ポジティブでファンタジーなTVアニメ動画ランキング 14

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のポジティブでファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月22日の時点で一番のポジティブでファンタジーなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.7 1 ポジティブでファンタジーなアニメランキング1位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (2767)
15422人が棚に入れました
広大な地下迷宮、通称「ダンジョン」を中心に栄える迷宮都市オラリオ。

英雄譚にあるような「異性との運命の出会い」にあこがれ、駆け出しの冒険者となった少年ベル・クラネルは、ある日ダンジョンで場違いな強さを持つモンスター「ミノタウロス」に襲われる。

あまりのレベル差になすすべもなく追いつめられたベルは、間一髪のところでトップクラスの冒険者アイズ・ヴァレンシュタインに助けられる。

その瞬間、アイズに一目惚れしてしまったベルは、いつかアイズに釣り合う冒険者になろうと行動を開始する。

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、大西沙織、内田真礼、戸松遥、石上静香、日笠陽子、久保ユリカ、岡本信彦、早見沙織
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

いえ、間違っているのは作品の『タイトル』です。

原作未読。2017年春アニメのスピンオフ作品公開という事で視聴しました。

主人公・ベル・クラネルの声優が松岡禎丞さんだったせいか、どうしてもソードアート・オンラインとダブってしまいました。
同じダンジョン攻略系だし、ファンタジーだし・・・。
ナイフと剣、魔法有り無しとか、微妙な違いしかないし・・・。
SAOがデスゲームだったのに対して、こちらはリアルのダンジョンなので、ダンジョンでの死=リアルの死というのも相通じるし・・・。
いつの間にかハーレムっぽくなっているのも同じ(笑)。

要するに、「SAO大好き!」という人にはきっと合うんじゃないかな?
私もお気に入り直行でした。

ところで、この作品のタイトルってひど過ぎませんか?
タイトルだけ見ると、女の子目当てでダンジョンを出入りしているチャラい主人公しか想像できなかった。
だから私はリアルタイムでは視聴を敬遠したのに・・・。

主人公は、一生懸命に、馬鹿真面目に冒険しています。
特に{netabare}前半は弱かった主人公が、中盤少しずつ強くなっていく様子は{/netabare}SAOには無い面白さだと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 92
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

暇を持て余した神々の遊び

原作未読 ただし珍しく原作に興味が湧く


{netabare}「神様…僕…強くなりたいです」{/netabare}
神様ヘスティアが安西先生に見えた初回で期待に胸膨らんだ。大きく外すことなく全13話完走です。
タイトルは知っていて地上波再放送を機に手を取った『ダンまち』。タイトルと見た目で視聴優先順位を下げていた過去の自分よ、なんておバカさん。

至極真っ当にRPGしている作品でした。ノリでいえばそこはかとなく『Dungeons & Dragons』や『ウィザードリィ』古典の香りがする佇まい。

ダンジョン潜入

クエストの達成やモンスター戦闘による経験値稼ぎ

ギルドでのクエスト成功報酬受取りや宿に泊まるとステータスやLVアップ
 {netabare}※注 本作ではファミリア元締めの神にナニされるとステータスアップ{/netabare}

{netabare}ダンジョンの存在意義といった根っこの説明は無いです。{/netabare}世界の一部としてダンジョンが存在し、上記ルーティンをこなしていく冒険者の一人、ベル・クラネル(CV松岡禎丞)が本作の主人公です。
転じて、神々の世界。暇を持て余した神々が人間と接触を図り“ファミリア”と呼ばれるパーティを形成するのは本作の特長です。原作は知りませんが、神々の代理戦争といった殺伐した感は無く、神々の特色にあった性格を持つファミリアが複数存在し日夜ダンジョン攻略に励んでおります。
神々のモチーフは各国の神話からの抜粋。ギリシャ・北欧・ヒンズー・そして日本とバラエティに富んでおり、そのうちのギリシャ神話からもじったヘスティア(CV水瀬いのり)がメインヒロイン。ベルくんとヘスティアを中心に神と人間(人外種族も当然おる)けっこうなキャラが登場し物語を構成しております。

そんなややこしそうな設定は観ていればすんなり理解できる親切設計なので物語理解のわかりづらさとは無縁です。そう!分かり易い。
観終わっての感想はいたってシンプル


{netabare}「ベルくん。もうヘスティアでいいじゃないか」{/netabare}


ほら あなたにとって大事な人ほどすぐそばにいるのよ、と思わずにはいられません。
タイトルから色恋沙汰を想像し、蓋を開ければ抑えめで真っ当なRPGをし、いざ終わってみるとやはり看板に偽りは無いんじゃなかろうか、と思える良作です。


1.ナメたタイトルのわりにはまともな内容
ベルくんを軸にしっかり“物語”があるのです。
{netabare}・ヘタレ優男が徐々に地力を付けていった序盤。惚れた弱みだから?眷属だから?駆け出し冒険者のためにヘパイストスに頭を下げるヘスティアの覚悟に感動しました。
・第6話。父母との別離の後、初めて触れたであろう他人からの信頼で救われたリリルカにこれまた感動しました。リリはベルの生命を獲ろうとする程の追い込まれた状況下にいたのです。そしてベルは甘いと思えるやり方を貫き通します。こちらもそういう話なんだと観方を固めました。
・転機となる第8話。第1話と同じケースに直面し…乗り越えました。これがまたベルくんいい顔してるのです。第7話が下地として活きてました。残り5話!
・その後、味方側にいわく有りげな男キャラを配置。最大のピンチ到来。と展開が速くなります。“詰め込み過ぎ”か“怒涛のラストスパート”か受け取り手に任せていて、私は後者寄り。{/netabare}


2.ヘタレな主人公が苦難を乗り越え成長していく
RPGのステータス成長のみに非ず。主人公が殻を破る内面の葛藤も描いた成長物語です。


3.ハーレムは申し訳程度(と感じる)そして俺TUEEEも申し訳程度(と感じる)
ハーレム:ベルくんはモテる要素を潤沢に保持してますので総取りも納得です。なんでコイツが?というキャラのハーレムとは一味違うと一線を引きました。

俺TUEEE:やや力技でした。{netabare}最初から「しあわせのくつ」持ちですしね。ただ、もしかすると死ぬかもしれん、という緊迫感はあったので良しとしてます。{/netabare}


4.緩急つけた魅力的なキャラたち
陰キャ陽キャそれぞれ特徴があったのはもとより、例えばヘスティアにしてもベルくんにデレる(ストレートな愛情表現が◎)ところと、意外と立派に神様してるところなど二面性や緩急をつけてきてました。
{netabare}「罪悪感なんて結局、自分が自分を許せるか許せないかでしかないんだ。君が心を入れ替えたっていうんなら、行動で証明してみせろ。」
※厳しくも温かい。そしてベルくんへの信頼があるからこそ出る言葉でしょう。{/netabare}


主演松岡さんで早々に戸松さんと絡んでるし、階層攻略のゲームっぽいし、モンスターにやられたらきっちり死ぬし、本人は一途ながら出合う女性軒並み好意持たれてるし、と某SAOと類似する点はそれほど気になりませんでした。松岡さんの声のトーンがいつもより高めだったからかもしれません。
既視感はあっても、丁寧に処理されたアニメです。神々と紐づくファミリアの設定は独特で世界観を構成する要素としてきちんと消化できてますし、別個のものとして捉えてます。


気にする気にしないのどっちに転ぶか、どこが刺さるかを言語化できたらラクなんですけどね。上に挙げた4点は魅力というより「マイナス先入観はこうしてプラスに転じました」的な内容。
もう少し掘り下げると、前述4.に絡んで“キャラへの愛着があった”が上乗せされて評価に影響しました。


■祖父の薫陶
人の好いベルくんに脈打つ祖父のDNA。これでだいたい説明がつきます。
{netabare}チートスキル「英雄願望」。ベルくんのモチベというか強さの源泉。女のために体を張る、そして女のために頑張る理由は幼いころ受けた祖父からの薫陶でしょう。{/netabare}
{netabare}「ベル。冒険者ならダンジョンに出会いを求めなくちゃっな」1話
「醜悪な怪物から、か弱い女冒険者を助け、感謝され、いい仲になる」同じく1話
「これぞ冒険の醍醐味ってやつだ!」これまた1話
「ゆけーいベルよ 男なら寝込みを襲え!接吻じゃー」7話
「覗きは男のロマンだぜ!」12話{/netabare}

■ヘスティアの献身
ベルくんは無自覚ですが、ヘスティアのベルくんへの信頼の厚さを端々に感じます。疑いの目を向けられてもヘスティアは動じません。二人の絆の強さを表わす描写に嫌味がなくそこにシビれます。
{netabare}昭和、いや明治の女の凄みを感じます。会ったことないけど。。。旦那を支える覚悟と信じ続けることのできる肝の据わりっぷり。THE内助の功。{/netabare}
{netabare}ヘスティアナイフの時もそうですが、エイナにリリを警戒するよう忠告を受けた時も、生還した後リリを諭す時も、パス・パレード(怪物進呈)を食らったベルくんの捜索隊を出そうとする時も、とむしろベルくんが目の前にいない時の振る舞いに惚れる。{/netabare}
{netabare}“例の紐”も良いですが圧倒的にここが私のツボです。{/netabare}

■長老役リューさん
古くはナウ○カのユパさま。強いです。そして淡々と飄々とさらっと大事なことを主人公に伝える役回り。本作で誰かヒロインを選べと言われたらこのワケあり美女を選びます。
{netabare}一緒の皿洗いでの一言が8話でミノタウルスに対峙するベルくんの背中を押しました。ベルくんをクラネルさんと呼び一歩センを引いている姿勢にも好感です。{/netabare}
リューの雇い主ミア母さんも粋ですね。ラ○ュタのドーラ婆さんと魔女の宅○便のオソノさんを足したような快活おかみさんもいいこと言うんですよ。
{netabare}「冒険者なんて格好つけるだけ無駄な職業さ。最初のうちは、生きることに必死になっていればいい。惨めだろうが笑われようが、生きて帰ってきたやつが勝ち組なのさ。」{/netabare}



難点挙げるならベルくんとヴェルフの名前の音が被ってしまうのはいかんとも。

恐らく原作では言及されていてアニメでは説明不足と感じる部分、アニメ観ただけでは理解しようがない箇所もあったり、未回収は残ります。
続きは外伝(ソード・オラトリア)、そして公開中(2019年3月現在)の劇場版を楽しみましょうか。
さらに2期制作のお知らせが公式サイトより発表されました。


とても見やすいファンタジーの良作。原作まで手を伸ばすかと久々に思える良い作品に出会えました。



視聴時期:2019年1月~3月再放送

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2019.08.11追記

この1期視聴から日をあけてオラトリアを視聴。できれば1期とオラトリアはセットで観たほうが良いかなあ、と体験談。結局オラトリア観てすぐこっちを観返すハメに。
これで2期の予習はバッチリということですな(^^)



2019.03.25 初稿
2019.08.11 追記
2020.03.22 修正
2021.10/10 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 81
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

君も僕もロトの勇者だ

制作J.C.STAFF。

舞台は迷宮都市オラリオ。
冒険者は広大な地下迷宮に潜り、
モンスターと戦っては生活の糧を得る。
剣と魔法の冒険活劇、
王道RPGファンタジー。

この作品はキャラやシナリオに嫌味がない。
明朗快活な冒険譚である。
ただ強さに憧れ夢見る少年の物語です。
ロリ巨乳のヘスティアは、
いつも不貞腐れててかわいい。
声が凄くいいですよね。
アイズヴァレンシュタイン…透明で美しい人。
惚れた(〃▽〃)ポッ
{netabare}鍛冶屋に物語の焦点を当ててくれたのは嬉しい。
こういう世界は職人が支えているのだ。{/netabare}
ED曲が爽やかで耳に残ります。

構えることなく素直に見れる。
貴重なエロありコメディありの冒険譚。

勝者は常に敗者の中に、
失敗から多くを学ぶのであろう。
そうやって強くなればいいのだ。

ベルくん頑張れ、きっといつか報われるさ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 106

72.7 2 ポジティブでファンタジーなアニメランキング2位
蜘蛛ですが、なにか?(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (435)
1505人が棚に入れました
女子高校生だったはずの主人公<私>は、突然ファンタジー世界の蜘蛛の魔物に転生してしまう。しかも、生まれ落ちたのは凶悪な魔物の跋扈するダンジョン。人間としての知恵と、尋常でないポジティブさだけを武器に、超格上の敵モンスター達を蜘蛛の巣や罠で倒して生き残っていく……。種族底辺・メンタル最強女子の迷宮サバイバル開幕!

声優・キャラクター
悠木碧、堀江瞬、東山奈央、石川界人、小倉唯、喜多村英梨、奥野香耶、田中あいみ、榎木淳弥
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

後半面白くなりそうと思った自分がバカだった

主人公が蜘蛛に転生するなろう系
10話ぐらいまではほんとにつまらないアニメだと思ってたけど、最近面白くなる兆しが見えてきたかも?


完走後の感想としてはつまらない→たまに面白い→つまらない
結論つまらない。

↓1クール目感想
{netabare}
蜘蛛子がいろんな強敵と戦っていく話だけど、あんまり面白みがない。俺TUEEEE系では決してないんだけど、戦闘がワンパ&ご都合主義すぎてなぁ...って感じ。
やられそうになったりしても、偶然タイミング良く得られいたスキルで敵を倒すし、倒し方も基本毒っていうワンパ。
蜘蛛子が強くなってもそれ以上に強い敵ばかりがでてくるし、あんまり絵面も変わらないから、強くなってる感がないっていう。
それに何より目的がはっきりしてないからグダグダ感が否めない。とりあえず洞窟を出ようという目的はあるんだけど、こんな長々と洞窟で同じような話ばっかりやっていたらさすがに飽きる

ただ後半になって、スキルとかステータスなんて存在があるのはおかしい、管理者がいるはずだという展開とそれならスキルばかりに頼ってたらまずいかも?ってなるシーンがあったけど、ここは良かったです。まあ正直これが普通なんだろうけど、なろう系は説明もなしに当然のようにステータスがあるアニメが多すぎるので。

世間的にはいらないと散々言われまくってた可哀想な人間パートですが、個人的にはこっちの方が好きでした(笑)
他のクラスメイトが描かれていて、先生が他人のステータスをいじったりしてて黒幕っぽかったり、また別の黒幕っぽいキャラもクラスメイトだったり。
たぶん、個人的にこのアニメは地上に蜘蛛子が出るか人間と合流したらかなり面白くなるんじゃないかなって思ってます。
最近送り込まれた人間を蜘蛛子が襲ったことで、蜘蛛子の情報が人間側にも入ってきているみたいな感じだったので、近いうちに合流もしくは敵対するんじゃないでしょうか。現世で主人公をいじめていた人との再会も描かれたら面白くなるんじゃないでしょうか。

話以外でいうと、ちょっと主人公のノリが一人芝居感あって見ててきつい。
あと、めっちゃ雑なCGはどうにかならないものか
{/netabare}

↓完走後感想
{netabare}
人間パート面白いって1クール目時点では逆張りしてたけど、
人間パートやっぱりつまらなかった。
逆に蜘蛛パートは後半たまに面白い戦闘があったと思う。たまに...
VSアラバ戦やVSクイーンタラテクトは結構凝ってて面白かった。

人間パートの何がつまらないかというと引き延ばしで全然話が進まないことが大きな要因だと思う。
大した話でもないのに長々と尺を使って描かれるという。
内容も滅茶苦茶。元日本人なのにクラスメイト同士で和解を試みようともせず、争うしでほんと酷い。

主人公も平気で人を殺しまくるというサイコパスさ。
しかも主人公に関しては転生してからそんな期間たってない時期にそれだから本当に意味不明。

転スラの場合は
村が滅茶苦茶にされた→人間を殺す
オーバーロードの場合は
人間の心がだんだん失われて行く→人間を殺す
としっかりした理由付けがあったからよかったけど、これの主人公はそういうのないしほんとにサイコパスにしか見えない。

あと、前半で転生までの経緯などが説明されなかったから何かあるのかと期待してたが何もなかった。
これのせいでこのアニメに対する自分の評価がガクッと下がった。

あんな引っ張った割に理由が魔法の誤作動というザ・テンプレって。
しかも管理者が転生者たちの記憶を消さなかった理由も良くわからない。
消さないメリットが一切ない。
早見沙織のキャラも結局他のなろうで言う神様的ポジションだしほんとしょーもなかった。

おまけにラスト付近では最初から酷かった作画がエクスアームより少しはマシかレベルぐらいまで落ちるし戦闘も楽しめない。
最終回も終わってる。
何もかもぶん投げて終わった。

まあ、敢えて良かった点を言うと、先生の過去話とソフィアがかわいいこと。それと、2クールともOPは神だった。

一話毎感想(12話から)
{netabare}
12話
VSアラバ戦目新しい感じで面白かった。
相手が主人公への耐性を得るとか主人公ばっか都合がいいわけじゃなくて良かった。
結構グロくて、対策法練ったりするのも良かったし、SPを使い果たさせる戦法もよかった。
相打ち覚悟で死滅の邪眼使ったり、熱い死闘で初めてこのアニメの戦闘シーンで面白いと思った。
最後にあらばに切れるのは蛇足かな。意味わからん

13話
元現代人の人間なのに何でこんな簡単に人間殺せるんだ。
なんで話をしない。
トカゲが話せるからできるよね。
やっぱり後半になって戦闘は面白くなった。
けど話をもうちょっと進めてほしい。

14話
なんで主人公、心まで魔物寄りになってるんだ?
声は通じない感じなのか?吸血鬼の子かわいい
人間視点の蜘蛛ギャグになってて面白い
人間パートも今回面白い。作画今回酷くないか。
なぞに洗脳が解けて謎に王道の私を殺せ!展開。
そのキャラは特に印象に残ってないキャラ。
キャラ多すぎることの弊害。
なんでこんなに殺人鬼がいるの?
転生者なのに。
てか、誰が死んでたのかほんとに全く分からん。

15話
主人公のステータスがわからん。
地上に出たのに結局やってることがワンパに感じる。
めっちゃCGなのもどうにかならんのか
MP吸収とか言われても何やってるか全くわからん。
戦闘も結構ガバガバで攻撃できる状況なのに相手が攻撃してこなかったり。
やっと蜘蛛子と人間合流しそう。

15話
主人公不死身に!?
結局転移じゃなくて転生か。
期待させたわりにオチが陳腐、普通のなろうと同じで異世界の魔法が現代で発動して転生。
あの黒幕っぽかった早見沙織のキャラ他のなろうでいう神様的立ち位置でしかない。
記憶を残した理由も良くわからん。
管理者のせいで殺してしまったから?
記憶消したらそのこともわからないじゃん、混乱も怒るだろうに何で記憶を維持したまま転生させるんだよ。
管理者も敵でも何でもないという。
期待した自分がバカだった。ただのなろうだ。
フェイだけ顔が転生前と同じなことは意味あるのか?
転生者だけで話が動いてるのも微妙。
まるで転生者が来てからこの世界が出来たように見える。
もう滅茶苦茶。
アラバに散々キレてたくせにいい戦いだったよって。
ラストは主人公が死んで終わり不死身だから死んでないけど。

17話
蜘蛛子人間界でも有名だった。
何も話が進展しない。

18話
ソフィアと蜘蛛子仲良くなってほしいな。
なんでこんな平気で人殺せるんだ。
転生者の存在把握されてるのか。
これ転生者を集めてるのか...?
主人公がめっちゃ信仰されてるるの面白いw

19話
人気になってる蜘蛛子w
ソフィアかわいい
対マザー戦面白かったし、EDの入り方も良かった。

20話
管理者なのに完全には主人公のこととか把握できてないのか。
この世界が滅ぶとかいう設定いつ出てきたっけ。
ちゃんと見れてなかったなぁ。
おい殺したらまずいだろw 主人公バカかよ。
てかマジでなんで平気で人殺せるようになってんだ主人公。
時系列分かりにくいなぁ。
先生未来見えるのか...。
先生優しい、主人公みたい。悲しいなぁ...。

21話
結局管理者が敵なのか?
草間と京谷とかいう意味深キャラ。
草間は敵だった。作画が死んでる。
クソダサアーマーしゅん。

22話
元人間とは思えんな。Youは何しにここへw
CGがほんと酷い... 進展あんまなかったな。

23話
CGが... 音も軽い。
元クラスメイトとは思えない会話。
引き延ばし感。進展が全然ない。
何でクラスメイトでこんなに敵対するんだよ。
クラスメイトならもっとまともには話せるだろ。
メカあるのかこの世界。
あんなメカで死ぬわけないのに「きょうやあああああ」って言って終わりw
人間パートがつまらないのじゃなくて話が全然進まないのがつまらない。
最後のが蜘蛛子?
24話久々の蜘蛛子。
え 人になるんかよ。
CG全然よくなってないじゃん、延期した割に。
止め絵顔アップばっか。
結局エルフ側が悪でソフィア側が正義ってことでいいのかな。
放り投げすぎだろ。何で和解しようとしなかったの?
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 9
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

アニメ業界はどうなってゆくんでしょう?

 結構人気がある原作ですので、アニメ化の権利は多分取り合いだったんじゃないでしょうか。で、コロナ禍とはいえ、これですか。

 最終話はなんとか作画は頑張ったんでしょうが、CGがうるさいだけで、魅力はまるでありません。多分製作側も分かっていると思いますが、まあ、駄目ですよね、作品全部が。大失敗といっていいんでしょう。作画作り直しとかいってますが、それだけじゃなさそうですよね。次クールの発表があっていいくらいの尻切れトンボでしたが、ありませんでしたね。やっぱり。

 2クール目は構成、演出、脚本、アニメ、キャラデザ、声優。全部だめです。1クールも褒められはしませんが、蜘蛛子ばっかりな分、作画も構成もあまり気にせず、まだ見られました。

 コロナのおかげで時間が増えて、レビューの楽しさを知って、今期のアニメを結構真剣に見てきました。豊作という話もありますが、私は日本アニメの危機を感じました。
 1.原作で結末がないのにアニメ化してしまう。
 2.製作委員会方式で1クール、2クールでぶった切って様子見。
 3.だから構成も脚本も滅茶苦茶。
 4.同じく企画を通しやすい原作付ばかりになって、オリジナル比率が低い。
 5.低予算化、人材不足等でまともにアニメが作れていない。
 6.めぼしいコンテンツが残っていないので、レベルが低いものを無理やりアニメ化する。
 などなどが、顕著に見えました。
 
 作画崩壊とか昔は伝説になるくらいのギャグの領域でした。今期のアニメの作画のレベルは正直最低に近いのではないでしょうか。

 本作については、力がないクリエータが難しいコンテンツに挑戦した結果、という側面もあると思いますが、正直、2、3年後ですら見られていないレベルだと思います。

 残念でした。


{netabare}
17話みました。

 時系列のシャッフルの構成が原作と違いますが、1期までは面白く構成されていたと思います。エンディングも良かったし、マザーに匹敵する強さに進化するまでの蜘蛛子の苦労も、原作よりもビジュアルで良く表現できていたと思います。

 ただ、2期に入って、急につまらなくなった気がします。なんといいます停滞感があるというか、蜘蛛子と人間の時間のズレの謎っぽさが消えてしまったのに出し惜しみしているというかわかりませんが、スピード感もユーモアも無くなってしまったといいますか。

 構成をもう少し工夫できなかったのかなあ、というのが今の印象です。

 難点がもう1つ。人間の作画、17話の戦闘シーン。ひどかったですね。昭和かよ、っていうぐらいひどいエフェクト。動かないし。後ろから見せてマントでごまかしているような構図とか…魔王の作画にくらべて、人間のぺらっぺらな感じが、なんといいますか…。クモ系はたぶんCGなんでしょうけど。

 原作の読みずらさを、アニメが補ってくれたので、1期は見られて良かったと思っていますが、ちょっと2期以降は違うアニメになったのか、というくらいレベルが落ちた気がします。気のせいかもしれませんが…。

 ここまで見たので最後までは見ますが、3クール目以降は期待できないですかね。原作のセールスに響かなければいいですけど。


18話見ました。
 18話はやっと蜘蛛子の話が動いた感じです。もともと原作はちょっと間延びはありますが面白いので、最後に向かって盛り上げてほしいところ。白の活躍が見たいですが原作のあの覚醒する回がちょっとなあ、なので、どこまで見せてくれるか、素直に楽しみます。
 やっぱり、構成と、蜘蛛パート人間パートのアニメの出来のギャップがなければもうちょっと見やすくなったのになあと思います。

19話見ました。

 うーん。進まねー、人間パート出来悪、蜘蛛子の戦いはずっとやってるからもういいよ。という感じですかね。やっぱり、原作の構成の読みづらさをそのままアニメにしちゃった感がすごいですね。

 切らない、とは思いますが、これどこまでできるんですかね。かなり中途半端で終わる気がします。

20話です。
 話、動いてるんでしょうけど、動いてる気がしないテンポに感じます。
 原作を先行で読んでいて、気にはなっていたのが構成のまずさとテンポの緩急が非常に読みずらいんですよね。まあ、初回ということでストーリーは面白いので、乗り切りましたが、アニメ見て原作見ると、ああ、やっぱり原作も面白くないかも、と思ってきました。
 もちろん蜘蛛が強くなるところは楽しみましたが、初見だけということでしょうか。2回目見ると冗長で…うーん、アニメ作品にするなら今話が15話くらいにするか、または人間パートの工夫が並行してあると良かったですかね。

22話を見て思った事なのですが、時系列と尺の使い方、および蜘蛛パート、人間パートの構成など見づらい要素はいろいろありますが、それが謎解きになっていないんですね。だから、興味が持てないのでしょう。

 白という謎の存在が提示されて、どうしてそうなった、みたいな事件があって、その謎解きをさかのぼって、みたいなストーリーになっていないので、見づらいということに気が付きました。
 結局何を追えば面白いかという主題に関して言えば、1クール目は蜘蛛子が強くなるプロセスというのがあったわけです。ところが2クール目のテーマは白になるまでの過程、または、この世界の滅亡を避けることなのかもしれませんが、全然謎として認識できません。
 そう、謎を謎にしているといえば、いいでしょうか。伏線らしきものはいっぱい散りばめられてはいるのですが、興味の方向が定められません。
 だから謎解きの楽しみもなく、時系列シャッフルが見づらいだけになってしまっています。

 今回のようにちゃんと動いてバトルがある話だったのに、イマイチ感があるのは興味を惹きつける骨格がないからではないかと思います。

23話 あー、延々と人間バトルですか。まあ、話はもういいのですが、人間がCGと手書きの作画が入れ替わるのはなぜでしょう?指令室?みたいなところの作画がまた…いやー、もうなんでもありですね。人間の女の子のCGところどころ出来良かったです。もう一息でしたね。
 それにしても、どうしてこうなったんでしょう。2期かけた大型コンテンツなのに。ギブアップですかね、クリエーターサイドの。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.2

「ボクちんのアイデアすごいっしょ?」

2話までの感想{netabare}
“転スラ”は「なんか違う」と感じて途中で見なくなっちゃったけど、こっちはそれと似てるとのことで…だけどまさか丸っきりコピーってことは無いだろうし、じゃあどんな違いがあるのか注視してけばいいのかなぁ?と思いつつの視聴。
で、正直1話は面白くも無ければつまらなくもなくどうしたもんかな?と思ったが、2話でなんとなく見えてきたかも?
なんと主人公は、システムメッセージは別として、ここまでで意思疎通できる他人とは誰一人として接触してない。
そして前世でいじめられてたにしては転生後は妙に明るい、むしろカラ元気にすら見える。
ヨーヨーをやってるシーンなんて本当に楽しんでるのか、そう見えて心では孤独に泣いてるのか、どっちなんだか本気で悩む。
で思ったんだけど、これは狙ってなのかたまたまなのか…

陰キャのコミュ障が自分のテリトリーでハイテンションになる、いわゆる「早口で言ってそう」状態を描いてる?

今期多いっすね、“ワンダーエッグ~”や“裏世界ピクニック”がやっぱりそういう部分が描かれてて、この作品もそれなのかな?と。
エンディングがああなのもそういう意図か?
そりゃあ前世の自分を知る人間が誰も居ないゲームの様な世界で経験値稼ぎって、根暗ボッチゲーマーには堪らないモノがある…のか?
ってか妙に前向きで、そんなメンタルなら前世でも友人作っていじめなんか受けそうにない気がするのだが、これはあくまで2話までの感想。
他の転生者と会った時どういう反応をするのかが評価の分かれ目になりそう。
一人の時はイケイケドンドンのウェーイだったのに、クラスメイトに会ったらしゅんとしたりして?

ってことで、転スラと違う部分としては「なんか気だるげ・ヤル気無さそう」「余裕ぶる・マウント取るのに必死」「意味も無くゴブ太をいじめる」という部分が無く、随分と見易い。
逆に、人と接触してそういう部分がもし出始めたら途端にキツくなると思うので、今後の展開が楽しみでもあり恐くもあり…。
他にも色々と「ん?」と思うことはあるけど、それは保留~。{/netabare}

3話感想{netabare}
やっべ人間パートがつまらないw
てっきり転生者ならではの、視聴者と同じ現代文明の知識を使って竜を倒すのかと思ったら、単なるチート能力で倒しただけ。
今のところ転生者のみがチート能力持ちである説明が無いので、現地人と同じ手法で倒したとしか見えない。
「2話までの感想」で主人公と合流した時を楽しみにしてる旨を書いたが、暗雲が立ってきた…か?

でもってその「2話までの感想」で触れた「ん?」と思った部分の一つについて。
システムメッセージ見えたり聞こえたりするのは主人公だけなの?という疑問。
3話最後で「同属喰い」が文字表示されたので、転生者は全員聞こえるのかな?
ユーリの言ってた神の声ってのもそれか?
…。
実は現地人も全員聞くことが出来たりして?
これを明確にしてくれてないから座りが悪いんだよね。
ま、まぁ今後説明があるとは思うけど…そう思いたいけど、他の作品の設定をスライドして補完しろって作りはどうなんかなぁ。{/netabare}

4話感想{netabare}
4話は全編蜘蛛パート。
3話までで「ひょっとしたら蜘蛛パートだけ続けた方が面白いかも?」とは思ったけど、それはあくまで人間パートがつまらないことの皮肉であって、実際にそうするヤツがおるかーい!

そしてなにより、実際の動物の生態をどこまで代入すればいいのか悩む。
3話最後、竜に睨まれて大ピンチってところで4話に続いたワケだけど、実は見つかってなかった?それとも腹を満たして殺意は無かった?
個人的には後者の解釈で、だけどそれにしては説明が足りない。

でもって猿。
見た目は猿だけど生態的にはアリに近いのかな?と思えば作中の行動はそこまで不思議ではない。
同じ種なのに働きアリと兵隊アリで見た目や強さが大きく違うとか、群の存続が最優先でそのためなら個の犠牲は厭わないとか、それと同じ習性なのかな?と。
けど、じゃあ、なんで猿?
そりゃあ猿も群作るけどあそこまで郡選択(利他行動)は強くないでしょう。
というか、だったら最後は女王かボス猿が登場するもんだと予想したが、それは無かった。
架空のモンスターなので現実の生き物とは違うと言われたらそれまでなんだけど、だったら猿である必要性、更には蜘蛛である必要性も無くなってしまわない?
まぁホントの蜘蛛だったら足千切られてもあそこまで痛がらないと思うけどさ…自切とかホイホイする連中じゃん。

そして、戦闘が結局3話でも指摘したチート能力──転生した時に得た力頼りで、転生前の知識を生かした部分は感じられなかった。
システムメッセージや「仕様」を使いこなせるかどうかなんて「察しのいい現地人」でも通用できそうなモンで、転生した必要性が…ねぇ?
先述の件も「猿だと思って侮ったらまるでアリのような集団生物だった。はっ、すると女王が居る?」みたいなことを察して欲しかったというか。

蜘蛛をモチーフにするからには蜘蛛についてよく調べてる、ひいては生き物の生態に詳しいことを「ちょっとだけ」期待したんだけどなぁ、そうでもないのか?
魚を食べ続ければシガテラ毒に耐性が付くとホンキで思ってるタイプ?{/netabare}

7話までの感想{netabare}
これまでゴチャゴチャと文句みたいなことを書いてきたけど悪いって意味ではなく、だからといって面白くもない味の無いガム状態だったのだけど、7話に来て…やっと、やっと面白くなって来た?
正確には次回以降面白くなりそうな雰囲気を予感させてくれた。
この世界って何なんだ?ってことに目を向けたり陰謀めいたものが係わってるっぽいことにようやく踏み込み始めて…くれた?
──って、ここまでなげーよw
「この世界はまるでゲームのようだ」って、おせーよww
散々システムメッセージ読んでおいて今更?って感じはするけど、ま、まぁいいか。
惜しむらくはこれまで人間パートが退屈だったワケだけど、先生が巡回GMっぽいと匂わすのはもっと早くからやってても良かったのでは?
ってかミルパンセというか板垣伸的に“コップクラフト”を挟んで“ユリシーズ”と同じ展開?
あっちは確か{netabare}賢者の石を2個に割って両方同時に使うという創造主(開発)が想定してない挙動をしたせいで封印してたデバッグルームが開いてしまう{/netabare}って話だったような。
確かその展開も結構後半になってから明かされたもので、引っ張るのが好きなクセに下手なのか?原作がそうなの?

あくまで予感させるってだけで実際に面白くなるかどうかは次回以降~。{/netabare}

10話までの感想{netabare}
7話で「次回から面白くなるかも?」と思ったら8話で停滞、9話で再び話が動いて…う~ん、どうなんだろう。
とりあえず妙に展開が遅い(=1話1話の内容が薄い)なぁ、と思ったら、どっかの感想でかなり凝縮してるみたいないことが語られてまして。
えっ、マジ?
これで内容テンコ盛りだとしたら…考えられる箇所は転生前のサマーキャンプ(え?違う?)に参加してた人間達の顔と名前。
もし、これを覚えておかないと今後の展開が理解できなくなるのだとしたら…アハハ、無理だーw
もしくは精神異常者のノートのようなスキルの羅列を覚えないといけないとか?
こ、これも無理。
もう一回見返す必要が出てきたら結構辛いかも?

で10話、相変わらず展開遅い。
“LOSTSONG”みたいのをやりたそうなのは分かったけど、ハッキリするのはまだ先か。
そろそろ一発ドカンと「おおっ?」と思えるモノが無いとちょっと…クールの境目にそれ期待できるかな?{/netabare}

11話感想{netabare}
禁忌…禁忌ねぇ。
段々と世界の真実に近付いてく面白さを否定された感じ。
もう禁忌で知った情報を朗読するだけでいいんじゃねーの?
結構ガックリ来たので批判的な感想が続きます。

{netabare}・このままでは世界が壊滅することを知る→いつ?「人類滅亡まであと○日」みたいに明確にタイムリミット設定して欲しい。
リアルでも「日本は近い内大地震が起きる」とは言われてるものの、それを理由に海外に移住したり、そのための資金稼ぎとして仕事に精を出してる人はそうは居ない。
地震を止めるために努力しようと思う人はもっと居ない。
自分の力で止めることの出来る目算が何かあるんだよね?評価はそれ次第かなぁ。

・世界の壊滅を阻止するためにはドラゴンを倒さなければいけない→作劇上の詭弁を感じる、何かヘンじゃない?
世界の壊滅に巻き込まれて死にたくないので、死ぬかもしれないドラゴンとの対決を決意?
自分の身が大切なのか大切じゃないのか、どっちよ?
座して死を待つより最後まで悪あがきをしようってことなのは分かるけど、悪あがきするにしたって励みになるものが無いとちょっと…。
なんせ相手が世界の滅亡なので「せめて一太刀」の意味が無い。
傷痕を残される者も居なければ語り継ぐ者も居ない。
勝とうが負けようが世界は存続し続ける作品と混同してる予感。

一応戦わなくてもいいという選択肢が一度浮かんだだけマトモなんだけどねー。
ただ、その…分裂症発症してるとはいえ如何せん蜘蛛が一人のままなので、感情に深みが無いというか壁を相手に喋ってるだけというか。
「世界が滅亡するビジョン→そんなのイヤだなんとかしなきゃ」ってシーンで、家族や友人を思い浮かべることが、無い。
何か守るべきものがあってそのために命を懸けて戦うワケではない。
動機はあくまで利己的なもので、利己的なのは構わんけどだったらもうちょっと描き方あったんじゃないかなー?と思ったり。
今んトコ孤独を嘆くシーンが無いんだよね、ここまで続くとさすがに違和感。
トラウマの克服というのも蜘蛛になってからのトラウマだし…何か狙いがあるにしても出し渋り過ぎというか。

後半魔法のおさらいをしてたが、ここまで何でも出来ちゃうと「何が出来るか」よりも「何が出来ないのか」にしか興味が沸かない。
今までの戦闘シーンもそうだった様に、どうせお誂え向きの魔法が使えるようになるんでしょ?としか。
どうせ代わり映えしないならとっとと決着付けて話を先に進めてくれたほうが…。{/netabare}

説明し足りてない気がするので追記{netabare}
なんで「禁忌スキル」でガッカリしたかというと──
これまで「新たに蜘蛛子が知る情報=新たに視聴者が知る情報」だったのが、禁忌によって「視聴者の知らないことを蜘蛛子は既に知ってる」になってしまった。
それっぽいビジョンがフラッシュバックするシーンもあったしね。
なんか出し抜かれたというか、今後「これはどういうことだろう?」ということがあっても蜘蛛子はとっくに知ってる前提で話が進むことが『危惧される』。
ノックスの十戒の「探偵は、読者に提示していない手がかりによって解決してはならない」から外れたことをやらかされそう。
推理小説じゃないので別に良いっちゃあ良いのだけど、じゃあなんで「この世界はナンなんだかサッパリ分からない」から始めたの?と。

『危惧される』と鍵括弧で強調した様にまだ確定してないのでダメとは言わないけど、その片鱗は早くも起きてる。
上記と被るけど、近い未来(本当か?)世界が破滅すると知って阻止しようと決意するワケだけど、なんで自分の力で阻止できると思ったんだろう?
「この世界では敵を倒せば強くなり続ける」とは言ってるが、破滅の阻止は強さがあればなんとかできるという根拠は示されてない。
目的(世界滅亡の阻止)と手段(強くなる)が微妙に繋がってない感じで、「視聴者には明かしてないだけで繋がる情報を蜘蛛子は掴んでる」という印象が強い。
「ああ、確かにこれだったら強さがあれば阻止できるわ」と納得できる『壊滅に至る原因』を早目に明かしてくれると有難いんだけど、どうなんだろう?

リ…Reゼ…いや言うまい、あんな感じで「今やってるそれ、何を目的とした行動だっけ?」と目的を見失う作品は私には辛いッス。
読み込みが甘い?{/netabare}{/netabare}

16話までの感想{netabare}
蜘蛛子の目的って何だい?
11話を見た限りでは「禁忌スキルで将来世界が滅亡することを知ってそれを回避するために強くなる」だと思うのだが…。
「世界の滅亡を回避」と「強くなる」が関連してないのでは?という指摘は前回の感想で散々語ったのでもういいや。
とりあえず関連してる理由は視聴者に明かされてないだけで蜘蛛子には目算があるんだろう、ということで一応の納得をさせている。
で、蜘蛛子だけが知る情報はいつ明かされるんだい?と思ってじっと視聴を続けてたのだが…15話まで来て、その気配ナシ。

そもそも蜘蛛子が「世界」に関心を持たない。
襲いかかる災難に対処するだけで、一体この世界はどうなってるんだ?に興味を示さない。
巻き込まれ型の作品なら「興味を持とうにも手がかりすら無い」ということで納得できるけど、この作品でそれが通用するのは10話までじゃないかな。
11話で禁忌という大きな手がかりを手に入れた以上、その後も相変わらず10話までのノリが続くというのは何か違う気がする。
ひたすら受動的、対症療法しかしない。

向こう側から次に何をやるべきかがご丁寧にやってきてくれる

正直こればっかり、人間襲撃然りマザー襲撃然り。
与えられたものをこなしてるだけで、これって──下品な表現になるけど巷でいう「授乳手コキプレイ」そのもの。
自発的に何かをしようということは無く、冒頭の「蜘蛛子の目的って何だい?」がブレまくる。
目的が「この世界でひっそりと静かに暮らしたい→けど邪魔が入る」だったらまだ分かるんだけど、そうじゃないじゃん?
だから言ったんだよ、滅亡までのタイムリミット設定しとけと。
締め切り設定しないといつまでも原稿描かないで遊び呆けるマンガ家状態じゃないか。

ゴチャゴチャ書いたけど、有体に言えば「積極的に“なんで”世界は滅亡するのか」について探求しようとせず、ただ歯向かってくるヤツを倒すだけの戦闘を続けられてもつまらない。
この「なんで」はWHATではなくWHYやHOW、どういう原因でどんな経緯で滅亡に至るのか。
これを明らかにしてくれないと蜘蛛子の行動が理解できない、自我すら疑わしい、与えられたもので遊んでるだけにしか見えない、感情移入できない。


と、そんなことを15話視聴の段階で友人に話しまして、そして返って来た答えは「蜘蛛子は前世がコミュ障で、元々積極的に周囲に関わろうとする性格ではない→よってそこまで変ではないのではいか」というものでした。
あーそっかー、私は叙述トリック?時間ズラし?それのせいか「前世はコミュ障」という証言すら疑ってて考慮に入れてなかったw
いやだってねぇ、アラバと戦う前に「トラウマ克服だ!」と息巻いたけど前世でのトラウマではなく転生後のトラウマだし、根岸彰子(ソフィア・ケレン)に即座にピンと来なかったし、余りにも前世を思い出すことが無さ過ぎて…なんか怪しくない?
まぁそもそもその友人は私が指摘するまで11話の禁忌云々のシーン(「世界と心中なんてイヤだー」ってところ)を全く覚えてませんでしたw
そりゃそうだ、そんなシーンなんてまるで無かったかのような流れで話が進んでるんだもの。
正直禁忌スキルなんて取得しなかった方がまだ違和感少なく観れたんじゃないかなー?


そんなことがあっての16話。
スキル<不死>を獲得しました。
…。
おめでとう!、これで世界と心中しなくて済むぞ~っ…ってことではないっぽい。
え?どういうこと?
しかも「世界滅亡回避=強くなる」の意味不明な理屈は、このスキルがあることを見越して成立してたのかと思えば、本人も想定外だったらしい。
どういうこと?
でもって管理者D“から”連絡が来て…自分から接触しようとしたのではなく相手の方から手を差し伸べてきてくれるといういつものアレ。
「うわぁまたここで至れり尽くせりの授乳手コキプレイか」と苦い思いをしつつも、それでも蜘蛛子は管理者Dを嫌ってるらしく、そこら辺は友人の言った設定通りではある。
ただその…管理者Dへの質問の内容ってソレ!?
「そんなことよりもっと聞かないといけないことあるんじゃね?」って感想で…この感覚は最近も味わったぞ?
なんだっけー?と思ったら、ああ、リゼロの魔女のお茶会か。
私の興味としては「管理者Dは世界の滅亡は知ってるの?」で、これの回答次第で取るべき選択も大きく変わると思うのだが、何故それはスルーなんだ?
そして最後も魔王の方“から”襲ってきてくれるという親切設計。
何なん、ホントもうなんなん?
ひょっとして…引き出しがソレしか無いのか?{/netabare}

17話までの感想{netabare}
別所の好意的な感想を見てみたら「転生したら難易度ルナティックなのが他のなろうと違う」というのを目にしまして。
ああ、そうなんだ…私には全くルナティックに見えないのだけど、そう見える方には面白いらしい。
で、なんで私にはルナティックに見えないのか考えてみると、蜘蛛子の戦闘は現在のところどれもこれも「小規模なイヤボーン」なだけで全くピンチらしいピンチに感じない。
じゃあ私なりのピンチって何?というと「やれる手を全部出し尽くしたのにそれでも打開できない」になるかな?
もしくは「奥の手はあるものの代償がデカい」とか。
まぁその…スキルを羅列しちゃったのが痛い。
どんなにピンチっぽい状況になっても「見落としてるだけで有効なスキルを習得してるんでしょ?」と思ってしまって全然ハラハラしない。
「実はオレオ属性が弱点でたまたまそれを覚えてた」がまかり通っちゃうというか…オレオ属性でもカレー属性でもスシ属性でもそこは何でもいい。
オレオ属性って何だ?を前もってやってれば良いのだけど…キチガイ手帳でそれを果たしたと解釈するのは私には無理。
そうだなぁ、ドクターストーンで例えると、{netabare}硫酸を材料とした爆音弾を使うエピが無いまま硝酸の洞窟に辿り着いて取り囲まれてしまう感じ。
「くそうここで硫酸さえあればニトロが作れて打開できるのに…」「硫酸だっから何か知らんがそこに転がってたから拾っておいたぞ」で打開されたら全然ピンチ(からのカタルシス)にはならないって。{/netabare}

ってか16話最後の魔王のステ見るシーン、ホント酷いな。
無駄な情報がズラ~っと並んだ中に<魔王>ってのもあって、いや、そういう重要なことは一瞬で分かるようにしとけよと。
UIが糞糞の糞、キチガイノートすぎて見るのが苦痛、ここに伏線が隠されてると言われても困る。
作者がそうとは言わないが、この作品世界を作った創造主だか管理者は無能かサヴァン症候群。



と、そんなことを思いつつ16話までだら~んと見て、17話、更に違和感は加速した。

魂というか「モノを考える場所」は何処?
脳などの肉体の一部なのか、どこかのサーバーに移すことができて肉体に縛られないのか。
深淵魔法の隠し効果は魂の分解と言ってるが、どうにも不死スキル(というか人格分離)と相性が悪いような?
不死スキルの具体的な効果は魂の拠り所の不滅化だと解釈したが、では17話段階の拠り所はどこ?
「並列意思はマザーに移植できた」と言ってるので、そっちが無事なら本体(蜘蛛子)の肉体側の魂は分解されても平気なのでは?
けど作中ではあたかも「蜘蛛子の肉体を滅ぼせば魔王を侵食しようとした魂も消滅する」みたいなノリで、じゃあマザーに取り付いてただけで拠り所は相変わらず蜘蛛子なのか?と思おうにも、それだと「並列意思は上手くやってるかしら?」って台詞がなんか変。
人格を分離まではまだいいけど、それが拠り所は同じなのにパーテーション切ってお互いの状況が把握できないのは非効率にしか見えない。
ってか分離ではなく複製でいいじゃん、と。
分離したことによるトラブルが今後起きるなら良いのだけど…。
まさか本当に「蜘蛛子の魂は分解されたけど分離しといた方が無事なので難を逃れた」…なんて展開じゃないよね?それやられたら17話のヒキが茶番もいいコトになってしまうぞ?

前もっての説明が足りないというか、他の似た作品でしっかり説明がされてるのを見て慣れてる人向けになってるというか、設定を複数の作品からつまみ食いして齟齬を起こしてるというか。
「魂の分解の前では不死スキルは無意味」なんて、パっと聞いて違和感覚えずに飲み込める人ってどれだけなんだろう?
前もって魂の無いアンデッドや物理攻撃の効かないゴースト系のモンスターでも出しとけば良かったのに…と思うのだが、それは世界設定から外れてしまうのだろうか。
または14話で、洗脳を受けて死に掛けた、というか一度死んだカティアが肉体の死と共に魂が分解される→それをシュンが再生する、みたいなことをありありと見せつければ印象が大分違ったんじゃないかなー?

幸い?なのか私は“ロストソング”を見てたお陰か時間ズラしトリックはそこまで混乱してない(思い違いかも知れないけど)が、正直ここまでひっぱる様なものではないとは思う。
なによりエルフ先生「詳細は禁則事項です」、管理者D「詳細は禁則事項です」、禁忌スキルでどこまで分かるのか「禁則事(ry」で、肝心な部分は伏せてばっかりで実は何も考えてないんじゃ?という疑惑が膨らみ始めてたり。
17話では遂にシステムメッセージさんがシュンの夢に姿を現したけど、これもちゃんと畳めるのか?
また、蜘蛛子が進化のたびに姿を変えて、そこまでは良いのだけどフェイも姿がパカパカ変わって「こっちもかよ…」と呆れつつも、ひょっとしたら共通したナニかがある伏線かな?と思うようにしてるが、これも疑わしい?
最終回まで見ても、せいぜい時間トリックを明かすだけで成し遂げた気分になって、根本的な部分はなにも畳まずに投げっ放しで終わりそうなイヤ~な予感が…大丈夫かなぁ。

ってかよう、シュン達が<竜殺し>の称号を獲得した時、エルフ先生はイヤな顔しないんだ。
7話で「スキルはあまり鍛えないでください」と言ってたので生徒が強くなるのは否定的な立場だと思ったのだが…。
というか現在シュン達が苦労してるのは、エルフ先生によって強くなることに制限かてたせいじゃないのん?
「今起きてる苦労はエルフ先生のせい」と思うと人間パートもやっぱりハラハラしない、ってか誰も突っ込まないのか。
責任の全部があるとは言わないが多少はそれを悔いるなり何かウラがありそうな表情させようよ。{/netabare}

総評{netabare}
ひっどい。
キャラが何か秘密にしてることがあって視聴者にもそう振舞ってる場合、つまり作ってる側が謎を引っ張っる場合、それを明かす時は「秘密にせざるを得なかった理由」がしっかりと納得の行くものでないとアカン。
そうでないと謎を明かさずに居たのは作り手の事情であってキャラはただの操り人形と化してしまう。
視聴者に明かさずにいた理由にキャラの意思が介在してないって言えばいいかな。
で、エルフ先生が何か事情を知ってそうでいながらそれを秘密にしてた理由が…「スキルの仕様がそうだから」(20話)。
は?なんで?「そうだからそうなんだよ!」と言われても納得しかねる。
謎のタネ明かしをされたら更に「なんで?」と謎が浮かぶのはどうなんだ。
だったら「最初の謎」なんか張らないで「次の謎」を最初から提示してりゃいい。
この面白くもない謎に面白くもない謎を被せるのがホント酷い。

時間差トリックもそう、これはちょっと前に“LOSTSONG”ってアニメがありまして、それでもやってた手法ではあるのだけど…。
そのアニメでさえタネ明かしは1クール作品の8話で、その後はそれを承知した上でキャラはどう行動するかを描いたんだけど、それでもタネ明かしが遅いと当時叩かれてました。
こっちの作品、時間差トリックはもうバレてるのに、それでもダラダラと引っ張るのはどういうこっちゃ?
ひょっとして…凄いアイデアを思いついたと自惚れて後生大事に小出しにしてた?
あんまり作り手を悪し様には言いたくないのだけどそう感じてしまう。
別に大したトリックでもないぞ?

面 白 い と 思 っ た の か ?

で、この「ボクちんのアイデアすごいっしょ」ってオーラはスキルの羅列が最たるもので、正直気持ち悪い。
TRPGでキャラシートに冒険に必要の無い設定をドバーっと書き込むのと大差ない、気持ち悪い。
スキル考えてる最中すっごいウキウキだったのかな、気持ち悪い。
そんなことより情報を整理しろ、UIどうにかしろ。

視聴するのが結構キツくなって、20話の「先生が秘密にしてた理由」でガクっと来て、いよいよ切ろうかと思いつつも「折角ここまで観たんだら最後まで…」と頑張ったのが運の尽き。
最終話、ポティマスと戦って「禁忌で得た情報だとこういう機械技術こそが、この世界を崩壊に導いた一端なんだから」って…ええぇ……。
(ってか文字に起こしてみたらひっどいな、「○○こそが××の一端」って、日本語おかしくない?
「○○こそが××の核心」ないし「○○も××の一端に過ぎない」じゃない?
限定を示す「こそ」と、集合を示す「一端」がごっちゃになってる)
私の上記の「11話感想」の中の「説明し足りてない気がするので追記」で書いた『危惧してたこと』が当たっちゃいました。
もういちど書いておこう、

・探偵は、読者に提示していない手がかりによって解決してはならない

推理モノじゃないし本当に解決に至るのか知らんけど、視聴者の知らない(明かしてない)情報でキャラが勝手に納得するのは…アカンでしょー。
これも結局、禁忌を習得した時になんで詳細を明かさなかったの?という謎に対してのタネ明かしが納得できないに尽きるんだけど、なんでこんな作りにした?
11話の段階で「機械技術がヤバい」と明かせばいーじゃん、そっちの方が「一体機械技術は誰が所持してるんだ?」ってことで興味も沸いたんじゃない?
それに「なにか目算があってそれを目指して自発的に行動してる」と「外部からの働きかけに受動的に対症療法してる」がごちゃ混ぜになってて、やっぱりキャラが生きてる気がしない。
「機械技術を率先して探し出してぶっ叩く」なり「なるべく遭遇しないように身を潜めつつ力を溜める」なり、禁忌で得た情報に基づいた行動って…してたかい?
11話以降は「禁忌で知ったこと」が行動の動機でなきゃならんのに、全くそんな素振りがなく(実際友人は11話の禁忌取得シーンを覚えてなかった)都合の良い時だけ「禁忌で知ってた」を使う。
思い付いた設定を後出しするための予防線にしかなってない。
伏線なんて扱える知能じゃない。

面白くもない謎に面白くもない謎を被せて、それを過剰に引っ張ってキャラの行動原理を曖昧にして、いざ謎が明かされたら大したアイデアでもなくてがっかりって、何も良いこと無いじゃないか。
変に捻らずに「新たに蜘蛛子が知る情報=新たに視聴者が知る情報」に徹すればよかったのに…「視聴者の知らないことを蜘蛛子は既に知ってる」なんて難しいこと扱える能力無いよ。
サリーアン課題を間違えるタイプでしょ?
間違えた後「サリーはアンが隙あらば悪戯する性格だと知っていて、今回も悪戯されることを予見してた」とか「透視能力を持っててどこに隠したかお見通し」なんて後付け設定を言い張るタイプでしょう。
「読者に提示してない手がかりによって解決」ってそういうことよ?

蜘蛛子のスキルに関しても…もう恥かしくてあんま考えたくないのだけど──
魂の在り処は何処?モノを考える場所は何処?
ゲーム世界でログはサーバーに保管される、データが消えてもプレイヤーは覚えてる、そんな世界観であることは構わないけど、ロクに説明せずにそれ前提で話を進められても納得し難い。
人に説明した気になって全く伝わってない感じ…いやもうね、身につまされてる様で恥かしくて仕方無い。

総評は…なんていうか…策に溺れたというか、自惚れが過ぎるというか…。
キャラの目線と神の目線の使い分けができないバカが賢いフリをしてる感、無能が有能だと勘違いしてる感。
設定を考えただけで悦に浸って物語が書けてない。
共感性羞恥が働いて見てるこっちが恥かしい。


あ、それと作画についてはミルパンセだしまぁこんなモンでしょ。
書こうと思えば長々と書けるけど疲れるし、他の人がもう書いてるしいいでしょ。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 19

80.7 3 ポジティブでファンタジーなアニメランキング3位
ロクでなし魔術講師と禁忌教典(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (938)
5097人が棚に入れました
魔術と科学が共に発展した世界――ルヴァフォース。
魔導大国・アルザーノ帝国の南部に位置する「アルザーノ帝国魔術学院」はこの世界で最先端の魔術を学べる最高峰の学び舎である。
およそ四百年の歴史を有するこの学院は魔術の道を志す全ての者の憧れであり、学院の講師や学生たちも自信がその輩であることに誇りを抱いている。

この由緒正しき学院に突如として赴任してきた非常勤講師、グレン=レーダス。
「お前らに、本当の魔術ってもんを教えてやるよ」
《ロクでなし》と呼ばれるこのオトコの破天荒な授業が、今はじまる。

声優・キャラクター
斉藤壮馬、藤田茜、宮本侑芽、小澤亜李、高橋広樹、喜多村英梨

フロー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

雷精よ・紫電の・衝撃以て・撃ち倒せ

このシーンがピークだった
12もやる必要あったかな、、、
原作は面白いらしいけど買う気にはならなかった

魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード)ど云う位なので
最低な魔術理論(盗視等)の講義や
リア充イベント(文化祭等)の破壊や
「禁忌」教典とされるアカシックレコードの
抜け道的な入手方法等
ろくでなし魔術講師らしい事をしてくれるかと思ったら
まさかのバトルメインの作品


少し残念

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

とことんテンプレにこだわった作品かな?

原作未読。最終話まで視聴。

「これでもか!」というほど、どこかで見たような展開がひたすら繰り返されます。
しかし、この作品の面白いところは少し『ずらして』いるところ。
第1話から思わず突っ込みまくりでした。
{netabare}『って、負けんのかい!』みたいな感じで・・・。{/netabare}

ヒロインが{netabare}『銀髪だと思わせておいて実は金髪・・・、と思わせておいてやっぱり銀髪でした』{/netabare}みたいな展開も良かった。

そう考えると、この作品はズバリ「魔術系コメディ」。
敵キャラのクソっぷりも心地良い、この作品の感じは嫌いではなかったです。

そういえば、最後まで{netabare}禁忌教典(アカシックレコード){/netabare}について、あまり語られなかったなぁ。
何か、まだ火種がくすぶっている感じだし{netabare}(っていうか、根本的には、まだ何も解決していないような気が・・・){/netabare}、第2期とか考えているのかな?

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42
ネタバレ

おぼ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

ロクデナシ講師(嘘)が学校に来て美少女達といちゃいちゃしちゃうよ♪角川産テンプレアニメはもう嫌だ(><)/売り上げ→続編の可能性追記(7.28)

原作未読/全12話

角川産のテンプレラノベアニメ。
またか!って感じでした。

※レビューにはほとんどネタバレを含みません
※かなり批判しています。

( 'ω'o[総括レビュー]o
{netabare}
角川発のテンプレラノベアニメ(´・_・`)

ストーリーは、ロクデナシ(嘘)教師が魔術学校の女の子達といちゃいちゃしまくる感じです。

どこかでみた設定、ありきたりなキャラに当時は1話で速攻断念しました。

それからしばらくすると、ネットで2話が好評だっため、渋々2話を視聴(;´Д`)

結論でいうと、[駄目]でした。

ただ、悪キャラが登場して、
ギャグとシリアスを混ぜて中途半端になっただけ。

そもそもこういうアニメもういいんですよ。

酷い言い方すると、魔術?美少女?
(´・∀・`)ヘッって感じ。

物語に魅力もないしキャラ釣りにも程がある!( ˘•ω•˘ )

そもそもこういうアニメ円盤売れてます?
全部3000以下ですよね?

角川はこれを分かってこういうアニメを制作してるんでしょうか(;´Д`)

もう需要が無いことを自覚して、さっさととりやめて欲しいです。

結論をいうと、[テンプレラノベが好きな人なら楽しめる]アニメだと思いました。

語彙力皆無の書き殴りレビューですいません。{/netabare}

( 'ω'o[観点事のレビュー]o
{netabare}
[物語]/1.0★☆☆☆☆
誰かが考えたのをコピペしたような感じです。
まったく魅力がありませんでした。

[作画]/2.0★★☆☆☆
悪かったですね(;´Д`)
戦闘シーンにあれはちょっと……(´・_・`)

[声優]/2.5★★‪✯‬☆☆
グレン先生の声が若干合ってない気がしました。
ヒロイン達も人気声優にこだわり過ぎたかな?

[音楽]/3.0★★★☆☆
1話、2話ではOPもEDも流れ無かったため★3で。

[キャラ]/1.0★☆☆☆☆
グレン先生が本当に不快。
好きな人には申し訳ないんですが、
ああいう性格のキャラ本当に無理です。

[総評]/★1.9{/netabare}

総合点数【22点】

[続編の可能性]
{netabare}
※上の方が優先度高めです
※あくまでも個人的な意見です
※オリジナルアニメの場合は原作ストックは評価対象に入りません

※総評星評価の基準
---------------- 8×キリトリセン ----------------
★★★★★/80%~100%
★★★★☆/50%~79%
★★★☆☆/30%~49%
★★☆☆☆/15%~29%
★☆☆☆☆/15%未満
---------------- 8×キリトリセン ----------------

[円盤売上]/★★☆☆☆
※1巻2485枚/平均2485枚(暫定)
(6巻全データ分かり次第追記)

[原作ストック]/★★★☆☆
※原作5巻分消化/8巻まで刊行中
10巻で続編制作可能と仮定した場合、
原作ストックが補充されるのは「2017年12月」頃と予想されます。

[終わり方]/★★★★☆
※続きを予感させる終わり方をした模様です。

[作品評価]/★★★☆☆
※多数のサイトで普通評価

[制作会社]/★★★★☆
※『ライデンフィルム』
2作品の続編を制作しています。

[総評]/★★☆☆☆
※ありそうではありますが、円盤2000枚じゃ厳しいよね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36

86.8 4 ポジティブでファンタジーなアニメランキング4位
涼宮ハルヒの憂鬱 第2期(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (3795)
19188人が棚に入れました
「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」
入学式後の自己紹介で、このぶっ飛んだ発言をした県立北高校の1年生「涼宮ハルヒ」。成績も運動神経も容姿も優れているのに、傲岸不遜な態度と中学以来の奇人ぶりから、クラスで浮きまくる。その上、普通のクラスメイトをつまらないと拒絶し、ますます孤立していた。
そこで、ハルヒの前の席に座るクラスメートの「キョン」が話しかけたことをきっかけに、SOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)に加入させられてしまうのだった…。

声優・キャラクター
平野綾、杉田智和、後藤邑子、小野大輔、茅原実里、松岡由貴、桑谷夏子、白石稔、松元惠、あおきさやか

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

エンドレス8とかやりすぎだろ

ハルヒ2期となる本作ではあるが
内容は1期14話+新作14話で構成されているため
1期を観てからじゃないとダメということは全く無い。
むしろ、私個人としては1期を観ずにこちらを観ていただければよいと思う。

舞台設定は学園ものではあるがSF物でもある。
ぶっ飛んだヒロインにぶっ飛んだ設定。
そのわりに緻密な部分もあり関心させられるところもある。

唯一まともな?主人公キョン視点の語りで進行する。
この部分に好き嫌いがでそうではあるが
私はこういった主人公の説明くさい語りは好きである。

メインヒロイン「ハルヒ」も好き嫌いが出そうではあるが
私は好きである、否、大好きである。(基本Mなのかもしれないw)
その他にも魅力的なヒロイン達がいるので
貴方のお気に入りのヒロインにであえることであろう。

全体的な物語の構成は1期部分にあたる14話に関しては
かなり面白かった。
だがしかし、2期で追加となった新14話の中で8話分の
エンドレスエイトがさすがにひどかった。
ほぼ同じ話を8話連続とかどんな拷問かと思った。

これを拷問にしないためには、毎話違う水着のヒロイン達に
萌えるしかないのではないだろうか。
これリアルオンエアーで見たツワモノハすごいと思う。

1期2期ともに言えることではあるが
素材はかなり良い物であるのに敢えて気を衒う作り?によって
台無しにしてるのでは無いかと残念に思う。

設定、キャラ、音楽、作画、声優全てにおいて
私個人としてはかなり好きなのだが、
アニメとしての構成が残念といわざるを得ない。

それでも、話自体はかなり面白いと思うし
この続きとなる「消失」を観るためには、これははずせない。
消失の出来はかなりいいと言えるので、消失のためにも観ていただきたい。


とまあ、批判じみた物を書いてきたが
つまり、何がいいたいかというと

エンドレス8は早送りで観たw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 37
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

センチメンタルジャーニー

京都アニメーション制作。

素朴なファンには迷惑でしかなかった試み、
奇妙な歪みを故意に仕掛け焦らせる、
それが「エンドレスエイト」である。

制作陣の傲慢か、或るは崇高な何かなのか。

物語は至って単純である。
夏休みを全力で遊ぼうとハルヒの提案から、
{netabare}SOS団の面々は時間のループに巻き込まれ、
永遠に終わらない夏休みを自覚もなく繰り返す。
やり残したことがないように…。{/netabare}
ハルヒの潜在意識は世界を改変していく。

この制約こそが特別な魔法なのだ。
{netabare}涼宮ハルヒが自分の存在価値を認識すると、
予測できない未来が生まれ世界は危機に陥る。{/netabare}

独立局系深夜アニメが文化の最前線へ。
ラノベがコンテンツ産業に組み込まれる。
けいおんもユーフォもこうして生まれた。
京アニの偉大なフィルモグラフィーである。

ハルヒはきっと憂鬱のままであろう、
今でもこの素敵な物語を待ちわびている。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 65

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

8回は酷です(ノд-。) ちょいと辛口レビュ(エンドレスエイトだけ少しネタばれしてるから気をつけて

2期といえばまず忘れられないのがエンドレスエイトですねw
私はリアルタイムで見てましたから本当に辛かったです。

ここからは自分の1~8話目までの感想を書いてみたいと思います♪

ーエンドレスエイトー(原作はこの頃はまだ見ていない)
1話目
普通に終わった。まぁ、普通の話だわなぁ。


2話目
あれ?また同じの? (・_・)...ン?
いや違う終わり方が違った。
なんだあの中途半端な終わり方は? 来週もやるのかな?


3話目
なんか皆の服や描写、キョンの台詞が若干変わっているだけ。 
終わり方が前回と一緒ww なんなんだこれは??


4話目
おいおい、また同じのかよぉー。(`ε´)
なんなんだよエンドレスエイトって?
待てよ、もしやエイトってことは8回同じ事繰り返す気か!??(ここで漸く気が付きました。遅いですねww)

見るの止めようかなー。


5話目
見る前:一応見てみよう。なんか変わっているかもしれないしなぁ。

見た後:結局前回と同じ!?? 描写も全然変わってない(T△T)

とりあえず、8回やることは決定事項だな。
ということで、8話目だけ見ればいいか♪
見るだけで疲労が溜まってくるし・・・。(;-_-) =3 フゥ


6話目
結局、何も変わらず、進展なし。
なんで見ているんだろ俺・・・。
4話目で止めようかな?とか言ってた気がするのに・・・。

キョン「そう、それでハルヒはこんな事を言い出すんだ。『この二人があたしの団員よ。何でも言うこと聞くから、何でも言っちゃいなさい!』 んまぁ、よくあることさデジャブなんて。」
っていうキョンの台詞の方をこっちは覚えた。
デジャブはこっちのセリフどぁー!!!!
(`Д´)/ アァァァァーーー!!!!


んでもって、はい7話目♪
うだうだ言っておいて、結局ここまで見てしまった・・・。
俺ってアホなのかなぁ?

もう、自分でアフレコできる気がするヨ。
それだけ台詞をかなり覚えたw

ここまできたのに、なんかもうこれ見るの疲れてきた。
まぁ、次で最後だから是が非でも見るけど・・・。

そして、エイト超えたらどうしようと思う自分www


そして8話目
見る前:これで最後のはずだよな。
まさかのエイト越えだったら、きっと発狂するだろうなぁww

見た後:終わったぁぁ~!!! ヽ(▽ ̄ )ノ/(_△_)ヽ(  ̄▽)ノ♪
なんかものすごい達成感! とてもとてもほっとした♪
8週分もこれやられてかなり鬱になったけどねw

とりあえず早く別の話が見たい。


以上です。

ちなみに、ハルヒ2期が無事全部終わったあと、しばらくアニメを見なくなりましたww


エンドレスエイトはある意味伝説になりましたね・・・。
いやいや、本当に・・・。
これを全部見た限り、エンドレスエイトは、Ⅰ(12話)とⅦ(18話)そしてⅧ(19話)の3つを見れば十分!!
まぁ、好きな人は全部見てもいいけど。

これはやっぱり、消失の映画製作のためだったのだろうか?


愚痴ばっか言ったけど、エンドレスエイト(ⅠとⅧを除く)以外は面白かったです。特に、笹の葉ラプソディは良く出来てたと思います。

〈最後に〉
2期は問題点がいくつかあったので、もし3期があるなら挽回してほしいです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 24

75.7 5 ポジティブでファンタジーなアニメランキング5位
新 HUNTER×HUNTER(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (964)
4688人が棚に入れました
くじら島で暮らす少年・ゴンの夢は、幼い頃に別れた父と同じ「ハンター」になること。世界中に散らばる、財宝、秘宝、珍品、珍獣……「未知」への挑戦に命を賭けるプロハンターになる決意を胸に旅立つゴンは、同じハンター試験合格を目指す受験生のクラピカ、レオリオ、キルアと出会う。超難関で知られるハンター試験を見事突破し、「世界一のハンター」になれるのか!? ゴンの奇想天外、壮大苛烈な冒険の旅が、今始まる!!

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

キメラアント編以降はよく頑張った方

あとは見てません(笑)

まあ、ハンターハンターのファンだったらキメラアント編のアニメ化が見たくて見ていたものでしょう。

リメイク、リブートしたアニメって考えてみたら、これと「鋼の錬金術師」ぐらいですね。(あとベルセルクか。。)

今、また連載再開されましたがベルセルク並みの遅さはあれだけの構成を考えるのは一人じゃ到底無理で、普通「約束のネバーランド」みたいに作画と原作分けます(笑)

尋常じゃないことをやっていると思ったほうが良いでしょう。

普通の漫画家は、「キャラクター」を立てるために「物語」を作りますが、「ハンターハンター」や「鋼の錬金術師」は、「物語」のために「キャラクター」を配置しているんですね。そこが一番の要です。実社会においても、「人間」個人が主体で社会を形成しているのではなく、「社会」に「人間」がいるわけで、人間の主体の「擦れ」「や「溝」を描いているところがほかの漫画家より数段クールな訳です。家族だろうが、恋人だろうがみな他人でしかないってなわけですね(笑)

文学とは、それを読むことによって自分自身を見つめ直す装置なのです。人間、無謬だと思ってる人も多いわけですから。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

阿部あいす さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

愛が足りない。

前の作品の方が、何百倍も愛に溢れた作品でした。
なんでここをやらないの!?という悲しさでいっぱいになり、2話で見るのをやめてしまいました。
明らかに話を進めるためで、話を面白くしようとしているようには思えないです。

レオリオの声優が藤原啓治、ゴンとキルアの声優はHUNTER×HUTERファン、とのことでちょっと期待していましたが…
前作を意識しすぎているところや、藤原啓治が活きていないところが残念です。

新しくHUNTER×HUNTERのアニメやるって噂になったとき、前作の声優さんたち皆悲しそうだったなー……。
キャラソンもいっぱいだして、ミュージカルもやって、代表作として10年やってきたんだもんね。

たしか、前作で5話かけてやった話を1話でやってしまったんだったと思います。
しかも前作でアニメ用にアレンジしたものをそのまま使ってるし。
今作を1話見た後に前作を5話見ましたが、話の深みや面白みがまったく違いました!
前作の方がキャラが生き生きしてます。
今作を見るなら、絶対に前作をもう一度見ます!!

原作・前作が好きすぎるだけに、かなり残念。
おもしろく作って欲しかった!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 10
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

蟻に生まれ、人に死す

観終わったって…いや、まだ終わってないだろ!
そう思うのが普通です。もちろん選挙編も楽しみです
しかし…しかし!135話が終わった時点で

「観終わった……!!」

そう言いたくなるほどの素晴らしさでした。フェイタンの母国語が日本語のセリフ逆読みでダサっ!と思ったのなんて完全に帳消しです。

旧ハンターハンターを見ていたので、昔のOPの良さや声の違和感に囚われて途中まで視聴していませんでしたが(なぜかジョネス回だけは見た)
ついに蟻編がアニメ化されると聞いて見始めました。

漫画で読んだときも蟻編はナレーションがやたら多い印象でしたが
アニメだとさらにでした。しかし、ハンターハンターの戦闘におけるコンマ数秒の駆け引き、それがもたらすスピード感を壊さないためには
変に解説役を用意するよりよかったのかもしれませんね。

また蟻編となるとピトーの可愛さや、ゴンさんの圧倒的存在感が話題に上がりやすいですが
私は蟻編の主役はやはり王をおいて他にいないと思います。
以降、王の軌跡を振り返って行きます。

王と盲目の少女
{netabare}
すべての生物を統べる蟻の王として生まれた彼が
コムギと出会い、軍儀を通して人に成る。

 選民までの余戲としてさまざまなゲームを攻略していった王。王宮に招かれた各ゲームの国内プロたちは、どんどん強くなっていく王に敗れ、命を落としていきました。ある者は王の底知れぬ成長力や、その異形・自分の顛末に恐れを抱き自殺をするほど…
そんな時に国内発祥のゲーム軍儀の世界王者であるコムギと出会うのです。
 彼女は目が見えず、王や護衛軍を前にしても今までの人間のように恐怖することはありませんでした。第一印象が恐怖でなかったことは互いにとって大きかったと思います。
そういえば、ドラゴンボールでもありましたね。
世界中の人々が怖れる魔人ブウ。しかし目の見えない少年は魔人ブウのことを知らず、目を直してくれたブウのことをヒーローのように扱います。
ブウは少年の「カッコイイんじゃないかな」という嘘偽りない言葉に純粋に喜んだり、かと思えば少年が欲しがっていたミルクをあげるためにおじさんを牛乳に変えてしまったり…(少年にとっては知らぬが仏)
殺さずに少年と別れた後、見つけた街は一瞬で吹き飛ばしたり…。
善と悪、どちらにも向かいうる存在として描かれていたのは王と共通していますね。

 腰は低いが物怖じしない、そんなコムギと対戦を重ねていくうちに
王は自身に負けない彼女の成長力、軍儀の才能、そして軍儀に対する並外れた覚悟を知り、初めて個の人間に興味を抱きます。しかし、コムギに名前を尋ね返され、答えられなかった王。その後の護衛軍との問答、殺そうとしていたはずのコムギを助けたあたりは完全に人と蟻の狭間で揺らいでいましたね。色合いはまったく違えど、ハーフの方が自身のアイデンティティに悩むことと似ているように感じました。
『余はこいつをどうしたいのだ…!?』
『余は何者だ…?余はいったい何の為に生まれてきた…?』
これらの疑問が生じたのは彼の中に人間らしさが芽生えた表れだと思います。

 
{/netabare}

頂上決戦
{netabare}
いよいよ蟻と人類の存続をかけた戦いが始まったのだけれど、皮肉にも一番初めに犠牲になったのは人間のコムギでした…
このとき王の表情が描かれなかったのは気になりますが、そこがいいです。歴戦の強者であるネテロ・ゼノが動きを止めてしまうほど…。悲しみに溢れていたのか怒りはなかったのか…人それぞれ、表情を想像する余地があります。
所作からもわかるように優しさ・慈愛に満ちた表情だったのではないかと思います。
その後、毅然とピトーにコムギの治療を命ずるときの表情は紛れもなく王でした。ああ…王だと思いました。ピトーも涙するわけだ。この二つの表情を見ることができたらプフの言動も大きく変わっていたでしょう。
 コムギを気遣い、場所の変更を提案する王。大切な人を傷つけた敵に怒りを向けることもありませんでしたね。
  最強対最強のバトルは凄かった。余戲としてコムギと繰り広げていた軍儀の戦いがここで活かされてくるとは!
軍儀をやっていなければ、百式観音のあらゆる方向から繰り出される攻撃を攻略できなかったかもしれませんね。
↓のネテロ会長のセリフは作中でも特に好きな名言です。シャバの肉がつかめる、俺でなきゃ見逃しちゃうね、もいいけどこのセリフには敵わない

いつからだ……?
敵の攻撃を待つ様になったのは、一体いつからだ
敗けた相手が頭を下げながら、差し出してくる両の手に
間を置かず、応えられる様になったのは?
そんなんじゃねェだろ!!オレが求めた武の極みは
敗色濃い難敵にこそ、全霊を以て臨む事!!
感謝するぜ、お前と出会えたこれまでの全てに!!!

かっこよすぎる…闘う者が常に求めているもの、己を奮い立たせる強者。
それは会長だけでなく、コムギもそうだったはずです。世界大会でも無敗の王者だった彼女は王に出会うまで自分の内に眠る真の実力を出せずにどこかくすぶっていたのではないでしょうか。それこそちはやふるの忍ちゃんのように。
しかし、王と出会えた。
自分が本気で戦える相手に。
王との軍儀は彼女にとってとても楽しかったはず。王は対戦者として、ネテロ・コムギを幸福にしたと思います。
 ただ軍儀における王とコムギの力関係とは逆に、戦いではネテロが死力を振り絞っても王に勝てなかった…。武闘家としての負けを認めたネテロは約束通り「メルエム」と王の名を告げ、その後自決し発動させた薔薇により王を道連れにします。武闘家として完敗した後、人間として人間の悪意(しんか)で倒すってのが展開としてすごいですよね。ふつう主人公が受け継ぐとこですよ!?
ゲンスルーの能力といい、ハンターハンターは爆弾にちゃんと致命傷を与える力があるのがいいところだと思います。旅団編もそうですが近代社会とファンタジーのバランスが好きです。
まあ最終的に虫が殺虫剤で死んでしまうと考えると哀愁が漂いますが…
{/netabare}

狼がもたらす救いの一言
{netabare}
爆発によって瀕死の重傷を受けたメルエムを癒す二人の姿は文字通り「献身的」でしたが今までの雰囲気と比べて異質でしたね、グルメ番組みたいで。蟻編における数少ない笑いどころだったのかな。
 爆発のショックで記憶に異常が出たメルエム。これを好機とプフは王が蟻の王としての道を歩めるようにいろいろな画策をします、が残虐性が戻りそうな寸前のところでウェルフィンが奇跡の一言を発します。
童話だとやたら嫌われ者で悪役なオオカミですが、ハンターハンターにおいては素晴らしい役割を果たしました。ハンターハンターの考察サイトで見た「ウェルフィン=well fin.善き終りをもたらす」という解釈には鳥肌が立ちました。
 この一言により王は記憶を取り戻し、反逆者であるウェルフィンに向かい
可能なら人として生きよと言い、事実を隠していたプフは自らを慮ってのこととして不問にします。揺らいでいた王はここで完全に人となるのです!
ピトーにコムギの治療を命じていた時にも感じましたが、彼を表現するには「人格者」という言葉がまさにふさわしい。
{/netabare}


世界で一番美しい瞬間
{netabare}

薔薇の毒により、自分の命が長くないと悟った王は
最期をコムギと過ごしたいと願います。
王を前にしてのパームの戸惑いはゴンのピトーに対するそれと似ていました。敵として殲滅すべき蟻、そのトップが人間側より人間らしいことを言っているのですから。蟻は残酷で危険、だから倒さねばならないという使命感が揺らいだことでしょう。むしろコムギを人質として利用しようとしていた自分たちの方が醜く思えても仕方ない、それくらい真っ直ぐな王の言動にパームは条件付きで膝を折ります。
 そうして二人は再会し、最期の時を過ごします。自分が犯されている毒は感染するものだと告げても、コムギはメルエムとともに居ることを望ん…ああヤバイ泣きそう
 コムギはこれまで軍儀の実力以外、自分に存在価値はないと思って生きてきた。親にそう言われて生きてきた。こんなに優しくされたの初めてだと言っていたし、最も人として扱ってくれた相手がメルエムだったのかも。
軍儀を通した交流で互いにとってなくてはならない大切な存在になっていたんですね、きっと。
死んだと思われた帥を孤立させる戦法「ココリコ」
奇跡の復活を遂げた王を彷彿とさせます。そうして、その傍らにはコムギが…
メルエム「全てを照らす光」という意味で女王が名づけたわけですが
王にとってのメルエムはコムギ、コムギにとってのメルエムは王だったんですね……
「このために生まれてきた……」二人にとって、それは世界で一番美しい瞬間だったでしょう。いつか私もそう思える瞬間に出会えるだろうか

ラストの「メルエム…」と敬称を付けずに呼ぶシーンは、負傷したコムギを抱える王の姿と対比的になっているんじゃないでしょうか。あの時の王はきっと 今のコムギのような、慈愛に満ちた表情をしていたのだと私は思います。

二人の最期を見終えた時には、私もパームと同じ表情になっていました…。
結果的に人間側は勝利を得ましたが、本当に幸いだったのは…{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

79.2 6 ポジティブでファンタジーなアニメランキング6位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (527)
2066人が棚に入れました
現代の日本で生活している「本須麗乃(もとすうらの)」 は、念願である図書館への就職が決まったその日に亡くなってしまう。もっと多くの本が読みたかった、そんな未練を抱いたままの彼女は気が付くと異世界の幼女マインとしての身体を持って意識を取り戻した。物語の舞台となるのは 魔法の力を持つ貴族たちに支配された中世のような異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の中、現代日本の知識を持つ少女マインが、本を手に入れるために奮闘する。

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、中島愛、折笠富美子、小山剛志、田村睦心、子安武人、日野聡、前野智昭、内田彩

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ハウス名作劇場風だが…。

中身について詳しくは他の方が書いているだろうから私は書く必要はないと思います。それより、私としては「なろう系」に限らずラノベなどに見られる始まる前から胚胎している問題が本作にも見れる、という点を指摘したい。具体的には、スタート時点で主人公が飲み込みづらい、更に自然で必然的な話の流れというより作者が引いた絵図に無理矢理に話を持っていこうとする、という2点である。


前者の問題は、作中でも少し触れられてるけどマインの元々の人格が消えちゃってるということだ。魔法のせい、ってことにしているけど、そのことにあまり主人公を気にしていない、家族に対して申し訳ない気持ちがほとんど見られない。別に、二人の人格が併存しても成り立つ話だし、そっちのが面白そうなのに。


そもそも、この話って転生する必要ある?とか、魔法っている?とか、前提から話に乗りづらくする要素が多い。転生にしたのも、魔法の要素を入れたのも作品を面白くするのに必然の要素だったというより、流行りだから、そのほうが導入が楽だからくらいの気持ちしか伝わってこないし、雑味になってしまっている。


これがゲーム的な世界観ならまだそこまで気にならないが、ハウス名作劇場的な地に足のついた世界観だから余計に気になる。要するに重要な導入の部分で、何も考えずに楽だから、という理由で電車に乗るみたいに安易な方法を採用するといきなり最初から尻まづくことになるのである。


後者の問題は、本作りがやりたい、という前提ありきで無理に話を持ってこうとするからタイトル詐欺になってる点。本がない、本を作ろう!って時点でいやいやいや、そうはならんやろ!とツッコミ入れたくなる。この世界ならタイトル通り、貴族の、あるいは王族の私設図書館の司書になろう!ってのが必然な流れでしょう。本が読みたいだけなら製紙革命を起こす必要はない。


そもそも、本が読みたい、本が読みたいっていうけど、本好きな人間なら言わせてもらえば具体的じゃなく、不特定多数の本が読みたいとはならないだろう。マインはどんな本が好きなのか、こんなに本が拘るなら単に本好きレベルじゃなく人生において本に助けられた部分が多そうなのに、そういうのが見えてこない。故に、そういう設定なんです、くらいの浅さしかかんじない。だから最初から飲み込みづらいのだ。


この話って、例えば不登校で図書館で生活しているような少女が過去のヨーロッパにタイムトラベルして~というジュブナイル物で教育テレビでやっても不思議はないし、そっちのが必然性がある気さえする。


ところで、話は変わるが私のリアルタイム名作劇場は「七つの海のティコ」と「ロミオの青い空」です。前者は今だと豪華声優に驚くし、後者は正に名作の風格な傑作で腐女子の方ならホモォ~的にも楽しめるだろう。どっちもオススメです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

足らぬを知って言い訳にしない

原作未読


既刊23巻をもって第4部までひとまず完結しているとのこと。原作の人気ぶりがうかがえます。
全14話で最終回が1月1日。1クールものにしてはボリューミーなのが特長。視聴動機は交流あるレビュアーさんからの好意的な評です。

たしか異世界転生ものが壮大に爆死したのは2019年夏期。遡ること2019年春期までの惨状をもって私は視聴優先順位を下げました。夏期は一つも観ておらず、自身の選球眼の良さを独り誇った夏。
一転して今期(2019年秋期)は『慎重勇者』『けものみち』『私、能力は平均値で…(のうきん)』そして本作とけっこうな量を観てます。どの作品も異世界転生ものが持つ悪名に一石を投じる作品群でした。トレンドが変わるターニングポイントとなるクールだったのかもしれません。


本作の評価に戻ります。
死んでも転生先で本に囲まれた暮らしがしたいとの願望を持って現世での生を終えた女子大生が異世界で奮闘する話。
ファンタジーの基本設定よろしく中世ヨーロッパなわけでして、そりゃあ紙は無いわ、な世界。本は高価で貴族の持ち物。されど転生先は平民だったという元女子大生が!というところがタイトルの“下剋上”に繋がってるんだろうと想像させる導入です。


そんなこんなで本作での石の投じられ方について

・元世界と転生先世界との繋がり+αがある

 {netabare}+αすなわち“葛藤”が描かれてるんですね。これ新鮮でした。いろいろ便利だった元世界と不便な転生先。行動や思考に昔のクセが出てくるわけですが、文明差を利用して俺TUEEE一直線とはならず、むしろそのことで人間関係の軋轢を生んだりと一筋縄ではいきません。{/netabare}


・腑に落ちる感覚がある

 {netabare}:初めて街に出ての一言が「臭い」。下水道完備はここ100年くらいの話なわけでそりゃそーだ。{/netabare}
 {netabare}:たしかヨーロッパはイスラム経由で紙が伝わっていたかと。だいぶ後進世界だったはずなので“紙がない”にまず納得。そこからの文字を残す手段として四大文明からトレース。転じて本を作るためにまずは紙を!との目標設定。紙を生成するためのあの手この手の実現手段がおそらく以前書物で得た知識からだろうと思わせるのに十分な描写。{/netabare}


本作の主役マインちゃんの戸惑いと現状を受け入れていく過程や心情の変化を楽しむ作品でした。
派手さはなくむしろ地味です。むしろ無い無いづくしのところからの地道な積み上げに終始してました。高度成長期を知る世代は懐かしく感じるかもしれませんね(適当)。


 {netabare}「無いものは作ればいい!」{/netabare}


それほど冗談でもなくアニマルスピリットを鼓舞する主人公に勇気づけられる部分もあるやも。良き仲間たちや家族との絆なども含めて当初想定より見応えのある作品でした。
なお、視聴前は転生先世界の図書館内で大活躍する話を想像してましたが、一切そんなシーンはありませんでした。そのへん既刊23巻のペース配分なのかもしれません。続編が確定しております。

遅まきながら秋期作品もだいぶ観終わってきましたが、「2期作成決定!」「劇場版公開決定!」等々 coming soon ものばっかりだったなと振り返り(笑) 今クールの風潮でしたね。



総じて安定してましたし、話もしっかりしていて良かったと思います。EDの中島愛さんの曲もよい。
しかしながら趣味嗜好といいますか、なんとなく苦手だったのが最後まで気になってしかたありませんでした。喉にひっかかった小骨みたいな違和感ですね。
それは…


 {netabare}主人公が幼女というのがどうもダメっす{/netabare}


こればっかりはなぁ 
…お話はほんと面白かったです



視聴時期:2019年10月~2019年12月 リアタイ  

------
2020.02.25 
《配点を修正》+0.1


2020.01.25 初稿
2020.02.25 配点修正
2020.07.17 修正
2020.12.02 タイトル修正
2021.03.13 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 69
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

観るたびに面白さが少しずつ増していく

<2019/10/4 初投稿>
第1章観ました。
見始めなので評点はデフォルトの3.0です。

原作未読。
なろう系の異世界転生もの。
と言っても俺つえーではない方のようです。

なろう系が苦手なことの多い私ですが、
一方でアニメや小説で読書に熱中する登場人物が出てくる作品は相性が良いのです。
(そうなる理由はいろいろあるのですが長くなるので割愛)

例えば「図書館戦争」「 ビブリア古書堂の事件手帖」「R.O.D」「ダンタリアンの書架」「GOSICK」とか

本作も主人公マインは本を愛しています。
活字中毒。
そんな彼女が転生した先は{netabare}中世ヨーロッパのような文明・文化の世界。まだ活版印刷が発明されておらず本はほとんど流通していないという活字中毒には酷な世界でした。{/netabare} そこで彼女は・・・というお話。

これから先、お話はどのように展開していくんでしょうか。
例えば「本ってなんだろう?」「文字ってなんだろう?」なんてことに想いを馳せてしまうような展開ならかなり面白くなりそうな気がします。

異世界の建てつけもなかなか面白い。
しっくりくると言った方がいいかな。

声優さんもマインは阿良々木暦くんの下の妹でお馴染み、井口裕香さん。
キーマンになりそうな神官はベテランイケボの速水奨さん。
他にもベテラン・中堅の腕の良い声優さんが揃ってるようで安定感抜群です。

ただキャラクターデザインはなんか古いというか名作劇場というかNHKというかそんな感じ。
しかも原作の画像検索したら小説の挿絵とはかなり違いますね。
まあでも慣れちゃいそうな気もしますけど。

良作になってほしいなーと期待。

でもタイトルに「下剋上」とか残念そうなワード入ってるしなー。

あんまりハードル高くしてがっかりするのも嫌なので暫くは薄目で見るようにしておきます。

1話を観た今期純新作は今のところこれと「けものみち」
なんか変な感じ 笑

<2019/10/10 追記>
第2章です。

この作品、やはりかなりの曲者ですね。
観るのに想像力が必要。

例えば本の記憶。
その世界では本がどんな位置づけなのかをマインが知らなかった、というくだりが第1話にあります。
自分の住んでいる世界の当たり前の事情のはずなのに、なぜマインは知らなかったのか。

その世界では本はめったに見かけるようなものではなく
文字も買い物の値札くらいでしか見かけない。
そんな世界で5歳児が本のこと知らなくて当たり前。

つまりこの異世界はそういう世界なんです。
私たちが生きる現代社会とは全く常識の異なる世界。
おそらく実際の中世ヨーロッパも日本の戦国時代以前もそんな感じだったのでしょう。

第2話でもそうした点は多々見受けられました。
また単なる情報だけではなく、いきなり異世界に放り込まれてしまったマインの気持ちも丁寧に描かれてます。

この物語の楽しみ方は、視聴者がマインになったつもりでその世界の中で置かれた状況をいろいろあれこれ想像しながら・・・というのが一番な気がします。

裏を返せば流し見してたら全くつまらない曲者アニメ(褒め言葉です)

<2019/10/19 追記>
第3章まで観ました

お話はずーっと同じリズムだけど不思議と飽きがこない。
絵も慣れてきました。

自分、結構はまってきてるのかも。

<2019/11/9 追記>
第六章まで観ました。

一歩ずつ踏みしめるように物語が進んでいくのは気持ちいいですね。
そういったところは往年の4クール長丁場のファミリー向けアニメをやはり彷彿とさせます。

一方で一番奥底のベースの部分にファンタジーを敷いているので観ていて不思議な気分になります。
毎回ちょっとずつ新しいトピックが入ってくるところも◯。

古くて新しい、珍しい作品なんだと思います。

さて「身喰い」なんてのが出てきました。
この先、お話はどのように転がっていくのでしょうか。

<2019/11/14 追記>
第七章です。

やっべぞ!
本格的に面白くなってきた。

良い具合にファンタジーもあるとか、びっくり!
契約のシーンはかなり好きです。

そして、マインの身体のことも。

入念に練られたストーリーに思えてきました。

とりあえず評点は中間評価ということで。

<2019/11/29 追記>
第九章まで。

途中から一気に面白くなったり、
急に減速したりする作品は多いですが、
毎話、少しずつ面白さが増していく作品というのは本当に珍しい。

お話自体は淡々と進んでいくのにね。

でもマインとルッツの関係とか
マインの罪悪感とか
ややもすると見過ごしてしまいそうなところを一つ一つちゃんと拾っていく。

これは凄いアニメなのかもしれない。

ということで評価UPです。

<2019/12/5 追記>
第十章まで。

相変わらずゆっくりと、お話は進んでいきます。
でも退屈は全くせず。
なぜか見入ってしまうのです。

マインとルッツは見ていてやはり微笑ましい。
ルッツは子供なのに真っ直ぐで素直で優しい、よくできた少年です。
そして男としての覚悟も。

14話で終了なのだそうですが、この先どうなるのか。
そしてやはり二期が欲しい。

<2019/12/12 追記>
第十一章

ちょっと泣いてもた。
やはり本作、只者じゃないですね。
物語の厚みが素晴らしい。

原作派の皆さんはアニメのキャラクターデザインに違和感あるようですが。
ここまで観て、アニメではこれぐらい軽い感じの方がちょうど良いように思えてきました。
原作未読なのでそう思えるのかもしれませんけど。

名作の類かもしれない。

<2019/12/27 追記>
最終14話まで観ました。

これは良い作品ですよ。
何が?って、とにかくちゃんとしてる。
少しずつ意外性を盛り込みながら、ちゃんと面白い方向に話を転がしている。

マインの怒りのシーンはスカッとした。
源蔵のジャーマンよりも。
つか、神殿長は源蔵にジャーマンで投げられろっ!
とか思った自分がいました 笑。

足腰のしっかりした物語ですね。
これは原作読みたくなりました。

マジ二期期待!!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 56

66.3 7 ポジティブでファンタジーなアニメランキング7位
通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (395)
1574人が棚に入れました
夢にまでみたゲーム世界に転送された高校生、大好真人だが、なぜか真人を溺愛する母親の真々子もついてきて!? 母親同伴の新感覚冒険コメディ開幕!

声優・キャラクター
茅野愛衣、石谷春貴、鈴代紗弓、原田彩楓、Lynn、新井里美

kooodain さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

【断念】親子の距離感が気持ち悪い

普段は前編見終わってからレビューを書くスタイルです。
あまりに酷いか書いておかないと忘れるかあまりに素晴らしい作品時には途中で書きます。
結局6話までしか見れませんでした。
理由は以前書いた下記の通りで見ようと思うだけで気が重くなります…。
それほどの嫌悪感を抱いてしまいました。

この作品アニメとしてはあまり面白くありません。
人によって感性が異なるので好きな方には申し訳ありません。

何が微妙かと言うと親と子供の距離感が見ていて気持ち悪いのです。
題材としてはかなりいいと思っていましたし期待もしていました。
ですがあまりに主人公のママさんが子離れできていない度を越した溺愛度で気持ち悪いです。

こういう事を書いていると母親と仲が悪いと思われそうですが私は母親とは非常に仲が良いです。
同じゲームで遊んだりコミュニケーションを取ったりとたまに喧嘩はしますが良好な関係です。
でも距離感というものがあるでしょ?仲が良くても母親とSexはしませんよね??
私は見ていて距離感の気持ち悪さが話数を重ねるごとに増していくのを感じています。

ただしギャグ要素が強くテンポ的なことを考えると文章で読む分には良いかもしれません。
なんせ気持ち悪い距離感のシーンは一応は映像としては無いので。
更にこまめに話数の区切られる、なろう小説なんかでは良さが発揮されるかもしれません。
原作がどういった表現をしているかわかりませんが私は上述のように感じました。

途中までしか見てませんが感じたことは確かにあるのでいつもの感想を。
そして評価も付けさせていただきます。

▼物語の評価
構成が悪いのか…原作が元からそうなのか…。
ただ原作通りという言い訳は許しません。
とにかく親子の距離感が気持ち悪かったです。
早めにハーレム物になっていたらそこまで嫌悪感は沸かなかったかもしれません。
あと文章なら映像として見せられる事がないので気持ち悪く無いでしょう。
多分ですけどね…。
映像化失敗作品なんじゃないかなと…私は思います。
▼作画の評価
絵は「だがしかし」系統。
そこに加えてエロアニメ見たいな艶入れ…絵でだめな人もいるかも知れません。
▼声優の評価
声優の配役や演技力は私個人としてはかなりいい線言っていたと思っています。
特に演技力は素晴らしかったと思います。
▼音楽の評価
覚えていないですがOPED共に特に言える事はない。
BGMも特に良いわけでもない。
BGM演出も特に素晴らしいものがあるわけでもない。
OPEDは作品の題材にあった親子それぞれの歌なのでその構成は良いかと。
▼キャラの評価
親子の距離感がとにかく気持ち悪い。
もっと親を抜いたハーレムに早くなってそっちに目が行く構成だったら…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

ゲーム選びを間違ってる

1話感想{netabare}
う~ん、母親キャラでヲタ的に最強なのは電童のベガさんだと思ってるのだが、息子が高校生かぁ…う~んう~ん。
もうちょいしっかりしていて、それでもどこか抜けてるくらいが丁度良いと思うのだが、なんか抜け過ぎな気が。
だって反抗期も終わった頃でしょ?
作中で見せるような態度はなんか違う気が…小学生だったら抵抗無く受け入れられたんだが…。
また“八神くんの家庭の事情”(アニメは見てない、ドラマはかなりアレ)の様に、母親が異常に若く見えるってワケでも無いんだよね?
クラスメイトからの反応とか無いからワカラン。
八神君の~は当時原作者の本集めてたので買ってはいたがモブキャラの反応(からかい)が結構エゲつなくて不快だったんだけど、あれって必要なことだったのかなぁ?とこれを見て思ったり。
今後色々と明かされてくのか?
それとギルド攻撃したら警察…じゃなくて警備兵に追われて整形しないと手配度が上がりまくりとかじゃないとゲームとしてもツマラン気が。
そうじゃないならオブジェクト破壊なんてそもそも出来なくさせとけよと。
まぁこれもゲームに何かウラありそうなので様子見か、“アウトブレイクカンパニー”みたいな展開にはなってくれんスかね?

因みに監督は“ラストピリオド”の人、シリ構は最近チェックし出した赤尾でこ。
序盤鼻歌が「パタパタママ」っぽくで「オイ危ねぇ!」と思ったらEDがホントにパタパタママでビビったw
これが一番の癒しだった1話でしたとさ。{/netabare}

2話感想{netabare}
ドラマタなんて何年ぶりに聞いたろう。
“ラストピリオド”内の“ひぐらし”もそうだったけど、パロ?(ソノモノなんだけど)の絵が本家と同等かそれ以上にクオリティ高いのは誠意を感じる。
ひょっとして“ぱすてるメモリーズ”も作画頑張ってたらアウト食らわなかったんじゃない?とふと思ったり。
(「めっちゃ頑張ってんなー」となれば苦情言う側も言いづらくなるっしょ)
ってかこのゲームに参加できるのは一人っ子のみ?兄弟居ないんかいな?
政府主導で親と仲良くすることを目的としたゲームなら、普通に育児ゲーで良いじゃんって思ってしまうのは野暮か。{/netabare}

3話感想{netabare}
ママの性的アピールはあくまで視聴者に向けてのもので、真人はそれを「やれやれ」とか「もう勘弁してくれ」としか思ってない、ってことかな?
真人がそれで心ときめかす様だったらキモいの一言だが、そうじゃないっぽい?
現状なんかよく分からんな、後者だと思って忌避してる人多そう。

それはそうとポーターの声っててっきり“ミリオンアーサー”の錬金だと思ったら全然別人じゃねーか!
ってかミリオンアーサーの方でゲストキャラやってるじゃん!?
あっれー、自分の耳もうダメか?{/netabare}

4話感想{netabare}
わぁい、オブジェクト破壊は伏線だったか!
これツッコんでたオレ凄くない?凄くなくない??
ナルホド、巡回GMの代行をする話になるのか。
ゲーム世界内でどんなことをしても運営からお墨付きを貰ってる限りチートではない、という力押しな理屈が成立する。
これにより最近流行の異世界転生・転移系で不満だった部分(※)がかなり軽減されますね。
ワイズママにコード流した(言葉通りの)黒幕によって起こされる問題を解決してく展開になるのかな?
擬似メタネタ…と言えばいいのか?
作品内での現実とゲーム世界との関係とか、そこら辺をいじる話なのかな?と考えると、監督が岩崎良明なのも適任な気がする、ラスピリのメタネタを知ってるとねw
欲を言えば「1歩間違えたら億単位の損害請求来てた(オンゲでのチート行為ってそういうことなんだけどね)」ってのを知ってゾっとするワイズママは見たかったなぁ、まさか反省してなかったりして?



誰が転生させて誰がその力を授けたんだ?(黒幕の存在)→その黒幕を追求しない限り「結局黒幕に踊らされてるだけでは?」という考えが拭えない。
この問題を放置したまんま転生・転移モノで話を進められてもどうにものめり込めない部分がありまして。
この作品で言えば「この場合の黒幕」に該当するのは運営、決して悪巧みしてるって意味ではなくてね。
また、例え黒幕が出たとしても…ここぞとばかりに槍玉に挙げるのも心苦しいけど、某戦記の存在Xなんてのは「そうはならんだろ」って思考をしてて、これもやっぱりのめり込めませんでした。
異世界はスマナントカでは黒幕(神様)がキの字でやっぱり「う~ん」って感じだったし…。
ってことで、この作品もどこまで運営の主張が理に適ってるかがカギになる…かも?
作者だか監督だか(多分両方)ネトゲに詳しいみたいなのでちと期待。{/netabare}

5話感想{netabare}
モンペ対策に突貫で学校作ったって…もうなんか泣ける、開発大変すぎるだろー。
オブジェクトすり抜けや突然死なんてそりゃそうだ、非戦闘区で死亡可能なんてバグの温床待ったなし。
VR…恐らく3Dだと思うのだけど、仮組みで配置のNPCはもっとこう、ローポリ&ワイヤーフレーム丸出しみたいなのになると思うんだけど…ってそこら辺はアニメーターの方が詳しそう。
あくまでそういうのに詳しくない人(私含め)にも分かり易いように表現したんだろう。
一方で母が出しゃばることに「システム上そういうゲームなんだからしょうがない」と割り切れない主人公に違和感。
あとテストプレーヤーって何人なんだ?
一緒のクラスになれて嬉しいみたいなことを言ってたが、多分クラスは1組しか無いんじゃないかな。
そして授業のテスト内容…え、ダメージ計算式公表されてるのか。
(自分がやってたネトゲはダメージ計算が複雑※で、しかも開発と運営が別で、恐らく運営は把握しきれてなかった)
ヘタに知ってる素振りをしたら「お前クライアントハックしたな」と疑いかけられそう、ってかそういう奴への抜き打ち調査に便利そう。
ってかタイトルで全体攻撃で二回攻撃と言ってるのに、状態異常判定は多段ヒット方式なん?



それでも他のネトゲよりは単純だとも言われてたり、自分は然全理解できなかったけどねー。
スキル係数とか公表されてない数値あるわ、当然乱数も乗るので試行から式を導き出すのは非常に困難で蔵解析は公然の秘密扱いでした(ボソッ{/netabare}

7話までの感想{netabare}
ええ、まだメディ絡みの話を続けるのか。
ここへ来て急失速、というか「え、なんで?」という混乱が…。
他にプレーヤーどれだけ居るの?ひょっとしてあの世界の顔絵文字連中は中身入り?NPCじゃないのん?
あっ、NPCってノンプレーヤーキャラのことね、開発の組んだプログラムに沿った反応するだけ。
料理対決にしろミスコンにしろ、採点は機械任せでしかないと思ったのだが…違うのか??
まさか「AIが感情を持つか?」みたいな物語じゃあるまい、だったらまずは自分のグラがテキトーなのを嘆くっしょ。
冒頭平然と一緒に風呂に入ってたのは「そこまでグラは描き込まれてないから」だと解釈してたのだけど、この判断も間違ってる?
“ナカノヒトゲノム”がNPCだか中身入りだか曖昧でどういう世界なんだかよく分からず、一方でこっちはしっかりゲームの中として表現されてるのを評価してたのだが、どっちも似たり寄ったりになっちゃった感じ。
自分が考え方古いのか?今はもうAIが自分で考えて自分で行動するのが当たり前の価値観なのん?{/netabare}

8話感想{netabare}
おおう、なんかワケ分かんなくなってきた。
まず、このゲームは「母を立てるゲームデザイン」なんだよね?
あ、ゲームデザインってグラフィックの意味じゃないぞ。
ドラクエ2で例えれば「サマルにローレ以上の打撃を出せるように頑張る」なんてことをやっても、無理なものは無理。
もし出来ちゃったら「お前何かやったろ」って話で。
母が出張ってくるのが嫌だろうが、そういうデザインのゲームなんだから諦めろとしか思えない。
母よりも活躍できる前提でモノを考えてるのがイマイチ理解できない。
それとワイズはもうログアウト出来るのだけど面白そうなんで残ってるって立場だよね?
親子の問題は解決したんだよね?
じゃあ、ママコとマーの親子の問題は解決したの?してないの?
もし解決してるならログアウトしろ、してないなら諦めろ、としか思えない。
個人的には「ワイズ同様もう解決してるけどGMパトロールごっこが楽しくて残ってるんだろう」と思ってたんだけど、あれ?解決してないのか?
その場合ママコの方が圧倒的に「問題」を抱えてる気がするんだが…。
もしそうだったら尤もらしいことを言いつつその実空虚なモノとなってしまう(いわゆる「お前が言えた立場か」になってしまう)のだけど、良いのかそれで?{/netabare}

9話感想{netabare}
セブンデイズウォ~戦うよ♪ってことで「ぼくらの7日間戦争」2019、12月公開予定。
ダンジョンが少人数攻略不能とのことだが、具体的にどう無理なのかの描写はナシ。
これは「そう言われてるけど蓋を開けたら実は…」って展開の前フリだったりする?
ってかインダン方式じゃないのか。
ギルドは設立したらまずはスローガン掲げるものだと思うが…ギルド名がソレってことだろうか。

この作品って「A:なんでもかんでも母親が出しゃばってきて息子の活躍する場を奪ってウザい」がベースだと思うのだけど、CMではあたかも「B:なんでもかんでも代わりにやってくれる母親ありがてぇ」って内容であるかのように扱ってるキライがする。
(友人は後者だと思って「うわキモっ」と1話すら見てません)
どうもアニメスタッフとCM担当、いやアニメスタッフの中でも、どういう方向性の作品なのか解釈・意見が分かれてる予感。
アベコベというか、結局どっちつかずというか。
企画の段階はBだったけど、スタッフの一部が反骨燃やしてAをねじ込んだ…な~んてことは無いよね?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
リアルネトゲのチート対策…って書くと人によって受け取り方変わっちゃう?、「不正プログラムの利用」対策ってことになるけど。
不正利用者が多くていちいち取り締まりしてられんって時、じゃあ開発はどうするかというと「不正プログラム使ってると不利になるアプデ」を仕掛けることは、ある。
(実際は不利というより無意味になる。そして大抵は健全プレーヤーも割を食らう)
簡単な例ではめっちゃ火力上がる不正プログラム利用者が大量に居たとしたら、反射ダメージ持ちモンスターを実装する、とか。

ということで12話、反射ダメージ持ちが出て「お?」と思ったけど、それだけでした。
タイトルで2回攻撃って言ってるんだから、それが意味を成す展開にはできなかったのかなぁ。
どんなゲームシステムだか知らんけど、1回目攻撃して反射ダメージ食らって、このまま2回目の攻撃をしたらヤバい→けど一度攻撃を開始したら途中で止めることができない→大変だー、みたいな。
「願いごと」のオチもドラゴンボール吹かしてたけど、どっちかっつーと風タクじゃね?
最後は「ククク、ヤツは四天王の中で最弱…」エンド。
ぶっちゃけ開発vsルベールだかリベールが物語のメインじゃダメだったのかな?
ポータはママか?原作読む気は起きない。{/netabare}

総評(↑と重複してるのでこれだけ読めばいいかも){netabare}
CM見ると顕著なんだけど、同期放送の“異世界チート魔術師”が「チート」をどう捉えるかスタッフ間で一本化されてない感じがしたのと同様、こっちでも「母親」の扱いをどうすればいいかがアベコベになってる気がする。
つまりは

A:なんでもかんでも母親が出しゃばってきて息子の活躍する場を奪ってウザい
B:なんでもかんでも代わりにやってくれる母親ありがてぇ

の二つの解釈があって、それがバランスよく両立するのではなく、お互い殺し合ってる感じ。
最終回でなんとかすり合わせを目指そうとした展開にはなったけど根本がおかしいのでピンと来ない。
根本というのは…結局コレ、ゲーム世界でしょ?
まーが思い通りに行かなくて不満を漏らす訳だけど、「そういうデザインのゲームなんでしょ?」と思うと全く共感できない、望んで入ったのではなく無理やり連れてこられたにしても。
ポケモンで「トレーナー(人間キャラ)同士の戦闘がしたいのになんでポケモンでしか戦えないんだ」と文句言ってるようなモン。
プレーヤーのマナー次第でどうにかなる範囲を超えている。
せめて不満を垂らすならその相手は開発・運営なのに、よりにもよってシラセの手先になるという謎行動。
制作に関わって業界通になりたいという風でもないし、「開発のご機嫌を取れば自分に有利なアプデがしてもらえる」とかそんな感じなのかな?と邪推までしてしまう。
実際、「開発に恩を売ってコネを作るために巡回GM代行をしてます」って方がよっぽど清々しいと思うのだが…。
なにをもって自分が勇者として活躍できるゲームだと誤認したのだろう?
他の方も指摘されてるけど「このゲームをどんなに嘆いてもあなたの希望を叶える設計にはなってません」でしかなく、この目的の不明瞭さは「母の扱いがどっちつかず」と合わさって、もう何がしたいのか分からない内容に。

メディパートは冗長、親子間のPvPがダメという価値観もよく分からない。
お色気シーンにしたってお前CEROいくつだよと、政府開発ゲーちゃうんかよと、裸になっても全身タイツ状態でしょ。
逆に、そう思ってたからこそ多くの方が脱落したらしい序盤のママコのお色気シーンや皆で風呂に入ってるのは余り気にはならなかった…という皮肉的な側面も。
多分制作側はそう狙ったんじゃないと思うので…。
一方で10話のマッサージまでの茶番は違和感しかなかった。

そんなことも踏まえると…やっぱりこれ、制作前のスタッフ間の協議が不十分だったんじゃないか?と感じてしまう。
こういうのを主題が定まってないって言うのかな?{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

いいえ、好きではありません。

ごめんなさい。
最初にことわっておきます。
ダメでした。
合いませんでした。

なんてったって、単調。
最初から最後まで真々子さんが優しくって強くって。
真々子さんに萌えられればいいのですが、お母さんですからねえ。
無理です。

キャラもパッとせず。
ストーリーものっぺり。
笑える部分も少なく、恋愛要素もない。
よく最後まで観れたものです。

唯二、楽しかったのは、
おとぼけキャラ、シラーセさんのお知らせネタ。
自爆キャラ、アマンテちゃんの暴露ネタ。
それくらいかな。

{netabare}ラスト、捨て台詞的なアマンテちゃん。
なんか、続編遂行の勢い。
でも、真々子さんの「おしまい。」を信じたい。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25

78.7 8 ポジティブでファンタジーなアニメランキング8位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (364)
1550人が棚に入れました
本のためなら巫女になる!「三度の飯より本が好き」な女子大生・本須麗乃が兵士の娘・マインとして転生した世界には、本がなかった。平民は識字率が低く、羊皮紙で作る本は高価でお貴族様のもの。そこでマインは決意する。「本がなければ作ればいい!」試行錯誤の末、商人のベンノと出会い、商人見習いになるために植物の紙を完成させるが、マインの体は「身食いの熱」に蝕まれていた。貴族が魔力を持つこの世界で、時に魔力を宿して生まれる平民がいる。それが「身食い」。増え続ける魔力を吸い取る魔術具がなければ、生き長らえることはできない。そんな時、洗礼式で神殿の図書室を発見したマインは、巫女見習いになりたいと神殿長に直談判する。すったもんだの末、マインは魔力を奉納する青色巫女見習となることが決まった。しかし、本来、貴族に与えられる「青の衣」を平民上がりのマインが纏うことを快く思っていない者も多く、マインの行く手は前途多難。問題児ばかりの側仕え、神殿の階級社会……。麗乃時代とも下町時代とも異なる神殿の常識がマインの前に立ちはだかる。果たして、マインが心ゆくまで読書できる日は来るのか!? そして、マインは本を作ることができるのか!?

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、田村睦心、子安武人、中島愛、小山剛志、折笠富美子、日野聡、前野智昭、内田彩、中博史、三瓶由布子、狩野翔、都丸ちよ、鈴木みのり、安野希世乃
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

続きが読みたい病

原作既読

原作者の思惑通り
「続きが読みたい病」にかかっています(苦笑)

お話のざっくり概要
本好き…ってか本狂いって感じの幼女マインは
1期ですったもんだあって神殿に入る事に…
(詳しくは1期をみてね)
世界を本でいっぱいにするという大きな野心を
持つマインが神殿や孤児院の改革に乗り出す
だいたいそんな感じ

原作だと1期が1~3巻の兵士の娘編に相当
2期は4~7巻の神殿の巫女見習い編
なんだけど物語は累計6巻目のプロローグで終了
なので神殿の巫女見習いは後半分ぐらい
残ってる感じです。

■物語
アニメ2期は全体的に駆け足気味でした。
尺の都合で色々とカットされてますが
要所は抑えられているので話としてはまとまってて
ダイジェストで楽しめる感じです。

面白いと思った方は原作で補間すると良いかと~

■作画
たまに崩れる時はありますけど、
積極的に動かしているのが個人的には好感持てて
子供の表情を表現しようと挑戦しているのは
凄く良いです。なので加点してますw

あと、椎名優さんのカラー絵はとても綺麗なので
一見の価値ありますよ。
原作書籍を買う楽しみはほとんど
椎名優さんの新しい絵と四コマを見たいからですw

■声優
主要メンバーはハマリ役が多くて
どのキャラクターも魅力的に彩を添えてますね。

ってか、速水奨さんの歌声ww意外にたっかww
子供の頃の自分に「速水奨さんが歌を歌うよ」
と教えても絶対信じないと思うw
神(歌わせたスタッフ)に祈りを!!!

この後の原作キャラで勝手に声イメージ
ついちゃう人が既に何人かいて困ってます。
特に{netabare}ヒルシュール{/netabare}
ドラマCDでは田中敦子さんがやられてるらしい
けどまだ聞いてないので
なぜか勝手に朴璐美さんでイメージ固まってる
多分…だいたい{netabare}進撃{/netabare}のせいw

■音楽
BGMは作品に合ってますね。
フェシュピール?っぽい音のBGMも多いです。
OP/EDはどちらも名曲です!
普段はよりこっちが好きって簡単に出るんですが
これほんと両方良くて甲乙つけがたいんです。
うーん、くまった…

■キャラ
駆け足でエピソード削ってるので
原作よりもキャラの掘り下げが少し不足気味…
小説程には細かい描写が出来ないから
割り切って短時間で理解しやすいように
セリフを改変していますね。
原作を読むと印象変わるキャラもいるかも?です

あと、ルッツはやっぱりいい男ですねー
それにショタの涙は可愛い(*´Д`)ハァハァ

ここからはアニメ放送分までの原作の話
未読の方は、ネタバレ注意ですよ!
■アニメと原作の違いについて
{netabare}
◆ルッツエピソード
{netabare}
ディードおじさんはセリフ改ざんされまくって
あれじゃ全く別の印象になるなーとw
原作だと不器用ながらにも言葉を尽くしてて
和解する所とルッツの仕事ぶりを見て
見直す部分がしっくりくるんですが
やっぱ伝えるのに時間かかるからバッサリなのかな
{/netabare}

神殿もちょいちょいマイルドにカットされてます
一応、そっちはまぁ良いとして…

◆下町エピソード
{netabare}
ヨハン出さないのはどうなん??
グーテンベルクですよ!?歴史変えるんだよ!?
本好きという題材で印刷の主要キャラが
丸ごとカットなんてそんなぁー(´;ω;`)
ま、確かに話の主軸とは関係ないから
ルッツ+他雑多な職人が頑張って作ったにしても
差支えはないんだけど、グーテンベルクがぁぁw
個人的にはグーテンベルクと呼ばれて困っている
ヨハンのエピソード好きなんですw
実際に呼ばれるのはアニメのちょい後ぐらいから
だから3期orOVAで過去に会ってたって
エピソード付け足しでイケルかも?
{/netabare}

◆本須麗乃
{netabare}
んで、一番カットが納得いかなかったのは
本須麗乃の所ですね。
麗乃のはマインの考え方の根幹部分になるので
端折らないでやって欲しかったなぁと(´;ω;`)

ここをしっかり丁寧に描いているかどうかで
神殿の巫女見習いの後半エピソードが活きるし、
養女になってからのちょっとした、ふれあい等の
エピソードでの仕草・表情・セリフどれをとっても
中に詰まっている情報量が変わってきます。

原作だと
本だけがあれば良かった麗乃時代…
本のない世界に来て、一人では生きられない虚弱で
家族に支えられて愛されて生きている実感を得て…
本以外に大切なものに気づく

思い出さないようにしていた麗乃の記憶に触れ
当時は気づかなかった親の愛情
それをずっと注がれて育ってきた事を改めて感じ
「おいしいよ、お母さん」のセリフ
自分も親が亡くなっているのでここのセリフ
凄く分かるんですよね。できなかった親孝行や
言えなかった普段思ってた感謝の言葉ってあるんで
何気ない一言なんですけど重いなと感じてました

アニメで「行かないで」と改変されていたセリフは
原作は色々な言葉での後悔の詰まった「ごめんね」
原作の描写を経てのエーファへのセリフは
やっぱり重みが違うんですよね。
その後のマインの家族や身内認定した人への
過剰な想いの強さは麗乃の後悔の裏返しです。

今後の家族との繋がりを大事にする言動全ての
元となるエピソードなので端折って欲しくなかった
そこだけがとても残念です…
{/netabare}

あの部分を簡略版で済ませるって事は
これ以降の話はアニメ化する気が無いのかも?
まぁ原作長すぎるので全部アニメ化は難しいですが
もう少し先まではやって欲しかった(´;ω;`)
{/netabare}

3期欲しい…凄く欲しい。
この後のエピソード凄く好きなんでやって欲しい
原作累計7巻目の243Pはイラストだけで泣ける
凄い絵です。
あの部分をアニメでどう描くのか凄く楽しみです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 32
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ただの下剋上になってません?

原作未読 ※1期の内容はネタバレで隠してません


イマイチでした。1期が全14話あったのと比較して全12話とボリュームダウンしたのも影響してるのかもしれませんが…
7つの球を集めて龍に願い事を叶えてもらう話から始まっていつの間にか遠い星からやってきたサイヤ人と死闘を繰り広げちゃうみたいな“味変”展開が自分には合わなかったようです。

あらためて自分の1期レビューを読み返してなにをどう評価してたのか振り返るとこんな感じでした。

●ポジティブ
①転生前の人生を踏まえた上で転生先での行動に反映されている
②文明差でマウントを取らず主人公が現地化に努めている
③「無いものは作ればいい!」と作り出して受け入れられていく過程
④『身食い』:物語に緊張感をもたらす時限設定

●ネガティブ
⑤見た目は子供、頭脳は大人な某アニメも合わない私。幼女設定は尚更です。

わりと面白がってたと思います。ちなみにネガ項目は性分みたいなもんでどうしようもありません。当時、人生リセットでヒャッハー的な異世界転生ものにうんざりしてた時期だった中での光明。①②のようにこれまでの経験が地続きであるよねといった地に足の着いた作風は好感をもって楽しんでました。
元の世界と転生先となった世界とでの繋がりやギャップが随所で感じられたことでの面白さが良く表現されてました。それを受けてかつ消化した上での2期でもあるので元世界との繋がりやギャップといった要素は減少していきます。敢えて説明や描写する必要がないからです。マンネリ防止もあるでしょう。

 この繋がりとギャップ

ここに重きを置いて肩透かしを食らった、というのが実情だったのでしょう。④も1期のラストによって解決というか先送りになったわけで成分としては減少。なんとなーくですが、おもちゃを取り上げられた子供のような心境に陥ったわけであります。なお上述の各項目についての2期評価は以下↓

①転生前の人生を踏まえた上で転生先での行動に反映されている
 ⇒1期でやりきった感ありなのか2期は控えめ。
②文明差でマウントを取らず主人公が現地化に努めている
 ⇒貴族のお作法を知らないというのはあったが文明差に驚く場面はほぼなし。
  マインの現地化が済んだと言えよう。
③「無いものは作ればいい!」と作り出して受け入れられていく過程
 ⇒本作りも流れ作業に近くアニマルスピリットみたいなのを感じない
④『身食い』:物語に緊張感をもたらす時限設定
 ⇒先述したように先送りまたは一旦解決。
⑤見た目は子供、頭脳は大人な某アニメも合わない私。幼女設定は尚更です。
 ⇒これは相変わらずですね。



2期に絞って話を戻します。
そうは言っても味変した物語は極めて安定しています。神殿に巫女見習いとしてお仕えし主戦場が変わる2期。1期を彩った主要キャラはやや後方に下がり、新たなキャラ達が登場し物語に厚みを加えます。

 貴族扱いだが平民出のマインが貴族のお作法を吸収していく

2期にて初出したこの要素が色濃くなり多くの割合を占めていきました。普段なら“厚み”や“深み”が増したと捉えるところですがそうはいかなかった、という自分としても稀な経験をした2期でした。
あくまで想像なんですけど、本シリーズは23巻とか刊行されてるわけでしてアニメもトレースしているはずなんです。仮に3期や4期と続くならこのへんの2期がいい感じの伏線になって収斂されていきそうな期待感はありますね。
{netabare}例を挙げるとしたら、マインというかうらの(中の人)の転生前記憶をトレースしたことでマインが取り乱すシーンなんかそうです。単発で“良いエピソード”なんですが、2期では転生前と転生後の差分を表現するシーンが皆無で「とってつけた感」否めません。けれども…ってやつですね。{/netabare}

作りに雑味を感じないためこういった期待感が残るのです。いまさらですが1期を踏まえた上での2期。ここからの参戦は不毛ですので最初からお願いしますね。
その上で他の『期を分けて放送された名作群』よろしくあくまで自分の中で再評価されることもあるかもしれない作品として現時点では評価を保留しときます。

『本好きの下剋上』を謳いながら“本好き”要素が薄いと感じたのです。ドラゴンボール集めてないのにタイトル据え置きというのを気になりだしたら止まらなくなったという居心地の悪さに相通ずるもの。気にしなければどうでもいいことでしょう。

{netabare}※子供たちへの絵本贈呈といいながら、貰い手である子供たちへの配慮がね。日本の昔話では通用しない概念をどう改良したのか?であったり、そもそも読書の習慣が希薄な世界ですからそのまま本渡されても手に余るでしょうに。そこにケアをしようとする意識だったりがあれば印象は違ってましたね。{/netabare}

{netabare}※それに本好きマインさんがどこに帰着したいのかもよくわからじ。自身が本に囲まれたいなら、材料の調達から紙の大量生産や製本の効率化に取り組めばいいでしょう。本の普及なら先述の啓蒙活動に注力する必要もありましょう。そこがないんだよなぁ。本が読めないからふくれっ面する。書庫を荒らされてムキーッとなる。これだけでは浅いと感じるのです。{/netabare}



視聴時期:2020年4月~6月 リアタイ

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2021.03.13 追記

たぶん続きは観ないかなぁ。

 1.気づきを得られるから好き
 2.囲まれるのが好き
 3.本好きと言ってる意識の高い私が好き

2をベースに1が顔をのぞかせてたのが1期。『本好き』の冠に嘘偽りない導入部分から1が奥へ引っ込み、3の匂いがちょいとしだした2期と言えるのかもしれない。



2020.07.06 初稿
2020.09.11 修正
2021.03.13 追記

投稿 : 2024/11/16
♥ : 45

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

いよいよ、第二部「神殿の巫女見習い」!→ 第二部途中だけどキリの良い最終回でした! そして第3期へ!(やったね!)

ということで私は原作既読ですが、とりあえず放送開始前のレビューです。

第二部の PV 来てますね。
https://youtu.be/bD53ze25S_E

アニメ第一部を観ていれば外伝は観ていなくても大丈夫だと思います。
以下、まだ第一部を観ていない方には非推奨。





第一部の最後で、マインは神殿で魔力を提供する神事を司る「青色巫女」の見習いとして神殿入り(ただし神殿に住むのではなく自宅から通い)となりました。

マインの最終目標は「図書館の司書になって、本をたくさん読めるようになること」ということでしたが、その前段階として「安価な本を作る」というマイルストーンが設定されました。第一部ではさらにその前段階として植物紙の開発に成功していますね。

しかし、製本に必要な技術として印刷技術の開発が不可欠です。青色巫女見習いとなったことで寿命問題の解決に進展が見られ、また扱いも平民よりはやや貴族寄りの身分を確保したマインですが、果たしてマイン工房謹製の本は完成するのか、そして「神殿で魔力を提供する」といっているもののそもそも「魔力」とは何なのか…?

また登場キャラクター的には神殿関係者、特に魔力を持たず側仕えや下働きをする灰色神官・灰色巫女が増えてきます。

神殿でのマインの活躍や、如何に…(笑)?

2020.6.21追記:
第26章(第二部12話目: 最終話)まで視聴終了。
家には既にBD-BOXが届いております。

原作ではこの最終話のエピソードではまだ第二部は終わらずこの辺りで第二部の2/3を消化といった感じだと思いますが、第三部以降のさらなる「下剋上」展開をほのめかすセリフが出る第二部3巻目冒頭の場面を見せることで、上手くまとめていました。

アニメ第25章、第26章の終盤2話の辺りは以後の展開を考えても重要なエピソードで、ここをしっかり描いておくことで、仮に続編がアニメ化されるとしても破綻なく継続できるストーリーになっていたと思います。

ここまでのアニメ化自体はとても良かったと思います。

この作品の特徴の一つとして、主人公マインの身分が上がるのに伴ってこの世界に関する読者に与えられる情報が増えていく、という点があります。

ストーリーが進むにつれて「あそこはどうなっているの」的な疑問に回答が与えられていきますので、この後のストーリーもアニメ化されていくことを希望します。

2020.7.12追記:
アニメ公式twitterアカウントにて、第3期制作決定の報がありました。ひゃっふう!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 49

65.2 9 ポジティブでファンタジーなアニメランキング9位
マギ シンドバッドの冒険(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (230)
1402人が棚に入れました
マギ前章始動!!大人気コミック『マギ』に正当なる前章がここに!!後に七海の覇王とよばれるシンドバッドを主人公として物語はマギより30年前の時代から始まります。マギに出てくる様々なキャラクターの若き日がここに!!全く新しい魔導冒険譚いよいよスタート!!

声優・キャラクター
小野大輔、杉田智和、石田彰、茅野愛衣、小西克幸、日笠陽子、子安武人、東地宏樹、櫻井孝宏、藤原啓治、藤村歩

となぷ~ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

主人公最強系ファンタジー

全13話。

アラジンとアリババが出ているマギにも登場するシンドバットのお話。
途中で話が終わっているので、2期もありそうです。
シンドバットの生い立ちからシンドバット商会を軌道に乗せる
までが描かれています。

アラジンとアリババのマギとは違い、シンドバットは主人公最強系を
色濃く出しています。その点が個人的にヒットでした。
笑いもあり、楽しく見させてもらいました。
2期も期待です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

えぇーっ・・・ここで終わっちゃうの^^;?

この作品の原作は未読ですが、放送の決まった時から視聴を決めていました。
2クール×2期=50話もの大作で本編であるマギは描かれていました。
その中でもマギ、アリババやモルさんの冒険において多大な影響を及ぼしたシンドリア王国の国王シンドバッドの成長譚なんです。

これまで圧倒的な強さを身に纏ってきたシンドバッドの過去が明らかになる・・・と聞いて気にならない訳がありません。

こうして放送が始まった訳ですが、物語はシンドバッドが生まれた瞬間からが描かれています。
マギ本編でお目にかかった懐かしい顔ぶれと天変を目にした後・・・奇跡の子であるシンドバッドが誕生します。
シンドバッドの過去を遡る・・・と言ってもまさか生まれた時から描かれるとは思っていなかったので、私にとっては嬉しい誤算でした。

奇跡の子・・・その片鱗は既にシンドバッドが物心付いた頃から発揮されていました。
それは時折親すらビックリさせるくらいでしたから・・・

でもシンドバッドの父親は・・・周りから非国民と罵られていたんです。
それは戦争を知り尽くしていたから・・・
戦争で傷付く事と大切な家族を守る事は同義ではないと知っていたから・・・
自分の信念を貫き通すシンドバッド一家に、1話から溢れ出す涙が止められませんでした。

そして旅立ちの時を迎え・・・シンドバッドは大海原に漕ぎ出し・・・物語が動いていきます。

時を同じくして世界各地にはダンジョンという遺跡が突如出現していました。
そのダンジョンの奥には「ジンの金属器」が眠っているとか・・・
ダンジョンの最新部まで到達し、ジンと契約を交わすことで金属器本来の力が使えるようになるのですが、これまで誰一人攻略できた者がおらず多くの尊い血が流されてきました。
逆に言うと、それほどその金属器に価値があるという事です。

シンドバッドもダンジョンの攻略に向かいました。
最終的にシンドバッドが幾つの金属器を手にしていたかは覚えていませんが、「七海の覇王」の異名を持つきっかけになった事は間違いありません。

ここから物語の中盤まではダンジョンに纏わる話が中心となりますが、旅の途中で出会うキーパーソンについてもしっかり描かれています。
特に北方の海で出会ったヒナホホ・・・彼は一人前の戦士として認めて貰うため、必死の想いで海に乗り出したところ、シンドバッドとの出会い・・・ヒナホホの思い描いていたシナリオから少しずつずれていくのを止められないヒナホホの心中は複雑だったと思います。
でもその変化は結果的にヒナホホにとってマイナスにはなりませんでしたけれど・・・^^

そしてシンドバッドの冒険の中で一番変化したのはジャーファルだったでしょう・・・
両親を手にかけ11歳にして暗殺集団の筆頭・・・彼は何度となくシンドバッドに刃を向けてきました。
それは「執拗」という言葉でも片付けられない程・・・
そんな生き方の果てで待ち構えているのは・・・大概は良い物ではありません。
事実、ジャーファルも絶対絶命のピンチを迎えるのですが、彼の命を救ったのがシンドバッドだったんです。

シンドバッドの旅は同時にジャーファルにとって進化の旅でした。
彼が自身の新たな道をどの様に切り開いていくのか・・・この物語の見どころだと思います。
そしてシンドバッドが商人としてどの様な采配を奮うのか・・・見どころ満載なこの物語・・・気になる方は是非本編をご覧下さい。

オープニングテーマは、PENGUIN RESEARCHさんの「スポットライト」
エンディングテーマは、フジファブリックさんの「ポラリス」

残念なのはここから・・・ここまできたらシンドリア王国設立まで描かれるとばかり思っていました。だから当然1クールでは終わらず続くとばかり思っていました。
でも・・・1クールで終わっちゃいましたね^^;
それだけが残念です。
いつか続きが描かれるのを期待しています。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

父の教え

原作未読 全13話

マギのスピンオフ作品なので、本編のマギを観るとより分かりやすいと思います。

マギに出てくる重要人物の一人であるシンドバッドが主人公のお話ですね。

序盤の幼少期は不幸なことが多いですが、成長していくと持ち前の明るさと信念で数々の問題を乗り切っていきます。

ダンジョン攻略によるバトルや本編マギのときに出てくるキャラとの出会いなどがテンポ良く描かれていました。

お話も重たくならずに結構コミカルに描いていますね。マギの時のシンドバットの性格が少し出ていましたw

原作も続いているようなので切りの良いところで終わっています。

冒険もまだまだ途中、できればマギに出てくるシンドバットになるところまで続きを観たいですね。

OP PENGUIN RESEARCHさん、EDはフジファブリックさんが歌っています。

最後に、終盤はコミカルすぎて緊張感が全くなかったですねw{netabare}(谷底で葉っぱ1枚で暮らして馴染んでいるところはあまりにもコミカルでしたねw){/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17

73.2 10 ポジティブでファンタジーなアニメランキング10位
えんどろ~!(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (313)
1322人が棚に入れました
人々とモンスターが共存して暮らす剣と魔法の大陸「ナラル島」。そこには恐ろしい「魔王」が存在していました。はるかはるかの大昔、ナラル島に現れた魔王を倒した初代勇者――それからも、様々な時代で何度も何度も魔王は蘇り、同時にそれに対抗する勇者もまた現れ…。少女たちは、いつの日か出ずる魔王を倒すべく冒険者学校へ通います。ちょっと抜けているけど勇者体質の、ユーシャ。生真面目ゆえに苦労が絶えないエルフの聖者、セイラ。食べることが大好きで明るい戦士、ファイ。物静かなヲタク魔法使いの、メイ。勇者パーティーを目指す4人の、いつまでたっても魔王をたおす様子のないゆる~いファンタジーライフがはじまります。

声優・キャラクター
赤尾ひかる、夏川椎菜、小澤亜李、水瀬いのり、麻倉もも、久野美咲
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

観終わった

2話までの感想{netabare}
うおっ、前期“リリースザスパイス”をやった直後でこれって、なもりどうした?借金でも抱えた?
別にファンでもアンチでもないけど、こうも仕事立て続けだと心配しちゃいます、大きなお世話ですねハイ。

内容はこれ…「ドラクエ4コマ」じゃ~ん!
今更?って気もするけど今まで無かった方のがおかしかった?
ソレっぽいのはかつても有ったけど、ここまでソレってのは珍しいんじゃない?
未来を知ったデスピサロがシンシア殺さずに山奥の村で先生始めましたって感じか。
タイトルもドラクエのカジノで御馴染みハイエンドローとエンドロールのダブルミーイングじゃないかな。
2話では更に世界観の説明がされて、魔王誕生して勇者が倒すのは伝統文化のようになってる世界だそうな。
パジャマパーティでの「こんな魔王四天王はイヤだ」の内容聞きたかったなぁ、ってよりも実際の魔王に四天王居ないじゃないかw{/netabare}

3話感想{netabare}
まずは前回の感想が言葉足らずだったので補足から。
どこまで正確かは知らないけど、あくまで個人的な解釈ではこの世界(島)は『「魔王が現れて勇者が倒す※」が何度も繰り返され、人間の間ではそれはもはや伝統行事と化してる』。
これってゆるい作風を作りあげる上でよく考えられた設定だなぁ、と感心してまして。
ここでいう伝統行事ってのは…えっと、神事というかお祭りというか、「魔王対勇者」は神に奉げる舞台みたいなもので、筋書き(※のこと)はもう出来上がってて覆ることはない、とその世界の人間の間では信じられてる。
あとはもう舞台で踊る巫女さんがどれだけ上手く舞えるかだけが重要ポイントになってて、冒険者学校はその練習の場って扱いなんかなー?と思うと世界観への違和感がスっと抜ける。
緊張感が無いのもさもありなん、文字通りお祭り気分なんだろうなぁと許せてしまう。
この作品を楽しむために無理やりこねくり出した解釈ではなく直感でそう思っちゃいまして…なので全くの見当違いかも知れないけどね。

ただこの解釈はあくまで「どうせ魔王が現れても最後は勇者が退治してくれるし」っていう人間側の思想で、「最後は負けるのが決まってる」魔王側としてはたまったもんではない。
ってことで魔王側の抵抗・悪あがきっぷりが見所なのかなー?と思ってたら、2話最後でサクっと諦める描写が。
まぁどうせ1話完結モノで次回には再び勇者潰しを企み出すんだろう、と予想してたら…3話魔王出番ナシ!
くっそw引っ張りおるww
ってかマジ?1話完結じゃなくて続きモノになるのか?

あと見てて「あー、あのネタ欲しいなぁ」と感じたのがドラクエネタに倣うなら精霊ルビスやマスタードラゴン、いわゆる勇者を勇者と認定する存在(作中ではまだ自称勇者に過ぎないよね?)。
OPに姫様と思しきキャラが出てるので、そんな神的存在じゃなくて姫様がその役を担うのかな?と、ふと公式覗いてみたら(この段階で初めて公式見た)「ローナ姫」って名前で爆笑。
あっぶねえ!ギリギリ攻めてないか?
(一応書くとドラクエ1の姫様の名前がローラ姫)
それ言ったら3話の塔の最上階にはリーザス像があるんじゃないかとスゲーヒヤヒヤしたんだけどさ。
スポンサーがスクエニだったらこんなヒヤっとしないんだけど、セガだぞこれ?
…。
だったらアルゴル星系(ファンタシースターの1~4)パロやってもいいんやで?と一瞬思ったが、PSOのアニメは全然見てないことに気付いて自戒。
って、あれ?定期的に魔王が復活するって…あいや、マオは前任の記憶引き継いでる訳でもなさそうだしダークファルスがモデルではなかろう。
まさかね、ハハハ。{/netabare}

4話感想{netabare}
うわああ、共同発明ってかタンノくん出たあああ!!
更に邪神が…マインドフレイア?
だからさ、これスクエニじゃなくてセガだからな?
どんだけ攻めるんだw
スイカ型モンスターはマンカバー(PS2)っぽかった、最近のゲームでもっと似てるのは居るのかも知れないけど。

とりあえず、魔王以外にもヤバい存在が居たことにちょっと驚き。
外にも同格の魔物が居たりする?…最後魔王と勇者で共闘することになったりして。
他の方の感想(予想)で、最後魔王が勇者のためにワザと負ける展開かも?みたいなことを書かれてて、それやられたら泣くかも知れんって思ってたので、他の可能性が見えてきて(外れるだろうけど)ちょっと安心。{/netabare}

最終回まで見ての感想{netabare}
“魔方陣グルグル”的なドラクエパロディ作品…いわゆるドラクエ4コマみたいな内容で楽しめた。
なによりこれにスクエニは関わってなくて、スポンサーがセガやホビジャパなのがツボw
↑で書いた様に、この世界では「勇者vs魔王」は伝統行事みたいなものになってて住民はそこまで危機感を抱いてないって解釈(合ってるかどうかは不明だけどね)は個人的にかなり強い説得力を受けた。
ゆるい世界を形成する上でしっかりとした設定を考えてあるのは大したものかと。

個人的に驚いたのは後半、このゆるい感じがダラダラずっと続くって〆方をするのだろう、と思ったらしっかりと物語を〆て来たこと。
但し〆方としてはどうなんだろう…メイドゴーレムが一気に全貌を語りだし、チビがデウスエクスマキナの如くまるっと解決というのは急ぎ足に感じた。
ってかチビってマスタードラゴンやーーーん!
ドラクエの4~6のどれか知らないとマスドラオチだと気付かずに唐突に感じるかも。
こんな急展開で〆るのならダラダラしたのをずっと続けた方が良かったのかも?
いやどうなんだろう、自分にはちょっと判断つけられないな。
いっそのこと年老いたローナが「…という話だったのさ」と孫に本を読み聞かせてエンドだったら大爆笑だったんだけど…一般的にはマズいか。
あ、それとメイゴは頭にキノコを生やしてたら完璧だった。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ユルい…(笑)。第12話: 新しい時代がやってきた、のか…!?

== [第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
ファンタジー系RPG的な世界観ですが、勇者の名前が「ユーリア・シャルデット」→ 愛称: ユーシャっていうのは笑ってしまいました。

第1話冒頭の戦闘シーンで、お互い名前で呼び合っているみたいなのになんで一人だけ「勇者」って呼ばれてるんだろうと思えば、そういうことかい(笑)!

その後の物語の展開はそのまま第1話を観ていただくとして、とりあえず勇者パーティー4人はこの世界の冒険者を育成する学校へ通うようです。

このユルさとパステルカラーっぽい画面の色調に何か既視感があるなと思ったら『ひなろじ』がこんな感じだったかもしれません。

ただ『ひなろじ』と違ってたぶんメインキャラの勇者パーティー4人+担任の先生(全員女性)とモブキャラはハッキリと別れているようですし、モブキャラには男性もいるようです。

ぼーっと力を抜いて観てる分には、案外悪くないと思いますよ。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.2.11追記:
第5話まで視聴終了。新キャラ、ローナ姫登場。
「せ~の!(コミックじゃない)百合姫!!」

ただただユルいようで、ちゃんと話は進んでいます。考察要素も垣間見えてきて、ジャンルはまったく違いますがこのワクワク感はまるで『けものフレンズ』のようだ…。

余談: フジツボの食べ方としては、カメノテなんかと同じで塩茹でがポピュラーだと思いますよ、ファイさん(笑)。

2019.2.18追記:
第6話まで視聴終了。勇者伝承の詳細が見えてくるマオちゃん先生の回想がありました。

魔王×勇者の伝承とラパネスタ王国の王権に関わりがありそうなことは第5話でも仄めかされていたのですが、勇者が伝承通りの勝利をしないことでこの王権に関してひと展開あったら面白そうです。

地味に自分好みの考察アニメになってます。雰囲気はめっちゃユルいのに…。でも今後ネタバレなしに各話でレビューしていくのは難しくなりそうですね。

それはそれとしてストーリーの最期には、マオちゃん先生には幸せになって欲しいものです。

2019.3.3追記:
第8話まで視聴終了。はからずも今回姫の企画によって顕になった現在のマオちゃんと勇者パーティーの実力差。

そしてそこからの今回のお話のオチ。世界は確実に変わりつつあるようです…。

2019.4.1追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。

この期に及んで9、10話でメインストーリーを嘲笑うかのような回をブチ込んでくる、良い意味で気が狂ったシリーズ構成からの第11、12話での前後編での締めでした。

『~Ⅳ The Return of Werdna』まで含めた「Wizardry(ウィザードリー)」シリーズとか「ドラゴンクエスト」シリーズ、その他ファンタジー系RPGについて考えるといろいろと思うところもあるストーリーでしたが、普通にエンターテインメント作品として成立していて、とても楽しく観ることができました。

メイゴちゃん、とても良いキャラでしたね。女戦士の先生ともども、サブキャラの配置もとても良かったと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 47
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

うん。「その先」が気になっちゃってさ。。。

原作知らず。

多くの方にお薦めしたくもあり、薦めづらくもあり。
そんな作品です。

魔王との対戦において魔法の発動に失敗し、勇者や魔王等が過去;勇者パーティーが出会った頃の過去に飛ばされてしまう。魔王はそこで、勇者たちを含む冒険者を養成する学校の教員となる。。。主たる登場人物がいずれもゆるっとふわっとした女の子達で、お話そのものもゆるっとふわっと進みます。

作画はそこそこ高値安定。
声の演技は申し分ないと思います。主要人物はいずれも良かったし、可愛らしかったです(ごく一部のへんた。。変な人含め)。

この手のタイムリープものって、世界線の継承や入れ替わりなどを考え出すとワケわかんなくなってしまうのですが、細かいこと()はスルーしとけってことですね。いつも、ゼノンのパラドクス的なことを考え出してしまい、自己解決ならぬ自己破綻であたまがぽーってなてしまうのです。

===お薦めしたい理由
最終盤は、{netabare}それまでの展開が嘘のように物語が展開します。そして、全く思いもかけない形での終幕へと突き進みます。よくあるファンタジー世界の存在事由そのものを揺るがす、それでいてやっぱりゆるく、でもほっこりハートウォーミングな展開でした。正直なところ予想もしていなかっただけに、結構うるっときてしまいました。こういう不意打ちは好きです。{/netabare}

===お薦めしづらい理由
先述の通り{netabare}大変に良い終盤の展開なのですが、そこにたどり着くまでがしんどいのです。ゆるふわ過ぎというか、だらだらしすぎというか、無駄というか。1, 2, 4, 6, 11, 12話だけで物語の骨子が成立します。なんなら4話と6話もなくてよいです。それ以外は日常回、単発ものです。いちおう最終盤で使われるネタの提供もしていますが(だったかなぁ。。。?)、必須なものはありません。キーとなる回でおさらいが入ります。
作品全体にたゆたう、このまだるっこしさがお薦めしづらいおおきな理由です。{/netabare}

さらに、{netabare}物語のキーとなる存在を特に説明も紹介もなく置きっぱなしにしておいて、最後の最後に「ま、いっか」で片付けるなど、お話の作り方が粗っぽいところも、特に目の肥えた方にお薦めしづらくしてくれます。{/netabare}


===とはいえ、
僕個人としてはまだるっこしいパートも含めて結構楽しめました。それぞれのエピソードが、それなりによく作られているとおもいます。
あれが{netabare}まさか、農産物だとは思いもよらなかった。{/netabare}

主要人物の造形はそれぞれが好ましく、かつ、ギャップ要素も含めて解りやすいです。一番、脳筋ライクなキャラが実は一番ロジカルってのは、個人的にはありそでなかった、かな?いやどうかな。


===とかいいながら、不満がないわけではなくて。

というか、大ありでして。
フィナーレの本当の最後までは良かったのですが、主人公の最後の台詞がどうにもこうにも・・・・ラスト10秒で、本作に対する僕の評価が揺らぎました。

物語の終わりは、 {netabare}「概念」を消去するというチビちゃんの能力を用いて、勇者・魔王という対になる概念を共に消去することで勇者たちが大好きなマオちゃん先生を倒さずに済むようにし、一段落となります。いまさらチビちゃんの処遇をどうのこうのはいいません。彼女ら全員が「ま、いっか」でスルーしているのでそこは従います。

深く考えてはいかんことは分かるのですが、それでもフィナーレのユーシャの台詞が腑に落ちないままで、モヤっとしています。

フィナーレにおいてユーシャは「やっぱり勇者になるよ」と、まっさらな物語(お姫様が持ってきた本)を手に言うわけです。無論、ユーシャの手元にある「真っ白な物語」とユーシャ自身の「真っ白だぁ」の台詞が、いままでとは違うまったく新しい勇者=ユーシャのメタファーなのだろうとは分かるのです。が、ここは「新しい勇者の概念を作っていくんだ」を明示して欲しかった。ほんの一言でいいから言葉を補って欲しかった。
「やっぱり勇者になるよ」だけだと、それまでの概念どおりの勇者になってしまうような気がするのです。とすれば、その対概念である魔王=マオちゃん先生もその概念に従わざるを得なくなり、全てが元の木阿弥ではないか、と。え?実はそのメタ要素も含めたタイムリープなの?とか勘ぐってしまうわけです。

そもそも、「勇者」という概念が消失した後も「勇者」という言葉は有効であるというのが僕には難しすぎるのです。いや、言葉と切り離された「概念」って、僕には想像しにくくてですね。チビちゃんの能力が、「ユーシャに付随する勇者(マオちゃんに付随する魔王)」という限定された範囲にのみ効力を発するものだったのだ、とかいうのなら、それはそれで明示しておく必要があったと思います(その場合は、上記の議論が再燃するわけですが。「一般論としての勇者の概念」は有効なままとなるので)。

なんか、物語の締めにおいてあまりにもいい加減というか1,2手先で論理破綻してしまうものを堂々と見せつけられて、困ってしまったというが率直なところでした。なにか重要なものを見落としてしまったのでしょうか。
{/netabare}

*
皆さんのレビュー、ざざっと拝見しました。
僕が持つ「不満」に関して、どうも僕は何かを見落としているような気がしてきました。あるいは、単純に考え違いか・・・
モヤッとしたままなのもしんどいので、どこを見落としたのか、何が間違ってるのか教えていただけるとありがたいです。一応、11、12話は繰り返し観てみたのですが・・・
[2019/08/31 v1 & *部追記]

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25

73.7 11 ポジティブでファンタジーなアニメランキング11位
空挺ドラゴンズ(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (301)
1236人が棚に入れました
空の覇者、龍<ドラゴン>。その存在は多くの地上の人々にとっては脅威・災害であり、同時に薬や油、そして食用としての価値がある“宝の山"でもあった。その龍<ドラゴン>を狩る存在がいた。捕龍船を操り、空を駆け、龍を狩り、旅をする。彼らは「龍(おろち)捕り」。これはその中の一艇“クィン・ザザ号"とそのクルー達の物語である。

声優・キャラクター
前野智昭、雨宮天、斉藤壮馬、花澤香菜、諏訪部順一、関智一、櫻井孝宏、鳥海浩輔、釘宮理恵、熊谷健太郎、古川慎、松山鷹志、武内駿輔、上村祐翔、赤﨑千夏、榎木淳弥、井上和彦、佐々木啓夫
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

開店!タキタ食堂

原作未読 +ultra枠

さて問題です。
「テロ等準備罪」を新設した『改正組織犯罪処罰法』が2017年7月11日に施行されてからの変化について次の選択肢より妥当なものを選べ。

1.居酒屋で政権批判をすると逮捕されるようになった
2.“共謀罪”という呼称が浸透し一般化した
3.{netabare}シー・シェパードが和歌山県太地町から退散した{/netabare}

答えは3.穏やかな海が戻ってきたようです。
もともと捕鯨問題を知ったのは『美味しんぼ』。小学生の時だったかなぁ。捕鯨国日本と国際包囲網との理不尽な関係に憤りを覚えたものでした。
本件に限らず、「原発問題」その他社会問題に鋭く切り込む原作者雁屋哲氏もきっと法案成立とその後の動きを喜んでいらっしゃることでしょう(鼻ほじ)。

「龍を守れ~」な愛護団体や環境活動家を登場させても面白かったかもしれませんがそれをしませんでした。英断だったと思います。舞台を穏やかな海から空に移し、喧しい外野の声を極力排除して人間と龍との関係からなにかしらを伝えたかった力作。

本作『空挺ドラゴンズ』についての視点の置き方。

狩猟対象を鯨から龍に置き換えてみて何かを訴えたいのかしら?
タイガーモス号ばりのイカした飛空船で龍の巣に突っ込む冒険活劇を見せたいのかしら?

 前者だったかと。

ポリゴンピクチュアーズさんのごりごりな3DCG眺めて感心することも一興。美術は流麗。
メインテーマ『捕鯨』or『ラピュタ』どっちなんでしょう?
“龍捕り(オロチとり)”“捕龍船(ほりゅうせん)”とネーミングセンスいい感じ。
対して…“空中海賊(くうちゅうかいぞく)”。ラピュタ寄り案件のネーミングにやる気とセンスを感じなかったのが『ラピュタ』を後方に置いた理由です。そこは“くうぞく”でよかろうに。
別に「両方だよ」ってのでかまわないんですけど、主人公らと龍だったり、人間同士だったりの闘いに視点の重きを置いてしまうと後々に見誤ってしまいそうです。
そしてお待たせしました本題。露骨ともいえる捕鯨の比喩で訴えたかったもの。


 いただきます と ごちそうさま


生命をいただくこととは?をシンプルに感じること。
捕獲した龍を解体する場面がよう出てきます。肉・内臓・皮・脂、と余すことなく解体利用されます。
ウチの母親はウナギを捌いてるところと牛の解体を見たかなんかで両方とも食べられなくなったと言ってまして、半世紀くらい前まではそこらで見物できてた風景も町中から消えて久しい昨今。架空の龍を通して生命をいただくさまを拝める機会を得られたってことになるのかな。

主人公である龍を捕る人たち。龍を購入し潤う町の人々。そして狩られる龍。捕食する側される側。食料問題もさることながら、経済問題にも直結するのっぴきならない世界での持ちつ持たれつな関係を自然に描いております。
自然かつシンプルで根源的なテーマのためカタルシスには程遠い。つまり地味ったら地味。だがしかしけっこう後からジワってくる仕様。物語の地味さとバランスを取っての見ため担当は捕龍船“クィン・ザザ号”のデザイン、いろんな顔を見せる空特に雲や風を感じる背景美術、そのへん頑張ってる3DCGということなんでしょう。
原作はまだ続いているようで、それでも全12話で一定の結論を提示してくれたことも親切。

なんか『老人と海』の読後感だったり、『密着ドキュメント!大間のマグロ漁師』の視聴後感にも通ずる捕食者と被捕食者との対話の物語。地味であり滋味に溢れてる感じ。良作だと思います。
日々の営みを切り取っただけのシンプルさを評価してます。



※ネタバレ所感

■+ultra枠ということで

海外向けですから(笑)
レビュー冒頭で「テロ等準備罪」に触れてますが、そのような好戦的な煽りは一切ない本作ですのでご安心ください。
捕鯨で有名なネタだと、油目的髭目的で乱獲してた西欧と余すことなく利用してた日本との対比なんかありますよね。

{netabare}クオーン市で出会う別の龍捕りらの所業がその悪い意味での西欧趣味で興味深い。

 ・生態不明な龍への畏敬の念が薄い
  ⇒傲慢になる
 ・毒を盛って屠る
  ⇒ピンポイント利用の経済目的
 ・町への被害想定への無配慮
  ⇒共存共栄より略奪文化の反映

食文化を理由に捕鯨続行を訴える日本に対して「鯨は人間の次に賢い生き物」の謎ロジックで対抗してきたり、調査により生態系を犯すくらい鯨の頭数が増えていても捕鯨再開にストップかけたりするくらいに感情で動く人たちに向けた作品に期せずしてなってます。{/netabare}

さりげなく毒を仕込んでるくらいでちょうどよい。


■町娘カーチャ

{netabare}唯一といっていいラブ要素良かったです。波止場の娘みたいな。

 「見たかったな、ジローが龍を取るところ」

この世界においては漱石で言うところの「月がきれいですね」ばりの I love you . だと思ってます。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.03.27 初稿
2020.10.07 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 60

とまと子 休眠中 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最っ高~です!

NETFLIXでは全話公開されているので、一気見しちゃいました。

これは良い!
とても、とても良いです!

これは
お仕事アニメであり
グルメアニメであり
切ない恋アニメであり
生きていく力をもらえるアニメです。

働く、食う、愛する、生きる

シンプル極まりないテーマなのに、胸に迫って泪が出ます。
(*あくまで個人の感想です…)


登場人物がまたみんなとっても魅力的なんですよね。
主人公タキタ可愛すぎです♡
それとミカさんかっこよすぎ♡
ヴァニーさん素敵すぎ♡
あと他にも…あー語り尽くせぬ (#^^#)


「~っぽい」っていうなら、いろんな要素が見つかるのは間違いないです。
でも、そんなの全然関係ないくらい、このアニメの世界に没頭しちゃいました。
まるでわたし自身がこの捕龍船クィン・ザザ号に乗り込んで空を渡り龍を追う暮らしをしていたみたい。

…わたしならすぐ甲板から落っこちちゃいそうですが…(>ω<)


なんだか全く参考にならない感想でごめんなさい!

見終わって興奮覚めやらぬ
単なる好き好き報告でした ( ̄^ ̄)ゞ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 28

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

凄く素敵な、リアル感満載ファンタジー。最終回でいろいろ考えさせられました。

まず幕開けからの、
飛行船での狩猟、
とっても格好いい!

これだけならただのジブリ礼賛作品かも。

龍が 狩猟のターゲットって、
今までなかったような?

しかも仕留め方で肉の味が全く違ってしまうってシバリが、
捕龍船団の行動の仕方につながってて。


空での狩猟の緊迫感と、
陸上での日常感覚の対比。
凄く、いいですね(≧▽≦)

やっぱりジブリ礼賛作品なのかな?
主人公の子って、
なんだかおばあちゃんになったら
ドーラさんみたいになりそうかも( ̄▽ ̄;)

でもそれだけじゃないって感じ、
なんかしてます!

これからの展開が
楽しみです!!


♪♪♪♪♪♪♪♪クインザザ号が出港して、
クォンの街を旅立つ少し前、
ジローと一緒には旅立てないカーチャの涙に、
シンクロしちゃいました(T△T)

この作品、もう、
最高です!!!

作画も丁寧だし、お話も面白いし!

原作のストックだと、
今まだ序盤らしいので、
私には珍しいけど、BD買います!
ぜひずっと、
この素晴らしいファンタジーを、
紡ぎ続けていただきたいです(≧▽≦)


♪♪♪♪♪♪♪♪最終回、終わっちゃいました・・・
ずうっとクインザザ号メンバーの制服が、
ナウシカ&ラピュタ風だったのと、
空を翔ける姿が、
やっぱり、ナウシカ&ラピュタっぽいって思ってたけど、
最後の、
幼い龍にタキタが託すメッセージ、
相容れることでなく、
お互いの姿を認識しようとする言葉、
もののけ姫のラストのようで、
ずしん!と来ました。

オロチ捕りに仮託してるけど、
イサナ捕りのことを、
文化として、
生きる糧として、
命の意味を、
考えさせられて、
ああ、
素敵だなあ。
ってずっと思ってました。

今もずっと考えています。

素敵な作品でした!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 46

71.9 12 ポジティブでファンタジーなアニメランキング12位
ワンダーエッグ・プライオリティ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (317)
1023人が棚に入れました
「高校教師」「家なき子」「高嶺の花」ほか話題のドラマを多く世に送り出した、脚本家・野島伸司さんが初めてアニメ作品の原案・脚本を手掛けるオリジナルアニメーション。監督は「22/7 あの日の彼女たち」キャラクターPV、「僕はロボットごしの君に恋をする」アニメーションPVの監督他、数多くのアニメ作品に携わる気鋭の演出家・若林信さん、アニメーション制作は「空の青さを知る人よ」「約束のネバーランド」などのCloverWorksが手がける。2021年1月より日本テレビほかにて放送予定だ。

声優・キャラクター
相川奏多、楠木ともり、斉藤朱夏、矢野妃菜喜

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

残念ながら「まどか」や「ウテナ」にはなれないかな…。作画は最高だけに勿体ない。

 最初の5分ぐらいでこのアニメは半端ない…ってわかるクオリティー。やはりキャラクターデザインと総作監が一緒な作品はレベル高い。内容は野島脚本らしい痛みがある話を、イクニさん的な象徴的な物語として描く感じかな。最近あんまりないタイプの作品なので期待大。


2話になっても作画は緩まず!。というか、戦闘シーンの作画も凄いし、背景との調和も見事。そして物語の流れを上手に作る演出があるからこそそれらが活きている。クライマックスで表情をあえて隠すとかわかってるぅ〜。opedのセンスも良い。


 ほんまに作画すげぇ…。単に端正なだけじゃなくイマジネーション爆発の勢いとオリジナリティーあるセンスが半端じゃない。本作で連想するのは個人的にはやはりウテナである。


 象徴的なテーマ性、人間のダークさが活きているストーリーの味わい深さ。それでいてエンタメな要素もしっかりしていてゲーム的な独特のバトル、美しくて立っている一筋縄じゃないかないキャラといった甘味もしっかりしてバランスを取っている。なにより不穏なエロスの予感が匂っているのが近年なくて良い。


 3話まで来ての予感だが、真ん中あたりで「まどか」における魔女システム判明みたいになってうぁ…ってなるか、小糸ちゃんの真意がわかって絶望のズンドコ展開になりそう。最近は低反発枕な作品が多すぎて食傷気味だったが、やはりハードもないとね。


 10話まで見て、残念ながら序盤に予感された広がりには至らない感じかな。SFとして割と小さくまとめちゃいそうだし、「まどか」の脚本の緊密さや、「ウテナ」のヤバさや象徴性の深淵さには至らないかな。


 今回の話を5、6話、遅くても8話くらいにやらないともう時間がない感じかな。総集編も一回挟んじゃったし。まぁ、今回は第一弾としてこの方向性でオリジナル作品をもっと突き詰めてくれるなら大歓迎である。


 

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25
ネタバレ

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

普遍的な名作になり得たかもしれないのに・・・。

タイトルのとおり、普遍的な名作となり得るスペックと可能性を秘めた作品と感じた。
が、最終的にアリはアリだが、もう少し深掘りできた可能性を活かせなかった印象。
ただ、それでも全体的な雰囲気と作品のスペック自体は相当高い。

私は、相変わらず某アベマなTVでまとめて放送されたものを視聴しての感想なのだけれども、
この作品、とある方のyoutubeを拝見すると、最終話の放送回を遅らせて、特別編として放送する旨を告知の上、実際に特別編が放送されたとのことだ。
で、そのお方も仰ってられたように「なんで延長した最終回の半分を振り返り回にしたんだよ」との印象は私も持った。
とてももったいない時間の使い方と感じた。
その30分があれば、もっと物語を深掘りできただろうに・・・と言う意味でだ。

以下、今から、オッサンがネタバレの要素と自身の妄想も含めたきもい表現をします。
{netabare}
この物語、ある意味非常にデリケートでセンシティブな話題「自○」と言うものをキーとしているポイントがある。しかも、対象となっているのはいわゆる「少女」たち、そしてその自○の原因として描かれる理由もまた、様々(物語的には、本当の「理由」があるとされるが)。
この自○の理由となるエピソードも、この現代では望ましい事ではないが、確実に存在し、これもまたセンシティブでデリケートで胸糞悪いものだ。

さらにメインの主人公たちもまた、いわゆるところの「少女」たち。
この少女たちが、自身の現状に悩みながら、さらには戦う理由にも迷いながら、それでも自分の生き返らせたい人の為に、どこかの魔法少女のように戦いに巻き込まれていき、さらには、昨今流行りのAIネタまで登場してくる。

これらを物語の流れの中で「ワンダーエッグ」をキーツールとして繋げていく。
この多彩な要素を含む物語を終盤までは、いや、一応最終盤までも何とかまとめていたのは大したものだと思う。
途中までは「これどうまとめるんだ?話数足りるのか?映画でもつくんのか?」と本気で思っていたくらいだし、私的に。

そもそも、これらのセンセーショナルなワードを多く含み、その主人公たちが「少女」となれば、丁寧につくれば大抵の場合興味をそそる物語にはできると思う。
男女平等、ジェンダーフリーが叫ばれる中で、こういう表現はいかがなものかとは思うけれど、
いわゆる「思春期の女性」の持つ、幼さ、大人と子供の間の不安定さ、ミステリアスさ、はかなさ、力強さ、微妙な色気、美しさ、可愛さ、etc・・・。
この時代の女性を表現する言葉は数えきれないほどあるだろう、
オジサンの今もってしても、当時の自身からみても「そういう季節の女性」が大変魅力的にうつるのは否定しようもない。
これは、洋の東西、古今を問わずこの年代の女性が主人公となった文学、映画作品などに名作がある事からも明らかだろう。
そういうテーマとして扱いたくなる素材であるという事だ、
そういう、魅力的な素材を使っているのだから、そこにこれだけのエッセンスをぶち込めば、良くも悪くも興味深い作品にはなるものだ。

と、素人的には思う。


{/netabare}

この作品、
物語は本当に心が苦しくなるシーンもあったが、ユニークで面白かった。

この辺りは野島伸司が脚本となれば、納得のいくところ。
この彼が、いつからかドラマにも「コンプライアンス」が侵食して、僕のような物書きは翼をもがれた感覚で、より自由度の高い場所を模索していました。今回、アニメの世界を描く場をいただき、本当に久しぶりに楽しかったです。
と語っていることから、こういう意味でもドラマよりも少し羽を伸ばして脚本を書いたことがうかがえる。

これどうなるんだろうという興味がそそられたし、実際、進んでいく物語の中で主人公の少女たちの成長(使い古された安易ないい方だなぁw)が見て取れる。
実際は、成長と言うより「(気持ち、目的を含めた上での)変化」と言う方が印象に合っている気はするけれど。
途中から、物語の裏(真相)のエピソードが語られると、なお一層この先に興味がそそられた。

そして、作画は本当に綺麗に丁寧に描かれており、美しかった。
クオリティとしては映画並み、と言ってもいいのではないだろうか。
私的には、キレイな作画が視聴の原動力となるケースが結構あるので、そういう意味では素晴らしい求心力を持っていたと思います。

声優優さんたちも、キャラに合っていて素晴らしかったと思う。

また、音楽もノスタルジックな雰囲気をもちつつ、作品の世界観とはほんの少し、意図的にずらした感じ(う~ん、EVAで翼をくださいが流れた感じ?)がギャップが活かせていたと思う。

キャラもそれぞれが、それぞれの思いと影と明るさと・・・闇、色々な表情、個性を持っていて魅力的でした。
それぞれがそれぞれの意見と行動をし、それでも友達になれてよかったと言っている姿がほほえましかったです。

だからこそ、最終話でもうひと頑張りをしてほしかった。
どうすればよかったのかはわからないんですが、やはり振り返りTIMEで時間を費やしたのはもったいなかった。
ここで、少し手を抜いた感が・・・いや、頑張りきれなかった感が生まれてしまったのはもったいなかったと、本当に思います。


この作品、ジャンルは違うかもしれませんが、
「マギカ」のように名作の一つとして記憶に残る作品になり得た作品ではないか、と私的には思っています。
作品のクオリティとしては十分そのレベルには達していると思うのです。
現在の終わり方でも、それは揺るがないとは思うのですが、もうひと頑張り、もうひと頑張りしていただければ・・・と言う思いが残ったままなのは残念です。

少々、心に苦しい要素も含む作品なのですが、
観る価値はある作品だと思います、機会がありましたら、ぜひご覧ください。

好きか嫌いか?はい、好きな方の作品でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

卵をめぐる冒険

野島伸司原案・脚本。

学校で疎外される少女アイは、
深夜の散歩で出会った謎の声に導かれ、
不思議なエッグを手に入れる。
それはまた違う世界と繋がる鍵であった。

幾重にも謎が散りばめられているが、
その1つ1つをどう解釈するのか、
さすがは時代と格闘した作家でしょう。
思春期への問題意識や性の匂い、
社会的倫理への眼差しは健在である。

現実と非現実をファンタジーで繋ぎ、
キャラも美術も美しい描写が高水準で続く。
謎で牽引する物語への引きが抜群ですね。
{netabare}卵に書かれた数字の意味は!?
どのような条件で彫像化するのか!?{/netabare}

願わくば続々と才能ある方の、
アニメへの参入を奨励したいです。

最終話視聴追記。
もう語るべきものは語られている。
{netabare}死の誘惑にどう抗するかと言うことだ。
少女から大人への境界線上で、
脆くも躓く人たちに向けた優しい眼差しである。{/netabare}
繊細な題材を通して聖なるものを照射する、
相変わらず、ご健在で何よりです。

特別編視聴追記。
作家の問題提起に大いに共感が持てるが、
{netabare}その点に於いては達成されたものが、
安易に物語だけを語ると何も解決してはいない。
結末は少々、残念な印象ですが、{/netabare}
私としては肯定的な評価で終わりたい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 51

72.6 13 ポジティブでファンタジーなアニメランキング13位
魔入りました!入間くん(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (202)
846人が棚に入れました
ようこそ、楽しい魔界へ!!頼み事を断れない、お人好しの少年・鈴木入間は、ひょんなことから魔界の大悪魔・サリバンの孫になってしまう!溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校に通うことに…。人間の正体を隠しつつ、平和な学園生活を送りたいと願うも、なぜか入間はいつも注目の的。エリート悪魔にケンカを売られ、珍獣系(?)女子悪魔になつかれ、さらに厳格な生徒会長に目をつけられてしまう!次々に起こるトラブルを入間は持ち前の優しさで乗り越えていく!

声優・キャラクター
村瀬歩、木村良平、朝井彩加、早見沙織、小野大輔、佐藤拓也、黒田崇矢、斎賀みつき、東山奈央
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

悪魔世界の学園コメディ

不幸な毎日を送っていた入間くんがふとしたきっかけで悪魔の孫になって学園生活を送るコメディアニメ。
全然期待しないでなんとなく見たんですが、これ意外と面白いかもです!
すごく弱そうな入間くんが悪魔の世界で成り上がっていく話になるんでしょうか?
設定は変わってて面白そうなので、今後の話の展開に期待したいです。
最終話まで見ました。こういう肩の力を抜いて見れる作品はいいですね。
途中ちょっと中だるみも感じましたが、全体的に気軽に見れるコメディって感じで面白く最後まで見ることができました。
来春の2期が楽しみです♬
以下、各話のレビューです。

1話
{netabare}なぜいきなり中学生がまぐろ漁船で働いてるの(・_・;)
で、なぜか悪魔に魔界に連れてこられた入間くん。
いきなり悪魔サリバンの孫になってくれと言われて。。なんか超展開すぎる(-_-;)
断れない入間くんは孫になって悪魔の学校に通うことに。
サリバンは学校の理事長で、その権力を使って生徒代表の挨拶を強引にさせられることに!
禁忌の呪文を言わされる入間くん。なぜかみんな大喝采。なんか面白いなこれ。
これを面白く思わないアスモデウスと決闘することになるけど、なぜか入間くんがジャーマン技で勝利!
今期のコメディ枠はジャーマンネタが多いな(-_-)で、心服して入間くんを認めるアスモデウス。{/netabare}
2話
{netabare}なぜ入間くんが悪魔サリバンにこんなに可愛がられるのか謎だ。
アスモデウス、すっかり入間くんの下僕になっちゃってる(-_-)
今日は使い魔召喚の儀式があるみたい。
入間くんを嫌うカルエゴ先生が担当みたいだけど、大丈夫かな?
アスモデウスが龍みたいなすごい使い魔を召喚して、次の入間くんのハードルあげてるしw
入間くんが召喚したのは・・え?なぜにカルエゴ先生が召喚?(゜o゜)あはは笑った(^○^)
で、モフモフ鳥みたいなのになった先生。1年は契約解除できないみたい。
緑髪の子も含めて今後色々新キャラ登場しそうな気配。うん。やっぱりこれ面白いな。{/netabare}
3話
{netabare}クララ、不思議ちゃん枠?でも何でもポッケから出せるからパシリにされてるみたい。
そんなクララに入間くんは何もいらないと言って懐かれて友達に。
入間くんすごい大食漢(・_・;)
クラス分け会議で入間くんたちは問題児を集めたクラスにされたみたいだけど。。次回から問題児クラスの面々との話になるのかな?{/netabare}
4話
{netabare}クラス発表の日。入間くんたちの問題児クラスは普通の教室じゃなくて洞窟の地下にあるし(・_・;)
クラスのメンバーも癖のありそうな人たちばかり。
そして担任がカルエゴ先生。。なんとなくそうかなと思ってた(-_-)
最初の授業でいきなり始まったランク決めテスト。レースみたいだけど、飛べない入間くんどうするんだろ。
いきなりカルエゴに崖から突き落とされてしまうけど鳥に運ばれて峠の主の巣に落ちる入間くん。
峠の主の子供の傷を治して懐かれて、またどこかへ運ばれるけど・・・
入間くんて不思議な力があるみたいだし、サリバンもそれを知ってて孫にしたような気がするんだけど・・{/netabare}
5話
{netabare}峠の主と戦うサブノック。必殺技とか使うけど、強すぎて全然敵わなくて。
サブノックは子供の頃から魔王になれと言われ続けてきて、それが自分の夢になってるんだね。
死ぬ!と思った時、入間くんが助けに来てくれて、峠の主たちを大人しくさせたのを見て入間くんを自分と同じ魔王を目指すライバルと認めるサブノック。
結局ビリで到着してしまったけど、ランクフクロウから変な指輪をもらう入間くん。。
中には凄いのが住み着いてるみたいだけど、大丈夫?
結局ランクは最低の1に。でも入間くんってランクとか関係なく凄い奴と周りから思われてるから意味ないかも。{/netabare}
6話
{netabare}人間の入間くんには魔力が無いけど、前回もらった指輪の力で魔法が使えるように。
植物の芽を大きくする授業で入間くんの芽は桜の大木に(゜o゜)
それを見ていた生徒会長のアメリは、以前から入間くんが人間ではないかと疑っていて。。
悪魔って人間を食べるとかいってたけど、普通の悪魔たちは人間って見たことないんだね。
アメリも見たことなくて、家に伝わる書物で人間のことを知ろうとするけど・・これって少女漫画だよね?
入間くんと偶然廊下でぶつかったシチュエーションが漫画とそっくりで動揺してしまうアメリ。
次回もアメリとの話が続きそうだけど、アメリに好かれちゃうのかな?{/netabare}
7-8話
{netabare} 初恋メモリーって300巻もあるんだね(-_-;)どんな長い初恋なのか気になる・・
アメリは入間くんに初恋メモリーを読ませたくて度々会ってるみたい。
アスモデウスとクララは入間くんがどこに行くのか気になって尾行することに。
この二人っていいコンビだね(*^_^*)で、アメリと会ってるのをクララは面白くなくて。
入間くんをメロメロにさせようと色々と頑張るけど、色気2%判定はちょっとかわいそう。。
クララがうざいなーと思うか、面白いキャラと思うかでこの作品の評価が変わるような気がする。。
私はちょっとうるさいと思うけど、面白いキャラとも思ったりしてます。意外と家族思いだし。
アメリの言葉がきっかけで、自分のランクをあげようとする入間くん。{/netabare}
9-10話
{netabare}入間くんはランクを上げるために昇級試験を受けることにしたんだけど
これってどう見てもドッヂボール(>_<)
よけるのは得意だけど、キャッチして相手に投げられるように特訓する入間くん。
試験が始まった・・けど、なんかだらだらした試合運びだね(-_-;)
結局、アスモデウスと入間くんの二人が残って、対決することになって。
全力で投げたアスモデウスの球を受け取って投げ返して、勝利!
おかげでランクが1つ上がった入間くん。{/netabare}
11話
{netabare} 使い魔授業の新任教師バルスがみんなの使い魔を召喚させて心の交流をさせようとするんだけど・・
入間くんの使い魔がカルエゴ先生だと知らないバルスは召喚させてしまい・・
カルエゴ先生の普段の性格とモフモフ使い魔のギャップが面白いです♪
バトラという部活みたいなものに次回は入ったりするんでしょうか?{/netabare}
12話
{netabare}上級生によるバトラのルーキーハント。
自分たちのランクを上げるために必死に勧誘してるんだね。
悪魔たちにとってランクの持つ意味は思ったよりも大きいみたい。
入間くんの指輪が突然何かに引き寄せられて・・そこにいたのは魔具研究会の人で・・
この流れは入間くんは魔具研究会に入るのかな?{/netabare}
13話
{netabare}偶然、魔具研究バトラを見学することになった入間くん。
部長のキリオは体が弱くて魔力も弱いので、魔具開発をするようになったみたい。
魔力が少なくてもハイレベルの悪魔と渡り合えるようにしたいとのキリオの想いに共感する入間くん。
アスモデウスとクララと一緒に魔具研究バトラに入ることに。
一生懸命に飾付けして入間くんを待ってたアメリ会長かわいい(*^_^*)
悪魔界の幹部たちの会合が始まって、誰を魔王にするのかでもめてるけど・・
精霊主パイモンのずーずー弁に萌えた(*^_^*)
人間界へ渡航した疑いで捕まるサリバン!入間くんが人間だってバレる?{/netabare}
14-18話
{netabare}後半に入りました!OP・EDとも変わりませんが、これでいいのかも。
次回予告前のスキ魔が何気に楽しいです。
魔具研究バトラに入った入間くんたちが、バトラパーティーで特賞を狙って
花火を打ち上げる計画をするんだけど・・
何話もひっぱるし、キリオ部長もいまひとつ魅力を感じず、中だるみかなぁと思ってたんですが・・
18話でキリオ部長の本性が明らかになって、それに対する入間くんがかっこいい!って思いました。
うん、いい話でした。最後でうまく話をまとめましたね。ラストの隕石がちょっと気になったけど・・{/netabare}
21-22話
{netabare}やっとEDの子が登場しましたね!
名前はクロム。正体はあの子。だから悔しがってたんですね。
入間くんたちが寝込んでしまったクロムの代わりにアクドルになって歌って踊るシーンは笑いました(^O^)
やっぱ入間くんは面白いな。肩の力を抜いて見れる良コメディだと思います。{/netabare}
23話
{netabare}最終話っぽい雰囲気だなーと思ったらホントに最終話でした(゜o゜)
アズアズとクララのコンビの料理対決が楽しかったですね。ほんといいコンビ。
ラストどうまとめるんだろって思ったら、入間くんが悪い子に変容?え?と思ったら・・
来春2期確定の告知が!さすがNHK。来年が楽しみです♪{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Eテレの隠し玉? 今期の大穴?

土曜日の夕方というとても恵まれた時間帯で放送されている、採算度外視みなさまのNHKがお送りする少年向けマンガ原作のアニメです。第4話まで視聴時点でこのレビューを書いています。

原作は読んでいないのですが、ここまで観たところでのストーリーの方向性としてはファンタジー風味の学園コメディーということになるでしょうか。

なお、11/2(土)の昼間に1~4話の再放送があるので、興味を持たれた向きはご覧になってみると良いかも。

お話としては、主人公のことを一切気に留めないクズ両親のせいで魂を悪魔に売り渡され魔界で暮らすことになったという入間くんのお話です。

入間くんが魂を売り渡された悪魔サリバンは魔界の貴族であり、入間を気に入って自身の孫として育てようという荒唐無稽なことを考えます。

入間はサリバンが理事長を務める魔界の学校に入学しますが、人間であることがバレてしまうと悪魔に食べられてしまうかも?

そんな危機と隣り合わせな学園生活を入間は知力・体力・時の運で乗り切れるのか…(笑)?

最弱系主人公が有能な仲間に出会いつつのし上がってくギャグ・コメディー作品というのは漫画だと『とっても!ラッキーマン』とか『カメレオン』とかいくつかありますが、私にとっては何気なく観始めてなんとなく目が離せない作品になっています。

作画面でも決して「超絶作画」とかではないですが作風には合っていると思うので、私は観ていて特に気にはならないです。ただ、こういう感じが苦手な人というのもいるとは思いますけれども…。

2020.3.9追記:
最終話まで視聴終了。それほど嫌味でない範囲で軽くハーレムラブコメなどを交えつつ、終始安定して面白かったと思います。けど、良くこの原作を見つけてアニメ化しようと思ったな(笑)。

最終話Cパートで何やら不穏かつ尋常でない雰囲気を漂わせつつ、しっかり続編制作のアナウンスもあったのでこれはこれでアリですね。続きを楽しみに待っています!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34

アニメ好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

意外と変わった設定で1話そこそこ面白かった

最初オープニングの作画酷くて、本編も手抜きシーンが多く5分くらいで切ろうかなと思ったんですが、

悪魔が来てからの展開が意外な感じで見たことがなかったので見ることに。
そこからはわりとベタな展開でしたがギャグ少年漫画みたいな感じで、マガジンあたりでやってそうなストーリー

オープニングの歌は変でダサい歌でした。
エンディングも静止画ばかりでとことん低予算なアニメのようですが、NHKのアニメだったのでこれからほのぼのギャグアニメとして進んでいくんだろうなー
2話からはよほど暇なら見るかといった感じ

関係ないけどNHKは立花たかしに早くぶっ壊されればいい

得点
69点

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

72.1 14 ポジティブでファンタジーなアニメランキング14位
BRIGADOON[ブリガドーン] まりんとメラン(TVアニメ動画)

2000年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (161)
816人が棚に入れました
時は1970年。大阪万博の開催まで一年をきったある日、東京下町の長屋に住む平凡な少女浅葱まりんは突如空に現われた異世界「ブリガドーン」からやってきた謎の生体兵器(モノマキア)に襲われる。その時、根津神社に御神体として祭られていたアンプルの中から別のモノマキアが現れ、まりんを救う。彼の名はメラン・ブルー。まりんを守るのが任務だという。二つの世界の運命をかけた戦いが始まる。

duke さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

最近のアニメにはない傑作です!!!!

まず、言えることはこの作品は最後まで見ないとなかなかこの作品の良さが分からないと思います。
なので、是非ちょっとでも観ようかなと思った方は26話まで全部見て欲しいです!!!

そしてこのアニメの最大のポイントは、生体兵器メランとみなしごのまりんの絆と真っすぐ透き通った愛だと思います^^
もちろん、その2人だけでなく、この2人に関わる色々な人や生物兵器も注目ポイントです。

涙あり、笑いありとにかく現在のアニメではなかなか見られないものがこの作品にはあると思います。

作画は、時代を感じますが、戦闘シーンや音楽は最高です!!!

付け加えると、生体兵器であるメランがちょっとずつ変わっていく様子は、心和みます^^

私がこの作品に出会えたきっかけは、ロボットと少女の組み合わせが好きということでしたが、別にそういうのが好きでない方もたくさんのことを考えさせられる作品です。

知名度はあまりなく10年以上前の作品ですが、私は胸を張ってこの作品をお勧めします^^!!!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

夢の中の熱き純情。9話から観ちゃイカン。

原作監督・米たにヨシトモ、構成脚本・倉田英之

オープニングのフォルクローレな民族調歌声、すごく物語にあっていて伝承性が増して気持ちが惹きつけられますね。何度も飽きずに聴けてしまった。

ある日空からの謎の落下物とともに、頭上にはブリガドーンなる空中都市が浮かぶようになっていた。地上の下町に住むまりんは、神社の祠でロボットのような生き物を目覚めさせる。「生体兵器メランブルー」と名乗る彼が付き従うようになり、まりんは二つの世界のひずみに巻き込まれてゆく…。

ぐりんぐりんの目玉、13才には見えない眼鏡っ娘まりんのあんまりありがたくないパンチラネタ、設定の1960年代風味な駄洒落、アハーン?って口癖に閉口しつつも、何だか気になる勢いで始まりました。
メランブルーは全身タイツ姿の肢体の端々にメカがくっついたようなデザインで、ハイヒールのような脚の耽美さに反してストイックな堅い奴です。(´・_・`)お腹と尻は出しといていいのか。

まりんを囲む長屋の憎めない面々のキャラクターも、芸が細かく和ませられます。その手厚さに、てっきりまりんはこの世界における愛されキャラなのかと思いきや、次第に「みなしご+謎の武器用心棒持ちの貧乏少女」として学校で迫害を受け始める。
しかし登校拒否になったまりんに、まっすぐな優しい言葉を向ける長屋の婆さんのセリフ、ちょい百合入ってそうだったモエちゃんとの熱い友情、かっこいい先輩のセリフ…4話にて、これは善いアニメだ!!と断定しました。なんていうか…それぞれのキャラクター、脇役に底力を感じます。


しかし、9話のヤーラシサってばどう〜なんですか。
この回から見たら絶対、違う目的のアニメだと思われるでしょう…~_~;
{netabare}
( 銭湯でまっ裸 + 泡と縛りの攻撃 + 味方メカ「ポイクン」の運転方法…。
乗り物になる亀型生体兵器ポイ君、内部に生えてる
弾力のありそうな有機的突起ブツをギュッて握って運転するんすよ。子供が考えそうなデザインでしょ?って見た目で、ああいうことする…。意味わかる方がやらしいとでも言いたいんかーオイッ!){/netabare}


そして10話以降の不幸の連鎖には、すべての中心点にまりんがいるのは物語だから仕方ないのか?、虚構が時に冗談のように束になって襲ってくる、ユメウツツ。

それでも先が気になるのは、主人公たちの主張や心情が吐露される時の、本気の純情さにグッとさせられるからです。ここは冗談にしないで頂きたい、と見守るしかない。もっとも、一話ごとに展開が早いのでひとつの苦しみが解決されるのも手早く、次への引きも上手いのですが。宵越しの銭はもたねェぜ( ´Д`)y━・~~的な感じで、話をまたぐ鬱はもたねェぜ(T ^ T)という甲斐性(解消)ありです。

{netabare} そして16話での、メランの理性的な説得の中に想いが滲んでいる様子にはジワジワ泣かされましたよ…。またメラン、いい声なんす。定められたと思われた絆を一旦不確定なものとして揺さぶるところがシビアなドラマでした。

そんでもって17話以降のさらに怒涛の、世界の崩壊の連鎖と逆恨みにあてこすられるまりん。やりすぎなような、ここまでやらないとみなしご様式美として意味ないのか。
救っては落とし救っては落とし救っては落としの夜店の金魚状態。生き抜くのに必死な昭和の時代の苦労ドラマ成分を目一杯盛り込んであるのか?、避難した人達の生活や群像心理など、いやに生々しく執拗な描写もあるし。
けれど、まりんを助けた先輩はカッコ良く善い人だったし、逆恨みしたり差別した人の後の扱いもきちんと考えてあったと納得。あと、崩壊後の世界だからこそ自分のあり方に立ち返ったキャラもチラホラいて、悪くなるばかりじゃないな、とも。
先に書いたように、苦難にぶつかってもまりんは脱出する糸口に恵まれていたと思います。だからやっぱり夢のあるお話。{/netabare}

面白いのがトリックスターのように現れる、猫のようなブリガドーンの奴ら。全てを知って誘導しているかのようで、翻弄されつつ、どこか憎めない。こいつらのおかしみで、重い展開もどこか安心して観られました。


20話を越えると、まりんは顔身体つきは変わってないちんちくりんなのに、妙に女性っぽく見えるのが不思議です。苦労は女を磨くんでしょうか。
メランの同期で女性型のエリュンにも「あの女のために強くなったのか」って、あのオンナ呼ばわりされてましたが。全体的に飛ぶ戦闘の切れ味がよく、とくにエリュンとメランの戦闘シーンがカッコ良かったです。

最終話まで行って特別意外な結末でもなかったのですか、壮大のちに全てを大事にして終わった、熱く優しい話でした。
まりんとメランのラブストーリーがロマンチックに締められるなか、私が感動していたのは、登場人物たちのその後を描く中で、子供を失って逆恨みした人を最後まで忘れずに一瞬ですが描いていたところ…。(;_;)こういうところがとても響きます。



物語の舞台となっている1969年(昭和44年)はどんな年か
{netabare} テレビでは「サインはV」「8時だョ!全員集合」「ひみつのアッコちゃん」「サザエさん」放映開始、リストに「海底少年マリン」なんてタイトルもありましたがまりんとマリン?
漫画はドラえもん連載開始。
学生運動で安田講堂でブイブイ、アポロ11号で初月面着陸、高度経済成長の盛りで地方の過疎化と公害問題がいろいろ。そろそろカラーテレビが一般に出回る時代、作中に出てきたテレビはまだ白黒でしたね。
原作者の方は、人情味溢れるまりんたちの暮らしの時代から先を分岐点と表現したのでしょうか。 {/netabare}


この作品を知り観てみたいと思っていたきっかけは、 {netabare} ちょっと古いアニメ好きな人なら結構名作扱いしていることと、以前「ノエイン」感想サイトさんで地味に推されていたからなのです。

そう言われれば、異世界から来た訓練された大人型の守護者と、世界の鍵を握る子供の組み合わせってところ、共通ですね。守護者が感情表現が下手なところも。エリュンとコサギ姐さん似てるし。あと真面目な顔で全身タイツなところも。


端々のデザインの冗談みたいなぬくぬくした垢抜けない感じや、まりんの目玉のデカさのおかげで、オススメされていなかったら観なかったと思います。観て良かったよ、もちろん。観返すと思います。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25

さと さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

心温まるお話!

最初は絵が好みではなく、日曜日朝一に放送している
アニメと同じなんだろうと勝手に思い込んで
見てなかったのですが。

たまたまやってた時に見てみたら
想像と全然違う!
家族愛、友情、…感動と鬱と、ちょっとしたエロ

見事にはまりました!

監督が人気がなければ打ち切りというど根性で作った作品

その心意気がこんな素晴らしい作品を生み出してくれました。

本当に神作ですo(^▽^)o

追記
朗報です!!
スカパー、csチャンネルの映画チャンネルNECOで2015年8月7日から放送されます
録画保存されたい方必見!
私も録画保存します。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6
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