マフィアで友情なTVアニメ動画ランキング 12

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のマフィアで友情な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月10日の時点で一番のマフィアで友情なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

81.1 1 マフィアで友情なアニメランキング1位
ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (483)
2065人が棚に入れました
イタリア、ネアポリスに住む青年ジョルノ・ジョバァーナは、
ジョースター家の宿敵・DIOの血を継ぐ息子である。
幼少時代に迫害を受けて荒んでいた彼は、一人のギャングの男を
救った事をきっかけに、「人を信じる」ことを学ぶ。奇妙なことに、
恩義を忘れず、敬意を持って自分に接するギャングが、彼の心をまっすぐにしたのだ。
そうして、ジョルノは「ギャング・スター」にあこがれるようになった。
15歳になったジョルノは、イタリアの裏社会を
牛耳るギャング組織「パッショーネ」とトラブルを起こし、狙われることとなり…

声優・キャラクター
小野賢章、中村悠一、諏訪部順一、鳥海浩輔、山下大輝、榎木淳弥
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

イタリアマフィアとJOJOの世界観は良く似合う

原作。これくらいまでは雑誌で読んでたと思う。


 "Vedi Napoli e poi Mori" ナポリを見て死ね

イタリアのナポリを訪れようとすると必ずと言っていいほどこのフレーズを耳にするかと思います。
魚介美味いし風光明媚なんだけど、けっこう怖いところなので気をつけてね。

長丁場の全39話。2019年春期終了もののフィナーレを飾る本作の冒頭舞台はイタリアはナポリです。



さて、JOJOであります。
これまでのアニメ版は未視聴。続きものは普段スルーなのですが、イマイチだったら切ろうぐらい軽めの感覚で視聴開始。
原作ではシリーズ5番目。アニメは原作の第一部二部を合わせて1st Seasonとしたため、本作は4th Seasonに該当するとのことです。

初出が1987年でいまだ現役の怪物タイトルです。どんな話か知らなくても゛JOJO立ち” はなにかしらポージングする局面では選択肢上位に食い込みますし、聞けば分かる名言の宝庫だったり、現代人が嗜むべき教養の一つとなってます。
がっつり部活しないまでも体育の授業で柔道やっていれば、なんとなくルールは覚えてたりするものでしょう。ファンの総数は多い。ファンでなくても経験者含めれば裾野は広い。そんな作品です。

よって、スタンド (幽波紋) がどんなものかを理解していれば、この4th Seasonから参加しても特に問題はありません。ソースは俺。
スタンドは個人の分身みたいなのが幽体離脱して代理で戦争してくれる便利な能力と思っていただければよいし、見てりゃなんとなくわかるでしょう。
そして途中参加OKのもう一つの理由は、過去キャラが物語の本流に入ってこないこと。本作のJOJO、ジョルノジョバーナ (汐華初流乃) は出自がディオと因縁深いものの設定がそうだってことくらいですし、序盤こそ空条承太郎や広瀬康一くんも登場しますが、早々にフェードアウトしていきます。
{netabare}とはいえ終盤であのキャラサプライズ登場もあるにはあったので一概には言えませんが、知らなきゃダメってほどではありませぬ。{/netabare}


そして、JOJOであります。
Q. どのへんが面白いの?
A. ん?だってJOJOじゃん

Q. あそこイマイチじゃなかった?
A. ほらそこはJOJOだから

Q. あれすごかったね?
A. やっぱJOJOはいいよな~

どなたか魅力を説明できる方、宜しくお願い申し上げます。


単行本集めたり、アニメの過去作押さえたりするようなコアなファンではない私です。それでも独特の世界には引き込まれるのです。世界観は保たれているため匙加減での好き好きになりますね。本作ならではの面白みは以下、


■マフィアをJOJOでやってみた
舞台はイタリア。イタリアと言えばマフィア。ジョルノが構成員に加わりその仲間内と敵対勢力との抗争が物語の土台となって、血で血を洗う4th Seasonでした。
冒頭がナポリからです。ゴミ処理利権をマフィアが握っていてちょっとこじらせたら街にゴミを溢れさせました。なんてのがリアルで起こる土地柄です。
そしてこれが“ヤクザ”ではなくて゛マフィア”というのがミソ。いや当たり前の話なんですが… これまた紳士淑女の嗜みといえる名作『ゴッドファーザー』で描かれた血(絆)、掟、非情のJOJO版です。
何かしらの美学を持った男達が割拠するJOJOの世界観と見事に合致します。


■ずっと追ってるか追われてるか
説明不要。よくネタが尽きないな~と感心します。
真面目な話、これで39話持たせるわけです。誰か途中でやめた人おる?


■小野賢章さんのアレ
「無駄無駄無駄無駄ぁー」
つくづく声優さんの滑舌の良さって凄いなを再確認できます。
いまさらながらこの方ハリーポッターの子役だったんですよね。



■余談
きっと君のクラスにもいたはずだ!

{netabare}職場の同じチームに奈良くん、阿部くん、そしてブサ男がおりました。
迷うことなく左から、“ナランチャ”“アベッキオ”“ブチャラティ”とあだ名がつきました。定着したのはナランチャ。他のは呼びにくいのです。
須田さんとかいたらミスタも揃って良かったのにというのはまた別の話。{/netabare}



うーん、これぐらいにしときます。時間あったら旧作も追いかけたいですね。私みたいなライトなJOJOファンでも充分楽しめるイタリア編でした。


 “Vedo JoJo dopo esultino" {netabare}ジョジョを観て歓喜せよ{/netabare}



視聴時期:2018年10月~2019年7月

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2019.07.29 初稿
2020.02.04 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 48

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ジョジョと私の奇妙な冒険

荒木飛呂彦原作、大人気シリーズ。

1987年、週刊少年ジャンプ連載開始。
前作「バオー来訪者」からの発展で、
マイナー路線のオカルト活劇かと興味を惹かず、
せっせと友人に勧められてはいましたが、
私の興味は当時「BASTARD」にあった。

荒木飛呂彦の凄さに後に気付くことになる。
独特なコマ割り・台詞回し・擬音、デッサン画、
彼の感性をようやく僕たちも理解を始める。
ルーヴル美術館は彼の作品を展示することになる。
ジョジョは少年漫画の金字塔になった。

波紋からスタンド(幽波紋)と形を変え、
一世紀以上にわたりその歴史の陰で、
吸血鬼ディオとジョースター家の因縁が語られる。

ジョジョ第5部、舞台はイタリア。
ギャングスターとなり街を浄化する、
そんな夢を持つ少年ジョルノジョバーナの、
血脈の歴史であり奇妙な冒険譚である。

生命・精神エネルギー=スタンドを、
理解していればどこからでも視聴出来ます。
一風変わった戦闘がジョジョの魅力である。
無駄、無駄、無駄ァァァ!!と、
本能から熱くなること間違いなしでしょう。
スタンド使いはスタンド使いと引かれ合う。
その黄金律は、不滅にして健在で、
逃走劇から追走劇へ、幾多の戦闘が堪能出来ます。

長丁場、皆さんもぜひ楽しんで。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 46
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生まれ落ちる前から身に纏っているもの

荒木飛呂彦先生原作の長編漫画「※1ジョジョの奇妙な冒険 Parte5 黄金の風」のアニメ化作品。

今回の舞台はイタリア。2部ではヴェネツィアが、4部ではイタリア料理が取り上げられていましたが、ジョジョの画風に多大な影響を与えたルネッサンス美術発祥の地としても有名ですね。荒木先生のイタリアへの愛は計り知れません。

冒頭のストーリーテラーを務めるのは第4部で活躍したスタンド使いの少年、広瀬康一くん。※2空条承太郎の依頼を受けて、一人イタリアのネアポリス(ナポリ)へと旅立ちます。承太郎さんから直々のご指名とは!康一くん、あんたも成長したもんだ(笑)目的は※3DIOの血を受け継ぐ少年の捜索。

これまでのジョジョを振り返ってみると、主人公の立場が

第1部(舞台:1880年・イギリス)
英国紳士(品行方正、非の打ち所の無い人)

第2部(舞台:1938年・アメリカ)
アメリカ人(ケンカによる投獄7回のチンピラ風の少年)

第3部(舞台:1987年・日本)
日本人高校生(不良のレッテルを張られている。度々暴力事件を起こしている)

第4部(舞台:1999年・日本)
日本人高校生(奇抜な髪型。でも中身は割と普通。ちょいワル少年)

第5部(舞台:2001年・イタリア)
ギャング志望の若者

と、シリーズを追う毎に、何とな~く俗っぽくなっていく傾向があるみたいですね(笑)

ジョジョシリーズは当時の少年向け漫画にしては珍しい、大河ドラマの体をとった作品ですが、その関係で、作中では"ジョースター家の血統"という言葉が目を見張るほど(飽きれるほど?)多くの場面で運用されている印象があります。ともすれば、それがキャラの人格の根幹を成す要素として強調される台詞さえ見受けられたり…。作中に登場する"黄金の精神"や"生まれついての悪"という言葉についても同様。良きにつけ悪しきにつけ、才能、もっと言えば遺伝的特質のユニークさを、原作者の荒木先生が、キャラ造形をする上で取り分け重要視している事が伺えます。

養父の無償の愛を受けながらも自らの性質を変える事のなかった1部のDIO、何不自由無い環境で育ちながらも殺人衝動を抑えられなかった4部の吉良、劣悪な環境で育ちながらも悪には染まり切らなかった本作のジョルノ、それぞれのキャラの個性の在り処は天性とは決して切り離せない場所にある様に思われます。

人は鳥になれないし、その逆もまた然り。思えば、わたし達生物にとって、最も身近な環境とは、外界ではなく、生まれ落ちる前から身に纏っている肉体そのもの。脳や四肢や内臓など…。ジョジョにおける"血統"とは、道徳講義の中で飛び出す「生まれは関係ない。人の価値は成した事で決まる」的な、後天的要素に過度な期待を寄せた綺麗事などによって度外視されるものではなく、むしろ個性の基盤として個々の魂に脈々と息づいているものなのです。生々しさという表現が適当でしょうか、ジョジョに登場するキャラには2次元作品では稀に見るリアリティ、はらわたを引きずり出したかの様な独特の気持ち悪さがあります(褒め言葉)


作画について、4部に続いて最高水準のクオリティ。これまでのシリーズとは比べ物にならない程、複雑怪奇な能力を有するスタンドが数多く登場する第5部なので、漫画表現をどの様に調理してくれるのか興味津々です。比較的単純な能力なので描き易かったのかも知れませんが、ブチャラティのスティッキー・フィンガーズ、ポルポのブラック・サバスの表現については完璧でした。今後とも期待。

音楽について、シリーズを通して安定感抜群のOPEDは健在。OP「Fighting Gold」は前シリーズのPOPな曲調からやや攻撃的な方向に軌道変更している印象。疾走感のある曲になっています。エンディングの選曲については、今回も荒木先生直々のチョイスだそうです。やはりと言うか、さすが原作者、絶妙な相性…。Jodeci氏の「Freek'N You」は、まったりな余韻を残す良曲でした。


様々な境遇に置かれた人々の、歪に入り組んだ精神をダイナミックに描き上げる「ジョジョの奇妙な冒険」、その中では初の、ギャングという悪漢を主役に据えた、4部と並ぶ異色のシリーズ。

ギャングスターを目指すジョルノの旅、最後までしっかりと見届けたいと思います。


※1:英語のPartではなくイタリア語のParte。連載当時の副題は「第5部 ジョルノ・ジョバァーナ 黄金なる遺産」となっていた。漫画単行本のブックカバーの装丁としてあしらわれている文字も第5部(47巻~63巻)ではJOJOではなくGIOGIO。芸が細かい(笑)

※2:第3部の主人公でスタンド使い。ジョースター家の血統に属する。以降のシリーズにも度々登場。

※3:吸血鬼でスタンド使い。ジョースターの一族とは深い因縁がある。


船上のスタンドについて(必ずEpisodio 06「ムーディー・ブルースの逆襲」視聴後にお読み下さい)
{netabare}
「船は2隻あった!」

ブチャラティの台詞と共に明らかになった衝撃的事実ッ(笑)

ズッケェロのスタンド「ソフト・マシーン」の能力は、剣で刺さしたものを(人でも物でも)空気の抜けたゴム風船の様にぺしゃんこにしてしまうというもの。

船を2隻用意し、一隻を剣で刺してぺしゃんこにし、それをもう一隻の船に、服を着せる様に被せて、2隻を1隻に装っていたというのが上の台詞の意味するところ。(多分表面だけでなく内部まで。塗装でコーティングするみたいに)

皮膜の下をモゾモゾ徘徊して不意打ちを仕掛け、ペラペラになった人たちを、そこに引き摺り込んでいたんですね~。例えるなら、床下や天井裏に隠れた忍者が槍でブスリ!とか、排水溝に潜む得体の知れない怪物が、覗き込んだ人をを引きずり込むイメージでしょうか。あなおそろしや(汗)

ブチャラティがスティッキーフィンガーズで船体を攻撃した時、何故皮膜の部分にだけジッパーが開かなかったのか? それであっさりとからくりがばれなかったのか? と言う疑問を他の方のレビューで目にしましたので、これまでのジョジョシリーズを思い返しながら、あれこれと考えてみました。その理由は多分以下の3つ。

1.ブチャラティが皮膜の存在を認識していなかったから。だから皮膜ごとその下の船体をジッパー化してしまった。

2.1の補足ですが、スティッキーフィンガーズは"触れたもの"ではなく拳で"叩いたもの"をジッパー化するから。手加減をしなければ対象物と接触しているものにもエネルギーを伝えてしまうのではないかと思います。スティッキーフィンガーズは服を着ている人の肉体であっても、服越しに叩いて難なくジッパー化しているので、これは間違い無さそうです。(船に被せた皮膜を人間の着る衣服に見立てると解りやすい)

3.通常の物質と"スタンドが融合した物質"は区別出来ないから。

が挙げられると思います。

3も1、2の補足。3部のストレングスや4部のサーフィスを思い出してみると、これらは確か、スタンド使いじゃない人にも見て触れられる類のものだったはず。スタンド能力によってぺしゃんこになった船というのも"スタンドが融合した物質"に含まれるので、生身の手で触っても透けないし、認識し辛かったのかも。でもペラペラ皮膜で覆われた船体ってちょっとだけソフトだったりして(笑)

そしてもう一つ。ズッケェロが再起不能になった後、ペラペラになった仲間達ががパイプの中とかで復元したら危なかったんじゃないの? という疑問について。

もちろんそんなとこに入っていたら大変ですが、それをすると捕虜の位置があっさりとバレてしまう可能性があるので、(作中描写からも分かる様に、もしそうしていたらアバッキオ&ブチャラティに見破られていた)ズッケェロはそうしなかった。

パイプも皮膜で覆われており、両者の隙間に捕虜を隠していたと想像するのが妥当と思います。(それでも狭い場所で復活したらやっぱり危険ですけど)

最後に残った疑問は船底をどう修理したか。内側の船にだけ穴を開けても沈まないし、両方に開けたら両方沈んでしまう。描写が無かったんで何とも言えませんが、船底までは皮膜で覆っていなかったとか…(笑)

これで気兼ねなく次回のジョジョも楽しめますね…って、やっぱりご都合?
{/netabare}

おまけ「中の世界」
{netabare}
(以下、作中人物の台詞とは一切関係ありません)

花京院「ポルナレフ、体の中とか船の中とかさかんに言ってますが、体にも船にも『中の世界』なんてありませんよ…ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから。」

ポルナレフ「なに言ってんだ、おめーも見ただろ? 人がジッパーの中から出てきたり、空気の抜けたゴム風船みてーにぺしゃんこになるのを!」

花京院「ええ しかし人体や船体の中にあるのは肉や骨、船室やエンジン、ただそれだけです。」

ポル「教えてもらわなくたって知っとるぜーッ いいか! この場合だぜ! 今の場合をいっとるんだよ! スタンドがあるなら『中の世界』だってあるだろ!」

花京院「ないです」

ポル「おめーなぁ~」

最大の謎はこっちですね。折り畳まれた次元に隠しているとか何とか…ツッコんだら負け確定の設定なので、ここら辺でやめときます(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 42

80.4 2 マフィアで友情なアニメランキング2位
BANANA FISH(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (550)
2482人が棚に入れました
ニューヨーク。並外れて整った容姿と、卓越した戦闘力を持つ少年・アッシュ。ストリートギャングを束ねる彼は手下に殺された男が死ぬ間際に“バナナフィッシュ”という謎の言葉を発するのを聞く。時を同じくして、カメラマンの助手として取材にやってきた日本人の少年・奥村英二と出会う。二人はともに“バナナフィッシュ”の謎を追い求めることに──。


声優・キャラクター
内田雄馬、野島健児、平田広明、石塚運昇、古川慎、細谷佳正、川田紳司、福山潤、森川智之、千葉翔也、斉藤壮馬、上田燿司、小形満、村瀬歩
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

キース・へリングやバスキアが生きた時代

2019.01.03記


原作未読


書店で平積みされてたり、学校で女子が話題に挙げてたような挙げてないような。20年以上前の記憶です。
タイトルだけは知っていて中身がどんなか知らないものの、吉田秋生先生でノイタミナでという話題性に食いついてみました。

全24話2クール作品です。
舞台はアメリカN.Y。若くしてストリートギャングのボスであるアッシュ・リンクス(♂)は容姿端麗・頭脳明晰・殺人スキルも無問題の完璧超人。イラクで消息を絶った兄が残した「BANANA FISH」という単語を追って動き始める。
同じ頃、カメラマン助手として日本からやって来た青年奥村英二がひょんなことからアッシュと出会い、BANANA FISHを巡るいざこざに巻き込まれながら友情を育んでいく物語です。
けっこうハードなクライム・サスペンスで、コルシカマフィア、華僑の闇勢力、ストリートギャング、はたまた国家機関も出張ってきての組んずほぐれつ。諸悪の根源はBANANA FISHということになるんでしょう。

設定が設定だけに人が死ぬのはしょうがないとして、これでもかこれでもかと不運がアッシュに降りかかるのが本作の特色でしょうか。
30年前なら『おしん』、20年前なら『家なき子』、最近だと『東京喰種』の金木研ばりに過酷な試練の連続です。どうしようもない沼に嵌りこんでいるアッシュをもうこれ以上いじめないでください、となります。
このアッシュに共感できるなら作品にすっと入れると思います。
対する英二は平和ボケの権化みたいな向こうの人から見た“Tipical Japanese”を地でいく青年です。私は苦手なタイプですが、なぜか完璧超人アッシュにとっては安らぎを得られる存在。
生い立ちから歩んできた人生からまるで違う二人がなぜ共鳴し合えるか?
この友情物語を紐解くカギとなります。


私はけっこうながら見でした。
英二がまぬけというか、いや普通そんなんやったら死ぬで!の局面でけっこう素っ頓狂な行動を取ったりでイライラが募り、ストーリーに没入するのを邪魔します。
アウトローが自分に無いものを求めて無垢な存在に惹かれるというモチーフはよくあるため、逆側の無垢な存在がどうアウトローにシンパシーを感じるかの部分で弱い気がしました。

『だから二人は惹かれ合うのね』

ここがもっと欲しかったかな。男同士、女同士、男女でもそれは変わらないと思います。
クライム・サスペンスと友情物語がリンクする作風の中で、前者がなかなか面白いのは事実なものの、後者がしっくりこないと早々に“腐”認定してとりわけ男性視聴者が離脱してもおかしくないでしょう。
逆に両者がかちっとはまるとめちゃくちゃ面白く感じそうです。私はその一歩手前でした。

とはいえ完走はできました。佳作の域にはあると思います。

※メモ//石塚運昇氏遺作



■余談 
地味に良かったのがN.Yの雰囲気。
1985~1994年連載の原作でベトナム戦争帰りの設定だったのがアニメではイラクだったり、スマホがあったりと現代に合わせた調整はしょうがないとしても、ベースとなったであろう1980年代前半の超凶悪な街N.Yの雰囲気がよく出てたのは良かったです。
今と違って観光客が地下鉄に乗るなんてご法度もいいところで、昼間でもサウスブロンクスを歩けるわけがなく、例えばタイムズスクエア近辺のホテルから地下鉄でヤンキースの試合を観戦しに行くことは「死にたいの?」という世界。・・・だったらしい。なにぶんこの時期ガキンチョだったので見聞きした話です。
一方でアートやファッションはとても魅力的だったり。キース・へリングやバスキア。元は落書きの“グラフィティ”は画集を買ったこともあるし、ヒップホップも発祥はこの頃のN.Y。自分がはまったのはちょっと後の東と西でドンパチしてた頃ですが、私には興味惹かれる場所なり時代だったりします。

作中でも地下鉄でドンパチ普通にやるし、建設中ビルや廃墟などいたるところで銃声が響きます。このやさぐれ感はたまんなかったです。

リアルのN.Yで初の黒人市長が出て警官増員したのが1989年。ジュリアーニの登場が1994年。治安は急速に改善してきました。
私の初N.Yが2001年だったのでその頃はもう快適に過ごせましたね。

{netabare}超高層にもかかわらずガラス張りではなく屋外に出られるスポットがあるぜ、とN.Y出身知人のススメで訪れたのがワールドトレードセンター。訪問日は2001年8月11日午前。なんというかね。。。{/netabare}


やっぱり、あんな危ないエリアだったりストリートの悪がきがたむろするところを無警戒でほっつき回る英二って“なんだかなぁ”と思う私でした。


■余談2 ※最終回ネタバレ有
国民的愛唱歌『とんぼ』言わずと知れた長渕剛の名曲ですが、元は本人出演ドラマ「とんぼ」の主題歌です。
{netabare}最終回はヤクザ役の剛が腹を刺されて、倒れた剛をカメラが引きのカットでおさめて終了。図書館ではなくこちらは路上でしたが似たようなカット割りです。{/netabare}

{netabare}ヤクザ剛の役名は “英二” 

すまぬ。これ言いたかっただけです。{/netabare}


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2019.06.02追記
《配点を修正》

投稿 : 2024/11/09
♥ : 53
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

Walk on the Wild Side

ノイタミナ×MAPPA制作。
原作は吉田秋生の少女漫画の金字塔。

原作表紙のデザインが秀逸だなと興味をひき、
タイトルのフォントも素敵ですよね。
いつか視聴したかった作品です。
タイトルはサリンジャーからでしょうか。
あにこれのメインクラスターには、
吉田秋生と言えば「海街diary」かも知れませんね。

NYのソリッドな空気感とキャラ紹介。
バナナフィッシュの言葉の謎もあり、
初回、ラストの引きは上々だと思います。

13話視聴追記。
{netabare}中盤、盛り上がる演出もあるものの、
粛々と物語が進行し続きが気にならない。{/netabare}
ここからの後半戦に期待しましょう。

最終話視聴追記。
終始、一定基準で安定はしており、
{netabare}これはもう好みの問題ではないでしょうか。
永遠に変わらない2人の透明な絆、
素晴らしい余韻を残す万感の終幕でした。{/netabare}

ED曲は世界観に合っていて素晴らしい。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 51

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ハードボイルド欠乏性アンダーグラウンド

イタリアのシチリア島を起源とする犯罪組織をマフィアと呼びます。

マフィア映画の面白さは一般人が決して覗き込む事のないアンダーグラウンドを見せること。

人を食い物にするバイオレンスな彼らの世界にも存在するルール…日本で言う義理人情や、ビジネスの駆け引き、
暴力と権力によって誰に縛られること無く社会の強者として君臨する本能的で野心的な欲求を満たすような作品群。
往々にして事実と異なるエンタメ脚色をされるのはファミリー(組織)の絆や男の挟持、自己犠牲を盛り込むことで、
殺人、艶のあるシーン、歪な癖、薬物など、法に触れ倫理観を逸脱する刺激的な描写が多いのも特徴となります。

本作BANANA FISHは面白そうな題材と映像美だけに惜しい。

男性キャラのセックスアピールに集中し過ぎていて、これは少年性愛者で売買を生業にしているパパが元凶。
マフィアの世界やビジネスシーンの面白さを見せること無くBANANA FISHの謎と男性の美しさに頼ってしまいます。
男性のセクシャリティを売りにするのは少女漫画雑誌の女性向け作品なので問題はないがあまりに一辺倒すぎる。

作中で度々見られる中心人物の関係者が組織の暴力に晒されるのは往年のマフィア映画での王道パターン。
ジャンル愛好家なら見知った展開に「何か」物足りないのは過去作と比べ欠乏していた「ハードボイルド成分」。
殺しの呆気無く冷たい余韻や激情と復讐心に駆られた怒りなどマフィア映画で重要な暴力性や渋みは感じられず
酒の旨味もタバコの苦味も香らせない。中国系マフィアの美青年が登場したのも俗っぽさが加速したように思う。

最初から最後まで丁寧な作画が好みだっただけに惜しく、キャラクターや画面作りもジャンルには優等生過ぎた。
尖ったセンスや刺激的な表現をもっとぶつけてみればキラリと光ったかもしれない佳作アニメという印象です。

「マフィアの世界で少年の儚げな友情を描きたかった」と言われれば何も言うことはありませんし成功しています。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 30

70.5 3 マフィアで友情なアニメランキング3位
文豪ストレイドッグス セカンドシーズン(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (411)
2286人が棚に入れました
霧深き夜――。
織田作之助がバー「ルパン」へ赴くと、先客の太宰治がいた。そこへ、密輸品の買い付け帰りの坂口安吾も合流。
悪名高い「ポートマフィア」に属する男たちの、いつもの夜だった。
だが、その日を最後に安吾が消息を絶つ。
時を同じくして、暗証番号で守られた最高保管庫のひとつが「ミミック」なる組織に襲撃される。
ボス・森鴎外から直々の指令を受けた織田作は、安吾捜索に乗り出すが……。

声優・キャラクター
上村祐翔、宮野真守、細谷佳正、神谷浩史、豊永利行、花倉洸幸、嶋村侑、小見川千明、小山力也、諸星すみれ、小野賢章、谷山紀章、羽多野渉、瀬戸麻沙美、宮本充、櫻井孝宏、花澤香菜、小清水亜美、三木眞一郎

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

辿りつく先は闇の中…

この作品は、文豪ストレイドッグスの2クール目の作品になります。物語の内容に繋がりがあるので、1クール目を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

1クール目では、横浜を舞台に「武装探偵社」vs「ポートマフィア」の抗争の物語が描かれていました。
お互い対極に位置する存在です…水と油が交わらない様に、彼らも決して分かり合う事はない…
それがそれぞれの組織に与えられた宿命だから…
登場人物の深掘りを交えながら、時には事件を…そして時にはポートマフィアとの命のやり取りを経て少しずつ…けれど確実に自分の居場所を手に入れていった探偵社新人の中島敦…
物語のスケールは逸して大きくありませんでしたが、展開を急ぐことなく丁寧に描かれた1クール目と言っても過言ではありません。

でも2クール目を視聴して確信したのは全ては今期への布石であったという事です。
そして一見さんお断りの今期…大きな2つの物語が動き出すのです。

一つ目は時間を少し遡って太宰治がポートマフィアに籍を置いていた頃の物語…
今でこそ武装探偵社の司令塔になっていますが、昔はポートマフィアの幹部だったんですよね。
探偵社とポートマフィアは水と油…決して、交わらない存在故に生き方や目標もまるで異なっています。
そんな対極の位置から位置へと動くにはそれなりの理由があるはず…
しかもポートマフィアでは将来を約束されたエリート幹部…
自殺願望者で少し変人が入っている太宰ですが、そんな彼にも唯一無二の友がいました。
そんな立場を投げ打ってまでして対極まで行かなければならなかったのか…
一つ目の物語では、そんな太宰の過去と…彼の決意の固さの理由が明かされるのですが、後悔が幾重にも折り重なって…その後悔を固める涙と約束で出来た物語だったと思います。

これだけでも胸いっぱいなところですが、おざなりにしていた「武装探偵社」vs「ポートマフィア」の構図に変化の兆しが見えてきたところから二つ目の物語が始まります。
この二つ目の物語から…一気にスケールが広がっていきます。
なぜならフランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド率いるギルドが横浜の街をエサにとあるモノを手に入れようと動き出したからです。

この物語の特徴は登場人物の異能力は、その人の執筆した物語から引用されていることです。
「武装探偵社」vs「ポートマフィア」の頃はまだ何とかついていけました。
登場人物が太宰治、国木田独歩、江戸川乱歩、与謝野晶子や宮沢賢治といった日本文学の巨匠と呼ばれる方々だったからです。
(それでも正直存じ上げない人もいましたが…)

ところがギルドが加わってくると、意能力の世界もワールドワイドな広がりを見せるんです。
赤毛のアン、トム・ソーヤ、若草物語といった異能力の名前自体は原作も読んでいるのでピンとくるのですが、その著者については殆ど頭に何も浮かんできませんでした。
私がもしもっと文学に勤しんでいれば、今回の自分自身の反応も違ったのかもしれません。
この作品を見て久々に「もっと本を読んでいれば良かった」と少し後悔しました。

このギルド…半端無い強さです。
それに探偵社とポートマフィアにしっかり刺客を送ってくるんです。
その上、横浜を壊滅させると言い出す始末…

横浜の街を守るために探偵社の取るべき行動は一体…?
ここから先は激アツの展開が私たちを待ってくれています。

ここから先の展開を見て感じたのは、組織を一枚岩にする難しさです。
人は優しさだけ…或いは厳しさだけでは心を繋ぎとめておくことはできません。
心がバラバラになった形だけの組織…もうそれは組織じゃありません。

綻びの無い組織…言うのは簡単ですが、実現するのは限りなく不可能なんだと思います。
だから…きっと綻びはあって良いのだと思います。危機や問題に直面した時に綻びの無い面でそれらを受け止められたら、綻びがないのと一緒だから…
大切なのは柔軟性や弾力性…どこまでも柔らかく、物事に応じて形や大きさを自在に変化できるような組織こそが理想なのでは…なんて考えながら視聴していました。

オープニングテーマは、SCREEN modeさんの「Reason Living」
エンディングテーマは、ラックライフさんの「風が吹く街」
個人的にはオープニングが大好きなので、この前カラオケで挑戦してみましたが、あっけなく撃沈しました…難しかったです^^;

2クール目は12話…1+2クールで全24話の作品でした。
終盤の展開は確かに激アツでしたがそれだけではありません…
多分物語を通して最も辛い試練が待ち構えていたんです。
その試練は必要なモノ…だったのかもしれません。
でもその瞬間…頭の中が真っ白になったのも事実です…
だって全ては真逆の先にある光を共に見るために目指していたんですから…
あの展開は正直キツかったです。

そして物語は更なる高みへの布石と「see you…」
この「see you…」は期待して良い「see you…」ですよね?
続編…期待しています。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 19
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

似た者同士

原作未読 全12話(分割2クールの2クール目)

文豪ストレイドッグスの2クール目です。1クール目から観ることをオススメします。

横浜を舞台に名だたる文豪の名前をしたキャラクターたちが、異能力たちが集う武装探偵社と横浜を拠点しているポートマフィアたちの戦いを描いた作品です。

前半は、太宰の過去を中心にポートマフィアのことを描いています。

とてもとても悲しいお話でしたね。太宰がポートマフィアから武装探偵社へ行った経緯が分かります。

後半は現在に戻り、もうひとつのマフィアとの三つ巴の戦いを描いています。

こちらは本編主人公中島敦とポートマフィアの芥川龍之介を中心に描いていました。{netabare}(鏡花ちゃんが救われて良かったですね。){/netabare}

コミカルなところも健在でしたが、今回はシリアスなところが多かったですね。

一癖も二癖もあるキャラたち、切りの良いところで終わって一応決着しましたが、最後は続くようなお話でした。

OP・EDともにかっこいい曲ですね。特にEDの「風が吹く街」は心に染みいる良い曲でしたね^^

最後に、ある場面の放置はひどかったですねw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13
ネタバレ

にゃんちゅ(・ω・` さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

主人公は誰なんだ。中島なのか太宰なのか2人ともなのか・・・

分割2クール作品ということで、前回の続きからスタートします。

といっても最初は太宰治の過去回ですね。
なぜマフィアから武装探偵社へと転職されたのか・・・
{netabare}
マフィアの幹部だった太宰治と、マフィアの下級構成員:織田作之助。情報屋のアンゴ。

マフィアの癖に人を殺さない織田作に、
マフィアの幹部として、今よりかはふざけていない太宰。
何を考えているか分からないアンゴ。
友情とはまた違った関係で、距離感がありつつも互いを認め合っているかのような3人。

アンゴの裏切りや、裏で操っていたのはボスだった事、
織田作がなりたかったもの、守りたかったもの、その為に戦わなければならなかったこと。
最終的には太宰を導いてくれた人として
エピソード展開は悪くなかったと感じます。

ただ・・・

その後の、武装探偵社vsマフィアvsギルド の3社戦争。

キョウカがマフィアに捕まり、
マフィアの姉さんが探偵社に捕まり、
敦はギルドに捕まり~Qがギルドに捕まり~となんか大変な事になってきて

もうてんてこまいですな。

騒がしいのはストーリー上仕方がないとは思いますが、
正直、「結局のところ誰が強いのだろう」という印象で
3社の全面戦争はいいが、一般人お構いなしかと・・・

Qの精神破壊は強いと思いましたが、
後半はすでにフェードアウトで最初の勢いだけでしたし、

ギルドも社長以外対したことなくない?残念だったよ私は・・・。

そして、武装探偵社の敦・太宰以外のキャラ立ちがしていない事へ不満も残り、
毎度毎度、中島敦に頼りすぎじゃない?
んで血を流しすぎじゃない?死ぬでしょ普通w(第二の上条当麻なの?)

独歩や宮沢は何をしてんだよ!ってw

最終決戦ともいえるギルドvs探偵社+マフィア
結局全資産を投じて異能力を発動し戦うギルドの団長と
「人虎を殺す為に侵入した!」という空気の読めない芥川
生きる意味を探しながら戦う自信のない敦・・・

でも芥川の見掛け倒しさは、もう分かっていたけどね。
芥川の太宰治依存もどうにかして欲しいねw{/netabare}


結果は、今後の余韻も残しつつハッピーエンドとして処理されていますが
やはり、若干消化不良というか、
詰め込みすぎた感じは否めないと思う。

声優は豪華だし、作画は綺麗ではありますが、
折角みんな素敵なキャラなんだから、個々のバトルとか見たかったな。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

73.8 4 マフィアで友情なアニメランキング4位
家庭教師ヒットマンREBORN![リボーン](TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (771)
4418人が棚に入れました
運動も勉強も苦手で何事もすぐに諦めてしまう、うだつのあがらない少年・沢田綱吉(通称ツナ)の前に家庭教師として現れたのは、ヒットマンを名乗るリボーンという名の赤ん坊。
リボーンの目的はツナをイタリアンマフィア・ボンゴレファミリーのボスとして立派に育て上げるために教育する事。
打たれる直前に後悔した事を死ぬ気で頑張ってしまうという「死ぬ気弾」を使いツナをマフィアのボスに相応しい人間とすべく家庭教師リボーンの「教育」が始まった…。

♪せもぽぬめ♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

死ぬ気で見てください(゚∇^*) テヘ♪

~あらすじ~
運動も勉強もダメで何事もすぐに諦めてしまう落ちこぼれの少年・ツナ(主人公)の前に家庭教師として現れたのは、ヒットマン(殺し屋)を名乗るリボーンという名の赤ん坊。リボーンはツナをイタリアンマフィア・ボンゴレファミリーの10代目ボスとして立派に育て上げること。笑いありバトルあり、感動ありの話です。

※「あらすじ」はウィキペディアを参考にさせて貰いました。

最初は、殆どギャグで、面白かったのですが、
後から少し飽きてきました。

でも、少したったら、伏線を一気に出してきて、
次は、殆どバトルになりました。

戦いも迫力合って、駄目だと思っていたツナがどんどん
たくましく、強くなって見ていて気持ちが良かったですw

その仲間たちも、ツナのために一生懸命に
戦い、助け合い、笑い、「仲間っていいんだなぁ~」
って思わせてくれました。

気になったら是非見てください(* ̄∇ ̄*)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 20

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

友情って素晴らしい。なんてゆーと思った?これは「腐腐腐」向けだ

原作既読中(*´Д`)ハァハァ


ダメダメな主人公「ツナ」。
そこに現れたのは、見た目は赤ちゃん。しかし【ヒットマン】だとゆう【リボーン】
リボーンはツナをマフィアのボスに育てる為
【家庭教師】としてやって来た!
これで、題名の意味が分かりましたか?
「私、題名聞いただけだった時、何がなんだかさっぱり分からなかったので、一応簡単に・・」


始めはひたすらギャグアニメですΣ(゚Д゚;マジデ!?
パンツ一丁で走り回ったりwww
キャラの把握程度に観てましたが若干嫌気が差すかもですw
とりあえずそこでリタイアせず観てみて下さい!


バトルが始まりだすと面白くなって来ます!
次々、「腐腐腐」なキャラが登場し、
それぞれ個々の能力があるので、能力を生かしながら
同じ能力者同士のバトルなので面白いです!
可愛い動物の相棒も出てきます(*´ω`)ウリカワユス(ネコ)


そして、「リボーン」が何故赤ちゃん?と思ったそこのあなた!そこに大きな真実が隠されているのです!!
リボーンの様な赤ちゃんは7人居ます、上記に書いた「能力」と共通の意味を持つ7人の「アルコバレーノ」(赤ちゃん)達。(個人的にコロネロが好き(*´Д`)ハァハァ)


リボーンに教育され、バトルなどを繰り返し
徐々に色んな面で成長して行くツナと仲間達。
一応?wマフィアのお話なので、他のマフィアやら
、暗殺部隊(「ヴァリアー」、こいつらカッケー!最高(゚∀゚)ベルトフラン!)
やらいろいろ出てきますが何故かすぐ把握出来ました!
とりあえず、みな腐腐腐ですwww


かなりの話数なので全ての魅力をお伝えするのは難しいですが、
私は面白かったので2週間位で観ましたww
アニメ版は終わっちゃいましたが、
また復活する日を祈っている作品です(*´∀`)





投稿 : 2024/11/09
♥ : 19

刻様(こくさま) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

家庭教師ヒットマンREBORN![リボーン] ✧見た感じ(koku✱87)

今でもたまに思い出すくらいには 好きです
なにが好きってキャラが奥深く イケメン可愛いが勢揃いなとこですかね

キャラに関する思い入れとかのストーリーがありますが
ファミリーに関する話しがとてもすきです

最初のほうがギャグすぎて
僕 個人はあんまり好きじゃなかったです

徐々にバトルシーンを増え
未来偏に途中にしてから
若干のキャラの違いや
主人公のナツのイケメン度があがっているようにきます

やはり 未来偏の最初のほうが一番 盛り上がっていたんじゃないかなぁって
結構 最初はギャグ回で
途中から 王道展開に近い感じなので
評価は低いみたいですけど

僕は後半のバトル胸アツが好きです

絵の綺麗さも わかっていきますしww

やっぱり主人公がかっこよくて 強いのが好きなんだな僕

投稿 : 2024/11/09
♥ : 8

76.8 5 マフィアで友情なアニメランキング5位
91Days(ナイティーワンデイズ)(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (829)
3940人が棚に入れました
ある誕生日の晩、少年の幸せな生活は突然終わりを迎えた。マフィアの抗争により、目の前で両親と弟を殺された少年アヴィリオ。7年後――差出人不明の一通 の手紙を読み、静かに嘲笑うアヴィリオ。その手紙をきっかけに、彼はローレスの街へと舞い戻る。そして幼馴染のコルテオと再会し、ヴァネッティファミリー に密造酒を卸そうと持ちかけるのだった。

声優・キャラクター
近藤隆、江口拓也、小野大輔、斉藤壮馬、津田健次郎、西山宏太朗、中村悠一、櫻井孝宏、山路和弘
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ロング グッドバイ

1920年代、禁酒法時代のアメリカ。
法は力を持たず、街はマフィアに支配されている。
舞台は密造酒の闇取引が横行するローレス。
家族を抗争により殺害されたアンジェロの、
復讐に至る91日間を描くフィルムノワール。

物語は殺人の夜より7年後から始まる。
{netabare}追っ手を逃れ生き延びたアンジェロ、
彼の元に届けられた差出人不明の一通の封書。
アヴィリオと名を変え、
ヴァネッティファミリーに近づく。{/netabare}
ここから壮大で重厚な復讐劇が幕を開ける。

バッカーノがタランティーノ作品なら、
こちらはコッポラ、ゴッドファーザーでしょうか。
派手な銃撃戦や暴力描写はあるものの、
それ以上に、心理描写が巧みで、
物語・構成・演出と隙のない出来でしょう。
ゲーム感覚的な死を感じさせないシナリオ、
この作品からは、人の命の重みを感じます。
そこも魅かれた理由の1つです。

兄弟の確執、仲間との絆、
{netabare}復讐を誓うものとされるものの奇妙な信頼関係。{/netabare}
復讐という負の連鎖が教えてくれるもの、
これは哀しい運命に導かれる男たちの群像劇だ。

旅路の果てに空虚へと至る、
感慨深いラストシーンが美しい。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 58
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

完成度の高い人間ドラマと丁寧な演出が見所〈2020年7月からまたも再放送〉

2016年夏放送のTVアニメ。全12話。
7年前の誕生日、マフィアに家族を殺されたアヴィリオという青年の復讐譚です。

本作の魅力はストーリーと演出。ミステリーでもアクションでもなく、ヒューマンドラマです。
マフィア映画はゴッドファーザーくらいしか見たことがありませんが、洋画をオマージュしているのはすぐにわかります。暗い雰囲気や地味な演出、キャラクター死亡率の高さ、流血描写の多さなどで好みは分かれると思います。

ヒューマンドラマを織り込んだストーリーは完成度が高く、とても綺麗にまとまっています。でも余韻も凄く残っていて、正直見て良かったという言葉しか出てきません。脚本の練り込みと人間ドラマという点での初志貫徹ぶりに、良いものを見られたという満足感が得られました。
アニメでこういう爽やかさと寂寥感、悲壮感を残せる作品は珍しいと思います。私が語るより実際に見てもらったほうが良いと思う。

台詞が少なく作画や演出からキャラクター心理を読むタイプなので、とにかく目が離せませんでした。
作画は全体的に大変そうなのに心理描写に必要な仕草や表情は一貫して細かく、そこはスタッフの意地だったという印象。神がかった作画とはまた違うこだわりで、私のとても好きな方向性です。凄く記憶に残りました。

背景はリアルな方向性ではなく、水彩画のようなタッチ。手描きのキャラクターとよくマッチしていました。子どもや動物の動きが地味ですがリアル寄りで、とても可愛くて大好きでした。
自動車はCGなので浮いてしまうのだけは残念ですが…今って車を手描きできるアニメーターさんは少ないようですね。
小物や銃器の設定に専属スタッフがいるなど、時代考証にもこだわっていると思われます。まあ私は詳しくないので断言は出来ないのですが。

声優さんは実力派が揃っていて、中堅とベテランの演技が素晴らしいです。茶風鈴さん子どもの頃から大好きなので、悪役声が聞けてとても嬉しい。

音楽、OP、EDは使い方も含め作風をきちんと反映していて良かったです。特にOPは素晴らしい出来でした。

今回は内容に触れるのはやめておきます。
正直なところ良い意味で語る言葉が見つかりませんし、この作品はこのまま受け止めたいと思います。


あとはキャラについて雑感。
{netabare}
まあ皆犯罪者ですが、それに相応しい描き方なのでモヤモヤする事は無かったです。
コルテオさえ酒を密造していて、その時点で運の尽きというか…でも生きて幸せになって欲しかったなあ…。

アヴィリオとコルテオが特に好きでした。アヴィリオが幸せになる目は無いのはわかっていたけど、やっぱり悲しい。
コルテオとチェロットは数少ない癒し枠、だったんだけど…コルテオ切ない。チェロットは元気にやっていってくれることを切に願います。
ファンゴさんは最初は雰囲気ぶち壊しな上、もともとこういうキャラが嫌いなので正直何これって感じでしたが、周囲を引っ掻き回して弱者を追い詰める役回り、底の知れなさがどんどん嵌っていって、コイツじゃなきゃダメなんだなと思うようになりました。
ネロ、甘すぎて絶対マフィアに向いてないんですけどw

あと女の子と子どもたちめっちゃ可愛い。ただ、こういう作品ではやっぱり不憫な役回りになりやすくて可哀想だなあ。フィオは強い女性でした。男だったら立派にファミリーを守ったかもしれませんね。
オジサン達渋い。駆け引きとか腹の探りあいってイイよねw{/netabare}
(2016.10.6)


【再放送決定につき追記】
2019年10月3日より、BS日テレにて毎週木曜日23時30分~24時放送です。
興味がある人は是非!(2019.9.13)

【またも再放送決定】
BS日テレさんいつもありがとうございます。最近BS日テレにお世話になりっぱなしだな…。
2020年7月12日より、毎週日曜日23:30~放送です。
見てない方は是非♪(2020.7.3)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 56

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

予告の期待を裏切らないスタート、そして期待を上回る結末へ。

原作なしのオリジナルTVアニメ作品(アニメイズム枠)。

禁酒法時代のアメリカが舞台で、主人公はマフィアに殺害された両親の仇討ちを目指す話でした。作品の雰囲気とかキャラの感じ的には「GANGSTA」とかを思い出さなくもありませんが、ちょっとゴッドファーザーっぽいBGMが使われたり、お話的には架空であっても歴史は踏まえているっぽいのでアメリカの連続ドラマを観ているような気分になります。

PVと本編を観てみて、変にミスリードとかは狙っていないっぽいです。個人的にはこういうまともそうなドラマを期待できそうなシリアスっぽい作品は好きですので視聴継続しますが、明らかに流血シーンとかは多そうなので観る場合はそのつもりで…。

→ ということで視聴を終えての感想。
1話で持ったイメージ通りの、シリアスなお話でした。主人公のアヴィリオがマフィア間の抗争に時には巻き込まれ、時には利用して家族の復讐を果たしていきます。

アヴィリオが仇のひとりであるネロに対して持つ感情の変化が、物語のひとつのポイントだったと思います。ネロももう一人の主人公だったと言っても良いかもしれません。大変面白かったです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 39

75.3 6 マフィアで友情なアニメランキング6位
金色のガッシュベル!!(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (540)
3392人が棚に入れました
高嶺清麿は、普通の中学校に通う、見た目は普通の中学生。だが、MIT(マサチューセッツ工科大学)の論文さえもたやすく理解してしまう頭脳の持ち主である。そんな彼はクラスにも馴染めず、不登校を繰り返し、鬱屈した日々を送っていた。
ある日、清麿の家に謎の少年ガッシュ・ベルが現れる。彼は清麿の父親から「息子の友達になってくれ」と頼まれ、はるばるイギリスからやってきた元気な男の子。退屈な日々は終わりを告げ、ガッシュとの騒々しい毎日の幕が開く。やがて清麿とガッシュの前に次々と敵が現れ、一つの事実が明らかになってくる。実はガッシュは千年に一度行われる魔界の王を決める戦いに参加させられた、100人の魔物の子の一人だったのである。
次々と襲ってくる魔物たちとの戦いの中で、『やさしい王様』になるという志を抱くガッシュ。然し彼らの前にはさらに強力な魔物が…。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、大谷育江、秋谷智子、前田愛、釘宮理恵、折笠富美子、小嶋一成、高橋広樹、菊池正美、こおろぎさとみ、置鮎龍太郎、山崎和佳奈、山田きのこ、桑島法子

ジェロニモ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

熱血好きが自信を持ってオススメする萌えならぬ燃えアニメ

原作は週刊少年サンデーで連載されて、2度の映画化も行われた人気作です!

一般的にも人気のある作品だと思います。


ジャンルは王道バトルもので、100年に1度、魔界の子供100人が人間界に送られて魔界の王様を決める為の戦いをする物語です。

王道ものでは1番熱くて感動できる作品だと自負しています。


あとギャグのセンスもピカいちです。

ほんとにほんとにオススメなんですけど、アニメだとやっぱし長いと思うんです。

しかも物語後半でいきなりガッシュの声優が変わったりして違和感が尋常じゃないです。


しかも終わり方もよくわかんないんですよね…

やっぱこの作品は漫画で読んだ本がいいのかも知れませんね。

終わり方がよく出来すぎていて感動が止まらなかったです。
今でも思い出しただけで涙腺が緩んじゃいます…

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まっすぐな意志と強き思いはやさしさから生まれる

電撃を吐く子どもと分厚い赤い本でおなじみの『金色のガッシュ!!』
すっごい好きです。なのでその良さについてだらだらと書いていきたいと思います。

天才が故に孤独を強いられてしまった中学二年生の高峰清麿。
そんな息子の状況を見たイギリスの大学教授である父から送られてきたのがガッシュだった。
バカみたいに正直でまっすぐなガッシュが清麿の卑屈になり深く埋まってしまった優しさを
泥まみれになりながらも心の中から掘り出す、友情を力強く語る情熱的な一話から始まり
多くの悲しみと苦しみと悪に立ち向かう小さな戦士たちの物語です。

100人の魔物の子どもの中から魔界の王を決める戦いに参加しながらお話は進んでいきます。
自分が許せない物事に関してはとことん前へ前へと突き進むガッシュやその仲間たちはかっこいいです。
でもまだまだ子どもな彼らにとってはキツイこともたくさんあるし、たくさん泣いてしまいます。
この作品の良いところはその涙を流しつつも、さらにはそれをもバネとし恐いものへ立ち向かっていく姿にあります。
グッときてしまうこともしばしば。
魔物は自分の本を燃やされてしまうと魔界へ帰ってしまうのですが、
そのパートナーとの別れも感動的だから涙腺の緩い僕は忙しかったですw

アニメは原作と違うところはすべて飛ばして観たのでそっちの方はわかりませんが
好きなキャラはガッシュ、ティオ、コルル、ダニー、レイラ、バリー、ロデュウ、ウォンレイ、フォルゴレです。

ガッシュ、ティオはもちろん好きです。
コルルに物語の中で非常に重要な役目を持たせたのはすごく良かったです。
彼女の思いがガッシュの意志となりちゃんと生き続け、振り返る度に不憫な目にあった彼女を思い出す構成は素晴らしいです。
ダニーはいいですね!ホント好きです。別れ際のじじいもキザだねえ!かっこいい!
レイラは単に可愛かったのもありますが、恐怖の中でも信念を突き通そうというその姿に感動しました。
バリー、ロデュウはあの別れのシーンにグッときてしまいました。いや、ホントはグッとどころかムチャクチャ泣きましたがw
バリーの読者への裏切りとも呼べる自己犠牲の行為とグスタフとの別れはとても涙を我慢できませんでた。
敵ながらロデュウも◎。強引にチータを引きずり回していたかと思えばすごく彼女のことを考え、励ます彼のギャップにやられました。
彼はやっと最後に自分を取り戻せましたね。よかった、よかった。
ビジュアルが一番かっこいいウォンレイとリイェンの関係は出番こそ少なかったけれどなかなか泣かせてくれました。
フォルゴレの病院コンサートは良かったです。あの背中は忘れられない。


今作の主人公は「こども」でした。
彼らは数多の作品で愚直なまでのまっすぐさと純真な心で、
成長するにつれて社会やルールに縛られ大事なものが見えなくなってしまった
「こども」ではない人々の心を洗い流し、今一度大事なものはなにか問いかけてくれています。
また、大きなところではピーターパンは幻想の国で永遠に生き続け、星の王子さまは希望を残し夭折しました。
そうやって彼らが社会の外れで存在することはわれわれにとって救いにも似た思いを馳せる場所であると思います。
杜にあるほこらのように、深海に生きる生物のように、地の底を這う地底人のように、
また『ハチクロ』の観覧車のように、腐海のように、ラピュタのように、はたまた全知全能の神のように。
それはどこにもないようで、われわれのすぐそばにあるとても尊いものです。

この作品はいつ観ても笑えますし、微弱ながらも励まされます。
アニメだと大谷育江さんのガッシュの声が聞けるのでなおのことです。
あの声は普段は王様口調と相まってすごくかわいいし、シリアスな部分でもとっても映える声です。

とっても好きな作品です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 9

Hawaii さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何気に良かった

設定とか秀逸でした。
ありがちなバトルアニメだったけど楽しかったです。
泣ける部分もあったし少年向けアニメとしては
良作だと思います。キャラも独特でみんな好きです。
王道感があっておすすめできますね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 7

76.0 7 マフィアで友情なアニメランキング7位
Gungrave ガングレイヴ(TVアニメ動画)

2003年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (431)
3167人が棚に入れました
権力への野心に心奪われた親友、ハリーの暴走を止めようとするも裏切りの銃弾に倒れたブランドン。皮肉にもハリーの勧めていた秘密研究により巨大な二挺拳銃と、武器を満載した棺桶を携えた人間兵器“ビヨンド・ザ・グレイヴ”として甦る。そしてまたハリーの暴走を止めるべく組織へ、そして親友へ一人戦いを挑む。

声優・キャラクター
関智一、浜田賢二、磯部勉、佐久間紅美、茶風林、子安武人、大友龍三郎、立木文彦、井上喜久子

ルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

レジェンド作品

ゲームを元に制作された作品。ゲームは未プレイ。


『スラム街でうだつが上がらないチンピラ生活を送る「無口で不器用なブランドン・ヒート」と「野心家のハリー・マクドゥエル」の親友の2人。喧嘩に明け暮れ自堕落な生活が続いていたある日こと、街に巨大マフォア組織「ミレニオン」のボス、通称「ビッグ・ダディ」が偶然訪れたことをきっかけに2人は「ミレニオン」に加わることになる。こうして名実共にマフォアの一員となった2人は、やがて組織の中で頭角を現し始め上へ上へと出世階段を昇り詰めていく。だが、2人は気づかなかった。固い友情の絆で結ばれていたはずの2人の間に、徐々に不穏な空気が漂い始めていた事を・・そして・・』という全26話の物語。 制作は、「マッドハウス」で、キャラクターデザインと原作は、「血界戦線」の「内藤泰弘さん」です。


実話、私はずっと前からこの作品が名作である事を知っていたんですよ。他の方のレビューも恐ろしいほど軒並み高評価ですしね。ただ、何せ26話もあるので時間が無くて指をくわえて放置していました。しかし今回は思い切って観てみました。で、観終えた率直な感想なんですけど、名作の名にふさわしい名作でしたね。途中からはアニメを観ているという感じが段々と無くなってきて、コッポラやタランティーノやリュック・ベッソンのクライム映画を観ているような感覚になりましたよ。観始めたら止まらない状態になってしまい、「あと1話だけ観てから寝る、あと1話だけ観てから絶対に寝る」の連続。こうして自分に負け続けた結果、とどのつまりの朝の5時。寝不足で死にそうになりましたよ。アホですよね~私は(笑)


この作品は、ざっくり大きく分けて「過去篇」と「現在篇」の2つで構成されています。「過去篇」は2話~16話で、「現在篇」は残り全話です。あっ それから、第1話はとりあえず意味が分からないと思いますが、そこで切らずに我慢して2話を観てみて下さいね。2話からはいよいよ過去篇が始まりますので。そこからが本番なんです。マフォア組織に加わったブランドンとハリーがどんどん成り上がっていく姿は必見ですので心して下さいな兄貴。特に14話は神回ですぜ。


この作品は、2003年~2004年に放送されたのですが、キャラクターデザインにそれほど古さを感じませんでした。


声優陣が重鎮ばかりでキャラの魅力アップに華を添えてくれていました。中には亡くなられた声優さんもいます。私が個人的に好きなのは、哀愁を感じさせる渋い声「ビッグ・ダディ」役の「家弓 家正(かゆみ いえまさ)さん」と、イケボな低音でジンジン響いてくる、ヘッドホンで聴いているとやばい「ベア・ウォーケン」役の「大友 龍三郎さん」ですね。特にウォーケンは良かったなぁ~。ナイスミドルの魅力というやつです(*´⊥`*)ポッ


人を狂わせるものと言えば金・権力・女(男)など、大抵相場は決まっていますが、25話と最終話では何かを犠牲にしてそれら全てを手に入れた者の悲哀が描かれていました。見所満載ですよ。また、過去と現実が入り乱れる演出も見応えがありました。ちなみに私は最終話でブランドンに泣かされちゃいましたよ。つまり見事ブランドンに心を撃ち抜かれたわけです....。←カリオストロ風オチのパクリとか言う突っ込みは一切受け付けません。(笑)


注)徹夜でアニメを観るのはやめた方がいいです。これはホントの話。人に気付かれるくらいのクマを目の下に作る事になります。おまけに何者にもなれません。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 38

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

裏切りと友情の物語ですね。

ストーリーとしては、街でチンピラみたいな事をやってた少年達が、
マフィアの世界に入って上を目指していくみたいな感じです。

大雑把な説明ですが、物語に現在編と過去編があって、のし上がっていく
過去編が全25話中20話近いからしょうがないかもですww


っで、ここからが感想。

とりあえず、ストーリーが熱いです!!

親友との友情、家族への愛情、信頼や疑念、裏切りに復讐など、
色んな感情が絡み合って描かれています。

過去編に関してはホント文句のつけようがないほど良かったです。
ブランドンとハリーが上を目指す姿が非常に丁寧に描かれてるので
見応えあります。 ハードボイルドテイスト満載でした!!

それに、ブランドンの寡黙さが良い味出してますww


ただ、この作品は人間ドラマで魅せる傾向が強かったからこそ、
現在編の展開には結構戸惑ったりもしました。
正直、残念な感じは否めないですね...

でもまぁ、それらを含めても内容はしっかりしてるし、最終話も綺麗に
完結してるので、自分はすごく楽しめた作品でした。


まぁ古い作品なので作画やキャラデザが酷かったりしますが、
内容は良いので、興味のある人にはオススメです!!

特に、アニメ好きって人には一度は見てもらいたいです!!
良い物語なので心に残る作品になると思いますw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 30
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「あの日から 街が小さく見えるぜ…」

原作・内藤泰弘、監督・都留稔幸、脚本・黒田洋介

ひとりは寡黙で不器用な想いを抱え続ける腕の立つ青年、ひとりは上に登りつめる野心を磨き続ける切れ者の青年。うらぶれた街で戯れていた若い二人が、マフィアの世界に魅入られ…


初っ端、車でブーンとやって来た博士が大きな武器を放りつけて主人公を助けていたので (肉体改造風な整備をされていた様な割には、悪い奴らをのす時に丸腰で)、
この博士…毎回「アンパンマン」のジャムおじさんみたいにこんなお世話をするのかしら…と想像したのですが。

その後は長らく過去の話。
ブランドンと親友ハリーがマフィアの組織に入るまでと、入った後の回想譚。実写でやってもいいんじゃないのってくらい現実的な話が続く。仁義ものの様式美というか、物語の基盤がしっかりしているので、飽きずに浸ることができました。
重厚な人間ドラマを観たい方にはうってつけですね。


毎度、漬物石のようにひっそりとしたグレイヴの語りが添えられて、ジワジワ旨味が染み出します。
殺し屋 ときに 詩人…

「あの頃のオレに言ってやりたい…
守るということは 他人のために自分を顧みないこと
守り続けるとは 裏切らないことだと…」


「無口だな。無口な人は気持ちを溜め込んでるから 想いが強いって…オレの叔母が言ってた。本当なのか?」
コレははじめの頃のイイ上司のイイ台詞
イイ人は長生きしないんだろうなーって気がして、いつ死んじゃうんだろこの人 T^T と見守ってましたが、結構命拾いしてましたね。


戦争での最低最悪な命がけが忘れられねぇんだ…という二人組が出てきたあたりは、
{netabare}個人的に…
ベトナム戦争を扱った映画「ディア・ハンター」を観た後、オモチャでも銃の形をした物を見るのが気持ち悪くなって拒否反応起こしてた頃があったナァと思い出しました。
スレスレ感が忘れられずのロシアンルーレット… _| ̄|○ウゲーッ
本作ではそこまでディープな闇ではなく、青春の一コマのようになっていましたが。ロシアンルーレットよりハタ迷惑な生体実験、アニメっぽいですね。 {/netabare}

10話越えると自らをストイックな愛に囚人のように身を捧げ切って心を殺したがためか、漬物石みたいなシンミリした語りが無くなってきて、寂しいぞ。(´・_・`)

14話越えると人物の描き方が、やたら肩幅が四角くて、上にイチゴみたいに頭が乗っかってる風だけど、もはや作画は問題じゃないんだ…いいんだ…


「何でも奪い、何でも与えられる存在になる」はずの自分の中の嫉妬がもたらした決定的なわがままが、もう取り戻しようのない間違いを犯したんだと気づいた時のハリーの混乱が痛々しい…。焦るくらい人間臭く、胸を締め付けられましたが、その後は思い出すことも無く生きて来た様子がまた「ありそう」でした。
ハリーの声の人が交代して、年齢とともに声色が太く暗く変わっていましたが、違和感なくハッと時の経過を感じさせます。


マリアが選択した幸せは、至極普通で純粋なものだったんだなと、最期の状況を観てうるうると思い。叔父様迎えにきちゃうんだもん。(/ _ ; )もうここだけ昔の少女漫画。*・゜゚・*:.。..。.:*・
人外と少女の組み合わせは好きなんですが、本作のグレイヴとミカにはいまいちキュンと来ず。んー、なんでだろ。ブランドンを見守るビッグダディとマリア、かつての上司と同僚達の眼差しのほうがキュンとしましたよ。

ハリーは還りたい時代を思い出せて、空っぽじゃなくなれたのかな、と。



テーマソングやサントラがものすごく良いです。いいシーンには使いまわされていないいい曲がかかる。
音楽は「トライガン」や「はじめの一歩」のサントラを手がけられているギタリスト今堀恒雄。
トライガンの時より深みがあって、テーマの「ファミリィ」揺らぎのある音が耳触りよく、すごくカッコイイ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 28

69.2 8 マフィアで友情なアニメランキング8位
TEXHNOLYZE テクノライズ(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (227)
1401人が棚に入れました
舞台は、絶望と暴力に支配され荒廃した都市・流9洲(ルクス)。老朽化したこの街は現在、外界からのネットワークから外されて孤立しており、街から他の都市へ行くことは困難だが、逆に行き場を失くした者達が流れ着く、吹き溜まりの場所と化していた。

ある日、この地に一人の男が外界から降りてきた。男の名は吉井。ある野望を遂行すべく降り立ったこの男を迎えるのは、生きる為に賭けボクシングで生計を立てる少年・櫟士、近い未来を見ることの出来る少女・蘭、街の声を聞くことの出来るオルガノの長・大西京呉、そして未来の義肢である「テクノライズ」の技術に魅せられクラースから降りてきた科学者・ドク。この男の来訪により、やがて流9洲は街全体を巻き込んだ事件へと発展していく。

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

未来は残酷で美しい、戦慄のSFカルトアニメ

舞台は、絶望と暴力に支配され荒廃した都市「ルクス」。
ヤクザ組織「オルガノ」、オルガノに対立する労働者連合「救民連合」、ギャング集団「ラカン」
様々な組織が入り乱れる混沌とした世界で、巻き起こる抗争を描いたSFカルトアニメ
もちろんただの抗争を描いているわけではなく、何者かの陰謀や謎が付きまといます

このアニメは終始退廃的かつ陰鬱で非常に難解なので、決しておすすめはできないですw

中盤までは「ヤクザの抗争を描いたVシネマ」みたいな内容ですので、
凄まじくバイオレンスな描写も多いです
そして痛快さ・爽快さの欠片もないので、単純に娯楽性を見いだすのは厳しいです。
特に意味不明な1話で90%ぐらいの人がリタイアするんじゃないかな?w
まぁそんな感じなので・・・それでも見てみたい人は挑戦してみてください

どこが難解なのか?というと情報の提示の仕方が、視聴者にあまりにも不親切すぎるところですね。
普通にぼんやり見てたら、間違いなく理解不能な状態に陥るでしょう。
なので、多少ネタバレ覚悟でwikiもしくは公式サイトで調べてから見るか、調べつつ見ることをおすすめします

とりあえず基本設定である「テクノライズ」についてだけ説明すると・・・・
テクノライズとは損失した人体の一部を補う、未来の義肢のことです
そのテクノライズの人間にもたらす影響が、この作品の大きなテーマになってきます。
後半になるにつれ、事態が大きくなってくるので徐々に分かってくるでしょう。
人間が「テクノライズすることによる功罪とその意味」を直接的に描いています

他にも重要な設定は多々あるのですが・・・興味があれば自分で調べてくださいw
設定や世界観がぼんやり分かってきたら、中盤から目まぐるしく事態が動くので面白さが増してくる
ただ終盤はもう想像を絶するカオスです。プラス超絶鬱展開・・・

『serial experiments lain』(脚本家が同じ)と双璧をなす難解作品ですが
個人的にはストーリー性・世界観・設定全てにおいてテクノライズの方が断然面白かったです
SF設定も、殺伐とした世界観・独特の演出も素晴らしい
今まで色々アニメを見てきましたが、色んな意味で一番衝撃的な作品です。

こんなハードなアニメには、もはやお目にかかれないででしょうね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 20
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

中盤まで恐ろしく退屈で、終盤は胸糞悪くなる・・・全くもってお勧めできない作品!

本作が好きな人は余程のマゾなのか?(失礼!)

私は根性で完走しましたが、かなりの苦行でした。
そして見終わって、「途中で投げださないで頑張って良かった。」という報われ感が全然ないところが・・・また何とも。

変わったアニメが見たい人にはお勧めできる作品なのかも?(これ以上の感想は出てきません・・・)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


=========== TEXHNOLYZE テクノライズ (2003年4-9月) ============

{netabare}ROGUE 01 STRANGER (部外者) ☆ ※初見では何が何やらサッパリ分からない・・・
ROGUE 02 FORFEITURE (喪失) ☆ ※同上
ROGUE 03 TEXHNOPHILE (ハイテクマニア) ★ ※「テクノライズ(義体化する)」という特殊技術
ROGUE 04 SYNAPSE (神経細胞の連接部) ☆ テクノライズ技術の解説回
ROGUE 05 LOITER (彷徨い歩き) ☆
ROGUE 06 REPETITION (反復、模写) ★
ROGUE 07 PLOT (策謀) ☆
ROGUE 08 CRUCIBLE (坩堝、激しい試練) ★ 市街での抗争勃発
ROGUE 09 WIGGLE (体の揺れ) ☆ 
ROGUE 10 CONCLUSION (結論) ★ 吉井の死 ※初めて少し面白いと思い始める
ROGUE 11 VAGRANT (ルンペン) ☆
ROGUE 12 PRECOGNITION (認識) ☆
ROGUE 13 VISTA (展望) ★ もの見(ラン)の予言
ROGUE 14 REJECTION (拒絶) ☆
ROGUE 15 SHAPES (形状) ☆
ROGUE 16 STRAIN (圧力、旋律) ★ シェイプスの侵攻  
ROGUE 17 DEPENDENCE (依存) × シェイプスの秘密 ※単に悪趣味の話だったとは
ROGUE 18 THRONE (玉座) × 三長老惨殺 ※悪趣味さを見せ付ける作品?
ROGUE 19 HEAVENWARD (天国の方へ) ☆ 地上の世界 ※だからどうしたの?という感じ
ROGUE 20 HADES (ハデス(冥府の王)) ☆ 
ROGUE 21 ENCEPHALOPATHY (脳疾患) × ※もうどうでもいい話になってしまっている
ROGUE 22 MYTH (神話) × ※同上 ※ED 「WALKING THROUGH THE EMPTY AGE」{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)6、☆(並回)12、×(疑問回)4 ※個人評価 × 3.1


OP 「GUARDIAN ANGEL (XAVIER'S EDIT)」
ED 「月の詩」

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17
ネタバレ

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

煉獄に咲く花  【ねこ's満足度:85pts】

荒廃した街・流9洲(ルクス)に生きる人間たちの不器用な生き様を描いたSFアニメ。
”テクノライズ”というのは、人体との融合を目的として作られた、いわゆる義肢のことです。

とことん泥臭くてオシャレさなどまるで無し。
画面から滲み出てくる狂気と終末感は激ヤバです。
一秒先で何が起こるのか分からない。そんな異様な緊迫感の中進むストーリー。
抜け出したいのに抜け出せない。目を背けたいのに見入ってしまう。そんな作品でした。

過激な暴力描写こそあれ、序盤は淡々とした立ち上がり。セリフも少ないです。
特に主人公はほとんど喋りません。発する台詞はほぼ「はぁはぁ」のみ。なんだこれ(笑)。

ところが流9洲とは別の場所から来た吉井一穂という男の出現により、物語は大きく動き出します。
この吉井という男、これがまたヤバい。最初はただの変わった奴といった印象でしたが違いました。
吉井により引っ掻き回された流9洲は、まるで生物であるかのように怒り、悶え苦しみだすのです。

中盤以降はとにかく引き込まれました。
止まらない負の連鎖。目を覆わんばかりの残酷シーン。
そこから見える結末は、救いようのない”絶望”だけ。
最終話の{netabare}ヒロインの扱い{/netabare}なんてヒドいの一言でした。

ただ、この作品には本当に救いが無かったのか?
わたしは逆に、”究極の救い”を描いた物語だったような気がします。
キーワードは”{netabare}煉獄{/netabare}”。{netabare}地獄{/netabare}ではなくあくまで{netabare}煉獄{/netabare}と表現されていることが鍵です。

本作をひとことで表すなら、『人間賛歌の物語』といったところでしょうか。
”生きる”ってどういうことなんだ?”生かされてる”こととの違いとは。
過激すぎる表現のその裏で、そんなことを謳っている作品のように感じました。
それにしても重たかった……。そしてなにより、流9洲には絶対住みたくない!!(笑)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

65.4 9 マフィアで友情なアニメランキング9位
ミチコとハッチン(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (234)
1254人が棚に入れました
舞台は、太陽と原色に溢れる国。そこは貧困によって街は荒廃している上に、国を出た先は荒野が広がる危険な無法地帯。そんな中で、人々の心は欲望に満ち溢れていた。その国で暮らす少女ハナ・モレーノス(通称:ハッチン)は、養家の家族から酷い仕打ちを受けており、密かに家を出て自由に暮らす事を望むが、自ら行動を起こせず、ただ、いつか誰かが迎えに来てくれる事を祈るばかりであった。しかしある日、ハッチンの前に脱獄不可能と言われた監獄要塞を突破した謎の美女ミチコ・マランドロが、突如現れる。彼女はハッチンの母親を名乗り、ハッチンを誘拐して逃亡。訳も分からず、ミチコに着いていくハッチンは、彼女に翻弄されつつ、旅に同行する事になる。

声優・キャラクター
真木よう子、大後寿々花、坂井真紀、津田寛治

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

これぞ大人の嗜み、もっと評価されて欲しいアニメNo.1

舞台は南米。
脱獄囚ミチコは、養家で虐待を受けていた娘ハッチンを救いだす(誘拐?w)
そのまま一緒に父親を捜すため逃走劇をくりひろげる。
全22話のアクション・ロードムービー風アニメである

スタイリッシュなOP、渋くてクールな作風から
「カウボーイビバップ」と比較されやすいが、ビバップとは全く違うものとして見た方がよい
ビパップはハードボイルドを突き詰めた作品で娯楽性も抜群だが
「ミチコとハッチン」は全然違った趣向の作品です
迫力と疾走感溢れる描写も結構あるので
単純な娯楽作品としても見れなくもないが、クールでかつ趣深い作品。

バイオレンスなシーンは多いが、爽快感が得られるアクションはむしろ少ない
そういったカタルシスを得るアニメではないということです
むしろ、ミチコとハッチンの二人を中心とした人間ドラマを描いた作品です
各エピソードは不意に終わったり、しみじみとした終わり方だったりする。
もちろん大筋のストーリーはあるが、繋がりの薄いところもあるので、ひとつひとつの物語を噛みしめて見るべき。

ミチコとハッチンは二人とも非常に人間味溢れる魅力的なキャラクター
世間の理不尽さをかっとばしながら、ぎこちなくも親子愛を育んでいく
そんな人間味溢れる二人を中心に人間を描き出す

愚かな大人と無垢な子供、どうしようもない世の中と二人の絆
これらを巧みに対比をして人間を描いたハートフルな物語である
しかし、必要以上に視聴者に感情移入は求めない。
暗い話しみじみとした話が多いが、しつこくもなく重く感じることもなく、むしろ心地良い。

声優に俳優を使っていることに否定的な意見が多いが、個人的はむしろ味があって良かった。
人間味溢れる独特なキャラクター性を作り上げていて、悪くない
もちろん拙い場面もあるが、徐々に上達していくので問題ないw

これだけ独自のスタイルを貫いたアニメは本当に珍しいし
あらゆる面において非常に完成度の高い作品で、
もっと評価されてほしい作品の筆頭ですが、あまり万人受けはしないかも。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

アタシらに明日はある  【ねこ's満足度:90pts】

南米を舞台としたミチコとハッチンの逃走劇。
その行く先々で起こる様々な出来事を描いた、所謂ロードムービー的なアニメです。

オシャレでキュートで、それでいて時に切ないアクション&コメディ。
とりあえずOPで惚れる。てか惚れるべき(笑)。
爽快度満点。とにかくスマートでかっこいいです。

キャラもいい。
脇役含めみんな味があります。中でも主役の二人は格別。

ミチコはバカ(笑)。だけど愛すべきバカ。
あけすけな性格で、頭で考えるより先に行動してしまう子供のような女。
ハッチンはカワイイ。頑張って背伸びしてて、だけど着実に成長していく。
表向きは嫌っていながら、いつも真正面からミチコにぶつかっていく女の子。
全く似てないようでそっくりな、そんな二人の掛け合いがとても楽しかったです。
二人の距離がどんどん近づいていく様もうまく描けています。ホントいいコンビでした。

全体的に説明が少ないのもよかったです。
テンポもいいし、その分じっくりと余韻に浸れる。
心地よいBGMがその雰囲気をより高めてくれます。
ラストも綺麗な終わり方。最後まで気持ちのいい作品でした。
コミカルとシリアスが絶妙に絡み合う、大人のためのドラマです。

ただ、キャスティングだけはいまひとつ。
監督のイメージだかなんだか知りませんが、下手なものは下手。
あ、でもハッチンは好きです。それとケンドーコバヤシ。意外とうまくてしかもいい声(笑)。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 24

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

納得するまで諦めることを知らない旅へ行かないか? 

久しぶりに笑いのツボにはまった作品です!

ジャンルは、ヒューマンドラマになるのかな。
全22話。
物語の舞台は南米。
脱獄囚のミチコが、教会の家に養子として引き取られたハナを無理やり連れて、父ヒロシを探す旅へ。

出会う連中は、どこまでも人間臭く、ただの良い人なんか滅多に出てこないですw

もうね、クズな奴はどこまでもクズとして描かれ、欲にまみれた連中、裏社会で生きる連中、
逮捕したいけどなかなか逮捕できないジャンボ等々
それこそ人としての感情を剥き出しに生きる姿が観ていて、清々しく笑える!

そして、どこまでもバカで純粋で観ているうちに可愛くなってしまうミチコ。
ミチコの理不尽な行動に呆れながらも芯の揺るがないバカなハナ。
二人の掛け合いを観ているとコントみたいに感じるが、ハナの指摘は観ている私の気持ちを
代弁していたりと、何気ない言葉が笑いだけでなく温かい気持ちにさせてくれます。

また、OP曲がラテン系音楽で癖になるサウンド。
何よりシンプルな絵にドット入れたレトロな雰囲気で、昔のルパンみたいな
アレンジでとにかく格好いいです!

声優については、視聴後に不満がでると想います。
真木よう子、大後寿々花、坂井真紀 、中川家・礼二、ケンドーコバヤシ等
と本業ではない人だからです。

違和感もありますが、人間臭い雰囲気の中で棒読みかもしれないが、
それが良い味を出している時もあります。

基本一話完結型の脚本ですが、その内容が濃く観終わると不思議と
いつも満足してしまいます。

これで終わりと思う話もありますが、その終わりを考えたりと
綺麗に終わる話だけではなく、現実的で良かったです。

一つの信念だけで生きるミチコの姿を是非観て欲しいですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 18

67.3 10 マフィアで友情なアニメランキング10位
ヒートガイジェイ(TVアニメ動画)

2002年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (76)
509人が棚に入れました
ジュドの都市安全管理局中央司令部本部長シュン・アウローラは、新たに特務課を設置し、弟のダイスケ・アウローラをそこの準職員に任命した。シュンはアンドロイドのジェイをダイスケの相棒とするが、実はジュドではアンドロイドは禁止されていた。しかし、激増する犯罪に対処するため、シュンは特例としてジェイの製造を命じたのだった。父をアンドロイドに殺された過去を持つダイスケは、ジェイになかなか心を開くことが出来なかったが、数々の難事件を解明するうち、次第にジェイをかけがえない相棒と認識するようになる。
やがて、父の暗殺の背景に、ジュドの実質的な支配者であるセルジュ・エチゴの存在があることを知ったダイスケは、謎に包まれたエチゴの正体を探るべく、その身辺を調査し始める。

声優・キャラクター
松風雅也、菅生隆之、千葉紗子、阪口大助、三木眞一郎、小林沙苗、藤原啓治、清水愛、三宅健太
ネタバレ

Britannia さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

漢-HEAT GUYS-

~story~
近未来都市国家ジュドを舞台に、都市安全管理局所属
ダイスケ・アウローラ(主人公)とジェイ(アンドロイド)との友情を主軸とし
様々な熱い男達のドラマを織り交ぜ展開するハードボイルド物。

数々の事件を解決しながらメインストーリーに入って行くのだが各話、楽しませてくれる
商品先物取引・美女カード事件・マフィアの跡目争い等、刺激があります。
{netabare}メインストーリー終盤、仲間が集い同じ目的に向かう様はシビれます。 {/netabare}

~voice actress~
千葉紗子さん
撲殺天使ドクロちゃん歌ってる人とは思えないw
ED曲も演技も素敵です。

松風雅也さん
主人公に合ってるナイス、イケメンボイス♪

~character~
敵も味方も町の住人すら魅力的

~drawing~
12年前の作品なので作画は今のクオリティーと比べると当然落ちますが
シナリオが色褪せないので充分。

~music~
OP・ED・主題歌が良く、Jの世界観に合ってます。


久しぶりに視聴したが変わらず面白かった
ビバップのスパイクとは違った男が見ても惚れる主人公
今の若い世代、女性にも見てもらいたいアニメです。

また、忘れた頃に・・・

Let's meet again nice guy

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

漢は評価されていない事を他人のせいにしてはいけない

素敵です。
ハードボイルドの世界にターミネーター2のような設定を持ち込んだ快作。
飄々として腕の立つ主人公と、イカツい最強アンドロイドの相棒とが織り成すアクション活劇&ヒューマンドラマ。
もうね、”漢”と書いてオトコ、GUY っす。

ハードボイルドといえば、ルパン三世やカウボーイビバップが有名ですが、正直、話の淡白さが気に食わないので、個人的にはこっちの方が私は好きです。

本作は舞台が都市に固定されています。(主人公も公僕です)
話は基本的に1話完結ですが、舞台が動かないため使い捨てキャラが少ない。
主人公の周りに居る街の人やライバル、悪役、お助けキャラなどなど、2度3度と登場するので断然愛着と思い入れが育ちます。
また、父親の仇を探すという本筋ストーリーがあるため後半になる程引き込まれる面白さがあります。
終盤で、今まで絡んでた人が集まってくる展開もすごく好み。


ただし、個人的には大好きですが、この作品があまり評価されていないのは納得。
客観的にみて払拭し難い欠陥があるのは否めません。

濃いキャラデザイン。
男も女も超濃厚ソース顔(古いw)です。おっさんはこれでいいんですが、若い女性とか子供とかは・・・・キツい。
好みの問題ではありますが、これだけ特徴的だと作画崩壊も目立ちます。

声優がヘタクソ。
主人公とヒロインの声優さん・・・最初、どこの素人アイドルを連れて来たのかと思いました。(一応本業の方なんですね)
脇を固める声優陣が上手いだけに、拙さが余計目立ちます。棒読み口調で粋なセリフ吐かれても・・・ねぇ?


でもね、こういうのは1クールも我慢すれば馴れるんですよw
ハードボイルド好きな貴方! 細けぇこたぁ気にしないで最後まで是非見続けてください。

ジェイならきっと、こう言います。
「漢は少しぐらい気に入らないからといって途中で投げ出すものではない」

投稿 : 2024/11/09
♥ : 14

しんばくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ジェイ「漢はヒートガイジェイを観なければならない。」 高品質作品 

物語:4.2 作画:4.3 声優:3.8 音楽:4.2 キャラ:3.8 【平均:4.1】                           (69.0)

ジャンル        :ハードボイルド、ヒューマンドラマ、アクション
話数          :全26話
原作          :赤根和樹、サテライト
アニメーション製作 :サテライト
監督・シリーズ構成 :赤根和樹
キャラデザイン    :結城信輝
メカニックデザイン :竹谷隆之
音楽          :TRY FORCE
主人公声優      :松風雅也
OP           :「FACE」作詞・作曲・編曲・歌 - TRY FORCE
ED           :「心の隙間」作詞・作曲 - 拓磨 / 編曲・歌 - wyse
             :「ひかり」作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記 / 歌 - 千葉紗子

参照元         :Wikipedia「ヒートガイジェイ」
公式ページ      :https://www.bandaivisual.co.jp/hgj/main.html

【あらすじ】
 都市安全管理局特務課の準職員ダイスケ・アウローラは頻発する犯罪を未然に防ため、ジュド唯一の正規登録アンドロイド“ジェイ”と共に日々の公務に当たっていた。ダイスケとジェイは混沌とした社会の秩序を保つべく、漢の熱き正義で闇の世界に殴り込みをかける。

【特徴】
①刑事もの
②ヒューマンドラマ
③凝った映像演出(3DCG、線画、魚眼レンズ)
④アクション
⑤BGMの種類が豊富

【特徴の補足】
①主人公であるダイスケは街の犯罪を未然に防ぐ保安官の仕事をしている。そのため主要な内容はダイスケとジェイの捜査となる。因みに警察はダイスケの所属する課とは別に設置されており、ケンという刑事も登場する。
②各回毎に捜査の対象となるキャラクターが登場する。尚、一期一会の出会いとなるキャラクターも居れば再び登場するキャラクターも居る。各回毎のストーリー構成は序盤で伏線を張って最後に回収するタイプもあれば、順を追って締めるタイプもある。また、1話完結の話もあれば、次回へ続く場合もある。
③本作最大の特徴は話の繋ぎ目で3DCGを積極的に使用していることである。話の繋ぎ目のためセリフが無く、3DCG映像のみに集中できるようになっている。3DCGの演出意外では、勢いを表現するシーンでは線画にしたり、変哲の無い会話シーンでは魚眼レンズ調の作画にしたりなど視覚に訴える演出が多い。尚、唯一の難点は使い回しが多いこと。
④アクションシーンに拘っており細やかな動作が魅力。此方も③と同様に凝った映像演出のうちの1つ。
⑤BGMはアジアの民族音楽であり、コーラスの入った曲が多い。

【総括】
 物語の舞台であるジュドの街に関する設定と街を統率する組織や勢力などの設定がしっかり設けてあり、壮大な世界観だけでも見応えがある。また、本筋は様々なキャラクターの思惑が交錯する中、ダイスケとジェイが街の暗部を暴くというシナリオであり、暴くまでの過程はジェイやその他のキャラクターと出会い、様々な事柄を解決して行くといった構成のヒューマンドラマである。長所は凝った映像演出と多数用意されたBGM。またストーリーの粗も無く全体的に高品質であることが伺える作品であった。


【思った事・蛇足】

視聴開始直後は『カウボーイビバップ』の影響を強く受けていると感じたが
最終話視聴後には一部影響を受けているかなと思える程度だった。


強く受けていると思った理由は4つ。
ハードボイルドを謳っていること。
一期一会系のサブストーリーが多数あること。
アクションシーンが多いこと。
BGMの種類が豊富であること。


しかし最終話まで観ると
アクションが派手なこととBGMの種類が豊富なこと以外は独自性を感じた。
特に物語の後ろ半分はイメージと異なる展開となりました。


それから3DCGについて1つだけ言及すると
2002年時点では十分な水準にあることです。
当然現在の水準と比べるとちゃちに感じると思いますが
私は正直なところ13年近くも前の作品がココまで作り込んでいることに驚きました。


ストーリーのみ面白い作品もありますがヒートガイジェイは
「やはりアニメはアニメーションなんだから映像的に面白い方が良いに決まっている」と
そう思わせてくれる作品でした。


●赤根和樹監督
私が知っているところでは
『ノエイン もうひとりの君へ』
『鉄腕バーディー DECODE』の2作ですが
どちらも勢いのあるタッチで描かれた作画が印象的でした。
本作は上記2作より前の作品ですが勢いのある作画は健在です。


●声優
有名な声優が多数出演しています。
気になった方は上部記載の公式ページ「Staff&Cast」を参照して下さい。


●ダイスケ・アウローラ 声:松風雅也
シュン・アウローラはダイスケの兄であり都市安全管理局中央司令部本部長。
ダイスケはシュンによって特務課の準職員に命じられジェイと共に事件の真相を探る。
性格は楽天的でマイペース。
かつて武闘派マフィアのボスだった将軍に育てられ武術は達者。

性格のためかハードボイルドものと感じさせないが
あまり表に出さない正義感に漢らしさを感じる。


●ジェイ 声:菅生隆之
サムネイル画像の紳士。
身長230cmもあるアンドロイド(作中ではマシーン)。
そして主人公であるダイスケの相棒。
「漢は~なければならない。」が口癖。
彼には「漢の覚書」プログラムがインストールされている。(適当)
尚、彼の個性は開発主任のアントニアによって形成された。
基本的に硬派で渋いが女性には優しい紳士。
お茶目な一面もある。
イメージは洋画『ターミネーター』でシュワちゃんが演じたT-800。

声を担当した菅生隆之さんですが
その声は馴染みのある声だと思います。
人によっては洋画の渋い俳優の顔が思い浮かぶかもしれませんが
私は缶コーヒーが頭に浮かびました。


●グラフ[物語の転機が分かってしまう可能性あり※ネタバレ注意]
http://shinbakuns.blog.fc2.com/blog-entry-42.html

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

64.9 11 マフィアで友情なアニメランキング11位
Fairy gone フェアリーゴーン 第2クール(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (124)
476人が棚に入れました
かつて妖精は、“兵器”だった―。 この世界には、動物に憑依することで不思議な力を宿す、妖精が存在していた。 妖精が憑依した動物の臓器を摘出し人間に移植することで、妖精を分身として出現 させ、兵器として扱えるようになる。妖精を戦争の道具として自在に操る兵士た ち、彼らは『妖精兵』と呼ばれた。長きにわたる戦争が終結すると、彼らはその役 目を終え、行き場を失う。あるものは政府に、あるものはマフィアに、あるものは テロリストに。それぞれの生きる道を選択する。 戦争から9年の歳月が経つ。主人公のマーリヤは、妖精に関連する事件を捜査・鎮 圧する、違法妖精取締機関『ドロテア』に配属されたばかりの女の子。 未だ不安定な政治情勢の中、戦争によって受けた傷や過去を持つ犯罪者が現れ、 復讐のためテロを起こす。 これは、無秩序な戦後に抗い、それぞれの正義を求め戦う 『妖精兵』たちの物語―。

声優・キャラクター
市ノ瀬加那、前野智昭、福原綾香、細谷佳正
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

Knockin' On Heaven's Door

P.A.WORKS制作。
妖精×戦記傭兵ファンタジー。

かつて妖精は兵器だった。
この世界には動物に憑依することで、
不思議で強力な力を宿す妖精が存在する。

設定過多な傾向がある戦記ものですが、
ここで簡単に整理しておこう。

<<ポイント>>
先の大戦で軍事利用された妖精兵は、
戦争が終結しその役目を終えるはずが、
その強力さゆえに闇社会で流通し、
時の政府に反旗を翻す陣営では、
未だに強力な兵力のままである。
人には過ぎ足るこの「力」をどう扱うのか。
主要人物の幾つかの視点で語られていく。
物語の軸はこういったものだ。

物語は中盤を迎え、
{netabare}マーリヤ・ヴェロニカ・ウルフラン、
そしてレイドーンの過去が見え始める。{/netabare}
前クール視聴が大前提となるが、
この立ち上がりでようやく整理出来ましたね。

7話視聴追記。
歴史の深部が垣間見え真相が露わになる。
{netabare}アインツ教団なる古代宗教組織の暗躍。{/netabare}
最終決戦に向けて物語が加速されています。

最終話視聴追記。
勢いにやや陰りを見せていますが、
P.A.制作のダークファンタジーも、
一定の完成度にはなってきたと感じています。
{netabare}神獣による文明の一掃、世界の浄化。{/netabare}

世界観に興味がある方はお試しあれ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 34
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

北アルプス幻想(ファンタジー)

※注)少年はみんな明日の勇者オーイェー、とは一切関係ございません

オリジナルアニメ 分割2クールの後半


昨夏(2019年)初めて富山県に足を踏み入れて、たしか南砺市でも一泊したと思う。言わずと知れたP.A.WORKSさんの本拠地であります。
だからといって本社はもちろんのこと、金沢含めてこの近辺を舞台にした作品をことごとく未視聴の自分は聖地巡礼は一切せず。風光明媚な北陸やアルプスを観光したわけでございます。もちろん山海の幸も堪能しました。つい最近現物を目に焼き付けた以上、自信をもって言えることがあります。


 {netabare}作品で描かれた背景の山々が立山連峰っぽい{/netabare}


前半12話。この度の後半12話。の全24話を観終わって、{netabare}最終回で目に飛び込んできた{/netabare}山々が綺麗なこと綺麗なこと。本作で最も印象に残った風景です。

サブストーリーもメインストーリーも“結果”だけ見ればそこそこ良くて、しかし“過程”がまるでダメという作品。あまり印象に残りません。
このご時世。画が最初から最後手前まで綺麗だったことは敢闘賞に値しますし、原作無しの中世近世を舞台にしたオリジナルファンタジーできちんと結論を出しての終幕というのも評価できます。割いた労力に見合う評価を取ってほしかったがもったいないっすね。



■噛み合わない物語

お話が面白ければOK!辻褄が合って納得できたり、隠されてたものが明かされたり、があれば良かったのですが…

{netabare}・「妖精憑き」が敵の手に渡ることの阻止。マーリヤは任務でありヤバさも重々承知してたはずが、レイ・ドーンをかっさらうグリフを追う気配すらない。死体を引きずっての撤収だからそんなに早く現場を離脱できるとは思えないのに。

これは一例。正確にはキャラの多さも相まって、目の前で起こっていることを追うので手一杯。「あの時こうだったからだよね。なるほど!」とピースがかちっとハマる感覚に乏しいのです。{/netabare}


一方で行動結果だけみれば物語的に良かったともいえるところがあるのでなんとも言えん。

{netabare}・レイ・ドーン公が改心してヴェロニカたちに謝る
・ヴェルの妖精原体がマーリヤに取り込まれるのはアツかった
・なんとか教が破滅に向って一直線というのにぶれてないところ

理由は不明でも、「やってること」「やったこと」だけみればなんとなく合点がいくのです。{/netabare}



■前に出てこないキャラたち

お話の整合性が乏しければ、キャラの魅力で強行突破!という方法も残されてたとは思うのですが…

{netabare}・黒の妖精書を求める理由も希薄なのはご愛嬌。特異な魅力のあったスウィーティーとパトリシアのコンビがフェードアウトしてったのは残念。
・戦争大好きビーヴィー・リスカーも中途半端。リスカーに惚れてる副官もそのきっかけみたいなの触れてれば深みが出てたかもしれないのに。

なんかしら作中でキャラはいろいろやらかすわけで、その行動の説明なりをキャラの口を通してでも回想でもアウトプットがあれば、感情移入も出来たのに。
“キャラの掘り下げ”がない印象。登場人物多くて覚えきれないのも足を引っ張りました。{/netabare}



なんとなく最後まで観たけど面白いというのとは程遠いです。しかしながらイラッとくるのとはまた違う流し見しがちなやつ。
よく分かんないので段々と集中力が削がれていき、とはいえ綺麗な絵だったりするのでついつい点けっ放しにしたまま最終回まで来ちゃった感じでした。

あとマーリヤ役の市ノ瀬加那さんのキャスティングは大正解だったのでは?
自信なさげ女子の演技では頭一つ抜きんでている気がします。




※オマケ

極めて私的なところなので以下は流しちゃってもらって良いのですが、個人的にはアイキャッチや妖精出す時の胸掴んで出す『ドクン』って音でしょうか。
ちょうど放送期間中に心臓に関わる領域で病気を患って入院してたこともあって、気が気でない音でもありました。こっちが“ドクン”とくるがな!みたいな。
また、普段でしたらマーリヤのような『命どぅ宝』を全面に出したキャラって苦手だったりするのですが、受け止め方ちょっと変わったかもしれません。

命あってのものだねですな。
どうぞ皆さん楽しいアニメライフを!



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

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2020.01.26 初稿
2020.02.29 タイトル修正
2020.07.27 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 33

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ある意味、十文字青脚本っぽい「放り出し」感

オリジナルTVアニメですが、脚本は『灰と幻想のグリムガル』原作者だった十文字青先生です。

第1クール(あにこれの作品登録だと無印の『Fairy gone フェアリーゴーン』を観ていないとまったく意味不明で、話数も第1クールからの連番となっています。いわゆる「分割2クール」という奴ですね。

ということで「どんな感じの話か」というあたりについては第1クールのレビューをご覧いただければと思います。

物語としての主人公はマーリア・ノエルで、その重要な同僚であるフリー・アンダーバー、そしてマーリアと同郷のヴェロニカ・ソーン、フリーの軍人時代の同僚のウルフラン・ロウといったあたりがOP映像で強く目立つようになっています。

一応マーリアのカウンター・パートがヴェロニカ、フリーのカウンター・パートがウルフランというストーリー構造にはなっているのですが、ストーリーのほとんどがマーリア側というかドロテア視点で進んでいるのであまりこの構造が活かされた脚本ではなかったような気がします。

ヴェロニカはまだしもウルフランの心境の変化が良く分からなかった点と、ラストを「神獣」で力業で締めた感じがあるので評価としては「おしい、もう少し頑張りましょう」という感じではあったのですがキャラクターデザインがわりと好みにあっていたので、まあまあ楽しく観終えることができました。

ただ、他人に視聴を勧めるかというと微妙な感じの作品となりました。それでも変な総集編とかなく破綻なく全話が放送されたので、作品としてのある程度のレベルは保てていたといえます。

作画も人物の顔などが「ちょっとこれは…?」という回がありはしましたが、概ねある程度のクオリティーは保たれていたので作画が原因で視聴を断念するということにはならないと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 28

52.8 12 マフィアで友情なアニメランキング12位
OZMAFIA!!(オズマフィア)(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★☆☆ 2.8 (46)
214人が棚に入れました
記憶を失った少女、フーカ。
見知らぬ街を彷徨っていた彼女は、突然何者かに追われることに。
逃げ惑う彼女を助けてくれたのは、街を支配するマフィアのひとつ、オズファミリーだった。
争いと友情が背中合わせの街の中、フーカは誰の手を取るのか。
そして、彼女が記憶を持たない理由とは――?

――という内容の『OZMAFIA!!』ですが、尺に収まらないので学園モノに。

オズ学園に転入してきたスカーレットはあるトラブルに巻き込まれてしまう。そこに現れ助けたのは、カラミア、キリエ、アクセルの3人だった――。

声優・キャラクター
新垣樽助、興津和幸、梯篤司、市来光弘、高橋英則、井口祐一、峰岸佳、桐本拓哉

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

この作品…原作はゲームだったんですね!?

レビューを書くためにwikiをチラ見するまで知りませんでしたが、この作品の原作はPCゲームだったみたいです。
イケメンがたくさん登場したので、女性向けのゲームである事は視聴していて何となく感じましたが、ジャンルが「童話、マフィア、恋愛」と言われると正直???です。

ゲームではマフィアや恋愛要素は微塵もありませんでしたので、ゲームとはだいぶ設定が異なるのでしょう…
タイトルの「OZMAFIA!!」も何を意味するのか全く見当が付きませんでしたが、童話、マフィアと言われると納得感があるように思います。

この物語の主人公はスカーレット…彼はオズ学園に転校してきた高校生なのですが、転校初日から警備員に追い回された挙句、個性豊かな先生方の恰好の遊び相手にされてしまうのです。

この学校の先生はかなり自由奔放…アニメだからと割り切って見ないと、この学校の…この先生に授業料を払うのがバカらしく思えてしまいます。
でも適材適所に先生を配置して効率よく授業を行っている…設定になっているのだと思いますが、その辺りはほんの片鱗しか見る事はできません。
ショート作品なので、色々詰め込むのは無理があるので仕方ないんですけれど…

この作品も学園の平穏な日常を描いた作品なのかなぁ…と思っていた矢先、物語が大きく動きました。
最初はこの作品始まってからの女性キャラが登場…今後どう発展していくんだろう…と思っていたら、突然学校を襲撃しに来るんです。

学園の平穏な日常が一変して殺伐としたモードに…
一般生徒が避難している中、襲撃現場の最前線に全く役に立たないスカーレットがいる事に疑問は感じましたが、先生の強さに圧倒されてしまいました。
それに何か不思議な力みたいなのも使っていたような…
流石先生…やる時はやるんですね…私もスカーレットと同意見。

その直後に行った保険室での出来事はあまりにもビックリ…
そりゃ、タイトルの一部でもあるのでどこかで被ってくるのではと思っていました…
でも、この出方は正直予想外…スカーレットが驚くのも無理はありません。
保健室での出来事が気になる方は…是非本編でご確認下さい。
別な世界に迷い込んでしまった様な錯覚を感じると思います。

この作品の中で一番好きだったのはエンディングのアニメです。
毎回新しいキャラが登場するのですが、その回に登場したキャラデザが一枚のキャンパスに描かれるのですが、そのそのキャンパスには1話から登場したキャラが全員描かれているのでキャンパスには大勢のキャラが描かれています。
でも色鉛筆の淡い色合いとタッチの優しさが良い感じの絵だったと思います。

そして一番気になったのがその画用紙の置かれた机で眠っているロングの女の娘の存在です。
物語の中で登場するのかな…と思ったら最後まで出番はありませんでしたし、いつか起きてくれるよね…と期待していましたが、結局最後まで眠りっ放しでした。
あの女の娘…誰だったんだろう…気になります!!

1クール計12話の作品でした。1話4分なのでサクッと視聴できる作品です。
キャラデザも綺麗なので、視聴者を選ばない作品だと思います。
女性向けゲーム原作の作品に抵抗が無ければ問題無く視聴できる作品だと思いました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

イス さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

タイトルなし

まさかのアニメ化!
とても嬉しかったのですがショートアニメ…学園…。原作のキャラを使いつつゲームとは全く違う雰囲気になりましたね。スカーレットの苦労人さが増してます。
ちまっとしたキャラが動きまわってて可愛かったです。シナリオは面白くないです!笑

投稿 : 2024/11/09
♥ : 4

たっぷりおから さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

特に特徴のないキャラアニメ

乙女ゲームを原作としたアニメ。内容は原作と変わり、裏社会もの→学園ものと変化している様子。5分アニメでシナリオが無いに等しいため正直書くことが無い。キャラ紹介アニメと言われた方がしっくりくる。

視聴はアニメ→ゲーム体験版の順。ゲーム版は短いながら十分面白かったのだが、キャラ達を楽しむにはゲーム→アニメでないと魅力が分からないだろう。視聴しようと思っている皆さんには後者の順をおすすめする。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 3
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