2024年度のデフォルメおすすめアニメランキング 8

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2024年度のデフォルメ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月06日の時点で一番の2024年度のデフォルメおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.8 1 2024年度のデフォルメアニメランキング1位
怪獣8号(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (231)
758人が棚に入れました
日常的に怪獣が人々をおびやかす世界。 怪獣を討伐する「日本防衛隊」への入隊を志していた日比野カフカは、いつしかその夢を諦め、怪獣専門清掃業で働いていた。 「二人で怪獣を全滅させよう」 かつてそう誓い合った幼馴染の第3部隊隊長・亜白ミナの活躍と、防衛隊を目指す後輩・市川レノとの出会いをきっかけに再び夢を追い始めるカフカ。 しかしその矢先、謎の小型怪獣によって強大な力をもつ“怪獣に変身”してしまう! 「怪獣8号」と名付けられ日本中から追われる存在になったカフカは、それでも防衛隊員への夢を諦めず、怪獣災害に立ち向かうのだった――。

声優・キャラクター
日比野カフカ/怪獣8号:福西勝也
市川レノ:加藤渉
亜白ミナ:瀬戸麻沙美
四ノ宮キコル:ファイルーズあい
保科宗四郎:河西健吾
古橋伊春:新祐樹
出雲ハルイチ:河本啓佑
神楽木葵:武内駿輔
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

過去作の「ごった煮」という印象を超えられるか

松本直也による原作漫画は、『少年ジャンプ+』(集英社)で連載中(既刊13巻、現在読書中)。「次にくるマンガ大賞2021」などを受賞。
アニメ1期は、全12話(2024年)。監督は、『鬼平』、『僕らはみんな河合荘』、『消滅都市』などの宮繁之と神谷友美。制作は、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』、『PSYCHO-PASS サイコパス』などのProduction I.G。2期の制作が決定済み。
(2024.7.9投稿 8.10一部修正)

本作は、簡単にいうと、怪獣を倒す(地球)防衛隊員が、敵であるはずの怪獣になる能力を手に入れ、その能力を使って悪い怪獣と戦うというお話(ただし、巨大化はしない)。

なので、大雑把なイメージとしては、ベースが「ウルトラマン」なんだけど、ウルトラマンが宇宙人じゃなくて、人間が「(初期の)仮面ライダー」のように敵側の能力を手に入れて、怪獣と戦うという感じ。

ただし、細かいことをいうと、本作に出てくる怪獣は、宇宙怪獣ではなくて、自然災害(地震)をモチーフとした近年の「ゴジラ」的な怪獣(例えば、本作で怪獣の強さを表す「フォルティチュード」は地震のエネルギー規模を表す「マグニチュード」由来。「本獣・余獣」という表現も「本震・余震」ぽい感じ)。
あと、防衛隊員がそこそこ強いので、オマージュ元と違ってウルトラマン頼りじゃなくても怪獣を倒せます。

ある意味、日本の「男の子」(かつて男の子だったを含む)にとっては、説明不要の非常に馴染み深いお話を組み合わせた感じになってます(※狙ってやっているようです。)。

もっとも、具体的な作風については、他の方も指摘していますが、『エヴァンゲリオン』、『進撃の巨人』、『マブラブ オルタナティブ』あたりの影響を感じます。
ただ、主人公が真面目で一生懸命なところがありつつ、コミカルなところがあるので、これらの作品より深刻な感じの描かれ方ではないです。


【あらすじ】
古来から怪獣が日常生活を脅かし、その出現率も高い怪獣大国・日本が舞台。
幼いころ、住んでいた町を怪獣によって破壊された主人公・日比野カフカ(CV.福西勝也)は、幼馴染の亜白ミナ(CV.瀬戸麻沙美)と共に、その惨状を目の当たりにして、一緒に防衛隊員になることを決意する。

時は流れ、カフカは、怪獣の死体解体清掃処理業者に就職しながら、長年に渡って防衛隊員試験の通過を目指すも年齢制限から、その夢を絶たれていた。一方、ミナは、防衛隊の隊長として日本中でスーパーヒロイン扱いされるほどの大活躍。

そんな中、カフカは、防衛隊の試験対策としてカフカの勤める処理業者にバイトとしてきた市川レノ(CV.加藤渉)から、少子化を理由に防衛隊の年齢制限が引き上げられたことを教えられる。
そして、いつものように怪獣の処理をしていた二人は、怪獣に襲われ絶体絶命のところをミナに救われることに。カフカは、搬送された病院で防衛隊員になる決意を新たにしていたが、突如病室に現れた謎の生物に寄生され、怪獣に変身してしまう。

その後、病室から逃亡したカフカは、防衛隊から「怪獣8号」と呼称されることになるのだった…


【過去作の「ごった煮」という印象を超えられるか】
上で書いたように、本作は、過去作の「ごった煮」という印象が強いです。

もっとも、作品の出来は、人気作に相応しく、すこぶる良好だと思います。例えば、長々しい説明セリフをあまり用いず声優の演技や演出だけで状況を把握できる作品を久々に観た気がしますし、アクションシーンも気合が入ってます。この辺は、さすが時代劇アニメ『鬼平』の宮繁之監督だと感じました。
また、本作は、そこにもう一人の神谷友美監督がいい味を加えていそうで、全体的な印象として若者受けしそうな仕上がりになっていると思います。

ただ、上で書いたように、どこかで見たような設定が多いため、細かい設定を説明する必要がない一方で(※架空の生き物である「怪獣」を一から説明しなくて済むということは、「エルフ」のような偉大な発明の1つだと思います(笑))、視聴者の期待に応えつつ「その視聴者の予想をいい意味で裏切るような展開をどこまで用意できるか」というのが、2期も決まっているため、今後の焦点になってきそうです。

そこで、重要になってきそうな仕掛けが、「カフカ」の「変身」なんだろうと思います。
ある日目覚めると、突然、怪獣になっていた。俺は「人間」なのか「怪獣」なのか(※カフカの小説では「虫」。)

1期では、残念ながら、その辺のテーマに迫る内容は最後の2話くらい、正に壮大な物語の導入といった感じで終わってしまいます。

ということで、個人的には、1期だけで「過去作のごった煮という印象を超えられるか」を判断するのは時期尚早だと感じましたので、引き続き2期を観てみたいと思いました。


【「人の心」ってなに?(※ネタバレ有りの感想)】
{netabare}最終話で、ミナは、カフカが「人の心」を持っているので、カフカを怪獣として処分すべきではないといっています。
また、日本防衛隊の長官である四ノ宮功(CV.玄田哲章)も、カフカをギリギリまで追い詰めることで、その本質が人であるか怪獣であるのかを見極めようとしたのでしょう。

もっとも、1期の内容だけだと、じゃあ「人の心」やその本質ってなに?というところまでは、きちんと描ききれていないというのが率直な印象でした。

「人の心ってなに?」や、「肉体が人でなくても精神が人であれば人扱いすべき」的な話は、他のアニメ作品でもアンドロイドやAIの出てくるSFもので度々テーマになっています。

また、その辺の葛藤は、本作のオマージュ元であろう仮面ライダーやデビルマンでも描かれています。
もっとも、個人的には、ウルトラセブンとアンヌ隊員とのエピソードが真っ先に頭に思い浮かびました。

というわけで「怪獣の存在理由」や「主人公カフカの今後」について、全て「愛」で解決してしまうのか、はたまた全く別の視点を提示してくるのかは、今後の本作の注目点の1つでしょうか。


そういえば、昨今アニメ界でも大流行りのチート能力を持った主人公の話。その元祖ってウルトラマンとか仮面ライダーだったんだと、本作を観て改めて気づかされました。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人間に対する敬意に溢れ、コメディの使い方にもセンスを感じる

【レビューNo.137】(初回登録:2024/8/4)
コミック原作で2024年作品。全12話。
コミックサイトの広告でよく本作が流れていたので、かなり気にはなっていた
のですが、アニメ化されて感謝ですね。

(ストーリー)
「怪獣大国 日本」
古来から怪獣が人々の日常生活を脅かしている日本が舞台。
主人公 日比野カフカも、幼いころに住む町が怪獣の発生によって破壊される。
そして幼馴染の亜白ミナとともに、防衛隊員になることを約束した。
時は流れて、ミナは隊長となり防衛隊員のヒーロー的存在となるも、カフカは
未だ防衛隊に合格できずにいた。
情熱を失いかけていたカフカだが、そんな彼の職場に市川レノが入社してくる。
彼の説得により、もう1度決意を新たにするカフカだったが、その矢先謎の生物
に寄生され怪獣化してしまう。
その場から無事逃亡できたものの、以降防衛隊からは「怪獣8号」と識別され追
われることとなる。
そして人間の姿に戻れたカフカは、レノとともに防衛隊入隊を目指すのだった。

(評 価)
・かなりの人気作ということで、アンチ的な意見も・・・ 
 おっさん世代の私には、「あー『ウルトラマン』の世界ね」ということでな
 んの違和感なく受け入れられたのですが、若い世代だとそうもいかないよう
 で、「説明不足!この世界観が理解できない!!」みたいな入口で躓く方も
 おられるようですね。
 (怪獣が自然発生するという感覚や怪獣の存在意義や目的がわからないとか)

 またキャラデザも「原作からの改悪だ!」とか不評のようですね。
 個人的には原作未読なので、「カフカの”おっさん臭”ちと強くないか?!」
 以外はこんなものかなあって感じで観てましたが。

 それと多いのが「既視感まみれ」「他作品からのパクリ」といったオリジナ
 リティに対する疑問の声ですね。
 よく挙がる作品名だと『エヴァンゲリオン』『進撃の巨人』『寄生獣』とか。
 個人的には
 ・別に既視感だらけでもきちんと料理されていて面白ければ問題なし
 ・(後述するが)本作の本質はそこじゃないと感じている
 ということで、かなり楽しめた作品だったかなっと。


・人間に対する敬意が溢れている
 本作で一番感心したのがこの部分ですね。
 怪獣を通して「人間に対する敬意」「人間の素晴らしさ」をしっかり描いて
 いるように感じました。
 その象徴ともいえるのが9-10話ですが
 {netabare}・保科副隊長回、彼を掘り下げつつ彼の活躍で怪獣を追いつめる
 ・ここで怪獣が巨大化
  → 「また”怪獣8号”頼みかよ( ノД`)」と興ざめしたが・・・
 ・しかし保科副隊長が決死の粘りをみせ最後に
  「怪獣・・・僕の勝ちや」
  「僕はこの基地の副隊長、あの人に繋ぐのが務めや」
  亜白隊長到着までの時間稼ぎをすると、期待通り亜白隊長が怪獣を撃破!!
 ありゃ、人間だけで怪獣倒しちゃったよ(笑){/netabare}

 人間は個々だと無力で弱い。でもだからこそ力を合わせて立ち向かうことで
 幾多の困難を乗り越えてきたわけで、全編を通じて「チームとして戦う」と
 いう姿勢が徹底して描かれているんですよね。
 (人間は手を取り合えるから尊く美しいのだと!)
 では「チーム=命令に忠実なロボット集団か」といえばそうではなく
 「チームに最大限貢献するために、自分の個性をどう活かすか」
 という個人もしっかり尊重されているんですよ。
 サブキャラに至るまで個性が端的に描写されて、皆きちんとキャラが立って
 いたと思います。
 1クールの尺の中で数多くのキャラを魅力的にみせていたのは、評価できる
 のではないかと。

 展開としてはよくあるパターンなんですが、何というか作品の端々に人間愛
 や敬意に溢れているというか
 「この原作者、本当に人間が好きなんだなあ」
 っていう描き方にセンスを感じるんですよね。
 (多少「愛が溢れ過ぎやろ!」って感じる部分もあるがw)

 
・コメディの使い方が抜群に上手い
 視聴してみると意外とコメディ色が強い作品でもあったかな。
 でも個人的には「コメディで狙って笑いをとりにいく」というよりは
 「コメディを上手く活用して作品のリズムを作っている」
 という印象ですね
 ・緊張感が高まっている
  → 小ネタを入れ、一度間合いを外してタメを作る(緩)
 ・ここでリズムを作りたい
  → ノリや畳かけのコメディでテンポを加速(急)
 だから既視感のある場面でも、上手くリズムをコントロールしているから、
 きちんとこの作品独自の面白さに繋がっているという印象ですね。


という感じで、
・既視感はあるかもしれないが
・原作者が描きたいこと(人間に対する敬意)がしっかり描れている
・コメディの使い方が上手く、作品独自の面白さを演出している
ということで、個人的にはかなり面白い作品だったかなっと。
(使い古された素材ながらも、原作者のセンスで上手く料理された作品なのか    
 なと)
そういう意味では「Production I.G」は原作のよさを引き出すいい仕事をして
いたんじゃないですかね・・・原作未読だから知らんけどw
ただ強力なカードを1期で切ってくるとは思わなかったな。
2期ではそれが吉と出るか凶と出るか・・・
{netabare}・カフカの正体が防衛隊にバレるw{/netabare}

ED「Nobody/ONEREPUBLIC」
・洋楽をあまり聴かない私のハートにも刺さりましたね。
 洋楽好きのスタッフがどこかで探してきたのかと調べてみたら、本作のため
 にわざわざ書き下ろしたようですね。
 洋楽アーティストがアニメのために楽曲提供とか何気に凄くないか?!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

4話 工夫はありますが、やっぱりテンプレ感が…断念ですね。

1話 少年向け臭が強いので文句を言う前に撤退すべきか?

{netabare} ポテンシャルが有るような無いような…1巻か1話かはお試しか何かで読んだと思いますが、記憶がないなあ…

 たしか「大怪獣のあとしまつ」になるのかと思いましたが、そっちにはいかないんですよね?本作1話を見ておぼろげな記憶をたどると、バンパイヤハンターの亜流の感じで始まるんでしたっけ?試験の挫折とか幼馴染とか一応ヒューマンドラマはあると思いますが、やっぱりほとんど覚えてないなあ。面白くなかったのかな?まあ、ほぼ初見に近いと思います。

 その意味で言えば、本作アニメの1話は思っていたほどつまらなくはなかったです。ちょっとテンプレ感はありますけどね。それと食事中に見たくないなあ…そうか、それでマンガ版は放棄したかも…ちょっと気持ち悪いですよね。

 ちなみに「大怪獣の…」は見ない方がいいと思います…私見ですが映画レビューサイトで点数を確認してみてください。

 今の時点では何とも判断がつきませんが、少年ジャンプもの特有の「少年向け」臭はしますね。そこで深さがとかテーマ性が…とか言っても仕方ないですよね。
 文句を言わない内に撤退か、一応数話みるか迷いますが、土曜日更新なら「転スラ」の後に見ればいいかな?まあ、2、3話くらいまで見るかもしれません。{/netabare}


2話 凡庸だけど出来はいい。32歳をどう扱うかに興味があります。

{netabare} 話の展開に意外性はゼロですが、それでも思っていたよりは面白かったです。やっぱり少年向け的な面白さだと思いますが、32歳ですか。あの幼馴染的な女性の隊員も32歳?少し年下だとしてもそういう年齢ですよね。

 これはなかなか珍しい設定な気がします。「ヒカルの碁」で奨励会ぎりぎりの年齢の人の話がありましたが、あれを思い出します。

 もちろん、ギャグの作り方は凡庸だしいきなり強さを手に入れてしまいましたので、テーマとかメッセージとかそれほど期待しない方が良さそうです。
 母娘のところのドラマの作り方は、何百回見たんだよパターンですよね。これがジャンプマンガの少年誌たる所以でしょう。そういうのに慣れていない無垢な年齢層向けなので「見慣れた」を批判してもしょうがないと思います。

 私としては見どころは時代性がどういうところに反映して、ドラマとして何を中心に持ってこられるか、を楽しみにしておきます。ということで、もうちょっと見極めたいと思いますが、本作のレビューの頻度は下げると思います。{/netabare}


3話 32歳が話に活かせなければ、次回で中断します。

{netabare} 年齢の件で苦労するのはいいんですけど、それはつまり怪獣が憑依しないと試験を突破できないということ?そこが気になったので3話を見ました。
 やはりここは予想を裏切って、怪獣抜きで試験を突破してほしいところです。怪獣の問題が表面化するのは入隊後でいいと思います。

 正直32歳で最後のチャンスという設定がなければ、凡庸だしテンプレだしでもう切っています。独自性を出すにはそこをテーマにするしかないと思います。どうも人気作らしいですが大衆的な浅く広くなんでしょうか?もし、怪獣で試験を乗り切るなら次回で中断します。 {/netabare}


4話 うーん…ヒロアカ?やっぱりテンプレ感が否めない。工夫はありますけど、断念ですね。

 ヒロアカにしか見えなくなりました。もちろん違いはたくさんありますけど、展開はそれほど違いません。ジャンプマンガですので仕方ないですね。
 読者が常に入れ替わっていると思いますので、本作が目新しい人には面白いかもしれませんが、私は駄目でした。





 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

67.5 2 2024年度のデフォルメアニメランキング2位
ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (160)
497人が棚に入れました
公爵令嬢リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーには秘密があった。それは『20歳で命を落としては5年前の婚約破棄の瞬間に戻る』こと。 商人、薬師、侍女、騎士など様々な生き方を存分に満喫してきたが、7回目を迎えた今回の人生こそ長生きしてごろごろすると決心する。 しかし、決意を胸に城を飛び出そうとしたところ、残虐と名高いガルクハイン国の皇太子アルノルト・ハインと邂逅。 彼こそ騎士人生でリーシェを殺した張本人だが、妙に気に入られ――「願わくはどうか――どうか、俺の妻になってほしい」 生き残るため、戦争を起こさせないため、過去に得た経験を駆使し、敵国の花嫁となったリーシェの7回目の人生が始まる。

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

野郎側の変化が楽しみになるとは・・・。これは要続編かなぁ。

実は視聴する気があまりしなかった作品でしたが・・・フツーに面白かったです。
なんで見たのかというと、暇だったから・・・w。

第1話の途中までは、うーん、どうしようかなぁー、と思いながらの視聴でしたが、主人公のリーシェのキャラ絵が少々少女漫画っぽかったので、苦手な部類だったんでよねぇ。
他のキャラクタさんも美形美形していましたし・・・。

ですが、意外とサバサバ系で、ループ時の経験を存分に活かしクレバーな立ち回りをしていくというところで、視聴を継続しようという思いに至りました。

この手の「悪役令嬢もの」をいくつか視聴してきた経験を基に思い起こしてみると、なんだかハズレ率が意外と少ない気がしています。
ただ、テンプレ要素満載という事で、主人公の魅力が大きくものをいうのではないか、との思いは常にあります。
そういった意味でも、今作のリーシェ嬢はなかなかに思い切りがよく、目的意識をもって立ち回っているので観ていても、当方の集中力が切れることが無かったので合格点だったのではないかと思います。

物語としては、当初あった「自身が○されるのを回避しよう」というところから転じて、ハイン殿下が起因となる「戦争を回避しよう」、なんなら「ハイン殿下の真意を突き止めよう」的なところに視点が移っているような気がしています。
これは、リーシェ自身が多くの人の「幸せ」に重きを置いている姿勢からもうかがい知ることができます。

物語自体は、いくつかのエピソードと都度登場する人物たちとの人間関係、信頼関係を構築する形で進んでいきます。
私の個人的な感想で言うと、好きなパターンです。

ただ、最後の最後まで婚約者のハイン殿下の「真意」が見えてこないんですよねぇ。
少しづつ、変化をしているように見受けらるのですが・・・。
いや、まさかオッサンになって美形の野郎キャラの変化に着目するとは思いませんでしたが、ここが物語全体のキーとして最後まではっきりすることが無かったんですよねぇ。
なので、レビュータイトルの「要続編」というワードとなります。

作画については、標準以上ではないかとの評価です。
若干、少女漫画チックな美形さん揃いなので苦手意識もあったのですが、きったないのを見ているよりは全然いいですし、少女漫画度も私が敬遠するほどでもなかったです。
特別、破綻や乱れも無かったですし、カチッと作られていて好印象でした。

声優さんは、特に違和感はなかったですかねぇ。
ハイン殿下の鋭いお声はなかなかに特徴的でしたが、キャラにあっていたと思います。

音楽も、とりわけ刺さるというものでは無かったかもしれませんが、OPは割と好きでした。
バックの絵もそうですね。

キャラの評価は、総じてどのキャラも美形さん、それぞれが落ち着きがあってよかったです。
視聴の障害にはなりませんでした。


で、一応、今作は最後まで視聴をしたのですが、
謎とは言わないまでも、まだまだ見えてきていない点が多くあり、物語自体も途中で終わっている感が満載です。

個人的な感想になりますが、これは要続編ではないかと。
まだまだ、ハイン殿下自身の変化も含め今後の動向も気になりますし、リーシェ自身のこれからの出会い、人間関係の構築、そしてハイン殿下との関係性も気になるところです。

あ、なんか言い忘れていましたが、リーシェ自身が設定した制限ではあるのですが、それに律義に付き合うハイン殿下のとの間で、やっぱりちょっと背中のくすぐったくなる様な演出も幾度も登場します。
この作品自体、ギャグ要素やデフォルメ演出などほとんどなく、カチッとした作りになっているので、まぁ、そういった演出の直撃コースです。
まぁ、それほどしつこい感じでは無いのですがwwwこちらの方のドキドキがお好きな方も楽しんで観られるのではないでしょうか。


どうなんかなー、機会があれば続編を視聴してみたいけどなぁ。


そんな作品でした、機会がありましたらご覧くださいませ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

婚約者は、かつて私を殺した人――

この作品の原作は未読ですが、長谷川育美さんが出演すると知り視聴を決めた作品です。
今期、長谷川さん大活躍ですよね。
「弱キャラ友崎くん」のみみみ役、「望まぬ不死の冒険者」のギルド職員であるシェイラ役、そして本作品と絶好調なのではないでしょうか。
そう言えば、「葬送のフリーレン」のユーベル役もでしたね^^

個人的に推しの声優さんが活躍するのは素直に嬉しいです。
後は体調を崩さないことを祈るだけです。


公爵令嬢リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーには秘密があった。
それは『20歳で命を落としては5年前の婚約破棄の瞬間に戻る』こと。
商人、薬師、侍女、騎士など様々な生き方を存分に満喫してきたが、
7回目を迎えた今回の人生こそ長生きしてごろごろすると決心する。

しかし、決意を胸に城を飛び出そうとしたところ、
残虐と名高いガルクハイン国の皇太子アルノルト・ハインと邂逅。
彼こそ騎士人生でリーシェを殺した張本人だが、妙に気に入られ——

「願わくはどうか——どうか、俺の妻になってほしい」

生き残るため、戦争を起こさせないため、過去に得た経験を駆使し、
敵国の花嫁となったリーシェの7回目の人生が始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

本作品の主人公であるリーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーは、リゼロのスバルと同じ「死に戻り」の能力の持ち主です。

1回目の人生の際に商人を経験して以降、ループごとに薬師・錬金術師・侍女・狩人・男装騎士としての人生を送ってきて、今度が7回目のやり直しになります。

何度も繰り返してきた死に戻りに関する気持ち的な部分にはあまり触れていませんでしたが、死に戻りに対する恐怖は、既にリゼロで刷り込まれ済みです。
一番怖いのは、次に必ず死に戻れる保証が無いこと…

普通、誰にだってそんな能力はありません。
でも確実に戻ってくることができるなら、それを加味した一手を打つことができるんです。
たった一手の違いしかないかもしれません。
でも、この一手が後により優位な条件を引き出せる鍵になっているのを私たちは知っています。

この作品はそんな死に戻りの特性を上手く活かした作品であると言えましょう。
ですが、この作品の本質はそこにありません。
思い返せば、ただの一度も無駄なループなんて無かったと思います。
いつも精一杯で、色んな教養や知識、技術を身に着けてきました。

だからこそ、今のリーシェがあるのです。
そして今回もリーシェはとある目的に向かって全力全開です。
それは、これまで何度繰り返しても乗り越えらえれなかった壁を乗り越えるため…

こんなにも直向きなキャラを長谷川育美さんが演じるんですよ。
俄然視聴が楽しみになるに決まっているではありませんか!
こんな気持ちを絶やすことなく最後まで完走出来た事を嬉しく思います。

アニメーション制作会社はスタジオKAI×HORNETSさん。
スタジオKAIは、「ウマ娘 プリティーダービー」を、HORNETSは「ソマリと森の神様」などを手掛けた制作会社です。
作画も個人的には多きな乱れも無く良かったと思っています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、土岐隼一さんによる「Another Birthday」
エンディングテーマは、THE BINARYさんによる「消えない」

1クール全12話の物語でした。
個人的には見応え十分な作品でしたが、続編となると原作が既刊6巻までしか発刊されていないので、少しストック不足なのかもしれませんね。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

6話まで視聴。何やかんやあって捕まる主人公!そして無双する!

2023年8月時点でシリーズ累計発行部数は85万部を突破している。
稀にやるマンガ表紙買いしたら個人的当たりだったね!作品。
ただアニメのOPの踊りはちょっと…。

ループは7回目なのでショートカットします!

何時もの別の子が好きなのでアレコレ捏造して婚約破棄してやんよ!

最初こそ取り乱すが毎回毎回同じ事の繰り返し…。
考えて考えて…考え抜いた!王子の罪状読み上げをカットするようになってしまう。
更にはハイハイ婚約破棄ね…婚約破棄すら言わせない!

リーシェはどうしたら家から金目の物を持ち出し、最短ルートで目的地に着けるかな?と考えるように。そうだバルコニーから飛べば良いんだ!を実行!がアルノルトに見つかってしまう。
おもしれーオンナ展開来たー∩^ω^∩

膝を付き結婚してくれ展開!
毎回ループでアルノルトが関わっていた戦争に巻き込まれて、5年後の20歳で死んでしまうので、一緒に居たら原因分かってループから抜け出せる上ぐーたら出来るんじゃない!?
なので婚約。

剣を抱きしめ寝ているリーシェにアルノルトが手を伸ばそうとするが…、
触る前に気配を感じ剣を抜こうとする主人公!実はアルノルトの剣でしたとさ。

まあこんな感じです。
気になったらアニメよりマンガがオススメ。
何でかと聞かれると唇ツヤツヤ更に全体的にツヤツヤ、個人的どうしてこうなった!
マンガは作画がホント綺麗で、何時ものマンガのままでアニメ化して欲しかったヤツ。

主人公スゲーの何時ものなろうですが個人的オススメ作品です。
アニメ化自体は嬉しかったのは確か。なので最後まで視聴です。

6話まで…と言うか書きたいのがあったので。

リーシェ、アルノルトの弟テオドールに誘拐され捕まるが…。
圧倒的な力で男が10数人いたのが残り1人だけに…最後の1人は手を上げ降参!
リーシェはこの時、どう見ても体の具合が悪かったと言うね…ヒェッ

強いから安心して見てられるw
コレ見るとやっぱり気になるのは過去回かな?どんな鍛え方すればこうなるのか気になるw
そして出来れば、回想ではなくふつうにやって欲しかったけどね。

脱出してアルノルトとテオドールがいる場所に。
見た感じスカートが破れてるだけで傷が一切無い。

驚くテオドールに説教するリーシェ。

「捕らえた捕虜からは目を離してはいけない。
例え鍵付きのドアでも1人きりにするなど論外。
同室内に2名以上の見張りを置く事。
身体検査は必ず複数人で行う事。
服など着せたままにせず全裸にでもするのが最適。
武器や脱走用の道具を隠せなくなりますから。
後ろでにして手枷をはめた後、柱や寝具などに縛り付けるのが1番。
コレでも生温い。1番やるべき事が何なのかお分かりですか?
両手両足の骨を折るのです。折った手足を拘束し持ち物を奪って集団で見張る。
敵を捕えると言うのはそう言う事です。」

コレを書きたかったwお菓子でコレをやって欲しかったよw
コレならツッコミ入れずに済んだのに…。

物語最後に「2度と自分の命を張るようなマネはするな。」
1度戦場で言った言葉を覚えてるの良いね。
「分かったから泣くな。」w
とりあえず、めでたしめでたし。

でリーシェは倒れてベットの上にそれから姉上で終わり。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

65.4 3 2024年度のデフォルメアニメランキング3位
Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (160)
494人が棚に入れました
どんな壁だって、二人でなら乗り越えられる! 商人として日々働いていたバナザは、突然クライロード魔法国という見たことも聞いたこともない異世界に「勇者候補」として召喚される。 だが、Lv1の能力が一般市民並みだったことで勇者失格の烙印を押され、さらには国の手違いで元の世界に戻れなくなってしまう……。 王都から辺境へ追放されたバナザが、なんとか生き延びるべく森で襲い掛かってきたスライムを撃退、Lvを2に上げると彼のステータスは見慣れない「∞」の記号に変わっていて──!? これは、名前と姿を変えて異世界で生きることを選んだ「超越者」と、敵対する人種族に恋した「魔族」との波乱万丈な新婚ストーリー。 あらゆる種族を巻き込んで──目指せ、平和なスローライフ!

声優・キャラクター
フリオ:日野聡
フェンリース:釘宮理恵
バリロッサ:山根綺
ブロッサム:日野まり
ビレリー:広瀬ゆうき
ベラノ:稗田寧々
金髪勇者:村田太志
ツーヤ:高橋美佳子
第一王女:川澄綾子
サベア:井口裕香
ヒヤ:堀江由衣
ゴウル:前野智昭
ウリミナス:田村ゆかり
ダマリナッセ:伊藤静
ユイガード:楠大典
フフン:新井里美

ダリア さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

これを機に、アニメ化ガチャという概念をみんなで真剣に考えてみませんか

随分前にラノベ原作コミックおすすめスレに名前挙がってて購入したので、
コミカライズ1巻だけ既読です
本編の感想は特にありません、コミカライズと同じで演出も作画も声優も可もなく不可もないですが、逆に視聴を継続するような魅力が感じられなかったので2話のOPで切りました、ダサすぎて


☆釘宮病(令和)
令和になってまで釘宮理恵(45)を酷使するの、もう辞めませんか
キャストのここが旬の若手だったらな……と視聴中何度思ったことか
釘宮が令和に一線級の若手と張り合うのは流石にキツすぎる

ブルース・ウィリス、失語症で俳優引退しましたね
いや、俺もこんなこと言いたくないよ
水瀬伊織Pだったしさ
辞めろって言ってるわけじゃないです、
ただヒロインとかのメインキャストはもう厳しい
OPで嘘みたいにダサい萌え萌え(死語)キャラソン歌わされてて悲しかったよ俺は
年甲斐もなく彼氏に媚びている母親を目撃してしまった時の居た堪れなさに近い
オーシャンズ8 という洋画の吹き替えの釘宮理恵は最高に良い仕事してたので、主役の脇を固めるにはまだまだ素晴らしい声優だと思う
助演女優賞という道もあるじゃん


☆漫画家ガチャ
漫画家ガチャ、という言葉をたまに聞きます
原作者は(多分)コミカライズの担当漫画家を選べないわけですが、漫画って画力以外の実力も必要になる総合芸術なので、漫画家の実力が残酷なぐらい如実に出る

そして、あまり数字の話はしたくないけど、正直小説と漫画では市場規模の格が違う
2022年 出版科学研究所が公表してるデータだけでも電子出版売上の88%以上を電子コミックが占めている
単純計算すると、漫画は小説の8(~15)倍ぐらい売れるわけです
コミカライズした作品は普通はIPの収益の殆どを漫画が賄っている状態になるわけなので、担当漫画家の力量によって販路の拡張度合いが変わってくる

例えば転スラとかは大当たりの漫画家を引いたおかげでコミカライズが爆売れした結果、潤沢な予算で映像化してもらえたお陰で今日の地位を築いています
原作はかなり酷いよ


☆アニメ化ガチャ
新規層を開拓するためにも優秀な漫画家を当てる豪運が必要になることは前述の通り
じゃあ、仮にコミカライズが成功して映像化が決まったとしてそのクオリティも漫画と同じぐらい大切じゃないですか?
転スラが異世界はスマートフォンの中でと同じぐらいのカスみてえなアニメで終わってたらこんなに売れてなかったと思うよ俺は

勿論アニメ制作会社も馬鹿じゃないので、ここ十年ぐらいですっかりなろう原産アニメのノウハウが貯まってきたような感じがあって、限られた予算の中で、原作の世界観を尊重しながら初見で観ても普通に楽しめる良アニメ化をした作品もかなり増えてきてはいるんだけど
(例:真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました、黒の召喚士、ダンジョンの中の人など)
光あるところには影もあって、まあこういうアニメも出てきてしまうよな……という感想

最近はYoutubeにノンクレジットの動画が上がって、それを導線にアニメ本編を視聴するヲタクもいます
今やOP、EDはただのクレジットではなく、短時間で作品の世界観を梱包して提示する販促映像の役回りがあるわけです

そんな作品の自己紹介のようなOP映像で、毒にも薬にもならないゴミみてえなキャラソンを背景にcv釘宮理恵のヒロインが踊ってる映像を見て本当にそのアニメに興味を持てるか?って話をしてます
少なくとも俺はスタッフのセンスを信用できないから視聴できない

もうゼロの使い魔の頃から時代は変わったわけですよ
外資系サブスクサービスの品質向上によって合法的にいつでも誰でも深夜アニメが視聴できるこのご時世、深夜アニメはもうとっくにキモヲタだけの所有物ではなくなって久しい
あのOPで喜ぶのは、でっかいリュック背負って分厚い眼鏡を曇らせながら秋葉原で同人誌を買っていたキモヲタク君だけ
いつまでそんなガラパゴスな商売をしてるのか

データとか持ってないから憶測になっちゃうんだけど、転スラを買い支えてる消費者のボリューム層って多分普段深夜アニメとかあんまり観ないライト層なんじゃないですか?
そういう層に浅く広く訴求できたからビジネスとして成功したわけで、それに追従しろとまでは言わないけど、この時代に本当に一部のディープなキモヲタクの需要を満たすためだけのアニメを作るのはある意味で不誠実な気がする

☆制作陣のセンス
この作品、先述した真の仲間とかと予算感は大差ない気がするんだけど、
じゃあその真の仲間(OPもEDも世界観に寄り添った優しい楽曲と映像)とか黒の召喚士(普通に凝ったアニメだしOPがすげえお洒落 岸誠二作品っぽい)とかを制作したスタッフだったら、もっと原作の世界観を尊重したセンスの良いOPに仕上げてくれたんじゃないのかな、と思ってしまう
制作期間も予算感も似たようなアニメなのに明暗が分かれる要因、俺はアニメ制作スタッフの原作への理解度と愛だと思います
運が悪いよな、原作ファンには同情する

納期が定められている中で、職人たちのこだわり、なんていう一切お給料にならない厚意みたいな気持ちの有無によってアニメーションのクオリティが支えられている、という業界の歪つな現実にもっと向き合うべきなのかもしれない
俺も、今読んでいるお前も

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

典型的なバカなろう系… に見えて、ちゃんと作ったなろう系という感じ

1話 3.5 典型的なバカなろう系… と思いきや出来は案外悪くもないような? ちょっと見たい気も

かつてSF畑の人が、創作で安易に『光速』とか『絶対零度』とか使うとキレていた印象があります。
光速を達成するには無限のエネルギーが必要というのはそうなんですが、でも魔法のある世界ですから質量保存の法則とか成り立たないし、じゃあ光速度不変の法則も成り立たなくても良い気もするし。
すごく速いを比喩的に光速と言ったりもするし、そう目くじら立てなくてもいいじゃん、SF畑の連中はうるさいなぁ、と創作を擁護したいと思う方なんですが…。
そうやってうるさいことを言っていたからSFは滅んだんだよ、と。

でも、あえて同じことを言わせてもらいます。
安易に無限とか使わないでくれませんかね?

本当に無限の力があったら、使った瞬間宇宙が滅びませんかね?
せめて必要な力を上限なしで自在に発揮できるという意味で無限というなら良いかと思ったのですが、だとすると「魔力の1/3を消費する」が意味不明になる。いや無限の1/3ってなんだよ…。

∞なんて出しちゃうからLV-UPした時のステータス上昇とかも楽しめないし、なんでこんなことしたんですかね?

まあ『こういう問題に気付かない人、もしくは気にしない人だけが楽しめる作品です』という振り分けのために、あえてバカな設定を出したのかもしれませんが。

さて、では∞は「なんかよくわからん都合の良いチート」という意味として、気にせずに楽しめるかどうかですが…。

とりあえずアニメスタジオJCSTAFFですか。
JCといえば昔は質が低かったですが近年はすっかり質が上がった、という認識のあるところですが、本作は微妙ですね。低いというほど低くはないですが本気を出せばもっと綺麗に作れるはず。
まあ本気で作るほどの作品では無いのでしょうけれど…。

とはいえ、気が抜けた感じながら、さすがJC。崩れてはいないし女の子のキャラデザは可愛いので、充分ではあります。

そして内容は… とりあえず∞の問題さえ目を瞑れば、それ以外は不快感は少ないですね。
異世界から別の異世界への転移というのでわかりにくいですが、その世界の常識が無いから自分がチートであることに気づいていない、という展開が、今のところ不自然じゃない。
今後同じことを繰り返せば別ですが。

ヒロイン達は自分の常識に照らして主人公を否定していたが。立証されたらすぐ謝罪するなど、対応は普通。ちゃんと謝れるのは偉いですね。

王と勇者は失礼ですが、ざまぁされる立場なのでヘイトを溜めているだけでしょうし。

なんで魔物の森に行こうとしているのか、という理由が実は魔物だったから、と明かされるなど。
いや人間が入れる土地なら、住人が居ても別に不自然じゃないとは思いますが。
火山のすぐ近くで住んでいる人もいるわけで、危険なら絶対住まないはず、なんてことは無いんですよ。
でもまあ、意外性があるところは悪くはないです。

あれ、∞の問題さえ目をつむれれば、案外悪くないのかも?

これはどうも、ちゃんとわかっている人が、あえて知能指数を下げてバカが楽しめるように書いているかもしれませんね。
あっと口が悪かった。子供向け作品が書ける人は、素直に尊敬できるのに。
でも、なろう読者が喜ぶ作品を書けるのは、立派な技術ですね。

わかっている人の作品なら、ちょっと見てみたい気も。

ただ見るのに知能デバフが必要、ということは決して手放しに称賛できる作品ではないので… まあ見るかどうかは考えます。
本数の問題もありますし。

全話感想

いや、思ったより全然悪くなかったです。むしろ良かった。
ちゃんと作ったなろう系、という感じですね。
何がちゃんとしているか。
圧倒的チートを持った存在に対する周囲の扱いとかがちゃんとしています。

主人公は圧倒的なチートであるから魔王軍、人間側両陣営から味方になるように求めてくる。
両陣営とも、主人公と敵対しないように注意深く振る舞ったり。
主人公も自分が強いことは自覚しつつ、それをただ闇雲に振るうのではなくちゃんと自衛のためだけに使おうとしたり。

そんなに圧倒的に強くてどうするんだよ、という問題に対しても、ささやかな平和を求めるだけの小市民だからとか、隠棲する理由もちゃんとしていて、力を振るう時もヒロインが傷ついた時とか必要な時だけで。


なろう的チート存在が居たら、その世界の人々がどう振る舞うか。それがちゃんと作られているわけです。

…いや当たり前なんですけど!
それすらできていないなろう系が多すぎるんですよ…。
というわけで、本作はちゃんと作られたなろう系でした。

そして特筆すべきはヒロインの可愛さでしょうね。
釘宮理恵、まだまだ全然メインヒロイン行けるじゃないですか。
かつて一世を風靡しながら、最近はあまりメインヒロインはやっていない印象でしたが、いや全然いけますね。
フェンリース、可愛かったです。

オープニングの歌の得も言えぬ気恥ずかしさも良かったですね。

まあすごく高評価の傑作というわけでもないのですが、好きになれる良い作品でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

5話までの感想
ひょっとしたら面白いかも?ってか5話までは非常に楽しく観ています。
{netabare}1話がアレで辟易する内容だったけど、2話以降からはめきめきと面白くなる。
個人的に「序盤酷かったけど途中から面白い方向へ化けたなろう作品」としてスライム300やモブに厳しい~がありまして、これもその部類に入る…かも?
ってか1話、監督の岩崎良明って聞いたことあるけど何作ったか覚えてないなぁEDがラストピリオドっぽいなぁと眺めつつ、2話で初披露されたOPを見てようやく調べたら本当にラストピリオドで、正解した自分を誉めてもらいたい気分(名前で思い出せない段階でダメですやん)。
まぁ原作がどんなだかは知らないけど「原作がどうであれ、アニメスタッフ次第ではいくらでも面白く出来る」ってのを渇望してたので、これは本当に頑張って欲しいトコロ。
なにがどう面白いのか具体的な説明はし辛いんだけど、OPやEDだけでなく全体の雰囲気が非常にラストピリオド(アニメ版ね)っぽく、あれが好きだったって方は1話は無かったこととして2話から観てみるのもいいかも?

──と思ってたら5話で分岐点が。
厳密には次の回が良作かダメななろう系かの分水嶺になりそう…と思って慌てて感想書いた次第。

要は主人公がそれまでの行いを後悔するのかどうか。
いやぁ、その…ダメななろう作品ってのは、主人公が後悔しないorそもそも後悔するような失態をしない。
もっと言えば、画面に映ってない所で多大な迷惑を被ってる人が居る・主人公は恨まれて当然なのに、何故か作中世界では大絶賛される。
おっさんMMOにおける「こんなゲームすぐサ終だろ」とか、もふもふの「強制収容所かな?」とか、作品世界内にそういう声があって然るべきなのに写さなければ無い扱い。
メタ的な経緯としては「主人公が失敗(誤った選択)をしても後悔や反省をしないのはケシカラン」なのを「主人公が誤った選択を選ぶのはケシカラン」と誤解した?
(誰も「主人公は常に最適解を選らばなければならない」なんて言ってないのに、そう解釈する人がたまに居て話しにくいったらありゃしない)
これが進行して「どんなに悪手を打っても作中では成功扱い」になって、それをストレスフリーだと礼賛する始末で、こうなっちゃうと、もう…ね。

この作品だと「強大な影響力を持っていながら世界情勢に無頓着だったがために大切な人が不幸な目に遭う」が5話で起き、これを6話でちゃんと受けられるのかどうかがとても気になる。
同期に放送されてる出来損ない~が同じ展開で、そっちは思い切りアレで失意のドン底に落とされたので、こっちはマジでいいトコ見せて欲しい。
というかこっちまでアレだったら私の精神がもたんよ。{/netabare}

6話感想{netabare}
あちゃー、こうなっちゃったかー。
ま、まぁ、スタッフは手を尽くして「なろうの臭み消し」を頑張ったけどこれが限界ってことだろう。
決して手を抜いてるとは思えないのでそこまで酷くは言いたくない…落胆はあるけどね。

いま一度自分の5話までの感想を見返してなにを期待してたかというと「主人公がそれまでの行いを反省すること」な訳だけど、もっと具体的に言えば──
初代ルパン3世のEDで「この手の中に抱かれたものは全て消えゆく」ってあるじゃん?
要は惚れた女に限って死んでしまう、自分が危険な存在なので大切なモノを巻き込んでしまう。
その運命を呪うなり抗うなり、それをやってくれることを期待したんだよねぇ。
もしくは、そこから長じて「オレに関わると不幸になる」と言って別れる作りの作品も数多あるワケで…シティーハンターとか。
メタ的には、次のヒロインへ次のヒロインへと乗り換える体のいい言い訳ではあるけど、先人が築いた黄金パターンだけあって説得力はある。
それくらいのことはして欲しかったし、それ(女と別れる)が嫌だったら自分に降りかかる災いの根本に目を向けようよ。

まぁその、一番悪いのは「このまま放っておいたらお前の住む世界にも害が及ぶ」ってコトもない全くの部外者を召還(拉致)した王様で、金髪勇者ですらその被害者で「元の世界に返せよ、そうでないならこの国を滅ぼす」って態度であっても仕方ないとさえ私は思ってる。
なので金髪勇者はクズキャラには映ってないし、それよりものうのうと不問に終わらせた主人公の方がクズ人間でして…。
怒りをぶつける相手を間違えんなよと。

まだ途中だし、今後そっち方向への掘り下げとかやってくれるんだろうか…だったらいいんだけどなぁ。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

69.9 4 2024年度のデフォルメアニメランキング4位
ゆびさきと恋々(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (141)
378人が棚に入れました
この手で「好き」って伝えたい…。 累計発行部数360万部突破(電子含む)、各種賞にランクインし、SNS などでも多くの反響を集める森下 suuが描く『ゆびさきと恋々』。 女子大生の雪は、ある日困っているところを同じ大学の先輩・逸臣に助けてもらう。 聴覚障がいがあって耳が聴こえない雪にも動じることなく、自然に接してくれる逸臣。 自分に新しい世界を感じさせてくれる逸臣のことを雪は次第に意識し始めて…⁉ 聴覚障がいのある女の子・雪と世界を旅する大学の先輩・逸臣のピュアラブストーリーがはじまる。
ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

Be about it

"頭ポンポン" 。
それはいきなり天上から舞い降りた、未知の世界の扉を開けるメッセージ・・。
雪にはそんなふうに感じられたんじゃないかな。

主人公の雪は、女子大生。
先天性の聴覚の障がいがあります。
補聴器を付けているので、全く聞こえないわけではなさそうですが・・?
手話、ゆび文字、読唇、筆記などを駆使するマルチリンガル?です。

相手の逸臣は、若くして海外を旅する長身バックパッカー。
コミュニケーションに困っている雪をさり気にサポートするのはノブレスオブリージュ?
おまけに英語とドイツ語がこなせるトリリンガルで、中国語もイタリア語も勉強中ってどんな内面性なのかな?



3話。
{netabare}
What is your life about?

中学英語で直訳すれば「あなたの人生に関しては何がある?」。
(間違えていればご教示くださいませ。恥・・ )
でも社会人や大学生なら「あなたが生きる目的は何?」、「君の人生の本分は何?」が "スマート" です。

be about it

自分の意を尽くそう。
自分の行動で世界を広げていこう。
そんなパッショネートを作品のコアに据えている雰囲気です。

lingual

元々の意味は "舌" 。
雪は喋れないから、ゆびさきがその代わり。
キモチを指先で伝える感覚、それが恋ならなおさら手話は難しいかも知れません。



逸臣が雪に "頭ポンポン" したことで「いくらなんでも初対面でそれは失礼すぎるでしょう」と話題になったみたいです。
私としては、二人のプロフィールを深読みすれば、十分うなづけるシチュエーションじゃないかなと思うのですが・・。

雪の補聴器を見て、すぐにコミュニケーションに難しさがあると推測できた逸臣です。
それにジェスチャーやボディトークでコミュニケーションが十分成り立つことは海外生活で体得していたものと受け止めました。

くだんの "頭ポンポン" 。
「マナー違反にも感じられる強い違和感」ですが、実は本作にアプローチするための重要なヒントになっているのでは?と思います。
例えば、健常者意識に由来する常識的尺度は、障がい者への合理的配慮とは大きなズレがあるのではないだろうか、という観点です。

そもそも雪はそういう世界で生きてきたのですから。
そして逸臣もそういう世界を開こうとしているのですから。



左手の小指を立てて、その爪先を右手のおなかで軽く撫で回す。
女性への「かわいいね」を伝える手話です。

爪先は「女性の頭」を指し、撫でるのは「愛」を表現しています。
逸臣の「頭ポンポン」は「君はかわいいね」をストレートに伝えているわけで、雪にしてみればそれは直感的に理解できますし、勘違いするのも当然なのかもしれません。

ちょっとカッコイケメンな男の子が、危機に陥った女の子をスマートに助けたんです。
だから、そんな "勘違い"、いいえ "思い込み" が出逢いのきっかけにあってもいいんじゃないかなと思います。

にしても、別れ際のアピールが「君はかわいいね」だなんて、雪の世界にだけ通じるスキンシップ・・・。
う~ん、やっぱり「憧れない理由はない。」でいいんじゃないでしょうか。

(頭ポンポンの意味は、3話で説明されています)。



「人は見た目が9割」なんて俗説があります。
コミュニケーションにおいて "非言語的要素" がいかに大きな影響を及ぼすか、相手に対する好感度や信頼感は "言葉以外のファクター(見た目や態度、声のトーンなど)で決まりがち" というものです。

「メラビアンの法則」というのが出自らしいです。
1960年代の心理学者ですが、彼が提唱したのが「三つのV」、「7-38-55ルール」。

それぞれの数字は、言語(Verbal)の7%、聴覚(Vocal)の38%、視覚(Visual)の55%という、感情を伝達する際の寄与性の割合を表しています。

心理学では「初頭効果」というそうですが、初めて会った人に抱く印象は "たった3秒" で決すると言われるそう。
このような瞬時に形成される印象づけの効力を「初頭効果」と呼ぶみたいですね。

雪は言語と聴覚に障がいがあるので、視覚的効果(55%)がぐんと増幅しちゃったんですね。
100%かな? それとも200%かな?

(メラビアンの法則については、誤解のないように、詳細は、Wikiを参照してくださいね。ネタバレにはなりませんから)。



ハンドルネームに一文字重なるので軽い気持ちで視聴し始めましたが、案外と楽しめそうな予感です。

雰囲気の良い恋バナと青春群像劇に魅せられたいなって期待しています。
{/netabare}


6話。「恋々」ってどんな意味?

1話めから、恋々ってどんな意味合い?って思っていましたが、6話めにして展開したのは、雪と逸臣の "相思相愛する姿" でした。
え?一目ぼれ同士だったってことなの?

恋々(れんれん=恋い慕って思いきれないさま)。

"思いきれない" というなら、ナイーブでセンシティブで、感傷的なお話になっていくのかな。
近づいたり、離れたり、途切れたりする心にうまれる "思いきれなさ"。

都会的でも、大学生でも、知性や教養があっても、恋は全くの別ものなんだから。

ハッピーエンドかな?
それともビターエンドかな?

be about it.





観終わりました。

思っていた以上に二人の距離感はステディでした。
いわゆる運命的な出会いから始まる恋愛王道一路です。

雪には、ものすごく真摯な気持ちで向き合おうとする姿が見られます。
それはそれで人として好印象なのですが、一つポイントを上げるなら雪が極めて狭い世界で生きているからで、身の回りの雑音がほとんど入らないからだと思います。

彼女にとって、人と接するに音声言語を媒体としません。
それは、脳から遠いゆびさきに意思を預けること、思考をゆびさきに行き届かせることです。
音がないからこそ、より思考を深め、反駁し、昇華させるのだと思います。

例えはおかしいかもしれませんが、私は、落語や漫才の舞台で手話通訳を見たことがありません。
言語表現が高度に発達した日本の国で、ニュース番組はともかく、伝統的文化や時事の漫談、流行りのくだけた俗語がスポイルされた日常は、健常者の方には思いもしない世界なはずです。

そのなかで出会った逸臣の人柄は、雪にはどう映ったでしょう。

逸臣の雪に対するスタンスは、彼自身が海外での言語的ディスコミュニケーションの難しさを痛感しているからであり、その体験があっての出会いだったのだと私は得心しています。

二人を引き寄せ合う、惹かれさせあう十分な背景が、雪と逸臣の生い立ちにはあった。
それぞれに自らが求めていたコミュニケーションがそのゆびさきの振る舞いに感じられた。

二人が持ち合わせている異世界、異次元、異体験が、本当にひょんな出来事から扉を開けあった1話め。
それぞれの生き方が一つにまとまる道、同じ世界の伴侶としての未来を手繰り寄せる最終話だったと思います。

それにしても・・・主人公が大学生設定という強みもあったのかなと思います。
甘いばかりじゃない、激しいばかりでもない、いくらか塩対応もあるし、略して語らずもある。

頭の賢い人の恋愛脳って、こんなシーン、こんなヒストリーを積み上げていくのかなって思いました。

あと、OP、EDは、"耳に心地よくて" 好きでした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

飛耳長目な恋

耳が聞こえないがピュアな感性を持つ女子大生・雪と、
バックパックで奔放に世界を飛び回る先輩の逸臣(いつおみ)の恋路などを描く、
同名少女漫画(未読)の連続アニメ化作品(全12話)

【物語 4.0点】
補聴器でもカバーしきれない聴覚ハンデを抱えたヒロインを主役に据える本作。
放送後日に字幕版も配信されるアニメでもあります。
が、本作は、障害者への思いやりを意識しましょうなどと啓発する類の社会派作品ではなく、
主眼はあくまで、一人の男性との出会いを通じて世界が広がる喜びとドキドキの恋愛劇。

ヒロイン・雪は耳が不自由ながらも、手話、筆談、スマホ文字入力アプリ、読唇と、
あらゆるチャンネルを駆使して、自分に新しい世界を見せてくれる逸臣先輩と懸命にコミュニケーションを取ろうとする。
聴覚障害が鬱要素ではなく、想い人とつながろうとする心情を浮き彫りにする個性として光って見えるのが瑞々しいです。

繋がりたい気持ちの強さは逸臣先輩も同様。
3ヶ国語を操り、バックパック旅行で海外で色々探し回っていても遭遇できなかった輝きを、
奥ゆかしい雪の心中に見出した逸臣。
雪にもらった手話ノートを叩き込んで、雪の秘めた想いの奥深くへと分け入ろうとアプローチしていく。

雪に関して個人的に衝撃的だったのが、最終12話の逸臣との公園デート。
花のスマホ撮影の趣味を明かす中で、
{netabare} 「花たちが季節を順番待ちしてるみたいで かわいくて」{/netabare} と述べるシーンには私もハートを撃ち抜かれました。

私も人並に差別の心を持った卑しい人間なので、
障害を持った人とは面倒そうなので、あまり関わりたくないなと思ってしまいますが、
雪みたいな娘と出会ってしまったら、貪るように手話覚えて接触を図ると思います。

というより、このアニメを見終わったこの春、
私はツツジ、藤の花、あじさいと、道端や公園に咲く季節の花々をスマホ撮影して、
レンズ機能でグーグル先生に花言葉やらを検索してもらう趣味に目覚めてしまいました。
雪とこの作品は、私にとっても新しい世界を教えてくれた貴重なアニメです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・亜細亜堂

繊細。

指先は手話を、唇は読唇を表現する重要部位なので、
作画カロリー削減のため安易に簡略化できない。

昨今の、唇をぶ厚めに描くキャラデザのトレンドには、
正直、私も面喰らうことが多々ありますが。
本作の、例えば逸臣のプルプルな唇の動きは、
雪を思いやる気持ちが現れていて好感できました。
その唇の動きに一喜一憂する雪の表情描写もいじらしかったです。


天候描写にも雪たちの心情が滲み出るため、おざなりにはできない。
特に序盤しんしんと降り積もる雪模様に、雪の逸臣への募る想いを反映した作画には、
“どこまでも限りなく 降りつもる雪とあなたへの想い”
といった感じで背景共々、惹き込まれました。


総じて、地味で手を抜きがちな部分で手を抜かずに、
登場人物の心情解像度を高めて視聴者を惹き込む、良好な作画、背景だったと思います。


【キャラ 4.5点】
高校生時々、中学生が主流の恋愛青春アニメの中で、
たまに無性に摂取したくなる、二十歳になればお酒も飲める大学生恋愛成分、片想い交通渋滞アレンジ配合を供給してくれる本作。

恋は盲目という言葉がありますが、
多くの中高生恋愛アニメでは、想い人のことしか見えなくなって、バカになって、
破滅的な言動を取ってしまう痛切を描いて、これも若気の至り、青春さとなりがち。
この点で本作は恋愛でむしろ見識が広がる、真逆の視点を持ったキャンパス青春劇と言えるでしょう。

この観点から印象に残るのが、雪の幼馴染・芦沖 桜志(あしおき おうし)
手話も使える彼氏候補として逸臣に何かと突っかかってくる、面倒くさくて可愛い奴。
小学校時代の雪に出会って以来、彼女のことが気になるくせに、照れ隠しなども相まって、
覚えた手話でつい意地悪してしまう。

桜志くんも高校生までなら、ツンデレでしたでワンチャン逆転ゴールもあるのでしょうが、
互いの世界を広める出会いを悟ってしまった雪と逸臣、
この大学生カップルの間に割って入るのは至難。

この桜志に加え、逸臣に想いを寄せる高校時代の同級生・エマなどと、
本作の“マケイン”ポジションは恋する余り、独占欲で周りが見えなくなってしまうことで、
視野を広げていく雪&逸臣とは対局の恋愛観を体現し、テーマを浮き彫りにする有用なサブキャラクター。
挙げ句、桜志は{netabare} 飲みニケーション能力でも逸臣に器の大きさの違いを見せつけられて。{/netabare}
それが伝わるだけに、負けっぷりが余計に切なかったです。

ここは、りんさんと京弥の関係に逃避して癒やされましょう。


【声優 4.0点】
ヒロイン・雪役の諸星 すみれさん。
聴覚ハンデを背負った登場人物は、しばしば声の出し方が分からない口調でセリフにならない言葉を発し、障害の現実を思い知らせる演出がなされがち。
ですが、雪の場合は、心の声に終始。
現実には発されることがない、きれいなモノローグ等で純愛のドキドキを好表現。
この点からも本作の目的が啓発ではなく恋愛と人間関係にあることが認識できます。

逸臣役の宮崎 遊さん。
とろけるような甘味過多なボイスで、雪を赤面させ溶かす上々の少女漫画イケメンぶり。
演者自身も逸臣同様、学生時代のバックパッカー経験が豊富で、
国際サークルでの英会話シーンもお手の物。


脇にもエマ役に東山 奈央さん、エマに片想いする伊柳 心役に畠中 祐さん、
などなど一線級の手練れが揃い、心情表現に抜かりはありません。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は橋本 由香利氏。
ピアノとストリングスで静かに盛り上げる心情曲が中心。
一方でコミカルなシーンもカバーしたり、
世界各国の物品が揃う逸臣の部屋の中などでは、無国籍なBGMを鳴らしたりと、劇伴表現の振れ幅は割と大きく柔軟。

しばしば雪の聴覚障害の主観視点を交えることで、
ヒロイン心情をすくい上げる演出が成される本作。
音響も耳鳴り音しか聞こえない聴覚ハンデのリアルから、
救いの手を差し伸べる逸臣先輩の尊さを表現したり。

SEとBGMを挿入するタイミングも繊細な音響でした。


OP主題歌はNovelbright「雪の音」
“君のいる世界に僕を見つけてよ”と作品を正面から盛り上げる良作ラブバラード

ED主題歌はチョーキューメイ「snowspring」
“もうこれ以上 好きになるなんて どうしよう!”
って尋ねられても困りますw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ろう者との一種の「異文化」交流

『日々蝶々』などの森下suuによる原作漫画は、『デザート』(講談社)にて連載中(既刊10巻、原作未読)。
アニメは、全12話(2024年)。監督は、『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』、『かくしごと』などの村野佑太。制作は、『北斗の拳 イチゴ味』、『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません(1期と3期)』などの亜細亜堂。
(2024.4.19投稿、5.22加筆修正)

【あらすじ】
生まれながら耳が不自由(ろう者)な大学生・糸瀬 雪(CV.諸星すみれ)は、見知らぬ外国人から外国語で話しかけられていると思って困っていたところを同じ大学の先輩・波岐 逸臣(なぎ いつおみ:CV.宮崎遊)に助けられる。イケメンで「初対面でも私と会って戸惑わない」逸臣に興味をもった雪は、次第に逸臣との距離を縮めていくという恋愛もの。美男美女カップルなので、それぞれの恋のライバルとの絡みもあります。


【ろう者との一種の「異文化」交流】
予めタイトルの「異文化」に誤解が生じないよう断っておきますが、日本のろう者が日本人と異なる文化をもっているという趣旨ではありません。

私は、ろう者を受け入れる体制が整った中学校にたまたま通っていたので、ろう者のクラスメイトや後輩がいました。その実体験もふまえて、完全な異文化交流ではないけれど、異文化交流と似た側面があるという趣旨で使っています。


まず、彼らは、聴覚障がいの程度にもよりますが、補聴器から聴こえてくる不鮮明な音と相手の唇の動きを読む読唇術の組み合わせによって、相手の言ってることを「概ね」理解します。

したがって、ろう者と「十分な」コミュニケーションをとりたい場合は、指文字や手話を使った方が望ましい(ただ、周囲のちょっとした工夫、例えば、口をちょっと大げさに動かしたり、筆記を用いたりすれば、日常会話で困ることはほぼありませんでした。)。

指文字や手話は、日本語ベースなので完全な外国語ではないのですが、相手とより十分なコミュニケーションをとりたいと思った場合に必要になってくるので、外国語の習得と似たようなところがある。

本作でも、外国語を習得するにはその言葉を話す人を恋人にすればいいとよくいいますが、逸臣は雪に対する興味に比例するかのように指文字や手話に次第に興味を持ち始めていきます。


次に、ろう者は、当たり前ですが聴覚からの情報がないか少ない。これは、もちろん不自由な点ですが、彼らはそれを補うための独特の感性をもっている。

現在の補聴器の性能は私が学生だった数十年前と比べて相当上がっているようですが、補聴器の補助と読唇術による会話は完全ではありません(本作では、さらに文脈や過去の経験をあわせて考えて、ちょっと素敵な聞き間違い(「ギ」と「キ」)をしていますが、こういった勘違いはよく生じます。)。

また、当然、相手の口が見えないと何を言っているのかわからないので、横を向いて他の人と話したり、(一人の口しか見れないので)大人数で話したりしていると結構不安みたいです(本作にも同様のシーンがあります。)。

そういった場合は、本作の主人公である雪もモノローグがすごく多いのですが、断片的な情報からものすごく色々なことを考えているようです。

なので、勘違いを正したり状況の説明をしたりせずにいると想像がどんどん膨らんでいく場合があるため、できるだけ確認していく必要がある(本作では、逸臣が自然にそれをやってましたね。)。

確かに、煩わしいと思うかもしれませんが、本作のりん(CV.本渡楓)もそうでしたが慣れてしまえばそうでもないし、音のない(もしくは少ない)世界にいる彼らの感性は、音のある人と少し違う面がある。

特に彼らは音以外から得ている情報量が多い。相手のちょっとした手の動きや顔色などから、そんなことまで感じているのかとよく驚かされた(的外れすぎて驚いたこともありましたが(笑))。
当時はそんなつもりはありませんでしたが、今思えば、それがちょっとした一種の「異文化」交流みたいな感じだったなあと。

本作でも、逸臣は海外旅行好きで異文化交流も大好きなのですが、海外旅行と同様に違った感性を持った人と出会った驚きや喜びが表現されていると感じました。


最後に、日本の聴覚障がい者は、40万人(300人に1人)らしいので、極めて珍しい存在ではないはずです。しかし、日本では、「特別支援学校」に通うことが多いため、ある意味、一般社会から隔離されている面がある。

それが、上のあらすじでも書いた「初対面で私と会って戸惑う」といった「心理的な壁」を生んでいる原因でもあるのですが、そういったところで大切にされて育ってきた彼らは、本作で逸臣も言っていましたが、すごい純粋だと私も感じました。

そういった雪のもつ純粋さに逸臣が惹かれていくところも本作の魅力の一つだと思います。


【「周囲と違った魅力を持つ人はモテる」(2024.5.22加筆修正)】
私が本作を「異文化」交流と評した一番の理由は、例えば、日本に来たフツメン留学生が可愛い日本人の妻と結婚して帰国したり、その逆もまたよく見ていたりしたので、「周囲と違った魅力を持つ人はモテる」という実感があって、本作がそれと同じだと思ったから。

本作の雪と逸臣が惹かれあった理由って、お互いの外見というより(外見ならエマ(CV.東山奈央)でもいいわけで)、私は基本的にそこ(周囲と違った魅力)にあると感じたので、異文化交流と同じだなあと思ったわけです。
したがって、障がい者が出てくると度々問題となりますが、本作は、主に身体障がい者を同情・感動を誘うコンテンツとして消費する「感動ポルノ」にあたらないと私は思います。

私の恋愛ものの評価基準は、容姿以外の恋に落ちた理由が納得できるかどうか。
本作は、私のような経験のある人の方が共感できる部分が多いのかもしれませんが、異文化交流と同じように異なる境遇の人に対する想像力があれば、雪と逸臣がお互いに惹かれあう理由が十分に納得できる作品だと思いました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

61.7 5 2024年度のデフォルメアニメランキング5位
君は冥土様。(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (31)
163人が棚に入れました
ある日突然、メイドさんが営業に来た──。 高校生・横谷人好の家に突然の来訪者が現れた。 黒髪で清廉、丁重な言葉使いが特徴的なメイドさん。 第一声は「私を雇って欲しい」。 彼女は前職が”殺し屋”、特技は”暗殺”、家事は全くの初心者で”ドジっ子” 運命の出会いから、メイドさんと同じ屋根の下での共同生活がスタートする…!? だんだんと、感情を知らない彼女の心が揺れ動いていく──。 これは、ひとりぼっちだったメイドさんに”家族”ができるまでのお話。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

2話 なぜ最近の物語の主役はいい子でなければならないのか?

1話 清々しいくらいお話がない。強引に設定を説明しただけ。

{netabare} 作品の意図としては「ヴァイオレットエヴァーガーデン」のヴァイオレットが、もし自分の家にメイドとして来てくれたら?という感じですね。

 びっくりしたというか、清々しいくらい開き直った設定と状況の説明の第1話でしたね。人間のリアリティどころか、アサシンメイドを家に上げることからして展開は説得力ゼロですし、親の許可もないし、事故のシーンも作りすぎですし、とんかつソースが好きというキャラ付けも説明だけです。なんで何もできない人間がメイドになったのかがわかりません。

 そんな、名前がない怪しげなメイド姿の女を採用して家に泊める人間は世の中にはいません。ナイフ持ってるんですよ?そういえば給料の話とか待遇の話もないですよね?身分確認とか…まあ、言い出すときりがないですけど…

 ストーリー、エピソードどころか「お話」が全くななく、自分が描きたい「状況」まで強引にもってくるだけの第1話でした。フラッシュバックがあるのでいろいろ後でネタバラシで話を作るつもりなんでしょうけど、逆にそれをしたいがために強引で無理やりな印象になったと言えばいいんでしょうか。

 これは少年向けだからと言うなら、それは少年を馬鹿にしすぎでしょう。というか意図としては少年向けではなく、むしろ異世界転生と一緒で、頭を空っぽにして見る奴だからお話と設定が不自然なのは許してね、という開き直りにすら見えます。

 これだったら、その設定の説明を一切せずメイドが家で働いていることろからのスタートで、そのきっかけをあとから物語にした方が良かった気がします。

 原作付きのようですが、シリーズ構成と脚本でなんとかしようよ、という感じですね。過去見てきた数多のアニメの中でも、びっくりするくらい展開が不自然でした。ちょっと似ている気がしたのが「彼女お借りします」ですね。あの不自然な話の展開とキャラと設定と関係性を描きたいだけというマインドに類似性を感じました。

 逆にそれで「何を描きたいんだろう?」という興味があります。ちょっと見てみようかなという気になりました。ひょっとしたら、こういう疑問・疑念を全部吹き飛ばしてくれる何かが…{/netabare}


2話 なぜ最近の物語の主役はいい子でなければならないのかが分からない。

 なぜ、ラノベや少年マンガの主人公の少年は、いい子でなければいけないのでしょう?いい子でいることが美少女と恋愛できる理由だということでしょうか?
 悪いところがあると、恋愛する資格がないと思うのでしょうか。もちろん、いろいろ欠点の描写はあると思いますが、いい子というのは「本質と正義と人間が分かっている少年」という意味でです。しかも、その内容が極めて浅い「僕が考えた正しい少年」という水準です。

 このキャラ造形ってなんなんでしょうね?「ロシデレ」も「義妹」そんなキャラ造形だった気がします。「マケイン」ははじめの数話は上手くキャラを作っていたのに、結局はいい子にしようとしていました。異世界系も同じような傾向がある気がするので流行りなんでしょうか。

「異世界失格」ですら、口では独特の価値観を語っていましたが、結局人助け行脚でした。「ブラックジャック」の時代からそういう傾向がなくはないのですが、しかし、彼はちゃんと行動原理を持っていてそこに説得力がありました。

 それが「少年漫画」つまりティーン向けの令和のマーケティングとしては正しい考え方なのかもしれません。が、話としては物足りない部分になってしまいます。
 そういえば「魔女の旅々」でも、ヒロインが人助けしないと酷評されていました。「ひげひろ」では犯罪行為だと糾弾する騒ぎがありました。つまり、綺麗な行動をしないと恋愛する資格がないという感覚なんでしょうか?

 昨今のこの「主人公いい子化傾向」は少し病的な気がします。「小市民」シリーズが同時期にあったので余計感じました。童話の結末から死とか復讐、不条理とかがデオドラント化された影響でしょうか?因果応報じゃないとやりきれないくらい実生活が辛いのでしょうか。

 つまり、本作の主人公にはまったく乗れませんので、この辺で中断します。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

てぶくろ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ハートフルさを全面に出す割に視聴側からの歩み寄りがかなり強いられている。

 第3話まで視聴しました。
 {netabare} 第3話まで視聴し終えての所感としては、雰囲気はハートフルな感じで大変結構なんですが、なにかちょっとでも違和感を持ってしまうと途端にバランスを崩してしまうような危うさを感じています。

 
 個人的に感じている違和感をいくつかあげるとすると…

 最終的にメイドさんを雇うことになること自体はいいんですけど、ハウスキーパーを雇う事と その人を住み込みで雇う事にするというのは、またちょっと事情が違うんじゃないか? と思ってしまいました。
 とりあえず家の掃除を手伝ってくださいって話だったのになんかシレッと泊まることになっていて、さらにそこからシレッと共同生活が始まっていることになんだか釈然としません。
 人物への掘り下げばかりが優先されており、事象への言及が疎かになっている印象です。
 メイドさん個人を「根はいい人」と受け入れるのとは別で、メイドさんと一緒に暮らすことへの何らかの理由付けは必要だったと思います。
 トラックが突っ込んでくるみたいな展開も、メイドさんと人好くんの関係性を作るための力技に見えます。
 
 第2話では犬を拾ってあげることで人好くんの優しさが描かれましたが、個人的には「なんとなくやる気が起きなくて」くらいの理由で一軒家をゴミ溜めにするような奴がホイホイ犬なんか拾うなよ、と思ってしまいました。
 親が不在だからって本当に自由にしていますね人好くん。

 この話では犬を発端に、雪さんの心の整理がなされたり人好くんの言葉で前向きになったりしました。
 素敵な感じではありましたが、ですが…なんというか…雪さん結構チョロいですよね。
 第1話の時点でも少し感じていましたが、そんなもんでええんや感がすごいです。

 このタイミングで自己嫌悪的な独白を人好くんにするって、それはもうなんか「私可哀想でしょ」アピールでしかないような…。

 さらに言うと、この独白によって だから殺しをしていても仕方なかった と自身を正当化したままで、「普通」を目指しますって言われてもな…。
 まぁでもこれは後に必ずカウンターが来るでしょうからその時にどんな答えを出すのかに期待しましょう。


 細かい部分ではあるんですが第3話の冒頭のピアスのくだり、躊躇う雪さんに人好くんは「人の体に穴を開けるのが本職なのでは?」とツッコミを入れていましたが、ならお前の方こそ皮膚科に行って本職の医師に開けてもらえよ と思ってしまいました。
 原作の補完として、犬を病院に連れていく様子を差し込む配慮はあるのに、こういうのや資源ゴミのダンボールを切り刻んで捨てる様子は入れたりするの謎采配ですね。

 
 ここまで感じた違和感を色々あげてつまり何が言いたいかと言うと、「キャラクターの言動や行動、話の展開にいまいち説得力がない」です。
 だから、全体的にこちら側からの歩み寄りが強いられていると感じるんだと思います。
 今のところこの作品、ギャグでもラブコメでもありませんもんね。
 
 これから先、登場人物が増えてラブコメ色が強くなっていったら気にならなくなっていくかもしれませんね。

 次回に期待です。

         {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

マーダー・マザー

さんでーうぇぶり原作。
みたまんまの内容なのでコレジャナイ悲劇は産まない作り。

男子高校生と元暗殺者メイドの同居ラブコメというマガジンもビックリなトンチキラブコメ。設定だけみるとあまりにもキモすぎるのでややハードル高めか。

OP・tricotもやっと売れるか?映像も美麗でセンスいい。
ED・楽曲も映像も上手くフィット、ハイセンスな映像美

01
作画クオリティは高いが漫画との解釈違いはあるかも

元凄腕アサシンの超絶美少女が市井の人々の暖かさに触れ失った感情を取り戻し社会復帰を目指すエヴァガ的な。散々人を殺しておきながらひたすら自分可哀想に終始するのはまあアニメですから。あくまでもシットコムな美少女アニメにツッコんでもしゃーない。設定の薄さはpixiv漫画相当。

設定上シリアス展開はありそうな雰囲気。泣けるッ!!的な。ここで「おいおい元暗殺者のくせに何を自分だけ被害者ぶってんの?」と冷徹にツッコむ人はこんなメルトダウン患者のセルフケア動画を観てる場合ではないのでさっさと社会へ帰りましょう。

動きのあるシーンでは漫画の補完が素晴らしく見応えのあるアクションが楽しめる。しかしなぜか端端で原作のセリフをカットしてるので、演出の意図がわかりにくくなっててトンチキさがマシマシなのはあえてなのか?

原作漫画はサクサクハイテンポでトンチキ設定のギャグ漫画として一応成立しているが、アニメ版は感傷的な演出多めの美少女アニメ的な作り。テンポの違いで主人公のツッコミが死んでるどころか、何故かツッコミのセリフすらもカットされてるのでギャグ作品には見えないバランス。上田麗奈のションボリボソボソ演技はわた婚みたいにやり過ぎてないのでちょうどいい感じ。上田氏が下手に聞こえるあの音響監督はマジでゴミ。個人的には上田氏の本領はヒャッハーだと思う。

一般人が観たらすこぶるキモいが刺さる人にはブッ刺さるプロアニメかな。
アニメーションとしては作画品質はもちろん絵作りのセンスも優れた良品。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

61.9 6 2024年度のデフォルメアニメランキング6位
ネガポジアングラー(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (25)
126人が棚に入れました
多額の借金を抱え、さらに医者から余命2年を宣告された大学生、佐々木常宏。 鬱々とした日々を過ごす常宏は、ある日借金取りに追われ海に転落したところを、釣り好きの少女ハナとその釣り仲間の貴明たちに助けられる。 ハナに勧められるまま人生初の釣りを経験し、その釣り仲間とも親交を深める常宏。 ハナや貴明の働くコンビニでバイトも始め、難解な釣り用語や生アミの匂いに苦戦しながらも、徐々に釣りにハマっていく。 手元に伝わるアタリは、生の実感――。 転落し続け世界を見上げるだけの人生は、そう簡単に変わらない。 そんな常宏が釣りを通して見つけたものとは……?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

4話 ハナの日常に溶け込んだ釣りの描写がとても良かった。

1話 釣りに人生を仮託して何かを語れるのか。感動ポルノで終わるのか。

{netabare}  死の意味を釣りと釣り仲間に仮託して、どれだけ描けるかにかかっているでしょうね。私は死が結末=泣かすだけなら感動ポルノ、人生や死生観、人とのつながりなどの意味を考えさせるなら物語だと思っています。

 感動ポルノでもいい作品はありますが、基本的に浅い作品が多いし余韻がなく一過性です。つまり、泣いておしまいです。「泣ける話」=名作と定義する人もいますので人それぞれだとは思います。私はそれがどんな号泣だったとしても、あまり高く評価はしないです。
 もし、主人公その他の人物の死が、見ている側の人生について考えるヒントになるなら、それは「物語」でしょう。

 本作は淡々とした雰囲気の中で、しかも男でクズ主人公です。泣かすだけならもっといいひと美少女を主人公にするでしょう。そして仲間ももっとエモく設定するでしょう。そこに期待があります。彼の人生の意味について余韻が残るような結末を見せてほしいなあと思います。
 そして、それが他人事じゃなくて、人間の死は彼の2年=一般の余命(最長100年)の差でしかないからですね。普遍性があればもっといいです。

 オリジナル作品でわざわざこれを始める以上は、何かを見せてほしいです。その期待は持てるスタートでした。ぜひ、単なる泣いて終わりにならないようにお願いします。 {/netabare}


2話 ネガとポジは画像の反転ですね。釣り=人生ならコスパへのアンチテーゼかな?

{netabare} ネガ、ポジとは昔のフィルム式カメラのフィルムを現像したモノです。ネガは印画紙に投影して感光させる元で色が反転しています。ポジはスライドなどで投影する元で色は自然な色をしています。そして、もちろんネガティブ、ポジティブの事でもあります。アングラーは釣り人の事です。また、カメラ用語だとするとアングルは角度ですね。

 本作において主人公は意味がないとぼやきます。これはコスパタイパ意識の強い現代の若者のカリカチュアでしょう。また、生死の境に彼はいます。キャラ造形としては「チェンソーマン」のデンジに状況は似ています。

 題名と「意味がない」というぼやきの若者、そして生死の話に釣りが絡んできますから、そして見方の反転の問題ネガ、ポジが出てきます。人生を語るなら、人生を意味のあるものにするかどうかは心の持ちよう、世間の見方という話になるのではないでしょうか。釣りも魚を喰うだけならスーパーで買った方が安いですからね。しかし、やる事に意味があるならそれは意味がある。

 2話まで見るとそういう話になるのではないかと思います。テーマは凡庸ですが、ドラマによっては深く心を揺さぶられる可能性もありそうです。{/netabare}


3話 主人公は現代の問題点の縮図ですね。少子化の原因そのままでしょう。

{netabare} 今のネットで氾濫している他責のコメントをそのままキャラにしたような主人公ですね。非常にムカつくし、見ていて勝手に死ねばと思わなくはないです。それ故にこの作品の言いたいことは、この主人公が変わってゆく物語なんだろうなと思います。

 志望大学に行ける頭がなければ働けばいいだけの話です。FXに手を出せば破滅しかないです。他人と同じでなければ幸せを感じられない、生まれと運のせいにする感覚、そして努力をしていないのに頑張っていると言う認識、安易な解決手段。自分で自分を不幸にすることに熱心なようにしか見えません。

 悲惨すぎて目もあてられませんが、しかし、これが今の若者どころか社会全体の感覚だとすれば、そりゃあ停滞感しかないでしょう。
 こんな価値観の人間なら究極の利他である育児や妻を支えるなどできるわけはないです。少子化の原因をそのまま絵にかいて形にしたような主人公です。


 ただ、母親がどうも毒親っぽい雰囲気もあります。その点でいえば、バブルの恩恵はあずかれなかったけど、金と見栄えに翻弄された世代の被害者とも言えなくはないです。
 他人と同じでないと不幸。金が無いと不幸。格差や出自でスタートが違うのが許せない。人間社会の当たり前を当たり前でないと教育したせいかもしれません。
 ただそれは社会を俯瞰した世代論であって、個人個人は考え方でなんとでもなります。

「釣り」でもなんでもいいですけど、生きている意味は自分で見つけるしかありません。そして、逆に言えば、幸福論を極論すれば生きる意味を日々の何かの中に見つけられる人が幸福な人となります。
ただし、先ほどもいいましたが、利他ですよね。あるいは人とのつながりです。これがなくて、個人だけで生きる意味があるのか。「釣り」なのか「釣り仲間」なのか。
 今季の「結婚するって本当ですか」のヒロインにも同じテーマを感じています。「結婚…」の方がテーマは狭いですけどね。そこがどう展開するかでしょう。


 そして、その問いをしながら生きているのが躑躅森でしょう。過去に何かあったんでしょう。その何かを取り戻す物語になるのだと思います。

 正直、見ていて面白いかと言われるとエンタメとしてはそうでもないです。ですが、このオリジナルアニメを企画して、このメッセージを発しようという企画は大変興味深いです。どうやって展開するんでしょうか。{/netabare}


4話 ハナの日常に溶け込んだ釣りの描写がとても良かった。

 ヒロインのハナちゃんの生活を見ると好きな事に全集中ですね。こういう生き方だと貧しいとか金持ちとか関係ない気がします。彼女の生活パタンを淡々と見せるシーンに結構感動しました…が、設定が金持ちばあさんの孫というのが、ちょっと「持てるものの余裕」という気がしなくはないのがノイズかもしれません。ただ、そこはあまりこだわりすぎるのも良くなさそうです。家族の問題もあるようですし、彼女の性格造形はそこじゃない気がします。

 もちろん、ハナにとっては釣りがすべてです。釣りのシーンは細かい用語は出てくるものの体系的ではありません。しかし、雰囲気はいいですね。釣りが日常になっている人々をよく表していました。全体的に生きる意味という大上段のテーマではなく、幸福論のような気がします。日々をどうやって生きるか。その一つの形としてハナの描写が性格造形も含めて面白い回でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ガチ寄り釣りアニメ

アングラー=釣り人
真面目に釣りアニメをするぽい雰囲気

CG釣り描写は美麗でリアル寄りだが、キャラは昭和まんが等身混在のカオス時空で美少女アニメではない作り。こっっちは真面目に作ってんだよ、絶対に性的消費などさせてなるものか、という矜持を感じる。サクサクご都合展開の嫌味を昭和まんがキャラでリアリティラインをぼかしつつ、実は真面目な人間ドラマをやりたい雰囲気。釣りモチーフは啓蒙ではなく、アニメ濫造時代の競合対策カブリ回避の意味合いのほうが強そう。

02
強引な進め方が気にならないレベルには面白い

ひたすら主人公サゲなのはまずはイケメンの株を上げるためか。ここまでやればイケメンアレルギーでも拒否反応が出ないくらいに、派手髪タレ目長身イケメンの嫌味は消えるはず。男からみてもめちゃくちゃいいやつ。釣りプロになる話でもないので成長譚のカタルシスの伸び代確保のためには好感度の初期値を低めに設定するのはしゃーないか。

すでに出来上がってるグループに新規参入する際の、お互いに腹を探りつつ距離を縮めていくこの感じ。いいですねー。若き青春時代を思い返します。モチーフも素人の趣味釣りと地味目。ビックリドッキリエログロちゃぶ台返しで伏線‼️神‼️とか美少女萌えのような深夜アニメでもないしキラキラメルヘンニチアサでもない作風は、今の時代だからこそ可能になった企画かな。でも一応萌えキャラっぽい清楚系女子も置いとく優しさもある隙の無さ。

アクスタ広告動画やシノギなろうとは違う真面目さだがアニメの楽しさもきちんとある。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

クズめな主人公に好感は持てずストレス強め。質は悪くなさそうですが

人生上手くいかない主人公が余命2年で釣りに出会って…。
という。

いや釣りやったから何やねん、人生好転するのか、と言われればそんな内容ですが。
ちょいとストレス強いですね。
主人公は割とクズで… あまり応援できないし好感も持てない。
ここから成長していくのかもしれませんが、単純に今はストレス強いですね。

私も「なろう系みたいなノンストレスな作品ばかり人気でどうか」
と文句を言っている方ですが、だからってストレスフルな作品が好きかと言われりゃそんなことは無いんですよ。
まあ… 好きではないですね。

ただ作画等クオリティは高めで、後は最初はこれでも主人公が成長するにつれハートフルな内容になっていく可能性も秘めているわけで…。
あっさり切って良いかは悩ましいところです。

とはいえストレスは強いから見るのが面倒には思うのですよね。
うーん、考えます。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

54.0 7 2024年度のデフォルメアニメランキング7位
魔王様、リトライ!R(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.4 (22)
123人が棚に入れました
大野晶は自身が運営する「INFINITY GAME」内のラスボス「魔王・九内伯斗」にログインしたまま、異世界へと飛ばされてしまう。そこで出会った謎の少女「アク」や聖女「ルナ」などのGAMEの配下や異世界で出会った仲間たちと共に着々と異世界での地盤を固めた彼は、現実世界に戻る術を探すべく新たな旅へ踏み出した。「魔王」を中心とした物語が再び動き出す……!

fluid さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

1期と比べてつまらない、逆にそれがおもしろいかもしれないです。

子供が描く絵って人間の体型がおかしかったり、物理的に配置がおかしかったり、逆にそれがおもしろかったりするじゃないですか。
このアニメは9割以上のシーンがそれです(笑)
左右の腕のバランスがおかしかったり、
ゆらゆら動くマントに隠れてるはずの腕が無かったり、
浴衣姿が全員ガンダム体型だったり、
背の低い女の子を描こうとして縦方向だけ縮めてる面白い体型になってたり、

ここまで露骨に手抜きしてるアニメって他にありましたっけ?ちょとすぐには思いつかないですね。
絵コンテにそのまま色を付けましたみたいな手抜き感(笑)
1期と同じクオリティとか言われてますが、それと比べるのもおこがましいくらい2期はやばいです。というか2期の制作会社がやばいです。

声優さんについては総入れ替えですが、
主人公を除いてすべて変更されてますから、
スケジュールが合わないとかそういうレベルではないようです。
これは完全に監督の趣味でしょうね。
普通なら視聴者の期待に最大限に答えるために、制作会社が変わったとしても同じ声優さんをできるだけ採用しますが、この制作会社はそんな配慮をまったく感じさせない。逆に新しいですね。

ギャグシーンについては、
1期はかなりおもしろかったのに、なぜ2期はまったく面白くないのか?
例えば、怖い顔のおっさんが真面目な顔でボケると、ただそれだけで、そのギャップがシュールで面白い空気になりますよね。何も特別なことをせずとも自然と笑える空気になるわけです。
なのにこの2期は、わざわざ顔の作画を変えてデフォルメして笑わせようとするところがしらけます。笑いを何も理解してないアホがギャグアニメを作ってる感じです。

2期は色んな意味でやばいです。
何というか、中身の無い、ただの動く絵?って感じです。

人物が登場しないアニメって面白いと思いますか?
おもしろいかどうかというより、ただの動く絵ですよね。
この2期はそれと同じです。
会話のキャッチボールが機械的ですし、視聴者の期待を無視して、ただただ文字を読み上げてるだけみたいな感じです。
例えば、1期のときのルナは表面上はツンツンしてるけど、内面はデレてる感じでしたけど、2期のルナはツンしかないです(笑)ただの、おっさんが嫌いな女子みたいな感じですね。嫌いならなんで一緒に居るんだよお前?という感想しか湧いてこないです(笑)
会話のキャッチボールにも、理由と結果、因果関係を考えなければいけないはずですが、この監督はその辺りまったく考慮せずに、ただ原作の文章読み上げてるだけみたいな感じですね。これで、お金もらってるのか?という感じです(笑)

逆にそれがおもしろいので最終話まで見続けることはできそうです。
アニメ作品として楽しむことは無理そうですけど。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

Witch さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

【失敗作の典型例-8】アニメ化だけが目的 →作品を面白く創ろうという気概が感じられない

【レビューNo.147】(初回登録:2024/10/14)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。(3話切り)
1期は結構好きだったので2期も期待していたんですが・・・


(ストーリー)
ゲーム運営者の社会人・大野晶が、自分の作成したプレイヤーキャラクターの
魔王・九内伯斗に転生して・・・


(評 価)
1期も決して出来のいい作品ではなかったんですよね。
・作画やBGM等の出来も悪くいわゆる「低予算なろうアニメ」
・原作3巻位のところでアニメ化したようで、テンポが悪く内容もスカスカ
しかしそんな中でも
・津田健次郎さん演じる九内伯斗のダンディさやシュールさが引き立つよう
 な演出に極振り
・むしろB級感を前面に押し出してそこを楽しむような構成
何というか「逆境ながらもいかにこの作品を面白く仕上げるか」という制作
陣の気概が感じられたんですよね。
私も「ツダケン劇場」目当てに視聴してましたし。

で、本作なんですが、制作会社が「EKACHI EPILKA」から「月虹」に変更に
なったものの
・低予算クオリティといった悪いところはしっかり引き継ぎ
・よかったところは全部そぎ落とした
救いようのない作品に成り果てたって感じなんですよね。

まずキャラデザが作品に致命的に合っていない。
幼めな感じなので九内伯斗や側近の田原や悠といった「大人だからカッコ
いい」というキャラが台無しだよ!
また演技も抑え気味にという指示が出ているのか九内伯斗のキレのあるツッ
コミや男の娘キャラのユキカゼの面白さが消えてしまっているし。
(ユキカゼは後述キャスト変更の影響かもですが)

ストーリー構成も含め「仕事なのでとりあえずアニメ化しました」って感じ
で、「この作品を面白くする」という気概が全く感じられないんですよ。
1期の「ツダケン劇場」が期待できないとなると視聴の意味もないかなっと。


(追 記)
また本作では津田さん以外の主要キャラがほぼ入れ替えになっています。
原作者によると
「売れっ子声優全てのスケジュールを押さえるのは難しいので刷新」
という理由らしいのですが、でも他作品の続編ってちゃんとやってるよね。
一説によると
・今回制作委員会の幹事会社がソニー系列会社に変わった
 → 声優陣もソニー系列会社所属に変更
という”大人の事情”ではっと。
この辺りもなあ・・・

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

紅茶家電 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

これは二期とは言えない

制作会社が変わり声優も一部変更され、絵は簡素になりキャラは整形しすぎで1期の面影はない。
1期はうまくなかったが一応ポイントは抑えていて可愛かったけど1期のアクやルナはRと言う名前のようにリボーンされ消えました。
1期をそれなりに好きだった当方からしたら、1話から作画崩壊しているのと同義で、早々に打ち切りにした方が被害が少ないんじゃない?と心配するレベルで2期はヤバイです。
絵がとてつもなくヘタと言うわけではなく1期とあまりにキャラが剥離してしまっているんです‥声もキャラ絵もイメージも含め。
この感じで行くと不人気で後半は予算抑えようと作画の質は落ちていくんじゃないかなって心配になる(3話で切ったので余計な心配でしたね)。

1期は好きだったのですが1期最後の「続け!」と言う願いは制作会社変更と言う愚かな行為で続かない方がよかったと思う駄作になった。
アニメはストーリーだけでなくキャラの動きや絵柄をも楽しむものです・・・動きも悪く前作からキャラが変わり過ぎるとそれはもう違う作品なんです。
前のキャラデザに寄せる努力すらしないで描かれたキャラ達は1期のファンを馬鹿にしていると思う。
ノベル版にもコミック版にもそのどちらにも似てないキャラであまりに酷すぎる。
これなら2期なんか作られなければよかったと思ってしまう一人のまおリトファンの感想でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

68.5 8 2024年度のデフォルメアニメランキング8位
ドラゴンボールDAIMA(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (17)
86人が棚に入れました
悟空たちの新たな冒険が幕を開ける!突如として子供の姿に戻ってしまった悟空とその仲間たち。彼らは元の姿を取り戻すため、謎に満ちた「禁断の世界」への旅に出る。
その世界で彼らを待ち受けるのは、強大な敵と予想もしない試練。しかし、悟空たちの闘志は健在!小さな体で、しかし大きな勇気と友情で、彼らは困難に立ち向かう。
新たなキャラクターとの出会い、懐かしい顔ぶれとの再会。そして、ドラゴンボールの世界がこれまで明かさなかった秘密が次々と明らかに!『ドラゴンボール』シリーズ40周年を記念する、笑いあり、感動あり、そしてハラハラドキドキの大冒険が今、始まる!

8bit さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

雑記

1話2話を見ての感想。
まだイントロの部分なので評価はデフォルト。

■作画面
 1話の過去回想は超絶作画。
 原作絵の再現が凄まじく動きも良い。
 (この超絶映像で改が観たかったなぁ…)
 東映アニメは1話に最大リソ-スを使い以降は省エネになるのでその点は心配。

■デザイン面
 子供になったというより「デフォルメされた」の方が正しい。
 デザイン的には微妙。

■ストーリー面
 導入がGTそのまんま。
 一度コケた歴史があるのにまたそれをやるのか…というのが率直な所。
 今後魅力ある冒険や魅力ある敵が出てくるか。

■世界観
 ダーブラがいた魔界すごい気になる!って人はどれだけいるのでしょうか。 
 冒険活劇ならばGTの時みたいに宇宙を飛び回る方が魅力あります。
 ギャグがかなり滑っているのも気になる所。
 神龍のくだりは…まあ酷い。
 あとナメック星のドラゴンボールで治してもらえばいいじゃん…

■声
 キャラがデフォルメされた事により声優陣の変更はさほど気にならない。
 今後もこのIPを続けていくのであれば世代交代は必要なので英断。
 世代交代のためにわざわざデフォルメの世界観にしたのかな?

投稿 : 2024/11/02
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たナか さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ハロー・ワールド

説明不要の至宝IP
雑に作ることは許されない東映のガチの本気

OPED・中途半端。もっと子供たちが雑に歌えるアニソンであってほしい

01
説明も兼ねたダイジェストから

ブウを倒したこいつらやべえどうにかしたい→DBではあいつ殺してとかネガティブな願いはNG→なら子供にしてしまおう!というロジック。もともとなんでもアリなトンデモ世界ではあるが、キャラ説明と設定説明と状況説明を同時にスムーズに展開させるグレイトな初回。

えげつない超絶作画。ハイスピードバトルはもちろん、平常時の所作や身体の挙動までもがいちいちすごい。最強IPにふさわしい最強品質。CGも全く違和感がない。臨場感のある音響も大作映画並みに素晴らしい。しかしナレーションはやや慣れが必要か。

まいった。これはもうニッポンスゴイ!と言っていい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3
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