スポ根で仲間なおすすめアニメランキング 7

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのスポ根で仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番のスポ根で仲間なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

89.0 1 スポ根で仲間なアニメランキング1位
ウマ娘 プリティーダービー Season 2(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★★ 4.2 (680)
2198人が棚に入れました
「ウマ娘 プリティーダービー」は、Cygamesがゲーム・アニメ・コミックなどで展開するクロスメディアコンテンツで、競走馬の魂を受け継ぐ存在であるウマ娘たちが競い合う架空のレース競技<トゥインクル・シリーズ>と、一流の競技ウマ娘を目指す少女たちが通う「トレセン学園」を中心とした物語が描かれる。作中にはスペシャルウィークをはじめとした名馬たちをモチーフとしたウマ娘や、皐月賞、天皇賞といったレースが実名で登場する。2018年4月~6月にはTVアニメ「ウマ娘 プリティーダービー」が放送されたが、2021年1月4日より放送予定のTVアニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」は待望の続編となる。第1期ではスペシャルウィークとサイレンススズカを中心としたストーリーだったが、「Season 2」では伝説の三冠ウマ娘・シンボリルドルフに憧れるトウカイテイオー、そしてそのライバルであるメジロマックイーンにスポットが当たるようだ。

声優・キャラクター
Machico、大西沙織、和氣あず未、高野麻里佳、大橋彩香、木村千咲、上田瞳、田所あずさ、前田佳織里、花井美春、田澤茉純、遠野ひかる、矢野妃菜喜、立花日菜、沖野晃司、豊口めぐみ

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ソシャゲ原作アニメ史上初の大傑作。それでも現実を乗り越える者に惜しみない喝采を。

♪♪(BGM)「GIRL'S LEGEND U 」FULL ver


 ついに現れてしまったソシャゲ原作アニメの大傑作…、その名は「ウマ娘 プリティーダービー Season 2。


 スタジオ変更があったりしたが、正直1期とは比べ物にならないくらい進化している。アニメとしてのクオリテーの平均値は非常に安定しているし、なにより王道なストーリーが素晴らしい!。1期見てなくても全然問題なく見れるのも良い。


 本作においてはキャラクターもストーリーも実に上手く現実という神様が作った究極の創作物を生かしている。だからこそ、一本芯の通ったブレない無駄のない見事な物語が作られている。それはテイオーの不屈の物語であり、他のウマ娘たちの輝きである。


 本作においては主役のテイオーが気持ちよく勝つのは最初のダービーくらいでそっから殆ど艱難辛苦の連続であり、9話においては近年ではこんなに主人公を追い詰める展開ないわ!って神様の鬼畜ぶりが冴え渡っている。


 王道の作劇の一つはとにかく主人公を追い詰める「我慢劇」と呼ばれるタイプがあるが、本作は近年稀に見るその成功例だろう。


 「我慢劇」は70年代くらいまでは日本だけでなくアメリカ映画の世界でも見られたが、主人公が耐えに耐える展開の連続に観客が飽きちゃう問題が出始めて、80年代からドッカンドッカンノンストップアクションが主流となった。


 本作においてテイオーがひたすら追い込まれる展開なのに暗くもならず飽きずに見れるのは、全体的な作風の楽しさと、テイオー以外のウマ娘たちも非常にキャラが立っていて彼等の物語も凄く面白いからである。


 ソシャゲアニメにおいてはキャラが多すぎて、キャラを出すのがノルマみたいになってるアニメが目立ったが、本作においてはキャラは多いといってもフォーカスするキャラたちをしっかり絞っているし、彼等の物語が充分主役級といっていいくらい素晴らしい。


 そして素晴らしいストーリーとキャラを活かす演出の妙!。1話の引きから、この監督は只者ではないと思ったが、ちゃんと盛り上がる段階を踏み、台詞無しや少なくても魂を震わせる場面をいくつも作ってるのが凄い。そしてコミカルなシーンを適度に入れる大人っぷりも偉いねぇ…。


 大絶賛な本作だが、良かっただけに少々勿体なく感じたのは終盤の11話を丸々百合回に使っちゃった点。やはりaパートだけとかにした方がビワのキャラをもっと積み上げられただろうし、マックイーンの件だってもっと良くなりえたろうし、if展開をもっと描く余地もあったろう。


 ビワとの決着も、マキバオーオマージュでこのレースにいないずっと追い続けてきたルドルフ、そしてマックイーンのイメージと競っているテイオー…とかの方が感動も納得度も高かったかな。ビワ「そうか…、お前は一人で走っているのではないのだな。勝てぬわけだ…。」みたいな。まぁ、無い物ねだりかな。

 
 「諦めないこと」を「ひたむき」であることを無駄だなんて誰にも言わせない!。本作は王道のエンタメを突き詰めた結果、このメッセージを単なる言葉でなく心に刻みつけてくれる。テイオーは選ばれし者じゃない、自ら選択した者なのだ。
 

最期はニコニコの1話についていたあるコメントで締めたいと思います。


「ここに無敗の天才の物語は終わり。不屈の帝王の物語が始まる」

投稿 : 2024/12/28
♥ : 95
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ずっと先で待っている。あなたが復活して来るのを…

この物語は、主人公に感情移入できるかどうかで評価が全く異なります。

確かにこのアニメは競馬の馬たちを女性に擬人化させて描いており、受け取る人によっては女性蔑視(セクハラ)だと感じる方もおられるでしょう。

私も以前はそう感じていました。
でも実際に視聴してみると、主人公の心の葛藤にぐいぐい引き込まれてしまい、目が離せなくなります。特に物語の後半は感動の嵐でした。

まだ見てられない方は、見ることをお勧めします。
きっと感動で涙が流れるでしょう。


シーズン2での主人公はトウカイテイオウです。
彼女は無敗のまま2冠を征しており、その優れた疾走は多くのファンを魅了していました。
彼女の目標は、無敗のまま3冠を征してチームメイトのメジロマックイーンと同じレースで走ることです。

その彼女が突然、足を骨折します。馬娘にとって足の骨折は致命的です。
3冠の目標はついえてしまい、無敗の記録も途絶えてしまいます。
それでも彼女は諦めません。レースでメジロマックイーンと共に走る約束を守るために、懸命にリハビリをします。

そして…、{netabare}
ようやく足が完治したかと思ったら、またしても骨折…。それも二回続けて…
折れ癖がついたかもしれない。
三度目の骨折は、トウカイテイオウの心を打ち砕くのに十分すぎる出来事でした。
{netabare}
リハビリの最中にメジロマックイーンの走行時間を測定するトウカイテイオウは、あまりの速さに驚きます。
その速度は、かつて自分が走っていた速さ…。今となっては別次元の速さに思えます。
そしてつぶやくのです。
「そうか。そうなんだ。僕はもう… あんなふうには走れないんだ…」

いつの間にかトウカイテイオウの両頬に涙がこぼれ落ちます。
その涙はいつまでも流れていました。

このときのトウカイテイオウの気持ちが切なすぎて切なすぎて…
思わずもらい泣きしました。
{/netabare}
それでも必死に応援してくれる仲間に励まされて、トウカイテイオウは再びあがき続けます。
周りから何と言われようとも、どんなにみっともなくとも、あがいてあがいて、あがき続けて…
{netabare}
その矢先、今度はメジロマックイーンが繋靭帯炎を発症します。
選手生命にかかわる不治の病です。奇跡でも起きない限り治りません。
残酷な運命の仕打ちにメジロマックイーンは子供のように泣きじゃくります。

そのとき、トウカイテイオウが言うのです。
「今度は僕の番だ。今度の有馬記念で僕は奇跡を起こす。誰よりも速く走る。」

かつてメジロマックイーンが王者としてトウカイテイオウの復活を待ち続けたように、今度はトウカイテイオウが王者としてメジロマックイーンの復活を待つつもりです。
{/netabare}
そして運命の有馬記念が始まります。
有馬記念の出場資格はファン投票で決まります。
一年近く休んでいたトウカイテイオウが出場できたのは、多くのファンが引退セレモニーとして最後の勇姿を見たいがため。投票した人は勝つことなど誰も期待してませんでした。

しかし…、{netabare}ここで奇跡が起きたのです。
手に汗握る感動のレースでした。とめどなく涙が出てきました。
競馬界に奇跡というものがあるのならば、まさにこの瞬間でした。

これは1993年に実際にあった出来事です。競馬史上最も有名な奇跡のレースでした。
トウカイテイオウは実に364日のブランクを克服し、復帰一戦目にして王者へと返り咲いたのです。{/netabare}

{/netabare}
奇跡は、信じ続けて必死にあがき続ける人にのみやってくるのかもしれません。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 83
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

勝利の女神は観た子だけにチューをする

オリジナルアニメ2期


往年の名馬が萌え擬人化して駆けっこする作品。勝てば“ウィニングライブ”と称したステージを披露。
文字面だけ追えば大きなお友達向けニッチなニーズを狙い撃ちしたコンテンツと思われても致し方ないやつです。やれスポコンだ友情だと言われたところで手に取る気になるかは怪しい。
が、手にしたら最後でハマる沼。そんなおとろしい1期でした。コアとなる魅力については変わらずなのでお手数ですが1期レビューご参照ください。

ついでに言うと、せっかくお越しいただいてなんですが、競馬好きレビュアーさんの感想のほうが面白いのでそちらもぜひ。
1期はスペシャルウィークとサイレンススズカ。スイッチして2期はトウカイテイオーとメジロマックイーンが主役です。尺を取って掘り下げた主軸を横に置けば失速するリスクがあるものですが少なくともそうはならなかったと思います。
あらためて元ネタとなる名馬それぞれの物語がファンをひきつけて止まないことと、その史実を皮肉やパロディではなく作り手が真摯に受け止めて世に出した作品であることを伺わせます。
観る側も呼応しついつい自力で元ネタを漁りたくなるのではないでしょうか。本気は伝わるみたいな。時折イマイチアニメにて「原作読んで」の声が飛び交いますが、作り手の誠意に欠ける作品と判断したアニメの原作に手を出しづらいのは私だけではないでしょう。

作り手の本気といえば

 ・ソシャゲのリリース
 ・この2期の放送そのもの

良く実現させたものだと思います。
2018年の1期放送中から『ウマ娘』に触れる時は「ところでゲームはいつリリースされるのか?」は挨拶代わりでした。足掛け5年がかりでのリリース。
プロデューサー石原氏のCygames退職もあったかと記憶してます。そして元請けの制作会社を変更してのアニメ2期の制作。

注)以下1期ネタバレ
{netabare}「悲劇の名馬のIFストーリー」が1期なら「奇跡のカムバック」がテーマの2期です。{/netabare}
見事に史実をエンタメ化したアニメの傍らで現実世界でも「無理じゃね?」な困難を克服したことが想像に難くないコンテンツとしてパッケージトータルで評価したい良作です。
中の人たちも演ずる自馬の掘り下げは当然として“馬蹄”“産駒”“葦毛”などのワードが自然と出てくるあたり真摯に向き合ってる感マシマシでしたよ。
やや精神論に傾いちゃってお恥ずかしい限りですが、萌えっとしたのが苦手な諸氏向けに私が感じた“向こうの本気”をご紹介したかったと言い訳。

馬を萌え擬人化してライブまでさせる。こんなぶっ飛んだ発想って依って立つ文化の懐が深くないと出てこないものです。バルセロナやブラジル代表のスペクタクルなサッカーは確かな技術と重ねてきた歴史に支えられてることに異論はないでしょう。それと一緒。
ゾンビ+アイドル+佐賀県みたいなアニメもヒットしましたよね。アニメでなくても時代劇スターに金ピカ衣装とちょんまげ着けさせてサンバ(しかも曲調はサンバと別物)で踊る曲が大ヒットしてみたり、たまに意味不明なかけ合わせで心を揺さぶられる傑作が出てきますがそこに立ち会えた幸福を噛み締めることができる作品でもありました。



※ネタバレ所感

■目線ずらし

1期と同じ路線{netabare}(悲劇的な史実のIFストーリー){/netabare}にしませんでした。
{netabare}サイレンススズカ路線の構成なら主役をライスシャワーにしてたかと。前半盛り上げてくれたダークヒーローです。きっとこの馬で語りたい諸兄も多いはずでして、これまた石見さんの薄幸な声が良く似合うウマ娘でした。{/netabare}

 ・スペ→テイオーへとセンターの変更
 ・ストーリーの本筋で新たなヴァリエーションの提示 

これらを2期でやれたことによって「他のウマ娘も!」とおかわり期待効果が生じちゃいました。
優秀な原作のストックまだまだあるのでなおさら思いを強くします。


■Cygamesのゲーム原作

信頼してます。ゲーム原作でのハズレが少ない印象。
増えすぎたキャラを処理しきれず空中分解してその残骸が無数に横たわってるこの分野で他の制作者は見習ってほしいかも。
ゲームも好調みたいですしアニメとの好循環が生まれている例なのは言うまでもないんだけど、もし自分が仕掛ける側だったら、制約あるのなんて当たり前でそれに唯々諾々としヒットを狙わない仕事なんて面白くないだろうなと思ってしまう。
例えば馬主の顔色をうかがうことは悪いことではなく、そんなん含めて

 制約があるからこそ仕事は面白い

ガイアの夜明けかプロジェクトXで取り上げ可能な難作業をスピンオフにしたらいかがだろうか。


■駆けっこも○

1期はシンプルで、加速直前に足元映して直後から風のエフェクトを効かすみたいなのの繰り返しだったと思います。
2期ではそれに加えて“スローモーション”“広角で捉えた構図”“豊富なアングル”と飽きさせない。モノローグも心憎い利かせ方をしてました。そのことでドラマに加えて視覚的にも楽しめました。

ここ一番の足元アップ演出だってシンプルゆえに力強さはあるのです。
{netabare}有馬でもみんなの「行け!」の画を抜いてからテイオーが「勝負だ」とスパートかけるわけですが、直前に後方から足元を映してました。しかもですよ。よりによってですよ。骨折した左足で大地を蹴って最後の力を振り絞るのです。みんなの願い/自分の魂をここに込めてました。{/netabare}


そんな作画を高評価するのはいかがなものか。ときおり視界がぼやけ画面が良く見えなかったもん。


■群像劇の見本

“強敵”を“とも”と呼ばせるのは1980年代『北斗の拳』の発明。普遍性があり現在も時折見かけます。
テイオーがケガから復帰する過程で“とも”と呼べそうな娘たちがわんさか。1対1・1対2と閉じた相関ではないのに注意が分散しないのが不思議。

 {netabare}・真打ちメジロマックイーンは説明不要でしょう
 ・スピカの面々は言わずもがな
 ・復帰を信じて菊花賞に出走。「ケガの状態は関係ない」からの「おかえり」ナイスネイチャ
 ・ただの鬱陶しそうな娘さんという印象からまさかのツインターボ
 ・有馬でのライスシャワー「おめでとう」は重みが違う
 ・ビワハヤヒデはセリフを言わないことでラスボス感を発揮
 ・有能男前常に冷静沈着シンボリルドルフ会長が感情露わに。史実だとテイオーの父なんでしょ?
 ・将来トレセン学園の門を叩くキタサトは少し前のテイオー自身。こうして歴史は受け継がれる。{/netabare}

本筋に絡んでくるキャラが多く、それらが累積していってきっちり最終盤で回収という構成。“仲間”“絆”“友情”と口で言うは易いがお見事でした。


■カムバック賞

目線をずらしても質を落とさぬ懐の広さを見せて
ペイすることを目的にアニメーター以外の大人も頑張って
駆けっこ動画でも創意工夫をこらし
多数のキャラを殺さず活かしてメインストーリーに花を添える

そして本筋の“ケガからの復帰”話でとどめ。
小野伸二や吉村禎章、最近だと池江璃花子選手の復帰で目が赤くなった自分にとって平常心を保つのは無理筋です。とりわけ優れていると感じた二点

 1.きちんとした前フリがある
 2.当事者が考えそうなことが描かれてる

一つ目例えば、前田智徳選手引退セレモニーで花束を渡すマエケンの顔が一気に歪む出来事がありました。その時どんな一言をかけられてたか?

 {netabare}「怪我には気をつけろよ」{/netabare}

こういうのは誰が言うかが大事で、この子が言うから重みがあるって伏線(前フリ)をきちんと序盤で振りまいていた『ウマ娘』でした。丁寧な仕事です。

一つ目だけで普通にエンタメとしてエモいんですけどさらに上乗せの二つ目。体育会系ガチ勢ならなんとなくわかりません?
{netabare}怪我の程度を量りながら状況が見えてきた時の落胆。気を使わせてる仲間への配慮やこれまでと違った距離感への戸惑い。腐りそうなのと奮い立たせるのを行ったり来たり。試合(レース)を見たくない気持ち。だって自分が惨めに感じるから。そんなの仲間もライバルも思ってないこと含む。復帰のラインを全盛期よりも低く設定することへの葛藤。されど求めたい自身のベストパフォーマンス。{/netabare}

{netabare}在りし日の白球追いかけてた頃の自分を思い出します。それなりにガチ勢でした。準決勝2点差でウチらを負かした高校がそのまま甲子園に進み阪神のドラ1ピッチャーに打ち勝ってたり。かといって巨人ドラ1の投球練習をブルペンで見た時は打てるイメージが全く湧かなかったり。だいたいそれくらいのレベル感(微妙)。怪我をめぐる悲喜こもごもの経験から頷ける場面多々なのでした。
ついでに程度はだいぶ低くなって、先日1年半ぶりにグラウンドに出て草野球をば。昨年は入院してリハビリもやって主治医と野球また出来たらいいねなんてやりとりもしてたもんで、打席に立った時感慨深かったし、先制のタイムリー打った時は泣きそうでした。要は競馬関係なく勝手に自分と重ねて観てたりしたのです。{/netabare}

{netabare}「僕は何度もくじけてきた!あの時も、あの時も、だれよりもくじけてきた!誰よりも悔しい気持ちになったのは僕だ!誰よりも勝ちたい気持ちが強いのは僕だ!」{/netabare}

金言です。


■お終い

それにしても血統を重視したり、走りに特化させたためか怪我にまつわる逸話に事欠かないのがサラブレッドなんですね。動物愛護には傾注しませんがちょい贖罪意識が芽生えそうなのは私だけ?
戦国時代の馬があんな脆かったら戦にならんでしょう。競走馬は精緻な工芸品というイメージです。

{netabare}劇中幾度と問われてきた「走ることは幸せなのか?」には幸せであるとの回答。さらに1期ではスズカさんに「皆に夢を与えるウマ娘」が目標だと言わせたアニメ作品。{/netabare}

“物語”に賭ける性格の濃い競馬において、いや競馬に限らず現実のいろんな局面で、我々は我々が欲する物語を常に探しているのだろうなと愚考。
自分は競馬をしませんけど、きっと“勝つ”馬ではなく“勝ってほしい”馬を選ぶのでたぶん向いてないと思います。



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ視聴

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2021.04.14 初稿
2022.02.19 修正

投稿 : 2024/12/28
♥ : 71

74.3 2 スポ根で仲間なアニメランキング2位
はるかなレシーブ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (452)
1648人が棚に入れました
東京から沖縄に引っ越してきた高校2年生、大空遥。いつでも明るく前向きな遥だが、彼女にはコンプレックスがあった。
それは普通の女の子より身長が高いこと。

一方、遥を空港に迎えに来た彼女と同い年の従姉妹、比嘉かなたにも悩みがあった。
かなたは身長が伸びなかったせいで、大好きなビーチバレーを諦めてしまった過去を持つ。
そんな凸凹な2人が、ふとしたきっかけでビーチバレーのペアを組むことに……。

広い砂のコートに味方はたった1人だけ。何よりもパートナーの存在が大切なビーチバレーで、2人はどんなプレーを見せるのか!?
真夏の太陽が照りつける沖縄のビーチで、今、少女たちの汗と情熱が輝き始める!!

声優・キャラクター
優木かな、宮下早紀、種﨑敦美、末柄里恵、島袋美由利、伊藤かな恵、木村千咲
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

はるかな“る”レシーブ

2018.09.26記


原作未読 そもそもきらら系なるものを本作で知るに至った私


この夏、『ISLAND』『ぐらんぶる』と合わせて“海”“太陽”を感じさせてくれた作品。
徹底ぶりなら断トツで、ぜひ真夏に観てほしいなと季節指定をしたいくらいの海と太陽っぷりでございます。

舞台は沖縄。ビーチバレーを題材としているためそのまんまビーチが物語場面の多くを占めることになります。つまり背景はほぼ砂浜と海と空と太陽。
当然、毎回水着回となるわけですが、このへんは様々な角度からの熱の籠ったレビューが百花繚乱状態ではあり、下・・・いや舌っ足らずの私がひと皮剥けたレポートをできるか自信がないので、いったんそちらにお譲りしたいと思います。 ゴホン・・・


あらためまして、実はこれ苦手な部類のキャラデザインでした。
萌え萌えきゅんきゅん過ぎてもしんどいなぁと思いながら、とかくビジュアル重視な進行なら完走も覚束ないだろうよ、という視聴前のスタンスです。

しかして、なんのトラブルもなく毎週楽しみにしながらの完走です。
音楽に引っ張られました。特に試合時の劇伴は一聴の価値ありです。
ビーチバレーやってる時の作画もアングル含め、ボールの回転や砂の飛び散り具合などこだわりを感じました。
そして、意外と(失礼!)ストーリーもまじめで組み立ても無理がない。


登場人物はメインの二人、親の海外赴任の影響で東京から祖母のいる沖縄へ越してきた主人公大空遥と、祖母と同居する従妹の比嘉かなた。
遥は第一話冒頭の空港にて自身の長身を気にしている描写があり、かなたは背が伸びなかったことを気に病んでいるのがわかりやすい。闇はこっちが深そうだ、という凸凹コンビの活躍が描かれることになります。

『世の中には二種類のスポーツがある。個人競技と団体競技だ。そして、団体競技の中でも二人でしかできないスポーツ。それがビーチバレー。広い砂のコートにたった二人だけ。だから私たちはかけがえのない一人を選ぶ。』

第一話アバンで提示されたのは競技の性格と本作のテーマ。
はるかとかなたがお互いにとってかけがえのない一人になっていく過程をわりときちんと描いてます。
スポ根の定義によりますが、努力・友情・勝利の友情部分にスポットをあてた印象、かつそんなにどぎつさもないし、ライバル含めての人間関係もギスギスしてません。絵面と合ってます。
友情を前面に出すとともすればクサくて見てられなくなることもままありますが、本作では自然に受け止められました。これは、“二人でしかできないスポーツ”ビーチバレーの特性をうまく活かしたからだと思います。複数人数の団体競技や個人競技で友情特化型の物語にしてしまうと、だいぶ違った印象になるでしょう。

また、日常回をほぼ飛ばして「関係の構築」「上達のためのetc」「試合」に時間を割き、全12話でひとつの結末を迎えるシンプルな構成も良かったです。

音楽はとてもノリが良い感じ。OPのケツドラムみたいな打ち込み音は“THE夏”感満載で好印象。劇半も基本的にはラテンと沖縄音階を引用し、いわゆる“踊れる”仕上がりです。イメージしたのリゾートのクラブあたりでしょうか。端的にこう思いました。


 あぁーー IBIZA 行きたい


キャラもはるかなペアよろしく、複数のペアが登場し、そこでの一対一の関係やストーリー進行上の役割付けなどこれまたいい感じ。

・なるあやペア
・エクレアペア
・あいまいペア
 {netabare}インドアとビーチの違いの説明役。それと身長がなければ超えられない壁があるという残酷な現実や、リベロとしての自負がある舞とパワーアタッカーというこれまでの存在意義を捨ててポーキーという武器を磨いたかなたとの対比など、かなたを引き立てる役回りを担ってました。{/netabare}
・ようかんペア
  {netabare}作中省略されたはるかなペアの上達ぶりを説明する役回りを担ってました。マリッサとの練習が活かされてる描写ではチーム力が底上げされていることを、はるかのブロックにクレアの面影を見たり、連続ブロックポイントをあげた描写でははるかのブロックがいかに強力かを見せつけ、決勝のあのシーンの伏線となりました。{/netabare}


表だったペア以外の組み合わせも着目というか本流だったりしますね。
 ※さらにネタバレ要素有りのため視聴前は未開封推奨

■はるかとクレア
{netabare}似たもの同士。はるかに稽古つけるのって常にクレアというのが良いです。
始めての練習でいの一番に取り組んだのがブロックなんですよね。オフシーズンのマリッサを呼び戻したのもクレアだし、かなたの復帰が嬉しかったとはいえ、新造コンビの上達を誰よりも願って身を割いてくれたからこそ、決勝対決となった試合ではるかがブロックで試合を決めたことと、決勝戦後のエクレアのシーンが引き立つわけです。{/netabare}

{netabare}さらに、ビーチパーリーの時に二人きりになってエクレアのシュシュをはるかに託すところ。東京からの転校生で唯一人地元民ではないはるかに託すなんて仲間になったんだなぁというのと、クレアからはるかへだからこその重みを感じます。
第一話アバンに戻ると、このクレアから託されたシュシュをつけてるカットから始まり、前述のナレーションが流れるので軽く鳥肌が立ちます。{/netabare}

{netabare}蛇足ですが、某吹奏楽アニメのオーボエ吹きの子にすっかりやられた身としては、よくしゃべる役柄を演じられてる種﨑敦美さんを終始尊いと感じながら視聴してました。{/netabare}


■かなたと成美
{netabare}むしろ本作はこの二人のレシーブ(取り戻す)物語なんじゃないかと思ってたりします。
かけがえのない一人に背を向けたかなたと背を向けられた成美の二人の心情描写により多くの時間を割いてました。作中のシリアスパート担当の二人です。{/netabare}
{netabare}彩紗にかなたと組むことを止められたはるかがその提案を断るのを後ろで聞いていたかなたさん。もう一度ビーチバレーに向き合うことを腹に決めある決意をします。それは成美とのコンビ時代の水着(小学生時代ってことですよね)を着てリベンジマッチに挑むこと。これは背を向けたあの日から始めよう、サーブレシーブから逃げたあの日からもう逃げないとの意思表明でした。決して成美との決別ではなく、成美への信頼の表れなんでしょう。対して成美はかなたの水着姿に軽く動揺し、さらにサーブレシーブを取りにいったかなたの姿に複雑な反応。ただ二人とも前を向いて動き出しました。
それと、wikiチラ見したら彩紗がインドアからビーチに転向した理由って身長もあったみたいで、はるかへの提言にも背景があったということです。
{/netabare}

{netabare}ここからかなたは背を向けた負い目を克服していく。
成美は背を向けられた悲しみを乗り越えていく。
「二人で一緒に目指そうよ、日本一」
「かなたがそう言うなら、信じてみようかな」
「ほんと?約束だよ!」
「うん」
半年後、正月の那覇空港で「約束を守る、今度ははるかと」と告げるかなたへ、成美は振り返らず約束の小指を立てて搭乗口へ向かう。

約束。それは形を変えてコートを挟んで同じ舞台に立つその日まで。。。

この二人が主人公と勘違いしてもおそらく誰も文句は言いません(笑)
{/netabare}

{netabare}こちらも蛇足なんですが、 成美役の島袋美由利さん。同クールのなにかと比較対象に挙げられた『はねバド!』の荒垣なぎさ役もやってました。二人とも似たような役柄なのにはっきりとわかる違いをつけてきました。ちょい注目です。{/netabare}


最後に、、、
このように一対一に焦点があたりがちな作品の中で、しーちゃんは繋ぎ役としての任務を全うしました。しーちゃん登場回からEDの絵が少し変わります。寝ていたはるかを起こして、おそらくループしてくか次に渡すのかするのでしょう。彼女の役回りを示唆する絵にクスッとした次第です。



夏を存分に感じるのもOK!
水着姿や百合にブヒるのもOK!
だがそれだけではない、意外と丁寧に描かれた作品です。

まぁそういって熱弁振るってる私がそうとうブヒってるんだろうな ww


続きも充分あり得る最終回でした。
もし2期をやるならきっと観ると思います。


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2019.03.09追記
《配点を修正》


放送から半年ほど経ってふとあまり耳慣れなかった声優さん達どうしてるかな?とwiki見てみた。※TVアニメ(2018秋、2019冬)の出演

優木かな(大空遥役)・・・なし
宮下早紀(比嘉かなた役)・・・「荒野のコトブキ飛行隊」のモブ
末柄里恵(エミリ役)・・・なし
木村千咲(しーちゃん役)・・・なし
島袋美由利(遠井成美役)・・・2019春に主役級内定。モブ出演多数(寄ジュリ、吸血鬼さん、ツルネ、学園BASARA、ゴブスレ、コトブキ、revisions)

2018夏のお気に入り作品。出演声優さん達のご多幸をお祈りしているわけですが、なかなか業界の厳しさが垣間見える結果ではありますね。
そしてやはりというか島袋さんは順調にキャリアを重ねているようです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 65

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

いわゆる「きらら系」としては観ない方が良いかもしれない、ビーチバレーのスポ根もの。(原作も良いです!: 最終回でインハイ県予選終了!)

掲載誌「まんがタイムきららフォワード」に掲載の漫画が原作らしいです。未読ですが、フォワード掲載ということで四コマ形式ではなく普通にコマ割りされているストーリー漫画なのだと思われます。

『ゆるキャン△』放送時には既にアニメ化はアナウンスされていたと思うのですが、TV CMなどで自分には相性が良さそうと思っていたので視聴する気はまんまんで第1話を視聴しました。

テーマがビーチバレーということで、ほぼ毎回水着回になると思われます。それと舞台が沖縄ということで、ご当地アニメ的になるかもしれません。

画面に女性しか出てこないのはいまどきの「きららスタンダード」な感じではあるのですが、ストーリー的には「恵体&初心者」系の主人公キャラ(大空 遥)と「経験者&トラウマ」的なパートナー(比嘉かなた)、あるいは高校全国レベルのライバルキャラといったスポ根ものでは比較的鉄板な設定で、手堅くストーリーを進めてくれそうなので期待しています。

「オーバーハンドのレシーブ、トスは反則を取られやすい」っていうのが作中で出てきて、「そういえば浅尾美和(あさお みわ)がちょくちょくドリブル取られてたよなあ」とか思い出していました。

どういうことかっていうと、レシーブ時にボールが手に当たったタイミングがずれていると判定されると、一人のプレイヤーが連続して2回以上ボールに触ったということになって「ドリブル」という反則になるのですが、ビーチバレーではこの反則を取られやすいっていう話なんですね。

同クールにやはりスポ根な『はねバド!』がありますが、主人公やその周辺キャラの性格的により人気の出そうなのは本作の方だと思うので、今のところは本命『はるかなレシーブ』、対抗『はねバド!』といった感じですかね。

ただ今のところは両作品とも競技の作画はけっこう本気っぽいので、その点で本作には期待大です。

そして第1話を観た限りでは、競技以外の作画にも期待できそうです。

2018.8.1追記:
アニメ視聴を機会に原作にも興味が持てたので、既刊分は全巻読みました。原作も面白いと思いましたし、アニメは原作を変に歪めていなくていまのところ良いアニメ化だと思います。

2018.9.3追記:
第9話まで視聴終了。あいまいペアに続き、インターハイ県予選ではようかんペア登場。原作よりも見せ場は少なかったけれども、出番がなくならなくて良かった…。

2018.9.22追記:
第12話(最終回)まで視聴終了しました。試合で終わらず浜辺でのバーベキュー、そして原作でいうと5巻までという感じで区切りよく終わって良かったです。マンガのアニメ化としてはまずまず成功だったのではないでしょうか。

試合のシーンの描き方はわりと淡々としたスポーツ中継に近い演出が多く、その一方で現実にはカメラを設置できないアングルからの画もあって私の好みには合っていました。

あと本作ではOP/ED主題歌、劇伴、劇中歌など音楽面はとても良かったと思います。劇伴ではラテン、劇中歌では沖縄を感じさせるサウンドでポリシーを感じるものでした。サントラ欲しいです。
(「ワクワクシークヮーサー」の中毒性はヤバい(笑)!あのカチャーシー感は最高!)

レビュータイトルには「きらら系としては観ない方が良いかもしれない」とは書いたものの、「きらら」っぽさも決して捨ててはおらず画面に映る人物が徹底して女性だったのですが、「それはまあ良いや」と思える毎週の楽しみを提供してくれました。

原作ストック的に2期目は当分考えられませんが、原作は今後も追っていきたいと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 52

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これは・・・

良作だ!!

どうやら既定のジャンルとしては本来なら「きらら系」と分類されるべき作品らしい。
が、他の方の評価にもあるとおり、どうやらそういう日常系とは一味違っている。
おそらくビーチバレーという芯がしっかりととおっているからだろう。

ひと昔前なら「スポ根モノ」と言われたかもしれないが、まぁ、その時代のスポ根モノほど泥臭かったり、汗臭かったり、血なまぐさかったりすることは無い。


やはり、
うら若き女子が水着姿で健康的に躍動する姿っていうのは華やかでいいなと、素朴な率直な感想、少しオッサン目線は入っているかもだけど。


ん~こういう言い方って、正義の味方の人にセクハラって言われてしまうのかなぁ、やっぱり。
女のお子さんがいる友人宅に遊びに行って「やっぱり、女の子がいると華やかでいいねぇ」なんて言ったりしたら、差別って言われちゃうのかねぇ。

ああ、脱線してしまった。


失礼・・・。


この作品は、私的にはとっても良作。
1クールの間に色々な要素を盛り込んで、とても上手に消化している。
正直、よくぞこれだけのものを上手に詰め込めたものだと感心している。
それも、ある程度のクオリティを維持したままで。
言ってみれば、大排気量のスポーツカーでもなく、トラックでもなく、少し物足りない軽四でもなく、すごく上手に造られたコンパクトカーって感じ。


さすがに登場人物は多くは無いが、限られた登場人物の中で、
挫折からの立ち直り、友人関係の心のすれ違い、ライバル間の争い、先輩後輩の葛藤、そして人間関係の修復、発展、などなど
様々な要素を解消しながら、最終話に集約していく。
本当によくまとめられていたと思います。
しかも、終盤の2話分くらいは試合シーンです。
あれだけ、詰め込んで消化し、試合シーンもしっかりと描き、ラストへ・・・。
よっぽど上手な人が構成を組んだんですかねぇ。


あと、この作品の偉かったところは・・・
無駄にぽよんぽよんさせなかったこと(何を?w)
無駄に扇情的なカットを盛り込まなかったところ。

まったく無かった、とは言わないが、極力そこを抑えてあったことは偉かったと思う、マジで。
どっかのバカな作品みたいにしていたら、台無しだったと思う。
だいたい、不自然に無理矢理揺らせば、本当に喜ぶと思っているのか!!(何を?w)



あとはキャラクタも魅力的だったかな。
イヤだっていう人もいるかもだけど、私は目が好きだった。
ちょっとありえないカラーだったけど、複雑な色使いでなかなかに個性的。



それと好きだったのはOP。
特別な感じはしなかったんだけれども、なぜかとても爽やかで、キレイな創りのOPでした。
音楽ともすごくあっていたし。
よく出来ていたなぁ、と思いました。
EDも落ち着いた感じでとてもよかったです。



ネット界隈で2期があるのかな、と探ってみましたが、
今のところ見込みはなさそうだ、との記述が多かったです。

1期だけでもコンパクトにまとまっていましたが、一応、継続が可能な形で終了していました。
私的には、気に入った作品なので続きも観てみたいと思うのですが・・・、あとは全国大会に向けた本格的な路線になってしまうのであれば、今の形で終了でもいいのかも・・・。


この作品は、本当によくまとまった作品だと評価しました。
ぜひ機会があれば観てみて下さいませ。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 28

72.6 3 スポ根で仲間なアニメランキング3位
もういっぽん!(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (209)
524人が棚に入れました
『週刊少年チャンピオン』にて大人気連載中! かわいくアツい、柔道ガールズ・ダイアリーがTVアニメ化! 柔道はもう卒業(おしまい)! 高校では彼氏作って甘酸っぱい三年間を送るんだ。 日焼けすると道着が擦れて痛いし、寝技で髪の毛抜けまくるし、寒稽古つらいし、鼻血は出るし、骨折するし失神するし、たいして強くなれなかったから、もうやらないって決めたの。 だから……だから思い出させないでよぉ。 この”一本”の、気持ちよさ。

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

じわじわくる良作柔道アニメ

埼玉にある青葉西高校女子柔道部を中心に、柔道を頑張る子たちを描いたお話。原作未読です。

初見ではスポーツものにしては日常多いな、ちょっとテンポ悪い?とか思いながら見てたんですが、中盤あたりから面白く感じてきて、終盤はすごく楽しみな作品のひとつになってました♪

スポーツアニメでよくあるのが主人公か同じチームにすごい人がいて、対戦相手もどんどん強くなっていくみたいな展開が多いイメージがあるんだけど、「もういっぽん!」はちょっと違う感じ。

氷浦という強い子はいるんだけど、それは要素のひとつでこの作品の面白さはそれだけじゃなくて。

勝ち負けもだけど、対戦相手も含めた彼女たちの柔道や試合に対してのそれぞれの想いのぶつかりあいが丁寧に描かれてるところがとても好きでした。負けても清々しいところとかも。

試合に勝てたときの最高に嬉しい気持ち。
負けたときのとても残念で悔しい気持ち。
みんなで励ましあって応援して頑張ったあの雰囲気、あの気持ち・・
部活の合宿は大変だったけど同時にとても楽しかったこととか・・
この作品を見てたらそんなことも思い出したり。

それから、主人公たちの青葉西高校だけじゃなくて、他の高校の選手たちも丁寧に描かれていて、同じように一生懸命頑張って、嬉しくて喜んだり、悔しくて泣いたりして、でも試合後は知り合いになって仲良くなったり・・そんなところもすごく好きでした♡

あと柔道の試合の動きなど、作画もよく動いてたと思うし臨場感あったところも良かったです。

最終話見てから、もう一度ちゃんと見たくて2周目鑑賞してみたんだけど、2周目のほうがこの作品の良さがすごく伝わってくる感じがしました。ほんと、じわじわきますねー。
2周目見ててあらためて感じたのが、この物語って氷浦が実質主人公だなぁって。
おどおどしてた氷浦が柔道と仲間たちと出会って少しずつ変わっていってチームのみんなと心をひとつにして試合を頑張る姿にちょっとうるっときちゃいました。。

もちろん、底抜けに明るいムードメーカーのおかげで彼女に引き寄せられるように柔道部メンバーが揃っていったりと、園田もいいキャラでしたね。

ちょっと残念だったのは1クールで終わったことかな。
すごく面白くなったきたところで終わっちゃって、南雲が試合するところも見たいし、原作も22巻までとストックも十分みたいなので、ぜひぜひ続きやってほしいですね!!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 33
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

自分史上最高で十二分に熱い柔道アニメ

蒸し風呂のような夏の暑さに耐え、氷のような畳の上の寒稽古にも耐え、
日焼けした肌が柔道着に擦れる痛みにも耐え、鼻血に骨折も乗り越え……。
稽古を重ねても大して強くなれなかった柔道は中学まででオシマイにして、
高校では彼氏を作って青春するんだ。

一度は競技引退を決意した主人公少女・未知らが、再び柔道に打ち込んでいく。
『少年チャンピオン』連載中の同名コミック(未読)のアニメ化作品。


【物語 4.5点】
世のスポ根物の激しい能力インフレを眺めていると、思考がバグって、
全国制覇、将来プロやオリンピック以外の部活は無価値なのでは?と錯覚してしまいがち。

ですが本作は、もう一度、柔道をやってみたい。
あの娘と一緒に、もういっぽん。
インフレばかりに頼らなくても、自分たちなりに青春すれば部活は十分に熱いことを証明する、
私のような凡俗にも共感性の高い内容。

例えば8話の博多南戦。{netabare} 古豪復活を願い力んで校名を連呼しプレッシャーをかけてくるOBの檄を、
温かい“なっちゃん”コールに変えた五郎丸 冴と未知の一戦。{/netabare}
名門校の伝統継承、規律を叩き込む人間教育以前に、
自己実現の一助となるのが部活動のあるべき姿という一理を感じました。


主人公・未知の柔道もやる、だからと言ってパフェも海も彼氏も諦めないという姿勢も、
この場合は散漫ではなく、青春への貪欲さとして評価できます。
未知の中学時代の先輩たちも彼氏持ちばかりとか、
最近のこの手の女子部活物には珍しい肉食ぶりも一周回って新鮮でした。


構成としては、{netabare} 金鷲旗大会{/netabare} にて、現状の自分史上最高を表現した所で一区切り。
作品の主旨は伝わったので、ここで終わっても良い気もしますが、
私としては{netabare} “大型新人”南雲の試合デビュー{/netabare} は見てみたい気持ちもあります。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・BAKKEN RECORD
タツノコプロが2019年に設立した新興レーベル。

“柔道をちゃんとやる”ことを第一に、試合シーンにソースを集約。
駆け引きの肝になる組手の迫力などの再現性。
回り込みなど多彩なアングルからの撮影による臨場感。
作画の注力が高熱量の柔道描写として結実。

一方で日常シーンはミニキャラの“生首”でしのぐなど、
オンオフの切り替えを統率し、1クールを無事完走。

ただ、率直な感想として、全体的にもう少し枚数があれば尚良かったという欲は残りました。
最後、念願の{netabare} 海水浴{/netabare} にしても止め絵中心で、全力出し切って倒れ込みました~って感じで清々しいような、無念なようなw
今後の戦力充実による底上げに期待したいスタジオです。


【キャラ 4.5点】
主人公の園田 未知。いっぽん“みち”
ワクワク柔道少女ぶりの熱が方々に伝播して、
廃部していた柔道部の復活、強敵(とも)との熱い青春が展開する、
典型的な競技の魅力布教型の部活ヒロイン。

未知と遭遇する仲間や強敵(とも)もまた、各々が柔の道に挑む個人的な事情や信念を抱えており、回想、モノローグでの解像度アップも良好。
その胸の内をキャラ間では、ひけらかさずに、秘めた感情の一端を試合でぶつけ合うのみ。
多くを語り合わぬまま、未知を中心に輪が広がっていく。
この適度な距離感が心地良かったです。

その観点から私は地味に2話の早苗がお気に入り。
{netabare} 未知とまた柔道やりたいと言い出しっぺの早苗が、実は両親と高校では勉学専念を約束。
早苗が悩みを未知に打ち明けぬまま、自力で両親を説得し、柔道部に入部する。
未知はそのいきさつを何も知らないし、詮索してこないけど、いつも通り笑い合って取っ組み合ってくれた。{/netabare}
この安心感、安定感。
私は柔道苦手だけど、このアニメなら行ける!と確信した回でした。

青葉西柔道部メンバーの中では“秘密兵器先輩”こと姫野紬も印象的。
顧問の夏目と二人三脚で培ってきた引き出しをフル活用して猛者に挑むシーンはグッと来ました。

中学時代のわだかまりを晴らすように、闘志をぶつけ合う氷浦永遠と天音恵梨佳。
未知を{netabare} 「パフェ泥棒」{/netabare} と目の敵にして絡んでくる妹尾。
など学校間のライバル関係も上々。

ただついに終盤、王道スポ根キャラが来たか!と思ったら、
{netabare} 強豪・立川学園顧問・犬威のスパルタ指導は外面で、
素は青西の顧問・夏目先輩を慕う乙女だったという、{/netabare}
まさかの百合事案?にはズッコケそうになりましたがw


【声優 4.0点】
技名連呼して指導を食らうw主人公・園田未知役の伊藤 彩沙さん。
身体能力が高い未知を事あるごとに剣道に引きずり込もうとする南雲安奈役の稗田 寧々さん。
ムードメーカーとなる明るいボイスも作品を彩りましたが、
“ちゃんと柔道をやる”意味で貢献したのが、体力勝負を印象付けた各キャストの荒々しい息遣い。

特に滝川早苗役の安齋 由香里さんのゼェゼェ言いながら、寝技で食い下がる演技は泥臭さがありました。


ライバル役には他作で主役級も務めてきた猛者も数多くキャスティング。
一人挙げたいのが錦山高・堂本恵役のファイルーズあいさん。
78キロ超級の重量級太めボイスもいける芸域の広さを再認識しました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は成田 旬氏。
王道のピアノやギターなどで表現する青春のキラキラ感。
特にストリングスのフレーズが美しい「青春の記憶」は純度と高揚感を併せ持ったバランスの良さで重宝され作中多用。

OP主題歌はSubway Daydream「Stand By Me」
ゆるいボーカルで漸次前進していくバンドソングが作風にマッチ。
余談ですが本曲も収録されたアルバム「RIDE」を、マイペースで上げて行きたい時に流したりします。
「ケサランパサラン」とかゆ~るゆるで良い感じです。

ED主題歌は青西柔道部メンバーによる「いっぽんみち」
“みち”で韻を踏む前向き青春ソング。
OPよりは前傾姿勢ですが、やはりここも目標設定や進捗を過度に求めず慌てない感じ。



【1話感想】柔道の気持ち良さをアニメーションで伝えようとする意欲を買いたい

長いので折りたたみ。
{netabare}
主人公・園田 未知(みち)……中学では大した結果は出せなかったが、驚異の柔軟性を持ち、ときおり理解を越えた返し技を繰り出す。

氷浦 永遠(ひうら とわ)……未知の中学最後の対戦相手。組み付いたら引き剥がせない握力の強さなど柔道選手としての能力は十分だが、奥手でメンタルに課題がありそう。

滝川 早苗(さなえ)……おっとり三つ編み眼鏡っ娘。未知と中学時代に2人だけの柔道部をやっていた友人。

南雲 安奈……中高共に剣道部。未知の運動神経を見込んで執拗に剣道に誘い込もうとする。


何かキッカケ一つ、指導一つで開花しそうな才能も秘めたキャラ。
加えて廃部同然からの青春という滑り出しと、キャラも設定も変哲のない部活物との印象。

惹き付けられたのは柔道の描写。
組み手にしても、私はゴチャゴチャと袖を掴み合う地味な駆け引きとの印象でしたが、
選手視点で描き込まれた組み手は、ボクシングかよwと軽く恐怖心を覚えるくらいのスピードと迫力。

この緊張感の中で立ち技や寝技をかけたり、返したりする。
そりゃ、玉のような汗かいて、ゼェゼェと息も上がるわと納得。

未知の柔軟性にしても、永遠の怪力にしても、言葉だけでなく、
回り込んで臨場感を出すカメラワークも含めて、
アニメーションでしっかり魅せて伝えてくる姿勢が好感できます。

未知の、柔道の気持ち良さを思い出させないでよ~との実感が、
視聴者も映像体験で共有できるのは大きいです。


一方で、作画は常に高カロリーというわけではなく、止め絵で凌ぐシーンも。
日常会話パートで、ちびキャラ顔の掛け合いでつなぐ演出はチョット苦手です。

1話にしてこれだと、中盤辺りで作画の息が上がる場面もあるかもしれません。


けれど、動かして題材の魅力を伝えてこそのアニメーションと再認識できた上々の初回。
今期アニメの“もういっぽん”としてオススメしたい作品です。{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 35

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

こういうアニメ大好物なのです。笑

今期のお楽しみ作品第3位(ブルーロック・ダンまち)
4位は弱虫ペダルです。

1クールの中でしっかりと着実に成長して行きました。

あらすじ
中学3年の大会で柔道を終わりにしたつもりの園田未知と親友の滝川早苗。
高校に入ったら中学最後の試合に一本取られた相手(氷浦永遠)と遭遇。
内気な氷浦は負けても元気な園田と柔道がしたいと思って同じ学校に入学していた。(ここだけは無理やり設定かなぁ)
ここから高校1年生3人の柔道部が始まり幼馴染と先輩が絡んで本気で柔道部が動き出し、そして大会へ!
それぞれの思いが純粋で観ていて清々しくてまぶしかった。

自分たちは一生懸命やってきた。
一生懸命やってきたから悔しいのは当然。
自分の試合が終わってもチームの試合は終わっていない。
みんなで進んできたのだから次の人のために応援をしよう。
自分らしくできることをしよう。

こういうアニメ大好物なのです。笑

投稿 : 2024/12/28
♥ : 31

67.6 4 スポ根で仲間なアニメランキング4位
星合の空(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (251)
700人が棚に入れました
舞台は、廃部寸前の男子中学ソフトテニス部。様々な想いを胸に抱く少年たちはソフトテニスを通してどこへ向かうのか。少年たちの等身大の青春ストーリー

声優・キャラクター
花江夏樹、畠中祐、松岡禎丞、佐藤元、山谷祥生、峯田茉優
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

少年たちが呼吸できる場所

【物語 4.0点】
普通のスポ根とは一線を画した、実写ドラマ志向の青春描写が光る。
本作の中学生たちは各々、家庭環境等に問題があり、
心に闇を抱え、自己否定感に喘いでいる。
弱小ソフトテニス部も、上記の現実から離れて、
自分たちが存在して良い場所として確立されていく。
その安息の地すらも“大人の事情”に脅かされたり……。

アニメ作品では例外的な部活の取り扱い方だが、
この切り口により浮き彫りにできた“等身大の中学生”の心情の数々。

最終回、24話予定を“大人の事情”により、
12話に短縮を余儀なくされた件に対する当てつけ感たっぷりの演出は、
“放送事故”級の打ち切りENDで、視聴者をも不快にさせる減点要素だが、
それでも、本作が掘り起こした成果は評価に値する。


【作画 4.0点】
繊細な表情描写と、色彩のセンス。
特に赤根 和樹監督はキャラデザ&ディレクターを務めた高橋 裕一氏を、
“日常芝居”が上手いアニメーターとして全幅の信頼を寄せる。
可愛らしいデザインの登場人物の顔が歪む瞬間こそが本作の真骨頂。

その他、脳裏に焼き付く空の色、
細かい小物設定&描写からドラマとしてのリアリティを高めようとしたアプローチも〇。


【声優 4.0点】
人気&実力を兼ね備えた男性声優陣が表現する中学生。
アニメでしかできない日常ドラマを追求した末、辿り着いたという中学生設定。
年齢を超越できる声優の特権を活用した思春期の再現要求に応える好演。


【音楽 4.5点】
劇伴はインストゥルメンタル・バンドのjizue(ジズー)よる書き下ろし。
確かな演奏&表現技術により、時に軽妙に、時に情感を込めて作品を彩る。
特に「W-星合の空-」は疾走感溢れるピアノサウンドが鮮烈。
眞己の狙いがハマり、調子に乗った“バッタ”たちを一層勢い付かせる優秀な反撃曲。

OPは中島 愛の「水槽」、EDはAIKI from bless4の「籠の中の僕らは」
共に理想の居場所とのギャップに悩む少年たちの心情に寄り添い、
解放への希望を詩的に歌い上げた良曲。


【キャラ 4.5点】
大人っぽい言動と、幼さが同居する中学生。
それらを引き出すヒールとなった身勝手極まる大人たちの胸クソ具合。
一方で、年齢と経験を重ねた大人だからこその達観した、
“バッタ”の如き中学生たちの青春についての論評や、
破綻回避のための誘導も差し込まれる。

1クール放送への短縮を受け、キャラを薄味にして物語を強引に締めるより、
構想通り、ソフトテニス部員たちとその周辺を一人一人掘り下げ、
奥深い人間模様の濃度維持を優先した判断を支持。


【感想】
実は私、中学の時、ソフトテニスやってました。
真剣にやっている方には申し訳ありませんが、かなりいい加減な気持ちでw

ソフトテニス部って中学では結構部員数も多いのですが、如何せん地味。
大体、テニスで世界を目指したければ、普通は始めから硬式やりますって。

でも当時、小児喘息も癒えず、運動はしなきゃとは思うけど、
俺はプロなりたいとか、金メダルとか、甲子園だとか、
そういう暑苦しい空気は心身共に御免被る。
そんな私にとって、スターへの夢に通じていないソフトテニス部は、
軟弱者でも、まともに息ができる場所に見えたものです。


ちゃんとソフトテニスに絞って描いて欲しいとの感想もあり得る作品ですが、
繊細な思春期の心情がスポ根の熱気で掻き消されないからこその、
ソフトテニスという題材選択だったということなのでしょう。


作中のソフトテニス大会で
{netabare}最近まで真剣じゃなかった弱小部員や、始めて1ヶ月の眞己がいきなり、
強豪ペアを追い詰めるとか、リアルなドラマ志向でも所詮アニメだな?
と思われた方もいるかもしれませんが、
私は不安定な中学生の段階なら、眞己の心理戦が決まれば十分下剋上可能だと感じました。

強豪ということで彼らも運動神経は良いのでしょうが、
クラスにもう一人か二人、スポーツ万能な野球部員とかが
いてもおかしくない位かな?と私は思って試合シーンを眺めていました。{/netabare}



※参考文献:『Spoon.2Di vol.55~57』

投稿 : 2024/12/28
♥ : 32

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いろいろな要素を突っ込み過ぎで、吉と出るか凶と出るか…?(でもその意欲は買いたい。)→ 2クール目の放送枠を得られず…。

== [下記は第4話まで視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
オリジナルTVアニメのようです。第4話まで視聴終了してます。

部活(ソフトテニス部)、DVとそれによる夫婦別居、(軽めの?)愛玩子/搾取子問題、LGBT(たぶんGだかTだか?)、スクールカーストなど色々な要素を突っ込んでみた感じの高校生青春物(?)です。

成功体験でアゲていく感じのストーリーではなくて、うまくいきかけると必ずぶち壊しイベントが発生するという賽の河原的なスパイラルを楽しむ作品でしょうか。

そういう意味では、青春物的な爽やかさとかけ離れた胸糞悪さを味合わないと観ることができません。

今のところ、本作での一番の癒しはシニカルかつコミカルな御杖夏南子(みつえ かなこ)さんです。

以上のように書いてきておいて何ですが、私はけっこう本作を気に入っています(笑)。

余談: 本作EDのダンスの振り付けが、既存の動画から盗用されたものではないかということで大変話題になりました。制作委員会と振り付けを盗用された人物との間でなんらかの話し合いが持たれて、一応本件は決着したようです。

ただ、このような無断盗用は今後発生しないようにして欲しいものですね。
== [第4話まで視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2020.1.6追記:
第12話まで視聴終了。「ストーリー的には24話で構想されていた」という制作側からの話がありましたが、放送枠的にはこの12話で最終回ということとなりました。

本作の特徴として、「男子ソフトテニス部員の各家庭がそれぞれとても歪んでいる」というものがありまして、各話でスポ根的に爽やかに終わろうとしてもED後のCパートで常に家庭の闇が示されて暗澹とした気分にさせられるという作品でした。

そんな中で御杖さんについては、いわゆる「絵師」としてのネット上での評価と戦いはするものの家庭的な闇はあまり描かれず、本作での癒しでしたね。
(それでも「他所のお宅でご飯を食べる方が良い」とか思ってしまう時点で家庭で何かあるんだとは思いますが…。)

多くの「闇」は大きく好転せず、物によってはむしろ暗転して第12話を迎えました。

第12話が「最終回」ということであるとするととても不穏な今後を示唆して終わるったことになります。2クール構成での本来のストーリーが気になるところです。

ここまでそれなりに楽しんで(?)観てはきましたけど、ここで終わりということだとBDなどのセールス的にも絶望的な気がします。こんなの制作したけど大丈夫か、eightbit(エイトビット)…。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 30
ネタバレ

(*´ω`*) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

テニス部におっさんがやってきた

■本編を視聴して
{netabare}
2話で急に面白くなった気がします。

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
を思い出しました。
懐かしいです。


弱小テニス部に新風を巻き起こす新入部員がやってきます。

女子マネージャーだったら嬉しいのですが、
見た目は男子高校生、頭脳はおっさんでした。
しかも世知辛い現実の中で心の擦れたおっさんです。
残念です。


現代経営学を活用して優しくモチベーションを上げてくれるわけではありません
夢も希望もない言葉を投げつけ、
子供相手に理詰めで畳みかけます。
可哀相です。


ショック療法が効果を出す兆しもありました。
おっさんの奥底にも少年の心が残って居そうです。
楽しみです。
{/netabare}


■作画について

テニスの作画がとても忠実で驚きました。
テニス(軟式硬式共)をやっていたので、それだけでも嬉しい作品です。


■追記

EDの件で炎上していて驚きました。
これはあかん・・

私事ですが、振付師という職業には昔から敬意を払っているつもりです。
マース・カニングハム、ウィリアム・フォーサイスに興味を持ったことをきっかけに、
伊藤千枝子さんの活動に興味を持ち、公演に行った時期もありました。
このような事態が起きたことは残念です。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 13

67.5 5 スポ根で仲間なアニメランキング5位
灼熱カバディ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (128)
440人が棚に入れました
宵越竜哉は『不倒の宵越』と呼ばれるサッカーの名選手だったが、高校入学を機にスポーツと縁を切ってしまう。そんな彼の元へ、とある運動部が勧誘にやってくる。その競技は、仲間と協力し縄張りに侵入する敵を捕らえ 、引きずり倒す事で勝利へと繋げる…言うなれば『走る格闘技』。競技の名は……カバディ!!

声優・キャラクター
内田雄馬、岡本信彦、佐藤元、古川慎
ネタバレ

ぽに さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

Q. カバディって面白いでしょ?(最終話のセリフ) A. 間違いなく面白い(個人的な感想)

原作未読。

アニメ化前、原作マンガ一部無料のときに読んで面白いと感じた本作。「ちおちゃんの通学路」などでネタスポーツとして取り上げられたスポーツ競技「カバディ」を真っ正面から描いています。

純粋にカバディの魅力を描くことだけに注力しており、無駄な日常描写やBL要素どころか、女性キャラが一人も登場しない(=BLも含め恋愛要素ゼロ)という徹底ぶりです。カバディのルールを本作で初めて知りましたが、単純故に奥深いことがよく分かりました。

プロットはスポーツもの典型例をなぞっており、目新しさには欠けます。しかし、登場人物がカバディに抱く熱い想いがよく表現出来ているため、目立ったマイナスポイントにはなっていません。

アニメの演出的には、攻撃側のレイダーが防御側をタッチしてポイントを確保することをストラグルと言うそうなのですが、そのときに流れる『STRUGGLE』がスタイリッシュでシブ格好いいです。

欠点としては、他種目をちょっと貶めて描いているのが気になります。主人公はサッカーに嫌気がさして辞めた設定ですし、他の登場キャラでは{netabare}「水泳は一番とったしもういいや」的な発言があり、水泳種目をやっている方々に失礼で不快感を覚えました。まぁ、まだ明かされてないだけで裏事情があるかも知れませんが。{/netabare}マイナースポーツものでは、メジャースポーツが引き立て役になることはよくあること(ちはやふるの真島太一なんかが典型例)ですが、これはちょっと度が過ぎているように感じます。

むさ苦しい野郎どものみ(男の娘っぽいのは一人いるけど)しかいませんので、萌えアニメを嗜むようなオタクにはおすすめできません。一方で、青春ものやスポーツもの、特に「スラムダンク」や「ハイキュー!!」が面白いと思った方にはおすすめできる作品だと感じました。

残念なのは、{netabare}今季は他校との練習試合で終わってしまい、公式戦すら描かれていません。{/netabare}原作ストックは大量にあるので、是非2期に期待したいと思います。

余談ですが、作中でちらっと言及されたアジアの国際大会は、恐らくアジア競技大会でしょう。Wikiによれば、実施された大会全てでカバディ発祥国インドが優勝しているようです。日本は2010年に銅メダル1回が最高成績。この作品で知名度が上がるでしょうし、今後伸びてくるかもしれませんね。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 6

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

タイトル詐欺ではありません!!

原作漫画は未読ですが、アニメで観て面白そうだと思いました。

競技名や、インド発祥らしいこと、攻撃側が「カバディ」と言い続けている間は敵陣に入ることができるといったことはなんとなく知られているカバディという競技ですが、試合を観戦したりスポーツ中継などの映像で観る機会はなく、結局のところちゃんとしたルールを知らないまま一生を終えてしまいそうな気がします。

ですが、本作を観るとちゃんと競技としてのカバディのルールを教えてくれます。素晴らしい!

そしてカバディがかなり激しい肉体接触型のスポーツであることや、選手にレイダーとアンティという役割があること、具体的な得点方法などが理解できます。

主人公の宵越くんはサッカー選手からの転向ですが、他の選手たちの経歴も様々で、メンバーを揃えてチームを作ることの大変さがしのばれます。

ときおりコミカルな描写を挟みながらも練習や試合内容そのものは熱く、カバディという特殊な競技以外はかなりまともな青春スポ根部活物として楽しめます。スポーツ系のアニメが好きなら、けっこうお勧めかも。


余談: 2021年春クール、かみさんと一緒に観るアニメその2でした。
(ちなみに「その1」は『ゴジラS.P』で、「その3」は『さよなら私のクラマー』。)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 20

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

STRUGGLE

タッチをしたピンポイントをストラグルというのだと思っていた。
違った。
ストラグルは始まりの合図なのだ。
自陣に帰るまでもがき続けるからこそストラグルなのだ。

12話を使って、全ての登場人物がもがき、あがき、課題や困難に立ち向かい、抗い続ける。

ただし、まだまだ始まったばかり。
部員も揃い、主人公の眼の色が変わったところで終わってしまった。

是非にも2期をお願いしたいものだ。
漏れ聞こえてくるところでは、地区予選(関東大会)までは原作のストックがあるようなので、面白いやり取りが見られそうである。

マイナースポーツではあるが、それぞれの思いは、確かに受け取った!
必ず応援し続けるぞ!
始めたなら、最後までやり切ってほしい!

STRUGGLE!!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17

70.0 6 スポ根で仲間なアニメランキング6位
RE-MAIN(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (122)
346人が棚に入れました
知らない自分に、僕らは出会う
総監督・脚本 西田征史(「TIGER & BUNNY」) × アニメーション制作 MAPPA(「呪術廻戦」)の初タッグで水球に挑む!
ネタバレ

olmo さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

まさかの今期覇権候補アニメ‼︎

岡山の県立高校を舞台に男子高校生たちが水球部で全国を目指す王道スポ根ストーリー。
見る前まではいつものBL物だろと思っていたところ、第一話から{netabare}主人公の記憶喪失の流れや、一話から二話にかけてのちぬさんとの約束など、{/netabare}まさかここまで王道のストーリーだとは…
良い意味で期待を裏切ってくれました。(脚本)

四話まではまだ対外試合などといったシナリオを入れないのでしょうが、この二話でかなり対外試合時のストーリーの流れが楽しみになりました。
またこのクオリティの二話は今期他の作品を見たところないと思いましたのでこのタイトルとなりました。

とにかくこれから毎週が楽しみです。

3話まで視聴済追記(2021/07/26)
{netabare}流れが完璧すぎる…
特に新入部員候補 網浜秀吾との水泳対決の持って行き方やその合間のババヤロの過去描写の挟み方が良いタイミングだったと同時に次の回にストーリーの山を持っていく流れが最高過ぎました。

ここからも下準備をしっかりとした完成度の高いストーリーを楽しみにしています。
{/netabare}

5話まで視聴済追記(2021/08/13)
{netabare}隣の六花学園との絡みからのジュニアチームとの対外試合。
そこからの大敗による英太郎の退部未遂事件。
どれをとってもここまで王道的なストーリーを不自然無く進めてきたという点でとっても満足してみることができました。
特に英太郎のみなとと何故山南高校で一緒に水球をやりたいかという理由もあの年代らしいもので、とてもリアリティがありました。

次回も楽しみです。
{/netabare}

最終話までの視聴済追記(2022/01/11)
リアタイで見終わったあと仕事が忙しく、最終話までの感想をこの日まで書けませんでした。遅くなりましたが、感想を書こうと思います。

{netabare}
まずは夏休み定番の合宿回がなかなか見れないウシジマ君の心情を写しとる上でかなり印象的でした。この回がなければ最終話でのウシジマシャウトが全然感動できないものとなっていたに違いないでしょう。
次は部活ジャージ回なのですが、ここではジャージ作成にあたり網浜とキャプテンの過去を同時に掘り下げたのはお見事!と感じました。そこからのキャプテンのジャージ作成ミスの流れも王道過ぎてこの令和時代でなかなかお目にかかれないものを見れました。

9、10話もある程度王道っちゃ王道ですが、流石にミナト2度目の記憶喪失させる必要があったのかなと感じました。
つまり記憶が戻るのであれば、わざわざ戻るまでの記憶を消さずともその後のストーリー展開を一緒にすることは可能で、最終話にかけての試合時間をもう少し増やせたのでは?ということです。

最後に六花学園、曙學園との試合回ですが、どちらともプレーのシーン(特にパス回し等)が少な過ぎると感じましたが、キャラクター心情や成長過程といった描き方は誰が見ても分かりやすくできていました。

曙學園には敗北しましたが、それによって次があるっていう青春独特の空気感をMAXに感じれたのも自分的にはツボでした。

ここから2期があるとすれば是非24話で放送してほしいです!
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 4
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

独特な設定のスポーツアニメ

水球が題材のスポーツアニメ。
オリンピック便乗系のスポーツアニメの中では個人的に一番面白かった。

{netabare}
このアニメの大きな特徴は、主人公が記憶喪失をしていること。
ただ記憶が吹っ飛んでるのではなくて、元最強主人公が記憶喪失で水球の記憶もろともなくなって、しかもブランクのせいで筋力も衰えているという。
後半になると再度記憶喪失が起きて、逆に1回目の記憶喪失前の記憶は戻ってくるといった感じで記憶喪失という大きな設定を扱っているアニメ。
この2回の記憶喪失がうまくかみ合ってていいアニメだった。

この2回の記憶喪失をうまく利用できていたアニメだと思う。
1回目の記憶喪失後の主人公は、昔のビデオを見て、昔努力でのし上がったのなら同じように努力すればいいと確信し、記憶喪失前の自分を目指して努力をするというのがかっこよかった。
逆に2回目の記憶喪失後の主人公は1回目の記憶喪失後の主人公のビデオを見て、自分を見つめ直し、仲間を大切にし、最終回のラストでは弱い味方にパスを回すという流れが完璧だった。
双方向的に影響を与える展開が上手かった。

水球よりも人間関係の描写に重きが置かれていて、人を説得するところ等いいシーンが多いアニメだった。
ラスト1点取って終わりというのもベタだけど1クールの締めとしてはいい終わり方だったと思う。
タイトルのダブルミーニングも上手かった。

一個残念な点は水球の帽子?をかぶっているとキャラが見分け憑かなくなる点かな。かなり書き分け出来ている方のアニメなんだけど、髪全体を隠す帽子のせいであまり区別がつかない。

1クールなので掘り下げしきれてないキャラも多かったから、是非二期をやってほしい。

{netabare}
1話 6/10
どういうこと?ホモかな?
記憶喪失スタートとは珍しい。色々あって水球始めることに。
最近こういうスタート多いなw 二人はキスをして終了

2話 7/10
元カノじゃないのかよw 22万払うw
ちゃんとした契約もしてないのに、それを理由に始めるのは強引すぎるかなぁ。家族からの反対もないのか。
あの女、主人公の状況も考えられないの自己中すぎるし。
何でこんなビラを理由にあんなに集まって、しかもあっさりほとんど解散するんだよw
小声キャラいらない...
ジャイアン感
水中で打つのもキャッチも難易度高そうだな。
赤髪引き留めるとこは良かった。

3話 8/10
謎展開。正論を言う新キャラ。
普通にご都合ですごい選手に勝つのじゃなくてちゃんとハンデ付きなのはいい。作画結構いいな。
ほんとに泳ぎ方滅茶苦茶じゃないか

4話 8/10
タイトル回収。なるほど。
タイトルのダブルミーニング上手い。
やっぱ兄と会う展開なのかw 風呂せっま
申し訳程度のお菓子要素。
煽るなw
初勝利がかかったチームとってw
どちらが弱いのか見極めるw

5話 10/10
ギスった。一点も入らんのかよ。
まあ水球って特殊そうだから未経験だとかなり差が出るのかもなぁ。
メガネの服ださすぎだろw
メガネこええ。
面白くて新鮮なキャラ付けだからいいけどw
どこが優れていたのかってそりゃ気になるよね。
記憶喪失の状況での心境描写や行動がリアリティあっていい。
DVDのシーンめっちゃいい。
記憶喪失という設定がこういう形でスポーツアニメに活かされるのすごい。
もともと才能じゃないなら努力したら戻れるって確信するところもいいし、その上でメガネを誘うシーンも最高だった。

6話 7/10
カミングアウトタイム面白いなw
主人公空気壊すな。
いや草 マジで自殺かよw 違かった。
あのいじめ犯みたいなやつと仲良くなってるのかw 

7話 9/10
自分がライバルっていいな。
記憶喪失を活かした独自の展開。
変w ユニフォームのギャグ面白いな 
パワハラ上司か?

8話 7/10
主人公マジのクズじゃん 記憶喪失滅茶苦茶やんけ。
ええ、また記憶喪失させる意味あるのかな。
普通に今のチームで水球やって元の自分を目指すってので良かったのに
それにこういう展開はいると1クールでいいところまで行ってくれるのか。
まあ記憶喪失で性格変わるってあるらしいしな。
変にひねらず王道で行ってほしかったな。
そもそもここまでは記憶喪失前の主人公を努力の天才ってプラスに描いていたのに、今度はパワハラ選手とマイナスで描いちゃうのはな。
まあまだこの先どうなるかはわからないし続きは気になる。
この展開で良かったと思えるのかは謎だけど。
ただ、主人公が急成長するよりはこういう風に最強主人公が最強に戻るって方がいいのか? 

9話 9/10
地雷踏むなw
まあそりゃキレるわな、記憶喪失前の方が良かったとか言われたら。
なんで記憶喪失前みなとこんな遺言残してるんだよw

10話 9/10
ほんとぼくリメに次いで今期で二番目にゴミな主人公なのに面白いという。
なんやかんや信頼されてる主人公
最終回負けは確定だろうなぁ 
でも個人的には急成長で勝つよりもまずはそういうエンドの方が好き。
 
11話 9/10
草、マーク多すぎやろ。
こいつら何を練習してた。
網浜がまあまあ使えるぐらいか。
主人公がチーム認めていくのいいな。

12話 10/10
書き分け出来てる方だとおもうけど、それでも帽子被られるときついな。
最後のシュートめっちゃよかった。
やっぱり一点取って終わりか。
けどめっちゃいい最終回だった。
{/netabare}

曲20段階評価
OP「Forget Me Not」8.0/10
ED「壊れた世界の秒針は」8.0/10
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 5

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

スポーツ関係のアニメは爽やかでいいですね

全国トップの水球選手だった主人公が、事故で3年分の記憶を無くすところから始まる。
後に転倒のはずみに前の記憶を取り戻す。
そのたびに性格まで変わってしまう主人公。
そんな記憶喪失ストーリーはどうでも良くて、このアニメはあるスポーツ選手と
それを取り巻く家族や仲間の成長を描く作品だ。
水球って競技人口少ないんだね。岡山県大会で参加校が3校とは。
そんな背景もあってか、スケール感は小さいんだけど、
うまくまとまった良作品。
かつて日本一のプレーヤーだった主人公が、数年のブランクで体力も技術も衰えてしまい、それをかつてのチームメイトが体感してショックを受けるシーンとか、とても良かったと思う。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 8

67.4 7 スポ根で仲間なアニメランキング7位
Over Drive-オーバードライブ(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (264)
1542人が棚に入れました
高校の自転車部に入部した主人公・篠崎ミコトが、仲間やライバルと共に挫折を繰り返しながらロードレースの頂点を目指していく姿を描いた、安田剛士原作の新感覚スポコンアニメ!

オカラ様 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

大好きな漫画はアニメ化してたので見てみた!

オーバードライブは当時マガジンで連載してた時から大好きだった!!この作品は最近アニメ版を見たがぜひストーリーは原作と一緒なのでお勧めできるが私的には漫画版が完全版なので漫画の方が好きかな、、
主人公のミコトはいわゆるヘタレ主人公で主人公とヒロインのやりとりがめっちゃ面白い!!漫画版は私が知るなかで、一番終わりのできがいい漫画だったからアニメ版の終わり方はしっくりこなかった。スポ根まんがって暑苦しくて嫌いな女の人が多いとおもう。がオーバードライブはまず主人公が男の子だけどかわいいから見やすい!あと絵がきれい!あとヒロインがさばさばしててちょっとビッチで飾らない感じがすごい良いし面白いし可愛い!!それにミコトの成長は見ててとても頼もしいし始めは救いようのないくらいかっこ悪い主人公がのちのちめちゃくちゃかっこよく見えてくる!オーバードライブはスポーツまんがだけど青春にはかかせない恋の部分がすごい味を出してるしギャグが面白いのが普通と一つ二つ頭が抜き出ててつぼかな!!
漫画版はもっと選手達の気が遠くなるような努力があるがアニメ版は省略されててたから少し悲しくもあったがこれはこれで見やすいかもしれない。
根っからのスポ根好きにはアニメ版は物足りないかもしれないが、女の子とか恋愛物好きずきには十分お勧めできるし、スポ根好きの方はなおさら漫画は見なきゃ損します!!漫画はマジでおわりが最高だった!
もしアニメ版で最後終わりまで見て続きが気になる様だったら漫画版をお勧めします~!!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 5

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「自転車」はみんなを繋ぐ絆だった・・これは「自転車部」のアニメです( `・∀・´)b

原作は少年漫画。全17巻。アニメは26話です。

私、スポコン物って何だかあんまり好きじゃないんですよね。
何でかって、まずはそのスポーツのルールを知らないとまるで楽しめないし、
これを言うと何でもそうなんですが、どれも流れが同じじゃないですか?
良く言えば「王道」って感じですかね?
結果から言えば、この作品もまさにその王道の流れ。

いじめられっ子の主人公が、
好きな子から自転車部に入れと言われるがまま入部し、
そこから成長してくって話。

そんな流れに見事にはまった私が居ました゚∀゚)・∵. ガハッ!!
何故でしょう?まずは、自転車部のアニメってのが珍しかったから。
(弱虫ペダルって自転車部の漫画を読んでるので自転車の面白さを知っていたからかも?)
そして、自転車部には難しいルールが無く、何も考えずに観れた事。
あとは、主人公の「篠崎ミコト」のキャラが見てて単純に面白かったから(特に前半)。
主にそん位ですかね?
なので、言ってしまえば、成長過程の前半の方が熱くて面白かったです。
後半は、自転車部で地元のロードレースの大会に出るんですが、
その1大会でラストです( ・`ω・´)ナン…ダト!?
だからと言って面白くない訳ではありません。
1大会と言ってもいろんな意味で、山あり谷ありですから。(ロードレースですからねw)
まぁ、最後は感動で泣きました。゚(゚´Д`゚)゚。(←多分私だけだ、ここ数年涙もろいので)
贅沢を言えば、「もっと観たかった!!」
って感じで、私はこの作品をメチャクチャ評価しますっ!!


※ここより下は超個人的感想なんでスルー推奨です↓↓

で、上記で書いた主人公・篠崎ミコト役を務めるのは、
今は主役ばかりこなしてる梶裕貴きゅん (*´∀`*)
「おまっwやっぱ理由はそこか!やっぱりお前は動機が不純だ!」
と、思ったそこの貴方!「はい、その通りであります( ー`дー´)キリッ」
きっかけは、梶きゅんが初主演をした作品だった事と
最近、TA◯IT◯RIを観てると、やたらとこの作品の
「DVDBOXが格安で出ます!」と主張するCMが目に付いた事です、はい。
で、そのCMで流れていた この作品のOPでもある
少年カミカゼ(懐かしすぎて涙が出るぜ(´;ω;`)w)
の「WINDER~ボクハココニイル~ 」が異常に良かった事♫
しかしTVver.に限ります・・1曲通して聴くと何故か残念でした・・。


てな感じで、いつものように趣味入りましたが、
久々スポコンで好きだなぁ~と感じた作品でした。
でも、個人的に男性はこういう主人公って嫌いじゃないか?
なんて思ったりもしました。
何となくぶっ飛んだ最後だったんで、原作に手を出そうと思ってます(*´σー`)エヘヘ

投稿 : 2024/12/28
♥ : 28
ネタバレ

momomax さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ロードレースって凄いなぁ~面白かった。ヘ(*^0^*)v

2013年秋アニメの『弱虫ペダル』が気に入ったので
自転車関係のアニメが観たくなり視聴。

第一印象は、キャラデザインが好みで
主人公の篠崎ミコトが気に入りました。
声も梶くんで、凄く合ってました!!
ヒロインもただ可愛いだけじゃなく、
思春期のあがきみたいなのがあり好感がもてます。

内気で運動音痴、日和見主義な主人公が
好きな子からすすめられた自転車を通して、
今までの自分を変えようと奮闘します。

人や物事との出会いって凄い力がありますよね。
それによって、どんどん変化していくのだから!!

ママチャリすら殆ど乗れない私からしたら
物凄いスピードで走るロードレースは圧巻でした。
無知な私は、サイクルロードレースのツール・ド・フランスを
このアニメを観て知りました。^^;
山あり、坂ありのコース、賞(山岳賞など)やルール、
いろんなタイプ(スプリンターやクライマーなど)の
選手がいることを知り、楽しかったです!

ロードレースの激闘では感動してうるってきました。
ミコトが健気で一途で応援しまくりでした。(笑)

スポ根だけでなく、おバカな高校生(1年)の妄想や
恋心なんかもあり、面白かった!

真面目な私は、それはダメでしょ!?って
ツッコミ入れたシーンもありましたが…
{netabare}
窓ガラス割っちゃいかんでしょ!
授業サボって自転車の練習はダメでしょ!?
子供がお金盗んじゃだめでしょ!?
表彰式で乱闘はダメでしょ!?
{/netabare}
そこは、まあ~スルーして
いろいろ楽しめる作品でした。(*^_^*)

*******
2013年10月26日にさいたま市で
「ツール・ド・フランス」100回目を記念した
自転車競技『さいたまクリテリウム 』が開催されます。

クリテリウム=ぐるぐる回るという意味で、
他の交通を遮断して街中に作られた短いコースを
何度も周回する自転車ロードレース。
通常のロードレースと違い観客の前を選手が
複数回通過し何度も応援できるのが特徴。

近いので行ってみたかったのですが
10/26は先約があり私は断念です。
タイムリーだったのに惜しいなぁ~~~。。。。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 22
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