ダンジョンで仲間なTVアニメ動画ランキング 28

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早速見ていきましょう!

88.3 1 ダンジョンで仲間なアニメランキング1位
葬送のフリーレン(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (606)
1952人が棚に入れました
勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。 千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。 その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。 その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

(最終)ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華

【レビューNo.114】((最終レビュー)初回登録:2024/3/23)
コミック原作で2023年作品。全28話。
元々娘がコミックを買っていたので原作既読です。コミックは「マンガ大賞
2021」を受賞するなど前評判も高く、後はいつアニメ化されるかって話でした
がついにきましたね。

(ストーリー)
勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンら勇者パー
ティー4人は、10年間もの旅路の果てに魔王を倒して王都に凱旋する。
ヒンメルら人間にとっては10年は感慨深いものがあったが、1000年は軽く生き
る長命種のエルフであるフリーレンにとっては、ほんのひとときであった。
あれから50年、流星群を観るために4人は再会を果たすが、見た目は全く変わら
ないフリーレンに対し、ヒンメルら人間は随分と年を取っていた。
(ドワーフのアイゼンはそれほどでもなかったが)
そして間もなくヒンメルが天寿を全うする。
彼の葬儀でフリーレンは自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうともしな
かったことに気付いて涙する。その悲しみに困惑したフリーレンは、人間を知
るためと魔法収集のために旅に出る。
それから更に20年後、フリーレンは老い先短いハイターを訪ねる。ハイターは
戦災孤児のフェルンを引き取って育てていた。ハイターはフェルンのことを弟
子にするようフリーレンに依頼するのだが・・・
これは人間を知るために、人間と交わり旅をする彼女と新たな仲間達の物語。

(評 価)
・第1-4話:フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
 {netabare}・マッドハウスの本気度を感じさせる精力的な動き
  ・金曜ロードショーで2時間(4話分)を一挙放送
   昔から第1話1時間拡大ってのはありましたが、「推しの子」の90分を凌
   ぐ2時間拡大スペシャルで勝負にきました。しかもまだ他作品が出そろっ
   ていない9月中にぶっ込んでくるなど、かなり精力的な動きが見られます。
  ・連続2クールまで明言
   コロナ以降分割2クールの作品が格段に増えましたが、一気に連続2クー
   ルで放送することも明言!
   初回の作画もかなり力が入っていましたが、これを最後まで維持できる
   力があるのか、視聴者としては嬉しい限りですが、逆にちょっと心配な
   部分もあります。
   とはいえ、賽は投げられました。後はマッドハウス頑張れと。
  ・OPに「YOASOBI」
   OPは「勇者/YOASOBI」と、いやーこの辺も抜かりないですなw

 ・フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
  正直本作は「面白可笑しくテンポよく」という作品ではないので、その辺
  りどうなのかと心配でしたが、本当に原作のもつ「緩やかな空気」や「間」
  といったものをしっかり意識して作っているなという、作品の理解度の高
  さに驚きました。4話分の放送で(コミック1巻+2巻1話の)全8話分を完
  全再現したんじゃないですかね。
  それゆえに初見の方には「テンポが悪い」と映る方もおられそう。
  でもそういう作品じゃないんだよなあ。

 ・何気ないセリフや会話が心に響く
  勇者パーティーにいた頃のフリーレンは(どうせ彼女にとってはひととき
  の出来事に過ぎないとして)他人には無関心でしたが、今振り返るとあの
  時の何気ない言葉たちにいろいろな思いが込められていたことに気付かさ
  れます。
  {netabare}また2話の「ヒンメル像のために蒼月草を見つける」エピソードでは、
  フリーレン「もう少し探したら切り上げるよ。」
  フェルン「もう少しって何年ですか?」
  という2人の時間に対する感覚の違いも巧み表現されるなど、こういう細か
  いセリフ回しとかも実にいい。
  (この花を見つけるエピソード自体も素晴らしい){/netabare}
  そしてアイゼンとの会話
  {netabare}「お前は人の時間を気にするような奴じゃなかった。」
  という下りも、人と交わり他人を気遣うようになったフリーレンを上手く
  表現しており、こういうところも巧みだなっと。{/netabare}

 ・戦闘シーンも丁度よかった
  {netabare}異世界の魔法使いの話ながらも戦闘が話のメインじゃないんですよね。そう
  いう意味でも3話の初めての魔族との戦闘シーンも派手過ぎず、地味過ぎず
  作品の世界観にマッチした、程よいバランスで描かれていたと思います。
  {netabare}(ここでもこの魔族が封印されていた間に80年が経過、その間にこの魔族の
   強力な攻撃魔法を研究し、新たな防御魔法を開発(魔族の「たった80年か」
   に対し、人間の営みを舐めるな!的な)人間と魔族の時間感覚の違いを上
   手く表現している。){/netabare}{/netabare}

 初回2時間スペシャルでしたがそれほど長さも感じさせず、それでいて原作の
 もつ空気感も壊すことなく、上々の滑り出しだったと思います。作画もよかっ
 たですし。懸案事項とすれば、
 ・上述の通り、連続2クールなので作画がこのレベルを維持できるのか。
  (それに落とさず放送できるのか)
 ・(気が早いですが)原作未完なので、どうしてもラストが・・・
  それに2クールなので、原作の大半を消費しそうで、2期があっても数年後に
  になりそう。
 という感じでしょうか。
 まずは制作陣の素晴らしい仕事ぶりに拍手喝采というところですね。{/netabare}

・第5-8話:他の異世界モノと一線を画す練られた世界観 →アニメはアニメで面白い
 {netabare}>フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
 5話では逆に
 「忠実さを意識しすぎて窮屈になっていないか?!」
 という不安もあったのですが、以降はエンジンがかかってきて
 「アニメとしての面白さがきちんと表現されている」
 という印象ですね。

 ・会話劇がちゃんと面白い
  「人間を知る」というのがフリーレンのテーマになっていて、そうなると
  必然的に会話劇がキモとなるわけですが、
  ・原作のセリフの秀逸さを活かしつつ
  ・種﨑敦美さんの名演
  ・それを支える他のキャラとのキャッチボールの上手さ(共演者も◎)
  ・その他アニメ的な細やかな演出
  等でちゃんとアニメとしての面白さが確立してるなと。

 ・他の異世界モノと一線を画す練られた世界観 →時間経過の描写が秀逸
  8話がかなりよかったと思うのですが、
  ・フリーレン VS ドラート
   「今の魔族はダメだね。実戦経験が少なすぎる」
   ・フリーレンの経験の豊富さは普通の作品でも思いつくところで
   ・上述のセリフも、普通なら「まだまだ青いな」位のセリフで済ませそう
    なところですが、これまでの作品の流れからフリーレンというキャラが
    しっかり確立してるから、いかにもフリーレンらしい言い回しがピタリ
    とハマり
   ・同時にこのセリフが、魔族側にも大きな時間が流れ、しかも人間界と同
    じような問題を抱えているという世界観を的確に表現してるという。
  ・リュグナー VS フェルン・シュタルク
   ・「我々魔族は永い寿命の中で一つの魔法の研究に捧げる」
    普通の作品なら魔族は「生まれながらのチート」で済ますところを、魔
    族側も日々研鑽してるという世界観を提示し
    (その集大成ひとつがクヴァールの魔法「ゾルトラーク」だと)
   ・しかし3話で既にその「ゾルトラーク」は一般魔法レベルに陳腐化してお
    り(人間は防御魔法を開発)、フリーレンはそれを対魔族用の「ゾルト
    ラーク」に改良、今回は更に弟子のフェルンに伝授できるレベルにまで
    解析が進んでいるという時間経過を表現。
    その様をアニメならではの戦闘描写でしっかり面白く魅せるという。
   
  このような感じで、魔族という種族も案外人間臭いんだなという独自の世界
  観を提示しながら、フリーレンの長寿命を単なるヒンメルたちとの死別だけ
  で終わらせるのはなく、魔族の未熟さや魔法の進化といった人間界・魔族界
  それぞれの時間経過という作品全体できちんと昇華されている描写が秀逸。

 そしてリュグナーは思い出す。
 → 歴史上もっとも魔族を葬り去った魔法使い――「葬送のフリーレン」       
 タイトルにはもうひとつの意味が込めらていたと!!
 それをアニメとして最高の演出で印象付けるという・・・
 製作陣の原作の理解度の高さおよびそれをアニメとしていかに面白く魅せるかと
 いう次元までしっかり落とし込まれているなっと。
 「鬼滅」や「呪術」に比べ「戦闘シーンは劣るのかな」という懸念はあったので
 すが、同じ土俵では戦わず
 「『葬送のフリーレン』という作品全体像の中でどう魅せていくか」
 という姿勢は賞賛モノですね。
 原作既読でも「アニメはアニメとして面白い」と感じられる仕事ぶりかなっと。

(追 記)
6話でのフェルンのセリフ
「ちっさ」
の反響がかなり大きいらしいですねwww
・シュタルクで検索すると「シュタルク ちっさ」が候補に挙がる
・育ての親ハイターの「巨●ン」説が浮上
・LINE公式スタンプが発売されるetc{/netabare}

・第9話:あの淡泊な原作での戦闘シーンが・・・アニメはこの水準でやってくれるのか!!
 {netabare}>「鬼滅」や「呪術」に比べ「戦闘シーンは劣るのかな」という懸念はあったので
 >すが、同じ土俵では戦わず
 >「『葬送のフリーレン』という作品全体像の中でどう魅せていくか」
 >という姿勢は賞賛モノですね。

 前回こう書きましたが、すいません前言撤回します!!
 ・リュグナー VS フェルンの魔法戦闘
 ・リーニエ VS シュタルクの近接戦闘
 これ、どっちも「鬼滅」や「呪術」に負けてないでしょ!!
 正直原作の戦闘シーンは淡泊な感じなので(それをウリにしていない)あまり
 期待していなかったのですが、これは度肝を抜かれました。
 この制作陣有能すぎるwww
 こんなに動くとか完全に想定外ですわ。
 ・師匠フリーレン →弟子フェルン
 ・師匠アイゼン →弟子シュタルク
 回想シーンを挟み、その教えをよりどころに強大な魔族に立ち向かう弟子たち
 の激アツ展開もいい。
 それに構成も
 ・Aパートにフリ―レン VS 断頭台のアウラの前哨戦でウオーミングアップ
 ・Bパートで上述全開バトルをぶち込み、時間キッチリに両方とも決着とかw
 「鬼滅」や「呪術」が無駄に戦闘シーンが冗長化してきて、食傷気味になって
 きてるのをみると余計その辺が際立つというか・・・
 最後の決めシーンも8話で魅せたフリーレンが月をバックに夜空に浮ぶ構図を
 今度は弟子のフェルンで再現してみせるとか、ホントいい仕事してますわw

 完全にこの制作陣の作画力を侮ってました。すいません__|\○_
 このシーンだけでもアニメ化の意義が十分あったといえる神回だったかなと。{/netabare} 

・第10-12話:ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華
 {netabare}・断頭台のアウラ編
  ・魔族
   ・人間の言葉を操り人間を欺く
   ・魔族は組織を統率するために強さ(魔力量)にて格付けが決まる
    → 魔力の放出を制限するという概念が存在しない
  ・フリーレン
   ・(そこを逆手に取り)魔力の放出を制限して魔族を欺く
  魔法使いにおいては、ある意味魔法を愚弄する卑怯な手段だが、フリーレン
  は「一生を掛けて魔族を欺く」という覚悟を持って挑んでいる。
  「力を隠してのビックリ展開」自体はバトルモノではあるある設定ですが、
  それを細やかな設定や描写で、ひとつのドラマとしてストーリーに落とし込
  んでいる創りは本当に見事。

 ・他のエルフ(クラフト)との出会い
  ・長寿命のエルフゆえに、自分の成してきた正義や偉業を知る者はどんどん
   死んでいく。
  ・だからクラフトは女神を信仰して、死んだら女神に褒めてもらうのだと。
   → 女神を信仰しないフリーレンは、俺が代わり褒めてやる。
  ・回想でハイターにすでに褒められていたことに気付き、遠慮しておくよと。
   → いい友人をもったな
  「長寿命のエルフゆえの寂しさ」というアイデアから
  ・「褒めてやる」という些細なエピソードを細やかに創作し
  ・最後はきちんを勇者パーティーに回帰させ、すでにそんな優しさを受け取っ
   ていたことに改めて気づかされる。
  これも「人を知る」という本作のテーマに沿って、きっちり創り込まれている
  なっと。

 ・剣の里
  ・英雄譚では、ヒンメルがこの地で守られていた「勇者の剣」を見事に引き抜
   き、それを振るい魔王を討伐したとなっているが
  ・実際はヒンメルは「勇者の剣」を引き抜くことが出来なかった。
   それでもヒンメルは魔王を打ち倒し「真の勇者」となった。
   (「真の勇者」が実は「勇者の剣」を引き抜けなかったでは恰好がつかない
    から、そういう英雄譚になった模様w)
  これも「勇者の剣」のネタを逆張り的に創った感がありますが、ここまでのヒ
  ンメルの描写がしっかり出来ているから、
  「あのヒンメルらしいエピソードだな」
  って納得せられてしまうんですよ。物語の全体像がしっかり創り込まれている
  から違和感なく、むしろヒンメルというキャラに積み重ねが生まれるという。

 面白いアイデアや一見いいシーンだな思う作品はあるのですが
 ・アイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている。
 ・全体像がしっかり練られてないから、いいシーンも「点」にしかならず、むし
  ろ全体像との整合性から違和感すら覚えてしまう。
 というケースが結構多いんですよね。その点本作は
 ・全体像をしっかり練り込んだ上で
 ・ひとつのアイデアをもう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華
 というところがきちんとできているなっと。
 私がレビューでよく使う言葉で
 「きちんと汗をかいている」
 というやつで、だからこそ(「暗殺教室」のレビューでも書きましたが)
 >そこに私たちも心動かされ、 
 >「やっぱりプロのクリエイターは、私たち素人と違って凄い仕事をしてるんだなあ」
 >という制作陣や作品に対するリスペクトが生まれるんだと思うのですよ。
 本作もそれに準ずる作品かなと。
 (逆にその辺をサボり、即効性のある「見映えだけ重視」のシーンに頼り「ドヤ、感動
  的な作品やろ」みたいなのが鼻につく作品には、つい辛口なレビューを書いてしまう
  んだよなw){/netabare}

・第13-14話:新キャラ・僧侶ザインも上手く大局に織り込んでいる
 {netabare}「断頭台のアウラ編」以降地味な展開が続いていますが、あの戦闘シーン
 はある意味「制作陣からの特別ボーナス」って感じで、「人間を知る」と
 いうフリーレンの旅の目的からすると、本来の姿に戻ったって感じですね。

 ・13話からは新キャラ・僧侶ザインが登場。
  「戦士ゴリラ」という冒険に出たまま音信不通となった親友を探すため、
  (兄の親心もあり)暫し同行することになります。
   「酒・たばこ・ギャンブル・女好き」のちょいワルおやじ系ですが
   ・フェルン、シュタルクがまだ「未成熟な子供」なところがあり(で、
    フリーレンは人の心が分からないw)、その関係がギクシャクした
    ところを「大人」としてサポート。
   ・「ハイターとも面識がある」
    こういうフックを持たせることで、フリーレンの回想にスムーズに
    繋げていく一端を担う。
   という感じで、単に目新しさだけでなくしっかり大局に織り込まれて
   いる点はさすがだなっと。

 ・14話も「鏡蓮華の花言葉 → 『久遠の愛』」というアイデアを
  (アクセサリーの装飾モチーフにして)
  ・「フェルン×シュタルク」の誕生日プレゼントという単体のエピソー
   ドだけで終わらせるのではなく
  ・「フリーレン×ヒンメル」の回想 → 指輪のプレゼント
   それまでその指輪に執着がなかったフリーレンが、(アクシデントで)
   扮失した指輪を必死に探すという「人間を知る」というテーマにまで
   落とし込む。
  1話の尺をフルに活用してしっかり創ってきてるなっと。
  それがより際立つように演出なんかも工夫されていて、ちゃんと「アニ
  メとして面白く魅せる」という仕事ぶりでしたし。

 原作既読ながらもその時は見落していた事項を、改めてアニメで観て、こ
 うやってレビューのために言語化してみると、結構新たな発見があるもの
 だなあっとw{/netabare}

・第15-17話:後半「一級魔法使い試験編」に向けての前半の総仕上げ
 {netabare}2クール目に入り、OPが変わったりといよいよ新章に突入かを思わせます
 が、「一級魔法使い試験編」は来週からということで、今回は前半戦の総仕
 上げ。
 
 ・シュタルク回
  オルデン卿の戦死した長男の替え玉を引き受けることになったシュタルク。
  ・オルデン卿のシュタルクや彼を通しての長男への想い
  ・オルデン卿の次男に、優れた兄を持った自分を重ねるシュタルクの想い
  そういったシュタルクを中心にした人物の掘り下げに加え、
  ・社交界でのシュタルク×フェルンの社交ダンスシーン
  アニメ化の意義をしっかり見せつける華やかな作画・演出も良き(^^♪
  
 ・僧侶ザインとの別れ
  元々親友「戦士ゴリラ」を探すために旅立ったザインですので、彼の消息
  の手掛かりを掴んだ彼とはここでお別れです。
  物語的にも「一級魔法使い試験編」までの繋ぎの短編が続く展開の中に、
  新キャラとしてザインを登場させ、彼にしかできない役割を演じさせてい
  たのは上手い構成だったと思います。
  エピソード的にも
  ・親友が「戦士ゴリラ」を名乗り出した理由
   どんな英雄も名前をいつか忘れられてしまう。
   → 忘れられないよう名前のインパクトは大事!
    (ザインは「勇者あごひげ」と命名されたw)
   それが頑固婆さんを介して、ひとつの物語として回収されるという・・・
  ・大人のザインらしい最後の仕事
   フリーレンが苦手とするフェルンとシュタルクの喧嘩の仲裁。
   → そして名言
     「もう付き合っちゃえよ!!」
   へと続くというwww

 ・ヒンメル曰く「僕たちの記憶はフリーレンが未来につれていってくれる」
  ・長寿友達・フォル爺とのやりとりでの一節。
   エルフの長寿命を出オチで終わらせずしっかり活かしてきますねー。
   この辺も死んで名前しか残らない人間、
   ・ヒンメルのように(フルーレンが寂しがらないよう)銅像を残したり
   ・前述「名前のインパクト」勇者ゴリラのエピソード
   と見事にリンクさせ、長寿フリーレンとの対比も綺麗に描写しているな
   っと。
   冒頭のヒンメルのセリフですが、勇者パーティーにいた頃のフリーレン
   には、本当の意味は分からなかったのだろうなと。でも今だから理解で
   きることがある。こういう魅せ方がホント上手いですね。
  ・最後にフェルンが病気になって、フリーレンが手を握るというひとつの
   アイデアから 
   ・実はそれはヒンメル譲りの行為。
    → 前述「僕たちの記憶はフリーレンが未来につれていってくれる」
      がきちんと受け継がれていることを印象付け
   ・でもフェルンは「子供扱いしないで」と拒絶してしまう。
    そしてシュタルクのフォロー。
    → 年頃の娘が若い男の前で子供扱いされるのが恥ずかしかったとい
      う複雑な乙女心を描写し、「人間を知る」という本作のテーマに
      深みを与えている。
   ホントひとつをアイデアをしっかり膨らませているなっと。
   
来週からは「一級魔法使い試験編」が始まりますが、ここまでは(いい意味で
予想外だった)ド肝を抜く戦闘シーンを始め、味わい深い「人間を知る」ハー
トフルなエピソード等、原作のよさを再認識するともに
「アニメはアニメとしてちゃんと面白い」
と思える制作陣の仕事ぶりだったのかなっと。
後半戦も「アニメとして面白い作品」に仕上げにしてもらえればと思います。{/netabare}

・第18-22話:長期連載を明確に意識した流れなのかな
 {netabare}「一級魔法使い試験編」の一次試験を描いていました。
 一部では
 ・「フリーレン」には「バトル展開」は似合わない
 という意見もあるようですが、まあこれだけ原作に人気がでてくるとねえ。
 長期連載を意識すると、いろいろな可能性を模索していく必要があるわけで
 ・今後も使える新キャラを育てていきたい
 ・魔法使いを魅力的にみせるには?
  → 魔法使い同士のバトル展開
 という流れは、ベタながらも一番堅実で王道な展開なのかなっと。
 
 例えば「暗殺教室」のように「中学卒業までの1年間」という明確な終わり
 が定められていれば、そこから逆算してタイムスケジュールに落とし込み
 つつ「一つの色に染め上げていく」というのは可能でしょうが、結局原作
 者も(ラストのイメージは決まっているかのもしれないが)、そこに至る
 までの道は「編集者と手探り」という感じで進めていってる状態だと思う
 ので、どうしても「玉虫色」的になっていくのは避けられないでしょうね。

 それで作品が迷走しだしたら大問題ですが、個人的には
 ・新キャラも魅力的に描かれていた
 ・バトル展開の中にも原作者のこだわりが垣間見れ、世界観は担保されて
  いた
 ということで、よかったのではないかと。
 ただ原作だとバトルシーンが多くなると、漫画に迫力が足りてないのでど
 うしてもトーンダウンしたように感じてしまう部分はあるんですよね。
 しかしアニメでは
 ・原作者の意図は理解しつつ
 ・バトルシーンはきちんと「アニメとしての面白さ」を追求している
 と感じるので、原作越えの面白さがあるのかなっと。
 またアニメ化されたことにより、原作を読んだときには気付かなかった新
 たな発見もあり、原作のよさを再認識したところもありますし。

 ここまでは「アニメ化して大成功」といっていいのでは、と思います。{/netabare}

・第23-26話:原作者の魔法に関する世界観が完璧に確立していることかよく分かる
 {netabare}「一級魔法使い試験編」の二次試験終了いうことで。
 二次試験も
 ・「コピーレン」をはじめとする複製体とのバトルがあちこちで勃発
  → 各キャラを魅力的に描写(幾分冗長感はあったが)
 ・バトル作画ももう何の魔法を使っているのか分からんぐらいに超特盛w
 って感じですが、私が一番印象に残ったのが
 「ユーベルの『だいたい何でも切る魔法』→『レイルザイデン』」
 これを「裁縫」に見立てて解説するシーンですね。

 「分かってることならほぼ言語化できる」
 私の「理解度の尺度」のひとつなんですが、例えば小学生に勉強を教える
 とかなら、分かりやすい例え話等でしっかり言語化して説明できるじゃな
 いですか。
 そういう感覚で、本作では「魔法はイメージ」というセリフがよく出てき
 ますが、それはどういうことなのか
 「原作者の中では魔法に関する世界観が完璧に確立している」
 というのがよく分かるシーンだったなっと。
 このシーン自体は小さなものかもしれませんが、こういうしっかりしたべ
 ースに裏打ちされた描写の積み重ねが、大きな差となって本作独自の世界
 観を創っているのだと思うと、やっぱりプロのクリエイターさんは凄い仕
 事をしているのだとリスペクトしかないですね。
 アニメではこの辺りも上手く魅せていたと思いますし。
 そりゃ面白いはずですわ。

 あとアニメのユーベルさんは、何故か異常にエ●チに見えてしまうんだよなw
 ・たれ目具合や口元などの表情
 ・セリフ回しやネットリした(?)しゃべり方
 ・垣間見えるぶっ飛んだサイコ感(倫理観がとこか壊れているというか)
  (あと謎の脇チラw)
 等なんかアンニュイさがあるというか、妙に色っぽさがあるというか隠し
 きれないエ●チさを感じるんですよね。
 ・胸を盛るとか露出の高さ
 ・喘ぎ声っぽいセリフ
 など、エ●チな作品を創る制作陣はこういう分かりやすいエロさより、ユ
 ーベルさんをしっかり研究するべきだと思いますねw{/netabare}

・第27-28話:最後まで味のある会話劇
 {netabare}・三次試験 →ゼーリエとの面接
 ・試験終了 →別れ、旅立ち
 ということで、会話劇メインでしたが
 ・「フリーレン×ゼーリエ」
  → 2人を介しての「フランメ」という人物像や2人の思想の違いの描写
 ・「フリーレン×ヴィアベル」 
  → 試験では絡むことのなかった2人だが、最後に邂逅
 など各キャラを魅力的に描いていてよかったかなっと。
 今後の再登場も楽しみですし。
 ラストも仰々しく飾り立てする感じではなく、この作品らしい終わり方だ
 ったと思いますし。
 (2期を意識しているというのもありそうですが){/netabare}

(最 終)
原作は結構漫然と読んでたのかな(笑)
アニメ化されたことで原作のよさ
・「人間を知る」というテーマの深さ
・エルフの長寿命を活かした時間経過の描写の妙
・魔法や魔族等に対する独自に確立した概念
などを再発見するところが多かったですね。いやー細部までホントしっかり
考えられているなっと。

そして制作陣の原作の理解度の高さに加え、アニメだからこその表現
・原作では弱かったバトルシーンの特盛
・味のある会話劇
・その他アニメ独自の細やかな描写
など「アニメはアニメとして面白い」をしっかり追求してくれていた仕事ぶ
りだったと思います。
劇中音楽などもよかったと思いますし。
個人的には原作越えでアニメ化大成功という評価ですかね。
いろいろと大変なご時世ですが、いい作品を連続2クールでしっかりみせて
くれるのは本当にありがたいですね。

全体的には
「ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華」
というのがしっかりできている、「きちんと汗をかいている」作品だったか
なっと。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 37
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

放送のフリ-レン

マンガとアニメは日本が世界に誇るブンカだ、
なんて言葉がけっこう前からあっちこっちで言われておりまして、
それはまったくそのとおりだと拙も思うのですが、

  『どんな』マンガとアニメでも日本が世界に誇るブンカだ、

というのはチガウ、とも同時に思うところであります。
エロマンガだのキャラパク同人誌だの、
ああいうものまで『ブンカ』だとはちょっと呼びたくありませぬ。
(桂あいりさんは『すごい』と思いますが)

こっからはアニメ限定のハナシです。

昨今のアニメで胸をはって『ブンカ』なんて大層な呼び方ができるのは、
せいぜい一割ぐらいなんじゃないかと拙は愚考するわけです。
あとは、好きなヒトたち(拙含む)だけがひゃあひゃあ言ってヨロコんでいるだけ、
ひらったい言い方をするなら『フーゾク』に属する、
使いすて御免のゴラク嗜好品みたいなモノだと思うんですよね。

もちろん、フーゾクにはフーゾクなりの良さというものがあります。
ヲタク上等、マイナ-上等、
  好きなものをスキと言ってなにが悪いんじゃい、
というのはリッパな主張でありますし、
いちいち他人にとやかく言われる筋合いのものではありません。

  ただ、それだとやっぱり『広がり』を期待するのはキビしいのかな、と。

ふだんアニメをあんまり見ない方々、
あ~でもたまにテレビでやってるジブリとか新海作品はけっこう好きですよ、
ぐらいの方々にとって、
いまの量産型深夜アニメの多くはハードルが走り高跳びみたいなもの。
準備運動もせずに飛べるような高さじゃないんです。

 えっと……なんでこの男の子モテてるんですか?
      こういうキャンキャンした喋り方ってあざとくないんですか?
      騎士ってこういうモノの考え方するものなんですか?
      なんでいまだにハリポタの劣化版みたいなのが製作されてるんですか?
      この「ふっ」とか笑うの、カッコいいんですか?
      ゲームやって遊んでるキャラを見てるだけのアニメって楽しいんですか?
      こんなアイドルとか曲とか、売れる道理ありませんよね?

  みたいなギモン、ふつうに感じるでしょうし、
  そこにナットクできる答えを返すのは至難のワザでもありまする。


そういうライト層の方々にとって本作『葬送のフリーレン』は、
まさに絶好の入り口、
ヌマへの招待状なのではあるまいかと拙は愚考するわけです。

 ・わかりやすく、感情移入しやすい物語設定
 ・顔半分が目、みたいなこともなく親しみやすいキャラデ
 ・自然で、細部まで配慮が行き届いた作画
 ・YOASOBIさんによる、イマドキ的キャッチーなうえ世界観ドンピなOP
 ・情感たっぷりな描写・劇伴、ド迫力でかっこいいバトル演出
 ・種﨑敦美さん(フリーレン)、市ノ瀬加那さん(フェルン)のナチュラルなお芝居

おそらくライト層の方々は『さよ花』すら名前も知らないだろうし、
『江戸前エルフ』なんかアナザープラネット。
ですから『エルフの長寿性』というギミックそのものが、
斬新で惹きつけられる構成になっているとも思うんですよね。

というわけで、深夜アニメに対する典型的なヘンケン、
  顔半分が目の巨乳っ子やロリっ子が、
  使い回しっぽいセリフをきゃんきゃん声で言いながら、
  よくわかんない敵と戦ったりヲタDTの妄想を叶えたりするもの、
みたいな偏見を抱えている方々にとっては、
けっこうドギモを抜かれる作品に仕上がっているのではあるまいかと思うわけです。

映像は、ジブリや新海作品しか知らない方でもナットク・違和感ないレベル。
そして、種﨑さんや市ノ瀬さんのお芝居は、
そうした劇場版よりも、品質がはっきりと『上』ですしね。

  セイユ-のお芝居は『つくった感じ』がする、
  もっと自然でストレートな声やお芝居が欲しいんだよね、
  というのは、昭和から平成初期の認識かと。

  そういう『つくった』お芝居は『求められているから』やってるだけで、
  いまのトップクラスの役者(声優)さんたちは、
  フラットでナチュラルな演技もテレビ俳優さん以上にこなせます。

  実際、本作をじっくり堪能していただくと、
  宮崎駿氏や岡田斗司夫氏がいかにいいかげんなことを言ってるか、
  わかっていただけるんじゃないかしら。

  ちなみに
  市ノ瀬加那さん、今回の種﨑敦美さんとの共演で『一皮むけた』感じですね。

  基礎声質に『ものすごい』天性をもってる方であり、
  先の『水星の魔女』スレッタ役でもそこそこの好演をされてましたが、
  本作は彼女のベストアクトと称してもいいんじゃないかと思います。
  種﨑さんから盗めるだけ盗んで、
  さらにワンランク上の役者を目指して欲しいものであります。

  あと、すぐ死んじゃったけど、
  リ-ニエ演った石見舞菜香さんもヨカッタです。
  (そう言えばこの方、『さよ花』のマキア演ってましたよね)

  アウラ役の竹達彩奈さんは、典型的な深夜ワクのお芝居かな。
  それが『悪い』とは言わないけれど、
  もうちょい、キャリア相応の奥行きを見せて欲しいかもであります。


制作がマッドハウスということで、
いわゆる『画はいいけれどコテっとしている』アニメになりそうなところは、
あの『ぼざろ』の斎藤圭一郎カントクが見事にカバ-。

  斎藤監督って、まだ監督二作目なのにほんとすごいですよね。
  アニメ-タあがりなのに『映像重視・音響軽視』の悪いクセがまったくなく、
  ト-タルバランスの調整力がハンパないです。

  さらなる魅力として、拙的にはフリーレンとフェルンの
   『いちいちわめかないバトル演出』がお気に入り。
  アニメバトルは叫ぶもの、
  みたいな大時代的お約束って、好きじゃないんです。うるさいし。
  てか、こっちの方がカッコいいじゃん。

  斎藤監督は2015年に大学のアニメ科卒だから、まだ30歳ちょいぐらい。
  たぶん、学生のときから既存アニメの良点・悪点を分析し、
  そのうえで『これからのアニメはどうあるべきか』を真剣に考えて、
  作品に落とし込んでいる方なんでしょうね。
  まさに、本作の製作コンセプトにぴったしの方であります。


さて、製作コンセプト、という言葉の並びから申し上げますと、
本作の製作(『制作』じゃないですよ)の狙いは、ずばり
  『アニメライト層の取り込み』
であります(いやいや、そんなん言わんでもわかるがな)。

そのために日テレさんは、
わざわざプライム枠の『金曜ロードショー』を丸ごと空け、
さらに23時からという、
『NANA』以来、17年ぶりとなる一般層の可視聴ワクを、
アニメ専用に新設したわけです。

じゃあ、テレビアニメがライト層を取り込むことによって、
  テレビ局やアニメ制作会社にどういうメリットがあるのか
が気になるところですよね(気にならないヒト、ごめん)。

ここからちょっと、
テレビ局とアニメのビジネス関係について考察を。
本作とはあまり関係ないので、
まるっとネタバレで隠しておきます。
興味と関心のある方だけ、ど~ぞ(言っとくけど、長いです)。
{netabare}


テレビ局のビジネススキームというのは基本的にシンプルで、
  原価○○円で制作・調達した番組を放送し、
  その際にスポンサー企業から△△円の広告料をとって、
  その差益で儲けるもの。
というのがその構造のベースになっております。

一千万円で制作した番組で二千万の広告収入があれば一千万のもうけ。
番組によっては
板を出したり有料配信したりといった二次利用もしていますが、
それは収益構造のメインストリームではなく、
あくまでもプラスアルファ、副次的なビジネスであります。

で、その『制作費=原価』というのは曜日や時間帯によって違い、
より多くの視聴が見込める(広告料がとれる)ゴ-ルデンやプライム枠と、
誰が見んねん、という深夜枠では雲泥の差があります。

といっても昨今の不況やネット広告の隆盛で広告収入が減少しており、
そのぶん、制作費も引き締めの一途。
番組の尺がバラバラなんですが60分枠として換算すると、
  ゴ-ルデン~プライム枠 →1000~3000万円。
  一般日中枠       → 500万以下が多数。
  深夜枠         → 300万未満。100万を切ることも。
みたいな感じですね(もちろん例外いろいろありますが)。

  サッカーのワ-ルド杯みたく放映権料がワリに合わないほど高額な場合、
  同じスタジオ・出演者で前フリ番組を延々とやるのは、
  なんとかト-タル原価を抑えようというナミダぐましい努力であります。

  金曜ゴ-ルデン劇場みたく他社の作品を流す場合の放映権料は、
    国内作品で1500~3000万(60分あたり 750~1500万)
    海外作品で2000~4000万(60分あたり1000~2000万)
  あたりがいまの相場かと(もちろん例外はいろいろありまする)。

ここまで例示した数字というのは、
ひと昔前と比べると二~三割安ぐらいの感じです。

もちろん、いまだにじゃぶじゃぶオカネ使ってる番組もありますが、
基本的に制作費というのは緊縮の一途かと。
だって、クライアントの広告出稿が右肩下がりなんだもの。

  そもそも、番組視聴率がダダさがり。
  ネットなどにとられて若者のテレビ離れなんかも進んでおり、
  ちょっとしたドラマで20%越えなんてイマはもうムカシ。
  番宣ばんばんうっても一ケタ中盤というケースが珍しくありません。

  視聴者が少ないということは、広告効果が低いということ。

  クライアントとしてはそこにじゃぶじゃぶオカネ使うより、
  Web広告みたく視聴者を選んでタ-ゲットに届ける、
  セグメント型の広告媒体に資本を回すのが自然な流れですよね。

  というか、すでに2019年、
  Web広告費の総額がテレビ広告費を上回っているんです。

セグメント広告が主流の現在、
テレビみたいなマス媒体が広告のメインに返り咲くって期待薄ですから、
ト-ゼンこれからも番組制作費はシブくなります。

  ちなみにテレビアニメの制作費というのは、
  きちんと手を入れて作ると一話(30分枠)で1500万ぐらいかかります。
  一時間枠に換算すると3000万円。

  これ、キー局が視聴率15%以上を狙って勝負をかける、
  ゴ-ルデン枠番組なみのお値段です。
  全日帯とか深夜枠で見かけることはまずありえません。

  巷ではアニメ-タの所得が低い理由として
   「テレビ局がしぶちん」
   「広告代理店が中抜き」
  みたいなことがしれっと言われてますが、
  なんでそんなウソ平気な顔して言っちゃうかなあ。

  テレビマンに言わせてみれば、テレビアニメというのは
    制作費がバカ高くてワリに会わない
  不経済なコンテンツなんです。
  視聴率との対比で考えたら、丸抱えなんてゼッタイできませぬ。


じゃあなんでこんなにテレビアニメがたくさん製作されているのかと言うと、
アニメはほとんどが『製作委員会』方式であり、
製作投資のリクープを、
  放映時の広告収入ではなく二次利用・副次収益に頼っている。
というビジネスモデルになっているからであります。

あるマンガがテレビアニメになると、当然ながら認知度が上がります。
すると、だいたいの場合『後から』ケーザイ効果が生まれます。
  出版社   →原作本やムック本が売れる。
  音楽会社  →OP・EDの楽曲が売れる。
  グッズ会社 →関連グッズが売れる。
  映像会社  →板(マニアさんの言う『円盤』)が売れる。
で、そういう『利益の共通する』方々が、
オカネを持ち寄ってアニメを作るのが『製作委員会』であります。
(実際はもっとフクザツなんですが、簡略化して書いてます)

これ、多くの場合、テレビ局にはぜんぜん『うまみ』がありません。
ただ「オレたちが放送してやったからそんなに売れたんだろ」
みたいに強引マイウェイな理屈で、
二次売上げの数%を『局印税』として徴収する場合がありますが、
積極的にアニメを放送する理由にはなりません。

ですから製作委員会は、その放送枠自体を買い取ります。
  このワクの広告代をゼンブ払うから、このアニメを流してください
というハナシですね。これなら局印税も発生しにくいですし。

  この放送枠買い取り代(通称:波代)って、
  深夜枠であっても全国世帯の七割以上をカバ-しようとすると、
  局やワクの深さ・タイミングにもよりますが、
  1ク-ルで五千万~一億円ぐらいかかっちゃいます。

  ですから、地上波はお茶をにごす程度、
  好きな人はネットで見てねえ、
  みたいな作品が増えてきているのもしゃあないところなんです。


で、本作『葬送のフリ-レン』に話を戻しますと、
日テレさんの狙いは『安価でそこそこ視聴率のとれる作品を確保』することであり、
製作側の旨みは『視聴者の幅が広がり二次収益が増える』ことです。


まずは日テレサイドのソロバン勘定から。

  初回は二時間枠ですから、制作費は6000万円ほど。
  製作委員会に入って二割ほど負担したとすると、
  この回の日テレ負担は1200万円ほどだったことになります。

  これは、60分枠に換算すると、600万円。
  ふつうに映画の放映権を買ってくるよりも、かなりおトクです。

  それ以降の各話も二割負担だったとすると、
  各話の負担金は300万円、60分枠換算はやっぱり600万円。
  これは、23時台としてはやや高めの数字で、
  このまんまほったらかしておくと、
  局のエラいさんは、あまりいい顔をしてくれません(視聴率にもよりますが)。

  ただし、アニメは二次使用でお金が戻ってくるシステムです。

  二次利用の収益(DVDなど)の一定割合は、
  出資額に比例して製作委員会で配当されることになります。
  また、この番組は『枠買い』ではないので、
  二次利用売り上げの数%を『局印税』として徴収できます。

  この、出資に対して戻ってくる比率を『リクープ率』と呼びますが、
  これが50%あれば、実質的な制作費負担は60分換算で300万円。
  これは、23時台の番組としては、なかなか優秀です。

  もしも100%返ってきたら、
  なんと制作費負担が実質『タダ』ということになっちゃいます。
  こうなるとシャチョ-賞も夢ではありません。

    出資から回収まで時間がかかるのが難点っちゃ難点ですが、
    いまの超低金利、そして日テレの資金調達力を考えると、
    そんなもん、モンダイのうちに入らないわけで。

  ただし、いまのアニメでリクープ率が100を超えるのは、
  1ク-ルで一本あるかないかぐらいです。
  いわゆる『覇権アニメ』でも、そうカンタンに100には届きません。

  ですが、その場合でも『局印税』があるからある程度は戻りますし、
  制作元のマッドハウスが日テレの連結子会社ですから、
  資本の内部循環ということで、最低限のいいわけは成り立ちます。 

    むかしからこういうソロバン勘定はあったのですが、
    とにかくテレビ局は『報道』『バラエティ』『ドラマ』班が強く、
    なかなか編成さんが枠を開けてくれませんでした。

    ただ、ネットやゲームなど余暇競合商品の台頭で、
    看板ドラマやバラエティの視聴率が軒並み一ケタに落ち込み、
    そういう垣根がどんどん低くなってきてるんですね。

    安く作れて視聴率が取れるんならアニメでもいいんじゃね?的な。
 
    この流れというのは『キメツ』や新海作品の連続ヒットなど、
    ライト層にもテレビアニメ需要がある、という具体的な判断材料が、
    いろいろ出そろってきたのが大きいかも知れませぬ。
    (『キメツ』、フジにとられちゃいましたしね)

  劇場版ではなくテレビアニメを
  ふだんから見る習慣のある視聴者が増えてくれれば、
  視聴期待対象者(タ-ゲット)の母数が大きくなりますから、
  いろいろなリスクがさらに低減できます。
  そうなると『低コストでそこそこ視聴率がとれる』勝利の方程式の完成です。

  だからこそ初回に金曜ロードショー枠で、
  まずは作品の視聴体験者の母数を稼ごうとしたんですよね。

  ちなみに本作の世帯視聴率は、
    初回(ゴ-ルデン枠)で 6.8%
    その後の通常(23時枠)で 4.4%(9話速報値)
  と、一般番組と遜色ないどころか『そこそこいい』数字です。
    そして、9話(実質6話)まできているのに、
    ワク違いの初回放送と比較して減衰率35%というのがスゴい。
    想定以上なんじゃないかしら。

  同じ23時からやっているテレ東さんの『SPY×FAMILY』は、
    2.6%。(5話速報値)
  これも決してダメな数字とは言えません。テレ東さんだし。
  ただ、日テレさんの戦略、
    金曜ロードショー枠を使って視聴体験者の母数を増やす
  みたいな仕掛けをしておりませんので、
  ただ23時にやってるだけなのがしんどいところです。

  というわけで、
  いまのところ(11月9日時点)では、目論見どおりの推移ですね。
  担当者は「してやったり」とニンマリし、
  ドラマ班やバラエティ班は苦虫かみつぶしていることでしょう。良き。


で、テレビ局から離れて制作サイドのメリットを考えた場合ですが、
こちらもかなり『おいしいスキーム』になっております。
局印税ぐらいヨロコんで払っちゃう。

  ひと昔前は、視聴率なんて極論『どっちでもよかった』んです。
  というのも、
  リクープの大半を板の売り上げに依存する体質であり、
  『一度放送したアニメを二話5~8000円で購入する』層というのは、
  かなり限られていましたからね。

    視聴率4%で板が2000枚しか売れないアニメよりも、
    視聴率1%で板が6000枚売れるアニメの方がダンゼンもうかる、
    というトホホなビジネススキームだったわけです。

    ナニコレ的な一部ヲタク向けアニメがいまでも多いのは、
    そういう背景があるからなんですよね。
    (だから枠買いしないとテレビ局が流してくんないわけで)

  ところが、いまはネット配信がリクープで重要な位置を占めてきました。
  二話でウン千円なんてとても払う気のない方でも、
  ちょっと面白そうじゃん、で気軽に手が出せるようになってきたんです。

  市場ケ-ザイのイロハとして、
  低価格帯商品というのは、認知度と売り上げが準比例いたしますから、
  こうなると、最初にパイを広げた方がダンゼン有利です。
  さらに、ムリしてヲタ受けを『狙わない』方が需要が見込めますから、
    ちっ、またこんなん作るのかよ
  なんて制作や役者さんがグチを言う機会も減ろうかというもの。

  さらに商品化(絵柄のライセンス供与ビジネス)も、
  これだけ作品の知名度があがると、
  限られたアニメ関連商品のグッズ業者だけでなく
  大手メーカーとのタイアップが充分すぎるほど期待できます。
  (あいつら『知名度』に笑っちゃうほど弱いですから)

  また、本作は絵柄・テイスト的に、海外番販にうってつけなんですよね。
  年齢制限はもちろんかかるんですが、
  ナルトやワンピースぐらいしか見ていない海外ライト層にも、
  きっちりささるものと思われます。
  担当者が相当なアホでない限り、かなりの海外収益が見込めるんじゃないかしら。


というわけで、本作に関してはいまのところ、
テレビ局と製作委員会はWinWinな感じになっております。

テレビ局の番組制作費緊縮が加速する昨今、
製作委員会がネギしょってやってくるアニメが注目されているのは確か。
テレ東の『スパファミ』みたく23時台、
ひょっとしたら22時台というプライム枠にさえ、
アニメが登場する可能性が『ない』とは言い切れない状況なんですよね。
{/netabare}


とまあ、かなり『いいことばっか』書きましたが、
こういうビジネススキームを継続的に成立させるためには、
  ライト層にもマニア層にもささる
アニメを供給し続けることが必須条件となってまいります。

テレビは数字が全ての世界ですから、
はっきり言って『視聴率次第』の下剋上。

23時台のワクを開けて視聴率1%台が続いたりしたら、
いかに制作費が安くても、
次の編成でワクそのものが『おとりつぶし』になっちゃったりするんですよね。

  ご参考までに『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』(フジ23:15~)は、
  平均して7%超えという驚異的な数字でした。
  局のエラいさんのアタマにはこれがしっかりインプットされており、
    さっさと二匹目のドジョ-をさがさんかい
  みたいな側面がなきにしもあらずかと(経営者はムリ言ってなんぼです)。

まあ、いきなりキメツがムリなのはわかってもらえても、
この時間帯のワクを維持するためには、
少なくともスパファミぐらいの数字(2.6%)は維持しなきゃいけない、
というのがリアルなところなんじゃないかしら、

それって、
昨今のアニメ事情をよくよくご存じの方にとっては、
けっこうキビしいハードルに思えるのではと拙は愚考いたします。

  マニアにもライト層にも安心しておススメできて、
  なおかつ減衰率抑えめでそこそこの視聴率がとれるアニメ

なんて、1ク-ルに数本あるかないかってハナシですしね。
アニメ慣れした視点だと良作はもっとあるんですか、
ライト層がハマりそう、という条件がけっこうキビしいんです。

本作『葬送のフリ-レン』と同じスキームでやって、
同等かそれ以上の結果が出せそうなのって、
今年度だと『リコリコ』か『推しの子』ぐらいしか思いつきません。
(あれ、独立局でやったのもったいなかったですよね)

  やっぱ『ヴィンサガ』とか重いしなあ……
  逆に『スキロ-』みたいのが『のだめ』的にウケるかも……
  あ、『無職転生』ならひょっとしていけるか。
  いやいや、そもそもキメツって、なんでバズったんだ?

  なんて考え始めると、とっちらかって収拾つかなくなってしまいます。

日本人は、決してアニメが『きらい』な民族ではありません。
映画の興行収入歴代ランキングで、
  ベスト20のうち14作品がアニメ(3DCG含む)
なんて国、ほかにないんじゃないかしら。
それなのに、
ライト層に安心しておススメできるテレビアニメが存外少ないんですよね。

彼らは『ふつうのドラマ』と同じ視点で見ますし、
マニア層みたく原作者や制作者に身内カンカクでゲタをはかせ、
曖昧さやいいかげんさを許してくれるといった寛容さはありません。

中国人が有り難がってマツタケ食べるとか騎士が土下座をするとか、
そういう基本的な考証ミスを
  『これは架空の国、ファンタジー世界だからいいんだよっ』
なんてリクツでは許してくれませんし、
モテ要素のない男の子のハ-レム展開なんか、たぶん理解不能です。

テイストはファンタジーでもSFでもラブコメでもなんでもいいんです。
ほんと、面白きゃなんでもいいんですが、
ちゃんとした考証と共感できる人物造形は必須条件。
  「いやなら見んな」
とか言われたら、はいはいそうですかと見るのをやめるだけのハナシです。

  拙自身、個人的には『だいすき』なんだけれど、
  だからといってライト層の方々にはおススメできないなあ、
  なんて作品が、ほんとたくさんあります。

  好きなものをスキというのは何も恥ずかしいことではないのですが、
  布教活動は控えめにするというのが、
  現実社会の荒波をのりこえていく一つのコツではないかと思ってもみたり。
  (あにこれは別よ、もちろん)


とはいえ、本作『葬送のフリ-レン』がライト層にもズバっとささり、
大きな成功を収めるだろうというのは、ほぼ既定路線。
二匹目、三匹目のどぜう狙いは、トーゼン『ある』と予想されます。

キ-局が出資してマスマーケットを狙う作品と、
これまでどおり狭い世界の中で、
ニッチなマ-ケットを狙う作品の二極化が進んでいくんじゃないかしら。

10年後ぐらいにアニメ史をふりかえったとき、
ひょっとしたら本作の放送が
エポックメイキングな出来事として語られているかも知れません。

  そんなことを妄想したりしながら
  次の放送をココロ待ちにしているワタクシなのでした。
  乱文駄文、そして長文、ほんとにほんとにごめんなさいね。



以下、オマケです(本作ほとんどカンケ-ありません)。
ほんと、単なるネタなので、
おヒマな方だけ開いてやってくださいまし。
{netabare}

本作のヒロイン『フリ-レン』の名前って、
拙はかってに英語で”Freelen”だと思い込み、
  自由な欧州水泳連盟ってなんだろ?
とか思ってたら、
ドイツ語で”Frieren(凍っている)”だったんですね。

いや、無知とはほんとおそろしいものであります。
というか、
ナマエの音だけでイミを判断するのって難しいですよね。

  ちなみに日本でよくある名前『雄大(ゆうだい)』は、
  英語圏の方々の耳には
  ”You die(おまえ、死ね)”としか聞こえないそうです。

  良く晴れた秋の日のセントラルパーク、
  やさしそうなお母さんが小さな男の子を追いかけながら、
   「おまえ死ね、おまえ死ね」
  と連呼している光景って、とってもシュールだと思いませんか?

  あと、日本名の『麻生(あそう)』さんは、
  残念ながら”asshole”に聞こえちゃうそうです。

  もしも麻生雄大さんがハイウエイでごついポリスに止められ、
  名前を聞かれて
   ” You die,asshole”
  なんて言っちゃうとタイヘンなことになりますので、
  全国の麻生雄大さん、渡米の際はくれぐれもお気をつけくださいまし。
  (気のつけよう、ないんですけどね)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

面白くてはいけない作品を面白くしてしまい、余韻が無くなったかも。

 コミック1巻あるいは本作1話は素晴らしかったと思います。最近「すずめの戸締り」もありましたが、古い時代を思い出し、鎮魂するという話が増えてきたのは、次の日本を作っていこうという雰囲気がやっとでてきたのかな、と思います。

 ただ、アウラ編のバトル要素満載と、オシリスの天秤(とは違いますが)のようなもので、少し安易な形で魔力を隠す意味を魔族との戦いの要素にしてしまったことで期待外れとなりました。何より「葬送」の意味を魔族を倒した数と矮小化してしまったのは、非常に残念でした。

 1級魔法試験も「天下一武道会」が始まったか…というがっかり感はありました。

 ヒンメルおよびその仲間を思い出しながらの「葬送の旅路」はつづけていました。
 ゼーリエのところで人は駄目だと言いながら、花を出す魔法が嫌いと言いながらツンデレのゼーリエで、エルフの生き方の寂しさの様な部分を一旦総括していました。また、フェルンとゾルトラークで「人間の魔法」「人間の強さ」について表現していました。ただ、それを露骨に見せすぎだろう、という気はしました。

 全体としてどんどんエモくなっていきました。全体に「いい話」にこだわりすぎて、サラリとしたのが良かったのに、人との関係が強くなった、ならざるを得なかった感じが平凡な面白さに近づいていったなあという印象です。言い換えるとキャラと思い出話に寄りかかってしまった気がします。

 アニメで言えばコミックではつまらなかった、1級魔法のところをかなり面白く仕上げたのは素晴らしいと思う反面、この作品における期待の真逆になってしまいました。テーマを丁寧に説明してくれてしまいましたので、感じる喜びが無くなってしまいました。

 つまり、キャラ萌えとバトルの平凡な面白さになたということです。テーマも感情も見やす過ぎて引っ掛かりが無くなった感じがしました。この作品は面白くすると、かろうじて残っていた引っ掛かりも余韻も消えてしまう気がします。

 コミックスの原作の第1印象はアウラ編から「面白くない」でしたが、それでも読み進められたのは、フリーレンが旅路の果てに見るものは何かが気になるからです。その点は未だ気になっている反面、同じようなテーマを延々繰り返している感じもあるので、きっぱりとダラダラしないで終わって欲しいと思います。

 評価はこの作品は結末を見るまでわかりませんので、保留です。が、オール3もどうかと思いますので、オール4にしておきます。





19話 本作のつまらなさと深さの両立が上手く言語化できないので、再度レビュー。

{netabare} 断念したにしておきながら何度も書き直してすみません。ちょっとこの作品は正しく言語化したいので。文句いいながらも見てますので、やっぱり今見てるにしておきます。

 フリーレンの旅が、アイゼンとハイターの弟子2人と共にあるのは、つまりヒンメルとの旅をフリーレンの内面で思い出す…つまり4人の旅を再現しつつ、ヒンメルの代替はないからでしょう。ヒンメルの言動の意味を今思い出しながらかみしめる旅です。

 なぜヒンメルが銅像を残したのかと考え合わせると、物語全体の発想はものすごくいいと思っています。ヒンメルが一番先に逝ってしまったのはこの構造を作りたかったからです。
 その旅の中で、ヒンメルとすごした10年を特別にして行くことが葬送なのかなと読み取りました。だから、結果的にエンデの城についてもヒンメルの魂と合うことはできず、旅そのものが葬送なのかな?と。だから、ヒンメルの死後のカウントが作品の時間経過の基準となります。

 
 そしてほぼ不死に近いフリーレンの長命による非人間性は下手をすれば魔族に近いです。子供のようなフェルンとシュタルクがなぜ物語に必要だったかと言えば、人間は知識や想い出を前の世代から受け取り、後ろの世代に渡して行く営みがあるということだと思います。魔法が魔族のものから人間が解析して進化しているという点が象徴的で、人間は生死…つまり世代があるから進化する…それをフリーレンが理解するという話を描こうとしているととりました。

 で、興味としては、フリーレンとフェルンが魔法の能力を隠すことに長けている点、ここに何かアナロジーがあるのではないか?と。感情を持たない魔族と組み合わせると、現代社会か資本主義的なアナロジーも感じます。そこが何を描きたいのかな、と思っていました。2023年は戦後78年という意味もあるかな、と思ったりもしました。フリーレンが千年以上生きていて生殖をしないという点で日本人のことかなと。ほろびゆく種族と言う意味でも。
 魔族も一部の人間のアナロジーではあると思います。騙すために人語を解する理性も感情も良心もない存在。

 そこで始まったのが、アウラ編で魔力を隠す意味とかバトルとか、なんか世界観が矮小化してしまった気がしました。原作を読んでいるときにここでかなり醒めて、つまらなさを感じました。期待が高すぎた落差なのかもしれません…もちろん、期待よりもっと高い視座を読み取れていない可能性もあります。

 そして今度始まったのが、一級冒険者ですねえ。ランク化です。まあ、なろう系のレベルウインドウと違い、フリーレンの過去の資格が役に立たないことを考慮すると、ランク化は学歴とか資格とかそういう本質ではないランク付けのアナロジーとも取れますけど。ただ、バトルもそうだしかなりテンプレ感が強いので、ここであーあと思いました。

 こうして文章に書くと整理がついてきます。やっぱり悪い話じゃないし、浅い話とも思いません。とにかくアウラ編まではかなり感動してましたし、展開が楽しみでワクワクしてました。

 アウラ編から一級試験まで間が空きすぎたのと、展開や想い出の描き方がパターン化したこと。バトル要素が強くなったりして、急激につまらなくなったなあ、と感じました。
 ただ、魔族の1人1人が何かを表現したいような気はしてるんですよね。そこがアウラの魔力比べでよくわからなくなってしまいました。

 この後の話も2期3クール目ということになるのでしょう。設定とアナロジーから言って、浅くはないのはわかっています。まだまだ考察すべき部分もあるでしょう。魔法がなんのアナロジーかは読み取りたいところです。

 が、不思議なくらい面白く感じないんですよね…キャラが淡々としているから?何か視点がかわると面白くなるかも…というポテンシャルは感じます。私の読解力の無さなのかなあ…{/netabare}


21話 21話は面白い。それ故に唯一無二の作品ではなくなってしまった。

{netabare}  21話は面白いです。マンガでは退屈でしたがアニメの動きが入るとかなり良くなっています。つまり言い換えると、その面白さとはキャラ萌えとか戦闘シーンのカッコよさあるいはフリーレンの魔法の俺TUEEEでした。
 その面白さは本作に求めているものではなく、葬送=想い出を振り返ることで勇者の想いを理解するということとはちょっとかけ離れています。

 1級魔法士という設定が持つメタファーはもちろん感じますし、強さや力の使い方などの思想的な部分なども読み取れますし、おじいちゃん魔法士のセリフからしてもちろんキャラ萌えだけではないと思います。人間社会側の様々な人間の考え方の違いをしっかし考えて作っているところは興味深いです。

 また、1級試験はちょっとサブキャラが濃いですよね。濃すぎる感じです。その濃さがまた面白さになっているのでしょうが、その描き方に全部が持っていかれてしまった気がします。

 葬送の他に魔法というテーマ性が消えているわけではないし、そこの仕込みもあると思います。が、やっぱりこういう派手な面白さは他の作品でいいかな、と思います。

 つまり、21話の面白さに象徴されるところが、本作の唯一無二の作品になり損ねたという意味で私にとっては面白くなくなったということかな、と思います。{/netabare}


23話 マンガ版より分かりやすく面白い…うーん、再評価してもいいかなあ

{netabare} 22話のような話はいいですよね。この作品を見始めた理由に近いエピソードでしょう。
 一方で23話です。まあ、作画すごかったですね。特に最後の場面のフリーレンモドキは鳥肌が立つくらいにカッコ良かったです。

 どうなんでしょうね?この作品の評価ってやっぱり結末を見るまでは保留にすべきなんでしょうか。アウラ編で魔法の設定が安っぽくなったこと、バトルが長かったことなどで、脱落しかけましたし、途中のエピソードがちょっと冗長すぎたのはありますけど、この数話の出来は本当に素晴らしいと思います。マンガ版になかった迫力という点でアニメータは本当に良い仕事をしていらっしゃると思います。

 正直マンガ版だと1級試験編そのものがあまり面白くなかったですし、試験が入ることでジャンプメソッド的な引き延ばしに感じて作品の質が落ちたと感じていましたが、そうとも言い切れない面を上手く拾ってもいる気がします。その点でデンケンの使い方は秀逸かな、と思っています。

 うーん…評価は一旦ニュートラルにして、マンガではないアニメ版のフリーレンをもう1度再評価してもいいかな、と思わせるくらい21~23話は良かったですね。

 一旦、ニュートラルという意味のオール3に評価は戻しておきます。また、改めて。 {/netabare}



24話 フェルンの性格はなぜああなのか?なぜゾルトラークだけなのか?
 
{netabare} なるほど…フェルンの嫉妬の描写ですけど、家族というか自分のテリトリーの侵害に対して敏感なんでしょうね。これは両親を早くに失くしたことに関係があるのかな?ハイターの杖とかプレゼントへのこだわりというか執着もそうですよね。

 夜更ししてジュース飲むと怒られる理由です。ここの性格造形の作り方はなるほどなあ、という気がしました。育ての親のハイターの教育で「ちゃんとしてない」ことに対して許せないということでしょう。
 もちろん大食いなのも甘いモノ好きなのも、幼少期の苦労つまり食料不足が影響していると想像ができます。となると愛情への飢えもあるので、シュタルクとの恋愛は疑似恋愛の気もしますけど。

 夜更しジュースの件は、今回フェルンも贅沢していましたから、どちらかといえば自堕落だから起こったのではなく一人だけで楽しんだから頭に来たのかな?

 こういうことの裏を返せばフェルンはフリーレンを誰よりも理解している、ということでしょう。だからラストの「フリーレン様を…」になるんだと思います。フリーレンも嬉しそうでしたし。

 一方でフェルンの設定としてなぜゾルトラークと一般的な防御魔法なのか?ですね。今回の「フリーレン様を…」でふと思ったんですけど、フリーレンとゼーリエの設定から言って、魔族とかエルフに対抗できる魔法を人間が持つなら、魔法のバリエーション、つまり種類の多さじゃなくて、一つの魔法を極限まで極めるという方向性しかない、ということかもしれません。

 そうなると初めに出てきたゾルトラークを80年間改良を続けてきた、人間の魔法という意味と重なってきます。これは人間の命の短さで、でも組織的に習得できるものとエルフの長寿で孤独な生き方の違いのアナロジーにもなっているのでしょう。

 ゾルトラークの説明があったエピソードからそこは意図していたのかな?中国拳法のように「一意専心」的なことと、師匠の魔力を隠すという意味もちょっと中国拳法的ですよね。練習も功夫も人に見せるなというのがあります。

 まだ、野心があるゼーリエには魔王は倒せなくて、フリーレンなら倒せるということと、平和の時代の魔法使いという矛盾の説明が何となくわかった感じですね。なんとなくですけど。

 つまり1級試験編の2次試験はフェルンの描写の為の回ということかあ…連載時にバトルで話数を引き延ばしていたわけじゃない…のかもしれませんがどうなんでしょう? {/netabare}

25話 バトルが長すぎてテンポが…テーマ的には同じことを繰り返してますし。

{netabare} 話が進まないですね。やっぱり面白くない…という気もしてきました。21~24話はアニメの出来は良かったと思うのですが、23話のフリーレンの複製登場からが余りに長いです。

 花畑と人間が魔法を得て強くなってゆくという話は、かなり前の回で一回なぞった話ですからね。その重複感はやはり1級試験編は強いかもしれません。アニメの出来はもちろん作画は目立つところですが、テンポというかスピード感もあります。原作が冗長だったところを更に引き延ばしている感じがすごかったです。

 やっぱりアウラ編の途中からバトルが長くて、妙にテンポが悪くなるのとセリフで全部説明するのでどうかな、と思っていた悪いところがこの数話極端に出てますね。アニメになって余計感じました。 {/netabare}


26話 やっと1級試験も2次試験が終わりました。

 魔法とイメージがこの数話にはテーマとして出てきてますね。フリーレンを殺せるというイメージ。そして布を切るというイメージ。それとエルフと人間の魔法に対するスタンスの話もありました。で、もちろんフェルンがゾルトラークを極めるということでしょうね。その辺が本作はテーマとしてありそうですね。そこをはっきりさせたのが1級魔法試験かな、という感じでした。このテーマ性は悪くないと思います。ただ、試験編は長いなあ…やっとここまで来たかあ…

 なぜか模倣フェルンが出てこなかったのはフェルンがそこまで上手く魔法を隠せているということ?一瞬メトーデを狙っていたけど攻撃を受けきったように見えましたけど…拘束魔法が上手くいく前に攻撃は受けたみたいですよね。それをよけ切っていた?メトーデが強すぎるってこと?それともたまたまなんでしょうか。

 作画はやっぱりバトルシーンは力が入ってますけど、私は惹かれないですね。むしろ作戦会議の時のフェルンの表情の変化が良かったですね。









前回のレビューです。

正直に言うと原作アウラ編の途中からつまらなくてしょうがなかった。

{netabare}  2クールらしいし人気作になったので一人くらいいいでしょう、遠慮なく言えるので今言っておきます。
 
 正直に言うと原作はアウラ編の途中から凡庸でつまらない作品になったなあと思いました。つまらないとは言いずらい…つまらないと言ったら負けかなとは思い、言葉を濁しましたが。

 作品として評価したのは冒頭だけです。以降はなんだかなあと思って読んでました。で、アニメが人気なので見てみればちょっと見方が変わるのかなあと期待したので、チェックはしてみました。

 要するに原作は人気作故に「葬送」の意味を途中で変えてしまったのではないか?と思います。そう、バトル控えめで過去の戦いと死んだ仲間の意味を振り返りながら旅をするだけだから面白かったんです。それが「葬送」かなと。

 アウラ編以降、ジャンプ系?という感じでバトル要素が色濃く入って来て、この話以降も変な言い方ですけど、どんどん凡庸になって行く気がしました。

 ちゃんと人気作になったとのことで、アンチの批評が少しはあっていいでしょう。私はこの作品、冒頭ではポテンシャルが非常に高い素晴らしい作品だと思っていました。人気故に名作になる道をすて引き延ばしによる凡作化を進みつつある作品だと思います。その落差にガッカリしたので、断念したにしていました。で、改めてアニメを見てもやっぱりがっかりかな、と。原作よりは演出面等でがんばってますけどね。ただ、結末次第では盛り返せる部分もあると思います。{/netabare}
 


第5話 原作マンガが良すぎるのでアニメは休みます。

{netabare} 別にアニメがつまらないわけではないですが、雰囲気としては原作コミックスが好みということです。
 ただ、やはり「推しの子」と同じです。1巻2巻あたりがピークな気がしたというのも同じくアニメを追わない理由です。
 原作も11巻既読しましたので後は完結したらでいいかな、と思っています。理由はネタバレになるので言いません。ただ、週刊連載の人気作の悪いところが出始めています。

「葬送」の意味は魔族を一番葬ったからということですが、それはダブルミーニングというかむしろ後付けでしょう。エンデの魔王城とは、「モモ」のミヒャエル・エンデからのネーミングだとすると、時間の価値の話になるはずか、当初はそれを想定していたと思います。

 目指す目的が死後の魂と話をするということですから、フリーレンの中にいる想い出と向き合う話、死と時間を理解する話になると思いますので「葬送」の意味が「人を見送る意味」じゃないと作品の価値がありません、と私は思います。

 ということで、原作が良すぎるのでアニメを見る意味がないと感じましたので、やめておきます。{/netabare}
 

視聴前 私は冒頭が好きです。「間」と「静けさ」がキモになる作品。

{netabare}原作途中まで既読。多分全部読むでしょう。

 この作品は面白いですがキモはテンポです。間延びがあると間抜けになります。11巻ですか。ちょっと2クールとか2期とか考えると色気がでてしまう巻数です。人気作だけに下手をすると変な尺稼ぎで時間を伸ばす可能性がありますので、それだけが心配です。
 本作は淡々とテンポ良く静けさを感じるくらいに表現されるのが面白い作品です。そこが上手くできているかどうかがポイントになります。第1話に力が入りすぎているのがちょっと心配です。「チェーンソーマン」になりませんように…。

 それと、どこまでになるかわかりませんが「推しの子」と一緒です。あの作品よりも緩やかですけど、冒頭とそれ以降楽しみ方が変わる作品です。といってもテーマは同じなんですけど…単純に面白いのは後からですが、私は冒頭が好きな作品です。
「さよならの朝に約束の花を…」をこの時期にレビューしたのは、この作品の下準備と言えばわかりやすいかもしれません。

 過大評価、期待過多はやめた方がいいです。「感じる」作品でエンタメとしてはそれほどです。「タイパ」重視の人にはまったく向かない作品でしょう。制作者側もそこは理解していると思いますが…{/netabare}


第1話 素晴らしいアニメだけど、面白くはない。過大評価はしない方がいい。アニメはマンガに比べて格段に情報量が多いのがどういう影響になるか。

 初回…というか2日前、金曜ロードショーの放送の時に、戦後78年のアナロジー云々と書きましたが、やっぱり再視聴してみて、この作品は頭を使わない方が良さそうですのでレビューを書き換えました。
 考察するよりも、生きるということと時間経過の意味を感じる方が良さそうです。
 1点だけ。魔法とはなにか?魔力感知とは?魔族は?そこのアナロジーは嫌でも考えてしまいます。

 そして、やっぱり面白くはないです。エンタメとして評価するなら退屈です。それでも「いい作品」だと言えます。3回目ですけど全然OKです。
 ストーリーもテーマもキャラも抜き出してしまえばありきたりです。過大評価、期待過多、そして何よりも他人の意見。見方は人それぞれですから、こういったものは排除した方がいいと思います。向くか向かないか。まず自分でそれを判断しないと苦行になる可能性があります。
 特に情報として作品を観賞する「タイパ」重視の見方をする人は早々に退散した方がいいと思います。

 アニメ版、ちょっとフリーレンの顔が丸くて笑ってしまいますが、時間の経過の感覚はゆったりしていてけど、場面のテンポは速くて上手く原作を表現しています。
 音楽や声優さんの声質、演技。効果音、色、何より動きなどアニメならではの情報量の増加しているのが下手をすればノイズになります。(1例を挙げると30分単位の2話。岩を魔法で打ち抜く修行をしているところのシーンが顕著です)
 また、制作者の解釈が分かりやす過ぎて、原作より文学性は落ちている気がします。

 ただ、この作品は視聴中は頭を使わず受動的に見て、後から味わった方が良い気もしますので、そこはアニメのアドバンテージでしょう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32

75.7 2 ダンジョンで仲間なアニメランキング2位
ダンジョン飯(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (285)
953人が棚に入れました
ダンジョン飯。 それは、"食う"か"食われる"か――― ダンジョン深奥で、レッドドラゴンに妹が喰われた! 命からがら地上へ生還した冒険者のライオス。 再びダンジョンへ挑もうとするも、お金や食糧は迷宮の奥底……。 妹が消化されてしまうかもしれない危機的な状況の中、ライオスは決意する。 「食糧は、迷宮内で自給自足する!」 スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン! 襲い来る魔物たちを食べながらダンジョン踏破を目指せ、冒険者よ!

声優・キャラクター
ライオス:熊谷健太郎
マルシル:千本木彩花
チルチャック:泊明日菜
センシ:中博史
ファリン:早見沙織
ナマリ:三木晶
シュロー:川田紳司
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

重層的なストーリーと優れたアニメ技術。最高の作品です。

 この作品は、ファンタジー世界で架空のグルメをやっているというのが第1階層の見方だと思います。そして、極端な各キャラがギャグとして機能していることでしょう。これが表層です。
 マンドレイクのところでマルシルが伝統的な食物の採集方法を提示したのをみんなで馬鹿にしていました。ですが、結果として伝統的な方がおいしいということで、効率によって失われるものがある、などの問題を提起していました。

 第2階層ではそれぞれのキャラの性格造形がどういう過去があるからなのか。そのヒューマンドラマを楽しむということだと思います。なぜ、そのキャラの言動はそうなのか。センシ、マルシルを中心に描かれました。もちろんそのほかのメンバーもです。
 加えて、ライオス、ファリンの兄妹の性格造形も明らかになりましたが、天才型の孤独ですよね。
 シェイプシフターではペルソナ問題、人からの見た目が表現されれていました。

 第3階層では世界観です。ダンジョン、種族、歴史。そういったものの作りこみです。どこまでも緻密に考えられているだろう生態系を含め、ああ、そういうことか…ということです。もちろん、ゴーレムの畑などはわかりやすかったです。
 そこに狂乱の魔術師や1000年前の王国などが重なることで謎としても機能しています。ダンジョンは欲望をかなえる。金がとれる。狂乱の魔術師を倒せば主になれる。つまり、オークたちとの闘いの場面も含め、人間社会の縮図でもあります。

 第4階層として、生きること、食物連鎖の部分です。これは冒頭でマルシルが墓場の植物を食べるのを嫌がったことと、食人植物のところで人を吸収したものは、人を食べることと同義か?という問題がありました。そして、センシの過去の物語。加えてファリンをもとに戻す、イヅツミとファリンの魂と体の結びつき。これが生命のサイクルという哲学として、ダンジョンの生態系と結びついてきます。

 これはまだ原作者の意図がつかみきれないのですが、チルチャックが24話で「なんの肉だ?」と言っているのは、おそらく人肉でしょう。イヅツミの毛が伏線なんだと思います。
 原作者はカニバリズムにも何かあるのでしょうか。緊急避難です。日本では「ひかりごけ」や海外でも「アンデス墜落事故」などが有名ですが、〇〇〇〇の〇ープ問題にも通じますが、どうもこの点、原作者はこだわりがあるようです。ファリンを食べるという点でも、どこまでが人でどこまでが魔物なんだというあいまいな境界線の問題を提示しています。

 カニバリズムというより、食物を吸収することで違う性質をもつ、つまり生命の連鎖とも取れます。大きな命題は受け取れていると思うのですが、そこにどんな意図があるのかがつかみ切れていないもどかしさがあります。

 生きるための食事。採取し調理して食べる。人間はそのシンプルなことだけで生きられます。ですが、欲望にとらわれると…黄金の都と永遠の命とは…それは人への執着も含めてなのかもしれません。ファリンを追いかけるライオス一行と、王を生かそうとする狂乱の魔術師に違いがあるのか?


 ざっと振り返るだけで、読み取れることがいくらでも出てきます。重層的なストーリーと優れたアニメ技術。最高の作品です。テーマやキャラ、一貫性そして作画、音楽、演出、構成などを含め、完成度で言えば、ちょっと他に類例がないくらい素晴らしい作品だと思います。

 ということでテレビアニメNO1作品の一つとして推したい作品でした。2期決定もいつになることやらという感じですので、心待ちにしつつ原作を読み込みます。





1話 グルメ×異世界を楽しむ?それとも教養が試されている?

{netabare} 本作原作は未読ですが、原作者の九井諒子氏の短編集2作が好きで読んでいました。神話・聖書・民話などの物語、SF、そして社会問題を上手く絡めていて、かなりハイコンテクストで教養が試されるような作品集でした。

 その九井氏の作品ですから、一筋縄ではいかない…と思って見始めたら、うーん…うーん…なるほどわからん。グルメマンガ×異世界もの…しかもそれを架空の魔物でやろうというのは分かりますが…
 調理法を見る限り、現実の食べものを参考にして設定を面白がって作ったのかなあ…という気がします。何か自分で独自の「系」を作るのが好きな人なのかもしれません。

 単純にそれを面白がればいいのか、食文化等に対する何等かのメッセージが暗喩されているのか…まあ、まだ1話ですからいいんですけど、氏の過去作を知らなければ1話切りかも…という気もします。

 ちょっとエルフのお姉さんのキャラに現代女性の何かが乗っかっている気もしますが、キャラとしてはそれほど目新しい人物造形ではないのでわかりません。それにしても、このエルフのお姉さんの声優さん…低い声がいいですねえ…千本木彩花という方ですねえ…アニスフィア・無名・キルコの人ですか…結構グッときます。

 アニメのレベルは高いですけどね。グリッドマンユニバースの最後の場面で本作が映ってましたので、力が入っているのでしょう。



追記 原作者は物事を見る時に視点を変えて「行為」の本質を抽象し、その行為の意味をズラすとか違うものと組み合わせる…という人な気がします。

 食べるという行為は生命を維持すること。つまり魔物も生命である以上食べているはず。だから、魔物は食べられる。
 料理という行為「食べられないものを食べられるようにする」「おいしく加工する」である。だったらダンジョンにもグルメは有るはずだ、ということでしょう。
 さらに「グルメマンガ」「料理動画・番組」と「異世界もの」はどちらも人気ですから、組み合わせたんでしょう。

 だったら、出落ちのはずなんですけど、短編ばかりの原作者が長編を描けているということは出落ちではないと思います。そう考えると2話以降が楽しみかも。 {/netabare}


2話 コメディをやろうとしているのか、文化・文明を俯瞰しているのか。

{netabare} 料理という点でいえば、正直異世界グルメ、異世界調理というのは何の役にも立ちません。食材の知識はもちろんです。そこに何を見るか?ですね。もちろんエルルをコメディリリーフにしたギャグは面白いですが…ちょっと考えてみます。

 前半。栄養素が云々とかはそれっぽくウンチクを入れているだけですね。本当に読み取るべきは「古来から伝えられた技法は手間のようでもそれなりの理由がある」と言う事でしょう。効率化によって失われた価値があるということが主要なテーマだったかな?と思います。

 後半…はどうでしょう?専門性のある人間の繊細な努力が無駄ということが言いたいわけでなく、むしろ逆かも。適当な仕事の進め方で大雑把に何とかなっているように見えても、最終的には専門知識が必要になる。あるいは協力によって出来上がる、料理とは高度な人間の共同作業だとも取れます。

 あるいは罠というものを調理の道具に変える視点の問題なのかもしれません。バジリスクの尾と頭の関係も視点と先入観の話になっています。

 ということで、考察しようと思うといくらでも考察ポイントは出てきます。どうなんでしょうね?それはコメディをやろうとして原作者の教養がにじみ出ているだけなのか、それとも料理という文化・文明の視点を変えて俯瞰しているのか。

 さらに上の視点で言えば、食という人間に必須の営みに見える滑稽さと同時に努力と情熱を描いているのかもしれません。{/netabare}


3話 気楽に見ればいいかな…という感じです。

{netabare} 今回を見る限りあまり深い含意を込めようとしているわけではなく、エピソード作りの土台として教訓的なものを使っている、というスタンスが本作のような気がしました。

 世間に流布された風説や先入観を観察と実体験で打破すると言えば聞こえはいいですが、よくある話ではあります。成長という時間の流れも感じますけど。ただ、この3話は新キャラ?登場回の位置付けだった可能性はあります。

 いまのところ1回見る分には面白いですが、じゃあ、何度も見返して考察してテーマを深掘りしてという作品ではなさそうです。キャラに惚れるとかギャグが極めて面白いというわけでもないので、次回から気楽に見ることにします。で、気付きがあればレビューして考えてみます。

 ただ今回の甲冑についての生態はこじつけがひどかったかなあ。生物は事実は小説よりも奇なりがありますけどね。頭を探すとか、一列に並ぶとかどういう生態だよ…と。説明はありましたけどあまり納得感は無かったかな。やっぱり気になるのは次週以降アレはどうなるんでしょうね?{/netabare}


4話 ダンジョンが世界の縮図であるという少々重い感じがする話です。

{netabare}  気楽に見ればいいかなと3話で思いましたが、また随分と真面目な話をもってきました。

 前半は汚物の処理をして循環させないと暮らせないし、それが食物の連鎖になるという点ですね。人工の環境内だからこそ工夫と人手がいるという話でした。里山問題なども想起します。ゴーレムが減るというのは農地や自然破壊のアナロジーにもなります。つまりいずれは環境が悪化するということです。

 後半は民族紛争のお互いの理屈です。ただ、食べ物と子供の無邪気な疑問。なぜ奪うのか、なぜ仲良くできないのか。当然の疑問に対して本作では丸く収めましたがそれでも戦うのが人間です。

 中盤のところはその理から外れた人間たちの生きる価値、儚い運命ともとれますが、あの部分の描き方は少々分かりずらかったです。

 ということで、ダンジョンが世界の縮図であることが提示されていたと思います。軽いかと思えば重くなる不思議な作品ですね。原作者の本領はこっちの少し重い方な気がします。

 そう言えば2話で「毎回同じところで全滅」3話で「初めての死亡」というセリフがあったので当然普通にダンジョン内なら生きかえるという前提でいいんですよね?酒場のシーンはそういう理解で見てましたが…{/netabare}


5話 重層的にいろんな含意がある作品。見る側のセンスと教養が必要かも。

{netabare}  思っていたよりもというか、九井諒子氏らしいというか、かなり含意がある作品ですね。テーマというより世界の作り方に「視点」を感じます。となるとご都合主義に見えた3話の食べられる鎧の話も、生物の不思議な生態への感動のようなものを含んでいたのでしょう。宝の擬態にもそういう面を感じました。

 さらに少し考えを深めると金と欲についても考えさせられます。「あるわけがない」宝に気持ちをたやすく奪われる人間の弱さですね。

 そして、今回は「取りつかれる」でしたね。「イワシの頭も信心から」でもいいですが、むしろ今いない人に無意識に頼ってしまう心理が人間を弱くしてしまう点を描いていました。しかも、その流れでファリンというキャラを上手く描いていました。加えてグルメと絡めているのも工夫でした。重層的にいろんなものが含んでいる気がします。

 アイスクリームは霊が現れると気温が下がるという風説からの連想だと思います。

 4話、5話とどんどん面白くなってきました。キャラ萌えとお話だけでもちゃんと作品になっているのがすごいですね。ただ、うーん…どこかのタイミングでちょっと立ち戻って考察したいなあ…コミック原作はもったいないので、現状では保留ですね。見る側のセンスと教養が必要かもしれません。ついていけるかなあ… {/netabare}


6話 アニメのクオリティが高い回だったと思います。面白かった。

{netabare}  今回は演出と作画、非常に良かったです。あっという間に時間が過ぎました。マルシルがとても可愛かった…というよりかなり女性らしい(死語?)感じがしましたね。今回特にマルシルの横顔がかなり西洋人っぽい造形だった気がします。後半の作画はかなりデフォルメしてましたね。

 で、絵の内部は何かの伏線になっているのでしょうか?ダンジョン自体の正体がまだわからない状態ですし、内部の人は妙な存在感がありました。ダンジョンの来歴と関係があるのか。あるいは絵画=バーチャルリアリティの様なイメージとも取れますけど。ここは無理に深掘りしないで後で何かないか楽しみにしておきます。

 後半はチルチャックの性格が災いした感じでした。彼はこだわりもそうですけど、人に頼ることを知らないで危機になる感じですね。今までで一番おいしそうな回でした。{/netabare}


7話 1つのエピソードとしてアニメ全作品の中でも出色な出来でした。

{netabare}  今回は最高に面白かったですねえ。グリッドマンユニバースのEDで出てきたシーンですね。完パケかどうか知りませんが、ということはこの作品は制作が随分先行していたのでしょう。総作画監督が1人ですしね。なるほどクオリティが高いわけです。

 それと前回でてきた絵の中のダークエルフって、OPでチラッとでてますね。やっぱり主要人物なんでしょうか。

 ということで食材に対する感情の問題が前半でした。今回は馬と亜人です。現実世界でも韓国では犬食が法律で禁止するとかしないとか、日本でも馬はアメリカ人からすると許せないとか、鯨の商業捕鯨の再開などで、結構ホットな話題です。それとイカタコ食ですね。特にタコなどイタリア人と日本人、中国の一部くらいでしょうか。

 人間から見ると慣れて心が通いあっているように見えた動物が、単なる捕食のための行動だ、というのも面白いですね。哺乳類と食虫植物との対比のセリフがありました。それに対して分からないのはライオスだけとチルチャックは言っていましたが、結果的にあの馬と食虫植物の行動は一緒でした。

 漁の節度もあったし、食物連鎖の話がありました。これは明示的でしたが、この食物連鎖の説明が6話までで描かれてきたことの総括のような感じでした。寄生虫は…うーん。

 そして、石鹸と魔法のところです。魔法はセンシからすると自然の理に反するようですね。そしてヒゲを洗っていない。だから、魔法を受け付けない=自然と共生しているという意味でしょう。それが文明の力として石鹸を受け入れると魔法が上手くかかる。これを堕落とみるか進歩と見るか、ですね。やっぱりこういうところに本作の含意のレベルの高さが現れています。

 一番初めに死んだ人がどうなるのか、という説明不足も回収されていました。彼らがまた死んでたのが笑えますが、彼らの経験・知識不足あるいは多様性不足も見て取れますね。

 それにしてもマルシルの戦闘シーンよかったですね。面目躍如でした。今回は話も演出も含意も全部良かったです。今回は1エピソードとしてあらゆるアニメ作品の中でも出色な出来でした。最高だったと思います。

 どんどん面白くなりますが、含意が多く教養とリテラシーが必要なので振り落とされる人もでてきそうですね。 {/netabare}


8話 ダンジョン=バランスドアクアリウムということかな?

{netabare} 8話を見る限り、ダンジョンは大魔法使いの実験場的な物なんでしょうか。要するにボトルアクアリウムというかバランスアクアリウムということですよね。養殖というか栽培というかそういう発想ではなく、世界の環境を知るためのミニチュアの環境がダンジョンと言う事なのかもしれません。だから、食物連鎖の話をこんなにしつこくやったんですね。

 それと人間の欲望とか民族闘争みたいなもの、絵画の世界の歴史の様なものが絡まっていますので、ダンジョンの正体が面白そうです。

 内容が深い…というよりもゲーム世界的な異世界設定とこの設定を絡めてストーリー世界を構築いしているところが本当にすごいと思います。

 キャラ達の過去と絡めて非常に面白い回でした。ライオスが主役かと思ってたし定義上はそうなんでしょうけど、マルシルとファリンが真の主役っぽいですね。OPの演出もそんな感じがします。{/netabare}


9話 キャラの言動・感情・心の動きが不自然に感じる回でした。

{netabare} SFやファンタジーにおいて設定が荒唐無稽とか、話が多少ご都合主義とかは物語性がしっかりあれば全然OKだと思います。ただし、人の言動というか感情の動きが不自然なのはいただけません。

 その点で今回のナマリとタンス夫妻はちょっと不自然だった気がします。だったら再開のシーンをもっとマイルドにしても良かったのかなと思いました。
 もちろん友情というかかつての仲間に対する感情とか、表面と内面のズレの様なものはちゃんと感じられましたけど、どことなく不自然な感じがしました。

 鍋の設定は面白いですが、やはりどこかナマリの心の動きが不自然だった気がします。ファリンの人柄というのも強調されていましたので、後で今回感じた不自然さは回収されていくのでしょうか?

 死と魔法が明確に説明される重要な回でしたが、話の出来は全9話の中で一番「ん?あれ?」と感じた回でした。今後、理屈優先でキャラの感情・言動が不自然にならなければいいのですが。 {/netabare}


10話 ドラゴン戦が終わったらコミックス買っちゃおうかな?

{netabare}  カエルでちょっと「このすば」を思い出してしまいました。マルシルが相変わらず可愛くて何よりでした。

 世界観も徐々に見えてきました。まだまだ謎は多いですが、全体の形は見えてきました。あとはどういうストーリー、設定が待っているかです。2クール放送の発表なのでじっくり楽しめています。

 いよいよですね。レッドドラゴン戦を見たらコミックス買っちゃおうかな、というくらいには楽しめています。ナマリはちょっと前回の唐突感がありましたが、キャラとしては根は良い人っぽいですね。あるいはファリンの人柄なのでしょう。
 キャラ達が良い人過ぎるがちょっと世界観と合わない気がしますが、そこがファリンなんでしょうか?{/netabare}


12話 緻密な設定と世界観が素晴らしかったですが、蘇生をどうとるかですね。

{netabare} ちょうど折り返しということで、話の区切りも丁度よかったです。構成に不自然なところもないので、これはかなりの脚本・構成力だったと思います。

 お風呂…サービス回…なんでしょうけど、まあ、色っぽくはないですよね。この2人。マルシルは髪型とか、悲壮な表情に色気がある感じでした。

 今後については、壮大な世界観とこの後のエルフとはどういう存在なのか?がテーマになってくるのでしょうか。最後に出てきたタークエルフは絵の中の人?長命で長い間生きているということなんでしょうか。

 で、その世界観と設定の緻密さ、伏線などに魅了されてきましたが、ここに来て出てきた「古代魔法」ですね。これをどう考えるか。設定を後出しの設定で解決したように見えなくはないです。
 ただ、マルシルのマンゴラドラのやり方とかその辺りに古いタイプの魔術を使う仕込みがあった気もします。そこは評価をする前に古代魔法がフェアな設定で納得いく伏線があるのか、後出しジャンケンなのかは検討したいと思います。

 評価は暫定です。{/netabare}


14話 2クールで終わらないなら、もう原作読んじゃおうかな。

{netabare} マルシル成分が足りない不満足な1話でしたが、いろいろキャラの相関が見えてきましたね。

 1クールを終え、2クール目の始まりを見ると、王道のファンタジーノベル…という感じの展開ですね。しかも、区切りが無い感じで。作品の楽しみ方としては、いろんな伏線が収束する感じと島主とかエルフとかダンジョンとか結果的にどうつながるのかというカタルシスを得られるか、ですね。

 登場人物が多いし設定が入り組んでいる割に、話が整理されて面白いと思いますが、この手の作品は結末を見ないことには出来の評価が難しいです。
 で、2クールじゃあ1区切りは無理かな?14巻だそうですし。それともアニメで何かの結末はつくんでしょうか。これは連続で結末まで見ないと、熱が冷めるのがもったいない気がします。場合によっては原作を読んでしまおうかな…今週考えます。{/netabare}


15話 ギャグ回面白かった。マルシルを堪能できました。

{netabare}  先週マルシル成分が少なすぎ多分、今週は最高でした。こういうギャグ回があるのも悪くないです。一応、蛇のピット器官のような秀逸な設定もありましたが、それよりもカボチャ的な物の絵面ですね。本当に面白い回でした。 {/netabare}


16話 ここにきて面白さが加速中。最高です。

{netabare} 面白さがここにきて加速中です。非常に面白い。面白過ぎます。話そのものも面白いですが、禁忌の魔法という設定とファリンの現状で否が応でも盛り上がります。

 黒魔術をもっと早くから仕込んでいれば最高だったんですけど…それともどこかに1か所でもマルシルが黒魔法を使うことを躊躇する場面とかそれらしいセリフとかありましたっけ?絵のところとか…まあ、後で通しで見てみます。

 本気で面白いです。この数年で見たなかでトップクラスに面白いです。{/netabare}


17話 名作ではないがエンタメ作品としての完成度は最高峰でしょう。

{netabare} 冒険譚はこうじゃなくちゃっていう感じです。はじめは世界観とか設定に興味がありましたが、どんどんキャラに入り込んで、今はストーリーが最高に面白いです。原作がすごいのかもしれませんが、アニメーションの出来も素晴らしい。

 センシがずっとおにぎり持っているのに笑ってしまいましたが、そこにほのかな含意と哲学があります。そう…いろんな視点で考えるヒントは散らばっているんですけど、そんなことを考えなくても面白い。2クールで1回もダレないのは素晴らしいです。

 アニメの作品として感動とかメッセージ性は名作認定はしないと思いますが、全体の作り込みと作品のクオリティーはすごいと思いました。このまま一機にラストスパートですね。


17話 再レビュー やはり名作かもと思います。圧倒的な作り込みの世界観が生み出す想像の広がりは他に類を見ません。

 名作とは何かというのは難しいですが、テーマ、メッセージ、文学性、いろいろあると思います。本作はこれらの要素については名作という水準ではないかもしれません。

 ですが、本作の圧倒的な世界観の作り込みが醸し出す想像の広がりを考えると、それはテーマにもメッセージにも文学性にもなりえるかもと思います。この17話は本当に素晴らしかった。単話でみれば最高水準だと思いますし、それを最高水準に押し上げる要素が1話から丁寧に積み上げれらた世界観であると思います。

 うん。やっぱり早々に原作を読みたいですね。アニメ終わるまで我慢できなくなりました。{/netabare}


18話 22時30分丁度に視聴するくらい楽しみ。原作本手に入れましたが…

{netabare} やばいですね。面白さなら過去トップ10に入る作品になりそうです。珍しく登録されるのを待ちわびています。原作を手に入れたのですがアニメの楽しみが減じてしまわないか心配で今部屋に積んである状態です。
 14冊赤茶色の表紙に手が伸びそうです。表紙絵を見る限りアニメの方が魅力的かもしれませんね。

 今週も人間観察のいい加減さと適格さの両面から頷ける、いい視点の話でした。緊迫感が続いたので息抜きでしたが、中身は濃かったと思います。昔の方がアニメは面白かったというのは一面の真実でもありますが、こういう作品が現れると進化も感じます。過去類例が無い作品だと思います。

 絵の件もちゃんと伏線だったし、この作品の世界観は感心するしかないです。{/netabare}


19話 マルシルがいつの間にか主役に?

{netabare}  なんかすっかりマルシルのファリンへの想いがストーリーの中心になってしまいました。マルシルが主役といってもいいくらいです。それが面白さにつながっているから大したものです。

 年齢問題と黒魔術のコンプレックス、ファリンの件の心の傷などをうまく表現していました。なかなか繊細なキャラ造形だと思い、改めて感心しました。
それとマルシルがエロくてよかったです。

 蜃気楼は巨大なハマグリの吐く幻というのと、悪夢を見せるもの…夢魔あるいはバクのような設定を組み合わせた感じでした。普通おなかをに重いものを乗せるとそれが悪夢の原因になりますので、そのあたりも考慮しているのでしょうか。
 その蜃気楼の原因である蛤を食うといのがまた…すごいですね。{/netabare}


20話 なぜマルシルはそこまで優しいのか?

{netabare} 1話2話を見返したのですが、いまさらですが初期設定で1000年前の王様とうのがあったんですね。そして、ダンジョンがかなり特殊な成り立ちになっているということも。はじめの方は集中してなかったのでいまさらですけどね。
 各話に考察する視点はあるのですが、やっぱり大きな要素はこのダンジョンは何なんのか、なんでしょう。

 そして、20話なんですけどイヅツミは不快なキャラですけど、むろしマルシルがなぜあそこまで優しいかという部分が気になりました。19話が何か関係してくるのでしょうか。命の長さ問題もありますし、両親に何かあったのか、ファリンをなぜそこまで慕うのか。やっぱりマルシルを中心に考えたいところです。{/netabare}


20話追記 19話20話が面白過ぎて原作を読んでしまいました。

{netabare} 正直この作品の特に第2クールを見ていると、他の異世界転生ものが色あせてしまい見る気がなくなるくらい面白いです。19話20話の奥行きが素晴らしかったと思います。で、マルシルの内面、ファリンの扱いの意外性などに興味がでて、ついに原作を読んでしまいました。

 まず、コミック1巻をはじめ初期の絵がまだまだ内容に追いついていないので、その点で今回のアニメ化の意味はすごくあったと思います。話題作とはいえ、1巻の内容と絵でははじかれる人も多いでしょう。九井氏の短編マンガはハイコンテクストな分、キャラ造形・キャラデザが記号的で含意中心の作品です。本作原作の初期には絵も含めてそのまま出てしまっています。

 ただし、4巻くらいからかなり絵もコマ割りも背景も物語もうまくなっています。アニメがどんどん面白くなるのは原作がどんどん良くなってゆくのと符合している気がします。それにしても今回のアニメ化のレベルは大したものです。原作の面白さも含意もキャラ造形も雰囲気も本当にうまくすくいあげて、さらにエンタメとしては洗練されています。

 それと構成がバッチリですね。14巻中7巻で大きな話の転換があって、そこまでで1期2クールで過不足なし、です。これは本当に原作もアニメもすごいと思います。

 で、最後まで読んで最後まで面白かったです。現状では今のアニメ化の範囲7巻までの方が面白いと感じています。
 ダンジョンの設定上の意味というより世界観の意味がカタルシスになりますが、ちょっと理屈っぽいかなという気がするためです。1期で考察しながら見ていたものが解き明かされる解答編ですが、話がうますぎて意外性にちょっとかけるせいかな?いや、気が付かないところがあるかもしれませんので侮れないですけど。

 原作もアニメも異世界ファンタジーとしては過去最高に面白いです。ぜひ、2期を早々にお願いします。{/netabare}


21話 急展開。マルシル可愛い。特に耳が今回は良かったです。

{netabare} さて、話がいよいよ核心へと向かってゆく折り返し地点が近づいています。起承転結の転の始まり、という感じでした。ダンジョンで飯を食う意味が深まってゆきます。

 この作品のコミックスの紹介で「今、人気のグルメ+異世界ものの取り合わせ」みたいな紹介をしていた、多分テレビの朝番組がありましたが見る目がないと言わざるを得ません。

 そしてマルシルは可愛い。今週は耳の形にやけにこだわったシーンがあったような…

 カナリア隊ですよね。意味は…思いつくのは炭鉱におけるガス探知機ですから、ダンジョンにおける危険の調査…という意味がかかっているのでしょうか?

 到達した場所の世界観が素晴らしいのでぜひ人間とは?食とは、生活とは?という考察をしたいところ。 {/netabare}


22話 マルシル最高。だが、あと2話しかないという事実。

{netabare} マルシルの何もかもが素晴らしい。髪を躊躇なく切ったところがカッコよかったし、キレた表情と間抜けな表情のギャップもよかった。羽ばたいたり跪く動きも表情も最高でした。

 話は原作読んだのでもう考察云々ではないですが、しかし、重層的な世界観はアニメの方が味わえるし、何よりアニメのクオリティが高すぎて面白さは原作の数段上です。もちろん原作ならではの良さはありますけどね。

 というわけであと2話しかない、という事実。つらい…せめて2期発表してほしい。 {/netabare}



23話 〇〇〇〇の〇ー〇の逆。これは1話から仕込んでいたということでしょうか。すごいですね。

 今週はなぜか24分ではなく28分ありましたね。きわめて珍しい事例だと思うのですが、イレギュラーなことをしても品質を維持したい、ということでしょう。

 で、ネタバレになりますので伏字にしますが〇〇〇〇の〇ー〇の逆というかひねった話でした。これがキャラの性格造形や言動に深く結びついています。ということは1話の段階からもうこの構想はあったと思われます。この緻密さがやはり本作のすごいところでしょう。

 で、そのシリアスな場面からのセンシの〇〇〇が笑います。常にバラをまとう作画はなんというか…そして、小籠包のイヅツミが作った分の毛とかやっぱり超ハイクオリティな作品だなあと思います。

 そして、多分次が最終回?ロスになりそうですが、原作がありますのでそちらをもうじっくり読みたいです。でも、やっぱり2期の発表がありますように…

 最終回を前にして考えたこと、思うことです。

 考えてみれば1話でマルシルが墓場に生えている植物を食べることを拒否した場面がありました。人を栄養として吸収した植物は食べられないということです。食人植物も描かれていました。つまり、23話のセンシの物語に対する伏線になっています。この構成もすごいですが、ここに一つの哲学を見ます。食ってなんだろう?と。

 エルフの長命問題もありました。物語の冒頭で1000年前の王が出てきました。それに対してこのダンジョンは死なないダンジョンです。センシが日ごろからいっていますが、魔法を含めて人の理から外れている存在です。

 1000年生きている村人たちは食事を忘れていました。このダンジョンは欲望をかなえます。死なずに済むことができます。そうすると食欲を忘れます。もし生きること=食べることと考えれば、彼らは生きているといえるのだろうか。退屈を紛らわすために無意味な行為をしている彼らは、ひょっとしたら食物連鎖の中にいることをわすれ、自分で食料調達をしない我々ではないでしょうか。
 マルシルのパリコレは笑ってしまいますが、我々の生活はマルシルのファッションを笑えないような実用性のない装飾ではないでしょうか。

 ダンジョンは一つの系を形成しているということです。ライオスたちはダンジョンの魔物と戦い、それを食べています。そこが他の冒険者との違いです。だからこそダンジョンを攻略できているとも言えます。

 もちろん道中にはほかにいっぱい何かを読み取れそうな、感じる部分はありました。本作はやはり一筋縄ではいかないテーマがあるなあと思います。特にファリンというキャラを置いた意味と、センシが言っていたダンジョンは欲望を実現するという意味です。まあ、そこは1期のアニメ化の範囲を超えますのでいずれ。

 23話の意味から逆算して考えれば考えるほど、考えさせられましたので最終回を前に少し頭を整理しました。
 なお、私はアニメ派ですね。原作よりも理解しやすかったし頭が回る気がします。





 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 34
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

魂を囚える迷宮

原作コミックは未読

【物語 4.0点】
魔物食がメインのようで、決して安直な“飯テロ”企画ではない。

迷宮(ダンジョン)の生態系の末端としての食事。
(動く鎧の真実など魔物たちの生存戦略には驚かされました)
迷宮が象徴する、同ファンタジー世界の歴史、情勢、
さらには思い出の料理を通じて、登場人物の心情を掘り下げるなど、
食事をシナリオ、世界観を深める道具として有効活用できている。

私は迷宮(あな)があったら潜りたくなる程度にはダンジョンRPG好きではありますが、
正直、ファンタジー✕飯テロには雰囲気先行では?との苦手意識もあり。
本作もダンジョンそっちのけで食ってばかりいるのではないか。
との懸念もあって放送スタート時は食わず嫌いしていた、この1期2クール作品。

1クール放送折り返したくらいで、こちらの感想も覗いて、
本作はちゃんと迷宮を堪能できる作品だと思い直し、ぼちぼち追い付いた次第。


料理名等をサブタイトルに1話数本立ての構成が目立った前半1クール目は、
まだ食事がメインである印象も受けましたが、
その中で散りばめられた迷宮に関するネタの骨格を前提に、
後半2クール目では、モンスター名等を冠したサブタイトルを中心に、
歯ごたえのある迷宮ファンタジーが肉付けられる。
終わって見れば骨太のダンジョン物だったとの満足感が残りました。


食事は迷宮探索を持続可能にする物資の多寡を伝えるシグナルとしても有効。
仲間を助けるために、敢えて一度、街に戻って立て直すか否か。
こうしたダンジョンの醍醐味を再現したネタも嬉しかったです。


個人的に一番グッと来たのが、迷宮と蘇生について。
死者復活の成否に関する悲喜交交(こもごも)もまたダンジョンRPGアルアルですが。
本作で興味深かったのが、
この迷宮では冒険者は死んでも魂が肉体に束縛されてしまい成仏できない。
故に迷宮では魂を肉体に戻す蘇生術が可能になるのだという視点。
まるで蘇生を迷宮の呪いの如く扱う描写に、なるほどそう来たか!と、私は本作に魂を囚えられました。

そして、魂を囚える迷宮の術こそが、
迷宮を創造した魔術師の狂乱した企てに直結していることを示唆して1期は幕を閉じます。

迷宮に誘き寄せた冒険者を己の野心のために悪用せんとする陰謀もまた、
ダンジョンRPGの真髄。

制作決定した2期で“メインディッシュ”を味わえることを期待しています。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・TRIGGER

戦闘シーン等では時に背景にも作画を入れて臨場感溢れるアニメーションを構築。
例えば{netabare} ウンディーネ戦で円筒形に伸びる通路を水の“ビーム”で破壊されながら逃げ延びる{/netabare} カットなどは、
作画、背景一体となった良いコンビネーションだったと思います。


同スタジオの金子 雄人氏によるモンスターデザインも上々。

ダンジョンRPGはプレイヤー一人称視点。
必然、にらめっこすることが多くなるモンスターの造形が最重要グラフィック。
こんな生い立ちの私は、異世界、ファンタジーにて、
ただ生物を巨大にしただけのような、やる気のないモンスター絵を出されると、
一気に作画評価が厳しくなってしまいますが、
本作は宿敵レッドドラゴンを軸に魅せてくれました。

生き物としての魔物が描き込まれているからこそ、
解体、調理した一品が旨そうに光り輝くのです。
まぁ、私もマルシル同様、これ食うのかよwとはなりますが(苦笑)


【キャラ 4.5点】
おばあさんが、通りのはげしい道を渡ろうとしているのを見たら、それぞれの性格ならこんな風にふるまうでしょう。

善:本当の善人ですから、わざわざ行って助けるという、近頃珍しいタイプです。

中立:自分が同じ道を渡っているなら助けてあげます。普通の人ですね。

悪:自分の利益になるなら助けてあげるという、自分に正直な人です。

~ダンジョンRPG『ウィザードリィ外伝Ⅱ』取扱説明書より抜粋~


“悪”だからって生存が許されないわけじゃない。
絶対的な勧善懲悪とは異なる、この相対的な性格設定。
ダンジョンを舞台にした作品では、これを物差しにできるか否かが、
私のキャラ評価を左右する要素で、その点でも『ダンジョン飯』は上質でした。

ライオス、マルシルは己を顧みずファリンのために死地に飛び込む善キャラであることが伝わって来ました。
レッドドラゴン戦敗北とファリン離脱をキッカケにパーティを抜けたナマリらは、この物差しに照らせば悪ということになるのでしょうが、
彼女の冒険者としての生き方も決して否定されるものでないことは描写できていて、この点も私は高く評価したいです。


トールマン(≒人間)、エルフ、ドワーフ、ハーフフット※
(※ホビット®は登録商標です。各種ファンタジー作品、今や『ウィザードリィ』ですら無許可使用できません。まったく迷惑な話だ。)

ファンタジー世界を構成するお馴染みの各種族が、ただファッションとしてまとわれるのではなく、
迷宮を巡るエルフとドワーフ対立の歴史、
{netabare} カエルスーツから髭がはみ出す勢いでw{/netabare} ちゃんと毛むくじゃらなドワーフ・センシなど、
伝統をキチンと理解、消化した上で作品世界に落とし込まれているのも得点が高いです。

その上でハーフフット・チルチャックの罠察知&解除スキルが詳述されている点も美味でした。
さらに彼の種族特性である鋭敏な足の裏も描写されるのですからマニアにはたまりません。
裸足の包帯取ったら、足の裏に毛が生えているのか確かめたくなりますw


【声優 4.5点】
センシ役の中 博史さんが柔和なドワーフボイスで魔物を調理し、
マルシル役の千本木 彩花さんがゲテモノに狼狽えるリアクション芸で未知の食感へのチャレンジを体現し、
ナレーションの三上 哲さんが「ダンジョン飯 ああ ダンジョン飯」と締めくくれば、大体パターンが決まってしまう堅牢な布陣。

パーティメンバー役を務めたメインキャスト陣は、“食レポ”対応だけでなく、
{netabare} 入れ替わりや、メンバーに擬態して紛れ込む魔物への対処など、
シャッフル芸含めた{/netabare} 複雑なコメディ対応も求められましたが柔軟に対応。

そんな中、私が好きだったのが、ここもチルチャック役の泊 明日菜さん。
中性的な小人ボイスで年齢を悟らせない。子供扱いはご法度。
この種族らしい絡みが好表現できていたと思います。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は光田 康典氏ら。
オーケストラを軸に、中世古楽の楽器もアレンジしてファンタジー世界を演出。
厚みのある音楽が、戦闘シーンだけでなく食材調理のシーンでも流れている点がそそります。
一番印象に残ったのが料理完成時の出陣のホラ貝?みたいなBGM。
私も食卓が完成した際に、時々、脳内再生していますw


OP主題歌
前期・BUMP OF CHICKEN「Sleep Walking Orchestra」
後期・sumika「運命」
ED主題歌
前期・緑黄色社会「Party!!」
後期・リーガルリリー「キラキラの灰」

いずれの楽曲も、これから死地の迷宮に挑むとは思えない明るく前向きな曲調。
「キラキラの灰」の“灰”なんかはダンジョンRPGファンにはピンと来る(蘇生失敗のトラウマを刺激するw)ワードですが、絶望感とかは特になく。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

食べることって本当に大事

九井諒子による原作漫画は、『ハルタ』(KADOKAWA)での連載が終了(全14巻、原作未読)。受賞歴は、このマンガがすごい!2016(宝島社)オトコ編1位、全国書店員が選んだおすすめコミック2016年度第1位、第55回星雲賞などなど。
アニメ1期は、全24話(2024年)。監督は宮島善博。制作は、『キルラキル』、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』などのTRIGGER。2期の制作が決定済み。
(2024.6.30投稿 7.4推敲)

本作は、とにかく色々な賞をもらっていて、タイトルは以前から知っていたし、周囲のアニメ化への期待も高かった作品です。
ただ、屋外でゆるくキャンプではなく「ダンジョン」で「飯」を食う、しかも、普通の食べ物ではなく「魔物」を食うというニッチなテーマなので、一般受けするかなあというのが率直な印象(※魔物料理は、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』で既に受けていたので、本作のアニメ化の追い風になったかも?)。

その魔物を食うというところは、「想像上の食材」をリアルの食材になぞらえ、そのリアルな食材に合うような既存の調理法をすることで、一般視聴者がその味を想像できるような工夫がなされています。

もっとも、「飯テロ」と言っていい出来映えのものがある一方で、未知の魔物食だから当然というべきか、えーそんなものまで食べるの!?というある意味期待通りの「ゲテモノ」とか「悪食」とかいわれる部類のものもあります(笑)

その味を想像したり、キャラクターたちの様々な、時にオーバーなリアクションをみて楽しむ作品でしょうか。

ただ、物語の後半から、グルメ色は次第に弱まって、前半で脈絡なく出てきたように見えた登場人物や出来事が伏線となっていき、ダンジョンの秘密にぐっと迫っていきます。この展開のギャップもまたいいところ。


【あらすじ】
とある離島に突如ダンジョンが出現し、そこから一千年前に滅亡したはずの「黄金の国」の王を自称する男が這い出てくる。そして、彼は、「狂乱の魔術師」によってダンジョンに閉じ込められた王国民を救って欲しい、元凶である狂乱の魔術師を倒した者には国の全てを与えると言い残して消えた。

その日を境にして、魔物が跋扈するダンジョンを踏破しようと多くの冒険者たちが挑戦を始める。そんな冒険者パーティーの一つトールマン(人間)の剣戦士ライオス(CV.熊谷健太郎)率いる一行は、ダンジョン探索中に強敵レッドドラゴンと遭遇してしまう。ライオスの妹で魔法使いのファリン(CV.早見沙織)がドラゴンに食われながら、最期に脱出魔法を行使することで他のメンバーはかろうじて地上へ。

ファリンの命を諦めきれないライオスは、ファリンが完全に消化される前に救出し蘇生魔法をかけようと、再びダンジョンに潜ろうとする(※死んでしまっても、ある程度肉体が残ってさえいれば蘇生できるという世界観)。しかし、荷物も装備もダンジョン内に残してきたまま、蓄えもない状況で再度の突入は自殺行為であるとパーティーが瓦解。

それでも単身ダンジョンに挑もうとするライオスを見かねた、元パーティーメンバーのハーフエルフの魔法使いマルシル(CV.千本木彩花)と、ハーフフットの盗賊チルチャック(CV.泊明日菜)がライオスに同行。

ダンジョン探索中の食料については、魔物を食べて現地調達しようとしていたが、適切な調理法がわからず難儀していたところに、魔物食に一家言を持つドワーフのセンシ(CV.中博史)がライオスたちに興味を持って話しかけてくる。センシは、見事な手際で魔物を調理し、その魔物料理の美味さにライオスたちは舌を巻くのだった。

そして、レッドドラゴンが料理できる可能性に惹かれて、新たな仲間となったセンシを加え、ライオス一行は、魔物を食べながらダンジョンを踏破していくことになるのだった…


【食べることって本当に大事】
ライオスは、世間知らずで結構ぶっ飛んでるところがあるので、以前から魔物食に興味を持っていたようなのですが、本作の常識人枠であるマルシルは、当初、魔物食に激しく抵抗します(一応、魔物を食べるのはこの世界でも普通ではないよう)。
それでも空腹に耐え切れず、口にした魔物食が思いがけず美味であったことから、なし崩し的に魔物食を受け入れていく。この過程なんかがとってもコミカルに描かれていて秀逸です。


人間の歴史は、「飢え」との戦いでもあります。人間が脂肪をすぐ貯めこんでしまうのは、人間が長らく飢えに苦しめられてきたから。

古の人間たちは、飢えに耐え切れず様々な食材に手を出し、運が悪ければ亡くなった者もいることでしょう。個人的には、かつて人間の歴史でも本作と似たようなことがあったんだろうと、そういう先人たちの犠牲の上に、今の我々の豊かな食生活があるのだということを思い起こさせてくれる作品でした(毒のある「フグ」を食べ続けて安全なところを見つけた的な…)

また、終盤にセンシがダンジョンで魔物食を始めるきっかけとなるエピソードがあるんですが、まんま「海亀のスープ」の話です(※結末も同じかはお楽しみに)。
このエピソードも含めて作品全体から、特に元気がなくなった時に食べることって本当に大事なことなんだと改めて感じる作品でもありました。


{netabare}あとは、ダンジョン内は、閉じた世界で、そこだけで食物連鎖している特殊な生態系が面白かったですね。
加えて、ダンジョンに囚われた人たちが、その独自の生態系の中で周囲の世界と隔絶して生きていることの異質さ、それが本当に幸せなことなのかも含めて考えさせられたりもしました。{/netabare}


【緻密な設定】
本作は、空想上の生き物である魔物を食べるということで、そこにリアリティを持たせて我々の想像力をかきたてるため、その魔物の捕獲シーンなどを通じて、どんな生態をしているかなど細かい描写がされています。

もっとも、魔物の生態にとどまらず、トールマン、エルフ、ドワーフ、ハーフフットなどの種族の設定、ダンジョンの秘密、魔法の体系など、とにかく細部に渡って設定が本当に緻密です。

特にハイファンタジーものが好きな人は、その設定の緻密さに惹かれること請け合いの作品になっています。


【最後に】
本作は、「魔物食」というニッチなテーマから入って、最終的には、「狂乱の魔術師」を倒すという王道ファンタジーものに次第に物語の中心がシフトしていきます。また、架空の世界でありながら、そこに現実味を感じるだけの緻密な設定の裏付けも魅力的です。
既に2期も決まっていて、個人的に続きが楽しみな作品です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

78.2 3 ダンジョンで仲間なアニメランキング3位
無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (275)
956人が棚に入れました
2012年から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始されて以来絶大な人気を誇る“なろう系ラノベのパイオニア”『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』。理不尽な孫の手の著による本作は、多くの作品が生み出されている「異世界転生系ラノベ」「なろう系小説」のまさに先駆者的作品であり、幅広いファンを獲得している当ジャンルの代表作。働きもせず他人と関わりもせず、ただ部屋に引きこもってゲームやネットに明け暮れるだけの34歳のニート男が、ある日交通事故に遭い死亡…したと思った次の瞬間、剣と魔法の異世界に生まれたばかりの赤ん坊として転生!少年ルーデウスとして生まれ変わった男が、前世の記憶と後悔を糧に、出会いや試練に直面しながら「今度こそ本気で生きていく」姿と壮大な冒険が描かれる大河ファンタジー。

声優・キャラクター
ルーデウス・グレイラット:内山夕実
前世の男:杉田智和
シルフィエット:茅野愛衣
ノルン・グレイラット:会沢紗弥
アイシャ・グレイラット:高田憂希
アリエル・アネモイ・アスラ:上田麗奈
ルーク・ノトス・グレイラット:興津和幸
エリナリーゼ・ドラゴンロード:田中理恵
ナナホシ/サイレント・セブンスター:若山詩音
ザノバ・シーローン:鶴岡聡
クリフ・グリモル:逢坂良太
ジュリエット:諸星すみれ
リニアーナ・デドルディア:ファイルーズあい
プルセナ・アドルディア:田中美海
バーディガーディ:楠大典
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

クズの本懐

妻 「ねえあなた、会って欲しい人がいるんだけど」
夫 「へえ。誰?」
妻 「話したことなかったっけ、子供のころめっちゃ憧れてたセンパイ」
夫 「ああ……会うのはいいけど、なんで?」
妻 「あたしね……その人とも、結婚したいと思ってるの」
夫 「はいっ?」
妻 「ほら、こないだあなた出張中、あたしの父が死んじゃったでしょ」
夫 「うん」
妻 「あたし、めっちゃ落ち込んで……その時に再会して、優しくされて」
夫 「それ、つけこまれてない?」
妻 「で、なんか拒む気力もなくて……最後までしちゃったのね」
夫 「げふっ……だ、だからそれ、つけこまれてない?」
妻 「違うよっ。あの人はあたしのこと心配して、してくれたんだもんっ」
夫 「いや、だからそういうのを……あ~~もういいです」
妻 「で、すごく嬉しくて、あたしやっぱこの人、好きだなあって」
夫 「……で、僕と別れたい、と」
妻 「ううん、あなたのことも好き。だから彼を『第二夫』にしたいなって」
夫 「じゅ、重婚っすか。そそそ、それってもう、浮気ってレベルの話じゃないよね?」
妻 「うん、本気の話。あたし、自分に正直になりたいの」
夫 「あの~~正直過ぎませんか?」
妻 「ほら、あたしってオトコとかあっちなこととか好きでしょう?
   毎日好きな男二人に囲まれて生活して、
   かわりばんこにあんなことやこんなことって、サイコ-だと思わない?」
夫 「だから正直すぎるだろっ」
妻 「そっちの方が、あなたもコーフンするかも知れないし」
夫 「僕のため、みたいな言い方やめて。あと、そういう性癖ありません」
妻 「あたしも、最初はさすがにないかなって思ったのよ。
   でも、友だちが背中おしてくれて……」
夫 「お友だちのせいにするのもやめて。これ、キミの意志だよね?」
妻 「お願い、あの人のこと認めて。あなたのこともきっと幸せにするから」
夫 「いや、この話のどこに、僕が幸せになれる要素が?」
妻 「あなた、自分のことばっかり……。
   いっつもそうじゃない、ちょっとはあたしの気持ちも考えてよ。
   あなた、あたしのこと幸せにするって誓ったじゃない。
   あたしは、あの人のこともあなたのことも好きなの、
   だから三人で幸せになりたいのっ」
夫 「え~~~……」

げに恐ろしきは『ジブンに正直な人』であります。
がんばれ、旦那さん。


さて、大人気の異世界転生モノ『無職転生 Ⅱ』の第二ク-ルは、
平たく言っちゃうと、
前フリ会話劇のような論理がリッパに成立してしまうおハナシであります。

もちろん、いろいろオブラートに包んだり、
ちゃんと考えてるっぽいエピも散りばめられておりますが、
とどのつまりはそういうこと。ぜひもなし。

異世界モノガタリですから、日本の法律や倫理観は機能しておりません。
だからまあ、コトをコンプラうんぬんで語るのは詮無きことかと。
(てか、そもそもアニメだし)。
しっかし、
ED治ったと思ったら、いきなりなにやってんだ、ルディ。
(わかんない方は、第一ク-ルからどうぞ)


さて、この第二ク-ルは、
まんま第一ク-ルの『続き』なのですが、
ただ単にアソコのナニを克服するだけのことに13話まるっと費やして、
テ-マもへったくれもあったもんじゃなかった前ク-ルと違い、
ばくっとした大きなテーマをもっています。

拙は勝手に本作品の通奏的なテ-マを
  『人間の業と再生』
みたいなモノだと愚考しているわけなんですが、
その『ヒトとしての再生』過程における社会構成の最小単位、
いわゆる『家族』というものが、
本ク-ルのサブテーマとして流れているんですよね。

  13話から15話までが 『妻(結婚)』
  16話から18話までが 『妹(兄弟姉妹)』
  19話から22話までが 『親』

ここらへんあたりまでは、
好き嫌いは横に置いておくとして、
イッパン論的にわりとキレイな物語が紡がれていきます。

ただし、それで終わらないのが『無職転生』クオリティ。

ラスト二話、23話と24話でハナシがもっかい『妻(結婚)』に戻り、
  ちょっとは成長したじゃん、ルディ
といったそれまでの評価をブチこわしてくれやがります。
自己憐憫の次は自己陶酔かよって感じで、
なんかもういろいろセッキョ-したくなる話の畳み方なのでありました。


物語の前半部、
新婚ベタ甘生活から妹たち(ノルンとアイシャ)との同居生活のくだりは、
正直言って拙的にあんまり面白くありません。
もちろん、こういうのがお好きな方はお好きなのでしょうが、
ハナシの起伏が平坦でもったりしており、
拙は「いいから早よ、ツギ」とか思って見ておりました。

  ケッコンって素晴らしい、という甘々生活から始まって、
  いじけた妹を心配するおにいちゃん奮闘記、
  懐かしのホームドラマ異世界版がぐだぐだと続きます。

  全体的なハナシの進行や人物相関の明確化という点から、
  外せないプロットではあるのですが、
  ていねいに描きすぎてハナシが間延びしちゃった感が否めません。
  (それにしてもアイシャは、けなげでよい子ですね。鍛えられてます)


物語の中盤、
ギ-スからの『救援求む』の手紙を受け取ってから、
ハナシはがぜん面白くなります。
ただし、
すんなりベガリット大陸に行こうとしないルディがなんだかな。

  ヒトガミやエリナリ-ゼに何を言われようが、
  親がピンチで救援を求めてきていて、
  ジブンの家族は友人・仲間がしっかり守ってくれる環境なのだから、
  行く・行かないを迷うあたりでニンゲン失格。
  ごちゃごちゃとアタマの中で行かない理由を並べ立ててますが、

              いや行けよ

  としか思いようがありません。
  家長としてのセキニンカンみたいなハナシではなく、
  こんなの、単なる『守りに入ったおっさん』状態ではあるまいかと。

  で、自分で行こうとするノルンの姿をみて、
  ようやく覚悟をきめて重い腰を上げるとかね、もうね。
  ぜんぜん『いいお兄ちゃん』してませんやん。


で、ベガリット大陸行きを決めてからは物語がアクティヴになって、
テンポよく視聴者を惹きつけながら、
ダンジョンでの悲劇に向かって展開してまいります。{netabare}

  エリナリ-ゼとの砂漠旅。
  ラパンの町で父親(パウロ)、そしてダンジョンでロキシーと再会。
  ダンジョン攻略、ヒュドラとの死闘。
  パウロの死。
  救出に成功したものの、廃人化した母親(ゼニス)。 {/netabare}

  まさに『上質な異世界冒険譚』といった感じで、
  息つく暇もなく、
  リアリティのある残酷な結末へと物語が収束していきます。

  映像にもいちいちリキはいっていて、
  作画さん、
  描いていて楽しかったんじゃないかしら、と思いを馳せてみたり。

この間、ルディの言動はけっこうまともで、
ちゃんと異世界冒険譚の主人公ポジションをつとめております。
  おお、成長したじゃん、見直したわ
と思われた方も多かったのではあるまいかと愚考いたします。

ただまあ、ロキシーに結婚の報告をしない、という
  指輪を外してパ-ティに行き、女の子にコナかけるオヤジ
的なアレはあるんですが、
ちゃらちゃらしたお見合いパ-ティではなく、
ゼニス(母親)救出という目的を持ったガチパ-ティであるため、
この段階では「こらこら」程度でお目こぼし可。

ただし『けっこうまともなルーデウス』はこのあたりまで。

ダンジョン攻略終了後は、
ニンゲンとしての未熟さといいますか、
くすぶっていたヒキニ-トの思考回路が燃え上がります。まさに火の鳥。
{netabare}
  まず、ルディをかばって亡くなった父親(パウロ)について、
  まるで自分一人だけが大事な人を失ったように、
  周囲にカリカリしながら悲嘆に暮れているあたりで、なんだかな。

  そもそも心の中で『名前呼び』を続けて父親扱いしておらず、
  今回だって来るつもりなかったんですよこのヒト。
  それを『自分を息子と思ってくれていた』と気づいたからってアンタ。

  かたやパ-ティメンバーは、
  長年、パウロと命を預け合って苦楽を共にしてきた仲間たち。
  ロキシーだって第二の家族として慕っていたし、
  宿で待っていたリ-リャなんか、
  パウロの第二夫人であり、子ども(アイシャ)まで産んでいますしね。

  それぞれが気が狂うほど哀しい思いを抱えているのに、
  そういうのはガン無視。
  そして、オレだけがつらいんだヅラ。

       あんた、そんな顔する資格ないでしょうに。

  さらに、下心満載でなぐさめ夜這いをかけてきたロキシーを、
  ケッコンしている事実を伝えることもなく完食。
  で、翌朝すっかり元気になりましたとかね、なんかね、もうね。{/netabare}


でもまあ、それだけで済んでいれば「しゃ~ねえな」というハナシなんですが、
もちろんそれだけで収まるハズもなく、ここからがルディの本領発揮。
クズの本懐、重婚ハ-レムに向けて突っ走ってまいります。
{netabare}
  そもそも父親のパウロが妻を二人娶っていた理由というのは、
  愛情モンダイなどではなく『デキ婚』だったんですよね。
  リ-リャにうまいこと誘惑されて、デキちゃいましたごめんなさいという話。

  ですから、
  正妻ゼニスに対する『ニクタイ的な裏切り』はあっても、
  そこに『精神的な裏切り』はありません。
  もちろんニクタイ的な裏切りも決してよろしくはありませんが、
  そこはまあ、その、あの、えっと、ほら、なんだ。

  で、リ-リャを第二夫人として迎えることになったのも、
  なんにも言わせてもらえないパウロを尻目に、
  出ていこうとするリ-リャをゼニスが男前な判断で引き止めたまでのこと。

  かたや、ルディには『とるべき責任』がありません。

    むかし憧れていた年上のおねいさんとチョメチョメしちゃいました、

  ほんとそれだけの話なんです。

  ロキシーの方からベッドにもぐりこんできたわけだし、
  ルディが結婚していることを承知の上でのもぐりこみだったし、
  もちろん、できちゃった、なんてこともありません。

  そして相手は、見かけロリはいってるだけで100歳以上も年上。
  
  たとえお互いに好き同士であったとしても、
  こういうことは封印して鍵をかけ、
  黙って墓場までもっていくのが既婚者のたしなみではなかろうかと。
{/netabare}

ただですね、やっぱりと言うかですね、
ルディには持ち合わせがないわけなんですよ、既婚者のたしなみとか。

だってもともとキモデブヲタDTヒキニ-ト。
基本、ジブンのことばっかしで、
コンプラうんぬんのまえに『ヒトとしてのあれやこれや』が備わっておりません。
{netabare}
ロキシーを第二夫人にしていいかシルフィにお伺いを立てる、
ということで『正々堂々フェアにやっている』ように見せかけていますが、
それはただセキニンをなすりつけているだけのことかと。

  シルフィにしてみたら、
  帰らせていただく『お里』がないわけなんです。
  それどころか、
  ルディの屋敷を出たところで住む家も、
  乳飲み子を抱えて生きていくためのケーザイ力もありません。

  ですから『ぶち切れて出ていく』という選択肢は最初からないんです。
  身重のカラダであることが、
  オンナの幸せではなく『足枷』になってしまってるんですね。
  (そういうカラダにしたのはもちろんルディ)

  で、ロキシーを追い返したところで、
  ルディが未練たらたらでロキシーを思い続けるであろうことは容易に推察できます。
  この世界は重婚がコンプラ的にセーフですから、
  なんならシルフィの方が、
  独占欲で恋路をじゃました悪者ポジションにされるかも知れません。

  セ-ヨクに負けて××しちゃいましたあ、という話ならば、
  ぶち切れて何日かクチをきかず、
  可能な限り大きな『貸し』をつくって許してやればいいんです。

    それと『この女も好きだから第二妻にする』は全く別もの。

    ルディが選んだのは、
    一人のオンナを100愛するという生き方ではなく、
      ふたりのオンナを50:50で愛する
    という生き方に他なりません。
    (どっちも100というのはキレイゴトorうそっぱち)

  ゼロから50になるロキシーはともかく、
  100から50にされるシルフィにとっては
  たまったもんじゃありません。

  話を聞いてノルンがぎゃんぎゃん言ってたことは、まさに正論。
  かたや、
  自分の置かれた立場をすばやく計算し、

    あ~~それじゃあたしも50でついてけば、
    子どもと今の生活守れるのね

  という判断をくだしたシルフィは立派、男前、そして賢いかと。
  しゃあないな風に笑顔で認めるところが、
  オンナの強さとしたたかさを如実に表しています(てかちょっと怖いかも)。

  で、肝心のルディは、
  そういうことはなんにも理解せず、
  パウロの墓前で
    父さん、僕もこれでいっぱしの男になったよ
  みたいな感じに自己陶酔のラストシーン。

    ほんともう、後ろからバットでアタマ殴ってやろうかしら。
{/netabare}



それでも拙的な作品のオススメ度は、Aクラス。

映像・音楽・お芝居すべての面で標準を軽々クリアしており、
ほかのしょうもない『なろう系』見るぐらいなら、
ぜひぜひこっちを、と言えるレベルにまで達しております。

物語の根幹は
  もしも骨の髄まで腐りきったキモデブヲタDTヒキニ-トが
  金髪美少年として中世・牧歌的な異世界に転生したら
というものであり、
その背骨は一ミリたりとも揺らいでおりません。

社会経験・人生経験・恋愛経験なんもなし。
ジブンの受けた傷を理由に罪なき両親に寄生してぶくぶく肥え太り、
その親の葬式にも出なかったゴミ野郎。

そういうやつがパツキン美形に転生してモテモテになったら
そりゃあこのぐらいするわなあ、
ということをそのまんまいたしている物語にございます。

  もちろん平常運転のときは、
  周囲に気を配れるぐらいにニンゲン的な成長をしております。
  してはいるのですが、
  イザ、というときに前世の『業』が顔を出しちゃうんですよね。
  極端に視野の狭い、ジブン至上主義。

  ここのところは物語開始時から一ミリもぶれておりません。
  武道でも舞踊でも、
  正中線の揺らがない所作は美しいものであります。

  こんなの転生まったくカンケイないやん、
  という『エセ転生モノ』が横行する昨今のアニメ業界において、
  実に希少な『背骨のちゃんとした物語』だと拙は評価しています(←石丸ふう)。

  じわじわと『それなりに』成長している部分と、
  やっぱダメじゃんこいつ、という部分、
  その比率が回を追うごとビミョーに変化しているところが実によきです。


男性視聴者の多くを『いいなあ、うらやましいなあ』と唸らせ、
女性視聴者の多くに『死ねば?』と思わせたであろう本ク-ルですが、
物語はまだまだ続きます。

今後、どんなふうに視聴者の予想を裏切ってくれるのか、目が離せません。

  あくまでも拙的には、ですが、
  アイシャがどんだけ『いい子』に育つのか、
  秘かに楽しみにしております。
  (これ、高田憂希さんの手柄ですね)
  そこのところだけは、裏切って欲しくないかなあ。

いずれにいたしましても、
良きにつれ悪しきにつれ『人のカタチ』をしていて崩れない、
上質な異世界冒険譚に仕上がっております。
  はあ? なろう系転生モノ? いらんいらん。
という方にもオススメできる逸品かと。

未視聴の方がおられましたら、
ぜひぜひ第一話からご賞味あれ。

     けっこう気持ちよくイラっとできますよ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

アニメとして良く出来ているだけに、マジでキモい。

 最終話(24話)まで観ました。2024.07.02

 ついに、重婚まで来てしまいましたか…。ルディの行動に対して感情的な場外乱闘が発生しているらしいですが、なまじ物語の出来が良いだけに、殴り合いは激しくなりそうです。

 人気作だけに無視も出来ないし、反フェミのミソジニー対、女性解放運動的な立場も絡んで、視聴者の思想的背景をかけた反応になるので、大人げないで片付けられません。

 私としては、ルディのキモさは江戸期に確立する、家を生産単位とする封建社会の家父長として中途半端に振舞っている所にあるのかなぁと思っています。

 江戸時代でも、江戸の様な大消費都市の小商い、職人層の住人は現在の様な一夫一妻制の核家族でしたが、農家や大商家は家父長に率いられた生産ユニットでした。

 構成員は絶対的な権限をもつ家父長に従って生きており、家産を維持、増加するのと、家の存続のためのコマに過ぎません。

 そのため、家父長の正妻が了承すれば、持ゴマ(子供)を増やすために妾を何人囲っても基本的にOKでした。

 ただ、妾は女中に毛が生えた程度の存在に過ぎません。家内奴隷に等しく、家中で重労働させられていました。

 この原則を守らずに外にセックスを楽しむためだけに愛人がいたり、正妻を追い出して妾を正妻にしようとすると、世間に糾弾されました。産まれた子の序列も厳格に管理しないといけません。

 明治になっても渋沢栄一の様な生涯やりまくりの稀代のエロ男の存在が許されるのは、今の古谷徹や櫻井孝宏みたいに、不倫、妊娠させて暴行、中絶させるなんてことはせずに、妾にして子供ともども面倒をみるからなんですね。

 ただ、渋沢栄一が現代のシブチン共より偉大であったとしても、程度の問題で、基本的には女性を分断する封建制度でしかありません。これを打倒するために、数々の女性達が戦ってきました。

 最近まで、非嫡出子は嫡出子の半分しか財産相続出来ないなどの差別的な扱いが民法上で規定されていたのもこの名残りです。これも運動の成果で改正されています。憲法違反の条文がそのまま残るって何よ!?

 作中、パパがあっさり退場し、ママは廃人になったので名実ともに家長になったルディさん、貴族で家長なのだから、正妻が臨月なのにロキシーとやりまくって妾にして家に置くと宣言しても何の問題もありません。

 それが封建社会!ショックでシルフィが流産しても関係あらへん!家長の言う事聞けんのは気合が足りないからですね。

 ただ、なろうなんですよねぇ…。ルディは転生者なので、現代のジェンダー規範を持っていることになっています。現代の感覚では封建制度下の男性は鬼畜です。

 なので、臨月のシルフィにOK出させて、ロキシーを妾に加えて子供も産まれて仲良し家族を形成するというオチなんでよね。

 こんなのは、男性の妄想と逃げです。これが、中途半端に悪質な家父長を演じているルディのキモさの原因です。シルフィに民主的に了承させた感がご都合主義でキモいのです。

 シルフィは出来た女だ!で、現在進行形で女性達を苦しめている一夫多妻制(日本が一夫一妻制なのは、女性側の闘争の成果であり、勝ちとった基本的人権である。認められてない国は多数ある。)の諸問題を個人的なモノに押し込めて妄想垂れ流しでは、そりゃぁ批判されますわ。

 漫画や小説と違い、広く一般の目に触れるアニメでなろうの特徴である転生設定が自縄自縛に作用する…。観ていてこれからどうするのか、とても気になります。
 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ついに本気になった無職の明日はどっちだ

無職がトラックにはねられ異世界転生する、おなじみ異世界転生なろう系アニメ、無職転生シーズンⅡの2クール目。
前クールでシルフィエットと再会、再会そして合体、ルーデウスを悩ませていた勃起不全から立ち直り、るんるん気分の2クール目開始です。

1クール目はやはりEDの悩みとその解消のために奮戦するイメージが強いのですが、それも含めて、辛い現実からの脱却が描かれているように思いました。
1クール目のダウナースタートと、比較的暗い展開に比べると、2クールは無職らしい展開だったように思います。
股間の息子復活早々にギャル獣人のぶっとい太ももにエロい目線を向けるあたり、心からの祝福を送りたいですね。
ただ、ギャル獣人盗撮やナナホシの匂いを執拗に嗅ぎまくるような変態行為は行われず、やはり基本的には紳士なあたりが残念です。
EDのときに無くしたなにかを取り戻せずにいるように見受けられます。

ただしその滾る性欲は妻となったシルフィエットにぶつけにぶつけまくったらしく、ある日、子供ができたことを知る。
一緒に共にいることを誓うルーデウスだったが、ある日、父・パウロから、助けを乞う手紙を受け取る。
苦悩するルーデウスだが、家族のため、ベガリット大陸へ向かうことを決意する、という展開です。
その後、結構過酷な展開が待ち受けます。
すけべ無職が努力無しで無双できるほど異世界甘くなく、ご都合主義的なところは感じるものの、待ち受ける"苦難"に押しつぶされそうになりながら、それでもこの世界で生きてゆくシーズンⅡでした。
タイトルからもZ世代向けのダメアニメのように見えますが、意外に骨のある作品なので、古残のアニメファンにもおすすめします。
最後は不覚にも感涙しそうになる終わり方ですが、それは別としても、家族の前とか通勤時に見るのはおすすめしないですね。
前作もですが、本作も下半身がワクワクする展開があるため、そのあたりもしっかり"無職転生"で個人的には満足でした。
ルーデウスの変態性欲爆発の結果ではなく、非常に誠実な対応であったあたりがやや不満感残りますが、それでもよかったんじゃないかなと思います。

本作でシーズンⅡが本作で終わり、一旦、区切りがつきます。
エリスとの再会など、課題は残っているものの、アニメは本作で終わりとしても良いくらいの満足感でした。
原作ではもちろん続きが書かれているので、私的にはアニメでも続きが見たいですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

68.2 4 ダンジョンで仲間なアニメランキング4位
望まぬ不死の冒険者(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (167)
516人が棚に入れました
「……絶対に、俺は神銀(ミスリル)になる」 その決意を胸に冒険者になって早十年。レントは地道に剣の腕を磨き、知識を蓄え、冒険者組合(ギルド)へ貢献しながらも銅級下位のまま。それでも毎日のように迷宮に潜り、努力を続けていた。そんな中、低位迷宮《水月の迷宮》で未踏破区域を発見するが、そこで遭遇した《龍》に喰われてしまう。 命運尽き果てたと思われたレントだが、何故か意識を取り戻した――最弱の魔物・スケルトンとして。それでも絶望に陥ることなく己にできることを模索するレント。手始めに魔物の特性である《存在進化》を利用して上位の魔物を目指し、人間に戻る道を探すことに。 不死者(アンデッド)となったレントは、再び神銀級冒険者を目指す。

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ちゃんとファンタジー世界で冒険者してます。

丘野優(原作)、じゃいあん(イラスト)による原作小説は、『小説家になろう』から『オーバーラップノベルス』(オーバーラップ)で書籍化(既刊13巻、原作未読)。
なお、中曽根ハイジによるコミカライズ版(※原作コミック扱い)が『コミックガルド』(オーバーラップ)で連載中(既刊12巻、コミカライズ版既読)。
アニメは、全12話(2024年)。監督は秋田谷典昭。制作は、『ストライク・ザ・ブラッド』シリーズ、『武装少女マキャベリズム』などのCONNECT(現在、SILVER LINK.に吸収合併)。
(2024.3.27初投稿)

【あらすじ】
主人公のレント・ファイナ(CV.鈴木崚汰)は、最上級冒険者の称号である「ミスリル級」を目指し他の冒険者の面倒見が良いと冒険者ギルド内でも評判であったが、冒険者としての実力は低い銅級冒険者どまりであった。
ある日、いつものように迷宮をソロで探索していたところ、隠し通路を発見し、その先でドラゴンと遭遇して食われてしまう。
しかし、そこからレントが意識を回復したときには、既にレントとしての記憶を残したスケルトン(不死者)になっていて、魔物を倒すことでスケルトンからグールのように上級の魔物に進化することができる「存在進化」という力を手に入れていた。
何とかその迷宮から脱出したレントは、旧知の仲であった銀級魔術師のロレーヌ・「ヴィヴィエ」(CV.小松未可子)を頼ることに。そこで、ミスリル級になる夢が諦めきれなかったレントは、ロレーヌの助力を得て、新たにレント・「ヴィヴィエ」として最下級である鉄級から冒険者をやり直すことになるのだった…(主人公のレントが「望まぬ」形で「不死の冒険者」になったというお話)。


本作は、システムコマンドが空中にポンと出てくるようなゲーム的なファンタジー世界ではなく、主人公がアンデットに転生するものの、異世界転移・転生ものでもない。
テーブルトークRPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のような冒険者の雰囲気を重視したハイファンタジー作品。ちゃんとファンタジー世界で冒険者してます。

本作の魅力の1つは、クソ真面目なレントと、魔女(研究者)としてちょっと世間ずれした美女ロレーヌとの掛け合い。特にロレーヌがレントの「若い娘」発言に反応するところが必見。

ただ、本作は、壮大なストーリーの導入部分をアニメ化したにすぎず、世界観や設定、主要な登場人物、存在進化などの説明を一通りして、さあこれから様々な謎を解いていこう!というあたりで終わってしまう感じ(この手の壮大なストーリーものだとよくあるパターンではある。)。

だから、なんか怪しい人が出てきても、その正体はわからないし、なんでレントがアンデットになってしまったのかや、魔力・気力・聖気という3つの力を操ることができるという稀有な能力を持つのか、などは一切分からないまま(私はコミカライズ版で先を知っているのでストレス感じなかったですが、知らないとストレス感じるかもしれません。)。

唯一、最終話でレントがアンデットになってまでミスリル級冒険者を目指す理由が明かされるのですが、駆け足過ぎて、『望まぬ不死の冒険者』をネットで検索すると、予測で「打ち切り」が出てくる始末…
(確かに、打ち切りエンドっぽいですが、アニメジャパンでレント役の鈴木さんが皆さんの応援があれば、数々の謎が明かされる日がくるかもしれませんと言っておりました。最終話については、序盤の湖の主様の話はカットして、最終話に尺を使った方が話としても面白いし良かったのでは…)

とまあ、他にも色々と突っ込みどころがあるので、なんかもっと面白く出来た感じがするもったいない作品ではあるのですが、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のような世界観が好きな人にはオススメの作品となっております。

あと、本作は、これから面白くなりそうというところで終わってしまうので、個人的には、2期を是非作って欲しいです。


【コミカライズ版の宣伝】
近年、『コミックガルド』(オーバーラップ)からは、『ありふれた職業で世界最強』、『黒の召喚士』、『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中』、同シーズンの『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』など続々とファンタジー作品がアニメ化されており、2023年秋季には、『最果てのパラディン(2期)』がアニメ化。

『最果てのパラディン』のアニメ版では、「原作コミック」の表記がなく、アニメ版とコミカライズ版で表現の差が結構あったのですが、本作では、コミカライズ版が原作コミックとしてクレジットされてます。

とはいえ、『最果てのパラディン』ほどではないものの、またしてもコミカライズ版とアニメ版で内容に結構差があるのですよ(個人的には、コミカライズの方が好みですが、両者の差を楽しむのも一興かと。)。

コミックガルドは、webで見られるので、もしアニメを観て興味がわいたのならコミカライズ版もオススメです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

地味系で淡々とした印象も中身は手堅い。あ、骸骨だから中身っても・・・。

ふーむ、昨今の何でもありのファンタジー系アニメではあるが、あまりないパターンかなぁ、との印象。
ただ、いつか、誰かが思いつくのは時間の問題的発想ではあるかなぁ、とも思いはするが。
とは言え、実際に形にしたクリエイターのお手柄を貶すものではない。

第一所感としては私が好きなタイプのRPG「ウィーザードリィ」のⅣを思い出した。
PRGゲームの元祖の一つと言われるシリーズで、現在でも愛され新作が作られているゲームなので、ご存じの方も多いと思う。
このゲームはいわゆるⅠ~Ⅲシリーズまでは、よくある冒険者がダンジョンを探索、攻略をしていくゲームなのだが、4作目でⅠのラスボスワードナーを主人公として、逆に冒険者を倒していくストーリーラインのものが制作されたのだ。
発想の転換、目新しさを探す中で、いずれは到達する発想だったのかもしれない。
そんな作品に発想が似ているのかな、との印象が頭をよぎったのです。

と余談はさておいて。

物語自体は大きな大筋というものは描かれておらず、主人公のレントの「ミスリル級冒険者になりたい」と思いが大きな目標として描かれている。
それ以外に、特に大きな目標についての示唆は特になく、冒険者としてのエピソードを中心に描かれていたように思う。
そのいくつかのエピソード自体が割といい人エピソード系でレント自身の性格が描かれ、全体的に堅実なつくりになってたと思います。

視聴者側としては、ガイコツ⇒グールの形状変更でリアルに考えると「うわぁ・・・」っていろいろ想像してしまいそうになるのですがw、一応、そこは不問でw。
だってねぇ・・・いろいろ困りそうじゃんねぇ、主に臭いとか・・・。

閑話休題

エンディングでは、次は旅物か、と思わせるお話がありましたが、次回作を期待したい出来に作品との評価です。
機会があれば、ぜひ続きを視聴してみたいものです。

作画自身は特別良いと言う訳でもなく、中の上ぐらいかなとの印象ですが、特に乱れや破綻もなく落ち着いていたと思います。
キャラ絵も萌え萌えに振る訳でもなく、こちらも落ち着いていたと思います。
あえて言うならば、どこか少し残っている大味感が海外の作品の様な印象をほのかに醸し出しているかもしれません。(個人の感想です)

声優さんも特に違和感もなく、視聴に差しさわりはありませんでいた。
なんなら、フラットにそのまま受け止め、このキャラ達はこういうもんなんだろうなーと。
なので、悪い印象は全くありませんでした。

音楽はOPがラップ調を盛り込んでの、昨今のファンタジー作品らしい(・・・いや、盾の勇者~イメージが強くw)ものでした。
・・・正統派のファンタジーとは違うけど・・・w。
キライでは無かった程度です。
EDはしっとりとイイ感じの曲でした。

キャラクタは、

主人公のレントは私の好きなタイプのキャラでした。
俗に言う「いい人」系で冒険者としても本人も意識しないところで、周囲の信頼を集め、仲間との関係性も厚かったようです。
とある事情によって、一から信頼関係を構築することになりましたが、こちらも容姿は変わっても、中身が変わっていない様子で新たに信頼関係を築いていきます。
ここら辺も私のお好みでした。

そして、居候先のロレーヌ。
本人曰く、都落ちの学者との事ですが、なかなかにユニークで切れ者系のキャラで、こちらもレントといいバディ関係を構築していきます。
元々、腐れ縁言える仲との事ですし、異常事態になって真っ先に頼った先としても、その関係性が想像できます。
また、視聴していく上で、どうみてもレントに興味以上の感情を持っている事が推察できるのですが、これは言わぬが花でしょうか。

その他にも多数のキャラクタが登場してくるのですが、基本レントとの人間関係含め、いい人が多いです。
そして、前述したようにキャラ絵自体も少し隙があるけれども、落ち着いた作りで安定感があります。
この隙って言うのは全キャラに言えるので、狙って出しているものだと思います。


主人公の扱いが突飛な作品なので、キワモノ扱いされそうな感じもあるかもしれませんが・・・。
個人的には、そこはかとなくですが、硬派なつくりの作品ではないかとの所感を持ちました。
ちょっと、起伏が少ないので淡々としたイメージ、物語性の少ない作品という印象が湧くかもしれませんが、しっかりと地に足の着いた感がある作品だともいました。
大筋の物語が弱いところは確かにあるので、何か芯になるものが描き出せればいいのですが・・・。


私個人としては、続きがあれば観てみたい作品だと思いました。
機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

死してなお目指すのは頂のみ―――

この作品の原作は未読です。
ヒロインたちのキャラデザは決して悪くはありませんが、全般的に作画は普通かな…
設定自体は面白いと思いますが、物語の起伏はあまり大きくなく秀逸な部分は特段ありませんでしたが、不可の無い作品だったと言えるのではないでしょうか。


「……絶対に、俺は神銀(ミスリル)になる」

その決意を胸に冒険者になって早十年。レントは地道に剣の腕を磨き、
知識を蓄え、冒険者組合(ギルド)へ貢献しながらも銅級下位のまま。

それでも毎日のように迷宮に潜り、努力を続けていた。
そんな中、低位迷宮≪水月の迷宮≫で未踏破区域を発見するが、
そこで遭遇した≪龍≫に食われてしまう。

命運尽き果てたと思われたレントだったが、
何故か意識を取り戻した――最弱の魔物・スケルトンとして。

それでも絶望に陥ることなく己にできることを模索するレント。
手始めに魔物の特性である≪存在進化≫を利用して上位の魔物を目指し、
人間に戻る道を探すことに。

不死者(アンデッド)となったレントは、
再び神銀級冒険者を目指す。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思う事。
この作品の最大のポイントは、教えられたことを忠実に守る点に尽きると思います。

再び神銀級冒険者を目指す上で、何度か駆け出しの冒険者と接点がありました。
レントは銅級冒険者とは言え、十数年迷宮に潜り続けてきたベテランです。
駆け出しの冒険者にありがちなのは、自分の技術・能力に見合った地に足の着いた戦い方より、ノリと勢いで乗り切ろうとしがちです。

そういう若い駆け出しがミスするのを何度も見てきているから助言ができるのであって、若輩の方々は生きた教育を受けるまたとないチャンスになるんです。
何をどの様に受け止めるかは本人次第で、他人が口出すことではありませんが、もし、何等かの助言が貰えたのなら、それは「自分のことを気にかけてくれる人が居る」ということにほかなりません。

そして助言をするのは見返りが欲しいからではありません。
しっかり会得したら、今度はそれを次の後進に託して貰えればと思います。
この好循環が回るうちは、大きなミスを回避することができる…
これはリアルの仕事においても一緒だと思います。

アンデッドになったレントの様相は、きっと想像以上に怖いのだと思います。
もし一人迷宮で出会おうものなら、卒倒してしまうのも無理はありません。
だからこそ、事実を知って歩み寄る強さが感じられた点もポイントが高いと思いました。
こうして人から人へと継承されていくのって良きですよね。

でも、気になる点が幾つか…
まず、レントはこれからどうなっていくのでしょうね。
スケルトンから始まり幾度かの存在進化を経て、人間の頃より強くなりました。
果たしてここから人間に戻れる道は残されているのでしょうか。

そして物語の中盤で登場した…はやみんが演じた女性キャラも謎だらけですよね。
未踏破区域にはどの様な秘密が隠されているのか、気にし出すとキリがなさそうです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、JUVENILEさんによる「IMMORTAL」
エンディングテーマは、阿部真央さんによる「Keep Your Fire Burning」

1クール全12話の物語でした。
そう言えば、この作品のアニメーション制作会社はCONNECTさんだったようです。
CONNECTさんというと、「魔法科高校の優等生」や「ストライク・ザ・ブラッド」という作画クオリティの高い作品を多く制作されている会社です。
そういった意味では、見易い作品だったのかもしれません。
現にリアルタイムで視聴を終えていますし…
しっかり堪能させて貰った作品なんだと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

95.5 5 ダンジョンで仲間なアニメランキング5位
この素晴らしい世界に祝福を! 第2期(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2198)
11800人が棚に入れました
不慮の事故により異世界に転生した、ゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)は、「RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!」という夢はイマイチ叶わないものの、なんとかそれなりに、異世界での日々を送っていた。転生特典として道連れにしてきた女神・アクア。一日一発しか魔法を撃てないアークウィザード・めぐみん。攻撃が当たらないクルセイダー・ダクネス。能力は高いのにとんでもなく残念な3人のパーティメンバーたちとも、なんとかそれなりに、クエストをこなしていた。―――そんなある日。機動要塞デストロイヤーの脅威からアクセルの街を救ったカズマたちに、王都からやって来た使者は言い放った。「冒険者、サトウカズマ。貴様には現在、国家転覆罪の容疑がかけられている!」……平凡な冒険者・カズマが過ごす異世界ライフの明日はどっち!?

声優・キャラクター
福島潤、雨宮天、高橋李依、茅野愛衣、原紗友里、稲田徹、堀江由衣、豊崎愛生、諏訪彩花、江口拓也、生天目仁美、西田雅一
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

この素晴らしいアニメに拍手を…贈ろうと思う

今期一番の期待作品が始まりました。さてさて、どんな冒険(?)が待っているのでしょうか。

1話…やっぱりこの連中はこうでないと
{netabare}完全に一期の続きです。あのタイーホから始まりました。
クズ…カス…カズマが国家反逆罪容疑で捕まり、取り調べ。救おうとアクア達が動くが、相変わらずすっとんきょうな感じで役に立ちません。裁判ではララティーナ(ダグネス)のおかげで処分保留。が、領主屋敷の弁償として12億ものの借金を背負うことに。

この感じ、良いですね。難しく考える必要なし。クズマとダメガミと爆裂娘とMお嬢様の冒険ではない冒険譚。ファンタジーとは言いがたいファンタジー、クスクスしてしまう笑。やっぱり面白いです。
作画がなんか変です。狙い?万策尽きる前のギリギリ?原作の挿し絵やなんかは可愛いのに。{/netabare}

2話…黒歴史は涙無しには見ることが…
{netabare}あの場面、見たことあるぞ、そう、∀ガンダムだ。黒歴史とは過去の恥じではない、恥ずかしいだけだ。

ダグネスが一晩経っても帰ってこないことに悶えるカズマたち。そんな折りにデカガエルの退治を命じられる。ドタバタしながらも退治を試みるが、残りにパクリでピンチ。ピンチを救ったのは「ゆんゆん」。自称、めぐみんのライバルで、紅魔族の長の娘。めぐみんが主席でゆんゆんは次席という立場だったらしい。
ゆんゆんに勝負を挑まれるものの、卑怯(?)な手でかわすめくみん。
家に帰り、カズマの挑発に乗って一緒に風呂に入るめぐみん。結局アクアにバレてカズマは「ロリニート」の称号を得た。
カズマ達がウィズの店へ行くと、偶然を装って店にいたゆんゆん。再びめぐみんに挑もうするも、仲良くなるための魔法の水晶を使う(その間にウィズの胸をモミモミするちょむすけが気になった)。そこで映し出されためぐみんとゆんゆんの過去があまりにもな…めぐみんは貧乏すぎる過去が、ゆんゆんは超ボッチなとが明らかになってしまった。

ゆんゆんが思った以上に可愛くデザインされていました。豊崎さんの声も合っています。これからどんな活躍(?)を見せるのか楽しみです。{/netabare}

3話…アクアって女神だったんだなぁ…
{netabare}大借金を背負ったカズマ一行。それでもめぐみんの爆裂魔法の日課を欠かせない。
新しいダンジョンが見つかり、お宝があれば借金返済の足しになると挑むカズマ。カズマは新たなスキルをマスターしており、未知のダンジョンもなんとか進むが、待ってろと言ったのにアクアがダンジョンに。アンテッドが襲うけど、アクアが清めて浄化。そしてリッチと遭遇。そのリッチは過去に結構な魔法使いとして活躍していて、王の妾の一人を解放し、一緒に行動していたが、彼女が重い病になり、それを解き放つためにリッチとなったのだとか。
すでに彼女も亡くなり、アクアに浄化してほしいと願う。アクアは願いを聞き入れ、魂を導いた。

何、この感動系の話は?…このすばっぽくない。でも所々笑いぶっ込んでくるので飽きないです。アクアは女神だったんだなぁ…
前回と今回は作画がきれいだったような…{/netabare}

4話…ララティーナ(本名)は真性の…
{netabare}カズマとアクアが戯れる(日常)なか、飛び込んできた謎の美女、ララティーナ(ダグネスとも言う)だった。何でも見合いさせられるという。
パーティーで冒険を続けたいララティーナは見合いを破談させようとカズマたちに頼み込みにきたのだ。寿退社ならやめさせる理由にもってこいと考えたカスマは屋敷へ向かう。
屋敷ではララティーナが見合い相手の話をするが、どこをどう考えても良縁である。ララティーナからぶち壊すように頼まれていたものの、臨時執事で見合いを成功させようとする。見合い相手はイケメンな上に性格も良し、本当は断るつもりできたのが、ララティーナを気に入ってしまった。何とかしたいララティーナは本性を見せつけ、カズマと決闘。カズマとの仲を勘違いしたのか何だか分からない感じで破談になる。しかも、お腹にはカズマの子を宿していると爆弾発言を残して。

今週も腹抱えて笑いました。ダグネスの真性っぷりが良いです。2週物語から離れていた分、爆裂した感じです。
このすばは展開だけでなく、細かいところも爆笑できるんですよね。今週はアクアに笑いを持っていかれてます。冒頭のでかいコブ、米粒を使った紙の修復、鯉の呼び寄せなど。本当に面白いです。{/netabare}

5話…オチは?
{netabare}セナにモンスターの出現がカズマのせいと疑われるが、ダンジョンにアクアが魔方陣を張ったせいだった…
仮面を被ったちびモンスターは爆発するものだったがダグネスには効かない。カズマとダグネスがダンジョンに入り、魔方陣を消すことに。すると、魔王軍幹部のバニルが待ち構えていた。バニルはダグネスタイプのM持ち、どんなやられ方するのが楽しいか考えていた変態混じり。但し、能力は確かで、見通す力や土から人形系モンスターを発生させるなど優秀。
が、ダンジョンからモンスターがいなくなったことのが女神であるアクアのせいだと怒り、アクアを倒すことに動く。そこをダグネスの剣がたまたまカズマがこけたせいで当たり、倒す。と思ったら、仮面だけで乗り移れる能力を持っており、ダグネスに乗り移る。ダグネスとバニルの一人漫才が始まる。バニルに乗っ取られながらも最後まで精神的な抵抗をし、最後はめぐみんの爆裂魔法をダグネスに放ち、バニルを倒した。
この件を一部始終見ていたセナからカズマの嫌疑は晴れて無罪放免。しかも、幹部を倒した功績によって借金完済どころか、莫大な恩賞を得ることに。

あ、あれ? こんなキレイなオチでいいのか?
ダグネスとバニルの漫才が面白かったです。掛け合い上手いものだなと感心です。しかしまぁ、魔王軍の幹部は変なのしか居ないのか? 魔王は更にいっちゃっているんではないか?{/netabare}

6話…ちゅんちゅん丸と聞いて、ピュンピュン丸と反応した人は…
{netabare}年齢がばれてしまいます。
バニルは生きていた。というより、仮面にⅡとあり二号機のようだ…。バニルからカズマの世界の商品を売ったら儲かると言われ、カズマは早速コタツを製作。あまりの気持ちよさにコタツムリになるカズマ(熱源はなんだろうか?という突っ込みは…)。ダグネスとめぐみんにコタツごと外に投げ出され、ようやく動くことに。
カズマが新たな武器として日本刀を製作をしたが、商品やドアに引っ掛けてしまい、結局は短刀に(背中に背負うとか、武士のごとく脇に差すとかすればいいものをという突っ込みは…)。かっこいい名前をつけようとしたら、めぐみんが勝手に「ちゅんちゅん丸」と名づけてしまい涙目のカズマだった。
リザードランナー(80年代に一世を風靡したあおのトカゲ)を退治するクエストに挑む一行。珍しくカズマが完璧な作戦を立てたものの、フラグでしかない。見事にアクアがぶち壊してしまい、アクアは悶絶。ダグネスは群れにぐちゃぐちゃにされ喜ぶ…。カズマがキーポイントのモンスターをかっこよく(このシーンは本当にかっこよい描写)討つものの、登っていた木から落下、首がグシャ…。気がついたらエリス様の前にいて、生き返りを進めるものの、ふと考えるカズマ。なんと、現世に生き返りたいと言い出す。
アクアが説得するものの、動じない。めぐみんが体にいたずらをしていると聞き、あわてて戻ることに。目を覚ますと涙目のめぐみん、なぜかこらえるダグネス(泣いているように見えたのだが…)、やれやれという感じのアクア。
家に戻り、風呂に入ろうとすると、下腹部に「聖剣エクスかリバー」のいたずら書きが。

今週も爆笑でした。どうせやられると言ってダダこねるアクアの動きが妙におかしくて。エリスが可愛いのと、めぐみんの涙目がキュンときました。{/netabare}

7話…どんどん優雅になっていく…あってはいけない
{netabare}めぐみんはゆんゆんのところから帰ってきて焦った。なぜかカズマとアクアが優雅なティータイムを送っていたからだ(ただし、紅茶はアクアによって浄化され、単なるお湯になっているが)。バニルがやって来て、カズマにカズマが用意したグッズを一括なら3億で、月々なら百万で買い取ると言うのだ。すでにセレブ気分だった。冒険しようとめぐみんは言うが、カズマは首折れたばかり、よくなるまで休みたいと言い、それなら温泉にと言うめぐみんの誘いに乗った。
温泉行く前にウィズの店に寄ったら、ウィズがボロボロになっていた。売れそうもない商品を仕入れてきたウィズにバニルが撃ち込んでいたのだ。温泉にはウィズも連れていくことになった。
温泉へ行くための馬車乗り場でゴタゴタするカズマ一行。ようやく出発したら、なんか走ってくる影が…どうも、ダグネスの着ている防具に寄せられたらしい…。

安定感抜群の面白さです。留守中に乗り込んでくるゆんゆんの孤独さたるや…。
作画がこれまでのなかで一番綺麗だったような気がします。アクアの斜め上からの目線が綺麗で、めぐみんの表情が可愛くて。まぁ…この作品は作画が云々ではないのですが、それでも綺麗な方が良いのは確かです。
{/netabare}

8話…前半珍しい冒険譚、後半詐欺話
{netabare}ダクネスに突進してくる鳥たち、相変わらずダクネスは嬉しそう…。カズマの機転を利かせた対処で一難を乗り越える。その夜、野宿でカズマは違和感を感じる、それはゾンビだった。どうやらアクアに寄ってきたらしい…。ウィズが川を渡りそうになるが、アクアが退治した。カズマはお礼の受け取りを拒否した…すみませんと言いながら。
目的地の温泉に到着、そこはアクシズ教の総本山だった。カズマに近寄ってくる人々は詐欺師…アクシズ教に入信させるためにあの手この手で迫ってくる。エリス教のダクネスには物凄く冷たい。あまりのしつこさに流石にキレたカズマだった。

今週も安定したお笑いでした。ダクネスのMっぷり、アクアのダメっぷりが絶妙。ウィズの川を渡りそうになる場面にはそう来たかという感じで。
女神がアクアですものね、そりゃあ信者もそうなる…。エリスを目の敵にしているのもね(笑){/netabare}

9話…アクシズ教は詐⚪集団?
{netabare}キレたカズマは教会に乗り込む。そこにはシスターが居たのだが、やっぱりおかしい…。傍らでめぐみんはアクシズ教の恐ろしさに震えていた。
懺悔室に入ったカズマ、答える女の子はどこからどう見てもアクアだった。調子に乗っていたアクアにカズマは容赦なく攻める。半泣きのアクアは陥落した。
アクシズ教の信者はそれほど多くはないらしい。なので、アクアは信者をどんなことをしても守るのだという。
目的だった温泉、当然のように混浴に向かうカズマ。そこにはカップルみたいな男女がいた。男はアクシズ教の勧誘にぐったりだった。女はカズマの熱視線を浴びてあがっていった。女風呂にダクネスとめぐみんが入ってきて…。
風呂上がり、アクアが泣いていた。なんでも、温泉を浄化してしまい、女神だと言い張ったのに信じてもらえなかったらしい(当たり前である)。だが、温泉が毒で汚染されているとのこと、何とかしようとがんばるアクアだが…

今回もたっぷりと笑わせてもらいました。アクアとカズマの教会でのやり取り、「エリスの胸はパッド入り~」、ウィズが浄化されそうになるときの場面、風呂場のカズマとめぐみん&ダクネスのやり取り、カズマのガン見、噴水前での演説などなど、本当に飽きません。アクシズ教、怪しすぎ…て、女神が女神だしね~
今回もゆんゆんの手紙で締めたけど、どんどん悲壮な感じになっていくのだが…気になります。
おや?次回で終わり? 早いよ~{/netabare}

10話…このおかしな一行に祝福を
{netabare}アクシズ教徒から追われるアクシズ教の女神アクア(ちょっとかわいそう)。毒が混入されている原泉に向かうが、追い返されそうになる。そこはララティーナ(ダグネス)の家の威光で入れることに。するとそこには怪しげな男が何かしていた。ウィズが思い出す「ハンスさんですよね」。なんと、魔王軍の幹部で強いと言われる毒スライムだったのだ。スライムと聞いてカズマは余裕ぶっこいていたが、スライムは弱くはない(それはドラクエのイメージだ)、焦って逃げ出すカズマたちだったが、後ろからはアクシズ教徒の集団がやって来ていた。原泉を浄化しようと突っ込むアクアにカズマは観念して戦うことを決める。ウィズはハンスが管理人を食ったことに激怒して氷の魔法で攻撃する。カズマの自己犠牲を伴った戦略でハンスを弱め、どこからどう見てもホイミスライムとなったハンスをアクアのゴッドブローが襲う。そして、原泉も浄化され、一件落着。
だったはずだが、アクアが温泉を完全浄化してしまったため、町を追われてしまう。蘇ったカズマ、始まりの街に戻り、中間たちとの日常が一番と感じておしまい。

アクシズ教、これはいかん…。教義、笑ったけど、真を突いているところもあったりするところが憎いです。まぁ女神が女神だけにねぇ…。でも、アクアが教徒を守ろうとする気持ちはかっこよかったです。
カズマも同じ、何だかんだ言いながらみんなを守るところが何とも良いです。
それにしてもバトルの場面、メチャクチャカッコいい感じがしたのですが…。この作品は作画まで含めて笑ってくださいということなんでしょう。
三期の予告期待したのですが、何故かカウンターに置かれたパンツが…。まったく、最後の最後まで笑わせてくれる。{/netabare}

二期も一話から最終回まで楽しめました。大爆笑というより、クスクスが連続でやってくる感じがこの作品の持ち味です。また、下手な人情話はないけど、時おり仲間や町の人たちのことで行動するようなところが良い感じになっています。
一本の流れはなく、一話から数話で話をまとめていて、中だるみも、飽きることもありません。

クズマ…カズマと3バ…3人のヒロインたちの関係は相変わらずの距離感で本当に良いです。カズマも言っていたとおり、見た目は良い3人なので普通ならハーレムアニメになるんですけどね…付かず離れず、恋愛にもならず、かといって互いに嫌な感じもしない。これこそ「このすば」の魅力なんだと思います。

作画ですが、OP1話ED見たとき、このままずっとこれではさすがに…と思ったのですが、毎回のように違い、7話や最終回のバトルは本当に美麗にさえ感じ、何が本当なんだかよく分からないのが「このすば」。作画まで「ネタ」なんでしょうね。

三期の予告を期待したのですが、ありませんでした。このあとも(というより、このあとの方はもっと)面白そうなので、アニメにしてほしいです。ともあれ、この作品に祝福を!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 59
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チョビ0314 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

この素晴らしい石鹸なんか食えるか!!

この素晴らしい世界に祝福を!二期の感想になりますが長文なので、読んで戴く場合はその点をご理解下さい。

まず結構感心したのがオープニング&エンディング。
一期のオープニングは物語の始まりらしく、メインキャラの特性と今後登場するキャラの顔見せ的な構成でした。
これに対して二期は場面変化と共にキャラが徐々に汚れ表情も変化させ、各々の得意技を披露してから締め括り冒険成功の報酬をGETするまでを1つの物語として描きます。
これによりクエストをこなし糧を得られる様な冒険者への成長具合も分かる様に構成されていました。

エンディングの場合一期と同様アクセルの街と各キャラの一日を描き、冒頭等で流れるチルトシフト調の風景が余計に生活感を増させつつ生活状況の変化を自然と織り交ぜています。(チルトシフトはミニチュア風に写す技法の事です)
例えばカズマが一期と違い釣りが上手くなり、アクアは子供に対しての人気がやたら上昇。
メグミンはリンゴを勝手に取る事を止め猫を飼い始め、ダクネスは以前より街に馴染んだ感じ。(売り物のリンゴを盗ったらダメですしね)
そして帰る場所が馬小屋から屋敷に変わるが、帰宅する順番が重要です。
一期では最後にトボトボ帰ってくるカズマが一番先に戻って魚を焼き出迎える。これは彼が役立つ存在へと成長しパーティの要になったと様に感じました。

オープニングは仕事という日常、エンディングは休日という日常。
タイプの違う日常を短い時間で上手に描いている良い演出だと思います。

次はストーリーについて…また思い切った展開ですよね。
{netabare}主人公はいきなり囚人で裁判を受けるも何とか死刑を回避!するのですが膨大な借金を背負わされる。
しかもメインヒロインの一人ダクネスが丸々二話ほぼ出てこないという思い切りっぷり。
ここから先の話は暫くほぼララティーナことダクネス無双。
その変態性…いやいや問題児っぷりを存分に発揮しドン引きさせてくれると同時に盛大に笑わせて貰いました。
まぁなんやかんやで魔王軍幹部のバニルさんを討伐し汚名返上名誉回復、借金問題もなくなり似非セレブ候補になります。
そして4話を跨ぐ温泉回が始まりますが、肝である入浴描写は1話のみという構成。
代わりに一番多く描かれているのが温泉街の特異性で、簡単に言うと怪しげな新興宗教団体の異常行動の数々を赤裸々に描きます。
それはそれは恐ろしく街中に張り巡らされた勧誘トラップの数々…偶然を装った出会いから貴方の為に祈らせて下さいコンボ…飲める洗剤やら食べれる石鹸ってアム◯ェイ?果ては子供すら囮に使う徹底ぶり…みたいな感じで妙にリアル…もし自分があの街に行ったなら精神に異常を来たす自身があります…(登場人物の一人は異教徒に対する仕打ちを楽しんでたが…)
この手の方々の一番怖ろしい所は「純粋に良かれと信じやっている」点でして、ホント怖いなぁ…
で、またなんやかんやでラスボス「デぇっドリぃポぃぞンスラぁイムのハぁンス」との戦闘へ突入します。
各キャラが特性を活かし神作画の戦闘に勝利するのですが、{/netabare}ここで一番肝心なのがカズマの行動。
ご存知の通り主人公パーティはカズマ以外個々の能力が非常に高い。しかし各々問題があるのでそのままでは額面通りの能力を発揮できません。
カズマの機転と的確な指示、自らを囮とした誘導なくして強敵の{netabare}デぇっドリぃ以下略に勝利する事は叶わなかった筈。{/netabare}
つまりカズマはエース、ジャック、クイーン、キングを最適に運用出来る繰り手であり自らも化け戦うジョーカーという立場です。
エンディングの事でも少し触れましたけど、やはりカズマは無くてはならないリーダーではないでしょうか。

妙に主人公カズマの事を書いてしまったので、もう少し彼について考えてみたいと思います。
ダクネスが「アイツはどういう男なのだ?保守的で臆病かと思えば、身分の差を気にもせず貴族相手ですらひどく強気な時もある」と疑問を呈した通り、彼の行動はかなり変わっています。
周りからカスだのクズだの言われてるけど、本当にカスでクズなら貰えるお金を選んだりしませんし、強い相手には媚を売り諂い(へつらい)役立たずと知れば途端に縁を切る筈です。しかし彼は一概にそうしません。
どうしてかというと、彼はたぶん自分のルールに従順なだけではないでしょうか。
根性はないが自分が納得したら躊躇せず動くし、納得出来ないならば断固として断るという行動がそれを物語っています。
それに欠点のある彼だからこそ、同じ様に凸凹なパーティの欠点を理解し補うことが出来る様に思えます。
妙に褒めてしまいましたが、正直品性は汚いし小狡い…でもそういう彼を本気で嫌う人は少ない…不思議と愛される魅力があるという事ですね。

少し脱線してしまいましたが、前作と同様に全話を通じテンポ良く進むストーリーで一気でも個別でも視聴しやすいですから、色々な人に楽しんで戴きたい良作です。

えっと後、少し謎に思っている事を…
{netabare}カズマってスティールを使うと女の子のパン…下着をほぼ確実にGETしますよね。
でもアクアの場合だけは羽衣を剥ぎ取れました…これってアクアがノーパ…いやいや下着を付けてないから羽衣だったの?
む?そうなるとデュラハンのベルディアもそうだったのか?男だったから?
いやはや謎は深まるばかりですね。

で、やっぱり気になってグーグル先生に調べて貰った所、同じ様な疑問を感じてる方々のスレへ行き着きました。
それによりますとアクアのリアルなフィギュアではTバックを着用していて、ディフォルメされた「ねんどろいど」では未着用だったそうです。
う~ん…まぁどっちでもいいやw{/netabare}

一期のレビューもありますので、良かったら読んで戴けると嬉しいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 37
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赤緑 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

2期も良かった ただし作画は・・・ ハーレムのようでハーレムじゃない男子向けファンタジー

1期が好きなら楽しめると思う。
しかし、作画は1期より平均レベルが下がったように見える。
あと、めぐみんファンにはちょっと物足りないかも。
男子向けというのはお色気が多めという意味。


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あにこれ始めてから初のリアルタイム視聴アニメ。


ラノベ原作の、異世界転生RPG風ファンタジー、ただしギャグ。
詳しい説明は1期のレビューを参照。


2期はダクネス無双だった。(※ひいき目。実際はアクアも同じくらいだったと思う。)
その代わり、めぐみんが第2話を除いてちょっと目立たなかった気がする。
とにかくダクネスを堪能できた。注目しているのは、エロのところじゃなくて、お嬢様のところね。

新キャラもたくさん出てきて楽しい。
特にバニルがいいキャラ。人気も高いらしい。
バニルに言葉責めされているダクネス、いいね。


ただ、作画がちょっと・・・。1期にも増して悪いところが目に付いた。
第5話が一番良くて、第1話が一番悪かった、かな?
あと、後半はちょっと勢いが失速したと思う。さすがにマンネリになってきた気もする。
最終回はカッコ良かった。


最終回のエンドカード、原作のイラストの方が書いてるんだけど、何これ可愛い。
ダクネスが手前にいるから一番大きく描かれているわけだが。


《総合評価》

作画が良くないが、ギャグかキャラが気に入れば楽しめる。
見た目も好きなキャラがいるのに作画は評価できないということがあるのだろうか。


物語:
主にギャグの評価。
ストーリーは特に注目すべき点はない。
アルカンレティア編(温泉の都)は同じネタが続いて飽きた。

作画:
正直良くない。全編で第1話の水準だったら観てられなかった可能性が高い。
第5話で3.0、第1話で1.7、平均で2.2弱くらい?
OP・ED作画もあまり良くないのが悪印象になっている。

声優:
茅野さんあってのダクネスだ。
他のみなさんも、サブキャラ含めて良かった。
ただし、好みでの評価であって、総合的には最高とまでは言えない。

音楽:
劇伴のアコーディオンの曲が笑える。
OP曲、ノリがイイ曲。
ED曲は1期と同じノリのカントリー風。

キャラ:
ダクネス。
カスマさんも相変わらず。
アクアとめぐみんも割と好き。
過度な巨乳キャラが多すぎるのがちょっとマイナス。



以下、放送中に書いた駄文。

{netabare}
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▼第1話~第4話 - ララティーナ可愛いよララティーナwww

1話目での作画崩壊でどうなることかと思ったが、2話目からは何とか持ち直した。
ただ正直なところ、面白さの勢いは失速してしまったかな。

でもアクアの不憫さとダクネスの可愛さでまだ走り続けられそうだ。
拗ねてるダクネス超かわいい。


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▼第5話 - 作画が安定してきた(このすば基準)

今回もダクネスが大活躍。
中身がアレでも見ている分には問題ない!
あー可愛かった。

アクアもあいかわらず。

めぐみんの影が少し薄かった。

あと、すごくどうでもいいこと。→最奥は「さいおう」と読む。姑息そうな男、は誤用な気がする。


そして今回作画が、このすば史上最高品質だったのでは?


締めのシーンで、ガリル(角が生えた鉄のお面みたいのつけてる冒険者)が
前回の私の投稿のタイトル(↑第1話~第4話)と全く同じセリフ言ってて笑った。
(原作未読。)


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▼第6話 - 中休み回

今回は久々にロープレらしい展開。
・・・いや、前回は中ボス討伐だったはずでは。
前回のはカズマとダクネスの暴れっぷりが凄すぎて、中ボスバトルのイメージが無さ過ぎた。(褒めている)

安定の駄女神。


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▼第7話 - うちのがすいません

ストーリーがダクネス中心で進んでいる気がしてならない。

ところで、もしかして、めぐみんも履いてない?(いや、黒いの履いてるはず)

バニルいいキャラしてるな。


いざ、冒険に出発。
しかし、音楽が無駄にカッコいいなー。

「そんなスキル使ってません」「バインド」・・・ダクネスもう隠す気ないだろ。

カズマの名ゼリフ→すいません、うちの変態がすいません!


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▼第8話 - 美しい景観の街。景観は良かった、景観は。

やはりダクネスの登場シーンが多い気がするのはなぜだ。
私得じゃ・・・語呂悪いな、「俺得」じゃないか。

今回は作画がダメな部分が目立ったな。第1話ほどではないが。


カズマ、鬼畜とはいえ、なぜダクネスの言うとおりにした。(引き摺り)

そういえばトンビだったか、あのダチョウ。

ターンアンデッドの時のアクアの表情がヤバい。そういえば特徴に「顔芸」を付けてなかったな。

ウィズをもっと心配したげて。
ところで、ウィズを背負ったらスゴイことになりそうだが、平気なのかカズマ。

作画が悪い作品だけに、アルカンレティアの到着シーンは作画がんばったのか、美しかった。
アクアの同類がたくさんいるところを除けば良いところだな。

しかし後半はちょっと同じネタがクドかった。
最後のオチも読めたし。
幼女の叫び声は良かったが。

作画の悪さと髪型服装の違いもあって、街を散策した時のダクネスが誰だお前状態に。
キャンプ時の黒い私服のダクネスは可愛かった。そしてちょっとエロかった。


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▼第9話 - 温泉いきたい

また作画が良かった。もち(ry
特に、ヒロインたちが3割増しくらいで可愛いな。風呂だからとかそういうのではなく。
カスマが壁に耳つけているときの顔がウケる。

あと、ネコ(ちょむすけ)も可愛い。

ウィズは不憫属性が上がった。


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▼第10話 - カッコいい!

カズマの捨て身の策で
ハンスを倒すシーン、絵面はカズマを除いてカッコよかった。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

87.4 6 ダンジョンで仲間なアニメランキング6位
灰と幻想のグリムガル(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1961)
9443人が棚に入れました
薄暗い森の中、わずか2体のゴブリンを相手に苦戦を強いられている6人の少年少女がいた。
盗賊のハルヒロ、暗黒騎士のランタ、神官のマナト、戦士のモグゾー、狩人のユメ、魔法使いのシホル。
彼らには、ほんの数日前、暗闇の中で目覚めてからの記憶しかない。
自分たちが、どうしてこの世界――『グリムガル』にいるのか、わけもわからないまま、彼らは見習い義勇兵として歩み始めた。
ここで生きるために――。

主人公・ハルヒロがある日突然迷い込んでしまった世界・グリムガルにおいて、“生きるために”過酷な環境や仲間との絆に向き合っていく様を描いた青春群像×ファンタジー作品。

声優・キャラクター
細谷佳正、吉野裕行、島﨑信長、落合福嗣、小松未可子、照井春佳、関智一、浪川大輔、安元洋貴、能登麻美子
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【鑑賞日記・完】RPG愛、そして……ゴブリン愛に満ち満ちたファンタジーアニメ

原作ライトノベルは七巻まで購読中。

☆総評

かつて『Wizardry~ウィザードリィ~』等の古典的ロールプレイングゲームにおいては、
物語はクリエイターからプレイヤーに一方的に下賜されるものではありませんでした。
自作した様々な種族、職業のキャラクターでパーティを組み、
ヒットポイントの削り合いに一喜一憂しながら、
冒険者たちのストーリーを夢想したものでした。

その為、プレイヤーの中には過剰とも思われる妄想力を膨らませる者も現れました。
『Wiz』についても、例えばゲーム雑誌投稿コーナー「ウィザードリィ友の会」に、
俺達が考えた冒険ネタを持ち寄る猛者達が実在したのです。

単なる数字の増減に過ぎないRPGに、時間を湯水の如く投入するに止まらず、
その上、物言わぬ自作キャラ達の妄想ストーリーを爆裂させる。
さらには個々のモンスターの“人間ドラマ”まで展開する。
端から見れば正気の沙汰ではない、恐ろしくマニアックな試みw
けれど、テーブルトークRPGのコンピュータ上での再現たる、
ビデオゲームのRPGにおいて、妄想こそ王道でもあったのです。

本作はそのスピリッツの継承を存分に感じられる作品です。

正直、これがリアルな青春……だとは私はあまり思いません(苦笑)
24時間ネタ全開の暗黒騎士や、クレッシェンドゥゥゥ!な義勇兵なんて、
現実世界にはあまりいないでしょうしw

ただ、本作にはファンタジー世界に放り込まれた少年少女が、
どんなことを感じ、生きていくか……。
膨大な量の妄想とその成果たる心理描写が積み重ねられています。

その結果として普段あまり冒険に出ない視聴者の中にも、
リアルな人間ドラマという感想を抱く方がいて頂けたなら……。

昨今、進化が著しいロールプレイを重視した海外製RPG等の隆盛と併せて、
あの時、繰り広げた俺達の妄想も無駄でなかったのだなぁ……。
と、妙な感慨に耽ることができるのです。

☆声優に“芝居”をしてもらうためのアフレコ現場改革

本作のアフレコ現場では、まず監督からキャストへの方針説明等から始まり、
その時々のキャラクターの心情や、それを声で表現するため入念な打ち合わせが重ねられ、
声が当てられていったそうです。

……当たり前じゃないか?と思われるかもしれませんが、
これが当たり前じゃないのが、依然、地位向上半ばの声優業界の惨状でして……(苦笑)

基本、台本だけ渡して、一人一人、声当てて、問題なければお終い。
酷い現場になると「テキトーに声当てとけばいいよ」と投げやりな有様w

これだと、声優たちが一発でOKをもらうために、
味付けの濃い萌えイケメンキャラボイスを当てる、反射神経は発達しても、
一人の人間を“芝居”で表現する演技力の向上など望むべくもない。

こうした声優業の現状に対する監督の問題意識が、
本作の声優の“芝居”からは存分に感じることができました。
結果、二次元世界の中に人間を感じることができた。
という視聴者が出てきたのも必然だったと言えるでしょう。

6月のファンイベントでは声優陣が朗読劇を披露する演目もあるとのこと。
声優の“芝居”の力を磨く、大変素晴らしい試み。どんどんやって欲しいです。

☆(K)NoW_NAMEとフィルムスコアリングについて

本作は主題歌、挿入歌、BGMに至るまで(K)NoW_NAMEという一つのアーティスト集団に、
一括して任せる方式を選択。

さらに、あらかじめある劇伴からシーンに合わせてチョイスする
連続テレビアニメで通常とられる方法ではなく、
シーンに合わせてBGMを制作するフィルムスコアリングを採用。

一見、無思慮にフルでごり押ししているだけに思われる挿入歌も、
スタッフから場面の内容と求める音楽の方向性を(K)NoW_NAMEに伝えた上で、作曲されたもの。

そのため、例えば四話挿入歌は二番があれば五分超になりそうなバラードですが、
尺に合わせて一番からそのままラスサビに突入し、三分台にまとめられ、
反対に七話及び八話の挿入歌はアップテンポですが、五分を越えるなかなかの大作に仕上がっています。

この方式を貫くのはかなりしんどかったと思います。
事前にシーンイメージを伝えるためには、作画工程の前倒しが必要でしょうし、
その上、本作はアフレコでも丁寧に時間をかけている……。

序盤、歌だけで声がほぼ消滅したのは、この辺りの工程管理の切迫によるものでは?
という個人的な疑惑が払拭できませんw

私は気が付きませんでしたが、中盤ではキャラがホバー移動する謎作画もあったとか(苦笑)
スタッフのみなさん本当にお疲れ様でした。

音楽担当者ともコミュニケーションを密にして丁寧にアニメを製作しよう
という方向性は評価したいです。

☆声優・落合福嗣について

キャスト発表時は話題作りのネタとしか思えなかった、
三冠王の息子の主要キャラ・モグゾー役起用。

声を当てるのは上手くないですがw
善意で捉えると、濃い口のキャラボイスを提供する既存の声優とは違う、
人間モグゾーと“どーも斬”の表現を追求した結果だとも思います。

もっとも、福嗣さんも声優事務所の振るい落としを兼ねた養成課程に身を置く、
“ちゃんとした声優”のステレオタイプをなぞっていますし……。
単に新人でギャラが安かっただけとも考えられますし……。
或いは、朗読イベントでモグゾー役がリアル世界に出てきた場合、
中の人がマナト役の島﨑信長さんに匹敵するイケメンだった時の
観衆の困惑がスタッフの頭をよぎったのかもしれませんw

ちなみに原作では“若干のろいが頼りになるくま”とキャラ紹介されているモグゾー。
そう言えば、福嗣さんは今期『霊剣山』でも格闘クマ役などで出演されていましたw

男性声優もアイドル化が定番化する昨今……。
体型から違う福嗣さんには世代屈指のクマ声優として生き残る芽があるのかもしれませんw
この声優業……ただの金持ち息子の道楽では終わらないかも。そんな予感もします。


以下、鑑賞日記。途方もなく長いので折り畳みw
{netabare}

「ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ」

原作一巻目及びアニメ第一話のこのサブタイトルにピンと来てしまった、
例えばゲーム初挑戦がゲームボーイ版『Wizardry~ウィザードリィ~外伝Ⅱ・古代皇帝の遺産』だった、
私のような古参の冒険者には、ほぼ視聴が義務付けられた作品w

以下、私の期待が迸った、勇み足な長文w

{netabare} サブタイの元ネタはその『Wiz』シリーズより。
法外なお布施を巻き上げたカント寺院が唱える蘇生呪文、
「ささやき-えいしょう-いのり-ねんじよ!」から来ています。
(で、失敗して灰になろうが、ロストしようが、医療ミスは一切認められず、
前金もビタ一文返金されず、「まいそうされます」の一言で済まされますw)

『Wiz』シリーズは序盤が本当にキツいゲーム。
軌道に乗れば、大魔神を一撃で屠れるようにもなりますが……。
それまでは追い剥ぎにあっさり殴り殺されるw
少し体力がついたと思ったら忍者や修行僧に首を飛ばされるw
ボルダック商店はぼったくりw
など難行苦行の連続w

原作はそんな古典的ロールプレイングゲームにおける
パーティ育成の苦しさを、現実的なシーンに落とし込んでどう伝えられるか……。
腐心した大変RPG愛に満ちた小説です。

で、本作の主人公パーティーの特徴を一言で申しますと……。


 弱 い !!


華やかな英雄譚など始まる気配すら感じない、圧倒的な弱さw
ろくに射撃もできない狩人に、
クセのあるスキルを使いこなす頭もないのに上位職業に就くイタイ奴……。
唯一回復役兼リーダーは多少頭が切れますが、
厳しさが足りない背負い込み屋で、戦闘はいつもギリギリw
もし私がこのパーティーで『Wiz』で冒険に出ろ!と言われたら、
ファーストエンカウントで全滅させる自信がありますw

というより、リーダー以外は『Wiz』基準では冒険者の水準にも達していませんw
訓練場のキャラ作成にて、ポイント不足でダンジョンに挑んで全滅する以前に、
プレイヤーにリストラ、消去されるレベルw
或いは、序盤、多数の捨てキャラから初期装備を剥がして足しにする金策要員w

実際、原作ではこうした要素をストーリーにしたシーンもあり切なくなりますw


個人的にはRPGは行ける!と思った時が一番危ない。
一寸先は地獄、全滅、灰、ロストwという
古き良き時代の素敵なゲーム文化を再生し得る期待のアニメです。
でも一方で、原作の地道なレベル上げを映像化し、
今のプレイヤーに伝えるには、一工夫も二工夫も必要だとも思います。

原作は主にラノベらしいキャラの掛け合いで、
重苦しさ一辺倒にならず、リズムを作っていましたが、
テキストレベルでは、会話でも良くても、
エンタメ映像としては盛り上がりが不足する懸念があります。

その辺りを制作のA-1 Picturesがどう料理するのか。
スタッフは違いますが、『ソードアート・オンライン』を、
時系列整理しアニメ化成功に導いたスタジオの経験値がどう生きるかが注目点。

『灰と幻想の~』のメインタイトルもまた、ベニー葉山氏による、
初代『Wiz』のノベライズ『小説ウィザードリィ~隣り合わせの灰と青春~』が元ネタだとのこと。
そしてベニー葉山氏は上記の私の初ゲーム『ウィザードリィ外伝Ⅱ』のシナリオ担当でもあります。

そんな浅からぬ縁も感じながら、主人公と一緒に苦行したいw
2016年冬の期待作です♪{/netabare}

各話感想{netabare}
第一話{netabare}
早速A-1の時系列整理スキルが炸裂。
元々展開の遅めな原作に無理に鞭を入れずに、
回想も活用しつつ視聴者の集中力を持続させる作戦に出た模様。
集中力維持の工夫は、水彩画風の背景や、
小動物の描写や、キャラの細かい仕草からも実感できました。

そんな中でも最初の戦闘シーンで、しっかりと伏線の強調がなされていました。
RPGにおいて、序盤のパーティーでは大変危険なことを、
この人はやってしまっています。

具体的に触れるとネタバレになるので言いませんw
ロープレ経験者なら分かるとは思いますが……。
後のお楽しみ。クイズということでご勘弁下さいw

それを最初にさりげなく、後々伏線として生きるように、
しっかりと描けている。

後の展開に期待が持てるいい滑り出しでした♪{/netabare}

第二話{netabare}
評価の分かれそうな回となった印象。

ゴブリンをやっとで倒した壮絶な描写があった後は、
歌をバックに夕暮れの日常が淡々と続く……。

私はこの雰囲気も好きですが、人によっては退屈しちゃうかもw

ただ一つ心に留めておいて頂きたいのは、
立ち上げ直後のパーティーは生き残りのため
もっと沢山のシビアな思考が必要であるはずということ。
情報収集しかり、金策しかり、編成しかり……。
なぜそれが見えてこないかというと、リーダーが全部抱え込んでいるから。
もっとメンバーと情報共有してもいい所ですが、このリーダーはみんな一人でやってしまうタイプらしい。

今回も間接的にそういう描写がありました。

ミュージックビデオでまったりできるのも、
呑気に覗きの悪徳(ヴァイス)を積めるのも多分リーダーのお陰w

そのことを頭の隅に置きつつ、今回の所は頭空っぽな主人公が眺めるグリムガルの風景を楽しんでおきましょう。
{/netabare}

第三話 {netabare}
ゴブリンの寝込みを襲って、パンツ新調を画策する(笑)
全くもって華がない底辺パーティw

けど、私にとっては『Wizardry』でヘタレ冒険者だった頃の、
ノスタルジーを存分に感じられる良回でした。

ちょっと乱戦になれば死人が出る序盤は、
“モンスターは まだ こちらに きづいていない”
と来たらガッツポーズをして殴りに行き、
逆に奇襲を食らったら頭を抱えてリセットボタンの確認をしたものでしたw

というより、最初の方は基本的にパーティより、
人数の多い群れとは対峙しませんでした。
ゴブリン五匹だったら逃亡とか(苦笑)
情けないくらい懐かしすぎて笑えてきますw

さて1話でつかみ、3話で飛ぶか叩き落とす……。
今期もこの黄金パターンを守るアニメも多い中、
淡々と伏線張りと雰囲気作りに3話を消化した本作。

実はまだ原作1巻の途中w
1話1巻のペースでぶっ飛ばし原作ファンを戸惑わせる作品もあるかと思えば、
こういうスローペースの作品もある。

人の歩むペースは様々ですねw{/netabare}

第四話{netabare}
かつて私が『Wizardry~ウィザードリィ外伝Ⅱ~』にて、
最初にロストしたキャラは前衛の要の戦士でした。

少しレベルが上がって、探索距離を伸ばした頃に、
蛮族からのクリーンヒットで想定外の大ダメージを喰らって死亡。
生命力は高めのはずでしたが、蘇生は叶わず灰から消滅に至りました。

不意の一撃でキャラが消える。

あまりの衝撃に、何だこのクソゲーはw
と悪態を付きましたし、心が折れかけましたw
結局、その時は育成プランも見通せず、パーティを作り直しました。
で、次のパーティも中盤行き詰まり、クリアに至ったのはパーティは3つ目w

この頃になると、あの時、彼がロストしたのは何がまずかったのか分かるようになりました。
油断した頭で、彼を集中攻撃を受けるポジションに、貧弱な装備で立たせ、危険に曝していましたw
冒険者を十数人おじゃんにして、やっとあの頃、私は青かったと述懐できるようになったのです(苦笑)

ですがグリムガルは生きた人間が暮らすファンタジー世界。
ヒーラーロストの致命傷を喰らったからといって、ガラガラポンでやり直す訳にはいかない。
リーダー交代、欠員補充などに取り組む以前に、
不運な悪夢に襲われたと落ち込んでいる残されたメンバーには酷な展開。

ですが、この世界で生きていくためには、喪失に至った原因をもしっかりと糧にして行く必要があります。
本作は彼の死亡フラグが目立っていましたが、実はそれを経験則にしていくための伏線もしっかり仕込まれています。

そういう意味では、本作の物語は、ここでようやく始まったと言えます。
だから、唐突な死や、長歌に面食らっているプレイヤーにも、
こんなのクソゲーだと投げ出さずに、懲りずに挑んで欲しいなと願います。

『Wiz』もグリムガルもロストしてからが本番です。{/netabare}

第五話{netabare}
苦節四話。ついに正ヒロイン(私の脳内世界でのw)メリィちゃんが登場♪
しかも、中の人が安済知佳さん!

某吹奏楽部でトランペット吹いて「特別になりたい」とか「関係ないですよね」とか……。
高所から投げ下ろしてきたその声で、
メリィちゃんのツンツン通り越して、魔法障壁の如く取り付く島もない。
そんな態度取られたら、クリティカルヒットで悶え死んでしまいますw

と、取り乱すのはこの辺にしてw
マナトならどうしたか?そう考え始めたことで、
盗賊君がようやくリーダーに……そして、主人公としての道を、
好むと好まざるに関わらず歩み出した……。
第五話で改めて、ようやく物語が始まったと実感♪

主人公限定の特別スキル?ラッキースケベも回って来て、
いよいよハルヒロ君の時代ですw

もっとも本人はプレッシャーで死にそうですが(苦笑){/netabare}

第六話{netabare}

その昔、ロールプレイングゲームにおいて体力と魔力は、
自動回復する無限エネルギーではありませんでした。

『Wiz』の序盤から中盤戦に至っては、
気休め程度の効果しかない、数発分の回復魔法とポーションを、
節制して冒険を進めなければ、待っているのは全滅でした。

反面、ダンジョン攻略には中毒性もあります。
レアアイテムがドロップすればもっと奥に行きたくなる。
もっと強敵を倒して己の成長を証明したい。

こうして浮き足立ち、魔力のコスト管理と帰り道の確実な確保を怠った時、
魔力ガス欠による灰とロストの災厄が降りかかるのです。

本作原作小説『~グリムガル』、特に序盤の巻は、
このありがちな冒険者による失敗を現実感を持って再現した切り口が白眉。
そのポイントをアニメ版スタッフも熟知しています。

一話感想で私は序盤パーティーがやってはいけないことを
クイズとして勿体ぶって、はぐらかしましたがw

答えは冒頭、マナトがシホルのかすり傷を“一応”治療したシーンでした。

こんなHPが1ポイント減っただけで回復するような甘い管理をしていたら、
立ちゆかなくなることは目に見えています。

そして魔力ガス欠は最後、マナトが失われる決定打となったのです。

このことを残されたパーティが……。
よくある中級冒険者の壊滅を経験したメリイも自覚し、向き合って、
糧として乗り越えられるか否か……。

データー上の経験値だけでなく、プレイヤー経験値による成長をも物語として落とし込んでいく……。
このRPG愛に溢れた仕掛けに気が付いた時……。
私にとって『~グリムガル』が気になる小説から好きな作品になった瞬間でした。
{/netabare}

第七話{netabare}
「来る日も来る日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン、
雨の日も晴れの日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン」

話が進まない……。との批判も何のそのw

パーティの地道な再建と成長。
同じく地道なメリイちゃん攻略?が描かれる今回。

自分はパーティがもの凄く進歩した回だと感じました。

そう感じるのはきっと、私がかつて冒険者として、
数十分かけてやっとレベル一つ上昇するような、
時間の無駄使いを価値ある人生だと思う、
悪い感性を培っていたからだと思いますw

膨大な時間をかけてパラメーター1ポイント上げることに喜びを感じるか、
膨大な会話を重ねてメリイちゃんにパンを分ける偉業を達成したことに喜びを感じるか。

ニコニコ動画で視聴していますが、
放送後の評価が上がって来たのは、
単純に作品が地味な積み重ねを表現する描写が優れているというだけでなく、
ロールプレイングゲームに対する価値観の面で、
大分ふるい分けが進み、精鋭が生き残って来たw
そんな印象も抱いていますw
{/netabare}

第八話{netabare}
かつてロールプレイングゲーム(RPG)において、
敵、特にボス、イベントモンスターが壁となりパーティが挫折した時……。

プレイヤーは再戦に向け、相当な遠回りを強いられます。
ストーリーは一旦休止にして、パーティの再編成、装備の見直し、
自分たちを苦しめた攻撃パターンに対する対策。新たなスキルの習得。
そして、経験値稼ぎがてら、雑魚を相手に新攻撃パターンの試運転……。

こうした修正を経て、たどりついた奴へのリベンジ・マッチ。
あの時、有り金はたいて買った装備が、前回は耐えられなかった攻撃を受け止め、
新スキルの連動が奴の取り巻きを狩る。
壮大な物語より何より、これまで通用しなかった強敵に、
再構築した作戦が、はまっていく感覚……。
確かな手応えを感じ、思わず拳を握る……。
頭の中で、何らかの脳内物質が分泌される、この瞬間こそ、
RPGはゲームとして輝きを放つのだ。

ハルヒロたちも復讐戦に向け、タンク役の兜を値切り倒す等、
膨大な時間をかけて、この地に舞い戻って来た。

さぁ、時にゴブリンスレイヤーと揶揄されながらも、
仲間の仇討ちに執念を燃やしてきた、この底辺パーティの意地!
とくと見届けよ!
{/netabare}

第九話{netabare}
安全に冒険するルーチンワークを確立した場所から次の階層、エリアに進む。
『Wiz』のような古のRPGにおいてはこの判断にも勇気が必要でした。

何しろキャラが死んだら消えたりするわけですw
そろそろ強くなった気がするから、お試しで次に行って腕試しなんて、
生半可な覚悟では決められませんでした。

ましてや、例えば、仲間の首を斬り飛ばしたアイツがいるような……。
かつて進出して失敗したエリアに改めて挑戦する場合は、
尚更、決断は重たいものとなりました。

その場合、プレイしない時間は思考を整理するのに重要で、
どんな準備が整えば、次へ行けるのか……。
対策が組み上がり自信がついたらプレイに挑む……。

こうしたプレイしない間(ま)も含めたゲームプレイという
思い出を勝手に持っている自分にとっては、
今回の休日回もとても好感が持てる良回でした。

もはや……というより最初からそうですがw
自分にはこの作品はハマり過ぎて、客観的な評価は難しいですw
{/netabare}

第十話{netabare}
個人的に『~グリムガル』でアニメ化による
恩恵を一番受けたキャラはランタだと思います。

欲望に忠実、口も悪いw行動も身勝手w
でも彼なりにパーティのことは考えてはいるらしい……。

このことは原作でも言及されてはいましたが、
それをテキストベースで十分に理解する為には、行間を読み取る根気が必要でしたw
だからランタについては平坦な展開に起伏を与えるウザキャラ。
ていうかホント……ウザいw
という原作評価も少なくありませんでしたw

けれどアニメになって作画による表情やCV吉野裕行さんの声が付くと流れが変化。
スタッフのキャラへの入れ込みようはランタについても凄まじく、
アフレコでも“ちっぱい”の発音一つに監督、原作者交えた
話し合いが持たれる力の入れようw
これにより人間ランタの表現の深みが格段にレベルアップしました。

今回もランタは、死の前ではみな平等などと憎まれ口を叩くわけですが、
仲間と死別した時、もの凄く悲しい表情をしていたのもランタでしたし、
ゴブリン殺害の初悪徳(ヴァイス)を積んで、
一番、精神ダメージが顔に出ていたのもランタでした。

今回の自分の奇行?についての言い分にしても、
吉野さんが抑揚を付けて主張に哀愁も含んだ感情を乗せることで、
彼の立場もより理解できた気がしました。

その効果なのか……アニメ化して以来、特に中の人を中心に、
なんだかランタ好きが増えている気がしますw
これは暗黒騎士ギルドの門を叩く義勇兵が急増しそうな勢いw
アニメスタッフ・キャストの皆さんも
素敵な悪徳(ヴァイス)を積んでくれたものですw
{/netabare}

第十一話{netabare}
その昔『Wiz』の教会で蘇生失敗したキャラはロストし埋葬されましたが、
ダンジョンで全滅したパーティの救出が遅れた場合でも、
一定確率でキャラクターがロストしました。

彼らの死体は一体どこへ行ってしまったのでしょう……。

これを巡って当時、諸説妄想されネタになりました。
一番多いのが迷宮の壁に埋め込まれダンジョンの一部となった説。
次いで魔獣に噛み砕かれ跡形もなくなってしまったという説。

……そして一番考えたくない説として、
かつての仲間がゾンビなどのアンデッドとして
モンスター化したという説も囁かれました。

アンデッドの王が人間の世界を圧迫するという設定の
『グリムガル』の世界ではこの一番考えたくない説を取りました。

そして『Wiz』同様、かつての仲間であろうが、
死体のなれの果てを浄化できるのは神に仕える職業のみ。
震える心を押し殺して、役目を全うした神官に拍手を贈りたい。

そしてらしくない格好いい最期を見せようとしている暗黒騎士……。
勇気ある死によって完成する彼の武勇伝を、
今、何としても全員で阻止しなければならない。

……俺もランタがアンデッドとして蘇るなんてまっぴらゴメンだぜw
{/netabare}

第十二話{netabare}
最終回にして、ついに私の大本命w使い魔・ゾディアッくん登場!
口を開けばダメだ、無理だ、死ね、死ね、死ね……毛虫、毛虫、毛虫w
その他は主の血まみれのランタの周りを浮遊するだけw
うん!素晴らしいw全くもって役に立たんww

でも、ここまでネガティブなムードを煽られると、
目の前のくそったれな現実までギャグになってくる不思議w

ピンチになるとランタがゾディアッくんを呼び出すのは、
終わってる状況を乗り切る彼なりのメンタルコントロールなのかもしれませんw

で、注目のキャストが聞き慣れない方だったので調べてみると、
佐藤結良くんという子役だとのことw

未来ある子供に死ねだの、無理だの
無邪気にネガティブワードを連発させるなんて、なんて悪い大人たちなんだ!(苦笑)

……福嗣さんとモグゾーよりシンクロ率が上なのがじわじわ来ますがw


ともあれ、憎まれ口を交わしながらも、
矢や魔法が尽きたら報告しあえるようになったこのパーティ……。
毒舌に隠された本音を読み合えるようになったこの仲間たち……。

……ホント、いいパーティになってきたよw
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 83
ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

愛でることが出来なかった

【最後まで見終えて を追加】

【4話まで見て 4話Bパートが・・・】
{netabare}アニメでパステル調というか、水彩画調というか、こういう絵作り
を見ると
「放浪息子」
を思い出す。
まぁ、スタッフも制作会社も違うので何の関係も無し。

どういう世界観なんだろうね。
異世界転送もの、ゲーム取り込まれもの。
金を払って、ギルドに所属して、職業(役割)に就いて。
金を払ってスキル覚えて、そのスキルを使うことで熟練度を上げて。
MMORPGに取り込まれちゃった感のほうが強いのかな。
「○○にいる、☓☓が、△△に襲われて困ってる」
なんてクエストをこなすってより、
情報収集して、
「●●にいる▲▲が狩りやすいから行こう。
 キャンプ地も確保しやすいし」
って出かけてく。
敵を倒しても金は落としてくれず、拾ったアイテムを売却して金策を
していく。
あぁ、オニオンマラソンとか懐かしいなぁ・・・

ゲームでパステル調というか、水彩画調というか、こういう絵作り
を見ると
「戦場のヴァルキュリア」
を思い出す。
まぁ、何の関係も無し。

こういう世界観で描くと、敵のゴブリンからすれば、冒険者というか義勇兵
って追い剥ぎだよね、と。
人間とゴブリンがどういう関係で生きてきているのか分からないが、
「◎◎は肥沃な土地で、なんとか畑にしたいんだけど、この近くの▼▼に
 ゴブリンの巣があるから手出し出来ない。
 義勇兵はこれを掃討せよ」
みたいな話じゃないから、なんの為に戦ってるのか分からない。
義勇兵が生きるためのみにゴブリン狩りやってるなら、まさに追い剥ぎ。

そんな物語の4話。
仲間の死、というターニングポイント。
Bパートの冗長さったらもう。
「なんなんだ、これっ!」
と呆れてた。
終始引き画気味でなんの演出も無し。
困ったら”お得意”の水彩止め絵でパーン。
特殊EDにもせずダラダラ挿入歌を流した挙句、ED曲に入るダルさ。
仲間の感情の揺れとかが全く伝わって来ない。
焦燥や、動揺や、無力感や、現実を受け止められない感。
全く伝わって来ない。
これが、
”ゴブリンを殺しまくってきたから、生き物の死に鈍感になっている”
というのをコレで表現してるってなら凄いと思うが、彼ら、そこまで
ゴブリン狩りに慣れてないよね?

仲間の死を受けての5話をどういう風に仕立ててくるか。
楽しみやら、不安やら。{/netabare}

【5話見て 良いんだけど単調】
{netabare}仲間の死を受けての5話。
感情の落とし所がポイント。
男は、理屈をつけて、ソコに触れず。
女は、感情を迷走させることで、ソコには触れず。
最終的にソコに触れた時に、感情が爆発して涙に暮れる。
ベタベタなんだけど、綺麗な流れで良いと思う。
男の自分からすると、触れたくない、認めたくない事態に対しての、
 深く考えずに代替案を適用して迷走したり、
 酒飲んでグダったり、
 意地の張り方だったり、
って、あの現実逃避方法はチクチクきますな。
金を受け取ったらあいつの死を受け入れることになっちゃうからねー、
ってのを本能的に感じ取っての意地の張り方とか、良いよね。

涙を、雨に重ねて、
感情の落としを、地面に落ちた籠とタオルで重ねて。
この籠とタオルが出てきたところで
「あぁ、一発ヤリやがったな」
と視聴者に思わせておいて、
巨乳ちゃんが抱き合う二人を見て、
って二人の関係をキャラと同時に視聴者に勘違いさせる重ね方も、まぁ、
綺麗な流れ。

なんだけど、絵作りが単調で面白みに欠けるんだよね。
人物の描き方が固定視点での
バストアップ、太ももから上、引き画
の3パターンのみ。
感情の揺らぎを視点の揺らしで表現、
とか、
人物の一部を画面にドンとアップ、
とか、
そういうのが無いから単調。
一部サービスカット的にそういうシーンもあるんだけどね。
シャフトとかカラーみたいな極端に走らなくてもいいけど、もうちょい
意図とか意志を感じられる、魅せる絵作りにこだわって欲しい。
MMORPGを表現したくてワザとこうしてるんなら、アリかも、ね。{/netabare}

【6話見て バカなの?】
{netabare}友達になりたいな、という異性がいたとします。
「どんな人が好み?どんな人と付き合ってきたの?
 ○◯の色んな事が知りたいんだよ」
聞いてみたけど、答えてくれません。
そんな時、昔つるんでた人がいると分かりました。
「ねぇ、◯◯ってどんな人?」
って聞きにいきますか?


ツンツン神官。
遅れて、小声で、みたいな感じだが挨拶くらいはしてくれるようになる。
少しだけだけど、彼女の行動ポリシーも感じられるようになってくる。
あぁ、徐々に、かすかにだけど、心を開きつつあるのね・・・

って段階で、本人が話したがらない過去を他人に聞くか?
聞いてどうすんの?
次に会った時にどんな顔で会う気なの?
「あー、昔、パーティ半壊したそうだねー」
とか言っちゃうの?
何にも言わずに
「こいつ・・・昔は・・・」
とか胸に抱えてパーティ組んでくの?

聞かれた方も、ペラペラと他人に話すか?
断れよ。
「さすがに本人が話さないことを話すのは・・・」
だろ、普通。
NPCか、お前。聞かれたら答えます、か?
ただただ不快。
ヤッた人数だけが自慢のチャラ男の
「あいつさー、ベッドの中ではさー、」
みたいのを聞かされてる感。
ホント嫌。

バカなの?本当にバカなの?
完全に人間関係崩壊じゃん。
主人公が幼稚で稚拙で、幻覚見た挙句に、勝手にパーティーリーダーに
なろうと無駄に張り切った挙句の暴走で聞きに行っちゃったんだろ?
誰か止めろよ。
ヘラヘラとみんなで聞きに行くなよ。
本当にクズばっか。{/netabare}

【7話見て 古傷、エグってない?】
{netabare}「明日どんな顔でアイツに会えば」
暗黒騎士の言葉。
あぁ、こいつら、本当になんにも考えてねぇのな・・・
義勇兵、というか、人間としても未熟な彼らをまったりと愛でる作品とはいえ、
人としての最低限のレベルには達してて欲しいよ。

で、ツンツン神官と会話。
聞いちゃいけないことを聞いちゃって、ギクシャクしてるのを悟られて。
「クビなら一言それだけ言って」
と先制攻撃。
それに何時の間にやらリーダーやってる盗賊が応える。
「自分たちのパーティーの前の神官は・・・」
云々かんぬん。
パーティメンバーを失った悲しみ、に対する共感を誘う。

え?
ツンツン神官、これで懐柔されちゃうの?
パーティーメンバーの、言葉に出さない何かを感じたから、クビ話を先に
仕掛けたんだろ?
で、話しだしたのが前の神官の死の話。
神官、5人が過去の出来事を知っちゃったことを知らないじゃん。
普通はもっと
「なんでいきなりその話なの?」
って警戒するよ。

しかも、だよ。
話の内容を要約すると
「うちの前の神官はリーダーヒーラー前衛なんでもこなすスーパーマンでした。
 そんな彼が命がけで救ってくれたから、私たちは、今、生きてます。」
パーティーメンバーの命を救えずに、自分だけ生き延びてる神官に言うか?
神官の古傷エグってんの?追撃にならんの、これ。

なんか、彼らの心理状況が、よく分からんですわ・・・{/netabare}

【8話見て 暗黒騎士の言うとおり】
{netabare}ツンツン神官が盗賊を
「ハル」
と呼び出しました。
「ハル?」「もしもし?ハルって?」「で、何だよ、ハルって」
と暗黒騎士が問います。

暗黒騎士の言うとおりです。
いつの間にそんなに距離が縮まったの?
”私だけがする、私だけの呼び方”
とか、ツンツン神官はどういう意識の持ち主なんでしょう。

7話感想でも書きましたが、パーティーメンバーを救えずに生き残った神官に
「うちのパーティーの前の神官はパーティーメンバーを守って死にました。
 神官いないとまずいからツンツン神官を入れました。
 なんにしろ、君も仲間です。」
って話をされて、それを受け入れる神経が分かりません。
加入してからずっとギクシャクしたまま過ごして、雰囲気を悟って
「どうせまたクビなんでしょ」
と思ってるところでしたよね。
で、この話をされて、
「私のことを受け入れようとしてるの?
 分かろうとしてくれてるの?」
って、この話を素直に受け入れれますか?
普通なら、
「なんでこんな話をしだしたの?
 私が3人も救えなかったとか知らないはずなのに」
って警戒しますよ。
こんな娘が、なんで色んなパーティをクビになってきたのか。
この辺が全く分からんのです。

・クビに今までのパーティーメンバーがこいつら以上に無神経でクソだった
・盗賊が自分の好みだった
・背伸びしてパーティーリーダやろうとしてる盗賊に母性本能をくすぐられた
・パーティーメンバー死なせた私は笑っちゃいけない、と思ってる自分に
 酔ってる元々中二でダメ人

とか考えたんだけど、やっぱ腑に落ちない。

「いや、ツンツン神官、お誘いを直ぐには受けてないじゃん。
 なんとなく申し訳無さそうに断ってるじゃん。
 次第に、徐々に打ち解けてるじゃん。」
と言われそうだけど、入り口が入り口だけに、モヤモヤしまくってるのです。

Bパートの、前神官の墓に義勇兵章を捧げるのは良かったです。
魔法使い版のEDで締める流れも綺麗でした。
雪を降らせることで、時間の流れと、普段着が立派になったのをサラッと
見せるのも良かったです。
ED歌後の間延びは・・・でしたが。{/netabare}

【9話見て 愛でることが出来ない】
{netabare}人として拙い少年少女たちが、考え、悩み、苦悩し、時には傷つけ合い
ながらも進んでいく。
そんな彼らを愛でる内容なアニメだってことは分かる。

だけどね。
最低限、ってのはあると思うんだ。
ここまでも散々書いてきてるけど。

主人公パーティが旧市街の頭役だったゴブリンにカチコミをかけてグループを殲滅した。
そのせいで、新市街から強いゴブリン達が旧市街に出張ってきていて、旧市街での追剥
が難しくなったらしい。
まるっきりヤクザ映画なこの話を聞いた主人公パーティはどうするかを話し合う。
そこで、いきなりパーティリーダーな盗賊がポロッを洩らす。
「サイリン鉱山・・・」
で、ゴブ狩りも飽きたし、サイリン鉱山に行ってみよう、となる。

いやいや。
バカなの、君たち。
デリカシーとかないの?
ツンツン神官のトラウマの地じゃん。
自分たちも前神官の死んだ場所は避けてるんだよね。
ってのに、いきなりツンツン神官のトラウマをエグるような提案するか?
それをこんな軽いノリで決めるのか?
誰もツンツン神官の事を考えてないよね。
こんな雑な流れで、自分のトラウマをエグってくるメンバーを、一緒にトラウマを
乗り越える「仲間」として受け入れるツンツン神官。
なんでそんなに心が広いの?

しかし、他に狩場は無いの?
本当に旧市街での狩りは無理なの?
慣れが云々言ってるが、旧市街も状況が変わってるんだから、そんな慣れは通用しない
でしょうに。
せめてさ、
・旧市街の情報を集める
・数名で偵察に行く
・追剥は無理と判断
・じゃあどうする?
・追剥しやすいのはサイリン鉱山
・ツンツン神官がサイリン鉱山の情報を持ってる
・盗賊がツンツン神官と2人で話して、トラウマに立ち向かう決意
みたいな流れがあるもんじゃん。
結果的にサイリン鉱山に行くにしてもさ。

なんか、やっぱり、色々雑過ぎて、
「なんでその気持になったのか」
って部分が落ち着かない。
そこが落ち着かないから、愛でることが出来ない。
全体的な雰囲気で楽しめてはいるんだけど・・・{/netabare}

【10話見て 愛でれるグダグダっぷり】
{netabare}Aパートで盗賊と暗黒騎士の意識の違いやソリの合わなさを描いて
からのBパートの会話。
いやー。良かったです。
盗賊のグダグダ感が。

相手の欠点に突っ込む割に自分の欠点話は話を拒絶。
「話さなきゃ分からない」と言ってる割に自分の欠点は話さない。
自分の考えと違うことを言われると無駄に熱くなる。
上手く行かなくて悔しくても柱を強く殴ることすら出来ない。
顔を合わせづらくて別の場所で寝る。

前リーダーの神官が有能だった故の苦悩なんでしょうけどね。
リーダーとは斯く或るべし、という姿を見てしまっているだけに、拙い自分が
無理にでもそこに合わせようとして、失敗している様。
こういう姿は愛でれます。

盗賊が目を覚まして、料理してる戦士に手を挙げるんだけど、戦士が盗賊を
見て無反応なのも良いです。
そりゃそうですわな。
男3人のパーティで、自分だけその会話に加われなかったんですから。

こういう場合はどうするべきか。
暗黒騎士は酒呑むのが好きなんです。
相手が好きな場に男3人連れ立って行って、酒を酌み交わしてグダるんですよ。
飲みニケーションですよ。
酒の力を借りて言い合って、戦士に仲裁に入ってもらう。
暗黒騎士はここまででも戦士の言うことは意外と聞いてますからね。

さて、Aパートの略奪に対する姿勢。
これは盗賊と暗黒騎士、二人とも正解です。
相手の命に対して敬意を払うこと、自らを強く持ち奮い立たせること。
やり方は違いますが、目的は一緒です。
他の生命を奪い、自らが生きる糧を得る。
事実として相手の血を流す行為です。
それに対して、どう、自分というものを保つのか。
これを、殺した相手を粗雑に扱う行為、としか見れてない盗賊の姿。
実に愛でれます。

が、コボルドの寝込みを襲えないのはいけません。
これは、倫理観とかではなく、退路の確保、という観点で見ないといけません。
何かあった時に、その道を逃げる可能性があるわけです。
逃げる時、寝てたコボルドが起きてたら。
そんな可能性に眼を配らないといけません。
デッドスポットとまともに殺り合うのは無理でしょう。
逃げる時、ここを活かすような物語構成だったら、楽しいんですけどね。

しっかし、盗賊と暗黒騎士。
分かり合う時は別れの時。みたいなフラグじゃないといいけど・・・{/netabare}

【11話見て 自分の植物知識の無さ】
{netabare}映像作品で蝶が描かれる時は”=夢”。
胡蝶の夢。
夢か現か幻か。
この回の冒頭も蝶が描かれる。
で、蝶が花に止まるんだが、自分の植物知識の無さが出るんだよね。
「氷菓」のOP映像でもそうだったんだけど。
なんの花なんだろね。
ケシに見えるけど違うのかな。
夢の象徴、蝶にケシを合わせてるんだとしたら面白いな、とかね。

話の内容としては相変わらず。
心理描写が粗雑というか理解不能。
初めて見た(んだよね?)アンデットがパーティーメンバーの元ツレって
精神的にキそうな状況なのに、変に落ち着いてる感。
”攻撃されてる&アンデット”とはいえ、パーティーメンバーの元ツレで、
人の形をしているものに平然と刃を向けれる心理。
こんなに心が強い子らだったっけか?

俺ツェー!系ならこれで良いと思うんだよ。
でもさ。
普通の少年少女の群像劇なんだよね?
ゴブリンやコボルドを散々殺めてきてるとはいえ、元とはいえ、人に刃を
向けるんだよ?
しかも、パーティーメンバーの元ツレだよ?
一瞬でいいから躊躇させようよ。
緊張で刃先を震えさせようよ。
今まで散々書いてきてるけど、こういうところを丁寧に描けないのはどう
なんだって。

普通の子が、自分の才能に気づかないままに、戦闘でゾーンに突入する、
とかそういう設定は良いだけに、なんか、本当に勿体無い感。{/netabare}

【12話見て 浸りにくい演出だなぁ・・・】
{netabare}最終話、ってことで、単純な1話。
だから、この1話では、ここまでに散々あった理解出来ない心情云々ってのは
あんまり無し。
狩人が暗黒騎士に対する思いを吐露する場面。
泣き出す狩人に困った盗賊。
泣く狩人を優しく抱きしめる魔法使い。
盗賊は魔法使いに促される形でやっと励ましを言うんだよね。
こういう些細な場面で盗賊の性格を出すのは良いなと思う。

こういう性格のキャラの無自覚な才能って嫌いじゃない。
ボスキャラを1vs1で倒しちゃうのはやり過ぎな気もしないではないが、
物語のクライマックスだし、このくらいの見せ場は作るか。
でも、
「止まってる・・・?いや、すごくゆっくり動いてる・・・
 考えるな・・・」
ってモノローグ、いらないでしょ。
初めてゾーン突入した、とか、ここで才能開花した、とかじゃないじゃん。
今まで散々やってきたし、余分なことを考えちゃダメ、とも言ってたよね。

締め方が相変わらず居心地が悪い。
8話EDでもそうだったんだけど、特殊EDで歌流して、歌が終わってから
長すぎだし、歌後にエピソードを入れすぎ。
歌が終わったら1エピソードで十分。
すごく冗長に感じるから、物語の終わりに浸れない。{/netabare}

【最後まで見終えて 心、ここに在らず】
{netabare}異世界転生モノとして、ごく平凡な少年少女達が、喜び、悲しみ、ぶつかり、
必死に生きていく本作。
OPでビー玉を描いている。
美しくも、ぶつかり合い、傷付きやすい、少年少女達をビー玉で表現。
OPでこれをやるってことは、見せたいもの、主題がここにあるって
宣言だ。

じゃあ、それが出来てたのか。
はっきり言って、全然ダメだった。
理由は各話感想で書いた通り。
なんで、彼が、彼女が、そういう気持ちになったのかが全く理解不能。
特にメリィ関係。
何を持ってメリィは彼らに心を開いたのか。
何を持ってメリィはハルと呼び出したのか。
全く意味が分からない。
ただのご都合主義にしか感じられない。

主題を上記としている以上、絶対に、ここはご都合主義にしちゃいけない。
心を描く作品なのに、彼らの心はここには在らずだ。

この作品を物語として楽しめた人は、この辺がシッカリと掴めて、理解が
出来た人なんだろう。
残念ながら、私には、全く理解が出来ず、物語としては楽しめなかった。
絵面やキャラクターデザイン、作品の持つ雰囲気が悪くなかっただけに、
これを理解出来なかった自分を悔やむ。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

異世界ファンタジーの日常と厳しさを感じられる作品

世界観:9
ストーリー:7
リアリティ:9
キャラクター:8
情感:7
合計:40

生きるって、簡単じゃない。
目が覚めると、ハルヒロは暗闇の中にいた。
ここがどこなのか、なぜここにいるのか、
そしてどこから来たのかもわからないまま。
周りには自分と同じ境遇らしき数名の男女。
彼らとともに暗闇から踏み出した先には見たことのない世界、
「グリムガル」が広がっていた……。
記憶も、お金も、特別な力も
何もない僕たちが手に入れた現実。
(公式サイトより)

いつか、コメントを頂いた中で異世界物と認識して、作画が良かったこともあり視聴してみました。物語が動き出した4話以降は、一気見に近い速さで、劇場版に特化するしかないと思っていたところ予想外のヒットでした。

異世界物では、ソードアート・オンライン、ログ・ホライズン、オーバーロード、Re:ゼロを見て来ました。今回の世界でも、主人公たちは現実世界からゲームの世界に入ってきたのではないかと推測されるシーン(ゲーム、携帯等の言葉)はありますが、記憶が失われているようで、基本的に異世界を現実と捉えた形で話が進みます。カーソルやウインドウの表示等もありません。

あにこれでの評価点があまり高くないのは、テンポが悪いという批評によるものが大きいのでしょうか。確かに物語の進展は遅めですが、それがこの作品の良さでもあって、私はほとんど気にならなかったです{netabare}(例えば、2話の街の風景描写や、8話の余韻を残すラスト等){/netabare}。むしろ、詰め込みすぎて急にテンポアップされていたら、不快に思ってしまったと思います。このペースで良いので、2期、3期と続いてもらうほうが嬉しいです。

不要なギャグやエログロ要素がないのも特徴(全くないわけではないですが{netabare}、ランタが女風呂を覗こうとしたのはありそうな話ですし、ゴブリンを殺す表現などは逆に他作品で直視しない部分であり、必要な範囲だったと思います。これを見ると実際にモンスターを殺さなければならないゲームって、精神的にきついし悪影響がありそうですよね{/netabare})。水彩画調の幻想的な色使いの作画と、着る物を縫って使ったり、洗濯したり細かな描写に支えられた世界観、パーティーの人間関係の面倒臭さや個性、等身大の彼らそれぞれの成長を時間をかけて描くことでリアリティやキャラクターを補強しており、先にあげた他の異世界物とは一線を画しています。

端的に言えば、品が良い。恋愛要素も強くなく、それよりも信頼関係を構築するところに重点が置かれていたのが良かったです。ストーリーは重たいですが、{netabare}それゆえに終盤のピンチにも楽観して見ることができなかったですし、ハルヒロらとメリイそれぞれが、協力して心に傷を負った過去を乗り越えていく、{/netabare}綺麗なまとめ方だったと思います。

キャラクターは、{netabare}ランタがSHIROBAKOのタローに、メリイが響けユーフォの麗奈に、当初被ってしまいましたが、元々過去作品あっての起用なのでしょうし、特にちかぺさんの声は眼福ならぬ耳福でした。{/netabare}

ツッコミを入れるとしたら、{netabare}マナトが簡単に死んでしまうという衝撃の展開で、そういう世界なのだと思わせておいた割に、マナトの仇を討つためにゴブリンの根城に攻め込むシーン(8話)は違和感のある大胆な行動(本来はもっと小分けに慎重に倒していくことを続けなければならないのではないか)と思ったのと、メリイも矢で射貫かれたところ、心臓を外れていれば(当たっていても)、一瞬であんなに血が出ることもないと思ったこと。そもそも、弓矢で狙われる危険があれば、後衛も急所は胸当て等付けないと駄目じゃない? とも。

あと、義勇兵にならないで生活する道がないのかよくわからなかったところ。生きていくために必要なゴブリンの殺戮強盗ということで理解していますが(そんな状況であれば正当化するのも人間のリアルだと思う)、別の道があった場合には、どうなんだろう。ゴブリンも人間を襲っているシーンを入れる等、人間の種の防衛という目的をしっかり見せたほうが倫理面で良かったのではないか、{/netabare}とは思う。

ゴブリンすらろくに倒せない序盤のテンポの悪さや重さが合わない人もいるかもしれませんけど、私はお気に入りですね。これを異世界物の最初の作品として出会っていたら、他の作品をそこまで楽しめなかったと思ってしまったかも。2期も期待したいですが、原作を読みたくなりました。

(参考評価:3話4.1→4話4.2→8話4.5→9話4.6→11~12話4.8)
(2017.3視聴)

<2017.3.27追記>
とりあえず、原作の1巻を読んでみました。ライトノベルなので、文章がふにゃふにゃですが、自分がよく理解できていなかった部分が補完されて良かったです。
まず、正規軍と義勇兵の違い。モンスターの侵略に対しては正規軍が防衛をしていて、それだけではジリ貧になってしまうので、モンスターに占領された辺境を奪還する義勇兵が組織されたという話。なので、義勇兵は侵略者のような構図にならざるをえないことになります(見直したら1話でこのくだりは有りました)。
義勇兵にならない選択肢も原作は触れていて、とりあえずの生活費がない状態で、仕事を探さなければならない、それも大変という話でした。(「もし、うまく誰かに雇ってもらえたとしても、雀の涙みたいなお給料できつい雑用とか親方や主人の身の回りの世話からスタートっていうのが相場」)

あと、私がツッコミを入れた{netabare}8話のゴブリンの根城に攻め込むシーン。原作ではゴブリン4体しかいなかったです(それも、当初甲冑ゴブとホブゴブの2体だったのが、部下が増えて4体になり、更に増えていく前に叩こうという判断)。アニメでは絵的なところが優先されたのだと思います。また、メリイに刺さった矢も原作では投げられたナイフでした{/netabare}。原作はアニメよりもリアリティが上ですね。

一方、原作ではランタの小物感が強かったり{netabare}(土下座しまくったり、戦士になると約束しながら、暗黒騎士になったり)、シホルがちょっと陰険だったり、女風呂は皆で覗きに行くし{/netabare}、キャラ造形はアニメのほうが好きです。1巻まででパンツや洗濯の話がなかったのですが、あれはアニメオリジナルでしょうかね。

<2017.3.30追記>
原作の3巻まで読んでいます。やはり、原作のほうがリアリティは高く、等身大のハルヒロらが描かれています。しかし、アニメではそのリアリティを多少削ってでも魅せたいものがあるという意図も伝わってきて面白かったです。

メリイは、{netabare}原作ではアニメの終盤ほどの愛情をハルヒロに注いでいないですが、ヒロインとしての役割を明確にしたかったのでしょう、その魅力はこの作品の中核と言えるまでになっていると思います。8話の別れ際の距離感が絶妙に良くて、そのままでも良かったと思うのですけれど。そういえば、8話のラストはアニオリで、本作をお気に入りに加える決め手となった神回でしたが、このシーンを作ったことでアニメは原作を超えたと思います。{/netabare}

ランタは、{netabare}原作ではハルヒロがパーティーから切ろうかマジで悩む場面がありますが、アニメでは10話から11話で、なくてはならない存在と思わせる程に格好良く描かれました。協調性のない奴、性格の合わない奴。組織ではそういう人間とも仕事をしなければならない機会は多いですし、彼らにも彼らなりの考えがあるということを見せ、それを理解することがハルヒロのリーダーとしての成長でもあると。あのウザい喋りが文章になっていると更にウザいのですが(苦笑)、作品を深くしているキャラです。{/netabare}

ユメは、{netabare}原作では頭がおかしいと思えるほどに言い間違えが多すぎ。アニメくらいで丁度良いです。ハルヒロと抱き合うシーンがありましたが、その後は存在感が薄れる一方なような。{/netabare}

シホルは、{netabare}原作ではランタに毒付いたりしていましたね。ユメと同じく、もう少しキャラの立つエピソードが欲しいところ。アニメでは隠れ巨乳ではなく、ただの巨乳になってしまっているので、メリイくらいキャラ人気を呼び込む意図がないのであれば、ほんの少しぽっちゃりにするか、服を着ている時は胸を小さめにしても良かったかも。{/netabare}

デッド・スポットは、{netabare}原作ではせいぜい2~3mくらいの身長で、持つ剣の長さも1~2mくらいのようでしたが、アニメではもっと巨大になり、出現時点も早くなって、凶悪さが増大していました。サイリン鉱山内ルミアリス神殿跡の場所も少しアニメでは改変されています。{/netabare}

あと、チームハルヒロ以外のパーティーについても、{netabare}原作ではいくつか触れられていて、オルタナの街にオークの軍勢が襲い掛かってくる場面などもアニメではカットされています。うまく再構成された1期ですが、それ故に、2期を作るとすると、少し整合性を繕う必要があるかもしれません。{/netabare}

OPもEDも気に入ってきました。OPは6話以降の水着っぽいタイツを着た絵と、少し表情が動くカットが、曲の躍動感とマッチしています。フェティシズムを想起させるシーンが結構ある作品ですが、下品なエロに落とさない姿勢は評価。EDは静止画を動かすだけという省エネ作画でしたが、曲は神回の特殊エンディングによりイメージアップしました。

他の方のレビューを見ていて、昔、私も少々かじったことのあるロードス島戦記やソードワールド(TRPG)を思い出しました。2つのサイコロを振って、「クリティカルヒット!」とかやっていたなぁ。私は自分のゲーム世界を創る方向に走ってしまったのですが、当時の遊びに欠かせなかったサイコロは、10面体、12面体、20面体なども含めてまだ押入れにしまってあります。

原作の著者も、子供の頃から沢山のRPGをやってきていて、新しい世界に没入する楽しさを表現したかったと書いていますが、この作品を読んで、私も久しぶりにその感覚を得られたように思われ、関係者の方々に感謝します。

<2017.5.17追記>
原作を読んでいましたが、最新巻(10巻)は1か月くらいかけて読んだため、ようやく現在地に辿り着きました。
以下は、原作情報を全く入れたくない方は開かないでください。ネタバレはしない形で感想を書きます。

{netabare}まず、原作を読もうか迷っている方に対しては、おすすめできます。アニメでの評価が高い方でないと合わない可能性はありますし、文章はずっとふにゃふにゃで、1ページ全て同じ文字みたいな箇所もあるので、文章に一定の格式を求める方は不快かもしれません。あと、この作家の特徴なのかもしれませんが、キャラクターの思考の垂れ流しで物語が進んでいきます。3人称視点ではなく、1人称視点なのですが、これも頻繁に入れ替わるので、それも不快な方はいるかもしれません。このため、一応ハルヒロが主人公ではありますが、他のキャラの思考も文章で書かれています。

ランタとの会話はうざいのですが、時々、響いてくる会話や独り言があって、やはりこの作品はイイなと思うことが何度かありました。俺YOEEE設定ですからピンチは度々ですが、飽きが来ないですし、ハラハラさせられることが多く10巻は特に酷い場面で終わってますので、早く続きが読みたいです。

アニメ化について。やはりアニメはよく出来ていたと思います。原作はリアリティが安定して高めの水準にあるのですが、原作では微妙なところも混在していて、アニメではマイナス面をうまく削って作られています。なので、2期を作るとしてリアリティに欠ける部分などをどう表現していくのかは課題になるでしょう。

アニメは1~2巻で作られたので続きとなる3~4巻からは面白いものが作れると思うのですが(4巻で切るのが難しいが)、その後が難しいです。特に{netabare}トッキーズ等の変人がわんさか出てくる{/netabare}あたり。個人的にはこのあたりはあまり面白くなかったです。しかし、その後は巻き返して面白くなるので、是非アニメで続きを見てみたいですね。
{/netabare}

<2020.4.30追記>
グリムガル原作、14巻で挫折してしまい(12巻ぐらいからの中弛み(というか、{netabare}休むところがなくオルタナに帰還できず、ギンジー、ケジマンがうざすぎる{/netabare})が酷く、ハルヒロとともに疲労蓄積してしまった感じ)、忘れていたのですが、久しぶりに原作の状況を調べたところ、最新の15巻のAmazonでの評価がとても高く、興味が再燃しました。

ただ、しばらく離れてしまったので、物語をしっかり楽しむためにアニメを1周し、原作を読み直して追い付こうと思います。

アニメの話、改めて世界観や背景がとても良いですね、挿入歌も良い。特に2話、9話、12話が好きですがCD買っても良いかなと思うくらいです。

最終話で{netabare}メリイがデレるのが速いように思うところもあったのですが、ハルヒロがリーダーを自覚してきた2人が出会った頃から、メリイがハルヒロを見ているカットが結構入っているんですよね。もちろん、パーティーの人となりや人間関係を窺っている面もあるのでしょうが、ハルが喋っている時だけなので、このあたりも丁寧と思いました。{/netabare}

原作の話、2期をやるとしたら3~4巻までですね。4巻で切るのは微妙と前に書きましたが、もう一度読んだら可能そうです。ただ、そこまでやると3期をやらないと中途半端になるので、手を出し辛い面はありそう。{netabare}トッキーズのノリをアニメでやると白けるリスクが高く、アンナさんの台詞どうすんだ? と不安が尽きない一方、デッドヘッド監視塔の戦いは見てみたいし、ダルングガルは1期のテイストで創れると思います。{/netabare}

でも、アニメを見直して、3期はやらなくても良いから、とりあえず2期を見たい! と思いました。背景美術を担っていたアトリエブーカの解散なども影響しそうですが、いつまでも待ちますよ。
原作の15巻(以降)についても、読んだらその感想を書こうかと思っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 75

76.0 7 ダンジョンで仲間なアニメランキング7位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (684)
3764人が棚に入れました
【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタイン。最強と名高い女剣士は今日も仲間たちと共に、広大な地下迷宮『ダンジョン』へと繰り出していく。様々な謎と脅威が襲いかかる深層域で、アイズが風を呼び、迷宮の闇へと一閃を刻む! 迷宮都市オラリオの地で、それぞれの物語が今、鮮烈に交差する! これは、強さを求め続ける少女と、その眷族の物語。

声優・キャラクター
大西沙織、木村珠莉、村川梨衣、高橋未奈美
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ダンまちに外伝を求めるのは間違っているだろうか

原作未読


劇場版『オリオンの矢』を控えた本編の再放送を観了後。だいぶ後回しにしていた『外伝ソード・オラトリア』をやっとこ観ました。2期も始まりましたのでその前に予習しとこ!そんな感じです。


本編は至極真っ当な古典的RPGの薫り高い良作でした。主人公ベルくんの成長物語や紐…女神ヘスティアに魅せられた本編の1期です。
思ったより硬派じゃあーりませんか…ってのが、「タイトルでもったいないことしてるな~」の褒め言葉にも繋がりました。


今回のソード・オラトリアは本編と時間軸を同じくするもう一つの物語。ロキ・ファミリアに焦点を当てた外伝に相当します。
ファミリアの豪華なメンツはこちら↓

{netabare}アイズ・ヴァレンシュタイン(CV大西沙織) LV.5 剣姫
レフィーヤ・ウィリディス(CV木村珠莉) LV.3 サウザンド・エルフ
ティオナ・ヒリュテ(CV村川梨衣) LV.5 アマゾン
ティオネ・ヒリュテ(CV高橋未奈美) LV.5 ヨルムガンド
フィン・ディムナ(CV田村睦心) LV.6 ブレイバー
リヴェリア・リヨス・アールヴ《CV川澄綾子(外伝)、種田梨沙(本編)》 LV.6 ナイン・ヘル
ガレス・ランドロック(CV乃村健次) LV.6 エルガルム
ベート・ローガ(CV岡本信彦) LV.5 ヴァナルガンド

※サポートメンバーもそこそこ。一部紹介。
ラウルーノールドLV.4超凡夫 クルス・バッセルLV.4 リーネ・アルシェLV.2
 ⇒超凡夫って(笑){/netabare}


1期の健闘で期待値が上がり、聞けば外伝の小説もなかなか良いらしい。いわゆる期待作ポジションからのスタートということだったのに

・なんか胸囲の格差社会の話になっとる
・本編の主人公と思しき娘さんの百合百合しさ

あーダンまちよお前もか・・・ラノベの闇に沈んでしまうのか!? およよ・・・となりかけました。
レフィーヤの成長物語のようなので百合嗜好薄めの自分にはキャラへの共感が薄くなりそうと不安になった序盤です。
意外と硬派だった本編のノリを期待した皆さま。どうしてもしんどい場合は撤退も選択肢でしょう。


さて、そんななかで本作の価値は

 {netabare}“そりゃ他にもファミリアがあるわな”{/netabare} 


もともと暇を持て余した神々の遊びみたいなもんで“ファミリア”と呼ばれる各神様の眷属(出入りの自由度高いけど…)パーティが複数あることは本編でも説明がなされてました。
言うまでもなく主役はヘスティア・ファミリア。紐・・・ヘスティア様とベルくんです。
主役はフォーカスされて当たり前。しかし同時並行して各ファミリアが別の場所でクエストをこなし、当たり前ですが各々の思惑で動いているのです。
そこを拾ってくれてよかった。拾われたのがこのファミリア以外考えにくいであろうロキ・ファミリア。この物語の基本設定を考えれば一足とびで2期に移行するよりも外伝をリリースすることは自然な流れだったように思えてなりません。

というわけで、

1.ベルくんたちがすったもんだしている横で何が起こっていたのか?

ありきたりですいませんが、具体的に形にしたことをなにより評価するものであります。

本編あっての外伝ですのでこちら単体の視聴はオススメしません。私はすこし時間が空きましたができれば1期から続けて観ることをお薦めします。またはこれ観ておさらいするとか。
本編とのリンクでは一部怪しいところありなものの、ところどころニヤッとできることでしょう。

{netabare}・アイズがベルくんに稽古をつけた理由の一つは“強くなるためのヒントが欲しい”事情があったから{/netabare}

本編描写の答え合わせであり、また両者の意思がいいタイミングで絡んだ結果でストーリーが進んでいったことがわかります。
ファンタジーは作りこまれてるに越したことはありません。本編が一見、“ハーレム”+“俺TUEEE”のコンボのように見えて安直さを感じなかったのは、こういった作りこまれた物語だったからとの背景もあるでしょう。


外伝としてはこれで充分な気がします。ところがさらにもういっちょ

2.やはり主役はベルくんということに(笑)

時系列の繋がりと同様に、この作品のメッセージが本編と外伝で乖離することはありませんでした。
ちなみに本編の主役らは驚くほど登場時間が少ないのでそちらのファン(私含む)はご愁傷様です。この一言のために松岡さんと水瀬さんアフレコに呼んだんかいな?というくらい。
それでも主役は主役だねと感じられる展開はお見事。ぜひ作品を実際観て感じてください。

{netabare}ベルくんもそうだったように、高めの目標をクリアすること、作中では“冒険”と言われてる困難を克服しないと次の高みに辿り着けないという設定がお気に入りです。形を変えてアイズもレフィーヤも彼女らなりの冒険をしてましたね。{/netabare}


上記1.2.を感じることができたので多少の百合やティオナ・ティオネのバスト漫才にも惑わされることなく、いや正直邪魔と思ったのですが、価値ある一品だと思いました。
いやだって本編だって似たようなばいんばいんはあったとは思うんですが、比重掛け過ぎですよ。こういうのは塩梅が大事なのです。
できれば1期とセットで観たい。そんな不思議な作品でした。



■オマケ
アイズさん何考えてるかわかんないです

{netabare}うーん、なんでアイズさん、ベルくんに謝ることにあんだけ固執したんでしょう?
・怖がられてると思い込んでて誤解を解きかたったから
・責任感から迷惑かけてゴメンと本気で思ってたから
・それは方便でベルくんに興味があったから

結論が導き出せないので考えればいくつでも出てきそうです。
剣を壊したら「(店の人に)怒られる」と言ってみたり、服破いてレフィーヤに謝ってみたりと、無事でなによりとの周囲の反応がアイズさんにはよくわかってなかった模様。天然っぽい返しをするヴァレン何某さんであります。
人との距離の取り方を学習中って感じでしたね。そして本人も取れるようになりたいとの指向がある。親とのやり取りがいわくありげで影を落としてそうでした。

そうみると、謝んなきゃ!って思ったら思い込んだでそれ以外の融通きかなさそうですし、“助けられる→逃げる”を繰り返すベルくんはアイズにとって特異なコミュニケーションをとる人として興味の湧く対象でもあったし。
それらしい理屈は思いつくのですが決め手に欠けます。{/netabare}


{netabare}もしかすると、強くなりたい彼女にとって、逃げ足がはぐれメタル級のベルくんから得られる経験値量を感じ取り、つけまわしてたのかもしれませぬ。
それにベルくん「しあわせのくつ」持ってますもんね。
だいぶナナメ上方向でとっても納得した気分になったのでこのへんで。{/netabare}


読んでいただき有難う御座いました。



視聴時期:2019年7月

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2020.03.22追記

リリース順
 本編1期→外伝→劇場版→本編2期→?たぶん本編3期

外伝(本作)の放送をしたことによって、ヘスティアファミリアに視線が集中しすぎず、なかなかダンジョンに入らない後の展開も許容されてるのかと。


2019.08.05 初稿
2020.03.22 追記
2020.10.10 修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 56
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

わざとつまらなく作った?

ダンまち本編は見たことないです、内容も全然知りません。
という状態で見始めた外伝、感想はというと──

{netabare}つ、つまんない…。
ただひたすら盛り上がりに欠けるばかりで、「自分こういう点が苦手だわー」という大きなマイナスになるところが無いのがこれまた厄介。
退屈で面白い所がないってのが正確な言い方だろうか。
なんだろこれ?本編が物凄く売れてて、税金対策でワザと赤字出すためにつまらなくしてるのかな?
おそらく6話くらいまでの内容って少年誌原作モノだったら1話で収めちゃう程度なんじゃないかな。
ピンチらしいピンチもなく、さりとて圧倒的な力でいなすでもなく、ファッションピンチも「死力を尽くしてピンチ」ではなく「持てるパフォーマンスを発揮できなくてピンチ」って…。
じゃあパフォーマンスが発揮できないのは重たい理由があるのかといえば大したこともなく…ガクッガクッと肩透かしの連続。

なにより口をあんぐりしたのは6話、レベルアップを目指してアイズがウライオス?をソロ撃破目指すってところ。
ウライオスとやらがどれだけヤベー奴なのか口で説明するだけで全然緊迫感が無いのもさることながら、もしソロ撃破が無理そう(気を失うなど)な時はリベリアンが援護してくれる状態での対決って…マジか!?
そこは地面に線でも引いて「これより後退することがあらば私を撃て」とするところじゃないのか?
倒すのは目的ではなく強くなるのが目的であってソロ撃破はあくまで手段でしょ?
いわば修行みたいなもので、そこで自分を追い込むどころか保険かけまくりで、それでめでたくソロ撃破できてレベルアップおめでとーって…え?ええええっ?
なんだこの緊張感の無さ…。

でもって8話、ここでまた「えーなんで?」と不思議に思うことに。
オリビアが追い詰められてもないのに親切に自ら仮面を外して説明をベラベラしゃべって、その後でバンシーに「あの時の生き残りか」と気付くんだけど…順番おかしくね?
過去の惨劇をほのめかしたらしくこく食い下がられ、「あの時の生き残りか」って気付いて、その後にベラベラ喋るのが順番としては自然だと思うんだけど…。
「折角ここまで事件に関わったのだから教えてやってもいいか」みたいな感じでね。
そうでないとあの場にバンシーが居る意味が薄い(「居たから聞き出すことが出来た」っていう活躍?必要性?を潰してる)というか、オリビアが唐突に饒舌になって笑ってしまいましたよ。
単に順番入れ替えるだけのことなので作画(予算)的な制約は考えにくいし、やっぱりワザとつまらなくなるように作ってる?

最終話の12話も…う~ん…。
対精霊戦だけど、相変わらず強さが分からない。
まぁ舞台がダンジョンなので山吹き飛ばすとか数キロに渡って焦土にするとか海水を沸騰させるとか、そういった「パっと見で分かるハッタリ」が描きにいのは分かるけど…。
退路絶たれたとか制限時間あるとかじゃない…よね?見逃してる?
道中鍛冶屋キャラが小躍りしてたようにレアなアイテムが転がってたみたいだし、それ持ち帰って装備強化してから挑めばいいんじゃ…と思ってしまったり。
他にも10話の意図の通じてない「警告」や11話の狙撃って先言えやとか意味のないパーティ分断等々、要らん部分はカットカットで詰めれば全2話程度で終わる話をダラダラやってるだけのような?
ジャンプアニメの引き伸ばしかな?レズエルフも要らんよね。
と、思い出せるものだけでもあれこれと突っ込み所満載で、それでいて「不快」とまではいかないのが始末に悪い、不快だったら視聴切れるんだけどねぇ。

物凄く好意的解釈をすれば、上記の突っ込みどころは全て「本編と対比」してる箇所で、本編を知ってれば楽しめるって内容なのかも知れないが…正直これで「本編見てみよう」という気持ちは起きない。
更にタイミングが悪いことに同期にはグラブルが放送されまして…。
そっちは1~12話までを無(もしくは低)課金モード、13話を廃課金モードのシナリオ展開で、それぞれの対比を描くという荒業を見せてくれました。
廃課金モードでは主人公が激強で、ハエを叩き落すようなノリで敵をサクサクいなして「うおーこいつヤベーくらいつえー」というのをありありと見せつけてくれました。
オラトリアはダンまちと対比して高レベルパーティの話なんだよね?
いかにも高レベルらしい「うおーこいつらヤベーくらいつえー」というシーンがあったかといえば何話かの「アイツ一人に任せればいいんじゃね」くらい。
重要な1話からして武器失うわ魔法うまく使えないわミノ取り逃すわで(それでいてファッションピンチ)、設定では強いと語られてるけど全くそうは見えない。
グラブルの13話みたいなノリを1話でやれば印象は全然違ったんじゃないかなー?と思うと残念でならない。
尺的にそんなシーン入れる暇がなかったとはとても思えないし…むしろ尺稼ぎウゼーって内容だし。
ってかね、グラブルは13話だけでも、見よう、カブトボーグ好きなら必須。

で、こんな内容になってしまったのはやっぱり税金対策と考えるのが一番ハラの立たない平和的な解釈だと思う、皮肉とか抜きでね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ダンジョンに百合を求めるのは間違っているだろうか?

[文量→大盛り・内容→考察系]

前作、「ダンまち」は視聴済み。★4つと楽しめました。続編ではなく、スピンオフなんですね。

【総括】
ダンまちの、幕の内弁当みたいなアニメだな~と。色んな要素が詰め込まれすぎ、初見(本編未視聴)では辛いかもしれません。

ホントに、純粋にエンタメ作品だったと思います。今期(2017夏)は、純愛ものに本格SFと、濃い作品が多かったため、このような作品は楽しく観られました♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
レフィーヤを筆頭に、ロキファミリアの面々の成長物語、なのだと思います。

物語序盤、ビビり魔法使い(&それなのに重宝される様子)にイライラさせられましたが、ラストバトルでは、レフィーヤの魔法によりアイズが救われるという熱い展開に感動。ちゃんと、努力の描写もありましたし。(ラストにロキを投げ飛ばすなど、精神的にも強くなりましたw)

最終話、デミ・スピリット(穢れた精霊の分身)の大魔法によりピンチに陥った時のフィンによる檄は格好よかったけれど、「それとも、ベル・クラネルの真似事は、君たちには荷が重いか?」という台詞だけは違和感を感じました。なんでこんな大事な場面で(主人公だとしても)ベル「ごとき」の話をするのかな、と。

でも、きっとそれくらい、ベルがやった(Lv1ながらミノタウルスに勝利する)ことは、冒険者的に、凄い(有り得ない)ことだったのです。多分、経験の長い冒険者ほど、「勝つための準備」を怠らず、「勝算が高い戦い」をしているのでしょう。例えばライオンなど野生の獣は、狩りを成功させることより、自らが傷つかないことを優先させると聞きます。だから自然界においては「威嚇」が大事な要素になっています(戦わずして=互いに傷つかずに、優劣を決める)。いくら大物を仕留めても、そこで負った傷が化膿して死んでしまったり、弱っているところを他の動物に教われたら意味がないしね。

規模的には、オラトリア最大のロキファミリア。しかも、その主要メンバーであるフィン達は、いつの間にか「勝ち目の薄い戦いをすること=冒険」からは遠ざかっていて、それ(不確定な未来への挑戦という冒険者の本分)を、ベル君の姿や、デミ・スピリットとの戦いの中で取り戻していく様子は、かなり胸熱でした。魔法、バトルと、作画は流石で、かなり迫力もありましたしね。

と、ここまでは好評。ここからは、やや問題点を。

とにかくこの作品、百合&日常系? バトル系? ミステリー? と、いったいどこを目指しているのかがわからなくなるように、作風が動いて(ブレて)いましたね。ラストも、無理矢理(しかも説明会話だけで)まとめた感じで、しかも、(レヴィスのことなど)ちゃんと伏線を回収しきれずに終わりましたし。まあ、スピンオフですし、それはそれとして、本編のファンだから楽しめましたよ。「本編のファンだから」楽しめたのかもしれないけれど。

個人的には、序盤や8話目のような、百合百合した日常系展開の方が好きでした。というか、スピンオフなんだからそっちを観たかったかな、という感じ。まあ、バトルもかなり熱かったので、バトル一本に絞ってもらっても全然よかったけど。

あと、本作、久しぶりに「OPもEDも作品に合ってないな~」と感じました。音楽自体は良かったと思いますが。

ただ、全体的にはかなり楽しみました。評価、4と迷うけど、本編には及ばないので、3で!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
あの場面で、ビビり魔法使いに一番大事なポジション任すというのもね、う~ん。バトルはなかなか迫力がある。

2話目
バラメーターが(上がり幅含め)ランダムアップというのは、本人にとっては辛いやな。

3話目
ここで魔法の真価が。なんか、固有スキルとかパラメーターのランダムアップとか、才能でかなりの部分が決められる感じですね。

4話目
ここで、本領発揮ですね。ん? エロ? と思ったらグロだった。

5話目
バトル、バトル、バトル! 団長格好良し。

6話目


7話目
ユリユリしてますな~。

8話目
こういう日常系の方が良い感じ。

9話目


10話目


11話目
ベルVSミノタウルスは、やっぱり燃えるな。

12話目
ちょっとドズルさんがいらっしゃったw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30

78.6 8 ダンジョンで仲間なアニメランキング8位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (661)
3396人が棚に入れました
その街には多くの神々が住まい、その街の中心には地中奥深く――深淵へと至る『ダンジョン』が存在する。その街の名は迷宮都市オラリオ。女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルは、相も変わらず主神とたったひとりの眷族という最小構成。だが、世界最速のランクアップという偉業を成し遂げたベルには、これまでにないほどの視線が注がれ始めていた――迷宮・出逢い、そして冒険――これは再び綴られ始めた、――少年が歩み、女神が記す【眷族の物語】――

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、内田真礼、細谷佳正、赤﨑千夏、早見沙織、大西沙織、渡辺明乃、千菅春香、KENN、逢坂良太
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

つなぎの2期

今作はダンジョン攻略よりもファミリア同士の抗争が主眼。
またもベルが大活躍。

最初はアポロン・ファミリア。因縁をつけられて決闘という事態になってしまうが、色々あっても解決。この辺りはまだ面白さが水平線。

次は色街を取り仕切るイシュタル・ファミリア。この話が個人的に熱かった。一気に面白いと思うに至った。イシュタルがエッチすぎる。この魅力には逆らえないのも分かる。春姫も可愛くてたまらないんだけど、なんだかんだ姉御肌で面倒見が良いアイシャも好きだったな。最後まで春姫思いで優しい。
フリュネは怖すぎた。自称美しすぎる女だけど、サイズがおかしい。とはいえ、やられかたがちょっと可哀想。
フレイヤに対して嫉妬に狂っていたイシュタルが途中から完全に負け確実な行動になったのは草。少々寂しくもある終わり方。
この話でまた一人ハーレム要員増えたな。いちゃいちゃしてヘスティアが嫉妬するのも頷けるなあ。

最後は兎に角戦いたいけど、滅茶苦茶弱いアレス・ファミリア。若干のドタバタあったけども、ヘスティアとベルの絆が強くなってこれからの3期に向けてどうかというところ。アイズの少しだけ伏線ぽい{netabare}憎しみが垣間見える{/netabare}シーンも気になる。

面白いし、続きを早く見たいけれど、キャラクターが増えすぎて時々分からなくなりそうになってしまう。そこは難点。


OP
HELLO to DREAM 歌 井口裕香
ED
ささやかな祝祭 歌 sora tob sakana


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第1話 神の宴(パーティー)
18階層にて黒い階層主(ゴライアス)を撃破し、無事に生還した【ヘスティア・ファミリア】所属のベル・クラネル。ダンジョン探索の合間に開かれたささやかな酒宴。その席でベルは、他の冒険者から、あからさまな挑発を受け、乱闘騒ぎを起こしてしまう。乱闘騒ぎの相手は【アポロン・ファミリア】。その団長であるLv.3の冒険者、ヒュアキントスを相手に、ベルは完膚なきまでに叩きのめされる。そして後日、ベルとヘスティアのもとに一通の書状が。それは、アポロンが主催する神の宴への招待状だった--

第2話 太陽神(アポロン)
神の宴で主催者のアポロンから、ベルを賭けた派閥間の決闘--【戦争遊戯(ウォーゲーム)】を持ちかけられたものの、これを断固拒否したヘスティア。しかし翌朝、ベルとヘスティアの本拠地(ホーム)に【アポロン・ファミリア】の襲撃が。アポロンが気に入った子供は、地の果てまで追い回される--かつて同じ憂き目に合ったダフネとカサンドラから、そう聞かされるベル。街中に追手が配置され、ベルとヘスティアが提案を呑むまで、どこまでも追い込む……それこそがアポロンの狙いだった。そしてヘスティアを連れ、逃げ惑うベルの前に、【太陽の光寵童(ポエブス・アポロ)】ヒュアキントスが立ちはだかる--

第3話 集結(コンバージョン)
タケミカヅチやミアハの協力を得たことで【アポロン・ファミリア】の襲撃を切り抜け、アポロンに宣戦布告を叩きつけたヘスティア。ベルをアイズとの特訓に向かわせ、自身はアポロンとの【戦争遊戯(ウォーゲーム)】開催に伴う交渉に臨むことに。一方で団長・ザニスの手により、半ば強引に【ソーマ・ファミリア】に連れ戻されたリリ。必死の思いで主神・ソーマに派閥からの脱退を願うものの、聞き入れらることはなかった。アポロンとの交渉を終え、タケミカヅチ、ミアハと共にリリの救出に向かうヘスティア。ベルとの約束を果たすため、そして大切な仲間を救い出すために--

第4話 戦争遊戯(ウォーゲーム)
神酒(ソーマ)の魅惑に打ち克ったリリ、友を助けんと名乗りを上げたヴェルフと命の三名が新たに【ヘスティア・ファミリア】に改宗(コンバージョン)。更にヘルメスの助力もあって、派閥外の助っ人としてリューが参戦。未だ歴然とした物量の差はあれど、ベルたちを取り巻いていた絶望的な状況には、光明が差し始めていた。迎えた【戦争遊戯】当日。好奇、憂慮、期待、信頼--迷宮都市(オラリオ)中の様々な目が見守る中、リューの魔剣が、命の魔法が、開戦の狼煙を上げる--

第5話 竈火の館(ホーム)
【戦争遊戯(ウォーゲーム)】に見事勝利し、ベルを守りきった【ヘスティア・ファミリア】。リリも正式な手続きを経て改宗(コンバージョン)を済ませたことで、派閥は主神も含め総勢五名に。本拠地(ホーム)についても、先の騒動で破壊された教会に代わり【戦争遊戯】の副産物として手に入れた【アポロン・ファミリア】の巨大な館に引っ越し、新たな門出としては、まさに順風満帆。更に特筆すべきは、史上最速でLv.3に到達という快挙を成し遂げたベル。それに伴い、派閥の名声はうなぎのぼり。この機を逃すまいと、ヘスティアは更なる団員の増強を画策するが--

第6話 淫都(イシュタル・ファミリア)
夜な夜な不審な動きを見せ、出歩く命を心配し、後をつけることにしたベル、リリ、ヴェルフの三名。【タケミカヅチ・ファミリア】の友人である千草と合流し、命が向かった先は、オラリオが誇る、もうひとつの顔--大歓楽街だった。命と千草が歓楽街を訪れた理由は、昔なじみの友人が働いているという噂を聞きつけたからという話……だが、尾行のさなか人混みに揉まれて、ベルは仲間たちとはぐれてしまう。そして、迷い込んだ歓楽街で、肉感的な魅力を放つ娼婦・アイシャに目をつけられ、半ば強引に彼女の客となることに--

第7話 狐人(ルナール)
娼館で出会った狐人(ルナール)の娼婦・春姫の助けで、アマゾネスの娼婦たちから命からがら逃げ出し、なんとか貞操を守りきったベル。だが、望まぬ形で娼婦となり、助けられる資格もないと救いを諦めている春姫に、疑問を覚える。更に命の尋ね人が当の春姫であったこと、そして彼女が所属する【イシュタル・ファミリア】が第一級冒険者まで擁する大派閥で、非常に狡猾で好戦的であることを知らされ、ベルの疑問は、苦悩へと変わっていく。その頃、フレイヤを目の敵にするイシュタルは、ベルがフレイヤの寵愛の対象であることを知ることに--

第8話 殺生石(ウタカタノユメ)
春姫を身請けするため、ダンジョンに潜り、モンスターを狩り続けるベルたち。しかし、ダンジョン内の食料庫(パントリー)で突如襲撃してきた【イシュタル・ファミリア】により、ベルと命は捕らわれの身となってしまう。拘束され、監禁された状態で目を覚ましたベル。眼の前には、肉欲を剥き出しにし、ベルを慰み者にせんとするフリュネの姿が。恐ろしい第一級冒険者に手篭めにされ、廃人となるまで絞り尽くされる--悪夢すら生易しいと思えてしまう現実からベルを救ったのは、またしても春姫だった--

第9話 戦闘娼婦(バーベラ)
術者の生命と引き換えに、狐人(ルナール)が持つ妖術を無制限に使用可能とするアイテム『殺生石』。『階位昇華(レベルブースト)』という破格の妖術を有する春姫の過酷な運命を知り、立ちつくすベル。脆い覚悟をアイシャに見透かされ、言い返すことすらできなかった。ベルが憧れ、そうありたいと願う英雄の姿とは--為すべき行動を思ったとき、ベルの右手が白い輝きを放ち始める。『春姫の英雄』になることを誓ったベルは立ち上がり、再度【イシュタル・ファミリア】の本拠地(ホーム)へ乗り込む--たったひとりの少女を救うために。

第10話 英雄切望(アルゴノゥト)
捨て身の行動により命が開いた血路に飛び込み、殺生石を砕いたベル。その状況にあってなお、救いを求めようとはしない春姫に、ベルは思いの丈を叩きつける。春姫の本当の願いを聞かせてほしいと。詠唱された『階位昇華(レベルブースト)』の妖術が加護を与えた先はベル・クラネル。偽りなき願いを叫ぶ春姫を背に、ベルは第一級冒険者たるフリュネを迎え撃つ。同刻、紅く燃え盛る歓楽街の一角。その中心にはオラリオ最強の冒険者、そして--最強を束ねる美の女神(フレイヤ)の姿が--

第11話 進軍(ラキア)
女神イシュタルの天界への強制送還を以て歓楽街の一角は壊滅。春姫も晴れて解放され【ヘスティア・ファミリア】へ改宗(コンバージョン)も決まった。そんな中、国家系派閥【アレス・ファミリア】によるオラリオ襲撃の一報がもたらされるものの……圧倒的な戦力を有する迷宮都市が普段の営みを乱すことはなく。ベルも穏やかな日常を送っていたが、ほんの些細な言葉の行き違いから、ヘスティアが本拠地(ホーム)を飛び出してしまう--

第12話 女神と眷族(アイノウタ)
オラリオを襲撃中のアレスに捕らえられてしまったヘスティア。アイズやアスフィの協力もあり、ヘスティアの元に辿り着いたベルだが、不慮の事故により、ベル、ヘスティア、そしてアイズは谷底の濁流に呑まれてしまう--ベルたちが流れ着いた先は山間の集落・エダス村。強大なモンスターの庇護に預かる平和な村で、ベルとアイズは、体調を崩したヘスティアの看病、そしてアレスの動向を警戒しつつ、村の世話になることに。ヘスティアの回復を見守る日々の中、村では豊穣を祈願する祭の日が近づいていた--

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

さらに暇を持て余した神々の遊び

かつて「タイトルで損をしてる」とも謳われた『ダンまち』こと『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の2期でございます。

意外にも真面目にダンジョンRPGしてたことを好意的に捉えられてたのは周知の事実かと思います。
外伝を挟んだり、劇場版を挟んだりしてからの満を持しての2期でした。そしてのっけから重要なこと↓

 {netabare}今回はダンジョンに入りません!{/netabare}

真面目なダンジョンRPGを期待してたところ肩透かしを食らいました。
ここは評価別れそうなところですね。「タイトルで損をしている」なら可愛いほうで「タイトル詐欺じゃん」となると穏やかではありません。面白ければ不問に付される程度のことでしょう。
ダンジョン入らずに何するの?は本編でご確認ください。ちなみに私は特に気になりませんでした。
やや人の出入りはあるものの1期で良いと感じた部分はそのままに、世界観を拡げてくれたと感じられたことが理由です。

【1期で良いと感じたポイント】
 1.ナメたタイトルのわりにはまともな内容
 2.ヘタレな主人公が苦難を乗り越え成長していく
 3.ハーレムは申し訳程度(と感じる)そして俺TUEEEも申し訳程度(と感じる)
 4.緩急つけた魅力的なキャラたち

この1.~4.がブレてないんですよね。外形は変わっても脈打つものは何だろう?に着目すると一本筋が通っている。そんなお話になってます。
原作が長寿シリーズであり、世界観がきちっと固まっていると思われる作品です。
導入部分は正統派ダンジョンRPG(1期)。実は群雄割拠であることを説明する目的でロキ・ファミリアをピックアップして作品の幅を横に拡げた外伝。
そして第2期。オラリオという世界の中心みたいな場所があって、神々と眷属がファミリアを形成していることが前提だったこの世界の根本部分の説明がなされます。

オラリオ外の地域や人について言及がなされ、その比較文化的観点からダンジョンのある都市オラリオの世界での位置づけがわかってきます。
さらに、本作の特徴でもある神々と眷属の関係性や異なるファミリア間のルールなどにもメスが入ります。1期の時から小出しにはなっていた


 “なんでダンジョン中心の世界観形成がなされてるの?”


神々の思惑やこれまでの歴史を踏まえて明らかになっていった2期でした。
私は1期のレビュータイトルに “ 暇を持て余した神々の遊び ” とネーミングしたわけですが、暇かどうかはさておいて、奇しくも そのような様相を呈していったわけです。

1期のおさらいを兼ねた特別編の第0話を除いての全12話。
{netabare} 終わってみれば「3期あるよ!」アナウンス込みの俺たたエンドではありますが、{/netabare}世界観を拡げてくれた第2期となりましょう。
1期気に入った方は放っといてても鑑賞候補に挙がるでしょうから、その時に「ダンジョン入らないけど意味はあるよん」くらいの構えで楽しんでいただけたらよろしいかと思います。
OPEDは特に印象に残らない普通の曲でした。




※ネタバレ所感

■全12話の構成

{netabare}大きく3篇に別れてましたね。

#1~#4 アポロンとのいざこざ
#6~#10 イシュタルとのいざこざ
#11~#12 痴話喧嘩{/netabare}

{netabare}日常回の果てに視聴者が食いつきそうな見せ場(10話の春姫救出バトル)を提示してちゃんちゃんではありませんでした。

前2つのアポロン編とイシュタル編。
前者でヘスティアファミリアの増員、後者で春姫とベルくんのやり取りを通じ英雄の定義を試みます。
最終2話で「神の思惑」「ダンジョンクエストの最終到達地点」「オラリオとオラリオ外」を提示しての終幕でした。

興味深かったのはアポロンとイシュタル双方に対するフレイヤの態度。ベルくんにご執心な女神様がアポロンにはやや寛容でイシュタルには観た方はご覧の通りなほぼ真逆な対応をしました。この境界線って何だろう?
酒場のシルちゃんから貰った緑色の石がヒュアキントス団長の即死攻撃からベルくんを守りました。割れた石の下にはフレイヤの刻印。なんでシルちゃんがそんなマストアイテムを持ってたかは不明ですが、あくまで間接サポートです。対してイシュタルにはカチコミ入れての吉原炎上。

ベルくんが超えられそうな壁なら捨て置いてるというのか?
ベルくんに興味を示した面々のベルくんへのアプローチの仕方によって態度が変わるのか?

未だ私にはよくわかっておりません。{/netabare}


■神と眷属の関係
神と眷属の関係、ファミリア間のルールなど詳細がわかってきました。

{netabare}・別のファミリアは抗争に口を出せない ギルドもファミリア間抗争に口出しできない{/netabare}
{netabare}・ファミリアの移籍には神の許可が必要

成文法はなく暗黙の了解みたいなものが多いようです。ギルドも仲裁の権限を与えられてるわけではないというのは驚きでした。控えめにいって神々の匙加減、悪くいえば気分次第。
ふざけてそうでフレンドリーそうでそうは言っても神は神で絶対なものであることが伝わってきます。{/netabare}


■ベルくんが主役の理由
みんなベルくん好きですね。

{netabare}オッタルに「ここにミノタウロスの群れを呼べないかしら?」と表情変えずに嫉妬するフレイヤを筆頭にメインネタだったアポロンとイシュタル。ヘスティアは言わずもがなです。
ヴァレン某との初ダンスのサポートをするミアハやヘルメス。援軍かけつけのタケミカヅチその他神様たちに愛されております。
その理由の一端が明かされてましたね。ベルくん本人の英雄願望と辻褄の合うネタ明かしでした。{/netabare}



※オマケ

■春姫さん正妻説
海外の映画を観るとよくわかるんです。娼婦がヒロインの作品はとかく暗い話が多い。
立場を超えた愛を描いた『プリティウーマン』『ムーランルージュ』などの名作も入りは男が上、女が下からスタートします。
対して日本はびっくりするほど対等な目線で描かれることが多いと思います。

{netabare}本作のイシュタル編もまさにそんなお話。娼館というより遊郭の佇まいであったことも大きいかしら。身請け制度は海外にはなかったと思います。
ちょっと日本式の捉え方について海外の反応なんて眺めるのも面白いかもしれません。
ヒロイン春姫さんだけでなく、アマゾネスを統括していたアイシャを2期屈指の好キャラとして描いてもおりました。職業に貴賎なしは言い過ぎかもしれませんが、対等とするに抵抗はない。日本人の皮膚感覚です。{/netabare}

{netabare}イシュタル編はベルくんと春姫を通しての英雄の定義と申しました。

別の作品レビューで触れた記憶があるお話。海軍大将を務めあげ、第16、22代総理大臣となった山本権兵衛の妻ときは遊女です。
詳細は他に譲るがこの男。ときを貰い受けるために身請けではなく強奪という手段を強行し(結局身請け金は支払った)、晴れて夫婦になって以降は、生涯を通じて妻に尽くした剛と優の者であったとされています。ときも出自をわきまえ公の場には一切出てこなかったとのこと。

ベルくん↓
「あなたが娼婦だからですか?英雄にとって娼婦は破滅の象徴。あなたはそう言いました。だけど僕とあなたが憧れた英雄はそんなんじゃない!たとえ娼婦でも!恐ろしい敵が待ち受けていたって!英雄は見捨てない!」

日本人にとって“英雄”という概念は欧米人と比較すれば希薄なところではありますが、前に出過ぎない春姫の印象と合わせて、実在したとある夫婦を想像させるものでした。{/netabare}


{netabare}ただちょっとねというかなんというか。
なにがなんでもヒロインは生娘にするという断固たる意志を感じるところがいやはやなんともw{/netabare}



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.10.02 初稿
2020.04.18 修正
2021.10.15 修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 64
ネタバレ

toshi1015 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

原作既読 英雄に憧れるベル君の冒険譚

※アニメを見終わるまで☆評価は3のまま変えていません
原作ラノベ 「大森藤ノ」GA文庫 1〜15巻
漫画「九二枝」ヤングガンガンコミックス 1〜10巻
(2019.07.12外伝ラノベ ソードオラトリア12巻発売)

【裏表紙の紹介文】
アニメ2期
※原作ラノベの裏表紙の説明文なので、結末などは書いてませんが、展開など若干ネタバレがあるのでご注意を。7巻以降はアニメが追いついて来てから追記予定です。

6巻
{netabare} 「ヘスティア、君に『戦争遊戯(ウォーゲーム)』を申し込む!」「なんだとアポロン!?」
『戦争遊戯(ウォーゲーム)』ー対立する神々の派閥が総力戦を行う神の代理戦争。勝者は敗者の全てを奪う。そして敵神(アポロン)の狙いはー
「君の眷属、ベル・クラネルをもらう!」
戦闘開始までの期限は一週間。更に追い打ちをかけるように今度はリリが【ソーマ・ファミリア】に捕らえられてしまう!
もはや絶望的な状況。それでも少年と『出会い』、幾多の『冒険』を経た絆が今ここに集結する。全ては勝利するために!
『上等だ、アポロン!僕等は受けて立ってやる、この戦争遊戯(ウォーゲーム)を!』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}

アニメ1期
1巻
{netabare} 迷宮都市オラリオー『ダンジョン』と通称される壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。未知という名の興奮、輝かしい栄誉、そして可愛い女の子とのロマンス。人の夢と欲望全てが息を潜めるこの場所で、少年は一人の小さな「神様」に出会った。「よし、ベル君、付いてくるんだ!【ファミリア】入団の儀式をやるぞ!」「はいっ!僕は強くなります!」
どの【ファミリア】にも門前払いだった冒険志望の少年と、構成員ゼロの神様が果たした運命の出会い。
これは少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
2巻
{netabare} 「はじめまして、白髪のお兄さん」
ベルに声をかけてきたのは、自ら《サポーター》を名乗る少女・リリだった。半ば強引にペアを組むことになった少女を不審に思いながらも、順調にダンジョンを攻略していく二人。束の間の仲間(パーティー)。
一方でリリが所属する【ソーマ・ファミリア】には悪い噂が絶えない。その先には、人の心までも奪うとされる《神酒(ソーマ)》の存在がー?「神様、僕は……」「大丈夫、ベル君の異性(ひと)を見る目は確かなのさ。神(ぼく)のように、きっとね」
これは少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
3巻
{netabare} 「……君は臆病だね」「!?」「臆病でいることは冒険で大切なこと。でもそれ以上にも、君は何かに怯えている」
突如憧れの女性【剣姫(けんき)】アイズと再会を果たしたベル。そこで突きつけられてしまった事実。自分を抉る最大の因縁。紅い紅い、凶悪な猛牛・ミノタウロス。
少年はそんな自分を情けなく思った。そして少年は始めて思った。
僕はー英雄になりたい。『偉業を成し遂げればいい、人も神々さえも讃える功績を』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
4巻
{netabare} 「「「Lv.2〜〜〜〜〜!?」」」
先のミノタウロス戦での勝利によりLv.2到達、世界最速兎(レコードホルダー)となったベル。一躍オラリオ中の注目・羨望を集めることとなった少年の元には、仲間(パーティー)への勧誘が絶えない。廻り巡る環境(せかい)。そんな折「俺と契約しないか、ベル・クラネル?」偶然にも自分の装備《兎鎧(ピョンキチ)》を創った鍛冶師(スミス)のヴェルフと出会い、仲間を組むことに。しかも、彼は圧倒的な力を誇る《魔剣》唯一の創り手らしいのだが……?
犬人(シアンスローブ)ナァーザ、そして女神ヘスティア、ベルが交わした2つのアナザーエピソードも収録!
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
5巻
{netabare} 「リリ達は囮にされました!すぐにモンスターがやって来ます!」「…そんなっ」「おいおいっ、冗談だろ?」
鍛冶師(スミス)のヴェルフを加え中層へと進んだベル達。しかし他パーティの策略により一転ダンジョン内で孤立してしまう。
ヘスティアはベルを救うため、Lv.4の元冒険者・リュー、さらには神・ヘルメスと共にダンジョン侵入を試みるが……
「ー階層主(ゴライアス)!?」立ち塞がる最凶の敵が、ベル達を更なる絶望へと追いつめる。希望(ひかり)を求め、決死行が繰り広げられる、迷宮譚第五弾!
『限界までー限界を越えて己を賭けろ』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}


15巻まで読みましたが伏線など小難しい事は考えなくてOKです。
迷宮の謎やらベル君の祖父やら色んな派閥の思惑的な描写や、外伝でもアイズ視点から色んな派閥や謎的な事を書かれてますが、気にしないで下さい。
伏線っぽい話しを蒸し返すときはその都度説明があるのでヘーキです。
ベル君の冒険をただ楽しみましょう

1期では1〜5巻まで今回2期は6巻からスタートになります。
なお漫画側はまだ単行本になって無い雑誌側でアニメ2期の話しが始まったばかりなので「1期の復習は漫画1〜10巻オススメです。」話しの先を知りたい方はラノベ6巻からどうぞ

【世界観】
永遠の時間に飽きた神々が神の力を使わない事で人と共存する世界。
・神の力を使わない事で人と暮らす神様達は恩恵を与える事でファミリアと言う派閥を作り眷属達には力を、神には恩恵を失わない為にも神様を守る。
・経験を積むだけではLVは上がらない。己の器を乗り越える事でランクアップLVが上がる。

【迷宮都市オラリオ】
地下迷宮の上に作られた都市オラリオ
・己の器を超える鍛錬、モンスターを倒す事で得られる素材など、ドワーフノーム獣人ホビットエルフ様々な種族職種、神々のファミリアで溢れる都市。

20190803 追記 1〜4話視聴
原作6巻の【ソーマファミリア】神とリリ、【ヘファイストスファミリア】神とヴェルフ、【タケミカヅチファミリア】神と命、と各ファミリアの神と子供の関係と各子供の決意からの【アポロンファミリア】との戦争遊戯だったわけですが…

個人的には1期の山川吉樹監督の演出の方が好みでした。

各話に盛り上がりを入れ視聴者を飽きさせず増やす為だとは思いますが結構端折っていて原作未読な方達は置いてきぼりにならないか心配です…。(とある3期の二の舞いにならなければ良いけど…)

個人的には原作>コミック>アニメ な感想ですカメラワーク?が漫画よりアニメの方が単調に感じました。

原作1冊を4話ペースなら9巻までやるのかな〜今回の【J.C.STAFF】はどう転ぶか…とある原作未読者置いてきぼり演出になりませんように…。

【裏表紙の紹介文】
7巻
{netabare} 新生【ヘスティア ファミリア】始動!
『戦争遊戯』という激戦を乗り越えた新に眷属となったリリ、ヴェルフ、そして命。ベルのもう一つの家族。深まる絆。だが、
「ここは私達のホーム、女主の神婦殿さ」
 命を追ってベルが迷い込んでしまったのはオラリオの歓楽街【イシュタルファミリア】が管理する『夜の街』。
「私はこの歓楽街に買われた身です」
 そこで少年は囚われの身である極東の少女、春姫と出会う。蠢く陰謀に呑み込まれるベルが下す選択はーー。
『これっきりでいい なろう、あのひとの英雄にーー』
 これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

80.9 9 ダンジョンで仲間なアニメランキング9位
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (779)
3232人が棚に入れました
ステータスポイントをVITのみに捧げた少女メイプル。その結果得たのは、物理・魔法攻撃・状態異常無効に強豪プレイヤーも一撃死のカウンタースキル!? 自らの異常さに気づくことなく、今日も楽しく冒険に挑む!

声優・キャラクター
本渡楓、野口瑠璃子、早見沙織、新井里美、加隈亜衣、諏訪ななか、杉山紀彰、佐藤聡美、小野賢章、山崎たくみ、竹達彩奈、神奈延年、佐藤利奈、山口勝平、石田彰、皆口裕子、丹下桜
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

メイプル超合金w

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、ゲーム世界、バトル、主人公最強系。

という分かりやすい、ありがちな設定。

でも、実はこのアニメはかなり面白く、中盤までは個人的覇権にしようかと思っていたほど。

ストレスフリーにストレスを感じる人以外には、オススメできますね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
勿論、超ご都合主義とか、ゲームバランス悪いとか、まあ、色々マイナスはあるでしょう。

でも、このアニメで抜群に素晴らしいのは、「ゲームをゲームとして楽しむ」という姿勢が徹底されていること。

例えば、釣りや水遊びを楽しんでみたり、星空を眺めたりするだけじゃなく、朧やシロップが仲間になったとき、イベント中に関わらず無駄にレベルを上げてみたりとか。

「その時、メイプルが楽しいと思うこと」をやるというのが基本線にあるので、観ているこちらまで楽しくなる。

ゲーム世界に飛び込む系は、「SAO」に代表される、リアルとのリンク(実際に死ぬとか)があって、だからこそ、ゲーム世界でも真剣に戦うものが多いが、「防振り」は、「所詮はゲーム」ということが徹底されていた。

例えば、ゲーム世界で無双するメイプルが、学校に戻れば相変わらず鈍臭く、ドッヂボールも避けられない。ゲームにハマりすぎて危機を感じ、3日間ゲームを離れる。最終話でも、勉強の大切さに触れる。

ゲームで相手を倒すことにも一切躊躇なし。だって、所詮はゲームだから。

なんか久々に、「ゲームをやりたくなる」アニメだった。

それに、様々なスキル習得が、あくまでゲームの範囲内に留めているところが素晴らしい。

特に、序盤。

スキルの習得条件が、「普通はやらないけど、絶対にあり得なくはない」という良いラインをついていて、まずまず納得できた。ゲーム素人&天然のメイプルならではの手段でスキルを獲得していく過程が面白く、「ただのチート」ではなく、「正しいチート」だからこそ、応援できる。

あと、作画ね。こんなにふざけたアニメなのに、作画が良いから、格好良さまで得ている。

本当に、良いバランスだった。こんな手垢がつきまくった世界観でここまで面白く出来るのかと脱帽。

してたんだけどね、途中までは。

きっかけは、メイプルがガンダム(フリーダム)になった辺りから。

「盾の勇者の成り上がり」でもそうだけど、盾役が攻撃手段を手に入れてしまうと、途端に魅力が半減する。

本作で上手かったのは、攻撃手段をヒドラ(毒による状態異常)に止めていた点だったのに、攻撃力まで最強クラスにしちゃだめでしょ。もっと、スキルの組み合わせとか、仲間との連携とかで敵を撃破してほしかった。

それから、第4回イベントも、少し長かったかな。この作品の良さである、「ゲームを楽しむ姿勢」がやや弱り、皆が真剣すぎて、ちょっと引いた。SAOなら、いくら熱くても良いんだけどね。

てなことで、後半にやや失速はしたものの、十分に面白く、2期が楽しみな作品ですね♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆5
変な行動で、使えないスキルゲットしてる(笑) たったこれだけで、こんなに耐性スキルゲットできるの? ありそうなレアアイテムゲット(笑) 大物食いのスキルは、攻撃力とかに全振りしてれば、結構ゲットできてる人多いかもね。壁役のスキルを大量にゲット(笑) このユニーク装備の達成条件は結構キツいけど、情報さえあれば、やってやれないことはないよね。

2話目 ☆4
運営の会話入れるなや(笑) あれ? スキルの取得条件開示しなくしたの? アレが良かったのに。麻痺と毒と防御力。さらに、盾での攻撃(悪食スキル+シールドアタック)。回避盾、、、スパロボなら、オーラバトラー(笑) 歩く要塞(笑) ゲームを楽しむ姿勢は、気分が良い。作画も悪くないね。初戦闘&単独でボス撃破。んでレアアイテムかな。

3話目 ☆3
悪食スキル回数に、防御貫通。運営の露骨な修正はヒドイ(苦笑) ネトゲの凄い人、、、リアルの金持ちか、廃人か(笑)? バトルに星空。何気に作画良いのが、ズルいアニメだよな(笑)

4話目 ☆4
朧とシロップ、可愛いし、イベント中にこの子達を鍛える辺りが、この作品の良いところ♪

5話目 ☆4
集められなかったら、それはそれで良い。う~ん、歌と止め絵でガッツリとばしたな(苦笑) 綺麗な海を、毒の海に~♪(笑) サリーのPK能力の高さよ(笑) 最後は暇つぶしで終了(笑) このまま楽しくゲームをプレイしてくれたら、個人的には、覇権かも。

6話目 ☆3
お、珍しく現実世界。現実の楓の残念さ(笑) また音楽流しか。あんまり多用しちゃだよだよな。今度は攻撃極振り×2ね。

7話目 ☆4
味方がどんどん強くなる(笑) 台詞の辻褄(笑) たまにあるね、イベント前にアイテム持っている時(笑) もはや、ショートコントやん(笑) 見捧ぐ天使、やべぇな(笑)

8話目 ☆3
だから、食うなや(笑) グロいグロい(笑) エヴァかい(笑) デンドロビウム、いや、フリーダムか。ここまでやると、ちょっとやり過ぎな。

9話目 ☆4
ホントに要塞になってきたな(苦笑) これ、ザコギルドを刈りまくった小規模ギルドが一番稼ぐな。最後は、直接対決で相手のマイナスを狙いにいくか。炎帝、可愛いな(笑) これ、スキル使う相手か?

10話目 ☆4
笑えるくらい、メイプル強ぇな(笑)

11話目 ☆3
段々と、メイプル攻略方法が成立してきたな。

12話目 ☆4
暴虐で、お茶を飲むなや(笑) もはや、パニック映画(笑) 勉強、大事(笑) 全ステータス5%upって、トッププレイヤーにはでかいよな。そろそろ5桁(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

メイプルちゃんを好きになれるか、見守りたいか。

僕は。。。。。

原作知らず。第9話までを見た段階での感想です。

近未来の超没入型・感覚没入VRゲーム内での主人公たちの活躍をのほほんと描いていく、おきらくごくらくファンタジー。本作の主人公、メイプルちゃんは通常のゲームプレイヤーがとらない行動、ゲーム運営が想定しないような行動をとり続けるがゆえに、バグめいた形で常軌を逸した強さを身につけ続けることになるわけですが。。。「俺TUEE」転じて「わたし超TUEE」な世界が展開されます。ストレスフリー。ゲーム内イベントという起伏はあるものの、基本的に平坦。深く追ってはいけない、気楽に、そこにあるまま流しておく。僕にとってはそんな感じの作品。

音楽にEasy Listeningというカテゴリがあるが、それの動画版という感じ。劇中歌の「Good Night」という曲が、けっこうよい雰囲気を醸しています({netabare}歌詞すべて英語。。。それっぽく歌おうとしているのだけど、口先発音なのがかえって気になる。LRぐちゃぐちゃだし、Aboveを思いっきりアボブとか発音しているし・・・{/netabare})。ふと、Yashiki Gotaとかゴンチチなんかを思い出す、そんな感じの曲です。なんかもっとダイレクトに「近い」のがあった気もするんですが。

アニメーションとしての作画は及第点と思います。エフェクトガリガリではありますが、近未来ゲームという世界観からすればちょうどよい。キャラデザインはよいほうなのではないかと思う。少なくとも女性陣は可愛らしい。ゲーム内アイテム、装備品が少々簡素に思えるところもあるが、それはご愛敬か。

主人公をはじめとする可愛らしい女の子たち、なんかカッコいいおっさん(?)のゲーム内の活躍を、のほほ~んと眺めていられるなら、特に損はしないのではないでしょうか。

さてメイプルちゃん。
僕自身は、もう・・・いいかな。っていうか嫌いだし。Easy Watchingとして流すことはあるかもしれないが、鑑賞という形にはならなさそう。なぜならこの作品、本質的に「賢者の孫」と同じなんだもん。


― 多くの方が指摘される「そも、ゲームとしてこれダメだろ」
{netabare}いやほんと(笑)。主人公たちにとってのEasy-Peasyな世界を演出するという点では、これでもいいのかなと思う。でも、オンラインゲームとして長くはもたないでしょうね。こういうゲームって、Money・Time・Player Skill(賢さ、要領の良さ含む)の総和・総乗に対して平等公平というのが原則。ガチャ運だって最終的には投入資金によって収束していくわけです。システムとしてそれを崩してしまっていては、プレイヤーはたまったもんじゃないですね。

さも「バグ挙動」のように言われていますけど、結果としてそのままにしている&プログラムとして挙動が安定しているのなら、それは仕様です。{/netabare}

― ファンタジーとはいえ、あの没入型ゲーム機すげえな。
{netabare}どんな仕組みで「味覚」「嗅覚」「触覚」を再現しているのか。いやすげえな。狂四郎2030(徳弘正也)を思い出します。むしろそっちのコンテンツが先だろう。きっとそっちのコンテンツはひと段落してしまった後の世界なのだろう。{/netabare}

― 形を変えた「主人公礼賛之図」
{netabare}すでに3話だったか4話だったかのあたりでその片鱗が見え始めています。大意としては「メイプルがどんな変なことをしでかし、結果として強くなったとしても、もう驚かない、諦める」旨の発言が出始めます。これって、主人公を異質な存在として棚上げし、そのままそれを諦観とともに受け入れるということに他ならないと思います(そう感じてしまいました)。なんだかよくわからないけど主人公スゲー、主人公サスガーの礼賛と何ら変わらない扱いです。

いや、もう、いいよそういうの。おなか一杯。{/netabare}

― たちの悪い「やっちゃいました?」
{netabare}作者としては、主人公・メイプルを「永遠の初心者(最強)」として描きたいように思えるのですが、まともな女の子としてそれを成立させるのは無理があるでしょう。結果として「天然ちゃん」というキャラ付けをしているのだと思いますが。。。。いい加減、鼻につきます。

{netabare}最序盤における、ゲーム世界の常識からかけ離れた行為・行動は許せます。一緒に遊ぶはずのサリーが現れず、あまりよくわからないゲーム世界で一人行動をしていたので。

冒頭に述べた通り、メイプルは「通常のゲームプレイヤーがとらない行動、ゲーム運営が想定しないような行動をとり続ける」が故にどしどし強化していくわけですが。。。。問題は、いつまでそれが自然に成り立つかだと思います。僕としては、その後のメイプルの行動、物言いがおかしく感じられます。

あんなにギルドメンバーや他ギルドのプレイヤーと交流をしていながら「その社会」に入れないのでしょうか。空気読むではありませんが、他者を見、共に行動していれば、次第に理解していくもので、そういう社会性を持っているのが人だと思います。それが獲得できないということは・・・と、思ってしまうのです。

その一方で、「ゲームのことをしっかり理解し、ゲーマーになっている」描写も見受けられます。双子のプレイヤーを引き連れて階層ボスと対峙するシーンでの発言は完全に「わかっている」ものの口ぶりです。

結果としてメイプルが、Theバカ(あるいは、コミュニケーションに結構ガチめな問題があるタイプの子)か、あるいは、極めて性悪な子かのどちらかに見えてきました。
{/netabare}

これ、、、賢者のお孫さんと同じに思えるのです。ただ、見た目かわいい女の子というだけで。男女関係なく、こういう人物が物語の中心にいるのは好きになれない性分でして、見ていて辛くなってきました。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ゲームは遊ばれてナンボ(笑)

VR-MMORPGを舞台に、とある女子高生ゲーム初心者とその仲間たちの
楽しいゲームライフを描いた同名小説(web版、ラノベ版共に未読)のアニメ化作品。

【物語 3.5点】
テンポ良好。見やすい。

1クール内でイベントや新エリア実装などの新要素を切れ目なく打ち出して来るゲーム運営。

局地的には主人公メイプルの予想外の奇行によりグダグダな印象ですがw
トータルで見たら、優秀な運営なのかもしれません。

その土台の上で、メイプルが
トントン拍子でヘンテコスキルや装備や仲間を獲得していく様。
ノンストレスな展開にスルスルと誘い込まれる。


いわゆる異世界転生物でもデスゲーム物でもないため、
ゲームからログアウトすれば普通の高校生活が待っている。

ゲームでクセになった言動が、
リアルで飛び出してしまう描写は微笑ましいです。

リアルに影響が出ると懸念したら、ちゃんとゲームはお休みする。
人間やめたネトゲ廃人たちのアンダーワールドではないので安心です。
(もっともメイプルはネトゲ廃人とは別の意味で人間やめていきますがw)


【作画 3.5点】
ゲームならではのスキルが飛び交う戦闘描写など人物作画はまずまず。

こだわりを感じるのは、ゲーム内の背景描写。
例えば、{netabare}星空が広がる絶景を眺めながら、
飲むと瞳の色が変化するドリンクで浪漫に浸る{/netabare}
など、戦闘だけではなく、
ここでしか味わえない景色やグルメを演出し、VRゲームを美化。


【キャラ 4.0点】
話題の“超大型初心者”メイプル。
防御特化を軸に多彩なトンデモスキルを乱発するが、
その基本プレイスタイルは
{netabare}絶対的な防御力によりダメージをシャットアウトして、
後は、麻痺→毒のコンボで、息絶えるのを待つ{/netabare}
などという鬼畜の所業w

それでも彼女が仲間と人気を集めるのは、
その愛嬌、ひとえに可愛いは正義の濫用と言う他ありませんw


周りの仲間もライバルも、
みなチョットずつ変ですがw心はピュアな良い人たちばかり。
PKして死体蹴りするような人格破綻者に遭う心配もなく、
視聴者もノーダメージで完走可能です。


【声優 4.0点】
主人公メイプル役は本渡 楓さん。
天然成分配合のポジティブモンスターを演じさせたら破壊力抜群ですw

メイプルをゲーム沼に引きずり込んだサリー役は野口 瑠璃子さん。
名のあるキャスト陣の中でも臆せず経験豊富なゲームプレイヤー役を好演。
今後、エンカウント率が上がりそうな若手声優さんです。

「がお~」と告知してくるドラぞう(CV.丹下 桜さん)や
CV.玄田 哲章さん等で編成された管理者たちなど、運営陣も鉄壁。


【音楽 4.5点】
OPは純情のアフィリア「究極アンバランス!」

如何にもMMOのCMなんかで流れてきそうな明るい曲調。

“胸騒ぎ次元転送 可能にするVR ゴーグルの向こうは
光に包まれ 飛び込んでくるアナザーワールド”

などと売り文句も決まる。
(こうして、また廃人が生まれていくのですねw)


EDは佐々木 李子さんの「Play the world」
こちらも明るいリズムで、一生懸命前に向かって歩いていくポジティブソング♪


劇伴は増田 太郎氏。
古き良きゲームミュージック風だけでなく、多彩な作風で愉快なゲームライフを演出。

運動会徒競走風の?ほのぼのBGM「あたふた突撃」をメイプル無双シーンに起用するなど、
音響でも、腹筋を攻撃してくるw

白眉は佐々木 李子さん歌唱の挿入歌「Good Night」
ボサノバ調の軽快なリズムに乗って、
経験値やポイントを積み上げる苦行をポジティブに転換する。
コツコツ行きたい時にチョイスしたい応援歌です♪


【感想】
ゲームクリエイターのインタビューなどを読むと、
狙い通りのプレイをしてくれるのも良いのですが、
制作者も思いも寄らなかったプレイをされて遊びの幅が広がった時こそ、
クリエイター冥利に尽きるんだ。
という主張をしばしば目にします。

実際のゲームでも、こんなん絶対誰もやらないだろうw
という隠し要素が必ずと言って良い程、仕込まれている物。

マニアがセオリーと決めたゲームプレイだけに硬直化したらジャンルは縮小するばかり。
クリエイターは常にプレイヤーの奇想天外なプレイによる
破壊と創造を待ちわびている。


だから、本作にてゲーム運営をもひっくり返すメイプルを
“大魔王”などと愚痴っている管理者たちも、
内心ではきっと、ゲームの新たな遊び方を開拓してくれて
嬉しくて堪らないんですよ。きっと!(←暴論w)


このVR-MMOが今後メイプルにどう玩具にされていくのか?
制作が決まった続編でも、しっかりと見届けたいと思います♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 40

68.9 10 ダンジョンで仲間なアニメランキング10位
盾の勇者の成り上がり Season2(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (350)
1274人が棚に入れました
立ち止まるな──災厄は、想像を超える。
『盾の勇者の成り上がり』シーズン2

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生、内田真礼、井上喜久子、原奈津子
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

盛り下がる展開ばかり

{netabare}
1期は賛否両論ながら自分はかなり楽しめていた作品だったが2期はダメだった。間が空いて熱が冷めたのもあるのか純粋につまらなかったのか、まあたぶん両方だろうな。

個人的に一期で面白いと思ったポイントは、主人公が大して強いわけではなく、波ではもっと強いキャラが現れるというなろう系ながら少年漫画みたいな展開。
そして、波と言う名の災厄への対処や解明しようとする試みなど、世界の謎に迫っていく流れ。
他にはほかの勇者やマインの妨害を乗り越えつつ少しずつ強くなっていくという、地道な努力の結果だからこそ生まれる面白さ。

2期はこれが全部なくなってた。
まず、敵がパッとしない。少年漫画的な話の作りにするのであれば、一期で言うグラスのような絶望感のある強敵キャラが欲しいところだが、最初の相手は亀。本当に唐突に出てきた亀を倒すだけ。
目的もなく取り合えず目の前に現れた敵を倒していくだけの展開は引き延ばし感があるし、これだとグダグダやっているダメななろうと変わらない。

更にはなぜかグラス達がこちらの世界に来て手を取り合うという展開。
被害を受けているのは敵国だというのに、主人公達と協力し亀を打倒しようとする流れは全く以って意味不明。キョウ絡みでグラス達も亀を倒そうとしていることに対しての理由付けがあった気がするが、いやいや、むしろキョウに加勢すべきでしょ。
一度こういうことをやってしまうともう完全に仲間ムードで、異世界同士争っているという設定も茶番に見えるので残念。
てか、ラルク達が弓、剣、槍なんかよりもよっぽど四聖勇者っぽい立ち位置になってる気がするがこれでいいのか。
で、オストが実は亀の本体でしたという、もはや初登場時から読めるレベルのベタな展開は全く面白くもないし感動できるわけもない。
こんな長々と引っ張る話じゃない。

それでキョウを打倒したかと思えばキョウが逃亡。異世界へ追いかける流れ。
キョウとかいう小物感満載のキャラを倒すためだけに異世界行くのか...、まだこの話引っ張るのか...と言う感想しか出てこない。
目的がしょぼすぎる割に、各キャラが変なところにワープされ囚われているなどの冗長な設定ばかりが出てきて、グダグダ感がすごい。
キョウを倒すという本来の目的は段々と薄くなり、各キャラを救うという笠増しのために付け足されたような話ばかりが展開されるので退屈。
結局キョウとはあっさり決着がつくという。


盾の勇者独特の設定の波に関しても二期では息をひそめていて軸となる設定がないし、1期のようにレベルアップを目指すなどの能動的な目標もなくなりグダグダ感が否めない。
戦闘も仲間が多すぎるせいで盾の勇者ならではのものが感じられなくなり、一期のような熱い盾技の出番も少なくなり。
その点で言えば最後のキョウとの戦闘は一期の熱いノリが戻ってきた様で面白かったが。
あと、結局ハーレムなのと戦闘中の会話がいちいち寒いのもマイナス。
着ぐるみきながら戦うのとかほんと寒い。
作画も平均より上ではあるが一期と比べると露骨に落ちた。

良かったのは、キョウの煽りが面白かったことと、これじゃない感があるだけで減点要素はそこまでなかったことか。
あと、絆は可愛い。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆7
何気にめっちゃ好きだったなろうアニメ。こいつら誰だったっけw
マインw 内容結構忘れてんなぁ。
緑髪って一期の最終話で仲間になった子か。
やっぱりカースシールドは熱くていいな。

2話 ☆6
強そう。OPいいけど1期の二曲に比べると微妙だな。
裏切りそう。てかターゲットここまでに出てきた?

3話 ☆6
CGかよ。まあCGの出来は悪くない。ダイターイ
このピンク?髪の指揮官声に張りがなさすぎないか。
オストさんの印象薄い。レイキの話入れる意味あった?
めっちゃあっさり終わるじゃん。さすがに終わってないのか。

4話 ☆7
襲われてそう。弓の勇者はギリ健だった記憶。
2期のOP聞き続ければ一期と同じぐらい好きになるだろうって思ってたけどそんなことはなかった。オストが本体オチ?
これ霊亀が地面を押し上げたってことか。
最初から上になんかついてたのかと。
着ぐるみとかごじゃる語尾とか寒いキャラ多いな
こいつらがやったの?

5話 ☆3
申し訳程度の一期解説。何で別世界からくるんすか。
てかどうやってこっちに来たんだよ。また共闘...
まあそうだよな。いや、どっちだよ。
これ波のやつだよな。設定が色々と勝手に増えてない?
キャラがマジで薄いんだよな。オストとか。知 っ て た
展開が読みやすすぎるw おもんなw

6話 ☆3

もういいよこの茶番。他勇者は噛ませ。
この別世界勇者が四聖勇者みたいなポジションになってて草。
メガネ正論じゃねーか。
どうせ滅ぼすなら共闘する意味。
戦闘が寒いんだよな、戦闘中のセリフが。
この着ぐるみも寒いんだよ。唐突すぎる見せ場。
最初からあれ壊しとけや...。
敵も一期のグラスの初登場時ほど絶望感ないんだよね。
メガネの噛ませ臭がすごい。波じゃなくても来れるようになったのかよ

7話 ☆7
レベル巻き戻り展開いるかなぁ。名探偵コナン。
ラフタリアって正直ロリよりも普通の方が好きなんだけど。
きずなかわいい。ゲームでいう最端。運営に通報しろ。
ワンチャン詰みそうw
端っこで何かを置くって言うゲームで言うバグ利用あるあるだな。
デレた いや、あの世界必要あったか?w 

8話 ☆7
別異世界に来た理由がほぼやられかけだったあの噛ませメガネの始末と言うのがイマイチ盛り上がらないんだよね。
そんなことのためにわざわざこんな長々と...感がすごい。
スピリットってやっぱ霊じゃん。
グラスが使ってたのにここじゃ未知なのか。
演技してる尚文面白すぎる。
そんなすごそうに見えないが売れるのか?w
いや普通に売った方が良くない? 他のは全部水だったりする?
戦闘の構図が悪い。決めシーンなのにださい...
盾では軸とことか。こいつらイキってたくせによっわ...。

9話 ☆5
OP映像のダサさどうにかならんのか。
一応並みで攻め合ってる世界観だしな。
そういやつまらない原因も波の存在が空気になっているという点もあるのかな。裏切りそうな声してんな。これ絶対処女喪失してるだろ。
いや、どう考えてもやばい商売だし今行け。
絶対処女消失してるでしょ定期。

10話 ☆4
ラルクと合流とかヌルゲーじゃん。ガバガバ管理。
ラルク達が味方ムードになってるのがつまらない。
タイミング良すぎだろ。
てかお尋ね者なのに最前列で堂々と見るの草。
こいつ生かしといたら尚文に危害加えるだろうし殺しとけや。
甘すぎる。ここでラルク達じゃなくて尚文かよ。
あっさり過ぎて…。

11話 ☆5
こいつ噛ませかよ。
いや、こいつらと和解したらそれこそもうライバルいないじゃん?
こんな目に合わせた相手って大体キョウじゃねーかww
ゾロゾロしすぎ。急にキャラ増えすぎだ。いじめかな? 洗脳が解けた。あのキチガイと話できるんか?
てかこっちの世界組全員が転移するならこっちで勇者になったラフタリアも飛ぶはずでは?
悪くはないんだけどな、一期と比べてしまってるんだろうな。

12話 ☆7
sage
波が人災になってて草 そういやカースシールドとかアイアンメイデンみたいな熱い盾技がないのも盛り上がりに欠けるりゆかなぁ。
死闘してる感がない。
いや、これこの緑髪の話ここでやる展開じゃねーだろw
謎オスト。どうやって向こうに行ってるんだよw

13話 ☆2
回想回いる? 何で水着あんだよ。ソロキャン。
ぼっち会話、これ結構怖くねw 病んでそう。
きっつ。なんだこれ。幽霊 EDだけ神だったな。

曲評価(好み)
OP「Bring Back」☆6
ED「ゆずれない」☆9
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

9話 話展開してますが、時間切れ。気力がなくなりました。

1話 アバズレ「ち、役立たずが」最高です。
{netabare} これがないと盾の勇者じゃないです。癒されます。3人のバカたちがちょっとマイルドになりましたけど自分勝手なのはそのままだし、今後もこの調子でがんばって欲しいです。

「そのフエフエ言うのを止めろ」もいいですね。これって原作からこういうセリフなでしょうか。笑いました。今期はリーシアちゃんに注目?設定的にラフタリアの恋敵にはならない感じですね。1期はモブ感もありましたが、いいですね。可愛いキャラデザでした。

 導入としては良かったんじゃないでしょうか。{/netabare}

2話 設定に設定を重ねるのは…逆境じゃない盾の勇者の面白さとは?

{netabare}  またまた設定に設定を重ねるような展開を…ラノベは連載ものみたいな構造だから物語の到達点が読みづらいでしょうからある程度はしょうがないですけど。

 人気がでて長期シリーズになる感じがあるなら一度設置を整理してちゃんとストーリーと設定を上手く融合させてくれたんでしょうか。そうしないと後付けで1つ事件が片付くたびにまた設定が出てくる感じになります。

 盾の勇者の逆境とやさぐれという一番の面白ポイントが解決したのでこれが重要です。盾の勇者が追い詰められる構造にならないと恐らく物語の面白さが破たんするでしょう。
 ディフェンスしかできない主人公が強いというのもまた本作の特徴です。FF10のスフィアみたいなボードで強くなる設定って活きるんですかね?

 霊亀そのものは物語のリセット用のエピソードのギミックなんでしょう。七聖勇者で物語の構造に関する設定は整理がつくのでしょうか?あの島のカップルと黒い人…つまり波とフィロリアルはどうなっちゃうんでしょうか。
 あ、そういえば霊亀って蓬莱山ですよね?ということは仙人がいる感じ?{/netabare}


5話 やっぱり「成り上がり」が欲しいなあ。亀さんはもういいので展開を。

{netabare} 1期の終わりの感じからリーシアちゃんが成り上がるのかなあ、と思いましたけどイマイチそこにはいかないですね。
 1期の国家ぐるみで人格を否定されるどん底からひねくれながらも仲間を得ながら復活してくるような痛快さとか、アバズレのような秀逸なキャラとかが欲しいなあ。

 ラルクとかグラスが出てきたのはいいですけど、なんか温い関係になっちゃいましたね。

 まあ、伏線の種まき中ならしょうがないですけど、思ったよりも亀さんの話が長い割に1期の謎の解明になっていないので正直飽きてきました。早く展開させてほしい。{/netabare}


9話 やっと7話から展開しましたが、時間切れです。気力が持ちませんでした。

 さて、1期は宗教的な話から盾の勇者が冷遇される。宗教のクーデター、第1王女と第2王女の跡目争い。国王と王女の考え方の違い。4人の勇者のキャラ付け、亜人の取り扱いや歴史。フィロリアたちの意味。
 思いつくだけでも、これだけの仕掛けがあって、全部が上手く絡んでドラマが非常に秀逸に描けていました。

 翻って、2期ですよね。何が残りました?この構造って波って、単なる強敵でしかなかった感じです。当然発展などできるわけありません。それを亀さん出して、無理無理ストーリーをくっつけて。

 1期の面白いものを全部解決した後なので、非常にハードル高いのはわかりますが、ここからまた設定を物語で説明するのは時間がかかりすぎでしょう。まして、亀さんで6話も使ってしまって。

 多分原作通りなのでしょうね。アニメなんだから、ラノベの構成を見て、不要だと思えばカットすればいいのにそれをしないのはなぜでしょう?原作厨対策なのか、伏線が実はあるのか。

 でも、少なくとも「連載」という概念に近いラノベやなろうは、無理に話を展開しているはずです。それは仕方がないことでしょう。人気があればシリーズを簡単に切れるものでもないし、ベストをずっと続けられるわけもありません。それをうまく編集するのがアニメ化の意味だと思うのですが。まあ、ネバーランドの大炎上とか見ると勇気はいるでしょうけど。あれは原作リスペクトが足りないからであって、原作通りにやってしまうことと表裏で本質的には同じこと思うのですが。

 まあ、非常に出来がいい1期。TVアニメの異世界ものとしてはしっかりしたストーリーでしたし、キャラも素晴らしかった。相当面白かったです。実際再視聴しました。
 それだけにこの2期が、残念でなりません。また、7話以降話が展開していますが、どうせならここからスタートすればまだ数話は気力が持ったのに。ひょっとしたらレベルの件含めて面白い可能性を感じます。感じますがちょっと今期に見るのは無理ですね。いずれ機会があれば確認するかもしれません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

悪役映えれば主役も光る

2クールかけた1期を受けての2期1クール。
「盾が攻撃しちゃいかんだろ」ツッコミには目を瞑っておおむね満足した1期と比較し今回は微妙です。

 転生先世界で周りが敵だらけ→解決
 ちやほや(勇者)からあぶれた忌み子ポジ→解決

定番イージーモード全開のなろう展開から距離を置いた面白みは1期で一定の結論でちゃってるのですよ。よって上乗せもしくは転調が必要でした。無ければ目を塞いでいた粗が気になってくるのです。

■例えば上乗せ
例えば…迫害から解放されたのに、なにかしらやらかしたり誤解があって再度信用が失墜しちゃう。さぁてハードな環境からいっちょ成りあがりましょうか、って展開。
もしくは“波”っちゅう共通課題の解決への道をさらに求められるこれまたハードな展開。
1期の土台があってのなにかしらが見えずに「うーん、ネタ尽きたのかしら!?」という結論です。
加えていろいろ捨てちゃったのかしら?と懸念される点が散在しとります。
{netabare}・ラルクらと共闘したことで異世界間の“波”関連抗争が茶番になるやも?
・3バカの更なるモブ化。こいつらお守りしながら大事を成す展開はあるのかしら?
・むしろ“盾”の“武器”化が進んでませんかね?
・“波”を人為的に起こすってけっこうなパラダイムシフトだと思うけど?{/netabare}

■例えば転調
たぶんこっちに舵を切ったように見えます。キョウという悪役を配置してメインストーリーから少しずらしたサイドストーリーを見せたかったのか、閑話休題のスピンオフで一呼吸つきたかったのかは定かではありません。原作読んでないですから。
キョウを軸に新キャラを続々登場させてました。転調したと見做している理由の一つです。単発エピソード1クールでもいいんですけどいかんせん悪役が役不足。


成り上がっちゃったじゃん。
失速の原因がこれだけなら評価を下げる決定打とはなり得ません。作画はまずまずで、脚本・キャラその他諸々マイナス要素あったのでしょうが、自分には

 キョウがしょぼかった

悪役がダメなことでキャラ背景から話を膨らます展開にも至らず、結果的に脚本もしょぼしょぼだったという印象でございます。こちらアニメとしての評価。
あとは1期の何がウケたのか?制作陣の咀嚼が足りずに継続視聴者へ訴求できなかったというマーケ的な失策。ただし原作準拠だったとしたら単に作者ネタ切れってことかもしれません。なろうの宿痾かと思います。



※ネタバレ所感

■ダメな悪役

1.安直
 {netabare}胸糞キャラってこんな感じでいいっしょ? 以上!
シンデレラストーリーが予見できた1期では理不尽な敵役であればあるほど主人公への同情が集まりハマる感覚がありました。キョウはそんな設定を使いまわしただけ。シンデレラには必要だった継母ズをドラゴンボールのフリーザポジに置いた感じでした。なにが物語にハマるのか考えられてなかったと思われます。{/netabare}

2.後出しジャンケン
 {netabare}主人公ピンチ→克服→(敵)甘いぜ!実は…
往々にしてこんな展開は視てる者を絶望の淵に叩き落すのですが、そうはならなかったでしょ?
取ってつけた後出しジャンケンだったのと、しかもそれらを連発し過ぎて予想可能だったのが理由です。{/netabare}

3.主人公補正のないなろう主人公
 {netabare}落ち着いて考えてみると、キョウって現実世界での生き様だけみればなろう主人公の系譜なんですよね。もう少し深掘りできなかったのかなぁと正直思います。
匿名サイトではしゃいじゃった挙句IP晒されただけで自○しちゃうような小者設定がいと悲し。同情はしません。{/netabare}
 {netabare}ちょい脱線。“秋葉原”“京都市伏見区”そして“安倍さん”。やらかしたロスジェネと自分は同世代なんですけど、どんな環境だろうが他責とせず道を拓いてきた身としては相容れない人たちではあります。
自分は現実でやらかした輩となろう主人公の系譜は同質のものと見做してます。無職で他責志向。とりもなおさず劇中とはいえ成敗されたのを良しとしましょうか。{/netabare}


座標って言い方が適切かどうかわかりませんが、緯度に経度や標高があるように、尚文1点より2点3点ときちんとした他軸が欲しかったところ。ラフタリアやフィーロお馴染みの面々で深化させときゃ良かったとも思わなくもないですが、悪役キョウ中心の組み立てが“チャレンジしての失敗か?”“単なるネタ切れなのか?”はよくわかんないです。次に期待したいですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27

73.9 11 ダンジョンで仲間なアニメランキング11位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章 厄災篇(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (261)
847人が棚に入れました
悪夢は終わらない。 絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。 ジャガーノートとの闘いのさなか、奈落に消えたベルとリュー。 行き着いた先は、全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵――『深層』。 満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。 迷宮決死行の渦中、五年前の後悔に苛まれる妖精はかつての仲間を追憶する。 一方、ベル不在のパーティの前に現れたのは、双頭の巨竜アンフィス・バエナ。 破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が全てを呑み込む。 希望も光明も失われた迷宮で、冒険者達が辿る運命は幕切れか、それとも…… これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、過酷に満ちた【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】――。
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

全体的に暗い・怖い・辛い

全編にわたってバトル・探索なので、内容としてはそんなに濃いものでもないかなと。

最終話は{netabare}かつてリューを守るために命を賭して戦ったファミリアの仲間たちの想いを背負ってジャガーノートを倒した際はうるっときた。本当に皆さん仲間想いやな。宿敵倒せて良かった。{/netabare}

極限状態におかれると尋常ではない気持ちに。
裸で抱き合うなんてさらに、高まる。
また、モテ度合が増してしまって。
逃げちゃ駄目よ、改め逃がしちゃ駄目よ

治療のせいで借金地獄かいな。
短剣のこともあって中々減らんな


OP
視紅 早見沙織
ED
切り傷 sajou no hana


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第12話 『絶望の詩-アンフィス・バエナ-』
破壊者との戦いのさなか、ラムトンの襲撃に巻き込まれ、ベルとリューはダンジョンの更に深くへ堕ちていく--行き着いた先は深層。そこは第一級冒険者すら呑み込む奈落の世界だった……一方で、下層のリリたちの前にも次産期間(インターバル)を無視するかのように出現した迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)の姿が。その強大すぎる力をまざまざと見せつけられ、ベルが不在のパーティの面々は絶望の色に染まっていく--

第13話 『犠牲-モルグ-』
手負いのリューを抱えたまま、中層や下層とは比較にならない、極限状態での戦闘を繰り返すベル。己の実力を遥かに超えた迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)を相手に、死闘を繰り広げるリリたち……そんな彼らを救うべく、ヘスティアが救助隊を差し向けるが、未だ合流には至らずにいた--。深層のモンスター、破壊者、そして階層主(アンフィス・バエナ)。迷宮の激戦は、着実に彼らの身体と精神を削り続けていく--

第14話 『友-ダフネ・ラウロス-』
迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)の強攻策により、蒼炎に巻かれ、水没させられ……為す術なく瓦解していくリリたちのパーティ。もはや打つ手なしかと思われる中、桜花が、ヴェルフが、アイシャが、無謀とも思える特攻を開始する。彼らが見つめていたのは、力なく水面に浮かぶ命、燃え盛る蒼炎に包まれる春姫--。冒険者たちの抗戦が更に激しさを増す中、水中から、そして炎の中から反撃の狼煙が上がるように、歌声が響き始める--

第15話 『不冷-イグニス-』
片時も緊張の糸を緩めることが許されない深層で、代わる代わる休息(レスト)を取り、体力の回復を図るベルとリュー。そんな二人を捜索すべく、紙一重の戦闘・冒険をくぐり抜けたリリたちも動き始めていた--。しかし、階層主との戦いで疲弊した彼らを待ち受けていたのは、想定外に強力なモンスターの大群--悪意すら感じられるダンジョンの異常事態(イレギュラー)に阻まれ、思うように進むことができず……

第16話 『始高―ヴェルフ・クロッゾ―』
僅かながらに回復を果たし、深層からの脱出に動き始めたベルとリュー。深層探索の経験者であるリューから教えを受けつつ、ベルたちは深層と下層の分水嶺――36階層を目指すことに。片や、ベルたちが堕ちた深層を目指すリリたちは、全ての命運をヴェルフに託すことを決め、彼を守り多数のモンスターと戦い続ける。鍛冶師が打つ、たった一振りの武器――それが戦況を覆すという荒唐無稽な希望にすがりながら……

第17話 『白の迷宮―ホワイトパレス―』
ボールスがベルを見失ったという27階層に到達したリリやヴェルフたち。そこには、ただ凄惨な戦闘跡だけが残るばかりだった……深層では、満身創痍となり、物資も尽きかけているベルとリューがなんとか生命を繋ぎ止めている中、リューはかつて所属していた【アストレア・ファミリア】――飽くことなく『正義』の意味を探究し続ける集団について思いを馳せていた。まるで今なすべき『正しきこと』を探すかのように――。

シーズン4エピソード18 - 深章 厄災篇 第18話 『迷宮決死行―デスパレート―』
異端児(ゼノス)による救援、椿やアーニャたちとの合流を経て、深層へと向かう態勢が整ったリリたち。想定を遥かに超える危険な領域ではあるが、誰もがベルのために、奈落の世界に進むことを決断する。逆に、その深層からの脱出を図るリューとベル。リューの言葉に耳を傾け、飛躍的に深層での対応力を身につけていくベルの成長に、リューは舌を巻く。だが、それでもなお、深層の出口は遠く、光明はまだ見えずにいた……。

第19話 『闘技場―コロシアム―』
37階層『白の迷宮(ホワイトパレス)』の中心にそびえる『闘技場(コロシアム)』――モンスターが無限に産み落とされ、彼らが命尽きるまで戦い続けるという、かの【ロキ・ファミリア】ですら、侵入を避けるとされる領域。地上への道を切り開くには、その闘技場を渡らなければならず……。ひとたび見つかれば、無数のモンスターに蹂躙されるという極度の緊張感の中、ベルたちは慎重に歩みを進めていく――

第20話 『散華―アストレア・ファミリア―』
過去、迷宮都市(オラリオ)に『正義』を標榜する集団がいた――弱きを助け、悪を挫くのみならず……惑い、悩み、それでもなお『正義』を探究し追い求めし者たち。彼女たちの名は【アストレア・ファミリア】――。かつてリューを受け入れ、育み、彼女の拠り所となった唯一の派閥。そしてダンジョンの闇に呑まれ、儚く歴史から、その名が消えてしまった少女たち。ただひとり、【疾風】リュー・リオンを残して……

第21話 『優しい嘘―デイドリーム―』
尽きることなき生存本能が引き寄せた幸運、貫き通した意思と正義を以て、文字通り九死に一生を得たベルとリュー。崩落した闘技場(コロシアム)の地下で偶然発見した未開拓領域で、ふたりは束の間の休息を取ることに。最難関の峠を乗り越え、ふたりの間に力ない笑みが浮かぶ程度には回復した頃、冒険者たちは地上に向かい再び歩み始める――。未だ闇深い奈落の領域から、光溢れる未来が近いことを信じて……

第22話 『星華―ルヴィア―』
守るべき妖精を安らかな眠りにいざない、少年はひとり戦地へと赴く――。少年を待つものは、厄災たる破壊者。それはかつて、妖精から全てを奪い去った元凶――そして地上への道程を阻む最後にして最大の難関。奈落の領域で妖精から学んだものも総動員し、少年は持ち得る全てを行使し破壊者へと挑んでいく。生きて帰るために、そして、なにひとつとして大切なものを失わないために。――深章・厄災編 ここに完結――

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ダンジョンRPG視点で見て、良い感じでカビ臭くなってきた

引き続き原作ライトノベルは未読。

【物語 4.5点】
これぞ迷宮(ダンジョン)。
展開はハードで、お気軽異世界ファンタジーが量産される昨今のトレンドからは外れており、人は選ぶが、ダンジョンRPG好きには断然オススメ。

2期、3期と、意外と迷宮に潜らなかったので、ヤキモキさせられました。
ですが、一方で、ここまでダンジョンRPGの諸要素を巧く設定・シナリオ化しているとの手応えもあり……。

例えば……
{netabare} ・迷宮を巡るパーティー間競争→ファミリア間の抗争、駆け引き。
・倒されたモンスターが転生しながら無限POPする迷宮の異様→「人造迷宮ークノッソスー」建設者の狂気。
・迷宮内の“友好的なモンスター”への対応を巡る相対的な善と悪→冒険者たちから迫害される「異端児-ゼノス-」を助けることにした【ヘスティア・ファミリア】{/netabare} etc.……

そこにダンジョン愛を感じることができていれば、「迷宮決死行ーデスパレートー」となるこの4期分割2クール目は、迷宮の醍醐味を収穫できる至福のひと時となる。
信じて視聴し続けて本当に良かった。


構成は、満身創痍で「深層」に落ちた主人公ベル・クラネルと“疾風“のエルフ、リュー・リオン。2人の脱出サバイバル。
「下層」にて“英雄”ベルを失いパーティー瓦解の危機を抱えながら、ベル救出か撤退かの狭間で揺れる仲間たち。
かつてリューを襲ったパーティー壊滅の悪夢の回想。
3本柱のプロットで迷宮(ダンジョン)とは何かを徹底的に思い知らされる最悪で最高な{netabare} 四{/netabare} 日間。

中級以上のパーティーにとって一番恐ろしいのは落とし穴(シュート)からの格上モンスターによる数の暴力(また、そういう敵に限って仲間を呼ぶんですよw)

本作の決死行には、次エンカウントしたら絶体絶命。一歩進むのにも手に汗握る。
迷宮の緊張感が見事に再現されており、私も『Wizardry』シリーズ等でやらかした時のトラウマも思い出し悶えながら視聴しましたw


ダンジョンRPGで最も脳汁が出る瞬間と言えば、
パーティー全滅の危機を、普段は気にも留めないアイテムやシステムをフル活用して切り抜けた時。

この観点からグッと来たのが、{netabare} ヴェルフ即席の鍛冶による《魔剣》生成と反抗。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・J.C.STAFF

率直に『ダンまち』も視聴者の選別も進み、1期に比べたら話題性も収益性も落ちているはず。
それでもアニメ化し続けてくれる同スタジオ。この律儀さが有り難いです。

「深層」“白の迷宮”のムードを演出した、くすんだ色彩選択も印象的。
ここもまたグラフィックの変化と共に緊張感が増す迷宮の魅力を伝えていました。

ドロドロ、ネバネバな迷宮サバイバル食の数々。
大体ダンジョンに飯テロを求めるなんて間違っているんですよ。
{netabare} 腐った死体から漁った傷んだポーションでも、スライムの粘液{/netabare} でも、飲める物は何でも啜(すす)って生き残らなければなりません。
(でも{netabare} リューさん先輩面して、絶叫するベルくんにゲテモノ喰らわせておいて、結局、自分は口付けませんでしたよねw{/netabare} )


そして、ベルくんとリューさん。装備大破して裸同然となった男女の脱出劇。
ある意味、豪奢な大鎧より難しそうなボロを纏ったキャラを粘り強く描写し、サバイバル感を盛り上げる。

それにしても、こんな危機的状況でもラノベ的ラッキースケベに遭遇してしまうベルくんw
第21話。{netabare} 肌を密着して濡れた身体を温め合う2人{/netabare} の描写には不謹慎ながら欲情しそうにw
ただ、あの場面はリューを縛り付けていた恐怖と贖罪意識が淡い恋慕により溶解する重要なカット。
決して安直なサービスシーンではなかったです。


【キャラ 4.0点】
“例の紐”も“ヴァレン某(なにがし)”もまともに登場しない。
メインヒロイン飛車角落ちで大丈夫か?となった4期。

ヒロイン枠のリューも終盤まで謎だらけでヘスティアやアイズには遠く及ばない印象。
ですが「深層」を彷徨い、リューの過去が深掘りされる内に、
ベルくん争奪戦でも強力なヒロインに化ける。

リューが過去に所属した【アストレア・ファミリア】のメンバーたちも、モブではなく確立され、リューの人格に深みを与えていました。
“正義”に関する問答が、上述のダンジョンにおける相対的な善悪とも混じり合って味わい深かったです。


モンスターでは迷宮(ダンジョン)の仕組みを脅かす輩に災厄をもたらすジャガーノートの異端性。
まるで『不思議のダンジョン』の死神みたいな番人ぶり。
期待する目的から外れた冒険者たちの言動は許さない。抵抗する間もなく瞬殺する寒々しさ。
大迷宮を創造した者の強烈な意志と狂気を想起させられる手強い一体でした。


【声優 4.5点】
リュー役の早見 沙織さん。
トラウマが積み重なった人格を好表現。
「深層」より深い人間表現ができる。その上デレると、とびきり可愛い。
清楚ボイスだけじゃない。はやみん流石です。

ベル・クラネル役の松岡 禎丞さんは今回も良く叫びました。
痛恨の一撃に、毒味に、不可抗力的スケベシーン。何でも叫べる。
「貴方は尊敬に値するヒューマンだ」


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期以来の井内 啓二氏。
本格的に迷宮の絶望を掘り下げる深章に合わせて選曲も重厚化。
リューが諦めて贖罪にかこつけた自己犠牲に逃避しようとする度に、
手を差し伸べるベルを奮起させるように鳴り響く「英雄願望」のメインフレーズ。
シビれました。

OP主題歌はリュー役・早見沙織さんの「視紅」
ED主題歌はsajou no hana「切り傷」
いずれもリューの心境を捉えたバラード。

“一緒に帰ろうって決めた 優しい陽だまりへ”

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

悪夢は絶望へと続く――迫り来る厄災の脅威 妖精の脳裏に蘇る追憶の光景 間違った私に「正義」はもう…… 過酷な「現実」に抗う少年と妖精の決死行

この作品の原作は未読ですが、アニメ版は本編、劇場版、OVAと一通り視聴済…
かと思ったら、第3期のOVAは未視聴でした。

本来なら、OVAは円盤を購入した方への特典なのでしょうけれど、最近は配信サイトでOVAが視聴できるようになっています。
第3期のOVAもdアニメストアで配信されていましたので。

まぁ、棚の目につくところに置いておけば、そのうち気になって視聴するでしょう。
自分のことながら、この安直さに時折辟易することもありますが、きっとこればかりはもう治しようもないと思いますので^^;


悪夢は終わらない。
絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。

ジャガーノートとの闘いのさなか、
奈落に消えたベルとリュー。

行き着いた先は、
全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵

――「深層」。

満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。
迷宮決死行の渦中、
五年前の後悔に苛まれる妖精は
かつての仲間を追憶する。

一方、ベル不在のパーティーの前に現れたのは、
双頭の巨竜アンフィス・バエナ。

破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が
全てを呑み込む。

希望も光明も失われた迷宮で、
冒険者達が辿る運命は幕切れか、
それとも……

これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、
過酷に満ちた【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

振り返ってみると新章・迷宮篇だって相当過酷な展開の連続でした。
でも今回の深章・厄災篇を見てしまうとこの印象は大きく変えられることになります。

満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。
公式HPのINTRODUCTIONには、少年と妖精の置かれた状況をこの様に表現していました。
ですが、目の前に繰り広げられる惨劇は、こんな言葉に置き換えられるほど
易いモノなんかじゃありませんでした。

時間の経過に伴い、どんどん死に引っ張られているのを身体全部で感じざるを得なくて…
1分1秒…その場に留まる時間が長引くほど恐怖が加速度的に増していく…
きっとこれまで、これほどの身の危険を感じたことは無かったのではないでしょうか。

ですが、こんな人生の最後を迎えるような状況であるにも関わらず、悠長な感傷に浸る暇なんて二人には微塵もありませんでした。

「殺らなければ殺られる…」

そのために存在するのがこの深層なのですから…
だから、例えここで二人の冒険が終わってしまったとしても少しも不自然じゃありませんでした。

主人公は死なない…
そんな暗黙のルールが通用する様な甘い場所じゃありませんでしたので。

だから考えるのは、次の瞬間のその一手…
自らの身を挺して仲間を逃がす…そのためなら何をも厭わない鋼鉄の意志の赴くままに動く…
かつての仲間に自分がして貰ったように、今度は自分がその役目を追う番だとはっきり認識できる。

でも、ダメなんです…
もう一人が二人で一緒に帰るんだの一点張りで、握った手を放してくれないんです。
それに、未だ早いとかつての仲間も認めてくれず門前払いでしたので…
色んな思いや願いが幾重にも繋がって、人間の生へと続いているのを実感します。
だから人は生に執着するのかもしれません。

身体中が痛くて前に進むのが苦しい…
誰でもこういう場面には遭遇すると思います。
ですが、途中で諦めてしまったら、もっと違う痛みと苦しみに苛まれることになるのを、無自覚で無意識ですけれど私たちの本能が知っているのかもしれません。
これだけでも十分に頑張る理由になると思うんですけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、はやみんによる「視紅」
エンディングテーマは、sajou no hanaさんによる「切り傷」
歌い手さんが新章のオープニング・エンディングと入れ替えになっていました。
最近、ちょいちょいはやみんの楽曲を耳にする機会がありますが良きですね~
今度の楽曲も大好きでした。

1クール全11話の物語でした。
視聴には痛みと苦しみを伴いましたが、それ以上に仲間の絆と信頼を感じることができたと思います。
人には変わらない部分と変わる部分が存在していて、その案配は人それぞれで決して否定するモノではないことを実感させて貰いました。

続編…は私が心配することではありませんよね。
必ず制作されると確信していますので^^
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 26

72.5 12 ダンジョンで仲間なアニメランキング12位
ドラゴンクエスト ダイの大冒険(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (178)
559人が棚に入れました
かつて、魔王ハドラーにより苦しめられていた世界は、「勇者」と呼ばれた一人の剣士とその仲間たちの手により平和を取り戻した―― 時は流れ…。魔王から解放されたモンスターたちが暮らす南海の孤島・デルムリン島。島唯一の人間であり、勇者に憧れる少年「ダイ」は、モンスターたちと平和に暮らしていた。だが、その暮らしも、魔王ハドラーの復活により一変する。師との約束、仲間との出会い、逃れられぬ宿命…再び危機が訪れた世界を救うため、勇者を目指す少年・ダイの冒険が始まるー!

声優・キャラクター
種﨑敦美、豊永利行、小松未可子、早見沙織、櫻井孝宏、梶裕貴、緒方賢一、降幡愛、関智一、前野智昭、奈良徹、子安武人、岩田光央、速水奨、土師孝也
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

リメイク作品

30年ぶりのリメイクとのことなので、
放送時間を鑑みて若年層をソシャゲのドラクエに取り込みたいのかな?

お金かけて丁寧に作っている印象。

97話~100話
{netabare}
ゴメちゃんの正体判明からのダイの超本気モードで決着。
主人公が最後に消息不明で終わるのも珍しい作品だった。

まぁ、アバン先生の中の人が最後の最後で交代しなくてよかったとも…
{/netabare}

96話
{netabare}
バーンと魔界を二分していたヴェルザー登場(声だけ)
中の人的にも、かなりの強キャラ感が。

キルは、ヴェルザーからの刺客だったことも判明。
ヴェルザー戦は無さそうだけど、あったら、あと1年続きそう。

地上が無事で、奮起するポップ、そして、ポップに触発されるダイ。
次回で決着付く?
{/netabare}

93話~95話
{netabare}
バーンとの最終決戦。

ダイとポップのコンビが熱い!
ポップ、もはや主人公では?と。

逆転の再一手が次回に出てくる?
{/netabare}

92話
{netabare}
ミストバーン戦、あっけない結末だった。
ヒュンケルの先読み勝ちではあるけど。

勝てる気がしないダイとの力量差だけど、
どうやって勝つのだろう?
{/netabare}

90話~91話
{netabare}
アバン vs キルバーンの戦いの結果は結構あっさり描いていたのは意外。

ミストバーンの正体は、身体は若い時のバーンで、
魔物ミストが借り受けている感じ。
次回、真バーンが登場するから、ミストバーン戦に決着付くのかな?
{/netabare}

89話
{netabare}
老師が作ったチャンスも、ミストバーンの前には・・・

次回のバーン関連の真相?のが気になるなー
{/netabare}

88話
{netabare}
ミストバーンが、バーンより強いとは・・・
バーン何かしらの契約関係がある?

老師の言っている事だと、ミストバーン死体ってこと?
次回に期待。
{/netabare}

87話
{netabare}
ミストバーン、ヒムにボコられる。
そして、バーンもダイに追い詰められ・・・

次回予告のミストバーンが不気味なのだけど、
バーンの分身体とかで、バーンと合体するとか?
{/netabare}

86話
{netabare}
ダイとバンは力的に拮抗しているとバーンが言う。

その頃、アバンとキルバーンの戦いにも変化が・・・
キルバーン、かなり姑息だなー
{/netabare}

84話~85話
{netabare}
ラーハルト、ポップ、マァム達の元にヒュンケル達が合流。

ダイは、父から受け継いだ紋章が覚醒し、最終決戦ギリギリで
パワーアップ?
{/netabare}

83話
{netabare}
ラーハルトが、バランの遺言に従いダイの配下に。

バーンの元へは、ダイ、ゴメチャン、レオナ

ミストバーンは、ラーハルト、ポップ、マァムで、
ポップから見ると、ヒュンケル系と共に戦うのは宿命なのかな?
{/netabare}

82話
{netabare}
ミストバーン vs ダイ達

ダイとレオナを先に行かせようとする
ポップとマァムだけど、ミストバーンに手も足も出ず、
絶体絶命のピンチにラーハルト登場。

次回、ミストバーン vs ポップ、マァム、ラーハルト?
{/netabare}

81話
{netabare}
キルバーン vs アバン

ヒュンケルは、死亡した演出にはなってなかったから、
また、生きている定期。
{/netabare}

80話
{netabare}
キング・・・玄田さんの無駄遣い
でも、ノリノリだったねw

ラーハルトは、バランの遺志を継ぎ、
ダイ(ディーノ)の配下になるのかな?
{/netabare}

78話~79話
{netabare}
まさかの復活のヒム。

ヒュンケル vs ヒム

ヒュンケルが勝ったけど、
今度は、キング率いるオリハルコン軍団が・・・
誰が助けに来るのかな?
{/netabare}

77話
{netabare}
ノヴァの覚悟を買い、ロンベルクが自分専用剣を召喚し、
ザボエラを倒すも、両腕が数百年回復しない状態に…

ロンベルクの考えやもどかしさに共感したノヴァが、
弟子入りする流れに。

ノヴァの精神的成長回だった。
{/netabare}

76話
{netabare}
ザボエラが、ミストバーンにポイ捨てされるのは分かる。

それより、アバンがレオナに託したアイテムと、
その覚悟の方が気になるかな。
キルバーンを倒しに行く感じ?
{/netabare}

75話
{netabare}
アバンとヒュンケルの阿吽の呼吸は、
流石、一番弟子ヒュンケルって感じでよかった!

アバンは破邪マスターになったってことだとすると、
勇者から術師にジョブチェンジした感じ?
{/netabare}

74話
{netabare}
アバンが生き延びれた理由は分かった!

ヒュンケルが言う「あんたは弱い」は、
身代わりアイテム使用したけど、レベル1に戻りました!
ってオチ?
{/netabare}

73話
{netabare}
ハドラー、最期に善人に変わる。

アバンの復活!!
あそこから、どうやって生き延びたの?
{/netabare}

71話~72話
{netabare}
ダイ vs ハドラー

決着は着いたけど、今度は、
隙を狙っていたキルバーンの策にハマり、
脱出できないダイ、ポップ。

ポップの探知能力は異常。
{/netabare}

68話~70話
{netabare}
マァム、ヒュンケル、ポップ vs ハドラー親衛騎団

マァム、ヒュンケルの戦いはさらりと流して、
ポップにフォーカスを当てるような作りになっている。

そして、ポップも無事に親衛騎団を倒し、
あらためてマァムに告白。
弟のような存在と言われた時点で、脈はなさそう…

ヒュンケルモテるなぁ。
{/netabare}

66話~67話
{netabare}
ポップの「アバンのしるし」は、やはり光らず、
そこに目を付けたザボエラが、攻撃をすると、
それを見ていたメルルが、ポップを助けに入り瀕死の重傷になる。

レオナが、メルルは、ポップの事が好きと言ってしまったのは、
「え、それ本人が言わないと!」と思ったけど、
そこで、ポップが「マァムが好きだー!」と言って、
「アバンのしるし」が光る。
賢者ポップ爆誕!もう、隠れ主人公。

ポップの「アバンのしるし」は、勇気とのレオナの見立てだけど、
ダイは、何になるんだろうね?

このポップ、マァム、メルルの三角関係はどうなるのだろう?
{/netabare}

65話
{netabare}
ヒュンケル、ミストバーンを利用してパワーアップに成功。
そして、「アバンのしるし」も光る。

ポップは、無色ってオチ???
{/netabare}

64話
{netabare}
ヒュンケル、クロコダイン救出前夜に、
ヒュンケルを巡る恋のバトルでしたー

ポップ、「アバンのしるし」、光るといいね。
{/netabare}

62話~63話
{netabare}
レオナ達は、魔法奪取の為、ダンジョンへ。

ダイは、ノヴァと修行。
ポップは、「アバンのしるし」が光らず、
苦悩しながら、自分を極限まで追い込む修行と、
それぞれの成長回。

魔法奪取、新必殺技完成の中、それぞれの中での葛藤が!
今度は精神的成長回?
{/netabare}

61話
{netabare}
アバン先生、学者の家系だったと判明。
しかも、強さをひた隠し、来る日に備えていたとか有能過ぎる。

フローラの若い頃がレオナなのは、まぁ仕方ないけど、
最期のシーンは、アバンとフローラ婚約確定演出でいいのかな?
{/netabare}

60話
{netabare}
成長したポップが、ダイと話し、再び戦う意志を取り戻させる回。

あとは、フローラから、レオナに、5人目のアバンの使徒になって欲しいと、
頼み、試練に向かうレオナだけど、次回は、アバンの過去回になりそうな予告だった。

ポップ、裏主人公としての成長著しいのは、なんか嬉しい。
{/netabare}

59話
{netabare}
55話で登場した謎の騎士の正体が分かった回。

アバンが住んでいた国の女王フローラだった。
ポップとマァムは、無事、レオナ達に救出されるも、
ダイはマザードラゴンに死亡したと告げられるも、
バランが登場し、死んだドラゴンの騎士は自分であり、
息子にチャンスを与えて欲しいと…

バラン、完全に父親モード。
その願いが叶い、ダイは生き返ることに…

ダイがバーン恐怖症みたいな次回絵が見えたけど、
助言者とか現れるのかな?
{/netabare}

57話~58話
{netabare}
バーンが、ダイを舐めすぎて反撃に遭い少し本気を出す。

圧倒されるダイ達。
ここでもうお終いか?と思ったら、
まさかのハドラー参戦で、ひとまず、ダイ達の命は助かった感じ。

次回から、ダイ&それぞれのメンバーの修行回?
{/netabare}

56話
{netabare}
バランの死。
そして、バーンとの決戦へ。

前回の謎の女騎士?というか、レオナ達は出てこなかったな…

ハドラーが消滅してしまったのかが気になる。
{/netabare}

55話
{netabare}
ミストバーンの正体が見れた回。
バーンの息子?若い時のクローンかなにか?

そして、後半、謎の女騎士?がレオナ達を助けに登場。

次回、バラン、ハドラーの生死とこの謎の女騎士?の正体が分かる
のだろうけど、謎の女騎士?が誰なのか気になるな。

アバンパーティーの元メンバー?
{/netabare}

54話
{netabare}
キルバーン、やはり生きていたのね…
上手くハドラーに気付かせず、更に焚きつけるとは。

バランは、ようやく人間ぽくなってきたけど、
死亡フラグ立てたっぽいので、ハドラー戦でリタイヤかな?
{/netabare}

53話
{netabare}
ハドラー vs ダイ&バラン

ハドラーに埋め込まれてる危険なモノを
起動させず、どうやって親子で倒すのだろう???
{/netabare}

52話
{netabare}
ダイよりも主人公すぎるヒュンケル。

エイミ→ヒュンケル←マァム←ポップ←メルル
な図。

油断したバランが次回どうなるのかなー
{/netabare}

51話
{netabare}
放送1年で、新OP/EDに変更。

ヒュンケル vs バランの一騎打ちに水を差したアルビナス。
ヒュンケルは、アルビナスの撃退を優先し、バランの一撃を喰らい、
2度と戦えない身体に…

ヒュンケルの心意気を真摯に受け取ったバランは、
クロコダインの意を汲み、ダイ立ちと共闘することに。

次回は胸熱回になりそうな予感。
{/netabare}

50話
{netabare}
案の定、1体が仲間をかばい生き残っていた。
ハドラー親衛騎団に、メドローアは使えなくなってしまった。

一方、チウは、功を焦って、魔大陸に先乗りしたけど、
フェンブレンに見つかり、攻撃を受けていた所に、
バランが登場して終わり。

バランが、どのように考え方が変わったのか次回期待。
{/netabare}

49話
{netabare}
ポップのやったぜがフラグの様な気がする…
ポーン達生きていそう。
{/netabare}

48話
{netabare}
北の勇者ノヴァの出番終了。

ヒュンケル、いつも美味しい所(主人公的登場)で登場し過ぎ!
ポップがやっかむのも分かる気がする。
{/netabare}

47話
{netabare}
キルバーン弱すぎる…それとも、奥の手でも隠しているのかな?

そして、北の勇者ノヴァという新キャラ登場。
中の人的に、まともなキャラではなさそうな予感…
{/netabare}

46話
{netabare}
修業回。
ポップは、やはり裏主人公だね。

バーンがキルバーンにバラン暗殺依頼を。
次回は、キルバーンvsバラン???
{/netabare}

42話~45話
{netabare}
vsミストバーン&キルバーンではなく、
ハドラーとダイの正々堂々の一騎打ちとなった。
ダイの方が消耗している状態だから不利だよね。

勝負は引き分けになったけど、ハドラーが魔王ではなく、
ダイの好敵手に変わった気がする。

ザボエラは・・・小物感丸出しだったね。
{/netabare}

38話~41話
{netabare}
世界会議が行われる中、世界最強の剣を求め、
ポップの生まれ育った村へ…

そこで、ちょっと変わった魔族の名工ロンベルクに
世界最強の剣を作ってもらう事になる。

途中から、ミストバーンの襲撃があり、ヒュンケル登場。
いつも、いいタイミングで出てくるなぁ・・・
ポップとの落差。

41話で、ダイ専用剣完成。
ミストバーンは、ヒュンケルの見知った元人間???
次回、キルバーンも参戦し、戦闘激化必須!?
{/netabare}

34話~37話
{netabare}
優勝賞品「破邪の剣」を求め武道大会へ…
エントリー時間に間に合わず、途方に暮れるダイとポップ。

そこに、本物マァム登場。
超魔生物ザムザと戦うも、苦戦し、
ダイの一撃でなんとか撃破。

次回予告が無かったど、ザボエラが完成形の超魔生物を
連れてくる?
{/netabare}

33話
{netabare}
ハドラーさん、もう雑魚キャラ化してしまう。

13話(約2ヶ月と1週)ぶりのマァム(偽)出演。
{/netabare}

32話
{netabare}
死んでいる状態のポップから奇跡の援護射撃が、
バランを襲い、その怯んだ瞬間にダイがフィニッシュし、
バラン戦終了。

人間の心を取り戻したバランが、ポップを生き返らせる。
次回から、ハドラー戦だけど、バランは中立になるのかな?
{/netabare}

31話
{netabare}
実況解説ヒュンケル。
丁寧な解説ありがとうございます。
壮大な親子喧嘩は、まだ終わらない模様。

レオナにより、ポップに復活の呪文が試されているから、
生き返る???
{/netabare}

30話
{netabare}
ポップ、決死の攻撃もバランには効かず…
しかし、ダイの記憶は戻り、父子の壮絶な戦いへと。

ポップは主要キャラだから、奇跡の復活になるのは、
テンプレ的なアレだろうけど、今回、バトルシーン力入っていたなぁ。
(次回も相当だろうけど)
{/netabare}

28話~29話
{netabare}
バランとソアラ(ダイの母)の話はよく見るような感じだったけど、
陸戦騎ラーハルト、まさかの忠臣だったとは…

バラン、竜の騎士を辞めて最終形態に変身。
誰も勝てない状況になったけど、ダイがキーになるんだよね?
{/netabare}

26話~27話
{netabare}
竜騎衆 vs ポップ

ポップの成長が凄く、サブ主人公ポジション獲るかと思ったら、
絶妙な所で、ヒュンケルが参戦。
美味しい所を持っていくなぁヒュンケル。

竜騎衆2体は、あっさりと、ポップとヒュンケルに倒されるも、
陸戦騎ラーハルトはヒュンケルを圧倒する。

中の人的に、もっと、ラスボスないし、超強キャラで出演するかと
思ったけど、陸戦騎ラーハルトは、今後も生き残るキャラなのかな?
{/netabare}

25話
{netabare}
バラン、自分の息子の記憶を奪い、
直属の部下達を召喚する。

ダイの記憶は戻るのか?
バランがダイを確保するのが先か気になるー
{/netabare}

24話
{netabare}
ハドラー、小物過ぎる…

バランにダイが息子だとバレないようにしていたとは…
ダイ母の回想絵が出たけど、どこかのお姫様か巫女みたいな感じだったね。

クロコダインも参戦してきたけど、バランに勝てる気がしない。
{/netabare}

22話~23話
{netabare}
ダイがモンスターを倒し、みんなを救ったのだけど、
あまりの強さに、子供に「怖い」と言われる。
周りにいた大人たちも同様に強さに恐怖している。

そこに、占い師の婆さんと孫が、祖国の伝承にある
ダイの紋章がドラゴンナイトでは?ということで、
自身の正体を知るべく、テラン王国へと向かう。

ドラゴンナイトしか入れない神殿で水晶に問いかけていると、
そこにバラン登場!
もう、バランさん、ダイの父親確定だね。

どうして生き別れになったかを早く見たいなぁ。
{/netabare}

21話
{netabare}
レオナとデパートへの買い物回

買い物途中に、ドラゴンの群れが現れ戦うことに。
占い師の婆さんと孫が、ダイの正体について次回語るらしい。
{/netabare}

20話
{netabare}
マァムの武闘家への転職修行へ旅立つ回
ポップ、チキンの為、告白出来ず…
転職完了まで、何話お休みなのだろう?

ハドラーに騙されたみたいなこといってたけど、
バランって、ダイの父親なのかな?
{/netabare}

19話
{netabare}
フレイザード、ハドラーに作られた魔物で、まだ1歳児だったw

ダイの空裂斬で敗れたと思いきや、次回、復活する模様。
{/netabare}

18話
{netabare}
ヒュンケルに助けられたクロコダインが、
借りを返して、ヒュンケルは死なずに済んだの説明からの
ヒュンケル vs ハドラー

仮にも元魔王が死んだふり作戦でヒュンケルを倒すとか、
どうなの?と思ったけど、闘気を使いハドラーを倒す。

次回から、フレイザードみたいだし、今度こそ倒したでOK?
{/netabare}

17話
{netabare}
ハドラー率いる魔王軍vsダイ達。
バランは、除け者にされていたから、ハドラーより強い?

窮地に陥ったダイ達に、クロコダインとヒュンケルが助太刀参戦!
これで、なんとか撃退できる?
{/netabare}

16話
{netabare}
マトリフオジサン、セクハラ爺さんだけど、
アバン一行メンバーだった100歳のいい人だった。

ポップに修行をつけ、ダイに指示を出し修行をさせて、
氷炎将軍フレイザードと戦う為のサポートをしてくれた。

ポップは大魔導士になるフラグが立った?
{/netabare}

14話~15話
{netabare}
vs 氷炎将軍フレイザード
魔法封じや相手の力を1/5に減らせる結界など、
力押し一辺倒ではないので強いし、
レオナを人質にとるのは地味に賢い。

全滅の危機を回避する為、暴走するダイを
背後から殴るマァム、ナイス判断。

逃げおおせた先で助けてくれたのは、マァムの知り合い?の
マトリフオジサンとは、アバン一行のメンバー?
{/netabare}

11話~13話
{netabare}
不死騎団長ヒュンケルとの2回戦目。

育ての父(モンスター)は、アバンではなく、
ハドラーに殺された真実が…

自力ではヒュンケルの方がまだ、ダイより強いのだろうけど、
ダイの特殊能力のお陰で勝てた印象。

ヒュンケルがマァムを「まるで聖母だ」(心の声)には、
持ち上げ過ぎかと。
{/netabare}

8話~10話
{netabare}
獣王クロコダインとの決戦。
臆病者ポップの活躍により勝利。

次の魔王軍からの刺客は、アバンの使徒長兄ヒュンケル。
勝てる気がしないのだけど…
{/netabare}

6話~7話
{netabare}
獣王クロコダインとの第一回戦。
マァムの参戦でなんとか撃退。

マァムの両親って、アバンと共に戦った戦士と僧侶って、
超良血統じゃない?
{/netabare}

1話~5話
{netabare}
主人公のダイが、勇者の家庭教師を自称する人物
勇者アバンとの出会いと別れ。

7日間で終了する修行過程の3日目で強制終了だから、
半人前勇者かな?
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

🏅全100話。勇者伝説の金字塔、堂々完結。

原作漫画は旧作アニメ版視聴後、完結までのアニメ化はないと諦めて購読。

【物語 5.0点】
あらすじは、勇者が大魔王を倒す。以上。

陳腐と思われる方もいるでしょうが、私はむしろ逆。
世の中、魔王は倒したけれど云々、魔王倒すの飽きたから云々……。
傍流シナリオばかりでウンザリしていた所へ始まったこの企画は待望。
あの『ダイの大冒険』が誰も歩まなくなった王道を再び驀進してくれる。
放送前キービジュアルで石碑に刺さった剣のビジュアルからは、
旧作アニメではなし得なかった完結を本気で決意してくれている。

私は放送前から終了まで興奮しっぱなし。
2年間、楽しい週末を過ごさせて頂き、本当に感謝しかありません。


全体構成はほぼ息継ぎなく大魔王軍との連戦が続く(作中時間でわずか数ヶ月)
特に全100話の内、3分の1はラストダンジョンでの最終決戦(作中時間で最後の1日)
最後の1クール超は大魔王バーン戦という極端なバトル偏重。

では、バトルばかりで内容がないのか?といえばそんなことは全く無く、
人間は勇者が守るに値するのか?人間の愛は奇跡を起こすのか?
バトルで突っ走りつつ、作品愛溢れるスタッフが、
原作全体を俯瞰する中で、重要な伏線となるシーンは演出を強化して王道テーマを補強していく。
数十話かけて積み重ねてきた主題がぶつけられるファイナルバトルは物語としても圧巻でした。

王道を語るには、相応の長尺と熱量が必須。納得の全100話でした。


中盤、ダイが竜騎士として覚醒後は、空中肉弾戦も増え、
『ドラクエ』というより『ドラゴンボール』かよ(笑)って感じでしたが、
終盤、多段階に変身するラスボスとの長時間の連戦、
ラスボスあるあるな、同一ターン複数回行動を体現した{netabare}“天地魔闘の構え”{/netabare}
バロメーターを補強する(※核心的ネタバレ){netabare}LUC値上昇レアアイテムとしてのゴメちゃん{/netabare}
など、終わってみれば割りとRPGだったなとの余韻も残りました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・東映アニメーション

往年の同スタジオのジャンプ原作バトルアニメと言えば、
戦闘で手描き作画が完全燃焼→後は野となれ山となれ。大乱調が定番でしたがw
キャラの高速移動や、崩落或いは攻撃してくるダンジョン、巨大ボスなど、
適宜CGで下支えすることで2年100話のマラソンを完走。
そりゃ手描きで表現してくれるに越したことはありませんが、
人物が原型を留めなくなる位だったら、平凡でもCGの方がマシです。

近年は作品間のCGソース、環境共有も進んでいるのでしょうか?
作品の安定のためには良い傾向だと思います。
だからこそ放送延期をもたらしたランサムウェア等、ウイルス対策は厳重にお願い致します。
(勇者の快進撃を止めたのは大魔王ではなくハッカーだったとかシャレになりません)


表現自粛ムードがはびこる昨今のトレンドにもれず、
本作もまた原作からのエロ、リョナ自主規制もありました。
ただ私は原作コミック読んでいる際、テーマの核心部分に踏み込むタイミングで、
エロにかき消される面も感じていてw
例えば、上記でも述べた終盤の(※核心的ネタバレ){netabare}ゴメちゃんの正体についても、
あの奇跡も“神の涙”によるものだったのか!との感動より、レオナ姫の乳首ばかりが気になってw{/netabare}
適度にエロを隠すことにより、テーマに集中できたという面では良かったと思います。

それでもマァムの生脚を黒タイツで隠すなんて邪道との異論があることは認めますw
ただ、私は、10年後、このアニメで黒タイツフェチに目覚めました
と思い出を語る元・青少年たちが多数出現することを予言しておきますw


【キャラ 5.0点】
漫画編集者から戦力外通告される程の“凡人”→勇者の名コンビに大化けしたポップ。
脇が甘い&セコい元・魔王→熱い魂を持った漢の中の漢に覚醒したハドラー。
両鼻垂れキャラの急成長という『ダイ大』の核心を表現し切った時点で高得点。

死んだはずのアイツが復活!もバトル物の典型ですが、扱いを誤れば茶番に転落する諸刃の剣。
そこを勇者に出逢った人々は皆その熱に押されて、勇敢な仲間になるという熱量で押し切る。

ダイとレオナ姫のボーイミーツガールだけでなく、
ポップ、マァム、ヒュンケルの三角関係を軸にした恋愛模様も愛の奇跡を彩る良いスパイス。
私は{netabare}先の魔王戦から続くフローラ姫とアバン{/netabare}かな。
勇者は目を離すと何処でも行ってしまうので、もう離さないように。


【声優 4.5点】
脇に至るまで高ランクなキャストを配する声優業界総力戦。

噛ませ犬ポジションで北の勇者・ノヴァ役の岡本 信彦さんを一話で消費する豪華さ。
(但しノヴァは終盤カッコいいところを見せてくれましたが)
ハドラー親衛騎団も、ヒム役・三木 眞一郎さん、アルビナス役・田村ゆかりさんなど、
断じてチェスの捨て駒じゃない力の入ったキャスティングで勇者たちと対峙。
{netabare}ブロック役の川島 得愛さん{/netabare}に至っては本当に一言しかセリフがありませんでしたw

ラスボス役には私の期待&予想通り{netabare}ミストバーン役の子安 武人さんを、真・大魔王バーン役にスライドさせて来ました。
魔界一と称される実力と長寿故の傲慢なテラ子安ぶり。これもまた伝説です。{/netabare}


勇者ダイ役を演じた2年間、他作品での充実ぶりも著しい種崎 敦美さん。
その他、ポップ役の豊永 利行さんらは、
放送前から、他の現場に行くと、周りの声優さんから、
『ダイの大冒険』やるのか?といった感じで激励されたのだとか。
声優業界にとっても本作は待望であり、
悲願成就のために選ばれたキャスト陣が熱演したことが伝わるエピソードです。


【音楽 4.5点】
劇伴担当の林 ゆうき氏。
明快なシンフォニック・ロックで伝説を盛り上げる。
「竜の騎士」と「勇者たちの力」の両バトルBGMがメインフレーズの双璧を成しましたが、
私が評価したいのは全99回を完投した「次回予告」
アバン役の櫻井 孝宏さんを起用した分かっているナレーションと合わせて冒険心を持続させた。
これもまた100話マラソン完走の原動力でした。

若手男性アーティストフェスの様相を呈した主題歌群。
ここも安直なタイアップではなく、
監督オーダーにより、放送部分のテーマを汲んだ歌詞世界が展開。

劣等感を振り払い立ち上がるXIIX(テントゥエンティ)の2ndED「アカシ」
ラストバトル前に花開いた恋愛要素を斟酌したハンブレッダーズの3rdED「名前」
達観した勇者の境地に寄り添い作品を締めくくったミテイノハナシの4thED「飛ぶ鳥は」
など歌もまた愛をもって作品に寄り添い続けてくれました。




【32話迄の評価・感想】抜群の手応え♪このまま勇者と人間を問い続けて突き抜けて欲しいです。

{netabare}
節目のバラン戦を終えて。

【物語 4.5点】
物語最終盤のテーマ完遂を視野に、熱の籠もったシナリオを展開。

数千年生きる大魔王や魔族に比して人間は矮小な生き物。
心の弱さから悪事を働いたり、卑屈に長い物に巻かれたりもする。
そんな人間など果たして助ける価値があるのか?
いや、それでも人間の心には奇跡を起こす可能性が秘められている。
俺は人間を信じる。

作品愛溢れるスタッフたちが、
原作連載を通じて完成されていった人間と勇者に関するテーマを咀嚼した上で、
物語を再構成しているという手応えが、序盤から場面ごとにヒシヒシと感じられる。


既に完結済コミックの再アニメ化とあって、原作ストックを気にせず、
テンポは旧作比約1.5倍とペースアップ。

そのため序盤のコミカルシーン等を中心に飛ばされた描写もあるが、
それ以上に原作を理解してくれているという感謝の方が大きいです。

{netabare}一部に例えばマトリフ師匠のセクハラがマイルドになった等の批判もあるそうですが、
私はマァムへのおさわりを自重したことを悔恨するより、
かつて世界を救ってくれた勇者たちを掌返して冷遇する
人間への恨み言を押えてくれた事を評価したいです。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・東映アニメーション

魔法や必殺技のエフェクト、一部人物作画だけでなく背景等にもCGを交え、
決してソースが無尽蔵ではない手描き部分を下支えし、
長期放送マラソンでも底割れしない安定度を確保。

もっと手描き感が欲しいとの要望は残るが、
CGならではの高速カメラワークを生かした、
フィールドを広く使ったバトル動画の熱量の方が上回る。

バラン戦など『ドラゴンクエスト』というより、むしろ『ドラゴンボール』かw
って位の超絶空中肉弾戦だが、
吹き飛ぶ大地も含めて、東映アニメが追求して来た
バトルシーンにおける手描きとCG融合の一つの到達点。


【キャラ 4.5点】
「男子三日会わざれば刮目して見よ」

大魔王戦まで{netabare}僅か3ヶ月余り{/netabare}の超短期間で劇的な成長を遂げていく勇者たち。

勇者ダイも出自に関する過酷な現実等を知りつつも、人間を守る信念を貫く、
驚異的な成長曲線を見せる。

そして、やはりポップの敵前逃亡するヘタレぶり→命懸けで仲間を守る。
底入れからの上昇カーブは期待通りの熱さ。


{netabare}クロコダイン、ヒュンケル{/netabare}と、
ダイを台風の目に、悪ですら改心して仲間が増える王道パターンも良好♪

魔王こと魔軍司令ハドラーもここまでは、
アバンに虚を突かれ、大魔王バーン様にドヤされるハナ垂れ三流魔王ぶりですがw
ポンコツからの上昇という意味ではポップと双璧を成すカッコいいキャラなので、
今後の再現に期待したいです♪


それにしてもバーン様が本格始動しない段階で既にこの熱さ。
ヤバいな……。


【声優 4.5点】
主人公ダイ役の種﨑 敦美さん。
私にとっては熱血少年ボイスの印象は少なかった方でしたが、
「主人公役はその作品をいちばん愛していないといけない」
との作品愛高めのスタッフ・キャスト陣の中でも、
さらに突出した信念で勇者を熱演♪

マァム役の小松 未可子さん。男勝り⇔母性愛
レオナ姫役の早見 沙織さん。オテンバ姫⇔カリスマ性
ポップ役の豊永 利行さんと合わせて、
主要キャストも振れ幅が大きい役柄を好演。

あまり間を取らない脚本で、キャストの感情表現に寄る場面も多々あるが、
作品理解に基づいた、切り替えもお見事。


対する魔王軍もクロコダイン役の前野 智昭さん、ヒュンケル役の梶 裕貴さん、
フレイザード役の奈良 徹さん、バラン役の速水 奨さん……。
と幹部を一役一役、錚々たるキャストが演じる重厚さ。

特に前野さんのクロコダインは発声原理不明な唸り声が獣王の生き様にマッチ。
先日の{netabare}「ギガブレイクでこい……!!」{/netabare}もシビれました♪


その他、バラン配下の陸戦騎ラーハルト役に石田 彰さん。
占い師少女メルル役に小原 好美さん。
と脇に至るまで一線級を起用する業界総力戦の様相。


今後、面白そうなのはミストバーン役に子安 武人さんが配されていること。
滅多に喋らない設定の魔王軍幹部に子安さんとか、
後々、テラ子安で独演させる気満々でしょwって感じでソワソワします。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は林 ゆうき氏。
テンポ重視の流れで作品を熱くするには、
BGMも前面に出張って感情を揺さぶる瞬発力が求められるが、
オーケストラに、軽快なドラムを融合させた音楽は攻撃力抜群♪
特に作曲者自身もお気に入りだと言う「竜の騎士」は、
私も反撃の狼煙を上げる際にチョイスする逸品♪


OP主題歌がマカロニえんぴつ「生きるをする」
同バンドは1stEDの「mother」も担当。
2ndEDはXIIX(テントゥエンティ)「アカシ」
いずれも歌詞に散りばめられた挫折と成長の要素が、
冒険が進むに連れ、徐々に染み込んで、温まってくる佳作。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

勇気のありか

【紹介】
全100話の大作アニメ
旧作も原作も見たことも聞いたこともなくて、最初はリメイクってことも知らずに見てました
90年代アニメのリメイクだそうですが、旧作は話が途中で終わっていたみたいなので完結まで描くのは初ということでしょうか?

【感想】
最高に面白かったです!
長いけど最初から最後まで高クオリティで無駄なシーンとかなくて、デザインは古いのに戦闘シーンや名言名場面の演出がいちいちすごくカッコよくて
原作旧作知らなくても製作スタッフの「最高の作品を作るぞ」っていう熱い気持ちが伝わってきました
素晴らしい作品をありがとうございました!!

旅先で出会う町の人々も敵の幹部もいらないキャラクターなんていなくて、みんなが勇者の物語に必要なキャラクターでした
魔王と戦う力がない人でもそれぞれが自分にできることをやろうとする姿が単純だけどいいなと思って
仲間がどれだけ多くなっても結局一人で戦ってるイメージが強いバトルアニメが多いなか、一人じゃなくてみんなが同じ方向を向いて戦ってる感じが好き

長くて見るのたいへんですが前向きな熱い気持ちにさせてくれる良いアニメです

【作画と声優】 {netabare}
戦闘シーンも日常シーンも全体的にクオリティ高かったけど、特にバラン戦の気合の入った作画が凄かったですし
特に敵役の豪華声優陣の名演も光りました
{/netabare}
【シナリオ】 {netabare}
強大な魔王軍にたった一人で立ち向かう伝説の勇者の物語じゃなくて
大事な仲間達や冒険の途中でお世話になった人たちなど人々の力をすべて結集させて魔王軍と人類の総力戦をしていく展開が熱い

ダイとポップの友情や宿敵との共闘、使命を果たすために命がけで困難に立ち向かうダイの姿と、
ぽんこつ魔法使い見習いから世界を救う大魔導士に成長していくポップという二人の主人公の物語がとても良かった
{/netabare}
【ぽんこつ魔法使いポップの冒険】 {netabare}
ポップはずっと賢者に憧れていて、賢者と呼ばれることが彼の目標だったけど修行はさぼるし怖いことや困難なことから逃げ出すぽんこつ魔法使いでした
でも師匠マトリフは賢者っていう響きが偉そうで好きじゃないので大魔導士と名乗っていて、他の賢者とは違って大魔導士という呼称にこだわっていました

それが味方のピンチの場面で普通の魔法使いには使えない回復呪文を使います
攻撃呪文と回復呪文の両方を使える者を「賢者」と呼ぶそうで、回復呪文を使う姿を見た敵が
「君はまさか、賢者?!」と驚くと
「俺は賢者じゃない! 俺を呼ぶなら大魔導士とでも呼んでくれ」と否定したポップ

師匠の技(呪文)だけでなくその意思を受け継ぐっていう強い意志が表れていてポップの成長を象徴する言葉でとても感動しました
もう手を伸ばしても届かない「憧れ」じゃなくて自分の中に根付いた「使命」
それを自覚したからこその覚醒で、回復呪文を使えるようになった

賢者は他にもいるけど、大魔導士はこの世で2人しかいない
師匠マトリフと、その弟子ポップ・・・
勇者ダイを全力で支えるというこの世で自分にしかできない使命を果たすと強く決意したからこその「大魔導士」なのだと思います

とてもいいエピソードでした
{/netabare}
【名言】 {netabare}
何度も絶望しては仲間の力強い言葉に励まされることが多いので印象に残る力強い言葉がいっぱいでてきます
ちょっとくどくて説教臭くて暑苦しいとこあるけど、こういう熱いノリ好きです
好きな言葉多いですが特に好きな言葉はダイでもポップでもなく、一般人代表のまぞっほの言葉でした

「勇者とは勇気ある者!そして真の勇気とは打算なきもの!!
相手の強さによって出したり引っ込めたりするのは本当の勇気じゃない!!
早く行け、胸に勇気のかけらが一粒でも残っているうちに!!」

最終回か!!?

こんなの、最終決戦前にライバルが瀕死の重傷負いながら主人公の背中押すために言うセリフじゃない?

ぽんこつ魔法使いのくせにずるい

でも挫折を味わった弱い人だからこそ、その言葉に重みがあって共感できるのかも
強い人間には、弱い人間の気持ちなんてわからないですから
まぞっほがいなければ、ポップはそのまま逃げてしまって世界は救えなかったかもしれません
{/netabare}
【モンスターがいっぱいでてきてかわいい】 {netabare}
モンスターが大集結しているシーンの絵すごく好き
こんなにモンスターがバリエーション豊かなアニメ初めて見たかも

スライムや動物系モンスターの可愛さは癒し!
凶悪なモンスターでもどこか親しみがわくデザインで、さすが鳥山先生って思いました
{/netabare}
【キャラクター】 {netabare}
特に好きなキャラクターはダイ、ポップ、レオナ、ヒュンケル、クロコダイン、アバン先生

ポップはダイやマァムから勇気もらってだんだん良い男になっていく第二の主人公
ちょっと騒々しいけど、恐れを知らないダイより人間味があって好き

一番好きなのはヒュンケル、最初からカッコいいキャラクターだったけどどんどん好きになりました
ダイの大冒険の説教臭くて熱いセリフが一番語っててカッコいいと思うのはヒュンケルでした
冷酷な感じだったのに、ダイ達に感化されて熱いセリフを語るようになると、やっと分かり合えた感じがして嬉しかった
直接話してるときは冷たいんだけど、本人が聞いてないときに恥ずかしくなるようなセリフ言ってて見事なツンデレっぷりにやられました!

レオナは普通の女の子らしい感覚にダイの役に立ちたくて陰で努力するところ、民を信じ民を守りたいと願う王族らしい誇り高さ、物怖じせずに言いたいことをストレートに言える強さが魅力的!
頑張るお姫様がけなげでずっと応援していました

最初は頼りないところも多かったダイや仲間達が頼もしくなっていきました
ダイの心の強さが際立っているけど、彼は一人では戦えなくて、ダイが色々な人に助けてもらうたびに胸が熱くなる
苦楽を共にした仲間の言葉、かつて死闘を繰り広げたライバルの背中が心強くて、仲間の言葉に背中を押されて命がけで戦うダイが勇者って感じでとてもよかった
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

58.6 13 ダンジョンで仲間なアニメランキング13位
レベル1だけどユニークスキルで最強です(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (142)
421人が棚に入れました
「小説家になろう」で日間・週間・月間・四半期1位を獲得した人気タイトルが、待望のTVアニメ化! ブラック企業に勤めるサラリーマン・佐藤亮太は、ある日ふと気がつくと、見知らぬダンジョンの中にいた……! そこは、あらゆるものがモンスターからドロップされる不思議な世界だった。 偶然出会った少女・エミリーの助けで自身のステータスを確認するも、体力や魔力などのステータスはすべて【F】(最弱)! さらにレベルは固定で【1】(最低)! 絶望の淵に立たされた亮太だったが、最強のユニークスキル【ドロップスキル・オールS】の持ち主であることが判明!! はたして亮太は、この不思議な世界で生き延びられるのか!? 最弱で最強の冒険が、今始まる──!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

こいつはヤバい…。今期ワーストなろう筆頭!映像化したら駄目な奴ですね。

 最終回(12話)まで観ました。2023.09.24

 最後までゴミでした。モンスターを倒してもアイテムがドロップしない…世界の危機や〜!亮太の活躍で解決しました。ハイおしまい…。

 いつもどおり、説明が一切ないまま事件が起こり、すぐに解決します。今回は、何故か着物を着た女性がボスで、何故か強くて、我らが亮太さんも少し苦戦します。

 そのまま殺されてしまえば良いのに…と、思った視聴者も多いと思います。少なくても再起不能位にボコボコにしてもらわないと、話の帳尻が合わない感じです。

 結局、後出しジャンケンで倒しましたが、誘導弾がそんな使い方出来るなんて今まで言ってた?

 しかも、観念したボスを銃による処刑スタイルで倒します。二匹目のハグレモノゴリラもそうですが、猟奇趣味のスタッフでもいるのか?殺し方がグロいです。

 ツッコミ所が多いお話でした。全てのエピソードが何かおかしいという、狂いっぷりはクソアニメ史に残りそうです。

 歴史の証人となれたことを喜ぶべきでしょう。完走した皆様、お疲れ様でした。

 これから観る方は、阿羅漢並の修行レベルに達してないと、魔に飲まれそうです。
  
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 9話まで観ました。2023.09.04

 仲間にウサギと火炎使いが加入して、男一人に女が三人のハーレムパーティーに。キモいデスネ〜!

 お金もドロップアイテムらしいです。もう、めちゃくちゃです。誰が価値を保証しているんでしょうか?金属貨幣だけでなく、紙幣もドロップするんですか…。

 食物や武器、衣服等のアイテムと違い、直接的な利用価値のないモノが流通しているんですね。キレイな宝石ならまだ分かるんですが。

 こういう所が、なろうの薄っぺらさなんでしょうね。世界がある日突然始まった感丸出しの所が!

 誰がドロップした得体の知れない金属製の円形板や印刷物を貨幣にしようと言い出したんですか?

 社会を社会たらしめる前史が全く無いので、主人公のための、都合の良い世界でしか無いのです。

 流石に視聴者を馬鹿にしすぎです。深夜アニメを観ている様な奴は、経済や社会機構の何たるかも分からないと思っているんでしょうか?

 良くこんな話を恥ずかしげもなく放映出来るなぁと、驚きを隠せません。恥的レベルMAXですね。

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 7話まで観ました。2023.08.26

 今期は、設定がイカれているアニメが多いですが、本作は群を抜いています。

 あまりの酷さにしばらくレビュー出来ませんでした。「てぶくろ」さんのレビューがとても面白いので、細かいツッコミはそちらで!

 基本的に人間以外の生物は存在せず、全てモンスターからのドロップ品で成立している世界…。村や街の外には果てし無い荒野が広がっている…ディストピアですね。

 ゴミもハグレモノになる、しかも強いとか…。人間の屎尿とかもハグレモノになるんでしょうか?

 そもそもこの世界、物質循環が上手くいっていません。植物も無いのに、酸素とか何処から供給されてるんでしょうか?水もどうやって浄化されてるんでしょうか?

 中途半端に加工品もドロップしますが、武器とか誰が作ってるんでしょうか?冶金するのにも燃料が必要なはずですが…。

 武器も全てドロップ品なら、最弱武器の鎖鎌しかドロップせず、モンスターを倒せない事態に陥りそうです。

 原作小説は脳内補完するから、まだ何とかなるんでしょうが、映像化するとクソみたいな矛盾が噴き出しています。

 こんな映像化に不向きなゴミをアニメ化しなくてはならないアニメ制作スタッフの皆様には同情いたします。

 仕事が選べない…、主人公より社畜ですね。

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 3話まで観ました。2023.07.26

 適当な話ですねぇ…。拳銃ゲットで専用の弾もドロップするなんて、どういう了見なのでしょうか?

 ドロップアイテムを放って置くと、ハグレモノになるのもイケませんね。アイテムの備蓄が不可能な世界って…。  

 裸でモヤシや人参しか食べないで生きられる人物しか生存出来ませんね。キャラクターの服に見える物は、外骨格かなんかなのでしょう。
 
 家や家具も、動かないモンスター、家モンや家具モンなのでしょう。

 こんな狂った話をアニメ化させられる制作スタッフの皆様が可哀想でなりません。
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 2話まで観ました。2023.07.16

 人参ジャンキーウザうさぎ来襲!良いですね。ダンジョン物資モノカルチャー経済下、人参しか食わない狂人の登場には妙な説得力があります。もちろん、面白くは無いですよ?

 むしろ、人参ともやししか食べない位にしないと、整合性がとれませんね。ダンジョン内でおかずの沢山入った弁当食ってんじゃねーよ!

 主人公は都合の良いダンジョンでどんどん強くなります。作画の悪さも含めて狂った世界が視聴者の目の前に顕現しています。

 怖いもの見たさで視聴継続です。コレであなたもクソアニメハンターだ!

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 1話観てのレビューです。2023.07.13

 初見の感じは、神々に拾われた男っぽいアニメです。何となく凶気をはらんだほのぼのアニメと言う感覚です。

 ダンジョンでモンスターがドロップするアイテムに資源を頼っている世界…。設定が狂ってますねぇ。

 もやしや人参なんて、2、3日で駄目になるようなものを、取引して経済回しているなんて、フィクションでも良くこんな世界を設定出来るとなぁと驚愕しかありません。

 せめて、ドロップアイテムは保存のきく貴金属にするべきです。これ、生産地(ダンジョン)と消費地の関係、どうなっているんでしょうか?もやししか食べない地域とかありそうです。

 まぁ、小学生でもおかしいと分かる社会構造の物語を上手く回せる訳がないので、早々に破綻すると思われます。

 確実に時間の無駄になりそうなので、視聴中断もやむ無しかもしれません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

最強のスキルと最高の仲間 最弱で最強の冒険が、今始まる――!

この作品の原作は未読です。
私にとって2023年夏アニメの中で、最も気楽に視聴できて楽しい作品の一つでした。

その最大の特徴として、心底悪い奴が出てこないんですよね。
もちろん、物語上、他の冒険者と対峙することもありますが、基本的にドロドロした部分が無いので安心して視聴できたのかもしれません。


「小説家になろう」で日間・週間・月間・四半期1位を獲得した人気タイトルが、
待望のTVアニメ化!

ブラック企業に勤めるサラリーマン・佐藤亮太は、
ある日ふと気がつくと、見知らぬダンジョンの中にいた……!
そこは、あらゆるものがモンスターからドロップされる不思議な世界だった。

偶然出会った少女・エミリーの助けで自身のステータスを確認するも、
体力や魔力などのステータスは全て【F】(最弱)!
さらにレベルは固定で【1】(最低)!

絶望の淵に立たされた亮太だったが、
最強のユニークスキル【ドロップスキル・オールS】の持ち主であることが判明!!
果たして亮太は、この不思議な世界で生き延びられるのか!?

最弱で最強の冒険が、今始まる———!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

物語を完走して振り返って思う事…
今でこそ企業における社員の勤務は限りなくホワイトに、そして適正に管理されている筈…ということにしておきますが、それでも昔は軒並みブラック要素を兼ね備えていたと思います。

かく言う私も社畜の一人で、それこそ当時私の働いていた職場は「不夜城」と呼ばれるくらい、皆さん夜遅くまで残って仕事していましたし、休日出勤だって当たり前でした。

そんな苦しい現状からポンと抜け出せたら…と当時は何度も思いましたが、この作品の主人公である佐藤亮太は、当時私の憧れだった夢を実現させているんです。

もちろん、ブラック企業からの転生モノや山ほどあるので、この作品に限ったことではありません。
ですが、佐藤亮太を見ていると…毎日がメッチャ楽しそうなんですよね。

それにステータスは最弱ですが、その弱点を庇って余りあるドロップスキル・オールSという最高のギフトを貰っているんです。
そりゃ、毎日だって楽しくなりましょうかね…

加えて…高野麻里佳さんや、さおりんが演じているキャラとご一緒できるんです。
もう、これはご褒美以外のナニモノでもありません^^;

しかし…さおりんボイスが聴けるのは嬉しいのですが、体調不良で活動を一部制限していると聞いています。
それなのに、今年も結構な作品に出演されています。
ちゃんと専門の先生に診て貰っていると思うので問題はないのでしょうけれど、決して無理はして欲しくないと思っています。

一方、物語の方はダンジョンでモンスターを倒してアイテムをゲットし、それを換金して生計に充てる、という感じなので、物語にも大きな起伏もありません。
だけど、こののんびりとした感じこそが、この作品の長所なんだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、ノラ from 今夜、あの街からさんによる「Chase Me」
エンディングテーマは、宮川愛李さんによる「タンバリンの鳴る丘」

1クール全12話の物語でした。
こういう視聴して気持ちの優しくなれる作品は、毎期1作はあって欲しいと思います。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.3

★1だけど興味本位で視聴継続です

4話まで見たけどナニコレ??
今まで見たなろう系アニメでワーストを更新したかも
酷すぎて逆に気になるので続きも見るけど、絶対に人にはオススメできません

設定が適当すぎておかしなことばっかりだけど細かいことを気にしなくても面白いところが何もなくてきつい
ダンジョンの1階にいたら一瞬で10階に行くなど話が飛び飛び
見ていて( ゚д゚)ポカーンとするくらい主人公がこうなったら便利なのにって思うものがなんでも都合よくすぐに実現する
「こうなったらいいのに」の思いつくままに設定を追加するので矛盾がいっぱいあります
一番ひどいのが、この世界のすべてのものはダンジョンでドロップされるのに、ちょっと目を離しただけで魔物化しちゃうという無理のある設定

以下、各話の変なところや都合良すぎるところなど
1話{netabare}
「この世界のすべてのものはダンジョンでドロップされます」
「ここはスライムしか出ません、スライムからはモヤシがドロップします」
「私は弱いのでここでしか狩れません」
モヤシしか入手できないのにどうやって生活してるの?
毎日大量にモヤシ手に入れてるならレベル結構上がってるような

ニホニウムのガイコツを倒すとHPが上がる種落とすみたいだけど
倒せたのは偶然柱がガイコツにあたって倒せただけなのにどうやってHPカンストするまで狩りをしたのでしょうか?
倒しまくっての一言で飛ばされてたけど何年も経過してるの?
その間テルルの1Fとニホニウム以外に行ってないみたいだからモヤシとHP上がる種しか入手できないのに家賃払えるの?
{/netabare}
2話{netabare}
人参切ってもあんな長方形になりませんよ
イヴの暴力とわがままも鬱陶しいし、冒険者まともな人いない
「ダンジョンのドロップアイテムをひとけのないところに放置するとモンスターになる」
やばい設定きましたね
この世界のすべてがドロップアイテムだから、人が近くにいないものは全部魔物化するってことですよねー?
HPと力だけの主人公、どうやって巨大ゴリラに飛び蹴りや頭突きを?
{/netabare}
3話{netabare}
ゴリラ倒したら銃が手に入りました
銃使いになるなら力なんのために上げたの?
弾丸節約しないとって言った5秒後にただのスライムに銃使うのはギャグなの?ツッコミ待ち?
ちょっとかぼちゃ放置しただけでモンスター発生
なんでゴキブリ退治に銃使ってるの?
ゴキブリ倒してるシーンの主人公のデフォルメ気持ち悪い
ゴキブリ倒したら都合よく銃弾がドロップ
冷凍弾の入手すごく面倒で時間かかりそうなのに景気よく連射しますねー
{/netabare}

4話{netabare}
見ていて恥ずかしくなるくらい主人公に都合のいいことばかりおきますねー
都合のいいことしか起きない世界、つまらなくないですか?

レアモンスターからドロップが2倍になるネックレス入手
マーヴェラスなタケノコ高く買い取る人出現
そうだ、専売契約しましょう!
「お姫様までいるなんてこの世界は凄いな」
アルセニック、あっという間に地下10階
1000万の魔法カート無料で入手
店の買取金額に難癖つけて暴力をふるう冒険者、そこに主人公登場
入れたアイテムの金額を自動で計算するカート使って解決

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

58.3 14 ダンジョンで仲間なアニメランキング14位
最強タンクの迷宮攻略~体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される~(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.7 (118)
355人が棚に入れました
歴代最高の外皮【9999】の数値を持つタンクのルードは、勇者パーティーの盾役として迷宮攻略に挑んでいた。 それはどんな願いも叶えるとされる秘宝を見つけ出し、最愛の妹・マニシアの病気を治すため――。 しかし勇者の横暴により、ルードはパーティーを追放されてしまう。その理由はルードの〝使えないスキル〟とされたが……。 故郷への帰還中、助けた少女により、ルードの未知なるスキルが判明。 それはとてつもない強力なスキルだった! 【最高値の外皮9999】と【唯一無二のスキル】を駆使した最強タンク・ルードの冒険譚――。ここに開幕!


声優・キャラクター
ルード:笠間淳
ニン:本渡楓
ルナ:市ノ瀬加那

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

そんなことある?自分の能力を把握してない冒険者がザマァ!

 最終話(12話)まで観ました。2024.03.27

 強い魔王をみんなで協力して倒して終わり!いやいや、あっさりしておます。

 キャラクターも悪くは無いのですが、全員棒みたいな感じだし、話がダンジョン内で進むので、棒みたいなキャラがスカスカ低カロリー作画のダンジョン内で、スカスカのモンスターと戦っているたいう印象のアニメでした。

 最初のFランクや追放、妹の病気、ホムンクルス等のネタもあっさり解決してしまい、引きずらないのは潔良いのかな?

 正直、早送りでも物語の内容を理解できる様な浅い話のアニメなので、コミカライズ版を読めば良いですね。視聴優先度低めでした。
………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2024.03.03

 作画は悪いです…。バトルものなのにキャラが動かず、ルードさんが状況を全部台詞で説明してしまいます。親切というか、馬鹿にしてるというか…。

 キャラ絵は崩れませんが、動きがなぁ〜。ルードの持っている盾も描写が凄くいい加減です。立体感が全くありません。

 コミカライズ版どおりというか…。キャラが皆、棒みたいです。ゲーム実況みたいな感じもします。

 不快な登場人物は居ないのですが、印象にも残らないという…。このままでは2期無し俺達の戦いはこれからだエンドまっしぐらですね。
………………………………………………………………………

 5話まで観ました。2024.02.05

 これ…、ゲーム実況みたいな話ですねぇ…。登場人物達は悪い奴らではありません。勇者も主人公を追放したことをすぐに反省してしまいます。主人公もあまりイキっていません。

 主人公のルードに、妹の病気を治す以外の目標が無く、Fランク設定も早々にフェードアウトします。

 結局、村のためにダンジョン攻略して、村を発展させ、クランを強くするぞ!仲間もどんどん増えるよ〜!これしか無い物語なので、ストレスは無いけど記憶にも残らない系のヤツです。

 大ヒットは無理だと最初からアニメ制作側が分かっているせいか、品質もそこそこ…。みんなに見てね!とオススメしにくいのが残念です。
………………………………………………………………………

 3話まで観ました。2024.01.21

 何と言うか…、全部ルードさんが台詞で説明してしまいます。この魔物は今までのと違うとか、ダメージは全部引き受けるとか、このキャラは貴族だとか…。

 原作が悪いのかアニメ化でこうなったのか何とも言えませんが、ちょと説明過多です。

 ゲームやファンタジーにおけるタンク職という概念は防フリのメイプルが既にいるので、ここまで視聴者にクドクド説明しなくてもとは思います。

 ルードが登場してない他のシーンも同様なので、こういう仕様なんでしょうが、音声だけで画面を観ずとも全て分かってしまうのは、動画としてのアニメの面白さを放棄している感じがします。

 視聴は継続しますが、この説明過多路線で最後まで行くのなら、脱落もありそうです。
………………………………………………………………………

 2話まで観ました。2024.01.15

 主人公のルードさん、悪い奴では無いのですが…。どうも追放されてもノーダメージな感じが強いです。

 ルードさん、拠点の村に助けたホムンクルスと一緒に帰還しますが、村人は皆んなルードさん大好き!しかも口説けば結婚してくれそうな可愛い女子達(村人)もワラワラ登場します。

 妹もブラコン!こんなに恵まれた人物は、フィクションでも現実世界でもそんなに居ないのでは?超リア充男や〜ん!

 ルード追放の理由が外皮にあるので、他の登場人物もあまり外皮の機能を理解してない、商売道具の性能を把握せずに冒険とか戦闘とかやってる感が強いです。

 そのため、微妙に緩い雰囲気が漂っています。冒険モノでこれだと、何か面白味に欠ける気がします。

 あまぁ〜い世界なのでザマァもホムンクルスの謎もさして気にならないという…。今後の展開に期待です。

……………………………………………………………………… 

 初回観てのレビューです。2024.01.08

 タンク役のルードさん、スキルが使えないのでパーティから追放されます。しかし、実はパーティメンバーのダメージを肩代わりする凄いスキル持ちで…。

 いきなりガバガバです。プロなのに自分の能力把握してないなんてことある?酷い世界ですね。

 ルードさん、単体で戦えないわけでもないので、すぐにザマァ出来そうです。

 ライトななろう異世界冒険モノとしては、まぁまぁそうです。視聴継続です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

結構気に入りました。多少ガバはあれど女の子の絵は可愛らしくキャラが好感が持てる

1話 3.5 結構気に入りました。でもツッコミどころは多数…なろう系だなぁ。

さて、実は結構気に入りました。
ヒロイン達の絵が可愛らしいですね。
目が大きいデザインで私は好きです。

あと主人公のおっさんのが気に入りました。
シスコンな部分も含めてなんか気持ちいい主人公ですね。
ハーレム系で主人公が好きになれるのは嬉しい。
おっさん頑張ってハーレム作って下さい。

というわけで結構気に入ったのですが…。
まあ文句もいっぱい。まあなろう系ですからね。

とりあえずこの話しは追放ものです。追放ものだと追放理由がガバガバというのがあるのですが… 本話の場合は一応勝手にHP減らしている主人公が悪い、という理由も立っているようには見えました。

で、主人公のHPが勝手に減っている理由なんですが…
見ながら、『仲間のダメージを肩代わりしているからかな?』と一瞬考えて、いや違うだろう、と却下したんですよね。
なぜならそれが理由だと、主人公が全然仲間を守れていないことになるからです。

ところがそれが正解で、おいおいおい、と思いました。

いや仲間を攻撃されても結果的にノーダメージなんだから守ったと言って良いのかもしれませんが、その効果を知らない以上仲間を攻撃されないように守るべきで、やっぱり守れていなかったんじゃないのか、と…。

まあ盾一つで全体攻撃を防ぐのは無理があるとか、守りきれない場合があるのもわかるんですけれど…。
でもまあ、仲間も『攻撃されたのにダメージを受けてない』とか普通はわかりますよね。いやこの程度のツッコミどころは世にある追放系では全然マシな方か。

世の中には主人公が居ないと呼吸すらできないのに追放するとかいう凄いのもあるわけで、その中では炎に巻き込まれてもノーダメージでもなんとも思わない程度は… いや普通は違和感あるよなぁ。

というわけでまあガバガバ感はあるものの、キャラの好感度は全てのアラを覆い隠すので別に良いです。
妹のために頑張る気の良いおっさん主人公が気に入ったので、見たいとは思いました。
本数次第では諦めます。

3話あたり
なかなか楽しんでいます。ガバだと思っていた点が部分解消されたので上方修正。
勇者がHPを消費して攻撃するスキルを持っていたそうです。
これだと完璧に守っていたはずなのに原因不明で減ることになるので大分印象が違いますね。
まあ攻撃するタイミングでHPが減ったら因果関係気づくだろってのはありますので、完全にガバが無いかと言われればそうではないですが、目まぐるしい戦闘中ではなかなか気づけないのは無理もないかな。
まあ結局気に入ったので欠点は目を瞑ってって楽しむ気ですし、多少のガバは別にどうでも良いですが。

まあ、気に入らない作品が〜だから嫌、という部分が後から解消されたってだからどうした、となってしまう。気に入らなかったのがそもそも問題ですからね。
こちらは気に入った作品なので上方修正です。

全話感想 3.8
なかなか楽しめました。作り自体はあくまでB級。そこまで高品質ではないのですが、基本的にはよくできています。
無駄にチート過ぎるわけでもなくちゃんと苦戦しつつ仲間達と協力して、ちゃんと冒険して…。
ダンジョンでの冒険もちゃんとしていました。
冒険を乗り越えた後は仲間が増えたり評価されたりと、ご褒美もちゃんと得られている。
要するにちゃんとしている話でした。
キャラにちゃんと好感が持てて応援できる。
高品質なわけではなくても、別にこれで良いんだよ、と言いたくなる感じの、楽しめる話でした。

まあラスト、そこはひっぱたくところじゃなくてキスするところじゃないか? とは思いましたが… まあ良いか。
楽しめました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

たナか さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

なろうの親和性

低予算ざまあなろう。
原作は2018年だとしてもやたら古臭い。

OPの歌のキモさとロリ祭り映像で爆笑したが、主人公はキモくないという謎アニメ。

OPED両方が同じ歌い手グループなのでその子らの宣伝番組かな。なので中身は適当に安い弱小作家ならなんでもいいのかも。wikiがスカスカだったので大して売れてない作品でしょう。棚ボタの作者は勘違いして道を踏み外さないで欲しいと願うばかり。

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外皮カンストと状態異常無効のパッシブスキル持ちでFランクってどういう世界観なのか謎。外皮ってゲームで言えばダメージを軽減するシールド値みたいな感じなのかな。ガイヒガイヒ言う割に説明なし。説明したくないなら言うな。あとはいつものやつ。主人公と健気な薄幸ヒロインズ以外はみんなアホな装置でしかない。でもなろうの読者にレベルを合わせて書いてると思うので、あえてツッコミどころを配置してるんだと思う。なろうだけでなくリコリコみたいな豚アニメでもそういう風潮があるけど、あえてトンチキな設定を入れて視聴者に上から目線で突っ込ませて気持ちよくさせる、みたいな作り方。アンチがケチつければみんなで擁護することによってファンの結束を高める施策かな。マーケティングゥ。

勇者や街の人間のアホさ加減は古典の盾の勇者を参考にしたのかな。ルナの都合よさにも爆笑したが、OPを見るとおり実はすげー俺がロリにモテモテをやりたいと思うので、あとは作画を頑張ればOKでしょう。なろう作者本人ならともかく、アニメスタジオの面々がこういう作品の矛盾に気づかないわけがない。なぜ直さないのか?もしくはトンチキであることにこそ意味があるのではないだろうか?このような問いが浮かんでも正解などわからない。そしてこのようなトンチキアニメが粗製濫造される業界構造に対し昨今の時流を鑑みて一つの仮説が浮かんだ。


すごく言葉は悪いのですが、ここ数年なろう作品に触れて抱いた印象。

発達障害の方が病院で診断貰って長年の謎が解けてホッとする、みたいな流れをなぞっているような作品が増えた印象。生きづらさを抱えて苦しんできた人々に寄り添う作品を作ろうという志は素晴らしいとは思う。空気が読めない人、人の気持ちがわからない人のための負荷を減らすため極限まで記号化するという配慮。リアルに寄せて好感度や立場など相手次第で行動を変えたり、気分や環境次第でテンションの振れ幅があるような人間味のあるキャラクター造形の作品のレビューでは、キャラがブレているという評をよく目にしていたのが本当に不思議だったのだがこの仮説なら合点がいく。

なろうを見て「人間が描けていないッ」みたいな感想はある意味難癖というわけで、主人公以外をNPCレベルの装置にすることで、そういう方にもアニメを素直な気持ちで楽しんでもらおうという配慮なのだと思う。そしてそういう方々が治療や休養の末に回復したあかつきにはなろうを見て「きっしょw」と卒業することができれば、社会復帰も視野に入る段階に達したという目安になるのでしょう。多分。知らんけど。ある意味「守る」というテーマをメタに体現している作品とは言えないだろうか。無理か。

主人公と装置との差分を意図的に大きくした実験作かな。
盾の勇者は主役が喰われてたので、あれでは気持ちよくなれないという判断でしょう。

Vtuberとか歌い手とか、キッズを食い物にする搾取ビジネスは本当に嫌い。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

75.6 15 ダンジョンで仲間なアニメランキング15位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (461)
2124人が棚に入れました
冒険者たちが未知へと挑み、神々が興奮に沸き返る、世界で最も熱き街――迷宮都市オラリオ。その中心に鎮座するは、都市に限りなき富と栄華をもたらし、数多の混沌が潜む大穴――『ダンジョン』。その深淵にて、生まれ落ちた一体の怪物。「……ここ……どこ……?」人語を話す竜の少女をめぐり、都市はかつてない 異常事態に巻き込まれていく。人と怪物。漫然と存在する価値観、常識は破壊され、冒険者ベル・クラネルと、女神ヘスティアに、決断の時が―― これは、少年が歩み、女神が記す、ダンジョンの謎に迫る【眷族の物語】――

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、内田真礼、細谷佳正、赤﨑千夏、千菅春香、早見沙織、大西沙織、日高里菜、水中雅章、高田憂希、稲田徹、福島潤、浪川大輔
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

それでも暇を持て余した神々は遊び宣う

リリース順で一通り視聴してから楽しまれることを推奨

①『ダンまち1期』⇒②『ダンまち外伝』⇒③『オリオンの矢』⇒④『ダンまち2期』

①④は必須。②も準必須。スピンオフ③は劇場版82分尺だからさくっとGO!って感じでしょうか。①と②は同じ時間軸の並行した物語ですので可能なら日を空けないほうがよいです。

そして此度の3期を迎えます。一気に視聴してあっという間に感じる満足っぷりでした。

 {netabare}帰ってきたダンまち or ダンまちリターンズ{/netabare} 

ヘスティアが胸の大写しで登場するのはご愛嬌。いつも通りの風景に安堵しつつ、それ以上に冒頭ダンジョン潜入から始まるのがよろしい。ついでに潜入したダンジョンで“出会って”いるのも原点回帰の感があります。
②外伝ではロキ・ファミリアといったヘスティア・ファミリア外に焦点を当てたことでファミリア一つ一つに諸般の事情があることを意識づけさせました。だから“ヘルメス”や“ガネーシャ”のファミリアにも固有の事情があるんだろうとも想像できますし、ロキ・ファミリアが大きく取り扱われる本編の後半には感慨深さすら覚えます。
④2期ではヘスティア・ファミリアに集う眷属たちに焦点を当てたことで「リリ」「ヴェルフ」「命」「春姫」各々への思い入れを強くさせました。奴隷同然だった“リリ助”や生贄前提の“春姫”と同業者やエルフから向けられる嫉妬や怨嗟を身に受けてた日陰者の“ヴェルフ”。そんな彼らだからこそ世界を敵に回すようなベルくんの選択を支持できるのです。

このように3期でしっかり②も④も機能してはいることを評価しつつ、いかんせんエンタメ的な面白さは控えめでした。なにせほぼ潜ってない。
来たるべきダンジョン潜入に向けた地固めを経ての3期とは言い過ぎでしょうか。ダンジョン場面の大幅増加もさることながらダンジョンに住まう者が中心のお話です。

良くも悪くも1期がシリーズの印象を決定づけます。
紐神の見ためやハーレム展開。主役が松岡さんなのでしょうがない(それでいいのか!?)あれやこれや。そんなのに隠れて古き良きダンジョンRPGそれこそ『ウィザードリィ』的ななにかに魅かれた私であります。紐神様もベルくんの旗色が悪い時こそ迷いなく彼の側に立つ振る舞いに感動すら覚えます。

 {netabare}なんかそれを久々に目の当たりにしました{/netabare}

【ヘスティア・ファミリアの面々】
 ヘスティア(CV水瀬いのり)
 ベル・クラネル(CV松岡禎丞)
 リリルカ・アーデ(CV内田真礼)
 ヴェルフ・クロッゾ(CV細谷佳正)
 ヤマト・命(CV赤﨑千夏)
 サンジョウノ・春姫(CV千菅春香)

メンバーは増え賑やかになりました。それでいて原点回帰の面白さ。これからダンジョンの深淵に手を届かせんとするのでしょうか?
小説も既刊で本編16巻、外伝12巻とボリューミー。スマホゲームアプリ『ダンメモ』も好調のようですし続けてほしいですね。“やっときた”感ある良作です。



※ネタバレ所感

■そして輝く11話!ヘィッ!

“漢”を“おとこ”と呼ぶようになって久しい。
第11話のサブタイトルは「決戦」。これでウルトラソウルと読むらしいです。

余計な説明を省いて、B'zの曲を脳内再生しながら11話を観るとベルくんの心境にぴったりで笑えます。


■モンスターって?

「ウィーネって10回言ってみて」からの「盾の勇者の成り上がりのロリ声ペットは?」でフィーネって答えそう。語感も似てて声優も一緒だし同じ想像したのは私だけではあるまい。
日高里菜さんの声だとかわいらしさを強調してしまってそっちに目がいきがちなんですけど…

{netabare}モンスターかわいいじゃん…とは決してならないわけです。“許されざる存在”の世界観と“モンスターにも事情が”と思う視聴者とでギャップがありそう。
たしか神様たちが地上に降りてくる前の時代、地上に開いた大穴からモンスターが溢れ出して人間を絶滅させかけてたかと。神様から恩恵も授かっていない生身の人間では太刀打ちできなかったというのがモンスターと人間の歴史。太古の昔から忌むべき存在。
だから、普通に考えて意思疎通可能な知性あるモンスターを見つけたら共存より恐怖が先行しそうです。例えば人間より強い羆が本能でなくトラップを仕掛けて知恵比べしてきそうとか、新型コロナが知性を持って人間を先回りして進化してきそうとか、まじめに想像すると恐怖でしかありません。
生理的にってことならコオロギ食べるとかゴキブリ飼うような感覚に近いかもしれませんね。異端児(ゼノス)の皆さんがいくら太陽の見える青空を目指してるからといって
 
 生まれたところや皮膚や目の色で 一体この僕の何が分かるというのだろう

みたいなピースフルな段階には一段も二段も足りてないとこで物語は繰り広げられているわけでして。
街の人が悪者なのではなくベルくんが超のつく異端である、と腑に落ちてるとわかりみがいいです。{/netabare}


■そして輝く11話!2ツー! ※余談

その“モンスター=人非人”みたいな構図って大なり小なり世の中にはあるわけでして。

この回のベルくんの筋の通し方って…
{netabare}同盟国ドイツの苛烈なツッコミに耐えながらユダヤ人を満州経由でアメリカへ逃がす実務指揮をとった樋口季一郎中将と被るのよね。もちろん独りの男気だけでなんとかなるわけでもなく公のバックアップも欠かせなかったわけですよ。
前段として、日本国政府は板垣征四郎陸相草案の「ユダヤ人保護」を閣僚決定し、満州に接するオトポール駅にひしめいていた2~3万人の難民を、「助けてやれ」と指示したのが関東軍参謀長東條英機であり、特別列車を仕立てて助けたのが満鉄総裁の松岡洋右でした。近現代史に造詣ある方ならこの三名がどういう方々かピンとくるでしょう。

歴史もそうであるように人物の見方も光100%と闇100%はありえません。ここではなんかのかけ違いでヘスティア様やファミリアメンバー、そしてベルくんたちが歴史の大罪人となるリスクを負いながら大事を為したものと素直に称賛をしたいところです。{/netabare}



■暇を持て余した神々の遊び

意味合いと語感の良さで1期からこのフレーズをレビュタイに引用しとります。やや懐かしい響き。
翻って“神々の暇つぶし”なる設定はどこまでいっても変わらず、とブレはありません。

{netabare}ソーマ(CV内山昂輝)なんて分かり易くて秘酒づくり以外興味が無い神。彼みたいに没頭するものがあれば人間に興味を持つことなんてないし、興味の対象が人間でないからこそリリ助に酒を飲まして試すようなこともできたりするわけでした。呑んでも心狂わなければ抜け忍していいよってやつでしたよね。

 神は自分で責任を取りません

今期のお騒がせ神イケロス(CV福島潤)も根っこは暇つぶしです。ディックス(CV:浪川大輔)には何かやらかすことを期待しているわけです。2期のアポロンなんかもそうでしたが、様々な退屈しのぎの方法がある中での彼らの選択がオラリオの秩序を乱すものだから処分されたわけで、あくまで他の神々たちの暇つぶしネタを奪っちゃいかんよってのが基準であり罰則の対象となってたわけです。
味方に見えるヘルメスやウラノスもクズマ…じゃなかった追放された神々と大差ありません。特にベルくんへの態度なんかそうですけど自分が責任取るような行動は絶対しない。眷属でないからってのもありましょうが、前に出てくることはない神々です。
ただね、、、本気で遊んでるのは分かります。ベルくんは想定外を引き起こす存在ですからね。フレイヤを筆頭に神々たちが興味津々な理由も

 退屈しないから

というのは押さえておきたいポイントです。
リトルルーキーだ英雄願望だと煽てられてても神々の暇つぶし道具の範疇を出ないという哀しみ。どこまでいっても鉄砲玉。振り返るといつもヤバい橋を渡らされてるベルくん。{/netabare}

よって

{netabare}そんな神々と眷属との関係を一線越えてそうなヘスティアとベルくんの今後が気になるのです。
具体的にはどういうお別れをするのか? だいぶ先でしょうけど避けがたいことですからね。{/netabare}


いろいろご都合が鼻につくのはつくのです。
{netabare}・娼館で囲われてたのに乙女だった春姫さんとか(2期)
・なんでウィーネさくっと生き返るの?とか(第8話) そもそも死なせる必要あった?{/netabare}

それでも神の掌の上で踊らされている人間といいますか眷属たちの行く末が気になるので今後も継続して観るつもりです。続編あるならですよ。

そういえばヘスティア様…
{netabare}ヴァレン何某さんのことをきちんと呼べてましたね w{/netabare}



視聴時期:2020年10月~12月 リアタイ視聴

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2020.12.21 初稿
2021.10.15 タイトル修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 46
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

久々に~、ベル・クラネルが~、ダンジョンで~、「間違い」と~、出会った~。(ウルルン滞在記風w)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ダンまち、1期、2期の視聴は必須です。好きなシリーズなのでまずたず楽しめました(☆4は高評価です)が、、、好きな順に、1期→3期→2期かな?

レビューでは、私が本シリーズに期待していることと、本作の中で自分の理解が及ばなかった点について書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
私はほぼどんな作品でも、1番はストーリーを楽しみにアニメを観るんですが、本シリーズに関しては、もっとシンプルに楽しい、ダンジョンRPGをやってほしいんですよね。良い意味でラノベっぽい作品の、最上級を。

だから、6→7話とか、11→12話とかが特に楽しかった。ラスト12話のバトル作画を頑ったのは流石、「分かってるな~」という感じでした。

細かなところでも良いシーンはいくつもあって、フィーネ復活の際、フェルズの「800年の苦労が報われた」という台詞。ベル君を守るために、自らの羽をむしるフィーネ。ベル君、また女の子(笑) やっぱり、楽しいアニメであったことは間違いない。

さらに、本作の「知恵や感情を持つモンスターとの共存」は興味深いテーマだったし、それはそれの魅力はありました。

が、ぶっちゃけ言うと、「外伝や劇場版で良い話」だと思います。結局、ベル君はまたレベルアップしないし(苦笑) もっとレベルアップしたり、深い階層に進んだり、仲間が増えたり、装備を充実させてくれたり、そういうのが見たいんだよな~。

本作のテーマ(ゼノス)に関しては、余談で触れます。

これは私に読解力がないだけかもしれませんが、最終話での展開は、やや疑問に思っています。

最後、ヘルメスの企みは理解できます(ちょっとヘルメスの底が見えて嫌だったけど)。そこでのグロスの男気や、しかしグロスを討たないベル君らしさも、よく分かります。そこに、フレイヤがアステリオスをぶつけるのも、ベル君を鍛えて英雄にしたいフレイヤの狙い的に分かる。

が、分からないのは、「なぜベル君はアステリオスと戦うことを選択したか」です。しかも、あっさり。

アステリオスが、戦いを望んだから? 殺らないと殺られるから? あのミノタウロスの生まれ変わりだから? ライバルだから勝ちたい? 初対面だ(情が移ってない)から?

もはやゼノス(異端児)とは戦わないことを決意しているベル君。魔界村のレッドウォーリアを彷彿とさせるグロスの攻撃に対しては胸を開き不戦の意思を表明したのに、同じゼノスなのに、この差は? 

周りの手のひら返し(ベル君を英雄視)も、疑問。アステリオスの異常ともいえる強さ(人間に対する大きな脅威)や、ベル君の「ガチな戦い」を見たから、ベル君を信じたってことだけど、?。奇跡の生還って、ミノタウロスを倒せず、倒され、しかし生きて帰ってくるって、逆に怪しくないか? 「結局グルじゃん」と思う人も多いんじゃないかと思います。

なんか、最後があまりにも綺麗に、ベル君にとって都合が良すぎる、優しい形に落ち着いてしまったのが、肩透かし気味でした。

まあ、でも、なんやかんや見ますよ、4期だろうが5期だろうが、続編が出る限りは。惚れたもん負けですよ(笑)
{/netabare}

【余談 ~欧米的共生、日本的共生、新しい時代の共生~】
{netabare}
※「刀使ノ巫女一隅の光」のレビューと途中まで被ります。
 
「ダンまち3のモンスター」「鬼滅の刃の鬼」「刀使ノ巫女一隅の光の荒魂」には、共通点があると思う。

人にとっては厄災であり、しかし、相手にも意志があること。

先日のテレビ番組で、ある社会学者が「鬼滅の刃」というタイトルに違和感を感じる、というか、現代の「鬼観」だな~と言っていた。

曰く、「鬼」というのは元来「災い」と近く、「滅する」のではなく、「祓う」ものだった。節分などが分かりやすいが、「鬼は外」と祓う(追い払う)ものの、毎年、鬼はやってくる。「鬼は不滅」というのが、古来の日本人の考え方だった。

「祓う(払う)」とはつまり、「距離をとる」「住み分ける」ということ。元々、日本人は、厄災にすら「神」を感じ、自身の被害を防いだ上で、その存在を認めてきた。つまり、見にかかる火の粉は防ぐが、それ以上の追い討ちはしない。自分に害を及ぼさず、離れた場所に暮らしているなら、とりたててこちらから関係はもたない。

これ、良くも悪くもトラブルが起きた時の日本人的思考に繋がっていると思う。良く言えば「寛容」、悪く言えば「無関心」。

それが、日本人的な「共生」だった。

しかし、欧米の価値観の中では、厄災というのは、制圧するものであり、滅するものだった。一方に「服従」を強いるのが「共生」の形であった時代は長かった(と言ったら、怒られるかもしれないが)。

「鬼滅」というタイトルには、知ってか知らずか、そういう欧米的、現代的な思想が含まれている。そんな指摘だった(いや多分、鬼を文化的なものとして扱っているわけではないので、そんなに深みなくつけたタイトルなのだろうけど)。

さて、本作では、三者がそれぞれの「共生」を目指した。

まず、ロキファミリアをはじめ、多くの人間達が目指したのは、「欧米的共生」だ。モンスターの住み処(ダンジョン)に積極的に介入し、潜在的恐怖まで取り除くため、他者を蹂躙する。そこには、自身の利益のみを追求する強かさがあり、ある意味、純粋な生物とも言える。

一方、ゼノスやフェルズ、ヘスティアファミリアが落としどころとして決着させた、本作での結論は「日本的共生」だ。モンスターのように直接の脅威になる者は滅するが、ゼノスは(潜在的恐怖は認めつつも)自分たち人間に害を及ぼす可能性は低いため、完全に住む世界を分け、それぞれが自分達の生き方を全うする方法。ゼノスが人間を襲わない限り、人間もゼノスを襲わないという不可侵条約。これはゼノスの存在は肯定しても、受け入れはしないという玉虫色の結末だ。

しかし、本来ベル君が目指したのは、これらとは違う、いわば「新しい時代の共生」だった。それは、相手と自分との違いは大前提として受け入れ、その違いによる軋轢などを乗り越えて、文字通り「共に生きる」ことを目指した「共生」。「ボーダーレス」「ジェンダーレス」など、現在は様々な「レス」があるが、その延長線上にある視点だ。

それは、実現するならばとても素晴らしい世界なのかもしれない。しかし、現実には茨の道だ。ベル君の頭の中は、やはりお花畑である。だって、我々人類は未だ、肌の色や宗教の違いすら乗り越えていないのに、いきなり種族を乗り越えようというのだ。

さらに、昨今のコロナ事情や、野性動物による食害などを見ると、安易に種族の垣根を越えるのも危険に思う。だからこそ、我々生命体は多様性を確保し、様々な環境に適応しているという側面もある。

ただ、ダンまちの世界では、エルフやドワーフも共に生きているのだから、我々よりは進んだ未来なのかもしれない。そうであるならば、モンスターを受け入れ共に暮らす未来も、可能性は0ではないと感じる。

アニメは、空想の世界だ。何もそこでまで、世知辛くなる必要もない。ベル君にはぜひ頑張って頂き、我々人類が成し遂げられていない可能性を、示してほしいと思っている。女の子に助けられながら(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ベル君は優し過ぎるからな~。理知あるモンスターは、色々やっかいだよな。初見の視聴者を意識しない、落ち着いたスタート。

2話目 ☆4
女の戦い(笑) モンスターとしては、かなり強い部類に入るんだよな。神々の思惑だよな。

3話目 ☆4
知能と心をもったモンスター。ゼノス。

4話目 ☆4
人とモンスターの定義、存在意義。輪廻転生。ダンジョンは、地獄みたいなものなのかな?

5話目 ☆4
さて、次はバトルかな。

6話目 ☆4
やはり、こういうシンプルに熱い展開の方が良いね。

7話目 ☆5
獲物を横取りするな、は、ギリギリのラインだな。フィーネとの悲しい別れ。からの、復活呪文。賢者の面目躍如。800年の苦労が報われたというのも良いね。愚者であれ。

8話目 ☆3
まだ解決してないの? まあ、嫉妬もあるよな。神様、珍しく見せ場。やったことの責任はとらないとな。死者が(多分)出てないのが、都合よすぎるが。

9話目 ☆3
作戦中。ベルくん、女たらし(笑)

10話目 ☆


11話目 ☆4
みんな私みたいにバカじゃない。こういう、シンプルで胸熱バトルが似合う作品。じゃあ人間にこんなことができるか、という自傷行為。

12話目 ☆4
最後のバトルは流石に作画も頑張り、面白かったは面白かったが、やや、疑問も残る決着か。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

意外と深いのでは?

今回は人間とモンスターは分かり合えるのかというような話に感じた。
なんだか人種差別とかに通じるものがあるな。
どうしても壁が存在していて解消した気になっても難しい。変な横やりが必ず入ってしまう。
分かり合おうとしている段階でも水面下で差別思想は受け継がれて、差別的な事件が起きる。
Black Lives Matter運動みたいなものはいつの時代も変わらずこれからも行われるのだろうな。こんな運動しなくても分かり合える世の中になってくれたらよいのに。
ナチスの思想ですらいまだになくならない。
同じ人間同士でも分かり合えるとは言い難いのに、モンスターなんて尚更よな。元々、殺し合いしている敵なんだし。
言葉を話して分かり合えると思っても、利用しようとする奴らや神が横やりをいれて邪魔をする。利権がどうしても絡みあう。

今作はそういう過程を1クールに纏めたという見方を僕はした。
一般市民を敵に回してもゼノスを守ろうとするベルがかっこよかった。ウィーネみたいな娘がいたら守らずにはいられんね。
ヘルメスお前ふざけんなよとは言いたい。

最後のバトルは壮絶であった。ベルがまた強くなる糧になるでしょう。


OP
over and over 井口裕香
ED
Evergreen sajou no hana
OPはやっぱり井口裕香に限るね。いつもありがとうございます。
ここでも見かけたsajou no hana。自分の中で注目度が格段にアップしている。また良い楽曲をお願いします。結構、頭に残る楽曲だった。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
迷宮都市オラリオの中心に座するダンジョン--数多の怪物(モンスター)が産み落とされるこの大穴は、未だ人類が想像し得ない『未知』を無数に孕んでいる--女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルが【ヘスティア・ファミリア】を結成し、はや数ヶ月。幾人かの友を加え、彼らのファミリアは急速に成長の途を辿り、都市の注目を集めていた。突如彼らのもとに舞い込んできた『未知』--それは、異端児(ゼノス)と呼ばれる言葉を解する怪物(モンスター)だった--『未知』は混乱を誘(いざな)い、常識をも破壊し苦悩と葛藤を喚び起こす--その先にある『可能性』を覆い隠してしまうほどに……これは『未知』という暴風に抗い続ける--少年が歩み、女神が記す【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】


1. 第一話『竜の少女 -ウィーネ-』
団長であるベル・クラネルの急速な成長、【戦争遊戯】での勝利、そして団員の拡張などで迷宮都市においても存在感を増し続けている【ヘスティア・ファミリア】。ダンジョンの進攻階層も順調に伸ばし、彼らは19階層・大樹の迷宮へと至っていた。 そんなさなか、単独行動を余儀なくされたベルは、モンスターに襲われていた少女を救出する……しかし、涙を流し、怯える彼女は『モンスター』だった--

第二話『片翼 -モンスター-』
ダンジョンで怪物に襲われていた『言葉を話す』竜女の少女・ウィーネ。ベルたちは彼女を地上に連れ帰り、本拠地で匿うことに。 ダンジョンで何が起きているのか、ウィーネの様な存在は他にもいるのか……? 地上では得ようもない解答を探すため、ベルたちは、アイシャ、リューに助っ人を依頼し、再びウィーネと出会った19階層・大樹の迷宮へと赴くことに--

第三話『異端児 -ゼノス-』
街中で姿を晒し、騒動を巻き起こしてしまったウィーネを、なんとか救出したベルたち。地上でモンスターを匿うという難しさに直面する中、ギルドから【ヘスティア・ファミリア】に強制任務が課される。その内容は--ウィーネを連れ、ダンジョンの20階層へ赴くこと。ギルドの真意を計りかねるものの、従う他なく、ベルたちは再びダンジョンへと潜っていく--

第四話『遠い夢 -アコガレ-』
言葉を解するモンスター--異端児から手厚い歓待を受けるベルたち。人類とは著しく乖離した姿形をした彼らが、人類と同じように飲み、食い、騒ぐ……その異様な光景に戸惑いを隠せない。 そんな宴のさなか、ベルたちは異端児のリーダー格である蜥蜴人のリドから聞くことになる--彼らとギルドとの繋がり、今回の事態の経緯……そして、彼らの目的を--

第五話『惨劇の王者 -イケロス・ファミリア-』
異端児(ゼノス)・リドたちの元にウィーネを預けることとなり、ウィーネと離れ離れになったベルたち。その一方で、異端児たちは隠れ里を変えるため、幾つかの集団に分かれ移動を開始していた-- 蜘蛛人(アラクネ)のラーニェの一団も、ウィーネを伴い移動していたが、ディックス率いる【イケロス・ファミリア】の奸計に嵌り、次々と惨殺され、ウィーネにも、その魔の手が--

第六話『人造迷宮 -クノッソス-』
ラーニェたちの復讐のため暴走し、18階層・リヴィラの街を壊滅に追い込んだ異端児(ゼノス)たち。ウラノスの計らいで【ガネーシャ・ファミリア】を中心に組まれた討伐隊に紛れ込んだベルは、18階層の森でリドに邂逅する。事情を聞き、ウィーネ捜索の協力を申し出るが、リドはこれを拒否し離脱。ベルに追いついたリューからも地上へ戻ることを勧められるが……少年はリドを、ウィーネを捜す選択をする--

第七話『獣の夢 -ディックス・ペルディクス-』
暴走した異端児(ゼノス)たちを追い、【イケロス・ファミリア】の拠点である人造迷宮(クノッソス)に乗り込んだフェルズとベル。そこで彼らが見たものは、異端児の同士討ちを誘発する、ディックスの呪詛(カース)……更に血の呪いに囚われた男の狂気はウィーネにも伸びていき-- 同刻、18階層では上級冒険者のリューやアイシャ、そして第一級冒険者であるシャクティもが手をつけられない、最強の異端児が動き出していた--

第八話『愚者 -ベル・クラネル-』
ディックスに惑わされ、地上へと出てしまったウィーネと、彼女を追ってきたベル。彼らの前には、ウィーネをオラリオの脅威と判断した、アイズを始めとする【ロキ・ファミリア】の姿が…… 都市最強の冒険者たちを前に、ベルが選択した行動は……ウィーネを庇い彼らの前に立ちはだかることだった……ベルを援護するため、フェルズが、リドが、グロスやレイも動くが『都市最強』の壁は遥か高く立ち塞がる--

第九話『零落 -スティグマ-』
最強の異端児(ゼノス)・アステリオスの参戦、そしてフェルズの奇跡的な蘇生魔法によりウィーネは死を免れ、異端児たちも九死に一生を得ることとなる……しかし、ベルが地上に進出したモンスター討伐を阻害したという事実は消える筈もなく……ベルは、その身にオラリオ中からの非難の目と、心ない罵倒の的となってしまう。 更に悪いことに、地上へと出た異端児たちは未だダンジョンに戻ることもできず身を潜めているという情報がもたらされ--

第十話『強行突破 -インビジブル-』
異端児(ゼノス)たちを助け、人造迷宮(クノッソス)、そしてダンジョンへと返すことを決断したベルと【ヘスティア・ファミリア】。異端児たちと共に行動するフェルズと渡りをつけ、着々と準備を進めていく。一方で、それを阻止すべく動く【ロキ・ファミリア】を始めとする冒険者の面々。更にエイナが、アイシャが、リューが、ヘルメスが……そしてアイズが。それぞれの思いを胸に、異端児を巡る戦いの火蓋は今切って落とされた--

第十一話『決戦 -ウルトラソウル-』
【ロキ・ファミリア】の包囲網をかい潜り、異端児(ゼノス)たちをダンジョンへ返すという作戦が続く中、ガレスの参戦により、ウィーネがフェルズたちの一団からはぐれ、ティオナに追われる事態に陥ってしまう……ヴェルフと命も魔剣を駆使してガレスに対抗するものの……その実力差は歴然としていた-- 一方で、なんとかアイズの追跡を免れたベルは、ウィーネの身を案じ飛び出した春姫と合流し、ふたりでウィーネを捜すことに--

第十二話『英雄回帰 -アルゴノゥト-』
ゼノスたちを罠に陥れ、異端児(ゼノス)たちに「死んでくれ」と要求したヘルメス。その神意(しんい)を聞かされ、グロスを中心とした一部の異端児たちが、ヘルメスの意図するままに--地上で暴れ始める。 地上でのモンスターの暴走に大混乱に陥るオラリオ。異端児の爪が避難誘導中のエイナを引き裂かんと振り下ろされ-- そして……ダイダロス通りでは、ただ一頭の獣が、その歩みを進めていた……夢にまで見た、ただひとりの男に遭うために--

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

85.7 16 ダンジョンで仲間なアニメランキング16位
ゴブリンスレイヤー(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1043)
5022人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

小鬼の報酬

【視聴完了して改稿】*末尾に追記


RPGでは「ザコ」扱いのゴブリン専門の「凄腕」冒険者の物語。

小物のゴブリン退治専門でいながら「最強」の主人公は、しかし「主人公最強」という決まり文句で語る気にはなれない。

そもそも、活劇は、その本性上、主人公は必ず勝利しなければ成立しない。
活劇において主人公が戦闘に勝利する=最強でなければ、活劇を物語ることはできない。

ようするに、活劇に対して「主人公最強」と言い放っても、それは何も言っていないのと変わらない。

なぜ「強い」のかを説得的に設定していることが、本作の特徴と言える。
なんとなく懐かしいものをまず感じるのは、80年代のアニメファンの「設定ごっこ」の匂いのせいかもしれない。


かつてアニメファンの間では、架空のアニメの設定を作り上げて楽しむ遊びが流行っていて、有名なところでは『機動警察パトレイバー』が、ゆうきまさみ を中心とした仲間内の「設定ごっこ」から誕生したことが知られている。

そうした「ごっこ」遊びでは「パターン破り」が一つの典型になっていて、よくある展開、お約束の描写などを、殊更にひっくり繰り返すことが、ある種の定番だった。
『パトレイバー』にも数々の「パターン破り」が盛り込まれていたが、さすがに才能あるクリエイターの集団だけあって、単純な「逆張り」の受け狙いにはとどまらず、後続作品の新たな「パターン」ともなる独自性に昇華されていた。

本作の「ゴブリン専門でいながら高い等級の冒険者」は、とりあえず機械的に「パターン」の逆をゆく「設定ごっこ」の「パターン破り」を連想させる。
が、逆パターンを足場にした、それこそ、かつての「設定ごっこ」を思わせる設定の突き詰めが、単なる受け狙いの逆張りではない独自性の発揮にまで至っていて、冒険の背景としての扁平な「世界」ではなく、立体感のある「世界」として異彩を放っている。

同期に放映された、「最弱のスライムが実は最強」の能力を持っている「逆パターン」の別アニメが、「逆パターン」を補強する設定が一切みられないのと比較すると、姿勢の違いは明瞭だろう。

TVアニメとしては暴力的な描写を貫いた第1話は、そうした設定を効果的に表現していた。

RPG風の「異世界」では、冒険者は「ギルド」から受けるクエストをこなすことで経験値と金銭を受け取る。
これが「お約束」だ。
たいていの異世界ものでは、こうしたルーチンは当然の前提として、改めて説明されることはない。

しかし、こうした「異世界」の仕組みを無心に眺めると、どうなるだろう。

クエストの成功に対して支払われる「報酬」はどこからやってくるのか。
依頼と支払いの業務を行う「ギルド」、そうした各所の情報を統合して処理する事務員や拠点の維持の、その費用はどこからやってくるのか。
その「世界」の住人であれば、視聴者のように「お約束」で思考停止しているはずがない。

第1話で能天気にゴブリン退治に向かう新米冒険者パーティ、あるいは背景にたびたび登場する陽気な新米たちは、まさに自分たちの「報酬」がどこから来るのか考えてもいない半人前=ルーキーであり、視聴者の分身として作中へ導入されている。


「報酬」が支払われるなら、金銭を「提供」するものがいるはずだ。
冒険者のクエストに金銭を提供するのは、すなわちモンスターやクリーチャーによって「被害」が発生しているからだろう。
そう、金銭を拠出するのが誰であれ、「報酬」を出してまで退治を依頼するのは、報酬に匹敵するほどの「被害」が発生しているからだ。ほかに理由は考えられない。
直接に「被害」を受ける者か、被害を防ぐ義務を持つ行政官か、いずれにせよ「被害」を回避するために「報酬」の金銭を拠出する。
冒険者の苦労に対する「ご褒美」で賞金が出るわけはない。

もしもモンスターによる「被害」が、平均して年に5人の死亡、といったものであれば、規模の大きな村や町なら、そのまま放置しておくこともあり得るだろう。

放置できないほどの「被害」、「報酬」を出してまで、どうしても解決しなければならない「被害」の実態を示すために、まず第1話の描写が要請された。
ゲーム的異世界への逆張りで、安直な「逆パターン」の新奇性を狙ったわけではない。
逆に、これほどの「被害」も無いのに、お気楽な「ザコ」狩りで、どこからともなく「金銭」の支払いが発生するはずはないだろう、という批評性が込められもている。

新米冒険者の「入門」として「定番」になるほどゴブリン狩りが頻繁に依頼されるものであれば、あの「被害」が果てしなく繰り返されているということだ。
妄執にも似た、主人公ゴブリン・スレイヤーの動機と行動は、こうした設定から説得力を強力に与えられている。
この説得力のために、あの第1話はある。


いったんゲーム的・空想的な「異世界」設定に異を唱えた以上、表現の方もファンタジックな架空性から距離が生じる。
原作小説がどのような文体で綴られているか知らないが、なんとなく本作が大藪春彦ふうに感じられるのは、ゴブリンに対して徹底的に非情な主人公の動機が「復讐」で、ゴブリン狩りのテクニックがまさに「狩猟」に近似しているからのようだ。

狩猟で獲物を仕留めたいなら、獲物の生態について学ばなければならない。
行動圏や生殖生態や行動様式を知り、足跡やマーキングや糞の痕跡を追って、ねぐらや移動ルートを見切って追い詰める。

鉄砲を持てば好き放題に動物を殺しまくれるわけはない。まず銃の射程内まで獲物に接近することができないだろう。

こうしたことを学ばずに山に入っても、空手で引き上げるのが関の山だ。
剣や魔法を備えていても、むなしく返り討ちにあう冒険者パーティのように。

小説では、文体を模写するパスティーシュという技法がある。
文体と、その文体で描かれるものとの間に生じるギャップ=「異化効果」の面白さを狙う技法だが、ゲーム的「冒険」を、「狩猟」のテクニックで描く「異化効果」が、「ダークファンタジー」というよりも大藪春彦=「ハードボイルド」ふうの印象を生み出している。

こうした「パスティーシュ」の雰囲気が、「パロディ」が広く浸透していた80年代「設定ごっこ」の印象につながるのだろうか。


ハードボイルドと言えば、別作品のレビューで、ハードボイルドの本質は「社会の外部から侵入した報道カメラの視線」であると書いたことがある。
大藪春彦の小説が、一般的に了解されている「ハードボイルド」風の様式から外れているのに、なお「ハードボイルド」であると感じられるのは、大藪の小説の主人公が、例外なく社会に溶け込むことを拒絶した「異邦人」であるからだ。
日本社会に侵入した「異邦人」の視線と圧倒的な暴力にさらされることで、見慣れたはずの日本社会が異界化してゆく。

本作の主人公が大藪ヒーローを連想させて、「ハードボイルド」の雰囲気をまとうのは、彼が「人間社会」=作中の用語ではヒュームの世界から逸脱した、「外部」の異端者であるからに他ならない。
「外部」にはじき出す原動力が「復讐」への強い執着であるところも、大藪との共通項だ。

「人間」の冒険者からは軽侮されているのに、他種族の冒険者と良好な関係を結ぶ描写が、互いに「人間」社会の外にいる、主人公の「外部」性を示している。

こうしたところが強力にオッサンのツボを突いて引き付けられるのだが、大藪春彦が亡くなって20年以上、最近では作品の流通も盛んではないので、あまり共感はしてもらえないだろう。

しかし、共感はなくとも、ファンタジー「異世界」の「お約束」的な「調和」の限度を超えて振るわれる主人公の暴力こそが、視聴者を曖昧に拘束している「ゲーム的異世界」の「お約束」性を告発していることを感じ取れるはずだ。
人によって、「告発」の衝撃が暴力描写への単純な不快感だと誤解されるとしても。


主人公の「外部」性は、人間「社会」の外部であるのみならず、この「世界」自体に違和する、「世界」への告発者であるのかと予感させる。

もしも主人公が「外部」性に定義されているとしたならば、浮き彫りになるのは、平和な「世界」に「外部」から侵入するゴブリンという異物を、「内部」の主人公が退治しているという物語などではない、という構図だ。
主人公の「外部」性が敵対する対象である以上、「ゴブリン」は、この「世界」に内在する、「世界」に組み込まれた一要素である以外にありえない。
「外国」から押し寄せる外敵を「国内」の英雄が防ぎとめる、といった類型で了解することはできないだろう。


主人公の視界には、この「世界」はゴブリンによる「被害」を「内包」したものであると見えている。
だからこそ、ゴブリンを「世界」から「追放」したり、「侵入」を防ごうとするのではなく、あくまで世界「内」で殺し尽くそうとする。

そんな主人公にとって、世界のすべてはゴブリンを狩るための「手段」の相関として捉えられているようだ。
各種の「装備」のみならず、カナリヤや粉塵爆発の「知識」から、協力する「冒険者」たちまで。

孤独の印象が強い冒頭から、後半には他人と交わるようになったかのように見える展開だが、しかし、その冒頭から、主人公は他者を拒絶しているわけではく、折々にきちんと感謝や謝罪の言葉を述べる様が描かれている。

問題にするのはゴブリンを狩る「手段」としての有効性であり、有効であれば何ものでも受け入れるのであって、あらかじめ何かを排除する姿勢は最初からない。「他人」もまた同様だ。

本作のキャラクターには固有名詞=個人名が与えられていないが、こうした道具的な「手段」の相関として世界をとらえる主人公の視線を反映しているのかもしれない。

「ゴブリン狩り」という動機によって配置される道具の相関。

しかし、「世界の中のモノや人といった存在者を道具的関連の相関として了解する」とは、ハイデガーが記述したダス・マン=ふつうの人の実存そのものだ。

ようするに、いっけん非情で特異に見える主人公は、(ハイデガーが正しければ)視聴者と同じく、神なき時代の「普通の人間」なのだ。

「普通のオトコノコ」が活躍するアニメが、慎重に主人公を無能力化・無個性化することで視聴者に同化させようとする作為に比べ、「普通の人間」がここまで際立つのは、やはり背景=舞台となる「世界」の設定力が優れていることと、その「世界」の外にはじき出された「外部」性のためだろう。


{netabare}ナレーションによれば、この「世界」は、「秩序」の善神と「混沌」の悪神のせめぎあいで創造されたものだ。
せめぎあいの手段が「サイコロ」である設定が明かすのは、この「世界」が、偶然性によって「出来上がった」ものであり、何ものかの一貫した「設計思想」の下に「構築」されたものではない、ということだ。
「混沌」の神と共に「偶然性」によって創り上げられた、ということは、即ち、この「世界」では「秩序」は部分的なエラーのように点在しているだけ、ということを意味する。

つまり、世界にとって「バグ」にも似た「モンスター」を排除しさえすれば、「本来の」秩序だった美しい「世界」が復活する、という一般的なゲーム的ファンタジー異世界のエンディングは、本作の「世界」には望めない、ということだ。

モンスターもまた、聖者や勇者と同様に、「外部」から「侵入」する異物ではなく、秩序と混沌のモザイクであるこの「世界」に組み込まれた不可欠の組み石であり、恣意的に抜き取ることはできない。
最下級モンスターである「ゴブリン」による「犠牲」もまた。

戦闘の決定的な場面で、主人公が振られる「サイコロ」を幻視するように、アインシュタインの確信に反して、この「世界」の神々はサイコロを振る。
この「世界」の神々は、スカウターによって計測される能力値が大きければ自動的に勝利が「保証」されるような、定められた「秩序」を約束しない。

高等級冒険者であっても、ちょっとした加減で死を迎えるこの「世界」を、もっとも的確に象徴するものとして、本作の「ゴブリン」の設定がある。

単体であれば半素人でも撃退できるザコ。
しかし、群れとなれば一撃で消し去ることはできない。
必然的に撃ち漏らしが発生し、逆襲や逃走を防げない。
逆襲の手数が多くなれば、冒険者は対処しきれず致命傷を負う。

こうした設定によって、「最弱」のゴブリンは、状況次第で、新米が無事にクリア出来たり、ベテランが落命する予測不能の結果を導く。

無事にゴブリン狩りをクリアした新米は、しかし2回目には全滅するかもしれない。
ベテランであれば、5回は成功しても、6回目には死ぬかもしれない。
高等級冒険者でも、100回続けてクリアし続けられる保証はない。

丁半博打でサイコロの出目を永遠に当て続けることはできないように、誰であれ何時かは必ず敗れ去るであろう「ゴブリン」は、こうして「神々のサイコロ」性を象徴している。
勇者であっても敗れて不思議ではない「ドラゴン」や「魔王」では、サイコロ性は明瞭にならない。
容易に狩れつつ根絶は困難な「ゴブリン」こそが、この独特の「世界」を象徴する。

ある意味では現実世界そのものといった身もふたもない「異世界」だが、この現実に似た「世界」が、本来は反現実的な空想の産物である「異世界もの」と比べて独特の印象をもたらすのは皮肉だ。
量産化される数多の「異世界もの」が、いつの間にか制度化した「お約束」によって奔放さを失った類型と化しているのだと暴露する本作の「世界」は、やはりゴブリンを足場にしているからこそだろう。

しかし、勝利が「保証」されないということは、逆に敗北が「運命」づけられてはいない、ということでもある。
「ゴブリン」狩りの道具として「世界」の全てを活用しようと企てる主人公の姿勢は、「サイコロ」の目がどう出ようとも勝利する手段を必ず確保する意志の現れだ。

確率的にいつかは訪れる「ゴブリン」による「死」=「敗北」を絶対に回避する意志。
いわば「神々のサイコロ」=世界の仕組みを越えようとする主人公の意志は、やはり「世界」の「外部」性から生じていることは明らかであるように思う。
サイコロを振る神々の世界で、神なき時代のダス・マンに近似するのは必然なのだろう。


最終エピソードで主人公と共にゴブリンとの野戦に挑む冒険者の群れは、「狩猟」に似た「ゴブリン狩り」とは打って変わり、ファンタジー風のバトルでビジュアル的に楽しい。

多数の冒険者と協調して野戦に挑む描写は、主人公が偏屈さを捨て、他者と親和する「和解」を表現している、わけではない。
そもそも最初から、主人公は他者を拒絶などしていない。

主人公と共に冒険者たちが一つにまとまるのは、むしろ主人公の視界に映る「世界」がどのようなものであるのか、その「外部」の視線に映る「世界」の実相を冒険者たちに共有させるためであるように見える。

社会外から侵入するハードボイルド探偵の「外部」の視線が、その社会の汚れて歪んだグロテスクさを「内部」の人間たちに突きつけるように。

ハードボイルドとは、不愛想なのに時折キメ台詞を口にしたり、マッチョがタフを気取るポーズのことではない。
それらは「内部」を告発する「外部の視線」を表現するための技法であって、本質は視線の「外部」性にこそある。

「サイコロ」に振り回される無秩序を疑問視しせず「世界」を肯定する冒険者たちに、「世界」の実相を垣間見させる野戦は、冒険者たちに自覚があれば「世界」の足元を見極める視線を身に着けさせるだろう。

だが、視線の外部性は、単純に外部に立っているということではない。
否応なく「外部」の視線で見つめてしまう存在でありながら、しかし同時に「内部」に囚われて外側に立つことができない分裂と矛盾が、「ハードボイルド」を駆動する。

はじき出された「外部」の視線で「世界」を見つめつつ、「想い出」の象徴である牛飼娘によって強力に「内部」へと繋ぎ留められる主人公もまた、冒険者たちとの結びつきによって、一層「ハードボイルド」性が強化されるだろう。

同時に、野戦によって主人公の「外部」の視線を垣間見た冒険者たちの中から、いつか「ハードボイルド」な冒険者が誕生するかもしれないと想像させてくる。

それは、今日は雑兵扱いされている、新米冒険者の明日の姿かもしれない。
そう、「たまたま」身に着けた防具で命拾いした新米は、その意味を掴むことができたならば、生き残っていくことが出来るかもしれない。
ハードボイルドに。


アニメやマンガでは、「復讐」は、「虚しい」「何も生まない」と薄っぺらい説教をされることが多い。
が、「何も生まない」とは、第三者が外側から観察して、費用対効果の経済効率を測定しているに過ぎない。
今このときを「復讐」を糧に生きる主体の前に、経済効率が何の意味を持つだろう。

冒険者たちとの野戦を通過し、いつかは「冒険」したいという希望を漏らすに至った主人公は、「復讐」の先へ向けた視線を獲得したと見える。
が、それは経済効率を受け入れたからではない。

復讐を果たしたとき=「ゴブリン」を絶滅させたときに思いを馳せるのは、「世界」の象徴である不可欠の構成要素が除去されたとき=「世界」が決定的に変質したとき、初めて「世界」を肯定して受け入れることができるかもしれないという(半)自覚の芽生えだ。
裏返せば、「世界」がこのままである限り決して肯定はしない/できないという、いま現在の、冒険者たちとの距離感でもある。
と同時に、「新しい世界」に出会う「冒険」は、「世界を変質」させるだろう「ゴブリン狩り」と根底で通じているのだという無自覚の気付きを、主人公の「冒険者」への憧れの芽生えは示している。


「神に抗う」「神に反逆する」と仰々しく看板を掲げるアニメは数多い。
本作の主人公が、世界の命運よりもゴブリン退治を志向するのは、こうした「パターン」の「逆張り」に見える。

しかし、「世界を象徴して」いる「ゴブリン」の退治において、「神々のサイコロ」を拒絶する意志は、すなわち世界を創った「神に抗っ」て「反逆す」ることと等しい。
矮小な小物狩りに特化した主人公は、決して「勇者」を補完する「日常の守護者」ではなく、その突き詰めによって、「世界」の根幹と支配性に挑戦しているのだ。

たった一つの「駒」では「何も変わらないだろう」という神々の傲慢なナレーションは、主人公によって「世界」の足元が掘り崩されていったとき、その無自覚をさらけ出すことだろう。
この「駒」は、多数の冒険者はもとより、必要とあらば「勇者」をも道具に使うに違いないのだから。

狭小な個人的意思が、実は「世界を変える」ことと等しいのだと描く物語は、この設定の突き詰めによって実現している。
「報酬」を発生させる果てしのない「被害」を撲滅する、煉獄にも似た「ゴブリン狩り」の向こうに、「世界」が変質する希望が微かにほの見えるようだ。



こうした物語を追うと、やはり本作は「ダークファンタジー」ではなく「ハードボイルド」の様式で描かれていることが必然のようだ。
ダークファンタジーがあくまで暗黒の世界の「内部」で完結する物語であるのに対して、主人公の「外部」性が「世界」に対立する本作は、やはり「ハードボイルド」だろう。

本作のキャラクターは固有名詞を持たず、名前を呼び合うことはないが、主人公も例外ではない。
主人公の字名すら、ゴブリンスレイヤー=オルクボルグ=小鬼殺し、と固定してはいないのは、ハメットの『コンチネンタル・オプ』に代表されるハードボイルドの「名無しの探偵」の系譜に連なる存在である証のように思われる。

愛想がないのに女性が惹き付けられる主人公だが、本作やアニメに限らず、はぐれ者が女性にもてるのは物語の定番でもある。
ハードボイルド探偵のような、主人公を始めとする「はぐれ者」に女性が惹かれるのは、(ちょっと嫌な言い方だが)建前に反して女性が社会の中心部から排除されている現実の反映なのかもしれない。
「女子供」という言い回しに典型的なように、社会人未満として社会の中枢から遠ざけられる「周辺」性が、はぐれ者の「外部」性と親和するのだろうか。

本作では、殺される寸前で死を垣間見た、日常と冒険の境界に立つ受付、人外の種族、といった「周辺」性や「外部」性が、主人公の外部性と引き合う。
現象面だけ見て「ハーレム」というのは少し表面的に過ぎるようだし、「女性は視聴に注意」などと殊更に本作から女性視聴者を遠ざけるのは、余計なお世話というものだろう。



TV放送されるアニメであれば、放送に当たって様々に制限が付けられる。
第1話は、それでも制限の中で表現の限界を探る意気込みが感じられた。

が、8話では、TV的な制限で作品の雰囲気を損なう描写があり、少し残念な気がする。

奇跡によって蘇生した主人公が起き上がるシーンで下穿きを身に着けているが、設定やストーリーの流れからすると、ここでの主人公は全裸であったほうが自然だろうし、それで問題があるとは思えない。
一目瞭然でワザとらしく不自然な、下着をつけたビジュアルは、TV放送上の制限ではあるのだろうが、「この通り、放送に配慮しております」という宣言のようなもので、「物語への没入」が「放送の視聴」へと引き戻されて、白ける。

つまらないと言えばつまらない言いがかりだが、だからこそ、こんな下らないTV放送配慮が表面化して作品の雰囲気を損ねるのは、それこそ「つまらない」ことだと思う。




友人と呑んだ時に本作の話が出たのだが、友人の評価は低かった。

上記の感想は、「復讐」に憑かれた男が「世界」に敵対している、という視聴から生じたものだが、友人は「ゴブリンスレイヤー」とは「ゴブリンをスレイ」する「職業」名と視聴したらしい。

主人公のゴブリン狩りを「仕事」とみなせば、なるほど、「仕事」への取り組み方や向き合う姿勢、何より受益者である「消費者」の満足といった点で、まったくバランスを欠いた現実味のない「仕事」に見えるのも無理はない。

しかし「仕事」という点から読み返してみると、主人公とギルドの冒険者たちとの違和は、「復讐」としての「狩り」と、経済的な「職業」としての「冒険」の隔たりでもあるのだなと思えてくる。

異種族の冒険者との良好な関係は、彼らの「冒険」が、「好奇心」や「宗教的な修行」といった「仕事」を超えた非・経済的なものであるところに、「復讐」と引き合う根拠があるのだろう。

視点によって、同じ「世界」でも全く違う光景が見えるのだなと、ちょっと面白かった。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

途中で断念したにしとく

6話までの感想{netabare}
世界観がようワカラン。
リアルを追求してるのか放棄してるのか…どっちなん?
ゲームのパロなんてさくまあきらが散々やったし今更やられてもなぁ。
多分スポンサーは分かってて言ってるんだろうけど、これをダークファンタジーと謳ってて「?」。
今期放送されてる別作品で例えると、もし“ユリシーズ”を本格歴史小説って言われてたらモヤっとすると思うんだけど、そんな気分。
ただのゲームのパロディ作品でしょう。
TRPGにしろゲームのシステムってリアルの生活をデフォルメしたもので、それを更にデフォルメ重ねたところでリアルにはならない。
あれだ、藤田咲に初音ミクの物真似させても素の藤田咲とは全く違うものにしかならないって感じ。
だって、ねぇ。
野生動物よりも恐ろしい魔物退治を専門にしてるハズの冒険者が、鉈持ったアイヌより弱そうなんだもの。{/netabare}

総評というかなんというか{netabare}
あんま言いたくないんだよなぁ。
言ったところで「じゃあお前はどうなんだよ」「そんなこといえるくらい立派なのかよ」って言われたら返す言葉もなく言いよどむ事柄でして。
かといってそうやって黙り続けても鬱憤がたまるばかりでして。
なるべく別作品挙げたくないんだけど、共通した「アカン方向」ってのがあって…昔からあるものではあるんだろうけど、ラノベってジャンルに於いては“キノの旅”が奔りかなぁ、と思ってて。

皮肉ると皮肉った対象より偉くなった気になれる、イヤな感情ではあるけどまぁ分かる。
けどね、それが有名な逸話「お菓子を食べればいいじゃない」にしかなってないのはどうなんだろう。
もっと詳細に書くと、貧困にあえいでる人が「パンすらロクに食べられない」と言ってるのを聞いて、「パンが食べられないならお菓子を食べれば良いじゃない。こんなことにすら気付かないなんて大衆(この世界の住人)はナンてバカなんでしょう」とふんぞり返られても「いや、アンタの方がよっぽど…」としか思えない。
要はパンよりも菓子のほうが高価って前提(常識)があるにも関わらずそれを無視し、解決にすらならない解決策を持ってこられても困っちゃう。
世間知らずのバカが知った口利いて「ボクってなんて賢いんだろう」って振舞われても「なんだよコイツ」にしか思えない。
“トネガワ”でネズミ講を「なんて新しいビジネスモデルなんだ」と持て囃してた海老谷と変わらない。
厄介なのはこれはあくまで「パンよりお菓子の方が高価」っていう常識が前提で、もしこれが創作世界で「お菓子の方がパンより安い」って設定なのなら成立はするんだけど、じゃあそれは前もってハッキリと提示しておかなければならない。
この基本設定をボヤかして煙に巻いて賢いつもりになってた(と自分は感じた)のが“キノの旅”で、どうにもこの悪習が綿々と続いてる気がする、“劣等性”とかね。
ヤベーのは「前もって提示しておかなければならなかったこと」が、「説明するまでも無い常識」と「書いてる人が常識知らずで本当に知らなかった」の二者に分かれる中、後者側の人間が前者のつもりになってるのが痛々しくて。

で、話をゴブスレに持ってくると、やってることが既存ゲームに対して「お菓子を食べれば良いじゃない」って言ってるだけにしか見えない。
「そんなことは分かってるよ、ゲームだから端折ってるんだよ」としてた賢い先人に、そんな事情を知らん無能がダメ出しして勝った気になってるだけにしか見えない。
バカほど人の気遣いに気がつかない。

まず1話のレイプシーンだけど、「批判してる人はあのシーンがショッキングだったから拒絶起こしてる」みたいなこと言われるけど別にそれはどうでもいいんだ。
もしあれがダメって言う人は小池一夫の作品読もう。
残酷描写の良し悪しではなく、それをすることで他の部分に与える影響のほうが問題でして。

そうねぇ、最初のギルドの有り様からしておかしい。
ゴブリン退治…だけでなく、モンスターの被害に会ってる村が金を出してギルドに討伐依頼して、ギルドは冒険者に公募かけて名乗り上げた人が退治に向かう、と。
…?
村人からは前取りしてーの冒険者へは後払い?
え…これじゃあ「村滅んでくれたほうが・冒険者死んでくれたほうが儲かる」にならない?
汚職待ったなしだと思うのだがどういうこっちゃ?と思ってちょいと調べてみたら…えっ、作中のギルドって国営?
…??
年貢取って更に依頼料せしめるってこと?
ってか1話では「とても依頼をこなせそうもない冒険者」を村に送ってなかったっけ?
依頼こなせないどころか孕み袋として母体を提供する形になって更に悪化させてなかったっけ?
国営としたら大失態なんじゃ…なんでこんな???
もうこんなの「意図的に使えないやつを送った」って噂立ちそうなもんだが。
競合他社があったら即座にそっちに客取られて潰れるところを、国営として独占してるワケだ。
ってことで国やギルド自体が腐敗してるって話か?と思ったらそうではないっぽい。
改めて言う、

金のみで動く・金額次第で何でもやる・金こそが全て

っていう拝金主義ならそれはそれでいいんだ。
現ナマでしか受け付けないみたいだし、ギルドの隣に高利貸しや悪徳両替屋や人買い屋が当たり前のように併設されてる、それならそれでいい。
受付嬢はクソの権化で国王はアホの極み、それならそれでいいんだ。
けどその後の作中描写はそうでないらしい、むしろ優良企業(組織)みたいな扱いでもう意味が分からん(わかってるけど)。
これは他のこともほぼそうで、最初に印象付けた出来事に対し、その後の描写がそれに背く形になってて、「お前何言いたいの?(わかってるが)」って中身になってる。

あんまダラダラ長く書いてもしょうがないので(といいつつもう充分長いけど)先に言っちゃうと結局これ、なろう系の鉄則「他人に厳しく自分に甘い」の「自分に甘い」の部分をののままに、「他人に厳しい」の部分をより過激にしただけ。
自分に甘いの部分に関してはイセスマなんかと変わりない。
ああ、ここでいう自分ってのは自己投影先のゴブリンスレイヤー並びにそれを賞賛する喜び組ね。
他人ってのはMOBのこと。
わざわざ人前で部下を叱り付ける上司ってのはよく居るけど、叱り付ける部分を殴る蹴る追加しただけ。
上司そのものは社長(神様=作者)に気に入られてて何一つペナルティは無く、他人に厳しいシーンだけを見て「なんて厳しい人なんだ」と騙される人も居るだろうけど、その実「自分には甘々」ってのが透け透け。
話題の1話のレイプシーンだって所詮は他人(MOB)、もしエグさを売りにしたいならもっと主人公(作者や視聴者が投影するキャラ)と親交を深める・充分感情移入させてからやりゃあいいのにそうじゃない、温い。
それでいて他人がゴブリン被害受けたら介錯するクセに自分がやられたら処女同衾で復活だってさ。
それ以外でもやれ改造転移スクロールだの小麦粉粉塵爆発だのセメントだの、前もって先の展開を知ってるとしか思えない準備の良さ(神様に気に入られてるので)。
難局を脱する際、あくまで普段持ち歩いてる特別でもなんでもないもので特殊な使い方をすれば「機転を利かせた」になるけど、ピーキーな道具をピーキーな場面で都合よく準備できてるのはご都合主義でしかない、お前未来予知能力者かよと、アクエリオンの不動指令かよと。
TRPG語るならエンカンブランス気にしよう。
えーっとかつて緊張感やピンチ演出について書いた事がある気がするけどそれではまだ説明足りてなかったなぁ…。
ピンチっていうのは「先の展開知らないで分の悪い賭けに打って出ざるを得ない状況」であって、それこそ運を天に任せてサイコロを振る瞬間であって。
先の展開知ってる限りはどんなに怪我しようがピンチじゃない、どうせ助かるって分かってるんだから…そういう意味では「異常な用意の良さ」はマイナスにしかならない。

他にも結局ゴブリンスレーヤーは誰からも悪し様に扱われない。
イントロダクション見ても「彼は手段を選ばず、手間を惜しまずゴブリンだけを退治していく」と、あたかも他人からどんなに恨まれようがゴブリンさえ倒せればそれでいいって印象を受けるが実際はそんなことは描かれていない。
なんとかゴブリン倒せたけど村人から「殺してやる」と恨まれることはない。
道すがら村人がレイプされてて助けてくれとすがられるけど犯人がゴブリンでないので「あっしには関わりのないことです」と素通りすることもない。
(牧場襲ったのがゴブリンでなかったら見殺しにしてた、くらい言わせればいいのに)
ずっと最弱(と認識されてる)ゴブリンばかり狩る変人扱いかと思えば吟遊詩人に歌われる英雄扱い。
これに関してはひょっとしたらドンキホーテよろしく笑い者として知れ渡ってるのかな?と思ったけど、サンチョのようなツッコミ役ナシでひたすら「ゴブスレのやることは正解」になるのでまぁ気持ち悪い。
「頭おかしい人の頭おかしい行為」ではない、正解引いてるんだから。
世界はゴブスレを賞賛するための道具に過ぎない。

まぁなによりも、だ。
ルールブック読んだだけで、一人でプレイしただけで、TRPGやったことないでしょ?
ってのがモロバレで。
ここら辺なぁ…鼻にかけたくないし、ある意味TRPGやったことある人にもキツいこと言うことになってしまうんだけど、現在廃れてるのは廃れるだけの理由があるワケで。
よく知らない人が昔そんなのが流行ったって噂だけを聞いて、妙に高尚なモンだと勘違いされるのもこれまた困ったモンで…。

TRPGを食った一因(あくまで一因)として格ゲーがあるけど、“ハイスコアガール”を見てもらえれば分かりやすいけど、癇癪起こして台バンする人って当たり前のように居ました。
TRPGだってそういう人が参加することはあるワケで…それでいてゲーセンの店員のような強い強制力を持った人ってのは居ない。
じゃあそういう連中野放しにしたらどうなるの?ってのは火を見るより明らかでしょう。
またそういう人を寄せ付けないようにしたら閉鎖的にならざるを得ないし、まぁ廃れて行くばかり。
高尚な遊びとして高尚な方のみが集う高尚な場(その場合私もお断りされちゃうけど)なんてのはあり得ないワケで…なにより自分が高尚だと思い込んでる人ほど厄介で。

で、だ。
ゴブスレの内容ってさ、そんな「廃れさせた奴ら」の行動まんまソレで。
私は存在は知りつつ最近まで専門用語までは知らなかったのだけど、和マンチとか吟遊GMとか言うらしいね、詳しくはググって。
むしろそういう悪行を悪行と知らずにカッコイイものと認識してるらしく、正に自分は高尚だと勘違いしてる手合いそのもの。
(かといって排斥したところで閉鎖的なのが加速するだけではあるんだけど)
「オレって糞野郎」と思ってるならゴブスレはもっと世界から悪し様に扱われさせるっしょ。

ここら辺は本当なぁ…マトモにやってた人にもプライドはあるワケで、「どうして廃れたのか」を喧伝するには口が重たかったのかなぁ。
現在の認識ではこれが正しいTRPGになっちゃうんですかね?
ちと他の作品でも(古い人から見たら)TRPG分かってない描写があっていい加減不満爆発してめっちゃ長文書いちゃいましたが、結局は「もっと勉強してくれ」に尽きます。
イメージだけでマウント取りに語ってるっていうのが丸分かりでね…所詮他作品キャラを寄せ集めたメアリースーではこれが限界なのかも知れないけど。

長々と書いてしまったけどこれにて、長文失礼。{/netabare}

追記{netabare}
ああん、そういうことそういうこと。
ダラダラ長文なだけで全然主張が見えてこないクソ駄文だと自ら思ってるけど、それに引き換え他の方の感想がやっぱり端的で素晴らしい。

↑で「ググって」って言葉で端折ってしまったけど、“吟遊GM”の件。
実際それってどういうこと?というと、要はGMの操るキャラクターが無双して大活躍して賞賛浴びるのが最大の目的で、参加プレーヤーはその引き立て役に徹する(徹させられる)ってプレイスタイルのことです。
そんなんやろうと思えば容易な話で…だってGMはこの先何があるか知ってるんだもの、この先どんな罠があるか知ってるんだもの、この先何が必要だか知ってるんだもの、敵はどうやれば倒せるか知ってるんだもの。
GMにとって気に食わないヤツ(のキャラクター)はテキトーな理由で悲惨な目にあわせるのが可能なルールなんだもの。
例えば初見では絶対分からない罠にプレーヤーを引っ掛け、どんな罠があるか前もって知ってる(当たり前だが)GM操るキャラクターはそれを颯爽と回避し(これといった理由は無い)、「お前こんな罠も分からないの?バカなの?」といってマント取るの。
「オレ(の操るキャラ)はなんて有能なんでしょう」ってのを見せびらかすのがメインで、プレーヤーはそれのための踏み台、そういう精神に侵された奴がGMを務めるTRPG。
それが更に深化して自キャラを引き立たせるために参加プレーヤー(のキャラクター)には泥水啜れ・肥溜めで溺死しろ・ゴブリンに犯されて死ね、さもなくば賞賛しろってのを強要し出す始末…ゴブスレにはそれしか感じない。
自分はそういうのはGM接待プレイと呼んでましたが…まぁ参加はしたくないですね。
で、GM接待プレイを許容できる人はこれを面白いと言っても差し支えない。
もうそこら辺になってしまうと良い悪いの話では無く許容できるか否かなだけかと。
私は許容できない、それだけ。
ただちょっと怖いのは「え、TRPGってそういうもんでしょ?」って風潮になってるのならそれはどうなんだかなぁ…?{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

彼の何に魅かれるのか考えたとき、人間の本質が見えてくる。

2018年12月30日 記載
子供の頃って、自分は何にでもなれると言う万能感で溢れていました。
根拠の無い自信で、無謀すぎる思考に取り巻かれた世界
叶えたい夢があったなら簡単に叶える事が出来て。
信じたい理想があった時、それは確実に成就出来る。
私自身も、本気でそう思っていた節があります。

勿論、そんな事は有り得なくて、在る訳無くて。
役割が伴わなければ、存在を為せないのはサルトルの言う通り
しかし、その期間は人間として1番強い時期でもあります。
無条件に「夢」や「理想」を信じられる。
「何にでも」にはなれなくても「何か」にはなれる。
全ては叶えられなくても、真に目指したい夢には到達出来る。
全ては成し遂げられなくても、信ずるべき理想には到達出来る。
子供の「思い」と言うのは、人間が本来併せ持っている「強さ」であると、私は感じます。

無知故の強靭、無恥故の蛮勇
そんな風に信じている人を馬鹿者と吹聴する大人もいる事でしょう。
しかし、そう考える事の出来る「強き思い」は何物にも変え難い信念です。
そう考える事の出来る「強き思い」は、決して覆せない覚悟となります。
そこに到達した際の役割を全う出来るだけの「覚悟」と「信念」があれば。
「夢」や「理想」なんて、決して幻ではないのです。

そして、そんな強気さえも浮かばなくなっていた今日この頃、私は本作に出会いました。
主人公は「何にでも」にはなれず、「なりたかった何か」にもなれず、「なりたい自分」が分からなくなっていた人間でした。
だからこそ自然、彼に感情移入して物語を楽しめた次第です。
現在の自分とどこか似通った部分を垣間見て、その際に私は、人間の本質を見つけたような気がします。

本日のレビューでは、少しその事についても書き添えると致しましょう。
今回御紹介するのは、喪失を取り戻す男の話
何も無い自分に「意義」を見出した『ゴブリンスレイヤー』の物語です。




【あらすじ】
これは、ある男の物語
英雄ではなく、勇者にもなれない。
ただ、小鬼を殺すだけの男の話

全てが運と知略で繰り広げられるこの世界
そんな盤上で、1人の男は只管ゴブリンを殺す。
そこにあるのは復讐を超えた義務
そこにあるのは後悔を越えた殺戮

武勇伝や英雄譚はお呼びでない。
そんな華々しい世界は、ここにはない。
小鬼を殺し、殺し、殺し、殺し続けた血の道があるだけだ。
「お前に小鬼が殺せるのか?」
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」

これは、そんな彼が織り成す「世界」の話
英雄ではなく、勇者にもなれない。
ただ、小鬼を殺すだけの男が真に成りたかったモノを、見つけるまでの……
「世界」を超えた『世界』の話だ。




{netabare}
1年が終わりました。
艱難辛苦の厄年でした。
個人的事情は抜きにして、昨年のアニメを振り返ってみると、どこぞの細胞やら、どこぞのお兄さんやら、「働く」事をテーマの一要素としたアニメが多く出ていたと感じます。
「労働賛歌」を謳ったり、「働く事の意味」を見つめ直したり、十人十色
「娯楽は時代を反映する」
娯楽に反映される程、労働に苦しむ今の社会って危険なんだろうなと感じた1年でした。

屈指のジャパニメーション国家もとい「労働問題」に辛苦する国、日本
これまで培ってきた産物から社会問題へ言及するのはよくある事
ディズニーやチェコアニメーションなんて観るとよく分かります。
ただ、それはそれとして、昨今の「あからさま」なのは嫌いじゃねえけど観たくねえと思ってしまうのです。
「働く」と名の付いた作品や、明らかに働く事をテーマとしている「勤務地」が舞台のアニメ
「辛い事もあるけど働くのって良いよね!!」みたいなポジティブメッセージを随所に感じてしょうがありませんでした。
そんな短絡的思考で容易に割り切れる問題じゃねえよ。
そう考えた結果、過労死する惨状がこの世界にはあるんだよ。
こういう「前向き」に感化されたら、自分の思考自体がよからぬ方向へマインドコントロールされてしまう。
労働嫌いな私は上記の要素も相俟って、そういった作品は観る事こそあれどあまり嵌れない始末でした。

そして、私のそんな心境は『ゴブリンスレイヤー』において、正に熟考を発揮します。
しかし、それは私のお気に入りの形で。
暗喩的且つ的確なメッセージで以って。
不快にならない程度に、上手く描かれていました。
そう、本作はそんな適度のバランスに保たれた世界で、「働く」と言う事を自然に考えさせてくれる作品なのです。
正確に言えば「労働」を基点とした「人生観」について、と言う所でしょうか。
「働く」事によって「人生」をどのように謳歌するか。
自然に考えさせてくれる描写が非常に多かったと言えましょう。

その大部分はゴブリンスレイヤーと言う人間から。
彼と言う「冒険者」に魅かれた結果、生み出された産物でした。
冒険者としての職業が成立する世界
主人公のスタンスは自分の現在と似通った箇所が多かったです。
「はたらくぞ はたらくぞ 毎日毎日戦場」の世界
誰もが向上心に溢れ、ドラゴンやらオーガやら悪魔やらロックイーターやらを倒して上へ上へと伸し上がろうとする世界
その中で、黙々と最弱モンスターであるゴブリンのみを狩り続ける彼、ゴブリンスレイヤー
成し遂げられるのは小さき事だけ、社会の風潮に溶け込めない逸脱者の自分と重なりました。
この先、ゴブリンを殺せなくなる日が、働けなくなる時がやって来る事に困惑を覚える彼、ゴブリンスレイヤー
「未来」「将来」と言う言葉がずっと迫っている、先なんてさっぱり分からない日々を送っている現状と重なりました。
結局、「先の事」なんてちっとも分からなくて、目の前の事を精一杯やるしか無いんです。
今を生きていくだけで精一杯、生きているだけで丸儲け。
そう考えていく事でしか、自らを保ち続けられない自分を、私は彼から見出しました。
弱き人間の本質を、彼を観ていた自分に見つけたのです。

そしてだからこそ、小鬼の「恐怖」を身を以って痛感しているゴブリンスレイヤーが、社会の「部外者」である彼だけが、その対処の為に彼等だけを狩り続けると言う姿勢に、私は痺れてしまいました。
あくまで自身のスタンスを貫き続け、その結果、他者からどのような目で見られ、蔑まれ、怯えられ、馬鹿にされようとも、その意思を曲げません。
そして、そんな自らの抱いてきた信念が、行動が、少しずつ実を結んでいきます。
偶々助けた女神官から、彼の逸話を聞いて集まった妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶に広がり、剣の乙女との邂逅を経て、最後にはギルド全員と意思の共有をするに至りました。
彼が培ってきた努力の体現には、感極まるより他に無いでしょう。
そして、その過程の変遷が彼の行動をずっと見守り、信じ続けてきた牛飼娘をも救ってしまいます。
牧場と言う、ゴブリンスレイヤーと牛飼娘の「帰る場所」
その「聖域」が元の形を維持し続けられた事で、そこからまた「冒険者」として旅立つ事が出来るのです。
この構成が、もう堪らなく素晴らしかった。
強き人間の本質を、彼女を観ていた彼に見つけたのです。

それは確かに、無駄じゃあなかったんです。
彼がこれまでゴブリンを殺し続けてきた過程は、決して無かった事にはならなかったのです。
目の前の事を精一杯やってきた、現在のみを見据えて生きてきたゴブリンスレイヤーの5年間は、決して無駄ではなかったのです。
私の胸はどうしようもない幸福で胸が張り裂けそうになった次第
そして、辿って来たこれまでの日々は、彼に1つの夢を呼び起こさせます。
子供の頃から、なりたかったもの
自分が叶えたくても、叶えられなかったもの
今でも、まだ叶えたとは思えていないもの

「冒険者」

自覚した彼は「死ぬまで生きていく」人生の中、追い続けるでしょう。
人間の「強さ」を取り戻した彼は、自らの道程を求め続けるでしょう。
「冒険者」になると言う「夢」を。
「冒険者」として生きたいと言う「理想」を。
「部外者」から「冒険者」へと変化した彼の「物語」は今、始まるのでした。
-----------------------------------------
まるで、偉大な物語の中にでも迷い込んだような気分です。
闇や危険が一杯に詰まっていて、その結末を知りたいとは思いません。
幸せに終わる確信がないから。

こんな酷い事ばかり起きた後で、どうやって世界を元通りに戻せるんでしょう?

でも、夜の後で必ず朝が来るように、どんな暗い闇も永遠に続く事はないんです。
新しい日はやって来ます。
太陽は、前にも増して明るく輝くでしょう。

それこそが、人の心に残る偉大な物語です。
子供の時読んで理由が分からなくても。

今ならフロド様、なぜ心に残ったのかよく分かります。
登場人物達は重荷を捨て、引き返す機会はあったのに帰らなかった。
信念を持って道を歩き続けたんです。

(フロド:その信念って何だい?)

この世には、命を懸けて戦うに足る、素晴らしいものがあるんです。

『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』サムワイズ・ギャムジーの言葉より抜粋
-----------------------------------------


振り返ってみると、この『ゴブリンスレイヤー』と言う作品は、全てを喪った者の「再生」を描いた作品だったと感じます。
自分にとっての世界が崩れた時、人は別の何かにまた「世界」を見出します。
彼にとっては、それがゴブリンであり、スレイであり、ゴブリンスレイでした。
「姉」と「過去」に囚われた彼が、「世界」を小鬼殺しと言う殺戮に見出すのも必然と言えましょう。
しかし、その「世界」自体がそもそもにして狂っていた時、脱却する事は容易くありません。
何故なら、そこに彼は生きているから。
そこが、彼にとっての「世界」だから。
世界とは、良くも悪くも、人間にとっての生きる指針なのです。
それは、現実でも盤上でも変わらないでしょう。

しかし、その囚われた「世界」の中でそれを超える『世界』に出会えたなら……
その『世界』の数々が「世界」を生きる彼自身の「再生」を生み出したなら……
彼の「世界」が『世界』に取って代わる日も近いはず。

『世界』
それは、冒険者になると言う「夢」
それは、ゴブリンに捉われない愛すべき「仲間達」との日々
それは、自分の事を信じて待っていてくれる「大切な存在」
それはきっと、彼自身が元来望み、信じ、願っていたモノ
彼がずっと、子供の頃から求めていた「強き思い」なのです。


「行ってきます」
「ただいま」
上記の言葉は、そんな彼にとって、非常に重くて尊い挨拶
「冒険者」として旅立ち、「大切な者」の元へ帰る為の応酬として、非常に重くて尊い挨拶
だから、私は願います。
この『世界』を繋ぐ架け橋が、いつまでも彼の元で生き続ける事を。
この『世界』に満ちている、優しき希望が彼の中に芽生え出る事を。
心の底から、願うのです。
願うより他に無い、視聴後の私に満ちた感傷でした。
-----------------------------------------
Let out your strength from within, from within
力を注げよ 心の底から 心の底から

Then you will begin to appreciate the hope
ならば君は この優しい世界に満ちる希望に

In this graceful world
感謝し始めるのでしょう
-----------------------------------------
Let out your cries from within, from within
叫びを放て 心の底から 心の底から

Remember who you used to be
昔の自分を思い出して

Everyday can be your new beginning
どんな日も 君の新しい始まりになるのでしょう

Mili「Within」歌詞の一節より抜粋
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https://www.youtube.com/watch?v=3UJ_mERvw3A




P.S.
2018年も様々な方面で魅力的なヒロインが多く登場しました。
そして、本作で私は本年度No.1のヒロインを見つけられた次第です。
それは、ゴブリンスレイヤーの幼馴染、牛飼娘
誤解されやすい彼の思いをきちんと汲み取ろうと行動し、読み取っています。
彼と真摯に向き合って、語り合って、受け止めています。
そして、その上で、ありのままの彼を理解しようとしています。
それらの努力が功を奏したからこそ、お互いが相手を「大切」であると言う想いを惜しみ無く披露出来ているのです。
素晴らしき最高のヒロイン、及び主人公との強い関係性でした。
彼女はずっと彼を信じていられる。
彼女は彼にとっての『世界』となれる。
彼にとっての、新しい『世界』になれる。
最終話を観て確信した、生涯忘れられない少女だと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

65.6 17 ダンジョンで仲間なアニメランキング17位
たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (321)
1232人が棚に入れました
都会から遠く遠く離れた村で暮らす少年・ロイド。軍人になる夢を抱く彼は何を隠そう「村で一番弱い男」。そんな彼が軍人を目指すことに周囲の村人は大反対。けれどもロイドの決意は固く、王都へと旅立っていきました。しかし、彼を含む村の人々はある重大な事実を知らなかったのです。自分たちがかつて世界を救った英雄の末裔で、全員が人間離れした力を持っていること。そして「村で一番弱い」ロイドも一般的には常識外れに強いことを……。身体能力バツグン! 古代魔法も完璧! 挙句の果てには家事もおまかせ! 己の強さを勘違いした村人による無自覚最強ファンタジー、ここに開幕です!

声優・キャラクター
花守ゆみり、茅野愛衣、日岡なつみ、朝日奈丸佳、津田美波、伊藤美来、山下誠一郎、斉藤壮馬、日野聡、M・A・O
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

腫れ物扱い

2話までの感想{netabare}
原作未読、前情報一切ナシで視聴。
タイトルから「ドラクエ6の下ライフコッドへのツッコミからアイデア得た作品かな?」と思ったらあながち間違ってもない模様。
1話で軍への試験に落ちるって、ねぇ?
じゃあ2話で馬を捕まえる展開が来たらどうしようw、と思ったがさすがにそこまであからさまじゃなくてひと安心。
…安心なのか?
いやむしろヒヤヒヤですな。

多くの方が指摘されてる通りの「無自覚最強系」で、いつ「オレまた何かやっちゃいました?」が炸裂するか分かったモンじゃない。
が、今のところ「そこ=イラっと来させるライン」はギリギリのところで堪えてて踏み越えてはいない、あくまで私にとってはね。
慇懃無礼に感じる部分は無きにしもあらずだけど、一線を越えずにいられるのは…ヒロインのセレンの扱いがデカいのか?
鼻につくなろう系の多くはヒロインが「どう可愛いでしょ?キレイでしょ?」って部分しか見せない都合の良い人形(人によってはトロフィーと呼んでますね)状態で、それに比べるとこっちは性格に難アリの模様。
まぁ“オバロ”のアルベドや“慎重勇者”のリスタルテやアデネラみたいなもんではあるのだけど、ヒロインのみっともない側面を見せてくれるのは私には効く。
セレンの病みっぷり次第では結構面白くなる…かも?
但し、いつイラっとくるラインを超えてしまうかは分からないのでヒヤヒヤしながら見続けることにはなりそう。


ところで舞台の国名がアザミ王国?ティッスルじゃなくて?モデルはスコットランドなのか?
しかも行方不明中の王女の名前がマリアアザミ(実在する植物の名前)だと?なんて安直な…だったら通称ベルト姫のセレンもベルトーチカとかの名前にした方が良かった気が。{/netabare}

3話感想{netabare}
良いことか悪いことか分からない、とりあえず1話から感じてた違和感があるのだけど、3話でそれがより顕著になったかな?
マリーがマリアだと明かされたが、んん?付き人ナシの単身で隠密行動してたの?
クロムもそう、「繋ぎ」とか居ないの?
まぁそれを言ったらいくら弱小貴族だとはいえセレンやアランにも付き人が居ないのがなんか変。
なによりリホがたった一人で「問題のある傭兵」として国からマークされてたの?
ならず者集団のリーダーだと思ったのだが、姐さんと呼んで付き従う腹心の一人も居なくて…あっれー?
要はそれぞれの集団というか勢力が、擬人化されていちキャラクターにされてるような違和感。
とはいえ、いちいち構成員を出したところでキャラが無駄に多くなるだけだし、話を理解しやすい様に簡略化したんだと思うと悪いとも言いにくい。
“神達に拾われた男”で誰がナンだか分からないギルドメンバーがゾロゾロ登場したことがあったが、あんなことをやられても困るっちゃあ困る。
う~ん、どうなんだろ、今後解消されるのかな?

判断に悩むのは3話祭りシーンの村長もそう。
ロイドとねんごろな関係を狙ってるみたいだが、だったらわざわざ出先ではなく村に居た頃にいくらでもチャンスがあったのでは?
つまり村では監視が居て到底無理だったとか、何か尤もな理由がありそうな気がするが…ちゃんと考えてある?
その…原作は知らんがシリ構が赤尾でこなのでちょっと怖いんよね、二回母とアサプラは私の中では前科になってるので。

でもって中身の感想。
今回ロイドは殆ど蚊帳の外でした。
人間同士の諍いには不干渉だったけど魔王が係わってるということで次回参入してくるのかね?ってことでそれの前振り回。
次回でこの作品の評価が決まる…かも?{/netabare}

4話感想{netabare}
あーそっち行っちゃったかー、想定通りではあるんだけど悪い方向へ行っちゃいました。
ロイドが自分の強さに無自覚&周囲が教えてくれないのは、人間同士の諍いに関与させないためという建前があったからなのに、その対象外の出来事に至っても周囲は相変わらず教えてくれない。
ま、まぁ他の理由が今後明かされるかも知れないのでまだ視聴は切らないけど、せめて「ひょっとしてボクって普通の人と違う?」と僅かにでも疑う描写は欲しかったような…。
もっと欲を言えばアランが死んでたら私好みの展開だった。
どうにも赤尾でこ繋がりの“二回母”と同じ匂い…他には友人と意気投合した“すのはら荘~”の件が頭をよぎる。
どんなに管理人“以外”の連中でイイ感じに話が盛り上がっても、最後管理人が全部踏み潰して更地にしちゃう感じ、あれと同じ方向性なのかなぁ?

期待したセレンの暴走っぷりもいま一つ、これは比較する相手(慎重勇者)が悪い?これも今後次第か。
どっちかというと村長の方がはっちゃけてる。
あと軍軍言ってたがなんかピンと来ない、そこは騎士にでもした方がシックリ来るような…ってそうすると今度は、いくら変わり果てたとはいえ忠誠を誓うべき王を見間違えるのに疑問生まれちゃうか?
ってか今回の一件で戦争は回避できたの?{/netabare}

5話感想{netabare}
慇懃無礼と腫れ物扱いについて、4話までの感想では書き足りてなかったので以降の感想に織り込みながら書いてけばいいやと思ったら…それどころじゃなかった。
5話、なんだこりゃあ!?
あらすじをただなぞっただけ、溜めも無ければイキも無い。
キャラが生きてなければスタッフも息してなさそう。
なんでこんな作りに?と思ってこの回の脚本を調べてみたら普通に仕事できる人みたい、じゃあ演出になるのか?この退屈な流れは。
ってか作画も結構アレになってて現場大変なのか?

ところで新キャラのフィロ、こういう役どころって銀髪ジト目ロリがやるもんじゃないか?
長身でヌボっとした系は…RODの次女みたいなのは、異性にデレるんじゃなくて小動物にデレる方が相応しい気ががが。{/netabare}

6話感想{netabare}
「ロイドは自分が超強いことに気付いてない」って設定である以上、「なんで周囲は教えてあげないの?」という疑問がどうしても付きまとう。
教えてやらないその振る舞いからはロイドを腫れ物扱いしてる、もしくはいじめか?とさえ思えてきてしまうので、それを回避するために更なる設定が必要になる。
「ロイドが超強いことは知ってるけど、ロイドに自覚が無いことには気付いてない」
要はボケにボケを重ねるボケ倒しで、ツッコミ役が居ないとどうにも落ち着かない私にはちょっと厳しいかも。
一応「ロイドが自覚してないことに気付いてるけど教えてやれない理由があるっぽい」には村長とマリアが居るが、村長はまだしもマリアはむしろ自覚の無いことを利用してる様に見えちゃうのがこれまた…。

更には主人公が強いことに気付いてるキャラと気付いてないキャラが居て、こいつら同士で情報交換・意思疎通をしない。
(例:6話でいえば大会でロイドと戦うことになったレナにフィロは忠告しない)
学園長がロイドの強さを見抜けなかったのも不思議だけど、ロイドを含めキャラ同士で情報交換・意思疎通をしないこの状況は、心に壁があるというか溝があるというか…キャラ同士が冷え切った関係でコメディ作品なのにあんまり愉快な世界に見えない。
そこで、恋に盲目でキの字に足を踏み入れてるベルト姫が「そんなん知ったことか」と空気を読まずにブチ抜くことを期待してしまうワケで…早い段階でセレンに期待したのはそういうこともあったのかな?と我ながら納得。
無いのかなぁ、そういう展開。

ってかさ、ロイドの性格ってブラック企業の社長に見られる例としてよく上げられるやつじゃん。
当人は確かに能力高いけど部下も同じくらい働けると思って「え、これくらい簡単にできるでしょ」とオーバーワークを課してしまうやつ。
良い悪いは別にして、前世でツライツライ仕事に追われたので転生先で幸せを掴もう、みたいな転生作品が最近多い中、それを支持する人はこれ(ロイドが無自覚)はどう映ってるんだろう?{/netabare}

7話感想{netabare}
近々文化遺産登録予定の檜林を隠れ蓑にトレント絡みでのタクラミが行われてるみたいで、それを探ってる連中同士で疑い合ってる中にロイドがポンと放り込まれる…って話。
なのだけど、何かおかしい。
ってことで2回見ちゃったよw
後半アランと入れ替わったロイドが「ここで起きてる事件を止めたい」とセレンとリホに伝えるのだが、「いつの間にトレント絡みの陰謀が行われてるのをロイド達は気付いたんだ?」というのが初見では不思議でした。
が、ここで言った「事件」ってのはアランが風呂でノボせたことを指してる?トレントについてはまだ気付いてない??と2回目で思ったり。
合ってるのかどうかは知らない。
もし合ってるのなら、アランがノボせたのを事件扱いしてる描写が足りない気が…。

2回見ても変だと感じたのが変わらなかった部分としては、長年ベルトで素顔を曝す事のできなかった娘の呪いが解かれたにしては、セレンの親のリアクションが薄い。
そう見せかけて実は…って展開が今後あるかも知れないのでそこはいいとして、セレンとアランは見知った間柄なのに親は把握してなかったのか?
また、ロイドがアランの身代わりになるのはスレオニンが承知ならOKだろうけど、客だったリホが従業員に扮するのはコバ的にはOKなのか?
これに関しても次回以降で明かされるのかなぁ?

それはそうと檜林が二次林であることを語るのなら、普通に炭焼き小屋でもあって遺産登録で取り壊されて~って方のが分かり易かったのでは?
人の生活に利用されてたのに遺産登録されると立ち入りができなくなる、ってのがミソだろうに…まぁいっか。{/netabare}

8話感想{netabare}
この回、不自然に感じた点は大雑把に3つ。

1:「アランがのぼせたこと」と「昏睡事件」はイコールだったの?
2:檜林を文化遺産登録しようとしてた勢力は?
3:秘書が正体現してキキョウを襲おうとした時ロイドが割って入れたのは、放り投げられた村長を探しに林に入ったから。
じゃあ村長見つけられてないのにホテルに戻ってきたのはなんで?

1については、前回のうちに「風呂に入ってるアランの背後から陰が迫って「誰だ」と振り向いたところでブラックアウト」みたいな3秒もかからんシーンを入れなかったのがいけなかった気がする。
要は私の感覚ではアランは一人で勝手に風呂でノボせただけにしか見えなく(ってかトレントにやられたなら三日味晩昏睡するらしいがアランは当日に起きてないか?)、そこに朴念仁であるはずのロイドが事件性を見出したのが不自然に映る。
「事件を探るためにデートのフリをして周囲を見回ろう」という目的から8話序盤に繋がってるワケで、発端が曖昧なのはどうなんだろう。
発端が曖昧なら〆も曖昧、原作はどうか知らんがアニメスタッフの怠慢のような…。

2は秘書が一人で出来る規模を超えてる気がするが…目一杯好意的解釈をすればショウマが裏で手を回してた?
…と考えられる、が、最後に村長が関係者以外の記憶を消しただと!?
えっ、証拠隠滅?ってか「関係者」ってどの範囲まで?
と思ったら、ひょっとしてアニメに登場した連中は全員関係者(=記憶消去の対象外)で、実際はホテルには他にも客が沢山居たってことだったりして?
もしそうだとしたら背景にモブを描く手間を省いたアニメスタッフの怠慢のような…。

3は、当初は村長を探しに林に入ったがそこで雑草掃除(前回からの話を継承してるなら枝打ちor下草刈りと言って欲しかった)へと目的が変更した、というのはまだ分かる。
けどそうなら騒動が終わったあと「そういえば村長は?」と誰か突っ込めよと。
視聴者の疑問に答えるかのように騒動終了直後村長がショウマに囚われてたシーンに移るが、そうじゃなくてキャラが疑問に思えよと。
村長が放置されてることに疑問を抱くんじゃなくて、村長が放置されてることにキャラが誰も疑問に思わないのが疑問なんだ、この違いスタッフ分かってるのかな。
しかもアニメはご丁寧に夕方→日暮れと時間経過を表現してて、長い時間村長は放置されてたと印象づけてくれてる、なんでそんな演出を?


個人的な見所、というか心の拠り所になってるセレンのハジケっぷりも…悪くはないのだけどまだ足りないかなぁ。
内容というより見せ方(演出)になるので文章で上手く表現できないけど、もっと過剰演出していいと思う。

原作未読なので推測にしかならないけど、ひょっとしておかしいのはアニメだけなのでは?と疑い始めてます。
「6話感想」で触れた通りキャラ達がロクにほうれんそうをしないで勝手に行動する、動機や目的がバラバラなのだけど、それをマトモに把握しないまんまアニメ作ってないか?
また、アニメ化に際し内容が詰め詰めってのは強く感じる。
今回のエピだったらホテル支配人のコバが居る必要があったのかどうか謎(誰が誰の親父だか混乱を来すだけ)だし、前の話を振り返るのなら聖剣を手に入れる描写なんてかなり酷いと思う。
再登場するとは思うけど5話で登場したミコナ(マリーにホの字らしいヤンデレレズ)も現段階ではスゲー投げっ放し。
ただねぇ、これはねぇ…7&8話のエピソードをもっと話数かけられてもダルいというのも分かるし、“通常攻撃が全体攻撃で~”はそれで失敗したと反省しているとも取れる(あっちは「え、そのエピソードまだ続くの?」というのをダラダラ続けられた)。
問題は原作からの場面のチョイスが良くないって話で…と考えると原作はマトモなのでは?と思い始めてしまったり。
わぁい、この感覚って“アサシンズプライド”と同じだw
そして、無いとは思うけど万が一、原作を売るためにアニメはワザとヘボくしてるのだとしたら…赤尾でこって才能ある?
いやまさかそんな、まさかなぁ…。

因みにセレンを親父が突き飛ばせたのはベルトのオートガード機能は悪意の無いものには反応しないから(6話参照)と解釈して私は違和感は覚えなかった。
魔王の苗といわれるトレントの苗木をモンスター研究所から奪った犯人はフツーにショウマだと思っていいのかなぁ?もうひと工夫あると良さそうなのだが…。{/netabare}

11話までの感想{netabare}
ごちゃごちゃと細かいことは置いといて一言。
ベルト姫のハジケっぷりが無いなら見るトコ無くない?
あ、あれー?{/netabare}

12話感想{netabare}
まぁこうなっちゃうよね…ロイドが世間知らずな設定のせいでゴーレムがロイドに対して強いのか弱いのかワカランw
一旦追い詰められて「やっぱり弱いボクじゃモンスターには…」と挫けそうになるが、なんかおかしくない?
ロイドが手出しできなかったのは取り込んだミコナを盾にされたせいであって強い弱いは関係ない。
それこそ「こんなヤツデコピンで粉砕できるのに人質を取るなんて卑怯だぞ」でもいいワケで…う~ん?
で、そんな程度にしか思えないことに悲壮感漂うBGM増し増しでピンチ演出するもんだから、どうにも空回り感が…。

とはいえ、原作未読だけどひょっとして、原作ではサラっと流してる部分をアニメでは殊更大げさに仕立ててるってことは、無い?
ベルト姫の封印中ヴリトラへの言葉責めもそう、原作だと一コマで終わってるモノなのでは?
なぁんかそんな感じがする。
また、逆のパターンとしてはミコナをマリーのパンツで誘って逃がした後は、リホ「実は私のなんだけどね」ミコナ「ぎゃふん」までが一連のお約束じゃない?
前回の話を踏襲するならエンディングの1カットで済まさないでそんなシーンを入れるのが妥当のような?
これはミコナ初登場回もそうだったなぁ、予め登場させとくにしても印象が薄いというか。
ってことでアニメは場面チョイスのヘンテコさを感じる、12話だけに限らず全体を通してそう。
原作未読なので想像ですけどね、ホントウデス。
まぁ原作のどこまでをアニメ範囲にして、何をクライマックスに設定するかって難しいんだろうけどさ…シリ構を同じ人が手がけた“アサプラ”はそれで変なことになってたし。

で、最後は自殺志望者とショウマがユーグを連れて逃走でエンド、まぁこんなもんだよなぁ。
ところでユーグって名前、同期放送の“エクスアーム”と同様ユグドラシルから来てるのかな?と思ったが、ひょっとしてユーグレナ(ミドリムシ)?
なんか妙に農業押ししてるし…うん、そっち方向への突っ込みは止めとこう。{/netabare}

総評{netabare}
主人公ロイドが無自覚系俺TUEEで、ロイドの無自覚っぷりもさることながら周囲が教えてあげないのが最後まで違和感強かった。
ロイドは「憧れの軍人」になりたがっていて、だけどコンロン村出身者が人間界へ軍事介入が許されるのは魔王絡みという特別な時のみで、ロイドはそれを知らない。
これ、不幸じゃない?
自分はただの人間じゃないことを知り、軍人にもなれない(魔王が暴れてくれるなら別だが)と分かった時、挫折するんじゃないの?と。
…。
だから周囲はお前只者じゃねーぞと教えてあげないのか?地獄への道は善意で舗装されてるってヤツ?
更に物語は「ロイドが活躍できる舞台を用意してやろう」といういわば忖度した黒幕を登場させる、させてくれる。
けど結局はこれも問題を先送りしてるだけ。
アニメ最後「憧れの軍人目指して頑張るぞー」で終わったが応援する気にはなれない、早めに諦めたほうがいいぞという気持ちの方が先に立つ。
士官学校と言ってるし、もしロイドがこのまま軍人になろうものなら指揮下に置かれた兵士は無駄死にすること必至。
人間離れした戦闘力の自分を基準に「あんなヤツなら楽勝で倒せるだろう」とただの人間に無茶な戦闘仕向けそう、アカンでしょそれはー。
なのでいつかは全てを知る時が来るハズで、その時「よくもワシを騙しおったなー」と闇落ちする展開が来てもおかしくない…もし原作がそっち方向へ進んでるなら面白そうではあるが、多分違うでしょ?

と、全体的にアレだった中、ベルト姫だけは良かった、それでなんとか持ち堪えた作品。
“このすば”のアクアや“慎重勇者”のリスタルテに近いものを感じる。
良い意味で頭がおかしいので「教えてあげない」も知能が働かないんだろうということで違和感が無い。
とはいえそんなベルト姫もハジケっぷりはイマイチ弱く前出の2名に比べると下位互換にしか過ぎず、ハジケの源である「暴れるベルト」も9話で封印。
ベルト姫に限らず、主人公のキの字っぷり(マイナス)を補えるポテンシャルを持ったキャラは他にも登場…してた気がするけどそれらもどうにも弱かった。


原作未読だけどアニメは場面のチョイスが変な感じがして、ひょっとしたら原作は面白いのかも?と予感させる出来ではあった。
別の言い方をすればアニメが台無しにしてる感。
シリーズ構成を同じ人が手がけた“アサシンズプライド”が時系列入れ替えをして妙なことになってたのをどうしても思い出してしまう。
シリ構の責任かどうか知らんけどね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

略称「ラスダン」があって本当に良かった…完走してもタイトルが覚えられた気がしないので…^^;

この作品の原作は未読です。
事前情報無しで第1話の視聴を始めたのですが、第1話目で「あれっ?」と思うことがありました。
「イーストエンドの魔女」を演じているのは、かやのんだと直ぐに分かりましたが、主人公であるロイド・ベラドンナ役…
台詞を聞いていると言葉尻に聞きなれた感じ…
もしかして…と思いエンドテロップを見て確信に変わりました。
そう、ロイド役を演じているのはゆみりんだったんです。

ゆみりん、かやのんコンビは、今期「裏世界ピクニック」にもメインキャストとして出演されています。
しかも、この作品と「裏世界ピクニック」は同日放送…
同じ日にゆみりん、かやのんボイスを2作品で堪能できるなんて珍しいことなのではないでしょうか。
少なくても最近はお目にかかれていないと思います。
まぁ、私の記憶なので当てにはなりませんけれど…^^;
でも、これで一気に視聴意欲が上がったのは言うまでもありません。


都会から遠く遠く離れた村で暮らす少年・ロイド。
軍人になる夢を抱く彼は何を隠そう「村で一番弱い男」。

そんな彼が軍人を目指すことに周囲の村人は大反対。
けれどもロイドの決意は固く、王都へと旅立っていきました。
しかし、彼を含む村の人々はある重大な事実を知らなかったのです。

自分たちがかつて世界を救った英雄の末裔で、全員が人間離れした力を持っていること。
そして「村で一番弱い」ロイドも一般的には常識外れに強いことを……。

身体能力バツグン!
古代魔法も完璧!
挙句の果てには家事もおまかせ!

己の強さを勘違いした村人による
無自覚最強ファンタジー、ここに開幕です!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して思ったこと…
一歩間違えば、埋もれかねない作品だと思いました。
主人公が最強の作品は、この世に溢れるほど潤沢…というより既に飽和しています。
主人公が無自覚なのは物語の幹にはなり得ない、ということを踏まえると設定に難があるとしか言いようがありません。

ですが、ロイド役にゆみりんを起用したことで、設定の難を逃れることができたのではないでしょうか。
ロイドの強いことを鼻にかけないところや控えめな性格だって、ややもすると嫌みに取れてしまいますが、これらのマイナス要素をゆみりんが全て払拭してくれたような気がします。

加えて物語を見進めると、津田美波さん、ハルカスにみっくなど錚々たる声優さんが出演されるので、これも楽しみの一つだったり…

アニメーション制作会社はライデンフィルムさん。
なんとライデンフィルムさんは今期のアニメを4本も制作されているんです。
それだけの制作規模を管理するのも大変だと思うんですけど…
因みに対象4本の作品は以下の通りです。

・たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語
・はたらく細胞BLACK
・オルタンシア・サーガ
・裏世界ピクニック

一方、物語の方ですがロイドが終始モテまくりです。
モテるのは女性にだけではありません。
男性にも熱心なファンが出来ちゃう始末…
まぁ、全般的にシリアスな感じではないので割とサラッと視聴できますし、ロイドがゆみりん役ということも相まって羨ましいという気持ちにはならなかったかな^^;
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、山崎はるかさんの「たとえばそれは勇気の魔法」
エンディングテーマは、Luce Twinkle Wink☆さんの「I'mpossible?」

1クール全12話の物語でした。
ゆみりん、かやのんの活躍もあり、最後まで楽しませて貰いました。
唯一気になったのはタイトル、サブタイトル共に長くて覚える気がしなかったことです。
これは作者の趣味なんでしょうか^^;

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

作品の外側(タイトルや設定)で勝負するの、もうやめません?

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
ちょっと変わったタイトルですが、中身はチートが無自覚に無双しまくる話です。

以上です(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴断念(8話まで)】
{netabare}
例えるならば、欽ちゃんの仮装大賞。

アイディア1発勝負の素人芸。衣装も演技力も、当然、プロの領域には届かない。

あの番組は、1分くらいの芸を連続して見られるからまだ面白いが、流石に20分以上、数話にまたがって観るのはキツイ。

「ラストダンジョンの手前に住む村人は、普段からレベルの高いモンスターと戦っているはずだから、序盤の街の勇者より強い」というアイディアからの、「自信のない無自覚なチート」という主人公の設定はそこそこ面白い。

が、結局はただ、チートが無双するだけの話。

私は別に、異世界転生だろうがチートだろうがハーレムだろうが、それだけで作品を否定しません。

そこに、内側(キャラクターの魅力やシナリオの面白さ、会話やギャグのセンス等)の魅力が伴えば、全く問題ない。それで楽しい作品も、たくさんある。

ところが本作は、まずギャグがつまらない。会話にセンスを感じない。作画がひどい。ストーリーに見処がなく、軽い。

これら、「ダメ要素が全て詰まった6話」は、なかなかにヒドイ出来だった。

強いて良さを探すなら、キャラクターかな。ベルト姫の暴走や、ロリババア魔法使いの呪いなどは、やや個性的か。

いい加減、日本のアニメ界には、「テンプレなろう系を10本作るより」、「鬼滅の刃を1本作る」方が、商業的にも成功すると、本数ではなくクオリティで勝負する方に舵を切ってほしい。

あ、「鬼滅を作る」とは、「鬼滅のようなヒット作」ではないですよ。あれがなぜヒットしたかなんて、誰にも分からないから再現は厳しいです。

ただ、「75点くらいの原作でも、100点の作画と熱意でアニメ化すれば、過去イチのヒット作を作れるチャンスがたまにはある」という良い前例になったと思います。

個人的には、1クールの新作が10本程度でも制作会社やアニメーターが潤うようになれば、日本のアニメはもっとよくなるだろうと思います。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
なんだろう、アイディア賞ではあるけど、中身は異世界チート転生となにも変わらないんだよな。ベルト姫の豹変っぷりは楽しかった。

2話目 ☆3
だいぶギャグに振ってきたな。でこさんの脚本だからか、普通に観られたな。

3話目 ☆3
黒幕は予想外。チートをどれだけ使わずにシナリオを進められるか大会、になってきたな。

4話目 ☆3
え~!(笑) やっぱ、ギャグベースで片付けていくんだね。いや~、良い最終回だったね(笑)

5話目 ☆2
魔法力もずば抜けてるのね。骨折なんて3時間で治りますしw ギャグが滑るんだよな~。

6話目 ☆1
あれだな、ぜんっぜん、面白くない(笑)

7話目 ☆1


8話目 ☆1
普通に混浴してるが(汗) お前、秘書か、て。やたら説明台詞丁寧。

9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30

69.9 18 ダンジョンで仲間なアニメランキング18位
PERSONA5 the Animation(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (253)
1225人が棚に入れました
えん罪から保護観察の身になってしまった蓮が、心の力「ペルソナ」に目覚めた仲間たちとともに「心の怪盗団」を結成し、大都会・東京の平和を守るべく、悪党たちの悪しき心を盗み出していく姿を描くピカレスクロマン。蓮は、私立秀尽学園に通いつつ、「心の怪盗団」メンバーの中でもいち早くペルソナを発現させたリーダー「ジョーカー」として仲間たちを率いていく。

声優・キャラクター
福山潤、宮野真守、水樹奈々、大谷育江、杉田智和、佐藤利奈、悠木碧、戸松遥、保志総一朗
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

スーパーリアル麻雀とは関係ない

5話までの感想{netabare}
ペルソナのTVアニメは…えっと一番最初のやつ、トリニティソウルしか見てません。
P4はその…あんま良くないことなんだろうけど、ゲーム実況でひと通りを見てしまいアニメは別にいいかとスルー。
ってことで久々のペルソナアニメを視聴することに。

…あれ、こんな分かりやすい話だっけ?
もっと感情とは何だ善悪とは何だ神悪魔とは何だってのをモヤっとした感じで描くものだと思ったら、4話で“悪いヤツ”をサクっと改心させてメデタシメデタシという、明快な勧善懲悪モノでちょっとビックリ。
待てよ?これって取調室での証言って扱いなので、ここから「そんなことしてるけど、本当にそれは正しいの?」みたいなことに切り込む展開になる…のかな?
結局バレー部は大会出られなくなっちゃったんだよね?

というか、3話までは鬱々とした「よくわからんけど何かありそう」って雰囲気だったのに、4話はゲームのチュートリアル的な展開(何をすればいいかのガイドが出る)でちょっと違和感、ワザとなのかなぁ?
先に進むにはカギが必要(なぜ分かる?)→衛兵が持ってる(なぜ分かる?)→衛兵倒したら妖精登場、お礼を言ったらデレた→金メダルアタック喰らってピンチからの覚醒
ここら辺がポンポンと進んで…テンポがいいと言えば聞こえがいいけど、作業的にイベントこなしてるだけに見えてしまって、う~ん…。
まぁいつまでも鴨志田編を続けてもしょうがないし、これは仕方なかったことなんかなー?

そして5話、クエスト報酬で打ち上げーの、ビュッフェで嫌な目に遭って世界を変えてやろうと本格的に怪盗団始動。
とはいえ、な~んか言葉の端々に「これは悪いことではないんだ」って言い訳染みた台詞が目立つような?
殺さなくて良かったとか金メダルは偽物とか。
別にそんな必死に自己弁護しなくても良いのにと思うのだけど、こうやって怪盗団は正義の暴走をしてくって展開になるのかな?
最後は警察に捕まってボコられるのは確定なんだし。
ってことで気になる展開はそこから先になるかなー、まだ当分時間かかりそう。{/netabare}

12話までの感想{netabare}
↑でも書いたけど怪盗団の行く末は警察に逮捕されると分かってるワケで、現状(12話まで)は「逮捕される」に繋がるアカン道をじりじりと歩んでる真っ最中ってことで、悪い言い方しちゃうと「クズ共が調子ぶっこいてる」パートかと。
怪盗団という狭いコミュニティで「特別な力を持ってる」ってことも手伝って選民思想が先鋭化してる真っ最中、ってことだと思うのだけど、いかんせんそのパート長いねぇ。
(「のび太が未来道具で調子に乗ってる段階」みたいなものって解釈してるのだけど違うのかな?)
そんな中、ようやく怪盗団以外にも「特別な能力持ちが居る」って情報が出て、やーっと物語が動き出しそうな予感、ここまではキャラ紹介だったのか。

とはいえ嫌な予感はしてまして…まさか逮捕されるってところまで時間が追い付いても、その後も「怪盗団正義、怪盗団正しい」って展開が来るようなことは…まさか無いよね?
原作ゲームやってないからなぁ…なんか変な意味でスリリング、これも「楽しんでる」ってことでいいのかな。{/netabare}

26話までの感想{netabare}
うおお、評価スゲー困る。
まず話のテンポが不自然、妙にダラーっとしてるところとダイジェストみたいな急ピッチ進行が混在してる。
けどこれ…自分は何話で気付いたっけかな、結構経ってからだと思うけど「視聴者のリアル時間(季節)と作中の時期をシンクロさせてる」んですよね。
厳密には取り調べ室での証言の再現映像なので完全にシンクロしてる訳じゃないんだけどさ。
いやぁこれ…深夜アニメにしては珍しくない?しかも1話完結モノじゃなくて連続した作品で。
“ゆるキャン”みたいに「その季節だけ」ってことじゃなくて、春から夏終わるくらいまでの時期をリアル日時とほぼ同期してやっている、22話まで。
そりゃあタイミング合わせのために間延びしたり急いで詰めないといけなくもなりますわ、これが話のテンポの不自然さの正体でした。
↑でも書いたようにP4のアニメは見てないのだけど、そっちも同じ手法採ってたのかね?
このチャレンジ精神を評価すべきか、不自然なものは不自然でアカンとして評価しないか、まずこれに悩む。

でもってこの方式だと「まさか1年放送する予定か?」と思ってた中、22話中盤から突然季節が進み始めまして。
22話で10月25日と書かれた文化祭ポスターが貼られ、23話冒頭でそれ見て「もう来週か」と言って後半はその文化祭の開催日やって、24話で強制捜査が11月20日だと言ってそれまでにやったことを25話途中まで描写して、25話終盤は強制捜査…の前日に予告状出したことになってるので19日か?に逮捕されるところまで時間が進む。
それまで作中時間の進みは視聴者時間と同じペースで緩やかだったのに、いきなりの急ペース。
「11月まで飛ぶのか、こりゃこのエピソードは尺取って長く続くのかな?」と思ってたら…まさかの26話で一旦最終回「続きは年末特番で」とのこと。
ああ、そういうこと?
同じ季に最終回を先に迎えた作品“殺戮の天使”“ハイスコアガール”が、「続きはちょっと経ってからやります」ってタイプでこれも同じかよって一瞬思ったけど、それらとは微妙に事情違うかも?
恐らく年末特番もリアル日時と同期させるんじゃないかな?
原作一切知らないけど、年末にクライマックス迎えるって内容なのでは?
また、そのための22話後半からの急ピッチだったのかと…1年、いや年末まで枠取れなかった苦肉の策か?
果たしてそこまでしてリアル日時と同期させようとしてるのは評価すべきかそうでないか、これは悩む。
本当に同期させるかどうかはまだ不明なので、これに関しては年末まで保留か。


んでもってそういった企画モノ?的な側面を無視して、内容について。
とにかく1クール目は退屈、世界観のチュートリアルとキャラ紹介をずっと繰り返すだけ。
また、これは恐らく元のゲームがそうだから仕方ないことなんだろうけど、一度(場合によっては何度も)パレスに入って「撤退して」、予告状を出して再びパレスに入るって構成は話の腰を折られる。
ダンジョン一発突破もモノによりけりだけど、様子見して撤退がデフォってのはどうにも緊張感を欠く。
何話だっけ、2クール目に入る時期に半総集編(本編の進行をしつつ過去を振り返るパターン)があるので、その回から見始めた方が良い気がする。
ってかマトモに最初から全話見てる側からすると半総集編って辛いのよね、完全な総集編なら流し見や最悪見なくてもいいけど「半」だとそうも行かない、それでいて前見た内容をまた見させられるという…。

2クール目に入るとこの作品唯一の萌えキャラ(え、モルガナ?双子?う~んう~ん…)のアラレちゃんことフタバ登場や、それまでの「オレ達は正義だ、悪くない」って主張にようやく疑問が投げかけられたり、フタバの母の研究を横取りしたヤツ・キングピン校長を殺したヤツ・奥村フーズ社長を殺したヤツ・機動隊を裏で動かしてるヤツ等、黒幕の陰謀がやーっと動き出す感じ。
うん、始動するまでがなげーよw
ってかこれらの問題、スペシャルだけで畳めるのかね?
まさかスペシャル挟んで来年から第二期スタート、とかだったりして…。
あそうそう、それと物語の大半が「取調室でのレンの供述の再現映像」って体だったのに、それ聞いてたニイジマが“仲間”が誰か確証得てないってのは引っかかる。
その説明を伏せての供述からあの再現映像は作れないでしょー。
視聴者に提示された情報とニイジマが把握してる情報が明らかに違ってて、な~んか変な気分。
ひょっとして…「リアルと季節連動」と共に「供述の再現映像」って手法は失敗だったんじゃなかろうか…。
いやまだ分からんけどね。

余談
レンとかマダラメとか聞くとモンストアニメを連想する。
けどこれ、モンストアニメのほうが後だよね?

余談2
あそうだ、これ言うの忘れてた。
BGMでポルノグラフティのミュージックアワーのイントロソックリなの無い?てっきりそれが流れるのかと思ったら違っててガクっと来たぞ。
ひょっとして原作ゲームではコラボやってたりしたのかな?とググってみたらそうでもないっぽい、普通にパクリ疑惑と騒がれてたらしい(過去形)。
ってかゲーム段階で指摘されてたのをアニメでそのまんま使ったのか?もしくは許諾得たとか??
あんまりググるとネタバレ見てしまいそうで詳しく調べられない。
まぁ自分ポルノグラフティ嫌いなんでどうもでいいけど。{/netabare}

年末SP感想{netabare}
ああ、そういうことか。
えーっと以前書いたことのおさらい、それまで「11月20日にレンが逮捕されてニイジマに尋問されて答えた内容」が映像化されてるっていう作りになってました。
が、再現映像の中身からしてとても怪盗団のメンバーをサエが分からないのがありえない状態で。
ってか現在ギャオで全話配信してるので1話から見返したら途中までメンバー把握してて、26話のサエの態度はあまりにおかしい。
…。
と思ったら、伏線だったのねー、不自然に感じた自分大正解でした、やったぜ。
とはいえ三ヶ月も引っ張るネタかいな?という疑問は尽きない。
トリックにしても「ニイジマパレスの歪みの中心以外は現実と瓜二つだった」ってのは唐突に感じる。
また、アケチに悟られないようにパレスへ移動したってのも、異世界ナビってそんなに指向性高かったっけ?
サエも一緒にパレス入っちゃいそうな気が(その場合現実モルガナと喋れる)。
ってか“敵側”は機動隊をパレスへ突入させてたワケだけど、じゃあその隊員もモルガナと喋れる?
「どうせ普通の人間にはニャーニャー言ってるだけにしか聞こえないし」として現実で喋り捲ってるけど結構危ない気が…。

で、内容の方は今まで提示した謎の半分を消化したって感じかなぁ。
黒い仮面の男の件と、それを裏から利用してた黒幕?(シドーマサヨシ)が一応倒されたって感じ。
ってかシドーはシャドー任せなのかよ…そこは本人がパレス出向いて対決して欲しかった、異世界ナビ持ってるんだろ?
何気に本人が自分のパレス見たらビビるんじゃね?(実はそれだけで改心するんじゃね?)ってのは前からチラチラ思ってましてのう。
今んとこ自分のパレスを目撃してるのはフタバだけかな?
でもって黒幕は改心したものの、罪を暴露するより先に総理に選ばれてて、「今更そんなことされても投票した自分は何なんだ」と後に引けない民衆が不満爆発ってところで春スペシャルに続く──と。
怪盗団が活動するにしてもタイミングが最悪だったってことかな。

この問題は次で解決してくれるんだろうとは思うけど、いかんせん初期から提示されてる謎も明かしてくれないと困っちゃう。
メメントスの最深部(モルガナの謎と繋がる?)と田の中勇でなくなったイゴールの居る牢獄の件ね。
実はメメントスの最奥部が牢獄に繋がってるんかなーと思ってたのだけど、見返してみたらそんなことは一切語られてなかった…ありゃ、なんでそんなことを思ったんだろ?
ちゃんと完結させる気はあるだろう、として次回を待つけど、そんなに面白いか?と言われたら別に。
単に結末見たいだけ。{/netabare}

3月SP感想{netabare}
そういうことかー!
イゴールの声が田の中勇“ではなかった”のが伏線となってました。
この作品の1話が始まったのは2018年の4月で丁度同時期には鬼太郎6期もスタートして、そっちでは目玉親父の声は野沢雅子になってて「代役の選定どうなってるんだ」とは思ってて。
特にこっちは準レギュラーの鴨志田の声が三ツ矢雄二で、「この人にモノマネさせりゃ結構田の中勇に似るんじゃね?やらせりゃいいのに」とさえ思ってたのですが…いやぁまさかネタを仕込んでたとは。
もうね、理屈抜きにウルっと来た、このネタだけで他の内容が頭からすっ飛んでしまいそう。
ゲームでもこうだったの?

でもって頑張って他の内容。
メメントスの最奥部があの牢獄(ベルベットルームって呼称が本編で出たのは今回だけじゃないか?)と繋がってたのは予想通り。
厳密には違うんだろうけど、漠然とした解釈としてはラスボスは怠惰の集合意識(考えたくないとか楽な結論しか見ようとしないとか)を汲み取った神様って感じか?
異世界の情報は機動隊達が知ってる(そこから証言取れる、立件できる)でしょと思ったら、口封じに全員殺されたのか。
最終決戦の「プリキュアがんがえー」なヒーローショー演出は…これも予想通りではあったけど、支持率100%はやり過ぎかな。
厳密には支持率じゃなくて「実在すると思う」なので行為に批判的な人間も含まれてはいるんだろうけど、ワザと混同させて煙に巻いてしまった感。
そして最後はやっぱり3月で〆なのね。

モヤっとしてるのはフタバの母親殺したのが具体的に出なかったけど、これは尻尾切りの時に始末されたということで良いのだろうか。
自分はどうしても政治家と研究者は別モノとして捉えてしまうみたいで、政治家がどうこうの側面しか見せてくれなかったからモヤっとしてる…のかな?
マスターとサエはモルガナの声は聞こえないんだよね?序盤の会議シーンでは勝手に話が進んでポカーンだったんじゃないだろうか。{/netabare}

総評{netabare}
1話からの総評としては、作中の季節(厳密には取調室での再現映像)が視聴者(本放送時)の季節と連動してたというのは頭の隅に置いておくと良いかも。
良くも悪くもこの企画?によって話の展開が急だったり緩慢だったりするので、後から配信などでまとめて見る方は「そんな事情があったんだ」と留意しておけば違和感薄れるかと。
とはいえ、この企画は悪い側面の方が強く出ちゃった気がする。
特に後半はスペシャルでギュっと詰め込んだ形となり急ぎ足感が否めない。
26話から年末SPの繋ぎ、明智のトリックは3ヶ月も引っ張るほどのネタだったのか疑問。
季節と連動だった割に、間を置かずにSP見たほうが良いという結果に。
レンの取調室再現映像演出も、作中季節を強引に年末に繋げるためにそうしただけで、他に意図・効果があったとは思えない。
逆にイゴールは本当ビックリした、ゲーム知ってたら大したことない?

以前書いたのと繰り返しになるけど、一度パレスへ様子見に入り、お宝のアタリをつけ、脱出し、予告状を出し、再度パレスへ入るというパターンはちょっと飽きる。
一度くらい「脱出できない」って展開があっても良かったような?
また、自分たちは悪くない自分たちは悪くないと言い聞かせるのもなかなかにクドい。
それならいっそ怪盗団メンバーに自分のパレスを覗かせても良さそうなのに、それをやったのはフタバだけかな?
そしてやっぱり、「怪盗団は実在すると思う」と「怪盗団を支持する」は別問題なのに、最後雰囲気で誤魔化して一緒のような扱いで突き通してしまったのは強引に感じる。
そこがこの作品の最大のテーマだと思うのだが…そんな解決でいいのかよ?と疑問は残る。

なんとなーくで見る分には良いかも知れない。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

4話あたりでいったん断念後10話から再開(10話まで視聴して)(レビュー修正あり)。

※★の評価は暫定的なものです。最後まで見終えてから再度つけなおす予定です
 PS4ゲーム版クリア済です←(物語や世界観は大好きでした)。

>1話まで視聴して
ゲーム版はとても楽しませてもらいました!。
(←ただ物語は中盤がピーク(最高っ♪)で、終盤は少し微妙・・だったかな?。
 ダンジョンは四角の2Dベースで奥行きがなく、作業要素が大きかったのが難点。
 なんか疲れたので、周回プレイはとてもする気が起きない・・)。
ゲーム製作の段階からアニメ化も見据えていたようだったのでとても楽しみにしていたのですが
ちょっと過度な期待をしすぎてしまっていたようです><。

ゲーム内で、ある程度ストーリー進行が固定されているので
アニメ版はそういった固定シーンの”継ぎはぎ作品”のように感じてしまいます><。
アニメだとシーンがブツ切りで繋がれていて
(ゲーム版ではその間にプレイヤーに多大な苦労があるw)
ゲーム未プレイ者さんには唐突で意味不明な感じに映るのでは??。
これはこれまでのシリーズ作品アニメ化の際にもず~~~~~~~~っと感じてましたが
今回も「やっぱりか・・・・・」といった印象です。
物語の評価が低くなってしまっているのはこれが原因です・・(ゲーム版の物語評価は★4あたりです)。

4コマ漫画作品から30分アニメ作品を作る場合は
コマとコマの間をいやがおうにも作らざるをえなくなると思いますが(そこで出来が大きく左右される?)
本作のようなゲーム版からだと
固定シーンと固定シーンの間を作るのが逆に難しくなってしまうんでしょうね・・
(自由度が少なくなってしまって)。
もしくは作らなくてもカタチとしては成立できてしまう?・・(悪い意味で)。

ストーリーの入りや演出、表現、セリフ、ロゴやカットイン?等についても
”ゲーム版そのまんま”じゃなくて”アニメ版ならでは”的な自然な流れを期待していましたが
やはりそれも過度な期待だったようです・・><。


せっかくの福山さんも、あまりセリフ増やしてもらえそうにない気がしてしまいます・・><。
せめて”心の声”みたいな感じでもっとセリフ入れてくれたらいいのになあ・・・と。
(たまにルルーシュっぽく感じてしまうところを個人的にニンマリしながら楽しませてもらおうと思ってます)


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>4話あたりでいったん断念後10話から再開
4話あたりで我慢できず、いったん断念してました・・。
・・が、某まとめサイト様の記事で「序盤より出来がよくなってきている」という意見を見かけ
間の話数が飛んでますが10話を視聴してみました。

あ、確かにテンポ良くなってる♪。
BGMも的確だし、全体的な雰囲気がゲーム版独特の良さに近い^^。
話が進んでメイン・サブともに主要キャラが増えてきたことも大きい。
個人的には真の登場が何より大きい!!。

これだったらここからまたしばらく継続視聴できそうです。
だって真と、ここからさらに増えるメインキャラ2人が自分の推しキャラですから^^。


(ED後半の動画はどうにかならないんでしょうか・・。
 まだ止め絵を数種類変えてくれる方がマシな気が・・・
 せっかくの歌が勿体なくない?・・・・・・)


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>9話→4話と逆行視聴してw
意外に見れました^^。
戦闘シーンはあからさまにイマイチ・・(大苦言w)ですが
本編・サブキャラコミュ含めて物語はまずまずうまく進行させてる感じ。
Cパートもうまく使ってる♪。

ゲームクリアしてからもう半年以上経つので
少し記憶からなくなりかけていた細かいところを思い出させてくれて案外悪くないな^^。

ただやっぱりペルソナシリーズがアニメ化される際の個人的共通残念ポイントですが
ゲームではプレイヤーが主人公であるため
主人公のキャラ主張が弱く作られてしまってるんですよね・・。
本作でもゲーム発売前に福山さんが主人公であるということを知り
個人的に異常なまでの期待をしてしまってたのですが
蓋をあけてみるとゲーム内での福山さんのセリフはごくごく限られたセリフにとどまり
(←ココ重要!!(残念ポイント;;))
逆に、それを補うように宮野さんがしゃべりまくってくれていますww。

自分は宮野さん福山さん双方のファン(特に宮野さんファン)なので
宮野さんのキャラ主張が強くなってセリフ増えるのは大歓迎でしたが
(なんかこれの影響??で、ゲーム版の時から世間的に
 竜司がウザキャラ扱いされてるのは我慢できませんでした・・
 ・・・いいキャラなのに。⇒アニメ版でも竜司(宮野さんの演技)の良さは全開でした!!)
やっぱ福山さんのキャラ付けももっと強くしてほしかったというのが本音です・・。
アニメ化に伴い福山さんもがっつりアドリブ入れてくれたりするのかな~って
密かに期待してましたが、今のところはやっぱ極力抑えられてるようですね・・><(無念)。


今日、ひさしぶりにP5のゲーム版を起動してみたのですが
やはりOPの動画や戦闘時のUI等最高でした!!(スタイリッシュ!!!)。
いっそのことアニメ版での戦闘シーンって
手書きでふにゃふにゃした感じになってしまうくらいであれば
いっそのことCGでもよかったのでは??。
P5の良さの1つはやっぱ「スタイリッシュさ」ですよね?。
ゲーム内でのそれは最高にcool!でしたが
アニメ化に際してそれらはかなり弱体化していませんか??。
加えて、ペルソナシリーズは悪魔キャラの魅力も大きなハズせない要素であるハズなのに
アニメ化に際してそれらが犠牲になっていませんか??><。

とはいえ、前述の理由でゲーム版を周回プレイする気になれないので
せめて今後のアニメ版に期待してしまっています。
でも一番お気に入りの双葉ルート、春ちゃんルートのところは
丁寧にアニメ化してほしいな~と願うばかりです。ペコリ(o_ _)o))

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

TAMA さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

『アナタは怪盗団を信じますか!?』

2018年2月の休み全部使ってプレイ。この為にPS4を買いました。高かったけどペルソナは好きだ!

ゲーム(原作扱い)・ハードモード、140時間プレイ済み。バッドエンド+グッドエンド全て回収済み。(一番のバッドエンドはチュートリアルで『同意しない』選んだらタイトルに戻るです。)
トロフィー多少回収忘れ。
DLC+wikiは使わず。


もう我慢出来ず買ってしまいましたね(笑)
本編も楽しめたし音楽も流石はペルソナシリーズ…良かった。本編は伏線残ってたしペルソナ4みたいにゴールデンとかみたいにするのかな?
出来る限りネタバレしないように書きます。多少伏線っぽいのを残しますが。

『ペルソナ4』はユング心理学とイザナギやイザナミ等の日本神話や古事記などでした。
しかし今回の『ペルソナ5』は違いました。全てではありませんが。これは言っても大丈夫な部分なので情報を出すと「認知科学」…「認知訶学」ですね。多少知ってるとまた違った意味で面白いですよ。

さて、まずは…

制作・A-1

主要キャラ↓
(1.キャラ名)(2.CV)(3.ネタメモ)

雨宮 蓮 … 「福山潤」(主人公・魔…)

坂本 竜司 … 「宮野真守」(ヤンキー)

高巻 杏 … 「水樹奈々」(この格好…)

モルガナ … 「大谷育江」(俺はネコじゃねー!!)

喜多川 祐介 … 「杉田智和」(おイナリ)

新島 真 … 「佐藤利奈」(世紀末覇者先輩!)

佐倉 双葉 … 「悠木碧」(カレシぃ~♪)

奥村 春 … 「戸松遥」(美少女怪盗)

明智 吾朗 … 「保志総一朗」(王子かよ)

と、豪華ですね。杉田さんはペルソナ4のアニメのクラスメイト役、悠木さんは「中村あいか」役で出てました。どちらともアニメ版のみ。
杉田さんはペルソナに出たい!と言ってたから主要キャラとして出れたのは個人的に嬉しかったですね。(…羨ましい(-_-;))
ただこのメンバーだとアフレコ現場も楽しそうだなぁ…。宮野くんや杉田くんのアドリブ合戦で周り巻き込んだり、それにノッて悠木さんや福山くんが……カオスだな(笑)
共演も多いし仲も良いみたいなので裏話とか後々楽しみにしたいですね。個人的には「中村悠一さん」も出して頂けたらなと思います。…アフレコ現場、もっとカオスになるな(笑)
ただ主要キャラ以外のサブキャラも中々贅沢な声優さんを使ってるのでそれだけでも凄いですね。
カロリーヌ・ジュスティーヌの双子は「豊崎愛生さん」、佐倉惣治郎は「中田譲治さん」など流石はペルソナシリーズだと思います。(他にも居ます!)
兼役なども豪華だな。

ただ心配事もあります。
ご存知の方もいらっしゃると思います。

まず「運命のアルカナ」を演じてらしたのは『松来未祐さん』。2015年にお亡くなりになりました。
続いて敵役の1人のCV、『田中一成さん』もお亡くなりになりました。
そしてペルソナには欠かせないイゴール役の『田の中勇さん』もお亡くなりになってます。
ここをアニメでどうするのか?気になります。今のところ情報もないので3月のアニメジャパンの会場で何か出るのかな?と期待してます。


作品説明を少しだけしようと思います。勿論ネタバレは極力避けます。
『ペルソナ4』はヒーロー。『ペルソナ5』はダークヒーローと言ったとこですかね。ちょっと胸糞悪いとこもあるので。ただ流石はペルソナと思いましたね。事件に現実であった事件を…おっと(笑)
結構伏線や繋がりがあり、それを見付けるのも面白いかもしれませんね。
少しだけ情報を出すとしたら主人公に関係がある「ルブラン」という喫茶店が出てきます。そう、『アルセーヌ・ルパン』の作者名ですね。
後1つ出すとしたら「カロリーヌ・ジュスティーヌ」の双子の帽子のアルファベット。
「カロリーヌ・X.M.R.N」「ジュスティーヌ・O.Y.O.O」…。
さて、なんでしょう?
(物語には影響しないのでネタバレにはなりません。)


「東京ゲームショウ2016」で福山くんが言ってたんですが、福山くんの事務所のスタッフがペルソナを物凄く好きで、『スタッフ:「福山くん、どんなに忙しくてもペルソナの話が来たら受けて下さい!」』『福山くん:「来ねーよ(笑)」』…8年後。来た!
いやー…笑いましたね。どうやら今回の『ペルソナ5』はオーディションではなく、声優は指定だったみたいですね。全部が全部ではないでしょうが。
しかし「東京ゲームショウ2016」に出てたモルガナ、あのデカさだとカバンに入らないんじゃないか?(笑)


ゲーム中に結構気になった事…、気になったお菓子があるんですが…。私はいつも名前を少しだけ隠すんですが今回はATLUS自身とコラボしてたので隠しません。『じゃがりこ』です!
もうね、ペルソナ5やりながら食べましたよ。ゲーム内でも買いましたよ。コンビニで。リアルでもゲーム内でも買ってしまった…。やるな、ATLUS!
YouTube等の動画サイトにATLUSがアップしてる『じゃがりこ面接』があります。ネタバレはないのでネタとしてオススメします。悠木碧さんと杉田智和さんなので『アホガー◯』みたいですね(笑)
「うれしくて!…じゃがりこぉ!」
「かなしくてっ…じゃがりこぉ…」


ペルソナは本編以外の日常や学校行事、恋人演出など様々なお楽しみポイントがあるのでアニメも楽しみですね。私は恋人は双葉1択でした。(浮気もなし)
悠木碧さんがCVってのもあるけど性格が好きでした。

アニメで心配なのは尺ですね。ゲームシナリオなのでかなりの量です。『ペルソナ4』も真エンド削って2クールに圧縮してました。それでも足りなかったなと思いましたが。
今回はどうかなぁ…。表現出来ない部分もあるし大丈夫かなぁ…。ちょっと心配です。


さて、ペルソナ5のアニメは2018年4月から(延期がなければ)。ゲーム内では主人公はあまり喋らないのでアニメ版で喋る主人公は楽しみです。
それまでゲームの2周目をやりますかね。2周目は双子と遊べるから遊びますかね。…デスゲームだけど(笑)
アニメが終わったら評価を書こうと思います。それまでにアニメジャパン2018や作品の題材になった渋谷・新宿・池袋などに行ってみたいと思います。

では、双葉の言葉を借りて『サラダバー!』

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

72.4 19 ダンジョンで仲間なアニメランキング19位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 新章 迷宮篇(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (269)
1063人が棚に入れました
迷宮都市オラリオ―― 『ダンジョン』と通称される、壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。この街で、一柱の小さな女神と出会った冒険者志望の少年は、 仲間をつくり、ダンジョンに挑み、多くの死地をくぐり抜け、 さらなる<昇格ランクアップ>を遂げていた。そんな彼のもとにもたらされた一通の書状。 書かれていたのは、ダンジョン未到達階層への遠征任務。 未知なる冒険へ向けて、仲間たちと共に、少年は新たな一歩を踏み出す。これは、少年が歩み、女神が記す、――【眷族の物語ファミリア・ミィス】――
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

今回はひたすらダンジョン

前半はひたすらダンジョンで強い敵を攻略していく。
途中、人魚の力も借りて。普段全裸なのに貝殻ブラジャーの概念あるんかい。

ベルがモテモテすぎて段々と腹立たしくなってきたぞ。
あり得ないくらいレベルアップして強くなっているからか?

予知夢見終わった後のカサンドラが前はだけてエロい。好き。
誰も信じてくれないのは辛い。苦心が見て取れる。責任感じてしまうよ。
神がいるんだから予知夢くらいあるでしょ。信じてやれよ。でも、逃れようとすることも予知の範疇。

リューさんはやはり極悪ではなかったですね。こんな熱くなるタイプだっけ?{netabare}かつて仲間を殺したファミリアのメンバーにまたも嵌められてしもて。モンスターテイマーの獣人に他の人たちも見事に騙された。ダンジョンが勘違いって...どゆこと?予定より早くダンジョンの強モンスター復活。ダンジョン自体が生き物というか免疫反応みたいな感じで強いモンスターを生み出してしまうらしい。研究して手懐けたい願望。{/netabare}
今までにないくらいのスプラッターに心の準備ができてないっす。{netabare}ベルの腕切断と頸部への一撃は想定してなかった。ここは予想していたけど、人魚さんの圧倒的自己犠牲はさすがやでえ。テイマーが操れなくてすっぱり切断は予想通り。
あり得ないくらい強いベルをもってしても倒せない強敵もいるうえに、頭2つのドラゴン。しかも、蛇に飲み込まれてかなり下の階層へ。{/netabare}

淡々としている感じがあってアイズさんも出てこないし、退屈していたが、徐々に面白くなっていく感じがしたので、次クールに期待。


OP
天灯 sajou no hana
ED
Guide 早見沙織
前期から続けてsajou no hana。良き良き。
早見沙織さんがED担当とは。もう声優よりは歌手ですね。映像のヘスティア様の最後のキスは果たして実現するのか。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
迷宮都市オラリオ--『ダンジョン』と通称される、壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。この街で、一柱の小さな女神と出会った冒険者志望の少年は、仲間をつくり、ダンジョンに挑み、多くの死地をくぐり抜け。さらなる<昇格(ランクアップ)>を遂げていた。そんな彼のもとにもたらされた一通の書状。書かれていたのは、ダンジョン未到達階層への遠征任務。未知なる冒険へ向けて、仲間たちと共に、少年は新たな一本を踏み出す。これは、少年が歩み、女神が記す、--【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】--


新章 迷宮篇 第1話 出発前夜-プレリュード-
異端児(ゼノス)の救出、好敵手(アステリオス)との戦闘を経て、Lv.4への昇華(ランクアップ)を果たした【ヘスティア・ファミリア】の冒険者、ベル・クラネル。それに伴い派閥のランクも上昇、ベル達はギルドから強制任務(ミッション)を課されることになる。その内容はダンジョン到達階数の更新--。異端児(ゼノス)との共存の道を模索するため、ベル達はより深く、ダンジョンの深淵へと挑んでいく……

2. 巨蒼の滝-グレート・フォール
ミアハ、タケミカヅチの派閥、そしてアイシャも伴い、派閥連合のパーティでダンジョンへ挑むこととなったベル達【ヘスティア・ファミリア】。ふたりのLv.4冒険者を擁するパーティは、順調に中層を突破し、中層と下層の分水嶺となる24階層で野営を張ることに。未踏の領域--下層への侵攻(アタック)準備も整え、ベルは、今回の遠征の先、未だ遠いダンジョン踏破の先を見据え、決意も新たに歩みを進めていく--

新章 迷宮篇 第3話 『寄生-ヤドリギ-』
25階層での異常事態(イレギュラー)--強化種となり知性を有したモンスターに強襲され、千草は宿り木を撃ち込まれ、その身体を蝕まれてしまう。先だって強化種の被害にあったルヴィスの助言も得て、ベル達は地上への帰還よりも、強化種を討伐することで、千草を蝕む元凶を断つこと、そして強化種による更なる被害を未然に防ぐことを選択。だが、冒険者達が悩み抜いた末の行動すらも狡猾なモンスターには想定の範疇だった……

新章 迷宮篇 第4話 『水都の少女-マーメイド-』
強化種との戦闘のさなか、パーティからはぐれてしまったベルは、滝壺の底でマーメイドの異端児(ゼノス)、マリィと出会う。彼女の生き血で全快したベルは、マリィに連れられ安全な場所へと 一時避難することに。一方で、ベル不在となってしまったリリ達だったが、強化種の被害にあった冒険者達とも合流・連携し、後退しつつ強化種を誘い出す戦術を執る。しかし、ここでも強化種はリリ達の思惑を超えた行動に……

新章 迷宮篇 第5話 『聖火の英斬-アルゴ・ウェスタ-』
怪物進呈(パスパレード)に怪物の宴(モンスターパーティ )。おおよそモンスターにあるまじき戦術を使い、リリ達を追い詰める強化種だったが、春姫が起死回生の妖術【ココノエ】を放ち、形勢は逆転したかに見えた--しかし、強化種の狙いは、冒険者たちが集めた魔石。それらを喰らい、自らに更なる強化を施す……。アイシャまでも宿り木を喰らい絶体絶命の中、ルヴィスやドルムル達が自ら犠牲となることを提言する……

新章 迷宮篇 第6話 白兎の脚-ラビット・フット-
地上で、神々が昇格(ランクアップ)したベルやヴェルフのふたつ名を議論し、定めていた頃--無事、強化種を討ち果たしたベルと仲間達は、安全地帯(セーフティポイント)の18階層で身体を癒やし、地上へ帰還するための準備を進めていた。久々にベルとゆっくりした時間を過ごしようと、リリはベルを誘おうとするが……強化種相手に傷ついたルヴィスやドルムル、ダフネやカサンドラといった割り込みが次々と入り……

7. 予知夢-カサンドラ・イリオン-
リュー・リオンが冒険者を殺害--耳を疑うような話を耳にしたベル達。有り得ないと確信に近い思いを抱く面々ではあるが、リヴィラの冒険者達は色めき立ち、リューの討伐隊を組織していく。リヴィラの冒険者達が発見する前にリューに接触し、真相を明らかにする--そのためにベル達は地上への帰還を先送りにし、リューの討伐隊に加わることに。だが、ただ一人、カサンドラだけは、ベル達が決めた方針に反対の意を示した……

新章 迷宮篇 第8話 『混迷-ミラビリス-』
リューの討伐隊は、下層で起きた異変を受け、25階層での見張りと27階層への捜索隊に分割されることに。それに伴ってベル達も、捜索隊に参加するベルと、リヴィラで騒ぎを扇動したタークという冒険者を 監視するグループに分かれて行動を始める。狙い通り、ターク達は不穏な動きを見せ始め、リリやアイシャは彼らを追う。一方でベルは27階層に響く歌声を聞きつけ、独り捜索隊を離れ、歌声の主--マリィとの再接触を試みる。

新章 迷宮篇 第9話 『凶兆-ラムトン-』
過去の仇を追い詰める復讐鬼--そんなリューの姿を目の当たりにしたベル。しかし、それでもリューに冒険者殺害の真相を問いただし『やっていない』という言葉を引き出すに至る。すべてはジュラやタークがリューを貶め、殺害するために仕組んだ謀略……本性を現したジュラは強硬策へと舵を切り、調教(テイム)されたモンスターを呼び出す。それは、下層にいるはずのない--深層に生息するモンスター、ラムトンだった……

新章 迷宮篇 第10話 『破壊者-ジャガーノート-』
厄災来たる--それは、例外なく冒険者に死を運ぶ存在。それは、かつてリューの仲間【アストレア・ファミリア】を殺戮した怪物……それは、ダンジョンが秩序を保つために産み落とした破壊者(ジャガーノート)。ボールスが率いていた上級冒険者達が一瞬で生命を散らし、世界を恐怖・絶望・断末魔のみが支配するものに変じていく--ジュラの真の狙いは、この破壊者を呼び出すこと、そして、魔道具で支配することだった--

新章 迷宮篇 第11話 『過酷-エンドレス-』
破壊者の異常な力と速度、そして魔法反射--抗うことすら許されず、ベルは右腕を失い、首の骨も砕かれてしまった……リューの治療魔法により、なんとか生命は繋がったものの、破壊者の殺戮は続き、27階層に赴いた冒険者達は、ひとり、またひとりとこと切れていく--。そして破壊者の爪がリューに照準を合わせ、彼女が己の死を覚悟したとき……マリィの生き血で全快したベルが戦列に復帰、再度破壊者に闘いを挑んでいく--

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ベル君とその他大勢

【感想】
分割2クールで変なとこで終わるので、続きが放送される直前にまとめて見るのがいいかも

とりあえず前半クールだけでの評価

作画とても綺麗だし相変わらずダンジョンの構造にこだわりがあってダンジョン設定の解説が凝っていて良かった
面白かったけど尺稼ぎなのか、特にリリとかカサンドラのシーンがぐだぐだ悩んでいる時間長すぎて引きのばしている感じがしました

さらに分割2クールみたいで変なところで終わるし最終話で次回予告されていたけど続きいつやるの?って感じで間が空くと状況わからなくなりそう

前半終了時点ではシリーズをここまで追ってきたファンならなんとか見れるけど、今クールだけに限っていえばベルくん+その他大勢って感じになってるのが残念

【シナリオ】 {netabare}
今期は原点回帰のダンジョン探索に戻ったのは良かったけど、逆に言うとダンジョン探索しかない
3期とかにあった他のファミリアとの抗争とか町の様子とか全然なくて、今回の依頼にかかわるキャラクターしか出てきません
しかもヴァレンなにがしさんはじめとした華のあるロキファミリアの皆さんがほぼ出てこないのもきつい
突然変異の怪物を倒して町に帰還してここからどうなるんだろ?って思ったらさっき帰還したばかりの層に戻って、ずっと景色が変わり映えしないのも大きなマイナスかな?

ダンジョン潜る前に仲間達が攻略準備をしていて、パーティ戦闘がどうなるのか楽しみでわくわくしていたら期待外れでした
ベル君の急激な成長の速さが見ごたえですが、周囲の仲間を完全に置いてけぼりで一人でどんどん強くなるのがここにきてマイナスに働いている感じです
3期で仲間がいっぱい増えてやっと心強いパーティになったと思いきや、ベルくん一人で単独踏破できる階層のモンスター掃除くらいしか活躍機会がなくて強敵相手だと手も足も出ない
ほぼベルくん頼みでいてもいなくても関係ないむしろ足手まといだからついていかないほうがいいような状態でした
これではとてもパーティと呼べるものじゃなくて、仲間達の成長が急務なように思います

良いとところはやっぱりベルくんの急激な成長です、純粋な憧れの気持ちや強くなりたい気持ちが原動力になっている感じで応援したくなる主人公
ただ、ベル君以外のいる意味がわからなくなってきたのと、ファイアボルトの威力がますます大きくなって戦闘が機敏な動きとファイアボルトのワンパターンで単調になってきたのでそろそろ変化が欲しい
{/netabare}
【微妙だったところ】 {netabare}
・今回の敵役ジュラがもう少し大物感が欲しかったかも

・カサンドラの予知夢で不吉なことがあるって言っても誰も聞く耳持たないし、あれだけ具体的な不吉なシーンが見えているのに強く訴えないでずっともじもじしているのがひどい、信じてもらえるかわからなくてももっと具体的にどうなるか教えて強く止めるべきでしょ、なんのための予知なの?

言いたいけど言えなくて何度ももじもじして尺稼ぎするくらいなら、最初に全部話しちゃって「危険なことが待ち受けてるのはわかった、でもリューさんを放っておけないから行かなきゃ!!」って流れのほうが自然だし、同じ行くにしても危険を承知で行くって決めるほうが仲間って感じがしていいと思う

・パーティに指示を出す才能あるって言ってたけど、全滅のピンチに決断できずに迷う時間長すぎて、見捨てない選択をした尊さよりも
見捨てる気持ちが強かったからこそあれだけ迷ったっていう印象が強くて決断の遅さで状況を悪くしたように見えます、このシーンもぐだぐだしていて印象が悪かった

・水場に落ちたらどれだけ危険なのか必要以上に解説しすぎたせいで、その後ベル君が下に落ちてバラバラになって残された仲間達が全滅しかける展開が想像できてしまったこと

・ベル君は急いで救援に向かわないといけないはずなのに、ダンジョンで出会ったゼノスの子に見とれてて、そんな場合じゃないでしょって思った
「ダンジョンで出会いを求めるのは間違ってるだろうか?」
まさにこんな状況で、時と場合を考えてください、仲間が全滅しかかっています!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24

まーさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

神々と人類。1000年の時を超えた壮大な物語の新たなステージが幕を開ける!

ご存知「ダンまち」こと「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」シリーズ4期TV版が7月22日より放映されます。原作 大森藤ノ(ラノベ) 制作J.C.STAFF。TVアニメ版 1~3期 全37話+各話OVA(外伝含む)。劇場版1話 構成。他コミック等メディアミックス作品。

【前書き】
知らない方は少ないメジャータイトルの1つ。J.C.STAFF渾身の力作。先日、本作の第4期放映が正式に公開され、そのPV2本他を視聴し「新章 迷宮編」の内容とOP楽曲「sajou no hana 天灯」に感動したので新章への期待を込めて書きます。

公式サイト︰https://danmachi.com/

PV︰ベルクラネルの軌跡︰
https://youtu.be/RglcGT_IoX0

PV︰新章 迷宮編︰
https://youtu.be/1Z_0xP-bS4Y

【本シリーズ振り返りを含めて】
2015年4月~TV版が放映開始され、劇場版「オリオンの矢」も人気だった、シリーズ新作が4期目となる長編人気タイトルです。時代は神々と人類が通じ合う約1000年の昔…。英雄に憧れを抱く少年ベル・クラネルが、神ヘスティアと出会い冒険者として歩み・成長する姿を中心に、仲間、友情、絆、愛、神々、人間、モンスター等、エンタメ要素満載の話題作。
当時の作画レベルとしては細かい描写に多少荒さはあるけど、キャラの個性豊かな描写に好感を持ったし、ストーリーにも引き込まれました。特に1期 8話…当初駆け出しでLv1のベルが、冒険者として憧れるアイズ・ヴァレンシュタインの稽古を受けた後、ある女神の策略で強敵ミノタウロスと対決するシーンには惚れました。このシーンで掴まれたきっかけは音響です。
当時の調べでは、音響担当 井内啓二氏による作品で明確な楽曲名は示されておらず、盛り上がりを観せるシーンで度々使われたため「英雄願望」「 英雄回帰」作中で描かれる英雄譚(物語)から「アルゴノート」などと呼ばれた壮大なオーケストレーションです。これは素晴らしい!後に2017年6月リリースの「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 〜メモリア・フレーゼ」に伴い、ゲーム版のサウンドトラックとして正式に配信されました。

https://youtu.be/wq1Aftaq_wI
(JASRAC準拠)

本作放映後は女神ヘスティアの衣装が「例の紐」と呼ばれ、キャラとして海外でも話題となったりと、注目度の高い作品です。
個人的には1~2期でベルの冒険、成長をワクワク観られたましたが、3期、モンスターがゼノスとなり、接触したベルは彼らを庇う役回りに…これまでモンスターはダンジョン内の人間と敵対する者として描かれていましたが、展開の変わり方に戸惑いました…。実は、ダンジョンには秘密が隠されているとの伏線はあったし、次期に繋げる期だとは解ってはいましたが、ベルが偽善者的な役回りで、人間側もゼノス側も戦わなければならない…辛かった事を思い返します。ラスト1期 8話で降したミノタウロス…アステリオスと再戦するシーンで「僕は英雄になりたい!」と発するベルに違和感も覚えました…。でも…敗北するも「僕、強くなりたいです」と言ってくれた事で、次期の展開、成長、変革が予感され、少しほっとし…期待値がアップしました。

本作を通じてベースとなる物語はギリシャ神話です。改めて背景等を確認し発見した事を少々…。

前述した楽曲から繋がりで「アルゴノート」って何だ?…。
文献を漁ったところ、ギリシャ神話に記されるアルゴー船に乗船した英雄達アルゴナウタイをモチーフにしていると思われ、なる程…繋がりますね。メインキャラはもとより、神様キャラやモンスターの描写も見直して、改めて作家(脚本家も含め)って、作品を描くのにベースとなる時代背景やキャラ設定を行うのに、ものすごぉ~く色々調べてるんだなぁ…って。凄いなぁと…。感激!

創造、創作ってとってもパワーが必要だから、作品を世に送り出してくれる関係者には心から感謝!

して…4期…。実はダンジョンは神々が人間に課した試練の場?…。その秘密が明かされて往く?…。ベルは!?仲間は?ダンジョンとは何なのか?…。放映を楽しみに待ちます♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

69.9 20 ダンジョンで仲間なアニメランキング20位
最果てのパラディン(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (312)
989人が棚に入れました
かつて滅びた死者の街――人里離れたこの地に一人の生きた子供、ウィルがいた。少年を育てるのは三人の不死者(アンデッド)。豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。「……この『僕』って、何者なんだ?」ウィルにより解き明かされる最果ての街に秘められた不死者(アンデッド)たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。――その全てを知る時、少年は聖騎士(パラディン)への道を歩みだす。
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

急がば回れ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
なろう系の異世界転生。の中では、個人的にはかなり好きな部類になります。☆4.5って感じ。

世界観としては、説明不要の定番ファンタジー。ストーリーも、少年の成長、英雄譚という点では定番と言えるでしょう。

なんかこう、普通ならエピソード0や、1話目だけで終わるくらいのエピソードを、ゆっくり丁寧に12話かけてアニメ化した作品という感じ。

既視感たっぷりで、かなり緩やかな展開と、回りくどい台詞回し。あまり評価が良くないのも理解できます。

だが、それが良い(笑)

個人的にはこういう作品好きですね。ふた昔前のラノベを読んでいるような感覚。

2期決定とのことなので、楽しみに待ちたいと思います♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
特に1~5話の、「旅立ち前」が好きでした。総括にも書きましたが、これ(主人公の成長過程)って普通は軽く書く部分ですが、それが非常に丁寧。

主人公の心の中に、「親」と「師」の教えが染み込み、物語のターニングポイントできちんと生かしてくる構成がニクい。

4~5話は特に好きで、慈母神マーテルの深い愛情が熱く、死に際の夫婦漫才は泣けて、長々としたCパートで2人の過去を描いたのは、制作の作品愛を感じました。

その分、旅立ち後はややパワーダウンしました。

いや、つまらなくはないけど、「普通の冒険譚(RPG)」になったというか(ここが☆5を逃した理由)。

ただ、終盤、11、12話は盛り返しました。

強者故の葛藤。「並び立つ者の有無」という点で、三英傑との対比を見せつつ、彼らに憧れていた少年の心情を丁寧に描いている。

その結果、主人公が否定していた「神の(自分が絶対強者であるという認識のもと、善意で一方的に人を救済しようとする)思考」に近づく主人公。(世界の全てを不死者にすることでの救いを目指したスタグネイトの理想は、方法論の問題はあれど、神の行為としては「一理ある」とも思いました。)

また、(ここが短かったのは勿体なかったけど)闇墜ちから復活した後は、自身を「戦力の一部」として有効活用したり、仲間も「サポートに徹する」というカタチで互いを活かしたりと、自分や周りを過大評価も過小評価もしなくなっていて、戦い方にも変化が生まれるなど、成長がよく描けていました。

ここからは、国作りや仲間集めの話になるのかな? それなら個人的には好みですが、「無職転生から転スラになった」と揶揄されそうでもありますね(笑)

あとどうでも良いんですが、主人公が信仰する「灯の神グレースフィールド」は、やや仏教的で、日本人が考えるような死生観だよな~とか、裏でも悪くない神殿長は超レアキャラと思ったりだとか(笑)

(ガスや神殿長など)ジジイが格好良いアニメは大抵面白いですね。2期も期待!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
転生は、転生前が大事。よく分からんな。ただ、なんかクオリティは高そう。無職転生っぽい雰囲気はするな。

2話目 ☆4
バトルが本格的。ギャンブルに夢中になり、怒られ、学ぶ(笑) 

3話目 ☆5
呑んで覗いて夢精(笑) 肋骨で挟むのを生前に(笑) 夫婦漫才(笑)  父と母。魔剣譲与。ドレインの魔剣。過去の種明かし。英雄に鍛えられた転生者。執着を失った。神に逆らう魔導師。熱い。

4話目 ☆4
世界の全てを不死者にすることでの救い。一理あるよな。ここで、マリーのパンの伏線が。グレイスフィール陣営。全てブラフ。

5話目 ☆5
慈母神、マーテル、熱いな。う~ん、別に、欲を出して、あと80年くらいは延長しても良いのでは? グレイスフィールは、仏教なのかな。旅だちまでに5話かけるか。個人的には、この丁寧さは好ましい。そして、Cパートで、長々とブラッドとマリーの話。愛がある構成だな。とても強くて賢いダメ人間(笑)  Cパートで5に変えたわ(笑)

6話目 ☆4
親と師の教え、+、信仰。綺麗すぎるが、そういう世界と考えれば、ありか。そして、仲間をゲット。

7話目 ☆3
クオリティも展開も、やや衰退か? グレイスフィールの陣営が増える。

8話目 ☆3
三英傑の歌。親が知られていることが嬉しい。

9話目 ☆3
文明に感動。悪い神殿長かと思ったら、そうでもない? 脛椎をへし折るって(苦笑)

10話目 ☆3
バグリーの娘、仲間&ヒロインか。良いキャラだな、バグリー。悪くない神殿長は超レアキャラ(笑) 俗物もできる聖職者。ちょいとトントン拍子過ぎるがな。作画はもうちょい頑張ろう。

11話目 ☆4
このナレーションベースの話を、本当はじっくり観たかったな。神官戦士、精霊使い、商人、吟遊詩人という変則パーティーを、うまく活用。魔剣の性能、えげつないな。戦力の評価ミス。並ぶ者のいない苦しみ。自分の強さが常軌を逸していることの認識。なるほど、そこで三英傑か。神の思想に寄ってきたな。

12話目 ☆4
強者の病。スポーツでもあるよな。自分を戦力の一部として有効活用。小さな攻撃の積み重ねと、サポートに徹する精霊&弓使い。磨かれたコンビネーション。貫き、スゲエな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 26
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

死者の街で生きた少年は聖騎士への道を歩み出す

タイトルに惹かれて観てみることにしました。
主人公の少年ウィルは人里離れた地でアンデッドたちに色んなことを教わりながら成長していきます。
そして,15歳になった彼は旅立つのでした。
―というあらすじ。

初めはとにかく絵がきれいだなぁという印象。
そして,ウィルというキャラクターが好印象でした。
ただ,見進めていくと…物語があまり面白くない(;´・ω・)??
―となって,観終えるまでに時間がかかってしまいました。
でも,後半ウィルが旅に出てからは面白くなって一気に観てしまいました。

こちらはなろう系のアニメだったんですね。
知っていたら観ていなかったと思います(^-^;
正直,また異世界転生モノかぁという感じです。
ただ,観ていて異世界に転生したという部分は物語の中であまり重要じゃありません。
悪くいえば「その設定活きてないから別に要らなくない!?」って感じなのですが,異世界転生モノが鬼門のこちらとしてはそこが逆に良くて,あまり前世がどうとか気にせずハイファンタジーとして楽しめるところが良かったです。
なんか異世界転生が巷に溢れかえっているから取り敢えずのっかったって感じなのかな!?!?
前世の設定とかなくて冒険とか神々のことに話を特化した方がまとまりが出ると思います。
前半,ウィルが旅立つまでの話はつまらないとは言わないけど,面白くて先が気になるということもなくだらだら観てました。
けど,後半彼が旅に出てメネルと出会ってからは「やっと物語が動き出したか。遅すぎ!!」という感想をもち,最終話でこのアニメが好きになりました。
こちらは第2期の制作が決定しているそうですね。
でも観ている間はそれを知らなかったので,「12話しかないのに旅立つまでに話数を取りすぎでは??」って思いました。
やっぱり物語の本番は彼が旅を始めてからでしょうから。
でも第2期があるんだったらということで,このペースでもアリだなと思い直しました。

前半の話が微妙だったのはあるけど,キャラクターでいえば,ブラッド,マリー&ガスの3人は良いキャラだなと思います。
ブラッドのキャラデザはラノベ感があってあまり好きじゃないのですが,ガスのキャラデザはかなり好きです!!
{netabare}この3人好きだったので,途中から居なくなる雰囲気をぷんぷん醸し出していたのが気になっていたら案の定死んじゃったので残念でした。
ガスも一緒に居なくなっちゃうと思っていたのでそこは意外で,せめてもの救いでしたね。{/netabare}
そして後半の話でいえばメネルドール!!
最初は感じ悪い奴だなと思ったけど,キャラデザが美少女!!
そして,声が良いですね。
ウィルの声も好きだけど,成長したら声優さん変わるのかなと思ったので変わらなかったのは意外でした。
最近は15歳くらいだと男性が演じることが増えてるのかなと感じていたので…。
メネルは初め,別の女性の声優さんが演じてらっしゃるのかと思ったのですが,ちゃんと(?)男性の声優さんでしたね(^▽^;)
このハイトーンボイス,ウィルとのバランスをとったのかなぁと思いました。
ビィは吟遊詩人なのですが,小さな女の子だと思っていたので見ていて違和感がありました。
小人族ということらしいです。

作画はとてもきれいだと思いました。
キャラデザも好きです。
それなのに,第9話・第10話辺りだったかな。
キャラクターの作画が崩れちゃったのが残念でした。
元がきれいだっただけにね~。
背景は相変わらずきれいでしたけど…。
途中で総集編を挟んだのでできれば作画頑張ってほしかったけど,あれだけきれいだからそれを維持して最後までやるのは大変だったのかな。。
なので,評価1つ下げてあります。

音楽はまぁまぁ良きって感じです。
いかにもラノベ原作アニメって感じなら評価下げましたが,そんなこともなく…。
EDはAメロBメロはかなり好きな感じだったのですが,サビは普通かな。。

ストーリー自体は確かに後半の方が面白いのですが,戦う相手でいうと前半の方が良かったかな。
{netabare}スタグネイト…強敵でしたよね。
普通こういうのって徐々に敵のレベルが上がっていくのが定石だと思うのですが,後半は相手が魔獣ばかりで…。
スタグネイトはアンデッドの3人が居てくれたからなんとか倒せたというのもあるけど,敵の難易度でいえばグレードダウンした印象です。
それに,そもそもこの魔獣たちがラノベ感溢れてて個人的には微妙でした。{/netabare}

このアニメで1番好きな点はウィルとメネルの友情です。
{netabare}メネルの性格からしてもっとサバサバした関係で一緒に旅をしていくと思っていたので,最終話のウィルの闇落ちからのケンカからの仲直りはうるっときてしまいました。
ウィルはずっと友達と呼べる存在が居なかったし,そもそも生者に出会ったのが初めてなんですよね。
彼にとって初めて(やっと!!)できた友達を大切に想う気持ちとかメネルを自分の判断ミスとかの少しの過ちで死なせてしまうところだったという恐怖感。
そういうのがよく伝わってきました。
まだ2人は出会ったばかりなので絆を描くのは難しいはずだけど,こういうウィルの境遇を考えると無理矢理感もなく感動できました。{/netabare}
第2期でまたこの2人のやり取りを見られると思うと楽しみです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

雰囲気で持ってた

{netabare}
いつものなろう系と思ってたけど、しっかりとしたファンタジーものだったのでかなり面白かった。
まず、主人公が最初に出会うのが女キャラじゃなくて骸骨だったりアンデッドで、旅に出てからも初めて出会うのが男キャラというだけでもなろう系感がない。
まあこういう点も良かったんだけど、一番良かったのは世界観がしっかりとしていたこと。
なろう系が大抵微妙なのはだいたい全部設定や世界観がありきたりでちゃんとしていない点にあると思ってるけど、この作品はそんなことがなかった。
1話から最後まで一貫して宗教的な要素がしっかりと描かれてた。
食べる前に祈りをしたりだとか、
10話ラストのパラディンに任命されたシーンでの剣を振るシーンだとか、ちゃんとこの世界ならではの文化的なものが感じられていい。
ほんとの意味で"異世界"を感じられる。

話としては結構王道だけど、雰囲気がいいおかげで面白い。
主人公が結構チートなのはなろう系だけど、ただ単に無双するだけではなく、強いが故に周りとの亀裂が生じたりだとか、ただ単にチートと言うわけでもないのがいい。
あと、あの剣はなろう系への皮肉も入ってるのかな。使えば最強だけど、自分の強さではなく剣の強さだから極力頼らないように~みたいな話はそんなふうに感じた。実際その剣を使う場面が来るけど、剣を使うにあたってそれなりの理由がある上に、しっかりと葛藤して使うのも良かった。

駄目な点は主人公の声優。さすがに高すぎて合ってない。成長前はあれでもよかったかもだけど少年になった時に声を変えるべきだったと思う。
あと、丁寧と言えば聞こえはいいんだけどさすがにテンポ悪いかな。
1クールアニメで総集編挟むのも良くない。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
なんか難しいな。なろうなのに雰囲気アニメみたいな雰囲気。
序盤の過程がしっかりと描かれていていい。
焼かれるのにパンはもらえるのかw

2話 ☆7
OPいいな。
ブラッドに男の証と言われたから腕そのままにするのなんかかっこいいなw 平気で殺そうとするじゃんw 
戦闘じゃなくて持ち運びのこと真っ先に考えるのかよw
まだ雰囲気アニメの域を出ないな。

3話 ☆10
下ネタいらんわ
ほんとの強さとはならないから強い剣に頼るなって言うのはいいな。
なろうへの皮肉にも感じる。
目的もTHE王道と言う感じでいいな。
師匠たちが主人公に託すのも。
マーテルを裏切ったというのもここにつながるのか。
最果てというのはそういう意味か。

4話 ☆7
ん?何でこのアンデット達死んでないの。
何もしてなかったのを死んでいないと表現するのいいな。

5話 ☆8
女神はマリーを許してたけど、マリーが許しを乞うてなかったから許してなかったといい手助けシーンが良かったです。
主人公の声は好きじゃない、高すぎる。
孫がガスが死ねばとか冗談言うのはよくない。
マリーとブラッドが今生き延びたら今後もまた生き延びてしまうから、と死を選んだ理由も良かった。
主人公の声このままかよ。ガス連れて行くの?
ミドルネームにGを入れるくだりも面白かった。
分かりやすいフラグだなw 

6話 ☆9
最果てってやっぱこういうことか。
前世の経験からすみませんって言わないことを意識するとか細かいな。
交渉に持っていくというのもいい。
食べる前にこういう祈りを入れるのとか"異世界"らしくていいね。

7話 ☆6
画面が見にくい。怖すぎるなんだこれ、焦げてるのか?

7.5話 ☆-
1クールアニメで総集編入れるのやめろ。

8話 ☆7
また俺なんかやっちゃいました?
奨学金 その宮殿に行かないのね。
なろうタウンじゃない。

9話 ☆8
流行があるという情報からそこまで読めるのすごい。
ドラゴンくん唐突すぎん? 戦闘面白かった。
来たばかりの街に肩入れしすぎだし、向こうも信用しすぎ。
殺される!? 

10話 ☆9
てかこのアニメ11話感が全くない、進展が遅い。
まあ活躍してたしね タイトル回収。
神や加護というテーマが一貫していて独自性がある
ラストの騎士に任命されるシーンほんとにいい、EDへの入りも好き 

11話 ☆8
怖い。ああ、そういやそんな剣があったな。
葛藤しつつ剣を使うのが良かった。メネル死ぬの?
主人公がしっかりとしていていい。
怪物扱いされてるという設定はちょっと無理やりだな。
主人公が闇落ち展開も少し強引。あの3人に憧れてたのか。
前世いる? 強いが故の孤独ね。 

12話 ☆7 
えぇ...。は? 戦闘がまあまあ面白かった 謎挿入曲 

OP「The Sacred Touch」☆9
ED「標火」☆8.5
ED2「最果ての武勲詩」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

71.5 21 ダンジョンで仲間なアニメランキング21位
迷宮ブラックカンパニー(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (242)
896人が棚に入れました
働きたくない!その想いから努力を重ね、不労所得で「セレブプロニート」になった二ノ宮キンジ。死ぬまで怠惰に暮らす決意をした矢先……なんの因果か異世界転移!辿り着いたのは「迷宮が職場」の超ブラック企業だった。優雅な生活は一変し、かつて「ダンジョン」と呼ばれた鉱山でひたすら肉体労働させられ血の汗と涙を流す日々。過酷な現場、長時間労働、低賃金。さらには上司のパワハラ、洗脳、やりがい搾取。さんざん見下していた「社畜」ライフを送ることになってしまう。それでもキンジは諦めない! 最高のニート生活を取り戻すため、時に手段を選ばず、時に悪知恵を駆使してしぶとく成り上がろうとするのだが……!?これは、唯我独尊な超外道青年による不撓不屈の物語。「異世界迷宮」×「ブラック企業」の社畜的ファンタジー、開幕!

声優・キャラクター
小西克幸、久野美咲、下野紘
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

最終話を観るために観るアニメ

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
現実世界で富を得た主人公が、異世界に転生され、ド底辺のブラック企業に務める、というストーリー。

基本的にギャグベースの作品で、結構ブラックなネタが多い。

1期ワンクールのわりには非常に展開が多く、ストーリーとしてはやや破綻している部分もありますし、途中、観るの止めようかと思うこともありましたが、最終話まで観て良かったなと思いました。

10話まで☆3にしてましたが、ラスト2話で☆4にした感じですね。

決して絶賛ではありませんし、好みも分かれる作風で、正直、世間的な評価は65点いけば良いかな?というところですが、個人的には、72点くらいつけたいです(あくまで感覚ですが、私的には70点以上が☆4。85点以上が☆5です)。

既視感はあまりない作品なので、たくさんアニメ観てきた人向けって感じですかね。

あとはまあ、「レッ○ブルに怒られろ」ですね(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
最後、当然のように二宮は財を失うと思っていた。もしくは、再び違う異世界に転生されてしまうか。

それを、すごく綺麗にまとめたことが意外で、1本取られた感じ。これまで、「ニートになり(楽して稼ぎ)たい」の一心で、ブラックな労働にも耐え、他者を欺き、のしあがろうと野心を滾らせてきた二宮がまさか、働くことにやりがいを見いだすなんてね。

仕事は楽しい。

努力して成功するのも、他人に勝って優越感に浸るのも、賃金を得て好きなことに使うのも、同僚と力を合わせて難局を乗り越えるのも、全部ひっくるめて、楽しい。

私自身は、「仕事=人生」という、(本作で言うなら)シアみたいな生き方をしていて、ブラックな職場ながら、めっちゃ仕事にやりがいを持っているが、そんな私からすると、「ようこそこちら側に」という感じがした(笑) 尤も、仕事や会社に対して自己を犠牲にして働くなんて、気持ち悪いとかバカのやることかと思われるかもしれないが、まあ、私は私の人生を歩んでいるだけなので、放っておいてくれよと。納税もしてるし、犯罪はしていないし、ちょっとアニメとアルコールと美少女が好きなだけなんだから(笑)

奇しくも、11話で二宮が言ったように、「初志貫徹。俺は俺の欲望に純粋なだけだ。そう、俺は他人を騙しても、自分を騙したことは1度もない」という感じです。いや、私は他人も騙さないようにしているが(笑)

私は、自分の意思を持たない人間が嫌いだ。いや、自分の意思を持たない人間なんてホントはいないから、厳密に言うと、自分の現状を周りのせいにして生きている人間が、かな。

私は別に、なんでも自分のしたいことをワガママ放題やる人間が好きだと言っているのではない。むしろそういう人間は嫌いだ。状況によって、場の空気やどうにもできない力によって、自らの望まぬ方向に流されることはあるだろう。私もよくある。

私が好きな人間は、流れに逆らって泳ぐ力や意志がある人間と、流されている状況を受け止め、それでもちゃんと自分の手と足で泳ぐ人間だ。つまり、前者は二宮であり、後者はワニベ。

逆らいきれない大きな流れに流されているなら、いっそ思いきって、下流に向かって全力でクロールをしろよと。そのカーブを上手く曲がるために、流されるルートくらいは自分で選べよと。

流れを変える根性もないくせに、流されてしまう自分の実力の無さを認めることもできず、ただ、不満や愚痴を垂れ流すだけで動こうとしない人間が、私は嫌いなのだ。

きっと、二宮も同じような価値観を持っているのだろう。だからこそ、ただ救済を望むだけの未来人(ザゼル)に見切りをつけ、ライザッハ鉱業の中から、(シアは身内だからノーカンとして)唯一、ベルザだけを迷宮ブラックカンパニーの重役にしたのだ。あれだけ自分を虐げてきたベルザだが、(やり方は否定しても)意思の強さや能力は、ちゃんと評価していたんだなと感動した。

もちろん、本作のラストに関して、否定側の意見も良く分かる。本作のテイストなら、権力を握った後の二宮が更に悪事を行い破滅していく流れの方が自然だし、二宮が無双する流れも、ご都合主義的で薄っぺらい部分はあるしね。だから、みんながみんな、好きになるアニメではないと思う。

私は毎クール、20本近くのアニメを観ていて、流石に疲れるし、最近は昔程のアニメ熱もないから、とりあえず録画だけして、評判が良かったアニメを数本だけ観るようなスタイルに変えようかと、ここ1年くらい思っているのだが、たまにこういう掘り出し物(世間の評価と自分の好みにズレがある作品)に出会うと、やっぱり自力で発掘するスタイルを続けようかなと思ってしまうな。ブラックな修羅の道だけれども(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
ちゃんと稼いだからニートじゃないけどな。リム、可愛いな(笑) 二宮、クズ(笑)  

2話目 ☆3
なるほど、会社を作る流れか。それは面白そう。

3話目 ☆2
ん? また社員側に戻るの? 

4話目 ☆3
ドタバタコメディ。

5話目 ☆3
超展開? この展開は、グズ主人公系としては、結構好きかな

6話目 ☆3
漫喫の解釈(笑) 

7話目 ☆4
なるほど。だから日本じゃなくて過去を選択ね(笑)

8話目 ☆2


9話目 ☆4
中毒、、、レッドブルに怒られろ(笑)

10話目 ☆2
もうなんか、ストーリーがむちゃくちゃになってるよな。

11話目 ☆4
ここにきて、少し面白い展開。この展開がもっと早くても良かった。

12話目 ☆5
ニートを目指して頑張ってきたが、働くことのやりがいを感じた。どう考えても、ギャグで終わらせるための前フリだが(笑) と思ったら、なかなか綺麗な終わり方。個人的には、好きだな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21
ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

自己啓発ギャグ

【視聴前の方へ】
そもそも「まあ視ないかな…」という作品でした。理由はブラック企業ネタの社畜な作品なんだろうな…という予想から、ネガティブがキツそう…、負のパワースゴそう…、逆ギレウザそう…、という謂わば先入観によるところが大きいのですが、たまたまレビュー覗いてみると、どうやら好き嫌いが大きく分かれてるぞ?というのが判明して“俄”“然”興味が湧いてきました。
で結果、冤罪確定、逆転無罪ならぬ“逆転大好き”の判決が下されました。それも結構なレベルでの“好きさ”だったので本人も幾分戸惑っております。私、結構チョロいのかもん。

という訳で内容ですが、とりあえず異世界には行くんですが、これがまあブラック企業社畜ネタで、負のパワースゴくて、逆ギレウザい作品でした。さあご覧ください♪


……いやこれ残念ながら、先入観ほぼ的中してました。更には主人公ニノミヤキンジのキャラデザ、キャラ設定、テンションとどれをとってもきっつい感じで嫌悪感がムクムク湧き上がってきました。ただ、1つだけ違ってたのが、ネガティブではなくポジティブだったことです。
ざっくり言うと、ホリエモンとか、半沢直樹とかの世界線です。このタイプのポジティブ&エネルギッシュな切れ物キャラを異世界のブラック環境にぶち込んだった!!
そういう物語です。当然このタイプ、されるがまま搾取されっぱなしなんてことはありません。かといって悪い部分を改善したい!なんて思うわけでもないんです。“とにかくオレに都合のいい世界にする!”これです。善悪は一切関係なしで自分向けの世界にする為なら手段を選ばない純粋倍返し野郎!出る杭of出る杭。多分盾の勇者様より成り上がり気質だと思います。ストレスフリーな作品が選ばれがちな昨今において、とっつきにくい作品なのは間違いないです。多分、適正は2話も視れば判ると思います。
まぁ、言っても主人公以外のキャラがこれでもかと良キャラ揃いなんですが、どうしたもんか主人公が全力でゲスい!なんなら視聴者のマウントすら取ってくる勢い。ある意味では“このすば”の空気感もあったりするんですが主人公がカズマじゃなくニノミヤキンジ‼︎ なんか恨みでもあんのか?ってくらい男キャラから好感度と可愛いらしさ(一部男の娘は除く)を完全除去。自己肯定モンスター。多分女子ウケ最悪。イケメン枠が謎の空席。

いったいこの話、どう転がっていくのやら…。(展開速い!&次どうなるの?感半端ない!) 
特にお勧めはしません。
気になる方はご自身の眼でご確認ください♪

【私的関連作品】
この素晴らしい世界に祝福を!
半沢直樹
ホリえもん(←無い

【myココ壺ポイント】○○/100
リム…91俺得(7話以降焼肉定食)
メンヘラ銃…89草
理想の○○トピア…87自覚?
顔芸…56点

【感想】

{netabare}
この作品は『自己啓発ギャグ』という新ジャンルで括ってもいいんじゃないかと思います。最後の締め方を見るとギャグの体をとりつつ本当に自己啓発的なメッセージを発信している感じもあり、「そっちにいくんかい⁈」という定着してない分岐(ギャグに振るorガチに振る)をワクワクして見れました。アニメでこっち方面は結構未開の地だと思うので開拓が進むことを望んでおります。
このキンジもそうですが、善悪に無頓着という設定はちゃんと描くと面白くなる要素ですよね。言い換えると『損得に全振り』ということですが、これはよく言われているサイコパスの特徴の1つで、魅力的でもあり嫌悪の対象でもあるという危なっかしいキャラクターになります。
『得する為ならどんな悪も辞さない。』という怖さ。
に対し、『得する為ならどんな“善”も辞さない。』というギャップ(優しさに見える←重要)。
『損する悪は回避する』というクレバーさ。
『損する善は回避する』という冷酷さ。
この振り幅の大きい要素を1人のキャラクターに無理なく付与できる魔法の設定なので、もの凄く使えて、もの凄く賛否が分かれますよね。賛否の割合は作家のセンスに左右されるところが大きいと思いますが、わたしは“賛”の方でした。

あと、音楽良かったですね。opはファンク系、edはロック系の曲双方を程よくポップに仕上げていて作品イメージをポップにするのにだいぶ貢献していたと思います。両曲のカラーも統一感があって作品の異常なまでのテンポの良さとマッチしてたと思います。

あと、イケメンの居なさもそうですが、作画も『割と作画の許容範囲の広い男性視聴者』に振ってた感ありというか、おおらかな作画?雑?とかって印象受けます。ギャグと割り切って視るのが得策ではないかと思います。
{/netabare}

結論ということもないんですが、欲望に従順なキャラクターというのは良い悪いはあるにせよ総じて人間味が出ますね。そこを楽しめるのなら或いは賛否の賛の側に入るのやもしれません。

以上です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

珍しく個性的ななろう系

異世界版こち亀?
ギャグ寄りのなろう系

{netabare}
まず、この作品の良いところ、というか本来当たり前なところとして、なろうテンプレからだいぶそれていること。
ほぼすべてのなろう系は転生先が中世だが、この作品は現代。
魔物?っぽい者たち含めて日本の正社員のように働いている世界観。
それに主人公も中高生ではなく、大人という点もよくあるなろう系からはだいぶそれていて、それだけで新鮮味を感じて最初から好印象だった。
ハーレムものじゃない点もプラスだし、魔法が使えないことに対しての周りの反応も良かった。

内容は戦闘も少しはあるんだが、基本的にはブラック企業勤めからの成り上がりの物語。
"迷宮"という異世界ならではの要素がしっかりと用いているので、これ異世界じゃなくてもいいのでは?とは思わないし、主人公の前世が、転生先での行動原理にもなっているので転生要素いる?とも思わない。
最終的には俺TUEEE的で、自分の元居た企業からシェアを奪い、最終的に買収?して、迷宮や街全体を掌握するといった感じだけど、そこまで10話ぐらいかけて過程を踏んでいるので、不快感などは感じないし、綺麗にまとまってて良かった。
と、コメディものなのにもかかわらずストーリーにぶっ飛んだところがあまりなく、ちゃんと話もしっかりしていたので良かった。

肝心のコメディ要素も面白かった。
だいたい一話完結で毎話オチを付けるのが上手く、話の作り方が上手かった作品というイメージ。
これは上手くいきそうと思ったら急に没落するというパターンが多かったけど、このアニメの主人公のノリ的にこの展開が合っていて面白かった。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 8/10
主人公性格悪い
異世界が中世ヨーロッパじゃないのは珍しい。
主人公口上手だなw
強そう。この異世界の住民は戦闘力もない感じかな?
魔法とかもあまり目立って出てこない珍しいタイプの異世界系。
主人公も中高生じゃないし。
ええ...あのドラゴンヒロインかよw
かわいい。 形勢逆転w
これ主人公はたらく側じゃなくて逆か。
そんなことなかった。 

2話 7/10
水だけ飲んでいくってw
ほんとにブラックすぎるw
効果長いな変身薬。
配送センターからかっぱらったw 

3話 8/10
めずらしい目。謎訓練始まった。
会社と関係なくなった。
なんかネタとしても単純に豚が不快になってきた。
回復術師で見た。爆破オチなんて最低。
一話完結だったり一話二本立てだったりがこのアニメにフィットしてていい。 

4話 9/10
なんでこいつとこんな仲良くなってんだ。
老害あるある。叫んでるだけw
魔物を返せばいいのに。ほんとに魔物を返したw
ちゃんと話が凝ってていい。
説得シーン普通に良かったわ。
戦闘も良かった。現代に戻るのか?

5話 10/10
急展開だな。
異世界で銃が出てくるだけで新鮮味があるw
未来かよこれw アリか。
ホワイト企業になってるじゃん。

6話 9/10
混浴かよ。
この3バカ何がしたいのか理解できない。
こういうノリ好きだ。 

7話 7/10
戦闘アニメになった。
意外と伏線と世界観がしっかりしてるw
vivy難民救済
居酒屋の会話がそれっぽくていい。
ディストピア作るなw

8話 9/10
普通魔法が常識の世界で魔法について聞いたらこんな反応だよね。
こういうところしっかりしてるのいいな。
なろうなのにガチの最弱かよw
なんでこっちの世界に滞在することに決めたんだよw
最強武器か? 

9話 7/10
このゾンビみたいな奴ら攻撃していいのかw
おい切られたやつはどうなったw
おい、あの骨これで出て来なくなるの?
鷹の爪じゃん。この店主かわいい。
ぼくリメの悪口かなw 

10話 4/10
こういうアニメで魔獣が人化する展開マジでいらないわ。
迷宮のメイドインアビス感w
実質はたらく細胞。子育ている?
今回つまんないな。

11話 10/10
てかこんな文明発達してるのに弓と剣なのかw
ブラックロックシューターみたいな目してんな。
かっこいい去り方だな 迷宮マニュアルw
現状を変えようとしないのがまさにブラックな雰囲気出てるな。
ここまでの過程があったから、この俺TUEEEはいいな。
この二人親子なのか、設定も面白い。
最終回みたいな終わり方だなw

12話 10/10
なんでこの青髪裏切ってんの?
なるほどなぁ、ちゃんと正攻法なのがいいな。
意外と普通に従ってるんだなw
いやあ面白かった。 
{/netabare}

曲20段階評価
OP「染み」8/10
ED「ワールドイズマイン」4.5/10
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

71.7 22 ダンジョンで仲間なアニメランキング22位
転生したら剣でした(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (257)
855人が棚に入れました
転生したら剣でした――。 「知性を持つ武器(インテリジェンス・ウェポン)」と呼ばれる”剣“として異世界に転生した彼は、装備者との出会いを夢見ながら、孤独にスキル収集に励んでいた。 ある時、迂闊にも魔力を吸収される「枯渇の森」へ踏み入り、一歩も動けなくなってしまう。途方に暮れる中、奴隷として虐げられていた黒猫族の少女フランに出会う。 フランは巨大な魔獣に襲われ、絶体絶命の危機に陥っていた。彼女は眼前に突き刺さっていた彼を引き抜き、その力で窮地を脱すると、彼を「師匠」と名付けて正式に装備者となるのだった。 冒険者となったフランと師匠は、お互いにスキルを磨きながらクエストをこなしていく。フランは強さの果てにある「進化」を目指すために、師匠は少女の「願い」を叶えるために。 猫耳少女と親バカな剣の大冒険が始まる!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

再評価。キャラの独自性は評価できますが、設定のテンプレは減点要素。

23年10月 再視聴…といってもポイントポイントを飛ばし見ですけど。4点以上の異世界転生ものは冷静に考えると相当良い作りじゃないと付けられないなあと思い本作を再評価しました。

 本作は4.1をつけてました。で、見なおしてもちゃんと面白いです。面白いですけど、ストーリー4.5とキャラ5はないですね。声優も調整点で4.5でした。
 展開は悪くないですがやはり設定をテンプレに頼っている点で独自性がマイナスです。そして2期発表は好感がもてますが熱が冷めるのでストーリーは3.5に修正します。

 キャラで4.5を超える水準はよほど独自性があるか作り込まれてないとなあと思いました。異世界のテンプレを2.5スタートとすると、剣という無機物に転生するのは目新しいのでその点ではいいし、ヒロインのフランちゃんにちゃんの魅力と背景・暗い過去など厚みがあることはいいので4とします。
 声優は、声優さんそのものは可もなく不可もなく。調整点でストーリーとキャラの中間…ですが作品の出来は悪くはないので4とします。


以下 初回レビューです。

「あれ?13話は?」というのが率直な感想です。せっかく面白い作品だったのに、尻切れトンボにしても旅立って終わりならまだよかったと思います。余計な次の展開部分を入れてきました。これが2期めをやるというアナウンスと同時なら許せますが、決まってないなら入れるべきではないでしょう。

 もはや異世界もののテンプレになった手法ですが、誰が得する?となると出版社なのかなあ…と思うと急激に冷めてしまいます。「つづきはWEBで」の販促にしても作品ありきでちゃんと結末をつける方向でやってくれないかなあ。
 こういうモヤモヤする終わり方だとコミックや小説に誘導できるデータとかあるんでしょうか?私に対しては少なくとも逆効果かも。

「転スラ」「盾の勇者」「魔王様リトライ」などこの手法でどんどん作品の価値を落としていっていますし…すごい作品だった「シャドウハウス」も2期楽しみにしてたのに、2期の1話みたらもう集中力が持たなくなっていました。


 さて、本作については、フランと師匠のキャラ造形と掛け合い、父的な視線でフラン萌えで見られる作品作り、完全な俺TUEEEでないところ、展開のテンポの良さなど非常に面白いアニメでした。
 異世界転生した人物に感情移入しつつ、がんばるのは娘的なヒロインというのが目新しかったです。

 作画は高級ではないですが、無難な水準は保っていたし、2人の声優さんも良かったと思います。2期情報あれば評価は変えるかもしれません。

 最終回のせいで評価はかなり落ちていますが、しかし、楽しませてもらったし、低評価を付けるのもどうかと思いますので、楽しんだ分客観的な評価はしますが、うらぎられた感が強く主観的には80点できてたのが55点になった気分です。


追記 2期決定!!??ガセじゃないよね??尻切れトンボ最悪評価撤回。

 あれユーチューブに2期決定報が…なんか本物っぽいですね。このタイミングは不幸中の幸いです。だったら、高評価です。是非、冷める前に半年くらいで来てほしいけど、1年でしょうね。とにかく、尻切れトンボの意味がわかったのでその減点は撤回です。

 ただ、アニメ作りすぎてどれが当たりになるのか読めない制作者が増えすぎですね。2クールのリスクで作らないとやっぱり作品に対する熱量とか構成の面で失敗するかもしれません。
 それに、原作の面白さが読めないというのは、どういうことでしょう?本当に駄作ばかりになるので、そこはちゃんとやって欲しいです。

 とはいえ、フランちゃん最高!ということで高評価でお願いします。
 

以下 視聴時のレビューです。

 

4話 テンプレ異世界を楽しみつつ、「父」として娘の成長を見守る。

{netabare}  3話まで見てレビューしようと思っていたら、なんと無料配信のサブスクがありません。アベマでかろうじて、1,2、4話を無料で見られました。キンドルのアンリミテッドでコミック5話まで読み放題できたので補完はできました。

 さて、モロに「転スラ」「蜘蛛」と同じか?と思っていましたらそうでもなかったです。ロリキャラではありますが、父性的な立ち位置なのでいいですね。「魔王様リトライ」や「うちの娘のためなら」のような感じです。

 大事なのは、ヒロインを「父」として暖かく見る目です。本作のキャラ萌えはこの点が大事でしょうね。

「剣」なのでフロイト的な男性性の象徴もちょっと想像しなくはなかったですが、それはない感じです。

 そして、更に「ギルド、スキル、レベル上げ」要素がかなり強いテンプレ異世界の構造なのも、「頭を空にして純粋に楽しむ」という点でいいと思います。設定は気にする必要がありません。

 ということで、暖かい気持ちでヒロインの成長を見守りつつ、テンプレで頭を空にして楽しむ、という作品でエンタメとしていい出来に仕上がっていると思います。多分、アベマで強制的に毎週見ざるを得ないので見ると思います。なお、コミック5巻まで読みましたが、そこまでは結構面白かったです。 {/netabare}


7話 フランちゃんのような娘が欲しいです。

{netabare} 無料期間のおかげで今のところ全部見られています。アベマに感謝を。で、私は完全にキャラ萌えです。本作の成功要因は剣が主役ではない、あるいは主役だとしても視点が完全にフランちゃんになっていることでしょう。
 つまり、剣の視点は視聴者の視点。それも父の視点になっています。物語世界の構造がそのままこちらの視線になっているということで、これが最高です。この剣の気持、フランちゃんを娘として守りたい、育てたい、喜ばせたいという気持ちに完全に同化できます。

 フランちゃんは、可愛いというかけなげというか、何より謙虚です。この謙虚さがフランちゃんの最大の魅力です。
 それに加えてフランちゃんは、ハンバーグとカレーを喜んで、メインデッシュとか言っている姿も可愛くて良きです。

 ストーリー展開も次週につなげる展開が上手いですね。不愉快な引き延ばしでなく次に何がおきるんだろうという楽しみがちゃんとあります。やっぱり「異世界転生もの」が、つまらなくなったのではなく、工夫の無いテンプレが乱造されすぎてカテゴリーの価値を落としてるんでしょうね。本作のようなテンプレでも、面白くキャラ萌えできる作品なら異世界モノはアニメ作品とは相性が良く楽しめます。

 視聴中は評価点付けないのでここでいいますけど、キャラは5点です。本当は5点満点で10点あげたい。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

何よりも感性という絶対基準こそが肝要であります

●進化論という学説は進化せずむしろ退化してるという矛盾
結論は、所謂なろう系の典型と言うべき作品でありました。

全般的にかなり緩く、ソフト路線のファンタジーの傾向が強く
更にその上異世界転生もの特有のステータス値設定にその説明が延々と繰り返されるのを
見るのはかなり苦痛であり、生理的にも受けつけないというのは極めて個人的な
問題なのかもしれませんが、物語的に特に惹きつけられるような要素がまるでなかった
というのは、流石なろう系と言うべきなのかもしれません。

ケモ耳キャラに全く魅力を感じない体質というのもあるのかもしれませんが
インテリジェンスウェポンである剣というキャラにもエルフ族の自称ママにも
共感できる要素がまるでないというは逆に驚きの結果であります。

単にキャラが微妙という話に尽きるのではなく、大量生産された
ゲーム的な薄っぺらい世界観の中である種の使命を負ったとしても
その使命にしても命がけのやり取りにしても、ゲーム設定的な軽さが作用し
あらゆる行動・発言に重みが出ず、見てる側にもリアルなものとして伝わってこない
というのが本作最大のマイナス要因であったような気がいたしました。

空回りして滑っていくような物語感覚はある意味斬新でありますが、
異世界転生もの作品に秘められた謎を解くために見てるだけの当方としましては
最後までついていくのは至難の業でありました。

本作を見て得られた唯一の成果は「進化」という概念が異世界転生ものでも
重要ということでありますが、もしも続編があるとしたら異世界転生と「進化」について
明確に描いてくれることを期待したいところであります。

●「グルメ」の道化師が踊る世界
みんな大好き!の例のカレーを作る回でありましたが、何故かハンバーグを {netabare} 作る
シーンもあるという意図不明な描写に脱力感を大いに被った次第であります。

料理の基本味付けは塩胡椒であり、この加減がかなり重要な要素であるはずなのですが
どういうわけか省略していたり、ハンバーグのつなぎにパン粉を入れるも水分がないと
つなぎとして機能せずにパテがボロボロに崩れ去る運命がん無視だったり…
材料の準備もなしにデミグラスソースがあっという間に完成してしまったりと
兎に角突っ込見所満載で突っ込み切れない話にございます。

肝心のカレーも、恐らくは日本人一般になじみある英国由来のシチューが原型の煮込み料理を
作ろうとしているのだと思われますが、だとしたら小麦粉でルウを作らないと
始まらないという話であります。

煮込み料理の旨味は出汁にあるわけですから、野菜を多く入れその旨味を引き出す以外に
道はなく、スパイス適当にぶち込んだらそれが旨味に変わるとかいう出鱈目な発想は通用しません。

アニメに限ったことではないのかもしれないですが、中途半端にグルメを語りたがる
お笑い芸人みたいな道化師たちが、リアクションのみでごり押しする料理の祭典の世界、
そこには夢があり、ファンタジーがありますが
現実的に他人に喜んでもらえるような美味しい料理作るには、 {/netabare} まずは
基本的なことの習得から始めるべきと個人的には強く進言したく思います。

ゴブリン系三部作と言えば
「ロードス島戦記」と「灰と幻想のグリムガル」と「ゴブリンスレイヤー」でありますが
その中でも「ゴブリンスレイヤー」はファーストインパクトにおいては他作品を圧倒するものの
ストーリーという観点においては二作に大きく後れをとるものであると認識するものにございます。

そんな「ゴブリンスレイヤー」の劣化版に過ぎない本作に期待が持てるのかと言えば
残念ながら今のところは劣化版のレベルにとどまっているのが実情であります。

ケモ耳ヒロインが可愛いだけという理由で予想外にウケている側面があることは否定しませんが
この程度の全くもってぬるいストーリー展開で「ゴブリンスレイヤー」超えなどとかいうのは
ほぼ不可能と考えるべきでしょう。



異世界転生もの作品に対していちいち突っ込み入れてたらキリがないので
本作に対する突っ込みは自重するつもりでおりました。

これは異世界転生ものに限った話ではないですが
敢えて「その設定」を踏襲する意味ってあるんですか?的な作品が
あまりに多すぎて辟易するばかりであります。

あまりに怪しすぎる異世界転生ものの乱発、ごり押しに対して
その不自然さについてはいい加減気づくべきではないでしょうか?

要するに本作が「異世界転生ものである必然性」が果たして何処にあるのか?
また、他とまるで同じようなゲーム的ステータス値の表示を馬鹿の一つ覚えみたいに
やたらと繰り返す意図とは何でしょうか?という素朴な疑問
そういう疑問を当たり前のように抱ける視聴者の感性はまともであるという話です。

もしも自分の感性に自信がある人は、言語転換することにより必然性を証明してみてください。

感性が塞がれている人は、ある意味目が見えていないのと同じで、
この先の大穴に嵌ることは避けられないでしょう・・・

異世界転生ものでありながらもその意味が不明なら
視聴者とは何を期待して異世界転生ものを見ているのでしょうか?
という話になるように思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

師匠との関係性は良い

{netabare}
C2Cの転生モノ。
初期設定だけテンプレからずらして他はテンプレの踏襲の、作者だけは独自性があると思ってる系転生作品はあまり好きではないけど、まあその中ではよくやってた方じゃないかなと思う。
どうせ人間体になるんだろと思ったら、意外と最後まで剣だった。

良かった点はキャラ。
珍しく、最後まで主人公のそばにいるキャラが師匠一人だったから、フランにとっての師匠の唯一無二感が感じられて良かった。
いざと言うときに唯一頼れるのは師匠だけ。
随所でフランから師匠に対する信頼感が伝わってきた。
師匠からもフランを守りたい気持ちに必死さがあって良い。
師匠はフランの父親的な立ち位置な気がする。
俺TUEEEでもなく、格上のアマンダに立ち向かうなど、向上心のあるフラン。
主人公が一途だから好感が持てたし、そんなフランをフォローする師匠に関しても印象がいい。
ストーリーよりもキャラを重視する人にはかなりいい作品かもしれない。

駄目な点として、俺TUEEEEではないし、主人公も剣ではあるものの、やはりストーリーはなろうのテンプレに感じるところ。
テンプレを感じさせる要素は俺TUEEEEではなくて、中世世界観(ナーロッパ)やゲームっぽい設定、独自性のない敵、分かりやすい対立構造等にあるからなのかな。
この作品も秋アニメの他のなろうと同じくテンプレだった感は否めない。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆0
親の顔より見た導入。
作者だけは独特なことをやってると思ってるんだろうな。
独特なだけでクソしょうもない設定なのに。
もうこういうのばっかになってしまったなぁ最近のアニメ。
マジで面白くない。何も惹かれない設定。
主人公が違うだけで結局いつものなんだよ。
もう無敵じゃんこの剣。今季こういうの多すぎてため息でるわ。
農民の次につまらん。もうこういうのいいよ。

2話 ☆1
作画の無駄遣い。
結局目的なくダラダラ旅するだけのいつものなろうだよね。
いつものギルド設定。俺TUEEEEじゃない?
てかいつも思うけど冒険者って言う職業はなんだよ。
何でも屋か騎士団でいいだろ。死ぬだろ。いつもの魔石。
脳死ゲーム世界観ほんと嫌い。
部屋めっちゃ汚れそう。いつものチンピラ。
協会内で争いとかあほなんか? EDは名作感ある。

3話 ☆7
アルデラミンみたいなOP まあ不快感は無いなこれ。
作画頑張ってんな。ゴブリン襲撃イベント?

4話 ☆5
邪神ちゃんかな? 結局無双。ガチャ神引き。

5話 ☆7
いつまでゴブリン また俺何かやっちゃいました?
どうせ復活する。一本ぐらい飛んだままなら評価してた。
そんなに俺tueeeじゃないのはいい。
相手噛ませじゃなくて面白いじゃん。

6話 ☆4
戦闘面白いな。普通に復活するんかい。
こういうゲームみたいなスキル設定ほんと嫌い。

7話 ☆4
お前つまんない嘘つくね。はぁ大賢者みたいなのもいるのかよ。
分かりやすい噛ませ 飯食いながら見てんねん汚いなぁ。
成れ果ててて草。

8話 ☆5
天敵じゃなくて仇敵が適切な表現だろ。
なろう主人公がやられてんの珍しいなって思ってしまう。
少ない。イキリモード 即落ち二コマ。一瞬アーニャみたいな喋り方。
取引上手なのか…? どうせならCぐらい行けよ。

9話 ☆6
なろう臭すぎ。親の顔より見た展開。イキリアニメ。
槍って突くだけだから楽そうだな。当たったら死ぬやろこれ。
てか鞭掴めばいいのでは。戦闘面白かったな。
アニメスタッフも有能。

10話 ☆3
ゲームみたいな設定つまんね。テンプレ設定解説コーナー眠い。
これ解説する意味ある? また俺なんかやっちゃいました?
でた、アクシデントw Aランクが何とかしろや。
なろう全般に言えるけど、ダンジョンとかトラップとか誰が作ってるんだよw
魔獣が作れんのか?w 試験もっとちゃんと管理しろや。

11話 ☆8
無能Sランク 剣になんかあるってバレてそう。リョナいいぞ~
モブ男よく生きてるな。モブを適当に殺さんのだけは印象いいわ。
リョナ回。何だかんだちょっと感動した。

12話 ☆6
哀しき過去。また俺なんかやっちゃいました? モブサイコで見た。
進化ってなんだよポケモンかよ。ん?フランの親だったの?
OPで見た飛行。

曲評価(好み)
OP「転生したら剣でした」☆8
ED「more<STRONGLY」☆7
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

61.7 23 ダンジョンで仲間なアニメランキング23位
失格紋の最強賢者(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (236)
812人が棚に入れました
世界最強の魔法使いと謳われながらも、生まれ持った紋章の性能に限界を感じていた【賢者】ガイアス。 その彼が己の紋章を変えるために取った手段――それは転生によって新たな体を得ること! 彼は遥か未来の世界に転生し、求めていた「魔法戦闘に最適な紋章」と、マティアスという名を手に入れた。 しかし、その紋章はこの時代ではなぜか「失格紋」と呼ばれていた……! 時を経た今世では、魔法が衰退し低レベルな魔法理論が跋扈してしまっていたのだ。 魔法戦闘最強の「失格紋」と、賢者の知恵を併せ持つ少年マティアスは、世界の常識を次々と打ち壊していく! 異世界紋章ファンタジー、ここに開幕!!


声優・キャラクター
玉城仁菜、鈴代紗弓、白石晴香、井澤詩織
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

失格なんて嘘だ紋

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
なろう系です。最弱は最弱じゃないし、劣等生は劣等生じゃないので、当然、失格紋は失格してないです。以上(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
作画はかなり酷く、バトルはヤバいくらい面白くない。下手に「俺の戦術凄くね?」感を出しているのが逆に超ダサい。基本、ただ性能でごり押ししているだけのように思う。

本作の個性と言えば、4種の紋章があることだろう。作品内では説明不足も感じたので、一応wiki見て補足を。

栄光紋【天性前のマティアス&ルリイ】
魔法付与などの補助特化。直接的な戦闘には向かない。

常魔紋【アルマ】
火力特化。反面、連射性に欠け。剣より弓に乗せて放つことが多い。

小魔紋【   】
連射特化。反面、威力に欠ける。掃討戦を得意にする。

失格紋【マティアス】
常魔紋の火力と小魔紋の連射性能を併せ持つ。反面、射程が短く、剣などと併用して近距離で戦う必要がある。

だそうです。

本作でかなり不愉快だったのは、マティアスが栄光紋をバカにし過ぎなこと。なろう系作品で駄作と呼ばれるものに共通しているのが、「その世界の人々の歴史や文化を一瞬で無にする」こと。転生者の常識や考えこそ素晴らしく、転生先の世界は、転生者によって駆逐されるための下劣な世界でしかない。

魔族によって歴史(紋章の価値)をねじ曲げられたのは面白い設定だったが、間違った歴史とはいえ、長い間をかけて真剣に研究してきた栄光紋を、その歴史を、(さくさくっと教えただけの)無詠唱魔法で、一瞬にして駆逐する。

そもそも、マティアスだって栄光紋でも最強にまでなれたんでしょ? 要は使い方の問題で、優劣ではないんでしょ? ちょっとくらい栄光紋(第一学園)の生徒も生かしてあげてほしいし、栄光紋の良さもちゃんと評価してほしいんだよね。

閑話休題。

ということで、生前は栄光紋だったマティアスは、「最強」ではあるものの、更なる強さを求めて転生し、失格紋を手に入れた。

、、、と、ここでいくつかの疑問が。

まず、マティアスの人間性。転生理由から伺えるのは、「利己的で探究的な性格」。言い換えるなら、「ワガママでこだわりが強い」。でも、転生後のマティアスはどうだろう? 他者のために労を惜しまず、細かいことにはこだわらないおおらかな性格。

これが例えば、転生後の人格に引っ張られているなら分かるが、ご丁寧にイリスの存在によって否定されている。どうやら、姿かたち以外はガイアスと変わらないようだ。

もし、ガイアスがマティアスと同じ人間だったら、「強くなりたい」という理由で転生なんてするだろうか? それはある意味、「その時に共に生きていた人々を見殺しにする」行為である。自らが真の最強に成れない葛藤を抱えながら、人々の為に尽くしそうなもんである。

それから、仲間を作る必要性。転生前のガイアスは、「孤高」という感じで、仲間を必要としているように思えない。マティアスは、「力が戻るまで」とか言っているが、はっきり言って足手まといでしかない。イリスは別にして)マティアス一人で戦った方が明らかに効率良い。

もし、「力が戻るまでの場繋ぎ」というなら、いつでも切り捨てるくらいの冷酷さがないといけない。(盾の勇者のように)その冷酷さの中で次第に愛情が芽生えてくるなら分かるが、本作にその深みはない。もしあの2人がピンチになったら、マティアスなら自分の身が危険になっても助けそうな気がする。

2人を育てながら勝てる程度の強さの魔族しか襲ってこなかったのは、結果論に過ぎない(自作自演感)。

他にも、魔法学園に入学する意味ないよなとか、同じ栄光紋ならぺーぺーのルリイが作った剣よりも、昔、自分が作った剣を使った方が絶対に良いだろ。

とまあ、矛盾だらけだが、元々そんなにちゃんと考えて作っていないんだろう。「元々最強が転生して更に最強になった話ってま無くね?」「転生したからには当然、美少女に囲まれながら世界救っちゃうっしょ?」という安易な発想で書いているだけな気がする。まあとにかく、なろうらしいなろうだなと。

それが、本作を観た感想。んで、レビューを書くためにwikiを確認していたら、「ガイアス」の紹介として、次の文があってびっくりした。

(長いからたたみます)
{netabare}
魔法戦闘に不向きな第一紋持ちでありながら、千年以上の時を生き賢者や戦神と称されるほどの圧倒的な力を持つに至った。しかし、本人は現状の強さに満足しておらず、新たな戦術や魔法の開発・魔剣や魔道具の作成・紋章の書き換えなど更なる強さを目指してあらゆる研究を進めたが、以前自身が封印した神滅の巨龍との戦いを経て、自身の成長の限界を悟り、やがて来るであろう宇宙にいる更なる強敵に対して、どう足掻いても力不足になると考えた。それ故に、魔法戦闘に最も不向きな第一紋を捨て、もっと魔法戦闘に適した肉体を手に入れることと、ぼっちで共に戦える仲間がいなかったことも改善できることを願い、独自に編み出していた転生魔法を発動して数千年後にマティアスとして生まれ変わった。現在の世界では、魔術の神として信仰されている他、自身の開発した魔剣や魔道具が遺産として時折各地で出土しているが、どれもガイアスとしては中途半端な出来であったり、何故そんな機能を付けたのか覚えていなかったりするものがほとんど。
{/netabare}

いやこれ、めっちゃ大事な設定じゃないの? だとしたら、私の疑問の半分くらいは解決する。

まあ、私も途中から流して見てたから自信はないけど、アニメの中でこんな説明あったっけ? あったらちゃんと観てない私が悪いんだけど、無かったらそれは、アニメ化する際に削っちゃいけないことだと思う。

もしかしたら途中で明かされるのかもしれないけど、途中で種明かし出来るほど引きが強いアニメじゃないから、数話で切られちゃうのかなと。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
タイトルだけで「なろう」っぽいよな(苦笑) 魔族が人間の弱体化を狙う。人間を滅ぼせるほどの絶対数が少ないのか、人間を滅ぼせない理由があるか。

2話目 ☆2
これ、マティアスが魔族と疑われないといけないよな。つか、だったら王国最強の戦士とパーティー組めや。

3話目 ☆2
とにかく、うっすい展開だな。

4話目 ☆2
作画悪いし、バトルもコメディもストーリーもうっすいな。

5話目 ☆2
マティアスの転生の狙いと行動のズレ。栄光紋に配慮なし。

6話目 ☆1
な、な、な、なんてつまらないバトルなんだろう(苦笑) 

7話目 ☆2
コメディタッチにしたところで、笑えないよな(苦笑) 凄い人が凄いことをやっても凄くない。

8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

超ハイテンポなおかげでそこそこ面白かった。

{netabare}
いかにもなテンプレなろう系。
前世だと紋章(=生まれつきながらの才能)がダメだったため、成長が限界値に達していたので転生して当たりの紋章を取得し魔族に立ち向かう、と設定自体はここからいくらでも面白くできそうな感じなのだが、なろう系なので結局無双俺TUEEEに落ち着いてしまう。(後半はそれほど俺TUEEEでもなかったが)
基本的にどこかで見た展開でグダグダととくに目的もなく話が進行。
最強で知識もあるはずの主人公がなぜかわざわざ学ぶこともないはずの学校に通う意味不明さ。結局他生徒に「主人公SUGEEEE」って言わせて気持ちよくなりたいがためだけの展開で整合性なんてものは一切ない。
主人公の住んでいる王都以外は悉く魔物の傀儡になっているという同様のオチだったり、本当に何も考えずにダラダラと書いているんだろうなと言うのが見て取れる。

ただ、この作品にはテンポと言う一ついいところがあって見やすかった。
親の顔より見たなろう展開がダイジェスト化されていることで、飽きを感じずにサクサク見られたので純粋に面白かった作品ではある。
もうこれからのこれ系の作品は全部このテンポでいいのでは。
原作レイプと言われていたけど、原作からつまらないしこれぐらいのテンポがむしろちょうどいい。
この作品で唯一真面目に見ても普通に面白かったギルアスVS魔族の戦闘に関してはちゃんと尺を取って端折ってないし、分かってる監督だと思う。
あと、キャラは良かった。ヒロイン全員、特に赤髪の子は可愛かったし、主人公もイキリだけどそこまで冷たいキャラではなかったので会話部分は結構楽しめたのかな。
最終的には主人公が倒して終わりとは言え、あの序盤の適当に出会ったヒロイン二人にもちゃんと見せ場は作れていたし、その点も悪くなかったと思う。
ギルアス含め、キャラに見せ場を作るのは上手かった。

あと、実はこの作品、友人に面白いと言われて、実際に設定も面白そうだったし漫画を少し読んだことがあるんだけど、これの3倍はきつかったし一巻切り余裕だった。
アニメだと転生後はすぐに街から始まってたはずだけど、原作だと家族の暮らす家にたぶん6歳ぐらいで転生するところから始まるんですよ。
それで、父をあっさり倒すところはまだ良いんだけど、兄との戦闘がマジで地獄。
相手が弱いのを手加減と解釈してイキリながら倒すというこの上ないほどのキモいエピソード。また俺なんかやっちゃいました?なんて当然のように挟まれるしね。
それで収納魔法でイキったりしながら虎を倒したりして(これアニメの冒頭)、アニメのスタート地点に着くという感じ。
マジで家族パートは地獄だったからこの部分をカットしたのは英断だと思う。
急に家族との訓練の回想が出てきて意味が分からないとか言われてたけど、見たら本当にああ、カットされててよかったなってなると思う。

批判してるのか褒めてるのかわからないけど、楽しめた作品なのは確か。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆3
おう。主人公の顔がサイコパス。はぁ、もういいってこういうの。
中学生の妄想かよ。この切れ味は危なすぎるw 
賢者の孫以来かも、こんなに痛いの。一週回って笑えるわ。
詠唱魔法の設定と紋章の設定痛すぎだろw
草、こういう試験でイキるな。
展開早すぎない? いや、無詠唱魔法を認めさせる方法が雑すぎるw
失格紋で差別される展開はないんだw 
もう学校意味ないじゃんこれw 待て、展開早すぎだろ。
この辺の設定もう明かすのかよ。草。普通にまぞくばれしてて草。

2話 ☆4
クソアニメ。展開早いから見やすいわ。主人公を撃て。
ほんと中学生の妄想w てかダンジョンってなんだよ。ゆるキャン△
絶対この後何階まで行くか言ってヒロインに驚かれる展開有りそう。
あった。ダンジョンってマジでなんだよ。
階層ボスwwゲームかよw 

3話 ☆3
いきなり強くなりすぎ...。まだこれで半分尺かよw いつもの流れ 

4話 ☆2
思ってること全部読み取られるの怖いだろ。
なんでぼーっと突っ立ってんねんw 草 ギャグアニメかよw
独り言で笑うわw 作画ww 緊迫感のかけらもない。
腕幻影か? ??? なんで切った断面から魔力が分析できるんだよw 
てかもう一話見た気分なんだけどほんとに展開早いなw
主人公イキるな。安定の人化。けどかわいいじゃん。
試験に同行とか不正疑われそうw また俺なんかやっちゃいました?
ガバガバ試験。イリス可愛いからいいや

5話 ☆4
既視感ねえよ。誰だよ。草、魔物来るのに何断っとんねん。
魔物来るのに何お遊びする気やねんこいつらww
ギャグアニメかこれ? 何がしたいねんw
条件も意味わからんだろ強すぎるから出すなってw 
負け認めとるやん。不正しそう。茶番劇やめろw
せっかくかわいいのにイキリやめて。5秒結構長いなw 
主人公そこはやられろよ 上達速すぎるわ
イリスが可愛いことしかいい点がない。

6話 ☆7
リスキルやめろ。ゲート。攻撃したら集中狙いされそう。
結局ヒロインは噛ませw もうちょっとうまく拮抗させられたと思う。
転スラで見た。戦闘良かったな。今回は悪くない。

7話 ☆3
イキリ顔やめろ。ダイジェストどころか戦闘ほぼカットで草。
いつものなろう展開来そう。領主怪しいな。

8話 ☆6
イキリやめろ。誰向けアニメだよこれ。おもんね。
戦闘はまあまあ面白かったかな。
どうせツダケンも瞬殺なんだろうなぁ。
見つけられるかなって、むしろ向こうが何かしてくるんじゃないのかよ。

9話 ☆7
そんなルール無視してしまえ。失礼だぞ。
無意識で魔法使ってるとか強そう。
主人公君いきらないで グラスホッパー?
魔族って何が目的だよw 支配するだけして何もしないんでしょ?

10話 ☆7
奇行種? 草、ドラえもんかよ、なんでもありかよ。こy
産業革命時代かな? インフレしすぎやろ これは罠だ!
鬼滅で見た。思いっきり出てきて殺してたやん。
イキリ顔やめろ。魔法がなんでもありすぎるw
お前なんでここにいるんだよw
ギルアス主人公にしろ。ちゃんばらごっこかな?
マジでギルアス主人公にしろ。

11話 ☆6
てか主人公いなかったら人類絶滅させるのそんなむずくないだろw
案外対処法普通に合って草 タイミング良いまぞくだなw
突っ立ってないではよ剣取りに行け おい強行突破とっととしろ 

12話 ☆7
こいつ何しに来たんやw 殺したぐらいで死ぬと思ったか?
タイトル回収 周りの王国全部操られてるやんけw

OP「Leap of Faith」☆8
ED「Days of Bright Sunshine」☆8
{/netabare}
{/netabare}
4/1 投稿
6/10 訂正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

マティアスのマティアスによるマティアスのための劇場

【感想】
なろう系好きな私でも全然面白くなかった。
不自然な会話や設定が目立ち、敵味方モブの行動や言動、設定などすべてが主人公の凄さを見せるために仕立てられた舞台でした。

主人公マティアスの一人劇場がきつい。
人がしゃべっている間も全然話聞いてなくて他事考えてるのも感じ悪いし
主人公がモノローグであまりにも長々としゃべりすぎ。
長い説明するなら、せめて会話しましょうよ。

相手を持ち上げておいてそれを軽く倒す俺すげーっていう遠まわしな自画自賛ばっかりでうんざり。
仲間の活躍も主人公の活躍のための前座でしかないみたいです。
他のバトルアニメだと敵の攻撃を見切って攻撃しているものをこの主人公は分析・計算してかわしているんですが賢者ってそういうことじゃないと思うんですよね。

【キャラクター】
主人公のいつも不敵な笑みを浮かべて敵味方すべてを見下した態度が好きじゃないです。
声優のしゃべりかたも少年声ですごく偉そうで、しかも淡々としゃべるから不快感2割増し。

「前世で俺が」って何回モノローグで自慢すれば気が済むんでしょうか?

ヒロインは可愛くていい感じなんだけど主人公に盲目すぎて、主人公もヒロイン達を下に見ているのが残念。

初対面でいきなり主人公に一目惚れして、彼氏いないですアピールするヒロイン。チャームの魔法でも使ったの?
大したきっかけもなくまるで付き人のようにマティアスにいつもついていくヒロインズ。
学園から出て旅するときも何故か特例で一緒に出ていくことを許可されます。

ハーレムでもいいけど、好きになる過程は大事だと思う。
それがないままだからマティアスを絶賛するために用意された人形のようです。

魔族も中ボスか?ってくらい薄っぺらいデザインと性格で威厳がないから脅威感がない。

【作画 声優】 あまり良くない
【音楽】fripSideのOPは良かった。

【シナリオ】
展開が早すぎるし説明もない。
会話の間の間とか、戦闘中の間とかが極端に短くてなんか倍速再生みたいにどんどん話が進むんですよね。
なのに主人公が長々と心の声を喋り続けるから主人公の独り言を聞くアニメになってしまっている。
主人公が不遇なわけでもないので下剋上する爽快感もないですし。

話の展開が大きく2パターンしかなくて、主人公の一人舞台か、マティアスチルドレンの発表会のどちらか。

{netabare}
主人公か周りのキャラが困難で難しい状況だということを説明して、こんなこと無理ですよって前振りしてからの
主人公が余裕な感じで敵の攻撃をよけながらモノローグで一つ一つ状況を解説しつつ分析していって
解説が終わったら主人公の分析通りに事が進んで、ちょっとピンチになったりするけど、それも計算通りの展開でこの程度かこれならこれくらいで十分かって手加減してあげる余裕と手加減した攻撃にまで丁寧にモノローグで解説がつくおまけつき。ピンチになることなく一方的に横綱相撲で勝利。
これくらい当然だと自分の強さに酔いしれたあと周りが凄い凄いと絶賛しても照れることもなく他事を考える主人公
難易度高いアピールしてあっさり勝って賞賛されるっていうパターンがずっと繰り返されるだけ。

主人公が賢いわけじゃなくて、周りが主人公の分析通りに動いているだけで賢さを感じない。
頭良くない主人公を天才に見せるには、周りを愚かにするしかなくて、茶番にしか見えなくなります。

マティアスチルドレンは、主人公にちょっと教えてもらっただけで一瞬で強くなって、今回はお前たちでも倒せるからやってみろみたいに主人公に言われて、えー無理無理って言いながらあっさり倒して、私強くなっちゃいましたーとはしゃぐプチマティアス化していきます。
弟子達の活躍を高みの見物してすごいすごいと褒めてからの、満を持してマティアスはもっとすごいってところ見せて、やっぱり主人公最強って言いたいだけ
{/netabare}

最終回も酷い
{netabare}
最終回は軽く魔族倒して王様から褒美もらって宝物庫物色して、まだ魔族の敵は他にもいる!って危機感だけ煽って終わり。

こんな退屈な最終回なかなかないです。
最後の最後まで「前世の俺が」って言ってて本当に自分大好きな主人公ですね
{/netabare}

【設定について】
{netabare}
無詠唱魔法が廃れた理由に説得力がない。
マティアスが教えたら全員すぐ使えるし、禁止されてもこっそり使う人いると思うし、禁止されているわけでもないのに魔法の修行している人がこっそり試さないわけないし、そんなお手軽で便利なものが廃れるわけない。

主人公の舞台を整えるために魔族が何百年もかけておぜん立てしているようにしかみえない。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

67.6 24 ダンジョンで仲間なアニメランキング24位
ありふれた職業で世界最強(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (172)
701人が棚に入れました
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい――!?

脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす――。

「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。
 全部薙ぎ倒して世界を越えよう」

奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強”異世界ファンタジー、「ありふれた職業で世界最強」の第2期

声優・キャラクター
南雲ハジメ:深町寿成
ユエ:桑原由気
シア・ハウリア:髙橋ミナミ
ティオ・クラルス:日笠陽子
白崎香織:大西沙織
八重樫雫:花守ゆみり
畑山愛子:加隈亜衣
ミュウ:小倉唯
リリアーナ・S・B・ハイリヒ:芝崎典子
ノイント:佐藤利奈
フリード・バグアー:小西克幸
ミハイル:石井真
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

主人公がサイコパス

{netabare}
作画がマシになって(いいとは言っていない)帰ってきたありふれた職業。
但し、原作から駄目なんだろう、内容は全く良くなってない模様。
最強になるまでのパートですら面白くなかったんだから、最強になった後の話なんて面白いはずもなく。
ただただ、10年代前半のラノベ感を感じるのクソ寒いノリを延々見せられるというきついという感想しか出てこない作品だった。
ふざけた会話をしながらの各個撃破のシーンは寒いし、主人公と唐突にヤったりいちゃいちゃするヒロイン"達"もきつさを増長してた。
性描写が不快な作品とそうでない作品の差ってなんなんだろうね。
自分はそこまでの過程が雑と言う点とハーレムだからと言う点不快に感じた理由だと思ってるけど。
話自体も基本的に元の世界へ帰る方法の模索と言う目的から逸れている感があってgdgdとやっている印象しかない。
本来の目的のためを果たすための目的と言う風にだんだんと遠ざかって行ってるのがね。
そもそも、そんなに帰りたそうにしている描写もないし、この目的設定自体に特に意味はない。一応つけてる設定と言う感じで面白みがない。

最悪なのはキャラ。相変わらず元日本出身という共通点のあるクラスメイト達が異国の地で団結せずに争いを始めるのが全く持ってリアリティがないし、生徒の裏切りの理由にも説得力が全くなくて理解できない。
裏切る生徒を作るなら、現世で何かしらのバックボーンが必要だと思うんだが、特にそれらしい理由もなくただただサイコパス的な理由で裏切るという...。
いや、たとえバックボーンがあったとしてもそもそも殺人未遂を犯す高校生って...と言いたくなるが。
異世界で何かを吹き込まれたとかも特になく、元から犯罪者予備軍が複数人いたクラスってことになって、いくら何でもアニメとして酷い。
100歩譲ってそこまではまだいいんだけど、主人公が最悪。
1期でも同じことがいえるが、裏切った生徒を何のためらいもなく攻撃、揚げ句の果てに殺害するのが本当に主人公か?って言いたくなる。
サイコパスかよ。
おまけに最後はダンジョン攻略に生徒を利用しようと企むとか、あの殺された生徒と何が違うんだよと。
で、隙あらば中二臭いセリフやシーン。元クラスメイト達に現世とは打って変わってクラスメイトみんなが主人公を称賛。
ヒロインたちは主人公にぞっこん。
こういう拗らせいじめられっ子の妄想みたいなオナニーなろう小説誰得だよ。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆6
クソアニメ2期。人間パートいる?
このアニメが今期のなろうの中では一番マシと言うw 
主人公イキるな。残響散歌?w

2話 ☆6
ダイナマイト漁w レナかな? やるか(イキリ)
会話がきつい これ熱いどころじゃすまないだろw
嫌いなノリの撃破前のセリフ こういう寒い会話しながら敵倒すの嫌い
 
3話 ☆8
主人公やられてて草。あれ、意外と王道してる?
マグマの水位(矛盾) 勇者パートいる?
 
4話 ☆4
何がどうなってんねん。現代的施設w
てか簡単に脱出できるんかい。おもんないな。家族ごっこやめろ。

5話 ☆3
戦闘が面白くない。何が面白くないんだろうなぁこれ。
ハーレム肯定しろってか? 

6話 ☆5
前回の内容忘れる。怪しい。慰めてほしい(直球)
茶番 主人公イキるな。ジムバッヂゲット

7話 ☆2
は? 性描写がむかつくアニメとムカつかないアニメの違い。
きっつ。きつすぎる。なんだこの回。画面切りたい。怪しい。知ってた。

8話 ☆4
大介殺しとけ。イキるなや。俺も覚えてない。イキリ顔
クラスメイト殺すクズ 

9話 ☆6
イキるな。攻撃ギャグアニメかよw
上行っても当たるやろw 攻めに弱そう。
主人公以外の戦闘は絶望的につまらなかったけど主人公の戦闘は面白い

10話 ☆5
お得意のイキリ顔 媚薬か? 落下は生存フラグ。
見てたら洗脳されそう。奇襲のわりに成果薄すぎて草
もっと急所狙えやw
クラスメイト仲悪すぎやろ。前半の戦闘は面白かった。

11話 ☆0
ヤンデレこわw このクラス治安悪すぎだろ
不快だわ。茶番。
普通異世界に仲間と飛ばされたら結束強まるはずなんだよな。
こういう展開にするならもっとバックボーンがないとは?ってなるだけ。
主人公の登場シーンがいかにも中二病が好きそうって感じできつい。

12話 ☆0
生徒殺すな。お前こそ罪悪感背負え。
おれにはもう感じることのないものだから(中二病)
偶然手に入れた力でイキるなゴミ主人公。
主人公が気持ち悪すぎる。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

檜山を操っている黒幕は?

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。

レビューのタイトルは、公式サイトに行くと一番最初に目にする文字になります。
公式サイトでドーンと表示されているんです…だからネタバレじゃありませんよね!?


かつてのクラスメイトたちと別れた後、
主人公ハジメが率いるパーティーは新たな神代魔法を手に入れるため大迷宮へと向かっていた。

様々な試練を突破し、元の世界に帰るために着々と力をつけていく一行。
しかし、その裏では魔人族たちも不穏な動きをみせていた。

王都に忍び寄る影と暗躍する謎の人物。

「敵はすべて倒す――たとえそれが神だとしても」

彼らの前に立ちはだかる真の敵とは一体何者なのか――!?
“最強”異世界ファンタジー、セカンドシーズン開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

私にとって第1期から大好きな作品でした。

異世界に転生して手に入れた力は、凡そ戦闘に向かない最弱の天職だけでしたが、藻掻き苦しみながらも自らこの世界で生き抜く術を身に着け、ここまでやってきました。

彼の姿に最弱の陰は、もはや微塵も見ることはできません。
それどころか、頼もしい仲間…というか気付いたら美女に囲まれたハーレム状態になっていましたから…
つい先日見た作品でも、「メスは、より強いオスに惹かれる」という感じのことを言っていましたので。

そう言えば、この作品も放送直前の特番が放送されていましたね。
ハジメ役の深町寿成さん、ユエ役の桑原由気さんと、シア役の髙橋ミナミさんの3人が出演されていました。
第2期の見どころや、今期からシアの服装のデザインが少し変更された情報など、否が応でも第2期の視聴が楽しみになる特番だったと思います。

私が個人的に一番気になっているのは、大西さん演じる白崎香織とゆみりん演じる八重樫雫のお二方です。
今はハジメの正妻?の座についているのはユエかもしれません…
ですが、香織には是が非でも頑張って正妻の座を奪い取って欲しいと思っています。

誰よりも長く、そして深くハジメの事を想っていたから…
香織が真っ先に思い描くのはハジメのことばかり…
それは自らの命が危険に晒されている、その瞬間ですら微塵も揺らぐことはありません。
この想いは報われて欲しい…そう思っているのは、きっと私だけじゃないと思います。

そして八重樫…
演じているのがゆみりんなので、フィルター越しに見ているのは否定しません。
彼女の決してブレることのない信念は評価に値すると思っています。
ハジメとの接点が増える中、彼女の心はどの様に変わっていくのか…
親友の香織がハジメのことを想っているのを痛いほど知っているので、決して羽目を外すことは無さそうですが、でも人の心ってそんな簡単に割り切れるモノでは無いと思うんです。

今期の展開は、決して八重樫に優しくありませんでした。
きっと心を何度もへし折られつつも、首の皮一枚繋がっていられたのはハジメを信頼しているからにほかならないと思うんです。
そんな八重樫には、損な役回りだけじゃなく全うな幸せを掴んで貰いたい…
こちらも、そう思っているのは、きっと私だけじゃないと思います。

物語の展開は混沌さを増してきました。
誰がこんな展開を予想できたでしょうか。

勇者が本来の立ち位置に留まることのできない物語…
でも、それがよりリアルなのかもしれません。
だって、勇者って所詮人が決めた役割でしかなく、見合う実力が伴うかどうかなんて別問題…
それに、時代や置かれた状況だって異なるのに、それを十把一絡げで勇者として括ってしまうのは、かえって残酷なのかもしれません。

そんな厳しい世界を生き抜こうとする彼らの生き様をこれからも目に焼き付けることができれば、と思っています。

オープニングテーマは、MindaRynさんによる「Daylight」
エンディングテーマは、FantasticYouthさんによる「外道讃歌」
この作品は、主題歌も抜群なんですよね~^^

1クール全12話の物語でした。
OVAの制作が決定したようです。
何でも今年の夏に発売が予定されているとか…
公式サイトでは先行カットも紹介されていました。
dアニメストアなどで配信してくれると嬉しいんだけどな^^;
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

9話 コンプレックスの反動でもっとイキってくれないかなあ…

9話 一度断念しましたが、1期で付き合った分、ちょっと気になって飛ばし飛ばし内容確認しました。まあ、それで十分な感じですね。
 言えるのはなんで本作が2期で急につまらなくなったか。それは主人公がこの世を恨んでいないからですね。

 要するにクラスメイトに敵対していないから、でしょう。クラスメイトが近くにいて俺TUEEEでそいつらに無双できる。多分それが見ていてスッキリというか、厨二的な願望の妄想に近かったかもしれません。一期は話の中身としては終始そんな感じでした。

 もっとコンプレックスでイキッてくれないと。現代で言えば株で大儲けして、先生、パリピ、上司、嫌いな奴、好きだったけど振られた子の彼氏とかを札束で頬っぺた叩いてやるような話が見たいわけです。で、いい女でハーレム作って札束の風呂に入ってニヤリとイヤな笑い方をするような…

 で、まあ、本当は気が小さいんでしょう、ちょっとだけ人情だして、しょうがねえなあ、で助けちゃうみたいな。

 「倍返しだ」が流行る世の中ですからね。そういうことでしょう。

 それが2期では単なるハーレム俺TUEEE、たまにいい人、になってしまいました。これでは駄目です。1期を評価した人全員がというと語弊がありますが、まあ多かれ少なかれそういう要素はあったんでしょう。2期は需要に対する供給がずれましたね。



以下 2話で断念したときのレビューです。

 1期は主人公が拗らせて捻くれてロリ吸血姫以外相手にしないで孤立しているのが楽しかったんですけど、なんといいますか、普通?ハーレム物?

 ただ、敵の魔物が主人公にビビっている感じでしたので、主人公が悪役になる感じでしょうか。魔物視点だと面白くなるかも。あるいはクラスメイトをいじめたり。そっちで面白くなることを期待します。

 2話で一回断念ですね。1期のちょっとズレた感じがなくほとんどテンプレの異世界になってしまい、まったく集中して見られませんでした。キャラももう誰が誰だか…いや設定はわかるけど誰でもいいじゃんという感じです。

 評判が出そろって、あらすじが分かったら見るかもしれません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

59.5 25 ダンジョンで仲間なアニメランキング25位
賢者の弟子を名乗る賢者(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (207)
697人が棚に入れました
無限の可能性が広がるVRMMO-RPG『アーク・アースオンライン』。プレイヤーによって建国されたアルカイト王国の九賢者が一人、威厳あふれる老齢の召喚術士ダンブルフもまたプレイヤーの一人だった。 ある日、彼は世界の異変に気づく。ゲームでは無かった味覚や臭覚が生まれ、ログアウトもできない。さらに、NPCが実に人間くさい反応を見せる。――それはゲームが紛れもない現実となった証であった。しかもこの世界では、30年もの月日が経っているというのだ。 そして何ということか、ダンブルフは諸事情により幼くも美しい少女の姿になっていた! 急変した世界の謎を解き明かすため、ダンブルフは賢者の弟子ミラを名乗り旅立つのであった。冒険の果てに待ち受けているものとは――。


声優・キャラクター
ミラ:大森日雅
ソロモン:村瀬歩
ルミナリア:日向未南
ゼフ:斉藤隼一
アスバル:安元洋貴
フリッカ:櫻弥恵
エメラ:夏吉ゆうこ
タクト:井澤佳の実
マリアナ:堀江由衣
アマラッテ:佐倉綾音
ダンブルフ:ささきいさお
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ラノベの販促+サブスクで儲かるんでしょうが…「もしドラ」を見てください。

 最後まで一応見ました。ながらの流し見ですけど。12話の一番の笑いどころはEDのクレジットで戸松遥さんの名前がずらっとならんだところでしたね。

 作画酷評されれましたが、女子が可愛い…特にマリアナちゃんが可愛かったので見られないことは無かったですね。話としては謎が謎として機能しそうな感じでしたし、原作には面白いところもあるんだろうなあ、とは思いました。

 ただ、戦いはこれからだ、ということで原作販促アニメですね。ゲームアニメからの流れでここに業界が意味を見出したとしか思えないですね。
 このアニメが例えば1億円で作れたとして、1冊200円儲かるなら50万部売れれば元がとれます。調べたらアニメ化発表の9月の時点で100万部、1月で150万部らしいので、元はとれました!!という感じなんでしょうか。

 まあ、放送するにもお金もかかるでしょうから計算通りではないでしょうけど確か昔は深夜アニメ1クール4、5千万円と言われていましたが、今はディスカウントが進んでいるのでは?ちょっと調べましたが25時台ならローカルも含め何局かによりますけど、2千万円いかない気がします。

 通常30分アニメ1本あたりの制作費1200~1500万円とネットでは書いてありますが、通常のクオリティじゃないですからね。私が儲けだけ意図するなら、コストカットで1000万円以下で作れ!と言う気がします。13話1クールが12話11話になっているのもこのせいでは?


 その点本作は勝ち組でしょう。原作者可哀想と言う意見は恐らく的外れなんでしょう。セールスでは貢献したし、読者の裾野が広がったと思います。リアデイルの10倍売れてますからね。
 コミカライズ版もあるし、円盤もありますからね。 

 つまりクオリティではなく、販売促進として「アニメ化」それ自体に意味があるとしか思えません。だから、予算を大幅にカットしてアニメ化の実績だけ作りたいだけな気がします。だから、こういうアニメが乱造されるとしか思えません。

 それに円盤の売り上げは大したことなくても、サブスクの視聴によりお金が入る仕組みだそうで日本での評判もありますが、ネトフリがありますからね。海外で見られればいいんでしょう。ここのレビューを見てもヘビーな方はTV録画よりもサブスクですからね。
(ただ、さすがに本作に英語字幕版はないか…でもアメリカや欧州とかでのランキング同時期に出ますよね?よくわかりません。海賊版??仕組み調べてみます…)

 業界の儲かりの仕組みは分からないですが、そう考えなくてはならないほどこのクオリティの「終わらないアニメ」が制作される意図が分かりません。つまり、終わらない方がいいですよね。だって続きを買ってくれますから。

 もし私の読みに間違っているところがあったとしても、近いところな気がします。その意味ではこのアニメ作成の体制は続くんじゃないでしょうか。

 制作委員会方式なら1作1作の儲けで短期的視点でしょうから。ただなあ、この視聴者満足だと、アニメとラノベは緩慢に衰退していくんじゃないでしょうか。

 制作会社経営者と制作委員会の出資者は、ドラッガーのマネジメントを読んで顧客満足をもう一度考え直していただきたい。文字が読めないなら「もしドラ」アニメ化されてるんですよね?私は見てないですけど、原作はなかなかいい話ですし、ご覧になったらいかがでしょうか。



以下 視聴中のレビューです。



1話 花の匂いを嗅ぐシーンが妙に引っ掛かります。

{netabare} 出落ちというか、1話では少女の声としては「わし、かわいい…」だけを言わせて驚きと掴みを狙ったんでしょう。それが効果的だったかどうかわかりませんが。

 それにしても賢者の転生として少女なんでしょうが、賢者も中の人がいるわけですよね?映画館のシーンの左の人ですよね。少年ぽくもありますが、指の形、肌の色、唇の感じや、胸のふくらみをパーカーで隠しているようにも見えますのでもともとが少女なんでしょうか。

 また、賢者から少女になったシーン、ちょっと気になったのが花の匂いを嗅いで葉っぱの味を確かめていましたね。それと街に入るときなど結構新鮮な驚きを持っているようでした。キャンディのようなものも味わっていましたし。ポーションも無味らしいですね。
 わざわざ、あの花の匂いを嗅ぐシーンと草の味を確かめるシーンを入れたのは何かがあるのでしょう。結構、時間を取っていましたし作画も丁寧でした。つまりクリエータが何かを表現したいのでしょう。
 深読みすれば匂いと味を得た、つまりVRMMOのアバターではなくて、ゲーム世界に転生したという意味でしょうか?もともとが少女だから少女の姿形を得た…とか?元の世界の少女に何かあった?

 まあ、作画から言って低予算っぽいですね。贅沢はできないでしょう。来週1話の後半10分の音声付きを流す感じになるんですかね?予算厳しいなりの工夫でしょうか。

 あの花の匂いを嗅ぐシーンが引っかかります。少し気になる設定ですので、数話はチェックしようと思います。 {/netabare}


2話 冒頭のマリアナちゃんのシーンがなければ切っていたかも。
 
{netabare} 冒頭で誰も食べるはずのない食事の支度をするマリアナちゃんがちょっと切なかったですね。キャラデザもなぜか一番可愛い気がします。
 ただ、支度している料理が、目玉焼の付け合わせがトマトとレタス。サラダがトマトとレタスとキュウリとレッドオニオン。サンドイッチの中身にもトマトとレタス、キュウリが入ってますね。これ、狙ってやったんでしょうか?いやな食事だなあ…
(あと右端はツナサンドですよね?…この世界ではツナ缶もあるんでしょうか?これが伏線だったらすごいですけどね。)


 それとトイレ問題ですね。ずっとトイレ行ってなかったんでしょうか。旅していた気が…違うんでしょうか。それに鍵かけないの?先に声かけようよ…突っ込むところしかありません。これもギャグなんでしょうか?

 いきなり装甲車的なの乗ってるし。うーん。

 で、1話のサイレントのパートの意味が解らなくなりました。結局、30年経って、NPCが生きていて、味覚と嗅覚を感じて、アバターは自分でデザインして、ログアウトできない…という内容を全部セリフで言っちゃってました。つまり「わし、かわいい」を言わせたいだけだったという事でしょう。
 ということは普通の転生もの…なんでしょうか。 ただ「どうして」の部分の謎だけは残っています。この謎を追う展開になるのでしょうか。これは興味がありますね。

 まあ、普通なら切りますけどね。ただ、冒頭にマリアナちゃんのシーンを持って来たセンスと、演出が微妙にズレてるのが面白いのと、設定と展開がちょっと気になるので継続…ですかね。{/netabare}

3話 なんか普通の俺TUEEEかあ、切ろうかなあ…と思ったらちょっといい話でした。ちょっとですけど。

{netabare}「30年の間に何があったんじゃ!」でちょっと力が抜けましたね。原作は結構な古参ということで、マネとか類似性を言うのは気の毒ですが、我々は2022年現在で視聴していますからね。つまらなくはないんですけど…駄目かなあと思っていたら、最後の妹リリカちゃんの話がちょっと良かったですね。

 なので、やっぱりもうちょっと見ます。

 あと、相当な低予算なんでしょうか。動かない絵で、カメラのパン、目と口と首、手を動かし、エフェクトで進めるだけでしたね。もういっそ極主夫道みたいに作ればいいじゃん…という感じでしたね。まあ、大変でしょうががんばってください。

 あと、聖水はアダルトなギャグなんですよね?隠語伝わりますか?マニアック過ぎるでしょう。それと制作委員会が「わしかわいい制作委員会」でした。公式な書類がこれで作られてると思うと笑います。 {/netabare}



11話 正直きちんと集中して見てませんが…一旦総評です。

{netabare}  ひょっとしたら、話の展開は面白いのかもしれないなあと思います。「マナは0にして1」だそうですね。2進法のことでしょうね。もともとコンピュータ世界でどういう成り立ちでVRから現実になったのかわかりませんが、その辺りの設定は残している、ということですね。

 冒頭から露骨なオバロ+SAOオマージュですが、世界の成り立ちの解明、残りの賢者を探すというストーリーの軸があります。そして、それぞれのキャラやエピソードなど、テンプレ設定ではありますが身分を偽ってたり、VR世界がなぜこうなったという謎で話の展開は悪くはありません。

 1話でも述べましたが、匂いなどの五感に訴えるのも悪くなかったと思います。NPCとの関係性とか8話などはちょっといい話でした。
 
 ただし、1クールであればほぼ確実に謎の解明には行き着かないですよね。うーん。何を期待してのアニメ化だったんでしょう?制作者側も本作が評判になってセールスが順調で2期がくるかも…って思って作ってないですよね?失礼なものいいかもしれませんが、11話の作画とか見る限り、ぎりぎり1クールだけは作るけど、予算ねーよ…としか見えません。

 つまり原作とコミックの販売促進の意図?制作委員会方式なので出資企業とかはわかりませんし、TVではなくサイトで見てるのでスポンサーも不明なので何とも言えないですが…だから、かえって尻切れトンボの方がいいんでしょうか、とちょっと疑ってしまったりもします。


 総評としてはストーリーは数ある異世界ものの中では悪くはない。でも、アニメーションそれ自体の作りが安っぽすぎる。謎が尻切れトンボになることが解っているアニメっていったい…と思いながらも、まあ、ぎりぎり見られるということはもとのストーリーは面白いのかもしれません。

 本作の話題だった1話の演出が活きるのかわかりません。今になって見れば、あのサイレントって脚本が間に合わなくてアテレコが間に合わなかった?とかそういう感じだったんでしょうか。それとも少しでも独自性を出すための計算?だとしたらうまく乗せられたかなあ…{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

わし、かわいい

この作品の原作は未読です。
オーバーロードなどを始めとするゲームの世界からログアウトできなくなる系の作品です。
この作品の主人公は、術士最高位に座す九賢者の一人ダンブルフというおじいちゃんキャラ…

だったはずなんですが、諸事情によりダンブルフはおじいちゃんキャラから、幼く美しい少女の姿になってしまっていたんです。
この状態でゲームからログアウトできなくなるという男性視聴者の需要を的確に捉えた設定は正直素晴らしいと思いました。
美少女キャラになっても、口調はおじいちゃんキャラのままというギャップを悪くありません。

ダンブルフから名前をミラに改めた主人公を演じていたのは大森日雅さんですが、wikiをチラ見して知ったのは、オーディオドラマのミラ役は丹下桜さんだったということ…
めっちゃ良き雰囲気を感じませんか!?
桜ちゃんボイスのミラ役って、考えただけでもドキドキするんですけどっ…^^;
あ、日雅さんの演技だって文句無く素晴らしかったと思いますよ。


無限の可能性が広がるVRMMO-RPG「アーク・アースオンライン」。

プレイヤーによって建国されたアルカイト王国の九賢者が一人、
威厳あふれる老齢の召喚術士ダンブルフもまたプレイヤーの一人だった。
ある日、彼は世界の異変に気付く。

ゲームでは無かった味覚や嗅覚が生まれ、ログアウトもできない。
さらに、NPCが実に人間くさい反応を見せる。
――それはゲームが紛れもない現実となった証であった。
しかもこの世界では、30年もの月日が経っているというのだ。

そして何ということか、ダンブルフは諸事情により
幼くも美しい少女の姿になっていた!

急変した世界の謎を解き明かすため、
ダンブルフは賢者の弟子ミラを名乗り旅立つのであった。
冒険の果てに待ち受けているものとは――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

無粋かもしれませんけど気になったこと…
生身の身体はどうなっているのでしょう。

「リアデイルの大地にて」の主人公は生身の身体と決別してゲームの世界にやってきました。
思い返すと、SAOでは病院や家族が再び目が覚めるのを待ちわびながら身体を大切に守ってくれていました。
突然事故に巻き込まれたようなモノですが、そんな理由は家族にとってはどうでも良くて、受け入れがたい現実と向き合ってくれたからこそ、今のキリトやアスナが存在するのですから…
ダンブルフのリアルは良く分かりませんが、全てが簡単に投げ出せるほど人との付き合いは希薄では無かったはずです。

そしてもう一つ…INTRODUCTIONに「急変した世界の謎を解き明かす」と記載されていましたが、果たしてゲームの内側から何をどこまでできるのでしょうか。
突然ログアウト出来なくなったのが外的要因だったら、ゲームの中からでは手も足も出せません。

自己解決する方法自体が詰んでるんじゃ…とも思いましたが、きっとこれも考えるだけ無粋なんでしょうね。

実際、視聴中はミラの可愛らしさに夢中になっていたので…
この口調は最近の流行りなんでしょうか?
私のハマっている「アサルトリリィ」でも、そういうおじいちゃん口調のキャラがいますので。
見た目はミラ同様、口調とは似ても似つかぬ可愛らしさですけれど…
このギャップが良きなのかもしれませんね。

一方、物語の方はRPGならではのイベントや探索と、やることは割とありきたりなのですが、NPCのヒト化という設定自体は珍しくないものの、感情の持たせ方は良かったのではないでしょうか。

ゲームの中でしか生きられない、若しくは、そこから動くことのできないNPC…
NPCが単なるゲームの駒でしか無かったらそこまで胸を痛めることはないでしょう。
ですが、この世界のNPCは会えた嬉しさで涙するほど繊細だとしたら…
もう、ヒトとNPCの隔たりなんてあってはいけないんだと思います。

ミラを愛でることに特化した作品と言っても過言ではありません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、亜咲花さんによる「Ready Set Go!!」
エンディングテーマは、エラバレシさんによる「Ambitious」

1クール全12話の物語でした。
無粋なことを考えず純粋な心で視聴すると、ミラの可愛らしさで幸福感に浸ることができると思います。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

気持ち悪い

{netabare}
いつもの。いつものだけど不快な要素と低クオリティなせいでいつもの奴の中でも下の方。
展開は基本的に俺TUEEEだけど、ストーリー自体は微妙にテンプレからはそれていて、戦闘と言うよりも探索とかメインだった気がする。
その要素に面白い要素が見いだせず、テンプレよりも虚無だった。
戦闘も俺TUEEEEでつまらない上にCGがクソ雑のせいで尚更つまらない。
ストーリーは糞でもキャラが可愛いし面白いかもって思ってたけど、そんなこともなかった。なんか主人公が好きになれない。
その上に作者のスカ性癖が見えて気持ち悪かった。おちフルはそんなことはなかったけど、なんでかこれは気持ち悪かった。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆1
糞アニメの時間。もういいってこういうのの連続。
最初の説明聞くのがダルイ。
ヒロインが可愛いことしか取り柄なさそうなアニメ。
微妙になろうタウンじゃない。やばい寝そう。
オーバーロードがやりたいの? CGクオリティの低さ。
展開もいきなりぶっ飛ばしすぎててわけわからん。謎挿入曲。
なろうって酷いとは思っても切りたいとはならないものだけど、これはマジで切りたい。本気でつまらん。何この無声演出。
なろうがちょっと凝ったことしようとするな。

2話 ☆5
これもTSかよ。これゲームの中に閉じ込められてるんだっけ。
進撃みたいな町だな。割と面白いけど作者の性癖前回なのは嫌い。
乗り物あるんかよ。前半は面白かった。糞雑CG

3話 ☆2
この紫の奴の探し人が賢者か? 急なゾンビびびるわ
唐突な謎エピソード 聖水(意味深) いや下ネタが気持ち悪い。

4話 ☆1
俺ももう限界...。いや展開きもすぎるだろ。
作者の性癖見せられてるのがほんときつい。マジでない。
なぐもはじめおるやん 安定のCG

5話 ☆1
これ何やってるか忘れたわもうw
これ系多すぎなんだよw
OPカットとかこのアニメ見る意味の9割消えてるんだけど。
死ぬほどつまらん会話。ソードアートオンライン
この赤髪の話マジでつまらん。

6話 ☆2
つまらん会話ばかりで何を楽しめばいいのか。
なろう特有の便利アイテム ん?こいつら部下なのか。

7話 ☆4
な ろ う タ ウ ン おまかわ なろう展開きそう
ポケモンにいそうな恰好してんなお前 やじ飛んできそう
くっそシュールw 草、なろうらしい展開w
特別審査試合ってなんだよw 

8話 ☆3
OPはどこ...?ここ...? マジで何一つ面白くねえ。
なろうってこういう脱出ゲームみたいな設定のダンジョン好きすぎない?
こういうのがあるのおかしいだろってw
カミングアウトの展開でもっと面白く出来たろうに。EDもなしとか 

9話 ☆2
リアデイルと賢者の弟子内容がごっちゃになる。ほんとなんでもできるな。
召喚術ってかもはや万能職じゃん。クソCG
進撃の巨人? 作者の性癖が見えて気持ち悪すぎる。

10話 ☆6
猫を連れていく。ネタ古いぞ。進化の実みたいな展開だな。
もっとちゃんと捨てろ。下規制なしで草。
興奮するかは置いておいて終末のハーレムよりはエロ描写ちゃんとしてて草

11話 ☆3
尺稼ぎやめろ。キリトかな?w クソCG

12話 ☆3
どこが攻められてるの?w 天才王子ソロモン
3人に撃破されるレイドボスさん...w 急に歌うよw

曲評価(好み)
OP「Ready Set Go!!」☆7.5
ED「Ambitious」☆7
特殊ED「挑み続ける者たち」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
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