ツンデレで戦闘なおすすめアニメランキング 42

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのツンデレで戦闘な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月19日の時点で一番のツンデレで戦闘なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.1 1 ツンデレで戦闘なアニメランキング1位
ささみさん@がんばらない(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (1336)
6843人が棚に入れました
引きこもりの「ささみさん」と奴隷体質の「お兄ちゃん」のささやかな生活に降りかかる、八百万の神々による怪奇現象。
そして、個性あふれる「邪神三姉妹」とのありえないラブコメ。
そんな日常系として描かれる非日常の物語。

声優・キャラクター
阿澄佳奈、斎藤千和、花澤香菜、野中藍、大塚芳忠、沼倉愛美、日高里菜
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

がんばらないで見るのが調度良い、シャフト演出が光る作品

2013年1月より放送
全12話。


【前置き】

「物語シリーズ」「まどか☆マギカ」等で有名なシャフト制作。
放送当時も見ておりましたが、ふともう一度この独特の世界観に触れたくなりDVDで視聴しました。

シャフト制作アニメは毎作DVD版で、「そこまでこだわらなくて良いでしょ!」って思う程の異常な量の作画修正をしてくれるので、2度見するのもまた楽しいですしね。



【あらすじ】

主人公、『月読 鎖々美(つくよみ ささみ)』通称「ささみさん」は、ヒキコモリです。
着替えるのも、食事をするのも、とにかく「がんばらない」。
その生活の面倒を見るのは、異常なまでの奴隷体質の「お兄ちゃん」唯一人。

そんな彼女は、実は神霊「最高神のちから」をその身に封じた『月読の巫女』であり、これまでの環境や辛く非人道的な修練の日々から、遂に逃げ出して来ていたのでした…。

この兄妹と、難癖もある『邪神(やがみ)三姉妹』を中心に、八百万(やおよろず)の神々による怪奇現象が、面白おかしく時に残酷に…彼女の身に起こっていきます…。


【論じてみる】
{netabare}
本作は、シャフト制作作品の中では今一つの知名度ですね。
しかし、その独特の雰囲気や演出は、まさにシャフトらしさに溢れています。
前知識が無くても、これ「物語シリーズ」っぽいっと思った方もいらっしゃったのではないでしょうか。

キャラクターも皆可愛らしく描かれ、それを彩る作画に関してもシャフトの中でもかなりのクオリティ。
ささみさんの部屋でのみ入る、シャボン玉越しに画面を眺めているような淡い七色タッチの演出も、とても独創的でしたしね。
本編が終わったかと思えば、エンディングでは毎回キャラクター達のガヤが激しかったり、次回予告でも趣向を凝らしたヒキコモリ小ネタが色々と用意されたり…。

こういう、普通ならただ仕上げるだけで終わるところに
「もう一癖入れてやろう!」
という製作者の心意気を感じたのが、私が本作をもう一度見たくなった理由だったのかもしれません。

ただ…、肝心のシナリオに関しては、改めて観直してもイマイチでしたね。
原作が完結していないこともあり、全12話で全容が全く描ききれていない…、もとい描き切ろうとする感じすらなかった点が、何よりの残念要素だと私は思います。



冒頭は、まさに謎だらけのキャラクター達の理解不能な展開が続き、置いてけぼりをくらいます。
(この時点で、既に初見の人は視聴をやめかねないかもしれませんね…。)

世界観の説明は、第3話での「ささみレポート」。
ここでやっと、この「日本神話」を主軸にした世界観と、人物設定が明かされていきます。
ささみさんが、これまで色々な柵に縛られていた自分を断ち切る為に、あえて今は「がんばらない」ことにしていることが垣間見えてきましたね。

ただ「最高神のちから」と一言で言われても、意味不明な人も多かったかと思います。
とても分かり易く言えば「涼宮ハルヒ」に近いチカラを、ささみさんも持っていると思えば大きな差異もないかと…。
ただ、ささみさんはハルヒと違い、その自身のチカラを理解し、コントロールしようとしているのですが…。



さて、どこかファンシーな ささみさんの雰囲気とは違い、描かれるのは日本神話を元とした八百万の神々達。
これを、シリアスに見たらいいいのか、気楽に見たらいいのか…。

それこそ、タイトル通りの「がんばらない」。
世界観や台詞を覚えて、シナリオを熟知しようというよりは、基本的に演出や小ネタを見て気楽に楽しむが一番の作品のように私は思いました。
そうして身構えていないからこそ、世界観がガラリと変わった時も余計に楽しめるかと思いますしね。

何より、キャラクターがそれぞれ可愛いので、そう楽しむのが一番です。
変に萌えに走りすぎていないキャラクターデザインも、個人的には好みでしたし。


ささみさんは、阿澄佳奈さんの声が非常にマッチしていて、気怠さと頑張らなさ加減が光っていましたね。
「邪神三姉妹」も、でっかいロリから、ロリババァに加え、メカ女子高生と、バラエティーに富んでますし。
この姉妹に関しては人によって好みが大きく分かれるので、論争の火種にもなりそうですが…(笑)

ちなみに私は断然、次女のメカ女子高生『邪神 かがみ』派でした。
ちびまる子ちゃんのような黒髪ショートの髪型は勿論のこと、特徴的な「~のです」の喋り方や、時に挟む暴言、さりげないオヤジギャグ等々。
そしてそして、毎度眠たがる際の彼女の

『ふにゃぁ~~♪』

に、私はもぅイッチイチと悶え苦しんでおりました。
(この苦しみには、恍惚がブレンドされています。)

声を演じられているのは大人気声優の「花澤香菜さん」。
私としては、彼女が演じた数多くキャラの中でも、このかがみが個人的にかなり上位に食い込む程大好きなのです。
「千石撫子」「黒猫」「結城美柑」「天使ちゃんマジ天使」と、少し上げるだけでも名立たる超有名キャラが揃い踏みですが、それでも決して負けてはいません。
不器用ながら、とても友達思いの良い子ですしね。

いやまぁ、後の姉妹も良いんですけどね。
ロリにロリですし(*´Д`)ハァハァ



さて、物語としては中盤の、ささみさんとお母さんとの回が最高潮でした。
ここに関しては、本作をアニメ化にまで押し上げる人気となっただけの良エピソードだったと思います。
あのお母さんの、頑なな姿勢とその反面の内にあるデレっぷりは、とっても可愛かったですしね。
(しかしまぁ「働きたくない」「がんばりたくない」に加え「死にたい」を連呼するお父さんといい、ささみさん一家のキャラは濃すぎますね…。)

ただ、以降のエピソード「悪徳オカルト結社『アラハバキ』との一戦に関しては、かなり投げっぱなしで終わっている感が強く、多くが謎のまま先の展開を暗示せず物語が終わります。
この点が、本作最大の短所と言えるでしょう。
シャフト制作では、原作シナリオを忠実に再現することが多く、このように話が途中で終わるケースが多少ありますが、「化物語」などはそれでも物語の区切りはしっかりしておりました。

今現在の話題性を顧みて、まず2期がないことを考えると、本作は結局ただの原作販促アニメでしかなくなってしまい、非常に残念です。
決して内容が悪くないだけに…、余計にそう思います。
{/netabare}



【変態お兄ちゃん、月読 神臣(つくよみ かみおみ)】
{netabare}
さて、前述でも述べた通り本作は、ささみさんや邪神三姉妹が、可愛く個性的なキャラ立ちを見せるのですが……。
私的には、この奴隷体質の「ささみさんのお兄ちゃん」の強烈なキャラ立ちに、全部食われてしまったのでは…とすら感じましたね。

作中一切顔を見せないその風貌だけでも、既にかなり異質に見えるのは当然として…。
(この顔を見せない演出も見所!)
その行動や言動は、全て妹のささみさんへの溺愛に満ちており、


『お兄ちゃんはいつでも、ささみさんの側にいますよ~。

 お兄ちゃんを1人見かけたら、30人はいるものと思って下さ~い。』


なんてゴキブリ染みた変態発言は、最早日常茶飯事。

彼女への奴隷的な振る舞いも非常に板についており、回転寿司での一コマでは会話の合間にある

「あっ、次サーモン」「シャリ半分にして」「ワサビ嫌い」「シャリにお醤油付けたら殺す」「フーフーして」

という、ささみさんのワガママ要望に全て迅速に対応したりと…、気持ち悪い反面なんだか私もこんなお兄ちゃんが欲しくなっちゃいました。
…いやまぁ、その後すぐ全裸になって、

「僕を…、僕を食べて下さ~~~~~い!!!」

と言って、回転台から流れてくるような人なんですけどね……。
まぁ一応ちゃんと、お寿司を乳首に乗せてはいたようですけど。(←なんのフォローだ!)


ただ、基本的にゴキブリのような扱われ方をされているワケですが、その実ささみさんも

「お兄ちゃんが変態だったから、私は落ち込んでいる暇もなくって…。

 ……おかげで救われた。」

と言っているシーンもしっかり描かれているのが、また良いんですよね。
にくい兄貴ですね、こういうキャラクターはホント大好きです。


声優「大塚芳忠さん」(ワンピースの「Z」や、NARUTOの「自来也」等を担当されています)の起用は、「お兄ちゃん」というにはいささか高齢の声に思えましたが、それを補って余りある演技力に脱帽しました。
あの低い声での剽軽な言動の数々は、非常に耳に心地良かったです。

彼のその異質さの起因は結局、作中で明らかになることはありませんでしたが…、そのミステリアスさも含めて作中でもダントツのインパクトでした。
お母さんから「哀れな存在」と呼ばれていた彼ですが、その言葉にはこの個性以上の何かが、きっとあるのでしょうね…。
{/netabare}



【総評】

やはりアニメ単体として見る限り、説明不足で尾を引く展開のまま終わっていることは大きなマイナス。
あえて説明していない点があるにしても、それが人気に繋がらなければ商業作品としては失敗と言っていいでしょう
そういう点からも、人には自信を持ってオススメは出来ない作品です。

ですが中盤までの展開は、日常とシリアスを上手く表裏させた作りで、高クオリティの作画で彩られる可愛いキャラクターと、その演出や多くの小ネタも含めて、個人的には大いに楽しませてもらいました。
オープニングの「Alteration」(ZAQ)も、とても好みでしたしね。


しかし、やはりなんといっても…、ささみさんのお兄ちゃん。

『婚姻届は既に、ささみさんの名前を書くだけのものを用意してありますからね!

 法律だけが、僕らの敵ですねぇっ!!!』

なんて異常な台詞を繰り返す、この上なく残念なキャラクターを愛でる、そんな作品でした。
視聴の際は、是非がんばらないで♪


ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『月読 神臣(お兄ちゃん)』 声 - 大塚芳忠さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『邪神 かがみ』 声 - 花澤香菜さん



以下、私がもし「お兄ちゃん」になったら……。
(※どーでもいい話なので〆ますね。)
{netabare}

ちなみに私も、ささみさんのような可愛い妹がいたら、

きっと本作のお兄ちゃんみたく、この上無い愛情を行動で示そうと躍起立つのではないかと思います。


ともすれば当然、私も彼と同じように、妹に美味しく食べられたいという気持ちから、

回転寿司で、妹の眼前に全裸で流れてしまうのでしょうね。


あぁ一応、ネタとしては「おいなりさん」となります。


どうでしょう…。

こんなお兄ちゃんで良かったら………。。。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

内容の把握にはちょっとがんばる必要があるかも…

まずストーリーは端的に言うと
主人公のささみさんはどこにでもいそうなひきこもりの少女。
だが実は彼女には最高神アマテラスの力を身に宿していた。
その彼女を剣、玉、鏡の三姉妹が外敵から守るというお話。

正直に言うとこのストーリーを把握するのに
結構時間がかかった。
1話を見て、後半の展開が「なんでこうなったの!?」
と急展開すぎてわからなかった。
だけどだんだん話数を見るごとに理解できるようになった。
無論内容が理解できれば、面白い作品だ。

それに作画もシャフトなだけあって
独特な世界をかもし出していて
特に背景が例えるならば「化物語」のような雰囲気
に似ていると思った。

このアニメを見るにあたって
1話を見る前に事前に内容を把握した上で
見ることをおすすめする。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 57

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ささみさん@がんばったお☆

原作は未読なので最初は全く内容が分かりまでした(笑)

いや...終わってみてもあんまりよく分かりませんでした(笑)

でも1話1話は楽しめたし、シャフト制作ということで作画とか演出はさすがなものでしたヽ(=´▽`=)ノ

あらすじ

いつも引きこもりのささみさんとシスコンのお兄ちゃんとのちょっと変な生活の中に起こる八百万の神々による怪奇現象。
なんだか不思議で個性的なキャラクターたちとの日常?
そんなよく分からない日常で日常っぽくない怪奇ファンタジーアニメです♪


私は神話とか好きなので、そういう面では良かったのかな?

でもやっぱり終始不思議なアニメでした(≧∇≦)☆

投稿 : 2024/11/16
♥ : 58

76.7 2 ツンデレで戦闘なアニメランキング2位
空の境界 第一章 俯瞰風景[フカンフウケイ](アニメ映画)

2007年12月1日
★★★★★ 4.1 (1106)
6360人が棚に入れました
落下する少女の夢、俯瞰を断つ直死の眼 連続する少女たちの飛び降り自殺。現場はすべて、かつては街のシンボルタワー、今では廃墟と化した巫条ビル。屋上には浮遊する「霧絵」がいた…。\nそして事件が5件を数えた頃、万物の生の綻びと死線を視る能力「直死の魔眼」を持つ両儀式が謎に挑む。

声優・キャラクター
坂本真綾、鈴村健一、本田貴子、藤村歩、田中理恵

ZIN さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

映画館で全てみました。感想も見てくれると嬉しいですw

原作を読み終わり、その後、劇場版を映画館まで観に行きましたww(原作7章・未来福音?及び劇場版7章全て見ました)

話の流れとして医学的な話や、陰陽五行の話などが出てきますしそれを更にややこしく書かれていたり、描かれているので難しいかなと正直思います。

声優の配役は統一されていたと思います。

原作でも1章~7章は時系列ごとに書かれていないし、劇場版でも原作と同じ時系列で描かれているのでややこしいかな?とも思います。

私は原作を先に見ていたので、割とすんなりと作品に入っていきましたが、見ていない方はなかなか難しいかなとも思います。
ちなみに第1章の「俯瞰風景」の俯瞰とは、「近いものは大きく見えるが遠いものは小さく見える」といった意味だったと思います。

内容はというと上手くコメントできないので、非道く簡潔に言いますと
『主人公が敵?(厳密にいうと敵では無いかな)と戦う、が、その敵には色々複雑な事情があり、その敵を誑かす不貞な輩がおり、その輩がその敵達を唆している。そしてその主人公には想いをよせる?人や、一応頼りにしている上司?がいる。
主人公は一言で言うならば、無垢な存在なんだけど、嗜好が変態的(実際に作品の中で自分で言っている)』
といった内容です。

原作は奈須きのこさんですが、TYPE-MOONではありません。原画は武内氏です。

ストーリーを追っていくなら月姫を先でも後でも良いので見ていくと関連する名前や言葉が出てきますよww

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

圧倒的なクオリティの映像と音楽で描くポエム

原作未読。
全8章からなる物語の1章目。約50分。

まずは「空の境界(からのきょうかい)」シリーズに共通することを紹介します。

圧倒的な映像美と、ダイナミックな動き。
映画的なカメラワークが使われ、画面全体に立体感が溢れています。

その中に隠れる、独特な色使い。
蒼に対する橙、赤に対する緑。
色で言うと正反対、補色関係にある光の使い方が特徴。

この表現は「相反する二つのもの」というメッセージを表しています。
これに加えて「生と死」「殺人」という非日常なテーマを扱っている作品です。

そして、バトルシーンもありますが、どれも圧巻。
作画・演出を担当しているのは、Fate/Zeroを作ったufotable。
その会社が、映画用に力の入ったクオリティで描いています。

また、梶浦由記が作曲し、Kalafinaが歌うエンディングテーマはどれも素晴らしく、内容にも深くリンクしています。
まったくハズレがないと言ってもいいほどです。

キャラクターたちも魅力的です。
メインキャラクターは以下。

・両儀式(りょうぎしき)
・黒桐幹也(こくとうみきや)
・黒桐鮮花(こくとうあざか)
・蒼崎橙子(あおざきとうこ)

この名前にも実は意味があるのですが、それは内容を追っていくと分かってきます。


なお、「空の境界」は、時系列が特殊です。

正しい時系列では、
2章→4章→3章→1章→5章→6章→7章→8章

詳しくは、
{netabare}
2章(1995年9月)
4章(1998年6月)
3章(1998年7月)
1章(1998年9月)
5章(1998年11月)
6章(1999年1月)
7章(1999年2月)
8章(1999年3月)
{/netabare}

そのため、1章だけを観ても状況が掴めません。
それに加えて、難解で抽象的なストーリーや台詞。
同じ言葉をさまざまな別の言葉で言い換えていたり、辞書に載っている意味とは違う意味で用いたりしています。
一つ一つ紐解いていく必要がある、「言葉のあやとり」のような会話です。

また、その映像美がある意味「壁」を作っています。
「死」や「殺人」を扱っているため、死体や血しぶきの表現がリアルで、グロテスクです。
苦手な人には辛いかもしれません。

この1章が、このシリーズ全体を観られるかどうかの「境界線」になっていると思います。
その境界線をまたぐことができたなら、終章まで楽しめると思います。


ここからは考察です。

俯瞰風景 → ココ
殺人考察(前) → http://www.anikore.jp/review/450923/
痛覚残留 → http://www.anikore.jp/review/452086/
伽藍の洞 → http://www.anikore.jp/review/452849/
矛盾螺旋 → http://www.anikore.jp/review/456943/
忘却録音 → http://www.anikore.jp/review/466298/
殺人考察(後) → http://www.anikore.jp/review/491929/
空の境界 → http://www.anikore.jp/review/491992/


【1章「俯瞰風景」の考察】
{netabare}
1998年9月の話。

EDテーマは「oblivious」
「~に気付かないで」という意味。


「狭い空間」とは「現実」を表しており、「広い空間」とは「理想」を表しています。

「俯瞰」、つまり、客観的な視点で見たときに、理想と現実の間の距離を感じてしまう。
それが「遠い」という感情を呼び起こし、「逃げ出したい」という気持ちに繋がっていきます。

ビルから投身自殺した少女たち。
橙子「彼女たちは、本当は死ぬつもりはなかった」
「逃走」していた彼女たち。
「浮遊」していたが、暗示をかけられ「境界」を乗り越えて、「飛行」という手段を選んでしまった。

では、「逃走」「浮遊」「飛行」とは何か?

式「地に足が付いていない。飛んでいるのか?浮いているのか?」
橙子「逃走には2種類ある」
幹也「トンボを追いかける蝶々の夢を見た」

この3つのセリフにヒントが隠されています。
「逃走」は2つに分けられます。

1つは「浮遊」
・目的のない逃走
・永久に続けなければいけない勇気

浮遊するように羽ばたく蝶々に例えられています。
目の前の辛い現実から目を背けず、現状に耐え続けること。


もう1つは「飛行」
・目的のある逃走
・一時の勇気

トンボを一生懸命に追いかける蝶々に例えられています。
自分の弱さに耐えきれなくなったとき、人は「飛行」を選ぶ。
つまり「死」という、幹也に言わせれば「極論だけど甘え。けれど、否定できないし、反論もできない」選択肢です。
トンボを追いかけた蝶々がやがて力尽き、地上に墜落してしまうように。

これには、
トンボ=黒桐幹也
蝶々=巫条霧絵
という現実の関係を表す、もう1つの意味も含まれています。

橙子「我々は、背負った罪によって道を選ぶのではなく、選んだ道によって罪を背負うべきだ」
橙子はそう言いましたが、巫条霧絵は、自らの罪に耐えきれず、また、1度経験した「死」に魅了されたこともあり、ビルからの飛び降り自殺という「飛行」を選びました。

空(そら)に浮かぶ、空(そら)を飛ぶ、その2つの境界線。
それを上から眺めた俯瞰風景を知ってしまったがゆえの行動。

「飛行」という方法に気付かなければ、選ばなかったはずなのに……。


なぜこのようなことになったのかは、後の章で分かってきます。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 56

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ひたぎさんより怖い女、”両儀 式” あんた怖すぎだよ・・・。

(内容について)
本作品は面白い作品ですが、人を選ぶかも知れませんね。

第一章 俯瞰風景
第二章 殺人考察(前)
第三章痛覚残留
第四章 伽藍の洞
第五章 矛盾螺旋
第六章 忘却録音
第七章 殺人考察(後)
「空の境界」は全7作品で構成されます。BD-BOXだと、他に「終章」(後述)と「Remix -Gate of seventh heaven-」、「全七章の軌跡」が収録されています。
本レビューでは、全七作品についてまとめてコメントさせていただきますね。


本作は死をテーマにした作品です。殺人という行為を通して生・死についての意味を表現しているのかな。
作品中、殺人シーンや戦闘シーンでは血しぶきドピュドピュ、手や足があっちゃこっちゃ状態で、そういうのが弱い人は余り見ない方が良いカモです(でもR指定は無いので、一応規制範囲内の描写みたいですね)。


原作は長編小説で、原作をご存じ無い方だと本作品は少しとっつきづらく感じてしまうかも知れません。理由は作品を一章から見ても設定や背景について説明されない為、人によっては置いてきぼり感を感じてしまう可能性があります。でも二章、三章・・・と観つづけていくと、時系列こそ前後してしまう時はありますが、ちゃんと設定・背景について説明があります。なのでそこまで見続けるモチベーションを維持出来るのであれば、この作品の物語としての完成度にきっと驚いてしまう事と思いますよ。


キャラクタの作画についてですが、ちょっと賛否両論あるかも知れません。メインヒロインの両儀 式さんですが、設定上中性的な顔立ちとされている為、好みによっては男性からも女性からも好かれない可能性があります。正直私的にもあんまり好きな顔では無いです。


さて両儀 式さん。ちまたでは化物語主人公の”ひたぎ”さんが危ない女としてあげられていますが、両儀 式さんの危なさはそれ以上!ともかくヤバイ、マズイ、怖ひ・・・。
まぁでもこのお方、とっても強いんです。剣術も達人級ですし、体術も相当なもの。この方が怒ると、目がピカーって光って襲い来る敵をバッタバッタとなぎ倒す。う~んカッコよす。
そんな訳で、本作品の見所はなんと言っても派手な戦闘シーンでしょう。戦闘が始まると、タイミングドンピシャ(あ、当たり前ですね)でメチャクチャカッコ良い音楽が掛かって場を盛り上げます。特にカッコ良いのが四章の病室でのシーン、それと五章の最終決戦シーン。これはも~鳥肌ものですよ、本当に! ここだけでも良いから(オイ)絶対観てね!


前述しました通り、最初は物語の設定や背景が解らずに戸惑うかも知れません。また難解な定義説明シーンがちょっと多いかな。でもそれで観るのを止めてしまうのはもったいない作品ですので、先ずは最初の1回は純粋に戦闘シーンのカッコ良さを満喫して下さい。次にもう1回観れる機会があるなら、今度はじっくりと物語の構成を楽しんで下さい。とても良く出来たお話で有るという事を解っていただけると思います。(作品冒頭からちゃんと伏線が張られている事などに気がつくと、きっと関心しちゃいますよ)


あ、そうそうBD-BOXに収録されている「終章」ですが、全編対話シーンだけで構成されます。観ると物語の終わりを締めくくるに相応しい内容が語られますが、観なければ観ないで支障の無い内容です。なのでストリーミング配信等の手段で観られる方は、無理をしてまで観る内容では無いかと思います。


(BD-BOXの事を少しだけ)
Blu-ray Disc Box版にて鑑賞しました。どうでも良いことですが、これ箱がでかすぎ。本棚に収まらない・・・。あんまり萌えるキャラでは無いので、”ビジュアルブックとかはいらないから小さくしてね”と個人的には思いました。画質は相当綺麗ですね、細かい点まで描写されていて文句なし。サウンドも5.1chサラウンド対応していますので大きな音で聴けば迫力満点です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

87.0 3 ツンデレで戦闘なアニメランキング3位
リコリス・リコイル(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (1019)
2838人が棚に入れました
東京の下町にある和カフェ「リコリコ」 。 カフェが受ける注文は、おいしいコーヒーにあま~いスイーツ……だけじゃない!? ちょっとそこまでのお届け物から心細い夜道の送り迎え、ゾンビ退治から巨大怪獣…!? なんでもお悩み、相談ください! お客さまの「困った」をなんでも解決しちゃいます! 皆さまをお待ちするのは、いつもスマイル看板娘と、クールで真面目なド新人。働きたくないちびっ子に、結婚を焦るアラサー女子? そして店長は、日本かぶれのナイスガァイ!! どんなご注文(オーダー)も、おまかせあれ♪
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

24年8月 再視聴。キャラ配置と組織の思想について

24年8月 再視聴。キャラ配置と組織の思想について

 再視聴してちょっと思うところです。

 リコリスの理屈です。これは実はたきなで象徴しているのだと思います。国家の利益になるなら法が許さなくても、その行為は許されるというのがマキアヴェリズムですね。リコリス側の理屈です。同じことを実はたきながやっていて、人助けのためなら命令無視も辞さないという姿勢です。1話でたきなは結局失敗するのが、リコリスそのものであり、本作の象徴になっていた気がします。

 一方で、国家の安全安心は国民が自ら勝ち取るものである。間島の理屈です。善悪のバランスをとるために、銃を1000丁ばらまいたと。法の下ではリコリスこそ不法な存在であるという理屈です。法秩序から考えれば偽物の秩序の維持をこわそうという考えです。銃をばらまき破壊行為をすれば単なるテロリズムに見えます。しかし、国家が犯罪を犯している場合、そのテロリズムはテロリズムか、革命なのか。
 銃1000丁は彼はバランスと言っていましたが、国民の善悪の悪の量が少ない部分のバランスをとることが真の正義の実現のために必要という理屈でしょう。

 ここで千束が不殺の意味を考えると「人は人を裁けない」という考えにつながる気がします。ただ、不殺という点ではリコリスと対立関係にあっても、不法行為であってもリコリスの活動そのものには肯定的です。つまり、必要悪による現状維持は認めているということになります。それは社会の平和を維持することが、結果的に人命尊重につながるからとも取れます。
 千束が自分の命がはかないからこそ、人を殺せないというヒロイズムかとも思っていましたけど、それだけではない気がしました。

 で、以前まで私はアラン機関という組織が話が別の様に捉えていましたが、アラン機関の善悪を考えず、才能に投資するという考えはどうでしょう?つまり、秩序の維持ではなく優秀な人間こそ生き残るべきという選民思想に繋がります。そしてその才能を使えと言います。要するに弱肉強食、リバタリアニズムの象徴です。
 その代表が千束と間島という構造の意味ですね。結果的に今回の騒動の原因になりました。

 と、こういう構造があるのかなあと思いながら見ると、なかなか千束、たきな、間島のキャラ配置が組織の構造と関係性、思想のアナロジーになっていて面白いなあと思いました。

 2期は難しいですよね。ここまで作りこんだ関係性を再び動かすと、どうしても話のスケールがパーソナルな問題になりがちです。同じレベルの視点でしかも続編で描こうとすれば、無理無茶がどうしても出てくるでしょう。

 この作品、噛めば噛むほど味が出てくるので、見るたびに評価が上がりますね。過去のレビューがゴチャゴチャしているので後でまとめます。




23年11月 追記 スタンドバイミ―オマージュについて

 最近、スタンドバイミーを見返して、ちょっと感じたのが本作のOPの尻蹴りのオマージュです。

 スタンドバイミーは4人組ですが、特に悪ガキだけど悩んで少年と小説家志望の主人公の少年の2人が物語のメインです。

 この2人。ネタバレですが、{netabare}悪ガキだけど悩んでいる少年は、劇中で銃を持っていますが1度も撃たず、主人公の少年に銃を預けてしまいます。そして主人公の少年は銃をたしか2度使います。
 そして、悪ガキの少年は結末ですが、弁護士になっています。そして喧嘩を仲裁していて殺されてしまいます。

 あと、悪ガキたちが溜まっている秘密の隠れ家は、はしごが付いていています。
{/netabare}

 OPのオマージュ…スタイリッシュだからとか単なる遊びで…うーん、あそこまで露骨にやるかなあ、と思います。やっぱり普通のクリエータなら意味を込めると思います。それは正義と銃と結末だと思います。

 この銃とスタンドバイミーの結末を考えるとやっぱり本来の千束の最後は構想が変わったのかな…と思ってしまいますが、どうでしょうか?だから、名作になり損ねた気もします。ストーリーがよれた感じがするのはそのせいかな、と。まあ、2期があるらしいですが、本来は1期のストーリーなはずですので。 追記 終わり



キャラが良すぎて名作になれなかったのかも、と言う気がします。

 本作は萌え百合として、千束とたきなが余りにも秀逸だったのでしょう。おかげでキャラ萌えアニメのような認識になってしまったのは、かえって不幸だったかなあという気がします。やはり根底にあるのは、生命と使命の問題が一つ、そして正義の実行とは何か、だと思います。

 まず、生命と使命の問題は千束を追うべきなんでしょう。今更ネタバレでもないと思いますが、一応隠しておきます。

{netabare}  千束は心臓の病気を抱えて余命いくばくもなかった。吉松は千束の殺しの才能にほれ込んだ。吉松は千束に人工心臓を提供し助かった。吉松は千束に殺しをしてほしい。千束は助かった命に感謝し、他人の時間を奪いたくない。殺しをしない千束に、吉松は殺しをせざるを得ないように仕掛けて行く。

 千束の享楽主義で無駄に明るい性格は、生命に対する達観だと思います。カフェでおいしいものを食べる時に残された時間について言及していました。
 設定的に、幼い頃に手術を受ける前、塔の事件の時に既に殺しをしないのがいただけないと思います。
 助かった命だからこそ他人の時間を奪えないという千束の性格形成とそぐわない気がします。

 そして、心臓停止までのタイムリミットが出た後です。吉松が代替の人工心臓を自らに埋め込み、吉松を殺さなければ命が助からないと脅します。ここですよね。私はテーマ性を重視し、千束の命=殺しの使命という等価交換から言って、千束は吉松を助けて自らの命を諦めるほうが自然だったかなという気がします。そして、たとえ他人が吉松を殺したのだとしても、アラン機関に対する落とし前として、千束は移植を断るのが自然な気がします。

 無駄に明るい性格なので「助かっちゃった」も分からなくはないですが、あまりに千束が達観しすぎているので、もし助かるなら命への執着をどこかで見せて欲しかったなあと思います。 {/netabare}

 ここが本来クリエータならどうするだろう?と考えたとき不自然だと思いました。つまり初期段階であまりに人気だったので、2期に色気がでて初期の構想を変えたのかなあと。それで千丁の銃と真島が半端になったのかなと思いました。つまり、2期をやるならやり残したここがテーマになるでしょう。
 
 ただ、2期は苦労しているみたいですね。そりゃあそうでしょう。本作の一番の見どころである千束の命の問題が無くなるわけですから、何をやっても本作よりも軽くなってしまいます。


 さて、もう1つ。正義の実行。真島あるいはリコリス・DAの絡みになります。

 こちらについては設定で終わってしまったかなあ、という気がします。リリベルという機関を投入した割にあっさりでしたね。千丁の銃もにおわせで終わってしまいました。本来、こちらもケリをつけたいところです。1話からつながる大事な設定なのに放置ですからね。

 それとリリベルですね。私は初めリリベルって苦し紛れに作った組織かと思いましたが、6話に出てきた組織図で八咫烏という組織の下に君影草=スズラン=リリベルがありましたので、少なくとも構想には初めからあったのでしょう。あと、花葵=ハナアオイという組織もあるみたいです。

 ただ、正義の実行のテーマは難しいですよね。悪法も法なり…なら、コードギアスのスザクみたいなイライラの正論を聞かされるだけだし、そもそもリコリスが非合法だと思いますので。

 2期を作るなら見ている方としては、リコリスが自己否定して解散の流れしかないかな、という気がします。本来このテーマこそ、たきなのDAへの執着が活きてくると思うので、たきなをもっと上手く使えば描けたのにと思わなくはないです。

 この問題は法手続きにより公権力の行使の問題で、デュープロセスオブロウという概念の話になりますので、深掘りしようと思えばかなり深い話になってきますが、やっぱりスザクになっちゃうかなあ。話を作るのは難しそうです。



 ということで、何が言いたいかというと、本作は千束の生命と使命の問題に関して言えば、伏線や細かい演出、セリフなど緻密に作って合って非常によくできた作品だなあと言う印象です。テーマ的には千束の結論にちょっと納得がいかないところもありますけど、心情的にはもちろんよかったとは思います。

 一方で真島の方の話は中途半端だったですね。千丁の銃が話に活きてきませんでした。ここが減点要素ですかね。

 が、総括してみるとエンタメとしての出来がこれほどいいのに、結構重いテーマを入れてきたのは、すごいと思います。
 キャラが良すぎたというのが、ひょっとしたらテーマを描くのに、あるいは読み取るのにマイナスにもなった気がしますが、私の言いがかり…かもしれません。

 とにかく本当に面白い作品だったと思います。初めは萌え萌えのキャラに反発心はありましたが、2回目以降冷静になると楽しめました。


 現在、リアルタイムで視聴しながら書いた各話ごとのレビューや追記など、ごちゃごちゃしている作品をまとめ中です。主旨はほぼ変えていませんが、素その後気が付いたところを書き加えています。
 22年10月までに書いた内容を23年7月にまとめ・追記しました。

 評価は4.0→4.5と上方修正です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメファンの感性を残酷なまでに問われる惨い作品

日本国の治安を守る秘密組織機関に属するエージェント=「リコリス」と呼ばれる少女たち
「千束と たきな」 2人のバディを描いた物語。

銃撃戦もありますが、最大の見せ場は何と言っても
千束と たきな のバディの関係性の描写にございます。

人気実力を兼ねそろえた完成度が非常に高い超話題作。

エンタメ性も高くキャラも魅力的で評判は上々、一見の価値ありと
自信を持ってより多くの方々にお奨めできるタイプの作品であります。

お気楽吞気で全身脱力系の 千束 と
生真面目で融通が利かない たきな の凸凹コンビが繰り広げる
化学反応の超展開(けつキック合戦の模様を含め)どうぞご期待ください。

●メサイヤ×スクランブル~最終話視聴後の総合評価~
{netabare}総合的に考えると相棒系の物語としてはかなり上質の完成度であったと評価できますが
最終話で、 たきな の活躍が期待していた程ではなかったこと、そして
「心臓」の件は個人的には千束もしくは たきな の決断により解決してほしかったのですが
二人の父親同士の決闘の末、先生の独断?(あるいはすべてを見越した吉松氏の計略?)により
あっさり解決されてしまったのが少しだけ残念でありました。

「彼岸花」が暗示する「死亡フラグ」も吉松氏が全部引き受けることで
一番危うい立ち位置にあった千束、仲間思いの念が強すぎて見境なくなる
という意味で何かやらかしそうだった たきな も事なきを得たようです。

千束の二人の父親、先生と吉松氏のBL関係のごり押しは{netabare}あまりに露骨で悪趣味なものを
感じたので減点の要素としました。

実はエリートと呼ばれる人たちにBL系の人が多いというのは事実であり、ある意味アラン機関の
吉松氏が同様であるのもリアリティがあると言えばその通りですが、主人公の父親がともに
BL系というのはかなり微妙過ぎるものがあるように感じました。{/netabare}

人気・評判・実力の総合評価では今期最高水準であることを証明したような本作でありますので
続編が期待されるのは当然の成り行きでありますし、だからこそ千束や たきな の手によって
命の問題を解決させようとする結末を描かなかったのには理解はできるところもあります。
というのも、原理上、命の代償は命であるのが必然だからであります。

12話の展開の過熱感は限界突破をするほどの熱を帯びているように思えましたが
最終話ではピークアウトを迎え少しだけトーンダウンしたような印象も受けました。

ただ続編への繋ぎということならば、若干ぬるめのハッピーエンドみたいな締めでも
ファンにとっては好印象であったのかもしれませんし
まだまだ物語が続くなら、それを待たずして激辛評価というのも早計でありかつ
期待が持てる終わり方というのも印象は悪くなかったように感じました。
結論は、概ね着地成功という話にございます。{/netabare}

ざっくりレビュー{netabare}
1話 たきな は待機の命令違反を犯しリコリスの仲間を救出
この命令違反を理由に本部から左遷されますが、救世主に憧れる千束には好印象
たきな は仲間思いの「熱い」性格であることが判明します。

2話 千束のマトリクスディフェンス炸裂
カラシニコフは反動が大きいのでかわし易いということなのでしょう。
異常に目がいい千束は射撃手の腕の筋肉の動きから弾丸の起動が読めるというチートであります。

3話 健康診断受診前に飴を食べようとする千束に たきな が注意勧告
甘いものは血糖値を上げるからと正論を放つも実は思いやりがあるというのが たきな であります。
模擬戦煽り合戦で千束吠える!千束も たきな のこととなると熱くなります。名コンビ覚醒回であります。

4話 たきな 用下着の買い出しシーン。ショップで二人の禅問答が始まり
千束の一人乗り突っ込みが冴えわたる。所詮は百合サービスデート回だろうと油断していたら
二人の会話は盛り上がり、思い出話の暴露から信頼関係が強化されていく様子が描かれます。

5話 千束の秘密が明らかになる重要回。
手作りの「旅のしおり」は千束の観光ガイドの依頼に対する本気度が窺えます。
アラン機関によりもたらされた人工心臓、そして千束の使命とは?物語は動き出します。

6話 リコリス襲撃犯テロリストとの対決。千束の弱点、目潰し攻撃で追い込まれるも
たきな のバックアップで難を逃れます。

7話 アラン機関に選ばれた千束と運命の人との再会。
しかし両者のそれぞれの思いにはズレがあるようであります。

8話 たきな 渾身のオリジナルパフェを考案。
絵の才能に加え たきな は決定的にセンスがないことが判明。
旧電波塔事件に関与していた男、真島の正体はアランチルドレンであり
千束との運命的再会は彼にとってはリベンジマッチ千載一遇のチャンスとなるのであります。

9話 人工心臓に細工され千束の余命は数か月に。
先天的心疾患の千束を救った救世主=吉松氏は憧れの人。
千束の生存につながる情報の手がかりを求め本部復帰を決意する たきな。
思い出作りのため たきな エスコートで千束とお出かけ。
たきな らしい生真面目過ぎるデートプランであるも、千束は大満足。
二人の別れのシーンで待望の雪が降るという演出がとても印象的な感動回でありました。

10話 自分のために人生を棒に振ってほしくない千束は喫茶店の閉店を決意。
そしてテロリスト真島覚醒!その本領を発揮します。 {/netabare}

以下長文レビュー{netabare}
●「メサイヤ・コンプレックス」~テロリスト真島について~
{netabare}真島というキャラが魅力的に見えるのは、本人が言うように真島が弱い者の味方であり
現状の腐った政治が蔓延する日本という社会においては過激な改革こそが庶民にとっては
正義であり救いであるというのが真実であるからであります。

テロリストというのはある意味「メサイヤ・コンプレックス」という精神病理に憑りつかれている
ような存在でありますが、この狂った世界に生きていれば誰しもが病みを抱え鬱積した感情の
どろどろのマグマがやがて臨界点を迎えるのも致し方ないことのように思われるわけであります。

本作に登場する都知事が(ノンフィクション作家の著作)「女帝」というタイトルの暴露本で
学歴詐称並び公職選挙法違反の疑念を抱かれる対象の某都知事と瓜二つなのは、偶然ではなく
必然であると考えられますが、その問題の某都知事はジョージ・ソロスという世界的大富豪の
お知り合いという話でございます。

都職員による実績評価は過去最悪級の某都知事でありますが、どういうわけか?選挙にはやたら強く
某独裁与党に所属していた時から大臣などの重要ポストを当たり前のように手に入れてきたという
経歴を持つというなんとも「狐」につままれたような奇妙な話でありますが、政治の世界、
いえ、この世のすべては人脈やコネこそが肝心要であり、
実力やら誠実さやら信頼などは二の次三の次のことなのでしょう。

某与党で重要ポストを得てきた女議員とは、よく見りゃみんなよく似てる
「女狐」であるという笑えないオチであります。

だからこそ真島というキャラの思想性に自分の憧れや理想を重ねてしまうわけですが
テロを起こそうが起こすまいが、ガチガチの完全性で固められている現世界システムは
強固なる鉄壁性を示すのみでありましょう。

ただし、その鉄壁性という性質は我々庶民に対してのものであり
もしも権限ある強者たちが世界を変えると決めた時は、逆に多くの庶民が抵抗したところで
いともあっけなく劇的に変わってしまうというのは何とも皮肉な話であります。{/netabare}

●すり替えのトリック
{netabare}「プリンセスプリンシパル」と「探偵はもう死んでいる」から導き出される
「心臓のすり替え」には、トリックが仕組まれていたことが最終話で判明します。

千束の「代替心臓」は実はケースの中にあったというのが真相ですが、
では吉松氏が人工心臓を自らに埋め込んだという話はただのブラフだったのでしょうか?
個人的推測では、計算高い吉松氏のことですから実際に装着して性能テストをする必要性を感じ
ただろうということと、ただのハッタリでは千束が信じないかもしれないという判断から、
自身に人工心臓を埋め込んだのは真実であると判断いたします。

目的のためには手段を択ばない狡猾なトップエリートであるのが吉松氏の本性でありますが
そんな彼でも、千束には父親としてなんとかして生きて欲しいという願いを抱いて
いたという話であります。

愛娘のような千束を欺き、親友のミカを欺いてでも自分の思いを貫く純粋なる狂信者吉松氏と、
片やそのような一方的で残酷な解決法を望まない千束とは、考え方が真っ向から対立しますが
誰かのために生き、誰かの命を救うために生きることとは、千束にとっては理想的な生き方で
ありそれこそが彼女にとっての「救世主」であったというわけです。

千束としては、吉松氏の一方的なプレゼントとメッセージについてはひどく受け入れ難いものの
ため「これ」を海に投げ捨てますが、そのシーンで彼女が断ち切ったもの、断ち切りたかった
ものとは過去であり、ある意味吉松氏によって与えられた未来には真っ向から向き合って生きて
行く決意を表したような意味合いが、そこには込められていたようにも思えます。

今の千束には救世主に対する憧れはもうありません。
等身大の自分が生きる道、未来につながる道をひたすら歩んで行くだけです。

例え与えられた命でも生きる権利があるのは本人であり、
どう生きるかも本人の専権事項であります。

親がなければ子は生まれませんが、親はなくとも子は育ち、やがて巣立ちます。
未来とは親のためではなく子どものためにあるものです。
そして親とは子どものために、子どもを思い生きる存在であります。
自分の理想を一方的に押し付けるようなことは本来親がやるべきことではなく
もしも吉松氏が本当に千束を自分の子と思い、自分は父親と自覚していたなら
それが間違いであることに当然気づくでしょう。

吉松氏はどちらだったでしょうか?{/netabare}

テロリストの真島もなかなかいいキャラでありますが、いかにもエリートらしい吉松氏の{netabare}
目的のためには手段を択ばない純粋なる狂気っぷり加減もなかなかによい塩梅であります。
自分の信念を純粋無垢に貫いてブレない千束との対比効果が鮮明で個人的には
かなり燃える因縁の対決シーンでありました。

そして仲間思い千束思いの たきな の鬼の形相、必死すぎる表情も上手いこと描かれており
熱量が凄いことになっておりました。

組織挙げてのオペレーションの失敗の責任をすべて部下に押し付けて何事もなかったかのように
トップの地位にのうのうと居座り始末書の処理だけは優秀な楠木司令
この世界で出世し勝ち残り優秀と言われるのはお役所仕事をそつなくこなす方なんですが、
しかしながら要するに、そういう人は無能で信頼もできないし
自己保身が最優先事項なので実は全く使えないというのが真相でしょう。

ハッカーや真島に何度もしてやられて自分の面子や上司からの評価がガタ落ちの状況を
何とか打開しようと功を焦り、真島検挙の手柄を独り占めしようと目論み
自ら現場にしゃしゃり出てきたDA司令官でしたが…取らぬ狸の皮算用の狸が逆に化かされて
失態の上に失態を重ねて、上司激ギレの結果、切り札の千束を使えという鶴の一声のオチであります。

組織人ならば組織の命令や上司の命令に従うのはある意味当然ですが、
しかし上司が無能で組織自体も形骸化しており機能不全起こしてるならば
訓練された無能力集団の命令に従うことほど間抜けなオチはないと言えましょう。

真島やハッカーはそれについて十分熟知しているので
某都知事含めてコケにされているという展開であります。

優秀なる官僚主義である楠木司令も最後の最後で上層部に一矢報い名誉挽回できたようです。
最後の切り札=千束を政治力を駆使して温存していたこともありますが
それ以上に最後の最後でものをいうのは人脈であるということなのかもしれません。{/netabare}

「えんくうぼく」という名の電波塔とは5Gが普及する近未来を端的に示しており、
劇的な変化を遂げ生まれる新世界秩序の誕生を示唆しているようにも思えます。{netabare}

新世界秩序を作り出すための重要な鍵となるプレイヤーは中国とも言われており、
中国が推し進める一帯一路構想と5G建設計画には密接な関係性があるようです。
世界秩序の劇的な変化の反動、反発としてテロが引き起こされるのは
必然であると言えるのはないでしょうか。

第1話における東京で「桜開花の情報」のテロップが「東京」ではなく「関東」に差し替えられていた問題に関して考えられる仮説の一つとして挙げられるのは
情報操作=「情報のすり替え」の暗示があったのだと推測いします。

東京は関東に属しますが、仮に東京の桜が開花したとしても
関東全体が桜の開花したというのは確かに論理の飛躍が惨過ぎますよね。

そういうことがちゃんとわかっている賢明な?視聴者の方々は当然テロップの違いに
突っ込んでますが、本作における東京及び関東に属するような愚民風情の我がニッポン国民とは、
そんな明らかな論理の飛躍=あからさまな情報のすり替えや情報改ざんの類にはまるで気が付かない
間抜けでお人好しな、救う余地がまるでないような程に絶望感が惨過ぎるからこそ、
例えテロリストになってでも真実を伝えようとするような真島の真摯的な
態度には共感以外に言葉はなく、
一方であまりに哀れ過ぎる我がニッポン国民の愚民性をこのような対比でまざまざと見せつけられたら
笑って誤魔化すしか手立てがないとかいうのは、とても皮肉な話であります。

1話に登場した電波塔とは(改ざん可能な)高度情報化社会を象徴するシンボルであった
可能性が濃厚だと感じました。{/netabare}

1話において某作戦の失敗の原因は{netabare} 某リコリスのスタンドプレーによるものとして
組織内部では処理されていますが、要するにただの責任転嫁のしっぽ切りのために
たきな は左遷されたという話であります。
情報操作と虚飾にまみれた組織とそれによって守られた治安のいい?国家=我がニッポン、
そこに住まう意識が高い?国民性を持つ小奇麗な我が家畜たちの間抜けな幻想、
そういうもの一切合切を痛烈に皮肉ってるようなメッセージが胸に突き刺さります。

某「緑の」都知事には思わず苦笑w皮肉が凄いですw{/netabare}

●個人的に気になった用語
{netabare}・リリベル
リリーベルとは和製英語で鈴蘭の花を意味するらしいですが、
より多くの人に頭に焼き付けて欲しいのは「リリベル」という言葉自体
表記自体に重要な意義があるという話です。

・延空木
天空に延びる木なので、世界樹=ユグドラシル(ゼロ活のクジラ回にもあった)のことを
指しているようにも思えますが
「伸びる」ではなく「延びる」の方は時間空間的なものを指して使われるということです。
電波塔は塔ですから「バベルの塔」みたいなものとも解釈できますが、
「バベル」には「混乱」という意味合いがあるらしいです。
「混乱」という言葉には情報(の錯誤)というものが含まれ
結局のところ「延空木」とは情報網の枝が次元に延長されていった結果
構築される世界樹のようにスケールが大きい巨大情報網のことを指すようです。

5Gが実現する世界こそがまさにその状況を示すのだということになりますが、
最も肝心なことは高度情報化社会は既に進行しており、その社会に暮らす一般庶民とは
絶えず押し寄せる情報の海に溺れ漂流し続ける儚い存在でしかないという真実です。
ハッカーによる情報操作に翻弄され無様に踊らされるという本作に登場する愚民たちとは
結局のところ我々無力な庶民の事を示しており、現時点で真実が何であるのか見えているのは
限りなく無に等しいという…非常に残念なお話でございます。{/netabare}{/netabare}

●アニメファンが知らない秘密結社【フリーメイ@ン】
{netabare}感のいい方のお察しの通り本作ではとある「秘密機関」が描写されています。

一つは 【烏】。一つは【梟】。
「SPY家族」の「オペレーション【ストリスク】」、「惑星のさみだれ」の「【梟】の騎士」
そして「後宮の烏」には「【烏】妃」と【梟】が登場します。
これはほんの一例に過ぎず、特に【梟】が(意味深に)登場する作品を探し出したら
きりがないくらいに【梟】は至る所に存在するのであります。

世界の基軸通貨「ドル」の1$札にはさり気なく【梟】がプリントされていますが
恐らくこれはFRB(連邦準備制度理事会)の株主、つまり世界標準として
ドル基軸通貨体制を構築した「陰の実力者」の所属を示す【刻印】
のようなものであると個人的には理解しております。

【梟】が暗示する【メイソン】の情報をネットで調べたらそれこそ腐る程出てまいりますが
所謂「都市伝説系」の人達が積極的に情報発信しているこの手のものは特にフェイクが多く
当方も迂闊にこれに食いついて騙された口でありますが、得られた情報の点と線を地道に
つなぎ合わせるという地味な作業を長年にわたって継続した結果、パズルのピースはかなり
揃ってきたと実感する位までには到達できたように思います。

【メイソン】の話は某アニメ評論家の岡田斗司夫氏もtubeで披露しており
【メイソン】と【錬金術】の関係性を見事に暴露しているのは、核心をついていて
十分評価すべきでありますが、その一方で【ローマカトリック教会】の理解も含め
【メイソン】の本質には今一つ届いていないように思いました。

【メイソン】に関する話が厄介なことになる原因は今の組織が2重構造、ないしは3重構造
になっているからだと個人的には理解していますが、岡田斗司夫氏ご指摘の通り
「近代メイソン」はただの社交クラブ化しているというのは、ある意味
正しい解釈であると思います。

近代になり立ち上がった【フリーメイソン】は「自由・平等・友愛」を掲げる
ただの「社交クラブ」であることは多くの証言からしても事実であると考えられます。
しかしそれは組織の8割9割の部分でしかなく、「ロッジ」によっては【33階級】まである
とのことですが、例えば【33階級】の頂点を極めた重鎮が一般会員と同じように
社交クラブごっこを目的に活動してるのかと言えば、
そんなわけがあり得ないという結論に至るわけでございます。

【メイソン】とは【石工職人】であります。
この【石工職人】は【錬金術】の系譜の末裔であるというのは岡田斗司夫氏ご指摘の通りであり
【石工職人】の影響力が薄れた近代メイソンが社交クラブ化したのも
ある意味事実であるようにも思えます。

「【海賊】王女」で描写された【オーパーツ】的な「不思議な石」はある種の
パワーストーンでありますが、それを鑑定した【石工職人】とは恐らく
【メイソン】を暗示するものだったのでありましょう。

石工職人の系譜と関連深いのは【古代メイソン】であります。
それに対してその影響力が薄れ近代化したメイソンが今の【フリーメイソン】であります。

【古代メイソン】を近代化したのは誰だったのでしょうか?

一説によればその改革者は【イルミナティ】という輩であるとのことであります。

彼らは近代合理主義の洗礼を受け、「自由・平等・友愛」のスローガンを掲げ
革命の旋風を巻き起こした【陰の実力者】であります。

フランス革命を引き起こし、あるいは裏で煽動していた秘密結社が存在していた
という説がありますが、ある説によればそれは【フリーメイソン】であると言われ
またある説では【イルミナティ】であると言われています。

「自由・平等・友愛」とはフランス革命のスローガンでありますが、そもそも
それを掲げたのは【フリーメイソン】の中に暗躍していた【イルミナティ】という勢力
であったというオチであります。

世界史の授業で習いました近代合理主義における「【啓蒙】思想」という聞きなれない
「ワード」、【啓蒙】とは「闇を【光】で照らす」的な意味合いがあります。

【イルミナティ】とは「【光】に照らされたもの」「【光】の洗礼を受けたもの」であります。

早い話が「【啓蒙】思想」というワードの語源は【イルミナティ】であり
「近代【合理主義】」を世に拡散したのも【イルミナティ】であります。

近代革命の旋風に乗って現れた「フランス人権宣言」や「【理性】の崇拝」という奇妙な宗教、
【ギロチン】という悪趣味な処刑装置、すべては彼らの思想と連動しておるわけでございます。

1$札の裏面には【ピラミッド】とその頂点に【光る眼】が描かれていますが
ピラミッドは【石工職人】=【古代メイソン】の仕事であり
頂点に輝く【光る眼】は【イルミナティ】を象徴しております。

【フリーメイソン】や【イルミナティ】と言えば都市伝説扱いの話とされていますが
フランス人権宣言や1$札だけでなくありとあらゆるところにその形跡が
確認出来てしまいます。

アニメの元ネタが「フリーメイソン」という事例も挙げればきりがないほどありますが
さて、アニメ制作者の方々は皆【オカルト】マニアとでもいうことでありましょうか?

秘密結社に関する謎は深まるばかりでございます。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「ポリコレ」と「日本のアニメ」。(「異世界もの」はポリコレに反する?を追記)

本作は、普段は女子高生を装いながら命令があれば犯罪者を暗殺して日本の治安を維持する秘密組織DA、そこに所属する「リコリス」たちを描いた架空のお話。(※『リコリコ』は、一度全話観たのですが、自分のレビューの基準が出来る前に観た作品なので、作品の評価は保留の意味でデフォルトのオール3としています。ちなみに好きな作品です。)

日本を舞台としているものの、喫茶リコリコの店長ミカは、黒人男性。そこの常連客ヨシさんこと吉松は、金髪の白人男性と思われ。そして、ミカと吉松は、作中で{netabare} 同性愛者 {/netabare}であることを伺わせる描写。千束とたきな以外の脇役のビジュアルが日本のアニメとしては抑え目。

とうとう「ポリコレ」が日本のアニメにも影響を与え始めたかというのが率直な感想でした。個人的には、現状の映像作品における「ポリコレ」は、やり過ぎだと思ってます。ただ、日本のアニメが世界に向けて発信されている以上、この世界的な流れを無視するわけにもいかない・・・。

そこで、今回は、「ポリコレ」と「日本のアニメ」について書こうと思います。本作とは、直接関係のない話ではありますが、全く関係ない話でもない。また、今後、日本のアニメにも多大な影響を与えると思われるので、興味がある方は、ぜひ続きを見てもらえれば幸いです。


【「ポリコレ」と「日本のアニメ」について】
まず、ポリコレ、ポリティカル・コレクトネスとは、『社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策(または対策)などを表す言葉の総称であり、人種、信条、性別、体型などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を使用することを指す。「政治的正しさ」「政治的妥当性」とも言われる。
具体例として、看護婦・看護士という呼称を性別を問わない「看護師」に統合したことや、母子健康手帳という名称を父親の育児参加を踏まえて「親子手帳」に変更したことなどが挙げられる。』(wikipedia)

一般論としてのポリコレに異議を唱えるのは難しいでしょう。言葉を変えたからといって、差別・偏見がなくなるわけではないですが、例えば、看護「婦」が、「看護師は女性の職業」というイメージを助長していたことは否定しがたい。

もっとも、昨今特に問題とされているのは、ゲーム、ドラマ、映画等の映像作品において、設定すら歪めるポリコレに対する過剰とも思える忖度でしょう。

例えば、ディズニーの実写映画『リトルマーメイド』で、主役の人魚であるアリエルは、アニメ原作では「白い肌と真っ赤なロングヘアー」ですが、実写映画では「黒い肌と茶髪のドレッドヘアー」でイメージがぶち壊されたと物議を醸しました。

ディズニーがアリエル(人魚「姫」)にあえて黒人を起用した理由は、ディズニーアニメが基本的に子供向けであり、過去のディズニー作品が世界中の子供に対して「王子様とお姫様(支配層)は白人」(白人至上主義)という価値観の刷り込みを助長してきたという批判があるからでしょう。ディズニーアニメは、世界中で多くの人が観て影響力が強いこともあり、批判の矛先としては絶好の的です。
したがって、ディズニーとしては、その批判をかわすために、わかりやすい形で世界中にそうではないことをアピールする必要がある。そこで、原作の設定をあえて歪めてまで、ポリコレに忖度していることをアピールしていると考えられます。

ここでもう少し考えを進めるなら、ディズニーといえば著作権問題。「ディズニー作品の著作権が切れそうになるたびに保護期間が延長される」といわれています(そのため著作権切れを理由とするディズニーランドができない。)。
著作権切れで自由にディズニー作品が使えるようになると、過去のディズニーの過ちが助長されることになるから、ディズニー作品はポリコレの意識が高い現在のディズニーにこそ管理されなければならない・・・
ディズニーがポリコレに積極的な裏には、こういった理由を建前に保護期間の延長を目論む本音があるのではないかと考えています。

奇しくも、著作権切れで『アルプスの少女ハイジ』を大人向けのバイオレンス描写とブラックなユーモアで大胆にアレンジした映画『マッド・ハイジ』が最近日本でも全国公開されたそうです。ちなみに、その内容の賛否は本筋ではないので置いておくとして、著作権があれば内容の是正を要求して既存のイメージを保つことができます。


もっとも、我々が感じる映像作品におけるポリコレの歪さは、この辺にあると考えています。どういうことかというと、ディズニーは、白い肌の人魚を黒い肌にすることが偏見や差別を含まない中立的な表現だと言っていることになります。しかし、同様の主張をするために同じ作品をリメイクする必要はなく、別の黒い肌の人魚の話にすることでも多様な人魚がいることを表現しているといえます。

では、なぜリメイクするかといえば、既存のコンテンツ(過去作)に依存しなければ、ヒット作を生み出せないからです。しかし、ポリコレ的にそのままリメイクできないので設定を歪めることになる。
要するに、世界的に認知度の高い『リトルマーメイド』という名前を著作権を利用して独占的に使用することで、ヒット作を簡単かつ独占的に生み出したいけれど、そのままじゃ文句を言われるから設定変えましたって話です。


これに対して、日本のアニメも、ディズニーと同様、基本的に子供向けとして作られてきました。しかし、私は、ディズニーと違って、日本のアニメは何か1つの価値観を刷り込むことを助長してきたということはないと考えています。(なお、日本のアニメキャラが白人風であり、「つり目」でなければならないとの批判がありますが、それがそもそも偏見だという批判もあるところです。)

例えば、『アルプスの少女ハイジ』は、スイスの設定を忠実に再現しています(私が直接聞いた範囲で日本人が作ったと思っていない欧州の人がいました。)。また、『アルスラーン戦記』のアニメのコメントで、おそらくイスラム圏の人だと思いますが、かつてイスラム教が広まる前に、我々が住む土地には、このアニメで描かれているような文化を持った人たちが生活していたのであり、それを今や我々は省みることもないのに他国の人間に忠実に再現されるのは複雑な心境だといった趣旨のコメントを見たことがあります。最近では、『ヴィンランドサガ』がヴァイキングを忠実に再現して海外からも賞賛されています。

もちろん、日本のアニメのすべてがそうだというつもりはないですし、全く問題がないとも思いません。しかし、日本のアニメは、基本的に多文化主義であり、何か1つの価値観の刷り込みを助長してきたということはないと思っています。

現に『リコリコ』は、ポリコレに明らかに配慮していますが、ディズニー作品等と異なり、多様性を取り入れたことで設定が破綻しているようには見えませんでした。それは、もちろん製作陣の努力や工夫もあるとは思いますが、過去の日本のアニメ作品が多様な文化に基づく設定を受けいれてきたという下地があったからだと思っています。
例えば、ミカのような男性がマスターをやっている喫茶店は、おそらく日本中を探しても見つけるのは困難なレベルと思われます。しかし、私たちがそれもあり得ると思えたのは、もっとぶっ飛んだキャラの喫茶店のマスターを過去にアニメで見てきたからではないでしょうか(例えば、『シティハンター』の海坊主こと伊集院隼人など)。

そうすると、日本のアニメは、基本的に今までも多様性を尊重し多文化主義でやってきたのですから、ディズニーなどと歩調を合わせてポリコレに過剰に忖度する必要はないのではないでしょうか。
また、ディズニーが過激なポリコレに走っている理由としては、前述したような裏があることも考えられるので、これを額面通りに受け取って、お付き合いするのも危険だと考えています(真面目にお付き合いすると、日本のアニメとディズニーアニメが同様の問題を抱えているように見えてしまう。)。

そもそもポリコレの目的は、名称を改変するなどして表面的に多様性を確保することにあるのではなく(これはあくまで手段の一つなのでは?)、多様な属性を持つ者を相互に尊重する社会にすることにあるはずです。それは、単純に設定を多様化すれば獲得できるという話ではないはずなのに、目的と手段が逆転し、そこに利権が絡むことで歪なことになっているのではないでしょうか。


【日本の「異世界もの」は多様性や多文化尊重の配慮に欠けポリコレに反する?(2023年11月5日追記)】
最近、日本の異世界ものが多様性や多文化尊重の配慮に欠けると海外から批判されているという記事を見るようになりました(もっとも、それだけ多くのアニメが多くの外国人に観られているということでもあります)。

最近だと、「無職転生」の2期でドワーフの女の子を奴隷として買ったことに対して、作者は奴隷制を肯定するのかといった批判があったようです。
他にも、異世界ものは、中世ヨーロッパを基本とする世界観であるにも関わらず、やたらと温泉に入ろうとして日本の文化を混ぜてくるとか(欧米では、そもそもシャワーのみで湯船にあまり浸からない。)、中世ヨーロッパの描写としては、現実に即していないものが多いということのようです。

これらの批判については、私は全くの的外れだと思っています。

なぜなら、そもそも現実には存在しない異世界(フィクション)なのですから、基本的に何でもアリなはずで、西洋ベースなのに日本文化が過度に反映されてるとか自分たちの知っている現実と違うといった批判自体が的外れだからです。だって、そういう世界なんですから(苦笑)。

確かに、自分たちの知っている現実や価値観と違うと共感できないのかもしれませんが、この考え方自体が、そもそも多様性を排除しています。

この手の批判は、文化の違いとかポリコレ以前に、現実とフィクションを区別できない「お子様」なのだと自ら言ってるようなものでしょう。
もっとも、世界的にアニメの視聴者が増えれば増えるほど、この手の批判も多くなることが予測されます。しかし、下手に配慮をすれば、これらの批判を認めたことになりますし、人権を尊重する現代の価値観に反する作品ができなくなったり、現実を忠実に反映した作品しか作れなくなるのて、作品自体がつまらなくなっていく可能性がある。

世界的にみて自分の意見を言わない日本人といわれますが、ここは声を大にして「それは違う」というべきところだと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11

66.8 4 ツンデレで戦闘なアニメランキング4位
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (295)
1030人が棚に入れました
科学技術が高度に発達した機械仕掛けの理想郷「帝国」。超常の力を駆使し、“魔女の国"と恐れられる「ネビュリス皇庁」。百年にわたる戦争を続けてきた両国には、二人の英雄がいた。最年少にして帝国の最高戦力となったイスカ。ネビュリス皇庁の王女にして“氷禍の魔女"の異名を持つアリスリーゼ。戦場でめぐり逢った二人は、命を賭して戦う宿敵となった。国を、家族を、仲間を守るため、決して譲れない矜持と矜持をぶつけ合う。しかし、激闘の中で互いの素顔に触れた二人は、その生き方に、その理想に惹かれてしまう。ともに歩むことはできず、残酷な運命に翻弄されるとわかっていても。……そんな二人を嘲笑うかのように、世界の緊張はなおも高まり、大国の謀略が交錯しようとしていた。分断された世界、それでも少年と少女は想いを募らせていく―― 。

声優・キャラクター
小林裕介、雨宮天、石原夏織、白城なお、土岐隼一、花守ゆみり、和氣あず未、久川綾、笠間淳
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

絶妙に微妙。でも結構楽しかったんだ。

原作知らず。

「あー。またいつものよくある感じのやつだねぇ・・・」と思いながら、最後まで観てしまったし、結構楽しめた。。。気がします。

物語:
{netabare}それなり以上の科学技術立国と魔法(精霊)立国とが対立するファンタジー世界を舞台とした「(たぶん)どちらも死なないロミオとジュリエット」。ただし、主人公のみ「剣と魔法」の二刀流。ってな感じか。

よくある微妙なラノベ原作ものっぽい、思わせぶり・曰くありげ・裏ありげな雰囲気をほのめかす形で開幕し、最終話は諸々の「曰くや裏」を何一つ明かすことのないまま「俺たちの闘いとハーレムはこれからだEND」。なんだそれ。セリフも、なんて言うか、、、てんぷれ?

いろいろと「え?なんで?」な展開が続くが、なぜだか結構楽しかった?
自分に明確な理由はありません。強いて言うなら、「ハーレムはこれから」で物語が展開したこと(途中まで)、あまりに強引な二人の出会い、再会や展開が却って新鮮に感じたのかもしれません。いやほんと、なんでそうなる?{/netabare}

作画:
{netabare}静止画として上の下~中の上、動画として中の上という印象です。キャラデザインは、女性キャラに関しては好きな類いです。でも、主たる男性陣の線の細さが気になりました。別にマッチョ信仰ではありませんが「兵士」としては厳しい気がしました。虹彩があの形なのはなんでなんだろう。{/netabare}

声優:
{netabare}声優陣は豪華。声優さんに対してネガティブな印象はありません(お一人について、ちょっと思うところがありますが、それは後述)。発声の「あわせ」、さぞ大変だったろうと思います。どんなに実力のある声優さんでも、物語・本に書かれていないものを紡ぎ出すのは至難の業だと思います。{/netabare}

音楽:
{netabare}OP、ED、そして劇伴いずれもあまり印象に残っていません。戦闘シーンにおける勇壮というよりも壮麗な劇伴は、良かったかも?{/netabare}

キャラ:
{netabare}
ダブル主人公の男側、イスカがNeutral過ぎて物足りない感じがしました。ここまで無味無臭な主人公って珍しい気がします。

かたや、女側のアリスはというと、The Templateというに相応しい「ポンコツの令嬢」っぷりでした。キャストが雨宮さんという時点で想像できるポンコツっぷりをそのまま流した、という印象です。嫌いじゃないんですけどね、こういうポンコツ。アリスのお付き、燐も、その性格や言動に驚きを感じるようなことはありませんでした。テンプレに忠実、という感じでしょうか。

アリスの妹、シスベルは、、、第一話でイスカに脱獄させてもらった後、ちょっとのお金とスナックだけで、どうやって自国に帰れたのでしょうね。あんな、パジャマみたいな服装で監獄施設の外に出ても、その先どうにもならなさそうなのに(能力も含めて)。

部隊メンバー(音々とジン)は、僕個人としては完全な空気でした。

さて、主要な面子としては「ミスミス隊長」が残っているわけなのですが。。。
{netabare}作品での描かれ方があまりにテンプレ通りというがっかり感と同時に、ちょっとした驚きを感じました。キャストの白城さんは「球詠」の#10の方だと認識しています。ものすごく特徴のある、他にありそうで実はあまり聴かないタイプの声をお持ちの方、と思っています。正直に言って球詠でのこの方の演技は、おそらくは演出・編集の下手さも手伝ってかなりネガティブな印象を受けていました(一言で言って邪魔だった)。一方、今作での演技は、正直少々邪魔だなと思った場面もあるにはありましたが、それ以上に「嵌まった感」を感じました。

初登場時の第一声で、「がんばるけどダメな子」、「無能な子」であることを理解させてくれ、ほどよく苛つかせてくれました。その意味で、実にマッチしたキャスティングだったと思います。ものすごくネガティブなことを書いているように思われるかもしれませんが、そうではありません。雨宮さんがポンコツ美女に嵌まるのと同じように、白城さんの居所がみえた様に思いました。

それはそれとして、そこまで無能で「隊長」ってどういうことなんだろう。あとその名前、どうして?{/netabare}
{/netabare}

[2021/01/17 v1]

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ヒロインが恋愛小学生なのに、ラブコメとして成立していない謎展開

原作未読。

【とりあえず褒める】
序盤の説明的なセリフが多いのは、この際、目を瞑るべきでしょう。
世界観をセリフで説明しちゃうのは、ラノベにはありがちですからね。

バトルかと思いきやラブコメ的な展開?
うん、これもイイでしょう。
コメディ要素が極端に弱いので、ラブコメとしては少々違和感がありますけど・・・。
物語の序盤はこの展開が見どころですからね。
ここが最重要ポイントというか・・・(笑)。

【帝国軍の隊長が?】
帝国軍の隊長が小学生なのが意味不明。
禁書目録の小萌先生でも意識しているのか?
ただ、だとすればあまりにもお粗末・・・。
禁書目録の小萌先生は優秀な教師。
こっちの隊長は落第スレスレ、優秀とは程遠い。
小萌先生は、実は黄泉川より年上とか、ヘビースモーカーとか、見かけとのギャップが物凄い。
こっちの隊長のギャップは隠れ巨乳くらい。
いやいや、これだけでは笑えんわ・・・。

【もはや呆れるしかない・・・。第5話】
第5話。
{netabare}主人公のイスカと使徒聖のネームレス以外、帝国軍は子供の学芸会レベル。
ネビュリス皇庁も一部を除いて無能揃いのようだ。

”いとも簡単に”捕まる帝国軍の隊長。
イスカは”いとも簡単に”皇庁の陣地に潜入。
同じ頃、イスカを探すため、アリスは”いとも簡単に”帝国軍の陣地へ・・・。
いやいや、戦闘中にお互いの陣地がザルって・・・(笑)。{/netabare}

【痛々しいヒロイン】
アリス・・・。
終始一貫、徹頭徹尾、ずっと痛々しかったですね。
彼女がラブコメパートの「コメ」担当なんでしょうけど、1mmも笑えない・・・。
ひたすら痛々しいだけで、興が削がれる。

彼女の軽率な言動が、次々と問題を大きくしていく展開が続くので、見ていてイライラする。

戦闘力も微妙なんですよね。
第1話ではイスカと互角っぽかったけど、それ以降は、イスカと比べてかなり見劣りする。
いや、これでは駄目でしょう?
物語の根幹が崩れっちゃっている。
少なくとも、アリスとイスカは互角じゃないと・・・。

第9話。
{netabare}アリス、まさかの傍観って・・・。
サリンジャーを、イスカとアリスの合わせ技で抹殺するくらいじゃないと・・・。
結局、サリンジャーを逃がしちゃってるし・・・。
{/netabare}

【そして、物語は一気に畳まれる】
第12話。
突如、覚醒したかのように強さを発揮する音音とジン。
ここまで、存在空気だったイスカの仲間たちが、最終話で突如覚醒とか(笑)。

アリス。
{netabare}対サリンジャー戦では傍観していたのに、最終話は共闘するのね。
理由は?
妹を攫われたから?
側近メイドの燐が傷つけられたくらいでは、戦う理由にならないの?{/netabare}

まさかの打ち切りなのか?ってくらい一気に物語は畳まれます。
風呂敷を広げるだけ広げておいて、謎は謎のまま。
最終話。
さらに謎が追加されるという、謎展開。

まさか!!!!!!!
こんなレベルの作品で第2期とか劇場版とか考えているとか?
いやいや、まさかまさか・・・・・・・・・。
さすがにそれはありえない・・・・(笑)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ロミジュリ? ……と思ったけど、意外と面白かった(主にコント・コメディ的な意味で)。本当はストーリーも面白いのかもしれません?

対立するに陣営の男女によるラブストーリーと思われます。
特筆すべきことが見当たらないです。

…と冒頭数話を観てそういう感想を持ったのですが、最終話まで付き合って観てみるとそんなに悪くなかったです。

特にポンコツ王女のアリス(アリスリーゼ・ルゥ・ネビュリス9世)とドジっ子隊長のミスミス・クラス、そしてツンデレメイドのリン(燐・ヴィスポーズ)の三名の女性陣の頑張りが、この話を結構観られるものにしてくれたと思います。

対してイスカはこの三人を動かすきっかけとしてはとても良く機能していたと思いますが、個人的な意見としてはキャラクターの魅力は薄かったと思います。

ストーリー的には、帝国とネビュリス皇庁との長期に渡る対立には始祖様絡みの一般には知られていない因縁がありそうだとか、璃洒・イン・エンパイアさんが見た目以上に只者ではなさそうとか、皇帝陛下があからさまに怪しいとか、皇庁側の女王選定にまつわるあれこれとかいろいろ面白くなりそうなところでブチ切られた感じがするのでそこには不満感が残ってしまいました。

もうちょっと先を見せてくれたらもう少し高い評価を付けられたかもしれないのですが、残念です。


ところでわりとどうでも良いところで引っかかったのですが、アリスの姉妹はみな「△△・××・ネビュリス9世」と名乗っています。ネビュリス皇庁での「○世」の使い方は、我々が一般的に知る「同一王朝で同名の一族が出たら、それが何人目かによって○世と名乗る」というそれとは違って始祖様からの世代を表すものなのでしょうか?

投稿 : 2024/11/16
♥ : 23

87.0 5 ツンデレで戦闘なアニメランキング5位
GOSICK[ゴシック](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2848)
14821人が棚に入れました
聖マルグリット学園の図書館塔の上の上、緑に覆われたその部屋で、妖精のような少女―ヴィクトリカは待っている。自らの退屈を満たしてくれるような、世界の混沌を―。その少女は語るのだ。パイプをくゆらせながら。「混沌の欠片を再構成しよう」そして、たちどころにそのどんな謎をも暴く…いや、〈言語化〉してしまうのだ…という。西欧の小国・ソヴュールに留学した少年・久城一弥。彼はふとしたことから知り合った少女・ヴィクトリカとともに、郊外に住む占い師殺人の謎に挑む。しかし、それはある大きな謎の欠片でしかなかった。囚われの姫と、彼女を護る死に神が、幽霊の現われる呪われた船の謎に挑む。白と黒の物語の幕が今、開きます。

声優・キャラクター
悠木碧、江口拓也、下屋則子、木内秀信、鹿野優以、沢城みゆき、大川透、根谷美智子

たけいひさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

今期期待NO.1アニメ

正直最初はあまり期待していなかったのだがこれがなかなか面白いですね。
音楽面の評価はOPとEDによるところが大きい。特にED。

推理パートが弱いといわれているが、見易さ重視のストーリーであると捉えているので自分はそこまで気にならない。
ただ、「推理ものアニメ」と決め付けて視ている方には少々合わないところがあるのも事実なのかも知れない。

確かにヴィクトリカの可愛らしさが反則なのは認めますが
今のところヴィクトリカ1人だけが目立ちすぎて他のキャラがあまり立ってないところがあるのでキャラクター評価が若干低めになってます。

この作品でヴィクトリカ役の悠木碧さんに対する評価がかなり変わりました。ここでの声優評価に大きく貢献していることを付け加えておきます。

2クールものということでこれからどういう展開や見せ方をしていくのか非常に楽しみな作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

か弱き雄弁な灰色狼は愚かな子栗鼠と出逢い愛を知る  【ねこ's満足度:83pts】

舞台は20世紀初頭、近代ヨーロッパ。
人類の歴史上、最も世界の様相が変化した頃のお話です。

この作品は単純にヴィクトリカに萌えるアニメではないと思います。
かと言って、彼女の推理を楽しむミステリー物でもありません。
基本的に古典的なトリックが多いですし、
彼女の頭の中でしかわかってないことも多く、推理物と呼ぶにはあまりにもアンフェアだからです。
ただし物語の重要な鍵を握る部分であり、
彼女の有能さを表す指標にもなっているので、作中の大切な要素ではあります。

ではこの物語の本質、作家が表現したかったものとは何か。
個人的には、娘を想う母の壮絶な「愛」と母娘の哀しき「宿命」、
さらには娘がその宿命を乗り越え掴んだ「絆」であると感じました。
終盤そこに至るまでに、一話一話丁寧にエピソードを積み上げていっている印象です。

もちろん、ヴィクトリカに萌えるだけでも十分楽しめます。そのくらい彼女は可愛いし魅力的。
中盤からはあからさまに”九条大好き光線”出しまくりで、彼女を見てるだけで嬉しくなってきます。
特にテンポ外れの歌声と、独特な乾いた笑い声には大いに笑わせてもらいました。
ただしそこばかりにとらわれていると物語序盤のカオスの欠片(伏線)を取り逃がし、
終盤になってから話の全体像が掴めなくなる恐れがありますのでご注意を。

決して難解なストーリではないですが、難解にみえる構造にはなっています。
少なくとも『オカルト省』と『科学アカデミー』の関係性、
それぞれの関係者とその目的くらいは見失わないようにして観てみてください。
最終話、全容を理解できた時にはこの作品への評価が一段階上がっているはずです。

OPED曲はともに作風にマッチしていてよかったです。
世界観もわたし好み。個人的にはかなり満足できる作品でした♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 86

ligame さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

金色の妖精

舞台は中世ヨーロッパ。
悲しい過去を持つ少女ヴィクトリカと日本人の少年久城一弥との物語です。
ミステリー・推理ものということですが、実際はちょっと違う感じがしました。
前半は事件が中心の推理もので、あまり中身がないなぁってのが正直な感想でした。
しかし、後半になるにつれてただの推理ものとは違うストーリー重視の展開になっていき、なかなかの見応えでした。
特にヴィクトリカの母コルデリアの登場からの展開はよかったと思います。
彼女のヴィクトリカに対する愛がすごく感じられました。
悲痛な運命にありながらも最後まで娘を愛したコルデリア…
真の親子愛というものをそこに感じました。
そしてヴィクトリカと久城の出会いから最終回に至るまでの2人の関係や触れ合い。
辛い過去を持つヴィクトリカにとって久城の存在は本当に大きな存在となっていたんだと思います。
時にはぶつかり合ったりもしたけど、やはり2人の愛は永遠なんだと感じました。
最終回は本当に感動しました!

主題歌はOPもEDも素晴らしいと思います。
OPの『Destin Histoire』はすごくいい曲で自分は大好きです!
OPを歌う吉木りささんはグラビアアイドルでもあるのにすごく歌がうまいです。
EDは2曲ともコミネリサさんが歌っていますがすごく壮大な曲で聴き入ってしまいます。

キャラについてですが、ヴィクトリカがかわいすぎます!
こんなにアニメキャラがかわいいと思ったのは久しぶりです。
服装や表情もいろいろ変わりますが、自分は風邪を引いた時のヴィクトリカが1番好きです。
すごくシリアスな展開にも関わらずヴィクトリカのかわいさで癒されます。
でも病んでるヴィクトリカはあまり見たくないです…
容姿、声、服装、言動、行動、そのすべてがかわいいです。
ヴィクトリカは声優の悠木碧さんが好きになったきっかけでもあります。
でも、ヴィクトリカだけが目立ちすぎて他のキャラの影が薄かったのは残念でした。
アブリルとかアブリルとか…

ヴィクトリカのかわいさが視聴を継続した理由でもあったわけですが、完走してみると作品としてもとても素晴らしい作品で個人的には非常に満足できました。
この作品はけっこう頭を使う作品という印象です。
決してヴィクトリカのかわいさだけが魅力の作品ではありません。
ストーリーもとてもしっかりしています。
しかし、途中で少し話が難しくなってしまい全てを理解することは自分にはできませんでした。
全てを理解できた人は本当に素晴らしい作品だと思えるでしょう。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 50

75.2 6 ツンデレで戦闘なアニメランキング6位
六畳間の侵略者!?(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1175)
7099人が棚に入れました
高校入学から一人暮らしを始めることになった苦学生、里見孝太郎が見つけた家賃五千円の格安物件。その部屋“こころな荘一〇六号室”は…狙われていた!意外なところからつぎつぎ現れる可愛い侵略者たちと、孝太郎との壮絶な(?)闘いの火花が、たった六畳の空間に散りまくる!健速が紡ぐ急転直下のドタバトルラブコメ、ぎゅぎゅっと始まります。

声優・キャラクター
中村悠一、鈴木絵理、大森日雅、田澤茉純、長縄まりあ、鈴木達央、竹達彩奈、悠木碧、早見沙織、高本めぐみ、洲崎綾、田村ゆかり、鬼頭明里
ネタバレ

ゆのみ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

キャラの良さがわかった

{netabare}アパートではなくていつの間にか心が侵略されていた{/netabare}というエンドはありがちではあるけれど、案外良かったです。というのは、最終回に至るまでに各キャラの魅力がそれなりに描かれていたからです。だからこそ主人公のその心境に共感することができた気がします。
確かに見ているうちに主要キャラに対する愛着が湧いてくるのを感じていました。ユリカを例に挙げると、ズボラでやる気のないへたれに見えるものの(実際にそういう部分はある)、真っすぐで優しいところがあるとういことが段々わかりました。ちょっとバカっぽいけど一生懸命なところは素敵でした。他のキャラについても各話で掘り下げられていていいなあと思える部分があり、そういったキャラの魅力がわかりやすく伝えてられていたところがこのアニメの良かったとところだと思います。

個人的イチオシは桜庭晴海先輩。メインキャラ達の一歩外側というような位置づけでしたが明らかに彼女こそメインヒロインでした。清楚で可憐、礼儀正しく美しい天使です。ユリカやコウタロウに対して問題を解決に導く助言を優しくする先輩としての一面は尊敬に値しました。同時に、体が弱く儚げで、庇護欲をかきたてられるような存在感もあり完全に好きになりました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 10

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ガンバレ新人声優陣 o(・∀・)o

高校入学を期に格安の六畳一間で一人暮らしを
始める主人公・里見孝太郎。
孝太郎の前に次々と現れる多種多彩な
ヒロインたちによって繰り広げられるハーレムラブコメ。
全12話。
ラノベ原作。


「侵略」をメインテーマに進んで行くストーリーは
予想以上に捻りの効いた、興趣の尽きない内容でした♪
他の同ジャンル作品とちょっと違った切り口や
テンポの良さも飽きる事なく視聴できた要素かと。
少し風変わりなハーレムラブコメといった印象で◎♪

各ヒロインの掘り下げに数話ずつ費やす構成になっており
個性的なヒロインたちの魅力が十分に伝わってきました。
キャラデザもキレイでみんな可愛らしかったァ(っ´ω`c)

声優陣はメインヒロインを新人声優が演じ
周りを実力・人気のある声優さんで固める形です。
まぁ、ハーレムものにありがちなパティーンw
新人さんの演技、ハマる人はカチッとハマると思います。
個人的には「今後に期待」という事で3.0を付けましたw


「主人公とヒロインたちの関係」「侵略」の行く末
などなど、今後の展開が気になるところです。
ぜひ続編をお願いしたいですね(・∀・)v

この作品のせま~い1Kを見ていて
自分の一人暮らしを始めた頃を思い出しましたw
……だいぶ昔の話ですけどねw
なぜウチにはあんなコたちが来なかったんだァァ( > □ < )




《キャスト》
里見 孝太郎(CV.中村悠一)
東本願 早苗(CV.鈴木絵理)
虹野 ゆりか(CV.大森日雅)
クラノ=キリハ(CV.田澤茉純)
ティアミリス・グレ・フォルトーゼ(CV.長縄まりあ)
ルースカニア・ナイ・パルドムシーハ(CV.早見沙織)
笠置 静香(CV.洲崎綾)
桜庭 晴海(CV.高本めぐみ)
松平 賢次(CV.鈴木達央)
クラリオーサ・ダオラ・フォルトーゼ(CV.田村ゆかり)



《主題歌》
OP
『好感Win-Win無条件』/ハートインベーダー
ED
『恋はみるくてぃ』/petit milady

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53
ネタバレ

ketano さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ハーレム物だけど、意外と良かったかな。

全話みた感想です。

{netabare}
幽霊の女の子、魔法少女、宇宙人の女の子、地底人女の子、大家さんの女の子、地球人の女の子に、囲まれて普通とはちょっと違うハーレム状態?でしたが、以外とおもしろかった。

主人公は、普通の地球の男の子見たいな設定だけど、この部屋にいた幽霊の女の子が普通に見えた時点で、もう普通じゃないよね。
あと、どんどん強くなってってるみたいだけど、なんか特殊な人みたい。最後まで、正体はわからなかったけど、なんかあるのかな?
一番強いのは、アパートを壊されたときの大家さんって設定もよかった。

特殊な設定だったけど、それぞれの女の子に敵がいて、その敵を倒していくんだけど、そんなに思い設定はなかったけど、楽しめました。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

87.8 7 ツンデレで戦闘なアニメランキング7位
転生したらスライムだった件(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (1381)
6441人が棚に入れました
スライム生活、始まりました。

サラリーマン三上悟は気がつくと異世界に転生していた。
ただし、その姿はスライムだった。
魔物種族と仲間となり、獲得したスキルを駆使しながら、
さまざまな問題を解決していくスライム創世記。

声優・キャラクター
岡咲美保、豊口めぐみ、前野智昭、花守ゆみり、古川慎、千本木彩花、M・A・O、江口拓也、大塚芳忠、山本兼平、泊明日菜、小林親弘、田中理恵、日高里菜
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

羊頭狗肉ってことなんかなぁ ※酷評注意

原作未読


ユルく楽しんで気にしなければよい。まあその通りなんですよね。ただ・・・

 これいつになったら面白くなるんだろう?

2クール。本編23話+外伝+閑話の計25話の物語。
2018年秋期開幕時点で、『SAO』『色づく世界の明日から』と並んで本命視されてた作品だったと思います。
受け止め方は漫画やラノベなど原作既読勢とアニメ勢とで差がある気がしてます。賛否両論ある本作について、自分は弾かれてしまった側でした。
鑑賞のお作法を知らないだけかもしれません。ネガティブに捉えてしまう事象が積み重なって何回かあった敗者復活のチャンスを自ら潰しちゃいましたって印象です。

2クールかけて平坦な流れ作業を追った感じと言いましょうか。以下、ユルく楽しめなかった理由です。


≪転スラがダメな3つの理由≫


■{netabare}【ホップ】{/netabare}スライムである必要あった?
まずはこれでしょう。転生したところでスライムじゃあお先真っ暗ですがな~の先入観をどう面白く覆していくのか?が皆無です。
{netabare}第1話でチートスキル連続ゲットといきなり最強となった日には、{/netabare}タイトルから想像するに、今後の物語の中で小出しにすればよいカードをいきなり捨てる行為です。タイトル詐欺と呼ばれた良作はこれまでもありましたが、本作はそれとは違う悪質なものを感じます。
モンスターの知名度ではトップクラスのスライムで客寄せして、店頭に並んでさえくれたらOK!と作者の安直さが透けて見えるのです。これはJAROの出番でしょう。
さらに、その後の展開の不味さでネガティブ評価が確定しました。

スライムの見た目だったり弱小イメージを全く活かせてないのです。
ゲル状で変身のエフェクトがかけやすいというのは他でも代替可能です。「このスライムごときが!」とは口だけ。{netabare}あっさり軍門に下るか、なぶる前にリムルの魔素量に実力を認めた状態から初対面、のどちらかです。{/netabare}
出オチと見せかけて実は、、、が無かったことでまさに“羊頭狗肉”の詐欺商売に堕してしまった感があります。
これならゴブリンでもドラキーでもおおなめくじでも、なんならミジンコやアリさん、出川○朗とかインパクトがあればなんでも良かったと思います。プロの仕事ではありません。



■{netabare}【ステップ】{/netabare}なんだこの安易な国造り
所感は以下↓
1.薄い 2.浅い

1.については過程を説明する時間が短すぎます。
{netabare}※()内は種族のリーダーさん
第2話  ゴブリン(リグルド)
第3話  我狼族(ランガ)
第5話  ドワーフ(カイジン)
第10話 オーガ(紅丸)
第15話 オーク(ゲルド) リザードマン(アビル)

シズさん回の第6~8話と、1クール終了間際の中締め回の第11~14話を除き、“強敵(または難課題)出現”⇒“リムルワンパン”⇒“仲間となり忠誠を誓う”の短いサイクルでのワンパターン。これ飽きますって。{/netabare}

2.については闘いの後に焦点絞ると見えてくるでしょう。ざっくり言うと変わり身が早過ぎるのです。
{netabare}“敵対”⇒“リムルワンパン”⇒“リムル許す”⇒“なんて寛大なリムル様~”&“被害を受けた側もあっさり無問題”

なわけありますかいな!? これで被迫害・被虐殺側の感情のしこりが一切無くなるわけないでしょうに。{/netabare}

せめてもの、争いは何も生まないとか憎しみの連鎖は次の悲しみを生むだけだぜい、といったメッセージが見えるわけでもなく、単純に “話せば分かり合える” それと “俺(リムル)の寛容さを受け入れるよね?” せいぜいこの程度です。理解が追いつきません。

本作の製作者は人間(いやモンスターなんだけどね…)の感情の機微を理解しているのでしょうか。これが原作の落ち度なのか、製作にあたってしょぼい選択をしたのかは不明です。
規模拡大の過程がイージー過ぎるのが前半パートを平坦な物語にしました。逆にストレスなく観れたという捉え方もできますが、統治の仕方にも不味さが垣間見えて追い打ちをかけます。

 {netabare}①為政者(リムル)は常に正しい判断をする
 ②為政者が方向性の指示に留まらず方法まで口を出す
 ③臣下は為政者に対する異論を持っていない
 ④臣下間での感情の軋轢がない
 ⑤生産の量と質は期待値を下回ることはない

ジュラ・テンペスト連邦国で繰り広げられるのは上記5点を前提とした国造り。大衆が夢見るユートピアでありちょっと小狡い誰かが政権奪取に向けて民衆に説く方便みたいな何か。{/netabare}

単に人間観察の質量が不足しているか? それとも空想平和主義思想に耽溺するオツムが残念な人なのか?
後者であれば時代錯誤も甚だしいところですが、連邦国の拡大のプロセスと統治のしかたが、まるで独裁者が権力取得前に国民に語るそれと酷似してて気持ちが悪いのです。
リムルはいい奴なんだけど、圧倒的な力を有した者が制圧する構図はわかりやすく、それでいていっさいの軋轢がないという違和感の処理に困ってしまいました。
繰り返しますが、アニメくらい夢があっていいじゃん?のスタンスなり気にしなければまだ許容できるものだとは思います。リムルはいいやつだしね。



■{netabare}【ジャンプ】{/netabare}嗚呼 静江さん
ほぼ結論ですので軽く。この後どうすんのさ?

{netabare}第1話アバンの伏線をあっさり(第6~8話シズさん回)と回収し過ぎ。しかもこれまた拍子抜けするほど軽い。{/netabare}
{netabare}レオンにシズさんの存在確認ができればOKなの?レオンを一発殴ればOKなの?{/netabare}
{netabare}しかもそのレオンにかすりもせず2クール終了とはこれいかに? ※追記:2期決定なのでそこで描かれるのかも{/netabare}



2期ありきはいいとして、原作のストックがまだまだ残っているのもいいとして、何をしたかったのかよくわかりませんでした。
スライム設定を活かすつもりもなく、国造り(仲間集め)を安直なものにし、謎要素は早々に開放して長らく迷走することになりました。

以上、自分がこの作品を受け付けられなかった3つの理由でございます。




あとはボヤキ・・・

■だから童○は!と○貞を腐すような設定
原作第一巻の発売が2014年ということは、執筆時点での37歳設定は就職氷河期どストライク世代です。非正規が多く結婚できないとかパラサイトシングルとかタイミング逃して彼女いない歴=年齢な殿方が多いのは事実かもしれません。
マーケティングとしては正しいかもというのはお断りしておきます。ただこれは私の好みと関係しますが、オタク趣味をもってる層へのステレオタイプなネガティブイメージそのまんまなのがちょっと。すなわち “童貞” “引きこもり” “コミュ障” “ロリコン” 。こういったのが活躍するものを作れば、お前ら勝手に自己投影して盛り上がってくれるんでしょ?が透けて見える作品が好きではありません。
{netabare}ゼネコン勤めの経験を活かして、との描写もありアラフォー主人公の理由はあったと思います。{/netabare}
{netabare}30歳まで云々だから大賢者も取得したのか、ってのもまあ理解できる。{/netabare}
個人的嗜好ですね。おそらく今後こういう系統の作品は積極的に観ることは無いと思います。


■CMでヘビロテしてた前半OP曲のPVがダサい
最後はこれ。
現在の声優さんはアフレコ以外の仕事も多く大変です。
ただ今回に限ってはPVでの本人映像はやめとけば良かったのに。声優さんの歌の上手さって声のトレーニング(ボイトレ)に立脚してるもんだと思ってます。
声の使い方のプロですので、よっぽどでない限り歌も技術でなんとかなります。ただパフォーマンスは別でしょう。声の表現には長けてても体の表現はよっぽど練習するかライブを繰り返すでもしない限り素人さんです。

仮に寺島さんがライブを相当数こなしているパフォーマーなんだったとしたら、撮影スタッフはもうちょい格好よく撮ってあげてくださいな。
これまで作品自体にプロの仕事を感じられなかったのでそれと連結して考えちゃったところもあります。完全とばっちりの寺島さんと寺島さんのファンには申し訳ない!



以上、なんだかなぁ・・・のボヤキ2点でした。いいがかりみたいなもんかなとも自覚してます。



※リアタイ所感
少し気の毒だったのは、年末年始を挟んで一呼吸おいての敗者復活チャンスをみすみす逃しちゃったところでしょうか。
{netabare}15話で仲間集めに一区切りつけたのはギリ間に合うタイミングでした。同じ路線ならインフレしていくしかなくなったからです。{/netabare}
{netabare}そこで16話から登場の“魔王”の皆さん。切れ味鋭い変化球はもちろんミリム。トカゲのガビルもネタキャラとして可能性を感じる後半の出だしではありました。{/netabare}
{netabare}起承転結の転を受けてふくらますかと思いきや、もういっぺん“転”が来て尻すぼみ不時着というのが正直なところです。言うまでもなくシズさんの教え子の子供たち編ですね。{/netabare}


一気見だとさらに辛いかもしれません。
原作やその他メディアミックスと合わせて楽しむくらいじゃないと厳しいものがあるんじゃなかろうか。


{netabare}結局24話の外伝が一番面白かった。これシズさんロスなんかなぁ。{/netabare}



-----
2019.08.26追記


視聴時期:2018年10月~2019年3月リアタイ視聴


なろう系の中でも特に打率の低い異世界転生もの。リアタイ視聴を止めて評価の高いものを選んで後追いで鑑賞することを決めた2019年夏。
そういえばきっかけは『転スラ』でした。すでにこの時、「今後積極的に観ることはない」と言ってますね。
トレンドなのか新作けっこうな比率で異世界転生ものがリリースされてますもの。これらを対象から外すと余裕あるスケジュールを組めそうです。とはいえ、がちがちのルール縛りもつまらないのでユルめに運用するつもり。



2019.04.08 初稿
2019.08.26 修正
2019.09.17 誤字修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 80
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

幸せを感じられる優しい異世界

アニメーション製作:エイトビット、
監督:菊地康仁、シリーズ構成:筆安一幸、
キャラクターデザイン、江畑諒真、
原作:川上泰樹、伏瀬、みっつばー

通り魔によって殺された三上悟は、
異世界で転生してスライムになった。
スライムといっても最弱の存在ではなく、
この世界で最上級の強さを持ったモンスター。
つまり、名前と姿がスライムというだけで、
そのほかは、いわゆる異世界の俺Tueeeeの展開。
スライムはユニークスキルとして、
「捕食者」と「大賢者」という能力を保持し、
それによって、ほとんどのことを
都合良く解決させることができるのだった。

洞窟内に封印されていた暴風竜ヴェルドラと遭遇し、
話しているうちに、友だちになる。
そして、その身を自分のなかに取り込み、
リムル・テンペストという名前を得て、
より強大な存在へと進化する。

この作品がほかの転生ものと違うところは、
主人公が普通のサラリーマンとして
社会人生活を送っており、争いごとを好まない
面倒見の良い人物であることだ。
いわゆるコミュ障ではなく、積極的に交流を図り、
相手の事情を知ろうとする性格。

スライムになってしまい、人間の肉体を持たないため、
元々、人柄が抜群に良かったのが、
さらに欲望を持たない本当の神のような存在になる。
それによって、実際の人間社会では絶対に不可能な
力の支配プラス「情」を加えた理想郷のような世界を
作り出す展開になっている。

私はこのアニメが結構気に入っている。
なぜかというと、モンスターを狩る異世界において、
「優しさ」と「赦し」が根幹にあるからだ。
リムルは異世界で人生をやり直しているわけだが、
それは自分の欲望を満たすこととは、かけ離れている。
というより、自分が快適に暮らすことは、
周りの人に幸せになってもらうこととイコールになっている。
そのためリムルは基本的には人のために生きている。
自分の欲望のためには生きていない。
自分が倒した部族たちの面倒を見ていくために
国づくりを始め、皆が安心して暮らせる場所を
確保するために動き出す。
{netabare}また、想いを残して死んでいったシズさんの
望みを叶えるために旅をする。{/netabare}

この話を観ていて、私は知り合いの
社長たちのことを思い出した。
彼らのほとんどは、自分の周りの人たちに
幸せになって欲しいという考えを根底に持っている。
そのためには金を稼がないといけないわけで、
何をやるのが最善なのかという思考につながる。
社長は寝る間も惜しんで仕事をするような、
とてつもないエネルギーを持っている人ばかりだ。
何をやっているときでも常に仕事のことが頭にある。
そこには個人の幸せというよりも、
ファミリーの幸せという意識が強いように思える。
こう書くと、何だかマフィアみたいだが。

ただ、この作品が国づくりをテーマにしていると
言われると違和感がある。
部族間差別や権力闘争、経済活動、貧富の差、犯罪など、
その辺りの問題がほとんど出てこないため、
ファンタジー要素が強いと思えてしまうからだろう。
国づくりであるなら、もう少し突っ込んだ問題や
工程を見せて欲しかった気がする。
問題点を挙げると色々ありすぎるのだが、
最終回までの数回は、まともにシリーズ構成を考えたのかと
首を捻りたくなるような展開だった。
ただ、世界を自分の手で快適で幸せな場所に
変えていく目的は、ほかの異世界ものにはない
魅力的な視点だった。
あまり何も考えずにこの世界観に浸っていると、
心地良さを感じさせてくれる。

2期の放映は2021年の1月から。
原作の売上は1000万部超え、
BD&DVDも6000枚超えだという。
この作品の高い人気は、今の社会に生きにくさを
感じている人が多いからかもと思ったりもする。
(2019年3月29日初投稿)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 84
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

スライム創世記

エイトビット制作。

死によって突然のスライムへの転生。
暴風竜ヴェルドラとの出会い、
小さなスライム伝説の幕開け。

転生ものにしては面白い解釈がある。
舞台は人魔がせめぎ合う広大な大陸ですが、
生前の三上悟は穏やかで平和主義者だったため、
{netabare}異世界転生=大陸の支配というより、
他の種族との交流や国造りに焦点が当てられている。{/netabare}

我々がもし無人島に漂着すれば、
常識を持つ大人なら飲料水の確保、
体温を一定に保てる寝床の確保、
こういった身近なことから始めるでしょう?
間違えてもこの国は俺のものだ!にはならない。
もちろん戦闘もあるのですが。

オーバーロードのようなエンタメ感と、
グリムガルのようなどこか身近さを残す、
基本はお気楽転生コメディなのでしょう。

最終話視聴追記。
後半が駆け足になってしまい、
{netabare}異種族も話せばわかるの世界設定が、
物語に平坦な印象を残した気もします。
普通の人生を歩むはずだった男の転生物語、
1人の女性の想いを引き継ぎ街を作る。{/netabare}

ここから先は知らないままで、
お気楽冒険譚として楽しもうと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 85

71.3 8 ツンデレで戦闘なアニメランキング8位
最弱無敗の神装機竜《バハムート》(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (823)
4902人が棚に入れました
遺跡から発掘された、古代兵器・機竜。亡国の王子、ルクスは何故か、機竜使い育成の女学園に入学することに……!? 王立士官学園の貴族子女たちに囲まれた、"最強"の学園ファンタジーバトルがはじまる!

声優・キャラクター
田村睦心、Lynn、藤井ゆきよ、久保ユリカ、種田梨沙、小澤亜李
ネタバレ

赤羽 和人 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

リロード・オン・ファイア

最初はISのパクリかよと思っていましたがストーリー内容は全く違ってすごく面白い今季なら上位だと思う。

最後まで観てまあよくあるハレームバトルアニメではあるがルクスを
中心した恋はあまり無く面白い内容であった
たとえばルクス本人はきずいていないこれはまあよくあるが
女の子の方が色々なタイプの人がいる
ルクスの彼女紹介
{netabare}
クルルシファー・エインフォルク・・素直に本音が言えないツンデレタイプ

フィルフィ・アイングラム・・ルクスの幼なじみで完全なる天然系でいろいろやらかす

セリスティア・ラルグリス・・周りから完璧で男嫌いと思われているが実際は男性との付き合い方が分らないすこしおっちょこちょい

クルルシファー・エインフォルク・・最初は政略結婚がいやで恋人の振りの依頼から始まって本当に好きになってしまったがつがつ行くクール系
切姫 夜架・・旧帝国との契約を果たすためルクスのそばにいる好きかどうかは分らない

アイリ・アーカディア・・ルクスの妹であるがルクスのことが好きで本人は隠している{/netabare}

恋愛もあるがメインはやぱりドラグライドでのバトルであるアーカディア旧帝国の復興を企んでいる敵に対してアティスマータ新王国

なかなかよくできているアニメだ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

このテンプレ感、いわば時代劇の面白さ(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
いわゆる、「主人公最強系ハーレムもの」のテンプレなんだけど、なぜか嫌いじゃないw

キャラの魅力もあるのだけど、ここまで完全にテンプレだともう「時代劇」のような楽しみかたもできますよ! 「キテ欲しいときにクル」というか、「よ! 待ってました!」みたいな、楽しみ方♪ 制作も多分、分かって遊びながら作ってるしねw

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
波はあったが、最後まで観られた。ただ、4話~5話のようなシリアスバトル展開か、2~3話、10話のようなお気楽キャラモノ展開か、どちらかで統一してほしかった印象。個人的には、下手にシリアス追わないで、お気楽アニメで完走して欲しかったかな。

この辺は、原作の5巻分を12話でまとめたらしいので、その弊害かな、と。原作に中身がないから無理矢理詰め込んだのか、制作のせいで薄っぺらになったのかは、原作を読んでいないので分からないが、いずれにせよ、少し急ぎすぎたと思う。もう少し、政治的な要素もからめつつ、じっくりと見せられればな~と、惜しさを感じた。

しっかし、「強敵」と書いて、「トモ」と読む。「宇宙」と書いて「ソラ」と読む。くらい、「最弱」は、アニメにおいては「サイキョウ」の称号ですね(笑) たまには、ガチの最弱の話を観てみたいw
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
テンプレ展開もここまでくると、逆に癒しを感じますなw もはや、時代劇の域です(笑) 昨今のツンデレは、デレるのが早いので、安っぽくなっている気がします(マイナス要因)。

2話目
どこかで見た校舎、どこかで見た教室、どこかで見た制服。ラッキースケベにもパターンが欲しいな。てか、心臓ドキドキしてる奴を休める為に、あんな高い塔に登るとか、本末転倒やん(笑)

3話目
ゲームに負けて、実家を騙す為に1週間恋人とか、その結果、親の決めた婚約者と決闘とか。制作はテンプレを楽しんでるな(苦笑)

4話目
ややシリアス展開。メインヒロイン交代?(笑) 謎もひとつ明らかになり、楽しくなってきた♪

5話目
やっぱり、メインヒロイン交代ですねw 熱いバトルだし、オチもしっかり決まってた。楽しい回でした。

6話目
新キャラ登場。なかなか良いキャラですね。シリアスも一段落したから、日常回を挟みたくなった感じですな。

7話目
水着回ですな。今さら感もある。真相に近づいているような、時間を浪費してるような。4~5話のようなドキドキ感がないんだよな~。単純に、クルルシファーが好きなだけかな(笑) セリスは、「本当は私、男が大好きでたまらないんです!」くらいやって欲しかったかな、どうせなら。

8話目
どうも、1期尺のなかで、複数ヒロインを2話ずつかけて掘り下げていく構成は好きになれないんだよな。ストーリーが薄くなる気がする。2期あるなら別だけどね。キャラの掘り下げは、1話で済ますか、ストーリーの中で自然とやってほしい。

9話目
う~ん、無理矢利シリアスにもっていかなくても、という感じ。そんなに広げて、大丈夫?

10話目
なんだ、この絵にかいたようなハーレムと、メインヒロインの逆襲(笑) うんうん、こっちの方がまだ良いよ、癒されるw どうせならお気楽テンプレを貫けぃ!! いや~、夜刀神(ヤトノカミ)って、急にメジャー神になったね(笑)

11話目
いや、だから……。

12話目
石破ラブラブ天驚拳(笑) まあ、ラストは良かったかな。ハッピーエンドって感じで。でも、2期を匂わせてたけど、ヤル気? 正気ですか? イエス、最低ですw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

やっぱハーレムアニメって最高です

1クールに一つはこういうハーレムアニメで癒されたいです。5話でクルルシファーさんが可愛かったので感想書いちゃいます。

最初見たときは、声優さんで好きな人がいたので(特に田村さん)、とりあえず見てみようかなと。
ルクス・アーカディア=田村睦心さん=キルミーベイベーのソーニャちゃん(最近ガンダムにも出てるよね)
クルルシファー・エインフォルク=藤井ゆきよさん=甘ブリのラティファ様
アイリ・アーカディア= 小澤亜李さん=月刊少女野崎くんの千代ちゃん。

5話
{netabare}
クルルシファーさんかわいいし大胆ですねえ。ルクス君とのキスが激しすぎます。クール系のデレはほんと大好きです。
リーズシャルテ様が窓越しに悔しそうでしたが、幼馴染のフィルフィ回がきたらそっちにクルルシファーさんも加わるのだろうか・・・
妹のアイリさんの声が5話でようやく小澤さんということに気付きました。やっぱりかわいい声してますね。
{/netabare}
6話から最終回まで。{netabare}
ルクスは一体何人落とせば気が済むのか…フィーちゃんを幼少時に攻略し、女装して学園最強の子を落とし、敵側の黒髪のヤンデレを屈服させる…とんでもないやつですね。最高でした。最終回をみて思いましたがやはりリーズシャルテのようなツンデレは良い…特に、他の女とあっても、事情があるのを理解して許して待ってくれるそのひたむきなルクスへの思いから来るいじらしさがいい!いや、皆可愛い!今期最高のハーレムアニメ!
{/netabare}
今のところ皆可愛いなあ。妹ちゃんもリーズシャルテ様(お姫様)もクルルシファーさん(異国の貴族のお嬢様)も、フィルフィ(幼馴染)も皆可愛くて癒される。
今期の心のオアシスですね。

EDを歌っていられる nano.RIPEさんも、花咲くいろはで聞いて以来ずっと好きなアーティストさんです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42

76.4 9 ツンデレで戦闘なアニメランキング9位
楽園追放 -Expelled from Paradise-(アニメ映画)

2014年11月15日
★★★★☆ 4.0 (890)
4660人が棚に入れました
われわれはどこから来たのか われわれは何者か

われわれはどこへ行くのか――。

地球はナノハザードにより廃墟と化した。

その後の西暦2400年、大半の人類は知能だけの電脳世界ディーヴァに生きていた。

電脳世界に住む捜査官アンジェラは、

闘力を誇るスーツ・アーハンを身につけ地上に初めて降り立った。

そして地上調査員ディンゴと共に地上のサバイバルな世界に旅立った。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

重力では好奇心には勝てない

オーソドックスな王道SF作品。

人口爆発と資源問題、
地上はナノハザードにより廃墟と化した。
地上を捨てた大半の人類は、
電脳空間ディーヴァに移行し、
恒久の平和を手に入れる。
{netabare}そのディーヴァに地上からの不正アクセス。
目的正体不明のフロンティアセッター。
不安に駆られるサイバースペースの住人。{/netabare}
捜査官アンジェラは地上に降り立ち、
世界の謎に迫ろうとしている。

世界観の作り込みとシナリオが、
上手にまとまっていて好感が持てる。
大切なのは物語なのでしょう。

相反する2つの価値観、
{netabare}進化の次のステージに進むこと。
肉体の檻の中で生きていくこと。{/netabare}
管理され制限された精神世界と、
空腹に疲弊し、病気になる地上の重たい肉体。

そう言えば草薙少佐も、人が人足り得るのは、
好奇心あってこそだと言っていましたね。

銀河の果てまで、旅立とう。
勇敢なるその一歩が新しい歴史を作るのだ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 66

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

3DCGの進化と可能性・・・でも結局はアンジェラタンの尻!

2014年11月公開のアニメ映画。
監督は水島精二氏、脚本は虚淵玄氏、
劇場用フル3DCGアニメーション。

もし、あなたがアニメ評論家ならば
本作は絶対に視聴しなければならない作品でしょうw
というのも「3DCGの進化と可能性」というのは
現在必ずと言ってもいい程アニメ評論の俎上に乗せられるホットトピックだからです。
従って3DCGアニメーションの「蒼き鋼のアルペジオ」や「シドニアの騎士」の
視聴もマストですw いや、アニメ評論家ならではですけどねw

2014年現在今まさにアニメ業界は大きな変革期を迎えており、
私たち視聴者はその渦中を目の当たりにしている最中なのかもしれません。
それだけ3DCGの進化は著しいということなのでしょう。

もし本作のあるべきレビューなるものが存在するならば、
本作に照らし合わせて3DCGの技術論を語っていくというものなのでしょうが、
無論私にそのような知識はございませんw
なので、ここでは水島精二監督の言葉を引用したいと思います。

「いままでの現場だと、リスク回避のため2Dのアニメーターが
レイアウトとラフモーションを作り、
それを元に3DCGアニメーターが作業をするという手法を取っていた。
しかし、それだと3DCGアニメーターの実力も分からないので、2Dアニメーターを介さず、
直接3DCGアニメーターに画づくりをしてもらうことを提案した」

また、水島精二監督は本作の制作を通して確かな手応えを感じたのか
このような言葉も残しています。

「キャラクターの表情や表現も向上していて、
 今回の制作を通じて、3DCGで萌えアニメが作れる確信を得た」

新時代の到来を期待せずにはいられないお言葉です。

これは3DCGが2Dを駆逐するということではなく、
水島精二監督も相補的な関係を望まれているようです。
両者が相互に刺激を与え合うことによって、
作業の効率化、優秀な人材の確保、
そしてより質の高い作品の提供という循環が理想的なのでしょうね。

さて、このような予備知識を得てしまうと視聴前のハードルというのは
かなり高めに設定されてしまいますが、製作陣もそれは望む所なのかもしれません。

というわけで簡単なあらすじを(知っている方は飛ばしてください)。

西暦2400年、地上は荒廃化している中、
人類の98%は肉体を捨て自らをデータ化し、
電脳世界「ディーヴァ」で豊かな生活を謳歌していた。
ある時「ディーヴァ」へ地上からハッキングを受けるという事件が起こり、
ディーヴァ捜査官アンジェラ(CV:釘宮理恵)は
生身の体(マテリアルボディ)を纏い地上へと降り立つ。
地上調査員ディンゴ(CV:三木眞一郎)と共に地上のどこかに身を潜めている
ハッカー「フロンティア・セッター」を追っていくという話です。

で、感想なんですけど、あらすじを読んでもらえば分かるように
どこかで聞いたことがあるような話ですし、
最後まで観ても特段語るようなことはございませんw 
飽きずに最後まで楽しめましたけど「まぁおもしろかったです」で感想は終了ですw

ストーリー自体は凡庸かもしれませんけど見所は結構あります。

ディンゴ役の三木眞一郎さんは物語シリーズで貝木泥舟役を演じておられますが、
非常に人間味溢れるところなんかは貝木泥舟に通じるものがありますw
そんなディンゴとアンジェラ(くぎゅうううううう)のやり取りなんて
ニヤニヤしながら観てましたw
「か、勘違いしないでよね。別にあんたのことを認めた訳じゃないんだからね!(赤面)」
こんな台詞は多分なかったような気がしますが、まぁくぎゅってましたねw

人間味溢れると言えば自我を持った人口知能(CV:神谷浩史)なんてのも居て、
この辺りは「翠星のガルガンティア」を彷彿とさせます。
テーマも似通ったところがありますね。

利便性を享受するも実質的には電脳世界の運営に支配されながら生きていくのと
不便性を伴いながらも自らの生き方を自分で決めることができる地上での生活とでは
どちらが真に豊かなのか?
あるいは合理性、効率性のみを追求する人間と
遊びの心を持ち合わせている人口知能とではどちらが人らしいのか?
とかそんなテーマを投げかけてはきますが、
私感としてはあくまでエンタメの範囲内です。
特に哲学的な重厚な作品という印象は受けませんでした。
製作陣もライトなSFということは意識されていたようですけど、
その通りの作りになっていると思います。気軽に観れると思いますよ。

そしてやはり本作の注目ポイントはセルルックのフル3DCGアニメーション映画ということで、
キャラの表情などがどれだけ自然な出来なのかということになりますが、
これはかなり高いレベルで仕上がっていると思います。
前知識なしで視聴すればもしかしたら3DCGということに気付かないレベル
・・・というのは流石に言い過ぎかもですが、私がブヒるには十分でしたw
それでも気になる箇所というのは存在しましたし、
激情だったり鬼気迫る表情ということで言えば線がちょっと軽いですね。
「キルラキル」なんかは情念のこもったGペンタッチの線で迫力満点だったのですが、
まぁそれは極端な例とはいえ、あっさりし過ぎて迫力不足な点は否めませんでした。

戦闘シーンも爆発だったり構図やアングルはさすがに3DCGという出来なのですが、
建物が若干ジオラマっぽいなとか細かい所を観ていけば
まだまだ課題は残っているのかもしれませんね。

しかし、一番の見所はアンジェラタンの揺れる乳に、尻!尻!尻!尻!(尻の4カード)ですw
真面目なテーマを扱っているだけにこういう露骨なサービスカットが
必要なのかどうかは疑問符がつくところなんですが、
これも技術の進化を示す為には必要なことなのかもしれませんw

長々とした文章になってしまいましたが、
私が本作で最も印象に残っているのは結局「アンジェラタンの尻」ですw

とはいえ、「3DCGの進化と可能性」という観点で言えば
後々まで語られるであろうエポックメーキングな作品ということになるでしょう。
もしかしたら本作を劇場で観たという歴史の証人になれるチャンスかもしれませんよw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 64

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

色々な意味で魅力的なヒロイン

陳腐な表現だけど、すごいアニメを観ました。
これこそ、次世代アニメっていう奴?
専門的なことはわからないけど、CGが動くこと動くこと。
そして、メッセージ性が強烈で、シンプルなストーリー。
さらに、ヒロインアンジェラの露出度の高い臀部・・・
思う存分、楽しませてもらいました。

ヒロインの声が釘宮理恵さんということで、視聴を決定。
ツンモードのヒロインはまさに適役ですね。
その上、ややロリ容姿とナイスボディーに露出度の高いコスチューム。
私、ヒロインにメロメロになりました。
また、主人公ディンゴの声が良いですね。
三木さんの落ち着いた柔らかい声。
声に確固たる自信が満ち満ちています。
こちらはちょっとだけメロッとなりました。

内容と言えば、近未来にありそうなリアル物語。
人間の本当の幸福とは?を考えさせてくれます。
ヒロインが最終的に見せた、
使命感に満ちた表情、鬼気迫る真剣な表情、それにバカ話に笑い転げる表情が、
その答えでしょう。

釘宮さんの声がきっかけだったとは言え、収穫の多い作品でした。
こんなアニメ映画がもっと増えればいいですね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 43

74.8 10 ツンデレで戦闘なアニメランキング10位
空の境界 第三章 痛覚残留[ツウカクザンリュウ](アニメ映画)

2008年2月9日
★★★★★ 4.1 (735)
4263人が棚に入れました
1998年7月、複数の捻じ切られたような変死体が見つかるという、人間の仕業とは思えない猟奇殺人事件が発生する。そんな中、“伽藍の堂”の所長である蒼崎橙子に一件の依頼が飛び込んできた。依頼内容は事件の犯人の保護、あるいは殺害。犯人の名前は浅上藤乃。殺された被害者たちに陵辱されていた少女だった。式は藤乃の暴走を止めるために行動を始める。

声優・キャラクター
坂本真綾、鈴村健一、本田貴子、藤村歩、能登麻美子
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

自身と似て非なる能力者に式は何を思うのか

「空の境界」は奈須きのこによる、同人誌に掲載された長編伝奇小説である。全7章で構成され、本作は第三章「痛覚残留」が映像化された。「そらのきょうかい」でも「くうのきょうかい」でもなく、「からのきょうかい」なのでお間違えの無い様に。
略称は「らっきょ」。

「空の境界」は奈須きのこの小説だが、奈須きのこと武内崇の所属する同人サークル(現在は有限会社Noteのブランド)「TYPE MOON」の作品に「月姫」、「Fateシリーズ」などがあり、「空の境界」と世界観を共有している。奈須氏によると「微妙にズレた平行世界」とのこと。


劇場版「空の境界」は圧倒的な映像美、迫力満点の戦闘シーンと、難解且つ素晴らしい世界観を、原作小説を忠実に再現し映像化したufotableの力作である。
本作のメインテーマは「境界」である。相反する二つのものに関するメッセージが緻密に組み込まれている。
その各々に対する矛盾もまたテーマの一つだ。
奈須氏の命の重さ、禁忌を主題とした本作の完成度には脱帽するばかりである。
「生」と「死」、「殺人」と「殺戮」などについて考察するわけだが、テーマがこれであるから必然的にグロテスクな描写がある(しかも美しかったり)。
また、難解な言葉(辞書的意味では用いない)や、時系列のシャッフルにより、物語の理解はやや困難である。
しかし、この時系列シャッフルこそが「ミステリ」における叙述トッリクとして作用しているのである。
決して時系列の通りに見てはいけない(2度目からはご自由に)他にも、原作にはなかった「色分け」が行われている点も魅力的だ。式の服の色や、月の色なども見てみると楽しい。
全7章に渡って展開される両義式と黒桐幹也の関係も素晴らしい。
設定はここで説明するとつまらないので、作品を視聴することをお勧めしたい(丸投げであるが(笑))
副題のThe Garden of sinnersは直訳すると「罪人の庭」と言う意味。sinには(宗教・道徳上の)罪という意味があり、guiltの(法律上の)罪とは区別される。
Theの次のGardenが大文字であることから、これはギリシアの人生の目的を心の平静(アタラクシア)に見出した精神快楽主義のエピクロス学派を意味する。よってThe Garden of sinnersは快楽主義に溺れた道徳的罪人という意訳が適切ではないか。



第三章の本作は「空の境界」の時系列で、全7章のうち3番目にあたる作品だ。本作の視聴で第一章での伏線を回収し、第二章のその後を展開する。本章に登場する浅上藤乃は、巫条霧絵や両儀式と同じ能力者であり、彼女も悩みを抱えて生きてきた。彼女の思いや、彼女と両儀式の接触により生じる式の心情の変化、式の信条について知ることが出来る。
第一章俯瞰風景の直前の話であるので、式と幹也の関係を一章と比較してみるのも良い。
本章は一章・二章と比較して話が理解し易く、初めての視聴でも面白く感じられると思う。
本章のメインは浅上藤乃である。彼女の変化に細心の注意を払って観て欲しい。
副題の ever cry never life は直訳すると「いつも叫ぶ、決して命でない」となるが、この場合、「いつも叫んでいる、一度も生きたことは無い」といった訳だろうか。

考察←観る前に見ない様に。
{netabare}

時系列:3/8
1998年7月
両儀式:18歳 職業:高校生(サボりがち)
黒桐幹也:18歳 職業:大学中退 伽藍の堂に勤務

原作との相違:小
原作との尺の比 155P:57min=1:0.53(1分当たり2.72P)
(一番原作との尺の長さの比が合致していると判断される2章の比を基準:1とする)
(原作の頁数は講談社文庫を用いる)


・「無痛症」について
「無痛症」という病気は実際は無く、「先天的無汗症」という病気が之に該当する。
痛み・熱さ・冷たさなどを始めとした触覚全般に関する感覚が存在せず、体温調節が非常に困難である。
「痛覚」の定義として皮膚・粘膜・骨膜・内臓などに生じる感覚とあり、痛覚が無いということは五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)の内、触覚が無いに等しい。
般若心経に「無眼耳鼻舌身意、無色声香味触法」という文言がある。即ち「目・耳・鼻・舌・体・心といった感覚器官は無く、其々の器官に対応する対象[色(=物体)・音・香り・味・触覚・観念]も無い」という意味で、般若心経中では、龍樹(ナーガールジュナ)により完成させられた「空」の思想の説明に用いられている。(般若経自体は龍樹以前から存在する)
注目したいのは、「体が無ければ触覚も無い」という表現である。之即ち「触覚が無ければ体を感じることが出来ない」ということである。
浅上藤乃の場合はデビック症という延髄炎の一種で、感覚の麻痺を起こす病気で、失明の虞さえある。
藤乃は加えて鎮痛剤の一種「インドメタシン」の大量投与により、痛覚を人工的に失った。
彼女は常に自身の体を感じることが出来ず、虚ろな日々を過ごしていた。これは痛覚が「生の実感」を得るのに必要不可欠な要素であり、五感中で最高に重要な感覚であることを証明している。彼女は国語の読解力に欠け、他人の気持ちを「理解」することは出来ても、「実感」することが出来なかった。これも痛覚が無い為である。


・「殺人」と「殺戮」について
「殺人」とは、相手に抱く感情が、自己の容量を超えてしまったとき、それが極端になるとき人を殺してしまうこと。人が互いの尊厳と過去を秤にかけて、どちらかを消去した場合のみ、それは殺人となる。人を殺したという意味も罪も背負う。そして、人を殺すということは自分自身も殺すということである。
また、殺人は殺す側が「人」として相手を殺すことが必要で、死体が肉塊であったり、消し去られてしまったりする場合は、人としての尊厳が無く、「殺人」とは呼べない。
「殺戮」とは、殺された側は人だが、殺した方は人としての尊厳も意味もない。後の意味も罪も無い。自然災害に例えられる。殺戮は殺す相手を特定せず、殺される意味を持たない。
すなわち大義名分の無い殺人と言える。式は彼女の置かれた境遇から人一倍「殺人」に対する意識が強く、殺戮を酷く嫌う。藤乃の五人目以降の殺人は「殺戮」と定義されている。


・「浅上藤乃」について
{netabare}浅上藤乃の起源は「虚無」。荒耶宗蓮は両儀式と相反する能力者をつくる為、彼女の痛覚を復活させ、「死に接触して快楽する存在不適合者」にさせたのだ。
浅神家は混血の大敵である四家系「浅神」「巫浄」「両儀」「七夜」の一つであり、
浅上藤乃は浅神家の没落から母と共に浅上家に引き取られた。
彼女は、両儀式、巫条霧絵と同様に起源に「虚無」を持ち、特別な家系故に、特別な力を発現した。視界内の任意の場所に螺旋を作り、対象の強度に関係なく曲げる(捻る)能力、その名も「歪曲」(要するにサイコキネシス)。
浅神家は両儀家と異なり能力者の発現を忌み嫌う。浅上藤乃は幼少期に能力を発現し、能力の元である「歪曲の魔眼」を封じる為、父親によって強制的に感覚を奪われ、人為的に感覚を喪失してしまう(人工的無痛症)。
彼女は幼い頃「痛覚」を持っており、薬物の過剰投与によって「無痛症」になってしまった。
『第二章殺人考察(前)の考察「式と織」について』で述べた見解として、式は「抑圧」の感情を、織は「解放」の感情を受け持つと記述したが、浅上藤乃の場合は、
「抑圧」の感情により傷を耐え忍び、「解放」することを恐れた。
中学時代に幹也に「傷は耐えるものじゃない。痛みは訴えるものなんだよ」と言われていたが、これを実行出来ていたら、彼女はここまで苦しまずに済んだだろう。能力を取り戻した彼女は「痛み」(ストレス)の「解放」の手段として能力を発動し、他人の痛みを自身の痛みの代償とした。
腹部の虫垂炎が原因で「痛み」が止まず、痛みの発散の為に殺人を繰り替えす。
後に他人を殺すことに快楽を覚え、必要以上の能力の発動を行い、殺戮を始める。精神的苦痛から自身を陵辱した不良に対する復讐を行っていたが、いつの間にか無関係な他人を殺害するようになった。式は彼女が無関係な殺害を始めた時点で、彼女の殺害を決意した。
式に「おまえは血の味を知ったケダモノだ。人殺しを愉しんでいる」と指摘され、
「それは貴女でしょう。わたしは、愉しんでなんか、いない」という言葉は、痛みで思考が麻痺しながらも「まとも」でない自分を認めたくないという心情の表れである。

「太極図」で式が一つの肉体に二つの人格を持つ二重存在者なのに対し、彼女は万物の移り変わりを現す螺旋の方向性を視認出来る存在不適合者である。
荒耶宗蓮による恢復によって、バットで殴られた際の脊髄の炎症は治療され、不定期に痛覚が復活するようになった。
幼少期に封印されていた能力が復活したことに依り、その能力の威力は凄まじく、式を凌駕するものだった。更に後には透視能力(千里眼)をも発動出来るようになった。
彼女も巫条霧絵と同様に荒耶宗蓮の「根源の渦」、『 』への到達という最終目標の為に両儀式と接触する駒となった。
一章では述べなかったが、この似て非なる式・霧絵・藤乃の三者の共通点として、
「虚無」を起源とし、「根源の渦」、『 』への到達の鍵であること。三者とも「生」の実感が得られず、「今」を生きることに全力を注ぎ、快楽への傾倒が何時起きても可笑しくない不安定な存在であること。黒桐幹也という存在に、三者とも一種の憧れを抱いており、自分を受け入れてくれる唯一無二の存在として、彼を欲していることなどが挙げられる。この点に関しては五章矛盾螺旋や終章空の境界で改めて記述する。{/netabare}


・ほんの少し――ほんの少しだけ、おまえよりの殺人衝動――」について
{netabare}第六章「黒桐幹也」についてで述べるが、彼は「どこまでも普通で、誰よりも人を傷つけない」という起源を持っている。中立かつ博愛である彼は誰かを特別視することが出来ない。自分の親類と赤の他人とを同等に扱わなければならない。式が幹也に人殺しについての一般論を期待した(というか幹也には一般論しか言えないのを分かっていた為、自分を否定して欲しかったのである。)のは、この起源に起因する彼の性格によるものである。
社会的に罪を背負うことがなくとも、自責の念だけは残り、それは償うことの出来ない罪の意識として、当人を苦しめることになる。式が罪の意識は常識によるものだから、常識のない自分を野放しにしてよいのかと幹也に問うたとき、彼は「式の罪は、僕が代わりに背負ってやるよ」と回答した。
式の「かわりに一つだけ分かった。自分の生き方、自分が欲しいものが。とてもあやふやで危なっかしい物だけど、今はそれにすがっていくしかない。そのすがっていくものが、自分が思っているほど酷いものじゃなかったんだ。それが少しだけ嬉しい」という台詞は、式が生の実感を得る上で必要不可欠な殺人衝動が、浅上藤乃との戦闘で式の殺人衝動が思ったほど酷くなく、浅上藤乃を許せるものであったことから、一般論を期待していたけれど、人間味のあることを言ってくれた幹也に向けて、幹也の期待に応えられる殺人衝動という意味で言ったものである。式は織の消滅によって空いた伽藍洞の心を幹也で埋めることを決意し、織の幹也と幸せに生きるという夢を叶えるため、幹也と共に生きることを決意し、自分の生の実感を得る手段としての殺人衝動を幹也に認めてもらえるようなものにすることを決意した。因みにこの会話は第三章の最重要場面である。ここでの約束が七章で果たされることになる。
{/netabare}
・「傷跡」について
浅上藤乃をイメージして奈須きのこ監修の下、梶浦由記によって作詞・作曲された。中学時代に浅上藤乃は黒桐幹也と出会い、今回再び助けられた。
「ねえ、生きていると分かるほど抱きしめて」という歌詞や他の歌詞から、彼女の「生の実感」への渇望と、憧れの混じった恋について上手く纏められている。



・「痛覚残留」という作品について
幼い頃に「歪曲」という能力を発現し、封印されてしまった浅上藤乃。彼女は能力の封印の代償として「痛覚」を失ってしまう。痛覚を失うことで外部からの刺激・自らの身体の感覚を失い、「生の実感」をも失ってしまう。彼女は痛みを知らず、感情の抑揚も乏しく、鮮花に「誰にも憎まれない娘」と評されるほど温和で穏やかな性格となった。
無痛症の為、自身の身体の異常が検地出来ず、外出に厳しい礼園女学院生ながら、主治医に定期的に診て貰う為に外出をしていたところを不良に絡まれ、半年間に亙って性的暴行を受けたが、感覚が無く、感情に乏しい為ほとんど抵抗はしなかった。
しかし、金属バットで背中を強打されたことで脊髄に損傷を受け、不定期に感覚を取り戻すようになる。ある日感覚を取り戻している時間に不良のリーダーに腹部を刺され、自己を防衛する為に「歪曲」により湊啓太以外の4名を殺害してしまう。
実際には腹部を刺されるよりも能力の発動の方が早く、彼女は刺されていなかった。
彼女は腹部に虫垂炎(後に腹膜炎)を患い、その痛みは腹部の傷として彼女に認識される。
彼女は陵辱されたという精神的苦痛から、不良への復讐を行い、湊啓太を捜索する。他人の痛む様子を見ることで「生の実感」を得ることを覚え、他人の痛みで自身の痛みを補完しようとした。しかし、手段と目的が入れ替わり、殺人に快楽を覚えるようになり、殺すことで「生の実感」を得る為、殺戮を始めた。痛むが為に人を傷つけるのではなく、人を傷つける為に痛む傷。傷は人を殺す理由の為に永遠に消えない。
式は能力を発現している時の彼女を酷く嫌い、之を殺すことで排除しようとした。藤乃の能力「歪曲」により左腕を失うが、「直死の魔眼」の力により、「歪曲」の描く螺旋を殺すことに成功し、藤乃に勝った。
しかし、彼女が無痛症に戻ってしまったので式は殺害を止め、彼女に巣食う盲腸を殺すことで幕を閉じた。


・名言(原作より抜粋)

藤乃「――はい。とても・・・・・・とても痛いです。わたし、泣いてしまいそうで――泣いて、いいですか」

藤乃(お腹が痛い。見えない手に、私の中身が鷲摑みにされる不快感が。吐き気がする――いつもはそんなものはしない。めまいがする。――いつもは唐突に意識が落ちる。腕がしびれる。――いつもは目で見て確認する。 とても、痛い。――ああ、生きている。)

藤乃「・・・凶れ」

橙子「黒桐は間に合わなかったか。さて。嵐が来るのが先か、嵐が起こるのが先か。式ひとりでは返り討ちにあうかもしれないぞ。両儀」

幹也「馬鹿だな、君は。いいかい、傷は耐えるものじゃない。痛みは訴えるものなんだよ、藤乃ちゃん」

式「万物には全て綻びがある。人間は言うにおよばず、大気にも意志にも、時間にだってだ。始まりがあるのなら終わりがあるもの当然。オレの目はね、モノの死が視えるんだ。おまえと同じ特別製でさ。だから――生きているのなら、神様だって殺してみせる」

藤乃(やっと手に入れた痛覚なのに、今はこんなにも憎い。でも――ほんとうだ。痛いから――とても痛いから、死にたくないと渇望する。このまま消えるのはイヤ。もっと、生きて何かをしなくちゃいけないんだ。)

藤乃(もっと生きて、いたい。もっと話して、いたい。もっと思って、いたい。 もっと ここに いたい。)

式「痛かったら、痛いっていえばよかったんだ、おまえは」

幹也「・・・罰っていうのは、その人が勝手に背負うものなんだと思うんだ。その人が犯した罪に応じて、その人の価値観が自らに負わせる重荷。それが罰だ。
良識があればあるほど自身にかける罰は重くなる。常識の中に生きれば生きるほど、その罰は重くなる。浅上藤乃の罰はね、彼女が幸福に生きれば生きるほど重くて辛いものになる」

幹也「そっか。じゃあ仕方ない。式の罰は、僕が代わりに背負ってやるよ」

式「もうひとつ白状するとさ。・・・・・・オレも、今回ので罪を背負ったと思う。けど、かわりに一つだけ分かった。自分の生き方、自分が欲しいものが。とてもあやふやで危なっかしい物だけど、今はそれにすがっていくしかない。そのすがっていくものが、自分が思っているほど酷いものじゃなかったんだ。それが少しだけ嬉しい。ほんの少し――ほんの少しだけ、おまえよりの殺人衝動――」
{/netabare}

感想

本作は一章,二章と比較して分かり易い作品で、世界観がだんだんと理解出来てきた中で、式と似た境遇の人間・浅上藤乃と式を絡ませ、両者の違いや、式の信条などを視聴者に刻銘に印象付けさせ、五章矛盾螺旋への繋ぎとしての役割が十分に果たせている。
一章に比肩する式の戦闘シーンや空の境界随一のグロテスクな描写の多さが特徴的だった。
本章は幹也から式への想いの表現が多かったが、式から幹也への想いの表現が少なく、式が何を想っているのか想像することが出来た。もしかしたら藤乃の幹也への想いに嫉妬していたのかもしれない。
「努力してみる」などツンデレ気味の発言も含まれている。
ほんの少し――ほんの少しだけ、おまえよりの殺人衝動――」と言った式の覚醒後初めての笑顔は大変可愛い。
{netabare}
「凶れ(まがれ)」という言葉が式に向けて何度も発せられたが、あれは殺戮が彼女に「生の実感」を与える唯一の痛みへと変貌してしまったことを示しているのと同時に、自分の存在を否定するものの排除という「殺人考察(前)」における式に似た心情であると考える。
藤乃は可哀想な人生を歩んできたが、その中での幹也への恋と、「普通でありたい」と思う心が彼女の心の糧となったと思う。最期に式によって殺されなかったことは、彼女にとっても、式にとっても良いことだった。無痛症は治らないだろうが、盲腸が治って良かった。
最初と最後に出てきた「とても・・・とても痛いです。わたし泣いてしまいそうで――泣いて、いいですか」という言葉が藤乃の本音だろう。
最後に痛覚がある状態で盲腸の痛みを実感し、「痛い」から「死にたくない」と「渇望」する。という強い思いが湧き出てきた。
もっと生きて、いたい。
もっと話して、いたい。
もっと思って、いたい。
もっと ここに いたい。
という「痛い」=「居たい」という強い意志が「痛覚」があることで具現した。
同時に自分が愉しんでいたモノの正体に対する痛み、自分が犯した罪、自分が流した血の意味を「実感」した。
藤乃「痛みは耐えるものじゃなくて。誰かに愛してと訴えるものなんだって、あのひとは教えてくれたんだ」
とあり、「痛み」の正体を知るに至った。
式が言った「痛かったら、痛いっていえばよかったんだ、おまえは」という言葉のとおり、もっとはやく「痛い」と言えていればと思う。
{/netabare}

この三章は、一章,二章を視聴した上で「両儀式」という人物について考えさせる作品だった。
浅上藤乃という式に似た殺人鬼の登場。彼女も特別な家系の生まれで、それ故に不幸な人生を歩んでしまう。本章は藤乃への同情を誘うとともに、式の心の揺らぎが見られる。
一章と二章を繋ぐ三章。そして二章と三章を繋ぐ四章へと話は進んでゆく。

本作は考察のし甲斐があり、非常に面白い。また現代人への処方箋のような役割を果たし、私達にカタルシスを与える。

私は全章視聴後原作を購読したが、読み応えがあって大変面白い。アニメを観た人は補足の為にも、お勧めしたい。
未視聴の方は、是非挑戦していただきたい作品である。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 48
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

痛みと無痛 生きている実感の境界線

1998年7月、この第3章は時系列でも3番目のエピソード。
鑑識官に「人間の仕業とは思えない」と言わせるほどの猟奇殺人事件が次々発生。
しかも被害者は複数の若い男性ばかり。
第3章でのゲスト的な主人公は浅上藤乃。
このページの「あらすじ」欄に犯人の名前まで書かれているが
彼女が数人の男性に取り囲まれ陵辱されているシーンからスタートするため
猟奇殺人事件の犯人が誰かすぐに見当はつくし、これは犯人探しの話ではない。

黒桐 幹也も働いている人形工房「伽藍の堂」の所長である蒼崎橙子(あおざき とうこ)に
「事件の犯人・浅上藤乃の保護、あるいは殺害」という依頼が舞い込み
藤乃の暴走を止めるため、両儀式が活躍する・・というのがこの第3章の内容。

痛みを感じない無痛症である藤乃が初めて感じた、生きている実感というものに
おそらく自分と似たものと反発を感じた式の気持ち。
相変わらずのお人良しぶりで優しい幹也が偶然出会った藤乃の人間像。
痛々しくてとても悲しい話ではあるのだけれど、
藤乃が感じていた痛みの本当の原因がわかったとき、あぁなるほどなと。
外部から受ける痛みと内部からの痛みは、同じ痛みでも違いがあって
それは外部から受ける傷と内面で傷つくのとの違いにも似ている。
傷というものは大抵痛みを与えるものなわけだけれど、
同時に、その痛みを知ることで生きている実感が持てるし、
人間らしさを保てるというもの。
果てはそれが生きていく理由にも繋がるのだよね。

しかし藤乃の場合・・・
{netabare}
自分が痛みを覚えた時に殺戮を繰り返しているので
生きている自分の実感と相手の痛みとの相互関係に少々疑問が残る。
彼女を陵辱した青年たちへの復讐心だけだったら納得がいくものの
それだけに留まらなかったということは、殺人による快楽をも覚えてしまったことになり
だからこそ式はそんな彼女を許せなかったのだろう。
というわけで、式の持つポリシーのようなものも感じ取れた。
{/netabare}

それだけでなく、これまで幹也からの式への想いはかなり伝わったものの
式から幹也に対しての想いはあまりハッキリ描かれていなかったので
この3章での幹也に好意を抱く藤乃の存在が、
式の嫌悪感を増幅していたようにも感じることができたのは良かった。
第1章で、式の腕があんなだった理由もわかるしね。
とにかく今回は藤乃がやたら強くて、バトルシーンも見応えがあり
「痛覚残留」というタイトルの文字通り、観ているこちらも痛覚を刺激される映像が多く
全体的に悲しみに彩られたストーリー同様、音楽のほうも雰囲気があって
単体で観てもわかりやすくまとまった回だったと思う。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

強制された抑圧と、境界を越えた解放

原作未読。
全8章からなる物語の3章目。約60分。

「空の境界」全章に共通する項目は、第1章のレビューをご覧ください。
→ http://www.anikore.jp/review/450724/

1章より前、2章より後の話。
ストーリーは比較的独立しており、この話だけ観てもわかりやすい構成になっています。

この回では少し笑いの要素が入ってきます。
また、黒桐幹也の妹、黒桐鮮花の出番があります。
彼女は清涼剤みたいな存在で、話に柔らかみをもたせてくれています。

ただし、残虐性にも拍車がかかっています。
人間の負の面を強く表現している印象です。
残酷な話と軽いテンポの会話、その組み合わせで、他の章との重みのバランスを取っているのでしょう。

映像面の見所は、嵐の中での戦い。
水を切るように動く表現は、実にスタイリッシュです。

EDテーマは「傷跡」。


【3章「痛覚残留」の考察】
{netabare}
過去に、黒桐幹也と浅神藤乃は出会っています。

幹也「いいかい?傷は耐えるものじゃない。痛みは訴えるものなんだよ」

これは、私たちの日常生活にも繋がってくる発言です。
「抑圧」=「傷を耐える」という行為は、周りに危害を加えないと同時に、自分の中にストレスどんどんため込んでしまいます。
そして、たまりにたまったストレスは、ふとしたきっかけで爆発してしまう。
それを防ぐためには、ストレスを定期的に「解放」=「痛みを訴えることを」してやらなければならない。

浅神藤乃は、精神的にはごく普通の人間です。
しかし、痛みを訴える方法が「能力の発動」という特殊なケースだったため、「人工的に感覚を抑える」という方法で、強制的に抑圧され続けてきたわけです。


そして、金属バット殴られた衝撃で、一時的に復活した痛み。
むりやりイスに縛り付けられ、勉強させられ続けてきた人のロープが、ふいにほどけたと考えると分かりやすいと思います。

自分のやりたいようにできない、つまり「生」を実感できない「空っぽの」状態から解放される。
やっとストレスの発散が可能になりました。
ただし藤乃は、痛みを感じている間はストレスの解放が終わっていない、つまり、痛みを訴え続けなければならないと解釈しています。
だから、殺しに対して「私は楽しんでなんかいません!」と藤乃は言ったんでしょう。

しかし、抑圧が解放されることに、徐々に喜びを覚え始めた藤乃。
必要最小限の解放ではなく、必要以上の解放へと、その「境界」をまたいでしまった。
それが、「殺人」という行為を超え、無関係な人々を巻き込む「殺戮」へと移行し、式の怒りを買ってしまうことになったわけですね。

しかも、実際はナイフで刺された痛みではなく、もともと持っていた病気による痛みだった。
そのため、永遠にストレスの発散が終わることがないわけです。

さんざんたまっていた「ストレス」が一気に解放されたわけですから、藤乃はあれだけの力を発揮しました。
そして同時に、余命いくばくもない藤乃。

この状況を打開する方法が、式にしかできない「病気を殺す」という行為だったのでしょう。

この浅神藤乃が、2章のラストで語られた「死に接触して快楽する存在不適合者」に相当します。


【全て見終わった人へ】
{netabare}
4章で分かりますが、痛覚が戻ったのは、バットで殴られたのがきっかけではないんですね。
荒耶宗蓮の仕業だった。


7章でも触れられていますが、

殺人=相手に抱く感情が、自己の容量を超えてしまったとき、それが極端になるとき人を殺す。人が互いの尊厳と過去を秤にかけて、どちらかを消去した場合のみ、それは殺人となる。人を殺したという意味も罪も背負う。そして、人を殺すということは自分自身も殺すということ。
殺戮=殺された側は人だが、殺した方は人としての尊厳も意味もない。自然災害に例えられる。

と区別されています。
この違いを強調しているため、藤乃に危害を及ぼした人以外への殺害行為を「殺戮」と呼んで、式は嫌っていたわけですね。


なお、劇中で橙子が式に渡したカードキーの名義は「荒耶宗蓮」となっています。
橙子「名義は古い知人のものを拝借したがね」
ここで、初めて名前が出てきています。

また、カードキーの色は、蒼、橙、ピンクの3色。
「式、織、両儀式」の着ている3種類の着物の色と被ります。
また、
橙子「式一人では返り討ちに遭うかもしれんぞ、両儀」
すでに橙子は、式の2種類の人格に加え、3つ目の人格に気付いていたんですね。

{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34

64.7 11 ツンデレで戦闘なアニメランキング11位
対魔導学園35試験小隊(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (695)
4147人が棚に入れました
魔力を持つ人間が滅びようとしている世界ーー武力の頂点の座は剣から魔法、そして銃へと移り変わっていた。残存する魔力の脅威を取り締まる『異端査問間』の育成機関、通称『対魔導学園』に通う草薙タケルは、銃が全く使えず刀一本で戦う外れ者。そして、そんなタケルが率いる第35試験小隊は、またの名を『雑魚小隊』と呼ばれる、劣等生たちの寄せ集めだった。しかし、ある日、『魔女狩り』の資格を有する超エリートの拳銃使い・鳳桜花が入隊してくる。隊長であるタケルは、桜花たちと魔導遺産回収の任務に赴くのだが-ー。

声優・キャラクター
細谷佳正、上田麗奈、大久保瑠美、白石涼子、伊藤かな恵、野水伊織、遊佐浩二、山田奈都美、安済知佳、三木眞一郎、赤羽根健治、関根明良、津田健次郎、三咲麻里、三瓶由布子、小日向茜、中田譲治

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「トワイライト・エンチャント反転、フレキシブルマテリアル開放・・・私と宿主は最強ですから」

この作品の原作は未読ですが、ラノベ原作の異能バトルラブコメ・・・このジャンルを認識した時点で視聴は決定なのですが、主人公に細谷さん、ヒロインに白石さん、伊藤さん、野水さんと強力なキャストが視聴を後押ししてくれた作品です。

物語の舞台は魔女を取り締まる「異端審問官」の育成機関である「魔導学園」
戦いのスタイルが剣から銃に移り変わる中、主人公である草薙タケルは刀しか使えず、周りからは半端物扱いを受けてきました。
この学園では小隊と称するチームで動き、任務に応じたポイントが与えられる事になっているのですが、タケルが率いる35試験小隊は、他の小隊に入れない劣等生で構成されており、ポイントもままならない状況でした。
そんなある日、この35試験小隊に何故か超エリートである鳳桜花が入隊してくるんです。
そしてエリートと劣等小隊の初の任務に赴き・・・物語が動いていきます。

まず、主人公のタケルが格好良すぎです^^
彼は家族や仲間をとても大切にしています。
「それを守るためなら世界中を敵に回してでも俺は守る・・・守らせて欲しい・・・」
そう有言する彼はそれを全力で実行しようとするんです。

彼の扱う刀は決して最新の武器ではありません・・・
きっと異端審問官としてこの道を極めていく上でのハンデになるのかもしれません・・・
でも、彼の情熱と気迫が・・・そんな事を微塵も感じさせないんです。

そして彼は強いだけではありません・・・
「俺にも半分背負わせてくれ・・・」
これまで誰にも言えなかったトラウマ・・・怒りで狂いそうになった出来事・・・覚えていないことに対する不安・・・
物語の進展に伴い明らかになるメンバーの苦しみを決して一人で背負わせようとはしないんです。

今まで35試験小隊は、周りから落ちこぼれの吹き溜まりのように思われてきました。
でもそれは全てを曝け出せなかったから・・・意地でも自分の考えを曲げなかったから本当に折り合う事ができなかった・・・
一人・・・そしてまた一人と心の内を明らかにして皆んなが本当の意味で繋がった時・・・きっとこの小隊は最強の小隊になるんだと思います。
・・・と思わせる位、主人公のタケルは格好良かったですね^^
細谷さんの声質も主人公に合っていると思いました。

そして小隊は主人公と以下の4人で構成されています。
鳳 桜花(CV:上田麗奈さん)
西園寺 うさぎ(CV:大久保瑠美さん)
杉波 斑鳩(CV:白石涼子さん)
二階堂 マリ(CV:伊藤かな恵さん)
タケルとヒロインの距離・・・物語の回を重ねるごとに確実に縮まっていきます。
劣等生の集まりといえど皆さん可愛い子揃いである上、容姿端麗、ロリ巨乳、すげー巨乳にちっぱいとどこにもスキがありません^^;
タケル・・・全く羨ましい限りです^^;

でもタケルが羨ましいのはこれだけじゃないんです・・・
表向きはタケルの妹とされているラピス(CV:野水伊織さん)の存在が半端ありませんでした^^
彼女の特性上、ヒロインの様に常に登場する訳ではないのですが、作品の中でタケルが格好よく見えたのは間違いなくラピスの功績だと思います。
「トワイライト・エンチャント反転、フレキシブルマテリアル開放・・」
彼女のこの台詞を機に状況が一変します・・・ここから先は鳥肌モノの展開の連続です^^

オープニングテーマは、アフィリア・サーガさんの「Embrace Blade」
エンディングテーマは、いとうかなこさんの「Calling my Twilight」
いとうさんの曲、何て格好良いんでしょう・・・初めて耳にした時から完全にハマりました^^
今期のアニソンBEST10の上位に入る曲になると思います^^

1クール12話の作品でした。でも・・・伏線色々回収されていないですよね^^;
というか、謎を増やして終わったような・・・^^;
続編への布石なのでしょうか^^?
そうだと嬉しく思います♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

浩平 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アスタリスクのような王道展開でもなく、キャバルリィのように目を見張る戦闘描写もないが、派手さは無いものの安定したつくりで個人的には最も心惹かれました

第1話を見た感想としては、面白いと思いました。
継続して視聴しようと思います。


第3話ではアクションたっぷりで面白かったです。
それにしてもラピスちゃん可愛いなぁ
ずっとあの低めのテンションでしゃべるのが、たまらない(*´ω`*)
そして有能感が溢れ出てる!

ところで、なんか想像してたのと違う方向にアニメが進み始めました。
予想外だけどかっこよかったです!!

そういえば、タケルはあんなに強いのに、なんで皆から馬鹿にされてる35小隊にいるんだろ??
その辺の事もいつか分かるのかな?

新キャラも出てきてますます展開が楽しみになってきました!!


第5話では長らく廃止されていた「魔女狩り祭」が復活!
祭りで使われる特殊貨幣が現金と交換可能と聞いたタケルは俄然、やる気を出し始める。現金には弱いわけね(笑)

お風呂からの流れはお約束だったけど、やはりああいう流れはニヤニヤが止まらりませんね(笑)

さりげなく「私というものがありながら!!」 とか言っちゃって完全に彼女気取りのマリちゃんも可愛らしい。

4話5話と尻上がりに楽しくなってきました。 掛け合いも相変わらず面白い。


第7話では、ハーレム展開が進む中、闇が深い感じの子の当番回となり見るのが楽しみでした。

戦績表を見て、作中ではかなり功績上げてるように見えるのにこいつらまだビリなのかとTVにツッコミを入れてしまいました。

『私が何をしていたか教えてやってもいいが、お前に真実を知る覚悟があるか?』
重要なシーンみたいなセリフですね。
『半分背負う宣言したくらいで、そこの奴らみたいに私が容易く落ちると思うなよ!』
容易く落ちたちょろいヒロインズが猛抗議です(笑)

さて、しばらく学校を休学すると言い残し、学校をあとにする。
居場所をつきとめるも、銃撃を食らってしまう。
うんうん、シリアスな展開になってまいりました。
そして、隠れ家へと急ぐ男と女が1人づつ・・・
このシナリオでまたヒロインが1人落ちるというわけですね、と思っていたら・・・!?
なんですと、このシーンでEDですと(笑)
次週どんな感じで始まるんだよ!!と、ツッコミをいれつつ、次週を楽しみに待っていようと思います。


さて、第9話ではヒロイン全員を攻略したところから始まります。

今回は、シリアス路線が続いた後のコメディ回でした(笑)
30分の中に短編2話という構成でした。

シリアスな戦闘も面白いけど、魔導遺産をめぐってドタバタするコメディ回もありですね。
ヒロイン全員攻略後のハーレム状態になってからの海回とか最高のタイミングです!

来週も期待です!ちなみに私はマリ派です。


第10話を視聴して、妹の様子が、いや・・・かなりおかしいんだが・・・

ハーレムに妹属性キャラが加わった!!
妹のために稼いでいると言っていたが、妹は拘束されている。魔女か何か?

最後の言葉には震えあがりました。
「ねぇ、お兄ちゃん。お願いがあるんだけどいいかな・・・」
「おう、なんでも言え。」
「せっかく皆が作ってくれた時間なんだ。今日はなんでもいう事を聞いてやる!」
「じゃあ・・・キセキを〇してくれないかな」

え、今なんて・・・

また続きが気になる引きで終わらせてくれました。
正にクライマックスと言ったところです。次回も期待が高まります。


第12話を視聴して、
兄の死という強烈なイメージに直面し、その力を暴走させる妹。
妹を殺さなければ、世界が危うい。
妹を救うために自分を犠牲にする兄。
世界のために妹を殺すのか・・・それとも・・・兄妹の運命は?

サブタイトル「限りなき願い」、妹死亡フラグびんびんです。


伏線を残しつつ、終わりを迎えましたがはたして2期はあるのでしょうか・・・?

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17

ネロラッシュ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ハーレム?ハーレムなのか?やっぱハーレムだ!

どうしてこんな主人公に女子が群がる!ってな主人公ではなく、隊長らしく活躍するのでムカつく事はなかった。
女子にフラグ立てまくりなのに鈍感なのはハーレム主人公のお決まりではあるけど。
OPのスタッフクレジットで名前一文字の色を変えるというのは、いろんなアニメでやってるから目新しさはないし、静止画っすからね。
もっとビュンビュンキャラが動いているのが観たかったかな。
うさぎちゃんがかわいすぎるから文句無しです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

68.2 12 ツンデレで戦闘なアニメランキング12位
バディ・コンプレックス(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (719)
3741人が棚に入れました
何気ない日常を送っていた高校生・渡瀬青葉は夏休み明けの始業式の日に、隼鷹・ディオ・ウェインバーグという少年と出会う。2人の出会いは、世界の運命を大きく変えることに……。


声優・キャラクター
松岡禎丞、内山昂輝、早見沙織、速水奨、藤村歩、杉田智和、吉野裕行、佐藤利奈、花澤香菜、井上麻里奈、森川智之、櫻井孝宏、島﨑信長、田村睦心、内山夕実、木村良平、ランズベリー・アーサー、宮下栄治、白石稔、こぶしのぶゆき
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

青葉萌ゆる季節に鳴くヒナ鳥

(2014.1/12 1話)
{netabare}去年のヴァルヴレイヴに引き続き今季もサンライズはロボアニメがあるのか!何て思って観ていると、タイムパラドックスを取り入れた展開なので面白そうです。けど、メカのデザインは可もなく不可なくと言った所ですね^^; 変形・合体なんか有ると良いかも。最近の作品だとあまり観ないので…

バディ・コンプレックス、「この出会いは運命さえ変える!」というキャッチフレーズは革命機ヴァルヴレイヴと被ります。{/netabare}

(2014.1/18 2話)
{netabare}敵が機体の鹵獲を行う作戦、サンライズだからなんでしょうが序盤でそれを見せられるとどうしてもガンダムしかイメージできないんですよね^^;
未来に来てしまった少年が戦争に巻き込まれていく中で何を見つけ何を知るのか?と言った感じで進んでいくのかな?

推測ですけど、ヒナは自由条約連合軍(自条連)のスパイで青葉を連れてきたのはディオの力を引き出す為でありその青葉はディオの祖先だから、カップリングが成立したとか?

兎にも角にもまだまだ、これからなので引き続き観ていきます。スラーバゾギリア!( ̄^ ̄ゞ ケイレイ!!{/netabare}


(2014.1/25 3話) 
{netabare}カップリング・システムは資源獲得の為に造られたものだった。もし、それが非人道的な措置を施した者の間でしか作動しなかったら? より良い生活環境を望む一部の者たちのエゴでしかなかったとしたら?
それは、利害の一致でのカップリングでしかない。そんな事も露知らず、戦闘に駆り出される少年たち。


それにしても、カップリングしたヴァリアンサーの速度は異常ですね。まだ序盤なのに、OO(ダブルオー)の量子化みたいな事もできるなんて^^;
こうなったら敵さんもCS(カップリング・システム)と似たシステムの開発・データの強奪なんかを行い新兵器を送り込んで、ヒナ&アルフリードもしくはヒナ&ビゾンでカップリングして攻めてくるのかな。

今の世界(未来)へと導いてくれたヒナが居たのはゾギリアだった。そんな事実を知った青葉は、自条連を去るのか・残るのか? 彼の決断はいかに!?{/netabare}

(2014.1/30 4話)
{netabare}傷つけたくないと思いながらも、結果として傷つける形になってしまった。 そんな自分に嫌気が差して艦を降りた青葉だったが、行くあてもある訳がなく…

ヴァリアンサーにもう一度乗る資格があるのか?などの葛藤がある中、「決断した」というよりは「決断させられた」気がしてならないです。
大人の口車に乗せられて、その先に自らが望む形の道筋はあるのか!?

それにしても、ディオと青葉のカップリング指数が高い事は分かったけど感情がそのシステムの起動に大きく関わるのなら何故2度もカップリングが成功したのでしょうか^^;{/netabare}


(2014.2/6 5話)
{netabare}ヴァリアンサーを操縦できるパイロットがディオと青葉しかいない為、また青葉の身の安全を確保する為に軍属にした自条連。

ディオは責任感の強さから、心の支えである妹とすら距離を置こうとする。ホントは会いたいはずなのに…
そんな2人の間を取り持った青葉は、初めてディオと共通の意志を持って戦闘へと赴く。

ヒナが特務大尉から目をつけられているのは、元・自由条約連合軍の軍人で洗脳によってゾギリアに支配されている?そのためのOPで、ヒナが青葉に手を伸ばすと鎖が壊れるシーンだったりして…

戦闘は四面楚歌な状況から、まさかの正面突破だと(゚д゚;)!? 少々、強引じゃないか?
青葉とディオの関係は今回の戦闘のように強引に引き寄せられるものではないですが、少しずつ距離を縮めてベスト・カップラーになってほしいです。
それにしても、カップラーって^^; そのカップラーは男しかなれないものなのか疑問ですが、それだとカップラー「メン」になるかwww{/netabare}

(2014.2/15 6話)
{netabare}ハワイ基地に向かう為に、軍人らしからぬ事までやってのけないといけない状況なのは分かったけれども「軍人になったら楽ができる!」みたいな理由で軍に来られても…どこぞの艦長じゃあるまいしwww

カップラーは、1人では限界のある戦況下において2人なら確実に打開できる方法の1つとして生み出されたのがカップリングシステムであり、その適応者のカップラーという訳か?

青葉がディオとだけでなく初めてにしてフロムともカップリングできたのは、70年も前の過去から来た青葉はそのカップリングシステムの生みの親とか?

カップラーが1人増えましたが、死亡フラグが立ちまくってるのは気のせいじゃないと思いたいですね…{/netabare}

(2014.2/20 7話)
{netabare}最新鋭艦なのに、ハワイ基地からの支援を受けられないってよほどシグナスがトップシークレット扱いなのか。それとも、何か関わりたくない事情でもあるのか?

リー大尉が出てくると緊張感のあるなしに関わらず、観ている側からしたら場の雰囲気が緩むのは気のせいかな^^;

カップリングに必要なエンファティアレベルの基準値通りの相手とカップリングを行うと、もう1人のカップラーのエンファティアレベルが下がるという結果がシステム開発当初の理想とは程遠いものとなってしまっている状況を鑑みると、やはり青葉は…システムのプロトタイプになる?

「目には目を、歯には歯を」ではないけれども「新型には、新型を」な展開には、少し不安があります。これから、最新兵器の大安売り状態にならなければいいんですけど(-_-;)
それと、今の所戦闘シーンにおいてカップリング後のヴァリアンサーがスターマリオ状態なワンパターンで押し切っている感じなのでもう少しバリエーションがあると面白いとは思います。{/netabare}

(2014.3/6 8話)
{netabare}墜落した先が孤島でしかも、機体は動かずヒナの機体も同じような状態だった。ヒナと青葉の関係が急速に接近する事になり、ヒナが青葉の時代に来たヒナなのかが判明しそうな展開。

青葉かヒナのどちらかが捕虜となって物語が動き出すかと思いきや、そのどちらでもなく無事に2人とも味方に助けられるとは。今まで、敵として見ていたものが敵として見られなくなったら軍人としては失格だろうに。

過去から来た青葉とこの時代のヒナの邂逅がもたらすものは戦争ではなく共生か!?{/netabare}

(2014.3/6 9話)
{netabare}カップリングシステムの開発リーダーであるフェルミなる博士が登場。なんですが、カマっぽい^^;

戦場での意思疎通の遅延を解消したのがカップリングシステム(CS)で青葉がその為にこの時代にタイムワープさせられたとしたら?『STEINS;GATE』や『ノエイン』のように異なる世界線の人間が関わっていたなら世界の破滅を防ぐ救世主が青葉ということになる。

CSの限界稼働時間が300秒から429秒に伸びた事は希望となるのか?それとも、2人の脳に何かしらの影響(記憶喪失)が起こる事で諸刃の剣へと逆戻りしてしまう?{/netabare}

(2014.3/20 10話)
{netabare}ようやくハワイ基地にたどり着いたが、その代償として失ったものは大きい。しかし、悲しんでばかりもいられない生きている以上は前に進めるのだから…

父に対する重圧と自らの強い責任感で必要以上に押しつぶされそうになっているディオ。あまり考えすぎるのも良くないとは思うけど^^; そんなディオの事を思っているからこそ、家族を守りたいと願い軍人になったディオに厳しく接する父親。

今回は、戦闘シーンはなかったですけど青葉を通じてディオとその父親の距離が縮まったので悪くはないです。{/netabare}

(2014.3/20 11話)
{netabare}ヒナのいるゾギリア御一行は、また懲りずにヴァリアンサー強奪作戦を決行しようとハワイに降り立った。ゾギリア側のハーン博士は「機体フレームは我々の方が性能は高い」と言っていたのでコックピットまるまるを手に入れる事ができれば、ついにゾギリアにもCS搭載のヴァリアンサーが!?

しかし、ルクシオンやブラディオンにはパイロット本人でなければ動かせない仕組みが施されてるのでそれを何らかのデバイスを使って解除して奪うのでしょうか?

それはそうとヒナ、あの一件があってから青葉に心を許し過ぎじゃないでしょうか?まぁ、軍人とはいってもまだ高校生ぐらいの年齢なのでしょうがない気はしますけど。

ゾギリアの手に渡ってしまったルクシオンとブラディオン。とはいえまさか、プロトタイプのCSヴァリアンサーで出撃するとは…しかし、このカップリングが意識の共有だけでなく記憶の共有までも可能にしたのならそれはどんな意味があるのでしょうね。{/netabare}

(2014.4/9 12話)
{netabare}ビゾンのヒナに対する想いは届かず…まさに格好の良い容姿とは裏腹に「美損」って感じですねwww
何て事はどうでもいいとして/(-_-/)(\-_-)\オイトイテ…

青葉だけではなくヒナも最初から高いカップラーとしての適性を持っていた。過去から来たという共通点なのかただ単に主人公・ヒロイン補正なのかは分かりませんが^^;

ビゾンは幼い頃に出会ったヒナを今の今まで見つづけてきたから、愛という想いが募るのも分からないでもないですがヒナはヒナで事実を突き付けられ、これまでの自身の記憶が正しいものなのか?と疑心暗鬼になってしまっている状態でのビゾンのあの行為は完全に裏目に出てるとしか言いようがないです。

一方、ディオと青葉はプロトタイプのカップリング搭載ヴァリアンサーに搭乗してから思考だけでなく記憶の共有も可能にしてしまったのでこちらの絆はゾギリアの2人と比べると瓦解ではなく、より一層確立されたものになっていると思われます。

絆、それは結びつきか柵(しがらみ)か?{/netabare}

(2014.4/9 13話)
{netabare}ガラプーシカ、なんだかチェ○ラーシカみたいなネーミングとは似ても似つかないぐらい超強力な兵器をゾギリアは秘密裏に開発を進めていた。
しかし、一長一短な面もあるのでまだ自条連にも付け入る隙はあるだろう。

やっぱり新型の機体で危機を乗り越えた!?かに思えましたが、まさかの特異点出現によりヒナの役割と青葉への想いが明らかに…

ヒナ、同じ時空を行き来しながら大切な人を守るために何度も生まれたての雛鳥のような生き方をする者。
対して青葉は、ヒナの想いは露知らず時空ごとの環境で盛んに成長する存在。

ヒナの行動がなければ青葉は存在しなかったかもしれない。だからこそ、青葉とヒナのアクセプションは意味のあるものだと思います。

互いを思う心が次第に結びつき、それが絆へと変わってゆく…{/netabare}



いやぁ~1クールだとはとても思いませんでしたwww ですが、良くまとまっているので見方を変えればアリな作品ではないかと。しかし、カップリングシステムと青葉の適性関係などまだまだ明かされていない?部分と最終話のCパートは意味深なのでもう1クールほしい所です^^;

投稿 : 2024/11/16
♥ : 19
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

身も心も繋げるアクセプション

ごく普通の高校生、渡瀬青葉は未来から来た謎のパイロットから襲撃を受ける。
しかしクラスメイトで実は未来人の弓原雛に命を救われ混乱のまま争いに巻き込まれてゆく。

今期のロボット枠です。
ロボデザは余り好みではないですが
色々と含みのあるストーリー展開には期待出来そうです。
少々ターミネーターチックではありましたが
全てを悟ったような雛の言動にどう繋がるか興味深く
これにタイトル通り『相棒』が絡んでくると思われこの先どう進むのか楽しみになりました。

※2話感想{netabare}
今回はロボットアニメのスタートとしてありがちなストーリー&アクションでした。
ただ普通の高校生がいきなり戦地で何の恨みも縁もない相手を殺害し、
その後も意に介さずなのは引っかかってしまいます。

ロボットのカップリングだかプロポージングだかも軍事兵器なのに
相性占いみたいな不確実な要素を採用してるのは腑に落ちません。
変形やら出力アップやら既に技術的にロボットに盛り込まれたものを
なぜ相性という要素でON/OFFしなければならないんでしょうか?
設計以上の予想外の力が出るならまだ良いんですけど、
ここまで見る限り、こうなる様に作っていて設計の範囲内の仕様に思われます。
こちらに関しては今後堀り下げがなされる…のかな?
まぁストーリーとしては面白味がありますし、
雛って何者?と言うのも気になりますので楽しみではありますけどね。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
前回疑問だったロボット(バリアンサー)については説明があり
機体技術以上の力が出る様です。
…でもウィングやブースターとか技術的に設計したんじゃないの?
って気持ちもあるんですがここは飲むこととします。

ストーリーはやはり良いですね。
前回カップリングが切れたらろくに操縦出来なかった青葉を戦場に送り出したり
パイロットとして急成長しちゃってるとかかなり無茶もありますが
ヒナを敵で登場させるとは面白い展開です。
どうやら一話で登場した雛はもう少し未来から来た様です。
そして襲撃してきたパイロットは【予想】{netabare}ビゾン{/netabare}と推測されます。
先に一話になっていく展開を知っているだけにどうしてそういうルートを辿るのか
色々と憶測を交え興味深く観られます。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
自分の居場所を探し葛藤し決断しました。
こんな状況でも冷静に的確な判断が出来る青葉の強い精神力が伺い知れました。
敵パイロットを逡巡なく倒してしまう点はまだ多少引っかかりますが
敵艦船が沈む姿に思う所があるようですし適応力が高いという事で納得しておきます。

偶然にしては出来過ぎな気もしましたが
ディオの家族が登場し次回はこちらの掘り下げでしょうか。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
前回も思いましたが連合の防空網ザル過ぎです。どれだけ奇襲受けてるんだか…。
今まで戦って来れたのが不思議です。
それに戦況としてはかなりマズいのにその割には軍人さん達に緊張感が無い様に感じます。
一般人が艦内に入れちゃうのもおかしな話しですし。

今回シグナスだけは脱出したけど千歳や小樽の味方壊滅だろうから
妹の「ディオが守ってくれたのよ」という言葉が虚しすぎます。
ゾギリアが民間機攻撃しなかっただけの事なのに…。
(なら拿捕しようとしたり民家にも爆撃すんなよゾギリア!…とも思うけど)
逃げるにしても味方引き連れて脱出とかにならなかったのかな?

言ってる事とやってる事が合って居らず「何だコレ?」
と思う場面がちょくちょく出て来るのが気になってしまっています。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
ゾギリアは一枚岩でなく行政局と軍部で軋轢がある模様。
色々と含みが出てきてシナリオとしては興味深くなってきました。
戦闘シーンもしっかり作っていて安定して楽しめています。

しかし今話も「なんでだよ!」と思うポイントが多数。
・被害多数で千歳基地陥落にも気にせずノリの軽いシグナスクルー
・エンジン不調なハズなのになぜか本土に戻らずハワイ直行&PV撮影の命令
・危険空域なのに撮影隊呼んじゃうし合流も早すぎない?
・バリアンサー操縦シーンは顔映らないんだから青葉とディオでいいじゃん
等。

わざわざハワイ行ってゾギリアの「行政局」と戦わせたり
他のカップラーを登場させたのですから今後大きな意味合いが出てくるとは思いますが
次のシーンや展開への繋ぎの強引さが気になってしまいました。
{/netabare}

※7話感想 {netabare}
今回はそんなにツッコミも入れず楽しみました。
・大村基地って言うけど民家ばっかりだったじゃん
・ドルジエフ閣下前回は慎重で有能な指揮官ぷりだったけど今回は雑
・コードD2ライズ強すぎ!スターマリオじゃん
って位かな。(え?…ツッコんでるか!?)

ヒナの暴走は予兆を匂わせたりして強引には感じさせず◎でした。

青葉が基準波形になってたりとまた謎が出てきたので
また予想も絡めて観て行こうかなと思っています。

タグで隠す程の予想ではないですが
今回のハワイ行きで青葉のバスケ友達・隆太郎の子孫かなんかに
会うんじゃないかなっと思っています。
一話でハワイに行った話をしてたのでそれと掛かってくるとは思います。
まぁ、もう既に誰かしらの子孫とは会っている可能性はあるのですが。

とりあえず次回はロボアニメのお約束『無人島で敵兵と二人きり』になりそうです。
二人の話がどう進むのか注目です。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
あ~はいはい。…と言う感じで今回は観ないでも分かる様なお約束の展開。

ヒナは自分を必死になって助けてくれる青葉を目の当たりにし思う所はある様子。
この必死さは1話目の雛の必死さともダブり
お互い似た者同士で相手への思いの強さも伺えました。
お約束とはいえ入れておくべきシーンでもあったと思います。

これで信頼へ繋がる下地も出来ましたし、ヘアピンも渡せましたね。
…このヘアピン元々何処から生まれたのか?とかつい思ってしまうんですけど
時間旅行にツッコミ入れても切りが無いので止めておきます。
次はハワイに着くのかな?
{/netabare}

※9話感想{netabare}
ハワイまで時間掛かり過ぎだし
フェルミ博士はわざわざ死にに来たような気はしましたが
更にヒントがばらまかれ物語は興味深くなってきました。
どうもエルヴィラの祖父が鍵を握っていそうです。

それにしても青葉達は強い強い。
シグナス落ちる気がしなくてハラハラ出来なくなってます。
これを見過ごす連合上層部無能すぎますけどね。

敵ながらマルガレタは忠義に厚く気に入っています。
作戦も悪く無かったと思うけどもう少し持久戦に持っていかないとね。
更迭からまた這い上がって来て欲しいのだけど
無茶して死んじゃう可能性高いかな…。

次回はリャザン少佐も加わり手強くなりそうなのでハラハラ出来るかな?
{/netabare}

※10話感想{netabare}
父と子に焦点を当てた面白い構成でした。
それぞれが「家族や皆を守りたい」気持ちを抱え戦地へ赴いているのですよね…。

ヒナの父は厳しい中にも優しさが覗け愛情の深さが伺えました。
ビゾンとは幼馴染で積み重ねた時間もありこの後の展開で感慨深くなりそう。
更に幼少の頃が含みになっていて気を引きます。

ディオ親子の溝はまだまだ深そうですが一歩だけ歩み寄った感じ。
それでもきっと大きな一歩だったと思います。
まぁこれに関しては悲しみや悔しさを消化しきれない親父さんの八つ当たりな気も
しちゃってますけどね。

青葉に関してはちょっと描写不足で中途半端でした。
尺不足ならシンプルに父である消防士の志を受け継いでいる事を
もっと前面に出してに表現して良かったんじゃないかな。
{/netabare}

※11,12話感想{netabare}
ソギリアの強襲によりカップリング機の二機が奪われ
ヒナ&ビゾンがパイロットとなり青葉の前に立ち塞がって来るという流れ。

リャザン少佐が死ぬ間際に父ではない事を明かし滅茶苦茶に動揺するヒナ。
…言うタイミング逃し続けて来たんだろうけど、ここで言って冷静さを失わせたら死んじゃうよ普通。
運良く遭った敵が青葉だったりで生還したから良かったけどさ。

それ以降も自分が何者なのか考えていたヒナだったけど変なお薬打たれて我を失ってしまいました。
これ、ビゾンだってオカシイって気付いてるだろうに
ちゃんと向き合わないから後の展開になってしまうんでしょうね。
ヒナのどんな所が好きなのかとか全然関係なしに自分に向いてくれれば何でも良しになって
哀れになってきました。
これでは絆深まらないよね。

一方ディオと青葉は一部記憶も共有してますます絆が深まった様子。
次回はまた無双が観られそうです。

バトルなんかは相変わらず面白いんだけど、やはり連合軍脆弱すぎ。
輸送も最前線で合流とか無茶が過ぎますが慣れのせいか前ほどツッコむ気が和らいだかも…。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
何でヒナだけ若返って記憶飛んでタイムスリップしてんだろう?
とか最終話もツッコミながらも意外と楽しんで観てしまいました。

不満や謎が残っていて細かい点は色々と言いたい事もあるけど
一話へと繋がるストーリー自体は成る程面白いと思わせてくれましたし
ヒナの言動も感動的でした。
ディオと青葉の記憶の共有はイレギュラーだった様で
時の囚われ人になっていたヒナを今回は過去に送る事無く未来に向かえるようです。
ビゾンに関しては歯車が狂った愛が哀れに映りましたがしぶとく生き残り
二期に繋がっていく感じで
彼を含めた未来は気になりますので楽しみに待っていようと思います。
それとマルガレタさんの無事も気になっちゃってます。多分無事だよね。
{/netabare}

【総評】
ツッコミ所が多く緻密さに欠けてまいますが結構楽しんで観てしまった作品でした。

一話目で先の展開を見せているので話が進むにつれてそこに向けてどうやって繋がっていくのが
気にさせるストーリーはなかなか面白味がありました。
ただタイムスリップものなのでどうしても矛盾に感じる所はありますし
最後まで観ても活かされなかった設定があったり回収しきれない多くの謎もあるので
スッキリ納得と言うわけには行かなかったです。
(青葉の過去の設定(友や妹等)を生かさず切り離してしまっていたり
なぜ青葉がカップリングの基準波形になっているのか不明のままだったり他)
二期があるならこの辺り少しでも回収して全体通しての完成度を高めて欲しいです。

戦闘シーンもはかなり良く出来ていてスピード感や迫力があります。
主人公達の活躍が凄まじく無双による爽快感は味わえますが
圧倒的すぎて戦術的な楽しみは無くなっていますので好みの別れる所かも知れません。
個人的には僅差の戦力を戦術で打開するような戦いを好みますので
一般機の紙切れのような弱さが気になってしまいましたが…。

キャラは掘り下げ不足気味で心理描写などが甘く描き切れていないのが残念。
重要なヒナの青葉への懐き具合も少々急いでしまった印象でした。
やはり1クールものでこの人数や各エピソードを捌くのは厳しかったのかな…。
それとシグナスクルーのノリが軽く前線で多くの兵が亡くなっている状況とアンバランスな
感じがどうしても引っかかってしまいました。

ストーリーに見所はあるものの雑な所も目に付き完成度が低く感じてしまいました。
ロボットアクションがお好きならコチラを主軸に観て楽しめそうですが
それ以外の方には現状オススメいたしません。
ただし二期がありそうなのでトータルで観ればオススメしても
良いレベルになる可能性はある作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33
ネタバレ

ketano さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

いがいとおもしろい。

全話みた感想です。


{netabare}
ロボットのバトル物だったけど、以外とおもしろかったかな。
ただ、なぜ、渡瀬青葉が、未来にいって活躍するのか詳細が不明なため、あまり考えずに見た方が良いような気がします。

ちょっと、ターミネータを思い出したけど、まぁそれでも、面白かったと思います。次はどうなるのか気になりながら、見ることができました。

続編がちょっと、あるみたいなので、見てみるつもりです。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11

62.6 13 ツンデレで戦闘なアニメランキング13位
緋弾のアリアAA(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (556)
3279人が棚に入れました
緋弾のアリアのスピンオフ作品。


武装を許可されたなんでも屋「武偵」を育成する教育機関、東京武偵高校。

ここには一人の先輩の下で、後輩が直接訓練を受ける特訓制度「戦姉妹(アミカ)」があった。

憧れの学園最強Sランク武偵、神崎・H・アリアと戦姉妹契約を結んだDランク武偵の間宮あかりが、仲間とともに奮闘する!

声優・キャラクター
佐倉綾音、釘宮理恵、茅野愛衣、M・A・O、悠木碧、ブリドカットセーラ恵美、堀江由衣、今村彩夏、水瀬いのり、麻倉もも、橋本ちなみ、間島淳司、高橋美佳子、伊瀬茉莉也、石原夏織

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

AAの意味が分かってスッキリ(´∀`)ノ″

2011年放送「緋弾のアリア」のスピンオフ作品。
全12話。
原作:ラノベ(未読)


物語の舞台はやはり武偵を育成する東京武偵高校。
なので、できれば1期からの視聴がベストかと。

スピンオフという事で勝手に派手なアクションものや
バトルものを期待……正解は百合ものでした(´∀`;)

武偵としてアリアに憧れる主人公・間宮 あかりと
その友人たちの姿を描いた作品になりまする。

百合要素がメインですが軽めなので笑って流せるかなw
本来、武偵という危険でハードなアクションものを
側面から描いた所は評価しても良いポイントだと思います。
本編好きの方にはちょっと物足りないかもですがw

序盤、中盤はその百合要素を多分に生かしたコメディ展開。
そんな中、伏線をちらほらと散りばめつつ終盤のシリアスへと
繋がって行きます。
「カギ」となるのは主人公の過去。

まぁ、正直可もなく不可もなくといったところ。
主人公の座を譲り、本編ほどではないものの
アリア役・釘宮理恵の存在感はさすがの一言です♪♪
豪華な女性声優陣が見所の1つになるかもですね。


1期から5年くらいでしょうか?
原作未読なので分かりませんが2期はどうなんでしょうね。
このスピンオフ作品は今後の本編には
絡んで来ないんですかね??
個人的には少しでも本編であかりや仲間たちの
活躍を見る事ができると嬉しいです(*´∀`)ノ2期早よ!

ゆるい百合ものや日常系が好きな方にはオススメ。



《キャスト》

間宮 あかり(CV.佐倉綾音)
神崎・H・アリア(CV.釘宮理恵)
佐々木 志乃(CV.茅野愛衣)
火野 ライカ(CV.M・A・O)
高千穂 麗(CV.ブリドカットセーラ恵美)
島 麒麟(CV.悠木碧)
夾竹桃(CV.堀江由衣)
風魔 陽菜(CV.今村彩夏)
レキ(CV.石原夏織)
峰 理子(CV.伊瀬茉莉也)
星枷 白雪(CV.高橋美佳子)
遠山 金次(CV.間島淳司)


《主題歌》

OP
『Bull's Eye』/ナノ
ED
『パルス』/Team AA [間宮 あかり(CV.佐倉綾音)×神崎・H・アリア(CV.釘宮理恵)]


《2016 04/09 レビュー投稿》

投稿 : 2024/11/16
♥ : 54
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とにかくアリアは魅力的でした

原作既読(^^)♪

AAは緋弾のアリア(本編)のスピンオフ作品。
AAもメインキャラにアクセントは付けていますが、本編のメインキャラと比べると見劣ります。そして百合系なので、好みが分かれると思います。ただ、本編キャラに関してはオリジナルのまま変化は無いので、そこが百合が好みでは無い私にとっては救いです。特にアリアに関しての印象はすごく良くなると思います。本編の緋弾のアリアが好きでも、百合系が好きじゃない人には若干辛いかもしれませんね。
 
12話(最終話)
{netabare}最終話は水蜜桃を逮捕してめでたしめでたしの事件解決でしたが、アリアとあかりは戦姉妹契約の続行をかけて戦う。このあたりの描写や作画はとても綺麗でした。特にアリアは本当に綺麗に描けていて満足でした。基本的にあかりとその仲間の話ですが、個人的には本編以上にアリアの人間性を観ることができたので十分堪能できました。AAを観ると神埼Hアリアが好きになりますね。最後は白雪と金ちゃんも出てきたし、これを機に本編の2クール目を作成して欲しいです。夾竹桃はこの後からいい味が出てくるキャラだから消化不良感もありますが、全体的にAAの世界観は表現できてたと思います。最終話のアリアとあかりの話はとてもよかったと思います。OPはアリアのイメージでとてもカッコ良かったし、EDはあかりのイメージでふんわりした感じの曲で作品のイメージに溶け込んでいました。私は全体的にそこそこ満足できました!!{/netabare}
 
11話
{netabare}夾竹桃との決戦は鷹捲りであっけなく終了。夾竹桃の描写が観たかったので、とりあえず満足ですが、原作とかなり違う流れになっているのは1クールだけだからなのでしょう。夾竹桃はこの敗戦のあと、司法取引で武偵高に転入する。鈴木桃子と名乗るわけだが、桃子になってからの方がとても味のあるキャラになるので原作で楽しんでもらいたい。しかし・・・水蜜桃とは・・・こりゃいかがなものか・・・('ェ')?桃子に姉がいたというTV向け設定は正直いらなかったな。最終話で一応の完結をするための苦肉の展開なのだろうが、こういう適当な終わらせ方は好みじゃないなぁ。これなら、この次の新キャラを出して、2クール目を意識して終わった方がいいのでは・・・?とも思うが、2クール目は最初から考えていないということなのでしょうね。それなら、緋弾のアリア(本編)の2クール目をやって欲しいよ。締めくくりはなんとなく透けて見える感じだけど、夾竹桃の描写もまぁまぁだったし、残りはどう締めるのか注目したいと思います。{/netabare}
 
10話
{netabare}本当に困った時に共に戦ってくれる友人がいることを間宮あかりはアリアに気付かされる。あかりの妹に夾竹桃は2年前毒を盛っていた。毒に侵された妹を助けるため、夾竹桃から解毒剤を入手しようと、あかりは友人たちと夾竹桃逮捕に向かう。夾竹桃の声は堀江由衣さんがかなり雰囲気を出してくれています。夾竹桃の部屋も色合いがイメージ通りです。ここにきて作画も頑張ってくれていますね。次週が楽しみですね~♪{/netabare}
 
9話
{netabare}ようやく面白くなってきました。やはり、桃子とのエピソードまでが1クールなんだな。それにしてもAAのアリアは殊にいい女だね~。アリアをここまで多く出演させてなければアニメのAAは耐えられないかもね~。しかし来週からは面白くなりそうです。作画は随分安定してきたように感じます。来週から局面は大きく展開するはずです。{/netabare}

8話
{netabare}このままあかりの仲間たちの話だけで1クール終えるわけじゃないだろうな…('ェ';) しかし、まぁ~緋弾のアリアファンの為なのか、アリア・理子・レキ・白雪・金次の登場を多くしてる感じ。百合路線での放映に厚みを出すために、できあがったキャラの登場は必要なのかもしれないが、あかりの仲間達に秀でたキャラがいないことを露呈しているようなものだ。
桃子(夾竹桃)VSあかり軍団のストーリーまでやってもらえるとおもっているのだが、この調子だと10話くらいからかな・・・。ここまで引っ張るとは思わなかったが・・・。
まぁ~面白いっていえば面白いし、くだらないって言えばくだらない。そんな水着回でしたw{/netabare}
 
7話
{netabare}いつも通りのお話。放映中は完全にこの路線を堅持するつもりなのかな?百合が好きな方なら楽しめる話なのでしょうか?今日は友達の友達はみんな友達だ的なストーリー。あかりが敵対する二人の心を結び付ける力があるということを印象付ける話。夾竹桃を最後にチラつかせて、来週の水着回も見せようという企てに、私もまんまと嵌るわけですが・・・^^;
来週もたいした話になりそうもないけど、まぁ~観ますよ。 {/netabare} 
 
6話
{netabare}ベッタベタの百合展開・・・AAはそういう内容だから、いくら緋弾のアリアが好きでも耐えきれないところもある。救いはアリアやレキはクールなままというところ。気になるのは作画。目の扱いが雑すぎます。アリアはぎりぎり許せるが、他は雑すぎ。こぶいち氏のキャラは目が特徴的なので、もう少し目に気を配って欲しい。もういい加減、夾竹桃をメインにした話に持っていってくれませんかね・・・。この百合展開の連続じゃ~本編の緋弾のアリアまで霞んでしまうよ・・・。やっぱり緋弾のアリアの2期を先にやるべきだったと思うよ。そう思われても仕方ない。だって、百合好きじゃないと、AAは辛いもんね~。かく言う私も百合好きではないので、若干辛い。緋弾のアリアのスピンオフじゃなきゃ、途中で切ってるかもしれない。単純に夾竹桃待ちなんですよ。アリア・金次・レキ・白雪・理子が出てなかったら、6話まで持たない内容なので、話を進めて下さい!!・・・と思うのでした(´Д`) {/netabare}
 
5話
{netabare} ここまでの話は、間宮あかりの仲間となりうる1年生達の紹介といったところ(まだ仲間になる子はいるけれど)。もう少し丁寧に描き込んで欲しい場面も結構ありました。レキは登場するが、石原夏織さんは準備されてないのね(´Д`)出番が少ししかないから仕方ないか・・・。このペースでいくと、また中途半端な所で終わりそうです。ようやく夾竹桃が登場だけど、どういうふうに描くのか興味深い。堀江由衣さんは好きな声優さんだけど、夾竹桃のイメージじゃないかもなぁ・・・ちょっと不安です。ともあれ、次週以降は、原作通りに描写するのか、脚色するのか謎ですが、原作通りに描写するなら、美しく描いて欲しいものです。 {/netabare} 
 
4話
{netabare}高千穂麗が登場した。AAの基本的なニューヒロイン達が揃った感じです。アリア・理子・白雪を多めに登場させて新キャラのインパクトの弱さをカヴァーしている感じです。AAのヒロイン達のインパクトは正直弱い。アリア・理子・白雪はかわいさとキャラの濃さでAA組より数段勝る。白雪の戦姉妹試験は笑っちゃいました。改めて白雪の偉大さを感じるなぁ・・・。次週はカルテットの後半で、それが終わると、AAで唯一、輝けるキャラが登場するはず・・・。再来週あたりに登場するのかな・・・待ち遠しい。私は楽しく観ています。多忙だけど、毎週観ようと思える秋唯一の作品です~♪{/netabare}
 
3話
{netabare}金次はあかりのスカートがめくれたくらいで、ヒステリアになりかけるとはね・・・w、回避するために川に落っこちたシーンは滑稽だったw随所に緋弾のアリアのヒロインを小出しにするあたりは、ちゃんとファンのことを考えてくれていて嬉しいことです。ライカと麒麟が戦姉妹契約を結び、仲間が増えてきました。これ、緋弾のアリアファンならかなり楽しめるシーンがあるけど、初めての緋弾のアリアの方々にはどう映るのかな・・・?普通に楽しんでもらえてるのかな?金次が頭抱えて川に落っこちるシーンとか単に意味不明な行動ですからね・・・何も知らないと・・・それはそれで面白いかw ライカは1年生の中では強いが、本当は理子みたいな綺麗でかわいい女の子になりたいという願望がある。・・・が、現実は裏腹な自分の行動に葛藤している。あかりはそういうライカの気持ちを汲み取ってあげることができたのでした。[めでたし!]
来週は高千穂が登場します。個性的なキャラなので、どう描くのか楽しみです。まぁ~AAのノリは敵が出てくるまでは、総じてこんな感じです。 {/netabare}
 
2話
{netabare}志乃とあかりのエピソード回だけど、AAが百合っぽい展開であることはもう分かってもらえたでしょう。正直、そこがAAの評価を大きく分ける所だと思う。緋弾のアリアは好きだが、AAは、ちょっと・・・って思う人がいても全然不思議ではない。あかりのグループの話は正直つまらないのです。今後、闘いが始まれば、また展開も変わり面白くなりますが、2話で切られても仕方ない内容です。
レキが廊下を歩いていたが、案の定一言も話さず・・・そこが笑えたw
ここでつまらないと思っても、夾竹桃(1話の最後で理子と話してた子)が出るまでは我慢して観ててもらえたら・・・と思います。 {/netabare}
 
1話
{netabare}画は綺麗です。凛々しいアリアで、こっちの方が本来のアリアっていえば、アリアなんですけどね。戦姉妹契約を結んだあかりが今後気になりますね!!

原作未読の方にも十分楽しんでもらえる展開になると思います。ただ、難を言えば、男の出番が少ないところかな・・・。正直、1年生キャラは夾竹桃以外あんまり魅力ないかも。高千穂はまぁまぁですが・・・w
 
レキ・理子・金次・白雪もちょこっと登場してくれて良かったです。白雪はかわええ~(*´◇`*)橘書画子さんのアリアの画の方がこよかよしのさんのアリアよりも艶っぽさがあるので、見ていて美しさも感じます。
 
最後に夾竹桃が登場しました。はっきりと顔が映らなかったのは残念ですが、AAでは私のイチオシキャラなので、楽しみです♪{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27

ごる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

バトルユリアニメ…。

終始バトルユリアニメになってます(´・ω・`)
1期に続きアリア中心の話かと思ったら、1期の主要キャラは全部脇役程度の登場で金二に至っては数回しかセリフありません。
ガンダムSEEDからDESTINYを見た時の何とも言えない感覚を思い出したw
とにかく、ユリ感が強かったのとラストでアッカリーンが急にS級クラスにはね上がるww
アカリンの正体が気になりすぎて最後までハイペースで見れました(о´∀`о)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

64.5 14 ツンデレで戦闘なアニメランキング14位
ソウルイーターノット!(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (511)
3209人が棚に入れました
死武専に入学した「恋に恋する14歳」春鳥つぐみ、天然少女で職人の多々音めめ、“キング・オブ・庶民”としてつぐみに興味を抱くツンデレお姫様アーニャ・ヘプバーンの3人が紡ぐ、死武専を舞台にした「殺伐だけどウキウキな学園ライフ」を描く。

2004年から2013年に月刊少年ガンガンに連載され、2008年4月~2009年3月にテレビアニメ化もされた「ソウルイーター」の外伝的作品で、本編中で描かれなかった設定を後書きに掲載するのではなくマンガで描きたいという思いから始められた作品。

声優・キャラクター
千菅春香、悠木碧、早見沙織、櫻井孝宏、山下誠一郎、小松未可子、小岩井ことり
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ガガントス?

元々のソウルイーターは観たことがないですが、
今後どうなるんだろ^^

第1話からチンピラくんが文字通りの{netabare}小物{/netabare}に
変身したときは笑ってしまいました(笑)

「ソウルイーターノット」の「ノット」ってなんなのか
気になってたけど、そういうことなんですね。

■第2話
{netabare}
寮長さんサイコすぎ(笑)
めめちゃんのアレは職人の能力??^^
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 56
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

それでも私は、あえて『ガガントス』を推したい。

2014年4月放送。
全12話。


【前置き】

本編である[ソウルイーター]は、原作もアニメも見ていました。
ただ、その外伝である本作に関しては、原作単行本に第1話が丸々載っていたのを見ただけだったので、今回のアニメ化は嬉しかったですね。

人気作品を別の視点から見れる外伝的内容は、無粋とも取られますが、私的には素直に嬉しいです。
ただ本作に関しては、本編には無いちょおっと百合っぽい感じがあって、正直なところ、ちょっぴり『ガガントス』だったのですけど。



【あらすじ】

舞台は、死神武器職人専門学校、通称「死武専」。

自らの身体を特定の武器へと変身出来る才能を持った人間が多く集まるこの死武専では、その「武器」と、それを操る「職人」を育成することを目的としています。

ひょんなことから、自らを武器に出来る才能に目覚めた主人公「春鳥(はるどり) つぐみ」は、死武専に入学。

おっとりポワポワな「多々音(たたね) めめ」と、庶民に憧れるお嬢様「アーニャ・ヘプバーン」という職人と出会い、どちらかをパートナーに選ぶことになるのですが……。。。



【論じてみる】
{netabare}
本作は、本編の単行本のあとがきにもありましたが、本編が世界観の説明を(あえて)一切省いてシナリオを進めてきたので、その世界観を別の視点で描き説明しようという意味合いからスタートしたそうです。
その為、世界観の説明が非常に分かりやすく、本作からソウルイーターの世界に入ることは十分に可能です。

ただ、本編の主人公やサブキャラが多く登場しますので、やはり100%本作を楽しむには、本編視聴は必須。
時系列的には、本編のシナリオが始まる少し前からスタートするので、本編キャラの物語以前の行動が色々と垣間見えるシーンは、後を知っているからこそニヤつくポイントが一杯でした。

…と言っても、本作のメインキャラ3人も非常に可愛らしく、且つ分かりやすくキャラ立ちをしているので、そっちが全く出ることがない本編も、後々見直すと寂しく感じてしまうかも。



主人公つぐみは「武器」ですが、後の2人は武器を操作する「職人」です。
その為、どうしても板挟みが発生しちゃいますが、基本的には3人いつも仲良し。

ここら辺りは、全く直接的ではないにしろ百合っぽさが見受けられ、個人的には少々鼻につくところもありましたが、「けいおん!」的な良さもあり結果的には十分楽しめました。
(私は、ゆるゆり程度でも多少嫌悪感を感じてしまうレベルなので、私が過剰なだけかも。)

加えて、本編がシリアス色で血の気の多い作品ですので、その片鱗を少しずつ見せていく演出は憎いですね。
いつか必ず、この平和な世界観が壊れるのを分かった上で見る日常モノというのも、これまた乙なものです。

「殺伐だけどウキウキライフ」

という本作のコンセプトも、言い得て妙なフレーズですが、本作を見ると納得しました。


ただ、その日常が壊れるシーンが本作のピークで、終盤の戦いやオチに関しては想定の範囲内でしかなく結果的に、「一番面白かったのは、何気ない日常回かなぁ」と思い返してしまう点も然り。
『クライマックスはアニメ先行で見て欲しい』
という意向の元、あえて原作を追い越す形でラストまで描かれましたが、そのワリには…それほどインパクトのあるラストでは無かったですね。

定評あるボンズの作画も今作では、目を見張るシーンもあれば乱れや手抜きに思えるシーンもあり、少々残念でした。


ですが、人気作の色を継いでいる辺り地盤自体はしっかりしていますし、キャラクターデザインも整っているので、安定して見られたのも事実。

本編の主人公マカにしても、前作よりもかなり可愛くなっていて、ちょっとビックリしました。
(当時アニメ界隈を賑わした、小見川千明さんの「オマエの魂いただくよ(棒)」が、今は何処吹く風だったのは、ちょっと寂しかったですけどね。)

キャラクターで楽しめる方には、ハマるキャラがいればかなりの高評価になるのでは、と思いました。
{/netabare}



【『ガガントス』は、何故流行らなかったのか】
{netabare}
なんか偉そうなタイトル↑でスミマセン。
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」みたいなタイトルを一度付けてみたかっただけなので、温かい目で見て下さい。


この『ガガントス』とは、主人公つぐみが、ショックな出来事に見舞われた時に口にする台詞でした。

このフレーズは、原作でも冒頭から登場するのですが、ここでは台詞ではなく、「ガーン!」などの効果音として表現されています。
それを、アニメにした際に、つぐみに口癖のように言わせてしまったことで、原作に無い差異が生まれ、結果的に作品に馴染まなかったように思います。

加えて、アニメのオリジナル部分でも「ガガントス」を挟むこともあり、序盤は特にノルマの如く毎話「ガガントス」が入っていた印象で、視聴者としては制作側の「流行らせたい!」という魂胆が浅ましく見えて、少々食傷気味になった部分もあったように思いますね。

中盤は、「ガガントス」が入らない回も続いたりしましたが、序盤の勢いを考えると、どうせなら全話挟んでも良かったかなぁ…なんて思ったり。
更に無理矢理に挟むことになりそうで益々浅ましく見えますが、もう既に十分に浅ましく見えるので中途半端よりは、存分にやりきってくれた方が好感を持てたかもしれません。

…それでも、流行ったとは到底思えませんけどね。
作品の知名度も流行る確率に直結するワケですが、本作はそれも今一つでしたから。
最後の最後も、「ガガントス」で〆るぐらいの徹底ぶりは見せてくれたのですけれど…。


ただ、だからこそ、私はあえて(製作者側の傷口を抉るように捉えられるかもしれませんが)、この『ガガントス』を推したくなるのです。
「知ってることしか知らないわ」じゃありませんが、知ってる人しか知らないアニメのフレーズって、なんか嬉しくなりますし。

実際、初めて見た時は意味不明さも手伝い非常に温度差を感じましたが、その言い方や、両手をパーにして下方に突き出すポーズ自体は、非常に可愛いのですよ。

最も可愛かったのは第10話の冒頭、つぐみがカボチャを3人に模して一人芝居をしていた時のシーンですね。
アーニャさんにガガントスな台詞を言われたことを想定して、楽しげに一人で

「ガ~ガントス~♪」

と言ってるのですが、その言い方や楽しげな雰囲気も合わさり、私的にはかなりの萌ポイントでした。


「ホビロン!」「まるっ!」「スラマッパギ~」等々、数多に消えていった流行らなかったフレーズ集として、この「ガガントス」も私は、未来永劫忘れないようにしたいです。にゃんぱす~♪


※ちなみに一応補足として。

この『ガガントス』は

日本プロサッカーリーグのチーム『サガン鳥栖』

ドラゴンクエストに登場するモンスター『ギガンテス』

ゼルダの伝説のボスキャラクター『ガノンドロフ』

等とは、一切関係は無いそうです。
{/netabare}



【総評】

雰囲気は多少百合っぽいですが、人気作の外伝として、一定の水準で楽しませてくれた作品でした。

後、昨今のアニメは原作が終わっていないことが多い故に、2期を期待させるような形で中途半端に終わる作品が非常に多い中、本作は1クールでしっかり最後までまとめられている点も評価したいです。
見終わったという感覚がしっかり味わえるので、総じて見た甲斐があったとも思わせてくれました。

「ガガントス」というフレーズは残念ながら流行ることは無かったようですが、そういう点も含めて、なんだか可愛く思えてきちゃう作品でした。

キャラクターは文句無く可愛いかったので、未視聴の方は、良曲のオープニング「monochrome」(Dancing Dolls)を見て、合いそうか判断してみるのはいかがでしょうか。

ではでは、読んでいいただきありがとうございました。



◆一番好きなキャラクター◆
『アーニャ・ヘプバーン』声 - 早見沙織さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『多々音 めめ』声 - 悠木碧さん



以降は、本当にどーでもいい私の「低俗」な駄文なので〆ます。
{netabare}

ちなみに私も、身体を「武器」の如く硬化させる能力を、幼少期よりごく自然に身につけておりました。

この度、その私を「武器」として操る、「職人」を募集したいと思います。

要項を読んだ上で希望者がいれば、書類選考の上で面接を受け付けますので、ご連絡の上履歴書をご送付下さい。


■募集の背景■
開放的な季節になってきたから。

■仕事内容■
私を硬化させ「武器」として操り、魔女と闘う。

■求める人材■
10~15歳の女性(若年層の長期キャリア形成を図るため)
(※熱意次第では、男性も可。)

■勤務地■
死神武器職人専門学校、通称「死武専」

■勤務時間■
23:00~08:00(実働8時間)
残業あり。

■給与■
出来高制。
賞与/年2回

■諸手当■
皆勤手当
家族手当

■休日・休暇■
週休2日制(土曜・日曜)、祝日(※土曜は「死武専」カレンダーによる)

■福利厚生■
各種社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)
従業員持株制度。


以上となります。

末筆となりますが、このような駄文に目を通させてしまい、本当に申し訳ありませんでした。

どんな誹謗中傷も、ガガントスながら甘んじて受ける覚悟です。


…さぁ、今日も私を「武器」として操る、アーニャさんや めめちゃんを想像して、眠りにつきますか…☆彡
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

この作品スピンオフですね、ですね~ もー!お二人ともイチャイチャしすぎです!ふん! ガガントス!

原作未読 全12話 ソウルイーター未視聴

普通の学生だった主人公の春鳥 つぐみ(はるどり つぐみ)は突然体の一部が武器化したため、死神武器職人専門学校、略して死武専に入学して力の使い方を学ぶことにしました。
その死武専には武器になる人間とパートナーとなる職人と呼ばれる人間いて、つぐみと同時入学した職人で物忘れが激しいナイスバディ{netabare}「眠拳」使い{/netabare}の多々音 めめ(たたね めめ)、もう一人職人で言葉遣いも服装も高貴な感じですが、好奇心が旺盛で拗ねたりする姿が可愛いアーニャ・ヘプバーンと寮が同室となって3人が中心の死武専ライフのお話です。

ソウルイーターのスピンオフ作品です。世界観は同じでソウルイーターのキャラも出ているようですが、前作未視聴で観てみました。

女子キャラがメインで軽い百合要素があります。3人のほのぼの学園生活に比重を置いてますね。

ただ、コンセプトは「殺伐だけどウキウキライフ」というとおり、ほのぼのしていてニコニコしながら観ているといきなりシリアスになるので注意が必要ですw

終盤はちょっと殺伐しすぎたような感じもしますが、間にコミカルな部分もあって楽しかったですね。{netabare}(野球でのアーニャさんには笑ってしまいましたw){/netabare}


OP 最初のシーンが好きです。(3人で手を繋いでジャンプするところ)曲も楽しそうな感じが良いですね^^
ED 主演の3人、千菅春香さん、悠木碧さん、早見沙織さんが歌ってます。仲のいい三人が象徴するような作画と曲でした。

最後に、主人公の春鳥 つぐみのCVは千菅春香さんですが、私の好きな曲で「琴浦さん」のED「希望の花」を歌っていた方ですね。声優もされているとは知りませんでした。声も違和感なく合ってましたね^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 44

64.5 15 ツンデレで戦闘なアニメランキング15位
隠の王(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (430)
3077人が棚に入れました
時は現代。そこには昔より存在する忍の世界=「隠の世」があった。隠の世が生んだ最大の秘術「森羅万象」を体内に刻まれた少年と、それを手に入れんとする者たち、そして彼を守らんとする忍達の戦いを描く。

声優・キャラクター
釘宮理恵、津田健次郎、斎賀みつき、諏訪部順一、浪川大輔、岡本信彦、藤村歩、中田譲治、日野聡、置鮎龍太郎

めぐる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ただのバトル系アニメではない。

昔、リアルタイムで半分ほど観賞していましたが、、色々とその時期は忙しくて最後までは見ていなかったので
昨日>1日で全話、完走しました。
もともと深夜枠のアニメに興味が湧いたのはこのアニメがきっかけでした。

まず、原作とアニメでは異なる部分がある為、アニメの話をします。
アニメのストーリーですが、ただのバトル系子供アニメとは違い、大人向けのバトル系アニメです。
バトルシーンではグロな描写などは削られていて満足しない人もいたかもしれません。

一番不満なのはキャラ別の得意技>必殺技が特定の少数しかない点が残念です。

物語は二大勢力がある目的を果たすべく時をすすめていくわけですが、一人、一人思惑や過去が交差する予想外に深いヒューマンドラマが秘められていています。<これはよく見ないとわからないところも多いです。
原作者の問題定義も難しいし自分で見て解釈するしかないです。
物語の評価は4.5にしていますが実際は4.3です。

作画はキャラのみ○です。壬晴の浮かび上がる文字演出は◎。

声優陣はなかなかはまってます。たまにメインキャラの声、、、違うかな~って思う時もありましたが、、。

音楽は皆さんの評価ではOPに人気があるみたいですが
個人的に後半のEDもいいかと思います。ただ演出に欠けるかと、、、。

キャラですが設定は面白いし、素晴らしいものがあります。でもメインキャラで女のキャラは雷鳴をぬかしてほぼ皆無なわけで
、、、、女性向けのアニメとも思えず釈然としません。
これでは人気が出にくいのわかる気がします。
どうせテレビアニメ向けに構成を変えて脚色したならば
女キャラを増やすべきでは、、、。
猫娘は○です。南十字はザコ?>だろう。


総評79点です。正直見る価値はあります。あまり掘り下げるとネタばれの恐れがあるので言えない事が多々ありますが、、、、。

普通の人間の世界と隠の世界>2つの世界>表と裏とは?

森羅万象>数限りないすべての形あるものとは?

隠の王とは?

難題かもしれないですが自分なりに答えをみつけてみては?


二大勢力の中に作りこまれたキャラ設もかくされています。

個人的にこのアニメのキャラで人として雷光のファンになりました。(原作は関係なしで、、。)

心から嫌いになれたキャラはあの見えない人。
もう一人>ムカついたキャラは最後まで変わらない人。

このアニメの弱点はあるキャラが一人の人物に執着しすぎなところ。<ここで2割ぐらい視聴者離れる。


壬晴の気持ちは彼に届いたのか?(あの人に)

終盤のところで見せなくていいものまで見せたりするあたりが?????

かなりいいストーリーだけに長文<失礼しました。

もったいないアニメ№1かも。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 9

Nagi* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

隠の王

小悪魔ショタ系。意外と悪くないではないかっ!
自分の中の新ジャンルを開拓された気がするww


隠の王(なばりのおう)は、漫画が原作、2008の春夏/2クール放送
“隠”=“忍”という意味で、現代を舞台にした忍の世界を描いた作品です。


総評として面白かったけれども
自分には目をつぶりたくなるシーンがあるのです!

それは、顔全体に文字がぶわ~っ!ってなる所…
同じ模様が羅列してるのを見ると気持ち悪くなるでしょう?
それと同じ感覚で、気持ち悪い~(>_<)と思ってしまいました。

あと、作画の色彩が暗くて気になる人には嫌かもしれません…

っと。それは置いておいて(笑)

自分がこのアニメの好きな所は、話のテンポが良い所っ♪
2クールで放送しただけって、
忍の世界や、難しい人間関係が理解しやすかったです。
ラストに“もやもや感”が残らない、完全燃焼できる作品でした
 
あ、あと。みはるの、悪魔の羽が出るシーン!
思わず笑ったり、きゅんってなった人も多いはず。
動画サイトに、そのシーンだけ集めたやつがUPされてるくらいですからw

その小悪魔主人公、六条壬晴(ろくじょうみはる)役の声優は
“釘宮理恵”さん

多数のアニメで活躍されてますが、
鋼の錬金術師では、エドの弟 アルフォンス役
ノラガミでは、かつての夜トの神器として登場した野良役でした。

女性でありながら、少年役ができるって…!!

少年を大人の男が守る設定なので
腐女子狙い?と感じるかもしれませんが、
これを機に、新ジャンル開拓しても良いのではw


このアニメが好きな方にオススメしたい作品。
▽モノクローム・ファクター
▽K
▽裏切りは僕の名前を知っている

興味があったら、ぜひ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

hidehide さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

苦痛でしかなかった

森羅万象、解放したらどれ程なのか、と期待、というか、我慢して観た。結局、何ができるのか、
さぞや凄い事になるのだろう、、、
イヤ。なりません。台風、ですかね。
本当、驚く程 中身のないストーリー。
期待して見続けたけど苦痛でしかなかった。

自己中キャラのオンパレードに苛立ち、
頬を赤らめる女子系男子の面々に苛立ち、
タイトルを『宵風(よいて)』にすればイイのでは?と思う程の『よいて推し』にウンザリ。
無関心からの急な よいてへの『なつき』からの
『よいて救い』に走る主人公に『?』何だそりゃ、
と呆れるしかなく。
色々詰め過ぎて、中途半端以下。
こんなアニメでも、2クール分放映できた時代が
素晴らしい。
最後に、
六条 壬晴 という主人公、本当、クズ過ぎ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

63.1 16 ツンデレで戦闘なアニメランキング16位
うぽって(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (612)
3019人が棚に入れました
青錆学園に赴任してきた、新米教師はいきなり病院送りに…。それもそのはず、彼の生徒達は突撃小銃だったのです!? 個性豊かなてっぽう少女が大暴れする、学園美少女“てっぽう”コメディ♪ただいま、ゆる?りと制作中
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

「うぽって」逆さまに読んだら「てっぽう」

TV放送じゃなく、ニコニコ生放送というのが
観る人によってはネックだったかも?
でも聞くところによれば7月から地上波放送されるそうな。
とはいえ、一部の地域じゃ見られないんだろうな。

実在する数々の銃を擬人化した女子中高学園モノ。
登場する女の子達だけでなく、先生までもが銃というコメディ。

その銃の機能やデザインだけでなく、製造国によってもキャラ設定を
しているあたり、『ヘタリア』を思い出させるのだけど、
あくまでもこちらは女子学生中心っていうのが特徴的。

個人的には、銃を擬人化した女の子の姿に萌えるのではなく、
どの銃がどんなキャラになり、どんな扱い方になるか?っていうほうに、
すごく興味が湧いてしまうし、楽しみだった。
例えば1話だと、
{netabare}ふんこ(FN FNC)が骨組銃床(スケルトンストック)
だから下着はTバックとかw {/netabare}

つまりはそういう部分で大笑いしてしまうわけで。
まぁ紙一重な違いではあるけれどw
ほんのちょっとミリオタ入ってるので、臨場感のある実射音聴いてるだけで
けっこうニヤニヤしてしまうところはあった。

とにかく、こういうアニメ作品は今までありそうでなかったから、
楽しみにしていたのだけど、最終話までようやく観終えてみて
はて??何が面白かった?と聞かれれば答えにくいという有様。

ちなみに、女の子たちの足がやや太めなのは、
キャラデザを担当された高見明男氏の描き方の
元々の特徴なのかはよくわからないのだけど、
重量のある銃を擬人化するだけあって、やっぱり太ももがしっかり
描かれてるのは当然といえば当然かも?で、好感は持てた。

がしかし、僕的な好みで言えばやはり、太ももムチムチ中学生より、
高校生である「じーすり」ことG3A3と、
「ふぁる」ことFAL L1A1の2人のほうが
ちょっとだけ凛とした品があって好きだったなw

だいたいにおいてマニアックな内容だし、興味のない人はきっと
どんどん離れていったに違いない。
実際、矛盾点もあるし、ツッコミどころは満載だからね。

せっかく擬人化したなら、擬人に徹したら良かったけど
それだとライフルの形状が見れなくなってつまらないし
ここはやっぱり、中途半端な萌え要素など除外してしまって
ライフルたちが喋る、笑う、訓練する・・みたいな
もっともっとシュールにしちゃったほうが良かったのではないだろうか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 40

ともか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

萌えで解説する鉄砲アニメ

漫画原作(未読)、 1クール(全10話+TV未放送1話)、 2012年春放送。
TV未放送分は未視聴。


鉄砲を擬人化した、日常パート多めのキャラ萌え系ガンアクション作品。
実在する様々な種類の銃が登場し、
登場人物たちは皆、その銃の性質に合わせたキャラ設定になっています。
(体格、能力、性格など)

内容は かなりマニアックですが、
ある程度の対戦シーンに加えて、日常シーンにはギャグもあり、
私のように全く知識のない素人でも楽しめる内容になっていると思えます。

新キャラ(銃)が追加されたとき、故障したとき、キャラ(銃)同士を比較するとき等々
素人にも図や動く絵を用いて分かるように、その都度解説してくれます。
アニメでこそ出来ることだと思うし、
制作陣のこだわりも 相当なものだったと感じます。

仲間と連携しながら銃撃対戦シーンを切り抜けていく場面が、
この作品の最大の見どころでしょうか。
学内の相手と対戦した後、後半は他校との対戦シーンも出てきました。
緊張感はあまり強くないですが、私にとっては観やすかったです。

あくまでも銃器の擬人化のため、
撃たれても出血したり死んだりせず、ダメージを負って故障するだけ。
修理してすぐに復活するという安心感があります。
グロ要素は全くありません。

各話のサブタイトルを読み上げる時に、
銃声の数がその話数と一致している辺りは、少し珍しい工夫だと思いました。
(たとえば、第2話は銃声2回、第8話は銃声8回、といった具合。)


作画は、雑な絵ではないのですが全体的にもうひとつ。
また、二次元としては太めのキャラ絵も特徴的で、
私は問題なく観ていましたが、受け付けない方も居るかもしれません。
http://www.upotte.jp/ (アニメ うぽって!! 公式サイト)
アニメ作中でも↑この絵柄のイメージでほぼ合っていると思います。

キャラについて、
様々な性格(性質)のキャラ(銃)が揃っていて、敵らしい敵も登場し、
面白さを演出するには足りていましたが、
後まで記憶に残るほどのものはなかったです。
演じている声優陣は、イメージからかけ離れることがなかったので良かったです。

音楽は可もなく不可もなし。
OP曲は疾走感のある曲、ED曲は対照的に少し癒される静かな曲。
OP曲: I.N.G.
ED曲: ひめくり



内容的に万人向けとは言い難く、他人にお勧めするのも難しいです。
視聴前にハードルを下げていたこともあって、個人的には比較的楽しめました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 35

シュガー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

銃のことを詳しい人もそうでない人も楽しめるアニメ!?

銃をネタにしたギャグ学園アニメです。

私は銃のことについての知識は全くありませんが
重要なところには説明が入ったりするので銃の知識が身について勉強になりました。

キャラは銃を擬人化したもので個性があり銃の特性があって見てて楽しいです。

細かい設定もあって見てて感心しました。
例えば銃を分解するときは下着姿になるなど

上級者アニメだとか言われますけど、知識なくても全然楽しめるアニメでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

63.2 17 ツンデレで戦闘なアニメランキング17位
ハヤテのごとく! CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (527)
2867人が棚に入れました
3度目となるTVシリーズは「新しいハヤテのごとく!」を謳い、畑が原案を務めた物語を展開。
週刊少年サンデー31号にはアニメの絵コンテらしきものが掲載されており、その用紙には
「manglobe」の文字が見られる。
アニメーションの制作会社、スタッフの発表に期待しよう。

エウネル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

イマイチだったなー

ハヤテのごとくは原作を読んでいるので見てみました。

原作とは別のストーリーでした。正直、あまり面白いとは言えない内容で気づいたら終わってました。結局なんだったのだろうという感じです。

ハヤテのごとくのキャラは結構好きなんですが、今回はあまりキャラの魅力も出てなかったような気がします。原作では登場していない新キャラもいましたが、イマイチ魅力のないキャラ。水蓮寺ルカは原作でも登場したばかりのころでしたが、登場していました。ルカは最近気に入っているのですが、この話においてどんなキャラなのかよくわからない。原作で好きなキャラである西沢さんやヒナギク、瀬川さんもイマイチでした。

OPは好きです。なんか雰囲気が良いんです。EDは水蓮寺ルカが歌っていました。これはカッコいい感じの曲です。

原作や今までの1期、2期とは別物だと思っていたほうがいいです。今までのハヤテのごとく!が好きな人は僕同様あまり楽しめないかもしれません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27

ジェクト さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

1期>2期>>3期

原作を読んでいるから分かるが3期は意味不明。
作画も微妙だし原作を読んでいないと分からないキャラが出てくるしとても残念だった。
オリジナルストーリーよりも原作に沿ってほしかった。
1期は作画も好みだったしストーリーも好きだった。52話まであったがすんなり見れる。2期は完璧に原作通りだったからまぁあ普通。
それにしても3期の作画は最悪だった(泣)
4月に4期があるらしいけど3期と同じようだったら誰も見ないんじゃないか(笑)
頼むから4期は原作に沿ったストーリーにして欲しい!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

星々 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ドタバタ喜劇か普通の物語か

1期2期のハヤテのごとく!を期待した人はガッカリかも。
逆に、1期2期がダメだった人はもし、ある程度バックグランドを理解できてるなら、飛ばして、こちら見てもいいと思う。

自分は普通に面白かったと思いましたね。ストーリーとして、きちんとしてましたし、オチも好きです。

まぁ50話以上なので飽きもありますが、自分は1期の学園長当たりのゴミ話(執事バトル)のせいで、メタ的なノリにも正直、気持ちが折れてしまいました。

なので、普通にこの作品は楽しめました。

序盤、知らないキャラが出てきたり、謎のアパートがでてきましたけど、メインストーリーと一切関係ないし、ハッキリ言って、どうでもいい、気にする人は神経質だと思います。

原作ファンがオリジナルで駄作だと怒ってるレビューを投稿してますけど、これ謎のアパートとかでてるし、原作の話じゃないんですかね?オリジナルだったら、出さないと思うんですけど……。その辺が他の人のレビュー観て思った疑問です。

作画は怪しいと思った箇所がありましたけど、崩壊なのかキャラデザなのか、よーわかりません。動いてない絵の場所だったし、原作をちらっと立ち読みする機会がありましたけど、原作者の絵って正直言って下手すぎ。アニメの絵の方が何倍もまし……。

しかも、序盤で怪しいところが出現していたので……まぁでも許容範囲かな。

つらつら、書いてみたけど、まぁ面白かった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 0

84.2 18 ツンデレで戦闘なアニメランキング18位
とある科学の超電磁砲T(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (576)
2788人が棚に入れました
総人口230万人を数える、東京西部に広がる巨大な都市。 その人口の約八割を学生が占めることから、「学園都市」と呼ばれているその都市では、世界の法則を捻じ曲げて超常現象を起こす力――超能力の開発が行われていた。特殊な授業カリキュラムを受け、能力を得た学生たちは、定期的な『身体検査システムスキャン』によって、『無能力レベル0』から『超能力レベル5』の6段階に評価されている。その頂点に立ち、最強と謳われるのが、7人の『超能力者』たちである。そのひとり、御坂美琴。電気を自在に操る『電撃使いエレクトロマスター』最上位の能力者にして、『超電磁砲レールガン』の異名を持つ彼女は、名門お嬢さま学校・常盤台中学に通う14歳の女子中学生。後輩で『風紀委員ジャッジメント』の白井黒子。その同僚でお嬢様に憧れる初春飾利と、都市伝説好きな彼女の友人、佐天涙子。そんな仲間たちとの、平和で平凡で、ちょっぴり変わった学園都市的日常生活に、年に一度の一大イベントが迫っていた。『大覇星祭』。 7日間にわたって開催され、能力者たちが学校単位で激戦を繰り広げる巨大な体育祭。期間中は学園都市の一部が一般に開放され、全世界に向けてその様子が中継されるにぎやかなイベントを前に、誰もが気分を高揚させていた。その華やかな舞台の裏側で蠢くものには、まったく気づくこともなく――。

声優・キャラクター
佐藤利奈、新井里美、豊崎愛生、伊藤かな恵、浅倉杏美、河西健吾、富田美憂、藤井ゆきよ、種﨑敦美、峯田茉優、鈴代紗弓
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ジャッジメントですの!!

J.C.STAFF制作、原作鎌池和馬。

学園都市、人口230万人、
東京都西部に広がる巨大な都市。
その人口の約八割を学生が占めるている。
世界の法則を捻じ曲げ超常現象を起こす力、
超能力の開発が行われていた。

黒子や初春、賑やかな中にも日常がある。
学園都市内での限定された物語こそ、
待ち望んだものである。

複数の敵対組織が同時に暗躍し、
手に負えない量の登場人物が生成消滅する。
物語の舞台は世界規模に至り、
着いていけないのが昨今の現状でしたが、
やはり限定された空間だと、
超能力が様々な日常用途で活かされ楽しい。

学園が誇る大体育祭「大覇星祭」
その華やかな舞台の裏で蠢く不穏な輩たち。
魅力的なシリーズの帰還でしょう。

13話~15話視聴追記。
事件の真相が表面化し、
黒幕であろうものの思惑が露呈する。
{netabare}真の狙いは失敗したレベル6計画の再実験。{/netabare}
食蜂・削坂とレベル5の能力が炸裂する。
{netabare}歪んだ科学者の欲望が刹那とはいえ、
神の領域へ到達するのか…。{/netabare}

最終話視聴追記。
天賦夢路編、期待した通りだ。
美山写影、操歯涼子と、
またどこかで描いて欲しいキャラクターです。
涼やかな後日談、楽しい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 60
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

キラキラ光る お目々の星よ

【物語 4.0点】
シリーズが切り開いて踏み固めて来た王道を再踏破する盤石の内容。

JCのギャグ含みの日常や噂話から始まり、
能力者を育成し、陰謀への流用を企てる学園都市の暗部が、
徐々に明らかにされ、それらをJC能力者らが友情と絆のパワーでぶっ飛ばす。

お約束と言えばお約束だが、本作では陰謀VS絆の構図を、
主要四人の女子中学生以外のサブキャラ陣まで拡大することで、
シリーズが磨き上げて来たテーマが普遍化され、
7年振りの新作でもマンネリより安心感を与える。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・J.C.STAFF

明るく見易い画面作りはそのままに、
本作ではCGも交えた学園都市の景観等もアップデートされ、
キャラデザも低等身化の微調整が加えられ、女子中学生がより可愛らしく躍動。
({netabare}大覇星祭・後夜祭のフォークダンスでデレる美琴。萌えましたw{/netabare})

そして毎度の如く、ド派手に破壊される学園都市w
(僅か数ヶ月の時系列の内に本伝、この外伝、『一方通行』と幾度も廃墟と化すビル群w
作画班も、復旧班も、本当にお疲れ様ですw)

印象的だったのは、{netabare}「レベル6」に引き上げられた御坂美琴。
人知を越えた映像イメージを通じて、
レベル6が触れちゃいけない禁忌であることが伝わって来ました。{/netabare}


【キャラ 4.5点】
黒子が“お姉様”に濃厚接触を企て撃退され、
佐天が初春のスカート捲りの日課をこなし、
初春が怪しげなイチゴフードをオススメすれば、
そこはもう、ファンが待ち焦がれた『超電磁砲』の日常ですw

本作では鉄板のJC四人組に、「心理掌握(メンタルアウト)」食蜂操祈(しょくほうみさき)が、
キラキラな瞳と、彼女と同じ眼にされた人物の精神を操るリモコンを手に参戦♪

「レベル5」能力者故の過去でテーマに関わるのは勿論のこと、
中2とは思えないプロポーションとゲスい記憶操作で、
御坂と“胸部格差”等を巡り犬猿の(いや……むしろ猫の喧嘩かw)
口論を繰り広げるなど、コメディ面でも貢献。

ツボだったのは、{netabare}彼女の驚異的な鈍足故に発生してしまった
黒幕の木原爺からの徒歩での逃走劇。
シリアスなシーンだけに余計にジワジワ来ましたw
操祈さん……体育サボらすに、もっとジョギング頑張ろうw{/netabare}


その他、本作で間違いなく株を上げた婚后光子及びその派閥仲間の結束。
{netabare}サバ缶{/netabare}で結ばれたフレンダとの友情と活躍。
もう後がない屍喰部隊(スカベンジャー)に訪れた{netabare}「レベル5」との再遭遇と{/netabare}いうさらなる窮地w
などサブキャラもグループ単位で充実し、
シリーズや関連作を視聴してくれたファンへのご褒美となる。


【声優 4.0点】
食蜂操祈役の浅倉 杏美さんは御坂とは方向性が違う
高飛車ボイスで包み隠された本音を予感させる意味深な演技。

荒んだ学園都市で生き残るために、本来はお茶目な年頃の少女たちが、
大人とやり合う内に、狡猾さや先読みスキルが歪に発達してしまっている痛切。
まだ子供な部分と、早くも大人な部分が混在した
シリーズならではの悲哀が操祈役でも好演されています。


健闘を称えたいのは馬場芳郎役の林 大地さん。
{netabare}JC能力者を侮り、嘲り、倍返しされる明快な顔芸対応で、
御坂や婚后派閥の魅力ストップ高の材料にw{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴は2期まで楽曲提供していたI'veの主力クリエイターでもあった井内 舞子氏。
継続使用された、お嬢様校風味のバイオリン日常曲に加え、
シンセが爆裂する戦闘曲ではI've soundのエッセンスをしっかりと継承。
適宜、過去作の主題歌メロディーをアレンジする仕掛けも〇。

この7年の間にテクノ界隈にも色々なトレンドがありましたが、
久々でも変わらずカッコいいのは流石です。


OPはfripside。前期「final phase」、後期「dual existence」
共に聞いた瞬間『超電磁砲』の帰還を確信する快作デジタルJ-POP。

このユニットも2期以来、ボーカルの南條 愛乃さんのソロ活動や『ラブライブ!』のブレイク。
八木沼 悟志さんの「ALTIMA」参加と様々なエポックがありましたが、
それらの経験が一周回って原点である『超電磁砲』主題歌サウンドの洗練に生かされています。


EDは前期が岸田教団&THE明星ロケッツ「nameless story」
OP同様、本編が進むに連れ、真意と決意が滲み出て来るバンド音楽。

後期EDがsajou no hana「青嵐のあとで」
四人の友情と絆を再確認する爽やかな青春ソング。
同バンドは他に挿入歌でも切ないエピソードのヤマ場を好アシスト。





【十五話迄の感想】大覇星祭を完遂した運営&制作スタッフに感謝と労いの言葉を贈りたい

《大覇星祭(だいはせいさい)》編を観終わって。

長いので折りたたみw
{netabare}
『超電磁砲(レールガン)』って結局……
学生の能力を開発する学園都市→能力者をモルモットにする非人道的な実験都市に絶望
→それでも守りたいものがある→能力云々以前に人として大切な何かの再認識。

このパターンの繰り返し。だから、3期は視聴後回しでも……。

こんな感じで後追い視聴し始めた怠惰な私でしたが、
結局、このお約束が、シリーズ開始から10年以上経ても、
約7年ぶりの新作でも、色褪せずに面白さを保っていることに感動しました。


今回のエピソードから登場した食蜂操祈(しょくほう みさき)も魅力的なキャラです。
リモコンで人の記憶や心を操作する、キラキラお目々のアブナイ巨乳JCですがw
真意を知るに連れ、彼女の精神力の強さに驚かされます。

{netabare}他人の脳を読み取る、記憶を書き込むといった精神系能力者は、
往々にして、自我が吹き飛んで、ぶっ壊れるものですが、
自身の能力にも自壊せずに、策を巡らせ、
やくそくを果たす彼女もまた正真正銘のレベル5です。{/netabare}

この学園都市で、能力者がモルモットとならずに、幸福を掴むには、
突出した能力だけでなく、大人たちとやり合うだけの別の何かが必須で、
それが今回の場合は、駆け引きの力だったのだと思います。

美琴たちの絆の力とはまた違った孤高の能力者の頭脳戦で
『超電磁砲』の王道パターンを満喫した前半戦でした。


“本編”アニメだと割とサラリの流された印象の「大覇星祭」でしたが、
本作では、{netabare}二人三脚するだけで通りが半壊するw{/netabare}
など常識を越えた競技の一端も堪能できました。

この大会運営を学生自治にも頼って……
というのは流石に荷が重いのでは?と心配になりますw
{netabare}選手宣誓{/netabare}を準備するだけでも胃に穴が開きそうですw
運営スタッフの皆さん本当にお疲れ様でした。


最近、ようやく視聴追い付いて、次のエピソードは毎週リアルタイムで!
と意気込んでいた私ですが、程なく放送休止の一報が(泣)
次回放送は7月24日からだそうで……。

数度の休止や延期を挟んでも、良作を届けてくれた本作の制作スタッフならば、
次もやってくれると信じて、再開を待ちわびたいと思います。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 45
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

クライフイズムとバルセロナB

相変わらず原作は未読


禁書目録1期→超電磁砲1期→禁書目録2期→超電磁砲2期→そして今ここ。
今年(2020年)になってレールガン3期に合わせるべく視聴着手してから放送時期順にリレーしてましたが、禁書目録3期と一方通行は一旦スルー。どれも2クールで100話分経過したあたりで力尽きました。虫食いを懸念した視聴前夜ではありましたがついて行けなくなるほどの痛手は無かったと思われます。


面白かったです。
いいかげん3期ともなれば飽きが来るかと思いきや…面白かったです。

この作品は魅力的なキャラクターが湧いてきてる感じがします。
落合監督時代のドラゴンズでどんどんいい投手がファームから輩出される、またはカープでは生え抜きが次から次と活躍するのに似てます。
サッカーだったらバルサのカンテラからメッシやイニエスタが出てくるのを想像いただければよろしいかと。え?何言ってるんだこいつは?と。すみません。


常道パターン、主力の4名(御坂美琴、白井黒子、初春飾利、佐天涙子)にゲストキャラ迎えるだけで余裕で試合を回せるんですが、この作品特に3期ではそうはしない。

 梅:キャラに魅力がない
 竹:主役に魅力がある
 松:主役含めて周辺キャラも魅力がある

紛れもなく松作品であり、それは積み上げてきた実績でしょう。常道のキャラ回し、主力を軸にゲームを組み立てることも可能だったはずなのになぜそうしなかったのか。

1期では主力を掘り下げ魅力を引き上げることに成功しました。
2期では主力の結束を描き不動の地位を確立しました。

そして3期では…

 1.既存キャラの再生{netabare}:婚后さん、絹旗最愛(超…が口癖)、フレンダ(爆弾人形の金髪)、屍喰部隊の面々{/netabare}
 2.新キャラの活躍{netabare}:食蜂操祈(LV5第5位…記憶操作)、削板軍覇(LV5第7位…根性){/netabare}
 3.{netabare}主力の温存{/netabare}

冒険します。2期のメインどころ麦野沈利(メルトダウナー)を触りだけしか使わず、彼女のグループの一員だったメンバーで1話丸々使うみたいな芸当をやってのけてました。{netabare}さらに雑魚チームだったスカベンジャーズに光をあてて後半ラストバトルの美琴パートナーに仕立てたりしてるのです。{/netabare}

要は人材豊富なのですよ。これは禁書目録があることの利点であるかもしれませんよ。キャラの出し入れというべきかレンタルでちょっと出場しそれなりに爪痕残して戻ってきてから活躍するみたいなのもよく目にします。合法ロリ月詠小萌先生なんてまさにそうでしょう。
さらに主力を温存しているってことは、逆に言えば揃った時に「待ってました!」とファンの期待が爆発することにも繋がるわけです。

人気シリーズ3期めのレビューを読むともなれば、視聴後感想読んで答え合わせしたいか2期までは視聴したもののさあこの後どうしよう?という方のどちらかでしょう。
後者の方向けに「主力4名ちょい稼働でも面白いってどういうことか興味ありませんか?」が回答です。


主力の魅力やバランスは言わずもがな。取り巻く面々個々の魅力の高さと思い切った起用方法を評価し久々にキャラ5.0点を献上する作品となりそうです。あたかもどこからでも攻め手があって頻繁なポジションチェンジを繰り返すクライフのオランダナショナルチームが登場した時のインパクトと等価値ではないかと! …生まれる前の話だし適当に言ってます(^_^;)
相変わらず2クール全25話と量はあります。それでも手を出して後悔はないだろう良作です。



※ネタバレ所感

■物語は深化してる

本稿ではほぼキャラについて。もちろんそれ以外の要素。例えばストーリーラインも私好みでした。
2期で学園都市が持つ狂気をシスターズのエピソードで掘り下げてました。その本質はきちんとそのままにしっかりアレンジを加えてきた3期です。

{netabare}#1~#15大覇星祭と#16~#25天賦夢路編の2本立てでした。このへんの構成は2期と一緒。

悪役が前半巨悪で後半小者というのにも物語上の必然性はある。前半はアルティメット御坂の派手さに隠れているもののドリーを巡る食蜂と警策看取(みーちゃん)の人情話。後半はそのまんまドッペルゲンガーの魂の存在に関する話。と人工的に作られた生命体にまつわるエトセトラと共通してます。
もとを辿れば御坂シスターズですもんね。クローンだと割り切れず良心の呵責に苛まれた御坂美琴だったわけで、ドッペルゲンガーすなわち実験で勝手に造られた命がよりによってそんな御坂美琴に「もう生きたくないから殺してくれ」と頼む残酷さったらありゃしません。けっこう突きつけられるもんがあります。

そしてシスターズも実験体であるがゆえ自意識ゼロだった当初と比較し+αが顔を覗かせる機会も増えてきました。2期における朝焼けのビル屋上での御坂妹の一言が忘れられません。

「世界とはこんなにもまぶしいものだったのですね」

軽妙な日常劇の裏でけっこう絶望的な世界が流れてる超電磁砲の世界でクローンが放つこの一言。
3期前半締めではよりパーソナルな自我の芽生えみたいなのが出てきて

「なぜかはわかりませんが大切な人との胸踊る約束が欲しくなりました」
「と、ミサカは不思議なデジャブを覚えて感傷に浸ります」

ミサカネットワークの干渉により、ドリーら3名海へ行く約束をいいなと思いはじめ本編最後には

御坂美琴「私の妹よ」

と婚后さんに紹介されるに至る綺麗な流れでした。独立2本立てながら繋がってるのがいいですね。{/netabare}


■キャラ作りは丁寧に/設定は大切に順守

{netabare}佐天「踊ってくれますよね?Don’t you?」
御坂「い…Yes I do…」
覚えたての付加疑問文を使ってみました的な中学生っぽさを忘れてないところ{/netabare}

{netabare}食蜂を女王と紹介され色めき立つ佐天さんと初春さん。
ミーハーが高じて他校の黒子や美琴と繋がったこういった初期の設定を忘れてないことも好感。{/netabare}

{netabare}通りすがりのキャラもきっちり作りこんであげてるのもね。
BLAUなんて一瞬黒幕かと思っちゃいましたもん。ただのピエロでしたが。

「第3位の御坂美琴ちゃんは気ぃ強そうやけどな。逆にそれをピ-してネコミミと尻尾着けてからピーしてピーし放題!」
「食蜂操祈ちゃんはスク水にピーしてな。中学生離れしたすごいピーがレベルピーになってもうて!」{/netabare}



■コロナ延期

うちの地域では1/11スタート。2020年冬クールで2クール予定でした。
そして延期での中断を挟んで9/26最終回と足掛け9か月でのフィニッシュです。

延期については3月以降いっきにいろいろ決断しなければいけないものが増えたのでしょう。
クール突入前の延期発表がいくつかあり、追って2話3話以降放送延期が数タイトル続きました。政府緊急事態宣言(4/7公布)に合わせるかのように4月第2週までの決断が大半です。納品期限を考慮すれば3月下旬には安定して製作できる環境は無くなっていただろうと考えるのが自然です。
延期or貫徹。外注その他要因あるので一律判断はできかねますが、本作も延期せざるを得ない体制下での作品だったわけです。それが物語の区切りのよいところまでやってくれました。確かめてみたら5/23放送分までです。スキップ週もあったけど他の作品から粘ること4週分頑張っていただけました。ご時勢がご時勢ですので途中ぶつ切りでも誰も文句言わんだろうに区切りのいいところまで。

本当に有り難いことです。



視聴時期:2020年1月~5月…9月 

-------

2020.10.06 初稿
2020.11.10 タイトル修正
2021.07.25 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 56

61.3 19 ツンデレで戦闘なアニメランキング19位
ハンドレッド(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (407)
2416人が棚に入れました
“ハンドレッド”―それは地球を襲う謎の生命体“サベージ”に対抗できる唯一の武器。

主人公如月ハヤトは、そのハンドレッドを用いる“武芸者”を目指すため、海上学園都市艦“リトルガーデン”に入学を果たす。

だが―「会いたかったよ、ハヤトっ!」「お、お前は一体…?」

なぜか自分のことをよく知る(?)ルームメイト、エミール・クロスフォードに、どこか懐かしい違和感を覚えるハヤト。

さらに入学早々、学園最強の武芸者“女王”クレア・ハーヴェイから決闘を申し込まれてしまい…。


声優・キャラクター
長谷川芳明、大久保瑠美、吉岡茉祐、奥野香耶、M・A・O、羽多野渉、大坪由佳、衣川里佳、牧野由依、堀江由衣、佐藤利奈、今村彩夏
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

これといって特徴のないテンプレアニメなので、暇潰しに学園島の面積とかザックリ計算してみたw

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
第1話冒頭。空から見えた、絶海の孤島、学園島。ここまでは、アニメにおいてはよくある風景。ただし、思った。

「いくらなんでも、島、小さ過ぎねぇ?」

ということで、テレビ画面に定規当てて面積を計算してみたw

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、指針になるのが、島の上部に見える陸上競技場。あれが公式の400mトラックの陸上競技場だとすると、直線(カーブが始まる内側)の長さは80m。これを基本にしていこう。すると、陸上競技場の外壁を含めた長さは、約200m。島全体を見ると、陸上競技場が約10個入るんで、直線距離2000m。幅は600m。すると、面積は1.2平方キロメートル。

これがどのくらいかとググってみたら、なんと、(放送当時)話題の「西ノ島(あの海底火山で出来た新しい島)」と全く一緒で、ウケたw もしや、西ノ島が将来、学園島になるのでは(笑)? あと、分かりやすいところでいくと、ディズニーランドとシー(園内のみ)を足したくらいの面積です(笑)

やっぱり、狭いw

ちなみに、人口はどんなもんなんでしょうね?

(以下の計算は、情報がなさすぎて、ただの勘ですw)

これは上からの映像だけでは計れないけど、人工物をざっと数えたら、約220。まあ、商業施設と一戸建てと集合住宅の割合がわからないけど、この面積の島で一戸建てを購入できる割合はかなり少ないだろうから、大半はマンションに住んでいるんだろう。仮に、半数の100棟に人が住んでいるとして、その半数が100戸(300人)以上住む大規模マンションだとして、残りの半分が50戸(150人)以下の小規模マンションだとしたら、2万2千人。でもこれでは、東京で一番人口密度が高い豊島区とほぼ同じ人口密度になっちゃうけど、どうみてもそこまで人口密度が高いようには思えないよね。学園島だけに、一人暮らしが多いのかな?

他の考え方もしてみよう。

島の半分以上は滑走路で、残りの半分以上は大型施設やら緑地っぽいんで、実際に人が住んでいる面積は島全体の5分の1(0.24平方キロメートル)くらいかな? ここに、世界一人口密度が高いマカオ並に人が住んでいると仮定しても、約5000人。

うん、ぱっと見、それくらいかも。まあ、MAXでも、5千~1万人くらいでしょうか?

ただ、気になるのは学園の総生徒数。入学式の映像を見る限り、会場には、横に45人座り、それが15列。2階席もあり、単純に倍にすると、1350人。これが全部1年生なら、全校生徒は×3で約4000人。

ん? 総人口に対する全校生徒が多すぎるな(笑)

まあ、あの会場に(1年生だけでなく)全校生徒がいるなら、程よいくらいかな? ただ、会長と主人公のバトル時のスタジアムの観客数見る限り、5万人くらい入っていそうだけどw しかも、さくらのライヴに……うん、人口は分からない(笑)

てか、船って設定なの忘れてたけど、船だったら、あんまり積載量増えると、沈むよ(笑)

……ちなみに、今、wiki見てみたら、島の面積はちゃんと公式で出てるのですね(ここまでやっといてw)

公式設定だと、4000m×1000m で、4平方キロメートル……う、嘘つけぇ~w だとしたら、あの陸上競技場のトラック、直線距離だけで160mはあるよ? どんな競技場だよ(ビシッw) 滑走路の幅、400mくらいあるよ? どんな滑走路やねん(ビジッw)

アニメ制作会社へ……縮尺はしっかりやろう(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31

赤羽 和人 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ハンドレッドオン

良くある学園バトル系アニメでも内容は、すごく面白かった

大雑把な内容
謎の敵サベージから地救うことができる唯一の武器ハンドレッド―の適合者
スレイヤーを集めた学園海上学園都市艦「リトルガーデン」入学してきたハンドレッド―の適合率歴代1の主人公如月ハヤトは、上陸してすぐハヤトのことをよく知るというルームメイトのエミール・クロスフォードに出会った入学式、学園最強のスレイヤー、クレア・ハーヴェイから決闘を申し込まれたハヤトは決闘を受け決闘のとちゅうに限られた者にしか出来ない全人武装に至ったまたサベージとは違う敵も現れさらに戦闘も悪化していくハヤトやリトルガーデンのスレイヤーはこの戦いに勝利することができるのか

見所
最後の方にあるアイドルの霧島サクラとハヤトの妹如月 カレンのライブがすごく感動した

ハヤトのハンドレッドはシュヴァリエ型《飛燕(ヒエン)》。武装はブレード

エミールのハンドレッドはイノセンス型《全てを覆い隠す霧(アームズシュラウド)》

クレアのハンドレッドはドラグーン型《気高き戦姫(アステリオン)》。

サクラのハンドレッドはフィールド制御型《妖精の紡ぐ物語(フェアリー・フェアリーテイル)》

カレンのハンドレッドはフォーチュン型《奇跡の聖符(ディヴァイン・カード)》
と色々な武装が登場
おまけ
武器ハンドレッド由来・・・扱う者によって形体能力が変わる百武双すなわちハンドレッドという意味

オープニングテーマ内田真礼「Resonant Heart」
エンディングテーマ「三森すずこXenotopia」

個人的に好きなシーン
カレンのソロ曲SMILE FLOWERS凄く良くてカラオケで歌ってみたい

個人的感想
最近よくあるテンプレアニメだが内容は、すごく良かった
これからは設定よりも内容勝負ですな

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

テンプレッド

・主人公は歴代一位のハンドレッド反応数値を持つ新入生
・妹の病気治療のために学園に…
・見た目ISの装甲
ごった煮臭しかしない。

俺TUEE系だったら、主人公は、
中村悠一、松岡禎丞で声優テンプレートしちゃえばとも…

それあるー!
{netabare}
12話…歌は世界を救う!!マクロスですか…
そして最後はホモエンド(エミール)どこまでもテンプレッドだった…

7話…エミールは、ブリタニアの第三皇女

6話…トレース・オン!って、まんま衛宮さんじゃないですか…

4話…主人公とエミール風呂シーン…ISある-!

ToLOVEるのリト要素もあるから、本当にごった煮だよね…
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

63.1 20 ツンデレで戦闘なアニメランキング20位
緋色の欠片(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (444)
2333人が棚に入れました
主人公の春日珠紀は、両親の海外転勤を機に、祖母が住む母の実家に引っ越してきた。だが、着いた村で珠紀は突如カミサマと呼ばれる奇妙な生き物達に襲われる。珠紀を救ったのは、不思議な能力を操る鬼崎拓磨という少年だった。祖母は彼女を村に呼んだ理由を打ち明ける。それは、先祖代々続く「玉依姫」の使命として鬼斬丸という刀の封印をすることだった。村に鬼斬丸の力を狙う異形の集団「ロゴス」が集まってくる中、珠紀を守るべく守護者と呼ばれる少年達が現れる。戸惑いつつも彼らに支えられ、珠紀は玉依姫としての使命に目覚めていく。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

乙女ゲー原作、巫女ヒロイン、逆ハーレム、異能バトル、セカイ系(長い・・・)

色々と設定テンコ盛りの2006年発売の人気乙女ゲー原作アニメ。
※1-2期併せた感想・レビューです。

分割2クールの本作について、放送当時は第1期だけ完走していたのですが、さほど強い印象を受けず、第2期はパスしたままでした。

しかし、先日視聴した同じ巫女ヒロインの『神無月の巫女』が予想外に面白く、なおかつ終盤思いがけず感動までさせられてしまったので、本作も後半もしかしたら・・・と淡い期待を抱いて再挑戦してみました。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=========== 緋色の欠片 (2012年4-6月) ============

{netabare}第1話 玉衣の姫 ☆
第2話 決意の一歩 ☆
第3話 五人の守護者 ☆
第4話 聖女の降臨 ★ 最初の封印解除(宝具(指輪)喪失)
第5話 相克(ふたつ)の使命 ☆
第6話 対決の行方 ★ 2つめの封印解除(宝具(鏡)喪失)
第7話 絆の綻び ☆
第8話 典薬寮の思惑 ☆
第9話 大地の鳴動 ☆ 3つめの封印解除(宝具(勾玉)喪失)
第10話 守護の想い ☆ ※男子入浴回(笑)
第11話 鬼の伝承 × 拓磨(タクマ)の秘密・・・伏線が薄く唐突過ぎる
第12話 決戦の刻(とき) ☆ 4つめ&最後の封印解除(宝具(鈴・腕輪)喪失)
第13話 鬼斬丸の力 ☆ 展開が唐突で余り入り込めない{/netabare}
------------------------------------------------
合計:★(良回)2、☆(並回)10、×(疑問回)1

OP 「ねぇ」
ED 「この手で抱きとめるから」


======== 緋色の欠片 第二章 (2012年10-12月) =========

{netabare}第1話 玉依の運命(さだめ) ☆ 2/3は第一章の総集編
第2話 暗雲の予兆 × 卓(スグル)の離反・・・伏線が極薄でこの展開は唐突
第3話 裏切りの契(ちぎり) ☆
第4話 五家の崩壊 ☆
第5話 涙の真実 ☆
第6話 偽りの心 ★ 但し犠(にえ)の儀と真弘の使命は伏線不足で×
第7話 夢の記憶 ★★ ここでやっと話が動くが、いろいろと伏線不足は残念
第8話 二人の決心 ☆
第9話 悠久の約束 ☆
第10話 カミの力 ☆
第11話 緋色の欠片 ☆
第12話 守護者の覚醒 ★ ここでようやく玉依姫覚醒!遅すぎる・・・
第13話 永遠(とわ)の誓い ☆ ラスボスがこれでは残念{/netabare}
------------------------------------------------
合計:★★(優良回)1、★(良回)2、☆(並回)9、×(疑問回)1

OP 「高鳴る」
ED 「君だけを」


◆視聴し終えた直後の率直な感想

・キャラデザにはそんなに抵抗なかったのですが、絵が余り動かないのは気になりました(きっと低予算だったのでしょう)
・タイトルのとおり設定はテンコ盛りのはずなのですが、それのいずれもきちんと活かし切れていない印象でした。
・そして何よりも、{netabare}ヒロイン覚醒{/netabare}が遅すぎる!
・というより、そこは乙女ゲー原作ということで、ヒロインの普通っぽさを延々と描き続けたかったのかも知れません。
・全く見所がないわけではないのだけれど、全26話もあって上記の通り★★1回だけ、というのは残念過ぎます。
・結論として、やはり本作は女性視聴者向け、ということで私などにはなかなか厳しい作品でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 28

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

今後の展開に期待

原作は乙女向け恋愛アドベンチャーゲーム。
「緋色」「欠片」というキーワードに惹かれたので、
ほぼ予備知識なしで視聴を開始。

主人公は、春日珠紀という高校生の女の子。
彼女には、先祖代々続く「玉依姫」の目的として、
鬼斬丸という刀の封印をするという使命があり、
その刀の力を狙う異形の集団「ロゴス」の襲来から、
守護者と呼ばれる少年達に守られながら
徐々に玉依姫としての意識を培っていく、というお話。

つまりは守護者と呼ばれる少年達との日常パート、
守護者達とロゴスとのバトルパート。
この2つがメインになって展開されていくのだが、
なにしろテンポがゆっくりで、アクションもイマイチ。
そこに期待してしていただけに、ちょっと残念だった。

守護者たちはそれぞれ、鬼、ヤタ鴉、妖狐、大蛇の子孫で
風や幻術、炎、水、大地、言霊などを操る力を持ち、
性格も雰囲気もそれぞれ個性的。
以前に観た『裏切りは僕の名前を知っている』と少し似てるかなと。
特別な力を持つために狙われている主人公を、複数の守護者たちで
守っていくという点や、風や炎、言霊や幻術など操る点、
また、守護者達は仲良しグループなわけではないという点。

そりゃそうだよね。
恋愛アドベンチャーゲームが原作ということだから、
同じ使命で繋がってはいるものの、馴れ合ってるわけではないと。
でも、誰と恋愛展開になるのかは、よく観ればすぐわかっちゃうw

なんだかなぁ・・少年達それぞれみんなイケメンなんだけど、
主人公の女の子への愛情があまり強く感じられないし、
キュンキュンくるような要素も、ほとんどなく。。
なんだか、表面だけをさら~っと撫でていくような感覚。

また、ひとつの見どころとしてのロゴスとのバトル。
もっとロゴスの面々を強く妖しく魅力的に描いてくれていたら
見直す価値があったよなぁって思う。
とにかくもっと複雑な伏線や裏切りなんかも欲しかった。

しかしながら、作画はものすごく美しいし、
透明感のある歌声のOP曲も、優しくてとても良かった。

ただし~~~っ!
ED終了後のカメラ目線でのヒトコトは、かなりこそばゆく。
あれがあるせいでいつも、「フッ。。」ってリアクションで
観終わることになってしまっていたのも減点。

えっ?そこは観ずに消せばいい?
あ、その手があったかーーもう遅いわ~

なになに?2期があるって? あそこから引き続きの話に
なるなら、もう少しバトルシーンに迫力をつけて欲しい。
それと、伏線や罠をいっぱい仕掛けた、奥深い脚本希望!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27

future☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ハッピーエンドなのかバットエンドなのかよくわからない作品。←気になる方は2期も見てください。

.。o○ ○o。.あらすじ.。o○ ○o。.

主人公の春日珠紀は、両親の海外転勤を機に、祖母が住む母の実家に引っ越してきた。だが、着いた村で珠紀は突如カミサマと呼ばれる奇妙な生き物達に襲われる。珠紀を救ったのは、不思議な能力を操る鬼崎拓磨という少年だった。祖母は彼女を村に呼んだ理由を打ち明ける。それは、先祖代々続く「玉依姫」の使命として鬼斬丸という刀の封印をすることだった。村に鬼斬丸の力を狙う異形の集団「ロゴス」が集まってくる中、珠紀を守るべく守護者と呼ばれる少年達が現れる。戸惑いつつも彼らに支えられ、珠紀は玉依姫としての使命に目覚めていく。


.。o○ ○o。.キャスト.。o○ ○o。.

春日珠紀:三宅麻理恵
鬼崎拓磨:杉田智和
鴉取真弘:岡野浩介
狐邑祐一:浪川大輔
犬戒慎司:下和田ヒロキ
大蛇卓:平川大輔
謎の少年 野宮一範
言蔵美鶴:藍川千尋
宇賀谷静紀:久保田民絵
芦屋正隆:永野善一
多家良清乃:三森すずこ
アリア:磯村知美
アイン:安元洋貴
ツヴァイ:川原慶久
ドライ:上田燿司
フィーア:大原さやか
オサキ狐:山口立花子


.。o○ ○o。.OP、ED.。o○ ○o。.

OP「ねぇ」藤田麻衣子
ED「この手で抱きとめるから」喜多修平


.。o○ ○o。.放送日.。o○ ○o。.

2012年春アニメ(2012年4月~2012年6月)

第1話先行放送
読売テレビ 2012年3月5日 - 月曜 26:29 - 26:59
ニコニコ生放送 2012年3月9日 - 金曜 25:30 - 26:00 インターネット配信
TOKYO MX 2012年3月11日 - 日曜 26:00 - 26:30

TOKYO MX 2012年4月1日 - 日曜 22:00 - 22:30
札幌テレビ 2012年4月2日 - 月曜 25:33 - 26:03
福岡放送 2012年4月2日 月曜 25:58 - 26:28
読売テレビ 2012年4月2日 月曜 26:08 - 26:48
中京テレビ 2012年4月3日 - 火曜 26:37 - 27:07
キッズステーション 2012年4月4日 - 水曜 24:30 - 25:00


.。o○ ○o。.お話.。o○ ○o。.

1話「玉依の姫」

2話「決意の一歩」

3話「五人の守護者」

4話「聖女の降臨」

5話「相克(ふたつ)の使命」

6話「対決の行方」

7話「絆の綻び」

8話「典薬寮の思惑」

9話「大地の鳴動」

10話「守護の想い」

11話「鬼の伝承」

12話「決戦の刻(とき)」

13話「鬼斬丸の力」(最終話)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8

64.1 21 ツンデレで戦闘なアニメランキング21位
いぬかみっ!(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (333)
2223人が棚に入れました
吉日市に住む高校生・川平啓太は、由緒正しき犬神使いの一族・川平家の末裔だが能力不足その他モロモロの事情により主家から勘当されていた。
そんな折、川平家当主である祖母の元に呼び出された啓太は、“ようこ”と名乗る犬神に引き合わされる。出会った当初の彼女は従順で容姿は抜群。早速啓太は主従の契りを結び共同生活を始める。
ところが、ようこの本性は誰もコントロール出来ない程の大問題児。当初の従順な態度はタダのポーズにすぎなかったのだ。ようこの気まぐれで享楽的な態度に振り回される啓太は、様々なトラブルに巻き込まれ散々な目に遭わされる。

声優・キャラクター
堀江由衣、福山潤、中村俊洋、速水奨、名塚佳織、長谷川静香、森永理科、本多陽子、松岡由貴、木川絵理子、廣田詩夢、小林晃子、遠藤綾、新谷良子

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

変態御用達のアニメ

『いぬかみっ!』はラノベ原作、2クール(全26話)の変態・ギャグ・動物系アニメです。


この作品は言わば、変態の変態による変態のためのアニメ。第4話に至るまでにこの作品の雰囲気について行けなかった方は、大人しくこの作品の視聴を断念した方が良いかもしれない。前半も後半もシリアスな展開はあるものの、基本的に変態的なノリは変わらないので(笑)

1話に付き数回はゾウさん印の規制描写。下手すると、ある1話の中の半分はゾウさんが暴れまわっているという、何ともお目出度い作品であるが、見方を変えればある意味素晴らしいアニメだと私は思う。なぜなら、これ程までに恥部(野郎の)の規制描写が頻発するアニメは観たことが無いからだ。最近のアニメではここまで露骨なアニメはないだろう。しかし、ただ単に露出しかないというわけでもなく、それを基にしたギャグがなかなか面白いのが好感。馬鹿みたいな迷言と下ネタばかりであるが。

物語の内容は、ギャグが7割、シリアスが3割といったところ。そのシリアスに関しても殆んどが後半。そして、例えシリアスな話であっても、主人公や高頻度で登場する変態どものキャラが相変わらずのために、その場違いなテンションに首を傾げてしまうかもしれない。まぁ、それが良くもあるのだが…。
ギャグ回に関しても、それをギャグと取れず、単なるほのぼの回みたいなこともしばしば。そんな内容が目立つため、正直テンポは良いとは言えない。
しかし、各ストーリーの内容や設定自体はなかなかに良かったため、続きを見てみたいと思わせられるくらいには面白かった。また、ギャグとシリアスの調和が取れていたため、その辺は比較的安定したアニメなのかなと思う。

もう一点挙げるとしたら、声優陣がなかなか良かったのかなと思う。あの声優陣だからこそ、より面白い作品と為ったのではないだろうか。


最後に、お馬鹿系変態アニメが好きなら観るべし。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

メス犬に囲まれてみてはいかが?

霊能者の啓太と犬神のようこを中心に描かれるバトル+ラブコメ作品。
ハーレム要素も強いかと。


霊能者=犬神使い。
犬神=犬の化生。
位としては犬神のほうが下で従順なはずなのですが、ようこに限っては超問題児。
犬神のなかで強さはトップクラス。
そして嫉妬深さもトップクラス。
主人公である啓太のことが大好きなのですが、
自分にとって嫌な行動を啓太がするとすぐキレます。
怒ると彼の服を縮地(物をテレポートさせる術)で消し去ります。
外でも構わずにです。
おかげで啓太はすっぽんぽん。
おまわりさんこっちです状態です。
この一連の流れを面白いと思えるか否や。
ドタバタ系の作品なのでここはポイントかもしれませんね。

それと啓太の犬神はようこ一人ですが、薫というキャラにはなんと十人。
全員女の子で啓太とも関わります。
はい、ハーレムの出来上がり!
一人一人魅力があって良かったと思います。
てか薫とかなんなの、もう大政奉還しなさいよ。


ストーリーはあります。
でも私はギャグアニメと位置付けちゃってますね。
私としては、物語面はあまり期待してはいけないと思います。
気楽に視聴してくださいまし。


OP「ヒカリ」 歌ー堀江由衣
ED「友情物語」 歌ーAice5

OPすっごく好き。
それにEDは個人的に好みの曲。面白い曲ですね。
お暇であればニコニコで『友情物語 戦国無双 女の子』で検索してみてください。
面白いものが見れるはずです。



正直つまらない回も少なくなかったです。
特に終盤は私的には微妙だったかな。
ですが、面白い回は本当に面白く、高低差のある作品なのかななんて感じています。
全体をとおしてみれば、わりと楽しめたほうだと思います。
異能とか好きですしね。

コメディ寄りドタバタ系アニメが好きな方におすすめしたい一本です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34

future☆ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

.。o○ ○o。.あらすじ.。o○ ○o。.

吉日市に住む高校生・川平啓太は、由緒正しき犬神使いの一族・川平家の末裔。ところが能力不足その他モロモロの事情により主家から勘当されていた。そんな折、川平家当主である祖母の元に呼び出された啓太は、“ようこ”と名乗る犬神に引き合わされる。出会った当初の彼女は従順で容姿は抜群。早速啓太は主従の契りを結び共同生活を始める。

ところが、ようこの本性は誰もコントロール出来ない程の大問題児。当初の従順な態度はタダのポーズにすぎなかったのだ。ようこの気まぐれで享楽的な態度に振り回される啓太は、様々なトラブルに巻き込まれ散々な目に遭わされる。


.。o○ ○o。.キャスト.。o○ ○o。.

ようこ:堀江由衣
川平啓太:福山潤
はけ:中村俊洋
仮名史郎:速水奨
なでしこ:名塚佳織
ともはね:長谷川静香
たゆね:森永理科
いぐさ:本多陽子
せんだん:松岡由貴
ごきょうや:木川絵理子
フラノ:廣田詩夢
てんそう:小林晃子
いまり:遠藤綾
さよか:新谷良子


.。o○ ○o。.放送日.。o○ ○o。.

2006年春アニメ(2006年4月~2006年9月)



.。o○ ○o。.OP、ED.。o○ ○o。.





.。o○ ○o。.お話.。o○ ○o。.

1話「はだかでドンマイっ!」

2話「マッチョがぺろぺろっ!」

3話「水着でたいじっ!」

4話「やらずのかっぽう着っ!」

5話「啓太とようこっ!」

6話「ぴったりともはねっ!」

7話「混浴でサクサクっ!」

8話「こすってしっぽっ!」

9話「煩悩とせくはたっ!」

10話「桜の思い出っ!」

11話「ぐったりにおねがいっ!」

12話「だから死にたい私の歌っ!」

13話「だけど俺にはお前の歌っ!」

14話「カッパとオトサンっ!」

15話「ウハウハ啓太に恩返しっ!」

16話「部屋と怪談と私っ!」

17話「なんか見えてるっ!」

18話「まんもすたいへんっ!」

19話「もっこり啓太の思うツボっ!」

20話「白布に想いをっ!」

21話「しっかりともはねっ!」

22話「パパとムコ殿っ!」

23話「しぼむ象さんっ!」

24話「薫となでしこっ!」

25話「絶望の宴っ!」

26話「ひかりっ!」

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

71.6 22 ツンデレで戦闘なアニメランキング22位
魔王様、リトライ!(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (510)
1901人が棚に入れました
大野晶は自身が運営する「GAME」内のラスボス「魔王・九内伯斗」にログインしたまま異世界へと飛ばされてしまう。そこで出会った片足が不自由な少女と旅を始めるが、圧倒的な力を持つ「魔王」の存在を周囲が放っておくことはなかった。魔王を討伐しようとする国や聖女から狙われ、一行は行く先々で様々な騒動を巻き起こすことに…!

声優・キャラクター
津田健次郎、高尾奏音、石原夏織、戸松遥、豊崎愛生、佐藤利奈、生天目仁美、徳井青空、森久保祥太郎、久保ユリカ、荒浪和沙、木下鈴奈、桜咲千依、M・A・O
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

チープな異世界と不可思議なギャグが生み出す化学反応

アニメーション制作:EKACHI EPILKA、
監督:木村寛、シリーズ構成:谷崎央佳、
キャラクター原案:飯野まこと
キャラクターデザイン・プロップデザイン:中山知世、
音楽:宝野聡史、原作:神埼黒音

一介の会社員である大野晶は、
自らが制作・運営しているネットゲームの
「インフィニティ・ゲーム」を廃棄する決心をしていた。
サーバーとの契約が切れる日、
大野はゲーム内のラスボスである
魔王・九内伯斗にログインしたまま、
ひとりでゲームの終わりを迎える。
しかし、日付が変わった瞬間、
自らが制作したゲーム世界へと
飛ばされてしまうのだった。

巷では極めて評判の悪いこの作品。
作画の巧拙に重点を置いている人は、
観ないほうが良いだろう。
私も実は4話目くらいで、作画の質の低さが
気になり出して断念しそうになった。
馬車、岩山、そしてモンスターの造形に至るまで、
そもそものデザインの質が相当低い。
それだけでなく、もちろん動きも不自然。
OPの最初でモンスターが森から姿を現すのだが、
全く動かずに止め絵だけがヌーッと
そのまま上昇してくるシーンを観たときは、
思わず吹き出してしまった。
また馬車の出口にノブが付いているのに
出るときには引き戸になっていたりと、
『いもいも』級の失態が見られる。
普通に考えると、これは完全にアウトだろう。

それなのに観続けたのは、ストーリーが
よく出来ているからかと問われると
そんなこともない。
突然、ゲーム内に飛ばされた主人公が
戸惑いながら幼女や王女、側近などを連れて
現実へ帰るための謎を探りながら旅をしていくのだが、
世界観や全体の概要が今ひとつ掴めないため、
何を追っていけば良いのか分からないのだ。

では、何が良いのかというと、
コメディを全面に押し出した作風だ。
失笑してしまうようなギャグのセンス、
あり得ないようなチープなネーミング、
ドラえもんのアイテムのような万能道具という
様々なものを絡み合わせながら、
不可思議ともいえるコメディが展開されていく。
これが、ほかの作品にはないような
特異な世界観を作り出している。
そこに面白さを感じるかどうかによって、
評価が変わってくるだろう。

大枠で選別するなら『オーバーロード』に
『転スラ』を加えたテイスト。
第三王女・ルナの寂れた領地を
病院と温泉によって繁栄させ、
その土地を自らの拠点にしていくのが、
後半からの大きな流れになっている。
そこには迫害された獣人がいるなど、
『盾の勇者の成り上がり』風ともいえる。
また、もうひとつの特徴は、主人公・九内伯斗のキャラクター像。
全身黒ずくめのファッションに長髪。
昔のハードボイルド映画よろしく、
いつも煙草に火をつけている。
この煙草は、気力回復の効果があるアイテム。
彼がいつも冷静沈着にふるまい、時には霧雨零という
暴走族風の男にキャラチェンジできるのも風変わりだ。

もうひとつ、長所を挙げるとすると、
魔王が主役といっても、弱者に対しては、
いつも優しい視線が注がれていること。
{netabare}例えば、ヒロインのひとりアクの足を治した後に、
魔王が歩く練習をさせるシーンを
きちんと時間をかけて入れたのは好感だった。{/netabare}
また、村おこしを行っていくときに
差別なく多くの人々に手伝わせようとする。
自分の拠点であるゲーム内の『不夜城』を
居心地の良い場所へと変えていく。

そして、いちばんの特徴となり得るのが、
ゲームを作成・運営したのが主人公自身だということ。
管理者権限があって、実際は色々と使用している
ようなのだが、それがいまひとつ伝わらない。
この設定をもう少し上手く活かせば、
さらに面白くなる要素はあるだろう。

マツコ・デラックス風のマダム、
ノマノマの女将、ヨガ殴り、白い三連星など、
作者の創造力の小ささを感じるものの、
世界観に慣れてくれば悪くないように思えるから不思議。
ほかの異世界ものとは一線を画しており、
なぜか惹きつけられるものがある。
(2019年9月27日初投稿)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「これは……普通に面白いな」

レビューのタイトルは作中の居酒屋ノマノマでの「これは……普通に美味いな」という台詞をもじったものですが、微妙な作画などもあいまって一見ヒドい作品に見えますけど私は普通に楽しめました。

小説家になろう → 商業出版により書籍化という原作をアニメ化した作品のようです。私は現在「小説家になろう」に残っている分だけ読みました。

現在の書籍版は「小説家になろう」版とはストーリーが分岐しているようですが、とりあえず今回アニメ化された範囲で目立ったストーリーの変更はないようです。

主人公の雑な考えと側近による忖度の齟齬など話の構造としては『オーバーロード』に似たところもある本作ですが、主人公の入り込んでしまう世界の環境が旧来プレイしていたゲームとは異なっていることや『オーバーロード』の「守護者」に相当する側近が最初はおらず徐々に召喚していくこと、仲間にしていくメンバーは異世界側が中心であることなどが大きな違いになっています。

ストーリーについてですが、かつて大野晶(おおの あきら)が自ら作成しプレイした「INFINITY GAME」において大野晶は「帝国」と呼ばれる国家において一般プレイヤーの敵として君臨する組織の「長官」と呼ばれた九内伯斗(くない はくと)としてプレイしていました。

転移した異世界の「魔法」と魔王様と呼ばれる九内伯斗(中の意識は普通の社会人だった大野晶)やその側近たちである「帝国」サイドのスキルやアイテムのシステム体形がまったく異なるのに、仕様通りの効果を発揮するというのがストーリー上のポイントでしょうか。

いわゆる「主人公無双系」のお話ですが、「帝国」が力による覇道を目指したのに対して今回はソフトパワーを中心にしようとしている点が個人的には気に入っているところです。いや、戦っても普通に強いんですけどね。

もちろん他にもそういった作品はあるわけですが、本作の場合は各ヒロインについて、必ずしもキャラクターデザインに依らない可愛さみたいなものを感じます。

特に最初に出会ったアクや聖女ルナ・エレガントは主人公からは完全に子ども扱いされていましたが、そこも含めて「カワイイ」と思えました。あとは聖女エンジェル・ホワイトの「チョロさ」とか(笑)。

なお、ノマノマの女将の名前がイエイであったりとかなろう原作ならではの小ネタもたくさんありました。まあ、知らなくても特に視聴に支障はありませんが。

面白かったです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 46

志亜 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

まぁ、作業BGMとしては使える程度

アニメのタイトル名と主人公キャラの姿であまり丸木を起こさなかったが、みたいアニメの更新待ちついでになんとなく視聴。

第4話まで視聴。

確かに設定は面白いと思うし興味もわく。
声優陣もそれなりでそこにも興味を向けられる。
けどそれ以外のものが何もない。
キャラデザは悪くないんだろうけどアニメでの動きがこうも悪いんじゃデザインした意味がまるでない。
走り方はギャグ要素としてまとめられるとしても、キャラ同士の掛け合いや主人公のセリフなどにものすごい違和感。
え、なんでそうなるの?
いや流石にそれはない。
というような場面が1話だけでボロボロ出てきたり。
場面カット切り替えの間の取り方も適当すぎて、せっかく気持ちの切り替えの時間なのにまるで配慮されていない。
声優さんも流石に頑張っててそれはすごいなとは思うものの、みててかわいそうになってきてしまう。

ネット小説としてはクオリティが高いのだろうけど、ちゃんと文庫としてだしてらっしゃる作家さん原作のアニメと比べてしまうとやはりあまりにも酷いものだなと思った。

個人制作アニメと思ってみることにする。
それくらいしないと本当に見ていてこちらが恥ずかしくなるくらいの作品だった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

76.8 23 ツンデレで戦闘なアニメランキング23位
ケムリクサ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (531)
1827人が棚に入れました
赤い霧に包まれた、荒廃した建造物に囲まれた人気の無い世界を舞台に3人の姉妹が生き抜く物語。物語の中心的人物でまとめ髪の特徴的なりん、猫耳でいつもおっとりしているお姉さんキャラのりつ、メイド調の服に身を包み天真爛漫なムードメーカーりな。謎多き世界でこの姉妹が目指すものは一体…

声優・キャラクター
小松未可子、清都ありさ、鷲見友美ジェナ、野島健児
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

世界の終末に「好き」を探すロードムービー

アニメーション製作:ヤオヨロズ、
原作・脚本・監督:たつき、
作画監督:伊佐佳久、美術監督:白木優子

赤い霧が漂う暗黒の空間。
廃墟と化した街並みはまるで世界の終末だ。
最初の舞台は長崎の軍艦島。
そこで、異形の化物である赤虫と戦い、
懸命に生きる3人の姉妹がいた。
彼女たちはまるで植物のように、
水を飲むことで生命を維持し、
道具としてケムリクサを駆使していた。

けものフレンズを指揮した、たつき監督が
かつてニコニコ動画に投稿した自主制作アニメを元に
再構築して完成させた作品。
降板したけものフレンズの続編と放映タイミングが重なり、
何かと作品以外の部分でも話題となった。
脚本、演出、監督を全てたつき氏が担当し、
CGを駆使して作り上げている。
制作はたつき監督が属するirodoriの
たつき、伊佐佳久、白水優子を中心に行われた。
キャラの動きや赤と黒をメインにした作画は、
少人数体制を思わせる粗い仕上がりだが、
世界観や巧みな脚本によって、それらの全てが
あまり気にならないように見せている。

私は未視聴なので分からないが、
世界観は、けものフレンズとの共通点があるようだ。
廃墟に囲まれた謎の世界で3人の姉妹が赤虫と戦い、
水を求めながら生きている。
そこに突然、わかばという男が現れる。
謎が解明されないまま、姉妹と男は
旅をすることになる。

スタートが軍艦島(長崎県)でスペースワールド(福岡県・閉園)、
道後温泉(愛媛県)、瀬戸大橋(香川県、岡山県)、
梅田駅(大阪府・泉の広場は撤去予定)、琵琶湖(滋賀県・沖島)、
黒部ダム(富山県)、富士山(静岡県)、
八王子(東京都・日清食品)、中野(東京都)、新宿(東京都)まで。
日本各地をロードムービーのように旅していく。
{netabare}そして、最後の赤い木との戦いは、
おそらく東京タワーだと思われる。{/netabare}
コラボしていた日清食品も登場。
実際に観ていて、道後温泉や黒部ダムは
分からなかったが、ほかは自分が旅でよく見ていた
場所ということもあって、驚かされることが多かった。
彼らの旅を観ながら、場所を特定する楽しさがある。
サイトでは詳細に比較しているものもあり、
かなり正確に廃墟として再現しているのが分かる。

10話までは少しずつ謎を小出しにしていくだけなので、
観続けるのがなかなか難しいかもしれないが、
11話でこれまでの様々なことが明らかになり、
最終回まで一気に畳みかける展開は見事。
{netabare}全ての出来事が、日本の街並みを再現した
巨大宇宙船のなかで起こっていたという
SFも興味深く、彼らがここにいた意味、輪廻転生、
想いを引き継ぐことを物語に上手く落とし込んでいる。
EDが登場人物の死や誕生の順番を表しているのも面白い。
EDの最終回には、りりとワカバが触れ合う描写もある。{/netabare}

{netabare}ラストで、りょうから語られるのは、
「全員が好きを手に入れられた」ということだった。
おそらく、感覚だけではなく、
りりの「好き」の感情も6つに分かれていて、
りんだけが、手に入れてなかったのだ。
この結末はりんの言葉を「アニメーションが」とするのが、
監督の純粋な想いなのかもしれない。{/netabare}
(2019年4月13日初投稿)

ちょっとした余談(2019年4月14日追記)
{netabare}監督はどこかのメッセージで、好きなことを
このアニメでやった、ということを書いていたが、
おそらく、登場するのは監督の好きなもの
ばかりなのだと想像する。
タイトルの煙草(ケムリクサ)、廃墟、
日本各地の観光地、長崎の路面電車、ルンバ。
そういえば、シロの仲間がたくさんいた
黒部ダムのガルベと呼ばれる遊覧船もそうなのだろう。
この作品は超テクノロジーの暴走によって、
世界が破壊されるという暗い話だが、
監督の「好き」が溢れていることを感じさせてくれた。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 84
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【結論】中枢神経でしか謎は解けない

タイトルからはどんな内容なのかわからないし、見てもよくわからない。予想や考察はしてみたくなるけど。


第1話、第2話 体のなかの話とか……?
{netabare}
『 はたらく細胞』が説明抜きだったら、謎の多いアニメになると思う。これも擬人化かなって思った。

りんたちは、ウィルスを退治する抗体で、わかばは新しく投入されたワクチン、最初はりん(抗体)に反発されたけど、徐々に受け入れてもらえて……といった感じでこじつけてみた。

なぜ路面電車があるのかとか、細かいところを考えるより、世界観をまず考えたほうがいい気がする。たぶん、そこがオチにもなるんだろう。
{/netabare}

第3話 現時点の考察
{netabare}
情報だけが増えてストーリーはあまり進んでいない。前回同様、体内の話かなって思って観ている。現時点の考察はこんな感じ。


・線路は血管、島は臓器

・りんたちは赤血球、赤血球の半分以上は水でできている

・むしゃむしゃ食べているのは、鉄(鉄分)

・赤血球の役割は、酸素や二酸化炭素の運搬、葉は二酸化炭素から酸素を作る。二つは似ている。『酸素』と書かれた箱だとオチがわかるため、葉っぱにしている?

・Wikipediaで赤血球を調べると、『リン脂質』といった単語がある

・水と一緒に現れたから、わかばは薬か。わかばの体内とも考えられる。路面電車や遊園地はわかばの記憶?


まだまだ説明できないことも多いので、ひとつの候補としておく。
{/netabare}

第4話 熱中症か……?
{netabare}
りんたちが水を求めることが謎を解く鍵のひとつだと思う。
雨が降らなくても、朝露(結露)はあるはず。そこから水を得ていないので、空気がとても乾燥していると言える。

乾燥した世界で、水分が乏しく、熱を帯びた霧が誤動作させる……熱中症の体内か?
血液中の水分が減ると、血液がドロドロになって血栓ができる。りんたち(赤血球)を足止めさせたヌシは血栓、とか。


【現時点での考察】
・熱中症になったわかばの体内の話
・路面電車や遊園地は、わかばが住んでいる場所の記憶
・線路、道路は血管、島は臓器
・りんたちは赤血球、赤血球の半分以上は水でできている
・『酸素』と書かれた箱だとオチがわかるため、葉っぱにしている
・むしゃむしゃ食べているのは、鉄(鉄分)

わかばの服装をあらためて見ると、夏服だった。
{/netabare}

第5話 ケムリクサは、ビタミンか……?
{netabare}
わかばの体内で、りんたちは赤血球という考察のつづき。

・りんたちのケムリクサ
りんとりつは赤、りなはももちゃんと言っていたから桃色だと思う。
赤血球に必要な栄養素は、ビタミンB12。ビタミンB12の色は赤かピンク。
赤血球は初期段階で分裂し、細胞膜には球体がついている、こういった点でも類似点が見られる。

・わかばのケムリクサ
風邪を引いたとき柑橘類(ビタミンC)を摂取したりする。ヌシが風邪のウィルスなら、わかばがビタミンCで防いだという構図になる。ホウレンソウといった青物にもビタミンCは含まれる。

・緑色のケムリクサ
植物と思われるみどりちゃんから生まれる。植物に多く含まれるのはビタミンC。
わかばが持っているケムリクサは、みどりちゃんのような植物から生まれ、地面に落ちたものではないか。
洞窟のさきに、ケムリクサを落とした植物がいる?

・藍色のケムリクサ
通称あいちゃん。水と藍色から魚介類を連想。魚介類に含まれるビタミンはいくつかある。そのうち水に溶けないのが、ビタミンD(ビタミンには、水に溶けるものと油脂に溶けるものがある)。さらに調べると、ビタミンDは免疫に関係あるらしい。水ではなく病原体を探しているのかも。
{/netabare}

考察と訂正
{netabare}
別サイトで指摘されて、あおばをわかばと訂正。指摘がなかったら最終回まで気づかなかったと思う。

考察したくなるアニメだけど、考察する人は少ない印象。荒廃した世界なのに半袖シャツといったわかりにくい世界観が原因だと思う。
わかばはどう見ても日常系のアニメキャラ。日本語が読めないのも外国人キャラの要素だろう。どちらも荒廃した世界観とは合わない。

真夏の暑い日に、外国から来た三姉妹と遊園地に遊びに行っているときに、わかばがぶっ倒れて……といったリアル世界が隠されていると思う。


『カンリイロケンシュツ』について。
お掃除ロボはマクロファージ(体内の掃除屋)と考えている。体内から除去するものを探しているはず。

・わかば(異物と検出された)
・りつ(古くなった赤血球はマクロファージに捕捉される)

りつはフラグが立ってそうだから可能性は高いが、りつでも勝てそう。
ちなみに、リアルなりつはコスプレ好きのお姉さん。

ほとんどの謎は説明(こじつけ)できた。あとは、夢オチアニメをいまどき作るか、という謎だけかな。


【現時点の考察(訂正版)】

『リアル世界』
・わかばの体内の話(風邪、インフル、熱中症等)
・発汗しているから水分が必要→大量に水を摂取する理由
・路面電車や遊園地は、わかばが住んでいる場所の記憶
・わかばの近くに、りんたちに似た"外国からきた"三姉妹がいる
・りつはコスプレ好きのお姉さん

『わかばの妄想世界』
・りんたちは血液(おもに赤血球)
・黄色の照明は血しょう(血液を分離したとき、血しょうは黄色)
・むしゃむしゃ食べているのは鉄
・りなの再生能力は、血小板か?

・植物から落ちたケムリクサは、薬の成分(おもにビタミン)
・赤、桃色のケムリクサは、ビタミンB12の色(赤血球にある)
・オレンジ、青、緑などは、ビタミンC(果物や野菜の色)
・藍色は、ビタミンDで、水ではなく病原体(ヌシ)を探している

・お掃除ロボは、マクロファージ(体内の掃除屋)
・『カンリイロケンシュツ』は除去するもの(わかばかりつ)を指す
・みどりちゃんは投与された薬で、血液(りんたち)と一緒に体中を巡っている(薬には水が必要)
{/netabare}

第6話 『私』は脳か……?
{netabare}
わかばの体内の話で、現実のわかばは治療中、りんたちは赤血球(わかばの妄想擬人化)、ケムリクサはビタミンとして考察中。

(今回の考察)
・橙(だいだい)に表示された文字は、あぶりだし(オレンジの搾り汁)
橙のケムリクサは、ビタミンC、柑橘類と考えているので。

・『私』は、脳の擬人化
詳細は長くなるので、そのうち別項で書く予定。
わかば自身でもあるが、『ぼく』ではわかばだとわかってしまう。

・『分割後の私』は、五感、欲求、言語、記憶……etc(脳の機能を細分化)
・りんは呼吸、りつは聴覚、りなは食欲、睡眠欲といった欲求を担当(欲求は増えるもの)
ケムリクサの使い方で、りんを呼吸担当にしてみた。

・現実のわかばの症状を、りんたちで表している
むかし(わかばが健康なとき)は、ヒト(脳の機能)がたくさんいたけど、いまは、りん(呼吸)、りつ(聴覚)、りく(触覚)、りな(食欲、睡眠欲)しかいない→わかばの症状を表し、現在は聴覚が弱っている。
りんが自分たちを"ヒト"と言うのはあながち間違いでもない。

・触覚(りく)がなくなったけど、(現実のわかばを)治療して戻った
・わかばは記憶担当で、記憶を失っている?

・『私』の文章がさきで、ひらがな文章はそのあとに書かれた
・ひらがなで書いたのは、『分割後の私』(言語担当)
・文章の削れた部分を見て、なにか隠していると考えたなら、さいしょのひとは『私』になる
・『私たちの目的』は、わかばの病気を治すこと
・EDの伸びる線は、神経で繋がっているという意味

最後はりん(呼吸)とわかばだけになるのかな。で、わかばが育てたケムリクサ(記憶の葉)で回復、全員復活、ハッピーエンド、とか。
{/netabare}

【考察】ケムリクサは、ニューロン(神経細胞)
{netabare}
大脳(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)を、りんたちに当てはめてみる。
りん……後頭葉(視覚)
りな……前頭葉(理性、行動、食欲)
りく……頭頂葉(皮膚感覚)
りつ、りょく、りょう……側頭葉(聴覚、言語、記憶)

りなに理性があるのか微妙だが、ここまで符合するなら考察を進めてもいいと思う。

人間の脳は、大脳、間脳、中脳、後脳、小脳、延髄の六種類に分かれる。これが島に該当する。
出発点は大脳で、一島だろう。脳には橋(きょう)と呼ばれる場所がある。橋は中脳と延髄の間にあるので、これらが三島と四島。洞窟は、延髄の大孔。大孔のさきには脊髄がある。

現在、脊髄にいると思われる。巨大な樹木は脊髄だろう。りんたちは脳のなかだけ移動していたが、はじめて脳を離れて脊髄まできた。
枯れた樹木は機能していない神経か。りつが耳をつけて音を聞いているのも、なんとなく意味がわかる。

ケムリクサは、ニューロン(神経細胞)。プルキンエ細胞が橙と同じうちわ型。あらかじめ与えられたデータを教師にして学習する(教師あり学習)といった点も似ている。

りくのケムリクサ講座で、「丸いの」が樹状突起、「すげー光る」がシナプスだろう。

以上、専門家ではないので合っているかは保証しない。
{/netabare}

【考察】りんたち、水、巨大な樹木について考えてみた
{netabare}
1.りんたち
ケムリクサがニューロン(神経細胞)なら、りんたちはグリア細胞になる。脳を構成するのは、ニューロン、グリア細胞、血管だから。四種類ある。

・アストロサイト(星状グリア細胞)……有害物質から脳を守り、バリア機能にも関係している→りんたち(りなのスカートが星状に見えなくもない?)
・ミクログリア……脳のマクロファージ(掃除屋)、ニューロンを監視して異常があれば修復の手伝いをするが、制御が効かないと暴走し、ニューロンを攻撃する→お掃除ロボ(正常時は車輪を見つけたりするが、暴走するとヌシになる)
・稀突起グリア細胞……ニューロンを魔法の杖に例えれば、柄の部分にある→球状なのでりなの球体かも
・上衣細胞……脳室の壁や髄液を作る(りくが言う「あっちのあれ」は脳室かもしれない。脳室には髄液がある)


2.水について
水は髄液(水と同じ無色透明)と思われる。アストロサイトは、栄養成分を含んだ髄液を血管から吸い上げ、ニューロンに渡す。
血管と接しているのは足突起と呼ばれる。地面の下に血管があるのかも。雨が降らないのに水があるのは、地下から湧き出ているとも考えられる。


3.巨大な樹木について
巨大な樹木は、脊髄。内部の中心管に髄液(水)がある。枯れた樹木の根は、脊髄根か。大孔に入り延髄根と合わさるらしい。
脊髄を損傷して(わかばは事故に遭ったのかも)、大脳からの命令が伝わらなくなった。大脳(=私)は、「ちょっと脊髄を調べてきて」と、りんたちを旅立たせた。分割したのは、一人がやられても旅は続けられるという配慮。

目的地は脊髄。目的は神経の修復だけど、それをするとりんたちの体内にあるケムリクサ(ニューロン)を使うことになるから文章を削った。みどりちゃんは修復の能力があるから、神経を治すためにいるのかも。
iPS細胞を使った脊髄損傷治療のニュースがあったから、りんたちがiPS細胞の可能性も出てきた。

以上、専門家ではないので正確かどうかは保証しない。
{/netabare}

第7話 水は髄液、樹木は脊髄の中心管
{netabare}
中心に水があるという考察が当たったので、偶然でなければ、脊髄(せきずい)のなかにいる。最初は外側と思ったが内側にいないとおかしいので。
脊髄の『前角』(脳からの信号を受ける場所)から、第7話は始まったと考えている。

脊髄は外側に『白質』(白色)、内側に『灰白質(かいはくしつ)』(わずかに灰色のある白)となっている。
わかばのセリフ「真っ白に近い」と、りんの視線にあった灰色の景色から、灰白質にいると思われる(脳にいるときから灰白質から出ていないと、現在は考えている)。

灰白質はHの形をしている。途中、壊れた橋を見下ろすシーンがあった。川(というより溝)は『前正中裂』と思われる。これは脊髄の中央を縦に走っている。川を右に見ながら歩く経路だから、出発点は左下端としておく。

          後角
  →壁水壁×……→↑
 ↑  川
 ↑
前角

(×が来週バトルするところ)

青い壁は中心管を覆う『上衣細胞』(髄液(ずいえき)がある場所の壁を作り、免疫バリアーの役割もある)。反対側の壁も同様で、出たらまた灰白質。

『中心管』は、滝みたいなのを想像していた。壁から距離があったから、あの空間いっぱいに水があったのかもしれない。中心管は脳室とつながっているから、りくが出てくるかも。りくは脳室のまえにいたと考えているので。

水は髄液、樹木は脊髄の中心管と思ってよさそうだ。

青と赤のムシは『ミクログリア』。青は正常だが、赤は、末梢神経損傷によるミクログリアの活性化と思われる。この点については次回の考察で。

以上、専門家ではないので正確かどうかは保証しない。
{/netabare}

【考察】みどりちゃんはiPS細胞、『私(さいしょのひと)』はES細胞
{netabare}
わかばの中枢神経(脳、脊髄)の話で、りんたちは大脳を出発し、脊髄でミクログリアと戦闘、という考察のつづき。

ミクログリアは、通常時(青)は、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型で、異常時(赤)は、体が巨大化し、足(突起)は短くなるアメボイド型に変化する。
脊髄か末梢に異常を感知したから赤くなり暴走している。治療は再生医療だと思う。

みどりちゃんは、わかばの細胞を使ったiPS細胞。
万能だし、若葉は緑色だし。カンリイロもわかば色ってことかな。

『私(さいしょのひと)』はES細胞。
分割は、受精卵の分割のこと。『分割後の私』は、分割後の受精卵という意味。

ES細胞(受精卵)から生まれたりんたちは、ヒト(生命)。

記憶が戻ったわかばが、りんたちで自分の体を治すのをやめようとするけど、りんたちは進んでこの世界(わかば)の一部となって消えていく……そんな終わり方かな。
{/netabare}

【考察】りんたちは神経幹細胞
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)に関係する神経幹細胞について、アニメに沿って説明する。神経幹細胞は、分裂(同じものをコピー)と分化(機能を持った細胞に変わる)を繰り返して、神経を作っていく。

りん、りつは、未分化の神経幹細胞(神経前駆細胞)で、りなは、分裂する神経幹細胞。ただし、りなもそのうち分化する。

分化は三種類あり、ニューロン(ケムリクサ)、アストロサイト(りんたちの体、みどりちゃんの樹木、戦闘能力)、オリゴデンドロサイト(りなの球体、りつのネコミミ、みどりちゃんの照明)。りんが壁を壊すときに見せようとしたのが分化だと思う。分化すると、この世界(中枢神経)の一部になる。

落ちているケムリクサは、分裂したみどりちゃんが落としたもの。わかばがケムリクサを自在に扱えるのは、みどりちゃんがわかばの細胞から生まれたiPS細胞だから。

次回は、分裂したみどりちゃんたちがわさわさと集まって、世界の一部となる。そのあとは、後角まで行けるようになり、りくたちと合流しつつ、脳に戻ると予想している。

あいちゃんは新生ニューロンで、水ではなく、神経の損傷部分を見つけて、激しく動いたと考えられる。
{/netabare}

【考察】ケムリクサのタイトルにも秘密があった
{netabare}
りんがケムリクサを使うときのしぐさが煙草の煙をはくのと似ているから、タイトルがケムリクサと思っている人は多いだろう。でも、それを見せたのは数回。タイトルにするほどではない。

煙草に含まれるニコチンを神経幹細胞に加えると、ニューロンに分化する割合が増加する、そんな研究がある。ニューロンが多ければ、それだけ中枢神経の損傷部分を治せる。
この研究を発表した教授のコメントが、

『毒をもって毒を制す』。

この世界の毒を制するために送られてきた毒、それがりんたちだった……そんなオチではないだろうか。
{/netabare}

第8話 地図は右に90度回転させる
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)で考察中。移動経路を説明する。

大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→延髄(六島)→脊髄(七島)

ここまでは、皮質脊髄路(下行路、脳の命令を筋肉に伝える神経)を通ってきた。たぶん、線路が該当する。
一島から六島の地図は右に90度回転させる。五島の小脳がそれらしい位置にくる。

八島の地図も回転させると、点線が下から上になる。脊髄を出て延髄にきていると思われる。左から右に移動しているのは、延髄における錐体交叉(右半身が左脳、左半身が右脳になる)と推測できる。

脊髄から脳に向かう上行路はいくつかあって、延髄で交差するのは後索路。現在は後索路を進んでいると考えられる。

わかばが地図を持ったときも変わってくるが、りつが持ったときは右回転だと思う。たぶん、ドジッコに地図持たせて旅している。

延髄(八島)⇒橋(もしくは中脳水道)⇒中部地方だから中脳(現在位置)⇒つぎは、関東地方だから間脳
{/netabare}

【考察】幹細胞の幹は、木の幹という意味
{netabare}
りんたちが巨木の”幹”を目指しているなら、幹細胞を疑ってしまう。みどりちゃんをiPS細胞と考えているので、巨木はわかばに移植されたiPS細胞になる(地形が変わった理由)。治療なので倒してはいけない。

この世界(中枢神経)は、ニューロンとグリア細胞(ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞)でできている。アカムシは活性化したミクログリアで、赤い根も活性化したアストロサイト。赤霧は活性化により発生した炎症性サイトカイン。

ケムリクサは、ニューロンではなく、"未分化の神経幹細胞"に改める。ニューロンはそれ以上変化しないので、わかばの盾とか説明がつかない。ひとつ手前の神経幹細胞とすれば、どんなものにも変わるので説明もつく。問題はりんたち。

娘細胞とかいい単語があったので、りんたちはそれにしようと思う。幹細胞は分裂すると、二つの娘細胞に分かれ、一つはコピーで、もう一つは分化する細胞。増殖はゆるやかで休眠状態らしい。これは眠っているりなむに該当する。

iPS細胞は移植されると樹木になり、葉(ケムリクサ)や枝(みどりちゃん)を増やす。ES細胞は移植されると(最初の)ヒトになり、(わかばから)記憶や視覚などを取り込み、分割して娘(細胞)たちに分け与える(体と強さは遺伝)。
{/netabare}

【考察】富士山は第4脳室
{netabare}
りんたちは中枢神経に対して垂直になって歩いている。その向きで脳幹(延髄と橋)を移動していると進行方向に菱形の第4脳室が見える。これが富士山に該当する(ここのつじつま合わせは面白かった)。

脳幹の上に富士山(第4脳室)があり、頂上のさきには小脳がある。富士山の底か裾野に青い壁があると思う。そこを抜けると富士山のなかに入れる。なかは空洞。本来は水(髄液)があるのだが、水が少ない設定なので歩ける。脳室の位置と髄液の流れを簡単に示す。

側脳室⇒⇒⇒⇒⇒第3脳室⇒⇒⇒中脳水道⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒第4脳室⇒⇒⇒⇒⇒⇒中心管
大脳皮質(一島)-間脳(二島)-中脳(三島)-橋(四島)-延髄(六島)-脊髄(七島)

側脳室から中心管までつながっている。側脳室、第3脳室、第4脳室で、髄液が作られ、第4脳室からクモ膜下腔に流れて、脳や脊髄のクッションになる。
第3脳室は関東だから『首都圏外郭放水路(地下神殿みたいな所)』がよさそう。
{/netabare}

第9話 九島は小脳で、そこには生命樹がある
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)が舞台で考察中。
『生命樹』、とてもアニメ的だけど、じっさいに小脳にある。むかしの人は命にかかわる場所と考え、生命樹と名付けたらしい。生命樹には核がある。小脳の中央には虫部があり、山頂や山腹と呼ばれる場所もある。さらに、小脳にあるプルキンエ細胞は、ダイダイに似ている。巨木はiPS細胞から、生命樹に改めようと思う。倒してはいけないのは変わらない。

大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→第4脳室(りくがいた場所)→延髄(六島)→脊髄(七島)⇒延髄(八島)⇒第4脳室(富士山)⇒小脳(九島)

下行路(脳→脊髄)と上行路(脊髄⇒脳)では、同じ場所を通っても景色は変わる。
りくがいた場所には、噴水があり、水(髄液)があった痕跡と言える。以下は第4脳室に当てはまりそうなもの。
・二つの扉……外側口(ルシュカ孔)は一対ある
・天井を突き破る管……第3脳室とつながり、床下まで伸びて、脊髄の中心管(水が流れる樹木)に出る?
{/netabare}

【考察】目的は、枯れた根と赤い根を治療すること
{netabare}
現在は小脳(九島)にいる。
・小脳には『生命樹(小脳活樹)』があり、りんたちはここを目指していると思われる
・大脳や脊髄と同様、白質と灰白質だから、雲から上が小脳かもしれない
・白質は枝分かれして(生命樹と呼ばれる理由)小脳脚とつながっている
・網目状は『小脳脚』で上、中、下あり、それぞれ、中脳、橋、延髄(脊髄)とつながっている
・富士山手前は下小脳脚で、富士山下方は中小脳脚(上小脳脚も含むかも)
・中央には、虫部(ちゅうぶ)があり、下小脳脚とつながっている

生命樹(小脳活樹)、小脳虫部⇔下小脳脚⇔延髄(脊髄)
小脳脚は赤くないので、延髄(脊髄)の神経に問題があると推測できる。りんたちが壁に近づいたから排除するためにヌシや赤い根が現れたのだろう。神経を阻害するものが現れたら、虫部の命令でアカムシが発生するとも解釈できる。

六島の延髄(下行路)では、根が枯れていた。八島の延髄(上行路)では、赤くなっていた。どちらも問題ありそうだが、赤くなってから枯れそうな気がする。
りんたちが通ってきた下行路(脳→脊髄)は、錐体路で、枯れた樹木は、『網様体脊髄路』か『前庭脊髄路』。りんたちが通ってきた上行路(脊髄→脳)は、後索路で、避けてきた赤い根は、『脊髄小脳路』。これらを治療するのが目的。

・ビル群は副都心(渋谷、新宿、池袋)、大脳が都心なら、小脳は副都心という意味で
・りんたちがES細胞としても数が足りないので、最初のヒトが大勢いるかも
・ダイダイに似ているプルキンエ細胞は小脳にあるので、ダイダイが落ちているかも
{/netabare}

【考察】りんたちは、ヒトであり、赤ちゃんでもある
{netabare}
ケムリクサはニューロン(神経細胞)で、考え直してみた。

・赤ちゃん
りんたちがES細胞でヒトであるなら、赤ちゃんと言える(ちゃん付けはこのオチのため。ただし、髪の色は遺伝だと思う)。桃色も分裂が終われば赤色になるのかも。最終的には、姉妹でひとつの神経になる。いまは神経幹細胞として分裂と分化をつづけている。神経幹細胞は、以下のいずれかに分化する。
ニューロン(神経の本体)……体内のケムリクサが該当
アストロサイト(神経の大部分を占め、ニューロンを守る)……体が該当、水(髄液)を飲み、ニューロンに栄養を与える
オリゴデンドロサイト(伝達速度を高める)……りつのネコミミ、りなの球体、りんは髪留め?

・みどりちゃん
わかばの細胞から作られたiPS細胞で、分裂と分化をくりかえし、神経と言えるまでに成長。
枝が大事なので、枝がニューロン、葉はアストロサイト、照明がオリゴデンドロサイト。アストロサイト(みどりのケムリクサ)は細胞の隙間を埋める(車輪と電車の間、傷口など)。りんが戦うときは神経の修復(正常な状態に戻しているだけ)。

青色……ニューロンだが、わかばによって風車状の上衣細胞(模様は繊毛)に変わる
ダイダイ……小脳にあるプルキンエ細胞(ニューロン)で日記に変わる。最初のヒトは小脳にいた
あいちゃん……新生ニューロン(髄液をたどりながら神経の損傷部に移動する性質がある)

記憶の葉……わかばと接続したニューロンと推測。わかばの記憶が隠されている?
うすいろちゃん……わかばが育てている。みどりちゃんに近い。用途不明。

りく、りょう、りょくの入れ替わりは、遺伝子の発現(遺伝情報で体を作る)によって姿を変えたと解釈できる(脳室の近くに現れたのも理由があると思われる)。三人の遺伝情報(設計図)が、ひとつのケムリクサにある。
わかばの指操作も遺伝子の発現。青やダイダイ、お掃除ロボの合体のとき、指で操作している。わかばはこの世界にあるものなら、姿を変えさせることができる。

受精卵を提供した女性(最初のヒトはこの女性の娘)は、細胞記憶(思い出や趣味嗜好などが細胞に記憶されるという仮説)から推測できる。たぶん、空手三段で猫好き、語尾に「なっ」をつける。ちなみに、わかばは植物オタク。
{/netabare}

【考察】ラストでこのアニメが泣ける理由
{netabare}
ネットの感想を読んでて、壁には"封"の文字があるとあった。よく見つけたと思う。おかげでまた謎がひとつ解けた。
これは、『グリア細胞内封入体(GCI)』のことだろう。細胞内に本来いるはずのない物質らしい。壁のなかにいたヌシが封入体。赤霧やアカムシの原因と考えられる。GCIは小脳の白質にも現れるので、生命樹のなかを入ったり出たりするのを退治することになりそう。

(気になる点)
りんたちの移動は、↓(脳から脊髄)、→(脊髄のなか)、↑(脊髄から脳)と思ったけど、→は必要ないかも。水が流れる樹木が中心管なら、富士山のほうに伸びているはず。水が流れる穴は中心管だけど、樹木は移植されたiPS細胞かもしれない。
{/netabare}

【考察】目的が削除された理由
{netabare}
ES細胞(最初のヒトで、大勢いた)は小脳に移植された。赤い根の本体(目的)に空手三段のES細胞軍団が立ち向かうが、みどりのケムリクサといった武器を持たないため、いったん退くことに。
下(脊髄方面)は赤い根がはびこっているため、上(大脳)の一島へと移動。りんが言う「島に住んでいた人」は、これのことかも。そこにも敵がいて、ES細胞軍団は全滅。残った一人が娘細胞に分裂して、りんたちが生まれる。ES細胞軍団でも勝てなかった赤い根の本体を倒せとは示せず、ダイダイから目的を削除した。
さいわい、脊髄(七島)に移植したiPS細胞が成長し、赤い根を退けていた。この点から、iPS細胞(みどりちゃん)が赤い根に有効だとわかる。次回は、iPS細胞を携えたES細胞の再戦となる。
{/netabare}

第10話 禁断の恋を避ける方向で考察してみた
{netabare}
海外で再生医療を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)が舞台。りんたちはES細胞(最初のヒト)から分裂した娘細胞、みどりちゃんはわかばの細胞から作られたiPS細胞、で考察中。

最初のヒトは、イメージしたのとずいぶん違う。受精卵から生まれたばかりだからロリでも考察に支障はない。分割したあと、りんたちも同じ体型で、成長していまの体型になったと思われる。
問題は服装。最初のヒトとわかばに血縁関係があるように見える。りんたちが最初のヒトから生まれたなら、りんとわかばは禁断の恋になってしまう。だから、最初のヒトとわかばには血縁関係はない。

最初のヒトの服装は、細胞記憶。
受精卵を提供した女性が子供に着せていた服を、体が動かないわかばに着せている、と考えるしかない。
この女性の特徴は、
外国人で看護師、空手三段、猫好き、日記をつけ、日本のアニメやコスプレが好き、日本語は話せるけど、語尾に「なっ」をつけてしまう、といった感じ。
{/netabare}

【考察】同じ服を着るくらい二人は親しい
{netabare}
青く光るケムリクサは、みどりちゃんの照明と同じで、オリゴデンドロサイト。ES細胞(最初のヒト)が封入体を倒し、オリゴデンドロサイトに分化したと解釈できる。二人が歩いている場所は、分化したニューロン(枯れた樹木)やアストロサイト(展望台?)で、赤い樹木まで到達できなかったという跡。

わかば(DNA)は最初のヒトたち(大人)の指揮を執っていた(船で島々を移動)。たまに、大脳(一島)にいる最初のヒト(ロリ)を訪れる。りんが見ている映像は、記憶を失うまえのわかばの視点。ロリの記憶なら彼女自身は見えない。最初のヒト(ロリ)とわかばは出会っていた。たぶん、「わかばお兄ちゃん」と呼んでいる(血縁関係はない)。

同じ服を着るくらい二人が親しければ、りんたちが簡単に惚れてしまう伏線にもなる。

ES細胞が全滅したあと、ロリに記憶をコピーする(遺伝子の転写)。分割はわかばの指示かも。わかばは一人で戦い、船があった場所で力尽きた。りんは、わかばの記憶から、『私たちの目的』を知る。
{/netabare}

【考察】色について色々
{netabare}
わかばが見たピンク色は、大脳の白質(じっさいはピンク)。
うすいろちゃんは、みどりちゃんの代わりになって、七島に直行するかも。
りんが見ている映像はモノクロではなく、灰白質(灰色がかった白)の世界。

青色はES細胞で再生された神経。富士山もビルも浮いているわけではない。
りんたちが赤いのは毒(ニコチン)が加わっているから。
まえに書いたけど、神経幹細胞にニコチンを加えると、分化後のニューロンの数が増える。
この研究を行った教授のコメントが、『毒をもって毒を制す』。
赤い樹木(正確には内部にいるヌシ)は毒であり、りんたちはその毒を制するために送られた毒。
赤は毒を意味する。
{/netabare}

第11話 中枢神経で考察するとこうなる
{netabare}
りり(最初のヒト)とわかばが出会っていたのは予想どおり。
すごい展開になっているけど、中枢神経で考察すると、こうなる。

りりがこわがるから、脳と言わず、地球や島と言っている。

だから、二人がいるところは、脳なんだと思う。
巨大重機は、『伝令RNA』で、遺伝子を転写して、タンパク質(ビル)を作っている。
ダイダイの文章を削除したのは、りり。最後の一文をまだ書いていないから、削除したシーンもなかっただけ。削られたのは三行。最後の一文に真実が書かれている。

ニューロン……りんたちのケムリクサ、みどりちゃんの枝、核になるもの
アストロサイト……りんたちの体、みどりのケムリクサ
オリゴデンドロサイト……りつのネコミミ、りなの球体、黄色い照明、青く光るケムリクサ
上衣細胞……盾になるケムリクサ、青い壁
ミクログリア……お掃除ロボ。損傷部分に集まって修復を試みたり、神経幹細胞を導いたりもする。通常時は、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型で、静かに監視。異常時(赤)は、体が巨大化し、足(突起)は短くなるアメボイド型に変化する。炎症反応を知らせる→ヌシ。修復や除去をする→重機。
{/netabare}

【考察】助けるために神経になった
{netabare}
りりが使ったのは、ダイダイ、黄色、紫。黄色はわからない。ダイダイは小脳のニューロン。紫は自律しているから自律神経。小脳のニューロンを自律神経につなげてしまい、赤い根が脊髄まで伸びていった。自律神経なのでコントロールもできない。
わかばは小脳(五島)から脊髄(七島)に移動。水を守るため樹木になる。水(髄液)の流れを止めないための対処。覆っている樹木の下に湖がありそう。
中枢神経で"発芽"に関係するのは、血管(発芽性血管新生)。わかばが血を流す理由につながる。わかばは血管にも分化できる神経堤(神経冠)かな。外胚葉、内胚葉、中胚葉にもわかばみたいなのがいるのかも。

りりは小脳(五島)から大脳(一島)に移動。赤い根は下に伸びるから影響が少ないというわかばの配慮。
わかばを助けるため、りりは大人になる。神経幹細胞が神経になることだと思う。神経になるには、ニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイトの三つが必要。DNAを抽出し、この三つの細胞に転写した。ロックと解除は遺伝子のON/OFF。赤、緑、青に点滅したものを、ED直前の三枚のケムリクサに当てはめ、同じように並べる。

緑(アストロサイト)、赤(ニューロン)、青(オリゴデンドロサイト)

りりは、この三枚のケムリクサになり、そのあと神経(りんたち姉妹)になった。
{/netabare}

【考察】オチは毎回見ていたのかも
{netabare}
EDは大脳皮質の形成を説明する図(楕円が並び線が伸びている)に似ている。大脳皮質は、胎生期に分化したニューロンが上に伸びた突起をたどり、6層を築く。巨大重機がビルを引き揚げるのが該当しそう。
わかばが島を作っていたり、りくたちが第4脳室に現れた点から、成体脳ではなく、胎生期の脳だろう。毎回見ていたEDにオチがあったというオチなのかもしれない。

髄液は脳室で作られ、それが脳や脊髄のクッションになる。栄養も含まれているから、りんたちは水を飲み、体内のニューロンに栄養を与えていた。さらに、脳は髄液に浮かんでいる。これが"お船の地球(地球には島がある)"。星の文化財は旧皮質で、わかばが作っているのは、新皮質かな。

皮質形成に重要なのが細胞外因子『リーリン』。神経細胞の移動や層構造形成に関係する。大脳皮質の6層が整然と築かれるのもこの因子に関係するから、小脳の皮質を形成して赤い樹木を鎮めるのかも。(りりとりんが二重になって突っ込んでいく感じ)。
{/netabare}

【考察】赤ちゃんが生まれるかも
{netabare}
ここまで考察した結果、成体脳における再生医療ではなく、胎生期の脳と思われる。ヒトは胎児のことか、地球に住む人ということで、脳にある神経細胞を指すかもしれない。
胎児にとって重要な栄養素は、葉酸。最初の考察でケムリクサはビタミンと考えたのが役に立った。
葉酸は細胞の生産や再生、血管に必要なビタミン。さらに、神経管を正常に保つ。わかばは神経堤ではなく、神経管。神経管は脳や脊髄のもとになる。わかばが吸っているのは、葉酸。

りり(最初のヒト)はES細胞ではなく、胎生期の神経幹細胞(放射状グリア細胞)。みどりちゃんは、iPS細胞ではなく、神経管(わかば)の核を持つ神経(微妙……)。
わかばは規則を破ってまでりりをそばに置いている。葉酸→大麦若葉→青汁と解釈して、りりがタバコと言っているのは、青汁の匂い。さらに、妊娠中は匂いに敏感になる。
中枢神経で考察して導き出した結論は、

わかばとりりは夫婦で、りりのお腹にいる胎児の中枢神経が、このアニメの舞台。

じっさいのわかばも科学者。りりは、空手三段、猫好き、日記をつけ、アニメやコスプレが好き。夫婦なので恋もする。
最終回は赤ちゃんが生まれる。
{/netabare}

最終話 ラストについての考察
{netabare}
オリジナルアニメが謎を残したまま終わるのはよくあるので、いつものことかなって感じだった。もう少し世界観を明らかにしてほしかった。お城とか有名な観光地を通らずに星の文化財と言われてもなあって感じ。

星の文化財の根拠は会話だけなので、会話を根拠にできるなら脳でもいいことになる。プリントも遺伝子の転写で説明できる。ということで、ラストも中枢神経で考察してみた。

りくが「ぬくい」と言って指さした二つの扉のさきには、りんとわかばがたどり着いた場所、つまり、船の外があると考えられる。中枢神経だと、りくがいたのは第4脳室で、扉は髄液が流れる一対の出口に該当する。りくが言っていた「ぬくい」場所は、髄液が流れるくも膜下腔になる。

地球は中枢神経のことで、そのまわりを髄液が流れているから、お船が浮かんでいると言える。りんとわかばは小脳(端に位置する)にいて、船の端から外、くも膜下腔に行くには、脳を出る必要がある。わかばは神経管で、脳脊髄より上位の存在だから、脳(船)から出られる。りんは神経だから出られないのだが、内部にあったケムリクサが消えて、その代わりにみどりちゃんの枝で動くことができた。みどりちゃんはわかばから生まれたのだから、りんもわかばと同レベルになり、船から出られた。
ラストも中枢神経で説明できた。
できれば、赤ちゃんを抱いたりん(りりが大人になった姿)とわかばが、普段着姿で湖を散歩しているシーンで終わってほしかった。
{/netabare}

【考察】第11話はミスリード
{netabare}
中枢神経で考察していると、第11話は比喩を使った回想シーンとわかる。星の文化財では、色々な謎を解くには根拠が足りず、どうしても想像に頼ってしまう。その点について解説してみた。

星の文化財と考える人は、富士山を根拠にしている。だけど、海外の文化財もなかったし、日本担当ならお城がないのは不自然。日本の各地にはお城がある。お城を出したところでオチに気づくわけでもない。遊園地よりはお城のほうが文化財に相応しいし、

あの遊園地を保存する必要はないはず。

この点については誰しも同意すると思う。しかし、富士山が文化財なら、あの遊園地も文化財としないと一貫性がなくなる。こういった不自然な点があるにも関わらず、星の文化財をミスリードとしないのは、ほかに解釈しようがないからだと思う。

わかばは宇宙連邦に所属しているわけでもなく、宇宙や地球のシーンもなく会話だけ。そもそも、りんたちが探していたのは水であって、文化財ではない。この点だけでも、1話~10話がつながらないのがわかる。宇宙船も日本担当もまったく言っていない。視聴者の想像にすぎない。

会話だけを世界観の根拠にできるなら、中枢神経でもいいことになる。わかばが脳の話をしてて、りりが嫌がる点から同じことがあったはず。わかばは、"脳"が口癖で、脳に関する研究をしていると言える。”お船の地球”と言ったのはりり。脳と言えないから、"地球"と言い換えるのも自然なこと。

会話だけで推測するなら、第11話については、宇宙船でも脳でもいいことになる。あとは、ほかの謎に答えが出せるほうが、正しく世界観を理解していることになる。
{/netabare}

【結論】中枢神経でしか謎は解けない
{netabare}
謎は中枢神経に関連付けられているので、どんなに考えても解けない。星の文化財で見るほうが楽しめるが、謎は解けない。じっさい、感想の多くに"?"がついている。これが中枢神経でしか解けない根拠にもなっている。

中枢神経と考えたのは、第6話。『私』の文章で、感覚を分割したなら最初はひとつ。それは脳だと推測したから。さらに、りんたちが生まれた大脳皮質(一島)とも符合していた。

大脳皮質(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)を、りんたちに当てはめてみる。
りん……後頭葉(視覚)
りな……前頭葉(理性、行動、食欲)
りく……頭頂葉(皮膚感覚)
りつ、りょく、りょう……側頭葉(聴覚、言語、記憶)

人間の脳は、大脳、間脳、中脳、橋、小脳、延髄の六種類に分かれる。島の数と橋の場所が一致する。さらに、ダイダイは、小脳のニューロンである"プルキンエ細胞"と形状と機能が似ている。ダイダイだけでも二つも根拠があり、星の文化財で説明できないことを説明できる。第6話の時点でここまで符合したら、中枢神経で考察したくなる。


【移動経路】
大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→第4脳室(りくがいた場所)→延髄(六島)→[前角]→脊髄(七島)→中心管の終室(水の樹木)⇒脊髄(八島)⇒[後角⇒脊髄視床路]⇒白交連(ダム)⇒[脊髄小脳路]⇒下小脳脚(網目)・延髄(九島)⇒第4脳室(富士山)⇒小脳(十島)

→は、下行路(皮質脊髄路)、りつの地図は右に90度回転
⇒は、上行路(脊髄視床路、脊髄小脳路)、りつの地図は左に90度回転
[]はトンネル

・脳にも島がある
・一島を大脳皮質に当てはめ皮質脊髄路をたどると、小脳(五島)を通らず、脊髄(七島)にたどり着く
・三島と四島をつなぐ橋は、脳にある橋(きょう)に該当する
・七島が脊髄だから中心に水があった→脊髄の中心には髄液が流れている
・富士山を登ったさきに十島(新宿)→第4脳室は横から見ると山に見え、小脳はその山を覆っている。大脳が都心なら、小脳は副都心(新宿)
・トンネルの行き止まりのさきは、後索路
・水は髄液で、水がある場所は脳室と関係がある。りくがいた場所には噴水があり、天井を突き破って管が通り、第3脳室とつながっている
・白交連(ダム)は、右脳が左、左脳が右といった神経が交差する場所。ダムの水が脊髄の中心管に該当する

移動経路だけでも当てはまるのが多い。偶然とは思えない。とくに、"富士山の上に新宿"を説明できるのは中枢神経だけと言える。


【キャラクター】
りんたちの体内にあるケムリクサは"本体"と言っていた。神経で本体はニューロン。りんたちの体は、ニューロンを守るアストロサイトになる。
ニューロン(神経の本体)……りんたちの体内のケムリクサ、みどりちゃんの枝
アストロサイト……本体以外の部分

りんが腕にみどりを取り込めたのも、同じアストロサイトだから。みどり以外はアストロサイトではないから使用できない。アストロサイトの役割(栄養の摂取、異物の排除、隙間を埋める)も符合する点が多い。
・栄養の摂取……りんたちは水を飲み、本体(ニューロン)に栄養を与えていた。みどりちゃんは植物と同じように、葉や根から水を与えられ栄養を摂取
・異物の排除……りんたちは体で異物と戦い、みどりは異物を排除する武器になった
・隙間を埋める……車輪と電車の隙間、わかばの傷や穴

第11話で、わかばは脳や脊髄を作っていたので、わかばは神経管。わかばだけが壁を使える理由にもつながる。中枢神経で壁と言えば、脳室の壁になる。脳室の壁は上衣細胞で、上衣細胞には繊毛がある。これが壁の模様に該当する。ただ、わかばは復活したのではなく、新しく生まれたと考えるほうがいいかも。記憶を取り戻していない点からも、そう考えられる。

シロ(お掃除ロボ)は、脳の掃除屋と呼ばれる"ミクログリア"。シロは3タイプに変化した(シロ、アカヌシ、シロヌシ)。ミクログリアも、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型、体が巨大化し、足(突起)が短くなるアメボイド型がある。さらに、監視するラミファイド型のM0、神経に損傷があるとアメボイド型になり暴走するM1、アメボイド化して異物を除去するM2が存在する。暴走したM1は、ニューロンを攻撃する。アカヌシがりんたちの体内にあるケムリクサを狙ってきた理由に該当する。さらに、神経の損傷部に導く役割もあり、シロが同行していた理由まで中枢神経で説明できる。


【ケムリクサ】
ダイダイは、小脳のニューロンである"プルキンエ細胞"と同じうちわ型。あらかじめ与えられたデータを教師にして学習する(教師あり学習)といった点も似ている。ダイダイを拾った場所も小脳(十島)だった。りくのケムリクサ講座で、「丸いの」が樹状突起、「すげー光る」がシナプスだろう。

中枢神経は、ニューロンとグリア細胞(ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞)でできていて、ケムリクサはいずれにも該当する。つまり、この世界はケムリクサでできている。煙のように形が変わる草という意味もありそう。


【灰白質と白質】
わかばのセリフ「真っ白に近い」と、りんの視線にあった灰色の景色から、中枢神経の"灰白質(かいはくしつ)"に該当する。りんが見た映像は、赤もあったのだからモノクロではない。記憶の景色は中枢神経の灰白質と符合する。
中枢神経は灰白質と白質に分かれる。りくたちが消えたのは小脳の表層で灰白質、深層は白質になっている。12.1話で、りくたちがいた場所は白質だろう。体内のケムリクサがなくても動いている点からも白質の可能性が高い。灰白質はニューロンの集まりで、白質は軸索が集まっている。ニューロン(ケムリクサ)がなくても動けるという解釈なのかも。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

SF好きなら一見の価値あるかも

<2019/7/26初投稿>
これ、原作あるのかな。

本放送時はスルー。
というのも「けものフレンズ」一通り見てピンとこなかったんですよ。
同じ監督さんで似たような絵柄だったから似たような話かと思って。

ちなみに「けもフレ2」は見てないので因縁ですか?は興味ないです。


そしてケムリクサ。

最近たまたまCS1-298で第2話やってて、なんとはなしに「ながら見」したら・・・

あらやだ!
面白いじゃないのよ( ̄∇ ̄)

そんで11話まで見て。
おお?と盛り上がり、最終回楽しみー♪とか思ってたら、またCS1-298で1話から放送始まったので1話見て

んで今日、最終回見て。

という変則な見方したんですが

やー面白い( ̄∇ ̄)

SFですね。

ネタバレすると{netabare}

貴重な地球の文明、文化をコピー保存するために宇宙人がやってきました。
その宇宙人さんは「クサ」と呼ばれる謎技術を使って
地球の文明である建造物や交通機関その他諸々を都市ごと、宇宙船内のある種、仮想空間的なところにせっせせっせとコピーしていきます。

そんなある日、その宇宙人さんは地球人の女の子を拾い・・・{/netabare}

というお話かな、たぶん。

10話までは上記のネタバレを隠していて、謎が謎を"淡々"と呼ぶという不思議な話の進み方をします。

この"淡々と"謎が増えていく展開にワクワクできるか、飽きちゃうかで賛否両論の作品なのかなーと。

私はワクワクしました。

「クサ」

「リンを始めとする人間を自称する謎の姉妹たち」

「とってつけたような廃墟の街並み」

「ワカバというお人好しの青年の地味な不思議さ」

「ロードムービーのようなのに旅の目的がよくわからない」

ここら辺に興味を持てたらハマると思います。

いずれにせよ見る人を選ぶ作品ですが、純粋なSF好きの人にはオススメしやすいかも。

見逃さなくてよかった、と思えた作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 46

60.7 24 ツンデレで戦闘なアニメランキング24位
猫神やおよろず(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (337)
1766人が棚に入れました
かわいい店主・柚子が営む古美術店・八百万堂。ソコの居候、猫神の繭を訪ねて、美少女たちが引きも切らずに…♪ 天界で起こった小さな事件が、繭を巻き込み、意外な展開に!? 美少女たっぷり、ご町内神さまコメディ!!

声優・キャラクター
戸松遥、堀江由衣、茅野愛衣、竹達彩奈、MAKO、三瓶由布子、豊崎愛生
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

レッツ神様萌え、否、声優萌えか(60点)

全12話。
漫画原作。原作未読。

個人的満足点:60点
アニメ系統:日常系コメディ

猫神「繭」と神界の仲間達がおくる、ご町内神様コメディ。
ということで、可愛い神様達によるドタバタコメディ。

結構ゆるいので、日常系が苦手な人はきついと思う。
私もきつかったが、何とか完走した。
でも、日常系好きな方なら結構楽しめるのではないかとは思う。

作中でてくる神様達が非常に可愛く個性もあり
お気に入りの神様を見つければかなりいけるかとは思う。
ただ、ちょっとキャラ数が1クールにしては多い気がした。
そのため、キャラが生かしきれず、私はお気に入りを見つけることは出来なかった。

そんなキャラを演じる声優が恐ろしく豪華。
(個人的にはドラマCDの声優の方が好きだが)
戸松さん、堀江さん、MAKOさん、茅野さん、竹達さん、三瓶さん、豊崎さん
となんじゃこりゃってぐらい豪華。
そんな声優さん達のからみを観れるのはある意味すごいアニメかもしれない。

兎に角、家族でも安心して観れるクオリティではあると思う。
日常系好きな方はどうぞご覧あれ。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

繭は釘宮さんのままにして欲しかった。


-----------------------------------------------------

以下、毎話後の感想。
ネタバレが含まれる場合があるので
未視聴の方はスルー推奨。

----------------------------------------------------

{netabare}
1話視聴。
神様とのゆるーい日常系かな。
神様なのに日常とかいう突っ込みは無しでw

なかなか神様達が可愛い。
これは神様に萌えれるかが分かれ目な気がする。
色々な神様が出てくるようなので
萌えれる神様が出てくれば視聴できそう。
2話に出てくる神様に期待が膨らむw
そうピンク髪のあの子だw

2話視聴。
ピンクツインテ神「芳乃」でたw
これはどこかの誰かの反応が楽しみだわ。
しかし、このアニメの声優陣だが
ドラマCDの時の豪華さがうらやましいw
釘宮さんに千和さんに沢城さんなんて俺得なw
アニメも十分豪華なんですけどね。
さあ皆様もレッツ神様萌えw

3話視聴。
漫画の方が面白そうなんだがw
その漫画をアニメにしてくれ。
話の内容は相変わらずのほのぼの日常。
笑いをはさみつつ、最後にちょっとだけいい話だった。
来週もぼーと観ることにする。

4話視聴。
夢くいバクの話。
相変わらずゆるい話だが
ちょっといい話だった。
毎話こんな感じなのかな。

5話視聴。
温泉&水着回。
神さまでも水着回はやるのかw
そして、あわれごんた。。。
おまえはよくやった。
安らかに眠れw

6話視聴。
ゆず回。
何か今までと違って、ちょっとシリアス風味でいい話だったんだがw
ほのぼの日常だけじゃないんだね。
今週は結構面白かった。
来週はまた日常かね。

7話視聴。
お祭り&怪談。
相変わらずほのぼのしてる。
個人的には結構退屈になってきてる。
でも、がんばって観るよ。

8話視聴。
ポロリ回。
ポロリ、ポロリ、ポロリw
konozamawwwwwwwwwwwwwwwww
なんというネタw

9話視聴。
不意打ちのいい話。
ちょっと感動してしまったじゃないか。

10話視聴。
新キャラ登場。
ちょっとキャラが多すぎるなあ。
1クールでこれだけキャラが出てくると
キャラの特徴を出すが難しい気がする。

11話視聴。
まゆが結婚?!
来週で終わりだがどんな結末になるのか。
結婚は絶対ないとは思うがw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 23

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

可愛い神様達のC=(^◇^ ; ホッ!っとする物語ですね♪

■「猫神やおよろず」ってどんなアニメなの?
とりあえずタイトルから読み取りましょうね♪
「やおよろず」を漢字で書くと「八百万」となるのですけど、800万の神様が居る訳ではなく、数が多いことの例えなのですね!
ということで、この作品は、主人公で猫神様の繭ちゃんと、その他沢山の神様が人間界のとある町の万屋こと、「八百万堂」を中心に描かれる神様系コメディなのです♪
 
ずばり、キャラがとっても可愛く描かれていて、しかも豪華な声優さんをキャスティングしているので、キャラ萌えアニメであることは間違いないのですよ♪
 
■メインキャラの豪華な声優陣をチェックしてみましょうね(*^-^)
・繭<mayu>[声:戸松遥]◇代表作◇あの花・・・安城鳴子<あなる>、他
  忘れられた物と記憶を守護する猫神。
  かなりのトラブルメーカーだけど、皆に好かれる人気者。
 
・古宮柚子<komiya yuzu>[声:堀江由衣]◇代表作◇化物語・・・羽川翼、他
  万屋「八百万堂」の若女将。
  ぎりぎりの家計をやり繰りしているので、繭の無駄使いには結構強気です♪
 
・正倉院笹鳴<shosouin sasana>[声:茅野愛衣]◇代表作◇あの花・・・本間芽衣子<めんま>
  繭とは幼馴染の猫神で、しかも女の子通しなのに許婚という関係。
  そんな繭との関係もまんざらではない様子♪
 
・メイ子<meiko>[声:竹達彩奈]◇代表作◇けいおん!・・・中野梓<あずにゃん>
  大黒天の孫娘。笹鳴のライバル!「打ち出の小槌」を振り回しちゃうツンデレ担当です♪
 
・芳乃<yoshino>[声:MAKO]◇代表作◇かみちゅ!・・・一橋ゆりえ
  春を司る桜神の少女。秘伝の灰で桜を咲かせちゃいます。
 
・しゃも<shamo>[声:豊崎愛生]◇代表作◇けいおん!・・・平沢唯
  貧乏神。子供なので、胸もかなりの貧乏っぷりです♪
  でも、肩書きは財物部一級査察官なので、実はとっても偉い神様なのです♪
 
・ゴン太<gonta>[声:三瓶由布子]◇代表作◇交響詩篇エウレカセブン・・・レントン
  稲荷神の少年。ひそかに柚子の事を想っているけど、空回りばかりしちゃってます♪
 
改めて見てみると、すごい豪華な声優陣ですね♪
ちょっとこんな想像をしてみてください。。。o(゚^ ゚)ウーン
『あの花』コンビの「めんま」と「あなる」が猫神を演じてるのですよ♪
『けいおん!』の先輩後輩の「ゆいちゃん」と「あずにゃん」が貧乏神と大黒天の孫娘を演じてるのですよ♪
『かみちゅ!』のゆりえが、ここでも桜神を演じてるのですよ♪
『化物語』の羽川さんが何でも屋の若女将ですよ♪
『エウレカセブン』のレントンが稲荷神でここでもダメダメっぷりを発揮してるのですよ♪
 
なんとなく、楽しくなってきちゃいますね!!
 
 
■OP/ED曲はどうなんでしょう(〟-_・)ン?
【神サマといっしょ】OP曲
なかなかノリの良いアップテンポな曲です!
「しゃんしゃんしゃん」と耳に残るフレーズもあり、作品に良くあった聞いてて楽しい気持ちにさせてくれるような曲ですよ♪
 
【虹 ~Ver.8000000~】ED曲
なんと「電気グルーヴ」の曲をカヴァー&アレンジした曲なのですね♪
テクノポップの爽快感を感じられるアップテンポな曲はさすが「電気グルーヴ」ですね♪
 
 
■前半までの感想
ドタバタコメディーがメインの中でたまにジーンとなるようなシリアス回があったりしましたね♪
ずば抜けて何かが良いって言うわけでは何のですけど、全体的なバランスは良いので、好きなキャラに萌えるのも良いと思います♪
ちょっとだけ、C=(^◇^ ; ホッ! っとしたい時に「猫神やおよろず」でほのぼの感を味わえればいいなっていうスタンスで今後も観て行こうと思わせる作品ですね♪
 
 
■総評
予想通りC=(^◇^ ; ホッ!とできる作品で最後まで楽しく視聴できました♪
概ねキャラが出揃った中盤から後半にかけてはかなり面白くなってきましたね(*^-^)
八百万堂に自然と集まってくる仲間達を見ているとまさにこの言葉がぴったりなのです♪
 
【桃李物言わざれども下自ら蹊を成す】(とうりものいわざれどもしたおのずからけいをなす)
桃やすももは何も言わないけれど、美しい花を咲かせそれを慕い、熟した実を求めて人々が集まるので、木の下には自然と小道ができるって言う意味なのですよ♪
成蹊大学の名前の由来にもなっているので有名ですよね(o^∇^o)ノ
 
一緒に働いたり、遊んだり、怒られたり、バカな事をしてばっかりの仲間だけど、一緒に過ごすことで芽生えてくる居心地の良さや、仲間といる事の温か味を感じさせてくれるアニメだったのです♪
少し肩の力を抜いて、(´▽`) ほっとしたい時に視聴すると癒されるような気がします♪
 
最後に、この作品のMVPキャラは繭さまだと思うのですけど、自分の意思とは反対に色んなキャラの引き立て役になってくれていたゴン太は影のMVPでしたよw
 
 
2011.08.28・第一の手記
2011.10.18・第二の手記(追記:■総評)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

かんなぎ?いいえ、でじこです

視聴中だが既に見終えた気分になった(爆)

監督に桜井弘明、シリーズ構成に待田堂子、キャラデザにナベアツ(渡辺敦子)、制作スタジオにAIC PLUS
と、「GA」のスタッフが再集結

しかし「GA」のような変化球だらけの作風ではない

戸松遥の演じる神様つながりと聞くと「かんなぎ」を思い起こさせるがそれも違う

実際のところは桜井監督の代表作、「デジキャラット」辺りのゆるギャグに原点回帰が見られた

前作、「会長はメイド様」でも桜井節を取り戻しつつあった監督だったが、
あれはメインが恋愛ということでやや控えめだった

「デジキャラット」や「だぁ!だぁ!だぁ!」世代のゆるギャグ好きには率直にオススメします

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

70.6 25 ツンデレで戦闘なアニメランキング25位
私、能力は平均値でって言ったよね!(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (444)
1704人が棚に入れました
とある事故をきっかけに異世界へ転生してしまった人よりちょっとだけ「できる子」だった女子高生・栗原海里(くりはらみさと)彼女がその新しい世界で望んだものは…「わたし、普通に友達をつくって、普通の生活を送りたい―」

声優・キャラクター
和氣あず未、徳井青空、内村史子、田澤茉純、羽多野渉、河野ひより

はぬ さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

シンプルにつまらない!

原作の設定とキャラを使って作った別物。
ギャグ強めにしたせいで主人公がただのバカになっている。前世では出来が良すぎて周りから浮いていたって設定じゃなかったっけ?
マスコット的存在のネコもわざわざ作ったのに存在価値が無い。
テンポが良いというよりは雑なストーリー展開。メインキャラクター以外の雑なキャラデザ。
ダメなところをあげるとキリが無い。
女の子が可愛ければ他は一切気にしません、ってスタンスの人以外は楽しめない作品でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

異世界転生モノのわりには、という枕詞

原作未読


デキる子でぼっち。
現世では優等生だからこそ周囲と距離が出来ちゃったと思い込んでる娘さんが、転生先では平々凡々なパラメータ配分を願ったもののそうはいかず、と俺TUEEEの亜種みたいな異世界転生もの。
視聴動機はあにこれのレビュアーさんが本作を注目作に挙げてたから!


冒頭での『ローマの休日』パロディよろしく全編通してどこか既視感のあるメタなネタを惜しげもなくぶっこんでくるのが特長でしょうか。
{netabare}パロディの元ネタも主人公の親の影響が濃かったり、実は現世での家族の結びつきは希薄というわけではない。現世否定と現実逃避が幅を利かすこのジャンルでは変化球と言えましょう。
だいたい主人公のみで家族の影なぞ微塵も感じないのが私がこれまで経験してきた異世界転生ものだったのですよ。{/netabare}

主人公(仲間も含めて)を女性にしてコメディータッチな作風となってます。
転生先でイキリだす男主人公を見慣れた私たちにとっては不快指数は低めです。猫も杓子も“異世界転生”な昨今の制作状況では充分に選択肢の一つに成り得ます。


ただし、、、
良い悪いではなく気になる点も。アンチ異世界転生派みたいな一定層へ媚びてるような気がします。
いまや自分を含む一部で悪評高き“異世界転生”もの。
本作では主人公マイルちゃん視点で、テンプレ転生展開を腐すシーンをけっこうな頻度で目にします。

{netabare}・そんな“俺TUEEE”なんて望んでませんから~
・ほらキタお約束!こうなると次はこうくるのよね{/netabare} 

これいらなかったかなぁ。そのうち慣れたけど。

やってることは典型的な転生ものなんですが、不思議と嫌な感じはしませんでした。
評価はあくまで可もなく不可もない凡作。異世界転生もののわりには良いほう、って立ち位置かと。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.07 初稿
2020.07.11 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 54

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

おっさんホイホイ(第6話: うーん。これ、あかん奴や…。)

== [下記は第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
「小説家になろう」掲載 → 書籍化という流れの原作のアニメ化です。実は「小説家になろう」での更新もまだ続いています。

ということで、第1話を観ました。とりあえず第1話を観ればタイトル回収されますので、能力は平均値でうんぬんという話にはこのレビューでは触れません。

原作では栗原海里(くりはら みさと)→アデル・フォン・アスカム(ブランデル王国の子爵令嬢)へ転生→王都にあるエクランド学園を出奔してマイルを名乗りハンター資格を取得という流れを経ています。

しかし、アニメ第1話ではこの辺りをすっ飛ばして優秀な新人ハンターを育てる目的のハンター養成学校への入学のために、ティルス王国の王都にやってきたところからのスタートとなっていました。

ED主題歌ではエクランド学園時代の同級生3人の姿も見られたので、ハンター養成学校入学までの過去については作中でもそのうち何らかの形で触れられることにはなると思います。

原作ではマイルとメーヴィス、レーナ、ポーリンたちとの出会いは学校の寮でしたが、入寮前に出会う形にしてアニメオリジナルの事件によりそれぞれの人となりが分かるように改変されたようですね。

おそらくハンター養成学校卒業までは巻き気味にストーリーが進むものと思われます。

作画は、まあ良かったんじゃないでしょうか。

そこかしこにパロディー、小ネタが挟まれているのは原作由来と言えますね。「ドラまた」とか、とても古いネタもあって転生前は高校生だったはずの海里はいったいどのように育ったのか疑問です。原作でもはっきりとそのような記述はなかった(匂わす程度)と思いますが、もしかして親から英才教育を受けている可能性が…(笑)。
(原作を読んでいると、作者は50代以上なんじゃないかと思うことも…。)

※第1話の映画『ローマの休日』ネタは、きっとアニメオリジナルですね。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.10.29追記:
想定通り第3話で早めにハンター養成学校を卒業してからの第4話。

原作では「格子力バリアー」と書かれていたけど、アニメでは読みだけなので「光子力バリアー」と区別がつかず。マイル、恐ろしい子…。

合体ゴーレム「ゴ・キーン」は『鋼鉄ジーグ』のジーグの外見と『マグネロボ ガ・キーン』の名前が元ネタ。マイルの「チェンジ、サイボーグ!」のポーズまで出てきましたが、あんな物は原作には出てこないんじゃよ…。

というか原作の世界観準拠ならあんなものを魔術師が操れてはいけません。第3話までは「原作改変」のレベルにとどまっていましたが、この第4話で本作の原作からの大幅乖離が決定的になりましたね。

もう、これは「原作とは別物」として観ないといけないです。

2019.11.5追記:
第5話まで視聴終了。メーヴィスはさておき、レーナ、ポーリン、マイルの面倒な過去語りをよくぞこの1話に押し込んだ(笑)!

第4話のゴーレムと魔術師は未だに納得していませんが、大幅に下げた評価はちょっとだけですが戻したいです。

2019.11.12追記:
第6話まで視聴終了。再び評価大幅下げです。

原作ではマイルはついうっかりなだけで頭は悪くなく日本の高校の優等生並みの社会・歴史・経済・科学の知識はありますし、メーヴィスもお人好しなだけで貴族だけに政治・経済・軍事の知識レベルは高いです。

それに4人とも「依頼達成や仲間を守るためにどうしようもなければ躊躇なく人を殺すけど、殺さないですむくらいに己の力量を高めよう」という姿勢でした。

戦闘自体も戦闘後の処理も、原作の『赤き誓い』から考えると知能レベルが大幅劣化しています。

私は原作改変にそれほど口うるさくしようとは思っていないつもりですが、本作の原作理念を大きく変える脚本・演出には異論が多々あります。いや、一応今後も観ますけどどうしたものかな…。

2019.12.24追記:
最終話まで視聴終了。ラスト2話で、なぜか原作エピソードに帰ってきました。ということでウェンス、シェララ、ベレデテスが登場!

それまで散々オリジナルエピソードでつないでいたんですけどね。このラスト2話をやるなら、やっぱりアニメ第4話はやっちゃダメな奴だった。なぜダメかというと(禁則事項です)。

あ、キャラの評価はアニメに対してのもので、原作のキャラは大好きですよ。あと、CMにも使われていた戦闘時などにかかるBGMは好きでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 49
12
ページの先頭へ