ポジティブで学園なおすすめアニメランキング 20

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのポジティブで学園な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月29日の時点で一番のポジティブで学園なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.7 1 ポジティブで学園なアニメランキング1位
BanG Dream!(バンドリ!)(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (468)
1693人が棚に入れました
幼い頃、星空を見上げた時に聴こえた「星の鼓動」のように、キラキラでドキドキなことをずっと探していた、香澄。高校に入学したばかりのある日、古びた質屋の蔵で出会った「星型のギター」に初めてのときめきを感じ、ずっと閉じ込めてきた気持ちが走りだす。同じように、輝ける場所を探していた4人の少女とともに。ひとりじゃ出せなかった音だって、5人ならきっと奏でられる。絶対ここで、ライブします!

声優・キャラクター
愛美、大塚紗英、西本りみ、大橋彩香、伊藤彩沙、小山茉美、儀武ゆう子、尾崎由香、三森すずこ

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

朗報:私はこのアニメを楽しめます!(そして、無事完走!)→ Poppin' on買っちゃった!

※初回視聴時レビューからはいろいろ変わっています。

これまでのこの作品の見方が間違っていました。「シチュエーションコント:ロックバンドあるある」だったのですね!

妙にカリスマ性だけはある超マイペース、そして技術は確かだがそれにひけを取らないマイペースによる変態ツインギター(笑)!

引っ込み思案なくせに食いついたら妙に前に出てくるベース。

育ちが良く、気がついたらバンドの金蔓にされているお人好しなキーボード…。

ドラムはまだ加入してませんが、担当楽器とキャラクターのバインディングは素晴らしい。実にマッチしています。

普通の意味での「ストーリー」を求めなければ、今後「ロックバンドあるある」を期待できそうです。やあ、なんか楽しみになってきた…!

ただ、ごめんなさい。曲やゲームやライブを売りたいんだと思うんですけど、私はたぶんそこには一銭も払わないと思います…。

2017.3.12追記:
ドラマー加入。「ドラマーが一番の常識人で苦労人」っていうのも「わかってる」なあと思います。だから面白いのですが、「アニメが好きな層」にそこが訴求するかというと、別にそれはしないんだろうなあ…。

2017.2.14追記:
ここにきてようやくロックっぽいエピソード。演奏と関係ないはずなのに急に楽器を持ち出してセッション始めるのは、実にロックなエピソード!
(おたえちゃん、生粋のロッカー気質やねんな…。)

2017.4.23追記:
初心者からの上達曲線やブランクからの復帰速度にリアリティはあんまりなくて、また楽器演奏の手元を描かないなど「ロックバンドなめるな」とかの声も聞かれた本作品ですが、個人的にはけっこう楽しめました。冬アニメTOP 10入りこそ見切りましたけど、実はけっこう楽しんだかも。結局、最後まで疑問を感じ続けたのはライブハウスでのサイリウム使用くらいだったかも。

このアニメは、そこそこ幸せな青春時代を送った人の方が楽しいのかも。

音楽を独りでやってるとどこかで煮詰まったりするところを「バンドやったり合同セッションしたりすると楽しいよね」という感じのメッセージを勝手に受け取っていました。皆さんはいかがでしたでしょうか…。


[以下は過去に書いたもの:記録として残しておきます]
タイトル:あの星はなんなの?→ 話中で解決しましたが…→ ようやくロックなエピソード!

拾った場面で最初は星形のピックなのかと思ったのだが、良くわからん。

ダメだ、未だに質屋の蔵にあったギターにたどり着けた合理的な理由が理解できない…。
→ 2話で解決しましたが、本作品を楽しむためには運命論者である必要があるのかも…。

ライブハウスでサイリウム振ってたり、出演バンドがガールズオンリーはさておき観客も女性しかいなかったりするのも謎。

とりあえず「BanG Dream!(バンドリ)」はブシロードが絡んだメディアミックス作品で、「ラブライブ!」みたいにスマホアプリのゲームがあったりコミカライズされていたりします。

いまのところ評価できるのは、「キャストが本当にロックバンドとしてライブで演奏する」ってところくらいでしょうか…。

ロックバンド絡みの作品で言えば、SHOW BY ROCK!!の方が好みだなあ。キャラクター造形は横に置くと、エピソードや演出にはロックバンドやそのコンサートっぽいリアリティがあるもん…。
→やっぱり、「典型的なロックバンドのライブ」にはあまり期待できそうにありません。少なくともそこに関しては、『風夏』の方が期待できるのかも…。

2019.2.3追記:
下記の前言を翻して、Poppin' Partyのアルバム『Poppin'on』を買ってしまいました。

> ただ、ごめんなさい。曲やゲームやライブを売りたいんだと思うんですけど、私はたぶんそこには一銭も払わないと思います…。

2nd season 3話の破壊力に負けてしまったせいかも?

2019.2.8追記:
『Poppin'on』Disk 1の1曲目が「Yes! BanG_Dream!」なのですが、本作放送当時に番組提供に入っていたESPのCMでのギターリフがこの曲の間奏だということにアルバムを聞いていて初めて気がつきました。

『BanG Dream TV』とか『BanG Dream STATION』とかもちゃんと観てたら、ライブ演奏を聞いててもっと早くに気づいていたかもしれないのですが…。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 67
ネタバレ

こた さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

終盤そこそこよかったけれど、まあ黒歴史なのでは……

評価は8話時点のレビューから大幅Up。それでも大こけにはまあ納得。
総合評価2.3→4.1

本気出すの遅すぎってか、終盤でようやくバンドっぽいいい作画が見られた気がする。
あからさまな営業百合アピールはマイナス要素。でもすぐ抱き着いちゃう性格なのだから仕方ない?(~_~;)
ただそれにしてもメンバー5人集まると、香澄及びおたえの天然ボケに、有咲の突っ込みも本人突っ込んでるつもりかもしれないけど、お前もボケとんのかい!っていう視聴側としての素直な感想。会話飛び交うとこいつら本当に面白いわって感じw
ボーカルが歌えない分周りのメンバーでカバーしようっていうのは良かった。
それでPoppin' Partyとしてのらしさ、良さがまたさらに出るという。

演奏中は、とにかく作画に手間かかる部分はなるべく映さないスタイル。京アニも、全てを全力の作画でやるのは不可能。ただバンドリの場合は最初から手抜き感満載。低予算でやれるようにという一点張りだった。
制作側の意図→アプリの宣伝になりゃいいんだから金かけてらんないよ~

バンドアニメなら残念極まりないけど、ギャグアニメだしいいんじゃない?
だとしたら、作画は4.5くらいいいのでは~( ̄▽ ̄)そもそもそれならバンドシーン入れる必要もないしね。

とはいえ、10話以降の頑張りは讃えたい。

最後に、
切ろうかと思ったけれど、途中からは完全にギャグアニメとして楽しんでました。
(きらきら星のシーンがカットされた件を受けて)
このアニメのカットする場面はそこじゃないと思うんだよなー(;´・ω・)
逆にこの作品のキャラ以外での数少ない個性だったのではないかな。


以前のレビュー(読まなくていいです)
{netabare}『BanG Dream!』略して『バンドリ!』
タイトル時点でなかなかのセンスは感じさせられる。
考案した人はあっぱれ。

OPはキャッチーさでいえば放課後ティータイムの楽曲と比較しても遜色ないのではないだろうか。サビに入る瞬間とかかっこいいし、視聴者の心をつかむには十分だと思う。

噛み合わない会話、間合いも独特(笑)そこは何とも言えないけど癖になる。
テニスをするシーンがほとんどないギャグアニメのてーきゅうみたく、バンドは二の次でおバカなキャラを愛でるものとして観ればそこそこ楽しめる。
しかし、このアニメはバンドを前面に押し出し、ウリにしている。

それでいてあの演奏シーン(-_-;)

これが最先端のバンドの演奏シーンだと考えるとガックリきてしまう。
ほぼCG、なんの情熱もこだわりも感じない。
作画は良くも悪くもないけど、バンドアニメだとしたら1.0点。
この作品が売れるなら、今後手描きで描くの馬鹿らしくなるかもね。

ただキャラはそこまで悪くない。
個人的にキーボードの市ヶ谷ちゃんがツボ。キャラ的にも面白い。中の人の演技も好き。上手いかは全員微妙。
リードギターの花園たえは心底つかめない性格。
現実ではギターボーカルは一定数いるけど、ギターだけ弾く女子ってかなりレアな存在。(軽音部によっては多いのかもしれないけど)基本歌いたがる目立ちたがり屋が多い……今のは偏見(__)
ギタリストってやたらと機材(エフェクターやら)の知識があったりと、没頭するタイプ、職人気質なイメージが強い(根っからの音楽キチだったり)、もしくは荒くれ者(イケイケ)かの2タイプ。
女性よりは男のほうが何か一つの物事に没頭しやすい傾向があるから、現に男の方が向いてる楽器?
一方で、ベースは謎だけど女の子にも人気があったり、逆にキーボードは男少ないし。
花園たえは職人タイプ。ちなみにあずにゃんも職人タイプ。
いってしまえば物好き。だから変人が多いと分析。(梓は至って常識人だったけど、AngelBeatSの岩沢さんとかもかなり変人だったし(;'∀'))

話は逸れたけれど(^^;
他は正直まあいるよねぇってキャラ。

戸山香澄(実質主人公)はギター初心者で、一歩ずつギターの練習を始めるが、一転。
この子も実は平沢唯の血を受け継いだ天才だということが早々判明。
わずか数カ月足らずで流暢に弾き語りしてる。コード押さえるのも一苦労だったのに。
これまでのストーリーが何だか台無…。

とはいえ、現在視聴時点(8話)でストーリーとかどうでもよくなってる。
{netabare}ドラムの子も一回聴いただけで曲に合わせて叩ける天才だった。{/netabare}

☆個人的なハマり度
(※あくまでも目安です)
1話☆☆☆
2〃☆☆☆
3〃☆☆☆
4〃☆☆☆
5〃☆☆
6〃☆☆
7〃☆
8〃☆
9〃☆☆
10〃☆☆
11〃☆☆☆
12〃☆☆★
13〃☆☆★

投稿 : 2024/12/28
♥ : 52

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

会話が非常に面白い、女子高生バンド日常系作品

女子高生の日常+バンド活動を描いた作品。
テレビでCMが流れまくっていて、放送開始前からちょっと注目していました。個人的にはCMで目を引いたポイントは2つあって、1つは「花園たえ篇」での台詞のあまりの脈絡の無さと、「おもちもちもち」という言葉のインパクトで、なんだか面白そうなキャラだな、と思ったこと。もう1つは、画面に「ストーリー原案・中村航」というクレジットがあったことです。中村航というと、かなり甘々な恋愛小説を書く作家というイメージで、アニメ畑の人という認識がなかったので、ちょっと驚くとともに、どんな作品なんだろうと興味を持ちました。
で、実際に最後まで観たわけですが、普通に楽しめる作品でした。
物語は、主人公があるきっかけからバンドに興味を持ち、仲間を集めてライブハウスのステージを目指す、みたいな感じ。良くも悪くも定番展開ですが、キャラ同士の関係性や会話がとても面白かったです。特に、常識外れで突っ走るタイプの変人主人公・戸山香澄と、その香澄の無茶ぶりに毒舌を吐きながらもついていく市ヶ谷有咲のコンビが、とても微笑ましくて良かったです。変人香澄の暴走?っぷりはなかなか強烈で、観ているこちらがドン引きしてしまうような展開もありますが(特に第3話など)、そういった場面でも有咲がちゃんと常識的な反応でドン引きしてくれて、その上で香澄の行動を受け入れるというワンクッションがあるので、こちらも観ていて楽しめたのだと思います。また、途中から花園たえが本格的に登場すると、これまたかなり強烈な変人キャラで、予測のつかない会話など非常に面白かったです。
音楽は全体的に良かったです。特にOP曲は、本編だけでなくCMなどでも繰り返し流れていたせいか、とても耳に残りました。声は、有咲役の声優さんが良かったと思います。作画は、まあ普通といったところですが、色使いが全体的に少しきつい気がして、特に夕暮れどきのシーンの画面の過剰な赤さはあまり好みではありませんでした。
この作品、本放送と並行して再放送もやっていたり、視聴可能な複数の局で別日時の放送があったりしたので、なんとなく同じ話を何度も観ていました。どうも評判的にはかなり苦戦しているようですが、会話の流れなど日常描写は繰り返し観ても面白かったですし、ストーリーのほうも、失敗したり、恥をかいたり、無茶をしたり、そういったことも青春の特権として肯定的に捉えて主人公の暴走も許容できるなら、普通に悪くない作品だったように思いました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25

72.9 2 ポジティブで学園なアニメランキング2位
魔入りました!入間くん(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (204)
851人が棚に入れました
ようこそ、楽しい魔界へ!!頼み事を断れない、お人好しの少年・鈴木入間は、ひょんなことから魔界の大悪魔・サリバンの孫になってしまう!溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校に通うことに…。人間の正体を隠しつつ、平和な学園生活を送りたいと願うも、なぜか入間はいつも注目の的。エリート悪魔にケンカを売られ、珍獣系(?)女子悪魔になつかれ、さらに厳格な生徒会長に目をつけられてしまう!次々に起こるトラブルを入間は持ち前の優しさで乗り越えていく!

声優・キャラクター
村瀬歩、木村良平、朝井彩加、早見沙織、小野大輔、佐藤拓也、黒田崇矢、斎賀みつき、東山奈央

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Eテレの隠し玉? 今期の大穴?

土曜日の夕方というとても恵まれた時間帯で放送されている、採算度外視みなさまのNHKがお送りする少年向けマンガ原作のアニメです。第4話まで視聴時点でこのレビューを書いています。

原作は読んでいないのですが、ここまで観たところでのストーリーの方向性としてはファンタジー風味の学園コメディーということになるでしょうか。

なお、11/2(土)の昼間に1~4話の再放送があるので、興味を持たれた向きはご覧になってみると良いかも。

お話としては、主人公のことを一切気に留めないクズ両親のせいで魂を悪魔に売り渡され魔界で暮らすことになったという入間くんのお話です。

入間くんが魂を売り渡された悪魔サリバンは魔界の貴族であり、入間を気に入って自身の孫として育てようという荒唐無稽なことを考えます。

入間はサリバンが理事長を務める魔界の学校に入学しますが、人間であることがバレてしまうと悪魔に食べられてしまうかも?

そんな危機と隣り合わせな学園生活を入間は知力・体力・時の運で乗り切れるのか…(笑)?

最弱系主人公が有能な仲間に出会いつつのし上がってくギャグ・コメディー作品というのは漫画だと『とっても!ラッキーマン』とか『カメレオン』とかいくつかありますが、私にとっては何気なく観始めてなんとなく目が離せない作品になっています。

作画面でも決して「超絶作画」とかではないですが作風には合っていると思うので、私は観ていて特に気にはならないです。ただ、こういう感じが苦手な人というのもいるとは思いますけれども…。

2020.3.9追記:
最終話まで視聴終了。それほど嫌味でない範囲で軽くハーレムラブコメなどを交えつつ、終始安定して面白かったと思います。けど、良くこの原作を見つけてアニメ化しようと思ったな(笑)。

最終話Cパートで何やら不穏かつ尋常でない雰囲気を漂わせつつ、しっかり続編制作のアナウンスもあったのでこれはこれでアリですね。続きを楽しみに待っています!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 34

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

マジでびきゅーと!

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:ドタバタ学園コメディー(魔界転生)。意外と面白くて好き。
期待度:★★★★

想像以上に面白かった。いや、面白かったというのは語弊があるか。想像通りの展開、特に驚きもしないが、こうなったら面白いと思うそのままの方向にミリもズレずに進んだところか。いわゆる安定感、安心感という部類。
入間君がいい人過ぎて、それが報われるところがいいね。

芹澤優の歌かわいい。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 15
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人から子供まで楽しめる、安心安全・人畜無害な作品

原作未読。最終話まで視聴。

さすが、NHK夕方枠の作品だけあって、大人から子供まで楽しめる、安心安全・人畜無害な作品でした。

大悪魔・サリバンに売り渡された入間は、サリバンから養子になることを懇願されて・・・。
それを承諾した入間は、サリバンが理事長を務める悪魔学校に入学するが、学校では人間であることを隠さなければならなくて・・・。
何とか目立たずに学園生活を送りたい入間の願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、結果、校内でも有名な存在になっていく・・・。

中でも、生徒会長のアメリは、入間が人間ではないかと疑い{netabare}、秘蔵品の少女漫画を朗読させ、入間が人間であるという確信を得{/netabare}ますが、そのことは黙認しつつ、逆に恋心が・・・。

コメディとしてはかなりレベルの高い作品だと思います。

来年には第2期が決定しているとのこと。
今から楽しみにしています。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 11

88.1 3 ポジティブで学園なアニメランキング3位
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(アニメ映画)

2019年6月15日
★★★★★ 4.1 (570)
2978人が棚に入れました
空と海が輝く街“藤沢"に暮らす梓川咲太は高校二年生。先輩で恋人の桜島麻衣と過ごす心躍る日常は、初恋の相手、牧ノ原翔子の出現により一変する。何故か翔子は「中学生」と「大人」がふたり存在しているのだ。やむなく翔子と一緒に住むことになった咲太は「大人翔子」に翻弄され、麻衣との関係がぎくしゃくしてしまう。そんな中、「中学生翔子」が重い病気を患っていることが判明し、咲太の傷跡が疼き始める――。

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、水瀬いのり、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

この映画無くして『青ブタ』は語れない_眠れない_トロイメライ_今作に携わった全ての人達に「ありがとう」「がんばったね」「大好き」を伝えたくて(おまけ追記)

まだ記憶にも新しい2018年秋期に全13話のテレビシリーズが放送された『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(以下、『青ブタ』)
テレビシリーズの中では紐解かれなかった主人公、梓川咲太の胸の傷の謎と咲太の初恋の相手、牧之原翔子の秘密を軸に描かれるシリーズの完結篇となる89分の劇場作品
「思春期症候群」と呼ばれる不可思議現象を発端に描かれるSF青春ドラマです
基本的にテレビシリーズ全話で張られていた全伏線の全回収でありつつ、尺の都合であらすじ等も全てカットした上で矢継ぎ早に展開が進んでいくのでテレビシリーズを最初から最後まで把握していないとさっぱり着いていけないと思います


3年前、小学4年生の牧之原翔子ちゃんは将来のスケジュールという学校の課題を書けずに思い悩んでいた…
実は翔子ちゃんは心臓移植を受けないと治らない病に侵されており、中学の卒業を待たずしてこの世を去る運命にあるのだという
3年後の12月8日、花楓の人格と記憶が元に戻る騒動が落ち着いた梓川家に来訪者が現れる
それは梓川咲太の初恋の人であり、咲太に心の支えが必要なここぞという時に現れる大人の姿をした牧之原翔子さんだった
無理矢理に梓川家に居候する翔子さんと、それを良しとしない現・彼女の桜島麻衣さんの間で火花が散る
そんな修羅場も落ち着かないまま、咲太は病院で中学生の姿の牧之原翔子ちゃんと出くわす
翔子ちゃんから幼い頃から入退院を繰り返している事や心臓移植に関する話を打ち明けてもらった咲太は、翔子ちゃんと翔子さんが同時に存在するのは翔子ちゃんの未来への不安が起こした「思春期症候群」の一種だとして解決策を模索する
やがて翔子さんは移植手術を成功させた未来からやってきた事、そしてその心臓は咲太の心臓である事が明かされていく
翔子ちゃんを救う為、咲太は自分の命を捧げるべきなのか困惑する…


テレビシリーズのレビュでも書きましたが、このシリーズは【ゼロ年代ヲタク文学の総決算】です
○○の“パクリ”と見下すことは簡単なのですが、その一言では片付けられない高尚な、ヲタク文学への愛とリスペクト、そしてSFへの昇華が込められてる作品だと思うのです
その上で今作では2010年前後に隆盛を極めた作品の要素も補完する方向にシフトしています
具体的にオイラが思い浮かべたのは『Angel Beats!』『CLANNAD』『STEINS;GATE』『アスラクライン』辺りです


また、主題に“生命の選択”や“人は何の為に生きていくのか”という普遍的な内容を孕んでいる為、今後新たに世に出てくるであろう無数の作品達と今作を比較してみるのも面白いと感じました
つい昨日も『響けユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』(「がんばったね」のくだりについて)や『ミュウツーの逆襲』や『トイストーリー4』や『ニノ国』(生命の選択や自己犠牲を美化するか否か)に絡めて『青ブタ』の方が上手く纏められてるのでは?とか、そんな話ばっかをぽ~か~さん達と話してましたw
アニメだと自己犠牲って美談として描かれがちですが、冷静に考えて17歳の少年が自分の命を捧げる、なんて事が良い話なわけがない
クライマックスまで観ていただければお解りの通り、今作は自己犠牲を否定する作品なんです


もちろん本編の全体の出来栄えがとにかく素晴らしい
ざっくり言って“お涙頂戴モノ”ですのでハッキリと苦手な人の方が多い内容だとは思います
でも面白くなかったらオイラだって計11回も劇場に足を運びませんからねw
人生で一番多くリピートした映画になりましたよ
テレビシリーズから順当に考えると今作は“翔子のお当番回”と考えたくなりますが、これまでもヒロイン達を救う為に必死になってきた咲太が、遂には翔子の為に自らの命を捧げなければいけない、とまでに追い詰められます
そしてこの絶体絶命の咲太の助けとなるのがテレビシリーズで咲太に助けられたヒロイン1人1人だというのがアツい
この辺のくだりは涙を誘う展開と熱量を感じる展開が交互に繰り返されて非常に滾るものがあります
そして広い意味で今作をもってしてシリーズ全体の“咲太の物語”に一区切りが着くことに気付くと思います
咲太を演じた石川界人さんは今作を持ってして完結とするのが一番幕引きに相応しいのでは?と、今後続篇があるとは思っていないようです


それにしてもこれほどの内容を89分に纏め上げた横谷さんの脚本力、それをテレビシリーズ終了から僅か5ヶ月弱で実現した増井監督率いるスタッフの手腕、そしてキャストによる渾身の演技、どれも大変素晴らしいです
先日、スタッフトークショーに参加してきましたが89分という尺は予算の都合上の絶対条件だったそうです、本当にお疲れ様でした
逆に濃密に内容が詰まったテンポ感こそ『青ブタ』だと思うのでこの選択は結果的に正解だと思いますb
最近、アニメ映画にタレントキャストは必要なのか?という話題を度々目にしますが、逆に考えればプロ声優の底力を感じる映画こそがこの『青ブタ』なんだとも思いますね
それにテレビシリーズからこんなにも早期に映画化の企画が為されたにも関わらず、キチンとした作品を完成させたことは本当に賞賛されるべきことだと感じます
完成が遅れて延期に次ぐ延期とか、そもそも企画された枠の中に納まらずお蔵入りとか、完成したものが極端に低クオリティ…とかいう作品も蔓延っているのが現代のアニメ業界の現実ですからね


唯一失敗と言える事を強いて挙げるのであれば、テレビシリーズ放送前から映画化が決まってたので作品人気の度合いが計り知れず、ファーストランの上映館が経ったの31館しか稼げなかった事でしょうか
おかげで連日満員、入場特典はおろかパンフすら瞬殺
あんなバズり方をするアニメ映画は至極久々です


ところで『青ブタ』の場合、テレビシリーズから一貫していた内容を短い尺に詰め込むことや、音を減らしてセリフを聴かせる、といった演出類が“映画だから”と奇をてらわずに実行されてるのが褒め称えたい
特にエンドロールでいつも通りのエンディングテーマ『不可思議のカルテ』で締め括るというのが感無量


オイラの一番お気に入りのシーケンスは12月31日の晩、ICUの前で寝てしまう咲太がこれまでの全ての出来事が走馬灯のように振り返えられていくフラッシュバックで時間が巻き戻る様を表現したカットですね
あの場面に合わせて作った、というfox capture planのBGMのピアノリバースがバッチリとハマっているのが気持ち良いです


正直いまは何の映画やアニメを観ても『青ブタ』との対比になってしまうwという我ながらメンドクサイ状態に陥っていますw
それほど今作を心の底から好きになれているのです
とにかくいま言いたいことを要約すると、今作に携わった全ての人達に
「ありがとう」
「がんばったね」
「大好き」
を伝えたい
これに尽きると思います


はなまる頂けましたかな?w


【おまけで追記】
双葉の髪型がポニーテールとナチュラルロングが日によって変わっていることに気付いた方もいると思います
何か法則があるのかと思い、テレビシリーズ含め"双葉の髪型のみ"を注視して鑑賞した結果を報告します
ずばり日付の末尾が奇数か偶数かで交代してることに気付きました!
…なんだそれだけかって?
基本的に日付の末尾が奇数だとナチュラルロング、偶数だとポニーテールになってました
これはテレビシリーズ8話で2人の双葉が融合した後の9月1日以降、両方の双葉がお互いを尊重し合っている、というメタファーなのでは?と受け取ってます
もちろん髪型以外の性格描写には変化は見受けられません
ちなみに映画劇中で咲太が「大人の梅ソーダ」を呑んだ際に一度リセットされ、奇数日がポニーテール、偶数日がナチュラルロングになってます
その後の大晦日から年明けに掛けて再リセットが起こり、ラストシークエンスの1月6日、つまり偶数日にはポニーテールに戻っています
何が言いたいのかって?
どっちも可愛いので両方交互に出て来てお得感凄い!制作スタッフGJ!って話がしたいだけですよw


【備忘録】
新宿バルト9で5回、川崎チネチッタLIVE ZOUNDで1回、川崎チネチッタ5番スクリーンで1回、ユナイテッドシネマアクアシティお台場で2回、EJアニメシアター新宿で2回、下北沢トリウッドで1回、立川シネマシティ シネマツーcスタ極上音響上映で1回
合計13回劇場で観て名実共に最も映画館でリピートしてる映画です
スタッフトークショーの増井監督、キャラデの田村さん、木田Pのサイン色紙持ってます

投稿 : 2024/12/28
♥ : 31
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

初日舞台挨拶にも行ってきました

~・~・~・~・~公開記念舞台挨拶に行ってきました~・~・~・~・~

第一希望の上映後舞台挨拶は落ちて
上映前舞台挨拶に行ってきました

上映前ということはつまり
これから見る人に向けたメッセージですから
原則ネタバレ無しということです

本当はネタバレありで面白い裏話をたくさん聞ける
上映後舞台挨拶の方が好きなのですが
まだ観ていない大多数の方にも
ネタバレなしでトークの内容をお伝えできる点は
いいかもしれませんね

原作は現在読んでいる途中で
まだ劇場版相当部分に辿り着いていませんが
映画の内容は原作の6巻と7巻にあたるようです
TVシリーズは
1巻バニーガール先輩
2巻プチデビル後輩
3巻ロジカルウィッチ
4巻シスコンアイドル
5巻おるすばん妹
までを中心に
最終話で6のエピソードを少し添える形で
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
という題名で放送していましたが

今回の劇場版は
6巻ゆめみる少女
7巻ハツコイ少女
の二つを
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない
というタイトルでアニメ化しています

1~5巻がそれぞれ
麻衣、朋絵、理央、のどか、かえでの話なので
舞台挨拶に行くまではゆめみる少女という題名から
翔子がメインの話だと思っていました
しかし舞台挨拶でこれから見る人たちに向けて監督から出た言葉は
「TVシリーズはそれぞれの女の子達の話でしたが
劇場版は咲太の話です」
というもの
そして実際翔子が重要な役割を担って入るものの
咲太が自身に起きている思春期症候群を解決するため奔走する話であり
TVシリーズで少しずつ蒔いてきた伏線を
がっつり回収する構成になっています

したがってTV版見てないよ!という方は
これを観る前にTV版を見てくるか
原作小説を5巻まで読む必要があります

逆にTV版を観たのであれば
ぜひ劇場版もセットで見るべきだと思います
TV版とは独立したエピソードというよりは
TV版の完結編とでも言うべき作品なので
(原作はそこで完結せずにそのまま続いていますが)
これを見ることでTV版の評価も変わるんじゃないかと思います

一般公開前ということもあり
内容に関してのより突っ込んだ話は控えることにして
一般公開後に原作読了状態で
再び劇場に足を運ぶ予定なので
そのあとでまたレビューしようと思います

おまけ:舞台挨拶雑感(ネタバレ無し)

{netabare}監督:増井壮一

4日前まで今日が何曜日かもわからないような
忙しい生活を続けていた
ふらふらと入ったコンビニで
ちょうど青ブタコラボをやっていて
コラボ商品をぼんやり眺めながら思ったのは
「へぇ・・・青ブタ映画やるんだなぁ」

あんたがボロボロ二なりながら作ってるやつだよ!

梓川咲太役:石川界人

作品の見どころを聞かれて

「人間の限界を越えようと頑張ったけど
実際には全然できてなかった
あれは山寺宏一さんにしかできないやつだと思う」

簡単に説明するとテンションの違う二人の掛け合いを
一人芝居でこなさなきゃいけないシーンがあるんですね
実際には無理だったということなので
おそらく2度に分けて録ったのだと思います

彼は山ちゃんにしか無理と言っていましたが
君嘘フィナーレにおける朗読劇では花江夏樹が
公生と黒猫の一人芝居を見事に生で演じきっていましたよ?(・x・;

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

水瀬「アフレコがだいたい・・・2月くらいだったと思うんですけど」
瀬戸「あれ?3月じゃなかった」
石川「いや4月だったような気も・・・」
瀬戸「それはないよ!4月じゃ昨日じゃん!」

いや・・・昨日ではないと思うよ?
というかそこはそんなに掘り下げ必要かなw?

牧之原翔子役:水瀬いのり

事前情報の無いサプライズ登壇でした
水瀬「この後でみんながツィッターとかにあげて
私のファンが悔しがるやつですよ(にやにや)」
石川「でも、絶対欠かせない役だし、水瀬さんのイベントスケジュール確認して、サプライズ目当てでここにきてるファンもいるかもしれませんよ?」
水瀬「・・・」
司会「今日水瀬さんが来るのを予想してここに来た人っていますか?」
ぱらぱらと手が上がったのを見て、心の底から嫌そうに
水瀬「怖っ!!」

ファンにそういう態度とってるとまた換金所のババァって言われちゃうよw

思春期症候群の話になって
それぞれどんな思春期を送っていたかという質問になりました

監督:増井壮一

「高校の時は勉強とか全然してなかった
数学の二階建ての公式が覚えられなくて
こんなもの覚えて俺の将来に何の役に立つのか?
と先生に訊いたけど
『とにかく覚えろ!』しか言わないから
それ以来勉強するのをやめた」

まぁ勉強なんかしなくてもほかの手段で食べていけるなら
それはそれでいいと思いますねw

梓川咲太役:石川界人

石川「高校生くらいの頃は・・・周りに誰もいませんでしたね」
司会「それはぼっちというやつでは?」
石川「人の傷をえぐらないでください(悲)」
石川「まぁ・・・人間が嫌いでしたからね・・・」

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

瀬戸「高校に入って知り合いが全然いない環境になったのをきっかけに
いわゆる高校デビューってやつで
クールな一匹狼キャラになろうと思った
そういうのがカッコいいと思ってた
でも入ってすぐにクラスの子に話しかけられて
すぐ仲良くなって部活とかにも入って
全然そういう感じにならなかったw」
石川「( ゚д゚)<・・・」

一匹狼がカッコいいとか言い出した時は
石川君のフォローしてあげるのかな?
とか思ったんですが最終的には
石川君のぼっちぶりが際立つ方向にw

牧之原翔子役:水瀬いのり

水瀬「高校生くらいの頃は
大人のどこがえらいのか?
ちょっと30㎝くらい大きいだけで
なんでそんなに偉そうなのか?
オーデションに行っても
お前ら私を評価するとか何様のつもりだよ!?
って思ってました」
瀬戸「評価してもらうために自分からオーディションにきて
評価されたくないって矛盾してますねw」
水瀬「ほんとその通りですよね
まぁそれでたくさん炎上したりもしました・・・」
瀬戸「自分からほじくり返さないでいいからw」

どうやら炎上の件を多少は気にしている模様w
{/netabare}

~・~・~・~・~公開記念舞台挨拶にも行ってきました~・~・~・~・~

原作をしっかり読んだうえで初日舞台挨拶に行き
その翌日に3回目をあにこれメンバーといってきました

これでもかというくらいぎゅうぎゅうに詰め込んだ作品なので
原作からはいろいろ削られてる部分があったり
地の分の説明が無くなってわかりにくくなっているところがあったり
原作で補完してから見た方がより引き込まれる作品でした

実際初見のときより原作読んでから見た2回目の方が
一人一人の細かい心情まではっきりとわかって倍くらい泣けた
というか上映時間の半分くらい泣いてた気がします(つдT)

おまけ:舞台挨拶雑感(ネタバレ込み)

{netabare}司会(天津向)

どうも!司会のムカイオサムでーす

へー・・・天津の向って下の名前おさむだったんだね
とか思ってたら

梓川咲太役:石川界人

石川「どうも梓川咲太役の向井理です」
向「それさっきダダ滑りだったから!
  傷口に塩塗り込まないで!
  大体やったらバカウケだよって煽ったの君らでしょ!」
石川「いやー・・・面白かったですよね?」

観客に同意を求めるもまばらな拍手

向「義理の拍手すら最低限じゃん!」
瀬戸「そろそろ挨拶してもいいかしら?」
向・石川「…」

初日の映画のヒットの話になって

石川「僕いつもエゴサしてるんですけど・・・」
周りがみんなかわいそうな目で見るのを受けて
石川「エゴサ位したっていいだろぉぉぉ」
周り「・・・」
石川「エゴサして全部のツイート読むようにしてるんですけど
  #青ブタがトレンド入りして
  読んでも読んでも読み切れなくなってる
  嬉しい悲鳴」
水瀬「皆さんこれ終わった後タグ付けてつぶやけば
  もれなく石川さんに読んでもらえますよ!」

たぶん客層的にいのすけに読んでほしいオタクの方が多いと思うんだw

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

「初日舞台挨拶ももう4回目
朝から初日舞台挨拶してきましたが
ようやく初日なんだなぁって実感がわいてきました!」

いやもう夕方だよ!
これ最後の舞台挨拶だよ!
初日の上映終わっちゃうよ!

牧之原翔子役:水瀬いのり

「最初にタイトルを聞いたときに受けたイメージとは全然違ってすごく素敵な話だった
みんなが自分を犠牲にしてでも誰かを救いたいっていう
すごく優しい世界だった」

青ブタは本当にタイトルで損してる作品だと思う・・・

古賀 朋絵役:東山奈央

「キグルミの咲太はどういうつもりで飛び込んだのかすごく気になってます
結果的にはとってもいい結末を迎えたわけだけど
ああいう風になるって事前にはわからなかったわけじゃないですか
私の考えでは咲太はあの時代の咲太を助けて死んで
自分の心臓を翔子ちゃんにあげて
麻衣さん含めた全員を助けるつもりだったんじゃないか?
って思ってます」

なるほど・・・確かにあの結末は結果論で
最悪はねられた方の咲太に収束して
何一つ解決しない可能性もあったわけだなぁ

さすがインテリ声優目の付け所が違う!

双葉理央役:種﨑敦美

(見どころを聞かれて)
「全部が見どころ
見どころが思いつかないんじゃなくて
見どころしかないんです
私もう3回見てるんですけど
見るたびにどんどん序盤の何でもないようなシーンが好きになっていって
後半のいろんなシーンも含めて
全部が見どころだと思ってます」
・・・というようなことを
たどたどしく断片的に
あの独特の話し方でしゃべっていました
しかしそれだけ引っ張っても最後には
「踏切で最後に理央が小声で感情を吐き出すところ」
と無理やり見どころを吐かされていましたw{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 30
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

藤沢バタフライ・エフェクト

6月に本作を劇場鑑賞した帰り路……。

俺は長い間、自己責任論に蝕まれ、
自分がどうにか助かればそれで良いと言う人生を歩んで来たけれど、
このままじゃお前、いくらなんでも、もうダメだろう……。
との強烈な観念に襲われました。

寄付や募金なんて学校や職場の同調圧力に屈した時以外、
ほとんどろくに手を差し伸べてこなかった男が、
この映画をキッカケに俄に毎回少額ながらネットで寄付とかやり出している……。


本作の評価は?と聞かれれば、
劇場鑑賞後の時点だと、TVアニメ版からの流れを汲んだ良くできた続編映画。
原作未読組の私にとっては想定以上に内容の濃い展開が詰め込まれて、
一回観ただけだと、ちょっと理解が追い付かない&忙しいかも?……位の感想。

劇場鑑賞後の自分の心に起こった現象と作品との因果関係解明などの難題を前に、
長らく書きあぐねていた本作のレビューを年内投稿するため、
寒気強まる季節の威も借りて、先日、レンタル配信で再鑑賞しました。

二回目観て、限られた尺内に、複数の"思春期症候群”が絡まる複雑なシナリオを、
破綻なく成立させつつ、しっかりとキャラ総出演&見せ場あり。
相変わらず毒キツめの"青春ブタ野郎”ギャグ?(笑)も散りばめられた。

私の作品理解度も上昇し、素晴らしい続編映画に格上げされたものの、
やっぱり、TVアニメ版振り返りもOP主題歌も一切ないまま濃厚な本編に突入して行く、
事前予習必須のご新規さんお断り映画なんだよな……。
今年は単体の良作アニメ映画も豊富にある中で、
他の方に広く薦められるか?と言う観点からは優先順位は高くはならないよな……。
との感想は変わらず……。


けれど、私の人生に影響を与えた作品と言う意味では、
本作は今年ぶっちぎりのNo.1でした。

ほんの小さな心境の変化が世界に奇跡を起こすと信じることができた。
私の人生が切り替わるタイミングとかち合ったこと等を考慮しても、
本作のシナリオには、完成度に裏打ちされたパワーがあったのだと思います。


本シリーズの正ヒロイン・麻衣先輩は
TVアニメ版でもサブヒロイン回を経る度に"正妻力”が増していった印象ですが、
本劇場版のそれは極め付けと言って良いと思います。

レビュータイトルは2004年アメリカ映画『バタフライ・エフェクト』より。
「ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサスで竜巻が起こる」
小さな差異が大きな変化をもたらすカオス理論「バタフライ効果」をシナリオに取り込んだ、
野心的なSFスリラー映画。

私は主人公&ヒロインらのピンチを『バタフライ・エフェクト』の鑑賞記憶とも重ね合わせて、
ドキドキしながら本作を観ていましたが、
それだけに咲太&麻衣先輩の決断の凄まじさが倍増した感じ。


『バタフライ・エフェクト』では最後……(※重大なネタバレ)
{netabare} 主人公青年はヒロインと幸せになろうと過去をいじると、誰かが不幸になると悟る。
だからヒロインと親密になる過去をなかったことにして、皆を守る決断をする。
そして過去を改変する手段を処分し、ヒロインとは赤の他人として生きていく……。
と言う、運命を変えるリスクの重たさを思い知らされる、
かなり哀しい"ハッピーエンド”でした。{/netabare}


対して本作では最後……(※重大なネタバレ)
{netabare} 咲太は、翔子ちゃんの過去の心境を変えることで、
中学時代の咲太と翔子さんが出会わない未来を選択する。
これは『青ブタ』がここまで紡いできた物語を、
丸ごとリセットしてやり直すことを意味する。

決断前の未来も、咲太と麻衣先輩が二人でいられる割とマシな未来であったはずですが、
これを捨てて改変すれば、咲太と麻衣先輩が全く出会わない未来すらあり得る。
しかも、過去を変えた記憶は手段も含めてせいぜい夢で残り香として見る程度。
気に入らない未来だったからって、やり直しはまず出来ない。

それでも彼らは再び出会い、世界を善意で満たして、
正真正銘のハッピーエンドを掴み取ってみせました。

運命を変えると言う大きなリスクを取ってでも
咲太との未来を信じて決断した麻衣先輩マジ半端ないです。{/netabare}


麻衣先輩どんだけ咲太との運命の赤い糸に自信持ってるんですか!?
今後、"青春ブタ野郎”の眼前にどんな美少女が現れても
麻衣先輩にはまるで勝てる気がしませんw


6月の鑑賞時、夏を前に12月のシナリオなんて季節的にチョット……(苦笑)
と思ったのも事実w
けれどBD/DVD発売&配信レンタル等が始まったこの冬ならば、
おうちで聖夜のムード取り込みも含めて、季節の効果も見込めるはず。

私にとっては2010年代でも指折りの年末クリスマス映画としても、
心に残る作品になりそうです♪

投稿 : 2024/12/28
♥ : 45

72.8 4 ポジティブで学園なアニメランキング4位
蜘蛛ですが、なにか?(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (437)
1511人が棚に入れました
女子高校生だったはずの主人公<私>は、突然ファンタジー世界の蜘蛛の魔物に転生してしまう。しかも、生まれ落ちたのは凶悪な魔物の跋扈するダンジョン。人間としての知恵と、尋常でないポジティブさだけを武器に、超格上の敵モンスター達を蜘蛛の巣や罠で倒して生き残っていく……。種族底辺・メンタル最強女子の迷宮サバイバル開幕!

声優・キャラクター
悠木碧、堀江瞬、東山奈央、石川界人、小倉唯、喜多村英梨、奥野香耶、田中あいみ、榎木淳弥
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

中盤まではかなり好きだった。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界に転生したら、蜘蛛だった、のバトル系作品。

基本、正座して吟味するアニメではなく、横になってビール呑みながら気楽に楽しむ、娯楽系の作品。

きっと低評価だろうなと感じつつ、実は結構楽しめた。序盤(8話くらいまで)は☆5をつけてたくらい。

ただ、中盤以降どんどん面白さが減衰し、最後は☆3か☆2でも良いくらいだけど、二期に期待を込めて、最終的な評価は☆4でいきます。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作のダメなところはまず、作画。後半はかなり酷い。バトルモノであるならば擁護できないレベル。

それから、人間サイドの話になると途端に退屈になる。ずっと蜘蛛子の話でも良かったくらい。

あとはややこしい構成。時系列があっちゃこっちゃ行って、非常に見ずらい。

が、そこは良さでもあって。特に、「アリエル」と「蜘蛛子」の関係性については、上手いミスリードで、正直騙された。序盤は、蜘蛛子の人間形態がアリエルだと思ってたからね。

とはいえまあ、あんだけミスリード連発されると、流石に観にくさが勝っちゃうかも。これ、原作と同じ構成なの? じゃないとしたら、ちょっと原作ファンの意見を聞きたいところだね。

作品の良さとしてはキャラクターの良さ。蜘蛛子は結構好きです。声優さんにボーナスだしましょうね(笑)

それに、バトルの面白さとスキルゲットの感じは楽しかった。特に序盤1~5話は、完全なる弱キャラである、「スモールレッサータラテクト」「スモールタラテクト」が、限られたスキルや「素早さ」という限られた戦力を駆使して戦う、単純なバトルが続き、会得するスキルを慎重に選ぶ。

人によってはこの単調な流れの中で気持ちが離れるんだろうけど、そこはハイテンションギャグの連打や悠木さんのマシンガントークで惹き付ける(誤魔化すw)。

中盤以降、一気にバトルが雑になるのが残念ではあったけど、スキルやステータスをちゃんと観ると、勝つには勝つなりの理由が見えて楽しかった。

あと、転生する主人公に不快感がないし、強くなる過程がしっかり描かれ、世界のナゾみたいなのもちゃんと描いている。定番と言えば定番。

大別するならば、(なろう原作か、転生かは別として)「灰と幻想のグリムガル」のような、シリアス本格派でもなく。「オーバーロード」のような、無双爽快系でもなく。「この素晴らしい世界に祝福を」のような、ギャグ全振り系でもなく。「本好きの下剋上」のような、スローライフお仕事系でもなく。勿論、「スマホ太郎シリーズ」のような、チートハーレム系ではなく(笑)

一番近いのは、「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います」のような、ゲームを楽しむエンタメ系。私は「防振り」も高評価なので、こういう気軽な作品が好きなんでしょうね。

なろう系って、商業ベースで作られたプロの作品と違い、個人の妄想が具現化されたものが多いので、自分の趣味と合えばドハマりするし、合わなければ酷評って感じです。

ラストのぶん投げエンドもどうかと思うけど、2期が楽しみではあります。ただ、もうミスリードはいらないから王道の構成で観たいかな。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
異世界転生受け入れ早い。OPは小洒落てるな。鑑定スキル、不要w 蜘蛛、不味いんか。さて、どこまで最弱を貫けるかな。頼むから、人間化はしてほしくないな。よきところで、人間世界との対比を魅せる。

2話目 ☆4
異世界転生を、珍しく生かしてる。ステータス、弱い(笑) 地竜の卵を食べて、ドラゴンスレイヤーのスキルを取らせないあたりが、良い。わからずにジョブチェンジはキツイ(笑)

3話目 ☆4
ホントに地道に強くなっていくな。人間サイドになると、とたんにつまらなくなる(笑) そして、同じ地竜を使った対比か。

4話目 ☆5
猿退治。一気のレベルアップも、チートとかじゃなく、しっかりと。

5話目 ☆3
場繋ぎかな。泣く程旨い鯰。

6話目 ☆3
スキル剥奪、パラメーター下げ。運営、仕事してるな(笑) 神様がいるなら、生きていると言えるか? か。

7話目 ☆4
生前をガッチリ。スキルを得たら変わる? 強くなるのは良いけど、一気に強くなったな。単純なバトルは面白い。

8話目 ☆5
なるほど、15年のタイムラグがあるわけね。ナイス、ミスリード。管理者。スマホで翻訳(笑) そしてすかさず現代か。人間化は残念だけどね。第二部として楽しむか。仲間を集める過程とか、ゆっくりちゃんと観たいな。なるほど、勇者が死んで、勇者を受け継ぐと、スキル的にはこうなるのか。

9話目 ☆3
最強の魔法使い。ゾア・エレの段階でこんなに強かったの? 人間サイドからの蜘蛛子を見せたのは価値あるが、こうなるとつまらないな。

10話目 ☆4


11話目 ☆3
対アラバ、準備。ステータスを見せるのは丁寧だね。アラバ、強い強い言いながらも、レベルは6しか違わないし、攻撃力、防御力は約半数だとしても、速度は1.5倍以上。アラバの魔法力4022に対して、蜘蛛子は、の抵抗は11104。また、アラバの魔法抵抗4138に対して、蜘蛛子の魔力は11158。攻撃は回避できるし、魔法戦なら圧倒。しかも、スキルを見ると、アラバは感知系が高く、隠密完ストに空間機動や韋駄天もあるし、打撃大強化とか完ストしているので、本来は一撃離脱の、暗殺スタイルなんじゃかいかなと思う。なのに、回復系や消費緩和、防御系といった持久戦に向いたスキルも持っていて、よく言えばマルチだが、悪く言えば一貫性のない育成。恐らく、幼竜時代は忍者的に戦い、成竜になってから要塞化したのでしょう。それに対し、蜘蛛子は、魔導の極みから始まり、基本は魔法系のスキルを取りまくり、あとは回避系や空間魔法、治療魔法などを完スト。外道無効や苦痛無効、痛覚大軽減、思考加速などのメンタル系も取り、邪眼に腐食攻撃など、一撃必殺技も多い。プラス、竜殺しの称号&地の利ありでしょう? 普通に勝つと思うんだが。

12話目 ☆3
確かに、アラバのスキルポイントは気になってたけど、ここでちゃんと使うか。う~ん、そういう哲学的な叫びは、なんか違うかな、

13話目 ☆3
大分強くなっちゃったのね。OPチェンジ。前の方が好きかな。ん? 時系列が難しいな。二重のミスリード? ちょっとこの回はよく分からん。何が出来て何が出来ないかが。

14話目☆2
人間も喰ってたの? 大分やべぇな。他人は他人、蜘蛛は蜘蛛(笑) 人間側にも色々。作画が怪しい。大分、枚数ケチっているな。魔王サイド、強すぎだな。

15話目☆5
マザーのステータス、エグいな(笑) まあ、時間稼ぎして、並列意志がマザーのメンタル倒すの待ちたいが、情報がないからな。

16話目☆4
ここでも、ミスリードか。念入りだな。

17話目☆3
人間サイドはつまらないな。んで、蜘蛛子になると面白くなる。

18話目☆3
魔王アリエル。エルフ王ポティマス。教皇ダスティン。まったく知らないのに、蜘蛛子がかき回す(笑)

19話目☆3
マザーのステータス吸収。チート一直線。つまり、魔王のステータスもゲットできると。

20話目☆3
管理者はプレイヤーに手出しできない。過去の戦争と、現在の戦争。色々分かりにくい構成にしているのは、わざとだろうな。本当に都合のよいスキルだが、未来の死の情報が分かるのはキツいな。

21話目☆2
作画はかなりヤバいな。

22話目☆3
時系列を跨いでの戦争。最初はミスリードして機能していたけど、今や、煩わしいだけだな。

23話目☆2
なんか、エルフがネルフって感じだな(笑) 似合わないよね、エルフと機械って。作画、大分やべぇって。

24話☆3
結局、アリエルとは仲間だったってオチね。二期楽しみ。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25

あ~にゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

やや引っ張り過ぎな印象…

蜘蛛に転生した主人公?のシーンと、人間に転生したクラスメートのシーンが交互に繰り返される展開です。
作画のレベルが高く、キャラデザはとても良いと思います。

ですが、ストーリーの前半がダラダラし過ぎ、途中で視聴を断念しようかと思った程です。

最終回に近づくに連れ、やっとストーリーが面白くなり、これから盛り上がると言うところで終わってしまうので、前半をもっと圧縮し、1クール(13話)ぐらいにまとめた方がもっと評価も上がったのではないかと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 5
ネタバレ

kabaj31 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

OP/EDは神ですが、はて?

第1話視聴。
ちょこまかと動く蜘蛛が可愛いくて、声優さんも頑張っていて
面白いと思いました。
どういうストーリーなのかまだわからないけど、注目してみたいと思います。

↓追記
視聴完了。全24話。
ビジュアル的に、蜘蛛が可愛いだけだったかも。

1クール目は、CGの蜘蛛が可愛くて、敵のカエルとかトカゲとか
モンスターのCGがキモくて、スキルをたくさん獲得したり
進化したりして、強くなっていくお話でした。
蜘蛛の1人劇場と、箸休めとして人間パートがちょろっとある感じでした。
蜘蛛の動きとか、アクションが見ていて面白かったし、
モンスターが喋らないので
蜘蛛がひたすら、あーでもないこーでもない独り言を喋り続けて
いるのも面白かった。

2クール目は、{netabare}人間パートを引っ張るまで引っ張って
引っ張り続けて、中途半端なトコで、俺たたエンド。
ないわ~w
ってな感じで終わりました。そして、
蜘蛛が人間になっちゃった。
というか、蜘蛛は乗り物? みたいになっちゃった。
あの可愛い蜘蛛はもう戻ってこないのかな、と思うとちょっと残念です。{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 6

86.8 5 ポジティブで学園なアニメランキング5位
涼宮ハルヒの憂鬱 第2期(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (3796)
19198人が棚に入れました
「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」
入学式後の自己紹介で、このぶっ飛んだ発言をした県立北高校の1年生「涼宮ハルヒ」。成績も運動神経も容姿も優れているのに、傲岸不遜な態度と中学以来の奇人ぶりから、クラスで浮きまくる。その上、普通のクラスメイトをつまらないと拒絶し、ますます孤立していた。
そこで、ハルヒの前の席に座るクラスメートの「キョン」が話しかけたことをきっかけに、SOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)に加入させられてしまうのだった…。

声優・キャラクター
平野綾、杉田智和、後藤邑子、小野大輔、茅原実里、松岡由貴、桑谷夏子、白石稔、松元惠、あおきさやか

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

エンドレス8とかやりすぎだろ

ハルヒ2期となる本作ではあるが
内容は1期14話+新作14話で構成されているため
1期を観てからじゃないとダメということは全く無い。
むしろ、私個人としては1期を観ずにこちらを観ていただければよいと思う。

舞台設定は学園ものではあるがSF物でもある。
ぶっ飛んだヒロインにぶっ飛んだ設定。
そのわりに緻密な部分もあり関心させられるところもある。

唯一まともな?主人公キョン視点の語りで進行する。
この部分に好き嫌いがでそうではあるが
私はこういった主人公の説明くさい語りは好きである。

メインヒロイン「ハルヒ」も好き嫌いが出そうではあるが
私は好きである、否、大好きである。(基本Mなのかもしれないw)
その他にも魅力的なヒロイン達がいるので
貴方のお気に入りのヒロインにであえることであろう。

全体的な物語の構成は1期部分にあたる14話に関しては
かなり面白かった。
だがしかし、2期で追加となった新14話の中で8話分の
エンドレスエイトがさすがにひどかった。
ほぼ同じ話を8話連続とかどんな拷問かと思った。

これを拷問にしないためには、毎話違う水着のヒロイン達に
萌えるしかないのではないだろうか。
これリアルオンエアーで見たツワモノハすごいと思う。

1期2期ともに言えることではあるが
素材はかなり良い物であるのに敢えて気を衒う作り?によって
台無しにしてるのでは無いかと残念に思う。

設定、キャラ、音楽、作画、声優全てにおいて
私個人としてはかなり好きなのだが、
アニメとしての構成が残念といわざるを得ない。

それでも、話自体はかなり面白いと思うし
この続きとなる「消失」を観るためには、これははずせない。
消失の出来はかなりいいと言えるので、消失のためにも観ていただきたい。


とまあ、批判じみた物を書いてきたが
つまり、何がいいたいかというと

エンドレス8は早送りで観たw

投稿 : 2024/12/28
♥ : 37
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

センチメンタルジャーニー

京都アニメーション制作。

素朴なファンには迷惑でしかなかった試み、
奇妙な歪みを故意に仕掛け焦らせる、
それが「エンドレスエイト」である。

制作陣の傲慢か、或るは崇高な何かなのか。

物語は至って単純である。
夏休みを全力で遊ぼうとハルヒの提案から、
{netabare}SOS団の面々は時間のループに巻き込まれ、
永遠に終わらない夏休みを自覚もなく繰り返す。
やり残したことがないように…。{/netabare}
ハルヒの潜在意識は世界を改変していく。

この制約こそが特別な魔法なのだ。
{netabare}涼宮ハルヒが自分の存在価値を認識すると、
予測できない未来が生まれ世界は危機に陥る。{/netabare}

独立局系深夜アニメが文化の最前線へ。
ラノベがコンテンツ産業に組み込まれる。
けいおんもユーフォもこうして生まれた。
京アニの偉大なフィルモグラフィーである。

ハルヒはきっと憂鬱のままであろう、
今でもこの素敵な物語を待ちわびている。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 65

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

8回は酷です(ノд-。) ちょいと辛口レビュ(エンドレスエイトだけ少しネタばれしてるから気をつけて

2期といえばまず忘れられないのがエンドレスエイトですねw
私はリアルタイムで見てましたから本当に辛かったです。

ここからは自分の1~8話目までの感想を書いてみたいと思います♪

ーエンドレスエイトー(原作はこの頃はまだ見ていない)
1話目
普通に終わった。まぁ、普通の話だわなぁ。


2話目
あれ?また同じの? (・_・)...ン?
いや違う終わり方が違った。
なんだあの中途半端な終わり方は? 来週もやるのかな?


3話目
なんか皆の服や描写、キョンの台詞が若干変わっているだけ。 
終わり方が前回と一緒ww なんなんだこれは??


4話目
おいおい、また同じのかよぉー。(`ε´)
なんなんだよエンドレスエイトって?
待てよ、もしやエイトってことは8回同じ事繰り返す気か!??(ここで漸く気が付きました。遅いですねww)

見るの止めようかなー。


5話目
見る前:一応見てみよう。なんか変わっているかもしれないしなぁ。

見た後:結局前回と同じ!?? 描写も全然変わってない(T△T)

とりあえず、8回やることは決定事項だな。
ということで、8話目だけ見ればいいか♪
見るだけで疲労が溜まってくるし・・・。(;-_-) =3 フゥ


6話目
結局、何も変わらず、進展なし。
なんで見ているんだろ俺・・・。
4話目で止めようかな?とか言ってた気がするのに・・・。

キョン「そう、それでハルヒはこんな事を言い出すんだ。『この二人があたしの団員よ。何でも言うこと聞くから、何でも言っちゃいなさい!』 んまぁ、よくあることさデジャブなんて。」
っていうキョンの台詞の方をこっちは覚えた。
デジャブはこっちのセリフどぁー!!!!
(`Д´)/ アァァァァーーー!!!!


んでもって、はい7話目♪
うだうだ言っておいて、結局ここまで見てしまった・・・。
俺ってアホなのかなぁ?

もう、自分でアフレコできる気がするヨ。
それだけ台詞をかなり覚えたw

ここまできたのに、なんかもうこれ見るの疲れてきた。
まぁ、次で最後だから是が非でも見るけど・・・。

そして、エイト超えたらどうしようと思う自分www


そして8話目
見る前:これで最後のはずだよな。
まさかのエイト越えだったら、きっと発狂するだろうなぁww

見た後:終わったぁぁ~!!! ヽ(▽ ̄ )ノ/(_△_)ヽ(  ̄▽)ノ♪
なんかものすごい達成感! とてもとてもほっとした♪
8週分もこれやられてかなり鬱になったけどねw

とりあえず早く別の話が見たい。


以上です。

ちなみに、ハルヒ2期が無事全部終わったあと、しばらくアニメを見なくなりましたww


エンドレスエイトはある意味伝説になりましたね・・・。
いやいや、本当に・・・。
これを全部見た限り、エンドレスエイトは、Ⅰ(12話)とⅦ(18話)そしてⅧ(19話)の3つを見れば十分!!
まぁ、好きな人は全部見てもいいけど。

これはやっぱり、消失の映画製作のためだったのだろうか?


愚痴ばっか言ったけど、エンドレスエイト(ⅠとⅧを除く)以外は面白かったです。特に、笹の葉ラプソディは良く出来てたと思います。

〈最後に〉
2期は問題点がいくつかあったので、もし3期があるなら挽回してほしいです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 24

76.4 6 ポジティブで学園なアニメランキング6位
異能バトルは日常系のなかで(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (1350)
8386人が棚に入れました
俺を含めた文芸部の五人は半年前、とてつもない能力に目覚めた。 そして壮大なる学園異能バトルの世界へ足を踏み入れ――なかった! ? 「なんも起きねえのかよ! 」 異能に覚醒してみたものの、日常は完全無欠に平和だ。 世界を滅ぼす秘密機関などない! 異能戦争もない! 勇者も魔王もいやしないっ! だから俺たちはこの超級異能を、「黒炎の龍にヒゲ生やせたーっ! ! 」 気軽に無駄遣いすることに決めた。 だが異能バトルに憧れ続けた俺だけは、真なる戦いの刻が近づきつつあることを確信していた――。
神スキルとたわむれる何気ない日常。 だが、それだけじゃ終わらない新・異能バトル&ラブコメ、開幕! !

声優・キャラクター
岡本信彦、山崎はるか、早見沙織、種田梨沙、山下七海、寺島拓篤、福原香織、細谷佳正、名塚佳織、加藤英美里、諸星すみれ、浅野真澄、藤村歩、井口祐一、芹澤優、竹内良太、高木美佑、村川梨衣、原紗友里
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

厨二病の説明書 ~名シーンをもつアニメ~

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
厨二的な要素をネタにした、日常系ラブコメ。バトルもするので、盛りだくさんというか、中途半端というか。

私はこの作品に出会うまで、正直、「厨二病」という言葉を、分かったような分からないような感覚で使っていました。私らオッサンが中学生の時にはなかった言葉なんで(汗) でもこの作品を観て、「なるほど~、厨二病ってこういう人達のことを言うのか~」と正式に学んだので、こんなレビュータイトルにしましたw

このアニメ、作品自体のクオリティはそこまで高くなく、個人的には評価3なんだけど、とある名シーンがあり、そのシーンだけで評価を+1査定しています。ある意味伝説的なシーンなんで、アニメ好きで未視聴の方は、今後(色々な)アニメを語る上でも、ぜひネタバレなしで視聴して欲しいっすね♪


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
作品全体でいくと、前半は、おバカラブコメ要素が強く、後半はシリアスバトル要素が強い。個人的には、前半のノリが好きだった。

基本的にはハーレムものなので、どのヒロインも可愛らしく描かれ、活躍の場もそれなりにあるが、中でも幼馴染の鳩子は別格だった。

本作の主人公は、厨二病を全面に押し出した、ウザくてイタイ人物だが(なのになぜモテるのかは置いといて)、そんな主人公を正面から受け止め、なんとか理解しようとしているいじらしさは、幼馴染ならではの萌えポイント。と思わせ、実は我慢して付き合っていたというのは、なかなか無い設定だと思う。

7話もかけて、そういう「我慢」の伏線を張り、一気に爆発させた、厨二病に関しての本音。この台詞そのものが、このアニメに対するスタンスを良く表している(厨二を無条件に受け入れるわけではないという)。これは、アニメ史なんてものがあったら、確実に残る名台詞だと思う。シンプルに、一気に話す台詞としては知っている限りでは断トツで一番長いし。しかも、もの凄い正論で、「よくぞ言ってくれた!」って思った。

また、この台詞をきっかけに、これまで、「鳩子だけは無条件に自分のことを理解し、認めてくれている」と、安心しきってた、甘えていた主人公が、鳩子の本当の気持ちに気づき、動揺し、自分を振り返り、鳩子を一人の異性として捉えていくようになる過程には説得力があり、とても良かったと思う。

では、その名台詞を全文載せておきたいと思う(長いからたたみます)。これを一気に言い切った、早見さんに、拍手! (あ~、この文を教科書に載せて、現役の中学生二年生にも見せてやりたいw)

{netabare}
「分かんない…分っかんないよ、寿くんの言ってる事は一つも分かんないよ!寿くんがいいって言ってるもの何がいいのか分かんないよ!分かんない、私には分かんないの!ブラッティって何がカッコいいの?血なんてイヤだよ痛いだけだよ!黒のどこがカッコいいの?クレイジーのどこがいいのか分かんない!罪深いってなんなの?罪があるのの何がいいの?犯罪者がカッコいいの?そもそも混沌てなに?カオスだからなんなの?闇ってなに?砕ければいいの?正義と悪だとなんで悪がいいの?何で悪いほうがいいの?悪いから悪じゃない!右腕がうずくと何でカッコいいの?自分の力が制御できない感じがたまらないって、何それただの間抜けな人じゃん!ちゃんと制御できるほうがカッコいいよ!立派だよ!普段は力を隠していると何が凄いの?そんなのタダの手抜きだよ!隠したりせず全力で取り組む人の方がカッコいいよ!どうして二つ名とか異名とかいろいろをつけるの?いっぱい呼び名があったて分かりにくいだけじゃん!英語でも何でもカタカナつけないでよ!覚えられないんだよ!鎮魂歌と書いてレクイエムって呼ばないでよ!禁忌って書いてタブーって読まないでよ!聖戦って書いてジハード読まないでよ!ギリシャ神話だとか聖書とか北欧神話とか日本神話とかちょっと調べたくらいでそういう話しないでよ!内容もちゃんと教えてくれなきゃ意味がわかんないよ!教えるならちゃんと教えてよ!神話に出てくる武器の説明されても楽しくないよ!グングニルもロンギヌスもエクスカリバーもデュランダルも天叢雲剣も意味不明だよ!何がカッコいいのか全然分かんない、他の用語も謎なんだよ!原罪とか十戒とか創世記とか黙示録とかアルマゲドンとか名前がいいだろってどういうこと?雰囲気で感じろとか言われても無理だよ!相対性理論とかシュレディンガーの猫とかバイオリン族とかちょっとネットで調べただけで知ったかぶらないでよ!中途半端に説明されてもちっとも分からないんだよ!ニーチェとかゲーテの言葉引用しないでよ!知らない人の言葉使われても何が言いたいのか全然わかんないんだよ!自分の言葉で語ってよ!お願いだから私に分かる事話してよ!厨二ってなんなの?厨二ってどういうことなの?分かんない分かんない分かんない分かんない分かんなーい!!寿くんの言う事は昔から何一つこれっぽちも分かんないんだよ!!!」
{/netabare}
……これって、厨二病を全否定しているように見えて、それでも理解したかったっていう、鳩子の愛情と優しさと悲しみが土台にあるからこそ、我慢して努力してきた時間が長いからこそ、生きている台詞なんだよね。多分、これと同じ台詞を、1話でいきなり言われたり、村人A的なモブに言われたって、ちっとも良い台詞じゃないんだろう。久しぶりに全文読んでみて、改めて、良いわ~、使い方上手いわ~と思った。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 30

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

千冬ちゃん最高ε”ε”ε”(ノ♥∀♥)ノ♪

原作ラノベ 【アニメ 異能バトルは日常系の中で】 全12話 原作未読


以前レビューした_((Ф(・ω・`)作品ですが、
まだまだこの作品についてレビューしたいことがたくさんあったので
更新させて頂きます(人д`*)


私はストーリーは気にせず、日常ドタバタコメディーをとにかく楽しんでました♪

特にお気に入りの回がありまして、はじまって早速の第2話です✩

各キャラの二つ名を決める下り (’ω`o[ノリツッコミの鳩子]o 

~生徒会長さんの告白~みんなの嫉妬(òロó)w とってみおもしろいコトになっています∵ゞ(>ε<; )♪

そして千冬ちゃん可愛い(v♥ω♥)vヾ(・д・;)シッテルヨ


あとなんといってもキャラデザがホント素晴らしいと思います♪私は大好きです(ノ∀`)

女のコキャラがみなとても可愛いく描かれていて、
声優さんもそれに華ををそえていてとっても魅力的でとても好印象です✩

主人公も周りの女のコキャラの良さを引き出していて良いと思いました♪

そんなわけで千冬ちゃん可愛い(v♥ω♥)vヾ(・д・;)ネェモーイーヨ


それからEDのかと*ふくが歌う「You Gotta Love Me!」曲もイイです♪

キャラがドタバタ可愛く走ってるEDアニメもとてもゆるくてイイッd('∀'*)

かと*ふく自体はキャラの出番が少なくて少し残念でしたネ(ノω・、)

それはそーと千冬ちゃん可愛い(v♥ω♥)vヾ(・д・;)イイカゲンニシナヨ


2014年秋アニメで*私が観た中*で1番楽しんでいたのがこの作品でした(d゚ω゚d)♪(冬継続作品は除くw)

二期があるのだとすれば、絶対見ます✩ ニキ(・ω・≡・ω・)ニキ♪

それははぜか・・・ そう
 

千冬ちゃん可愛⊂(。Д。⌒((○(〟>ω<)コラァッ 


読んでいただきありがとうございました(*´∀人)


==================================================================
↓↓ 以下以前に_((Ф(・ω・`)たレビュー



異能バトル見終わりましたー( ´ ▽ ` )ノ

感想はとにかく千冬ちゃんがかわいすぎる(((o(*゚▽゚*)o)))☆

あらすじとか関係なくただただ千冬ちゃんの出番をひたすら期待してしまう私がそこにいました( ゚д゚)ポカーン

りっすん使って喋るシーンとか、クッキーと喧嘩しちゃうとことかよかったです( ´ ▽ ` )ノ

ストーリーとしてはもっと異能を見せつけて欲しかったかなぁ∑(゚Д゚)

鳩子の声優さんよかっです☆

楽しめました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 40

たにぐー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

なんとなくすーぱーな日常

普通に生活していたら異能に目覚めちゃったって話です。

異能ということで、バトル多めかなと思ってたら大間違い。
ただの日常コメディなのでした。
でもそれは表向きで、実は裏では精霊戦争やらが行われてるみたいです。

しかし、自分は異能側の異能力者による精霊戦争がうんたらかんたらより、日常側の文芸部による恋愛戦争の方が気になってしょうがなかったです。

文芸部のメンバーは5人。
それに生徒会1人を加えた6人がいちお日常側です。
もちろんみんな異能は使えます。
大体はこの5人?6人?の日常の話がメインでした。
みんな個性的で、それぞれに魅力たっぷりです。

ちなみに私のお気に入りは、千冬ちゃんですね。
千冬ちゃんにあの上目遣いされたら何でも言うこと聞いちゃいますw

最後に、この作品で改めて声優さんってやっぱすごいなって思いました。
しかも、あの長せりふ一発OKだったとか、、、あっぱれです!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 37

77.8 7 ポジティブで学園なアニメランキング7位
Aチャンネル(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (1556)
8092人が棚に入れました
「Aチャンネル」は学園コメディ。天然かつドジッ子のるん、その幼馴染でるんが大好きなトオル、弱気な関西娘ユー子、ツッコミ役のナギの個性的な4人が織り成すハイスクールライフが描かれている。

声優・キャラクター
福原香織、悠木碧、内山夕実、寿美菜子、又吉愛、斎藤桃子、茅原実里、沢城みゆき、小野大輔

メア さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

和む

女子高生4人+αの日常を描いた作品です。
本当に日常の中の日常です。
というのも、リアルにありそうな生活を描いているからですね。
なんというのか、普通日常アニメといっても、自分たちには起きなさそうな事なんて普通にあるじゃないですか。
この作品はそういったことが(ほとんど)なかった、と思います………たぶん。
といっても自分は男だから無縁の話も多かったですけどねw
しかし、この話の描き方は嫌いな方と好きになる方に分かれるでしょうね。




それともう1つの特徴は音楽ですね。
毎話話中にキャラソン? まぁ、声優さんが歌う歌が流れます。
1話1話違う歌が流れますし、基本的に場面にあった歌が流れ、BGMの一歩上をいった感じ?でした。
特に7話は凄かったですね♪ 4曲くらい流れました。
OPもEDもよかったですし、のんびりした印象のあるものが多かった(と思う)ので自分はとても楽しめました。というわけでちょっと無駄に好評化で☆5をつけさせてもらいました。




声優さんは最近人気な若手さんが多かったかな?
キャラにはあってなくはない、と思います
(トオルは最初違和感がありましたが)
あと、後で知ったことですけどOPを歌った河野マリナが地味に参加していましたw 見てる最中は気付かなかったですw


作画はよく覚えとらんですが、人物でいえば、BBさんの絵(漫画の白黒のときの)と比較すればうまく再現できていたと思うです。
原作既読者ですのでそこは結構嬉しかったですね。


メインの4人も好きでしたが、先生陣や、1年生ズも好きでした。そして炭酸も♪
特に佐藤先生やみぽりんは好きでした。


OVAは明日(2012/3/21)発売みたいなのでこっちも見たいです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 15

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

日常系の褒め言葉って!?

■Aチャンネルの特徴
原作の4コマ漫画の作者の黒田bbさんの作品です(゚ー゚☆キラッ
ほのぼのとした女子高校生の日常を、女性らしい視点で描かれたゆるーい作品なのです♪
それと各話、友情の温かみをだす演出として、毎回違った挿入歌が歌詞付きで流れてくるのです♪
 
■メインキャラ
・るん(声:福原香織・・・咲-Saki-「天江衣」)
 天然でどじっ子だけど、結構男の子には人気があったりする。絵心はまったく無し♪
 
・トオル(声:悠木碧・・・GOSICK「ヴィクトリカ」)
 るんの幼馴染で、一つ後輩。るんの事が大好きで、百合属性すら感じられます!優等生でちびっ子♪
 
・ユー子(声:寿美菜子・・・けいおん!「琴吹紬」)
 モデル並のスタイルの持ち主。怖がりで弱気な性格のためいじられキャラ!関西弁が可愛いです♪
 
・ナギ(声:内山夕実)
 メガネがとおさげの女の子。実は美人。4人の中では一番のしっかり物で突っ込み役♪
 
■総評
女子高校生の日常を描いた作品なので、どれだけ彼女達の輪の中に入っていけるかで評価が分かれる
ところだと思います♪
キャラクター別で見た時、やっぱりトオルが一番魅力的だったような気がしますw
るんを見る目が百合っぽさを感じたりしましたけど、彼女がいなかったらそーとーつまらない日常系
になってたんじゃないかなぁーって気がします♪
ストーリーは無いのですが、これぞ本当のハイスクールライフなのでしょうね!
 
そして舞台は東京都の国立市&府中市なのですね、国立駅前の学園通りの桜がとても綺麗なのです♪
私の家の隣町なので、毎年花見に行ってたので、なんだか懐かしい気持ちになっちゃいました(*^.^*)
そして、アニメの中でも桜が綺麗に描かれていて、街並みも温かみを感じられる明るい描写となってい
たのでちょっと嬉しかったです♪
 
個人的にはお気に入りの作品となりました。ゆるーい作品が好きな方は是非どうぞ♪
 
■一言・・・
日常系で面白い作品=非日常の描写多
 
 
2011.07.24・第一の手記

投稿 : 2024/12/28
♥ : 22

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

純粋にさわやかな、ほのぼのアニメ

ほのぼのとした内容ですが、キャラの心理がしっかりと描かれていてGOOD♪
絵は多少の好き嫌いがありそうですが、内容に関しては至って無難なものかと☆
私は、まったり気分で楽しく見ることができたので、この作品の評価は高いです!
また、トオルは意外といそうでいない味のあるキャラでお気に入りです♪
あの小動物的感じがまさに♪ 威嚇するとことかメチャ可愛らしい~~♪♪
唯一の欠点は、明らかにCD製作を目指して無駄に毎回違った挿入歌を流す点ですかね。


-----簡単なあらすじ-----
女子高生4人組み、るん、トオル、ユー子、ナギの日常を描いた作品。
天然のるんを中心に周囲の人間を巻き込んだギャグが主な内容。
トオルを除いた3人は同じクラスの級友であり、トオルは1つ下の後輩。

-----  声優陣  -----
それぞれが持ち味を出し、キャラとマッチしていて素晴らしい♪
ユー子の関西弁もなかなかだが、個人的にはやはりトオル!!
特に今クールでヴィクトリカを演じているので、そのギャップもアリ♪♪
るん  (cv:福原 香織 )※天江 衣 (咲)
トオル (cv:悠木 碧  )※ヴィクトリカ(GOSICK)
ユー子 (cv:寿  美菜子)※琴吹 紬  (けいおん!)
ナギ  (cv:内山 夕実 )※売出し中

-----  音 楽  -----
OP「Morning Arch」河野マリナ 
ED「ハミングガール」るん/トオル/ナギ/ユー子

投稿 : 2024/12/28
♥ : 21

89.1 8 ポジティブで学園なアニメランキング8位
響け!ユーフォニアム2(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (1605)
7190人が棚に入れました
吹奏楽コンクール京都府大会を突破した北宇治高校吹奏楽部は、強豪ひしめく関西大会に向けて練習を開始する。
臨時講師の先生も迎えて、レベルアップに勤しむ久美子たち。
しかし、そこへ昨年退部した傘木希美がやって来て……!?

声優・キャラクター
黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、寿美菜子、早見沙織、茅原実里、藤村鼓乃美、山岡ゆり、種﨑敦美、東山奈央、石谷春貴、津田健次郎、小堀幸、沼倉愛美、久川綾、中村悠一、桑島法子、櫻井孝宏
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

友だちのカタチ、姉妹のカタチ

製作:京都アニメーション、監督:石原立也、
演出:山田尚子、シリーズ構成:花田十輝、
作画監督:池田晶子、原作:武田綾乃

友だちや姉妹という言葉を使うと
誰もが一定の関係性を想像する。
しかし、当然のことながら、
それらは一つひとつが固有の形を持っている。
ユーフォ2は、全国大会を目指す吹奏楽部の練習を通して、
そんな女子同士の関係性を丁寧に描いている。

2期が始まる前に原作を読了していた私は、
OPにもいちいち感心させられた。
ホルン隊の団結や希美の寂しげな笑顔、
みぞれの「秘めた愛」を示すマーガレットの花、
久美子とあすかの距離、
どれもが物語をしっかり表現していて期待感が高まった。

2期のストーリーの中心は、吹奏楽というよりも
友だち、そして姉妹の関係性だ。
鎧塚みぞれと傘木希美の2人の関係が、
吹奏楽部全体の危機となって部内を揺るがす。
繊細で脆い女子の友情とお互いに対する温度差が
問題を複雑化させてしまう。
友だちに対する極度の依存状態という、特に女子にとってリアルな問題。
多かれ少なかれ、誰もが通過する普遍的なテーマだ。
これは、スピンオフ小説『立華高校マーチングバンドへようこそ』でも
執拗に描かれることから、作者の武田綾乃にとって、
とても身近で重要なテーマだったのだろう。

この友だちの関係が普通ではなく特殊だったかと
問われるなら、私は全くそうは思わない。
それが問題として顕在化するかどうかという部分にしか
特殊性はないと思う。
この問題は一筋縄では解決しないので、
映画として別の話として続きも作ったことは、
リアリティがあって、とても良かったと思う。
優子のような人物はなかなかいないだろうが、
その存在が物語を上手く締めてくれた。

その後、母子家庭である田中あすかの身に起こる母親との確執が
退部騒動へとつながり、再び吹奏楽部を揺るがす。
この話は、大学を中退すると言い出した姉の麻美子と
田中あすかの姿を久美子がだぶらせるところが
いちばんのポイントになる。私は原作小説を読んで、
問題点はこの部分をいかに上手く構成するかだと
思っていたが、全てが完璧といえるほど良い出来で、
とても感動的な話としてまとめられていた。

例えば、久美子が学校に行く前、麻美子の不在の部屋を
覗いて、学校に行って練習をする時に隣のあすかの
不在の椅子を映し出す。
「口を縫うよ」という麻美子の回想のセリフを
あすかも同じように口にする。
ふたりの存在を徹底的に対比させて、視聴者に刷り込んでいる。
こういうやり方は、とても上手かった。

小学生のとき、姉が吹奏楽をやめたことがきっかけで
距離が遠くなってしまった姉妹の関係性。
久美子は、あすかを通してかつての姉の姿を見る。
怒りや悲しみ、切なさ、寂しさの、ない交ぜになった感情、
ずっと抱えてきた姉に対する想い全てをあすかにぶつける。
{netabare}そして、全国大会終了後に姉の姿を追いかけて久美子は疾走する。{/netabare}

久美子役・黒沢ともよの渾身の演技が作品の質を
大きく上昇させている。{netabare}麻美子を思って
電車で泣くシーンと裏庭であすかを説得して、
涙を流す演技は特に素晴らしかった。{/netabare}
しかし、7話と8話では風邪を引いてしまい、
完全な鼻声となってしまっていたのは残念。
しかも風邪が治ったと思われる9話で、
『風邪ひきラプソディー』が収録されているのが皮肉だ。

それと1期と比較すると姉との関係性に無理がある。
原作には登場しておらず、実家にいない姉を
1期のアニメオリジナルで何度も登場させてしまったため、
2期での姉妹の距離感に矛盾が生じてしまっている。
これはアニメと原作発表のタイミングの
ズレがあるため仕方のないところか。

音楽の部分ではTV放映で『三日月の舞』を
フルで聴かせてくれたことには驚いた。
放映当時、ネット上で大きな話題となったことは忘れられない。
また『韃靼人の踊り』や『君は天然色』、『宝島』という
アニメオリジナルの選曲も良かった。
山田尚子が中心になって決めたようだ。
特に駅ビルコンサートは、
吹奏楽での定番といわれるT-SQUAREの『宝島』を選曲し、
とてもポップで楽し気な演奏を披露してくれた。
晴香の見せ場、バリトンサックスのソロは、
アドリブっぽいファンキーなノリで聴かせてくれる。

ただ、最も重要な『響けユーフォニアム』の曲が
個人的にはあまり響かなかった。
1期の『愛を見つけた場所』があまりにも鮮烈だったので、
それと同等のものを期待してしまったせいもある。
ユーフォソロの曲は、難しいことも分かるが、
できれば奥華子に作曲してもらいたかったのが正直なところだ。

しかし、続編としては、ほぼ完璧ともいえる作品。
原作の2冊を凝縮していることもあり、
全く無駄のない構成といえる。

青春の苦しみや喜び、儚さがここにはある。


1期終了後のことと原作とアニメのつながり
{netabare}1期の放映が終わってすぐに
私はBDとともに原作3冊をAMAZONで注文した。
そのときにはまだ2期の製作が決まってなかったし、
「響け!ロス」の状態を先延ばしにするためにも
とりあえず先の話が綴られた原作を読んでおきたかった。

アニメ化された原作『北宇治高校吹奏楽部へようこそ』を読んで、
アニメとのあまりに大きな違いに驚かされ、
京アニスタッフの深い洞察力とプロの仕事に舌を巻いた。
つまり原作よりアニメの出来のほうが、遥かに良かったのだ。
そして、先の物語の世界へとページを繰った。
読み終えたときは複雑な気持ちになった。
もし、この2巻と3巻をアニメ化するなら、
面白く作るのは難しいのではないかと感じたからだ。

原作2巻目となる『北宇治高校のいちばん熱い夏』は、
それまでに出てこなかった鎧塚みぞれと傘木希美の
女性特有の関係性が中心になっていて、
あまりドラマチックな部分がないと思った。
3巻目の『北宇治高校吹奏楽部、最大の危機』は、
久美子とあすかの関係性にスポットが当てられ
綺麗に終結してはいた。
しかし、読後にはあまり関係がないと感じてしまった姉との話に
かなりページ数が割かれており、まとまりを感じなかった。
これはアニメ化をしても失敗する可能性が高いと思ってしまったのだ。
ところが、先述したように、アニメ化された作品を観て、
それが全くの杞憂だったのは嬉しい誤算だった。

後に知ったのだが、原作者の武田綾乃は
『北宇治高校吹奏楽部へようこそ』を書き終えたときは、
続編を執筆することは考えておらず、
1冊で完結させたつもりだった。
編集部に提出した完成前の原稿では、
北宇治高校は関西大会の切符を
取ることができなかったという結末だった。
これはある意味、吹奏楽部経験者としては
当然の展開だったのかも知れない。
やる気のなかった吹奏楽部員たちが数カ月で関西大会へと
駒を進めるという流れは、リアリティがないと感じたのだろう。
しかし、調べてみると現実には顧問が変わった平凡な吹奏楽部が
いきなり躍進して全国大会で金賞を取るということも起こっている。
もちろん、元のレベルの問題も大きいだろうが、
高校の吹奏楽部においては、そういうことも起こり得るほど
指導者、指揮者の力量が結果に大きく作用する
ものだということを私も知った。
確率はゼロではないわけだ。
それなら、積み重ねを上手く描けば、それほど突拍子もない話には
ならないという判断が働き、今回の話につながったようだ。

そして、この話は2期の1話でしっかりとフォローされている。
「学校の吹奏楽は顧問ひとりで演奏が大きく変わると言いますが、
まさか関西大会とは」と副顧問の美知恵が言うと、
「ここに来ることになって、演奏を初めて聞いたときから
ポテンシャルがあることは気づいていました。(中略)
身近に手本があれば、あとは各個人がどう意識するかですので、
伸びしろはあったと思います」と告げる。
ここを上手く展開させられるかどうかというのも
続編ではひとつの見どころになったと言ってもいいだろう。
そして、個人的には合宿の10回通しや滝の細かいチェックを
執拗に入れることで、その問題はクリアしていると感じた。

ただ、難しかっただろうと予測できるのは、
吹奏楽部の関西大会以降を描いても
曲目やメンバーが同じで、そこから質を高めていくだけのことになり、
物語として表現することが少ないことだ。
原作の武田綾乃は、編集者との話し合いの結果、続編を執筆するために、
吹奏楽部全体の話だけではなく、もっと登場人物の心情や
関係性を描き、高校生ならではの悩みを中心にした
物語にするのなら続編が書けるという結論に達したようだ。
それで生まれたのが『北宇治高校のいちばん熱い夏』と
『北宇治高校吹奏楽部、最大の危機』だった。
これらの作品は、音楽を巧みに絡め、瑞々さを感じさせてくれた。{/netabare}
(2019年3月3日初投稿)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 101
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

第2期も文句なしの良い作品でした!

原作未読。
高校の吹奏楽部を舞台にした『青春群像劇』の第2期。
第1期を未視聴に方は、必ず第1期を先にご視聴下さい。

【第1期~第2期を通しての感想】
この作品の一番の魅力は『リアルさ』だと思う。

京アニだけに作画がリアルなのは言うまでもない。特に背景や演奏シーンなどは圧巻だ。
それだけではなく、登場人物や物語も、物凄くリアルに描かれている。

【主人公の久美子】
彼女は、最近のアニメにありがちな万能型の主人公ではない。
彼女は(誤解を招くかもしれないが)、あくまでも『ストーリーテラー』にすぎない。
事件の核心に触れ、我々視聴者に伝えてはくれるが、事件の解決に直接的な役割を果たす訳ではない。
そのせいで、彼女が事件の解決現場にいなかった{netabare}『あすか問題の解決編』があっさりと片付けられてしまい、本作のファンの間でも物議をかもしたほどだった。(この件については、後述します){/netabare}
しかし、逆にこういうところが実にリアルである。

【夏紀(ポニテ)先輩と優子(デカリボン)先輩】
第1期から良い人全開だったポニテ先輩。
第1期は困ったちゃんだったが、第2期に入って良い人指数急上昇のデカリボン先輩。
この二人は、いつも何だかんだと言い合いをしながら・・・。
実にいいコンビだ。

【サファイアとカトちゃん】
第1期は見せ場もあった二人だが、第2期は作品全体を和ませる、重要な息抜きシーン要員。
あと、吹奏楽や作中の小道具について分かりやすく説明してくれる役割も、自然な形で果たしていた。

【終始圧巻の神回・第5話】
三日月の舞のフルバージョンは演奏が明らかに1期よりレベルアップ。
作画・演出も、新しいカットと1期&劇場版と同じカメラ割のカット(微妙に違うような気がするので、きっと新しく作り直したのではないかと?)を織り交ぜるなど京アニのこだわりを感じられた。
{netabare}
カトちゃん、めっちゃ良い娘。
何か言い合いしているポニテ先輩とデカリボン先輩。「ケンカするほど何とやら」本当に微笑ましい光景。
熱いあすか先輩。これでみんなが燃えないはずがない!
2期に入って良い人指数急上昇中のデカリボン先輩にも、見せ場があった良かった。

演奏中のみぞれが表情豊かに、動く!動く!

麗奈のトランペットソロとみぞれのオーボエソロの間が、私の涙腺崩壊ポイント。
楽しかった思い出たちが涙を誘う。

全国が決まった時の希美先輩の表情が絶品。
Cパート最後の久美子とみぞれの会話で、ここまでの流れを綺麗に総括。
{/netabare}

【多くの人が理解に苦しんだ第10話】
あすか問題の解決編。私も視聴直後の感想は『理解できない!』でした。
{netabare}あれ?こんな解決法で良かったの?
『あすかが全国模試で30位以内』
あのヒステリママがそんな事で許しちゃうの?
わざわざ学校にまで乗り込んできて大騒ぎした、あのヒステリママが・・・。

「しばらく部活を休んだ結果、全国模試で30位以内になりました」では「大学進学を考えたら、部活を辞めることが正解」という結論しか導き出せない。これではむしろヒステリママの思うつぼでは?
むしろ『部活をつづけた状態で全国模試30位以内→その結果を盾に部活を続ける』展開の方が理解しやすい。
(いや、これでは『あすか問題』自体が発生しないのか(笑))

久美子が泣きじゃくりながらあすかに本音をぶつけたシーン・・・。
非常にいいシーンだと思いました。だけど・・・。
そもそも、久美子や部員たちの本当の想いなんて、あすかは誰よりも良く知っているでしょ!
それに、あすかの心を変えるのが目的ではなかったよね?
あすかの母親の心を変えることが、あすかが全国大会に出場するための『条件』だったよね?
いつの間にか、「久美子があすかの間違った考え方を正す」みたいな感じになってしまっている。
「母親から強要されている」あすかが、「母親を説得して復帰する」流れが正解でしょ?{/netabare}

しかし、第1期から愛し続けたこの作品。
『最終話目前につまづいている場合ではない!』と一念発起し、自分なりに1週間必死に考えて、自分なりの結論を導き出してから11話を視聴しました。
以下は、私自身のモヤモヤ感、解消のためのレビューです。原作未読組の独りよがりな自己解釈です。御容赦下さい。m(__)m
そもそも悪いのは、あすかとあすかママの最終決戦が全く描かれなかったせいなので・・・。
あと、飛ばしてもらっても結構です。(^^;)独り言みたいなモノなので・・・。
{netabare}
あすか問題が明らかになるのは第2期7話。あすかの母親が職員室を訪れたことにより発覚する。
しかし、第1期13話の演奏前のあすかのセリフ。
「ずっとこのまま夏が続けばいいのに・・・」
からも推測されるように、かなり前からあすか母娘の間では議論されていたと思われる。そして、母娘の間では『夏までは部活を続けて、秋になれば部活を辞めて受験に専念する』的な約束が交わされていたものと想像される。

ところが、関西大会も勝ち抜いて、全国大会出場が決まってしまった。
副部長としての責任感もあっただろう。
あすか自身も認めるように『欲が出て』しまったせいもあるだろう。
あすかはズルズルと部活を続けてしまう。
恐らく、母娘の間ではその後も話し合いが持たれたであろう。
しかしあすかは「今、副部長の私が抜けることは出来ない」的なことを言って、退部を拒み続けたのではないだろうか?
このままでは「らちが明かない」と考えた母親がとった行動が、あの『学校訪問』ではなかったのではないだろうか?

あすかは、最後の一瞬まで母親の説得を諦めていなかったと思いたい。

初めは簡単にできると思っていた母親の説得が、思いのほかてこずってしまう。
初めは部員たちに「大丈夫!」と明るく振舞っていたあすかも、徐々に余裕を失っていく。
そして、万が一母親の説得に失敗した時のことを考えて、夏紀に後を託したのではないだろうか?
そして部員達には変な期待を持たせないように、復帰を諦めた風に振舞っていたのではないだろうか?

あすかが探し求めていたのは母親を説得するのに必要な『盾と剣』。
『盾』は全国模試。
しかし、『剣』が見つからない。『剣』とは母親に反論を許さない『言葉』。

そして第2期10話の久美子とあすかが対峙する場面。
何度も見返しているうちに、私にはこのように見えた。
  久美子=仮想・あすか
  あすか=仮想・あすかの母親
(さあ、私を言い負かせてみなさい!)
前半。久美子の言葉に対し、理路整然と言い負かすあすか。
ここまでの展開は、直前の、かおりと晴香があすかの説得をしていた場面にも重なる、全く同じ展開だ。
しかし・・・。
「あすか先輩と本番に出たい!私が出たいんです!」
泣きじゃくりながら発した久美子のこの一言から形勢が逆転する。
「子供じみてて何が悪いんですか!」
あすかの反論が止まる。

あすかが久美子の頭を撫でるシーン。
あすかの表情はうかがえないが、顔は紅潮し、口元は緩んでいるように見える。
ストレートに見れば『久美子の気持ちが嬉しい』表情なんだろう。
しかし私には『剣が見つかった!これで母親を説得できる』という表情にも見えた。
あすかが見つけた、久美子から教えられた『剣』とは『自分の本当の気持ち』
理路整然とした大人ぶった言葉ではなく、子供じみた、だけど、自分の心の奥底にしまい込んだ本当の気持ち。
それは『父に演奏を聴いてもらいたい』という気持ち。
このあすかの想いにだけは、さすがの母親も反論できないだろう。

「この前の模試のことで話があるって・・・」
葵の言葉に、その場を走り去るあすか。
あすかは「全国模試30位以内」という『盾』も手にする。

『盾と剣』を手に入れたあすかは母親の説得に成功し、吹奏楽部に復帰を果たす。
{/netabare}
しかし、疑問も一つ残る。それは、あすかの母親はなぜ『駅ビルコンサート』だけは参加を認めたのか?
いや、違う!{netabare}あすかは母親の許しを得て参加したんじゃない!
母親の目を盗んで参加したんだ!
仕事か何かで母親が不在なのをいいことに・・・。{/netabare}

以上、長々と勝手な自己解釈を書き込んでしまい失礼しました。m(__)m

【最後に】
後に『名作』として語り継がれるであろう作品を、リアルタイムで視聴していることに、毎回、喜びを感じていました。

本気の京アニの恐ろしさ。皆さんもぜひご堪能下さい。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 160

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

奇跡は努力の先にあった!(祝:第2期総集編劇場版公開決定)

※他のレビューアーの方からの指摘のあった誤字を修正。(2018.11.24)

原作小説『響け!ユーフォニアム ~北宇治高校吹奏楽部の一番熱い夏~』(第2巻)および『響け!ユーフォニアム ~北宇治高校吹奏楽部最大の危機~』(第3巻)のアニメ化作品です。

先に『響け!ユーフォニアム ~北宇治高校吹奏楽部へようこそ!~』がアニメ化されており、本作はその続編にあたります。

なお、本作を2期目から観ても良くわからないと思いますので、1期目から観るかもしくはストーリー的には1期目の総集編となっている劇場版をご覧になってから本作を観ることをおすすめします。

たぶん1期目には2期目でキャスティングされるキャラクターたちがちゃんと画面に映っていて、例えば続けて一気見しても違和感なく観られると思うのですが、そのことこそが本作の「奇跡」といえます。

本作でメインキャラクターのひとりとなる2年生の鎧塚みぞれですが、1期目から合奏の場面でオーボエ奏者としてしばしば画面に登場しています。ですが、実は第2巻は1期目制作中には刊行されていなかったのです!

ではなぜ2巻の設定を踏まえたみぞれ先輩が1期目からいるのかというと、原作者の武田綾乃先生から、京アニは2巻のプロットや草稿を提供してもらいそれをアニメに反映したというのです!

傘木希美が1期目最終回で吹奏楽コンクール京都府大会の観客席に現れるのもそういう事情によるものです。

誰にも2期目を約束されていないうちから、本作はそういう努力をしてきたのです。OP「サウンドスケープ」の歌詞にある通り♪奇跡が努力の先にあるなら 限界は私が決める!♪という具合に本作は制作に取り組んで、それが報われたわけなのです!

演出に必要なら同じ曲を異なったイメージに聞こえるように何度も録音し、小説の記述に合うよう作曲し、楽器作監を立て、演奏に合うよう運指やブレスの作画をして、そうした努力の先に奇跡の作品が生まれたと思っています。

本作5話では作中での吹奏楽コンクール自由曲「三日月の舞」フル演奏で、一切の台詞無しに演奏描写のみを見せるという前代未聞レベルの超絶演出をやっていますが、それも1期目からの演奏描写の積み重ねがあって初めて成立可能なのだと思っています。

実に、大変な作品に出会えたと思っています。

2016.12.30追記:
そういえば本作品のもうひとつの奇跡は、こんな作品づくりをする音響監督(台詞/BGMとも)がTVアニメに関わっているってことでしょうか。

特に台詞は、ドラマや洋画の吹替えを連想します。今風のアニメにはあまり無い感じで凄く良い芝居でした!
(これが商業的に正解かは、わかりかねますが…。)

== ↓これにサンキュー下さった方もいるので置いときます。 ==
5話久美子がTV観てるシーンが凄い。(←放送終了まで自重とは書いたけど…)

「フルートの音に苦しむ」から真っ先に連想するのがキカイダーのギルの笛とは、なんというおっさん…。
原作小説既刊分すべて既読です。以下、放送終了まで自重(笑)。(評価も保留)

→ 2016.11.03追記
5話で久美子がテレビで強豪校の演奏を観ているシーンですが、なんと画面からの光で久美子の服の色が微妙に変化しているのです。

予告映像で気づいたのですが、なんというこだわり映像なんでしょう…。
(アホやろ、京アニ…(笑))

→ 2016.10.14追記
第2回「とまどいフルート」においてみんなプールに行ってて水着なのは、原作に沿ったものです。京アニがわざわざそういう演出にしたのではないので、原作未読の方は勘違いなさらぬようお願いします。

なお、明日香先輩と香織先輩の水着が黒白色違いのお揃いというのも原作の記述通りです。

「わざわざ水着回を入れる必要などない」という意見がネット上で散見されたため、念ため。

→2017.1.7追記
ちなみにプールのシーンですが、原作では水着の部長もいました。部長の水着はあすか先輩、香織先輩とお揃いではありません(笑)。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 132

80.7 9 ポジティブで学園なアニメランキング9位
ロクでなし魔術講師と禁忌教典(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (939)
5102人が棚に入れました
魔術と科学が共に発展した世界――ルヴァフォース。
魔導大国・アルザーノ帝国の南部に位置する「アルザーノ帝国魔術学院」はこの世界で最先端の魔術を学べる最高峰の学び舎である。
およそ四百年の歴史を有するこの学院は魔術の道を志す全ての者の憧れであり、学院の講師や学生たちも自信がその輩であることに誇りを抱いている。

この由緒正しき学院に突如として赴任してきた非常勤講師、グレン=レーダス。
「お前らに、本当の魔術ってもんを教えてやるよ」
《ロクでなし》と呼ばれるこのオトコの破天荒な授業が、今はじまる。

声優・キャラクター
斉藤壮馬、藤田茜、宮本侑芽、小澤亜李、高橋広樹、喜多村英梨
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

とことんテンプレにこだわった作品かな?

原作未読。最終話まで視聴。

「これでもか!」というほど、どこかで見たような展開がひたすら繰り返されます。
しかし、この作品の面白いところは少し『ずらして』いるところ。
第1話から思わず突っ込みまくりでした。
{netabare}『って、負けんのかい!』みたいな感じで・・・。{/netabare}

ヒロインが{netabare}『銀髪だと思わせておいて実は金髪・・・、と思わせておいてやっぱり銀髪でした』{/netabare}みたいな展開も良かった。

そう考えると、この作品はズバリ「魔術系コメディ」。
敵キャラのクソっぷりも心地良い、この作品の感じは嫌いではなかったです。

そういえば、最後まで{netabare}禁忌教典(アカシックレコード){/netabare}について、あまり語られなかったなぁ。
何か、まだ火種がくすぶっている感じだし{netabare}(っていうか、根本的には、まだ何も解決していないような気が・・・){/netabare}、第2期とか考えているのかな?

投稿 : 2024/12/28
♥ : 42
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

魔術戦? いえ、肉弾戦です。

■話数
全12話

■ロクでなし魔術師の教師生活
暗い過去をもつ魔術師が学校の先生になって生徒を導きつつ事件に巻き込まれる話。

ライトノベルではよくある物語だが、少し違うのは主人公が全然最強じゃないってところ。
確かに凄い技能はあるがそれが主人公に相応しいかと言われれば疑問だ。
しかし、そのおかげで主人公・グレンが必死なのは伝わってくる。
そーいう意味では確かに主人公だった。
内容はシリアスとコメディが3:4ぐらい。
軽く見る分にはちょうど良かった。

■服装がいい!
キャラも良くも悪くもライトノベルっぽい。
ライトノベルが好きな人ならよく見かける感じのキャラたちだ。
ラノベが好きなら普通に楽しめると思う。

バトルシーンは正直そこまで激しくはなかったけど、いいシーンやかっこいいシーンは何度もあった。

■総評
ザ・ライトノベルといった作品だった。
めちゃくちゃ面白い訳ではなかったが、つまらないと途中で切るレベルでもなかった。
こういったジャンルが好きな人なら観てもいいんじゃないかな?
まぁ、嫌いな人は嫌いそうだけど……
私は普通に面白かったよ!


↓↓↓各話の感想↓↓↓
{netabare}
1話の感想 ★★★★ 4.0
ロクでなし登場
{netabare}
システィの気持ちは分かる。
エリート校にこんな適当な先生きたら、そりゃ怒るな。{/netabare}

2話の感想 ★★★★ 4.0
やっと真面目に…
{netabare}
グレンのトラウマのせいで冷静な判断が出来てなかった。
グレンもまだまだ子供どねー。
真面目にすればいい先生だな。
師匠はいい人だな、惚れる。
ルミアは王女だったのか!?{/netabare}

3話の感想 ★★★★ 4.0
ルミア奪還なるか
{netabare}
グレンの本気は強いのだろうか。
3流魔術師にしては強いが…
あと、マナ欠乏症のグレンの肌の色キモすぎ。
ルミアは異能持ちのチート野郎だったのか…
{/netabare}

4話の感想 ★★★☆ 3.5
大会!
{netabare}
まず、話の展開が急で驚いた。
前回のルミアの件は何だか有耶無耶にされた気分。
システィのうざさが半端ない。
嫌いなタイプのキャラだわ。{/netabare}

5話の感想 ★★★☆ 3.5
ルミアの悩み
{netabare}
ルミアが騒動に巻き込まれすぎだろ。
それより、あの青髪のお馬鹿な子かわいい。{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
ルミアを女王の御前に
{netabare}
やっぱり。ルミアは先生のこと全部知ってたんだな。
だから、最初から信用してた、と。
愚者の〜しかグレンのいいとこないよな。{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
転入生
{netabare}
リィエルが可愛すぎる。
でも、そんなリィエルも何か過去を抱えてそう。
{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
リィエルの悩み
{netabare}
人工呼吸のシーンがエロい!
なまめかしくて良かった。
あと、リィエルの血濡れが異常。{/netabare}

9話の感想 ★★★★ 4.0
リィエルを説得できるか
{netabare}
結局、シオンは殺されちゃったんだね。
そして、リィエルだけが残ったと。
ところで、シオンの固有魔術とは一体何だったんだろう?{/netabare}

10話の感想 ★★★★ 4.0
婚約者
{netabare}
グレンのかつての想い人セラ。
呼び名が白犬って……
システィが白猫だし重ね過ぎじゃないか。{/netabare}

11話の感想 ★★★★ 4.0
魔道兵団戦
{netabare}
グレンは過去が過去のため、過敏に生徒達には自分のような道を歩んで欲しくないと思ってるんだな。
セラについて、まさかシスティ本人に話すとは。
少し意外だ。
ボコボコにやられたが、まだ秘めたる力をあるのか!?
私的には無さそうだが……{/netabare}

12(最終)話の感想 ★★★★ 4.0
結婚!?
{netabare}
ヤル気モードに入ると目が細くんるんだな。
話は面白かったが、グレン先生弱くない??
確かに元々そういう設定だったが、わざわざシスティを助ける準備をしたのに対してそれも活躍していなかったし……
主人公らしく隠された力がなくて少しがっかり。
タイトルのアカシックレコードが出てきたけど、ほぼなにも分からなかった。
タイトル詐欺が甚だしい。
原作ではここから物語の核心に近づいていくのかな?{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 15

マダオ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

2話で化けた。主人公最強好きにはたまらん

これ面白いな!2話で化けたわ。主人公のキャラがいい!1話視聴時はあれ?ガチで弱い系?コメディだけのクソアニメか?って思ったけど強くて安心した。これでやっと俺の視聴枠に入った。
近代では訳の分からん人種(萌えるだけの豚)が湧いてるからこういったハーレム、主人公最強枠が肩身の狭い事になってますが、好きな人はこういうアニメ大好きなのでもっとこの手のジャンルのアニメ作って欲しい。
俺的には今期ナンバー2くらいの作品。ちなみにナンバーワンは進撃の巨人。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 8

82.8 10 ポジティブで学園なアニメランキング10位
フルーツバスケット [スタジオディーン版](TVアニメ動画)

2001年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (886)
4977人が棚に入れました
わけあってテントで一人暮らしをしていた元気な女子高生・主人公「本田透」は、ひょんな事から同級生にして、全女子生徒のアイドル、草摩由希の家に住み込むことになる。
由希と保護者役の草摩紫呉が暮らす、一見なんの変哲も無い普通の家庭の草摩家。実はこの草摩家には隠された重大な秘密があった…。異性に抱きつかれると動物に変身してしまうという十二支の呪いにかかっているという秘密が!?由希は鼠に、紫呉は犬に、転がり込んできた、いとこの夾は猫に…。
一癖も二癖もある草摩の一族の人々に囲まれながら、透のちょっと不思議で刺激的な生活が始まる。次々と現れる十二支の物の怪に取り付かれた個性あふれる草摩家メンバーたちと、透とのふれあい、透のあるがままを受け入れる前向きな性格と、不器用だけど優しい眼差しは固く閉ざされた草摩家の人々の心を少しずつ変えていくのだった…。

声優・キャラクター
堀江由衣、久川綾、関智一、置鮎龍太郎、今井由香、安原麗子、三石琴乃、齋藤彩夏、井上和彦

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

あなたを想ってくれている人が・・・きっといる  【ねこ's満足度:96pts】

名作中の名作☆
わたしにとっての「人生のバイブル」と言ってもいいくらいに大好きな、
ちょっと不思議でとってもステキなハートウォーミングな物語です。

ヒロインの透は心優しい天真爛漫な女子高生。
彼女は、ひょんなことからクラスメイト由希の住む草摩家に同居することになります。
ところがその草摩家には十二支の呪いという哀しい秘密が・・・。
彼らはその秘密により、幼い頃から同族にさえも差別をされ心を閉ざしてきました。
しかし透はそのすべてを知った上で、決して彼らを色眼鏡で見ようとせず、
それどころか彼らをもっと理解しようと積極的に草摩家の人達に接していきます。
果たして透は凍ってしまった彼らの心を溶かすことができるのでしょうか。
1話から涙腺ホロホロ。毎話感動的なお話の連続です。

この作品の最大の魅力は「言葉」。たかが言葉と馬鹿にしてはいけません。
人は欲しい時に欲しい言葉を投げ掛けてくれる人に心から癒されるものです。
草摩家の人達にとってそれをくれたのが透。
透にとってそれをくれたのは親友や草摩家の人達。
そして、透に生きる道筋を示してくれたのも、亡くなった母の言葉だったのです。
作中次々と発せられる言葉の温かさは、観てるわたしの心までも癒してくれました。

音楽はOPEDいずれも岡崎律子さんが担当。
心の琴線に触れるその優しい歌声は、聴けば聴くほど心に染み渡ります。
少女漫画アニメだと敬遠するにはあまりにもったいない。
幸せの価値観を考えさせてくれるとても素晴らしい作品だと、そう思います。

※オマケ※
ちなみに原作はもっとも~っと長く続きますよ~。
気になる方は漫画の方も是非チェックしてみてくださいね☆

投稿 : 2024/12/28
♥ : 71
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

やさしくなりたい

制作はスタジオディーンで原作は少女漫画です。
ジャンルはラブコメ・ファンタジーです。


本田透は唯一の家族であった母親を亡くし、一人テントで生活していた。
彼女は土砂災害でテントを失い、それがきっかけで学校中の人気者である草摩由希が住む家に居候することになる。
居候してすぐ、透は草摩一族の秘密を知ることになる。
彼らは異性に抱きつかれると、取りつかれた十二支の獣になってしまうのだった。


「もっとも売れている少女漫画」として有名な作品。
草摩家一人一人のドラマに意外と深みがあり、一話あたりの内容がとても濃いですね。
ギャグ回かと思っていたら、後半で一気にシリアス回になったりするので油断ができないw
ギャグも一級品でそこまで作品の古さは感じませんでした。
でも演出とかはかなりベタだったりします。
男性の顔がキラキラするのは少女漫画仕様。

本作の一番の特徴は、主人公である透の凄まじい優しさ。
こんなに素晴らしい人格者がいるの?と疑問に思ったりもしましたが、終始聖人なので途中から全然気にならなくなりました。
とても魅力的な主人公です。
ニヤニヤが止まらない。

その他友人、草摩家の一族も濃いキャラ揃いです。
個人的には草摩綾女、草摩はとり、草摩紅葉あたりが好きでした。
はとりの回である8話、紅葉の回である15話は普通に泣いた。
綾女は{netabare}「この僕に欲情すればいい!!」{/netabare}のセリフで不覚にもツボってしまいましたw


当初は秘密の設定が大したことでもないなと思っていた自分がいました。
しかし話が進むうちに、秘密がどれほど重いものだったのかひしひしと感じました。

アニメではデフォルメされていてかわいいですけど、その人に近しい人たち(愛情を注ぐ人たち)はいったい秘密をどう思うか?
まあ、だいたいどうなるかは分かりますよねえ。
それに気づかずに見ていた私は大馬鹿野郎です。

「過去の記憶」も重要な要素として関わってきます。
正直、泣けた理由はここにありますね。
「思い出が残っている方がつらい」とはよく言ったものです。


本作の良いところは優しさの輪が広がっているところ。
透は母親・友人から救われ、草摩家を救っていく。
だんだんと広がっていく優しさで、誰もが救われていく。
心に響く名言揃いなのも良いですね。

難点はやはり作画でしょう。
ちょっと絵柄も古いし、少女漫画チックだし、あまり動きもないしで見始めは少々きついかも。
でも男性でも見れるはず。
ちょいちょいBL臭がするのを笑い飛ばせればねw


総括して、まさかここまで感動してしまうとは思いもしませんでした。
原作未完の割に、〆方も違和感なく良かったです。
むしろ感動したくらいです。
人の優しさを感じることができる素敵な作品だと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 66

sasayu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

涙腺ボロボロ

透は心優しい女子高生。

               /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.l:.:、:.:|:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ
            //:.:.:.:./:.:./:/ |:.:.|:.、:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.l|:.:.:.:ト!
              |:|!:.:.:.:.:!:.:.|:/  !:.:|:.:l:.:.:._l:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.||:.:.:ノ|
              |ハ:.:.:.:.:|:.:.|’| ̄ !:.:ト、\:.:.:.|l`ヽ|:.:.:|:.:/l:/ハ
              l! ヽ:.:.:.l:.:.l:|  ヽl  ヽ=≠-、:.l|:.:.:|//彡/:|\
              \:|:.:.|=-‐    トしrハ|:.:ノ|/! |´|:.:|:.:.:ヽ
                 i`:.l     ,     ー‐’ ,’:.:.:.:トノ:!:.:l:.:|:.|:.l!|
  禁則事項ですっ★     |:ノ:.\iヽ ー‐    /:.:.:.:/:|:.:.:.|:.:|:.:lソレ’
               //:.:.:.l「| ト、__,.. ィ/:.:.:.:斗-!:.:.:|:.:.:.:.ヽ
               /:.:/:.:.:./l/ ノ,へ ! /:.:./   \l:.:.:.:.:.:.’,
             /:.:.:/:.:.:./|/ ’ー-ri /:.:.:.:/  ,    |ヽ:.:.:.:.:.:’,
           /:.:.:.:.ノ!:.:./ !  二j´ /:.:.:.:/ /       l:.:.\:.:.:.:.’,
          /:.:.:.:.:.:/ ∨ノ/  ,rノー|:.:/ノ´_,,. -‐  /!:.:.:.:.:ヽ:.:.:l
          !:.:.:.:/_, -‐’ .〉 ,ィ´ ̄l:/ ’´       /:.|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:|


私透の一つ一つの言葉にとても感動します。
とても透の言葉わ重みがあってすごいです。

全話号泣です。
是非見てください

投稿 : 2024/12/28
♥ : 9

77.0 11 ポジティブで学園なアニメランキング11位
食戟のソーマ 弐の皿(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (661)
3857人が棚に入れました
実家の下町の定食屋「ゆきひら」を手伝う日々を送っていた幸平創真は、中学校卒業と同時に、ある料理学校への編入を父・城一郎に薦められる。それは日本屈指の料理学校「遠月茶寮料理學園」……卒業到達率10%以下の超エリート校だった。厳しい試験、脱落者続出の地獄の宿泊研修、退学を賭けた食戟。さまざまな試練を乗り越え、料理の腕を磨いていく創真。同じ志を持つ仲間や、同世代の実力者たちと出会い、一人の人間としても確実に成長を続けていた。――そして迎えた秋。一年生の中でも選ばれた者しか出場を許されない遠月伝統「秋の選抜」、その出場切符を創真は手にする。「秋の選抜」予選のお題は“カレー料理"優勝候補でスパイスの使い手、葉山アキラの作るカレーにスパイスの奥深さを知った創真は葉山の宣戦布告を受けて立つべく、スパイスと格闘。予選当日の朝まで試行錯誤して調理に臨み、葉山と同じ“香りの爆弾"という発想に行き着いたが、結果は葉山94点、創真93点と僅差で葉山が一位に。葉山に敗れはしたものの、見事に本選出場を決めた創真。悔しさを滲ませながらも、さらに強くなることを心に誓い、かくして迎える「秋の選抜」本選。トーナメントに肩を並べたのは、創真、恵、タクミ、緋沙子、アリス、黒木場、葉山、美作、の8名。次なる創真の相手は……!? そして、てっぺんを取るのは……!?

声優・キャラクター
松岡禎丞、種田梨沙、高橋未奈美、諏訪部順一、岡本信彦、花江夏樹、大西沙織、赤﨑千夏、安元洋貴

ポロム さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

凄く端折ってる感はあるけれども、大変楽しく毎回視聴しました・・っ

一期に続き楽しく観ました。
前回中途半端な所で終わったので続き気になっていたので2期が放送してくれて個人的にとても嬉しかった・・っ!

原作が管理栄養士であり料理研究家の森崎友紀さんが協力してるだけあって、調理用語や道具、調理法も大変詳しく描写してくれてるので違和感なく素晴らしい。


<秋の選抜 美作昴編> (包丁への愛を語る)
道具、特に包丁は調理師の命なので美作昴がかなり卑劣だけれど、
情報と技術を一目見るだけで自分のものにできるって相当凄まじい才能の塊だと思う

料理人で大事なのは先生や総料理長や自分より上のプロの技術を盗むこと。
そして、自分のものにしてレシピに手を加えたりアレンジしたり、新しいものを作り出すこと。
それが自然とできるってやっぱ凄いし、怖い。

私も包丁マニアでして、出先やら、友達と出かけた時に
調理道具や包丁売り場があると自分の世界に入って魅入ってしまう事が有り
「そんなキラキラした目で見て・・まさかそれで人をヤるのか・・(震え声)」と言われたことがありましたが、純粋に道具が好きなのです。

包丁も種類があり、用途によって使用するものも違う。
鋼の包丁だと切れ味が良いけれども重いし、すぐ錆びるから毎回砥石で研いだり磨くのが必要。
今流行りのセラミック包丁だと、洗うのも楽だし研いだり手間を掛けなくても切れ味が持続する。
だけど、一度鋼を使うと最高の切れ味と使うたびに馴染むからもう手放せない・・
(と、言いながらも学校で使ってた包丁ケースの何本かがめんどくさがり屋の性格のせいで1年使わなかったら錆びてしまった その内研ごうっと)
そんな私も最近じゃペティと出刃くらいしか使わないです・・(こっそり)

包丁の種類も日本料理は使う種類がめちゃ多かったり、中華包丁がやたら大きくて凍った冷凍物もスパーンと切れたり超便利。

包丁によって砥石での研ぎ方も変わり、中華やフレンチは角度付けて研ぐことが多いから失敗したことが多くすごく苦手でした。
柳刃や菜切り包丁など日本料理の包丁は研ぎやすくて切れ味最高になりました。
そんな中実習中に日本料理の先生に「トマト切りにくそうだな。貸してみろ」と言われ先生に貸したら「なにこれ・・切れ味最高じゃないか・・切れないのは本人の技術の問題だな・・」とさりげなく言われたくらいそんな私も包丁使いは下手っぴなのです。
鯵を三枚に卸しながら危うく自分の指をスライスしそうになったこともありました←えっ

そんな不器用な私さえカバーしてくれる包丁が大好きで宝物。
(なんて、言ったら危ない人に見える・・?(笑))

<スタジエール>
今まで学校ではスタージュ(研修)と言ってたので、スタジエール(研修生)と言うと新鮮・・
ブレゼ、パッセ、デグラッセなど、フランス料理の現場の専門用語沢山でした。
実際現場でフランス語のルセット(レシピ)で書かれたり、材料もフランス語、調理過程の説明文もフランス語となるのでしっかり描写してくれたのが凄いとと思います(やっぱ、現場のプロが協賛&協力してるとさすがだなぁ)
話数とクールの関係でだいぶ原作端折ったんだろうな・・短い話数でまとめたんだろうなぁというのは思いましたが、とても個人的に満足です。
是非3期も続けて観たいですね。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 31

となぷ~ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

美味くて服がはだけるアニメ2期

全13話。

あらすじはあにこれ参照。
実際に営業している料理店へ出て現場で修行をするという実習を
終えて終了。色々な料理の知識を得て、これからそれを昇華させて
いくぞ!というところでの終了です。

スッキリした終わりでしたので、これから先の続きはないような気がします。
相変わらず料理が美味くて服がはだけます。老若男女関わらずはだけます。
ガチムチの全裸も出てきます。相変わらずです。(局部は見えない)

主人公の性格がいいので好感が持てます。
楽しく見させてもらいました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 4
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今期も十分に楽しめました♪

12~最終話{netabare}
四宮シェフのもとでのスタジエール。1期での四宮シェフの印象から
すると、かつての厳しさの中に優しさが加わってて、田所との料理対
決以降に成長したことが伺えました。ソーマも四宮シェフのもとで
フランス料理を学び、一回り以上成長したことがこの2話で分かり
ます。なんだかんだ言って、四宮シェフとソーマはお互いの力量を
認め合っていることが窺えて、とても良い気分で最終話を終えるこ
とができました。ソーマの考えた料理も、ちょっと改良して『生意
気小僧風』とメニューに記してあった点も四宮シェフの人柄を感じ
させる演出で良かった。参の皿も期待したいですね!!{/netabare}登場人物が
かなり多いので、他の人たちの様子も気になりましたが描ききれな
いで終わってしまったのが残念でした。でも楽しめました!!
11話{netabare}
新戸とソーマのスタジエールが中心だったが、新戸の殻をソーマが
壊してあげて、前向きに再出発させてあげるというのが主たるスト
ーリーで、なかなかいい話でした。恵はえりなと組んでスタジエー
ルだったが、こちらも恵なりの考察で地味ながら活躍していました。
スタジエールの帰りに、えりなとの車中の会話は楽しかった。恵の
心のつぶやきがウケましたw 次回のスタジエールはどのような内
容なのか楽しみです♪{/netabare}
9・10話{netabare}
3人の熾烈な争いは葉山の勝利だったが、拮抗した試合の中でソーマ
は新たなる境地を目指す。負けてからどう進化して行くのか、これ
からのソーマの成長に期待しつつ、新展開かな?{/netabare}
8話{netabare}
サンマの目利きでは黒木場と葉山に勝てそうにないソウマが考えた
サンマの熟成方法は・・・?次週が楽しみです。{/netabare}
7話{netabare}
黒木場と葉山の勝負は互角で引き分けとは・・・勢いでは黒木場かと
おもったが、結局二人とも決勝に持ち上がり、ソウマと3人での決勝
戦となった。お題はサンマということです。
庶民な私は、やっぱり塩焼きが一番じゃないかと思うのですが・・・
大根おろしは必須ですw でもきっと、とっても工夫をこらした
料理が作られることでしょう。{/netabare}
6話{netabare}
美作とソウマの食戟だけど、志の高さからしてソウマの方が上でした。
ただ、料理をやめようとした美作を諭し、真の料理人を目指すように
勧告するソウマの器も大きくなってきてるね。次週は黒木場と葉山の
対決で、今回の食戟対決よりも、こっちの方が興味あるなぁ~。どん
な料理が出てくるのか楽しみです♪{/netabare}
5話{netabare}
ビーフシチューで食戟ということになったが、郁魅とえりなのおかげで、
なにかヒントが得られたソーマは次週どのようなシチューを作るのか楽
しみです。どのような勝ち方をしてくれるのかがポイント。まさか負け
ることはないと思う。一口目から美味しい料理を作るっていうことが
今回のソーマの課題でもあるようですね。定食屋の美味しい料理から
どのように脱却するのか期待です。{/netabare}
4話{netabare}
タクミVS美作。美作がタクミに食戟を仕掛け、タクミは受けて立ったが
が負けてしまう。次戦はソウマVS美作となった。
美作の戦い方は姑息だが、技術や応用能力はある。
美作はソウマに食戟を叩きつける。ソウマは負けたら料理人を止めると告げ、食戟を承諾。
果たしてどうなるのか・・・。個人的には、黒木場と葉山アキラの勝負の
方が興味あるな・・・。{/netabare}
3話{netabare}
田所ちゃん負けたか・・・残念。でもさ、ふんどし脱げてたんだったら、田所ちゃんの勝ちじゃないんかい(笑)。もう一戦は葉山アキラの勝利。確かに見る
からに美味しそうなハンバーガーだったなぁ♪来週はタクミと美作の勝負。
女の子は全員負けってことになりました。{/netabare}
2話{netabare}
田所ちゃんと黒木場のラーメン対決。料理の細かい部分はよく分からんけど
どちらも美味しそうです。決着は来週みたいですが、田所ちゃんに勝って欲
しいなぁ~。彼女独特の温かく優しい心のこもった、そして洗練された料理
がどこまで通用するのかな~?創馬との対決の時はくるのか、ちょっと楽し
みにしているのですが・・・。今期も安定した内容だし、安心して楽しめま
す。 {/netabare}
1話{netabare}  
アリスと創真の弁当対決でした。あまりの豪華さに味の想像はつかないが、
どちらの料理も美味しそうでした。決め手は『心のこもった温かい料理』って
ところですね。アリスは田所ちゃんの次に好きだったキャラなので、ここで
負けたのは残念ですが、いい子でしたね♪リベンジの機会があるのでしょうか?
画も申し分ないし、1期と同様に楽しめそうです。次週は田所ちゃんに勝って
もらいたいけど、どうなるかな・・・。連続で好きなキャラが負けるのは
ちょっとイヤかもw{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 15

74.4 12 ポジティブで学園なアニメランキング12位
少女革命ウテナ(TVアニメ動画)

1997年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (519)
2644人が棚に入れました
天上ウテナは、幼い頃自分を助けてくれた王子様に憧れる少女である。だが、彼女は、いわゆる王子様がいつか迎えに来てくれるのを待つお姫さまではない。王子様本人に憧れるあまり、自分が王子様になりたいという願望を持つようになった少女だったのだ。鳳学園に入学したウテナは、そこで「薔薇の花嫁」と呼ばれる少女、姫宮アンシーと、天上ウテナが王子様から貰ったのと同じ指輪「薔薇の刻印」を持つ生徒会役員達(デュエリスト)に出会う。彼らは、「世界の果て」という謎の人物からの手紙に従い、「薔薇の花嫁」を賭けて決闘を繰り返していた。薔薇の花嫁とエンゲージしたものに与えられるという、「永遠」に至る「世界を革命する力」を得るために…。そして、ウテナもまたこの決闘ゲームに巻き込まれていくのだった。

声優・キャラクター
川上とも子、渕崎ゆり子、子安武人、草尾毅、三石琴乃、久川綾、西原久美子、緑川光、川村万梨阿、小杉十郎太
ネタバレ

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

魔法少女モノをハイティーン、オトナ向けにしたらどうなるのか?百合、ネタアニメの形をした実験的かつ革新的作品

エヴァ大月P&セラムンスタッフが作った名作。
いまや伝説と化したエヴァとセラムン・・その二匹目のドジョウははたしていたのか?

作品の構成が劇中劇、アングラ劇団の挿入歌等いろいろと狂ってる。
演劇を見ているような雰囲気になるわけで・・
しかも作品側から『アニメじゃない』ならぬ私はアニメですよー、といっているようなもん。
加えて何でもかんでも非常に意味深で抽象的。
この時点で敷居が非常に高くなる。
嫌いな人は数話観たら切りです。それくらい尖がってる作品。TV4クール、時代のせいでテンポも遅いw

しかし、ボーイッシュでさっぱりとしてるけど、リボンの騎士、ベルばら的な男装の令嬢的主人公、出崎さんみたいな演出とキャラクター・・やってることはただの学園バトル漫画・・
アイキャッチ後数分には例外はあっても必ず『絶対運命黙示録』なバンクが入ってくる。変身ヒーローの様式。ヒロインだけど。


ギャグ回も多いのだがまるで危ないクスリでもやってるかのような突拍子もないネタが多い。
よくあったセルの切った貼ったしたからとかじゃないんです。
もとの作画と話からすでにおかしいんですw頭・大丈夫ですか?と。

意味不明なデュエル(決闘)シーン、変身バンクも語り草。
なぜか脱いだ服から木が伸びるアンシー、変身するのもむしろその相棒。
ウテナはキュピーンって意匠がつくだけ。服が引っかかった木から薔薇がww
空の上には鏡に映したようなバカデカイお城・・
胸から出てくる謎の剣wと生存戦略な超かっこいいポーズ。

後半では、世界の果てへ行くために真似して車乗ったやつ絶対いたはず・・。オッサン・・なんで制服?なぜ脱ぐの?ボンネット凹むよ・・。これぞスタイリッシュアキオドライヴ!
深い意味はよくわからんが、とにかくかっこいいんだ。


途中で本筋にはあまり絡まない尺稼ぎ的な黒薔薇編があるんですが、これがなかなか面白い。むしろこっちが人気あったり・・・。
島編とは違うのだよ。最終回に向けたタメという意味では本質は同じかもしれない。


忘れられたないのは、夕方の作品だったので少女の成長物語なのは間違いないのですが・・少女から女になる過程で{netabare}主人公がセックスするとかwありえませんw爆笑しました。処女厨発狂wテレ東も発狂wエヴァに対抗したのか?基本声だけなんですけどくっそエロいんだよね・・ミサトさんアンアン事件のクレーム対策か会話でうまいことごまかしてるのが素敵。放送局に電話したらお客さん、変な妄想してませんか?っていわれそうな。。オカズになるだけにオカズの話・・・オトナになっても気高い心をお持ちなのはスタッフさんだった。
{/netabare}

シナリオ、脚本も作りながらいろいろ試行錯誤もあったようで・・
懲り過ぎちゃってていまだにセリフの意味がわからん。
だからといって話しが通らないかといえばそうでもない。
キャラが演じる役割がはっきりときまってるんです。
ポイントだけ抑えてそれを毎度の脚本家さんなりが解釈、アレンジしてるからなんでしょう。

細かい考察うんぬんがむずかしいんだけどそれは当時の本や作った製作者本人が話せばいいだけで、お話自体はシンプルというか、きっとそこんとこがすごいんですね。考えるな、感じろってやつ?ですかねw深く考えたらツボにはまります。
ウテナで主観的な考察、感想を書くのは・・・。
文才ある方なら余裕で容量オーバーするでしょう。

ただ答えが用意してあるのがいい加減、いやファジーなエヴァとは違ういますね。後発だけに。
どんなに考えようが、最終的なメッセージも答えもはっきりと出されてます。妄想、議論になりようがないんです。
だからいつまでも生まれながらの超B級、今の世では参考資料程度になってしまうんでしょう。


作品の概要、大筋がわかってしまえばエンディングに行き着いたときにはへんな夢から覚めたようなすっきり感。
こういうのをカタルシスっていうのかね。
そんな意味でも奥井さんのOPがすばらしい。
あの前フリがあるから視聴できる。ドMにはたまらない残酷でドライなアンシーさんの今週のお言葉、キャラたちのドロドロの愛憎劇を見せられようとも、人生賛歌で友情、成長物語なんですよこれはっていう。これぞアニソンの正しい使い方。



アニメとして作中で語られるがごとく、既存の殻を破ったかどうかはわからないです。
とにかく例外的なことをたくさん詰め込んでどうにかしたいという意思は感じました。
広義のセカイ系であると同時に、『アニメでなにができるのか考えた』『なんでおれらアニメやっての?』ということでエヴァと同じ。まどかとも同じ。
芸術として昇華したという評価をするのであればそれでもいいんじゃないでしょうか。


ちなみに近親相姦ではあるが百合ではないです。絵がそれっぽいだけ。スタッフも映画のときだかにちゃんと書いてたな。
でも映画は完全に百合だっていってました。そんなに百合が観たいか?見せてやる!ってことなんだろうw
あっちはあっちで謎のミッチー起用を除けばすごく分かりやすくリメイクした作品なのでよくできてると思います。


まどかを出しましたが、新房監督が大好きらしいそうな。
誰がどうみてもシャフト演出の原典のひとつ。
似てるとかパクったとか言われる以前に実際にシャフトも参加してたりする。

まどかを賞賛し、本家?(同じ幾原監督)ピンドラに首をかしげてしまう私。
やっぱり映画でもなんでも商業作品ってのは普遍的なテーマにどうやって切り口いれんべか?ってのが大事なことだと思うんですよね。別の意図を狙ってなければですけど。
ピンドラはそこんところがどうにも納得いかず、狙いすぎてね?という。個人の問題でしょう。終盤でストライクゾーンに入らなかったというだけ。
まどかはその点で『魔法少女黙示録(仮)』(ウテナの絶対運命黙示録からと思われ)ってくらいだからウテナを愛していて、美点をちゃんと引き継いでいたな、と感じちゃうんです。
{netabare}アンシー役がキュゥべえになってるのかな?
{/netabare}まぁ本家からしたらウテナと同じじゃイカン!っていうプレッシャー、ポリシーがあるんでしょうが。 

ウテナ単体では柳の下のドジョウにはなれなかったけど、その闘魂継承者は10年を経て立派なそれになったかなと。
もちろん1匹目の。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 30

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

演出と作画の「センス」は他作品と次元が違う。

アヴァンギャルドという言葉を使ったのは「ルパン三世 峰不二子という女」でのことだが、まさにアヴァンギャルドの元祖と言えば「ウテナ」であろう。

監督の幾原邦彦さんのセンスというセンスがずば抜けている。

少女漫画的でありながら、少女漫画の枠を超えて訴えかけてくるテーマが毎回素晴らしい。

少女漫画の脱構築作品ともいえる。

美術大学時代、美大の女子はほぼこの作品に影響を受けまくっていたのを覚えている。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 14

harass さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ぜひ見るべき作品

1997年夕方に放映されていた全39回のTVアニメ。
夏に幾原監督が再びアニメの監督をする(廻るピングドラム)ということで改めて観てみました。
 宝塚歌劇と前衛演劇を意識した美術と衣装デザイン。耳につくJAシーザー作の合唱曲(寺山修司映画演劇の音楽担当者)
 初見の人は戸惑い笑うのかもしれません。正直意味がよくわからない所があります。今どきのアニメと違って説明しません。説明するのが野暮と判断しているのでしょう。暗喩が多用されます。前後のシーンから意味を読み取る必要があります。演出表現が奇抜で前衛演劇などの手法が取り入れられています。ツッコミをいれたくなる表現ばかりですが非現実世界を描き奇抜な音楽との融合で唯一無二の世界観に浸れます。

制作会社のシャフト作品に似てると思うところがあるかもしれません。そう思う人はいい勘をしています。このアニメが明らかに影響を与えています。*シャフト自体が下請けで製作した回もあります。

難しいのでは?と思う人もいるのかもしれませんが、キャラクターたちが生き生きとしていて、彼らの心境や関係性の変化を追うだけでも楽しめます。主人公のウテナをめぐるいろいろなキャラクターのドロドロとした内面のドラマの怖さはなかなかお目にかかれるものでありません。よくこんな内容や題材を夕方に放映できたのかと感心します。愛憎劇あり百合ありBLあり……あり。また、このレベルのドラマの凄みが今の深夜アニメに無いのかとつくづく嘆いてしまいます。
 また抱腹絶倒のギャグ回が何回もありこれらの振幅加減にはクラクラします。七実回は本当に……。

作画はよく動いてくれますが、現代の深夜アニメレベルの作画力を求めてはいけません(そんなバカがいるとは思えないんだが……。大体、作画を求めるんなら実写映画でもみてればいい話だ)バンク(繰り返し使い回しシーン)が多いと感じるかもしれません。お約束です。のんびりした時代だったんです。

他にもいろいろ書きたいことがあるのですが眠いのでやめておきます。
このアニメのスタッフですが、細田守氏(時をかける少女、サマーウォーズ監督)や錦織博氏(禁書1・2監督)榎戸洋司氏(フリクリ、輝きのタクト、トップをねらえ2脚本)ら参加しておりその才能が垣間見えます。担当回などを確認して比べて楽しんでみてください。
 ちなみに、幾原監督はこのアニメを手がけたあとのアニメの仕事は、少女革命ウテナ映画版、のだめカンタービレ、青い花OPで、アニメ本編としては14年?ぶりの作品がこの夏に放映されます。廻るピングドラム。さて彼の天才ぶりは発揮されるのか、衰えたのかどうか、かしら?かしら?

投稿 : 2024/12/28
♥ : 11

86.1 13 ポジティブで学園なアニメランキング13位
リズと青い鳥(アニメ映画)

2018年4月21日
★★★★★ 4.1 (572)
2374人が棚に入れました
北宇治高等学校吹奏楽部でオーボエを担当している鎧塚みぞれと、フルートを担当している傘木希美。

高校三年生、二人の最後のコンクール。
その自由曲に選ばれた「リズと青い鳥」にはオーボエとフルートが掛け合うソロがあった。

「なんだかこの曲、わたしたちみたい」

屈託もなくそう言ってソロを嬉しそうに吹く希美と、希美と過ごす日々に幸せを感じつつも終わりが近づくことを恐れるみぞれ。

親友のはずの二人。
しかしオーボエとフルートのソロは上手くかみ合わず、距離を感じさせるものだった。

声優・キャラクター
種﨑敦美、東山奈央、藤村鼓乃美、山岡ゆり、杉浦しおり、黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、桑島法子、中村悠一、櫻井孝宏
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

山田尚子監督が目指していたものをやり切った、実写的表現の到達点

アニメーション制作:京都アニメーション、
監督:山田尚子、脚本:吉田玲子、
作画監督・キャラクターデザイン:西屋太志、
音楽:牛尾憲輔、美術監督:篠原睦雄、
色彩設計:石田奈央美、原作:武田綾乃。

揺れるポニーテール、廊下を歩く足、瞬く瞳。
静かな劇伴が流れるなかのふたりの情景。
絵柄は滲んだブルーを基調とし、透明感のある色彩。
響く足音、キャップを開ける音、楽器を組み立てる音。
様々な生活音を拾い上げていく。
細部まで徹底的なこだわりを感じさせる。
思わず息を詰めて観てしまうような静謐感が作品全体に流れている。

私は冒頭のシーンを観たときに、この感覚はどこかで味わったような気がすると、
鑑賞中にずっと考えていたのだが、
それは岩井俊二監督の『花とアリス』だった。
岩井俊二監督のなかでいちばん好きな作品だが、
それを初めて観たときのような鮮烈な印象を受けた。
眩いばかりの透明感を重視した絵作りだ。

『リズと青い鳥』は『響け!ユーフォニアム』シリーズの続編に位置づけられる。
田中あすかや小笠原晴香たち3年生が引退した後の
春から夏にかけての一部分を切り取った物語。
しかし、シリーズ名がタイトルに入っておらず、
単体で観られることも意識して制作されている。
私は原作を全巻既読で、TVアニメも映画も過去作品は
全て鑑賞済みなので断言はできないが、
初見の人でも十分に楽しめるのではないかと感じた。
人間関係は観ていれば、ほとんど理解できると思うし、
基本的には鎧塚みぞれと傘木希美の関係性についてのストーリーのため、
それほど分かりにくくはないと思う。
ただ、もしかするとみぞれと希美の依存といえる関係性が理解できず、
物語に入り込めない人がいるかもしれないが、
そんな友人同士の繋がりもあると考えてもらうしかない。
これは、いびつな形ですれ違い続ける愛と嫉妬の物語だ。

アニメ的な手法よりも実写的なカメラワークを
意識しているシーンが多く見られる。
足の動きや手の動き、会話の「間」などで、心情を表現している。
また、感情を表すような目元のアップシーンが多い。
アニメではなく、実写ではよく使われる手法だが、
この作品では重視されている。
そして、被写界深度を意識した絵作り、
つまりカメラの焦点とボケを意識している点はシリーズと同様だ。
物語にはそれほど大きな起伏がないため、
好き嫌いが分かれるタイプの作風だが、
映画としての完成度はかなり高い。

{netabare} 特に素晴らしいと感じたのは冒頭のシーン。
何かの始まりを予感させる童話の世界から現代の世界へ。
まだ人があまりいない早い時間の学校に鎧塚みぞれが到着して、
階段に座り、誰かを待っている。自分の足を見る。不安げな瞳。
誰かがやってくる。
視線を向けるが、期待した人ではない。
そして、待ち人がやってくる。いかにも楽しそうで快活な表情、
軽快なテンポの歩様、揺れるポニーテール。
それに合わせて流れる明るいメロディ。
フルートのパートリーダーである傘木希美だ。
鎧塚みぞれは、それとは逆に表情が乏しく、口数も少ない。
彼女なりに喜びを表現して希美と一緒に音楽室へと向かう。
途中で綺麗な青い羽根を拾った希美は、それをみぞれへと渡す。
戸惑いながらも希美からもらったものを嬉しく感じるみぞれ。
この青い羽が、閉じられた世界の始まりを予感させる。

校舎に入り、靴箱から上履きを取り出すときのふたりの対比。
廊下に彼女たちの足音が響くが、その音のテンポは全く合わない。
完全な不協和音。ふたりの関係性が垣間見える。
みぞれは少し距離を置いて、希美の後に付いていく。
階段の途中の死角から希美が顔を覗かせてみぞれを見る。
希美は少し驚いたように、目を何度か少しだけ動かす。
教室に着いて鍵を開け、椅子と譜面台の並んだ誰もいない室内に
2人だけが入っていく。
吹奏楽コンクールの自由曲は、「リズと青い鳥」。
この曲を希美は好きだという。
そして、ふたりで曲を合わせてみるところで、
タイトルが映し出される。

この一連のシーンだけで気持ちを持っていかれるだけのインパクトがある。
とても丁寧で実写的で挑戦的な作風だと感じ、
私は思わず映画館でニヤついてしまった。

物語はみぞれと希美のすれ違いを中心にしながら、
それに劇中曲である「リズと青い鳥」の物語がリンクしていく。
童話のほうの声優にちょっと違和感がある。
ジブリ作品を見ているような感覚だ。
みぞれがリズ、希美が青い鳥の関係性として観客は見ているが、
最後にふたりの立場が逆になる。
みぞれの才能が周りをなぎ倒すようにして解放され、
美しいメロディを奏でる。
同じように音楽に真摯に取り組んでいたみぞれと希美の差が
明らかになる瞬間だ。

二羽の鳥がつかず離れずに飛んでいくシーンが映る。
左右対称となるデカルコマニーの表現。
そして、ふたりの色は青と赤。
心があまり動かずしんとした雰囲気のみぞれが青、
情熱的で人の中心になれる希美が赤だろうか。
このふたつの色が分離せずに混ざり合っていく。

みぞれが水槽に入ったふぐを見つめるシーンが度々出てくる。
おそらくみぞれは、水槽のなかのふぐを羨ましいと思っている。
仲間だけでいられる閉じられた世界。
そこが幸せで、ほかは必要ないと考えている。

この作品は意図してラストシーン以外での
学校外のシーンを排除している。
鳥籠=学校という閉じられた空間を強調しているのだ。
閉じられた学校という世界のなかにあって、
さらに閉じられた水槽内にいるふぐ。
それをみぞれが気に入っているというのは、
みぞれの心情を示している表現だろう。

たくさんある印象的な場面でいちばん好きなのは、
向かいの校舎にいる希美がみぞれに気づいて手を振り、
みぞれも小さく手を振って応えるシーン。
そのとき、希美のフルートが太陽に反射して、
みぞれのセーラー服に光を映す。
それを見てふたりがお互いに笑う。
言葉はないが、優しく穏やかな音楽が流れるなかで、
(サントラに入っている「reflexion, allegretto, you」
という曲で、1分20秒と短いがとても美しい)
何気ない日常の幸せをいとおしく感じさせる。

ラストシーン。歩く足のアップ。
一方は左へ、一方は右へと進んでいく。
希美は一般の大学受験の準備ために図書室で勉強を、
みぞれはいつものように音楽室へと向かう。
帰りに待ち合わせたふたりが歩く。
足音が響く。
ふたりの足音のリズムは、時おり合っているように聞こえる。
お互いに別の道を歩くことを決め、そこでようやく何かが重なり始めたのだ。
ふたりの関係がこれからどうなるかは分からない。
しかし、最後に「dis」の文字を消したところに、
いつまでも関係がつながっていて欲しいという作り手の願いがこめられている。{/netabare}
(2018年4月初投稿・2020年5月5日修正)

大好きのハグから続くラストシーンについて
(2018年5月11日追記・2019年3月15日修正)

{netabare}みぞれは希美の笑い方やリーダーシップなど、
希美自身のことを好きだと告白するが、
それに対して希美は「みぞれのオーボエが好き」だと言い放つ。
このやり取りは一見、ふたりの想いのすれ違いだけを
表現しているように感じるが、実はそれだけではない。

友人として以上に希美のことが大好きなみぞれにとって、
とても厳しく感じる言葉だが、これは希美自身にとってもキツイ言葉。
みぞれの才能を見せつけられて、ショックを受けているときだから尚更だ。
それなのに、敢えて言ったのはなぜか。
この言葉には、自分は音大には行けないが、
みぞれには、音大に行ってオーボエを続けて欲しいという
願いがこめられているのだ。
「みぞれのオーボエが好き」という希美の言葉がみぞれに対して
どれだけ大きな影響を及ぼすのかを希美自身は自覚している。
単に希美が自分の想いを吐露しただけではない。
「みぞれのオーボエが好き」は童話における、
一方的とも思えるリズから青い鳥への
「広い空へと飛び立って欲しい」と言った想いと同じ意味を持っている。

それは、帰り道に希美が「コンクールでみぞれのオーボエを支える」と
言ったことからも分かるし、それに対して、
みぞれが「私もオーボエを続ける」と宣言をしていることからも明らかだ。
しかし、このやりとりはどう考えても違和感がある。
つまり、希美はコンクールの話をしているのに、
みぞれは、コンクール後のことについて語っているからだ。
会話がすれ違っているように聞こえる。
ところが、そうではない。
つまり、ここでは希美が音大に行かず、
フルートを続けなかったとしても、
みぞれは音大に行く決意をしていることを示している。
これは希美の「みぞれのオーボエが好き」に対して
みぞれの出した答えなのだ。

実は原作では、音大を受験するかどうかの話を
みぞれが希美に問い詰めるシーンがあるのだが、
映画では、完全にカットしている。
その代わりに、左右に分かれていく足の方向と
図書館での本の借り出し、楽譜への書き込み、
最後の会話によって表現している。
「みぞれのオーボエが好き」という言葉が
みぞれの背中を押したという、別の意味を持たせているのだ。
そのあとの「ハッピーアイスクリーム」で
ふたりの感覚が足音のリズムとともに、ようやく一致したことを描いている。
また、みぞれが校門を出るときに希美の前を歩いたり、横に並んだりする。
切なさはあるが、やはりこれはハッピーエンドといえるのではないだろうか。

音楽については、フルートが反射する「reflexion, allegretto, you」と
ラストシーンで流れる静かだが心地良いリズム感の「wind,glass,girl」、
そして、字幕の時の「girls.dance,staircase」、
「リズと青い鳥」、Homecomingの「Songbirds」が印象的だ。{/netabare}

コメンタリーを視聴して(2019年2月14日追記)

{netabare}昨年発売された脚本付きBDを購入して、
本編とインタビューは手に入れてすぐに観たのだが、
脚本やコメンタリーは後回しになってしまっていた。
脚本を読んでみると、「リアルな速度の目パチ」など、
とても細かい指示がなされていて驚いた。
目を閉じ切らないまばたきも指示されている。
また、作画については「ガラスの底を覗いたような世界観」という
指南書が配られていたという。
映像では山田尚子監督の意図を確実に実現している。

そしてこの作品には3つの世界観が表現されている。
学校、絵本、そしてみぞれ(希美)の心象風景だ。
絵本は古き良きアニメを再現させるよう
線がとぎれる処理を行っている。
心象風景は、よりイメージ感の強い絵作りを意識したという。
希美が走る水彩画のようなタッチ。
左右対称の滲んだ色の青い鳥など。
これら3つの世界観が上手く活かされていて、
物語に彩りを与えている。

それに加えて、BDで解説を聞かないと気付けないのが、
生物学室のみぞれと希美のシーン。
最初から何段階かに分けて色合いを変化させている。
夕方の時間の経過とともに初めは緑っぽかった室内から
オレンジ系に少しずつ色を変えるのと、
カットごとに順光、逆光でも変化させている。
確かに言われてみて確認すると、
生物学室での色合いはとても繊細だ。

髪を触る仕種については山田尚子監督自らの発案。
曰く、みぞれがそうやりたいと言っていたから。
キャラが監督に下りてきていたそうだ。
また、「ダブル・ルー・リード」も監督のアイデア。
これは映画館で観ていたときから、
洋楽好きな監督が考えたことだろうと予想していたので、
インタビューを観たときは、あまりにもそのままで可笑しかった。
印象に残ったのが、スタッフのいわば暴露話で、
内面を描くよりも映像(ビジュアル)で見せたいと
昔に語っていたことがあったそうだ。
監督は昔の話だと恥ずかしがっていたが、
まさにこの作品はその方向性を貫いたといえるだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 122
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あの子は青い鳥

山田尚子監督作品、脚本吉田玲子。

群像劇としてのユーフォニアムから、
思春期の少女2人の機微な心情に焦点を当て、
より先鋭化した形で描写され提示される、
あまりにも美しく儚い旅立ちの物語。

足音の効果音が印象的に導入され、
2人の未来を象徴するかのように、
違う歩幅で、リズムで共に歩いて行く。
{netabare}ここでは大きな物語は、徹底的に排除され、
日々の練習風景と少女の心情のみが反復される。{/netabare}
少女たちの所作の1つ1つがあまりにも美しく、
その機敏な運動の中に、身体の美を見ました。

内向的なみぞれと明るく社交的な希美。
{netabare}童話「リズと青い鳥」が詩的に象徴するように、
それぞれの現状と未来に不安を覚え始める。
微妙な距離を生む対比された2人の感情、
上手くかみ合わないオーボエとフルート。{/netabare}
小さな青い鳥の幸せとは何でしょう。
ここにあるのは少なからず誰もが通過する、
イニシエーションではないでしょうか。

少女の美しさと儚さの一瞬を切り取り、
残酷さまでもドキュメントした記念碑的作品。
それでも前途ある未来を輝き解き放って欲しい。

私の大切な宝物となりました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 127
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

Agree to disagree

2018.11.11記


本作鑑賞にあたりTV版1.2期を視聴済


あにこれでも評価の高い、吹奏楽部員らの青春を描いた【響け!ユーフォニアム】のスピンオフ劇場版。TV版にも登場した傘木希美(フルート)と鎧塚みぞれ(オーボエ)の二人の関係に焦点を絞った物語です。
実はユーフォシリーズの出会いは本作がきっかけ。リアルでの飲み友達(非ヲタ)の職場同僚が劇中歌「girls,dance,staircase」{netabare}(Homecomings手前に流れるボーイソプラノのやつ){/netabare}を歌っている方のご家族だったから。…遠い(笑)

事前準備のつもりで観たTV版にドはまりし、本作に関しては、訳知り顔で「キャラのデザイン変わってんじゃん。なんだよー」と知ったかモードで公開から少し日の経った時期に劇場で鑑賞しました。結局・・・


 『間髪入れずに2回め行きました』 余韻忘れられず 『3週間後に3回目行きました』


2回目はひっかかりの解消を目的に、3回目は「みぞれのオーボエが好き」でもう一度劇場で音色を堪能したかったからが理由。当たり前ですが駄作と感じてればリピートはしません。
90分とやや短めの上映時間ながら濃ゆい時間が流れる至福のひと時。「ながら見、ダメ、ゼッタイ」良い意味で観客に緊張を強いる作品です。

TV版の視聴が必須か?は微妙なところです。理解に幅を持たせるためにTV版を観るに越したことないですが、本作は2人の少女の物語としてTV版と独立した作りになってますので単独での視聴も可能です。事前準備するなら、松:TV版コンプしてどうぞ、竹:2期1~5話を押さえてどうぞ、梅:YOUTUBEでそれっぽいの探してどうぞ、といったところでしょうか。
元からのファンはもちろんのこと、TV版がイマイチだった人、TV版観てない人もと間口広めです。タイトルに〝ユーフォ”を持ってこなかったことから意図は明白だと思います。


ざっとあらすじは、
少女(リズ)と青い鳥との出会いと別れを描いた童話「リズと青い鳥」を題材とした同名の楽曲をコンクールの自由曲に選んだ北宇治高校吹奏楽部。その曲中、オーボエとフルートの掛け合いパート、なかなか二人の息が合わなくて、、、
奇しくも掛け合いパートは少女と青い鳥の心情を表現しているとされる箇所。「出会い」「別れ」「リズの気持ち」「青い鳥の気持ち」曲の解釈に懊悩しながら、折しもリアルでは三年生が直面する「進路の選択」なども重なって、希美とみぞれの関係にも変化が生じていく。。。


山田監督の作風まさに真骨頂だと思うのですが、セリフ外の情報が極めて多いです。
背景絵、音、光の表現、表情だけではないキャラの仕草(足や手の動き、目線)、目にうつる全てのことは メッセージになってます。あ!耳もね。観客に緊張を強いる作品たる所以です。
わかりやすくてわかりづらい、解釈を観客に委ねてる分捉え方に幅があり、皆さんの感想読むのが楽しみでもあったりします。
少なくても進級、進学と環境が変わることを控えた局面、今までの関係がそのまま続くことはないことが見えてきたところでの各々の選択と決定に至るまでの葛藤など、時間が有限だからこそ輝きを増す青春というものに抵抗がなければ視聴をお勧めいたします。



以下、鑑賞済みの方向けのネタバレ感想です。

■合意できないことに合意する

{netabare}「disjoint」から「joint」までを見てね、冒頭と終幕の1カットに挟んだ監督からのメッセージはわかりやすいです。
「disjoint」数学用語で〝互いに素”互いに共通の公約数を持たない数の関係性を言うようです。一方「joint」は繋ぎ目や接合部とイメージしやすい単語ですね。
二人で一組、優子先輩もその境地には達することができなかった希美とみぞれの間に横たわる強い関係(とTV視聴組の私は思ってた)が実は混じることない別物で、って展開でした。

これ希美ファンにはしんどいかもしれない。2期1話宇治川のほとりで花火を見ながら高坂麗奈から弱さを理由にいったん逃げたと評された希美の弱い部分、みぞれの才能への嫉妬がはっきりと出てるから。ブランクはやはり大きかったのか?元々の才能の限界なのか?再入部前、〝韃靼人の踊り”の音色に誘われてやって来た黄前久美子に「フルートが好き」と笑顔を見せた希美を私たちは知っています。

一方みぞれファンにもしんどいかもしれない。せっかく2期4話で取り戻したみぞれの情緒がまた不安定になるから。みぞれの病的なまでの希美への依存は強いままだった。希美に拒否されることが何より怖い。希美がいれば羽ばたける。希美のために吹いた関西大会みぞれの〝三日月の舞”エモいオーボエソロ、舞台袖で見守る希美の1カットとともにホッと胸を撫で下ろしたことが昨日のことのようです。

自分にとって大事なものが、希美は『フルートが大好きな自分』、みぞれは『希美と一緒にいられる自分』。演奏にベクトルが向いてる希美と、その人そのものに向いてるみぞれで齟齬が生じてくるのは避けられませんでした。お互い求めるものが微妙にズレていて、その行き違いが切ないったらありゃしないのです。

それが顕著に表れたのがハグしてお互い好きなものを言い合うシーン。観た人には説明不要かもですが、、、
あそこでみぞれが「希美のフルートが好き!」って言えてれば万事解決、オールオッケーだったんでしょうがそうならない。お互いを大切に想っていてもどうしても相手が求めてるものを供給できないもどかしさ。全編通してそんな感じです。{/netabare}

{netabare}じゃあ「joint」とは何ぞや?
融合して一つになった、、、ってことではないですね。またそれがいいんだと思います。
あくまで繋ぎ目や接合部。お互い交わらないことを自覚して、それでもお互いを大切に想う気持ちを大事にしようという一点で繋がった二人。関係性の変化をこれまた冒頭とラストの二人の描写で表現しています。詳しくは言わんよ。

お互いが大事に思ってたはずの『フルートが大好きな自分』『希美と一緒にいられる自分』を相手に求めることを諦め、それでも

『自分を大事に思ってくれているみぞれ』(希美視点)
『自分のオーボエを好きと言ってくれている希美』(みぞれ視点)

を大事にしようと相手を思っての気持ちへと深化した(そう思いたい)、まさに希美とみぞれのためにある物語でした。諦めをともなって痛みに向き合って二人とも大人の階段を一段登りましたね。{/netabare}

{netabare}当初二人に対して感じた“しんどい”思いは、エンドロールが流れる頃には観る側にほろ苦さを残しながらも、今まで以上に希美とみぞれへの愛着を持たせる前奏となったのです。{/netabare}


主役を演じた種﨑敦美さん東山奈央さん。間や空気感を大事にする作品で、行間や吐息ひとつに想いを込める演技は素晴らしかった。特に希美役東山さんは本作のMVP、明るさとカラ元気、嫉妬と焦り、強がりと繊細さをないまぜたとても人間くさい希美を好演されてたと思います。
本職ではない本田望結ちゃんも及第点です。童話パートでの二役、本職でない女優を配置することで本編ストーリーと別物感が出てました。ジ○リっぽかったですね。あえて別物感を出しているけれど“少女と青い鳥”“希美とみぞれ”の心情はリンクはしていてっていう仕掛けは良かったです。{netabare}監督は望結ちゃんに演じ分けをしないよう指導してたとのこと、物語の筋を考えれば納得です。{/netabare}



「切ない真実に、あなたは涙する——」

本作のキャッチコピーです。ネタバレ畳んだとこの骨子に沿うと、{netabare}童話パートと現実パートの意味合い、麗奈と久美子の煽り、楽器に太陽光を反射させ合うシーン、進路で悩む二人、新山先生とみぞれ、みぞれのオーボエソロ、その他諸々、{/netabare}劇中一つ一つのシーンが二人の心情をよく表す計算しつくされた丁寧な仕事のように私には映りました。
劇場版にありがちな尺不足、説明不足を感じなかった、という点をもって高く評価するものであります。



■蛇足

女子ウケ良さそう

萌え萌えしてないし、思春期女子の考えそうなことと大きく脱線してない気もするので、敷居は低いです。女性監督というのも大きいかもしれません。

話のとっかかりとして、お薦め作品聞かれた時の回答として、使えるシーンはありそうです(無責任)。
相手が視聴済の場合には、男性諸氏は希美とみぞれの行動や言動についての共感、非共感を聞いてみると面白いと思いますよ。リアル寄りのキャラ設定ということで、一歩引いての客観的な感想というよりも自身の経験や考えを反映したものを披露してくれそうです。

意中の子だったらなおさら。
相手の考え方が良く分かる試金石になるやもです。その結果、「あ、これ脈ないや」との切ない真実に、あなたは涙するかもしれませんが、それもまた一興です。



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2019.02.22追記
《配点を修正》

投稿 : 2024/12/28
♥ : 93

75.0 14 ポジティブで学園なアニメランキング14位
ラーメン大好き小泉さん(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (573)
2301人が棚に入れました
今日もどこかで、彼女はラーメンを食べているー
クールで無口な美人女子高生の小泉さんは毎日おいしいラーメンを求めて食べ歩く生粋の“ラーメン通”だった。
小泉さんはラーメン以外のことには興味がなく他人と馴れ合わない。ただひたすら求め続けるのは“ラーメン”のみ!
ラーメンあるところに小泉さんあり!ひたすらストイックにラーメンを食べ続けるその姿は見る人すべてを魅了する。
ガツンと本格派ラーメングラフィティ、いざ着丼!

声優・キャラクター
竹達彩奈、佐倉綾音、鬼頭明里、原由実、中村悠一、植田佳奈、豊崎愛生

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

今は無きTVチャンピオン「ラーメン王選手権」を想う。(登場ラーメン店視聴メモを追加)

第2話までを視聴済みで、これを書いています。有名タイトルである原作マンガですが、未読です。
(→ その後、原作コミックスは既刊分を読みました!)

ある意味「美麗な女子高生の好物がラーメン」という出オチで終わってしまっているという見方もありますが、小泉さんのラーメンを食べる姿勢、態度はたぶんラーメン好きな人のそれであろうと思いますので、好感度は高いです。

ところで二十年以上前から十数年前までの間、テレビ東京系の番組で『TVチャンピオン』という雑学や特技などを決められたテーマで出場者が競う番組がありました。

この番組は現在も特番として放送される『元祖!大食い王決定戦』のご先祖様なのですが、そのTVチャンピオンの競技のひとつとしてラーメン店に関する知識を競うという「ラーメン王選手権」というのがありました。

私自身はラーメンは嗜む程度ですが、過去にこの番組は好きで観ていたので、小泉さんが語るラーメンについての蘊蓄は頷けるところも多々あって面白いです。ちなみに私も小泉さん同様、基本的にラーメンは独りで食べることが多いです。

ということで個人的には小泉さんのように熱心にラーメンを食べまくることはありませんが「ラーメン図鑑」的な興味は引き続き持っているので、おそらく視聴し続けると思います。

あ、「出前一丁」とかは凄くわかりやすいですが、ED主題歌での背景アニメのいろいろなインスタントラーメンやカップラーメンのTV CMのパロディは面白いですね。

ちなみにキャラクターのビジュアル的には、小泉さんよりは大澤悠(おおさわ ゆう)の方が好みです。見方によっては、ただの小泉さんストーカーですけどね…。

おまけ: ところで私の好きな「太陽のトマト麺」はパスタの亜種という見方もできるとは思いますが、小泉さん的に「ラーメン」にカテゴライズされるのでしょうか?(ちなみにこの店の初心者に私がお勧めするのは「太陽のチーズラーメン」Bセット(セット提供がなければ「太陽のチーズラーメン」+「らぁリゾ」)
→ 軽くググってみたところ、原作コミック4巻で取り上げられているようですね。

以上、「どこがアニメのレビューやねん」ということで失礼いたしました。

== [登場ラーメン店視聴メモ] ==
一杯目: 春木屋、ラーメン二郎、天下一品
二杯目: 蒙古タンメン中本、パパパパパイン
三杯目: (ハワイの)マクドナルド、天下一品(喜連瓜破店)、一蘭
四杯目: たいめいけん、一風堂
五杯目: トロケの台所、太陽のトマト麺、山手ラーメン本郷安庵、麺創房無敵家
六杯目: すごい煮干しラーメン凪、ミスタードーナツ、麺ダイニングととこ、支那そばや+無垢ツヴァイテ+YUJI RAMEN(新横浜ラーメン博物館)
七杯目: 浅草名代らーめん与ろゐ屋、自家製麺伊藤、中華そばつし馬、佐賀ラーメン美登里、博多らーめんいのうえ、らーめん弁慶
八杯目: ラーメン甲子園居酒屋さくら、吉村家
九杯目: 野郎ラーメン、ホープ軒
十杯目: 楽食拉麺 菊や(閉店)、スシロー、神楽坂飯店
十一杯目: どうとんぼり神座(かむくら)、麺屋丈六、ぼっこ志、龍棋信RIZE、ラーメンstyle JUNK STORY、麺のようじ、カドヤ食堂、世界一暇なラーメン屋
十二杯目: スガキヤ、味仙(みせん)、藤一番(ふじいちばん)、春木屋

※店舗名はあったりなかったりしますが、気にしないでください…。

※原作を読みました。4巻で出てきた店舗は新宿ミロードにある「太陽のトマト麺 NEXT」っぽいですね。ちなみに「らぁリゾ」(ふりかけのかかったライス:
シメに使う)にはちびリゾ(小ライス)もありますよ。 (2018.1.20追記)

2018.1.25追記:
次回予告からすると「太陽のトマト麺」くるのか!?

2018.2.2追記:
第5話: 来ましたね太陽のトマト麺。店舗は新宿MYLORDにある「太陽のトマト麺NEXT」ですね。小泉さんのチョイスもこの店では鉄板メニューの「太陽のチーズラーメン+らぁリゾ」でした!

2018.2.9追記:
第6話: 小泉さんの言葉の通り、関西で「冷麺」といえばいわゆる「冷やし中華」のことですね。そして小泉さんは浴衣姿で夏のイベント開催中のラー博へ…。

2018.2.16追記:
第7話: 原作エピソードに心当たりがないのでアニメオリジナル回でしょうか。作中では季節は夏のようです。サブタイトルは『全国』ですが、小泉さんは日本中のラーメンをいかにして食べ歩くのか…(笑)?

そして悠は安定のストーカーぶりですね。そして美登里はたぶんもうお店はやっていない…。

2018.2.25追記:
第8話: ご当地ローカルな全国のインスタントラーメンをお店で作ってくれる居酒屋さくらと、家系ラーメン総本山の吉村家。家系だと私は職場の近所にある武蔵家の支店をよく利用していますが、けっこう長いことやっていたトッピングのタイムサービスが無くなった代わりにライスが無料になりました。

2018.3.2追記:
第9話: マルタイ棒ラーメン。そこにラーメンがあるから食べるのだ。小泉さんがガスコンロで野外クッキング。お餅も入れてましたね。

豚野郎ラーメンと背脂チャッチャ系は、個人的にはほぼ見てるだけ…(笑)。

2018.3.12追記:
第10話: 北千住にあった、おかしなメニューばかりの菊やはもうありません。小泉さんとの会話が悠の脳内で、すべて都合よく改竄されている…。

このえぴーソードの後でのアイキャッチでのジングルが、普段とは違う変調されたアレンジバージョン(イ短調?)になっていましたね!

ちなみに私は回転寿司屋で麺類を頼んだことはありません。

2018.3.16追記:
第11話: 悠のラーメン再現力がヤバい(笑)。そして大阪ラーメン食べ歩きがヤバい。新キャラで、原作で潤(委員長)と並んで私が好きな悠の従姉である絢音(あやね)さん登場!

2018.3.23追記:
第12話: エピソード「名古屋」は原作コミック2巻に収録。悠ちゃん、小泉さんとの初メールがそれで良いのか(笑)!?

2018.12.21追記:
新宿ミロードの「太陽のトマト麺 NEXT」の業態が「太陽のトマト麺 with チーズ」に変わっていました。ちなみに竹下通りのお店も12/15から「太陽のトマト麺 with チーズ」の業態で営業するらしいです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 84

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

♪ ラララ ラーメンと一緒に前髪食べてる小泉さん

2018年放送中のテレビアニメ 全12話

原作 鳴見なる 監督 セトウケンジ 構成 高橋龍也 制作 Studio五組
AXsiZ

セイレンに続く共同制作となる作品です。
本天沼と梅里、すぐ近くの会社なので話が通るんでしょうね。
監督はLAST EXILE以来のベテランスタッフでGONZOやAIC系を経て監督4作目です。

まんがライフSTORIA連載のコミックが原作ですが、
アニメ化以前に連続テレビドラマ4話とテレビスペシャルドラマ2本がありました。
実写版小泉さん役は「早見あかり」。
作品の性質上実写ドラマ先行は納得できます。

さて、テレビアニメ12話にどう構成するのかが見どころですが、
3話まで見てやや不安感が・・・

個人的にラーメンが好きではないのが原因かもしれません。
また、従来のグルメコミックと違う点として、
ラーメンを思いっきりおいしがるキャラが主人公と言うのはマンネリを呼ぶかもしれません。

本作の語り手であるボーイッシュ少女「大澤悠」の新妻風ラーメン手料理が、
最大の盛り上がりになるような嫌な予感が・・・

しかし、3話まで見て3話が最高だからこの後が不安とか、
おかしな考え方なので、ここは今後のさらなる盛り上がりに期待して視聴継続です。

小泉さん CV竹達彩奈 身長152cm ロングヘアー
大澤悠 CV佐倉綾音 身長160cm ショートヘアー

この身長差が百合と言うより変態っぽくていいですね。

第4話の立ち食いラーメン屋の普通の醤油ラーメンと塩ラーメン+バター
が今までで一番おいしそうでした。

新宿ゴールデン街の朝ラーメン、神田すずらん通りの冷やしラーメン
どっちもまずそうw
鳴子橋ってどこですか?この醤油ラーメンは旨そう。

☆今期初完走作品となりました。

つまり、毎週最も楽しみにしていたと言うことかもしれませんが、
「異世界食堂」と同様に家族の同意を得られて見れたのが原因でしょうね。

ラストの小泉さんの「は~」には胸が熱くなりましたが、
流石にこのための布石「は~」が30回以上と言うのはやり過ぎでは・・・
アニメの出来は標準以上、流石は「ゆゆゆ」のスタジオ五組です。
普通に考えて15分アニメで製作が順当でしょうが、フルサイズでやりぬいた根性は評価できると思います。
ソフトが売れる作品ではないでしょうが、ゴールデンタイム再放送で評価が上がりそうな佳作でした。

一気観は・・・無理かもw

投稿 : 2024/12/28
♥ : 52
ネタバレ

おぬごん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

小泉さんのおかげでラーメン屋に行く頻度が増えました…

ただでさえ体重気にしてるのに……

……じゃなくて、実写ドラマ化もした人気漫画が原作です。木曜飯テロ枠その1ですねw
ちなみに私がこの作品を知ったのは、よく行く近所のバーミヤンのテーブルに「バーミヤンが漫画で紹介されました!」って貼り紙が貼ってあったのがきっかけだったりしますw

基本的には美少女JKの小泉さんがラーメンを食べるだけの話なのですが、それだけに視聴者を飽きさせない工夫が見事でした
ラーメンに合わせた話作りもそうですが、相方(?)の悠と、いかにもJKな美沙と潤の使い分けが良かったですね
特に一話通じて悠が登場しなかった9話からの、続く10話のギャップは凄まじいものがありましたwww
Abemaの最速放送だと前回→最新回と2話連続放送なので、その落差がより際立ったんですよねw

ラーメンの紹介も丁寧で、かつ薀蓄や美味しく食べるポイントなどもしっかり抑えていて好印象でした
特に印象的なのが、小泉さんが他人に「それ美味しいの?」と聞かれた時に必ず言う「私は好きです」という言葉です
作中登場する尖ったラーメンの数々は、人によって好き嫌いが分かれて当然
それを分かった上で「美味しいよ!」「絶対食べてみて!」と言わず「私は好きです」と言える小泉さんに(作者に)、確かなラーメン愛を感じました
あと、つけ麺や汁無し麺に逸れず、ラーメンだけで完走したのも評価したいですね

メイン4人のキャスティングには実は結構こだわりがあって、恐らくオーディションじゃなく指名だったんでしょうね
小泉さん役は声優界の食いしん坊代表・竹達彩奈、悠役は百合が大好きで花澤香菜について語り出すとかなりヤバイあやねる、美沙役はラーメン屋でバイトするほどのラーメン好きの鬼頭明里、そして潤役は声優界きってのラーメン好きとして有名な原由実
食いしん坊やラーメン好きが演技に活かされていたのかはちょっと分かりませんが、あやねるの悠は演技なのか素なのか分からなくて、毎回笑わされましたw
『ゆるキャン』のレビューで「なでしこの『リンちゃ~~~ん!』は何度聞いても幸せな気持ちになれる」と書きましたが、悠の「小泉さあああん!」は何度聞いても笑ってしまいますw
あと麺をすする音、あれどう録ってるんでしょうか
『うまるちゃん』では田中あいみが実際にカップ麺を食べてましたけど、この作品で毎回麺を食べてたら声優の負担が半端ないでしょうし…w

酷い歌詞(褒め言葉)なのにいい歌なOP、EDも好きです
インスタントorカップラーメンのCMパロディと、テレビの変遷を描いたEDも素晴らしかったですね
余談ですが、放送前は「ドラマ同様にOPかEDのどっちかはあの曲のカバーになる」と予想…いや、確信していたんですが、違いましたw


明るく楽しく丁寧で、多種多様なラーメンのように飽きさせない作りで、毎回飯テロされていました
タイトルのとおり、小泉さんのおかげでラーメンの魅力を再確認し、ラーメンの消費量が増えてしまいました……
ダイエットアニメはよ……



~以下、ラーメン好きとしての余談~
実は私、あにこれに来る随分前はアニメじゃなくラーメンのレビューサイトにいたほどのラーメン好きですw
というわけでこの作品に出てきたラーメンについていくつか語っていきます
※アニメ本編にも触れてますが、ほぼ自分語りです
{netabare}
・一杯目「ヤサイマシニンニクカラメ」
言わずと知れた「ラーメン二郎」。このアニメを見て数年ぶりに池袋店に行きましたw
不意打ちを食らった悠がちゃんと完食したのはかなり好印象でした
私は「ヤサイマシカラメニンニク少なめ」でいつも頼んでます。ニンニクあんまり好きじゃなくて
ただ私は、二郎を食べることに全く苦痛を感じないタイプです。最初から最後まで美味しく完食します
ちなみに私の青春だった高田馬場店は私の卒業と時を同じくして閉店し、現在は花屋になっていたり…
その後早稲田通りにできた用心棒にもよく行ったんですが…そこも潰れたんですよね
ジャンクガレッジも潰れちゃいましたし、早稲田~馬場はJ系に厳しい

・一杯目「こってり」
こちらも言わずと知れた「天下一品」。そしてこちらもアニメを見て2年ぶりくらいに食べましたw
サイドメニュー含めてカロリーと味の暴力ですよねw
大学時代たまり場だった友人の家の近くにあったので、私にとって天一は大学時代を思い出す一杯です

・二杯目「北極」
こちらも有名な「蒙古タンメン中本」。放送期間中、EDを歌っている西沢幸奏とコラボしていましたねw
私は辛いのが苦手なので、いつも味噌タンメン野菜増しを頼みます
蒙古タンメンくらいなら完食できるんですけど、翌日の腹と肛門が……

・三杯目「味集中カウンター」
こちらも有名店「一蘭」ですね。ここを選ぶ小泉さんが非情すぎて笑いましたw
味は王道を征く豚骨ラーメンで美味しいと思いますが、福岡県民的には値段が…(後述)

・四杯目「ようしょくてん」
たいめいけんにラーメンがあるのは知っていましたが、あんな裏口みたいな所があったんですね!
オムライスしか食べたことないけどw
ボルシチとコールスローの味と安さは衝撃的でしたね~

・四杯目「赤or白」
「一蘭」と双璧をなす豚骨ラーメンの有名店「一風堂」ですね。
ちゃんとモヤシに触れていたのは素晴らしいですね!モヤシあってこその一風堂です!
ただ一風堂はぶっちゃけそこまで美味しいとは思わないんですよね…そして一風堂も値段がネックで…
福岡のラーメンって400円~600円+替え玉100~150円あたりが相場なので、普通の福岡県民は一蘭や一風堂をはじめ、博多の駅ビルに入ってるような700円超のラーメン屋に入るのは躊躇しちゃうんですよね~

・五杯目「行列」
池袋の「無敵家」!懐かしいな~、行列に引かれて大学入ったばかりの頃よく行きました!
でも無敵家は確かに美味しいんですが、あれだけ並んで食べるほどかと言われるとまた微妙でして…w
池袋には他にもっと美味しい店があると気付いてしまったので、もう何年も行ってないですね~

・七杯目「全国」
「与ろゐ屋」と「伊藤」はラーメン狂時代に行きました!
どっちも浅草らしい、シンプルに出汁と醤油で勝負する素晴らしい味でした
ちなみに放送当時「与ろゐ屋じゃん!」ってツイートしたら、与ろゐ屋の公式アカウントにファボられましたw

・八杯目「家系」
家系は男の味ですよね!男回にしたのほんと分かってるな~!
まあ普段出ないキャラな分、この回だけちょっと台詞回しが下手だったけど…
家系は大好きなんですが、恥ずかしながら吉村家はまだ行ったことがないんですよね~
球界を代表するラーメン通・阪神メッセンジャーが最も愛する吉村家…いつか行ってみたいです

・九杯目「背脂」
同じ背脂でも燕三条系ラーメンは好きなんですが、背脂チャッチャ系はあんまり好きじゃないんですよね…
この回にも出てきた無鉄砲なんかは、一緒に行った友達は絶賛でしたが私は無理でした

・十二杯目「名古屋」
台湾ラーメンは微妙ですが、台湾まぜそばは大好きです!
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 20

74.3 15 ポジティブで学園なアニメランキング15位
はるかなレシーブ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (452)
1648人が棚に入れました
東京から沖縄に引っ越してきた高校2年生、大空遥。いつでも明るく前向きな遥だが、彼女にはコンプレックスがあった。
それは普通の女の子より身長が高いこと。

一方、遥を空港に迎えに来た彼女と同い年の従姉妹、比嘉かなたにも悩みがあった。
かなたは身長が伸びなかったせいで、大好きなビーチバレーを諦めてしまった過去を持つ。
そんな凸凹な2人が、ふとしたきっかけでビーチバレーのペアを組むことに……。

広い砂のコートに味方はたった1人だけ。何よりもパートナーの存在が大切なビーチバレーで、2人はどんなプレーを見せるのか!?
真夏の太陽が照りつける沖縄のビーチで、今、少女たちの汗と情熱が輝き始める!!

声優・キャラクター
優木かな、宮下早紀、種﨑敦美、末柄里恵、島袋美由利、伊藤かな恵、木村千咲
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

はるかな“る”レシーブ

2018.09.26記


原作未読 そもそもきらら系なるものを本作で知るに至った私


この夏、『ISLAND』『ぐらんぶる』と合わせて“海”“太陽”を感じさせてくれた作品。
徹底ぶりなら断トツで、ぜひ真夏に観てほしいなと季節指定をしたいくらいの海と太陽っぷりでございます。

舞台は沖縄。ビーチバレーを題材としているためそのまんまビーチが物語場面の多くを占めることになります。つまり背景はほぼ砂浜と海と空と太陽。
当然、毎回水着回となるわけですが、このへんは様々な角度からの熱の籠ったレビューが百花繚乱状態ではあり、下・・・いや舌っ足らずの私がひと皮剥けたレポートをできるか自信がないので、いったんそちらにお譲りしたいと思います。 ゴホン・・・


あらためまして、実はこれ苦手な部類のキャラデザインでした。
萌え萌えきゅんきゅん過ぎてもしんどいなぁと思いながら、とかくビジュアル重視な進行なら完走も覚束ないだろうよ、という視聴前のスタンスです。

しかして、なんのトラブルもなく毎週楽しみにしながらの完走です。
音楽に引っ張られました。特に試合時の劇伴は一聴の価値ありです。
ビーチバレーやってる時の作画もアングル含め、ボールの回転や砂の飛び散り具合などこだわりを感じました。
そして、意外と(失礼!)ストーリーもまじめで組み立ても無理がない。


登場人物はメインの二人、親の海外赴任の影響で東京から祖母のいる沖縄へ越してきた主人公大空遥と、祖母と同居する従妹の比嘉かなた。
遥は第一話冒頭の空港にて自身の長身を気にしている描写があり、かなたは背が伸びなかったことを気に病んでいるのがわかりやすい。闇はこっちが深そうだ、という凸凹コンビの活躍が描かれることになります。

『世の中には二種類のスポーツがある。個人競技と団体競技だ。そして、団体競技の中でも二人でしかできないスポーツ。それがビーチバレー。広い砂のコートにたった二人だけ。だから私たちはかけがえのない一人を選ぶ。』

第一話アバンで提示されたのは競技の性格と本作のテーマ。
はるかとかなたがお互いにとってかけがえのない一人になっていく過程をわりときちんと描いてます。
スポ根の定義によりますが、努力・友情・勝利の友情部分にスポットをあてた印象、かつそんなにどぎつさもないし、ライバル含めての人間関係もギスギスしてません。絵面と合ってます。
友情を前面に出すとともすればクサくて見てられなくなることもままありますが、本作では自然に受け止められました。これは、“二人でしかできないスポーツ”ビーチバレーの特性をうまく活かしたからだと思います。複数人数の団体競技や個人競技で友情特化型の物語にしてしまうと、だいぶ違った印象になるでしょう。

また、日常回をほぼ飛ばして「関係の構築」「上達のためのetc」「試合」に時間を割き、全12話でひとつの結末を迎えるシンプルな構成も良かったです。

音楽はとてもノリが良い感じ。OPのケツドラムみたいな打ち込み音は“THE夏”感満載で好印象。劇半も基本的にはラテンと沖縄音階を引用し、いわゆる“踊れる”仕上がりです。イメージしたのリゾートのクラブあたりでしょうか。端的にこう思いました。


 あぁーー IBIZA 行きたい


キャラもはるかなペアよろしく、複数のペアが登場し、そこでの一対一の関係やストーリー進行上の役割付けなどこれまたいい感じ。

・なるあやペア
・エクレアペア
・あいまいペア
 {netabare}インドアとビーチの違いの説明役。それと身長がなければ超えられない壁があるという残酷な現実や、リベロとしての自負がある舞とパワーアタッカーというこれまでの存在意義を捨ててポーキーという武器を磨いたかなたとの対比など、かなたを引き立てる役回りを担ってました。{/netabare}
・ようかんペア
  {netabare}作中省略されたはるかなペアの上達ぶりを説明する役回りを担ってました。マリッサとの練習が活かされてる描写ではチーム力が底上げされていることを、はるかのブロックにクレアの面影を見たり、連続ブロックポイントをあげた描写でははるかのブロックがいかに強力かを見せつけ、決勝のあのシーンの伏線となりました。{/netabare}


表だったペア以外の組み合わせも着目というか本流だったりしますね。
 ※さらにネタバレ要素有りのため視聴前は未開封推奨

■はるかとクレア
{netabare}似たもの同士。はるかに稽古つけるのって常にクレアというのが良いです。
始めての練習でいの一番に取り組んだのがブロックなんですよね。オフシーズンのマリッサを呼び戻したのもクレアだし、かなたの復帰が嬉しかったとはいえ、新造コンビの上達を誰よりも願って身を割いてくれたからこそ、決勝対決となった試合ではるかがブロックで試合を決めたことと、決勝戦後のエクレアのシーンが引き立つわけです。{/netabare}

{netabare}さらに、ビーチパーリーの時に二人きりになってエクレアのシュシュをはるかに託すところ。東京からの転校生で唯一人地元民ではないはるかに託すなんて仲間になったんだなぁというのと、クレアからはるかへだからこその重みを感じます。
第一話アバンに戻ると、このクレアから託されたシュシュをつけてるカットから始まり、前述のナレーションが流れるので軽く鳥肌が立ちます。{/netabare}

{netabare}蛇足ですが、某吹奏楽アニメのオーボエ吹きの子にすっかりやられた身としては、よくしゃべる役柄を演じられてる種﨑敦美さんを終始尊いと感じながら視聴してました。{/netabare}


■かなたと成美
{netabare}むしろ本作はこの二人のレシーブ(取り戻す)物語なんじゃないかと思ってたりします。
かけがえのない一人に背を向けたかなたと背を向けられた成美の二人の心情描写により多くの時間を割いてました。作中のシリアスパート担当の二人です。{/netabare}
{netabare}彩紗にかなたと組むことを止められたはるかがその提案を断るのを後ろで聞いていたかなたさん。もう一度ビーチバレーに向き合うことを腹に決めある決意をします。それは成美とのコンビ時代の水着(小学生時代ってことですよね)を着てリベンジマッチに挑むこと。これは背を向けたあの日から始めよう、サーブレシーブから逃げたあの日からもう逃げないとの意思表明でした。決して成美との決別ではなく、成美への信頼の表れなんでしょう。対して成美はかなたの水着姿に軽く動揺し、さらにサーブレシーブを取りにいったかなたの姿に複雑な反応。ただ二人とも前を向いて動き出しました。
それと、wikiチラ見したら彩紗がインドアからビーチに転向した理由って身長もあったみたいで、はるかへの提言にも背景があったということです。
{/netabare}

{netabare}ここからかなたは背を向けた負い目を克服していく。
成美は背を向けられた悲しみを乗り越えていく。
「二人で一緒に目指そうよ、日本一」
「かなたがそう言うなら、信じてみようかな」
「ほんと?約束だよ!」
「うん」
半年後、正月の那覇空港で「約束を守る、今度ははるかと」と告げるかなたへ、成美は振り返らず約束の小指を立てて搭乗口へ向かう。

約束。それは形を変えてコートを挟んで同じ舞台に立つその日まで。。。

この二人が主人公と勘違いしてもおそらく誰も文句は言いません(笑)
{/netabare}

{netabare}こちらも蛇足なんですが、 成美役の島袋美由利さん。同クールのなにかと比較対象に挙げられた『はねバド!』の荒垣なぎさ役もやってました。二人とも似たような役柄なのにはっきりとわかる違いをつけてきました。ちょい注目です。{/netabare}


最後に、、、
このように一対一に焦点があたりがちな作品の中で、しーちゃんは繋ぎ役としての任務を全うしました。しーちゃん登場回からEDの絵が少し変わります。寝ていたはるかを起こして、おそらくループしてくか次に渡すのかするのでしょう。彼女の役回りを示唆する絵にクスッとした次第です。



夏を存分に感じるのもOK!
水着姿や百合にブヒるのもOK!
だがそれだけではない、意外と丁寧に描かれた作品です。

まぁそういって熱弁振るってる私がそうとうブヒってるんだろうな ww


続きも充分あり得る最終回でした。
もし2期をやるならきっと観ると思います。


-----
2019.03.09追記
《配点を修正》


放送から半年ほど経ってふとあまり耳慣れなかった声優さん達どうしてるかな?とwiki見てみた。※TVアニメ(2018秋、2019冬)の出演

優木かな(大空遥役)・・・なし
宮下早紀(比嘉かなた役)・・・「荒野のコトブキ飛行隊」のモブ
末柄里恵(エミリ役)・・・なし
木村千咲(しーちゃん役)・・・なし
島袋美由利(遠井成美役)・・・2019春に主役級内定。モブ出演多数(寄ジュリ、吸血鬼さん、ツルネ、学園BASARA、ゴブスレ、コトブキ、revisions)

2018夏のお気に入り作品。出演声優さん達のご多幸をお祈りしているわけですが、なかなか業界の厳しさが垣間見える結果ではありますね。
そしてやはりというか島袋さんは順調にキャリアを重ねているようです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 65

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

いわゆる「きらら系」としては観ない方が良いかもしれない、ビーチバレーのスポ根もの。(原作も良いです!: 最終回でインハイ県予選終了!)

掲載誌「まんがタイムきららフォワード」に掲載の漫画が原作らしいです。未読ですが、フォワード掲載ということで四コマ形式ではなく普通にコマ割りされているストーリー漫画なのだと思われます。

『ゆるキャン△』放送時には既にアニメ化はアナウンスされていたと思うのですが、TV CMなどで自分には相性が良さそうと思っていたので視聴する気はまんまんで第1話を視聴しました。

テーマがビーチバレーということで、ほぼ毎回水着回になると思われます。それと舞台が沖縄ということで、ご当地アニメ的になるかもしれません。

画面に女性しか出てこないのはいまどきの「きららスタンダード」な感じではあるのですが、ストーリー的には「恵体&初心者」系の主人公キャラ(大空 遥)と「経験者&トラウマ」的なパートナー(比嘉かなた)、あるいは高校全国レベルのライバルキャラといったスポ根ものでは比較的鉄板な設定で、手堅くストーリーを進めてくれそうなので期待しています。

「オーバーハンドのレシーブ、トスは反則を取られやすい」っていうのが作中で出てきて、「そういえば浅尾美和(あさお みわ)がちょくちょくドリブル取られてたよなあ」とか思い出していました。

どういうことかっていうと、レシーブ時にボールが手に当たったタイミングがずれていると判定されると、一人のプレイヤーが連続して2回以上ボールに触ったということになって「ドリブル」という反則になるのですが、ビーチバレーではこの反則を取られやすいっていう話なんですね。

同クールにやはりスポ根な『はねバド!』がありますが、主人公やその周辺キャラの性格的により人気の出そうなのは本作の方だと思うので、今のところは本命『はるかなレシーブ』、対抗『はねバド!』といった感じですかね。

ただ今のところは両作品とも競技の作画はけっこう本気っぽいので、その点で本作には期待大です。

そして第1話を観た限りでは、競技以外の作画にも期待できそうです。

2018.8.1追記:
アニメ視聴を機会に原作にも興味が持てたので、既刊分は全巻読みました。原作も面白いと思いましたし、アニメは原作を変に歪めていなくていまのところ良いアニメ化だと思います。

2018.9.3追記:
第9話まで視聴終了。あいまいペアに続き、インターハイ県予選ではようかんペア登場。原作よりも見せ場は少なかったけれども、出番がなくならなくて良かった…。

2018.9.22追記:
第12話(最終回)まで視聴終了しました。試合で終わらず浜辺でのバーベキュー、そして原作でいうと5巻までという感じで区切りよく終わって良かったです。マンガのアニメ化としてはまずまず成功だったのではないでしょうか。

試合のシーンの描き方はわりと淡々としたスポーツ中継に近い演出が多く、その一方で現実にはカメラを設置できないアングルからの画もあって私の好みには合っていました。

あと本作ではOP/ED主題歌、劇伴、劇中歌など音楽面はとても良かったと思います。劇伴ではラテン、劇中歌では沖縄を感じさせるサウンドでポリシーを感じるものでした。サントラ欲しいです。
(「ワクワクシークヮーサー」の中毒性はヤバい(笑)!あのカチャーシー感は最高!)

レビュータイトルには「きらら系としては観ない方が良いかもしれない」とは書いたものの、「きらら」っぽさも決して捨ててはおらず画面に映る人物が徹底して女性だったのですが、「それはまあ良いや」と思える毎週の楽しみを提供してくれました。

原作ストック的に2期目は当分考えられませんが、原作は今後も追っていきたいと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 52

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これは・・・

良作だ!!

どうやら既定のジャンルとしては本来なら「きらら系」と分類されるべき作品らしい。
が、他の方の評価にもあるとおり、どうやらそういう日常系とは一味違っている。
おそらくビーチバレーという芯がしっかりととおっているからだろう。

ひと昔前なら「スポ根モノ」と言われたかもしれないが、まぁ、その時代のスポ根モノほど泥臭かったり、汗臭かったり、血なまぐさかったりすることは無い。


やはり、
うら若き女子が水着姿で健康的に躍動する姿っていうのは華やかでいいなと、素朴な率直な感想、少しオッサン目線は入っているかもだけど。


ん~こういう言い方って、正義の味方の人にセクハラって言われてしまうのかなぁ、やっぱり。
女のお子さんがいる友人宅に遊びに行って「やっぱり、女の子がいると華やかでいいねぇ」なんて言ったりしたら、差別って言われちゃうのかねぇ。

ああ、脱線してしまった。


失礼・・・。


この作品は、私的にはとっても良作。
1クールの間に色々な要素を盛り込んで、とても上手に消化している。
正直、よくぞこれだけのものを上手に詰め込めたものだと感心している。
それも、ある程度のクオリティを維持したままで。
言ってみれば、大排気量のスポーツカーでもなく、トラックでもなく、少し物足りない軽四でもなく、すごく上手に造られたコンパクトカーって感じ。


さすがに登場人物は多くは無いが、限られた登場人物の中で、
挫折からの立ち直り、友人関係の心のすれ違い、ライバル間の争い、先輩後輩の葛藤、そして人間関係の修復、発展、などなど
様々な要素を解消しながら、最終話に集約していく。
本当によくまとめられていたと思います。
しかも、終盤の2話分くらいは試合シーンです。
あれだけ、詰め込んで消化し、試合シーンもしっかりと描き、ラストへ・・・。
よっぽど上手な人が構成を組んだんですかねぇ。


あと、この作品の偉かったところは・・・
無駄にぽよんぽよんさせなかったこと(何を?w)
無駄に扇情的なカットを盛り込まなかったところ。

まったく無かった、とは言わないが、極力そこを抑えてあったことは偉かったと思う、マジで。
どっかのバカな作品みたいにしていたら、台無しだったと思う。
だいたい、不自然に無理矢理揺らせば、本当に喜ぶと思っているのか!!(何を?w)



あとはキャラクタも魅力的だったかな。
イヤだっていう人もいるかもだけど、私は目が好きだった。
ちょっとありえないカラーだったけど、複雑な色使いでなかなかに個性的。



それと好きだったのはOP。
特別な感じはしなかったんだけれども、なぜかとても爽やかで、キレイな創りのOPでした。
音楽ともすごくあっていたし。
よく出来ていたなぁ、と思いました。
EDも落ち着いた感じでとてもよかったです。



ネット界隈で2期があるのかな、と探ってみましたが、
今のところ見込みはなさそうだ、との記述が多かったです。

1期だけでもコンパクトにまとまっていましたが、一応、継続が可能な形で終了していました。
私的には、気に入った作品なので続きも観てみたいと思うのですが・・・、あとは全国大会に向けた本格的な路線になってしまうのであれば、今の形で終了でもいいのかも・・・。


この作品は、本当によくまとまった作品だと評価しました。
ぜひ機会があれば観てみて下さいませ。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 28

80.6 16 ポジティブで学園なアニメランキング16位
明日ちゃんのセーラー服(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (465)
1474人が棚に入れました
舞台は、田舎の名門女子中学・私立蠟梅学園。 あるきっかけから、この学園のセーラー服を着ることが「夢」だった少女、 明日小路。 念願叶い、ドキドキで入学式当日を迎えるがー 「私はセーラー服に決めました」 決意を胸に、夢の中学生ライフが始まる♪ クラスメート、給食、部活動… “初めて”だらけの毎日を、小路は全力で駆け抜ける! 少女たちの、キラキラ輝く青春日記。 「友達いっぱいできるかな?」

声優・キャラクター
明日小路:村上まなつ
木崎江利花:雨宮天
兎原透子:鬼頭明里
古城智乃:若山詩音
谷川景:関根明良
鷲尾瞳:石上静香
水上りり:石川由依
平岩蛍:麻倉もも
四条璃生奈:田所あずさ
神黙根子:伊藤美来
龍守逢:伊瀬茉莉也
峠口鮎美:三上枝織
蛇森生静:神戸光歩
苗代靖子:本渡楓
戸鹿野舞衣:白石晴香
大熊実:小原好美
明日ユワ:花澤香菜
明日花緒:久野美咲
明日サト:三上哲
福元 幹:斉藤朱夏

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

優れた友情物語と歪んだエロスの視線。だからこそ文学を感じます。

この話、2つの大きな側面から見る事ができると思います。

 一つは、明日ちゃんが田舎暮らしで一人きりで、友達がいない。アイドルと沢山の人間がいる学校に憧れていること。

 その明日ちゃんは学校に通うことで、友人を作って行きます。が、単に友達作りの話ではなく、純粋な明日ちゃんの影響で、皆が自分と向き合ってやりたい事に挑戦するという事でしょう。

 たった1人のセーラー服。セーラー服は明日ちゃんの憧れでもありました。教室に沢山の人に対する憧れ、友達とは一見矛盾します。
 ですが、明日ちゃんはセーラー服が何より好きで、その自分に誇りを持っています。周囲と違う格好でいるのは、通常なら浮いた存在になると嫌がるところです。セーラー服が母の手作りというのもいいですね。時代を超えた良さという価値観にもつながります。

 で、明日ちゃんの自然なふるまいから、周囲を巻き込んでどんどん友達が増えて行き、最後のバレーの練習の時は自然に人が集まりました。

 一方でアイドルに対する憧れ…華やかな世界に対する漠然とした憧れに対して、自分の個性と一番の親友の協力で舞台で踊ることになります。最終的には、皆の前で踊る=学校のアイドルになるというカタルシスが待っていました。
 
 この友達、アイドルへの憧れ=セーラー服という象徴に対して、明日ちゃんは自分を周囲に迎合するのではなくあくまで自分らしく個性的に生きることで素晴らしい学園生活を実現しました。

 バレーで友情を表現し、ダンスでアイドルを表現する。そして、親友が楽器を演奏するという最終回はこの物語の結末として、そのことを非常によく表していました。

 小路が冒頭と最後にトラックの農家のタイラさんという人に挨拶します。この態度に変化がないのは、小路という少女の本質は変わらないという表現もあるのでしょう。



 もう1つの視点。それと同時に13歳の少女の無垢さ、自然のエロスを思う存分に堪能するという側面もあります。エロスと一概にいっても、性行為を夢想するものではないと思います。

 川端康成の「眠れる美女」という話で、枯れた老人が睡眠薬でぐっすりと眠ったうら若い全裸の少女の横で一晩寝られる、という秘密のサービスの店を扱った話があります。
 この話と同じで、本作の視聴者の登場人物に対する視線は、決して性行為の対象としてではありません。なので、性的な視線の対象となる少女の個人名はどうでもいいわけです。少女のアイデンティティは関係なく、自分を相手に知ってもらうこともなく、一方的に少女のエロスを感じるという事です。

 本作の視聴者層は決して老人ではないと思いますが、少女の無垢なエロスを盗撮的に覗き見たいという欲望はどこかにあるのではないでしょうか。マジックミラーのような一方通行の視線です。

 これは日本独特のものかはわかりませんが、すぐにペドフィリアにつなげる海外の倫理観を考えると、その違いに日本人に強く感じるところです。

 若さに対する劣等感が強く作用しているのでしょうか。世界的に日本人ほどルッキズムで若さ崇拝処女崇拝の国はないのではないでしょうか。つまり、醜い自分を美しい少女に知られることなく、そして処女を散らすような行為に及ぶことなく眺めていたいという欲求が文学的でもありました。

 本作って、2次創作の薄い本てあるんですかね?私としては、あまり成立しない気がします。それはこの作品が見ることそのものがエロスなので、行為に至ってしまうとエロスの質が落ちる気がするからです。

 フェチズム…特に下着、髪、足については非常に強く感じます。あるいは衣服そのものについてもでしょう。ここに少女たちを個性でみるか、形式で見るかの視線の分かれ目がある気もします。本作の場合、女子中学生あるいは13歳の少女という記号に対する視線なのか、明日ちゃんという個人に対する感情なのかの境界線があいまいです。

 この友情物語とエロスの視線。どちらもこの作品の本質かと思います。川端の文学は歪んだ老害の性欲の残りかすですが、それが新感覚的物語と私小説的な性癖の両面があって初めて文学となっていることを考えると、両立しているというより両義性が必要なのでしょう。
 女学園という場の13歳の女子中学生の友情物語は普段我々は本来覗き見ることができません。それを赤裸々に覗きみることは、友情に感動することでもあり、歪んだエロスを感じることもあるという両面性かと思います。
 

 キャラデザについてです。まず目の大きさの意味ですが、これって、内面というか感情を描きたいから?表情がちょっと大げさなくらいの描写でしたし。目がよく動いていました。萌え絵ではだめでしょう。特に髪の色が日本人としては、非現実ではありますが実際にある髪の色でないと駄目なんでしょう。

 また、それぞれの登場人物の制服の着方に個性があります。明日ちゃんのセーラー服は特殊ですが、クラスメイトたちの没個性の制服に「性格」が現れます。髪もそうですけど、制服の着方と目に非常に感情というか内面が表現されていた気がしました。

 少女にリアリティを与えると言う意味で本作は作画が乱れては話になりません。髪や衣服はもちろんですが、家も学校も、自然もプールや体育館など少女が配置される空間を含めてでしょう。
 明日ちゃんが学校生活の中で友人を得て行くは話にしても、少女を眺めるにしても、そこに現実感があるかどうかで、その価値はまったく変わってしまいます。
 本作は内容と作画の水準が高いレベルで相乗効果を生み出しています。

 あまりに悪意がない世界観ですので、少女のリアル…ではないですね。少なくともこんな悪意のない世界は世の中にありません。ただ、そのデフォルメされた世界に抽象化された「個性」についてのリアリティがあるんだと思います。また、そのリアリティのある少女の塊が、無個性な少女の集団でもある気がします。

 OPEDは更に上を行く作画でした。どこをとっても超ハイレベルな作品だと思います。縄跳びのEDは最高でした。



 22年8月までにリアルタイムでのレビューと、追記を数度重ねましたが、ゴチャゴチャしていたので、23年7月にまとめています。内容はほぼ変えていません。リアルタイムの時はそのあまりの13歳の少女に対する視線で、拒否反応が無くは無かったですが、しかし、改めて見てみると素晴らしい作品だと思います。

 評価は4.4だったですが、これだけ心に残る作品はめったにないと思います。再視聴も重ねていますので5にします。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 48

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

とんでもないフェチアニメ…、俺じゃなくても見逃さないね。作画とは伝えたいモノを表現する力。

 日常系は安易な道ではなく、作画も見た目が綺麗なら良いというような単純なものではない。この2つの道を見事に踏破した本作は凡百の作品ではない。



 日常系は物語を盛り上げる濃い味付け、即ち劇的なイベントは避けられる。それでいて視聴者に喜びを与えなければならないのだから難しい。成功している作品はそれぞれの戦略があるが、本作の場合それは圧倒的な表現力ある作画に基づいた少女たちのフェチズムと美術の素晴らしさにある。


 大きな出来事がなくても、世界はそれでも美しく素晴らしいと肯定させる力があるかどうかが日常系では大切だが、本作のフェチの描写は見事としか言いようがない。フェチといってもそこには下品な匂いが欠片もなく、そこに目をつけるかぁ!という視点の素晴らしさと、なによりそれを上品に表現する作画力が尋常ではない。さらに、キャラの描き分けや、その魅力を掘っていく丁寧さもあいまってシンプルでも退屈しない作りになっている。


 終盤の音楽に合わせて踊る描写は、色んな作品で何度もやられてきたことであるが、ここまで積み上げてきたものがあるから、そして心まで踊りだすような作画の表現力があるからこそ、「凄い作画だなぁ…以上」というような単なる技術自慢に対する感心ではなく、ジーンと胸に響く感動にまで高まっている。



 単に凄い作画といっても、それだけでは只の技術であって感心はしても感動はない。そこに伝えたいモノ、即ち感情やテーマが組み合わさって初めて人を感動せしめることができる。雄山曰く「人を感動させるものは、人の心のみなのだ」。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 34
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

美しさと無垢の向こう側

アニメーション制作:CloverWorks
監督:黒木美幸、シリーズ構成・脚本:山崎莉乃、
キャラクターデザイン:河野恵美、
サブキャラクターデザイン:川上大志、安野将人、
総作画監督:河野恵美、川上大志、安野将人、
美術設定:塩澤良憲、美術監督:薄井久代、守安靖尚、
音楽:うたたね歌菜、
原作:博(集英社「となりのヤングジャンプ」連載)

人によって、見え方が大きく変わる作品だ。
萌え要素や可愛い女の子を愛でる人にとっては楽しいだろうし、
合わない人は強烈な拒絶反応を示すほど、
偏った視点で女の子が描かれている。
おそらくそういう狙いで制作されたアニメであることは間違いない。
脇を見せたり、太ももを強調したり、お風呂シーンが多かったり。
主人公がすぐに脱ぐアニメとも言える。
口についたクッキーのかけらを舐めるシーンを見せるなど、
フェチ的な要素も満載だ。
初めて観た直後は、それらのシーンがかなり鼻についたのだが、
途中の回の1話分をじっくりと観終えたとき、
この作品がとても高いレベルを目指して、
とんでもない労力と優れたセンスで作られていると感じた。

原作は集英社のウェブコミックサイト
『となりのヤングジャンプ』で連載中。
作者の博氏は、いかに可愛らしく女の子を描くかということを
最重要視するような漫画家でイラストレーター。
アニメ化された『スーパーカブ』では、
ライトノベルの挿絵も担当している。

アニメのウェブサイトを覗くと、この作品には
かなりの資本と期待がかけられていることが見て取れる。
中心の3人以外は、それほど出番がないのに
声優陣の顔ぶれは、主役をのぞいて有名どころばかりで、
全員のコメントまで付いている。
アニメーション制作は、
最近、質の高い作品を手がけることが多い
ソニーグループ傘下・アニプレックスの
子会社であるCloverWorksだ。
そのなかでも特に力を入れた作品だろう。

おそらく、かなり優秀な人材が集められたチームで、
中心は女性スタッフで固められている。
題材からすると、かなり「イロモノ」として
見られる作品のはずだが、女性スタッフが
男目線を排除しているので、それほどいやらしさは感じない。
当初は進んで観ようとは全く思わなかったが、
1度観てみると、その絵作りの見事さと、
何気ないけれど、描きたいことが
はっきりしているストーリーに魅了されてしまった。

特筆したいのは、やはりその絵作りだ。
OPアニメーションは鮮烈。
木崎江利花がシャボン玉を吹くと、
主人公の明日小路のいる教室に
揺れるカーテンを掠めて
多くのシャボン玉が入ってくる。
まるでたくさんの友だちが現れたように。
それを見て微笑する小路。
やがてイントロとともにいくつもの絵が映し出される。
水道からの水を指で押さえて飛ばしているのを
騒ぎながら避けようとしているシーン。
神黙根子を背負っている小路を笑顔で見る谷川景。
「足の美しさ選手権?」を開催している構図は
アンリ=カルティエ・ブレッソンの写真で
見たことがある気がするほど決定的な瞬間を映し出している。
どの止め絵も構図や人物の動きがしっかりした計算で配置されていて
1枚の絵として純粋に楽しめるクオリティがある。

それらの絵よりも驚いて、細部まで見入ってしまったのが
体育館の舞台で小路のクラスメイト16人全員が
目を瞑って裸足で座っているシーン。
舞台の質感や赤い幕、左上から射し込む陽光。
キャラクターそれぞれの姿勢など、どれも完璧な構図。
一瞬しか映らない絵にとんでもない労力をかけている。
これを発見したとき、得をした気分になった。
もちろん一時停止して細部まで見入った。
芸術家がこだわりぬいた絵画のような凄みがある。

アニメーションそのもの美しさとセンスで、
ここまで驚かされたのは、京都アニメーションくらいかもしれない。
比較として思いつくのは藤田春香監督のヴァイオレットの外伝だ。
絵が綺麗というだけではないレベルの高さがある。

内容もかなりクオリティが高い。
物語は、小学生時代に過疎の学校に通っていて、
ずっとひとりぼっちだった明日小路が、
新しい学校で友だちを作るというだけのシンプルなもの。
しかし、細部の表現がとても丁寧で、
それぞれの心の動きも感じさせてくれるため飽きさせない。
例えば、2話のクラスでの自己紹介からの
給食の流れの話は、小路の純粋さと周りの反応を
とても上手く掬い取っている。
クラスのみんなと友だちになりたい小路は、
自己紹介のときに、思い切りアピールをして、
クラスメイト全員のことをノートにメモする。
給食の時間には、すぐに名前で呼びかける。
相手を喜ばせるために、いろいろなことにチャレンジする。
また、9話のショッピングモールに出かける回では、
バスに乗り込んだ小路が、読書に夢中になっている智乃に気づくのだが、
邪魔にならないよう近くに座るだけで、
降りる場所が来るまで黙って待っているシーンがある。
何気ないお話のなかに誰かのことを思いやったり、
他人が何を欲しているのかを想像して、
努力をする行動がとても微笑ましい。

{netabare}この積み重ねによって小路は、ほぼ全員と仲良くなり、
最後には自分が通った過疎の小学校の体育館に招き入れる。{/netabare}
セーラー服がテーマの物語ではあるが、
内容は小路が友だちを作るために努力をし、
好きなことに夢中になって周りを幸せな気持ちにする物語だ。
これが「アイドル」の物語というなら確かにそうなのかもしれない。

私はこの作品を観て、登場人物全員に名前があって、
きちんとそれぞれの背景が考えられていることや、
キャラの心の動きを重視しているところなどから、
『響け!ユーフォニアム』に通じる部分があると感じている。

ユーフォのシリーズ構成を担当していたのが山田尚子監督。
彼女の大好きな映画に『エコール』という作品がある。
当時、同僚だった山本寛はそれを聞いて、
「ロリペドの変態が作った映画だ!」と書いて、
山田尚子をクソミソに貶すわけだが、それは女性監督の作品だった。
映画は「美」と「無垢」をテーマにしており、真っ当な内容の作品。
だが、観る人によっては、変態映画に見えてしまう。
例えば、中原俊監督の『櫻の園』という
私の大好きな映画があるのだが、
これも、同じような視点で捉えられてしまうこともある。
岩井俊二監督の作品も然りだ。
昔の芸術家も世間からは白い目で見られることがあっただろう。
この作品にもある種の際どさみたいな部分があるのは理解できる。

しかし全12話という括りで、
とても上手く構成されているのは間違いない。
最終回のひとつ前の11話がクライマックス。
それまでも、毎話、とても完成度が高いが、
11話は特別で、元担任の先生の想いや小路自身の夢を叶えたことで、
これまでの流れを完全に1本のお話として意味のあるものに収斂している。
12話は、おまけ的ともいえるかもしれない。

音楽もとても好感が持てる。
杉山勝彦が手がけたOPの『はじまりのセツナ』は、
ドラム、バイオリン、ピアノを中心に、
コーラスと歌が絶妙に重なり、何度聴いても飽きない。
クラシック音楽調の劇伴も作品の内容とよく合っている。

ひとりぼっちで友だちの欲しかった少女。
彼女はセーラー服から勇気をもらい、
相手を思いやり、積極的に接することでクラス全員と友だちになる。
人との関係性が希薄になりつつある時代にあって、
真正面から人と関わることの大切さを説いているようにも見える。

努力と無垢な心が人を幸せにする物語だ。
(2022年4月30日初投稿)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 49

75.7 17 ポジティブで学園なアニメランキング17位
君の膵臓をたべたい(アニメ映画)

2018年9月1日
★★★★☆ 3.8 (305)
1469人が棚に入れました
それは「僕」のクラスメイトである山内桜良 (やまうち さくら) が綴っていた、秘密の日記帳であり、彼女の余命が膵臓の病気により、もう長くはないことが記されていた。

「僕」はその本の中身を興味本位で覗いたことにより、身内以外で唯一桜良の病気を知る人物となる。

「山内桜良の死ぬ前にやりたいこと」に付き合うことにより、「僕」、桜良という正反対の性格の2人が、互いに自分の欠けている部分を持っているそれぞれに憧れを持ち、次第に心を通わせていきながら成長していく。そして「僕」は「人を認める人間に、人を愛する人間になること」を決意。桜良は恋人や友人を必要としない僕が初めて関わり合いを持ちたい人に選んでくれたことにより「初めて私自身として必要されている、初めて私が、たった一人の私であると思えた」と感じていく。

声優・キャラクター
高杉真宙、Lynn、藤井ゆきよ、内田雄馬、福島潤、田中敦子、三木眞一郎、和久井映見

fu+i さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

真実か挑戦

タイトルが気になって、実写は、見る気がしなかったがアニメなら、と思い観てきたんだが、よかった。

遺書のところ、少しもやっとしたが、人生哲学を知る良作だと思う 作中で桜良が言ってた通り、どこかしっくりこなかったところには、きっと、意味なんてないんだろう
あるいは、お互いの人生観の齟齬か、

「僕」に近い人生観だが、
なんか共感できないな… 入ってくる情報過多で、しばらく小説断ちしてたからかな?
いや、周囲に心配させないために空元気に振る舞い死への恐怖を皆無にしようとしてた時期があったので桜良に近い人生観かもしれない しかしまだ、それだけの処世術が身についていないのだが…
いやはや、それにしても、桜良のセリフは軽快だね!
えっと、死ぬときは、自然災害であっけなく死にたいものだね それが一番まわりを悲しませなくて、まわりも納得いくんじゃないかって(汗)

しかして、キミスイの鑑賞者は、「僕」と桜良、どっちにもなれたわけだ

友達でも恋人でもない、というのは、いわゆるソウルメイト的な何かだろう
ここのアニメ成分に「恋愛」入ってるけど、これは恋愛なのか、私には、人生の通過儀礼のようなものに感じたが…

投稿 : 2024/12/28
♥ : 12

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

あと少しで神作品だった、おしい作品!

原作、実写ともに既読の私が今作と比較した感想。
初見ではないので、最初から結末は既知の状態です。

■物語
実写板では少しアレンジが加えられており、そこに少し善し悪しが分かれた。
対して、今作は前作に忠実で特にいじったところは見受けられなかった。
実写版でもそうだったが、原作を既読者には物足りないと感じてしまう。
映画という形状仕方がないのだが、情報量がが少なく原作未読者は果たしてこの描写で伝わっているのか?と思うシーンがいくつかあった。
特に、出だしの何分間は読者をかえって混乱させるのではないか?と感じた。
しかし、全体的には概ね良かったと思う。
結末ではラストを知っていたのにも関わらず涙してしまった。
1つ疑問に思ったことは、「君の名は」を少し意識しすぎではということだ。
OPがあったこともそうだが、演出がとても似ていた。
そのせいか、この作品のオリジナル性が欠けたように感じた。

■作画、声優、キャラ
作画はとくに問題なし。
少し輪郭がぼやけたような作画だったが観る分には全く支障はないし、抵抗感も受ける人は少ないんじゃないだろうか。
実写版とは違い、アニメでしかできない描写があったが個人的にはいいと思った。
声優も特に棒読みなどなくキャラにあっていた。
ラストの迫力満点の演技だった。
キャラもよく、ヒロインの桜良はとても可愛かった。
主人公の「僕」も成長過程が見て取れた。

■音楽
先程もあげたが今作が「君の名は」に似ていると感じた音楽。
音楽はsumikaが担当しており、私が好きなアーティストということもあり凄くよかった。
特に、挿入歌の「秘密」が流れたシーンは鳥肌がたった。

■総評
普通に良作だと思う。
だが、原作既読者には物足りないかも。
でも、私みたいに涙もろいかキミスイが好きな人にはおすすめ。
まだ、原作、実写どちらも未読なら普通に楽しめると思う。
sumikaが好き人もいいかな。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

美しく、楽しく、せつない映画

全編とても美しい映画でした。
そして、楽しく、切ない映画です。
そしてクライマックスでは、涙腺が崩壊してしまいます。

物語は、根暗な主人公の志賀春樹が、山内桜良が書いた日記(共病文庫)を拾うところから始まります。
春樹は持ち主を調べるために日記の最初の部分を見てしまいます。
だが、そこには読んではいけないことが書いてありました。

日記の持ち主の山内桜良は、日記を読んだ春樹が平然としていることに驚くとともに興味を持ちました。
それ以降、桜良は春樹と仲良くなります。そして、春樹と沢山の思い出をつくります。 {netabare}  
限りある命を精一杯に謳歌するために… 
{/netabare}

春樹は、最初はいやいやながらも桜良と行動を共にします。
だが、いつの間にか桜良と一緒にいる時間を楽しむようになりました。

ヒロインの桜良がとっても明るく元気で、魅力的です。
{netabare}
彼女は、春樹ならば、病気のことを気にしないで話してくれる と、思っていました。
でも、それは間違いでした。
春樹も普通の高校生です。
いつの間にか彼は、桜良のことが好きになってしまいます。
根暗で人を愛することができなかった春樹が、桜良の影響で、いつの間にか人を愛することができるようになったのです。
{/netabare}

最後に春樹が桜良の母親の前で、「もう泣いても良いですか」といって号泣したとき、
思わず私も涙が出てきました。

とても美しく楽しく切ない映画です。
ぜひみてください。

最後に、
エンディングが始まっても、決して席を立たないでください。
エンディングの後で、もう少しだけ物語がありますので。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 51

73.2 18 ポジティブで学園なアニメランキング18位
えんどろ~!(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (314)
1324人が棚に入れました
人々とモンスターが共存して暮らす剣と魔法の大陸「ナラル島」。そこには恐ろしい「魔王」が存在していました。はるかはるかの大昔、ナラル島に現れた魔王を倒した初代勇者――それからも、様々な時代で何度も何度も魔王は蘇り、同時にそれに対抗する勇者もまた現れ…。少女たちは、いつの日か出ずる魔王を倒すべく冒険者学校へ通います。ちょっと抜けているけど勇者体質の、ユーシャ。生真面目ゆえに苦労が絶えないエルフの聖者、セイラ。食べることが大好きで明るい戦士、ファイ。物静かなヲタク魔法使いの、メイ。勇者パーティーを目指す4人の、いつまでたっても魔王をたおす様子のないゆる~いファンタジーライフがはじまります。

声優・キャラクター
赤尾ひかる、夏川椎菜、小澤亜李、水瀬いのり、麻倉もも、久野美咲

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ユルい…(笑)。第12話: 新しい時代がやってきた、のか…!?

== [第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
ファンタジー系RPG的な世界観ですが、勇者の名前が「ユーリア・シャルデット」→ 愛称: ユーシャっていうのは笑ってしまいました。

第1話冒頭の戦闘シーンで、お互い名前で呼び合っているみたいなのになんで一人だけ「勇者」って呼ばれてるんだろうと思えば、そういうことかい(笑)!

その後の物語の展開はそのまま第1話を観ていただくとして、とりあえず勇者パーティー4人はこの世界の冒険者を育成する学校へ通うようです。

このユルさとパステルカラーっぽい画面の色調に何か既視感があるなと思ったら『ひなろじ』がこんな感じだったかもしれません。

ただ『ひなろじ』と違ってたぶんメインキャラの勇者パーティー4人+担任の先生(全員女性)とモブキャラはハッキリと別れているようですし、モブキャラには男性もいるようです。

ぼーっと力を抜いて観てる分には、案外悪くないと思いますよ。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.2.11追記:
第5話まで視聴終了。新キャラ、ローナ姫登場。
「せ~の!(コミックじゃない)百合姫!!」

ただただユルいようで、ちゃんと話は進んでいます。考察要素も垣間見えてきて、ジャンルはまったく違いますがこのワクワク感はまるで『けものフレンズ』のようだ…。

余談: フジツボの食べ方としては、カメノテなんかと同じで塩茹でがポピュラーだと思いますよ、ファイさん(笑)。

2019.2.18追記:
第6話まで視聴終了。勇者伝承の詳細が見えてくるマオちゃん先生の回想がありました。

魔王×勇者の伝承とラパネスタ王国の王権に関わりがありそうなことは第5話でも仄めかされていたのですが、勇者が伝承通りの勝利をしないことでこの王権に関してひと展開あったら面白そうです。

地味に自分好みの考察アニメになってます。雰囲気はめっちゃユルいのに…。でも今後ネタバレなしに各話でレビューしていくのは難しくなりそうですね。

それはそれとしてストーリーの最期には、マオちゃん先生には幸せになって欲しいものです。

2019.3.3追記:
第8話まで視聴終了。はからずも今回姫の企画によって顕になった現在のマオちゃんと勇者パーティーの実力差。

そしてそこからの今回のお話のオチ。世界は確実に変わりつつあるようです…。

2019.4.1追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。

この期に及んで9、10話でメインストーリーを嘲笑うかのような回をブチ込んでくる、良い意味で気が狂ったシリーズ構成からの第11、12話での前後編での締めでした。

『~Ⅳ The Return of Werdna』まで含めた「Wizardry(ウィザードリー)」シリーズとか「ドラゴンクエスト」シリーズ、その他ファンタジー系RPGについて考えるといろいろと思うところもあるストーリーでしたが、普通にエンターテインメント作品として成立していて、とても楽しく観ることができました。

メイゴちゃん、とても良いキャラでしたね。女戦士の先生ともども、サブキャラの配置もとても良かったと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 47
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

カルタード祭りはじまるよ~

事前情報なにも無しで視聴しました。

お話のざっくり概要
ありそでなかった日常系ファンタジー、はじまるよ~
らしいっす

ちなみにえんどろ~見てからメイ(水瀬さん)の口調が凄く好きで
今年に入ってからあにこれのメッセとかで多用してるっすw

うん。なんていうか全く期待してなくて見てたんですけど、
なんか段々とおもろくなってきて、最終回の頃には凄く楽しんで観てました。
全体的にゆる~いです。最終回はちょこっとほっこりホロりとします。
{netabare}しかし、概念まで食えるとは…てっきりユーシャのペットだと思ってたけど誰のものでも無かったw{/netabare}

キャラはメイ推しっす。可愛いっす。カルタード命っす。
{netabare}しかしなーまさか生えてるものだとは思いもよらなかったw{/netabare}

それにしてもこの作品の良さをうまく説明できない…
何かにとんがってる訳では無くって、何が良いのかと聞かれると
返答に困るんですけど、面白かったんですw
なんだろう?全体的に醸し出されるふわふわ感的なのを楽しむ感じ?
爆笑するってよりは、「ふふっw」ってちょっとなごむ笑いみたいな感じ
んーやっぱうまく説明できないっす!見て下さい!
(レビューとしてどうなのか…というのはさておき)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 36

ローズ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

お子様ランチ

魔王を封印した勇者一行。
しかし、その魔法は、魔王を過去に移転させるだけだった。
魔王はマオと名前を変えて、若い頃の勇者一行の学校の教師となった。

過去に飛ばされたマオ。
まだまだ本来の力は戻っていません。
豊富な知識と魔力を保持。
学校の教師にスカウトされます。

本作品の一番の魅力はマオの存在。
容姿は幼女。
口調は魔王ですが、相手には可愛らしく伝わっています。
CV久野美咲。
容姿が幼女でロリボイスなので違和感無し。
一生懸命頑張る幼女の姿勢。
見ていて和みますね。

勇者VS魔王
運命の対決です。
しかし、登場キャラは愛敬の塊。
魔王と言ってもマオの姿を見たら威厳がありません。
ゆるい勇者とゆるい仲間、そしてゆるい魔王。
緊張感はありません。

シナリオは平和そのもの。
悲壮感などはありません。
勇者一行の楽しい日常。
その平坦な展開が好きかどうかが分かれ目。
まあ、毒は無いので、お気軽にどうぞ。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 27

69.8 19 ポジティブで学園なアニメランキング19位
アニマエール!(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (284)
975人が棚に入れました
まんがタイムきららキャラット(芳文社)にて連載中の「アニマエール!」は、チアリーディングを題材にした4コマ作品。自分のことよりも人に構ってばかりの少女・鳩谷こはねが、その応援体質を活かす道としてチアに目覚めたことから物語は始まる。こはねの暴走に振り回されつつ彼女のことを心配する友人・猿渡宇希、チア経験者の有馬ひづめ、自信がなく悲観的な性格のわりに強そうな名前をした舘島虎徹といった少女たちの青春が描かれる。

声優・キャラクター
尾崎由香、山田唯菜、井澤美香子、楠木ともり、白石晴香、松井恵理子
ネタバレ

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アニマ(魂)エール(応援)

原作未読/※最新話視聴にあたり最下部に追記

人の力になることが大好きな主人公・鳩谷こはねが、中学の終わりに出会ったチアに魅了され、高校でチア同好会を立ちあげる物語。

チアを題材にした作品といえば、2000年頃に公開された洋画『チアーズ!』が面白かった記憶があります。また2017年に公開された広瀬すずさん主演の映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』は、実際にあった話を元に制作されたもので、こちらも笑いと涙が詰まった良作でした。

ともあって、私の中ではいまのところ“チアもの”は当たりが続いていることもあり、少し期待しながらこのアニメ『アニマエール!』を視聴したところ…。

第1話目から面白く、続けて第6話まで視聴したところでこのレビューを書いております。爆笑とはいかないまでも、主人公・鳩谷こはね(声:尾崎由香)が、めっちゃ主人公主人公しており、底抜けなおバカ&明るいキャラで笑わせてくれます。メインで登場する他のキャラもそれぞれにいい味を出しており、たまにある可愛いだけの無駄キャラは現時点まででは存在しておらず、無理やりケチをつけるならもう少しキャラデザどうにかならなのかったのかなといった点くらい。

現時点ではまだ完全なダンスシーンは披露されておりませんが、チアシーンの振付はその道ではかなり有名なプロが監修されているようなので、こちらも見どころのひとつとなりそう。

少々、絶賛しすぎてしまっておりますが、きらら系ともあって気軽に観られる作品。物語はチア部そのものが存在しないところから始まるので、今後どこまで進展するのか分かりませんが、最後まで視聴したいと思います。

っていうバレなしレビューをアップしたけれど、結局そのまま最新話まで続けて視聴してしまった。やっぱこれ面白いですわw てことで第7話から個別に下記にて感想綴ります。

▼第7話
{netabare}第7話ではこはねの高所恐怖症の理由が明かされました。流石というべきかこはねちゃんらしい理由だw そしてこてっちゃんの本性が現れてきたというか無邪気な毒舌っぷりが面白くなってきたw しかしチアショップなんていう専門店があるのかあ、架空の話なのか本当に存在するのかちょっと気になったり。ちなみに今回一番笑ったのは、カフェにてひづめちゃんの悩みに対して想像したこはねの「ひづめの悩みかぁ あ、これ美味しい!」w その前の二人との見事な対比オチにツボってしまったw{/netabare}

▼第8話
{netabare}ちょいちょい登場していた牛久さんが参戦。そしてバスケの応援シーンでは、『LOVE2000』に乗せたダンスシーンが観られました。もちろん完全なものではなかったけれど結構ぬるぬる動いており元気ハツラツといったチアの本文でも楽しませてくれました。ちなみに今回はダンスシーンに入る直前カットの作画・こはね&こてっちゃんの呆けたバカズラに爆笑してしまったw{/netabare}

▼第9話
{netabare}いよいよ同好会から部活へと昇格し、犬養先生を顧問に迎え本格始動。5人全員揃ってのダンスは賑やかさが増しやっぱ人数が増えると見応えも変わってきますなあ。BGM『もっと愛しあいましょ』は聴き覚えがあるなあと調べたら、LINDBERGか! 懐かしすぎて涙でてきそうw また2011年の『森田さんは無口』っていうアニメの主題歌としても使われていたようで、この作品にも興味が沸いたのでその内、視聴してみたい。そして、宇希の弟・あかねちゃん、実に思春期真っ只中といった感じの少年でほほえましい。試合後のシーンではベタな展開だけど、ちょこっとうるってきちゃったわ。{/netabare}

▼第10話
{netabare}今回は漫画研究部からの依頼で始まり、この漫画部部長のキャラが濃すぎる素敵キャラだったので、ぜひともレギュラーで出てほしいなんて思ったりw Aパートだけで何度笑ったか分からないほどに笑わせてもらった。回を重ねるごとにこはねのバカヅラがドツボでただ背景にいるだけでも笑ってしまうw 後半となるBパートでは、合宿という水着回。これまで以外とありそうでなかった水着姿にソックスとスニーカーという入れ立ちには一本取られた。そして、ひづめと花和の距離感が一歩近づけたイイ話でもありました。ちなみにバックBGMで『LOVE2000』のインストが流れた演出はGJでした。{/netabare}

▼第11話
{netabare}前回から引き続き、合宿&海からのスタート。合宿所でのシーンからは相変わらず要所要所で、ボケっぷりや愛らしさで和ましてくれるこはねちゃん。そして飛び入りで参加した海イベントでは『CRAZY GONNA CRAZY』をBGMにチアを披露。上半身シャツで下半身水着姿というのは、かなりエロいはずなんだけれど、作画的にエロさがまったく感じられなかったのもこの作品のいいところw 後半ではそれぞれのボケ&ツッコミが冴え渡り幾度も笑わせてくれました。{/netabare}

▼第12話 & 総評
{netabare}ラストは大会出場も、予選敗退w 下手に高成績を残すようなことはせず逆に好印象でした。パフォーマンスよりも、これまで高所恐怖症でしか緊張なんかみせたことのないこはねが、ド緊張。いつも応援する側ばっかりだったものが、逆に応援されることによって緊張から開放される展開は最終回に相応しいものでした。

ひづめも前メンバーとのわだかまりも完全に解け心底、チアを楽しんで演ずることが出来てよかったよかったw 顔こそは映さなかったもののひづめ兄も応援に来ていたことでもほっこりw ちなみに演技後に駆けつけた友達が花和に「側転とかできちゃうんだ~!」は、側転どころか前転バク転宙返りとめっちゃアクロバテックだっただろ! と突っ込んでしまったのは私だけじゃないはずw

▽総評
作品テーマである“チア”のとおり、全体を通して力を分け与えてもらえるような素敵な作品でした。中盤あたりではチアのダンスシーンに期待しているなど綴ってしまったけれど、きらら系だし、作品の本文はあくまで違うところにあったので、そこに期待してしまうのは野暮というものでしたw

オープニング&エンディング曲もお気に入りとなるほどの良曲だったし、作中で挿入される懐メロのセレクションが私としてはすべてが口ずさむことが出来ちゃう名曲だらけでした。 登場したキャラはどの子も笑いと癒しをくれる魅力的な子だらけだったので、彼女たちの今後も気になるところ。チアシーンだけでなく、日常部分がクッソ面白かったので、いつか続編が観られることを期待しています。{/netabare}


▼キャスト
鳩谷こはね:尾崎由香
有馬ひづめ:山田唯菜
猿渡宇希:井澤美香子
舘島虎徹:楠木ともり
牛久花和:白石晴香
バスケ先輩:古川由利奈
犬養先生:松井恵理子

▼制作情報
アニメーション制作:動画工房
原作:卯花つかさ/漫画:既刊3巻
監督:佐藤雅子
シリーズ構成・脚本:志茂文彦
キャラクターデザイン:天﨑まなむ

▼主題歌
オープニングテーマ「ジャンプアップ↑エール!!」歌:神ノ木高校チアリーディング部
エンディングテーマ「One for All」歌:神ノ木高校チアリーディング部

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

2019年の皆さんを応援♪

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
きらら系ということで、もちろん微百合なんですが。競技としてのチアリーディングを題材にしているので、ただの百合日常系とはひと味違います。

とはいえ、スポ根ほどはいかない、ユルいレベル。

百合、スポーツ(チア)、日常、と見処はいくつかあるけれど、一番レベル高かったのは、何気にギャグですかね。なかなか笑いのセンスあると思いました♪

2019元日のレビュー投稿。カウントダウンであげてみた(笑) 皆さんの1年が、良いものとなりますよう、応援しています(チアだけに)♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
主役は、コハネでもあり、ヒヅメでもあり。

高所恐怖症、対人恐怖症。そういったトラウマを乗り越えていく過程が、単なる百合日常系にはないドラマ性を生み出していたと思います。

萌えとしては、ヒヅメのネガティブな発想とオロオロ、不器用さ。感心した点としては、チアのダンスシーンに、本物の音楽をつけ、手描きで躍動感を与えていたこと。笑い的には、コテツの自虐や毒舌が良い感じで、ギャグセンスの良さが伺えた。残ったウキとハナワさんは百合要素を担当するなど、バランスのよいアニメでした。

チアの良さや技術的なこともしっかり表現していました。が、如何せん5名ではやれることが限られてくるので、「市で合同チームを作ってイベントに出る」みたいな展開で、大人数のチア(の良さや難しさ)も観てみたかったですね。そこだけちと残念でしたが、まあ、2期への期待ですかね♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
チアリーディングか。まあ、普通ないわな。創部系ね。階段落ち、いつも思うが、普通とっさに反転するよな。羽のように軽い×高所恐怖症 が、伏線なわけね。人間関係のトラウマね。ギャグは中の上ってところかな。EDで、5人がネタバレ(汗)

2話目 ☆4
夜の生活を応援(笑) 有馬さんが、何気に寂しがり屋なのが良いね。精神的な話(笑) 3人のキャラクターも生きているし、掛け合いも成立している。今のところ良い感じだね。

3話目 ☆3
そこで、人助けを忘れて闇落ちする流れにしないところが、この作品の作風なわけね。なら、あんまり、百合嫉妬は入れない方が良さそうですけどね。チアで三人なら、どこでもあるだろうに。事故物件w 高1に手を出したら犯罪だけどな。いや、シュチュなんて関係ないけどな。ガチ百合。最近の子は、本当にLGBTには寛容だよね。四人目は大人しい子か。

4話目 ☆3
森の賢人(笑) 女子でワンハンドでスリーポイント?

5話目 ☆3
ムリ(笑) コミュ力モンスターだな。ダメが一人増えたw ちゃんとチア要素を入れてきたな。兄貴(笑)

6話目 ☆4
初スタンツ。こういう、丁寧な競技説明、良いね。剣道でも、つま先と膝の向きを揃えるのは大事。走馬灯ですか(笑) また、ヒズメのネガティブ妄想が(笑) JOY? ホワイトボードの感じは、けいおんオマージュ? てるてる坊主(笑) 体現者(笑) それぞれのスキルの違いを出すために、手描きで表現したダンス、グッドだね♪

7話目 ☆4
豚野郎(笑) 虎徹が可愛いな♪ あっ、これおいしい(笑) 虎徹の言葉の刃(笑) ヒズメの避けられ方(笑) 百合だな~。モブの棒読みが気になる。「呪い」と「祝い」、、、バカって幸せだな(笑)

8話目 ☆3
hitomiさん、懐かしい♪ 振り付け作り。これも良い曲だけど、サムライドライブの方が好きだな♪ 牛久さん、小さいイメージなんだが、色々でかいんだな。

9話目 ☆4
土下座(笑) 何気に虎徹がコハネを一番ディスってる(笑) なに? 兄貴は剣道? って、剣道は応援禁止だが(笑) そのくせ薄着でくる姉(笑)

10話目 ☆3
漫画に引きずられすぎ(笑) これといって特になんともない話だな。

11話目 ☆3
ビキニでチアは、色々とまずそうだけどねw 黄色を選んだのは(笑) 虎徹の太りネタ、安定してるな。心バラバラだけど一致w

12話目 ☆
チアの大会の内情とか、こういうのは良いね。蹄、そんなにレベル高かったのか。猫谷姉妹、良い感じ(笑) 不安、あるのかな?(笑) 100小羽ポイントw 体操部並みだな。手描きのダンスがよいね。とにかく楽しそうw 若人、こわっw
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 29

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

聞こえてほしい、あなたにも、ガンバレ!

いやはや、部活ものがこんなに沁みる日々が来るとはね・・・

Introduction(公式サイトより)

人の力になることが大好きな「鳩谷こはね」は、中学の終わりに出会ったチアに魅了され、高校で経験者の有馬ひづめや幼馴染の猿渡宇希と共に、チア同好会を立ちあげる。
ポジティブで一生懸命な彼女たちのチアは今日も誰かを元気付ける!!


もうね、このイントロどうりなんですよ、私がごちゃごちゃストーリーを考えるまでもない。
彼女達チア同好会がチアにいそしむ姿を見ているだけで元気がもらえます。
それは彼女たちの可愛さももちろんありますし、
こはねの前向きで明るいチアになんとなく力、元気をもらえるし、
私のお気に入り、館島虎徹ちゃんの臆病だけどチア部の子達と一緒に前に進んでいく様子に心が優しくなれます。


応援には、自分ができなかった夢を託したりする人がいて、そんなの自分本位じゃないかという思う人もいる。応援される側は良い迷惑じゃないかと思うかもしれない。
でも、THE BLUE HEARTSや、松岡修三、スポーツの応援団でもいい、だれかを応援する人がいて、その人の言葉に、誰かが勇気付けられる事、そんな応援の力を信じたい。少なくとも私は、応援してくれた人にありがとう!といいたいし、日々いろんな人にガンバレ!といいたい。そう思わせてくれる力が、この作品にはあります。


誰かを応援したいこはね、チアを通して成長していく彼女達の青春が、とても私に元気をくれる、応援です。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25

63.4 20 ポジティブで学園なアニメランキング20位
Candy boy キャンディボーイ(OVA)

2008年5月2日
★★★★☆ 3.6 (150)
877人が棚に入れました
とある双子の何気ない日常のお話―― いつになく、そわそわする奏。何かを待っている奏の不自然な行動に気付く雪乃と、その影で咲夜のたくらみが…。
都内某所の高校に通う双子の高校二年生、櫻井姉妹の周りで起きる学園コメディー。
ネタバレ

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ず~っとずっといっしょだよ☆  【ねこ's満足度:75pts】

全7話(+EX2話)のOVA。
観てるこっちが恥ずかしくなるくらいのラブラブバカップルが主役の日常系ラブコメです。

ただ、女の子同士なんです。しかも実の双子の姉妹なんです(笑)。
『Candy Boy』なんてタイトルですが、完全にタイトル詐欺です。
男の子は一切出てきません。あしからず。

天然ぶりぶりな甘えん坊の姉・雪乃(ゆきの)。
しっかり者に見えてたま~に変なスイッチが入っちゃう妹・奏(かなで)。
そこらへんの中途半端なカップルよりはるかに恋人らしい恋人です。この二人。
実はもう一人下に妹がいるんですが、この子も二人の関係認めちゃってます。
しかも{netabare}最終回では姉に助言までしちゃってます{/netabare}。ビックリです。
ちなみに妹の奏には百合ストーカーがいます。
二人の後輩の咲夜(さくや)。この子がこの作品のお笑い担当です(笑)

1話10分強という尺の為、そんなに深いストーリーではないです。
それでも、ただ単にイチャイチャしてるだけというわけではありません。
いつまでも今の関係でいられるように、進路のことを真剣に考える二人。
そんな意外とまじめなエピソードもあったりします(でもまぁ姉妹なんですけどねw)。

女の子は可愛いし、作画もとても丁寧に描かれてます。
エロ要素は一切無いので、そのあたりはご安心を。(ご了承を、かな?w)
いわゆる百合アニメですが、その中でもお気に入りな作品のひとつです♪

投稿 : 2024/12/28
♥ : 28

ほるん吹き さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まったり見られる百合アニメ

双子姉妹の百合なお話。
生まれたときからずっと一緒、同じ高校に通い、同じ寮部屋で暮らす双子姉妹の雪乃と奏。
出掛けるときは手を繋ぎ、寝るときは一つのベッドに二人寄り添って寝る。笑顔で見つめあっては頬を赤らめ、好きだという思いははっきり伝えあう。
作中で終始ラブラブしていて、見ているこっちが恥ずかしくなってしまうようなお話です。

ガチな百合作品というと、二人が深い関係を築こうとする禁断の愛、的な展開になり、しかしながら同姓であるがゆえの将来的な悩みや葛藤を抱く…というのがありそうですが、この作品では描かれていません。
そもそもお互いに一線を越えようというところまではなく、あくまで二人は一緒に居られればそれで良しという感じなので、ドロドロした展開にもならず、二人の関係性については安心して見ていられます。
ただそれによって、「仲の良すぎる姉妹」程度にしか見えなくなって、その姉妹設定が百合要素としてはマイナスになっていると感じる人もいるかもしれません。


雪乃と奏のまったり空気にアクセントを加えてくれるのは、彼女らの妹・雫と、後輩の咲夜の存在です。

雫はシリアス要員。
雪乃と奏の上京後、学校も不登校で心を閉ざし気味。仲の良すぎる二人の間に入っていけず、どんどん遠くへ行ってしまうような寂しさを抱えています。彼女のエピソードはこの作品に足りなかった泣き要素たっぷりです。
残念なのはCVの小林ゆうさん。いや声優さん自体は嫌いではない、というかどちらかといえば好きなのですが、妹キャラというのが個人的には合わなすぎでした。

咲(さく)ちゃんはギャグ要員w ある出来事をきっかけに奏に惚れこんでいます(性的に)。
奏に対しての愛が、最初は遠目に見ているだけだったのが徐々にエスカレートしていき、人目もはばからぬ大胆な行動へと変化していく様子が見ていて面白かったですw
彼女の特徴をあげると…
     年上のお姉様好き、お嬢様、ツインテール、かなり積極的、ポジティブ、変態、
     お姉様を盗撮、私物を勝手に入手、困っているときには良き相談相手になる事も。
…うん、これはとあるシリーズの黒子まんまですねw あのキャラほどぶっ飛んではいませんが最終的には出てくるだけで面白いです。
良くいえばどんな場面でも明るく盛り上げてくれ、悪く言えば雰囲気ぶち壊しw 私は好きですけどね、こういうウザかわキャラ。
奏の咲ちゃんに対する対応が割とドライなので、扱いが不憫にも思えてしまいました(後輩としてはとても大切に思っています)。
いっそ美琴が黒子にするように、吹っ飛ばしてしまったほうが当人もスッキリするでしょうにw



全7話+EX2話、しかも1話あたり10~20分という短さながら、笑いあり、涙ありのさまざまなエピソードが詰め込まれており、さくっと観られる割に1クール分くらいの充実感を得られた作品でした。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 19

disaruto さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

はじめての「ゆりあにめ」

制作はAICのオリジナルアニメです。
ジャンルはGL・日常系ラブコメです。


両想いである双子の櫻井雪乃・奏姉妹の学園生活を描くラブコメ。


たびたび「百合」がどうのこうのとか言っている私なんですけれど「百合(GL)アニメ」と呼ばれる作品群を見たことなかったわけですねw
これではアホみたいなので短い本作(全7話の計2時間ほど)を最初に見てみることにしました。

本作はまあ、たしかにガチ百合な作品ではありますけど、毛嫌いしそうな描写はほとんどなく、「けいおん」「ゆるゆり」「咲」なんかが大丈夫な人は何の問題もなく見れるかと。
キスシーン?はあるけど多分そんなに問題ではない。
でも甘々な描写は非常に多く、「百合スキー」な方はご満足いただけそうです。


登場人物は基本的に四人。
妹で美術部所属、しっかり者の櫻井奏。
姉で水泳部所属、天然な櫻井雪乃。
二人の後輩で水泳部所属、奏が大好きなストーカー?神山咲夜。
二人の妹で不登校気味、お姉ちゃんっ子の櫻井雫。

基本的には姉妹百合を存分に堪能するスタイルです。
そこに咲夜が絡んできて笑いを提供してくれたりします。
雫はちょっとシリアス要員で辛気臭い感じになりますが、これなしでは本作は成り立ちません。


特にストーリー性があるってわけではないのですが、だからと言ってつまらないわけではないです。
「お互いが一緒にいるためにはどうしたらいいか」というGLの作品では鉄板(私が知る限りではこういう系統が非常に多い)な内容を重くなりすぎずに扱っています。
こういうちょっと切ない感じがたまらなく私は好きw(GL漫画は微妙に読むのです)

声優に関して、主人公二人はぴったり。
特に雪乃の声はツボ。
個人的には雫役の小林さんがちょっと合ってなかったかな?


総括して、結構良質な百合アニメでしたね。
「百合風味のアニメ」ではなく「百合アニメ」を見たい方は本作から初めてみてはいかがでしょうか?
初めてみた奴が何言ってんだって話なんですけれどねw
百合好きな方は是非オススメをご教示ください。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25
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