マッドハウスおすすめアニメランキング 134

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのマッドハウス成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月10日の時点で一番のマッドハウスおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

93.4 1 マッドハウスアニメランキング1位
宇宙よりも遠い場所(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★★ 4.2 (2772)
9648人が棚に入れました
いつだってボクらの一歩は好奇心から始まった。
見たことのない風景を、
聞いたことのない音を、
嗅いだことのない香りを、
触れたことのない質感を、
味わったことのない食物を、
そして感じたことのない胸の高鳴りを、
いつの間にか忘れてしまった欠片を、
置き去りにしてきた感動を拾い集める旅。
そこにたどり着いたとき、
ボクたちは何を思うのだろう。
吠える40度、狂う50度、叫ぶ60度、
荒れる海原を超えた先にある原生地域。
地球の天辺にある文明を遠く離れた遥か南の果て。
これは《南極》[宇宙よりも遠い場所]に向かう
4人の女の子たちの旅の物語。
ボクらは彼女たちを通して、
明日を生きるキラメキを思い出す。

声優・キャラクター
水瀬いのり、花澤香菜、井口裕香、早見沙織、能登麻美子、日笠陽子、Lynn、金元寿子、本渡楓、大原さやか
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

会話のテンポやキャラの動きが抜群!

最終話まで視聴しました。
この作品はマジでヤバいです。
軽く死ねます(笑)。

物語として抜群に面白い。
背景は綺麗。
登場人物は表情豊か。
良く動くキャラ。
そして、何と言ってもこの作品の1番の魅力は女子高生4人組のテンポの良い会話。
さすがの豪華声優陣。

こんな作品に出会えるから、アニメは止められない!

OPの曲と画だけで引き込まれる作品。
OPの4人の女子高生の笑顔が眩しい。
OPだけでも思わず泣きそうになってしまう。

見ているだけで心が躍る名作。
未来に語り継ぐべき名作。
誰にでも安心して勧められる名作。

お気に入りの棚へ直行です!

【以下は、各話レビュー的な「何か」です】(笑)
{netabare}
【第1話】
起承転結の「起」としては上々。
一気に物語に引き込まれた。

何かしなきゃと思いつつ、なかなか行動に移せなかった主人公。
立ち上がりは明らかに『けいおん』っぽい印象。
唯ちゃんもこんな感じだったよね。確か・・・。

南極に行くことを夢見ている少女との出会い。
そして、コンビニ店員の少女の意味深な行動。

広島に出発する前、家族にも見付からないようにこっそりと、部屋を綺麗に掃除してから出発するところは感動した。

主人公(玉木マリ)の決意が伝わってくる名シーン。

【第2話】
コンビニ店員の日向(ひなた)が加わり、報瀬(しらせ)のポンコツぶりが明らかになった第2話。

ラストに出てきた少女が4人目のメンバー?

キャラは良く動くし、背景も綺麗。
会話のテンポも抜群。さすが豪華声優陣。
ますます目が離せない作品になってきた。

【第3話】
結月登場。物語が大きく動き出す。

相変わらず、会話のテンポが抜群。
さすが、豪華声優陣!

【第4話】
いよいよ、南極チャレンジの隊員としての訓練が始まる。

相変わらず会話のテンポが抜群。
キャラの動きは軽快だし、表情も豊か!

一つの目標に向かって、一致団結している姿が美しい。

これはきっと、名作になるに違いない!

【第5話】
結月はしっかりプロの仕事を披露。
対して報瀬は再びポンコツぶりを披露。

少し気にはなっていたんだよね・・・。
めぐみちゃん。
キマリの『絶交無効!』はとても良いセリフだと思った。
皆が少しずつ成長していく物語。

【第6話】
相変わらず、良く動く。表情豊か。会話のテンポが抜群。
そして、良く出来た物語。

シンガポールに到着した4人。
何故か、ひなたの様子がおかしい・・・。

ここから始まる『ちょっぴり心温まる』コメディ回。

【第7話】
真顔に戻った香苗のセリフ『3年前、あの時約束したように、あの時のメンバーは全員帰ってきました・・・。』
この時の、メンバー全員の表情が非常に良かった。

本来ならばいるはずの貴子の姿がそこにはない・・・。

そして、報瀬の挨拶。
どこか貴子の面影を残す報瀬の挨拶。
メンバー全員が盛り上がらない訳が無い。

相変わらず表情豊かで会話のテンポが良い。

プロとしての仕事を見せる結月とは対照的な報瀬のポンコツリポート再び!

さあ!いよいよ出発だ!

【第8話】
観測船に乗り込んで、いよいよ出発!

船内でのリアルな日常が笑える。

船酔いで苦しむ4人。思わず心が折れそうになる。
「選択肢はずっとあったよ。でも選んだんだよ、ここを」
「選んだんだよ!自分で!」
キマリの言葉に、初心を思い出し再び奮い立つ4人。
日向「良く言った!」
結月「どこいくんです?」
日向「・・・、トイレ」
しっかりオチ付きで。
こういう所がこの作品の魅力。

【第9話】
この作品は、本当に1話1話が神がかっている。
物語の構成が絶妙だ。
笑いと感動が上手く散りばめられている。

前半はコメディ。
4人に財前、弓子が加わった6人でのテンポの良い会話が笑いを誘う。

中盤~後半は感動的な話が続く。

《吟と報瀬のくだり》
吟が、『報瀬は自分を恨んでいる』と考えるのは当然だろう。
最終的に貴子の捜索終了を決めたのは、隊長であった吟なのだから・・・。
報瀬が、『吟のことを恨んでいるかどうか分からない』のも理解できる(気がする)。
母と吟の繋がりを、小さな頃から見てきたのだから・・・。

《砕氷船のくだり》
南極観測について、日本が諸外国からひどい扱いを受けて・・・。
という話は、以前聞きかじったことがあったけど、アニメとはいえ、映像付きで見せられると迫力がある。
報瀬は、幼い頃、吟からこの話を聞かされていた。
『何度も何度も何度も・・・。諦めかけては踏ん張って進んだの。』
だから、報瀬は諦めずに南極を目指した・・・、という話との繋がりが美しいとさえ思った。

《『ざまぁみろ!』のくだり》
報瀬の『ざまぁみろ!』
今回の観測隊メンバー全員の『ざまぁみろ!』
それぞれの思いが詰まった『ざまぁみろ!』

南極観測で諸外国からひどい扱いを受けた先人たちも、恐らく『ざまぁみろ!』と叫んだであろう。
そんな事まで想像させてくれる、名シーン。

【第10話】
ツボ魔人の回。
んっ?違った!

『友達ってなんだ?』の回。
小さな頃から芸能活動をしていた結月は、友達の作り方が分からない。
そもそも、どうなれば友達なのか?
「私、一度も言われていません。”友達になろう”って」

だから、『友達誓約書』なんておかしな物を作ってしまう。
子供の頃から”契約”の世界にいた弊害だろう。

結月以外の3人も、傍から見ている我々視聴者も、苦楽を共にする中で、彼女たちが『親友になれた』と思っていた。
結月自身には全く悪気も悪意も無いので、キマリが泣いちゃう気持ちもよく分かる。

色々考えさせられる回でした。

【第11話】
日向の過去~心の闇編。

いつも底抜けに明るく、ムードメーカーの日向。
だけど彼女には、ついつい忘れそうになるけど、『高校を中退した』という過去があって・・・。

普通のアニメなら、『仲直り~ほのぼの的』な展開になるだろう。
しかし、この作品は一味違う。
本物の親友達が、親友の気持ちを、痛烈な言葉で代弁する。

いやぁ、凄い回だった。
素晴らしい物語だった。
こういうのを”神回”と呼ぶんだろう。

第1話からの物語の全てがネタ振りになっている、完璧な物語。
第1話から完璧に安定している作画から生まれる、豊かな表情。

この作品はどれだけ笑わせて、どれだけ泣かせてくれるのか・・・。
未来に語り継ぐべき作品となるのは、もはや間違いないでしょう。

【第12話】
ついに報瀬の母が行方不明になった、その場所へ・・・。

まさか、11話に引き続いて12話も神回とは!

確かに報瀬は、南極行きが決まってからも、南極に到着してもずっと、日本にいた時と同様に、普通に過ごしていた。
南極まで来ても、母親の死が実感出来なかったせいかも知れない。

しかし、ここまで積み重ねてきた報瀬の日常が、この日ついに覆される。

そこには、母親の大事なPCがあった。

ロクインPASSは報瀬の誕生日。
母親にとって、報瀬がどれほど大切な存在だったのかが、我々視聴者にも伝わってくる名シーン。

報瀬はメールの送受信を・・・。
すると、この3年間、報瀬が母親宛に送り続けていた大量のメールを受信する。
報瀬が母親の死を実感し、受け入れることが出来た瞬間を描いた名シーン。

【第13話】
神回、感動回の連続のこの作品。
「13話こそ泣かずに視聴しよう」なんて私の思いは、軽々と粉砕していきます(笑)。

最終回なので、EDが特別なのはありがち。
EDのスタッフロールが【藤堂 吟 能登麻美子】から始まる。
「あぁ、特別なEDが始まるんだ!」
否応なしに期待に胸が高鳴る。

キマリの「ここで別れよ」は、とても良かった。
普通なら北海道に帰る(だろう)結月と別れて、報瀬と日向、キマリの3人で帰ることになったはずだ。
しかし、それでは結月のみに”ボッチ感”が出てしまい、我々視聴者にとって、悪い印象が残ってしまう。
それでは、ここまで積み重ねてきた4人の友情物語が台無しになってしまう。
それを避けるための、自然な演出。
お見事です。

日向とキマリがアルバイトをしていたコンビニの張り紙も、とても良かった。
本文中にも、全く手抜きが無く、実にリアル。
『三宅日向 南極に行ってます!』
「コンビニ自慢の看板娘、三宅日向さんが・・・」
「当コンビニは、4人を応援しています!がんばれ!女子高生リポーター!!」
店長の心温まるメッセージ。
11話に登場した、日向の”元”友人達とは違う、本当の愛情が感じられてとても良かった。

ラストのめぐみちゃんマジか!?
北極って!?
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 239
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

NYタイムズ紙が選ぶ2018年ベストTVショー・国際部門に選出(それぞれが一歩踏み出す物語)

女子高生が南極に行くという突拍子もない話を丁寧に描ききった名作。
1話目を初めて見たときから、これは良い作品になるのではないかと感じていたが、その通りに、最初から最後まで夢中にさせてくれる優れた作品だった。

様々な悩みを抱える多感な高校生たちが、何かを変えるために南極を目指すというストーリーが新鮮だったし、ほかにはないオリジナリティをもっている。そして、主人公の4人たちがお互いを思いやり、自分たちの悩みを昇華させていく各話の見せどころがしっかりと描かれており、胸に迫ってくるものがある。

見終わったあとに、自分も何かに挑戦してみたくなる素晴らしい作品だ。
(2018年3月29日初投稿)

(2018年5月17日追記)
{netabare} 100万円の札束を落としたことがきっかけで、それを拾った少女とともに最後はタレントまで巻き込んで、南極行きを成功させる。
これを字面だけ見たら、「そんなことあるわけない」のひと言で終わりだろう。
だいたい携帯で決済ができる時代に札束を持ち歩くことがどれだけ現実離れしているのかは、作り手も十分に承知している。観ている私も「オイオイ」と突っ込みながらも、100万円という現金からつながっていく展開と関係性がとても面白かった。

そして、現実では女子高生は南極に行くことはできない。
ツアーなどで行く方法はあるが、昭和基地に行くためには、南極観測隊の乗組員になるか「しらせ」の同行者になるしかない。同行者は、研究者や新聞記者、教員などの人々で構成されている。これまでの最年少参加者は設営のエンジニアで20歳の男性だという。

しかし、これはそれほど重要な部分ではない。
そもそもこの作品は、「女の子たちが頑張る青春ストーリーがつくりたい」「行ったことのない場所を描いてみたい」というのが出発点。それをいかに「本当のことらしく」「テンポ良く」描いていくのかというのがポイントで、そういう意味では、この作品は十分に成功していると思う。

4人の友情関係に至る部分に説得力がないという意見もあるが、全くそうは思わなかった。友人になるときの描き方は難しいもので、これは本当に人それぞれだと思う。気の合う者同士だと一瞬にして何年も交流があったような深い関係になることもあるし、長い時間をかけて構築していく関係性もある。お互いの性格や、その時に何を欲していて、何を目指しているのかということも影響すると思う。
そういう意味では、4人は自分たちが欠けているものをそれぞれ補って、ひとつのことを共に目指していける絶妙なキャラクター像だと感じた。
報瀬とキマリが仲良くなる描き方はとても腑に落ちたし、結月がほかの3人と一緒なら南極に行くと宣言する話はとても好きだ。3人と結月との関係性の深め方は、私にとっては説得力があった。全体的にコメディタッチの部分とシリアスな部分の匙加減が心地良く、楽しく見せるための工夫がなされていると感じた。

全話を13話で終わらせなければいけないというオリジナルストーリーの関係上、カットしなければいけなかった部分は多々あっただろう。しかし、女子高生が集まって、南極まで行って帰ってくる。しかも、行方不明になった母親への想いを決着させるという大きな問題をはじめ、4人の問題を何らかの形で解決させることをこの話数で完結させたのは、本当に素晴らしいと思う。無駄と思えるシーンはなかったし、やり切っている。

南極のシーンや仕事ぶりをもっと見たかったという意見もあるが、この話は、そこがテーマではない。女子高生たちが自分たちの悩みを昇華させて一歩踏み出すことが最も重要で、それをやるために余計なものは全てカットしている。しかし、もちろん南極についてかなり突っ込んで調べていて、公式サイトをチラッと覗いてみただけでも、この作品のためにどれだけ綿密にしっかりと取材を行ってきたかということを垣間見ることができる。

また「環境汚染をすすんで行っているバカな話だ」という間違った批判は放映直後からあった。赤いシロップで線を引いてソフトボールで遊ぶ最終回のシーンのことだ。これは、実際に観測隊がレジャーで行っていたことを取り上げている。何もない場所なので、どんなことをするにしても面白いイベントにしようとしていたという実際の楽しみ方がよく分かるシーンだ。シロップで氷上に線を引いたところで環境汚染になる可能性は極めて低いそうだ。

しかし、もちろん、試合が終わった後、そのシロップの部分は全て掬い取って、皆でかき氷としていただいたのだという。やはり、少しでも環境に影響を及ぼす可能性があることはやらないように最大限に配慮していることはHPでも紹介されている。研究者たちも赴いている地で、さすがに変なことをやるわけがない。アニメでもそこまで描写していれば良かったのだが、かき氷を食べるのはその前のシーンでも登場しているし、わざわざ再度やる必要もないという判断だろう。

ラストの100万円を置いていくところ、めぐっちゃんが北極に行っているところなどは、驚かせてくれたが、このまとめ方も悪くなかったと思う。特にこの100万円は、始まりであり、終わりでもあったというのは清々しい。現実的には100万円を持って帰るのは当然のことだが、南極に行くためにずっと苦労して貯めたお金がきっかけだったが、それを何とも思わなくなるほど大切なものを得たということだ。そして、再度、南極に来る理由にもなるだろう。
めぐっちゃんのシーンは色々な考え方があるが、めぐっちゃんの性格などを考えたのと、尺の問題だったかなとも思う。あの5話に決着をつけようと思うと、なかなか難しい。苦肉の策だったようにも思えるが、私にとっては大きな問題とは感じなかった。

全体を改めて思い起こしてみると、1話からのテンポ感、どこをどのように時間をとって見せていくのかというバランス感覚が絶妙で、とても完成度が高い作品だと思う。見せるところはしっかり見せ、感動させるところは、じっくりと描き切り、笑って泣ける作品に仕上げた。このストーリーを13話でやり切ったということに敬意を表したい。 {/netabare}

(2018年12月10日追記)
NYタイムズ紙が選ぶ2018年ベストTVショー・国際部門の10本に選出

12月4日のニュースなので、もう知っている人も多いかもしれないが、よりもいがNYタイムズ紙が選ぶ2018年ベストTVショー・国際部門の10本に選出された。これはドラマも含まれた中からというから大したものだと思う。選評の訳文は以下のもの。

日本の南極の研究機関への科学的探検に参加した4人の10代の少女についての、大胆で楽しいアニメシリーズは、かなり特定の視聴者向けの番組に思えるかもしれません。しかし、脚本の花田十輝、監督のいしづかあつこによる『宇宙よりも遠い場所』は、年齢や文化の境界を越えて翻訳されるべき面白く感動的な成長物語です。この作品は、友情がどのように青年期の不安や悲しみを克服できるのかということについての絶対的に本物の描写をしています。

選出された10本には、ヒュー・グラント主演のイギリスの実話ドラマ『英国スキャンダル』や2011年から続くスウェーデン・デンマーク合作の『ザ・ブリッジ』、世界的に評価されているスペイン・ドラマ『ペーパー・ハウス』などの人気作が名を連ねている。全体で600本を超える作品のなかから厳選されたとのことで、アニメは、よりもいだけだ。NYタイムズは世界的に知られる新聞だけに、これをきっかけにより多くの人々に視聴されれば嬉しい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 181
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青い空はつながっている

いしづかあつこ監督、構成花田十輝。

高校時代に素敵な想い出を残したいと、
好奇心旺盛なマリは日々を憂いている。
とあることから南極を目指すしらせと出会い、
彼女の熱意に心動かされたマリは、
共に南極を目指すことを誓う。
やがて仲間も集まり4人の女の子の旅が始まる。

想像も出来ない世界に物語は動き始める。
可愛い女の子が元気一杯の作品です。
人気声優を起用し、キャラデザインも良し。

メッセージが徹底していて好感です。
若さとは好奇心と力ですから、
勇気を持って、一歩踏み出すこと、
その一歩が未来に繋がるのでしょう。

コミックリリーフ的なキャラが重なり、
私としては高カロリーなアニメで、
得意な設定ではないのですが、
想いは海を越え、過去を乗り越え、
素敵な風景がそこにあることを期待したい。

最終話視聴追記。
{netabare}本編を事実上、12話で終了させて、
13話は余韻を楽しむかのような構成。
これは見事としか言いようがない。{/netabare}

輝かしい青春がここにあります。
たくさんの素敵な出会いを経験し成長する。

この道はきっと彼方まで続いている。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 137

91.1 2 マッドハウスアニメランキング2位
ちはやふる(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (4128)
18777人が棚に入れました
姉がモデルの日本一になることが夢であった小学6年生の綾瀬千早は、福井から来た転校生・綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は競技かるたで名人になり、日本一になることであった。真剣にかるたに臨む彼の姿に感化された千早は、幼馴染の真島太一も巻き込んで、かるたの魅力へ惹きこまれていく。

声優・キャラクター
瀬戸麻沙美、細谷佳正、宮野真守、茅野愛衣、奈良徹、代永翼

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

心動かされる良作に感謝です!“o( ̄‐ ̄*) ♪

■「ちはやふる」ってどんなアニメなのσ(゚・゚*)ンート・・・
『競技かるた』を題材にした末次由紀さんの漫画が原作なのです♪
と言ってもσ(^_^)アタシは漫画は見た事ないのです(ノ_-;)ハア…
何だか数々の賞をとられている様なのできっと面白いんでしょうね(*^-^)
 
『競技かるた』を通じて、主人公千早(ちはや)と2人の少年「太一(たいち)」と「新(あらた)」が成長していく姿を描いた物語なのです!
 
ところで・・・競技かるたって何(*゚・゚)ンッ?って感じなのでちょっと調べてみました♪
使うかるたの種類は「百人一首」なのです!
「百人一首」って100枚の読み札と100枚の取り札で構成されているのですけど、その半分の50枚を使って競技をするみたいですね♪
百人一首はむか~しちょこっとやったことあったけど・・・普通のかるたより、坊主めくりで遊んでた記憶の方が鮮明に覚えています(。・w・。 ) ププッ
 
それで、競技かるたでは、50枚の半分25枚ずつを相手と分け合って、自分の陣地に上・中・下段の三段にルールの範囲内で配置するらしいのです♪
お互いに配置した取り札をなんとっ15分で暗記するそうです(゚゚;)エエッ
そもそも、100首全部覚えるのも大変ですよね・・・覚えないとスタートラインにすら立てないし!!
しかも『決まり字』を知っていることが競技の前提って・・・かなり過酷ですね!?
『決まり字』とは、読み札を読んでいって、取り札が判別可能になる『字』のことなのですよ(゚0゚*)ホ--ッッ!!!
その『決まり字』の内、読み札の最初の3字目までで確定する取り札が百首のうち86首あるらしいので・・・
「ち~♪は~♪や・・・!?」( ゚ロ゚ノノ゙パシッ☆~~~~□  (゚ロ゚*)ハッ!!
ってな感じで殆どが全部読まれる前に決着がついているのです♪
そうなんです・・・毎回、目の前に並べた取り札がグシャグシャになる程に壮絶な取り合いが繰り広げられるのです♪
 
とにかく、暗記力・瞬発力・集中力・体力が重要スキルらしいので日頃の鍛錬が重要な競技だって事がわかりました!
σ(-_-)ワタシには無理だって事もわかりました・・・
 
 
■「ちはやふる」に出逢った日の日記φ(・_・”)
まず主人公の千早役に「放浪息子」で高槻さん役でキャストを努めていた「瀬戸麻沙美」ちゃんが大抜擢ですね♪
小学生時代と高校生時代の千早の声を上手に使い分けて演技が出来ればいいなぁって期待してます♪
若いだけにこの作品の中でどれだけ成長できているか注目してみたいですね♪
 
作画に関しては、温かみの有る水彩画の様なタッチで描かれているのと、背景をぼやかす事で遠近をつける手法が巧妙でリアル感も出せているので感心しました♪
ラジカセはさすがに古っ!?て思いましたけどねw
 
一見地味な『競技かるた』をどこまで魅せれるかがこの作品のポイントの様な気がします!
そして、千早ちゃんを中心とする人間模様も魅力のひとつだと思うのでそんな所に注目して観たいと思っています♪


■総評
こんなにも心動かされるアニメに出逢えてとっても幸せです☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!
基本の構成は王道のスポ根青春アニメなんですけど、とにかく作りが丁寧で褒めるところがいっぱいなのです(*^^*)
一般的にはローカルな競技かるたを題材にしながらも、まったくかるたを知らない視聴者にも分かりやすく説明臭さを極力排除するよう心掛けて描かれていたので好印象でした♪
キャラの個性や心理描写を活かしながら競技かるたのルールや戦略や面白さをストーリーの流れに沿って魅力的に魅せることが出来ているんですよね(ノ´▽`)ノオオオオッ♪
特におでこちゃんこと「大江 奏」のキャラ設定はとっても良いアクセントになってた気がします!
和歌をこよなく愛し、最終的な目標も他のメンバーとは違った視点でアプローチ出来ていて、競技かるたの魅力をより引き出せてた印象です♪

そしてこのアニメの一番の見所は、主人公の千早ちゃんを筆頭に個性豊かなキャラでしょうね♪
かるたと出逢い、ひたむきに日々かるたと向き合って技術的にも人間的にも成長していく姿が見事に描かれていました(*^▽^*)
小学校編と高校生編の2部構成で千早、新、太一の環境の変化や心情の変化をうまく表現出来ていたと思います♪
小学校時代からひたむきで変らない性格の千早ちゃんとは対照的に、かるたに対する姿勢に変化があった新や太一!
とくに本作品で一番性格的に成長したキャラじゃないかなって思える太一は小学校の時は絶対に好きになれないキャラだぁ~って思ってたんですけどまったくもって見方が変わっちゃいました!
太一くんが千早ちゃんに寄せる想いや、かるたに対する姿勢の変化、嫉妬心の対象だった新くんとの関係等々、かるた部部長としても男性としても一皮も二皮も剥けた太一くんの姿は是非まだ観てない人は注目してほしいです(*'ー'*)ふふっ♪
他にもたくさん魅力的なキャラが登場してきますし、とにかくどのキャラも見ていて清々しくって素敵です!
シリアスな展開ながらも時折入れてくるコミカルな描写や表現が絶妙で、話が重くなりすぎず、軽すぎずといった絶妙なさじ加減も良かったです♪
物語としてはまだ完結には至っていないので、千早ちゃん達の今後の活躍をお目にかかれる日を心待ちにしていたいと思います(❀╹◡╹)♪


■MUSIC♫
OP曲『YOUTHFUL』
 【歌】99RadioService
 ちはやふるの原作をイメージして曲を作ったというロックナンバー♪
 ギターのリズムが、素直で力強いキャラクター達を連想させてくれますね♪
 爽やかで甘酸っぱい青春を綴った歌詞も「ちはやふる」のイメージにぴったりで♪ d(* ̄o ̄)グッ

ED曲『そしていま』
 【歌】綾瀬千早(瀬戸麻沙美)
 和風テイストのしっとり聴かせるナンバーです♪
 あさちゃんは意外と音域が広く、力強さのある歌声でこれからが楽しみですね(^▽^)/

 
2011.10.11・第一の手記
2012.01.25・第二の手記(追記:■MUSIC♫)
2012.04.11・第三の手記(追記:■総評)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 128
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

演出がみごと!マニアック文化系スポコンアニメ(88点)

全25話。
少女漫画原作。原作未読。

個人的満足点:88点
アニメ系統:文化系スポコン

2009年、第2回マンガ大賞2009に選ばれ、
宝島社「このマンガがすごい!」2009年オンナ編3位、2010年オンナ編1位。
第35回講談社漫画賞少女部門を受賞したある意味モンスター漫画が原作ということで
かなり期待していたのではあるが、期待以上のものだった。

競技カルタ(百人一首)というマニアックな競技を題材にした斬新な設定の上で
文化部ながら運動部のノリでまさにスポコンを描いている。

キャラ立ちも非常によく、無駄美人のヒロイン、秀才イケメン、ガリベン君、着物オタクに動けるデブw
さらにはカルタの天才と非常に魅力的なキャラ達で構成されている。

そんなキャラ達の心理描写が秀逸。
効果的にSEを配し、絶妙のカメラワークで盛り上げる。
毎話毎話背筋がゾクっとする演出はすばらしかった。

そして、外れ回がほとんど無いのもよかった。
2クールもあれば中だるみしそうなものだが、
そういった物がなく、最後まで飽きさせないストーリーもよかった。

やや残念なのは原作が終わっていないので、最後の締めがやや不完全燃焼。
2期を是非ともやってほしいところである。
(BD売れてないから厳しいかなあ・・・)

兎に角、これはヒカルの碁やスラムダンクが好きな方にはお勧めできそう。
熱いスポコンが好きな方は是非ご覧あれ。


と、まあ熱く語ってしまったが
つまり、何が言いたいかというと

福井弁ちょっと違和感あったけどよくがんばった。


以下、各話の感想。

{netabare}
1話視聴。
ヒロイン「ちはや」なかなか可愛いじゃないか。
そして、「あらた」の福井弁のイントネーションがちょいおかしいw
まあ、いいけどねw
肝心のカルタはなかなか熱い感じで好印象。
これは今後も楽しみだ。

さあ、ここで福井弁講座だ

【ちっくりさす】
意味不明じゃないよwww
細い物を何かにさすって時に使う
「刺す」とほぼ同意

【かぜねつ】
口内炎のことだがちょっとだけ違う。
風邪引いた時などに口の中に出来る口内炎と
風邪の時に口の周りに出来る炎症を総称して「かぜねつ」

【やろっさ】
やろうぜ

以上、今週の福井弁講座でしたw


2話視聴。
今週は小学生編。
熱い。
カルタでここまで熱い表現がいい。
人間模様もいい感じ。
これは今後の展開にかなり期待。
しかし、ちはやいい子やわ。
近年まれにみるいい子だろw

そして、親どもはあかん!
どの親も最悪やわ。

今週はとくに分かり辛い福井弁はなかったね。
イントネーションはちょっと変だけど。

3話視聴。
これは!
さすがこの漫画がすごいに選ばれるだけはある。
1つ1つのシーンで痺れる。
この感覚は「スラムダンク」や「ヒカルの碁」で受けた感覚に近い。
かるたでここまで熱く痺れるとは。
完全にスポコンものだね。
ちょっと原作欲しくなってきた。
次週以降も楽しみ。

今週の福井弁講座

【ほんなら】
それなら

【いいで】
いいから

【~の】
~ね

今週はそんなに分かり難いのは無かったかな。

4話視聴。
いやーカルタってすごいね。
Å級ってホントすごそう。
ちはやが強くなっていて、そしてあらたがカルタをしていないのは、ほぼ予想通りの展開。
何か家庭の事情でやむなくカルタが出来ないといったぐあいだろうと予想。
しかし、ちはやに刺激されて再びカルタをやるといった展開なんだろうなと勝手に想像している。
太一も本格的にはじめて、メキメキ強くなるんだろうな。
ベタな展開だと思うが、そこがいいと思う。

「先生バスk・・・カルタがしたいです」的なw

私の勝手な想像なので違っててもノークレームでw


5話視聴。
ちはやの行動力に脱帽。
しっかり米原乗換でしらさぎに乗ってたねw

そして、到着したのは芦原温泉駅。
あんな桜並木あったかな?
まあいいやw
悲しいかな、芦原温泉の書店は今はありませぬ。。。
しかし、これは聖地巡礼芦原温泉となるのか?w
と、どうでもいい内容ですまん。

新はやはりカルタが出来ない。
家庭の事情とはちょっと違ったがショックが大きかったようだね。
それでもこれからまたカルタ始めるようになるんだろう。
ベタな展開だがこういうのはいいね。


6話視聴。
新キャラ「奏」登場。
可愛らしい感じでちびっ子だが巨乳というアンバランスw
マニアには受けそうなキャラだね(・∀・)ニヤニヤ
これから始まる部員集めも面白そうだ。
部を1から作るって何か熱くなるね。

それと、ちはやの着物姿は良かった。
無駄美人と言われているが、美人に無駄などない!

しかし、新 出てこないなあ。
新 もっと色々見たいんだけどなあ。
ちはやメインだから福井の話は出てきにくいのかな。

7話視聴。
新キャラ「机くん」登場。
これはまたなかなかなキャラが出てきたね。
ちはやパンで釣ろうとするなwww

勉強で太一に勝てない万年2位のガリ勉君。
美味しそうなポジションの匂いがw

裏返しでやるカルタもなかなか面白い。
これでちはやがさらにパワーアップするのかな?
ヒカルの碁の1色碁みたいな感じかな。
益々楽しみになってきた。


8話視聴。
机くんなかなか熱心じゃないか。
けっこういい奴ぽいし。

そして、ここで肉まん君w
元全国2位出現。
新に負けたトラウマでかるたやめていたようだが。
肉まん君やはりかるたが好き。

「先生、かるたがしたいです」
 ん? 何か違うかw

これで5人揃った。
今後どんな展開になっていくのか楽しみ。

ところで新を出せ。
福井弁講座がひらけねえじゃないかw


9話視聴。
皆熱い。
いいねいいね。
かなちゃんが始めての1枚がすごく良かった。

しかし、ちはや鬼www
でも、皆なんていいやつらなんだ。
特に肉まん君が最高にいいね。

うおおお、新ぁぁぁぁぁぁぁぁ
EDへの入りも最高だった。

9話はすげえ良かった。


10話視聴。
机くん、悔しいよなあ。
人数あわせみたいになっちまって。
すげえ、気持ち分かるぜ。

しかし、男なら意地をみせろ。
相手の1番強い奴に勝ったらすごいぜ。
1番弱いところから1番強くなるのが気持ちいいんだぜ。
俺も小学生のころ将棋でクラスで1番弱かったが、1年後には1番強くなったぜ。
がんばれ、机くん(`・ω・´)キリ

11話視聴。
肉まんくんがかっこよかった。
太一もかっこよかったし。
正直ちょっとうまく行き過ぎ感はあったもののまずまず良かった。

そして、久しぶりの新登場。
本屋でバイト。
今はもう無い本屋だけどw
そして、久しぶりの福井弁。
もっと難しい福井弁を頼むw


12話視聴。
むちゃくちゃ熱い。
今週は先生が最高だった。
いやな先生かと思ったが、いい先生じゃないか。
音楽の使い方も素晴らしかった。

なんか作画がちょっと変な感じはしたが、
面白ければノンプロブレム。

前半戦終了。
後半戦のさらなる盛り上がりに期待。


13話視聴。
ちはやピンチ。
すんなり行かないところは、ベタだがいいねえ。

そして、久しぶりの新。
しかも、新の回想。
なるほど、そういうことか。

そしてそして、
新=ヒカル
じいちゃん=サイ
と思ったのは俺だけかな?w


14話視聴。
個人戦開始。
クイーンも無駄美人なのかw
しかし、クイーン強し。
なんという強さ。
レベルが違いすぎる。
勝てないだろうけど、がんばれ千早!


15話視聴。
クイーンと決着。
無難な落としどころ。
これぐらいの差が丁度いいといった感じ。

それよりも太一が熱かった。
胸熱な展開。
試合の緊張感がヒシヒシと伝わってきた。

それより何より良かったのは肉まんくん。
2位が一番悔しいっていう肉まんくんの気持ちがぐっと伝わってきた。
1番になれない悔しさは肉まんくんが一番知っている。
今週は彼にMVPを送りたい(`・ω・´)キリ

そして、ついに新始動ktkr


16話視聴。
なんと、総集編。
しかし、ちょいちょいとネタがしこんであって、それがいかすw
器用貧乏くそ吹いたwwww
肉まんくんのねえちゃんwwwwwwwwww

そこらへんのギャグアニメより面白かったんじゃね?


17話視聴。
キター
動けるデブ!
肉まんくんやるじゃないか。

そんなおまけはおいておいて、
机君がいいねえ。
熱いし、分析力がすばらしい。
ついつい机くんを応援したくなるね。

かなちゃんもいいねえ。
イメージって大切だよね。

ちはやはこれらの要素を取り入れて進化するのかな。


18話視聴。
ある程度予想はしていたが、やはりそうなったかw
しかし、かなちゃんも机くんもいいねえ。
どんどん強くなっていく感じはいいねえ。
やはりこういった勝負ものは初心者が成長する姿がいい。
ついつい応援してしまう。
個人的には机くんを応援している。
絵的にはかなちゃんが勝ちそうだけど。
どうなるのか来週も楽しみ。


19話視聴。
かなちゃんと太一が勝つのかなあと思っていたんだけど、ちょっと予想と違った。
個人的には机くんを応援してたんだが、残念。
しかし、昇級はするんだね。
おめでとう机くん。
いよいよ、物語も終盤。
最後にもう1回ぐらい盛り上がるのかな。
新も出てきて、今後も楽しみ。


20話視聴。
今週は太一回かと思いきや、新キター。
しかも新すごい。
ブランクがあるにもかかわらず凄さが伝わってきた。
カルタ取るしぐさがもう凄すぎて、鳥肌立ちまくり。

毎度、色々なシーンの演出がいいんだよね。

最高だったのは最後の太一のセリフ。
痺れた。
もう、今週は鳥肌たちっぱなしだった。
来週も楽しみ。

久しぶりの福井弁講座w
【~つんての】
~してしまってね

【ほうなん?】
そうなの?


21話視聴。
20話がすごすぎて、今週はどうかなと思っていたが
今週もすばらしかった。
肉まんくんの太一へのアドバイスが熱くてやばかった。

千早の天才りりかとの初戦も一つ一つの動作や感情の動きがよく鳥肌ものだった。
千早にも頑張って欲しいが、りりかちゃんも今後出てきて欲しい。

新も最後に少し出てきただけだが、心情表現がいい。
あのちょっとしたカットだけでもうやばい。

残り4話にも大いに期待したい。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 123
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てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

1話1話の完成度が高く、見始めたら止まらない!

原作未読。
競技かるたを題材にしたアニメです。
ルールや戦略の説明が丁寧なので、かるたを知らなくても問題なし。
むしろ、知らないからこそ楽しめると言っていいかもしれません。

文化系なのでまったりたしなむのかと思いきや……そこは0.01秒を争う世界。
「百人一首」という名のスポーツです。
しかし、スピードだけでは勝てない。
戦略、流れ、空気、そういったものを総動員して戦います。

何か一つに秀でているだけでは頂点に立てません。
得意分野以外を、仲間から、ライバルから、強敵から学び取って強くなっていきます。

そしてそれは主人公だけに限りません。
個性的なキャラクター達、敵味方関係なく誰もが「成長」していく、そんなテーマが見えてきます。

アニメとしての完成度も高いです。

ギャグとシリアスのギャップを、演出が上手くカバー。
勝負中の演出も見事なもので、臨場感があふれる試合を楽しめます。

そして、1話完結ではないのに、1話1話の起承転結がしっかりしています。
次に繋げる引きもうまく、毎回がクライマックスという感触。

1話見たら止まらなくなり、何度見ても楽しめる作品です。


【お気に入りのキャラ】
{netabare}
机君とカナちゃんが良い味出してますね!
他のメンバーより明らかに弱いのですが、二人にしかないものをもっている。
それを吸収して成長していく。
あの二人の人選があったからこその主人公の成長っぷり。

ちなみに私も彼女ランキングはカナちゃんに1票入れます。
ツンデレひょろくん、微妙に見えてめっちゃ強いド☆S藤さんも大好きです。

それから、太一。
超イケメン、文武両道、才色兼備というスーパーマン。
……ところがどっこい、悩みに悩みまくる葛藤の人。
イヤミなところが全然ないんですよね。

どうでもいいですが、上着を貸す時に遠慮されたら「見てて寒いから着てろ」と言いましょう、使えます!
{/netabare}

【お気に入りのシーン】
{netabare}
5位
太一vs肉まんくん
最後の1枚をかけた運命戦。
50%を50.1%に、少しでも勝率を上げようとする太一。
本当に手に汗握る戦いでした。
{netabare}
4位
千早の活躍スクラップ&サプライズバースデー
どちらも、落ちこんでいる千早を救ってくれた出来事です。
家族や仲間の気遣いに思わず泣いてしまいました。
{netabare}
3位
千早、新、太一の約束。
雪の中、3人がかるたを続ける約束をしたシーン。
「ずっと一緒にかるたしようね!!」
この言葉が物語の起点になっていると思います。
{netabare}
2位
東京代表チームの決勝戦
空気が動く感じがひしひしと伝わってきました。
まるでその場にいて、実際に観戦しているかのようでした。
{netabare}
1位
かなちゃんvs机くん
これはすごかった!
ルールすら知らなかった2人の成長と、かるたにかける愛と執念が見られました。
どちらが勝っても全くおかしくない展開でしたね。
{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 109

85.8 3 マッドハウスアニメランキング3位
オーバーロード[OVERLORD](TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (2383)
12626人が棚に入れました
時は2138年。

仮想現実の中を自由に遊ぶことのできる体感型ゲーム全盛の時代に一大ブームを巻き起こしたオンラインゲーム《ユグドラシル》は静かにサービス終了を迎えるはずだった。

しかし、終了時間を過ぎてもログアウトしないゲーム。突如として意思を持ち始めたNPCたち。ギルドの外には見たこともない異世界が広がっていた。

現実世界ではゲーム好きの孤独で冴えない青年が、骸骨の姿をした最強の大魔法使い・モモンガとなり、彼の率いるギルド《アインズ・ウール・ゴウン》の伝説が幕を開ける!

声優・キャラクター
日野聡、原由実、上坂すみれ、加藤英美里、内山夕実、加藤将之、三宅健太、千葉繁、沼倉愛美、白熊寛嗣、子安武人、M・A・O、五十嵐裕美、渡辺明乃、村瀬歩、悠木碧、稲葉実

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

世界征服なんて面白いかも知れないな・・・

原作未読。
主人公最強+バトル+コメディ(?)系。

ゲームの世界から異世界にゲームキャラクターのまま転移させられて・・・。
但し、SAOとは違って、主人公は元の世界に戻りたいという訳ではないらしい。

主人公は骸骨だし、お仲間は悪魔や吸血鬼だし、正直『どんな話なんだろ?』と思いつつ4話まで視聴。
そして、ようやく理解できました。

『これはコメディなんだ!』と・・・。

敵に対して強すぎる主人公とお仲間たち。「主人公最強」も行き過ぎるとコメディになってしまうんですねぇ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 119
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shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

黄金バット

マッドマウス制作、
書店での評価も良好な人気シリーズ。

長年愛されていた大人気VRRPG、
ユグドラシスのサービス終了を受け、
有名ギルドマスターであったモモンガは、
感慨深く、その最後の時を待っていた。
だが期日を過ぎても強制ログアウトも出来ず、
仮想現実空間に取り残されてしまう。
世界に異変が起こったのだ。

友達もなく家族も過労死で失い、
ただ仕事をして寝るだけの現実生活に、
どれぐらいの価値があるのかと悩む主人公が、
大魔法使いとなり、NPCキャラを部下に付け、
この世界でその名を轟かせることで、
異世界からの脱却を探るというのが大きな流れです。

娯楽に特化した素晴らしいシリーズだ。
仲間も自分自身も人ではない異形種で楽しい。
見た目は悪魔でも中身はどこか弱気な男ですから、
会話や演出、力の抜け加減が絶妙で笑えます。
お色気担当アルベドがお気に入りです。

{netabare}モモンガはアインズと名を変え、
情報収集の一環として様々な事件を解決し、
ギルドに栄光をと快進撃を続ける。
異世界からの脱却の鍵は存在するのか!?
昔のギルドメンバーはこの世界に存在するのか!?
他国の住人はどこから来たのか!?
謎多き冒険はこれからも続くのでしょう。{/netabare}

それは蝙蝠だけが知っている。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 75
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

無課金勢は白旗を揚げる

原作未読 全13話


まずはじめに言いたいのがこの1期終了時点で完全に2期を視野に入れた畳み方をしてること。むしろ「絶対終わらせまい!」という確固たる意志すら感じた最終回。1期が2015年夏で2期が2018年冬。あのまま終わってたら清々しいまでの俺たたENDだったでしょう。結果オーライなんでしょうがよくこんな終わらせ方したなとそのことにびっくりです。

有名タイトルだしレビュアーさんからの推薦もある。なぜか2期を地上波再放送やるってんで廃…じゃなかった配信で1期を観ることにしました。

とあるVRMMOがサービス終了するタイミングで、その重課金ユーザーかつギルドの長まで登りつめた男が感傷に浸りながら最終日を噛みしめてたらそのまま異世界に転送されちゃって、ログアウトも管理者アクセスもできず「さてさてどうしたもんか」というところから始まる物語。

そこから紡がれたお話は大人気となったわけですが、要は主人公最強系の異世界モノなわけです。
2020年現在でトライする場合、このテのジャンルには半信半疑で

 「この時期にはまだ珍しかったからウケたんじゃねーの?」

先入観バリバリっすよ。

 …それでも面白かった。

  …どうしてなんだろう?

有名タイトルでも苦手分野だから躊躇することってあると思うんですけど、私にとって“主人公最強系”がまさにそれに該当します。
結局楽しめてたんで杞憂に終わった『オーバーロード』で気づいたことがいくつかありました。これまでは下手に言い訳じみたものより清々しいまでに最強だといいかな…くらいの認識だったのです。


■楽しめる条件其の壱

一つ目。理由が“そりゃそうだよね”と納得感がある。

理由なき最強はぺらっぺらに見え時間の無駄と感じる確率が極めて高い。そしてそんなん山のようにあったからこその不信感なわけです。たぶんなにかしらウケたやつがあってその後バッタもんが粗製濫造されちゃってブランド毀損しちゃったんでしょ?とありがちなやつだと思ってます。
『オーバーロード』での最強理由はいたって明解。

 {netabare}重課金ネトゲ廃人だから{/netabare}

チートなはずです。理由が理由だけにコメディにも化ける。


■楽しめる条件其の弐

二つ目。イキってるの見るのしんどい。

其の壱をクリアしてないイキリ主人公だと即離脱対象です。そこをクリアしててもちょっとしたことで離脱対象になりがちなのがこれ、イキリの有無。さらに今回の気づきのが以下↓

 {netabare}謙遜 VS 謙虚{/netabare}

似て非なるんですけど主人公が“謙虚”なほうが楽しめます。自分が強いのを理解してて力の行使は惜しまずさりとて背伸びせず。
これが“謙遜”タイプだとふとしたことで傲岸不遜な態度に早変わりしがちです。「いやいやそんなことないですよ~」が嫌味に聞こえちゃうのを指します。なにせ力はあるのにへりくだるポジショニングをするわけですから。このタイプは自分を客観視できていないため周りが求める役割を担わず時期を逸し状況が悪くなってから土壇場で力を発揮する、みたいな。


こんな諸条件をクリアした主人公アインズ・ウール・ゴウン / モモンガ (CV日野聡)は安心銘柄です。
あくまで私基準で“主人公最強系ウザい”方向けに「大丈夫ですよ」と言いたいレビューでした。



※ネタバレ所感

■『オーバーロード』のこういうところは面白い

1.煽る煽る

いわゆる敵がイキりまくるわけで、本人の死亡フラグをばんばん立ててくれるわけです。観てる方は結果だけは知っているので神座の視点から高みの見物。イキリのボルテージが高ければ高いほど面白い。『ワンパンマン』なんかもそうですね。
{netabare}クレマンティーヌ(CV悠木碧)は最高でしたね。顔芸もさることながら悠木さんの怪演。基本ご機嫌なんだけど感情の起伏が激しい。興奮して早口で罵詈雑言をまくしたてるのがなんとも。緩と急とそれ以外も高速回転しながら目まぐるしく変化する彼女は1期のみどころです。{/netabare}

2.アンチヒーロー

本人も骸骨なんですけど、本拠地「ナザリック大墳墓」で従えてるNPCたちもヴァンパイアやインプなど人外さんです。悪役の悪役たらんとしてる振る舞いと根はいい人みたいなギャップは面白かったです。

3.ところどころ気を抜く

同じLV100でもNPCはプレイヤーには勝てないだろうねって基本ルールなんだと思います。NPCはプレイヤーに逆らえないという力関係が眼前としてあるみたい。

{netabare}・プレイヤーのハンドルネームがひどい
 →“ぶくぶく茶釜”“ペロロンチーノ”“たっち・ミー”センスが…
・レアアイテムのネーミングセンスもこれまたひどい
・現実世界でのプレイヤーがチラ見できる
 →いくらひどくても“至高の御方”の崇高なお考えで納得できるNPCたち{/netabare}

4.アインズ様

日野さんのオフィシャル声とモノローグ声の演じ分けがナイスでした。日野さんあってのアインズ様だったと思います。他にも

{netabare}「お前のミスをすべて赦そう」
「お前のすべてを差し出せ」
「お前に罪はない。この言葉をしかと覚えておけ」

至高の御方として振る舞うべく努力されてたお姿が印象的です。
そんな横で創造主の名前がふざけ過ぎてて膝から崩れ落ちるんですけどこのへんのギャップで魅せるやり方は成功してましたね。{/netabare}


■まあでも結局は…

{netabare}たしか41人。廃課金者の元気玉で勝利を収めたラストがとても清々しいのであります。

もっともアインズ様の心が乱れたといいますか激昂してた箇所覚えてますか?

{netabare}夏のボーナス全部つぎ込んだ課金ガチャでゲットしたアイテムが無効化された時{/netabare}

ネトゲ廃人の生態をよく表わしてました。そういえばシャルティア復活も5億枚の金貨を“溶かす”ことで成就してましたが、こういう細かいメタも好まれる理由でしょう。{/netabare}


課金課金で隆盛を極めたソシャゲも一段落。『あつまれ どうぶつの森』などコンシューマー機器とネットワークとの融合にて課金せんでも楽しく遊べるゲームも出てきており、数年後に振り返ったら

 「課金って何?」

と新卒社員に不思議がられる時代がくるかもしれませんね。
そうなると本作は歴史的遺産の意味合いも出てくると思います。



視聴時期:2020年10月 

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2020.10.17 初稿
2021.09/04 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 65

79.3 4 マッドハウスアニメランキング4位
天鏡のアルデラミン(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (901)
5000人が棚に入れました
隣接するキオカ共和国と戦争状態にある大国、カトヴァーナ帝国。その片隅で一人の青年が戦乱に巻き込まれようとしていた。名はイクタ・ソローク。戦争嫌いの怠け者で女好きという、およそ軍人とはかけ離れた人物だ。幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けた彼は、二次試験への送迎船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシュー・テトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。そして、彼は少女の小さな手を握った。時に帝歴905年。それが後に常怠常勝の智将と呼ばれた男と、帝国最後の皇女と呼ばれた女の初めての邂逅。“約束された敗北"へと向かう、物語の発端である――。

声優・キャラクター
岡本信彦、種田梨沙、水瀬いのり、金本涼輔、間島淳司、千菅春香

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

悪くないかな…。→ まともな戦記物で、面白い!(…ので原作買った。)

ライトノベル原作(電撃文庫刊)。既刊10巻なので不人気ではないはずですが、私は未読です。
→ 面白いので原作を買って読み始めました。現在既刊10巻すべて読了。(2016.10.1)

契約した精霊がパートナーとして各キャラについています。主人公のイクタは、同郷で名家の娘っぽいヤトリが仕官のために都へ上るにあたって、試験でヤトリを助けたり引き立て役になったりするために同行します。

途中で同じ試験を受けに行く人たちと一緒に乗った船が難破して…、ということで後は書きませんが、とりあえず主人公は軍師・参謀タイプです。

そういう設定で1話目から有能そうに見える主人公はなかなかいない気がしますが、イクタはちゃんと有能そうだったので視聴継続して完走しました。

かなりちゃんとした戦記ものです。

本作は主人公のイクタ以外の、「騎士団」を始めとする周辺キャラが魅力的です。原作では敵方も魅力的ですが、アニメ化範囲では顔見せ程度の感じで「続きが知りたければ原作で」になってしまいますね。

…作画は、崩れというよりは動きの点でちょいちょいダメっぽいですが(笑)。
2016.07.30追記: 力の入れ処をわかっているようです。これは大丈夫そう。

全13話で原作3巻まで+後の巻からの幼少期回想エピソードを消化しました。

原作はかなり長い話になりそうで、アニメ化部分はいわばプロローグみたいなものです。

2017.12.12追記:
原作は13巻に到達。もうすぐ終わるっぽいあとがきでした。そういえば原作ではわりと重要人物である気がするトリスナイ(カトヴァーナ帝国宰相)って、アニメではキャスティングされていないどころか、ロクに名前も出てこないですね…。

続編が作られれば登場するとは思うんですけど、まあアニメ化された範囲では名前は出ていても事実上出番はなかったですからね…。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 58
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

硬派な戦記モノは希少

[文量→中盛り・内容→感想系]

〈2016夏 個人内ランキング 3位〉

【総括】
希少な「戦記モノ」。もうそれだけで価値がある(好きな人間にとってみては)。戦記モノの正否は、「戦術」「戦略」「ストーリー」が大きいけど、いずれもなかなかがんばっていた印象。特に「戦術」。

2期、あるなら1期以上に面白くなりそうで、戦記モノの中でも更にレアなテーマ! 期待してます♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
戦記モノとしては、(途中で萌えなどに走ることもたく)かなり頑張っていた方だと思う。ちゃんと「戦術」「戦争」を魅せようという姿勢は一貫していた。

キャラとしては、完全に「銀河英雄伝説」を意識していると思った。特に主人公のソロークは、かなり「ヤン・ウェンリー」してたw 戦術の天才であり、怠惰を目指している感じとかね。一方、ライバルキャラのジャンは、「ラインハルト」と呼ぶにはまだまだ軽いが、今後の成長に期待だね♪

少し残念だったのが、戦術的優位性を「新兵器」や「科学的な知識」に頼る場面が多かったことだ。それはアナライ・カーンという一人の天才がもたらしたもので、言ってみればオーパーツ。そりゃ~予測もつかないし、勝つだろうさ、と思うことが多かった。やはり、お互いに同じ条件の中、純粋に知略で勝負するシーンをもっと観たかった。

とはいえ、かなり楽しめた事実に感謝。自分的に1番好きなジャンルの戦記モノを真面目にやってくれるアニメは希少です。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
本格派ファンタジーといった感じですかね。大好物のジャンル。このような物語において、「第3皇女(王子)」というのは定番の立ち位置ですね(好きに動けるから)。

2話目
戦闘シーンやその後の展開などはわりと現実的で、「グリムガル」を思わせる。この展開だと普通、シャミーユ(王族)の崇高(壮大)な使命感に、ソローク(主人公)が忠誠を尽くすのだろうけど、シャミーユがさほど傑物ではない(子供にしては優秀)という設定が効いてるね。

3話目
ん? 学園モノに発展させるの? 2期やるならまだしも、まとまるか? このまま戦記モノとして(即座に王女つきの将兵にして)流していった方が良いと思うけど。ソロークが真面目に講義に答えるとか、キャラと違うくない? 落第、退学をした方が良いよね、本人的には。

4話目
ソロークの戦術や演説は確かに良かったが、軍人になりたくないというあの激しい怒りは何処に? これまでの間に「やはり軍人を目指す」というソロークの決意というか、動機付けがほしかった。ヤトリの戦いは、ちゃんと関節や鎧の隙間を狙っていて良かった。

5話目
回想編。これだけ良い回想シーンを作れるのだったら、これ(ヤトリを守る)をソロークの戦う理由に(ハッキリと)できれば良かったのに。

6話目
マシュー、格の違いってw こういう「主人公には及ばないが、平均以上の力を持つ脇役」が(死に際などに)主人公以上の行動をとると、作品の名シーンになるね(H2の木根とか)。

7話目
文化的な見地から、相手の言葉(聖戦)の裏にある事実を推測するのは、作風に合っていて良かった。

8話目
同じ帝国の民と戦う葛藤を理解していたはずのヤトリがやたら好戦的っての、ややキャラがぶれてる気がする。そんな分かりやすい死亡フラグw 引くのも勇気、ということがよく表現されていた。

9話目
バトルシーンは迫力があって、なかなか良かったです!

10話目
前話のただの下ネタ話が伏線になってるのは良かった。少しだけ、「08小隊」を思い出した。これまで戦術的なことばかり魅せてきたけど、ここで戦略的なことを描いてきたね。主人公が指落とすの、止めなかったのが衝撃。ラノベなら良いんだけど、アニメだと作画が面倒くさくならないかな(笑)?

11話目
戦死者に対して、非常に真っ直ぐ扱っていて、好印象ですね。

12話目
ここにきて、ソロークの戦う理由の説明ですね。これがあるなら、万事OKです♪

13話目
最後は交渉でなんとかするってのは良かった。2期を期待させるラスト。上手に負ける為の戦……なかなかないテーマですね、楽しみです!
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 42

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あれ…ねじ巻きはどこに行っちゃったの…!?

この作品の原作は未読ですが、種田さん、水瀬さんが出演する事を知って視聴を決めた作品ですが、序盤の視聴ですっかりこの作品の魅力にハマってしまいました。

この物語の主人公は、17歳のイクタ・ソローク…彼は軍の名門イグセム家の令嬢であり幼馴染でもあるヤトリシノ・イグセムと高等士官試験に臨むため船出するところから始まります。

その船には、狙撃手のトルウェイ、旧軍閥のテトジリチ家の長男であるマシュー、衛生兵のハローマ…そしてなぜか帝国第三皇女シャミーユも乗船していたのですが、船が嵐によって沈没してしまうのです…

一行は地上に流れ着き一命を取り留めるのですが、流れ着いた先は帝国と戦争状態にある隣国のキオカ共和国だったんです。
彼らの選択肢は二つ…自国の領土まで逃げ延びるか、捕虜となって捕まるか…
紛争中の国境近くでもあるこの場所は敵の見張りの目も厳しく、簡単に逃げられる場所ではない事を認識させられるイクタ達…
きっと帝国第三皇女であるシャミーユ殿下は恰好の交渉材料となるでしょう…
でもそれは一つ間違うと戦局の大きく影響の出る可能性を秘めている…
こんな困難の中から物語が動いていきます。

この作品で第一に感じるのは、主人公であるイクタと幼馴染であるヤトリシノとの関係です。
ヤトリシノのCVが種田さんである事も相まって、彼女に流れるイグセムの血を重んじ、騎士として凛とあろうとする姿は堪らないくらいに魅力的…
でも、彼女が凛としていられるのは、傍らに必ずイクタがいるからにほかなりません。

このイクタ…「食わせ者」とは、正に彼の事を指す言葉といっても過言ではありません。
常日頃からいかに怠けるかを考えており、「怠ける時は怠けるが、怠けるための努力は惜しまない」が彼のモットー。
でもその実態はイクタが師と仰ぐ科学者アナライ・カーンの弟子一人で、彼が口にする「怠ける」とは「効率が良い」事と同義なんです。

例えば1日かかる仕事をやり方を工夫する事で半日しかかからなかった…
余った残りの時間は自分で好きなように使う…これがイクタの言う「怠ける」です。
人は面倒くさい事が嫌いで「安心・安全・安泰」が大好き…というのは本当だと思いますし、文明の発達もこの発想に基づいた部分が多いと思います。

でもイクタが怠ける事を追い求めた結果、彼に待っていたのは彼の人生における3重苦でした。
ただイクタにとっての3重苦が世の中全ての3重苦とはならない事を彼は知っており、軍人としての道を歩き始まるのです。
でも、イクタが軍人として歩むようになってからが面白さの本領が発揮された作品だったと思います。

それとこの作品の登場人物として重要なのが「精霊」の存在です。
火・水・風・光の4種類に分けられた精霊は手のひらサイズで、人間一人につき一体の精霊をパートナーとする事ができるんです。
精霊は武器の動力として使用できるだけでなく、人間に忠を尽くす存在なので一部では神から遣わされた存在として崇められています。

実はこの作品のタイトルを一目見た時から気になっていた事があります。
「ねじ巻き精霊戦記」です。精霊とねじ巻きって、アンマッチ過ぎ…だから物語の中でどの様な関わりを持っていくのかが楽しみで仕方ありませんでした。
でもそれは結局作品の中で触れる事はありませんでした…原作は10巻まで発行され、さらに連載も続いていますが今回アニメ化されたのは原作の3巻まで…つまりまだまだ序盤という事なので、そのうち制作されるであろう続編の中で明らかにされるのかもしれません。

イクタの前に広がるのは、見方の圧倒的不利な状況ばかり…
後に「常怠常勝の智将」と呼ばれるイクタでも味方の犠牲を一人も出さずに…という訳にはいきません。
それに智将よ呼ばれる人物は、この世でイクタ一人…という訳でもありません。
どんなに最善を尽くしても守りきれなかった命は一つや二つではありません。

自らの判断が…命の優先順位が間違っていると罵られた事もありました。
きっと普通に諭すことができるなら…そんな状況が許されるなら罵られる事もなかったでしょう…
でも戦争がそんな言い訳すら許してはくれないんです。
誰もがイクタの様に状況を俯瞰できる訳じゃない…
少しでも味方の犠牲を減らしたいだけなのに…
身に付けていたモノだけが淋しげに残されている…そんな状況を見たくないだけなのに…
気になる方は是非本編でご確認下さい。
私にとってダークホース的存在の作品でした。

この作品の続編は是非とも見たいところですが、乗り越えなければいけない壁があるのも事実だと思います。
最大の壁は声優さんの復活だと思っています。
この作品には、ヒロインのヤトリシノ・イグセム役に種田梨沙さん、そして藤原啓治さんも出演されていますが、お二人とも現在療養中です。
幾つかの索引では代役も決まったようですが、既に世に出回っている作品の出演者が変わるのは淋しい限りですし、ヤトリシノ役は種田さん以外は考えられないと思っています。

でも…wikiで彼女の出演した作品を見ると病気になるのも仕方ないような気がします。
出演される殆どの作品はメインキャラで、テレビアニメ、OVA、WEBアニメ、劇場アニメ、ゲームにドラマCD…それに吹き替えやラジオにまで出演しているんです。
それだけ彼女のニーズがあるからなんですけれど…
これだけ忙しかったら、自分の出演した作品もまともに見れていないのでは…と思ってしまいます。
絶対元気な姿をもう一度見たい…そう願っています。

オープニングテーマは、岸田教団&THE明星ロケッツさんの「天鏡のアルデラミン」
エンディングテーマは、鹿乃さんの「nameless」
相変わらず歌い辛いですが、岸田教団&THE明星ロケッツさんのオープニングは恰好良いの一言です。
しっとりとしたエンディングも好きでした。

1クール計13話の作品でした。物語的にも見どころがあり出演している声優さんも豪華…しっかり堪能させて頂きました。気になる続編…の前に療養されている声優さんの復帰を祈念しています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 26

83.1 5 マッドハウスアニメランキング5位
ACCA(アッカ)13区監察課(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (827)
3667人が棚に入れました
13の自治区に分かれた王国にあある、巨大統一組織"ACCA(アッカ)"。
かつてクーデターの危機により結成されたACCAは、国民の平和を守り続け100年が経とうとしていた。
ACCA本部の監察課副課長 ジーン・オータスは、「もらいタバコのジーン」の異名をもつ、組織きっての食えない男。
飄々とタバコを燻らせながら、13区を廻り不正がないか視察を行っている。
そんなジーンを見つめる視線、不穏な噂と――おやつの時間。
ジーンの平和な日常は、ゆっくりと世界の陰謀に巻き込まれていく!

声優・キャラクター
下野紘、津田健次郎、悠木碧、諏訪部順一、遊佐浩二、大川透、緑川光、安元洋貴、田中敦子、後藤ヒロキ、上田燿司、前野智昭、八代拓、宮野真守、上村祐翔、中尾隆聖、石塚運昇
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

この作品は名作だ!!

原作未読。最終話まで視聴。

まず、本作未視聴の方のために・・・。

この作品は見るべき価値のある作品、『名作』に属する作品だと思います。
何よりも、物語が良い。
最後まで全く予想のつかない展開を見せてくれます。
この作品は尻上がりに物語が面白味を増していきますので、早々と切らないで下さいね!

ここからは視聴済みの方のために・・・。
{netabare}
重度のネタバレが含まれますので、未視聴の方は、本当に見ない方が良いかもです。m(__)m
この作品はネタバレしてしまうと、面白味が半減しますから!
{netabare}
初めは、少しスタイリッシュな作風が気に入って視聴開始。
毎回登場する食べ物(お菓子やパンとか)が美味しそうに見えて、本当に『飯テロ』アニメだなぁ・・・と。

途中からスパイ物か、推理物かと思いつつ視聴継続。

ところが、7話で一気に急展開!
8話まで見終わった正直な感想は、『あれ?もしかして名作の予感!』

8話まで見終わった時点で2巡目視聴。1巡目とは違う物語を見ているように感じた。
きっと、ジーン目線からニーノ目線に変わったせいだと思った。

{netabare}3話。国王とロッタのシーン。
7話。国王とジーンのシーン。

1巡目は何気ないシーンだと感じていたが、2巡目は全く違って見える。

国王の「ありがとう」に対するニーノの受け答え。
ニーノの声が震えている。
前髪で隠れていて表情は見えないが、ニーノは泣いているんだと思った。

8話。事故で両親を亡くしたジーンにニーノが声をかけるシーン。
自分だって同じ事故で父親を亡くしているのに、そんな素振りは全く見せずに自身の役割をキッチリと果たすニーノ。{/netabare}

このあたりから、ジーンの言動が違ってくる。

そして最終話。
{netabare}クーデターの意外な結末。そして、ニーノの上司の正体。
全てが私の予想とはかけ離れていた。
しかし、実は万人が一番納得の行く結論だったと思う。
実に見事なストーリー。
感服しました。{/netabare}
{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 86
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

粋な革命

マッドハウス制作。

主題歌ほんとカッコいいですね。
作画は癖があり、人を選びますが、
洋風な街にこのキャラ絵はあってるのかも。
原作未読、登場人物は多いですが、
キャラ分けがきっちりしていて好印象。
{netabare}物語は水面下で行われている革命の話。{/netabare}
何やら不穏な噂が!?

異様な程のスイーツ推しです。
みんな甘いものばかり食べてる。
そしてもらいタバコのジーン。
タバコ吸いすぎ、大人向けの作品でしょうか。

最終話視聴追記。
{netabare}涼やかなラストでしたね。
最後まで主人公はクールで好感が持てます。
静かですが、粋な革命でしょうか。{/netabare}

ACCA13区のさらなる発展を願って。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 70

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

良いですね。地味だけど。→ 大変盛り上がってまいりました!→ 面白かった!

[2017年冬作品1クール視聴終了時ランキング] コメントより
==
ストーリーを地味に感じる人がいそうですが、良く練られた良ストーリーです。 『91DAYS』のような海外ドラマ風が好みの方にはおすすめ。 流血はないので、その点は安心。
==

同タイトルのマンガ原作は未読です。俄然原作が気になってきましたが、本編は終了しているらしいのでここは珍しく原作はアニメ終了後まで我慢する方向で。

舞台はヨーロッパ風な仮想の小国です。対外的には統一王国でありながら13の自治区に別れていて、クーデターの陰謀が水面下で進んでいるらしい。

ACCAは作中では「民間組織」って言っていますけど、事実上の警察組織ですよね。そんな組織の中の監察課っていう主人公ジーン・オータスの所属部署が、本作の魅力に繋がっていると思います。
→ どうやら警察も含む消防や鉄道など、社会インフラを一手に担っているらしい。

後、ストーリーとは関係ありませんがモーヴ本部長(女性)のビジュアルがめちゃめちゃどストライクです。アニメキャラで「可愛い」じゃなくて「美人」って感じなのは良いですね!

ジーンの妹ロッタちゃんと、監察課のヒラっぽい三人娘は可愛いです。登場人物の男女比はあまり偏ってなくて、それも個人的には好評価。

それからいつもパンやその他の食べ物がとても美味しそうに描かれます。成分「飯テロ」は、わりとそうかも…。

2017/2/22追記:
これ、メインキャラクターたちの立場や役職などの配置が絶妙ですね。結構人数がいるはずなのに誰が誰だかわからなくならない。

今更毎週観るのをやめたりはしませんが、ここまで観てない方にはまとめて一気に観るのをお勧めする感じかもしれません。

決着の仕方にもよりますが、「ストーリー」という意味では今期TOP3入りかも…。

2017.3.29追記:
終盤怒涛の盛り上がりで、大団円を迎えました。変な爆発力こそないものの、連続ドラマを観ているようで毎週楽しみで仕方がありませんでした。

これはおそらく原作の勝利なのでしょうが、作画も安定しておりストレスなく観られて良かったです。キャラクターデザインは好みが割れそうですが、私は好きでしたよ。

91DAYSみたいな暗い話にはならなかったのも、良かったですね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 68

72.1 6 マッドハウスアニメランキング6位
ONE OUTS - ワンナウツ(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (655)
3217人が棚に入れました
プロ野球チーム「埼京彩珠リカオンズ」の児島弘道は、実力はありながらも一度も優勝をしたことがないという不運の天才打者。優勝するために必要な何かを探すためシーズンオフに沖縄で自主トレーニングに励んでいた。そこで児島は賭野球「ワンナウト」で無敗を誇るピッチャー、天才勝負師渡久地東亜と出会う。

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

理があることの利点(と効果)

本作を一言で表現するのであれば
「野球版アカギ」
これ以上本作を的確に表現したフレーズを考えつくことは私にはできません。
言うなればこれで本作のレビューはThe endなんです。

ここからは蛇足と分かっていても一応説明していきます。
まず本作のサムネを見てみてください。これが主人公の渡久地東亜(とくちトーア)です。
逆立つような金髪で目つきは極めて悪い。ベンチでも堂々と煙草を吸っているふてぶてしい奴です。
ですが、駆け引きや心理戦では人の心の裏の裏のそのまた裏も読み取るくらいの洞察力を持ち合わせ、そして掌握・支配していくというもう完璧超人の悪魔なんです。
CVはアカギやカイジでもおなじみの俳優の萩原聖人さんです。
ここまで渡久地東亜の説明ですけど、アカギの説明をするにしても記述内容はほぼ一緒でしょうw

ギャンブル野球で無敗を誇っていたこの渡久地東亜が
最下位が定位置の弱小球団埼京彩珠リカオンズに特別枠で入団します。

そこでリカオンズのオーナーと交わした契約は「ワンナウツ契約」
これは渡久地がアウト1つ取ればオーナーから500万支払われ、
逆に1失点したら渡久地からオーナーに5000万支払うというシステムです。
つまり渡久地VSオーナーです。
オーナーからすれば球団が負けようが渡久地が失点すれば大喜びという分かりやすい対立構造です。

オーナーはあの手この手で渡久地に失点させる為の罠を張り巡らせてきますし、
相手球団も曲者揃いです。
そんな中でも渡久地は冷静に状況を分析し、
こちら(視聴者)が想像もつかないような打開策を講じていくわけです。

渡久地が「バカかテメーら。まだ気付かねーのかよ?」
とリカオンズメンバーに言うのですが、
視聴者も「え?え?何?何なの?」と食い付いてしまうこと必至ですw
渡久地「こうこうこうすりゃいいだけの話じゃねーか」
リカオンズメンバー&視聴者「ええええええええええ!!?そんなのありなの~~~!?」
本作は大体こういう流れですw

野球好きな方でも「え?そんなルールあったの?」なんて反応をしてしまうような
ルールの穴を突いてくることもあれば、
いやいや、さすがにそれはねーよ!なんて
型破りというか破天荒というかもう滅茶苦茶なこともありますw

そりゃあね、主人公補正とかご都合主義なんてものは大なり小なり存在しますけど、
原作者である甲斐谷忍先生は、
現在ヤングジャンプに連載されている「LIAR GAME」もそうですが、
何故この戦術は破綻したのかとかの理屈の部分をきっちりと作り上げてきます。
従って過剰な演出等で飾り立て、理をぼかすというような作品ではないです。
これは一見滅茶苦茶だけど一応理は通ってるという
福本伸行先生の作品にも同じことが言えると思います。

もちろん理があれば良い作品というわけではなく、
それがなくとも過剰な演出、ダイナミックな絵の動き、勢い等で
楽しませてくれるアニメというのは存在します。
むしろそういう作品の方がアニメらしいアニメと言えるかもしれません。

理があることの利点は
駆け引きや心理戦をよりエキサイティングに、そしてドラマチックにするという効果や
そこに説得力を持たせられることですかね。
さらに相手が用いてくる戦術やその戦術を破るというやり取りに
まるでミステリの謎解きのような楽しみ方を付与できる点にあると思います。

その効果は敢えて記述するまでもないことかもしれませんが、
自分の推理が当たっているのかどうかということもあり
「続きが気になってしょうがない!!」ですw
なので全25話の本作を一気に視聴してしまったなんてことになるかもしれませんよw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 38

こたろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

悪人ヅラしたヒーロー

漫画原作。
”熱い”といえる野球漫画ですが爽やかさからは程遠い内容です。
主人公はスポーツマンというより、肩書きとしては「勝負師」と呼ばれます。
威力のあるスピードボールも変化球もない。
巧妙な心理戦とボールコントロールで、駆け引きを駆使して戦うピッチャーの覇道の物語。
端的に表現すれば、アカギまたはカイジの野球版といえば解りやすいと思います。
ちなみに、中の人も同じです^^


まず目を引くのがビジュアルです。
作画がどーのこーのではなく、主人公の面構えがもう完璧に悪人w
切れ長でスマートですが、腹にイチモツがあって何か企んでいそうな表情、クールな薄笑いが似合うような見た目です。
よく敵役に出てくる冷酷無比でヒーローを最後まで苦しめる、まさしく嫌な悪役のような造形。
悪態をついては相手を陥れ細く冷笑する。
そんなのがとっても良く似合いそうな、ちょっと主人公っぽくないキャラデザインになっています。

で、実際はというと、その見たどうりの性格と行動のキャラ^^;
これが本作の最大の魅力。
不遜にして大胆、並居る強敵を勝負勘と知略で翻弄するダークヒーローです。


ダークーヒーローと表現しましたが、この主人公は基本的に悪事は働きません。
勝負事に対してとことん真摯。
狡猾で思慮深く、常に何かを見越して冷静。
態度はデカく罵詈雑言を吐くし勝つためにやれる事は何でもやりますが、研究や観察に余念がなく勝利に貪欲。
視聴者していても嫌いになれない筋の通った部分があります。
何より結果をキッチリだして、多少の強引さや横暴は仕方ないと納得できる頼りになる存在。
最後までみればわかりますが、義理堅く仲間想いなところも見せてくれたり。
敵に廻せば厄介このうえないけど、味方にすればとてつもなく頼もしい主人公の傍らで、攻略不能といわれる難敵を次々に沈めていくのを供に味わうのが痛快でたまらない感覚です。


攻略の方もかなり錬り込まれていて面白い。
原作は未読な状態で視聴しましたが、「こうなるだろう」という短絡的な私の浅知恵では及ばないような展開で、いい意味で裏切られる事の連続。
もう、次が気になって仕方なくなって、一気に視聴してしまいました。
野球の科学的なスポーツ理論や細かいプロ野球規定やルール、球界事情の事まで丁寧に調べてあり、それを活かしたアイデアがとても秀逸。
何重にも張り巡らせた伏線が、連戦のなかで回収されていくのが気持ちいい。
冷静に考えると、結構なご都合主義なところもありますが、理論武装がしっかりしているので、そんなところは気になりません。
野球の描写が丁寧でスポーツものとしての作画や演出の水準が高いので、多少の粗などは指摘に値しない些事と思えます。

野球だけでなく、金の亡者である契約者(球団オーナー)との契約金の奪い合いも、ドラマを盛り上げる要素になっています。
当の主人公は、あんまり金銭バトルには興味なさそうですが・・・そこがまた面白いところ。
球場以外で勝手に行われる戦いが、本作の面白さを2倍、3倍に膨らませています。
オーナーは第二の主人公と思えるぐらいキャラが立っていて素敵でした。


正直、あまり期待もせずに視聴しましたが、もう観だしたたらワクワクが止まらない面白さでした。
さすがに野球に興味がない方の視聴は辛いところがありますが、スポ恨成分なしでここまで楽しめる野球モノも珍しい。
駆け引き、頭脳戦、トリック、そういう要素に満ちあふれた娯楽性抜群の良作です。オススメ!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 23

kwm さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

青春野球アニメだと思った?残念!騙しあいのライアーゲームでした!

投手が三振を取るか打者がヒットを打つかで勝負が決まる『ワンナウツ』という1対1の賭け野球において、相手の心理を巧みに操る事で無敗を貫いてきた主人公が、ある人物との勝負をきっかけにプロ球団へ入団し、相手チームや自球団のオーナーをも相手にした心理戦や頭脳戦を挑んでいく心理エンターテイメント。
『野球』『スポーツ』を描いた作品の中ではかなりの異色作です。

努力型の主人公が中心となって天才型の相手を打ち負かしていく従来のスポーツアニメとは対照的に、本作はまともなトレーニングもせずに野球に対して特別な思い入れすらない主人公の『トクチ』が、知略の限りを尽くし、野球選手としてではなく『勝負師』として相手を打ち破っていくのが見所の作品です。
練習で自身を強化するのではなく、人並外れた洞察力で相手の弱点を見抜くという戦い方はとても新鮮でした。
相手の心を揺さぶる心理線はとても緊迫感があり、ライアーゲームの秋山やコードギアスのルルーシュのように、敵を陥れて高笑いする姿を見て爽快感を覚える方や、二転三転する攻防戦が好きな方には特にお奨めしたいです。

しかし徹底的に『勝負』に対してフォーカスされた作風には青春や恋愛要素が一切なく、見る人を選びます。
また、限られたルールの中で行われる頭脳戦には毎回驚かされますが、現実では起こりえない奇策を多く含む奇抜さ故、好みがハッキリと分かれるでしょう。
エピソードタイトルにもなっている『9人内野』なんて現実には絶対に起こりません。
私はルールを逸脱さえしていなければ『行き過ぎたご都合主義』とは受け止めないタイプなのでとても楽しく見れましたが、こんなのは野球じゃないと思う方もいるであろう難しい部分です。

勝負師の彼の『野球』ではなく『勝負』を見る事ができれば楽しめると思います。
見るべきポイントが心理戦や頭脳戦が中心になるため点数は低めになりましたが、非常に個性的なスポーツアニメでとても満足できました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 23

67.3 7 マッドハウスアニメランキング7位
魍魎の匣(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (397)
2078人が棚に入れました
元映画女優・美波絹子の妹・加菜子が何者かにさらわれた。その背景には、八王子で起こった連続バラバラ殺人事件と、「御筥様」を祀る宗教の奇妙な噂、箱型の建物とのつながりがあり…。
憑き物落としの京極堂、小説家の関口、刑事の木場、探偵の榎木津らが事件を追う!

声優・キャラクター
平田広明、森川智之、木内秀信、関貴昭、浪川大輔、高橋美佳子、戸松遥、久川綾、桑島法子、津田匠子、本田貴子、古谷徹、田中正彦、檜山修之、三木眞一郎、うえだゆうじ、諏訪部順一、小山力也、宇垣秀成

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

文学の香り漂う上質のミステリーホラー

京極夏彦の長編推理小説・妖怪小説である百鬼夜行シリーズの
第2弾を原作に制作されたアニメ作品。

中央線の人身事故を発端としてストーリーが進むのだが
被害者と一緒にいた少女、その事故現場に居合わせた刑事という
登場人物から想像できるありふれた展開ではなく、
物語は思いがけない方向へと廻り始めていく。

僕としては、ずっと観ていたくなる演出と物語だった。
でもまず結論から言って、主人公は1話から登場する少女達ではない。
全13話の中、4話までは5話から次々と解決の一途をたどって行く事件の
謎をあちこち振り撒きながら展開していくに留まっている。
なので何がなんだか・・・と少々不満に思ったとしても、
5話からは必ずストーリーがぐんと動き出して見応えも充分あるので、
途中難解に感じてしまっても、できたら最後まで観ていただきたいと思う。

個人的な感想としては、想像以上に上質で素晴らしい作品だったということ。
ほんとうに、実写映画よりずっと良かった。

物語自体にも序盤で引き込まれたけれど、とにかくまず演出が好み。
ぼんやりと明るい陽射しが入る喫茶店や、桜の花びらが舞う小道、
文学的な香りの映像と語り口や背景の美しさ、
戦後まだそんなに経っていない時代のちょっと鬱な雰囲気や、
女子高生独特の、相手を束縛しあってしまうような友情の描き方などなど。

ただ、初めて観た時はどういう視点で観るべきなのか
少々戸惑ったので、何度も公式サイトを往復しながら観ていた。
それでも後半でどんどん真相が暴かれ、納得していけるのが、
すごく心地良かったし、京極堂と呼ばれている中禅寺氏が語る言葉には、
深く共感できるものがあり、一言一句もらさずメモを取りたくなるほどで。

ただ、欲を言えばOPとEDがもう少し
内容に合わせた古風な雰囲気だと、もっと魅力が増したのではないだろうか。
作中での音楽がとても良かっただけに、ちょっと残念。

それでも、中野で古本屋「京極堂」を営む一方で拝み屋の中禅寺秋彦、
うつ病の小説家 関口巽、警視庁捜査一課の刑事である木場修太郎、
「薔薇十字探偵社」の私立探偵で中禅寺と関口の旧制高等学校の一期先輩であり、
木場の幼馴染でもある榎木戸礼二郎、
そして雑誌編集記者兼カメラマンの鳥口。
この5人のキャラがとても良いし、彼らの会話が面白く興味深いので、
ぜひ、多くの方に観ていただきたいし、もっと評価されてもいい作品だと思う。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 72

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

魔が差した

全13話
ジャンル 伝奇系ミステリー
原作 京極 夏彦「魍魎の匣」をアニメ化

誰しも京極 夏彦氏と聞けば妖怪・レンガ本が頭をよぎるだろう。作品名の妖怪を連想させ所在の無さから掴み所が見えない物語運びには圧巻させられる。同じく妖怪に関する発祥にまつわる民俗学・宗教学など幅広く読み解くが・・・複雑すぎてついていけない所もあるが(苦笑

しかし、難解な解説ではあるが何となく理解する程度で充分に楽しめ苦には感じられず、妖怪という興味そそる存在を探求心つきぬ著者の博識に触れる一方ストーリーに昇華させ惹きつけてやまない世界観に酔いしれてしまう怖さがあるのだろう。
アニメとしてエンターテイメント性には欠けているが目に映る恐怖より自ずと気づかない内に内面に潜む獣にあてられる狂気に魅了されてゆく。

昭和27年夏とある少女の事件を発端に捻れ絡まった糸が複雑怪奇な事件へと変貌する真意とは果たしてどこにあるのか見極めて欲しい作品である。

戦後まもない明るい兆しも見えぬ薄暗い日常に生きる人々の時代背景をなぞり序盤に伏線を張り巡らす会話のやり取り、演出が用意周到に練られている。中盤より謎を解き明かす中禅寺 明彦、無能にみえる探偵、鬱病な小説家、直情的な刑事といった思惑が交差し暴かれる三者三様に与える「魍魎の匣」とは何を示すのか。

会話劇に捲くし立てられスピード感あるテンポに翻弄され追いかけるのが精一杯だが、ドキドキ、ゾクゾクと昂ぶる鼓動は止まずストーリーに引っ張れる構成は見応えはあった。
推理する楽しみもあるが、人物の相関関係を注視するとシンプルな構成になっていたと観終わったに感じた。
後に再視聴し理解が深まったわけだが2週目の方が面白いと思わさせる味わい深さがある。
アニメとしてどうなの?と思うかもしれないが魍魎に憑かれてしまったのだろう(笑

不満は世界観にそぐわないOP/EDの選曲である。私的だが、ドラマ挿入歌としたイメージだと察するがこちらは辛い(苦笑
幸いBGMは雰囲気を押し潰すことなく最適で申し分なし。

人の価値観・先入観・犯罪心理を映す非現実的な深層を掻き立てるミステリーを堪能して頂きたい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 41
ネタバレ

ねここ時計 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

世界観もすばらしく、ミステリーも傑作

耽美、退廃的な世界観に、ミステリーがからみ、独特な雰囲気の物語になっています。

昭和初期の風景。喫茶店、文学、踏み切り、桜、人形、デガダンスへと転がる少女たち。
そして何より人間味溢れる魅力的な登場人物たち。

人というものは深く、その深さは私などでは決して計ることなどできない、
これだから、とても興味深くそして知りたくなるんだと、そして私をこれほど引き寄せ続けるのだと感じました。

中善寺 秋彦(京極堂)という人物から出てくる言葉は、まるで特別な言葉のようで
何度も繰り返し、私が分かる様になるまで聞いてしまいました。
狂気の沙汰、決して理解できないと感じる行為も、
{netabare}「とおりものが訪れるかどうか」ということだけ・・{/netabare}これは戦慄が走りました。

彼の中にも、彼女の中にも、私の中にもずっとあり続けるその可能性。
なんておそろしい。

{netabare}久保竣公の部屋に入ったときなどは夜中にみていたのですけど、恐怖でした。
彼の部屋は彼の心の中そのものでした。

そして最後、私たちは本当に久保竣公の中に入ることになる。{/netabare}

作中の久保竣公の狂気に満ちた小説「匣の中の娘」。
本編と小説をうまく絡みながら進行していく構成で、最後までみるのには少々の忍耐が必要なのかもしれません。

しかし、最後絡み合ったものが中善寺によってほどかれていく様は圧倒。
抜かりなく物語が詰まっていて見ごたえあります。

ずっと浸っていたいような世界観で、終わってしまったのが残念でした。

原作のほうがアニメより長く重く深いのですが、アニメの1クールでここまで表現してくれたことがすばらしいと思いました。
特に作画は、私の想像以上でとても綺麗で驚きました。
気味悪いストーリーも美しく表現してとても観やすく、感動しました。

観終わったあと私自身もこのアニメの登場人物たちのように、魍魎につかれていたのだと感じました。


最後に★
榎木津 礼二郎「薔薇十字探偵社」の探偵 
彼はアニメ界の中でもトップを争えるくらいの超絶イケメンです。
私が彼に会ったら、あまりの格好よさに立っていられず倒れるかもしれません 笑

投稿 : 2024/06/08
♥ : 24

71.1 8 マッドハウスアニメランキング8位
ブギーポップは笑わない(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (414)
1736人が棚に入れました
竹田啓司は、同じ学校の後輩でもある恋人の宮下藤花を待っていた。しかし約束の時間が過ぎても彼女は現れず、連絡も通じない。日も暮れ始め、あきらめて帰ろうとした竹田の視界に涙を流しながらふらふらと歩く男の姿が映る。どう見ても普通ではない男の姿に、竹田自身も、そして周囲の人間たちも我関せずを決め込んだそのとき、不思議な人物が男に駆け寄ってくる。大きなマントに身を包み、奇妙な帽子を被った不思議な人物。ソレは竹田との待ち合わせをすっぽかした宮下藤花と同じ顔をしていて……。

声優・キャラクター
悠木碧、大西沙織、近藤玲奈、小林千晃、下地紫野、諏訪彩花、榎木淳弥、市川蒼、竹達彩奈、宮田幸季、八代拓、市ノ瀬加那、細谷佳正、長谷川芳明、阿澄佳奈、上田燿司、花澤香菜
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

語り得ないものについての試論

マッドハウス制作。

存在の違和感に翻弄されていた、
言葉では形容しがたい違和感である。
それは同じ場所に少しづつずれて重なり、
2人が同時に立っているような、
埴谷雄高が「虚体」と呼んだ思弁的なそれに近い。

世の中には精巧な人形と、
婚姻届けを出した男の逸話があるという。
彼はそこに意識のある主体としての分身を見たのか?
{netabare}世界の危機に反応する自動的存在、
それが不気味な泡、ブギーポップ。{/netabare}

語り得ぬものについての物語である。
しかし沈黙をしてはならない、
不死なるものを前に踏みとどまらねば。

10話~13話視聴追記。
夜明けのブギーポップ、とびきりの妄想狂である。
{netabare}死神と凪の初の邂逅、浮かぶ統和機構の存在、
MPLSの起源が語られ始める。{/netabare}

最終話視聴追記。
全ては歪んでどこか捻じ曲がっている。
{netabare}それはこの世界も人である現存在も同じなのだ。
どこにでもある存在の悲劇性、
つまりは隠蔽された主体の危機、それが歪曲王。{/netabare}

時代性を考慮すると不安も多々あります。
絵は意図してなのか古く感じ造形も似ている。
しかし普遍的な物語がここにはあるのでしょう。

ニヒリズムの超克が主題であるのでしょうか、
大胆にもそう伝えて締めたいと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 76
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

多様性から生まれる「金」の泡

アニメーション製作:マッドハウス、監督:夏目真悟、
シリーズ構成・脚本:鈴木智尋、音楽:牛尾憲輔
キャラクターデザイン、澤田英彦、原作:上遠野浩平

世界が危機に陥ったときに現れる
不気味な泡、ブギーポップという人格。
左右非対称の奇妙な表情をして
筒のような帽子とマントを身に着けている。
その存在は、ひとつの都市伝説のようなものだった。

1998年に発表された電撃小説大賞の大賞受賞作。
この作品に影響を受けたラノベ作家は多く、
西尾維新は作家を志望するきっかけになったと語り、
奈須きのこは『空の境界』の「矛盾螺旋」でのアイデアは、
この作品の『歪曲王』に登場する「ムーンテンプル」に
インスピレーションを得て考案したことを公言している。
ライトノベル作家に影響を与えたという意味では、
1984年から刊行された笹本祐一の『妖精作戦』シリーズに
匹敵する作品だろう。

原作については、アニメ化された作品は既読。
しかし、読んだのは10年以上前のことで、
アニメを観て、ようやく少しずつ思い出した。
ちなみに原作で好きだったのは、
『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』と
『歪曲王』だったのは記憶している。
パンドラのほうは、残念ながらアニメ化されなかった。

そして今回のアニメ化を観て、まず感じたのは、
普通に一度観ただけでは、まず理解できないだろうと
いうことだった。私自身もそうだった。
原因は、登場人物が多すぎて覚えきれないことがひとつ。
ふたつ目は世界観が少しずつ明かされていき、
構造が複雑なため、展開に追い付いていけないことだ。
だから、この作品を1度で理解しようとするなら、
ウェブサイトなどで、登場人物や世界観を頭に入れてからの
視聴をおすすめする。その場合は、物語のあらすじを
観る前から、ある程度知ってしまうことになるが、
知ったからといって、魅力が薄れてしまう
種類の作品ではないと思う。
それを避けたい人は、2度観る覚悟が必要かもしれない。

もう20年も前の作品だが、個人的にはそれほど
古さを感じなかった。
そして原作をとても上手く映像化している。
世界の敵、統和機構、合成人間、世界の危機を回避する者、
人類の進化形であるMPLS。
これらを中心に哲学的、思春期特有の思考が重なり、
物語が展開していく。

1~3話『ブギーポップは笑わない』
4~9話『VSイマジネーター』
10~13話『夜明けのブギーポップ』
14~18話『オーバードライブ 歪曲王』
という4つの作品で構成されており、
多くの登場人物が錯綜しながら、
さまざまな伏線が回収されていく。
小説では『VSイマジネーター』が2冊分、
ほかは全て1冊で完結している。
シリーズ通しての主人公は、
ブギーポップになるのだが、
その存在を目撃したり、相対する者が
真の主人公になるため、
視点をどこに定めれば良いのかが
分からなくなってしまうのが欠点だろう。
「正義」と「悪」という明確な概念がなく、
常に視聴者に哲学的な思考を強いるのも
観にくさにつながっている。

1~3話は登場人物や世界観の紹介と、
怪奇ミステリー的な要素が色濃く、
それほど特筆すべき点はないのだが、
4話からの展開は視聴者を引き込む。
時系列順に観たい人は、ブギーポップ誕生の
10~13話を先に観て、
そこから1話に戻るのも良いだろう。

四月に降る雪、落下する鳥、
扇動者のような存在であるイマジネーター、
心のなかにある薔薇、隠された心の歪み。
哲学的なイメージをエンターテインメントに
転化させる手法が鮮やかだ。
まるでポール・オースターの初期三部作を
初めて読んだときのような感覚。

物語の構成、音楽、声優は一級品。
悠木碧が上手いのは周知のことだろうが、
やはり抜群の仕事ぶり。
また『聲の形』や『リズと青い鳥』で知られる
牛尾憲輔の劇伴が世界観と完全にマッチしている。
作画も個人的には違和感がなかったし、
上手く描き分けている。

この作品を象徴しているのが
『オーバードライブ 歪曲王』編だ。
そもそも原作の上遠野浩平は、ここでシリーズを
終了させるつもりだったので、
これまでの要素が集約されている。
『VSイマジネーター』で表現された
心に薔薇があって、誰もが何かが欠けているという
表現とリンクしている部分もある。

{netabare}合成人間の天才建築家・寺月恭一郎が
統和機構に処分される前に多くのMPLS候補者を
一堂に集め、覚醒させるために建設したムーンテンプル。
その集まりに乗じて歪曲王が現れる。
歪曲王は、人間の心残りとして封じられた
多様性ともいえる願望を「金(きん)」に変えることが、
何かを突破するきっかけになると考え、実験を行う。
自身の問いに対して答えを探すための行動でもあった。
それは人にどのような効果をもたらすのか。

年を重ねるごとに私たちは、心の奥に何かを封じていく。
それは大人になるために必要なことだが、
人間の多様性を平坦にして
可能性を摘んでいくことにもつながっているのではないか。
まるで最近の企業が取り入れている
ダイバーシティを先取りしたような思考。{/netabare}

人類に未来や進化があるとするなら、
純粋な心の中に答えが示されているのかもしれない。
(2019年4月26日初投稿)

ブギーポップと時代性
(2019年4月27日追記)
{netabare}この小説が登場した90年代は、
ノストラダムスの大予言の影響から来る終末論や
バブル崩壊、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件が
起こったことで、暗いイメージが付きまとう。
しかし、個人的には何かを突破することが
求められた時代とも感じている。
発想の転換ともいえる宮崎学の『突破者』という本がヒット。
そして音楽でいえば、生音のロックから端境期を超え、
より電子音を重視したドラムンベース、
全くの新しい音楽であるHIP HOPなどの
既存のスタイルを突破したジャンルが一気に登場した。
アニメ業界に変革をもたらした
エヴァンゲリオンの放映も90年代。
終身雇用制という働き手のあり方も変化した。
それまでの常識が覆された時代だった。
そして、純文学かミステリー、時代物しかない
小説のあり方を大きく変えたきっかけが
まさにこのブギーポップシリーズだった。
世界に「危機」が迫ったときに自動的に現れる泡。
このシリーズはそういう時代の流れを
象徴した作品といえるのだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 70

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「ブギーポップは半笑い」

<2019/4/23 追記>
ようやく見終えました。
バタバタしててなかなか消化できず。

歪曲王まで見てなんとなく思い出してきました。

感想としては「アニメにしづらい原作だなぁ」とあらためてしみじみ。

敵を倒すとか
感動を催すとか
圧倒的に怖いとか

そういう話じゃなくて。
作者の伝えたいことが抽象的且つ主観的な話なので。
そういった事柄を感覚的に受け入れられないとつらいと思います。

まぁでもそうした感覚は歳を経ると得られていく部分でもあるので、「よくわかんなくて面白くなかったー。地味ー。」という方は10年後にあらためて視聴することをお勧めします。

決してわけわかんない話ではないと思いますよ。
寧ろ青臭くわかりやすい。

と、細かい考察が苦手で、本作も理解が適当な私の適当な感想でした( ・∇・)

あとOP曲は好き。


<2019/3/3 追記>
みなさん、Happyひなまつり♪

それはさておき、ブギーポップ危なかったですねえ。

何がって、10〜13話をいつもと違う時間帯で一挙放送て。
たまたま9話をオンタイムで観てて、一挙放送のテロップで気がついたから良かったけど。

なにしてくれんの( ̄Д ̄)ノ

さてはコアなファン以外に見せる気ないな


<2019/1/25 追記>
第5話観ました。
イマジネーター読んだはずだけどいろいろ忘れてる。
霧間凪に弟いたっけ?
いたような気もするけど
あれ?こんなホモォ・・・なエピソードあったっけ?
スプーキーEってこんなつぶらな瞳なの?
中年太りなのは記憶通りだけど
とかとか。

カメラが追いかける人物がコロコロ変わるのは確かにそんな感じだった。
初見のような気分で見られるのはある意味お得なのかもしれないですね。

<2019/1/14 初投稿>
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。

原作はラノベ。
もう10年以上前になるのかな。
途中まで読みました。
なにせ既刊が多いので。
そしてかなりうろ覚え(´・_・`)

原作はラノベ界では有名な作品です。
ラノベをここまで流行らせたきっかけになった作品なんじゃないでしょうか(たぶん)

「ブギーポップは笑わない」
タイトルがキャッチーですね。

例えば「世界の中心で愛を叫ぶ」に通じるものを感じます。
これはエヴンゲリオン最終話「世界の中心でアイを叫んだケモノ」が元ネタで、
そのエヴァも大昔のSF小説「世界の中心で愛をさけんだけもの」が元ネタだったりしてますが、
要は意味はよくわかんないけどキャッチー

「ブギーポップは笑わない」もタイトル先行な気もしますが、書店の本棚に置いてあると目が行ってしまう、ついつい手に取ってしまいそうなナイスなタイトルだと思います。

ジャンルとしては「セカイ系」
1作目の発刊はエヴァのちょっと後ですし時代ですね。
つまりちょっと青臭い。
自分と世の中との関係性に悩む年頃に読むとピタッとハマる作品です。

主役のブギーポップさんは
「世界が危機にさらされると自動的に現れる」
そうです。
セカイ系だから、ね。
そういえば最近までグリッドマンさんもやたら
「裕太!世界の危機だ!」連呼してました。
親戚かな?

どんな危機かは見てのお楽しみです。

ただセカイ系というだけではなく、物語の展開や設定に工夫を懲らそうとチャレンジしている点は好感が持てます。

一見、敵と思える相手のことをブギーポップさんは実はそんなに相手にしておらず・・・とか。
ポイントをずらしてハッとさせる感じの作品。


アニメはまだ3話までしか見ていないですが、原作をうまく表現してます。
ただ原作読んでないと何が何やら(´・_・`)?という気も

雰囲気は一貫して暗いのでそういうの苦手な人にはさらに辛いかも。

あとブギーポップの表情。
原作では左右非対称の奇妙な表情とあります。
半分笑って、半分泣き顔でみたいな感じでしょうか。
それがアニメでは「半笑い」に見えてしまいました。
ここら辺を映像で表現するのは難しい。
文章なら一行なのに。

ものすごい好きかと言われると微妙だけど
懐かしさもあるのでたぶん最後まで見ます。


最後に

スポルディングのスポーツバッグ懐かしいなー
アニメではどうなってんだっけ?

投稿 : 2024/06/08
♥ : 54

73.2 9 マッドハウスアニメランキング9位
バンパイアハンターD(アニメ映画)

2001年4月21日
★★★★☆ 4.0 (168)
1072人が棚に入れました
菊池秀行の人気小説『吸血鬼ハンターD』を天野嘉孝キャラクター原案で映画化した劇場版アニメ。最終戦争後、人類の頭上には貴族“バンパイア”が君臨していた。そのバンパイアに対して戦いを挑むプロフェッショナルは、いつしかハンターと呼ばれるようになっていた。ある日、理想のハンターとして知られるダンピール――Dは、バンパイアに誘拐されたエルバーン家の娘・シャーロットを救出するよう依頼される。バンパイアの馬車を追うDのもとに現れたのは…。

声優・キャラクター
田中秀幸、永井一郎、山寺宏一、林原めぐみ、篠原恵美、屋良有作、大塚芳忠、関俊彦、大友龍三郎、大塚周夫、青野武、清川元夢、辻谷耕史、西凜太朗、沢海陽子、藤原啓治、鈴鹿千春、矢島晶子、小山力也、かないみか、石塚運昇、前田美波里
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

…飛んで!飛ぶのよ!!

川尻善昭監督作品。
登場人物たちは奇抜な能力を持っており、アクションが盛大ですが、人間くさいところも凄く良かったです。

かつて発売されていた竹谷隆之作のスタチューの出来が素晴らしく印象的でした。
アニメも雰囲気が良いのだろうな、クラシックな吸血鬼の雰囲気かな、酔えるんだろうな、いつか観よう、と思っていたのですが。もっと早く観てもよかった。


吸血鬼と人との間に生まれ、祝福されない宿命を背負った吸血鬼ハンターのD、どこか禍々しい能力を身につけて吸血鬼を追う出稼ぎハンター達、冷徹そうで美しい吸血鬼族達、吸血鬼に雇われた用心棒の怪物共…
その中で戦いぬき、時に気持ちが揺れ動く様子が見て取れた女戦士・レイラ姐さんが、ラストへ向けて力強く光っていました。

吸血鬼によって孤児にされ、復讐のために生きてきた姐さん。
彼女がたてまえや信条とは離れたところで受け入れたもの、励ましたもの、希望したもの、それらが多く語られることはないのだけれど。終盤のセリフと林原めぐみの演技から滲み出る発露に胸打たれ、ジワジワ泣けました。
「…飛んで!飛ぶのよ!!」って、忘れられないと思います。


ハンターの人間たちは、一体どうやったらそんな魑魅魍魎じみた身体になれるんだ?という、ジョジョやバジリスクのような特殊な能力をもった者ばかりです。
レイラ姐さんの仲間のグローヴ兄さんの能力が、切なかったですね。
平時は寝たきり状態の痩せ細ったグローヴ兄さん、戦闘時に薬物で霊体として出現すると、眩い後光を放出しながら滑るように浮遊し、吸血鬼達をなぎ倒してゆくのです。この時の解き放たれた恍惚の表情が、命の限りの向こうを匂わせる夢うつつの切なさです。


絵の動きは非常に細かく美しいです。天野喜孝キャラデザの幽玄さが生かされた独特の動きで、今風の作画とは異なりクドイと感じられる人もいるのだろうなと思います。
しかしこのねちっこいのが、よいですねぇ。植物の成長を早回しで視せられている時のようです。

何度も書きますが、レイラ姐さんがよかった…。
彼女の見せる吸血鬼への正義が、吸血鬼貴族の耽美でささやかなロマンスにぶち当たって振りかざされるシーンで最も生きていました。
{netabare}(吸血伯爵にさらわれた美女は、実は彼と純愛を貫こうとしており、伯爵は彼女の血を吸うことをはばかり、ただ二人が生きられる場所へ行こうとしていました。そうなると追手である者達のほうが不粋に見えてくるのですが、レイラはキレる。「それがなんだっていうの!関係のない者達がたくさん犠牲になったのよ!?」)
しかし、彼らの健気な寄り添いあいを視ているうちに、レイラ姐さんの中で何かが変化してゆきます。 {/netabare}
吸血鬼女カーミラの館で見せられる幻想の中で、幼子(自分の子供時代)の頑なな孤独を癒そうと抱きしめるシーンでも、懐深さが垣間見えてきます。
そこからラストの種としがらみを超えた励まし…。

事件から数十年後にDがふと見守ったものは、彼女の強さと優しさからもたらされた幸せの一端のようでした。

Dをかばう職人爺さんの存在もいい味でした。スジを通す仕事人、かっこいいです。この人も胸アツです。

Dももちろんかっこよいのですが、「つ、土に埋まらねば…」の所がちょっとオモシロかったです。私も砂風呂に憧れます。


クラシックな雰囲気の人間ドラマが好きな方、ぜひ観ていただきたいです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 28
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

吸血鬼と人間の間に生まれたダンピールの美しくも切ない物語

原作既読(小説)

吸血鬼ハンターシリーズはOVA含めて2本アニメ化されています。
OVAはちょっと可愛いデザインで、中々入り込めにくい作品ですが、この作品はDの世界をよく表現した作品ですね。
キャラクターデザインも原作の挿絵を担当している天野喜孝さんがキャラクター原案として参加しているところがあって、イメージが原作と重なり入り込めやすいです。

お話は、遥か未来の吸血鬼が支配する世界。不老不死、不死身の肉体、超人的な力、超常現象、異世界の魔物などを生み出して人間を奴隷扱いにしている各地の吸血鬼を倒すために旅をしている美しき青年”D”の物語です。ダークファンタジーですね。

とにかく吸血鬼やその他の魔物が細かく書かれていて怖いですね。

主人公であるDがかっこいいです。つばの長い帽子(旅人帽)をかぶり背中には長刀を背負い全身漆黒の格好、そして口数も少なく、馬(アンドロイド)に乗り走る姿は素敵でしたね。{netabare}(特に冒頭の月に照らされたシーン){/netabare}

2001年制作と思えないほど、背景や人物の作画が綺麗で今の作品と比べても全然違和感がありません。

バトルも非常に凝っていましたね。スピード感があり、色々な能力を持った魔物との戦いは面白いです。

お話も1時間40分の中にきちんと収まっています。オススメです。
{netabare}このシリーズの最後の見せ場であるDの微笑が観れて良かったですね^^{/netabare}

最後に、この作品はDの小説3番目”D妖殺行”を元となっていますので、もし気に入った方は是非原作も読んでみてくださいね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 25
ネタバレ

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

天野嘉孝さんの絵が動いています! 度肝を抜かれた気分で参ったw

原作:菊地秀行
監督:川尻善昭
ブランド:マッドマウス
ジャンル;吸血鬼/伝奇モノ・103分
内容は”あにこれ”の粗筋で充分。

観た方の心に斬りつける正に映像美に尽きます。
キャラクター原案の天野嘉孝さんは、ロマサガやFFのキャラデザインでご存知の方も多くいると想います。人を惹きつける癖のあるタッチで妖艶かつ幻想的な雰囲気と描かれ一度観たら忘れないインパクトある絵。
あの独特の絵を描き起す再現力を観た瞬間、圧倒されました。
キャラだけではなく中世を彷彿させる街並み・荒廃した背景でも世界観を魅せてくれます。

また、主人公のDが寡黙で芯ある男らしい姿に痺れるんですよね。語りも重厚な世界観を潰さない静かな台詞回し、圧倒的な強さを描くバトルシーンから目が離せないです。
相乗効果として格調高いBGMが演出を高め、1シーンがクライマックスとさえ感じさせる絵の強さが伝って来るので、もっと見せろ! となりますw
絵とバトルだけ繰り返し観ているとゲーム感覚に近い爽快感に似た気持ちにもなりました。私だけかもしれませんね、すいませんw 

内容もシンプルでわかりやすくテンポも良いので映像美と音楽を壊さず、最後の結末も巧く素晴らしい余韻です。

不満は1つだけです。{netabare} カロリーヌ とのバトルをカットしすぎです! どんなバトル演出かと期待していたら一瞬で斬られたw{/netabare}

絵に抵抗なければ世界観・映像美に満足する作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 24

77.8 10 マッドハウスアニメランキング10位
若おかみは小学生!(アニメ映画)

2018年9月21日
★★★★☆ 4.0 (160)
732人が棚に入れました
小学校6年生のおっこ(関 織子)は交通事故で両親を亡くし、おばあちゃんが経営する旅館<春の屋>に引き取られることになった。

旅館に昔から住み着いているユーレイのウリ坊や、美陽、小鬼の鈴鬼、ライバル旅館の跡取り・真月らと知り合ったおっこは、ひょんなことから春の屋の若おかみ修行を始めることになった。

慣れない若おかみ修行に、毎日失敗の連続…。

「あたしって、全然しっかりしてないじゃん。」

落ち込むおっこだったが、不思議な仲間たちに助けられ、一生懸命に接客していくうちに、少しずつ成長していくのだった!

声優・キャラクター
小林星蘭、松田颯水、水樹奈々、一龍斎春水、一龍斎貞友、てらそままさき、小桜エツコ
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

児童文学とみなすか否か

原作未読


まずは最初にして最大の分岐

Q タイトル見て「おーティーンの女の子や、ぐひひ」と思う

YES→たぶん期待に沿えません
NO →細腕繁盛記、たまに小学生、です


監督はジブリの一軍、そして脚本は吉田玲子氏。作品パッケージにはこの文字

 “文部科学省選定作品/少年・家庭向き”

少女はどうすんのさ?ということは置いときます。元は児童文学だそうです。
コロナの空き枠なのか地上波でやるとのことだったので、と強い動機はなく突撃しました。

小学生が女将をやる理由について少しだけ。
関織子(CV小林星蘭)あだ名は“おっこ”。父母の実家が旅館をやってまして祖母が現役女将として切り盛りしてますよ、というところから。ひょんなことで父母を亡くし祖母に引き取られ旅館のお手伝いを始めます。そんな冒頭。


94分。やや短めです。
全体の雰囲気は90年代の大作じゃないほうのジブリ。ラインナップから『紅の豚』『もののけ姫』を抜いた『山田くん』みたいな他のやつ。スペクタクルを感じないけどほろっと心が温まる系。
小学生設定なんですがどうなんだろう。教室風景がホントさわりだけ。おっこ、見た目は小学生なんだけど大人びてるとは違うかな。しっかりした素直な子としときます。きっとこんな小学生は滅多に出会えないと思われる逸材でした。

 {netabare}だから小学生っぽさを取り戻したとこはギャップでね{/netabare}

こじんまりとした良作。そんな印象です。
悪い意味でひっかかったのは児童文学にしては…というのを脱却してなかったところ。健闘してるとはいえ小学校の図書室の書架の中からお気に入りはもう見つからないだろうと思います。自分は汚れてしまいました。
わずか94分でお話の辻褄合わんなぁと思うとこしばしば。ここはまあいっかとスルー。
ここでそう考えるかなぁと後半ちょいちょい思ったり。まあそれなりにスルー。

 子供と一緒に観ることができて良かったなぁ

なによりこれでしょうね。ボーナスポイント付与。家族と安心して楽しめるっていうのも個性です。



※ネタバレ所感

■トラウマの種まき

{netabare}対向車線飛び越えてくるトラックが生々しい。良し悪しですなぁこれ。

物語的には◎。後々占い師のお姐さんとのドライブ中にPTSD発動する時のしっかりした伏線になっております。この点は丁寧だと思います。

家族鑑賞には△。親を事故で亡くすことの生々しさは必要なのかちょっと判断しかねますね。{/netabare}



視聴時期:2020年5月

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2020.05.20 初稿
2020.08.15 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 44
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

【酷評注意】是々非々 貶してから褒めてみる

☆制作スタッフ
▼原作:青い鳥文庫(講談社)
▼原作者:令丈ヒロ子
▼アニメーション制作:DLE、マッドハウス
▼話数:劇場版94分{netabare}
▼監督:高坂希太郎
・実績
(監督)
『CLOVER』『茄子 アンダルシアの夏』『茄子 スーツケースの渡り鳥』
▼脚本:吉田玲子
・実績
(シリーズ構成/脚本)
『カスミンシリーズ』『マリア様がみてる 』『けいおん!』『ガールズ&パンツァー』『のんのんびよりシリーズ』他多数
▼音楽関係
主題歌:「また明日」
▼CAST(略)
テレビ版に掲載{/netabare}

☆エピローグ
冗談抜きに酷評します。
劇場版のみの方、テレビ版と劇場版、原作既読と劇場版と様々な立場があると思いますが、私はテレビ版視聴済みの立場でレビューをします。
なお、閲覧の際、本レビューでは、本作ファンの方々の気分を害する可能性があることを特記します。

原作未読
テレビ版視聴済

【本文】{netabare}
辛辣なレビューになるから、本作の劇場公開が終了したタイミングで書くことにした。
先にテレビ版をレビューするか迷ったが、圧倒的に出来が良いテレビ版のレビューより、問題の多い劇場版からレビューすることとする。
タイトルの意味はそういう事である。
テレビ版を視聴した者の立場として素朴に「これ、劇場版《製作》する必要があったのか?」である。

テレビ版の後半クールのEDは劇場版のカットシーンで、劇場版鑑賞に来て下さいアピールが見え見えだったことからも、本作はテレビ版既視聴者をメインターゲットにしているのだろう。
ま、それでも内容が伴えばそれで良しだが、あっさりと言えば劇場版はテレビ版のダイジェストで横手さんの脚本を吉田さんが書き直したようなものだ。
それでも宣伝効果で前評判が高く、連休中の公開初日から数日は確かに休みも続き客入りも良かったそうである。
しかし、その後は失速し、興行成績向上のために有名監督や評論家を動員しての鑑賞批評をネット媒体やマスメディアでキャンペーンを張ったのも、一般鑑賞レビューが増えるに従いテレビ版と差異がないことが世間に周知されるとともに、テレビ版と変わらないなら劇場版の鑑賞は別にしなくてもいいな、となりつつある傾向に製作側が危機感を抱いたからだろう。
それを裏付けるかのように、他のサイトではステマ的なレビューすら散見された。
一部の劇場では公開延長があるようだが、マスコミが宣伝するように人気が高いのが理由ではないだろう。
私が鑑賞したシネマで本作は一番小さい劇場割り当てであり、かつ、公開最終日前日にも関わらず、客入りは良く見積もっても6割程度。
子供客で確認したのは1人だけ。
後は私のようなオヤジばかりの『ガルパン』と似たような客層だw
つまり、フェイクニュースを垂れ流してまで興行実績を残すことに必死なのが本作の現実ではなかろうか。

劇場版とテレビ版の大きな相違は、①交通事故のシーンとテレビ版第1話「おっこ」が旅立つカットシーンの追加②「ウリ坊」登場シーンの変更③美陽登場シーンの変更④「おっこ」の両親を殺した加害者運転手家族が「春の屋」へ宿泊したハプニングエピソードの追加⑤神楽の舞子をきっかけに「ウリ坊」「美陽」「鈴鬼」との別れを示唆するシーンの追加⑥両親との回想シーンの追加⑦「ウリ坊」と「みねこ」(祖母)のエピソード追加拡大といったところだ。

【各論】
<物語の批判点>
(1)前述のとおり、テレビ版視聴前提であれば②を除き「美陽」や「鈴鬼」の登場シーンを焼き直して尺を浪費する必要はなかった。そのまま「春の屋」の幽霊として登場させればいいし、テレビ版未視聴者でもさして不思議とは思わないだろう。
(2)②の「ウリ坊」の登場シーン変更だが、おっこが事故にあった瞬間ウリ坊が救出した設定としている。
その後の物語の展開を考えると「ウリ坊」が「おっこ」の両親を殺して、おっこを春の屋へおびき寄せた「悪霊」ようにも見えてしまう、かなり、疑問を抱いた設定変更だった。
なお、⑦は「ウリ坊」が「春の屋」の地縛霊となった経緯のエピソードであるが、さして尺も浪費しておらず「みねこ」のCVに花澤さんを起用し、ファン層の拡大という意味からも設定すること自体はストーリーの大局上、毒にはならない。
(3)③だが、妹を庇う姉としての登場が劇場版、「秋好旅館」に居場所が無くて「春の屋」に悪戯しに来ていたのがテレビ版、劇場版は「おっこ」と「真月」の出会いと合わせて登場シーンを設定し直しているが、前述のとおり物語に大きな影響を与える準主役の「ウリ坊」と立場が違う「美陽」の登場シーン変更ため態々尺を取る必要はないし「美陽」の境遇を考えるとテレビ版の方が共感する。
寧ろ、劇場版でイメージまで変更する必要はないキャラなのだ。
(4)⑥の演出にも関わらず、両親を失った「おっこ」の子供らしい感情発露の心理描写はテレビ版の方が遥かに丁寧であり上手だった。
劇場版では回想シーンを増やしたにも関わらず、テレビ版より劣ったのは、回想シーンのカット映像と他のエピソードとのジョイントの意味付けが希薄であり、結果、共感に至らなかったこと。
テレビ版のように「おっこ」の心理描写は派手な事故アクションや両親との思い出カット挿入ではなく、独立した尺を取り丁寧に描写をするべきだった。
(5)①の事故シーンだが、作画に関しては迫力があった。
しかし、このシーンの挿入は微妙であり、子供が鑑賞する想定ならショックが強すぎる。
もう少し和らげるか、子供には理解し難くても、続く電車内でハシャグ親子を窓の反射で間接的に眺め、悲しみを堪える「おっこ」の心理描写のメタファーと事故を繋げるメタファー演出と後の④のエピソードとオーバーラップするように繋げた方が作品の「品」が断然向上する。
(6)「真月」のキャラを立て過ぎている。
テレビ版でもやり過ぎではないかと思っていたが、劇場版ではよいよ…?(苦笑)である。
テレビ版では小学生らしい描写があったから救いもあったが、劇場版では彼女の部屋の描写を含め小学生が「哲学」に達観するなど、ほとんどギャグに等しい設定だ。
このため同じクラスメートの「おっこ」とのギャップが更に激しくなり興醒めした。
更にキャラデザがテレビ版以上にデフォルメされたプリキュア状態で見るに耐えなかった。
(7)「真月」もだが「美陽」のデフォルメも激しかった。ただでさえ本作の子供キャラは子供の視聴を前提としたデフォルメ系である。
確かに劇場版では背景美術に拘っただけあって素晴らしい出来だ。
しかし、逆に子供キャラがデフォルメされ過ぎていて、折角の素晴らしい背景に対し著しく浮いてしまうのだ。
『ゆるキャン△』のレビューでも述べたが、作品とは総合的な観点で評価されるものである。
キャラデザの性質を考慮せずに、背景に力を入れても徒労ではないのか。
自動車の精密描写も含めて作品の基軸ではなく傍系に拘っても、単に演出の自己満足にしか見えないのだ。
(8)テレビ版と同じエピソードを劇場版でやる必要性を感じない。
特に「あかね」と「おっこ」のやり取りはテレビ版第2話横手脚本、劇場版吉田脚本と明確に分かれるシーン。
だが「あかね」に説教する「おっこ」に説得力があるのは断然テレビ版である。
何故かというと、テレビ版では「あかね」への説教の以前に両親を亡くした「おっこ」の子供らしい素直な悲しみの感情表現が伏線として丁寧に描写されていたが、劇場版ではこの部分が圧縮され「おっこ」は両親を亡くしたという事実のみで、父親が健在で母親を亡くした「あかね」に説教を垂れただけの説得力の片鱗もない描写になってしまっている。
演出や脚本が「(4)」で述べたような「おっこ」の心理描写は既に済んでいるとしたのか、はたまた、テレビ版を視聴したのであれば深い説明が要らないと判断したのか定かではないが、その程度の描写なら「あかね」のエピソードの意味はなく不要であったし、尺の無駄遣いだ。
(9)これは批判というよりも疑問に近い。
⑤のシーンは本作の「完」を連想させるのだが、劇場版では曖昧な形「暗喩」で表現されている。
テレビ版の最終回を視聴した限りでは2期もあり得る終わり方であり、ネタバレになりかねない⑤のシーンは本当に必要だったのか?
テレビ版の2期はありません!劇場版でシメます!という製作ポリシーがない限り、やってはいけないシーンであったのではなかろうか。
喉にモノがつかえたような後味の悪さである。
(10)「グローリー」とのエピソードも焼き直しでありほとんど必要がない。これも「グローリー」の紹介程度にして、既に「おっこ」とは信頼関係が構築されている前提で劇場版のストーリーを立てれば良かったのだ。
このエピソードを冗長化させたのは、背景に拘った動機と同様に「ポルシェ911タルガ4」の3Dモデリングを観客に自慢したかった演出の自己満足にしか見えないし、本当にポルシェのステマ?wかと思うほどこれだけは良く出来ていた。(ステマをしなくても売れる有名なスポーツカーだけどねw)
本エピソードは物語がもうダメだと考えていた頃なので、ポルシェばかり見入っていた。
欲しくても買えないからねw
それにしても、本作のスタッフは相当カーマニアなのだろう。
現代では非現実的なT型フォードや初代クラウンが現役で花の湯温泉街を走り回っている。
「おっこ」の学校も木造校舎で現代では非現実的なのだが、クラッシックカーも遊び心のあるファンタジーとして許容は出来る。
しかし、ポルシェをあれだけ精密なモデリングとするなら、フォードやクラウンもポルシェと同等の精密モデリングとするべきであり、中途半端である。

以下はどうでもいいことだが、和の風景に合わせたオープンカーなら、マツダロードスターや絶版ではあるがホンダS2000など、国産の名車をプロップとして採用するのもアリではないかな。
「グローリー」のブルジョア生活を強調するのなら、ホンダNSX(23,700,000円)レクサスLFA(37,500,000円)という手もあるし、本作は子供が対象なのだから、我が国の工業技術の結晶である国産高級スポーツカーを採用し、将来の日本を担う子供達にモノ作りの夢を託す配慮があっても良かったと思う。
因みに、本作に登場するポルシェ911タルガ4だが、外観で分かる範囲で推測してみると、LEDヘッドライトが標準装備であるからグレードはGTSで21,540,000円。
ブレーキキャリパーがイエローであるから、オプションのセラミックコンポジットブレーキ(1,545,000円)がプラスされる。

<物語で評価される点>
残念ながら本当に少ない。
(1)ポルシェに乗って買い物に出かけた「おっこ」が事故の記憶を思い出しPTSD症状を起こした点。
これが、批判点(5)で述べた事故のメタファーだが、折角こういう名演出があるのに作品全体の軸として繋げきれていないのである。
(2)④はテレビ版にはないエピソード。
加害者一家が春の屋に泊まったシンクロニシティと、両親を殺した加害者を知った「おっこ」が両親との死別を乗り越えて花の湯での新たなスタートを誓い、明るく前向きに生きようとしていた矢先の実に残酷なシーンだ。
「おっこ」の複雑に絡み合った、いたたまれない心理描写は見事であった。
劇場版では実質吉田オリジナル脚本はここだけだが、流石、吉田脚本だと感じたシーンである。

(★は一個0.5点)
物語
★★★★★☆☆☆☆☆2.5
(各論のとおり。)
キャラ
★★★★★★☆☆☆☆3.0
(デフォルメ減点有り。)
音楽
★★★★★★☆☆☆☆3.0
(劇伴はまあまあだが、劇場のサウンドシステムを活かしているとは言い難い。主題歌は記憶に残らなかった。)
作画
★★★★★★☆☆☆☆3.5
(各論のとおり。)
声優
★★★★★★★★☆☆4.0
(テレビ版と一部キャスト変更があるが、大局には影響を与えていない。)

【雑感】
本作は原作も素晴らしく、また、テレビ版は良い出来で一定の評価ができるのに何故こうなったのか不思議でたまらない。
問題の核心はテレビ版を焼き直したプロットにあるのだろうか。
その責任が何処に起因するかと推測するとき、DLEやマッドハウスをはじめ製作委員会が制作に相当関与したと思われる。
おそらく、製作委員会で企画したプロットありきで、コンテと脚本を仕上げた結果が本作ではなかろうか。
つまり、監督も脚本もほとんど関与出来ない次元でプロットが決定している可能性が高いのだ。
原作ではテレビ版以外のエピソードもあるはずだが、テレビ版のエピソードを多用したところをみると、芸術的判断よりも政治的判断が濃い印象を受ける。
国内のファン向けであれば、テレビ版のエピソードよりも劇場版オリジナルの④のエピソードを軸に、テレビ版では触れられていない「おっこ」と両親の平和で心温まる日常、つまり前日譚にも尺をしっかり取り、天国と地獄の如く不幸のどん底に落ちた「おっこ」をより強調することと、若おかみ修業を通して悲嘆から立ち直り成長していく「おっこ」の成長物語とすることが出来たし、脚本吉田さんの起用はこのようなオリジナル性があってこそ生きるのだ。
純粋に芸術的視点で作品を作り込むのなら、テレビ版に左右されず、一からプロットを考えるはずであるが、本作はそういう構成にはなってはおらず、国内のファン向けではなく「アヌシー国際アニメーション映画祭出品」審査員向け作品と考えるのが妥当かもしれない。
審査員は恐らくテレビ版を観てはいないだろうから、相応の評価は受けるだろう。
本作ファンの一人として、可能であれば、マッドハウスのエースいしづか監督を起用し、吉田さんとコンビで作品を作り直してもらいたい気持ちだ。

高坂監督はマッドハウスで活躍し、ジブリ作品も参加経験が多く『風立ちぬ』の作監も務めた有名なアニメーターではあるが、業界キャリアに対して監督経験はそう多くないし、テレビ版のマッドハウス増原監督やDLEの谷東監督とは違いフリーだ。
この状況で劇場版の監督を依頼された経緯を考えてみると、公開されている事情の他、本作はアヌシー祭出品に向けて、カンヌ経験があり、ジブリ作品を手がけていることから国際的に名の通る監督の起用が政治的に必要であったのだろう。

なお、公式の高坂監督コメントに、本作はマルクスの世界観【下部構造が上部構造を規定する】で表現したとのコメントがあるが、本作を鑑賞した限り、テレビ版のシーン流用で独自性発揮の制約もあるし、また、演説でもない限り94分程度の映像では弁証法的唯物論のフル展開は厳しいだろう。
穿った見方をすれば小学生が労働する様は『蟹工船』的とも言えるが、本作はプロレタリアの悲惨さを強調し階級闘争を求めたものではないことは皆様御承知のとおり。
また、実際、本作はそのような組み立てにもなっていない。
ゆえに、誰かが本作を高く評価したといっても、それはコミュニズムへの感化とは無縁の出来事であると、あえて釘を刺しておく。
ま、あのコメントは当然好ましくはないが、監督本人の思想がマルキシズムに立脚しているという程度の意味だろうから。{/netabare}

率直に本音を述べれば、本作を鑑賞した後の気分は詐欺にあったときと似たような感覚だった。
テレビ版を視聴済みなら、あえて1,500円を支払い鑑賞に行く必要は感じられないし、いずれ「Amazonプライム・ビデオ」にエントリーされるだろうから、それを待って視聴しても良いと思う。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 43
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

TV版とは一味違う良さ

原作未読。TV版は視聴済み。
TV版のダイジェスト版程度のつもりで視聴したら、良い意味で裏切られたという・・・(笑)。
途中までは、確かにTV版のダイジェストだったけど、後半のエピソードはTV版のアフターストーリー。

主人公のおっことウリ坊、美陽、鈴鬼の繋がりの深さはTV版を視聴していないと、チョット分かりづらいかな?
本作では、かなりあっさりと描かれていたからね。

{netabare}おっこの両親が亡くなった交通事故の加害者運転手家族が「春の屋」へ宿泊したくだり。
圧巻でしたね。
ここに繋がるんだって・・・。{/netabare}

TV版のレビューでも書いたけど、タイトルだけで敬遠するのは、もったいないレベルの作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 30

69.2 11 マッドハウスアニメランキング11位
ロードス島戦記(OVA)

1990年6月1日
★★★★☆ 3.8 (135)
684人が棚に入れました
暗黒皇帝ベルドに率いられたマーモ帝国軍と「至高神ファリス」を奉じる神聖王国ヴァリスを中心とする国々との戦い(英雄戦争)を背景として進む。アラニア王国出身の若き戦士パーンは、亡き父と同じ騎士になる夢を求めて仲間と共に冒険の旅を続けるうちに、英雄戦争の狭間で暗躍する「灰色の魔女」カーラの陰謀に巻き込まれ、「大いなる破壊」を回避するため「光と闇の均等」を説くカーラの言葉に戸惑いつつも誘いを断ってフィアンナ姫を救出し、自らの進むべき道を求めヴァリス王国に向かう。そしてマーモ帝国とヴァリス王国の緊張が高まる中、カーラの考えがロードス島の平和と相容れないものであると悟ったパーンらは、六英雄の一人である大賢者ウォートに助力を求め、遂にカーラの居場所を突き止め魔女に挑む。

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

日本のファンタジーを語る上では外せない作品

自分の人生に最も影響を与えた本です。アニメ、漫画、ラノベ、全てを通して、自分的No.1は、ロードス島戦記の原作です。

人生で初めて読んだラノベ。学校に持ってく本を探していたら、たまたま本屋で安く束売りされてたんで買っただけ。それがまさか、こんな歴史的な名作だったとは(偶然の出会いに感謝)。

エルフは高慢ちきで耳が長く、動きが素早い。なかなか子孫ができない。ドワーフは大酒のみで力が強いが、手先が器用で装飾品などを作るのに適している。

そんな、ファンタジーの「当たり前」を、日本で初めて紹介したのが、このロードス島戦記。(世界初ではない)

日本の国産ファンタジーとしては、シリーズ累計1000万部を超え、「ドラクエ」「FF」と並び、草分け的な作品です。

(TRPG版は)ラノベの老舗、角川スニーカー文庫の初作品でもあります。

まあ、とにかく、偉大な作品ということです。

さて、アニメですが、原作ファンからすると、やっぱり不満は残ります。(尺が限られてるからしょうがないけど)色々カットしてるし。作画と音楽は素晴らしい。作画は、今見れば古くさいですが、同時期の作品の中では高クオリティー。音楽は、いずれも透明感があり、幻想的で、ロードスの世界観をよく現しています。初めてサントラ買っちゃいましたし♪

とにもかくにも、原作小説を読んでほしい。それだけですな。正統ファンタジーとはこうあるべき、という教科書みたいな作品です。

初代ヒロインのディードリットは、歴史上一番可愛いエルフです! それだけでも、観る価値はある(笑)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

Zel さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ロードスという名の島がある。人々はロードスのことを、呪われた島と呼んでいる。

1990年OVA全13話でVHSにて発売
水野良著作のファンタジー小説のアニメ化
後に2006年にDVD復刻

20年以上前の作品とは思えない、言わずと知れた剣と魔法のファンタジーアニメの元祖
かなり古い作品なのにも拘らず作画も綺麗
声優も巧いし音楽も素晴らしい
そして何よりも原作が素晴らしい為、その物語に深く引き込まれる

原作は全部読んでるが、やはり13話にまとめる為には色々端折らなければならないエピソードが多々あった
更にOVA発売時原作が完結してなかった為終盤はオリジナルストーリー
それでもストーリーは綺麗に纏めてるし、個人的にはあのラストも悪くない
機会が在れば観て欲しい作品です

しかしディードリット可愛すぎるよね!
子供の頃ディードを演じてる冬馬由美さんの声大好きだった
今回他に最近はどんな役演じられてるのか調べたら、ヨルムンガンドのチェキータさんw
どちらも好きなキャラだけどタイプ違い過ぎてびっくりwww
いやー声優さんって凄いよねホント!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 18

westkage。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

日本製ファンタジー作品の大御所。私が初めて読んだライトノベル。

本作は水野良のライトノベルを原作とした作品になります。
もともとは1986年にパソコン雑誌「コンプティーク」におけるテーブルトークRPGの紹介記事として掲載された事が発端で、その人気の高さから1988年に小説化となりました。本作は1990年から1991年に制作・発売されたOVAであり、小説が連載中の作品になるため結末は大きく違っています。

私が初めて読んだライトノベルであり、ファンタジーが好きになるきっかけとなった作品でもあります。主人公は若き戦士「バーン」5人の仲間とともに冒険の旅をする王道系のファンタジー作品です。累計発行部数はシリーズを通して1000万部を超えたベストセラーと言う事で、私の世代のファンタジー好きは必ず目を通している作品ではないでしょうか?

小説版のイラストは出渕裕が担当しています。本作のヒロインであるハイエルフの「ディードリット」に当時凄く憧れました。小説版では細いラインで繊細に描かれていますが、OVAではやや違ったタッチで描かれているので、当時少しがっかりした覚えがあります。「エルフ=長い耳」というイメージを広く世間に定着させたのも、この作品です。

国産ファンタジーものの代表作であり、当時を知らない方でも耳にした事はあるかと思います。最近「召しませロードス島」なんていうショートアニメも放映されてましたしね。もし気になって本作をかじってみようと思うならノベルの方をオススメしたいと思います。OVAは流石に現在と比べてアニメーション技術が大きく劣るので、がっかりする結果になると思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 18

88.8 12 マッドハウスアニメランキング12位
ノーゲーム・ノーライフ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (5438)
26616人が棚に入れました
ニートで引きこもりだがネット上では無敗を誇る天才ゲーマー兄妹の空と白の前に、神を名乗る少年テトが現れ、2人を異世界へと召喚する。そこは、一切の争いが禁じられ全てがゲームによって決まる世界だった。この世界で滅亡寸前の人類を救うべく、空と白の頭脳バトルが始まる。


声優・キャラクター
松岡禎丞、茅野愛衣、日笠陽子、田村ゆかり、井口裕香、能登麻美子、沢城みゆき、釘宮理恵、麦人、進藤尚美
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

なにこれかわいい!!!

この兄妹かわいいかわいい!
超かわいい!

妹単体でかわいいのでなく、兄妹ワンセットで
かわいいのははじめて!

そして白ちゃんかわいいよヽ(▽`)ノ♪

そして日笠さんのキャラが貧乳じゃない・・・だと・・・?

かわいすぎて1話を2回見てしましました(*^ワ^*)
くぎゅううううってあんな声のキャラもできるんですね^^

■第2話
{netabare}
「俺に惚れろ」って効果絶大ですね(笑)
来週から人類の逆襲?かな^^
今週も白ちゃんかわゆす

★じゃんけん
どこまで先読みするかによって最適手が変わりますね^^
空=グーを予想して、ステフ=チョキを空が予想して、
空=チョキ(orパー)なら、それを予想したステフはチョキが
最適。
ステフがどこまで先読みするかを読んだ空が勝ちでした^^
{/netabare}

■第3話
{netabare}
イカサマすぎ(笑)
とてもヒッキーとは思えない戦いっぷりでしたね^^
かわいいは正義★
{/netabare}

■第4話
{netabare}
4話目にして王様になってしまいました^^
演説もやはりヒッキーとは思えない(笑)
テトは昔世界制覇したイマニティ?
まだまだ先が長そうです^^
{/netabare}

■第5話~第11話
{netabare}
白ちゃんかわいかった^^
ラストの白シャツ姿とかもうね^^
今後の展望を空が語って1期は終了です。
2期がすぐ始まることを期待しています。
今期一番楽しみにしてたアニメでした~♪

『空白に敗北はないの♡』
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 155

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

白。11ちゃい。子供だから分かんない

原作未読。最終話まで視聴。

異世界ファンタジー&コメディ。
バトルはもっぱら頭脳戦。

主人公最強系だが、主人公の義兄妹それぞれに得意不得意があり、互いが補い合う事で、最強として君臨する。義兄妹の信頼関係が微笑ましい。

独特の画風は賛否分かれるかも。個人的には好きですけど・・・。

特筆すべきは声優陣の豪華さ。作品の魅力を格段に引き上げていると思います。

あと”白”と”ステフ”の可愛さはこの作品の魅力の一つかと。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 103
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

異世界ものでは突き抜けた面白さ!

2周目を完了!

これまで『アウトブレイク・カンパニー』『ログ・ホライズン』『問題児たちが異世界から来るそうですよ』等を視聴しましたが、やはり異世界に飛ばされる話では、本作が一歩も二歩も抜け出した面白さだと思いました。
(※『ソードアート・オンライン』もとくに第1期は本作と並ぶかそれ以上に面白いと思いますが、第2期の出来が個人的にはイマイチと思うので)

とくに第6話以降の展開が素晴らしいと思いました。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


========= ノーゲーム・ノーライフ (2014年4-6月) =========

{netabare}第1話 素人《ビギナー》 ★ 対テト戦(チェス)
第2話 挑戦者《チャレンジャー》 ☆
第3話 熟練者《エキスパート》 ☆ 対クラミー戦1(チェス)
第4話 国王《グランドマスター》 ☆ 続き
第5話 駒並べ《ウィークスクエア》 ☆
第6話 一手《インタレスティング》 ★★ 対ジブリール戦(具現化しりとり)
第7話 死に手《サクリファイス》 ★ 希望の鍵
第8話 起死回生《フェイクエンド》 ★★ 種の駒、※特殊ED
第9話 解離法《スカイ・ウォーク》 ★ 対クラミー戦2(オセロ)
第10話 指向法《ブルー・ローズ》 ★★ 対いづな戦(テレビゲーム)
第11話 誘導法《キリング・ジャイアント》 ★★ 続き ※OP「おねがい☆すにゃいぱー」
第12話 収束法《ルール・ナンバー・10》 ★★ 続き、対巫女戦(コイン・トス){/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)5、★(良回)3、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4


OP 「This game」
ED 「オラシオン」

===========================================
※以下は、2014年6月29日(TV放送終了直後)に書いたレビューです。

{netabare}第1話は上出来。90点上げてもいい。
マッドハウスさん制作で絵も綺麗で演出も良い。
原作なんて全く知らないけど、この調子でラスト回まで続いて欲しい。

第2話(今回は70点くらい)
異世界の設定それから登場人物たちの設定が色々と明かされる。
ゲームで負けて降格した元王女様もテンプレ通りだが悪くない。
ただ、今のところは面白いんだけど、今後も盛り上がっていけるか心配になる。
このまま一本調子だと視聴者に飽きられる危険が高そう・・・頑張って。

第3話(70点)
ゲームがちょっと酷いが、面白いからいいかな。
ジョジョっぽい演出はこれからも入るんだろうか?

第4話(70点)
ラストで唯一神テトが良い味出してる。

第5話「駒並べ(ウィークスクエア」(70点)
フリューゲルとはドイツ語で翼という意味らしい(英語のwing)。
ラストだけ見れば十分な回だったな。

第6話「一手(インタレスティング)」(80点)
クーロン力?知らない言葉だが、何か凄い!!

第7話「死に手(サクリファイス)」(70点)
ゲンドウ君パロ?

第8話「起死回生(フェイクエンド)」(90点)
ケモ耳種族との神経戦。チェス回が嘘みたいな面白さ。

第9話「解離法(スカイ・ウォーク)」(70点)
ちょっと中だるみ回。

第10話「指向法(ブルー・ローズ)」(90点)
ケモ耳種族と対戦開始。前回の中だるみ感を挽回する面白さ。

第11話「誘導法(キリング・ジャイアント)」(90点)
ケモ耳種族との対戦。

第12話「収束法(ルール・ナンバー・10)」(90点)
ケモ耳種族との対戦終結。今後への伏線。

第1話がかなり面白く期待したものの、第2~5話がそれほどでもなく失望しかけたが、第6話以降に持ち直す。
第10話以降のラスト3話はこの手のアニメでは今年最高に楽しめました。

早く続編が決まれば良いね。{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 82

89.9 13 マッドハウスアニメランキング13位
BLACK LAGOON ブラックラグーン(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★★ 4.1 (5049)
23602人が棚に入れました
日本の一商社・旭日重工(あさひじゅうこう)の社員だった岡島緑郎は、会社の機密ディスクを運ぶ任務中、南シナ海で違法な運び屋・ラグーン商会にディスクを奪われ、自らも拉致されてしまった。ラグーン商会(レヴィ)の狙いは、旭日重工から岡島の身代金を取ることだったが、機密の漏洩を懸念した会社と彼の上司・景山は、会社のためにはやむを得ずとして彼をディスクもろとも抹殺せんと画策し、傭兵部隊に商会を襲わせる。自分が旭日重工から見捨てられたことを知った岡島は、ラグーン商会のメンバーにアイディアを提案し、この危機を脱することに成功する。

声優・キャラクター
豊口めぐみ、浪川大輔、磯部勉、平田広明、小山茉美
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「しっかり読まねぇと、**の穴溶接して、ドタマにでっけぇ風穴あけてやるぜ!」

原作未読。
1期2期まとめてのレビューです(OPに変化がなく、そのまま繋がっているので)。
2期はコレ → http://www.anikore.jp/anime/951/

日本のサラリーマン、岡島緑郎(おかじまろくろう)は、企業秘密を運ぶ任務の途中、海賊に襲撃されてしまう。
企業は秘密の漏洩を防ぐため、岡島緑郎ごと闇に葬ろうとするが、失敗。
その後、岡島緑郎は「ロック」と名乗り、自らを拉致した「ブラック・ラグーン号」で、運び屋稼業を手伝うことになる。


無法者だらけのバイオレンスな物語。
タイトルに書いた、英語のスラングを直訳したかのような台詞まわしが特徴的です。

基本的に3話程度で完結するオムニバス形式。
さまざまな事件と関わっていきますが、その中でのロックの葛藤や、変化が描かれています。

見所の一つは、ガンアクション。
ヒロイン(?)のレヴィは二挺拳銃の使い手で、名うてのガンマン。
抜群の身体能力で敵をなぎ倒していく姿は、とてもスタイリッシュ。
2006年のアニメですが、今見ても鳥肌が立つような身のこなしを見せてくれます。

もう一つの見所は、テーマにも繋がりますが「価値観の相違」との戦い。
日本という平和な国で、ある程度、正論がまかり通る人生を送ってきたロック。
しかし、自分がいるのは、そんなものとは無縁の、命が軽く扱われる世界。

自分は、日常側の人間なのか、非日常側の人間なのか。
登場人物のほとんどは非日常側の人間ですが、ロックは違う。
二つの世界の境目に立つロックを通して、視聴者に感情移入を促していきます。
そしてロックはどういう結論を出すのか……。
{netabare}
自分の置かれている境遇と、双子(ヘンゼルとグレーテル)の事件を通して、ほんのささいなきっかけが人の人生を狂わせることを知ったロック。
それが、最後の鷲峰雪緒(わしみねゆきお)の件での葛藤に繋がっています。
単に「昼」と「夜」の境界線である「夕方」に立つだけではなく、どちらかに身を投じなければならない。
雪緒が自決するとき、レヴィは「アイツを見るなロック! 傷になる!」と言いましたが、ロックは目をそらしませんでした。
自ら「夜」の側に身を投じたのでしょうか。

なお、最終話のタイトルは「The Gunslingers」
ガンスリンガー・ガールというアニメでちょっと触れたのですが、「ガンマン」には「悪党」というニュアンスが、「ガンスリンガー」には「どちらでもないグレーゾーン」というニュアンスがあります。
境界線上にいるロックと雪緒の二人を表した、うまいタイトルだと思いました。
{/netabare}
そんなドス黒い物語ですが、徹底してシリアスなわけではありません。
会話はフランクで、アメリカンジョークが冴えていますし、存在自体がシュールで笑いをとってくれるキャラクターも多数出てきます。
{netabare}
暴力教会のシスターたちは出オチでしたね。
黒すぎて笑ってしまいましたw
{/netabare}
ブラック・ラグーン号のメンバーも魅力的。
メンバーは、ダッチ・レヴィ・ベニー・ロックの4人。
中でもロックの境遇に近いベニーという人物が安心感を与えてくれます。

また、今置かれている状況を、的確な言葉で説明してくれるため、話が分かりやすく、内容に入り込みやすいのもミソですね。
単なるガンアクションでも、ヒューマンドラマでもなく、どちらもうまく両立させ、ブラックジョークを織り交ぜた作品。
エンターテイメントとしての質が高いです。

平和ボケを吹き飛ばしてくれる勢いのある作品。
刺激を求める方へ。
どぎつい言葉や、暴力描写に耐えられるなら一見の価値ありです。

なお、第1話がニコニコ動画で無料放送されています(公式、アカウントは不要です)。
→ http://www.nicovideo.jp/watch/1318132114

百聞は一見に如かず。
興味を持ったらどうぞ!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 81

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

悪党達の生き様を描いた大人向けアクションアニメ♪

このアニメを見るきっかけは、ここのランキング上位にあったからです♪
個人的にはここのランキングは今のところ外れ無しです!!!


さて物語ですが、
「ロアナプラ」というタイにある(架空の都市です)犯罪都市に屯する裏社会の人間達や、そこで運び屋を営む「ラグーン商会」の面々達が繰り広げる日々の争いや撃ち合いなんかを描いたアクションアニメです。

主人公は日本の商社マンである岡島緑郎とラグーン商会のレヴィの二人です。
岡島は、ある日突然海賊に襲われ、色々ありながらラグーン商会に入り「ロック」という名で活躍していきます。

ここまでがあらすじです(*´ω`*)
本編を見ていただければ数話でハマっていくと思いますよ♪

このアニメ、凄く暗い部分も多々有って、決して楽しい気分になるアニメでは無いです。

バンバン人が死んでいきますし・・・

裏社会の日々を凄くシリアスに描いている本当に大人のアニメです♪


話数は1期と2期とOVAを合わせた全29話です♪

見応えある上に、内容も濃いのでオススメですヾ(*´∀`*)ノ

ですが、やはりそんなに楽しいアニメではありません。
だからといって、暗い雰囲気になってしまうようなアニメでもありません!!!
そういうところの脚本・演出は凄いなと思いました(*^_^*)♪

是非、時間があれば数話視聴してみて下さい♪♪
私はハマりました(笑)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 63

suggest@休止 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

正義なんてものはなくても、地球は回るんだぜ。

日本のサラリーマンである岡島緑郎は何も知らされないまま会社の秘密ディスクを運んでいた際、ラグーン商会に拉致されてしまう。
緑郎はそこで会社が自分を見捨ててディスクとともに消そうとしていることを知る。
緑郎の知恵でなんとかピンチから脱した後、緑郎は会社や日本に別れを告げ、ブラックラグーン号に乗り込む・・・

ロックの立ち位置が良くてクズの街、ロアナプラでもスーツ姿で悪党になりきれてない感じがいい^_^
そこからレヴィと対立することもあるけど、ロック自身も自分の仲に秘めた思いがあり、時折強くでたりしてるとこをみるとやはり好感がもてる!

レヴィは私の中でかなりいいヒロインでした。
銃撃戦の最中はなぜか物凄く楽しそうで可愛らしいのに、真っ白で自分の正反対にいるロックを見たり、自分の過去に触れられたりすると途端にオーラが変わったりと、よく描かれていたと思います。(^^)

ロックとレヴィのコンビはめっちゃ好きです(-_^)


本作を観ていて思ったのは、登場人物が数話前ではあんなに仲良く喋っていたり、共闘していたりしてもなーんか気づいたら敵同士であったりと最初は変な感じでしたが本当に信じていたり助けようとするのは身内のみなとこを見ると、皆んな割り切ってんだなーとロアナプラの世界観が見えてきます!


何かこう崩れ落ちそうなものがギリギリのとこで耐えてるそんな危なっかしさがあり、かっこ可愛いシーンも多くあり、とても楽しめた作品でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 63

85.1 14 マッドハウスアニメランキング14位
魔法科高校の劣等生(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (4568)
23466人が棚に入れました
魔法――。それが伝説や御伽噺の産物ではなく、現実の技術となってから一世紀弱。国立魔法大学付属第一高校・通称「魔法科高校」に入学することとなった、ある欠陥を抱える兄・司波達也と、全てが完全無欠の妹・司波深雪。彼らがこの魔法科高校に入学した時から、平穏だった学びの園で、波乱の日々が幕開いた――。

声優・キャラクター
中村悠一、早見沙織、内山夕実、寺島拓篤、佐藤聡美、田丸篤志、雨宮天、巽悠衣子、井上麻里奈、木村良平、諏訪部順一、花澤香菜、中原麻衣、小笠原早紀、戸松遥、杉田智和、松岡禎丞、村瀬歩
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ごめんね~お姉さん、子供体型で。

原作未読。全26話視聴。

ラノベ原作の主人公最強系。

主人公のお兄様・達也は{netabare}問答無用に超強い。{/netabare}ハーレム状態も納得。
しかし、本作のヒロインは妹・深雪。
一見ブラコンシスコン系の話になりそうだが、そんな事は全く気にならない演出は見事。

物語の幅と奥深さは圧巻。
登場人物と専門用語が多く、度々wikiとにらめっこになる。
しかし、これは原作未読の私の責任。

一つ難点を挙げるとすれば、作画が時折乱れること。少し減点。
ただし、それを差し引いても良い作品である事には間違いない。

サブキャラに感情移入してしまう私の一押しは、七草真由美先輩。
みんなのお兄様・{netabare}達也を弟扱いとは・・・。
(もっとも、七草先輩も最終的には達也に子供扱いされる羽目になっちゃいますけどね){/netabare}

第2期楽しみにしています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 90

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

この作品、ある意味ホラーアニメです。

前情報なしでの視聴なので、驚きました。
「劣等生・・・・、いったいどこが?」とツッコみたいところです。

魔法が戦争に使用される近未来。
魔法師育成や魔法開発が、国家レベルで行われています。
主人公は、国立魔法科第一高校に入学した兄と妹。
妹深雪は強力な冷却魔法を操る優等生。
兄達也は劣等生設定ですが、戦略核兵器並みの優等生です。

兄妹は度を越したシスコン、ブラコンです。
妹は兄にべったり。
一歩間違えばヤンデレ化しそうで怖いです。
兄は兄で、妹に仇なすものには容赦ないです。
九校戦編のラストお掃除は驚愕の怖さでした。

主人公兄妹が沈着冷静なので、安定感がある作品です。
その分他のキャラが霞んでしまって、少々残念でした。

全然関係ないのですが5話の冒頭、まるで「氷菓」ですね。
声が、中村悠一さんと佐藤聡美さんなので。
落ち着いたトーンの会話、良いですね。
ここが個人的イチオシシーンです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 85
ネタバレ

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

かの有名な「劣等生詐欺」作品はこれです。→ 詐欺ではないらしい…。

同タイトルのライトノベル(電撃文庫刊)が原作。アニメ視聴時点では原作未読でしたが、本レビューを書いている時点では既刊分は全て読んでいます。

タイトルに「劣等生」とありますが、「そうかもしれない」と思わせられるのはアニメでも最初の1、2話程度で原作でも1巻もたない感じです。

主人公は司波達也、ヒロインは司波深雪という兄妹をメインとしたお話ですが、はっきりいって司波妹でも充分に強いのに司波兄にいたっては(特にアニメ化範囲内で)無双状態です。

あと、本作を観るうえで気にしておく点は以下の通り。

1. 数十年後の近未来設定。作中世界は20世紀末くらいから現在の歴史とは分岐した架空の歴史をたどっています。作中年代は21世紀の末くらい。

2. 作中世界では2040年くらいに「第三次世界大戦」が発生して20年くらい続いた後で終戦、それから約35年くらい経っている。

三度目の大戦を経て、世界は再編されており現在の国境とは異なる状況になっています。日本も普通に武装している感じで、魔法科高校の雰囲気は明治時代の旧制高校あるいは戦前の士官学校みたいな雰囲気です。

魔法科高校とはいえ「高校生」と言ってはいますが、おそらく我々のイメージする「高校生」とはまったく違ったメンタルだと思います。作中世界ではいつまた戦争が始まってもおかしくないような感じです。

原作ラノベはそういった「愛国思想」的な感じが随所に表面化してますが、アニメは若干マイルドになっている気がします。

ですが、マイルドになってもきっと合わない人は合わないでしょう…。

2017/2/22追記:
原作最新巻(21巻: 動乱の序章編<上>)のあとがきで、原作者が今更ながら気になることを書いていたので挙げておきます。

ネタバレ部分は、各編をご覧になった後なら名前を見て納得するとは思いますが、タイトルについてそんなことを言われても…、って感じですね。

曰く:
この「魔法科高校の劣等生」というのは主人公のことではありませんでした。正確には、主人公の達也のことだけではなかったと言うべきでしょうか。主に達也を指しているわけでもありませんでした。

『入学編』の「劣等生」は{netabare}壬生沙耶香{/netabare}のことです。
タイトルを変えるつもりだった『九校戦編』の「劣等生」は、{netabare}吉田幹比古{/netabare}のことです。
『横浜騒乱編』の「劣等生」は、{netabare}平河千秋{/netabare}です。
(以下、未アニメ化部分に関する記載のため省略)

2020.4.5追記:
原作本編もいよいよ佳境という感じになってまいりました。そして私はスピンオフの『司波達也暗殺計画』の方も楽しんでおります。

物語の評点を3.5にしていたんですけど、「自分がけっこうアニメも原作も楽しんでるのに3.5はないだろう」ということで4.0に上げることにします。

今年放送が予定されているという<来訪者編>も楽しみです!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 84

89.6 15 マッドハウスアニメランキング15位
時をかける少女(アニメ映画)

2006年7月15日
★★★★☆ 4.0 (4031)
21149人が棚に入れました
東京の下町にある高校に通う女子高生・紺野真琴は、ある日踏切事故にあったのをきっかけに、時間を過去に遡ってやり直せるタイムリープ(時間跳躍)能力に目覚めてしまう。最初は戸惑いつつも、遅刻を回避したり、テスト問題を事前に知って満点を取ったりと、奔放に自分の能力を使う真琴。そんなある日、仲の良い2人の男友達との関係に、微妙な変化が訪れていく。

声優・キャラクター
仲里依紗、石田卓也、板倉光隆、原沙知絵、谷村美月、垣内彩未、関戸優希
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

どうしようもなく、時は過ぎ去っていく

アニメーション製作:マッドハウス
監督:細田守、脚本:奥寺佐渡子、音楽:吉田潔
キャラクターデザイン:貞本 義行、原作: 筒井康隆

子供から大人になるとき、私たちは色々な痛みや哀しみを経験する。
そのことによって、私たちは屈託のない気持ちのままでは
いられなくなってしまう。
それは「良し悪し」ではなく、誰もがいつかは通る道だ。
ただ15歳のときに通る人がいれば、
40歳まで通らない人もいる。大人になるということは、
何か大きな洗礼が必要なのかもしれない。

『時をかける少女』は、真琴が子供から大人になる物語だ。
そういう視点で作品を見ると、テーマがより鮮明になる。
最初の真琴は、ただの子供だ。
とても明るく屈託のない性格が、多くの人から愛されている。
彼女は「今」の生活がとても気に入っていた。
「今」がずっとずっと続けばいいと思っていた。

{netabare} ある日、真琴は偶然に時間を戻す能力を身につける。
それによって夏休み前の楽しいひとときを繰り返せるようになる。
失敗してもやり直せる。考えなければならないことが起こったときは、
その問題が自分には起こらないようにしてしまう。
何が起こってもやり直せる世界は、とても居心地が良かった。 {/netabare}
しかし「今」という時を先延ばしにしたことで、
真琴の周りの環境は大きく変化していく。
多くの人の歴史が変わり、自分自身を含め、
たくさんの人が傷ついてしまう。
また、どれほど時間を戻しても取り戻せないものもある。
それは、いくつもの偶然が重なった瞬間だけに存在する、
人の気持ちだった。

未来は少しのことがきっかけで大きく変わってしまうこともある。
だからこそ、「今」という時間のなかで起こる出来事に、
真剣に向き合って考えることの大切さに真琴は気付く。

この作品はタイムリープの部分などで難点があるとは思う。
しかし、真琴の想いは、とても上手く表現できている。
誰かのために必死になって走る真琴の姿は魅力的だ。
そして奥華子の曲がシーンと絶妙に重なって、深く心に残った。
(2018年12月4日初投稿)

忘れられないシーン(2018年12月5日追記)
{netabare} 私はこの作品が大好きで何度もリピートしているのだが、
雀犬さんのレビューを読んで色々思い出したことがあったので、
少し追記したいと思う。

ひとつは、やはり坂道で転がっていくシーン。
ここは動きとともにとても印象的だ。
止め絵やスローモーションを効果的に使って、
転がってボロボロになっていく様子は衝撃的だった。
新海誠監督の『君の名は』にも同じようなシーンがあって、
観たとき、これは明らかに時かけのパクりだろうと思っていたら、
どこかのインタビューで監督が、あっさりと認めていた。
それほどインパクトのある良いシーンだった。

次にスクランブル交差点のシーン。
全てが止まったお互いの姿が見えない人込みのなかで、
真琴はこれからやりたいことについて、
千昭を探しながら会話を交わす状況がとてもせつない。
人込みのなかで、声だけが響くシチュエーションは
観ている者の心を動かすほどの哀しみを感じさせる。

また、奥華子の曲が流れる最後の跳躍のシーンも忘れられない。
時間を遡るなかで転校生としてクラスに来た千昭が喧嘩をしたこと、
仲良くなった功介と3人で雨の日にひとつの傘に入って
帰ったこと、千昭が真琴に告白をしたことなど、
これまでの色々なことを思い出していく。

そして、ラストの河原のシーン。
実写映画で使われるような望遠での固定カメラ。
煌めく川が流れ、車が左右にゆっくりと走っている。
真琴のそばを自転車が通り過ぎる。
どうしようもなく過ぎ去っていく時間のなかで、
ふたりが別離を迎えるシーンには心を揺さぶられた。
監督のこだわりがとてもよく分かる絵作りで、
これをやりたかったから、監督は作品を作ったのではないかと
思えてしまうほどの名シーンだ。
良い映画には、こういう心に刻まれるシーンが
たくさんあるものだと再認識させてくれた。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 92
ネタバレ

ポロム さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

不器用だった初恋を思い出すような切ないSF

もし突然、時間を跳躍するタイムリープの力を身につけたら
・・あなたは、どう使いますか?

私なら、
断られることを恐れて出来なかった、電車でお年寄りに席を譲ったり、
もう二度と会えない人ともう一度逢ったり、
たった一言で傷つけてしまいすれ違ったあの人に
好きだった、とただ一言だけ伝えたい・・とか、
実際タイムリープしても辛くなるだけなような気がする
どれも本当に些細なことだけど、後悔だらけです。

その、後悔によって今があると最近気づき、
「時をかける少女」の真琴の不器用で抗おうとする姿を見て
思春期の自分と友人の姿を重ねてしまいました。

あらすじ;主人公高校2年生の真琴はあることがキッカケで
時間を跳躍するタイムリープの力を身につける。
せっかく手に入れたタイムリープなのだから有効活用すればいいものの、
最初、真琴は、軽はずみにプリンを何度も食べたり、
テストの成績を上げたりと、せこいことばかりにタイムリープを使う。
少し過去を変えただけで起こるタイムパラドックスなど気にしない。

{netabare}その中でもちょっとイヤな気持ちになったのが、
調理実習で揚げ物の油が跳ねて危なくなるのを、
タイムリープしてやり直して自分の身代わりに他の男子にやらせて
それにより、その子が揚げ物の油で危ない目に遭い、
それが原因で不良たちからいじめられてしまうのを見て
「もし・・自分だったら・・。」とか罪悪感も無し。
自分のせいでいじめられているという良心の欠片もなくて
そのシーンにより真琴は、人間らしくあるけれど、
まだ未熟で自己中な部分があると感じた。{/netabare}

・・ずっと変わらないものだと思っていた友情が
恋愛感情に変わることと、自分の気持ちと向き合うことに恐れて
逃げ出そうとする不器用な姿がまさに思春期の青春そのものだった。

Time and tide wait for no one.
{netabare}
「未来で待ってる」
「すぐ行く。走って行く」
このやりとりのシーンがとても良かった。
キス(約束)を交わすわけでもなく
ただ、千昭に再び会える未来を信じる真琴の気持ちが伝わってくる。
ハッピーエンドでもなくバッドエンドでもない
余韻と想像力を与えてくれるトゥルーエンドだった。
涙は出るほどではないけれど、確かに胸にグッとこみ上げた。
{/netabare}

夏の終わりと青春を思い出すような
センチメンタルだけど切ない作品が観たい方、オススメです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 78

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

青春もので面白かったな♪

爽やかな青春恋愛系といった感じ
見終わった後もすっきりした

結構ありがちで
べたな設定だと思うが
かなり良かった

一人の女子高生と二人の男子高校生の
微妙な距離感の描写が上手だった。
全体的にストーリーがしっかりとしており
2時間で上手にまとめられているし
見応えは十分にあった。

人が一回は思ったことのある欲求に忠実で、
また、青春の中で人を好きになる楽しさ、愛しさ、
そして何かを失うことの悲しさ、
せつなさをすべてつぎ込んだ作品といっても
いいかもしれない。
見終わった何とも言えない余韻が
自分を襲った作品の一つだろうと思う

ただ一つ残念なのは声優ですね。
良い味出してる部分も大いにあるんですが、
やっぱり少し残念な演技だと思ってしまった

でも結果的には最後で感動できたし
音楽も作品に合っていて
良かったと思う

投稿 : 2024/06/08
♥ : 71

84.9 16 マッドハウスアニメランキング16位
学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD(TVアニメ動画)

2010年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (3194)
16518人が棚に入れました
ある日突然人々が生ける屍と化し、他の人々を襲うことで仲間を増やし始めた。
主人公ら生徒と教師数名がマイクロバスに乗って高校を脱出するが、この謎の疫病は想像以上の広がりを見せ、気付いた時には出くわす人間のほとんどが生ける屍という状況になっていた。
秩序が崩壊した世界で主人公達のサバイバルが始まる。

声優・キャラクター
諏訪部順一、井上麻里奈、沢城みゆき、喜多村英梨、檜山修之、福井裕佳梨、宮野真守、竹達彩奈、谷山紀章、竹内順子

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

日本を舞台にしたバイオハザード

物語の設定や雰囲気は映画のバイオハザードとほぼ同じで
そこに「高校生」と「エロ」という要素が加わった
シリアス且つホラーアニメ。

映画のバイオハザードでは舞台は「アメリカ」で主人公が「大人」であるのに対し
このアニメでは舞台は「日本」で主人公が「学生」ということで
より親近感というか身近な感じがしたのでとても入り込みやすかった。一話を見てすぐに引き込まれました。

ただ「エロ」の要素がちょっとしたパンチラ程度だと思っていたのですが結構大胆な描写が多かった。
個人的には「グロ」の要素と「エロ」の要素は対極の位置にあると思うので
それを同時に受け入れるのはとても億劫に感じた。
なのでエロ描写をもっと控えた方がよりシリアスに入り込めると思った。

にしても作画やアクションはとても迫力があったので
バイオ好きやシリアス好きでエロ耐性のある方におすすめします。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 86

☆エトペン☆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

評価は分かれると思いますが、本当に面白かった。続きが早くみたい!!

幼馴染にふられた主人公は
やる気をなくして
無気力に生きていた。

そんなある日授業をサボっていると
外であるゴタゴタをみる。

ゾンビが学校の中に入って行き
主人公は仲間を集めて
ゾンビから生き残るために頑張る。



この作品はホラーの要素を抑えてエロを
入れた感じです。
そのせいで評価がイマイチ高くないんですよね。
結構僕にはエロの要素が必要みたいです。
恐怖をやわらげてくれます。


正直、現実にこんなこと起きたら怖いです。



女性声優さんは豪華でした。
沢城さん、井上さん、キタエリさん、竹達さんなどなど。




OPは大好きです。かっこいいですね。
EDはその話に合うやつを選んでるみたいですが、
正直統一して欲しかったです。



原作の漫画の方は今は休載らしいですね。

できるだけ早く再開してほしいです。
続きがすごく気になる。



刺激を求めており、なおかつエロに萎えない方にお勧めです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 42

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

高レベルなアクションと主人公の潔さが魅力!!

久しぶりにかなり高レベルなアクションシーンを観ましたよ♪♪
1話から衝撃的な展開でメチャ②面白かったです☆★

ただ、個人的にはエロ要素に関してはマイナス。
制服でアクションしているので、たまにサービスカットがあるくらいなら分かりますが、ちょっと露骨すぎが目立つ!
また、純粋にエロを追求していないので、中途半端さが残ってかえって不愉快でした↓↓
そもそも、ゾンビや死体の中でパンツやおっぱい見えても…ww

でも、OPアニメーションは素晴らしい!!
あのセクシーな感じは結構評価できますね☆★

と、なんかエロの話に偏ってしまいましたが…
シナリオはほとんどバイオでしたが、見所があり面白い!
そして、この作品を支えているのはやはり【キャラ】!!

ヒロインは基本的に可愛くて強い!
守るだけじゃなく、頼りに出来る感じも見ていて気分が良い!!
また、主人公が判断力がよく深いさを感じさせない点がとても好印象!!
物事をスパッと決めるし、男らしさがあってカッコイイ主人公でしたね☆

投稿 : 2024/06/08
♥ : 34

88.7 17 マッドハウスアニメランキング17位
四畳半神話大系(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (2933)
13597人が棚に入れました
『四畳半神話大系』(よじょうはんしんわたいけい)は、森見登美彦の小説。冴えない生活を送る京都大学3回生の「私」は、期待していたバラ色のキャンパスライフを求めてもう一度ピカピカの1回生に戻ってやり直したいと願う。本当はあったかもしれない学園生活が、4つの平行世界で繰り広げられる。

声優・キャラクター
浅沼晋太郎、坂本真綾、吉野裕行、藤原啓治、諏訪部順一、甲斐田裕子
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

日常はこんなにも楽しい。ノイタミナの生んだ傑作

制作はMAD HOUSEで原作は森見登美彦氏の小説です。原作既読。
ジャンルは学園・恋愛ファンタジーです。
原作は300ページくらいなのによくここまでの長さの作品にしたなと感心です。


「私」は京都にある大学(たぶん京大)の3回生である。
そこで悪友の「小津」、後輩の黒髪乙女「明石さん」、下宿先の居住人「樋口師匠」、歯科衛生士の「羽貫さん」、映画サークルの「城ケ崎先輩」らと関わっていく。
様々なサークルに入る平行世界で、「私」がどのような結末を迎えるかを描く。


この作品は他のアニメと一線を画す独特の雰囲気が特徴です。
独特の作画、独特のキャラ、独特のしゃべり。
背景のカットや色の使い方も独特です。

ストーリーは基本的に一話完結で、最後には{netabare}結末を嘆き、時をさかのぼる描写で1話が終わります。{/netabare}
1話1話がしっかりとしていてなかなか見ごたえがあります。
平行世界を10個もやっているのでさすがにパターン化してしまってはいるのですが、とにかく独特の雰囲気で飽きさせません。
平行世界どうしのつながりがある描写も結構あり、注目するとなかなか面白いです。
キャラの癖も強いため、笑える場面多し。

声優に関しては主役を演じた浅沼さんにお疲れ様でしたと言いたい気分です。
「ハルヒ」シリーズのキョン以上にしゃべっていました。


以下詳しいネタバレと考察。
{netabare}10話で彼はサークルに入ることをやめ、バラ色のキャンパスライフをあきらめ、四畳半の自宅にこもることを選びます。
こもっていたらなんと外に出られなくなり、そこで自分が経験した平行世界を知ることになります。
数々の平行世界で結末を嘆き、時をさかのぼっていたにもかかわらず、彼は「こんな楽しそうなキャンパスライフを送りたかった」とこぼします。
「隣の芝は青く見える」ってやつでしょうか。
この作品は、暗に我々が何気なく送る日常の楽しさを示唆しています。
何気ない日常でも、その一瞬一瞬はかけがえのないものです。
そして、その一瞬は自分の「選択」によって生まれたもの。
私たちはそれに責任を持ち、人生を歩まなければいけない。

誰だって時をさかのぼりたいと思ったことはあるでしょう。
しかし、どんな経験も自分の糧になって返ってくる。
無駄な経験なんて何もないというのはよく言うものです。

「何もしないで過ごすより、何かして後悔した方がいい」
全編を通じてこのアニメが伝えたいことはこれにあります。
主人公も、目の前にぶら下がっていたもちぐまを持って明石さんのもとへ行きます。
これは大人になると非常に難しいことなのですが、大学生ならまだできる。
現実的にギリギリの年齢が大学3回生くらいなのでしょうね。{/netabare}


総括して、作品全体から万人向けじゃない雰囲気を漂わせていますが、内容は分かりやすくて面白い万人向けなものだと思います。
万人向けでない雰囲気を乗り越えて視聴して欲しいw
終盤にかけての伏線の回収も見事で、背筋がゾクゾクしました。
〆方も非常にきれい。

多分大学生の経験があるほうが楽しめるかもしれませんが、それ以外の方でも「なんとなく人生がつまらない」と思っている人はぜひ見てみてください。
ルーティーンな日常の景色が変わって見えるかもしれません。

どうでもいいですが、同作者の「夜は短し歩けよ乙女」もアニメ化してほしいですね。
こちらも原作好きなので。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 90
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ファンタジックな恋の行方

湯浅政明監督作品、
森見登美彦原作のベストセラー。

もしも時計台の前で、
ほかの道を選んでいれば…、
黒髪の乙女は振り向いてくれたのか!?
バラ色のキャンパスライフを夢見る、
主人公、私の七転八起な妄想コメディ。
{netabare}迷い込んだ不思議な平行世界で、
繰り広げられる気怠くも優雅な青春物語。{/netabare}

この作品は言葉の洪水でして、
作画とともに人を選ぶでしょう。
樋口師匠が味があって好きでした。
彼の言葉が不意を突いて胸に刺さる。
ほろ苦い学生生活、雑多な色の人生、
最後は哲学的に見事にまとめて好感です。

{netabare}四畳半世界からの脱却、
不毛な世界の裏にある豊穣な世界、
それはモラトリアムからの脱却なのだ。{/netabare}
恋路を踏み出せ、その大切な第一歩を。

少しだけ前向きな自分へ、
大人になった私のファンタジックな恋の行方。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 85

逢駆 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

~脚下照顧~

なにゆえこんなことになってしまったのか
責任者に問いただす必要がある
責任者はどこか―――――


シュールな映像世界に彩られた、毒とユーモアをたっぷり含んだ奇妙な味の作品。
心地よい疲労感や爽快感、満足感などが同時に得られるといった不思議な感覚に陥りました。

主人公“私”は薔薇色のキャンパスライフを夢見ながらも実り少ない毎日を過ごす大学3回生。
もしあのとき運命の時計台前で、別の道を選んでいれば…。
基本的に1話完結のオムニバス形式で、1回生の時に選んだサークルによって自らの大学生活をいかに変えていったのか?という可能性を描いています。

シンプルにして独特の世界観が構築されており、情景描写は限りなく少ないです。また人物の描写も必要最低限に抑えられています。そのため本作は登場するキャラクターに感情移入して楽しむタイプの作品ではない…と思う一方で、どこか共感できる部分も多かったりします。
それは、おそらく主人公が抱える『後悔』に多かれ少なかれ当てはまる部分があったから。
理想と現実のギャップに戸惑ったり、隣の芝が青く見えたり。
本来、他の可能性とは考えても仕方のないことです。
しかしそこにばかり捉われて自分の足元を見ようともせず、自身を否定し続ける主人公。
そんな彼が情けなくも美しい展開の果てに何を見つけるのか…。
1クール通して見事なまでの伏線回収とストーリー展開。本当に素晴らしかったです!

また主人公の早口でまくしたてるような一人語りは圧巻。
抑揚をおさえた口調は作品の雰囲気にも合っていて癖になりました。
特に第10話は凄かったです。なんとセリフが主人公のみ!
通常の回でもセリフの量が多いのに、それを丸々30分、一人で喋り尽くすとは。
こういった独特の演出も本作に強烈な個性を持たせていたと思います。


迷い込んだ複数の並行世界で繰り広げられる、「if」をテーマにした不毛と愚行の青春奇譚。
たくさんの実験的な要素が絶妙に化学反応を起こしていたように感じました。
悲喜こもごもの結末を包み込む“四畳半”の神話に脱帽です!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 85

85.7 18 マッドハウスアニメランキング18位
織田信奈の野望(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (2599)
13567人が棚に入れました
平凡な男子高校生、相良良晴が突然400年前の日本にタイムスリップ!そこは血を血で洗う戦国時代だった……が、ちょっと雰囲気が違う??そんな乱世で良晴が出会った一人の美少女、その子の名は「織田信奈」日本史上最も有名な戦国大名、「尾張の風雲児」こと織田信長────ではなく、織田信奈!?明智光秀や徳川家康、誰もが知っている戦国武将たちが美少女として登場するこの世界。信奈の家臣となった良晴は、“天下統一”という織田信奈の野望を実現すべく、天下一の美少女達と共に戦国乱世を駆け巡る!『サル、わたしと一緒に天下布武よ!』才色兼備な姫武将たちが織りなす恋と戦の新たな戦国絵巻が今、はじまる!

声優・キャラクター
伊藤かな恵、江口拓也、福圓美里、生天目仁美、松嵜麗、金田朋子、北方奈月、矢作紗友里、小倉唯、能登麻美子、三森すずこ、麦人、櫻井孝宏、加藤英美里、梁田清之、諸星すみれ、大久保瑠美、佐藤利奈
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最終回視聴完了 2期にも期待☆

<最終話の感想>

やはりこれはもう2期決定って事で!ますます楽しみ。
絶体絶命、信奈最大の危機もなんとか逃れ勝利。
それでもまだまだ戦国の世は終わったわけではなく・・
次から次へと立ちはだかる軍勢は、まるで人生の試練そのもの。

時系列はちぐはぐだったり、そこまで飛ぶかってほど
話が飛んだりもあったけれど、非常にバランスが良いというのかな
娯楽作品として素直に面白く、毎週楽しんで観てこれたのは良かった。

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<11話の感想>

松永久秀、どうも信頼できないなぁと思っていたが、
黒いのは肌だけじゃなく腹もだったか?
史実と大きく異なる局面において、光秀の描き方に
愛情を感じることが出来たのはちょっとした救いだった気がする。
だってどの戦国物語でも最終的には悪人扱いだからね。

さて、良晴はどうなったのか・・・どこにいるのか?
簡単に裏切り、寝返りがあった世の中で、
唯一信頼だけで絆を深く結んでいける関係もあり。
もうすぐ最終回を、迎える様子なのは少しさみしい。

ところで後半、敵襲に挟まれた信奈が「是非に及ばず」と言った言葉、
これ、本能寺の変で織田信長が最期に言った言葉なのだよね。
「どうしようもない」という意味らしい。
けっこう普段も使えそう(笑)

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<10話の感想>

多少、史実と前後しているような気もするのだけれど
細かいことはこの際抜きで(笑)
各登場人物それぞれの雰囲気や性格的な部分が、今更ながら
キャラデザによく反映していて、そういう面でも充分楽しめるなぁと。
今回は光秀の生真面目さ、優等生ぶりの中に垣間見える女の子な部分に
きゅんきゅんきて、なかなか良かった。

が、それ以上に・・
{netabare}
女であることを隠し、男性の武将として生きている浅井長政と、
女だと偽って長政と政略結婚をさせられた信勝(信奈の弟)が、
お互いの素の姿を知り、彼女の想いを察した信勝の優しい言葉のほうに
個人的にはきゅんきゅんきて、歓喜の舞を踊りそうなほどだったw
{/netabare}
さて最終回も間近に控え、気になるのは信奈の安否と今後。
来週も見逃せません。

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<9話の感想>

主な舞台は清水寺。
なんだかそれだけで感慨深いものを感じた。
今回は信奈の野望の真髄をハッキリ聞けた。
野望と言うと普通は戦をして勢力を広げ大きな国をまとめる将軍になる
なんて話になるのだが、信奈はちょっと違う。そこが魅力。
本物の織田信長がどう思っていたかはわからないけれど、
かつての大河ドラマでも似たようなセリフを言わせていたから
まんざら架空でもないようだ。
でも、史実とはかけ離れた設定に包まれている今作なので
もっとギャグ要素と奇想天外な展開を増やしちゃってもいいような気がする。

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戦国武将が美少女になった世界へタイムスリップした男子高校生の、
恋と冒険を描いたコメディタッチの作品ということで、
織田、豊臣の時代が舞台となっている。

戦国武将とはいえ、現代風にアレンジされたさまざまな女の子がメイン。
そのキャラ属性の豊富なことといったら♪
ロリだって細かく分ければほら、こんなにあるんだよねって感じ。
私個人の好みからしたら、信奈の弟、信勝と政略結婚させられた浅井長政なんだけどw
前田利家である犬千代の寡黙かつ機敏に戦闘するその少年っぽい姿と
トラの被り物を被っている小柄な外見で、身長の倍はある長槍を振り回す姿に
思わずギャップ萌え~前髪パッツンのヘアスタイルも可愛くて仕方ない。
けっこうこういう感じがツボだったりするのかと、あらためて気づかされた。

一方、ゲームでしかやったことのない「戦」を「イベント」などと呼び
史実として有名な場面に居合わすことに興奮気味だった主人公も
戦を重ねていくうちに、ようやく自分の立ち位置がわかった模様。

作画はとても綺麗だし、教科書に載っていたことを思い出せるくらい
有名な出来事を奇想天外な発想で展開させるのは、歴史好きな人から見たら
憤慨してしまう部分があるかもしれないけれど、
娯楽作品として割り切ってしまえばけっこう面白い。

ちなみにこれは余談だが・・
8話での、信奈と明智光秀との「たこ焼き対決」を見ながら
ふと思ったのだけど、個人的にはソースやマヨネーズを
たっぷりかける食べ方がどうもしつこく感じてしまって好きじゃないので、
おだしにつけて食べる塩たこ焼き(明石風)が
一番好きだし自分の定番だったりする。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 74

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

戦国乱世が美女だらけ!☆

私は原作を読んでおらず、最初一話を見たときはもしかして、萌えアニメ???と思ってしまいました・・・

最終的にはそんなことはなく、歴史の勉強をしたくなりました(笑)

舞台は戦国時代、突如現代の日本から歴史ゲームオタク?の高校生、相良良晴が戦国時代の濃尾平野に飛ばされてしまう。
その世界の武将たちは皆が美少女ばかりで、織田信長も織田信奈とう美少女でした。
主人公は死んでしまった木下藤吉郎に代わって信奈の家臣となり天下取りに助力していくといった話です。

とにかく美女・美少女ばかりのアニメですww

ですがしっかりと歴史の勉強にもなります!!若干違うところもあるけど・・・

キャラも歴史の教科書を読んでいくような頻度で登場するので誰が誰だかすこし予習したほうが解りやすいかな(*´ω`*)

でもみんな可愛い!!!!ヾ(*´∀`*)ノ

私の一番好きなキャラは噛みまくる五右衛門ちゃんです♪

今回は中途半端なところで最終回を迎えましたが、戦国乱世の本番はこれからなので2期に期待です!!!!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 65
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

このものがたりはしじつとちがうもうひとつのせんごくじだい□○※■×◎ごじゃる

実は戦国アニメを観るのは2回目ですが、前回が戦国コレクションだったため、本格的な戦国アニメを観るのは初めてでした。

現代の主人公が戦国時代にタイムスリップしたお話です。
そこは姫武将や姫大名が成り立つ戦国世界で、織田信長でない織田信奈という姫大名に仕えて色々なこの時代の史実であったことに遭遇して信奈と個性的な姫武将たちと天下統一を目指していくお話です。

戦国時代の話は大好きで、マンガでもドラマでも結構観ています。

何故か戦国アニメには今まで縁がなかったですね。

信長・秀吉・家康の中なら断然信長が好きです。

信奈の口癖である「デアルカ」は昔、某N○Kの大○ドラマで信長役の反町○史がよく言っていたセリフの印象に残った言葉で、みなさんのレビューも好評なので視聴してみました。

喜怒哀楽がよく出ているアニメだと思いました。

こうゆう熱いアニメ大好きです♪

信長は冷徹なイメージがしますが、信奈は感情豊かな性格になっています。
色々突っ込みどころ満載の服装を普段はしていますね。

主人公の相良良晴は、時には熱く、時にはやさしく信奈を補佐します。
みんなに足蹴にされることもしばしばで、そのギャップが面白いですね。
現代っ子なので、たびたび戦国時代の知っている知識を披露し信奈を助けていきます。

戦国時代の史実の流れにアニメならではのエッセンスを振りかけて、戦国好きの人にも好感もてる内容ではないかと思います。

好きなキャラは五右衛門です。かみかみの五右衛門は可愛かったですね^^

続くような流れでしたので、2期があったら楽しみです♪

戦国好きな人も可愛いキャラ好きな人も観れる作品だと思うので、まだの方は是非視聴してみてください。

エンディングの歌の微妙さ加減は必聴ですw

以下はおまけです(本当におまけなので全然読まないで大丈夫です^^)
{netabare}
せっしゃのなまえは、はちすかごえもんでごじゃる。よしはるの、ど、のあたまのなかはいつもおんなのこのことしかかんがえていないで、の、ごじゃる。
しつれい、かみまみた(ちょっとキャラが違いましたかw)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 50

89.6 19 マッドハウスアニメランキング19位
DEATH NOTE-デスノート(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (2471)
12875人が棚に入れました
「そのノートに名前を書かれた人間は死ぬ」という力を持つ、死神が落とした恐るべきノート・デスノート。
天才的な頭脳を持ち、退屈を持て余していた高校生・夜神月(ヤガミ・ライト)がそれを拾った時から、すべては始まった。デスノートを使って、世の中に溢れる犯罪者たちに次々と死の制裁を下していく月(ライト)は、いつしか「キラ」と呼ばれるようになる。
果たして月=キラは、世界を救う救世主なのか。それとも独裁的な殺人者なのか。
キラを崇拝する者、その行為を否定する者。世界は大きく揺れ動いていく…。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

誰もが一度は考えるテーマ性。緊張感が途切れない!

原作既読。実写映画視聴済み。

名前を書き込むと人を殺せる「デスノート」。
夜神月(やがみ らいと)は、ふとしたきっかけでデスノートを拾う。
「世の中を良いものにする」という信念の元、彼は犯罪者を次々に殺害。
やがて「キラ」と呼ばれるようになっていく。

対するは、世界最高の天才名探偵「L(エル)」。
キラを捕まえるために全力を尽くす。

お互い、正体も居場所も分からない状態から、相手を出し抜き、見つけ出す。
そんな両者の頭脳戦を描いた物語です。

テーマは「正義とは何か、裁きとは何か」と言ったところでしょうか。
犯罪者がいなくなるのは喜ばしいことです。
しかし、人の手で、犯罪を犯した人間を殺すことは正しいのか?

横から見て楽しむ話なのですが、見所がたくさんあります。

・目的は変わらないものの、その手段が徐々にゆがんでいく、夜神月の心理描写
・誰も思いつかないようなLの作戦
・両者だけではなく、私たち一般人に近い周囲の人々の行動
・スピード感のあるアクションシーン。

頭脳戦がメインにもかかわらず、緊張感がいつまでも途切れません。


【テーマ性について】

私は現在、法律関係の資格取得を目指しています。
法文を読んでいると、法律のもつ矛盾性が見えてきます。

例えば、
・人にウソをついてはいけない
・人を傷つけてはいけない

この二つの法律があったとします。
「人をかばうためにウソをついた人をどう裁くか」と言われたら、何と答えますか?

単純化してみましたが、このように法律は矛盾でいっぱいです。
むしろ、矛盾が無ければ弁護士も裁判所も必要ありません。
どこかに価値基準=正義の基準を置かなければいけません。
これらを指摘する言葉が作中にあります。
{netabare}
夜神総一郎「確かに、法律は完全ではない、それは、人間が不完全だからだ。今の法律は正しくあろうとした人間が積み上げてきたものだ」
{/netabare}

しかし、キラはその基準を自分自身に置いてしまっています。

誰もが抱く、「悪人はいなくなって欲しい」という気持ち。
これは、キラの価値観にもつながります。
そして、その価値観に共感させつつも、キラを悪役として描く。
それには、「命はかけがえのないものだ」といった「倫理観」「道徳観」と対立させる意味があります。

ただの天才同士の頭脳戦に留まりません。
自分の価値基準を判断する材料にもなる、良くできた作品だと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 101
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ジャンプらしからぬ作品。

原作 漫画 既読

週間少年ジャンプ掲載されてた作品です。

少年ジャンプには3原則があります。
1、友情
2、努力
3、勝利
このデスノートにはちょっと当てはまらない、云わば邪道作品。(良い意味で)

一言で言えば「面白かった!」
リアルタイムで観ていましたが、
毎回ドキドキハラハラさせられ、毎週楽しみでした。

名前を書くだけで人を殺せるノート
それを使って夜神月(やがみライト)が犯罪者を葬り、犯罪の無い世界を創ろうとします。
神でもない一個人が人を殺す・・・やっていい事ではない・・・。それは殺人です。

それを止めようとするLとの頭脳戦。
驚く展開&スリリング、難しい話作りに関心させられます。

個人的意見ですが~
ライトのしている事は間違っているけど・・・
自分には子供がいますが、もし、子供が事故とかではなく、殺害されたり、イジメで自殺したとして、その犯人をライトが葬ってくれたら、きっと感謝してしまうと思います。(自分はそんなにできた人間ではないので・・・。)
ライトがいなくても、自分が地獄に堕ちてでも犯人を殺してしまうかもしれないです。(子供が殺されたと考えただけでも気が狂いそう)

Lの登場により、ライトがどんどん悪者に(特に目つきが・・・)なって行ったのが、ちょっと残念でした。
もし、Lの様な人間が現われなかったら、どんな世界になったのか?
ちょっと観てみたいですね~。(こんな事考える自分はいけないかな?)

物語の最後は、 {netabare} 社会的モラルとしたら、やっぱりな結果で、何かもやもやするというか、いまいちスッキリしない最後でした。 {/netabare}

作品的には楽しめたけど、
もし自分がノート拾ったら・・・
もし自分の家族が犯罪者に殺されて、ライトがその犯人を裁いたら・・・
もし、自分の友達がライトだったら・・・
自分はどうする?どうしたのだろう?
など、いろいろ考えさせられた作品でした。

Lとの頭脳&心理戦もかなり熱く、続きが気になる作品です。

見る価値は十分あります。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 66
ネタバレ

Nagi* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

駄目だコイツ… はやくなんとかしないと。

夜神月 VS L(エル) の人命をかけた頭脳戦。

実写版を知ってる人の方が多いと思うけど
アニメとでは相違点も多く
そこに注目しながら楽しむのも良いですよ~♪

『Death Note』というだけあって、やはり人は死にます

 ・グロテスクではない所がGood★
 ・色彩暗め。ダーク系苦手なら駄目かも…
 ・頭脳戦が好きな人にはオススメ!


この作品の注目すべき点は、声優さんたちの演技力

宮野真守さんや山口勝平さんだけでなく
他の方々の演技力の幅広さを実感しました。

主人公の夜神月が
{netabare}死んでしまう時に自分も死ぬのではないか?という不安にかられた{/netabare}
という宮野さんの言葉も納得です。


もう漫画も実写も見たからいいや…
と言わずに、一話だけでも見てみてくださいっ

投稿 : 2024/06/08
♥ : 63

89.7 20 マッドハウスアニメランキング20位
ちはやふる2(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★★ 4.2 (2230)
11586人が棚に入れました
春。瑞沢高校のかるた部5人は新入部員の獲得に励んでいた。しかし、入部届けを出しに来たのは太一目当てのかるた初心者の女子ばかり、中でも花野菫は太一に積極的な様子。千早はかるた強豪校になるためと言い放ち、自ら教育係をかってでる。(第一話)

声優・キャラクター
瀬戸麻沙美、細谷佳正、宮野真守、茅野愛衣、奈良徹、代永翼、入野自由、潘めぐみ
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

熱くて面白くて感動できて、あっという間に終わる、まれに見る傑作

原作未読。
1期の続きです。

1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/373538/


予算のない、最高級のアニメ。

いやあ、熱い!!
なんて熱いんだ!!

1期と比べ、次の回への引っ張りが多く入っています。
普通は、引き延ばしは、中だるみの原因になりますよね。
しかし、ちはやふるの場合「来週が待ち遠しい!!」という気持ちにつながります。
1話20分強が5分くらいに感じられました。


0.1秒以下で勝負が決まる試合。
勝つか負けるか分からない、ハラハラドキドキの展開。
かるたという地味な競技を、スポ根以上に引き上げる演出の力。
そして、努力、根性、勝利、敗北、その先にあるもの。

また、勝った人も負けた人も同じように扱う。
そのおかげで、どんな脇役キャラクターでも印象に残ります。

【お気に入りのシーン】
{netabare}
5位
5話での、たすきを用意した女帝に全員で座礼をするシーン。
7話での、吹奏楽部の応援演奏。
感謝、決意、さまざまな気持ちが独特の空気感を作り、涙が出てきました。

{netabare}
4位
ヒョロ「大将が大将と当たって、副将が副将と当たって、それで勝たなくてどうするんですか!!」

単なる記号としての勝ちを拾いにいくのではなく、本当の強さを求めて勝ちに行く。
その姿勢に感動しました。

{netabare}
3位
24話、クイーン 対 新。
あの笑顔で何人の女性が落ちたことか……。
最後の最後までイヤミのない笑顔、でも最強クラスの一戦です。

{netabare}
2位
21話、肉まんくん 対 新
新の強さをまざまざと見せつけられた一戦。
渡り手のスピード感と効果音がたまりませんでした。
「こりゃ勝てないわ」とはっきり感じさせられましたね。
しかし、試合終了後の、

肉まんくん「俺なんか、一番一生懸命じゃないほうだ!!」

この言葉にはしびれました。

{netabare}
1位
14話、瑞沢高校 対 明石第一女子高校の運命戦
2対2の場面で、勝負の矢面に立たされた机くん。
しかし、自分の中に積み上げられたジンクスを信じ、敵陣の1枚を抜くという神業を披露。
鳥肌が立ちました。
試合終了後にあっさりと次の話題に切り替えるのもポイントアップ。
机くん様と呼ばせていただきます。
{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}

他にも名シーンが多数。

1期未視聴の方は、ぜひぜひ見ていただきたいです。
まれに見る傑作だと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 93

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

心に響く素晴らしい作品であり名作です!

「ちはやふる」競技かるたを通して描かれる熱血青春ストーリーです。

一期は完成度が高い作品と評価しましたが二期は期待を全く裏切ることのない心に響く素晴らしい名作でした!

二期は一期のメンバーに加え新入生を迎えてのストーリーになります。
主人公の綾瀬千早だけに、スポットがあてられているわけではありません。かるた部全員が一期よりも、更に掘り下げられています。

これまでの高い意識を持った練習への取り組みは、全国大会にどこまで通用するのか見所です。

会場は熱気にあふれています。緊張感があふれる試合では、場面ごとに手に汗握る展開が続きます。読手が一言目を読み上げた時の、凛としている空気感がとても印象的でした。また、映像表現も変わらず、とにかく美しく、登場人物の感情を反映させるスポットライトの背景の光のあてかたも、時に幻想的であったり、場面表現が素晴らしかったです。

少女マンガの華やかさが咲き乱れている様でした…

こういう感動が欲しくてアニメを観ているんです!!!
素敵な作品を生み出していただいた末次先生、スタッフの皆様、本当に感謝です!
迷いなく「お気に入りの棚」作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 89
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

試合のひとつひとつがとにかく濃ゆい

2018.04.10記

3期の放映が決定したのを機に、これが初『ちはやふる』の子供たちと一緒に観返してみたところ、違和感なく入れたみたいです。

小3娘の感想
「ちはやふるってすごいおもしろいね」

ギャグパートでは素直に笑えて、試合での緊迫した場面では手に汗握って、と勝負の世界に片足突っ込んでいる年少者にとっても何か感ずるものがあったのかもしれません。

1期25話を経て、2年生に進級したちはやたちが新入部員を集めるところから始まっての全25話。
1期で築いた背骨の部分を受け継いで、さらに昇華させた感じといったらいいのでしょうか?
相変わらずおもしろい!

1期と比較し試合の描写が多く、またそれがよくできていて私としては2期のほうが好みでした。
{netabare}「俺たちはまだチームになりきれていないんだ」と言っていた1年前の瑞沢高校かるた部を思い出し目を細めてしまいます。{/netabare}

よくできた試合描写として取り上げたい要素は、
■1試合1試合に意味があること
 {netabare}北央戦でやられた札合わせを巡り巡って瑞沢がやり返すといったように過去の対戦をしっかり糧にしている部分。タイプの違う対戦相手との試合で得られる気づきが毎度毎度違うこと。一つとして前回の刷り直しのような試合がない。
{/netabare}
■敗れた者を丹念に拾い上げていること
{netabare}たいがいの作品で敗者にたいしては、例えば須藤先輩がどやすくらいの描写どまりにしといて、勝者の喜びに焦点を置くことで視聴者がカタルシス感じて満足!的展開が多いが本作は逆。むしろだから支持されるんでしょう。主人公たち瑞沢高校の面々だけを掘り下げるのではなくて、対戦相手含め都度都度なにかしら拾い上げてます。団体戦後の桜沢先生と部員たち(特に山城理音とえろむ先輩など)のやりとりや独白はいいですね。{/netabare}
つい惹き込まれてしまいます。


本当に好きな作品です。そういう場合たいてい「とりあえず見て」という感覚で実際それ以上でも以下でもないのですが、最後に、、、

新入部員加入で増えた登場人物たちを掘り下げつつ、さらに選択肢が増えて深みを増す人間関係と、地区予選から始まる試合一つ一つのテンポの良さ、その他諸々言い出したらキリがないくらい魅力を備えた作品なのでぜひみんな堪能してほしいなぁ、とがっつりおすすめしておしまい!



視聴時期:2018年3月 ※その後円盤購入し複数回

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2018.08.19追記

あまり内容とは関係ない話。
実写『ちはやふる-結び』の公開3か月前くらいから「ちはやふる 秀歌撰」なるアニメ1期内いくつかの話をピックアップした再放送を深夜帯にやってました。
これ、土日の昼間とか一般人が起きている時間にやれないものなのでしょうか。放映局もソフト販売元も系列でおさえているため一般的にはハードルは低そうに思われるのですが、公開前の宣伝としての効果は薄いのでしょうか。

・ヲタ以外、さらに子供が観れる内容
・(ここ重要)実写版がおおむね好意的に受け止められている
  ⇒なんで実写にすんだよ、クソが!的な層が少ない、敵が少ないという意味で。

やりやすい条件はそこそこ揃ってると思うんですがねぇ。
商業的なあれやこれやはある程度おさえてはいる上で、それでもAbemaその他有料のチャネルでない地上波が果たせることはまだあると思っている次第です。


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2020.03.25追記

ご近所で百人一首大会をやってみましたが、私は最底辺の層でした。おかしいなぁ。。
なお、実写『ちはやふる-結び-』視聴済み。けっこう面白かったです。


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2018.04.10 初稿
2018.08.19 追記
2020.03.25 追記/タイトル修正
2020.10.23 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 72

86.0 21 マッドハウスアニメランキング21位
ワンパンマン(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (2074)
11562人が棚に入れました
「ワンパンマン」は、強くなりすぎたためにどんな怪人も一撃で倒してしまうヒーロー・サイタマが主人公のアクションもの。

声優・キャラクター
古川慎、石川界人、梶裕貴、悠木碧、山路和弘、津田健次郎、高山みなみ、玄田哲章、安元洋貴、櫻井孝宏、上田燿司、浪川大輔、日野聡、うえだゆうじ、鳥海浩輔、小西克幸、羽多野渉、小野坂昌也、宮野真守、早見沙織、中村悠一
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

腕立て・スクワット万能説

原作さわりだけ


2期を控えた地上波再放送を機に初視聴。
もともとは某国民的コンテンツをもじった言葉遊びから生まれた代物だったでしょうに、ここまで成長するとはたいしたもんだ。
あらすじは省略。そのまんま名は体を表しております。

 「どうせワンパンで倒しちゃうんでしょ?」

その通りです。
「なんだかんだ結局勝っちゃうよね」 ではなく、勝利が前提の大筋に異論の余地はありません。観てて清々しさを感じるまでに主人公最強に振り切っちゃってる潔さは白眉ものです。
だからこそ、見どころは2つ。

1.事前の煽りにクスクスしよう
2.ワンパンを見逃さない

敵味方関係なくあれやこれやの前フリが面白いのです。そしてワンパン一閃の凝ったバトル作画。
主人公が拳を抜けば全てが決まるため、それまでに敵 (怪人) がどれだけ強いか絵に音に言葉に、と煽りマシマシ詰め込んできます。前座・・・もとい敵とそして対峙する味方もしっかり場を温めます{netabare} (もちろんジェノスのことですよん) 。{/netabare}
そうやってボルテージが上がりまくったところで待ってました!の以下同文。

“大立ち回りの後に格さんが印籠を出す”
“好きなように喋らせた後に金さんが桜吹雪をお披露目する”

諦めようが諦めまいがそこで試合は終了、です。
シンプルにして琴線に触れる構成であるため、馬鹿馬鹿しくもくだらないくらいの豪快なバトル演出だけでも鑑賞に価する作品でしょう。自分も好きです。


ここに物語が絡めば良かったんですけどね。本作の不満足ポイントです。全12話終わってみて物語性には乏しいと感じましたので、よりバトルアニメとしての見方を強めていった私です。

 “ヒーローってなんだろう?”

{netabare}この世に敵なし、となったサイタマの心持ちはシニカルなギャグとして消化できてました。ここはOK!
しかし、無敵だからこそヒーローの再定義をしてほしかった。第1話からわりとはっきりテーマのように提示されてたものには結論が出なかったように思えます。 {/netabare}

 「趣味でヒーローをやっている者だ」

{netabare}バトル系ギャグに隠れて、ヒーロー像を模索してはいました。
・もともとサイタマは皆に憧れられるヒーローになりたかったし
・サイタマは知名度人気度を気にしてたし
・それに合わせて途中からヒーロー協会というランク付け組織が出てきた
・最強=ヒーローではないという描写多数

趣味で・・・なんてサイタマの謙遜というより自信のなさの表れだったんじゃないかと思います。おおっぴらにヒーローを名乗るのは忍びない、、、的ななにか。{/netabare}


■夢と志
端的に、パティシエになりたい(夢)とケーキで人々を笑顔にしたい(志)、ワールドカップで優勝したい(夢)と優勝して勇気を届けたい(志)、との違いでしょうか?よく言われるのは夢は自分のため、志は社会のため。
似て非なるものだったりしますが、サイタマの場合、ヒーローになりたい(夢)が動機付けだったとしても“志”が無いんですよね。しかも本人のヒーロー像が定まってないので迷走する。間違いなく『強い=ヒーロー』のイメージからのスタートだったでしょうから、思ったほどそうでもない現状に悶々とする。

 “ヒーローになってあなたはなにを成すのか?”

サイタマが自覚して行動に移した時、みどころのバトルに加えて胸熱な展開が待ってるかもしれません。
{netabare}2期やるといっても宇宙最強を倒した以上、敵能力のインフレだけではマンネリになるのでは?{/netabare}
2期でもしあればサイタマの葛藤あたりにも注目してみたいです。今からとても楽しみです。



※オマケ
■だったらやってやんよ
{netabare}「腕立て伏せ・上体起こし・スクワット各100回とランニング10kmを体調に異変があっても毎日やる」
「朝はバナナでもいいから毎日三食欠かさず食べる」
「精神を鍛えるため夏冬問わずエアコンの使用厳禁」

なわけないじゃーん!のツッコミ待ちではある。
が、コツコツまじめにやってきたとしても先述の“志”や“目的意識”がないと宝の持ち腐れなんだよということを意味しているのかもしれない(妄想)。{/netabare}



視聴時期:2019年1月~3月(再放送)

-----
2020.02.02追記

録画映像をスマホにリンクさせての視聴だったのが初。
TVをモニターにしたら当たり前ですけどこっちが良いですね。



2019.03.23 初稿
2019.07.27 修正
2020.02.02 追記/タイトル修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 65

PPN さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

新鮮な最強主人公もの(o´∀`o)

どんな敵でも一撃で倒してしまうヒーローを
主人公に描かれたバトル&ギャグ系作品。
全12話。
原作:漫画(未読)


アニメ歴の浅い自分にとっては新鮮なヒーローものに映りました。
最強主人公を題材にした作品は何作か視聴していますが
それらとは全く違った面白さがこの作品にはありました。

協会によりS級からC級までに振り分けられているヒーロー達が
侵略してくるあらゆる怪人と対峙する世界が舞台。
この世界観、設定がとても面白かったですね。

ハゲで無表情という一見変わった風貌の主人公・サイタマがまず斬新。
しかも緊張感ゼロのマイペースでなまくらもいいところw
容姿、言動と周りのヒーローの方が余程ヒーローっぽかったですw

ヒーローとしての信念を強く持ち、メジャーになりたいと思いつつも
アピール不足、ヒーローとしての認知度の低さから人気もイマイチ…
それでも自らを悪役に見せ仲間の体面を守る男らしい優しさには
グッと来るものがありましたね(ノД`)オトコダゼ
このギャップ全開の魅力的な最強主人公にハマりました!!

またサイタマ以外のヒーローも個性豊かで魅力的でしたね。
因みに個人的にお気に入りだったのはソニックとタツマキですw
主人公をはじめとして強烈な個性を持ったキャラが多いのも
この作品の強みの1つになっていると思います。

そして、この作品の一番の魅力はギャグとバトルのバランスの良さ。
上手く計算され、バランスの取れた構成は高いクオリティかと。
シリアスなシーン、展開の中にもクスッと来る笑いがあり◎。
作画も丁寧な作業だと思います。
バトルシーンなど迫力、スピード感があり素晴らしかったです。


声優陣、音楽も文句なし、12話が本当にあっという間でした。
こういうハイクオリティ作品こそ2クールでやってほしいですw
2期熱望!!首を長くして待ってます(*´∀`)ノ

男女問わず楽しめる作品になっています。
あにこれでも高評価ですし、オススメできる1本です♪




《キャスト》

サイタマ(CV.古川慎)
ジェノス(CV.石川界人)
ソニック(CV.梶裕貴)
タツマキ(CV.悠木碧)
フブキ(CV.早見沙織)
バング(CV.山路和弘)
無免ライダー(CV.中村悠一)
アトミック侍(CV.津田健次郎)
童帝(CV.高山みなみ)
ゾンビマン(CV.櫻井孝宏)
メタルナイト(CV.玄田哲章)
アマイマスク(CV.宮野真守)



《主題歌》

OP
『THE HERO!! ~怒れる拳に火をつけろ~』/JAM Project
ED
『星より先に見つめてあげる』/森口博子

投稿 : 2024/06/08
♥ : 64
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

主人公最強過ぎる系w

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
神作画と優秀な原作が融合した、素晴らしい作品。

「ギャグバトルアニメ」というジャンルがあれば、最高峰だろう。

とにかく、「笑えるし、熱い」。是非観てほしい作品。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
とにかく、設定が秀逸。主人公最強系は好きじゃないけど、主人公が最強過ぎるとこうなるという、発想の転換ひとつで名作を生み出せるという夢のある作品。

全ての敵がワンパンで倒せちゃうから、苦戦や努力や協力、新技などといった王道の展開を使うことはできない。バトル面に見せ場は作れず、マンネリ化を起こしやすい。

でも、だからこそサブキャラの使い方を工夫している。無免ライダーなんか、その典型。本来、主人公で表現すべき熱い王道展開をサブキャラにやらせることで、うまくマンネリ化を防いでいる。

それに、戦闘のつまらなさをデメリットにせず、メリットにしているのが凄い。

戦闘に時間がかからない分、戦闘前のドラマに尺を費やせる。だからこそ視聴者は「ワンパンの中にもカタルシス(ドラマ)」を感じることができる。

正に、「画竜点睛」って感じのアニメ。

この点については、作画スタッフの力も計り知れない。私は基本的に作画へのこだわりは薄いが、もしこのワンパンマンをペラペラの二流作画でやったら、「ただの秀逸なギャグアニメ(セクシーコマンドー外伝すごいよ!マサルさん的な感じ)」で終わってしまい、熱さはなかっただろう(いや、マサルさんは一番好きなLEGEND級のギャグ漫画ですが)。

このアニメをギャグアニメ以上に昇華させたのは、間違いなく作画の力だ。

以前、ある漫画家さんが、「良いキャラの作り方は、少しの弱点をつくること」と言っていた。サイタマの弱点は、「筋力トレーニングしただけのただの人間だから、感知能力等は一般人並」というもの。この設定があるから、脇役の活躍できる時間を作れるし、ワンパンにドラマを込められる。

一見、「アイディア勝ち」「シュール」みたいに思われるけど、実のところかなり計算されて生み出された作品だと思う。

久しぶり、夢中になれたアニメだった。
{/netabare}

【各話感想(レビュー)】
サイタマにワンパンは食らいたくないんで、各話感想を全て20字以内でまとめてみました(笑)
{netabare}
1話目
「冒頭の映像美はただの前フリだぞw」

2話目
「20字以内でまとめていこう!」

3話目
「悪の巣窟の効率的な滅ぼしかたw」

4話目
「いっぱいおバカでちょっと深い」

5話目
「パーカーの文字がOPPAIだと!?」

6話目
「間接のパニックって、ボキャ天、寿w」

7話目
「格好良さも苦戦も脇役に譲ってあげる」

8話目
「魔法少女なんてホントもういいですからw」

9話目
「無免ライダーの格好良さ!」

10話目
「コ、コナンだと!?まんまじゃないかw」

11話目
「真面目なバトルはきっと前フリw」

12話目
「これ何て劇場アニメ? 2期期待大!」
{/netabare}

【余談 ~ タイトル没案 ~】
{netabare}
私は、本を買うときもタイトルはかなり気にします。タイトルとは、そのモノの本質を一言で言い表さないといけないからです。そういうことで、私もレビューをする際には出来るだけこだわりたいな~と思ってます(自分のセンスの無さにがっかりすることも多いけどね)。

ただ、この作品の場合は、今までにないくらいたくさん浮かんで、その分ボツ案も多かったので、成仏させたいな~とw

「主人公最強系の新たなるカタチ」
「ベテラン声優の無駄遣いw」
「挑戦こそ我が人生 by沢北」
「神作画の無駄遣いw」
「壮大な前フリw」
「もう格好良いの基準が分からなくなってきたw」
「友情・努力・勝利 なんてただの飾りですよ。偉い人には分からんのですw」
「僕のヒーローアカデミア、の対義語w」
「そのワンパンには夢が詰まっている」
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 50

81.7 22 マッドハウスアニメランキング22位
BTOOOM!(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (2109)
11121人が棚に入れました
全世界で300万本以上売れているこのゲームの武器に、銃の類はない。
BIMと呼ばれる爆弾のみだ。
レーダーで相手を見つけ、8種類のBIMを戦略的に駆使して敵を爆殺する。
それが、このゲームで勝つためのポイントだ。

22歳になっても職に就けず、さえない日々を送るだけの人生。
それが俺、坂本竜太(さかもとりょうた)の人生――。
だが、この【BTOOOM!】というネットゲームの世界では、
俺は誰よりも強く、
誰よりも尊敬され、
そして、誰よりも偉かった――。

しかし今、俺がしているゲームは仮想(バーチャル)ではない。
現実(リアル)だ。
無人島で、BIMを持たされ、戦う意味すらわからないまま、人殺しを強要される。

理由もわからず連れてこられたプレイヤーたちによる、生き残り(サバイバル)ゲーム。

現実世界で行われる【BTOOOM!】(殺し合い)。

生への渇望。
失われていくモラル。
侵食する狂気。
肥大化していく欲望。

全てが混ざり合い、粉々に砕け、

爆殺遊戯の幕が上がる――。

声優・キャラクター
本郷奏多、三森すずこ、大川透、沢城みゆき、中村悠一、高橋名人

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

生き残るための、人間の本質が問われるゲーム

拉致された老若男女が
とある無人島で脱出を懸けてサバイバルゲームを行う。
ゲームのルールは端的に言うと
他の人を最低7人以上殺すこと
ただし武器は「爆弾」のみ。

このアニメの見どころは
・さまざまなタイプの爆弾を駆使した戦闘シーン。
・サバイバル且つ殺し合いという過酷極まりない状況下で
 人間の心理状態がどのように変化するのか
 というところです。

爆弾にはさまざまなタイプがあるので
戦闘のバリエーションが豊富でとても見ごたえがありました。

そしてこういう窮地に立たされると
人間は自身のより本質的な部分を晒すことがわかりました。
社会に対してのモラルや人の倫理観などの縛りが
この無人島では一気に解放され
どんな悪逆無道も善悪を問わずにひたすら殺し合う。
まさに地獄ですね。

こういう時こそ人は助け合うべきだ、という者。
またその逆もしかり。
人の協調性を逆手にとり利用し、裏切る者。
さらにはこの状況をゲームがごとく楽しむ者。

自分はもしこのような状況に陥った場合
はたしてどのような選択をするのか…
と心の中で問いかけながら見ると
より面白いかもしれません。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 67
ネタバレ

ゼロスゥ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

爆弾型バトルロワイアル!

話の設定がすごく好きです。
キャラデザはあまり好みではないのですが、爆弾を使ってのバトルシーンの作画は迫力があって良かったです。

1話感想
{netabare}
敵があんだけ爆弾投げまくって死ななかったのに、こっちが一個爆弾しかけただけなのに殺せるってどーいうことなの?
圧倒的主人公補正ですねw{/netabare}

2話感想
{netabare}
今回はヒミコサイドの話ですね。
てかヒミコかわいそすぎんだろ・・・
ヒミコがあの部屋から逃げ出せたんだから事件が解決されたといってもいいのに、それで島送りにされるってどんなだよ。
てか先輩の部屋に行きたがったの友達の方じゃねーか!
理不尽すぎんだろ!

てことは主人公が島に連れてこられたのはお母さんのせいなんだろねきっと。
いや、お母さんは悪くないのか?
働かないのがだめなんだし・・・
まぁなんでもいいやw{/netabare}

3話感想
{netabare}
ついに本格バトル始動です!
にしても平のおっちゃんはいいキャラしてるわ。
普段頼りなさそうに見える人がいざという時には超キレる、そういう人は結構好きです。
でも、坂本も伊達に主人公やってないねw
武器持ってる奴らがいるのに動じないなんて、やっぱ主人公はこうでないと。
てか、部屋で引きこもっている時とのギャップがすごいなw{/netabare}

4話感想
{netabare}
何か危ない子が出てきたよ!?
親父の方は中々エグイ死にざまでしたね。
てか、親子なのに顔似てなさすぎw

あの近距離で爆弾受けても死ななかったってことはあの子も主要人物なのかな?
主人公並みの補正がかかってますねw
あのモブっぽい弁護士のおっさんは今頃どっかであっさり死んでるんでしょうか?(;゚∀゚)

ちょっと原作が読みたくなってきましたw{/netabare}

5話感想
{netabare}
ようやく正ヒロインと行動することになりましたね。
準ヒロインはおっちゃんってことでw
バトルというほどのバトルはなかったけど、たまにはまったり?と話をしてもいいじゃないか!
中々エグイアニメだしねw

てか、オオトカゲって何ぞ!?
あんなのが普通に生息してたら殺し合いをするとか以前にみんな食われてしまうんじゃないか?
実際爆弾とか関係なく死んでしまう人とかもこれから出てきそうですね(;゚∀゚){/netabare}

6話感想
{netabare}
坂本いいね!
やっぱ主役はこうでなくては!
まぁわざわざはしごに上らずとも、普通にとっとと爆弾投げてりゃいいような気もしますがねw

ところで仕事中のおっちゃん、悪い顔してたね~。
あんないい人なのに、信じられないです(;゚∀゚){/netabare}

7話感想
{netabare}
坂本の運動神経おかしいだろ!?
引きこもりですよね!?
毒ガスからの逃げ方がすごすぎんだろ!
一体どこにあんな力が・・・?

そして宮本・・・
今回は中々のグロ映像でしたね(;゚∀゚)
あいつ結構いいキャラしてるからもっと最後まで残っていて欲しかったのに・・・

弁護士のオヤジ?
ああ、いたね~そんなのも。(興味なし){/netabare}

8話
{netabare}
手が吹っ飛んでも生きていられるものなのか?
即死はないだろうが普通は出血多量とかでお陀仏な気がするんだが・・・(;゚∀゚)

伊達って奴はひどい奴だねほんと。
でもおっちゃんの治療をしてくれてたっぽいよね。
何が目的なのか・・・

あとは出てきていきなり裏切りおった女ですね。
もうこの島では裏切りがあたりまえなんだね。
俺がもしBTOOOMに参加させられたらどうなるんだろう。
誰か仲間を作ってもやっぱり裏切ってしまうのだろうか・・・
それ以前にビムの使い方を誤って自爆したり、オオトカゲに食われて人知れず死んでしまいそうな気がしますねw
我ながら情けない(;゚∀゚){/netabare}

9話感想
{netabare}
史上最強のニート、それが坂本だ!
とは言ってもさすがにここまでの主人公補正はやりすぎなんじゃないかなぁ・・・?
ファイヤーを使ってたオッサンは一個のビムであっさり死んだのに坂本は三個ぐらい一気にくらったのに生きてたよ!?
いやまぁくらってないから生きてるんだけど、あの状況でくらわないのはさすがに無理があると思うんだ俺は(;゚∀゚){/netabare}

10話感想
{netabare}
坂本さん、マジすみませんでした!
前回は主人公補正で生き残れたとかなんとかほざいてしまって本当にもうしわけございませんでした(;゚∀゚)
ちゃんと坂本は考えてたんだね。
今回もまたピンチな感じで終わったが坂本ならまぁ大丈夫だよねw
結果として坂本は織田に負けてしまったが、ほんとに良い戦いで、これからの二人の対決が楽しみです。
{/netabare}

11話感想
{netabare}
ヒミコ自重しろw
ヒミコが胸でビムを跳ね返した時に変な声を出しやがったせいでおもわず吹いちまったじゃねえかw
シリアス展開台無しだよ(;゚∀゚)

村崎さんは伊達を許してしまったのか。
どこまでいい人なんだよ。
俺にはいまいち理解できないが、ほんとに伊達のことが好きだったということだけはよくわかるよ。
てか、村崎さんも坂本に負けず劣らずの生命力を持ってますよねw
腕なくなったのに生きてるし、伊達のビムくらっても復活するしw

次回最終話か・・・
ほんとに最後のは平さんなんかな・・・{/netabare}

12話感想
{netabare}
まさか平さんが死んでしまうとは思わなかったよ(T_T)
てかその後すぐにラブコメってる二人ってどーなの?
大事な仲間が死んでしまったら普通はしばらく立ち直れないと思うんだが(;゚∀゚)

最後だけOPが変わってましたね。
なかなかカッコいい曲だと思いました。
変える必要があったのかいまいちわからんがw
流れてきた映像もこれまでの戦いの総集編って感じで中々良かったです。{/netabare}

総評

かなり楽しめたバトルアニメでした!
終わり方からしてこれは2期あるでしょうね。
大いに期待して待ちましょう!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 62
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

サバイバルボンバーマン!

原作 漫画 未読

主人公は、職にも就かないニートで、ネットゲーム依存症?ですかね。
(やりたい仕事に就けてる人なんて、ほんの一握りなんだから、割り切って働けよ!って言いたい。)
お気に障ったらすみません。m(_ _)m

なんか最近、ネットオタクの作品が多いような気がしますね。
(作者がそうだった人が多いかならのかな?)

2話までの感想

爆弾で殺し合うサバイバルですか~。(ボンバーマンですね)
設定は面白いかな?
ヒロインのヒミコが金髪外人で、今後どう絡んでいくのか?ちょい楽しみです。
サバイバルだから、「未来日記」の様に、 {netabare} 最後はどちらかが死んでしまうのか? {/netabare}
この辺も気になるが、原作がまだ連載中なので、どう終わらせるのか?注目ですね。

まぁまぁ面白そうな作品です。(^^;

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最終話まで見た感想
{netabare}
男嫌いだったヒミコが、主人公の竜太に何度か助けられ、ネットのゲームの中で竜太と結婚した事もあってか、段々惹かれて行ったのには、良かったな~って思いました。

最終話で、ヒミコがネットのヒミコと同一人物だと分かり、二人の絆が深まったのも良かったです。
竜太がその場の流れでヒミコとしないで、「二人で一緒に帰って自分から正式に申し込む」っと言ったのは、好感が持てました。
この島に来て、竜太が大分大人に成長してきた事が見て分かりました。
その点でも、好感度が上がりましたね~。

ラストがまだ話途中で終わってしまったので、凄く続きが気になります。

個人的には、まだ終わりそうのない作品を、アニメ化しないで欲しいもんです。
だって、続きが気になって仕方ないから、原作買っちゃいそうになります。
これがアニメ化する目的の一つなんだろうけど、やれやれだ!
(ーдー)ハァ
{/netabare}

続きが気になり面白かったので、是非2期やって欲しいですね!

バトルロワイヤルや、
「未来日記」が面白いと感じた人にはオススメです。
!(*^ー゜)b! グッ

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53

87.1 23 マッドハウスアニメランキング23位
BLACK LAGOON The Second Barrage[ブラックラグーン・ザ・セカンドバラージ](TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (1855)
10857人が棚に入れました
日本の商社マン岡島緑郎は、東南アジアへ出張中に、海賊まがいの運び屋「ブラック・ラグーン」のメンバーに誘拐される。商社は機密保持の為、傭兵を使って人質の岡島ごと全てを殲滅する行動をとるが、岡島の機転で絶対絶命の危機を脱した。あっさりと会社に見捨てられた岡島は、名も立場も捨て、”ロック”としてブラック・ラグーンの一員となる。

suggest@休止 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

だから、この話はここでお終いなんだよ、ロック。

2期も相変わらず楽しかった^_^

特に双子の話が良かったですね。
ブラック ラグーンみたいなアニメだと必ずこういう話はあると思いましたがやはり面白かったです。ジッと観てました。

バラライカの軍隊強いなぁー。あの副隊長ポジの人絶対良い人だし!

そしてなにより最後のシーンが綺麗にまとめらていてgood

あの話は海外でも反響が大きかったようで、いろいろと人生について考えさせられた人も多かったのではないでしょうか!

逆に最後の日本編の話はイマイチだったかなー。

なーんか、うーんこう裏で何か大きな事が起きてるとかなく、キャラの心情にスッと入れませんでした。

でもやはり総合評価は高くなります。とても楽しめました(-_^)

op 「Red fraction」 MELL

めっちゃかっこいいです。聴いてください!
英語の訳がもうレヴィです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 49

にゃっき♪ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

still standing in the zone of the twilight

3ヶ月おいて放送された分割2クールの後半ですが、前半のような娯楽に徹した作品ではないです。
前半では長くても3話で気楽に楽しめる6つのエピソードを扱っていましたが、後半は間にコメディタッチの偽札編を挟み、重く暗いテーマを扱う双子編と日本編という三部構成になっています。

双子編では、まるで警察犬や競走馬を調教するように、自らの意思とは関係なく快楽殺人鬼として育てられた子供たちが登場します。
現実問題、今も紛争地域には、善悪の判断もつかない頃から強制され洗脳されて、銃を手に戦場に赴く子供たちがいます。チャイルド・ポルノやスナッフ・フィルムの材料にされたり、危険を熟知してないのをいいことに爆弾や地雷撤去に使われている子供たちもいます。大人たちに使い捨てにされたり、生きながらえてもその傷をずっと背負っていく子供たちがいる現実から目を背けてはいけない事を思うと、素直に楽しむ気分にはなれませんでしたが、エピソードとしてはシリーズ最高だと思います。

日本編は、ロアナプラを離れ、バラライカ率いるホテルモスクワが日本のヤクザである鷲峰組と手を組むにあたり、ロックはバラライカの通訳としてレヴィーと共に帰省します。
疎みながらも裏社会に足を踏み入れようとする鷲峰組の元組長の娘である雪緒の物語で、ロックは良くも悪くも傍観者に過ぎません。昼と夜の真ん中のポジションで傍観者で居続けるロック。今後、彼はどちらの世界へ行くのでしょう?

もともと人を選ぶ作品だと思いますが、誰にでも見て欲しい反面、価値観や死生観が幼く情操教育が不充分な小さなお友達には見せたくない作品かもしれません^^

投稿 : 2024/06/08
♥ : 39

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

原作 - アニメ対照表(作品内容については1期目レビューをご覧ください)→原作11巻発売により更新

#<原作話数> <原作エピソード名> [TVアニメ #<話数>] <ストーリー関連メモ>
#0 Black Lagoon [TVアニメ #1, #2] 「ロック」誕生
#1 Chase for ring-ding ships [TVアニメ #3] 戦闘ヘリ
#2~4 Rasta Blasta [TVアニメ #8~10] ガルシア坊ちゃま
#5~8 Das Wieder Erstehen Des Adlers [TVアニメ #4~6] Uボート
#9,10 Calm down, two men [TVアニメ #7] たばこキス
#11~15 Bloodsport Fairy tale [TVアニメ #13~15] 双子
#16~21 Goat, Jihad, Rock'N Roll [TVアニメ #11,12] 赤軍おやじ
#22~37 Fujiyama Gangsta Paradise [TVアニメ #19~24] 日本編
#38~43 Greenback Jane [TVアニメ #16~18] ニセ札
#44~76 El baile de la muerte [OVA #25~29「Roberta's Blood Trail」]
#77 The Wired Red Wild Card(未アニメ化)

001巻: #0~4
002巻: #5~12
003巻: #13~20
004巻: #21~29
005巻: #30~37
006巻: #38~46
007巻: #47~55
008巻: #56~64
009巻: #65~76
010巻: #77 ←大長編(笑)、1巻で終わらず。
011巻: #77 終了(結局1エピソードに単行本2巻分を使いました!)

TVアニメ放送順は原作エピソード順と異なり、下記のようになっています。
-- [1期: 計12話] --
1. 「ロック」誕生(計2話)
2. 戦闘ヘリ
3. Uボート(計3話)
4. たばこキス
5. ガルシア坊ちゃま(計3話)
6. 赤軍おやじ(計2話)

-- [2期: 計12話] --
7. 双子(計3話)
8. ニセ札(計3話)
9. 日本編(計6話)

-- [OVA: 計5話] --
10. Roberta's Blood Trail(計5話)

OVAはさておき日本編が原作同様、TVシリーズでも異例の長編だということがわかりますね。

なお、原作マンガとアニメでは日本編の最終決戦の舞台が神社の境内(原作)から埠頭(アニメ)に変わっています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 38

79.4 24 マッドハウスアニメランキング24位
寄生獣 セイの格率(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1604)
7723人が棚に入れました
ある日、空から多数の正体不明の生物が飛来してきた。その生物は鼻腔や耳介から人間の頭に侵入し、脳に寄生して全身を支配し、他の人間を捕食するという性質を持っていた。寄生後も見た目は人間そっくりに擬態する、彼ら「パラサイト」は、高い学習能力から急速に知識や言葉を獲得し、人間社会に紛れ込んでいった。
平凡な高校生である泉新一は、一匹のパラサイトの襲撃を受ける。間一髪で脳の乗っ取りは免れたものの、パラサイトは新一の右腕に寄生、同化してしまう。右手にちなんで「ミギー」と自ら名乗るパラサイトと人間の奇妙な共生生活の幕開けである。

声優・キャラクター
平野綾、島﨑信長、花澤香菜、沢城みゆき、安野希世乃、前田玲奈、田中敦子、吉野裕行、KENN、芹澤優、鈴木琢磨、村瀬歩、石田彰、水島裕、二又一成、井上和彦、青柳尊哉、浪川大輔

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

寄生虫(;゚д゚)!?⇒寄生獣(*´∀`)=3

原作未読 全24話

原作は20数年前の大人気コミックながら
様々な事情で20年以上もの間映像化が実現されていない名作!!

それが今回、待望のアニメ化!!!!

とのことで
寄生獣て・・・寄生虫? みたいなのに取り憑かれるお話?
虫さんだけは(人д<)カンベン

まー大の大人で虫好きという方も聞いたこともありませんが・・・w

私は大の"虫さんNG属性"がついている為、
本作にそんな不安を抱きながらも
前知識ほぼ0で果敢に視聴に挑んでいったのであります(*`・ω・)ゞ


結果
虫ではありませんネ!!
獣ですから!! あー良かった♪
虫さんNGの方!! 大丈夫ですよ~ヽ(*´∀`)ノW

でも最初のパラサイト(ミギー)が主人公のベットにそわそわ~て
はいよってきたシーンだけはゾワゾワ~っとしましたよ(;´Д`)ウウ


そんな私の諸事情はさておき
観はじめてみると、コレが実に面白い!! ですねぇ(*>ω<)b

相方『ミギー』との友情、ヒロイン『里美』との恋愛絡み
主人公のお母さんの話や、新一へ想いを募らす『加奈』のお話と、
『田宮良子』のシリアスな描写と愛、
『後藤』とのバトルにそしてあのおばあちゃん・・・

グロ、バトルでハラハラョ゚Д゚;))))ドキドキ、そして涙、涙・・と
正に心を”ガシッ”っと鷲掴みにされたような感覚を覚えました!!!

毎週先が気になって気になって、
原作を知らない私にとってはとにかく”-衝撃-”の連続でした!!


そして今作ではふと、深く、壮大なテーマを投げかけられます―

命、自然、摂理、とても深く深く、考えさせれらます

私たちが今こうして生を授かっていること・・・
様々な生物と共存しているこの世界・・・
犠牲となる命への感謝の気持ちを忘れずに・・・
この一瞬一瞬を強く噛みしめて・・・


これからも素敵なこのアニメの時間、アニメライフを・・・
心の余裕(ヒマ)のある私たちは大切に、大切に楽しんでいきたいですね♪



それでは最後におなじみのコーナー✩

(o*゚∀゚)oお気に入りのキャラ~

はい! これはもう完全に『ミギー』の一択であります(*`・ω・)ゞ
しれーと笑いをブチ込む可愛いキャラで、まさに本作の顔!!
新一との友情物語に何度も涙、涙(つω;)ウッ…
とくに23、24話、私の涙は全て『ミギー』に持っていかれました゚(゚´Д`゚)゚ミギー
CV:平野綾さんの演技も最高でした!!


という訳で!!
グロイの全く持って受け付けません(;ω;乂)
という方以外はぜひとも観て頂きたい作品ですヽ(*´∀`)ノ

投稿 : 2024/06/08
♥ : 70

Baal さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

考える葦と考える筋肉が共に生きる道筋・・・

岩明均による漫画を原作とする作品です。全24話

原作未読


ある日の夜中にふと違和感を感じて目を覚ました泉新一はヘビのような

生き物がいて、虫嫌いの彼はひどく動揺する。そしてその生物が右手に

穴を開けて体内に侵入してくるように感じるも騒ぎを聞きつけてやって

来た両親に見せてみるとそんな痕跡は何もなかった。そして朝になり目を

覚ました新一は昨日の出来事を夢だと思うのだが、その日の間中右手は

どうもおかしいような気がしていた。そして車に轢かれそうになった女の子

を助けようとした時に右手が・・・


第一話を視聴した時は寄生っていうのが苦手だったのと同時期に放送

していたとある作品との勘違いもあって視聴継続予定だったのにいつの

間にか見なくなってしまいましたがニコの一挙で復活し、漸くこっちの地域

で最終話を迎えた作品でした。


そんな事は置いておいて作品の中身ですが、寄生生物と人間との二つの

存在とさらにそのどちらでもあってどちらでもない存在とがそれぞれ

生き残るためにそれぞれが学習し成長し生き残りをかけて戦いを繰り広げる。

その中でお互いがどうしてこういう関係だったのか、共存するor敵とする

のかを少しずつ感じていきながら、また新一をミギーが元々生き残るため

だけの共存協力関係だったのがお互いの存在について人間と寄生生物とが

様々な考えを持つにつれて徐々に変わっていくのがこの二つとそうでない

ものとが様々に導き出していく結論に大きく関わっていくので新一がミギー

と共に戦いに身を投じていくことにも深く繋がっていて面白かったです。


新一とミギーが共に戦って成長していってバトルシーンでどんどん高度に

やり合うので本当にすごかったです。とある事件で新一が大きく変わって

しまった後は戦い方に色々なテイストが加わって迫力も増している感じでした。


全体として展開はしっかりと組まれていたので最初から最後まで全く

衰えることなく面白かったです。原作が20年ほど昔でキャラデザとか

が現代風に変更されていて賛否両論あるみたいですが自分は漫画はあまり

読まないし、その頃は生まれていなかったので特に何とも思いませんでした。

さすがは原作がとてもすごい作品だけのことはあるなと思います。

◆個人的点数評価 81.784点

投稿 : 2024/06/08
♥ : 54
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

誰にとっての「基準」なのか

人間の脳に寄生して意のままに操る新生物が現れた。
主人公の新一も体を乗っ取られそうになるものの、間一髪難を逃れる。

脳への寄生に失敗して右手に寄生したパラサイト・ミギーと、新一の共存と戦いの物語。

伝説級のコミック、「寄生獣」がついにアニメ化。
少年漫画チックな熱さを残しながらも、普遍的なテーマを描いた作品。


さて、今作は、

- キャラデザイン・時代背景等が変更されている
- 完成度の高い漫画なので、評価の目が厳しくなる

と、前評判はよろしくありませんでした。

しかし、ふたを開けてみればおもしろいおもしろい。
作画もきれいですし、懸念されていた声優の演技力も十分。

ただし、構成ではちょっと気になる点が。

前半に感動シーン、後半に緊迫シーン、という流れが多く見られます。
「次回も見てもらいたい」という意志で、テンションの上がった状態で終わらせているのでしょう。
しかし、せっかくの感動シーンで、余韻に浸っている余裕(ヒマ)がありません。

もう少し話の終わり方にバリエーションが欲しかったですね。
そうするとあと1~2話必要になっちゃうのかなぁ。


寄生獣は、内容上、流血シーンが多く含まれます。
しかし、無茶な黒塗りやカットはあまり見られませんでした。

- ショッキングなシーンでは、視聴者に衝撃を与えるのが目的であるため、ほとんど原作そのままに描く
- 重要ではないシーンではカメラの角度を工夫するなどして自然に隠す

という使い分けができていたと思います。
規制獣にならなくて良かったです。


アニメーションで特徴的だったのが「目」です。
原作もそうなのですが、「目」を見ると、パラサイトをぼんやりながら見分けられるようになっています。
表情筋が動かないとか、目を見開いたりしないとか、細かいことの積み重ねなのでしょう。
しかし、アニメでも目がうまく描かれていて、人間なら気持ちが伝わってきますし、パラサイトなら不気味さがよく分かります。

アニメーションでしかできない工夫も見せてくれました。
{netabare}
パラサイト同士の会合時、市長の広川だけが頻繁に「瞬き」をしています。
広川だけが人間である、というヒントをそんな形で出してくるとは!
{/netabare}

ストーリーと舞台はほぼ原作通り。
ただし、時代背景が異なっています。
しかし、小物が変化する程度。大筋には影響ありませんでした。

- 公衆電話が携帯電話に
- 本がパソコンに

などなど。

むしろ、そういった小物の変化が効果的に働いているシーンもありました。
{netabare}
たとえば、加奈がパラサイトに襲われてしまうシーンは小物改編が生きています。
原作では加奈が外出していて電話が繋がらなかった、という「偶然」の結果。
しかし、アニメでは加奈があえて携帯を使わないことで、偶然ではなく「自分の意志で選んだ結果」になっています。

「格率」つまり、「自分のルール」がサブタイトルに入っています。
「能力だけで新一を見つける」というルールを自分に課した結果になっています。
{/netabare}

最後にテーマについて。

寄生獣は環境問題、他者とのコミュニケーションなど多くの普遍的なテーマを含んでいます。

「面白いのに真面目なことを考えてみたくなる!」

そんな分かりやすさが人気のひとつの秘訣でした。

また、サブタイトルにある「セイの格率」。
何じゃこりゃ、と最初は思っていました。
しかし、通してみるとなかなか秀逸な言葉。

「セイ」は複数の意味を持ちますが、これは見ていれば分かります。
そして「格率」。

聞き慣れない言葉ですが、簡単に言えば「自分に課した基準」「自分ルール」のことです。
その自分ルールを他者にも適用してみる。
もし問題なければ、それを「道徳」と呼び、人間の普遍的な行動基準になる。
これが「格率」の肝です。

「正の格率」なら、「自分が正しいと思って、行うようにしていること」のように訳せます。
それが他の人にとっても正しいと思えるなら、それは「道徳」だと。

{netabare}
新一が犬を助けたのは道徳的なことでしょう。これには里美も同調します。

しかし、その直後に死んだ犬をごみ箱に捨ててしまいます。
これは新一にとっては格率から出た行動ですが、里美には受け入れられません。
生物的に強くなった新一は「自分ルール」が強く出るようになりました。
その結果、自分の行動が「他者から見て」道徳的かどうかに目が行かなくなっていきます。

そして、パラサイトとの交流を経て迎えた最終話。

浦上は「MAXIME」と書かれたキャップを被っています。
「MAXIME」はそのまま「格率」のことを指します。

新一は一方通行のTシャツなど、行き止まりを表すロゴを身につけていました。
最終話で付けているのも「Apolia」とかかれたシャツ。
「Apolia」は「行き詰まり」を意味する哲学用語です。

命を懸けた里美の言葉で、

「自分ルールで生きて失敗も多いけど、目の前に認めてくれる人がいる」

と再認識します。

「MAXIME」のキャップは吹っ飛び、「Apolia」は覆い被さった里美によって見えなくなります。

自分が正しいと思ったことは他者にとっても正しいとは限らない。
他者にとって「道徳」であり続けることが正しいとも限らない。
しかしながら、自分の行動を認めてくれる人がいる。
寄り添い生きるものの存在、それが獣としてのアイデンティティに繋がっているんだ。
{/netabare}

テーマを強く押し出すために、細かい部分で改変を加えたアニメ陣はさすがです。
「どうせ同じ内容じゃん」と思わず、細かいところに目を配っていただきたい作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 50

84.2 25 マッドハウスアニメランキング25位
GUNSLINGER GIRL [ガンスリンガーガール](TVアニメ動画)

2003年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1142)
7495人が棚に入れました
舞台は現代(もしくは近未来)のヨーロッパ。イタリアの公益法人「社会福祉公社」は、政府の汚い仕事を代わりに行っている。その中でも作戦2課では現在表向きは障害を抱えた子供達を引き取って福祉事業に従事させることで社会参加の機会を与える、という身障者支援事業を推進する組織という名目で、集めた子供達を「義体」と呼ばれる強力な身体能力を持つ肉体に改造し、薬物による洗脳を施した上で、政府の非合法活動に従事させていた。
また、この社会福祉公社と敵対する反政府活動組織は五共和国派(通称パダーニャ)は、北部同盟党首ウンベルト・ボッシが提唱する、北部8州と中部3州をイタリア共和国から分離独立させて「パダーニャ共和国連邦(Repubblica Federale de Padana)」を樹立する、という構想を実現する為に武力闘争を行っている。

声優・キャラクター
南里侑香、木内秀信、三橋加奈子、宮本充、仙台エリ、江原正士、小清水亜美、堀内賢雄、寺門仁美、井上倫宏、家中宏、中川里江、岩崎征実
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

心情描写の細かさが際立った「行間を読む」アニメ

原作未読。

体を強化され「条件付け」という処置がほどこされた少女たち。
彼女たちは「義体(ぎたい)」と呼ばれ、銃を持ち、テロ対策の任務に駆り出される。

舞台はイタリア。
各所を回るため、毎回のように出てくる名所が、見所の一つです。
{netabare}「ナポリを見て死ね」{/netabare}のような、イタリア発祥の言葉もしっかり使われています。

また、ガンスリンガーガールのタイトル通り、銃の描写が細かいです。
落ちた薬莢(やっきょう)にもちゃんと気を使っています。

なお、「ガンスリンガー」とは銃器の取扱いに長けた者のことを表します。
よく聞く「ガンマン」とは男性を指す言葉ではなく、悪党の意味合いが強いそうです。
したがって、女性でも「ガンマン」ですし、男性でも「ガンスリンガー」と呼ばれます。
少女であることを強調するために「ガンスリンガー」の後に「ガール」と付けているわけです。



さて、私はタイトルや設定で少し先入観を持ってしまいましたヽ(´Д`;)ノ
単なる悲劇的なガンアクションものだと思っていたんですが、実のところは、人間の心に焦点を当てたお話です。

少女たちが無残な目に遭うというより、すでにそうなってしまった義体の少女たちと、それを保佐する「担当官」と呼ばれる男たちの交流が中心。
担当官と義体のペアが「フラテッロ=イタリア語で"兄妹"」と呼ばれることからも、どういった雰囲気か伝わってくるでしょうか?

ストーリーは、政府vsテロ組織の構図をとっていますが、それはある意味建前です。
ハイライトは、さまざまなフラテッロのあり方と、それぞれの考え方、その行く末に当たっています。

また、この作品は、セリフと同程度に、間の取り方やしぐさが重要な意味を持っています。
たとえば「条件付け」という言葉がキーワードになっていますが、その意味は、言葉で語られない。
しかし、見ていればそれがどういうものなのか分かってきます。
そんな「行間を読む」アニメです。

{netabare}
タイトルでは少女たちに的が絞られているように見えますが、むしろ、担当官たちの心の奥底に眠る感情からくる、「矛盾」や「葛藤」を表現した物語という感じがします。

ジョゼしかり、ジャンしかり、担当官は、みんな苦悩しています。
罪悪感からヘンリエッタにできるだけ優しく接しようとするジョゼ。
仕事と割り切るために、少女にリコという男の名前を付けたジャン。

私は、ジョゼに感情移入してしまいました。
ヘンリエッタに優しく接してるのは、結局、誰のためなんだろう?

・年端もいかない少女を戦いの道具として使わざるを得ない、罪滅ぼしのつもり
・半ば脅しにも近いヘンリエッタからの愛情表現を上手く受け流すため

どちらにしても、優しくすることで、自分の身を守ろうとする。
そんな「自己中心的な優しさ」であって「本当の優しさ」とは、ニュアンスが違うんじゃないかと。

では、仮にそうだとすれば、「自己中心的な優しさ」は、ヘンリエッタにとって価値のあるものなのか?

トリエラが言っていましたが、彼女たちは、自分の感情がどこまで本物で、どこまでが「条件付け」によるものなのかわからない。
それでも優しくされれば、喜ぶ……という反応をする。
しかし、それは「本当の喜び」なのか?

結局のところ、ジョゼとヘンリエッタの関係は、WIN-WINであるだけで、「本当の優しさ」や「本当の喜び」がそこに介在しているのかどうか分からないんですね。
「自己中心的な優しさ」から「条件付けによる喜び」を得ることと、「本当の優しさ」から「本当の喜び」を得ることと、どこが違うのか?

たしかに、外から見たらハートフルなやりとりです。
2人の小旅行には、とても安心感があり、暖かみを感じたのも事実です。

しかし、その裏では、一方的な優しさの押しつけと、機械的な反応をしているだけなのかもしれないわけです。
{/netabare}

設定と心理描写が巧みです。
おかげで、深読みをさせられ「本質的なモノとは何か」というテーマについて考えさせられた、そんな作品なのでした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 71
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ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

小さな、本当に小さな幸せを心に思い、生きている‥純粋な少女達の物語

他の方のレビューを読んで興味があって観てみました。

原作未読。全13話

お話は
イタリアが舞台の公益法人社会福祉公社という組織が、病気や事故、事件など悲惨な状況になっている少女を「条件付き」(洗脳)を施し、過去の記憶を奪い、義体(機械の体)として、テロリスト(反社会性力)やその他の仕事を行い、殺める、道具として扱われる悲しい宿命を背負った少女達とそれぞれの少女達を担当する担当官の苦悩を描くお話です。

お話はそれぞれの少女達の紹介ような感じで始まります。

出てくる義体の少女達は
ヘンリエッタ(メインヒロイン)、リコ、トリエラ、クラエス、アンジェリカ、エルザと6名の少女
その担当官は
ジョゼ、ジャン、ヒルシャー、ラバロ、マルコー、ラウーロと6人の男性担当官

少女達は担当官に愛情を抱くもの、クールに接するもの、担当官は人として扱うもの、道具として扱うものと接し方は人それぞれです。
人間同士の関わりあいです。私はどちらもありだと思います。

とにかく物語としては悲しいお話が続きます。

悲壮な感じの音楽が悲しみを倍増しますね。

最初はお話が1話の中で巧みに現実から過去へ、過去から現実へと物語が変化しますので、それが退屈しないアクセントになっていますね。

一つ一つのお話が胸に突き刺さります。

{netabare}
怪我をした少女達(義体)を修理するという言い方は辛いですね〜ロボットじゃないのに!(義体と呼ぶ時点で人間扱いしてませんが)

心に残った言葉は

5話クラエスがヘンリエッタに
「幸せなおチビちゃん、私が寂しいかどうかは私が決めるの!」

8話ヘンリエッタが
「先生、私をお仕事から外さないでくださいね。今月はまだ4人ですけど、先月は10人もやっつけたんです。多分トリエラより多いですよ」

10話のヘンリエッタが
「良かった、ラウロさんも一緒ならエルザも寂しくありませんよ」
ジャンとリコが
「担当官の代わりに義体がいる、身代わりに死ぬのは当然だ」「ジャンさんがそういうならそうでしょう」

12話のクラエスが
「一粒の麦は地に落ちて死ななければ一粒のまま、でも死ねば多くの実を結ぶ、誰かが犠牲ならなければ何も始まらないという意味」

13話のヘンリエッタが
「もしマルコさんが私たちを可哀想だとか申し訳ないとか思っているのなら、それは間違いです。これは条件付けかもしれません。でも私いいんです。それでもいいんです。」
{/netabare}

辛辣なセリフも受け流して微笑むところなど、切なくなってきますね。

ガンアクションも良かったのですが、 {netabare}義体は寿命が短くて(薬物やら機械化の影響?){/netabare}「生きたい」と心から思う、普通の人間以上に人間味溢れている表現が好きでした。

{netabare}最後に徐々に弱っていく無邪気なアンジェリカを見て切なくなりましたね。{/netabare}

OPは静かな曲です。少女達の紹介のような作画でした。
{netabare} その中で自分の運命が分かっていて、本当にちょっとした幸せを糧に生きている、その大切な感情表現がOPのヘンリエッタの表情に出ていましたね。もう一つ、何故かトリエラの椅子を逆に座って微笑んでいるシーンが印象に残ってます。{/netabare}
EDはオペラのような感じで胸に響き渡る曲でした。

癖のある作品で展開がゆっくりしているので好き嫌いが分かれると思います。ガンアクションの好きな方だけではなく、心理描写が巧みな作品なので、好きな方は是非観てくださいね。

私は観終わった後、しんみりとしてしまいました。ゆっくりと後から心に染みわたるいい作品ですね。

まだ物語は終わりではありません。2期とOVAもあるので続けて観てみたいと思います。

最後に、社会福祉公社ってネーミングは胡散臭いですね〜

投稿 : 2024/06/08
♥ : 52
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リクポテ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人の幸せは誰が決める?(v_v)

コミック原作 未読


イタリアの公益法人「社会福祉公社」の事業は表向きは障害を抱えた子供たちを引き取り、福祉事業に従事させ社会参加の機会を与えるというもの。しかし裏では引き取った子供たちを義体と呼ばれる強力な肉体に改造し、薬物で洗脳し、政府の非合法な活動をさせています。

これは義体となった少女たちとその担当官の苦悩や葛藤を描く群像劇アニメです。

特徴はキャラのセリフが全体的に見て少なめだということ。
ただそのぶん演出にとても力が入っています。
キャラの表情、カメラワーク、無音空間、BGMなどセリフがなくてもキャラの心情が伝わってくるように至るところに工夫がされていると思います。

担当官が自分をどう見ているのか?
少女とどう接したらいいのか?
少女たち、担当官たち双方の苦悩や葛藤の表現のしかたが秀逸でした。

また少女たちは義体となる前に大変悲惨な目に遭っています。
義体となってからも、政府の殺し屋として死ぬまで利用されます。命もそんなに長くはありません。
ですがそうだとわかっていても今を一生懸命に生きている少女たちはとても輝いてみえました。
{netabare}
「幸せなおチビちゃん、私が寂しいかどうかは私が決めるのよ」
クラエスのこの言葉の通りだと思います。

視聴者側から見れば、少女たちは悲劇のヒロインです。
ですが少女たちは義体になる前に一度死にかけたり、病気が治らなかったりと生きる希望を失いかけています。
それが義体になり、条件づけを施されることによって前の辛い記憶がなくなり、担当官たちのために自分を捧げるといういわば生きがいを得ることが出来ています。

たとえそれが政府の殺し屋という非合法的なものでも……
薬によるまやかしだったとしても……

私たち第三者からすればむごいですが、彼女たちからすれば幸せなんでしょうね(v_v)
{/netabare}
すごく重いテーマでありながら、なぜかグッと引き寄せられるものがありました。


これはもっと評価されてもよい作品だと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 52
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