トラウマで戦闘なアニメ映画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがアニメ映画のトラウマで戦闘な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月05日の時点で一番のトラウマで戦闘なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.2 1 トラウマで戦闘なアニメランキング1位
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(アニメ映画)

2021年3月8日
★★★★★ 4.2 (442)
2050人が棚に入れました
 エヴァがついに完結する。2007年から『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズとして再起動し、『:序』『:破』『:Q』の3作を公開してきた。その最新作、第4部『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の劇場公開が決定。人の本質とは何か? 人は何のために生きるのか? エヴァのテーマは、いつの時代にも通じる普遍的な核を持っている。
 シンジ、レイ、アスカ、マリ、個性にあふれたキャラクターたちが、人造人間エヴァンゲリオンに搭乗し、それぞれの生き方を模索する。人と世界の再生を視野に入れた壮大な世界観と細部まで作り込まれた緻密な設定、デジタル技術を駆使した最新映像が次々と登場し、美しいデザインと色彩、情感あふれる表現が心に刺さる。
スピーディーで濃密、一度観たら病みつきになるその語り口は、興行収入80億円超えの大作『シン・ゴジラ』も記憶に新しい庵野秀明総監督による独特の境地。その庵野総監督がアニメーションのフィールドで創作の原点に立ち返り、新たな構想と心境によって2012年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』以後、封印されてきた物語の続きを語る。
 1995年にTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』でアニメファンのみならず、アーティストや学者までを巻き込んで社会現象を起こした初出から、実に25年――その間、常にエポックメイキングであり続けたエヴァの、新たな姿を見届けよう。

声優・キャラクター
緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、立木文彦、清川元夢
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

現実を見ればマリがいる。結婚して遺伝子残そう。追記 エヴァ世界の構造について

 新劇場版4作を見て、考察したエヴァの構造についてです。2回目考察の追記であり、ほぼ結論です。

 ファーストインパクトは出生、セカンドインパクトは乳離れ(母親との別離)、サードインパクトは思春期の卒業あるいは性体験、父からの親離れ、フォースインパクトは死だと思われます。なお、セカンドインパクトは後で旧版などで確認します。
(旧版確認しましたが、ファーストは両親の性行為、セカンドは出生でもいい気もします。各インパクトは人間の成長のことです)
 エヴァ=人間の営みであり、遺伝子がクローズアップされているのは、現実の女性と恋愛して子供を残そうよ、という意味。


 シンジが寝ている間にサードインパクトが周囲で起こっていたというのは、シンジ以外は成長したという意味かと思います。

 旧版のエヴァでサードインパクトはちょっと意味が違う気がします。人類補完計画発動でATフィールドがなくなりみんな溶けてしまいました。自分の愛する人間の妄想に抱かれて。つまり、他者がいない世界で、妄想の世界。人類が消えた後は十字架つまり墓標が乱立していました。
 ここで実写パートが来ますから、この状態がお前等のことだぞと言われている気がしました。
 旧版でのセカンドインパクトも、赤ん坊が海に流されますから母から離れるような意味もあったと思いますが、もっと漠然としている気が。あるいはセカンドが出生だったのかもしれません。そうなるとファーストは両親の性行為ですね。
 旧版はエヴァ=人間でATフィールドという外界との壁があるのは、他者がいるということ、がはっきりと描かれています。新版はこの各インパクトに具体性を持たせて、アスカの役割を変えたと思うのはこの辺りの描き方を変えたかったのでは?と思いました。マリを出した意味も同様です。




 新版では黒レイ、黒カヲルも登場しました。レイは自分の脳内彼女・彼氏の象徴のように描かれました。惣流アスカは現実の女の子として、自慰の対象でありシンジの性愛の対象であると同時に自分を苦しめるものでした。
 
 また、黒スーツのレイとカヲルは脳内彼女、脳内フレンドであると同時に、エロスとタナトスではないかと。黒いスーツですから、ネガティブなイメージでしょうね。エロス=黒レイは自慰行為とか脳内彼女、タナトス=黒カヲルは自殺願望ではないかと。
 ガフの扉とは深層の事。イドつまり超自我でしょう。

 死の衝動としてのカヲルが止めたフォースインパクトは自殺。自殺はとどまったが、シンジの心は死んでしまった。地球=シンジを取り巻く世界は死に絶えた。

 シンジを支えるのはシンジの身の回りの人、友人たちでした。世界は死に絶え=世間というものに意味がなくなった。ただ、かろうじて身近には支えてくれる人がいた。
 そして、黒レイ=エロスはつまり性=生への衝動。生きたいと言う気持ちが、生きる意味を獲得して、シンジは再び立ち上がる。
 赤ん坊への関心、食べる喜びと感謝、農業、老若男女とのふれあい、生活のそのものを描写した意味です。生きることの意味に気が付いたとき、脳内の彼女としてのレイは実体を失い、シンジの深層になったという意味。

 アスカの名前を変えた意味…クローン設定云々もありますが旧版と意味が変わってますよ、ということだと思います。新版では思春期の初恋の女の子であり現実の女性として成長しシンジを救いだそうとする。
 旧版ではシンジの性の対象。性欲では近づきたいと思うけど拒絶されると殺したいほど憎い女性という存在。中身が違うというメッセージでしょう。

 マリは偶然出会う現実的なちょっと肉食系女子。冬月、ゲンドウの近くにもいたけど、ゲンドウも冬月も綾波=ユイ、つまり理想の女子を追ってしまった。

 ゲンドウ=シンジであり、虚構に逃げ込んだゲンドウに対して、虚構から逃げられたシンジ。親子問題もありますが、助からなかったシンジと助かったシンジとも取れます。一方で最後は子供によって救済される?

 エヴァ世界が虚構というフレームもありますが、これは別のもう1つの構造だと考えた方がすっきりします。あるいはアニメ制作の虚構性を否定したのではなく、脳内彼女としての美少女を否定したのでは?という気もします。そうなると別の構造ではなく、一気通貫の人間の営みは性愛だよ、というテーマで奇麗に完結します。もう1つはエヴァからの卒業と言う意味ですね。

 という感じで、新劇場版のエヴァ世界を俯瞰するとスッキリするかなあ、と。特にQの後半からシンの不自然に長い農業のシーンの説明になると思います。生の喜びを知るのに、シンジの葛藤をあまり短くは出来なかったのでしょう。





以下 2回目の考察。

 まず、レイです。レイは生活と農業を知り、また、生命が生まれ育つということを学びました。我々って何を食べて生きてるの?ということすら、分からなくなった我々を表しているということだと思います。そして、Qで分かる通り、本来のレイは破で消えて、イマジナリー彼女としてのレイでしたから、これはシンジが生活を知ることで、レイをその場に留めておけなくなった。つまり、シンジの成長です。

 そして、アスカ。彼女はシンジが好きだったと明言しますし、作りものということもわかります。そのアスカもまたラストまで残りません。アスカはガフの扉の深層で心の壁を突破しようしますが、上手くいきません。そこで使途になりますが、結局ATフィールドは突破できません。これは初恋の人とは上手く行かないというアナロジーに見えますし、また、やはり想像上の人物=想い出でしかない。

 シンエヴァにおけるこのダブルヒロインは、2人のけじめの話であると同時に、シンジの中の想像上の美少女(レイ)と、過去に結構仲が良かった記憶の女の子(アスカ)の2人を象徴している感じです。

 アスカはシンジにとって「中学校のときに両想いだったんだぜ」と、それ以降誰とも付き合ったことがない28歳くらいでも言っている過去の栄光に見えます。結局アスカは生活をちゃんとしているケンスケに惹かれ付き合います。
 レイは既に破で男に喰われている感じがありました。カヲルと合わせると同級生をモデルにバーチャルを構築した感じに見えます。ラストは、実際の2人はシンジと中学校以来係わらず、単に普通のイケメンカップルだったということでしょう。

 ここで北上ミドリですね。ピンク髪のギャルです。この子が世間の本音でした。男がエヴァに乗る。つまりイマジナリーの世界にひきこもる。それが許せない。そして、同時に鈴原トウジの妹サクラです。Qでは一見シンジに優しく接していた彼女も、やはり北上ミドリと同様に、シンジがエヴァに乗るのが許せない。ここはちょっときついですよね。一見清純そうに見えて、実は北上ミドリ以上にシンジを嫌っていたのかも。
 一方で、ミサトだけはシンジを擁護する。母の立場が今回は強調されていましたので、これは母の目線でしょう。

 マリは今、シンジの近くにいる女性です。結果として、この娘がシンジのパートナーになる意味です。唐突に破で登場しましたが、女性との出会いとか結果誰と付き合うことになるのかわからない。わからないけど成長したとき、付き合う女性は理想の女性じゃなくて、近くにいる娘だぞ、という気もします。
 いい匂いがする…気があうという意味?あるいは肉食系からのアプローチ?

 序で14歳の孤独と親との関係から始まって、破では思春期の性とか恋愛になります。
 その後Qは思いっきり虚構感がまします。これは14歳の頃の初恋の娘との思い出にすがって生きて行く、あるいはバーチャルやインナースペースで生きるという表現でしょう。その世界を捨てると何もなくなってしまう。

 シンです。更に大人になったとき、バーチャルを捨て過去の思い出や空想にすがるのではなく、生活と子供を産むという意味を知る。そうすると身近な女性と出会えるよ、と。そして遺伝子残そうぜ、ですね。

 マリは身近な女性の象徴です。特定の誰かではないでしょう。初めは相手にしなくても、気が合えばつきあちゃえば?という事だと思います。


 新劇場版4作再視聴して、やっぱり面白い、映像も設定も演出も全てがすごい、そして深い作品だなあと思いました。その深さは、設定考察やオマージュ探しではなく、少年の成長の物語としてみたいですね。





以下、初回の視聴時のレビューです。

視聴当日のレビュー

{netabare} なるべく情報をシャットアウトして、自分なりのエヴァの見方をしようとしました。で、アマプラで本日視聴。なるほど、という感じでした。面白かったという前に、やはり何かが終わった寂しさのほうが強いですね。

 冒頭のやたらと長いコミュニティーでの生活。原始共産主義礼賛というわけではないのでしょう。つまり、生活です。綾波がプラグスーツで農作業をする意味。虚構では生きられないという事なのだと思います。少しメタ的に言えば、お前等はこういうJK・JCばっかりではない、ばあさんも主婦も赤ちゃんも出てくる映画が見られるか?という問いかけでもある気がしました。
 そして、オタクたちが愛した綾波は名前を失い、生活し感情とコミュニケーションを覚えることで綾波に戻り、そして退場しました。

 ラストの方のスタジオを模した作り物の空間での戦い。ゲーム機。絵コンテのような画面。まあ、言うのが恥ずかしいほど虚構を強調していました。そして、成長した綾波もアスカもシンジではない人と共にいます。シンジ=オタクの代表だった人にとっては2人は憧れ、高根の花、もっと言えば夢の中にしかいない女性なのでしょう。

 あれだけ皆が熱狂し考察した人類補完計画が結局は親子喧嘩だったと。家にいるか、外にでるか。それを屁理屈を付けて議論していたということです。それも2人とも現実と向き合えない内向的な性格だったがために起きた、こじれにこじれまくった喧嘩だったと。

 巨大綾波は旧エヴァの最後では神秘的な天使でした。シンではリアルでお肌にブツブツがあるような造形でした。これも綾波というオタクの女神さまも、結局リアルに描けば毛穴はあるし睫毛も完璧な生え方などしていないということでした。首の無い女の身体の群れは、女性を個人で見ないで女性という塊で見ているということでしょうか。現実のリアルな綾波との対比で、女を単純化して語るな、というようにも見えました。

 あのピンク髪の北上ミドリという人は、リアルな女性の代表的な意見なのでしょう。オタクなど殺せと。もうエヴァには乗せるなと。

 いろいろ書きましたが、今回、話があるようでありません。見ているほうも設定もなにも気になりません。上のような現実に戻れ、大人になれ、エヴァから離れなさいを言うために作られた三下り半でした。
 この映画の凄いのは、綾波やアスカに対するオタクとしての憧れが、急激に冷めてしまう作りになっていることでしょう。

 さて、つまり本作はあまり考察しても意味がありません。なぜか。もともとエヴァそのものが若いオタクたちが、究極のオタクアニメを作ろう。欲望を徹底的に形にしてやろうという意図のもと、庵野秀明を中心とするクリエーターたちのオナニー用のオカズとして生まれた作品だからです。

 そこから抜け出して現実の女と付き合えというメッセージ。つまり旧エヴァ最後の観客を映すシーンを2時間以上かけて説明したともいえますし、シンラブアンドポップ、シンカレカノでもありました。

 今作でやたら、胸ではなく下半身の作画、特に尻の後ろから俯瞰した股の造形がリアルでした。アスカもずっとパンツでしたし。プラグスーツのデザインもかなりシンプルでした。女性の見せ方の意図はわかりませんが、何かが言いたかったような気がします。ひょっとしたら、萌えではなく下半身に興味を持てという意味でしょうか。
(追記 アスカがパンツで寝がえりを打つシーンのパンツと恥骨のところの隙間の作画がすごかったです。ここで、ん?となりました)

 それにしても、庵野秀明がエヴァもアニメもオタクも何かが終わったというメッセージを流したということは、シンナウシカはやはり無理なのでしょうか?

 宇多田ヒカルじゃなければもっと浸れたのに惜しかったですね。{/netabare}



視聴翌日のレビュー

{netabare}まだ1回目しか見てませんがじっくり考えてみました。やっと「虚構を捨てろ、大人になれ」が言えました。


マリというのは設定上はどうか知りませんが、TVシリーズに出てこなかった女性です。本作の中盤からシンジを結末へと導き、そしてラストは、シンジと電車に乗らずに階段を上ります。

 つまり、オタクの妄想の極致として作っTVシリーズのエヴァ、そして綾波とアスカ。エヴァの無い世界。彼女たちとは違う行き先に言っていたらどうなったのか。アニメという世界に捕らわれていた首枷を外してくれるのはマリでした。

 エヴァというのは非常に性の匂いがする物語でした。いくら設定や世界観でカッコつけても性欲が顕在化して作られた妄想の世界です。
 だからこそ、綾波もアスカも現実ではシンジなど相手にしません。つまりモテない男のコンプレックスの塊だったということです。でも、シンジも妄想を捨ててネクタイをしめて就職する=サラリーマンになっていれば、マリという巨乳で美人の眼鏡の女性がシンジのオタク妄想を取り除いてくれていたかも、ということでしょうか。

 アスカに対する好きだったは、過去形でした。アスカは旧エヴァでは気持ち悪いという言葉を投げつけましたが、これではオタクを卒業できなかったということでしょう。言われ慣れていますし、その言葉に対しては開きなおれてしまったわけです。好きだったけど、もう付き合う事はない、と自分で納得して理解することで、エヴァと決別できるということだと思います。

 あの駅は何かに縁がある駅なのかもしれませんが、私はなんのことかわかりません。でも、多分エヴァとの決別を象徴する場所なのだろうという想像はつきました。

 もう1つの解釈は、今のアニメのありように対する後悔です。アスカや綾波から派生したオタク文化がアニメを破壊してしまった。クリエータとして、現実の女がちゃんと書けていれば、アニメ文化は違う形になったかも、という見方もできます。

 いずれにせよ、エンディングは他の世界です。つまりエヴァが存在しないIFの世界でした。

 あと、1回。もう少し時間がたったら、シンエヴァをじっくりみてみたいと思います。 {/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 15
ネタバレ

ゅず さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今までのエヴァまとめレビュー

【このレビューについて】
✳︎注意✳︎
エヴァの繋がりを
まとめたレビューであり、
シンエヴァ自体の話ではなく
見る前に把握しておきたい

私の考察、考え
による個人的な情報です。

このレビューを読んだことで、
ネタバレや
見方、考え方が変わったり
頭を使い、頭が痛くなったり
する方もいると思いますので

そのことを十分、承知の上
読んで下さい。

あと5000文字超えたので
長文注意!

【自分が見るエヴァの世界】
{netabare}
すべてのエヴァ作品が繋がっていて
終わりと始まりを繰り返す
ノアの箱舟の繰り返し。

何度も繰り返し、
少しずつ変わっていくことで
ミニュマルミュージックのような
ものが出来上がっていく。

そんな生きた音楽を
楽譜に起こすようなアニメ。
{/netabare}


【エヴァの楽譜を作ってみた】
{netabare}

アニメ:ヴィーデ?: 序:1.0/I破:2.0/Q:3.0/シン3.0+1.0¬
アニメ:I日劇場版: 序:1.0/I破:2.0/Q:3.0/シンエヴァ:II

【解き方】

:はリピート
0はインパクト(旧劇場版のようにみんな生命のスープになってやり直し)
/はインパクト阻止(0のスラッシュを分解した)

ちなみに旧劇場版とは
Air/まごころをきみに のこと。

【わかりやすく順番】
アニメ シンジくんが自分の居場所を見つける

アニメ→旧劇場版 ヒトはヒトの形として再生する
↓↑

①(序)君は一人だ

②(序)君は一人じゃない→(破)君は進むことができない

③(序)君は一人じゃない(棺桶からカヲル君登場)→(破)君は進むことができる→(Q)君はやり直すことができない

④(序)君は一人じゃない→(破)君は進むことができる(カヲル君はじめましてお父さん)(Q)君はやり直すことができる(カヲル君と出会うがカヲル君がシトに接触することによってインパクト)

⑤(序)君は一人じゃない→(破)君は進むことができる(カヲル君がガフの扉からでてくるがインパクトは阻止できず)→(Q)君はやり直すことができる→(碇指令に仕組まれたことだと気付く)→(シン)3.0(現実に戻れない)→Q

⑥(序)君は一人じゃない→(破)君は進むことができる(やっと君に会えたね)→(Q)君はやり直すことができる(カヲル君、おかえり)→(シン)1.0(初めからやり直すことができない)→Q

⑦(序)君は一人じゃない→(破)君は進むことができる(カヲル君、今度こそ君だけは幸せにして見せるよ)→(Q)君はやり直すことができる→(シン)3.0(現実に戻り)+1.0(初めからやり直す)ことができる→

【↑に関わるキーワード】
画像で見ると殴り書きだから
音楽記号と
特に似てるような気がする

evangelion エヴァンゲリオン
||:vexasions:|| ヴェクサシオン きっちり840回だけ繰り返して(それ以上でもそれ以下でもない)

ってこともあるのかも。。


ヴィーデとは
旧を分解して→I日
日++したらヴィーデ。

元々旧劇場版なんて後から呼ばれるようになったけど
私が監督だったら↑の音楽記号の意味にさせてしまう
と思う。

アニメにも全部:の記号ついているのは気になる。


そして旧劇場版のサブタイトルは
ONE MORE FINAL
もう一度終わる。

旧劇場版はレビューで書きましたが
終わりの物語であり。
始まりの物語である。
インパクトによって
人類の始まりがおき
人類の終わりがおきる。
生命の誕生物語。


あとあと序の1.0.I は
何故Iがついてるのか…謎
Qの0のスラッシュだけ突き抜けてるのはここで大きく変わるってことだと思うけど。ロンギヌスの槍みたいだね。

Air/まごころを、君に
スラッシュが入ってるのにも何かありそう。
{/netabare}

【何故、新劇場版じゃなく、シン劇場版なのか】
{netabare}
新劇場版は三部作って
監督が言ってましたよね?
つまり三部作とは
新劇場版の序破Qのことである。

ということはシン劇場版は
三部作とはまた別の作品という
考え。
もちろん話は繋がってますけどね。

あと
これ私も良くやる方法があって

カタカナにすることで
意味を付けずに
いろんな漢字(意味)を
当てはめれるようにしたんだと
思います。


私は「真」を1番に思いつきました
真心を君へ と真実 という意味

そして「神」
シンジくんが
「神」になる。
エヴァといえば
繰り返す物語ですしね。
{/netabare}


【Qってなんで英語になったか】
{netabare}

序破急 って言葉があって
急がQになりました。
Oの中でずっとループして
、で外に出られる。
ってのが自分はシックリきてます。

ショパンの曲で序破急幻っていうのがあるみたいです。
ショパンは好きそうですよね。

昔、パチンコ台の説明書で
エヴァの序破急◻︎と四つ目の文字を見た覚えがあるのですが
その時はこんなにエヴァのワールドに入っていなかったので
もう覚えていないです。
答えを見たのに、思い出せない。悔しさ。

{/netabare}

【Qから急に宇宙にいるけどなにが起きたか】
{netabare}
インパクトが起きて、シンジ君がエヴァに取り込まれたまま宇宙に飛びます。(旧劇場版みたいな感じ)、だけど技術的に簡単にそのシンジ君が取り込まれたエヴァを回収できません。
更にインパクトを起こしたモノなので
念入りに
棺桶のようなモノにもいれられ
そんなこんながあって
長い月日が経ちました。

それがQの次回予告にまとめてあります。
予告ではなく、空白を埋めるために作られし予告。
またそこの部分は必要以上にやらなくても
いいのでやらなかった。

または
この予告すらもっと先の予告で
シンエヴァンゲリオン:急
とかってのも悪くないですね。
{/netabare}

【Qの槍のとこの急展開説明】
{netabare}
願いを叶えるためにはカシウスの槍とロンギヌスの槍両方がないと成立しない。

カシウスの槍だと思い込んでいたのはロンギヌスの槍で
全てはゲンドウの仕組んだ罠であり。それに気付かずカヲル君ははめられたってことです。

そしてロンギヌスを抜いたことによって仮死してたシトがエヴァを飲み込もうとします。
カヲル君がシトなのでシト同士の接触でインパクト起こりそうになります。カヲル君、食い止めようと自ら死にます。光となって飛んで行きます。

マリちゃんが強制で
シンジ君のプラグ排出。
ニアインパクトで済みました。
{/netabare}

【Qの周りのヒトからシンジ君への態度について】
{netabare}
ミサトさんは
あなたは何もしないで。
やトウジの妹の言葉。
アスカのイライラしてるような
態度。

なぜこんなにみんな冷たい視線なのか?シンジ君だけ何も教えてもらえずなのか?


時間が経っていて、シンジ君には理解できないだろうから、少しずつ教えていこうとしてた。といえば
辻褄が合う。

世界をめちゃくちゃにした

だけどそれだけじゃ、あんなに別人のようにはならない。

そこでリピート説(繰り返しのパラレルワールドの説)
とシンジ君の願い説(新劇場版の序、破はそもそもシンジ君が理想とする妄想の世界)を使います

それは
新劇場版軸(序、破)のシンジ君の願いから(登場人物は全てシンジ君の願いで作られた人格。)
そこから目覚め。アニメ軸(旧劇場版のエヴァに羽映えたとこ)のシンジ君が現実に戻ってきたとしよう。

そうしたらミサトさんの気持ち、アスカの気持ちが見えてくる。

{/netabare}



【カヲル君について】
{netabare}
カヲル君が出てくるシーンは
他のキャラクターや場面とは違い
ワンシーンずつ
前後と話が噛み合ってない。

「今度こそは君だけを幸せにして見せるよ」「おかえり」
など
なのでそこで:リピートしているんではないか?
っていうのが

カヲル君が世界を変える説

渚カヲル君は
シ者オワリ ってのは
知ってる人は知ってると思いますが

オワリってことは
ハジマリでもあるので

彼がQで言ってた「1番の僕が…」ってことは
過去のカヲル君は最後のシシャだけど一番目に産まれてたこと
になります。

彼は使途なので
シンジくんや他のヒトとは別で
自分の意思でシンジを救おうと
変わっていっているのではないか?

というのが私の考えです。
だからシンエヴァでも
カヲル君がまた出てくる可能性も
まだある。
{/netabare}
【アスカについて】
{netabare}
自分はアスカを
序破が式波
Qが蒼龍

全く別の個体のヒトだと
考えています。

↓の三点で繋がります。

・序破のアスカは
ヴァルディエルに乗って精神汚染されていて凍結しました。
それなのにQで戦えるのか?
と考えると無理がある。

・シンジに対して序破にて
アスカは決して攻撃的とは
言えないような感じで
なんだかんだシンジを認めてた
母や梶さんには依存していなかった。なのでこのアスカはシンジくんの願いのアスカだと思う。

・Qのアスカのプラグスーツの腕や足のツギハギみたいなのや眼帯

旧劇場版で量産型にやられた傷と全部一致する


そういえば
バルディエルって
破でアスカを汚染しましたね。
初号機に
噛み砕かれましたが
生存ありで身体は不明

手でぐちゃーとするより大破では?
手から口に変わったのは
シンジくんがアスカのこと
食べたかったのかなぁ…

大破で生存アリになってるので
式波もクローンっての可能性が…。。

クローンってことは
式波って名乗るぐらいだから
綾波の半分だとして
あと半分は蒼龍アスカかな。
そして魂もまたバルディエルの件で別の可能性。

まぁそもそも女性の原点はアヤナミレイ(リリス)なんですけどね。
{/netabare}
【ついでに綾波について】
{netabare}
綾波については
旧劇場版だったかどこかで
リリスの魂を持った
ユイベースの体クローン
魂さえあれば
取り替えることのできるシトでした

今回の綾波も同じで
体はクローンで間違いないでしょう。魂もシトでいいと思います。


アスカの説と一緒で
序破の綾波は
お味噌をあったかいと飲んだり
碇くんのために!と行動する場面が
多かったですね。
だけどやっぱりこれもシンジくんの願う、綾波の姿だと思います。

Qの綾波はプラグスーツが変わりましたね。白が黒になりました、番号も変わりました。

序破までは0で白→リリスのイメージでしょうか。。

Qでは9で黒→新劇場版だとヴァルディエルですね。。

だから黒プラグスーツの綾波は
バルディエルの魂の可能性?

アニメ版の三人目の綾波とも
言われてますが
誰に対しても全く興味がないので
その線は薄いですね
{/netabare}
【シンジくんも確認】
{netabare}
序破のアスカ、綾波と同じく
アニメ版よりも、エヴァに乗る戸惑いや、ミサトさんやアスカへの関わりに積極的。

これもシンジが願う、シンジくんってことなら納得できますね。
トウジはエヴァ乗らないし。殴らないし。

ついでに周りのミサトさんやリツコさんが地下の巨人のことや、セカンドインパクトの話をするのも
シンジくんの記憶と願いなのかも。

使途はシンジくんにとって別の生き物であり、カヲル君と一緒で別の行動をとれるため
形や大きさ、強さはシンジ自身じゃいじれないってことで。
{/netabare}



【エヴァの呪縛】
{netabare}
旧劇場版で
シンジくんとアスカだけになって
オリジナルの
シンジくん、蒼龍アスカは
ヒトとは違う存在になっている

つまり
エヴァの呪縛
ってのとか
Qの最後に言ってた
リリンが迎えにこれるところまで
だったけ?

その言葉は(使途の汚染かなにかに対抗できる身体をもったモノにしか入れない場所にいる)
つまりリリン(ヒト)とは違う
ってことだと思います
{/netabare}

【地下の巨人について】
{netabare}
アニメ版では
地下の巨人はリリスであり
綾波の実の体で
機密でありました。

ミサトさんも知らなかったし
ネルフのリツコさんでさえ
リリスのことを
アダムと
偽の情報で伝えられてました。
敵を騙すなら味方からでしょうか?



新劇場版では
あっさりとシンジくんに
ミサトさんが
巨人を見せます。
リリスって言ってましたね。

だけどアニメ版仮面が違いますね。
これアダムじゃないの?
と自分は思いましたね

ついでに破の途中で
月にアニメ版のリリスっぽいのが
鍼付けされてて、エヴァンゲリオン(カヲル君が乗るマーク6)のベースにしようとしてる画像が流れてますね。
{/netabare}

【インパクトがあった傷跡】
{netabare}
新劇場版で月に赤い色の線がついている→これは旧劇場版のアヤナミが血を吹いた?時にできたあと。と言われてる。

Qでアヤナミの顔っぽいのがある→Q以前の過去、ネルフの上でインパクトがあった。
その描写は描かれていないがQのシンジくんを取り囲む人たちの話を聞いてると
シンジくんがなにかやらかしたらしい


ヒトが生まれ変わる物語だからこそ、
私は繋がってる話だと思ってます
{/netabare}

【シトの液状化について】
{netabare}
新劇場版ではシトが倒された時、
赤い液体(生命のスープなのかな?)になります。
アニメ版では自爆でもしない限り個体が残っていました。
ラミエルとか穴が空いたまま町に落ちてましたね。

形が残らないのはなんでだろうと
ふと思い、

これはシンジ君の願いの中だから
個体として残らない。
という考えになりました。
{/netabare}

【初号機について】
{netabare}
初号機だけ
すごく特別扱いされてる印象がありますよね。
それは中にユイさんの魂が入っていること
ではなく

アダムから作られしエヴァだから
だと考えてます

他のエヴァはアダムではなくリリスや別のシトから
作られた。
シト達はアダムを目指してやってきます。
そのくらいアダムの存在は秘めた力を持っているでしょうね。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 25

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

虚構と現実。

>1時間ちょっと視聴して
amazon prime配信初日に視聴しました。

まずはamazon primeさまに感謝を^^。
劇場へは観に行かないまでも、その興行収益や人気っぷりを知れば
なんだかんだ言って気になってました。
そういえばBDもまだ発売してないのに配信・・なのですね。
これは、異例なのではないでしょうか?。
こんなに早く観ることができたのは本当に驚きでした!。


で、視聴開始したのですが
1時間ちょっと視聴したところで、いったん休憩&レビュー記録しました。


なんか、話がぜんぜん面白くなってこない・・><。

時間が長く感じてしまう・・。


これまでの3作品のレビューに書いたことと、重複した感じ方しかできないなあ・・。


確かに絵はキレイです。
でも、それは高解像度でクッキリはっきり色が塗り分けられた
・・という意味のキレイ
ってだけであって、心が動かされるものではないような気がします。

3DCGで高解像度で線がハッキリして、角度もあらゆる角度を使って
グリングリン動かしてきますが
観ていてあまりココロが動かされないんです・・><。

なんかCG作画主張は強いんだけど、空回りしてるというか・・
そこに時代錯誤なセリフをあえて重ねてきたりしてるから
なんか、ただただ寒く感じてしまう・・。


某製作特番で、監督が確か言っていたと思うのですが
「個人が脳内で想像できるものを描いても限界がある
 想像を超えたものを偶然から見つけるために
 3D化(CGや模型)し、あらゆるアングルを拾って探してみる」
・・みたいな感じでおっしゃってたように思うのですが

・・なんか、1周まわって逆行してしまってるように感じます。

自分が真に観たいのは
TV版や旧劇場版で魅せてくれたような
クリエイター達が脳内で自由に思い描いたものを
いろんな手法・試行錯誤・アイデア・奇策?等を使って
私たちに見せてくれていたもの、そのものだったのに・・。

なんかそういった技術は今日のアニメ作品では
失われていってしまってるのだなあ・・という
”失われた技術の墓標?”のような劇場4部作に感じます。


TV版での、一見意味不明な手書き・落書き・やけくそ感?
ぐにゃぐにゃとした実際には絶対成立しないけど
それらからしか絶対生まれることのできない躍動感・空気感
といったものが、至高だったように個人的には思います。

ケレン味・・とかとも言うんですか?(←わかってないw)。


あと、こだわったアングルって
股アップ等のエロアングルですか??。



>中盤以降再開して
中盤再開したのですが、苦痛の連続。

ただただキレイに整いすぎた
写実的なものが見たいのではなく
理解不能な動き・中割り等の予想外のダイナミックなもの等が
驚きと感動を与えてくれるんだと思う

3DCGで描ききれてしまうものなんて、ゲームで十分では?・・。

音楽は、ぜんぜん印象に残ってないなあ・・。


終盤に向けても、説明的な感じが強かったかな。

ゲンドウさんやユイさんあたりの
謎解き・真相の一部分・・等が垣間見れて
一定の収穫はあったものの
その描写のために犠牲・生贄にされてしまったものもはかり知れず
(アスカやミサトさん含む)

個人的には、やはり想像させる楽しみにとどめておいてくれた方がよかったかな?。


・・ということで

やはり自分にとってのエヴァの至高は

TV版+旧劇場版+マンガ版!

ということで決着しました^^。


監督は本当に本作を作りたかったのかなあ?。

作らざるをえなくなって作ったとかでは・・(勝手な妄想)。


最後に一言。
無理やり感の強い
一気にカップリング複数成立って
同人作品ですか?(個人の勝手な同人作品に対する先入観でごめんなさい><)


-------------------------------------------------
>岡田斗司夫さんのyoutube解説UG動画x2を観て

あら、岡田斗司夫さんは本作を絶賛なのですね。
けっこう意外でしたw。

たくさんのオマージュが入っている作品
呪術的・儀式的なものもあり、それらは監督の思想そのものが反映されている。
オマージュ自体が儀式に必要なおまじない的なもの・・


のように、おっしゃってたように思いますが
もし本当にそうだとしたら
本作は、ある意味、すごく個人的な作品なのかもしれませんね・・。

(私個人の意見としては、オマージュ自体にはほとんど興味ありません・・><)



まあ、そもそも、本作は監督抜きでは絶対にありえない作品であるとは思いますが
某NHKドキュメンタリー?番組で
監督は「自分で作るのではなく人の手にゆだねた作品作りがしたい」
みたいにおっしゃってましたが

映画製作の現場においても
監督は”シンジ君”であったりしたのかな?

一緒に作っていた他のスタッフ様方は
わけがわからないまま終わってしまった・・なんてことはなかったのでしょうか?。


結局は、監督がどう納得して終えたか
そこにまわりの人はどれだけついてこれていたのか

・・そういうのって、案外、画面から伝わってくるような気がします・・。


岡田斗司夫さんはおっしゃってました。
作り方がスゴい(絵コンテなし。オネアミス時代踏襲。スクリーンで映える絶対的な構図優先等)。
・・う~ん。視聴者は、普通そこに関心持たないのでは・・?。


あと、個人的にやっぱり、新劇場版になって以降のマリの登場・物語への関与は
違和感にしかならなかったです。

・・これって、監督のリアルにおける変化の影響が濃い?。


・・結局、新劇場版で見せられたものって

自分がみたいのは、これまで物語を追ってきた登場人物達の動向であったのに

・・いつの間にか


それらが、監督そのものの思想・人生・価値観・その他もろもろ
・・を反映させるために
登場人物たちの
あらゆるもの全て(行動や思想・結末)が
すり替えられてしまってる・・??・・かのように感じてしまいました・・。


他のいろいろな解釈の中に
わざと映像その他のクオリティーを下げ?たり
あえて虚構だとわかるチープな演出を用いたりすることによって

「これは虚構です」宣言?。

現実と虚構を隣り合わせた構図や共存、混在、混沌?

からの、「もう卒業して、現実に戻ろうよ」??

という、監督からのメッセージ??。


かつてあれだけ、この世界観に惹き込ませておいて

時間が経って自分が変わってしまったから?



なんというか

そもそもアニメやいろんな創作物を楽しむことにおいて

それらが根本的には虚構であることは大前提なわけで

前提として暗黙の了解のうえで、虚構を楽しみたい視聴者に対して


論点を、すげ替えられて

あたかも○○なテーマで描かれた、面白さを犠牲にし、だけどスゴい作品なんです!!


・・といわれても、なんか詐○にあったようにすら感じてしまう自分は、感性が壊れてるのかな?。。


岡田斗司夫さんが絶賛された理由に
「これは卒業式だ」というのと「なんだ、ちゃんと終わらせることができてるじゃないか」
というのがありましたが
つい先日、早くも監督の
「空白の14年間をいつか何らかの形で光をあてたい・・」
みたいな発言があったとかなかったとか・・。

ほんとうに終わらせたんだったら
「あんなの虚構の14年間です」
でいいじゃないですか、もう。

ってことで、ほんとうに終わらせたとは、自分にはとうてい思えないのです・・。



-------------------------------------------------
>山田玲司のヤングサンデー第188回【302】(無料部分のみ)を観て

さすが山田玲司先生!。
非常にわかりやすくて納得のいく解説でした。


シン・シリーズでの監督からのメッセージは

「俺たちは14才のままでいいのか?」
「好きなものに囲まれて生きて、それで終わらせることができる時代になってしまったが
 それでいいのか?」
     ↓
”アニメファンの閉じた人生に起こる14才の呪い問題”提起


wwwwwwwwwwwwww。


いや、まあ図星ですけどw。


それじゃダメなんですか?・・w。


たしかにそういわれたら
なんか”それっぽい理由”のようにもとれますが

商業的目的のための続編製作決定がまず最初に決まり
どういう理由付けだったら古参も納得させたうえで成立させられるか?。
そこから逆算的に作られた・・なんてことはないでしょうか?。
(これもある意味帰納法・・??)


TV版終盤で、ミサトさんが
「過去をなかったことにはできない」
みたいなセリフを言ったように思いますが

本作の過去(TV版、旧劇場版)は
なかったことにされてしまったような印象が強いです。

新たな別テーマで別作品を作るため
なおかつ確実に商業的成功も収めることのできる、ただの”素材”に・・。



ああ、もういっそのこと

庵野監督 x 岡田斗司夫さん x 山田玲司先生

の対談特番を実現してほしいです^^。



-------------------------------------------------
>youtube等の各種考察動画を観て
すごく熱心な考察されている動画がたくさんUPされていました!。

今まで自分が気づけなかった点を
見事に補完してもらえてすごくありがたいです^^。

いやー、やっぱりすごく緻密に作られていたのですね、シン・シリーズ。


「ルー○された世界」

「庵野監督自身が投影された世界」


そういった観点で見ると確かに
今まで自分1人だけでは感じられなかった楽しみ方がありました。


UPされていた動画の中で
自分が特に気に入ったのは
庵野監督の生い立ちから、本作の完結に至るまでの解説動画です。


いや~、やっぱ多くのファンが
何だかんだいいつつも
庵野監督を愛していることを実感させられるとともに
自分自身もそのうちの1人であることを再度気づかせてくれます。



庵野監督の実写作品

ああ~、そういえば「CUTIE HONEY」、庵野監督だったのですね。
すっかり忘れてしまってました。
すごく大好きな作品です♪。

他はほとんど観れてないので、amazon primeやその他で
観れる時にしっかり見ておきたいです。

宮崎監督の「風立ちぬ」もすごく意味の大きい作品だったのですね。
先日の金ロー、見逃してしまいました・・><。

・・痛恨。

いつか必ず観たいと思っています。



いろんな解説動画を観て
なるほどな~って思ったことは多々ありましたが
現時点での自分の評価が変化することはありませんでした。


というのも

仮にルー○された世界だった場合

誰か(人間)の主観によってルー○し、記憶を維持しているのであれば

感情移入する余地が残されていたと思うのですが


そこが明確でなく、神?のみぞ知るルー○の中で

同じキャラが出てきても

それらは、やっぱり全くの別人となってしまい

これまでのシリーズを追いかけてきた1視聴者の自分としては

感情移入できなかったというのが正直なところです。


ただ、これはあくまで現時点での自分のせいいっぱいであり

今後さらに歳を重ねて本作を視聴した際

きっとまた新たな発見があるのだろうな~って

今から楽しみにしています^^。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21

85.2 2 トラウマで戦闘なアニメランキング2位
劇場版 鬼滅の刃 無限列車編(アニメ映画)

2020年10月16日
★★★★★ 4.1 (586)
2523人が棚に入れました
蝶屋敷での修業を終えた炭治郎たちは、次なる任務の地、《無限列車》に到着する。そこでは、短期間のうちに四十人以上もの人が行方不明になっているという。禰豆子を連れた炭治郎と善逸、伊之助の一行は、鬼殺隊最強の剣士である《柱》のひとり、炎柱の煉獄杏寿郎と合流し、闇を往く《無限列車》の中で、鬼と立ち向かうのだった。

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、日野聡、平川大輔
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

列車と流行は乗るものです

長いものには自ら巻かれにいきます。プライドはありません。


全23巻で完結するだろう原作漫画の7巻ぐらいまでを2クール26話でアニメ化。この劇場版は8巻の内容に相当、TV本編からの続編を意味します。

2期やるならゴールデンタイム放送も荒唐無稽な話ではなく。
しっかりバンダイさんが日輪刀を発売してますし、物販で円盤以外の武器があることは強み。原作が完結しているとはいえ暫く商売にはなりそうです。
そしてこの劇場版。老若男女巻き込んで記録的ヒット中なわけですがなんか様子がおかしい。初見の方が楽しんでるのです。「続編だからTV版観といてね」というわけでもなさそう。整理します。

1.原作を読んでいる。読んでない。
2.アニメを観ている。観てない。
3.観た人はリアタイの頃?それとも最近?

一見さんお断りというわけではないのでそれぞれ立ち位置だけ確認。
自分は原作未読でアニメ視聴済み。かつ公開直前の部分一挙放送でおさらい済み。もしも準備したいなら第21話以降最後までをおさえておくとよいかもしれません。
{netabare}※劇場版メインキャラ:煉獄杏寿郎(CV日野聡)と魘夢(CV平川大輔)が顔出しするのと、無限列車編に向けた先出し情報がけっこう含まれてます。{/netabare}


【社会現象】
様々な角度から分析されてるでしょうから細かくやらんけど、もたらされた興収で一服つけた映画館が数多くあったと聞きます。上映作品の弾数少なくスクリーンに空きができたコロナ禍の特殊事情なんてのを数年後に思い返すことでしょうね。流行り病を鬼の仕業とみなす伝承になぞらえ、経済循環の一翼を担うことで現実世界でも鬼退治してるようなもんに思えました。


そして本編。
冒頭の1カット。え!?実写ですか?というところから始まります。TV版の第1話は、え!?劇場版ですか?という入りだったのでなんとなく既視感みたいなのを感じますね。
美術はTV放映での神回と呼ばれる第19話の気合が最初から最後まで続くと思っていただいてよし。
117分の上映時間のうち一部を除いて列車の中での出来事です。殺陣や空間を使った演出など狭い列車空間ではスケールダウンするかもという不安は杞憂となってます。梶浦由記さんの劇伴も物語を盛り上げ、作画/音楽の良さは太鼓判を押せましょう。まさに劇場で鑑賞すべき作品ですね。

ストーリーはいかんせん途上なのでなんとも言えじ。全体でどうこうはひとまず置いといて1エピソードとしてみるなら申し分なしではないでしょうか。家族愛との結びつきで“強くなれる理由”を知った本編なら、その強さを何のために使うのか志(こころざし)の領域、メインキャラ煉獄さんを通して“闘う理由”が劇場版でははっきりしてきます。感動するとしたらここ。個人的にはむしろ家族愛に囚われちゃうと見落としかねないとすら思ってます。

キャラはもちろん炎柱の煉獄さんがごっそり持ってくんですけどTV本編からの進展もある。炭治郎の同期、特に伊之助との絡みにそれは顕著でした。TV本編では兄と妹の絆に焦点あてていて友情プレイは控えめ。「努力」「友情」「勝利」の「友情」部分が希薄だったと言えましょう。そのため「友情」の中核たる善逸や伊之助についてキャラ立ちの良さを認めつつも別角度から見れば三人いることの相乗効果は感じられず、またギャグテイストな二人は一歩間違うとガヤ扱いでうるさい。炭治郎の“やさしさ”で繋ぎとめている関係に見えなくもなく、このへんが子供向けと断じてしまう要因だったように思えます。それが劇場版では幾分緩和されてました。段階が一段上がったとも言えるかも。
そして余力あるか2回目でもいいですけど“煉獄さん”“炭治郎”“善逸”“伊之助”“禰豆子”誰が欠けてもラストステージには届かないという細い糸を手繰り寄せるような作業を各々がしていたことを見逃さないでほしいです。

公開中なら映画館の迫力映像&音響を楽しめるのはもちろんのこと、例え機を逸して自宅鑑賞となったとしても、ストーリーやキャラの関係性がTV本編に上乗せされてるので見応えはあります。
それに事ここに至ってはなんだかんだ鑑賞のきっかけをはかるレビューの意義をあまり感じないのが本音。これだけメディアの露出がある作品ですのでお祭りに参加する感覚でよろしいのでは? 

ちなみに泣こう泣こうと思ってもそうはならないと思います。感動したーのインタビュー映像は一切無視。期待値のコントロールは各自しっかりして、無駄にハードルを上げ過ぎないようにしましょう。





※ネタバレ所感

■これはデカい!共通言語を獲得

「それにしても素人使うのはちょっと…」
劇場版が公開される度につぶやかれてきた常套句ですね。プロモ兼ねて世間認知度の高い俳優さんを起用するいつものアレ。ふとしたことで気づきます。このメガヒット作にその不満が一切ないことを。
このことはアニメファンにとって二重の意味で幸せなことだと思います。一つは文字通り棒演技を我慢することからの開放。二つめは共通言語の獲得。

 普段アニメを観ない人と声優さんの話ができる!{netabare}…かもしれない{/netabare}

「あー○○さんね。鬼滅で△△の役やってた人だよ」というテンプレがこの度誕生した衝撃はもの凄いものがあります。

「あー○○さんね。××で△△の役やってた人だよ」の××の選択肢がほぼジブリ/ディズニー/他夕方ご長寿アニメ独占状態だったところに近年『君の名は。』がやっと追加された今日この頃。
鬼滅はキャストが脇役含めて深夜アニメオールスターと言ってよく、TV本編を視聴してる層も一定数いることも考慮すると△△に入る人たちがめっちゃ多い。
竈門家だけでも父:三木眞一郎、母:桑島法子、子供たち:大地葉、本渡楓、古賀葵、小原好美とかいう水準。皆なにかしら代表作持ってる方々なのに一般の人からみれば誰も知られてない。
それが此度の一件で「鬼滅の煉獄さん役の人が主役はってるオーバーロードってのが…」みたいな発展が容易にできちゃう世界になってしまいました。
応用パターンも。スラダン世代だったら鱗瀧さん役の芳忠さんは仙道やってて、炭治郎が初めて遭遇するお堂の鬼役緑川光さんは流川楓だぜー!みたいなツカミもできるわけです。


実力のある制作会社。本職がもたらす声の演技の凄み。作品に寄り添って製作された主題歌の余韻。
よくよく考えると深夜アニメ王道を行くタイプの作品としてこれだけのメガヒットは史上初では?
訓練されたアニオタには常識でも一般人には未知なるフロンティア。今回初めて“深夜アニメ”に触れた多くの方々が泣いたり笑ったり楽しんでいるこの状況が喜ばしいのです。
あらためて思います。日本のアニメは素晴らしい。


■「家族愛」と言うけれど…

“覚悟”と“責任”のお話ですね。だから人々の琴線に触れるのだと思います。
“家族愛”があまりにもプッシュされてるんですけど少しばかり疑義が有る。行動や考え方の根っこに家族の存在は根付いてるけれども登場人物たちはその想いを大切にしながらそれより先。志を持ち責任を全うする覚悟を携えている。いわば未来を見据えております。むしろ鬼側の諸事情が家族止まりという対比にもなってますね。
愛郷心とでも言うべきでしょうか。家族より広範囲な+αの共同体を守らんとする物語となってます。

{netabare}TVの第2話で鱗瀧さんが炭治郎に覚悟を迫り禰豆子が人を襲った時に自害すると即答できなかったことを詰問するところから始まり、柱門会議の御前において禰豆子が人を襲えば腹を斬る主旨の書面をしたためていた鱗瀧さんと富岡義勇の凄みがまさにそれかと。三人とも実際の家族ではないのです。{/netabare}

{netabare}煉獄さんが守ったのは200名の乗客の生命。それと己の生き様でした。

劇中で炭治郎が叫んだ「勝利」の定義を受け入れられるかどうかは作品の評価に直結します。
野暮と承知しつつ、引き換えにしたものと天秤にかけて敢えて損得勘定したとしても、後進(炭治郎、善逸、伊之助)の心に炎を灯したことでお釣りが充分とれたよねと私は思ってます。
これが唯物論的に捉えるとまったく景色が変わってくると思います。物理的な勝利ではなく「え!?これでなんで感動するの?犬死じゃん」となっちゃうかも。{/netabare}








※マジで無駄話…しかも長くてゴメン

■つまりこういうことね

鑑賞済みの方向け。そのわりには全く踏み込んでないただの妄想のため閉じとく。

{netabare}国際関係に少しばかり踏み込むネタなため不快にさせちゃうかもしれません。たいした話ではありませんが念のための注意喚起。ブラウザバック推奨です。
ちなみに弊社は彼の当該国に事業所があり取引先も存在し、同僚もそこそこ多国籍でわりと喧々諤々楽しくやってます。そのため実地をそれなりに把握してると自負しつつ放言しますのでご容赦を。{/netabare}

{netabare}鬼 「鬼にならんか?14億の市場で儲けさせてやる!」
人 「一度鬼になれば利益の再投資は鬼界に限定され人間界には戻ってこれない」
鬼 「人口減少や低水準待遇の人間界に未来はない。鬼はいいぞ!バスに乗り遅れるな!」
人 「弱い鬼たちを浄化してふんぞり返るなんて俺とは考え方が違うということだ。断る!」

という既視感。{/netabare}

{netabare}代々蓄積されてきた肌感覚なんですよ。
菅原道真公がなんで大宰府に流されたかって遣唐使廃止で利権をごっそり潰したことへの報復でしょう。左遷先の大宰府で客死しそのあと都で人死にが続く。祟り扱いされたのは飛ばした連中に後ろめたさがあったからでしょうね。

となるとそんなリスク背負ってまで遣唐使廃止する必要なかったのになんで?となるのが普通の感覚です。そこで出てくるのがマルコ・ポーロの『東方見聞録』、玄奘三蔵の『大唐西域記』と並ぶ世界三大旅行記とされながら現代日本人にとってはドがつくマイナー書『入唐求法巡礼行記』(円仁)。刊行年は遣唐使廃止の50年くらい前。大陸の人肉食習慣その他悪習がこれでもかと書かれていて国内の東洋史学会ではウケない内容っすね。なお書店で販売されてるのは肝心な唐での体験部分がごっそり抜けたもの。

そもそも遣唐使は行って戻ればアホみたいに儲かる。交易あらば交流あり。文化は良し悪し関係なく流入してくるのは当たり前ですよね。巷では悪習が入り込んですこぶる庶民には評判が悪かったという土台があって、それを唐が滅亡する13年前に鎖国を断行。悪習の流入阻止ばかりではなく大国滅亡の混乱に巻き込まれることをも防ぐファインプレー。

そんなこんなで道真公は神社of神社ともいえる『天満宮』の御祭神であらせられますからね。亰で頻発する祟りを鎮めるために大宰府の庶民が詣でますかって話です。神童でならし出世が早かったなんて人は他にもたくさんいるでしょう。

 きっぱり関係を絶ったからです

そして別にこの時も後の江戸時代だって彼の国と敵対してたわけじゃないんですよ。付く時期と離れる時期の見極めは歴史に学んで良いと思います。隣り近所なんてそんなもんなんですから。
そもそも人食ってるところに利益ぶら下げられたからってホイホイついていくか?ってのが問われているのです。ズブズブになって「生殺与奪の権を他人に握らせる」前に道真公は撤退したのですよ。おそらく自分の身にふりかかる災難を見越した上でです。
そんな菅原道真公を祀って顕彰し続け御社に足を運ぶ1000年前の日本人の感覚と“煉獄さん拝みに劇場に足を運ぶ”僕らの感覚とでそんなには変わらんのだろうよと勝手に妄想している私です。大ヒット神社と大ヒット映画!うーん…このへんで止めとかないと罰が当たりそうなのでお終い。

{netabare}そういえばいつのまにか聖地化してた竈門神社も大宰府でしたね…{/netabare}


作品に戻って“正しく生きること”を考えさせられます。煉獄さんの母はこう言いました。

 「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」

これはお侍さんの基本的な考え方だったかと思います。
思えば伊之助が乗客省みず猪突猛進しかけた時も乗客の安全を確保してからだったし、
火の呼吸は知らんので話はお仕舞だとぶった切ったと思いきや、煉獄家のヒントを指し示したり、
後輩の話を聞き流してんじゃなくて留めて心を砕いてくれてたんだなということがわかります。

そして正しいことをやるためには強くならないとね。子供に見せたいという声があるのも分かる気がします。子供に見せる名目で大人が見るのももちろんご随意に(笑)

{netabare}大事小事関係なく、私たちは常に「鬼にならないか」と誘われる日々を過ごしているといえます。人と鬼双方に事情があることは作中で示されており巷でも作品の魅力によく挙げられてますよね。そんなんで鬼にも同情すべき点があるなぁと呑気に構えていたら、この劇場版で煉獄さんに「鬼の倫理」と「人の倫理」は明確に違うことを突きつけられたわけです。{/netabare}

映像と音楽が突出して良くて、あとは良くも悪くも少年JUMP的作品。これはTV本編の私の評価です。その基本的な考えは変わってないのだけれどもちょっとだけTV本編よりも評価高めどす。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 劇場にて 

-------
2020.11.15 追記

別に予言でもなかったのだがさっそくの教訓。

「お前も鬼にならないか?」 ⇒ 「はあいよろこんで~」

を地でいくNEWSが飛び込んできた。炭治郎の耳飾りのデザインを変更して某半島で配給するとのこと。長くなるので止めとく。



2020.11.01 初稿
2020.11.15 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2025/02/01
♥ : 65

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これは劇場版のレビューではなく、鬼滅の刃のヒットの要因を考えるレビューであり、劇場版のネタバレは一切含みません!

[文量→特盛り・内容→考察系]

じゃあ、テレビアニメの方に書けやという話なのですが、元々のテレビアニメのレビューに追記したら「字数オーバー」で消えてしまったので、こちらに失礼します(笑)

以前、ZIPで特集されてて、なるほどと思った。

まず、街頭インタビューに出てくる人がほとんど女性。やはり、女性にウケないと、真のヒット作品(社会現象)にはならないんだなと。

んで、ある女性が「心理描写がしっかりしている」ことを本作の魅力に挙げた。これは、正直意外だった。

というのは、本作の心理描写は悪いという意味ではなく、そもそも、「自分(男)としては、バトルアニメにそれ(心理描写)を求めてない」。

私は、バトルアニメ(漫画)が好きで、子供の頃からたくさん観てきたが、結局、バトルそのものが好きなんだと思う。

つまりは、「ドラゴンボール」に見る、「強さへの単純な憧れ」か「HUNTER×HUNTER」に見る、「高い戦術性への感嘆」かだ。

「ドラゴンボール」に、細かな心理描写なんてないし、いらない。むしろ邪魔(これは、ONE PIECEやFAIRY TAIL、TOUGHなんかもそう)。

「HUNTER×HUNTER」には細かな心理描写があるけれど、それは「心」というよりは「思考」であり、あくまで戦術を魅せるための前提条件に過ぎない(これは、NARUTOや喧嘩稼業、ワールドトリガーなんかに近い)。

私はテレビシリーズを☆4と高評価しているが、それは作画に対する評価が大半であり、物語やキャラクターに対する評価は(低くはないけど)高くない。

本作の「魅力」である(らしい)心理描写に関しては、「バトルのテンポを悪くしている」と酷評していたくらいだ(この辺はテレビシリーズのレビューに)。

だから正直、「つまんないアニメではないけど、ここまでヒットするのはなぜだろう?」という疑問を持っていた。原作も読んだけれど、バトル漫画としては中の上。正直、これより面白い漫画は、過去現在数多ある。

これは、批判をしているのではなく、不思議だっただけ。

そもそも、(私以外の)多くの人に受け入れられているということは、私に見る目がないか、私の好みに合わないかのどちらかだから。

心理描写、というキーワードにも関係するのだけれど、「鬼滅」にあるのが、「キャラの可愛さ」と「愛を打ち出す設定」。

「鬼滅」のキャラクター(炭治郎、善逸、伊之助)には、少し、「隙」がある。「脆さ」とか「弱さ」と表現しても良い。

多分それが、女性目線で観たときの「愛されポイント」であり、「可愛さ」に繋がる。男性目線で見るなら、「女々しさにイラッとするところ」だ(実際、悟空とか全然可愛くないじゃん。べジータとかクリリンはちょっと可愛いけどw)。

ちなみに、余談の余談だけど、「可愛い」の語源は、「かわゆし」という古語で、「不憫だ」「気の毒だ」といった意味を表す。つまり、今の「可哀想」と「可愛い」は元々同じ言葉から分岐したものである。よって、「可愛い」には、「守ってあげたい」という「庇護欲」が含まれるのだ。赤ちゃんや動物を「可愛い」と感じるのはこの点だし、ゆるキャラやお爺ちゃんを「可愛い」と表現する理由でもある。強い者は不憫ではないから可愛くない。炭治郎やべジータが可愛いのは、「不憫だ」というのがあると思う。

閑話休題。

と、これだけ可愛いキャラなのに、「決めるところは決める」「格好良さ」を持ち併せていて、しかもそれを神作画によって何倍にも増やしているので、人気が出る(この辺は特に、子供ウケするところかなと思う)。

しかも、その動機が、「愛」に起因している。

同じくZIPで、前述とは違う女性が、炭治郎の「家族(妹)愛」に触れていた。

男はきっと、「禰󠄀豆子、可愛い」になるけど、女性は多分、「禰󠄀豆子を必死に守る炭治郎、可愛い」になるんじゃないかと。つまり、炭治郎の「家族(兄妹)愛」に、女性は萌えるのだ。

話は変わるが、「劇場版コナン」には多くの大人の女性が足を運ぶことは知られている。この「劇場版コナン」にも、「キャラの可愛さ」「コナン×ランや、服部×和葉の恋愛」「神作画によるアクション」がある。個人的には、推理モノにはトリックや推理の質を求めたいのだけど、世の中(女性)的には、そこのクオリティはそこまで求めてないのかな。

ここまで、「女性」に絞って論じてきたが、「子供」について考えた時、「鬼 対 人」という設定が生きてくる。鬼も、実質人間のような側面があるから、葛藤や深みを描けるが、あくまで「鬼」であるので、子供が好きな(そして親が子供に見せるのが好きな)「勧善懲悪」の要素が入る。つまり、「おいしいどこ取り」。これが「人 対 人」なら、もっと生々しくなるし、グロいシーンも、教育の観点で大人から忌避されるかもしれない。

てかまあ、子供なんて子供騙しで騙せるから。それが子供。あのエキセントリックな容姿や特徴的で分かりやすい服装は、子供にウケると思う(子供が見分けやすいの大事)。

あと、メディアへの露出で考えると、でかかったのが、LiSAさんの「紅蓮華」。

個人的に好きなアニソンランキングを作れば、多分、ベスト50にも入れないと思う(他にもっと好きな曲はある)けど、これ以上、メディア向きの曲は、パッとは思いつかない。

「どうしたって~ありがとう悲しみよ」までで約15秒。サビの長さやパワフルさ、キャッチーなメロディは、情報番組で、アニメの映像を10~15秒程度引用する時に流す曲として、バッチリなんだよね。紅白で、全世代的に、耳馴染みになっただろうし。

紅蓮華がなければ、ここまでメディアは取り上げなかったかもしれない。

以上、本作は、「ヒットすべくしてヒットした」作品=秀作、だと思う。

重ねていうが、私たちのような、「腐るほど少年漫画や深夜アニメを観てきたオッサンオタク」にハマったところで、社会現象にはならない。

アニメや漫画に疎い「にわか」をどれだけ熱狂さそられるかが、「ヒット」の要因になるのだ。それは否定できない。

あと、これは狙ったわけじゃないだろうけど、映画に関しては公開時期が絶妙。コロナで外出自粛が続き、色々フラストレーションが溜まった時期。しかも、ややコロナが小康状態で、外出もなんとなくOKな雰囲気に。しかも、映画館が「客半数を止めた」直後というタイミング。まだ旅行とかは控えても、映画くらいだったらみたいな気持ちになるのも、理解は出来る。

そりゃ、ヒットするわな(勿論、映画自体の単純なクオリティの高さは大前提として)。

と、やや「バクマン」の「秀人」のような視点になってしまったが、ヒットの要因を自分的に考えてみた。

劇場版は、観たいけど、コロナ流行ってるから悩む。もし観たら、短めに感想を追記したい。

ところで、アニメ二期楽しみなのだが、こんだけ映画がヒットしたら、テレビアニメ二期を作るメリットあるのかな? ここからずっと映画展開にしていく方が、収益でかいのでは? と思ってしまう。

あとどうでも良いけど、最近、節操のないコラボ商品多すぎて、やや辟易。悪い印象&飽きがあり、長い目でみた時、このコラボ多可は失敗だと思う。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 47
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

辛くても惨めでも、託された未来へ向かって生き続けるしかない。心に炎を灯して…。

鬼滅の刃、劇場版。

TVシリーズからの続きとなっていますので、
TVシリーズを見てからの視聴をおすすめします。

これまでのあらすじなどの説明や振り返りは一切ありません。
TVシリーズのラストシーンから物語はスタートです。

映画、ものすごい人気ですね。

自分が観る前に煉獄さんの大事なところをネタバレされちゃったので、
(職場で大声で話してるのが聞えてしまった(´;ω;`))

これ以上ネタバレを喰らったらやだなーと
びくびくしながら過ごすのが嫌になったので、私も映画館で見てきました。笑

職場から近い映画館が私にはどうも合わなくて、
あまり作品に入り込めなかったのですが…。
(最近忙しくて、別の映画館まで出かける余裕もなく^^;)

たくさんの時間帯で上映されてて、
私は平日の夜7時台の上映を見たのですが、
席は6~7割ほど埋まってました。

時間帯的に大人が多かったです。
年齢層は幅広かったなあ。

120分ほどの作品です。


● ストーリー
鬼殺隊(きさつたい)に所属する竈門炭治郎(かまど たんじろう)達は、
次なる任務のために無限列車(むげんれっしゃ)に乗り込んだ。

そこにいた炎柱・煉獄杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)と共に、
無限列車に関わる鬼を倒すことが次の任務だった。

無限列車で事件を起こしていたのは、
下弦の壱・魘夢(えんむ)。

彼は、ターゲットを眠らせて夢を見せるという術の使い手。

魘夢の術にかかって眠ってしまい、
夢を見る炭治郎たち。

迫りくる魘夢の魔の手から、
乗客を守り抜くことができるのか…?


TVシリーズの続編として制作するには尺が足りないからと、
劇場版で制作されることになった無限列車編。

劇場版で一気にストーリーを楽しむことができたのは、
よかったです^^

泣けるぞ泣けるぞと言われて、
いつ来るのかいつ来るのか、タオルを握りしめながら観てましたが(笑)、

どかんと派手な一発が来るわけではなく、
流れを追っているうちに気が付けば涙がこぼれていたという感じ。

静かに流れる涙でした。(タオル未使用)

{netabare} 死に際の笑顔は無条件で泣ける説。 {/netabare}

観終わった後は、
世間で騒がれるほどの満足度は私にはないかな…と思ってたけど、

こうしてレビューを書きながら振り返ってみると、
見てよかったなと思います。

ネタバレされてなければもっと楽しめたかなー。

結末を知っていたからか、
「こうなるんでしょ?」とどこか冷めてしまってたところがありました。

憎しネタバレ(´;ω;`)


● キャラクター
炭治郎たち主要キャラは今回も安定。

善逸(ぜんいつ)は変わらずギャーギャーうるさいし、
伊之助(いのすけ)は我が道行き過ぎだし。笑

でもやっぱり頼りになるやつらで、
いると心強いし、雰囲気も明るくなりますね。

今回はシリアスな展開が多い中、
二人は笑わせるパートを多く担ってくれていました^^

禰󠄀豆子(ねずこ)の出番は少なかったですが、
炭治郎との絡みが可愛かったです(*´ω`*)


そして、この映画の主役と言ってもいいほどの活躍を見せたのが、
炎柱の煉獄さん。

いやー、煉獄さんマジかっこよい。
この映画を見て惚れる人が続出するのも納得です。

cv.日野聡さんというのが、
またよかったです^^

炭治郎たちの技はTVシリーズであらかた観ましたので、
煉獄さんの技が新鮮でかっこよくて…!

煉獄さんちょっと変なところが面白くて、
優しくて強くて。

煉獄さんの戦うシーンの作画や演出は、
何度でも繰り返し見たくなるかっこよさでした。

この作品、
水の表現もよいけど、炎もかっこよかった。


今回の敵の魘夢(cv.平川大輔)。

ネットで魘夢のタスクを視覚化した考察が話題になっていて、
笑っちゃいましたw

これだけの計画と仕事をしたのに、炭治郎たちに邪魔されて、
魘夢目線で見ると、確かに悪夢だなと同情しますw

1人ひとりに合わせて、その人が見たい夢を見せてくれるなんて、
どれだけ力注いでるんだ…サービスすごい。

まあ、目的はそこから絶望に叩き落して殺すのを楽しむためだから、
いい人とは言えないけれど。笑

炭治郎と煉獄さんの見た夢は、
願いが込められててジーンと来るんだけど、

伊之助と善逸の夢は己の欲望丸出しで、
なんて幸せなやつらなんだと笑っちゃったよ。笑


もう一人の鬼・猗窩座(あかざ)(cv.石田彰)は、
声が石田彰さんというだけで興奮してましたw

なんで石田さんが演じるだけで、
強敵感隠せなくなるんだろう…。笑

登場して石田さんの声聞いた瞬間に
「絶対強い奴やん。」って確信したw

この鬼の存在は公開が始まってしばらくしてから告知されるようになりましたが、
私も知らない状態で見たかったなー。

予告編では一切触れなかったの、
正解だったと思います。

知らなかったら絶対驚いて興奮してたと思う。
魘夢の他にも強いやつがいるのか!って。


● 音楽
【 主題歌「炎」/ LiSA 】

映画を観る前から耳にしていた曲。

だけどやっぱり映画を観る前と見た後では、
この歌を聴いて感じることが全然違いますね。

これは映画を見ないと真の魅力は伝わって来ない曲。
曲を聴くだけで映画のクライマックスでの感情が蘇ってくる。

梶浦由記さん、
作品に合わせた曲を作る天才です。

もちろん、それを歌い上げるのが
LiSAさんだからという魅力もあります^^


BGMもここぞというところでより盛り上げてくれて、
よかったです♪


● まとめ
絶対続編のある終わり方だったので、
炭治郎たちの次なる任務や成長を楽しみにします。

私は鬼滅ファンというわけではありませんが、
作画や演出はやっぱりすごいなと感じました。

劇場で見たからか、効果音(列車の音、切符を切る音、刀の音など)が、
ものすごく丁寧に感じました。

キャラも安定していて、
やっぱりいいですね^^

他の柱たちの活躍も楽しみになりました。

アニメとしての鬼滅の刃、
続編も楽しみに待ちます♪

投稿 : 2025/02/01
♥ : 25

85.5 3 トラウマで戦闘なアニメランキング3位
劇場版 メイドインアビス -深き魂の黎明-(アニメ映画)

2020年1月17日
★★★★★ 4.2 (539)
2348人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…

声優・キャラクター
富田美憂、伊瀬茉莉也、井澤詩織、森川智之、水瀬いのり
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

初日舞台挨拶に行ってきました

原作既読

TVシリーズの続き
あるいは2本の総集編映画の続きです

かわいい絵柄に反してハードな内容で知られるメイドインアビスですが
中でも特にしんどい部分の映画化です
その描写はそれまでのPG12指定からR15指定に引き上げられ
前売りの返金対応を余儀なくされるレベルなので
原作を知らずにこれまでの映像化部分のみの知識で観に行く人は
それなりに覚悟が必要です

メイドインアビスという作品の魅力は
未知の世界を一歩一歩踏みしめていく
ワクワクドキドキの大冒険と
過酷な運命に翻弄されながらも
そこに毅然と立ち向かっていく少年(?)少女の姿
その二つが両輪となって進んでいくストーリーにあると思っています

ですからメイドインアビスシリーズ全体としては
物語に5.0をつけても良いと思っていますが
今回の劇場版はあまりに後者に偏り過ぎています
ほのぼのしたシーンは序盤のリコ飯シーン程度のもので
一見ほのぼのして見えるプルシュカ関連のシーンは
結末を知っているとまったく心休まりません・・・

今回の舞台挨拶で続編製作が発表されたので
この後はもうちょっとバランスよくなるので
どちらかというとそちらに期待です

そんなわけで御通夜にでも出席するような心持ちで
今回の作品を見に行ったわけですが
漫画だと割とあっさり進んでいたバトルシーンが
大幅パワーアップしています
原作だと一コマ二コマの部分を大筋は変えないままに
がっつり尺を取って見ごたえのあるバトルシークエンスに仕上げてありました
この部分に関してはしっかりと劇場版クオリティで
それだけでも劇場まで足を運ぶ価値があったと思います

この先の映像化に関しては今のところ制作決定としか報じられておらず
1部ニュースサイトなどで2期決定などと報じられていますが
残念ながら根も葉もありません
原作のストックもそんなに多くありませんし
原作と並走する形で定期的に劇場版を公開する
という形なのではないかと推測していますが
どのような形であれこの先の映像化には期待しています

~・~・~・~・~・~・~・~舞台挨拶レポート~・~・~・~・~・~・~・~

初日の朝イチ、上映後舞台挨拶にて・・・(ネタバレ有)
{netabare}司会のおねーさん(カドカワのP)

司会「皆さんおはようございまーす!」
客「おはよーございます」
司会「あ、皆さんだいぶ探窟慣れしてきましたね!」
レグ役:伊瀬茉莉也「去年は我々の方もどう接していいかわからなかった」
リコ役:富田美憂「私たちもこの空気感に慣れてきましたね」
ナナチ役:井澤詩織「うんうん」
プルシュカ役:水瀬いのり「え!?・・・あの・・・
   私、今どういったテンションで行けばいいのか
   全然わからないんですけど・・・」

まぁそりゃそうなるよねw
ただ言わせてもらえば
後編の時はボロ泣きしてましたが
今回はそこまででもなかったです
グレードダウンしたというよりは
ボ卿の怪演が圧倒的過ぎて
そういう方向にあまり気持ちが動かなかったというか・・・

水瀬「私はこの作品に携わるのは今回が初めてなんですが
   実はTVシリーズの時にリコ役でオーディション受けてたんですよ」
富田「あわわわわ・・・」
水瀬「あ、いえ・・・別にそういう意味じゃないんですけどw
   私はオーディションの際に感情移入しすぎると
   落ちて辛い思いでになることの方がが多いので
   あんまり感情移入しないようにしているんですけど」
富田「あわわわわわわ・・・」
水瀬「いや、ほんと変な意味じゃなくてw
   でもこうして巡り巡ってリコたちと冒険することができるのは
   何かの縁なのかなと思うと嬉しいです」

冒険・・・?
それはカートリッジとしてかな?(´・ω・)
それとも笛として?(><;

司会「皆さんの思い入れのあるシーンを教えてください」

井澤「まずライザのモノローグとタイトルロゴ
  あれがいかにも映画だぞ!って感じで
  見ただけで鳥肌立った!」

食い気味に即答するしーたむ
確かにそこも良いけど
みんなが期待jしてるのはそういう話じゃないですw

富田「プルシュカがこぼれちゃうシーンの後
   場面転換があってそのあとの
   レグとナナチに『二人とも~』って呼びかけるシーン
   テストの時に通しでまとめて録ったおかげで
   前のシーンの感情が抜け切れてなくて
   ちょっと半泣きの変な感じになっちゃったんだけど
   スタッフさんからはなんか『面白い』って言われて
   でもって本番はそれに近づけようと何度も頑張ったんだけど
   うまくいかなくて結局テストのが採用されちゃいました」

意図せずうまくいかなかったときの演技を
もう一度出してくれって言うのは
なかなか難しい注文ですねw

伊瀬「雪の中で倒したボン様に
   プルシュカが駆け寄って泣きじゃくるシーン
   リコたちからしたらミーティの憎い敵でも
   プルシュカにとっては大切なお父さんだと思うと
   すごく複雑な気持ちになった」

確かにあのシーンまでで観たらそういう思いもわかります
でもそのあとボン様がその愛娘にした仕打ちを考えると・・・

伊瀬「レグが切り刻まれるシーンで
   台本には『……つ!』って書いてあるのを
   どうやって伝えるのか試行錯誤したのが印象的
   息を吐くのではなく息を吸う演技というを初めてやった
   スタッフさんとも相談しながらいろいろ試してみた」

こういう声にならない声をちゃんと声にするのが
やはりプロの声優さんの仕事ぶりなんですよねぇ
いい仕事してました

水瀬「『リコたちと冒険したい』って叫ぶところ
   最初の段階でキャラクターのディレクションとして
   『リコたちより少しお姉さんな感じで』
   っていうよいうに受けていたんですが
   リコたちの前ですこしお姉さんぶっていたプルシュカの
   内面に秘められていたものが解き放たれたシーンでした」

結末を知った状態で観に行くと
ものすごい死亡フラグにしか見えないんですが
原作未読組にはあれはどう映ったんでしょうか?

井澤「捕まったレグを取り返すシーン
   ナナチのまま怒りを表現したかったんだけど
   感情を込めすぎると全然ナナチじゃなくなっちゃって
   ただのイケメンじゃん・・・みたいな
   やっぱりあのアンニュイな気だるい感じがないと
   ナナチっぽさが無くなっちゃうんだよなぁ・・・んなぁ」

さすがに最初のだけではマズイと思ったのか
再びしーたむのターン
感情的になるシーンなのに感情的に演じてはいけない
うーん・・・難しすぎる注文ですね

舞台挨拶のラストに
TVシリーズからのアニメ化の歴史をたどる
ダイジェスト映像が流れその最後に
続編政策決定の文字が!

伊瀬「アニメ制作って箱根駅伝みたいなものだと思うんです」
周り「???」
伊瀬「つくし先生が原作を書いて
   それを脚本家がシナリオに起こして
   監督が絵コンテ書いて・・・
   そんな制作過程の一区間が声優によるアフレコなんだ
   お正月に箱根駅伝を観ながらそんなことを考えてた」
   そうやってつながってきたタスキが
   さらに続編へとつながっていくのがとてもうれしい」

オフにもそんな思考してしまうのは
やっぱりプロ意識のあらわれですね

水瀬「盛り上がってるところに水を差して悪いんですが・・・」
周り「(あっ・・・)」
水瀬「でも、聞くところによると
   原作ではリコちゃんがプルシュカを回想してくれるとか?
   なので是非そこをバンクじゃなく新録でやって欲しい
   マネージャーさんを通して『アフレコまだですか?』って
   定期的に圧力かけて行くのでよろしくお願いします!」

出番あるといいですねw
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

妥当な構成と不適当な導線

2020年1月公開 105分でR15+指定


導線が悪いと思います。同時期で楽しめてる我々ではなく後続の方々にとって。
新作劇場版はTV版1期の続編にあたります。そして予定している2期はこの劇場版の続編になる模様。

 1期⇒劇場版⇒2期

矢印の変更やスキップはNG。1期は劇場版を楽しむための、劇場版は2期を楽しむためのそれぞれ必要条件が確定してます。しかもこれ以外に総集編映画が存在してたりと、視聴順が分かりづらく極めて不適当かと思います。
劇場版飛ばして2期観てしまう方が続発することでしょう。それ以前にやや混み入ってくると二の足を踏んでしまうものです。それが勿体ない。せっかくの良作なのにハードルが設置されてしまいました。


まあでも異議申し立てはそれくらいで、劇場版を続編としたことは極めて妥当な判断でもありました。劇場版として切り取る必然的な理由があったからです。
こと“冒険アニメ”に関しては私の浅いアニメ歴上この『アビス』ほぼトップクラスといってよい。
まず美術が素晴らしい。層を下がっていく度に景色が変わり、そのどれもが初めて見る光景だったり。さらに戻るべき場所オースの街も手抜きなしで描かれていることを地味に評価してます。
次に立ちはだかる困難が容赦ありません。“命がけの大冒険”を地でいくとこんな感じになるんだろうな、の説得力がそこにあります。
最後に探窟家のメンタリティがいかにもな感じでぶっ壊れています。
途中出会う人も先人もそして主人公のリコも。

{netabare}一層 : アビスの淵  深度0mから1350mの空間を指す。上昇負荷は軽い目まいと吐き気
二層 : 誘いの森   1350mから2600mの空間。上昇負荷は重い吐き気と頭痛、末端の痺れ
三層 : 大断層    2600m~7000m。二層に加え、平衡感覚に異常をきたし、幻覚や幻聴を見る
四層 : 巨人の盃   7000m~12000m。全身に走る激痛と、穴という穴からの流血
五層 : なきがらの海 12000m~13000m。全感覚の喪失と、それに伴う意識混濁、自傷行為
六層 : 還らずの都  13000m~15500m。人間性の喪失もしくは死。詳細不明{/netabare}

普通は一層すら勘弁です。そこを「憧れは止められない」で行けてしまうのが探窟家なんでしょう。
おさらいすると不動卿オーゼンの『監視基地』は二層。ナナチの住処四層は、リコがタマウガチに襲われミーティを送った場所であり、1期の終了地点でもあります。
そして五層『前線基地(イドフロント)』に待ち受ける黎明卿ボンドルド(CV森川智之)とのあれやこれやが劇場版で繰り広げられる物語となるわけでした。

このボンドルドがもう強烈過ぎて劇場版に押し込んだ感があるんですよ。
一大絵巻としての冒険物語がTV本編です。冒険というのは山場やポイントがあって、その一つ始めの関所にあたるのがオーゼンのとこ。オーゼンもだいぶユニークでしたが、二つめの関所の主ボンドルドには一人で根こそぎ持っていかれてしまいそうです。丸くなる前の野生爆弾くっきーが場を荒らしまくって後は一面焼け野原みたいな。冒険物語がバトルアニメに変貌してしまう怖さがありました。
全13話なりのバランスを崩しかねない存在それがボンドルド。ということで流れのあるTV本編からは切り離してリコたちに対峙させたのでしょう。動きも大きくなるのでスクリーンが映えます。

六層は還らずの都。上昇負荷は人間性の喪失もしくは死。目下リコ・レグ・ナナチの三名は五層なう。その五層には六層に行くため必ず通過しなければならないポイントがありそこにはボンドルドが鎮座。
因縁の深いナナチや一緒にミーティを送ったレグとリコにとっても激突必至です。果たして無事六層に向えるのか?動きが映える劇場版とか言っちゃってるのでドンパチはあると思っていただいてけっこう。

澄み切った悪意なき悪とはもっとも手が悪い。
人間でも善行を行ってると固く信じている時に最も残虐になれるのです。

冒険にとって必要不可欠なエピソードでありながらあまりにも規格外な存在であるため劇場版に押し込められた黎明卿をぜひご堪能ください。おそらく原作者の異常性癖がこれでもかと出ております。
あ、位置付けの話だけで文字数を取っちゃいました。



※ネタバレ所感

■1期のラストから

{netabare}「おや?反応が消えていますね」
「おめでとうナナチ。ついに成し遂げたんですね。」
「あなたにはたくさんのお礼が言いたい。是非ともまた会いたいですね」

1期第13話のラストのラストは黎明卿の不穏な一言で締めでした。
遡ることちょっと前。昏倒していたリコはミーティのお陰で戻って来られてましたね。

「私がずっと見てきた探窟家たちと同じ憧れにあふれた目」

リコの目に移ったミーティです。{/netabare}

{netabare}この劇場版で憧れを止められなかったもう一人の女の子が加わりましたね。これで五人パーティです。
ミーティを送って生への執着が無くなりかけてたナナチも「冒険が楽しい」と言いだしました。{/netabare}

これ以上ない2期への申し送りではないでしょうか?


一言
{netabare}ナナチとボンドルドの顛末はあれで良かったのだろうか?特にナナチ。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 

-----

2020.10.31 初稿
2021.08.28 タイトル修正

投稿 : 2025/02/01
♥ : 58

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

物語は深界五層「なきがらの海」へ…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版と劇場版総集編前編・後編は視聴済です。
後編のラストでチラッと映っていたボンドルドとその娘・プルシュカが本作のキーパーソンです。


隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。
どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、
奇妙奇怪な生物たちが生息し、
今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。

「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。
そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、
次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。

アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、
いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。

ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、
アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。
リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも
自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。

深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。
リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。
ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。
そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

ナナチからボンドルドの人となりは聞いていたので、リコたちはボンドルドに関わることなく冒険を進められれば良いと思っていましたが、その発想は虫が良すぎたようです。

何故なら、深界五層で唯一第六層を目指せるラストダイブ地点が「前線基地(イドフロント)」に設置されており、ボンドルドはそのイドフロントを拠点としていたからです。
つまり、ここから先に進むにはボンドルドとの出会いが不可避である、ということになります。

常にお面を被っているので、ボンドルドがどんな顔をしているのかは分かりません。
ただ一つ、ボンドルドの行いはナナチから聞いていた話以上に常軌を逸していたことだけはハッキリ分かりました。
ボンドルドの思考の原点は「アビスのためなら何をしても構わない」というこの一点…
それが例えどれだけ非人道的なことでも…
だからボンドルドは命を使い捨てることすら厭わないんです。
何故、この作品がR15+指定になったのかが身に染みて分かった気がしました。

もう一人のキーパーソンである、プルシュカ(CV:いのりん)は、リコと同じ年くらいの女の子です。
天真爛漫で無邪気なプルシュカは、姿を見かけたら直ぐ抱きつくほど父親であるボンドルドが大好き…
ボンドルドが女の子をあやしている…こんな奇妙な構図を見せられるとは思ってもいませんでしたが、心の底から慕っていたのは間違いありません。

そして年の近い子供同士…仲良くなるのに多くの時間は必要ありませんでした。
リコたちと直ぐに打ち解け、リコたちの冒険譚を聞いて「リコ達と一緒に旅に出たい」と希望するようになったんです。
アビスで生まれ育ったプルシュカはこの深界五層が世界の全てだったから…
外の世界を見たいと思うのも、ごく自然な流れだと思います。

脳裏に浮かびましたよ…
リコ、レグ、ナナチにプルシュカが加わり、四人仲良く探窟している様が…
プルシュカはリコに懐いていたので、リコの前向きパワーに元気を貰って、苦しくても笑顔で乗り切っちゃう…そんな姿が浮かんだんですけどね…

どうしてこうなっちゃうのかな…

前触れが一切無かった訳ではありません。
ですが、最後の最後まで私は信じていましたよ…というより、信じたかったですよ。
まさかこんなにも平然と裏切られるとは思いもしませんでしたけれど…
もう悔しさで胸が一杯です。
だけど、最後の最後で希望の光が…奇跡を見ることができて、少しだけ救われた気がしました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

上映時間が約105分の作品でした。
これまでリコ達が対峙してきたのはアビスに住む生き物や呪いといったアビスそのものでしたが、今回は相手が同じ探窟家という点において、やるせなさを感じたのは事実です。
また視聴して心に痛みを伴いましたが、それだけ前に進むということが甘くないのも事実だと思いますし、リコ達が選択したのはそういう茨の道なので、多少の痛みは止むを得ないのでしょう。

シリーズの続編の制作が公式HPで発表されていました。
TVアニメ版、劇場版、それともOVAなのか媒体は分かりませんが、今後の発表に注目したいと思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 24

70.9 4 トラウマで戦闘なアニメランキング4位
ゴブリンスレイヤー GOBLIN’S CROWN(アニメ映画)

2020年2月1日
★★★★☆ 3.6 (181)
836人が棚に入れました
ゴブリン退治に出向いて消息を絶った令嬢剣士を探して欲しい。剣の乙女からの依頼を受け、北方の雪山に向かうゴブリンスレイヤーたち一行。襲撃される寒村、謎の礼拝堂と、今回のゴブリンの群れの行動に違和感を覚えるゴブリンスレイヤー。「取り戻す…、失った物、全てを! 」囚われの令嬢剣士を救うため、雪に囲まれた古代の砦を舞台に、圧倒的な強さを誇る“何者"かに統率されたゴブリンたちとゴブリンスレイヤーたちが激突する! !

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

失った誇りを取り戻せ

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版第1期は視聴済です。
TVアニメ版の内容は鮮明に記憶に残っています。
放送が2018年と比較的最近だったこともありますが、ゴブリンの執拗さや残忍狡猾なやり口は簡単に忘れられるモノではありません。
唯ちゃんと奈央ぼうがパーティーに加わっていたのも大きかったかな^^


“ゴブリン退治に出向いて消息を絶った令嬢剣士を探して欲しい。”
剣の乙女からの依頼を受け、北方の雪山に向かうゴブリンスレイヤーとその一行。
だが、襲撃される寒村、謎の礼拝堂と訪れるにつれ、今回のゴブリンの群れの行動に違和感を覚えていく。

囚われの令嬢剣士を救うため、雪に囲まれた古代の砦を舞台に、
圧倒的な強さを誇る“何者”かに統率されたゴブリンたちと、ゴブリンスレイヤー一行が激突する。


KINENOTEのあらすじを引用させて頂きました。

物語は見たことないパーティーがゴブリン狩をしているところから始まります。
いきなりゴブリンスレイヤーや神官・弓使いが颯爽と登場するとばかり思っていたので一瞬あれっと思いましたが、その心配も杞憂ですぐ「いつものメンバー」が集結してくれました。

その見たことのないパーティーを率いていたのが、捜索依頼の出ている令嬢剣士だったんです。
令嬢剣士率いるパーティーは、万全の準備をしてゴブリンの巣穴に向かい、凡そ万全と思える方法でゴブリンの首を絞めあげていきます。

彼らもこれまでそれなりのゴブリンを相手にしてきたんでしょう。
決してゴブリンを侮ってなどいませんでした。
だから、今回の狩りも戦歴が一つ増えて終わる筈だった…

ですが、ゴブリンってそんな生易しい相手じゃなかったんです。
きっと彼らの取った戦法は間違いじゃなかった…
但し、途中まで…でしたけれど。
今日首尾良く出来たから、明日も同じ方法でうまくいくとは限らないんです。
きっとゴブリンスレイヤーですら目の当たりにしたのは初めてだったのではないでしょうか。
そんな相手と対峙したパーティーの末路なんて…一つしかありませんよね。

そしてそんな惨状を見てゴブリンスレイヤーが黙っている訳…ありませんよね。
ゴブリンスレイヤー一行と小鬼聖騎士(ゴブリンパラディン)率いる大量のゴブリンとの全面戦争に発展するのに、そう時間は掛かりませんでした。

ゴブリンスレイヤー一行の個々の個々のスキルにも圧倒されますが、それより驚かされるのはゴブリンたちがしっかり統率されていることです。
しかも群れを率いていた小鬼聖騎士は更なる目論見を企んでいたようですし…
改めてゴブリンって怖い存在だと思いました。
その分見応えは半端ありませんでしたけどね^^

主題歌は、Miliさんの「Static」
幻想的な序盤から一気に激しさを増す中盤以降の曲調が本作品の作風ピッタリだったと思います。

上映時間が約60分の作品でした。
相変わらずの殺伐とした世界観はしっかり堪能できたと思います。
TVアニメ版は原作の第1巻~第2巻の内容が映像化されたんだそうです。
そして現時点での既刊発刊数は12巻…
続編を制作するのに十分過ぎるくらいのストックが溜まっているのではないでしょうか。
続編…制作が決定するのを楽しみに待っていますね。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 20
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ゴブスレのコスプレ

称号は

{netabare}“慎重勇者”でよくね?{/netabare}

60分一本勝負。劇場版と言いつつTV版の延長でワンエピソード追加したくらいのボリューム。COCO壱のちょいがけソースかラーメン屋の替玉みたいなもんと思えばいいかもしれません。というわけでしてご新規の皆さまは元ネタのTV版を視聴後にぜひまたお越しくださいませ。

やや短めの尺。OVA1話分に合わせたかのような軽めの脚本。映画館に足を運ぶ必要性は感じません。今(2020年11月)からですとレンタルor配信ですので、そうなれば敷居自体は低いですから元ネタのファンなら気軽に手に取ってよいでしょう。私は映画やってるのすら知りませんでしたので内容の如何を問わずなんかラッキー!って感じ。

だから基本的には文句はないのだけどごめんなさいね。違和感が少しばかりある。

{netabare}・令嬢剣士の帯同はプラスにはなってませんでした
・以前だったら帯同させるにももっとメリデメを冷徹に計算してたと思う
・妖精弓手の矢じり摘出の時に周囲の警戒怠ってたよね{/netabare}

肝心の慎重さ足りなくなってません?
ゴブリン相手に慢心せず愚直にPDCAを回す偏屈者。主人公ゴブスレさんの従前の人物評です。
敵さんを先回りした策がハマった時も、知恵の蓄積だったり可能性を一つ一つ潰していった形跡など“らしさ”を感じたものでしたが今回はそんな職人気質のゴブスレさんに“ご都合”の匂いがしてました。
{netabare}※酸素摂取できる指輪を配布したり稲妻魔法の使用制限を要請するなど伏線として利いてるとの見方もできましょうがなんか違うんだよなぁ。{/netabare}


ゴブスレっぽいものという結論になりますでしょうか。
それでややネガティブ評にはなりますが評価気にしないでくださいね。
所詮60分ですからまずはご自身の目で確かめていただいてという作品でしょう。



※ネタバレ所感

■策士策に溺れる?

{netabare}雪上決戦。事前戦闘でボスに発信器(剣回収用)みたいなのをつけて下準備。追撃戦でゴブリン達が門から出てきたら誰かが囮になるかもしくはデコイみたいなのを魔法で出して敵に追わせる。それで門から出きったら上から雪崩起こすので良かったんじゃね?とどうしても思ってしまう。雪崩を戦略に組み込むなら後面が崖と敵さんより下り斜面(谷側)に陣取るのがどうも腑に落ちませんでした。{/netabare}

{netabare}だから雪崩にわんさか巻き込まれるクライマックスは不謹慎ながら大規模コントのオチみたいな見え方をしてました。
ドリフのオチのテーマ(『盆回り』というらしい…)を脳内で流すとしっくりきましたね。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 

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2020.10.23 初稿
2021.08.20 修正

投稿 : 2025/02/01
♥ : 38
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

うん。。期待を裏切らない緊迫感は健在

 
本編第一話の効果が大きいのでしょうね。

■エピソード

~{netabare}
ゴブリンによるパーティー敗北・・・
男性はその場で首を落とされ、女性は連れ去られたりその場で・・
そんなことは日常茶飯事と、一期第一話で言ってましたが・・
いやホントにナゼ女性がゴブリン退治に行きますかねw

まー底辺の冒険家や一部の村民レベルの被害に手が回らないほど、魔王を倒す方が大変・・と思うことにしましょう。

雪崩に巻き込まれて無事って・・
雪国の人間にとっては、ちょっと雪崩を舐めすぎのような。
窒息をケアして正解ですが、圧死も対策しないと。
あ、ゴブスレさんは鎧だからOKかな?でも他の人は・・・

でも今回、凌辱系の表現は抑えられていましたね。
やはり内外からの何かがあったのかな・・
あ、R12の劇場版だから・・とかかな。
{/netabare}~

きっちり冒険、してました。
やはり緊迫感ハンパない・・・
面白かったです。

今思えばなんであんなに一話目を否定したのか思い出せない部分もありますが・・
きっと昔の知り合いの体験談を思い出したんでしょう・・ご容赦を。

 制作:WHITE FOX
  刀語、シュタゲ、ご注文はうさぎですか?、
  うたわれるもの2期、リゼロ、少女終末旅行、
  慎重勇者
 公開:2020年2月
 視聴:2020年10月

■キャスト
今さらですが、個人用メモとしてキャストもおさらい・・

~{netabare}
ゴブリンスレイヤー:梅原裕一郎
 慎重勇者の聖哉でした(なるほどw)
剣の乙女:遠藤綾
 らき☆すた(高良みゆき)
 凪のあすから(潮留みをり)
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(カトレア・ボードレール)!

以下の方はキリがないので出演作は省略w

女神官 :小倉唯
受付嬢 :内田真礼
妖精弓手:東山奈央
鉱人道士:中村悠一
蜥蜴僧侶:杉田智和

牛飼娘 :井口裕香
槍使い :松岡禎丞
魔女  :日笠陽子

本作のヒロイン?的なキャラは・・
令嬢剣士:上坂すみれ

最後酒場で、これでもか的にキャラを出してきましたね。
{/netabare}~

藤井ゆきよさんは今回出ていなかったようで残念・・
ゆかちの声が聴けたのは良かったw
 

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21

67.9 5 トラウマで戦闘なアニメランキング5位
岬のマヨイガ(アニメ映画)

2021年8月27日
★★★★☆ 3.5 (40)
139人が棚に入れました
居場所を失った17歳の少女。彼女が辿り着いたのは、どこか懐かしさと共に温かみを感じさせる、海の見える古民家“マヨイガ"だった。それは、“訪れた人をもてなす家"という、岩手県に伝わるふしぎな伝説。血のつながりがない新しい家族たちとの、ふしぎだけどあたたかい共同生活が、新しい居場所“岬のマヨイガ"でいま始まる――。

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

古いけど色々と良い家じゃん

見に行くか、見逃すかを悩んだ作品です。
でも、せっかくなら見に行こう!と見て来ました。
最初は岬の上にある家が頭上から映し出されるシーンの私の感想は。

森と草ばっかり、景色めちゃ綺麗じゃん、絶壁じゃん落ちたら死ぬ、家の庭めちゃデカいじゃんでしたw

私はユイとひよりは姉妹かと思って居たら違うのですね。
元々は他人同士だった2人をお婆ちゃんが引き取りマヨイガで生活する事になります。

ひよりは両親を居眠り運転の車に衝突され失ってしまいます。
きっと、それが原因?で喋れないのだと思いますが、その辺の説明がなくて……多分。

ユイは両親が離婚して父と二人暮しです。
父は、母が出ていったのはユイのせいだと言います。
挙句の果てに、ユイが用意していたご飯を、いきなりキレだして机から弾き飛ばすし。
自分が辛く当たるのは、全てはお前の為だ!と言う始末……

明らかに、奥さんが出てったのは貴方のせいですよ。って思いました。

作中で私が良いシーンだと思ったのは、ラストのユイが偽物の父に無理やり連れていかれそうになるシーンです。
ユイは父が怖くて何も出来なくて何も言えなくて……ひよりも助けようとするけど何も出来なくて……

でも、ひよりにとって、お婆ちゃんとユイと3人は家族だから、新しい家族を二度と絶対失いたくないから、彼女は声を出す!
両親を失って無くした声だけど、姉を失わない為に出した声……血なんて繋がってなくても、出会って数日でも間違えなく家族で大切だから、守りたいって気持ちから出た声。


後は、お婆ちゃんのピンチに駆け着けた、ひよりが、お婆ちゃんの「自分に出来ることを」って言葉から考えて行動したシーンが凄く良かったです。

さて、作品としては面白いと思います。
原作はもしかしたら面白いかもしれません。
でも、映画で見たら……設定がイマイチ理解しにくかったり視聴者側が想像で補わないとならない点が多すぎる気がします。

キャラの心情のヒントが少なすぎて感情移入が出来にくく、最後まで見ても消化不良って感じが残ってしまいます。
うーん、面白くはなくはないですが……普通くらいかな……

声優さんも余り上手くはないかな?
なるほど、ゲスト声優さんですか……
私はアニメでは物語が1番楽しめるポイントで物語が良かったり、キャラに感情移入しやすければ、あまりも酷くない限りは言わないのですが、物語も中途半端と感じる部分もあり。
そちらが更に浮き彫りになって感じたりもしました。

声優さんで言うと、座敷わらし役で、ナナニジの藤間さくら役をしてる天城サリーさんが出てます。
私のアイコンもナナニジの佐藤麗華ですが、ナナニジのアニメはともかく、ナナニジの音楽も聞くし、計算中も見てて好きなので、その辺も楽しみにしてましたが、セリフ少なっ!w(*꒪꒫꒪)

作中には、座敷わらし以外にもカッパや雪女など妖が沢山出てきます。
実は、私は妖怪が割と好きです。
理由としては父が妖怪などが好きで小さい頃から、妖怪番組やら本やらを見て育ちました。

だから、その辺も気にしてましたが、あれだけ妖怪居て殆ど山火事を消す方に回って出番と言う出番もなくw

面白いのは面白いとは思うし作品のメッセージ性も伝わりはしましたが、オススメしますか?となれば話は変わってくるかな?とは思ってしまいます。
好きな人は好きになれそうな作品かな?と思います。

お婆ちゃんの昔話の語りは面白いしわかりやすかったと思います。
作風をガラリと変えてくるのもいいですねꉂ(ˊᗜˋ*)ヶラヶラ

あっ、冒頭の山道の作りもすごく良かったです。
私の母方の実家がド田舎なのですが、山道の再現が凄く良かったです。
後は、落ち葉や枯れ草の種類や葉の色や道の色もリアルで上手く再現してるなぁ〜って少し懐かしい気持ちになりました(ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ)

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

心がざわつく優れた映画だと思います。青少年へのメッセージかな?

 他人が集まることで家族となる疑似家族ものの一種ではあります。東日本大震災の後の復興の一面を切り取ったような話でもあります。さらに、あらすじ通りではない部分もあるので、ネタバレとしておきますが、{netabare} 妖怪大戦争もの{/netabare}でもあります。

 これらがご都合主義的に組み合わさって、比較的派手な絵もなく音楽の無い場面も多く淡々と話が進みますので、退屈する人はするでしょう。

 ですが、この2人の少女が不幸を背負った原因を考えたときに、果たしてそんな単純な話なのか?と気が付きます。震災という大きな大きな不幸と、家族に起こった世間から見たら個人的な不幸。そのどちらも人々にとっては逃げ出したい現実になります。

 その中で自分は誰といたい、どうしたいという気持ちと向き合いましょうと。そして、誰を守りたい、どこで暮らしたいと言えるようになると、不幸から脱するきっかけと新しい何かがみえてくるよ、という風に見えました。

 この3人を助けてくれるのはなんといっても {netabare} 土着の妖怪 {/netabare}たちです。つまり、土地であり共同体です。これは人間も一緒でした。人間は弱いので、辛いもう離れたいと思う気持ちが出てきます。それが地域を滅ぼすことになるという事だと思います。

 本作については、見て欲しい対象年齢を少し低めにしていると思います。それは不幸な現実とどう向き合うか、ということを分かりやすく伝えたいからなのかなあ、と思います。
 震災の不幸も初めは少々デオドランドして、見やすくしすぎでは?と思いました。が、震災の不幸をクローズアップしすぎないように、そしてそこの嫌悪感恐怖感で映画が伝えたい「不幸」の本質を見失わないようにするためかなあと思いました。
 そして、なぜそうしたのかを考えると、逃げる=自殺とか考えてしまう少年青年に対する何かなのかなあ、という気がしました。

 とはいえ、大の大人が見ても、見ている途中で心がざわめく映画ですし、視聴後感はハッピーエンドではありますがこれからもいろんな不幸が起きるけど、戻るべき場所、共同体があるから頑張れるんだ、という風に見えました。

 なお、初めの狛犬のシーンはここでは述べませんが2つの見方ができますね。
 そして、飼われるのが三毛猫です。必ずメスですからあの家には女性しかいません。つまり巫女という風にも取れましたね。

 アニメーションとしての技術的なところは、超一流ではないかもしれません。評価点が平凡なのもそのせいです。が、作品としては、脚本とメッセージ、演出などで良くここまで仕上げたなあという印象でした。青少年向けという前提でいえば、100点中88点くらいつけてもいいかもしれません。

 ということで、隠れた名作だと思います。1回しか見ていないので、もうちょっといろいろあるかもしれませんが、1回集中して見たのでかなり疲労感があります。つまり、出来が良いということです。
 刺激とキャラ萌えを期待すると退屈かもしれませんが、視聴中そして見終わったあと、心が動く映画です。いい映画でした。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 8
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

岬のマヨイガに妖怪が

この話は大震災によって帰る場所を失った二人の少女の話
ジャンルは震災・妖怪・ほのぼの
原作は児童文学だったそうですね

昨今では児童文学について触れる論文が増えているらしいですので安易に児童文学と定義してはいけないんでしょうが、まぁ本人たちが児童文学といっているのでここでは児童文学と定義し、本作を児童文学の性質にのっとったものとして評価をさせていただきます

さて本作を良しか悪しかで判断するなら悪しと判断します
単純な話の面白さなら全くもって面白みを感じないのですが、本作は児童文学です。単純な面白さではなく、児童文学としてのあり方に着目して批評をしましょう
まずぶれているというのが一番大きいでしょう。

児童向けか非児童向けか、はっきりしません
{netabare}事象の数々を妖怪(都市伝説)のせいとしたり、蛇のやる事が「追い出す」だけで特段害をなそうとしてる訳では無かったり、その蛇があっけなくやられたり、{/netabare}と、ご都合主義的な展開で子供向けだとはわかるのですが、{netabare}家出の理由が「父親からの圧力」「自分のせいで母親が出ていったかもしれない自責」、地震による残酷さ、暗い思考として「自分が何もできないという無力感」「居場所がなくなるという恐怖」という非常にシリアス、終盤の空の不気味さ、{/netabare}すくなくとも私の知っている児童小説らしくない要素が盛りだくさん。
大人向けと言うにはかなり詰めが甘く、稚拙と言わざる脚本だが、子供向けという言うにはあまりにもそぐわない表現が多すぎる。

純粋に物語として面白くないし、子供連れにもおすすめできない。
微妙に物語を面白くしようとしたせいで何もかもが中途半端な作品となり、誰が得するのかわからない作品となっています

投稿 : 2025/02/01
♥ : 1
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