ミステリーで恋愛なTVアニメ動画ランキング 21

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早速見ていきましょう!

90.4 1 ミステリーで恋愛なアニメランキング1位
氷菓(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★★ 4.1 (8361)
35405人が棚に入れました
何事にも積極的に関わらない奉太郎が、姉の命令で入部させられた古典部で、部員の少女の叔父が関わった三十三年前に起きた事件の真相に迫る。省エネ少年と好奇心少女が繰り広げる青春ミステリー。

声優・キャラクター
中村悠一、佐藤聡美、阪口大助、茅野愛衣、ゆきのさつき、置鮎龍太郎、ゆかな、小山茉美、早見沙織、悠木碧、川原慶久、浅野真澄、豊崎愛生、小倉唯、阿部敦、伊瀬茉莉也、入野自由、小清水亜美、広橋涼、秦勇気、山崎たくみ、小西克幸、こぶしのぶゆき、日笠陽子、伊藤かな恵、升望、近藤孝行、森川智之、進藤尚美、茅原実里、寺島拓篤、竹達彩奈、寿美菜子、福山潤、杉田智和、谷山紀章、杉山紀彰、平川大輔、吉野裕行、石塚運昇、永井一郎、西村知道、二又一成、田中正彦、千葉繁、諏訪部順一
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

最終回まで視聴完了 満足のいく終わり方だった

<22話最終回の感想>

結論から言うと、満足のいく終わり方だった。
折木は折木らしく、千反田は千反田らしく、それぞれの持ち味を
決して崩さないまま、少しせつなくほろ苦く、だけどリアルで納得できた。

そして景色はリアル以上に毎回美しかった。
はらはらと夕陽の中で舞う桜の花びらに泣けてきた。
夢の中のようなお雛様の行列。
狂い咲きした桜の前に来たときの、えるたんの顔は
折木でなくともぜひ、観てみたかったよ~

観終えた後でしばらく、じわじわきていた。
2クールあった中、1クール目はスピードが緩やか過ぎて
物語を知らなかった分なおさら、退屈になりそうだったけれど
13話から見違えるほど面白くなり、観れば観るほどこの作品の良さや
登場人物たちそれぞれの魅力を強く感じることができるようになって
ほんと、観続けて良かったと思う。

背景の小道具ひとつとっても、人物のしぐさの描写ひとつとっても
必ず意味があって、細かく描かれていたので、
きっとまたしばらくして観直すと、新たな発見があって楽しいかも。

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<21話の感想>

ヴァレンタインデーに里志へチョコを渡そうとする
中学時代の摩耶花も、ラッピングのリボンを真剣に悩む今の摩耶花も
彼女の部屋そのものな乙女チックさが出ていて、かわいかった。
でも、周囲からはちょっと意外に受け取られそうな里志の想いや厳しさは
わかる気がするし、自分も似た部分があるので共感してしまった。

その一方で、振り回されてしまった千反田えるは少々かわいそうだったし
真相に薄々気づいて肩を落としている摩耶花も、ちょっと不憫だった。
それでも、メンバーのそれぞれがメンバーたちを思いやり
やさしい嘘をついたり受け入れたりしている姿に、
ちょっとこみ上げてくるものはあった。

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<20話の感想>

もう元旦?
えるちゃんの小紋姿がとてもキュート。
「見せびらかしたかったんです」なんて言っても、
それは彼女だから許されるのだよね(笑)
白っぽいトレンチコートの折木くんは、ちょっと背伸びした感じが否めない。
しかし、いつまでも冷淡な態度の折木くんだよなぁ・・

で、いきなりのアクシデント発生。
今回は前回のゆる~い雰囲気の部室でとは違う密室劇が始まった。
でも、さすがは里志。 ちゃんと伏線も回収されているし、
タイトルの「あきましておめでとう」の意味にも、
なるほどそういうことか!と、とてもいい脚本だったと思う。

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<17~19話までの感想>

里志の本音が出るときの表情って可愛い(笑)
そしてそんな彼をみつめる摩耶花の真顔も可愛い~
推理中心のこの3話、19話は特に部室での動きの少ない密室劇。
演出がとても演劇的で印象に残った。
文化祭編のような面白さは少ないものの、吐息の温度や
制服や髪から漂う香りまで伝わってきそうな繊細な描写は
相変わらず脱帽モノ。
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<14~16話までの感想>
{netabare}
14話=文化祭はまだまだ続く~お料理対決が最高に盛り上がり
折木の機転とまやかの頑張りについ、ぼろ泣きw
古典部の面々、結束力が高まってきてるよね。最高だ!

15話=怪盗事件に絡んだ古典部の面々の、それぞれの焦り。
なぜだか、サトシの想いにアツいものを感じて萌えてしまったw
{/netabare}

16話=文化祭はコレでそろそろ終了かな?
怪盗事件に関する推理を本格的に掘り下げていってて
今回はじわじわした感じで見応えあったと思う。
相変わらず顔出ししない折木くんのお姉さまが、「私気になります!」
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<13話の感想>

数話ごとに感想をまとめようと予定していたが、
今回の13話も書かずにいられない可愛さでw
前回はえるちゃんと奉太郎がメインだった気がするけど
今回は見せ場として、まやかとサトシがメインだったように思う。

歩くデータベースことサトシは当然クイズ好き。
頭に土星乗っけて参戦(笑)っていうのがまず目立ちすぎ~
でも、遠くからでもよくわかって演出的にもナイスだった。
放送開始当時から感じてたけど、サトシと自分に共通点があまりに多く
個人的になんだかすごく親近感が湧いてしまうw

また、漫研でのまやかと先輩との対立も面白かった。
名作はいかにして名作と呼ぶのか・・・両者とも一理ある意見で
観ているこちらも真剣に考えさせられたりして。
ちなみに、まやかの自室はピンクの壁とカーペットに白い家具で統一され
フリルのついたレースのカーテンなど、姫っぽさ満点。
棚のあちこちに置かれたかわいいマスコットや雑貨類、
TVのフレームまでピンク色、本棚にはコミックがいっぱい。
少しボーイッシュな活発さのある普段の彼女からは、なかなか想像しにくい
いかにも女の子らしい、かわいい部屋だったのが好印象。

奉太郎がえるちゃんのコスプレ写真みつけて、照れながら
じ~~~っとみつめてしまってるシーンも、
その写真の封筒に気づいて慌てるえるちゃんも、
ほんと・・・今回もみんな細かい描写がなんとも可愛く
観れば観るほど愛着を感じてしまう作品になってきてるのを感じる。

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<12話までの感想>

12話まで視聴済み。2クールということなので、ちょうど折り返しかな。

前半、テンポが遅いように思え、じれったく感じたりもしたけれど
6話くらいから面白くなってきた、というのと、この作品の観方が
つかめてきたのかもしれない。

学校内でのちょっとした出来事や、謎を解き明かしながら
古典部の仲間たちの友情も深まり、温泉回やプール回などもクリアw 
ミステリ物というよりは、まさに青春群像劇といった趣で、
人物描写がとてもきめ細やかなのには毎回驚かされる。
特に会話中の息継ぎとか、瞬きした瞬間の髪の揺れ具合とかね、
そんな何気ない部分やシーンの作り方を観ていると、
これぞ京アニクオリティということか、と。
あぁこれでテンポが遅く感じるなら仕方なかったなと思うほどで。

これまでの話の中、文化祭前日と当日を描いた12話がダントツに良かった。

文化祭を楽しみにする部員たちのそれぞれの夜。
特にフクちゃんの部屋は、彼がこれまで身に着けていた巾着たちや
手芸部で作ったひまわりの衣装なんかも飾られていて、
ごちゃごちゃしながらも、彼らしい雰囲気の部屋が良かった。

それとは対照的な、無駄のないシンプルな奉太郎の部屋。
こういう、細かな小道具にいたるまでの演出にはすごく好感が持てる。
そして嬉しくなってしまう。

また、文化祭当日の、いつもはしっかり者の伊原の困った顔つきや表情に
守ってあげたくなってみたり、出し物を見て無邪気にはしゃいだり
手を叩いて驚いてみたりの純真無垢な、えるちゃんの横顔も可愛くて。
あちこち学校中を走り回りながら出し物に立ち止まってしまい、
はっと我に返って「いけませんっいけませんっ」と走り出す彼女の後姿には
やれやれと思いつつ、妙にツボってしまった(笑)
なんとも、好奇心旺盛な彼女らしい演出だったと思う。

また、12話からは新しいEDがお目見え。
子供の頃に観たような、アニメらしいアニメのEDっぽくて、これも良かった。

残すところあと12~13話だろうか・・
まだまださまざまな展開を見せてくれるだろうし、
個人的には、まだ全貌が現れていない奉太郎のお姉さんが気になってる。

なにはともあれ、今期の新アニメが続々放送される中
この作品を楽しみでいられて良かった。

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<4話まで視聴>

主人公達が通う神山高校の古典部に潜む45年前の謎。
時代は1960年代、学園紛争が盛んになり始める直前。
過去の文集を頼りに、推理を始める古典部の4人。

何があったのか・・主人公 折木が冷静に推理していく様子を
見ていてふと、京極夏彦氏の小説に登場する京極堂を思い出した。
なんだかめちゃめちゃ似てないか?

ところで、今回もフクちゃんがいい味出していた~
彼の個性あふれるファッションもかわいいのだけど、

「僕は基本属性がショッキングピンク。
 何をしていても 僕は僕だからね。
 誰かが薔薇色に染めようとしてもダメ。染まってあげない。
 染まってるわけじゃないんだ。僕が誰かを貶めるとしたら
 君は無色だって言うよ」

って、このセリフがすごく印象的だった。
あの2人・・なかなか良いコンビだと思う。


(以下 第1話を視聴しての感想)

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米澤穂信氏の原作小説を京都アニメーションがアニメ化。
ということで、放送初日も今期の他のアニメより
遅いスタートだったので、随分と期待の大きかった作品。

舞台と登場人物は・・・
舞台は伝統ある高校。そしてその中の古典部。
何事も合理的に済ませたい主人公・折木奉太郎、
好奇心旺盛なヒロイン・千反田える。
中学からの腐れ縁だという福部里志。

「わたし気になります!」

そんな千反田の一声で、数々の難事件を推理していく。。
という青春学園ミステリなんだそうで、古典に関わることは
特に出てこないのかも?

今のところ、2話まで視聴してみて。
とにかく作画の美しさはハンパない!
繊細に描かれた背景に、やわらかな春の陽射し。
ゆっくりとはらはら舞い散る桜の花びら。
そして、バッハの『無伴奏チェロ組曲』
あまりにも似合いすぎて、思わず見惚れてしまってた。

1話では、このほか・・同じくバッハの『G線上のアリア』
ベートーベンの『月光』が使用され、
1話と2話ではフォーレの『シシリエンヌ』も流れていた。
今後も、さまざまなクラシック曲が聴けるのかと思っていたら
どうやら上記の3曲以外は、オリジナルのサントラになる模様。

それにしても、すごくタイミングよく流れるし、
作品の古風な雰囲気には、ぴったりなので、とても嬉しい。

あと、フクちゃんこと、福部里志の持ち物が可愛くて仕方ない。
例えばカラフルなドット模様の巾着袋とか、
グリーン地に一部だけオレンジ系のチェック模様という雨傘。
少し小柄な彼の雰囲気に、よく似合っていた。

で、えるちゃんは、自分で意識してか否かまだわからないけど、
折木のパーソナルスペース乱しすぎ~(笑)
顔も身体も近づけすぎるし、あんな・・瞳を覗き込むような目で
みつめられたら、しかも折木の背中を包み込むようにして本を見るとか、
なんか・・無防備すぎるんですけど。。

それから、ひとつ気になったのがモノローグ。
小説が原作だとこの問題がどうしても出てきてしまうのだけど、
本来なら、言葉で説明するのじゃなく、
表情や仕草なんかで気づかされるほうが、断然楽しいので
これはけっこう大きなネックかも。

物語の進展は、おそろしくゆっくりなので、
観る人にとっは、そのあたりどうなるかな・・と。
個人的には、時々眠くなってしまう瞬間があるのだけど
引きつづき、楽しみに視聴していこうとは思う。

投稿 : 2024/12/21
♥ :
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

青春がミステリー

原作既読での感想です。と、言うよりもアニメを見てから原作を買った口です。
加筆しすぎて、ネタバレのところは文体が統一されてないのでご容赦を。

2022年10月、愚者のエンドロール編について追記しました。

原作古典部シリーズは3つの主なストーリーがあり、
このレビューではわかりやすい順、時系列を遡る形で書いていこうと思います。
各話のあらすじを書かないことをご容赦ください。

【クドリャフカの順番編】
{netabare}
話の中にちょくちょく出てきた文化祭の話。個人的にはいよいよ文化祭だなと感じる構成だと思う。
(文化祭のために文集「氷菓」を作る→文化祭の為の映画を見る、の後の話になるので)

聡志の「期待とあきらめ」の発言を軸に見ると登場人物達が何を思ったのか良くわかると思う。
文化祭での聡志の折木への一方的な期待の感情の裏にある自分への諦めの感情は、
こうち先輩と「夕べには骸に」の作者にもいえる。
真犯人とは別の、もう一つの謎、登場人物の気持ちがわかるだろう。
高知先輩が何を思ったのか考えてみてほしい。

また、風紀委員会委員長と生徒会長の関係も、自分への諦めと期待の関係だと思われる。
委員長は生徒会長の才能を認めることで諦めを持ち、期待しているからこそ、
「夕べには躯に」の次回作を書かないこと、才能を持ちながら行使しない生徒会長に対して、
怒りのような感情を持っているのかもしれない。
登場人物が何を思ってそんな言葉を言うのか、それを解いていくのがこの作品だと思っている。

ちなみに聡志の「データベースは結論を出せない」という口癖は、
折木という才能をみて諦めの中からでた言葉なのだろう。
その道の才能が無いから、他の道を探す。それは逃げから来る言葉だが、
クドリャフカ編で犯人を暴こうとした聡志の行動からも、
聡志があきらめ切れないことがわかり、やりきれない。
こういった感情で行動方針を変えようとする辺り、
実に青春をしていて現実の人間らしいのが福部聡志なのだと思う。

また、「まわりがどうあれ基本属性が薔薇色なんだよ」という言葉もあったが、
これは他人から見れば、自分は薔薇色に見えるだろうという諦めが入った感じだった。
「誰かが薔薇色に染めようとしても駄目さ、染まってあげない」というのは、
中学時代の過去とは違い誰かが自分に勝負を仕掛けてきても、
自分は受け流すというスタンスを取りたかったのかなと思う。
聡志は人に流されず自分を見つけたかったのだろうなと思えた。

【伊原の涙について】
高知先輩の話を聞いて、なぜ伊原は涙を流したのだろうか?
「名作は最初から名作として生まれてくるんです」
「ボディトーク、やっぱりこれも良い」この言葉は「夕べには骸に」との比較。
「私のは100枚落ちる」この言葉が高知先輩を自分に置き換えたらどうなる?という意味として捉えてみた。
努力をしてきて生まれた「ボディトーク」という作品が、
努力の先に名作が出来るという気持ちの肯定をする作品なら、
「夕べには骸に」は伊原の「名作は最初から名作としてうまれてくるんです」という理想の肯定に見える。
「夕べには骸に」を肯定してしまえば、圧倒的な差に対して諦めを持ち、
他人に期待をするしかなくなる。
今までの努力はなんだったのかという無力感も感じるだろう。努力の否定になってしまう。
そのことがわかって、自身も努力していつか名作になる作品を書いてやろうと思っている伊原は、
自分の才能のなさへの自覚や自分の無神経さに涙を流したのだろうと思う。

【折木の推理に対する聡の怒りについて】

「どうやってさ!」
折木が真犯人を探し出す手がかりについて、聡の提示した被害にあった部室の共通点や、
十文字のミスでも見つけたかという事に対して、どちらも否定した時の聡の怒りの言葉。
そしてその後に「期待してるよ」

伊原の涙について考えてこの件も整理が出来た。聡が努力して探していた点に対して全く否定する折木。
聡志の努力が無駄であるかのような折木の主張に対する怒り。
そして気付く、圧倒的な視点の違い。才能の差。それを感じてしまったから「期待してるよ」ではないだろうか。
これは、高知先輩と「夕べには骸に」作者との関係とまるで同じではないだろうか。

【生徒会長陸山宗芳がクドリャフカの順番を読まなかった理由】

「おつかれ!」陸山は田辺に向かってわざわざなぜこのように声を掛けたのだろうか?
その言葉を掛けたときの陸山の笑顔からしても、
「クドリャフカの順番を読んだのか」という田辺のメッセージは届いていないように思える。
ただ、田辺が自分に対してメッセージを送ったことには気付いているようにも見える。

では、「夕べには骸に」は陸山にとって、遊びだったのだろうか?
折木の「(あれが遊び?)」という、
夕べには骸にが陸山にとって遊びだと主張した田辺の言葉への反応を見ると、よほどの作画だと想定してみる。

sideストーリーである伊原と高知先輩のラストの会話から、
陸山も高知先輩と同じ方向の事を考えたのではないだろうか?
陸山も高知と同じく漫画をよく読んで、漫画を描いていたのかもしれない。
そして、安城春菜の才能と出会ってしまい、諦めを覚えてしまったのだろうか。
陸山が「夕べには骸を」を読んで、届かない才能に諦めを持ち、さらにその作画を担当することで、
漫画を描くことをやめるほどの感情を持ってしまったとしたら。それは、友達という枠を超えてしまったのか?
友達の原作をほおりだしてまで描かない理由とは?それも原作を1ページも開きもしない理由とは?
とても気になるが、与えられたヒントでは答えの出ない疑問として残された物なのかもしれない。

だが、「おつかれ!」は原作にはないセリフだった。
ただ、「あれが遊び?」や、「原作を開いてもいなかった」というヒントから、
上記の推論も、多少は原作でも成立するのではないだろうか。


{/netabare}
【愚者のエンドロール編】
{netabare}
文化祭で上映するミステリー映画の犯人を当てる話。
今回の、ストーリーの正解を当てる⇔推理小説作家を実はやらされている、
というすり替えのトリックは多くの人がこれに気づいたとき、
自分は身勝手だなと思うかもしれない。
本郷という作り手の人間を無視して、
計算問題のように無機質に問題を回答しようとしたことに罪悪感を折木が感じたように。
(少なくても自分はそのすり替えに気づいたとき、初視聴時にひたすら密室のトリックを考え続け、
本郷の気持ちを考えていないというメッセージも受け取れなかったことに自分の浅はかさに悲しくなった)
千反田がトリック問題が解けない、人の気持ちを誰よりも思いやる心を持っていたからこそ、
折木はその過ちに気づけたのだと思う。

ちなみに折木が最初に出した「万人の死角」の結末(回答)が
「文章問題」と折木自身に言わしめた理由の裏づけとしてだが、
「カメラを気にしていたキャスト」という「オチがわかった行動」をしている人間がいるのなら、
キャスト達に結末を聞けばいい。
それが出来ないのは、結末をキャストが知らないためであり、
カメラを気にしていたのは、キャストが不慣れだったということだろう。

注意深く視聴していくと、イリスの「観方を変える」発言について気付くことができるだろう。
また、千反田がイリスの術中にはまらず、観方が変わっていないことも描かれている。
イリスと折木が対決する茶屋のシーン、そして今後持つ折木のイリスへの不信感は、
他人の気持ちをないがしろにするイリスに対しては当然といえばそうだろう。

だからこそ最後のシーンで自分の視点で動いたことにはしたくなかったイリスが描かれている。
全体のためという大義名分がなくなり、本当にエゴで人の気持ちを利用して、
使い捨ててしまった自分を肯定できないのだから。

イリスは、折木の姉に、クラスメイトが悪い、自分(イリス)は本郷を救ってやった立場という自分の主張を否定された。
「あなたの主観で判断した事に責任を持つ」という折木姉の言葉に、
自分が善か悪かで答えてしまうイリス。
「私はあのプロジェクトを失敗させるわけにはいかない立場でした」という正当化だったが、
「自分の所属するクラス出し物の成功」という自分の利益の為に本郷の脚本を切り捨てていたにもかかわらず、その業を自分で背負わなかったことへの責めは、どうしても自分の人間性の否定に繋がるので反論したかったのだろう。本郷を助けてやりたかったという善人的な目的ではなく、堂々と自身の利益を追求したといえないイリスを、折木姉は批判したのだろう。


【えるの本郷先輩への固執について】
「きっと志半ばで筆を折った本郷さんの無念が、叫びが、隠されていると思うんです」
川原での折木との会話のシーン。この「無念」と「叫び」は、
氷菓編でえるの叔父が文集「氷菓」に隠した思いと同じではないだろうか?
えるが本郷先輩の隠された思いを汲み取りたい理由は、
叔父の時のような悲しい「思い」をだれかが明らかにして、
当事者にとって良い方向に物事を持って行きたい、
もしくはその悲しい思いを供養するような、そういう感情が働いているのだと感じた。

【折木とイリスの対決について~折木の怒りについて】
「だれでも自分を自覚すべきだといったあの言葉も嘘ですか!」
折木はなぜここでこれほど激怒したのだろうか?
折木はイリスに乗せられて推理と称した脚本コンテストに乗せられてしまった。
名探偵を一瞬でも気取り、本郷の思いを無視してしまった自分に対しての怒りと、
そうさせたイリスに対して、あれほど怒るのは自責の念がそれほど強かったからではないだろうか。

2022.10.6 追記
上記レビューの至らなさに反省しきりです。
折木が起こった理由、それはシンプルに「あなたは特別よ」「だれでも自分を自覚すべき」」というイリスの言葉によって自分の器を特別なものと意識させられた、そしてその言葉が建前、嘘であったこと、嘘により利用されたことが理由でしょう。
返して言えば、折木を利用するために折木自身が自分の評価を「特別」であるように思いこませる嘘をイリスにつかれたわけです。
それは折木にとって、自分を自覚する、あるいは自覚した行動、それは自分というものをポジティブに再評価できた、人生の分岐点のようなものだったわけですが、イリスという標識は、折木の人生の利益ではなく、自分自身の利益の為に折木を誘導し、折木はそれにはまってしまった訳ですから、
その自身の利益をイリスに再確認(可能性はゼロでも)せずにはいられなかったのでしょう。イリスの回答がわかっていたからこそ、折木は問い詰めたときに激怒していた、それが私の今の感想です。


【聡志「それにしても、羨ましい限りだね、全く」について】
聡志のこの言葉は、折木に対して言われたものであるが、
探偵役として人に物を頼まれる折木が羨ましく見えた・・・だけではないだろう。
折木が聡志の才能に対するフォローをした後の言葉だったわけであって、
皮肉であると捉えるのもいいだろう。折木は持っている才能が発揮され、
活躍している立場からの聡志への言葉だからこそ、
聡志は自分が日陰者で折木が表舞台に立っているような状態を、
日陰者として皮肉っぽく言ったのではないだろうか。

【江波倉子は何を思った?】
「私は企画に参加していません 興味がなかったので」
「本郷は生真面目で注意深く 責任感が強くて馬鹿みたいにやさしく 脆い 私の親友です」

これが江波の人間性が見えるセリフ。このセリフから読み解けるように、
映画企画は自由参加であり、興味が無い人は参加しなくても良かった。
興味が無いからと参加しないのは、人の輪に交わる必要性を感じていない性格といえる。
エピローグでの本郷のチャットでのセリフからも、
江波と本郷は対照的な人物でありながら、親友であった。
二つ目のセリフは本郷の性格を示すことで脚本の正体を暗に示しているが、千反田の仮説と合わせて考えると、
江波が何を思って案内役を引き受けていたのか、謎が深まっていく。

そして千反田の江波に対する仮説がこうだ。
「本郷さんは脚本の見通しを最後まで持っていたと思うんです 
途中で倒れたとしても 聞くことは出来たと思います 
それすら出来ない容態なら 
親友といっていた江波さんは絶対にクラスの皆さんを許さないくらい怒ると思うんです 
案内役なんて引き受けないくらいに 」

江波倉子は一体どのような立ち位置にいたのだろうか?
本郷の本当の状態を知っていたのだろうか?
イリスによる台本作りに乗って、本郷をかばおうとしたのだろうか?
本郷の脚本の結末を知った上での行動だろうか?
だがその場合、本郷の脚本が出来ているのをもみ消すイリスに対して、江波はどんな感情を抱くだろうか?

そして、台本作りをさせていることをわかっていたなら、古典部にどんな気持ちを持っていただろうか。


江波が本郷に嘘をつかれていたとしたら?本郷は病欠が多かったが、
それがあったために、江波はいつもの事とあまり気にしなかった?本当に?
江波は本郷と親友だと言ったなら、倒れた後に連絡をするはずだろう。
そこで、親友とまで言っている二人の間に嘘が存在するだろうか?
原作者の作品は暗いオチが多いので、それも考えられるが・・・

他薦で脚本は本郷と決まったというが、それは参加不参加の前だったのか、
参加の表明をした後だったのか、それはわからない。
だが、そこの真実で江波の中で本郷の自己責任だったという気持ちがあったかなかったか、
そんな事も考えられるだろう。

【本郷の脚本とえるの結末への興味】
えるが本郷の脚本の結末で気になっていたところ、それは、犯人と被害者が、どういう関係性であったのか、という部分にある。
それは、えるが想像した、密室への回答も含めた本郷の脚本であり、人の心情を考える、というえるらしい興味だと思う。
そこには、なぜその人物がその行動をとったか、という行動の裏付けの動機、確かに感情が存在する。それをえるは考えていたんだと私が気付いたとき、私はまた、この作品に新たな新鮮さと胸いっぱいの暖かさを感じた。
私はまだまだ、この作品を読み解けていないのだなという悔しさも味わいながら。(2022.10.6追記)

{/netabare}
【氷菓編】
{netabare}
文集氷菓を読み解き45年前の真実を解いていくお話。
関谷純が千反田に残した言葉の意味、氷菓二号における文芸部員の言葉の意味から、
時間の経過によって古典になってしまった45年前の真実が解き明かされる。

最後の謎解きで折木がイラついた理由、それは氷菓の示す関谷の残した苦悩のメッセージを、
気づいてやるべき後輩達(自分達)が気づいてくれない事に対してだろう。
関谷の苦悩を知ったとき、叫びたくても叫べない、生きながら死ぬ、
その苦しさや無念に少しでも共感をする事ができたなら、この作品が好きになっていることだろう。

悲鳴も上げられず死ぬとはどういうことだろう。
周りが悲鳴を上げることも許してくれない。
周りがなんと言おうと悲鳴を上げる勇気も必要なのではないか。
だれかに弱いと思われたり、言われたりしても、叫んだり泣く事も自分を守るためには必要なのではないか。
千反田に対して「強くなれ、生きたまま死ぬことになる」といった、
関谷純のその時の感じた恐怖、悲しさ、無念さ、辛さを感じることができただろうか。
(私には、自分にはどうしようも出来ない物事の大きさに恐怖し、
自分が大きな流れに声も上げられず潰されていく苦しさ、
自分の全てが終わってしまったような無念さ、そのどれもが辛く、苦しく共感を覚えた。)

「全ては主観性を失って、歴史的遠近法の彼方で古典になっていく」
氷菓編にこんな言葉が出てくる。主観性とは、当事者の気持ちであり、
今伝えられているお話は当事者の気持ちが失われたお話であり、それを表面的に読んでも、
当時の人が何を思ったのかは分からないという事だ。
その言葉からも、関谷純の感じた感情が薄らいでいくことへの無常さ、
そういったものがこの作品の儚さに繋がっているのだと思う。

再度書くことになるが、
このアニメは提示された謎解き(氷菓、映画のストーリー、泥棒の犯人)だけが謎解きではない。
登場人物が何を思ったのかを考え、どんな気持ちだったかを考えることが視聴者に送られた謎なのだろうと私は思う。

【薔薇色について】
折木は自分の灰色の高校生活の中で薔薇色に憧れがあったのかもしれない。
そして45年前の真実は薔薇色だったのかに疑問を持つ。
つまり、45年前の事件の真実を知ることで、自分が薔薇色に対して憧れがあるのか?
自分がなぜ他の人間を見て落ち着かないのかに答えを出したかったのではないか?
それが折木を推理に向かわせた原動力ではないだろうか。
そしてその落ち着かなさの理由はは他人が感情に揺さぶられ一喜一憂している姿を見ているからだろう。
最終回でのエア告白では折木は感情に揺さぶられ薔薇色になっているのかもしれない。

【生きたまま死ぬ?について】
これがえるのトラウマになったか、元々死への恐怖が人一倍あったのかは分からないが、
「愚者のエンドロール」編のエピローグで、死ぬお話に抵抗があると打ち明けている。
えるが本郷先輩の脚本にこだわった理由がここからきているのかもしれない。

「今感じた私の気持ち、それが将来どうでもよくなっているかもなんて、今は思いたくないんです」
えるの、人の思いを大切にしたいという気持ちの現れだろう。
時間が惜しいという意味ではない。未来の自分に胸を張りたいという思いでもない。
恐らく、すべての事に意味があると思いたいのではないのか。
対立する2つの事があっても、
どちらにも言い分があるという考えをするのが千反田えるではないだろうか(「大罪を犯す」を見てほしい)。
なにであろうと、無価値と思うことに抵抗が有り、失われていく記憶の中にある思いも、
価値があったと送り出してやりたい、そういう気持ちがあるのではないだろうか。
折木の「お前の中で時効になっていくのかもな」という言葉に反応し、
恥や外聞を捨ててまで45年前の真実を明らかにしようとした事からも、
千反田の性格の根幹にあるものではないか。

{/netabare}

【折木の成長について】
{netabare}
では、折木はこの問題を解いていきどのように成長したのだろうか。
1話目では「保留」千反田という感情の塊のような存在に、
無機質な回答しか行ってこなかった折木は答えが出せず「保留」した。
この保留は「不慣れな者は奇をてらう」という事を身をもって実行したことについてだった。
現状の状態に変化を求めず、様子見をしたかった、という折木の気持ちを福部聡は保留という言葉で言い表した。
しかし、この屈託が高くつくと予想した聡の言葉通り、
千反田は折木の能力を買って折木に頼ることになり、折木は変化を求められることになる。

2~5話では姉に書いた手紙で自分の省エネ主義へ疑問を向けたことを明かした。
折木は自分が周りが青春を謳歌し、なにも楽しめない自分に違和感を感じていたが、
氷菓の事件を追求することで自分の主義は悪くないと確認し、今まであった居心地の悪さを解消した。
少なくとも折木の中で「変化」があったことは確かだろう。
薔薇色と呼ばれる青春時代は誰かの犠牲の上に成り立っているのかもしれない。
そう考えると灰色の青春を過ごす自分には、
薔薇色は誰かを犠牲にしてまで手にいれるものじゃないな、と思ったのだろうか。

折木が氷菓事件の最後にイラついたことからも、問題解決に客観性を持ちつつ回答していくが、
誰かの感情に気づくことが出来るようになったことは人間として、大切な成長を遂げたと思う。
だが、千反田が関谷純との思い出でなぜ泣いたのかが、千反田が4話で疑問を解消できず、
5話で謎が全て解けたときに千反田が思い出して折木はその泣いた理由を知る。
その事からも、折木にはまだ人の感情まで推理に組み込む力はまだないと思う。


8話から11話では自分の能力と向き合い始め、
初めて大きな挫折をすることで、折木が成長する糧になった。
この挫折には、自分が問題の答えを外したから悔しい、ということではなく、
自分が他人の思いを考えてやれなかった自責のようなものが折木の心に深く残ったのだろう。

12話から17話では福部のセリフにもあったように、折木の才能が遺憾なく発揮された。
これは、挫折(愚者のエンドロール編での挫折)を味わったことで折木に成長があったということだと思う。
その成長は計算問題のように謎を解くのではなく、
他人の思いを考えることがより出来るようになったことではないだろうか。

最終話では折木が省エネ主義から脱却しそうになる。
折木の中で少しずつえるの存在が大きくなっていき、
えるに関してのことは「やるべきこと」になっていくのが伺える。
それは、折木の「やるべきこと」が少しずつ見え始めているともとれる。
{/netabare}

以下、1話完結の話のレビューです。
【正体見たり】
{netabare}
1話完結。古典部員達がまやかのツテで温泉旅館に泊まりに行き、
まやかのみた幽霊の正体を解き明かすという話。

この話で何が枯れ雄花なのかというのは、折木からすれば、幽霊は枯れ雄花であり、
有りもしない幻想や妄想に入る。同じくして、折木にすれば仲の良い兄弟など枯れ雄花である。

つまり、折木達は幽霊など存在しないということを明らかにしながら、
仲の良い姉妹というえるの理想も枯れ雄花である現実も明らかにしてしまった。
ラスト前、真実を知ったときのえると夕焼けの空が、
現実を知ることで、大人になるような、儚い気持ちを思わせた。

実はこの話の最後のシーン、原作とは異なる。詳しくは原作を読んでほしいが、
個人的には(兄弟のいる身として)アニメ版は救いがあって良いと思う。
確かに幼い姉妹兄弟はケンカばかりするものだが、
根底では兄弟愛というものが存在しているかも知れないを思う良い改変だった。
{/netabare}
【連峰は晴れているか】
{netabare}
折木の中学の先生がふとヘリを見て「ヘリが好きなんだ」と言った理由を突き止める話。
私は結構人の気持ちがわからないんだなと、改めて思い知らされた話。
折木は、仲間の心配をした先生の気持ちを考えてやれた。
えるは過去の他人の気持ちを考えて上げられる折木に対して、言い表せない感情を抱いた。
(折木が優しいというのもおかしいと思ったのだろう、
あえて言うなら、人の思いを大切にしてくれる人、だろうか)
私は折木の言葉も、えるの気持ちも察することができなかった。
人の思い、その時の感情、それを大切にしたい、
それを考えてやれる人間になりたいと、またひとつ、この作品に教えてもらった。
この話、原作の書籍には載っていない話なので
(野性時代か何かに載っていたのみらしい)漫画での書籍化が非常に楽しみだ。

追記【千反田の興味が折木に向いた】
折木がなぜ小木先生のヘリ好きが気になったか、それが気になってしまった千反田。
それは折木が他人のためには頑張って頭を働かせ、いつも自身の事には無頓着だった折木が、
自発的に自分の疑問を解決する為に動いたように千反田には見えたからだ。
単純に折木が気になるからではなく、
折木という人間をよく観察して人間性を分析しつつ千反田は疑問をぶつけている。
だが、単純に異性に対して「あなたの事が気になるんです」といわれるシチュエーションに折木は何を思っただろう。

{/netabare}

【手作りチョコレート事件】
{netabare}
あらすじ
バレンタインの日、まやかが聡志にチョコレートを渡すつもりだったが、
部室に置いていたチョコレートが誰かに盗まれてしまう。
千反田はチョコレートを盗まれた責任を感じ、古典部男子二人と一緒に犯人を捜す。

この話に関しては、まだまだ、考察しきれていない。
特に折木と橋の上で話したときの聡志の思いが中々難解。
勝ちにこだわった中学時代は高校生になった聡志はつまらないと評した。

そして、こだわることを辞めて、こだわらないことにこだわるようになった1高校時代の今を毎日が楽しいと言う。
聡志に「つまらなかった」と評された中学時代は、他人と自分を常に比較し続け、
自分の価値が、他人より上か下かの判断しかなかった自分に「つまらなかった」といったんじゃないか
その中で、自分のアイデンティティが貧相なことを悟り、こだわることをやめたのではないかと思う。
では何にもこだわらない高校時代を毎日が楽しいと評しているのは、
勝ち負けの世界を抜け出して、他人のいい所を直視し、自分と他人の境界を引き始めたため、
今まで見えなかった世界が見えるようになった、
もしくは他人と自分を比較しない世界(オンリーワンでいられる世界)が気楽で、
「楽しい」という自己評価に繋がったのではないだろうか。

また、「僕はまやかにこだわってもいいのかな」というセリフからは、
勝ち負けの世界からフェードアウトした自分が、勝ち負けの世界がまやかの住む世界や社会だとしたら、
その世界のルールを外れた自分が、まやかを独占することは許されない事、
という思いを持っているんではないか。
まあそんな事(世界の誰かが許さない事なんて)はないと思うのだが・・・。
自分の行いを許さない人が見てるかもなんて、
それこそいるかわからない神様に遠慮してるようなものだろう。
だけどそういう部分に許せない部分(非合理的)があるのが青春っぽくもある。

「あとちょっとでわかりそうなんだ」
聡志が折木に言ったその言葉は、
こだわらないことにこだわることで、
自分のアイデンティティ、進むべき道のようなものがはっきりとわかりそうだと思っているのだが、
でも今はもやに包まれた感じがする。そのような思いなのかもしれない。


{/netabare}

【遠回りする雛】
{netabare}
折木は千反田に頼まれ、いき雛祭りで傘持ちの役をしにいく話。

「しまった…よくない、これはよくない。
多分なんとしても俺は、ここにくるべきではなかった。
俺の省エネ主義が、致命的におびかされてる…」

千反田のいき雛姿を見て、こんな事を思う折木。
折木は千反田の顔が見たくてしょうがなくなる。
ここで、折木は「顔がみたい」という「やるべき事」かわからないことに執着する。
折木の省エネ主義は「やらなくてもいいことはやらない、やるべきことなら手短に」という考え。
やるべきことじゃない事をやろうとしている折木は自ら省エネ主義を壊そうとしている。
それほどに千反田に気持ちが傾いていて、折木の中では1秒が1分にも感じるような緊迫感があり、
しかし期待のようなものを感じてしまうワンシーンです。

「見てください、折木さん。ここが私の場所です。
水と土しかありません。人も段々、老い、疲れてきています。
私はここを最高に美しいとは思いません。
可能性に満ちているとも思っていません。
でも、、、、、折木さんに紹介したかったんです。」

千反田が桜の下で折木に言ったこの言葉は誰にでもいえるものと受け取った。
自分が生まれ育ってきた風景を特別愛しているわけでもない、憎むわけでもない。
千反田は自分がうまれ、見てきた風景を折木知ってほしかった。
折木に自分の事を知ってほしかった。
それは自分の事を知ってほしい相手に対して誰しも思うことがある思いだと感じた。
これは千反田にとっての告白なのかもしれない。
遠回りしてしまった雛のように遠回りな告白。
いろんなしがらみを抱える世界にいる千反田が、
少しでも折木に自分を知ってほしいという気持ちが伝わり、
いじらしく、綺麗なシーン。

折木「・・・寒くなって来たな。」
 千反田「いいえ。もう春です。」

告白とも取れる事を言いそびれた折木は言葉に詰まってごまかす。
寒くもないのに「寒くなってきたな」。その返しが「いいえ。もう春です」。

折木がいつものような会話でごまかす。
それに対し千反田もいつものような会話で返す。
お互いがお互いを理解し、いつもの関係を維持しながらも少し関係が進んだような終わりかたが、
いじらしさと喜びのようなものを感じさせてくれた。

{/netabare}

【持つべきものは】
{netabare}
そもそも省エネ主義をモットーとする折木がバイトをするという時点で、
既に折木に変化があったと見ていいだろう。
このときの折木は省エネ主義がぼやけている。
「愚者のエンドロール編」でのイリスとのやりとりで自分の立ち位置が分からなくなったのだろう。
特別でもなんでもない自分が何か特別な主義主張があるのが嫌気が差していたのかもしれない。
それが自分がモットーにしてきた省エネ主義であったとしても。
特別を気取ってしまった自分に対する嫌気が
「どちらにしろ俺は普通だ」なのではないだろうか。

「(大丈夫だ)」という折木の確認は、自分の気持ちに折り合いをつけたのだろう。
その気持ちは、「めんどくさ」という最後の言葉からも省エネ主義に立ち返ってはいるのだろうが、
「たまに頼られるのもいいな」という言葉からも多少灰色からの脱却も入っている。
頼られることで救われたのは折木だった。
それは折木が特別だとか普通だとかの非日常的な憂鬱な考えにとらわれていた所を、
古典部の面々に頼られることにより日常に戻れたことからの発言ではないだろうか。



{/netabare}

全体の感想として、日常的な青春の感じだけど、非日常な青春も交じり、
非常に羨ましく思う部分もあり、共感できるような出来事や人物の立ち位置、
登場人物に対する感情移入が多く、楽しめた作品でした。

未だに氷菓の本当の魅力を伝えきれずむずむずしています(笑)。
私が氷菓に心を打たれた理由が未だに伝えられない。
今のところ、「人の感情や思いを考えることの素晴らしさ」を気づかされた、
という感じにしか書けませんが、私のレビューで、
氷菓という作品に込められた思いを少しでも感じ取って下さる方がいれば嬉しく思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 216
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

「米澤穂信」×「京アニ」奇跡のマリアージュ! (でも書きたいのは「2期の可能性キター!!」)

【レビューNo.26】(初回登録:2023/2/1)
小説原作の2012年作品。全22話。
米澤穂信の青春ミステリー小説「古典部シリーズ」をアニメ化。
(「氷菓」はシリーズ第1作にして同氏のデビュー作)

(ストーリー)
主人公・折木奉太郎は
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」
をモットーとする省エネ主義者。そんな奉太郎は姉からの脅迫(?)をきっかけに廃部寸前だった、
古典部に入部することに。そこで出会った千反田えるに推理力を見込まれ、彼女の叔父にまつわ
る謎解きを依頼されることになる。古典部には親友の福部里志と彼に思いを寄せる伊原摩耶花も
加わって・・・

(評 価)
・米澤穂信のココが凄い
 本作品は数話にわたる長編と1話完結の短編からなる22話で構成されています。
 ミステリーとはいえ、高校生の日常が舞台なので作風としては地味ではあります。
 (基本事件内容的にはショボい)  
 なので10編程のエピソードには正直面白さの当たり外れはありますが、どのエピソードも単なる
 謎解きで終わらず含みのあるテーマ等が盛り込まれておりに味のある仕上がりになっています。
 特に長編3編は本格的なミステリーっぽく、解き明かした謎は決して後味のいいものではない
 のですが、その「ほろ苦さ」やエピソードの締めまでを含め同氏の技量の高さを伺わせます。
 個人的には長編はもちろん見応えがあって好きなのですが、19話「心あたりのある者は」という
 短編が秀逸だと思います。 
 {netabare}「理屈と膏薬はどこへでもつく」これを証明するために、一本の校内放送内容からどんな事件が
 あったをひたすら(でっちあげ的な)推論を展開していくという奉太郎と千反田の会話劇ですが、
 いかにも遊び心に溢れて、最後にちゃんとオチまでつけるという異色作ですね。{/netabare}

・京アニのココが凄い
 ・ヒロイン「千反田える」がとにかく魅力的
  活発な瞳が特徴的なキャラデザに加え、愛らしい性格からくるその言動、それでいて自分には
  厳しい一面も持ち合わせており「動く千反田える」は本当に魅力的です。さすが「涼宮ハルヒ」
  で社会現象を巻き起こした京アニ。ヒロインをどう描けば面白くなるかを分かっていらっしゃる!
  放送から10年程が経ちますが、今なお「好きなヒロインランキング」があれば上位に入ってくる
  超人気キャラですね。
 ・作画や魅せる演出等全てのレベルが高い
  上述の通り地味目な作風ですが、(舞台の神山市:岐阜県高山市が聖地らしい)上高地の風光明媚
  で長閑な情景を丁寧な作画で描いており、この作品の雰囲気と見事にマッチしています。
  またミステリー作品にありがちな冗長な会話劇も、カメラアングルの小まめな切替や音楽や作画の
  演出効果等で退屈させずに魅せる工夫が素晴らしいです。何というか細部にまで気を配りアニメを
  面白く魅せるこだわりが感じられるみたいな・・・

原作既読ですが、個人的にはアニメは原作を超える面白さだなっと。米澤穂信の原作の良さを引き出し
つつも「何故アニメで見せるのか」その命題にしっかり応えている京アニの仕事ぶりには脱帽です。

【2期の可能性について考察 (実はこっちが本命)】
2期待望の声が高い作品ですが、(業界云々の話は置いといて)本作には致命的な問題があります。
それは2期ができるだけのストックがないということです。あと少し書いてくれれば1クールいけそう
なんですが、古典部シリーズの最新刊も2016年11月で止まっており新作が待たれる状態です。
(アニメ映画化という手もありますが、明快がきっかけがないと今更って感じでしょうね。)

★「古典部シリーズ・長編」ついにキター!!!!!
 実はこのレビュー書いてる最中に再確認したら、すいません見落としてました!
 Twitterで1年程前にこのような発表があったようです。
 「KADOKAWAさんから出る新刊は、〈古典部〉シリーズの長篇にしようとご相談しています。
  — 米澤穂信 (@honobu_yonezawa) Feb 4, 2022」
 エピソード的には、これでギリ1クールいけるかって感じですね。まあ1年経ってまだ発刊まで至っ
 ていないので、アニメ化があったとしても2024年以降って感じですが、今までの絶望的な状況から
 かなり見通しが明るくなったのは確かですね。今年中の新刊発表に期待!!

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以下ボツネタw(上述情報確認前)
・米澤穂信の多才さ
 古典部シリーズでデビューした同氏ですが、その後本格派ミステリーに取り組み高い評価を得ること
 になります。2022年に「黒牢城」で「直木賞」も獲っちゃったしね。なので古典部シリーズより優先
 的に書きたいものがあるのかなって感じる部分があります。それを如実に感じたのが
 「本と鍵の季節」(2018年12月発売)
 って作品なんですが、「高校生男子2人が日常の謎を解き明かしていく短編集」ものなんですが、
 「古典部シリーズとめっちゃ被っちゃってるやん!!」
 (内容的は古典部よりかなりビターなんで差別化はできているんですが)本書を読んだ感想は
 「同氏的には古典部よりこちらにご執心でシリーズ化するのでは?」
 という不安でした。図らずもこの予感は的中し、続編が2022年11月に発売されました。
 (未読ですが)これを最近知ったので、思わず本レビューを書いた次第です。
 これでますます原作発表が遠のいたという印象ですね。

・本当は米澤穂信も続編が書きたい?!
 では古典部シリーズに愛着がなくなったのといえば、それも違うかなっと。むしろ愛する作品ゆえに
 中途半端なものを出したくないから筆が止まっている気がします。・・・知らんけどw
 アニメ化の部分で古典部活動の1年間を結構描いてしまった感があるので、ここから先の展開が意外
 と難しいんですよね。2年になって同じことの繰り返しでは芸がないですし。それに体育祭や修学旅
 行等で青春してる千反田たちを見たいかといえば、それも違うだろうって話だし。
 ~ここからアニメ化以降のネタバレ含みます~
 {netabare}
 以降の話では、摩耶花の大きな環境の変化や千反田の別の1面や(高い理想を掲げるがゆえの)苦悩など
 各主要キャラの掘り下げをメインに展開している感がありますね。ネタ的には
  ・里志回や奉太郎の将来を模索する様を描く等の掘り下げ回
  ・謎多き奉太郎・姉や入須先輩の卒業エピソードetc
 まだいろいろ書けそうな気がしますが。あとアニメ化だと「ラストにふさわしいエピソードは?」
 って話もありそうですね。アニメでは
 「千反田の新たなる決意と自分の将来について向き合い始める奉太郎」
 という図式を京アニらしく綺麗に締め括りましたが、2期にふさわしい結末とは?{/netabare}

 業界的には「10年前の作品の続編を今更やるメリットは?」って話もありそうですが、もし実現すれ
 ばかなり反響があると思うので、原作さえ書き上げてくれれば期待できるんじゃないかとみてます。
 「古典部シリーズに飽きたんじゃない!きっといい作品にするために思案を巡らせているんだ!!」
 個人的には好意的に捉えて、「これぞ古典部シリーズ!」いう作品を引っ提げての凱旋を期待です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 25

92.6 2 ミステリーで恋愛なアニメランキング2位
STEINS;GATE [シュタインズ・ゲート](TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★★ 4.4 (16730)
50993人が棚に入れました
舞台は「ニュージェネレーションの狂気」による渋谷崩壊から1年後の秋葉原。秋葉原を拠点とする総勢3人の小さな発明サークル「未来ガジェット研究所」のリーダーで、厨二病から抜け出せない大学生の岡部倫太郎はサークル仲間と日々ヘンテコな発明を繰り返していた。2010年7月28日、岡部は単位取得のため同期にして友人の橋田至と共に向かった講義会場で、弱冠18歳でアメリカの科学誌に学術論文が掲載された天才少女、牧瀬紅莉栖と出会う。しかし、彼はその数時間前にラジオ会館の8階奥で大量の血溜まりの中に倒れる彼女を見ていた。そしてそれを橋田へ報告した携帯メールは、何故かその1週間前の日付で受信されていた。その直後、ラジオ会館ビル屋上に人工衛星らしきものが墜落しており周辺が警察によって封鎖されていたことに気付く。検証の結果、発明品の一つである電話レンジ(仮)が偶然にも携帯メールを過去へと送るタイムマシンとしての機能を備えていたことが判明する。そしてその偶然が全世界の未来を左右する出来事になると、世紀の大発明に浮かれていた「この時の」岡部自身は知る由もなかった……。

声優・キャラクター
宮野真守、今井麻美、花澤香菜、関智一、田村ゆかり、桃井はるこ、小林ゆう、後藤沙緒里、てらそままさき、山本彩乃、小形満
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

序盤の退屈な厨二押しを耐えれるかが肝(86点)

全24話。
タイムリープを題材にしたゲーム原作のアニメ。

個人的満足点:86点
アニメ系統:タイムリープSF(厨二病全開)

私自信はゲーム未プレイである。
ゲームの評価はかなり高いようだが、アニメはどうかなと期待値が高めで視聴を始めた。

序盤、ほとんど意味が分からず正直これ面白いのかって感じで始まった。
主人公の岡部も厨二病でちょっとついていけない、そんな印象が最初だった。

それでも3話ぐらいで「ほんの少し」だが物語りが見えてくる。
そして、厨二病設定にも慣れ、また周りのキャラの2chスラングを多用した会話に面白みも出てくる。

そして徐々に物語は加速する。
タイムリープものらしく、物語が複雑にからみあってくる。
中盤からの加速は止められない。
最後まで数々の鳥肌物の展開が繰り広げられる。

今となっては、よくぞ3話で首の皮一枚
繋がってくれたと思わずにはいられない。
あそこで一歩間違えば切っていたかもしれない。

また、2周目視聴時にも驚かされた。
序盤意味不明だった物がすっきりしてくる。
その上、伏線の張り方が尋常じゃない。
序盤の関係ないと思っていたシーンが伏線になっていて驚いた。

OP曲ED曲も作品にマッチしていると感じる。
歌詞もじっくり味わって欲しい。
きっと別の衝撃を受けるはずである。

キャラデザは個人的にはあまり好みでは無いのだが、それでも、そんなことは気にならなくなる。

原作のゲームも機会があればプレイしてみたい。
それほどまでにこのアニメには魅力があったといえる。
聞いた話だがゲームの方がよりいいという話である。

総じると、キャラデザと物語の序盤の意味不明さ、そして、主人公の厨二病全開のキャラ設定。
周りのキャラの電波とかオタとかの設定。
かなり観る人を選ぶ作りにはなっているものの8話ぐらいまで観ていただければ、この作品にはまれるのではないかと思う。
逆に言えば8話ぐらいまで観ても面白さを感じなければ、この作品は合わないのではないかと思う。
個人的にはかなりお勧めの作品である。
是非1度ご覧いただきたい。

また、映画化も決まったようでそちらにも注目したい。


と、まあ色々書いてきたが
つまり何が言いたいかというと

偽ニュー特選隊の隊員達よ!
ゲームをプレイして「貧乳は正義」のルカコEDを目指そうじゃないか!


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以下、毎話後の報告書だ。
機関のエージェントの仕業により
ネタバレが含まれている可能性がある。
未視聴の諸君はスルーすることお勧めする。

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{netabare}
1話視聴。
プロローグというだけあって、まだまだなぞだらけ。
まだ、なんともいえない。
しばらく様子見。

2話視聴。
いきなり名言「ばかなの、死ぬの」(笑)
そんなことはさておき、
相変わらずよくわからない内容。
次週ぐらいで少しは分かってくるのかな。
もうちょい様子見。

3話視聴。
ジョジョネタキター。
そんなことはさておき、
少し話がつながってきた。
ちょっと面白くなってきたかな。
そしてなかなかの引き。
今週、何も無かったら
切っていたところだが次週に期待。

7話視聴。
4話以降だんだん面白くなってきた。
なかなか深い話になってきた。
少しずつタイムマシーンの謎も解けてきた。
タイムマシーン自分も欲しいです。
Dメールがあればあんなことやこんなこともw
これから楽しみ。

やっと8話視聴。
盛り上がってきた。
最初のころのダレぶりはどこへいったのやら。
もう目が放せなくなってきた。
連続で9話も行ってくる。

9話視聴。
相変わらず色々なパロが豊富で笑える。
まあ、そんなことは置いておいて
話しが色々複雑に絡みあってきた。
最後鳥肌たった!
来週も楽しみ。

10話視聴。
貧ニューは正義!
ええ、そうですとも!
そんなことはさておき、
クリス可愛かった・・・
いやそんなことが言いたいんじゃない。
来週よ、早く来い。

11話視聴。
クリスもともと好みでは無いが
なんか可愛く見えてきた。色々な意味でw
ストーリーもまた、さらなる深みへ展開。
wktkが止まらない。
現在のところ
今期1番続きの気になるアニメに浮上。

そしてこいつも勘違いしていた。
全24話とは。
今期のアニメで上位陣が2クール物とは
夏が大変だ。

12話視聴。
丁度半分となった今回。
クリス可愛い。
やっぱ俺ってツンデレ好きなのかね?
そんなことはおいておいて
物語はかなり大きく動いた。
ドキドキハラハラの展開。
えっ?!
ええええええええええええええええええ
なんだよこれ!!!!!!!!!!!
ちょ来週はまだか!

13話視聴。
手に汗握る展開。
ネタバレなしでの感想は無理だわこれは。
もう皆も観てくれとしか言えない。
ひとこと、まゆしーーーーーーーーーーーーー。

14話視聴。
クリス可愛いよクリス。
頬を赤らめるのがまたいいよね。
重要なのはそんなことじゃない。
物語の加速が止まらない。
岡部、無茶しやがって。
ぐっと核心に迫ってきた。
とある人物の核心にも。
ええい、来週はまだか!

15話視聴。
ドラゴンボールなクリスwwww
そんなことは置いておいて、
今回は未来のことが語られた。
これでかなり話の謎が解明されてきた。
セルン恐るべし。
IBN5100の重要性。
バイト戦士の目的も。
そして、岡部カッコイイ。
最近、厨二の岡部が何かカッコイイんだがw
来週も楽しみ。(くそっ1週間なげええw)

16話視聴。
ダル回。
かすかに予想はしていたが、そうきたかw
しかし、ちょっと整理しないと時間軸が難しくなってきた。
1度表にでも書いて整理したいところだ。
そして、バイト戦士・・・
うおおおおおおおおおおおおおお
切ない切ない。
まゆしーーーーーー
さてこの先どうなるのだろう。

17話視聴。
先週からもしかしてと思ったがまだだめだった。
しかし、何かが変わりつつあるようだ。
今週はフェイリス回。
フェイリスがあの時送ったメールの真相が。
そしてIBN5100はいったい。
何か始めはどうでもいいような設定に感じたものも
色々関係していそうな気がしてきた。

18話視聴。
今回はるか子回。
ここ最近シリアスな話で来たが
今回少し笑いをからめていた。
オペレーションヴァルキリアでの
岡部のたどたどしさが笑えた。
そして、切なさを感じる。
そんな、回であった。
いよいよ終盤、楽しみで仕方ない。

19話視聴。
シャイニングフィンガー回。
結構あっさり行くのかと思ったら
なかなか手ごわい。
さて、どうなるのやら。
IBN5100はどうなるのか。
最後はどんな閉めへもっていくのか。

20話視聴。
FBの正体がまさか!
とんでも展開にちょっと引いた。
そして、あああああああああ!!!
くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」
そうだった、そうだった!
なんてこったい。
どうするんだ、岡部。

21話視聴。
α世界戦もβ世界戦もダメならγ世界戦にでも行くしかねえんじゃねえのか?
問題はどうやっていくかだが。
残すところ3話となったが、もう2盛り上がりぐらいするのではと勝手に想像している。
さあ、どうやって風呂敷たたんでくるのか楽しみだ。

22話視聴。
ちょいと個人的には疑問の残る22話だったが、
つまりは
クリーーーーーーーーーーースな回だった。
クリス・・・・あああああクリス・・・・・
残り2話。
もう終わっちまうのか・・・・

23話視聴。
うおおおおおおおおおお
最後の「特に意味はない」にぶるった。
いよいよクライマックス。
狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真!
がんばれ、岡部。

24話(最終話)視聴。
最終話はおおよそ、予想通りの展開だった。
まあ、丁度いい落としどころだったかな。
しかし、最終話まで毎話毎話衝撃をあたえてくれてよかった。
時間が出来たら1話から見直したい。
特に序盤をもう1度観ると色々な伏線が転がっていそう。

ところで、ダルの嫁は誰なんだよ。
気になるじゃねえかw

そして、映画も気になる。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 226

~ひよこ道~ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

『エル・プサイ・コングルゥ』

「ああ、俺だ。ついにSteins;Gateの最終回がきてしまったよ。なに!?劇場版だと?フッ・・・いいだろう。それがシュタインズゲートの選択だというのならばな。エル・プサイ・コングルゥ。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
さあ、ついに来ました最終回!

最高の盛り上がりからの最終回!

感想とかもういわずもがな良かったよ。よく30分でまとめられたねw詰め込んで詰め込んで・・・な感じで少々急ぎ気味だったけど良くまとめられたと思うよ。

EDも原作の曲使ってて個人的にめっちゃ嬉しかったしwあの曲大好きなんだよねw

なんかまたゲームやりたくなってきたなあ・・・。時間できたらもう一周しようっと。

そしてまさかの劇場版!これはもう見るっきゃない!それがシュタインズゲートの選択だ!

それではシュタゲレビューはこれにて終了!
劇場版のレビューを書ける日が来るのを心から楽しみにしています。
それではみなさん、最後に例の合言葉で!


『エル・プサイ・コングルゥ』

投稿 : 2024/12/21
♥ : 65

うい さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

史上最高の厨二病

史上最高って言葉使っちゃうあたりがもう厨二病でしょうか笑

まず、ざっとキャラクター紹介
主人公は*狂気のマッドサイエンティスト*を自称する岡部倫太郎。
まあ、大学生にもなってどうこじれたらこうなるのかってぐらい厨二病ですね笑
厨二病系主人公のアニメは嫌いだって方は合わないと思いますが..がよく出てくるような俺ってカッコいいみたいなそこらへんの厨二病とは違います。

ちなみに声優は宮野真守さんという方です。正直、声優は今まで気にしたことはなかったのですが、この方はすごいなー感じました。

それから幼馴染の椎名まゆり、愛称は『まゆしぃ』
口癖は『トゥットゥルー』でとってもかわいい女の子
こんな幼馴染が欲しい!!観ているだけで癒されます。

さらに、友人の橋田至、ニックネームは『ダル』で見るからにオタクそのまま。

そして、外せないのが牧瀬紅莉栖。
呼び方は『助手』とか『クリスティーナ』とか。
性格を分類すれば一応ツンデレに属するかな?
でも、そこらのツンツンツン...デレ☆
みたいな安易なツンデレではありません。クリス史上最高のデレが見れる回は神回と言っても過言ではありません。

その他にも魅力的なキャラクターがたくさん登場します。

これだけを読むとただのキャラアニメっぽいですが、紹介の仕方が悪いだけでまったく違います!!
話はタイムリープ?タイムトラベル?(違いがイマイチ分かっていません)モノであらすじにあるとおりタイムマシン機能を備えた電子レンジを発明することで、未来が大きく左右される...そんなお話です。
伏線がたくさん張り巡らされていて、正直一度見ただけじゃまだ理解しきれてない気がします。

自分はこういう設定が好きなので気になりませんでしたが、難しげな用語とか出てくることもあるので、見てて微妙かなって思った方は6~8話ぐらいまではとりあえず見てみて下さい!
後半が怒涛の展開なので(^O^)

ネタばれしててもおもしろいアニメもありますが、STEINS;GATEに関してはシナリオが肝だと思うので、ネタばれにならないように注意してかくとうまく書けないのですが、鳥肌が立つような回がいくつもありました。

合う人も合わない人もいると思いますが、個人的には超おススメ作品です。最初はツンデレ見たさでも、音楽からでもいいので、ぜひ観てみて下さい!!

ちなみにOPは「Hacking to the Gate」でいとうかなこさんが歌っています。後半はOP見るだけ鳥肌モノです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 99

87.0 3 ミステリーで恋愛なアニメランキング3位
GOSICK[ゴシック](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2849)
14831人が棚に入れました
聖マルグリット学園の図書館塔の上の上、緑に覆われたその部屋で、妖精のような少女―ヴィクトリカは待っている。自らの退屈を満たしてくれるような、世界の混沌を―。その少女は語るのだ。パイプをくゆらせながら。「混沌の欠片を再構成しよう」そして、たちどころにそのどんな謎をも暴く…いや、〈言語化〉してしまうのだ…という。西欧の小国・ソヴュールに留学した少年・久城一弥。彼はふとしたことから知り合った少女・ヴィクトリカとともに、郊外に住む占い師殺人の謎に挑む。しかし、それはある大きな謎の欠片でしかなかった。囚われの姫と、彼女を護る死に神が、幽霊の現われる呪われた船の謎に挑む。白と黒の物語の幕が今、開きます。

声優・キャラクター
悠木碧、江口拓也、下屋則子、木内秀信、鹿野優以、沢城みゆき、大川透、根谷美智子

たけいひさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

今期期待NO.1アニメ

正直最初はあまり期待していなかったのだがこれがなかなか面白いですね。
音楽面の評価はOPとEDによるところが大きい。特にED。

推理パートが弱いといわれているが、見易さ重視のストーリーであると捉えているので自分はそこまで気にならない。
ただ、「推理ものアニメ」と決め付けて視ている方には少々合わないところがあるのも事実なのかも知れない。

確かにヴィクトリカの可愛らしさが反則なのは認めますが
今のところヴィクトリカ1人だけが目立ちすぎて他のキャラがあまり立ってないところがあるのでキャラクター評価が若干低めになってます。

この作品でヴィクトリカ役の悠木碧さんに対する評価がかなり変わりました。ここでの声優評価に大きく貢献していることを付け加えておきます。

2クールものということでこれからどういう展開や見せ方をしていくのか非常に楽しみな作品です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

か弱き雄弁な灰色狼は愚かな子栗鼠と出逢い愛を知る  【ねこ's満足度:83pts】

舞台は20世紀初頭、近代ヨーロッパ。
人類の歴史上、最も世界の様相が変化した頃のお話です。

この作品は単純にヴィクトリカに萌えるアニメではないと思います。
かと言って、彼女の推理を楽しむミステリー物でもありません。
基本的に古典的なトリックが多いですし、
彼女の頭の中でしかわかってないことも多く、推理物と呼ぶにはあまりにもアンフェアだからです。
ただし物語の重要な鍵を握る部分であり、
彼女の有能さを表す指標にもなっているので、作中の大切な要素ではあります。

ではこの物語の本質、作家が表現したかったものとは何か。
個人的には、娘を想う母の壮絶な「愛」と母娘の哀しき「宿命」、
さらには娘がその宿命を乗り越え掴んだ「絆」であると感じました。
終盤そこに至るまでに、一話一話丁寧にエピソードを積み上げていっている印象です。

もちろん、ヴィクトリカに萌えるだけでも十分楽しめます。そのくらい彼女は可愛いし魅力的。
中盤からはあからさまに”九条大好き光線”出しまくりで、彼女を見てるだけで嬉しくなってきます。
特にテンポ外れの歌声と、独特な乾いた笑い声には大いに笑わせてもらいました。
ただしそこばかりにとらわれていると物語序盤のカオスの欠片(伏線)を取り逃がし、
終盤になってから話の全体像が掴めなくなる恐れがありますのでご注意を。

決して難解なストーリではないですが、難解にみえる構造にはなっています。
少なくとも『オカルト省』と『科学アカデミー』の関係性、
それぞれの関係者とその目的くらいは見失わないようにして観てみてください。
最終話、全容を理解できた時にはこの作品への評価が一段階上がっているはずです。

OPED曲はともに作風にマッチしていてよかったです。
世界観もわたし好み。個人的にはかなり満足できる作品でした♪

投稿 : 2024/12/21
♥ : 86

ligame さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

金色の妖精

舞台は中世ヨーロッパ。
悲しい過去を持つ少女ヴィクトリカと日本人の少年久城一弥との物語です。
ミステリー・推理ものということですが、実際はちょっと違う感じがしました。
前半は事件が中心の推理もので、あまり中身がないなぁってのが正直な感想でした。
しかし、後半になるにつれてただの推理ものとは違うストーリー重視の展開になっていき、なかなかの見応えでした。
特にヴィクトリカの母コルデリアの登場からの展開はよかったと思います。
彼女のヴィクトリカに対する愛がすごく感じられました。
悲痛な運命にありながらも最後まで娘を愛したコルデリア…
真の親子愛というものをそこに感じました。
そしてヴィクトリカと久城の出会いから最終回に至るまでの2人の関係や触れ合い。
辛い過去を持つヴィクトリカにとって久城の存在は本当に大きな存在となっていたんだと思います。
時にはぶつかり合ったりもしたけど、やはり2人の愛は永遠なんだと感じました。
最終回は本当に感動しました!

主題歌はOPもEDも素晴らしいと思います。
OPの『Destin Histoire』はすごくいい曲で自分は大好きです!
OPを歌う吉木りささんはグラビアアイドルでもあるのにすごく歌がうまいです。
EDは2曲ともコミネリサさんが歌っていますがすごく壮大な曲で聴き入ってしまいます。

キャラについてですが、ヴィクトリカがかわいすぎます!
こんなにアニメキャラがかわいいと思ったのは久しぶりです。
服装や表情もいろいろ変わりますが、自分は風邪を引いた時のヴィクトリカが1番好きです。
すごくシリアスな展開にも関わらずヴィクトリカのかわいさで癒されます。
でも病んでるヴィクトリカはあまり見たくないです…
容姿、声、服装、言動、行動、そのすべてがかわいいです。
ヴィクトリカは声優の悠木碧さんが好きになったきっかけでもあります。
でも、ヴィクトリカだけが目立ちすぎて他のキャラの影が薄かったのは残念でした。
アブリルとかアブリルとか…

ヴィクトリカのかわいさが視聴を継続した理由でもあったわけですが、完走してみると作品としてもとても素晴らしい作品で個人的には非常に満足できました。
この作品はけっこう頭を使う作品という印象です。
決してヴィクトリカのかわいさだけが魅力の作品ではありません。
ストーリーもとてもしっかりしています。
しかし、途中で少し話が難しくなってしまい全てを理解することは自分にはできませんでした。
全てを理解できた人は本当に素晴らしい作品だと思えるでしょう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 50

87.2 4 ミステリーで恋愛なアニメランキング4位
絶園のテンペスト(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (2719)
15214人が棚に入れました
ある日、魔法使いの姫君が、魔法が使えない無人島に閉じ込められた。またある日、一人の少年が復讐のために魔法使いと契約した。復讐と魔法が織り成す前代未聞の戦いが始まる。

声優・キャラクター
内山昂輝、豊永利行、沢城みゆき、花澤香菜、小山力也、水樹奈々、野島裕史、諏訪部順一、吉野裕行、浅沼晋太郎
ネタバレ

よたる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「世の中の関節は外れてしまった。ああ、なんと呪われた因果か。それを直すために生まれてきたとは」

この作品は原作の漫画を先に読んでいました。
設定がしっかりとしており、真実の核心へと迫っていく場面では
よく考えながら見ないといけないからアニメです。
アニメだけだと展開がちょっぴり速いかも?

とはいえ、漫画の段階で大好きだった作品がアニメ化したものを観られたのは良かったです。

気になったので、視聴後、作中で度々引用されるシェイクスピアの『ハムレット』、『テンペスト(邦題:あらし)』を読みました。
特にハムレットは良かったです。絶園のテンペストで引用されている訳の方がかっこいい言い回しになっていました。
せっかくだったら同じやつ読みたかったな~

ちなみに、訳の違いはこんな感じでした↓
{netabare}
アニメ:「たとえ幾千幾万の兄があり、その愛情すべてを寄せ集めたとしても、おれ一人のこの愛には到底、およぶまい」

本(福田恆在訳):「オフィーリアを想う心の深さ、実の兄が何人集まろうと、引けはとらぬ」

ん~、やはり「たとえ幾千幾万の兄があり」という響きが好きなのでアニメの方の訳の方が好きだな~
本で出てないのかな
{/netabare}

あとは、愛花ちゃんまじ天使!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「いいから黙って8話まで観ろ!いいか、8話までは絶対観ろよ!!」by俺の友人

友人に「絶縁のテンペスト」はマジ名作だから観ろと強く勧められたので視聴。

あらすじとしては、(知っている方は飛ばしてください)
ある日、魔法使いの姫君である鎖部葉風が魔法を使えない無人島に閉じ込められた。
葉風が海に流したボトルメールの中には小さな人形が入っており、声だけの通信が可能。
それを偶然拾った不破真広は
1年前に妹の愛花を殺した犯人を探す手助けをしてもらうことを条件に
葉風に手を貸すことになる。
一方、街では無数の蝶たちが舞う中、黒鉄病と呼ばれる奇病により人々は金属化していく。
真広の親友、滝川吉野も巻き込まれていき、壮絶な戦いの幕が上がる。

まず、キャラデザを見て友人に文句を言いました。

不破真広は金髪の釣り目でオラオラ系のオレイズム。
頭も切れるし、運動神経バツグン。
「チッしょーがねーな」とか言いつつ子猫を拾うタイプですw

滝川吉野は一見優男風なんですが、
非常に頭が切れ、いざという時は躊躇なく銃の引き金を引ける冷酷さもあり、
芯が強いタイプです。

その他出てくる男キャラ全員が美男ばっかりです。いや、美男しかいません。

俺 「おい、なんだこのイケメンパラダイスは!
   俺が腐女子だったらカップリングはかどりまくりじゃねーか!!」

友人「ポイントはそこじゃねー!ストーリーだ!!」

俺 「ストーリーってどうせ魔法バトルの復讐劇だろ。
   しかもテンペストって。どうせイケメンがシェイクスピア気取りの
   キザいセリフのたまうんだろ?なに?ハムレットもかよ。うぜー!」

友人「いいから黙って8話まで観ろ!いいか、8話までは絶対観ろよ!!
   文句はその後聞いてやる」

俺 「お前は上島竜兵か! そこまで言うなら観てやんよ!!
   だが、つまらなかったら熱々のおでんを鼻から食えよ!!」

ということでのろのろと8話まで視聴したんですけど・・・これは驚愕の展開!!
そこからは全24話のこの作品をほぼノンストップで完走でしたw 友人サーセン!!

この作品では、魔法バトルと言っても火や雷を使うというようなものじゃなく、
加速や防御といった地味なもので鉄パイプとかを武器にして戦うといったものです。
駆け引きや戦術といった面が大きく、バトルそのものもなかなかの迫力です。

ただ、この作品はバトルメインではないのです。
テーマは「運命」もしくは「運命への抗い」
そして一体誰が真広の妹愛花を殺したのか?

伏線の張り方やミスリードさせるような仕掛けが上手く
「続きはよっ!!」とのめり込んでしまうようなおもしろさがあります。
だだ、物語の後半(14話くらい)からはラブコメ要素が強くなる部分もあるのですが、
正直この辺はちょっとダレました。
ピークは8話から前半ラスト、後半は人によっては評価が分かれるでしょうが、
それでも引きつけられる展開だとは思います。
それに物語の幕も綺麗に下ろしてくれたので心地良い余韻に浸れると思います。

いや~おもしろかった~
ここ最近のアニメの中では、相当いい出来の作品だと思います。
今度友人にセブンイレブンのおでんでもおごってあげようと思います。


「ネタバレありの雑感」(未視聴の方は絶対に見ないで下さい)

{netabare}愛花が自殺したのは、吉野と真広の為というのは分かる。
愛花が生きていたら1年後に吉野と真広が生きている保証はないわけだし、
それこそ黒鉄病で死亡してたかもしれないしね。
でもやけにあっさり受け入れちゃったよね。
まぁ愛花らしいと言えば愛花らしいけど。
今思えば愛花の回想シーンがやたら多かったのも
愛花ってそういう人だからと視聴者に納得させる為だったかもね。

あとは絶縁の魔法使いが吉野だと完全に思ってましたw
でも、そっちの方がおもしろかったかもって思ったりします。
最後の戦いでは、吉野も真広もただの傍観者だったしね。
もうちょっと二人の活躍シーンが見たかったです。
でもあの二人が本気の殺し合いをするところなんて見たくないですしね。
難しいところですね。

最後に好きなキャラは鎖部左門です。
彼のリアクション芸はそれこそ上島竜兵、いやカイジばりでしたねw {/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 77
ネタバレ

泉 時雨@ゆーたくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

本当の主人公は・・

いつも予想ができなく、ハラハラドキドキしながら
続きが気になって「はやく来週にならないかな」とか思ってましたw

そして、さらに後半からシリアスや切なさも入ってきましたね。
特に最終回は切なすぎて涙が止まりませんでした。

なので、私が求めていたものも入っていて
素晴らしかったです。

この作品の主人公は真広と吉野だと思いますが、
私はこの作品の一番は愛花だと思いました。
最初から死んでいる主人公なんて見たことないですけどw

愛花がことを動かし、愛花のことで全て終わったといってもいいですよね。
だから一番愛花が好きな私にとってこの物語は愛花の話ではないかと。

この作品が放送された時期のもので一番切なくて
泣いたと言ってもいいぐらい泣いたアニメでしたね。

このアニメはいろいろ考えさせられました。

最終回を見終わった今でも涙が止まらないです。
原作で続きがあるそうなので買うとします。


~24話~(最終回)
{netabare}とっても切なかったです。

やっぱり愛花はもう戻ってこないんですね。
前へ進まなきゃいけなくて、、それが切ないんです。
切なくて涙が止まらなくて。

真広はメアドを交換した子と、吉野は葉風と
きっと付き合うんでしょうね。

辛い、切ない、悲しいです。
だけどこれが現実で前へ進まなくちゃいけませんね。

愛花が・・愛花が・・
涙が止まらなくて。。

「始まりは終わり、終わりは始まり。
さて、それぞれの物語を作っていきましょう。」
これを言う愛花も切なかったです。

原作ではこの続きがあるそうなので買いたいと思います。
涙が止まらないですね、ため息が付きたいぐらいw


正直言うと
私は愛花が戻ってきて欲しかったのは事実です。
どんな形でも不自然でも戻ってきて欲しかったんです。

たとえ吉野の気が変わって葉風と付き合うことになっても。

まぁ自分の個人的な気持ちぶつけたらダメですよねw
この展開も切なくて涙が余計に出たので、印象的に残りそうです^^{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 42

87.4 5 ミステリーで恋愛なアニメランキング5位
新世界より(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (3349)
15980人が棚に入れました
渡辺早季は、閉鎖的だが穏やかな田舎町「神栖66町」で幸福に少女時代をおくった。ある日、町の外へ同級生たちと出かけて小型図書館端末ロボット「ミノシロモドキ」と出会う。質問することにより21世紀前半の超能力者誕生から非能力者との敵対、その抗争から能力者の勝利と文明の崩壊、その後の暗黒時代、町の管理支配の実態といった禁断の知識を知ってしまう。その直後、バケネズミ同士の戦争に巻き込まれ、命からがら町に戻るがしだいに恐ろしいことが起き始める。

声優・キャラクター
種田梨沙、東條加那子、花澤香菜、工藤晴香、藤堂真衣、梶裕貴、高城元気、村瀬歩、浪川大輔、平田広明
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

残映抄―未来への挽歌

まず結論から言おう。この作品の評価は不可能である。
すべての星を並べたのは、「規格外」という個人的判定を意味している。

観る者はただ圧倒されて終わるしかないだろう。
SF的な着想の土台の上に緻密に構築された、壮大な世界観に。
人間という存在の本質に向けられた、苛烈極まる問題提起に。
緊迫の展開とスペクタクルが連続する、傑作エンターテインメントに。
無理に評言をひねり出そうとすると、こんな宣伝文句風の言葉にしかならない。

独断だけで済ませるわけにもいかないので、アプローチの足場を探してみると
そこに独特の複雑さが見出される。精神を刺激し、思考を誘発してやまない複雑さだ。
勿論、それは第一に原作小説に由来するものだが、おそらくそれだけではない。
アニメーションという表現形式が全力を傾けて原作の高みに挑んでいるためだ。


Ⅰ 物語の奪還
{netabare}
開始と同時に作り手は勝負を仕掛けて来る。
衛星画像のような日本列島が映し出され
俯瞰されつつ、徐々に高度を下げて拡大される地上の街で
今まさに繰り広げられている、超能力者による大量殺戮。
場面は唐突に転換し、代わって、暮れなずむ空を背景に
遊びに興じる子供たちのシルエットが浮かび上がる。

このプロローグは本作の構造を要約した縮図だと自分は考える。
連続と転換によって対比的に並置されているものは多分、本作の世界観と物語だ。

世界観と物語。この二つを独立させて並べるのは奇異な感じを与えるだろう。
通常、世界観と称されるものは作品世界を成立させている枠組みないしは設定、
その結果生じる雰囲気などである。
そうした常識的な範囲からは逸脱した独特の機能を有していることに気づく。
それは「歴史」に擬態して物語の内部に侵入している。
冒頭の俯瞰はおそらく、「歴史」のはじまりを告げる演出である。
以降、二話三話でも物語に先立って血腥い歴史の一頁が冒頭に挿入されている。
人類の中に超能力者が出現した時点にはじまり、以後一千年にわたる血に塗れた新・人類史。
それこそが世界観の具体化に他ならない。

「歴史」が俯瞰視点で表される理由、それは端的に「支配するもの」だからである。
先行する原因によって現在という結果が規定されている以上、
歴史とは過去による現在の支配であり、それは不可逆的な必然の堆積である。
物語の舞台となる、一千年後の未来日本の一隅に存在する、神栖66という町。
この町こそはまさしく、人間社会が忌まわしい危機管理システムへと変貌した姿であり、
ある意味で人類史の終局に出現した究極のディストピアである。
すなわち、物語は幕開けの時点においてすでに逃れがたく
世界観=歴史によって規定され、俯瞰され、支配されているのである。


ふたたび冒頭に戻ろう。
プロローグの完了とともにタイトル、そして間髪を入れずに物語の幕が上がる。
水郷地帯である神栖町の夕暮れの田園風景が広がる。
その夕景のなかを一艘の船が川の流れを遡ってゆく。
船の進行に合わせてカメラは水平に滑っていくが、
頭上に張り渡された巨大なしめ縄をくぐるタイミングで上方に向けられ
しめ縄越しに仰ぎ見られた鮮やかな夕映えの空が徐々にクローズアップされる。
このカメラワークの意図は明らかだ。
俯瞰を反転させた逆の視点が導入されるのだ。俯瞰に対する逆俯瞰。仰視の視点。

ここにまた、読解の重要な鍵が与えられる。
しめ縄は八丁標と呼ばれ、結界のように町の周囲に張り巡らされている。
この日、ヒロインの渡辺早季が生まれて初めて八丁標の外に出たことがこの後で明らかになる。
つまり船に乗っていたのは儀式のために川上の寺に赴く早季だったのだ。
すなわち、導入された逆俯瞰の視点はこの早季の視点に合致する。

俯瞰と逆俯瞰。世界観と物語はこの一対の視点となって、物語の内部で対峙する。
この対置が本作のユニークな構造なのであり、そこに生まれる張りつめた緊張こそが
本作の悲劇性の力学的な根源である。
この複層的な構造が、神栖66町のクロニクル(年代記)と新・人類史とが
複合的に交錯しながら展開する本作の物語の特徴を説明するものだろう。
その核心となるのは、残酷な必然の支配に抗う者たちの悲劇。
つまり、世界観=歴史による俯瞰構図は物語の内容にまで及び、それを規定しているのだ。

俯瞰的な世界観の視点と対決する地上的な物語の視点は
悲劇を生きる者たちの視点となり、ヒロイン早季に収斂される。
この仮定から出発して物語へのアプローチを試みてゆこう。
敢えて挑戦的に言うならば、これは世界観から物語を奪還する試みなのである。
{/netabare}

Ⅱ 早季と真理亜
{netabare}
早季と真理亜、二人のヒロインのドラマを鮮やかに視覚化した
アニメのエンディングは明らかに、物語の核心を要約した解題となっている。
特に真理亜バージョンは驚異的と言っていい。
仄かなエロスを漂わせる彼女の赤い髪と白い肌が、雪と紅い花のイメージに重なりつつ
流れていく映像に、異物のように挿入される二つの暗示―。
一瞬映る胎児のショット、子殺しのシンボルが刻印された謎の石造物。
それらは確実に一つの意味を指し示している。
彼女の存在の本質、真理亜の悲劇的な母性である。

真理亜という名前。永遠に人類に祝福される、母の中の母の名。
皮肉にもそれは呪いに反転する。人類を滅ぼす「メシア」を生んだ母の名として。
勿論、単に機転を利かせたネーミングなどではない。
彼女の愛情の本質である母性は、弱い守を庇護して自ら悲劇への道を選ばせ
その犠牲によって、抹殺されたすべての子供たちの母となるのである。

彼女は物語の根幹となる悲劇を体現し、象徴する存在である。
町によって組織的に遂行される、おぞましい子殺しが第二部を中心に展開される。
秘められていた大人対子供の対立の構図を、反抗という主体的なアクションによって顕在化し
同時に物語の中に「子供」という包括的なモチーフを導入する役割を担う。
守とともに町から逃亡し、雪山に姿を消す直前に早季に書き残した手紙。
そこには第二部までの流れを総括し、さらに第三部の展開までも予告した記述がある。

 私たちの町は異常です。そうは思いませんか?
 町の安定と秩序を維持するために子供たちを殺し続ける町が
 人間の社会としてまともでしょうか?
 いま、町で起きたことを思い出してみると、
 その異常性がどこから来るのかもだんだん見えてきました。
 それは、大人たちが心の底から子供たちを恐れているという事実です。
 私たちは、何となく嫌な予感がするというだけの理由で、割られ、捨てられてしまう
 何百何千もの卵の一個になることだけは願い下げです。

第三部の激動の発端となる夏祭の晩、早季は消された仲間たちの姿を見る。
このエピソードが重要なのは、潜在する「子供」のモチーフを示すことで、
反乱の勃発に「子供たち」の町への反逆という二重の意味が加わるためである。
自らの犯してきた罪過の報いによって町は劫火の炎に包まれる。
その危機の中で早季は真理亜の声を聞く、「早季は私が守ってあげるから。」
次々に襲いかかる極限的な状況を早季は乗り越えてゆくが、そのとき
彼女を導いてゆくのは真理亜であり、瞬である。

この展開は真理亜が残した言葉の成就に他ならない。

 もし私が町から処分されると決まったら、両親は散々泣いて、
 そして最後には忘れることでしょう。
 あなたのご両親が最終的にあなたのお姉さんのことを諦めたように。
 私たちの絆はきっとそうじゃないと信じています。
 もし私が処分されることになったら、あなたなら絶対私を見捨てないでしょう?
 あなたに危機が迫った時には、私や覚はどんなことをしたって救おうとするはずです。
 私たちにはもう一人、友達がいました。今は、名前を思い出すことも許されない友が。
 彼Xもそんな時はきっと私たちを助けてくれたんじゃないでしょうか。
 だから私は今、守を助けなくてはなりません。

―「私たちの絆」。
破滅を受け容れながらも真理亜が貫いた仲間たちへの信頼は
自らがそれに殉じることによって指し示した、未来につながる道である。
物語の奥深くにひそかに進行する、絶望から希望へと至る超克のプロセス。
その転回の基軸となるものが「子供たちの絆」である。

ヒロインとしての早季の真の姿は、実はこの軸に沿ってしか捉えられない。
早季もある意味、作品同様、規格外のヒロインだと言える。
発端から終結に至るまで、ほぼ一人芝居と言っていいほどの活躍を見せ
語りまでこなしながら、視聴後には不思議なくらい印象に残っていないのだ。
物語が世界観に圧倒される要因はこの、ヒロインの存在感の希薄さにも求められるだろう。

その理由は明らかだ。早季は実質的には物語を主導していないからである。
決して折れることのない強い心と自由で柔軟な思考を持つ一方、
主体的に決断し行動した真理亜とは対照的に、その行動には理念的な動機はなく
常に周囲の状況に対する受け身の反応に終始する。
エンディングの早季バージョンもそうした彼女の性格を表現している。
仲間たちへの尽きせぬ思慕を抱き、絶望に抗い、涙を流しながら進みつづける姿。
だが、その一途さと多感さは必ずしもヒロインとしての魅力とはなっていないようだ。

その早季が真のヒロインとなる決定的な契機を指摘したい。
第二部の中盤、姿を消した瞬を追い、その壮絶な死を見届ける第十話のラスト。
死に呑まれてゆく瞬を目前に見ながら助けることができない絶望に打ちひしがれ
涙を流しながら早季は最後に言う、「私は生きなければならない」。
その後、瞬に関わる全ての記憶が抹消され、この記憶も失われていたのだが
十二年後、バケネズミの反乱の渦中で爆発に巻き込まれ、その時の体験が幻視となって甦る。
瞬の死を見届ける自分と仮面を被った少年とが不分明に重なり合うのは
彼女も消されかけた子供の一人として、同一の存在であることが含意されているのだろう。
そしてその時、もう一度この言葉を口にする、
「私は生きなければならない」。

第二部と第三部を縦断して受け渡されるこの一対のシーンを結んだとき
早季というユニークなヒロインの本質がはじめて顕現し、定位する。
この時までに彼女は、姉と、級友たちと、初恋の人と、最愛の友を失い
その人たちがかつて存在した記憶までも奪われてしまっている。
誰も救えなかった無力な自分への絶望が彼女の心の底に澱んでいる。
だが、そこから立ち上がり、絶望に抗うことによって早季は早季になってゆく。

「私は生きなければならない」、
この言葉に込められた生きる決意とは、彼らから託された「未来」を生きることだ。
早季は受動的である。だが、彼女の受動性の本質はここにはっきりと表れている。
それは、誰かの「想い」を「託される」存在であるという意味なのだ。
早季が最終的に物語の主題を具現する存在となっていく契機がここに認められる。
早季の本質に備わるこの、いわば「媒介性」と「可塑性」とは
彼女が主題を満たすための「器」へと形成されるために必要な資質として
アプリオリに付与されたものなのではないだろうか。
あるいは、まさしく規格外のスケールをもった本作の主題を担うために
敢えてニュートラルな没個性の状態にまで個性を制限した特異なヒロイン像を
意図的に造型したようにさえ思われる。
{/netabare}

Ⅲ 悲劇の超克
{netabare}
「子供たちの絆」という軸。あるいは、終局の希望に至るまで
早季の歩んでいく方向を示しつづける指向性、一つのベクトル。
ここに、物語の水面下に底流するもう一つの「物語」の存在が認められないだろうか?
物語視点からの読解とは、この「物語」の発見であると言っていいのではないか。
それは多分、早季が自分に託された想いを実現する「絆」の物語だろう。
従ってそれを辿ってゆくことはそのまま、早季の視点に同期することを意味している。
そしておそらく、最終的な主題はその先に見出される。

ここからは、早季と瞬が「物語」の中心になる。
彼らの絆が決して消え去ってはいなかったことを証しするかのように
二人を隔てていた死の沈黙を破って、瞬が早季に語りかける。

 早季。早季。(誰なの)
 早季、僕だよ。(あなたは…)
 僕の名前はまだ思い出せないんだね。でもいいんだよ、ずっと一緒だから。
 僕は君の心の中に住んでいるんだ。(心の中に…)
 そうだよ。呪力とは想いを外の世界に刻み込む能力のことだ。
 そして、人の魂とは、煎じ詰めれば想いにほかならない。
 僕の魂の一部は君の心の奥底に刻み込まれているんだよ。
 (あなたは一体どうなってしまったの?)
 忘れてしまったの? でもかまわない。いつか思い出すから。
 (せめて名前を教えて)
 君は僕の名前を知ってるよ。でも、心の中に障害物が置かれているせいで
 思い出すことができないだけなんだ。

彼らの絆が心の奥底で生き続けている事実が瞬の言葉で明らかになる。
そもそも、この対話が早季の心の奥底で交わされていること自体がその証しである。
深読みをするならこの対話は、物語の深層で進行するもう一つの「物語」の存在を
メタレベルで示唆しているようにも思われる。

さらに踏み込んだ大胆な解釈を試みてみよう。心の深層を無意識と結びつけてみるのだ。
本作の世界観で無意識は、制御の及ばない呪力の源として
悪鬼や業魔を出現させるメカニズムの根源とされ、大人たちの恐怖の対象となってきた。
だが今やそれは、大人によって無残に絶ち切られた「子供たちの絆」を秘かに保護する
一種のアジールとなり、いわば子供の側からの反逆のツールとして機能する。
深層の「物語」のさらに深層で、隠微な逆転の装置が作動しつつあるのだ。

 早季。早季。何も心配はいらない。そのことだけを言いたかったんだ。
 (でも、私は本当に悪鬼を倒せるの?)
 悪鬼? 君は誤解しているんだよ。あれは悪鬼なんかじゃ …

対話が途切れる直前のこの部分は逆転への重要な伏線となっている。
この中で瞬がほんとうに早季に伝えたかったことは何だったのだろうか?
彼はあるメッセージを伝えようとしているのではないだろうか。

早季の行動と関連させて解釈を導きたい。
悪鬼への唯一の対抗手段であるサイコバスターを咄嗟に無効化したあの驚愕の場面である。
そのとき早季が恐れたのは、覚が巻き込まれて死ぬこと、
そしてその結果、自分がたった一人取り残されることだった。
常識的に見れば自己本位の極みとして非難されて然るべき行為だろうが、
常識では理解不能なこの行動こそが実は「物語」の最重要ポイントなのである。

「悪鬼」にそのような形で「勝利」することはおそらく最初から忌避されていた。
それは「物語」が指向するベクトルからの逸脱を意味するからである。
もし仮に早季がここで全人類のために覚の犠牲を受け容れていたとするなら
その勝利は結果的に何をもたらすだろうか?
子供の犠牲によって世界がこれまで通り存続する。
つまりまた新たに子供の悲劇が繰り返されるだけで、世界は何一つ変わらないのだ。
そのような変化の可能性の閉ざされた世界に本当の未来が訪れることはないだろう。
瞬はそのことを早季に伝え、想いを託したのだと解したい。

そして早季もまたその想いに応えたのだ。
追い詰められた最終局面で、既成観念に囚われない彼女の自由な思考が発動する。
相手が悪鬼などではなく、バケネズミに兵器として育てられた一人の人間の少女であるという
決定的な事実を看破し、大人たちを呪縛していた「悪鬼」という固定観念を乗り越え、
この認識の転換によって、絶体絶命の状況を逆転させる。
「瞬が教えてくれたの」と早季が言うように、これは「子供たち」の勝利なのである。
顔と名前を奪われた少年Xがついに素顔を顕し
記憶の封印を解かれた早季が瞬の名前を叫びながら駆け寄っていく、
このシーンこそが「物語」のクライマックスと言えるだろう。
瞬の復活は闇に葬られたすべての子供たちの復活を象徴している。
彼らを包む壮大な夜明けは言うまでもなく、悲劇の超克、絶望から希望への転回を表し、
子供たちがもたらすであろう未来の予兆となる。

全編がまさに結ばれようとする瞬間、やや唐突に掲げられる標語風の命題、

「想像力こそが、すべてを変える。」

ここには無意識とのアナロジーが確認されるだろう。
想像力は豊饒な無意識の深層に根差しているものである。
既存の世界を更新する新たな原理、それは自由な想像力から生まれる。
この言葉を包むように、無心に笑いさざめく子供たちの声が周囲に響いている。
可能性としての想像力。無限の可能性の象徴である子供たち―。
早季が綴る回想の手記が結ばれるとき、一片の言葉の中にそれは結晶する。
「恐怖の対象から、希望へ―」

おそらくここが「物語」の最終地点である。
そしてこれこそが、世界観が提起した問題への、物語の側からの解答ではないだろうか。
早季が「人類」よりも「覚」を選択した事実は何よりも重い。
彼女の選択にはおそらく、俯瞰的な支配の原理に対抗するもう一つの原理が示唆されている。
それは非情な大人たちの論理に反抗する子供の側の愛情の原理として物語に底流し
俯瞰し支配するものの真の意味を逆方向から照射するだろう。

悪鬼とされた少女の亡骸が横たわり、彼女の赤い癖っ毛が風に吹かれて微かに靡く、
その瞬間、在りし日の真理亜と守、二人との思い出が一挙に甦り早季は泣き崩れる。
子供の悲劇がまた繰り返されてしまった…。
人類の危機が回避されたとき、そこにあるものはただ果てしない悲痛さと虚しさだけだった。
十年後の早季、つまりこの物語が語られる時点の彼女が書き綴る回想録は
遠い未来に、悲劇の一切が克服される願いを込めて
自分が仲間たちに想いを託されたように、一千年後の読み手に想いを託して結ばれる。
悲劇の語り部としてのその姿に、渡辺早季というヒロインの全てが結像する。
{/netabare}

Ⅳ 偽神と人間
{netabare}
本稿はある危惧から出発している。
本作の世界観が内包するイデーは確かに、それだけで十分に完結していると言える。
だが、それがあまりにも尖鋭かつ衝撃的であるために、結果として物語がかすんでしまい、
その部分だけが作品の主題として受け取られてしまっているのではないか?
物語に内在するベクトルを掘り起こそうとした本稿の意図はそこにある。
本作のメッセージは物語の側から補完されて完全なものになると考えたのである。

「偽りの神に抗え。」

例えばこのエピグラフ(題辞)である。
作品全体を貫くライトモチーフ、そう捉えるのが多分正確だろう。
世界観だけを踏まえて理解した場合、かなり限定された意味だけを示すことになる。
「偽りの神」(以下「偽神」と呼ぶ)は超能力を有した人類、それに抗うバケネズミ、
そのような図式になるが、勿論、本作の射程はもっと広大である。

ふたたび「俯瞰」というメタレベルの仕掛けからアプローチを試みる。
第三部の折り返し点となる第二十一話、
神栖66町を襲った動乱の最中に、あの俯瞰構図が回帰する。
冒頭の俯瞰では視点が上空から下降していたが、ここでは反対に、
宙を振り仰ぐ早季を起点にひたすら上昇し、神栖の町から日本列島、
ついには宇宙に浮かぶ地球の全体が視野に収められる。
俯瞰を歴史による支配の象徴とした前章の解釈を踏まえると
ここに暗示されているものはおそらく、歴史の逆転だろう。
「歴史を変えられるはずだった・・・これほどの好機は恐らく、もう二度と訪れない。」
圧政からの解放という大義を掲げ、「すべての我が同胞のため」に
人類に反逆したスクィーラが敗北の後に語る
この言葉には歴史が更新された可能性が示唆されている。

この場面で明らかになるスクィーラの本当の目的は全人類の制圧であり、
そのために人間の赤ん坊を手に入れて悪鬼の部隊を編成することだった。
新・人類史と仮に呼んだ本作の歴史とは、超能力を有した人間の出現によって
人類存続のための危機管理が極限まで追究されてきた過程だった。
彼はそのシステムを逆用して超能力者の支配を覆そうとした。
まさにそれは逆転と呼べるものだ。だがさらに進んで
この俯瞰図が意味するものは、神の座の簒奪による新たな「偽りの神」の出現という、
もう一つの逆転にまで及んでいるのではないだろうか。

「種は生き残るためだったら何だってするんだよ。」

第一部で瞬の口から出たこの一言に、すべては要約されている。
種の存続という絶対的な要件は、あらゆる形態の下で常に追求される。
高度な知的生命体の場合、そこに複雑な社会システムや技術が生み出されるが、
その帰結として階層分化や差別、有形無形の力による支配と管理と抑圧の構造が出現する。
これこそが歴史世界において新たな偽神が出現するメカニズムであり
むしろ、偽神そのものがこの盲目的な原理のメタファーだと言っていい。

ここに、本作の世界観が内包する極限的な原理、イデーがある。
勿論それは、私たちが今まさにその中で生きている現実にも重なるだろう。
SF的な世界観の有効性とは、現実の自明性を転倒させることにこそある。
神の如く不可視でありながら人間を支配する原理。あるいは人間性を喪失したシステム。
そして、偽神というアイロニカルな寓意によって人間存在の両義性が暴かれるのだ。


真理亜の告発の中に反復される「人間」という言葉。

 町の安定と秩序を維持するために子供たちを殺し続ける町が
 人間の社会としてまともでしょうか?

 こんなの、人間じゃなくて、不良品を選別するのと同じやり方だと思わない?

断罪裁判の法廷でスクィーラが放った叫び。

「私たちはけものでも奴隷でもない! 私たちは人間だ!」

二人の叫びに共通する「人間」という言葉。
この両者が響き合い、同一のベクトルを示していることに気づかされる。
それは「偽りの神」に抗おうとする、「人間であること」を否定された者たちの魂の叫びだ。
真理亜の反抗とスクィーラの反逆とは根本において一致するのである。
「偽りの神」と「人間」との闘争。このシェーマからはおそらく
作品全体を包括する主題の全体像が透視されるはずだ。
まさしく世界観と物語とが重なり合い融合する結節点をそれは示している。

そしてその最深の主題を導き出す鍵は、やはり早季に委ねられている。
最終回の後半部は、前半部の劇的な展開の余燼のようにも見えてしまうが
主題を開示するプロセスはこのパートに集約されている。
それは、早季とスクィーラとの一連の対峙による内面の変化として段階的に描かれる。
問題の核心部へと早季が接近し、ついに彼女が覚醒するに至る一連の流れの中で
我々はその視点に同化し、主題の内在的な理解に導かれるのである。

獄中のスクィーラとの対話。早季は人間たちへの謝罪を要求し拒絶される。
スクィーラの裁判。早季は法廷の外でつぶやく、「何が正しいのかわからない…。」
そして、バケネズミの正体にまつわる衝撃の真実が覚からもたらされ
人間が人間に対して行った悪魔の如き所業が明らかになる。その時、
「私たちは愧死するべきだった…。人間を殺したのよ… 何人も、何人も…。」
この瞬間の早季の心に、観ている我々もまた同化して同じ衝撃を味わっている。
そして同じ一つの問いの中に投げ込まれるだろう、
― 人間とは一体何者なのか? 人間が人間であり、我々が我々である根拠とは―。

・・・・・・・・・

前章で導かれた結論をここで想起しよう。
世界観が暴き出す人間性の限界に対し、その超克の地平を物語が開示する。
つまり、世界観が提起した問題に対して、物語がその解答を提示する。
本作特有の対置構造はそのような形で、主題に至るプロセスをアプリオリに内包したものだったのだ。
ヒロインの早季が物語の内部で問題そのものを生きることで、
俯瞰的な支配の原理に対立するもう一つの原理が彼女に具現され、物語の中に受肉化される。
早季に託されていたその原理とはこの、偽神に対抗する人間の原理なのではないだろうか。

世界観を反映したライトモチーフ、「偽りの神に抗え。」と
物語からの答えである「想像力こそが、すべてを変える。」
二つの言葉を並べれば、それらが一対で一つのメッセージになっていることがわかる。
言葉による説明ではなく、物語に最終的な決着をつける早季の行動の中にそれは表現される。

争乱の収束からおそらく一年後の追悼式典の日。
その日、当時の記録を展示した記念館を早季は訪れる。
彼女はそこで一人、肉塊のような姿になって生き続けているスクィーラと向かい合う。
親しみをこめて彼に語りかけ、互いが出会った日のことを回顧する。
それから、ある行動に出る―。
呪力を用いてスクィーラを燃やし、町が課した無限の責苦から自らの手で彼を解放するのだ。
これが、早季が「偽りの神」に反逆した瞬間である。

この時、彼女はすでに問題の本質をすべて理解していた。
スクィーラもまた偽神に抗い、滅び去った「人間」の一人なのだ。
彼らと共に悲劇を生きた証人として、早季もまた自ら偽神に抗いつづける道を選んだ。
立ち昇る炎は疑いもなく、人間という種の根深い宿業に立ち向かい
真の人間性の回復を希求する、遠大な反抗の始まりを告げる狼煙である。
{/netabare}


全編を締めくくるのは、やはり「家路」である。
とめどなく郷愁を誘うメロディは、亡き魂に捧げられた挽歌のようだ。
ラストシーン。鮮やかな残映の中に、在りし日の姿をよみがえらせる懐かしい人たち。
荘厳な響きとともに彼らを包んでいる夕空には、深い安らぎがこもっている。

「早季、ありがとう。」「ずっと一緒よ、早季。」
次々にかけられる温かい言葉は、彼女が託された使命に全力で応え切った証しなのだ。
そして、遥かな未来への出発をさりげない一言にこめて、この壮大な叙事詩は幕を閉じる―。

― 早季、そろそろ行こうか。―


(初投稿 : Ⅰ 2021/01/16,Ⅳ 02/21,ⅡⅢ 03/21)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 30

World さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

史上最高峰の作品

素晴らしい。素晴らしいです。

原作未読ですので、単にアニメとして評価しますが、この作品はアニメ史に残る大作であると言えます。
もっと大きな反響があっても良いかと思いますが、テーマが万人受けしないからでしょうか。
大変楽しめました。


さて。この作品は、ジャンルとしてはSFになるかと思います。
しかし、それ以外にも様々な要素が盛り込まれています。

主要なテーマを抜きにして、最初に感じたのは、圧倒的な恐怖です。

今まで、アニメーション作品で恐怖した事は殆どありませんでした。
アニメのホラー作品は、グロテスク表現や、BGMでの演出、キャラクターの表情等で恐怖心を煽って来るのが常だからです。

恐らく、キャラクターと自分を重ね合わせる事が難しいからだと思います。
アニメはどうしても絵だという先入観がありますから。

ですが、この作品は違いました。

この作品は、自分が認識している世界そのものが偽りであるという事に対しての恐怖、根本的な部分での恐怖心を駆り立てます。

浅はかな発想かもしれませんが、クトゥルフ神話を連想しました。
対人、対もののけ等ではなく、もっと大きな、世界そのものへの疑問、違和感、恐怖。

そして、この作品内の常識と現実の常識との乖離。さらに、作品内の世界そのものが歪み、段々と露になる狂気。

とんでもなく怖いです。
そこに、独創的な作画やBGM、演出が重なり、更に昇華されていく。
素晴らしいです。


次に、世界観ですが、これもまた良い。

SFというのは、全てを理解してしまうとチープになってしまいます。
わからない方が幅が出来て良い所が多々あります。

そこにおいて、この作品は絶妙でした。
理解しておきたい部分はきっちりと説明してくれますが、ぼかすところはとことんぼかす。

ぼかされた部分は脳内で補完出来るので、より壮大な世界観を演出出来ています。

そして、個人的には「和」の雰囲気がとても良かったです。

日本人に最も馴染みのある世界ですから、ある程度の説明は無くても大丈夫ですし、八丁標や呪力等々、どういった意味合いなのかを理解しやすかったです。

日本人にしか感じ取る事が出来ない要素が多く盛り込まれていました。


世界観に関連してですが、テーマ。これも大変素晴らしかったです。

表現し辛いのですが、この作品は、主観ではなく客観的な視点から作られています。

世界という箱の外側から見ている様な感覚です。

ハッピーエンドだとか、そういった話ではなく、この場面ではこうなりました。この世界では、こうなりました。という結果を見せられている様なものです。

ですから、ストーリーの構成云々というのは正直どうでも良くて、どう感じるか、どう想うかが大事な作品です。

その点においても、人それぞれ違う感想を持つかと思いますが、私は、人間の芯たる部分を少し見ることが出来たと思います。

これは人それぞれ本当に違うと思いますが、テーマの性質上、それで正解なのでしょう。
狙いも十分に果たせていると思います。



この作品はネタバレ厳禁ですから、このくらいにしたいと思います。
一気に見ることはオススメしません。

1日3話位ずつ、ゆっくりと見ていくことをオススメします。



個人的に、SF小説は得意ではないです。創造力が欠如しているので。
子供の頃は楽しめたのになぁ。

小説原作アニメ。もっともっと出てきてほしいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

綿密な設定と深いテーマのSFアニメ。加速していく面白さと、強烈な余韻。

原作未読……が、これは読みたい!

今から1000年後の未来、場所は日本。
人間は「呪力(じゅりょく)」という力を持ち、異形のものを従えながら生活していた。


いやー、面白かったです!
斬新な世界観に引き込まれ、強烈な余韻を残してくれました。
ここまで原作が気になる作品に出会ったのは初めてかもしれません。

純和風SFという珍しいジャンル。
一昔前の片田舎を連想させるような、穏やかな風景です。

しかし、物語全体が、強い不安感に支配されています。
これには物語の構成と、演出が大きく作用していると思います。

物語は12歳編・14歳編・26歳編と3部構成。
ほぼ主人公視点で物語が進むため、主人公の見る風景が、視聴者にとって、世界のすべてです。

まず、最初の12歳編で、周囲の大人、異形のものたちに対する「疑心暗鬼」を徹底的に植え付けられます。
それと同時に、ドヴォルザークの"新世界より"から"家路"がBGMとして何度も流れます。
これが、後の14歳編、26歳編で、「"家路"が流れるだけで不安になる」という演出上の効果を生み出すわけですね。


さて、この独特な雰囲気の中、物語は加速するように面白くなっていきます。
伏線の張り方、ミスリードも見事ですね、ほとんど無駄がありません。
{netabare}
大抵の伏線は、分かりやすい形で回収されていますが、

・1話で早希が「ビリ? 何言ってんの? 私の他にもまだ何人もいたよ?」→すでに思考がコントロールされている証拠
・1話で早希「ここ(全人学校)、農場に似てる」→大人たちに実験動物として飼われているという暗喩
・石ころがしのゲーム→呪力が守りに弱いことの現れ
・はったりをかます12歳の覚(さとる)の性格→鏡を作り出す呪力

……など、一見それと気付かないような細かい伏線も多数あります。
{/netabare}

しかし、万人にお勧めというわけにはいきません。

理由は二つあります。


一つ目は構成のバランス。
原作はなんと1000ページ超え!!
しかも、非常に綿密な設定がされているようです。
序盤は世界観の説明に多くの時間が裂かれ、専門用語もたくさん出てくるため、退屈に感じるかもしれません。
また、思わせぶりでなかなか解決しない展開にもイライラするかも。

しかし、25話という短いスパンで1000ページを表現しているわけですから、それでも展開が速いんです。
流し見なんてしていたら、あっという間に置いていかれます。
そのため、頭を空っぽにして、雰囲気だけを楽しみたい人には向いていません。


第二の関門が、BL、百合、性的な行動、残虐な行動、利己的な行動など。
これがきついという方もいるでしょう。

ただ、この作品のテーマは「教育や{netabare}洗脳{/netabare}」「倫理や道徳観」といったものです。
視聴者が、例えば、BLや百合に偏見を持つことが、物語のメッセージ性と重なっているんですよね。
もっと分かりやすく言えば、主人公を含め、キャラクターの行動に不快感を覚えること自体が、ある意味「狙いどおりの」反応なわけです。
{netabare}
人類は、化けネズミたちを同胞とは扱っていないですが、実際は過去の人類と同じ立場にある存在。
それでも、今まで植え付けられてきた教育や洗脳の力で、それを感じ取ることができない。
よって、視聴者は、アニメの登場人物と、自分の倫理観とのズレを感じ、彼らの行動に対して不愉快な感情を抱くんですね。

そして、衝撃のラストで「道徳的観念には穴がある。偽りの神に二度も敗北した、呪力を持たない、悲しい人類。彼らを救うには、どうすればいいのか?」という、重たい問いを残していきます。
{/netabare}

その辺のテーマ性を早い段階で感じ取り、じっくり見れば、本当に面白い作品だと思います。
見終わるとガツン!とくる、激しいパンチの効いた作品。
ストーリー、テーマ性重視でSF好きの方にはピッタリです!


それにしても……原作が読みたい!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 132

84.1 6 ミステリーで恋愛なアニメランキング6位
サマータイムレンダ(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (616)
2089人が棚に入れました
「潮が死んだ―――。」幼馴染・小舟潮の訃報を聞いた網代慎平は、2年ぶりに故郷である和歌山市・日都ヶ島に帰ってきた。家族や友人との再会。滞りなく行われていく葬儀。しかし、親友・菱形窓は「潮の死には不審な点があり、他殺の可能性がある」と慎平に告げる。翌日、近隣の一家が突如として全員消えてしまう事件が発生。時を同じくして、慎平はある不吉な噂を耳にする。「自分にそっくりな“影”を見た者は死ぬ。影に殺される――!」さらに、潮の妹・澪が「お姉ちゃんが亡くなる3日前に影を見た」と言いだして......!?紀淡海峡に浮かぶ夏の小さな離島で、時をかけるSFサスペンスが、今幕を開ける――!

街路灯 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

志倉千代丸氏の観点からの考察

タイムリープもの。タイムリープといえば「シュタインズ・ゲート」シリーズが押しも押されもせぬ金字塔。その作者であった志倉千代丸氏の才能やいかばかりか、と思ったものであるが、その後の氏の活躍としては、もちろん全て網羅しているわけではないが、あまりにあまりにシュタゲの印象が強すぎて、あまりぱっとしない印象である。「この世の果てで恋を唄う少女」は、シュタゲのそれこそデジャヴュのようなシーンが多くみられ、展開が唐突すぎて最後はついていけなかったし、「ISLAND」は、作画こそ綺麗だったものの、前半と後半の差が激しすぎてこれも同印象。最近でいえば、「賢者の弟子・・」であるが、これは音楽だけの参加か?まぁ、こういうポップな軽い音楽も作れるのね、というところの印象しかなく、ちょっと残念な気がしていたが、さてこの「サマータイムレンダ」では、久々に重厚感・重層感のあるストーリー展開が期待できそうである。考えてみれば、複数の世界線、という発想はストーリー展開の自由でが高く、作り手にとっては便利な手法なのかもしれないが、きちんと伏線を回収していく仕組みを作らないと、展開が拡散して収拾がつかなくなる(視聴者がついていけなくなる)リスクがあるので、いずれにしてもこれからに期待です。終わってみて、「やはりシュタゲは偉大だったなぁ、という感想もそれはそれでアリではありますが、それ以上のものを期待したいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

最終話 視聴の仕方を間違えた気がします。追記 あれ?Dアニに???

 HDD録画が出来ない環境なのでTVerで視聴。1週間しか見られないのでちょっと細かくメモを入れます。あの配信サイトなのでウーン、という感じです。2クールと教えていただいたので、もう1つ独占があるので、6月と9月(7月と10月?)だけ加入かなあ。

 なお、アニメの作品として非常にレベルが高い作画ですが、少年ジャンプということでSF的な深さはそこそこの気がします。構造は非常にテンプレですし。この私の偏見を裏切って欲しいところです。

1話 複製人間の正体は?

視聴メモ
{netabare} レンダの意味がRENDERなのかレンダリングなのか。レンダーなら与える報いる返す。元の意味は形作るという意味です。レンダリングなら3DCGを画面処理するプロセスで良く聞きますね。数字データを画像化すること、でしょうか。

 冒頭のシーン スマホの時刻11;07 Sunday July 22 そして葬儀に帰って来たというセリフの時の日時が7月22日

 通常の視覚から金髪の娘に何かされるとノイズが入りました。手を当てられた前後でVR世界に入る、時間か空間が入れ替わっているなどが起っているのでしょうか。夢から目ざめますので、不連続な何かを感じます。
 プレゼントとは画面の感じから言ってオッドアイですから目の事?なんでしょうねえ。何かを見る力なのか。

 知っている人が知っている人ではない感じですから、人の入れ替わりものでしょうね。寄生獣みたいなものを連想します。

 OPの感じ…巴紋が出ますので神社が関係する。3つ巴なので3人同じ人がいるということ?影とか再生という文字もありました。人のコピーとか再生みたいな絵だったので、やはりそれを裏付けます。2周目3周目という文字とタイムテーブルがあるので、これが謎解きと関係するんでしょうね。

OP文字>>
 〇ルコ様、雁切真砂人、学校4年、島の…成り立ち、天沼矛、天沼、…呂島、紙垂彦、那由他、ハイネ、千代、正子
6;00 品川 新幹線乗る→8;36新大阪着 10;05和歌山着 南海…13;00

7月22日(日)は2周目?11;25、11;18 …フェリーで失礼…
1周目が7月21日?
漁、…ヶ島沖…、木材、…炭…、…漁師
影 ピカー、コピーA
影、コピーA、人間A 右上に首を絞めて殺しているような絵

1945(終戦時?)、髪、和歌山

21;00 南雲先生 境内へ 3周目 ループ 4周目へ

 主人公が銃で自殺するようなシーン。ループを確かめるために何かするんでしょうね。

 主人公 10年前に両親を亡くしコフネ家に引き取られる。
 ウシオの死体はちゃんとある。子供の頃の写真。島を出る日にカレーを食べたがる。葬式が神道。三巴紋だがちょっと違う?ウシオは潮。

 しおりちゃんは目の表現から言ってこの時点で偽物?

 あのおっぱいのお姉さんは何かの組織感がすごいですね。ミオちゃんがいきなり2人ですか。

 この時点で偽物っぽいミオとテンガロンハットの警官(駐在さん)が合う。ああ他殺ですねえ。吉川線というのは自分でつけた引っかき傷なので、誰かに首絞められた跡もある?シオリちゃん溺れる助けに飛び込む。
 貝殻のネックレスは何か個人を特定するギミックになりそう。ミオは殺した奴とはっきり言う。

 7月23日 主人公の偽物もいるみたいだし、行方不明に警官のチッですね。ミオの偽物にやられた?もう入れ替わりが随分進んでいるんでしょう。小早川家全員消えた。借金。しおりちゃんそっくりな女の子、見られている気がする。

 影の病。ヒルコ様…が影への対抗?矛が関係する?神社が対抗手段?
 お姉ちゃんの偽物。で、画面にノイズのようなものがあるので光学的な何かが仕掛けということ?

 やっぱり神社でましたね。そしておっぱいのお姉さんが…最後の演出からいってタイムリープかVRということでしょうか。冒頭のプレゼントの意味ですね。ウシオからもらった能力?あの迷路状の文様が何を意味するか。古代なのか迷い路なのか。{/netabare}

 仕掛けそのものはテンプレですけど、SFでそれを言ってはお終いです。論理性で見せるか、驚きポイントを作るのか。組み合わせでセンスオブワンダーとなるのか。楽しみな1作です。


2話 影 メモ

{netabare} 記憶は残る。スマホは同じく22日11:18。後ろ姿の男の作画はちょっと気になる…けど考えすぎな気も。

沼男 南雲竜之介 画面の文書を読む限り扼殺された男の小説らしい。絞殺と扼殺云々という文章からウシオにつながる?作中は2週間遡って7月10日なので7月24日の話?「鷺森」「親水」公園。電車の作画があるので、やはりタイムテーブルもの?
 これをわざわざ作画したということは何か関係がある?

OPはざっと見ると先週と変わらず。

 ミオちゃん突っ込んでくるのは一緒。ブレーキ切れてる。(先週の作画見たいけど…)、同じことの繰り返し。目の奥がチカチカする。ミオが警官を?つまり他人でも影は他人でも殺してOKのルールらしい。
 カレー喰ってるのが7時50分くらい。ストロボ状態のモノは…なるほど警官の姿形を移す手続きらしい。つまり光学的な処理ということ。
 消去したあとにあとが残る?記憶もコピーできる。思っていたより単純なルールだけど、タイムリープの主体は関係ない?俯瞰…タイムリープ。やっぱりウシオに何か能力を貰った?ソウからの電話でばれる。
 タイムリープのポイントが船内ではなく港到着時になる。

 刺された記憶と意識が残る。いや、あの自転車事故は大けがだろう。死なないの分かっているのに…

 眼鏡のお姉さんの通信。13:02 新大阪 取材0720は日付?
警官に働きかけ。嘘の通報。録画。
眼の色が違うことにここで気が付く。
キャミとタオルの色も位置も一緒の気がする。ただ、この作画が丁寧だしなんども見せるのはなぜ?
 録画は成功。影の話はミオから聞いたけど、「影の病」って1回目でもうちょっと後に爺さんに教えてもらったのでは?

 結果として小説の中身と、洗濯機の上のキャミソールが気になりました。{/netabare}

3話 忌中に夏祭り?大丈夫か?思ったより浅い??

{netabare}23日の8:10にコバマート 影で消される 床を殴った跡 シオリの後ろに大きな影。
俺は影の病に感染した?ストロボ状の光をあびると??影の病の定義は???影の人格というか性格とコピーであることは関係ないということ??
トツムラはもとのまま。
ウシオのスマホ…預かる。
明日(11月24日)夏祭り
ソウ 合言葉 山 メソポタミア文明 
ポスターなおしたのはなぜ?演出?
ミオからシンペイにネックレス渡す。

11月24日 ソウ、トキコ、ミオ、シンスケで夏祭り
調べたい事…忘れてくれ?

 なお、まだ死んで間もないのに、夏祭りで霊が戻ってくるみたいな話はないと思うけど。そもそも喪中…というか49日前の忌中で祭りに出ていいのか?というか親しい幼馴染とか姉とか死んだのに綿あめ喰って笑ってるのってどうなの???そういえば定食屋もやっているし…

 恋愛にしても、そもそもウシオとの関係どうなのよ?人の心理描写が不自然というか甘すぎる?

 パズルだけなんでしょうか?考察するのに値するんですよね? {/netabare}


4話 やっぱりウシオは死んでいたんですね。

 忌中云々の問題がありますがそれをさておいて、ウシオが死んで葬式をやって直ぐに祭りに出て告白するでしょうか。特に若い身内の事故死ですから、普通は喪失感で立ち上がれないと思うんですけど。

 それとパズルが複雑なのはいいんですけど、終盤に新しい設定が明らかになって設定で解決、にはならないですよね?進撃の〇人みたいに。
 新事実ならまあ許せますけど、新しい設定を後半に付け加えないでいただきたい。シラケますので。ちゃんと伏線を見せておくように、それだけはお願いします。

メモ

{netabare}  で、影の他に複製がいる、ということですよね。それがOPの文字でしょうか。影とコピー、オリジナル含めて3人いるということでしょう。そしてタイムリープ(ループ)。
 生きているウシオが何なのか、というのがパズルでしたね。貝殻のネックレスと記憶。

  このあたりはOP映像からいって隠す気はないみたいですね。問題は1話冒頭のシーンになりそうですね。あれはいつ、どこで、なんのウシオなのか。

 影はデジタルノイズのようなエフェクトが入ります。そしてウシオの影は以前には存在したのは振り返りの場面でありました。
 今登場しているウシオは影ではないのは確定です。
 
 オリジナルかコピーということですね。1話冒頭のセリフの記憶がありません。ウシオの登場の仕方からいってどうもオリジナルの雰囲気ですが、ただ、時間軸的に水着のまま何日か飛んでますので保護されていたか、やはりコピーじゃないと辻褄があいません。新しい後付け設定が出てこない限りコピーと思っていたほうがいいでしょう。
 1話冒頭は、本来存在してはいけないコピーが海に帰る場面でしょうか。つまり海でコピーは作られるという感じですね。コピーウシオが自分の真実に気が付いてシンスケに何かを教えて飛び込んで海に帰っていった?つまり最後の方までたどり着いた時間軸が以前あったということの気がします。

お母さんという敵ですが、神社は敵(影)なのか味方(コピー)なのか。

 小説の南雲龍之介という小説家の名前が出てくるのが2回目です。絞殺と扼殺云々という文章が何か関連するんだと思いますが、もちろんウシオの死因でしょうねえ。どうつながるんでしょうか。 {/netabare}


5話 ひぐらしの鳴く頃にのリメイク?マルチエンディングは難しいですが。

{netabare}  南雲龍之介はそうきましたか。これは驚きました。性別と名前を捩じりましたか。そしてあの赤い光の「母」までなら設定として許容しましょう。目の秘密がありますからね。

 でも、あとはキャラとしてあの老人と医者が何者か、南雲の姉とは。そしてウシオの影…あるいはコピーがどういう存在か、ですね。
 設定では神社の設定ですね。何より影の設定の説明にまだまだ何か追加されるか、どうか。

 これから設定がまだ小出しになるんでしょうか。2クールだとしてもキャラと設定過多になりそうです。もし謎解きものならそろそろ謎の考察に集中させてほしいかなあ。

 これ以上キャラと設定を重ねられると飽きてきます。考察の意味がなくなりますので。まあまだ5話なのでいいですけど、影の力を早めに見せられてしまったので、神秘性とかドキドキ感がここで一気に減ります。正直思ってたよりも謎の深さが足りない感じがしてきました。

 ですので、ここからの展開が勝負でしょう。どこに面白さが見いだせるか。

「ひぐらしのなく頃に」を思い出しますね。ディテールは違ってもマインドは似ています。本作はひぐらしに非常に影響を受けている気がします。あれもキャラが小出しで出てきますが、ゲームのマルチエンディングをアニメ化できた非常に秀逸な例です。あれは「ヒトコワ(人怖)」でしたし、敵の正体が最後まで見えなかったのが良かったので、影を先に見せた場合はどうなるんでしょうか。

 次回は軌道共鳴ですか。タイムループする間に事象が干渉して新しい何かが起きる的なことなんでしょうね。それがウシオのコピー?分かりませんけど。 {/netabare}

追記 あーなるほど、舞台と雰囲気、設定はひぐらしのなく頃に、話はシュタインズゲートという感じでしょうか。もちろん本筋となる謎に意外性があればいいですけど、意外性は奇抜さではないです。ウシオが世界線を動かす感じ?SFの類似性は否定しませんし、有りだと思いますが、仕掛けにセンスオブワンダーがあるか、ですね。今のところちょっと心配になってきました。


6話 影のボスが出た後なので、何に注目すればいい?巨乳の主張は何のため?。

{netabare}  一旦影のボス的なのが出てきているので謎の持ち方がどこにあるのか。あのボスを出さないようにするのがゴールイメージ?となるとやっぱりひぐらしかなあ、という感じです。

 小説家の南方…ひづると言ってましたね。過去龍之介という人物に何かあったようですが。
 そして吉川線の定義は誤解がないみたいですけど、索状痕等が無いのに吉川線だけつくんですかね?司法解剖してないなら怪しいのは医者一択じゃんと思ってたらやっぱり怪しそう…にみせて実は…って感じでしょうか。この辺ちょっと気になります。

 あとヘラヘラ笑っている神主。ああいうキャラは闇墜ちが定番ですから多分…だと思いますけどどうでしょう。

 それにしても南雲先生の巨乳が気になります。なんであの服?巨乳を誇ってる?でそして逆さまになるのは影対策?そして最後の推論が牽強付会じゃないことを願います。来週この辺りの謎解きで本作の方向性が見えてくるんでしょうか。 {/netabare}


7話 視聴は継続します。が、シュタゲとかひぐらしと一緒で考えてもしょうがないですね。本作のレビューは…休みます。

{netabare} 基本的に考察の組み立てではなさそうですね。タイムテーブルとか人の動きや出来事を組み合わせて、回避策を考えて解くみたいな展開になったら見る気もするんですけど…この辺やっぱりシュタゲ+ひぐらしですね。
 頭使わないでミステリーホラーの雰囲気を大人しく見ているほうが良さそうな気がしてきました。{/netabare}


9話 ウシオに注目すると面白い話になりそう。

 レビュー休むといいましたが、ちょっとだけ。9話に至るまでウシオが取って付けたような感じで「キャラ」ではなく「設定」にしか見えませんでした。が、この9話でウシオに焦点が当たり出しました。これが良かったです。ウシオの内面が描かれる構成になると物語的に悲しい話になる心配はありますけど、面白そうですね。2クールかあ…感情移入しすぎると最後は泣くかなあ。

 影のボスの能力は示唆されていましたので、これは展開に期待がもてそうです。 



10話 古事記の国造りかあ…妄想したくなるなあ。刑事の不自然なフェードアウトはなに?

{netabare} TVerで視聴中、刑事が警察手帳だしたあと非常に不自然なフェードアウトがありましたが、あれは何?セリフをぶった切った?


 10話で仕掛けが明示されましね。古事記かあ。OPに矛(ほこ)みたいな絵がありました。ヒルコ様ってイザナギイザナミの子供でヒルみたいな恰好だったらしいですね。ヒルコ様=蛭子様ですね。これって日都ケ島が、古事記の国造りのオノゴロ島と関係があるっていうか明示ですね。もうここまで露骨に見せると。

 また、神さまはいろいろくっついたりしますので、エビス様ってヒルコ様と同じってことになってます。オオクニヌシ=大黒様の子供と言うことで、この辺、古事記との関係は民間で流布されているうちに、一緒になってますけど。

 つまり、日都ケ島は古事記の国造りのオノゴロ島のことで、影の親玉=ヒルコ様なのか、ヒルコ様をコピーしたのが影の親玉なのか、影の親玉と対立するのがヒルコ様なのかわかりませんが、舞台の仕掛けとして日本の国造り神話がモチーフということですね。

 これは1話とOP見たら読めたなあ…うまく煙に巻かれました。なかなか面白いストーリ-展開です。


ここから先は妄想です。
 日都ですから、ヒトですね。ヒトの歴史の始まりまで話が行くのか、ヒトガシマはなんとなく鬼が島の対比みたいに見えます。瀬戸内海は桃太郎伝説です。最近だと香川県の島だと言われてますが、以前は岡山でした。当然和歌山にも桃太郎の話はあります。串本でしたっけ?

 ヒンズーの神である恵比須様、古事記のヒルコ様とオノゴロ島、そして考えすぎかもしれませんが、ヒトヶ島と対立する桃太郎の鬼が島?{/netabare}


20話 思っていたよりスケールが小さいし、タイムリープと設定でいろいろ見せられているだけだなあ。

{netabare} 結局タイムリープ…タイムループと設定で、あとはパズル…それも事柄を見せられているだけですし。

 作画とスク水ヒロインが出ずっぱりなのは、すごいとは思います。冒頭数話の期待感も大したものです。ただなあ、話のスケールがこじんまりしていて300年前とか言われてもなあ…宇宙隕石かあ…

 南雲先生の小説というのもあんまり生きてこないし、人間ドラマにテーマ性があるわけでもないし。歴史ミステリーでもなかったし。想像したより頭使わない系で、そうですね、12話くらいから飽きてきて後は惰性でした。

 一応最終回は確認しますけど、想像よりも5分の1くらいの面白さでした。やっぱりストーリー系って、期が終わってからレビューした方がいいのかもしれません。本作は徒労感が…{/netabare}



最終話 20話以降はまとめて見ました。本作の視聴の仕方を間違えた気がします。

 本作の見方は、人物がどう動くか、を見てワクワクするのが楽しいのでしょうね。あまり裏に意味性とか壮大な歴史とか考えないのが正解でしょう。伏線らしきものを考察する努力はやめて、単純に人物を追う。それが正解だと思います。
 なぜ、瀬戸内海和歌山なのか、南雲先生の小説の中身、ヒルコと大黒天の歴史的つながり。釘=鉄と7と言う数字の歴史的意味性、冒頭のシーンにトリックがあるのでは、などというものを脇において、死んでは戻り、工夫して戦って、死ぬ。その展開を楽しめばいいのでしょう。

 私はその点で間違えました。キャラはヒロインと南雲先生、シデが強烈で後はかすんでしまいますが、全体的にキャラ造形は出来ていたと思います。その意味では作品の作りもいいのでしょう。

 ただ、25話ありますので、見方を変えて再視聴は、ディズニーの契約をどこまで続けるかによりますけど。

 ということで低評価はつけ辛いですね。まあ、OPとか初めの数話の雰囲気と演出から、ミスリードされた気もするので作品のせいと言えなくはないですけど、結果的に正しい見方をしていなかった気がするので、第1印象の評価は3.1でしたけど、物語は評価できずの意味で3点、キャラは作画とヒロインで4点をつけておきます。一応観終わったにしますが、断念と紙一重くらいの視聴後感です。

 作画がいいのは認めるところですが、24話後半の作画というか画面の雰囲気、良かったですね。あそこの作画は線の感じが良かったと思います。


追記 いつのまにDアニに…うーん。まちがってディズニーの年間に入ってしまった私の立場は?まあ、スターウォーズとか3Dアニメとかあるのでいいんですけど。


 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21
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ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイムリープ連打

原作未読 全25話

離島を舞台に、都会に上京していた主人公が幼馴染の死をきっかけに離島を訪れ、色々な疑念が出てきます。離島に伝わる「影」の存在、失踪していく島民たち、その真相を追って解決していくお話です。

残酷で悲しいお話で、最初は絶望と恐怖しかありません。何かのホラー映画を観ているような気分になりました。
{netabare}
影、怖かったですね〜 無表情に人を殺すところ、最初の村祭りで村人がどんどん殺されていくところは絶望的でした。
{/netabare}
タイムリープを繰り返して次第に光明を見出していくのですが、敵もなかなか曲者、簡単に光を届ける展開にはなりません。
{netabare}
シデはなかなか尻尾を出さなかったですね。ハイネとの話はおぞましかったです。
{/netabare}
最後はHappyEndで終わりますが、少し切なさが残るお話でした。
{netabare}
結局、あのタイムリープや激闘の記憶は慎平の心の中にわずかに残っているだけで、他の人には分かち合えないのは少し寂しい感じがしましたね。
{/netabare}
最後までドキドキハラハラするお話でしたね。2クールと長いですが、しっかり最後まで描いています。オススメです^^

OP は亜咲花さん、EDはcadode さんが歌っています。

最後に、福岡にも有名な能古島(福岡内で有名)や離島ではありませんが志賀島に久しぶりに行ってみたいですね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

86.4 7 ミステリーで恋愛なアニメランキング7位
未来日記(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (3921)
19791人が棚に入れました
周囲に関わろうとせず"傍観者"であることを望む中学2年生の少年・天野雪輝は、見聞きした全てを携帯電話の日記に付けていた。友人と呼べるのは、時空王デウス・エクス・マキナと彼の小間使い・ムルムルだけである。もっとも、これらは雪輝の空想のはずだった。ところがある日、自分がまだ体験していないはずの未来が日記に書かれるようになる。それは空想のはずのデウスの仕業だったのだ。未来を知ることで調子に乗り、有頂天になる雪輝。しかしその後、同じように未来日記を持つ人間が自分を含め12人いることと、その12人による次期時空王の座をかけた殺し合いのサバイバルゲームが開かれていることを知る。

声優・キャラクター
富樫美鈴、村田知沙、土門仁、田中正彦、真田アサミ、仙台エリ、関智一、桑谷夏子、今野宏美、相沢舞、平松広和、土師孝也、川原慶久、石田彰、松岡由貴、ゆかな、白石稔、若本規夫、本田愛美
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せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

このトマト、重さが違うよ Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!

■「未来日記」ってどんなアニメなの(*゚・゚)ンッ?
冴えない中学生で主人公の天野雪輝(amano yukiteru)は、他人と関わるって自分が傷つく事を恐れるあまり、他人と関わることを極端に避けるような日々を過ごしていたのです(_TдT)
そんな彼が他人に関わらないようにする為に、携帯電話で日々の変哲もない出来事の日記を付ける様になっていったのです(゚ロ゚;)!?
 
そんな雪輝の唯一の友達は空想の中で作った、時空王「デウス」とそのこま使いの「ムルムル」だけだったのでした・・・エア友達ってやつですね(>o<")
空想の世界のはず・・・だったのに・・・!?
そうなんです、時空王デウスは現実に存在する者だったのです!
デウスは時間と空間を支配する“神の座”を持ち、その後継者をデウスに選ばれた後継者候補12人で争わせる事になるのです。
デウスに選ばれし者には特殊な未来が記される「未来日記」という能力を与えられ、「未来日記」をつかった殺し合いのサバイバルゲームをさせられる事になるのですね♪
 
 
■「未来日記」と出逢った日の日記"φ(・ェ・o)~メモメモ
まず最初に書いておきたかった事が・・・
ヒロインの我妻由乃(gasai yuno)ちゃんって、ARIAの灯里ちゃんの面影がありますね♪
「もみ子がグレた・・・」って暁さんが言ってそうな気がしますヽ(`▽´)/
σ(^_^)アタシだけは「グレもみ子」と呼ぶことに決定(>o<")
 
それはさて置き・・・第一印象はとっても面白そうです♪
携帯端末を使うあたりは「東のエデン」を思い出しますし、選ばれし者同士で戦う設定と言うのも良くある設定だと思うのですけれど、心理的に((((o゚▽゚)o))) ドキドキ♪させてくれそうな雰囲気が魅力なのでしょうね!
 
何がいいって若本さんの声がいいですねw
もちろん、キャラデザも各キャラごとに個性があって良いですし♪
なんといっても、ユッキーこと雪輝くんのおびえる表情や、どこか精神的に欠落しているような由乃ちゃんの危険な表情などが丁寧に描かれていて、今後の心理的な恐怖感や緊迫感などもうまく表現されてそうな予感はしますね♪
それと、各未来日記には長所と短所があるので、この辺りをどうストーリーに絡めてくるかがポイントとなりそうです(⌒^⌒)b
白熱必死の未来日記バトルがどんな展開に発展していくのか、最後の結末がどうなるのか、とっても気になるのです(o^∇^o)ノ
 
 
■デウスに選ばれた後継者候補達\_(*゚▽゚) ワタシガエラビマシタ♪
【1st】天野雪輝(声:富樫美鈴)◇代表作◇日常(水上麻衣)
{netabare}
 『無差別日記』所持者・・・自分を中心とした周囲の未来を無差別に予知する能力
 本作品の主人公。気弱で人付き合いが苦手な臆病者なので傍観者に徹して日常を過ごしていた。{/netabare}
 
【2nd】我妻由乃(声:村田知沙)◇代表作◇伝説の勇者の伝説(イリス・エリス)
{netabare}
 『雪輝日記』所持者・・・雪輝の未来を10分おきに記録する能力
 本作品のヒロイン。愛称「グレもみ子」?
 雪輝のことを「ユッキー」と呼ぶストーカー∑(;゚0゚;)ー ̄){/netabare}
 
【3rd】火山高夫[hiyama takao](声:土門仁)◇代表作◇日常等の端役・脇役で数多くの作品で活躍
{netabare}
 『殺人日記』所持者・・・自分が起こす未来の殺人の状況を記録する能力
 中学の教師の顔と連続通り魔事件の犯人と言う2つの顔を持つ。{/netabare}
 
【4th】来須圭悟[kurusu keigo](声:田中正彦)◇代表作◇はじめの一歩(間柴了)
{netabare}
 『捜査日記』所持者・・・未来の自分の捜査状況が記録される能力
 これ以上人が死なない為にって・・・ユッキー撃とうとしてたじゃないw{/netabare}

【5th】豊穣礼佑[houjyou reisuke](声:仙台エリ)◇代表作◇
{netabare}
 『はいぱーびじょんだいありー』所持者・・・朝・昼・晩の1日3回、自分の未来を絵日記で記録する能力
 目がバッテンなパペット人形を常に持っている、可愛らしい5歳児♪
 そんな可愛い見た目とは裏腹に、知略策略を駆使してユッキーと由乃を残虐な手口で追い込みます( ̄□ ̄*;){/netabare}

【6th】春日野椿[kasugano tsubasa](声:真田アサミ)◇代表作◇シゴフミ(美川文歌、綾瀬明日奈)
{netabare}
 『千里眼日記』所持者・・・1000人以上の信者から寄せられる未来の「報告」が記録される能力
 新興宗教団体「御目方教」の教祖を務める巫女。
 両親が無くなってから、信者から辱めを受ける屈辱な毎日を送っていたため、世界破滅を目論む事に…{/netabare}

【7th】戦場マルコ & 美神愛[ikusaba -]&[mikami ai]
 (声)大人マルコ・・・関智一◇代表作◇Fate/Zero(アーチャー)
    美神愛・・・・桑谷夏子◇代表作◇LAST EXILE(アリスティア・アグリュー)
{netabare}
 『交換日記』所持者・・・由乃の日記の相互版みたに、マルコと愛がお互いに観察しあった記録
 なぜかエウレカセブンのチャールズ&レイの事を思い出しちゃいました(^▽^;)
 とっても素敵なカップルです♪{/netabare}
 
【8th】上下かまど[ueshita kamado](声:今野宏美)◇代表作◇アマガミSS(中多紗江)
{netabare}
 『増殖日記』所持者・・・サーバーを通して他者に未来日記の力を与える能力
 児童養護施設「母の里」のやさしい院長さん。
 3等身の顔デカキャラは最後まで馴染めませんでした。。。インパクトはあるけどねぇ…(^▽^;){/netabare}
 
【9th】雨流みねね[uryu -](声:相沢舞)◇代表作◇喰霊-零-(神宮寺菖蒲)、日常(長野原みお)
{netabare}
 『逃亡日記』所持者・・・自分の未来の逃走ルートが記録される能力
 爆破テロが得意の怖い女の子ですね♪ 物語をかき回してくれそうな予感です!
 ぽい!(((ノ≧∇≦)ノ :・'.::・>+○((≪***ドッカーン!!***≫)){/netabare}

【10th】月島狩人[tsukishima karyudo](声:相沢舞)◇代表作◇重戦機エルガイム(ダバ・マイロード)
{netabare}
 『飼育日記』所持者・・・未来に行う彼の愛犬たちへの命令と遠吠えによる報告を記録する能力
 日記を譲渡された娘の日向が友人のまおと共にストーリーの一翼を担う事に(*^^*){/netabare}
 
【11th】ジョン・バックス(声:土師孝也)◇代表作◇北斗の拳(アミバ、トキ、アルナ)
{netabare}
 『The watcher』所持者・・・他者の未来日記の予知内容を覗き見る能力
 いや~悪そうな顔をしてますねー(^▽^;) でも桜見市市長さんなんですよねw
 こういうタイプの人は自分の力を過信しすぎちゃう運命なんですよね(・-・*)ヌフフ♪{/netabare}

【12th】平坂黄泉[hirasaka yomotsu](声:川原慶久)
{netabare}
 『正義日記』所持者・・・未来に自分が行うべき善行の情報を記録する能力
 一度見たら忘れられないくらいのインパクトのあるキャラですね♪•このトマト、重さが違うよ
 全盲だからって烏避けの風船かぶせるなんてw
 歪んだ正義感が危ない感じで、この作品にぴったりなキャラでしたw{/netabare}
 

■総評
神に選ばれし12人の日記所有者が、己の命を賭けて神に座を目指して挑んでいったその結末は…
少々強引な幕引きでしたけど、最期まで楽しく見ることができました♪
『未来日記』の魅力はなんといってもキャラの個性だと思います!
どのキャラもどこかしら歪んだ人格で、どう考えたって時空王なる「神」って器じゃないよね(≧▽≦;)
誰が神になってもまともな世の中にはならないような気が。。。
そもそも神デウスって、こんな事で神を決めようなんて頭おかしいですよねwww
そんな個性豊かな登場人物の中で、やっぱり由乃ちゃんのご乱心のシーンは目を引くものがありました・・・
あっ・・・目を覆うシーンもありましたw..・ヾ(。 ̄□ ̄)ツ
ユッキーを追いかける姿は、可愛かったり怖かったりで、本当に忙しかったですねε=(・o・*) フゥ
12人の日記所有者が徐々に判明しながら対決といったベタなストーリー展開の中、由乃ちゃんに徐々に飼い慣らされていくユッキーのヘタレっぷりも際立っていましたね!
まさか本当に飼われるとは思ってなかったですけどーww(/≧◇≦\)アチャー!!

まぁそれは置いといて…∑('◇'*)!?、作品を通して各キャラの『目』の描写がとっても印象的だったなぁって思いました♪
サスペンス作品少なからずとも、目で恐怖感を煽る手法が使われるわけですけど、本作品でも色々と工夫されていました!
シルエットを使った手法はもちろんですけど、玄関ドアの新聞受けから覗く血走った眼の演出なんかは(◎_◎;) ドキッ!!っとさせられました♪
平坂さんの目の演出!?w\(◎)ゞはちょっとツボでしたww
っといった感じで突っ込みどころ満載で、笑いと恐怖感を独特のスピードで押し切ったこの作品は、結構楽しめましたo(*^▽^*)o~♪


■MUSIC♫
OP曲『空想メソロギヰ』(第2話 - 第14話)
 【歌】妖精帝國
 未来日記の世界観を表現した幻想的なメロディーのゴシックロックなナンバーです♪

OP曲『Dead END』(第15話 - 第26話)
 【歌】飛蘭
 飛蘭らしいアップテンポで疾走感のあるカッコいいロックナンバーです♪

ED曲『Blood teller』(第1話 - 第14話)
 【歌】飛蘭
 苦痛苦悩などの重苦しさを表現したダークな曲ですね♪
 力強い飛蘭の歌声がマッチしている感じです(*^^*)

ED曲『filament』(第15話 - 第26話)
 【歌】妖精帝國
 前期OPよりもスローテンポでグルーヴ感を強めたダークな印象のナンバーです♪
 
 
2011.10.15・第一の手記
2011.10.27・第二の手記(後継者候補の情報更新【4th】【9th】)
2012.05.25・第三の手記(追記:■~後継者~、■総評、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 100
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cross さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『未来日記』と言う設定は魅力的だっただけに非常に勿体無いと感じた。【総合評価:69点】

2011年秋から2012年冬、全26話で放送された作品。

時空王デウスにより、未来を記した日記を『未来日記』与えられた主人公、天野雪輝
そして、雪輝と同じように『未来日記』を持つ総勢12名により、次期時空王の座をかけたサバイバルゲームが始まる。
この大まかな設定は第一話の時点で開示され、一気に視聴意欲を駆り立てれました。

各々、記す未来の傾向やその性質が違い、それぞれ獲られる未来の情報が偏っていると言うのが面白かったですね。
まず、新たな日記所有者が登場する度に、この日記所有者の日記の能力は?と毎度楽しみでしたね。
ですが、12人の日記所有者の『未来日記』の能力、若干微妙な物も多く、ネタ無かったのか?と思わされたのも事実

{netabare}中盤から終盤に掛けて登場する『増殖日記』の能力もあり、実質12種類を超える『未来日記』が登場します。
そのせいで、ネタに詰まったんだろって感じられる、明らかに面白みの無い『未来日記』が多く、ちょっと残念でしたね。
特に11thの『The watcher』に関しては、それ日記じゃなくね?とか思ってかなり残念
まぁ、最大の力を持った敵として描くのなら、あの能力は適切だったのかもしれませんが……
実際、あのチート臭い相手の能力を覆しての11thを倒すのは、かなり大規模な闘いになって盛り上がったのも事実ですがね{/netabare}

それから、どうにも未来日記の能力よりも所有者個人の持つ、権力やら、まぁ戦闘能力の方が重視されてしまっている感じが否めない話もありましたね。
そう言った点から、『未来日記』と言う設定事態はとても秀逸で魅力的に感じられたものの、どうもそれを存分には生かしきれていない感じを受けましたね。

{netabare}由乃が実は一度サバイバルゲームに勝利して、時間をさかのぼってもう一度サバイバルゲームに参加している。
この設定も、なかなか良いとは思っていますが、それならもっと日記所有者に対して的確な行動も取れたのでは?と疑問も抱きます。
あのちょくちょく出ていた由乃の記憶改ざん、で説明が付くのかな?それにしても自分の正体には自覚あったっぽいし……
と言った何だか上手く纏まっていないんじゃないのかな?と思われる点もありました。
まぁ、自分が見落としてたり、理解出来ていないだけかもしれませんがね。
中盤から、ちょっと流し見してしまっていた所もありましたしww{/netabare}

{netabare}あと、9thがデウスによって命を救われ、知識と力、右腕を与えられて半人半神化するって言う設定にもかなりご都合主義を感じて不満ですね。
まぁ、終盤の展開でこの9thの半人半神化によって救われるので、物語には必要だったのかも知れませんが、どうにもこの展開は好きになれず、寧ろ苦笑してしまいましたね。{/netabare}

酷評を続けてしまっていますが、序盤はかなり楽しめました。
『未来日記』の能力も記される未来に偏りがあって、その能力を逆手に取ったり、能力の穴を付いて戦ったり。
『未来日記』と言う設定を存分に生かしていた印象を受けます。
しかも、その能力に意味不明な物も無く、それぞれ個性と魅力があって好評価

{netabare}個人的には中盤、10thの『飼育日記』あたりから、登場する『未来日記』にあまり魅力を感じなくなってしまいましたね。
そこから一度、そう感じてしまってのもあり、どうにも右肩下がりな展開に思えてしまった……
まぁ、最終話では神になった雪輝以外の日記所有者はそれなりに幸せな方向に進んでいるので、そこに至る流れは別としても、後味は悪くなかったです。
それに一人孤独となった雪輝の元に、由乃が現れると告げた未来日記
最後の最後で気になる終わらせ方は少し好感が持てたし、続きの展開も気になりました。
もしかしたらもう一度視聴してしまうかもしれませんね。{/netabare}


この作品のもう一つの特徴を挙げさせてもらいますと、由乃のヤンデレを楽しむって面ですかね。
今まであまりヤンデレキャラが登場する作品を視聴していませんでしたので、由乃のヤンデレにはかなり新鮮さを感じさせられましたね。
まぁ、そのヤンデレがずっと続くと、ちょっとウンザリしましたし、その対象である雪輝もそれを若干受け入れつつ、かと思えば突き放し、都合が悪くなるとまた由乃に縋る。
そう言った雪輝のスタンスには若干、苛立ちやら嫌悪感も抱いてしまいましたがね。
まぁ、これがヤンデレと言うキャラの扱いなんだろうなと、勉強になりましたww
実際、ヤンデレキャラの登場するアニメはこれ以外視聴していないので、由乃のヤンデレ具合がどの程度なのかは分かりませんが、まぁヤンデレ要素もこの作品の特徴だと思います。


作画に関しては、そこまで特筆する程、綺麗な作画でもありませんね。
音楽に関しては、まぁOP、ED共にまぁ良い感じ、作品の感じにも合っていたのではないでしょうか。
個人的には前半のOPとEDの方が好みでしたが……


個人的には少し残念な感じを抱いてしまった作品
しかし、その設定は非常に秀逸で魅力的ですので、楽しめる方は非常に楽しめるのかもしれません。
ラストから今後何らかの展開が控えている様子
興味のある方は一度視聴してみるのも良いかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 84
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

限界状況の中で、ごくふつうの女の子<由乃>の台詞の持つ意味が迫ってくる。価値観がせめぎ合う。

■ごくふつうの女の子の台詞の持つ意味が迫ってくる

また観てしまいました。再評価しても原作も含めてよくできてますね。作品のコンセプトがぶれてない。無駄に長大にしていない。あらためて感じました。

さて、お気に入りの台詞を抜粋してみました。我妻由乃のものだけです。ほとんどの台詞がごく普通の女の子なんですよね。それゆえ作品に深みをもたらしているようです。

●「おやすみ、ユッキー……」玄関扉新聞受けから、お休みの挨拶。逃げ出したくなるほど恐ろしい。

●「わたしが未来のお嫁さんになってあげる」<---導入段階での象徴的な台詞で、あとあと効いてくる。

●「ユッキーだいじょうぶ」<---誰かを殺戮した後に、駆け寄って。本心に正直な娘です。

●「ユッキーのお母様がいい人でよかったわ」<---鞄の中の凶器を使わずに済んだことに対して。<いい人>の価値判断が興味深い。

●「だからユッキーの未来は由乃のものだよ。」<--自分の日記がゆきてるストーキング日記であることを説明しつつ。

--------------------------
本論:最強の病んだ女の子、ヒロイン由乃の選択、行動原理は間違っているのか、批判されなくてはならないのか?

「由乃の行動原理は間違っているのか?」――僕自身は彼女の選択は正しかったように強く思う。まず、それだけを書き置いて続ける。

■倫理観

常に作中につきまとう、由乃の暴走的残虐行為への批判めいた、作中人物の捉まえ方には、強い違和感を覚え続けた。捨て置かれたこの限界状況において、上っ面の倫理観や正義感がどれほど意味を持つのだろうか。既に数話が完了した時点で、超ストーカーなどとは言ってはいられないはずで、優雅に人倫主義を語っている状況ではないはずだ。

もちろんこれは、物語の展開における必要不可欠だった仕組みでもあるわけで、二人が共に残虐行為にあけくれていては、行動、ストーリー展開に、ディレンマが成立しないことはわかってはいる。

■この物語には終わりがない。はじまりもない。だから、結末もない

これは僕にとって、時空を超えた純愛の物語だった。たしかに血しぶきが飛び、ナイフで切り裂かれる人の首があり、腐乱しきった死体が転がっているし、そういった要素にフォーカスしても構わないが、ぶれなかったのは純愛の物語性だったような気がする。

作品世界のすべての謎へのヒントはクラシックに冒頭話に凝縮されており、ミステリー、サスペンス的な要素でも評価できた。(終話でやられたと思った)

とにもかくにも、細かい瑕疵は気にしない。面白くて、これまでに2度観賞した。コミックも読んでみた。ひとことでいうと、シビレる作品。事前知識なくみはじめたが、驚きとともに丸一日で一気に見終えてしまった。

この作品の魅力については多くは語り尽くされているので、途中何度も考え込んでしまった「本当にヒロイン由乃の選択、行動原理は間違っているのだろうか?」という観点を軸に考えてみる。

{netabare}
■世界の選択または愛の行く末

ラスト二話ぐらいで、繰り広げられる、やりとりがもっとも気になる。由乃が主人公に対し背徳的行為(死者再生の嘘)を行っているという周囲の「ともだち」の指摘がほんとうに正しいのだろうか。彼女の側の選択がなぜ間違っているといえるのだろうか。

物事は単純に善悪で判断できるものではなく、ともだち側の考え方そのものも、ひとつの価値観から導かれた立場=結論でしかない。人類愛が必要か? 多様性を持つ分岐世界の誕生のどこが問題なのだろう。

■最高、最強の病んだ女の子

由乃に思い切り魅力をかんじてしまったので、由乃を肯定的にみてくれない周囲が気にくわないのかもしれない。彼女のすべての行動原理は、雪輝への行き過ぎ、時には屈折する行為につながる(拉致)、愛情によってほとんどを説明できるわけで、俯瞰して観賞できる側からすれば、それはとても胸が苦しくなるほどだった。

ふたりは日記同様、常にふたりで一人でありつづけ、解釈は自由だけれども、最後には精神的にも「結ばれる」ことで、一体的精神性をもったような気がする。

{/netabare}

余談:

最後に、私にとっての由乃というキャラクターの魅力は、病んでいることはもちろん、異常な身体能力、戦闘能力の高さ、高度な知性と素早い判断力、そして、その美貌に尽きる。実際に、こんな彼女ができたとしたら、必死で逃走するだろうが……、物語世界では由乃を断固支持する。ヤンデレ最高なのである。

{netabare}

■物語の終わり

この物語には終わりがない。はじまりもない。だから、結末もない。世界を作るのは作者の特権だが、作品を解釈するのは読み解く側、感じる側の特権である。その意味では物理的な結末については共感をもちえなかったというのが正直なところ。

かといって、だめというわけではなく、僕らがそれぞれ考えてみればいいことで、終わりのない未来日記の「終わり」を夢想すればいいのかもしれない。

{/netabare}

若い人よりも青年期以降こそ楽しめる一級作品だとおもいます。
アニメ好きだけにとどめておくのはもったいない。いつかアニメでのリメイク(実写はみたくない)が観てみたいです。それとオープニングは作品をあらわしていて素敵(=合致している)とおもいました。自分の中ではめずらしいです。

ちなみに、私は泣いた。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 62

75.9 8 ミステリーで恋愛なアニメランキング8位
名探偵コナン(TVアニメ動画)

1996年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (756)
4070人が棚に入れました
高校生にして日本屈指の名探偵・工藤新一は、幼馴染みの毛利蘭と遊園地へ遊びに行く。新一はそこで謎の組織の取引現場を目撃するが、組織のもう一人の仲間に気付かず殴り倒されてしまう。新一を殺す為に組織の男が飲ませた毒薬は何故か新一を幼児化させてしまった。小さくなった新一は正体を隠しながら謎の組織を追う為に、周りには新一の親戚、江戸川コナンだと名乗る。コナンは父親、毛利小五郎が探偵をやっている蘭の家へ居候し、謎に包まれた黒の組織を追う為、探偵として事件を解き続ける。

声優・キャラクター
高山みなみ、小山力也、山崎和佳奈、山口勝平、緒方賢一、高木渉、大谷育江、岩居由希子、林原めぐみ、茶風林、湯屋敦子、井上和彦、千葉一伸、堀川りょう、宮村優子、松井菜桜子、田中秀幸、島本須美、高島雅羅、堀之紀、立木文彦

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

大人気推理アニメ

私が大好きなアニメの一つ。
難易度の高いミステリーとトリック、魅力あるキャラクターの活躍、手に汗握る展開とアクション、かっこいい名言、雰囲気を十分に盛り上げてくれる音楽、恋愛やギャグ要素など、どれをとっても申し分ない出来です。
矛盾や強引な設定が多々あって突っ込みたくなる時もありますが、それを指摘するとアニメが成り立たなくなるのであえて考慮はしませんが・・・。
また長い間このアニメが続いているのでさすがにマンネリ化を感じる事もありますが、黒の組織が絡んだストーリーになると緊張感満載のハラハラ感が楽しめます。
謎が謎を呼び、私の予測を外れた展開や衝撃的な展開は早く続きが気になりもう目が離せません。
なかなか黒の組織との話が進まないところが欠点ですが、進んでしまうとこのアニメが終わってしまう感もあるので、いつまでもこのアニメを楽しみたいファンにとっては微妙なとこですね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

molecule さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

八方美人で人気者の長寿アニメ凄い

犯罪モノって現実的な素材であるだけに解きほぐ機構を固めておけば発展は無限…なようで、流石に連載十数年も超えるとキャラの使い回しが利かなくなって当然か。
事件なんて幾らでも数起こせるけど、主目的がそれによって引き出される常連キャラの内部ストーリーと見るアニメの方法論で限界がないわけない。
ただその見方を歓迎する要素が、引き出しの多い題材→話数の膨大なことによって、物語世界に引き籠っていられる期間が長いという利点を生んでクオリティの瀕死なことをファンの目から庇ってる。

実際TVオリジナルストーリーに限ればもっと遥に早い段階で退屈なものに落ちていたし、劇場版はシナリオの浮き沈みはあるものの完全に爆弾に依存しはじめたのは題材と媒体の宿命かな。

しかしほとんど本筋(黒の組織)の解明に引きずられてるだけの興味を、それでも繋ぐだけの牽引力のあるキャラってそうはいない。リアリティとファンタジーと、ここまで扱い易いバランスの「人」は他の分野には生めないだろうな。物語っていうのはストレスだから、このキャラクタの万能ぶりこそ神だね。

大人のファン層と子供、どっちに向けても愛想が良くて八方美人で人気者の長寿アニメ凄い。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

チヒロ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いつの間にか、工藤新一よりも年上になってしまいました。

コナンを観始めたときは、まだ中学生でした。

そして新一の年齢を過ぎたあたりで、歳をとったなぁと感じました。


昔は灰原さんが大人の女性に思えましたが、今やただの研究施設に勤めるスレたOLに思えてしまいます。

コナン君はいつになったら工藤新一に戻れるのでしょうか?

そしていつになったら観終わったの棚に移動できるのでしょうか。

ここまでの道は険しく、未だに観続けてはいますが、さすがに全話観ているわけではなく、そろそろ観終わったの棚に入れたいなぁと思っている今日このごろです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

66.9 9 ミステリーで恋愛なアニメランキング9位
心霊探偵 八雲(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (561)
3310人が棚に入れました
生まれながらの“赤い瞳“で死者の魂を見ることのできる大学生斉藤八雲が、大学の友人小沢晴香や「未解決特殊事件捜査室」の後藤刑事らのもちこむ怪事件をその能力で解決する。

声優・キャラクター
小野大輔、藤村歩、東地宏樹、川島得愛、関俊彦、納谷六朗、高瀬右光、柚木涼香、豊口めぐみ

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

オッドアイ

久しぶりにMAGネットでも見ようかとテレビをつけたら、やってたアニメでして、その時、ちょうど映ってた、奈緒ちゃんの可愛さに衝撃を覚え、見始めました
私はホラー苦手なので、心霊描写は目をつぶってましたが


NHKアニメです、キャラデザや声優から、腐向けと思ってたのですが、普通にストーリー有りでした
”心霊探偵”ってのが独創的で、世界観も割と好みでしたね
ただ雰囲気は作風がら重くらしいのと、タイミングは遅めです

声優は、いつもの小野Dと、藤村歩って、、、
風のスティグマコンビですね、だいぶ懐かしいw
登場人物は少ないですが、印象に残るキャラクターばかりで
演じてる声優さんも皆お上手でした

OPは小野Dが歌ってます
EDはセンチメンタルな雰囲気の曲なのですが、どことなく鬼束ちひろさんのトリックの曲に似てます

奈緒ちゃんが可愛いです、お持ち帰りしたいくらい
奈緒ちゃんのために見ていたといっても過言ではない
2010秋シーズンで一番可愛いと思ってます
それから、ヒロインの晴香ちゃんなのですが
なぜいつも同じ服を着てるんでしょうか、銀さん式ですかね


最終回ラッシュきついっすなぁ・・・
思い返せば今期はものすごい豊作でした・・・
出会いがあれば、別れもある
しかし別れがあれば、再び出会うこともある

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

宿命に打ち勝とうとする強さとは

神永学の小説シリーズが原作の、全13話からなるTVアニメ作品。

タイトルに「心霊」とあってもそれほど恐怖をあおるものではなく、
「探偵」とあっても、一般的なイメージの探偵とは違い、、
ただ、片方の赤い瞳で死者の魂を見ることができ、
霊の心情を理解することができるという大学生が主人公。

ある事件の解決以来、彼に付きまとう大学の同級生 晴香や、
彼の能力をあてに難事件を解決をしている刑事、
彼を引き取って息子のように接している叔父の僧侶など中心に、
大抵は1話完結の事件を解決しながら、八雲の生い立ち、両親失踪の謎、
晴香との因縁など、さらにもっと奥深い内容に迫っていく・・というお話。

ハッキリ言って6話までの前半は、さまざまな事件解決をしながら、
周囲の人間との心の距離を縮めていくだけの内容なのだが、
誰にも心を開かなかった八雲が、この前半で徐々に変化していく事実は
最終話までの後半の急展開にすごく必要で。

それと、死者の魂が事件に関わっている者だとしても、
むやみに祓うのではなく、いや・・むしろ八雲は、
霊祓いを金儲けにする霊媒師などを否定しているので、
魂が訴えていることを理解した上で去ってもらう手法を取る
ってところが、なかなか好感持てた。
{netabare}
中盤・・・八雲となぜ名づけられたか、
両目が赤い男が誰なのか、八雲の生い立ちやこれまでのことも含め、
僧侶であり、誰よりも彼の理解者であった彼の叔父によって語られる。
{/netabare}
さまざまな児童虐待をはじめとして、家族、親子、
人の悪意と愛情やエゴイズムというものを
現実と非現実を交錯させながら展開していくので、暗く重い内容だが、
八雲を執拗に追い込んでいく両目とも赤い男の存在と真相が、
大きな鍵となって物語全体を包んでいた。

こういう物語は、好き嫌いがかなりハッキリしそうだけれど、
自分は後半で複雑な思いを抱きながらも、
最後まで観ないと気が済まなかった。

{netabare}最終的にはホッとできるものの、謎を残す終わり方に {/netabare}
2期があるかどうか・・わからないが、
この作品はミステリーホラーやサスペンスタッチで描かれながらも、
本筋としては八雲の心の変化、もっと言ってしまえば
「憎悪」との向き合い方に一番意味があったと思う。

個人的には、八雲の姉を名乗り、両目の赤い男といつも同行している女性、
七瀬美雪の半生と悪魔主義的な異常愛と心情のほうに、
すごく興味がわいたので、
彼女を主人公にした物語を別に作って欲しいくらいだった。


声の出演は・・・

斉藤八雲 - 小野大輔
小沢晴香 - 藤村歩
後藤和利 - 東地宏樹
石井雄太郎 - 川島得愛
斉藤一心 - 関俊彦
斉藤奈緒 - 小清水亜美
畠秀吉 - 納谷六朗
両目の赤い男 - 高瀬右光
七瀬美雪 - 柚木涼香
土方真琴 - 豊口めぐみ
宮川恵理子(原作では宮川英也) - 皆川純子

なお、OP「Key」という曲が、かなり気に入っていて、
最初聴いたとき、デヴィッド・シルヴィアンかと思うような曲調と声に
おぉ~~っと身を乗り出したのだけれど、小野大輔さんでした^^;

投稿 : 2024/12/21
♥ : 41

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

見えない絆。

原作未読。コミック途中まで読んで止まってます。
アニメ全13話。


この作品観た第一印象は主人公の八雲がかなりイケメン!タイプですw

片目が赤い目をして産まれた八雲。
彼には死者の魂が見えて会話ができます。
しかし、除霊とかはできないとか・・!

ストーリーは最初は軽めな感じで
だんだん本題の八雲も父絡みの事件に入って行きます。

なかなか謎が謎を呼ぶって感じで絡み方がちょっと複雑に感じましたが
分かるとスッキリヽ(*´∪`*)ノ"
ああー!なるほど!ってなります。

◎八雲のお母さんのお話涙でました。感動!

◎最終回八雲の叔父の斉藤一心と八雲の会話。もらい泣きしそうになりました。

この2点が私が個人的に感動できたポイントでしたε=ε=ε=(●・д・ノ)ノ


タイトルにあるように心霊探偵ーー。
だけどホラーとか苦手な方にも比較的観やすい作品なんじゃないかと思います♪
怖い作品ではないです♪
八雲の性格(言動)がなかなかおもしろいので
笑っちゃうシーンも多々あります♪♪
お時間ある方ぜひぜひいかがでしょう☆

読んでくださりありがとうございました(○`・∀´・)ゞ★

投稿 : 2024/12/21
♥ : 33

66.3 10 ミステリーで恋愛なアニメランキング10位
すべてがFになる THE PERFECT INSIDER(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (807)
3514人が棚に入れました
森博嗣の『S&Mシリーズ』が原作。

映像化するのは、「エルフェンリート」の神戸守監督とA-1 Picturesのタッグ!


理系の女子大生の西之園萌絵と工学部建築学科准教授の犀川創平が難事件に挑むサイエンスミステリーとなる。

声優・キャラクター
加瀬康之、種﨑敦美、木戸衣吹
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

感覚の病的な鋭さ

森博嗣メフィスト賞受賞の本格ミステリー。
多くの続編を生んだ傑作シリーズの始まり。

混乱を覚えます。
すべての言葉が意味をなさないのではと。
{netabare}事件を丁寧に描いてくれていますが、
事件の全貌が見えてくると同時に、
犯人の動機がとても繊細で、
観念的な方向へ進むからです。
そして告白しなければいけません。
その動機をどこか「理解できる」のです。{/netabare}
極めて理性的で合理的な方、
真反対に精神薄弱の方にはお勧め出来ません。

ここでは劇中で交わされた、
印象的なある独白をピックアップして、
皆さんの判断を仰ぎたいと思います。
物語の根幹に通じる独白ですので、
少しでも興味のある方は開かないで下さい。

{netabare}子供の頃は誰でも1つの人格ではなかったはずだ。
常に矛盾し今よりもっと多様な考え方をしていた。
それが成長するにつれて矛盾を統合し、
1つの人格になろうとする。
大人になるとは1つの精神、肉体に縛られることだ。
ただ解き放たれたい、その為の儀式である。{/netabare}

問いかけに立ち止まるのが人間だと思う。
束縛と寄り添って歩むのが人生だと思う。

もしどこかで出会えたら、
聞いてみたいことがたくさんあるな。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 78

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

日間賀島じゃなくて妃真加島だったんですか・・・^^;

この作品の原作は未読です。個性のあるキャラデザとノイタミナ作品・・・という事で視聴を決めました。
物語の進展に伴い、「ヒマカ島」という地名が登場しました。「日間賀島」は愛知県の沖合にある島でタコとフグの里海として知られています。個人的に私も行ったことのある島だったので、俄然興味を持って視聴に臨みました。

この物語の主人公は、大学の助教授である犀川創平(さいかわ そうへい)。
彼は研究室に出入りしているヒロインの西之園萌絵(にしのその もえ)と一緒に、真賀田研究所に行くこととなります。
真賀田研究所には優秀な人材が揃っており、その研究所のトップが現存する最高の天才と名高い真賀田四季博士・・・ですが彼女は過去に人を殺めた事から、研究所の一画に長期に渡って隔離されていました。

そして、いざ博士と面会しようとすると博士の部屋の中から奇妙な物体が姿を表し・・・ミステリー作品として物語が動いていきます。

・・・完走しましたが正直難しい作品でした^^;
一言で表すと「完全密室殺人事件」になるわけですが、その手口の巧妙さ・・・色んな事象が細い線で繋がっていましたが、その細い線は私にとって「見えない線」でした。
関係する事柄が多い上に一つ一つが複雑なので、一つ一つのピースがしっかり嵌った感触が全容が明かされてもイマイチ無いんですよね^^;
きっと物的証拠だけではなく、時間・空間・暗号といった因子を折り込み固定概念を排除したその先の事象を見る必要があるのかな・・・
でも、そこは私の考えられる範囲の遥か彼方でした^^;

この事件の犯人は凄い人・・・
この手口を暴いた人も凄い人・・・
そして、この物語を考えた著者は凄い人・・・
これ初見で犯人を暴ける人っていないんじゃないでしょうか^^;?

作品的には難しいですが、だからといって視聴できない訳ではありません。
全然検討もつかない方向から突然手がかりが降ってくるので、意外性とその内容の深さに触れるだけでも面白さは感じられると思います。

でも作品の中で気になったのが一つだけ・・・
犀川先生は極度の愛煙家で、所構わず煙草を吸っていましたが、今の時代こんなにプカプカ吸えるところはきっと無いと思います。
と、思える位喫煙シーンを多く見たような気がします。
犀川先生の喫煙はきっと何か意味があったのかもしれません。
ですが、何に繋がっていたのか・・・正直今でも分かってません^^;

オープニングテーマは、KANA-BOONさんの「talking」
エンディングテーマは、シナリオアート/CHRYSANTHEMUM BRIDGEさんの「ナナヒツジ」
この作品・・・歌は格好良いのですが、実際に歌おうとすると難易度が高かったです^^;

1クール11話の作品でした。
ラストは意味深なシーンで終幕しました。
今回登場した主要登場人物である3人(犀川創平、西之園萌絵、真賀田四季)は、著者森博嗣先生に執筆する他の作品にも登場しているようなので、その布石だったのでしょうか・・・
あと1話位タネ明かしをして貰えたら、もう少し事件への理解度が高まったかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 34

ニワカオヤジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

「ぼくの考えた天才」に逃げている、意識高い系ミステリ

●原作小説
原作のS&M(犀川&萌絵)シリーズは全て既読。ただしかなり昔です。
本作はS&Mシリーズの一作目で、シリーズ中では最も面白い作品です。というか、S&M全体がそれほど面白くないんだけど。
私は本作がまあまあ面白かったのでまた面白くなるのかなと思いながら惰性で読んでいましたが、最終巻のあまりのつまらなさに森博嗣作品を読むのは止めました。
年に10冊も長編小説書く才能があるならもっとプロットを練れよ! (ただの嫉妬)


●事件が1件だけ
1クール使って一つの事件のみを扱うのは、「虚構推理」をも上回るスローペースです。犀川先生のタバコ吸いながら無言のシーンがやたらと多いので、このダメ准教授に禁煙させたら1クールでS&Mシリーズの半分は入ったんじゃなかろうか。


●キャラデザ
安易な萌え絵にせず、主人公すらぱっとしない見た目にしたのは評価できます。犀川が美青年だったら速攻見るのを止めたでしょう。
ただしヒロインの萌絵は、「誰もが振り返るほどの美人」の設定ですが、奇抜なファッションに思わず振り返ってみたら微妙に可愛くない「見返り不美人(byボ・ガンボス)」もしくは「木村カエラを意識した勘違い女」という造形であり、ちょっとかわいそう。


●天才
レベルは違えど、真賀田四季、犀川、萌絵と三人の天才が出てきて思考実験を繰り広げます。
犀川は原作者自身を投影したキャラクターだと思います(当時実際に名大准教授)が、そんな犀川を「天才」として作中で扱うのはいかがなものか。言ってて恥ずかしくないのか?。 (ただの嫉妬)
四季は、天才犀川をも凌駕する天才として描かれていますが、やはり天才じゃない人が天才を創造することは難しいですね。
頭が良いんだろうけど、それ以上に頭がおかしい方が目立つ残念な人になっちゃっています。


●理系ミステリ
原作の発表当時から理系ミステリと呼ばれていますが、「理系」なのはコンピューターが関連したトリックくらい。
「ミステリ」要素は、最後に犯人が判明する、というだけで、本格ミステリのような謎解きのカタルシスはあまりない。
ということで正しくは「理系ミステリ」ではなく「劣化SFサスペンス」ではないかと思います。

ちなみに原作の2作目以降、更に「理系」と「ミステリ」の要素はなくなっていき、犀川先生は事件が起きたらすぐに犯人が分かってるっぽいけどタバコばっか吸って物語の終盤にやっと種明かしをする。そしてなぜ犯人が分かったのかイマイチ理解できない。
不十分な証拠しか提示してないのに、犀川が天才だから、で論理的な推理が誤魔化されているように思える(実際にはそうでもないかもしれないけど、斜に構えたカッコイイ台詞(笑)に翻弄されてしまう)。いくら旧帝大とはいえ工学部の准教授止まりで天才ぶってんじゃねーよ! (ただの嫉妬)


●西之園萌絵の車
アニメではアルファロメオの4Cに乗ってますね。原作でも萌絵はマニュアルのスポーツカーが好きな描写があります。なお、4Cは2ペダルMTなので萌絵の趣味には本当は合いません。

原作のシリーズ前半はアルファロメオの2シーターに乗っていますが、後半はポルシェのボクスターに乗り換えます。
この辺りは、金持ちじゃない人が想像したお金持ち像みたいですね。アルファが好きな人がボクスターとか乗らないよ! そもそもアルファって高級車っていうほどでもないし、金持ちがポルシェ買うならボクスターじゃなくて911にしろよ!(ただの嫉妬)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

70.6 11 ミステリーで恋愛なアニメランキング11位
ISLAND(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (383)
1691人が棚に入れました
本土から遠く離れた海に浮かぶ「浦島」
そこは楽園と見まごう豊かな自然と、複雑な過去と因習に囚われた人々が息づく島だった。

本土から見放され、忘れられつつあるこの地で半ば諦めを懐きながら生きる島の住人。

そんな島に「タイムトラベラー」を自称するひとりの青年が流れ着く。
「せつな」という名前と「ある使命」以外の記憶を失ったその青年は、凛音、夏蓮、紗羅という3人の少女たちと出会い、やがて島の未来を変えるべく奔走をはじめる。

排他的な因習と数々の謎を秘めた浦島をめぐる青年と少女たちの物語がひも解かれるーー。

声優・キャラクター
田村ゆかり、阿澄佳奈、山村響、鈴木達央、佐藤利奈、茂木たかまさ、中島唯、高柳知葉、田中貴子
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

中盤までは苦痛、後半は面白かった

最終話まで視聴。原作ゲームは未プレイ。

前半は様々な謎が示され、一見、謎解き物なのかと思いました。
ところが、どういう訳だか{netabare}安っぽいラブコメにしか見えませんでした。
ラブコメとしては正直、駄作なレベル。
主人公の、男性としての魅力が無かったから・・・。{/netabare}

後半は一気に物語が動いて、なかなか面白かった。
まあ、{netabare}強引なご都合主義な展開は{/netabare}目を瞑らないといけないでしょうけど・・・。
例えば、{netabare}切那が同じタイミングで目覚めたかと思ったら、切那と玖音が目覚めるタイミングが大きくズレちゃったり・・・とか。『時を止める装置』の精度はとても高いのかアバウトなのか???みたいな(笑)。{/netabare}

でも、それを超えるような超展開エンディングはとても良かったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 40
ネタバレ

いっちー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

原作プレイをおすすめ アニメ見るなら8話までがまん!

1話視聴後
原作は評判どおり、メチャクチャ面白かったです!
{netabare}(特に最後の編が面白いし号泣){/netabare}
ただ、アニメ化1クールなので、原作面白いのにクソアニメ“カオスチャイルド”の二の舞にならないか心配していましたが、、
かなりいいスタートだと思ったので、これからに期待です。

2話視聴後
いい感じに最初に詰め込んでくれているので,後々にスピードが落ち着いて見やすくなりそう。
また演出が本当に素晴らしいので,
中盤から最後にかけての見せ場,きちんと作ってくれそうです。

3話視聴後
3話で面白くなってくるかなと思っていましたが,なかなか面白くならない...
後,原作になかった歌のシーン,なかなかに不評なのでやめたほうがいいんじゃないかと思ったりします。
まあ,あまり進んでないように見えてテンポはいい感じなので,
個人的に面白くなるのは{netabare}凜音{/netabare}ルートの途中からだったし,そこでは面白くなってほしいですね。(このペースで行くと6話くらい?)

(4話予告後)
{netabare}4話で夏蓮ルート一気にやってしまうみたいです。
ということは5話で紗羅ルート,6話から凛音ルートも確実でしょう。
本番は6話からということになりそうです。{/netabare}

4話視聴後
{netabare}夏蓮{/netabare}ルートの大事なところをうまくまとめていてすごく良かったです!
このテンポで話進めて行ってくれるなら安心できそうです。
次回は{netabare}紗羅{/netabare}ルート,ココらへんから{netabare}時間要素{/netabare}出てきて面白くなってきます。
来週,おもしろそうです。

5話視聴後
やはり{netabare}1話で紗羅ルート終わらせてきました。
紗羅で2話使わなっかったのはほんとに良かったと思います。
(ただ,火事中のシーンかなり見せ場だから,できるなら丁寧に作ってほしかったな。
まあ本筋に関係ないし1クールだからしょうがないけど。){/netabare}
初見の方達がついていけてるかなと心配していましたが,ネットでは結構評判良かったので安心です!
ここで評判いいなら,ここからが半端ないんで覇権になってほしいな。
{netabare}8話から始まるであろう???編ここがシュタゲで言う{netabare}12話(転換期)。{/netabare}
そこで話題になってほしい...{/netabare}

(6話予告後)
{netabare}これは、凛音編に2話かけますね。{/netabare}

6話視聴後
完全にやらかした~
今までめちゃくちゃテンポ良かったのにほとんど進んでないし...
このルートだったらもっと面白くできたはず。
初見の方に切るな切るなと言い続けてきましたが,このままじゃ信じてもらえ無さそう...
とにかく8話まで見てから切るか決めてもらいたいです。
このテンポだと8話で{netabare}一気に話が動き出します!{/netabare}

7話視聴後
やっぱり今週も微妙。
予告通り来週までは見てみてほしいな。
{netabare}来週一気に話が動き出します{/netabare}

(8話予告後)
見た感じあの部分までは行きそうだけど、、演出には期待できなさそう。
シュタゲスタッフに作ってもらってたら来週神回なるんだけど...
一応期待しとく。

8話視聴後
この展開来るの待ってました!
こっから{netabare}謎が解明{/netabare}されていくわけですが,話数は足りるかな?
そこが一番心配...
現に今回の話も詰め込み過ぎだし,{netabare}アニオリ展開ばっかだし,ここで凛音のコールドスリープばらすし{/netabare},不満だらけですが,もう1クールだからしょうがないです。
もうこのまま突っ切って面白くしてほしい。
ラストスパート楽しみにしています!

9話視聴後
{netabare}今回から始まるNEVERISLAND
個人的にとても良かったと思います。
最初の出会いのシーンから中盤くらいまでばっさりダイジェストでしたけど,ちゃんと重要なところをきっちりやってくれている印象です。
ただ,札無しとか唐突すぎてそこは説明いれてほしかったかな。
{/netabare}
アニメ組の方々のネットのコメントを見た感じだと,訳分かんないっていうコメントが多いようですが,おいおいわかってくると思います(多分)
訳がわからない人はとりあえず{netabare}リンネの可愛さで癒やされるだけでいいと思いますね
(個人的冬編のリンネがISLANDで一番好き){/netabare}

全13話 話数足りるかな?
アニメスタッフには頑張ってもらいたいです。

{netabare}実は公式ホームページのURLが前からnever-island.comだったのですが気づきましたか?{/netabare}

10話視聴後
いやーだいぶぶっ飛ばしましたねー
絶対アニメ組の方ついていけてないと思います
{netabare}真髄は次の編からとはいえ,冬編かなり大事だから,無駄に凛音ルートで尺取ってほしくなかったな...(6話丸ごといらない気がする){/netabare}
原作的には次から結構面白いです!
ただ,今のところ大筋以外ほとんどアニオリ展開なので,本当のISLANDが知りたいなら原作をやりましょう。

11話視聴後
{netabare}ついに真夏編!
タイムスリップしてきて2周目だからレベルMAXでサクサクっと畳み掛けましたねー
そして最後玖音が...{/netabare}

アニメ組の方の評価がどこを見ても結構良かったので嬉しかったです。
ただ個人的には{netabare}原作プレイした時,玖音のところはEver17に次いで歴代2番目レベルで衝撃的だった(シュタゲより衝撃的だった)けどアニメではさらっと終わらせたのが残念だったかな{/netabare}

次回アニメではどう終わらせるのか,楽しみです!

12話視聴後
{netabare}玖音の秘められた過去が明らかになっていき...
最後は凛音じゃなくリンネと結婚 幸せそうでよかった!

やはりアニオリENDで締めてきましたね
まあ原作ENDはアニメだと伏線が足りないし,
アニメはこの終わり方が綺麗でよかったかなと思います。

(ジャンルは"せつなとえいえんのおとぎばなし"ですが"刹那と久遠のおとぎばなし"→"切那と玖音のおとぎばなし"っていう隠された意味があったのですね){/netabare}


総合評価
中盤クソアニメになるんじゃないかととても心配でしたが,終盤になるにつれ評価する方が増えてきたし,1クールにしては悪くはなかったのではないでしょうか。(少なくとも1話時書いたChaos;Childの二の舞にはならなくてよかった)

ただ初見の方,最初に絶対に原作をプレイした方がいいです
アニメの30倍は原作の方が面白いので予備知識無しで原作をやってシュタゲを超えるくらいの衝撃や感動を楽しんでほしいです!
(アニメは1クール超圧縮だからどうしてもそれなりにしか面白くならない...)

もしゲーム日ごろしないしアニメだけ見たいなぁという方は8話まで切らずに見てみてください そこから面白くなってきますよ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

綱渡りの1クールアドベンチャーもの

2018.09.20記


ゲーム未プレイ


視聴の理由って何だったんだっけ?

猛暑となれば、清涼感求めて絵面が海・太陽多めだと惹かれるというのはある。
タイトルも ISLAND いいね~楽園テイスト。

2018年夏のクール、海・太陽を前面に出した作品が目に留まり、『ぐらんぶる』『はるかなレシーブ』『free3期』と夏を求めてここらへん漁りました。
そんな夏モノの先陣を切って放送スタートしたのがたしかこの『ISLAND』。

いきなり波打ち際で寝っ転がってる本作の主人公、自称タイムトラベラー刹那さん登場であります。

夏を感じたかったのが視聴動機となりました。


そんな個人的な動機はどうでもよく、物語は本土から遠く離れた島(楽園)を舞台に何かしら事情がありそうな登場人物たちがなんか謎めいたあれやこれやに触れて進行する感じ。 なんのこっちゃ( ;´Д`)
あらすじは公式をどうぞ

一種の謎解きものにあたるんだと思います。
となると全12話1クールで収めるには始めからハンデを背負わされたようなもので、そこをどれだけ感じさせないようにするか?がポイントになります。

その点で見ると、、、

 敢闘賞

といったところでしょうか。

1話~3話の掴みはOK
刹那がこの島に現れた理由探しが物語の軸となります。そこに島に伝わる古くからの因習や排他的な地域性などがスパイスとなって、そこかしこに散らばる謎がどうやって解き明かされるか、に興味を惹かせる内容でした。

そこから複数ルートがあることを匂わせつつ、後半{netabare}超展開があり、{/netabare}残り数話でラストスパートをかけ、結末は、、、少なくともがっかりする内容ではありませんでした。
{netabare}むしろハッピーエンドだったのは好印象です。{/netabare}


いかんせん尺が足りず説明不足になるのは始めからわかってたこと。
そこをぎりぎり踏みとどまっていたとは思います。
1クールでの謎解きアドベンチャーと割り切って観る分にはお勧めです。


原作のゲームではおそらく複数ルートが存在するものと思われますが、その場合、制作にあたってはどのルートを採用するか、アニオリ展開させるか、スタッフの力量が問われます。
本流のルートに帰結させるまでの持っていきかたとして、途中アナザールートを匂わせることは良いとして{netabare}(沙羅や夏蓮のことね){/netabare}、ただししっかり回収できないとバランスが崩れます。
この点、回収できたとは言えないのが何よりの残念ポイントでしょう。
観ていただけるとわかります。エピソードの相関がわかりづらいと感じられた方が多かったのではないでしょうか。
「いつ面白くなるんだ?」状態が続き途中脱落者が出てもおかしくない。
しかしながら最後はそこそこ良いので視聴にあたっては一気に観るがよろしいかと思います。


良くわからん

でも終わりよければまぁいっかww 


と、1クールものアドベンチャー系作品について考えさせられる作品でした。


なお、作画は頑張ってましたよ。
視聴動機であった「夏」感はしっかり堪能できました。
キャラデザインや音楽は好みでしょう。私にはどちらかというと苦手な部類でした。


以下、ネタバレ所感。
{netabare}リアルりんねさんの声が別の人だったのは良かった。もしかして苦難の道のりの果てにキャピ声が低く変わったのか!!おいたわしや!!と軽い妄想を掻き立てられた感じです。{/netabare}



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2019.03.06追記
《配点を修正》

投稿 : 2024/12/21
♥ : 52

75.6 12 ミステリーで恋愛なアニメランキング12位
虚構推理(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (577)
2355人が棚に入れました
怪異"たちの知恵の神となり、日々“怪異"たちから寄せられるトラブルを解決している少女・岩永琴子が一目惚れした相手・桜川九郎は、“怪異"にさえ恐れられる男だった!?そんな普通ではない2人が、“怪異"たちの引き起こすミステリアスな事件に立ち向かう[恋愛×伝奇×ミステリ]!!2人に振りかかる奇想天外な事件と、その恋の行方は――!?

声優・キャラクター
鬼頭明里、宮野真守、福圓美里、上坂すみれ、浜田賢二、佐古真弓、下山吉光、本山かおり、塙真奈美、後藤ヒロキ、宮田幸季、前田玲奈、飛田展男、大南悠

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2020年冬クール開始前から期待の一作、出だしは好調! 第3話後半より「鋼人七瀬事件」に突入!

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話を観ました。評価は暫定です。

放送開始前から楽しみだった一作です。作品ジャンルは「伝奇ミステリー」とかそんな感じ。

きっちり1話を使って妖たちの間での岩永琴子の立ち位置であったり、桜川九郎の能力であったりを説明してなおかつ1つの「事件」を次に引きずることなく解決する。でも九郎が何者なのかはハッキリとは明かされず次話への興味を引っ張るという、シリーズ物の第1話としてはかなり上出来なエピソードでした。

琴子のビジュアルと、声や性格のギャップは人気を得る要素になり得そう。視聴継続の判断を1話できっちりとできそうな感じでとても良かったと思います。
== [第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.2.3追記:
第3話後半から「鋼人七瀬(こうじんななせ)事件」編に入っています。第1話が原作1巻プロローグ部分をコミカライズ時に膨らませたもの、第2話~第3話前半が原作短編集に含まれていた1エピソードだったのに対して、「鋼人七瀬(こうじんななせ)事件」は原作小説ほぼ1巻全部に相当するので結構話数を必要とするはずです。

作中でアイドル七瀬かりんのSNSアカウントや、「鋼人七瀬まとめサイト」が出てくるのですが、これらをわざわざ作成しているこのアニメの制作スタッフは良い意味でアホです(笑)。

七瀬かりんtwitter: https://twitter.com/karin7se
鋼人七瀬まとめサイト: https://www.kojin7se.com/

第4話に出てきた、作中ドラマ『青春!火吹き娘!』のOP主題歌も力が入っていますね。

2020.3.29追記:
最終話まで視聴終了。

結局、「鋼人七瀬事件」で終わりましたね。原作は短編集も含めて文庫3巻分しかないので、それほど潤沢に原作エピソードがあるわけでもないということを「こんなものか」という気もしますが、1クールのアニメ作品として見ると「鋼人七瀬事件」に尺を使いすぎてテンポが良くないという見方もあると思います。

私の場合はそこは置いて映像化自体を喜んでいた口ですが、合わない人もけっこういたんじゃないでしょうか。

作画は画が崩れたりはしないのですが、なめらかでない動きなどもあって手放しに「良い」というほどでもないです。(それでも最近だと良い方かも?)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 55
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

観終わった

5話までの感想{netabare}
えっ、監督後藤圭二なのか、何故か自分は勝手に経営側に回って現場は退いたのだと思ってた、トンだ勘違い、ホント何でだろー?
じゃあキャラデザは門之園?と思ったらそうじゃないみたい、けど門之園の雰囲気がする、名前変えて参加してるのか?そこんところよく知らんから参る。

でもって内容。
どうしても自分は「人間がアヤカシの類とおいそれと関わってはマズい」という価値観が染み付いてて、もっと言っちゃえば関わってる間に人間ならざるものに段々と変容してしまうんじゃないか?という思想が根底にありまして。
一体何の影響だろう、ゲゲゲ?
ということで1話見た時点では「そうそう、こうだよこう」と妙に納得。
そういえば“かくりよの宿飯”では幼い頃にアヤカシから食い物の施しを受けて「あれ食ったのはヤバいんじゃないか」とよもつへぐい的な印象を持ったのだけど、全然そうじゃなくて「あれー?」となったのを思い出したりもしたり。
自分はやっぱこっち(なにかリスクがある)の方がシックリ来るなぁ。
と、1話の感触は上々だったものの2話で方向性がよく分からず困惑、そして3話でやーっとこの作品の方向性が分かった気分。
人間から見たらアヤカシの価値観なんて道理が違いすぎて理解し難い、それはアヤカシから人間を見た時もそうだろう、琴子はそれの間を取り持つ──事実はどうあれ納得させる屁理屈をでっち上げる──のがこの作品のテーマかな?と。
ってか3話Aパートまでが2話の続きで構成が変則的だねぇ、2話終わった段階で「え、まだこの件続くの?」と思いかけてたくらいで、Aパートで終わってよかったんだけどさ。

が、4話から再び戸惑うことに。
また続くんかい!ってかアイドルのPVシーン思い切り監督の趣味だろwww
そんなんで時間稼ぎして引っ張って、なんかイヤ~な予感がするんだけど…。
そして5話、予感的中。
人の噂話などの集団心理が具現化してアヤカシになるって…怪奇モノやオカルト系では超メジャーじゃない?それこそよもつへぐいよりも。
題材にするのは構わないのだけどそこまで引っ張るほどのネタかなー?
同期放送の“自縛少年花子くん”なんか第二話の中でサラっと触れてサラっと解決してたし…もうひと捻りあるのかな。
ってかホラ、大蛇の件でも触れてたじゃない?人からの信仰が薄まって弱くなった、みたいなの。
鋼人七瀬も同じじゃん?
大蛇の時点で「この作品世界ではそういう法則なのねー」ってのは出来上がってて、5話は伏線どころか公開した設定を謎のトリックにしただけで…なんだコレ?
なにより大して驚くようなネタでもないのに話が長い、アクションも冗長、あっるぇ~?

…と思ったら、アニメは原作と順序が違うらしい。
あらー、じゃあアニメスタッフが順番入れ替える際に調整ミスしたってことか?
とにかく妙に引き伸ばし感を感じる、ヘタに引っ張らなければ気にしなかったのに…。
「原作のここまでをアニメにする」ってのを決める時、かなり巻数が少なかったとか?{/netabare}

6話感想{netabare}
6話は終始「ああもう分かった、分かったから話進めてくれ」って感じ、朝礼の校長挨拶かな?
噂が力を与えてるので別の噂を流しましょうってだけの話で、「想定される問題」は実際に問題にブチ当たってから説明すればいいよ、もう。
ってか簡単な話を簡単に説明するのと簡単な話を難しく説明するの、どっちが賢いんだろう?
難しい話を簡単に説明できるのが最も賢いと思うので、その正反対は?と考えると…うん。
ところで、単純な事件をゴチャゴチャとかき回してズルズルと時間を引っ張るのをネタに昇華したギャグ作品で、実写だけど“33分探偵”ってのがありまして。
なーんかこれ見てたらそれを思い出して仕方なかった、「なんやかんや」の部分をアヤカシに置き換えてつまらなくした感じ。

ま、まぁこれはね、↑でも書いたけど“自縛少年花子くん”と放送時期が被ってるせいかもしれない。
あっちはあっちでオガメグとツダケンが何喋ってるのか聞き取れなくて困ったことになってるけどw{/netabare}

8話までの感想{netabare}
話は置いといて絵について。
派手なアクションがあるでもなしキャラ数が多いワケでもなし、絵を描く側としてはそれなりに余裕があるのだろうか。
ってことなのか、六花の「痩せギスっぷり」はよく描けてるんじゃない?
自分はそうじゃないけど、世の中には枯れ木のようなガリガリのヒョロヒョロが好みって人も居て、そこら辺のフェチは感じたw
他のアニメでこういうキャラは大体目の下にクマがある程度かもしくは極端にブサイクに描かれて、ここまでガリガリに描いておいて美女ってのは珍しいと思う。
さすが絵描き上がりを監督に就けただけはある、と言っていいのかな?(話は置いといてね)
しかも六花は人魚肉食って不死、見た目ああでも多分健康には問題無くて、痩せギス好きには理想に近いんじゃなかろうか。
そりゃ九郎も惹かれるわw
それと同期放送の“異種族レビュアーズ”が対極的にムチムチした肉感的(時にはデブ)なのが大々大好きなうのまことが大暴れしてて引き立ったせいもあるかも?
(逆に、果たしてレビュアーズは痩せギスを描けるのか?ってところも興味湧いてきたり)
↑で書いた様に“花子くん”とネタ被りしてツイてないなぁと思ってたけど、レビュアーズと被ったのはラッキーかも?{/netabare}

9話感想{netabare}
ネット世界のイメージ映像、ナデシコのルリやキディグレイドのリュミエールを思い出した。
ああ、これで後藤監督を起用だったのか?

ただ…こればっかりはどうしようもないのかなぁ、ディテールが現実に対しチト古い、作中時代は一昔前だっけ?
今だったらネット上の主張合戦は掲示板だけでなく動画投稿が大きなウェイトを占めるんじゃないかな、ゆっくり辺りに喋らせたヤツ。
原作を発表してヒットして、アニメ化が決まって作って、放送されるまでのタイムラグは避けようがないか。

で、もしコンクリブロックで撲殺したなら鑑識でバレるんじゃない?ってツッコミはまぁ、推理モノではまぁ…。
あくまでイメージで、便宜上コンクリなだけで「紐で縛れて重くて固くて直撃したら死ぬ」の条件を満たせば『なんでもいい』のだろうけど…だったらもっとこう、モヤ~っとした物質にはできなかったかな?
↑で挙げた“33分探偵”では「鈍器のようなもので殴打」のイメージ映像は壷のようなボーリング玉なようなモヤっとした物質で、「鈍器のようなものって何?」という突っ込みに「鈍器のようなものは鈍器のようなものです!」と返してたのを思い出した。
というかそういった強引な態度で「でっち上げの推理」を押し通すのがウリの作品だった訳だけど…なんか“虚構推理”を見てると33分探偵を思い出して仕方ない。
しかも33分探偵は33分で事件が解決する一話完結モノ、そもそも5分で解決する事件を33分に引き伸ばす内容で、こっちの数週間に渡って鋼人七瀬の話をしてるのはさすがに「引き伸ばしが過ぎる」と思わずにいられない。
ってかさぁ、パク…パロとは言わないけど、着想の一部に33分探偵があるんじゃない?
「正直そっちを見た方…がゲフンゲフン」なんてことにならない展開には期待してるけど…。{/netabare}

10話感想{netabare}
原作は未読、先の展開は全く知らない。
知らないからこそ素っ頓狂な妄想(願望?)すると、最後は「なんでこんなことに夢中になってたんだろう」と掲示板連中の興味を失わせるオチだったりして?
デマって大抵そうじゃない?
で、その可能性がある限り…感情移入?自己投影?なんていうんだ、掲示板のメンバーになったつもりで話に耳を傾けることができない。
とこか冷めた目で「バカみたいなことゴチャゴチャ言ってんなー」って感じで…。
と思ったら、あ!この感覚ってガッチャマンクラウズだw
クラウズがダメってことじゃなくて、{netabare}暴走した集団心理は説得なんて通じなくてもう冷や水ぶっかけるしか手段が無い{/netabare}って内容で…私は発想がそっち寄りだなぁ。
逆を言っちゃうと、本作は「よく話の通じる連中ばかりなことで」と違和感を拭えない。
当然クダンの力のお陰って説明はあるものの、掲示板であんなやりとりってリアイリティとしてどうなんだろう。
いやホント掲示板の連中よくこんな奴真面目に相手できるなぁ、と。
「長文ウザい、3行で」って言われないのか。
仮説だと断ってたクセして言葉の最後を「~なのである」「~であるからだ」と断定口調で締めてるのもキツい、結構イラっと来るw
「まるで見てきたかのようだな」って突っ込みは入らないのか。
それらもオチに向かっての仕込みなら構わないのだけど、果たしてどうなんかな~?{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
鋼人七瀬パートが長すぎ、ってのは私が言わなくても他の方も指摘してるでしょう。
で、冗長なだけでもアレなのに、その内容も…全然共感できないから困りモノ。

ネット上のデマ関係なんて、それこそ最近ではNHKの京アニ報道だとか、ちょっと前ならスマイリーキクチとか色々あって(コロナ関係はノーコメント)。
更には個人的に…そこまで追求はしてないけどボーっと眺める程度には追っかけてる騒動とかもあったりして。
それで感じるのは、現実のネット民ナメ過ぎな気が…。
少なくとも上記の例だけでも、誘導されやすい系って過度な正義感に燃えてる人が多い気がする。
言い方変えれば、被害者でもないのに加害者を設定してそれを叩く自分正しい、みたいなのにすっごい食い付きが良い。
そこら辺考えると“ガッチャマンクラウズ”の方が良くできてたのかな?と思ってしまう…というか“アンパンマン”だってそれをテーマに据えてる訳で(ゲストキャラにバイキンマンが「えーん、アンパンマンに酷いことされたよー」と嘘を吹き込んで「それは酷い、よーしボクが成敗してやる」って話が多い、非常に多い)。
この作品では「人間の興味なんてそんなもの」で片付けようとしてたけど、実際は好奇心より正義感のが勝るんじゃないかな?ネットだと特に。
もし誘導したいのなら正義感をくすぐるような餌をバラ撒けばいいのに…とずっと思ってて、だけどそれはやらず淡々と理屈並べるばかりで、多分それで考えを二転三転する人ってそう多くない気がする。

でもって肝心の理屈が…冗長なうえに説得力を欠くから困ったもので。
これはアニメスタッフの責任になる…のか?
琴子のでっち上げの推理部分、「空想による再現映像」だけど、それが詳細に描(えが)かれ過ぎ。
文章だけならなんとなくボヤーンで済ませるところをハッキリと絵で描いてしまって、そこに更に琴子の断定口調が加わって「まるで見てきたかのよう」と思ってしまう。
立てかけたあった鉄骨を蹴って上手いこと被害者の上に倒すとか、そこは「なんやかんやして鉄骨を落とした」とボヤかせばいいのにハッキリと描いてしまった。
寺田刑事が懐中電灯で気絶させられるのも、「いい感じに手ごろに鈍器のようなものがあってそれで不意打ちした」とボヤかせばいいのにハッキリと描いてしまった。
「あの状況で気絶させた」の条件を満たせばいいだけなので、もしかしたら色仕掛けで隙を突いたでもいいワケで(作家によってはそこを頑張って書くだろう)、あそこまで詳細に描く必要は無い。
大雑把でいい部分を事細かに自信満々で断定するものだから、どうしても「なにをもってそうだと断言してるの?」と疑問の範囲がデカくなってしまう。
その結果琴子の推論に賛同できないし、まんまとノセられてる掲示板の参加者がアホに見えて仕方なくなる。
「あくまでイメージ映像です」ってことで参加者は文章で聞かされてるだけなんだと思おうにもそこまで感情移入はなかなか辛いって、原作未読でアニメでしか知らない人は特にそうじゃない?
要は詐欺の手口の話なので「曖昧なまま気付かれないようにしれっと流す部分」があるのは構わないハズ──場合によっては屁理屈よりそっちの方が腕の見せ所かも──なのに、アニメではそれを律儀に詳らかにしてしまって詐欺師の言い分のおかしい箇所を明かしてしまっている。

正直言ってこれ…原作者が一番頭抱えてそう、「なんでそこそう描いちゃうかなぁ」と。
{netabare}と、これも所詮アニメスタッフを加害者・原作者を被害者に設定したロジックで、ここまで読んで「うんうん、アニメスタッフ酷いよね」と思った方は…まぁそういうこと{/netabare}

本編の大半が鋼人七瀬編なのでそっちに関して先に書いてしまったけど、それ以外の部分は良かった。
「人間と怪異は交わるものではない」は何故か私もその価値観で、というかそういう前提でタブーに踏み込む感じこそが妖怪モノの真骨頂かな?とも思ってて。
なのでもし人間が怪異と交流しようとするなら肉体や精神がマトモでいられない(琴子)、ましてや妖怪の肉なんて食べたら只では済まない(九郎)、そこんところちゃんと踏まえてるのは安心する。
(それが普通だと思うのだけど、最近そうじゃないのがあってね…)
果たして想像の上とはいえ七瀬かりんや寺田をオモチャにするような真似はどうなん?ってのも、怪異と係わりすぎて価値観が真っ当な人間とは違っちゃってる、と考えればそこまで酷いとは思わない。
琴子のシモい性格だって、妖怪(土着信仰?)なんてお下劣なのが多い訳で、それに染まってりゃああもなるんじゃない?とも。
だから尚更「七瀬パートなんていいからもっと短編やってよ」みたいな不満が溜まる…参ったねw

それと最終回で出た花、最初ペンタスかな?と思ったけど葉っぱが違う。
じゃあ何かなーと思ったら…あっ、キョウチクトウか?(自信弱め)
植物に興味無くてもミステリー好きな方ならトリカブトと並んで有名なんじゃないかな、最後の最後でそれ出すかw
「これミステリー作品っスよ、忘れないでね」と慌てて念を押してきたみたいで微笑ましいというかなんというか。
もしくは「これ出しときゃミステリーの体になるだろ」という乱暴さというかw

ってことで総評
原作がどうあれアニオリエピソードでいいのでキャラそのままで1話か2話完結話を続けて欲しかった。
“シティハンター”で例えると一つの依頼を解決するまでに何ヶ月もかけられてもちょっと…ねぇ。
鬼太郎とあんま変わらなくなっちゃう?{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

小粋な言葉遊びをできてただらうか

原作未読


どっからみても小説っぽいです。小説とミステリの相性は基本的に良いものかなということで特に抵抗もなく視聴に至る。

“虚構”そして“推理”。
ジャンルはまんまミステリかと。お化け・妖怪・怪奇現象。この作品では“怪異”という表現を使ってます。『夏目友人帳』『物語シリーズ』未視聴のため適切な比較は不可能ですが、この世ならざる者とのやり取り混じりの推理物ということになります。

一概に推理物といっても捻りが加えられていてそこが本作の面白みでしょう。
なんでも目的というものがありましょうが、例えば“犯人捕まえるぞ”“真実はこうだ”というノリは皆無です。本作の主人公らの目的は、“怪異の世界と人間世界とに保たれている秩序の維持”。そのバランスが崩れそうになる、または崩そうという力が働く時に秩序をキープするために最適解を導き出す。そんなお話です。まぁ口八丁でなんとかする手合いですね。

構成は大胆というかある意味リスキー。一話完結または二~三話完結という当初想定とは全く違うものでした。私は好意的に受け止めてます。
{netabare}ルール説明的な第1話。同じくチュートリアル的なエピソードで第2話。その後第3話のBパートからはひたすら“鋼人七瀬(こうじんななせ)”でした。レビュー書きながら知ったのが、あまりエピソードストックが無かったのでそうせざるを得なかったかなということ。実際のところ、鋼人七瀬は5話分くらいあれば十分だったことでしょう。{/netabare}

岩永琴子(CV鬼頭明里)と桜川九郎(CV宮野真守)が主人公になるのでしょうか。ホームズとワトソンの関係ともちょっと違うパートナー。九郎の元カノ弓原紗季(CV福圓美里)も絡んできて賑やかになってきます。
物語構成と同じく好意的に受け止めてるのが紗季のキャラ設定。主役を引き立てるために周囲にはやや愚鈍というか暗愚なキャラを置いてバランスを保っても良さそうですがそれがない。本作でいえば岩永を際立たせるために同性の紗季をやや落とす手法を取らない。
{netabare}岩永と六花が両方ともぶっ飛んでいるというか情に薄いため、常識人の紗季がオアシスのようでした。常識人かつ聡明さがあるので救われておりました。{/netabare}


推理物なのでこのへんくらいにして。
わりとミステリの変化球のようにして臭みがない作品ではありました。そこそこ楽しめた佳作です。



※袋とじ

■岩永

{netabare}なんというか真顔で卑猥なことをたまに言ってくる琴子さん。鬼頭明里さんになんてこと言わせてるんだとこっそり喜んでました。{/netabare}

{netabare}ただし鬼滅の刃から流れてきたちびっ子が観たらダメなやつです。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.04.08 初稿
2020.10.15 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 58

78.2 13 ミステリーで恋愛なアニメランキング13位
終物語(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (1403)
8414人が棚に入れました
十月下旬、私立直江津高校三年生の阿良々木暦は、転校してきたばかりの一年生女子、忍野扇を後輩の神原駿河から紹介された。
放課後、扇は不思議なことを言い出した。彼女はとある事情から転校を繰り返しており、新しい学校に来るたびにその図面を作成しているという。そして、直江津高校の図面を作成したところ不思議な点があるのだと。図面上は3階の視聴覚室が奇妙に細長くなっているはずが、中からはそうは見えない。もしかしたらそのスペースには何か隠し部屋があるのかもしれないと。暦と扇はその隠し部屋を発見し、中に入るのだが、その部屋から出られなくなってしまう。時計が止まり、扉も窓も接着剤で張り付けられたように動かない。窓や扉を破壊しようにも机も椅子も跳ね返されてしまう。まるで、時が止まったかのように。
扇は何らかの怪異現象では無いかと言いだし、暦は二年前のある事件を思い出す。犯人が分かるまで決して出られない教室で、暦は自分が孤立した原因となった「物語」を扇に語る。

声優・キャラクター
神谷浩史、水橋かおり、井上麻里奈、斎藤千和、堀江由衣、沢城みゆき、花澤香菜、坂本真綾、早見沙織、ゆきのさつき、加藤英美里

たぁろぉすぅけぇ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ぼくはっ特別なんかぢゃなぃっこんなぼくを選んでくれたキミが特別なんだョっ

たのしみにぃしてましたぁ
まぁはぢまったぁばかりとゅぅことでぇ(原作未読っ)つまらなぃネタと展開っ(西尾さんにぃしてはぁ)演出はぁかってにゃっててくださぃっ(シャフトさんっ)そこはぁきにしてませんからぁっ.........っぃゃっみますょぉ精神崩壊だぃぶてまぇまでぇぉぃこまれたぁものがたりふぁんっとしてはぁっ
ここからをぉ期待しますぅっ(原作未読っ)もぉっぃぃっわるぃっぢゃなくてぇみなきゃぃけなぃっ強迫観念っ(原作未読っしつこぃっ)
「っまらなぃものをっみなぃゅぅきっ」.........まよいちゃぁぁぁぁぁんっ.........
.........*おうぎフォーミュラ*.........

ちょっぴりらしくなってきたぁのぞんでたものみせてくれたぁ(まだまだっぜんぜんったりなぃけどぉっ)そだちちゃん(声っしっくりこなぁぃっ.........属性ソレっ?.........)アレっ?さぃきょぉのぉっ○○デレっ?ぁたらしぃカタチのぉ○○デレっ?
(なんどもっぃぃますがぁっ原作未読っ)かわせょぉとしてるだろっ原作本っ(かっちゃぃそぉっ)
.........*そだちリドル* 其の壹.........

ぃまのところぉっまらなぃlogicっっきっとぉっエンディングにぃむけてぇっ収束しぃっすべてがぁっながりぃっすべてにぃ必然性がぁぅまれぇなぉかっぅぼくらのぉ予想をぉぅらぎるぅさぃこぉのぉ結末をぉむかぇるのでしょぉっ(かさねがさねっ原作未読っ)
.........*そだちリドル* 其の貳.........

ぁぃかわらずぅっっまらなぃっっまらなすぎてぇっぎゃくにぃきになるぅっ一話まるまるっかってぇっコレ???っこんなはずぢゃなかったぁっぉまぇっそんなヤツぢゃなかっただろぉぉっ
羽川のぉ「○○.........あげるっ❤」きけたからぁゅるすっ
つぎはぁなんかきたぃできそぉっ
.........*そだちロスト* 其の壹.........

違和感がぁぁったのでぇっ二度見しましたぁ
ぁらためてぇ西尾さんのぉぁたまのヨサにぃ感心しましたぁ理屈としてのぉツッコミどころをぉまぇもってぇすべてぇ排除してましたぁ(ぁたまがぃぃのとぉ作品がぁおもしろぃのはぁ別問題っ)これでぇこのおはなしがぁエンディングまでぇっまらなぃものがたりでぇぁるコトがぁ確定しましたぁっ(すくなくともぉぼくにぃとってはぁ)ここでぇ感動できなかったとゅぅコトはぁそぉゅぅコトですっ
ねがわくばぁ凡人でもかんがぇっきそぉなぁこわれたぁそだちちゃんでもぉっってゅぅ結末だけはぁさけてほしぃものですぅっ(もぉ決まってるんだけどぉっ)
.........*そだちロスト* 其の貳.........

そぉとぉおもぃぃれがぁぁるょぉですねっこのっエピソードにぃっ......ここまでしてぇったぇたぃコトっ?(実体験にぃ基づいてるコトっそれこそっ西尾さん自身をかたちづくってぃる要素っ?)ぁなたのぉぉもぃぃれがぁかならずしもぉぼくとぉかさなるとはぁかぎりませんょぉっココまでぇったわらなぃとはぁなにかぁ重要なぁコトぬけぉちてるんぢゃぁ?ぁぇてぃれてなぃのかぁっこれからでてくるのかぁそもそもぃれる気がぁなぃのかぁ?
重要なのはぁココロのぉぅごきだとぉもってぇぁぇてスルーしてきましたがぁココまでぇドヤがぉでぇおされるとはぁ「密室」ってトコっ......矛盾だらけでぇっそもそも密室かどぉかなんてぃっさぃ関係なぃぢゃんっ
来週ぅらぎってくれるのかぁっぃぃ意味でぇっ
.........*そだちロスト* 其の參.........

......っぃきなりっかんばるかぁっ(-_-;)......っぃつもどぉりのぉカラミっっがぁ破壊力にぃかけるなぁっ(きもちぃぃのっ見すぎてぇマヒしちゃってんのかなぁっ)西尾さんはぁもっとぉ感情的にぃきもちぃぃトコっピンポイントでぇぇぐりたぉしてくれてたょぉな気がぁっ
っなんだっこのっヨロイくんっ?ぁりゃりゃぎくぅんっピィィンチッっ400年ごしのぉ三角関係かぁ?アイツっぁの黒い塊にぃのみこまれてぇこの世界にぃ存在してなぃんぢゃぁっ?っまっ見てみましょっ
.........*しのぶメイル* 其の壹.........

役者をぉそろぇてぇきましたねぇっおきてる現象はぁ安直だけどぉっ真相はぁっどぉなのっ?どぉなのっ??さぃごにでてきたぁ蟹道楽っかんばるとぉよつぎちゃんとぉぢゃれぁってたぁコヨコヨにぃブチぎれたぁがはらさんぢゃぁっなさそぉだねっ現在進行形はぁ対象外ってことぉ?かなぁっ
たぃしてかわぃくなぃシーンでぇ「かわぃすぎるわぁっ」をぉ連呼させるぁたりっそぉとぉ煮詰まってますねぇっ(西尾さんのせぃ?シャフトのせぃ?両方っ??)
今ぉもぇばぁつくづくぅ「そだちちゃんってぇっ...なにっ??...」扇ちゃんはぁどぉにかなりそぉだけどぉっあそこにぃねぢこんできたぁ理由がぁ??劇場版傷物語でぇ原作にはぁなぃ重要なぁおぷしょんとしてぇっなのっ?......ぐらぃしかぁっ......
.........*しのぶメイル* 其の貳.........

......こぉゅぅてんかぃっキライぢゃなぃっ
......っぅぅんっ......っとなるとぉっ......どこまでがぁ実存でぇっどこからがぁもぉそっゴホッゴホッっしつれぃっ怪異現象っ?キャストそれぞれのぉっもぉそっゴホッゴホッしつれぃっ怪異現象がぁぉりかさなってぇこの物語をぉかたちづくってるぅのはぁぃぃとしてぇっぃちばんゃっかぃなのはぁ忍のぉ存在っ登場人物すべてのぉ共通認識としてのぉっもぉそっゴホッゴホッしつれぃっ怪異現象っ=実存としてぇっ認識できるっってことぉっ?
......っそれをぉみとめちゃぅとぉっコヨミンとぉっヒロインたちのぉ関係もぉぁゃしくなっちゃぅっ...がはらさんとのベロチューもぉ羽川のぉぱんちらもぉかんばるのぉのーぶらもぉなでこちゃんのぉスク水ブルマもぉかれんとのぉ歯磨き対決もぉつきひとのぉお風呂もぉすべてぇコヨミンのぉもぉそっゴホッゴホッしつれぃっ怪異現象かもしれなぃってことになっちゃわなぃっ?......それはそれでぃぃのかぁっ
っだったらぁなぉさらぁココロのぉぅごきをぉてぃねぃにぃトレースしてくれなぃとぉっ「もぉそっゴホッゴホッしつれぃっ怪異にはぁそれにふさわしぃ理由がぁぁるっ」
.........*しのぶメイル* 其の參.........

っぃぃょぉっ(ぃぃたぃコトはぁぁるけれどもっ)
さぃしょっなんでっ瀧川ありさ(ぃろんな意味でぇっ妥当っちゃぁ妥当かなっ)ってぉもったけどぉっここへきてぇっしみてきたぁっ
.........*しのぶメイル* 其の肆.........

っゃっとっ...っゃっとっ......っゃっとっ.........終物語にぃなったぁっこれがぁみたかったんだょぉぉっっ
ぃぃたぃコトはぁたくさんぁるっっけどぉっ(ぃままでのぉグダグダっなにぃっそだちちゃんっドコぃったぁっちょっとぉスタイリッシュぢゃなぃっ.........)ぜんぶっふっとんだぁっ.........ゅるすっ.........ほかのぉだれでもなぃっかんばるぢゃなきゃっ説得力っ必然性っなかったぁっ.........っそしてぇココでぇゃっとぉっ視聴者がぁさけぶぅっ「かゎぃすぎるわぁっっ」.........
来週もぉっはずすなょぉっ
傷物語っ原作どぉりにぃつくっちゃぅとぉ破壊力たりなくならなぃっ?(原作未読っ)演出でぇどぉにかぁなるレベルぢゃなぃっ.........シナリオっ脚本的にぃぃぢってかなぃとぉっってぉもったぁっ
.........*しのぶメイル* 其の伍.........

さすがですぅ西尾さんっ(ココでぇ区切ってるぅ新房シャフトもぉっかなっ?)すべてぇっながりましたぁっ(そだちちゃんはぁそぉゅぅコトねぇっ)ってゅぅょりはぁ必然性とかぁ矛盾とかぁそんなのはぁどぉでもぃぃっってトコにぃ着地させましたねぇっ(計算ずくでゃってたとしたらぁほんとっ天才っ)これをぉみてぇっ思考してるぅ自分をぉ確認できたらぁっそれでっぃぃっ「そのぉてだすけをぉするぅ材料とぉ触媒をぉ提示してぃるだけぇっ」そのっ材料とぉ触媒のぉっチョイスのぉっセンスがぁにくいくらぃぃぃんだけどぉっ
貝木ではなく暦を選んだひたぎ、せいしろうではなく暦を選んだしのぶ。絶対の絆など無いことを身に染みて、痛いほど、痛すぎてこわれてしまいそうなぐらい思い知らされてなお、絶対の絆を求め続ける。
こたつに入りスナック菓子をボリボリむさぼりながら昼ドラを見てブクブク肥っていくメス豚。仕事にかまけて家庭を顧みず好き勝手な事をしてブクブク肥っていくオス豚。絶対の絆(仮)に甘んじてしまった者の末路。それでいいのかもしれない、自分が望んで向かった居場所かもしれない。
.........そんなもの、いらない。強く望まれて、外堀から埋められても全力で拒絶する。「絶対の絆?そんなものあるわけないよ」たしかに、もしみつけられたらキセキだよ。だからこそ素晴らしい、だからこそ価値がある。可能性がゼロじゃないと想えるから、そこに向かう努力をし続けたい。
.........*しのぶメイル* 其の陸.........

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

終わりを告げる影

シャフト制作。

全体的にサスペンスフルな演出。
新キャラ登場で見所満載です。

「おうぎフォーミュラ」
忍野扇が本格的に動き出します。
謎多き転校生との最初の出会い。
いいキャラしています。
黒目だけにしたデザインが正解ですね。

「そだちリドル」「そだちロスト」
オイラーさん登場、根はいいやつ。
{netabare}阿良々木暦の人間不信の原因である。
そだちロストのラストは、
物語シリーズ屈指の名シーン、
涼やかでお洒落なその余韻が好き。
彼女には幸せになって欲しいです。{/netabare}
隠れた名曲「夕立方程式」必聴です。

「しのぶメイル」
キスショット、初代眷属の登場。

阿良々木暦の波乱必死の高校生活、
いよいよ完結に向け準備は整ったでしょう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 48
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

シャフトの言葉遊び、ラスト 椅子机が吹っ飛ぶのはニセコイと同じ

言葉は人を惑わすもの
それを教えてくれた
アララギ君は言葉の果てに何を垣間見るのだろうか

おうぎフォーミュラ
扇(黒いマミさん)のターン
ED:さよならのゆくえ
{netabare}勉強会があったのか?
その議題からラストの幕が上がる
第三者の名前が個性的すぎる
犯人を特定するまで帰さない
まあこれは学校ルールもとい、クラスルールみたいなもの
しかし別クラスに犯人がいたら意味がない
でも絶望する意味もないんじゃないの?
2時間も続ければ精神的に参ってくるんだから

ならば多数決で決めようか、18時になったら強制下校だからね
老倉育(ラウラ)という少女しか手を挙げなかった。それがきっかけで彼女は学校に来なくなったし、アララギ君も休みがちになった。罪悪感も抱いた
正しさなんていくらでも量産できる
つまり正義と悪は「作られている」ようなもんだ。
消えればまた生成されるんだから
しかし、この教室自体もおかしいし、ペルソナみたいだ

数学の担任であるテツジョウが犯人か?
勉強の内容に合わせて試験問題を作っていたのか?
でも時間がないから一部しか修正できないし、偏差値も下がる可能性もある教師が不正行為するなんてご法度なのに...

先生は産休に入り、この事件も多数決で終結した
しかし翌日、ブーメランが帰ってきた
羽川が言うには老倉が帰ってきたんだって...{/netabare}

そだちリドル
アララギ君が育のことを嫌いになれないことを数学的に証明せよ
ただし扇のことは考えないでよい
OP:mathemagics
鏡文字だ、すっげえ斬新

{netabare}アララギ君がいた中学へ、そこで下駄箱に手紙が...

ここから回想
教室に行ってみたら育がおった
すげえ嫌悪感を持って...
曖昧にまとめやがって...丸く収めようとしやがって...
でも彼女は咳き込んだ、体が弱いのか
私は「幸せの理由を知らない」奴が嫌いなのよ!
幸せかどうか考えないのも、沸騰した水も、巡ってくる季節も、自ら昇ってくる太陽も
全部嫌いなのよ!!
彼女を追い詰めたのは学級会か?それとも2年間か?
そうではない、アララギ君が何で構成されているかどうかだ

文房具で刺されたアララギ君
そこに戦場ヶ原が羽川と共にやってきた...刺していいのは私だけなのに...
大したことねーな、育...(魔法少女とプリキュアとの違いだと思う)
ビンタされたから殴り返したwww

えっとここまでが長い回想
手紙を開けてみよう
なにやら謎解きみたいなものが入っていた
これはクイズだ
プレイヤーは3つの扉のうち、一つを選択する
司会者ははずれの扉をオープンする
変更するか最初の選択を貫くかどうかを決める
って寸法
地図があったので示されていた廃墟へ
そこで育の言葉がよぎる
怖いねえ、怪しいねえ
相手の目的が分からないから怖いのかもしれない
とすると目的が分かれば怖くないのか?
そしてアララギ君は何でできているのかを知るための旅路だ{/netabare}

{netabare}ここで中学2年に遡る
彼は普通の人だった、でも数学はダメだった
手紙を受け取ったので育の所で解いてみた。家に訪れた
オイラーの公式についても教えてくれた。数学が好きになるために廃屋に訪れた
そして数学以外のことを要求していなかった。でも衝撃的なことがあった。夏休み最後の日にいなくなったからだ

待て、その時の廃屋の状態はどうだった?5年前と一緒だった?
そうさ、ここは育の家だったんだから...
それと家庭内暴力も受けていた...
まだ遡らなければならない事情があるはずだ{/netabare}

そだちロスト
扇について4文字以内でで答えよ
アララギ君について20字以内で答えよ、ただし「忍野扇」という言葉を使用せよ
{netabare}今日は羽川とどこかに出掛ける模様、扇が尾行していたりしてwww
片方は自動歩道なのに、羽川は歩く、何故
向かった場所は団地
そういえば夏休みに地獄を味わったアララギ君
本当の受難はこっからかもしれない

育の住居に到着した二人、会えるかな?
同時にガハラさんも学校に来てないようだ
恋人と仇敵、どっちを見舞う?
行く前に扇と出会っていた。また彼女と約束をしていた。
が、その約束を破ることに..これキレる?
いやちゃうねん、後輩に内輪揉めのことで関わらせるわけにはいかねえよ
アカン、羽川が入って修羅になってるwww
流石に男一人だけで女一人の家に行くわけには参らないよね
私と一緒に行くなら...{netabare}おっぱい触らせてもいいわよ{/netabare}⇒はい確定

尚、扇を選んだら、羽川はガハラさんの所でパジャマパーティをする予定だった(言い換えるとイチャイチャないし揉むだろうなwww確か猫物語白で...)
よし、部屋に入るぞ{/netabare}

そだちロスト2
{netabare}あれ?喉大丈夫!?一瞬奈々さんを思い出した
すげえ、羽川よ、何故投げかけられた紅茶を掴めるwwwww
アララギ君に媚びを売ってたのか
ケイオスドラゴンに引き続いてマーチさんの本気が見れる^^

もう私には家族がいない...
そして他人の家族を恨んでいた
幸せなんて平等に存在しない
そして和解できたアララギ君
そこでとんでもない依頼を受けることになった
「母さんを探して」{/netabare}

そだちロスト3
{netabare}やっぱり扇も羽川のあのポヨーンに嫉妬している模様だwww
栄養が全部胸にいくことはあり得るのだろうか?
へ?母さんどこに行ったかわかんの?扇?

羽川は白虎の呪いを受けているため、水を被ると髪が少し白くなる
それで頭が冴えるのである
育が母さんを殺して、自ら隠しているの?これも怪異の仕業か?
ヒントが10以上あるwwwうるせいよwww
違う、ゆっくりと餓死して、それを育が面倒を見ていたんだ
ならばその真実を育に話してくるわ

真実を素直に受け入れた育
それで転校することに、なんでわめなかったんだろう
それが育のケジメだったんだろうな
机の近くに封筒があった。何が書かれていただろうな{/netabare}

しのぶメイル
忍野忍のターン
op:mein schatz これ大河ドラマじゃねーかwwwシャフト進化してる^^
{netabare}今から終局に入ろう
ここは忍が転校してくる前に遡る
そこで神原の膝蹴りが襲ってきたwwww
そこで閑話休題を2つした後、鎧武者が...
神原が向かっていくが、弱っていく
エナジードレインだと!?{/netabare}

しのぶメイル2
{netabare}一戦後、余接に会った二人
あの鎧武者について何か知ってる?
おい、アララギ君を蹴るなwwwそして友達でもなんでもないから
神原をおぶって学習塾跡から移動、公園へ
アララギ君に対して
「召し上がれ!」⇒「止めろ!」wwwww
リボンを巻くなwwww

だが1時間歩いても到着しない...
っていうわけでガエンさんに電話をかける
貴女はこれまで我々が見た怪異を知っている...
当たってるぜ...蝸牛...

それと神原
貴女は忍者じゃなくてプリキュアだろwwww
公園のブランコにキスショットがおった
貴女は何を知っている?何故道路を通ると道に迷う?{/netabare}

しのぶメイル3
{netabare}開幕から怪異(化物語で遭遇したメドレー)が襲ってきた
おい、右と左を間違えるなwww
アララギ君はキスショットから妖刀を受け取った
次はなでこが白蛇の怪異に取りつかれたあの神社に向かう
何でブランコにガエンさんの写真wwww
へ?ガエンさんが忍の妹?嘘だっ!!www

え?これまでの怪異は偶然?
必然じゃなくて?
それとキスショットは400年前、初めての眷属を作った
それで妖刀を作り、ずーっとトライ&エラーを繰り返した
それでこの街に流れ着いたんだ。15年前から{/netabare}

しのぶメイル4
{netabare}へ?キスショットは導かれてこの街に来たのか?
それと15年前に神社はちゃんと建っていたのか?
先祖がいたことは分かった。でも灰の状態で壊したのか?

神がいない神社は意味をなさない
その掃除役として、余接が送られた。それが夏休みの出来事だ
つまり、やる仕事を纏めると、初代の眷属を探してきてほしいってこった
下手したら夜に始末される

探しに行く前に腹ごしらえだ
でも二人っきりにさせる訳には...
じゃあ俺が行くわってことで
い つ も の
BL本と共に熟女ものを購入
そして同時に少年と出会った...
話の都合よく一人目の眷属に...
皮肉にも声はアララギ君と同じ...{/netabare}

しのぶメイル5
{netabare}単刀直入に言われた
キスショットと別れてくれと...
別れてメリットがあるのか?
いや、彼は400年の時を経て輝きたいのか。アイドルみたいだなww
その時、十字架が投擲された。何だ?あの金髪?
彼はエピソードだったのか
と同時にガエンさん登場
交渉したかったが...
やっぱやるしかねえのか...

神社に帰ったら二人とも何してんの!?
話しかけようとしたが余接に止められた
おいキスショットよ、何故人が好きになることを拒む!?
どうして3人で主従関係を結ばない?
何故アララギ君だけを好む!?
誰かと出会わなければ
「物語」にならないだろうが!
奴と別れろ!主従関係なんざどうだっていいんだ!
DIYで行け!アララギ君!{/netabare}

しのぶメイル6
{netabare}ガハラさんに電話をかける
貴女もアララギ君や神原によって変わったようなもんだ

向かい合う、あの鎧武者と
忍の力は借りない、忍の力になりたいからだ
あの竹刀を一太刀浴びせたら勝ち
シンプルだ

30分の休憩でメールが
ベーしている羽川だった
だって白虎に会っているんだから
つまり猫物語白が同時進行していた
神原を行かせたアララギ君

そして8時
決闘の時間だ...
お前は俺じゃないし
俺はお前じゃない
どっちか一人だ

一太刀浴びせるんじゃねえ
1タッチ浴びせればいいんだ
ってことでお札を貼った
凄まじいほどの怪異が現れた
それをキスショットは喰らった
別れを惜しみながら...

後日、扇に報告
あれ?甲冑は?妖刀は?
結局の所
だれも幸せになれなった
それだけだ{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

54.2 14 ミステリーで恋愛なアニメランキング14位
京四郎と永遠の空(TVアニメ動画)

2007年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (68)
520人が棚に入れました
大崩壊から10年が経ち、復興のシンボルとして作られた巨大学園都市「アカデミア」。そこで学園生活をエンジョイしながらも、どこかなじめない少女「白鳥空」の前に、彼女が夢の中で見た王子様と瓜二つの少年「綾小路京四郎」が現れる。空は、「絶対天使」と呼ばれる人造生命体を巡って人知れず戦いを繰り広げる京四郎と親しくなっていくが、京四郎のパートナーであるせつなとの間の三角関係や、自分自身もまた人間ではなく絶対天使であったという真相に苦悩を深めていく。

声優・キャラクター
矢作紗友里、小西克幸、松岡由貴、川澄綾子、下屋則子、田中敦子、望月久代、岸祐二、間島淳司、緒方恵美、成田剣

とってなむ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

私と永遠の空虚

これはキツかった…。
☆の評価の平均値が低いわけです。
私もこれは苦手でした。


ジャンルは恋愛にミステリー的要素を混ぜたもの。
ロボットの成分も含まれています。
ごく普通の女子高生・白鳥空と超イケメン(設定上)の綾小路京四郎の
恋愛と悲劇を描いたものであります。(多分←)


内容が二転三転するので話の流れが掴みにくいです。
それに理由はあれども、途中から『京四郎、お前誰?』
と問いたくなるようなキャラブレが目立ちました。
まぁ序盤の京四郎にはイライラさせられたものです。
それを考えれば、ヒーローらしく成長(キャラブレ)したのは
良かったのかもしれません。

他にも、空の『拝啓、私の王子様~』という台詞。
たまになら全く問題ないんです。
でも多すぎやしませんか。
1話に3,4回もリピートされると、さすがにちょっと…。


非難するだけでは何だかな~なので、
良かった点を挙げたいと思います。

1.物語の展開としては悪くなかった。
正直この作品、1話でこれは相当ヤバいんじゃないか…と思ったものです。
それを考慮すれば、立て直したほうではないかと。
特に盛り上がりを見せたわけではありませんが、
展開にそれなりの起伏を持たせた点は評価したいです。
とは言え…ですが。

2.場面ごとのBGMが雰囲気に合致していた。
言葉通りです。
時には明るく時には寂しく…。
特に最終回の物語の背景に流れる音楽は素敵でした。



OP「クロス*ハート」 歌ーCooRie
ED「微睡みの楽園」 歌ーCeui

うわっこれ私の大好きなアーティストコンビ。
OP,ED共に透き通った綺麗な歌声に癒されました。
観ながら早くED来ないかな…とか思ったり。笑



フォローは一応入れたものの、
やはり私にはちとダメな作品でした。
ロボットを取り入れるならバトルにもう少し迫力を求めたいです。
というかロボットの必要性…。
物語とロボットの混在が上手くいっていないように感じました。
純粋な恋愛ものとして成立させればまだ何とかなったものを、
などと素人目からですが思ってしまいます。

…あまりオススメ出来ませんm(__)m

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『神無月の巫女』のアナザー的な何かだが・・・

敢えてお薦めはしません。
(※ジャンルは一応、これも「百合×ロボット」ものでいいのかな?)

マンガ原作者&アニメーション制作者が『神無月の巫女』と共通している作品ということで興味を持って視聴してみたのですが・・・シナリオが全然頭の中に入ってこない・・・ここまで訳の分からない作品は久々でした。

《まとめ》
『神無月の巫女』のダブルヒロインの片割れ(姫宮千歌音)そっくりなキャラが出てきて、もう片方のヒロイン(来栖川姫子)に性格が近いキャラも出てくるので、同作のファンの方は最初の数話だけお試し視聴してみると良いかも知れません。

あと、気が向いたら第7話まで頑張って見続けると、ちょっと良いシーンがあるかも?


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ      介錯(『月刊ドラゴンエイジ』2005年5月-2007年7月連載)
監督         柳沢テツヤ
シリーズ構成・脚本  植竹須美男
キャラクターデザイン 介錯(原案)、藤井まき
音楽         窪田ミナ
アニメーション制作  ティー・エヌ・ケー{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================== 京四郎と永遠(とわ)の空 (2007年1-3月) ================
{netabare}
第1話 永遠の空(とわのそら) ★ 白鳥空の王子様、綾小路京四郎転入、猫娘の襲撃
第2話 三華月百夜 ☆ 
第3話 舞い踊る螺旋 ☆
第4話 恋蛍 ☆
第5話 くちづけ洗礼 ★ 空の真実(絶対少女)
第6話 ゆめはて十字路 ☆
第7話 彷徨いの哀歌 ★
第8話 刻(とき)の目覚め ☆
第9話 乙女見果てぬ ☆ 
第10話 天使の牢獄(バスティーユ) ☆
第11話 天使回廊 ☆
第12話 永遠の空(えいえんのくう) ☆{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)9、×(疑問回)0 ※個人評価 × 3.4

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

ネロラッシュ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

拝啓私の王子様…

恋にこがれる妄想癖のある主人公白鳥空は実は…というのは予想外であったが、神無月の巫女の続きなのか?円盤皇女ワるきゅーレに魔法少女猫たるともミックスされてるよな?
たるろって…中の人まで一緒とは(笑)

柳沢テツヤ監督の見せ方と藤井まきのキャラデザは嫌いではないのでラストまで観れるのだが、なんか頭の中に残らないんだよね。
思うに、このアニメもロボットは必要か?である。

OP、EDは素晴らしい!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

72.3 15 ミステリーで恋愛なアニメランキング15位
グレイプニル(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (395)
1391人が棚に入れました
ごくごく普通の男子高校生・加賀谷修一には、ある秘密があった。……バケモノに変身してしまうという秘密が。しかし、バケモノはバケモノでも、ゆるキャラ系のバケモノ!!そんなある日、そのバケモノの中に入ることができる少女に修一は出会う……。

声優・キャラクター
花江夏樹、東山奈央、花澤香菜、櫻井孝宏、伊藤美来、長谷川芳明、石上静香、安元洋貴、市ノ瀬加那、千葉翔也、大地葉
ネタバレ

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

何の魅力も感じない

ただただつまらないです。
元々異能略バトル物語を1クールに抑える時点で中々面白さは引き出せないのかな。と

ただただ物語に緩急がなく、盛り上がる所がありません。重要人物臭出しといて結局お前は何?っていうキャラもいます。これに関しては原作や後半で分かったりするので仕方のない面もありますが。

キャラも華がないです。まぁ恐らくキャラでは勝負してないのかな。可愛いキャラはいません。

{netabare} 最終話は旧エヴァまごころみたいな演出入っててちょっと草生えた {/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

メルヘン、メルヘン

PINE JAM制作。

着ぐるみに変身するという、
特殊能力を持った少年加賀谷修一。
彼に興味を見せる少女クレアと、
襲い来る変身能力を持つ化物たち。
謎のコインを巡り物語は始まる。

物語に秩序を求める方は不満かも知れない。
キャラクターを含めデザインは好印象だ。
コメディ、エロも多分にあり、
シリアス一辺倒ではなさそうですね。

成績優秀だが比較的地味な少年と、
不可思議な現象を巡る人間模様。

4話視聴追記。
キャラや風景のデザインは好きだが、
どうにも微エロ演出が苦手。
閑静な街での猟奇的な事件の真相には、
大きな物語が水面下で動いている気配。

7話視聴追記。
演出に慣れてくると楽しめますね。
キャラが増えたのは個人的には好条件。

最終話視聴追記。
{netabare}それぞれの悲しい過去が現在に繋がり、
後半につれ盛り上がって来たのですが、{/netabare}
最終話は個人的には消化不良です。

ただ割と直球な娯楽活劇としては及第点で、
続きがあれば迷わず見るでしょう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 46
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

空っぽになった僕の中に入って来るソバカス娘の蒸れた匂い

原作コミックは未読。

【物語 3.5点】
分不相応、性急な変身願望の具現化が、
人間を外見ばかりじゃなく中身もバケモノに変えるデスゲーム。

青春の一大事が街の一大事と並列する。

基本構造は、幾度も提供されたパターン。

が、着ぐるみのバケモノと化した少年。
そのネチャネチャした空洞に背中のファスナーから、
女の子が下着姿やスク水で入って来て共闘する。
という、ぶっ飛んだ設定一発で、作風はエロスも交えて本能を刺激する、
異様なダークファンタジー風に。


着ぐるみの仕組みなど、謎が謎を呼び、1クール完走させる牽引力となるが、
結局、未完のまま終わる。
とある青春コミュニティー内のもつれが根幹に関わることが予感されるが、
事態には宇宙人の超常や、記憶操作系の異能も関わるため、先読みは困難。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・PINE JAM

陰鬱な田舎町→鬱蒼とした山林の背景美術が、
バケモノバトルにより失踪者が相次ぐミステリーな舞台を整える。

着ぐるみ主人公が躍動する、バケモノたちのバトルシーンは、
部位欠損、関節外しと、中々刺激的なバイオレンス。

序盤、犬の死体の描写で、見て見ぬ振りをしている死を意識させ、
うっかり踏みつけちゃった虫の描写で、
どうせ不必要な殺戮をしているじゃないかと指弾し、
一線を踏み越えるためのホップ、ステップを刻む。


フェチズムを追求した作画も視聴者を誘惑。

黒の塵のエフェクトによる死臭などの匂いの可視化。

そして、ヒロイン・紅愛(くれあ)の毎回脱ぐ度に違うカラーの下着姿w
それらが濡れたり透けたりしてリビドー(性衝動)を焚き付ける。
(私は意外性の{netabare}夕暮れ時のグリーン{/netabare}が良かったかな?……って何言わすんじゃいw)
宇宙人も羨む良い身体してます♪


もっとも、私の脳裏に一番焼き付いているのは紅愛の下着より{netabare}修一の汚部屋。
埃の積もり方に年季が入っていて不気味でした。{/netabare}


【キャラ 4.0点】
主人公・加賀谷修一。第一印象は青春に踏み込まない&踏み込めない。
ウブなナヨナヨ男子高校生。
が、どうやら{netabare}過去にはリア充の胆力もあったようだが、
諸事情により、くり抜かれたと言った方が的確な模様。{/netabare}

そんな空っぽになった修一の中に入って来るヒロイン・青木紅愛。
サバイバルのためなら外道な作戦も厭わない豪胆なギャルで、
去勢されたように大人しい修一の闘争本能を焚き付けるコンビネーション。

事態の一歩先から立ちはだかる紅愛の姉・江麗奈(えれな)
今の妹とは対照的におしとやかな外面だが、
過去に{netabare}両親を殺害する{/netabare}などアブナイなオーラを放ち暗躍。

以上の主人公と姉妹のトライアングルを軸とした
コイン争奪を巡る血みどろの人物相関を、
発端となるアイテムをもたらした宇宙人が、
無責任に俯瞰する構図。

ただでさえ宇宙人との契約は厳に慎むべきなのに……。
その上、地球の風土病である中二病まで併発しているとなれば、もはや手遅れですw
悪趣味な人間観察は二次元だけでお願いしますw


そんな中、同級生の三船奈々は、バケモノや能力と関わりの無い貴重な一般人で、
しばしば主人公のことも気に掛けてくれるオアシス。守りたいこの普通。


【声優 4.0点】
主人公・修一役の花江 夏樹さん。義憤ボイスは相変わらずパワフルだが、
理性のタガが外れた“殺す!”などは、多分に罵詈雑言w

ヒロイン・紅愛役の東山 奈央さんのドSボイス。
姉・江麗奈役の花澤 香菜さんの禍々しい警告ボイス。

豪華声優陣の稀少な毒ボイスの応酬が聴き所。

極め付けは宇宙人役の櫻井 孝宏さん。
“なるほど”などの柔和な台詞回しでイケメン無罪を画策するが、
私はツッコみたい衝動を抑えきれませんw
俄に{netabare}女声を出して{/netabare}懐柔しようたってそうはいきませんw


【音楽 4.0点】
劇伴もまた異様。
特に戦闘曲では静かなピアノの旋律に続いて、
勇壮な混声コーラス、金管の重低音で畳み掛けて来る。

OPはHikaru//の「Alten-ate-」
解散した元Kalafina・Hikaruさんのソロデビューシングル。
コーラスに続いて、疾走するストリングスに、
自身が作詞した“この物語の主役じゃない”“二人で一つ”と
作品のキーワードを乗せた真面目な主題歌。

EDはMiliの「雨と体液と匂い」
ピュアなピアノサウンドとボーカルに、
思春期目線で感じたエロスを赤裸々に告白したエキセントリックな歌詞と、
UFOでも飛来しそうなシンセの和音をアレンジした、良い意味で歪で不真面目な怪作。
頭サビ→Aメロ→Bメロ→サビに行かずに終わるTVサイズも変化球だが
不穏な余韻を残す。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

63.4 16 ミステリーで恋愛なアニメランキング16位
スピードグラファー(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (244)
1270人が棚に入れました
舞台は失われた10年の混乱から脱し、一部の富める者だけが我が世の春を謳歌する“快楽都市”と化した東京。 雑賀辰巳は、友人戸越清冶郎からセレブリティーのみが出入りできるとされる闇の社交場六本木倶楽部の潜入取材を依頼される。
潜入に成功した雑賀は、六本木倶楽部の深奥で行われる儀式の巫女、女神として崇められる謎の少女、天王洲神楽と出会う。雑賀は助けを求める神楽をつれ逃亡するが、六本木倶楽部支配人水天宮寵児が仕向ける欲望により特殊能力に目覚めた超人、ユーフォリアたちから執拗に追跡される。そして雑賀も神楽と接触したことにより、被写体の魂を吹き飛ばす写殺能力に目覚めていた。
自由を求める神楽のため、そして普通に写真を撮影する事の出来なくなってしまった自身を元に戻すため、彼らの孤独な逃避行が始まったのだった。

声優・キャラクター
高田裕司、真堂圭、本田貴子、森川智之、高島雅羅、優希比呂、津田健次郎、江川央生、広瀬正志

Mir先生 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何故GONZOは最後まで頑張れないのか……

2005年のGONZO制作のタイトル。
しかしすぐに息切れを起こすGONZO作画は、本タイトルでもいかんなく発揮されており、
GONZOオリジナル=作画崩壊の構図を不動のものにした。

ストーリーもなかなかで、キャラクターも魅力があり、音楽もセンスが光る。
しかし作画崩壊……もったいないとしか言いようがない。

元々大人向けアニメとして作られ、OPもデュランデュランを使ったりしていて、
当時で考えて30代の男性をターゲットにしているのが分かる。
だとしたら、あとは徹底したクオリティの管理をしていき、
何年経っても記憶に残るタイトルにしないといけなかった。
結果「なんだかなあ」で終わってしまった。

これはセールス面においてもそうで、
通して150位以下、300位圏外ばかりになってしまった。
これでは投資ファンドをバックに付けていても経営は傾く。

ゴンゾは2009年に、経営不振を改善すべく、持株会社のGDHに吸収合併された。
これによって92年から続いていた制作スタジオゴンゾは事実上消滅したことになる。
いまの株式会社ゴンゾは、GDHが社名変更してブランド名を残しているに過ぎない。
当時はショッキングなニュースだった。

で、内容の方だけど、いわゆる超能力もの。
そしてマニア向け、登場人物は変態ばかりが出てきます。
可愛い変態じゃなく、金と欲にまみれた……的なものが多い。
ちょいグロ、ちょいエロ。血の描写もしっかり描かれています。
後半の物語の転換の仕方は面白かった。

第1話は、変態の役が上手すぎる子安さんが声を当てています。

EDテーマを歌うのは湯川潮音さん。
邦画「リンダリンダリンダ」にも出演していて、ステージ上で風来坊を歌っていた方です。

キャラクターデザインは本当に優れている。コザキユースケさん。
天王洲神楽、可愛い。

今の時代、旧作のBD化も頻繁に行われているが、このタイトルは難しそう。
やるなら作画を見直してからして欲しいところです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

マジ天使 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

B級アニメ臭さがたまらない作品

超能力バトルアニメ
主人公は元戦場カメラマンで人の死の瞬間を撮ることを無意識のうちに至上の快楽し写真を撮ると被写体が爆発する能力。
他にも変態能力者が襲ってくるお話です。

陰鬱でグロテスクな展開が多く30代・40代の潜在的アニメファンをターゲットにしていますが、古臭いとか哲学的なものはなく視聴できました。
しかし、性描写やグロテスクな場面があり大多数が嫌悪感を抱いてもおかしくない作品。
ただ、シナリオはとても惹かれるものがあり重要な展開には目が離せない魅せ方や、本筋では汚い大人の象徴ともいえる部分を上手く表現しているストーリーにとても惹かれた作品でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

EDの作画は詐欺っぽい...

サスペンスタッチの超能力アクションで、バイオレンスや性的な描写が多い
少し大人向けの娯楽アニメ。全24話です。

内容としては、前半と後半で内容が結構変わる作品だと思います。
前半は特殊な能力が使える変態達との戦いで、後半は...{netabare}
水天宮の復讐劇へと変わります。{/netabare}
後半の展開からは結構楽しめました。
{netabare}
なんというか、雑賀と水天宮のどちらをメインと見るかで印象がえらく変わる話でしたね~
それに、最終決戦で主人公が負けてしまうところも、他作品にない面白さもありました!! {/netabare}

あと、この作品で意外に面白かったのは、16話であった総集編です。
いままでのストーリーをお金に換算しながら見ていくのは なかなか面白かったです。
金と欲にまみれたこの作品だからこそですねww{netabare} 神泉の密葬代が4万5千ってのも印象的でしたw{/netabare}

まぁ前半の内容が少し残念でしたが、ラストもキレイにまとまってるし、
最終的にはわりと面白かったと思います。

性描写やグロい描写もあるのでオススメはしませんが、
悪くない作品だったと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

70.7 17 ミステリーで恋愛なアニメランキング17位
虚構推理 Season2(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (197)
716人が棚に入れました
“怪異”と呼ばれるものたちは、この世に確かに、当たり前に存在している。 “怪異”たちの“知恵の神”である少女・岩永琴子のもとには、今日も“怪異”にまつわる悩みごとが持ち込まれていた。そんな琴子の隣に立つのは、一目惚れした相手であり、“怪異”にさえ恐れられる男・桜川九郎。 これは、普通ではない2人が力を合わせ、“怪異”たちの引き起こす理外的でミステリアスな事件に【虚構】で立ち向かっていく物語。 2人が挑む奇想天外な新事件の行方と、その恋の進展は――!? [恋愛×伝奇×ミステリ]再び!!

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

満足のSeason2

この2期は、素晴らしく面白い。
1期はほぼ「鋼人七瀬」の物語で占められていた。
1期の後半は、PCに書き込むだけという見栄えのしない絵が続いたため、
評価がいまいちだったが、今回は良かった。
短編のオムニバス形式なのだが、雪女から始まり、グループ企業の会長殺害にまつわる推理合戦が特に良かった。
虚構推理の本領発揮というところ。
こちらを最初にすればよかったのにと思わずにいられないが、
琴子ちゃん好きな私としては、大満足なシーズンでした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

Season 2 こそ本番(むしろ第1期は観なくても良い、まである?)「推理」とあるけどミステリーじゃないですね。

私からは、2023年冬クールではかなりお勧めしたい本作です。

1期目では1クール12話中の10話を「鋼人七瀬」編とでも呼ぶべき1エピソードに使ってしまい、視聴者を飽きさせてしまう感じもあった『虚構推理』の2期目が本作ですが、ストーリーを楽しむ前提となる世界観やキャラクター設定などは、うまく1話目(#13)で振り返ってくれているので、この2期目からの視聴でもさほど違和感なく観ることはできると思います。

今回は2話目からのいわゆる「雪女」編(#14~#16)の面白さと、エピソード中の雪女の可愛さが一部の界隈で評判になったので、とりあえずここだけ観てみるというのもアリだと思います。

主人公は人の身でありながら妖怪や幽霊などの怪異たちの間では「知恵の神」として扱われ、「おひいさま」と呼ばれて親しまれも恐れられもしている岩永琴子(いわなが ことこ)。

そして桜川一族に悲劇をもたらした祖母の手により、外見こそ人の身を保ちながらも未来に干渉する妖怪「件(くだん)」の能力と不老不死の化け物になってしまった桜川九郎(さくらがわ くろう)。

1期目冒頭では二人の出会いが描かれますが、ストーリーを楽しむ上ではこの出会いのエピソードはそれほど重要ではないので「2期目からの視聴でも楽しめる」ということですね。

本作の琴子のポジションは特殊で、「事件の解決」には寄与しますが「解決」は必ずしも「事件の真相を暴くこと」ではありません。「人間社会が怪異を実在の物と認知してしまうと社会の秩序が壊される」という立場の下に、琴子は様々な虚構を構築します。

本当は怪異の仕業であっても人間社会に不都合が起きない嘘の説明をでっち上げたり、時には怪異たちをも騙して真相を闇に葬ったり…。

そんな琴子の虚構と奇行に振り回される九郎先輩や依頼者、事件の犯人そして視聴者たち…(笑)!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

人間不信の某賢者が世界を巣くうらしいです

雪女の話がピークで後は普通な感じでありました。

鰻の例でも{netabare}わかるように、おひい様がエロいのは、やはり名前に由来するものと
考えられますが、おひい様の本質について明確に示すにはまだまだ情報不足
であるとも言えそうであります。

OP映像ではおひい様と九郎先輩が手をつないで歩んでいますが、九郎先輩の左手に
身に着けている時計の針は11時10分~11時15分辺りを示しています。
①11時10分ならばアナログ時計では「11」と「2」を示しているので11+2=13
②11時15分ならばアナログ時計では「11」と「3」を示しているので11+3=14→1+4=5

①【13】②【5】どちらも【金星】を暗示する数字となります。

③時計の針が「2」と「3」の中間あたりにありますので仮に「2.5」としますと
11+2.5=13.5 「13」と「5」これをたし算すると【18】になります。
18=6+6+6(【666】)土星を暗示する数字となります。

【土星】の南極には台風の目があり、だからこそおひい様の「魔眼」に繋がると
考えられますが、更に言うと【土星】は太古の昔太陽のように発光しており【黒い太陽】
としてこれを崇め奉る信仰があったとかいう話があり、おひい様とは【黒い太陽】の信仰に
由来する名前かもしれないと考えられるわけであります。

「11時10分」辺りの時刻と示す時計と言えば【イルミナティ】カードにもありますが
ただのオカルト繋がりなのか?それとも何かしらの関係性があるのか?
まだまだ疑問は尽きないと言ったところであります。{/netabare}



●「【エロ】ティシズム」という思想の解析

【8】話ですから当然の如く「裏設定」はさく裂すると予測できるわけであります。

「おひい」様はホテルグループ{netabare}会長の依頼を受け彼の有するホテルに赴くわけですが
初っ端のホテルのロビーのシーンでは階段登り口のところに2体の「【黄金】の鳥」の像が
これ見よがしと言わんばかりに置かれています。

この「【黄金】の鳥」は【鳳凰】【火の鳥】【フェニックス】を表しています。
そこで当然の如く羽の枚数を数えると2体で2枚づつだから4枚となりますが
よく見ると2体の像の隣には羽が2枚づつあるので4枚となり、全部で
4+4=【8】となります。

またしてもやはり【8】と【5】と【13】の法則であります。

会長の話によれば「23」年前に自分の妻を殺害する企てに関与したという話であります。
「23」の数字を足すと、2+3=【5】となります。

「23」年前に妻の殺害という「※願い事」を妖にしましたが、【8】【5】【13】
これらの数字は【金星】と「※願い事」を暗示する数字であります。

「23」年前の「※願い」は成就しましたが、「※願い事」には対価が当然の如くついて回り
従いまして、会長はその報いとして病に侵されるわけであります。

【8】と【5】と出ましたの次は当然【13】が出ると予測できます。

そんなわけで、何の脈絡もなく「おひい」様と九郎先輩は突然
「UFOキャッチャー」をやる羽目になるわけであります。

「UFOキャッチャー」には【5芒星】のシンボルが仕込まれていますので
それで引き寄せられたという考え方も成り立ちますが、
ここでより重要なことは景品の方であります。

景品は逆さにするとプリントされている女の子の水着が消える不思議なボールペンです。
「おひい」様はこの「【エロ】ボールペン」を「欲しい、欲しい」と激しく切望します。
何故でしょうか?

「おひい」様のエロい属性は名前に由来すると考えられます。
「おひい」様とは「お日様」を示すものであり、だから「【エロ】ボールペン」を望むわけです。
「ボールペン」は細長い形状をしており、従って同じ形状の【オベリスク】を
暗示していると解釈できるわけであります。

【オベリスク】は「太陽」や【星】などの天体と密接な関係にあるポール状の建築物であります。

【オベリスク】→「天体」→【星】なので「UFOキャッチャー」の【5芒星】に繋がり、また
【オベリスク】→「天体」→「太陽」ならば「お日様」=「おひい」様と繋がります。

【オベリスク】はその形状からしても【エロ】という風に考えられますが
【5芒星】が「【金星】の【女神】」例えばエロエロの【ヴィーナス】などを
暗示することから、いづれにしても【エロ】に繋がるという結論になります。

ちなみに、「おひい様」が突然下着の話をしだしたのもただの偶然ではなく
【エロ】性を強調するために敢えてそうしたのだと考えられるわけであります。

「UFOキャッチャー」のコイン投入口には
「¥100」で「1」PLAY
「¥500」で「6」PLAY
というような感じで数字が記されていますので数字を全部足してみます。
1+1+5+6=13 やはりという感じで【13】の数字が出ました。

おひい様と九郎先輩は交互にプレイして「7」回目に見事【エロ】の景品をゲットします。

「7」という数字は「神」を意味しますが、この「神」はユダヤ・キリスト教の神でありまして
純愛は許しても不純異性交遊は許さないエロには大変厳しい「神」であります。

つまり【エロ】とは相性が悪いため、当然【五芒星】とも相性は合わないということになります。

【エロ】という思想性、エロティシズムの観点から考えたらエロは「おひい様」であり
「ボールペン」であるということになりますのでボールペンに注目してみます。
よく見たらボールペンは「6」本あることに気が付きます。
「7」回目のチャレンジで「6」本のエロボールペンをゲットしましたので
その数字を足して7+6=【13】という風にして答えの数字が導かれるわけであります。

他にも関係しそうな数字を探すならば、シンボルに関係するシーンになると
いうことになるかと思います。

遺産相続の優先権の贈与、これは会長の「※願い」でもありますが
子どもたちにとっても「※願い事」に相当するものであると考えられます。

関係者を招集して殺人事件を解明する仮説を提示する日付は①「9月3日」と②「9月4日」
でありますので、当然この日が「※願い事」に絡んでくるということになります。

②9+4=【13】 こちらは単に数字を足すだけです。

①9+3=12
「12」は「6+6」と考えられますが、更に6を足すと【18】になります。

【18】は【✡】を表す数字ですので「9月3日」のシーンで【6】を探してみます。
すると、課題発表の場には【6】人の面子が集まっていることに気が付きます。

ここで重要なことは【6】人で丸いテーブルを中心に囲っている状態であり、
【6】人のいる【6】つの頂点から三角形を描くようにそれぞれ線を引くと
【✡】の形が出来上がるということであります。

【18】=【6+6+6】で「契約成立の証」を暗示します。

ちなみに、6人の中心にある丸いテーブルは【目】を表しているというようにも考えられます。
何故ならば「おひい様」は「魔眼」を持つ存在であり、それは【プロビデンスの目】
を意味するからであります。

【8】の【金星】も【18】の【土星】も天体でありますから「ボールペン」が示す
【オベリスク】との相性は抜群であり、 {/netabare}思想的観点からすべては繋がるというオチでございます。


●「※願い」が叶う部屋?
九郎先輩の従姉であるところの人間不信の某賢者「六花さん」が{netabare} 独り暮らしを始めたようです。

彼女が賃貸契約により居住した部屋の番号は「305」→3+0+5=8
ここでも発動する「数字遊び的な裏設定」では【8】が示されます。
【8】は「※願い事」を暗示する数字であります。

数字と言えば「馬券」でありますので、同じように解釈してみます。

馬券の左側には
「第56231回」
「関東」
「10レース」

馬券の右側には
「10-6」
「20,000円」

このように表示されていますので左側と右側で、別々に数字を足してみます。

左側
5+6+2+3+1=17
1+0=1
→17+1=18

右側
10+6=16
2+0+0+0+0=2
→16+2=18

左右ともに【18】という「シンメトリー」の形になりました。
【18】=【666】でありますが、更に数字で遊んでみますと

18+18=36→3+6=9
【666】の「6」と「9」を合わせる語呂合わせで苦労人の「96」先輩
を表現できるというオチであります。

【8】は「※願い事」、【666】は「契約の証」を暗示する数字であります。

「※願い」は万馬券であったのか?それとも「305」号室住人の苦しみからの解放であったのか?
はたまた【不死身】の肉体か?主人公を貶める風説の流布か?
真相は定かではありませんが、「数字遊び」の{/netabare}事実だけは
間違いなくあると確信できる次第にございます。




「魔眼」を持つヒロインの「ヒロイン力」に定評がある本作でありますが
前期の個人的印象は可もなく不可もないというニュートラルでございました。

異能力バトルと奇怪な推理とのごった煮コンボが吉と出るか凶と出るかは未知数ですが
「人間不信の某男」と「クール女子」との奇妙な関係性を描いた2話に魅了を感じました。

前期の物語性は安定的であったので、終盤戦でいきなり失速するようなことはないように思います。
という意味で、安心して見れるのが本作の強みであるのかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

67.9 18 ミステリーで恋愛なアニメランキング18位
美少年探偵団(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (170)
497人が棚に入れました
「美少年シリーズ」は、講談社タイガより刊行されている西尾維新さんの人気小説シリーズで、私立指輪(ゆびわ)学園を舞台に、校内のトラブルを非公式非公開非営利に解決すると噂される謎の集団「美少年探偵団」を中心とした物語が描かれる。TVアニメ化際し、アニメーション制作はシャフトが手掛け、総監督は新房昭之さんが担当する話題の作品だ。

声優・キャラクター
坂本真綾、村瀬歩、坂泰斗、増田俊樹、矢野奨吾、佐藤元、七海ひろき、鳥海浩輔
ネタバレ

単作者 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

あーもうめちゃくちゃだよ

全体通して話の構成がとにかく酷い。
事件をどう解決するのか楽しみにしていたら、{netabare}変な組織やら企業やらが出てきてまともな物語を期待してた身からするとがっかりだ。推理もいやそうはならんやろとツッコミたくなるものばかりで、主人公も特殊能力の様な視力を使うしで整合性はなく、全てご都合主義になっている。最終話の演説も一般生徒からすれば頭に?が浮かぶ様なめちゃくちゃな内容になっておりあれでよかったのか疑問に思う。というか最後の事件に関しては被害者が発生している以上警察に頼るべき案件なのでは。{/netabare}
キャラも妙にウザく感じる者が多かった。
っていうレビュー書いたら他の信者っぽい方に怒られちゃいました(^_^;)。いきなり意味不明な発言に震えろとか他の長いシリーズ見ろとか言われてもねえ。とりあえずこわいからとづまりすとこ。
色々付け足すために何度も更新しちゃってすみませんm(_ _)m。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

眩しいほどに美しい―― 美少年探偵団、開幕!

この作品の原作は未読ですが、「物語」シリーズや「刀語」を執筆された西尾 維新さんと、シャフトの組み合わせ、となると私に視聴しないという選択肢はありませんでした。

アサルトリリィ Bouquetを視聴した時も思いましたが、「物語」シリーズで良く見られた鋭くエッジの効いた作画、という感じはなく、シャフトさんらしさを感じつつも少し当たりの柔らかい感じが個人的には好印象でした。
あ、これは「物語」シリーズの様なエッジの効いた作画が嫌いという訳ではありませんので。


十年前に一度だけ見た星を探す少女、瞳島眉美。

彼女は「美少年探偵団」の事務所を訪れる。
そこにいたのは個性豊かな五人の美少年たち。

彼らとの出会いで眉美の十年来の星探しが大きく動き出す。

眩しいほどに美しい謎解き冒険譚、ここに開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して思ったこと…
実に西尾 維新さんらしさの溢れる作品だったのではないでしょうか。
あの言葉遊びという独特の言い回し…一発で西尾さんの作品であることが分かる程、特徴的だと思います。

美少年探偵団とは、指輪学園中等部における校内のトラブル全般を解決するために秘密裏に活動する、非公式かつ非営利組織です。
そして本作の主人公でもある瞳島 眉美(CV:坂本真綾さん)も探偵団の団員と言う設定になっています。

瞳島 眉美は女の子です。
女の子が何故「美少年探偵団」に入団できたのか…
それは是非本編で確認頂きたいのですが、探偵団の団則が関係していると言えます。

一、美しくあること
ニ、少年であること
三、探偵であること

団則は上記3か条ですが、wikiにはもう1ヵ条付け加えられていました。

四、団(チーム)であること

実際に第4の団則については明確な記載は無かったものの、本編では「私たちらしさ」として触れられていたので、アニメ版も実質4ヵ条だったのかもしれません。

そう言えば、wikiの登場人物欄を見て知ったのですが、この作品の主人公である瞳島 眉美は、「物語」シリーズにも登場しているのはご存じでしょうか。

正確には、「物語」シリーズとのコラボ小説である「混物語」なんですけどね^^;
この「混物語」は、初のクロスオーバー作品で、西尾さんの数多のシリーズから選りすぐりの人気キャラクターがゲスト登場し、皆さん「阿良々木暦」の元を訪れるんだとか…
単行本では全15編が収録されるそうなので、きっと15人のキャラが阿良々木君の元を訪れるのでしょう。
そして瞳島 眉美も「第眼話 まゆみレッドアイ」で登場するんだとか…

気になりますが、西尾さんの作品をこの作品以外では刀語、<物語>シリーズと十二大戦しか視聴していないので、きっと知らないキャラだらけなんでしょうけれど…
せめて「戯言シリーズ」が配信やレンタルしてくれると嬉しいんですけどね^^;

思いきり脱線してしまいました^^;

彼ら美少年探偵団がどの様な美学を見せてくれるのか、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、sumikaさんによる「Shake & Shake」
エンディングテーマは、美少年探偵団による「Beautiful Reasoning」と「Welcoming Days」

1クール全12話の物語でした。
見る人を選ぶ作品かもしれませんが、私は総じて楽しめた作品でした。
そして、最終回のエンドロールで「続」というメッチャ気になる単語が目に入ってきたんですけど…
言葉通りに解釈して良いんですよね…!?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

その生き方は美しくない

西尾維新×シャフト。

指輪学園中等部で秘密裏に活動する、
美少年探偵団による美しき青春ミステリー。
瞳島眉美は旅先で見た星に関わる事件で、
彼らと出会い物語が始まる。

美少年!?どうでも良いかと思いつつも、
ミステリーであることが功を奏している。
ふと思えばシャフト躍進の着火点は、
さよなら絶望先生だったのでしょうか。
一癖ある演出ですが嫌いではないです。

ここから先、キャラも増え、
次なる事件の依頼も舞い込み、
乱歩の世界観だとは推測できますが、
それほど気にしなくても良いでしょう。
美学を語り、美学とともに生きる。
期待しすぎず楽しめたらと思います。

最終話視聴追記。
{netabare}推理の考察を楽しむというより、
世界観を楽しむというのが正しいでしょうか。
西尾維新プロジェクトも化物語は別格として、
謎解きなら戯言シリーズをお勧めします。{/netabare}

くずはくずでも星屑に、
星を探す少女の美しき青春の一篇。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 32

60.8 19 ミステリーで恋愛なアニメランキング19位
恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (54)
154人が棚に入れました
亡き父の跡を継いだわたしは、小さな映像会社「キセキエンタテイメント」の社長兼プロデューサーとして、TV番組『奇跡発見!』を盛り上げようと日々奮闘していた。そんなわたしの前に現れたのは立場も性格も違う4人の『Evolver(超進化人類)』。天才科学者として知られるシモン。人気絶頂のアイドルであるキラ。警官としてEvolver犯罪対策局に勤めるハク。そして、わたしの会社の出資者であるファーレイグループCEOのゼン。彼らEvolverと出会うことで、わたしは父の死の真実と、自分が失った記憶、そしてその裏に潜む巨大な陰謀へと巻き込まれていくことになる。わたしと彼らが全力で走り続けた先にたどり着く真実とは…。

声優・キャラクター
杉田智和、柿原徹也、平川大輔、小野友樹

北山アキ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

乙女ゲーの看板で闇鍋売るやつ

4話まで観て
どんどん乙女ゲーじゃなくなってきてる。
ヒロインも作劇もその規格をぶっちぎってくる。
もはや乙女ゲーヒロインの器から溢れ出ちゃってるよ。
むしろ終末のハーレム。
なかなかフリーキーなお点前で。

1話観て
とりあえず「死にたいんですか!?」は、今期アニメで不適合者のお城クルクルに並ぶ屈指の噴飯シーンだった。
予備知識なくても乙女ゲー原作なのは伝わるけど、主人公の他者依存が無くてあまり嫌味じゃないからもう少し観てみたい。
作画クオリティは良いし、声優陣も有名どころ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

プロデューサーって、そっちなの? キャスト一覧で主人公が「わたし」の表記は斬新(笑)!

第1話を観ました。とりあえずいわゆる「乙女ゲーム」原作のアニメのようです。評価は一応保留にしていますが、作画や声優に関してはけっこう好印象でした。

特に予備知識なしに視聴したのですが、どうやらストーリー的にはタイトルからは想像しにくい「異能バトル」的な物が予定されているようです。

女性主人公が仕事の過程で男性キャラクターたちとの関係を深め、かつストーリー進行にバトル要素を伴うという意味では『ニル・アドミラリの天秤』とかが類似作になるんでしょうか。「ニル・アド」の舞台は大正時代で、こちらは現代ですけれども。

タイトルの「プロデューサー」ですが、ゲームやアニメにありがちな芸能プロダクションにおけるそれではなく、主人公の仕事は「テレビ番組制作会社の制作プロデューサー」ということのようで、この設定は少しばかり目新しいかもしれません。

作中で「社長」と役職名で呼ばれたり、「君」、「お前」、「あなた」といった呼ばれ方で固有名詞で呼ばれない主人公ですが、アニメ公式ページを見るとキャスト一覧には「わたし:金元寿子」とあるので、なんと人名自体が公式に設定されていないようです。アニメなので主人公に声を付けないわけにはいかずキャスティングされたということでしょう。

第1話によれば「わたし」は大学在学中に父を亡くし、若くして弱小番組制作会社の社長を引き継いでいるようです。

作中では異能を持つものは「Evolver(イボルバー)」と呼ばれます。原作ゲームのシステムでは、番組制作会社の社長として社の業績自体を上げないといけないようですが、アニメでも会社経営自体の問題と「Evolver」を巡る事件での両輪でストーリーが進むようです。

特に放送前からマークはしていませんでしたが、少なくとも第1話を観た限りでは意外と面白かったので、しばらく視聴を継続してみるつもりです。
==

最終話まで無事完走。そんなに期待しないで観ていましたが、けっこう面白かったです。真面目にツッコもうとするといろいろアラは出てくるんでしょうが、そういういじめはしたくなくなる良さはありました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

中華乙女ゲーが原作

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
というだけで、大半の人は視聴意欲を失いそう(笑)ですが、そこまでは悪くはないアニメかな。

「恋とプロデューサー」というタイトルなので、アイマスのような設定に思いますが、女性主人公がテレビ番組のプロデューサーです。珍しい設定ですね。

乙女ゲー原作なので、基本的に男が観ても響かないでしょうが、いきなり逆ハーレムって感じでもないので、視聴はしやすい部類に入ります。

資本は中国でしょうが、「ユーリ!!! on ICE」や「LISTENERS リスナーズ」などを作ったMAPPAが作っているので、アニメーションとしては安定して動きます。

中華アニメ、乙女ゲーアニメというだけで無理、という方以外は視聴しても良いかもしれません。

あ、別に面白くはなかったですよ、個人的には。不快には思わないってだけで。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(3話まで)】
{netabare}
秘密組織、ブラックスワンだと!?、、、だせぇ(笑)

予備知識なしで1話を観ていて、5分くらいで「なんか中国っぽいアニメだな~」と思っていたら、最後にファーレイ(ファーウェイ)が出てきたので、やっぱりな~と思った。何に中国っぽさを感じたのか自己分析してみたが、わからない。でも、確実に中国っぽい。

別に中華アニメだからって、それだけで嫌いになるわけではないが、面白いアニメがほぼないのは事実。これもまた、しかり。

このアニメ、個人的には、「プロデューサーと恋」だったら、全然楽しめた。つまり、「お仕事アニメ、ついでに恋愛」。Wikiによると、原作ゲームは、各男性キャラの好感度を上げるために、番組製作で成功してアイテムをゲットしなければならない仕様のようなので、そのシステムを生かしたアニメ作りをすれば良かったと思う。異能とか謎の組織とか詰め込むから、とっちらかるのだ。

あ、その辺が中華アニメっぽく感じた原因かも。なんか、中華アニメって引き算が出来ていない、ゴテゴテしたものが多い気がする。中華料理と和食の文化的違いというかね。

とまあ、色々思うところはあるが、結局は日本のオッサンの戯言。結局、メインターゲットは中国人の女性だろうし、サブターゲットとして、日本など各国の女性なのだろうから、そこが面白いと思えば問題ないのでしょうね。女性目線のレビューを読んでみたいと思いました。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
世界の全てって、そんな深みあるアニメになるのか? どう考えても、女性向けアニメって感じだけど。空飛ぶ人、認識阻害かけないと、目立って目立って。ファーウェイ? ぽいとは思ったけど、中国資本アニメなのね(それだけで理由を下げることはないけど、今まで面白かった試しがないんだよな)。

2話目 ☆2
機密情報っぽいこと、みんなめっちゃ説明してくれはる(笑) 川に飛ぶ必要が、どこにあったの? 秘密組織、ブラックスワンだと!?、、、だせぇ(笑)

3話目 ☆2
一応三話まで観たが、これといって面白くなりそうもないので、ここらで離脱しやす。

4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

61.3 20 ミステリーで恋愛なアニメランキング20位
お伽草子(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (61)
423人が棚に入れました
時は平安時代中期。飢饉と疫病が蔓延し、都はすっかり荒廃していた。しかしそんな状況に際してもなお、武士と陰陽師は未だ覇権争いの手を休める事はなく、下につく民に手を回すことは殆どなかった。
そんな状況を見かねた朝廷は、弓の名手である源頼光(みなもとのらいこう)に、都に平安をもたらす不思議な霊力を持つという伝説の勾玉を探し献上するように命じる。しかし頼光は疫病に倒れてしまい、源家の末娘、光の君(ひかるのきみ)が正体を隠して、兄に代わりに男装の令嬢として勾玉を探す旅に出ることになる。旅の共として光が信を置く渡辺綱(わたなべのつな)を従え、2人はかつて都より土蜘蛛族に奪われた勾玉を取りかえすために常陸国という地を訪れるが…
旅を通じてさまざまな人に出会い、そして困難にぶつかっていく光達。都の美青年の申楽師、万歳楽(まんさいらく)との淡い恋や、安倍晴明(あべのせいめい)の暴かれざる陰謀を胸に秘めつつ、光は共を従え都のために満身する。

声優・キャラクター
水沢史絵、三宅健太、杉山大、佐久間紅美、水田わさび
ネタバレ

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

良作と思えただけに、後半の失速が悔やまれる…が、大発見も★

公式HPで明記されていることだが、本作品は「平安編」と「現代編」の2部構成である。
そして、成分タグにもある通り、主要なキャラクター達は平安時代から現代に「転生」したという形でどちらにも登場する。

まずは同じ作画なのに、舞台が平安と現代というだけで、全く違う印象になってしまうことに驚いた。
やや劇画調の作画は平安編にはよく合っているが、現代編にはどうにもミスマッチなのだ。。。

そして、平安編のストーリーが展開・ラスト共に良く、故に後半への期待が高まる中、それを引き継ぐ形になる現代編が前半の良さを生かし切れなかったのが、非常に悔やまれる。

前半のストーリーは、平安期のまだ朝廷に都合よく利用される立場の武士たちが、それでも眩しすぎるくらいの高い理想を掲げて戦い、奔走する姿が生き生きと描かれており、そんな中でも切ない恋愛模様が挟まれていたりして、ストーリーとして非常にまとまりもよく、引き込まれる内容だった。

しかし、現代編はまるで{netabare}東京の奇伝や怪談を描いたオカルトアニメのようになってしまっており、熱のこもった平安編とは対照的に何ともサッパリとした仕上がりに。{/netabare}あー残念…(泣

…ちなみに、主要キャラとして途中から登場する「金太郎」は、「あの」金太郎である。そう、まさかり担いで、熊に跨る金太郎ネ。(モノマネの人じゃないヨ。

というのも、あとでWikipediaを調べて分かったことだが、本アニメは平安期に実在した源頼光とその四天王をモデルにした作品であり、金太郎はその四天王の1人として実在していたのである!
子供の頃に読んだ有名な「金太郎」の絵本は、言うなれば鎌倉時代末期より編纂された「御伽草子」からのスピンオフ作品だった!!

一つ賢くなった★

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

koaki さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

源頼光四天王伝説と陰陽道サスペンスファンタジー?

平安時代編と東京編の2部構成になってます。

平安時代の中期―。荒廃していた都を救うため、病の源頼光にかわり、
末娘の光が男装して、伝説の勾玉を探す旅に出る。
四天王との勾玉探しに陰謀が絡んだ話だけど、期待しすぎました。
絵はいいんだけど、内容が薄っぺら過ぎました。
そんなあっさり手にできていいのか??って感じ。
ある意味王道なんだけど、単純過ぎ。
しかも、そこで終わり?って感じで、後半になる。

いきなり2004年、東京に舞台が移動する。
登場人物が転生してます。ヒカルは17歳の女子高生で、
平安編で一緒に旅した仲間は同じアパートで暮らしてる。
そして何故か行方不明の兄を探す怪奇ミステリーになってる。
最後の方で、平安編と繋がっていることがわかるんだけど
本当にイライラしました。

何がイライラするって、主人公よ!
一人で騒いで引っ掻き回して使命感だけ振り回す。
それなら何もできないヒロインの方がまだまし。
物凄くストレス溜まりました。
これは好き嫌いが分かれる作品かも・・・

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

sobako777 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

ああー、期待ハズレのチープさだった

13話までが平安時代、14話~26話までが輪廻転生した現代を舞台に物語が展開する・・・とWikipediaにあったので、もっと壮大なロマンを基軸にしたものかと期待して見てみたが・・・相当な期待ハズレ! 17話まで、さんざん我慢して見ても、物語に引き込まれなかった。セリフはチープ、エピソードはストーリーを都合良く転がすための単なるコマにしかなっていなく、登場人物の動きも展開も、稚拙でストレスとなる。結末はやたら説明臭いし・・・時間を無駄にした・・・。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

68.9 21 ミステリーで恋愛なアニメランキング21位
ヴァニタスの手記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (181)
599人が棚に入れました
吸血鬼が存在する19世紀のフランス。吸血鬼の青年ノエは、吸血鬼に呪いを振り撒く魔導書「ヴァニタスの書」を探すためにパリへ向かい、その途中の飛行船の中である事件に遭遇した。その最中、吸血鬼の専門医を自称するヴァニタスと名乗る青年がノエの前に現れるが、ヴァニタスはノエの探す「ヴァニタスの書」を手にしていた。

かりんとう さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

キャラが好みじゃなかったのと…

途中で断念しました。

確か6話くらいで視るのやめたと思います。
主な理由はキャラクターが好きになれなかったことです。

作品の雰囲気などは好きでしたが、女性キャラと主人公であるヴァニタスが好きになれなかった。
また、やたらギャグシーンが多く話のテンポが悪く感じたのも理由の一つ。
また吸血シーンがもはやヤってるみたいな演出が気にくわなかったです。そして好きでもない声優のそんなシーン聞きたくもなく…

ストーリーは少し気になったのですが、途中途中で入るギャグシーンが面白くないうえにそれでテンポが悪くなっています。
少年漫画系のギャグシーンに似てますね。あれがつまらないと感じる方はオススメしないです。(鬼滅の刃視聴したことがある方で、ギャグシーンがつまらないと感じたら当てはまるかと)

唯一このアニメを最高だと感じたのは作画と音楽。
作画はボンズ。音楽は梶浦由記さん。
安定した作画で、とくに戦闘シーンは作画・演出共に◎。
そして音楽。最高です。
梶浦さんの音楽とこのアニメの相性が良く、作品の雰囲気をより良くしています。サントラ出たらちゃんと聴きます!!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ある吸血鬼フェチの実像

原作未読 分割クールの前半12話


“手記”と書いて“カルテ”と読みます。
いわゆるヴァンパイアものですがわりと変化球。
不老不死吸血鬼と命限りある人間が対峙する物語とは違い、吸血鬼に降りかかる災厄が柱となります。
その吸血鬼の“真名”いわば魂みたいなものが奪われちゃうと正気を失って、まるで渋谷交差点ど真ん中で佇むTウィルス感染済の中島美嘉ちゃんみたいになってしまうという呪いに怯えているのが本作の吸血鬼“ヴァンピール”たちです。その呪いからヴァンピールを救うお医者さん役を担うヴァニタス(CV花江夏樹)と呪いについて含みありそうなヴァンピールのノエ(CV石川界人)のW主人公もの。
作中で言うところの“呪い持ち”になったヴァンピールは発症すれば殺処分の運命が待ってるわけですが、唯一ヴァニタスのみが手持ちの“ヴァニタスの書”を使って真名を取り戻すことができる唯一無二の存在というのがポイントです。ジョーブ博士みたいなもんですかね。またこっちは名前を返してもらう書ですが、名前を返してあげる『夏目友人帳』と本質的には変わらなさそうな作品でもあります。

前置きそれくらいで、事前情報からはこちら↓

 ボンズ制作 梶浦由記劇伴

こちらが吸引力となりました。まあ綺麗ですもんね。梶浦さんは事後知りましたがくどいくらいドラマチックで壮大ないつものノリは控えめな印象です。さはさりながら19世紀後半のパリの情景にはよく似合うBGMなのはさすが。美術は総じて美しく印象的だったのはOPアニメーションでの早朝太陽の光具合。綺麗な朝焼けです。ちな本作の吸血鬼は太陽の光浴びても灰にならない設定です。

一通り前半終わってポジティブな印象を持ってます。理由は3点

1.綺麗
 →前述の通り
2.続きが気になる
 →{netabare}「そして…その旅路の果てに」「彼をこの手で殺すまでの物語」{/netabare}
  第1話ノエのモノローグが示唆する結末はぜひ見てみたい
3.俺の好きなヴァンパイア
 →吸血鬼ものにはどこか“退廃”“耽美”を求めがちな私の趣味に合っている

とりわけ3はフェチシズムの世界ですね。美形男子のバディもので女性作者とバイアス入りがちなのですがどうなんでしょう。矢印はノエ→ヴァニタスでも性格や見た目に惹かれてというより「ヴァニタスの血が美味そう」と吸血鬼の本能に則した動機ではあるんでそれほどでもないなぁと見ております。
それよか禁じられているとされる人間への吸血行為の描かれ方が素敵。まぁえっちいです。欲求・衝動・理性との葛藤ないまぜの吸血シーンは親と一緒に観てると確実に気まずくなる水準です。
やはりヴァンパイアものは“耽美”なとこないとね。作品評価は分割前半のため例によって保留ですがこれは好物です。来たる後半待ち~



※余談

■ペース配分

ここ一年くらいで『SLAM DUNK』『空手バカ一代』『カウボーイビバップ』『エヴァンゲリヲン』とクラシックを堪能してたからかもしれません。
{netabare}近年の深夜アニメの1クール2クールサイクルでの話の詰め込みっぷりに慣れてる自分に気づきます。本作は新作の中ではゆっくりめ。
昔のって最初から最後までやるんですよ。なんかしらの大筋があって伏線張りながらゆっくりめの尺の中で丁寧に回収する感じ。最近は大筋があっても描写を削ってスピード解決します。それに慣れてるから“ゆっくりめ”と感じるんですよね。
普通の早さの作品が遅く感じる弊害みたいなのはあって、期を跨ぐものやとりわけ分割クールものにそれは如実に表れると思います。とどのつまり「遅せーな」と感じてしまう。{/netabare}

{netabare}ジェボーダンの獣と新展開をチラ見せして中締めしてエンタメの体裁は保ってるものの、展開自体は??が依然として謎のままのハーフタイム。

 丁寧にやってるので期待がもてる or よくわかんねーまま終わったよ

私は前者の感覚ではありますがみなさんどうでしょう?
分割ものは後から一気にGOも手段でして、とりわけ本作のゆっくり展開でこそアリな選択肢かも。{/netabare}


■耽美

{netabare}ジャンヌ(CV水瀬いのり)良かった。
まずは水瀬さんやってるとはわからんのが良かった。
古今東西チョロイン枠って顔を赤らめてもじもじして照れ隠しのプンプンするようなリアクション芸に長けたの出しときゃ安パイなのに彼女は自ら欲求を満たそうと行動するんですよね。
ハリウッド映画ならそこチューするだろ?みたいなとこでなにもしないのがアニメに対する数少ない不満だったりするんですけどそこを突破する本作のヒロイン。
なお、ただのチューよりいやらしかったです。
ロエの幼馴染ドミニク(CV茅野愛衣)も悪くない。{/netabare}



視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ   

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2021.09.19 初稿
2021.11.16 配点修正 -0.1

投稿 : 2024/12/21
♥ : 32
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

美しいふたり。

主人公の、ヴァニタスとノエ。
とにかく、麗しいです!
(ちなみに私はBLは苦手なんですけどw)

そして、劇伴の壮麗さと、
おでこさんのシリーズ構成の美意識と、
ボンズさん独特の硬軟自在な作画。
すごくいいです。

舞台は19世紀の、フランス。
そんな言葉があるかどうか知らないけど、「フレンチ・スティームパンク」っぽい感じ。

欧州が舞台で、制作がボンズさんで、スティームパンクっぽいダークファンタジー+ポンチ絵って、
まるで{netabare}鋼の錬金術師F.A.ですね(笑)
まず、19世紀のヨーロッパ大陸。
そしてスティームパンクっぽいノリ。
主人公が二人連れの男性で、二人それぞれに魅力的。
しかも目まぐるしくボケとツッコミが入れ替わる。
正体不明の不吉な黒いモヤモヤした化け物。
さらにそこに絡む麗しい女性キャラクター。
地下の迷宮の存在もあるし。
ポンチ絵ギャグも、まるでハガレンのギャグシーンです(笑)
そういえば、ヴァニタスの依頼を受けて、何かしてる探偵っぽい人もマスタング大佐の部下みたいだし、
汽車で雪深い僻地に向かうのも、駅頭での雰囲気も、すごく似てる。
ドクターモローっていうマッドサイエンティストみたいな医者が出て来たときは、金歯医者にしか見えなかったし。
釘宮さんが絡んでいることも含めて、
相似点挙げていったら、まだまだもっとあります。
気になる方は、どうぞご自分の目でお確かめくださいww{/netabare}

第1話冒頭から、「その旅路の果てに、彼を殺すまでの物語」という、
わりと悲劇臭のつよいセリフで、
ノエとヴァニタスの関係性を括るのですけど、
{netabare}この言葉、「あ。最後に致命傷を負ったヴァニタスを、血の眷属として、ノエが自らのヴァンピールとするんだな・・・」って、
そのシーンが、来るか来ないか、これは最後を確かめたい!見届けたい!って思ってしまって{/netabare}
もうBLっぽいとか、全然気にならなくなりましたねwww

お話自体は、ヴァニタスが吸血鬼専門の医者で、ノエはそのヴァニタスを監視するために同行することになる特殊能力ありの吸血鬼で。

適度な謎。

適度なバトル。

華麗なキャラと美術。

そしてジャンヌという絵に描いたような圧倒的ヒロイン。

このヒロインが、メチャメチャつよいのに、{netabare}
弱点も隠しようなく剥き出しで、
しかも吸血衝動に抗えないところとか、
鬼のように(鬼なんですが!)攻めるツンデレなところとか、
ヴァニタスのことを「大嫌い→大好き」、
さらにはその血の甘さの誘引に惹かれてしまって、
吸血に走ってしまう、それも繰り返し、くりかえし。
とか。
そしてとにかくここ、めちゃめちゃエロティックで、
もう凡百のラブシーンなんか全く寄せ付けない、いい場面なんです(#^▽^#)

以前、「亜人ちゃんは語りたい」で、
高橋先生が「吸血行為自体は性交のメタファー」って言ってたと思うんですけど、
本当にそんな感じで、{/netabare}もう、魅入ってしまって目が離せませんでした。

今、第2期が終盤ですが、1話冒頭の場面にまで行き着くか微妙ですけど、
これは、しっかりと観続けていきたい。

そんな作品なんです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
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