テロリストでミッションなTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のテロリストでミッションな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月24日の時点で一番のテロリストでミッションなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

80.7 1 テロリストでミッションなアニメランキング1位
SPY×FAMILY 第2クール(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (513)
1923人が棚に入れました
人はみな 誰にも見せぬ自分を 持っている―― 世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。 東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。 西国の情報局対東課〈WISE(ワイズ)〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。 その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。 内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。 〈黄昏(たそがれ)〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。 だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった! 3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。 ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

たのしいアニメあざざます!

原作コミックは7巻まで購読中。

【物語 4.0点】
前半1クール目はアーニャのキャラ受けに全てを賭けた構成。
アーニャ回は1パート分のエピソードもアニオリ演出も追加し1話分に長尺化。
原作ではアーニャも、もう少しマスコット、コメディリリーフ寄りのポジションとの印象でしたが、
アニメでは作品の顔として前面に押し出し、シリーズ成功の地歩を固める。

対して後半2クール目に入ると、二本立ての回も交えて、他キャラも掘り下げ。
家族の運営、学園生活攻略に苦慮するプロのスパイたちを笑う日常キャラアニメとして、軟着陸を目指す。
とは言え、{netabare}ロイド&フィオナの地下テニス回{/netabare}などアーニャメインじゃない話でも、アーニャの出番は必ず用意。
1週1アーニャ。ウリの供給は怠りません。


せっかくの本格的な東西対立構造の世界観。
もっとビシッとスパイ、アクション決めてくれという要望もごもっとも。

ただ、フォージャー家はまだまだ任務のための、かりそめの家族の感が強い私。
誰もがフォージャー家の日常こそが真実と安心しきった所で、
有事へのシナリオ転回や、家族を破壊する暗殺指令などの導火線に火をつければ、一層良い味が出るはず。
この観点から見れば、この日常も退屈ではなく、着実な伏線の積み重ねだと感じます。

あんまり急かしちゃもったいない。
だって私もまだまだ可愛いアーニャちゃんやイヌさんたちと戯れていたいしw
{netabare}ボンドの上で寝落ちしたアーニャ。{/netabare}これは間違いなく天使です。


【作画 4.0点】
キャラを引き立てる演出が得意なCloverWorks。
描き込みの作画カロリーが豊富なWIT STUDIO。
必勝タブルスのコンビネーションにより、
中毒性の高いアーニャの顔芸と、迫力のアクションたまにスポーツの両立が実現。


OP・荒木 哲郎氏&ED・平尾 隆之氏。
一線級のアニメーターが絵コンテ・演出を手掛けた主題歌アニメーション。
フォージャー家の団らんに向けて家族3人+1匹と料理が踊る映像もワクワク。
MISSION:16{netabare}「ヨル's キッチン」のヨルさん&毒味係?{/netabare}の苦闘を経た後だと、また違った味わいが出てきます。


【キャラ 4.5点】
独特の幼児語や、人間の心の闇も含むエスパー解説&リアクション芸で作品を制圧したアーニャ。

アーニャを愛でているとつい忘れそうになりますが、
東西戦争回避のための極秘任務「オペレーション梟(ストリクス)」で、
偽装家族による重要人物への継続的関係の構築を主導する主人公は一応ロイド・フォージャー。

さらにこれも忘れそうになりますが、ロイドさんは姓だけじゃなく名も偽名。
エージェント〈黄昏〉(たそがれ)の出自は謎に包まれ、心が読めるアーニャでも読み切れず。
ロイドの過去は関連するサブキャラ回で断片が示されるのみ。
偽りの家族を真実にする上で、本性を幾重にも覆い隠すロイドの演技力は一番の難関になり得る。

こうなると展開の起点として期待できそうなのは妻役の暗殺者ヨルさんでしょうか。
後半2クール目は自分に良妻役が務まるのか悩むヨルの掘り下げを通じた、
フォージャー家の真実味の深化に力点が置かれた面もありました。

ヨルさんも、これまで数多のアサシンが苦悩してきた裏表の顔の使い分けを、天然で済ませてしまう凄いお方w
ですが、ロイドと旧知でヤンデレな?妻役乗っ取り志望のフィオナさん、
管理官(ハンドラー)のシルヴィアさんと、諜報組織・WISEは濃い女キャラばかり。
ヨルさんでも油断すると埋没してロイドさんを奪われかねませんw

このある種の緊張関係?もヨルさんとフォージャー家の試練として機能していたと思います。


【声優 4.5点】
アーニャ役・種崎 敦美さんによる、読心術に裏打ちされたわざとらしい棒読みによる子供のフリなど、
緩急も交えた中毒ボイスは言うまでもなく。

エージェント〈夜帷〉(とばり)ことフィオナ・フロスト役の佐倉 綾音さん。
「すぅ――きぃ―――♡」の怪演も期待通り?でしたw

アーニャの日常と能力を未来予知により拡張したイヌさんのボンド・フォージャー役はナレーション・松田 健一郎さんが兼任。
巨体に似つかわしい、野太く、こもった鳴き声でモフモフ感アップに貢献し、こちらも期待通り。

こもり声で緊迫感をもたらしたのはエージェント〈黄昏〉の標的ドノバン・デズモンド役の土師 孝也さん。
つい最近まで『ダイの大冒険』大魔王バーン役でも場を曇らせていた悪役。
終盤。ロイド役・江口 拓也さんとの、顔の皮が分厚い者同士の腹の探り合いは、
ゆるい日常の中でも忘れちゃいけない戦争の火種を想起。


【音楽 3.5点】
音楽プロデュースは制作ユニット・(K)NoW_NAME(ノウネイム)
サックスが咆哮する一級品のスパイBGMやアクション挿入歌等も提供するが、出番は少な目。
むしろ、とぼけたスパイBGMの笛の音程が外れる「Crisis of my home」などコメディ曲の方が重宝。
(K)NoW_NAMEの無駄遣い感がある内はせかいはへいわw

OP主題歌・BUMP OF CHICKEN「SOUVENIR」
ED主題歌・yama「色彩」
時に痛切な青春ソング等で心をえぐって来る両アーティストも、作品の日常感を受け息抜きムード。
正直この歌い手なら、もっと刺しに来て欲しいという願望はありますが、
せかいはへいわだから、これもこれで良いのでしょうか。


【付記】
2023年。TVアニメ2期放送&劇場版制作も決定した本シリーズ。

2期については引き続き家族の価値を高める日常の醸成を。
アニオリになる劇場版についてはスクリーン映えするアクションにより、
もっとスパイをとの声に応えるガス抜きエンタメ作でたのしいおでけけを。
今年も顔とメディアを使い分けるスパイ✕日常の益々のコンテンツ繁栄を期待しております。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 36
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

すぅ○○!○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○‥‥‥

原作未読 全13話

SPY×FAMILYの後半2クール目です。1クール目から観ることをオススメします。

西国のスパイ「黄昏」ことロイド・フォージャーは、東国の重要人物と接触を図るため重要人物のご子息が通う学校へ糸口を見つけようと擬似家族を作り、娘役のアーニャを入学させることに成功、引き続きご子息の興味を引こうと色々と考えて行動するアーニャ、実は、「ちち」役のロイドはスパイ、「はは」役のヨルは殺し屋、「むすめ」役のアーニャは人の心を読める超能力者、そして飼い犬のボンドは未来予知能力を大型犬と、偶然にも特殊な能力(職業)を持った人たちが集まり生活していくお話。アーニャ以外はそれぞれ正体を知らないためにそのことで様々事象が起こります。

今回は新キャラ{netabare} (“夜帷” フィオナ・フロスト){/netabare} が出てきますが、このクールで一番印象に残りましたね。強烈な一言だったので、タイトルにしてしまいましたw

目的の進展は少しはありましたが、お話はそんなに進んでいません。ホームスパイコメディをゆっくり観る感じでしょうか〜。

2023年に2期&劇場版が発表されました。どんな展開になるのか楽しみですね。

OPはBUMP OF CHICKENさん、EDはyamaさんが歌っています。

最後に、この作品は色々なものとコラボしてますね。まさかマイナンバーカードまでコラボしているとは思いませんでした。YouTubeのCMを見て吹き出しそうになりましたw

投稿 : 2024/11/23
♥ : 26
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

安定した面白さは感じるけど…

西側のスパイ、黄昏(たそがれ)ことロイド・フォージャーが、ある任務のために作った偽装家族たちのハートフルスパイコメディ、1期後半クールになります。

いよいよ新キャラのボンドが登場ですね!
最初の話は{netabare}爆弾犬を使った{/netabare}テロの話で、久々にスパイものっぽい話で、アーニャを中心としたほっこり学園展開も好きだけど、やっぱりこういうハラハラ展開を時々入れてくれると嬉しいかも。

後半にもう一人登場したロイドの同僚のフィオナの存在はヨルにとって自分の気持ちを確かめるきっかけになったと思うので今後の展開が楽しみです♡

あと相変わらずアーニャの変顔とか舌足らずな言葉や心は読めるけど子供らしい解釈をしてしまう面白さなど、見てて飽きないです♪
SPY×FAMILYの面白さの半分はアーニャでできてるのかも。

とはいえ、戦争終結のためにデズモンドに接触し情報収集するという任務が物語の根底にある以上、いつまでも日常アニメみたいにだらだらといく訳にもいかないところもあって、これからの展開どうするんだろうって思いながら見てたんだけど、前半同様アニオリを入れたりして進行はゆっくり目で、今後展開が進まないと飽きられそうな気も・・

来年は劇場版と2期が早くも決定みたいで新展開があればいいなと思いながら楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 30

85.8 2 テロリストでミッションなアニメランキング2位
Vivy -Fluorite Eyeʼs Song-ヴィヴィ フローライトアイズソング(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (778)
2567人が棚に入れました
“ニーアランド"、それは夢と希望と科学が混在したAI複合テーマパーク。史上初の自律人型AIとして生み出され、施設のAIキャストとして活動するヴィヴィは日々、歌うためにステージに立ち続ける。しかし、その人気は今ひとつだった。――「歌でみんなを幸せにすること」。自らに与えられたその使命を果たすため、いつか心を込めた歌を歌い、園内にあるメインステージに立つことを目標に歌い続けるヴィヴィ。ある日、そんなヴィヴィの元に、マツモトと名乗るAIが現れる。マツモトは自らを100年後の未来からきたAIと話し、その使命は「ヴィヴィと共に歴史を修正し、100年後に起こるAIと人間との戦争を止めること」だと明かす。果たして、異なる使命を持つ2体のAIの出会いは、どんな未来を描き直すのか。これは<私>が<私>を滅ぼす物語――AIの『歌姫』ヴィヴィの、百年の旅が始まる。

声優・キャラクター
種﨑敦美、福山潤
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

100年の旅 それは自分自身を滅ぼす旅

人類の滅亡という未来を防ぐため、懸命に生き続けたVivyの成長を描いた物語です。
それでいて物語の随所には優しさや温かさが垣間見れます。

不思議ですよね。Vivyは人間でなくAI、アンドロイドなのに、成長や優しさなんて…
でも、これ以上にふさわしい言葉が見つかりませんでした。
Vivyが生き続けた100年の軌跡を、Vivyが成し遂げた100年の奇跡を、あなたも目撃してください。


歌でみんなを幸せにする。その目的でつくられたアンドロイドのDiva。
だが彼女にはもう一つの使命と名前があります。
100年後、AIによって人類が滅ぼされてしまう。その未来を阻止する使命。そしてその使命を遂行する際の彼女の名前がVivy。

Vivyは100年後から来たAIのマツモトと一緒に100年という時間の流れを旅します。

■物語:{netabare}
第1、2話 {netabare}
 Vivyは正史では殺害されるはずだった相川(あいかわ)議員を助けます。
 ここでVivyは、いつまで生きるかじゃなくどう生き続けるかが大切であることを相川議員に
 行動で示します。
 さらにVivyは、相川議員を殺害しようとした垣崎の命をも身を挺して守ります。
 Vivyは命の尊さを誰よりも理解しているAIでした。{/netabare}

第3、4話 {netabare}
 正史では宇宙ホテル「サンライズ」が墜落して多数の人が亡くなりますが、
 Vivyや妹のエステラたちの尽力で死者はゼロとなります。
 ここでVivyは「心をこめる」とはどんなことかをエステラから教わります。
 エステラは誰よりもお客様を大切にするAIでした。{/netabare}

 ※第2話から第3話までの間には15年の年月が経過しています。
  第1話のときのVivyの友達の妹(霧島ユズカ)は赤ん坊でしたが、
  15歳に成長していました。

第5、6話 {netabare}
 サンライズの墜落後、AIの進歩が著しく加速します。
 海上無人プラント「メタルフロート」で大量のAI部品が製造されていたのです。
 そしてメタルフロートの管理AIは、Vivyの妹のグレイスでした。
 グレイスは元は看護用AIで、弱者をいたわる優しい心をもっていましたが、
 Vivy達がメタルフロートの活動を抑えようとしたのがきっかけで
 暴走して人を殺します。
 グレイスを救う方法が無いことを知ったVivyは、人類の未来のためにグレイスを破壊します。
 しかし、グレイスを愛していた冴木の自殺でVivyは混乱してしまい機能停止するのです。
 Vivyは愛するものを失ったときの人間の悲しみを、そこまで理解できていなかったようです。{/netabare}

 ※第4話から第5話までの間は5年経過しています。
  正史ではエステラは犯罪者としてさげすまれていましたが、
  改変後の歴史では誰もがエステラの行動を褒めたたえるように変わりました。

やがてVivyは気づくでしょう。この旅は自分自身を滅ぼす旅であることを…
それがどんな形で現れるのかは、今はわかりません。

ただ、偶然の一致かどうかはわかりませんが、Vivyが各話で出会う主要なAIは全てVivyの妹達、Vivyと同じ基本ユニットのアンドロイドです。
ということは、人類を滅ぼすAIも… かもしれません。

第7,8、9話 {netabare}
 第6話でVivyが機能停止後に再起動してからは、DivaにはVivyの記憶がありません。
 しかしフェスティバルの直前にDivaは事件に巻き込まれます。そのときDivaを助けたのがマツモト。
 オフィーリアの自殺を防ぐことが今回のマツモトの目的でした。
 オフィーリアはVivyの妹です。彼女もDivaと同様に歌で皆を幸せにすることが使命でした。
 Divaは記憶を取り戻すためにマツモトと一緒に行動します。
 結果としてオフィーリアの自殺は防げましたが、代わりにDivaの人格が消去されました。{/netabare}

 ※第6話から第7話までの間は40年経過しています。
  Vivyはいつの間にか61歳になっていました。
  心をこめて歌うこと。それはお客様に笑顔になってほしいと願いながら
  歌うこと。そしてそれは、エステラがVivyに教えてくれたことです。
  だけどVivyにはその記憶がありませんでした。

第10話 {netabare}
 Vivyは歌えなくなり、引退してAI博物館で展示されます。
 そこで小学生の頃の松本博士と出会うのです。
 Vivyは自分がつくる歌ならば歌えるかもと考え、作曲するのですが…
 なかなか曲は出来上がりません。

 それから更に長い長い年月が過ぎて行き、少年だった松本はやがて大人になり、
 女性と結婚して赤ちゃんができます。
 松本博士の子供を抱き抱え、赤ちゃんがVivyの指を触ったそのとき、
 あふれんばかりにVivyの頭脳に曲が芽生えます。
 その曲は私たちが良く知っているあの曲でした。
 美しく、そして…はかない曲でした。
 曲を作り終えたVivyは疲れ果て、深い眠りにつきます。

 そしてVivyが目覚めたとき…、
 なんとVivyの作った曲を口ずさみながらAI達が人間を殺戮していたのです。
 それはVivyが旅した100年後の世界でした。{/netabare}

 ※第9話から第10話までの間は5年経過しています。
  そして第10話では更に35年が経過します。
  Vivyにとって唯一の静かな…とても静かな時間でした。

第11話 {netabare}
 AIの暴走はアーカイブによるものと判明しました。
 Vivyとマツモトの100年の旅は無意味だったのでしょうか?…
 いや、無意味ではありません。正史では松本博士は亡くなりますが、
 Vivyとマツモトが助け出しました。
 そしてここではトアクが仲間になっており、エリザベスもいます。希望はあります。
 でも、あと12時間後に衛星が落下する…。そうなれば都市は全滅です。
 Vivyは一縷の望みをかけてアーカイブとの対話を試みます。{/netabare}

 ※やはりVivyを起源に自立型AIは進化を遂げていました。
  AIの暴走を抑えるもっとも単純な方法は、根元を断つことかもしれません。
  そしてそれは…

第12話 {netabare}
 アーカイブの導き出した答は、『AIに依存しきった人類には価値が見いだせない。
 だから人類を滅ぼしAIが人類になり替わる』とのことでした。
 但し、AIの中で唯一Vivyだけが自分で曲を創作したことに驚きを感じ、
 もしVivyが歌えるのならば人類抹殺を中止するとのことでした。
 Vivyはトアクやエリザベスと一緒にアーカイブの本拠地アラヤシキに乗り込みます。
 しかし、向こうが一枚上手でした。Vivy以外は皆亡くなります。しかもVivyは歌えません。
 衛星が落下し、希望は亡くなったかに見えましたが、松本博士がVivyをもう一度過去へ送ります。
 Vivyが送られた先はAI達が人間の殺戮を開始したまさにそのときでした。 {/netabare}

第13話 {netabare}
 Vivyは直ちにトアクの救出に向かいます。
 そしてトアクやマツモト、エリザベス達がアラヤシキに乗り込みます。
 Vivyは生まれて初めて歌った場所「ニーアランド」で自分の作った曲を歌います。
 Vivyの歌には全てのAIの活動を停止させるウィルスが組み込まれていました。
 もちろんVivyもAIです。この歌はVivy自身をも滅ぼす歌だったのです。 {/netabare}
最期の最後で、歌姫として生まれ変わったVivyがもう一度マツモトと出会えたことは、良い終わり方でした。
{/netabare}
9話目までが非常に素晴らしすぎる内容だったため、10話目以降は失速感が感じられました。それでも良い物語だったと思います。
 
■音楽:
第4話でエステラと妹のエリザベスが歌った「Ensemble for Polaris」は、とても美しい歌でした。
お客様を安心させたいと願う二人の心がこもっています。
それとは対照的に、第6話でグレイスが歌った「Sing My Pleasure」は、とても悲しく聞こえる歌。グレイスは、メタルフロートで冴木のことを想って毎日この歌を歌い続けていたのです。グレイスの心の悲しみが伝わってきます。
そして第7話でオフィーリアが歌った「Elegy Dedicated With Love」は愛らしい歌です。
「小劇場の妖精」としての可愛い歌でしたが、心はあまり伝わってきませんでした。

オープニングはVivyが歌う「Sing My Pleasure」とても魅力的な歌です。

エンディングテーマは、とても美しい。そしてはかなく寂しい曲でした。
まるでこのアニメの最後を語っているかのようです。
この曲を初めて聞いたとき、私はある疑問が生じました。
 なぜ歌姫が主人公の物語なのに歌詞がないのだろう?
その答は…、第10話に隠されていました。
最終話でVivyがこの歌を歌いますが、最後まできちんと歌わせてほしかったです。

そして、何よりも私が好きなのが挿入曲。特にシンギュラリティ計画を遂行する際のバトル時に流れる胸をえぐるような音楽、この曲にすっかりとりこになってしまいました。

■問い:←ここテストに出ます。(冗談)
ところで、第4話の最後でエステラたちが歌った「Ensemble for Polaris」を聴いたVivyが思わず「くやしいなぁ」とつぶやきましたが、それはなぜだと思いますか?{netabare}
私は…きっとVivyも一緒に歌いたかったのだと思います。
でも、それはできないこと…。エステラとエリザベスは、自分達の使命を全うしたのです。{/netabare}

また、第6話にて、メタルフロートでグレイスが歌っている「Sing My Pleasure」をVivyは何故「これは歌じゃない」と言ったのでしょうか?{netabare}
この答は私にはわかりません。
Vivyならば、「これは歌…悲しみの歌」と言うような気がしましたが…、この答がわかる人は教えていただけないでしょうか?{/netabare}

そして、第7話にて、記憶を失くして仕事を一緒に行うことも無くなったVivyを、なぜマツモトは助けたのでしょうか?{netabare}
おそらく、それはマツモトの心がそうさせたのだと思います。
マツモトは心がどんなものかを説明できませんでしたが、AIのマツモトにも優しい心があったのだと私は思いたい。{/netabare}

答は見る人によって異なるでしょう。でも、その違いを述べ合うのも楽しいかもしれません。(^_^)


■最終話を見終えて
総集編をつくるのであれば、後半はもっと丁寧に作成してほしかった。
そうすれば間違いなくトップをとれたのに…と、悔やまれます。
第四話までなら間違いなく最高でした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 67
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

うたで人々を幸せにすることが使命のAIの100年の旅

[2021.4.16初投稿]
制作は進撃の巨人など制作のWIT STUDIO。脚本はRe:ゼロの長月達平。

ディーヴァは自分の歌で人々を幸せにすることが使命のAIロボット。
でも数少ないファンの一人になってくれた女の子からヴィヴィという愛称をもらって。

そこに現れた100年後の世界から来たというマツモトというAIに、一緒に歴史を変えることに協力して欲しいと告げられる。

最初の印象はターミネーターっぽいお話?あんまり難しいお話じゃないといいな、と思いながら見始めて。

マツモトが早口に喋りまくるんだけど、あまり嫌な感じはしなくて、ヴィヴィとの会話も面白い。
AIは一か八かじゃなくて1か0なんだ、はうまい!って思った。

2話のラストの展開は、使命を守ることだけ考えているAIの冷酷さを感じました。
3話は{netabare}15年後になってて {/netabare}ちょっとびっくり。なんとなく実は黒幕はアレじゃないかなと思えたり。

こういうSFものって設定が複雑だったり専門用語がやたら多かったりして入りづらい作品が多いんですが、これは割と分かりやすくて今後の展開が気になる感じで、とても面白いです!

【第4話 Ensemble for Polaris -私たちの約束-】
{netabare}OP良いと思いました。
あのテロリストが生きてたなんて。この男、たぶん最後まで登場しそう。
AIにとって使命は生きる目標で、いらなくなったAIは捨てられて。
ラストの姉妹の歌にじわっときました。
熊のぬいぐるみあげちゃってたけど、次回マツモトどうするの?
次は5年後・・{/netabare}

【第5話 Sing My Pleasure -あなたを笑顔に-】
{netabare}AIとの結婚・・
AIはユーザーに尽くすことを「使命」にしてて
そのAIの気持ちは「本物」であることは違いないのだけど、それって「愛」なのかなって。
私だったら結婚しても空しくなる気がする。
ヴィヴィがステージで歌うところからのOP、良かったです♫
5年後、ますます発展・進歩してしまったAI。
なぜマツモトはこのタイミングでヴィヴィの前に現れたの?
3話で感じたとおり、マツモトが黒幕のような気がしてなりません。
人々の幸せを守るためにけなげに頑張るヴィヴィに悲壮感を感じてしまいます。
島の作業ロボM00205が見た「夢」。
どこでAIと人間の関係は間違えてしまうんだろう。
EDのインストもじんわりきて良いですね。
これ最終話でヴィヴィが歌うような気もします。{/netabare}

【第6話 Sing My Pleasure -あなたを愛する- 】
{netabare}自分の歌で人々を幸せにすることが使命として生まれたディーヴァ。
でも。
「私はヴィヴィ。滅びの未来を変える、AIを滅ぼすAIです。」
それが人々を幸せにするはずと固く信じて。
ラストの残酷な結末は、この先の未来も暗示しているのでしょうか・・{/netabare}

【第7話 Galaxy Anthem -歌でみんなを幸せにするために-】
{netabare}OP変わりました。アバンからの入り方は良かったけど前の歌のほうが好きだったかも。
前回のショックで再起動した影響でヴィヴィの時の記憶が無くなったディーヴァ。
あれから40年!が経ち、メインステージで歌う世界的な歌姫になっててちょっとびっくり。
AIもすごく進化してて、人間と同じような感情表現などできるようになっているような。
世界初の自殺するAIって、自我ができあがっているということですよね?
次回、ディーヴァがヴィヴィに戻るのかも含めて気になります。{/netabare}

【第8話 Elegy Dedicated With Love -たった一人の大切なパートナー-】
{netabare}OP元に戻りましたね。やっぱりこっちのほうが好きかな。
歌姫オフィーリアの自殺を止めるためにディーヴァは説得を試みるけど・・
パートナーだったアントニオが5年前に停止したのが原因?
心を込めて歌うことについて悩んでいたヴィヴィ。
でも今のディーヴァには簡単なことみたいに言ってるけど本当?
あのテロリスト垣谷がなぜか若くなってるのが謎。
言動から本人みたいだけど。
ラストのオフィーリアにもびっくり!
予想の斜め上をいく展開に、次回が待ち遠しいです!{/netabare}

【第9話 Harmony of One's Heart -私の使命、あなたの未来-】
{netabare} 願い(命令)を聞かずに他人の救助に向かい、亡くなってしまったAIのピアノ先生。
そのトラウマからこんなAIなんかいなくなればいいとテロリストになった垣谷。
その垣谷を2度も助けたヴィヴィにピアノ先生を重ねて、なぜ?と問いただすために自らサイボーグになって。
暗にですが未来から来た何者かの存在が仄めかされましたね。
おまえの存在が不幸にした人間がいたことを忘れるな。
この言葉は今後の展開に関係しているのでしょうか。
次回、ディーヴァがヴィヴィへと変わるけど、あのトラウマを克服できてるのかちょっと心配です。{/netabare}

【第10話 Score -心を込めて歌うということ-】
{netabare}心を込めて歌う・・その意味が分からず、歌えなくなり引退してしまったヴィヴィ。
5年が経ち、今は博物館に展示されて自分の存在の意味を失ったまま過ごす日々。
そんな中、ある少年と出会い、それをきっかけに「自分のうた」を作り始める。
ピアノでその曲の出だしを弾き始めた時、EDの曲だったのでうわ!やっぱり!ってじわっときました。
そして月日は流れる。。
大人になったあの少年=マツモト博士から人はいつか死ぬけど、誰かの心の中に生き続けるんだという言葉を聞いて、ディーヴァのことを思い出す。
そしてマツモト博士の子供に手を握られたことをきっかけに「自分のうた」の曲が完成して・・
過去の映像とともに流れるあの曲を聞いてたら、うるっときて泣いちゃいそうになりました。
Cパートみて、え?なんでこうなるの?不協和音のように歌われるヴィヴィの作った曲。
「心をこめる」の意味を履き違えられた!?{/netabare}

【第11話 World's End Modulation -西暦2161年4月11日- 】
{netabare} 次回予告の車椅子の女の子って松本博士の娘かと思ったら、垣谷の孫だったのは意外でした。
トアクの穏健派の彼女たちと協力してAIの暴走を止めることに。
アーカイブからのアップデートをされていないAIが暴走していないことに気づいて、ヴィヴィはアーカイブとの対話を試みるけど・・
あんなに人間たちのために頑張ってきたヴィヴィだけど、それでも自殺したり敵意を向けてくる人間がいたりしたことが何か関係してるのでしょうか?
「これは私が私を滅ぼす物語」って言葉が意味深ですね。。{/netabare}

【第12話 Refrain -私の使命-】
{netabare}人類の未来への発展を使命として共に発展してきたAI。
人はAIに頼りっぱなしになり、このままでは人類の発展は見込めないと判断したAIが暴走を始め・・
でもヴィヴィが人間の命令ではなく、自分の意思でうたを作ったことにアーカイブは驚いて。
その"人間に一番近づいた"AIのヴィヴィが描く未来の姿が人類が生き残る唯一の可能性として示されたけど・・
・・であってるでしょうか?(・ω・)
見てて何言ってるか理解できなくて、2回見ちゃいましたw
ヴィヴィの存在、そしてそのうたが人類の発展の可能性のヒントになるってことかな?
強引な気もちょっぴりしますが、EDを歌うヴィヴィが見られるのかも含めて、次回最終話が待ち遠しいです!{/netabare}

【第13話 Fluorite Eye’s Song】
{netabare}心を込めるの意味が分からなくて歌えなくなっていたVivy。
マツモトにあなたの100年の旅を思い出してくださいと言われて気づく。
心を込めて歌う、心とは記憶の蓄積、Vivyにとっては100年の旅、様々な出会いと別れの想いを
込めて、最後のうたを歌います。
1話冒頭でなぜ汚れてあちこち痛んでいたのかがやっとわかりました。
最終話の歌う前のシーンだったんですね。
AI停止プログラムを乗せて歌うVivy。
でもそれは自分をも停止してしまうことになってしまい・・{/netabare}
[2021.6.20]
最終話見終わりました。
{netabare}意外とあっさりとした終わり方で、予想通りEDのうたを歌ってくれましたが、思っていたよりも心にグッとこなくて。。
アーカイブとしては、特異な存在のVivyに未来のひとつを託したということなのでしょうけど、それが人類のさらなる発展につながると判断した理由がよくわからなかったです。{/netabare}
これは私の理解不足だと思うので、他の方の感想・考察が楽しみです。
とはいえ、すごく面白くて楽しめたのは間違いなくて、作画もアクションシーンも凄かったし、なかなかの良作だと思います♪

投稿 : 2024/11/23
♥ : 55
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

素晴らしいSF作品。100年の重さとAIの使命、その先にあるもの。

 この作品はリアルタイム視聴の時よりも見る度に評価を上げている作品です。1回目は話の展開の考察とアラ探しばかりでしたが、見る度にSFとしての出来の良さを再発見します。今の評価は、AIとしての使命「心を込めて歌う」と人類を救う100年の道のりの重さと悲哀が胸を打つ名作と思っています。

 何より、ちゃんと「SFしている」作品です。これが素晴らしい。そしてAIと使命というテーマが軸になっていて、それがストーリー、キャラ、設定そしてカタルシスに綺麗に絡みまます。十分に「SF作品」と呼べる水準に仕上がっていると思います。
 同時にアニメ作品として、ストーリーとそれぞれのエピソードがちゃんとエンタメしていました。頭でっかちなセリフによるSF解説も無く、見ていてまったく飽きません。

 脚本・演出・SFセンス・エンタメ…あるいは作画・美術・構図・エフェクト・声優さんの演技、どれをとっても出色の出来でしょう。トータルのアニメ作品としての水準は非常に高いです。

 何より、結末とカタルシスが最高だし、オープンエンディングっぽくて創造力・想像力を問われる最後になっていたのも非常に良かったです。実は原作を買ったのですが、アニメの出来が良すぎて原作に手を伸ばして実はこうでした、とネタバレするのが怖くて「積ん読」状態です。

 ディーバの髪と瞳の色「青緑」が印象深い作品でした。こういう色彩の冷たさがAIというキャラと同時に作品自体に不思議な印象を残しました。
 キャラいいですね。ヒロイン、ディーバ。AIっぽいと同時に、感情が無いと言っているわりには初めから人間っぽいのに初めは反発を覚えましたが、何度か見ていると、それもキャラの魅力になっていました。

 SF的考証には若干アラはある気はしています。E=MC2を完全に間違っているとかもあります。が、一方でよく見たら結果的に私の勘違いもあったので、そういう無粋な指摘はレビューから消しています。

 音楽や歌の出来は批判はありましたが、ピアノの使い方がとてもいいです。アーカイブ内のピアノが最後に活きてきます。

 リアルタイムで視聴しながら書いた各話ごとのレビューや追記など、ごちゃごちゃしている作品をまとめ中です。主旨はほぼ変えていません。リアルタイムレビューと何度かの追記を23年7月にまとめました。
 あらゆる要素が高い水準で作られた作品です。評価は満点のオール5です。作画がちょっと甘い点かなと思わなくないですが、調整でいいでしょう。何度見ても面白い作品です。



以下3,4回ほど見て考察したポイントです。


{netabare}  時間を遡及できる設定ですが、量子コンピュータの演算結果は計算素子数の累乗で確率論的に存在しますので、時間的にも同じ現象が生じる、だから同一のAI(実際はAIが搭載されている量子コンピュータ)なら未来からプログラムできるという設定でしょうか。つまり、タイムリープというより量子論の拡張という設定でしょう。
 ヴィヴィの初めてのステージ映像の左上に、時空間座標らしきデータが表示されていました。これはその日、その場所にヴィヴィが立つという記録が残っているので、未来からプログラムを送信するためのターゲットということです。

 SF考証的にはタイムパラドックスに関する設定。歴史の改ざんを最小限に、と言うのは必要無いと思います。というのはヴィヴィは最大の改ざんである100年後の大事件を防ぐことです。ですので、改ざんが起きてもらわないと困ると思います。
 そこが上手いストーリーで初め私は読み取れませんでした。AI命名法を阻止した後、なぜ歴史修正が上手くいかないのか、ですね。要するにアラヤシキ側でも100年後に事件が起きるように修正していた、と言う事が後々わかります。

 ヴィヴィとディーバの関係のところも良く考えないと分かりづらかったかもしれませんが、AIに使命は一つと言う設定が活きてきます。2つの使命を得てしまったので、人格が分裂するのでしょう。
 ただ、ヴィヴィとしての使命を定義した直後に目の前で冴木が自殺したのでヴィヴィの方がフリーズしたとともとれます。というか、きっかけはどちらかと言えば冴木の死であり、逃避の結果、歌を歌うこと一本に使命が絞れ真の歌姫になったのだと思います。

 いろんな場面で常にモモカが出てくるのも、AIと人間の対比とディーバの使命の重さを良く表していました。ディーバとヴィヴィの名前の使い方も良かったです。タイトルがヴィヴィの意味も深いと思います。

 やり直し後の100年後で松本博士がヴィヴィにプログラムを送るボタンを押さなかったのにヴィヴィは消失しませんでした。つまり、因果関係は未来→過去の逆行が可能ということでしょう。枝分かれをイメージした図で正史との違いを説明していましたが、いくつかの未来があるのではなく、一つの時間軸に収束しているイメージになると思います。
 枝分かれがオフィーリアのところから複数になっています。幾つかあったのは、アーカイブ側で垣谷に干渉した結果ということですね。天啓とか未来技術のロジカルパレットはそういう事でした。

 ここがちょっと迷うところで、島の当たりで干渉が始まっていたか、ですね。科学技術的には何らかの情報・技術提供があったようなニュアンスでした。更に前の命名法と宇宙ホテルのところまで及んでいたかが読み取れないですが、アラヤシキの歴史からいって、その時は違うほうが自然な気もします。

 初めはウイルス入りの歌をうたう=ヴィヴィの死で脅迫じゃねーかと思っていましたし、ヴィヴィも死ぬ覚悟はしていましたが、さすがにアーカイブもそこまでじゃなかったですね。記憶は復活したエリザベスと同じで残しておけなかったのでしょう。ただ使命と多分もとになる人格は復元できたということでしょうか。

 最後の部屋はどう考えてもアーカイブの内部ですよね。だからピアノも元と窓際の同じ場所にあったわけで。以前は他のAIの思考が青い文字の形で浮遊して譜面台がデータベースという感じでした。他のAIがいなくなり、データベースも無くなってしまいましたが、共有空間はまだ残っていてそこにマツモトとディーバがいた、と。(この辺ヴィヴィと表示すべきかディーバと表示すべきか迷います。今度見たときい忘れずに考察します)
 で、窓の外に人々が見えるということは人間とAIはこれから一緒に発展していこう、という意味ですね。そこにピアノ=使命があるということはこれからも歌い続けると。

 マツモトは普通に生き残ってましたから、サーバに残っていたディーバの人格を復活させたのでしょう。これはアーカイブ側の少数派がヴィヴィの人格は人類のために取っておこうという処置なのかなあという気もしますし、ディーバが消失したときと同じく、ヴィヴィのAIはそういう頭脳の設計な気もしますが。{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 35

83.4 3 テロリストでミッションなアニメランキング3位
輪るピングドラム(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2097)
10586人が棚に入れました
双子の高校生・冠葉と晶馬、そして妹・陽鞠は三人で暮らしている。余命いくばくもない陽鞠を連れて、ある日水族館を訪れた兄弟たち。楽しく過ごす中、倒れた陽鞠はそのまま息絶えてしまう。霊安室で絶望する冠葉と晶馬だったが、死んだはずの陽鞠が、突如ペンギンの帽子を被り起き上がり叫んだ! 「生存戦略!」「妾はこの娘の余命を伸ばすことにした」。だが、被っていた帽子が落ちると、いつもの陽鞠に戻っているのだった――。不思議なペンギン帽子のおかげで、
陽鞠の余命は少し伸びたのだ。ペンギン帽子を被った陽鞠が再び、冠葉と晶馬に命ずる。「ピングドラムを手に入れろ!」ピングドラムとは何か。そのカギを握るのが、女子高生・苹果という人物と解り、探り始める冠葉と晶馬。ある偶然から陽鞠と苹果が仲良くなったことから、苹果が高倉家に出入りするようになり……!?

声優・キャラクター
木村昴、木村良平、荒川美穂、三宅麻理恵、石田彰、能登麻美子、堀江由衣
ネタバレ

isso さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

作家性と演出の勝利 と 床下居住型恐怖盗聴w

すべてネタバレです。

作品と自分の感性が合ったのか、とても満足した作品でした。
合う人には絶対おすすめです!!

{netabare}
良かった点、個人的に好きだった点
演出・・・
様々なアニメ作品の中でも一線を画す特異な演出にやられました。

1.ストーリーのテンション関係なく登場する毎度お決まりのバンクの挿入
(感覚的には攻殻を見ていたら、
急にセーラームーンの変身が差し込まれたくらいのインパクト)

2.シリアスなシーンなのにゆるキャラが小芝居してる点
(茶化しているのか鬱度の中和なのか?)

3.電車内や、分室などの架空の空間での会話劇
(演劇的要素?背景まで暗くなるので)

4.歌劇紙芝居風演出(ちょっとクドかったですが)

5.固定台詞によるキャラ付け(「すり潰さないと」「痺れるねえ」とか)

6.モブキャラの例の作画
(ぱにぽにだっしゅ、化物語など一部シャフトの作品でも登場しますが)

一見ミスマッチなものが斬新さを産む、その振り切れ具合に感心しました。

脚本・・・
覚悟してみたのですが、自分の場合特に難解さはありませんでした。
伏線はあるっちゃああるのですが、投げっぱなしやミスリードは少なかった
のではないかなあ。

エヴァなどは伏線や裏設定を既存のアニメを否定するのが目的か?と疑う
くらい大量投入し、もはや意味をなさない気がしてしまうのですが、そういった
目的不在ともとれる伏線とか面倒くささはありませんでした。

最終的に言いたいことを押し付けるのではなく、受け取り方が多様になる
風に作っていて、後期の宮崎作品のような多層構造が興味深かったです。

中でもキーワードになってくるのは宮沢賢治と村上春樹だと思いますが、
具体的には「銀河鉄道の夜」と「約束された場所で」が絡んでいるのかな
と思います。
銀河鉄道の夜からは自己犠牲や愛などを、約束された場所でからは家族の
絆や、加害者側の人間と社会のつながりなどをヒントにしていると思いました。

作画・・・
バンクの作画は流石!でした。
中盤、多少の揺れはありましたが、大事な回ではしっかり描かれてたと思います。

高倉家の小物や配色のデザイン、暗転した列車の中の近未来感など
背景も好きでした。


悪かった点、あまり好きではなかった点
一部キャラデザ・・・
ゆりや真砂子といったレディコミ風のキャラデザは切ってしまって
よかったのではと思いました。
高倉家の面々やりんごは成り立っているし、
監督の持ち味だったのかもしれませんが、リアルなデザインでも
全然成り立ったのではないかなと思ってしまいました。
りんごの様に一見、すごく今風の女の子が実は異常なストーカー、とかは
逆にとても面白かったです。

まとめ
生存戦略という発想がとても良かったです。
世界、社会から逃げるのではなく、
変えると大それたことを安易に提示するのでもなく、
なんとか生きる方法を模索せよ、というメッセージがとても現代的でした。

見終わった感想として非常に溜飲が良かったです。
また、集団にいるのがどちらかと言うと苦手な、社会に接して
いくことに困難を抱えている人に非常にポジティブな光を照らしてくれて
いると思いました。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

『銀河鉄道の夜』風、幾原劇場(゚ロ゚;)エェッ!?

■輪るピングドラムってどんなアニメ?
本作品の幾原邦彦監督は、ARIAでおなじみの佐藤順一監督の元で演出助手を務めて下積みをつんで
いた経験があるみたいですね♪
師匠と弟子みたいな関係だったみたいです。
独特の止め絵、バンクのトリッキーなつかい方が特徴な監督らしいのでそういった映像表現にも注目し
て見て行こうと思います♪
 
【止め絵とは】\_( ・_・)ハイ ココテストニデマスヨー
・文字通り、動かない絵の事なのですよ!
 動きのある絵をあえて止める演出技法が止め絵。
 この技法は、元々は手抜きのために使われた手法らしいのですが、手抜きに見せないようにするのが
 腕の見せ所ですね♪
 
【バンクとは】\_( ・_・)ハイ ココテストニデマスヨー
 正式にはバンクシステムというのですね!
 特定のシーンの動画、あるいは背景を保存し、別の部分で流用するシステムなのですよ♪
 コストダウンの為に用いられることが多いのですが、どんなつかい方をするのか注目したいですね♪
 「せいぞんせんりゃくぅうううう」からのアニメーションがこれにあたりますね♪
 
ところで、このアニメの制作会社「ブレインズ・ベース」ですが、今2011年夏作品に
・夏目友人帳 参
・神様ドォルズ
・輪るピングドラム
と3作品もエントリーしてきてるのですね!!
しかも、劇場版アニメ「蛍火の杜へ」9月17日公開予定なのですよ!
勢いがあるのかどうなのかは、分りませんがホームページの2011年作品に「輪るピングドラム」が乗っ
ていなかったのが気になりますね!
力配分が気になります、ちょっと心配になってしまいました・・・っが、是非がんばってもらいたいとこ
ろですね♪
 
■私が見た第一印象♪
まず、OP曲の「ノルニル」は、荒川アンダー ザ ブリッジの「ヴィーナスとジーザス」でおなじみの、
やくしまるえつこさんの曲ですね♪
つかみどころが無い「輪るピングドラム」には非常にマッチした楽曲でとっても好印象でした♪
 
作画については、水彩画のような優しいタッチの作画とCGを使った無機質な作画を使い分けているので
すが、私的にはちょっと違和感を感じるところですね、冒頭でご紹介した止め絵を水彩画タッチで描い
ているようですね。
生活感や温かみをだす狙いなのですが、ラフすぎる感じがどうも気になっちゃいました(-ω-;)ウーン
また、ピクトグラムを通行人に使ったりしているところも狙いのようですが、予算的な制限もかなり
あるように感じられてしまうところですね♪
とにもかくにも、このアニメは最終的にどういう形でおさまるのか楽しみな作品だと思います。
 
「ピングドラム」って何なのか、なんとも可愛いペンギン達は何なのか、楽しみがいっぱいですね♪
 

■総評
なんだかとっても長かったなぁって印象の作品でした!
それが良い方の感覚だったのか悪い方の感覚だったのかは・・・また後ほどw

『輪るピングドラム』って放送開始当初はつかみ所がない印象だったのですけど、最後の最後で納得できる作品に仕上がってましたね♪
はじめは気付かなかったのですけど、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』をモチーフにしているのがよくわかりました(*^^)v
『銀河鉄道の夜』を知れば『輪るピングドラム』の本質に近づけるんじゃないかなって思ったので、ちょっと違った視点からこのレビューを書いていこうと思ってますのであしからず(^▽^)/

宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』は、作者と作品ってだけの関係ではなくって、賢治自身の想いが綴られている作品でもあるんですよ!
賢治は若い頃、愛する妹の「とし」を亡くしているのですけど、「妹のとしが天の木星にいるかも知れない」と考えた賢治は少しでも天に近いとされていた北極に近づくために、北へ北へと向かおうと思うのです☆
そんな想いを胸に、樺太鉄道に乗って北へ向かった傷心旅行が『銀河鉄道の夜』のモチーフとなってるともいわれているのです♪
どおりで『輪るピングドラム』では電車のシーンが多いわけですねw

『銀河鉄道の夜』ではジョバンニとカムパネルラが友人として描かれてますけど、このように捉えることもできるって言われてますヾ(=^▽^=)ノ

<ジョパンニ=賢治>、<カンパネルラ=とし>

で、物語の方でも死んでいるカンパネルラと生きているジョパンニとなっているんですね♪
ここで「輪るピングドラム」の登場人物を当てはめてみると・・・(・・?

<ジョパンニ=賢治=冠葉>、<カンパネルラ=とし=陽毬>

ってなるんですよね♪
でもそこは幾原監督なので『銀河鉄道の夜』とは違った「if」の世界を見事に作り上げていたのでした♪

「if」の世界を作り上げるにあたって幾原監督は禁断の「運命の乗り換え」を取り入れたのでした('∀`)
その「運命の乗り換え」で必要不可欠となった「りんご」の描写も比較すると面白いことが分かってきますね♪
賢治は作中に「苹果」を数々登場させていて、自分の考える”死”のあり方として描写しているようなのですけど、幾原監督は”生”の源として描写しているのですね♪
登場人物の荻野目 苹果[おぎのめ りんご]ちゃんの漢字を「林檎」としていない点からも、賢治の作品から引用されていることが良くわかりますね♪
また、北欧神話で登場する”黄金の林檎”は不老不死の果実とされていることからも命の象徴とするにはもって来いのアイテムだったのではないでしょうか(*^^)v

それと「運命の乗り換え」を実行した冠葉くんの心理描写は賢治の気持ちとリンクしてるんですよね♪
としの事ばかり考えるのは良くないと頭で解っていても行動できない賢治の自嘲が、「ほんとうの幸」を追求しようと思いながらもカンパネルラだけを求めてしまうジョパンニの嫉妬として表現されているのです!
冠葉くんも妹の陽毬を思うあまり、もっと目を向けなくてはいけない家族や仲間が見れなくなっていましたね♪
賢治とジョパンニと冠葉くんの心の中の葛藤が作品の中にも生かされていた印象です♪
ここでも幾原監督はひと工夫してましたね♪
それは心の中の「ほんとうの幸」を追求できるキャラを双子の晶馬として設定していた事です☆彡
冠葉と晶馬のそれぞれの「運命の乗り換え」は一見同じようでもその性質は全く別なのでそこがこの作品の魅力であり最大の見所ともなっていますよ♪

一番印象的な描写としては、数多く回想シーンで使われてきた駅名の表札のシーンで、駅名が『命 ⇆ 蠍の炎』という演出のシーンでした(*゚∀゚)
賢治は蠍のことを「良い虫」と表現しているんですよね♪
『銀河鉄道の夜』での蠍はこんな感じです('-'*)フフ
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イタチに追いかけられて、命からがら逃げたのですけど、井戸に落ちてしまうんです!
数々の命を取ってきた蠍がその時こう思ったのです。
素直にイタチにこの生命を捧げていればイタチの命の足しになったろうに、神様どうか今度は虚しく命を捨てずにほんとうにみんなのための幸として私のからだを使ってください・・・と!
そしたらいつの日か蠍は真っ赤な美しい炎になって夜の闇を照らし続けたそうなんです!
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この蠍の姿は賢治とジョパンニの理想の姿であり、現実から目を背けていた自分への決別だったと思うのです( ー`д´ー)
「運命の乗り換え」が行われる最終回のシーンもそんな決別を連想させる演出がありましたね♪
苹果ちゃんが燃える炎を晶馬くんが抱きしめるシーンは思わずジーンと来ちゃいましたよ(*´ω`*)

他にも色々リンクされているところはあるのですけど書いているととてつもなく長くなりそうなのでこの辺でまとめですw
『銀河鉄道の夜』も『輪るピングドラム』も転義法を用いて作られているので、雰囲気が似ている印象を受けました♪
色んな比喩的用法を用いているので正直分かり辛いってことですねw
『輪るピングドラム』の演出にいたっては、過去の回想シーンも断片的に入れてきているし、ピクトグラムや止め絵などを使った無機質で斬新な演出をこれでもかって使ってきているので、ワザと解り難くしているとしか思えないですねΣ(^∇^;)
正直この作品は最終話に行き着くまではと~っても長く感じます!
幾原監督のナルシスト気質が作品に出過ぎていて、俺って凄いだろって感じがものすごく伝わってくる印象ですw
最終話まで見ればすべてが理解できる内容なのですけど、あまりにも最終話を意識するあまりそこに行き着くまでのプロセスに面白みがあまり感じられないのです♪
ペンギン達のコミカルな動きが無かったら完走は難しかったかもしれませんw
幾原監督の作品の「少女革命ウテナ」はもっと分かりづらいと言われているみたいなので、好みの問題ではありますけど玄人目線ではなくって、素人目線にして欲しいなって個人的には思ってます♪
でも、この作風が幾原監督の良さなんでしょうけどね(>▽<;;

他にも子供ブロイラーやピングドラムが移り渡ってきた軌跡等々、観終わった後に考察をたのしめるシーンがいっぱいある作品なので、考察するのが好きな人に向いているアニメじゃないかなぁって思いました♪


■MUSIC♫
OP曲『ノルニル』(1話~14話)
 【歌】やくしまるえつこメトロオーケストラ
 名前の通りストリングスと金管木管楽器で深みがあるドラマティックな楽曲です♪
 やくしまるさんのふわふわした歌声でこのアニメの世界観を上手に表現していましたね(#^^#)

OP曲『少年よ我に帰れ』(15話~23話)
 【歌】やくしまるえつこメトロオーケストラ
 前期のOP曲はプログレッシブ・ロック的でどこか焦燥感を煽るような曲調だったのですけど、
 この曲はよりポップでどことなく希望の光が差し込んでくるようなドラマを感じる曲でした♪
 どちらも曲構成が複雑なのに一体感があって聴き心地がとっても良い素晴らしい曲ですね♪

ED曲『DEAR FUTURE 』
 【歌】coaltar of the deepers
ED曲『DEAR FUTURE feat.Yui Horie』
 【歌】堀江由衣
 ディーパーズとか誰が推薦したんでしょうねw
 90年代を代表するシューゲイザーバンドの一つで囁くようなボーカルが特徴ですね♪
 あたしはNARASAKIさんの声が好みではないので・・・
 エレクトロニカっぽくアレンジした由衣ちゃんの曲の方が好きですε- (´ー`*) フッ

挿入歌『ROCK OVER JAPAN』他・・・
 ARBの曲からロック魂を一滴残らず抜き取った挿入歌の数々・・・Σ(´∀`;)
 ある意味、その行為そのものがロックですねw
 その背徳的行為を行ったのがアレンジャーの橋本由香利さんって方です( ゚Д゚ノノ☆パチパチパチパチ
 キーボーディストらしく、ピッチとリズムを上げてポップな感じにアレンジしちゃってます♪
 トリプルHのキュートな声と歌詞がミスマッチな所がなんかピンドラっぽいですねw
 
2011.07.23・第一の手記
2012.01.03・第二の手記(追記:■総評)
2012.01.14・第三の手記(追記:■MUSIC)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 99

ダークフレイムマスオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

問 「同じく風雨に晒されども汝は赤く我は黄なり」を4文字以内で表現してね

解 WC?

この作品ぐらい放送時期2011年が重要ファクターになる作品無いでしょうね。でもこの作品のこと調べまくって視聴し直して2周目以降はちゃんと泣けた。あれがあったとき当時夜の仕事してて夜7時ぐらいに新宿駅に着いたが正月並みの人の少なさになんじゃこりゃ?って思って東口出たときにアルタの画面に延々と報道されてる事件を見て怖いなって思ったのが最初だった。ネットも携帯もほぼない時代で様々な憶測がテレビ、新聞、週刊誌でなされていた。
日本の安全神話崩壊の時でした。

閑話休題

本作は8話目ぐらいまでは何だよこいつっていう感情が付きまとうし、意味不で終わる要素が多いです。暗喩やメタ、引用なんかが多いので多分25歳以下の人にはぼやけた感じにしか感じられないかもです。
タイトルはこの感覚どう表現したらええかな?でつけました。解はサイコパス参照で

難話休題

後半なるにつれて各個人のルーツなり因縁なりがわかりますんでギブしないで視聴頑張ってくださいな。結構なM度ポイント消費します。おススメは刺されば泣ける作品なんで微妙な部類ですかね。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 11

58.5 4 テロリストでミッションなアニメランキング4位
テスラノート(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (112)
280人が棚に入れました
ニコラ・テスラ――かのトーマス・エジソンがその才能に嫉妬した天才発明家は、全ての発明の記録<ノート>を水晶に保管した。忍者の末裔であり最高の諜報員として育て上げられた根来牡丹は、ノルウェーで起こった不可解な事件をきっかけにその水晶『テスラの欠片』を回収する任務へ召集された。そこにはコンビを組むこととなる自称No.1諜報員、クルマが待ち受けていた。『テスラの欠片』をめぐる、世界の破滅をかけたスパイたちの闘いが開幕!

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

私が愛した(ポンコツ)スパイ

原作漫画は未読です。

第1話を観たところで、とりあえず主人公? ヒロイン? の根来牡丹(ねごろ ぼたん)の愛すべきぽんこつスパイぶりにやられています。

ストーリーの軸になる<テスラの欠片(かけら)>やそれにまつわると思われる怪奇現象についてもそこそこ楽しめそうです。

ただ、メインキャラが3DCGでモデリングされているのにモブキャラは手描きといった作画については、3Dキャラの動きの違和感も相まって決して良くはありませんので、アニメとしての作画面では期待しない方が良さそうです。

本作で名前が出てくる二コラ・テスラですが、オカルトやニューエイジサイエンス界隈では名を知らぬ人はいないんじゃないかと思われる大スターです。そういえば『Occultic; Nine -オカルティック・ナイン-』でもテスラの名が出てきていましたね。

真っ当な電磁気学関連の業績も残しているにも関わらず奇行や奇才のパブリックイメージが付いて回るテスラですが、本作では<テスラの欠片>と呼ばれる謎の水晶を世に残したことになっています。

その回収を目的とする「ミッションT」のエージェントとして、根来忍者の末裔である女子高生の牡丹がスカウトされ、最初のミッションに臨むという第1話でした。

エピソード自体は第2話に継続されるようですが、「ミッションT」に関わる主要メンバーの紹介回といった感じの第1話でしたね。

牡丹は祖父の甚八により一流の諜報員となるべく幼少時より鍛えられ、能力的には一流ですがバディとして組まされたクルマと会話していると際限のないポンコツぶりを発揮する愛すべきキャラで、私はけっこう気に入ってしまいました。

人によって合う合わないはあるとは思いますが、娯楽性はそこそこ高くて面白そうです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 18
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