶯の唯一の拠り所になっているという自覚から流鶯から依存されることに依存しているんだと思うけど、都も流鶯もいつまでもそんなことしてるキャラクターには見えないので
流鶯は都に支えられながら成長していって、いつか一人でもやっていけるようになると思うんですけど、そこで都が成長した彼を好きになるシナリオよりも
もう都なしでも流鶯は大丈夫だよ!ってなって一人で世界を目指すシナリオのほうが好きだし、そうでないと都への想いを捨ててバレエに向き合った潤平と対等にはなれないと思ったので
流鶯が一人で立てるようになって依存しあう関係が解消された後にようやく本当の恋愛が始まるとおもいますが、そこで流鶯を選ぶと依存から発展した恋愛ってホントに依存から脱却できているのか微妙ですし、やっぱり最後には純粋にバレエを愛する人に惹かれるんじゃないかな?
※アニメ最終話時点で思ったことなので、今後急展開で変わることは十分あるのでわかりませんけど、流鶯には死亡フラグも感じるのでそっち方面にいったら結構ショックですねー

これから3人がどんなバレエ人生を歩んでいくのか、とても気になります、続きあるなら生川も関わってきてもっと複雑になるのかな?
{/netabare}
【いじめシーン】 {netabare}
・流鶯は学校での態度は最悪だし、スマホを壊して謝らないのは流鶯が悪いのでいじめられるのも仕方ないと思うけど、いじめがかなり陰湿で気分が悪いです
ただ流鶯の態度は不自然でまるでいじめてもらうために行動しているように見えました、
払いのけるだけの気骨があるなら言い返したりやり返したり逃げたりすればいいのになんでやられ放題なのでしょうか?
・流鶯へのクラス全員からのいじめが全校からのいじめに発展して最低な学校だと思った、担任は事前に気づかなかったのでしょうか?{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 22
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

青春の衝動が,今,ぶつかり合う

放送開始前にSNSでたまたまキービジュアルを見て「観てみようかな」と思ったのがこの作品との出会いです。
ただその後キャラクターデザインが好みじゃないことを知って,物語と同じかそれ以上にキャラデザ重視のわたしはそのクールのアニメ視聴リストから外しました。
でも,バレエに少しだけ興味があったことと,キャストコメント動画で声優さんが「原作漫画がとにかく面白くて胸が熱くなる」とおっしゃっていたこと,流鶯のキャラクターが気になったこと(影のあるキャラが好きなので),あとオープニングテーマがYUKIということなど細かな部分が塵積で結局観てみることに相成りました。
「まぁそりゃキャストは“面白い”って言うよな」って思ったけど最低でもOPは観ようと…。

で,観始めて確かに物語は悪くないと思いました。
ただやっぱりキャラクターデザインに癖があると感じたし,物語もわたしが期待していたはずの流鶯が出てくるなり暗くなってくる。。
{netabare}おばあさまが登場する回想シーンやいじめのシーンは見ていて気持ちの良いものではなかったので{/netabare}途中で断念―とまでは言いませんが,他のアニメ優先って感じになってちょっとストップしてしまいました。
けど,あにこれの住人(?)の方達におすすめされたのもあって続きを観ました。
そしたらおすすめされただけあって後半面白くて最終話まで一気に観ました☆
最終話まで観終わってみると,物凄くとまではいかないまでも確かに面白かったと言えます。
でも,上記のような重いシーンがあったり物語の成り行きや主人公のキャラクターがあまりわたし好みじゃないことなどから★4はあげられないなってことでこうなりました。
キャラクターデザインについては作画とキャラクターどっちで評価していいのか分からず両方で0.5ずつ下げてあります。

ストーリーは主人公の潤平がクラスメイトの都にバレエに誘われるところから始まります。
バレエを始めた彼の前に現れたのは天才の流鶯。
彼らがお互いに影響を与えたり受けたりしながら物語を進めます。
物語にはバレエだけじゃなく恋模様も絡んできます。
潤平はバレエを始めたばかりで基本もなってないのにダンスール・ノーブルになるとか宣言しちゃうようなやつです。
でも,真っ直ぐできちんと努力できるタイプでもある。
一方流鶯は幼い頃から英才教育を受けてきたせいで天才と思われがちだけど,実は天才肌なのは潤平の方で,流鶯は努力型なんですよね。
流鶯が天才に見えるのは幼い頃から厳しく教え込まれてきた貯金があるから…。
そういったキャラの描き方はうまいなと思いました。
{netabare}でも,流鶯が幼い頃から受けてきた体罰に近いような教育や学校でのいじめなどを知る視聴者からすると潤平みたいにお調子者の癖に一朝一夕で認められちゃうみたいなタイプはちょっと鼻につくといいますか…。
それに流鶯がいじめられてた時,潤平はなんですぐに助けてあげなかったの!?
ただの良い子ちゃんキャラじゃないんだよってことを表現したかったのかな??
わたしは主人公であるからには流鶯を助けてあげてほしかったし,結局自分が言いたいこと言っただけなのでは…!?ってなりました。
とにかくわたしは潤平より流鶯を応援したくなっちゃう。
なので第7幕のピルエット勝負のときは流鶯の凄さがよく表れてて1番スカっとしました!!
恋模様も,潤平→都→流鶯という流れがずっと続いて第1期では特に大きく動いたりはせずに終わるんだろうなと思っていたし,そのなかなか進まない恋模様をもどかしい気持ちで楽しめると思っていたので,あっさり潤平と都がくっついちゃった時は拍子抜けしてしまいました。
もう少し三角関係を楽しんでいたかったよ~。
なんだかますます流鶯が可哀相な展開に…。
でも,第8幕で「何言ってんの?都。組むの,僕とでしょ?」「都は僕のお姫様になってずっと守ってくれるって言ったじゃないか?」とか「ありえない。都は僕のことが好きなんだ」とか流鶯が謎に独占欲発揮してくるところは好きでした。
“謎に”って書いたけど,それが何でかわたし達は第10幕で知ることになります。
恋模様は後々夏姫も絡んできたりするのかな??
彼女はまだ小学生だけれど…(^-^;{/netabare}
ストーリーは終盤でやっと動き出したって感じなので第2期是非やってほしいと思います。

キャラクターデザインは置いといて,作画はとても良かったです。
特にバレエの動きの部分はモーションキャプチャーですよね!?
モーションアクターの方が演技されてると知りこだわってるなと思いました。
そういえば,こちらの制作会社は「ユーリ!!! on ICE」の制作もしてましたね。
「ユーリ!!!」の制作がこちらの作品でも活きてると感じたし,そういえば流鶯とユーリ・プリセツキーは中の人同じだし何か通じるものを感じる。。
振り返り動画ではヴィクトルの中の人がナレーションをされてましたね。
それに,オープニングテーマは「坂道のアポロン」の時と同じYUKI。
「坂道のメロディ」もとっても良かったけど,今回の曲も良い曲だと思いました♪
「坂道のアポロン」にしろ「ユーリ!!! on ICE」にしろ,この「ダンス・ダンス・ダンスール」にしろ“動き”においてはほんとに得意な(こだわってる)制作会社さんですね~。

声優さんにおいてはバレエのシーンはプロのバレエダンサーの方にアフレコスタジオに来てもらって,どんな息づかいをしているかということをレクチャーしてもらってって取り入れたとか。
声優さんとして良しとされる息遣いと違うから大変だったとかおっしゃっている記事を読んだ記憶があります。
作画も声優さんの演技も色々と気合いが入った作品なんだなと伝わってきました。
それだけに(重ねてになりますが),やっぱりキャラデザで損をしている感は否めないかな。
原作があるのでしょうがないのだけど…。

このアニメで好きなところはメインキャラ3人のキービジュアルがファンタジックで可愛いのと,流鶯が幼い頃住んでいた家がヨーロッパの古いお家みたいで素敵だった点です。
{netabare}流鶯にとってはあまり良い思い出はないのかもしれないけど…でもどうなのかな。
都と出会えた場所でもあるし…。{/netabare}

レビューはこんな感じです。
第2期をもしやるようなら必ず観るつもりです☆

投稿 : 2024/09/07
♥ : 10
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ダンスダンスはレボらない

原作未読

元はスピリッツなのね。やはり少年誌ラブコメと比較しても一段ギアが上がる感じ。バレエを頑張る少年少女のお話です。
なお、ダンスダンス…ときたらレボリューションと答える私。当然の如くモテツールのヒップホップに健康男子のベクトルは向かうのです。ダンレボに『白鳥の湖』『ドンキホーテ』があるとは寡聞にして知りません。男の子がバレエなんて…とクソガキな私だったら躊躇なく冷やかしてそうな気もします。実際そんな被害に遭って憧れに蓋をした子が思春期を迎え幼少期の情熱が蘇る流れ。

題材が美を求める性質のものとなると、精緻な動きをアニメーションで表現することが期待されます。『プロ野球スピリッツ』と『パワフルプロ野球』どちらのビジュアルに需要あるかというと圧倒的に前者。…と冒頭から妄言全開でそろそろ叱られそうですがそういうことです。たまには後者的なアプローチも面白いと思いますが本作はまごうこと無き前者のアプローチ。モーションキャプチャーばりばりだと放送前特番でしっかりとアピールしてました。

・少年誌ラブコメより踏み込んでいる情愛描写
・普通の男の子がバレエに食指が動くということ
・手足の指先までの踊りの再現度

土台となるのはバレエの再現度すなわち成果物の魅力なんだと思います。体軸のブレや手先の表現についてべた褒めセリフかましてもそう見えなければまるで説得力がありません。まずはこちらクリアー。
目に見えるものが良ければ次の段階ではそこに乗せるセリフの魅力でしょうか。モーションキャプチャーだけ頑張ったアニメと言われないようにするためにはこれも肝心です。こちらもクリアー。
特定の競技を扱いその競技描写が優れていて、そこに携わる人たちの想いが乗ってくればさらによい。ここで初めて好みが別れるんじゃなかろうかと思います。私は“冷やかされて諦めてそれでも悶々としていた”主人公の想いがどう変化してくるかに序盤の尺を使ってたことを評価してます。理由は後述。
もちろん競技者(表現者)のバレエに向き合う態度から想いを推し量るにせよ一人じゃなく複数人いるわけです。分かりやすいとこだとラブ要素なんですけど、そりゃ少年誌より“性”を意識しますよね。最後にこちらもクリアー。

好み別れるとこはしゃーないのですが、わりと基本というか王道を踏まえていて、最低限素材の良さを堪能できる良品なんじゃないかと思います。



※ネタバレ所感

■村尾潤平(CV山下大輝)
冷やかされた恥ずかしさで一度は諦めるも已むに已まれぬなんとやら。

{netabare}洋舞祭りでの独断専行を一つの例にしてもこの主人公は自己顕示欲のかたまりなんですよね。分のわきまえなさって一線級の活躍するような頭一つ抜けた人は多かれ少なかれ持ち合わせてる資質ですけど、実際近くにいたらわりと困る。そんな主人公。
ここで幼少期の断念話に戻ります。いざバレエやると決めるまでの曲がり道がけっこう長かったです。リミッターは森流鶯(CV内山昂輝)に解除されるわけですが、その後の浮かれっぷりときたら。
先天的なものである“性格”を環境因子いわば後天的なものである“我慢からの解放”でブーストさせました。“骨格”至上みたいなとこ作中で説明されるくらい先天的要素重視なバレエにおいても後天的というか積み重ねや行きがかり上のものがうまく絡み合って今がある!みたいな展開が良かったと思います。{/netabare}


■一対一のキャラ相関がせつない
見てると各キャラ自分に足りないものや欲しいものを他の誰かが持ってるなんてことがザラでした。

{netabare}例えば主人公クラスなら“華のある”潤平と“華のない”流鶯。
逆もしかり。高さがあって正確な流鶯と低くて粗削りな潤平。
母から見放された千鶴は日本トップクラスのプリマとなり、寵愛を受けた真鶴はバレエとは別の道へ。
その子供たち。孫の五代都(CV本渡楓)と流鶯とでは呪縛のかかりっぷりが対照的。そして共依存。
プリマに向いてない五代都(CV本渡楓)と対照的な生川夏姫(CV福圓美里)。こちらも身長で逆転現象が。

『才能』『考え方』に留まらずいろんなものを、誰かスーパーワンな存在が総取りするのではなく、各キャラに凸凹上手く分配しているようでした。
それなりに主要キャラ多めな数ある作品の中でもAさんとBさんとの対比がところどころになされ過ぎていることはこの作品の特筆すべき点かもしれません。{/netabare}


最後に、男子が少ないゆえの希少価値。そんなよりどりみどりにガキの頃から気づいていたら私もモテ人生を歩めてたかも、と妄想ダンス。
…なーんてことを思いつつ、下心全開の本作主人公くんと干支何周りしてる私も似たようなもんだと目を細めるのでした(違っ)。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 22

64.2 11 ライバルで恋愛なアニメランキング11位
プリンセスナイン 如月女子高野球部(TVアニメ動画)

1998年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (21)
123人が棚に入れました
早川涼は天性の野球の才能を買われ、名門お嬢様学校「如月女子高校」に特待生として入学する。理事長・氷室桂子は女子だけの野球部を創設し、男子と対等に甲子園で闘うことを狙っていた。しかし、足りない部員、野球部創設を快く思わない人々、大会参加に女子を認めない高校野球協会、涼や周囲に降りかかるトラブルなど、様々な困難が野球部の前に立ちふさがっていた。涼は大酒飲みの監督・木戸と共に、まず部員集めから始めていくが……。

声優・キャラクター
長沢美樹、金月真美、子安武人、岩永哲哉、榊原良子、島本須美、石井康嗣、氷上恭子、永澤菜教、矢島晶子、川澄綾子、笠原留美、飯塚雅弓、進藤こころ、川田妙子、井上和彦
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

仲間を信じて、夢を信じて!

星の数よりは満足度は高かったですね。でも、話の中弛みと作画の悪さが目立ってしまって評価としては低くせざるを得ないです。悲しい。



女子だけで甲子園に行こう!と思い立った主人公の女子高生早川涼が、部の設立からメンバー集めまで奮闘します。
{netabare}
正確には、如月高校の理事長である氷室さんの差し金なのですが・・・。まあ結局は涼のおかげってことで。
{/netabare}

結構この設立の経緯が生々しくて、理事会の猛反発を受けたり勝ち進めなければ廃部との条件を提示されたり、やはり女子野球部は逆境の象徴ですね。

そうした逆境を撥ね返すがごとく燃える、早川涼。
メンバーも運動神経の良い人材を連れてくるため、学校中を駆け回り説得。応じなければ野球勝負を挑んで強引に引き入れる。
テニス部のエース、氷室いずみとの対決も絵的に凄まじく、出だしからとんでもない勢いでした(笑)


スポ根丸出しの練習も試合展開も女子だからなんて関係ない位熱かったです。

この雰囲気を伝えるには言葉よりもOPを見てもらった方が早いです。
このアニメの熱さは何よりそれが物語っているので。名作揃いの90年代でもOPだけならタメ張れるんじゃないかと思ってます。↓
http://www.youtube.com/watch?v=dtVwG3IFLSg




ただ、問題は部設立を成し遂げた後。

そこから各キャラの掘り下げに入っていくのですが、前半の燃える展開との温度差が激しいです。
望月監督らしい繊細な女性の内面描写は単体としては素晴らしいです。
プリンセスナインでなければもっと評価されていたのではないでしょうか。
ちょっとドロドロだったり妙にファンタジーだったり、野球をやっていたときみたいに勢いで乗り切る事ができず、どれも後味が悪かったです。

何よりも涼の幼なじみである眼鏡の……誠四郎!地味すぎて存在感がほぼゼロでした。彼は不憫すぎる。
女子の中ではクール&ビューティーに見える東ユキのキャラ設定が色々とひどい(笑) なんであんな電波ちゃんに……。最後まで見せ場をことごとく奪ったのは最早嫌がらせとしか思えませんでした。

単純に尺の問題でしょう・・・けれど、もっと野球と恋愛や人間模様を上手く絡めていればより情熱的な内容になっていたと思うと勿体ないです。

OPで流れている涼と父親の関係ももっと深く物語に組み込まれていたでしょうしね。惜しいです。



そうした中弛みは分かった上で、最終話の決戦は素晴らしかったと思います。
{netabare}
決戦といっても甲子園予選ですけどね。
{/netabare}

恋愛での悩みが迷いとなって球に力が入らない涼。そのせいでピンチに追い込まれる如月女子高野球部。

そんなときライバルであるいずみの言葉が胸を打つ。
迷いを捨てて、いざマウンドへ!
そんな彼女の覚悟を表した演出が最高でした。
{netabare}
想い人である宏樹から貰ったメダルを外す。
それは今まで「お守り」として守ってもらっていた宏樹を倒すべき相手として認識した、彼女の意志の表れで。
目付きも変わって、勝負師の顔になった。ここでやっと面白くなってきたと思いました。
{/netabare}


ブーストがかかるのが遅すぎたと思います。まあ最終話のクオリティを連発する余裕もなかったんでしょう。

個々に絞れば秀逸なエピソードもありました。
スポ根路線では5話「荒波スイングと、対決!」や6話「いずみさん、あなたが欲しい!」
恋愛路線では21話「高杉くんなんて、嫌い!」や24話「Kiss…」


荒波スイングや稲妻ボールなどの、アニメならではのぶっ飛び演出が大好きでした。
それだけに、段々とスケールダウンしていったのが残念で。


プリンセスナイン自体は良作ではなかったかもしれませんが、伝説的なOPと女子野球の発想は評価されてもいいと思います。


あと、古臭いと言われようと寧々ちゃんは可愛い!ぶりっ子お嬢様で野球部のマネージャーでオタク体質って設定だけ見れば先駆的なキャラだと思います。
うん、プリンセスナインの魅力は寧々ちゃんにあり!寧々ちゃん最高!!

投稿 : 2024/09/07
♥ : 11

rurube さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

そっち方向行かないほうが良くない?

私は野球観てサッカー観てスーパーボウル観て一年が終わる。基本的にスポーツは何でも好き。

でアニメにおけるスポーツものは少ないし評価されている作品はスラムダンクぐらいしか無い気がするが、簡単に設定や進行を大まかに決められるから作りやすい気がするのだが。

この作品は高校女子野球チームが甲子園を目指す話だ。まず仲間集めから始まり公式試合に女性は出られないという困難、最初の試合、男子選手との死闘、練習そして夏の予選とイベント盛りだくさんで既に面白そうに聞こえる。

だけど実際は昼どら。これ3クールあったら、たわしコロッケ2回は登場したね。仲間を探す時のスピード感の無さと選手を掘り下げるタイミングも疑問。全24話なのに20話で初めて掘り下げるキャラいたからね。前半に掘り下げないと試合のファインプレーが本当にファインプレーにしかならん。実はこの子は中学時代にいじめられててね‥とか隣の野球観ているおっさんに解説出来ないじゃん。

それと試合の映像を流そうとしすぎ。試合描写なんてスコアボードで数字いじりすれば十分。これはジョークではなくて本当に試合映像は極力誤魔化す方が良い。理由はリアリティーの無さがどう頑張っても出てしまう。それとスピード間が無くなり努力が圧縮される。

例えば、試合を丸々1話使うのと1話の中でボードいじりしてボロボロのナインが自分の力の無さを自覚し練習→ボードいじり→練習→ファインプレーだけ映して失点が減っているボードいじり これだったら絶対に後者の方が良い。後者はちゃんと練習して失点減ってるもん。前者は3回まで抑えてその後失点して最後に仲間の叱咤で9回を無失点で抑えるパターンだね。
1試合の中で成長するのって努力の部分が抜け落ちている。それは努力ではなく持っていた能力を開放しているだけ。

それと恋愛入れるのは諸刃の剣というかいらない。三角関係とかすると主人公の判断能力に疑問が持たれる。スポーツは感覚・判断能力が大事になる。スポーツは考える時間が無いから反復練習か判断能力で対処するしかないけど、恋愛入れるとどっちも無いキャラになる。良い選手じゃないしメンタルも弱い。ついでに観ている人は私のようにスポーツ好きだから観ているはず。恋愛アニメ観たい訳では全く無いからその辺気が付いて欲しい。そっちに行くな、戻って来い。

この作品、スポーツアニメの大枠が簡単に決められるという良い部分と、その設定を生かせない駄目スポーツアニメの両方が入り組んでいて非常に興味深い。

多分、大正野球娘はこの作品を反面教師にして作られたに違いない。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 10

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

青春は全てが同時進行で、決して待ってくれない。

某つべで期間限定配信されてることを偶然知り、興味が湧きました。
公式ってなってるけど本当に公式かどうかは知りませんw。

わー、20年も前のアニメですか?。
そんな前に既にあったのですね・・女子野球アニメが。
そんな存在、今まで全く知りませんでした。

本サイトでちらっとレビュー観てみましたが
あまり評判良くないようなので(特に後半の○愛展開?)
チラ観してすぐに断念するのかな?って思ってました・・。


っがッ!!

アツい!。アツすぎる!!(誉め言葉)。

基本的には、近年の9人そろえる某アイドルアニメ作品と同じ構造の作品ですね。
普通にその路線で行けば、無難に評価を得られる流れで来てたのですが
本作は、さらにさらに冒険してる作品ですね!!(誉め言葉)。

そこを受け入れられるかどうかが
視聴者の評価を分けてしまうと思います。

結論から言うと、自分は大満足の最大評価でした!!。

作画ははっきり言って制作時期が時期ですので、まあ古臭いです。
でも、めちゃくちゃ気持ちがこもった作画なので
躍動感・情熱・執念がたまらない!!(誉め言葉)。

恋愛要素が・・と気にかかることもあるかと思いますが
恋愛感情を抱かない青春なんてありえなくないですか??。

自分でどうしようもなくなってしまうあたりが
よく描写されてたと思います!。

スポーツにかける夢はそれはそれで大切。
恋愛に走ってしまう気持ちはそれはそれで止められない。
ライバルへの意識はそれはそれで譲れないけれども、どこかで認め合ってる。
友情は友情。
肉親の事情は自分の都合と関係なく、どこかで何かが起こってしまう。

若干、オカルトチックな描写もなくはないのですが
適度なスパイスという解釈でアリだと感じました。

ほんと数日で一気見してしまいました!。
本作に出会えたことに感謝感謝なのです^^。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 9

89.2 12 ライバルで恋愛なアニメランキング12位
君に届け(TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (3037)
14969人が棚に入れました
陰気な容姿のせいで霊感があると恐れられ、「貞子」というあだながついている黒沼爽子。
周囲に避けられることに慣れてしまっていた爽子は、わけへだてなく接してくれるサワヤカさ100%の少年、風早翔太に憧れる。自分を変えたいという爽子の背中を押してくれる風早や、矢野あやね、吉田千鶴、真田龍といったクラスメイトたちとの関わりの中で、爽子は少しずつだが自分の殻を破っていく。
ピュアな爽子が友情や恋、ライバルや友達の失恋などいろんな「初めて」を知っていく過程を、丁寧に描いていく作品。
一般の少女漫画原作の作品と異なり、ドロドロとした女の戦いなどはあまりなく、それ以上に爽子が不器用ながらも自分の気持ちに正直に生きていく姿を中心に描かれており、思わず見ていてニヤニヤしてしまう学園青春ストーリー。

声優・キャラクター
能登麻美子、浪川大輔、沢城みゆき、三瓶由布子、中村悠一、平野綾
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

一時期、流行った少女漫画ですね。
いつの時代もコレって少女漫画が話題になるけど、その作品の中の1つですね。

主人公、黒沼爽子はクラスで避けられていて、周りから「貞子」と呼ばれてます。
彼女は少し陰キャで暗いイメージがあり霊感もありそうだからと言う理由

けど、ホントは優しくて笑うと可愛くて、周りと打ち解けたいと積極的に行動をしようと自ら挨拶したりと積極的な面を持つ女の子。
そんな彼女が、クラスメイトの風早翔太と出会い周りと打ち解けてゆくって話。

さて、この作品はクラスメイトがガキ過ぎます。
{netabare} 例えば、肝試しの後日、1人でゴール出来なかった風早にクラスメイトは罰ゲームは「1週間、貞子と付き合える件」とか言う罰ゲームでした。
それにクラスメイト全員がワイワイ騒いでて……

罰ゲームで誰かと付き合えとか失礼だし、そんな罰ゲームで盛りあがるのは小学生低学年くらいですよ。
高校生のする提案じゃない。 {/netabare}

ただ、それを否定する風早は良かったです。
{netabare} 「罰ゲームは受けるけど、黒沼と付き合う事が罰なんて黒沼に失礼過ぎる!」ってのは良かったなぁ〜
{/netabare}

後、席替えで、クラスメイトは黒沼の前後左右斜めになりたくないと大声で否定します。
そんなの言葉にするなよって思います。
正直最低な発言です。
ホントにガキぽいクラスメイトだなぁ〜と思いましたね。
結局、このクラスメイトは風早の良さを引き出す為に配置されてるんでしょうけど、行動に発言が高校生に思えないのが凄く目立ちます。

{netabare}そんな中、進んで黒沼の隣りに座る風早や目の前に座る友達の矢野に黒沼の噂を気にしないクラスメイトのリュウに後ろをの席を奪われた友達の吉田が斜め前に座ってくれます。{/netabare}

この席替えのシーンは凄く好きなシーンでもあって、私は例えば100人の人から好いて貰いたいとか理解して貰いたいとは思わなくて、100人の内1人でも自分を好いてくれたり理解してくれる人が居てくれたらそれで十分嬉しいかな?と思います。

だから、爽子の席の周りに5人も進んで傍にきてくれてホントに爽子は嬉しそうで素敵なシーンだなと思いました。

でも、そんな彼ら彼女らとすれ違っていきます。
{netabare} 陰口で爽子は「貞子と一緒に居たら絶対風早、株を落とすよ」 と聞かされます。
だから、自分と居たら風早が評判を落とすと思い風早を避け始めます。

けど、そんな爽子の対応が気になる風早は爽子と話し理由を知ります。
だから、風早は自分の気持ちを伝える。
噂なんかよりも大切なのは本人達の気持ちです。
もしも、自分の株があって特定の誰か、友達と居ると落ちる様な薄っぺらい株なんて何の意味があるのか、そんな株よりも誰かとの絆とか気持ちの方が大切だよなぁ〜と思いました。 {/netabare}

一方、友達の矢野と吉田ともギクシャクする爽子。
{netabare} 実は、矢野と吉田の悪い噂が流されて、それを爽子が流してると聞かされます。
2人は爽子が流すわけがないって信じてますが、爽子が別のクラスの幼なじみとの会話で爽子が「矢野さんと吉田さんは友達じゃないよ……」と意味深な言葉を耳にします。

2人は爽子に「私達の事を好き?」と聞くと「好きと言うか……」って言葉を聞いて2人は爽子の気持ちを怖くて最後まで聞けずに……目を背けてしまう。

爽子は自分の気持ちが伝わったと誤解してしまう。
彼女は友達なんて出来たことなくて、少しの言葉でも気持ちが伝わったと誤解してしまう。
そんな中、爽子は自分が吉田と矢野の悪口を流してるって噂を聞いて誤解を解こうとする。

それは自分の為じゃない。
吉田と矢野が傷つくからです。
だから、爽子も引けなくて女子集団に1人でぶつかる。
そんなやりとりで、爽子の気持ちを知り助けにくる吉田と矢野。 {/netabare}

結局、爽子は友達の関係性が解らなかった。
友達っていつから友達なのか?

{netabare} だから、彼女は友達じゃないよ、でもいつかは友達になりたいと思っていた。
好きと言うか、もっと好き大好きって気持ちって言葉を伝える。{/netabare}

やっぱり気持ちを伝えるって大切ですよね。
言葉にしなくても気持ちは伝わるなんて言うけど、言葉にしないとハッキリは伝わらないし、言葉を聞かないと自己完結させてしまうから擦れ違いもしますよね。

さて、爽子のライバルが現れます。
胡桃沢梅、多分学園の人気者かな?
確かに可愛いし優しい女の子。
でも、ホントは計算高くて悪巧み?する女の子。

{netabare} 常に爽子と風早が話していると割り込む。
吉田と矢野の噂も彼女が流した。
爽子に自分の気持ちを気づかせないように誘導。

中学時代も風早を誰にも取られたくない彼女が入念に手回しして誰も風早に告白しない状況を作り出した。

爽子に風早を諦めさせようと、自分が風早を好きだから応援するように話すも爽子に否定されて思い通りいかなくなると性格が一転……
爽子に嫌味を言うけど爽子は爽子で前向きに捉えてめげないw
逞しいですねw {/netabare}

胡桃沢は多分風早をホントに好きだから解るんだろうね。
{netabare} 風早は胡桃沢を好きじゃない、風早は好きな人は居なかった……けど、今は爽子が好きな事を。{/netabare}

{netabare}胡桃沢も気持ちを伝えたらと思うけど、胡桃沢は失敗する告白はしたくなかったんだと思います。
告白して失敗したら今の関係性は大なり小なり変化するから、それは出来ない……そうなるのが怖い

だから、矢野と吉田の噂を流したのも彼女を周りから孤立させる為だった。
最後は爽子の気持ちを風早からリュウにすり替えようとした。{/netabare}

問い詰められた時に、胡桃沢の「周りを陥れて利用して何が悪いの?みんなだって私を利用してるじゃん」ってセリフがあります。

多分、胡桃沢って本当は優しい女の子なんだと思う。
誰かが困って居たらただほっとけない女の子なんだと思います。
でも、他の女の子達からはそうした行動が目について、他の男の子に、言い寄っている様にうつったんだと思います。

{netabare} 陰口で「胡桃と居ると男子と喋れるから一緒にいるだけなのにね〜」って言葉を聞いてしまう。
これはショックだよね……仲のいい友達の本音って傷つく。

だから、彼女は友達関係を友情から利用に変更した。
二度と傷つかないように……周りが自分にしたように。 {/netabare}

確かに気持ちは解る。
ムカつくしショックだと思うし、自分も利用してやろうって思うよね。
でもさ、ダメなんだよね。
周りの関係のない人を巻き込んで利用したり傷つけたりさ。
特に爽子の様な本気で向き合ってくれてような子に、そうした痛みや辛さを知ってる人が、その痛みや辛さを押し付けるような事をしちゃダメなんですよね。

{netabare} 全ての顛末を矢野は風早につたえると言いだす。

爽子はそれを止める。 {/netabare}

爽子はショックだったと思う。
{netabare} 嫌われて、友達じゃないと言われて、噂を流したのが胡桃沢だと知らされて……
それでも、胡桃沢と同じく人を好きになったから解る。
好きな人に軽蔑され嫌われる事がどれだけ辛くて悲しいことなのか…… {/netabare}

自業自得だと言われてしまえば、それまでだし当然の悔いだと思う。
もしも、私が爽子の立場なら止めない。
けど、爽子は自分が傷ついても人を傷つける事は絶対にしない女の子で、人の痛みが解る女の子だから、そう言う強くて優しい女の子だから風早は好きになったのかな?ってw


吉田の恋は少し切ないね。
大好きな近所のお兄さん。
家族のように大切にしてくれる。
いつかは気持ちを伝えたい……

{netabare} でも、そのお兄さんは結婚してしまう。 {/netabare}

誰でもある子供の頃の恋の憧れ。
優しいお兄さんやお姉さんに憧れた年頃で「大好き」な人。
そして、成長すると気づく「大好き」の意味。
{netabare} 吉田の場合は告白する前に失恋しちゃったけどさ。{/netabare}

いつの日か、そうした子供の頃の憧れって徐々に忘れてしまう気がする。
その恋の対象が、クラスメイトや先輩や後輩とかに移り代わっていくような。
でも、子供の頃の大好きをしっかり持ち続けた吉田の恋心は素敵だなぁ〜と感じました。

クリスマスの話はね。
爽子ファミリーが良かったかなw
{netabare} 爽子のクリスマスプレゼントを見つけた父が娘の部屋から勝手に持ち出して喜んでる。
いゃいゃダメでしょうw
勝手にお部屋から持ち出したらwしかもお父さんへのプレゼント別にあるのにww

爽子だから許されたけど、私なら大激怒ですよ!
クリスマスがブラッディクリスマスに変わりますよww {/netabare}

けど、このお父さん。
しっかり家族とのクリスマスパーティをしてくれて素敵だと思います。
{netabare} プレゼントも爽子に友達が出来たから携帯電話を選んだのでしょうね。 {/netabare}

そして、家族とのクリスマスパーティの最中に電話が鳴ります。
それはクラスメイトからで父も母も爽子を送り出してくれます。

多分、父は爽子の為にクリスマスパーティを楽しいものにしたかったんだと思う。
友達の居ない爽子がクリスマスって素敵な日を寂しい思い出にしないように楽しい日にしようって毎年毎年準備してくれたのかな?って。

でも、今年は友達がいて一緒にクリスマスを祝える人がいる。
父が「早く行きなさい」って言葉があるけど、多分、父は娘の成長に気づいて送り出してくれたんだろうなぁ〜素敵なお父さんだなぁ〜と思えたエピソードでした。


最後に風早はいいキャラですね。
これは好かれますね。
カッコイイキャラではなく爽やかで可愛いキャラって感じがしますね。
なんだろ?男女問わず人気の風早君。
なんか納得出来る部分はあるかな。
普段は爽やかだけど、爽子が絡むと照れて可愛い1面を見せる風早君は、結構考えられたキャラ設定で女の子受けは良さそう。

男友達には少し爽やかってか、無邪気になるけどノリが良くてジョークにも付き合ってくれる友達にしても楽しいし男の子受けも良さそう。

後、風早が凄いと感じたのが。
{netabare} 胡桃沢に爽子とリュウが2人で話してる場面を見て、風早が爽子の手を取り走り出すシーンです。
私が風早のポジションなら、これは出来ないけど、このシーン見てたら、そこまで人を好きになるって凄いなぁ〜って。
どうあっても諦めたくない相手なんだろうなぁ〜って思いますね。 {/netabare}

結構リアルな話が多かった印象でした沁みやすい作品でした。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 16
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

爽やかな風に心洗われる初恋ストーリー

完成されたプロローグと言える、アニメの第1話は、原作少女漫画が連載化に推される元になった、傑作読み切り短編を、丸ごと完璧に収めています。

この1話だけで、本作が純粋に真っ直ぐに向き合う恋物語である事がわかり、無垢なヒロインの清廉な魅力と、作品全体を包み込む優しく清澄な空気を感じれるはずです。

乙女チックなモノローグや表現はいかにも少女漫画らしいのですが、序盤のエピソードで、女の子同士の心が通じ合うシーンは、友情を看板とする少年漫画も顔負けの熱さです!

主人公であるヒロイン「黒沼爽子」は、登場人物中、一番ファンタジーな設定ながら、説得力があり惹き付けられます。
ホラーを連想させる容姿から気味悪がられ友達もいない。
それゆえに純粋培養された無垢な純真さが、愛らしく自然に見えます。
誰に認められずとも、周囲の為を考え行動する姿は、健気で前向きで応援したくなります。

この主人公の設定は、ストーリーが重くなり過ぎないようバランスを取るのにも軽妙に活かされています。
恋の駆け引きが試される場面でも、彼女の天然な真摯さが、いじらしくも微笑ましく映ります。

お相手の男の子「風早翔太」は、頼られたら精一杯応えてあげる、困ってそうな子をほっとけない、そんな模範警察官のような正義感の強いイケメンくん。
当初、少女漫画の典型的な王子様に見える彼も、恋には純朴で、照れたり焦れたりする姿は背伸びしてない高校生に見え好感が持てます。

原作者、椎名軽穂先生曰く「孫の成長を見守るような」優しい目線で描かれた、オクテのヒロインの心情は、初々しく清らかに表現され慈愛に満ちています。
彼女の成長と恋の行方は、2期まで全36話(総集編除く)かけて見守ることになりますが、総じて他の登場人物達も、相手を思いやる気持ちが丁寧に清々しく描かれ心が洗われます。

人から優しくされたいとは多くの方が望むでしょうが、その為に、まず自分から人に優しくありたいと思える方(自分は思っても行動が伴いません~ -_-;)なら、強いシンパシーを感じることでしょう。

原作を忠実に再現したアニメですが、唯一残念な点を挙げておくと作画です。
途中の数話は体型のデッサンまで崩れている所があり不安定極まりないので、そこは我慢して観てください。(最初の1話のクオリティを最後まで保って欲しかった~)

私にとって、深夜アニメの世界の扉を開いたメモリアルアニメであり、乙女チック物語も大好きな痛いオヤジにさせられた、恐ろしくも素晴らしい作品!
ぜひ御堪能あれ♪

以下は1期2期通してのネタバレ含みの感想です

キャラクターについて
{netabare}
キャラクターデザインは女の子達が上手く描き分けられてますが、男性陣は似たようなイケメン揃いですね~
(本作に限らず、男性向け作品なら髪型以外は同じような可愛い女の子ばかりといった、主な対象視聴者受けの傾向は仕方ないでしょうが、個人的には男女共に描き分けがしっかり出来てる作品が好きです。同じ女性向け作品でも「ちはやふる」は傑出!)
キャラクター描写は、爽子については言うまでもありませんが、1期では出来すぎ感が強かった、お相手の風早くんも、2期での焦り悩む姿には同情して感情移入できました。
作品中唯一の悪役である「くるみ」もCV平野綾さんの好演も相まり、憎めない演出は光ってました。(因みに原作では、許されざる罰として、二度と恋の舞台には上がらせてもらえないのですが、ずっと抱え続けた爽子への贖罪の気持ちには泣かされます~T^T)

声優さん

個性豊かな主要キャラを演じる声優さんも、それぞれの特徴を見事に引き出す配役。
中でも爽子役の能登麻美子さんは、デフォキャラ時のコミカル声も可愛いし、ドア越しの告白は、こちらまで緊張するドキドキ物の迫真の演技!
私の初めてのお気に入り声優さんです♪

音楽

タニザワトモフミさんのOP、1期の「きみにとどけ」が作品にマッチした歌詞と優しい歌声で好きです。
劇伴曲もヒロインの情景を引き立てる瑞々しい響きが心地いいです。(EDは個人的な感性が合わず~^^;)

最後に

私、2期の放送まで続きが待てず、原作コミック、初の少女漫画大人買いをしたんです。(今では平気ですが、当時は本屋さんのレジに持っていくのも爽子のように勇気が要りました^^;)
アニメでは2人の恋が成就するまでが描かれています。
私的には、恋物語としてはアニメで十分なのですが、原作では他のキャラ達も含め、恋や将来に向けて真剣に考える姿が、一貫して美しく優しく描かれ続けます。
この作品世界にどっぷりハマれた方ならご一読ください~♪
{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 22
ネタバレ

☆エトペン☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

sawako not sadako.

名前と容姿が似ていることで
「貞子」と呼ばれ、避けられるため
一人も友達が出来ないでいた。
(ここはちょっと微妙。なんか仲いい幼なじみがいるし)


彼女は私たちの考える事とは
ちょっとずれていて、ちょっと
勘違いばかりしてしまう。
いい方にも、悪い方にも。


これは最初は友達いなかったけど彼女の勇気とみんなのフォローで
クラスに打ち解けていく。
そんな温かいストーリー。




実はこのアニメは半年前から見ていたのですが、
最初の方はあまり気に入らず
3話で中断した状態だったのですが
最近見たいアニメも充分見たし
中断したアニメを全部最後までみることにした。



再開した後もこのアニメはすごくニヤニヤしてしまうので
その心を落ち着かせるため
停止しては再生。
停止しては再生。
を繰り返し、なかなか進まなかった。

そして途中から停止するのを無理やり止めたのですが
内容が全然頭に入ってこず
二回見る羽目になることもしばしば。

なのですべて視聴するのに時間を要してしまいました。




もうこのアニメはキャラがすべてだと思っているので
今回はキャラのことだけを語りたい。
まあしかしそうは言ってもキャラの中でも
殴りたいと思ってしまったのもいたんで
ちょっとキャラの評価を下げたんですがね。




黒沼爽子
{netabare}
この子は言うまでもなく純粋な子だよね。
あんまり好きな感じではなかったんですけど、
寝てるところはやられたね。

あと最後の方で風早とお参りに行ったとき
すんげーかわいかった。

いつもなら化粧で化ける女は好きになれないんですけど
今回は許せましたね。
{/netabare}




風早翔太
{netabare}
こいつはかっこよかったね。
最後まで見たらちょっとかっこよさが
薄れた気がするけど
席替えの時、黒沼の席の隣に移動したときは
こいつかっけーと思いました。
あとどんだけ黒沼好きなんだっつーのw
{/netabare}




矢野あやね
{netabare}
この人声良すぎてもったいないw
黒沼の友達だけでなく俺の友達にもなってくれw
中の人のおかげでどんな言葉にも重みがあるし。

初登場の時は感じ悪いと思ってたけど
徐々に仲良くなっていったときは本当に
ヤバかった。
もう感動せずにはいられない。

最近女の友情を見てると
どこか百合っぽいので
本当に新鮮な感じでしたね。
{/netabare}




吉田千鶴
{netabare}
この人も最初の印象は矢野と一緒だったけど
第1話で飲み物を爽子に渡したときは思わず
感動してしまった。

途中から貞子ではなく爽子と呼んでいたところにも涙。

早く気持ちに気づいて龍と一緒になってほしいですね。
{/netabare}



真田龍
{netabare}
作中で最もかっこいいと思った瞬間はやっぱり
この人の発したセリフかな。
「俺は千鶴一筋」。
ふつうこんな告白できないぞおい。
なんでみんなそんなにかっこいいかなw
{/netabare}




胡桃沢梅
{netabare}
この人は完全なビッチでしたね。
まあ日本語でビッチというとそんな重みはないのですが
英語でいうとかなり重いのでそっちのビッチです。

この人は殴りたいと思ってしまった一人で
もう多分どんないいことしても自分の評価は
ひっくりかえらないと思う。

最後までひどい女だなと思ってしまった。
{/netabare}



ピン
{netabare}
この人コメディ要員なんだろうけど
こいつ絶対教師じゃない。

生徒の噂を飲み込んで黒沼に対しての行動は
教師のやることではない。


まあ後々誤解は解けた感じだったけど
あいつの力じゃないし。

胡桃沢をかわいそうと思ってしまったのは
こいつのせいだし。

自分はこの人嫌いでした。
{/netabare}



二期があるらしいのですが、
そこまで面白くないと聞きましたし
自分もお腹いっぱいなので当分みることはないと思います。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 47

86.2 13 ライバルで恋愛なアニメランキング13位
君に届け 2ND SEASON(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1861)
9705人が棚に入れました
長い黒髪と陰気な見た目のせいで「貞子」と呼ばれ、クラスメイトたちから避けられてきた黒沼爽子。しかし、高校に入学し、明るく爽やかで男女問わず人気のある男の子・風早翔太との出会いから勇気をもらい、友情や恋、ライバルや友達の失恋などいろんな「初めて」を経験し、大切な関係を築いていく…。

声優・キャラクター
能登麻美子、浪川大輔、沢城みゆき、三瓶由布子、中村悠一、平野綾、宮野真守
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

【グチ注意】うぐぐ。。ハンパないモヤモヤに轟沈。

いい話でした。でも自分には耐性が不足しグチばかりです。
好きな方はスキップしてください。。

#wikiはネタバレなので見ない方がいいです。
#モヤモヤはおとなし目の表現であり、
#イライラと同義と受け取っていただいて結構です。

1期レビューに書き忘れたけど原作は未読。
この2期は0~12話。2011年放送。原作7〜10巻のエピソード。

第1期のレビューで、少女マンガの世界を堪能しよう。。とか偉そうなことを書いておきながら。。
完走はしましたが2期の展開はちょっと自分には無理でした。。

ごめんなさい吹けま・・いや、合いません。。(唯に逃避)
もう、ね、我慢しなくて、いい?(うしおに逃避)

いえね、リアリティー云々言うつもりは毛頭ないんですよ。。
ないですケド。。そこまでやりますかフツー。。(展開の話)

↓【以下ネタバレ グチ注意】
~{netabare}
■前半
あのラブラブな終わり方で、正月からバレンタインまで展開なし、
だと?(-_-メ)
翔太がメールひとつしていないって?
ぼっち属性の爽子ならわかるけど、爽やか属性の翔太がそんな・・・
あり得ないしょや。
進行上どうしてもそうしたかったんなら、休み中ずっとどっか行ってたとか携帯が壊れてたとか、いくらでも設定できるっしょや。

■第六話「好意と迷惑」
遂に翔太がカミングアウト。ただし流れ上仕方なく。。
正直観るのがつらかった。イライラ感MAX。
嵐を呼ぶキャラとして投入した三浦。そんなに悪い人にしたくなかったようだけど、「風早には好きな人がいる」の言葉がホント意図がわからない。
三浦がいたからふたりは告白する気になったかもしらないけど、この一言は不要。
これがなければ二人がここまでこじれることはなかった。。
そう、逆に言えば、こじらせたいがためだけに生まれた言葉。
唐突に作中でこの言葉を発する前フリもなく、キャラの行為も、キャラにこの言葉を言わせようとするこじらせ好きな制作側も、好きになれません。

そして「好き」の言葉の受け取り方をお互い誤解してすれ違うって。。
LoveかLikeか?って、ティーンエイジャーの基本ではないでしょうか。。
いくら古い作品とは言えそうまでして引っ張りますかそうですか。。

さらにこの言葉の誤解を解かないまま、もう一度告白というステップに進むことも強引過ぎて、モヤモヤ。。。

■第9話「告白」
教室で爽子が告白。翔太が抱きしめるも。。。バカが乱入。(オイ
スッキリしない。まだ焦らす?
お互い言いたいことを言っていないのに、告白途中で邪魔を入れるとか
ここまでウダウダ引き延ばす作り方は、正直受け入れ難い。

■第10話「こころから」
大勢のいる校庭に翔太が爽子を呼び出す。
呼び出しておいて、ほとんど相手に言わせたまま。
そして一言、誤解を受けた言葉そのまま、「好きだよ」。。
そこは「愛してる」とか「好きだ!付き合ってくれ!」じゃないの?
第六話で誤解したのにこの回では理解する?なぜ?
誤解の余地がない言葉をかけるんじゃなかったの?
「好きな人がいる」はどこいったの?
クライマックスはここじゃない、じわじわ行きます、なのか。。

■第11話「祭りのあと」
ようやくここで、爽子に「好きな人がいる」を吹き込んだ三浦が翔太にカミングアウト。コメディ風にちゃんちゃん・・・
で終わるかー!!それをあっさり許すなアホー!!!はぁはぁ。。。

■最終話「大事な人」
晴れて両想いとわかり、学年全体が交際を認識する事態に。
ようやく欲しかった展開。
千歳が翔太の取り巻きに対し「悔いが残るのは何もしなかったから」は効いた。。
泣きの演出と演技は相変わらずイイ。
けど、いかんせん回数が足りんぜよ。。

たまったモヤモヤのせいで、ハッピーエンドなのに、最終話までに気持ちの整理がつかない。。

もっと、爽子がせっかく掴んだ幸せを、素直に喜びたかったのに。。。。
{/netabare}~

せっかくの人気作、少しでも長く連載したいのはわかるけど。。
もしそうだとしても、この展開は好きになれない。。

OP/EDも個人的には1期の方が断然いい。
爽子のデフォルメ顔も、嫌いじゃないけど多すぎ。

可愛さや、切なさもあったけど、モヤモヤやフラストレーションが強烈すぎて、物語を楽しむ余裕が生まれませんでした・・・無念

あ、そうか。これって、ラブコメ?
シリアスを求めちゃダメ系?
1期で気付くべきだった。。

どうやら、まだまだ修行が足りないようです・・・・(-_-)
最後までお読みくださりありがとうございます。
不愉快にさせてしまったらゴメンナサイ。

(2020年Huluにて視聴)

投稿 : 2024/09/07
♥ : 13
ネタバレ

ドラれもん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

雨のち晴れのち曇りのち爽風

泣いたり・笑ったり・くよくよしたり・一途に風早を想う爽子の事を見て 僕は爽子を一期の頃から応援していました

☆未視聴の方へ
純愛です あなたに耐久力がなければ 皆の一途な想いに悶え苦しむかもしれません

あなたの目はきっと、少女漫画のヒロインのようなクリックリのキラッキラの目になるでしょう。

この先は視聴してから読んで頂いた方がいいです
{netabare}



☆「爽風」 タニザワトモフミ オープニングテーマ

この爽風って歌は風早が爽子の事を想って書いた歌詞なんじゃないのかな~って想像を 僕はしてしまいます

君に届けの中で僕は一番大好きな曲です


まさかギャグやバトル漫画等が大好きだった自分が 少女漫画のアニメにまで手を出すとは・・

でも僕、能登麻美子 さんの声好きなんですよ(。・_・。)

爽子のキャラに のとまみってハマリ役だと僕は思うんだけどなー


一期の頃から見ていてじれったい爽子の事を応援目線で楽しんでいた、

そんな僕の思考回路がショートしたあの!

  9話のラスト!

今まで何度も自分の脳内では爽子の背中を押していたのですが(頑張って気持ちを伝えろっ!爽子!って)

急いで教室に走って行った時の爽子の風早への想いが詰まったセリフとあの音楽!(良いっ!凄く良い!)

「届いて欲しい・・」 

「届け・・」

「届けっ・・・!」 には


ドラれもん「届くよーー絶対に届くよーー頑張れーー!」

・・ってもう完全にテレビにかじりついていた僕は

ドラれもん「えーー!今いい所なのにここで終わりー? 早く続きがーー」ってなりまして

  で、10話 

すれ違う二人の想いに・二人のその熱演に魅入っていました(ここ大好きなシーンです)

風早に出会ってから今までの沢山の 「ありがとう」 を一生懸命に伝える爽子

それでこの後の爽子のあの言葉に 完全に理性の失った!危険な風早が(←この風早は冗談で書きました^^)・・

教室のドアをガラガラって 爽子の手を引き寄せ教室の中へ!・・


ドラれもん「ウオーーッ!かーーぜーーはーーやーー!!!やーーめーーろーーーっ!!」 


と、のた打ち回りながら心の中で叫んでしまった僕はひょっとしたら、

爽子の事を心の中で応援しているうちに

段々と爽子の事を好きになっていってしまったのかも知れません



でも良かったです本当に 君に届け 最後まで見る事が出来て


どうしよう・・2NDの続き見たいけど でも少女漫画はさすがにな~ 
家にお客さん来た時に誤って部屋に入られたらな~~

そうか! ベッドの下に・・ってエロ本かっ!! みたいな事を今でも考え漫画の購入をどうしようか悩んでいます(゚-゚;)

{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 21

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

うれしいな。 一人で完結してない世界は、 思ってたより、 ずっとうれしい。

これでもかってコソバユイ
でも話にすっと入って行けた構成は上手いとおもった。

本作は「 ピュア少女 ・ 爽子の成長が心に響く青春グラフティ 」の副題が示す通り、主人公「 黒沼爽子 」の心の成長と、ささやかな恋愛を描くドラマなのですけれども、「 爽子 」と「 風早 」の織りなすほのぼのとした「 気になる 」展開の中に、「 千鶴 」と「 あやね 」との友情を描く『 友達編 』やライバル登場の『 くるみ編 』、親友「 千鶴 」の失恋を描く『 千鶴ロストラヴ編 』が、3つの山場となって展開します。

個人的には『 友達編 』が最も感動の強かったパートに思われまして、続く2つのピーク、『 くるみ編 』も『 千鶴ロストラヴ編 』も『 友達編 』ほどのヴォルテージを越えられなかったのが非常に残念に思いましたね。
良い事は良いのだけれど『 友達編 』ほどの感動はなく、いわゆる「 竜頭蛇尾 」形のようになってしまったということでしょうか。

「 爽子 」と「 風早 」の仲も、 2ND SEASON のようなスレ違いや誤解もなく、何となくダラダラと進展した感じでした。
特にそれは終盤の「 クリスマス編 」や「 初詣編 」に強く感じられまして、この2人のラヴドラマは 2ND SEASON まで待たなければなりません。

主人公の「 爽子 」に関しては、初めの頃の「 何もできない 」、「 何も知らない 」 爽子が次第に友達もでき、恋愛感情を持つ普通の女の子に近づくにつれ、魅力が徐々に失われてきたような気もしましたね。
ただ、狼狽したり、勘違いした場面などで登場する「 スーパーデフォルメキャラ爽子 」は極めて可愛かったとは思います。

脇役では「 風早 」以上に「 千鶴 」と「 あやね 」の活躍が目立ちました。
この2人の縁の下の力なくしては、この作品は有り得なかったと言っても良いでしょう。

なお、『 くるみ編 』の途中だったか、本編終了後の番組宣伝のコーナーで、とんでもない「 ネタバラシ 」が暴露されてしまい、その後の視聴意欲が減衰してしまったのは大きな事件でした。
思うにこれが本作の最大の落とし穴だったかなぁ、と。

基本的には詩情あふれる「 良い 」アニメだったと今でも思っています。
エンディング曲、何を歌ってるのか良くわかりませんでしたが、本編の余韻に浸り、激しく感涙に噎ぶことが多々ありましたね。

本作を1期、2期に分けて評価しろ、というのも如何なものかと思われますが、本作は 2ND SEASON と併せて視聴してこそはじめてその良さがわかるというものでしょう。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 6

70.1 14 ライバルで恋愛なアニメランキング14位
夏雪ランデブー(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (865)
3996人が棚に入れました
たむける花も選ばずに、ずっとそばにいるだけでいい ――。目つきは悪いが純情一途な花屋のバイト青年・葉月(はづき)亮介。彼がひそかに想いをよせるのは、店長の島尾六花(ろっか)。一目惚れした六花の花屋に通い詰め、バイト募集を機にそこで働くことに。念願叶ったものの、8つ年上の彼女は恋愛を諦めている様子。目の前にいるのに何もできない自分に歯がゆさが募るばかり。ある日、とある用事で花屋の2階の彼女の自宅に呼ばれて行くと、そこにはなんと上半身裸の男。予期せぬ事態に半ば憤り、半ば呆れる葉月だったが、意外な事実が明らかに。その男は六花の同棲相手ではなく、すでに亡くなった彼女の旦那の幽霊(島尾篤)だという。六花には見えないらしい島尾(幽霊)は何かと葉月の恋路の邪魔をし、葉月もそれに屈せず押しの一点張りで頑張るがなかなか埒が明かない。そんな中、島尾(幽霊)が切り出した予想外の提案とは・・・


声優・キャラクター
中村悠一、大原さやか、福山潤
ネタバレ

お嬢さん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

時に愛は身勝手なもの。心理描写がしっかりしていて人間臭い作品。大人向け

意外に解釈が難しかったです。非常に奥が深く、色々と考えさせられました。言葉の一つ一つがとても綺麗で胸に刺さるものばかり。少し文学的な側面もあるので大人向けです。ベクトルの違う3人の思いが最終的に交わった時、それぞれの感情がどのように変化していくのかが楽しめます。

しかしキャラの視点によって物語の見方や感じ方が変わるので人によって大きく好き嫌いが分かれそうでした。3人の心情や行動の受け取り方も視聴者側の経験や価値観によってかなり変わってくると思います。それくらい複雑な彼らの「心の動き」が描かれています。


---これ以降はネタバレです。---

▼個人的に感心した点

①島尾君の背中
{netabare}
六花ちゃんが島尾君の背中を舐めたシーン。患者さんは入院してる時、お風呂やシャワーに行くことはできますが、自分で動けない人は看護師か家族に蒸しタオルで拭いてもらいます。となると島尾君が六花ちゃんに蒸しタオルで背中を拭いてもらっていたのは、あの時にはもう自分で動くことができなくなっていて、ずっとお風呂に入ってない状態だったということですね。

背中を舐めた六花ちゃんに対して島尾君が「やめろよ、ばっちい」と言ったのは清潔な状態ではなかったからで、六花ちゃんの「ばっちいもんか。動物のにおいがする」という返しは愛する人の背中なんだから汚くなんかない、むしろ本来の動物のにおいがするということを表現しているのかなぁ、と思いました。動物のにおいって遠回しに言うと臭いってことなんですが、彼女は決して厭味ったらしい使い方はしていません。{/netabare}


②島尾君の遺書
{netabare}「僕ガ死ンダラ僕ノ骨少シ食ベラレル?」
そもそも遺骨を食べること自体それほど珍しいというわけでもないのですが、この作品の場合は恐らく六花ちゃんのお母さんが作った“木を愛した女の話”と繋がっているんじゃないかな、と思いました。{/netabare}

(木を愛した女の話の復習)
{netabare}女に愛された木はいいところを見せようと思ってとにかく成長する。大木になって年老いて、その間ずっと女は木の傍で暮らすけど女が3000歳のときに木の根が病気になる。どうしても女は治したくてその根を食べた。すると毒で死んで、でも生まれ変わったらその根の一部になれてハッピーエンド。{/netabare}

この話をしている時に六花ちゃんは
{netabare}「島尾君の悪さする細胞も私がぜ~んぶ食べられたらいいのに」と言い、島尾君は「お腹壊すし転移する」と返しています。恐らく島尾君のあの遺書はこの時の話を思い出してのことだったんだと思います。木を愛した女の話をなぞるならば、六花ちゃんに自分の骨を食べてもらうことで彼女が生まれ変わったら自分の一部となってもらい、また2人で一緒になれたら…とかそういう願いがあったのでしょうか?そう言えば「生まれ変わってもまた君と結婚したいな」というモノローグがありました。

もしくは「悪い細胞を食べたいな→お腹を壊すし転移する」「女が根を食べる→毒で死ぬ」と同じように、自分の骨を食べることで癌が転移するかもしれないリスクを負いながらも彼女に食べてほしかったのかもしれません。実際癌だった方の遺骨を食べて転移するかどうかはわかりませんが、もし愛する人がそんなことをしてくれるくらいに自分を思ってくれていたのなら普通に嬉しいですよね。病気にはなってほしくないけど。
{/netabare}


③食べたっていい。それくらいどってことない
{netabare}「店長が許してくれるなら旦那のこと一緒に食べたっていい」(葉月君)のシーン。
他に愛する人ができたにも関わらず、「自分の骨を食べてほしい」という前の旦那の願いを聞き入れるのって、普通に考えたらナシですよね…。だから島尾君も「骨の話は忘れたっていい」と思っていたのですが、葉月君は島尾君に身体を貸してはじめて彼がどんな気持ちでいたのかを想像し、2人の記憶を共有したことで彼へ理解を示したんだと思います。彼を含めて六花ちゃんを受け入れるという懐の深さがこの台詞に表れていると思いました。


また、葉月君が島尾君の噛んだ跡を見つけた時のあの表情から「舐めたっていい」という話が出てきたことの流れや、“店長が許してくれるなら”という言い方に着目すると、“六花ちゃん一人には食べさせたくない。(自分が嫉妬するのをわかっていて首に噛み跡まで残されて、)全部あいつの思い通りになんかさせてやるか”といった反撃だったように感じます。島尾君が骨を食べてもらいたいのは六花ちゃんだったので。

葉月君の心情を勝手に推察すると「食べるくらいいいよ。それくらい許すよ。だけど店長一人に食べさせたくはないからよかったら自分も一緒に食べさせてほしい。それが倫理的にどうなのって話なら味見程度に舐める程度にしよう。一緒に舐めればいいよ」って感じかなぁ、と思います。{/netabare}


④最後で「花屋」という設定が綺麗に生かされていました。
{netabare}
生け花の話はこの物語における“変化”という大きなポイントを綺麗にまとめています。 {/netabare}


▼その他個人的解釈
最後まで見るとこの物語…、
{netabare}主人公は島尾君だったように思います。葉月君と六花ちゃんが結ばれたその後の描写を飛ばしてあのラストに繋げたことでそれが明確になりました。また、島尾君の過去の回想が非常に多く、opも彼がテーマになっています。{/netabare}

そして島尾君の台詞なんですが、
{netabare}「どうしたら僕は君から離れられるのかな」という言葉には少し引っかかりました。

確かに島尾君を現世に縛りつけるきっかけを作ったのは六花ちゃんの「逝かないで。一人にしないで」という言葉です。しかし彼もまた彼女に依存し、傍から離れられなくなったのはまだ2人の愛が繋がったままの状態ではっきりとは断ち切られていなかったからなのかな…?と。言い換えると「共依存」です。六花ちゃんに必要とされていただけだったはずなのに、いつの間にか島尾君自身も彼女に依存していました。

元々2人は両思いで、病気のせいで引き離されてしまったのは不本意なことでした。だからこそ「島尾君も好きだし葉月君も好き」ではなく、「心変わり」を伝えられることこそが彼女から解放されるために必要なことだったように思いました。島尾君はきっぱり振られたことで吹っ切れたんでしょうか。少なくとも自分が邪魔になっていると間接的に伝えられたことで自分の感情を抑えていたとは思います。{/netabare}


{netabare}島尾君が首を噛んだ理由に関しては正直悩みどころです。「僕がつけた跡、消えるまで覚えてて」とは言っていたものの、その後のモノローグでは(本当はおばあさんになるまで思い出さなかったとしてもそれならそれでいいんだ)と続いています。

―――…六花ちゃんの首に傷跡を残すことで彼女がそれを見る度に自分をことを思い出してくれるように。
愛する人の記憶の中に思い出としていつまでも自分を残していて欲しいと願うことは当たり前の感情ですよね。その後すぐ否定したのは、「本当は覚えていてほしいけど(六花ちゃんが思い出した時悲しくなるなら)忘れてもいい」という気持ちがあり、“口先だけの嘘”を並べただけだと思います。生前の彼が「遺品を捨てて」と口先では嘘を言っていました。まるで自分への未練をきっぱり捨てて前に進んでくれと言わんばかりのものです。しかし本当は「ヨボヨボになるまでそばにいるに一票」と、死んだ後六花ちゃんが悲しむことになっても自分のことを思っていてほしい、というようなことを明かしています。{/netabare}

{netabare}
もう1つ考えられるのは、これから六花ちゃんと生きていける葉月君へのちょっとした当てつけ…、いわば生身の身体を持つ彼に嫉妬して髪の毛を勝手に切った時のものと同じ類です。「消えるまで覚えてて」というのはそこまで重要ではなく、後から言った「戻ってくる奴に頼むといい」という言葉に彼の本当の狙い(=葉月への当てつけ)がある可能性。{/netabare}

{netabare}
どっちかなぁと考えた時、ラストで孫に部屋の中身の処分を頼んでいたことを思いだしました。その時も「いつかでいい。今でなくとも君が説明できる頃に覚えていたらで」という回りくどい言い方をしています。これ絶対処分してほしいと思うんですよね…。成仏できず迷子になってしまったのが「たぶん部屋のせい」と言っているので。

そう考えると当てつけというよりかは口先だけの嘘でしょうか。“彼にとってはとてもしてほしいことけど、嫌だったら(辛かったら)無理にとは言わない”という、生前の頃の何か諦めたような島尾君だと思います。{/netabare}


で、ラストなんですが。
{netabare}「成仏してなかったんかーい」とツッコミたいところですがあれはできなかったんでしょうね…。六花ちゃんに心変わりを伝えられたことで傍を離れられるようになって行動範囲は広くなっていました。{/netabare}

{netabare}ここで何故成仏できなかったのか、ということですが島尾君は孫に「迷子なんだ」と明かしています。そもそも島尾君自身どうやって成仏するのかはわかっていませんでした。ただあの時は六花ちゃんに引導を渡してもらえればすべて丸く収まって成仏ができる、と考えていたんだと思います。だけど実際は行動範囲が広まっただけで、六花ちゃんはすっかり成仏できたと思っている。六花ちゃんは島尾君が死んだ時にかけた自分の言葉が彼を縛り、この世に引き留めてずっと一人ぼっちにしてしまっていたことを知って自分を責め、泣いていました。(島尾君が葉月君に体を返した後、あの人を一人にしていたことに気付かせてくれてありがとう、というようなことを泣きながら言っていましたね)

せっかく自分を「解放することができた」と安心して前に進み始めた彼女をもう二度と悲しませないようにするため、2人の前には姿を現さないようにしていたんだと思います。葉月君が死ぬまで姿を現さなかったのは、彼に自分が見える可能性があったからでしょうか。部屋を開けて孫に見せたあの一面の花畑から、2人が生きている間に絵本の世界の中で花の世話をして暮らしていたのではないかという推測をしました。

そして島尾君は迷子になった理由を「部屋のせい」と考え、孫に処分を託しました。あの2人は島尾君の部屋を大切にとっておきましたが、それが島尾君には“大切にされすぎた”(大切にされすぎて成仏できなかった)んだと思うとちょっぴり切ないです。「僕にはもういらなくなった」という台詞は、自分の部屋を大切にしてくれていた最後の2人がいなくなってしまったため、もうとっておく必要がなくなったという意味だと思います。アニメの方は忘れましたが原作の方、確認してみると棚に並ぶ本が「世界遺産」や「ワールドマーケット」を始め、海外の旅行や海外での栽培に関する本なんですよね…。そういや8話あたりの回想で、病室のテレビで旅番組を六花ちゃんと見ていたことを思い出しました。「いつか連れてってくれる人と再婚できたら行きなよ」とか言いつつ、本当は六花ちゃんと2人で行きたかったんだと思います。その生前の心残りが遺品にも移って残っていたのでしょうか…。{/netabare}


{netabare}ちょっと気になった「おじいちゃんって呼んでごらん?」発言については“本当の孫ではないけど自分も孫が欲しかったな。そしておじいちゃんって呼ばれたかったな”という彼の心情が表れていると思います。残念ながら彼は子供を作れなかったわけですが…。他人の孫に「おじいちゃん」って呼ばせるなんて、と思うシーンかもしれませんが彼には実現不可能な夢だったからこそ経験してみたかったのではないでしょうか。葉月君が見たら怒りそうですけど。{/netabare}

{netabare}
ちなみにopの序盤の方で植木鉢を横に置いて土を掘っていたのは島尾君だったのですが、最後に同じようにして土を掘り、夏雪草を植えていたのは孫の方ですね。夏雪草と言えば彼の遺骨の一部が入った植木鉢ですがあれを孫が植えるということは孫の手によって彼のあの部屋のものが処分されるということの暗喩でしょうか…?長い年月を経て今度こそ彼が成仏できたことを祈るばかりです。{/netabare}


▼残念な点
途中6話頃から中だるみ。非常に勿体ない。
{netabare}メルヘンな国の世界観は島尾君の世界がどうなっているのかを視聴者(原作読者)に知らしめるのにいいものではあったんですが、白雪姫や怪我した鳥などのシーンはどうでもよかったので退屈でした。あそこからテンポが悪くなったのが残念です。{/netabare}
何とかならなかったのかなぁ、とは思うものの私もあそこはどうしようもない気もしなくないですんですがね。うーん…。でもどうにかしてほしかったです。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 1
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

<最終話まで視聴完了> 執着と訣別 愛と苦悩を 花のようにさわやかに

<最終話まで観終えて>

★注★この最終話に関しての感想は激しくネタバレしているので、
観終わっていない方は「ネタバレ」リンクを読まないほうがいいです。

葉月のモノローグから始まったから葉月を主人公として
彼に感情移入しやすいストーリー運びだったけれど
途中から3人ともモノローグがあり、主人公を誰にして観るかで
この話の解釈は随分と変わってくると思った。

また謎を残すシーンやセリフが多く、観終えた後もしばらく考え込んでいた。
とにかくこの作品は、何度も見返すたびに新しく気づかされる部分がありそう。
ってことで1話から最後まで3回観て考察したことを下記の通りまとめてみた。

{netabare}

【島尾と六花の約束】

1話からすでに語られていた「約束」は
島尾亡き後は、離婚して彼の遺品をすべて処分すること。
後半で判明する「約束」は、島尾の骨の一部を食べる、
そして散骨するか、どこかに埋めること。(その骨は夏雪草の鉢植えの中)

その「骨を食べる」という話は、生前の島尾と六花が山に行ったときに登場する
六花の母親が作った絵本の話の中に由来している。
主人公の女の子が愛した木の、根を食べて毒死したのち、
木の一部に生まれ変わったというのをハッピーエンドとする発想。
つまり、島尾の骨を「木の根」に見立て、健康な自分が島尾の一部となって
生まれ変われたら幸せだということ。

しかし六花は再婚してもなお、どの約束も遂行できず、そのままで。
島尾が成仏できなかった一番の理由は、ここにあるのだと思う。
なぜなら、六花と葉月が亡くなるまでずっと棲みつき、
彼らの孫にようやくその「約束」を委ねていたから。
あのOPに登場する男の子とその行動の秘密はこれなのだよね。
ただ、再婚した葉月夫婦が亡くなってからはどうやら
地縛霊ではなくなり、店の外でもどこでも悠々と
浮かんでいられるようになったようだし、孫に約束を依頼してから
はるか上空を飛んで小さくなっていったので、あれがもしかしたら
成仏した、という意味だったのかもしれない。

【なぜ葉月には霊が見えたのか】

葉月たちの孫が島尾の霊を見ることが出来たように
葉月は少年のようなピュアな心の持ち主だった。
霊である島尾に体を貸すこと自体がそもそも、普通ならリスクを負う
はずなのに彼は「店長にしてやれる最善は・・」と考えており
身体を貸すことに迷いがなかった。
絵本世界に閉じ込められても悲壮感はなく
再会した島尾と六花の会話を聞いているときも、自分と六花が
両思いになっていたことを喜んでしまうほどノーテンキだった。
これは彼の純粋すぎるほどの人間性をあらわし、
そんな葉月に対して島尾は頼りなさを感じながらも、自分の代わりに
六花を愛しぬける人間として最終的には認めた、ということなのかも。

【葉月の献身的な愛があってこそ】

島尾の存在は忘れきれないとしても、葉月の魅力には惹かれていっていた。
がその上で、亡夫である島尾が成仏できずにいたことに気づいた葉月が
六花の中にある島尾の記憶を共有し、受け入れることを、
身をもって証明してくれたからこそ、六花もケリがつけられた。

【一番しあわせになったのは誰?主人公は誰?】

観る人によっての視点で主人公も、しあわせの価値観も違うはずなので
断言はできないけれど、葉月と六花は再婚して娘や孫ができて
ごく一般的なしあわせを手に仲むつまじく人生を送ったようだが
そこは無視されたといっていいほどスルーし、いきなり葉月の葬式後に
話が飛んでいるのを観ると、島尾を主人公に見立てたほうが一番納得がいくし
そのほうが清々しい物語として観終われる。

【謎の多い絵本世界は果たして必要だったのか】

島尾が葉月の身体に憑依するとき、なぜか絵本の中の六花姫の姿だった。
この謎に関しては一切語られていないので、原作を読まない限り不明だが
当初、絵本は島尾が描いたスケッチブックの中の世界だったし
絵本の中の六花の口調は、島尾そのものだったので
島尾が創り出した六花=島尾の内心と理想ということになると思う。

で、リアル島尾⇒葉月の身体でリアル六花と対面を果たす。
リアル葉月⇒島尾の心象風景の中で六花の姿をした島尾の心と向き合う。
結果、島尾は六花と果たせなかった子作りの夢をも手にしてしまう。
ここでもうひとつ忘れてならないのが、六花が図書館で童話を借りており
島尾の未完の絵本を完成させようとしていたふしがあること。
なので絵本世界の中での人魚姫以降の荒れた世界は六花の戸惑う心が反映し
その際に遊園地でのカキ氷を前にして泣いていた記憶が
介入してきて葉月を困惑させ、でもそれもまた中断し、
その後は島尾が描いていたのじゃないかと。
まぁそんなわけで、絵本世界はやはり心象世界として捉えるのが妥当で
きっとこういうメルヘン部分がこの作者の特徴なのだろうけれど、
観る人によっては難解になってしまうか、退屈な部分だったかもしれない。

でも乙女チックな趣味趣向を持つ島尾ならではの発想とシーンであり、
さまざまな絵本や童話の世界が登場するのは、個人的にけっこう楽しめた。
{/netabare}

------------------------------------------

<10話の感想>

絵本の中の世界はまだ続き・・
葉月はどこまでノーテンキなんだ?と、島尾じゃなくても思うよ。
でも逆に言えば、そういう部分が葉月の良いところでもあり
キャラとしての魅力部分なのかもしれない。

さて、山の中の樹の根元に植えようとしていた夏雪草、
そのままになってしまってるけれど、あれでいいわけがない。
{netabare}
なにしろあの鉢の中には、ある秘密が隠されていたのだから。
島尾が成仏するには、六花があることをしないとならないんだと思う。
{/netabare}
だがしかしそれをどう描くか・・誰にやらせるのか、2人でやるのか。
ようやく次週にはそのあたりが観れるかな?
毎回「えーそこでつづくかいな。。」といいところで終わるのでw

ほんと、見せ方次第ではガッカリきそうな不安もあるけれど、
島尾は覚悟を決めているようだし、葉月もあのままじゃピエロなだけだし。

とにかくこの作品は、亡くした相手との過去にどうケリをつけ
喪失感の消えない中、3人が前にどう進もうとするのかが
ポイントだと思う。
最終回も迫ってきていることだし、鮮やかな展開を観たいなぁ。
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<9話の感想>

前回観終えた後で、いろいろと想う部分があった。
この先の展開も想像したし、島尾、六花の本当の想いや
葉月の状況と今後。あの夏雪草の鉢植えの意味。
それぞれ予想通りな部分もあれば、あぁなるほど!と
予想よりもう少し深い意味にも気づかされたり。
でも、丁寧に描きたいのか次週に持ち越し・・あぁ待ち遠しい。

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<8話までの感想>

観始めたばかりの頃はEDだけが切なく響いていた。
でも、亡き夫である島尾の想いが描かれたここ数話を観ていくと
OPもまたものすごく切なくて、胸が閉めつけられる。
ほんと、わざわざここでネタバレせずともすでに、
OPとEDでかなりのことを語ってしまってるよねこの作品。

誰を主人公にして観ていくかで全く違った見解になるけれど、
いずれにしても・・じわじわくるのは間違いない。
そして今、OPに登場する六花そっくりの目をした
男の子のことが気になって仕方ない。

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<6話までの感想>

いやはや、5話の島尾には相当泣かされてしまったけれど、
島尾が生前描いていたスケッチブックの絵の世界に
入り込んでしまった葉月と六花のかわいい会話が微笑ましく
相変わらず、湿っぽくなりすぎないバランスがいいなと思う。

けっこう大胆な発言をしてしまうくせに、ブレーキかけてしまう六花。
めちゃめちゃわかる、その気持ち(><)
答えは出ていても前に進めないことってあるのだよね。
でもそれで葉月を傷つけてしまってたり、
島尾をなおさら切なくさせてしまったり。
3人それぞれが、本音100%でガンガンいけない事情を持っていて
やっぱりこういうのって、大人ならではの話だと思う。

葉月の片思いから始まった物語だから、つい葉月を応援したくなるけど
島尾の切なる願いも、結果的には葉月と六花を結びつけていくような
言動になっていきそうだし、どっちに転んでも誰かが思い切り切ないという。
{netabare}
「死んだ旦那 言い訳にするのやめて欲しい」って
葉月の身体に憑依した島尾が言ってることにも注目。
{/netabare}

6話は回想シーンでの、指だけで手を繋ぐ六花と島尾が良かったし、
葉月が六花を好きになったきっかけっていうのにも、すごく共感。

---------------------------------------

<4話までの感想>

原作は河内遙による漫画で『FEEL YOUNG』(祥伝社)にて、
2009年7月号から2012年1月号まで連載されていたとのこと。
単行本は全4巻。ということはもう完結している物語なのだね。

アニメ作品の場合、できるだけ最終回を観終えるまで原作は読まないのだが
この作品は、読んでしまいたい衝動に駆られる(笑)
毎回、いいところで終わってくれるし、そういう演出はなかなかのもの。

作画もすごく綺麗で、植物の彩りや窓から入る日差しの眩しさや
ふんわり揺れるカーテンの裾とか、ちょっとした表情の変化とか、
舞台が花屋だけになおさら美しさが際立つし、個人的にかなり好み。

物語のあらすじは、えっ?そこまで書いちゃうんだ?ってほど
ここのページのwiki参照が詳しく載っているので、そちらをオススメ。
ざっくり説明すると、早くに夫を亡くして花屋を切り盛りする未亡人・六花が
店にアルバイトとして入ってきた8歳年下の葉月という青年から慕われるも、
彼女の亡夫の幽霊が2人の関係を嫉妬から妨害。
(ちなみに彼女からは亡夫の姿はまったく見えないが、葉月からは見える設定)
諦めない葉月に、幽霊である亡夫はある日、ひとつの提案をする。
受け入れがたい葉月だったが、六花との進展に見込みが感じられずに
自暴自棄に酒に酔ったある夜・・・というところまで今、進んだ感じ。

すぐにもドラマ化や映画化されそうな話ではあるんだけれど、
宙に浮く幽霊が登場する上、彼の百面相的な面白い表情や、
この物語全体を包むコミカルな部分は
アニメじゃないと魅力も面白さも半減してしまうと思う。

物語の深刻な部分だけ抜き取ると、せつなく悲劇的ではあるけれど、
コミカルなシーンやカット、会話がセンス良く散りばめられ
シリアスにならない寸止め加減が、観ていて心地良い。

あと、葉月の声を担当する中村悠一さんの演技がすばらしい。
どこか斜に構えた感じと、若さの残る繊細さや脆さ。
『氷菓』での高校生役を観た後でこの葉月を観ると
折木くんが成長したようにも感じて、なんだか可笑しくなる。

そして彼や六花の心の声と表面に出してる態度との
ギャップなんかも面白いし見どころのひとつかも。

そうなんだ・・この六花のキャラがまたすごく好感持てて。
ひたむきで、まじめなようで実は大胆なところもあって。
しっかりしているようで、少し間が抜けていたり、泣き虫だったり。
もう恋なんてしないんだって思ってるようで本当は待ってる部分もあったり。
だけど、我に返ってみれば亡き夫のことがまだ忘れられなくて。。
つくづく、どこまでも女心全開で正直なのがいい。

とにかく、すごくリアルに彼女の心の揺れとか本音とか、気持ちの変化が
バシバシ伝わってきて胸がキュンキュンしてしまう(笑)
そしてつい、応援したくなってしまう。
だけど、亡き夫の想いにも共感する部分があり、せつなくもあり。。

OPを観るだけでいくつかの謎が湧き上がってくるのだが、
それについてはまだ何も解き明かされていないし、
展開的にもこれからがようやく本題って感じなので、今後も見逃せない。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 64
ネタバレ

奈悠 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

10話の感想追加

さすがのノイタミナ枠って感じの作品チョイスです。

大人の恋のお話。ただ幽霊が出てくる。幽霊を使う作品最近多いよね。
普通じゃ描けないところの心理描写を幽霊を使っているのかな。
多くは語らないけど、仕草や間からいろいろと感じちゃいます。

ちょっと気持ちをいれて見ていけば面白い作品として感じられそうです。

OP「SEE YOU」 松下優也(11th Single)
ED「あなたに出会わなければ 〜夏雪冬花〜」 Aimer(4th Single)

10話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
島尾くんとして認識してから今まで寂しかった思いが爆発。
いろいろと語りたかった事があったんだろうね。
でも、幽霊旦那は叶うなら今のままで居たい。
そりゃこんなチャンスはもう無いだろうけど。
それにこんな事が本当に長く続くなんても考えてないだろうけど。
「じゃ、私が好きになった葉月くんは…
 葉月くんはどこにいるの」
どう幽霊旦那が振舞おうと、結局どうするかは六花ちゃん次第かな。
{/netabare}
そろそろ終盤。ほんと見逃せない。

9話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
健康的な体のおかげで今まで経験できたなった事。

「僕ガ死ンダラ僕ノ骨、少シ食ベラレル?」
約束を果たしていない・・・?
どういった思いでこんな手記残したんだろうか?

夏雪草、植えてる・・・?埋めてるように見える。
墓石を掘っている・・・?

変な走り方・・・流石に特殊すぎて決定打となったのかな。

遺骨を埋めたら体を返すつもりが・・・
今までのは我がまま、嫌がらせ。
でも、今回は本当に外道になってしまってもいいやと。
そして絵本の中で葉月が王子の姿に・・・?
絵本は帰るべきところではなく、現世に居続けたいとの思いの表れ・・・?
{/netabare}
すごい丁寧に作られていて・・・
最終的にどう綺麗にまとまっていくのか楽しみで仕方がないです。

8話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
50万!?え。葉月君ってそんなにお金が・・・!?
って、あぁ・・・生前の貯金か。暗証番号わかるわな。

幽霊旦那の持ち物全て装着しての逃走なのか。
そしてやはり夏雪草が重要なキーワード。

絵本。。スケッチブック。
この絵本が完成した時、それが幽霊旦那の未練が無くなる時かな。

『姫を自由にしたいというのも王子の本音の1つだからね』

EDは恐らく六花ちゃんの想いを語った物だろうと予測できたけど
今回のお話でOPは幽霊旦那の想いを語った物なんだろうね・・・
ってことはOPを良く見れば見るほど想像してしまいそうで。。
{/netabare}
ここに来てOPの良さというか切なさがいっそうしみじみと。

7話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
無駄な抵抗、悪あがき・・・
うーん。やっぱりそうだよね・・・どうあがいても結果は。

『不在の心細さ。普段味合わせてる不安感。
 手が届くうちに崩れてくれれば胸の1つも貸せたのに。』

『僕以外が全て正しい・・・』

幽霊旦那の部屋にある鉢植え。これがおそらく夏雪草かな。
それが部屋に飾られてあり、それが六花ちゃんへのプレゼントだったのかな・・・?
それが尻拭い。もしかしたらそれが出会いのきっかけ・・・?

『営業妨害だよ。タコ社長・・・』
完全に重なってしまった、困惑する・・・。
ここでの営業妨害は葉月くんとの関係だろうね。
{/netabare}
今回初めてストーリーで夏雪草って単語でたけど、よくよく考えたらタイトルなんだよね。

夏雪草とは
別名:白耳菜草(しろみみなぐさ)、セラスチウム。花言葉は「幸福」「才能」
白くて小さなお花。5枚の花びらからなりその1枚1枚がハート型。5~6月に開花。

6話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
どんなに惨めだとしても"今”六花ちゃんに触れたい・・・
幽霊旦那の決断・・・?だったのかな。

『そうやって死んだ旦那を言い訳に使うのは止めてほしい』
本当にこのセリフは印象に残った・・・重たい。

最後の六花ちゃんの告白。
幽霊旦那はどう思ったのだろうか。一度は決断したけど。
こんな結果を本当に望んだのだろうか・・・?
{/netabare}
回想シーンの六花ちゃんの声。すごく楽しそう。
普段ではこんなに楽しそうな声はなかった気がするかな・・・?

5話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
メルヘンチックな世界…ちっちゃい昔の店長
まさに、なんじゃこりゃw

姿が違うから・・・
分かってもらえないから・・・
どうしていいか分からないから・・・

嫌がらせでしか表現できない幽霊旦那よ・・・
お前入れ替わってそんな事したかったわけじゃないだろうw

「提案なのですが・・・お風呂で背中流させてくれませんか。」
努力して伝えるよりも自然に接した姿が元旦那と重なったという事・・・?
{/netabare}
な、ナンダッテーーー∑(`□´/)/
それにしても時間長くね・・?w

4話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
え。汗っかき。あるある。リアルな反応。
ほんと初々しい感じがするね。

ドヤ顔したあひるのおまる・・良い感性だw

なるほど。笑顔を見るために誘ったのね。
確かにあの写メの笑顔は素敵すぎる。

ペカペカ・・・キラキラ・・・
とな、となりに・・・すわりんか。りんかー??w

見ろ、人がゴミのようだ(棒読) バルス。
さらっと何を言ってるこの二人。

年下の男の子に迫られると否定できないのはやっぱ母性本能・・・?

店長は俺のこt(空の旅、お疲れ様でした)絶妙なw

ここまではっきり言われたら・・・ちょっと自暴自棄にもなるか。
そしてとうとう体を貸す事に。
{/netabare}
幽霊夫の願いが・・・どうなる・・・

3話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
生前はほんと魅力的なやつだったんだなー。

7つの玉www
しかしこの幽霊旦那かわいいな。大きな子供w

いきなり悪霊化に・・・!?結構激しい
{/netabare}
最後の涙はなんとなく分かるけど上手く表現できないや><;

2話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
幽霊旦那うざすぎwww

女性心理ってやっぱり難しいですね。
じっくりと見ててもいろいろと考えちゃう・・・
って幽霊旦那ベストポジションすぎるだろw

両手ビンタもある意味衝撃的。
{/netabare}
最後のシーン。本当に相思相愛だったんだなぁって。
ED曲がすごいジーンとくるね。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 11

69.3 15 ライバルで恋愛なアニメランキング15位
食戟のソーマ 豪ノ皿(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (205)
907人が棚に入れました
実家の定食屋「食事処ゆきひら」で料理の腕を磨いていた幸平創真は、父親の勧めで超エリート料理学校「遠月茶寮料理學園」に入学。ライバルとの食戟、仲間との研鑽を重ね、料理人として徐々に成長を続けていた。時が経ち、2年生に進級した創真はついに学園の頂点、遠月十傑評議会“第一席"の座へと、のぼりつめたのだった――。そんななか、世界的な料理コンクール「THE BLUE」の招待状が遠月学園へと届く。「THE BLUE」とは、若手料理人たちが名声を懸け競う正統派な美食大会――しかし、今回は従来とは趣向が異なり、常軌を逸したお題ばかり!?新たなライバルが現れ、波乱の予感が漂う「THE BLUE」の行方は……!?次代の料理界の担い手を決める食戟が、幕を開ける!

声優・キャラクター
松岡禎丞、金元寿子、高橋未奈美、花江夏樹、諏訪部順一、赤﨑千夏、岡本信彦、大西沙織、櫻井孝宏、福山潤

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ふたつの才能が出会いそして結集した「玉の世代」 ともに研鑽し続け果てなき料理人の頂へ…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメは第1期~第4期まで視聴済です。
まさか第5期まで続くとは思ってもいませんでしたが、物語をラストまで描き切って貰えたことに感謝します。


実家の定食屋「食事処ゆきひら」で料理の腕を磨いていた幸平創真は、
父親の勧めで超エリート料理学校「遠月茶寮料理學園」に入学。
ライバルとの食戟、仲間との研鑽を重ね、料理人として徐々に成長を続けていた。

時が経ち、2年生に進級した創真はついに学園の頂点、
遠月十傑評議会“第一席”の座へと、のぼりつめたのだった――。

そんななか、世界的な料理コンクール「THE BLUE」の招待状が遠月学園へと届く。
「THE BLUE」とは、若手料理人たちが名声を懸け競う正統派な美食大会――
しかし、今回は従来とは趣向が異なり、常軌を逸したお題ばかり!?

新たなライバルが現れ、波乱の予感が漂う「THE BLUE」の行方は……!?
次代の料理界の担い手を決める食戟が、幕を開ける!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

司 瑛士や、小林 竜胆という遠月十傑評議会の第1席と第2席が抜けた後、面子が随分と様変わりしたようです。

幸平創真が1年生の頃の遠月十傑評議会のメンバーは、
遠月学園総帥:薙切 仙左衛門(CV:銀河万丈さん)
第1席:司 瑛士(CV:石田 彰さん)
第2席:小林竜胆(CV:伊藤 静さん)
第3席:女木島 冬輔(CV:楠大典さん)
第4席:茜ヶ久保 もも(CV:くぎゅ)
第5席:斎藤 綜明(CV:小西克幸さん)
第6席:紀ノ国 寧々(CV:香菜ちゃん)
第7席:一色 慧(CV:櫻井孝宏さん)
第8席:久我 照紀(CV:梶裕貴さん)
第9席:叡山 枝津也(CV:杉田智和さん)
第10席:薙切 えりな(CV:ひーちゃん)
メンバーは物語の進捗によってちょいちょい変わるので、とある時点での暫定版になります。

そして幸平創真が2年生に進級すると、こう変わります。
遠月学園総帥:薙切 えりな(CV:ひーちゃん)
第1席:幸平創真(CV:松岡禎丞さん)
第2席:一色 慧(CV:櫻井孝宏さん)
第3席:久我 照紀(CV:梶裕貴さん)
第4席:葉山 アキラ(CV:諏訪部順一さん)
第5席:黒木場 リョウ(CV:岡本信彦さん)
第6席:薙切 アリス(CV:赤﨑千夏さん)
第7席:タクミ・アルディーニ(CV:花江夏樹さん)
第8席:叡山 枝津也(CV:杉田智和さん)
第9席:紀ノ国 寧々(CV:香菜ちゃん)
第10席:田所 恵(CV:たかみな)

司 瑛士が第1席だった第90期生の時代も錚々たるメンバーが連なっていますが、やはり核となって物語を動かしてきた幸平を始めとする第91期生のメンバーが名を連ねる遠月十傑評議会は、やっぱり思い入れが違います。
きっと第90期生も何度も食戟を繰り返して席次を決めたのでしょう。
ですが、第91期生が繰り返してきた激闘ほど第90期生の戦歴を見ていない、その差が決定打なんだと思います。

ですが、第5期ではこの十傑の席次は、第1話の「海の家」以外、殆ど意味を持っていなかった気がします。
そう、物語が世界的な料理コンクール「THE BLUE」に大きく軸足を移したからです。
新任講師の鈴木先生から発せられた一言が全ての元凶…
こうして「THE BLUE」の頂点を賭けた争いの火蓋が切って落とされたのです。
様々な思いが交錯する中、遠月十傑の出場者はいつも通りの通常運転。
そりゃ、そうです…これまでどれだけ修羅場を潜ってきたか…
どれだけみんなと研鑽を積んできたことか…
優勝の枠はただ一つしかなく全員が掴める訳じゃありません。
ですが、自分の手の届くところまでは決して諦めないのが遠月流…
今回もその真髄を心行くまで堪能させて貰えると思いますよ。
演出の効果も乗じて鳥肌モノの戦いばかりですから…

薙切えりなが「神の舌」を持っているのは、この作品を知る人なら周知の事実だと思います。
優れた味覚が下した評価は絶対で、他の料理人の人生すら左右させるほどの影響力の持ち主…
ですが「神の舌」は持ち主を幸せにする能力なんかじゃなかったんです。
その波紋は、薙切家全体の問題にまで広がっていくのですが、その伏線は今回でちゃんと回収されるので、気になる方は是非完走頂ければと思います。

オープニングテーマは、nano.RIPEさんの「ラストチャプター」
エンディングテーマは、渕上舞さんの「Crossing Road」
nano.RIPEさんは毎度お馴染みなので抜群の安定感がありました。
ビックリしたのはエンディング…「Crossing Road」滅茶苦茶格好良いんですけど!

1クール全12話の物語でした。
第5期まで全86話+OVA全6話という骨太の作品になりました。
OVAは原作同梱版のようなので私は未視聴ですが、いつか機会があったら是非視聴したいと思います。
何より、アニメで物語のラストが見れたのが嬉しくて堪りません。
作り手の皆さま、本当にありがとうございます。
欲を言えば、もう少し先の展開…幸平創真と、薙切えりなの食戟の顛末やその後…まで見れたらもっと嬉しかったんですけどね^^;
ですがラストまでしっかり堪能させて頂きました!

投稿 : 2024/09/07
♥ : 7

のか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

原作の終わりまでちゃんとアニメ化^^

原作既読(発行巻購入済み) 全13話

あらすじ
料理勝負で全てを決める学校。そこの生徒たちのお話し


では感想を
原作の最終話までアニメ化しました
でもアニメは個人的に4期(神の皿)で止めておくべきだったと思います^^;

豪の皿(Blue編)ですが、展開早過ぎwww
まあ、原作もちょっと違いますけど、こんな感じですけどね(苦笑)

豪の皿に関しては料理勝負と言うより下着姿しか印象がありません
料理勝負が少ないので余計に(いらねっ)って場面が多いです。

伏線回収(創真君のお母さん、えりな様のお母さん)の為のアニメです
食戟のソーマファンなら視聴するべきですが、そうでもないなら見なくても問題なしwww

原作も個人的に(Blue編)はいらなかったな~って思っている私ですwww

展開が早いのでさくさく視聴できますが、その為なのか、満足感は少ないです

恋愛スパイスがちょっと増えてます
ギャグスパイスは声優さんが頑張っていますよ


作画は相変わらず標準以上
よく動いていますし、崩壊もありません

声優さんもそれなりに豪華でしたね
個人的に津田健さんはツボりましたよ^^

音楽は普通
OPの絵は個人的に好きでしたけどね

キャラは最終クールなのでオールスターです
あ~いたな~って感じの懐かしいキャラとか出てきますよ


アニメが原作最終話まで終えました。
これから食戟のソーマを視聴される方は必ず1期から順序良く見てくださいね^^

食戟のソーマ
食戟のソーマ 弐ノ皿
食戟のソーマ 餐ノ皿(列車編を含む)
食戟のソーマ 神ノ皿
食戟のソーマ 豪ノ皿

です。間違えないようにレンタルなりしてくださいな

視聴すれば完走は出来ると思います
面白いと思うかどうかは別問題ですけどね

個人的には(原作コミックでいいや)と思っています
アニメは2周目はしません!

嫌いじゃないんでけど、満足感が得られないアニメはな~(爆笑)

ってわけで自己判断で視聴をどうぞ(投げやり)




では最後に一言
絶望した~!色んな女性の下着姿に絶望した~!
なんですか、あの格好は!
あんなにみんながみんな、上下が揃っているわけないじゃないですか!←そこかいっ
今は上下が揃っている下着を付けている方が珍しいんですよ!
女性は上下が揃っている下着を付けているなんて、男性の都合のいい妄想ですよ!
そ~ゆ~所だけ夢を見させるアニメに絶望した~!


男性の皆さん
揃っていないとだらしなく思えるとか彼女や奥さんに言っちゃいますと
軽く引かれるレベルですのでご注意を(爆笑)
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ

投稿 : 2024/09/07
♥ : 12

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

安定・安心の料理対決アニメ(大団円)

言わずと知れた週刊少年ジャンプ連載漫画が原作のアニメ化作品です。

ジャンプ連載が本誌を追われずに完結し、アニメ化も原作の最後までなされるというのは近頃だと案外珍しいことなのかもしれません。とりあえずパッと思いついたのが『バクマン。』くらいかも。

アニメ化の時系列的には3期目以降が素直に数字ではなくそれをもじったタイトルになっていて:

食戟のソーマ(1期目: 2クール)
~ 弐の皿(2期目)
~ 餐ノ皿(3期目: 分割2クールの前半)
~ 餐ノ皿 遠月列車編(3期目: 分割2クールの後半)
~ 神ノ皿(4期目)
~ 豪ノ皿(5期目: 本作品)

ということになっています。ただ、ストーリーの区切りとしては3期目2クール目と4期目は特に境目は無くて、一連の作品としてつながっている感じですね。

本作「豪ノ皿」の特徴としては対決する相手がこれまでは遠月学園の関係者(生徒やOBなど)ではなくノワールという裏社会で活躍する料理人が出てくることや、主人公である創真の家族、ヒロインである薙切えりなの家族に関わる様々な確執が露になる点でしょうか。

作品内容的には1期目から本作まで、終始一貫して主人公の幸平創真(ゆきひら そうま)を始めとする料理人による対決と、その勝負における審査員たちのリアクション芸(良くわからない言葉を発したり服が脱げたりする)が支える形になっています。

そしてその勝負が行われるに至る過程や因縁、そして料理修行といった感じの『ミスター味っ子』あたりから完成されたと思われるテンプレートに乗っかっている作品です。

そして1期目から各話の進行はその期通じての話数を表すアイキャッチ的な画像からスタートしてラスボスのシルエット的な画像で終わるとか、2期目以降はnano.RIPEをOPまたはEDに起用し続けるとかこの作品自体の様式も確立してきました。

そういう意味ではシンフォギアにも似た「様式美」を特徴とする作品でもあるかもしれません。飽きる人は途中で飽きるかもしれませんが、安定性は抜群でそれはこの5期目でも変わりませんでした。

同一クールに並んだ作品とは充分に戦えるポテンシャルは視聴前から期待していましたが、その期待にキッチリと応えた作品だったのではないでしょうか。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 13

91.6 16 ライバルで恋愛なアニメランキング16位
四月は君の嘘(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (5060)
20125人が棚に入れました
母の死をきっかけにピアノが弾けなくなった元天才少年・有馬公生。モノクロームだった彼の日常は、一人のヴァイオリニストとの出逢いから色付き始める。
傍若無人、喧嘩上等、でも個性あふれる演奏家・宮園かをり。少女に魅せられた公生は自分の足で14歳の今を走り始める。

声優・キャラクター
花江夏樹、種田梨沙、佐倉綾音、逢坂良太、早見沙織、梶裕貴
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『愛は地球を救う』的なアレ

名作、と一般的に呼ばれてはいるものの、僕的に
 『いやいや、そんな言うほどいいもんじゃないでしょ』
というアニメが、いくつか存在いたしております。

本作『四月は君の嘘』はその代表格というか、
ぶっちぎりの一位作品でありまして、
見返すたびにアラが見つかってココロがささくれ立つ一本です。

もちろん、同作に熱狂的なファンが多いことは存じ上げておりますし、
その方々の思いを否定するつもりは毛頭ありません。
僕が言うのは「こういう角度からだとこう見える」という話に過ぎず、
どんな角度から見るかなんて、100%、個人の自由です。
そこに正誤だの良し悪しだのは存在しない、と僕は考えております。

  ただ、自分が好きなものを悪く書かれて気分がいい人なんてイナイ、
  というのも真なり、です。

同作に関わる美しい感動・印象を断じて犯されたくない、
そういう思いがある方は、
この先を読まれないことを強くおすすめいたします。

根拠もなくイチャモンを並べ立てる、みたいなことはしていませんが、
かなり『辛辣な表現』になっておりますし、
そのことで誰かの心を傷つけるのは、僕の本意ではありません。

ほんと、あくまでも「僕の角度からだとこう見える」という話でして、
ムリして読む必要なんてありませんから、
不快な思いをしたくない方は、どうぞお引き返しくださいませ。

警告は致しました。では、遠慮なく……


  身体障害者や余命宣告を受けた方々を安易に扱い、
  感動コンテンツとして消費している作品を、
  巷では『感動ポルノ(Inspiration porn)』と呼んだりします。

  もちろん、そういう方々と真摯に向き合い、
  目を逸らしたくなるような現実を繊細に描いていくことによって、
  芸術と呼べる域まで達した作品はたくさんあります。

  そうした作品と『感動ポルノ』の分水嶺は、
    作品を通じて伝えたいこと、訴えたいことの有無や深さ
  だというふうに、僕は考えています。

  残念ながら本作は後者の方かと。
  作品として『伝えたいこと』なんてリッパなものはありません。
  (少なくとも僕には伝わってきません)

  きれいで頑張ってる少女が死んじゃったら『かわいそう』なのはあたりまえ。

  プロフェッショナルのモノづくりとか物語づくりというのは、
  その『かわいそう』という共通認識をフックとして、
  なにを描き、なにを伝えようとするか、
  それらを通じて『なんのためにその作品を創るのか』を突きつめていく、
  そんなところがキモであると僕は愚考するわけです。

  ところが本作は、その『かわいそうさ』をアピールしているだけ。
  それっぽく聞こえるだけの言葉を並べ立て、
  人のカタチまでも不自然に歪め、
  ほらほら、こんな頑張ってるのにかわいそうでしょ、泣けるでしょ、
  そんなふうに物語を飾り立てているだけなんです。

  そこには何のメッセージもありません。

  作画がかなりイイので誤魔化されがちですが、
  そこに気がついちゃうと、少なくとも僕はダメです、ダメでした。
  作家の「カンド-作品として他人から評価されたい」という、
  『エゴ』や『自己実現欲求』ばかりが鼻について、
  とても泣く気にはなれません。

で、総論的に『ダメだダメだ』と言われても、
とてもじゃないけどナットクできる話ではないと思いますので、
ここからは総論や抽象論ではなく具体的に、
  どこがどう、なぜダメなのか
というポイントを列挙してまいりたいと思います。



【1.オマージュにおいて、引用元への理解・リスペクトがナイ】

リアルタイムで本作がはじまったとき、
僕はほんとうに、めちゃくちゃ気に入ってたんです。
友人にも「今期No.1はダントツでこれじゃね?」とか言ってましたしね。

作画はきれいだし、音楽も楽しいし、人物造形もしっかりしている。
ときおり「はあ?」とは思わされるものの、
そんなものを吹っ飛ばすぐらい、作品に『いきおい』がありました。

その評価にはっきりと『?』がついたのが、
第八話、井川絵見が演奏する『木枯らし』でのモノローグです。
{netabare}
  ここで絵美は心の中で『響け』と三回連続で唱えます。
  これはもちろん『君に届け』のオマージュですね。
  黒沼爽子が風早くんに思いを伝えるべく、
  心の中で『届け』と唱えながら駆けていくシーン。

  オリジナルの方は、能登麻美子さんによる歴史的名演です。
    ひとつめの『届け』は、まだ『願望』に近いもの。
    ふたつめの『届け』で、それがはっきりとした『意志』に変わり、
    みっつめの『届け』では、さらに熱い『情熱』へと昇華します。
  わずか17秒、たった九文字しかないこの台詞に、
  爽子という『人間』の軌跡と成長、魅力が全て込められています。

本作での『響け』は、その劣化版。
絵見は最初から自分の感情全開で演奏をしていますから、
言葉の意味も重さも変わりようがありません。

ただ『君に届け』レベルの脚本は年に数本あるかないかですし、
うわっつらを真似ただけになるのは、
まあギリギリ、理解できないこともありません。

問題はそこではなく、
能登さんに基礎声質が似ている早見沙織さんに、
当のご本人、能登さんの面前でこのセリフを言わせたこと。

ギャグとしての扱いやバラエティ企画ならまだわかりますが、
ガチな物語・お芝居の一環としてこの演出というのは、
  『下品を』通り越して『下劣』の一言。
もちろん『結果として、悪気なくこうなった』可能性もあるわけですが、
僕が製作なら、制作の現場に任せず、
事前にお二人の元に出向いて説明とお詫びをします。しなきゃいけません。

  もちろん、早見さんは何も悪くありませんし、
  業界内で人格者と尊敬される能登さんがキレることも考えられません。
  おふたりとも「そんなそんな」と笑ってくれることでしょう。

  ただまあ、やっぱりカチンときたんでしょうね、特に能登さん。
  この後につづく早希(公生の母)のお芝居において、
  早見さんがかすんじゃうほど、
  鬼気迫る、あるいは慈愛に満ちた素晴らしい演技を披露してくれました。
  役者の意地、ここにありです。


で、この一点をもって浮かんできた疑念、つまり

  この作品、オマージュでオリジナルへのリスペクト足りないんじゃね?

というのは、このあとからも出るわ出るわ状態です。
いやなんかもう、
オリジナルをほとんど理解せずに引用したのかな、みたいな感じです。


まず、本作そのものがオマージュじゃないかと言われている、
三田誠広さんの『いちご同盟』からの引用ですが、
少なくとも僕には、何らのリスペクトも感じられません。
単に音楽とビョ-キつながりということで、
カッコよくて意味深なシ-ンを無理やり引っ張ってきただけに思えます。

  そもそも、入院中の女の子に『いちご同盟』を持ってく段階で減点100。

  そして同作は『生と死』に向き合う少年少女の、
  定まらず翻弄される未成熟な心を、精緻な技巧で描いた名作です。
  面白半分に場面や台詞を切り取っていいような、
  作家のエゴや売れ線狙いで書かれた作品じゃないんです。
  (同作では、直美はこの段階ですでに片足を切断していますしね)

  なぜ『面白半分』という強いコトバを使うのかは後述しますが、
  役作りのため同作を読んでいたであろう種田さん(宮園かをり役)、
  すごく演りにくかったことと思います。

あと、後半にやたら出てくる『繋がっている』という言葉は、
村上春樹さんの『ダンス・ダンス・ダンス』のパクリ、
あ、いえ、オマージュですね。

  ただ、本作での用いられ方というのは、
  ライトな読者やエセハルキストが都合よく解釈して流行らせたもので、
  大元の用いられ方ではありません。

  そもそも春樹さんは、
  『人と人との情緒的なつながり』みたくありふれたものを、
  わざわざ『ツナガッテイル』とカナに直して意味深っぽく強調するような
  安い作家さんじゃないんです。
  ラノベならいざ知らず、純文なめんじゃね~ぞおい。

あと、武士の妹ナギが公生にレッスンうける前と、連弾後のセリフ、
  「われはファントム、オペラ座に潜む怪人。」
  「私はクリスティーナ、オペラ座の舞台に憧れる女の子。」
というのは、もちろんミュージカル『オペラ座の怪人』のパクリ、
あ、いえ、オマージュですね。

  これはもう、大本とは遠く離れた、質の低い言葉遊びに過ぎません。

  最初っから姿をみせてちょこんと座ってるファントムなんかいません。
  クリスティーナがドキドキしながらレッスンを受けていたのも、
  ファントム(エリック)の正体を知る前のことですしね。

  原作でのクリスティーナは
   「正体を知る前→憧れ・師事/知った後→嫌悪・同情」であり、
  かたや本作のナギは
   「正体を知る前→嫌悪/知った後→憧れ・師事」ですから、
  まったくベクトルが逆。かすりもしていません。

  ですから、オマージュではなく『比喩表現』としても失格点。
  ただ単に『音楽繋がり・かっこいいから』という理由で、
  原作もろくに知らずひっぱってきただけのことではあるまいかと。

あと『ピーナッツ』からもあっちこっち引っ張ってきてますが、
これは、原作をよくしらない(英語版で何冊か読んだだけ)ので、
コメントのしようがありません。

いずれにしてもオマージュというのは、単なる『引用』ではありません。
その原作品への強いリスペクトがあることが大前提ですし、

  その言葉や表現を使って、なにを伝えるか
  その言葉・表現の上に、自分としてなにを載せるか

というのが大切、というか本質的なところであります。
少なくとも僕の耳には、
本作にそういうものの存在がまるっきり感じられません。

  平たく言うと、本作で使われている全ての引用は、
   原典へのリスペクトも感じられなければ、
   必然性もなく、
   その引用を通じて伝えたいこともない、
  ぶっちゃけ『カッコイイから借りているだけ』にしか聞こえないんです。

こういうのは『オマージュ』とは呼べず、
単なる『借りパク』なんじゃないかと愚考するところであります。
{/netabare}


【2.音楽の扱いがザツ・オンガク論がいいかげん】

これも回が進むにつれて印象が変わっていったポイントであります。

視聴開始当初、僕は本作のことを
  『ちゃんとオンガクと向き合った、ホネのあるアニメ』
だと思っていたのです。

ほんとそう思っていたのですが、回が進むにつれ、
その扱いがザツなところとか、
言ってることがいいかげんなところとか、
そういうのが鼻について、作品自体を楽しめなくなっていきました。
{netabare}

まず、とにもかくにも『演奏中の無駄なモノローグ』が多いんです。
マンガなら『音』がないから言葉で補うのは必然なんですが、
アニメでそれをする必然性はありません。

  先に例示した絵美の『木枯らし(9話)』なんか、
  曲の尺が4分あって、
  モノローグが被さらないのはアタマの27秒とラスト15秒のみ。
  全体の80%以上は『曲がきちんと聴けない』んです。

  19話、武士の弾いた『革命のエチュード』なんか、
  3分40秒の尺で、モノローグがないのはアタマの7秒のみ。
  わざわざ子供時代の回想まで引っ張ってきて、演奏をツブしています。

さらに呆れるのは10話で、
前回(9話)で演奏が『完全に』終わっている『木枯らし』を、
もう一回、ほとんどフル尺でやっているんです。

さすがに同じ音源を二回使うのは良心が痛んだのか、
わざわざ生バンドつけたアレンジ音源をつくってゴマかしてますが、
そこには何のメッセージも必然性もありません。

  『熱い、情熱的な演奏』ということを表現したいのなら
  もとの音源で充分できています。
  『クラシックはもっと自由なもの』ということを表現したいのなら
  それを『ピアノのコンクール』の音源でやるのはおカド違い。

そんなことをするぐらいなら、
演奏中のモノローグをぜんぶ演奏前の会話劇にして9話の尺を埋め、
演奏シーンを10話一本にまとめればよかったんです。
同じような意味のないアレンジは、
13話のラフマニノフでもやってましたが、ほんと意味がありません。

つまるところ『コトバで語ること』と『オンガクで語ること』が、
ごちゃごちゃになっているんですよね。
というか『オンガクで語りたいこと』があるのかどうかも眉唾です。

キャラに「音楽は言葉を超える」なんて聞いたふうなセリフ言わせながら、
その音楽にばんばんセリフかぶせて、
言ってることとやってることが違うじゃんか、というハナシです。

  ちなみに『響け! ユ-フォニアム』みたいに、
  ちゃんとオンガクと向き合っている作品は、
  演奏中に必要のないモノローグをいれることは、ほぼありません。

  モノローグが比較的多い『のだめ』だって、
  その音楽を理解・楽しむための補助的なものがほとんどです。
  萌え系の『ぼざろ』や『けいおん!』だって同じこと。
  イミのない言葉をできるだけ排除して、
  聴かせるべきところをきっちり聴かせることに心を砕いています。

  音楽で語るべきことは、音楽で語る。
  そんなアタリマエができてないのは本作だけなんじゃないかしら。

  演奏者に『届け、届け』なんて言わせながら、
  その音楽を『きちんと視聴者の耳に届けるつもり』がないという、
  国会のダブスタ発言みたいな演出になっちゃっています。


なお、幼き日の公生が楽譜に忠実に弾くことで優勝することを、
他の子どもたちが『ヒューマンメトロノーム』『譜面のしもべ』と揶揄してる、
なんてくだりもありましたが、これはもう『ふざけんなよ』です。

音楽のコンクールは、ほとんど年代別に分かれるんですが、
公生が出ていたのはおそらく小学生高学年の部。
この年代に『楽譜を自分なりに解釈』なんてスキルは求められていません。

  そもそも『譜面どおり弾く』というコトバの用い方・重みが違うんです。
  国立音大だってソルフェージュの授業があるんですよ?
  楽譜を読み解くというのは、その曲の本質に迫っていくことなんです。

  ロックバントがスコアをちょいちょいと見て、
  じゃあ後はフィ-リングで、
  なんていうのとは、そもそも楽譜が占めるポジションが違うんです。

コンクールって、大会によってレベル差があるんですが、
トップレベルのコンクールに出場する子どもたちやその指導者たちは、
その重みをイヤというほど理解しています。
わずか数曲を、毎日数時間、
何か月もかけて『楽譜どおり』弾けるよう仕上げていくんです。

もちろん、一曲の完成に固執することによって『独創性』や、
さまざまな曲を自分なりに楽しむ心が失われることを危惧する方もいます。
ソルフェージュ能力の発達に支障がでるとの声もあります。
ピアノ教師によっては、
子どものうちはコンクールに出すべきじゃない、という方もいるほどです。

そして、公生が出場するのはトップレベルのコンクール。
そういう場所で有馬公生というのは、
出場している方々が目指すところの『完成形』なんですね。
それを「楽譜どおりでつまんね~」とか言うのは、
ろくに楽譜も読めない、なんちゃってピアニストぐらいのものなんです。

  ちなみに、本作のなかでは公生の演奏を、
  「デジタル時計のようにコンマ一の誤差もなく、余韻もない」と評していますが、
  そもそも、そんなものは『楽譜どおり弾いた』演奏ではありません。

  それが正解なら、演奏家なんていりませんしね。打ち込みで充分です。

  作品内で絵美に「つまんね~演奏」とも言わせてましたが、
  それはつまり、ショパンだのモーツァルトだのは、
   『指示どおり弾いたらつまんね~演奏にしかならない楽譜』
  ばっか残していると言ってるのと同じです。
  これはもう、わかってるわかってない以前のハナシではあるまいかと。

原作者の新川直司さんは、クラシックの経験はまるっきりなく、
高校時代はヘヴィメタばっか聞いていたんだそうです。
だからこそ、こういうめちゃくちゃなお話を書けるんだろうな、と。

このヒトって『さよなら私のクラマー』でも、
まるっきりサッカーというスポーツを理解していない、
素人のたわごとレベルの話を書いていましたよね。

  知らないなら、調べろよ。
  調べもしないで、
  わかったふうなこと書くなよ。

  本気でそれに打ち込んでいる人たちに失礼きわまりないだろうが。
{/netabare}


【3.病気と真剣に向き合っていない、デッチあげている】

宮園かをりの病気はいったいなんだったんだ、
なんていう議論じみたものがネット上に出回っています。
  ・白血病
  ・脳腫瘍
  ・パーキンソン病
  ・ALS
  ・SCD(脊髄小脳変性症)
  ・筋ジストロフィー
なんていろいろと候補が上がっていますが、
どれも「この症状はあてはまるけど、この症状や治療はあてはまらない」
ということで、結論は『わかんない』になっています。
{netabare}
そりゃあそうだろうな、と僕は思います。だって、
  何かの病気を想定し、取材に基いて書いたものじゃない
というのがまるわかりなんですもの。

そういうのは、業界ではよくあるハナシなんです。

  有名どころはやっぱり庵野秀明監督の『エヴァンゲリオン』ですね。
    こんなアニメ、どうせ誰も真剣に見ねえや
  いうことで、なんも考えず『伏線っぽいイミシンな』ものをまき散らし、
  なにも回収せず(できるわけもなく)話を畳んじゃいました。

  で、後から人気に火がつき、謎本まで出版される大騒ぎに。

  あちこちから『謎の真相』を聞かれるんだけど、
  庵野さん、ほんとに、まったく、これっぽっちも、考えてなかったんです。
  「アンノのやつ、マジで頭抱えててさ。ま、自業自得だけど」
  というのは、庵野さんのご友人である某漫画家さんから直接聞いた話。
  まあ、結果がアレなので、禍転じてほにゃららら、なんですが。

そこから業界が得た教訓というのも、
『これからは設定をちゃんとしよう』というリッパなものではなく、
ぶっちゃけた話をすると
  イザとなったら気合と口先でなんとかなるんだなあ、
みたいなアレであり、似たようなものがいまでも量産されております。

宮園かをりの病気もその一つ、ですね。

早い話「徐々に身体が弱って死に至る、手術困難な病気」であれば、
なんだってよかったんです。
だから、それっぽい症状なり病気を『デッチあげた』。

ネット上では病名を公開しないことを
 『同じ病気を持つ人の希望を奪ってしまわないように』
なんて好意的に解釈してる方が多いですが、そんなわけあるかい。

  かりに具体的な病名のウラ設定があったにしても、
  原作者にしてみれば、
  かをりが『きれいに死んでくれれば』それでよかったわけで、
  正確な医学的考証なんか、ハナからやってません。

  ですから、もしも具体的な病名をあげてしまえば、
   「こんな症状が出る(出ない)のはおかしい」
   「こういう治療をしないのはおかしい」
   「このタイミングでこんな手術なんかできっこない」
  などと、
  同じ病気に苦しむ方々からクレームの嵐になるのが目に見えてます。

  ですから、病名なんか公開できるわけがありません。
  ごまかしごまかしでつなぐ以外に手はなく、
  そんなわけで『誰が見ても病名が特定できない映像』になっているわけです。

ふたつ前の章の話に戻りますが、
僕が『いちご同盟』の引用を『面白半分』と称したのは
こういう理由です。

三田誠広さんがあの作品を書きあげるために、
  どれほどの取材をし、
  どれほどの見たくないものと向き合い、
  自我の根底を揺さぶられるような思いをしたことか。

そういう取材・努力・考証を一切せず、
とりあえずきれいに死んでくれればいいやあ、でヒロインを殺すマンガ家に、
あの作品を寸借する資格なんてない、と僕は思うのですが。
{/netabare}


【4.言語表現がチンプ、言ってることが支離滅裂】

これは原作者さんのクセだと思うんですが、
ものごとを『詩人』っぽく表現しようとして、
言葉選びでコケてるところがけっこう多いんですよね。
{netabare}
  「そのホイッスルは澄み切った空に乱反射した」
  「壊れたシ-ソ-みたいにぎっこんばったん心臓が波打ってる」
  なんて、意味わかんないですしね。

  前者は『乱反射』というコトバの明らかな誤用。
  比喩表現だとしても、情景がまるっきりイメ-ジできません。
  後者は、ふつうに不整脈。医者行けよ医者。
{/netabare}
まあ、そういうのはただ『こっぱずかしい』だけなんですが、
それだけじゃなく、
根っこの部分で『?』となる表現も散見されます。
{netabare}
作品全体を通じて、しょっちゅうつまづいちゃうのは、
『ジブンたちは演奏家(音楽家/ピアニスト)なんだ』
という系統の表現ですね。

  イシキタカイ系はけっこうなんですが、
  実態は、まだ『先生について演奏を習っている』中学生です。
  演奏家を名乗るにはほど遠く、
  それを目指してがんばっている若者、という位置づけかと。

  先のない宮園かをりが『生き急ぐ』のは仕方ないにしても、
  一円も稼いだことがないスネかじり、
  いくつかのコンクールで賞を取っただけの『生徒さん』が、
  職業的演奏家の『生き方』を語っちゃうってどうなんでしょうか。

さらに、その前提となる演奏家論として、宮園かをりに五話で、
  楽譜を投げ捨てた演奏家なんていっぱいいるよ。
  それでも、また拾い上げて楽譜にむかう。
  そうやって、最も美しい『嘘』が生まれる。
なんて、とんでもないセリフを言わせちゃっていますしね。

これ、言葉としてはウツクシイけれど、内容的には大問題です。
だって、その前後の公生とのやりとりも加味すると、

  演奏家は、ほんとうは楽譜通りになんか演奏したくない。
  だけど聴衆の喝采がきもちいいからやめられない。
  で、しぶしぶやって素晴らしい演奏(美しいウソ)が生まれる。

ということを言っちゃってるわけですから。

そういう、箸にも棒にもかからない職業観をベースに、
音楽家(演奏家)とはなんぞや、ということをイシキ高く語られても、
え……まあ……そうですね、としか言いようがありません。


で、物語が進むにつれて、支離滅裂な言い草が増えてきます。
あまりにも多すぎて全部紹介できないのですが、
代表的なところを挙げるとですね、

13話 紘子(公生母の友人、ピアノニスト、公生の現先生)のセリフ
   「最愛の母の死が彼に何かをもたらしたのだとしたら、
    それは鬼のとおる道だ」
21話 かをりの病状にショックをうける公生のモノローグ
   「音楽は、大切な人を連れ去っていく……」

  まず紘子さんのセリフですが、言ってる意味がわかりません。
  愛する人の死を乗り越えて開花した音楽家なんて、なんぼでもいます。
  音楽的な精進のために、自らの手でその人を殺したのなら、
   『鬼のとおる道』と表現してもいいでしょうが、
  公生はふつうに母親の病死をのりこえてるだけ。鬼、関係ありません。

  次に挙げた公生のモノローグは、もう完全に『いいがかり』です。
  かをりが病気になったのって、音楽、なんにも関係ありません。
  なんの脈絡もなく、
  こういう理解の仕方をさせたら音楽家としてのピンチ感が増す、
  そんな理由で言わせているだけのことではあるまいかと。

母親と好きな女の子がどちらも病死するって、もちろん可哀そうなことです。

だけど、その『可哀そうさ』をアピールするため、
関係ないコトバや解釈をこじつけてドラマ感をあおろうっていうのは、
僕には『とても醜いこと』に感じられます。
ヒトの『死』というのは、
そういうヨコシマな言葉で飾り立てていいものじゃない、と思うんですよね。
{/netabare}


【5.人のカタチがご都合主義で崩壊していく】

ここまでごちゃごちゃ書いてきましたが、
それでも『人のカタチがちゃんとした、ドラマとして成立している』作品なら、
僕は物語の評価に『2』なんてつけません。

ですが、その『人のカタチ』が、回を追ってぐちゃぐちゃになっていくんですよね。
これは言いたいことが山ほどあるんですが、
長くなるので(ここまででも充分長いですし)
物語の最終盤、21話と22話にしぼって言及させていただきます。
{netabare}
おさらいしておきますと、この終盤の前フリとして、

 前話で宮園かをりの発作を目撃し、公生、いじけてふぬける。
 →手紙をうけとり、カヌレもってお見舞いへ。
 →かをりからコンクールと同じ日に手術を受けることを知らされる。
  「君のせい、ぜんぶ君のせい」と指さして言われ、
  わたしたちは命がけであがく演奏家じゃない、と励まされる。
 →それでも「もう一週間もピアノさわってない」とダダをこねる公生。
 →かをり、必死にたちあがり「奇跡なんてすぐ起こっちゃう」とさらに励ます。
 →そのまま倒れ「わたしを一人にしないで」と公生の腕の中で泣くかをり。
 →「僕はバカだ」と、ある程度ナットクする公生。
  (「雪の中の君はウツクシイ」とか、意味ないこと考えてますが)

と、まずまずきれいなやりとりがあったわけです。

ところが、コンクール当日、
公生って、ひざを抱えて引きこもっちゃってるんですよね。
ウツクシイやりとりも、かをりの懸命な励ましも、すべて台無し、ゴミ箱へポイ。
しかも、なんでそうなったのか、一切の描写がありません。
で、コンクールの描写に移るわけですが……

 →絵美や武士に気遣われても、ほぼ無反応の公生。
 →舞台に上がっても、顔を覆ってうずくまる。
 →椿のくしゃみを契機に、なぜか、いきなり覚醒する公生。
 →ぐちゃぐちゃといろんなこと考えながら演奏開始。
 →かをりのタマシイ登場。手術失敗を確信。
 →最後の共演(超ウルトラス-パ-過剰演出)を経て、演奏終了。
 →雪の中、お墓の前でかをりの両親から手紙をわたされる。
  (火葬後、ソッコ-納骨? 四十九日までは家に置いてあげなさいよ)
 →なぜか、桜が咲くまでボッケにいれたまま手紙を放置。
 →ぶらぶら歩きながら読んで、びっくり。で、ふわっとした大団円。

これはもう、ツッコミどころ満載。てか、筋の通ってるところがありません。

つまるところ、演奏前に公生が引きこもっていたのって、
この『覚醒』をカンド-的に見せるためであって、
おハナシの前後のつながりも人のカタチもまるで関係ないんですよね。

しかも、その公生の覚醒・フッカツっていうのは、

  みんなが支えてくれたからいまのジブンがあるんだ

という『魔法少女アニメのど定番』みたいな気づきでしかないわけです。

その気づきも、それまで親身に心配してくれた紘子さんや、
舞台袖で気遣ってくれていた絵美、武士をガン無視しておいて、
  ピアノ弾いてたらなんか急にヒラメキました、
  やっぱピアニストってすごいっスね。
という、ご都合主義を通り越した、シュールな展開によるものなわけでして。

桜が咲くまで手紙を放置プレイするのも意味不明。

ふつうは『すぐに読む』か『哀しくて読めず封印する』の二択ですよね。
これ、物語のはじめと終わりを四月でキレイにまとめたかった、
という作者のご都合に合わせている以外、理由がまるで考えられません。

かをりをソッコ-納骨したのも、そのカンケイかと。

  二月十八日(手術日)を命日とすると、
  四月八日の四十九日法要時に納骨するのが一般的。
  ふつう、親族以外は法事に出ないから、公生の墓参りはその後になります。
  そうなると、中学は卒業するし、ヘタすると桜、散っちゃいますし。
  (ラストシーン、中学の制服のままです)

  だったらお通夜の席で手紙渡しなさいよ、というハナシなんですが、
  そこは絵的な原作者のこだわりがあったと思われ。
  (あるいは納骨をいつやるのか知らず、調べもしなかった、とかね)

  おかげでかをりのお骨は、
  生まれ育った愛着ある実家に、まったく置いてもらえませんでした。 
  (僕的には、手紙なんかよりそっちの方が可哀そうです)


で、その『かをりの手紙』なんですが、こちらもモンダイだらけです。

まず、かをりは『君のせい』で手術を受ける気になった、
ということを、公生にはっきりと言っちゃっているわけです。
で、その手術が失敗して死んじゃった、と。

  これ、あなたが公生だったら、セキニン感じませんか?

どうせ助からない病気であったとしても、
手術をしなければ、一分でも一秒でも長くご両親と一緒にいられたわけです。
そんなもん知るかい、なんてフツ-は思わないですよね。

  ところが、手紙にはその件に関するフォロー、なんにもなし。
  公生くんも、責任感じてたり自分責めてたりするフシ、なんにもなし。
  それって人としてどうなのよ、と思うのは拙だけなんでしょうか。

で、この手紙が公生に最後に会った直後に書かれたものであること、
雪の屋上で公生を励ましつつ「一人にしないで」と泣いた、
感動シーンに続けて書かれたものであることが、さらに問題を深くしています。

  もう助かりません、あなたもうすぐ死にます、
  医者にそう言われて書くのなら、
  こういう『雲の上から』みたいな文面になっちゃうのはわかります。

  でも、かをりは『生きるために』手術を受けたんですよ?

  あがくと決めた、少ない可能性に賭けて手術を決めた。
  でも失敗するかも知れない、こわくてたまらない、でも、生きたい。
  生きてもう一度、公生と共演したい。奇跡を起こしたい。だけどやっぱりこわい。
  そういう思いがぐちゃぐちゃになって泣いたんです。
  そんな気持ちのときに、こんな雲の上からみたいな手紙、書けると思いますか?

    君がこの手紙を読んでるということは、手術は失敗しちゃったんだね。
    残念。でも、後悔は一つもありません。
    私は、最後まであきらめず頑張った私をほめてあげたいと思います。

  そういう書き出しで、自分を鼓舞しながら、
  万が一ダメだったときのために、
  そうなったら伝えられなくなる想いを書き記すのが自然じゃないのかな、と。

  ところが、かをりの手紙はぜんぜん違います。
  これじゃまるで、余命宣告を受けた人の『遺書』そのまんま、
  すでに天に召された気になっている、生きボトケのお手紙じゃないですか。

実は最初、種田さん(かをり役)がこの文面を語る芝居を聴いたとき、
ものすごい違和感があったんです。
彼女ほど実力のある方が、なんでこんなに中途半端なお芝居するんだろうって。

だけど、よくよく考えてみるとナットク。

手紙を書いている時の心情をトレースしたら、とても演れません。
そこにフォーカスすればするほど、
綴られたコトバと感情が乖離していってしまうんです。

ですから、いつ、どんな思いで書かれた手紙であるかはガン無視して、
(ほんとはそれが一番ダイジなんですが)
とにかくけなげに、おナミダ頂戴で演るしかなかったんだな、と。

でまあ、凛として演るのもしおしお演るのも違うと思い、
とりあえず無理やり気持ちを作って、
キャラを意識してちょい明るめに、だけど生命感を漂わせないよう、淡々と演った。

  ところが、巷ではこれが『名演』っぽく語られ、
  イベントで同じところ再朗読させられたりするハメに。
  ほんと、役者さんって大変だなあと思います。
{/netabare}


というわけで、僕的なおすすめ度はCランクです。
映像がかなりきれいなので総合満足度が3.4になっておりますが、
心証的には2点台がいいところの作品かな、と。

内容的には、ど直球の感動ポルノ。
  病気にも、
  音楽にも、
  人の死にもカタチにも、
ろくに向き合わず売れ線だけを追求した会心の一本です。

おそらくは、原作の抱えた問題をそのままアニメに完コピ(原作未読)。
監督のイシグロキョウヘイさんは、
内容のなさを映像でカバ-しようとしすぎかと。

  これが初監督作品でいろいろ気を使ったのはわかりますが、
  原作者の新川直司さんだって、
  初のアニメ化作品だったわけですしね。

  講談社の版権担当は最初とっつきにくいけど、
  強気にいったらけっこう話聞いて親身になってくれるし、
  (昔は、ですね。いまもそうなのかな?)
  ちょっとこれおかしいんじゃね、と感じるところは
  もっとゴリゴリいくべきだったと思います。後の祭りですが。


ただまあ、板もマンガもけっこう売れたようで、
ビジネス的には成功作品です。
カネ目当てで作った感動ポルノでお金がたくさん入ってきたんだから、
そこは「よくできました」と誉めてあげるところかと。
流れで『いちご同盟』がそこそこ売れたのも、よき。

現実論として、こういう作品の需要があることは誰にも否定できません。

ぶっちゃけたハナシ『いちご同盟』みたいな
  悲しい・可哀そうという表層を超えて突きつけられるなにか
が含まれているコムズカシイ作品よりも、
  うんうん、好きな人が死んじゃったらつらいよねえ。
  うんうん、支えてくれる友だちや仲間はダイジだよねえ。
  うんうん、打ち込めるものがあるっていいよねえ。
みたくアタリマエのことを目先を変えた言葉で語った作品の方が、
市場に受け入れられやすいのは『事実』です。

マ-ケットにおいて『感動』は『消費するモノ』なんです。

消費財としての『感動ポルノ』のどこがワルいんだ、と問われれば、
実際のところ、どっこも悪くなんかありません。
それは『良し悪し』の話ではなく『好き嫌い』の話でしかないんですよね。


  僕は、あくまでも個人的にですが、
  アニメが『消費財』ではなく『文化』であることを願っています。
  ですから、音楽や人の生死にかかわる作品は、
  きちんとそれらに向き合い、
  物語に芯なり骨格をちゃんと通して届けて欲しいと思うんです。

  ただ、そういうのは現場を離れたから言えることであり、
  それができるんならトックにやってんだよ、
  というのは、現場を預かる方の多くが声を大にして言いたいセリフだろうなと。

    そんなもんは、チンプな理想論に過ぎね~よ。
    こっちゃビジネス、食い扶持かせぎでやってんだよ。
    みんなが「いい」と言ってるのに、なにカッコつけてんだテメエ。

  というのは、ある意味『正論』なんです。
  ……いや、そうじゃないな、自分を正統化したがっちゃってるな。
  そういうのは、ほんとうに、イタいほどの『正論』なんです。


つまるところ、世間一般からしたら『たかがアニメ』なんですよね。
ですから、僕が言っていることは、
しょうもない一個人の、しょうもない感傷論みたいなものに過ぎません。

でも……ですね、

  その『たかがアニメ』に全てを賭けている人たち、
  命を削るようにしてモノづくりに打ち込んでいる人たちがいることを、
  ほんの少しでも考えていただけたら、
  そんなふうに考えてアニメを見る方が一人でも増えたら、

     僕としては、とても、とても幸せだなあと思います。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 28
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

いろいろ良かった!

 初見でした。全22話。音楽で紡ぐ生と死と恋のお話。
 すごかったですね。素晴らしかった。ストーリー自体は奇をてらったものではないですが、演出関係が充実していたので非常に楽しめました。まだ見てない人は、すぐにでも見たほうがいいかもね。そう思える作品です。イシグロキョウヘイ監督の要チェックリスト入りが確定しました。

 視聴後にマンガ版を大人買いしたので、ちょっとだけ比較が入っています。敢えてマンガ版とアニメ版の完成度を比較するなら、アニメ版の方が上だと思います。再現率が高いのでマンガ版の良さが損われていないですし、ここにアニメ独自の演出が効果的に乗ってくるからです。
 各論と総論に分けて記載していきます。長文なので暇人向け。もちろん既視聴向け。


各論編:{netabare}
 この作品は、長期的なフラグと短期的なフラグが良い具合に混合されていたと思います。それらについて、演出面から確認していきます。

「映画のワンシーンみたいだ」:{netabare}
 長期的なフラグのこと。
 コウセイが実感してしまった「映画のワンシーン」と、カヲリが実感してしまった「映画のワンシーン」について。

 第2話、カヲリのコンクールが終わったあと、コウセイ・ツバキ・ワタリのもとにカヲリが駆け寄って来るシーンがありますよね。確認してほしいのは、参考動画の1分18秒から1分40秒までです。
 参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=kljOup17Z7k>
 コウセイがカヲリを迎えようとちょっと動いたときに、ワタリがそれを追い越してカヲリに駆け寄ります。この二人を見ていたコウセイは、「映画のワンシーンみたいだ」と感じてしまいます。そして、ツバキはコウセイの疎外感を指して「友人A」と言います。

 これに紐づいているのが第22話後半ですよね。確認してほしいのは、参考動画の1分34秒から1分55秒までです。
 参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=xNAWzYd83o8&t=114s>
 下駄箱にいるメガネおさげのカヲリが、コウセイにどう話しかけようかと思案しています。このとき、歩いているコウセイとワタリの方へカヲリがちょっと動くんですが、ツバキがそれを追い越してコウセイのところに行ってしまいます。このときのモノローグは、「結局眺めてるだけでした。だってみんな、仲良すぎるんだもの」です。

 直接的に紐づいているのは、上の1分35秒から1分40秒までと下の1分43秒から1分48秒までですね。スロー再生は共通していて、構図はピッタリ真逆になっています。つまり、この二つのシーンはワンセットってことです。

 この手紙のシーンは、すごく切ないですよね。第2話でコウセイが「映画のワンシーン」で疎外感を覚えてしまったように、カヲリにとってもコウセイ達が「映画のワンシーン」だったんだな、と気づかされてしまいます。カヲリはそもそも「友人A」ですらなかったですし、そう言ってくれる友人も近くにいませんでした。本当に単なる観客だったんですね。「友人A」のコウセイの方がよっぽどマシってものです。
 カヲリの感じていた疎外感を、第2話のコウセイに件のセリフを重ねることで表現していたこのシーン。この合わせ技にはちょっとグサッと来てしまいました。まさか第2話が第22話と紐づくとは思っていなかったので、なおさらこの演出には惹かれましたね。
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駆け寄るカヲリ:{netabare}
 こちらは短期的なフラグのこと。
 カメラ演出絡みです。カメラのフレームを「│」で表現します。「コウセイ│カヲリ│」と表記した場合は、カヲリをカメラで撮っていて、コウセイはフレーム外(左側)にいるってことです。参考動画を見つけられず。すまぬ。

 第3話の前半と後半で、全く同じフレームワークが使われています。
 コウセイ│    ←カヲリ│ と撮っていて、右端にいるカヲリが左のコウセイへ駆け寄って
 コウセイ│カヲリ     │ となって、このままカヲリは左側へフレームアウトします。
 カメラのフレームが固定されていて、カヲリがフレーム内の右端から左のフレーム外まで走るだけですね。

 前半で使われているのが、カフェで子供ときらきら星を弾いた後、ネコに餌をあげているコウセイにカヲリが駆け寄るシーンです。後半で使われているのが、カヲリがコウセイに「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」って言うちょっと前のところ。屋上のシーンです。

 そもそも、このフレームワークはちょっと不思議ですよね。駆け寄るだけのシーンなら、駆け寄っているカヲリをカメラで追うのが一般的な撮り方だと思います。でも、ここではそうはしていません。
 また、二人の(心理的な)距離感が近づくシーンなら、こんな感じにしますよね。
 │コウセイ   ←カヲリ│という状況から、│コウセイカヲリ    │にする。こうすれば、二人が近づいたなってことが違和感なく伝わってきます。でも、ここではコウセイをフレーム内に入れていないんです。
 つまり、このフレームワークで描きたかったのは、「近づけないさま」ってことですよね。前項で述べたことと関連してしまうんですが、カヲリにとってのコウセイは映画の中の人でした。同じフレーム内にはいないんです。この二人の距離感を、このフレーム演出を使って表現しているんだと思われます。
 だからこそ、カヲリがフレーム外にいるコウセイに一生懸命近づこうとしているのが伝わってきてしまうし、フレーム外にいるコウセイに対してカヲリはどんな気持ちで駆け寄ったのかなぁとか、コウセイと同じフレームに入りたかったんだろうなぁとかって考えてしまう。そういうコウセイに近づけないカヲリの切なさを描いたフレーム演出ですよね。

 で、問題となるのは、この切なさフレームが同じ回に二度も使われているってことです。こういう特殊なフレームワークはほっといても目立ちますよね。それを二度も使っている。つまり、意図的に目立たせているんです。それは、この二つのシーンで対比を作るためだと思います。
 私は、同じ演出が使われたときには、「同じところを見て」や「変わったところを見て」というメッセージが織り込まれていると考えているんですね。ここの二つのシーンでは、「同じところ」として「コウセイとの距離を詰められないカヲリ」というのがあるんですが、それ以外に「変わったところ」というのもあると思います。

 前半では、ネコを理由に駆け寄っています。後半では、コウセイを理由に駆け寄っています。語弊を恐れなければ、ネコを言い訳にしていたカヲリが、ちゃんとコウセイに向き合えたってことです。これが一つの違いですよね。でもこの違いだけでは、フレーム外という関係性までは変えることができなかったんです。
 ただ、その後のシーンには更なる違いが表れてきましたよね。前半ではダメでしたが、後半のシーンの後ではカヲリはコウセイから同意を引き出すことに成功しています。この変化をもたらしたのは、カヲリが自分の心情をきちんと吐露したからです。「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」と吐き出したからこそ、やっとコウセイの手を取れたんです。頑張って頑張って、カヲリはコウセイを影の中から光の中へと連れ出せた。フレーム外だった二人の関係が、このカヲリの吐露によってフレーム内に入ったってことですね。
 「くじけそうになる私をちょっぴり支えてください」自体も良いシーンなんですが、それをより引き立たせるために同じフレームワークで対比を強調したんだと思います。

 ちなみに。こちらは同じ構図で違う結論ですが、前項は違う(真逆の)構図で同じ疎外感を描いていますよね。同じなんだから「変わったところを見て」、変えたんだから「同じところを見て」ですね。
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おまけ①マンガ勢の嫉妬:{netabare}
 長期短期フラグとは関係ない話なんですが、各論なのでここで。

 第5話、病院で着替えを覗かれたカヲリが「もうお嫁に行けな~い」と叫ぶシーンがあります。この叫びに合わせて、病院の玄関のアップから病院の全景までズームアウトしています。言葉で説明するとややこしいので、こちらをどうぞ。
 16秒くらいから。一瞬です。参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=WVhCH0CnNaY>

 このカットも面白いですよね。
 最終的な位置関係は「カメラ→車→病院」なんですけど、ここからズームインしても玄関だけを写せないですよね。間にある車が邪魔をして、「リアガラス越しのフロントガラス越しの玄関」になってしまいます。
 ですから、このシーンではズームアウトしながらカメラも同時に引いているんですね。でも、途中にある二枚のガラスを思いっきりすり抜けちゃっていますよね。これは実写では絶対にできません。カメラが車のガラスをすり抜ける、なんて実体のあるカメラでは不可能です。
 これが出来るのは、実体のないカメラを使っているマンガとアニメだけ、と言いたいところですが、マンガはズームの過程を描けないのでムリですね。これは、アニメだけに許されたカメラ演出です。アニメの特権。

 最近のアニメは、実写に近づける演出がすごく多いですよね。肉眼に近づける、と言ったほうが正しいニュアンスかもしれませんけど。選ぶ言葉はともかく、今までできなかったことなのでしょうから、それをやりたくなる気持ちも分かるんですが、実写と同じになるなら実写でいいんじゃないの?と思うこともままあります。せっかくアニメというメディアを使っているんだから、アニメでしかできないことにもきちんと力を入れてほしいと思っています。
 アニメにしか出来ないことをやっているのを見ると、やっぱりそのアニメに対する好感度は当然上がります。まぁ、私はマンガ勢なので、これはマンガじゃできないなぁと嫉妬しただけなんですけどね。
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総論編:{netabare}
 総論編でも書くことは変わりません。長期的なフラグと短期的なフラグについて。
 ただ、短期的なフラグ―飛び込みとかおんぶとか泥団子とかの一話から数話で回収されるもの―については、見ていれば分かるものばかりなので、ここでは長期的なフラグについてだけ記載します。ネコと桜と線路だけです。


ネコ(とお母さんとカヲリ):{netabare}
 ネコがめちゃくちゃ頑張っていましたね。桜も線路も頑張っていたんですけど、それらにも増してネコがすごかった。
 この作品のネコって、ストーリーテラーというか狂言回しというか、そういう役割を担っていますよね。ネコはしゃべったりしゃべらなかったりなんですけど、登場することでストーリーが進む。これを支えているのがネコに与えられた象徴性なんですが、これについてはコウセイのお母さんとカヲリが関係するので、併せて整理していきます。

 この作品の前半(第13話まで)というのは、一言でまとめるならコウセイとお母さんの話ですよね。お母さんの影に怯えていたコウセイが、第13話での演奏をもってお母さんの光の部分を思い出し、影との決別に至る物語。前半ではお母さんの影の部分が強調されることが多かったですが、その根底に光があったことは第1話できちんと描かれています。帰宅したコウセイが、遺影を前に「ただいま、母さん」と言っていますからね。コウセイにとってのお母さんは、影一辺倒ではなくて、きちんと光の部分がベースに置かれているんです。お母さんの影の部分が強調されているように見えるのは、そこにピアノが介入してきたからに他なりません。コウセイにとってのお母さんは、第1話の時点から光と影の両方を併せ持った重層的なキャラクターとして描かれているんです。
 そして、お母さんの影の部分だけを担って登場するのがネコです。ネコの存在自体が捨てられてしまったチェルシーを思い出させ、それがお母さんの影の部分と直接的に紐づいてしまう。つまり、前半のネコはお母さんの影の部分にまつわる不吉なネコ、影のネコ。

 この不吉さを象徴するネコは、本来であれば、お母さんの光と影の重層構造が確立する第13話の段階で、消滅してしまうものだったと思います。影の部分だけを描く必要がなくなるからです。でも、この作品ではそうはなりませんでした。お母さんが持つ光と影の重層構造を、ネコが引き継いでいくんです。ネコの象徴性が転換されているってことです。
 後半におけるネコの意味合いが最も分かりやすいのは、エンディングですね。ネコを追うことがカヲリとの思い出を辿ることになる、というあのエンディング。つまり、後半のネコは、カヲリにまつわる希望のネコ、光のネコなんです。
 つまり、前半での不吉なネコは、後半ではいつの間にやら希望のネコへと転換されているんです。

 そもそも、ネコの象徴性も影一辺倒ではありませんでしたよね。ベースに光があることが第1話のオープニングできちんと描かれています。カヌルを食べながら歩くカヲリが、ネコを見つけて追いかける、というシーンです。ここでのネコはカヲリにつながる光のネコです。ベースに光があることを先に入れておくのは、お母さんの描き方と同じです。
 この第1話のオープニングは、最終話から振り返ってみるとものすごく濃いシーンですよね。カヌルが好きなカヲリと、ネコを追うことがカヲリを追うことになるというエンディングへのフラグ立てをしながら、同時にネコのベースに光があることをきちんと見せている。
 この後は、ネコが不吉なネコとして跋扈していくんですが、ネコが登場するシーンでは、積極的にカヲリも絡ませているんですね。カフェで子供たちときらきら星を弾いた後とか、公園でトラウマを告白する前とか。これによって、不吉なネコが描かれるのと同時に、それがカヲリとの思い出で上書きされていくんです。だから、ネコが悪いものだけじゃなくて、最終的には良いものにすり替えることが出来る。不吉なネコをカヲリとの思い出で上書きしていったからこそ、ネコを追うことがカヲリの足跡を辿ることになる、というあのエンディングが成立するんです。

 一般的には、一度与えた象徴性というのは覆すのが難しいですよね。一旦ネコを不吉なネコとして描いてしまったら、それとは真逆の希望のネコに転換するというのは、不可能に近い。この作品のネコは黒ネコですから、もともとの不吉さとも相まってなおさら難しいと思います。でも、この作品ではその象徴性の転換を、お母さんからカヲリへとバトンタッチすることで非常に上手く描いていました。このネコ転換は作中では別段説明されてはいないんですけど、「見ていれば自然にわかる」というレベルに仕上がっていたと思います。
 第1話のオープニングシーンは、マンガ版にはないアニメ版独自のものですね。かなりの良改変だと思います。
 (希望のネコに介在する不吉なネコ―事故ったネコの血―については、次項で述べます)
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桜(と演奏時の演出):{netabare}
 桜の使われ方もよかったですよね。この作品での桜の意味合いは定番通りでいいと思います。「出会いと別れ」や「始まりと終わり」という二面性を持った象徴物ですね。

 作中でまず目につくのは、第4話の使われ方ですよね。
 第4話はコウスケとカヲリが共演する回ですけど、二人の会場入りを見送るツバキが「もうすぐ春が来るよ」と葉桜の横で言っています。「春の終わりを告げる葉桜の横で、春の始まりをツバキが告げている」という二面性の上に、「今までのコウセイの終わりとこれからのコウセイの始まり」という二面性を乗せているわけですね。桜の持つ二面性をビジュアル面と内容面で重ね合わせ、素敵なコントラストに仕上がっていました。ここもマンガ版の描き方より良かったです。

 この第4話の桜の上を行くのが、第21話での桜だと思います。演奏時の演出とも関連するので、そちらと一緒に整理をしてしまいます。演奏時の演出をまとめると、こんな感じになっています。
 ①幼少コウセイ:ひまわりと青空
 ②水没コウセイ:水中
 ③第4話のカヲリと共演コウセイ:青空と桜
 ④第10話のソロコンクールコウセイ:水没から桜へ
 ⑤第13話にお母さんの死を乗り越えたコウセイ:黄色い光の玉
 ⑥第18話のナギと共演コウセイ:無し、というか「凪ぎ」というべきかな

 第18話以降の終盤で描かれていたのは、カヲリの死を目前にしたコウセイの退行ですよね。
 第21話の演奏は、手のひらにネコの血を見るところから始まります。ここでのネコの血は、上で述べたネコ転換の落とし穴に相当するものですよね。ネコ転換によって「お母さんの死→不吉なネコ→ネコ←希望のネコ←カヲリ」という関係性を積み上げようとしていたのに、ネコの血によって不吉さが膨れ上がってしまい、「お母さんの死→不吉なネコ→ネコの死→不吉なネコ→カヲリの死」になってしまった、という落とし穴。
 このネコの血は後半に登場していますが、意味合いとしては前半のネコに由来するものですから、新たな問題が出てきたわけではないんです。前半のコウセイと同じ問題(乗り越えられない死)が再度表れてしまった。だから退行ですね。
 そして、ネコの血から始まった第21話の演奏は、桜を咲かせるところで終わります。

 この構造っていうのは、ぴったり第10話の演奏と同じですよね。第10話の演奏は、ネコのぬいぐるみを見てしまうところ(演奏開始自体は第9話)から始まって、最後に桜を咲かせて終わります。第10話も第21話も、ネコで始まり桜で終わっているんです。
 また、第10話の桜と第21話の桜は、構図までもが一緒になっているんですけど、これも第10話の演奏と第21話の演奏の親和性を説明するためのものですよね。そして、この親和性によって第21話の桜は、退行してしまったコウセイが第10話終了時点まで復帰した、ということを表現していたんだと思います。

 この第21話の桜を見たときに、第22話への期待感がものすごく高まりました。第10話の桜の後に、お母さんの死を乗り越えた第13話の演奏があったように、第21話の桜のあとには、カヲリの死を乗り越える第22話の演奏が来るだろう、という期待感です。この期待感をもたらしてくれた第21話の桜が、今作におけるナンバーワンの桜です。
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おまけ②第22話の演奏:{netabare}
 桜からは逸脱しちゃうんですけど、この流れに乗って第22話の演奏の話を。
 その前に前項③第4話の補足なんですけど、このときの青空と桜はそのままコウセイとカヲリですよね。
 コウセイ=ひまわり=青空(夏空)で、カヲリ=春=桜。

 第22話の演奏で、風景が変わりますよね。
 コウセイは、青空のもとでピアノを弾いています。そして、おそらく、青空の映っている足元は水面ですね。これが意味しているのは、水中から水上へ、だと思います。水面に波がないのは凪ぎ(ナギ)だから。
 さらに、光の玉です。第13話のコウセイは、黄色い光の玉しか飛ばしていなかったですよね。エミの演奏では赤い光の玉と黄色い光の玉が飛んでいて、それについてカヲリは「怒りと寂しさ」と言っていました。つまり、第13話のコウセイは、寂しさを意味する黄色い光の玉しか飛ばせていなかったんです。でも、第22話では七色の光の玉を飛ばしています。これは、様々な人との出会いがもたらしてくれた「カラフル」ですね。一応七色について触れておくと、母さん、ワタリ、ツバキ、アイザ&イガワ、アイザ妹、ヒロコさんの六色にカヲリで七色です。
 最後に、星空。これはきらきら星ですね。コウセイの言う「君と見る星空はどんな…」というやつです。私は最初、カヲリが演奏に登場した段階で「カヲリが死んだ!」と思っちゃったんですけど、これは間違いですよね。この時点では「もうすぐ死にそう」くらいで、カヲリがきらきら星になったタイミングが「カヲリの死」でした。

 で、この第22話の演奏演出っていうのは、おそらくたぶん確実に、過去の演奏演出のすべてを盛り込んで、それをブラッシュアップさせたものになっているんですよね。つまり、第22話の演奏自体が、コウセイの過去やコウセイの人生をすべてひっくるめたものになっていた。コウセイは、自分のすべてを死にゆくカヲリに「届け!」と叫んでいました。
 第22話は、ストーリー的な集大成ではありますけど、演奏演出の集大成としても見どころが多かったと感じました。 
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線路:{netabare}
 この作品の線路は、境界として使われていましたよね。こっちにいるか、あっちにいるか、という境界です。線路を走る電車は、強いて表現すれば、その意味合いを強調するって感じですかね。 

 これが分かりやすく演出されているシーンが第6話にあります。このシーンでは、カヲリとツバキが一緒に帰宅をしていて、十字路で別れています。この十字路は、何度か登場する重要な十字路です。ここでカヲリは、自分とコウセイを指して「私たち」と言います。
 二人が別れたあと、カヲリは画面上の道に進んでいって、しばらく歩いたら走って逆走します。音楽室で練習しているコウセイのところへ行くために、学校へ戻るんです。
 一方ツバキは、十字路から画面左に進行していって、そのまま線路を渡ります。すると、先輩から電話がかかってきて、カヲリの言う「私たち」に自分が入っていないことに気づきます。そして、自分と先輩を指して「私たち」「付き合いましょうか」とこぼしてしまうんですね。ここで、電車が通過します。
 線路を渡らずにコウセイのもとに行けたカヲリと、線路を渡って先輩のもとへ行ってしまったツバキ。このシーンで描かれているのは、二人の対照的な状況ですよね。この境目が線路です。

 また、第6話には十字路から線路に至る演出が、もう一つ使われています。短期的なフラグですね。ツバキとカシワギが一緒に帰宅をしていて、十字路でツバキが説教されるシーンです。ここでは、ツバキのケガに気づいたコウセイが氷を持って登場し、コウセイに気づいたカシワギは画面上の道へとはけていきます。
 その後のシーンでは、線路わきでコウセイがツバキを負ぶって歩き、ツバキは「私たちには一緒にいた長い時間がある」と自分とコウセイの「私たち」を考えます。でも、電車は通ってくれないんですね。

 この二つ以外では、以下のシーンで線路が出てきます(私のメモで確認できる範囲です)。
 第5話。先輩がツバキに告白するところ。ツバキと先輩の二人が線路わきを歩いています。電車は無し。
 第7話。ネコを見てコウセイが吐いてしまったあとの、コウセイとカヲリの公園のシーン。トラウマを告白をしているところですね。ベンチの後ろ側が線路です。ここでは電車が複数回通過しています。
 第11話。コンクールを終えて感情に芽生えたコウセイが、カヲリ・ツバキ・ワタリという感情を持つ三人と一緒に、「(みんなと同じ)人間なんだ!」と線路わきを走るところ。このときは電車と競争しています。
 以上の演出によって、「線路が境界として成立している」ということと、「電車は同じ側にいるキャラたちのつながりの強度を示している」というのが見えてきます。

 で、線路演出で一番大事なのは、第22話ですよね。この作品の文字通り一番最後のシーンです。
 2分33秒くらいから。参考動画→<https://www.youtube.com/watch?v=aQJB3NbE6kI&t=12s>
 コウセイが、(カヲリの象徴である)ネコを追っていて、カヲリの幻影は線路の向こう側へ行ってしまう。そして、線路の向こう側からツバキが現れて、コウセイの側に来ると「ずーっとずーっと、そばにいてやるんだからな」と言う。その後、線路の向こう側にネコが現れて、電車が通過するとネコの姿が消えてしまう。

 この演出が意図しているのは、(ネコとしての)カヲリが境界の向こう側(彼岸)へ行ってしまった、ということと、カヲリ(としてのネコ)を追うことでツバキとめぐり合えた、すなわち、カヲリがキューピット役となって、コウセイとツバキのハッピーエンドを導いたってことですよね。
 線路の境界としての意味合いを、最後の最後で此岸(この世)と彼岸(あの世)との境界にまで昇華させたのも見事だし、第1話から積み上げてきたネコとカヲリの関係を収れんさせたのも素晴らしいし、カヲリが導いたコウセイとツバキの未来というのも美しい。うれしいとか、悲しいとかじゃなくて、このシーンにはただただ感動しました。
 この線路を使った演出は、マンガにはないアニメオリジナルのものです。素晴らしいですね。
{/netabare}{/netabare}

おわりに:{netabare}
 やっぱり1期2クールはレビューが長くなってダメですね。ストーリーラインを含め、ごっそり削ったつもりだったんですけど、あまり短くなりませんでした。

 私はこの作品をかなり絶賛しています。退屈になりがちな会話のシーンでも、上述のとおりネコや線路が意味を持って登場していて、とにかく見どころが多いんですね。カメラ演出も面白いです。
 実は止め絵も多いと感じているんですが、あまり邪魔になっていないですよね。止め絵は街の風景などに多く使われているんですけど、これがエンディングで効いていました。カヲリの足跡を追いながら風景を映すことで、確かにカヲリはこの街に生きていたんだな、という実感が湧いてくるんです。この風景止め絵のせいでストーリー進行が遅めなんだな、なんて途中では考えていたんですが、無駄なものなんかではありませんでした。
 この作品は、飛び込みや泥団子のような短期的なフラグ回収が中心ですよね。でも、ネコと桜でつながる第10話と第21話とか、「映画のワンシーン」でつながる第2話と第22話とか、長期的なフラグ回収も多いんですね。1周目では拾えなかったものも多いでしょうから、今から2周目が楽しみなくらいです。

 ただ、文句が全くないわけではありません。例えば、次の二つです。
 一つ目は、第1話のお母さんの「あなたは私の代わりにヨーロッパで活躍するの」というセリフです。ひたすらにコウセイの幸せを願っていたお母さんの姿を知った後だと、お母さんこんなこと言うのかな?という疑問が残ります。原作通りなんですけど、正直改変したほうが良かったと思いました。2週目だと、なおさら違和感が残りそうです。
 二つ目は、何話か忘れましたが、部屋の隅で怯えている子供コウセイにヒロコさんが近づくシーン。ここ、大股でズカズカと歩くんですよね。怯えている子供にそんな風に近づくかなぁ、と思いました。
 この二つのシーンにどういう評価がされているのかは分かりませんが、私は脚本と演技のミスだと感じました。別に減点だとかって話ではないんですけど、その他が良いせいで悪目立ちしてしまったかもしれません。

 ベストガールはまだ決めかねています。
 涙腺崩壊請負人のカヲリ、幼馴染は結ばれないという定説をぶち壊したツバキ、顔面大勝利のエミ、成長が最も精緻に描かれていたナギ。さて、どうしたもんかなぁ。{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 21
ネタバレ

ウル さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

登場人物一人ひとりに共感出来た作品 

この作品は好きすぎて、どうレビューすればいいかわかりません。
少しずつレビューを書いていけたらなと思います。
この作品が苦手だなと思う人の考察もしながらレビューしていこうかなと思います。
多分かなり長文になりますので時間がある人が見ていただけたらと思います。

まず、私は恋愛系のフィクション作品はあまり見ません。
都合のいい展開が多すぎてあまり世界に入っていけないのが理由のひとつです。
勿論、面白い作品も知ってますが最初は期待せずに見ました。
パッケージの絵もあまり好みではありませんでしたし。
なので絵が好みじゃないって人も一回見てほしいです。

最初に思ったのがパッケージよりアニメーションで動いているキャラクターのが魅力的であったことです。
普通は逆なことはあってもこんなことなかったのでびっくりしました。
正直、見始め2話ぐらいは少し退屈に感じることもありましたが、演奏場面やモノクロの世界観とカラフルな世界観。
そしてなにより、演奏場面の作画が綺麗で惹かれて見続けていました。
音楽も、演奏場面以外のバックサウンドがすごくいい。
この作品が嫌いな人も多分演奏場面はすごいと思っているんじゃないかと思います。
普通のアニメだとあんなに手元映しませんし。
ロングで撮って誤魔化すって言ったら失礼かもしれませんがそんな音楽アニメが多かったのでびっくりしました。
普通の恋愛アニメでは、味わえない熱い展開もあるので、普段スポーツアニメが好きな人もハマると思います!

  
ただ、女性キャラクターの暴力ギャグ的表現が合わない人はちょっときついかもしれません。
私はアニメらしい表現で好きです。(ハガレンのヒロインが大丈夫ならいけると思います)
ポエムチックな事を主人公が言うことが多いのでそれも苦手だと思う人もいると思います。
また、このジャンルは好き嫌いハッキリ別れそうです。
苦手な私がハマったのでおすすめはしたいです。


個人的にすごいと思ったところを簡潔にあげると、私はアニメ、映画、マンガ、ドラマと色んな作品を見てきましたが、2週目がこんなに面白い作品はなかなかないです。

それだけ、登場人物一人ひとりの心理描写がしっかりしているんだなと改めて思いました。
見て合わなかったら残念ですけど、見て好きになってくれたら嬉しいですね。

もう一つは{netabare}泣ける、感動、熱い出来るポイントが何ヶ所もあるところです。特に泣ける、感動出来る話数が多い!普通の物語だと最後感動した。
とかは結構あるんですけどこのアニメは泣ける、感動する話数がかなり多いです。
特に13話は最終話より泣けた人も多かったと思います。
そこがすごいなと思いました。{/netabare}



ここからはネタバレありで書いていきます。全部見終わった人で、お時間ある方だけお付き合いください。めっちゃ長くなりますがこれでも端折っているのでご了承ください。


1話
{netabare}仲良し3人と公生の過去と、トラウマにふれるシーン。
公生が「ピアノは嫌いだ。けどそれでも、しがみついているのは僕には何もないから…ピアノを除けば僕は空っぽで不細工な余韻しか残らない」のセリフはかなり好きです。
隣の公生の家からピアノが聞こえないのを心配する椿もいい。
ラピュタの鳩のシーンの曲をかをりが弾いてるシーン…2週目の人はかをり登場シーンだけで涙もんです。{/netabare}

2話{netabare}
椿が公生に後悔してほしくないってのがすごくわかります。
「今の公生は必死で音楽にしがみついている」
公生もほんとは音楽が好きなのに近づけない…罪悪感と恐怖でいっぱいになっているのがわかりますよね。

そしてかをりの「私の音楽届くかな?」ってセリフ…
自由に弾くかをりに興味をもつ公生。
演奏が終わってから公生に感想を聞きに行く、かをり…このときの反応が2周目組はやばいです。
公生の返しもいいですよね!
かをりが待ち伏せしてるところも、ほんとは公生のこと待ち伏せしてたんですよね!
ここでの公生の優しさがいい。{/netabare}

3話からどんどん世界に惹かれていきました。
{netabare}公生が自分のトラウマをかをりと話し合うシーン、伴奏を頼み込んで必死で頼み込むかをりとバックの音楽が美しい。(後半で、ここの意味を知ったときはやばかったです)
無理かどうか女の子が教えてくれるさって、渡ってほんといいこといいますね。
そしてラストで今までモノクロに見えていた、公生の住んでいる街がカラフルに色づいているシーン{/netabare}最高の3話の終わり方です。
ここから本腰を入れて見始めました。

4話
{netabare}かをりとの演奏シーン。
トラウマに必死に抵抗して諦めそうになる公生(ここの公生の心理描写がすごくいい)、
諦めいないかをり、それに応える公生見ていて覚悟を決める。
こんなに熱くなるとは思いませんでした。 {/netabare}

5話
{netabare}かをりが倒れるのですが、すぐ退院したので初見の時はさほど気になりませんでした。
椿の心理描写がリアルで先輩との再会でより公生のことでヤキモキしているところがほんといい。{/netabare}

6話
{netabare} 椿が、音楽が出来ない自分と音楽が出来るかをりを比べて公生と距離を感じてるところがいい。
かをりが、「だめだめな弟って感じ」って言うシーンも椿が公生のこと好きなの知っていて自分も同じ気持ちだよって伝えたかったんですね。
逆にかをりが椿に同じこと、言ったシーンでも、前に公生のことを、「だめだめな弟」って感じって言ってましたし。
いいシーンです。

あとは、椿の気持ちもわかりますが先輩に「付き合いましょうか?」
て言い方はちょっと卑怯ですよね。
気持ちもわかりますけどね。
辛くて、寂しくて、気持ちがぐちゃぐちゃで自分も自分の気持ちに気づけていない椿の気持は見ていて、いい意味でもやもやします。

あと、音楽室でのかをりと公生のシーンもいい。
もうドキドキしまくりです。
その後の、大会での椿のシーンもやばいです。
公生の横に、かをりが来るところを見てしまうシーン椿の心理描写には共感できます。
あと柏木がいい人過ぎる。
ラストシーンでこのまま時間が止まればいいのにって言う椿。
2週目見ると気持ちがおかしくなります{/netabare}

7話
{netabare}渡が部活で負けて1人で泣くシーンもすごくいい。
人前では、明るくいようとする渡はすごくカッコいいです。
かをりの「君はどうせ君だよ」ってセリフもいいですよね。
ここからピアノコンクールで武士と絵見との再会。
あの二人の心理描写もいい。
演奏前の緊張感見てる側にも伝わってきます。
私の子供の時を思い出しました。{/netabare}

8話
{netabare}武士と絵見がどんな気持ちで舞台に立っているか。
熱いです。
恋愛アニメなの忘れるぐらいに熱いです。
ここは下手なスポーツアニメより全然熱い!{/netabare}

9話
{netabare}公生の演奏場面。
小さい頃のトラウマと闘いながら演奏します。
この回もこれはバトルアニメなんじゃないかと思うぐらいに熱い。
また、子供のときの回想がかなり入るシーン母親に最後に言った言葉…切なすぎます。{/netabare}

10話
{netabare}母親のトラウマに押しつぶされて演奏を止めてしまう公生…けど心の中のかをりが演奏をやめることを諦めさせてくれない。
誰のために何のために弾くのか、公生が僕は君のために弾こうって言うところがやばい。
「届くかな、届くといいな」ってかをりと、同じこと言ったり、お互いに「君がいるよ」って言ってここで、かをりが公生のこと泣きながらフルネームで言うのいいですよね。{/netabare}


11話
{netabare}瀬戸さんとの再会。
公生をピアノの世界に引きずりこんだ張本人の登場。君が好きですってピアノが歌ってたと言われるが、これは、感謝で恋愛じゃない友人Aだというところも共感出来ます。
友人が好きな女の子を好きになってはいけないと、無意識にブレーキをかけてるんですよね。
細かいところですがいいです。
あと、コンクールの発表場面…いい。
みんながどれだけ本気でやっているか…負けて悔しいか目のあたりにする公生が、音楽家としても人間としても成長するところです。
このあと、悔しくてみんなで電車の横の道路で走るところってベタですけどめっちゃいいですよね。
このシーン2周目だと…
瀬戸さん弟子入りしてかをりとコンクールにガラコンに出るか聞く場面とか愛の悲しみという曲のチョイス。
地味に好きなのがかをりがバイオリンに向かって話しかけるシーン。
楽器を人として扱ってるシーン。
楽器をしていた、してる人は気持ちがすごくわかるんじゃないかなと思います。
前に公生がまた「お前と二人ぼっちか」ってセリフもありましたけど、かをりはほんとに会話しているのようなのがよかったです。

ラストのかをりが「心に何を思って、何を支えにしたの?」ってセリフの後、公生が「君がいたんだ」って…もう告白じゃん。
けどそれがいい。このときのかをりの気持ちを考えるとあぁぁぁってなります。{/netabare}

12話
{netabare}かをりとの帰り道、かをりが「身長伸びた?もう顔が下向いてないからだね」ってセリフいい。
公生の成長を態度でも分かるいいシーン。
みんなで花火、進路の話…それから絵見がガラコンこっそり見に来るのが面白かったです。
ラストかをりがガラコンに来ない。
順番を変えて貰えるようにラストの子に頼みに行くシーン熱いです。
今日の主役の座は僕たちが貰います。
僕たちってのがいいです。
あとこの回からOP、EDが変わります。特にED見て意味深すぎすと思いました。{/netabare}

13話
{netabare}かをりが間に合わないから公生が一人で舞台に立ちます。
最初は荒々しい演奏から音が聞こえなくなってくる、いつもみたいに音が聞こえないのに僕の中に音がある。
昔の母親との優しい気持ちを思い出す。
そこからの、公生の演奏表現がみんなの反応がいい。

あんなに優しかったお母さんがどんな思いで公生に厳しく当たっていたか…どんなに公正を愛していたか…母親がしていたことはけして許されることではないと思いますけど、その出来事も全部今の公生に繋がっているんだなと。
回想シーンのお母さんのセリフ…瀬戸さんに泣き崩れながら
「公生は私がいなくなっても生活出来る?」
「音楽で食べていける?」
「今、私が出来ること譜面を正確に忠実に弾かせること、手に技術さえあれば将来食べていけるかもしれない。」
「酷い母親あの子に何も残してあげられない。」
「毎朝歯磨きできるかしら?」
「どこでも寝ちゃうから風邪ひかないかしら?」
「運動が苦手だから大けがしないかしら?」
「もっとそばにいてあげたかった。」
「私の宝物は幸せになれるかしら?」
今まで、トラウマでしか表現されていなかったお母さんがこんな事思っていたなんて悲しすぎて感動して涙が止まりませんでした。
トラウマの亡霊も公生が作った幻、逃げ出すための理由、母さんはもうあそこにいない。
僕の中にいる。
そう思いながらトラウマを克服する公生もカッコよすぎる。
演奏後の瀬戸さんとの最高のやり取りですね。
僕の精一杯のピアノ母さんに届いたかなってセリフ。瀬戸さん…
「バカあんたたちは繋がっているんでしょ。届いたに決まってるじゃん。」泣きあって抱き合うシーン最高です。
三池君も影響されていい演奏家になっていくのもいい。
椿が公生の変化にいち早く気付くのもいい。
ラストの瀬戸さんのセリフ…「失って進むのかもしれない…」{/netabare}

14話
{netabare}かをりが倒れて入院したことを知る公生…公生は嫌な予感が頭の中でぐるぐるしていて、椿が心境描写がまたヤキモキします。
ラストの浜辺で歩くシーンの椿…めっちゃ気持ちがわかる。
ここではっきりと公生のこと好きだって認めるシーン。{/netabare}

15話
{netabare}椿の「悲しかったり、安心したり、ぐちゃぐちゃな私がバカみたいじゃない」ってセリフすごくいい。
あとなにより、先輩いい人すぎない?
カッコよすぎるよ。
「ありがとう澤部俺の彼女になってくれて」って言える先輩最高です。
その後の、音楽室で公生と椿のやり取りも最高すぎます。
公生が「いてもいなくても一緒なら一緒にいるよ…そばにいるよ」っていい。
このときの椿の心理描写もよくて最高です。
その後の、「今まで止まれ止まれ」って言っていた椿が「進め踏み出せ、私の時間動け」に変わるのもいい。
後半は凪に出会います。
そして、かをりのお見舞いに行こうとするけど部屋から、かをりと渡の楽しそうな声聞いて引き返す公生。好きな人が他の人と楽しそうにしてるのが嫌なのがわかります。
ラストシーン、かをりが病院廊下で転倒して立てなくなるところ…心が痛くなります。{/netabare}

16話
{netabare}病院から抜け出した、かをりとのデートは見ていて、楽しかったです。けど悲しい。
教室でのやり取り…「このまま時間が止まればいいのに」って思うかをり…椿と正反対…公生もこの時からハッキリとかをりのこと好きなの自覚すのもいい。
凪と公生のやり取りも最高です。
似た者同士。「これが僕の精一杯」ってセリフ。
情緒不安定のかをりラスト完全に母親とダブって見える公生…{/netabare}

17話
{netabare}かをりから自分は良くないって聞く公生…心理描写なくてもどんな気持ちか想像出来ます。
どれだけ辛いか…それに比べて椿は前向きに頑張っている。
最初は公生のこと嫌っていた凪の励まし。
公生からかをりの容態を聞いた渡。
渡なんであんなにカッコいいんだ?
「好きなこのためなら泥水だってすする」…有言実行の最高のキャラクターです。
凪のプレッシャーの掛かり方…あと4日もこの苦しみに耐えなきゃいけないのって。
それを見て、瀬戸さんが昔の公生のこと思い出して瀬戸さんすら前に進んで成長する。
学園祭舞台袖で震える凪を励ます震える公生。いい。{/netabare}

18話
{netabare}自分の演奏を聴かせる公生それに応えようとするかをり、プレッシャーを跳ね除けて演奏の中で成長し伝えようとする凪。
昔を思い出す武士。
そして嫉妬する三池君。いいね。
公生を呼び捨てすると怒るぐらいに好きになってるのも面白かったです。
ラストいつも励まされている公生がかをりを励ますシーンも最初とは逆でいいですよね。{/netabare}

19話
{netabare}2人で、もう一度舞台を立つのを目標に歩き出す2人。
必死で苦しいなかリハビリをするかをり…手術の決心。
心揺ぶられました。
こんなに一生懸命に苦しくても立ち向かうかをりがカッコいい。
公生の心がモノクロからカラーに変わったのと同じで、頑張っている公生を見てモノクロの心がカラフルに変わったかをり。
お互い辛くても高めあって励まして頑張っている。
その中で自分なりに公生のこと心配しながら前に進む椿。
コンクールの公生と武士と絵見のやり取りはひと時の休み。
お互い認め合ってライバルと認めているもの同士いいね。{/netabare}

20話
{netabare}椿に公生はかをりが好きなんだって言われて「うん」と言った公生、そのときの椿の心理描写いい。
椿が公生に告白(はっきりではないかも)します。
踏み出した椿。
前に進もうとしている姿。
私の時間は動き出したばかりだって。
公生が渡にはっきりとかをりが好きだと伝えるシーンの渡もカッコいい。
そのあと、かをりの急変を見る2人…あんなの見たら私ならもう音楽出来ないかもしれない…公生辛すぎるよ。
黒猫のシーンも全てが灰色に戻ってしまいそうになる。
もう見ていられなくなりそうでした。{/netabare}

21話
{netabare}心身共にボロボロになった公生…こんな状態でピアノなんて弾けるわけない。
音楽を通じて好きになっていく人がみんな悪くなっていく…「もう無理です…頑張れないよ」って言う公生の気持ちが痛いほど伝わりました。
けど、公生がダメになろうとかをりが励ましてくれる…お互いがお互いをこんなに支えあっている、こんなに励ましあっている。
その姿に感動しました。
かをりのエアバイオリン最高に綺麗でした。
かをりがはじめて人前で弱音を吐くシーン…「怖いよ…怖いよ…私を一人にしないで」って泣き崩れるシーンは悲しく泣けました。
10代の女の子が余命が残り少ないと知って正気でいられないと思います。
けどかをりは今までの怖い思いにも耐えて、辛くても苦しくても頑張ってきました。
今まで気丈に振る舞ってきました。
そんな彼女の心の叫びは、公生に心境の変化をもたらしたんだと思いました。
舞台裏の公生の心境…舞台に上がった公生が折れそうになるとき周りのみんなの繋がりを感じるシーン。
人は誰かと出会った時点で一人じゃいられない。
それを実感できるシーン。最高です。{/netabare}

22話
{netabare}公生がかをりが死んだことを察するシーン…あんなに美しく寂しいシーンなかなかないです。
2人が演奏している最中はあんなに楽しそうなのに、かをりが消えていく所は桜が散っていく綺麗なシーンです…けど悲しすぎますよ…あまりにもキツイです。
予想はしてましたけど心にきます。
あとアニメではないのですが、漫画版では演奏が終わったらスタンディングオベーションで、
武士と絵見が改めて公生の凄さを認めるシーンがあるのですがここ入れてほしかったです。
めちゃくちゃいいシーンなので。
「やっぱすげーな、あいつ」
「私たちは、旅をするんだね…あいつの背中を追い続けて…これまでも、これからも」
「ああ、きっと素晴らしい旅になるよ」
これがあれば完璧でした。

この後かをりからの手紙を読むところ…こんなの泣くにきまってるじゃん。

「忘れられない風景がこんなささいなことなんておかしいよね。」
「そんなことないよ」。
「君はどうですか?、私は誰かの心に住めたかな。」
「そうだね。」
「私は君の心に住めたかな。」
「土足で上がってきたよ。」
「ちょっとでも私のこと思い出してくれるかな。」
「忘れたら化けて出てくるくせに。」
「リセットなんか嫌だよ」
「するもんか。」
「忘れないでね。」
「うん。」
「約束したからね。」
「うん。」
「やっぱり君でよかった。届くかな。届くといいな。有馬公生君。」
「君が好きです。好きです。好きです。」
「カヌレ全部食べれなくてごめんね。たくさんたたいてごめんね。わがままばかりでごめんね。いっぱいいっぱい・・・ごめんね。ありがとう。」

かをりの告白からの公生とかをりのやり取りバックでキラメキが流れていて歌詞が今の公生の気持ちそのまま歌っているかのよう。
公生の一粒の涙。
椿の「一人になんてなれると思うなよ公生!背後霊みたくずーっとずーっとそばにいてやるんだからな。覚悟しとけ!」
あの踏切が開くまで、ほんのわずかな時間しかないのが象徴的で通り過ぎる電車は公生とかをりのあっという間の月日のようでもありそのことに思いを巡らせて、立ち留まっているのもあとわずかな時間でしかない。
公生は通り過ぎた列車の残響を感じながら、自分の足で歩き出さなきゃいけないんだ。勿論、その隣には椿も付き添ってる。

もうすぐ春が来る。君と出会った春が来る。君がいない春が来る。


そして公生の表情、渡の携帯、柏木さんのアシスト、椿のセリフすべてがいい。

けどどんなに、陳腐だと思われても最後かをりが元気になった後、この手紙を公生に読まれて怒り狂うところが見たかった。本当に見たかった。

見終わった後は1週間ぐらい心がもやもやしてました。
そのぐらい心に響くものがあったのだと思います。

このエンディングも賛否別れていますが私はけしてバッドエンドだとは思いません。
かをりは病気で亡くなってしまったが自分を振るい立たせ公生やみんなと
仲良くなって最後まで精一杯生きました。
公生はかをりと出会ってみんなとの繋がり母親の愛やトラウマを克服しました。
椿は自分の気持ちに素直になれました。
最高のハッピーエンドではないかもしれない。
けどバッドエンドではけしてないと思います。
あと最後の手紙を呪いの手紙みたいにいう人は気が向いたら四月は君の嘘Coda読んでみてください。
もちろん好きな人も。2年後のみんなや過去の公生や椿、かをりのお話が入っていて面白いですよ。{/netabare}

誤字脱字、文章がおかしなところもいっぱいあると思いますが最後までこんなにも長いレビューを最後まで見てくださりありがとうございました。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 30

91.0 17 ライバルで恋愛なアニメランキング17位
ちはやふる(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (4131)
18804人が棚に入れました
姉がモデルの日本一になることが夢であった小学6年生の綾瀬千早は、福井から来た転校生・綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は競技かるたで名人になり、日本一になることであった。真剣にかるたに臨む彼の姿に感化された千早は、幼馴染の真島太一も巻き込んで、かるたの魅力へ惹きこまれていく。

声優・キャラクター
瀬戸麻沙美、細谷佳正、宮野真守、茅野愛衣、奈良徹、代永翼
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

まさしく王道スポーツアニメ(最終回

1期25話。2期25話。

●関連URL
・TVアニメ公式:http://www.ntv.co.jp/chihayafuru
・原作漫画公式:http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000003555 (※試し読み有)
・公式Twitter:http://twitter.com/chihaya_anime


かるたで青春物語なのかな?
作画が少女漫画っぽい感じだけど特に気にならない。
カルタはルールすら覚えてないけど色んな人のレビューで面白いとか感動するってあったので見てみました。


最高ですねこういうアニメ。
感動もするし笑いもあるしスポーツアニメらしい王道の作品です。
ラブコメ要素もバランス良く盛り込まれてて素晴らしく良い作品でした。
2期もあるのでまた見たいと思います。

ガンバリスト駿とかヒカルの碁とかスラムダンクが好きな人にお勧めです。
老若男女誰にでもお勧め出来る素晴らしい作品でした。


各話感想
{netabare}1話
あやせさん!美人設定なのか。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
皆の前で脱ぐとかどうなってんだ。無駄美人ww
陸上部は出会い系wwどんな偏見持ってんだよw
サッカー部とかならわからんでもないが。
しっかしかるたってどうやってやるんだっけなぁ。
オカリンキタ――(゚∀゚)――!!
なんだイチャイチャしやがってw
そんな好きじゃないんだけどっておいww
フォローになってねぇよ。
アラタって誰。アラタが好きなの?タイチが好きなの?
なんか浮ついてるな。
三年前?って事は中学生だったのか。高校生かと思った。
眼鏡がアラタって奴なのか。これはひどいいじめだな。
え?小学生が働いてるのか?合法なのか?
アラタもう惚れてるのか? グランプリの子w
百人一首って最上川~の奴だっけ?
あっ新聞配達バラしやがった…
小学生の給食って班になって食べさせられてたなぁ。
タイチ嫉妬だな。
おねぇちゃんが日本一になるのが夢っておかしいな。
テープなんてあるのか。急にやる気スイッチ入っちゃったな。
えええええwカード刺さってるw
なんだこのカルタ超人ww ちょw全部ばらまいたw
眼鏡は福井弁なのかな?なるほど世界一か…
おぉーーそうなのか!タイトルの伏線回収感動した!
アラタの情熱に感化されたのね。


2話
早速いじめか。
おっこれでカルタに乗っかって来るわけか。
タイチ嫉妬しすぎw
早すぎ飛ばしすぎww タイチの親厳しすぎ。なんでも勝たないとってw
買収か?うわうわうわそういう事かw
この辺で拭いてもいいよってどうなってんだw
あっ眼鏡ぱくりやがった。ひっでぇ。どんだけ目悪いんだよw
タイチクズすぎ。 目が0.03でもいけるのか。
暗記すげぇ。 クズタイチまじくそだな。
ええええw 何その展開!!
は行とな行だけなのかww まわりの札は吹き飛ばしてもいいのか。
せけぇww おぉーーーちはやふるktkr!!
あれは名人ww アレ呼ばわりw 母ひでぇ…。姉貴もクズww
タイチの親もクズ。クズばっかしか出てこねぇな。
エアカルタww 熱心すぎるだろ!
結局眼鏡何処行ったんだよ。見えなさすぎるw
やっぱりてめぇーか。卑怯なカルタが突き刺さったww
エンドロールの縦書は珍しい。


3話
タイチもカルタやるのね。なんという空気の読めない子ww
先生ww熱すぎるww
スネオみたいな奴だなヒョロ君w
暗記時間なんてあるのか。うわうわこれはキツイ。
なんとそんな小技があるのかすげぇ。ややこしいなぁ。
相変わらずはええな。え?見方のも取れるのねw
チーム戦の意味があんまり無いww
ヒョロ君( ゚д゚)ポカーン
なる程チーム戦はそういう事が可能なのか。
先生のおでこに大ヒットwww
メラメラメラ!!アラタそんなすげぇやつだったのか。
良い先生だなぁ~。
3人ともいつの間にか仲良しだな。
バラバラになっちゃうのか。
ジワジワ目に来る…(;_:)先生良い人すぎる。
TシャツのOVERっておいww重量OVERってかw
開かずの踏切w
置いてけぼりにしてっておまえが勝手にやめたんだろ。自己中すぎる。
なんだ負けたのか…
「もっと三人でカルタしたかった」ここ泣いた。゚(゚´Д`゚)゚。
アラタ…(´;ω;`)ブワッ
泣き回だった。メッチャ泣ける。


4話
カルタの大会で会おうか…。なんともスケール大きな話だ。
あれ?高校生?中学生?
タイチの彼女か。
ちょw先生wwまつげ君ってタイチの事だったのかw
今度は中学の回想か。さっきのが高校生か。
チョコレートサインってなんだよw
臨時休業w まぁお約束ですね。高いチョコになるのかw
味わってねぇww ひょえぇー大会過酷すぎる… 白目やめろw
タイチ優しいなのリアクションが完全にオカリンw
フェイント!やりよる。フェイントじゃなかったのかw
何故ちはやふるの事知っているんだ。
敵陣に送る?攻めカルタ?ルールがわからん。
ちはやふるだけは取られて欲しく無いなこれから先も。
タイチとイチャイチャww
彼女いたのになんで抱きついてんだよ。寝とる気か。
嫌な予感しかしないなアラタ…
急に電話してこれは無いよな。相変わらずKYは直ってないのか。
どんだけ頭の中がお花畑なんだよちはやは…全然成長してないのな。


5話
まさか福井まで押しかけに行くのかよ。これは… 波乱の予感。
股下ならって身長そんな高いのかよ。
原田先生ww 
「恋はそいつといても楽しく無いって事だよ」
間接的に告白しやがった。彼女いんだろうが…
なんて浮気症なタイチ。やっぱりクズだったか。
アラタ相変わらずバイトしてんだな。
うおっそういやちはや身長たっかいなw
手をつなぐフラグが!フラグクラッシャーアラタww
相変わらず涙目タイチw
え?何故東京土産上げたしw
えー偶然俺も173だわwww いや真面目に同じだ。
いちいち空気を読まない子だな。これは業と読んで無いんだろうな。
お節介すぎる。アラタからしたらいい迷惑だな。ほらキレちゃった。
なんというわがまま女。タイチかっけぇー!
あら?お隣さん彼女なのかな?まぁ概ね想像通りだな。
ちはやどんだけアラタ信者になってんだよww吹いちゃったじゃねぇかw
会えなければ会えないほど神格化すんなしw完全に信者w
勝手にアラタ教信者になってやがるwもういい場面が台無しだよw
うおっ熱い流れになった!新幹線は窓開かないんだっけ。
タイチ嫉妬乙wwまったくタイチはいつも涙目だな。カルタ部結成。
おぉこれで1話に戻る感じかな?良く出来てんなぁこのアニメ面白い。


6話
まるで柔道部だな畳運ぶとかw 無駄部w 畳結構重たいからなぁ~。
ティーン!カルタ飛ばしすぎw 1組三畳ってとこか。
馬鹿www まぁワンパターンって感じか。
地面に正座すんなw ちはやより超詳しいなこの子。 まぁ袴履いた方が様になるよな。
いいねぇ俺も着物好きだよ。お?モデルをちはやがやる流れか。
そしてその代わりに入って下さいとなりそうな予感。
あれ?ちはやがネクタイでカナちゃんリボンだな。どういう事なの。
ちはやふる奥が深いな。まぁ解釈なんて人それぞれだもんなぁ。
アニメのレビューもこういう色んな解釈があるから面白い。
やっぱりこの流れだなww なんとも読みやすい話の流れ。


7話
だから白目ww 目閉じてやれよw 反射神経って事か。
どっかの大会で着物着ることになりそうだないつかw明らかにフラグ。
アラタかるたやってるのかねぇー。机くんww
まーた眼鏡いじめかよ。トレードとか糞MOBうぜーw
むむっこれはタイチと勉強もしくはカルタ対決の流れと見た。
そして負けたら入りますだろうな。
机ごと持ってきたwww はいタイチで食いついたーw
ホント流れが読みやすいアニメだ。裏返しとかトランプかよw
札をずらすとか上手だな。ちはやの欠点は記憶力だったのか。
タイチ自己PRタイム。大成功だな。おい机逃げんな。
話の中に入れないんじゃなくて入らないんだろ。
対決はしなかったか。青春だなー熱いねー。
机離れ出来たようですね。


8話
すっかり馴染んでるな。袴が似合うだけで誘うなw正月だけはやってるのかw
50円やっす。うおっまさかの肉まんくん同じ学校だったのか!
送り札が良くわからん。そのスカートの丈で馬乗りとかキチガイ沙汰すぎる。
西田って名前だったのか。百人一首考えながらテニスしてんのかよw
テニスが可哀想ってどんな理論だよww
西田はどういう風に入るんだろうなぁ。テニスに挫折して入りそうな予感。
チキン戦法で簡単に釣られやがった。西田相変わらずつええな。
Tシャツの大皿ww西田プレッシャーに弱いのか?
なる程同時に取れないようにしたのか(適当
次の詩?どういうこっちゃ。チート性能って事でいいのかな?
西田が勝ったのか。あっテニス部コーチにバレた。強制参加w
あっという間に人数揃ったなw


9話
部長なんで駄目なんだ?キャプテンってなんだよ。え?部長のが偉いだろ。
一々わがままな女だなぁ。
西田今日は特盛Tシャツかwこいつの着るTシャツ毎回見所だな。
合宿やるのか。タイチの自宅かよw タイチ彼女どうしたんだ?別れたのか?
ホントちはやKY。今日は西田大盛りかw
ちはやうぜぇー。勝手に人んち嗅ぎ回んな。色々駄目すぎるなちはや。
ちはや耳いいなw ミセスプレッシャー?
え?何が起きた?カナちゃん寝ぼけてるのか?
むむ。誕生日だったのか!キャプテンネタはミスリードだったかうまいな。
タイチ何があったんだ。アラタか。顔変だろww


10話
袴フラグ回収早かったなぁ。次は着物だな。
返事来ないのにメール送ってるとかストーカーかよ。
ヒョロ君とこつええな。なんで裸足で出歩いてんだ。
カナちゃん素晴らしく大和撫子だな。実に良い子だ。
うおやきそばパン懐かしい急に食べたくなってきた。
コマノの相手のTシャツ熱!コマノどんどん追い込まれていくなこれ。
まぁそうなるよな。
タイミングよく団結してる相手が出てきたな。
あっ遂にちはやふる取れなかったか。終わったな。
タイチ部長らしくなってきた。なんか感動した。
タイチと西田手を握るなキモいww今の描写いらんだろw
ってか女の人が作ってるのかな?このアニメ。
カナちゃんマジ天使。グッときたわ。
( ;∀;) イイハナシダナー ちはやは酔っぱらいかよ。


11話
なる程いい作戦だ。
ごめんなさいじゃないと嫌だって…プレッシャーかけてくるねぇ。
猫何してんだw 49件ww 完全にストーカーww
いきなり全滅か。さすがに強いのね。コマノやるじゃん。
読者の癖が関係あるのか。西田頑張れよ。
コマノみたいなトラブル多そうだなこの競技。
西田の伸身側方宙返りカルタすげええw
タイチTUEE!おっ西田やるじゃねぇか後1勝!
キタ――(゚∀゚)――!!ちはやぶるぅー!
だからなんで寝るんだよww 悟空かよww


12話
東京都予選だったのか。つまり次が本戦なのか。こりゃ厳しそうだなぁ…
ヒョロ君ww 以外と熱いやつだったんだな。あっ最後だったのか。
おねぇちゃん芸能人かよ無いわー。何こいつらクズ親クズ姉すぎてワロエナイ。
おめぇもか女帝よ!おい柴田先生もクズかよwwどいつもこいつもクズしかでねぇなw
うわー下から5位とかマジ終わってる…適当にやってもそりゃないわ。
頭のいいやつの方がカルタ強いんじゃなかったのかよ。説得力にかけちゃったな。
ヒョロ君良い奴だな。タイチかっこいいじゃん。で、彼女どうしたの?別れたの?
おっ!親やるじゃんw いつの間にスクラップしてたんだよ!
泣かせやがて。しんみりきちゃったじゃねぇか( ;∀;)
カナちゃんやるじゃん。
女帝のハートを射止めたか!w 女帝自分の手柄にする気だろこれww
出たーwwwなんて汚い大人なんだw まぁ結果往来だろうけど腑に落ちないぞ。


13話
うわぁ気づいたらもう13話じゃねぇか。見始めると止まらない…
何者だ!?ライバル登場か?
恋愛成分が足りなくなってきた気がする。アラタいつ出てくるんだ。
ちはやどうした。おっいいタイミングでアラタきたこれw
欲しいタイミングでアラタ来るなぁこのアニメ。すげぇ。
アドバイスのメールでも送るのかな?ただ単に出ただけなのかな。
うおっまさか見に来たんじゃ…!!!
あぁ認知症なのか…うちのばあさんは脳溢血で記憶飛んじゃったっけ。
アラタやっちまったな。荒れてきたようだ。じいちゃん記憶が混同してんだなぁ。
キタ――(゚∀゚)――!!ピンポイントのタイミングで来やがった。
なんだこのアニメすげぇな。タイチ…大人になったな。
せっかくアラタ来たのにこれは目が覚める前にアラタ帰っちゃういや予感ががが
しなくてよかった。
おいアラタが来てるのにやっぱりカルタしか見えてないのね。
おぉ綿谷先生のカルタにそっくりだからね。の流れ良いなぁ。
そして遂にアラタがカルタ復帰来るか。
アラタの記憶は残ってたか。来てたのーえー覚えてなーいみたいな流れになるかと思ったw


14話
アラタはA級なのか?タイチの復讐劇始まる予感。
ちはっやっふるおも~い♪
若宮どうせこの間すれ違ったやつだろ。ほらきたww
しっかり抑えてるなこのアニメは。王道の流れ。なんて分かりやすいんだ。
これ隣の人のカードと混ざったらどうすんだよww
北央ボロ負けとかどうなってんだ。クイーンチーターかw(゚∀゚)キタコレ!!
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
どんな瞬発力だよ!!w 西田はカナちゃん狙いかよw
ちはやポーカーフェイス出来ないのかよw クイーン強すぎだろ。
え?Tシャツktkr!そうかTシャツ伏線ここで回収なのかww
すげぇまさかの伏線だったんだなw
囲い手なんて技もあんのかなかなか下劣な手だな。孤高のクイーンか。
アラタ… 須藤さんの真似w 防戦じゃ駄目なのか。
まぁこれは確かに俺も貰わずにいるタイプだなぁ。正々堂々としたいしなぁ。
キタ――(゚∀゚)――!!ちはやふるーーーーー!熱い熱い流れが熱いぞ!


15話
だーめだこのアニメ辞め時がわからん。止まらん助けて(・・;)
クイーンがガッツリ釣られクマー(・(ェ)・)
どっちだ。やっぱ負けたか… 20枚差だと!?どんだけ凄いのかわからんが凄そうだ。
ライバルktkr!w スノー丸でムネキュンwww どういう事ww
なんか仲良くなりそうな予感w Tシャツの後どうなったんだよ。
熱いな。熱くイメトレ中だな。
タイチ決勝戦きたか。疲れると忘れるほうが難しいのか…
疲れる位の方が力が抜けて丁度よかったりするけどなぁ。
仕事でもゲームでも疲れ気味の方が捗って神プレイになったりする件。
頭が働かない分反射的に動けるから効率良くなるんだけどな。
まぁ慣れてるものに限るんだろうけど。
タイチ…駄目だったか。準優勝って素直に喜べないよなぁ。
おまえらwwwどんだけガッカリしてんだww
西田今日はNARUTOのTシャツだってばよ!w
女帝本気になってきたな。皆もだいぶ成長してきたようだ。
西田今日は大盛なんだなwもっとバリエーション増やしてもいいのよ?w
だから悟空じゃねぇんだからすぐ寝るなw
顔に寝てた後付いてるぞw頬片方だけ赤くしやがって。可愛いじゃないかw
アラタやっと復帰したか。長かったな。
アラタとクイーンなんか接点ありそうなカットだったなぁ。伏線だなきっと。
あぁもう見過ぎた止まらない。ここらで一回止めよう。


116話
どうやら総集編のようで。
って思ったら何だ何だ全然違うじゃないか!テンポの良いギャグアニメになってやがるww
11万5千円とかどうなってんだよw
ってやっぱ総集編なのかな?
おまけ+総集編って所かw なかなか面白いなぁ。
肉まんのTシャツやっぱネタになってたのかww西田のねぇちゃんww
カルタばかwwひどい扱いだなw
なんでかなちゃんと付き合うんだよww


17話
体育祭!なんでカルタ握って走るんだよwwあぁ部活ごとの象徴的な物をバトンにしてんのね。
かなちゃんの大きな大きなおっぱいがー!w
西田はえええwさすが元テニス部!w
新入部員無しか。
いろんな大会出るのかこれから。緊張感がましてきたな。
あっタイチさらっと別れようっておいおいおい!
やっぱまだ彼女いたんだな。別れ待ちだったんだろうな。
まぁ筋トレは3ヶ月続けないと大した効果出ないからな。
っと元筋トレ部もとい元器械体操部が言ってみる。
タイチなかなかじれったいな。でも凄いわかる。
西田もおったんかーい!w
ヒョロ君もちゃっかり後ろにいやがったww
え?早く取るのを止めなさい?どういう事?
A級の壁は高かったのか…
なる程精度の問題か。8.87秒w
眼鏡素晴らしく良い分析力だ。
年代200年!そりゃ壮大だw かなちゃんさすがの百人一首マニアw
図書室で女帝の心をばっちり掴んだな!


18話
大江さんのお母さん浮気症すぎんだろ。笑えない。
いよいよA級進級か!?
BBAいくつだよwwかわいくねぇよww
お手つきか。まーたお手つきかよw
精度悪すぎるな。ラッキ!ラッキ!ラッキィ!BBAやるじゃんw
空札って無い札の事なのかな?
「次こそ動きたい」すげーわかるぞその気持ち。
サバゲーなんかだと突っ込んじゃうタイプなんですよ。
じれったくなっちゃうよね!
「つまらないわねぇ」なん…だと…。
「札とだけ戦ってるみたい」的確な指摘だな。
いやいやいやBBAキモいってww
ちはややっと気付いたのか!w
6枚差で負けたか…
カルタ界のアイドルっておいおいおいw言われてないってツッコミがw
なっなんだと!?タイチvs肉まんとかなちゃんvs眼鏡!
そしてかなちゃんは可愛いからな!w
かなちゃんマジ天使w結婚したい広報ナンバーワンだな。
袴補正すげぇ。でもわかるなぁこういうの。
かなでは美人じゃないのか…どうみても美人なんですけど。
いや美人ってよりは可愛い部類に分類される感じか。
机の分析力は相変わらず凄い。実に深い。かなちゃんすげぇー!


19話
タイチと西田どうなる…。ちはやみてねぇーw
机お手つき2回。かなちゃん0。
机追い込まれてきたな。一字決まりやっちまったな。
うわうわ眼鏡卑怯だな。しかし慣れ合わない所が素晴らしく評価出来る。
かなちゃんちはやふるきたか。
かなちゃんおめでとう!メッチャぐっときたよ(´;ω;`)
運命線… なんだこの賭け札は… 緊張感がやばい。
タイチ…(;_;)よくやったよ…
「よかったな。運が良くて。」捨て台詞…気持ちはわかるがカッコ悪い。
あっ。ちはや最悪な場所に出くわしたなww
おいちはやなんでダイチ抱き寄せてんだよ。
相変わらずラブコメ要素は浮気症だな。


20話
下から学年5位…ザンネンすぎてどうにも擁護できん。
Σ(゚Д゚;エーッ!大会出れないのかい!w
机くんが先生wwコマノ先生頼んだぞ!
タイチ何処までいけるのか…
アラタやっとキタ――(゚∀゚)――!!
「タイチはA級で出ると思ってたんや」あっ、やっちまったな。
タイチ負けたのか… アラタのこと伝えるとか良い奴すぎるだろ。
タイチの立場が… あぁもうくっそ。色々イライラする。
アラタ本当に都合いい時ばっかしか出てこなくてすぐいなくなるな。
「ヤリたい事を思いっきりやる為にはヤリたくない事を思いっきりやるべきだ」
名言だな。
女帝完全に味方になってる。
タイチ昇級来るか!?男だな。まぁ若いうちはこういうもんだね。



21話
西田w ちはやレベルアップしてきたか。
相変わらず悟空みたいにすぐ寝んなw
タイチの記憶力がやばすぎる。タイチもレベルアップの兆し。
女帝そんな事大声で叫ぶなww ちはや気合入ったな。
おいでこちゃn!NO THANK YOU
リアルでこういう大会場あるのかな?音が大事って…
エアコン位は入れるだろ普通。
かるた界の派閥。
スドウ変なこと吹き込むなw頭のなかがいつだか流行ったあれみたいにw
坊主にのせられんなあああ!なんて馬鹿なんだ。
小6で天才リリカってどういう事!?こんなすげぇ奴リアルでもいるの?
「取ってるけど遅いじゃん」誰かスルースキルをちはやに!!
なる程自分を重ねてるわけか。自分の手だから読めるんだな。
都合の良い相手だったなw
これだからこういう王道アニメはスッキリして面白い!
なんでチョコレートって叫んだんだw
終わってからそういや食べるんだったな。
ムラオさん…「追いつかれる前に名人にならんとなぁ~」
あんな事言ってたのに。感慨深いな。


22話
エッー!山本ゆみさん!?誰よ。元クイーンだとおおお!?ピンチすぎる。
卑屈だな山本。
クイーンになってインタビューで先生の名前呼ばれたらそりゃぁ嬉しいだろうなぁ。
熱いぜ先生!
西田やっぱ負けたのかw駄目すぎるw
精度を極めてきたちはやが遂に速度と精度の融合か!熱い!
山本卑屈すぎる。
まぁ現実は不公平と理不尽の連続だからね。
努力で追いつけるのは経験値だからな。
カナちゃん、恋に恋してないか…?
暑さでちはやがボケてきた。
北野さんGJすぎるww
ちはやのモチベアップかと思いきやまさかの色んな人がモチベアップ!w
すげぇ熱い流れ!
うわ~山本つっかかってきた。どうすんだこれ。
この競技の一番あやふやな所付いてきた。
アメリカ人がこの競技に参加したら日本人いなくなるな。
「ほらぁここ当たったし」じゃねぇよ。小学生かよ。
きったねぇな。本当にきったない。完全にクレーマーだな。


23話
何がゆーみんだ… ちはや凹んだな。
クローゼットに立てこもるなww いや引きこもるなw
うわー坊主の約束あったんだっけ。忘れてた。
ハラダ先生かっけぇ!
困った時のアラタだな。ちはや壁ドンならぬ扉どんどんすんなw
タイチだいぶ成長したな。
ちはや切り替え早いな。タイチちはやに惚れすぎだよ…
先生かっけぇーって覚えてないんかーい!
勝者:ツボグチヒロシ。ヤマモトユミ。
「マジかわうぃーね」
初告白wwちはやチョロインすぎんだろ。アホすぎる…
タイチなんで止めねぇんだよ。この馬鹿もんが。まぁ付き合ってないしな。
着信拒否とか俺と同じ電車とか何そのツンデレ。タイチかっけぇじゃん。
ムラオさん…やさぐれちまったのね…
和装での試合っそういう事か!袴ktkr!
東代表vs西代表。まるで関が原の戦いだ。
タケムラ君と山本が勝利か。
先生… ここヤバイ(´;ω;`)ブワッ 本当に泣ける。
しかしこのアニメ、ゆっくり泣かせてくれないんだよなぁ…
たまにはゆっくり泣かせるシーン作ってくれてもいいのにな。
12月24日クリスマスPTかい。タイチとか部活とのイベント無いのか。
まさかのちはやがちやほやされてる…
なんだよ無駄美人じゃなかったのかよ。
同じような事言われてたからすげぇ共感してたのに…
ただの美人扱いになっちゃうのか?
「ここにいたらいいのにって思う人はもう家族なんだって」それはない。
アラタに電話ktkr!アラタがここにいて欲しかったのか…
恋心に気づかない主人公ェ…なんて自己中なんだ。


24話
なんでタイチの家に押しかけたwタイチの扱いひどすぎる。
お母様怖いですよナンカオーラデテマスヨ…。
部屋か…心がだいぶ開かれたんだな。
お母様コワイデスコワイデスコワイデスコワイデス。
42型がでかいだと?うち32型2万だったぞ?
原作出てた時は高かったのかな?まるで高級品みたいな扱いが謎。
クイーン誰だよww 意味わからんw どうしてこうなったw
まさかの100万は下らない着物。アイスのレアアイテムってなんだよ。
アイスで太るとかあり得ねぇ。意味がわからねぇ。
山本六段だったのか。
クイーンの母親糞すぎる。離婚してるわ子供に当たるわ最悪だな。
身勝手な親だ。本当に適当に皆親になっていくよね。
子供出来たから結婚しよう。子供出来てから将来を考えよう。
先に将来像を考えない人が多いよね。
取り敢えずHすればいいと思う奴ばっかだよね。処女性大事にして欲しいわ。
クイーンも汚い山本もどっちも応援したくなる流れいいなぁ。
山本負けたか。先生…泣ける(;_;)だから余韻に浸らせてくれw
おぉー!名人戦ktkr!スオウ名人どんだけ強いんだろ。
まさかの留年?なんで?かるた馬鹿なの?
スオウになる方が近いだと?どういう事!?
1字決まりは一般的にむすめひさほせの7枚ですが、28枚?どういう事?


25話(1期最終回)
聞き取りか。感じが悪いのに感じが良いだと?w
キョコたんってなんだよおいw BBA専かよw 声マニアかww
声優ヲタなら強くなれそうだな。
俺はアニメのラジオですら声が聞き分けられない事が多いな。
スオウあっさり勝ったか。
「名人にもクイーンにも師がおらん。師を持たない人間には師になれない。」
名言だ。
「あやせにも20枚!」一字決まりがあるだと!?
困った時のアラタ。完全にタイチの親友だなアラタ。
ちはや変顔好きだなwなんかその辺が可愛いけどw
「音の一歩先がわかる札」
ちはやちょっと色々恋愛に疎すぎる設定じゃないか?
まぁ高校生ならこれ位の子いるけどさ。今時貴重品ですよ。
寧ろ今のほうが多いのかも?おっさんにはわからん。
ちはや、苦手な暗記を頑張ってるのか。
カナちゃん専任読手になりたかったのか。
A級選手じゃないとなれないんだよ!
A級選手じゃないとなれないんだよ!
A級選手ジャナイトナレナインダヨ!A級選手ジャナイトナレナインダヨ!
○四段(A級)以上であること
○A級公認読手として5年以上の経験があること(A級公認読手にもいろいろ条件がある)
ふむつまりカナちゃんならなれそうだな。頑張れ!w
タイチの大幅レベルアップktkr!
何故ダディーベアなんだw 集中力10%減ww スドウに見習ったのかよw
読手はこんなルールリアルであるの?それとも暗黙の了解なの?
女帝やるじゃんか。完全に味方だな。こういう先生一回味方に付けると最強だな。
来年新入部員が5人だと!?それはキツイだろ…っておい女帝のるなw
「頑張って下さい。(;△;)」何その顔文字親近感湧いちゃうじゃん(・・;)
いやカナちゃんなんで部費3万円に食いついたww
Σヽ(`д´;)ノ うおおおお!ここで1話に戻るか!1話の伏線回収ktkr!!!
無駄美人キタ――(゚∀゚)――!!やっばいメッチャクチャ鳥肌立った!!
なんだこのアニメ単なる神アニメだったのか。
そこんとこもう一枚張っときなさい!
ねぇかるたしよっ!
おい。かんちセックスしよっ的なノリやめれw{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 36
ネタバレ

ウル さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

かるたを通じての青春ドラマ

正直あらすじを見た感じはかるたでそんなに面白くなるなかなと疑っていました。

けど、見事にかるたを通じての青春ドラマに仕上がってます!

一言で言うならめちゃくちゃ面白い!

過去の出来事から現在まで心境や環境の変化が丁寧に描写されていて主要人物に共感できます!

普段、恋愛系を見ない人も楽しく見られる作品になってると思います。

なので、何を見るか迷ってる人は試しに見てみるのをオススメします!

かなり熱い展開が続きます!

ここからは少し長いレビューになるので時間のある方はお付き合いください!

お時間がない方は、まとめだけでも読んでいただいたらなと思います。

過去編では「1話〜5話」


{netabare}
3人の微妙な距離感からどんどん仲良くなってかるたにハマっていく過程がよかったです。
王道ですね。

千早がお姉さんの夢から自分がかるたでクイーンになると決めたところいいですね。
誰かの夢に乗っかるのではなく、自分で夢をつかみ取るに変わる瞬間です。

太一も、ずっと千早が好きでヤキモキしてる気持ちもわかります。
ただ、かるたの対戦のとき卑怯な手を使ってしまいましたが、気持ちはわからなくもないです。
絶対にしちゃいけませんけどね。

新は千早と出会ってもある意味ブレないです。かるたでは絶対に負けたくないという表情が表に出てきて人間味がでてくるのがいいですね。
放課後も練習してましたし。{/netabare}


現代「4〜5話」


{netabare}
千早がずっとA級になるのを頑張ってる姿や、かるたを好きになったきっかけになった新の心境の変化にショックを受ける描写。
会いに来なければよかったのかなと思う千早にはすごく共感できました。
優しくて、真っ直ぐな性格がいい意味で変わらないのがいいですよね。
あとずっとかるた中心の性格も少年スポーツ漫画の主人公みたい!



太一が千早のことが好きで、けど自分のことは見ていなくて、それに苛ついたり、傷付いたりしても一緒にいたい気持ち。
自分の「青春全部掛けても新には勝てない」ってなっちゃう気持ち。
共感出来ます。
ある意味1番人間味があるキャラクターです。
けど先生にそれは「青春全部かけたって強くなれない?まつげくん、かけてから言いなさい」ってセリフも好きです。


新がほんとは二人が会いに来てくれて嬉しかった描写もベタですがすごくいいですね。 {/netabare}


6話


{netabare}
かなちゃんと机くんと肉まん君の登場です。
この3人も部活のモブキャラとかではなく心理描写もしっかり描けていて、全員に共感出来ます。
心理的も肉体的にも成長していきます。
特に机くんは登場人物の中で一番成長しているんじゃなかなと思います。

かなちゃんはかるたが大好きで最初は和服が着られるから入りたいっていう普通のキャラクターです。
けど、誰よりもかるたの詩が好きで
主人公にかるたの詩の意味や背景を教えてくれます。
これをきっかけにちはやには札に風景や色が見えるようになります。
「かなちゃんは、かるたと友達だよ」ってセリフを聞いて和服のモデル兼、試合のときは和服を着るという条件でかるた部に入部します。 {/netabare}


7話


{netabare}
太一が、自分がちはやの練習相手にならない…新だったらと思う気持ちは見ていて、いい意味でもやもやします。

机くんはクラスからもバカにされていて、最初はかるた部にも全く興味ありませんでした。
ちはやに無理矢理連れてこられて、人数合わせの為に呼ばれたと思ってる。
あんなに頑張っているのに勉強ですら、太一には勝てないのをすごく気にしてる。
才能の差は感じていて、いじけている机くんには共感しちゃいます。
そして机くんの無理難題にも答えるちはやと太一!
熱いです!
裏返しのかるたで、太一の心理描写がすごく好きです!
「俺は名人目指してるわけじゃないから勝てなくてもいいんだとけど…そんな訳あるか…目の前にいるのは俺だろ!」
このセリフがめっちゃいいです。

この話のラストのシーン…机くんと太一のやり取りも熱すぎる!
「なんで…あんなやつがいるんだろう…いい友達もいて力もあって、1位に…1位になるんだ!勝つんだ!けどわかってる、1位になったってあの輪の中には入れない…」
「出来るわけないよ、かるたなんかそんな才能なんてないよ!僕はお前とは違う!僕は勉強しか、机しか居場所がないんだよ」
このセリフを聞いて、太一は母親から勝てる勝負だけしなさいと言われたことや、青春全てかけたって新には勝てないって言ったこと思い出すのもいいですよね!

「かるたの才能なんて俺だって持ってねぇ!キツイけどやってんだ!負けるけどやってんだ!だって勝てたとき、どんだけ嬉しいか!」
「でも俺は仲間にするなら、かるたの天才より、畳の上で努力し続けられる奴がいい!」

このときの二人の心理描写がすごくいいです!{/netabare}


8話


{netabare}
肉まんくん登場回!
まさか子供時代に会ってた子だとは思いませんでした(笑)
新に子供時代にボコボコにやられて心が折れてしまった肉まんくん。
かるたの代わりにテニスをしていますが、テニスはかるたのかわりにはならないのに気付いた肉まんの心理描写はよかったですね!
ちはやとの勝負でどんどん自分の気持ちに気がついていく!
熱い! {/netabare}


9話


{netabare}
メンバーが5人集まって正式に部活を認められるかるた部!
初心者相手でも一切手を脱がない、ちはやは少年漫画の主人公みたいです!
近江神宮を目指すのを目標にする、ちはやは、より手を抜けないですよね。
みんなとチームになりたい、ちはやの気持ちは真っ直ぐで見ていて気持ちいいです。
かなちゃんが、初めて札を取るシーンも少しずつ前に進んでるのがわかっていいですね。
太一の家での合宿では、みんなのことを追い込み過ぎになるところを、太一が止めるのがいいですよね。
回りをよく見てます。
反省するちはやと、誕生日のケーキをみんなで食べるところいいですね。
青春してるって感じします。
ラストシーンで新からのメールもいいですね。 {/netabare}

10話


{netabare}
着物を着ての初めての公式戦!
ヒョロくんがいてるとは(笑)
机くんが一人勝てないでいて、焦っている心理描写いいです。
いじけすぎてしまうのは褒められるシーンではないですが、気持ちはわかります。
机くんいなくなって4人で戦うのですが声が出ていない。
チームになっていないので、実力的には勝っていても押されてしまいます。
声を出さないで強いチームなどはいないってセリフはどのジャンルでも当てはまりますね!
ここでの太一の心理描写もいい。
みんなの頭に手をやって声をかける、太一はちはや以上に主人公してます。

あと、机くんがみんな頑張っているところを見て奮起するところもいいです。
かなちゃんと机くんのやり取りもすごくいいですよね!
みんなに謝って、みんなも机くんを必要とするシーンいい。
かなちゃんの初勝利もおめでとうって言えましたし。
ここから机くんが情けない姿をあまり見せなくなるのがいい。
絶対評価では机くんは人間的にまだまだかもしれませんが、相対評価な一番成長していると思います。 {/netabare}

11話


{netabare}
この話ではチームとしての順番を考えて勝負に挑みます。
太一と先生のやり取りかなりいいです。
先生の「ここにいるのは別の君じゃないか」ってセリフ見てる人ならわかりますよね。
相手チームに押されますが、声を掛け合って前の試合とは雰囲気が違うのがいいです。
肉まんくんが昔のこと、今と比べて「俺何やってたんだろう」ってセリフもいいですね。
机くんが1枚の札を諦めないところを見て、肉まんくんも奮起するとこもいいです。
太一と、ちはやの対戦も熱いです! {/netabare}


12話


{netabare}
優勝して近江神宮に行けるのが決まる回!
ひょろくんのトロフィーをもって「来年は絶対に取り返す」って泣くシーンは気持ちがよくわかります。
熱いですよね。
太一の家にデータを持っていくシーンもいいです。

ちはやは家族でお姉ちゃんアルバムはいっぱいあるのにちはやの分が、ないシーンは悲しくなります。
ちはやだから、ここまで真っ直ぐで、ひねくれないでいれたのかなと思いました。
先生にもかるた部が軽く見られているのを感じるシーンもいいです。
机くんが成績に振り回されなくなった成長を見せてくれるのも嬉しいですね。

かなちゃん、机くん、肉まんくんもかるた会に入ってみんな成長していくのもいい。

ちはやが追い込まれたら、太一が気付いて手を差し伸べてくれるシーンもいいです。
昨日の敵は明日の友です。

先生がかるた部の部活見て、軽く見ていたのを改めるシーンもいい。
どんな部活でも、どんなことでも真剣で努力している人達はカッコいいです。{/netabare}


13話


{netabare}
チームが一つになって
「みんながいたからここまでこれた」
「勝ち上がるんだ、みんなで」ってセリフは暑いですね。
試合が始まって、ちはやの調子が悪い…

そして新の過去編
一言で言うなら重いです。
この過去のお話を見てたから、新の印象がすごく変わりました。
そりゃ、かるた辞めちゃいますよね。
かるたの神だと思ってるぐらいの、おじいちゃんが認知症になってかるたのことを忘れちゃうところや、クラスメイトが先に進んで取り残されそう、おじいちゃんの最後のやり取り、大会に行きたい…けどじいちゃんか…ここの気持ちがすごくわかります。

ちはやは倒れて、優勝は出来なかったのですが、ちはやにおんぶに抱っこ状態のチームがちはや抜きである程度勝ててるのが地味にいいところです。

ラストの「次は試合で」
熱い!! {/netabare}


14話


{netabare}
個人戦のお話。
ちはやがクイーンとの勝負。
ここは語ることは難しいですが、いい勝負でした。 {/netabare}

15話


{netabare}
負けて悔しがるちはやの気持ちは共感出来ます。
何より、その姿を見て奮起する太一がカッコいいです。
「負けながら、泣きながら、前に進めることが出来るかな」ってセリフは主人公のよう。
太一が負けて、みんなが泣いて悔しがるシーン、肉まんくんの「悔しいよな、準優勝が1番悔しい」
このセリフは肉まんくんが言うからより、心に響きます。
このあとの、太一が「泣くな、俺はまだ泣いていいほど、かけてない…悔しいだけでいい」ってセリフもすごく好きです。 {/netabare}


16話


{netabare}
総集編+ギャグ4コマみたいな回です。
なのに、結構面白かったです(笑)
かなちゃんモテ過ぎ(笑) {/netabare}


17話


{netabare}
机くんが自分の体型が細いのを気にしてるシーン…かなちゃんは折れないのがすごいと思います。
机くんは折れそうになりそうでも折れないところがいい。

電車でのちはやと太一のやり取りいいですよね。
太一の気持ちがすごく共感出来ます。
好きな人と二人きりになりたいのは当然だと思います。

大会で、太一と肉まんくんが大会でばったり出会うの面白かったです(笑)

机くんのデータを取ってちはやに説明するところもいいです。
机くんがどんどん成長してるのがいい。
そして、そのやり取りの中でみんな成長するのもいい。
かなちゃんは札がカラフルに見えている。
みんなが実力差あれど個性があっていいです。{/netabare}


18話


{netabare}
ちはやが弱点が露呈してしまう回。
ピンクの人もクイーン諦めてないのがいいです。

そして、部員同士の決勝戦が熱い!!
ひょろくんの「勝っていったやつから、盗めるところがあれば盗んでいく」っていう姿勢がいい。
ひょろくんもカッコいいんですよね!

かなちゃんと机くんの対戦は1番好きです。
お互いがお互いのこと知っていて、弱点や、強みがわかる。
手に汗握ます。{/netabare}


19話


{netabare}
対戦の続きです。

机くんの心理描写が熱いですね。
かなちゃんの心理描写も、もっとあればいいなのになと思ったりもしました。
勝負はかなちゃんの勝ちで終わりますが、机くんが笑顔で「かなちゃんおめでとう」って言えるシーンがめっちゃいいです。
昔の、机くんじゃ有り得ないことです。
精神的にも肉体的にも成長したんだなとわかるシーンです。

そして、太一と肉まんくんの戦い。
ここも熱い!
両者の心理描写がいい。
この勝負は肉まんが勝って、大会終わってからの太一と肉まんくんのやり取りがいいですよね。

「よかったな。運が良くって」って言ってしまう、自分に苛立つ太一…心理描写がすごくいいです。
「キツイな、一生懸命って。言い訳がきかねぇよ」ってセリフもめっちゃいいです。

太一が謝って、肉まんくんが太一が部長で良かったって言うシーン…ここでちはやが地味に聞いてるのが笑えます(笑)

車の中で机くん、肉まんくんを名前で呼ぼうとしてるところもいい(笑)
チームの雰囲気もすごくよくなってます。 {/netabare}


20話


{netabare}
負けた、太一の気持ちと新がかるたに戻ってきて嬉しい気持ち…新の番号とアドレス、ここのシーンめっちゃいいです。
アドレスの紙を自分で渡せっていうシーンも好きです。

太一が、どれだけの気持ちでかるたに望んでるか…これだけかるたに打ち込んでいても、テスト学年1位…1位じゃないとかるた部辞めさせられるからって…どれだけ努力しているかわかるいいシーンです。

机くんが「やりたい事を思いっきりやる為には、やりたくない事も、思いっきりやらなきゃいけないだ」ってセリフもめっちゃ好きです。
心に響きますね。

先生と太一のやり取りいい。
昇級の話を先生から持ちかけられるが、太一は「A級になるより、逃げないやつになりたい」って言える太一カッコよすぎる。 {/netabare}


21話


{netabare}
負けたら、丸坊主にするって約束には笑いました(笑)
ちはやが成長して、対戦相手の女の子を助けるシーンもいいですね。
新は憧れていた、先輩が心折れているところを目の当たりにする。
新は環境があまりよくないのに、頑張ってる。
太一のメールの内容もいい。
打ち直して「俺も東日本代表を目指すから、新は西日本代表になれ」って送るってのがいい。
熱くなります。{/netabare}


22話


{netabare}
前クイーンとの対戦。
前クイーンの心理描写や、期待が重くて、期待があるからやれるっていう描写がいいですよね。
努力の天才はどの作品でもそうですが、すごく共感出来ます。 {/netabare}


23話


{netabare}
先生がカッコいい(笑)
ここのちはやと太一の恋愛描写もいいアクセントになってますよね。
新は先輩とのやり取りもいいですね。
各自、クリスマスを過ごすのも、地味にいいシーンですね。
新に電話かけるちはやもいい。 {/netabare}


24話


{netabare}
太一ママと、ちはやのやり取りが地味に笑えます(笑)
クイーンと名人を見て、圧倒的な実力差を感じるいいシーンです。

また、クイーンの過去のお話もよかったです。
{/netabare}


25話


{netabare}
かなちゃんの将来の目標が出来る回です。
かるた部に新入部員が5人入らなければ、移動になっちゃうところで終わっちゃいます。
女帝が守っててくれているのがいい。
そして、2年生…{/netabare}


まとめ

内容は青春スポ根+恋愛です。
ですが、恋愛系のアニメが苦手な方も個人的にオススメ出来ます。

キャラクターの心理描写や成長が上手く表現出来ていまし、
物語自体も面白しくて、恋愛表現は以外にも、少ないですが、少ししかないのに、印象に残り、普通のスポーツアニメではない、いいアクセントになってます。
かと言って、スポ根部分が弱いってことはなく、とても熱くなるシーンが数多くあり、登場人物も魅力的で、誰か一人でも共感出来るのではないかなと思います。

個人的に男性陣のキャラクターの心理描写がすごく共感でき、感動しました。
太一が主人公でもいいのではと思っちゃいます(笑)

多分2期は恋愛描写は増えるのだろうなと思います。
今からすごく楽しみです。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 21
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

演出がみごと!マニアック文化系スポコンアニメ(88点)

全25話。
少女漫画原作。原作未読。

個人的満足点:88点
アニメ系統:文化系スポコン

2009年、第2回マンガ大賞2009に選ばれ、
宝島社「このマンガがすごい!」2009年オンナ編3位、2010年オンナ編1位。
第35回講談社漫画賞少女部門を受賞したある意味モンスター漫画が原作ということで
かなり期待していたのではあるが、期待以上のものだった。

競技カルタ(百人一首)というマニアックな競技を題材にした斬新な設定の上で
文化部ながら運動部のノリでまさにスポコンを描いている。

キャラ立ちも非常によく、無駄美人のヒロイン、秀才イケメン、ガリベン君、着物オタクに動けるデブw
さらにはカルタの天才と非常に魅力的なキャラ達で構成されている。

そんなキャラ達の心理描写が秀逸。
効果的にSEを配し、絶妙のカメラワークで盛り上げる。
毎話毎話背筋がゾクっとする演出はすばらしかった。

そして、外れ回がほとんど無いのもよかった。
2クールもあれば中だるみしそうなものだが、
そういった物がなく、最後まで飽きさせないストーリーもよかった。

やや残念なのは原作が終わっていないので、最後の締めがやや不完全燃焼。
2期を是非ともやってほしいところである。
(BD売れてないから厳しいかなあ・・・)

兎に角、これはヒカルの碁やスラムダンクが好きな方にはお勧めできそう。
熱いスポコンが好きな方は是非ご覧あれ。


と、まあ熱く語ってしまったが
つまり、何が言いたいかというと

福井弁ちょっと違和感あったけどよくがんばった。


以下、各話の感想。

{netabare}
1話視聴。
ヒロイン「ちはや」なかなか可愛いじゃないか。
そして、「あらた」の福井弁のイントネーションがちょいおかしいw
まあ、いいけどねw
肝心のカルタはなかなか熱い感じで好印象。
これは今後も楽しみだ。

さあ、ここで福井弁講座だ

【ちっくりさす】
意味不明じゃないよwww
細い物を何かにさすって時に使う
「刺す」とほぼ同意

【かぜねつ】
口内炎のことだがちょっとだけ違う。
風邪引いた時などに口の中に出来る口内炎と
風邪の時に口の周りに出来る炎症を総称して「かぜねつ」

【やろっさ】
やろうぜ

以上、今週の福井弁講座でしたw


2話視聴。
今週は小学生編。
熱い。
カルタでここまで熱い表現がいい。
人間模様もいい感じ。
これは今後の展開にかなり期待。
しかし、ちはやいい子やわ。
近年まれにみるいい子だろw

そして、親どもはあかん!
どの親も最悪やわ。

今週はとくに分かり辛い福井弁はなかったね。
イントネーションはちょっと変だけど。

3話視聴。
これは!
さすがこの漫画がすごいに選ばれるだけはある。
1つ1つのシーンで痺れる。
この感覚は「スラムダンク」や「ヒカルの碁」で受けた感覚に近い。
かるたでここまで熱く痺れるとは。
完全にスポコンものだね。
ちょっと原作欲しくなってきた。
次週以降も楽しみ。

今週の福井弁講座

【ほんなら】
それなら

【いいで】
いいから

【~の】
~ね

今週はそんなに分かり難いのは無かったかな。

4話視聴。
いやーカルタってすごいね。
Å級ってホントすごそう。
ちはやが強くなっていて、そしてあらたがカルタをしていないのは、ほぼ予想通りの展開。
何か家庭の事情でやむなくカルタが出来ないといったぐあいだろうと予想。
しかし、ちはやに刺激されて再びカルタをやるといった展開なんだろうなと勝手に想像している。
太一も本格的にはじめて、メキメキ強くなるんだろうな。
ベタな展開だと思うが、そこがいいと思う。

「先生バスk・・・カルタがしたいです」的なw

私の勝手な想像なので違っててもノークレームでw


5話視聴。
ちはやの行動力に脱帽。
しっかり米原乗換でしらさぎに乗ってたねw

そして、到着したのは芦原温泉駅。
あんな桜並木あったかな?
まあいいやw
悲しいかな、芦原温泉の書店は今はありませぬ。。。
しかし、これは聖地巡礼芦原温泉となるのか?w
と、どうでもいい内容ですまん。

新はやはりカルタが出来ない。
家庭の事情とはちょっと違ったがショックが大きかったようだね。
それでもこれからまたカルタ始めるようになるんだろう。
ベタな展開だがこういうのはいいね。


6話視聴。
新キャラ「奏」登場。
可愛らしい感じでちびっ子だが巨乳というアンバランスw
マニアには受けそうなキャラだね(・∀・)ニヤニヤ
これから始まる部員集めも面白そうだ。
部を1から作るって何か熱くなるね。

それと、ちはやの着物姿は良かった。
無駄美人と言われているが、美人に無駄などない!

しかし、新 出てこないなあ。
新 もっと色々見たいんだけどなあ。
ちはやメインだから福井の話は出てきにくいのかな。

7話視聴。
新キャラ「机くん」登場。
これはまたなかなかなキャラが出てきたね。
ちはやパンで釣ろうとするなwww

勉強で太一に勝てない万年2位のガリ勉君。
美味しそうなポジションの匂いがw

裏返しでやるカルタもなかなか面白い。
これでちはやがさらにパワーアップするのかな?
ヒカルの碁の1色碁みたいな感じかな。
益々楽しみになってきた。


8話視聴。
机くんなかなか熱心じゃないか。
けっこういい奴ぽいし。

そして、ここで肉まん君w
元全国2位出現。
新に負けたトラウマでかるたやめていたようだが。
肉まん君やはりかるたが好き。

「先生、かるたがしたいです」
 ん? 何か違うかw

これで5人揃った。
今後どんな展開になっていくのか楽しみ。

ところで新を出せ。
福井弁講座がひらけねえじゃないかw


9話視聴。
皆熱い。
いいねいいね。
かなちゃんが始めての1枚がすごく良かった。

しかし、ちはや鬼www
でも、皆なんていいやつらなんだ。
特に肉まん君が最高にいいね。

うおおお、新ぁぁぁぁぁぁぁぁ
EDへの入りも最高だった。

9話はすげえ良かった。


10話視聴。
机くん、悔しいよなあ。
人数あわせみたいになっちまって。
すげえ、気持ち分かるぜ。

しかし、男なら意地をみせろ。
相手の1番強い奴に勝ったらすごいぜ。
1番弱いところから1番強くなるのが気持ちいいんだぜ。
俺も小学生のころ将棋でクラスで1番弱かったが、1年後には1番強くなったぜ。
がんばれ、机くん(`・ω・´)キリ

11話視聴。
肉まんくんがかっこよかった。
太一もかっこよかったし。
正直ちょっとうまく行き過ぎ感はあったもののまずまず良かった。

そして、久しぶりの新登場。
本屋でバイト。
今はもう無い本屋だけどw
そして、久しぶりの福井弁。
もっと難しい福井弁を頼むw


12話視聴。
むちゃくちゃ熱い。
今週は先生が最高だった。
いやな先生かと思ったが、いい先生じゃないか。
音楽の使い方も素晴らしかった。

なんか作画がちょっと変な感じはしたが、
面白ければノンプロブレム。

前半戦終了。
後半戦のさらなる盛り上がりに期待。


13話視聴。
ちはやピンチ。
すんなり行かないところは、ベタだがいいねえ。

そして、久しぶりの新。
しかも、新の回想。
なるほど、そういうことか。

そしてそして、
新=ヒカル
じいちゃん=サイ
と思ったのは俺だけかな?w


14話視聴。
個人戦開始。
クイーンも無駄美人なのかw
しかし、クイーン強し。
なんという強さ。
レベルが違いすぎる。
勝てないだろうけど、がんばれ千早!


15話視聴。
クイーンと決着。
無難な落としどころ。
これぐらいの差が丁度いいといった感じ。

それよりも太一が熱かった。
胸熱な展開。
試合の緊張感がヒシヒシと伝わってきた。

それより何より良かったのは肉まんくん。
2位が一番悔しいっていう肉まんくんの気持ちがぐっと伝わってきた。
1番になれない悔しさは肉まんくんが一番知っている。
今週は彼にMVPを送りたい(`・ω・´)キリ

そして、ついに新始動ktkr


16話視聴。
なんと、総集編。
しかし、ちょいちょいとネタがしこんであって、それがいかすw
器用貧乏くそ吹いたwwww
肉まんくんのねえちゃんwwwwwwwwww

そこらへんのギャグアニメより面白かったんじゃね?


17話視聴。
キター
動けるデブ!
肉まんくんやるじゃないか。

そんなおまけはおいておいて、
机君がいいねえ。
熱いし、分析力がすばらしい。
ついつい机くんを応援したくなるね。

かなちゃんもいいねえ。
イメージって大切だよね。

ちはやはこれらの要素を取り入れて進化するのかな。


18話視聴。
ある程度予想はしていたが、やはりそうなったかw
しかし、かなちゃんも机くんもいいねえ。
どんどん強くなっていく感じはいいねえ。
やはりこういった勝負ものは初心者が成長する姿がいい。
ついつい応援してしまう。
個人的には机くんを応援している。
絵的にはかなちゃんが勝ちそうだけど。
どうなるのか来週も楽しみ。


19話視聴。
かなちゃんと太一が勝つのかなあと思っていたんだけど、ちょっと予想と違った。
個人的には机くんを応援してたんだが、残念。
しかし、昇級はするんだね。
おめでとう机くん。
いよいよ、物語も終盤。
最後にもう1回ぐらい盛り上がるのかな。
新も出てきて、今後も楽しみ。


20話視聴。
今週は太一回かと思いきや、新キター。
しかも新すごい。
ブランクがあるにもかかわらず凄さが伝わってきた。
カルタ取るしぐさがもう凄すぎて、鳥肌立ちまくり。

毎度、色々なシーンの演出がいいんだよね。

最高だったのは最後の太一のセリフ。
痺れた。
もう、今週は鳥肌たちっぱなしだった。
来週も楽しみ。

久しぶりの福井弁講座w
【~つんての】
~してしまってね

【ほうなん?】
そうなの?


21話視聴。
20話がすごすぎて、今週はどうかなと思っていたが
今週もすばらしかった。
肉まんくんの太一へのアドバイスが熱くてやばかった。

千早の天才りりかとの初戦も一つ一つの動作や感情の動きがよく鳥肌ものだった。
千早にも頑張って欲しいが、りりかちゃんも今後出てきて欲しい。

新も最後に少し出てきただけだが、心情表現がいい。
あのちょっとしたカットだけでもうやばい。

残り4話にも大いに期待したい。
{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 123

87.2 18 ライバルで恋愛なアニメランキング18位
アルドノア・ゼロ(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (2730)
14334人が棚に入れました
火星の騎士たちが空から降ってくる。鋼で作られた巨人を駆って。地球人類を職滅するために。監督・あおきえい、ストーリー・虚淵玄のタッグで制作されるオリジナルTVアニメ。

声優・キャラクター
花江夏樹、小野賢章、雨宮天、三澤紗千香、小松未可子、村田太志、加隈亜衣、山谷祥生、大原さやか、中井和哉、鳥海浩輔、茅野愛衣、嶋村侑、水瀬いのり、速水奨、大川透、櫻井孝宏、安元洋貴、河西健吾、斉藤壮馬、古川慎
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

戦争が、こうまで人を変えるなんて…

(2014.7/13 1話)
火星に人類が進出して幾年たったとある時代の地球。  

火星文明のテクノロジーを利用している点では「機動戦艦ナデシコ」と似た設定ですね。
{netabare}共存関係ではなく対立もしくは主従関係らしき火星との関係性と、学校でのロボット操縦技術の授業があるという事は自衛のために学生でも訓練せざる負えない状況なんでしょうか?

火星側としてはアルドノアテクノロジーをこれ以上、地球に渡したくはない。だから協調路線を謳う姫君を利用し、火星内部の犯行を地球側へと擦り付けアルドノアを守るという大義名分を掲げた戦争を行おうとしている。{/netabare}

これから、戦局がどう動いていくのか?まぁ原案が虚淵さん、監督・あおきさんの「Fate/Zero」コンビなので破滅的なシナリオになりそう…


(2014.7/24 2話)
{netabare}想定内の上での行動は慣れているが、想定外の事には対応できない。パニックになるか・呆然とするか・逃げ出すか、特に圧倒的な力の前では呆けるしかない。
ただ、これはもう交戦・戦闘状態なんかではなく単なる蹂躙だよ…・゚・(ノД`;)・゚・

神は1週間で世界を創ったとよく言いますが、ヴァース帝国は1週間で世界(地球)を滅ぼす事も可能だろうな。

それにしても、地球側の主人公・界塚伊奈帆の奇妙なまでの落ち着きっぷりは何だ!?ホントに高校生か?

アルドノアを全身に纏った戦い方には制限時間があるようなので、まだアルドノアに対抗できる可能性があるかも…{/netabare}


(2014.7/31 3話)
{netabare}火星カタフラクトと交戦する事を決意した伊奈帆たち学生。前回の戦闘で何かしらのヒントを得たようですが、技術力・戦力が天と地の差ほどあるヴァースにどう対抗するのか!?

それと、気になるのがヴァース側に居るスレイン(もう1人の主人公?)が伊奈帆たちと出会う事で戦局が大きく変わるのでしょうか?まぁ、今の所なかなか出番がないですが…

いよいよ戦闘が始まったが、まさか伊奈帆の予測がほぼ100%当たるとは…いくら不意を突いたと言っても出来すぎているだろうに^^;

少年たちが戦場で出会った彼女は、今度こそ地球とヴァースの架け橋となれるのか!?{/netabare}


(2014.8/5 4話)
{netabare}スレイン、アセイラム姫の為ならとことん堕ちていきそうな危うさがありますね。それと正反対の伊奈帆は、坦々としながらも耽々としている。

そのアセイラム姫は、ヴァース皇帝に今の現状が伝われば戦争は回避できると信じている。が、いつしかヴァースと地球という対立構造がヴァースvs地球vsヴァース内反乱軍の三つ巴の展開になる可能性だって秘めているはず。

それに、本当にそれだけで戦争が回避できたとしても死んだ者は帰ってはこないし、また憎しみも消えるわけではない。
「アルドノアがあるから、こんな事は…」と言った感じでアルドノア・ゼロ、文字通りアルドノアの無い世界へと変えていく展開になるんでしょうかね?

その為には伊奈帆たち地球側の戦力だけでは不可能。だからスレインと協力してヴァース(火星)の最先端のアルドノアテクノロジーを地球にリークして共に戦う事で世界を変えるキッカケを創る?


それにしても追撃してきた軌道騎士の機体、前回が防御重視だったのに対して今回は攻撃重視とか極端すぎる気が…
何とか伊奈帆の作戦と周りの協力を得て難を逃れたが、今後もそう上手くいくとは限らない。

ついにスレインが伊奈帆と会いまみえる時が!?でも、地球人を撃つ事を躊躇っていたスレインがどこまで非情になれるのか?見物ですね。(トリルラン卿の時は容赦なかったですけど^^;){/netabare}


(2014.8/12 5話)
{netabare}てっきりスレインは地球生まれの火星育ちだと思ってたんですが地球から火星へと不時着した所を見るとそうではないようです。
しかし、スレインは地球人なのにまだ優遇されている方。アセイラム姫の厚意だけでここまで違うのか。

火星騎士が地球を侵略する事に対して火星側のトップであるレイレガリア皇帝は、快く思っていない?
ともあれ火星騎士は皇帝を敬いつつも、どこか見下している感じがする…
また、トリルラン卿の一件からも火星騎士は互いに利害が一致しているから共闘しているだけであって、決してそれ以上のモノは無くあわよくば火星騎士自らがヴァースを統治しようとしている?

武勲を挙げて取り立ててもらうのと、自身の名誉の為に邁進するのは場合によっては紙一重なような気がするけれどもな。
火星騎士、なまじ騎士としての誇りが高い故にそれ以下であれば他人よりも自身を優先して行動する…そんなんで火星を担う者とは到底思えない。


「犯した罪は魂にこびり付いて、いつまでも付き纏う」

それは、『空の境界 第1章 俯瞰風景』で用いられた言葉を借りるなら「我々は背負った罪によって道を選ぶのではなく、選んだ道で罪を背負うべきだからだ」という事を体現して生きてきた・生きることになったマリト自身に対しての皮肉の言葉なのかも。

「巻き込まないで。」と言ったライエはこれ以上、戦争に関わりたくないと言う気持ちの表れではなくライエの心情とは異なったアセイラムの意思に巻き込まれたくないという、ある種の強い意志の表れなのかな。

戦いを避けられないと知った上での伊奈帆の行動と、争いは避けられるはずと思ったスレインとの行動ではどちらが正しいのか?
まだ分からないですが、きっとどちらも正しい行いだと思います。

アセイラム姫の暗殺を企てた黒幕の正体が判明したのは良いですが、どう対処していくのか?
また、トロイヤード伯爵の子爵であるスレインですが親子揃ってヴァースに利用されて幕を閉じる形になっていく!?{/netabare}


(2014.8/16 6話)
{netabare}ヴァース側の突然の侵略が行われて日も浅い中、正式に宣戦布告を地球側へと提示した。

ん~、ここまで一方的に好き勝手やっていて地球側のなす術がない訳ですが、トリルラン卿の強襲してきた時のような絶望感薄れてきている気がします^^; 
また、ヴァースと地球の架け橋となれずに戦争のキッカケを作らされてしまったアセイラム姫が今後ヴァースに帰還することはあるんでしょうか?

あるとするなら、ヴァース帝国内部の権力争いが激化(現皇帝レイレガリア容認派・火星騎士派(クーデター)・協調路線派(アセイラム擁護)に分裂)した時になる?あくまで予想ですが…

スレイン(アルドノア開発に貢献したトロイヤード博士の子爵)とアセイラム(アルドノアドライブの力を引き出す鍵となる皇帝の孫娘)が、アルドノアテクノロジーに触れる事でアルドノアの解析が進むとヴァースにとって何か不利益があったりして。

種子島レポートの一件ように事実と異なる史実が真実になろうとしていた事を思うと、1話で説明されていたヴァース建国の流れも本当なのか怪しくなってきます。

ヴァース側のカタフラクト、ずんぐりした形が多いですが今回はその形に合った性能でした。まさかのロケットパンチって、マジンガーZもびっくりの耐久性&ヴァルヴレイヴ4号機っぽさ!

それにしても、伊奈帆が練習機から乗り換えるのはいつになるのか!?{/netabare}


(2014.8/27 7話)
{netabare}ついに、スレインがヴァースを脱走した訳ですがアセイラムを救うにあたり何か心当たりがあるようでもない。
このままだと、上手く見つけられたとしても地球側にとってはヴァースに地球人が居るなんて思いもしないから助けられるか分からないんじゃ…

それでも、かつての自分を救ってくれたせめてもの恩返しのつもりでアセイラム姫を救出したい!という強い思いは伊奈帆たちに届くのか!?

スレインが逃亡の際に用いたスカイキャリアーは、各火星騎士のカタフラクトを運ぶ運搬機にしか過ぎない。
今後、伊奈帆と共にヴァースと戦うのなら伊奈帆もそうだがスレインもそれ相応の戦力が必要になってくる。それをどう確保するかは次回以降に期待するとして…

―――妄想①―――
{netabare}徹底的に地球人を排除しようとする火星騎士たちのやり方は、なまじアルドノアテクノロジーを発見・活用したせいなのかも。
かつてのレイレガリアが火星でアルドノアを発見した事で、「このまま地球にアルドノアを持ち帰っても別の誰かに利用されるだけ」と思い、そうなるぐらいならいっそ、自らの手で火星という新天地に国を造った方が得だと考えた。
だったら、ヴァース軍人(元・地球人)に地球人は敵対すべき存在なのだと教え込んでいても不思議ではない。{/netabare}
―――――――――

また少年たちが大切な者を失い・守ろうと戦い赴く中、一人かつてのトラウマ・残響に未だ囚われ続けている者はこのまま終わってしまうのだろうか。

「種子島」というワードは鞠戸だけでなくヴァースにも関係しているようだが…まさか15年前の出来事は、ヴァースが初めて地球に侵略したが不慮の事故(ヘブンズ・フォール)に遭った(本来なら、そこで地球侵略は完了していた?)。15年たった今あらたに地球を侵略(アセイラムを利用して口実を作った事で)しようとしてるのが公になるのを恐れているのか?

―――妄想②―――
{netabare}レイレガリアが地球との休戦を自らの意思で行った所を見ると、彼はまだ地球に未練がありあわよくば地球へ帰還したいと思っている?
15年前の火星カタフラクトはレイレガリア自身が操縦していて自分だけでも地球に帰還したいと思うがあまり単機(スカイキャリアー付)で降り立った所にヘブンズ・フォールが起き、何とか一命を取り留め火星へと帰還するも思うように意思は伝えられず、現状の傀儡政権が誕生した?{/netabare}
―――――――――

スレインの事をコウモリと呼んだ伊奈帆の真意は?

強者がいない所で弱者が幅を利かせるという意味に対しての隠喩!?
(スレイン自身、アセイラムの厚意が無ければ弱者だった。アセイラムが居なければ何もできない奴と思っているのでは?)(もしくはスレインを、ヴァースの下っ端だと思ってるとか…アセイラムがスカイキャリアーの役割を解説していたシーンがあり、それを戦闘を指揮していた伊奈帆が聞いていた可能性も。)

それと今回で最初で最後?となるのか、伊奈帆とスレインの共闘。


窮地に立たされたとはいえ、本来の姿を曝してしまったアセイラム姫は大丈夫なのか!?{/netabare}


(2014.9/3 8話)
{netabare}アルドノアを持つ戦艦デュカリオンをアセイラム姫が起動させたのは、神話に基づくデュカリオンがアセイラムそのもので地球側にとっては、まさに神の火なのだろう。
しかし、プロメテウスの子はデュカリオンなのだがレイレガリア皇帝にとってアセイラムは孫にあたる存在になる。という事はデュカリオンの艦長はアセイラムの父親だった?

スレインがいきなり拷問を受けている唐突なカットはインパクトを与える為なのか?その過程が描かれていないので分かりづらいですが、そこは視聴者にイマジネーションを膨らませるための演出だと思うと悪くない感じです。

スレインがアセイラムを利用される事を恐れた時に、伊奈帆が映ったのは後々、スレインがザーツバルム卿の洗脳を受け、アセイラムの理念(地球とヴァースの共存)を達成する為と言いくるまれ、アセイラムと伊奈帆に敵対する展開に!?

ザーツバルム卿のカタフラクト、GガンダムのマスターガンダムもしくはガンダムUCのバンシィに似てるwww 音楽を澤野さんが担当しているから何かしら関係あるんでしょうか?(UCの方)


鳥、それは人にとって時には希望を抱かせる存在であり(ライト兄弟しかり)、時に恐怖を思わせる存在(はるか昔の人々は鳥を未知の生物だと認識していた)。{/netabare}


(2014,9/7 9話)
{netabare}ついに、アセイラム姫の暗殺を企てたザーツバルム卿とスレインが対峙。 

今更ですが、OP映像の最後の所でアセイラム姫は誰に銃を向けているのでしょうかね?涙を流しているからには、伊奈帆かスレイン?

ライエはアセイラムに嫉妬しているのだろう。自身が火星から来た事を簡単に打ち明けてしまったり、またアセイラムの身分が皇族であるのに自分はそうではない。
さらにはライエが好きでもない地球に降り、ヴァースの為・自分が火星でより良い生活を送るために尽くしてきたのに同じ火星人に最愛の父を殺された心情としては、嫉妬どころではない憎悪すら芽生えても仕方がない。

「どうして私は、あなたように生きられないの…」と言ったのでしょうか?それができないなら、その原因を絶ってしまえ!と言わんばかりの表情。けれども、投げやりな感じは否めないです。


ところ変わって、ザーツバルム卿の妻が15年前の種子島に降下していたという事・戦艦デュカリオンの名を聞いた時のザーツバルム卿の表情から察するに、あのアルドノアのパイロットはザーツバルム卿の妻であるオルレインだった!?


アセイラムは本当に二度目の死を迎えたのか?そうだとしたら利用しようとしていた伊奈帆はどう動く!?
(まぁ、もともとライエは火星の人間な訳だからライエ自身にその事をはかせてヴァースとの取引材料にする?)
また、アセイラムに忠誠を誓っているスレインがとことん堕ちていく展開に!?{/netabare}


(2014.9/17 10話)
{netabare}前にも書いたと思いますが、伊奈帆は本当に高校生なのか!?人の死が間近に迫っている状況で慌てる様子やたじろぐ事もなく当然のようにやって退けてしまう精神力・場数の踏みの多さ?は、異常なように映って観える。
「学生は(人口呼吸を)真面目にやりません、冷やかすだけです。」と言ったマグヴァレッジ艦長の言葉に「命が係ってます。」と答えた伊奈帆にとって、死は他人より身近にあったもの?

伊奈帆の両親はヴァースへと何らかの理由で赴こうとして、ヘブンズ・フォールに巻き込まれ死亡した?

だから、伊奈帆は平然としてアセイラムの命を救う決断ができ、冷やかすどころか大真面目に事を行った。
(もしくは耶賀頼医師と血縁関係にある?まぁ、ただ単に容姿が似ているだけという理由なんですけど^^;)

ライエが銃口を向けている間、アセイラムはライエからは見えない位置に居るのにそれでもしゃべり続けていたシーンがありましたが、まるで伊奈帆に感情をぶつけているみたいになっていたのでもしかしたら伊奈帆は火星人だったりして…


何はともあれ、ようやく本部にたどり着いたデュカリオン。だけど、アセイラム姫がまた利用される感じになるのではないかと思うのは気のせいかな?


アセイラムの演説の際、ザーツバルム伯爵が憎しみに満ちた表情ではなく哀愁・憐みを思わせる表情だったのは意味深ですね。
スレイン、公式の画像を見る限りではニロケラスに搭乗するのかと思いましたが亡きクルーテオ卿のタルシスに乗る事に!?

タルシスの由来がカタルシスとするならば、スレインのアセイラムへの忠義が知らず知らずの内に苦となっていて、それを浄化する事で何らかの変化が訪れる?{/netabare}


(2014.9/24 11話)
{netabare}アセイラム姫の言葉に対して「戦争ですから…」と答えた伊奈帆の気持ちは、きっとアセイラム姫への好意を悟られない為なのだろう。
またアセイラムの本当の想いがヴァースへと届くことは無かった。ヴァース側に姫が正式に生きている事を知らせば、戦争を終わらせられるかもしれない…という地球の最後の希望を打ち砕く事で、地球の人々をさらなる絶望へ堕とす。そうなれば、今度こそ協調路線を謳うアセイラムの信頼は失われヴァースへの敵対心は積もる一方になる。
そうなる事を知った上でザーツバルム卿は、あくまで個人的な復讐の為に自国であるヴァースをも利用している?

だとしたらアセイラム姫は、死んでいても(地球側の暗殺という理由で)戦争の火種にされ、生きいても(地球の人々の想いを弄んだという事で)戦争激化へのキッカケをつくる事になっていくのなら死ぬよりも辛い想いだろうな…
彼女は戦争の為に生かされ戦争に殺される運命なのか!? 

そんなアセイラムには、まだ希望が残っていると思うんですけど…スレインや伊奈帆とかね。
でも、「もう軌道騎士の愚行を止める者はいないのですか。」って事はやっぱりアセイラムを救うのはスレインか?

前回、アルドノアドライブが停止したタルシスが出てきましたが、もしかしてアセイラムがアルドノアドライブを起動させ、その因子をスレインに与える事でアセイラムを守る騎士になったりして。

そのスレインの想いとアセイラムの想いはハッキリしてますが、伊奈帆の想い・信念だけがあまり描かれないのは何か意図があるんでしょうか!?{/netabare}


(2014.9/26 12話)
{netabare}満身創痍の中、ザーツバルム卿の揚陸城へと進攻する伊奈帆たち。戦火にありながらも相変わらず淡々としている伊奈帆は今まで幾度も戦争を体験してきたかのようなに話しているので伊奈帆は火星人ではなく未来から来た地球人?(ヘブンズ・フォールの際に、時空の歪みが起こりそれに乗ってやってきたとかwww)

所変われば品変わる。じゃないですが、いやぁ久しぶりに観ました!合体バンク!!やっぱり良いですね。もうホント、スーパーロボットアニメかと思いましたwww

スレイン、地球人でありながらヴァースで生活してきたがライエは火星人でありながら地球連合と共に行動している訳ですが、ライエは一度堕ちかけたが何とか踏みとどまった。という事はスレインは踏みとどまらずにアセイラムの為に堕ちつづける!?

そして堕ちた結果、軌道騎士が最上位の権力形態を造り(←間違い。5話でレイレガリア皇帝が休戦協定を出したのにも関わらずブラド卿が伊奈帆達と再戦していたので、皇帝が最上位の国家体制ではなさそう。)

アセイラム姫の理念である和平を、伊奈帆の言った「利益に見合わない数の人が死ねば戦争は終わる。」という言葉で実現しスレイン・トロイヤード皇帝となりヴァースを存続させながらもアセイラムの愛した地球を自らの手で統治して終わるとか?

ん?起動権を持たないスレインが何故アルドノアドライブ搭載型カタフラクト(火星カタフラクト)を起動できたのか?アルドノアの発見者であるレイレガリア皇帝の親族以外に起動権を与える事が出来る人物、それこそが火星カタフラクト開発に携わったトロイヤード博士。
と考えるとつじつまが合います。
(追記:1/24)
スレインがタルシスを起動できた事についてですが、5話で火星に降り立ったスレインを助ける為にアセイラムが人工呼吸みたいな事をしてますね。{/netabare}

いやはや、衝撃的な結末で幕が閉じられましたけどホントこれからどうなるんだろう!?
2015年1月まで待ちきれないですね!!

最後に1期のOP映像(アセイラムが涙を流しながら銃口を誰かに向けるシーン)は、第2クールでの結末を表しているのか?

投稿 : 2024/09/07
♥ : 42
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

願っても止まらぬ侵攻

地球人VS火星開拓移民の戦いを描いた物語。


喰種の掴みの良さを今期一番かもと褒めたが、
この作品も同等…それ以上かも知れない。

ごくごく平和な日常から始まり
嫌な予感が強くなるの皇女訪問、そして派手なミサイルテロ、
更には偏見と憎しみ渦巻く無慈悲な開戦へ…。
明から暗へと落としつつ自然と世界観を掴ませてくれました。
「説明」ではなく「体感」として世界観を感じさせる手腕が素晴らしい。

根底に陰謀もありそうな感じがする展開も
【予想】{netabare}(皇女殺害は火星側が仕掛けている感じ(生きていると思うけど)){/netabare}
実に私好みで今期見逃せない作品になりそうだ。
人間模様が絡んでくるのも間違いなさそうだし安心している。

ロボに関してはまだちゃんとは動いてないので何ともいえないが
ショッパくなければそう評価が落ちる事はないだろう。
2話以降も期待している。

※2話感想{netabare}
予想はしていたものの圧倒的な力を見せる火星勢力。
成す術なくやられていく軍人さんの姿が痛々しい。
見える未来は絶望!?気持ちだけじゃ勝てやしない。

テロは案の定火星側が黒幕。
皇女は生きていた様だけど悲しい事に歯車は動き出してしまった。

地球の命運はアセイラム皇女、スレイン、伊奈帆の三人が握っていて
皇女=平和への願いを持つもの
スレイン=戦う力を持つもの
伊奈帆=情報を読み取る目を持つもの
という感じで関わって来そうではあるけど、
それがどう繋がっていくのか先が読めず興味深い。
次回は伊奈帆の活躍がありそうだしじっくり観察してみたいと思う。

ロボット(カタフラクト)に関してはカッコイイ系ではないけど嫌いじゃない。
火星の兵器は衝撃を無効化するシールドが張られているみたいだけど
発達した転送技術の応用な気がする。
別の空間に飛んでいるのではないかな?…起助くんは助かっていて欲しい。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
相手をよく観察し研究し仲間と協力して見事撃破。
いつもクールな伊奈帆だけど「友達の分だ」という台詞にぞくっと来た。
心の奥は熱くてカッコイイじゃないか。
皇女の無事を知ったスレインも反逆。衛士としての行動がコチラも熱い。
三本の矢が揃うのは何時だろうか。

それと、ちょっとしたカタフラクトの挙動なんかにも拘りがあるようで
細かい所にもついつい目が行きます。
ストーリー以外の部分も観ていて楽しめています。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
火星人の慢心にも大分助けられている印象だけど伊奈帆達は良く戦っています。
新たな敵が新たなテクノロジーを引っ提げて脅威となり現れても
冷静に分析し戦術を駆使し対処する姿にはヒーローとしての才能が見えて惹かれるし、
ロボットなのに柔軟で正に柔よく剛を制すような戦いぶりが新鮮で楽しい。

心情の籠もった台詞や仕草なども多く見受けられ細やかな配慮も万全で隙がない
ここまで評価が上がる一方になっています。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
スレインの正義感が利用されレイレガリア陛下が本格開戦を決意。

本当に束の間過ぎる悲しい休戦でした。
もうちょっとちゃんと皇女の事を調べて欲しかったけど、
陛下は今回に限らず情報操作され野望ある将校に囲まれ
体も弱り傀儡化してるんでしょうね。
色々と想像は付くけど、この辺もう少し丁寧に描いて欲しい気も。
ここまで主に伊奈帆とスレインの視点で描いているので
火星側の描写不足は故意だと思うけど呆気なさ過ぎて少々モヤモヤしてしまう。
焦らされた分、後半に向け期待もあるけれどね。

一方、伊奈帆は「はいはい、対策済みですよ。」と言わんばかりにクールに撃退。
やられる火星人も間抜けなんだけどね。
区切りがついて次回から中盤に突入です。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
本格的な宣戦布告と女騎士様の襲撃。

悲しいけど不可避となった戦争。特に皇女様は辛いだろうね…。

伊奈帆と皇女の会話で火星の事が少し聞け得心行き前回までのモヤモヤが少し晴れた。
アルドノアの起動因子云々の話は今後の展開に大きく影響しそうです。
皇帝の血脈である皇女を通してアルドノアの力が
伊奈帆や地球側にも与えられる可能性が見え、それは希望へと繋がりそう。

そしてまたまた新手のカタフラクト登場!ロケットパンチにはロマン感じます!
敵が多彩で個性豊かなのは貸し与えられたアルドノアの力にも違いがあるからなのかな?
全部の技術を合わせたカタフラクト出てきたら終わりじゃん…とか思いつつも
多彩なバトルは観ていて新鮮で楽しめています。

毎回、理詰めで難局を乗り越えてきた伊奈帆が今回は「運」にも助けられる事に。
最後まで理屈で乗り切って欲しい気もしていましたので
少々都合よく感じてしまいましたが、いよいよ三人が揃い話として面白くなって来ました。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
いつもはその観察力で困難を切り抜けて来た伊奈帆ですが
今回は射撃能力で切り抜けた印象でちょっとやり過ぎた感があります。

加速ロケットに実弾当てるのは神技。
しかも角度変えてるって事は真正面では無い位置と思われます。
…コレ当たるんなら戦闘機はわざわざドックファイトなんかしない訳ですよ。
うーん。頭を使ってなんとか切り抜けるのが面白味なのに
腕まで立つとなると無双過ぎて主旨が違ってくる気がするけど…。
もう少し頭で打開した雰囲気にして欲しかったな。

ストーリーは前回の伊奈帆と皇女の会話の伏線を早くも回収し
運良く(?)アルドノアの技術で動く戦艦をGETし抗戦していきそうです。
(でもコレ動いてるんなら姫生きてるって気付く奴いそうなんだけどね)
「島の洞窟から大きな船が出る」バターンが王道過ぎてちょっと笑ってしまいましたが
今後更に激戦必至ですしスレインの方も気になりますし、盛り上がって来ましたね。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
スレインの忠義や信念は天晴れなのだけど、次から次へと困難が降り懸かり辛い。
アニメ版の山中鹿介みたいですねコレは…。
「姫を利用する奴は許さない」というスタンスなので
その可能性もある伊奈帆とも協力するとは限らず今後の展開が読み難く楽しみです。

姫の方は正体を明かしアルドノアの技術で動く戦艦で出航。
電波障害で通信出来ないというのはもどかしく緊張感のある絶妙な設定で
コチラもどう展開が転がるか判らず飽きさせないです。
(アルドノアの船なら通信出来んじゃね?とかチラッと思ったりもしましたが(笑))

改めてシナリオの作りに感心でき期待の広がる8話でした。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
鞠戸、ライエ、ザーツバルム。三者三様の心の闇の部分が露わになった回。
それぞれの心理が伝わり説得力もあった。

鞠戸さんは悲しい過去のトラウマ克服して欲しいけど
こればかりは自身で乗り越えるしかないよね。
正義感が強く他人を気遣う性格も災いしている感じです。
今までの危機的状況でも動けなかった訳だから相当重そう…妹さんが鍵かな。

ザーツバルムの背景も描かれそのクールな言動とは裏腹に
強烈な憎しみと復讐心がある事が判明。
アルドノア版シャアなのかとも感じましたが、やっている事は比べものにならない規模。
全てを理解し飲み込んだ上での侵攻や殺戮なのでしょうから途轍もない大物でした。
彼との主人公達三人とのそれぞれの対立はかなり興味深く作品を盛り上げてくれそうです。

ライエはトラウマから我を失いついに暴挙に。
緊張続きでしたから少し一息ついた所であの仇のカタフラクトをきっかけに
一気に思い出や感情が渦巻いてしまったのでしょう…。
目の前で肉親を失った少女なんですもんね。
皇女は死んではいないと思うけどドキリとさせられる展開で次回が気になります。
{/netabare}

※10,11話感想{netabare}
一命を取り留めた皇女。
和平を望むその声は届かず泥沼の戦へと舵が切られてゆく…。

1期のラストが迫っている気配を強く感じる戦いとなっています。
揚陸城がア・バオア・クーにも見えなくもないです。

それにしても地球側の戦力は相変わらず脆い。
襲撃を生きながらえた者が集まっているのならもうちょい善戦して
火星側とちゃんと「血戦」して欲しかったかな。ちょっと一方的過ぎる気がする。
一方の伊奈帆は覚醒して最早地球のエース。
ヒーローモノの作品なら良いんだけど
差がありすぎると戦争モノとしてはちょい冷めます。
まだ楽しくワクワクしながら観られてはいるけど
後半以降バランスに少々不満も出てしまいました。
{/netabare}

12話感想{netabare}
6話感想で全部の機能を持つカタフラクト出てきたら…なんて言ってたら
本当に出てきました。
しかし一度見ているし覚醒した伊奈帆は互角以上でした。…やはりスゴい奴になってる。

そして前半(1期)は衝撃のまま気になる幕引き。
伊奈帆と姫の安否は確定してないですが状況的には多分………。
スレインは銃を向ける相手を決めかねていたので後悔も生まれてしまっているでしょう。
「こうもり」と言う言葉が機体だけでなく、どっちつかずの彼をも指していた気もします。
今まで影が薄いなと思ってたスレインですが
どうやら後半の主人公として光が当たりそうです。
カタフラクトが動かせた事もあり血の因縁がまだ続くのかな?
後半開始が待ち遠しい。
{/netabare}

【総評】
まだ後半(2期)がありますが、ロボット戦争モノとしてかなり優秀な作品。
シナリオもしっかりと計算され、台詞回しや心情の描写にも細かい配慮が見られ抜群です。
個人的には伊奈帆の能力が頭脳や眼だけではとどまらぬ強さを見せていて
ヒーローになり過ぎていたのは戦争モノとして少々疑問なのですが、
人間味を内に秘めたクールな主人公というのは魅力的で楽しめました。

作画はカタフラクトのデザインに好き好きが出そうですが概ね優秀。
挙動も細かく描かれ、バトルも毎回どう対策を練るのか楽しめ飽きずに新鮮に見られます。
(ツッコミ所がないとは言えませんが)

色々と気になる所で終わっていますので続きが気になります。かなり気になります。
溜め録りしていて「気になるのやだよー!」って人は後半スタートに合わせて
観進めると良いと思います。
私も後半始まる前にもう一周じっくり観るつもりです。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 73
ネタバレ

麦茶 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

【第5話】ダレカタスケテー!

【ダレカタスケテー!】(5話現在)(2014.11/5)

ア、アバンの姫様の格好は一体何があったんだ!?
ベビー○ールとかそれ系のランジェリーにしか見えないんだが。
しかも出てきて早々バキューム始めるしとんだビッt(ここから先は血で汚れて読めない)


さて、今回書いていくのは第5話「謁見の先で -Phantom of The Emperor-」

バース帝国内部のいざこざや、一部の思惑など、2人目の主人公であるスレイン側も物語として動き出しそうな傾向が伺える一話でしたね。起承転結で言うと「承」に差し掛かってるのかな?こないだまでずっと上官にべしべしされてただけだったスレインが、やっと本編に関わりそうで嬉しいです。

そんな中、実はやはり今回も戦闘シーンが気になってしまいまして・・・。

{netabare}主人公たちが戦艦で海を航行中、なんと空からこないだの火星カタフラクトが降ってきます。
甲板に乗り付けたアルギュレは、4話の雪辱を晴らすために、休戦を無視して単機突撃 「抜刀!」

これに対してもちろん地球軍は応戦します。以前の教訓を活かし、HE弾(榴弾)は使わずに、AP弾(徹甲弾)を使用。アルギュレを砲台の影に追いやっていきます。いいですね、ここは評価できます。

そこで、アルギュレは砲台を突き刺しぽいっと投げるワケなんですが、これに対して

な ん と 地 球 軍 は 敵 か ら 目 を 逸 ら し て

        体 ご と 砲 台 の 方 に 向 け 始 め ま し た 。

なんでさっきまでは爆発してた砲台があのときだけ都合良く形を維持できていたのかっていうのは置いといて、まあこんな醜態を晒した地球軍は案の定間合いを詰められ、艦橋を盾に取られてあっさり全滅させられてしまいます。

これを見た瞬間、残念ですが「あ~これはもうダメだな」ってなっちゃいましたw
今まで感じていた不安がここで爆発した形です。アルドノア・ゼロという作品で、私がこの先戦闘に期待することはまずなさそうですね。そもそも飛び道具を無粋だと嫌っているほど戦闘に対して拘りを見せ、「誇り」だとか「名誉」だとか言っていた火星騎士が、さも当然のように艦橋を盾にとったときはちょっと笑っちゃいましたw

このアニメの今までの傾向を見ていると、やはり一介の高校生であるはずの主人公が「火星軍との圧倒的性能差」に対して、戦術を駆使して打ち勝っていくところに凄みを持たせたいというのは伝わってくるのですが、いまいちその魅せ方にまで思考が辿り着いてない印象を受けます。

まず第一に、火星軍のアホさ、弱さが目立ちます。

これについては脚本家の方も気が付いているのか、今回もモブに対して無双させることで「強さ」を演出しようという試みは見受けられますね。しかし、このモブがまたこの上なく頭が悪くて弱いので、まったく効果を発揮できていないんです。言わばチャンバラ劇でカカシを斬り倒してドヤ顔している状態。本当は弱い敵を強く魅せるために、モブ兵士の命を本当の意味での「無駄」に犠牲にしているのがとても萎えます。

4話ではアホ丸出しで撃退されてますし、今回も前述した通りカカシを斬っているだけなので、こんな何も強い印象を受けない相手を主人公が倒したところで全く凄みも感じられません。そして、それを褒め称えているクルー達もみな滑稽に映るだけです。某アニメの「さすがお兄様!」に近いナニかを感じます。

やはり、味方が有能で初めて、その有能な味方が苦戦するほど敵が強くてやっと、それを倒したときに主人公の「凄さ」を視聴者に感じさせることができるワケであって、仲間含めて周りが皆頭悪くて、周りが皆弱くて、さらに敵までおたんこなすとあっては、何の感動もないんです。

この作品も良くある「大人が無能」なアニメなんですよね。

今回も、4話で懐に入られたら腕を抑えられるという自分の機体の欠点を証明されたにも関わらず、何も考えないで突っ込んできた相手のアホさと、水が弱点ということを知ってすらいなかった頭の悪さを突いた戦術で勝利してますし・・・。
そもそもあの機体って海に落ちたら上がってこれなさそうですよね。にも関わらず、飛行能力がある訳でもないアルギュレで単身船に乗り込んでくること自体おかしいんです。本当に火星軍アホです。「アルギュレのパイロットが脳筋だから・・・」じゃ済ませられません。なんで毎回相手の舐めプで勝つんですか。

さらに、今回の戦闘シーンでは描写ミス?のようなモノまで見受けられました。

主人公がリアクティブアーマー(爆発反応装甲)を使ってアルギュレと格闘戦をするところなのですが、主人公を斬ったとき、アルギュレは「腕を振りぬいて」ますよね?w
それを次のカットでは、振りぬいたハズの右腕を主人公が左腕で「内側から」抑えてるんです。最初は反応装甲の爆風で外側に吹き飛ばされたアルギュレの右腕を主人公が左腕でキャッチしたのかと思ったのですが、前シーンで振りぬいているのでそれはないんですよね。しかも左腕で斬ったときは吹き飛ばされてませんでしたし。

いったいどうやってああいう体制になったんだ・・・。{/netabare}


こんな感じで、戦闘シーンについては残念ながら文句しか出てきません。
安直に専用機を出して、性能で主人公に無双させないところは評価できますが、それを選ばなかった結果がこの有り様では元も子もありません。

それ以外はそこまで悪くはないんですけどね~。
ただ、ロボットアニメで戦闘シーンがダメっていうのもご無体な話ですけど・・・w

うぅ・・・切りたくないよ~・・・。ダレカタスケテー。



【雲行きが怪しくなってきた・・・】(4話現在)

今期の期待度ランキングでも上位に入ってくるであろうアニメ待望の4話。
個人的な感想としてはちょっと怪しくなってきちゃいました。

{netabare}前回のニロケラス戦も「あれ?」とひっかかる部分がけっこう多かったのですが、今回もな~んか突っ込みたくなる場面が目立ちました。最初はあんなバッサバッサと主人公側のモブロボを容赦なく薙ぎ倒していった火星カタフラクトが、何故か主人公を前にすると足踏み・・・ 終いには舐めプまでし出す始末で、案の定足元をすくわれて撃退されてしまう。{/netabare}

このアニメも、最近よくある主人公の凄さを演出するために、敵をわざと弱く、都合良く設定している感を否めません。他の要素は手放しで評価できるだけに、こういう違和感が残ってしまうのは少し残念ですね・・・。この分だと戦闘シーンを見るたびに萎えていきそうで、先を見るのがちょっと怖いです。

ただ、他の要素はホントに良い感じなので、これからも応援していきたいとは思っています。
{netabare}あれは特殊EDなのか新EDだったのか分かりませんが、まさかあの曲をEDで流してくるなんて!憎い演出ですよね~。最初は何の曲か分からなくて「ふ~ん」という感じだったのですが、サビに入った途端の鳥肌がもうヤバかったです。{/netabare}

色々文句は言ってますが、まだまだかなり期待しているアニメなので視聴は続けていきます。
これからのスレインの動向にも注目したいですね~。

【OPが最高】(1~3話現在)

おーしーりーをーそーだーてーよー

主題歌はKalafinaのheavenly blue。
OPはいいね。OPは1週間あいてボヤけた頭を瞬時にその世界へ引き込んでくれる。
リリンの生み出した文化の極みだよ。・・・そう感じないか?

やっぱりアニメの導入部分だけあって、OPでいい感じにテンションを上げてくれる作品ってちょっと嬉しくなっちゃいますよね。疾走感のあるムービーもそれを加速させてくれます。

それはさておき、今期かなり期待が高まってる作品がこの「アルドノア・ゼロ」。

監督は喰霊-零-や放浪息子、Fate/Zeroなどを手がけたあおきえい氏。制作A-1 picturesで、脚本には近年話題沸騰中の虚淵玄氏を招くという気合の入りよう。
そして、何より注目したいスタッフが、音楽を担当している澤野弘之氏。
もし「BGM・挿入歌がすごいランキング」を作ったら絶対上位に入るであろう機動戦士ガンダムUC、進撃の巨人、キルラキル、ギルクラ、それらすべてに携わっている方です。

そんな錚々たるメンバーで放送が開始されたワケですが、いざ視聴してみれば概ね期待通り、納得の中身でした。3DCGの使い方も良い感じで、モブロボットのデザインも最高に格好良い。話の流れ的に、主人公機を偶然見つけて無双!みたいなことにはならなそうなので、うまく戦略を練って落ち着いた戦いを魅せてくれそうな、硬派な雰囲気を漂わせる構成になってますね。
ちょっと設定や演出で気になる点はいくつかありますが、それを流してしまえる程の魅力は、この作品にあると思います。

超性能の専用機で主人公が派手に無双する系のアニメにも、確かに別ベクトルの魅力はあるので、そういう作品と比べてしまうとどうしても戦闘描写が少し地味で物足りなく見えてはしまいます。
それでもやはり、せっかく硬派な構成で物語を進めているのですから、その利点を活かし、このままの雰囲気は崩さずに最後まで貫き通して欲しいですね。

ともあれまだ始まったばかりなので、これから地球軍がどう反撃をしていくのか、主要人物がどう関わっていくのか、今後に期待しながら視聴を続けてみたいと思います。

ありがとうございました。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 23

85.3 19 ライバルで恋愛なアニメランキング19位
となりの怪物くん(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (2541)
13617人が棚に入れました
成績にしか興味のなかった冷血女子・水谷雫は、プリントを届けたことがきっかけで問題児・吉田春に気に入られてしまう。そして、それをきっかけに雫の人間関係が著しく変わっていく。

声優・キャラクター
戸松遥、鈴木達央、種﨑敦美、逢坂良太、寺島拓篤、花澤香菜、中村悠一、樋口智透、阿部敦、小野友樹、ささきのぞみ
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

<最終回まで視聴完了> いつもの彼ら いつもの日常

全13話ということで、1クールだったから仕方ないかもだけれど
最終回には最終回らしい感動が欲しかったっていうのが
真っ先に浮かぶ感想ではある。

何度もくっついたり離れたり、心は行ったり来たりだった雫と
思い返せば実は一途だった春の2人が、穏やかに笑えていれば
それで幸せなのかもしれないけれどね。
視聴者的には、もう一歩か二歩踏み込んでも良かった気がするし
なつめちゃんの告白も有耶無耶なままだし、
優山がなぜあれほどまでに春以外の人からも恐れられてたのか
描ききれていなかった。

これで終わってしまうなら、数話前のほうがよほど最終回に
ふさわしい内容だったと思うんだよなぁ・・
でも、これが彼ららしさだと言われれば頷ける部分もあって。
逆に、2期へ期待しちゃってもいいのかな?なんてことも感じたり。
あぁそうか、春と雫がどうなるかを描くのが目的じゃなく
何らかの問題をそれぞれ抱えた高校生たちが関わり合って
少しずつ「本当の友達」になっていく話だったのかもだね。
それならちょっと納得できる。

まぁ何だかんだ言いつつも、共感する想いや、
リアルな自分と現在進行形で重なる部分もあったりで
毎週楽しめたのだから良しとしよう。
-----------------------------------
<9話の感想>

なつめちゃんが、春や雫たちを見てひとりで心配してるのが面白いし可愛い。
方向音痴の秀才ヤマケンは立ち位置的に、ライバルと言うよりは
協力者だと思っていたが、今後の動き方次第では、さらに面白くなりそう。
-------------------------------------
<8話の感想>

文化祭、楽しそうだった。
学校舞台にした作品観ていていつも楽しみなのが文化祭編だったりする。
そんなことは置いておいて(笑)
やっと自分の本当の気持ちに気づけたらしい雫が
戸惑いながらも今後どういう変化を見せてくれるのか楽しみ。
一歩踏み込んだ内容で面白かったけれど、確かに悩むよね。
今まで友だちも彼氏もあえて作ってこなかった彼女なのだし
自分に素直になりたくても怖いから、再び勉強に逃げ込む。
それは彼女にとって、勉強が将来の夢を叶えるためという以前に
心の鎧であり、自分の居場所だからなんだろうね。
でも、今のままじゃ、一途を通してきた春が哀れ。
じれったいけど両者の気持ちが痛いほどわかるので、見守ろう。
----------------------------------------
<7話の感想>

(仕事や勉強)>(恋愛)って決心を孕んだ距離って難しいよね。
このままどうなってもアリっていうのとは全然違うから。
難しいというのは自分だけの想いと決心だけで成り立つわけではなく
相手にも想いや考え方があるからね。
両者とも同じ意見なら問題ないのだけど・・
影響力の強い相手だったり、自分の中に少しでも迷いがあれば
足元をすくわれてしまう。
「こぼれた水は戻らないから大事にする」のか「鉄は熱いうちに溶かせ」か。
{netabare}
答えが決まってるのに期待させるのは良くないって言って
勉強を優先して打ち込む雫にはすごーく共感するものがあるけれど、
進展させなくても、傍にいられる喜びを楽しもうとする春の気持ちも
ものすごーーくわかる(笑)
{/netabare}
で、ここで第1話を思い返してみると、2人とも人との距離感や態度が
随分変化したよねぇ。互いの影響力たるやすごいものがあることは確か。
彼氏彼女の関係にならなくたって、同等の影響は与え合えているのだよね。
------------------------------------
<6話の感想>

原作読んでいないからわからないのだが、
2人が無事相思相愛を認め合って、ちゃんとつきあうっていうのが
ラストではないような気がしているのだけれど違うのかなぁ?
それまでの間に紆余曲折、一進一退を繰り返しつつ、
でもそれだけで終わってしまったら平凡だし。
底が見えそうで見えないラインを保ってる感覚。
純朴通り越して鈍感な2人なのに妙な部分が敏感で、なんだかおかしい。
---------------------------------------
<5話の感想>
{netabare}
春がお兄さんを避ける理由、お兄さんの言い分が判明。
でもまだ何かありそう。
そして前回から登場している新キャラの女の子。
学級委員だったんだね。すごくわかりやすいタイプ。
彼女の気持ちに雫がいち早く気づいた模様。 {/netabare}

次回からしばらく「起承転結」の「転」突入かな?
-------------------------------------

<4話の感想>

春のブレイクが可笑しかった。
可笑しかったけど、人間の印象は笑顔ひとつで変わるんだ
ってことだよね。と、あらためて思った。
雫の家でスイカ割りしてる時、彼女のタンクトップが
グリーンと黒のボーダーで、それはまるでスイカみたいで、
なんとなく、彼女の心をだいぶ開いたのを揶揄してる気がした。
それにしても春の兄弟関係が気になる。何があったんだろう?
-----------------------------------

<3話の感想>

人物が増えて話に奥行きが出てきた。
春も第一印象からすると随分落ち着いてるし
雫の微妙な心の変化もわかりやすく描かれていると思う。
個人的な好みを言ってしまうと、雫のモノローグはもう少し
抑え気味にして、仕草や表情(頬を赤らめる以外で)心理描写を
してくれるともっと好きな作品になる気がするのだけどね。
でもコミカルに描きたいようなので、これはこれでアリかも。

ところで・・・
{netabare}
新しく登場した優山くんって、春にそっくりだったから
たぶん兄弟なのだろうけれど、春になぜあれほど避けられているのか
雫との恋愛の行方なんかより気になった(笑)
しかも声が中村悠一さんではないか~
今後の楽しみが増えたw
{/netabare}
---------------------------------------
1話はさすがにハイテンションで、一時はどうなるかと思ったが
実際あそこまではいかなくても、春や雫に近い人っている。
頭に思い描いたことが即座に行動に出てしまったり、
相手がどう思うかより自分がどう思ってるかだけで物事を進める人も、
頭に何か浮かんでも自分には無関係、と冷静かつ冷淡に遠巻きでいる人も
結局は、人間関係においての距離感をうまくコントロールできずに
心の殻に閉じこもってしまうタイプ。
だけど、そんな人にも理解者とみなせる相手が現れた場合は
自分を変えていけるほどの影響力があるわけで・・・

まだ2話までしか観ていないけれども、この作品はおそらく
そういう部分を友情や恋愛を絡めながら描いていくのじゃないかなぁ?
それに春も雫も本当はすごく優しい子っていうのが観ていて心地良い。
周囲からはいろいろ誤解を受けやすいタイプかもしれなくても、
真剣に怒ったり、純粋な涙をこぼしてみたり、優しく微笑んだり
顔を赤らめ照れてみたり、そんなふうにコロコロ変わる表情が、
とても素直でいいなと思う。

とりあえず、このままベタベタアツアツモードになるのではなく、
乙女な想いを自覚した雫が今後しばらくは
振り回されるのだろうけれど
まだまだ面白く個性豊かなクラスメイトが登場しそうなので
今後も引き続き、楽しみに見守っていこうと思う。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 88
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

Q&A リサイタル!の印象強い

不器用な女の子と不良?少年とのラブコメみたいなやつ。時折、ドキドキさせられて面白かったけど、その時は原作が終わってなかったからしょうがないだろうが最終話が個人的に謎すぎていまいち評価しにくい。

{netabare}勉強できて滅茶苦茶けんか強いっていうのは凄い。そんな春のキャラクターをあまり好きにはなれてない。{/netabare}

なんかOPの印象は凄く残っているけれど、内容のインパクトはそこまで強いというわけでもなさそう。

OP
Q&A リサイタル! 歌 戸松遥
ED
White Wishes 歌 9nine


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. となりの吉田くん
となりの席の問題児、吉田春にプリントを届けたことがきっかけで、友達認定をされ懐かれてしまった水谷雫。目標のため、他人に構わず勉強一筋で過ごしてきた雫は、春のペースに巻き込まれたじたじ…。そんな2人の前にヤマケン達が現れる。春のことを友達だと言う彼らの行動に対して、正直に思ったことを口に出した雫だったが、その言葉に春は怒ってしまって……!?

2. 変
ニワトリを拾ってきたり、急に逃げ出したりする春の奇行には慣れてきたものの、露骨なアプローチにどう対応していいか困り果てる雫。しかし、一緒に過ごす中で確実に春を意識していると気付き始めていた。そんなある日、下校途中に同じクラスのあさ子から勉強を教えてほしいと頼まれる。事情を知った春は、あさ子に勉強を教えることになったが、勉強会での2人の様子を見て、雫は思うところがあるようで……。

3. やっかい
正直に自分の気持ちを伝えたのに、春からの思いもよらない返事に戸惑う雫。そんな雫をよそに、春が拾ったニワトリ「名古屋」を学校で飼うことが決まり、あさ子、ササヤンと共に鶏小屋を作ることになった。休日に集まった4人はホームセンターへ向かうが、そこでヤマケン達と再び遭遇。予期せぬ再会に逃げ出す雫だったが、ひょんなことから一緒に鶏小屋を作ることになり……。

4. 夏ブレイク
相変わらずクラスメイトから怯えられている春。しかし、雫からのアドバイスを実行したことにより、女子達の間でまさかの人気急上昇!!そんな状況下でむかえた球技大会当日、春は女生徒が上級生に詰め寄られている現場に遭遇する。割って入ったことにより絡まれてしまい、キレた春は相手に殴りかかるが、気が付くと周囲は距離を置くように春を見ていて……。

5. 吉田くんちの事情
春の中学時代や、実の兄・優山の話を聞いた雫は、その話題になると“詮索するな”と言う春に、どこまで踏み込んでいいのか思いあぐねていた。そんな時、ふたりの前に突如現れた優山は、雫に用事があると言い彼女を連れ出す。一方、一瞬にしてその場から逃げ隠れた春は、偶然居合わせた球技大会の一件で見知った同級生・大島に優山の様子を探らせるが……。

6. 彼女達の憂鬱な日々
優山との話し合い以降、春を失いたくないと自覚した雫。しかし、思わしくない模試の結果や、急浮上した大島の存在に動揺を隠せない。ある時、大島を巻き込んだある作戦会議の場で口ゲンカしてしまう雫と春。それをきっかけにして話し合いを始めたふたりだが、どうにも会話がかみ合わない…。間で聞いていた大島は、その状況にやきもきして、ついにはあらぬ事を咆哮してしまう。

7. 2人の距離
自分の気持ちの整理をつけた雫と、雫への想いを自覚した春。すれ違ってしまった気持ちにへこんでいた春だが、大島との会話やあさ子の喝により、昔ある人に言われた言葉を思い出し、改めて雫に告白する。雫の答えは決まったものでも、気持ちが溢れてしまった春は、いつも以上に雫に付きまとうように…。そんな中、松楊高校では文化祭の準備が着々と進んでいた。

8. おいでませ!松楊祭
雫は文化祭に遊びに来て迷子になっているヤマケンと出会う。彼を案内しようと連れ出すがふたりが一緒にいたことを知った春は不満を隠せない。そのころ、春の知らぬところでは文化祭を満喫している優山と、それに付き合わされている満善の姿があった。

9. 0と1
朝、雫が目覚めるとなぜか自分の部屋に春の姿が…。話しをするうちに、父・隆司の店がまた潰れたと知った雫は、最初こそ驚いていたものの冷静に店の整理をし始める。追い出された春は勉強会に合流。あさ子に聞かれ、雫との現状の関係を報告していた。

10. クリスマス
あさ子企画によるクリスマス会が開催されることになった。買い出しに付き合う雫は、最近、いつも以上に自分の傍で怯えるように周囲を警戒する春に、伝えたいことを言えずにいた。そして、店でヤマケン達とばったり再会する春、雫、あさ子。警戒心むき出しの春はヤマケンにパーティー参加拒否を付きつける。その理由が雫に惚れているからということをみんなの前で言い放ってしまい…!?

11. 山口さんちの賢二くん
ヤマケンこと山口賢二は、自らをエリートと言い切る自信家。予備校の冬期講習に雫と一緒に通うことになり、さりげなくアピールしようとするも、プライドが邪魔して素直に自分の気持ちを表せないでいた。一方、雫はヤマケンからのアドバイスで春に向き合う決心をしたのもつかの間、春はヤマケンの存在を意識しすぎて……。

12. 年は暮れゆく
みっちゃんへの想いを自覚し始めたあさ子は、本人とうまく話せないことをササヤンにこぼすと、“好きだからでしょ”と一刀両断。否定をしつつも、恋心は大きくなるばかり…。冬休みに入り、いつもの様に雫たちに会えない日々が続いていたが、ある電話で寂しさが爆発したあさ子は水谷家にお邪魔することになり!?

13. 春遠からじ
みんなで迎えた騒がしい年明けも終わり、平穏な日々が戻ってきた。雫は元旦以来会っていない春を気にかけていると、突如部屋の窓から春が現れた!異様な格好をしている春は、何か“さがしもの”をしているらしいが……。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 4
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

(2期、3期希望)ジェットコースター感覚の恋愛模様――キャラ配置の妙、美しい作画にまいりました。

あー、続きが観たい。
放映と並行して追いかけてから時間が経過して、さらにその思いが強くなってきました。1クールの限界だったのですね。

わたしにとって、文句をつけようがないほどすばらしい(前半)でした。作画は好みというか、びっくりするほど。主役ふたりのキャラデザ最高。

本作については入れ込みが強すぎるので未だに冷静になれません。よって、断片的に記述していきます。

■冒頭から;自分の中で傑作になりそう。いきなりはまってます。(結果、そうなりました)

恋愛物が好きな方には特におすすめしたいし、ぜひ一度ごらんください。やめるのはいつでもできますから。捻りのある恋の話かな、と。

いい意味でのもどしかさ100%。いらいらします。どきどきさせてくれる序盤エピソードのいくつかで、となり怪物くん「ハル」君のすこし謎めいた生活がすこしづつがあきらかになってくるのです。

油断しているとヒロイン雫とハルの関係性の変化を見逃してしまいます。じっくりご覧になることをおすすめします。微妙な言動を集中することで味わえるかもしれません。

ヒロイン主人公・水谷雫(シズク)は、成績上位を維持することにに関心が強い、{netabare}2番あることには耐えられないほど屈辱を感じるし、全国レベル模試で、上位30位になったとことで満足しない上昇志向の強い女の子である。はっきり言って日本の大学で入れないところはないのだし、現実的にはアメリカの有名大に行けばと突っ込みたくなった。ごめんなさい。

また、勉強などしなくても学年トップの成績をらくらくとってしまうハルには{/netabare}複雑な感情をいだかざるをえない。うまい設定だ。また、この少しだけ不自然な背景設定を乗り越えてしまえ。物語はそれからだ。

そして、{netabare}ヒロインが奪われるいきなりのキッス、これは普通ないですよね。最近では当たり前のストーリーづくりなのかもしれませんがわたしには衝撃でした。物語のラストが冒頭で「解決」と。{/netabare}

その後、友だちと恋人の境界線のはざまでふたりの葛藤、少年期にありがちな心のズレが繰り広げられる。微妙なすれちがい、タイミングの悪さ、いつのまにかふたりを応援する立場になってしまう。

すでに、ここでハルとシズクに目を離せない。相性120%どこにも文句のつけようのない設定。

理想的ともいうべき背景処理のうまさ、パースも狂うことなく時間予算が限られた中で、よくここまでやっているとほんとうに敬服します。キャラクターデザインも同じく好みで、背景との関係や撮影処理、溶けこむように考えられた色彩計画もとてもうまくできています。

■ネタばれではないけど{netabare}散発的に

※はじまり

シズクが、始業式早々、先輩にからまれていた同級生を救うことで停学処分を受けたハルが停学処分あけになっても登校しないために、担任の依頼でプリントを届けることになる。理由は吉田くん隣席であるというだけで、特に必然というわけではなかった。

ハルは、真の友達{netabare}がいないことがを気にしている面が伺える。ハルもシズクをともだちとして気に入る。雫の存在はハルの心を溶かしたのか、しっかりと登校をはじめることになる。この変化を解くのは笑えるほどの{/netabare}ハルの友達願望がある。

物語は続くのだろう。アニメの句切りとしての終わらせ方も悪くありませんでした。最初の数話のもっていかれる感覚はなかった全体でしたが。

※過去を遡るシーン

うさぎの死に対する悲しみもなく、周囲から「ドライアイス」と呼ばれたものの、決して残虐性を持った性格でもないことが観る者には、伺える。彼女はアイスドールではなく、家族の事情などをくみとれるほんとうは優しい女の子なのだ。他の生徒、児童たちとは価値観と行動が異なるだけの話で、実は誠実な生き方をしているといえる。

ドライアイスとたとえられるほど冷徹なキャラクターように見せながら自分の立場がわるくなることを厭わず、ハルの「軽い友人たち」に思い切った反論、意見を伝えることのできる、勇気のある女性でもある。

もともとの彼女であれば、こうした変化は想像できなかったものだ。彼女は、ハルとの関係性の中で変化をはじめたのだろう。{/netabare}

そして、2人の感情に友情以上のものが芽生ことはたしかなのだが、導入話でいきなり{netabare}ハルはシズクにキッスをするなど、恋愛感情をいただいているのはないかとも思える行動に出る。やがてハルはきちんと登校を始め、シズクの助言で、他のクラスメートなどとの関係も変化し、人間関係が大きく変わっていくなかで、恋敵の出没{/netabare}などで、シズクの気持ちは新しいステージへの突入していくのであった。

やっぱり今後もアニメ化希望です。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 53

84.4 20 ライバルで恋愛なアニメランキング20位
未確認で進行形(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2208)
11745人が棚に入れました
ごく普通の生活を送る高校生・夜ノ森小紅の16歳の誕生日。許嫁なのに影が薄い三峰白夜と、小姑なのにどう見ても幼女の三峰真白が現れた。ブリーフィング無しでいきなり始まった奇妙な同居生活。シスコンで変態な姉・夜ノ森紅緒まで加わり、事態は相当ややこしいことに。小紅の生活は普通じゃなくなった。

声優・キャラクター
照井春佳、松井恵理子、吉田有里、羽多野渉、愛美、佐倉綾音、藤田咲、角元明日香

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

アニメは制作会社で選ぼう!

ごく普通の生活を送る高校生・夜ノ森小紅の16歳の誕生日。
許嫁なのに影が薄い三峰白夜と、小姑なのにどう見ても幼女の三峰真白が現れた。
ブリーフィング無しでいきなり始まった奇妙な同居生活。
シスコンで変態な姉・夜ノ森紅緒まで加わり、事態は相当ややこしいことに。
小紅の生活は普通じゃなくなった。

各話のサブタイトルは登場人物の話した台詞となっている。
#01「何事も最初が肝心です」
家事万能、巨乳安産型、その他はごく普通の高校生・夜ノ森小紅。
そんな小紅の16歳の誕生日。
突然訪ねてきたのは許婚・三峰白夜(影薄い)と、その妹の小姑・三峰真白(どう見ても幼女)。
なぜか始まる同居生活。
実姉・夜ノ森紅緒は今日も元気にシスコンで変態だ。
果たして小紅の生活は一変するのか、しないのか。
うまく言えないので確認してください。

#02「ロリ小姑ってのも悪くないわ」
突然許婚と小姑が現れて困惑する小紅。
許婚・白夜はさておき小姑・真白はどう見ても幼女。
なのにまさかの同級生。
展開についていけない小紅をよそに、姉・紅緒は語る。
「あるのもないのもすばらしい」。
見た目も幼女、中身も幼女な幼女高校生・真白だが、小紅と白夜に起こった昔のことを知っているような、いないような。
よくわからないので確認してください。

#03「ラブコメの波動を感じる」
体育の授業。
小紅は跳び箱が苦手。
同級生のまゆら曰く「ハンデがあるからね♪」。
そんなこんなで日曜日。
家事にいそしむ小紅。
手伝いを申し出る紅緒。
平和な休日が過ぎゆくかに思われたそのとき、突如響き渡る紅緒の絶叫。
溢れ出る真白の絶望。
禁断のBPが今明かされる。
BPについては本編で確認してください。

#04「あれはただのへんたいです」
紅緒によって明かされた過去のこと。
突然の話に小紅はショート寸前でビックリ緊急ダウン。
代わりに台所に立つ紅緒。
生み出される悪夢の数々。
小紅のありがたみを知る真白。
一方白夜は小紅に嫌われたと思い込み、逃走というより暴走。
今回の白夜はよくしゃべるとかしゃべらないとか。
実際のところは確認してください。

#05「これが経産婦だと」
和装の美女がやってきた。
どう見ても若すぎるが、真白の母・白雪らしい。
緊張する小紅。
身構える真白。
白雪の若さを前に苦悩する紅緒だが、結論的には「かなりアリ」。
そんな中、白雪の口から驚くべき話がとび出す。
混乱する小紅。
果たして語られた内容は真実なのかどうなのか。
言葉だけでは伝わらなさそうなので、その目で確認してください。

#06「そうだ、小姑でうめよう」
チョコレートを前に小紅が悩む。
白夜が悩む。
真白も悩む。
まゆらは笑う、「バレンタインっていろんな人間ドラマがあって面白いよね」。
そう、2月といえばバレンタインデー。
ネッシー。
モンゴリアン・デスワーム。
雪男。
ネッシー。
ネッシー。
ネッシー。
さて問題です、このお話でいったい何回「ネッシー」と言うでしょう。
よく聞いて確認してください。

#07「それはそれ、これはこれ」
生徒会書記、末続このは。
強烈な紅緒信者である。
その友人、大野仁子。
空気の読めない新聞部員である。
真白に嫉妬心を燃やすこのはに調査協力を申し出る仁子。
「こっそり」とか、そんな寝言は寝て言おう。
そしてなんだかこのはの言葉づか(略)真白とこのはの戦いが今始まる!
俺たちの明日はどっちだ!?
略されたところは確認してください。

#08「妹の悲しみをいやすのは、妹」
「一言でいうと、よくあることだ。ムー的な視点で言えば。」尻が大きいのは悪いことじゃない。
乳が大きいのも悪いことじゃない。
むしろいい。
それはともかく、真白とこのはの戦いはまだ続く。
ついに迎える屋上決戦。
まったく関係ない紅緒様。
いつも通りと思いきや、突然の急展開があるとかないとか。
やっぱりあるので確認してください。

#09「くつじょくです、はずかしめをうけました」
思いがけず新展開。
忠実な白夜。
小紅は否定されたらちょっとショックな自分に気づく。
目にゴミが入っただけという弁解。
それに対する紅緒の愛。
白夜も愛。
小紅のスクープを狙う仁子。
紅緒の変顔を狙う真白。
そんななか、ついにデレ期到来か。
誰のデレ期がきたのかは確認してください。

※一迅社のCMを一年ぶりに視聴。
No.12までは2014年視聴済。
No.13は2015年視聴。

#10「デレ期という単語を調べたら」
ホワイトデーをめぐって、白夜が悩む。
真白は叱咤する。
紅緒は悶絶する。
小紅は俺の嫁。
デレたらデレたなりに物語は進む。
小紅はいい子。
このはもいい子。
仁子もいい子だけど、今日も元気に暴走中。
念願の記事掲載は叶うのか。
そしてなんだか今回は、意外な人がツッコミ役に。
その切れ味を確認してください。

※一迅社のCM No.14を2015年に視聴。

#11「ハンカチを楽しんでるのよ」
ハンカチは楽しむものらしい。
先週に引き続き、白夜は悩む。
仁子はなんとUMAを目撃。
夕暮れ時でも油断は禁物です。
一方、小紅と白夜の仲に進展が。
なんとデートに出かけることに。
コブつきで。
不良の第一歩。
春休みに入ったり、新事実が発覚したり、色んな要素はあるけれど、とりあえず初デートはどこへ行ったのか。
確認するのはそこからだ。

※一迅社のCM No.15を2015年に視聴。

#12「わかってる? わかってる」
白夜と真白が姿を消した。
なくなった荷物。
途絶えた連絡。
静かな我が家。
不安と心配に苛まれる小紅だが、まゆらに背中を押されて三峰家へ。
山に分け入り、懸命に白夜と真白を探す小紅。
そこで彼女が見たものは...?
これからどうなるかはわからないけれど、冬は終わり、春が来る。
最後までどうぞ確認してください。

※一迅社のCM No.16を2015年に視聴。

【アニメキャラの魅力】とにかくずば抜けて可愛い!萌えアニメの主人公「夜ノ森小紅」の魅力とは?
『未確認で進行形』は、アニメで一気に評価を上げたタイプの作品のひとつだと思います。それゆえにアニメ化されてからの反響が大きく、アニメの続編を望む声も多いです。当然キャラクターも可愛らしい女性キャラが多く、ロリ、妹属性に目のない「紅緒」、その属性にぴったり当てはまる「真白」。そして今回ご紹介する、その中でもダントツで可愛い(と個人的に思っている)「夜ノ森小紅」。

この3人が歌い踊るOP映像は、近年稀に見る傑作だと思います。OPのイントロで流れる写真風イラストは可愛さ&色気を感じさせ、歌が始まれば小紅の豊満な胸揺れと真白と紅緒の楽しそうな(イヤイヤそうな)絡みもあり・・・。このOPだけでも魅力を最大限に発揮している3人なのです。

■妹で巨乳で微ツンデレで男口調でツインテール
小紅はとにかくたくさんの属性を持っています。紅緒の妹であること、真白曰く巨乳安産型であること、許嫁となった白夜へ対しての微ツンデレ、少し変わった丁寧な男の子よりな口調・・・。どれもキャラクターのイメージを語る上で大切な要素です。

しかし、筆者が最も驚いた属性はその口調です。漫画で読んだ時には「変わった女の子だな」というくらいの印象だったのに対して、アニメを見たとたん、その口調があまりにもマッチしており、その上今まで聞いたことの無い“萌え”を醸し出しているではありませんか。完全に撃ち抜かれました。

■次々と見せつける圧倒的な萌えボディスタイル
小紅は、真白曰く“巨乳安産型”。胸はかなり大きいです。それこそOPでぷるんぷるんするくらい。下半身の描写はあまりありませんが、全体像が見えるとその良さがわかります。可愛エロスなのです。容姿すべてが。もうたまりません。

■可愛い外見に負けない内面の愛らしさ
小紅は性格も良いのです。つまり完璧超人なのです。料理をすれば真白のお子様舌に合わせて料理をし、イベントがあるごとにあれやこれやと考え、全てのキャラクターに懸命に寄り添っています。もうここまで来ると逆に狙いすぎて嫌われかねないのですが、そこを見事にクリアしているのが「夜ノ森小紅」です。まだ観ていないという方は、ぜひご自身の目で「夜ノ森小紅」の魅力をご堪能下さい。

TVアニメ化が決定した『三者三葉』気になる放送時期が判明! アニメ制作は『未確認で進行形』を手がけた“あの”会社!
原作・荒井チェリー先生からのお祝いコメントも

「まんがタイムきらら」で最長12年の連載を誇り、そして現在も絶賛連載中の『三者三葉』。先日TVアニメ化が発表され、このたび2016年春に放送決定となりました。原作は、元気はつらつの大食い娘・小田切双葉、腹黒委員長の葉山照、元・お嬢様の西川葉子という、名前に「葉」の字がつく“三者三様”の性格の女子高生が織り成す、キュートで愉快な日常模様を描いた人気コミック。そして今回、アニメのキービジュアル第1弾、公式HP・Twitterのオープン、さらにアニメスタッフの情報が解禁となりました!

◆キービジュアル第1弾公開!

★今回解禁されたキービジュアル第1弾では、双葉・照・葉子の3人の仲の良さがよく描かれています。そしてこのビジュアルを使用したhttp://sansyasanyou.com (ティザーサイト)も本日オープン! ティザーサイトでは、原作・荒井チェリー先生からのお祝いコメントも掲載されているので、こちらも要チェックです♪

◆スタッフ情報も公開!
●アニメーション制作を務めるのは、同じく荒井チェリー先生原作の『未確認で進行形』や『ゆるゆり、ゆるゆり♪♪』で知られる動画工房。
●そして監督・木村泰大氏、キャラクターデザイン・山崎淳氏、シリーズ構成・子安秀明氏という布陣となっています。

◆TVアニメ『三者三葉』作品概要

<放送情報>
2016年春TVアニメ放送開始

<INTRODUCTION>
大食娘・小田切双葉、元お嬢様・西川葉子、腹黒委員長・葉山照の仲良し三人組に加え、クラスメートで永遠の二番手ツンツン娘・西山芹奈や、親切心からひと言多い近藤亜紗子、陰謀が大好物な葉子様の元メイド・薗部篠…、ゴーイングマイウェイな面々がマイペースに大騒ぎします!

<STAFF>
原作:荒井チェリー(芳文社「まんがタイムきらら」連載)
監督:木村泰大
キャラクターデザイン:山崎淳
シリーズ構成:子安秀明
アニメーション制作:動画工房

デキるオタクはここで判断している?
2015年秋アニメも出そろいましたね。しかし、度胆を抜かれたというか……想像していた方向とまったく異なっていたのが「おそ松さん」ではないだろうか。初回の放送がスタートしてからカオスなネタと相次ぐパロディの連続に、ネット界隈を中心に「なんなのこれww(褒め言葉)」状態に。

その一方で「銀魂の監督とスタッフなのか。だったら納得」「監督の過去の作品からすると当然の展開」といった声も。うーむ……どうやらコアなアニメファンは監督などからも事前に情報を得て、放送開始前から内容を想定しているようだ。

【げそいくお氏】
2015年秋放送:「ハッカドール」
過去に関わった作品(例):「未確認で進行形」/「キルラキル」/「プラスティック・メモリーズ」

げそいくお監督……?と不思議な名前に釘付けになった方も多いはず。思わず声に出して読みたくなる名前の彼は、1987年生まれと若いながらも現在はフリーで活動をしている実力者。他にも奥居久明、ikuoといった名義でも活動中とのこと。

アニメは制作会社で選ぼう!
【動画工房】
NEW GAME!(2016)
干物妹!うまるちゃん(2015)
プラスティック・メモリーズ(2015)
月刊少女野崎くん(2014)
恋愛ラボ(2013)

視聴回数2回以上の作品
三者三葉(2016)
未確認で進行形(2014)
ゆるゆりシリーズ
ゆるゆり♪♪(2012)
ゆるゆり(2011)

「うまるーん」へのときめきが止まらない中、2015年秋は「緋弾のアリアAA」を制作している動画工房。他にも「月刊少女野崎くん」といった2期が待たれる作品が多数。……「恋愛ラボ」も期待しております。

【動画工房】大注目のアニメ制作会社、その人気の秘密とは?
昨今では、季節毎に物凄い数の新作アニメが放映されています。その際に作品をチェックする取っ掛かり的なポイントがアニメファンには色々あります。

原作漫画や小説のファンであるとか、好きな監督の新作であるとか、大ファンの声優さんが出演しているとか、そういう作品に着目するきっかけになる各要素。そうした中で、ファンにとって特に重要なポイントになっているのが、アニメ作品を作る<製作会社>です。

『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』といったメジャー作を世に送り出した京都アニメーションや、斬新な映像表現を武器に『ひだまりスケッチ』シリーズや『魔法少女まどか☆マギカ』をクリエイトしたシャフト、硬派な雰囲気とスピード感のあるアクションシーンに定評のあるBONESなどなど、アニメファンから熱狂的な支持を受けている人気会社が沢山あり、一種のブランドとなっています。

この会社が作っているから観てみる。この会社ならば作画も出来も期待ができる。アニメファンにとっては、製作会社ってとっても大事なものなのです。

そうした中でも、近年大きな注目を集めている人気急上昇中のアニメ制作会社が、「動画工房」です。

その美しいアニメーションでアニメファンを楽しませてくれる優れた作品をリリースし続けている動画工房。そんな動画工房の作品、その魅力を探っていきたいと思います!

■とにかく可愛い女の娘を観てください!  『未確認で進行形』
『未確認で進行形』は、女性漫画家である荒井チェリー先生の四コマ漫画を原作としたラブコメアニメ。女性しかいない夜ノ森家の次女・小紅は、16歳の誕生日に自分に許婚がいることを初めて聞かされます。そして、なし崩し的に始まる彼女の許婚、三峰白夜とその妹、真白との同居生活。突然自分に将来の夫が出来たことに戸惑いを隠せない小紅。しかも、白夜と真白には重大な秘密があり……という、ちょっとファンタジックな要素を取り入れたラブコメです。

本作の何よりの魅力は、キャラクターの可愛らしさでしょう。女の娘らしいグラマーな体型(ただし、本人的にはそれが大きなコンプレックス)の持ち主で、白夜の読めない行動に翻弄されつつも、徐々に彼との距離を縮めていく小紅。その小紅を溺愛する重度のシスコンである姉の紅緒。小紅の"小姑"として、ちっこい身体で思いっきり背伸びした行動をする真白。こうした個性豊かで可愛い女の娘が次々に登場し、動画工房の流麗なアニメーションで描かれるのです。

そして、本作の魅力はそういった"萌え"の要素だけではありません。原作漫画での女性作家らしい繊細な心理描写を動画工房はアニメ版でも見事に再現。メインヒロインである小紅のモノローグを多用した作劇やエモーションに満ちた演出の数々は、ドラマに深みを与えると共に、作品内に独特の感性を付与することに成功しています。

放送時期とシンクロした劇中の冬景色も相まって、何とも言えない情感に満ちたラブコメ作品となった『未確認で進行形』。"みでしみん"と呼ばれる熱狂的なファンも生み出した本作の人気の秘密がそこに凝縮されています。

ちなみに、本編は勿論のこと、小紅、紅緒、真白によるユニット"みかくにんぐッ! "が歌うオープニング主題歌とエンディング曲は、そのポップな曲調もあいまって素晴らしいアニソン、キャラソンとなっています。そんな楽曲の素晴らしさを見事に映像化してみせたアニメーションも、これまた凄い出来でアニメファンならば必見です!  嬉しいことに、TOHO animationの公式YouTubeアカウントでも公開されていますので、未見の方は是非ともチェックしていただきたいと思います!! 

アニソン好きライターが独断で選んだ「2014年ベストアニソン」
『未確認で進行形』の『とまどい→レシピ』
『月刊少女野崎くん』といい、この『とまどい→レシピ』がオープニング曲に使用された『未確認で進行形』といい、2014年の動画工房の勢いと制作作品のクオリティは本当に凄かったですよね。2014年、大人気のアニメーション制作会社さんです。

そんな動画工房の素晴らしいアニメーションも目を引く『未確認で進行形』の『とまどい→レシピ』も、個人的な2014年のベストアニソンから決してオミット出来ない楽曲。「ふぅふぅらったった」という抜群の語感を持つリリックから始まり、物語のストーリーや劇中でキーアイテムとなるお菓子の名称で巧みにデコレーションしたチャーミングな歌詞で突っ走る。

物語の主役である3人の女の娘、小紅、紅緒、真白ちゃんの3人組ユニットである「みかくにんぐッ!」によるヴォーカルもナイス! 何より、この歌と音がアニメーションに重なった時の高揚感が凄いんです。滑らかに動きまくるアニメーションにシンクロしたメロディとリズムは、視覚的にも聴覚的にもとにかく気持ちが良くて、ひたすらに楽しい気持ちにさせてくえます。アニメのオープニングやエンディングに使われる楽曲って、やっぱりアニメーションと一緒に観てこそおもしろいのだな、なんてことを再認識させてくれた1曲。

作曲を担当したのは、ネット発の音楽クリエイターで、ヴォーカロイド関連の楽曲を動画サイトにアップしていたというJunkyさん。Junkyさんは、エンディングの『まっしろわーるど』も制作されており、こちらもポップなメロディと、真白ちゃんのキャラクター性を凝縮した歌詞、そして、デフォルメキャラがちょこまか動きまくるアニメーションに惹きつけられる名曲です。

『アニメ流行語大賞2014』投票結果はこうなった!
今年のノミネートは35コ。今年は第2期の作品も多く、新しいセリフが生まれにくかったように感じました。さて、2500票を超える投票の結果は?

5位:ラブコメの波動を感じる(未確認で進行形)

2014年1月から3月にかけて放送された。全12話。
テレビアニメ化は2013年9月21日に発表され、公式サイトの開設に併せてキャストやスタッフも公表された。また、同年10月20日には制作発表番組「テレビアニメ『未確認で進行形』制作発表 〜番組内容は確認しておきます。〜」が、12月8日には特別番組特番「TVアニメ『未確認で進行形』放送まであと1ヶ月くらいSP 〜初だし情報もあるらしいけど、それが何なのかは確認しておきます。〜」が、それぞれニコニコ生放送で配信された。

2014年3月19日発売のBD / DVD第1巻にテレビ未放送の温泉編を描く新規OVA「見て。あれが私たちの泊まっている旅館よ。」を収録したり、ユニット「ひばり高校1年3組」(小紅、真白、まゆら)のオリジナル楽曲を録り下ろしたキャラクターCDを同梱するなど、全6巻のソフト販売への注力も推進されている。

2014年2月12日にはレコチョクの同年冬アニメランキングで第7位を記録したことが報じられた。同年2月26日にはアキバ総研の同年冬アニメ実力ランキングで第3位を記録したことが報じられ、同年4月10日には同サイトの同年冬アニメ満足度ランキングで第2位を記録したことが報じられた。

監督の藤原佳幸は『GJ部』の第1話を担当した彼の絵コンテを見た東宝プロデューサーの吉澤隆による依頼、キャラクターデザインの菊池愛は『GJ部』のオープニングアニメーション原画を気に入った藤原の要望を聞いた動画工房プロデューサーの鎌田肇による提案、シリーズ構成の志茂文彦はプロデューサー陣による推薦で、それぞれ起用された。

まず、藤原は原作の第1巻で小紅の身体にある幼い頃の傷跡を真白が見つける入浴シーンをそのままアニメ化すると、お色気の強い作品だと誤解されそうな懸念を持った。そのため、アニメではシチュエーションに変更が加えられ、第4話の後半で寝込んだ小紅の汗を真白が拭いてあげた際に傷跡を見つけるという展開になっている。そういった原作のエピソード整理が為された第1話は絵コンテの段階で尺を5分オーバーしたため、オープニングを最後で流すという構成になった。また、第1話は藤原が『伝説の勇者の伝説』の助監督時代に実力を見込んで今回直に依頼した、編集の平木大輔にも助けられている。

キャラクターの掛け合いの魅力を損なわずにアニメとしても成立させる点に配慮する一方、キャラクターデザインについては巨乳安産型である小紅が服の上からでも胸の大きさがわかるものの太っては見えないように藤原が配慮し、菊池もそれに応えた。また、小紅だけでなく全キャラクターのデザインに関しては輪郭部に原作にない白いハイライトが入れられたが、これは舞台を雪国にすることと作品の時間軸を放送時期に合わせることが決まったため、白が基調の背景と色の強いキャラクターのマッチングを考えてのことである。

紅緒の変態ぶりの表現など声優たちのアドリブに助けられたところは大きく、小紅役の照井春佳、紅緒役の松井恵理子、真白役の吉田有里はオーディションで選ばれたが、その際に照井は「最初から『あ、小紅がいる』」「まんま、小紅だなあ」、松井は「変態っぽく湿度がある感じに聞こえるけれど、その中に上品さもある」「小紅や学校の生徒が見ている『紅緒の素晴らしさ』のニュアンスも含まれている」、吉田は「飛び道具が来たな」「(オーディション中に真白として台詞を喋っている声と、挨拶に来てくれた時の声が変わらないため)正直、すごいな」という印象をそれぞれ藤原から持たれた。

オープニングアニメーションは、絵コンテを制作デスクの梅原翔太による下描きを元に、藤原が清書や修正を担当した。梅原は、最初の2回は完成版とは全然違う形でずっとキャラクターが踊っているような感じで描いたところ、全てボツにされたそうである。完成版は曲のイントロの長さを利用して小紅たちの本編では見られない姿が描かれているが、これは藤原の趣味によって盛られた部分が大きく、フェティッシュな絵が多くなった。

エンディングアニメーションは、絵コンテと演出を『GJ部』でもそれを担当していた武山篤が担当したが、彼は平木や美術監督の川口正明、音響効果の小山恭正などと同じく、藤原の依頼で『GJ部』から引き続いて起用された。エンディングアニメーションの絵コンテは、その可愛さから即OKとなった。

夜までみんなで╭( ・ㅂ・)وぐッ!
ニコニコ生放送各回終了後の毎週日曜22:30 - 23:30に配信していたトーク番組。アニメ終了翌週の2014年4月6日まで配信。

オープニングテーマ
「とまどい→レシピ」(第2話 - 第4話、第6話 - 第12話)
第1話ではエンディングテーマとして使用。第5話では未使用。

エンディングテーマ
「まっしろわーるど」(第2話 - 第11話)
第12話では未使用。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 46
ネタバレ

yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

このレビューを「みかくにんぐッ!」に捧ぐ!

こ、小紅が可愛い!
可愛いったらありゃしない!!
あまりの可愛さに紅緒とのシンクロ率が相当上がった。
白夜への小紅の気持ちが高まる度に、
「ラブコメの波動がする~!」と
紅緒と一緒にのたうち回っていた。
小紅には誰のものにもなって欲しくない、
でも、
小紅が初めての感情に戸惑う様子を愛でていたくもある。
で、
ど、どうすればいいんだ~!
と、のたうち回ることになる。

OPとEDの出来も良い。
共に「みかくにんぐッ!」(小紅・紅緒・真白)によるキャラソンなのだが、
楽しくて毎回飛ばさずに観てしまった。
特にOP冒頭のみかくにんぐッ!メンバーのスナップショットの高速スライドショー、
おお!とか思っている間にドンドン進んでいくから目が離せない!
え?思わず目を離してしまった?
そんなあなたのために、
「スナップショット全部解説&ランキング」(やっぴ基準)
やってみました!
なお、解説の順番はスライドショーの順番となっています。
{netabare}
こべに:正面バストアップ、白と薄紫のビキニ?左の壁に微かにもたれかかる、こぼれんばかりの胸、儚げな表情 S
ましろ:砂浜にうつ伏せバストアップを左から、水着?顎を砂浜につけ両手は顔の横、目を閉じ心もち満足げな表情 B
べにお:公園のベンチ?に座ったところを正面から、制服、右膝を立てて座り両手で右の靴下を直すしぐさ、見えそうで見えない、いくぶん挑戦的な表情 A
ましろ:草原に寝そべったところを右から、ゆったりとした黒いワンピース?に赤い靴とリボン、うつ伏せ気味に身体をくねらせ、肘で上半身を起こし、右膝を上に膝を重ねる、少し驚きに表情でこちらを見つめる B
こべに:しゃがんだところを正面から、制服に赤いマフラー・黄色い長靴、雪をつかんだ右手をカメラマンに差し伸べる、ほんのりと上気した頬、雪が嬉しくてたまらないという表情 A
こべに:左上半身を正面から、紫の下着?左ブラの肩紐に左人差し指をかけ、やや左を向き僅かにうつろげな表情 A
こべに:ベッドに左を下にして横向きに寝た顔のアップ、左手は胸のあたり、右手は顔の前、一見すると何も羽織ってないように見える、髪が少し顔にかかり恥じらいと戸惑いの表情 A
こべに:体育館に女の子座りしてるのを上から、制服、右手は後ろ、左手は足の間、不思議そうにこちらを見つめる A
こべに:動画、顔のアップを左から、制服にエプロン、手のひらについたクリームを舌で舐めとる、舐めながら目を閉じる A
べにお:バストアップを正面から、制服、メガネ、教科書を広げた自分の席に着き、机に上に両手を重ね、そこに突っ伏した姿勢から顔をあげ、重ねた手の甲に顎を乗せ、右斜め下を見るともなしに眺めやる、寂しいようなつまらないような表情 B
こべに?:口元のドアップ、僅かに開いたピンクの唇から覗く上の前歯と今まさに舌なめずりをせんと口中を蠢く舌 A
ましろ:右から全身を、明るめの赤いコートに白いマフラー、下は制服か?黄色い傘(猫のワンポイント)を手に降る雪に顔を輝かせている B
ましろ:かなり引いた全身を正面から、紺と白のボーダーのタンクトップに水色のキュロットスカート?長く続く石段に足を投げ出して座り両手とも膝の上、夏の陽光のもと暑さに閉口した表情 B
こべに:顔のドアップ、ベッドで首を右にうつ伏せ、右手は顔の前、右肩もわずかに覗き一見すると一糸纏わぬ姿、前髪が顔の大半を隠し、小さく開いた口でスヤスヤと眠る A
こべに:全身を正面やや上から、制服、学校の階段に足を延ばして腰かけ、手は太ももの上、右に鞄、うつろげな表情で視線はやや下 B
こべに:膝から上を正面から、白いワンピースに淡い黄の半袖のカーディガン、湖でオールを手にボートを漕いでいる、閉じられた膝、楽しげで満足感も覗く表情でこちらを見る A
べにお:やや左から全身、制服、畳に膝を立てて座り両手を後ろにして体重を支える、膝をくっつけた絶妙な足の角度により見えない、やや首をかしげ何か問いたげな表情 A
べにお:動画、ほぼ顔のアップ、茶のコートに紫のマフラー、公園?の水飲み場で水を飲むところを左から、右手は水飲み場の淵に軽く添え、左手で髪を抑えながら噴水状に吹き上がる水を目を閉じて、日常的な仕草に浮かぶ神々しさ A
べにお:木製のベンチに仰向けに横たわる全身を右から、制服、鞄を枕にし左膝を軽く立て両手をお腹の上で組む、目を閉じリラックスした寝顔 B
こべに:膝上の全身をやや左から、制服、線路をバックに金網に軽く身体を預けている、両手を後ろで組み心もち前傾姿勢、心からの信頼を感じさせる表情でこちらを見つめる A
ましろ:突堤に女の子座りを正面から、白いブラウスに濃紺の膝丈オーバーオール・ストライプのベレー帽と赤い蝶ネクタイがアクセント、左手に黄色い弁当箱、右手に箸、大きいおめめともっと大きなお口、そのお口にタコさんウインナーが投入される瞬間 B
こべに?:おしりより上の全身を右斜め後方やや上より、清らかな泉にて全裸で沐浴するこべに、勢いよく立ちあがったその瞬間を捉える、全身を反らし両腕を広げ首も大きく反らす、髪は直立するように真上に舞い上がる、女神の沐浴としか表現のしようがない S
ましろ:正面からのやや近いバストアップ、襟元が白い緑のワンピース?、右手に持ったポッキーを顔の左に寄せ、満面の笑み B
べにお:膝より上の全身を正面から、ショートパンツに白いパーカー・頭にはカウボーイハット、両手をポケットに突っ込み挑戦的な笑みを浮かべてこちらを眺めやる B
こべに:草地に膝を立てて座る姿を正面から、制服にローファー(茶)、どうして見えないのかわからないくらい際どいがやはり見えない、両手は後ろ首をやや左にかしげ虚ろげに目を逸らす A
ましろ:膝を抱えてしゃがんところを左から、ノースリーブの白いワンピースに赤紐のサンダル、住宅街の小径に流れる人工の小川に魅入られるましろ、夏 B
ましろ:動画、制服、腰から上を真後ろから、木立の向こうに沈みゆく太陽に渾身のダブルピースを贈りながらの垂直ジャンプ A
こべに:全身を左から、制服、書架から本をとろうと踏み台の一段目に爪先立ち、右手で身体を支え左手に本を持ち、やや驚いた表情でこちらを見つめる B
べにお:立てた左膝に寄り添うところを左からアップで、緑のビキニ?ちらりと覗く胸元、立てた膝を舐めるように突き出された舌、ややうつむき加減に無表情を装った視線を向ける A
べにお:部屋にクッションを抱いて座る姿を正面から、タンクトップの上に緩めのTシャツ?大きめのハートのYESクッションを股の間に両足で抱き、両手はクッションの上にダラリと垂らす、チュッパチャプス?を咥え不敵にこちらをにらむ B
こべに:教室の椅子に座るところをやや左から、制服、左膝を椅子の上に立てそのつま先を左手で掴む、どうしてこれで見えないんですか?背もたれのせいですか?左膝に顎を乗せややうつむき加減、視線も下に向け寂しげな表情 A
べにお:神社?の石段に腰かけたところを正面から、シャツ?の上から紫のカーディガンを羽織る、ショートパンツに薄紫のニーソックス・白い靴、足をやや開き左足を上に足首辺りで重ねる、股の間に両手をつき、フレーム外の誰かに話しかけるようにやや右を向く、楽しげな表情 B
ましろ:正面やや右から立ち姿を、制服、届いたばかりの宅配ピザをつまみ食いしているところを撮られて狼狽、1ピースを両手で持ち、チーズがトローリと口から伸びている B
べにお:顔のアップをやや右から、制服?左手を左頬に添え視線は右斜め下、何かを思い詰めたような可憐な少女を演じているフリ B
ましろ:フローリングに豪快に頭からダイブ!メイド服に赤い革靴、床に散乱するトレイ・カップ・ソーサー・右靴、ぶちまけられたコーヒー、ヘッドスライディングよろしく床に突っ伏すメイド、混乱の極み B
ましろ:全身をやや左下から、ノースリーブの白いワンピース・裸足、草原を両手を広げ大きなストライドで飛ぶように走る、その顔は楽しくて仕方ないと訴えている B
{/netabare}

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふう、大変だった。
こんな企画やめときゃよかった。

しかし、撮影者は誰なのであろうか?
かなり際どいショットもあるうえに、
3人の魅力をこれ程までにを引き出している。
白夜?
それはあるまい。
真白はともかく、
もっと深い関係にならないと小紅のあんなショットは撮れまい。
ましてや、紅緒からかような表情を引き出すなんて出来っこない。
う~ん、
篠○紀信にでも頼んだ?

 

投稿 : 2024/09/07
♥ : 35
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

このアニメに出会えて良カッター!!

【感想】
やっぱりこういう作品は1クールに1つは欲しいですね。
小紅、真白、紅緒が本当に魅力的!
この3人のやり取りに癒され、天然で一途な白夜の行動にタジタジになる小紅を見てニヤニヤして、真白にニヤニヤし、紅緒様の暴挙に爆笑し、撫子のツッコミが笑いに拍車をかける。
日常のやり取りに関しては本当に満点と言ってもいいくらいかなと。
視聴し終わったあとに胸がいっぱいになるんですよ。
「あー…楽しカッター」「面白カッター」「癒されたー」ε= (´∀`)
映画とか見終わった時にたまになりませんか?
見終わったあとに溜めに溜めた溜め息が漏れるやつ。
きんモザやのんのんびよりでもおんなじ感じだったんですが、みでしもそれらに肩を並べられるくらいの出来栄えだったと思います。

作画も丁寧で、料理シーンの描写だったり、小紅の体の描写あたりは本当に気合を感じる作画でしたね。
小紅エロすぎww
BGMもかなり良かったと思うんですが、出し惜しんでる印象がありました。
BGMなしで環境音(足音や鳥の鳴き声等)だけのシーンが結構多くて、「BGMあんまり流さないなー」という印象を受けました。
悪いわけではないんですけど、スコーン作ってるときのBGMとか、めちゃめちゃいいBGMだっただけに、もっと使っても良カッターんじゃないかと。
ラジオではスコーンのBGMループでひたすら流してるのにね(笑)
そして極めつけは3人の主人公声優ですよね。
夜ノ森小紅役:照井春香(ぱるにゃす)
夜ノ森紅緒役:松井恵理子(カッター)
三峰真白役:吉田有里(ゆーきち)
はっきり言って無名、吉田さんに関してはデビュー作ですからね。
ゆるゆりの時も同じ感じでしたが、両作品を制作した動画工房は今後京アニに変わる新人声優の登竜門になるかもですね。
特に凄いのは、吉田さんは真白の声を作っているのではなく、あれが地声ということ。
金田朋子さんの後継者がまさか現れてしまうとは…
それ以上に暴走具合がとんでもないお方ですがね(笑)
それも含めて金田さんの後継者となってしまうのかどうか…
あと、「ラブコメの波動を感じる」は使い勝手が良くて、今後のニコ動のコメントで流れそうですね。
わさわさ…→パン人間か!→きん!ぱつ!→田舎なのん?イタチですよ→ラブコメの波動を感じる
みでし難民とかも発生するのかな。ていうかもう発生してるのか。

とにかくあらゆる要素から楽しめたアニメでした。
今後のみでしの展開、動画工房、声優さんの今後の活躍を期待しています。


【最後に】
ゆゆ式→きんモザ→のんのんびより
2013年に放映された日常作品は多くの視聴者を魅了し、“日常アニメ”というジャンルを強固なものとする素晴らしいアニメばかりでした。
私も日常アニメにすっかり虜にされ、2014年冬も新たな日常アニメが出ることを望んでいました。
そして桜Trickと未確認で進行形という2つのアニメに出会いました。
この2つは今までの日常アニメに比べれば少し異質ではありました。
みでしは本来であればラブコメであり、伏線もいろいろあるストーリー性をもったアニメでした。
しかしそれらを強く押しているアニメかといえばそういうわけではなく、一番押していたのはキャラ同士の日常のやり取りだったと思います。
だから、ラブコメやストーリー展開に注目していた人から見れば物足りなく感じたり、のんのんびよりのような日常物を望んでいた人からすれば、ラブコメが邪魔に感じた人も中にはいたかもしれません。
私としては、ストーリーやラブコメはオマケ、日常のやり取りを中心に楽しんで視聴した作品でした。
まぁアニメに求めているもの、楽しみたいこと、注目したいことは人それぞれなんですよ。
だからこそ色んなジャンルのアニメがあるわけで。
4月5日のニコ生一挙放送のアンケート結果、最高評価の1が97.3%ですよ!?
これは歴代4位の評価です。
それだけこのアニメが好きだった人も多かったということです。
思った以上に否定的な評価が多かった作品な気がしたので、私なりに理由を考えて書いてみました。
求めるものがそれぞれ違うから、いろんな意見が飛び交うアニメになったのかと。
色々な要素があるアニメってやっぱり展開難しいのかな。

この作品に出会えて本当に良カッターです!
カッター、カッターうるさくてすみません(笑)
詳しくは松井恵理子、カッターで検索してみてください。
「カッターで良カッター!松井恵理子です。」


【以前の感想】
{netabare}ゆゆ式→きんモザ→のんのんびより
まさかこのバトンを繋ぐことができるアニメが現れるとは思いませんでした。
今までの作品に比べれば、キャラの濃さ、展開、設定などから万人受けするとは思いませんが、私はこの作品大好きです。
今挙げた3作品よりなら、ゆるゆりとかに近い印象です。


【3話まで見ての感想】
「のんのんびよりからのバトンを繋げるアニメなんてあるわけない!」
こういう気持ちで今期アニメを見てました。
のんのんびよりからのバトンを繋げる条件、それは「すべてが面白いこと」これが私の中での条件でした。
あまりにも無茶ぶりですが、これだけハードルが上がってしまうのも仕方ないと思うんですよ。
その代わり、設定とか形態はあまり気にしてないので、このアニメは今までとは形態がかなり異なりながらも、自然に受け入れることが出来ました。

1,2話も中々面白かったのですが、3話が別格なくらい面白かったです。
1,2話で大体の設定を固め、準備万端となった3話からは本領を発揮するだけだという印象を受けました。
このアニメも私が日常アニメに求める「ずっとこのキャラたちの日常を見ていたい」状態になりそう、ていうかもうほぼなっています。

ポイントは紅緒の見せ方かなと個人的に思います。
紅緒みたいなウザキャラは諸刃の剣だと思います。
・「うぜぇwwww」
・「うぜぇ…」
同じうぜぇでも感じ方では天と地ほど違います。
いかにして心地良いウザキャラに出来るか、これがうざキャラにとってかなり重要だと思います。
これに一役買っているのは、真白と小紅、そして撫子でしょう。
このキャラたちのやり取りによって嫌なうっとおしさは解消出来てるし、紅緒がすごく良いキャラに見えてきます。
紅緒の滅茶苦茶行動が物語の起点になることが多いため、このウザイやり取りを楽しいと思えたら、この作品は最後まで楽しめると思います。

とにかく、1クール何卒宜しくお願いします。


【オマケ:気に入っていること】
・小紅の口調
丁寧語キャラに見えるけど、なんか男っぽい喋り方をするんですよね。
姉への言葉遣いは本当に合わせてあげてるだけだと分かるし、ギャップを感じてすごく新鮮なキャラに見えます。

・BGM
3話のスコーンを作ってるときのBGMはマジで神!久々に流れた瞬間に「良い!」と思うBGMを聴いた気がする。

・真白が学校に通うこと
最初は違和感ありまくりでしたが、真白が学校にいるのといないのでは作品の面白さが大分変わるだろうと3話を見て思いました。このあたりはアニメだから許されることかなと。

・真白の素直さ
紅緒をウザイと思いつつも、妹の小紅はしっかり認めている、白夜に小紅のためにもしっかりしろと促す。キャラの思考や行動もしっかりしているし、矛盾とか気にすることとか特になく、安心してこのアニメを楽しめそうです。

・声優さん
新人かな?にしてはすごくいい感じにはまっていると思うし、動画工房制作だけあって、無名だった声優陣を一期に押し上げたゆるゆりをやはり思い出します。


【4話感想】
4話を見た限りではのんのんびよりとかの流れとはやっぱり違うのかなと思いました。
別に面白くないというわけではなく、違う魅力のある作品かなと思います。
{netabare}思った以上にストーリー性が強くなってきました。
また、設定も結構手が込んでいて、伏線を結構張っているような印象を受けました。
真白と白夜、そして三峰の謎、このあたりを徐々に明らかにしていくストーリーなのかなと。
もちろん小紅と白夜の恋愛というのはありますが、もうほとんど傾いているので。
あとは、白夜の秘密を知ったときの小紅の気持ち、白夜の気持ち、そのあたりがメインになってくるストーリーなのかなと予想してみます。
謎、秘密に関しては結構伏線っぽい描写があるので、ある程度は見えるかなと。
あとは、ストーリーもそうですが、やはり楽しい日常描写をもっと見ていたいなぁという気持ちです。
ストーリーと日常、レールガンでもそうでしたがこの2つをうまく絡めて展開出来るかどうかが鍵になってくると思います。
今後の展開に期待です。{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 26

81.5 21 ライバルで恋愛なアニメランキング21位
花物語(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (1686)
11024人が棚に入れました
神原駿河は幼い頃に死別した母から干からびた猿の手のようなミイラを譲り受けていた。曰く、その手に願えば、どんな願いでも三つだけ叶えられるという。しかし、その猿の手は、願いを叶える代償として最終的に身体と魂を乗っ取る怪異「レイニー・デヴィル」だった。駿河は二度まで願をかけてしまうが、先輩の阿良々木暦・戦場ヶ原ひたぎ達の助けによって怪異に取り込まれることは避けられた。しかし、後遺症として左腕が怪力を発する毛むくじゃらの猿の手となり、駿河はそれ以来左腕を包帯で隠して日常生活を送ることになる。
それからおよそ11ヶ月が過ぎ、駿河が三年生になった春のこと、駿河は奇妙な噂を耳にする。なんでも「悪魔様」に相談をするとどんな困った悩みごとでも解決してくれるという。悪魔の左手を持つ駿河は因縁めいたものを感じ、「悪魔様」の正体を突き止めようとする。そして「悪魔様」がいるという学習塾跡地へと向かうのだが、そこに居たのはかつての駿河の宿敵だった。
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

面白いくらい自分には合わないアニメシリーズ  【追記】原作めっちゃ面白いじゃん!!(原作読みました)

【短い感想】
やっぱりダメでした。
どうしてもこのシリーズは自分には合わないんだろうなー。
しかも、それぞれのシリーズを視聴するたびに自分には合わない理由がいくつか見えてくる。
それが逆に面白いくらいではあるんですが、理由が見えるくらいともなると、本編を楽しんで視聴することは自分にとってほぼ不可能なんだろうなーとも思ってしまったり。

まぁでも1週回って自分にとって『特別なアニメ』になっているような気がします。
他の合わないアニメは「つまらない」とか「腹が立つ」とか「意味がわからない」とか「キャラが合わない」等、直感的な理由で合わないことが多いです。
このアニメはそういう直感的な理由、さらに言えばストーリーやキャラ以外に合わない理由が自分の中にあるんだから、ある意味凄いしやっぱ特別な感じがします。
それにちゃんと本気で面白いと思える所もありますしね。
ね?貝木さん


【長い感想】※最近全然感想書いてなかったせいか、暴走気味です。
○面白かったところ
{netabare}・貝木!貝木&貝木!
貝木は最早神なので説明不要。

・日傘(cv.日笠)
同じシャフトの電波女と青春男の花澤さん(cv.花澤)を思い出す声優ネタ。

・沼地「負け犬の遠吠えだ。やらずに後悔する方がいいに決まっている」
ヤマノススメを見ていた私にとって、阿澄さんが演じていたひなたの「やって後悔した方がいいじゃん」と元気いっぱいに話していたことを思い出して笑ったシーンです。

・1on1で敵にパスした神原
戦術的にも虚をつく面白い発想だったし、その後に二人の生い立ちと繋がって話が組立っていったことも凄かったと思いました。

まぁこんなところでした。
毎度ながら、1シーンの面白い場所はいくつかあるんですが、1作品通した面白さとか、伝えたいことが自分の中に入ってこないんですよね。
いや、確かに全体の繋がりとか、神原の悩みながらも自分のするべきことを見定めようと頑張っている描写とか、色々やっていることは私にもわかるんですが…
どうしても心から面白いと言えないです。
理由については下にいくつか書きます。{/netabare}


○物語シリーズが自分にとって合わない理由
{netabare}まず大前提。
ていうか今回ようやくそれに気付きました。流石に気付くの遅すぎたかも。
『物語シリーズは原作既読者向けのアニメ』
これは流石に間違いないと思います。
原作読んでないと話ついて行けないですよ、このアニメ。

ついて行けない理由について、今回大きく感じたのは『会話と演出の不一致』です。
私、シャフトの独特な演出がどうしても苦手で、今まで直感的に合わないと感じていたんですが、他にもちゃんとした合わない理由があると今回思いました。
例えば沼地がひたすら過去について話し続けるシーン。
あのシーン、普通のアニメであれば過去の話の内容に合わせた映像を流すと思うんですよ。
過去の沼地の行動の様子だとか、ほかの人とのやり取りの様子だとか。
しかし、花物語はそういう描写は断片的で、バスケットボールが大量に転がったり、浮いたりする演出をしてきます。
こんな感じで会話と演出、聴覚の情報と視覚の情報が一致しないんですよ。
もうね、中々内容が頭に入ってこない。
こういう演出は物語シリーズのセールスポイントではあるけど、間違いなく弱点でもあると思います。
友達なんて一切出さないし、人がいる描写もするわけがないし、独特ではあるけど、かなり縛りをかけてアニメを作っているイメージです。

そして、とうとうここまでに至りました。
『画面を見ないほうがまだ内容を理解しやすい』
小説を読むときって、ただ文字を読むだけということはしないですよね?
頭の中で情景を思い浮かべ、登場人物の声を想像したりといわゆる脳内補完をしながら読むはずです。
今回は画面を見ずに声だけ聞いて脳内補完しながらの方が内容を頭に入れやすかったです。
内容って文字だけとか、声だけとかで理解するのは無理だと私は思います。
いくつかの情報、視覚や聴覚、そして脳内補完によって分かっていくものだと思うんです。
しかし、今回で言えば視覚と聴覚の情報の不一致、さらに言えば視覚情報の演出は内容と関係なく、意識を他の物にそらしてしまいすらするもの。
そして、アニメーションを見ながらの脳内補完は無理です。
一度試してみたら分かると思いますが、流石にこれはできませんよ。
ここまでに至ってあのシーンは画面を見るのをやめました。
ストレスが溜まって仕方なかった。
演出に意識を取られてるうちに物語が進んでしまって会話を聞き逃してしまうこと、虫食いになってしまったシーンが出来てしまうこと。
その状態で最後良い感じで締められても、途中で感じたストレスと聞き逃した空白感を埋めることはできませんでした。

物語シリーズが原作既読者向けだと思うのはこういうシーンにあると思います。
原作読んでればストーリーは既に頭に入ってるから、ある程度話を聞かなくても、置いていかれることはないと思うんですよね。
その間に演出に注目して、「この演出すげー」とか「この表現法凄いなー」とか内容以外にも注目出来ると思います。
しかし、原作未読者で初見の視聴者にそんな余裕はなく、内容を頭に入れていくことで精一杯の中、逆に演出に内容理解を邪魔される感じ。
まぁイライラしますよ。

花物語のあの沼地の回想シーンに注目して書きましたが、物語シリーズ全編に言えることだと思います。{/netabare}


【終わりに】
このシリーズを楽しく見る方法は最早原作を読むしかないんだろうなーと思いました。
でも、小説とかラノベって苦手なんですよね。
俺ガイルですら1巻で止まってるし。
SSならいくらでも読めるんですが。
最近アニメも全然見なくなってきたし、次のシリーズがアニメ化されても見ないかもしれないですね。
貝木が出たら100%見ますが(笑)


【追記】
上に色々書いておきながら、アマゾンで注文して原作買って読んじゃいました(笑)
原作に手を出した理由、きっかけとしては、シリーズ通して感想を書いてきたのに、一度も“ストーリーの内容”についての感想を書いたことがない、それが悔しいということだったんですが。
今となっては、「どうしてもっと早く原作を読まなかったんだろう」と激しく後悔しています。
それくらい面白かったし、心が動いた作品でした。
アニメ見た時とは全くと言っていいほど逆の感想になりました。

文学少女のシーンを客観的に観るとこうなる【男子高校生の日常】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm17162619
原作読んでてこの動画を思い出しました。
動画の前半が原作、後半がアニメ物語シリーズと見立てられるくらい、両者には差があると思いました。
この動画を出した理由については、下の前置きにて少し説明します。
ニコ動見れない方、ごめんなさいです。



【長い長い感想】
長いです。
まとめだけでも読んでもらえたら幸いです。
原作のネタバレもある内容になっているので、ご了承ください。
○前置き
{netabare}原作をまだ読む前、私はこの作品は間違いなく原作既読者向けの作品だと言い切りました。
しかし、いざ読んでみると、それは違うなと思ってしまいました。
これまでの考えを合わせると、このアニメは原作未読者向けでも原作既読者向けでも無くなる。
じゃあこのアニメは誰向けなのかと?

まず言えるのは「原作既読、未読」で分けるのがそもそもの間違いということ。
アニメと原作ではタイプが全く違います。
それこそ上で紹介した動画くらいに。
原作は「過程と結果」の作品です。
アニメは「過程より結果」の作品です。いや、もっと言えば、“過程を描きたくても出来なかった”作品です。

物語シリーズでの評価としては、言葉遊び、そして会話劇というのが多く挙がる意見だと思います。
しかし、いざ原作を読んでみると、言葉に出していない“心の声”というのがとても多いというのが印象的でした。
それもただ多いだけじゃなく、細かく、丁寧に、たまに余計なこともありますがw主人公の考えていること、その時の情景などがすごくイメージしやすいんですよ。
余計なことも面白いですし(笑)
どんどん物語に入り込んでいって、どんどんキャラに感情移入していって、飽きることがまずなかったです。

今までアニメを見て、感情移入できない、話についていけない、何を言いたかったのか分からないといった否定的感情をもっていた私。
その理由は、展開の早さだとか、演出と会話の不一致によって理解しにくくなっているとかだと思ってましたが、ただ単純にキャラの描写や心情描写が全然足りなかったんだろうなと思いました。

上で紹介した動画の前半は心の声があります。
しかし、後半は心の声がありません。
後半の方はさぞシュールに見えたでしょうし、本当に物語を知らなければ「何やってんだコイツら?」という感想を持ったに違いありません。
非常にシュールですが、原作とアニメではこの動画くらいの差があると思います。

アニメは本当に本当に原作の心の声がほとんどない。
あのサブリミナル文字表記ありますよね?
あのほとんどが原作で心の声として届けている文です。
まぁ読める訳もなく、止めて見たところでズムーズにアニメを見れる訳もなく、シュールさは増すばかりの演出ですよね。
原作を読んだ今、あのサブリミナル文字表記は演出ではなく、原作を再現しきれないアニメスタッフの気休めにさえ見えてしまいます。
心の声の尺を取れない分、せめてものサブリミナルといった感じ。

しかし、原作読んで、原作が凄いというのは分かりましたが、それと同時にアニメも凄いということも感じました。
だって、心の声サブリミナルにした挙句、まだまだ原作の多くの場所をカットしながらも1つのアニメを作ってるんですよ?
やっとの思いで5話に収めてますが、原作全部再現したら8話くらいにはなるはずです。
心の声全部やったらとんでもなくスローでテンポの悪い物語になるでしょう。
最早原作の再現のしようがないし、アニメ化なんてそもそも不可能だし、これだけ制約をかけられていて面白い作品にしろという方があまりにも無茶ぶりなんです。
だからこそ“過程を描きたくても出来なかった作品”なんです。

そして凄いのは、“過程より結果の作品”で評価される作品を作り出したこと。
沼地に会った、左腕が元に戻った、貝木に焼肉を奢ってもらった、バスケをした、阿良々木の車に乗った、またバスケをした、青春した…
日記で言えば、その時どんなことを思ったということを極力省いて、起こったことを並べただけで面白い作品にしている(のだと思う…)
実際凄いとは思うし、頑張って1つのアニメを作ったのだとは思いますが、それでもアニメでは満足できませんでした。

こんな感じで、アニメと原作両者の違い、感じたことは終わりにしておきます。
後は本編について原作を読んで感じたことも踏まえながら書きます。{/netabare}


○神原駿河
・神原駿河ってどんな子?①
{netabare}暦に「甘言褒舌(かんげんほうぜつ、暦の造語)」と称される程のプラス思考でやたらと暦やひたぎを賞賛し、勤勉で人当たりも良く爽やかな性格。
非公式ファンクラブ「神原スール」がある程後輩の女子にも好かれ面倒見が良いが、実はBL好きな腐女子。
更に、同性愛者、マゾ、露出狂、欲求不満で、それらを肯定している。スポーティーというより猥褻な印象が強く、メメからは「エロっ子ちゃん」と呼ばれたこともあった。 (ウィキペディアより引用)

今までの神原の印象といえば、私もこの説明文と大体同じ印象でした。
真っ直ぐで、爽やかで、腐っていて、百合で、変態。
しかし、花物語を視聴したあとなら、確かにそういう性格な描写もありながらも、真面目というか、色々考えているというか、とにかく今までと違う印象をおそらく多くの人が抱いたでしょう。
それは正しい反応であると私は思います。

というよりも、その違和感は気のせいでもなく、キャラ崩壊でもなく、当たり前のことです。
今までの物語での神原は“阿良々木暦から見た神原”もしくは“他人から見た神原”であり、花物語の神原は“神原駿河から見た神原”だからです。
『自分が思う自分と周りが思う自分が一致する人というのは多分いなくって~(割愛)』
花物語あとがきの西尾維新さんの言葉ですが、作者自身が他人と自分の認識のズレというテーマをこの作品で描きたかったのでしょう。
今までと今回の神原が違うように見えたのなら、それは作者の考えを実際に体現できたということであり、ある意味で狙い通りの反応なのかもしれません。

神原は百合であり、変態であり、腐女子なのは確かですが、それらだけで神原が構成されているわけではなく、とくに神原駿河から神原を見た場合、その要素は神原を構成する上でほんの些細なものなのかもしれません。{/netabare}


・神原駿河ってどんな子?②
{netabare}①では今までと違って見えたということを述べましたが、では実際どんな風な人物に見えたのか述べていきます。
ただし、これを書くには先ほど述べた原作の“心の声”というのが非常に重要であるため、ほとんど原作の感想になることをご了承ください。

神原は花物語で非常に真面目な一面、悩んでる一面を見せ、さらには「自分がよくわからない」「自分らしさってなんだろう」というような、彼女自身でさえ神原駿河という人物が分からないような、かなり曖昧で揺れ動いているような人物像になっていたと思います。
それでも原作を読むと、「これが神原だ!」と言ってもいいような人物像がいくつか見えました。

それは“諦めの悪さ”であり、“負けず嫌い”であり、“融通がきかない”ということ。
そして、それがよく分かる描写に関しては、アニメでは心の声カットどころか、場面そのものをカットしているため、中々神原駿河という人物が見えてきませんでした。
さっきの日記でいう“その時どんなことを思った”という描写の省略なわけです。

では原作ではどんな場面でどんな描写をしていたか。
まずこんな言葉が出てきました。
「諦めたらそこで試合終了だ」
バスケをやっていない人でもまず知っているであろう有名なセリフ。
そして、バスケをやっていた神原ならなおさらでしょう。
沼地に会う→左腕が戻る→貝木に会う→沼地に会う
この言葉が出てきたのは左腕が元に戻ったシーンと貝木に会うシーンの間の出来事のときです。
アニメだと沼地と2回目の接触まではかなりあっさりしている印象ですが、実際は1週間かけて沼地を捜索しても手がかりは掴めず、捜査は困難を極めるといった状況だったんです。

苦労して必死に捜査を続けますが、しかしまぁ、神原からしたら別に沼地と会わなくても損は何もないし、会ったところで得もありません。
ただ、治った左腕と何か関係があるかもしれない、それだけの理由で沼地と接触しようとし、苦労しながらも諦めずに捜査を続けていきます。

左腕が治った理由が分からなくても、もやもやした納得出来ない気持ちは沼地が言ったように時間が解決してくれるかも知れない。
その考えも神原の頭をよぎりましたが、それは無理だと、「バスケットに人生をかけた私は、諦めたらそこで試合終了だと、骨の髄まで叩き込まれている。」と言って、諦めずに沼地を捜し続けました。

パロネタではありますが、『諦めない』という神原の性格が見えてくる非常に意味のある場面だったんじゃないかなぁと私は思ってます。
特に沼地を捜索した描写もなく、貝木と会ってその後の場面で沼地が教室にいるのと、苦労して捜索した描写があって、それでいながら沼地の方から神原の所へ来たとでは、大分印象が違うはずです。

次に注目した言葉。
「バスケットボールというスポーツに勝ち負けはない」
私はアニメ花物語を見て、神原がバスケットに対してどういう考えを持っているかすごく気になってました。
今まで神原はバスケをやっていた、全国大会に導いてきたという経緯は描写されていましたが、じゃあ神原はどんな気持ちでバスケをやっているのか、あの1on1はどんな気持ちで承諾したのか気になってました。

特に考えを明らかにしないうちに2度のバスケ勝負をした結果、本当の意味で“ただバスケをした”というように見えました。
表向きの青春っぽい描写が目立ち、裏での神原の思い、駆け引き、決意などが見えずに終わってしまったと思います。

1回目の1on1で見えたのは、バスケで語ることによって、神原の左腕の経緯を言葉で語りやすくするという沼地の狙いくらいでした。
でも、原作には神原のバスケに対する考え、自分の性格分析といった描写があります。
「バスケの試合に勝敗はついても、それが勝負かどうかといえば少し違う気がする。」
100%の確率でシュートを決める人はいなくて、確率が絡んでくるスポーツ。
バスケだけではないですが、勝敗には時の運や試合の流れが絡んできて、極論を言えば「運がいいチームが勝って、運が悪いチームが負ける。」と述べています。

言葉遊び満載のシーンなんですが、逆にこういう考えにたどり着くことによって、神原はバスケを純粋に楽しめたと言ってます。
それは神原がとても『負けず嫌い』であるから。
神原はあの走りを見ていると、バスケットプレイヤーというよりなら、陸上アスリートっぽいと私は思います。
実際、今までの描写も話もバスケより陸上、短距離の方が圧倒的に多かったはず。
でも、神原は陸上をやることはなかった。
陸上は偶然の確率が絡んでこない、勝ち負けが明確な競技であり、負けず嫌いだった神原は陸上をやるべきではないと述べました。
神原が負けたとき、何をするか分からないため。

以上のことを踏まえ、神原が今までやってきたバスケ、沼地との1on1は勝負ではなく、楽しむもの、もっと言えば負けず嫌いの神原にも楽しめるスポーツでした。
「バスケットボールの技量を競うゲームで運において劣ったから負けたからと言って、恥じる理由も悔いる理由もない。」というのが神原のバスケに対する考えのようです。

しかし、沼地との2回目の1on1は“勝負”です。
神原自身が“勝負”という単語を何度も用いて強調しています。
そして、神原の考える勝ちは運やまぐれではなく、100%の確率で決まるものを言います。

神原のバスケに対する思いを聞いていれば容易に想像できますが、さらに原作では心の声を加えてダメを押してます。
「一か八かで勝っても仕方ないんだ。」
「五十パーセントの確率の博打に勝ちましたとか言って、そんな勝利を誇れるか!」
だからこそのダンクシュートでした。
こういうキャラの行動に対する理由の描写って私すごく好きなんですよ。
こういう丁寧な描写をする作品本当に好きです。

これらのシーンによって、神原のバスケに対する考え、“負けず嫌い”という性格がより明確に見えてきて、神原という人物が大分見えました。
それに加え、運と勝負の使い分けの言葉遊びも楽しめたシーンでした。{/netabare}


・神原駿河ってどんな子?③
{netabare}みなさんは花物語を見て神原駿河はどんな女の子に見えましたか?
私は原作を読んでようやく神原遠江と同じ意見になりました。

「駿河。あんたの人生はきっと人より面倒臭い。
 だるくてうざくて仕方がない。
 だけどそれはあんたが優れているからではなく、あんたが弱いからだ。
 あんたは一生、その弱さを抱いて生きることになる
 ――願わくば、その『面倒臭さ』を、あんたが生きがいとせんことを」

神原はとにかく面倒臭い子なんです。
神原はやらなくてもいい事、ほかの人なら気にしないことをたくさんたくさんやってしまいます。
冒頭の左腕ガムテープ縛りも新聞確認も事件を止めるためのものではなく、事件が起こってしまえば何の意味もありません。
それでも自分が関与したかどうかという事実だけを知るために続けています。
悪魔様(沼地)に会おうとしたことも同じ理由です。
その悪魔様が自分であるかも知れないという事実を確認しようとしただけ。
別に悪魔様が悪いことをしているという噂もない、悪魔様がたとえ自分だったとしても誰も困ってないはずなのに。
左腕が治った後に沼地を捜すことも実際は無駄で誰も得しない行為のはずです。
左腕が治ったならこれ以上神原が求めるものは何もないはずだし、相談もないのに会いに来られるのは沼地にとって逆に迷惑かもしれません。
最後に沼地に会いに行くのも同様に意味がないはずです。

神原の面倒臭さはこれだけではありません。
神原は他人の意見に対して聞き流すことが出来ません。
これは私が先に挙げた“融通の利かなさ”が特に関係しているんですが、他にも挙げていた“諦めの悪さ”と“負けず嫌い”も関係しています。
というよりも、この3つの性質は非常に似ているものであり、3つの性質が重なり合うことによって、より神原の面倒臭さを引き出しているのではと思います。

沼地の悪魔様としての行いは、言ってしまえば呆れて言葉も出ないような行為です。
それでも神原は聞き流せません。怒って沼地に手を出してしまうほどです。
ただ、沼地の行為が呆れたものに聞こえるのは、その行動だけを切り取った場合の話。
沼地のこれまでの生い立ちや沼地の行動原理、主張をしっかり聞けば決して理解出来ない行動ではありません。
それゆえに神原は1つの主張を納得してしまう。

「逃げの何が悪い?
 この世にあるほとんどの問題は、逃げることで解決するじゃないか。
 逃げて先送りにしているうちに、問題は問題じゃなくなってしまう。
 『今このとき』に解決しようと思うから、ひとは苦労するんだよ。」

こうやって人の意見をどんどん聞いてしまうがゆえに神原はドツボにはまっていきます。
貝木が言った、「逃げるだけじゃ解決しない問題もある」なんてまさに矛盾みたいな意見なのにやっぱり納得してしまいますからね。

補足しておくと、神原は沼地や貝木の意見に納得しただけであり、それを聞き入れたわけではないと思うんです。
これは自論なんですが、人の意見は自分の意見に変換できてようやく聞き入れたことになると思うんです。
神原は納得こそすれ、それを自分の意見にすることが出来ません。
この辺も“融通の利かなさ”が関係してると思うし、考えが固い子なのだと思います。
逆に沼地なんかは貝木の意見を聞き入れたりと、神原よりも柔軟な発想が出来る子だと私は思います。

また、相手が発する意見に対して跳ね返せるような自分の意見、考えも持ち合わせていません。
いや、本来なら大抵の人には通じるかもしれませんが、今回は相手が悪すぎました。
神原の面倒くささに対して、「それはあんたが優れているからではなく、あんたが弱いからだ。」と言った母の言葉は的を射ているのでしょう。
遠まわしに「お前は井の中の蛙で大海を知らないんだよ」と言われてるような気もします。

後々、阿良々木先輩に「時間が解決してくれる」なんて言葉を発してしまいますが、「それこそお前の言葉じゃないな。誰かにそんなことを言われたか?」と言い返した阿良々木先輩は流石です。
明らかに神原が発した言葉は自分の意見ではないから。

その後神原は「私は阿良々木先輩の意見に納得した」と言いますが、これこそが人の意見を自分の意見にするということだと私は思います。
『釈然としないけど納得するしかない、実際言われた通りなんだし』これまでの神原はこういうイメージでした。
阿良々木と話してからは、『その通りだ。よし、やるぞ!』というイメージでした。
ああ…うまく言い表せない(笑)

とにかく、色んな意見に振り回されたけど最後の最後にようやく自分の意見を持つことができた、というのが花物語というお話なんじゃないかなと私は思います。{/netabare}


・神原駿河ってどんな子?まとめ
{netabare}花物語は神原の「けれども」という思いの連続を表した物語だったなぁと思います。
色んな意見に振り回され、色んな考え、想いが神原の中を駆け巡り、ひたすら揺れ動くブレブレの神原を描いた作品だと思います。

原作読んでようやく神原が左腕についてどんなことを考えていたのか見えてきましたが、沼地にお礼を言おうとしていた事や、左腕が治った時のなんとも言えない感情の揺れ動きはアニメではどうやっても読み取れませんでした。

では花物語の神原をまとめたいと思います。
悪魔様の噂を聞き、自分が悪魔様ではないことを確かめるために接触しようとする。
沼地の話を聞いて怒りを覚え、思わず手を出す。
けれども沼地の意見には納得してしまう。
左手が元に戻る。
けれども嬉しさよりもなぜ戻ったという疑問が先に浮かんでしまう。
けれども嬉しくて、涙すら出てしまう。
けれどもやはり治った理由が気になって沼地を捜索する。
貝木に遭遇してしまい逃げようとする。
しかし、回り込まれてしまった。
貝木に対して先輩たちの憎き敵として振舞おうとする。
けれども貝木を嫌うことができず、貝木の言葉に言いくるめられてしまう。
沼地とバスケをし、話を聞く。
左腕を奪ったのが沼地と分かったけれども、返せとも言えず、お礼を言うことも、なんの言葉をかけることも出来なかった。
実は沼地が死んでいたことを知り、ひたすら走った挙句、阿良々木先輩に拾われる。
阿良々木先輩に相談し、戦う決心がつく。
けれども沼地が自分が死んだことに気づいていないと知り、怖くなる。
沼地のディフェンスに圧倒されるも、100%の勝利を掴むためダンクをする。
沼地が成仏する。
けれども神原はこれで良かったのかと自信を持てずにいる。
お前は青春をしたんだよ。

これだけ目まぐるしく感情が揺れ動いたキャラを中々見たことがありません。
それも、今までは悩むことが少なく、真っ直ぐな少女というイメージを持っていただけになおさらです。
これだけ振り回されたら自分がよく分からなくなるなんて最早当たり前だと思います。

しかし、ただ単に優柔不断故の結果ではなく、神原の面倒臭い性格によるという大きな理由が見えたため、感情移入しやすかったし、神原の複雑な気持ちを味わいながら原作を読み進められました。

実際、こういう複雑な物語ってキャラの心情が伝わって来るかどうかが凄く大きいと思うんですよ。
物語全体を見れば、『神原が色々悩んだ末に1つの答えを見つけて青春しました』といった単純な構成かもしれませんが、神原自身は単純では済まされない時間を過ごしてきたはずです。
それを知った中で、「やって後悔しないことだ。」という考えにたどり着いた神原を見るとでは、印象が全く違います。

心の声がたくさん詰め込まれた原作と、色々カットしてあっさりした作品となったアニメでは大分差があると思いました。
この物語で一番気に入ったセリフもカットされてましたし。
最後にこの言葉を書いて終わりにしたいと思います。(とか言ってオマケも書く気マンマンですがw)

{netabare}神原が走り疲れて阿良々木先輩に拾われ、車や自転車のくだらないやり取りをしていた場面。
そんな中、おもむろに「なんかあったのか?」と聞いてきた阿良々木先輩。
このあとの神原の心の声が一番お気に入りのセリフです。

『(省略)この人はやっぱり阿良々木先輩なんだなあ、と思わされる。
 変わっても変わらなくても。
 成長してもしなくても、阿良々木先輩だ。』

この後神原は阿良々木先輩に相談して、戦うことを決意しましたが、このセリフを見ると、阿良々木が神原のことを気にかけた時点で神原の決意はかなり固まっていたような気がしました。
この人ならこんな訳がわからないことでも相談しても大丈夫というような安心感も伝わってきたし、背中を押してもらいたいという気持ちも伝わってきました。
神原にとってやはり阿良々木先輩は偉大であるということも伝わってきました。
変わっても変わらなくてもその人はその人かぁ…
いい言葉だなぁ…{/netabare}{/netabare}


○オマケ:沼地蠟花について
書きたいことがいくつかあるので、近いうちにまた書きます。
ていうか時間が経ちすぎたので、一旦投稿しちゃおうというだけですが(笑)…

投稿 : 2024/09/07
♥ : 28
ネタバレ

fluid さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あれこれ予想するのが大好きな人にとってはかなりおいしい作品!

今回は、猿の手に取り憑かれた女の子が「自分で勝手に助かるだけ」なお話。
一見するとするがの物語に見えますけど、、【怪異】が何なのか? 視聴者にネタバレしてるように見えなくもない物語でした。

物語シリーズってホント、ミスリード&逆転ネタが多いですよね。
一緒に会話してるのに実は全然別の物が見えてたり、思い込んでたものが実はそうじゃなかったり、まるでパズル(笑)

普通に見てたら聞き流しそうな重要なキーワードが大量に盛り込まれてて、もう一度見直してみると全然違うドラマに見えるところが面白いですね。

分かりにくいダメなアニメという感想もありますが、このアニメの分かりにくさって視聴者に考える楽しみを与えるための演出なんですよね。
本当にスタッフの腕が悪くて分かりにくいアニメもありますけど、それと一緒にされちゃってるのがちょっと残念。

分からないからこそ面白いのにね・・・それが好奇心。
すべて把握できないとすっきりしないという視聴者には向かないアニメかもしれないですね。
個人的には、全てが明かされて終わるよりは終わりが無い終わり方のアニメの方が好きです。この世界はまだまだ終わらない的な(笑)


■感想
まず思ったのが、、、あれ? あの人が!{netabare} 生きてるじゃん!
前回、ジーパン刑事殉職みたいな終り方したのに(笑)
貝木ファンとしてはかなり嬉しい展開。

ゴーストバスターと競争して負けるするが・・・泣いてる表情が可愛かったです。
ていうか、あの化け物みたいな足の速さは何!?

ヒゲ生やしてさらにキャラが濃くなってるし(笑)
意外と貝木って登場回数多いんですよね。
この作品に込められた主張を貝木に語らせてるようなシーンも結構ありますし、作者はぜったい貝木のこと好きでしょ(笑)


それにしても阿良々木くん不在のするがってホント普通の女の子なんですね(笑)
人間って相手によって話し方とか性格変わりますけど、するががあららぎ君と話すときに被る仮面は変態仮面だったってことですね。

そしてするがと話すときに貝木が見せる振る舞いは、親戚の普通に優しいオジサンみたいな性格。
悪人のような貝木、善人のような貝木、恋する貝木、優しい貝木、
これまでいろんな性格を見せることで視聴者をビックリさせてきた貝木ですけど、今回の物語はその見る人によって相手の振る舞いが変わるっていうところを作者が主張してるように感じました。おそらく!

しかし、貝木の言葉はいつも深いですね。なんなんでしょうね、このカッコいいおっさんは(笑)
というよりはこの作品に登場する大人ってみんな深いですよね。
現実にこんな大人いないでしょ!ってくらい何かを悟ってる感じの大人ばっかり。

貝木「どの方向から見ても同じ性格のやつはいないし、どの時点でも同じ性格のやつもいない」
深い!
人は人をどう見るのか。
人が真実だと思って見てる他人なんて幻想でしかない。沢山ある側面の一つでしかない。

でもこれって、分かっててもやっぱり主観視点で見てしまうのが人間の面白いところ。


阿良々木くんいわく、
「僕らしさっていうのはお前が決めていたのかもしれない」→するが
「好かれたいやつに好かれたいキャラをみんな演じちゃうものなのかもしれないな」
「そんな演技をしているうちに見失うものも、失うものもあるんだろう」
髪、短い方がよかったなぁ。。
大学生になって深い話が得意になった阿良々木くんなのであった(笑)
あの髪の長さは伊達じゃない!

このアニメって見る人によって見え方が違うネタがかなり多いですよね。
この花物語はとくにこの主張が濃い感じがします。
しかも今まではドラマ仕立てにして雰囲気で主張してたのに、今回は直接言葉にして決定的に伝えてるところが今までと違うところ。


沼地さん幽霊でしたね。。。
八九寺も幽霊でしたけど、今回は幽霊に遭遇するまでの流れがやたら丁寧に描かれているところが、ん?もしかして?
元々存在した幽霊を探し出したように見えますが、するがが悪魔様のうわさをかき集めるうちに思い込んで作り出した怪異にも見えます。

・怪異は周りの期待通りに振る舞う。
・人間がそこにあると思うからそこにある。
そして今回、本人は自分が怪異だと気づいてない。←ここ新しい!
それに気づいて怯えるするがの表情がかなり印象的でした。
え・・・?あの幽霊、、、自分が幽霊だってことに気づいてないじゃん・・・、みたいな。

今回、シリアスな話が続いてあまり面白くないっていう感想が多いみたいですけど、こんな複雑なパズルみたいな物語を書く作者のことですから・・・逆になにか意図があるんじゃないかと考えちゃいますね(笑)
どんなに面白い物語も視聴者に見えてもらえなければ何の意味も無いわけで、そのためには視聴者を作品に引き込む要素が必要となるわけですが。
このアニメではあららぎ君がその役割を担ってる、というわけですね(笑)

逆にこの点が全く理解できてない悪い例が、最近のタイトルの中ですと「グラ◯リップ」ですかね・・・
頑張って我慢して見続ければ面白いかもしれない作品Σ 理解できるかどうか挑戦させてるんだ、という感想もありますが、、、それって、例えるなら、客商売なのに物凄い態度の悪い定員さんと同じ原理ですからね・・・
仮にもプロのアニメーターなら他のアニメ作品と同じくらいの最低限の努力は見せてほしいものです。どんなにおいしい料理も接客が最低だと味を試す気にもなりませんしね。

その点この物語シリーズはよく理解できてると思います。
面白い話を作る能力だけでなく、視聴者の引きを作るテクニックもしっかり押さえてるところが素晴らしい。
つまりそう、、あららぎ君ありがとう!そういうことです(笑)

にも関わらず、なぜ今までみたいにあららぎ君を使って引きを作らないのか?
これまでの実績があるので、そんなに引きを作らなくても視聴者は見てくれるっていうのもあるんでしょうけど、他に何かないか注意してみてみると、、、
怪異に遭うまでの流れをこんなに丁寧に見せるのは初めて?かもしれないんですよね。
怪異の秘密をチラつかせてる?? 今後の展開のための下ごしらえ?

うーん、分からない(笑)絶対何かあるはずなんですよね・・・
{/netabare}

■怪異ってなんだろう?
{netabare}
幽霊なのか妖怪なのか、神様なのか伝説なのか、思い込みなのか、何なのか分からない。
というよりは意図的に何なのか分からない見せ方をして視聴者に予測する楽しみを与えている。
むしろ、どういう見方をしてもつじつまが合うように作られている、そんな作品なんだと思います。
どんな風にも見える世界観、それがこのアニメの重要な魅力の一つなのでしょう。

とあるレビューは怪異のことを幽霊のように解釈してたり、妖怪のように解釈してたり、
そう考えてみると、どんな見方をしてもつじつまが合うんですよね。
想像が現実になる人間原理ネタが一番近いような気もしますが、それは視聴者への見せ方・トリック・誘導ということで全部思い込みとか夢落ちでしたってパターンもありそうですし。
どんなエンディングになってもおかしくないところが面白いですね。

物語シリーズってある意味、視聴者の【期待通りに振る舞う】作品ですよね(笑)
見る人によっていろんな見え方(解釈)になるあたりが。


↓怪異関連のセリフ
忍野「人間がそこにあると思うからそこにある物、それが怪異だ。」
忍野「怪異は周囲の認識通りに現れる。周囲の期待通りに振る舞う。そういう物だ。」
撫子「怪異にあえば怪異にひかれる」
撫子「怪異を知ることで怪異を信じることになってしまう」
貝木「スズメバチ → あれは瞬間催眠というやつだな」
貝木「怪異など俺は知らない。しかし、怪異を知る者を知っている。」
貝木「正確には、怪異を知ると思い込んでいる者を知っているだけなのだがな。」
貝木「お前たちの思い込みに俺を付き合わせるな」
貝木「嘘だろうとどうだろうと、所詮この世に真実など無い。」


1、人の思い込みが怪異ということらしいですね。

じゃあ、ただの想像がなんで現実に影響を与えるのか?
人間原理ネタ的に実際に現実に影響を与えてるという設定の可能性もありますし、
現実に影響を与えてると思い込んでるだけという可能性もありますよね。
例えば、自分が見ている怪異が周りの人にも見えてるというシーンは、単に周りの人にも見えていると観測者が思い込んでるだけの可能性もあるわけです。

そもそも、怪異が見えるキャラが中心で展開していくアニメなので誰にでも見えると錯覚しがちですが、八九寺のように見える人が限定される怪異やシーンもありますしね。
起きているときに夢を見ているような状態と言えばしっくりくるかもしれないですね。正気の人間には想像しづらい状態ですけど。
夢の中ではこれが夢だと気づかなかったり、現実離れした現象にも違和感を感じなかったり、そんな状態に近いのかも。

現実に影響を与えているのかいないのか?
どちらでもつじつまが合うように作られた物語。
視聴者に予測する遊びを持たせるようなスタイル。上手いですね。。。

2、周囲の期待通りに振る舞う

たとえば、しのぶが体だけでなく性格まで子供っぽくなってるのは、あららぎ君がそういう風に見ているからそういう振る舞いをしているということらしいですし。
八九寺にしたって自分で考えて行動してるように見えますけど、あららぎ君がそういうリアクションを期待してるから思い込みでそう見えているだけという可能性も。

3、暗闇

400年前しのぶが暗闇に追われたとき嘘をついてたのはしのぶなのに住人まで消滅するのはおかしい、という感想もありますけど。
そもそも怪異は周囲の住人の思い込みなんですよね。
住人が消えたと思い込むか忘れるかしない限り存在し続けるもの。
ですから、住人が先に消えるのは必然なんでしょうね。
まあ、この現象にしたって住人が消えてると観測者が勝手に思い込んでるだけとか、あるいは元々別の理由で消滅した住人達にもっともらしい観測者の理由づけがされたという可能性もありますよね。

暗闇ってひょっとすると周囲の認識のずれなのかも?
吸血鬼が神様になるというのが誰かの思い込みだとすると。
本当に神様だと思ってる住人と吸血鬼だったことを知ってる住人とで認識のずれが生じますよね。
話を照らし合わせるとつじつまが合わなくなって信仰=思い込みが薄くなり消滅する。みたいな。

4、貝木はどちら側?

貝木にはおそらく怪異は見えていないんでしょうね。
ただし、見えないから、信じてないからといって他人を信じ込ませることが出来ないわけでは無いですし、見えてるか見えてないかはどちらでも良いわけです。
そして忍野達とつながりのある貝木のことですから同じ技術を持っていても不思議じゃないですし、相手を思い込ませることで怪異を見せる、なんてこともできちゃうんでしょうね。

例えば、スズメバチは瞬間催眠だと言う貝木ですが、掛けられる側がそれを怪異だと思い込めば怪異なんでしょうし、
貝木がどちらなのかに関係なく見る側がどう思い込むかの問題。
貝木の目には勝手に思い込まされて一人芝居をしているような相手の姿が映ってるんじゃないかな?

貝木がなでこの説得に失敗しかけて蛇に縛られてたシーンがありましたけど、
何も見えてないのに縛られてる感覚があっただけなのかもしれないですし、
痛がる一人芝居をすることでなでこに思い込ませてただけなのかもしれないですし、
なでこが勝手に痛がる貝木を想像していただけなんて可能性もあるんですよね。

でもそう考えると実は忍野も怪異が見えて無いのかもしれないですね。
見えなくても退治できないってことは無いでしょうし。
ひたぎのカニのときも怪異をつかんだり投げ飛ばしたりしてましたけど、その前のシーンで「僕にはまったく見えないがねぇ」と言ってましたし、少なくともカニは見えてないはずなんですよね。
あのカニはひたぎの思い込みで、カニをつかんだり投げ飛ばしたと一人芝居をすることでひたぎに思い込ませていただけ、、、という可能性もあるんですよね。

貝木と忍野、二人には怪異が見えてないかもしれないですし、見えてるかもしれない、
怪異を信じてないかもしれないですし、信じてるけど見えてないなんて可能性もありますよね。
たとえ本人の口から告げられたとしても本当のことを言ってるとは限らないですし、
視聴者としてはすっきりしないところですが、、、それが色々予測できる面白い要素にもなってますし。
どちらなのかに関係なく見る側が何を信じるか、ということなのでしょう。

そう考えると、この二人って表向きの言ってることが違うだけで実際には同じような人物っていう可能性もあるんですよね。
{/netabare}

■ここからは推測なのですが・・・
先がつまらなくなる可能性があるので見るかどうかはご注意下さい。
{netabare}
貝木は怪異かもしれないですね。
色も白いですし、かいい と かいき という名前も・・・
作者の力の入れ方からしても、何かあるんじゃないかなと考えざるを得ないキャラクター。
忍野達と知り合いという割には2ショットで並んでるシーンが無いのも少し奇妙なんですよね、偶然かもしれないけど。


↓ここからは貝木が怪異だったらという前提で過去のシーンを思い返してみます。

飽くまで複数の人が共通認識する詐欺師という振る舞いはそのままで、
性格が毎回違うのはおそらく見る人の期待がそうさせてるんでしょう。
というよりは、自分の認識に周囲からのすりこみが混ざってるという感じかな。

・ひたぎ にとっての貝木
助けてくれる人なら誰でも好きになってたでしょうねと語るひたぎの前には、ひたぎに片思いしてるように見える貝木。
ひたぎってファザコンだからあの父親の無口キャラが貝木に影響してるのかも。
母親と別れたくはなかったけど、その重さをカニに丸投げしたところを見ると深層心理では別れたいとも思ってたでしょうし、
その別れるための汚れ役を引き受けてくれるキャラを期待して貝木がそれに答えたという風にも見えますね。
誰かのせいで分かれることになったと思い込む方がひたぎにとっては楽だったってことなんでしょう。
そもそも言うとおりに謝ったり、町の中に入らなかったり、悪人がそんな都合よく動くところが不自然ですよね(笑)

・委員長ちゃんにとっての貝木
ほとんどこの二人のカップリングは無いですね。だから、委員長ちゃんだけに見せる振る舞いは無し。
おそらくこれにも理由があって、誰かに頼るような弱みを絶対見せられないあの性格を考えると、貝木に期待することが何もなかったということなのかな。
周囲には影響与えていないけど、あの性格のせいで逆に自分の中に怪異を生み出しちゃったパターンですね。

・ファイヤーシスターズにとっての貝木
悪人ではなく悪役を求める期待に応えてものすごく悪い印象の貝木。
結局、殴っても何も解決しないとか子供のようにあしらわれて勝てなかったのも、かれんの心がそうさせたのかな。
心の底では正義なんて何の役にも立たないということに気づいてたんじゃないかな。

・するがにとっての貝木
猿の手の解決方法を教えてくれる優しいオジサン。
猿の手に取り憑かれ、競走で絶対に負けられないという苦しみを抱えるするが。
あのゴーストバスター貝木の異常なスピードはおそらく・・・
心の底では苦しみから逃れて競走で負かしてくれる相手を望んでいたということなのでしょう。
悪魔パーツのコレクターの話は猿の手から逃れたいするがの期待がそうさせたんでしょうね。


最初、貝木はものすごい詐欺師の悪人として登場し、次にひたぎの命を救う正義マン、そして今回は優しいオジサン。
変わり具合が凄かったですよね。
でもそれって人間なんだしいろんな側面あるのは当然なのかな。
と思いきや!
実はいろんな性格を見せてたのは人間ではなく怪異としての振る舞いでした。
みたいな展開になるかもしれませんね。

人間だったとしても怪異だったとしても、同じふるまいを見せる・・・

貝木も自分で「どの方向から見ても同じ性格のやつなんて居ない」としつこいくらいに言ってますし。
今までもあったこの主張が、花物語になってしつこいくらいに濃くなってきたところを見ると何かあるんじゃないかと考えちゃいますね。


偽物語の時に、ひたぎからあなたは偽物だと言われたときの台詞
「そう、その通り俺は偽物だ」
これって詐欺師として偽物だという投げかけなんですけど、ひょっとすると存在自体が偽物だという返事だったのかも・・・・
偽物語というタイトル、貝木そのものが偽物の物語という意味も含んでたのかもしれないですね。
ゴーストバスターっていうかお前がゴーストだったんかい!みたいな(笑)

貝木じゃないにしても誰か重要なキャラクターが怪異だったみたいな展開はありそうなんですよね。
あららぎ君が彼女だと思ってるひたぎが実は怪異っていうパターンもあるかも。
前から不思議だったのが、しのぶって女の子に嫉妬する割に一番バッティングしそうなひたぎとの2ショット見たことないんですよね・・・
たまたまなのか、嫉妬してるから影から出てこないのか、それとも何か別の理由が・・・?

さすがに全部夢落ちでしたっていう展開は無いでしょうけど、
ひょっとしたら、居ないことにされてる自虐ネタで笑われてたあららぎ君が実は本当にいなかったって展開だったらちょっとウケますね(笑)

これだけ緻密に構成された物語を書く作者ですから何かビックリするトラップを仕掛けているに違いない!と期待しちゃいますね。

以上、ただの憶測でした!
{/netabare}


■主観って(アニメに関係ないので哲学や物理が好きな人だけ見てください)
{netabare}
見る人によって違った見え方になる。

主観ってそもそも物理法則レベルで仕方がない話。
宇宙に絶対が無くすべてが相対的であるようにその物理世界に存在する人間の脳、シナプスの活動が絡み合った人の思考にも絶対が無い。

・脳
人間の脳は情報を蓄積し新しく入って来た情報と蓄積された情報を【比較】する装置みたいなものなので、この【比較】する作業が思考の正体ですね。
なので、自分が自分で考えて行動してると思ってることも、実際には蓄積された膨大な情報=無意識と何かを比較している機械的な作業に過ぎないということです。
そして、比較対象がなければ人は考えることが出来ないということです。

絶対的な比較対象が無いのに人は何を基準にするのか。
脳に蓄積された膨大な情報これを仮に深層心理と呼ぶなら、人は何かを考えるとき無意識のうちに深層心理から比較対象を選び出します。
これが主観の正体ですね。

選び出すというよりは、あみだくじに近いかもしれませんね。
ものすごく複雑なので運任せに見えますが、実際には判断する前に答えは決まっている。
脳に情報が入る前にその情報が処理されるルートが決まっている。

「言葉にした時点で脚色が入る」と言いますが、むしろ、
人が何かを見たり聞いたり、得た情報が脳内に格納され理解した時点ですでに脚色が入ってる、ということなのでしょう。

なので、こればかりはどんなに経験を積んでも少なからず主観が入ってしまう。
まあでも、主観が入ることを前提に考えられるならほとんどの場合問題わけですが。

そして人物の見え方だけでなく、正義や悪、倫理観、好き嫌い、人が見てる世界は全てが主観ということです。

いきなり宇宙空間に放り出されると精神が崩壊しそうになると言いますけど、これって何もない空間には比較対象が無いから自分を見失って思考が狂うってことなんでしょうね。
普段どれだけ無意識に比較対象を選び出してるかというのを実感できる良い例。

・人が作り出す絶対
この世に絶対は無いのにあるように感じるのは何故でしょう?

それは、絶対的と平均的を区別できてないというのが一つ。
絶対はないけど、多くの人がそう思うであろう平均値は実際にあるわけで、人間が人間社会で生きてくにはこの平均を基準にしていれば大抵上手くいくわけです。
飽くまで平均は平均、この平均が通用しない人がいるということは忘れないようにしたいですね。

そして、勘違いの二つ目が定義された絶対。
これはこうなのだ、あれはああなので、という絶対的な環境パラメータが定義されたグループの中に限定されますが、絶対的な基準をもとに間違えようのない判断をすることが可能となります。
噛み砕いていうと、りんごはりんご、りんごは赤い、とか。
1+1=2
のようなものです。
りんごが赤いのは当たり前でしょ?と思うかもしれませんが、別の生き物から見たら赤くないかもしれませんよね。
そもそも犬みたいに景色が白黒で見える生き物もいますし、赤が赤く見えない生き物もいるかもしれません。
1+1=2、これは間違えようもない、宇宙共通でしょう?と思うかもしれませんが。
この時空とまったく異なる物理法則のパラレルワールドがあるとしたら、そちらの宇宙ではこの数式が全く通用しないかもしれません。
{/netabare}


▲ファーストシーズン
2009.07 → 15話 【化物語】
2012.01 → 11話 【偽物語】
2012.12 → 4話 【猫物語(黒)】
▲セカンドシーズン
2013.07 → 26話 【猫物語(白)→傾物語→囮物語→鬼物語→恋物語】
2014.08 → 5話 【花物語】
▲ファイナルシーズン
▲ネクストシーズン
▲劇場アニメ【傷物語】※主人公のエピソード → {netabare}こよみが吸血鬼になったストーリー。2012年公開予定だったのに延期され、現在は未定。{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 31
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「変態の阿良々木暦」の意志を、「変態の神原駿河」が受け継いだ物語。

2014年8月一挙放送。
全5話。


【前置き】

元々本作は、2013年に放送された「物語シリーズ セカンドシーズン」の中の一章として組みする作品なのですが、本作だけ時系列的に大きな違いのある作品ということで、別枠での放送が決定しておりました。
当初の放送予定は、2014年に放送された同じくシャフト制作のアニメ「ニセコイ」の後枠である6月中。
……が、制作上の都合で予定が変更となり、同年8月に一挙放送と相成ったワケです。

結果として蓋を開けると、セカンドシーズン放送開始から計1年以上も待たされたことになり、ファンとしては中々辛い思いをしました…。
(でもまぁ、傷物語の延期具合に比べれば……ね。)

ただ、視聴し終えた今となっては、本内容を別枠にした理由や、放送を延期しただけのクオリティに関し、全て納得のいくものでしたので、総じてとても満足しております。



【あらすじ】

かつて、どんな願い事も魂と引き換えに叶えてくれる怪異の左手を手にした女子高生『神原 駿河(かんばる するが)』。

阿良々木君との一件でその怪異は去ったものの、後遺症としてその左腕は怪力を発する毛むくじゃらの「猿の手」だけが残り、彼女はそれ以来、左腕を包帯で隠し日常生活を送っていました。

それから11ヶ月、彼女が高校3年生になった春のこと。
神原は、奇妙な後輩「忍野 扇(おしの おうぎ)」より、なんでも願いが叶うという「悪魔様」の存在を聞きます。

「願いの叶う悪魔」に因縁めいたものを感じた神原はその正体を突き止めますが、そこに居たのはかつてバスケットボールで彼女と競い争っていた相手『沼地 蠟花(ぬまち ろうか)』だったのです……。



【論じてみる】
{netabare}
本作は、セカンドシーズンの多くと同様に、主人公である阿良々木君の視点ではなく、各ヒロイン(今作では神原)を視点に物語が進みます。

そして、時系列で言えば阿良々木君が高校を卒業した後が舞台であり、アニメ内では本作のみ飛び抜けて一番新しいエピソードであることが分かります。
登場人物こそ少ないものの、劇中で一番新しいエピソードということで、時が経った各キャラクターを見れることは、それだけで十分新鮮味があり楽しかったですね。
この時系列ならば、別枠での放送にも納得でした。

まぁそれ抜きにしても、「レズ」「露出狂」「BL好きの腐女子」「ロリコン」「マゾヒスト」「欲求不満」等々……。
メイン個性を重ね着したような型外れなキャラクター『神原 駿河』を主軸に話が進むだけで、もう既に非常に面白いのですけどね。
シナリオとしてはシリアス方面の色が強いので、その個性も(少し?)抑え気味に描かれてはいましたが。


作画に関しても、セカンドシーズン以上に目を見張るシーンが多く、時間をかけただけの出来であったことは間違い無いでしょう。
水しぶきが上がるシーンや、以前にもあった神原家の本のドミノ倒し、それにお肉の生々しくも美味しそうな様(これは夜に見てはイケない!!)など、紙芝居の中にも趣向を凝らした絵が沢山あり、非常に見応えがあって退屈させられませんでしたね。



さて、本作で登場する、神原のかつてのライバル『沼地 蠟花』。
彼女は、疲労骨折で足を故障し、松葉杖での生活を余儀無くされてから、新しい趣味として「願い事を叶えてくれる悪魔様」を名乗り、不幸な相談事に乗っていました。
しかしそれは、「他人の不幸は蜜の味」という名の下で、その不幸話を収集するでしか無い、とても褒められたものではない悪趣味な生業だったのです。

『私に…、悪魔様に相談してくる高校生達の手紙は、それに録音した通話記録は…、私の何よりのコレクションだよ。』

淡々と、とても下卑た台詞を並べるものだとは思いましたが、実際に彼女のような状況下に置かれたら、そのような不幸話でも聞いて笑っていないと、自身を保てないのかもしれません…。
それが本当の解決策で無かったことは、「本人の真実」を聞いて分かりましたが…。

声を担当した阿澄佳奈さんは、基本的に見た目も内面も可愛らしく(加えて小さい)キャラクターを演じることが多いので、このような立ち振る舞いをするキャラクターは新鮮でしたね。(あっ、やっぱり小さいですけどね。)
ただ、やはり低音を意識していたとはいえ素の声は可愛らしいので、同じくシャフト制作の「魔法少女まどか☆マギカ」の佐倉杏子(声.野中藍さん)のように、基本的に可愛くて素直な子だったのが、あるキッカケによりちょっとムリをして悪ぶっている感じに思えましたね。
実際、この「沼地 蠟花」も、そういう子だったんだろうなと、私は思っています。


趣味敵とも呼ぶべき、神原の左手に宿る「願うを叶える悪魔」を、神原から奪った沼地。
ひょんなことからこの怪異の存在を知った彼女は、神原だけでなく、色々な噂を元に数々の悪魔の部位を見つけ出し、自らに取り込んでいたのでした。
それは、いつか自らが怪異そのものとなるのも同じ……。

それを本人は可哀想とは微塵も思っていない、そして誰に迷惑をかけているわけでもない。
それでも神原は、それを放っておくことは出来なかったのです。

偶然出会った阿良々木君(←服装もうちょぃなんとかならなかったの?)の助言の元、神原は彼女に、バスケットボールでの対決を挑みました。
彼女の趣味を止めさせる為…、そして彼女に真意を突きつけ…救う為に……。

「一番良いのは、やって後悔しないことだ。」

この時の神原の台詞には、グッときましたね。

この勝負での神原のプレーは、同作者の「刀語」を彷彿させる奇策そのものでしたね。
ただ私的には、この勝負自体は重要でなく…プレーの中で「負ケタクナイ」「私モダヨ」とお互いに人間味ある意思疎通が交わせたことこそが、物語の全てだったように思います…。
最後に阿良々木君が、神原に


『オマエは、正しいことをしたわけでも、間違ったことをしたわけでもないんだから…。

 オマエは……、青春をしたんだ…。』


と言ったように…。

こう、またなんとも綺麗な締め方をするところが、阿良々木君の格好良さですね。

「オマエくらいだからな、僕のトークのアンダーグランドに付いて来られるのは。」

と互い認め合うこの2人の関係は、時が経っても寸分も変わること無く、これからもこうあり続けることでしょう…。


エンディングは物語シリーズ定番、各ヒロインが歌う新作主題歌
『the last day of my adolescence』「神原駿河(沢城みゆき)」。
これも定番通り作詞「meg rock」に作曲「神前暁」…とはいきませんでしたが(神前さんが療養につき活動休止中の為)特に違和感無く、というより映像にグイグイ惹き込まれるカタチで、とても魅入ってしまいました。
(ラップの部分は、少し虚をつかれましたが。)

その映像というのが…、もし沼地と神原が中学時代にバスケットボールを通し仲良くなっていて…、悪魔なぞに出会うこと無く、高校時代をお互い過ごしていたら…というパラレルワールド。
そこでも沼地の足は怪我を負ってはいたようですが、同じ直江津高校のユニフォームを着てせめぎ合うラストシーンは、作中とは違ったカタチですが、ちゃんと沼地が救われていることが窺え嬉しかったですね。

泥沼ディフェンスで知られる「毒の沼地」と「神速天使 神原」の大勝負。
その勝敗は誰にも分かりませんが最後、ハーフラインから飛んでいた神原に…、軍配が上がることはあったのでしょうか……(笑)
{/netabare}



【吉報であり凶報でもある第2話】
{netabare}
そうそう、吉報であり凶報としても忘れてはいけないのが、本作第2話。

セカンドシーズン最後の物語『恋物語』のラストで、衝撃的な最後を迎えた『貝木 泥舟(かいき でいしゅう)』の生存が確認されたのは、非常に嬉しかったですね。
(と言っても、霊的な者が存在するこの世界観では、安心は出来ませんが…。)

詐欺師として、人を信じず、金に汚く、非人道的で、息を吐くように嘘をつく男、「貝木 泥舟」。
しかし、こと神原に対してだけは、

「本来そんなことは、天変地異が起ころうともありえないのだが、今日に限りお前が相手に限りっ!!

 …………特別だ……、お茶くらい奢ってやる…。」

と、優しく手厚く?接してくれるのでした。
なんだかんだで、予約までして焼き肉を奢ってくれてましたしね…。

しかし初顔合わせでの、あの神原をも出し抜く貝木の異常な脚力(というか走り方)には、思わず吹いてしまいました。
素で泣いてる神原も、可愛かったですしね。


貝木は、昔まだ神原の母親が神原を生む前…、まだその母親が「臥煙 遠江(がえん とおえ)」と呼ばれていた大学生時代…。
彼女に、淡い憧れの感情を抱いていたと告白します。

この貝木が、そのような過去を正直に?吐露するのは、これまた新鮮でしたね。
そんな昔話をしながら、「肉を食え肉を」と促しつつも、その憧れの人から「駿河を気にかけてくれ」と頼まれたことも告げたのです…。
もうここまでくると、ホント神原の思った通りの「無愛想だが親切な親戚のおじさん」みたいな立ち位置でしたね。


『俺はお前を騙さないし、俺はお前に害を成すつもりはない。

 だからお前は、俺を嫌いになれない。

 好きな奴がお前のことを好きなってくれるとは限らないのと同様…、

 嫌いな奴がお前のことを嫌いになってくれるとは限らないんだよ。』


彼が最後に差し出した『ゴーストバスター(←削除)貝木 泥舟』の名刺からも、この台詞の本心ぶりが窺えた気がしましたね。
しかしコイツはやっぱり、ほんと
「どーしようもない小悪党の癖に、言うことだけは格好えぇ。」
ですね。(↑誰の台詞かピンとキタ人は、通ですね♪)

「恋物語」以降、彼の人気はウナギ登り気味な感じを受けますが、何を隠そう私は(←誰も興味ねぇよ)彼の初登場時「偽物語」での小悪党でしかない頃から、メチャクチャ大好きなのです。
いやはや…、私は非人道的なキャラクターが好きなのかもしれません。
最も、それ故の強烈なアイデンティティーが、そのキャラクターにあってこそですけどね。
{/netabare}



【総評】

シナリオも良し、作画クオリティも申し分無し、サプライズもあったりと、私的には待たされただけの面白さは十分味わえた内容でした。
沼地の過去回想に関しては、かなり尺をとっていて長くは感じましたが、私的には絵のギミックを見るのも楽しみの一つなので、それ程気にはなりませんでしたしね。
総じてセカンドシーズンの物語の中でも、非常に見応えあり楽しめた作品でした。
(一挙放送だから印象値も違うので、後々どう変わるかは分かりませんけど。)

ただ、なにぶん長編の物語となってきた「物語シリーズ」なので、時系列や各々のキャラクターについて前情報は必須。
故に、初めての人の敷居が高くなってしまっているのは残念です。

それでなくとも、この演出も含めて合わない人は合わない作品だとは思いますし、見れば見るほど味が出る作品でもありますので、初見では今の評価程の楽しみを味わえない方が多くなっているように思えました。
全シリーズアニメ化を謳っているので、これから映画「傷物語」や「ファイナルシーズン」へと、まだまだ継続して制作されていく作品になるかと思いますが、その頃にどれだけのファンを獲得しているか、そしてどれだけのファンが残っているかも、作品の評価の別れ目となっていくことでしょう。

まぁ私は、このキャラクター達の良い意味で無駄な会話劇にトコトンハマった人間ですので、最後の最後まで付き合うこととなるのでしょうけどね。
そんな私には、この新作一挙放送の2時間は、とても贅沢なものでした。


さて、次は「傷物語」ですよね。
聞いた限りでは、2012年公開と耳にしていた筈……。

……………。

どこで世界線を間違えたのだ私はっ∑(゚д゚lll)!!


ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
{netabare}『貝木 泥舟』声 - 三木眞一郎さん{/netabare}


◇一番可愛いキャラクター◇
『日傘』声 -日笠陽子さん



以下、どーでもいい駄文なので〆ます。
{netabare}

作中、神原と阿良々木君とがメールで、

神原【昔の知り合い(女の子)に、おっぱい揉まれた。】

阿良々木君【僕も混ぜて!】

と、やりとりする場面がありました。
(返事がなくて阿良々木君は、焦っていましたがwww)


なるほど……。
女子高生に対しては、こういう卑猥な返事がウケるということでしょうか……。

よし…よし………うん…、…今後はこう対応してみよう……グヘヘ。

………………。

…………。

……。


……あぁ、そうか…。


貝木の言葉を借りるなら……

「この件から俺が得るべき教訓は、今の自分には…女子高生から連絡が来ることなぞ、一切無いということだ…。」
{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 60

82.1 22 ライバルで恋愛なアニメランキング22位
アルドノア・ゼロ(第2期)(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1692)
9743人が棚に入れました
西暦2016年、アセイラム姫暗殺事件から約1年半後。地球生まれでありながら火星騎士の地位を得たスレインは、専属の部下を従えて、地球軍との戦闘に参加していた。一方、新たな戦地へ赴くべく、修理を終えるデューカリオン。そこに続々と、かつてのクルーたちが戻って来る。

声優・キャラクター
花江夏樹、小野賢章、雨宮天、三澤紗千香、小松未可子、村田太志、加隈亜衣、大原さやか、中井和哉、鳥海浩輔、茅野愛衣、嶋村侑、水瀬いのり、大川透、平川大輔、夏川椎菜、興津和幸、千葉進歩、竹内良太、豊永利行、生天目仁美、三宅健太、木島隆一、逢坂良太
ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なんだかんだで楽しめました

ヴァース皇帝レイレガリア・ヴァース・レイヴァース役、小川真司さんの冥福をお祈りして。
【最終話まで見て、を追加】

【13話を見て、アルドノア・ゼロ、分割の後期スタート。】
{netabare}分割モノの後期スタートは、「あぁ、あのアニメが帰って来た」と思わせなければならない。
アルドノア・ゼロは極短的に言ってしまうと
超傲慢で超慢心な火星の人が極端な方向に性能特化したカタフラクトに乗って襲撃してきて、それをイナホが超冷静な分析力と超大胆かつ超的確な行動力を以って撃沈する
という話だ。
そこに科学的用語や澤野BGM(時にヴォーカル入り)、あおきえい監督らしい演出をエッセンスとして加えて構成している。
後期1話としてその全てを詰め込んだ、見事な始まりだった。

最初っからの宇宙戦。スレイン操るタルシスの圧倒的戦闘力。
登場する前期主要メンバー達。
火星カタフラクトエリシウムのとんでも能力とその攻略法。そこにBGMとして流れるKeep on Keeping on。
OP無しにして、EDにOP曲を流し、映画よろしく黒背景のセンターに上からのスクロールでスタッフロールを出す前期1話と同じ構成。
そして、前期感想で書いた「なんで屈折を利用した話を書かないの?」の疑問を一気に晴らしてくれた種明かし。
うんうん。
完璧に「あぁ、あのアニメが帰って来た」と思わせてくれた。

ちょっと細かく
・死んでないのかいっ
これは当たり前。殺すわけが無い。どう辻褄を合わせてくるか、が見所。
結果としてはまあまあ。
イナホの片目が義眼化してた。前期でどう繋げるか予想したが、ちゃんと頭を撃ってたのね、スレイン。
玉に瑕は姫様の状態。配信された予告のサブタイトル「眠れる月の少女」で、姫様影武者で本物寝てるのか、とネタバレされるとは。

・地球側も情報を握りだしたのか
新登場機エリシウム。これと対峙したインコが
「エリシウム。搭乗者はヤーコイムで、アルドノアドライブの能力はエントロピーリデューサー・・・」
とつぶやくシーンが入っている。
19ヶ月の戦いの中で、地球側も色々と敵の情報を入手してるのか、と分かる場面。それを活用しているのがイナホだけ、って情けない状況なのは相変わらず。

・屈折、そして、レイリー散乱
前期感想に
レイリー散乱と屈折の話は、その後にちゃんと屈折を利用して敵を倒す云々みたいな伏線にしろよ
と書いたが、ちゃんとここで活かしてくるとは。
あそこでイナホが「違う」と呟く訳だが、周りはレイリー散乱と屈折の間違いとしか取らない。だが、イナホの違うは「アレは彼女とは違う」の違う。
こういう台詞の言い回しは好きだ。確かに「二人だけの秘密」だしね。
はてさて、ちょっとだけ考えてみよう。
あの演説の中にわざわざこの屈折話を盛り込んだ、ということは、姫に化けた新キャラのレムリナもスレインに同じ質問をして、同じく間違った答えを教わった、ということだ。
また、演説終了後にスレインが「堂々としたお言葉。軌道騎士達も感銘を受けたはず」とレムリナに声をかける。
ここから推測されるのは、火星の人から見れば、大量の空気に大量の水という地球にいれば当たり前に享受できるそれが、非常に希少で羨望なものだということ。
地球にいれば、空が青いのは当たり前で、水が青いのも当たり前。だから別に疑問を抱かない。
火星にいれば、その当たり前がない。だから空や水が青く見える現象に疑問を抱く。
無いものを欲する羨望は、何故自分達にそれはないのだという憎悪を生み出す。
争い事ってのは、得てしてそういうものなんかもね。

・レムリナ
新キャラレムリナ姫の登場で、主要3人の関係性に一加わり。
イナホ ←→ アセイラム ← スレイン ← レムリナ
になるんだろう。
ってことは、前期OPの最後に銃を向けていたアセイラム姫。
実は、あれはレムリナ姫で、
「貴方が私の物にならないならっ!」
みたいな感じでスレインに銃口向けてるシーンなのかなぁ、とか、思えてきたよ。{/netabare}

【14話を見て。対比も邂逅もベタだが良い。】
{netabare}運命の2人。
後期2話で描かれるのは、有りがちだが巧い対比と、その邂逅。そして、認識。

義眼となったイナホ。その義眼には情報を収集する能力がある。
その義眼能力を使ってのインコとの会話。イナホの心がアセイラムに向いているのはインコも頭では理解済み。
そして、出て行くインコの様子を見たライエから「あなた、本当はバカなのね」。

タルシス操縦者となったスレイン。出撃のために起動しようとするも動かない。
アルドノアドライブを起動するようにレムリナに頼むスレイン。スレインの心がアセイラムに向いていることにレムリナは嫉妬。身の上話を持ち出し、レムリナから口吻を貰いタルシス起動。
そして、その様子を見ていたハークライトから「感服しました」。

前期OPからイナホとスレインの対比描写はやられているが、こういう対比はベッタベタにやってくれたほうが、見ているコチラは心地良い。


そして、戦闘。宿命の2人の邂逅。互いを認識しあい、名前をつぶやきあう。

こういうライバル関係の描写もベタだが、ベッタベタにやってくれたほうが、見ているコチラは心地良い。


ちょいと細かく
・イナホの能力と義眼
上の感想でもちょいと触れたが、イナホの突出した能力は”超冷静な分析力と超大胆かつ超的確な行動力”だ。
そこに、義眼の超情報収集能力が加わり、スーパーイナホくんへのクラスアップした。
これもイナホの分析力があるから活かせているが、あんな大量の情報を普通の人が受け取ったらかえって大混乱をおこしそう。
だが、物語的には、このままだとイナホが突出しすぎるので、イナホが収集、分析したデータを的確に活用できるサポートメンバーがいりそう。そこで、イナホが来るまで学業トップでカタフラクトの操縦にも秀でるインコの出番になるのかな。

・アルドノアドライブの起動
タルシスのアルドノアドライブが停止し、スレインが出撃出来ない。
で、レムリナを口説き落として口吻を貰い、タルシスの起動をする。
この時にレムリナは「これで1回ね」みたいなことを言っている。
うーん・・・アルドノアドライブの起動条件がイマイチ掴みきれないなぁ。
テレビでいうところの、本体についてる主電源のオンオフを握ってるのが皇帝の血筋。
スレインが持っているのはリモコンについてる電源オンオフ、みたいな感じなのかな?

・風
13話から戦闘シーンで出てくる”風”という表現。
成層圏を越えたところでの戦闘なので、地球上で大気が動く風とは違う。
壊れた月の破片が微弱な重力場となって弾丸に干渉。弾道が乱気流に巻き込まれたように直進しないことから”風”と呼んでるのかな。
これも、大気が大量にある地球側ならではの表現。

・副艦長
モテない理由会話を艦長としてる彼女。
頼むからモテる行動をしないでくれ。
モテる行動した途端に死にそうだ。{/netabare}

【15話を見て、引き続きのベタな描き方。だが、良い】
{netabare}後期は1話から徹底的にベタな描き方をしている。それが巧く良さに繋がっている。
今回ベタに描かれたのはスレインの心情変化。
驚き、戸惑い、迷い、感謝、そして、決意。
アセイラム第一主義なスレインがやろうとしていることは極単純。
意識不明なアセイラムを確実に保護していくために、いかなる手段を使おうとも、自分が権力を握らなければならない。ということ。
だけど、基本的にスレインは良い子ちゃんな甘ちゃんなので、15話でもグラグラしっぱなし。

ザーツバルムの後釜狙ってたとはいえ、すんなりかつ突然に「息子にする」と言われて驚きと戸惑い。ハークライトに「夢に近づきましたね」と言われても「夢なんかない」と言っちゃう。自分の進もうとしている道が”夢”というような明るいものでは無いと分かっているから。

戦闘。
わざと軽ダメージを受けてザーツバルムを前面に出させる。
そこで、もう用無しとばかりに、イナホ対策に張っていた罠をザーツバルムに対して仕掛ける。
ここで取るスレインの行動は、無線を使って「姫に銃を向けた貴方を許すと思ったのか」という告白。これは、本当にザーツバルムを裏切って良いのか、殺して良いのかとグラグラする自分の心を落ち着かせ、迷いを断ち切り、自分を正当化するための行動。悪く言えば言い訳。昔の作品では、ガンダムでもシャアがガルマを裏切る時に「生まれの不幸を呪うがいい」って無線で話してましたな。
そして、「お父さん」。最大級の感謝の言葉。
婚約者を失い、スレインを養子にするってことは、結局、新しい人を無つけることはしなかったんだろう。そんなザーツバルムにとって、この時にかけられた「お父さん」は人生で初めてかけられた言葉だ。お父さん、という響きに感じる少しだけくすぐったいような心の動き。それを受けての「悪くない」。

戦闘後。
赤い爵位服をハークライトより受け取るスレイン。
これまでの丁寧語を捨て、「いくぞ、ハークライト」。
スレイン・トロイヤードを捨て、スレイン・ザーツバルム・トロイヤードとして新しく生きていく決意。
そして、ザーツバルムを暗殺までして選んだ、後戻りの出来ない茨の道を進む決意。


ここまで綺麗にベッタベタに描いてくれると心地良い。心地良すぎる。
罠にかけてからディオスクリアが爆散するまでスレインの眼をフレーム外にやりつづけ、やっと画面に入ってきたスレインの眼は爆散するディオスクリアを見つめながら揺れているって演出。これもベタだが良い。


それ以外で2点ほど難癖を
・イナホの義眼
眼は脳への直結器官、とは言ったもので、イナホの義眼は脳のお休み部分を使って分析レベルの深化をさせることが出来るそうな。
それは良いんだが、自問自答モードの時に
ピューイ、キュイ
とか、変な効果音を入れるの辞めて欲しい。クソ安っぽい。
・戦闘BGM
Keep on Keeping onを多様しすぎ。ここぞ、って場面にのみ使って欲しい。
折角の良曲がダレる。{/netabare}

【16話を見て、スレインの立ち位置確立】
{netabare}イナホのライバル位置としてはちょいと弱いなぁ、と思っていたスレイン。
主人公のライバルとして、その立ち位置を確立した回。

15話での決意を受けて、非常に良い顔になった。
ザーツバルム。自分が罠にはめて殺した父。その人の言葉を元に行動する彼。そんな彼が自嘲的に浮かべた笑み。

総力戦で堕ちなかったトライデント基地をたった一人で強襲。陥落。シャアザクやシナンジュを彷彿とさせるあの動き。

そして、イナホの「仕方ない」。
トライデント基地陥落の報を受けたイナホは、この強襲が弾薬他補給物資搬送のタイミングを狙われたと推測。ただ力任せに来るだけではなく、情報の収集分析の上に襲ってきたのだ、と。
強襲場面の映像を見て、それをしたのがタルシス、スレインだと確認したイナホ。
左目を押さえて、自問自答する。
 この強襲を予想できたのではないか。
 補給物資搬送のタイミングを狙われると推測出来たのではないか。
 いや、今までの火星のやり方から、こちら側の動きや暗号、情報操作を
 分析解読するようなやり方で来るとは思えなかった。
 このトライデント基地強襲を予想出来なくても「仕方がない」じゃないか。
そう。スレインはイナホを出し抜いたのである。

これで、イナホの対スレイン警戒レベルが一段階上がった。
ここからが本当のライバル対決の始まりである。


話変わって。
16話でもベタをやってくれた。
重力発生ボールをグルグル回してストーム野郎と化す火星カタフラクト。
見てる全員が思うはず。
「いや、頭上がガラ空きだろう・・・」
ベタな技にはベタな対処法。
地球人憎しタイプでは無い騎士さんらしく、降り立った時の表情の戸惑い加減もいい感じ。


話変わって2。
トラウマさん。19ヶ月の戦闘でトラウマは解消されたようだ。
ユキ姉が勧められたカルヴァドスを入れた大人なアップルティーをゴクゴクと飲み干すのに対して、トラウマさんはストレートでちょびっと口をつける。
この辺は前期1話で酒飲みながら教官やるトラウマさんと真面目に教官やるユキ姉シーンの対象として楽しい。
そして、最後、トラウマさんはトラウマ解消記念に祝杯。
アルコールに口を付けない話をアルコールを飲む話で終えるのは綺麗な流れ。
だから、もうちょい、トラウマさんがアルコールを飲むシーンは綺麗に書いて欲しかった。コップから口に流れていく液体が雑過ぎる。{/netabare}

【17話を見て、十人十色な「籠から出る」】
{netabare}繰り返しになるが、2期になってから、各話にそれぞれに主題を置いてそれをベタにやる、ってのが綺麗にやられている。
この話でやられたのは「籠から出る」。
「籠の中」は自由を奪われた状態。だが、安全が保障されている。
「籠の外」は自由を謳歌出来る状態。だが、危険に晒されている。
はたして、どちらが良いのか。

イナホ
ユキ姉という籠の中から飛び出す。惚れた女を救うために。
「セラムさん」は、お姫様云々は関係無い。一人の女性としての彼女を助けたいという思い。
「僕をかばって」は言い訳。好きだから、と言えないのは、らしさ。

スレイン
ザーツバルムの籠を破壊して独り立ち。牙を剥かせぬようにトライデント基地を単独攻略するも、地球人、という出自が彼に危険をもたらす。

アセイラム
スレインの籠の中。眠っているのか、眠らされているのか。

レムリナ
スレインの作ったアセイラムの影武者という籠の中。ただの操り人形ではなくヴァースの皇族として生きたいという思いが芽生え始めている。

ライエ
自分は火星人、という出自の籠に囚われっぱなし。
だが、ラストにイナホから「あの時の君とは違う」と言われ、籠のカギは開けられた。飛び出せるかどうかはライエ自身の問題。

マズゥールカ
物理的に囚人。イナホから伝えられた話を確認すべく、イナホのスパイとしての立場を受け入れる代わりに脱走。

マリルシャン
地球人憎し、の籠に囚われっぱなし。先を見れていない感半端ない。
バルークルスのほうは、まだ常識人っぽい。

トラウマさん・マグバレッジ
囚われた過去から脱し、新しい関係構築。


見てての疑問
・後継のスレイン
マリルシャンが難癖つけてきているが、ザーツバルムが死に、スレインが後継となった時に皇帝の信任を受けてないものだろうか?しかも、姫の近衛騎士という重責、それ無しに後継ってだけでなれるもんじゃないだろう。
・皇族の前での行動
アセイラムの前に来たマリルシャンとバルークルス。カタフラクトの格納庫でお出迎えだが、下に降りてこずに、カタフラクトの上に跪く。上から見下ろす形になるけどそれで良いの?
・決闘
次回に説明があるんだろうけど、負けた場合ってどうなるんだろうか。決闘、と言い出した時にバルークルスが異常な驚き方してたけど、負けた場合は死、爵位剥奪ほか、何でも相手の要求を飲む、とかなのか?


決闘、するかなぁ・・・パターンは3つくらいか。

1.レムリナが止める。が、スレインが受ける
スレインはザーツバルムから爵位を受け継いだ時に正式に近衛騎士として任命しているからお門違いも甚だしい。下れ、とマリルシャンを一喝するレムリナ。
このままだとマリルシャンの鬱憤も晴れないだろう。禍根を残さぬためにも、決闘を受けます。但し、これで終わりにしてくれ、とスレイン。
で、決闘。
2.スレインがキレる。レムリナが立会人になる。
マリルシャンの姫の御前での言動にキレるスレイン。マリルシャンと言い合いになるも、ハークライトとバルークルスに止められる。
レムリナが決闘を認め、その立会人となる。
で、決闘。
3.決闘しない
レムリナが、争ってる場合かバカども、と一喝。
スレイン、マリルシャン共々、禍根を残す

レムリナとしては、その正体を知るスレインと同等の立場になっての共同戦線を張るのが一番と理解しているはず。
まぁ、1だろうなぁ。



ダイエット話。ライエの「ダイエットしない」を受けてのインコの「あ゛あ゛~っ」は良い演技でした。やるねぇ、みかこし。{/netabare}

【18話を見て、物語のオチはここかな、と思ってました】
{netabare}前話17話まで見た時点でしてた、スレインがまともだとして、やろうとしてることの想像。
・アセイラムの保全
・最小与ダメにて、地球上の自然がいっぱいなところにヴァース帝国アセイラム領をつくり、なるべく有利な条件で地球側と和平交渉
・アセイラムが目覚めた時には平和になっており、興味津々な自然をアセイラムに渡せられる

このことから、オチを考える。
・政治に対する才能やその姿勢ではアセイラムより上なレムリナが、アセイラムの姿のまま、皇帝の座につく。側にはスレイン。
・アセイラムは傷ついたイナホと共に居たいと願う。山里外れた場所でイナホと身分を隠したアセイラムが隠居生活

うーむ。
ターンAと08小隊を混ぜたような終わり方するのかなぁ。
と、思っていた。


まさか、折り返しとなるであろう18話でここまで一気に話を進めてこようとは。
これで、オチが読みにくくなってきたなぁ・・・


青い薔薇の花言葉。不可能、ではなく、奇跡、のほうに転んだか。

スレインのアセイラムに対する思いは、一女性として、というより、女神に対する崇拝や敬虔に近い感じ。
レムリナが一女性として愛情をドンとぶつけてやれば、コロッと堕ちそうな気がしないでもない。

それに対してインコ・・・
綺麗にフラレちゃったのう・・・
本当に知りたいことは見えないんだ、とか言われたら、手も足も出ないねぇ・・・{/netabare}

【19話を見て、ここまでの積み重ねから、動き出した物語へ】
{netabare}スレインに一つの奇跡が訪れる。
アセイラムの目覚め。
だが、起きた奇跡は彼に様々な代償をもたらす。

レムリナとの関係
アセイラムに扮したレムリナとの婚約、権限委譲。
他に身寄りのないものとしての共感で絆を繋ぐ2人。
だが、レムリナの抱くアセイラムへの感情を危険視したスレインは、アセイラムが危険な状態になったと嘘をつき、アセイラムの身柄を保護する。
嘘は信頼関係を崩すカギ。それが、アセイラム関係、となれば、その大きさは計り知れず。

自身の心持ち
そもそも野心や闘争欲が弱いスレインにとって、その第一だったアセイラムの回復は、逆に心の支えを失ったも同然。
だが、そんな心とは関係なく、自らの手で動かした歯車は止まらずに、自らも動かされていく。その動きに翻弄されないように、全てを知るハークライトと共に戦略を立てていく。
そんなスレインが次に心の支えとするのは、打倒イナホ。
目覚めたアセイラムが鳥の映像を見ながら「あの方」と呼んだ男。奇跡の青いバラをアセイラムに手渡すこと無く、次の行動へと移っていく。

目覚めそのもの
目覚めずにいてくれれば、綺麗な鳥は籠の中に居続けてくれた。だが、目覚めた鳥は籠から出ることを望むかもしれない。


この回のスレインの表情が良い。
本来の自分と、歯車を回してしまった演じている自分。
この間でグラグラ揺れまくり。葛藤から壁にまで当たる始末。
イナホがカッチリしてる分、スレインは色々揺れている時こそ、らしいなぁ、と感じさせる。



複数の揚陸城、複数のカタフラクトによる同時侵攻。
イナホの「動き出したんだ、あいつが」。
16話で「仕方ないか」の言葉とともに、スレインへの警戒レベルを一段上げたことを受けての言葉。


取り敢えずは・・・撤退戦だろうなぁ・・・
マズゥールカのカタフラクトが地球側に接収されているとすると、これをイナホスペシャルに改造。
このくらいせんと、まともにやれば厳しいわなぁ、地球側。{/netabare}

【20話を見て、ハークライトが読めないなぁ】
{netabare}何度も書くが、本来のスレインは野心や闘争欲が弱い。
よって、権謀術数張り巡らせる、というのはあまり得意ではない。まして、人の心を利用して、となると尚更。
本当なら、スレインがやらなければならないことは、自分の後ろ盾であるレムリナを確実に自分のものとし、どんな事実があろうともスレインの為に身を差し出す覚悟、くらいまで彼女をタラシ込むということだ。
だが、アセイラムの目覚めにより、そちらへの傾倒が増している状態。
事実を知らないものの、スレインの心が離れつつあること感じるレムリナの不安はドンドン大きくなっている。
この状況を全て理解し、危惧している人間がいる。
側近、ハークライトだ。
だが、彼がスレインにそのことを諌言している風がない。
なんでだろか。

ハークライトが野心家の場合
揺れるレムリナをスレインから寝とり、マズゥールカ、バルークルスとともに反スレイン連盟結成。
事実を公表し、レムリナを正式にトップに据えて新火星帝国とする。

ハークライトがスレインの忠臣の場合
アセイラムが救命水槽にいないのは彼女が本当に死の間際にあり、スレインの態度が可怪しいのはそのことで動揺しているからだ、とレムリナに嘘をつく。
その上で、スレインに、レムリナの手綱が緩んでるのはマズい、と諌言。

どう転ぶか、読みにくいなぁ、ハークライト。


イナホ、眼、キツそうだな・・・
初めてインコに対して「何が?」と苛ついたような態度。
脳の過剰利用で感情コントロールが怪しくなってる?{/netabare}

【21話を見て、スレイン、どこまで腹をくくってるんだか】
{netabare}レムリナの懐柔に失敗したスレイン。アセイラム、レムリナ姉妹連合に反抗されました。
・・・どうにも腹のくくり方が弱いなぁ、スレイン。
火星騎士がスレインに忠誠を誓うその一端は
アルドノアドライブの起動停止権を握ってるから
で、起動停止能力が無いスレインは絶対にレムリナを墜とさなければならなかった。
が、失敗して身柄の拘束。
今からでも遅くない。スレイン。レムリナに泣きつけ。

スレインの計画告白
アセイラム姫は平和を望んでる。
敵がいるからいけない。
敵をなくせば平和になる。
今はその浄化作業中。この身を汚してでも美しい平和な世界を築いてみせる。
ザーツバルムの言葉を忘れたのか、スレイン。牙を見せれぬほどの力を見せつけて服従させ、その後にアルドノアドライブというアメを与えることで領地の統治をすれば必要最低限の与ダメで平和は築けるだろうに。
まぁ、この場合、結局アルドノアドライブの起動権を持つ人間が上に立つ社会はそのまま残る訳だけど。

火星騎士
同時に攻めろ、だけじゃダメだろ、スレイン。
どうにも火星は戦略家はいても戦術家がいない。通信網破壊とか戦略はたててくる割にねぇ。
連携とった上で、リーダー決めて、進軍撤退の状況判断をちゃんとさせないと。
味方がやられて「なにくそ、敵討だっ!」って、そりゃ負けるわ。

もっともっとスレインがゲスなら計画は順調に行ったのに。
どこまで腹をくくって計画に邁進出来ますやら。
腹のくくり方が弱まっていることをハークライトも感じているだろうに。


イナホとインコ、会話が噛み合わないなぁ・・・
インコが体を気遣って「また眼を使うの?」って聞いてるのに、
イナホは「処理能力上がってるから計算可能」って答えちゃう。
インコ、失意で下を向く。
その様子を見るライエ。
心の中ではイナホに対して「あなた、本当にバカなのね」なんだろうなぁ。

1期OP回収
してない気がする。OP見かえしてないけど、1期OPってアセイラム、涙流してなかったっけか。若しくは涙目か。
もう一度、アセイラムが銃を構える場面がありそうな。{/netabare}

【22話を見て、やっぱオチはここなのかな、とか思いながら】
{netabare}ここまで来ると、もう、流れのままに。

イナホの告白
気を失ったイナホくん。気を失った時の為に、義眼に状況対応機能をつけてたようです。
その状況対応機能くん。シレッとアセイラムに告白しちゃいました。
状況としては
「私が知らないうちに私じゃない私がスレインと婚約してました」
なアセイラムと似てて
「私が知らないうちに私じゃない私がセラムさんに告白してました」
というもの。
まぁ、イナホの場合は、告白したのが自分の脳であり、それも記憶に残ってるんでしょうが。
そして、アセイラムはそれをしっかりと受け止めました。
アセイラムはレムリナに「想い人はいないのか?」と聞かれて「私が思うのはヴァースとその住人」と答えてますが、目線を外して答えてます。嘘、とまでは言いませんが、偽りの答えですね。
このままイナホくん退場とはならないと思うので、2人でささやかな幸せを掴みとってほしいものです。

クランカイン
クルーテオの息子、クランカインが登場。忠義心は父のそのままに、物腰を柔らかにした感じ。また、父の愛機タルシスを他の人間が乗っている現状を快くは思ってはいないようです。「博士の息子はどんな方なんだろうねぇ」と言ってた割にはスレインに対しても好意的ではなさ気。
なんだかんだあって、アセイラムを救出しちゃいました。え、マズゥールカの役割は・・・?
地球側、というか、デューカリオンに逃げようとする姫様に彼はどんな行動をするんでしょうか。
なんといっても、彼の父クルーテオは、地球生まれのスレインのことを「犬が」「下賤が」とやってた張本人。地球側のデューカリオンに行くことを簡単に許すでしょうか?


うーん・・・。話のオチとしては、18話を見て、で書いたようなところで落ち着きそうな気がしてきた。やっぱ。{/netabare}

【23話を見て、肝っ玉姫様】
{netabare}皇帝一族として育てられてるから、いざとなった時の肝は座ってるなぁ、アセイラム。

アセイラム結婚宣言&停戦申し入れ
狙いはなんだろうね。
まずは、台詞のまんま、クランカインことクルーテオ伯爵の人脈。
クランカインがスレインを訪問しに来る時に、スレインとハークライトで
「なんとか取り込めないかなぁ。そうすりゃ親皇帝派を一気に飲み込めるのに」
とか話してたことだし、先代から引き継いだ親皇帝派の人脈は結構なものなんだろう。
これを行うことで、クルーテオ、マズゥールカ中心の親皇帝派はアセイラムに付く。
状況を確固たるものにするためにクルーテオ家との婚姻関係を築く。
また、スレイン旗下を快く思わないバルークルスなどの派閥もアセイラムに流れる。
それに、姫が車椅子から立ち上がったことにより
「地球帰りとはいえ、最近の姫様はいくらなんでも変わりすぎじゃね?」
と疑念を抱いていた火星騎士はスレインに対して不信感を抱くことになる。
これで、火星は 親皇帝派&反スレイン派 vs 何が何でも地球憎悪派 に2分される。
ヘタすれば、スレインの孤立を狙える。
次に戦局の混乱。
一方的とはいえ、地球側も停戦申し入れをガン無視って訳にはいかないだろう。
一時的にでも休戦状態をつくれる。

はてさて、姫様、どうするかなぁ。
台詞が気になるんだよね。
「クランカイン。貴方の地位と人脈の全てを、私に預けて頂きます」
なんで「預けて」なのか。

イナホの気持ちをイナホじゃないイナホから聞き、
変わってしまったと嘆いたスレインの気持ちも「姫様一途で何も変わらない」とエルデリッゾから聞き。
全てが丸く収まる、って訳にはいかんのだろうなぁ・・・


スレイン
このまま行くと、地球攻撃を続けるスレインと、それを阻止したいアセイラム陣営&地球陣営の連合軍という構図になる。
図らずも、共通の敵ができる事により、姫の望む地球と火星の協力関係が出来上がるわけだ。物語としては良くある展開だが、全てが計画通りじゃないところが、スレインらしい。
どう転んだところで、彼は平凡な一少年に過ぎないのだから。

イナホ
最終決戦仕様スレイプニール。
月でのスレインとマリルシャンの決闘を見て、タルシスは同時に多方向から攻められると捌き切れないと判断。
大量のワイヤーロープを装備して、同時展開。一つ引っかかれば、それを使って超接近戦。
みたいな判断なんだろう。
左目使いまくっての戦闘になるだろうから・・・{/netabare}

【最終話まで見て、総括しながら】
{netabare}イナホはユキねぇと。
スレインは孤独で囚われの身に。
アセイラムは和平のために地球訪問。
色々あったけれど、元に、ZEROに戻った話でした。
空を舞う3羽のウミネコ。こんな風に自由にはなれないんですね。


正直、後半は息切れ感あるなぁ、とは思ってた。

姫様関係
OPにも出てこない。1期にもその存在の欠片も示されない。
そんな、クルーテオ伯爵の息子がポッと出てきて姫様掻っ攫っちゃうという、このトンビに油揚げ展開。
そりゃ、姫様が結婚云々言ったら恋愛結婚ってわけにゃいかんだろうが、物語の中くらいはねぇ、こんなリアルに則したような展開にせんでも。姫様と一高校生、一敵軍兵士の恋愛を描いても良いじゃん、と。
王道とかベタとか言われてもいいじゃん。
マズゥールカが姫様助けてデューカリオンと合流。
イナホ、アセイラムと再会し感情爆発。
姫様、火星騎士に停戦呼びかけてスレイン孤立。
スレイン対イナホ。
みたいなガッツリ展開で良いじゃん、と。
で、前期OP思い出すわけですよ。
姫様、2筋の飛行機雲に手を伸ばすんだけど、手が届かず。姫様を貫くように平行にはしる飛行機雲。
あぁ、そうか。既に、ここで明示されてたわ。

人の描かれ方
主要キャラは良い。2期の主人公とも言えるスレインのグダグダ具合も良い。彼の徹し切れなさ、非道になれ無さは今まで散々書いてきたとおり。
が、サブがイマイチ。特に火星。
クランカインとマズゥールカ。キャラの住み分けが微妙。
バルークルス。ラストが?過ぎた。仲間思いなキャラだとは示されていたが、ラストで心中に付き合うような浪花節キャラだったか?



ラストまで100点でした、とか、
カタルシスを感じる、とか、
グッと感動する、とか、
そういうのは無いけど、まぁまぁ楽しめる作品でした。
最終話も、2回目見たら、納得でしたよ。

にしても、例えばアセイラムの最後の台詞
「美しい思い出です」
と共に頬を流す涙一筋、くらいのサービスはあっても良かったんじゃ、とかね。{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 24
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「アセイラム姫の為なら、僕はどんな非難も受け入れる覚悟はできています」 byスレイン

(2015.1/15 13話)
遂に2クール目が始まりました!どれだけこの時を待ち望んだか!! {netabare}が、死んだと思っていたキャラがそうではなかったり(現実味に欠けるなぁ^^;)、新キャラのレムリナ姫(レムリナ・ヴァース・エンヴァース)はアセイラムの虚像なのかと勘ぐったり…

また、地球に降りたいという意思さえ感じるレムリナ姫。アセイラムがザーツバルム卿の言いなりにならなかったのを観ると、アセイラムの悲願をレムリナ姫が達成したいという想いがある!?

レムリナ姫が、「また、地球について教えてくださいます?」との問いはアセイラムの肉体と意思が別々にある事を意味していたりして…

ここで、レムリナ姫の名前について思った事を…最初、エンヴァース(en-vers)をアンヴァース(un-vers)と聞き間違えたのでun(アン)とen(エン)ではどう異なるのか調べてみました。
en:特定の状態にする エンヴァースだと、ヴァースのみの状態にする(ヴァース側の視点)
un:除去・解放、ある行為の逆 アンヴァースでは、ヴァースの解放もしくは除去(地球連合あるいは反ヴァース側からの視点)
という見方もできます。

そんな腹違いの姉妹ですが父親の存在がまったく描かれていないのも気になります。もしかして、ザーツバルム卿が…!?



また、ライエが「平和的解決に絶望したのかも…」と言っていましたが絶望したのではなく地球に居ては自身の声はかき消される事を知り、あくまで和平を実現する為ヴァースへと帰還したのかも。

敵のアルドノアの性能も前作と比べてチート過ぎないか?(ダンゴムシ、もとい二ロケラス以来の性能)伊奈帆が居たら弱点の糸口を見つけ出せるにしても、今のメンツじゃあね^^;
そんな状況の中、やっぱり生きてたのね。左目が義眼(一眼レフカメラでも入ってるのかな?www)になっているけど冷静な性格に、さらに拍車を掛けている印象です。(輸血が必要な状態だった。でも、誰の血を輸血したのかが気になりますね。)


まさか、起動因子を分け与えられていたなんて…そんな簡単に起動因子が他者に渡っていいものなのかは疑問に思いますね。

スレイン、「志が決まりました。」と言ったのはアセイラムを、どんな形であろう守る為であり、ザーツバルムに忠誠を誓ったわけではない。

所でスレインが火星で要職に就いたという事はアセイラムは、やはり死んだのか?
だとしたら、戦争に利用され続けた彼女の人生は悲惨そのもの。と思ったら、スレインのアセイラムへの忠義(溺愛)もここまで来ると異常。
未だ知らず知らずの内に、利用され続けているアセイラムの本当の想いはスレインには届かない…{/netabare}


(2015.1/22 14話)
{netabare}冒頭、「私、ここは大好き。だって、自分の足で歩けるんですもの。」と言ったセリフの後に、カタフラクトが多数映し出されたのには、やはりレムリナ姫はアセイラムの虚像である証拠。ヴァース繁栄の為に地球と交戦したがっているのだろうか。
もしくは、ヴァース皇族である自身の血を憎んでいる様子から地球側へと寝返る!?

OPヤバいです!!楽曲もさることながら何と言っても映像が良いですね。
特に、ポーカーフェイスである伊奈帆とアセイラムが向かい合っているシーンでの伊奈帆の表情が新鮮。その後のスレインに対してのアセイラムの涙の切なさ…

あと、レムリナ姫が出てくるシーンで舞い上がる花はクチナシかな?
文字通り、レムリナ姫はアルドノアの起動因子を宿しているから存在理由があるわけで自身からはヴァースへ何か口に出して言える状況ではない。そのクチナシの花言葉は優雅、皇族である(第2皇女)レムリナ姫にとっては皮肉でしかないでしょうね。

クチナシの花、モノ言わぬから優雅ではなくモノすら言えない儚さすら感じる優雅さはレムリナ姫そのもの。
レムリナ姫がアルドノアに起動因子を与える時、「ヴァースの血を引く者の名において…」と言っていましたが、アセイラムは「ヴァース第一皇女の名において…」だったような^^;

また、アセイラムが今までの姿からスレインと出会った頃の姿なったのと伊奈帆とスレインが手を伸ばしあうシーン、アセイラムはアルドノアを動かす起動因子を宿しているだけではなく、その生い立ちに何かしらの関連がある!?

伊奈帆の義眼、彼同様にハイスペック過ぎるだろ^^; 「韻子は分かりやすいな。って」いやいや、伊奈帆が分かりづら過ぎるだけ。
スレインが「アルドノアを持つ者が全てを握る。それこそが、問題の全て。」と言った。

私は1クール目のレビューで「アルドノアの無い世界へ変えていく展開に!?」と書きましたが、正しくは、アルドノアの力で世界を無に帰すという意味になるのでしょうか?

何か、皮肉ですね。伊奈帆がアセイラムによって起動因子を与えられたのに対して、スレインはアセイラムの事を想っているのに自身と似た境遇のレムリナ姫から起動因子を分け与えられるなんて…(1回限りではありますがレムリナ姫、結構強かだな^^;)

また、レムリナ姫が「そんなに、アルドノアが大事?」と言ったのは問題の根幹に気づいている上での発言か!?

相も変わらず、伊奈帆は天才<チートですね^^; スレインvs伊奈帆の戦闘、まるでニュータイプ同士の戦闘かと思いましたよ。

互いに互いを認識した両者ですがこれから、さらなる戦火へと突き進んでいくのか!?{/netabare}


(2015.1/29 15話)
{netabare}OPで涙したスレインの後ろ姿に写ったペンダントは、かつてスレインがアセイラムに無事に地球に降下できるように、とお守りとして渡したもの?だとしたら、それを今は伊奈帆が所持しているのをスレインが知った時が恐いです^^;

艦長と伊奈帆、会話しながらチェスとか器用ですねwww 
いやいや、「使っていない脳細胞にタスクを掛けて」それが脳の力を他の人より引き出せる事だとしたら…ヒトとしての領域を超えているだろ。

起動因子についてですが、それを持つ者の血液を輸血したとしてもアルドノアを起動できるわけではないという事は遺伝子が関係している!?
伊奈帆の遺伝子がヴァースと関わりがあるとするなら、伊奈帆の父親が鍵を握っていそう。また、アセイラムとレムリナの母親は腹違いなので、その点も含めると…

―――妄想―――――――――――――――――――――――――――――

{netabare}伊奈帆とアセイラムが兄妹(伊奈帆の父親とアセイラムの母親との子)でスレインとレムリナが義理の兄妹(スレインの父親とレムリナ姫の母親の子)とか!?
スレインの父親は科学者だった。スレインは、その後ろ盾を失う事で虐げられてきた(そうなる事を悟った上でスレインの父親はレムリナ姫の母親にスレインを養子に迎えるよう頼んだとしたら?)
もしくは、スレインの父親は伊奈帆の父親と同一人物!?(2人は兄弟か双子!?) だとするなら、2人の対峙は運命と言うにはあまりにも酷…{/netabare}

――――――――――――――――――――――――――――――――――


ハァ!?( ゚д゚) 何言ってんの!?ザーツバルム卿!? 
その真意は、スレインが12話(1クール最終話)で持ちかけた「取引」に関係しているからなのか?
もしくは、単に15年前に亡くなった妻・オルレインとの間に子供がいたらスレインぐらいの歳。そう思うと母性ならぬ父性が芽生えたのかも…

ハークライトが「また一歩、夢にお近づきになりましたね」と言ったのに対してスレインは「ぼくに夢なんてありませんよ…」と述べた。
けど、スレインの夢はアセイラムが安心して笑っていられる世界とするならアセイラムの夢は人類みんなが幸せに過ごせる世界(スレイン、伊奈帆たちが笑顔でいられる世界)。その想いのズレが、切なすぎますね。

14話で伊奈帆がスレインに対して「ウミネコにクラスチェンジか。」と言ったのはアセイラムと見た鳥がウミネコだったからなんですね。
また、カームが述べた北欧神話(オーディン)に関して、伊奈帆がオーディンとするならスレインはフェンリルになる。

ええええええええっ!? 思わず、「さよなら、お父さん…」には声を出さずにはいられませんでしたが、OP映像のラスボス感はどこへやら^^;
スレインの演説ですが12話のレビューで述べた、スレイン・トロイヤード皇帝への道が大きく前進しましたね。{/netabare}


(2015.2/5 16話)
{netabare}鞠戸大尉、トラウマを克服できたようで何よりです。伊奈帆たちが今回の戦争で変わったように…
カルヴァトスを飲む貝塚准尉(ユキ姉)とそれを断る鞠戸大尉のシーンが、大尉の成長を物語ってますね。
と思ったら、「無駄に古傷を思い出すんで…あの船にいると。」との言葉から未だ戦い続けている!?

また、ユキ姉は伊奈帆をこれ以上危険な目に合わせたくないと思ってるのだろう。それもそうでしょう、瀕死の重傷を負ってもなお最前線で戦い続ける事を選んだのは不安以外の何ものでもない。
所で何で伊奈帆なのに、ユキ姉は「なおくん」と呼んでいるのか?
まぁ、ユキ姉の事だから伊奈帆を稲穂に置き換えて穂(ほ)を別読みの穂(お)として呼んでいるだけかも^^;


初めてアセイラムとレムリナ姫の父親の名が明かされましたが、2代目皇帝ギルゼリアの犯した過ちが…浮気!?それは置いといてヘブンズ・フォールを引き起こしたのがギルゼリアなのは分かりましたが天災ではなく人災ならば何か事情がありそう…

ザーツバルム卿に、そんな特権{netabare}アセイラムの後見人{/netabare}があったなんて…
それを知った上でザーツバルムに取引を持ちかけていたとしたらスレイン、したたか者です。だがレムリナ姫はそれ以上に強かですね。(アセイラムの全てを乗っ取り、自身が第1皇女になる気か!?となると、アセイラムの暗殺を企てた真の黒幕は義理の妹であるレムリナ姫?)

マズゥールカ卿、軌道騎士にしては清らかな印象。まるで、かつてのスレインのよう…
今のスレインは狡猾さを兼ね備えたライオンとでも言うべきか。

そのマズゥールカ卿が「無意味だ、何故そんな事をする。その行為に何の価値がある!?」と言っていましたが、そっくりそのままヴァースにお返ししますよww
さらに、マズゥールカ卿を利用したマリルシャン卿・バルークルス卿の両人がザーツバルム卿亡きいま、クーデターを起こそうとしている!?(だとしたら6話で予想した事はあながち間違いではないのか?)


スレイン、爵位を得た事と実力も相まってヴァースでも徐々に認められつつあります。が、タルシスの回避運動を担っているハークライトは何か信念がありそう。(スレインの事を自身の野心の為に利用しているとか?)
伊奈帆の発した「仕方ないか…」という言葉の裏に、アナリティカル・エンジンの更なる性能が!?もしくは、アセイラムの事を想って今まで手加減してた?{/netabare}


(2015.2/14 17話)
{netabare}スレイン、爵位は得たものの軌道騎士内部での「地球人」という偏見までは払拭できずにいる。
そんな中、マズゥールカ卿が生け捕りにされている可能性が浮上。それを騎士たちはどうしても「地球人」のせいにして軌道騎士がヴァースを治める為に優位に立とうと画策している様子…
伊奈帆が「アセイラム姫を助けたい」ではなく「セラムさんを助けたい」と言ったのは、地球人としてのセラムに言い換える事で皇女としてではなく一人の人間として助け出してあげたいと言う気持ちの表れからか?

伊奈帆を想う親心なんでしょうけど、ユキ姉が思っている以上に伊奈帆は子どもから大人へと変わりつつあるのかも。
ですが、ユキ姉が伊奈帆を呼び止めようとした時の手の動きが、OPで伊奈帆がアセイラムに手を伸ばしたシーンと似ているのは何だか切ないですね。その想いは届かない…とでも表現しているようで^^;

また、スレインが1クール目で述べていた「アセイラム姫に忠誠を誓っていますか?」との言葉を伊奈帆が軌道騎士に対して問うたのはヴァース軌道騎士にアセイラムへの真の忠誠心を確かめると同時に、隙あらばヴァース内部からアセイラム救出に関する情報を得ようとしている?

それに、ライエは1クール目と違って地球連合とはすっかり馴染めている感じなのは良いですが未だ自己嫌悪(私が生まれてこなければ父はこんな事にはならなかったのにとでも言っているよう…)に陥っているのは父親を愛していたからなのだろう。

スレイン、マリルシャン卿に決闘を申し込まれた訳だがマリルシャン卿に負けるような事があってはせっかく得た爵位も水の泡…

もし万が一負けたとしたら!?
(逃げている内に伊奈帆が乗るデューカリオンに見つかり、そしてアセイラムの情報を聞き出そうと伊奈帆が出撃。そして伊奈帆がスレインとの通信でアセイラムの居場所を聞き出す、その見返りにスレインを追うカタフラクトを共闘で撃破するとか!?)

ヴァース内部でのクーデターが勃発しそう。ですが、このクーデターは協調派をも巻き込み帝政に終焉をもたらす革命となるのかも気になる所。
だとしたら、アセイラムにこれ以上危害が加わらない為に地球連合と共戦する展開になる?{/netabare}


(2015.2/19 18話)
{netabare}スレインが軌道騎士に対して今の自分(騎士)たちの状態を分からせたのは、今後スレインの思想に仇なす者がでてきた時に自分自身を擁護してくれる軌道騎士の存在(ザーツバルム卿の代わり)を得ようとしているのだろう。もしくは、スレインが不利な状況に追い込まれた時に身代わりとしての影武者が欲しいだけか?
また、アセイラムのように利用される者の心情を騎士たちに気づかせる事でアセイラムを37家紋の軌道騎士が認めるようになってくれればヴァースを統治・崩壊しやすくなると考えている?

スレイン、2度目の「僕に夢なんてありませんよ…」発言。それは夢で終わらせるつもりではない強い野心を隠す為。

伊奈帆、アルドノアドライブなんか無くてもアナリティカル・エンジンがあれば十分戦えますね^^;
今回の戦闘ですがハラハラさせられましたね。まさかユキ姉か鞠戸大尉、それか韻子が死ぬのでは…と思ってしまいました。
その、韻子の中では疑念が広がっていくばかり…伊奈帆とライエがヴァースに寝返るのではないか?また、伊奈帆はライエの事が好きなのか?とか

青いバラの花言葉、「奇跡」と「不可能」。遂に、スレインとマリルシャン卿の決闘が始まりましたがタルシスにはさらに隠された性能があると思いたいですね。
「儚い、儚い、儚いなぁぁぁぁ!」人の夢と書いて実現の可能性が難しいと解いた場合、スレイン死ぬ!?
スレインの死と同時に昏睡状態のアセイラムが目覚めるかと思いましたけど、そうなってもアセイラムかレムリナ姫のどちらかが殺されるだけか。

と思いきやスレインとレムリナ姫が{netabare}結婚だと{/netabare}…!?  
でも何かパフォーマンスっぽい気もしますけど^^; そんな折、アセイラムの容体に変化が…
この流れからいくと、アセイラムは伊奈帆とくっつきそう。

ヴァースと地球との戦争がスレイン率いる新たな国の建国により、戦火は激しさを増しそれぞれの思惑も交錯していく事に!?{/netabare}


(2015.2/26 19話)
{netabare}2クール目に入って何かと衝撃的な展開が多いですが、終盤になると主要キャラがバンバン死んでいくような感じも否めませんね。戦争モノだからしょうがない事なのかもしれませんが…

ともあれ、地球から無事にヴァースへと帰還したマズゥールカ卿。伊奈帆の思惑通り、スレインの目的を探れるのか?
そのスレインの目的の過程はザーツバルム卿が成そうとしていた事とそっくりなのにアセイラムを生きたまま利用するか・殺して権力を得るか、で軌道騎士の士気にここまでの影響が出るという事は「皇女」でありアルドノアの起動権を持つから。

だとしたら、レムリナ姫はアセイラムの為にスレインによって利用され最後は殺される!?
「もう、この手に掴めるものが力以外に無いのなら…」やはり、アセイラムの想いを受け継ぎ戦力・権力を持ってヴァースを統治するつもりなのか?

地球連合本部は、デューカリオンを遊撃隊とする事で敗戦した時の責任を全て押し付けようとしている雰囲気がありますね。けど相変わらずの戦力差があるわけで、いくら伊奈帆が居るからと言っても余裕があり過ぎな気もします^^;

スレインが涙を流せなかったのに対して、レムリナ姫が涙した対比の演出がそれぞれの抱える欲と葛藤を表しているようで…切ない
それに、本当の「クチナシ」はレムリナ姫でなくアセイラムになってしまった要因がスレイン自身にある事を自覚しているのか?
もしそうだとしたら、スレインの目的は達せられているんじゃ…

「恐ろしくもある」と述べたスレインの心情は、今のスレインをアセイラムが認めてくれるかどうか不安なんでしょう。拒絶されれば今までスレインがアセイラムの為に行ってきた事は全て無意味になってしまうから。

伊奈帆たちに襲い掛かるカタフラクトが今までの単機ではなく複数で挑んできましたが、この窮地を伊奈帆はどう切り抜けるのか!?{/netabare}


(2015.3/9 20話)
{netabare}火星カタフラクトは機体によってそれぞれ特性がありますが、光学迷彩や雷撃マダワカル(゜д゜)(._.) ゥンゥン。いや、分身とか( ゚д゚)!?
00ライザーもビックリの粒子放出量ですねwww 

所変わって、あの日のスレインの涙の叫びはアセイラムの力になりたいと常日頃から思っていただけに、植物状態の彼女の姿はスレインにとっては信じたくない事実であり、その事実を変える為に力を手に入れるという決意の涙なのかも…

またスレインが権力を得たように伊奈帆もアナリティカル・エンジンという力を手に入れていますが、それも無敵ではなく何かしらのリスクが伴う様子。徐々に記憶を蝕んでいくのか、それとも身体的なものか…
ともあれ、2人は何かを失いながらも守りたいモノがある。
スレインの火星騎士を用いた策略と伊奈帆たちの計略は、どちらが戦争を終わらせるキッカケを作る事が出来るのか!?
もしくは、戦争を終戦へと導くのはやはりアセイラムなのか?
そのアセイラムの記憶が戻った時、スレインはどのような行動にでるのか?
アセイラムの幸せを願う想いは変わらない。という事は、自身を責め続け最後には自ら命を絶つ!?{/netabare}


(2015.3/18 21話)
{netabare}火星騎士は今の今まで自らの慢心に溺れて伊奈帆に敗北してきましたが、ようやく勝利を手に掴む時が!?
それにスレインの大義・目的がハッキリしましたが、そんな事をして得た地球をアセイラムは喜ぶでしょうか?そうではないと彼自身が一番分かっている。
それにアセイラムの為を想って自分の意思で進んできた道が、結果として彼女を悲しませる事になってしまった。

また、地球連合のデューカリオンですが連合本部に良いように利用され戦況が危うくなったらデューカリオンを切り捨て全てをヴァースの責任とするつもりなのでしょうか?
だとしたら、ヴァースとの戦争を地球連合は終わらせる気がないのかと思ってしまうが…

分身が可能なカタフラクト、オルテュギアのコックピットは機体内部ではなく上空などの離れた所にある?そうじゃないと分身が撃破された時に出てくる分身体が動いているのが説明つかないかと^^;

遂に、アセイラムとレムリナ姫が対面!こりゃ、スレインはアセイラムかレムリナ姫のどちらかに撃たれそう…

伊奈帆のアナリティカル・エンジンの凄さは異常ですね!だが、今後ヴァースが更なる連携をとって戦闘を仕掛けてきた時に今回のように勝利する事ができるのか?

ここにきて新キャラのクランカイン・クルーテオ伯爵登場。亡き父クルーテオを殺害したザーツバルムの名をスレインが受け継いでいると知った時、クランカインはアセイラムとレムリナ姫を救いだしスレインを粛清する展開に!?{/netabare}


(2015.3/25 22話)
{netabare}スレイン、利用できるモノは何でも利用するといった感じですが、かつて伊奈帆とスレインが初めて対峙した時に伊奈帆が発した「利用されると困るのか?」という言葉を思い出しましたね。

レムリナ姫、「あなたが、あのまま眠っていれば全ては丸く収まっていた…」それでもスレインの意志は変わらないと思うけどな。
アセイラムが死んだら死んだで、何としてでも地球に報復してやる!とでも言わんばかりの復讐心で爵位を得ていただろうし。

復讐心といえば、父親を殺されたクランカインもといクルーテオ卿もスレインに対して内心穏やかではなさそうだが…
スレイン、地球に帝国を築く事に関して「それがアセイラム姫の望みでしたから」何故に過去形!? 本当にアセイラムの事を慕っているのなら「それがアセイラム姫の望みですから」で良いのでは?
そうでは無い所をみると、スレインもまたアセイラムを利用し自らの目的をアセイラムの目的とする事でスレイン自身の野心(かつてはアセイラムの為を想っての事だったが、いつしか自身の野望へと移り変わっていった)を隠そうとしている?

いやはや、アセイラムは戦争に利用され戦争で死んでいく運命という何ともいたたまれないですね^^;
ところでバルークルス卿、「超電磁ボビンに巻かれた超超電磁ワイヤー」ってコンバトラーですかwww

スレイン、伊奈帆との銃撃戦でカスるのではなく撃たれれば少しは緊張感があったと思います。
しかし、アセイラムが誰を想っているのかがハッキリしましたね。スレイン、泣くなよ…(ノД`)・゜・。

また、1期でアセイラムが「もう軌道騎士の愚行を止める者はいないのですか。」と言いましたがスレインではなかったのですね^^;
スレイン、とことん悪役・ラスボスっぽくなってきてますが最後はどういう結末を迎えるのか?

①スレインが死に、伊奈帆とアセイラムが生き残る
②伊奈帆が死にスレインとアセイラムが生き残る
③伊奈帆・スレイン共に死にアセイラムだけが生き残る
④伊奈帆・スレイン、アセイラム共々死ぬ
⑤上記の3人とも生き残る

個人的にはスレインはクランカインに殺され、伊奈帆はアナリティカル・エンジンの副作用により行動不能となりアセイラムだけが生き残り、ヴァースと地球の和平の実現に向けて新たなヴァースを築く事になるかと思ってます。{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 17
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

止まらぬ侵攻再び!?

地球人VS火星開拓移民の戦いを描いた物語。
あれから19ヶ月後、再び戦争の足音が近づいて来る…。


1期は気になる所で幕切られましたので待ってましたの続編です。

※13話感想{netabare}
19ヶ月が経ち主人公達のあれからを紹介する2期のスタートとなりました。

まずはスレインですがパイロットとしての能力も上がり出世もし
火星側の主人公として立派な立ち位置を確立。
アルドノアの力はやはりアセイラム姫とのキスで覚醒したようです。
博士や血筋が絡んだりもするのかも?
などと色々と予見も頭を巡っていましたがシンプルな解答でした。
ただ姫の平和への願いを継承していない所を見ると他人への不信感が伺えます。
伊奈帆やザーツバルムに痛い目に遭わされている訳ですし、
もう自分しか信じられないのかも…もしかしたら自分すらも。
根っこの所で「愚かな人類は要らない」と言う気持ちがあるのかも知れません。
彼の言動が後半のシナリオのメインになって行きそうです。

そのスレインにかなりの銃弾を浴びせられたザーツバルムも健在。
これにはかなり驚きましたが悪役ながら好きなキャラでもあったので嬉しい驚きです。
皇家への憎しみが完全に払拭されたのかは分かりませんが
彼の性格上スレインを裏切る事は無さそうです。少なくとも借りを返すまでは。
誇りある彼の言動を今後も期待しています。
またザーツバルムの生存により姫や伊奈帆の無事にも期待できる見せ方になっていて
さりげなく上手い構成だなとも感心してしまいました。

そして1期では紛れもない主人公だった伊奈帆。
ラストの被弾シーンは何度見ても致命傷なので正直無理かなと思っていましたが
彼もアセイラム姫とキス(人工呼吸)を交わしていた為デューカリオンが再起動し
一命を取り留めました。
ただ、助かる可能性があるとしたら火星側の医療技術しかない…と思っていたので
地球の施設に緊急搬送出来たくらいで助かっちゃう(&後遺症もなく戦線復帰)のは
ご都合主義だなと感じてしまいます。
それでも緒戦から相変わらずの閃きと技能を見せ
左目に新たな輝きを宿した伊奈帆の活躍は楽しみではあります。

ラストは人が変わってしまったかの様なアセイラム姫。
開始直後の演説にはやはり違和感があり、替え玉か記憶障害による洗脳かな?
と思っていましたがレムリア登場で替え玉と判明。…って、レムリアって誰!?
姫って一人っ子では無かったのかな?
侍女が付いてるって事は正当な血筋っぽいけど正当なら替え玉の必要はないわけだし…。
この当たりの謎はスレインやザーツバルムのビジョンと重なって
大きな見所になりそうで楽しみです。
平和の鍵を握る眠り姫の目覚めは如何に!?

総じて期待感の高まる再スタートでしたが、
この1話で気になっていた主人公達の安否やキスによるアルドノア継承の手の内等を
早々にほとんど明かしています。
前期からのあれだけ強烈な引きなら、もう少し引っ張り謎深い仕掛けも出来たのでは?
(逆に言えば1期ラストはやりすぎで煽るための演出の意図だったのでは?)
と言う気もして、勿体無さや多少の不安も感じています。
しかし明かした事により更に深いシナリオになっていれば
称賛を越え絶賛に値しますので期待して続きを観たいと思います。
{/netabare}

※14話感想{netabare}
ヴァース皇帝に老いが見え後継者問題がゆっくりと首を擡げつつあるなか
地球と火星の宇宙での激突は必死の状況。
前哨戦となる小競り合いの中、伊奈帆とスレインは互いの存在を確認しあう。

前回謎だったレムリアの出自が判明。腹違い、どうやら妾の子。
自身の存在価値に不安も見えアセイラム姫が目覚めた時、
この嘘の代償が高く付きそうな予感がしてきました。

伊奈帆は機械の左目を獲得しアップグレード!
彼の長所が益々伸び、これなら無双にも説得力が出てきました。
この技術、スカウター形式にして一般兵にも普及できたら互角に戦えそうな気がしますが…。
クラスチェンジしたスレインとの戦いはやはり面白く、この先も期待大。
宇宙での戦闘シーンも迫力ある描き方が出来ています。

そのスレインはザーツバルムと革命の大志を共有し起つようですが
心の一番はやはりアセイラム姫の様な気がして、
これに関してはザーツバルムの方が純粋な感じはします。
二人の行く道が太く広がるのか、何処かでズレるのか、心の動きにも注視しています。
{/netabare}

※15話感想{netabare}
地球側、火星側それぞれの異邦人に差別がありながらの開戦。
ザーツバルムと絆を深めたかに思われたスレインであったが
その融和な表情の奥に隠されていた牙が光る。

前話で「心の動きにも注視」なんて悠長なこと言ってたらいきなりこの展開。
ザーツバルムは好きだったのでもう少し観たかったけど
想像を超える展開の早さで楽しませてくれます。
どうやら狙い通り爵位を継いだスレイン。
【予想】{netabare}更に登りレムリアと婚姻して皇子、行く行くは玉座も狙っているのかも。{/netabare}
「姫の平和への志を継いでいない」と思われましたが
立身出世すれば見えてくる世界もあるのかも知れません。
彼の本心が何処にあるのか探りながら観る必要がありそうです。

タルシスの能力はちょっとした未来予知。(その種は周囲スローモーション化かも知れませんが)
分析の鬼となった伊奈帆との先読みの頭脳戦も非常に楽しみです。
{/netabare}

※16話感想{netabare}
援軍の使命が一段落しデューカリオンは地球へ。
スレインは名実ともに爵位に見合う活躍を見せ、その存在を確固たる物にしつつある。

久々の鞠戸さん。
どうやら不安がありつつもカタフラクトを動かせる状態にはなった様ですね。
1期は活躍しそうでしない微妙な存在でしたが2期での覚醒を楽しみにしています。

微妙と言えば今回のマズゥールカ卿のカタフラクトもあの玉で派手な攻撃するのかと思えば
意外と地味…そしてちょうど上空に伊奈帆がいたのが運の尽きでした…。
(あの玉ランダムに回転させる工夫出来なかったのか!?…とツッコミつつ)
多分、鞠戸さん殺してないと思うので捕虜にしてますね。打開の鍵になるかな?

ユキ姉さんの複雑な気持ちも良く判ります。
…どんなに有名になろうとも地球の鍵となる人物になろうとも可愛い弟ですもんね。
こういうちょっとした描写もちょくちょく丁寧入れて気持ちを積み重ねて、
感情ゲージを貯めて最後の方に繋げていくこの雰囲気、やはり良作になりそうだなと感じます。
{/netabare}

※17話感想{netabare}
伊奈帆は捕虜にしていたマズゥールカ卿を心を理解し真実を告げ協力者とする。
スレインはレムリナの心を理解しきれずマリルシャン卿からの決闘を招くことになる。

伊奈帆の分析眼は人の領域越えてますからね…生けるウソ発見機ぶりがスゴい。(笑)
でも軍規違反の独断が過ぎているので内紛の種になりそう…。

スレインは傀儡としたレムリナの心を軽視してしまいました。
戦闘技能はクラスチェンジしましたがコミュニケーションは不器用のままです。
今回の決闘はとりあえず力でねじ伏せられると思うけど
籠の中の鳥だと気付いてしまった者の羽ばたきは止められないかも…こちらも内紛含みです。
{/netabare}

※18話感想{netabare}
地上では伊奈帆が戦場で、月ではスレインが決闘で非凡な才能を見せ勝利する…。

伊奈帆に関してはいつも通りという感じでしたが、
スレインは技能だけでなく戦術眼にも大分成長が見られ、
いずれ始まるこのハイレベルな二人の対決の時への期待が高まります。

そして、やはりの婚姻。
青い薔薇の『不可能』はアセイラム姫目覚めへの諦め…
諦めて道を唯独りで進む決意をしたように思えます。
でも『不可能』を覆す事こそが『奇跡』と呼ばれるもの。
彼女が目覚めた時、スレインは何処まで行ってしまうのでしょうか。
{/netabare}

※19話感想{netabare}
スレインの進行の手は止まらず。姫が目覚めても…。

一度回り出した重い歯車はスレイン自身でも姫でももう止めようがない様です。
火星騎士達は単独での功名を捨て団結しての地球進行を開始。
複数のカタフラクトの連携で更に激しい戦いとなり、慢心した地球側の苦戦は必至となりそうです。
この状況を知ったアセイラム姫の心情や
目覚めた姫の事を知ったレムリナ姫の存在意義への葛藤、
それら全てを背負ったスレインの胸中も気になるところです。
{/netabare}

※20話感想{netabare}
連携した火星騎士の活躍により戦いの形勢は火星が話に傾く。
そんな中、伊奈帆が解放したマズゥールカという埋伏の劇薬も効果を現す。

埋伏の毒というより回復薬かな…ついに記憶を戻したアセイラム姫。
レムリナ姫の方の心も悲鳴を上げちゃってますし…。

17話感想と被るけどスレインは人の心を軽視しちゃってます。
戦闘技術や戦術眼は伊奈帆に引けを取らないけど
孤軍奮闘しちゃってる分、仲間に囲まれた伊奈帆とはこの辺りが差になってるかな。
本人も覚悟しているだろうけど近々犯した罪への報いがやって来そうです。
{/netabare}

※21話感想{netabare}
伊奈帆達の活躍により連携する火星カタフラクト隊を撃破。
スレインは記憶を戻したアセイラム姫にも臆さず政治・軍事を掌握し続ける。

伊奈帆は流石の奮闘ぶりでしたがあの左目は負担も大きい様子。
どのくらいの負担なのか不明だけど結構重そうで
今後、戦局と自分の命を天秤に掛けながらの戦いになっていきそうです。

スレインは戦争のない統一世界へ向け強行している様子。
皇家を抑えて火星側を統率しまるでクーデターの様な状態。
次回はそこへ皇族派クルーテオ伯の子息が訪問するようなので波乱がありそうです。
{/netabare}

※22話感想{netabare}
ついに月及び近接揚陸城への攻撃が開始され、その陰でアセイラム姫暗殺部隊も動き出す。
その作戦を察知した伊奈帆は姫の救出に向かう…。

何か…地球側の巻き返し具合が凄まじい…もう本営攻撃かなんて思いつつ、
激化する戦闘の中、それぞれの思惑を抱えた者達がそれぞれの思考で動き出しました。
アセイラム姫は助かりそうな気配ですけど、レムリナ姫は何やらヤバそうな雰囲気が…
戦争も大詰めで次回がまた気になります。
{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 33

76.3 23 ライバルで恋愛なアニメランキング23位
異能バトルは日常系のなかで(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (1345)
8370人が棚に入れました
俺を含めた文芸部の五人は半年前、とてつもない能力に目覚めた。 そして壮大なる学園異能バトルの世界へ足を踏み入れ――なかった! ? 「なんも起きねえのかよ! 」 異能に覚醒してみたものの、日常は完全無欠に平和だ。 世界を滅ぼす秘密機関などない! 異能戦争もない! 勇者も魔王もいやしないっ! だから俺たちはこの超級異能を、「黒炎の龍にヒゲ生やせたーっ! ! 」 気軽に無駄遣いすることに決めた。 だが異能バトルに憧れ続けた俺だけは、真なる戦いの刻が近づきつつあることを確信していた――。
神スキルとたわむれる何気ない日常。 だが、それだけじゃ終わらない新・異能バトル&ラブコメ、開幕! !

声優・キャラクター
岡本信彦、山崎はるか、早見沙織、種田梨沙、山下七海、寺島拓篤、福原香織、細谷佳正、名塚佳織、加藤英美里、諸星すみれ、浅野真澄、藤村歩、井口祐一、芹澤優、竹内良太、高木美佑、村川梨衣、原紗友里
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

厨二病の説明書 ~名シーンをもつアニメ~

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
厨二的な要素をネタにした、日常系ラブコメ。バトルもするので、盛りだくさんというか、中途半端というか。

私はこの作品に出会うまで、正直、「厨二病」という言葉を、分かったような分からないような感覚で使っていました。私らオッサンが中学生の時にはなかった言葉なんで(汗) でもこの作品を観て、「なるほど~、厨二病ってこういう人達のことを言うのか~」と正式に学んだので、こんなレビュータイトルにしましたw

このアニメ、作品自体のクオリティはそこまで高くなく、個人的には評価3なんだけど、とある名シーンがあり、そのシーンだけで評価を+1査定しています。ある意味伝説的なシーンなんで、アニメ好きで未視聴の方は、今後(色々な)アニメを語る上でも、ぜひネタバレなしで視聴して欲しいっすね♪


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
作品全体でいくと、前半は、おバカラブコメ要素が強く、後半はシリアスバトル要素が強い。個人的には、前半のノリが好きだった。

基本的にはハーレムものなので、どのヒロインも可愛らしく描かれ、活躍の場もそれなりにあるが、中でも幼馴染の鳩子は別格だった。

本作の主人公は、厨二病を全面に押し出した、ウザくてイタイ人物だが(なのになぜモテるのかは置いといて)、そんな主人公を正面から受け止め、なんとか理解しようとしているいじらしさは、幼馴染ならではの萌えポイント。と思わせ、実は我慢して付き合っていたというのは、なかなか無い設定だと思う。

7話もかけて、そういう「我慢」の伏線を張り、一気に爆発させた、厨二病に関しての本音。この台詞そのものが、このアニメに対するスタンスを良く表している(厨二を無条件に受け入れるわけではないという)。これは、アニメ史なんてものがあったら、確実に残る名台詞だと思う。シンプルに、一気に話す台詞としては知っている限りでは断トツで一番長いし。しかも、もの凄い正論で、「よくぞ言ってくれた!」って思った。

また、この台詞をきっかけに、これまで、「鳩子だけは無条件に自分のことを理解し、認めてくれている」と、安心しきってた、甘えていた主人公が、鳩子の本当の気持ちに気づき、動揺し、自分を振り返り、鳩子を一人の異性として捉えていくようになる過程には説得力があり、とても良かったと思う。

では、その名台詞を全文載せておきたいと思う(長いからたたみます)。これを一気に言い切った、早見さんに、拍手! (あ~、この文を教科書に載せて、現役の中学生二年生にも見せてやりたいw)

{netabare}
「分かんない…分っかんないよ、寿くんの言ってる事は一つも分かんないよ!寿くんがいいって言ってるもの何がいいのか分かんないよ!分かんない、私には分かんないの!ブラッティって何がカッコいいの?血なんてイヤだよ痛いだけだよ!黒のどこがカッコいいの?クレイジーのどこがいいのか分かんない!罪深いってなんなの?罪があるのの何がいいの?犯罪者がカッコいいの?そもそも混沌てなに?カオスだからなんなの?闇ってなに?砕ければいいの?正義と悪だとなんで悪がいいの?何で悪いほうがいいの?悪いから悪じゃない!右腕がうずくと何でカッコいいの?自分の力が制御できない感じがたまらないって、何それただの間抜けな人じゃん!ちゃんと制御できるほうがカッコいいよ!立派だよ!普段は力を隠していると何が凄いの?そんなのタダの手抜きだよ!隠したりせず全力で取り組む人の方がカッコいいよ!どうして二つ名とか異名とかいろいろをつけるの?いっぱい呼び名があったて分かりにくいだけじゃん!英語でも何でもカタカナつけないでよ!覚えられないんだよ!鎮魂歌と書いてレクイエムって呼ばないでよ!禁忌って書いてタブーって読まないでよ!聖戦って書いてジハード読まないでよ!ギリシャ神話だとか聖書とか北欧神話とか日本神話とかちょっと調べたくらいでそういう話しないでよ!内容もちゃんと教えてくれなきゃ意味がわかんないよ!教えるならちゃんと教えてよ!神話に出てくる武器の説明されても楽しくないよ!グングニルもロンギヌスもエクスカリバーもデュランダルも天叢雲剣も意味不明だよ!何がカッコいいのか全然分かんない、他の用語も謎なんだよ!原罪とか十戒とか創世記とか黙示録とかアルマゲドンとか名前がいいだろってどういうこと?雰囲気で感じろとか言われても無理だよ!相対性理論とかシュレディンガーの猫とかバイオリン族とかちょっとネットで調べただけで知ったかぶらないでよ!中途半端に説明されてもちっとも分からないんだよ!ニーチェとかゲーテの言葉引用しないでよ!知らない人の言葉使われても何が言いたいのか全然わかんないんだよ!自分の言葉で語ってよ!お願いだから私に分かる事話してよ!厨二ってなんなの?厨二ってどういうことなの?分かんない分かんない分かんない分かんない分かんなーい!!寿くんの言う事は昔から何一つこれっぽちも分かんないんだよ!!!」
{/netabare}
……これって、厨二病を全否定しているように見えて、それでも理解したかったっていう、鳩子の愛情と優しさと悲しみが土台にあるからこそ、我慢して努力してきた時間が長いからこそ、生きている台詞なんだよね。多分、これと同じ台詞を、1話でいきなり言われたり、村人A的なモブに言われたって、ちっとも良い台詞じゃないんだろう。久しぶりに全文読んでみて、改めて、良いわ~、使い方上手いわ~と思った。
{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 30

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

異能バトルより日常系に軸足を置いた作品・・・という事ではないと思うんですけれど^^;

この作品の原作は未読ですが、キャスト発表ではやみんと種田さんが出演されると知った時から視聴を楽しみにしていた作品でした^^

物語ですが、泉光高校の文芸部に所属する5人が、ある日突然異能の力に目覚めてしまうのです。
果たして人が異能に突如目覚めるとどうなるのか・・・と切り込みたいところですが、異能を使わなければ皆んな普通の高校生・・・いつも通りの毎日なんですよね^^;
こうして異能の力を得たところから物語が動いていきます。

物語が動くといっても日常色が強く、どちらかというとキャラ重視の設定になっています。
そのため、文芸部に所属するキャラは個性派揃いです^^

まず、主人公でもある安藤 寿来(あんどう じゅらい)
wikiには「重度の厨二病を患っている」と書かれていましたが、まさにその通りだと思います^^;
でも、妙なところで1本筋が通っていて優しい性格の持ち主です・・・
物語の展開がハーレム系になるのも分かる気がしますし、それはそれで有りだと思うのですが・・・個人的には私の敵です(爆)
何故敵なのかは後述します。

二人目は神崎 灯代(かんざき ともよ)
自分が厨二病だった事を一生懸命隠しているのですが、安藤との対話を聞いていると、とても厨二病が過去系とは思えないほど知識が豊富なんですよね^^
安藤との何気ない対話でも、私には厨二病同士がのお互い知識を駆使して議論するとこうなるんだぁ・・・的に聞こえていました^^;
彼女は自分なりの目標を持ってその目標に向かって一生懸命に努力する姿勢を垣間見せてくれます。
だから嬉しい時にはしっかり喜ぶし、しっかり悔しがりもする・・・その姿はとても好印象でした。

三人目は櫛川 鳩子(くしかわ はとこ)
安藤の幼馴染ですが、厨二病は感染らなかったようです^^
ふんわりとした柔らかいイメージの彼女・・・この作品の中で私の一推しがこの鳩子ちゃんでした(//∇//)
なんといってもCVがはやみんというのが大きかったですね^^
はやみん演じる鳩子ちゃんが好きなのか・・・鳩子ちゃんを演じるはやみんが好きなのか・・・??
途中から完全に区別できなくなっていました(//∇//)
そんな鳩子ちゃんですが、一度だけ安藤に対してキレてしまうのです・・・
その前の二人のやり取りを見ていたらどう考えても安藤が無神経過ぎ・・・
でも鳩子ちゃん・・・キレながら泣いちゃうんです(;_;)
この鳩子ちゃんの涙に胸は痛むし・・・涙腺は全く抵抗できませんでした^^;
こんな良い娘・・・絶対泣かせちゃ駄目でしょ!
という事で、鳩子ちゃんを泣かせる安藤は私の敵です(//∇//)

四人目は高梨 彩弓(たかなし さゆみ)
文芸部の部長さんです。文武両道で常に冷静な彼女ですが、全体的に少し出番が少なかったような気が・・・^^;
CVが種田さんだっただけに期待していたのですが少し残念です^^;
もう少し彼女の気持ちの移り変わりを丁寧に描いて欲しかったですね^^

最後に姫木 千冬(ひめき ちふゆ)
小学生なのですが、放課後はいつも文芸部に入り浸っている彼女・・・
高校生の中に小学生がいるので、見た感じギャップがあるのですが、そのギャップがあるが故に彼女のキャラが際立っていたように思います^^
大切な思いに少しずつ気付いていく・・・小学生ならではの良さがあったと思います^^

この文芸部の5人は全員異能の持ち主・・・そして異能の持ち主は他にもいるようなのですが、全容は明らかになっていません。
原作が連載中だからだと思うのですが、バリバリの異能バトルが堪能できる・・・という訳ではありません。でも異能とバトルを直結させないこの作品の流れ・・・これはこれで有りなんだと思います

それと、アニメーション制作はTRIGGERさんです・・・最近の作品では「キルラキル」が記憶に新しいですけれど、そのキルラキルに登場していた満艦飾 マコちゃんが10話でチラッと登場してくれます^^
こういうちょっとしたサプライズって嬉しいですよね^^

1クール12話の作品でしたが、物語的には序章といったところなのdと思います。伏線が殆ど回収されていないので、続編の制作を期待しています♪

投稿 : 2024/09/07
♥ : 38
ネタバレ

プクミン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ヒロイン達がいい子達過ぎる

主人公は、よく中二病ごっこをやってますが、周りからは理解されません。そんなある日、突如、異能の力に目覚める。
という事から、物語が進みます。

原作見てないですが、アニメだけだとバトルシーンはほぼありません。異能の力もあまり使いません。
基本、文芸部にいる5人(小学生1名含む)を中心とした日常的な物語です。
ハーレムものと言ってもいいです。
主人公の良き理解者、幼馴染、先輩、後輩(小学生)と、視聴者の好みに合わせたヒロインが揃っています。

しかもみんな可愛いし、魅力的。
{netabare}
・神崎灯代
能力は時間を操る事で、止めたり遅くしたり早くしたりと、他の作品ならラスボスクラスの能力。
元厨二病で、現在は小説を書いていたりもする。元厨二病という事もあり、主人公の良き理解者であり、主人公に対して相談を持ち掛ける事もある。

・櫛川鳩子
能力は火、水、風、土、光(闇は無いよ)の属性を操る事が可能。外見とは裏腹に凄まじい火力の能力だっ!!
主人公の幼馴染で、途中のちょっとした回想シーンと会話から、主人公が助けられた的な事を言ってるけど詳細は不明。
ただ、厨二病の事を全く理解出来ず苦しんでいたり、主人公もそれが分かっているせいか、厨二病の話になると鳩子は蚊帳の外。

・高梨彩弓
能力は、本来あるべき姿に戻すという、小難しいもの。壊れた物を元に戻したり、人体の傷や怪我も元通り。
柔道と空手は黒帯で、勉強も出来るという、文武両道。
真面目な性格から、主人公との距離がヒロインの中では一番離れているが、他ヒロインが主人公との距離が近すぎるという感じもする。

・姫木千冬
貴重な小学生(ロリ枠)。
能力は何でも創り出せる。その為、部室内を別世界とも思えるような空間(広さも自在)に創り出したり、どこでもドアのようなものまで創り出せる。これまた他の作品ならラスボス級の能力。
小学生なので当然、文芸部の部員ではないが、良く(毎日?)文芸部に来る。時々謎めいた発言をするのも個性の1つ。
{/netabare}

で、こんな魅力的なヒロイン達から好意を寄せられてる主人公。

{netabare}
途中から、全く異能関係なく、恋愛パートに入るんだけど、見ていて思ったのが
「くそっ!こんな男のどこがいいんだよっ!」
これですっ!!

自己中な厨二病で周りを振り回し、女心にも気づかず、デリカシーの無い数々の発言。

特に7話。
主人公宅の親が不在の為、
姉から鳩子に飯を作って貰おう→主人公頼んでみるか→鳩子あっさりOK。
そして、料理をしてる最中に灯代から小説(厨二病設定)の相談のやり取りをやっていたが、鳩子が気になって聞いて来るが、
主人公「どうせお前にはわかんねぇーだろ」
鳩子「…(ぶちぎれ)わかんないよっ!!わかんないよっ!!右手が疼くと何でかっこいいの?普段は力を隠していると何が凄いの?どうして二つ名とか異名とか――」(やめてー)
あーあ、鳩子ちゃん泣いて走って行っちゃったよ。
挙句、部員を巻き込んで探すが、ここで主人公が今更弱音を吐いて、灯代からビンタを頂いて(ありがとうございますっ!)
灯代「このヘタレ野郎!」
と説教される。

「そうだそうだー!!こんなヘタレ野郎なんてどうでもいいから、女の子同士でキャッキャウフフしようぜぇ~!!」
って思いました。
{/netabare}

全体的には、普通に面白い内容でした。
キャラ評価だけなら4.5なんですが、主人公の酷さをマイナスした結果、4.0にしました。
一風変わった日常系、一風変わった異能系といった感じです。
ストーリーは中途半端な感じに終わってるので、良く分かりません。
日常系+ラブコメ、という感じだと思います。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 10

80.0 24 ライバルで恋愛なアニメランキング24位
バクマン。(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (1366)
7849人が棚に入れました
舞台は埼玉県谷草市、中学3年生の真城最高(サイコー)は、高い画力がありながらも将来に夢を持たず、ただ流されて普通に生きていくだけの退屈な日々を送っていた。そんな最高の叔父は、かつて週刊少年ジャンプに連載し、その作品がアニメ化もされた漫画家川口たろうであったが、連載打ち切りとなり、その後の過労により亡くなった過去があった。ある日、些細な出来事をきっかけに、秀才のクラスメイトで原作家志望の高木秋人(シュージン)に、「俺と組んで漫画家にならないか」と誘われる。はじめは一緒に漫画を描くことを拒絶していたが、声優を目指している片思いのクラスメイト亜豆美保と、「アニメ化したら結婚する」と約束したことから、漫画家への道を志すことになる。

声優・キャラクター
阿部敦、日野聡、早見沙織、矢作紗友里、岡本信彦、諏訪部順一、志村知幸、川澄綾子、藤村歩、利根健太朗、野島裕史、川田紳司、堀内賢雄、浜田賢二

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

俺と組んでマンガ家になってくれ!

私は少年時代を週刊少年ジャンプと共に過ごしてきたわけではないので、事情をそれほど知らないのですが、今時のジャンプ作品は、こういった冷めた感じのが人気あるんですねぇ
強敵が次々現れて、ドッカンバッコンやって、っていう王道漫画、それこそ今作に出てくる、新妻エイジが連載してるようなタイプのバトル漫画ばかりなのだと思ってました


斜に構えた演出もなく無難なストーリー、過剰に熱くなく展開もサクサク進んで、少なくとも見ててストレスを感じません
こういうのって大抵、作者が劇中漫画考えるの飽きて、途中から恋愛ものや日常ものに逸れるのがお決まりですが、それを考えると、今作は終始主題に徹してますので、そこは評価出来ましょう
仕事も恋愛も何不自由なく、人生全て上手くのが確定してそうな主人公たちによる、”俺TUEEEE”なドヤ顔感に引っかかる物がありますが、そこは少年漫画だから仕方ないとして、それを抜けば十分楽しめる物語であると思います
しかし、あくまでフィクションの域は出ません
サブカル系を取り扱った創作側視点の作品といえば「コミックパーティ」とか「ドージンワーク」、これらにも共通しますが、色々と美化しすぎな点
ジャンプ作品特有の上手くいきすぎな点と絡めて、バリバリ違和感を感じます
ワンピースやナルトなど有名タイトルがそのまんま出てきたり(の割には集英社や少年ジャンプについては名前を変えてます)、お茶出されると通るとか、読者アンケート2割で人気作とかいう小話が出てきたり、如何にも作者自身の実体験を基にしたそれっぽい感じになってますが、やっぱり
なので将来漫画家を目指す人にとって役立つ作品かと問われれば、否定する他ありません、当たり前ですが
個人的には、もっと現実味のある内容だったら、ハマっていたかなという印象です

作画に関して、多用される俯瞰カットとか似たような構図ばかりで、アニメーションとしては若干物足りない感じです
アニメ制作はJ.C.STAFF、NHKで放送していました
1話アバンは「超ヒーロー伝説」なる劇中アニメから始まります
チャンネル間違えたかな?と思わせるこの手法といえば「げんしけん」ですね
その他にも、登場する漫画家たちが書いた劇中漫画が声付きで楽しめます、触りだけですけど
バイオレンスにサスペンスにメルヘンに色んなジャンルの漫画が登場しますからね、面白いですよ

真城役に阿部敦さん、高木役に日野聡さん
あとはまぁ土曜の夕方アニメクオリティな声優陣が並んでます
そつのない配役だと思います

まぁこれは誰もが思っていることでしょうが、OPとEDは逆にした方がいいですよね
OPはゆったり、EDはテンポが良くて、常に違和感に悩まされます、よーらー♪じゃないですって
コブクロさんはちょっと前に「クロスゲーム」でもアニメタイアップを歌ってますね
有名歌手を起用は一般人受けが良さそうに思えますが、必ずしも作品に合っている曲が出来上がるわけではなく
タイアップ完全無視の自分たちの曲になってるケースがほとんどですからねぇ、無理して一般狙い決め込まなくてもいいような気はします

どいつもこいつも性格DQN、性格ビッチなキャラばっかですね
ジャンプキャラは基本根明で、今作もその煽りを受けて、フランク気取ってる風貌ですが、もっと根暗だった方が好みです
それこそ中井さんみたいな、彼は現実的なキャラでしたよね
蒼樹嬢との関係をなんとしても応援したいのですが、どうせ上手くいかないんでしょう、ファック
小豆とか香耶とか、今作の女性キャラは目が小さすぎて萌えという対象からは外れますね
男性キャラより小さいのではないかと思うくらいで、原作もこんなに小さかったですっけ・・・


漫画家って高校生でデビューしてくとか割とざらにあるもんなんですかね
13歳で既にってのも聞きますし、かと思えば93歳でデビューする人もいたり、漫画業界というものはつくづく不明瞭です
さて、これから主人公たちは漫画家としてどうなっていくのか、新妻エイジの嫌いな漫画を終わらせる権限がどの漫画に発動するのか、真城が過労で倒れそうになったのは伏線なのか、等々先の展開が気になる形での最終回でしたが
分割放送で、1年経つごとにやってくみたいなので、期待と言うことで

投稿 : 2024/09/07
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なに・・・この面白さはっ!?

この作品の原作は未読です。友人とアニメ談義をしている中、私が「ヒカルの碁」を完走した事、凄く気持ちが熱くなる面白い作品だったなどと話をすると、友人から原作者繋がりでこの作品を紹介して貰いました。

画の才能に恵まれた真城 最高(ましろ もりたか)と、文才のある高木 秋人(たかぎ あきと)が中学時代に一緒に漫画家になる事を約束し・・・その道を進んでいく様を描いた作品です。
これまで友人が紹介してくれた作品に間違いはありません。
なので、即視聴する事を決めた訳ですが・・・漫画を描いている姿ってあまり大きな動きはなく、週刊誌であれば〆切を気にしながら毎週同じ事を繰り返す単調な作業になっちゃうんじゃ・・・
とも思いましたが、少年ジャンプで連載されアニメ化までされた作品なので、予備知識を持たずに視聴してみよう・・・という事で視聴を始めた訳ですが・・・

序盤でこの作品に対するイメージがガラリと変わりました^^
この作品・・・ムッチャ熱いじゃないですかっ!!
少しでも単調だと思った自分が恥ずかしいくらい熱い作品でした^^

真城 最高にはどうしても叶えたい夢があります・・・少年ジャックで長期連載できる著名な漫画家になって、作品をアニメ化して貰うという漫画家を志す人なら、きっと誰もが一度は願う夢・・・この夢の実現に向け、高木 秋人と二人三脚で高校生漫画家を目指して取り組んでいくのですが、漫画家を目指すってとても大変な事だったんですね^^;

私は漫画の作り手を目指したことが無いので、この世界の厳しさが正直分かりませんでしたが、この作品を見て一番最初に感じたのが夢見る門の狭さです・・・
漫画家を目指す人は大勢いて、その人達は日頃から自分を磨きしのぎを削っているんです。

それは少しでも多くの読者に読んで欲しいから・・・
それは一人でも多くの人に作品の面白さを知って欲しいから・・・

ですが、ようやく紙面に掲載して貰えるのはその中のほんのひと握りだけなんです。
それも、いきなり連載漫画なんて始められません。
まずは読み切りで読者の反応を見て、人気が出そうだったら編集社の会議にかけられて連載されるかが決まるのだそうです。
世の中に出回っている漫画って、そんな苦労を背負っていたとは夢にも思いませんでした。

画と文才・・・それぞれに長けた二人が組めば道は険しくないんじゃないかな・・・などという気持ちは正直甘かったです。
だから、黙々とペンを握る日々を繰り返す・・・繰り返せるのは作品に対する情熱の裏返しなんですね^^

それに二人には絶対に夢を叶えなければならない理由がありました。
そこには並々ならない決意を感じる事ができるのですが、そこにはその当時の私なら絶対できない約束と、溢れんばかりの思いが詰まっていました^^

そしてこの作品の視聴魂に火をつけたもう一つの理由・・・
ヒロインの亜豆美保ちゃんの可愛らしさが半端無いんです♪
私は彼女に序盤から持っていかれっ放しでした(//∇//)
理想的な女性を形にしたら彼女になりました・・・的な感じなんですよね^^
それでもってCVははやみん・・・「鬼に金棒」ってこういう事を言うんでしょうけれど、全然イメージに合わないのは何でなんでしょうね^^;
そして彼女は可愛いだけじゃありません・・・決して揺らいだり靡いたりせず、何に対してもちゃんと自分を律するんです。
また大好きな女性キャラが一人増えました(//∇//)

オープニングテーマは、コブクロさんの「Blue Bird」
エンディングテーマは、YA-KYIMさんの「BAKUROCK 〜未来の輪郭線〜」と高橋優さんの「現実という名の怪物と戦う者たち」

1期25話の作品でしたので見応えは十分でした。何より嬉しいのはこの作品が3期まであるという事です。
1期は丁度良いところで終わったので、視聴を終えたばかりですが、もう直ぐに続きを視聴したい気持ちになっています。
2期でも熱い展開を期待したいと思います♪

投稿 : 2024/09/07
♥ : 42

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

とっても気持ちの良い作品でした(o^-')b

■バクマン。ってこんなアニメなのです(*'ω'*)
『DEATH NOTE』でおなじみの大場つぐみ&小畑健コンビの作品なのです(ノ´▽`)ノオオオオッ♪
ジャンル的には純愛青春サクセスストーリーですね!
 
漫画家の叔父の姿を幼少の頃から見ていた「真城 最高」(愛称:サイコー)と、学年トップでサイコーの絵に惚れ込み漫画家を一緒に目指そうと誘った「高木 秋人」(愛称:シュウジン)。
そして、この2人がコンビを組むきっかけになったのが、声優を目指すヒロインの「亜豆 美保」(azuki miho)とそれをサポートする親友の「見吉 香耶」(miyoshi kaya)。
この4人の純愛と紆余曲折しながらも夢に向かって突き進む日々を描いたストーリーなのですよ♪
 
 
■総評
原作の方はまったく知りませんけど、アニメから観た人も十分楽しめる作品だと思います♪
とにかくサイコーとシュウジンの2人を見ていると、何かこういう関係って良いなって思えて、とっても良い気分にさせてくれました♪
 
中学生で漫画家という自分の進む道を決め、同級生達とは違う道を選んで行くわけなのですけど、決して中途半端な気持ちじゃない、真っ直ぐに夢に向かっていく本気さが伝わってくるように描かれているのです。
さすが本職のストーリーだけあって、漫画家を目指す心理描写が細部までこだわりを持って描かれている印象ですね♪
 
個人的には、シュウジンが面白くって、かっこ良くって一番のお気に入りかな(*^-^)
サイコーの良き理解者であり、頭は元々良いのだけど裏では人並み以上の努力を惜しまないそんなシュージンにもう釘付けですo(- -;*)ゞ
 
それと、夢に向かって一直線のサクセスストーリーの中にも、甘酸っぱい恋のお話が絡められていて、それがハーブティーのように気持ちを(´▽`) ホッっとさせてくれる良いアクセントとなっているのです♪
 
サイコーと亜豆ちゃんのわざと距離を置いてお互いを支え合い、愛を育んで行く関係は到底理解できないですけど、ちゃんと成就できたらどれだけ幸せな気分になれるのかなって考えちゃいました♪
それとは対照的に恋に積極的な見吉ちゃんと徐々に惹かれて行ったシュウジンの恋の行方の方が自然でいっぱい共感できました♪
とにかく、2組4人の絶妙な関係は注目して欲しいところですし、こんな恋の話があるからこそ、地味な漫画家のイメージにさわやかなが風吹き込まれて清々しさを感じる作品になっているようなきがしました(⌒-⌒)
 
「バクマン。」を観ると、きっと前向きな気持ちにさせてくれて、元気をもらった気持ちになれると思いますよ♪
なので、2期もとっても楽しみなのです( `ー´)ノ
 

■MUSIC♫
OP曲『Blue Bird』
 【歌】コブクロ
 「まだ見ぬ二人の幸せの為に、愛が繋がっていれば信じて歩んでゆける」って内容の歌詞です!
 サイコーと亜豆ちゃんの気持ちを歌ったコブクロらしい心温まる楽曲ですね♪

ED曲『BAKUROCK 〜未来の輪郭線〜』1話~13話
 【歌】YA-KYIM
 軽快なロックサウンドと前向きでストレートな歌詞がヤル気を出させてくれる応援ソングですね♪
 R&Bやヒップホップ主体のYA-KYIMの楽曲では珍しいナンバーかもしれませんね(*^。^*)
 
ED曲『現実という名の怪物と戦う者たち』14話~24話、25話はOP曲
 【歌】高橋優
 前期のED曲同様に、元気をもらえるような応援ソングです♪
 東京メトロのCMソング「福笑い」の人ですねw
 ダミ声とまではないのですけど、ノイジーな声質が特徴的で、
 胸に響くストレートな歌詞が特徴のシンガーソングライターなんですよ♪


2011.09.16・第一の手記
2012.01.26・第二の手記(追記:■MUSIC♫)

投稿 : 2024/09/07
♥ : 51

85.8 25 ライバルで恋愛なアニメランキング25位
政宗くんのリベンジ(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (1255)
6778人が棚に入れました
美少女・安達垣愛姫(あだがき あき)にこっぴどくフラれたデブで冴えなかった少年・真壁政宗(まかべ まさむね)が、激ヤセして名字を変えイケメンに変身。残虐姫の異名を持つドSな愛姫を惚れさせ、最高の形で振るために復讐を果たそうと奮闘するリベンジラブコメディ。

声優・キャラクター
花江夏樹、大橋彩香、水瀬いのり、三森すずこ、田所あずさ、早見沙織、小倉唯、大亀あすか、伊瀬茉莉也、伊藤かな恵、佐藤聡美
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

イケメンになった男子とお嬢様で美少女(性格きつい)のラブコメ…続きや伏線は原作で

普通にラブコメっぽくて面白そうです。普通が一番な気がします。

名前が…政宗に小十郎に愛姫だと? 宮城県民で歴史好きなら知らない人はいない名前ですね。もっとも愛姫の読み方は違いますが。これだけで個人的に興味持ちます。作者は宮城県民なの?

1話…黒歴史を変える努力家
{netabare}ナルシストな主人公。イケメンだが、それは普段の努力の賜物。元々はぽっちゃり…というよりはデブ。過去、好きになった愛姫に「豚足」と言われてフラれたのがきっかけ。
その愛姫、通称を「残虐姫」と言われている。お嬢様で美少女なため言い寄って来る男子が多数。そのたびに残念なあだ名を付けてフッてきた。
愛姫に復讐(愛姫に告白されてそれをフルという…なんともラブコメチックな)するために近づく政宗、はたして遂げることができるのだろうか?

性格きつい上に、超大食いという愛姫の設定が面白い。男嫌いと噂されているが、本当のところはよく分からないんですよね。
政宗はナルだが、その分努力しているし、突き抜けているところが良いです。ただ、過去のデブだったころの写真、愛姫にこやかな顔していた気がしたんだが、気のせいだろうか?
普通にラブコメそうなので、これからの展開が非常に楽しみです。{/netabare}

2話…政宗くんは鈍感男の典型だった
{netabare}可愛い委員長の誘いを断るとは…チキン野郎め。とはいえ、黒歴史を持つ男の子に育ってきたことがそうさせたという展開は納得です。
愛姫は相変わらず食えない性格(大食いだけど)、吉乃をパシリにさせ隠れて大食い。一方、政宗は豚足の手紙を誰が書いたのか怯えながら過ごす毎日。その犯人は意外にも吉乃だった。政宗が愛姫に復習するのを手伝うという。愛姫に恨みでもあるのだろうか?
愛姫のメルアドをゲットしようとした政宗。愛姫もOKするが、さんざん焦らした挙げ句「お断り」の返事。復習するのは並大抵なことではないようだ。

イケメンの裏に隠されたトラウマは深い。メル友も一人もいないという事実が笑ってしまいました。イケメンは表の顔だけで、裏の性格は隠せないというところが面白いです。頑張れ政宗。{/netabare}

3話…お似合いの二人
{netabare}試験が近づく。余裕の小十郎かと思ったが、全教科十点以下のおバカさんだった…。政宗が小十郎の勉強の面倒見ることになり図書館で勉強していると後ろでは吉乃の面倒見ている愛姫。なぜかひと悶着になり、結局は吉乃と小十郎も加えた総点数勝負に発展。愛姫が負けたら政宗とデートする約束をする。余裕の愛姫だったが、政宗が編入試験満点を知り愕然。
勉強頑張った政宗は悠々としていたが、何と、昼食後に腹がピーピーで数学のテストを吹っ飛ばしてしまう。が、愛姫は一日欠席で仲良く(?)補習へ。
愛姫から(正式には吉乃から)連絡があり、愛姫とデートになる。待ち合わせに向かった政宗を待っていたのは某テレ朝日曜の変身魔法少女のコスプレをした愛姫だった。何でも吉乃から初デートのドレスコードの指定だと言われたらしい(恐るべし吉乃)。なんだかんだ言いながらデートする二人。その中で愛姫には何かがあり大食いになったことを示唆する内容が。

愛姫がとても可愛い回でした。世間知らずのお嬢様なんだけど、それがかえって可愛い方に向かってしまうのはラブコメの良いところかもしれません。
吉乃がよく分かりませんね。愛姫の性格を矯正するなんて言っているけど、何だか政宗に惚れてきているような…。
政宗が愛姫の昔を話しているところ見る限り愛姫が好きなんでしょうね。怖かったのと同じくらい優しかったなんてくだりはそのままでしょう。{/netabare}

4話…愛姫が落ちた…のか?
{netabare}読者100万の人気少女マンガで恋愛勉強の政宗。早速実践するも、愛姫からは「マジキモイ」と思われていた。吉乃から押すだけではだめといわれ、無視を徹底。すると、愛姫がおかしくなり始め、政宗に八つ当たり(と捉えたが)。惚れた感じかと思ったら、次の日には怒りモードに。混乱する政宗だったが、実際には吉乃と政宗が話しているのを見られて愛姫も混乱していたのだ。
吉乃から政宗は愛姫しか見ていないと言われ、さらに戸惑う愛姫。ふらふらと歩いていると赤信号の横断歩道にふらりと飛び出し、間一髪で追いかけてきた政宗に救われ…。そこで終わりかと思ったら、車に乗っていたと思われる女性が駆けつけ、無事を確認し、政宗を見てなぜか「お会いしたかった…」と抱きつき次週へ。政宗いわく「誰?」

愛姫の心の変化がよく伝わった回でした。政宗への気持ちに混乱きたしているのは過去のトラウマも関係しているようで、どんな過去なのか、これから明らかになっていくのでしょう。
政宗もまた、恋愛なんてよくわからない状況なので、愛姫への気持ちがよくわかっていない。復讐とは言うものの、政宗も心の変化が始まっている感じです。このあたり、いかにもラブコメチックで面白いです。
ようやく始まるかと思ったら、また余計な人物の登場。さて、いったい何者なんでしょう。政宗に記憶がないということは、政宗に似た誰かのことを思っているのだろうか。{/netabare}

5話…はいてないのか?
{netabare}突然現れた謎の少女、可愛い女の子に政宗は困惑するばかり。そして怒りを表す愛姫。その子は政宗を追いかけて転入してきた。名前は「藤ノ宮寧子」という。
愛姫に宣戦布告とばかりに挨拶に向かうが、その時に寧子がはいていないことが判明。政宗に突っかかる愛姫、裏拳が先生に当たり、二人は罰としてプール掃除に。
仲良く喧嘩する二人。愛姫がプールに落下、助けようと政宗が飛び込むものの、足はつき、そこからまた言い合い。そこで投げ掛けた愛姫の本当に好きなら「キスするとか」で次週。

「寧子」を「ねこ」と読ませるとは芸が細かい。伊達政宗の妾の一人で長子の秀宗(宇和島伊達氏の祖)を産んだ別名「猫御前」から来ているんだろうね。
スレ違いとライバル(っぽい)、うんうん、ラブコメの王道みたいで良い感じです。寧子のはいてないは唖然としましたが。
政宗が愛姫以上に鈍感なのがポイントかも。愛姫には復讐って言い続けているものの、政宗もまたワケわかんない状態なのが見てとれます。このまま王道のラブコメで進んでほしいです。{/netabare}

6話…白そうに見えて黒だと思う
{netabare}キスするとか…と言って政宗を探る愛姫。政宗は覚悟を決めて(?)キスしようと迫るが、当然のごとくアッパーを食らう…。互いによく分からない状況である。
プールから離れたあと、寧子と遭遇。寧子の心遣いと可愛さにちょっと気を向ける政宗。それを見ていた吉乃は寧子の素性を探ろうと寧子を尾行するが、ばれてしまい、対峙することに。そこへ政宗の母が現れ、家へ連れ込まれる。寧子が居たのは政宗の家の前だったのだ。
帰ってきた政宗は驚くが、寧子と吉乃と政宗家族で夕食をすることに。その後、花火を楽しむが、政宗は寧子の姿を見て心が動かされる。吉乃からは心変わりしないようにと言われるが…。帰り、寧子は政宗が隠しておいた過去の写真を盗んできた。その写真を見て何かひらめく寧子。政宗の母が寧子を知っているようだったのだが…。

なかなか近づかない政宗と愛姫に割って入ってくる寧子、実に良い展開です。その寧子はどう見ても分けありなんですが、一体何が目的なのか?
この作品は主人公が鈍感ではなく、思いが分からないのが面白いです。どんどんハマっていく感じがツボです。{/netabare}

7話…落としたのは…
{netabare}夏休み、愛姫の別荘に政宗たちが行くことになった。ここで進展しないとばらすと吉乃に言われ、勝負に出る政宗。愛姫宅の秘書の由井崎の前で付き合っていると宣言したのだ。女子の前ではプライドの高い愛姫は仕方なくそれに従った。
由井崎は男嫌いだった愛姫に彼氏が出来たということで面白くない。肝試しで政宗を驚かしてカッコ悪いところ見せようと企んでいた。一方、政宗は愛姫が怖いものが苦手なのを良いことに、吉乃を使ってカッコいいところを見せようと企んでいた。由井崎の前にジェイソン姿の吉乃が現れ、ドタバタに。由井崎が気を失い、政宗が由井崎をおんぶして連れていき、そこで由井崎が政宗を認めたのだった。

政宗と愛姫の距離が縮まりそうで縮まりません。政宗は意地でも愛姫を振り向かせようとするし愛姫は恋愛感情が欠落してます。このドタバタラブコメがいつまで続くのやら…
寧子、口からだしてたのは血糊じゃなく、本物の血じゃない? いくらなんでもこのシーン多いように思います。ひょっとして、病弱なんじゃ…{/netabare}

8話…そこまで惚れられたら…
{netabare}島から戻った政宗は相変わらず筋トレ。そこに、なんとなんと愛姫から電話が。何でも、政宗がバッグをひとつ忘れてきたらしい。宿題をしようと机を開けたら例の写真がない。政宗は寧子が持っていたのではないかと疑う。
せっかく愛姫と二人きりで会ったのに、上の空の政宗。愛姫は怒りで帰ってしまう(しっかりと食べるものは食べて)。そこに寧子から電話があり、政宗は意を決して寧子の家に。
寧子の家に行き、政宗は写真の行方を探る。こっそり部屋に入り物色してると寧子が…。写真はしっかりと寧子が持っていっていた。そこで政宗は自分の過去を語る。その過去はデブだった頃のつらい過去で、そのために黒歴史として閉じておきたいものだった。しかし寧子は言う、デブでも関係ない、好きなんだと。ぐらつく政宗だったが、寸前のところで振りきり、愛姫を選ぶ、それが俺の復讐だと。
フラれた寧子は翌日行方をくらました。秘書が政宗のもとにやって来て問い詰める。秘書が寧子の本当のことを話す、寧子が病弱で大量の薬を飲んでいて、それを残したまま居なくなったと。政宗は寧子を振り愛姫を選んだと話す。

寧子は何なんだろう…政宗が本気で好きなのは分かったけど、何者なのか分からないからモヤモヤです。愛姫を選んだとみんなの前で宣言した政宗だけど、あの残虐姫を思い通りに落とすのは簡単ではないと思うが、はたしてどう展開するんでしょうか。すごく気になります。{/netabare}

9話…愛姫はそっちの方が好きだった
{netabare}寧子が居なくなり、みんなで探すことに(政宗の告白はスルー)。なかなか見つからないことに焦る政宗は学校で愛姫とばったり。愛姫は寧子が嫌いだけど振られた時の気持ちが分かるというのだ。解せない政宗は豚足を聞いてみるが、愛姫はキョトンとするだけ。そんなとき、屋上から紙飛行機が落ちてくる。政宗は寧子が好きになった漫画のシチュエーションを思いだし、屋上へ行くと寧子がいて、すぐに病院に運ばれた。
病院で寧子は愛姫と政宗を個別に呼び出し、思いを伝えた。政宗にはこれまでのいきさつを話した。病気でどうなるか分からない、思い残すことは恋をしてみたいということで、選ばれたのが政宗だったと。しかし、後悔はしていないという。政宗には伝えなかったが、寧子は幼い頃に政宗に会っており、思いを感じていたのだという。
寧子は愛姫には政宗が愛姫に本気なこと、素直になった方が良いと伝えていた。愛姫は分からなくなっていた。政宗のことをどうしたらよいのかと。愛姫には過去に好きになった男の子がいた。その子はポッチャリしていて愛姫の好みだったのだ。そんなとき、目の前にポッチャリした子が現れる。自分は「まさむね」だと名乗った。

寧子の気持ちが切ない…。本気なのか、作りなのかを曖昧にしたままだけど、多分、初恋の相手なのだろうと思います。はじめは適当だったはずが、幼いときの思い出と重なっていったのかな。
愛姫の好みはポッチャリだったか…。政宗はまさに逆のことをしていることになるな…。恋心は政宗が突然消えたことで破れて、それ以来、男を信用できなくなったということなのか。う~ん、ラブコメ終盤のスレ違いが続くのか…しかも、偽者まで登場かよ。どうなることやら…{/netabare}

10話…その展開は頭になかった
{netabare}愛姫の前に突如現われたぽっちゃりボーイ、「雅宗兼次」(がそうかねつぐ:通称マサムネ→たぶん自称)。安達垣家当主のお墨付きを持って、愛姫の婚約者だと名乗り出た。動揺する吉野は政宗に連絡しようとするが、繋がらない。政宗はなぜか山篭りをしていたのだ。
筋肉増強してようようと新学期登校してくる政宗の目の前に、海外で手術を受けて元気になっている寧子がいた。驚いた政宗はさらに、愛姫がぽっちゃりマサムネと歩いているのを発見した。それでも自分の敵ではないと言い聞かせて愛姫にお土産を渡しにいくと、ぽっちゃりマサムネが愛姫と親しくしていて、さらには許婚であると宣言した。
動揺する政宗、吉乃に真意を確かめると許婚の件は本当で、しかも愛姫は恋をしているというのだ。
政宗はマサムネを追いかけた。運動ができて勉強もできる、しかも誰とでも打ち解けられ、信頼も寄せられると、いいこと尽くめ。さらに、マサムネは愛姫の取り巻きたちにも信頼され、政宗を取り巻きたちの標的に仕立て上げた。
文化祭で白雪姫をすることになった政宗の組と愛姫の組。どちらが良かったか、投票で決めようということになった。政宗の組は白雪姫が小十郎で王子が政宗、愛姫のほうは白雪姫が愛姫で王子がぽっちゃりマサムネだった。


ここに来てこの展開はいかがなものか…。ぽっちゃりは寧子が前に言っていた似てるとかなんとかいっていた奴だと思う。なら仕掛け人は寧子?
それにホの字になる残虐姫が単なるデブ専にしか見えないところが下手な脚本だと思います。過去の政宗のことを思い出してという表現があれば、全然違いけど、今のところ見えてません。それと、政宗が単なる復讐なのか、実は愛姫に惚れているのかも全然伝わってきません。取り巻きたちも邪魔でウザイだけ、ラブコメになってない。ヒロインの魅力も感じられないし、これでは…。あと2回かな?ちゃんとラブコメで終わらせることができるのだろうか…{/netabare}

11話…「やられたらやり返す、倍返しだ」…でもこの行為は犯罪です
{netabare}白雪姫で競うことになった政宗と愛姫&兼次。委員長は蜷川幸雄並みにノリノリで演出する(逃げる小十郎)。
政宗と兼次がばったり出会うが、兼次の言葉にたじろぐ政宗だったが、兼次の女の子への対応をメモる政宗だった…。
突然現れた兼次だったが、兼次の家はかなりピンチだったらしい。そこで目を着けたのが愛姫で、過去のこと(過去、おデブ政宗にホの字だったこと)を知って近づいたのだという。
本番当日、政宗は風邪をひいた。寧子に保健室に連れていかれ時間まで安静にとの配慮だった。そして政宗は愛姫のお付きの一人に拉致監禁された。主人公が消えたらそれでおしまいと考えたお付きの者たちのバカな発想だった。
一方、着替え場所を探していた兼次は謎の白雪姫の老女によって倉庫に閉じ込められてしまった。老女は吉乃だった。
主役を失った両クラスは対応に苦慮したが、政宗は機転を利かしてアホの子から逃れて脱出した。愛姫の方は兼次不在のなか、演劇を始めてしまった。

拉致合戦…。それにしても取り巻きのウザいこと。終盤に来て要らない子達だ。原作通りなのか?
兼次の近づいた理由が自分の家の安定化にあっただなんて、薄っぺらい。それよりも気になったのが、女子更衣室に入っていったことだ。自然に入っていった感じなんだよね。しかも慌てた感じもしないし。まさか、まさかだよな、兼次は女の子?
それにしても、最終回手前なのに、政宗と愛姫の互いの感情が分からない。どう決着つけるんだろう…。最後でまるっきり評価が違うことになりそう…。{/netabare}

12話…俺たちの恋愛はこれからだ!…原作読めということかい…
{netabare}難を逃れた政宗が見たのはすでに上演が始まっていた愛姫のクラスの白雪姫だった。完璧なまでの内容に動揺する政宗。とともに、雅宗がいないことでぶち壊れるのは心苦しく思った。肝心の吉乃は舞台で雅宗の行方はわからない。政宗は自分が出ると言い、舞台に上がる。熱で朦朧としながらも演技をする政宗、クラスの連中も乗ってくれる。そして、ラストのキスシーン。ふらふらだった政宗は本当にキスをしてしまう。
この後、政宗は完全にダウンしてしまい、自分のクラスの白雪姫は演じることはなかった。後日、打ち上げでカラオケに。政宗は…音痴(全カット)だったらしい。帰り、愛姫と二人きりになり、いいところになりそうなところでおしまい。

う~ん、実に中途半端で終わってしまった。雅宗はなんだったのか分からないし、二人の関係もあいまいだし、どこからどう聞いても幼少のころに聞いた「豚足」は吉乃だったのにそれがあいまいだし、全部あいまいなまま終了です。原作を読んで納得させようか…{/netabare}

ラブコメらしいラブコメ展開で進んできたので、かなり楽しめた反面、回が進むごとに心配になってきました。どこをどう転んでも12話では収まりきれない伏線の張り方と、謎。最後まで見てやっぱり…という感じでした。二期がないとこのモヤモヤはどうにもなりませんが、なさそうな気配がしてなりまえん。あとは原作で補完しようと思います。ここが残念でした。

主人公とヒロインのの二人、政宗と愛姫、これまた最後まで感情移入ができないまま終わった感じです。これは、過去にあった出来事の掘り下げが薄いからにほかなりません。政宗の感情が復讐のためから変わったのかどうかも分からないし、愛姫の気持ちも今の政宗を本心ではどう感じているのかも分かりません。これも原作補完なんでしょうか…寧子や吉乃のほうがヒロインぽいし、ちょっと残念でした。

作画はまずまずだったと思います。OP、EDもなかなか良かったです。特にEDは80年代アイドル風の曲調に愛姫と寧子のデュエット映像がどこからどう見ても「無表情アイドルデュオ」(つまりWink)ぽくて、懐かしさを感じて良かったです(これってAT-Xだけだったとか)。

ラブコメとして楽しめる作品でした。ラブコメ好きな人にお勧めします。また、原作で補完することも忘れずです。

投稿 : 2024/09/07
♥ : 46
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

妄想と現実のギャップを埋める政宗君の豚足ロード

子供時代、恋焦がれた女の子に思いを伝えたものの、豚足という悪口同然のあだ名を頂戴しつつ見事に玉砕した政宗君。失恋の悲しみを力に変え、過酷なトレーニングを経て、誰もが羨むイケメン男子へと華麗なる※変態を遂げます。

豚足に別れを告げ高校デビューを果たした、見た目爽やか人当たり良しの政宗君が抱いていたのはどす黒い野望。なんと彼は、自分を容赦なく切り捨てたかつての憧れの人、安達垣 愛姫(あだがき あき)への復讐の計画を日々着々と練っていたのでした(汗)

1話
{netabare}
彼女はそこにいた。残虐姫としてッ!

冒頭から全力全開の残虐姫、イケメンナルシストの先輩からの告白を彼の恥部(スパイ済み)を公衆に晒すという残忍極まりない方法で一蹴。山田茂雄、"し毛ぼ~ん"なるダサいあだ名で止めを刺されあえなくリタイヤ(笑)

次、「体育の時の凛々しい姿に惚れました‥」との理由で残虐姫に愛を告げんとしたタナベアキオ、それに対して残虐姫、スパッツ姿の自分の足に欲情してラブレターを書いたと推定し、ムッチンプリンスというありがたくな~いあだ名を進呈しつつ躊躇なくバッサリ。

今の所、愛姫さんに振られたシーンが描かれたのは上の3人(政宗君を含む)だけですが、ヒロインの愛姫さんの印象を悪くし過ぎるとよろしく無いので、適当なところで抑えたのでしょう。さすがに身辺調査はやり過ぎでした(汗)

愛姫さんみたいな人、リアルには先ずいないと思いますけど、こんなはっきりとした物言いをする女子がいたとしたら、私ならきっと尊敬しちゃいます。きっぱりと交際を断るさまは残酷な様でいて勇気と誠実さが感じられるので‥。

後半、愛姫さんにラブレターを出して拒絶された腹いせに暴力を振るおうとするタナベの姿が描かれましたが、ギャグ多めの作風からするとかなり意外なシーンでした。

拒絶されたから怒る、傷付けられたから傷つけるというのは不毛ですね。本気で相手の事が好きだったら相手の事を思いやり、害する気持ちなど生まれないはずですので。人を物の様に愛している人がこういう事をやるのだと思います。

それとこのシーン、普通に考えて傷害事件だと思うんですけど、政宗君が許してそれで終わってしまって良かったのか疑問。タナベは依然として学校にいるし、愛姫さんみたいに剛毅な人でなかったら学校に行くのが怖くなってしまうんじゃないかと思います。ラブコメなのに犯罪者が出るとか、お話が暗くなっちゃうので端折ったのかも知れませんが‥。

最後、政宗君のお話。学校生活が始まって間も無くして、ここであったが百年目(笑)とばかりに、にっくき敵、愛姫さんを補足した政宗君、復讐の機会を得て邪悪な笑みを浮かべつつ目論む計画とは‥‥「デッド・オア・ラブ作戦」。愛姫さんを自分に惚れさせた上で最高の形で捨てる事が目的らしい。なんか陰険‥。

復讐をする者の常套句として「思い知れ」という言葉がありますが、そういう事なんでしょう(汗)それにしても政宗君、8年間も子供時代の愛姫さんの印象を強く引き摺り続けているという点がかなり異常‥。政宗君のやろうとしている事って、実は目の前にいる残虐姫に対する復讐ではなくって、コドモ姫に対する復讐なんですよね‥。作風がギャグっぽいから笑って見ていられるんですけど、リアルに考えると怖い様な。割とサイコな話だったりして‥。
{/netabare}
2話
{netabare}
1話からですが、メイドキャラの吉乃さんに対する愛姫さんの態度がかなり酷い。今回も罵詈雑言吐きまくり、ワガママ言いたい放題でした。この吉乃さん、一見小動物系の虐げられるシンデレラのイメージなんですが、実は‥!なキャラなのです。まるで別人みたいでした(汗)

後半の愛姫さんの政宗君をおちょくった様な行動について、単に政宗君が一杯食わされた感じの様にも見えますが、嫌いな男に対しては絶対に出来ない行動だろうなぁと思います。「お断りよ」の後、ニコッとしてましたし‥。愛姫さんは1話でも山田先輩の身辺調査していましたが、政宗君の正体をとっくに分かっていて、もしかしたら豚足時代から好きだったのかも知れませんね。
{/netabare}
3話
{netabare}
見た目はおっとり中身は腹黒な吉乃さんの助けを借りて、辛くも愛姫さんとの試験対決に勝利した政宗くん、罰ゲームとして自分とのデートを愛姫さんに課します。

計画に一歩近付いたとしたり顔でしたが、デートを経てかなり心が揺らいだ模様。子供時代の愛姫さんの優しげな印象を思い出し始めた様です。自分に惚れさせる為に仕組んだ作戦だったのに、逆に惚れ直しちゃいそうになったのは政宗くんの方でした(笑)

吉乃さんの行動もちょっと面白い。前回から政宗くんと協力関係を結び、建前上の目的は、愛姫さんの傲慢さにお灸をすえてやろうというものなのですが、なんだか他にも思惑がある様な‥。意外と政宗君の事が好きだったりして‥。豚足と書いた紙を下駄箱に入れたのも、子供時代の政宗くんに窓越しから豚足って言ってたのも多分この人だし‥。
{/netabare}
4話
{netabare}
デレた愛姫さんがかわい過ぎる(笑)

というのは置いといて、政宗君と愛姫さんのお話も然り、今回登場の新キャラも然り、ラブコメでは"昔から好きだった"みたいな台詞がお約束になっていますが、8歳~16歳って男女ともに膨大な量の知識を吸収して心身ともに成長するので、それでもなお、ただ一人への想いが揺らがないという設定には強い作為性が感じられます。私が薄情なだけなのかも知れませんが、この時期に長く同じ人を好きだった記憶がありません(汗)人に妄想を抱き期待し、幻滅し失望するの繰り返しだった気がします。こういうのは独りぼっちの人のそうであって欲しいという願望の表れだったりするので、決して手に入る事の無い理想を見せつける残酷なファンタジーの様にも見えます。

前提として、基本的にアニメは理想を見せるものですが、"人"を誠実に描く義務を怠ると、不自然さが自ずと露呈してきて、はっきりとは意識に上がらない段階からでも何となく作り物っぽくて見えてきて、つまらなく感じてしまうものです。

今回で早くも愛姫さんがデレてしまいましたが(笑)早い段階で恋が成就してしまう展開を見ると、何となく似た感じの流れだったネトゲ嫁と比較してしまいます。あちらの様に他の要素で楽しませてくれるアニメならまだしも、殆どラブコメ一色の本作で今後どの様な展開が描かれるのか、期待したい気持ち半分、不安な気持ち半分というところ。

吉及さんも新キャラの人も"実は政宗君が好きでした"となって(後者の人は既にそんな感じだったけど)安直なハーレム展開にならなければいいですね。
{/netabare}
5話
{netabare}
プール掃除のシーン、政宗くんの「君が好きだからとか言ってもどうせ信じやしないんだろ!」という台詞、復讐とか抜きにして本心が出てしまってましたね。

1話の感想のところで「思い知れ」を復讐の常套句と私は言いましたが、政宗くんの場合、自分の苦しみを相手に伝える事が目的では無い様で(今の所自覚薄そうですが)、どれだけ自分が愛姫さんの事を好きだったかという事を"思い知って"欲しいという意図が込められていると感じました。

一方愛姫さんが政宗くんの言葉をまともに受け入れられないのは、政宗くんのウソっぽい所に直感的に気付いているというのもあると思いますが、最大の理由は愛姫さん自身が自分の事を好きでは無いからで、それは前回のお話の「本当にあいつはこんな私の事が好きなのだろうか?」という自問からもはっきりしています。自分を好きでなかったり、過小評価したりする人って他者の好意を素直に受け入れられないものですよね‥。

自分自身の表も裏も知ってる自分が、自分の事を嫌いなんだから、他の人に好かれる資格は無いという愛姫さんの気持ちは痛いほど分かります。中高生時代の自分を思い返すと色々と思い当たる節が出てきました。(今でもそう変わりませんけど‥汗)

大した根拠も無しに俺カッコイイとか私カワイイとか、自分を偽る様に言い聞かせる人たちよりも、自分の価値を定められず、人の言う事を鵜呑みにせず、あれこれと迷い悩む人達の方が私は愛おしいと思います。

ただ前回から登場の寧子さんが、思った通りの物語をかき回す役割のキャラで、取って付けた様な形で物語に係わっていく様は強引に感じられました。たくさんの嘘を抱えているキャラみたいなので、それが彼女の胡散臭さを増している原因なのかも知れません。

腹黒吉及さんが好きなのは実は愛姫さん?とか思ったり、政宗くんの復讐の真意は何?とか思ったり、あれこれと見所のある第5話でした。
{/netabare}
6話
{netabare}
今回は政宗君がごくごく普通の(おばかな)男子高校生的な女子への接し方をして失敗をやらかすというお話。"キスしたら信じる"って言われてドキッてなる気持ちは分かりますが、ほんとにキスしようとする政宗君、ちょっとすごい。いきなり唇ってないですよね‥(汗)

動きの無い回とは言え若干ながら伏せられていた情報の開示は有り、政宗君のお母さんが寧子さんの事(多分子供時代)を知っていたという事が明かされました。何かと隠し事の多い寧子さんですが、政宗君に恩を感じているという所は真実なのでしょう。そこら辺はOPの彼女の表情からも何とな~く分かります。

また終幕前のシーン、寧子さんが豚足時代の政宗君の写っている写真を見てに呟いた「そっくり。確かにその通りかも‥」と言うのは、自分も政宗君同様のふとっちょだったか、サプリメントを食卓に並べていたり、良く日傘を差してたりする所を見ると、余程過保護に育てられたか、虚弱体質だった事を示唆している様でした。政宗君が寧子さんの事を覚えていない事を踏まえると、寧子さんの子供時代の外見は今とは著しく異なっていたという事なのでしょうね。こちらも割とありがちな設定(汗)

本格的なダイエットをやった事が無いので良く分かりませんが、私の場合、体重とかは気にしないで、朝昼晩とか食べたくなかったら食べず、少し痩せたいと思ったら節食、絶食して適当にバランスを取ってます。極端に痩せていたり太っていたりは避けたい事ですが、服のサイズを変えなきゃいけないほど体型が変わるんじゃなければ別に良いと思うんですけどね(汗)

そんななので、私には夕食のエビフライの衣取り除いて食べようとする政宗君の感性をちょっと病的に感じました。生物として間違ってるっ‥というかもったいないじゃないか! ちなみに政宗君の妹の千夏ちゃんと吉及さんは気にせずもくもく食べてました。こういうのが自然だと思います(笑)

今回のお話に限らず、このアニメではスタイルが良いとか悪いとかという言葉が台詞の端々にも見え隠れしてますが、そういうのは時代とともに(今はテレビとかネットの宣伝の影響で)移り変わっていくものですので、あんまり気にしちゃいけないんじゃないかなって思ってます。遺伝的特質とかもありますし‥。

こういうのは男女間の意識差の激しい問題なので、何が理想なのかあれこれ言えませんが、そんな所もこのアニメの大きなテーマの一つになっているのではないでしょうか?

コミカルでファンタジーだけど、どことなくリアルなところもある面白いアニメだと思います。

次回も楽しみです。
{/netabare}
7~8話
{netabare}
前々回7話は水着回だったのでレビューお休みしてました。

ありがちなギャグパートのみのお話という印象でしたが、肝試しに現れた吉乃さんのホッケーマスク&チェーンソーの最凶装備には笑えました。吉乃さんけっこう力持ち、そして走るっ! ‥でも映画好きには周知の事ですが、ホッケーマスクをつけた架空の殺人鬼として有名なジェイソンの定番装備って※マチェットなんですよね。チェンソーは「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスのエモノだったりします。どっちにしてもリアルの高校生がそんなの持ってたらと想像すると怖気が走りますけど‥(笑)

それにしてもラブコメとかの中盤辺りに必ずと言って良いほど差し挟まれる水着回を見ると、需要そんなにあるんだろか?というよりも、義務か何かでもあるんだろか?と度々疑ってしまいたくなります。どのアニメでやっても大体同じだし(最近見たメイドラみたいな本筋と地続きなのもたまにありますけど)主に物語が中断する印象だけが残ってしまいます。

※:身幅があり刃厚は薄目の山刀。小枝や藪を薙ぎ払うのに使うやつ。


8話は寧子さんと政宗君のお話。

何ともはや、女子の部屋に勝手に入って政宗君が色々と物色するシーンがかなりイタいです。盗まれた写真を取り戻す事が目的で、小学生くらいならやりかねない事かも知れませんが、ベッドに座って漫画まで読み始めるとは! 政宗君、何て肝の据わったやつ。というより何て間抜けなやつ(汗)証拠も無しに疑って相手を傷付けるのを避けたいと思うのは自然ですけど、どうしても確かめたいなら面と向かって聞いた方がまだマシだったと思います。まぁ‥政宗君の部屋に勝手に入って写真盗んだ寧子さんも寧子さんなんですけどね(笑)

隠し事や策略が多い反面、言動や行動がストレート過ぎるので、何かと疑われてしまいがちで、ちょっとエキセントリックな寧子さんですが、折り目正しくも情熱的な言葉と政宗君に捧げたキスには真摯さがありました。その挙動と熱量のあべこべさを見て、彼女の本心を疑った政宗君でしたが、この判断は完全な誤解でしたね‥。人の心なんて表層に現れるのは氷山一角、極々一部だけ。人に自分の気持ちを知ってもらおうとする時、そのギャップを自ら埋めようと寧子さんみたいに努力しても空回りしてしまう事はよくあるものです。

結局の所、寧子さんの好意を振り切った政宗君でしたが、そうすると"リベンジ"の本当の目的は愛姫さんを振って思い知らせる為ではなく、2度目の告白をする為に必要な、政宗君なりの過去の清算の様に思えてなりません。律儀と言うか、過去に捉われ過ぎと言うか、捻くれていると言うか、政宗君はかなりムツカシイ思考の持ち主の様です。

寧子さんの持病については、その健康マニア振りと2回の吐血シーンがあったので(1回目はトマトケチャップで偽装したフリ?をしてましたが、本物の血だったのかも知れない)予想はしていましたが、思っていたよりもかなりの重病の様。

不穏な展開になってしまいましたが、傷心の寧子さんに明るい未来が訪れる事を期待したいです。
{/netabare}
最後まで見終えて
{netabare}
寧子さんのエピソードが一段落した9話より先、最終3話は新キャラの兼次君の登場で、またしても物語の進行が意図的に遅らされた印象を受けました。兼次君が愛姫さんに近付く動機もお家の再興という時代錯誤的なもの。キャラに全く魅力を感じませんでした。

愛姫さんの心理も非常に不可解。昔好きだった幼馴染と勘違いしたからと二言三言でコロッと懐柔されてしまう所に現実味がなく、言い寄ってくる相手の身辺調査(笑)までする程疑り深い愛姫さんの性格も踏まえると、兼次君の正体がばれないのが不思議で仕方がありませんでした(汗)

最終2話は文化祭→打ち上げというありがちな流れ。キャラの感情の動きもほぼ無く、展開を引っ掻き回す為にだけ登場した様な兼次君も早々に空気同然にしておいて、政宗君と愛姫さんの関係も振り出しに戻して、2期に備えて半ば強引に締め括りにしたという印象が否めませんでした。

全体を通して、政宗君が子供時代から何故かモテモテで、幼馴染が政宗君に恋し続けていると言う設定、その後も一途で心変わりも無いというのは作為的過ぎて、ありがちなご都合ハーレムものの様にも見えてしまうアニメでした。2期作られるか分かりませんが私はこの1期で断念です。
{/netabare}
萌えあり笑いあり、男女とも楽しめそうな内容なのに、毎回の様に無意味にそつなく(笑)パンチラ描写が入っているので、これで切っちゃう人がいたら勿体無い気はしました。大した事は無いから大体の人は大丈夫だと思うけれど‥?

1、2話と見て、政宗君の卑屈さにちょっと引き気味だったんですが、3話まで見て正解。思い込みと現実のギャップを少しずつ埋めつつ、過去のしがらみを乗り越え、本物のイケメンに成長していく政宗くんの今後に期待したいと思います。

わたしが1話で切ってしまったクズの本懐でも一部重なるテーマを扱っている様ですが、暗いのより明るいお話の方が好きなのでわたしはこっちを選びました。


※:芋虫がさなぎになって蝶に変わるイメージでお読み下され。断じてHENTAIではないッ(笑)

投稿 : 2024/09/07
♥ : 32
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「ただしイケメンに限る」という世の中の真実を描いた社会派アニメ(嘘)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
わりと王道なラブコメ。ただ、色んなキャラクターの「(あくまで恋愛面の)策略」が入り乱れ、その部分が作品の個性になっています。

突き抜けたものはないけれど、安定感があり、安心して観られる作風です。

2期あったら普通に観るレベルには楽しめましたね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ストーリー的には、政宗の策略やら他のキャラの策略やら、そのへんが見所ではありますが、早い段階から、最終的にはリベンジを超越し、政宗と安達垣さんがくっつくであろうことが見えているので、そこでのワクワクは少なかったかな(原作連載中ですし、それは2期かな)。

ただ、キャラは良かったです。

一番好きだったのは、藤ノ宮寧子。序盤の影がありつつもあざと可愛い時も良かったし、手術後の、政宗への恋心を冗談で隠す切な可愛い時も良かったです。特に術後かな。なんか、「とらドラ!」の「あーみん」を見ているようでした。かなり萌えポイント高かったです(腹かっさばいた発言とかw)。

二番目に好きだったのは、小岩井吉乃。いや~、主君に忠誠を尽くしつつ裏で動くとか、ホントに「スイムスイム」でしたねw かなりひどいことをやりつつ、隙を見せない師匠が10話で見せたパンチラは、パンチラのお手本です(笑) むしろ、政宗君には師匠をデレさせてほしかった!

三番目に好きだったのは、上記二人とはぐ~んと離れて、木場菊音。これは剣道部補正入ってますが、基本的にボーイッシュなキャラは好きですね。アホから生まれたアホの子、で一気に評価が上がった。剣道少女にスパッツは鉄板ですなw

と、ここまで書いていて、メインヒロインの安達垣愛姫が個人的ベスト3にいません。美人で、金持ちで、貧乳で、ツンデレと、一通りの要素は整えているものの、それ以上というものもないかな。大食いっていう弱点も、序盤以外は機能せず。まあ、過去の失恋を引きずるあまり男性不信になったというのは特徴的だけど、にしては、わりと序盤から政宗にデレかけていたのがイマイチでした。どうせなら、とことん冷たくしても良かったのでは?

似たようなキャラでいくと、「俺ガイル」の「雪ノ下雪乃」と比べてしまうと、やはり「冷たさ」「容赦のなさ」でも、明らかに雪乃の方が上。だからこそ、デレた時の破壊力も抜群!

本作はハーレムアニメではなく、あくまで政宗と安達垣さんの純愛ストーリーだと思います。複数ヒロインが出つつも一人のメインヒロインを追いかける場合、やはりそのメインヒロインが他のヒロインよりも圧倒的に魅力的でなければならないと思います。

安達垣愛姫は、それほど悪いキャラだと思いませんし、他の作品であれば十分にヒロインを張れたと思いますが、やはり、ネコや師匠といった強キャラにのまれていたように思います。

あと、主人公の政宗君ですが、ダイエットにより容姿端麗になったものの、中身はダサい豚足のまま、という設定は面白かったです。

ただ、序盤からかなり全方位にモテモテで、優しくて良い奴で、安達垣さんに(実質)惚れるのも早く、「リベンジ(復讐)」という負の感情が形骸化し、言葉だけが虚しく響いている感じがしました。「なんかあんた幸せそうだし、リベンジなんてやめたら?」と、何度も思いました。どうせなら、序盤から中盤は、心底ヒロインを嫌い、視聴者からも嫌われるくらいの覚悟が欲しかったです。どうせ、最後には男女ともデレるわけだし。やはり、政宗君が一番生き生きとしてたのは、師匠に虐げられている時でしたよw
{/netabare}

【OAD評価 ☆3】
{netabare}
従姉妹と叔母さんが登場。序盤のメイクのクダリなど、ギャグは良かった。2期に向けての顔見せかな?

旅行編。師匠が恋バナで追い詰められるところは良かった。最後にちゃんと、恋愛入れてきたし。

師匠のお出掛け編。惚れさせて、捨ててやろう(笑) その毒舌の後に、愛姫のところに駆け寄る笑顔がまたね、素敵でやられた。やっぱり、師匠がメインヒロインでは?

総じて、たくさんキャラを出し、軽くてちょっと深い、OADとして非常にバランスよくできてましたね。
{/netabare}

【余談 ~ただし、イケメンに限る(苦笑)~】
{netabare}
以前、「今夜比べてみました」で、グラドルの祥子さんが「男の色気を感じる部分」ってことで、「ヒゲの剃り残し」「1日洗ってない臭い」なんて言ってました。

でもそこに、明らかに(イケメンの)という単語が隠れてましたね。んでそれを、フットの後藤さんなんかが華麗にツッコんで(笑)

その後、実際に、メンクイだってことも分かったし。なんか、このアニメを思い出しました(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ん~、男性視聴者にひがまれなければ良いな(笑) ヒロインのアキ、弱点見つかるの早すぎ。何気に作画が良いね。安達垣さんを裏切る小岩井さんを観てみたいな、スイムスイム(水瀬いのりさん)だけに(笑)

2話目
小岩井さん、やはりスイムスイム(笑) キャスティング、狙ったよね?(笑) う~ん、設定とか色々面白いけど、登場人物の誰にも好感を抱けないっていうのも、どうなんだろう?

3話目
テストの結論は悪くない。魔法少女(笑) う~ん、安達垣さん、デレるの早すぎだし、弱さを見せるの安易すぎ。

4話目
なんか、神のみぞ知る世界、みたいになったな。分かりやすく、デレたw 小岩井さんと政宗のラブコメを観たくなってきたw 新キャラ登場。

5話目
新キャラの藤ノ宮寧子、良いキャラしてるなw コメの要素が増してきた。政宗と安達垣は、このくらい言い合ってる方が良いね♪

6話目
ネコはこれ、政宗を惚れさせて、ふろうとしてる?(政宗と同じこと)。つか多分、ネコも昔は太ってたのかな?

7話目
ネコの在り様がよく分からないな。ふ~ん、この展開でネコが本気で政宗に惚れるってのもありだね。う~ん、ネコはこれで病弱キャラか。萌えポイント高し。

8話目
う~ん、過去の真実&未来の結末が分かっているだけに、政宗と安達垣さんの展開にはあまり惹かれないな。どんでん返しがほしいな。ネコには興味があるな。意外と何にも因縁がなかった(笑) う~ん、やっぱり安達垣さんよりネコが好きかな。

9話目
お魚くわえたドラネコ~♪ 追っかけて~♪ いや、違うけどねw 居なくなったネコを皆で捜索。ネコ、味のある良いヒロインになってきたけど、ここでメインストーリーからは退場かな? 残念。

10話目
偽政宗登場。こいつがOPに出てて真政宗登場人物対決してる時点で、実は安達垣さんが太っちょ政宗を好きだったこととか、その他色々予想がついちゃってつまらないんだよね。いや、だから竹刀の握り方、1カット目は逆(本来は右手が上)だし、2カット目は両手の幅がくっつき過ぎ且つ、手首が有り得ない方向に曲がってるよ。ハイ、やり直しねw 師匠のあざといパンチラに萌えたw

11話目
パロディ満載でしたね。恐ろしい子w 小十郎とネコのカップリングですか。悪くはないかな、小十郎、良い奴だし。ヤバイ、やっぱりネコが可愛すぎる♪ アホから生まれたアホ太郎w

12話目
てっきり、ダブル王子さまで対決する流れかと思ったら。劇の後にキレる師匠が観たかったな。ちゃんとした曲でカラオケやるんだなw 現役高校生が歌うには、曲のチョイスが古い(制作の年がバレるぞ)w
{/netabare}

投稿 : 2024/09/07
♥ : 39
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