コミュ障で友情なおすすめアニメランキング 20

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのコミュ障で友情な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番のコミュ障で友情なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.4 1 コミュ障で友情なアニメランキング1位
orange(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (622)
2905人が棚に入れました
長野県松本市に住む女子高校生・高宮菜穂は2年生になった4月の始業式の日、差出人が自分の名前になっている手紙を受け取る。その手紙には、26歳になった10年後の自分が後悔をしていて、その後悔を16歳の自分には味わってほしくないこと、菜穂に今後起きること、それに対して菜穂にしてほしい行動が書かれていた。菜穂は、初めは誰かのいたずらと思っていたが、手紙に書かれていた通り、成瀬翔が東京から転校してくる。手紙には、5月に成瀬翔を好きになること、翔が17歳の冬に事故で亡くなること、その事故は防ぐことが出来たと書かれていた。

声優・キャラクター
花澤香菜、高森奈津美、衣川里佳、山下誠一郎、古川慎、興津和幸、佐倉綾音
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

設定も(背景)作画も雰囲気もよい。が、キャラとシナリオが破綻している感じ。もったいないっす。

[文量→特盛り・内容→酷評系]

【総括】
普通の高校を舞台にした、普通の高校生が織り成す、普通ではない恋愛もの。

SF的な内容と恋愛の要素を合わせたものは、「Key」など、名作にもなり得るジャンルですが、この作品はイマイチでした。少女漫画っぽいキャラや展開にイライラしたのと、SFとしてストーリーが破綻しているのが問題かと。

でもまあ、実写化されるほど人気がある原作なのだし、私のように、アラを探して減点方式で物事を捉えるカスのような人間でなければ、楽しめる作品なのかもしれませんね(自爆)


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
第1話を観て、思ったこと。

○→OP、ED共に実力派シンガー。特に高橋優さんは元々ファンなので嬉しい!

○→絵が非常に美しい。特に背景。キャラデザは、一目で少女漫画原作と分かる美男美女揃い。

○→ストーリーの重さ。1話の中で起承転結があった。未来からの手紙を無視もできる(した)ってところは良かった。きっと、それによるマイナスがなんであったかも、次話以降に明らかになるのだろう。(昔のバラエティー番組で、「未来日記」ってあったよね、関係ないだろうけどw)

×→成分にもなっているが、「まず手紙を全部読め」と「守らなければどうなるかまで書いておけ」。普通、全文読むでしょ、気になってw

×→未来から過去を変えたいようだが、1つ目の出来事(例えば翔を誘う)を変えた時点で、その次に起きてくることは変わるのでは? もしそれが変わらない(運命として既に定められている)のなら、不幸な未来を変えることはそもそも不可能なわけで、だとすれば、10年後から操作できる過去は、1つだけなのでは?

×→いや、あんた須和と結婚して子供もいるじゃん。過去を変換し、翔を助けちゃうと翔を好きなままだから、須和と結婚しない(今の子供もいない)可能性あるじゃん。過去の変換がパラレルワールドを生み出すってことが10年後に「解明(確定)」されているんなら良いけど、そうでない(現在の世界が変換されていく可能性がある)なら、須和(現夫)と離婚して翔と結婚したい、したかったという浮気の意思表示(須和との結婚なんてどうせ妥協なんだよ、二番なんだよ、的行動)だし、今の子供なんて(酷い言い方すれば)生まれてこなくても、翔との子供が生まれれば良いってことにならないかい? それって(未来から手紙を出す行為自体が)あまりにも酷くない? ⬅これを一番言いたい。

?→あまりにも動かない、静か過ぎる美しい背景は、まるで写真や1枚の絵画のようにも見えた。それを作為的に捉えると、「過去の世界」であることを表現したかったのかな、と思う。思い出の中の世界というか。なんか、(絵や写真といった)背景の前で演じられている人形劇を観ているような、不思議さと切なさと、少しの不気味さを感じた。

、、、タイムリープ系は数多あれど、この作品の最大の特色は、「未来からの有益な情報を生かせない、生かさない」部分だろう。それは人間が「理屈」や「打算」だけで動くのではなく、「感情」に左右される弱さや強さをもつ生き物だと表現したかったのだと思う。

でも、「人の命」がかかっているなら、別だ。(特に中盤までは)「いや、あんたの羞恥心と翔の命のどっちが大切なんだい?」とか思う。過去の失敗に「命」を入れたことが、この作品の重みであり良さなんだろうけど、単に「恋愛」だけにしておけば、名作にはなれなくても、少女漫画としては普通に成立した(反感は買わなかった)とも思う。

かといって、手紙の情報を完全活用すると、物語にならないし……「命」を扱うって、難しいね。

(同じ「命」をかけたタイムリープ系でも、シュタゲや僕街は、なりふり構わず必死にやった上での失敗だったけど、orangeの中盤までは、「そんぐらいがんばれよ、翔、死ぬんだぞ」感が半端なかった)。

手紙の効果が半信半疑になってきた辺りからは面白くなってきたけど、5人全員に手紙が来てる設定はいらないと思う。もしそうするんなら、「あっ、あの時のあのキャラのあの行動は手紙のせいだったんだ」と分かるような、伏線やミステリー的手法が必要だったと思う(けど見当たらない)。5人全員に手紙が来るなら、「他の4人は知らない翔とのエピソード」が必要なんだけど、それもあんまり(体育祭の怪我くらいしか)ないし。

ただ、評価できる点としては、「未来の自分にすら、解決方法の分からない過去」を変えていこうという点だ。ゴールは分かるのに道順が半分しか分からない、というのは面白かった。それに、「過去の事実を変える」のではなく、「過去の人の心を変える」という点も新しい。やはり、方法の分からない、不確実なものは観ていて面白い。

体育祭、マットを皆で持つシーンの「皆で持てば重くない」は、「翔のトラウマを分かち合う」という分かりやすい比喩だけど、そこで風が吹いてきて背景が動くのは、第1話目感想の?に書いた「止まった背景」の理屈が正しい証明になると思い、嬉かった(けど、我ながら嫌なアニメの見方だ……)。

とにかくまあ、須和が良い奴過ぎて(笑) 誰よりも須和に幸せになって欲しいと思った視聴者は、私だけではないでしょう。「捏造トラップ」の「武田」と、一緒に呑んだら親友になれると思う(笑)

あとはまあ少女漫画だからしょうがないけど、「とっとと付き合えよ」感も半端なかったw

ラストに向けての興味の対象は「①翔は本当に助かるのか(どうやって助けるのか)」「②どうやって過去に手紙を出せたか」の2点のみに。

②は、都市伝説と奇跡で強引に解決。まっ、ここがタイムトラベルものの一番難しいとこだよね。なんてったって、誰も正解が分からない部分だから。でも、あんまりにも乱暴な解決方法でガックリ。

①は、う~ん、これといった奇跡も驚きもなく普通に救えちゃいましたね。好意的に解釈すれば、これまで積み重ねてきた小さなことが実を結んだということなんでしょうが、やっぱり尻すぼみ感がいなめない。自分でハードルを上げるだけ上げといて、まったく飛ばずにゴールしちゃったというか、ボクシングの試合に例えるなら、序盤からジャブとボディーを積み重ね、いつかストレートで沈めると期待してたら、そのまま判定勝ちしちゃう試合を見せられた気分になった。

設定は面白く、作画がもよく、雰囲気も良かった。ただ、如何せんシナリオに荒さがあった。まあ、単純に原作者の力不足なのでしょう(原作も読んだけど、まんまだったし)。やっぱり謎解き要素があるものは難しいなぁ~。イマイチな作品だった。


最後に一言。「BUMP OF CHICKEN」の「藤原基央」さんの名言です。

「生きてれば必ず良い事がある? なに言ってんだ! 生きてる事が必ず良い事に決まってんだろ!」

とても好きな言葉です。自殺、ダメ。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
まず、「1話目に手紙全部読めよ」と、多くの視聴者が思うだろうし、ここからすでにご都合主義がアリアリ。人の生き死にがかかっている場面なのに、自分の羞恥心に負けるヒロインと、メンヘラ男な主人公にイライラ。なのに、あんなに素敵な須和にヒドイ対応をするなんて、どうかしている。須和、世の中にもっと素敵な女性はいっぱいいるからな。須和に幸せになってほしいアニメでした(笑)
{/netabare}


【余談1~ずっと前に聖地巡礼~】
{netabare}
松本、1回行ったけど良いところ! 2泊で蕎麦屋に7軒行ったw どこも美味しかったな~。時間がない人は、駅にくっついてる榑木野(くれきの)さんがオススメ! 駅ナカ店のクオリティじゃないよ! でも、時間があるなら三城(さんじろ)さんがオススメ! 前日までに要予約&メニューなし&値段なしでビビるけど、日本酒と小鉢がいくつかと蕎麦が出て来て2000円。ちょっと、コースを食べた気になれます! メチャ旨でした♪ 松本城は、「格好良いけど、攻めやすそうな城だな~」って思いました(笑)
{/netabare}

【余談2~文学部的レビュー(中原中也)~】
{netabare}
2話の冒頭で使わ(朗読さ)れた詩は、中原中也の「春の日の歌」ですね。中原中也といえば、「夭折(若くして亡くなった)」「ダダイズム(秩序や常識の破壊、否定)」の詩人として有名です。

また、3話で黒板に書かれた古文は、藤原道綱母の「蜻蛉日記(夫への恨み辛み嫉みが書き連ねられた恐ろしい名文ですw)」の冒頭です。

これらを、単に「高校生活の一場面の描写」とみるか、「作為的(隠喩表現的)」なものとみるか。

前者なら論じる必要もないので、とりあえず後者の立場で(そして私は古文は専門外なので、スルーするーw まあ、恋愛モノの有名な古文ってことで作風ともマッチしてるネ☆って位で終わらせておきます)。

しかし、中原中也とは、大分面倒くさいところを……。しかも、「春の日の歌」? 中原中也で教科書に載るとしたら、「汚れちまつた悲しみに」「サーカス」「一つのメルヘン」とかだけど……あえてってところが、怪しい(朗読までしてるし、やはり何らかのメッセージを受け取るべきと考える)。

また、この人は詩人の中でもかなり難解な詩を書くし、私は「雰囲気を楽しむ詩人」だと思っているので、細かい解釈は苦手(そして、中也の中でもそこまでメジャーじゃないから、ネットにも解釈は転がってないし⬅ということは、探して楽しようとしたw)。んじゃ、自力で(笑)

まず、「春の日の歌」は、詩集「在りし日の歌」に収められています。「在りし日」とは中也にとって、「実際には過ぎ去ったが、詩的世界の中では生き続けている世界」と思われます。この辺、「未来から過去(在りし日)に手紙を送る、orangeの世界観」に共通する部分も。実際、「在りし日の歌」の中には、「死」や「幻想」を感じる詩が多い(それに「春の日の歌」は中也の死の1年前に書かれていて、体調も悪く、精神的にも病んでた時期ですし)。

まず、「春の日の歌」全文を。

《流(れ)よ、淡き嬌羞よ、ながれてゆくか空の国? 心もとおく散らかりて、エジプト煙草たちまよう

流(れ)よ、冷たき憂い秘め、ながれてゆくか麓までも? まだみぬ顔の不可思議の、咽喉のみえるあたりまで……

午睡の夢のふくよかに、野原の空の、空のうえ? うわあうわあと涕(な)くなるか

黄色い納屋や、白の倉、水車の見える彼方まで、ながれながれてゆくなるか》

……うん、意味わからん(笑)

多分、「淡き嬌羞(女性的な恥ずかしさ)」や「冷たき憂い(心配)」が「空の国」や「麓」に「流れていくのか?」と問いかけているのでしょう。第一連の「流」は「エジプト煙草」とあるから「風」を表し、第二連の「流」は「麓」から「水」を表すのでしょう(もっと性的な解釈もありますが、好みじゃないので)。

それらがどこに流れていくかというと、「空の国(うえ)」「水車の見える彼方まで」です。こうみると、雄大な自然を歌ったようにおもいますが、あくまで流れていくのは「人の心」です。

この時期の中也が「空」と書くと、やはり「死後の世界」を連想してしまいます。また、「黄色い納屋」「白の倉」「水車」は、いかにも牧歌的で幻想的で、「中也の故郷(山口県の温泉街)」とも言われてますが、私はなんか「ヨーロッパの田舎」を連想します(中也は仏語の翻訳家だし)。中也は確か海外行ったことないんで、未だ見ぬ自らの詩の元風景なのかな? とか思ったり。

自らの、あるいは人の心にある、重く苦しいものが、フッとどこかに流れて行ってしまう感覚。「嬌羞」や「憂い」なんてなくなってスッキリするはずなのに、「うわあうわあ」と声をあげて泣いてしまう。やはり、それすらも自分の大切な一部なのだから、抱えていくべきなのか? それとも、そんなものを後生大事に抱えているから、死へと向かっていってしまうのか?

と、中也も悩んでいるように私は感じます。「春の日の歌」では、全体を通し疑問系が多く使われ、実際は何も言い切っていないしね(笑)

「orange」との関連を考えると、「orange」最大のキーになるのは、「結局、翔の最大のトラウマ(母の自殺)は取り除けなかった」ということでしょう。母の自殺は、=「冷たき憂い」。それにより、翔の心は「とおく散らかる」状態に。このままでは翔は「空の国(死後の世界)」に行ってしまう。そういう、漠然とした不安感を、この「春の日の歌」にのせたのかな? それとも、そういう悲しみを背負ったまま、それでも生きていけということかな?

……うん、こじつけですなw 多分、あんまり内容に関係ないな、素敵な雰囲気で使っただけの詩だな(長い読解の結論w)。それもまた、ある意味この作品らしいがw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 47
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

感情の起伏が激しい男と、恋に恋する一途でじれったい女の恋愛話がお好みならいいかも・・・

最後は上手くまとめた感じがしますが、菜穂と翔の恋が成就するまでの
過程がちょっと酷かったため、『なんでそこまでして・・・』という
感情が先に立ってしまい、ほんとに良かったね~という気持ちにまで
高揚できなかった自分がいます。
これはストーリーの作り方と菜穂と翔の一連のやりとり(過程)が男向き
じゃなかったということなのでしょうか?
萩田とあずさの関係がとても良くて、唯一の楽しいひとときを与えてく
れました。この二人をメインしたorangeの方が観たいね。
ぶっちゃけ、菜穂と翔は、自分の好きなタイプじゃないんだよね。それ
がイマイチ感の大きな原因だったと思う。でも、こういうのが好きな
方もいらっしゃるだろうと思います。評価は分かれそうな作品ですね。
 
最終話{netabare}
翔の恣意的行動は作者の作為に満ち溢れていて、それがこのストーリー
の魅力の無さに繋がっている。少なくとも私の感動のツボとは明らかに
ズレている。ただ、翔と菜穂を温かく見守る仲間4人はほんとにいい奴
だったことが救い。{/netabare}
12話{netabare}
今回の話は翔の死までの実際の軌跡であったが、正直同情する気持ち
にはなれなかった。なぜなら翔がただのかまってチャンでアホだから。
菜穂はどMですかね・・・?あそこまで翔のために身を粉にする必要
があるのかな・・・?どっからどう見ても、翔の責任で菜穂は胸を
痛めて涙して・・・それでも翔を好きでいる。こういうのを美談とは
言えない。むしろ痛々しい。翔をどうしても助けなければならない
理由は仲間だからか?未来が変わるリスクを背負う価値が翔にあった
とは思えないんだがね・・・。海に手紙を流してタイムスリップさせ
るっていうのは設定上、辻褄合わせにはなってるからいいとして・・・。
翔のお母さんはいい人だった。翔は父親似だな・・・きっと。そういう
ことが分かった12話でした。
やっぱ少女漫画って女子目線なんですね。若気の至りでイケメンに恋し
た高校時代・・・でも結婚する人は優しく包んでくれる人よ・・・的な
感じが凄く感じられます。そして彼女(奥さん)が、好きだった人を死か
ら救いたいという気持ちを心から理解して助けてくれる・・・そんな
器の大きい男に最後は女は行き着くのよ的な、説教じみた結末になりそ
うな感じ。なんか全然予想していた話と違う方向になったな・・・。
終盤に来て、あまりにも翔のひどい面の描写が多く不自然に思ったが、
なんとなく作者の意図がそのあたりにあるのではないかと感じました。{/netabare}
11話{netabare}
翔は本当に面倒くさい性格だな・・・しかし菜穂もかなりなもんだ。
もう少し頭を使って接しなきゃいけない場面で、あの言い方はない
わな・・・。翔の性格をもう少し把握してんのかと思ったが、そう
ではないみたいだ。どっちもどっちって感じで、この二人に同情で
きない自分がいます。菜穂のように鈍感で思慮の浅い女にはやはり
須和君がお似合いでしょうね。パラレルワールドで菜穂と翔が一緒
になっても、菜穂は翔のお天気性格に耐え続ける女になりそう。決
してベストカップルと思えない。この話は感動できるのだろうか・・・
と疑問に思えてきた。{/netabare}
10話{netabare}
さすがに作画は頑張ったみたいですね。手紙が無かったら翔は自殺
していたんだろうね・・・心の奥底から友達を思い、救うというこ
との難しさも感じる。手紙なしでここまで思慮深く翔を支え助け合
うことなど、現実的には無理に近いだろう。翔以外の5人の後悔が
過去に届いたら・・・後悔しない過去が作れて、翔も一緒に10年後
を過ごせる・・・とてもロマンチックなストーリーだけれども、
残る問題は現実世界の事実とパラレルワールドの整合性をどう綺麗
にまとめるのか・・・次回から結末までがとても興味深い。{/netabare}
9話{netabare}
もう付き合ってるのと一緒だろ~って思いますけど・・・w
素直に自分の感情に身を委ねられない翔の心の揺らぎは常人のそれと
比べると極端だけど、菜穂がこれまた常人とは思えないほど鈍感で、
しかもふたりとも内にこもるタイプだから、前進しないよね。これ
で翔の自殺は防げるのか・・・。萩田はほんといつもいい味だして
くれるね。アズと萩田版のorangeをやってくれたら見たいなぁ~。
所々作画がひどく乱れている感じがしました。最後まで頑張って
欲しいです。{/netabare}
8話{netabare}
母の自殺の原因をトラウマとして引きずる翔は、大切に想う菜穂にも
同じようなことをしてしまったら・・・という気持ちがやはりあった
ようです。煮え切らない態度もそのトラウマが要因となっていて、ち
ょっとイライラする感じの性格に翔を設定している所は味があって良
いと思う。菜穂も相変わらずの鈍感ぶりで、この二人がうまくいくに
は、友人の助けは必要だろう。友情、絆、そして愛は、親の死の要因
を作った翔のトラウマを超越するのか?そして、超越した場合に未来
はどうなるのか?超越しなかったら翔はどうなるのか?まだまだ目が
はなせません!!{/netabare}
7話{netabare}
上田先輩ってのはまだ引きずってるんだね~。しょうもない女だよ・・
・。翔もビシッっと言えばいいのかもしれないが、そうできない所が
菜穂の性格にマッチするんだろうね~。高校時代の恋愛って不思議な
ところに好意を持つものだしね。案外、上田先輩に酷いことを言わな
い翔のことを、優しい人って感じてたりしてね。その辺の所は、少女
漫画目線で、ある意味鋭いかなって感じがしました。
 死にたいと思っている人に何を言ってあげれば、そして何をしてあ
げれば、その気持ちを失くすことができるのか・・・。未来になって
から初めて分かった翔の事実を顧みて、過去に遡ってもう一度本当の
友人として翔に接する須和の行動には感動した。菜穂も翔に告白をして、
これが翔をどのように変えるのか・・・。それでもやっぱり自殺して
しまうのか・・・。須和の『後悔すんな・・・お前は悪くない・・・』
には泣けました。{/netabare}
6話{netabare}
菜穂の優柔不断さ加減は正直イライラする時もある。男なら救ってあげ
たくなる!!って思う人も多いと思うけど、ここまでトロイと正直呆れ
るかもしれない。でも、ストーリーにずっぽり嵌っている証拠でもある
ので、作品自体は良いのだ。さて、両想いなのはお互いに分かりきって
いるのに、なかなか恋人へと進めない二人。始業式の謎が解け、その事
が翔の自殺の大きな動機になってしまっていたことに菜穂が気付き、な
んとかしようとしたが上手くいかず、須和の力を借りることに・・・。
そしたら須和にも手紙が来たって・・・未来の菜穂が須和にも書いた
ってことかな・・・?・・・だとしたら、違う並行世界に翔と菜穂を
送るつもりなのだろうか・・・?この先がますます心配だし、楽しみ
になりました。
しかし、上田先輩ってのはひどい女だ・・・。いくらアクティブでも
あんなのはやだね・・・と思いつつ騙されるんだなw やっぱ、イラ
イラしても、正直で純真な菜穂の方がいいわな( ´艸` )ふふ{/netabare}
5話{netabare}
須和はいいやつだよなぁ~。菜穂の仲間達の友情は本当に美しいよ。
現実的ではないかもしれないけど、5話までの美しい友情の過程と、
菜穂と翔の恋愛前のプラトニックな幸せ時間の描写は好きです♪
パラレルワールドの話があったが、いったい最終的にはどのように
まとめるのかな・・・。原作も映画も観てないから楽しみです。
菜穂の一生懸命さがとても可愛いです。{/netabare}
4話{netabare}
翔が上田先輩と付き合ってから気がついた本当の気持ち。菜穂が翔へ
の想いから逃げようとして閉鎖的になっていく気持ち。その二つの交
錯した気持ちは、結局一歩踏み出した菜穂の行動によって打開された。
本来であれば、なかったはずの、心の蟠りを話し合う翔と菜穂の会話
は、もうお互いに好きだということを意識している状況だろう。
遠回りをしたけれど、菜穂の想いが報われて良かったように感じるが
、未来はどうなるのか・・・?現実世界の様相も変わってくるとか・
・・ないよな・・・子供が消えるとか・・・ん~どうなるんだろう?
朝起こしてもらったり、弁当作らせといて、翔は勝手な奴だと思うよ。
でもさ、高校時代の恋愛なんていろいろあるさね~。{/netabare}
3話{netabare}
高校時代(過去)の菜穂が翔の過去を変えたら、未来は確実に変わる
だろう。最終的にはもう一つの現実が存在するのでしょうか?
ただ、菜穂は翔が好きだったことは事実だし、現実世界では後悔もし
ているように感じる(子供もいるけど・・・)。だから過去の自分に
手紙を書いたのだろう。orangeとは、翔にもらったオレンジジュース
のことだけではないだろう。
菜穂の声は花澤さんが好演していると思う。翔がどうなるのか・・・
そして菜穂との関係と、未来は・・・?
色々と興味深く来週が待ちきれない感じです。{/netabare}
2話{netabare}
翔を救えるのか?翔を救えたら運命は変わらないのか?どうなんだろう・・・。
好きな子からお弁当作ってもらったら嬉しいよね。菜穂がお弁当を翔に
渡すことができて良かった!{/netabare}
1話{netabare}
何かを隠している感じがする転校生の翔と菜穂の高校時代の出会いから
菜穂が翔を好きになるまでの話。
この高校時代の翔と出会ったころの菜穂に宛てた手紙は未来予告ともいえる
内容だが、10年後の自分自身が書いた手紙・・・という設定みたいです。
(それがどこから届いたのか・・・とか無粋なことは私は言わない。)
最初の内容は翔を誘わないで・・・という事だったが菜穂は守らなかった。
これが後にどういうことを意味するのか興味深い。
過去を変えたら、それに伴って未来も変わる・・・とか余計なことは考え
ないでみるべき作品かな・・・と思う。作者がストレートに何を伝えたい
のか感じ取って味わっていこうと思う。
すごくいい作品なのでは・・・と期待できる1話目でした。
{/netabare}
こういう雰囲気の作品は好きです。最後まで見ます。
作中のBGMもとてもセンスがいいです。今後がとても楽しみです!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 37
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

変えたい過去…それを考える青春もの

原作未読ですが、この始まりは間違いなく良い青春ものになると思いました。1話ですでに涙目…コブクロの曲も卑怯だ(良い意味で)。最後までじっくり見ました。

3話まで…出だしだけでうるうる
{netabare}過去を変えたい思いが生んだ奇跡なのか、手紙を受け取った過去は少しずつ変わっていっています。変えた過去はどう変わっていくのかこの先も面白そうです。過去の話と進行形の話がうまくミックスして、非常に見やすいです。
翔の表情が1話と3話では全く変わっているんですよね。重い気持ちが変わっていっているのだろうか。菜穂の恋心が強くなっていくと辛そうだ…。スレ違いと葛藤、青春ものはこうでないと。{/netabare}

4話…グサッ、グサッ、グサッ…
{netabare}未来の自分は過去の自分になんでも言える、なんて正論…。そう、だからこそ、やり直し系の物語はうけるんですよね。特に青春に思いを残している人には。そして、過去の自分はそれが精一杯。
未来の旦那、須和がイケメンで良いヤツ過ぎて泣ける。翔が居て、須和が旦那って、嫉妬した女子多いのでは?
でも、菜穂が追いかけて、翔に叫んだシーン、泣いた…涙もろいなぁ…{/netabare}

5話…地味な子ほどモテる
{netabare}特に少女漫画は。いや、菜穂は可愛いキャラだよ、うんうん。
パラレルワールドは分かるが、手紙のなぞはどう説明するんだろう。ま、この話にそんな難しい話は要らないかも。
みんなが手紙を受け取ったんだろうけど、須和の気持ちがそれによって我慢しようとなったのは切ないな。須和と翔の間で揺れ動きそうな展開になりそうで、どうなるんだろう…。気になるが原作読むのは我慢しよう。{/netabare}

6話…心の闇
{netabare}前半は菜穂と翔のくっつきそうで、くっつかないイライラ展開。いかにも少女漫画っぽい。互いに好きなのがまるわかりなのに。でも、今回は菜穂が積極的。
で、後半。翔の死が自殺だったことを知り、なんとかしなければ…と思うものの、翔の心の闇が深いこと、母に自殺が初めて帰ろうと誘った日だったことを知り、菜穂は落ち込んでしまう。そこに須和が来て相談、須和にも未来から手紙が届いたことを知る。
切なくなる話だけど、ボンボン松本ボンボンボン♪の歌が強烈過ぎでした…{/netabare}

7話…え~と…須和がイケメンすぎる
{netabare}須和にも届いていた未来からの手紙。そこには菜穂と同じように後悔しないでほしいことか書かれていました。
祝ってやれなかった翔の誕生日。未来のみんなは翔の家に集まり、翔の居ない誕生日を祝い、現在のみんなは祝うことができた。
そして、みんなは翔の悩みを聞き出し、翔と菜穂は互いに好きだと告白。

良い最終回だった…あれっ?
須和がイケメンすぎて、現在の菜穂も須和選んじゃったら良いんじゃね?と思うくらい。結末見えない…。でもこの作品、毎回グッと目をこらえてしまいます。{/netabare}

8話…みんなで救おう
{netabare}菜穂と翔は互いに好きなのに付き合いません。大切だからという気持ち、なんとなく分かる…。
そして、みんなに届いていた未来からの手紙。それぞれに悩むのではなく、みんなで救おうとなりました。翔は幸福者だと思う。その思いが伝わるといいな。
でも気になるのが翔の倒れかた…まさか、まさかだよな?そんなフラグは要らないぞ…{/netabare}

9話…付き合いそうで…
{netabare}もうね、翔も菜穂も互いに好きなのが分かっているのに付き合わない。互いに付き合う感覚ではないくらい自然がいいんだろう。でも、翔はちょっと違うな。須和に何だかんだ言っているのも実は先が…なのを考えてのことかと。かといってやきもち妬くし。めんどくさい男だ!!いや、変わってきていると思いたい、
みんなで翔もを救いたいのは分かったが、どうなることやら。あ、棒倒しは燃えます。ライダーキックは良い思い出。{/netabare}

10話…これが本当の伝言リレー、翔が駆ける!!
{netabare}翔の闇は深い…みんなが心配して何とかしようとするのに、やっぱりうじうじする感じ。須和がナイスガイのイケメンすぎるので、翔どうよ?と思うのですが、考えてみたら翔の置かれた状況が辛すぎて仕方ないですね…。大切な母親を失って、しかもひょっとしたら死なせなかったかもしれないという後悔。これは重すぎです。

みんなは未来を変えようと頑張ります。リレーは足を痛めても頑張った翔のお陰で勝利。翔が本当に嬉しそう。リレーの伝言が翔に届いたと思いたい。未来は変わってきているし。

それにしてもここ数話、作画がひどい気が…イケメンたちが笑ってしまうような顔になっていたり、足が異常に細かったり、ちょっと酷い。でも クオリディアよりも…いや、どっこいどっこいかもしれないです。{/netabare}

11話…もうね、翔も須和も不憫すぎる
{netabare}クリスマスを一緒に過ごそうと約束した翔と菜穂。でも翔のおばあちゃんが肺炎起こしかけてキャンセル。大晦日はと臨んだはずが、未来からの手紙どおりの展開に。翔の闇は深すぎてどうしようもありません。
この大晦日がきっかけの一つとなり、須和と付き合うことになったという。実は須和はこの日告白していたというのだ。展開は完全に未来からの手紙どおりなのに、須和は告白せず、菜穂の背中を押すこと選んだ…追いかける菜穂を振りきろうと翔…どうなるんでしょう…

翔、本当にめんどくさい。なぜ翔なんだろうと思うようになってしまいました。翔の置かれた立場考えたら分かるんですが、あまりにも翔の描写が少ないから、翔の闇の深さが分かりづらいんですよね。

にしても、本当に作画、どうしちゃったんでしょう。菜穂が口開けてる姿が出っ歯にしかみえず、笑いそうになってしまいました。{/netabare}

12話…重い、重いよ…
{netabare}翔がどうしてめんどくさい男になったのかを理解する回でした。さすがに重い…。母親の出せなかったメール見たら絶望してしまう…。
でも…生きろ、生きなきゃならないんだ。やっぱりこの男救わないと。笑顔で最終回終わってほしい。

で、母親は能登ちゃんかな~と思ったらやっぱり能登ちゃん…すっかり母親声優だ…なんかさみしい。{/netabare}

最終話…生きる、それが一番大事
{netabare}最後の最後に気づいただけでも良かったな翔。
最後の難関、それはバレンタインと翔の逝った日。どう回避するか、みんなが翔を守るために必死。ここまでされる翔は幸福者だと思う。見方によってはみんなが守ることに酔ってるとも言える。ここは人それぞれの見方かと。強くなった菜穂がいて、なんとかバレンタインはうまくいったものの、最後の難関、翔の自殺は動き出す。そこを救ったのは萩田の機転という、最後に萩田GJ。翔がやっと本音を話して、みんなも事実を話して、笑って終了です。

手紙を送った未来は変わらない。それでも過去を生きている誰かは変えてあげたい、その思いは届いた。この物語はそれが最も大事な点であると思います。今を変えるのは無理、なんとか過去を変えたい、それを見れなくとも、変えたい。その気持ちを代弁しているようなアニメでした。{/netabare}

さすがは少女マンガが土台というところでしょうか。男から見て、翔がどうしようもないくらいあまちゃんにしかみえないのが少々残念でした。でも、12話があったお陰で翔の見方が変わったので、そこは救いでした。あれは高校男子にはキツすぎる出来事です。翔を救うには魂ごと救わないといけなかったわけで、最後の最後に救えた、それも積み重ねてきたみんなの気持ちが届いたということだったと思います。本当によくまとめていたと思います。

でも、やっぱり須和が切なかったっですね。あまりにもイケメン、ナイスガイ過ぎました。ちょっとはひねてくれよとも思ったのですが、最後の最後までイケメンでした。同情する気持ちもよくわかります。

物語は可もなく不可もなくだったと思います。OP、EDは最高です。毎回コブクロが流れて泣きそうになってました。作画、途中どうしちゃったのかと思うくらいひどいときがありました。違和感あってネットで調べたら場面転換したさいに座る位置が逆だったとかあったのでびっくりしましたし。当然DVDでは修正すると思いますが。最後はきれいになっていたので、中の問題だったのでしょうね。

映画が決まりました。オリジナルストーリーが入るらしいですが、TVの総集編の方が強そう。あのはなと同じ感じになるかな?見てみたい気はしますが、二週間限定?大規模公開ではないのね…円盤まで待ちますか…。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 51

74.8 2 コミュ障で友情なアニメランキング2位
ひとりぼっちの○○生活(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (405)
1534人が棚に入れました
極度の人見知りの女の子・一里(ひとり)ぼっち。中学校でクラス全員と友達にならないと、小学校の唯一の友達と絶交しなければならない!! 友達ってどおしたらできるの!? 絶体絶命友達つくろう作戦始動!

声優・キャラクター
森下千咲、田中美海、鬼頭明里、黒瀬ゆうこ、市ノ瀬加那、小原好美、高橋未奈美
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

「私と・・・友・・・・・・さいっ!・・・・・・ウッ、ウエッ(ゲロゲロゲロ・・・)」

2019.07.16
キャラ名が「少年ジャンプ」のレジェンド漫画みたいに「名が体を表す」役作り。

小学時分、唯一無二の親友「八原かい(柔らかい?)」と中学進学が別々になってしまった「一里ぼっち(一人ぼっち?)」。
悲しむ「ぼっち」を励ます意味(?)&自立を促すつもりで中学卒業までにクラス全員と友達にならなければ絶好と切り出す「かい」。しかし「ぼっち」は「極度の人見知り」で「コミュ障」で「ネガティブメンタル」で「小動物並みの臆病」な女の子。「かい」との『約束』はもはや「ぼっち」にとって『呪い』級。大好きな「かい」と仲直りしたいがために「ぼっち」の中学デビュー(試練)が始まる!

些細なきっかけ友達第1号になった、
・見た目ヤンギャルだがトゲトゲしさは無く、あまりつるむのを好まなかったが、割と面倒見が良いケレド、他者の天然ボケを敢えてツッコまず見過ごして楽しむチョッぴり意地悪な「砂尾なこ(素直な子?)」
を皮切りに、
・人当たりも良く社交的な人気者。しかし必ず「ドジ(失敗)」を起こすので何かと仕上がりが『残念』な「本庄アル(本性ある?)」。
アル「残念言うな~~!(フライングヘッドバットー!」
・外国人アルアルでいうトコロの『忍者』に間違った夢想を持ってる留学生「ソトカ・ラキター(外から来た?)」は「ぼっち」に友達ではなく弟子入り。
・「倉井佳子(暗い過去?)」は攻略難易度高めでした。(暫定友達)
何かとキョどりまくり、今までまともに相談できる(話せる)相手が居なかったせいか、常人とは見当違いの思考で間違ったコミュニケーション・アプローチしたり、極度の緊張の為に言語中枢に支障起こしてカタコトになったり、ゲロPしたりと(そりゃ苦手な事を無理くりしたら)、艱難辛苦と七転八倒の日々な「ぼっち」。
当初は苛々させられもしましたが、イカンイカン。これでは弱者を見下すクソ野郎と同じではないかと思い、出来る限り「ぼっち」目線で見てみると・・・彼女なりの「必死」さが伝わってきました。(珍妙でしたが)
そして「かい」ちゃんとの約束(呪縛?)の為に頑張りました。普段の「ぼっち」なら到底出来なかったでしょうね。
そんなアヤフヤナな「ぼっち」を周りのみんなが見かねて(見捨てておけず)支えてくれて、普通なら誰でも出来ることが出来ない「ぼっち」を応援したり(教えてあげたり)、素っ頓狂な行動にも敢えて付き合ってあげたりと・・・「本当の友達」ってこういうものなのですね。おかしいでしょうが見ていて『眼福』デス。

2巡見ましたが、ホントよく頑張ったぞ「ぼっち」!
「対人恐怖」というのは他人から「怒られたくない(脅されたくない)」「嫌われたくない」という極度の『自己防衛』の一種なのかもしれません。なので出来るだけ他者と関わらないようにしようとする本能なのでしょうね。しかし(社会)集団生活において、コミュ力(りょく)は大事なコト。気の弱すぎる「ぼっち」にとって辛い試練でしたが、結果は良いモノになってめでたしめでたしデス。些細な感激でスグ失神したり、「変」な考えこみも可愛く思えてきました。(笑)

とりあず、1年間で6人の友達ができた「ぼっち」。がんばれ!ぼっち!!「ガンバル妖精」も見守ってるぞ!






※チョット嫌な話{netabare}
現実で「ぼっち」のような子がいたら・・・{netabare}
ハイエナ(イジメ加害者=クソ野郎ども)の格好の餌食(スケープゴト)になる確率500%になりそうですね。 人と普通に喋れない。人の顔色を窺ってオドオドした態度はスクール・カーストの最底辺に見下され、口答えしようものなら恫喝され、日ごとにエスカレートするパワハラや嫌がらせ。金銭・物品をタカられて、相談する友人も無く、巻き込まれたくないから助けてくれるクラスメイトも無く、保護者(父母)には迷惑かけたくないから相談できず、教諭側には全然アテにならないから相談できず、虐待される悩みを抱え続け、深い深い深~いネガティブ思考が続き、自暴自棄に陥って・・・恨みごとのメモを残して、{netabare}
・駅のホームから電車に飛び込む。
・高所建物から飛び落ちる。
・首を吊る
等の事件で「イジメ問題」が発覚。
肉親は口惜しさに悲嘆し、父兄はモンスター化して騒ぎ立て、学校は保身と対応に追われ、一時期社会問題として世間を賑わすも、2~3年経ったら忘れ去られてしまう。
そんな結果になりそうです。

「イジメのテンプレート」第1章 [発生と経過]参照。(ウソです)
{/netabare}{/netabare}{/netabare}
ああ、本当に『アニメ(漫画)』で良かった!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

友達作りは気負うと難しいようで案外簡単なのかも。

幼馴染のかいちゃん鬼畜すぎる。クラス全員と友達になるのはすごくフレンドリーな奴でも厳しいような。ましてぼっちの性格なら尚更。そこは凄く嫌な感じ。{netabare}久しぶりに会っても無視は人間として欠点ありそう。あの娘は嫌いです。自分いいことしてるとか思ってそう。{/netabare}

ぼっちが頭おかしい行動しつつも努力して友達を増やしていくのは好感度高い。周りの人たちも優しくて心温まる。友達増えて良かったね。倉井佳子のツンデレを完全なデレにできるといいね。{netabare}進級しても同じクラスメイトしかいない場で自己紹介するのに緊張して吐くとは全然成長しとらんやんけ!!傑作なオチ?{/netabare}

なこ可愛い。田中美海の今までの役イメージと全然違った。新境地?
そして、キャラクターの名前は覚えやすい。


OP
ひとりぼっちのモノローグ 歌 一里ぼっち(森下千咲)、砂尾なこ(田中美海)、本庄アル(鬼頭明里)、ソトカ・ラキター(黒瀬ゆうこ)
ED
ね、いっしょにかえろ。 歌 一里ぼっち(森下千咲)
爆笑ぼっち塾 校歌 歌 一里ぼっち(森下千咲)、砂尾なこ(田中美海)、本庄アル(鬼頭明里)、ソトカ・ラキター(黒瀬ゆうこ)
原作のコマからキャラクター達が出てくるのが風変わり。
挿入歌
まけるなアル かがやけアル 歌 本庄アル(鬼頭明里)


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
極度の人見知り少女、一里ぼっち。小学校時代の友人は、ひとりだけ。そのたったひとりの幼なじみと、卒業を機に離ればなれになってしまったぼっちは、彼女と約束します。「中学卒業までにクラス全員と友達になる」できなければ……絶交!?でも、自分から人に話しかけられない、ぼっち。緊張すると足がつっちゃう、ぼっち。人の目を見られない、ぼっち。そもそも、友達になる方法がわからない……!!ぼっちが思いつく友達づくりは、ちょっと的外れで、いつも空回り。果たして、ぼっちの友達づくり作戦は成功するのか……?ぼっち少女、“脱ぼっち”がんばります!

1. はじめての告白
4月。中学の校門前で挙動不審な動きをする女の子が1人……。一里ぼっち。今日からここに通う新1年生。そして、今日からクラス全員と友達になる……予定!?

2. 本当はありがとう
初めてできた友達・なこちゃんを怒らせちゃった!! でも、どおして怒ってるのかも、どおやって謝ったらいいのかもわからない! どおしよう!! どおすれば……!? その時!

3. つたわる空回り
「本庄さんと下校したい。本庄さんと下校したい……」願望が口から漏れちゃってる、ぼっち。なこはぼっちに、「まずは誘いに行かないと」とアドバイスしたけれど……!?

4. 弟子になります
「あなたをずっと、探してました。ソトカの目はごまかせないです」登校中にはキケンがいっぱい! 気配を消しながら進むぼっちの前にあらわれたのは、キラキラ外国人~!?

5. アルアルあるある
残念な子、アル。今日の残念は、うっかりランドセルを背負って登校してしまったこと。この残念な状況を完璧な1日に変える、うまい言い訳を思いついたけれど……!?

6. 五七五で夏が来る
「熱、出ろー!」どおしても学校を休みたい、ぼっち。拳を握って力をためてみたり、水でシャワーを浴びてみたり……。でも、体調は「むしろ体がポカポカする……」状態で?

7. やわらかい涙
「世の中は、世知辛い」本日、7月19日。明日から夏休み。クラス全員と友達に……なれてません。今日中にあと1人、たった1人でいいから友達になってもらわないと……!?

8. 外からおかえり
新学期。キラキラ外国人ソトカは2学期になっても輝いてて、手作り手裏剣もすごい人気。それに比べてぼっちは、佳子に話しかけたいのにあんまりうまくいってなくて……?

9. 絶好のカレーパンケーキ
実習の班分けで、なこやソトカと別の班になっちゃったぼっち。でも、今日のぼっちは“つよぼっち”。班のみんなに話しかけ……れない。妄想だけがくるくる回って……!?

10. はじめて言われたこと
つよぼっち、パワーアップ! 今日のぼっちは、“スーパー強つよぼっち”。そして、ソトカも“スーパー強つよソトカ”に! 何がいつもより強いかと言うと……足?? 納豆!?

11. たぷたぷからプリプリまで
友達全員と毎日おしゃべりしないと忘れられちゃう! 友達が増えて悩みも増えちゃった、ぼっち。みんなとずっと友達でいるためにはどおしたらいい? CDデビュー、ですか!?

12. もしかしたらきっと
ついに……ついに、ぼっちがスマホを……! これでぼっちもスマホたぷたぷグループの仲間入り。なこのアドバイスで、まずはスマホに挨拶。「友達になってください」結果は?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ひとりぼっちの友達づくりがはじまります。

この作品の原作は未読です。
タイトルから何となく内容の想像できる作品…なのですが、まさか主人公の名前が一里 ぼっち(ひとり ぼっち)だとは夢にも思いませんでした。


極度の人見知り少女、一里ぼっち。
小学校時代の友人はひとりだけ。
そのたったひとりの幼なじみと、
卒業を機に離ればなれになってしまったぼっちは、彼女と約束します。
「中学卒業までにクラス全員と友達になる」
できなければ…絶交!?
でも、自分から人に話しかけられない、ぼっち。
緊張すると足がつっちゃう、ぼっち。
人の目をみられない、ぼっち。
そもそも、友達になる方法がわからない…!!
ぼっちが思いつく友達づくりは、ちょっと的外れで、いつも空回り。
果たして、ぼっちの友達づくり作品は成功するのか…?
ぼっち少女、”脱ぼっち”がんばります!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

私の廻りには居ませんでしたが、ぼっちの様な極度の人見知りの方はきっと実在するんでしょうね。
でも、クラス全員と友達に…というハードルは、普通に考えても相当高いのではないでしょうか。
私が通っていた中学は、マンモス校に加えて毎年クラス替えがあったので、3年間で一言も会話したことの無い人は普通にいましたから…

クラスが違う…部活やクラブ活動の接点も無く、出身小学も違えばそれも当然かと…
今では地元に住んでいた時間より離れて過ごした時間の方が多くなってしまったので、中学の頃の友人とはすっかり疎遠になってしまいましたけれど…

レビューが逸れてしまいました。
この作品に登場するぼっちと同じクラスの女の子を紹介します。

一里 ぼっち(ひとり ぼっち)声 - 森下千咲さん
砂尾 なこ(すなお なこ)声 - 田中美海さん
本庄 アル(ほんしょう アル)声 - 鬼頭明里さん
ソトカ・ラキター 声 - 黒瀬ゆうこさん
倉井 佳子(くらい かこ)声 - 市ノ瀬加那さん

最初、ぼっちという名前が可哀想かと思いましたが、皆さん特徴的な名前の方ばかり…
だから「ぼっち」という呼び方も途中から違和感を感じなくなっていました。
個人的には市ノ瀬さんが投下された頃から俄然視聴に気合いが入った気がします。

ぼっちは友達を作ろうと必死に頑張ります。
でも、それと同じくらい全力で人を避けるので、時折「本当に友達作りたいのかな?」と思える時もありましたけれど、それもこの作品の作風なのでしょう。

人とのコミュニケーションを取るのって簡単じゃありません。
自分の気持ちを押し付け過ぎてもいけませんし、物事の優先順位を見極めたり相手に対する気遣いだって必要です。

だからと言ってコミュニケーションを「苦しい」とは思いませんし、思いたくありません。
人は一人じゃ生きられない生き物なので、いろんな人と接点を共有しながら日々を過ごさなくてはなりません。
一つとして同じ接点はなく、大きさ、形、位置もみんなバラバラ…

ぼっちの友達との接し方はまだまだ一方通行で、周りの優しさに助けられている面が沢山あります。
でも、いつか本当に人とのコミュニケーションが取れるようになったら、違う景色が見えてくると思います。
もちろん、険しい道のりです。
色んな人がいますし、性格的に合わない人や接するのが難しい人だっているでしょう。
それでも決して諦めてはいけないことなんですから…

クラス全員と友達になるのがぼっちの目標かもしれませんが、今手を引いてくれる人との繋がりを一番大切にできるぼっちになれる事を切に願っています。

オープニングテーマは、ぼっち、なこ、アル、ソトカの「ひとりぼっちのモノローグ」
エンディングテーマは、ぼっちの「ね、いっしょにかえろ。」
どちらも作風にピッタリの楽曲だったと思います。

1クール全12話の物語でした。
視聴すると気持ちが優しくなれる…そんな作品だったと思います。
しっかり堪能させて貰いました!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

74.2 3 コミュ障で友情なアニメランキング3位
安達としまむら(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (377)
1343人が棚に入れました
私と安達は体育館の2階で偶然知り合ったサボり仲間だ。一緒に卓球をしたりしなかったり程度の関係で、人付き合いは基本的に面倒だと思っている私にはちょうど良い距離だった。のだが、最近どうも私に対する安達の様子がどうにもおかしい。前はまるで人に興味のない猫みたいだったのに犬になってきている気がする。安達に何かしたっけなあ……。――そんな2人の関係が少しだけ動いていくお話。

声優・キャラクター
鬼頭明里、伊藤美来、沼倉愛美、上田麗奈、佐伯伊織
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

月を抱く太陽

サボりの女子高生・安達&しまむらが、まったりと友情を育む中で、
特別な感情が芽生え、人生が色付き始める、
同名小説(未読)のアニメ化作品。

【物語 4.0点】
人の心情に容易に名前など付けられないことを、
根気良く炙り出していく。

安達としまむらは授業をサボっているという点では不良であり、
自転車二人乗りは違反行為だが、
ステレオタイプな不良とは一線を画し、
正面からグレたと批判するにはユル過ぎるムードが漂う。

安達のしまむらに対する想いは恋慕であり百合であろうが、
そこには友情の他にも、欠落した家族愛の代替も含まれる。

一言では表せない、考察に値する心や状況を、
安達としまむら双方のモノローグも多用して観察、分析する一時が、
見つけてもらえない気持ちへの救済という共感も相まって、
妙な心地よさを醸し出す。


マイベストシーンは、安達は{netabare}喜び爆発し過ぎなクラス替え発表。{/netabare}
しまむらは{netabare}安達母とのサウナ対決。{/netabare}
共に双方向ではないが、お互いを想い合う気持ちの大きさが伝わって来ました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・手塚プロダクション

作画量などは平凡。人物作画も主要キャラ以外は、置物同然のことも多い。
むしろ、どうでもよいクラスメイトなどは、最初から黒マネキンにすることで、
二人の世界を浮き彫りにする。

その他、夕暮れに染まるJKなどの色彩、
水たまり等、逆光、鏡面を際立たせる撮影、
手描きが不得手とする自転車車輪のCG処理、
画面比率の変動など、
二人の演出に関してはソースを全集中。


惑星や衛星は太陽の光を反射して初めて輝き、
物体は強い光に照らされて初めて色彩を放つ。
人は心が通じる他者に眼差されてこそ色付き変わって行ける。
「しまむらは私の太陽だ」

こうした表現の志向性が背景美術や瞳の描き込み等から意識付けられるのは大きい。

この観点から好きな演出はOPの四季折々の色彩に染まる
安達としまむら。二人のJK制服のミニスカート。


【キャラ 4.0点】
「しゅこー、しゅこー」

何故か乱入してくる自称“宇宙人”の社(やしろ)w

原作・入間人間さんの他作品とのクロスオーバー?など正体考察についてや、
そもそも必要なの?という疑問に対して、
私は答えるだけの予備知識もありませんが、

無自覚に、安達のしまむら独占欲を煽る噛ませ犬役になったり、
百合と“宇宙人”の共存により、
乙女同士の特別な感情に対する未知との遭遇感を意識さえたり、
こじれて煮詰まりそうな想いをニュートラルにしたり、
結構、使える“宇宙人”だったと思いますw


対比の材料という意味では、日野&永藤。
百合としては、こちらの方がスキンシップが直球で、
安達はまだ一線を越えていないと間接的に言い聞かせることも可能w
欠落した愛情の埋め合わせという点では日野は安達と共通点もあり。


あと、エキシャーマンさん。
俺も1000円払うんで、是非、発破をかけて下さいw
「逃げないぞー!」(←何からよw)


【声優 4.5点】
うさぎねずこ、近江彼方だよね~、トニカクカワイイお嫁さん……。
クセになる低音で2020年秋を席巻した鬼頭 明里さん。
中毒症状にのたうち回った私が、最後に手を出したのが、
一番ヤバそうだなと禁断していた、本作の安達桜でしたw

序盤、お馴染みの低音で魅せられ、
後半になるにつれ、気持ちが昂ぶり高音、裏返り……。
堪能致しましたw

加えて、島村抱月(ほうげつ)役の伊藤 美来さん。
「~なのかね」などと、文学作品の紳士みたいな気だるげな口調で、
対人関係のストレスをいなし、
想いを向けて来る安達の挙動不審を冷静に解説する。

どうやら私は、あかりん中毒に加えて、みっく中毒も併発しつつあるようですw

お二人とも、気持ちを込める台詞と、感情を整理するモノローグの演じ分けも良好で、
私も終始、気持ち良く、心情世界にナビゲートされました♪


物語を大きく転換する時こそ、脇役に実力者が必要だとの方針を体現した
樽見役の茅野 愛衣さんも後半の盛り上がりに貢献。

極め付けは、{netabare}一回だけの登場で、安達の体育館二階への再逃避を翻意させた、
図書少女役への花澤 香菜さんの起用。{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴は田渕 夏海、中村 巴奈重、櫻井 美希、三氏の共同制作。
サティをイメージしたと言うピアノサウンドが作品を牽引。
(どうりで、化粧品メーカーや保険会社のCMを想起する訳だw)

OPは安達としまむらによる「君に会えた日」
アンニュイなデュエットが暫時前進する二人の関係にマッチ。
特に“離れないで~”のユニゾンがユルユルで病み付きにw
二人は他に挿入歌もあり。

EDは鬼頭 明里さんの「キミのとなりで」
アップテンポで、あの娘の傍で、平常心を保てない、
安達のドギマギがダダ漏れになる、胸キュンソング♪
安達さん。いけません。これ、完全に落ちちゃってますw
もう、恋でも、愛でも、お好きな名前を付けちゃえば良いかと。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

君達みたいな関係性は「共依存」って言うんだよ。 by雪ノ下陽乃

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
「電波女と青春男」の原作者、入間人間さん原作のアニメ。ジャンルは、百合、日常。

友達って何だろう? 学校って何だろう? 生きるって何だろう?

半不登校の女子高生2人が主役で、かなり百合百合しい。そこに宇宙人(未来人)も絡んでくるので、一見するとギャグのような設定ながら、いたって真面目な、やや哲学的な作品。

というのが、序盤を観た印象で、この時点までは上記だけを総括にし、☆は4で下書きしていた。

それが、、、う~ん、尻すぼみ。最終的に☆3に落ち着いたことの理由をレビューで。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
世界の最小単位は2なのだろう。存在の最小単位は1であっても。

私個人は、他人に迷惑をかけず、本人達がそれで幸せなら、共依存だろうが依存だろうが、好きにしてくれれば良いと思っている(だから、俺ガイル3の姉のんには理解を示せなかった。余計なお世話やがなと)。

ただ、依存というのは、その依存対象を失った時に、自分が空っぽになるリスクを孕む。だって、自分の人生を他人に預ける行為だから。個人的には、理解できない心情だが、実際、身の回りには「何かに依存し」ている人は結構いるし、そこを真剣に描くのは良かったと思う。

安達は、島村に依存している。それは凄くわかる。安達にとって、島村は世界の全てとも言える。冒頭にも書いたが、安達にとって島村は、唯一の+1だから。

でも、島村はどうだろうか。安達に依存しているのだろうか? 島村は安達と違い、他の人間関係も築ける。が、その人間関係に固執「できない(しないではなくて)」。だから島村は、自分が固執できる、替えの効かない「何か」を探している。つまり、「安達に依存したいと思っている」。

2人を、異なる人物として描いたのは良かった。安達は、「広げられないが固執できる」、島村は「広げられるが固執できない」。

そんな風に、あくまで偶然に出会った2人が、互いの共通点と相違点を持ちながら、寄りかかったり背中を預けたりして、誰もいない体育館の2階で愛を育み、「二人だからこそ」少しずつ世界(社会)に溶け込もうとしていく序盤は、なんだか哲学的な雰囲気をもっていて、美しかった。純度の高さを感じた。「これは、『やがて君になる』以来の哲学百合アニメか?」と期待していた。

しかも、これだけリアルな、心理描写をメインにした作品なのに、「(自称)宇宙人」というトンデモが出てきて、「これの噛み合わせの悪い2要素をどうまとめていくのだろうか?」と、かなり楽しみにしていた。

それが、(少なくともアニメで描かれた範囲内では)、、、「結局、ただの百合アニメやがな」と終わってしまった。「成り下がって」しまった。原作ではこれからなんだろうけど、メチャメチャ消化不良。

それが☆を下げた理由です(☆2も考えるレベル)。2期あって、ここら辺を鮮やかに回収してくれたら、評価を上げるとは思います(まだ期待はしています)。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
百合? 日常? 入間人間って、電波女の作者だよな。不良、というか、否社会的だね、わりとリアルな思春期。ギリギリ不登校回避。卓球上手くなってきたw 確かに、一般生からすれば、いつも授業サボってて、不良に感じるよな。安達、こじらしてるな~。

2話目 ☆4
さて、この宇宙人(未来人)、どっちに転ぶかな? 周りには見えてないの? 地元民がこぞって来るしまむら(笑) 片や、百合百合だな~。一緒に2年生、に反応。かなり危うさを感じるな、特に安達。この辺の、友達に対する思考、女子特有だよな~(多分)。安達、自分にツッコミ(笑) なんだワシャ~(笑)

3話目 ☆3
美少女(笑) 友達にダラシナイ姿を見られるのが嫌だ、という気持ちは、、、分からないな(笑) しまむら、Sっ気が(笑) ちょっと、ただの百合だったな~。

4話目 ☆5
腹筋も親子関係も、1日ではなにも変わらない。その通りだ。良い話。

5話目 ☆3
クリスマスを巡る温度差。百合の嫉妬。友達になっとる(笑) 宇宙語w めちゃ好きすぎて(汗)。

6話目 ☆


7話目 ☆3
ユリユリしいですな。また疑われる方法ってある?(笑) 昔の友達との、リアルな面倒くささ。

8話目 ☆3
ただの百合になっているのがな。

9話目 ☆3
そっか、舞台は岐阜か(笑) 勝手に東京だと思ってたから、名古屋にビックリしたけど、岐阜なら、、、行けるのか?

10話目 ☆3
安達のガッツボーズ。島村、達観してるな~。クラス変われば話さない奴、いるよね。安達の嫉妬、不安。何にも執着しない島村。安達は、特別になれるか。

11話目 ☆


12話目 ☆3
お泊まり、なんかもう、べったりだな(笑) 妹の嫉妬(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

依存したい子と依存したくない子の恋愛模様?

人付き合いが苦手で不登校気味の美少女2人が、学校をサボって会っているうちに意気投合して仲良くなった後の日常の話

あだち視点だと他人から見たらどうでもいいことで延々とうじうじ悩んでいて退屈に感じる人は多そうですが
しまむらの心情を考察してみると、実は結構複雑な感情が渦巻いている話なんじゃないかな?って思ったんです

私はこのアニメは一人になるのが怖いから誰かに依存したいあだちと、一人になるのが怖いから誰にも依存したくないしまむらの対比がテーマなんじゃないかと思っています
二人とも、一人になりたくないという気持ちは一緒だと思うんですよ

その理由は、2人の絆の強さを感じさせるモノローグでした

【しまむらのモノローグから見た本当の気持ち】
{netabare}
しまむらは鈍感でドライだけど、あだちに対してだけは特別な意識を向けています
だけどその特別な意識が一体何なのかはほとんど描写されることはなくて心情がわかりづらいキャラでした

でも途中の話で「あだちとの付き合いはいつまで続くのだろうか、卒業までか、もしかしたらクラスが変われば終わってしまうかも」と思いふけっていたことと、
最終回の最後「目を瞑っている間に1月がたってしまった。高校生の4月はあと一度しかない、5月だって6月だってのんきに毎日を過ごしていられる時間も決して無限じゃないのだ。いつか避けられない将来、春休みなんてない世界、もしかすると隣に誰もいない未来、わたしにも望まなくとも満開の桜を見上げながら春の道を行く日がやってくる、それまでは目の前に咲く桜に満足するのも悪くない、悪くないと確信するのだ。4月末、もうサクラはどこにも咲いていない、だから私はあだちに桜を求める、その横顔には、きっと」という自分語りがありました。

ここを「どうせ安達ともいつか必ず離れ離れになるけど、今はそばにいるあだちで満足しておくか」と解釈するのなら本当にただの一方通行だけど、言葉の使い方の印象からすると、高校生活があっという間に過ぎ去っていくことを寂しく感じているように見えるんですよ

この2つの自分語りから感じたことは、しまむらは誰かに依存するのが怖いんだと思います
誰かと仲良くなって、あだちのようにこの人がいないと生きていけないくらい依存してしまったとしても、来年の4月に一緒にいられるかどうかはわからない
少なくとも、どれだけ高校生活が幸せいっぱいでも、高校生活は確実にいつか終わりを迎える
つまり大切な、幸せな時間を失うことが怖くて、あえて大切なものを作らないようにしているのではないか、と私は思いました
「あだちに桜を求める」と言うのはストレートに「卒業までで終わりでもいいからそばにいてほしい」と解釈すれば良いとおもう

「その横顔にはきっと」きっとの後に何が続くかはわからないけど、横顔が見えるということは、すぐ隣に一緒にいるということですよね
楽しい時間が永遠に続かないことを分かっているが故の漠然とした不安が根底にあって、あだちに依存してしまうことは怖くてできないけれども、少なくとも一緒にいられる間は、一緒にいることが幸せだと、それでいいとしまむらの中で結論を出したのではないでしょうか?

タイプは違うけど、確かにお互いに対して強い気持ちがあったと私は思う
百合と一括りにするのは勿体ない、複雑な心情を描いた作品だと感じました

2期が制作されるのであれば、続きを見たいです
{/netabare}

【聖地は岐阜】
見たことのある景色が何度か登場すると思ったら、聖地が岐阜なんですねー
作者は岐阜出身だそうです
岐阜が舞台のアニメ多いですね、山と世界遺産以外何もない県なのに

【なんで苗字呼び?】
あだちとしまむらだけでなくサブキャラも何故か苗字呼び
中高生の女子同士って、あだ名か名前呼びがほとんどで苗字呼びはあんまりしないから、ずいぶん距離感のある高校だなーって思った

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36

75.3 4 コミュ障で友情なアニメランキング4位
機動戦士ガンダム 水星の魔女(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (407)
1315人が棚に入れました
その魔女は、ガンダムを駆る。 A.S.(アド・ステラ)122―― 数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。 モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。 名は、スレッタ・マーキュリー。 無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ガンダムを忘れてスレッタに注目すると話の良さがわかります。

 23年の振り返りをしつつ、今年NO1候補の本作を23年12月に再視聴再評価です。本作自体は22年ですが2クール目を合わせて23年アニメと定義します。

 ガンダムシリーズって考えてたらモビルスーツカッコイイとか設定がどうとか余り思った事がないです。人間が描けている作品が面白いです。その点で本作は素晴らしいと思います。

 本作の良さは何といってもスレッタマーキュリーというヒロインを丁寧に描いたことにつきるでしょう。本作のスレッタとエアリアルの関係の違和感が良くて、それはスレッタが強いという表現が全くない事です。

 スレッタは毒親であるプロスペラに、歪んだ育てられ方をしました。母子癒着ですね。それが学校に行くことで居場所と友達を得ました。でもそれはエアリアルという存在がスレッタの居場所を作っているかのように見えます。

 ニカなどを見ると必ずしもそうじゃないのですが、対人関係においてコンプレックが強く、自己承認が低いスレッタは母とエアリアルに庇護されないと自分が持てない存在でした。この時点でミオリネは母の代替であり依存の対象のように見えます。

 後半の株式会社ガンダムのところでは、分かりやすくミオリネからの信頼を受け取れないスレッタと歪みと例のトマト事件で明らかになる毒親の結果主義あるいは非人道的な刷り込みが感じられました。もちろん、これは現代の家庭と学校のアナロジーです。人の命ではなく母親の望む結果。競争社会そのものです。現時点ではスレッタはプロスペラの道具として育てられたようにワザと誘導されます。
 なぜエラン4号と共感できたのか、強化人間=歪んだ教育と重なることでしょう。

 一方でグエルとミオリネの父親2人の父性を1期最終回で描かれます。この肉親による本当の愛情というのも同時に描いているのがこの作品の分厚さでしょう。

 次の点。分断の問題がでてきます。地球と宇宙の関係性ですね。で、特徴的なのは学校運営に企業の力=親の力が学校に持ち込まれています。これはいわゆる「親ガチャ」の概念そのものです。もちろん人生なんて「親ガチャの運だよね」という話ではなく、地球寮の活躍やグエルの行動などで必ずしもそれがすべてではないことが分かります。

 更にもう1点。過去のガンダムはほとんど=自己拡張でしたが、従来の作品では自分の暴力的な力の拡張でした。ですが、本作はガンビットによって守られる。バリアのような表現、取り囲む表現が多用されます。そしてまるで自動的に戦ってくれているように見えます。

 プロローグで見せてくれたガンダムの危険性ってなんなんでしょう?これは2期で明らかになると思いますが、パーメット粒子ですね。つまり本作のガンダムとは保護者とコミュニケーションの問題だと思います。

 ニュータイプのようなコミュニケーションをオカルトにするのではなく、パーメット粒子というSNSやネットワークと地続きの設定にした意味です。女子・ヒロインが主役の意味がこの辺で出てくるのではないかと思います。
 ガンダムの身体拡張性を医療という問題とつなげることで、ガンダム=兵器という従来のガンダムとは違う視点を与えました。

 1クール目は全体で言えば、あえてエアリアルというガンダムに個性・存在感を与えなかった理由。学校と言う場で生徒たちにとって生死の伴わない戦いを描いた理由。親たちの戦いと子供たちの戦いを重層化させたのか。復讐譚なのは?医療をクローズアップしたのか。そういういろんなメッセージを緻密に織り込んだ素晴らしい導入だったと思います。

 4話くらいまでをドタバタ劇にして引きを作りつつ設定を説明したのは2クールという制約を逆手にとってテンポがいい導入になっていました。
 それとあえて企業について丁寧な説明がないのは、どうでもいいからでしょう。そこに注目すると見方を間違えるからという点も考えられます。ガンダム以外のモビルスーツのデザインが結構適当なのも同じでしょう。要するにキャラを見るアニメだということです。

 じゃあガンダムという名を冠するな、という意見もあるでしょうが、本作は旧来のガンダムのアンチテーゼであり40年以上経った古い考えをアップデートする作品です。その意味でガンダムでなければならない作品でした。


 さて、本作の一番ゾクッとしたポイントです。5話で地球寮で父親のいないことを占いで当てられます。その後の質問で姉妹(兄弟)はいるという占いの結果にスレッタはいないと答えます。
 という話の後に、エレンのクローン・強化人間問題が出てきます。強化人間じゃないと制御できないガンドフォーマットがリスクなしで操縦できる、そしてスレッタにとってガンダムは家族というとでした。
 つまり、ガンダムは恐らくクローンの姉妹で操縦者に変わって生体がエアリアルに組み込まれているということがこの時点でわかります。この瞬間ゾクリとしました。
 この占いのシーンが軽くオカルトを入れながらも最高にSFしてたな、と思います。
 
 OPの夜遊びは素晴らしいのはもういいでしょう。
 EDですね。冒頭がブラックロックシューターじゃんと思ったらSUPERCELL、RYOさんでしたね。そう考えるとEDのクリスタルに閉じ込められる表現のアニメですけど、初音ミク「Chaining Intention」という曲のMVにそっくりなんですよね。ニコニコ世代のクリエータが作ったのかなあ?あるいは「意図を変える」という意味があるんでしょうか。

 オール5でいいかなあ。ガンダムという期待値から厳しい採点にならざる得ませんが、しかし、本当に面白かったし深さがあった。毎週見ているより2度目、一気見が圧倒的に面白かったです。いや、脚本の素晴らしさは本当に良かったと思います。2クール目よりも現状1クール目の方が面白いかも。











PROLOGUE 脱ガンダムはAI・サイバネティクス

{netabare}  ガンダムシリーズは少年の力の獲得・拡張と成長の物語でした。その中でニュータイプという重要だけど説明がつかない訳の分からないオカルトを入れてしまいました。

 さて、本作1話(PROLOGUEの誤りでした)の情報量がかなりありましたが、普通に見ていれば拾うべき情報はちゃんと散りばめられていますし、想像で補える部分がほとんどでした。スタートとしてはガンダムシリーズでは珍しいくらい丁寧な世界観の設定でした。もちろん不明点は今後明らかになるのでしょう。

 本作は力の発露が少女どころか童女でしたね。これはいいですね。この後の葛藤が想像できます。物語の始まりがいつも唐突なガンダムですが、本作については母親がいましたからどういう理屈かは想像できます。今後少女が何と戦うのか、あるいは乗り越えるのかが描かれるのでしょう。
 いままでの宇宙世紀ものでは、親は常に子供を裏切るか捨てる側でしたが、本作は親の愛から描かれていましたね。これも非常に新しいですね。たんなる復讐劇の伏線でなければ、次世代に継いでゆく…ガンダムの新しい子供が育ってゆくという感じもあります。

 そして、ニュータイプでは描き切れなかった、人類の力の拡張に機械とのリンクを入れてきましたね。多分に設定はエヴァ的ではありますが、エヴァもSF的には説明不足でした。本作はエヴァとは違い丁寧に設定することで、人間の可能性の機械とAIとの融合という主体的な拡張の話になるのではないか、と思います。

 なんとなくですが、このニュータイプというガンダムシリーズのトラウマを本作は覆すためのリスタートの気がします。そして親との断絶ですね。ここを変えてきました。男の子だと親離れがありますので、少女というのはいいかもしれません。
 少女というのは、メタ的にいえばその方が数字が取れるというのはあるかもしれませんが、テーマ的になんとなく面白い視点が生まれるのでは?と期待します。

 非常に期待感がもてるスタートでした。少女ヒロインで、ガンダムそして「機動戦士」を冠する必要があるかという疑問がありましたが、スタートを見る限り、何かテーマ性がありそうですね。非常に良い1話でした。想像の1000倍面白かったし、SF的にも良かったです。

 それと作画…絵作りが非常に見やすかったです。ハサウエイよりもガンダム感がありましたし。それと背景美術が丁寧なのはさすがサンライズですね。高クオリティのアニメの画面にワクワクしてしまいます。{/netabare}

第1話 モロにガンダムウテナでしたね。

{netabare} ウテナのアンシーってトロフィワイフとして受け身でちょっとお姫様感がある印象ですけど、実際は結構主体性もあったし気が強かったですもんね。結局ウテナをたぶらかしたのはアンシーでした。

 本作はデュエルで姫を奪いあう話で、トロフィってもろに言ってましたから、ウテナ要素が入るのは考察するまでもなく隠す気はないですよね。そもそも脚本家の人ってウテナの小説版やってますし。

 ただ、ウテナは王子=姫という男女の構造を崩す。お城の虚構性つまり資本主義・拝金主義を暴く。つまり男性社会あるいは資本主義という女性を保護する社会構造から脱し、着飾ることを止める=ルッキズムの脱却という選択をしろということだったと思います。  
 つまり、今の社会は男性優位に見えて、実は女性はその中で自ら着飾ることで安穏としているんだぞ、という事です。

 女性は自分で苦しみを背負うという選択をせよ、つまり、女性は裸になって男の庇護から荒野に出よという話でした。だから、ウテナカーは女性であり、運転手のアンシーも女性だったのでしょう。
 もしウテナをやるなら、2人のヒロインがガンダムを駆って、すべてを捨てて、新しい秩序へ。学園社会、エリート、セレブ社会、あるいは地球圏から飛び出せるかどうかだと思います。

 敷かれたレールの上の社会、価値観を決められた社会を「女性」が壊せということです。性の解放という浅いレベルにとどまらない、ポスト構造主義的な本当の意味でのフェミニズムを自ら実践せよ、という話になれるか?

 ウテナは決して権利の話などではなく主体性の話だったと思います。そこを忘れて今風にウテナの真似をするとポリコレ的な性の自由と権利の話、つまり社会よ理解しろ、変わるべきだという話になります。
 そうではなく、あの2人が「変える」話あるいは既存の社会を「捨てる」話になれるのか?

 そこをどう描かれるのかがものすごく楽しみな点です。

 更に、その先に何が描かれるか。母の作ったトマトとガンダムという共通点もあるので想いをつなぐような話もあるでしょうし、企業間の陰謀がどうなるか、水星VS地球になるのか、LGBTの深掘り、そして機械と人間の関係など、どんな展開になるのか楽しみです。

 演出と展開はSFレベルを少し落としてみることにしています。冒頭のハッチが空くタイミングとか、決闘がいきなり生徒が沢山いるところで始まるなど、不自然なところはありましたが、ガンダムだから気にしてもしょうがないと割り切って見ることにします。

追記 公式の小説「ゆりかごの星」読みました。
 ハードSFでジェイムスPホーガンに「揺籃の星」というのがあります。揺籃「ようらん」は「ゆりかご」とも読みます。まったくの同じ題名ですね。不気味です。非常に日本人に人気がある作家なので、SFの脚本家なら当然おさえていると思います。

 水星と土星は違いますがちょっと設定は似ているので不気味といえば不気味です。「揺籃の星」は3部作で最後が「断絶の航海」です。ガンダム初の他恒星系の話になるんでしょうか?(注意として、一応ハードSF作家ですが、揺籃の星はかなりのトンデモ作品でSF慣れしてないと読んでてポッカーンなのでお勧めはしません)

 今回は考察するのは、キャラのみにしてSF的な部分は見たままを受け入れる気なのでこれ以上の考察はしませんが、ちょっとドキッとしました。{/netabare}


2話 いや、面白過ぎるでしょ?

{netabare} 評議会でしたっけ?もろにルルーシュっぽかったですね。「お前に力はない」でした。毎話なにかいれてくるんでしょうか。

 それにしてもトマトへのこだわりなあ。母かあ…母なあ…やっぱりガンダムエヴァでもあるんでしょうか?{/netabare}


3話 逆ハーレム…なんでしょうか?しかも性別関係なくみたいな。{netabare} つまり、決闘委員会が全員落ちる?真面目な設定が隠れていそうなので、いつ暗い展開になるか気を抜けませんが、今のところ頭を空っぽにして楽しめるところは、Gガンダムっぽいですね。チボデーみたいな髪の色だし。

 ただ、モビルスーツより人間ドラマに興味が行くのはいいですね。面白いです。

 母が義母なんでしょうか?プロローグで見た母親と腕の取り外しは一緒で髪と眉と目の形が違います。鼻筋は一緒かなあ。まあ、身分変えてるなら整形しないほうが不自然かあ。別人なのか、本当に事故にあって未来技術で顔を作ったか、ですかね。
 それともなんかあるのかな?設定を深読みしてもガンダムは材料が後付けが多いので解答は出ない気がします。まずは楽しめるのでよしとしましょう。{/netabare}


5話 不穏すぎる。ガンダムは家族って…86展開?考察する気はなかったですけど…生体兵器だよなあ、やっぱり?

{netabare}  姉妹(兄弟)はいる?という話の後に、強化人間じゃないと制御できないガンドフォーマットがリスクなしで操縦できる、そしてガンダムは家族というとでした。
 つまり、ガンダムは母かクローンの姉妹で操縦者に変わって生体がAIに組み込まれているということかな。エヴァであり86ということですね。プロローグのあの子供がエアリアルだったりして。

 AIと人間の融合が多分ニュータイプに変わるテーマだろうなあと思っていたので、意外ではありませんけど。温い転嫁が闇墜ちするのはいつでしょうか。 {/netabare}


6話 ガンダムとエヴァの融合。スレッタのしゃべりに成長を感じる。ウテナ設定は忘れないようにしないと。

{netabare} どう見ても綾波でしたね。これは模倣ではなく、部屋の描写、コクピットから手をつないで出てきたところから言って意図的だった気がします。この悲劇は当然エアリアルも、ということでしょうね。

 ガンダムとエヴァの融合。そのほかいろんな未来が見えます。機械と人間の融合はどういう形でなされるのか。
 大人の思惑があるから学園の設定が無邪気なだけにちょっともどかしいです。ウテナ設定。つまり、2人で地球=企業の力学で動く資本主義、戦いでほしいものが手に入る弱肉強食の世界から脱出できるのでしょうか。

 スレッタのしゃべり方は意識的にしっかりしてきています。彼女の成長の演出でしょう。いいですね。最後の切ない演出も良かったです。 {/netabare}



11話 もともと面白かったですが、7話から別物みたいに面白い。子供向けフォーマットに考察できる含意、深みを入れている気がします。

{netabare} これは初代ガンダムが子供向け作品に戦争のリアルを含ませたマインドを想起します。本作は、かなり子供っぽい展開のガンダムですが、そこに含まれた過去のガンダムの理念とその一方で生まれ変わるためのアンチテーゼとして読み取っていきたいです。


 企業設立の投資家を募るところは茶番でした。ですが、ガンダムは大人向けであってはいけない。日曜夕方という放映時間から言って、その理念に立ち返った気がします。つまり茶番ではなく分かりやすくしているだけだと思います。

 そして、子供だましであってはいけない。子供も大人も楽しめる作品でなければ。あるいは子供が見て何かを感じる、大人が見れば考察できる深さがある作品でなければいけない。本作のチューニングは素晴らしいと思います。特に感心したのは株式会社ガンダムの話です。

 企業を守る、適材適所の運営。そして人を頼る、ステークホルダーに説明する。企業設立・経営の要素が日常パートに潜ませて描けていました。法改正=規則改正は頭の痛い話ですが、良くあることです。

 そして、企業経営の一番大事なのは「誰も正解を知らない」ことでしょう。便所飯が痛かったですが、これは自分以外の誰もが正解を知っている、自分と違って役立っている、と思ってしまう、真面目で優秀な子が陥るわなですね。一つの失敗で昔の事を全部ネガティブにとらえる。

 ミオリネのような経営者はいると思いますが、死に物狂いになっているだけです。放っておいても信頼できるパートナーは得難いです。そこの誤解が面白かったですね。企業の経営と人の心理を丁寧に描けていたパートだと思います。

 で、医療技術という企業理念はいいですけど、技術は軍事転用可能ということですね。そこは一つのテーマになりえると思います。それは0話のPROLOGUEで言っていた話だと思います。あえてここの対立を見せたのは、この辺りが描きたいからでしょうか?

 あるいは、表ではルール通りの紳士的な経営者でも、個人としては普通の良心を持っている人間でも、企業経営になるとなりふり構わないと言う部分もいいと思います。

 ガンダムとしての設定は、やはり、人間のテクノロジーとの融合でしょう。あるいは機械に人間を融合させるというダークサイドも見えてきそうです。

 そして地球VS宇宙VS水星は、貧困VS富裕層VS障碍者?学園と株式会社ガンダムがこれを融合させるのか、新しい世界を作るのか。展開が楽しみです。

 ニュータイプはAI・サイバネティクスの融合になる。
 戦争がリアルでは無い世代に対し、分断と学園内の居場所の無さでテーマを作る。そういう作品になると思います。


 そうそう、サンライズが無くなり、コンテンツ管理の会社に成り下がるか、これからも新しい価値を生み続けられるかの正念場でしょう。本作の企業設立のリアリティはそういう実体験もあるんでしょうか?{/netabare}


11話追記 ロボットアニメって基本的には男の主人公です。パートナーやサブキャラで女性がやることはあっても、なぜ男性か。それは、ロボットとは自己拡張だからです。自動車、時計、スーツ、靴などの趣味と重なります。

{netabare}  一方で女性の主人公は何になるか?魔法使いです。魔法使いも自己拡張ではありますが、この自己拡張は「魅了」だと思います。つまり、化粧であり、ドレスであり、アクセサリーです。
 本作で、なぜ女性が主人公で魔女なのか?本作のヒロインが、人たらしで周囲の人間を魅了してゆくという意味が一つ考えられます。

 ヒロインだけあって、ガンダムは自己拡張ではなくて、本作ではパートナーであり庇護者の様に描かれています。となると、この先の展開ですが、ガンダムという庇護から抜け出す展開になるのか、ガンダムとの対等になることではないか。
 庇護から抜け出す=ガンダムからの卒業、そして、ガンダムという機械と人間の融合、つまりそれが新しいニュータイプであると、そんな感じになるのでは? {/netabare}


12話 人助けなら何をしてもいいという「ガンダム大地に立つ」へのアンチテーゼか、あるいは人間の定義はどうなってゆくのか問題か?

{netabare}  ネットで話題になったので、最後のシーンは知っていました。ネットのマナーは何とかしてほしいものです。

 今回の話はいるんな発展の可能性があると思います。もちろん母と名乗るプロスぺラ・マーキュリーの思惑ではあるんでしょう。

 ミオリネは、スレッタがガンダムで駆け付け、助けられました。そしてスレッタのいい笑顔です。演出から言って狂気性をはらんでいるように見えましたが、歴代のガンダムがみんなやっていることです。仲間のピンチをガンダムで助ける。ファーストガンダムから見て見ぬふりをしていた違和感です。「ガンダム大地に立つ」の異常性を表現するためにわざわざ学校にしたのでしょうか。ちょっと「ククルスドアンの島」にも通じる部分です。

 あるいはガンダムは人を殺す作品である。だけど、それを見て喜んでいる視聴者は?というメタ視点でのアンチテーゼにも感じられます。

 前半のシーンで実弾が条約で禁止というセリフがあえて入ってました。これがこの最後のシーンにつながるのでしょう。武器や殺し方で何かが変わるのだろうか?ということです。そしてそれは我々実社会にも関連してきます。

「ノーマルスーツをなぜ着ていない?」って最高の愛情の言葉だと思うのですが、そこの演出が親子が分かり合えない感じがいい演出でした。で、命の選択という言葉です。ここもこの後どうなってゆくかです。さっきの敵を殺さないと味方が助けられない問題と合わせて、テーマになるのでしょうか。

 人の定義ですね。人の死の概念というものがスレッタから欠落している可能性です。ガンダムは故障しても治る。水星の身の回りの人は機械として生まれ変わっている。つまり、人の概念が普通の人とズレていたという可能性です。ガンダムを家族扱いする意味ですね。ガンダム=医療と言う部分の完全に逆手に取っている可能性がある気がします。

 ガンダムがなんらかの形で人の脳や精神データを受け継いでいると考えていましたが、スレッタにとって人間の定義はガンダムと同じという可能性です。

 そういういろんな可能性が考えられます。2クール目が楽しみです。

 一応途中ですがキリがいいので評価します。今のところかなりいいですね。こんなにテーマとか話の行先にドキドキするガンダムは初めてかも。 {/netabare}


総評 2クール目を前に。学校である意味、身体医療要素、起業、親子、老人など

 ストーリーの設定考察は沢山あるので、テーマに絞ります。この原作というか脚本者は本当にすごいと思います。ルルーシュの人ですかね?エンタメとテーマ性の両立が最高です。

 まず、学校が舞台です。そこでは兵器を使っての戦闘について教えています。ですので、いざ戦闘となれば、人を殺すことになります。で、最終話ですね。「そのためのガンダム」である、ということをミオリネは忘れていた…わけではないと思います。ですが、現実を見たらあんなことになりました。学校は役立たない、学校でちゃんと教えているのに、現実に立ち向かえないということでしょうか。
 学校内の成績、カーストの位置など関係ない。校内での孤立や派閥などもありました。

 身体医療の要素は、機械と身体の融合による新時代のニュータイプでしょう。AIだけでなく人間の定義の問題が入ってきそうな気がします。クローン設定などのバイオ技術も含めて様々な要素が散りばめられています。

 学校問題と絡んできますが、虐げられている差別されている人たちも、固まって拗ねているだけでなく起業してみたら?ということもあるかもしれません。ただ、上手くいかない雰囲気もありましたので、子供の遊びとして描いていたのかもしれません。いずれにせよ、これも分断の下層の被害者意識だけでなく、何かやってみろ、ということかも。

 親子関係がクローズアップされていました。ミオリネ、スレッタ、グエルなどが代表ですが、毒親問題と親の愛情です。子供がどう育つのか。厳しい父を持つミオリネが一番まともで、グエルの父はリベラリストで拝金主義者。そしてスレッタは…?ですね。母のトマトをずっとクローズアップしてきたのもきついですね。つまり潰れると…グチャですね。

 老人はまだ見えてきていませんが、彼らの残した遺産が子供に暗い影を落としています。水星という魔境…そこでどんな事が行われているのか?2クール目が楽しみです。

 なお、OPです。夜系は苦手だったんですけど、慣れるといいですね。不思議な感覚になります。未来的でもありますし。歌詞もいいです。

 そうそう、やっぱりプロローグの「ゆりかごの星」が気になります。やっぱり地球を捨てろっていう結論になるんでしょうか?ホーガンの小説「揺籃の星」との関連がやっぱり気になります。
 ウテナがミスディレクションだという感じもありますが、最後はやっぱりウテナカー=スレッタガンダム?






 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 31
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

「アホ毛」は目ほどにものを謂う

●【禁断の果実】が暗示する「ブラッディ・マーキュリー」と
●「C78」ハンガー

第1話で水星ちゃんはミオリネから貰った「トマト」{netabare} にかぶりつき
口の周りが「ジューシートマト塗れ」・・・になりましたが
このシーンは実は「裏設定」的な意味合いがあるシーンなのであります。

もちろん最後のあの「トマト塗れ」シーンの伏線であったとも言えるわけですが、
第1話のミオリネの「果実園」のシーンと見事にリンクしていたわけであります。

母親との絆を表す「果実園」をグエルに荒らされことに対する、原状回復と謝罪を求め
ミオリネを守ろうと水星ちゃんが決闘を申し込んだあのシーンは
逃げれば「1つ」、進めば「2つ」、という決断を表したものであります。

「2つ」のうちの「1つ」はミオリネのための勝利を
もう「1つ」はミオリネの婚約者の地位を得るという意味合いがあったわけですが
水星ちゃんの「婚約の意思表示」はどこで示されたかと言うと果実園を荒らした
グエルと対峙した時がそれに該当するということになります。

もちろん水星ちゃん本人はグエルに「決闘を申し込むこと」=「婚約を申し込むこと」とは
理解していませんでしたが、解釈上は婚約の申し込みと見なされてしまうのであります。

果実「園」の「果実」を食べるという行為は裏設定的には契約の成立となります。
女性同士の婚約でありますから禁断の契約というようにも考えられます。

【禁断の果実】の元ネタとは【エデンの園】で「蛇」から与えられた果実を
アダムとエヴァが食べたという逸話から示されるものであります。

この「蛇」のことを【サタン】と呼んだりしますが、サタンとの契約の印は
【666】と表現したりします。

「地球の魔女」の奇襲からミオリネを守り「契約」を果たすために水星ちゃんは
エアリアルが待つ「C78」ハンガーに向かうわけですが、「C78」を数字変換すると
「C」はアルファベット3番目なので3となり→378
この数字を全部足すと→3+7+8=18
18=6+6+6 即ち【666】となります。

【666】は【禁断の果実】という意味合いがありますが、
「禁断のテクノロジー」とも解釈できます。

「【ガンド】アーム」とは「禁断のテクノロジー」であるわけです。

また【666】には土星という意味合いもありまして、【土星】は【サターン】とも言います。
蛇の【サタン】と【土星】の【サターン】とは厳密に言うと別の意味合いをもつ言葉で
ありますが、アナグラム的に解釈するならば同じものと言うこともできるわけであります。

更に言うと学園の制服の左胸辺りに刻印されている紋章は【翼】でありまして
【天使の翼】を表していますが、誰の【翼】かと言いますと【堕天使ルシファー】であります。
この【光の天使】は性別不詳であり、女性のような美しい美貌持っておりまして
見た目は女性のようにも見えてしまうわけであります。

婚約相手が女性と言うのも元ネタは【光の天使】様にあるというオチであります。

そして最後の「トマト塗れ」のシーンが意味するのは「禁断の契約の履行」であるからこそ
果実園での「契約成立のシーン」のジューシー {/netabare}トマトとリンクさせたわけであります。

●「黒歴史」を塗り替える「再生の魔女」
「初代ガンダム」にしても「Z」にしても純粋に物語の面白さという観点から
考えたらクオリティーはかなり高いものであったように思います。

本作が完成度という点で過去作品を圧倒してるかと言えばむしろ劣勢であるというのが
実際のところでありますが、{netabare} それでも旧作のガンダムは本当のガンダムではなく、
どちらが真のガンダムなのかと言えば間違いなく本作こそが本来あるべき「ガンダム」を
描いているという結論になります。

何故今更「ククルスドアンの島」なのか?というのも同じように
旧作品の修正を目指して制作されたように思います。

本作主人公の「褐色の少女」スレッタ・マーキュリーはララァ・スンのやり直しであり、
これによりニュータイプの定義の微妙さに修正を加えることを意図していたのでありましょう。

そもそもララァ・スン自体が摩訶不思議な霊媒師のような能力者でしたが
「スターウォーズ」の「フォース」をモビルアーマー操縦技術に単純に転換したのが
間違いだったように思います。

まるでロボット兵器みたいなモビルスーツとは操縦するものであると先入観を与えてしまった
結果、ニュータイプという「別人種」が凄腕操縦者や天才プロゲーマーと大した違いが無い
普通の人間種の延長線上で考えられてしまい、一騎当千の大量殺戮兵器
「【ガンド】・アーム」の特殊性が説明できてないというのが最大の失敗だったように思います。

「ガンダム」とは「呪いのモビルスーツ」であり「呪われたモビルスーツ」である
というのが真相であります。

「逃げれば1つ」「進めば2つ」という言葉通りに、
水星の魔女は「2つの命」、ミオリネ親子を救うために足を踏み出しましたが
主人公の意志、願いに応え力を分け与えたのはエアリアルであります。

問題の「人間ハエ叩き」のシーンでありますがあれは「【ガンド】・アーム」
の「【願い】を叶える力の強さ」を表現したものであると個人的には解釈しています。

11話の夫婦喧嘩シーンで、ミオリネは主人公を14回叩き
主人公に対して【お願い】事を12+1=【13】回ほど唱えていました。
14は1+4=【5】そして【13】どちらも【願い】関係する数字であります。

「任せてくださいって私に言ってよ」というミオリネの言葉を鵜呑みにした
主人公はすべてを任されたと理解して、ミオリネ親子を救出に向かいます。

「2つ」を得るため、ミオリネを助けるために迷うことなくエアリアルと共に突進
見事願いは成就したところで物語は幕を閉じます。

水星ちゃんとミオリネの願いが「【ガンド】・アーム{/netabare}」によって叶えられたのが
あの最後のシーンでありました。


本作を見たガンダムファンならこう思うでしょう。
「本作がガンダム作品である必然性が無い」と

確かにそのご指摘は十分に理解できるところでありますが、
本作の画期的なところはガンダムファンが決して知り得ないガンダムの秘密を
赤裸々に大暴露している点であります。

●「呪われた」経営手法、その名は「転換社債」(←これ死亡フラグです)
学園のカリスマCEOことヒロインのミオリネは「転換社債」 {netabare} を用いて会社の資金調達を図ろうと
考えますが、その手法については経営経験豊富な父親により諫められます。

転換社債は株主にとっての「死亡フラグ」でありますが、
それに反対した父親の「死亡フラグ」は何でしょう?

それはやはり主人公の母親や地球の【魔女】に「ロックオン」され
「狙い撃つぜ!」となったことであるように思います。

「ガンドフォーマット」の技術は介護に役立つという表向きの理由を前提に物語は進行しますが
「呪われた」モビルスーツと【魔女】{/netabare}が関わる物語である以上は
裏テーマが当然の如くリンクするのは避けられないことでありましょう。

●ガンダムを全否定する「ガンド・アーム」
ガンダム作品のプロトタイプと言えば「機動戦士ガンダム」であります。
ガンダムファンと言えばまず間違いなく初代ガンダムの影響を受けていると考えてよいでしょう。

初代は確かにファンが絶賛するように物語として良くできていたのはその通りであると思いますが
最も本質的な要素である「ガンダム」について描き損ねていたために、結果的に
ミスリードを誘発し、理解できてないそんな大人は修正してやると言わんばかりに登場した
新参の「水星の魔女」により全否定されるわけですから、なんとも皮肉なお話であります。

「ガンダム」と言えばSFファンも楽しめるという特色を持ち合わせておりますが {netabare}
SFファンがガンダムを楽しめるからと言って、「ガンダム」を理解していたかについては
別の話ということになります。

「ガンダム」とは実はどちらかと言うと「大魔神」や「マジンガーZ」に近い存在で
「科学忍法火の鳥だ!」みたいなチート全開のトンデモ兵器であり
この謎の人工生命体はララァ・スンのようなテレパス能力保持者じゃないと巧く操縦できないため
例えば「強化人間研究機関」みたいなものが必要だったというお話であります・・・

地球連邦は「V作戦」により量産型モビルスーツの開発・増産に成功したため、
モビルスーツの性能では圧倒的に劣っていたジオンに勝利できたというそんな理屈が
初代においてはまかり通ってしまいましたが、しかしガンダムとガンダム作品全体を
冷静に分析いたしますとどうも辻褄が合わないところが多々あるわけでございます。

エルメス、アッザム、ビグザムにとどまらずサイコガンダムにνガンダム…
「V作戦」とは量産型MSの物量作戦とは何だったのかと言わんばかりに
MS性能のインフレには歯止めはかからず、チート全開の「トランザム」に
世界を滅ぼす「月光蝶」であります。要するに「科学忍法火の鳥だ!」という
初代ファンがドン引きする流れこそが「ガンダム」の本質に迫るものであり、
サンダーボルトの「リビングデッド師団」が意味するところは、要するに
「気合」なのであります。

ニュータイプや強化人士というチートがガンダムには必要不可欠だからこそ
本作の主人公=褐色の少女が「物理的妨害装置のテクノロジー」を余裕ではねのける
チート能力を発揮するという覚醒シーンはガンダム作品の必然的お約束なのであります。

それが面白いと感じるかどうかは別の話になりますが、
これが「本物のガンダム」であります。

「00」の主人公=刹那・F・セイエイの明言に「俺がガンダムだ!」というのがありますが
それはララァ・スンやスレッダ・マーキュリーに繋がる発想であり
シンクロ率100%という表現であったのだと解釈することもできます。

ガンダムと言えば実は「人種」についてかなり大胆に踏み込んでいるふしが感じられまして
本作の花嫁と褐色の少女の対比とかも、色々と計算しているようなところが窺えます。

褐色少女というのは恐らくララァ・スンよりも、太陽の牙ダグラムの「デロイア人」を
意識しているものと推測いたしますが、この人種の{/netabare}要素もガンダムには必要不可欠な
構成要素であると確信するものでございます。


●死亡フラグについて
{netabare}エランを死に至らしめた死亡フラグに次のものがあったように思います。

パーメットスコア4
誕生日
強化人士4号{/netabare}

しかしそれ以上に強力な {netabare}死亡フラグ、こちらの方が重要かもしれません。

【ベル】という名の魔女の存在。
「呪われたモビルスーツ」に関わり、しかも乗ってしまったこと。

【ベル】については別の機会に説明しますが、
「呪われたモビルスーツ」ガンダムに関わるとろくなことにならないというのは
初代「機動戦士ガンダム」の時から何度も繰り返されてきた事象でありますが
それに気づいていない人は意外に多いかもしれません。

テム・レイ、カミーユの両親、ウッソの母親、ランバ・ラルなど挙げたらきりがありませんが
特に重要な描写があったのはソロモンの攻防戦、そしてエマ・シーンの証言であります。{/netabare}

「水星の魔女」で明らかになったことから歴代のガンダムを振り返ると
今まで気づかなかったことが見えてくるものと確信いたします。

●「ガンドアーム」こそが「本物のガンダム」
少しづつ明らかになる真実、結論から言えば最初の作品「機動戦士ガンダム」は
解釈を間違っているとこがあり、本作こそが最もガンダムの本質をとらえている
本物のガンダム作品であると確信いたします。

故に「宇宙世紀シリーズ」等を信奉してる過去の人たちは本物ではない
似非ガンダムを見て本質を見誤っているという残念な結論に至るわけであります。

ガンダムとは本来 {netabare}「スターシップトゥルーパーズ」のようなパワードスーツであり
ロボットとは意味合いが違うものでしたが、当時の時代背景や時代の常識が
ガンダムという「特殊兵器」の特異性を理解できるだけの水準になかったため
ロボットものに作風をスライドさせてしまったのがミスリードの大きな要因であったと
推測いたしますが、ガンダムと搭乗者とはもっと一体感があるそれこそ義手であり
義体であると考えるのが適当であると考えます。

そういう意味でエヴァンゲリオンのシンクロ率という概念はある意味ガンダムの
欠損個所を補う意味でも、搭乗者の立ち位置的なものを表すという意味でも
とても参考になるものであったような気がいたします。

Zガンダムにしても∀にしても初期作で描き切れていないものを多数ちりばめて
補完しようという試みは常に繰り返され、それでも足りないので00、オルフェンズに
ナラティブ、そして意味深な「リビングデッド師団」が出てくるサンダーボルトが登場し
総仕上げとして本作に至ったものであると思われます。

そして満を持して登場した母親のライバル?もう一人の魔女の名が
【ベル】というのには完全なる狙いの意図を感じずにはいられません。
【魔女】の{/netabare}名が【ベル】。これにはかなり重要な意味が込められています。

ガンダム史上最大の究極のネタバレ、それは
ガンダムとは{netabare} 「ガンド・アーム」を示す言葉ということでございます。

「アーム」とは武器や兵器を意味し、「アーミー」と言えば軍隊を示します。
「ガンドアーム」=ガンダムとは「ガンドフォーマット」を使用した兵器
というのが結論でありますが、このネタばらしを知れば
ララァ・スンやニュータイプなどの理解がより一層深まり、ガンダム関する謎の数々も
完全攻略可能と確信するものにございます。

もちろん厳密に言うならば旧作品と本作の設定には全くズレがないとは言えないかもしれませんが
より理論的にガンダムという存在を明確に説明できているという意味においては
本作こそが最も先鋭的なポジションにあると言えましょう。

例えば水星という過酷な環境下では人間の人体には悪影響が出ることもあり
「ガンドフォーマット」という技術が不可欠であり、当然「パーメットリンクシステム」という
「文明の火」にスポットが当たるというのも当然の話になるということでしょう。

擬体化や電脳化、ドローン操作技術の向上を目指し研究開発は推進されてきました。
そしてついに人類の英知の結晶が生まれますが、その結晶でもあり
人類の英知を示すシンボルともいうべきものが「ガンダム」だという結論でございます。

ニュータイプのララァ・スンのように褐色の少女が「ガンドアーム」に乗りガンビッドを操る様は
魔法を使う「魔女」さながらでありますが、「奇跡も魔法もあるんだよ」との言葉通りのことを
テクノロジーの発展によってそれが成し遂げられのだと明確に示せたのは
ガンダム史上とても画期的なことのように思われます。 {/netabare}

トランザムのようなあれも、それを稼働させるセオリーがありまして
それの具体的な説明など今後注目していきたいところでありますが、
「学校に来たら{netabare}やりたいことリスト」や「学籍番号」、結婚年齢「17歳」
「花嫁の菜園」と「果実」など裏設定を匂わせる意味深な描写にも目が離せないところであります。

ちなみに「パーメットスコア4」とは「フォウ・ムラサメ」が由来のような気がしますが
単なる勘違いでしょうか?
というのも「4歳の誕生日」{/netabare}が死亡フラグのように思えたのがあります。




ガンダム史上「最強のアホ毛」を誇る本作でありますが
その上に「百合」の要素をふんだんに振りかけて・・・
そしてMS乗りが「【水星】の【魔女】」と言うのならカオスが極限なまでの高みを目指すことは
必然というものであります。

ガンダム主人公が明らかな「アホ毛」状態であったのは「鉄血のオルフェンズ」が
最初ではなかったかと記憶しておりますが、明らかな「アホ毛」ではないにしても
寝ぐせみたいな頭髪トップの状況は刹那・F・セイエイやウッソ・エヴィンにもあると言えば
あるようにも見えてくるので厳密な意味での「アホ毛」判定は難しいところがあります。

それでも一つ確実に言えることは、本作主人公の「アホ毛」は最強であるということです。

そもそもニュータイプとは、{netabare} 感受性なり認識能力が若干強いスペースノイドや
あるいは人類全体にも普通に起こり得る可能性を秘めたようなタイプの人間を
指す言葉だったと認識しておりましたが、いつの間にか超能力をもったエスパーみたいな
存在に意味が変遷し、よって某機関などにより軍事的に開発されてきたというのが{/netabare}黒歴史であります。

「強化人間」の類は、ある時は某「東の国」の計画に見られるように「動物実験」や「幼い少女」を
対象にした研究開発等の事例を挙げればきりがないわけでありますが、ニュータイプにより
サイコフレームという究極兵器の潜在能力を最大限に引き出すことが可能となるなら
戦術的優位性は圧倒的であるということになり得るでしょう。

サイコフレームを使いこなすニュータイプとは、{netabare}MPマイナス状態にもかかわらず
「極滅の業火×10」を平然と撃ちまくるチートのような存在ですが
そのような反則攻撃を当たり前のようににかましてくるガンドアーム・ハンドラーが
【魔女】と呼ばれるとしても何ら不思議はないということになるでしょう。{/netabare}

【魔女】の「アホ毛」はサイコフレームと同等であり、
{netabare}あの「アホ毛」でガンドアームと交信しているのだと推測いたします。
あの「アホ毛」は「リコリコ」における「延空木」みたいなもので
電波送受信機のような働きをもつものなのでございましょう。{/netabare}

まさに【魔女】と「アホ毛」は使いようなのであります。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

“The Science of Consciousness”「祝福」が与えたデコーヒレンス

Ⅰ 序

 本作に関しては物語も作画も近年稀にみる名作であったことにおける感慨は多くの方々とシンパシーを共に得るものと思考する。

 私自身はファーストガンダムリアルタイム世代であるが、近年のマンネリズムに伴い2010年以後の新作は総じてスルーとしてきた経緯がある。
 そういった心置きにおいて本作も半信半疑で視聴を始めた経緯があるが、所謂旧作の「呪詛」を克服し新たな「ガンダム像」をステートメントしたことへは素直に敬意を表する。

 私はかねてより伝統を重んじることの大切さを「保守主義」を通して訴えてきたが、なにがなんでも古い姿をまとい続けることが唯一の正解ではない。
 時には「イノベーション」が必要であるが「イノベーション」が生まれず30年近くもがき苦しんでいるのが日本経済の姿が正解とは誰も思わないだろう。
 「イノベーション」が想起するには社会の活力を推進する「自由」が不可欠であり、それは仮面的な自由(設計主義的合理主義)であってはいけない。
 『水星の魔女』は「ガンダム」の伝統を継承しつつ「イノベーション」に成功した。
 ゆえに本作はガンダムの新たな1ページを刻んだ栄えある作品として後世に語り継がれることを念じて止まないのだ。
 物語全般の概観として、伏線未回収など本作は2クールでは尺不足を否めないことから、本編での説明不足、未回収分は今後、劇場版、OVA等で補完されることを期待する。
 とは雖も、4クール相当に匹敵するだけの多くの伏線を散りばめそのほとんどを回収した大河内氏の構成の巧さには脱帽するよりない。
 本作を仮に4クール作品とすれば、冗長感が生じたことは否めなかったであろうし、回収のタイミングを測り損ねると『Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-』のような忙しさとなり作品の魅力を損ねる結果となりかねなかった。
 振り返れば、緊張感を持続するにはちょうど良い速度感だったことに収束する。

 さて、私のレビューにおいて世俗的な感想を書き連ねることはもとより期待されてはいないであろうから、本作においてSF考証を担当された高島雄哉氏の考え方を中心に考察を深めたいと思う。
 当然に私がレビューする以上は科学的根拠に基づいた内容となる。
 古くからのフォロワー諸氏は筆者が物理学者であることを御承知かと推察するが、高島氏も理学部卒経歴である故に、爾後、敬意を表し記述する内容には「量子力学」、「素粒子論」、「宇宙物理学」etcの専門用語等を容赦なく使用することを前もって御承知置き願いたい。

 以後のテキストを読む前に「量子論」と「素粒子論」の基礎の一部を過去の拙稿に記載してあるので、お目通しを頂き以後のテキストの理解の一助になれば幸いである。

『STEINS;GATE 0』
https://www.anikore.jp/review/1857368/


 【簡単な物理概念のガイド】

①「量子論」
 「量子」とは「粒子(見える物)」と「波(見えない物)」の場の状態であり、人間が目視観測しても認識不可な物体の状態を確率的に示す考え方を「量子論」と言う。
 目視観測不可な事例として、死んだ猫と生きている猫が重なりあって存在している状態が典型的な「量子」の状態である。
 「量子力学」と「量子論」はほぼ同意のものであり、量子の状態式の「ハイゼンベルグ方程式」が行列式で描像されることから「行列力学」の一形態として名付けられた。
 量子状態を表す式としてはもう一つシュレディンガーの「波動関数」がある。

②「宇宙論」
 二大柱は
宇宙の状態を記述する「一般相対性理論」と重力の状態を基準する「量子重力論」となる。
「量子重力論」は「素粒子論」とセットで解説されることが多いので後述する。
 「一般相対性理論」は筆者の個々のレビュー内で説明をしているので参照して頂きたい。

③「素粒子論」
 簡単に言えば素粒子は原子を構成する物質であり、物質の基本単位を扱う理論。
 性質として「正物質」と正物質と正反対の性質を有する「反物質」がある。
 具体例としてはプラスの電荷を有する「電子」は「反物質」である。
 宇宙創世記には「正物質」と「反物質」は等量存在していたとされるが、「反物質」より微量質量が多い「正物質」との衝突で「反物質」の存在寿命は「正物質」より短い。(CPの非対称性)
 「素粒子論」は弱い力の場を扱う分野でもあり量子力学で記述される場の理論と整合する。
 しかし、量子力学では矛盾がなくても重力等の強い力を扱う相対性理論上では矛盾が生じる不都合が度々生じることから、これらを解決する「超弦理論」が提唱され現在帰納的事実の結果が待ち望まれている。

 なお、本レビューは『機動戦士ガンダム 水星の魔女』全般に及ぶ内容であるので、この場所に集約する。
 本欄で記述しきれなかった場合、乃至は「Season2」に特化した内容特に「戦争シェアリング」、「百合・LGBT」等の政治思想の機微に触れる内容はそちらへ記述を行うものとする。


II 「データストーム」考

 ここより考察本編に入るが前述したように専門用語、専門理論をシャワーのように用いるので、頭痛を誘発される恐れがある方はここで撤退を願いたい。

(1)パーメット粒子が意味するもの
  本作では宇宙元素のパーメットなるものの存在が設定され、この元素同士では情報が瞬時に共有されるとしている。
 しかし、我々は既にこのようなものを媒介しなくても瞬時に情報を伝達、共有する技術的スキームを得ている。
 小耳に挟んだことがあるだろうが「量子テレポーテーション」がそれである。
 この事実は高島氏も当然知り得てるはずであるが、なぜわざわざパーメットを設定したのかが興味をそそる点である。
 私が愚考するところ「量子テレポーテーション」は特に人体を媒介する技術ではなく、そこにパーメットを設定することによってガンダムの「呪い」を演出する意図があったのであろうと推測する。
 本作ではパーメット間の情報伝達の仕組みは解説されていないが、無線的でかつ瞬時の情報伝達を可能とするテクノロジーは「量子テレポーテーション」しか存在しないことから、パーメット間では量子状態の転送が安定的に行われているものと仮定できる。

①量子情報論における情報の定義
 {netabare} 情報の単位は「素粒子」であり、情報量は不変で消滅はしない。
 ここで大切なのは、情報統計学で扱う情報と物理学で扱う情報は性質を異にすることから混同されないように願いたい。
 また、上記「量子情報論」上の定義は#24においてデータストーム上で死者が現界した理論的裏付けにもなるので、脳にチェックをしておいて頂きたい。{/netabare}

②量子テレポーテーション現象
 {netabare} この内容が本レビューで発信された時点で調べた方は多いであろう。
 多分、現実に体験する現象ではないので理解に苦しむ方の方が多いと思われるが、前述、『STEINS;GATE 0』のレビューを読めば量子の性質は理解できるはずなので詳細説明は省き、ここではデータストームに繋がる要点に絞り説明する。
 まず、現在の技術では量子テレポーテーション通信は非常に不安定であることからA地点から発信した情報(量子ビット)をB地点で受け取った場合工学的エントロピーの発生で混濁する。
 量子ビットの通信は理論上速度概念を超越するが、ビットのもつれを確定させる情報のやり取り(ベル測定)は従来通信に依存するため光速を超えることはできない。
 量子ビット情報の確定レスポンスとベル測定の情報伝達速度の差が工学的エントロピーであり、数学的には密度行列式で表現される。
 つまり、現時点では100%確実な通信は理論上は可能であっても工学技術的に困難であることは理学者にとっては周知の事実であるからパーメットなる触媒を設定してエントロピーの発生を回避したと思考する。 {/netabare}

③ブラックホール情報パラドックス概説
 {netabare} これもデータストームで起きる不可思議な現象を説明するうえで大切なギミックであるので独立項目として説明しよう。
 この理論は大変難解ではあるが、今後の科学の行方を左右する大変示唆に富んだ内容であるので是非頑張って読み進めて頂きたい。
 「①」で量子情報は消滅しないと記したが半分は嘘である。
 「②」でも注意喚起したように、量子状態は人間レベルでは普通の観測は不可な領域であり、そこで起こる事象は多々人智を超えたことも起こり得るのである。
 半分は嘘の意味は情報は隠れただけで消えてはいないと現代宇宙論では仮説されているという意味である。
 人間は目で見た事象は事実と疑わないが、見えたもの全てが真実ではないというテーゼが物理学の根底にはある。
 逆説的に、見えなくてもそこには真実が存在する可能性が留保されるのである。
 この真理を量子力学情報に当てはめると、認識不可な情報はその時点では消滅していることと等価であるという真理が生じる。
 つまり、認識不可となっただけで情報というスカラーは消えたかどうかは定かではない。
 このような事象を「情報パラドックス」と言い、情報認識の分界を「シュバルツシルト面(事象の地平面)」と言うが、量子力学情報の基本は粒子であり、粒子の状態が所謂情報(量)スカラーである。
 理論的に量子情報スカラーの内容は変わっても情報の量はあくまで等価であって、棄損されることはなく宇宙空間のどこかに存在し続ける。
 ここまで読み進めて頭痛がピークになった方はこれ以後はリタイアを推奨する。
 ここから更に「量子重力論」、「量子意識仮説」の説明も入り相当難解になるので覚悟して読み進めてほしい。{/netabare}

④「意識」の正体はデータ
 {netabare} 本作ではエリクトがエアリアルの中に生体コード(データ)としてとして埋め込まれているが、この発想は完全なフィクションではなく量子論として科学論文が発表されている。
 これが「③」で記述した「量子意識仮説」を用いた設定である。
 順番に説明するが先に申し上げたとおり難解な理論であるので覚悟して読み進めて頂きたい。

 (a)人の意識の正体は電気信号である。
   このことはあらためて説明することもなく、意識を掌る脳が活動すると電信号が発せられる。
   この現象を医学的に利用した代表例が「脳波」であるが、近年、神経とシナプスで起こる複雑
  な生体電気信号の実体が徐々に明らかになってきている。
   ガンドアームの設定概念は、神経から発せられる電気信号をパーメットを介して量子テレポー
  テーション技術で通信し、動作に反映させる考え方であろう。
   脳科学は門外漢なので詳しくは検索で調べて頂きたい。

 (b)電気信号とは電子の位相変位(電流と電子のベクトル位相は負の相関つまり逆)であり電流とは
  電子の流れを意味するが電流は抵抗が無い場合は光速と等しい速さだが、電子の流れは質量のある
  「フェルミ粒子(電子)」が移動するため速度は遅くなる。
    
   何が言いたいかといえば、意識の根源は量子効果を取る「素粒子」であり、この状態は量子力
  学で記述されるという理論フォーマットを説明している。
   実は「量子意識仮説」は極めて新しい理論で、その真偽は今後の研究が待たれるが、概要とし
  ては「細胞内小器官のひとつである微小管内で起きる量子現象が微小管上に存在する量子ビット
  によって形成されている」つまり細胞内での量子効果が意識を生み出していると言う仮説であり、
  ネットワーク構造と神経電磁気運動が一定のパターンをとったときに「意識」が現れるとされて
  いる。
   高島氏が「量子意識仮説」の知見を保有しガンドアームのSF設定を詰めたことはほぼ間違いな
  いと推察する。

   参考までに「量子意識仮説」の元論文(英文)のリンクを記すので興味がある諸氏は独自に学
  習して頂きたい。
   “The Science of Consciousness Conference”
   https://consciousness.arizona.edu/science-consciousness-conference

 (c)まとめ
  ・意識の根源は「素粒子」である。
  ・意識は量子力学で記述可能な量子ビット情報つまりデータである。 {/netabare}

⑤意識の行く末、宇宙の果て?
  {netabare} さて、「④」では意識の量子力学的特性について説明したが、意識は人体が生命活動を停止したら意識である量子ビット情報は消滅するのか?否である。
 量子ビット情報は物理学的に因果律を破らない以上消滅することはないことは「③」で説明済みであるが、では肉体を失い量子ビット情報として独立した意識はどこに行くのであろうか。
 オカルト的には肉体を失った残った意識は「残留思念」として霊魂等で実体化することがあるとする主張を耳にする。
 所謂仏教で言うところの不成仏な状態であるが、成仏した意識はどうなるのか、宗教的には天国などの死後の世界に行くそうだが、意識はあくまで科学的データである説明をしたばかりで、舌の根乾かず非科学的な内容でオチをつけるわけにはいかないであろう。
 では、肉体から飛び出した意識(量子ビット情報)はどこに行くのであろうか。
 ペンローズ=ハメロフ の提唱では意識は宇宙に拡散するであろうとされている。
 ロジャー・ペンローズはノーベル物理学賞を受賞した英国の理論物理学者で、スチュワート・ハメロフは米国の医学博士で彼等は共同研究で「量子脳論」を提唱している。
 ただし現状の「量子脳論」はどれもプロト科学のコンセンサスを得られていないことに留意を要する。
 蛇足だが、ペンローズ=ハメロフの量子脳論がプロト科学に至らない最大の障壁は、意識の根源は素粒子とは違う物質と規定しているところだが、彼等の理論が科学的な評価を受けるにはまず素粒子以外の物質の発見がないとならない。
 ただし、彼等がなぜ意識の根源は素粒子とは別のものと考えた動機には肯けるものがある。
 意識である量子ビット情報は生きている間は体内に固定され、死と同時に体内から拡散する性質が必要であるが、既存の素粒子論ではこのような特異点の存在は説明が困難なことは言うまでもないことである。
 反面、「量子意識仮説」では体内量子ビット情報の特異点の説明は困難であるが、意識の正体は素粒子であることは微小管内で波動関数の収縮が観測され実証済みの事実であることからプロト科学として受け入れられている。
 ここではあくまで科学的言説とSF設定の考察であるので、明確な擬似科学以外は仮説として捉えても差し支えないとするが、プロト科学以前の学説援用はフィクション色がより濃くなることとして了知を願う。
 最後に、意識が量子ビット情報として宇宙に残っているのであれば可逆が可能である。
 ここで「(1)」の「②」で述べたデータストーム上での死者の再生へと駒が進むが、本作では前提条件として「パーメットスコア8超え」を達成しなければ死者が再現しない。
 因みに、パーメットスコア8でエリクトとカヴンの子が現界した。
 であれば、「パーメットスコア」の元ネタとなる科学言説の説明が先であろう。{/netabare}

 さて、ここまででも長大な文章となったことから以下は次回に寄稿とする。
 ただし、寄稿時期は未定であるw

  予習の意味で『STEINS;GATE 0』のレビューでは未掲載であった論文を提示。
  興味がお有りの方は御覧あれ。

  {netabare} “Black Hole Entropy and Soft Hair”

  Sasha Haco, Stephen W. Hawking, Malcolm J. Perry, Andrew Strominger

  https://arxiv.org/abs/1810.01847{/netabare}


※本レビューは余所で私が記した論述の一部転載であり、著作権は筆者のみに帰属することを宣言する。

2023年7月8日初稿

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

85.9 5 コミュ障で友情なアニメランキング5位
リズと青い鳥(アニメ映画)

2018年4月21日
★★★★★ 4.1 (572)
2362人が棚に入れました
北宇治高等学校吹奏楽部でオーボエを担当している鎧塚みぞれと、フルートを担当している傘木希美。

高校三年生、二人の最後のコンクール。
その自由曲に選ばれた「リズと青い鳥」にはオーボエとフルートが掛け合うソロがあった。

「なんだかこの曲、わたしたちみたい」

屈託もなくそう言ってソロを嬉しそうに吹く希美と、希美と過ごす日々に幸せを感じつつも終わりが近づくことを恐れるみぞれ。

親友のはずの二人。
しかしオーボエとフルートのソロは上手くかみ合わず、距離を感じさせるものだった。

声優・キャラクター
種﨑敦美、東山奈央、藤村鼓乃美、山岡ゆり、杉浦しおり、黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、桑島法子、中村悠一、櫻井孝宏
ネタバレ

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

優しく繊細に描かれた人生のアイロニー

(末尾に【追記】を加えました)

【総合評価:☆☆☆☆☆】
 高校の吹奏楽部で、それぞれオーボエとフルートを担当するみぞれと希美。ふたりは(一見)とても仲が良い。しかし、コンクールで演奏する自由曲「リズと青い鳥」での掛け合いが、どうもしっくりしない。その原因はどこにあるのか…?
 アニメ『リズと青い鳥』は、青春期の戸惑いや心の揺らぎを、優しく繊細に描き出す。声高な主張はない。わずかな仕草や言い淀んだ沈黙を通じて少しずつ明かされる真実は、切なくやるせなく、人生は見かけ通りではないというアイロニーを感じさせる。

【みぞれと希美】
 みぞれはひどく内向的で他者とのかかわりを避け、めったに感情を表さない。一方の希美は外向的でいつも取り巻きに囲まれ、感情豊かに会話する。表面だけ見ると、人付き合いが苦手で立場の弱いみぞれが、希美に庇護されているようでもある。しかし、制作した京都アニメーションのアニメーターたちは、そんな単純な関係でないことを画面にきちんと描き込んでいる。
 作品冒頭、みぞれと希美が校門から部室へと向かうシーン。石段の上で青い羽根を見つけた希美は、太陽にかざして「わっ何これ。めっちゃ青い。きれい!」と声を上げ、「あげるよ」とみぞれに差し出す。みぞれは、ぼおっとした表情のまま「ありがと」と微かに語尾を上げて受け取り、「なんで疑問形?」と突っ込まれる。二人の関係性が凝縮され、見ているだけで切なくなる名シーンである。
 そのまま先に立ってずんずんと進み、軽くターンしてから一段飛ばしで階段を上る希美は、常にどう見られているかを意識し自分を演出する。一方、希美の行為をなぞりながら数メートル後ろを付いて行くみぞれの姿は、外界との距離感を確認しつつ慎重に立ち位置を見定めているようだ。希美にとってのみぞれは、自分の演技を見つめる観客の一人。みぞれにとっての希美は、外界とのつながり方を示す唯一の指標で、それ故に強い思慕の対象でもある。相手への思いに、「親友未満」と「親友以上」という格差がある。
 もっとも、みぞれが頼りないのは外面だけ。{netabare}そのことを示すのが、中盤でみぞれが独りオーボエを練習する場面から始まる(私好みの)シークエンス。オーボエ担当の後輩が「ダブルリードの会(吹奏楽部に4人しかいないダブルリード楽器担当者の茶話会)」に誘っても、「わたしが行っても楽しくないから」とすげない返事。確かに、みぞれが希美のように「朝ご飯に何を食べるか」といったテーマで会話を弾ませる姿は、想像もつかない。ところが、同じ後輩がリードを自作するみぞれに「あたしにもできますかね~」と擦り寄ると、すぐに「今度教える」と答えて、後輩を感激のあまり泣かせる(後輩が何か言うのだが、涙声で聞き取れない…)。
 みぞれは、社会のさまざまな側面に対して適切に対応する柔軟性を欠き、そのせいでいかにも頼りない。しかし、自分には何ができるかをはっきり自覚しており、役割を果たせるとわかれば能動的に行動する。
 これに対して、希美は多くの後輩に慕われ楽しげに振る舞うものの、明確な上下関係が生み出す雰囲気を好んでいるだけで、その言動はあまり主体性を感じさせない。みぞれとの付き合いも、そうした上下関係の一つと捉えているようだ。みぞれをプールに連れて行こうとしたとき、「ほかの子も誘っていい?」と予想外の返答をされ、心底驚いた表情を隠せなかった(映像では、人が前を横切った瞬間に取り繕う)。他の同期生とは対等な会話を避けており、みぞれとの件で部長に責められたときには、まともに返答できない。{/netabare}精神の内奥においては、みぞれの方が希美よりも遙かに勁(つよ)い。
 {netabare}希美の弱さが表に現れるのは、木管楽器の指導者がみぞれだけに音大のパンフレットを渡したと知ってから。音大進学を表明したものの強い決意があったわけではなく、周囲にふと「あたしさぁ、本当に音大行きたいのかな」と問わず語りに口にする。主役のつもりで演じていたのに、スポットライトが傍らを通り過ぎただけと気が付いた---そんな役者を思わせる情けなさそうな表情で。何度見ても、私はこのシーンで泣いてしまう。泣かせるシーンではないのに。{/netabare}

【人生のアイロニー】
 物語が進むにつれて、みぞれと希美の間のひずみはしだいに大きくなる。一見、とても仲が良さそうなのに、相手に対する思いのベクトルは微妙にすれ違う。社交的な希美が孤立したみぞれを庇護しているようで、精神の強靱さも気遣ってくれる友人の数も、希美よりみぞれの方がずっと上である。こうした外見と内実の乖離が前提となって、クライマックスの演奏シーンが強烈なエモーションを生み出す。
 この作品は、人生のアイロニーを強く感じさせる。アイロニーとは、表面的な意味と隠された内実が相反することを表す用語で、主に物語芸術に関して、登場人物の認識と現実の状況が食い違う場合に使われる。例えば、ギリシャ悲劇『オイディプス王』では、己を正義だと信じるオイディプスが前王殺害の真相を追究するうちに、真犯人が誰で自分は誰と結婚したのかという恐るべき事実を突きつけられる。まさに悲劇的アイロニーの極北である。『リズと青い鳥』も、これに似たアイロニカルな状況を描いた作品である。ただし、ギリシャ悲劇のように深刻なカタストロフはない。現実の人生でごくふつうに起こり得る、ささやかなアイロニーである。そんな事態を前にして、人は寂しそうに笑うしかない。

 ところで、この物語の後、みぞれと希美はどうなるのだろうか?{netabare}アニメのラストはハッピーエンドと呼んで良いものだが、二人の性格と置かれた状況を考えると、幸せな状態がいつまでも続くとは思えない。みぞれが「ハッピー・アイスクリーム!」と声を上げたときも、希美はそれがゲームだと気づかない。親友同士のように振る舞いながら、互いに相手のことをよく理解していない状況は、大して変わっていないのである。想像するに、それぞれ別の大学に進学して疎遠になり、その後の人生ラインが交わることは、もはやないだろう。もっとも、それは必ずしも悲しむべきことではない。人生の一時期に、生涯の宝となる貴重な体験をしたという事実は揺るがないのだから。{/netabare}

【アニメにおける人間描写】
 『リズと青い鳥』は、みぞれと希美の内面を深くえぐった心理劇である。アニメは、小説や演劇に比べて心理描写に向かないメディアだと見なす人もいるが、そんなことはない。むしろ、言語による抽象的な観念に束縛される小説や、生身の俳優が持ち込む身体性を排除できない演劇に比べて、純粋に心理だけを描き出せるメディアである。
 アニメの強みは、個人が創作する小説などと異なり、人間が持つさまざまな側面を、各分野の専門的なクリエーターが磨き上げられる点にある。私は、プルーストやヴァージニア・ウルフの心理描写が好きだが、それでもこんなアニメを見せつけられると、言語表現の限界にいやでも気づかされる。クライマックスの演奏後にみぞれと希美が行う対話を使って説明しよう。
 台詞は、言語に対して鋭い感性を持つ脚本家が彫琢する。{netabare}希美は、妙に冷めた見方でこれまでの経緯を振り返り、「違う」「希美」と言葉を挟むみぞれを無視して話を続けるが、途中でみぞれが強い語調で「聞いて!」と遮り、思いの丈を語り始める。「希美の笑い声が好き、希美の話し方が好き、希美の足音が好き、希美の髪が好き、希美の…希美の全部」。希美がそれに応えるように「みぞれのオーボエが好き」。{/netabare}
 声優は、台本だけではわからないニュアンスを言葉に付け加える。過去を振り返る際の、冷静さを装いながら端々に心のざわめきが現れる希美の口調。一方のみぞれは、口数が少なく自分の内面を説明しないが、かすれそうでかすれない口吻は、意外と粘り強い性格を感じさせる。
 劇伴となる音楽も、心理描写に欠かせない。対話シーンでは、当初、バックで音楽が鳴っていることにほとんど気づけないほどかすかな音の連なりが続くが、少しずつ明瞭になり、ほんのわずかな期間、明るく心躍るメロディを奏でたかと思うと、次の瞬間にはスッと消える。まるで、いつも揺らいでいる少女の心のように。
 何よりも素晴らしいのが、表情や仕草に魂を込めた作画。それまで意図的にこしらえた微笑ばかり見せていた希美なのに、ここでは視線が定まらない。一方のみぞれは、まっすぐに希美を見つめる。{netabare}「大好きのハグ」をするときの、二人の手の位置、体の傾げ方、そして、感極まったようなみぞれとどこか曖昧な表情を浮かべる希美の対比。そのすべてが、二人の心の内を照らし出す。{/netabare}
 『リズと青い鳥』は、静謐なアニメだ。長広舌よりも途切れた言葉、目的を持った行動よりもちょっとした仕草の表現が素晴らしい。例えば、希美にもらった青い羽根を、みぞれが両手で包み込んで口元に寄せるシーンのような。シャープペンの持ち方、髪のいじり方、地面を蹴るときの足の動き---そんな些細な描写にも、アニメーターの思いが籠もる。
 アニメとは、間違いなく、日常の奥深さを描けるメディアである。

【監督・山田尚子】
 当然のことながら、アニメの人間描写が優れたものになるには、スタッフの意思が統一されていなければならない。そのために重要なのは、中心的なリーダーの存在である。アニメの場合、通常は監督がリーダーとなり、スタッフと綿密な打ち合わせをすることで、作品世界を明確に設定し、人物像に一貫性を与える。こうしたリーダーの役割は、制作現場の状況を伝える断片的な報告に示される(例えば、イアン・コンドリー著「細田守、絵コンテ、アニメの魂」では細田守、『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX』DVDの特典映像では神山健治、第6回文化庁メディア芸術祭における『クレヨンしんちゃん アッパレ!戦国大合戦』上映前のトークショーでは原恵一が、それぞれスタッフとどんな議論をして作品世界を作り上げたかが紹介された)。
 『リズと青い鳥』がどのような状況で制作されたかはわからないが、監督・山田尚子のインタビュー(『リズと青い鳥』公式サイト liz-bluebird.com に掲載)を読んだ限りでは、テレビアニメの制作を通じてスタッフが原作に馴染んでおり、作品の方向性が自然と一致したようだ。インタビューから引用すると、「「少女たちの溜め息」のようなそっとした、ほんのささやかなものを逃すことなく描きたい」とのこと。
 山田尚子は、監督に抜擢されたテレビアニメ『けいおん!』(2009)で人気作家の座を獲得した。この作品はギャグ中心の4コマ漫画をアニメ化したものだが、アニメでは、話数が進むにつれて、ギャグが薄まる一方で物語の流れが滑らかさを増しており、監督の技量がストーリー重視の方向に成長したことを伺わせる。『けいおん!』の第2期と劇場版、テレビアニメ『たまこまーけっと』とその劇場版も評判を呼んだ。ただし、私の見る限り、話を淀みなくまとめるのはうまいものの、心理描写はそれほど深くない。クリエーターと言うよりは職人に近いという印象だった。
 (私の個人的な)評価が変わるのは、劇場用アニメ『映画 聲の形』(2016)から。聴覚障害者を主人公に人間のつながりを描いたものだが、イメージショットを多用し、流れよりも観客に何かを考えさせることを重んじる。アニメ作家として一皮剥けた感があった。
 続く作品が『リズと青い鳥』で、これまでのところ山田の最高傑作である(一般的な評価とは少し違うが)。『けいおん!』以来、多くの作品で協力関係にあった名脚本家・吉田玲子と、トップクラスの職能集団である京アニ・アニメーター陣の力が大きいとはいえ、山田が着実に成長を続けていることを示す。今後の動向に注目したい。

【『響け! ユーフォニアム』との関係】
 ここで、本作とテレビアニメ『響け! ユーフォニアム』の関係についてコメントしておこう。一言で言えば、まったく別の作品である。
 京アニは、武田綾乃のライトノベル『響け! ユーフォニアム』シリーズを継続的にアニメ化しており、2015年と16年にテレビアニメ第1、2期が放送(いずれも放送翌年に総集編が劇場版として公開)された。これらは高校吹奏楽部の人間模様を描く群像劇で、まじめに作られたウェルメイドな作品である(ただし、私好みではなく退屈した)。さらに、2017年のトークイベントで、石原立也監督による「2年生になった久美子(シリーズの実質的主役)たちの物語」(2019年公開)と、山田尚子監督によるの「みぞれと希美の物語」(2018年公開の本作)という完全新作映画2本の制作が発表された。この2本は、いずれも、トークイベントのすぐ後に刊行されたシリーズ第4長編『北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』を原作とする。
 京アニは、決して大きな会社ではない。同じ原作の(したがってファンがかぶる)劇場用アニメを並行して2本制作するというのは、かなり無謀な企画である。なぜそんな決定をしたのか、私のような部外者は憶測に頼るしかない。おそらく、2016年に、興行収入250億円という超特大ヒットアニメ『君の名は。』が出たほか、興収50億以上のアニメが3本、京アニ制作の娯楽性の乏しいアニメ『映画 聲の形』も興収23億(興収額は日本映画製作者連盟発表のデータによる)に上ったことから、経営陣が劇場用アニメ制作に前のめりになったのだろう。
 原作小説『波乱の第二楽章』は前後編2分冊で、1本の映画にするには少し長すぎるため、2本に分割したと考えられる。ただし、前後編に分けるのではない。1本は、テレビアニメで登場人物の成長を描いてきた石原立也が担当し、久美子らが2年に進級してからコンクールに出場するまでを経時的に描いた。不思議なのは、もう1本が、かなり地味なみぞれと希美のエピソードを取り上げた作品になったことである。
 山田尚子は、『聲の形』に先立つ『映画けいおん!』でも、それまでの京アニ記録だった『涼宮ハルヒの消失』の2倍以上となる興収19億円を達成しており、京アニ最大のヒットメーカーである。経営陣が彼女に大いなる期待を寄せ、その希望を最大限に受け入れたことは想像に難くない。こうして、山田が原作にとらわれず、自分の思うままに作ったのが『リズと青い鳥』なのである。
 近所の図書館にあった原作の一部を読んでみたところ、控えめに言って、本アニメとはかなり趣が異なる(…って言うか、「全然ちゃうやん」というレベル)。原作の北宇治高校は男女共学なのに、アニメでは男子生徒の姿が見えず、完全に“女の園”になっている。目を凝らすと、全体練習の際にちらほら男子が映っているのだが、後方でぼかされた姿に。廊下や下駄箱周りにもモブのように現れるものの、巧みに別の箇所へと視線誘導される。おそらく、本アニメだけを見た人の大部分が、女子校の話と思ったはずだ。敢えて「男子はいない」と錯覚させるような演出がなされている。
 原作には、部員たちの(擬似)恋愛の描写が過剰気味に現れるが、これもほとんどが省略された。それほど、みぞれと希美の関係に集中したかったのだろう。まるで、アンリ・ヴェルヌイユやエリック・ロメールら名匠の手になるフランス映画のように、二人の心理をじっくり描き出す。
 石原立也が監督した『響け! ユーフォニアム』は、原作にかなり忠実なようだが、『リズと青い鳥』は、登場人物が共通するだけで、作品全体の方向性が全く異なる別作品だと思った方が良い。それぞれのキャラも、かなり大きく変更された。部長の優子は、頭の大きなリボンがいかにも不釣り合いな、真面目で他人思いのリーダーとして描かれる。
 ただし、山田には原作から離れているという意識がなかったらしい。公式サイトに掲載された山田のインタビューでは、「原作の持つ、透明な、作り物ではない空気感を映像にしてみたいと思いました」「原作から受けたこの二人の物語の印象をそのままフィルムに落とし込んでみたいというのがまずありました」とある。原作に没入するうちに、行間を深読みしイメージが勝手に膨らんでいったのだろう。脚本の吉田玲子とも見解の相違はなかったようで、「あまり窮屈に打ち合わせるような感じではなかった」と語っている。
 本人に「原作とは違うものを」という気負いがなく、思うがままに作ったため、壊れやすい少女の内面を丹念に描いた、アニメ史上に残る傑作が誕生したと言える。もっとも、山田の感性は『ユーフォ』ファンと少しずれがあったようで、興行的には惨敗に終わった。

【おまけ---オーボエという楽器】
 本アニメでフィーチャーされるオーボエは、2枚のリードを向かい合わせに固定し、その間に息を吹き込むことで音を出す楽器。高音成分が多く震えるような切ない音色が特徴で、それに心惹かれる人も多い。ただし、本格的な演奏をしたければ毎回リードを自作せねばならず、やたらに手間がかかるのに、フルートのような華麗さに欠ける。希美がフルート、みぞれがオーボエを担当するのは、それぞれのキャラに見事にマッチする。
 オーボエの名曲と言えば、モーツァルトやリヒャルト・シュトラウスの作品が有名だが、私は、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハのオーボエ・ソナタ ト短調が好きだ。派手さはないが心に沁みる曲で、みぞれのテーマとして使えそう。

【も一つおまけ】
 作中でアニメ内アニメとして描かれるのが、コンクール曲のベースにもなった童話「リズと青い鳥」。大写しになった本の表紙に「ヴェロスラフ・ヒチル著」と明記されていたので、実在する童話かとおもって検索したが見つからない。ネットの情報によると、映画監督のヴェラ・ヒティロヴァをもじって、武本康弘(京アニ所属の監督で放火事件で亡くなった)が考案した名前らしい。ヒティロヴァには『ひなぎく』というぶっとんだ快作があり、私は30年ほど前、これ見たさに唯一の上映館がある吉祥寺まで遠征した。武本監督とは、そんな趣味も一致していたのか---ちょっと涙。

【追記】
 上のレビューを執筆した時点では、原作となる『北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編/後編』のうち、近所の図書館にあった前編しか読んでいなかったが、その後、別の図書館から後編を借りて読むことができた(文庫本くらい買えって言わないで!金欠なんだから)。
 アニメが小説と趣を異にすることは前編と同じだったが、それが心理描写の深化にとどまらず、原作における客観的記述ともかなり食い違っていることに、少々驚いた。出来事の時系列や希美を諫める人物を変更したほか、みぞれと久美子の会話や、みぞれがオーボエソロで名演を示した後の指導者の対応など、ストーリーの上でかなり重要な部分をバッサリ切り捨てている。その一方で、原作では触れられない童話「リズと青い鳥」の細かな内容を、本編とは異なる技法を用いた映像によってたっぷりと見せる。ここまでくると、山田尚子がかなり確信犯的に原作を変更したのではないかと思えてくる。おそらく、原作(前後編)のプロローグ部分に記された希美とみぞれの関係に心打たれ、その部分をどこまでも拡大してアニメ化したのだろう。
 そう考えると、本作が『響け! ユーフォニアム』シリーズの一編として制作発表されながら、公開時にそのことを示す副題がなかった理由も見えてくる。京アニの経営陣は、完成間近になって、原作や(原作に忠実な)テレビアニメとかなり異なると知って驚いたのではないか。「響け! ユーフォニアム」と冠すると、これまでの路線を大きく逸脱したことに対して、ファンの批判が高まりかねない。そこで、独立した作品としても楽しめるという言い訳をしながら、スピンオフ作品として扱わない方針を固めたと推測される。結果的には、それが大爆死と言える興業成績につながったようだが。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

山田尚子監督が目指していたものをやり切った、実写的表現の到達点

アニメーション制作:京都アニメーション、
監督:山田尚子、脚本:吉田玲子、
作画監督・キャラクターデザイン:西屋太志、
音楽:牛尾憲輔、美術監督:篠原睦雄、
色彩設計:石田奈央美、原作:武田綾乃。

揺れるポニーテール、廊下を歩く足、瞬く瞳。
静かな劇伴が流れるなかのふたりの情景。
絵柄は滲んだブルーを基調とし、透明感のある色彩。
響く足音、キャップを開ける音、楽器を組み立てる音。
様々な生活音を拾い上げていく。
細部まで徹底的なこだわりを感じさせる。
思わず息を詰めて観てしまうような静謐感が作品全体に流れている。

私は冒頭のシーンを観たときに、この感覚はどこかで味わったような気がすると、
鑑賞中にずっと考えていたのだが、
それは岩井俊二監督の『花とアリス』だった。
岩井俊二監督のなかでいちばん好きな作品だが、
それを初めて観たときのような鮮烈な印象を受けた。
眩いばかりの透明感を重視した絵作りだ。

『リズと青い鳥』は『響け!ユーフォニアム』シリーズの続編に位置づけられる。
田中あすかや小笠原晴香たち3年生が引退した後の
春から夏にかけての一部分を切り取った物語。
しかし、シリーズ名がタイトルに入っておらず、
単体で観られることも意識して制作されている。
私は原作を全巻既読で、TVアニメも映画も過去作品は
全て鑑賞済みなので断言はできないが、
初見の人でも十分に楽しめるのではないかと感じた。
人間関係は観ていれば、ほとんど理解できると思うし、
基本的には鎧塚みぞれと傘木希美の関係性についてのストーリーのため、
それほど分かりにくくはないと思う。
ただ、もしかするとみぞれと希美の依存といえる関係性が理解できず、
物語に入り込めない人がいるかもしれないが、
そんな友人同士の繋がりもあると考えてもらうしかない。
これは、いびつな形ですれ違い続ける愛と嫉妬の物語だ。

アニメ的な手法よりも実写的なカメラワークを
意識しているシーンが多く見られる。
足の動きや手の動き、会話の「間」などで、心情を表現している。
また、感情を表すような目元のアップシーンが多い。
アニメではなく、実写ではよく使われる手法だが、
この作品では重視されている。
そして、被写界深度を意識した絵作り、
つまりカメラの焦点とボケを意識している点はシリーズと同様だ。
物語にはそれほど大きな起伏がないため、
好き嫌いが分かれるタイプの作風だが、
映画としての完成度はかなり高い。

{netabare} 特に素晴らしいと感じたのは冒頭のシーン。
何かの始まりを予感させる童話の世界から現代の世界へ。
まだ人があまりいない早い時間の学校に鎧塚みぞれが到着して、
階段に座り、誰かを待っている。自分の足を見る。不安げな瞳。
誰かがやってくる。
視線を向けるが、期待した人ではない。
そして、待ち人がやってくる。いかにも楽しそうで快活な表情、
軽快なテンポの歩様、揺れるポニーテール。
それに合わせて流れる明るいメロディ。
フルートのパートリーダーである傘木希美だ。
鎧塚みぞれは、それとは逆に表情が乏しく、口数も少ない。
彼女なりに喜びを表現して希美と一緒に音楽室へと向かう。
途中で綺麗な青い羽根を拾った希美は、それをみぞれへと渡す。
戸惑いながらも希美からもらったものを嬉しく感じるみぞれ。
この青い羽が、閉じられた世界の始まりを予感させる。

校舎に入り、靴箱から上履きを取り出すときのふたりの対比。
廊下に彼女たちの足音が響くが、その音のテンポは全く合わない。
完全な不協和音。ふたりの関係性が垣間見える。
みぞれは少し距離を置いて、希美の後に付いていく。
階段の途中の死角から希美が顔を覗かせてみぞれを見る。
希美は少し驚いたように、目を何度か少しだけ動かす。
教室に着いて鍵を開け、椅子と譜面台の並んだ誰もいない室内に
2人だけが入っていく。
吹奏楽コンクールの自由曲は、「リズと青い鳥」。
この曲を希美は好きだという。
そして、ふたりで曲を合わせてみるところで、
タイトルが映し出される。

この一連のシーンだけで気持ちを持っていかれるだけのインパクトがある。
とても丁寧で実写的で挑戦的な作風だと感じ、
私は思わず映画館でニヤついてしまった。

物語はみぞれと希美のすれ違いを中心にしながら、
それに劇中曲である「リズと青い鳥」の物語がリンクしていく。
童話のほうの声優にちょっと違和感がある。
ジブリ作品を見ているような感覚だ。
みぞれがリズ、希美が青い鳥の関係性として観客は見ているが、
最後にふたりの立場が逆になる。
みぞれの才能が周りをなぎ倒すようにして解放され、
美しいメロディを奏でる。
同じように音楽に真摯に取り組んでいたみぞれと希美の差が
明らかになる瞬間だ。

二羽の鳥がつかず離れずに飛んでいくシーンが映る。
左右対称となるデカルコマニーの表現。
そして、ふたりの色は青と赤。
心があまり動かずしんとした雰囲気のみぞれが青、
情熱的で人の中心になれる希美が赤だろうか。
このふたつの色が分離せずに混ざり合っていく。

みぞれが水槽に入ったふぐを見つめるシーンが度々出てくる。
おそらくみぞれは、水槽のなかのふぐを羨ましいと思っている。
仲間だけでいられる閉じられた世界。
そこが幸せで、ほかは必要ないと考えている。

この作品は意図してラストシーン以外での
学校外のシーンを排除している。
鳥籠=学校という閉じられた空間を強調しているのだ。
閉じられた学校という世界のなかにあって、
さらに閉じられた水槽内にいるふぐ。
それをみぞれが気に入っているというのは、
みぞれの心情を示している表現だろう。

たくさんある印象的な場面でいちばん好きなのは、
向かいの校舎にいる希美がみぞれに気づいて手を振り、
みぞれも小さく手を振って応えるシーン。
そのとき、希美のフルートが太陽に反射して、
みぞれのセーラー服に光を映す。
それを見てふたりがお互いに笑う。
言葉はないが、優しく穏やかな音楽が流れるなかで、
(サントラに入っている「reflexion, allegretto, you」
という曲で、1分20秒と短いがとても美しい)
何気ない日常の幸せをいとおしく感じさせる。

ラストシーン。歩く足のアップ。
一方は左へ、一方は右へと進んでいく。
希美は一般の大学受験の準備ために図書室で勉強を、
みぞれはいつものように音楽室へと向かう。
帰りに待ち合わせたふたりが歩く。
足音が響く。
ふたりの足音のリズムは、時おり合っているように聞こえる。
お互いに別の道を歩くことを決め、そこでようやく何かが重なり始めたのだ。
ふたりの関係がこれからどうなるかは分からない。
しかし、最後に「dis」の文字を消したところに、
いつまでも関係がつながっていて欲しいという作り手の願いがこめられている。{/netabare}
(2018年4月初投稿・2020年5月5日修正)

大好きのハグから続くラストシーンについて
(2018年5月11日追記・2019年3月15日修正)

{netabare}みぞれは希美の笑い方やリーダーシップなど、
希美自身のことを好きだと告白するが、
それに対して希美は「みぞれのオーボエが好き」だと言い放つ。
このやり取りは一見、ふたりの想いのすれ違いだけを
表現しているように感じるが、実はそれだけではない。

友人として以上に希美のことが大好きなみぞれにとって、
とても厳しく感じる言葉だが、これは希美自身にとってもキツイ言葉。
みぞれの才能を見せつけられて、ショックを受けているときだから尚更だ。
それなのに、敢えて言ったのはなぜか。
この言葉には、自分は音大には行けないが、
みぞれには、音大に行ってオーボエを続けて欲しいという
願いがこめられているのだ。
「みぞれのオーボエが好き」という希美の言葉がみぞれに対して
どれだけ大きな影響を及ぼすのかを希美自身は自覚している。
単に希美が自分の想いを吐露しただけではない。
「みぞれのオーボエが好き」は童話における、
一方的とも思えるリズから青い鳥への
「広い空へと飛び立って欲しい」と言った想いと同じ意味を持っている。

それは、帰り道に希美が「コンクールでみぞれのオーボエを支える」と
言ったことからも分かるし、それに対して、
みぞれが「私もオーボエを続ける」と宣言をしていることからも明らかだ。
しかし、このやりとりはどう考えても違和感がある。
つまり、希美はコンクールの話をしているのに、
みぞれは、コンクール後のことについて語っているからだ。
会話がすれ違っているように聞こえる。
ところが、そうではない。
つまり、ここでは希美が音大に行かず、
フルートを続けなかったとしても、
みぞれは音大に行く決意をしていることを示している。
これは希美の「みぞれのオーボエが好き」に対して
みぞれの出した答えなのだ。

実は原作では、音大を受験するかどうかの話を
みぞれが希美に問い詰めるシーンがあるのだが、
映画では、完全にカットしている。
その代わりに、左右に分かれていく足の方向と
図書館での本の借り出し、楽譜への書き込み、
最後の会話によって表現している。
「みぞれのオーボエが好き」という言葉が
みぞれの背中を押したという、別の意味を持たせているのだ。
そのあとの「ハッピーアイスクリーム」で
ふたりの感覚が足音のリズムとともに、ようやく一致したことを描いている。
また、みぞれが校門を出るときに希美の前を歩いたり、横に並んだりする。
切なさはあるが、やはりこれはハッピーエンドといえるのではないだろうか。

音楽については、フルートが反射する「reflexion, allegretto, you」と
ラストシーンで流れる静かだが心地良いリズム感の「wind,glass,girl」、
そして、字幕の時の「girls.dance,staircase」、
「リズと青い鳥」、Homecomingの「Songbirds」が印象的だ。{/netabare}

コメンタリーを視聴して(2019年2月14日追記)

{netabare}昨年発売された脚本付きBDを購入して、
本編とインタビューは手に入れてすぐに観たのだが、
脚本やコメンタリーは後回しになってしまっていた。
脚本を読んでみると、「リアルな速度の目パチ」など、
とても細かい指示がなされていて驚いた。
目を閉じ切らないまばたきも指示されている。
また、作画については「ガラスの底を覗いたような世界観」という
指南書が配られていたという。
映像では山田尚子監督の意図を確実に実現している。

そしてこの作品には3つの世界観が表現されている。
学校、絵本、そしてみぞれ(希美)の心象風景だ。
絵本は古き良きアニメを再現させるよう
線がとぎれる処理を行っている。
心象風景は、よりイメージ感の強い絵作りを意識したという。
希美が走る水彩画のようなタッチ。
左右対称の滲んだ色の青い鳥など。
これら3つの世界観が上手く活かされていて、
物語に彩りを与えている。

それに加えて、BDで解説を聞かないと気付けないのが、
生物学室のみぞれと希美のシーン。
最初から何段階かに分けて色合いを変化させている。
夕方の時間の経過とともに初めは緑っぽかった室内から
オレンジ系に少しずつ色を変えるのと、
カットごとに順光、逆光でも変化させている。
確かに言われてみて確認すると、
生物学室での色合いはとても繊細だ。

髪を触る仕種については山田尚子監督自らの発案。
曰く、みぞれがそうやりたいと言っていたから。
キャラが監督に下りてきていたそうだ。
また、「ダブル・ルー・リード」も監督のアイデア。
これは映画館で観ていたときから、
洋楽好きな監督が考えたことだろうと予想していたので、
インタビューを観たときは、あまりにもそのままで可笑しかった。
印象に残ったのが、スタッフのいわば暴露話で、
内面を描くよりも映像(ビジュアル)で見せたいと
昔に語っていたことがあったそうだ。
監督は昔の話だと恥ずかしがっていたが、
まさにこの作品はその方向性を貫いたといえるだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 122
ネタバレ

藍緒りん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ふたりということにまつわる衝撃的な傑作。

今までで観た映画のなかで一番か二番か、くらい凄かったです。
少なくとも五本の指には入ります。凄まじかったです。
ほんとうに、見終えてからどんどんもどかしさが膨らんでいくというか、
映画の意味が分かっていくというか、本当に切ないんですよ。

あまり劇場には見に行かないのですが、
山田監督の「たまこラブストーリー」が良かったことと、
本編ユーフォニアムが良かったことから、見に行くことにしました。
予想していたとおりですが、ユーフォニアム感はまったくなかったです。

精神的な意味での甘酸っぱい「青春もの」を求めている方にはぜひお勧めしたいものでした。
というよりも、ほろ苦い、のほうが近かったかな。
ジブリで喩えるならば、
同監督の「映画けいおん」や「たまこラブストーリー」を、宮崎駿っぽい作品だと喩えるならば、
本作は高畑勲っぽい作品だなと思いました。
人間の心の機微やずれなどのテーマを丁寧に描いている作品で、
エンターテインメント映画の性質は弱いと感じました。

以下猛烈にネタバレですので本編をご覧になった方だけ。

{netabare}

 劇場を出てから電車の中で、なんて悲しい終わり方だ、って思いました。
 希美にとって、みぞれは謎だったんですね、何を考えているのか分からない。
 劇中で、希美はふっとみぞれに距離を置いてしまうのに、
 自分が距離を置かれているという感じ方になってしまう。
 相手のことが分からないとき、自分のこともわからなくなってしまう、
 そういう混乱みたいなものがすごく生々しかったです。

 みぞれにとって希美は唯一無二の親友だったわけです。
 でも、希美からしてみればそこまで思われる根拠がない。
 なんとなく気になって、吹奏楽部に誘ってみて、友だちになった。
 するとみるみる上手くなって、置き去りにされちゃった、という感じ。
 分からない存在ではあっても、大親友という感情ではないんですよね。
 後輩に仲良いですよね、って聞かれたときも、
 「たぶん、そうだと思う」としかいえない。
 このときも自分がみぞれのことをちゃんと友達として思っているかさえも、
 曖昧になってしまっている、謎へ向かう時の混乱を感じます。

 関係的にはふたりとも相手のことがわからないんです。
 みぞれからしてみれば、なんで希美ほどの人が自分と仲良くなってくれるのかわからない。
 希美からしてみれば、なんでみぞれは自分のことをそんなに大切に思っているのか、
 それでいて、どうしてあまり感情を出してくれないのか、謎になってしまっている。
 みぞれからしてみれば、向こう側から来てくれた希美に、自分を出すのはすごく怖いんですよ。
 それでも希美はみぞれの謎のなかに、嫉妬が絡まってすごくややこしい感情を抱いている。
 嫌いなところなんてないのに、でもなんとなく遠ざけたい気持ちになる、
 それが「みぞれは私のことを遠ざけてるんじゃないか」っていう違和感になる。
 ほんとうは、自分が遠ざけてるんですけどね。その理由がわからないから相手が遠ざけてるから、っていう理由に逸れてしまう。

 それでも、関係のなかでの自分の立ち位置はちゃんと分かってるんです。
 みぞれは「私は希美にとって友達のうちの一人でしかない」
 希美は「私はみぞれが思っているような人間じゃない」
 それは的確なんですね。それぞれ相手に別の意味で過剰な感情をいだきすぎている。
 それが結局ずれたまま終わるということが、すごく切ないな、と思ったんです。

 でも映画を観てから一晩寝て、やっぱりこの映画はハッピーエンドなんじゃないか、って思い直したんですよ。
 結局この二人はまだ関係の途上にすぎなくて、作中ではけして平行線を辿っていたわけじゃなくて、
 ずれたままとはいえやっぱり距離は縮まっている。
 希美はみぞれに「大好き」っていう明らかな感情をぶつけてもらった。
 みぞれは希美に自分の感情を曲がりなりにも受け入れてもらえたわけです。

 どうして二人があんなにずれてしまっていたのか、自分に精一杯だったんですよね。
 ふたりとも進路提出表を白紙のままで出していましたが、
 関係に詰まっているのより先に、人生に行き詰まっているような状況の中にいた。
 優子や夏紀はそういう点で根本的に安定感があるんですよ。
 だから関係も「ずれ」の中でも、割合すんなり過ごしていくことが出来て、
 優子は人の感情にすごく敏感で、ちゃんと気にかけることができるし、
 夏紀なんか適当なこといって希美を慰めてみたり、
 そういう二人のようにはすんなりいけない素質が、関係以前に希美とみぞれにはあって、
 それがずれていることをひどく残酷なものにしていたような。
 その意味合いで、アニメ版ではなんで優子が部長?って思っていたんですが、
 映画版ではもう完全に部長の器でしたね。

 自分に精一杯だと、関係の中での問題も、全部自分の問題になってしまう。
 希美はみぞれが何を考えているのか、ってことを考える余裕がなくて、
 みぞれは希美が何を考えているのか、って考える余裕がない。

 それでもみぞれは新山先生との「リズと青い鳥」についての対話の中で、
 逆の立場だったらどう思うって聞かれてふっと視線が変わるわけです。
 物語と現実の関係もずれていて、そのまま適用できるようなものではない。
 どちらもリズでも青い鳥でもなくて、ただ相手のことを見る余裕の違いがあると思うんです。
 リズはずっと自己完結ですよね。相手のことを見る余裕はない。
 相手のことを思ってはいるけど、でも自分で勝手に決めて勝手にさよならしちゃう。
 青い鳥にはすごく余裕があるんです。別れるのは嫌なのに、リズがそう決めたなら、って
 ちゃんと受け入れて飛び立って行くんですね。
 みぞれはリズの立場だったら絶対離さないぞってところで演奏に身を入れられなかったけれど、
 青い鳥の立場から、希美が言うんだったら別れだって肯定できるよ、っていうすごい大きな愛を羽ばたかせてあのオーボエの演奏を披露するわけです。
 それでも希美の立場からはいままでは手を抜いたんだ、っていうだけのことになる。
 それでガツンとやられてひとりはぐれてしまうわけです。もう希美とは無理だというような追い詰められかたをする。
 物語の構図を使うならば希美は別れを告げられたのに受け入れられなかった青い鳥なんですよ。
 みぞれは自分こそ青い鳥だという自覚で吹いていたけれど、
 希美の立場からみれば別れを突きつけられてしまったんです。
 そこで何も解けないまま理科室へはぐれてしまう。

 理科室で再会しても希美からしてみれば、みぞれから試練を突きつけられているだけなんですよ。
 わたしは本気を出せばこれだけ吹けるんだよ、と。そこでついて行けないことの罪悪感と恨みとが心の中を巡るわけです。
 それでもみぞれからしてみればあれは「愛の告白」なんですよね。そこが決定的にずれている。
 ずれているけれど、希美が自分で精一杯だってことを受け入れるだけの余裕がみぞれには生まれていたんです。
 大好きのハグ、なんて希美からすれば唐突で、すごくびっくりしていましたよね。
 あれはいままで受動的だったみぞれが希美に対して始めて能動的になるシーンであるとも言えます。
 希美はみぞれが積極的になったことの中にあのオーボエソロの凄まじさも含めて考えることができて、少しみぞれのことが分かったはずだと思うんです。
 それでも根本的には愛の告白は唐突に感じられたでしょうね。
 今まで自分をどう思っているのか分からなかったみぞれから、感情を明らかにしてもらって、それは紛れもなく嬉しかったと思います。
 それでも希美の頭の中にはやっぱり「みぞれのオーボエ」が残り続けていた。
 「みぞれのオーボエが好き」って漏らしたのは、作中では「希美のフルートが好き」って言ってもらうための呼び水として漏らしたわけですが、
 どちらにしろあのシーンでの希美の返答はそれしか考えられない。みぞれのオーボエの演奏が凄いという事実を受け入れることだけが、希美にとっては愛の告白でありえたんですから。
 その意味でみぞれは希美の愛の告白に応えなかったわけですよね。そこで散々ずれていたお互いの関係が一致したところで決まった、つまり両方があのシーンで「失恋した」ってことだと思うんです。

 ラストシーンではみぞれが「ハッピーアイスクリーム」なんて言って、今まででは考えられなかった積極性を見せるわけですよね。
 それでも希美は「アイスクリーム食べたいの?」なんて誤解をしている。
 普通「ハッピーアイスクリーム」なんて言われたら「え?なにそれ?」ってなりますよね。
 まだ理科室での唐突な告白も希美にとって謎の中にあるし、希美にとってみぞれは未だ「不思議」な存在のままなんです。
 それでもみぞれは笑ってみせる。はじめて観たときは、その笑いが二人の誤解を象徴しているものだとおもって残酷だとおもったんですが、
 それはみぞれが希美の誤解を受け入れている、分かっていることの笑いだと思うようになりました。
 それならやっぱり二人はこれから仲良くなれるんじゃないかという希望の描写だと思うんですよね。
 というのが大まかなこのストーリーの自分の解釈で、大まかには捉えられてるつもりです。
 それでもインタビューで述べられているような「互いに素」であるような決定的なずれというよりも、
 自分に必死であることが生んだずれで、もしそういう必死さがなくなったところであれば、
 ふたりはもう少し一致できるような気がします。
 
 リズと青い鳥のことを希美は結末はハッピーエンドだと思うと言って、
 そのことをみぞれはすごく気にするんですが、
 希美は子供の頃読んだ童話のひとつとして、そこまで切実に考えていないんですよね。
 他にもたとえば希美は「一緒に音大行こう」なんて言ってないのに、
 優子に「音大行こうって言っといて辞めるって何!?」と責められる。
 そして希美もそれを否定しない、そういう過去が曖昧なものになっていく感じとか、
 そういうずれの描き方が、格段にすごいと思いました。
 上にも書きましたが、自分で相手を避けておいて、
 相手が自分を避けてるんじゃないかって思う感覚とか、
 人のせいにするってわけじゃないけど、自分の感情も曖昧になってくるんですよね。
 そういうことの描き方の濃度が異常なほど高いと思いました。

 さりげない描写でかつ印象深いシーンが多いのがアニメシリーズもそうでしたが、特徴だと思います。
 フルートが照り返す光に気がついて笑ったりするシーン、
 ああいうシーン描かれるとそれがあまりにさりげなすぎて泣けますよ。
 あのシーンだけでももう大傑作ですよ。
 あらすじじゃもはや語れないんですよね。細部が充ちているという感じがすごいです。

 もうひとつだけ、黄前久美子ちゃんと高坂麗奈ちゃん、ほとんど出てこなかったですが、
 二人でセッションしているあのシーンはほんとやばかったですね。最高だったです。
 ほんとうにあの二人はかわいい。自分たちの世界を作り上げている。
 普通に考えて先輩がうまくいかないパートを堂々と部室の裏で吹くなんてあてつけ、
 あまりに性格悪いですよ。
 みぞれと希美もやっぱりちょっとむっとしてますし。
 でも許されるようなところがある。
 あの二人はつんけんしているところもあるけど、基本的に人間が好きなんですよ。
 その愛情が感じられるからこそ、多少きついことを言っても受け入れられる、
 つまり周囲から信頼されている、その感じがたまらなく可愛いし、羨ましいですよ。
 キャラクターとして最高です。ほんと。

 終わります。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

78.4 6 コミュ障で友情なアニメランキング6位
心が叫びたがってるんだ。(アニメ映画)

2015年9月19日
★★★★☆ 4.0 (1202)
6293人が棚に入れました
監督 長井龍雪
脚本 岡田麿里
キャラクターデザイン 田中将賀
制作 A-1 Pictures
青春群像劇 第2弾 劇場版完全新作オリジナルアニメーション 

幼い頃、何気なく発した言葉によって、家族がバラバラになってしまった少女・成瀬順。
そして突然現れた“玉子の妖精”に、二度と人を傷つけないようお喋りを封印され、言葉を発するとお腹が痛くなるという呪いをかけられる。それ以来トラウマを抱え、心も閉ざし、唯一のコミュニケーション手段は、携帯メールのみとなってしまった。高校2年生になった順はある日、担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。一緒に任命されたのは、全く接点のない3人のクラスメイト。本音を言わない、やる気のない少年・坂上拓実、甲子園を期待されながらヒジの故障で挫折した元エース・田崎大樹、恋に悩むチアリーダー部の優等生・仁藤菜月。彼らもそれぞれ心に傷を持っていた。

声優・キャラクター
水瀬いのり、内山昂輝、雨宮天、細谷佳正、藤原啓治、吉田羊
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

始まりの言葉

言葉は誰かを傷つける。

このフレーズによって
すでに私たちは作品の世界に引き込まれている。

純粋で、ストレートであるがゆえに
傷つきやすい思春期の心の
その傷や痛みさえも美しく見せるものが青春だとすれば
青春という特権的な時間の中にのみ現れる
尖鋭化された、純粋な言葉へと
すでに定位はなされている。
言語一般に解消するのは誤りであると思う。

この作品で言葉は、テーマというよりはむしろ
もっと具体的な、マクロ的な機能を担って現れているようだ。
特に注目したいのは、ストーリーの展開の軸となる次の二つ、
「傷つける言葉」と「本当の言葉」。
これらを物語の展開に即して辿っていきたい。
そこには当然、この作品の主題も絡んでくるはずである。



{netabare}
「傷つける言葉」が現れるのは、物語の発端。
それが、ヒロインの成瀬順と田崎大樹とを結ぶ接点となる。

この二人は、反転させた相似図形のように
順は、メンタルな傷によるフィジカルな痛みを
田崎は、フィジカルな傷によるメンタルな痛みを抱えて
自分の殻に閉じこもって周囲から孤立している。

田崎は無神経かつ暴力的な言葉で順を傷つける。
その彼が、後輩の言葉で逆に傷つけられた時
「言葉は人を傷つける」ことを順が言語化する。
田崎にとってそれは、世界が一変するほどの衝撃だった。

田崎の「謝罪」から物語は動き出す。
彼の変化は、「傷つける言葉」を経験して
他者というものの存在を初めて意識したことによる。
はじめは拓実の苗字さえ知らなかった彼が
クラスの一人一人の個性に共感を示せるほど
今では周囲との関係の中に融和しているのである。

言葉を前景として展開されていく
この作品の中心主題とは、「関係の危機と回復」
そう捉えてよいのではないだろうか。
関係の危機に際して二人がとった対照的な態度が
このあとの展開の鍵となっているように思う。

順の場合、原因となった言葉を封印することで
不幸を回避しようとして、結果的に関係を遠ざける。
このネガティブな論法を、田崎はポジティブな行動で打ち破る。
彼は、言葉による関係の回復を証明してみせた。
それが彼の「謝罪」の意味である。

最初に田崎が殻を破り、関係の世界に踏み出した。
だから、本番直前に失踪という形でクラスの仲間を裏切り
順がふたたび関係の危機に陥った時、彼女のために
再起へのチャンスを懇願し、的確に方向性を示して
クラスの空気を一瞬で変えることができた。
田崎は先に進み、順が自分に追いつくのを待っている。



「本当の言葉」が現れるのは、物語の最終盤
順と坂上拓実との間に交わされる対話の中である。

拓実が失踪した順を探し当てた場所は
「すべての事のはじまり」の場所である
今は廃墟となった、山の上のお城(ラブホテル)だった。
不幸が繰り返された結果、原点に回帰して
すべての根源を断ち切りたいという無意識の願望が
おそらく順をここに誘ったのだろう。

二人の間に交わされる対話は、物語の最重要場面だが
短い時間の中に内面の動きが極度に凝縮されているため
観る側の解釈による補足がどうしても必要になる。
例えば、関係という補助線を引きつつ
二人の言葉を糸口に、経過を注視していくと
順と拓実との間で「本当の言葉」が交わされ、連鎖的に
二人の心に劇的な変化が生じてゆく過程が見えてくる。


まず、順から拓実へ。

無残な廃墟と化したホテルの部屋は
順の心の内部を象徴するものだろう。
童話風なステンドグラスの窓は、はじめは薄暗く
対話が進行するにつれて、徐々に明るい光が差し込んでくる。
宗教的な空間を想起させるこの場所で
彼女の魂の再生が行われることを暗示している。

絶望に駆られ、すべてを呪詛する順に
拓実は、「本当の言葉」を聞かせてくれ、とせまる。
順が怒りに任せて叩きつけた罵倒の言葉は
確かに「本当の言葉」だったかも知れないが
あっという間に種切れになった。
物語の少女とは違い、現実の彼女は
言葉で誰かを傷つけたことは一度もなかったからだ。

自分のおしゃべりが原因で家族が崩壊したという
あまりにも不幸な体験が再現しないよう
痛みを伴う強烈な自己暗示をかけて言葉を封印した。
その際、誰かを傷つけてしまうから、という
単純化した論理を用いて自分を戒めてきたのだろう。

その順を「傷つける言葉」へ誘導することで
意図せずして拓実が行ったことは
対話によって患者をトラウマの根源に導いていく
精神分析の治療法を想起させるものだ。
ただし、治癒は一方的なものではなく、相互的に進行する。
先に変化が生じたのは、拓実の方だった。


拓実から順へ。

順は、拓実の名前を繰り返して三度、呼んだ。
その時、思いがけず拓実の目から涙がこぼれ落ちた。
この呼びかけが、彼の心の一番奥深くにまで届いたのは
それが順の「本当の言葉」だったからだろう。

彼が順に打ち明けたのは、心に澱んだ虚しさだった。
自分には誰かに伝えたいことが失われてしまっている。
伝えたいことがない、という空虚感は
裏返せば、他者との関係の希薄さを意味している。
つまり、彼もまた順と同じように
心の殻に閉じこもってしまっていた。

伝えたいことで満ちあふれる順の心の躍動に触れ
何より、関係を諦めない順を通して
自分が渇望していたものを知ることができた。
本当の言葉を伝えることとは、言葉を介して相手を受け入れ
自らも相手に受け入れられようとする、関係への願いである。

いま、それが実現していた。
猛烈な勢いで罵倒されてもうれしかった。
名前を呼ばれた時には
空虚だった自分の存在が満たされる気がした。
そして彼の中に、伝えるべき本当の言葉が生まれた。
お前に会えてよかった、という感謝。
これが、ようやく拓実が伝えられた「本当の言葉」だった。


ふたたび、順から拓実へ。

拓実のストレートな心情の吐露が
すべての原点にまで遡って、順の中の固定観念を
転倒させることに成功する。

私のおかげ? 私のせいじゃなくて?

この時、順のトラウマの原因が、父親の言い放った
「お前のせいだ」という言葉だったことが明らかになり
自らにかけてきた、卵の呪縛から解き放たれる。
殻が破れた瞬間に見えてきたものはやはり
これまで育んできた仲間たちとの関係だった。
だから、彼女の中に感謝と後悔が自然に湧いてくる。
「みんな」が待っている場所へ行く。その決意とともに
物語は一気にフィナーレへと加速する。

その前にあと一つ、伝えなければならない
「本当の言葉」が順には残されていた。
それを伝え終えたあとの表情には、傷心よりもむしろ
自分に対して一つの決着をつけられた清々しさが勝っていて
順が生まれ変わったことを強く印象づける。
失恋は終わりではなく始まりとなった。
彼女は新しい世界へ踏み出していく。



フィナーレでは「言葉」は前景から退き
代わって「歌」が、順が踏み出した新しい「世界」の
メッセージを高らかに歌い上げる。

ここに、雀犬氏のレビューから一文を引用させて頂こう。

「この映画で最後に見せたかったものは
 自分の殻を破り外の世界に飛び出した成瀬順に対する
「新しい世界からの祝福」だと思われる。」

これは、ラストの田崎の告白に関してのご指摘だが
この卓見はフィナーレの全体にまで敷衍することができる。


思い返せば、ミュージカルの発端にあったものは
順がケータイで紡いだ物語と、拓実のピアノとの二つ。
そのいずれもが、閉ざされた内部に封印されてきた想いを
外の世界へ向けて解き放とうとするものだった。
それが周囲の多種多様な心を取り込んで、膨れ上がり
一つの作品にまで結晶する。

ラストの全員合唱のシーンにオーバーラップする
日常の片隅の、さりげない情景の数々。
日々繰り返される、何気ない
そしてかけがえのない「日常」の愛おしさ。
彼らの過ごしてきた日々が集約されている
誰もいない教室を写した一カットにはいつも胸を打たれる。

明らかにここには、「世界」の意味するものが
具体的なイメージとして重ねられている。それは
一人一人の内面の「小さな世界」を包みながら
同心円状に、クラス、学園、地域へと広がっていく
コミュニティと呼ばれる、古くて新しい私たちの「世界」だ。

集団のエネルギーの総和である、ミュージカル。
無数の関係の集積として成立する、コミュニティ。
アナロジーで結ばれたその二つの場が向かい合い
同一の空間を形成するのが、この作品のクライマックスである。
そして、物語の最大の焦点であった順と母の和解は
二人がそれぞれ、一方の場所からお互いを見出し
言葉を介さずに理解しあうという、象徴的な描き方がなされている。

個々人の葛藤が、共同性の中に止揚されるこの図式は
祝祭というものの本質的な機能に即している。したがってそれは
個と集団との対立のない、調和的な世界であって
甘さとして指摘できる部分だが、こうした批評的な掘り下げは
本作にはあまり似つかわしくないようにも思う。
「あの花」とは異なる、これがこの作品の独自性なのである。

青春のリアルな感触を伴った本作の魅力は
逆説的だが、一種のユートピア性にあるのではないだろうか。
同じ印象をかつて自分は、「耳をすませば」から受けた。
私たちの日常と隣り合った、いわば親密なユートピア。
アニメーションはこれを志向し、私たちもそれを憧憬する。
アニメがもたらす幸福感の源の一つが、確かにここにはある。
{/netabare}



言葉は誰かを傷つける。

そのことにまた傷つき、立ち止まり、それでもなお
「本当の言葉」を交わしあいながら、彼らは前へ進んでいく。

危機に瀕した関係を回復する「謝罪」も
相手を肯定し、関係を深化させる「感謝」も
新たな関係への願いである「告白」も
彼らの言葉は、ありったけの真情をこめた叫びのように
未知の可能性に向かって発せられる。

だから、青春の言葉はいつでも
「始まりの言葉」なのだ。


(初投稿 : 2020/08/02)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

音楽を題材にしたアニメにはずれ無し!

初日舞台挨拶付上映を観てきました
それほど期待していなかったのですが
素晴らしい映画でした!

あの花スタッフが贈るなんたらかんたら~
みたいな宣伝をひたすら続けていたので
あの花がそこまで好きになれなかった身としては
「あの花スタッフが贈る」はキャッチコピーとしてむしろマイナス

『あの花』は後頭部を鈍器で殴って「ほら、目から涙が出ただろう?」みたいなやり方をしていた
というのはつい先日のインタビューで長井監督自身の発言ですが
まさに言い得て妙だと思いました

あの花は{netabare}1話がピークだったというか
女装のあたりで物語から振り落とされて
それ以降登場人物にほとんど感情移入できずに
テンションはどんどん下がっていって
最後は醒めきったまま作業的に消化
そして興奮して盛り上がっている方々に
「これで泣けない奴は人間として終わってる」とまで言われ
疎外感をたっぷり感じながら
遠巻きに眺めている感じでした{/netabare}

しかしこの映画は自ら鈍器で殴られに劇場に来ていた人たちには
若干火力が足りなかったかもしれません
4人の主人公たちがそれぞれに抱える悩みを
じっくり掘り下げて書いているので
青春映画特有の古傷をチクチクと針でつつかれるような痛みなら
ぎっしりと詰まっているのですが
こういう青春映画の良さって
現役バリバリで青春真っただ中の人には
あんまりピンとこないかもしれません

そもそも4人の抱えている問題は
{netabare}過去に起こしてしまった取り返しがつかない過ちに起因します
田崎の問題だけは他の部員との軋轢という意味では現在進行形ですが
怪我で大会を棒に振るという変えられない過去に端を発している点では彼も同じようなもの
年月がたっていなかった分最も早くそれと向き合うことができたともいえましょう
他の3人は古傷が心の中にしこりになって残っていたものを
すこしずつ吐き出して前に進んでいく物語なわけです
そうなるとどうしても古傷をたくさん抱えている大人の方が
こういった作品と向き合った時に
心の奥底まで物語が浸透しやすいんじゃないでしょうか{/netabare}

私が作中で一番印象に残ったシーンは
{netabare}廃墟で二人が対峙するシーン
あのシーンの拓実は本当に格好良かったですね
ミュージカルと平行して進む会話の中で
順の告白はきっぱり断りつつ絶望の淵から救い出す
その二つはなかなか両立できたもんじゃないですよ

それまでの拓実がしていたように
相手を傷つけない言葉だけを選んで会話するのは
一切の会話ができない順に比べて生活に支障が少ないだけで
本質的なところはたいして変わりません
たしかに言葉は人を傷つける
でも言葉は人を傷つけるだけではない
逆に言葉にしないことが人を傷つけることもある
たとえ相手を傷つけることになったとしても
自分の本当の気持ちを相手にぶつける勇気
その覚悟と誠意のこもった言葉が
順の殻を破り刺さったのでしょうね

そこからラストまでのヒロインダブルキャストのミュージカルがはじまり
悲愴のメロディにのった「心が叫びだす」と
OverTheRainbowを基調とした「あなたの名前叫ぶよ」のクロス・メロディまで
本当に完璧な仕上がりでした{/netabare}

物語を満点からわずかに減点したのは
最後のシーンがあまりに唐突過ぎたからです
あの締め方自体は決して嫌いじゃないというか
すごく良い終り方だと思いますが
ちょっとそこまでの描写が足りていませんでした

{netabare}思い返してみれば
最初は順のことを小馬鹿にしていた田崎が
徐々に順のことをリスペクトしていく描写は
ところどころに有ったのは分かります
たしかにそういう伏線めいたものは感じられましたが
それ以上に初期に仁藤に言い寄る田崎の印象が強くて
それが消えていくような描写が見当たらなかったのが問題かな
穿った見方をすれば、坂上たちが付き合い始めて脈なしになったから
代用品として順を選んだようにも見えてしまいます
そしてその節操の無さが妻子持ちながらお城に通う順の父とかぶるというか・・・

ここからは憶測ですが
たぶんこれは演出家の考えが足りないわけではありません
むしろそこでサプライズを起こしたいから
敢えてミスリードを残し、そこに繋がる描写を最小限にしてあるのです
どうしてそう思うのか?簡単なことです

それがマリーの常套手段だから

全体のバランスとか細かい整合性よりも
唐突に吹き出す感情のインパクトを重視するのが彼女の流儀
それがぴたりと噛み合うと傑作が生まれるわけですが
空回りしていることのほうがずっと多い印象
だから私は彼女の実力はある程度評価していますけど
はっきり言ってあんまり好きな脚本家じゃないですね
今回みたいな完全オリジナルならまだ許せるけど
続編ものとか原作付とか他の人が積み上げてきた土俵で
何もかもぶち壊すのは本当にヤメテ!{/netabare}

音楽に関してはミュージカルが題材なだけに
当然かなり力が入っています

ミュージカル部分の担当はクラムボンのミト
ショウバイロッカーにとってはラボムンクのミトミトンですねw
日本人になじみの深いミュージカル曲を選出し
それを劇中劇としてまとめ上げました

もう一人の劇伴作家は横山克
最近だと君嘘の音楽を担当されていた方で
私はあれでファンになったのですが
今回の作品でも物語をカラフルに彩る
心地よい音楽に仕上がっています

この二人の仕事は非の打ち所がありません
それでも音楽に満点をつけられなかったのは
エンディングの存在が原因

のぎさかなんとかはあんまりよく知らないので何とも言えませんが
秋元康って日本を代表するヒットメーカーなんですよね?
詩の内容は多少映画の内容を意識してはいるんですが
むしろそれが却ってマイナスです
それまでスクリーンに映し出されていた濃厚な人間ドラマと
そこに内容をがっちりリンクさせたミュージカル
それらすべてを引き継いで締めるにはあまりにも薄っぺらく
取ってつけたような物語とのリンクは蛇足の一言に尽きます
これならばまだ方向性を変えて
真っ向勝負を避けたほうまだマシだったでしょう

例えるならリレー競技で
全員一丸となって必死に走ってきたのに
トップでバトンを受けたアンカーが
余裕こいて軽く流してたら
なんか最後抜かちゃいれました
みたいなものすごい興醒め感です

声優に関しては全く文句ありませんでした
特に水瀬さんの声にならないうめき声と
はまり役すぎるほどの内山君が素晴らしかった
それから順の母親役の吉田羊さん
話題作りのためにTVや映画で活躍する有名人をキャスティングして
散々な出来だった作品をいくつも観てきました
乃木坂同様不協和音にならなければいいと心配していましたが
こちらは全くの杞憂に終わりました
やはり一流の女優さんは声だけの演技であっても
その実力がはっきり見て取れるものなんですね

作画も全体的にすごく良かったと思います
特に言葉を発することができない順の心情を
水瀬さんのうめき声とともに見事に表現していた表情芸は素晴らしかったし
途中の携帯を使ったLineっぽい演出も面白かったです

ついでに言っておくとこのアニメも西武線アニメなので
西武線の電車がちょいちょい出てくるのは想定内だったのですが
なんと今回は西武バスも出てきます!
地元民以外からすればなんのこっちゃ?って話なんですが
毎日家のすぐ前を通ってるのと同系のバスが出てくると
なんか無意味にテンションあがりますねw

音楽を題材にしたアニメ作品で
過去のトラウマを乗り越えて成長していく青春群像劇
A-1Pictuers制作でプロデューサーはアニプレ斉藤P
劇伴には横山克、要所で流れるベートーベン
そしてやけに主張の激しい小道具として使われる西武線(笑)
水瀬いのりも瀬戸小春役ででてましたし
このアニメ実はかなり君嘘と共通項が多いです
ひょっとするとあの花ファンだけじゃなくて
君嘘ファンにもおすすめしていい作品かもしれません

全体としてはかなりレベルの高いところでまとまっていたと思います
時間を見つけてもう一回見に行きたいですね

おまけ

舞台挨拶でキャストの方々が
是非サントラを買って帰ってください!
何て言うもんだから買って帰ろうとしたら売り切れ・・・
まぁそりゃあんな風に言われりゃみんな買おうとするし
私らの回は挨拶付上映2回目だから1回目の客が買って帰って終わりだわな

仕方なく家に帰ってから通販で購入したのですが
アニプレの通販特典でセルフライナーノーツがついてきました
映画パンフにあったミトさんの話をさらに膨らませた感じの内容で
版権の問題で没になった曲なども含む
ミュージカル選曲案(第一稿)もついてました
これは、会場で買わないで通販にして良かったかもしれないw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 37
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

Shout at the Devil

あれは確か私が中学2年の時、
放課後にクラス全員で校内行事の合唱コンクールの練習をしていた時の話だ。
やる気もあまり感じられず、どことなく気怠い空気が蔓延していた。
そんな中、ある女子生徒の一声が教室中に響き渡った。
「みんな、もっとちゃんとやろうよ!! コンクールまでもう時間ないんだよ!!
私はこのクラスのみんなと一緒に精一杯やりたいよ!!」
女子生徒はその場で泣き崩れてしまう。
それを目の当たりにした野球部の男子生徒が
「そうだよ!みんなもっと声出るだろ!!本気でやろうぜ!!」と
女子生徒の訴えに呼応するように叫びだした。
その後クラス中で嗚咽をもらすという空気になっていったわけだが、
そんな中、私は
「おいおい、こいつら青春ドラマの見過ぎだろ・・何の茶番劇だよ・・」と
一人その場を冷静に観察していたというまさに外道!!w(リアル中二病とも言う)
そんな私が「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(あの花)
を観て感動などできるはずもなく、
クライマックスシーンは、はっきり言ってドン引きしていました。
ええ、そうです。私はそういう人なんです!!

本作は「あの花」のメインスタッフが再び集結して作られた作品です。
そうと分かっていながら何故視聴した?という話なんですけど、
評判も上々でしたし、
制作側も「あの花はちょっと露骨過ぎた」的なことを発信していたようなので、
それならばと思って視聴してみました。

では、ここからはネタバレありで本作を語っていきます。


{netabare}まず、結論から言うと、
王道の学園青春アニメ(映画)としての出来はかなりよかったと思います。
「あの花」よりもこちらの方が断然好みでしたし、
感動して泣いてしまったというのもよく分かります。
私もぐっときたシーンはいくつもありました。

けど・・・けれどもなんですよ!
まぁそれは一先ず置いておきましょう。

幼年期あれだけおしゃべりだった主人公成瀬順が、
高校生になるとろくに声も発しず、携帯等の文字のやり取りしかできないような状態に・・
そこまで変わるものなのかとも一瞬思いましたが、
そうなるには充分な説得力(トラウマ)があったと思います。

成瀬順から言葉を奪ったのが「玉子(の妖精)」なら、
再び声を取り戻すきっかけとなるのが「王子」。
「玉子」と「王子」・・・似て非なるもの、表裏一体、アンビバレントな、
というのは意識して作られていたのかもしれませんね。
言葉というのは毒にも薬にもなり得るものですし、
「せい」でなく「おかげ」なんてことも本作中で語られていましたしね。
本作のミュージカル中には、
マッシュアップ(2つ以上の曲から片方はボーカルトラック、もう片方は伴奏トラックを取り出して
それらをもともとあった曲のようにミックスし重ねて一つにした音楽の手法)
が取り上げられていましたけど、これもそこら辺に掛かっているのかな?
まぁ小難しい考察は他の方に任せますw
あとは、ベタだけど玉子の殻を破ってとか、玉子を様々なメタファーとして用いていましたね。

まぁ、とどのつまり本作は、主人公成瀬順が再び声を取り戻す再生の物語なんですけど、
普段接点のない者達が集まって、一つの目標に向かっていくというのは、
やっぱりキュンキュンときめいてしまいますねw
その距離感と緊張感の演出は本当に素晴らしかったと思います。

はい、ではここからは、けど・・・けれどもの部分の話をしますよ。

声を失った少女、そしてミュージカルと
私は本作の中盤くらいからクライマックスシーンをある程度もう想定していました。
それはどんなものかというと、ミュージカルの劇中、
成瀬順の母親も見ている中で成瀬順が唐突に叫び出すんです。
そう、それこそ私の中二時代の合唱コンクールの練習時のあの女子生徒のように。
舞台裏のクラスメイトが「ねぇ、こんな台詞あったっけ?」なんて狼狽する中で、
少女はこれまで溜めに溜めてきた鬱屈した心情を魂の咆哮によって吐き出すのです。
「私が言葉を発してしまったせいで多くの人を不幸にしてしまったから・・・
だから・・・私は自分なんて存在しない方がいいって思っていたけど・・・
けれども私は、私はここにいる!ここにいるよ!!」
そして、拓実を一瞥した後に、
「あなたが、あなたが教えてくれた!想いは声にしないと伝わらないって!
あなたは私の王子様じゃないかもしれないけど・・・
けど・・それでも私はあなたが好き!!」
こんな展開なら私はおそらく号泣してましたw

ベタだけど、こっちは泣く準備ができていたからそういうのを期待していたのに、
それなのに・・・なんだあれ?
すべての始まりである今は潰れたお城(ラブホ)という舞台にあまり文句はないですけど、
(まったくないわけではない)
脇が臭いだの、ピアノが弾けるからってモテると思うなよとか、
それとあの女も同罪だ!ああいうのが一番たちが悪い!とかさぁ・・
マリーさん脚本得意の女子特有のドロドロの本音ってやつなのでしょうか?
その後の拓実への告白シーンはよかったですけど、
その告白の前の生々しい心の叫びというのは絶対必要なんですよ。
自分のおしゃべりによって家庭を壊してしまった後悔、これまで抑圧してきた感情、辛い想い、
成瀬順にはもっともっと叫ぶことがあるだろ。
それなのに、成瀬順の心の叫びを、
恋の嫉妬からくる罵詈雑言に矮小化してしまっているような・・
あれがしゃべれなくなってしまう程のトラウマを抱えた成瀬順の本当の魂の咆哮なのか?
とかなりの物足りなさを感じました。
それに、拓実のリアクション。「うん、、うん、、、」
とひたすら頷いている(成瀬順を肯定している)のにも「なんだかなー」という気持ちに。
これまでは成瀬順が言葉を発することによって不幸が訪れる、
つまり、人間関係が壊れてしまい、成瀬順は否定されてしまっていた訳ですけど、
拓実はひたすら肯定してくれます。そういう対比の場面だと思いますが、
でも、拓実もかなり複雑な家庭環境でしたよね?
だったら、「自分ばかりが特別だと思い込んでるんじゃねーよ!」くらい言って欲しかった。
お互いが本音を言い合い、それでもその関係は壊れない(肯定される)。
それが成瀬順の救いとなり、過去のトラウマからの解放、本当に声を取り戻す。
その流れで告白っていうのを期待していたんですけどね。
これは本作を視聴中に常に頭の中によぎっていたことなんですけど、
皆が皆、成瀬順を甘やかせ過ぎのように思えました。
劇中のキャラってことだけじゃなく、そもそもシナリオレベルでね。
最後の田崎が成瀬順に告白って場面でもそれは思いましたよ。
これは救済的な措置かな?なんてね。
ご都合主義とかじゃなく、やっぱり甘やかせ過ぎっていうのがしっくりくるかな。

私としては、ミュージカルの本番前にトラウマの発端となった舞台(ラブホ)で
拓実とのやり取りがあり、
ここでのやり取りは劇中のような罵詈雑言をぶつける、いや、ぶつけ合ってほしかったですけど、
とにかく、そこで成瀬順は声を取り戻す。
そして、ミュージカル本番に見に来ている母親の前で、拓実の前で、
成瀬順が本当に叫びたがってることを、熱い魂の咆哮をって展開の方がよかったかなと。
ミュージカルの劇と成瀬順と拓実のやり取りをリンクさせる見せ方は上手いとは思いますけど、
流れとしてね。

若かりし頃というのは、満たされないことが多いでしょう。
私も年中欲求不満で、エネルギーを持て余していましたw
私の場合、カラオケで発散していたんですけど、
2~3人で行って、ほぼ毎日6時間超えは当たり前、パンツ一丁で浴びるように酒を飲み、
ひたすら叫びまくるという、まさにクレイジーそのものw
でもそうでもしなきゃさ、
自分だけが不幸なんじゃないかって、他人が羨ましくてしょうがないって、
いろいろやってらんねーぜ!って心境だったんですw
今思えば己の卑屈さや器の小ささに忸怩たる思いを禁じ得ないのですが、
でも、成瀬順よ、お前は違うんだろ? 
あの程度の心の叫びなら、それこそカラオケでも行って発散すればいい。
ただ、そんなものは俺の心には響かない。
心が叫びたがってるんだったら、もっと本気でかかってこいやぁぁぁ!!!{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 54

75.5 7 コミュ障で友情なアニメランキング7位
スーパーカブ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (484)
1385人が棚に入れました
山梨の高校に通う女の子、小熊。両親も友達も趣味もない、何もない日々を送る彼女は、ある日中古のスーパーカブを手に入れる。初めてのバイク通学。ガス欠。寄り道。それだけのことが新鮮で、ちょっと冒険した気分。仄かな変化に満足する小熊に、バイクは人とのつながりも生み出していく。小熊と同じ、バイク乗りの少女・礼子や、バイクに乗って変わっていく小熊に憧れる少女・椎。小熊の世界は少しずつ、広がっていく。友達と一緒の昼ご飯。当てもなく寄り道する放課後。バイクでしかできないアルバイト。そして、これからもバイクと生きていくために少女が選ぶ進路。

声優・キャラクター
夜道雪、七瀬彩夏、日岡なつみ
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

滑走路の彼方

【極微修正】


スーパーカブ、という実在の車名に囚われ過ぎない方がいいだろう。
これは、「何もない」少女が「バイク」という「力」を得る物語だ。
力点は、おそらく「力」の方にある。
スーパーカブは「力」を象徴し、表象する特権的な「記号」であって、実在物としての「スーパーカブ」のディテールにこだわりすぎると、物語を見誤るかもしれない。

確かにカブにかかわるディテール描写は緻密で、スーパーカブという、ある種シーラカンス的な車種をフィーチャーすることで、「スーパーカブ」という固有の車種だけでなく、古い時代のオートバイの記憶を呼び覚ます。

チョークレバー、キックスターター、スライド式ウインカースイッチ、収納ではなくフック式のヘルメットホルダー、通気システムもシールドも無いジェットヘルメット、などなどなど。
昔のオートバイを知る視聴者には、どれも懐かしく胸に迫ることだろう。

だが、こうした細部に淫してノスタルジーを消費することを、本作が目指しているようには思えない。

では実在のバイクを登場させることは無意味なのだろうか。
そんなことは無い。

「現実」に生きる人間であれば、「どこにもない」バイクに乗っているはずがない。
アニメの少女が実在のバイクに乗ることは、少女が視聴者と同じ地平に立っていることを意味する。



{netabare}もう、とっくの昔に時効なので告白するが、初めてバイクに乗ったのは、中学二年の夏に叔父に借りたスーパーカブで、畑の中の農道を走り回った時だ。

いくつかのクルマやオートバイのアニメの感想に書き込んだように、クルマやオートバイに「自由」=「力」を否応なく感じるのは、この時の「どこにでも行け」る「力」と一体化したという圧倒的な拡張感に根源があるのだろう。

もちろん無免許運転であることは自覚していたから、現実的に「どこにでも行ける」わけではないと承知してはいたが、それは「法律が許可していない」という事に過ぎない。
その気に=法律を破る気になれば実行できるという、「実行力」を得た感激は鮮烈だ。

そうして16歳になって免許を取り250ccのオートバイを手に入れ、「いつでも、どこでも」移動できる真の意味での「力」に気付いた気がする。

クルマやオートバイを語るとき、「どこにでも行ける」側面が強調されがちだが、「いつでも」=他人の決めた時刻表や、ドライバーの都合で巡回する空車タクシーに依存することなく、真夜中だろうが夜明けであろうが自分の意志だけで移動を実行できる時間的な「力」こそが、「自由」を支える両輪の重要な一つなのだ。

本作の冒頭で、カブを手に入れた主人公が思いつくままに真夜中のコンビニへ出かけていくことは、ささやかな冒険にみえて、この「冒険」を可能にする「力」=時間的な「自由」を獲得したことを現している。

非常に緻密に構成され、描写される作画からは、主人公の生活が「つましい」というよりも「貧しい」ものであることが読み取れる。あるいは「貧困」に近いのかもしれない。
(これ程あからさまな貧困がもしも「貧しい」と見えないとしたら、日本全体が貧困化しつつあるために、日常感覚が歪んでいるという事を示しているかもしれない)
そうした「貧し」く「何もない」主人公にとって、「ささやかな」冒険で見出した「自由」は、決してささやかなものではない。

こうした「力」を身に着ける感覚は、別にバイクやオートバイの経験がなくとも、たとえば高校を卒業して四輪の免許を取り、父母や兄姉のおさがりのクルマを乗り回すようになった大学生でも感じることだろう。
が、やはり16歳の高校生でこの感覚に触れることは、決定的だと思える。

ミシェル・フーコーによれば、監獄と学校は同型的な支配装置だが、この場合の「学校」は、学生が自己判断で「自主休校」する大学ではなく、高校以下の義務教育の「学校」だろう。

教室の窓から校外を眺める高校生は、言ってみれば鉄格子の向こうに手の届かない「娑婆」を眺める囚人と等しいのだと、フーコーなら主張するに違いない。
だが高校生ライダーは、「校外」の(象徴的に)無限に続く「道」に繋がるものでもある。
この身は「教室」という「監獄」の「囚人」でありながら、「外」を通りかかる「自由」なライダーの一員でもあるという二重性。

第二話の教室のシーンで、主人公の背後に田舎道を走行する原付バイクが遠景で描写されていたのは、そうした高校生ライダーの二重性と、主人公がその一員として加わった事とを表現している。

続く数話で装備品を充実させてゆくのは、アニメ視聴者好みの「成長」というよりも、手に入れた「力」を拡充させてゆく意思、「何もない」少女に芽生えた「力への意志」を示しているように思える。

中盤のクライマックスともいえる、学校の作成した「時刻表」通りに運行されるバスに詰め込まれたクラスメートを追う修学旅行のエピソードは、まさしく上述したような高校生ライダーの二重性と、バイクを自らの「力」として自覚的に行使する「力への意志」とを統合して昇華した、見事な構成となっている。

終幕で、スーパーカブについて語る主人公の言葉は、一見すると「カブは道具に過ぎない」と語っているように見えながら、クルマやオートバイの本質が、「この私」に移動=行動=「自由」を拡大する「力」を与えるモノであり、「私の力」が拡大することに意味があるのだと述懐するものだ。

「何もない」少女が、この「力への意志」を身に着けることこそが「成長」なのだろう。

異世界で無双して称賛や承認をかき集めることで「力」を誇示する二束三文の薄っぺらい「成長」に比べ、貧困の中で身に着けた「力への意志」は、まさしく「成長」の名にふさわしいものだ。
「成長」とは、できなかった事が出来るようになることだとすれば、「力への意志」に導かれて「私自身」の「力」を深く内面化する主人公に比べ、「承認」を「与えてくれ」る他人という鏡がなければ成立しない「力」に貼り付けられる異世界ものの「成長」というタグは、いかにも浅薄にしか見えないだろう。


主人公が、無口で、あまり交友を広げることに積極的ではない印象があるのは、物語の主題が、他人による「承認」という「証明書」など必要としない、「私自身」の「力」という「私の」確信であるからだろう。
「力」を象徴する特権的な記号が、クラスメートから「なんだ、カブかよ」と言われてしまう実用車であることは、バイクの本質が、他人の羨望を集めることではなく、「この私」を自由に移動させる「力」であることを明瞭化する。
いかにもオートバイ好きやクルマ好きが好みそうな、スポーツタイプの車種ではないことが、主題性を際立たせて効果的だ。

訳あって、今ではオートバイに乗れなくなり軽自動車を運転するオッサンだが、若いころはいっぱしに車種やメカニズムへのこだわりを語っていたものだ。
だが、考えが変わったのは、だいぶ以前にアメリカ人と雑談しているとき、何気なく「モーターサイクルが好きだ」と云ったところ、「それは、モーターサイクル(というモノ)が好きなの? それともモーターサイクルに乗ることが好きなの?」と問い返された事がきっかけだった。

英語で話すときはそこら辺をはっきり区別しないといけないのだな、と知ると同時に、改めてオートバイの何が魅力であるのかを意識させられたのだが、どう考えても、乗ること=移動できることが優位であることは疑えない。
ギリギリまで突き詰めれば、どのような車種であろうが、それによって移動することそのものに価値がある。
クルマやオートバイについて、移動を可能にする「力」=「自由」の拡張という言葉で考え始めたのは、これが発端だった。

本作でも、主人公のバイク仲間の同級生が、「カブマニア」のような言動を取りながら、「動く」カブ=移動の「力」としてのスーパーカブを志向していることは明瞭であるように描写されている。
バイクに興味のない視聴者には、いかにもカブ「フェチ」のように見えがちな描写は、しかし彼女は動かないカブをピカピカに飾って「愛でる」ことにはまるで興味がないと、オートバイ乗りにはハッキリとわかるように描かれている。
物語の主題が、「私自身の力」に焦点化されていることが、ここでも読み取れるだろう。{/netabare}


全編を通じて、どこをとっても元高校生ライダーには身に覚えのあるエピソードの連続で、胸に迫るものがある。
同じような、元、あるいは現役の高校生ライダーは多いに違いない。

が、強く引き付けられるのは、元高校生ライダーや現役ライダーだけではないだろう。
実在車としての「スーパーカブ」に囚われることなく、力=自由を表象する特権的な「記号」であると捉える限り、他作品の感想にも記したように、クルマやオートバイに「自由」のアウラを見ていた無数のオジサンやオバサンもまた、本作に強く惹かれるだろうと信じる。



本作に一撃で引き付けられたのは、過去を追体験させるようなプロットだけではなく、舞台が甲府盆地であることも1つの要素だ。
いや、お金のない東京の高校生ライダーの手軽なツーリング先として、よく甲府盆地を目指していたからだから、これも追体験の一要素かもしれない。

だが、主人公が甲府盆地に住む少女であることは、オッサンのノスタルジーの対象であることを越え、もう少し現代的な意味も併せ持っている気もする。


{netabare}甲府盆地は、東京から向かうと、中央高速を【山に向かって行】った先にある。

【瞬きだす】【街の灯】の中を【まるで滑走路】のように【夜空に続く】【中央フリーウェイ】の「先」に立つ主人公の少女は、地理的な意味だけではなく、【片手ハンドル】で【肩を抱いて】くる「彼」に【愛してる】とささやかれながら【この頃は】【送りもせず】に【ちょっと冷たい】と助手席で膨れる「女の子」の「先」に立つものでもある。

ユーミン歌謡的な世界では、「女の子」の指定席は、ほとんど常に「彼」の運転するクルマの助手席だ。
「彼」の隣のナビシートこそが特権的な「特等席」として歌われる。

【忘れた景色を探】そうと【埠頭を渡る風】を見るために【凍える夜】にクルマを走らせる「彼」の隣のナビシートで、【遠くなびくほうき星】のような【街の灯り】を眺めながら【緩いカーブ】で「彼」に凭れ掛かり【何も訊かず】に【横顔で笑って】くれと要求する「女の子」は、その極点に「運転なんてアッシー君にやらせればいい」と言い放つバブル女に結実し、今はどこにもいない。

「女の子」の「助手席の特権性」を支えていたのは、「彼」との恋愛関係だ。

本作には、恋愛要素は無い。
冬ともなれば、自らのかじかむ指でハンドルを握り、洟を垂らしながら単身でストリートに直面するライダーの少女の物語に恋愛描写がないのは、少女の現代性への一つの回答に思える。

それは、現代の少女は、かつての「女の子」のように、助手席から「彼」に甘えかからなくとも、自分で移動行動を実現できるほどに「自立」しているから、ではない。


物語の冒頭で、貧困の中に特に不満な様子もなく暮らす主人公は、自分には「何もない」と平然と語り、葛藤する様子もない。
ごく自然に、貧困と「何もない」環境の中で生活している。

ところで、貧困は、行動の自由を狭めて規制するという点で、監獄の類比物のようなものと云えるかもしれない。

もう一度フーコーを参照すると、監獄を特徴付けるのは、有名なパノプティコン理論によれば「囚人に看守の視線を内面化させる」システムであることだ。
囚人が日々大人しく日課をこなすのは、看守に見張られているからではない。
看守の「監視する視線」を内面化することで、「自主的に」看守のさだめた規律に違反しないよう行動することを「調教」されているからだ。

では、冒頭の、大人しく貧困という監獄の中で生活する主人公は、何の規律を内面化しているのだろう。


現代のネット、特にSNSでは、日夜「こいつは叩いてもいい」という犬笛が吹き続けられている。
「叩いてもいい」と徴をつけられたものには、イナゴのように蝟集し罵言が集中するが、「貧困者」もその一つだ。
特に生活保護などの公的支援を受けている場合は、「エアコンを持っている」とか「パソコンを所有している」とか、ただ呼吸しているだけという生理的生存をする以外の一切のことは「贅沢」であるとして、ありとあらゆる暴言が投げつけられる。

「何もない」と何の葛藤もなく口にする冒頭の主人公が内面化している規範とは、この「貧困者は生理的生存以外の〈贅沢〉をしてはならない」という罵言だろう。
特に不満も見せずに、淡々と「何もない」「生活」を送る主人公は、規範を「わきまえた」身の程を知る貧困者ということになる。

しかし、こんなものが「規範」になり得るだろうか。

たとえば富貴が身体化されて身に付いた富豪であれば、ワインのつかない食事なんて人間の食べ物ではないと、自然に感じていることだろう。
そうした富豪であれば、貧者がワインを飲めないことは気の毒に感じるだろうし、お茶を飲む貧者を哀れに感じるに違いない。
言い換えると、悪意のある富豪であれば「貧乏人はお茶でも飲んでいろ」と嘲笑するだろう。

貧者に向かって「水があれば生存できる。お茶は贅沢」と言い放つのは、つまり発言者が貧乏臭い生活感覚が染みついた貧乏人であると暴露している。
貧乏くさい貧乏人が他人の「贅沢」をアラ探ししようとすれば、どこまでも貧しく目線が下降してゆくのは当たり前だ。

当然、人間が、こんな下らない罵言を規範として有難がり続けられるはずもない。

バイクという「力」は、こうした下らない規範=規律=監獄を突破するものとして、囚人=高校生の「力」として、多重化して導入されている。


かつてユーミン歌謡の時代には、「女の子」の「力」は、様々に抑圧され排除されていた。

恋愛関係を梃子に=餌にして助手席から「彼」を操ることは、「彼」の「力」を間接的に利用する戦略でもある。
割り勘デートが当たり前の現代の若者が感じるように、「ズルい」の一言で非難するのは公平とは言えない。

主人公が自力でバイクを操るのは、現代の少女が自立しているためではない。

【埠頭を渡る風】を見に行ったり、【中央フリーウェイ】をドライブする、「女の子」を乗せるべき助手席を備えたクルマは、現代の「男の子」には所有できないからだ。
貧困を「わきまえ」させるほど貧乏くさい罵言を吐き散らす貧乏人が溢れかえる現代で、【中央フリーウェイ】の「先」に立つ少女達には、助手席に乗せて【まるで滑走路】のように【夜空に続く】ハイウェイを疾走するクルマを購入する経済力のある「彼」などいないのだ。

甲府盆地に立つ「貧しい」少女がバイクに接近して自力で走り出す物語の背後には、「男の子」もまた、「助手席」を持ったクルマを所有できない貧困の中にいるという現代性がある。

ユーミン歌謡の時代には、「力」、中でも移動=自由にかかわる「力」は「男」という属性を持つ集団に傾斜的に配分されていた。だからこそ、助手席という場所から「彼」の「力」を操作して【中央フリーウェイ】を送らせる必要があったという事だろう。
が、その頃の物語にも、オートバイに乗る「女の子」は登場してはいた。

しかし、大抵の場合、それは少年集団へ入り込むパスポートのようなもので、「女の子」が「力」を持つという表現ではなく、「力」を持つ少年集団の一員として、いわば「名誉少年」として「力」を所有する証明書のようなものか、あるいは今でいう「オタサーの姫」のようなマスコットのような形が殆どだった。

本作の少女たちが自らバイクという「力」を手にするのは、少女が少年と同じ位置に上って行ったからではない。
少年から、かつてのように「女の子」に貸し与える「力」が失われたからだ。

何も、本作の物語が、そうした現代性を主張するために語られたのだとは思わない。

実在のバイクを導入して、緻密に世界を構成しようと努めれば、自然に現実を映し出してしまうことは不可避だという事だろう。


「力」を貸し与えてくれる「彼」が不在だとしても、主人公が「力」を得る手助けをするために、本作には「大人」が配置されている。

教頭や他校の女教師、郵便局のおじさん。

中でも特筆すべきはバイク屋の親爺さんだろう。

どうも、本作の視聴者の中には、親爺さんは「いわく」付きの売れないバイクを捨て値で主人公に売った、とセリフ通りに受け止めて疑問に思わない人も多いようなのだが、社会人の経験があれば、事実として事故車ではない立派な商品を、ただ良くない噂があるというだけで捨て値で売り払うなど、あまりに不自然だと感じるだろう。

ただ同然で主人公にスーパーカブを売ったのは、目の前の少女が、切実に「力」を必要としていると感じたからだ。
若者からどう見えるかは知らないが、年長者には若者を助けたい/手を貸してやりたいという性質が、確かにある。

ストレートに口にするのは照れ臭いし、恩着せがましく振る舞いたくもないので、事故車を「言い訳」に、ただ同然の値段で譲ったとみなす方が、はるかに自然だ。

望んだのは、はした金を受け取ることではなく、少女に「力」を手渡すことだ。
そう、農道の外に出てはいけないと釘を刺しながら、中学二年の甥にスーパーカブを貸し与えた、あの夏の叔父のように。

登場する大人たちが、主人公に「力」を貸すのではなく、少女自身が「力」をもって使いこなすために助力する存在であることが、この物語にふさわしい。{/netabare}



それにしても、マンガや小説の中にあれほどいたオートバイ少年は、どこへ行ってしまったのだろう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

スーパーカブは、スーパーマン?

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
1話を筆頭に、作画のクオリティは☆5に値すると思う。「スーパーカブ」に絞ったストーリー展開は目新しく、醸し出す雰囲気はかなり自分好み。

OPも素晴らしい。歌詞、メロディ共に作品に合っていて、剣道部OP大賞2021秋(非公式)受賞♪

私自身がバイクに乗らないしあまり興味がないこともあり、どハマりはし(☆5は)ないものの、毎回楽しみにする(☆4)くらいには楽しんでいたのですが、終盤に「う~む」という展開が続き、惜しくも☆3止まりに、、、しようと思ってたけど、最終話で評価回復。結果、☆4に落ち着きました(笑)

人によっては今期の覇権に推すかもしれないだけの魅力はあったし、クオリティも高い。

レビューでは、いかに私が無能かを書きたいと思います(笑)

実は、私は11話視聴時点で、本作に酷評レビューを書いていましたが、12話を観た時、それが的外れであると同時に、私がアニメ制作スタッフに「完璧に1本取られた」と思いました。

ちょっと恥ずかしいのですが、手玉に取られた制作スタッフに敬意を評し、勘違い酷評レビューは消さず、本作の素晴らしさを書きたいと思います♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
1話冒頭を筆頭に、作画は素晴らしかったし、他にはないオリジナリティを感じるアニメ。雰囲気も好み。音楽も良い。

また、本作で私が一番好きだったのは、小熊も礼子も、自分自身の好き嫌いははっきり言うけど、相手のバイクのことや改造を否定したり、強制したりは絶対にしないこと。

これは、「ゆるキャン」でも同様だったけど、「独立独歩」や「他者の尊重」ということが、しっかりと貫かれていたと思う。

キャラの良さで言っても、「貫かれている」というのは大事で、「らしいな」と思ったのは、第5話で礼子のところに小熊が泊まりに来たとき、礼子がベッドで寝て、小熊を床&寝袋で寝せるところ。「流石(笑)」と思った(普通のアニメなら一緒のベッドで寝るか、お客さんの小熊をベッドに寝せるだろうし)。

また、名言もいくつかあった。特に好きだったのは、9話で冬装備を揃えていくときの、小熊の「面倒なものは信頼できる」と、礼子の「機能的に優れているのは格好良い」。どちらも、スーパーカブアニメの本作で語られるからこそ響く。

特に好きな回は、6話。修学旅行にカブでの途中参加。全体に漂う「旅」と「自由」の雰囲気。単純にああいう話が続けば、「ゆきキャン」的な作品(癒し&ワクワク)になるよね。

さて、では残念だった点を。

まずは第10話。年の3分の1以上が雪に覆われる地方の出身者から言わせてもらえば、雪道はあんなに甘くない。バイクで載ったことはないが、ノーマルタイヤではまず走れないし、チェーンもそこまで万能じゃない。また、山で遊んで転びまくっていたが、怪我しない程の雪深さならカブで走れないだろうし、走れる程度の深さならバイクが壊れるしケガもする。

作画も展開もリアル路線だっただけに、この「ファンタジー回」は少し浮いていて、☆2をつけた。

次に☆1をつけた11話。椎ちゃんが崖から冬の川に落ちた話。まあ、普通は自分の家に電話するはずなのに、なぜ小熊にかけたかはとりあえず置いといて、

「スーパーカブが必ず助けにいく」

は、絶っっっ対にいらない台詞だったと思う。他にも、椎ちゃんを崖から押し上げて「カブよりは軽い」。椎ちゃんに助けたお礼を言われ、「お礼ならカブに言って」。

こんな場面でまでカブを推す姿勢に、ちょっと引いてしまった。それから、低体温で死にそうな椎ちゃんに防寒着も貸さず(自分が着ていて)、前カゴなんて一番風あたる所に乗せて走る無神経さとか。

私は本作を、「何もない少女がカブと出会い、少しずつ色んなものを得ていく話」だと思っていた。

つまり、小熊にとって、「カブは世界を見る窓」だと思っていたのだが、10話、11話を観た時、「カブが世界の全て」なんだなと、少々ガッカリしたのだ。

奇しくも小熊は、11話後半で椎ちゃんから「今すぐ私を春にして下さい。また、スーパーカブで助けて下さい。この冷たくて暗い冬をどこかに消してください」と言われ、「カブにそんなことはできない」と言う。その通り。確かにカブはスーパーな乗り物だろうが、スーパーマンではないので、出来ることと出来ないことがある。

スーパーカブは、ひとりでに動くわけではない。あくまでそれに乗る、「人間」が動かすものだ。

もし11話で小熊が「すぐに助けに行く」と言って、石や枝なんがでカブが傷つくことも厭わず山道を走り、自分の防寒着を椎ちゃんに着せて、工具がないから後ろのカゴを(テコかなんかで無理矢理)外し、家に連れ帰ってお風呂に入れる。その後、傷付いたカブに「お疲れ様。ごめんね」って言うくらいが、個人的には好き。そうすれば、「カブ以上に、カブのお陰で出会えたモノが大切」というメッセージになったと思う。

この2話に見られるような展開を、仮に(同じバイクアニメである)「ばくおん」でやっていても、なんら評価は下げないだろう。それは、「ばくおん」があくまでギャグベースのアニメで、本作がリアリティ路線をいく作品だから。

、、、というのが、11話視聴時点で書いていた酷評レビュー。これで☆3にしてた。

が、12話で自らこの11話を否定する展開、そして発言。

「(カブに)本当にできない(ことがあるのか)確かめてみるべきだと思った」

「何もなかった私の毎日が、少しだけ変わった。それは、カブと出会えたから? 違う。黙っていても、カブは助けてくれない。多分、自分で何かを望まないと。例えば、いつもは行くことのない、知らない角を曲がってみたい。そんな小さなことで良い。そうすればきっと、カブは応えてくれる。なんでもできる魔法の機械じゃない。困難に立ち向かい、何かを成し遂げようとしたとき、きっと味方になってくれる。それが、私たちのスーパーカブ。」

この発言により、あのダメダメな11話が伏線になる。私が本作に求めていた主題が、ここにある。しかも、12話は「旅モノ」としても普通に面白い(まあ、カブ+桜前線は、完全に水曜どうでしょうだけどね)。

わ~、これ、確信犯や~。分かってて、11話をあえてダメダメに作りやがったな、チクショウめ(笑)

ということで、「カブはスーパーマンじゃない」とした本作を、私は高く評価します。負けました(笑)
{/netabare}

【特別番組 スーパーカブで紡ぐ世界 感想】
{netabare}
ATーXで視聴。小熊の声優さんと、カブとキャンプの動画を上げるYouTuberさんとの対談。

正直、まったく面白くなかったです。

タイトル見たとき、よくある「聖地を声優さんが旅する」番組かなと思い(見てみたいと思い)ましたが、まさかの対談。知らない方と知らない方が初対面で遠慮がちにトークしてるのを見てもね。

価値があったことと言えば、小熊が乗っていたのと同じ改造をしたカブを見られたことと、小熊の声優の夜道さんが、普通にバイク好きな(ていうか五台もバイク持ってる)方なんだな~と感心したことくらいですね。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
やたら写実的な作画だね。免許とるとこからか。一万しないでとれるんだよな。やたら挑戦的な作品だな、間の取り方が。少しの一歩。

2話目 ☆3
みんなより、少し大人になった気分? ヒーローっていう、妄想かい(笑) こっちは、妄想じゃないか。めっちゃ詳しい人、友達できた(笑) スマホでググらない作風ね。スーパーのクダリ、なんか良いな。

3話目 ☆3
なんかこう、絶対に否定しないんだよね。相手のパーツや改造について。ゴーグル、むしろかわいいよな。お、初めて満面の笑み。

4話目 ☆3
このバイト、割りが良いのか? いや、こういうとこのレインウェアは高いから、ワークマンとか行こうよ(笑)

5話目 ☆4
カブで富士山か。やたら危ないよな。受け身上手い。やたらに熱い。なんだ、両親の死に関わってるかと思ったら。そこで自分が寝袋じゃないんだ(笑) てか、転けちゃダメってルールにしなければ、上まで行けるんじゃないかと。思い立ったら即行動。

6話目 ☆4
カブで修学旅行途中参加。なんか素敵な話。いや、不良じゃん(笑) 

7話目 ☆3
車屋の中、リアル(笑) 原付ディスられて燃える(笑) 

8話目 ☆3
自分でエスプレッソマシーン買ったのか、偉いな。エアガン欲しがってる(笑) カフェ、あんまり行かないからな~。

9話目 ☆4
面倒なものは信頼できる。しーちゃん、仲間に入りたそう。この寒さが続くなら。機能的に優れているのは格好良い。名言が続くな。不便を楽しむか。

10話目 ☆2
雪道は、こんなに甘くないし、あんだけ転けたら、とりあえずバイクは壊れるよな。

11話目 ☆1
う~ん、「スーパーカブが必ず助けにいく」は、この場面で言う言葉じゃないし、「カブよりは軽い」も微妙。てか、あのガケを補助ありでも登れるなら、川から出るくらいはできるし、先に連絡するだろ。つーか、まずは家に連絡するよな。いや、低体温心配なのに、前カゴに積むか? まず防寒着を着せないと。「礼ならカブに言って」も、う~む。チャリとか、どうでもよくない? カブにそんなことはできない。その通り。ここで、主題に気付く?

12話目 ☆5
カブに桜前線、めっちゃ、どうでしょう、じゃん(苦笑) 走りたい道は、いつでも好きな時に走れる。確かに。晩飯も自炊かい(苦笑) 大人なら、確実に外に呑みにいくよな。こういう話が続けば、☆4か☆5なんだけどな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 52
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

この空気感、好き・・でした

[2021.6.24]
最終話見終わりました。(簡単な感想は一番下に・・)
5話以降の展開については、原作どおりみたいなので仕方ないのかも。
初盤のあの空気感はアニメならではの演出の成果だと思うので、アニメの出来は悪くないと思います。
結果論になっちゃいますけど、4話までの話を再構成して、親の話や免許取得の話などアニメで語られなかった部分を追加したりして映画化したほうが良い作品になった気がします。
・・あ、でもそれだと椎ちゃんの出番が。。

[2021.6.11]
4話までの感じが凄く好きだったんですが、最近のお話はあまりそれが感じられなくなってきたのがちょっと残念です。
突飛なのはいらなくて、もっと地味なお話でいいから小熊さんの小さな冒険を描いてくれると良かったんだけど。。

[2021.4.8初投稿]
ラノベが原作のようですが、未読です。
PV見たときも感じたけど、絵と音がすごくいい!

バイクのアニメなのに、とても静かでひんやりした空気感を感じます。
この空気感、好きだな。

劇中曲にクラシックを使ってるところも、雰囲気にあってると思いました。
ドビュッシーやリストなどいいですね。
ほかのピアノなどの劇伴も良かったです。

主人公の小熊さんは、かわいいけどおとなしくて地味な感じ。
両親も友達もお金も将来の夢もない女の子みたいだけど・・

彼女がスーパーカブと出会って物語がどう動き始めるのか、バイクというものに一度も乗ったことのない私も一緒にドキドキしながら見ていきたいと思います。

以下、各話の感想です♪

【1話 ないないの女の子】
{netabare} 中古のバイクが1万円!?・・と思ったらいわく付きのバイクみたい。。
バイク屋のご主人、いい人すぎ。
・・いきなり原付免許とったシーンに飛んでたけど、この辺はもう少し丁寧に描いて欲しかったかな。
バイクのエンジンを初めてかけた気持ち。
自分のバイクを見てニヤニヤする気持ち。
エンジンがかからなくて焦る気持ち。
バイクに乗ったことないけど、小熊さんの気持ち、わかる気がする。
夜のドライブにドビュッシーの「月の光」。ひんやりした夜の空気が伝わってきます。
うん。これいいわ。この空気感のまま最後まで突っ走ってほしいな。{/netabare}

【2話 礼子】
{netabare} アニメっぽくない作品だなって2話見ててあらためて思いました。
みんな黒髪だし、テンション高い話し方じゃないし、友達同士の会話もそっけないし・・
でもなぜかそういうところが好きだったりしてます。
すごーく地味な展開なのに、なぜか飽きないし面白いです。
礼子のバイク、改造バイクとかお金かかってそうだけどお嬢様なのかな?
どこまでも遠くに行けるよ、と礼子に言われて、ちょっとした「冒険」に出かける小熊さん。
ラストのニヤ顔が楽しそうで良かった♪
相変わらず、絵や音関係は丁寧ですね。バイクの音とかリアルっぽい。
EDもいい感じでした。{/netabare}

【3話 もらったもの】
{netabare}だいぶカブに慣れてきた小熊さん。
色々とパーツが欲しくなって礼子の助けももらいながら揃えていきます。
無口な子だけどきちんとお礼の挨拶できるのね。えらいな。
相変わらずのにやけ顔がいいね。
リストの愛の夢が流れながら今までの出来事が流れるラスト。
いい最終回でした!←ちがいますw
次回あたりで何か面白いことが起こればいいな・・って贅沢すぎ?{/netabare}

【4話 アルバイト】
{netabare}夏休み。礼子とどこかに出かけるのかなって思ったけど、別々なんだね。
でも確かにお金がないとどこにも出かけられないし、バイトは正解かも。
バイト代でレインコートを買って、雨の中 にやけながらの運転。
そして雨に向かってぼそっとつぶやく「ざまあみろ」。
よりもいとはまた違うざまあみろだけど、これも良かった♡
自分でバイクのオイル交換が出来て、鏡の前でヨシッのポーズを取ったり。
小熊さん、最初の頃に比べて表情が豊かになってきましたね♪
バイクのイスをぽんぽんするしぐさもいいな。
どんどん出来ることが増えていって、とても楽しそうで、見てる私もにやけちゃいます(#^.^#)
特別な何かがあるわけじゃないけど、丁寧に描かれていて不思議な魅力のある作品です。{/netabare}

【5話 礼子の夏】
{netabare}礼子が夏休みにある「挑戦」をした話。
なんか今回の雰囲気がいつもと違うような・・
小熊さんが「小さな冒険」をしながら、少しずつ世界が広がっていくところが好きだったので
番外編を見てる感じでした。
この作品にはこういうアクロバット的なお話は合わない気がします。{/netabare}

【6話 私のカブ】
{netabare}だんだん小熊さんの性格が分かってきた気がする。
色々と自分に素直な子ですねw
「このくらいで勘弁してあげる」の表情が楽しそうで良かった。
バスと同時にカブで着いたりとかwタイミング良過ぎて笑ったw
あれ絶対カブで来たいから仮病使ったと思われそう。
先生に怒られたのに、普通に礼子と二人乗りして出かけたり。
以外とメンタル強い子かも。鎌倉まで追っかけてくるくらいだしね。
次回は3人目の子が登場しそう。。{/netabare}

【7話 夏空の色、水色の少女】
{netabare}{netabare}季節は秋になり文化祭の準備が始まる。
小熊さんと礼子はバイク以外のことにはあまり関心ないみたい。
でも原付じゃムリだって言葉が許せなくて文化祭で使う備品の運搬を”手伝ってあげる”ことにした小熊さん。
小熊さん、すっかりベテランカブ乗りみたいな感じになっちゃいましたね。
初々しかった頃の小熊さんが懐かしい。。
「思わず巻き込まれてしまった文化祭」ってどゆことw{/netabare}
↑最初に感じたまま書いた感想です。
他のレビュアーさんの感想を読んでなるほどーって思いました。
カブと出会うまでの小熊さんってないないの女の子で、どこか諦めの気持ちがあって日々をただ無意味に過ごしてて、だから他人との関わりも関係ないって達観したような感じでずっと生きてきたんだろうなってあらためて1~2話を見直して感じました。
2話で礼子に話しかけられて、久しくこんなことは無かったからどうしていいかわからなくて逃げてしまったし。
そう考えるとちょっと上から目線のような話し方も、巻き込まれた発言もなんとなく理解できます。
カブをきっかけに他のみんなと不器用な感じだけど自分から話しかけて関われるようになったのは小熊さんの成長なのでしょうね。{/netabare}

【8話 椎の場所】
{netabare}前回顔なじみになった椎ちゃんにお礼にと自宅のカフェ「ブール」に誘われる二人。
椎ちゃん家ってお店と自宅いっしょだとしても、すごく大きい家なのね。
モールトンを娘に買い与えるとか、趣味でやってるようなカフェとか、結構裕福なのかなー。
コナコーヒーって最初粉コーヒーだと思って、カフェでインスタント!?って思ったらハワイでしか採れない希少コーヒーなんですね(-.-)
私は濃いめのコーヒーって苦手で、もっぱらアメリカンで飲んでます。。
寒さ対策に購入した大きい手袋みたいなの、おしゃれではないけど、すごくあったかそう(#^.^#)
周りを気にせず自分たちのスタイルを追求する小熊さんたち、いいと思います♡{/netabare}

【9話 氷の中】
{netabare}アブラッシブウールって貴重品らしいけどお値段ってどのくらいなんだろ?って思って調べてみたら、いいお値段してました。。
椎ちゃんこんないいものをあげるなんていい子すぎ。
小熊さん、ぶっきらぼうなのはいいんだけど、もらっておいて、椎ちゃんに「さっそく作って」はないでしょw
あと、椎ちゃんが小熊さんたちにカフェに誘ったりするんだけど、そっけなくされるのもちょっとかわいそうかも。{/netabare}

【10話 雪】
{netabare}雪の中、礼子に誘われてバイクで遊ぶ小熊さんたち。
青春してるなぁ~って思うけど、私が4話あたりまで「これ好きだわぁ」って感じていたものが最近のお話ではあまりなくなっちゃったのがちょっと残念かな。。
他のレビュアーさんが言ってた、バイクとJKが好きなおじさんが描いた理想のお話ってのも分かる気がするw
終盤、椎ちゃんが大変なことになっちゃったけど大丈夫かちょっと心配ですね。{/netabare}

【11話 遠い春】
{netabare}警察に連絡しないで小熊さん1人で助けに行ったのは二次災害になるし危ないなーと思ってみてたけど・・
とりあえず、椎ちゃんが無事でよかった・・
小熊さんが料理するの初めてみたかも。カレーうどん美味しそう♡
でも、モールトンのフレームがぐちゃくちゃになってしまって、もう乗ることはできないみたい。
そっか。モールトンに追い抜かれたことがカブへのきっかけだったんだ。
椎ちゃんもカブに乗ってる小熊さんたちにあこがれみたいなものを感じてたのかな。
次回、桜前線に逢いに鹿児島に行くのでしょうか?
普通は原付でムリって思うけど、この作品は何でも出来ちゃう気がしてます。。{/netabare}

【12話 スーパーカブ】
{netabare}桜前線に逢いに鹿児島あたりまでカブの旅をする小熊さんたち。
椎ちゃんは礼子のカブに同乗。
経験ないので想像だけど、原付ってスピード出ないしあんな長い距離走ったらかなり疲れそう(・A・)
特に椎ちゃんはずっとしがみついてるからかなり大変じゃないのかな?
小熊さんのぼそっとしたぶっきらぼうなしゃべり方って、小熊さんをバイク好きなおじさんに置き換えるとしっくりくるかも。
旅が終わり、椎ちゃんもついにカブ仲間に!椎ちゃんカブ、色とかかわいい♡
なんとなく2期はないような気がしますけど、これ見てバイクに興味をもった方もいたかもしれないですね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 58

76.3 8 コミュ障で友情なアニメランキング8位
こみっくがーるず(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (540)
2091人が棚に入れました
萌田薫子(P.N.かおす)15歳。職業高校生、そして4コマまんが家!
まんが家専用の女子寮に引っ越してきた彼女は、同室の少女まんが家の小夢やTLまんが家の琉姫、少年まんが家の翼といった仲間に囲まれて、 今日も楽しくネームにペン入れ、仕上げ作業に徹夜作業!
かわいくて面白い、まんが家寮生活が始まります!

声優・キャラクター
赤尾ひかる、本渡楓、大西沙織、高橋李依

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原作者様&アニメ制作スタッフ様方、全員に大感謝っ。

※原作未読です(視聴開始時)。

>1話まで視聴して
予備知識ゼロでの視聴です。
漫画家さんのお仕事アニメになるのかな?。
きらら作品ということで、あいかわらずかわいいキャラとデフォルメ描写が相性いいですね!。

登場キャラもあいかわらずどこかで見たことあるようなキャラ設定満載で
あの作品だったら誰にあたるキャラかな~とか脳裏をよぎってしまいますw。

仕事内容に関しては、現代にあってるような内容で描かれてるんじゃないでしょうか?(実情知らんけど)。
自分にとっては新鮮味もたくさん感じます♪。
いまのところ、とことんやさしい世界が描かれているので、ストレスフリーですね^^。

あ、レビュー書く際に知ったのですが、本作の原作って4コマ漫画なんですね。
改めて考えてみると4コマ原作から30分アニメを作るには
やっぱ制作陣がどれだけ愛情を込めるかで、出来上がりが大きく左右されてしまうと思います。
もちろん大成功した例としては「けいおん!」等があげられるかと思いますが
作り方次第では、15分x2といった某アニメのようになってしまう例もありますよねw。
本作は30分の時間の流れがとても自然で、ずっと観ていたい作品に仕上がっている気がします。

ということで、自分にとって毎週を楽しみにさせてくれる作品のようです♪(継続確定)。

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>6話まで視聴して
毎週楽しく視聴させてもらってます^^。

なんか、あばばば主人公さん、
痛々しいんだけど、でもそこそこステータスあるし
落ちぶれてるってほどでもない絶妙の立ち位置?が
観てる側としては、希望的自己投影・・??なのかどうかわかりませんが
なんか、観ててちょっと安心してしまう自分がいますw。

今回の某先生。
なんですかあの反則キャラw。
あんなの自分の理想の女性すぎますwww。

---------------------------------------------
>コミックス4冊買って+7話まで視聴して
なんか気がついたらコミックス4冊買ってましたw。
あれ?、そこまで好きな作品だとは自分で思ってなかったのですごく意外でした。

コミックス読み始めて、やっと初めて感じた疑問なんですが
”かおすちゃん”って本名からのあだ名??
・・いや、PNだったんですねw。

なぜ薫子ちゃんだけPN呼称なのかすごく疑問ですww。
学校で下手に間違って呼んじゃったりしたらマズいのでは??。

あと、ホントにビックリしたのが
アニメから入ったおかげだとは思うのですが
”アニメ⇔原作”間で、全く違和感を感じないことです!!。
それぞれのメディアの良さを生かして昇華されている感じがします。

視聴を原作に移行しても素晴らしいし、またアニメに戻っても素晴らしいんです!。
これは自分の経験としては非常にまれなケースだと感じています。
(たいていどちらか一方に好みが偏ってしまいがちなのですが)

あとED曲、なんかすごく居心地が良い感じがして
流れるスタッフロール見てたら”mikito”・・さん??。
あわててネット検索っ⇒「ああ、なるほど~」っと大納得♪。

かおすちゃんって、原作者様の分身的要素がたくさん入ってるのかな??。
観ててそう感じられるし、そのことがより一層本作を「お仕事作品」として輝かせてるように思います!。
・・だって、本作品が将来のかおすちゃんの描く作品”そのもの”なのでしょうから^^。

---------------------------------------------
>11話まで視聴して
うわ、本作って1クールで2期なし確定ENDに向かってるのでしょうか??。

原作にはない??、若干強引な感じでENDに向かう理由が示されたので
いつもの自分なら、この時点で発狂してしまいそうなものですが
それ以上に本作は、1話1話・1シーン1シーンが丁寧に作られているので
これはこれで納得してしまいそうになってますw・・ ゜(゚´Д`゚)。

実現可能かどうかわからない2期?を期待させる曖昧ENDにするよりは
キレイなカタチでしっかりアニオリENDを迎えることにしたのかな?。

11話終盤での、花を入れる演出とそのBGM・・・・・・
・・なんか、涙溢れてしまいました・・・;;。
もうこれだけで、いかにスタッフ様方が本作を大切に大切に作っているか
・・が、伝わってきたような気がしました。。

できれば2期をぜひぜひ作ってほしいです!!!(切望)。

原作では既に新キャラも出ているし、今後も続いていくんじゃないかな??(切なる希望)。

また原作ストックがたまったら、強引な理由付けしてアニメ2期つくってほしいです!。
その時は、もちろん同じ制作スタッフ、キャスト様陣で!!。

---------------------------------------------
>12話まで視聴して
12話の初見時は、やはり原作と異なる展開に違和感を感じ
何かイマイチかも・・と思ってしまったのですが、時間をおいて再度12話を見てみると
うまく〇話に戻ってくるけど、〇話とは異なっているリピート描写?
みたいな感じがやはりよく、これはこれで原作とは異なるアニメ版の味として納得しました。
・・ただ、若干”○ばばば”連投しすぎ感・・はマイナス要因でしたw。

ラストはAパートBパートからのC・・でとどまらず、D・Eまでいった感じでしたw。
初見時は、ひっぱりすぎ?感を感じたのですが、2度目の視聴時には
やはりわかっていてもED曲のところでグッときて
前述のリピート描写?でうまく終止感を感じさせてくれました♪。

最近やっと、にこにこみっくがーるずの存在を知り、少しずつ並行してるのですが
やっぱ本作のキャストは大当たりだったと思います!。
赤尾さんって全く知らなかったのですが
主要・メインキャラとしても初だったのでしょうか?。
そういったあたりの新鮮さも、かおすちゃんにぴったりだったと思います!。
なんせ4人のいろんなバランスがとてもよかった^^。

あと、単純に考えて
中学や高校に通いながらプロの漫画家として仕事してる人がいる
・・なんてこと、今までの人生で一度も考えたことがありませんでした。
もうこれは、社会人として尊敬以外ありえません。。
そういう意味でも、かおす先生は自分にとっての尊敬対象となったことが
本作を好きになれた大きな要因だったと思います。
(ネガティブだけど反応やリアクションが大きいところとかも^^)。

---------------------------------------------
>BD1巻まで視聴して
やっぱ完成度高い!!!。購入迷ってましたが、結果大満足です。
アニオリENDの方向性、ちゃんと1話であの人が言ってましたね。

じっくり見返すと、新しい発見があってうれしい。
主人公のペンネームのことも、本人がちゃんと説明してたw。

原作者様がアニメ制作にも積極的に関わってくださったのかな?。
もしそうだとしたら、それが凄く良い結果につながったのだと思います^^。

原作者様は女性なのかな?。
女性ならではの視点も反映されてるかもですね。

あと、原作者様の”周りのいろんな人への感謝の気持ち”が
各エピソードや各キャラのセリフから読み取れて(特に大人3人組など)
そこが自分にとっての最大の魅力でした!!。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

途中で断念した

1話感想{netabare}
トキワ荘の萌え化かな?と思ったけどそうじゃないっぽい。
ってか…あの寮の経営は文芳社一社だけ?
集英社のように専属契約してる様にも思えんし、この寮入っちゃったら他の出版社で仕事できなさそう。
実質飼い殺しを目当てとした施設なのかな?
なんか「マンマとハメられた」感がしないでもない、エリア88で風間真がサイン書いちゃったみたいに。
今後それに関する摩擦(寮に住む作家が他出版社の引き抜きに遭うとか)あったりするんだろうか。
ってか1から10まで好き勝手描かせたワケじゃあるまい、アンケート最下位は担当編集者も反省しよう。
(大抵実験で最下位になってもいいって前提でやったものが最下位なものだが…それを下回ったというのなら…かなりヤバい)
マンガ描写については突っ込み所多すぎなので割愛。
出版社近くだしバイク便…ではなく編集が直に原稿取りに来ると思うんだけど、ロビーや隣の部屋で待たせてるワケでもなしに締め切りギリギリというのはよくワカラン、作者はデジタルでしかやったことない?
原作者はどうあれアニメーターの中にはマンガ描いてる人も居るんじゃないの?と思うと結構不思議。{/netabare}

3話までの感想{netabare}
試し書きコーナーでインク飛ばすな。
乳首トーンネタは椎名高志の絶チルで知ってたのでクスっとした。
が、2話はそんな程度でまぁ、う~んって感じ。

そして3話でちょっと面白く感じて来たかも?
カオス先生は結構打算的っていうか自堕落的な傾向あるのね。
どうしても気になってしまう「出版社に体良く囲われてる」を気にしなければだけど。

今後もカオス先生の“小物っぷり”を見せてく内容だったら面白いかも?{/netabare}

4話感想{netabare}
まずは書き忘れから。
OP冒頭、ネムノキの後にカオス先生が車窓越しにこっち見てるアップ。
瞼影っていうの?あれがマユ毛にみえてすっごいキリっとした表情をしてる様に見えて、なんか笑ってしまう。
というかその…ネムノキの前に出る白い花、あれ何だ?
自分はパっと見キサントパンスズメガで有名なアングレカム(の仲間)に見えてしまい、まさかそんなマニアックなの出すか?と思いつつも、もう頭がそれに固定されてしまって他の検索が不能になってしまいました。
違うよなぁ…けど何なのかワカラン。
でもってネムノキも本編でしょっちゅう出てきます、なにかの暗喩だったりするのかね?あの寮のシンボルツリーってだけ?
夜に葉を閉じて“眠る”ので、徹夜をよくやるマンガ家に「ちゃんと寝なさい」もしくは「眠れるのが羨ましい」って意図が込められてたりして…ってのは多分深読みしすぎ。

でもって4話感想。
本来描きたいモノではないのにウケちゃってそこから抜け出せない作家が、ファンとの交流を経て「あ、これでもいいじゃん」と開き直るって内容。
ネタ的に重たくしようと思えばいくらでも重たくできるところを“きらら系”らしくかる~く消化。
時間経過のシーンは要るのか?と思ったが、サイン会決定から開催日までの間が短すぎるとこれまた「?」となりそうだし仕方なかったのかな。
また、季節がリアル(視聴者の世界)から大きく先を行ってあっという間に夏へ。
いくら蚊取り線香焚いてたとしても開けっ放しは虫が入って来ると思う。
1クールで1年間分をやるのかな?{/netabare}

断念{netabare}
何話まで見たっけかな、途中で切っちゃいました。

結局カオス先生ってどんなにボツ喰らっても生活には困らないんだよね?
というより「ボツ喰らったら家賃払えません」ってことになるならそれは大家も兼ねてる(と思われる)出版社も困るワケで、プロットが糞だろうがなんだろうが仕事は与えなければならない。
管理人の給料だって無から生えてくるワケでもあるまい。

ってかさ、実際最近のアニメ見てても「その企画最初から無茶じゃね?」と首を捻るのも多く、けど一方で「仕事しなきゃならんだけで、スタッフも作業的に作ってるだけ」ってのも感じたり。
面白いと思ってなくても仕事しなきゃ(与えなきゃ)ならんねん、そういう状況じゃないってどういうことなんだろう。
そんなの考え過ぎだって言われそうだけど、実際放送されてるアニメがそう匂わすものが多いんだから仕方ない。

んで結局かおすの立場って、親から家賃や生活費援助してもらってるアマチュアにしか見えない。
アマならアマ扱いで普通に語ればいいのに、何故かプロ扱いってのがこれまた滑稽で…“ひだまりスケッチ”は学生じゃん?あくまで。
もっとドス黒いことを考えると「寮に入ればウチの出版物に(一生のうちに1コマでも)載せてあげまっせ」ってのをエサに授業料(寮費)をせしめるブラック専門学校にさえ思えてきたり。
芽が出なくても生活の面倒見なきゃならん筋合いは出版社にも無く、高校卒業したらポイ捨てされるだけの未来しか見えなくて辛い。
もし新人育成の場ってことなら、せめてアシスタント代で食い繋ぐとかやってくれよと。

全部は見てないので文句はこの程度で。
途中で切ったのなら途中で切った理由を書かなきゃアカンかなと思ったので…。

余談
全否定のボツは、まず無い。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

あばばばば!に元気を貰える癒しアニメ

1話の感想 ★★★★ 4.0
メンタルが弱い漫画家
{netabare}
久々に萌えアニメを観たが、何なんだこのふぇ〜って感じの主人公。
リアルだと絶対に友達になれないな(笑)
でも、なんか精神的にしんどい時に見ると癒される。
なぜだろうか。{/netabare}

2話の感想 ★★★★ 4.0
学校へ
{netabare}
漫画のための画材を買いに渋谷へ。
そして、初登校。
つうちゃんはイケメンだね!
なんかもう、普通の男よりも男男してて惹かれてしまう。
この作品って、普通の人が観たらどこが面白いのー?ってなるかもだけど、現実に疲れてる時とかに観ると本当に癒される。
ゆるいアニメにハマりそう。{/netabare}

3話の感想 ★★★★ 4.0
カオスに足りないもの
{netabare}
なんと眼福な光景でしょうか。
水着ではなく下着!!
これは何かが滾る!!(笑)
カオスの画力は壊滅的だな〜
これで内容もあれでよく担当さんついたな。
まぁ、そんなことは気にしない♪{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
サイン会
{netabare}
前回よりも過激な内容だった。
まさか、ガチモンのを書いてるとは…
ペンネームが爆乳姫子って…
絶対、担当さん鬼畜ドSだな。
でも、なんだかんだ上手くまとまって万事解決?{/netabare}

5話の感想 ★★★★ 4.0
夏!デート!
{netabare}
水着回!!
いいね、眩しい〜
海に行ったのに海に入るまでの時間が恐ろしく長いよな。
the日陰ものって感じ(笑)
その後はデート。
つうちゃんがイケメンすぎて辛かった。
コスプレしてたもう1人は誰なんだろう??{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
正体がバレる!?
{netabare}
まさかの美人の先生が漫画好きとは…
いや、漫画好きというかそっち系のジャンル全般?
コスプレしてたし、アニメとかラノベも見てそう。
ヲタに理解のある人っていいよね〜
そして、新キャラの幽霊さん!!
実際は幽霊ちゃうけど。
めちゃくちゃ美人さんだけど残念って感じ。{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
怖浦先輩をお手伝い
{netabare}
怖浦先輩、見た目はアレだし性格も残念だけど美人でくっつきたがりで教えるのが上手。
……ん?すごく優良物件に感じてきた。
カオスは背景の書く技量が上がったな。
後半、カオスは1人でメガネを買いに行ったんだがダンボールに入るって…
流石にあれはないよ…{/netabare}

8話の感想 ★★★★☆ 4.5
スランプ
{netabare}
カオスは全くの進歩なしだな。
小夢は連載が決まったというのに。
でも、そんな状況でも折れないメンタルは流石としか言い様がない。
後半の保護者3人組の話はすごく良かった!!
あーいう、主人子の裏話的なのいい!{/netabare}

9話の感想 ★★★★ 4.0
小夢の悩み
{netabare}
そりゃあんなにお菓子をバクバク食ってたら太るわな。
でも、漫画書いてたら痩せるってどんだけ漫画って書くの大変なんだ。
…少し闇を垣間見た気がした。
つーちゃんが可愛いもの好きなのはギャップ萌えで破壊力凄かった。
やっぱ、つーちゃんは神だわ。{/netabare}

10話の感想 ★★★★ 4.0
クリスマス
{netabare}
クリスマスって無性に人恋しくなるよね。
分かるよ、その気持ち!
1人だと特に!!
今年も1人なのかな……
ボツヤーキイモー、って言ってて悲しくないか。
年が明けたってことは、寮の取り壊しまで残り僅かじゃないか…{/netabare}

11話の感想 ★★★★☆ 4.0
進路希望調査!
{netabare}
ポスターに隠された壁にある落書き…
ロマンを感じる!
カオスは掲載が決まってよかったね!!
前のダメダメなものから1年もかかったね。
これは長いのか短いのか専門家じゃないから分からないけど、すごく頑張ったな〜ってのは伝わった。
退寮についてはみんなそこまで気にしてないのが意外だった。
もっとリアクションがあると思ってたよ。{/netabare}

12話の感想 ★★★★☆ 4.5
退寮!
{netabare}
今回のカオスは泣きまくりだな。
本当にメンタルが弱い。
あんなに努力できるんだから、自身を持っていいのに。
でも、いい作品がかけて良かったね!
きららっぽい作品だったわ。
カオスはまだまだだけど、いつかきっと大物になるんだろうな。
なんたって、努力に勝る天才なし、だからね!{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

79.4 9 コミュ障で友情なアニメランキング9位
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (1233)
6799人が棚に入れました
ネトゲの女キャラに告白! →残念! ネカマでした☆ ……そんな黒歴史を秘めた少年・英騎が、今度はネトゲ内で女キャラに告白された。まさか黒歴史の再来!? と思いきや、相手であるアコ=玉置亜子は本物の美少女! でもリアルとネトゲの区別が付いていない、コミュ障ぼっちの女の子だった!? 英騎は彼女を“更正”させるため、ギルドの仲間たちと動き出すのだが……。

声優・キャラクター
豊永利行、日高里菜、水瀬いのり、M・A・O、大和田仁美、南條愛乃
ネタバレ

カボチャはんたー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ネトゲしたら嫁と出会えるって本当ですか?(血走った目)

リアルのJKが本当にネトゲをするかどうか疑問ですが…
そういえばカボチャの妹…なんでもありません。

ネトゲよりか、スプラトューンみたいなやつは女の子おおいですよねw

1話{netabare}
オープンオタク楽だよなw
そしてキモイと言われるのは余も常w
主人公みんなから気持ちわるがられてるwww
ネトゲの世界に生きるのありだな~

この主人公不憫なのかモテ野郎なのかw
課金プレイヤー一人いると楽かもね
ゲーム内の嫁は本当に女の子か男の子か悩むよねw

リア充に対して負のオーラがアコちんw
ゲーム内で結婚申し込むとか…それで断られたら…
ネカマ昨今いっぱいいるからな~wwwwwwwwwwww
かわいければいいという境地に達するまで時間かかったなw
まったく信じてない(笑)マスターリアルJKらしい(笑)
アレイキャッツオフ会やることに…オフ会とか緊張しそう( `―´)ノ
みんな近所wwwwwwwwwwwwとかwwwwwwww

アコちゃん普通に文学少女だったパターンね(笑)
瀬川に生徒会長…みんな全員集合( `―´)ノ
たしかに複雑な関係ではあるな(笑)

杏生徒会長に瀬川ツインテな
自分の名前に豚ってつけちゃったツン
ルシアンwwwwwwwwwwwwwww
アコがネットリテラシーとか気にしたら負け
ここコミュ障の集まりなんじゃねww
でもいいことだ!(((uдu*)ゥンゥン

リア充撲滅スイッチ入っちゃった(笑)
彼氏よりネトゲ☆いいと思うw
生徒会長なのに友達いないって稀有じゃね?

とりあえずこれくらいの感じで話進んでってほしい(笑)
{/netabare}

西村 英騎(にしむら ひでき)
帰宅部&趣味はゲームという、まれによくいるお前ら。クラスではオープンオタク的な地位を占めている。

2話{netabare}
生徒会長の父親は理事…なるほどぼんぼんか( `―´)ノ
自分で稼いだお金なら…アコってお金持ちにもブラックスイッチ入るのねw
マスターとアコ同盟組んだwリア充に対抗していこうw

結局、ゲームの話で盛り上がってるw
俺様やろうwww茜www
マスターの扱いがひどいのは現実もネトゲも一緒w
防具は重要…それ大事(*‘ω‘ *)ノ
ゲームでもリアルでも気の合うやつは気の合う
アコの焼きもちぶりwwwwかわいいカワ(・∀・)イイ!!

ルシアンのゲームとリアル別脳はさすが!!
リアルが少し混じってるwwwwwww
けどさほど気にしない(*’ω’*)

お風呂を想像してるルシアンw
シュヴァイン=豚、素が出たり出なかったりw
嫁からキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
すぐに嫁の存在が教室でバレましたとさ~(笑)
リアルと現実区別つかないとこうなるのねwwww

瀬川…木乃伊取りが木乃伊になってる(笑)
アコとんでもないクラッシャー(笑)
シュウちゃんwシュヴァインw
アコはそもそもリアルと現実を区切るような…
めちゃアコ泣いてる…これはどうしようだな(*’ω’*)

話題を誰か提供してあげてwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ルシアン呼びと旦那以外ならOKなんだ
超嫁だな~(*‘ω‘ *)
生徒会室に結局、ギルド面大集合(*‘ω‘ *)

直結厨wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
アコの意識改革を決心するルシアン(笑)
ゲームとリアルが違うと実感すればいいw

ネトゲするために学校に部を作っちゃったよwww
さすがのマスター(笑)

シュヴァインは学校では普通のJKしたいらしいヽ(・∀・)ノ
シュヴァインネトゲ専用スペックパソコンの魅力に負けるw
マスターの行動力と資金力には脱帽

幻想か愛かw
おっと…まさかの黒歴史の現況と遭遇wwwwwwwwww
{/netabare}

玉置 亜子(たまき あこ)
ネトゲとリアルの区別がつかないコミュ障ぼっちガール。現実世界ではといっても、そもそも学校にあまり来ない引きこもり。

3話{netabare}
猫姫と遭遇~ヽ(・∀・)ノあざとかわいいな~w

アコ…朝から英樹の教室にヽ(・∀・)ノ
アコの「あなた」素晴らしいな~(笑)
教諭ってwwwwww部活の顧問作らなかったのねw
パソコンが違うとデータが軽いのねwww

アコの装備はかわいい耐性、見た目重視☆ミ
課金アイテム禁止だと使うアイテムがないらしい
課金で鍛えあげても…まぁそういうときあるよね
耳元でぼそっと言われたい(´∀`*)
傍から見たらバカップル(笑)
もうルシアンでいいんじゃね呼び方w

トイレに行ってる間にかわいい装備にwww
ネギめっちゃ強いな~(笑)
部のせいでリアルと現実の境界が…
この部活には顧問がいないので解散も時間の問題

猫姫に相談…アコのことか~
浮気疑惑からの…アコ怖いな(笑)かわいいな(笑)

完全に
オフ会の知り合いがいたらしい
ゲームとリアルごっちゃになったら…
ルシアン実際は複雑だなw

好きな子のために動くのか動かないのか…
ミックスもセパレイトもやりすぎはよくない
学校に登校することが条件wってちょろいなw
色々とクライシスw駅前での攻防戦は落ち着いたなw

猫姫さん身近な存在に♪
両親に挨拶とか最近の子は展開が早いなw
{/netabare}

瀬川 渚(せがわ なぎさ)
オタクとかキモいんですけど!とか罵っちゃう系隠れオタ。静まれ、俺の腕よッとばかりヲタ話に反応する自分を抑える日々。

4話{netabare}
ソロ時代のルシアン…ギルドに入るのに面接とか必要なのねw
ネトゲガチ勢って本当に怖い~!!
ちゃんと学校に来ても廃人志望~
本当に現実と虚構が混合した子いる?

ふぁいおふぁいおふぁいお
どんどん現実とゲームがミックスしてく
先生の脅し方簡単だにゃ~(=ΦエΦ=)

ガチャは希望(´∀`*)ノ
嫁は奢られる気まんまんだったw
一回くらいは回したい100連ガチャってw
アコのところには1回もレアがこなかったのね…
アコもう人生を引退したいらしい…もうちょい頑張ろうなwww

ルシアンで通るようになったのねw
茜ちゃん機嫌悪すwwアコの嫉妬怖いwwwwww
茜ちゃんものに名前つけちゃうようなタイプ

アコのHP尽きかけ…クラスの女子と絡むのがwwwwwww
生暖かい目をされたらもう終わりw
ぼっちで名を馳せているのねアコw
女子のバリア破壊すごいからな~w
マスターの方がひどかった…

奈々子ちゃんも来ちゃったよw
キョドってる瀬川かわいい(*´`)
人生終わったような顔した茜ちん( ・∀・) イイネ!

ネトゲの世界でスカイダイビングからのダイビング(´∀`*)
こういうのはゲームならではよね(^0_0^)
アコとの出会いはルシアンが助けてくれたのねwww
ストーカーされてたのねルシアン(笑)
愛が重くて息苦しい感じなw
そんなことよりーwギルド猫姫親衛隊www

猫姫…本当に姫になっちゃったのねヽ(´▽`)/
ルシアンのさりげない優しささすがだわw

アコのメンヘラレーダーすごいな☆ミ
初心者の女の子は知り合い?みたいだけど?
セッテさんは基礎動作もわからんみたい

アコ妬いてる~
茜心配なくなって…テンションマックスw
みんなで狩りにと思ったら昨日の初心者プレイヤーが…
修羅場か修羅場なのか?wwwww
{/netabare}

御聖院 杏(ごしょいん きょう)
理事の娘で生徒会長というハイスペックを誇るお嬢様。勘違いの両親の元、権力とか金遣いとか色々勘違いした結果がこれだよ!

5話{netabare}
シュヴァインが世話することにww
シュヴァインよりルシアンの方がいいらしいセッテさん

アコの提案で今日は違うゲームをすることに
FPSですかっとする作戦ww
敵は全員リア充だと思う作戦wwww
アコの遠距離射撃の才能が開花してる。ビューティフル☆ミ

アコ…FPSが現実の世界に…なんとなくわかるヽ(´▽`)/
一番リア充っぽい奈々子ちゃんがw
茜の高校生活が(笑)そしてアコが…
奈々子めっちゃ止めさすやんwルシアンにw

結局問題の解決もゲームの中ヽ(´▽`)/
アコ人生世捨て人モードからの来世にワンチャンかけるらしいw
アコ学校辞めてLAで生きる発言www
ゲームの中でも引きこもりだとw

とりあえず暴走を止められるのはルシアンだけみたい
瀬川、たまに墓穴掘るよね。腐れ縁って大事よね~w

母親にも旦那様って伝わってるのねw
アコと遊ぶために学校を休んできたルシアン
お母さんの先見の明wwwwwwwwwwwwwww
鍵まで渡しちゃったよお母さんww

こういうラッキースケベ展開キタ━(゚∀゚)━!
自分の部屋だと気が大きくなるタイプ
さらに悪化してる~(笑)

1週間部屋にひきこもりできるように冷蔵庫がw
とりあえず特訓開始~ww
ルシアンストレスがカンストwアコのために…
ゲームの旦那でも旦那なんだな

ルシアンかっこいいなw
奈々子ちゃんもいい子だなw
{/netabare}

斎藤 結衣(さいとう ゆい)
英騎のクラスの担任を務める美人国語教師。普通の先生に見えて、意外とネトゲにも詳しい…?

6話{netabare}
嫁がほかの世界で結婚してたらしい…そのことがショックな☆ミ
ルシアンめっちゃ巻き込み事故やんwwwwwwwwwww
結婚のスタンスはプレイヤーそれぞれ♪

ルシアンが浸透してる~w
そしてアコの対人のカベはなかなかはがれないw
女性雑誌はJKのまとめ攻略Wiki(笑)
初見が許される時代なんてもうオワタ\(^ω^)/
リアルオフライン課金の話はよくないw

アコは奈々子とは合わないのねw
セッテはサモナーかな?
ジョブ変わると髪色も変えるのねw
サモナーは通好みらしいw
シュヴァインのGAPには慣れないらしい

アコ、リアルをゲームから学ぶ☆ミ
期末テストもうすぐらしいねw
テスト終了まで…ネトゲ部禁止らしい
夏休みにイベントがあるらしいw

アコみたいな嫁いいなぁwwwwwww
アコのテストが心配になってきた(笑)
こいつ…勉強できない系の
こういう作品の主人公って絶対妹いるよね!

ルシアン、アコにお勉強を教えるの巻?
アコ頑張ってお勉強w漢字が頭の中を踊るらしいw数学はもっといやーw
一学期くらいとか(笑)

奈々子は猫姫の正体はまだ知ってないのね(笑)
アコ燃焼wwwwwwwwww

ルシアンから二人に相談…告白の相談ねw
今更過ぎてwwwwwwwwwwwwww
たしかに断る要素0(笑)

マスターモテそうw
フラレ方のアドバイスw
有意義な夏休み( ・∀・) イイネ!

節度を守ったネトゲライフと合宿キタ━(゚∀゚)━!
プレイヤーの基礎体力を上げるために
猫姫さんも来るのね~♪

告白の流れをもらったルシアンw
スク水効果は人によるwwwwwww

当たって砕けろwwwwwww
そして砕けちゃったよwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

そして夏休みーwww

夫婦から恋人にランクダウンするのがいやだったらしい
とりあえずルシアン情緒不安定wwwwwwww
{/netabare}

秋山 奈々子(あきやま ななこ)
ネトゲ部の面々が足元にも及ばないリア充オーラを発する女子。茜の親友だが、なんだかよからぬことをやらかしてしまい…。

7話{netabare}
夏合宿!!先生大学時代レスリング部だったのか(笑)
アコは朝弱いのねwそして朝機嫌悪いシュヴァインw(沙*・ω・)
合宿中はネットに繋いではいけない
ネットに繋いではいけない合宿24時開催!!

シュヴァイン改め瀬川かわいいなლ(╹◡╹ლ)
アコをリア充させてあげようという♪
パーフェクトに雰囲気のいい告白って…まぁルシアン次第だけどな~
アコよだれだらだら(笑)

先生が一番驚いてるw
マスターの別荘すげぇなヽ(・∀・)ノ
部活の合宿らしくないことに怒る先生…わかるけどw
プライベートビーチキタ━(゚∀゚)━!
アコの水着姿( ・∀・) イイネ!( ・∀・) イイネ!( ・∀・) イイネ!
今日はずっと水着回だけでもいいと思うぞ♪

瀬川らしいヽ(・∀・)ノ
マスターエロいなヽ(・∀・)ノ
日焼けどめ塗らないと海は死んじゃうよな
なんだろ(沙*・ω・)エロいな(沙*・ω・)日焼けどめ塗るの
女の子3人に塗られるとか…w汚されたとか(笑)
先生キャラってビーチパラソルの下に絶対いるよな
海の楽しみ方それぞれなのねヽ(・∀・)ノ

ネトゲの癖が現実世界でも適用
とりあえず現代っ子は独特
青春の汗(^_^;)先生猫姫モードw
たまにはみんなで遊ぶ楽しさなw

一緒にお風呂パターン
もうちょっともうちょっと(笑)
アコが結構大胆なのがこの作品のいいところだよねw

BBQのチョイスすげぇ高級そう
下ごしらえを知らないマスター…
瀬川…アコにあしらわれてるw
アコ料理スキル持ちなのね♪
花火って振り回したくなるよねw
瀬川って振り回しやすそうなw
砂浜で花火とかいいじゃん♪
雰囲気作り最高じゃん♪頑張れ!ルシアン!
アコ嬉し涙…(沙*・ω・)ノ

いい夫婦で終わっちゃった…もう夫婦でよくねw
今回のクエストは失敗かー
次はホテルに移動だと…
ネトゲゲームとコラボするホテルとか( ・∀・) イイネ!

ホテル専用クエストとかいいな(n‘∀‘)η
夫のパスは妻のパス☆
すごいな!現実とゲームを交互に
課金イベントと同じグレーなやつな(笑)

アコの部屋に行くイベント
これは現実?ゲーム?(笑)

おっとルシアン乗っ取られたか?
アコの貞操がピンチだぞ!!旦那様!!

{/netabare}

8話{netabare}
ルシアン落ちる…が
たまに落ちちゃうことあるよな…環境とか…まぁいろいろ
ログインできなくなってる…アカウントハッキング…やられた…
焦るルシアン…そりゃアコのもとに駆けつけるよな

めちゃくちゃトラウマ持っちゃうなアコ…
アコは積極的だとちょっと引いちゃうのかも…
中身が違うと…こんなに違うのな~
アカハックはされると結構きついものあるよな~

公共用のパソコンって危ないよな~
ルシアン消されちゃったのね…
悪いハッカーってやつはクソ野郎だな~

自衛できなかったルシアンも悪い…か…
こういう時の親衛隊だな(笑)
ロンた…それが犯人の名前?
猫姫親衛隊のクラウドさんが結婚指輪を拾ってくれたみたい…よかったよかった(●´ω`●)

学校への事情説明とかも一応あるのね
ルシアンめちゃくちゃイラついてる
希薄なようで希薄じゃないネットの関係
運営は動かないのかよー…

犯人とロンたのIPが違ってたらしい
黒の魔術師さんが持ってきたURLには…
LONの詐欺ブログ…
シュヴァインも黒の魔術師もぶひー入っちゃたよw
RMG?にまで手を出してるのか!

詐欺野郎の尻尾くらいを掴むために…
みんなでルシアンに協力
廃人寸前だなwアコが家にキタ━(゚∀゚)━!(笑)
嫁が実家を訪ねてくるパターン(笑)
婚姻関係消滅してた…しかも離婚されてた(笑)

友達にまでランクダウンされてる…
嫁からお弁当のさし入れキタ━(゚∀゚)━!
アコの嫁度は恐れ入る☆ミ
萌えた(n‘∀‘)η

ポテチ箸で食うやつろくなやつじゃないイメージ付いたわ
さてミッション開始!!キャラ名ショーコ
GMに呼び出されるやつな

完全にハメられたショーコさんです
ログの捏造…そりゃ3徹もするわ
嫁泣かしたらそりゃ…な

ニャッコさんマジイケメンってな(n‘∀‘)η
ルシアンが戻ってきて最後に…
結婚式大事よね(´∀`)bおめでとう☆ミ
{/netabare}

9話{netabare}
マスターの家…大きすぎだろ!!
夏休みの宿題回か~(´∀`)ノ今日はルシアンはいない感じね
奈々子は練習台wアコと奈々子因縁の対決(笑)

マスター友達を連れて帰ったら使用人に泣かれたw
アコにフォローされたwww
メイドに興味津々なアコ、メイドは急遽用意されたらしい
アコメイド服着たいのねw似合いそう(´∀`)
マスターの部屋広いな
奥の部屋は司令室みたいだなw
デイトレーダー並みのパソスペック(笑)

アコ宿題摘みかけてる
カリカリクポー(笑)
逃げ帰るつもりまんまんのアコw探検w
ゲーマー敵冒険心が赴くままに(´∀`)
シューちゃん豚だからわからない(´∀`)
書斎…たしかに隠しアイテムがありそうw

なんか隠し部屋への入口が!宝物まで用意されてるw
報酬はアルバム?おっとボスキャラもw
お嬢様を愛でる会とかあるのね(笑)マスターめっちゃ愛されてるな~(笑)

なんかあったときはルシアン、こういう時はルシアン
シュヴァインはいい子だよ…いい子(沙*・ω・)
奈々子生理的に無理って言われたw
そしてアコは結構言われた経験があるらしいw

屋敷の中で迷子になってる(笑)
猫姫の正体を知る奈々子w
アコの黒歴史は多いw
夏休みの宿題全く進んでないパターン(笑)
夏休みの精神と時の部屋の需要率あがるよな~

コース料理並みの晩御飯
シュヴァイン緊張してる|д゚)
シュヴァイン騙されてる(笑)
アコの嫁の勉強はもう済んでるなw
全員でパジャマパーティーとお風呂

誰かとお風呂入るの緊張するよな~
初めてのお風呂はシュヴァインが美味しくいただきました(笑)
石鹸で髪洗っちゃう~

瀬川、おっぱい問題に目を向ける
かわいいは作れるらしい(笑)
でも材料不足(笑)

ルシアンのタイプについて聞くことに(ビデオ通話で)
お風呂からの生放送キタ━(゚∀゚)━!
禁止クエスト受注問題なwお風呂で走っちゃいけませんw
ルシアン抜きだと制御ができないアコちゃんである
瀬川の寝巻きかわいいねლ(╹◡╹ლ)

アコが何を考えてるかわからないリア充セッテさんである。
深淵を覗いちゃったわけだwアコに汚染される思考回路w

みんな同じ格好してるw
こんなに必要にされることないんじゃね?ルシアン?(笑)
{/netabare}


10話{netabare}
元カノ自慢(笑)困ってるアピールが苦手な話が元カノ自慢(笑)
夫婦の関係は周知の事実に着々となりそうw(沙*・ω・)2学期も♪

クラスで瀬川に呼ばれるw
イベントスキップ機能が欲しいのととJK機能を忘れてるww
地雷サモナーセッテさん|д゚)
アコは学校に…アコいつもどおり部屋で半裸の状態でゲーム中(笑)
アコにとってそんな概念はないw普通ならサボるよなw愛の力偉大|д゚)
涼しい部室いいところ♪なくなった装備は2割くらいって
ルシアン前よりいい装備にしようとしてるみたい(笑)

こいつら…現実のイベントに関心0かよ(笑)
崎校祭…文化祭…高校生の一大イベントを面倒事www
この部での成果はアコが学校に来たこと♪アコの展示会( ・∀・) イイネ!
攻城戦?これの勝利を戦果とする
校章をエンブレムに攻城戦をすることになりそー
アコは文化祭にはもちろん…

対人戦練習~
何この夫婦どもwシュヴァインが相手することにw
ルシアンとアコのコラボレーションさすが(笑)

マスターVSシュヴァイン
大魔法メテオキタ━(゚∀゚)━!
範囲スキルは射程に入らなければいい
一方的にマスターの負けw
ルシアンにも負け~w
アコにも負けるwマスターは対人戦に慣れてないのかね?

魔法職はタイマンするものでもない…
対人にはそれ用の装備と戦い方が必要
まぁ攻城戦1回やってみなきゃね

お掃除組合…なめてるけど強いらしい
攻める側はえげつない攻撃を食らうのなw
攻城戦にデスペナはないけど…なんか喧嘩始まって…
ついに課金アイテム…と思ったら攻城戦は課金アイテム使えない…
マスターの課金離れさせるいい機会にw

おっと猫姫親衛隊も(笑)参戦してる~(笑)
砦簡単に占領してるw聖天使猫姫w(沙*・ω・)

奈々子ってうまく文化祭まとめそうよね
アコの悲鳴が…(笑)
アコのクラスの出し物が…メイド喫茶にw
アコがメイドすることに~(笑)アコは主婦だと思ってるのね(笑)

セッテちゃんinしたよ~ヽ(・∀・)ノ
いよいよ攻城戦6人で!!20人ならなんとかなりそうだな

ヴァレンシュタイン傭兵ギルド?を雇用…強者達らしい
文化祭のときには校章を掲げたいね♪
{/netabare}

11話{netabare}
攻城戦のために呼んだ助っ人強そう~(*’ω’*)
対人のプロ達かヽ(・∀・)ノ
同盟を結ぶときは握手するのか!!

結構雑な扱いw傭兵ギルドの連中なんか嫌な感じではある。(゚д゚)(。_。)_。)
シュヴァインの顔(笑)
セッテとアコ砦の端にダッシュ(沙*・ω・)完全に囮ん(笑)
ひどいけど戦術としては正しい…でも戦い方の好みではない…

傭兵ギルドの実力高杉www
対人最強の名前は伊達じゃない|д゚)
ヴァレンシュタインすげぇな(笑)
もはやこいつらだけでOK(笑)

ルシアンたちが城内に入った時には全てが終わっていた(笑)
なんだろーこの複雑な気持ち…
達成感0のクエスト~おもしろくな~い
ヴァレンシュタインとの同盟が解除されたっていうことは…
あいつらの攻撃も当たるようになり…
瞬殺…

現実世界ではキレッキレだわ(笑)
アコ何もできなかった…何もしなかった自分を…後悔してる…
そんなアコはレベルアップヽ(・∀・)ノ
攻城戦はもう一回あるし…ね☆ミ

会長って呼ばれるの気持ち悪いマスター( ;⊙´◞౪◟`⊙)
杏って呼び捨てにされて照れてるマスター(笑)
マスターは準備着々と…☆

なんか部室にメイドが(笑)
テンション上がるな~w(沙*・ω・)w
アコさんクラスの準備なんかしてるはずもなくw進捗ダメです~w
アコのミスは旦那様がフォローwできないことはできないと言わないとね♪
時には人に頼らないとダメよね~

ルシアン、猫姫親衛隊にも協力要請を仰ぐw
ほかにも…TMW魔術師の同盟をしているという事実が欲しい
とりあえずやれることは全てやっておく!
訓練でも手加減なんてせず!Σ(゚д゚;)
生活に無理のない課金=無課金
( ・∀・) イイネ!
{/netabare}

12話{netabare}
いよいよ文化祭…こっちもお祭りだぜ!!ヽ(・∀・)ノ
砦は空らしい…本人から聞いてくるとか余裕ぶっこいてるな
廃人に好かれるのはアコ(笑)ではなくルシアンも(笑)
シュヴァインもやる気まんまん。さてさて…
リベンジマッチ!ヴァレンシュタイン!!

なかなかのメンツが集まったな~(沙*・ω・)ノ
野良猫と猫姫親衛隊…野良猫親衛隊

攻城兵器…ロボット!そんなのもありなのか(笑)
ジャイがたくさん(笑)(笑)
セッテさんやる~ヽ(・∀・)ノ一瞬でも隙作れればシュヴァインの攻撃炸裂☆ミ
なんか攻城戦らしくなってきたな~(*゚▽゚*)
アレイキャッツ次は防衛戦ここからが勝負

全軍突撃?マスターの策炸裂?マスター攻撃されても魔法使えるやつで
アコも魔法メテオ最強だなwwwマスターの火力ぱねぇなw先生諸行無常(笑)
敵襲数は5人ヴァレンシュタインキタ━(゚∀゚)━!

ヴァレンシュタインは一騎当千だねぇ
どんどんやられてく仲間…
シュヴァイン一撃でやられない…意地があるわ!
ヒトリ倒したぜヽ(・∀・)ノ

セッテってここぞってときにいい活躍するよなヽ(・∀・)ノ
敵は残り3人!2人!だけど猫姫も散り…猫姫親衛隊の方は…
盾通しでは…( ̄^ ̄)ゞまだクリスタルの間にはマスターが

マスター斬られない…マスター奥の手何を使ってるの?
アコも最後は盾になり…初攻城戦勝利!!
ヴァレンシュタインにも勝ったな(沙*・ω・)ノ

ユグドラシルの雫連打とか(笑)
ワンコインでこの勝利ならw数百万でも友のためならワンコインw
マスターも変な人に好かれるのねヽ(・∀・)ノ
なんでも頑張ればいい経験

瀬川…焼き豚売り場の前にw
ネトゲ部思ったよか盛況なのねん
シュヴァインも丸くなったものだな~(笑)
嫁奮闘中w嫁の後押しは旦那の役目w

メイド喫茶…一度でいいからリアルで学校体験してみたかったな。
先生も猫姫モードでノリノリ舞台だなw
アコ成長したな~ヽ(・∀・)ノメイド長アコ( ・∀・) イイネ!

ご褒美なんでもに嬉しそうな顔するアコな(笑)
まぁ最後はこういうオチ読めてたけど
2期もこんな感じのやつを期待するな~☆ミ
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

鏡の国のあこ

あいまいな現実と非現実の境で悩みながらも、恋や友情に奔走する少年少女を描いたアニメの様です。

ぱっと見た感じでは、主要キャラ中、現実と非現実の境界を区別出来ていない様に見える亜子が特異な存在として映りますが、もしかしたら現実と非現実の境界を確たる理由も無く線引きしている英騎と茜の方が、そう言った区別が出来ていないのかも知れません。

作中で周知されている考え方に従えば、ネトゲに限らず、ここあにこれも非現実に含まれ、それどころかデジタルデータを介したもの全てがこの認識に含まれる事になります。デジタルなもの以外でも、私たちの身近には紙媒体の本や音楽、就寝中に見る夢など、彼らの言う所の「非現実」が至る所に存在しており、これらを非現実とするならば、現代人の多くは殆どの時間を非現実がひしめき合う中で生活していると言えます。

身近にいる人や付き合いの長い人でも、強く心を閉ざしていて、その胸の内をちらとしか見せない人はいます。また一方で、顔も見た事も無く、音声で会話した事も無く、触れた事も無い存在に対して、私たちは興味を抱いたり、理解を示したりする事もあります。※本やアニメのキャラに対して好意を持つという感情をごく自然に持ち合わせている人も、あにこれに限って言えば結構いるのではないでしょうか?(私もその一人です。)帰結として全て現実だと言えると思います。
{netabare}
リアルの(ここではネットの外という意味)英騎を知っていながら、ルシアンが好きでいられる亜子は、作中で評価されているのとは逆で、良く現実を見ているのだと思います。それにしても英騎と亜子は毎週に渡って仲睦まじい様で、5話終了時点でもう最終回にしちゃっても良かったんじゃないかと思えた程でした。現実でも早く結婚しちゃえばいいのに‥。でも高校生だからまだ早いか‥。6話エピローグはやっぱりね☆(某かわいいレビュアーさん風に)でした。

7話は水着回で、ラスト~8話はアカウントハックの危険について触れられていました。この作品の様にギャグ重視、ラブコメ色の強い作品で、現実的な問題を取り扱っている作品は珍しいと思いました。好感が持てます。

9話は女子4人でお泊り会。お約束のお風呂シーンは正直どうでも良かったんですが、何の脈絡も無く、唐突にオンドゥル語が飛び出した時には吹き出しました。ネトゲの嫁は全体を通して分かる人にしか分からないメタなネタが多いのですが、既知の人に対する破壊力(不意打ち)が強烈です。
お休み前のシーンでは、珍しくも巧妙な、あこの誘導尋問によって、茜、マスター、奈々子の本音が暴露される。罠にはめられた3人の反応が面白かったです。

10話、ネトゲにおける、延いてはネット上におけるトラブルについてその2。ネトゲもそうだと思いますが、あにこれもマナーを守って楽しく行いたいものです。身勝手でえばっている人がいると空気が緊張してしまいます。ネット住人への戒めとして、8話同様こちらも全ての人に視聴して頂きたい回でした。作中で描かれる様な嫌な目にあっても、英騎達の様にへこたれず前向きに物事を考えて行きたいものです。

最後の最後は凡庸な終わり方でしたが、きれいにまとまっていたと思います。英騎と亜子の関係は今後しばらくはそのままという感じがしますが、このアニメが今後もネット上のあれこれの問題を扱うならば、2期以降もネタには全く困らない様に思われました。

作画に関しては私はあまり気にしない方ですが、回によってはキャラのあごが尖り過ぎの印象も若干見受けられました。個人的には丸い方が可愛いと思います。
{/netabare}
ネトゲに耽溺した経験が無いので(かなり前にディアブロ2を100時間程プレイした事があるだけ。ちなみにオフラインのゲームは大好きです。)断定は出来ませんが、こう言った世界では少なからずプレイヤー同士の利害関係が存在し、それに基づく評価や序列生まれます。運営側がそれを設けている場合はより顕著であり、加えて、課金やタイムサービスの様なシステムがある場合、競争はさらにエスカレートしていく傾向にあります。そんな中で人間関係を構築していく事は、ビジネスで人間関係を結んでいく事とかなり似通っており、楽しむ事を本義としているゲームとしては不健全である様に思えてなりません。(ビジネスを楽しむという考えの人は別ですが)

過去にオンラインゲームに嵌っていた友人がいて、中毒といって良い程の執着を持っていたので、冷静になる様に忠告をした事があるのですが、苦笑いで茶を濁されてしまいました。こういった状態になると他人の言う事など聞く耳持たなくなる様で、あるいは分かっていてもやめられない状態になるらしく、傍目から見ていて不憫でした。(私個人の考えですが、純粋に楽しんでいるならともかく、競争への執着やそれによって得られる優越感が主だった報酬となってしまっては、もはやゲームとは言えぬのです。ゆえにそれらとは無縁だった幼少期にプレイしたゲームはどれも輝いて見えるのだと思います。)

課金やプレイ時間である程度の評価を獲得出来るネトゲと違って、あにこれではそんな事はないですよね。多分‥。人気のレビュアーの方は優しかったり、良い文章を書いていたりするだけなので‥。

今まで見たネトゲを扱うアニメ作品のいずれも、上記の様な負の部分を無視したり、面白おかしく描いたり、美化したりしているきらいがあります。実の所それが理想なので、端折ってしまった方がアニメとしては楽しいのですが、その事でネトゲに対する幻想を抱く人が現れてくるとしたら危険なのかも知れません。

疑り深い自分はこういったアニメを見ると、何だかネトゲ製作会社の遠まわしのコマーシャル戦略なのではないかと邪推してしまう事がありますが、この作品については杞憂でした。7話ラスト~8話終盤にかけて、このアニメではネトゲ住人のみならず、あにこれにいる皆さんにとっても、とても大切な事を教えてくれています。ルシアン先生の講義を聞いて、アカウント管理の大切さや、ネット上での人との付き合い方について学びましょう。「そんな事とっくに知ってるよ」という人にも気を引き締めさせる効能がありますので、ネット上に身を置く全ての人に見て欲しいと思える回でした。
{netabare}
それにしても、この手の作品ではもうお約束なので、今さら指摘する程の事でもないのですが、主人公以外全員美少女というのは何とかならないのかと思います。(男性にとって可愛くて、目の保養になったとしても)パーティーメンバーが全員同じ学校に通っているという点も、いくらなんでも出来過ぎだと思ってしまいました。
{/netabare}
全話視聴を終えて。最終話に至っても、登場人物のそれぞれが、現実と非現実の境界をどの様に捉えていくのかという点については、未解決な部分が多く残されましたが、英騎と亜子に限っては互いに分かち合うものを得ていた様に思われました。出会いを美化するばかりでなく、ネット上で起こり得る身近な問題に、ちょくちょく、ちくちく触れていた点にも好感が持て、最後まで楽しく視聴する事が出来ました。

※:アニメや映画に登場するキャラに好意を持つ事は個人的にはごく自然な感情だと思いますが、それを演じている声優さんや俳優さんをキャラと混同して考える様になると冷静さを失っていると言えます。これは現実を見ているとは言えません。当然ですが、演者はキャラとは別の人格を持っており、キャラとしての人格を与えたのは原作者や監督、脚本、キャラデザ、声優など様々な人達です。
個人が作るネット上のアバターも声優さんや俳優さんたちの演ずるキャラとほぼ同じですが、作中の英騎と亜子はネット上で自分の性格を偽ったり、作ったりしなかったので、現実で会った時にも割と簡単にギャップを埋める事が出来たのだと思います。 {netabare}常に英騎の本質を見ている亜子は、アカウントハックによってルシアンの中身が変わった時もすぐに見破りました。{/netabare}

※:鏡の国のあこというタイトルは、もう一つの現実を見る事で元いた現実を正しく見るという意味で、不思議の国のアリスの続編の題名から引用させて頂きました。でも鏡の国のアリスはそんな明確なテーマ性を持っている作品ではないので、未読でこれから読もうとしている方は童心に返って読む事をお勧めします。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ラブコメ要素半分もないラブコメ…それでもいいところあったと思ってます

非リア充ぼっち系のアニメかなと思ってました。このタイプだと「はがない」に近いのかな? と思ったのですが、全然違いました。
作画はちょっと厳しいかな…と思ってたら、3話あたりから安定したような…でも、けっこうぶれてました。会話が面白かったです。

2話だと{netabare}亜子がネットとリアが同じでダメなのはなぜかと問うシーン。理解できない人に、これをきちんと理解できるように答えられるかな?と言われるとどうだろうと考えさせられました。{/netabare}

けっこう心理突いてくるアニメだったようです。

3話、4話…胸の強調もなくなって、話がスムーズになってきてます。
{netabare}猫姫の中身が先生とは…斜め上でした。で、4話ではまた謎の女の子登場。ナナコかな?と思わせて全く別人だったら俺の勝ちだな(何が?)なんだかぼっちの感じがしなくなってきましたね。最初は亜子を現実社会に馴染ませるのが目的だったはず。すでに目的達成?{/netabare}

5話、6話…あたって砕けろ!!…どうしてこうなった
{netabare}やはり新キャラはナナコだったか…ここはストレートなのね。やきもちから廃人へ一直線なのはどうかとも思いましたが、なるほど、騒ぎが大きくなったのは亜子が変わってきているからということか。
それにしてもルシアンは男前。グイグイ入って連れ戻すシーンはかっこ良かった。亜子ママとの会話もけっこうシリアスね。それだけ家で亜子がルシアン、ルシアン言っていると言う裏側なんでしょう。
シリアス展開もあるのね。面白い。でもラッキースケベはやっぱりラブコメの定番な5話でした。

ルシアンはリアルで亜子が好きになってたのか。でも亜子はリアルとバーチャルの境がない。だからリアルで亜子の事が好きなのも理解できない。最後のオチは分かりきっていましたが、「恋人は格下げ」には気に入った言葉です。なんかじれったいが、ラブコメとしてはいい展開です。
最後の(どうしてこうなった♪どうしてこうなった♪)はアニメで動くと滑稽…ねらーは大喜びの6話。{/netabare}

7話…青春もの+夏合宿=サービス回
{netabare}やっぱり水着満載でした。亜子が恥ずかしがっていたが、裸正座が平気な人が何故?しかもルシアンの全裸見て「もうちょっとだけ~」って言ってたくせに(笑)

もう立派にリア充な青春にしか見えない回でした。1日海で遊んで、夜は花火…で、最後は告白。普通に青春ものです。亜子も「好きです」と応えていたけど、前回と違って、余計なこと加えてないんですよね。ルシアンはリアとバーチャルの区別つかないと思っているようだけど、変化してるんじゃないかと見ました。
最後、ルシアンは乗っ取られたようですが、果たして乗っ取った人物は誰だ?{/netabare}

8話…いい最終回だった…あれ?
{netabare}アカウント乗っ取りと解決の話でした。
コツコツと育ててきたキャラとアイテムが乗っ取りでバンは考えたくもありません。実際にはこんなにきれいに解決するのはまれなんでしょうけど…。
最後は再び結婚式挙げるわけですが、とうとう亜子がリアルでも大好きだと言いました。これで終わりみたいなきれいなまとめかたでしたが、これからどう展開するんでしょう。
5話といい、今回といい、ムダなサービス要らないです。展開と会話だけで十分面白いです。でも、そうはいかないのがラノベ原作ラブコメなんですよね…おっと、誰か来たようだ。{/netabare}

9話…女子会の回
{netabare}前回の流れが全く関係ない回でした。女子たちがマスターの家に集まってキャッキャ、ワイワイ…とならないのがボッチたち。唯一普通のリア生活送っているナナコがアクセントになっていた感じです。
そして、やっぱりサービスたっぷりの風呂シーン。今回は物語性はなし。一貫した流れがないアニメです。{/netabare}

10話…文化祭(序)
{netabare}新学期始まって、すぐに文化祭の流れのようです。案の定、学校始まった意識のない亜子は家に。亜子の素っ裸…見慣れすぎの上に作画がいまいちなのでエロくないです。なんだかなぁ…
一応、部活なので出し物するようだけど、どうなることやら。この回はネトゲを知ろうということでいいのかな?ネトゲしないからよくわからんが、RPGは分かるぞ。マスターのすっとんきょうなところはなかなかいいと思ったです。
さて、もう10回。文化祭と締めの話で終わりかな?すでにカップルだし、リアの世界にも対応できてるし、大きな展開はないよね?ここからどんでん返しされても困惑な気がします。
{/netabare}

11話…無課金の意味
{netabare}生活に無理のない課金=無課金…無理矢理過ぎ!!笑ったけど。マスターの赤面シーンも笑いました。そういや、ぼっちでしたね。

前回からの続きです。組んでも裏切られるのは見え見えでしたね。最後はやり返して締めるというわかな。ま、いいでしょう。
今回は当り回かな。基本、このアニメは会話に面白さがあります。特にルシアンと亜子の会話は見ていて面白いです。亜子を諭すルシアンの言葉は当たり前の事ばかりなんだけど、亜子を通すと特別に感じる不思議さがあります。来週で最終回、ふんわりラブコメで終わるといいです。{/netabare}

最終回…ふんわり終わった
{netabare}倒すべきライバルを倒し、日常に戻って終わりという、ありきたりで終わりました。この作品はこれでいいのだろうと思いました。
マスターの言ってることはかっこいいようで「単なる重課金者」の言い訳なのが笑えました。シュバイン、猫姫、セッテ、それぞれのキャラらしいラストだったと思います。
「お帰りなさいませ、あなた♪」とラストのキス一歩手前で…がラブコメだったことを思い出させました。とにかくふんわり終わった感じです。{/netabare}

この作品、言葉の紡ぎ方が上手いなと感じました。なので、エロ部分は余計でした。やたらプルんプルんさせる胸の描写とか、亜子の裸正座とか、マスターのコスとか、あざとくしか見えませんでした。
ラブコメとしては8話で終了したんですよね。主人公に近い女子もけっこういたのにハーレムにもならず、一途になったところなど、ラブコメとしては異色でした。

二期あるなら観たいですが、はたして…。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36

72.1 10 コミュ障で友情なアニメランキング10位
ひなこのーと(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (521)
2235人が棚に入れました
桜木ひな子は人前に出るとかかしのようにかたまってしまう女の子。
動物に好かれるため、田舎では本当にかかしとして働いていた彼女だったが、口下手で人と話すことが苦手な自分を変えるため、憧れの演劇部がある藤宮高校への進学を決意する。
田舎から出て、下宿先であるひととせ荘にやってきたひな子が出会ったのは少し変わっているけれど、とっても可愛い住人たち。
同級生のくいなや一つ上の先輩にあたる真雪に、演劇部に入るために上京してきたことを伝えると、彼女たちから返ってきたのは演劇部が去年で廃部になったという話で……。

声優・キャラクター
M・A・O、富田美憂、小倉唯、東城日沙子、高野麻里佳、吉田有里

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「せめて人前で固まらないように…人とスラスラお話できるようになりたい…」

この作品の原作は未読ですが、侮れない「コミックキューン」の作品である事は事前にリサーチ済…
この雑誌は「にゃんこデイズ」の時に存在を知りました。
萌え萌えなにゃんこちゃんたちには何度も心を奪われっ放しで、気が付いたら関連グッズに手を出している有様…
そんな作品を輩出する「コミックキューン」の作品…気にならない訳がありません。

この物語の主人公は、極度の人見知り&あがり症な桜木ひな子…
ですが、彼女は中学の時に見た藤宮女子高の演劇の舞台に感銘を受けて自分もそこで頑張りたいと目標を掲げて頑張ってきました。
全ては自分の欠点である人見知りとあがり症を克服したいから…

そしてひな子は憧れの高校生活のため遥々田舎から上京し、下宿先である「ひととせ荘」に向かったのですが…
そこにはどう見ても怪しげな女の子が一人…
決して姿かたちが怪しげなのではありません。
ひな子の目には今目の前に繰り広げられている事自体が怪しげに映っていたんです。

そんな怪しげな女の子は、ひな子と同じひととせ荘の住人で同じ年の夏川くいな…
ひととせ荘には他にも住人が居ます。
ひな子の1年先輩で喫茶店で働いている、まるでお人形さんの様に可愛らしい柊真雪。
真雪と同じ高校2年生でひととせ荘の大家さんでもある萩野千秋…
このメンバーに新たにひな子も加わり、いざ目標に向かって意気揚々と進もうとしたところ、序盤でいきなり出鼻を挫かれる出来事がひな子を襲うのです。

ずっと目標にして頑張ってきたのに…と落ち込むひな子でしたが、ひな子の進む道は一つではないことをひととせ荘のみんなに諭して貰い…物語が動いていきます。

この作品…通常の萌え枠とは一味違った作品だと思いました。
特にひな子には痛烈にそれを感じます。

ひな子は天然で…人前だと直ぐにカカシに変身してしまうほどの恥ずかしがり屋さん…
そのくせ、装備は一級品ときているから手に負えません。
デフォルメからノーマルにキャラデザが戻った時、彼女のスタイルにドキッとしたのはきっと私だけじゃないと思います。

そう…時折キャラに激しい色っぽさが感じられたのです。
例えばごちうさ、きんモザ、のんのん…どれもキャラデザは可愛らしく、特にごちうさの可愛らしさは段違い…激しい萌えは感じますが、色気を感じた事はありません。
(ごちうさ2期で登場したココアのお姉さんのモカ…雰囲気はありますが元祖「お姉ちゃんに任せなさいっ!」にでも、やはり色気は感じませんでしたし…)

この作品ではひな子のような爆弾娘は大家さんも…それに作り手もその辺りはしっかりと視聴者の事を考えてくれているのでしょう。
だからあざとさはしっかり感じつつも、つい魅入ってしまうんですよね…

このお色気路線を突っ走ったら作風はきっと全然違うモノになってしまうでしょう。
危ういほどの均衡を保ったのが真雪の徹底した可愛らしさと、くいなの食欲だったと思います。
ゆあのサポートも感じましたが、結局導火線への火付け役だったような気がするのですけど…

総じて可愛らしいキャラがみんなで同じ目標を掲げ、日々を一生懸命生きている姿が瑞々しく描かれています。
やっぱり目標を持って、それに向かって頑張る姿は本当に綺麗だと思います。
そんな彼女たちの日常を切り取った物語…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは「あ・え・い・う・え・お・あお!!」
エンディングテーマは「かーてんこーる!!!!!」
どちらも劇団ひととせの4人組が歌っています。
オープニング、エンディングとも今期の楽曲の中で中毒性No.1だったと思います。
特にこのオープニングは早口言葉交じりで難しい…
こういう曲をスラスラ歌えると良いんですけどね。

1クール12話の物語でした。
これまでの癒し枠の常識に一石を投じた作品だったのではないでしょうか。
この変化…個人的には嫌いじゃありません。
今回のアニメ化で原作のストックをどの程度消費したかは不明ですが、もし続編が制作されるなら是非視聴したいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

普通に良い出来。

まず、普通に良い出来のアニメだと思いました。


いわゆる日常系に類するものと言って差し支えないと思いますが、
演劇というベースがある作品です。
ただ、演劇といってもガチの熱い展開と言う訳ではなく、主人公の桜木ひなこが人見知りというか、話下手というか、人と相対して緊張すると「かかし」になってしまうという特技wを克服したいという思いで、演劇を志し成長していくという展開がメインです。

高校への進学を機に都会へ出てきて下宿するひととせ荘へやってきて、
夏川くいな、柊 真冬、荻野千秋、中島ゆあ、黒柳ルリ子らと出会い、彼女たちと演劇活動を中心とした日常を過ごしていく姿を「愛でる」w作品です。

ちなみに、キャラクター達は
どの娘も、どっかで見たような・・・wですし、
展開も田舎からできた女の娘が下宿先、学校で仲間と出会って・・・、というテンプレ要素満載なのですが、キャラの性格(個性)という意味ではしっかりと立っていて嫌な感じはしませんでした。


このコメントを書くのに公式サイトを確認したら大家さん(萩野千秋)の説明に「父親が舞台役者で、自らも4歳から舞台に立っていた。演劇の世界では有名で、男女問わずファンも多い。」との説明があった。
あ~なら、おっとり大家さんの別の顔もしっかりと観てみたかったなと、もう少し掘り下げエピソードを見てみたい気がしました。


そういえば、よくある各キャラ掘り下げエピソードみたいなのはあんまりなかったな、そういうのもあると楽しかったかもです。


あと、作画、音楽もしっかり、丁寧に作ってあったと感じました。
OP/EDも良かったです・・・。
というよりも・・・ここにどんだけのカロリー使っとるねん!!
という感じでした。
確かに、作り自体はどっかのハルヒや、どっかのらき☆すたを強く意識しているのは嫌でもわかりました。
しかしながら、わちゃわちゃ感を内包した、楽しげでわくわくするような作り、そしてキャラクター(声優)ががっつり前に出てくる。
映像もきれいで、歌も個性的(ミュージカルっぽい)、よくあのテンポ変化やセリフちっくな歌唱についていけるものだと感心しました。
見事だと思います。

作品全体をとおしてキャラクターもかわいらしく、
キャラ同士のいざこざなんてシーンも特になく、キャッキャうふふの進行でしたが、一応、演劇というテーマがあるので、ブレはあまりなかったと思います。
デフォルメキャラになるシーンもかわいかったですし、頭身上がったときにはちゃんとアニメ女子高生していました。


もし、拒絶反応が出るとしたら、
キャラがどっかの誰かにめっちゃ似ていること(容姿)、
少しだけ百合的要素(大したことはないと思います)があること、
ちょっとだけ、小僧向けの演出があることでしょうか(絵がきれいだけにネ)。

しかし、繰り返しになりますが、
総じてクオリティは高いアニメ作品だと評価します。
見るには十分楽しめる作品です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

TAMA さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

コミックキューンにしてはよくやったほうだが…残念。

全話視聴。

『ごち◯さ』+芳文社の手法の劣化版、時々『らき◯た』ですかね。OP、EDと良かったと思いますがOPは所々『日◯』のOPと似てる部分が多々ありましたね。『カカ◯タ』の方です。
『ひなこのーと』はいろんな意味で勿体無かったと思います。凄いチャンスを逃したと…。
リアルタイムで放送されてた時に他に日常系をやってなかったのでここでコミックキューンがドーンと行ければ…惜しい。

OP、EDは成功だと思います。とりあえず掴みはOKって意味で。作画も悪くない。潔くパンツ見せたりしたのも◯。物理法則を無視した捲れないスカートとか不自然な光で隠すよりは評価します。

ただ問題が酷似し過ぎた設定ですね。
キャラは『らき◯た』っぽい。
くいな→完全に『こ◯た』

ゆあ→ツンデレ担当『か◯み』

千秋→ほわっ、超人、巨乳等々…『み◯き』

真雪→料理上手等『つ◯さ』

みたいに感じました。
ま、くいなが酷いですね。
『くいな』の本や文学少女の所は『こ◯た』のネトゲとネット用語等を画面の世界を本に移行しただけ。7話のスク水はまんまでしたね。小学生のを使うのもカブってる。(パクってる?)

喫茶店などはもう『ごち◯さ』。表現はほぼ芳文社作品と同じ。お風呂で振り返りは『ひだま◯スケッチ』等々ちょっとツッコミ所がありすぎる…
パロ作品?ってなりました(-_-;)

ストーリーも日常系でやればまだマシだったのかな?と思います。変に劇団とか入れてしまったが為に最後までグダグダ感がありました。
とにかく『ひなこ』が成長が早すぎる!感情移入どころではない、置いてきぼりでした。
ルリ子の存在も酷い。この子が居ないだけで休部になる学校って…それに9才て…。学校は?役作りは?現役女優をやってるなら講師出来る時間無い筈です。子役でも拘束時間長いですし。
オペラ座、スカラ座等々を言ってプロっぽく見せられても…チープ。
あざといエロさと百合もちょっとマイナス。

本当に勿体無い。日常だけでやっていたらまだ良かったと思います。ただ8話の部分は少し良かったと思います。
37.5度で倒れるなんて!と思う人が居るかもしれませんが、現代の学生達は一昔前の人と平熱の体温が違います。統計学などで調べたところ今の子達は平熱が35.5度が平均らしいです(女性)。
だから37.5度ともなるとかなりの体調不良になり『ひなこ』の様に倒れる子も居ます。
一昔前の統計学では36.5度が平熱とされてましたが人間の身体も変わっていってます。だから8話の表現は中々合ってるなと私は思いました。

個人的にはくいなですね。
『こ◯た』だと言うのは大体の人が見たまんまでしょうが私はそれより声がまんま『ガヴ◯ール』にしか聞こえなくて…。富田さん、もう少し消そうよ…。ひなこのーと放送前のクールにやってたからそれが残りすぎてますね。

OPとパロディとしてなら多少アリ…?。
私からはあまりオススメしません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

65.3 11 コミュ障で友情なアニメランキング11位
妖怪アパートの幽雅な日常(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (253)
1062人が棚に入れました
両親を亡くしたため、親戚の家で肩身の狭い生活をしていた稲葉夕士は、高校入学を機に一人暮らしを決意する。そこで見つけた格安の下宿先「寿荘」。しかし、そこはなんと妖怪・幽霊・人間が入り混じる奇妙な「妖怪アパート」だったーー‼ 不気味な姿をした妖怪達と個性的すぎる住人達にはじめは戸惑う夕士だったが、彼らとの奇妙な共同生活の中で、それまで閉じていた心が徐々に開いていく・・・。

声優・キャラクター
阿部敦、中村悠一、子安武人、沢城みゆき、石田彰、中井和哉、森川智之、杉田智和、速水奨、遊佐浩二、釘宮理恵、田村睦心、三石琴乃、関俊彦、折笠富美子
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

チュチュンがチュン♫・・・

電線に雀が三羽とまってた それを夕士が鉄砲で撃ってさ、煮てさ、焼いてさ、食ってさ
ヨイヨイヨイヨイ オットットット ヨイヨイヨイヨイ オットットット?
・・・
まあ、オチャラケたくなるような「電線音頭」はさておき、2クール目も決まったことなのでチョット小言を。

とにかく「女子想像&創造」「女子嗜好」「女子理想」「女子妄想」が出てるおかげで一般的に受けつけがたい感じがしますが、共感できる人もいるんでしょうがねぇ・・・(恐らく)。

稲葉夕士は中一の時に両親を失い、預けられた親戚の家では叔父・叔母に気を使い、従姉には何故か嫌悪される。そんな居心地の悪い所から抜け出すために寮制の高校入学を機に自立を決意。しかし春先の火事で寮が全焼。寮の復旧見込みの半年先まで、新しい住処を探さなければならなくなり、なんとか見つかったのは格安物件「寿荘」。しかしそこは異界の住人が集う別名「妖怪アパート」だった・・・
そんな不運(物語性にとっては仕組まれた”幸運”)に見舞われた夕士少年を作者(又は制作側)はイジりながらも過保護に、且つ「理想多め」に成長させていくストーリーのようにも思えます。

ここからは、小姑のように辛辣な文感想を書くかもしれませんので気分を害したくない方はココで止めておいてください。{netabare}
[主人公・稲葉夕士]
・均整のとれた「サッパリ美形」。高校生というより何か「大学生」っぽく見えます。(大人っぽい容姿が女子受けには良いのでしょうか?少年より青年の方が見栄えがイイ?)
・上記の通り不幸な身の上で、周りに気を使い、自身に「何かと」貯めこんでそうなのに「妙」にサッパリした性格で生真面目すぎるのが不思議?
(普通はダークサイドに陥るようなものですが、そんな主人公って見たくないよね?)
・「不思議耐性&順応」が乏しすぎて「普通すぎるリアクション」に見ていると時々物凄く苛々させられます。(とにかく一般常識・良識で乗り切ろうとする行動がチョットまどろっこしい。)
・半年住んで馴染んだ「妖怪アパート」を出て、学校の寮に入った夕士。しかし人間関係が上手くいかず再び「妖怪アパート」に戻ってくることに・・・(自己解決の答えが当初と同じ『逃避』という事を肯定してるようで腑に落ちないけど、「異界」との絡みがないとストーリーが進まないからしかたないよね?)
・周りに女子はそれなりに存在しますが、夕士との「恋」の展開は『絶対』起こさせません。(夕士の恋人は泉貴だと腐女子が望む限り・・・)
・プチヒエロゾイコン(小魔導書)の「マスター」に成り行きでなってしまった夕士。もう「自覚が乏しい」は、学校で不用意に使うは・・・(これが若さか?)
・「妖怪アパート」の先輩年長者に対して使う言葉の語尾に「ウッス」「〇〇ッス」と言っていることに違和感が。体育系クラブやってるわけでもないのに。(何か不自然に感じますが、これもある種の乙女理想?)

[長谷泉貴]
・夕士の親友で『心の恋人』。容姿も美形、腕っぷしも強く、家も裕福な家庭。学力もかなり良さそうで、性格も善人。しかも根回しの達人。(完璧すぎて引くわーーー。嫉妬になるかもしれませんが。こんな出来過ぎキャラも乙女理想?)
・高校進学は別々になる夕士と泉貴。中学卒業式後、友情確認の殴り合い。しかも笑顔で。しかも顔が全然腫れてない。(こんな「コト」は「絶対」あり得ませんが女子にとっては「カッコイ友情&愛情」という乙女理想像なのでしょうか?)
・第⑧怪:「寿荘」に遊びに来て子供幽霊「クリ」が気に入った泉貴はクリのパパ宣言。夕士には「本妻」勧告。(あ~あ、やっぱり・・・BⅬしたいんだんぁ・・・)
・第⑧怪:泉貴に感極まって抱き着く夕士のシーン。(ホラ、やっぱりね。腐女子の「グッ!」が目に見えるようだ・・・)

[寿荘の面々]
・個性的なキャラは面白いが全員「良い」人(&妖怪&幽霊)すぎ。夕士にとっては憧れるデキる大人ばかり。(夕士との絡みはあるものの、夕士を困らせる事件が無いのが物語としては味気ないような?みんな「仲良し」が良いのでせうか?良いのでせうね。)
・住人とのコミュニケーションは「人型」だけ。異形種とはあまりないのが残念。(アノ大家さんとの絡みって無いですね)
・男性キャラは当然イケメン。渋い人、ワイルドな人、カッコイイ人等、みんな余裕のあるデキる大人達。女性キャラはツマミ程度なセクシー幽霊と明るく元気なお姉さん。(如何にも女子嗜好って感じが・・・)

あと説明&解説が妙にゴリ押しで入って来るような感じがして、キレの悪い長さの尺が不自然すぎて面白くない(ように)思えました。

そして[BGM]。
ワザとそうしてるのか?制作側のセンスなのか?見ていて80~90年代の日常系アニメのような錯覚をを起こさせるほど「古く」感じます。(コレが良いと思うか悪いと思うか?)

シナリオは時たま人生教訓めいたものがあるので好感ですが「不思議重視」なのか「少年の成長重点」なのか曖昧過ぎて何か気持悪いです(個人的に)。

そんな小言を言いつつも、とりあえず視聴はしていきたいと思います。

※余談ですが第⑪怪でネタになった古典SF名画『禁断の惑星』とキリスト教が初めて負けた古典ホラー名画『エクソシスト』。
「エクソシスト」を、ながら歓談している「寿荘」の面々。劇中描写がマトモなのにBGMが軽すぎて、失礼だなぁ~と思いました。
世間的に「イドの怪物」という名称が知られるキッカケとなった映画『禁断の惑星』(1956年)。子供の頃に見たって・・・何か渋いねぇ。
{/netabare}

【観終わって・・・】
一つ一つのベクトルはシッカリしてるみたいだけど、何か見事にかみ合ってないような感じがしました。{netabare}なんせ、
・個性豊かすぎる寿荘の面々。各キャラで1話分の話が出来そうだけど何人かは捌ききれなかった(主人公は夕士なので)。
・夕士の学校生活・部活や人間関係で起こった問題と解決のための展開。(納得できないオチもありました)
・寿荘における夕士のスタンス。談話だったり問題談義だったり「(疑似)家族ドラマ」のようにしたかったのか?
・プチヒエロゾイコンのマスターになってるにもかかわらず、あまり自覚の無いような展開にシラケてしまう事もあったのでは?
・毎話出されるルリ子さんの料理。おいしそうなんだけど、ただ出されて「美味い」というだけでは何かモノ足りないような…
etc、etc・・・{/netabare}
ネタが多く詰込み過ぎて収拾がつかず、やむなく強引な演出になってしまったために全体のバランスが非常に悪くなって、あまりイイ印象にならなかったように思えます。
BGMのセンスの悪さ(80年代、日常・ファミリーアニメ風)がさらに拍車をかけてたような気もします。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

そのアパートでは「不思議」はいつもそばにいた。

この作品の原作は未読ですが、沢城さんとくぎゅが出演されると知り視聴を決めた作品です。
沢城さんとくぎゅ…この組み合わせを想像すると、視聴前から口元がにやけてしまいそうですけれど…

この作品は2004年に第51回産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞しており、原作の累計発行部数が550万冊を超えてるとか…
でもそれだけ人気があるのも分かる気がします。
私はアニメしか視聴していませんが、全体的な作りがとても丁寧で細やかな部分まで目の行き届いた作品、という印象を受けましたから…

この物語の主人公は稲葉 夕士。
彼は中学の頃、両親を事故で無くし中学時代を親戚の家で過ごしました。
ですが、親戚とはいえ他人が突然家に押しかけてくる…
事情も状況も理解できますが、時としてうまく折り合いが付かない場合があると思います。

例えば、これまで一人っ子で両親の寵愛を全身に受けてきた人のところに、他人が突然入り込んで、これまで受けていた寵愛の一部を横取りされたら…?
誰だって横取りするつもりもありませんし、親の愛は本来分けるものではなく広がるモノ…

でも頭では分かっているつもりでも、心が追い付かない時ってありますよね。
稲葉と親戚の関係もちょうどそんな感じ…
だから、稲葉は高校進学と同時に学生寮での一人暮らしを決断するのですが、入寮直前に火事で全焼してしまうんです。
きっと学生寮が復興するまで親戚に厄介になる選択肢もあったと思います。
でも、稲葉はあまりにも格安すぎる物件を見つけ、一人暮らしを実行に移しました。
ですが、格安すぎる=いわくつきである事は、これもまた世の常…
そう…ここ、出るんです…
こうして稲葉の新しい居場所である「寿荘」での生活が始まり物語が動いていきます。

私も学生時代に親元を離れて寮で暮らしていたので、厳しさと楽しさは理解しているつもりです。
自分の身の回りに事に気を遣う機会が増え、常に友達が部屋に入り浸る毎日…
あの頃は「プライバシー」という概念なんて微塵もありませんでした。
学校が終わって部屋に帰ると友達がいて、私が寝た以降も誰かがゴソゴソしてる事なんて日常茶飯事でしたから…

だから、稲葉が新たに得た「寿荘」の居場所…私的には全然OKでしたけど、これまでの生活と一変した壁の無い生活を突然突きつけられたら戸惑いを覚えるのも仕方ありません。
人との触れ合いがとても大切だと実感して、本当の自分の居場所と受け入れた以降、この物語は面白さに拍車をかけていきます…

物語は大きく3本の幹があり、ほど同時に進行しています。
一つ目は、寿荘での日常、
二つ目は、稲葉の学校での出来事、
そして3つ目は稲葉自身について…という感じです。

寿荘での日常は羨ましい空間が広がっています。
毎日ワイワイ賑やかなのも結構ですし、るり子さんの絶品料理に舌鼓を打つ毎日は堪らないと思います。
でも、一番羨ましいのは悩みを話して…それを真摯に受け止めてくれるところだと思います。
高校生の稲葉は寿荘の中で最も年齢含め最も新米…
学生同士でいくら相談しても解決できないことも、人生経験な大人が稲葉の目線で親身に相談に乗ってくれるなら…相談もしやすいですよね。
相談って年齢を重ねるごとにし辛くなっているような気がするので、そういう空間って改めて貴重だと思います。

学校での出来事…稲葉は勉強、クラブ活動にバイトと大忙し…
日々バタバタとして生活を送っていますが、それは充実している証でもあると思います。
一見学校生活って平坦っぽいんですが、決してそんな事はありません。
不特定多数の人間の集まりなのだから仕方ないのかもしれませんが…
そこで何を感じて何を選択するかは本人次第…
この本人次第を学生時代にもっと大切にしていれば、と個人的にはちょっぴり後悔を感じたり…

そして稲葉自身については、この物語の核心に迫る部分になるので、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
きっと寿荘でしか得られなかった可能性だと思います。

オープニングテーマは、ロザリーナさんの「Good Night Mare」とWi-Fi-5さんの「始まりのカレッジ」
エンディングテーマは、稲葉夕士と長谷泉貴の「日常識Broken down」とロザリーナさんの「音色」
兎にも角にもロザリーナさんの曲が素晴らしかった…
ロザリーナさんの独特の声質が胸に染み渡りました。

2クール全26話の物語でした。
人と人の繋がりを大切にした作品です。
昭和の頃…日本のあちこちで見られたこの作品の様な風景や人同士の関係が、今では物凄く貴重なモノになっている気がしてなりません。
人との繋がりに温かさを求めたい方…きっとこの作品を堪能できると思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14
ネタバレ

▒▒▒ ⇒ムフ♪ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

こんなに楽しめるとは思わなかったよぉ♪(*‘ω‘ ≡ ‘ω‘*)♪

絵が気に入らなくって絵に慣れるまで6話までかかったよぉ(ノ∀`)アチャー

【これって日常系?】
アニメの日常系ってただ単にカワイイだけで私にはつまらない作品が多いのだが、この作品は現日常の人間関係でかかえている切実な厄介な問題を取り上げてるなぁと感じてしまった。
{netabare}
私はネットで誰かと関わるようになって、今の人間関係って...

気軽に楽しくで、いいんじゃないの?

(;-ω-)ウーン

確かにそうなんだけど、希薄というか、厄介な奴までにそれをする人がいるし...
なんだかなぁってな感じで、なかなかなじめない...

でも感情的になったり、厄介な奴に注意したらたちまち炎上だし...

やっばり気楽に接する方が無難なのか...

(;-ω-)ウーン

いつも悩んでしまう( இ﹏இ )

嫌な奴は嫌だァ!ι(`ロ´)ノ

と、叫びたいけど我慢してしまう(;´д`)トホホ…

だから、主人公が厄介な奴に絡んでいくのが凄いなぁと感心してしまうのです( ゚ー゚)ウ ( 。_。)ン

そんな主人公がそうなのは、周りにいい大人がいるおかげ♪

とくに若い男の子は身近に尊敬できる大人さえいれば、悩んでも壁にぶち当たっても、どんどん前に進んでいける単純な生き物♪

現実世界でも同じ事なんだけど、そんな大人なかなかいまへん(ヾノ・ω・`)イナイナイ

かくいう私も尊敬に値する大人にはなれなかったとです(ヽ´ω`)トホホ・・
{/netabare}

【お気にのキャラは…】
作品は気に入ったんだけど、思い入れの強いキャラはいなかったなぁ。
{netabare}
しいてあげれば、料理上手な「るり子さん」かな(〃艸〃)

るりるり~♪結婚してけれぇ~♪

そしてその手でԅ(¯﹃¯ԅ)グヘヘヘ

そうだ!嫌いなキャラはいたわ!
英語教師の青木!
現実世界でもこういう奴が希にいるけど1番嫌いだ!( ✧Д✧) カッ!!
{/netabare}

【OPのモナリーザが…】
大きな収穫は主題歌を歌ってた「モナリーザ」♪
{netabare}
どストライクやんけ~(*´Д`*)
ハスキーな声がたまりまへん(*´Д`*)
ぶた鼻さいこ~う(*´Д`*)

メジャーなりたてみたいだし、今後期待でおま♪(´∀`*)ヘヘ
{/netabare}

【前からレビューで気になってた事…】
この作品のレビューにも…
「説教くさい!」
「価値観の押し付け!」
{netabare}
とか、書いてる人が多く見られた。

えっなんで?

私は何十年もアニメを見てるけど、アニメにたいしてそんな気持ちになった事がない!

そもそも、「説教くさい」って主観的じゃないと言えないのでは?
アニメのキャラから説教受けてると思ってしまうのかしら?

私はアニメをほとんど客観的に見てるけど、主観的になるのは魅入ってる時ぐらいかな?!

でも、そういうレビューを書いてる人の文面からは、魅入ってる感じがしない…

(;-ω-)ウーン

それか、好みじゃないアニメとかで人生観みたいな事を発してると「説教くさい」とか感じてしまうのかしらん?
それなら見なけりゃいいだけの話だと思うけどww

(;-ω-)ウーン

こういう人達は、気に入ったアニメとかは「メッセージ性が強い!」とか言ってそうww

ようは、気に入る気に入らないの感情で「説教くさい」という言葉を選んでしまってるのかな?

(;-ω-)ウーン

私はレビューで「説教くさい」や「価値観の押し付け」というのを見ると…

この人達とは絡めないなぁと感じてしまう…

私自身が説教くさい奴なので(´∀`*)ヘヘ


結局、私だけが「説教くさい」という言葉に過敏なのかもしれない…

今の時代の流れなのかな?
誰か教えてぇ!

私は説教くさい奴なので、絡むと痛い目あうと思いますが♪(´∀`*)ヘヘ
{/netabare}
( ・θ・)( ・θ・)( ・θ・)チュ♪チュンガ♪チュン♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

71.2 12 コミュ障で友情なアニメランキング12位
阿波連さんははかれない(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (320)
1057人が棚に入れました
小柄で物静かな女の子、阿波連(あはれん)れいなさん。人との距離をはかるのが少し苦手。そんな彼女の隣の席に座るライドウくんは、阿波連さんとの間に距離を感じていた。ある日、阿波連さんが落としてしまった消しゴムをライドウくんが拾ったことをキッカケに、ふたりの距離は急接近!?「遠すぎたり」「近すぎたり」予測不能な阿波連さん。色んな意味で、『はかれない』密着系?青春ラブコメディの幕が上がる!!


声優・キャラクター
阿波連れいな:水瀬いのり
ライドウ:寺島拓篤
大城みつき:M・A・O
桃原先生:花澤香菜
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ギャグは面白い。ラブはマイルドすぎかなあ。萌えの次世代はしゃべらないこと?

 ギャグからラブが唐突ですよね。出会いからして話す人探しですから。その辺ストーリーとしてどうなのよ?という気がします。もちろんいつも一緒にいる、というのは恋愛の大きなファクターですから、現実としてはそんなものでしょう。でも、物語ですのでなにか展開は欲しかったなあ。
 事件らしい事件が12話の果たし状かあ…で、リバーシですもんね。リバーシの4隅の取られ方とかギャグになってましたし。雰囲気を外されたので悔しいけどちょと笑いました。倦怠期とか花言葉の時の阿波連さんの顔とか、結局ギャグだし…ギャグはやっぱり面白かったです。

 ラブは「古見さん」同様で、やっぱりマイルドだなあ…これが令和の少年たちの妄想かあ。平穏無事な日常と草食系の恋愛かあ…ノーストレスがいいのかあ。物語くらいちょっと起伏が合っていい気がしますけど。
 萌えの次世代は、自分以外とはしゃべらない玩具的な美少女なんですかねえ。
 
 まあ、総評すると、ギャグは面白かったです。ですので、12話通して楽しめました。その点では出来がいいストーリーだと思います。
 ラブは刺激が無さすぎですが、ぬるくてマイルドなのが好みの人にはいいでしょう。



1話 最近は隣の席に美少女が座る妄想が流行っているみたいですね。
 {netabare} ロシア美女とか、コミュ障(症)の娘とか、その他沢山です…いたずら好きな子はちょっと意味が違いますけど(いや、一緒かなあ…プロセスを省いていきなりいたずらできる関係からスタートしてるだけかも)。

 前期覇権のコスプレビッチの娘と精神性は共通する気もします。ただ、これは女性にも人気があったみたいなので、どうなんでしょう。違いがあるのかないのか。視聴している女性が主人公の男に自己投影するんでしょうか。
 この隣の席の美少女のメンタリティは研究したいところです。
 長瀞さんとか、宇崎ちゃんとの共通性とかも含めてですね。古典といえば古典なのかもしれませんが。
 ハルヒの構造といえばそうなんですが、より「純化」してます。部活とか友人とか事件とか一気に通りこして「2人きりありき」です。次回予告ではちょっと生活を彩るハーレムとか女子か友人が後付けででてくる?
 
 妄想が異世界から一周回って現実に戻ったようですけど、草食系男子のささやかな夢は恐らく異世界よりも更に遠い世界観です。何が妄想っていきなり「都合の良い美少女」と2人きりの生活が始まることですね。
「都合の良い美少女」ですねえ…コミュニケーション上のハードルを設けて、教室の一番後ろに「異世界」を作り出して、友達がいない草食系のボッチ少年とかあ…うーん、切なすぎて涙がでます。

 対人コミュニケーションの最大の努力が消しゴムを拾う事かあ…それでも頑張ったんでしょう。
 コミュニケーション障害の解消ならラインで良くね…にはならないんですよ。それどころか、現代高校生の話なのにスマホが影も形もないですね…これがこの世界の価値観なんでしょう。異世界ですらスマホが必要だったのに。

 これを日常系と言っていいのか、癒し系といっていいのか…明日ちゃんとの差と共通性はないのか…

 アニメそのものを楽しむのかといえば、まあ、一気見は辛いかもしれませんが、週1なら見るかもしれません。むしろ異世界からちょっと変わってきた流れを研究したいところです。 {/netabare}


2話 不覚にも目薬のところは笑った。コメディというよりギャグ?

{netabare}  まあ本作の設定そのものは女の子といきなり仲良くなるファンタジーですけど、目薬の一連の流れは、なんか笑ってしまいました。ストーリーそのものと連動している面白さではなくシチュエーションですので、コメディというよりもギャグすね。
 話の構成からいって4コマかそれに準ずる短編の積み重ね?という感じですね。

 ただ、ファスナーのところとか、幼馴染の大きな娘の話がやりすぎ感が…それと距離感どこに行った?2人きりの世界だとギャグがすぐ枯渇しますので、ある程度のキャラは必要でしょう。

 画面は綺麗ですね。止め絵ばっかりなので作画というとちょっと違う気もしますけど。

 なお、ツッコミどころですけど、目薬って本来人に貸しちゃ駄目だと思うんですけど。
 それと眼科用薬って丁寧に作画されていたのはなぜ?眼科用薬って定義は詳しく知りませんが効能がある目薬で症状によって使い分けるものじゃあ…なおさら人に貸すのはまずい気がします。あと目以外のところに入るのもまずいはずです。 そう言えば本作って中国資本ですよね。その関係なんでしょうか?
 あと1年生なのに2次方程式の接線?あれって微分ですよね?レベル高い進学校か理数科とかなんでしょうか。
 それともこういうところって細かいギャグなんでしょうか?

 アニメーションは意図したこと以外作画するものではないはずです。こういうところに気が回っていないなら、クリエータのレベルがちょっと心配かなあ。{/netabare}


3話 通常の〇〇さん系とは作りが違いますね。

{netabare}  冒頭の髪の毛のギャグですが、あの大きい幼馴染の子が理髪のセットを持っている…というか学校でヘアカットを始める、というシチュエーションがギャグなんでしょうか。

 まあ、髪の毛の絵面も含めやっぱりコメディではなくて4コマギャグですね。クスリとする、ニヤニヤする。そういう系のほのぼのギャグなんでしょう。ちょっと〇〇さん系統のラブコメとは作品の作りが違う感じですね。

 そう…やっぱり恋愛はモチーフで、中身はギャグですね。もちろん視点の持ち方でイチャイチャラブラブを面白がるのもいいでしょうけど、恋愛に重心を置いているわけではなさそうですね。
 ヒロインの距離感と天然ボケもそうでしょうけど、主人公の内面の絵面とモノローグ、幼馴染の子のちょっとズレているというギャグなんでしょう。

 ということでまあサイトの更新があったらチェックするかもしれませんので扱いは継続で。レビューは気が付いたことがあれば書きます。ヒューマンドラマか恋愛で進展があれば、でしょうね。

 なお、天秤打法とか古いですよね。ということは初めの髪型って、ララ―シュタイン??{/netabare}


4話 やっぱりギャグですね。

{netabare}  ラブコメでなくギャグということで見れば良さそうですね。設定上甘酸っぱい要素もあるでしょうけど、それはまあ飾り付けみたいなものでしょう。

 恋の行方どうこうよりも見方を変えてギャグとして割り切ると面白いです。ハンドスピナーとかラップとか結構笑いました。そういう見方で初めから見直しても良さそうです。 

 視聴継続でいいでしょう。


追記 視聴継続ですからレビューはまとめてにしますが、ちょっと気になりました。
 スマホ持ってるなら1話のコミュニケーションってラインでよくね?{/netabare}

7話のレビューは下らないので抹消しました。


11話 もう10話完結でよくね?

 先週最終回だった気分だなあ…なんか、距離感が定まらないのが良かったのに、距離感決まっちゃったなあ。
 ギャグだかラブコメだかわからなくなってしまいました。いまさらラブを真面目にやられても…阿波連さんの内面の表現が間接的なだけに、ラブコメという視点になると決してレベルが高い話ではないからなあ。

 ギャグとして面白ければいいんですけど、なんかなあ。以前と同じことをやられても…もはやラブコメとしてしか見えないので、急に出来が悪く感じてしまいました。

 うーん。ストーリー構成どうなんでしょう?ここまで見たから最終回の確認はしますけど。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

タイトルなし

{netabare}
自分が大体合わない○○系で、実際第一印象というか4話ぐらいまでは今期最下位レベルで楽しめていないアニメだったけど、なぜか途中から楽しめるようになった。
おそらく、このアニメは阿波連さんではなくライドウ君を見るアニメだと気づいたからかな。
阿波連さんよりもライドウ君の方がシンプルに頭がおかしくて、意味不明な行動とか、どれだけ策を練って深読みしても結局実が結ばれることがない不条理さとかがいい具合にギャグに落とし込まれていて面白かった。
○○なんじゃね?の決め台詞(?)もシュールで面白いしね。
頭おかしいと言っても、キャラがワンパなネタをするのではなく、展開の方が工夫されていたのでギャグアニメとして面白かったかな。
何かのゲームをしている時が、ネタが結構わかるというのもあって一番面白かった気がする。

ラブコメとしても、あまり喋らない阿波連さんの方から告白するのはより勇気が感じられて、阿波連さんの印象も上がり、良い展開だったと思う。
最終回での受け答えも良く、最初の出会いから1クール通じて二人の距離がだんだんと近づいていくのが感じられて良かった。

物足りなかったのはサブキャラかな。
基本的に阿波連さんとライドウくん二人で話が進んでいくのでサブキャラの存在感が薄かった。(ふたばちゃんはこの作品で一番かわいいキャラだと思ってるけど)
まあその点に関しては1クールだからというのもあるのか。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆5
これショートじゃないんだ。はかれないってなんだよ。
さんシリーズもういいわ。これ系もういい。
返事貰えないのに何でそんな話しかけるんだよw
古見さん系? これ寝てしまいそう。
古見さん阿波連さんどっちがつまらないか論争。
転売用か?w ライドウって付和雷同から? ED好き。

2話 ☆1
苦行枠。え、まだ半分..? これまだ古見さんの方がマシでは。
髪のとこでオチでいいわ。気づく流れいらん。
古見さんとやってることかぶってて草。
これ寝落ちしそう。頭おかしいキャラしかいないのも古見さんだな。

3話 ☆1
前の奴でかくても普通に見えるだろ。あのさぁ...。滑りすぎ。
何で女子と組めるんだよw 創作ダンスとは。
何このガイジムーブ。

4話 ☆1
阿波連古見式守さんの虚無三兄弟。ひたすら虚無だわ。
ハンドスピナーw こんな負け方しねーだろw
茶髪の子かわいいな。
あの子と和解するとこまでやってくれよ。

5話 ☆8
厨ポケ。気合のたすき持ってそう。気合のタヌキw
かわいい。この茶髪の子だけでいいわ。マジで。結局自分の実力なのか謎い。
シーンが少し冗長だな。今回面白くね? 古見さん要素。

6話 ☆7
上に上げないと反則なんだよなw 小学生投げ。高木さん感あるな。
性別差も身長差も酷すぎるだろw がっこうぐらし!
これが影ですか。弟?

7話 ☆8
ババ抜きの裏技初耳。結局運ゲー その2はやってるわ。
コインゲームにこんなのあったな。
ミートボールってそこから手作りするんか。
あっくんをそっちのけで風景画描くなw

8話 ☆9
カプ厨。これ阿波連さん以外を見るアニメだよな。
そうはならんやろ。腐女子向けアニメでありそう。
ホラーアニメみたいな画だな。謎空間。
主人公金持ちなんか? 祭りの屋台美化されてるの嫌い。
一等賞しょぼすぎだろw これなら確かに簡単に一等とれそう。
花火シーン良かった。このアニメ面白いんじゃね?

9話 ☆6
ライドウ主人公でよくね?w 阿波連さんもあんな風になってたら面白いのに。うるさいですね...って言いそう。まあ運ゲーだしなw
一人暮らしでしょ。
このアニメたぶんふざけけてる回は面白くて今回みたいな地味な回は微妙なのかな。自分の財布と分けてる子供怖い。

10話 ☆9
いや、ここ日本だろ?w
こっちは阿波連さん持ち上げキャラにしてもまだ人間味があるんだよな。そこはかっこつけて星の名前言わないと。
阿波連さんから告白するのか。
確かに降られた後のこと考えるとな。草。少し...?

11話 ☆9
恋愛要素強くなってきたな。もう古いぞ。ベイブレードかよ。
高校生なのにこんな大会に参加とか嫌だな。読めたけどワロタ。
小学生のくせに尊い。

12話 ☆9
せやな。ハートの碁盤。刺激(意味深)深読みしすぎだろw
和室に洋菓子の似合わなさ。
最初の方の印象はマジで悪かったのに、なんかいつの間にかかなり楽しめるようになってたな。

曲評価(好み)
OP「はかれない距離」☆7
ED「キョリ感」☆9.5
3話ED「AHAREN HEART」☆7.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

ツークツワンク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

分析すれば令和アニメの本質に迫れる教材

一度は途中でリタイアしたものの、面白さが分からないのは感性が衰えてるとのコメント及びツイッターが見受けられていたので分析して再視聴。

初見は阿波連さんを介護する系のラブコメかと思ったが、この作品の本質は、ツッコミのいないギャグを軸として小動物的な阿波連さんを愛でるといったものだ。

主な展開として
①ライドウが他の人物の行動を見てありえない妄想や勘違いをする。
②阿波連さんが面白い行動をする。
+αとして
③どこかに隠れている大城さん探し(あるいは召喚)
④古文の先生がライドウと阿波連さんのやり取りを見て尊み(あはれ)を感じて鼻血を出す
といったものをひたすら繰り返す。

そして、そこに阿波連さんのライドウに対する恋心やちびっ子、阿波連一家などに対する良い話を付け加えることで全体的に優しいテイストに仕上がっている。
ツッコミがいないというのは令和の優しい漫才に当たり、仕事から帰ってきて疲れた体や海外勢にはこういうテイストの作品がウケるのだろう。
登場人物も全員が優しい人間で構成されているのは令和における萌え漫画のスタンダードだ。
暴力系ヒロインやギスギスした多角関係、シリアスな展開は平成のゴミ箱にでも捨てておけば良い。

この作品の面白さを解説するにあたり、令和の動画視聴というのは他の作業をしているときにマルチタスクでながら見したり、倍速で見ることが増えているという点が肝になる。
ライドウの妄想勘違いを毎度のスタートとして、阿波連さんの奇想天外な行動といったワンパターンな展開は、ながら見や倍速ならさほど気にならないしむしろ利点でもある。ノーストレスの環境で鑑賞しつつ、愛らしい阿波連さんや良い話ネタにエモさを感じる。これこそがまさに令和。


ここからはマイナスポイント。
まず軸となるライドウの勘違い妄想ネタが面白くないこと。
クスリと笑えるか全く笑えないの間をひたすら行き来しており、無味無臭。
視聴者は繰り返される勘違い妄想ネタで阿波連さんよりもライドウの方が相当やばいやつだと途中で気づくだろう。

この作品で最もつまらなく退屈で苦痛な、存在意義すら不明な古文の先生の妄想勘違い「あはれ」ネタもライドウの妄想勘違いネタとダブらせているのも最悪だ。
勘違いネタを二倍見せられることにより、ストレスを若干感じてしまう。
無味無臭のライドウのネタよりもさらに劣り、出血という人によっては不愉快な思いをさせる存在。この作品にはバイオレンスなキャラは必要ないと思う。全員が無味無臭、全身が甘いお菓子で出来たような人物だけでいいのではないか。
出血系ギャグは平成から持ち込まれた遺物あるいは異物でしかない。

そんな勘違い妄想ネタがありながら、阿波連さんワールドは巨大な犬が弁当やキャンプの食材を運ぶ、登校中にかまくらカフェという常識の範囲を飛び越えてるネタが多々あり、その境目がもはや曖昧。
妄想世界と現実(阿波連ワールド)がごっちゃになっているのだ。ここら辺の境目はきっちりしないとギャグが薄れてしまい、何でもありで白けてしまう。

総評として個人的にはあまり楽しめなかったが、令和アニメとしてのツボは抑えられており、ただつまらないと切り捨てるのではなくどこが面白いのかあるいは売れる要素があるのかといったことを分析する良い教材にはなった。言語化は大事。


最終回追記)最後に重い展開を持ってきたせいで日常アニメにしては繰り返し見づらい作品に。大城さんの出番が少なくて持て余してる感じが最後になって悪い意味で表面化してしまった。
ビニールハウス製作からルピナスを秒で作るというシュールギャグの極みは妄想と現実のごちゃ混ぜという悪い部分が大きくなってしまい、今後もこのようなギャグが増えるのだろうなと予感させるけど、それならそれでそういう作品なんだろうと受け入れるしかない。
それにしても尺の都合か知らないが作風が変わったレベルで怒涛のシュールギャグを連発されて最終回は見ていて胃もたれがした。

中身の無い作品の方が売れて、中身を作る(キャラ関係の変動、バックボーン、成長etc)と失速してしまうという論が展開されている2022年のアニメ漫画界隈だが、隣人ものからバカップル路線へ変化したこの作品はどう転がるのだろう。2期があったら見てしまうかもしれないが作風は大きく変化しそうで不安だ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

66.2 13 コミュ障で友情なアニメランキング13位
はんだくん(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (561)
2816人が棚に入れました
書道の大家の息子にして、自らもその道で活躍する 高校生書道家・半田 清。
学校ではその近づきがたい佇まいから
孤高のカリスマとして 一目置かれているのだが、本人はそれを 「嫌われている」 と思い込んでいた・・・。

本編の6年前を舞台に、「ばらかもん」の主人公、都会育ちの若きイケメン書道家・半田清舟の高校生時代を描くコメディ。

声優・キャラクター
島﨑信長、興津和幸、柿原徹也、細谷佳正、山下大輝、広瀬裕也

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

勘違いと思い込みから始まるネガティブ青春ギャグコメディ!

この作品は「ばからもん」のスピンオフ作品ですが、本編とは何の関係もありませんので、この作品から入っても問題ないと思います。

長崎県の五島列島…島民は気さくで優しく自然が豊かで時間がゆっくりすぎていく中で、書道家の半田清は自分探しの旅に出る…

本編のばからもんはこんな感じでしたが、このスピンオフは半田清の高校時代を描いた物語になっています。

もともとは友人の心無い一言が全ての元凶になっているのですが、半田くんは自分が学校中の嫌われ者だからといって、誰も寄せ付けないオーラをビンビンに放ちながら高校生活を送っているのです。

面倒な事も嫌いだし、もちろん争いも苦手…
そんな半田くんは、何故かその手のトラブルに巻き込まれてしまうんです。
もちろんトラブルも大嫌いな彼は穏便に事を済ませようとするか、逃げ出そうとするか…
つまり極力関わりたくない態度を前面に押し出しながら必死に抵抗するのですが、運良く…運悪くかもしれませんが、全てが好転的に回ってしまうんです。

半田くんは物事が好転的に回ったことなどツユ知らず、そそくさとその場を立ち去ってしまうので彼が気付く術も無いのですが、彼の言動には人を心酔させる何かがあるのでしょう…
半田くん…実は相当人気者なんです。
知らないのは本人だけ…だからこの作品の面白さの一つはそのギャップにあると思います。

でも私が彼の言動以上に面白かったのが「半田軍」の存在でした。
半田くんに心酔しきったメンバーで構成された軍団…その結束は鉄壁です。

頭脳明晰でテストは常に学年1位であると共に半田軍の司令塔でもある相沢 順一
元モデルの超イケメン男子…二階堂 礼緒
高校1年の頃の可愛らしさは微塵の欠片もないほど怪力男に変身した筒井 あかね
半田軍で唯一半田くんに心酔していない近藤 幸男

みんな最初は半田くんを知らなかったり、自分の力量の方が上だと半田くんをライバル視していた人ばかり…もちろんイザコザも一度や二度ではありませんでした。
でも半田くんが絡むと事態は好転してしまい、結果的に出来た産物が「半田軍」という訳です。

普段の半田軍は確かに上記の4人の男子生徒…
ですが、半田軍が真に本領を発揮するのは女子が加わってからだと思っています。

この作品の一推しキャラは…金城 美代子さんで決まりです。
半田くんの隣の席の彼女…勉強も出来て友達も多い普通の女の子だったのですが、席が隣であるが故に半田くんとの大切な思い出が出来ちゃったんです…

そこからの彼女は魅力たっぷりです…
決して表舞台で派手な事はせず付いた二つ名が「イレイサー」
そしてその二つ名こそが彼女の真価であり、進化し続ける彼女の勇姿…もう堪りませんでした。
こういう立ち位置のキャラ…私は大好きです。
CVが本渡さん…というのもポイントが高い要因でもありました。
「かみさまみならい ヒミツのここたま」の四葉こころちゃんを演じていたのは知っていましたが、私が彼女を初めて見たのはレガリアの特番でした。
しっかりとMCを努めていたのが印象的で、その後結局「競女!!!!!!!!」の特番もしっかり視聴してしまいました…
今後の活躍が楽しみな声優さんです。

そして図書委員の比良山 かすみ…決して出番の多いキャラではないのですが、何と言ってもCVがくぎゅ…一度登場した時の存在感は半端ありませんでした。

オープニングテーマは、Fo'xTailsさんの「The LiBERTY」
エンディングテーマは、鈴村健一さんの「HIDE-AND-SEEK」

1クール計12話の作品でした。そういえば、ばからもんの半田 清のCVは小野大輔さんでしたが、はんだくんでは島﨑信長さんに代わっていたのは意外でした。
これって、例えば「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」の声優さんが「プリズマ☆イリヤ」では門脇舞以さんじゃなくなってしまう…くらいの大事件じゃないですか。
イリヤは本編であろうがスピンオフであろうが、もう門脇さん以外は考えられないのに…
こういう事もあるんですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

超高校級の人嫌い書道家少年が、カン違いで崇拝される系の学園コメディー

長崎県・五島列島を舞台に、都会育ちの書道家と島民の交流を描く「ばらかもん」…の、スピンオフな学園コメディー全12話です。
ばらかもんの主人公の高校時代のお話、自分は嫌われ者だ(と思い込んでいる)半田君を、本人が知らぬうちに周囲が祭り上げる感じ。
変則的な俺TEE系?
…ばらかもんの先入観や第1話を抜きにしても、コメディーとしてイマイチ性に合わなかったです。

{netabare}『物語』
1話初っ端から30分丸々メタフィクション全開…完全に内輪ネタ、原作ファンでもない限り、まずここで付いていけない。
まあ、1話くらいならご愛敬、2話以降に期待かな…と思いつつ観ていくと。

主人公の半田君は将来嘱望される書道のホープ、才能豊かで近寄りがたいオーラを放つ半田君に、周囲は憧れと畏怖を抱きまくるのだが…
実は本人は極度の対人恐怖症で、自分は嫌われいると戦々恐々していた(その態度が更に畏怖を振り撒く悪循環)
ひょんな事の連続で、学校内に半田君伝説が築き上げられていくのだった…。
…半田君は本人完全に受け身で内心ツッコミ担当、ひたすら周囲が勝手に盛り上がっていく。

半田君と、周囲の認識のギャップから生じる滑稽な展開が笑い所か。
実態の伴わぬ過大評価はオーバーロードのアインズ様(アインズ様は実際強いけど)や、古くはドラゴンボールのミスターサタン…
だが本人は一切望んでいないので…「みなみけ」の春香姉さま番長伝説の方が近いのか、どうか?
ハッタリ(本人不本意だが)だけで周囲をビビらせる、「モブサイコ100」の霊幻師匠に敵組織がビビりまくってた時みたいな可笑しさを、感じなくも無い?

本人の意図に反して周囲がビビってくれる流れ自体は、それなりに面白いとは思いましたが。
30分枠そのネタ一本槍、3話くらいから飽きました…。(うち1話は捨て回なので、実質2話がピーク)
男子絡みの半田軍団ヨイショよりは、女性陣の方が狂気を感じるので、まだ可笑しかったです。
恋文のカン違い展開は結構定番ネタながら、ここが比較的笑えました。
…もう一つだけ見所は。「ばらかもん」に繋がる小ネタ。占い少女の予言が(読者や視聴者視点では)的中しているのに本人は外れていると落ち込むシーンなど、ここら辺はスピンオフとして良かった。

一貫して祭り上げられる半田君、だが実際は誰も半田君と本当の友達になってはくれない…。
ある意味「善意による集団イジメ」にも見える雰囲気が、嫌いでした。
…明白に嫌悪を感じる程ではないけれど、微妙にモヤモヤする。
一応、修学旅行のエピソードは友情少し感じるので良かったのですが、それも僅かに前進しただけ。

総じて笑えるシーンも少しはありましたが、全体的には好みに合わなかったです。


『作画』
半田君が「俺ガイル」の八幡っぽい。
女性陣はそこそこ可愛かった気がする。

『声優』
声優陣は良かったのでは。
注目は金城美代子の狂気を好演した本渡楓さん。こ、こころちゃんとは思えん…。

『音楽』
妙にカッコ良かった気が。
けどテーマに合っているかはサッパリ判断できない。


『キャラ』
半田君はアニメ主人公には珍しい、正真正銘のコミュ障であった。
わたモテのもこっち以来…でも半田君の方が、「どのクラスにも一人はいそうな」普通の少年な印象。
ひたすら受け身で内心ツッコミするのみでは、主人公としては微妙。
超高校級の書道家としての名声が一人歩き、半田清は静かに暮らしたい…。
とにかく、見ていて気の毒でした。

半田軍団では、ニセ半田が比較的面白かった。
主に女子2人に狂気を感じる。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

ちゃろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ばらかもんの公式スピンオフなのですが主人公を半田君にする必要性を感じない

それほどばらかもんとの接点が全くない。

半田君が学生時代の話なのでばらかもんの舞台やキャラとの接点がある方がおかしいのだが…それでも面影がなさすぎて一言で言うなら「なんか違う」という感じです。

別に悪くはないんですよ。作品の色としては「すれ違い系勘違い系」のギャグ作品で決して悪くはないのですが…半田君や川藤とかばらかもんのキャラを使う必要性を感じないんです。半田君の性格もばらかもんとはなんか違うし、半田君の最大の特徴として字が上手という特徴があるもののそれを絡めた話はごくごくわずか。「ばらかもんの半田清舟」のキャラクターや特徴を全然活かしていない。だから例えば半田君をオリジナルキャラにしたとしても何も違和感なく作品として成立します。つまりただの学園ギャグ作品と、ばらかもんの公式スピンオフの学園ギャグ作品との差別化が全然できてないんです。
だからばらかもんのキャラを使う必要性を全く感じないしそれなのに公式スピンオフとか語っちゃってハードルを上げてしまっているから話は悪くないのに期待外れ感がいなめません。ただばらかもんだとかスピンオフとか抜きで一作品として観ても悪くないというだけで特に突き抜けたものもありません。

ギャグのスピンオフをやりたかったのなら進撃中学校とかころせんせーQの様に、きちんとオリジナル作品のキャラクターがきちんとオリジナル作品の性格を基盤にもったまま舞台を変えたギャグ作品する方が面白かったのではないでしょうか?
逆にばらかもんのキャラがほぼ出ない半田君の学生時代を描きたかったのなら普通の学園青春ものの方がよかったように思えます。

実際色々なスピンオフの作品が世の中に出ていますが、元の作品のキャラがあまり出ない作品はシリアスな作品が多く、ギャグ作品は元の作品のキャラのまま舞台だけ変えるような作品が多い気がします。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

64.5 14 コミュ障で友情なアニメランキング14位
ペルソナ4 ザ・ゴールデン(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (532)
2916人が棚に入れました
春。都会から離れ穏やかな時間の流れる田舎町。桜の舞い散るなか八十稲羽駅に降り立つひとりの少年・鳴上悠。家庭の事情から叔父のいるこの町へやってきた悠は、地元の八十神高校へと転入することとなる。そしてはじまる学園生活―。放課後のショッピングモール。街で起こる連続殺人事件。深夜に流れるマヨナカテレビ…。悠と仲間たちに“今度は”一体どんな日々が待ち受けているのだろうか?

声優・キャラクター
浪川大輔、森久保祥太郎、堀江由衣、小清水亜美、関智一、釘宮理恵、山口勝平、朴璐美、石塚運昇、神田朱未、真殿光昭、田の中勇、大原さやか、花澤香菜

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

見なくてもよかったかも?

この2014年付近は見るアニメ見るアニメ花澤香菜が出演していたイメージ。
1話だけリアタイ視聴してなぜか見るのやめていた記憶。
偶然アマゾンプライムにあったので、続きを視聴してみた。

声優さんじたいは豪華でいいんだけど、あんまりドラマチックな感じはないし、取り留めのない話して記憶を取り戻してみたいな。

適当に戦って。あんまり推理するわけでもなく。
そもそもテレビに人間ぶち込むのは殺人??


OP
Shadow World 平田志穂子
Next Chance to Move On 平田志穂子
key plus words 平田志穂子 feat. 川村ゆみ
ED
Dazzling Smile 平田志穂子もしくはマリー(花澤香菜)
全ての人の魂の詩 作曲・編曲 - 目黒将司
Never More 平田志穂子
挿入歌
True story 久慈川りせ(釘宮理恵) & マリー(花澤香菜)
曲はそれなりに良い。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
春。都会から離れ穏やかな時間の流れる田舎町。桜の舞い散るなか八十稲羽駅に降り立つひとりの少年・鳴上 悠。家庭の事情から叔父のいるこの町へやってきた悠は、地元の八十神高校へと転入することとなる。そしてはじまる学園生活―。放課後のショッピングモール。街で起こる連続殺人事件。深夜に流れるマヨナカテレビ…。悠と仲間たちに“今度は”一体どんな日々が待ち受けているのだろうか?


1. THE GOLDEN DAYS
雨降る日の午前0時、消えたテレビに運命の相手が映るという『マヨナカテレビ』その噂を確かめようとしたことをきっかけにテレビの中の世界のことを知った都会からの転校生・鳴上悠は、友人である陽介、千枝と共にテレビの中へ入る。謎の着ぐるみクマと出会い、そして人間を襲う敵であるシャドウに追い詰められた悠は、内なる声に従いペルソナ・イザナギを召喚。鬼神の如き強さで周囲のシャドウを圧倒する。そんな彼に、ベルベットルームの住人マーガレットはひとりの少女を紹介する。少女の名はマリー。記憶がないという彼女との出会いをきっかけに、悠や仲間達の黄金の日々が幕を開ける。

2. THE PERFECT PLAN
「密着計画」の為に陽介と共にバイクの免許を取った悠。 一方マリーは、千枝と雪子から買い物に誘われる。彼女達の付き添いをすることになった悠だが、買い物が運悪く陽介との計画実行の日と重なってしまう。 どちらの約束も裏切れず追い詰められた悠は、同日に両方の約束をこなすというパーフェクトな計画を立てるのだった。 しかし、予想外のトラブルもあり、密着計画は完二も交えた漢の勝負に、買い物は海老原あいを巻き込んだコーディネート対決へと発展。 右往左往し、なんとか両方の約束をこなす悠だが、さらにそこに菜々子からの電話が入り――

3. I have amnesia, is it so bad?
七里海岸にバイクで遊びに来た悠たちは、きらめく太陽の下、水着ではしゃぎ、楽しいひと時をすごす。しかし、ふとしたきっかけでマリーは、みんなとの間に疎外感を覚えてしまう。自分とみんなは、なにがちがうのか?彼らの会話に出た“セーシュン”という言葉にその答えが隠されていると感じたマリーは、マーガレットの助言を受けある行動にでる。それは、ビデオカメラを持ってのインタビューだった。「本当の自分と向き合うって、どういうことですか?」夏の終わりを予感させる花火の中、彼らの答えと向き合ったマリーが思うことは……。

4. THE MAYONAKA OHDAN MIRACLE QUIZ!
マリーの記憶を取り戻すために、唯一の手がかりとなる櫛について調べる悠たち。だが、調査中マリーが謎の頭痛に何度も襲われ、最後には倒れてしまう。さらに櫛にまつわる不吉な話を聞き、ショックを受けたマリーは記憶を取り戻すことを諦めてしまう。後日、何事もなかったかのように振る舞い、皆と楽しく遊ぶマリー。しかし、ふとしたきっかけで自分の記憶がないことを思い知らされ、ベルベッドルームに引きこもってしまう。悩むマリーに対し、悠は一計を案じる。マリーを呼び出した悠が彼女にさしだしたのはものとは……?

5. Let’s go get it! Get Pumped!
陽介転校の危機を救うため、ジュネスでのライブを承諾するりせ。その条件は悠たちもバックバンドとして参加することだった。マリーは新たな思い出を作るために躍起になるが、その熱意が空回りしてしまう。他のメンバーも慣れない楽器演奏にひと苦労。そんな中りせは、プロとしてのプライドを見せ、ライブの成功を約束する。それに感化され、練習の中で自信をつける仲間たち。しかしライブ当日、噂を聞きつけたりせのファンが家に押し寄せ、大混乱に。りせ救出隊として陽介たちが向かう中、開演が差し迫るライブ会場に残ったマリーは、りせの言葉を思い出し――

6. See? I told you Yu.
足立に不吉なものを感じたマリーは彼の正体を見定めるため後を追うが、マリーを心配し追いついた悠に呼びかけられ、見失ってしまう。「あの人には近づかないほうがいい」と忠告するマリー。一方、マリーの警告を受けてなお、「なんだかほうっておけない」と足立と関わろうとする悠。そんな彼に足立は、「誰かのためにやったことが、本当にその人のためになるのかは分からない」と説く。そして、菜々子がマヨナカテレビに映り――

7. It’s cliche, so what?
事件の真相を聞き出すため足立を追い、ひとりテレビの中へ向かう悠。そこで待ち受けていた足立は、自らが首謀者だと挑発的にほのめかしマガツイザナギを召喚。悠のイザナギと激突する。だが、ふたりのペルソナがぶつかり合った瞬間、互いの過去や相手から見た世界の姿がフラッシュバック。悠は足立の孤独や虚無感を知り、善意のつもりだった行為が逆に彼を追い詰めていたことに気付いてしまう。持つ者と持たざる者の違い。その残酷さを思い知り、足立にかける言葉を失った悠は失意のままテレビの外へ。そんな悠を、マリーはある場所へ連れていく。

8. Not So Holy Christmas Eve
「12月24日、空いてるか?」悠にそう聞かれ、クリスマスデートに誘われたと思いパニックになる千枝。しかし、雪子、りせ、直斗もそれぞれ別の場所で同じ誘いを受けていた。実はそれは陽介達と一緒に催す堂島家でのクリスマスパーティーの誘いなのだが、時既に遅く女子全員がデートだと勘違いする事態に。慣れない誘いに動揺する千枝と雪子。張り切るりせ。混乱を極め迷推理を展開する直斗。そうして各々の思惑が食い違ったまま迎えたパーティー当日、一緒に料理の準備をするはずだった陽介達が来られなくなったことで、事態はさらなる混乱へと――

9. A missing piece
夏にした約束どおり、スキー旅行にやってきた悠たち。春には悠との別れが待っていることを思い出し、陽介たちは一瞬しんみりするが、そんな気分を吹き飛ばすように「遊ぼう!」と盛り上がる。スキー場で思い思いに楽しむ仲間達。だが、悠はどこか引っかかるものを感じていた。その違和感は、不自然に記憶が欠け落ちた思い出話と、本当は居たはずの誰かが忽然と消えてしまったかのような隙間のある、仲間との集合写真で確信へと変わる。悠の説得もあり、陽介達は調査することを決める。そして翌日、悠は突如強い吹雪に巻き込まれ遭難し、その先にある人影を見る――

10. Not a friend anymore
マリーの記憶を取り戻した悠たちは、山小屋にあるテレビからマリーの閉じこもる異世界へといざなわれた。そこでは、彼女の思い出が奇妙なオブジェとなった世界だった。彼らを導いたマーガレットによれば、この異世界はあと数時間で完全に閉ざされ、悠たちはマリーの記憶を完全に失う、それこそが彼女の望みだと話す。到底納得出来ない悠たちはマリーを探すため奥へと進んでいくが、そこでみつけたマリーは変わり果てた姿となっていた。彼女の正体を、人間界をスパイしていた敵だと告白し、悠たちを拒絶しようとする。そんなマリーに、悠は怒りの声を上げる。「なんで黙っていなくなった!」

11. Let it OUT! Let it GO!
アメノサギリが倒れたことによって溢れた大量の霧を吸い込み抱えたまま虚ろの森と共に消える。それこそがみんなを救う唯一の方法であり、クスミノオオカミの本来の役目だと話すマリー。役目を全うするために頑なに悠たちを拒むが、悠たちの真摯な投げかけに、ついに本音が零れ落ちる。「助けてよ、悠」そのマリーの言葉で、一度は倒れた仲間達も再び立ち上がり、彼女を救出すべく最後の戦いが始まった。

12. Welcome Home
唯一残された謎、マヨナカテレビの真実を知りたいと思う悠。一方マリーの身体には、異変が起きていた。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

arias さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

『ペルソナ4』視聴orプレイ必須(12/12話)

niconicoにて(12/12話)
アクション/伝奇/学園/原作ゲーム/実質2期


アトラスのゲーム『ペルソナ4』に新規イベント新規キャラ等追加要素加えた『ペルソナ4ゴールデン』のアニメ化。
アニメ『ペルソナ4ゴールデン』では新規キャラクターの「マリー」を中心に物語が進行する。
うーん説明が難しい。ざっくり簡単に言えば2期みたいなもん

アニメ『ペルソナ4』で語られた本編は『ゴールデン』ではほぼカットされているので前作『ペルソナ4』の視聴かゲームのプレイが絶対に必須。
説明が入る隙もないので『ゴールデン』から入る人は戸惑うだろうし魅力も最大限には伝わらないと思う。

アニメの雰囲気やベースは前作と変わらない、と思う。
シリアス回が減って日常シーンを映したコメディ回が多い事と全体的にテンポが早くなったってくらいかな?
テンポに関しては個人的にこのくらいパッパと進むほうが好きなので前作よりも好感度が高い。
ただ端折りすぎだろーと思うところはある。12話のアバンに出てくるあれ等。


本編の内容知っているか前作のアニメが楽しめたのなら『ゴールデン』も楽しめると思う。
キャラクターもそれぞれ魅力的なのでオススメできる作品


おわり
以下ネタバレありのメモ
長いのでクリック非推奨{netabare}
★★★★★第一話★★★★★ #1「THE GOLDEN DAYS」
アバン
op
A
ガソスタ店員と握手する人
展開はやーい。一期知らないとわからないだろうなぁ

B
初日からLvマックスじゃないかwww
シャドウも云万といるしww
新キャラも何人か登場した

ED
C
新キャラの一人マリー
謎詩人マリー
マリーとのあれこれがメインの話になるのかね?
次回予告
★★★★★第二話★★★★★ #2「THE PERFECT PLAN」
アバン
マリーポエム集  発行 民明書房

OP
A
5/1からいきなり6/6か
番長のギャグっぷりが増してるな
ダブルブッキング。女と男、果たしてどちらを取る番長

B
アホだwww菜々子ちゃんも合わせて3つの予定www
えびはら生存ルート

ED
次回予告

一期の王様ゲームみたいなノリだったなぁ。ギャグ多めで良かった
一話二話とシリアスとか無縁の世界だね。突然ペルソナ3みたいになったらそれはそれで面白いが
★★★★★第三話★★★★★ #3「I have amnesia, is it so bad?」
アバン
マリーポエム集2 発行 民明書房

A
8月23日 水着回ですよ
全員バイクの免許持ってるのか
アイドルがバイクって
やったポロリだ!ホモォ!
悩むマリー

B
8月30日
メインストーリー省かれているだけで本編の事件は起こってるみたいだな
みんなのメガネはクマが作っているのか
イイハナシダナー。カメラの前で照れくさくて話さなかったのかと思ったら
みんなちゃんとマリーに教えていたんだな。いい演出ですわ
★★★★★第四話★★★★★ #4「THE MAYONAKA OHDAN MIRACLE QUIZ!」
アバン
ぽえむとバイクで突撃

op
A
9/19
シリアス回予感

B
マリーの記憶についていろいろ
クイズで思い出がどうとかの話だった

ED
次回予告
★★★★★第五話★★★★★ #5「Let’s go get it! Get Pumped!」
アバン
マリーの公開処刑

OP
A
10月10日らへんの話
花村家のピンチでバンドするみたいな話
この二人は戦闘しかできないのか……?
ペルソナシリーズの曲しか弾けないのは何故

B
自宅を包囲するヲタ達wwwwww
ライブ成功させて
ラスボスから何感づく(?)マリー

ED
次回予告
えっラスボス救うルートみたいなのあるの?
★★★★★第六話★★★★★ #6「See? I told you Yu.」
アバン
処刑

OP

A
10/10
五話の最後と同じ日付
足立の回想シーン
ペルソナサイコホラー話
なのにアイキャッチがりせちーとホモちーのバニー姿

B
で、現在に至る、と
弁当箱返せよwwww
鍋は返せよwwwwwwww
クレイジーサイコホモ「だから言ったのに悠君」 ここで終わりか
さすがにこの話は大まかなストーリーしらなきゃ楽しめないな

ED
次回予告
もうラスボスと戦うの
★★★★★第七話★★★★★ #7「It’s cliche, so what?」
アバン
堕天使の歌
かわいい

A
OPなし。演出が最終回っぽい
12/4
カンスト鳴上君ラスボスに単身で乗り込む
クレイジーサイコホモの嫉妬心すげぇ
でも挫折ばっかりしてたのか

B
マリーとのコミュニティ上げて鳴上がパワーアップ
カンスト+ペルソナチェンジできる鳴上相手に互角の足立って強いよなぁ
あ、マリーから預けられた櫛忘れてるし
電器店で殴られ気絶している男。あやしすぎる
そしてマリーの身になにが

ED
次回予告
クリスマスイブに一人一人女性陣を誘うヤリチン鳴上
里中はアホなのでクリスマスイブだと気づいていないもよう
って次回予告にマリーいねぇぞ
★★★★★第八話★★★★★ #8「Not So Holy Christmas Eve」
アバン
クリア後の話になるのかな
ポエムなかったな

OP
A
12/22
何股する気なんだ
残虐な勘違い回
狼狽える直斗。この子も思考回路が残念だったのか
クリスマスパーティーに誘われただけなのに殺されるとか考えちゃう子

B
番長以外来れないパターンかよwww
ヌウッ
なるほどこういうことか
破滅のフラグ立てすぎだろ……
 完 全 武 装 
マリーのことをみんな忘れてたのか

ED
次回予告
マリーの姿なし

ギャグ回だった。堂島の2人以外誰も幸せになってねぇな
★★★★★第九話★★★★★ #9「A missing piece」
アバン
マーガレットにはポエムの才能はないらしい
2/11
雪山にスキーしにきた

OP
A
貴重な入浴シーン(男共)
マリーは族だった……?
写真からも消えているマリー

B
なにかが後ろを通りましたね
上級者コースにスノーボードで向かう奴
事故の拍子にマリーを思い出した番長。ついでに櫛も再入手
ケッコンカッコカリかな?
櫛を見てみんな思い出したか

ED
今更だけどEDの映像って微妙に違ってるのね

次回予告
マリーが出てきましたよモノクロだけど
★★★★★第十話★★★★★ #10「Not a friend anymore」
アバン
前回からの続き
テレビの中にはマーガレット
OP

A
マリー、得体のしれない何かだった

B
夫婦げんかかな?
ここでこれまで出たポエムが一気にか
やられたところで特殊ED ってバッドエンドやないかい
ED

次回予告
★★★★★第十一話★★★★  #11「Let it OUT! Let it GO!」
アバン
背景のみ
OP

A
霧制御器さん
死んだふり作戦です?
サムライアニメです?
おっボンテージアイキャッチ

B
雪山でマリーの普段着って凍え死ぬわ
あれ、こっちの世界でも使えるの
9話にはなかった貴重な入浴シーン(♀)
BDでも湯気は消えません
2014/2/14
ななこちゃん、料理教えてもらう相手間違ってます
鳴上悠最期の言葉であった
マリーも謎の生物にしか見えないチョコレート作ったのか……
近づく別れの時
ラスト2カットで新キャラ……しかも敵っぽい

ED
はなざーさんver

次回予告
★★★★★第十二話★★★★ #12「Welcome Home」
アバン
2012/3/20
今気づいたけどマリーの腕の衣装デザインってシャドウっぽくなってるんだな
ここで出てくるガソスタ店員

A
イザナミノミコトさん強いっす
というかあなた達も戦いなさいよ……

B
マリーがガソスタ店員と合体して神となった(嘘はいってない)
マリーも消えてしまうのかー
3/21
見えてはないけどマリーの存在は感じるか
そして半年後の夏
みんなイメチェンしてるな
黒髪にして新キャラのようにしか見えないホモ
本編中にスタッフロール
……ん?お?
マリー生きとったんかワレ!
普通にお天気キャスター(神)やってんじゃねぇか
番長の願いも表示されて完

★★★★★おわり★★★★★

ゴールデンも良かったね
リメイクというわけでもなくうまーく拾った感じ
新キャラマリーにも好印象だった
ただガソスタ店員はもうちょっと出て欲しかったな
最後の登場がいきなりすぎて吹き出したわ

ギャグ回も適度にあった。シリアスのほうが少なかった、かな?
テンポもいいので飽きさせませんなー
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

un1347 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なるほど、こういう手できたか

※項目別評価が上手く機能してない感じがするので、無視して総合評価星4とします。
ゲーム未プレー、P4A視聴済み。


これはリメイクではないですね。
ファンディスクです。
persona4 the ANIMATIONをまだ観てない方はそちらを先に視聴しましょう。

面白い事に焼き直しでも続編でもないのですがれっきとした周回プレーなんですね、これ。
例えば菜々子ちゃんと初顔合わせのシーンで主人公が自分から声をかけます。
後半では無双状態の戦闘シーン。
これだけでもう強くてニューゲームなのが分かります。
P4は前作もそうですが「ここはゲームの選択肢、演出かな?」という見方で視聴するとより楽しめると思います。

2話目までみた感想。
主人公がおもしろ優等生だった前作に比べて、若干クズい印象。
P4のメイン要素であるマヨナカテレビはばっさりカットして日常パートメインで話が進むようです。
P4という作品はおおまかにマヨナカテレビパート(ミステリー)と日常パート(ギャグ)で成り立つアニメです。
一旦ネタバレしたミステリーは既読スキップして、もう一つの柱である日常ギャグに焦点を置く作りは周回プレー(周回アニメ)の作りとしてベストだと思います。
さて後は新キャラのマリーを軸にどういう物語を展開するのか、今後に期待です。


最終話まで視聴しました。
というわけで総評としては、P4Aファンには手堅い作りのアニメだったのではないかと思います。
非常に楽しめました。
やはりですね、「またこいつらに会えた」という気持ちが大きなウェイトを占めていますよ。

というわけでキャラクターについて。
個人的には花村陽介が一番好きなんですが(次点は久慈川りせと堂島 菜々子)、P4シリーズの核となるのはやはり主人公の鳴上悠でしょう。
本人は真面目なつもり(?)でもそこが面白いというノリは、諫山 創(進撃の巨人)のコメディ論に通じるものがあります。
優しい優等生も明るい二枚目も頼れる熱血漢も一人で全てこなせる、複数のペルソナを体現したような性格で、それでいて嫌味が全くない辺りは監督の手腕によるものでしょうか。

P4Gのシナリオについて。
13話という絆を描くには短い尺において、納得のいくシナリオ展開を綺麗にまとめあげていたと思います。
最初の感想でファンディスクと書きましたが、外伝的な位置付けというよりアナザーストーリーでしたね。
P4Aで描かれた2つのエンドに連なる3つ目のエンディングという感じでしょうか。
ラスト付近、神話の神様が出てくる辺りからgdgd展開になるのもP4Aを踏襲してるというか、まぁそんな感じです(お察し下さい、まぁ悪い意味ではないです)。

ダメな点。
冒頭で楽しめたと書きましたが、某映画評論でいう所のROOKIES的な楽しみ方ですね。
P4Aの時も文化祭の回が顕著でしたが、今回はバンド回、最終回とちょっと内輪ネタを他者が無条件に受け入れすぎじゃないかなー。
個人的にはこういう演出あんまり好きじゃないというのもありますが、ちょっとテーマ的にまずいですよ。
内輪ネタを他者に押し付けるのは、それは絆とは言いません。
他者との関係を徹底的に拒絶する足立透のアンチテーゼとして主人公がいるわけですが、それがシュワリーサムデイ(映画のタイトルです)で本当に良いのかな?
(余談ですが、他者の不在の極地として批判されがちな「けいおん」。
 実はこの部分を巧妙に避けていて、無条件の価値観の共有という描き方はなかったりします)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

59.0 15 コミュ障で友情なアニメランキング15位
ガールフレンド(仮)(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (452)
2225人が棚に入れました
体育館で練習をしていた新体操部の椎名心実は、クロエ・ルメールが落とした写真を拾い、彼女に渡そうと学園中を捜し回るが…。

舞台は聖櫻学園。2年生で新体操部、校内のマドンナ的存在の椎名心実を中心に学園のかわいい女の子たちの日常を描く、完全オリジナルストーリー。



声優・キャラクター
佐藤聡美、佐藤利奈、名塚佳織、丹下桜、原田ひとみ、戸松遥、石原夏織、井上喜久子、悠木碧、田村ゆかり、茅原実里、寿美菜子、津田美波、内田真礼、釘宮理恵、加藤英美里、桑島法子、下屋則子、高垣彩陽、茅野愛衣、小倉唯、水橋かおり、早見沙織、新谷良子、豊崎愛生、伊藤かな恵、後藤沙緒里、洲崎綾、日高里菜、竹達彩奈、藤田咲、中原麻衣、佐倉綾音、米澤円、五十嵐裕美、赤﨑千夏、阿澄佳奈、今井麻美、堀江由衣、遠藤綾、小見川千明、田中敦子、福原香織、門脇舞以、金元寿子、荒川美穂、日髙のり子、喜多村英梨、白石涼子、内山夕実、田村睦心、村田知沙、日笠陽子、三上枝織
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ガールフレンド(百合)

男は置いてきた。この収録現場にはついてこれんだろうからな


ゲームだとプレーヤーとして男主人公がビジュアル込みで設定されていたけど、アニメだと存在を消されました。それも仕方ないことだと思います。
ほぼカードゲームで恋愛ゲーとしての細かなストーリーがあるわけではないし、アニオリでラブストーリーやろうにも出演キャラが多すぎてアマガミのようなシリーズ構成はできません。その結果として「ゆるい百合要素ありの日常ストーリー」という無難なものに落ち着いたのでせう。


物語の評価は日常モノの作品としての評価です。これをビバップや攻殻などと同じ基準で「物語」の濃密性で評価するのは無理があるでしょう。
そんなことしたら星1にせざるを得ません。

しかし、この作品で大切なのは
現実のいざこざで疲れた視聴者を 可愛い女の子たちの日常が癒すことにあります。
故にGF(仮)に限らず、こういった作品に対し
ストーリーが空っぽだと 文句を言うのは筋違いも甚だしいと私は思うのです。
私は動物が主役の日常モノも大好きなんですが、そういう作品は美少女が主役の日常ものみたいに批判されることは少ないイメージです。視聴層の違いなのか、はたまた美少女ものに対する一種の偏見なのか…残念ですよね。

1話を通して心が癒されれば、日常作品の物語として評価は上々でよいではないですか。


そのような観点からいえば、AKBを超える数の女の子&声優が登場するこの作品は
誰かしらお気に入りの娘や、好きな声質の声優を見つけられるだろうから より多くの人が癒されることでしょう(適当)
まあ、萌えアニメとして
もう少し作画にも力を注いでくれれば…という意見はわからなくもないですけど。
ネット広告などで見慣れたイラストに比べると劣りますが、まあそれでもアニメ絵としては充分可愛いんじゃないかな。



☆楽しんだもん勝ち
ニコ生で日本中の豚さんと一緒に観ながらアホなコメント書き込むもよし。
自分のダメ絶対音感(聴力と記憶)を試す声優検定するもよし。
最近の深夜アニメで見かけない声優さんの声を聴いて懐かしむもよし。
アニメ初心者の方はこの作品で好きな声の声優さんを見つけ、そこから過去の出演作を巡るもよし。
楽しみ方は人それぞれなのです。
(私の場合はタイトル通り)


豊作な2014秋にわざわざ観るような作品ではないかもしれませんが、眠る前にぼけーっと観るには心が安らいでちょうど良い作品でした。


ちなみに私の推しキャラは名塚さん演じる文…ふみおふみーーおおえうお(^ ρ^)


好きな回は5話の学食運営(仮)と
7話の素敵な小説家(仮)



♪OP♪
早見さんの新境地。
奇しくも時を同じくして
秋アニメ「山賊のローニャ」では手嶌さんが従来のイメージと違うOPソングを歌っておられます。
お二方とも神聖さ すら感じられるような綺麗な歌声とバラード曲が印象的でしたが、秋アニメの曲は明るいポップな歌になっています。
手嶌さんのほうは 「朝ごはんの歌」などで明るい曲調の歌にも耳が慣れていましたが、早見さんのこういう歌は初めて聞いたのでビックリでした(笑)

最初は
何じゃ、こりゃ!?と驚愕しましたが
何度もOPで聞いてるうちに
この歌がくるくると脳内を流れるようになり
気づけばハミングしているのです。歌の力はすごいですね!

ちなみに
鼻唄ふんふんふーん(フンフン♪)と
がーんばれ♪
のとこが特に好きです。



声優検定
はたしてアニメを視聴していてダメ絶対音感は培われていたのか?
{netabare}
→ダメだ…名前知ってる声優さんでも意外とわからないものだなあ。
でも、特徴的な声の人は本当にわかりやすかった。


わかった声優
佐藤さん
名塚さん
広橋さん
丹下さん
水橋さん
佐倉さん
真礼さん
東山さん
釘宮さん
かな恵さん
戸松さん
新谷さん
田中敦子さん
田村睦心さん
サトリナ
原田さん
茅原さん
中原さん
はやみん
えみりん
堀江由衣
あすみす
日笠さん
ひーめひめ
永遠の17歳
ゆいかおり
小見川さん
運昇さん(まさかの出演!)


総勢何人が出演したのやら?
70人は超えてるだろうから
解ったのはたぶん全体の三分の一くらいかな
結果として よかったのか良くなかったのかよくわからないけど
こういうことできるアニメは稀有だから楽しかった。
ああ、楽しめたならオールOKだな。
アニメは楽しんだもん勝ちだよ

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

沙祈 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ほのぼの萌え(仮)

スマホの恋愛ゲームで有名なガールフレンド(仮)のアニメ版。
女性声優が約70名参加!台詞が少なかったり出番があまりなかったり偏りは激しいけれど凄く豪華。
共学なので女の子だけではなくモブの男子や主人公のお父さんなどたまに男の人も登場。

放送当時はクロエ・ルメールのCMが印象的だった。
ニコ生で一挙放送をしてたので視聴。

1話完結のほのぼのアニメ。
キャラが多すぎて誰が誰だか分からない。
かと思えば別作品のキャラがコラボとして登場してたり。

好きな声優のキャラ(ゆかりん、キタエリ)があまり登場しないのが悲しい。

各話感想↓
1話 はじめての約束
{netabare}クロエ・ルメールの喋り方独特。
スカートの色学年で違うのかな。
クロエちゃんを探して学校探索。
学校綺麗。{/netabare}

2話 ブルー・メロンパン
{netabare}ダイエット回。12時間も寝過ぎ!
ダイエットを敵視しているクロエちゃん。
心実ちゃんの体柔らかいなー。
メロンパンの差し入れが…。なんと鬼畜な。{/netabare}

3話 カメラとショートケーキ
{netabare}ねっとりしてる声の望月先輩がメインかな?
やっとゆかりんのキャラ出て来た!
狙われすぎた文緒ちゃん。先輩授業は出てないのかな?
話を聞かない先輩。{/netabare}

4話 猫と雨の夜
{netabare}にゃんこがいっぱい。目つきが悪い。
変な髪色の子がいる。
いい先生だった。
みんな成績悪い。
結局3人共勉強する気がないのでは…!?
30分もコンビニで買い出し。そしてお風呂…。停電で勉強ができない。
勉強にとりかかるの遅い。{/netabare}

5話 ダージリンをみんなと
{netabare}イースター島に慰安旅行で飛行機止まって学食休み。
教頭鬼畜。会長無能。
モノクロームゲスト出演!?電池も売ってるのか。
学食に来る人増えた。{/netabare}

6話 スイート・ビター・ポテト
{netabare}久々の心実ちゃん。
謎解き回かな。
自己紹介は大切。
スイートポテトで始まりスイートポテトで終わった。{/netabare}

7話 ドギー&スクランブル
{netabare}不思議な組み合わせ。
どんな小説なんだろう。拡散。
取材!モノクローム再登場。また人が増えた!
終わるのが辛かったのね。第2部!{/netabare}

8話 クリームソーダの向こう
{netabare}心実ちゃんメイン回。
何かがおかしい夢の中の審査員。
隠し味!?おっちょこちょい先輩。
珍しく私服。
クリームソーダどうしてこうなった。
大会カット!?{/netabare}

9話 進化系Girl
{netabare}文化祭回。
久々の生徒会。
2時間で衣装作り…。手芸部凄い!
クロエちゃん食べてばかり。
ライブの曲が良曲。{/netabare}

10話 プリンセス&プライド
{netabare}ミスコン回。
ゆかりんもモノクロームも喋らない…。
やっとキタエリ登場!!
放送事故。{/netabare}

11話 さよならア・ラ・モード
{netabare}クリスマス回。
生徒の髪の色カラフル。先生もカラフル。
1話目の伏線がここで!
クロエちゃん愛されてる。
原因はクロエだった。{/netabare}

12話 ガールフレンドxxx
{netabare}年越し回。
あの人数よく写真によく収まった。
モノクローム今回は喋った!最終話だからほぼ全員喋るのかな。ゆかりん喋らなかった…。
コミケ帰り組がいる。
高そうな着物だ…。
青い髪の短髪の子、男の子かと思ったら女の子だった。
いい最終回だった。{/netabare}

(好きな声優)登場回メモ↓
クロエ・ルメール CV:丹下桜
{netabare}1話,2話,5話,7話,8話,9話,10話,11話,12話{/netabare}

時谷小瑠璃 CV:田村ゆかり
{netabare}3話,9話{/netabare}

東雲レイ CV:喜多村英梨
{netabare}10話,12話{/netabare}

森園芽以 CV:三上枝織
{netabare}11話,12話{/netabare}

2015/08/11視聴 ニコ生アンケート↓
とても良かった:88.3%/まぁまぁ良かった:6.8%/ふつうだった:2.4%/あまり良くなかった:0.8%/良くなかった:1.7%

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

麦茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ただそれだけ

【ただそれだけ】(2015.1/5)

いや~お疲れ様でした。
最初は途中で断念するかも・・・と思ってましたが、なんだかんだ終わってみれば全話視聴してましたね。

そんな私がこのアニメを一言で表すなら「普通の日常」です。

それはもう普通でした。日常系ですらありません。可愛い女の子たちが普通に日常を送っているだけ、それだけです。コメディ要素も薄く、話にオチもまったくない、本当にただの日常。
たまーに内容のある話をもってくることもあるけど、それも相対的に見ればというだけで、たいてい最後までこんな感じでした。もう全体がフワフワとしていて掴みどころがなく、従来の日常系アニメとも違うとても不思議な感覚。楽しいとか面白いとかそういう定規では測れません。

何度でも言いますが「普通」。それがこの作品の感想です。

また、評価が普通なので切るに切れないのも悩みどころでした。
「つまらないわけじゃない・・・でも面白くもない。でも切るほどじゃない・・・。」視聴者のそんな心の隙間をついたある意味うまい作品だったと思います。見事にやられましたw

そして、このフワフワの原因は、大方登場キャラの量に関係があるのかな~と思います。

何分キャラが多いもんですから、一人ひとりに割り振られている時間がかーなーり少なくなってしまっています。一応主要キャラもいるみたいですが、もはや誤差ですね。

「キャラが描写されている時間が少ない=人格を掴みにくい」ので、せっかくの可愛い女の子たちもこれではキャラクターとして作品内で生きることがしづらくなっている印象を受けます。
ちょくちょく登場する子もいるにはいるのですが、まず「誰だっけ?」から始まるのでキャラクターの魅力を汲み取りづらいというのも弱いですね・・・。最終話まで見ましたが、名前を覚えられたのは「クロエ」と「ここみ」だけでしたw あとは声優で判別くらいしかできません/(^o^)\(※個人の感想です)

ここがいわゆる日常系アニメと呼ばれているものとの一番の差ですかね~。

日常系アニメは「キャラにスポットを当てた日常風景」を描いていますが、この作品は「日常やイベントにスポットを当ててそこにキャラを登場」させている印象があります。順序が逆なんですよね。
つまり、その舞台に上がるキャラは誰でも良かったんじゃ?と見ていて思えてしまうんです。描写時間が短くてもキャラの魅力を引き出すことに成功している作品はありますが、今作の話の内容では少し難しかったようで、キャラ愛が沸いてくるまでに至れませんでした。

やっぱり構成の問題なのかな~。アニメのエンドクレジットを見ても分かりますが、原作ではモノ凄い数のキャラがいるようで、主要キャラを絞るのはかーなーり難しい課題だったとは思います。ですが、そこを何とか頑張って、きちんとしたひとつの枠に収めるべきでした。

このコンテンツはいくらでも面白くできそうな素材ではあったので、正直けっこう残念ですね~。2015年の冬クールから始まる「艦これ」や「アイマスCG」も似たような性質があるので、今作の二の舞いにならないよう、応援したいです。

ありがとうございました。


【うーん】(2014.12/1)

同じ重課金ソシャゲ枠の神撃のバハムートとどこで差がついてしまったのか・・・。
やっぱり声優に予算吸い取られちゃったんでしょうかね。

(^q^)くおえうえーーーるえうおおおwwwwww

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

66.9 16 コミュ障で友情なアニメランキング16位
ローゼンメイデン (スタジオディーン版)(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (644)
3708人が棚に入れました
ひきこもりの中学生・桜田ジュンの元に届いた一通のダイレクトメール。

まきますか まきませんか

その選択により世界は枝分かれした。
「まきます」を選んだジュンは真紅と出会い、
「まきません」を選んだジュンは真紅と出会わないまま、やがて大学生になっていた。
決して交わるはずのない世界。
だが、ふたつの世界は繋がってしまった…!!
ひきこもりを克服して外に出たものの、自分の居場所を見つけられない「まか
なかった」ジュン。
「ローゼンメイデン」が存在するはずのない世界にやって来た真紅。
その出会いがもたらすものは…!?

声優・キャラクター
逢坂良太、沢城みゆき、千葉千恵巳、田中理恵、桑谷夏子、森永理科、志村由美、野川さくら、真田アサミ、倉田雅世
ネタバレ

pastaくんくん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

視聴中

■イントロダクション

このレビューは,
・アニメに対する全体の感想(放送終了時に書きます)
・各話に対する感想のメモ
・漫画原作に対する感想・布教
の順で構成されます.

■全体的な感想

■メモ
アニメ視聴開始の時点では原作未読

一話
{netabare}凄まじいスピード感でローゼンメイデンの成り立ちや,存在意義を説明していたが,そのへんはわかりやすかった.しかし,主人公の姉がすでにローゼンメイデンの夕食を用意するなど,人形としてではなく生命として受け入れてる当たりにに唐突感が否めなかった.これは,このような演出なのか,時間の都合で端折っているのか,それともローゼンメイデンの前のアニメを見てればわかることなのか不明.しかしながらも,物語の根幹である「アリスドールになるためにローゼンメイデンが戦う」ということに謎めいた設定があるような雰囲気を残しつつも,しっかりと主題をわかり易く提示していたので,続きが気になる第一話であった.{/netabare}

二話
{netabare}いきなりパラレルワールドがはじまったので理解するのに時間を要したが,そこで一話使うのではなく,「まいた」世界とスピーディーに連結したのでだるさがなかったし,真紅の体が急に送られて来なくなったり,「巻いた」世界で何がおこったのかを,良い感じで謎めかせれていて演出が良かった.{/netabare}

三話
{netabare}
このアニメは,シリアス満載のバトルアニメなのか,美少女ドールを愛でる萌えアニメなのか,青少年の絶望を表現するヒューマンアニメなのか,わからない,しかしそれらがうまく絡み合っているのか,スピード感があるので(少しありすぎて主人公の感情描写が唐突すぎる感もあるが),楽しく見れるし,原作を読みたい!って強く思った.
とにかく期待は毎話ごとに膨らんでいっている.{/netabare}

四話
{netabare}今回は真紅をかわいがる回だった.時折デフォルメされてかわいくなる真紅と,美しい真紅,両方とも良い感じ.{/netabare}

五話
{netabare}途中までは雰囲気良かった.主人公の「変化」の兆しや,ドールの可愛らしいいざこざがテンポよく流れていった.後半はすこし理解が追いつかないところがあった.メグと水銀灯の関係,アリス・ゲームは人の命を奪う?指輪をはめることの意味,雪華綺晶があらわれるタイミング,目的,メグの魂を奪った理由(ローザミスティカがほしいんではないのか?),気になりすぎる.{/netabare}

六話
{netabare}・ずっと思っていたが,途中で挟まれる絵本はいつ回収されるのか.
・なぜ主人公は兄貴をみて驚いたのか.いいからいいから,って着いていってなんで帰りたいみたいになってるのか・・
・ドール同士ってなんでこんな変なバトルするのww
・今までの話でわからなかったところも解決されてないし,そのまま話を進められていって,ほんまにようわからんくなってきた.
・まさかアリス・ゲームの考案者になるとかいうそういう設定なのか?輪廻なのか?{/netabare}

■ついに耐え切れず原作を読みました(幻冬舎の方のみ).

原作で説明されるアリス・ゲーム,ドール達の使命,「契約」やローザミスティカの設定の細かさ,ストーリー・テーマの深さ,絵の美しさ,どれをとっても素晴らしい原作でした.

しかし,この原作の内容をうまくアニメにまとめられていないというか,今までの感想にも書いてありますが,これだけ深く濃い内容が前提にあるのに,いきなり巻かなかった世界に突入するのは少々厳しいような感じもあります.

それでも続きが気になるし,謎が気になる作りになっているので,良アニメなのは間違いないのですが,隠された情報量が多すぎてパンクしそうでした.これは新参には敷居が少し高いアニメかもしれません.

七話
{netabare}原作の一部分を読んだので大分わかるようになりました
やはり罠だったのか,しかし世界を再構築することが単純に雪華綺晶の罠で終わるのかどうかは疑問.この作品自体の奥深くにあるテーマと密接に絡んでいるからこそ,単純な罠・バトル展開の一要素で終わらないのでは?と,(ヤングジャンプの方をまだ読んでないので)思います.
一話が終わるのがすごく長く感じます.これはアニメを見ている時に集中して考えてる証拠ですね.良作なアニメ(主にセカイ系,厨二系)ではこういうことがしばしばあります.{/netabare}

■やはり耐え切れなくなって

ヤンジャンの方も含めて,原作全て読みました.素晴らしい漫画です.この漫画の感想も最後に書きたいと思います.しかし,漫画を読んだことでアニメに対する味方が若干異なったのも事実です.その変化を踏まえて今後の話の感想はかきます

八話
{netabare}前半はかなり駆け足しで過ぎていった.会話もあまりなく,描写だけで話を追うのはかなり難しそうな感じだった.原作を読んでいなかったら,前半にもなにか含みがあるのではと思ってしまいかねないような構成だったが,あの辺りがよくわかってなくても大したことはないと思う.
後半の真紅の「人形遊びの手はとめて,その手で扉を開いて外へ出て行くのだわ」というセリフはこの作品のテーマに密接に関わっているのだが,それがうまく伝わっていないような(直接的にはジュンの成長を表現していることはわかるが,ローゼンメイデンの真骨頂(後述)はうまく表現できていないような)気がした.
最初は原作をしらなかったので,謎が謎を呼び消化不良になりかねなかったが,原作を読んだあとだと非常にすんなり見れる.これは原作をしらない新規の人(私も当初そうだった)にとってわかりにくい構成になっているし,新規の人にローゼンメイデンの素晴らしさをダイレクトに伝えられていないかもしれないとおもった.ローゼンメイデン自体の評価は漫画の中でもかなり高いが,アニメでその価値を的確に伝えられていないことからアニメの評価は少し下がるかも知れない.しかしやはりキャラデザなどはすばらしい.{/netabare}


■原作への感想

この作品は,今まで読んだ漫画作品の中でも10指に入る名作だと思っています.この作品のもつテーマ,ストーリーの組み立て,伏線とその回収のタイミング,画力,どれをとっても一級品だと思います.

漫画というものは文字だけで構成されるわけではなく,コマや画,カメラワークによって作品が作られるので,一つのシーンや言葉を多角的に捉えるのが難しい(逆に言えば,作者の考えをストレートに表現でき,それを読者に伝えられる)メディアだと考えています.

しかし,

「ローゼンメイデン」は解釈の仕方が多様に存在し得るところが物語を重厚なものにしていると考えています.一つのシーンや言葉が何を意味しているのか,視点が違えば受け方が違う,漫画でここまで多層にテーマが入り組んでいるのも珍しいし,それなのに破綻していない.バトルは物語内でも揶揄されるほどお粗末なときもありますが,バトル漫画であり,鬱漫画でもあり,青少年啓発漫画でもあり,人間とは何かという漫画でもあり,萌え要素もあり,救いも有り,絶望が有り,ひとことで説明できないとはまさにこのことです.

大きなテーマ以外にもtaleごとにトピックのような物があり,それも多重な構造をなしていることが多いです.カチッとしてないのに,破綻してない,意味がわからなくない.こちらに考えるスペースを多分に与えながらも,どこかに答えを忍ばせているような,それを我々が探しているような.そのような作りになっていて,読者を引き込みます.

どのドールが好きかというのは,話のネタにはなりますが,この作品の本質ではないと思います.絵によってそのような扱いをウケるのかもしれませんが.

これ以上書くとネタバレをしてしまいかねないので,ココらへんにしておきますが,とにかくすばらしい原作なので,一度読んでいただきたい.かなり漫画を読んできましたが自信をもって薦められる作品.

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

アリス★彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ゴスロリ...着てみたい...。

ジャンル:
アンティークドール
バトル
ファンタジー

原作 ヤングジャンプ(コミックバーズから移籍した)

作者 PEACH-PIT   (代表作:しゅごキャラ)

ドールのファッションがゴスロリ。
愛らしいドール達(キャラクター)を愛でるアニメでしょうか。
それに合わせているのか、演出もリリシズムです。

雰囲気はとても暗く、泥々した沼に足を吸い込まれるような粘着質で精神にへばりつく類の感情を抱きます。
バトルの描写も幻想的。心理描写もそれに近いです。

不登校気味の主人公の心理描写がメランコリー。
そういう所が、コーヒーのようなコクのある描写につながっているのですけれど。

引っ込み思案な性格な主人公。
社会に上手く馴染めず、デリカシーや優しさの欠片も無い店長を見下して自己を正当化。
というか、そうでもしないとあんな職場やっていけないですよね。
そんな主人公が真紅と出会うことによって変わっていく。
ローゼンメイデンってそういうお話。

ストーリーは、ちょっと甘美的なものを感じるくらいの甘味も含まれます。
構成されている要素はメランコリックな描写が多くて、苦味のあるコーヒーなんですけれどね。
人形のお洋服、心理、契約....。口の中でとろけて消えてしまいそう。

■描写

キャラクター描写は、前作を観てないと分からない所もあるかもしれません。蒼星石、水銀燈の過去話。
比較的、分かりやすいように作られていますので、ある程度の感情移入は出来るのではないでしょうか。人次第ですが。
どっぷりと感情移入しようと思うと、旧作を観る必要があるかもしれません。

■前作との相違点

前作とは違う所は、主人公が大学生だということですね。
主人公が中学生だった時の現実世界の描き方は、どこか夢の中にいるようなファンジターっぽさが強調されていたのですが、大学生になり一気にリアリティが出ています。
それでも、ファンタジーっぽいのは間違いありませんが。

ヤングジャンプに連載されているだけあって、前作がドールの可愛さを描く回があったのに、大衆受けに修正されていますね。

前作は古いアニメなので、最近の作画に慣れている方にはおすすめ出来ません。
それでも、独特な雰囲気が漂っています。癖になるようなゴスロリ感...。
新作の方が大衆受けするような感じ。爽やかで可愛らしいテイストに仕上がっています。

所々に含まれる暗示。
本作には主人公の内面を暗示しているようなシーンが多々あります。
物や登場人物を使って、上手く説明していますね。
{netabare}
過去の自分がドールを渡しに行くのは、過去で失敗した事でも、やり直せるという暗示。
過去の自分がやってくるというのは過去との対比の効果があるといっても良いのではないでしょうか?
{/netabare}


■テーマ「選択肢はいくらでも作れる」
{netabare}
真紅が大学生のジュンと別れた時や十三話を見ればよく分かると思います。
「劇団の美術を担当してくれないか」と誘われたり。
本社の部長に努力が認められたり。
努力をすれば選択肢はいくらでも増えるのです。(不治の病や障害などの異例はあるけれど)

「忘れないで」選択肢はいくらでも作れるのです。
真紅と出会う前のジュンは内気な性格で、過去への後悔を背負いながら生きていきましたが、努力一つで選択肢はいくらでも作れるのです。
過去の自分が登場する展開はその表れなのです。あの時、違う選択をしていた自分が表れる...。生々しいけれど、過去をやり直せると訴えかけるのであれば、分かりやすい演出方法でした。
{/netabare}


番外編



■コミックバーズからヤングジャンプの移籍について
{netabare}
ネット上で噂されていることを簡単にまとめてみました。
既出だとは思いますが、知らない方はお読みください。

コミックバーズで、ローゼンメイデンを連載して、アニメ化も成功して、グッズの売り上げも上々。他誌の作品「しゅごキャラ」も人気が出始めて、PEACH-PITは勢いに乗り始めていました。コミックラバーズで看板とも呼べる位置に見られるようになったのです。

それがコミックバーズの方が気に食わなかったらしく、どうやら「調子に乗りすぎた」という烙印を押されたみたいです。アニメがヒットしたくらいで態度がデカくなったからでしょうか。
そもそもコミックバーズは漫画専門店だけで取り扱われているようなマイナー雑誌なのに、アニメ化の成功した作家に対して、そんな大きな顔が出来るのでしょうか...。
そういった所も突っ込みどころ満載なのですが、コミックバーズの編集者はPEACH-PITに対して嫌がらせを始めます。

ファンからのファンレターも届けずにゴミ箱へポイッ。
わざとなのか、不注意なのかは知りませんが、原稿も無くしてしまったり。

そういう境遇に遂に耐えられなくなったPEACH-PIT
コミックバーズから出て行くことを決意します。
バーズ内で人気のあったメイデンの最終話。表紙は別の作品で飾られていました。

それを集英社が目をつけて、人気だったことから、ヤングジャンプに「移籍しないか?」ということを持ちかけたとのこと。
コミックバーズの態度も最低最悪のいじめっ子と同じことをしているゲスでしょうが、それを利益になるから買収した集英社も色々な意味でやり手ですね。
私としては、しゅごキャラやローゼンメイデンが好きなので嬉しい限りなのですが...。
{/netabare}

■主人公(大学生)は実は作者なのではないでしょうか。(上記を踏まえて。)

{netabare}

バイト店長(コミックバーズ)
大学生(作者)
真紅(ローゼンメイデン)
もう一つの世界(ヤングジャンプ)
中学の時の桜田ジュン(編集者)
もうひとつの真紅の体(新しいローゼンメイデン)
本社の部長(漫画評論家、もしくは世間)

と考えると面白いと思います

コミックラバーズ(バイト店長)は作者(大学生)にローゼンメイデンが流行ったからといって、いい気になっていた作者の事を嫌い、作者に嫌がらせを続けます。

作者(大学生)は自分で作った真紅(ローゼンメイデン)と触れ合うことにより、様々な選択肢があることを知ります。
しかし、作者はそれが自分で作ったものではないレプリカだと知り、落ち込みます。中学生の時の桜田ジュン(ヤングジャンプ編集者)が、「なら、自分の人形を作ればいいじゃないか」と話しかけます

そして、中学生の桜田ジュン(編集者)が新しい真紅の体(連載枠)を作者に渡し、作者はもう一つ世界(ヤングジャンプ)にローゼンメイデン(真紅)を移籍させます。そして、作者自身も最終話で補足されましたがNのフィールドで待ち合わせ(打ち合わせ)をするのです。

少なからず、作者がヤングジャンプ移籍に伴い、その影響を受けていることは事実でしょうね。店長の態度が悪くて、その本社の部長(漫画評論家、ももしくは世間)が来るところなどは、「そこから影響を受けたのではないか」という考察が出来ます。


店長(コミックバーズ)も主人公(作者)の事を認めるしかないんじゃないでしょうかね?

{/netabare}

...ちなみに私が好きなのは水銀燈です><

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18

ウィラード さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

原作者の偏見が酷いアニメ

アニメオリジナルと違って原作に寄せています
1話ダイジェストは自分は気にはなりませんでしたが、肝心のストーリーが無理でした

まかなかった主人公がボロアパートに住んでて負け組・暗いみたいになってて
正直偏見も甚だしいなと思ったからです

原作者はゾンビアローンの時も同様にいじめられっこ?でしたが
原作者はそういう描写を良しとしているのでしょうか?
それにしても偏見が酷すぎると思います


環境論が全てを担っているので、そもそも引きこもりやニートは暗い訳じゃありません 何なら成功している人のほとんどが環境悪ければ引きこもり・ニートなってます これを信じれる人も環境悪い場所いる人だけです

NHKへようこそでも同じように偏見が並べ立てられていて
そうした状態を良しとした人が(社会人は喜ぶので)評価している感が強いです
それとこのまかなかった主人公の偏見が最高潮に酷いなと思いました

「ひぐらしのなく頃にOVA?」と同じように別人の同一人物(真っ赤な偽物系の類)タイプだと思ってます

主人公が1期2期と同じ主人公なら、そもそもボロアパートではなくてあの一軒家に要るはずですから
それに主人公は才能が出来る場所で開花させていると思います
つまりはああいう人生を辿る事など有り得ないのです

ですからまかなかった主人公を悪者のように
根暗にしたところが原作者の偏見的なものかと思いました


こうした事を突っ込むのは野暮かもしれませんが、
漫画、アニメ、ドラマ、映画で引きこもりやニートをこうしたように捉えていて
安易な嫌味な解釈をされているのが凄く鼻に尽きます
こうした状況は黒人差別よりも差別問題に匹敵すると思います

マスメディアもそうしたような捉え方が出来るニートしか記事にしませんから
物語だから仕方ない で済ませられる問題なんですが、多分当事者は凄く嫌な印象を受けるでしょうね

これは美談でも同様にそうした発言が多いと思います
就職しに来た人にニートがいて採用した話なんかは特に
「ニート自身が自分のせいでここまで生きてきました」という題材を元に話している点です
いわば、そうした考えが無ければ「社会復帰不可能」のようなレッテルがそこに存在しているのです
いやば、社会から本当に切り離されて社会不適合という無意味なレッテルと扱いを受けて、どうにも動けなくなります これが「暗く見られる要因」です

つまりは本人の意思関係無く
引きこもりやニートを「暗く見たい」人がかなり多く占めているのです
ですからこうした偏見が酷い描写は少なからず批判しなければならないと思っています コンプライアンスや差別問題をユニバーサル的にどうこうしている昨今ですが、未だに引きこもりやニートは自己責任だのなんだの言ってる人がいてて頭に来ますね そういうので解決されるような安易なものではありませんから

それに引きこもりやニートは悪くありません
環境が悪ければ、勝ち組や成功者になった殆どは引きこもりやニートに至ります それが現実なんです



肝心のストーリーも人形を作っていく事ばかりに集約されてる気がします
成長物語なのかもしれませんが主人公の暗さが自分からも周りからもあって嫌味なシナリオだなと思いながら見てました
スロースタートな成長物語だったんで見るのが苦しかったです


自分はアニメオリジナルな1期2期が好きなんだと思いました
原作品なこのアニメは好きじゃないです
なので評価も当然低いです

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

67.6 17 コミュ障で友情なアニメランキング17位
さらい屋五葉(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (379)
2000人が棚に入れました
『さらい屋 五葉』(さらいや ごよう)は、オノ・ナツメによる日本の漫画。『月刊IKKI』(小学館)において2006年より連載。

田舎から江戸に出てきた侍である秋津政之助は、ひょんなことから誘拐組織「五葉」の頭目である弥一の用心棒をしてしまう。弥一に剣の腕を見込まれ、自らの意向とは逆に五葉の一味にされてしまう政之助だったが…。


声優・キャラクター
浪川大輔、櫻井孝宏、緒乃冬華、高塚正也、内田夕夜、木下浩之、高梁碧、宝亀克寿
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

揺蕩おうとも水は流るる

原作は作者情報のみ、あとは知らず。
オノナツメ原作の時代物。

大いに楽しみました。ほぼ一気観でした。
じっくりと展開される心情描写と謎解き、あるいは、人情時代物がお好きなら、是非ご覧いただきたい逸品です。


==物語
時代フィクション、捕り物+人情物の雰囲気が濃く現れています。(僕が思う)メジャーなところだと池波作品に似た雰囲気ですが、それよりもさらに落ち着いた、場合によっては陰湿さに似た雰囲気を持ち合わせています。

全12話を余すことなく使い、じっくりと描写される人情、心情の変化とドラマは観応え十二分でした。


==作画
オノナツメの独特なキャラ造形を、ある意味でさらにオノナツメ風に尖らせたキャラクターデザインに感じた。同原作の他作品はACCAしかしらないが、それと比べると、より「オノナツメ風味」が強く感じられるように思う。この、独特なオノナツメ風味のキャラデザインが苦手な方も多いと思うが、(そもそもアニメ全般にいえることですが)そのうち慣れるはず。

キャラクターデザインに関することを除いて、静止画としてもアニメーションとしても上質と思う。とても丁寧という印象。視線、姿勢のちょっとした変化での演技もみられる。月明かり、蝋燭明かりに照らされた人物、特に顔の陰の描写は本当に丁寧に描かれていると感じた。全体的にカメラワーク(視点の置き場所、焦点の置き場所)が独特で、おもしろかった。


==音楽・劇伴
OP・EDは、本編の雰囲気とはまるで違う明るい曲。不思議とこれがよく合う。

OP映像は、後退する視点から映す江戸の町並みや登場人物。影絵のようで、でも立体感を感じる。丁寧だけど、シンプルだなぁ・・・と思って観ていたら、曲の終わりでバチコンと音ハメしてきやがった({netabare}落ちる五葉のスピード変化と曲終わりのコーラス{/netabare})。思わず背筋が痺れた。

劇伴は全体的に良かったとおもう。


以下、ネタバレ込みの雑感

==粋: タイトルコール(サブタイコール){netabare}
各話のサブタイトルは、そのエピソード中のセリフ。
このセリフとサブタイ提示がなかなか格好良い。格好いいというより、小粋というべきか。{/netabare}

==粋:次回予告{netabare}
各話ED後の次回予告は「某国民的日曜午後6時半の海鮮類でございます」のスタイルを踏襲している。次回予告の入り方から、次回予告での語りの内容も。
それ自体すでに面白いのだが、僕が気に入ったのはその次回予告担当の人選。個人的に気に入っている次回予告は、3話予告(2話末)の梅(語りの内容)、4話予告の八木、6話予告の"あねさん"、11話予告の仁(人選も内容も)。その中でも極めつけは、最終話予告(11話末)。まさか、”あれ”が担当するとは。本家では絶対に出来ないことをやっちまったよ。すげー(笑){/netabare}

==粋・・・じゃないやつ{netabare}
主人公・政は絶妙なキャラだったと思う。およそ主人公らしくないこともまた良い。登場人物中、ただひとり「粋」のかけらも持ち合わせていないthe野暮天。だからこそ、必要な情報を視聴者に提供できる「聞き役」「見役」として十分に機能したと思う。

ちょっとね、あまりに頼りなくてね、苛ついたけどね(笑)。{/netabare}

==↓完全なネタバレ
{netabare}==座り直す弥一
最終話前半、八木につきあわされて弥一が酒を飲んでいるシーン。八木が酒のおかわりをもらいに行く間に、弥一が座り直すシーンがある。この描写が凄く印象に残った。

作中、徐々に「過去にとらわれる」ことが強くなる弥一。あねさん曰く、政と会ってから「おかしく」なっていったとされる。そんな弥一が「誠之進」であることを自分自身に認めたのだろうか。具体的なことはわからないが、何かしらの変化、あるいは決断が感じられる良い描写に思った。
{/netabare}


[2020/10/24 v1]
[2020/12/26 配点調整]

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ハグレモノたちの安息の場所。

【本作の紹介】
2010年のノイタミナ枠。原作漫画は『ACCA13区監察課』などのオノ・ナツメ。大きな黒目や左右に大きく開いた口にオリジナリティを感じる特徴的な絵柄。

あらすじは、時は江戸時代、人さらいを稼業(「さらい屋」)とする主人公の浪人・政之助(政)、頭目・弥一(一)、美女・おたけ(たけ)、居酒屋の店主・梅造(梅)、飾り職人で元盗人・松吉(松)の5人組(「五葉」)のお話。
雰囲気は、テレビ時代劇『必殺仕事人』が近いけれど、完全な義賊ではないし、殺陣はほとんどなく人情ドラマが中心。

主人公の政以外は、それぞれ人には大っぴらにいえないような過去をもち、言いだしっぺの頭目一に、何らかの恩義を感じ断ることができず巻き込まれる形で、身代金目的の誘拐稼業の犯罪集団「五葉」を始めることに。

そこに、剣の腕は立つが気が弱くおよそ侍らしくないことを理由に藩から暇を出され、自らを鍛え直すために江戸に来た浪人・政が一によって五葉に巻き込まれるところから話は始まる。
普通の人がその感覚を持ったまま犯罪者になっていくという点は、主人公が同じ声優(浪川大輔)の『ブラックラグーン』のロックと近いかもしれない(ただし、展開は全然違う。)。

全12話で前半は、五葉の仕事内容やメンバーの紹介が中心。7話以降の後半は、「五葉」を作った弥一の過去の秘密に主人公が迫っていく。
前半は、ゆったり、後半は、ラストに向けて加速していく感じのストーリー展開なので、できれば前半で切らないで…。


本作の魅力は、端的にいうなら、「社会のはみ出し者たちの擬似家族」、もう少し言葉を選ぶなら、「ハグレモノたちの安息の場所」でしょうか。説明は、ネタバレを気にせず書きたいので後述。

あと、本作は最後の次回予告まで必見!言ってる内容が物騒だけど同じフジ系列の国民的家族アニメのオマージュで秀逸。

時代劇の人情ものが好きなら、本作もオススメです。


【音楽】
時代劇なのにOP・ED曲が現代風の曲調ではある。もっとも、私は『無限の住人-IMMORTAL-』のOP「SURVIVE OF VISION」(作詞・作曲・歌:清春) が好きだし雰囲気にも合ってると思ったので、これも雰囲気に合ってて有り。


【ネタバレ有りの本作の魅力、感想など】
{netabare}本作の様々な事情から過去に裏社会に堕ちた登場人物たちは、根っからの悪人ではなく、人の情けで表社会に戻っては来れたものの、一度裏社会に身を置いた引け目からか表社会がどうも眩しくて居心地が悪い。そうかといって昔に戻りたくもない。

いつか五葉から足を洗わなければと後暗い気持ちを持ちながら、かといってもう他のメンバーに情が移ってしまって放ってもおけず、なし崩し的にさらい屋稼業を続けている。

そこに、侍らしくないという理由で浪人となった政が五葉に入ってくる。最初はそんな政を侮っていた五葉のメンバーたち。

しかし、自分たちは、上手く嘘をついて世渡りベタで不器用ではないフリをしていたけれど、思ったことをつい言ってしまうような嘘をつけない自然体の政と触れ合う中で、不器用でいい、少なくとも五葉では自然体の自分でいいのだと思い始める。

「過去にとらわれず、目の前の日々を楽しむ」(それを一番出来てない奴が言っちゃいけねぇ。)

最終的に、お互いの過去を詮索せず(それは野暮ってもんよ)、今を前向きに生きるために五葉という犯罪組織を自分たちの居場所として前向きに受け入れることに。


だから、裏稼業の人たちの擬似的な「家族の話」(そういう意味で誰がサザエで誰がカツオかと言われると困るけれど(笑)、『サザエさん』要素もあると思う)かなあと。
もう少しカッコつけていうなら、「さらい屋五葉」とは、「ハグレモノたちの安息の場所」でしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

時代劇ならではの情緒溢れる作品です^^

この物語は、江戸時代の江戸が舞台の時代劇です。
主人公の通称:政(マサ)は、お侍さんなのですが、酷いあがり症の性格が災いして仕事が上手くいかず、明日食べるものにも困るような生活を送っていました。
そこに、ある日弥一(通称:イチ)という2枚目の男性と知り合い、成り行きからマサはイチの用心棒を引き受けることになります。
当面の生活費が稼げた・・・とマサは思っていましたが、イチは誘拐組織「五葉」の頭目だったのです。

この作品では、実直が性分のマサが五葉の人々に接して揺れ動く気持ちと、マサに触れて変わっていく五葉の仲間を描いたものになっています。

視聴を始めて思ったのが、作画もSEも江戸時代という時代背景が、しっかり練られて描写されている作品だと思いました。

登場するのは殆どが大人・・・それもワケありの・・・^^;
なので、皆さんの口数は極めて少ないです・・・それでも、会話の間、目線やちょっとした指先の仕草などで、ただの「間」ではなく、人情味溢れる「間」が感じられます。
口数が少ないながらも、雰囲気と合わせて会話が楽しめる作品でした。それを思うと、まるで実写のような感覚で視聴でき作品・・・と言えるのではないかと思います。

この作品を見て、江戸時代の階級は「士農工商」と明確に分かれていましたが、「自活する」という現実においては、武士も相当大変だったのだろうなぁ・・・と思います。
学校の授業では習いませんが、マサのように性格上武士としての仕事が苦手な人もいたでようし、病気や怪我で武士として働けない人だっていたかもしれません。そういう中で「士農工商」という枠組みは、時としてプライドを捨てきれず逆に苦労した人も多かったのかもしれません・・・^^;
そう考えると、現在の仕事事情は江戸時代よりもだいぶ恵まれているよなぁ・・・などと考えながら視聴していました^^;

そして、この作品を通して考えさせられるのが「人への干渉の仕方」です。普段はあまり気になりませんが、中には人との接触を苦手とする方もいらっしゃいます。
過度な接触は不要かと思いますが、時には心の奥底で助けを求めている場合もあるかもしれません。そういう信号をちゃんとキャッチできるくらいの日常的な触れ合いは必要だと思うのですが・・・^^;

1クール12話の作品です。終始静かな作品ですが見応えは十分でした^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

71.3 18 コミュ障で友情なアニメランキング18位
特別版 Free!-Take Your Marks-(アニメ映画)

2017年10月28日
★★★★☆ 3.9 (37)
249人が棚に入れました
 大学進学で上京が決まり、部屋探しをする七瀬遙。不動産屋に入った彼は、思わぬ人物と出会う(『運命のチョイス!』)。卒業する松岡凛らを驚かせるプレゼントがしたいと考える似鳥愛一郎と御子柴百太郎。ある日、百太郎が福引で当たりを引く(『秘湯のクーリングダウン!』)。4月から葉月渚、竜ヶ崎怜、松岡江だけになる岩鳶高校水泳部。そこで彼らは新入部員獲得のためのプロモーション映像の制作に乗り出すが……(『結束のバタフライ!』)。オーストラリアに旅立つ凛のために、水泳部の面々はパーティーの準備を進める(『旅立ちのエターナルブルー!』)。

公式サイト http://iwatobi-sc.com/

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

新しい旅立ちの前の、羽ばたく準備。心はこれまでより、ずっと強くつながっている。

「Free!」特別編映画。
2期と3期の間を描く短編4話で構成されています。

この4話を見ていないと、
3期で「こんな話あったっけ?」「誰?」と戸惑う場面が出てきます。

この作品を観る前に、テレビシリーズの2期までと
映画「ハイ☆スピード」を見ておく必要があります。

「ハイ☆スピード」は中学生編ですが、
そこで登場したキャラも登場しますので。

にぎやかな彼らにまた会える♪
100分ほどの作品です。


● ストーリー
春休み。

高校を卒業した3年生の遥(はるか)たちは新しい生活への準備を、
2年生の渚(なぎさ)たちは新入部員勧誘を準備を。

それぞれが新しい舞台に向けて動き出していた。


2期を終えて、
遥たち岩鳶(いわとび)高校組と、
凜(りん)たち鮫柄(さめづか)高校組がメインキャラとなりましたね。

今回は、
1話→遥と真琴(まこと)の東京での家探し
2話→鮫柄高校水泳部4人の温泉旅行
3話→岩鳶高校水泳部の新入部員歓迎ビデオ撮影
4話→オーストラリアへ旅立つ凜へのサプライズパーティー計画

キャラの活躍具合もバランスよく考えられていて、
どのキャラのファンでも楽しめると思います。

水泳要素は普段よりだいぶ少なめですが。

筋肉を期待している人が物足りなさを感じないように、
脱ぐシーンは自然と取り入れられていますので、そこはご安心をw

それでも普段よりは少なかったと思いますが。笑

普段のゆるいやり取りがメインなので、
全体的にゆるゆると楽しめました。

キャラの素の魅力を味わうには、
よかったですけどね♪

一番楽しめたのは4話かしら。

勘違いが暴走して、
伝言ゲームのように言葉がズレていって、大騒ぎww
おもしろくて、笑いましたww

勘違いを大真面目に受け取る様を客観的に見ているのって、
こんなにおもしろいものなのですね。笑

キャラも総出演だし、水泳シーンもあるし、
うまい脚本だと思いました^^


● キャラクター
今回は凜ちゃん推しな場面が多かった気がする…。
泣き虫なヒロイン凜ちゃん、かわいかったw

相変わらずみんな凜のこと大好きだね^^

そして今まではっきりと描かれていなかったけれど、
凜は妹の江(ごう)ちゃんのこと、大好きなのね^^

シスコンという新たな一面も見られて、よかった♪笑


そして百太郎(ももたろう)がうるせえww

自由奔放に子どもらしく振舞う百ちゃんは、
この作品のムードメーカーでしたね^^

“日本海のラッコ”という異名がなんかかわいいしw

登場するたびに全力大騒ぎで、
うるさかったことは印象強いですw


「ハイ☆スピード」で登場したキャラたちも、ちらっと登場し、
中学卒業後に彼らがどんな道を進んでいたのか、少しだけ見えてきます。

3期の登場にもつながりますので、
見逃せませんよ!


● 音楽
今回はEDがあまり印象に残らず。
キャラの台詞は楽しかったのだけど。

OPがよかった♪

しかし、4話構成だからと毎回OPとEDは必要だったのか?

1つの劇場版なのだし、
一気に見たい気持ちもありました。

まあ、OPもEDも4回聴けたのは、
曲が好きなら嬉しい構成かしら。

早送り派の人は、
とてももどかしかったと思うけど。笑

EDも毎回チョイスする部分や映像が
ちょっとずつ違っていたしね。

でもEDの映像のプチキャラは
あまりかわいいと思えませんでした^^;


【 OP「FREE-STYLE SPIRIT」/ STYLE FIVE 】

1期からのメインキャラである5人が歌っています。

いつものSTYLE FIVEらしく、
砂浜をかけて海に飛び込みたくなるような、
明るい曲ですね♪

ほんと、STYLE FIVEの曲はどれも爽やかでハズレがない♪


【 挿入歌「RISING FREE」/ STYLE FIVE 】

この曲に合わせて、
それぞれが新しい道を踏み出した映像が流れるの、最高だった。

離れてしまっても、
心はつながっている。

だってそれぞれが、
同じ気持ちと思い出を持って未来へ踏み出したから。

そこに迷いはない。

胸が高鳴る曲だわー!


● まとめ
遥や凜が車を運転していたり、
みんなが少しずつ未来に進んでいることが感じられるシーンもたくさん。

今までの思い出をたくさん胸に抱き、
新しい世界へ飛び出す準備をしているのが感じられる劇場版でした。

次の3期は、いよいよ遥たちが大学生となります。
新しい世界のスタート、楽しみです♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

視聴がもはや義務になりつつある自分はFree!ではないかもしれない

1.2.3期と劇場版-Free! Starting Days-は視聴済


「2期と3期がうまく繋がりますよ」と交流あるレビュアーさんから。てっきり-Starting Days-(※SD)で充分じゃん、と思っており油断してました。
3期は遥たちが東京の大学に進学してからの新生活を描いています。そこで展開される物語の土台が劇場版SDで描かれていることからこちらはマストに近いと思うのです。
対して本作-Take Your Marks-(※TYM)は時系列的には2期のちょい後、高校卒業を控えた日々を描いた話となってます。これはファンなら必見、そして3期前の事前準備としてはベターな位置づけになるかと思います。

他にも、劇場版はこんなのがあって、
・劇場版 Free!-Timeless Medley- 絆 …アニメの総集編を主人公視点で描いた話
・劇場版 Free!-Timeless Medley- 約束 …アニメの総集編をライバル視点で描いた話
自分はそこまで視聴のモチベーションは高くありませんが、こちらも2期までの内容解釈の幅を広げられそうですし、頭の片隅に入れとこうかと思います。


さてこちら -Take Your Marks-
意味はご存じ、「位置について」「よーい」「ドン」の「位置について」にあたるやつ。オリンピックとか世界水泳でもお馴染みです。
新生活を前にした事前準備。ちなみに私なんか高校3年生の1~3月なんて受験でてんやわんやしつつ、高校生活も終わりだと感傷に浸ってたかで、「位置について」というより「ロスタイム」の意識が勝ってた時期でした。
でもそこはさすがFree!と言ってよいと思います。タイトルからして前向きなんですよね。そして、3期の-Dive to the Future-(意:未来へ飛び込め)へと繋がります。

映画は4つの短編で構成されており、時間にして105分。ざっくりふんわり言うと、

 1.家を探す話
 2.鮫塚高校での話
 3.岩鳶高校での話
 4.外国行っちゃう人への話

いずれも送る人、送られる人、残る者、旅立つ者それぞれの立場での各々の思いに寄りそった心温まるエピソードが多かったかな。
Free!シリーズの中でも物語としては一番好きかもしれません。お別れを前にして、みんな次を見据えているこのポジティブさ加減が、ダレずに観れた理由でもあるし、きちんと軽めのエピソードから入って徐々に盛り上げていく構成もお見事でした。それにあまりそっち系の匂いもしなかったし。。。、

3.{netabare}あの1期ED映像。なんで行商人?すげーな!との戸惑いへの回答が用意されてます。まさかの伏線回収でした(笑){/netabare}
4.{netabare}短編で良かったと思えるテンポのいいコメディが秀逸。これクールでやるとダレてたかもしれません。{/netabare}


ただし、ちょっと苦言を呈すると、固定客向けのコンテンツになってるのが難ですね。
3期を観る前にマストの劇場版SD、そしてベターの本作劇場版TYMの視聴が条件になってました。発表順に時系列で追っている人には問題ありませんが、新規客はつらいかも。
続編はありそうなシリーズですので、例えば4期(仮)放送前に1.2.3期のさらに劇場版2本が必須でっせ!となるとだいぶ敷居は高くなっちゃうでしょう。
オリンピック年に続編をぶつける想定で、うっかり水泳熱が高まってたりする場合も充分考えられます。せっかくですので続編では既存顧客を逃さず新規を囲い込む難しい舵取りにチャレンジしてほしいなと思います。


競技人口(みんな泳げるでしょ?)のわりに水泳を題材にしたアニメって希少ですから。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

さばマヨネーズ、メカいくら、PKH東って・・・・・・・・。

 TV放送や劇場版の続きとなるお話だったです。これまでのような熱い青春展開の多かったFree!とは違うです。
 キャラそれぞれの日常があり、アットホームみたいだったり、高校生らしくワイワイしたり、ゲーマーズみたいな勘違い思い込み展開があったりと、また新しいFreeの世界観が見れて面白かったです。

 遙らだけでなく、今までの劇場版同様、ハイ☆スピードに出てきたキャラも登場したりしているのも見所です。最後には、新キャラも出てくるです。
 この伏線は、この話以降にどうかかわるのか?気になるです。

 キャラの個性を皆うまく引き出した、今までと一味違う楽しい展開は、総集編にないサプライズの連続で、こういうののほうがいいなぁと見てて思ったです。

 似鳥や特に百太郎がはじけてて面白いです。江も面白いです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

65.4 19 コミュ障で友情なアニメランキング19位
超訳百人一首 うた恋い。(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (371)
1670人が棚に入れました
はるかな昔から、歌い継がれ、愛されてきた百人一首。 藤原定家が選定した百の和歌には、現代の私たちも共感できる 普遍的な“人の思い”がみごとに詠みこまれている。 とりわけ、「恋」の和歌にこめられた思いは、驚くほど昔も今も変わらない。 そんな百人一首の深い魅力を、恋の歌を中心に、アニメと超訳でわかりやすく お届けします。

声優・キャラクター
梶裕貴、諏訪部順一、早見沙織、遠藤綾、内田夕夜、千葉進歩、下野紘、大原さやか、遠藤大智、小林沙苗、森久保祥太郎、宝木久美、代永翼、佐藤祐四
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

<最終回まで視聴完了> 恋する想いはどれほど時代を経ようとも

<最終回の感想>

百人一首の選者であり、全話を通してパーソナリティ役を務めていた定家が
今回の主人公となり、とてもきれいにまとまった最終回だった。

この作品が一番言いたかったこと。
定家自身もそう想って百人一首を選んでいたのではと
思わせてくれるような説得力があった。

また全話通して、当時の身分の差からくるせつなく哀しい想いや男女のルール、
雅やかな衣装と歌の世界を、現代語を交えた斬新なシナリオで見せ
わかりやすかったし、引き込まれたエピソードも多かった。
結局、どれほど時代が変わっても、やはり恋というものはいつの世も
同じ想いに駆られるものなのだということを、時には面白おかしく
時には親心なども交えて幅広い世代に共感を呼んだのではないだろうか。

キャラデザや作画、演出には好みが分かれるかもしれないし
最新の技術を駆使したスピード感あふれるアニメに慣れた人からは
いくらか退屈な部分があったかもしれないけれど、そのあたりは
平安の世を描いていたからこそ、逆にこれで良かったのかもと思うし
個人的には毎回楽しみにできた大好きな作品の1つになった。

残念ながら1クールだったので当然百首には叶わず、恋を詠んだ歌も
まだまだ他にあるのだけれど、仕方ない。
でも最近また、百人一首の解説本を引っ張り出して読んでいたりして、
そんなきっかけを作ってくれた嬉しい作品だった。

今回の最終回で式子が言った言葉・・・
{netabare}
「不自由さの中、歌だけが自由で、歌の中でだけは自由でいられるのです」
{/netabare}

・・・あまりにも深く共感しすぎてなんだか耳から離れない。
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<12話の感想>

せつない話が続いて今回は身分の違いから結ばれぬ運命にある2人の悲恋。
身分など考えなければ、ワイルドな雰囲気の道雅と
無邪気で明るい当子はお似合いのカップル。
しかも出会いは当子が幼い頃で、きっかけはとある約束ときた。
同じエピソードの流れを前半は道雅視点で、後半は当子視点で描き
どこでどうすれ違っていったのか、よくわかったけれど
この演出法を25分間の間で見せるのはいささか、もったいない気がした。

それに、娘とその恋人の仲を引き裂いておきながら、
娘の恋路に理解を示してやれないとかで世を墓なんで出家を
考える父親ってどうなの??
いくら天皇だからとはいえ、出家するくらいならその勢いで
娘の想いをもう少し汲んであげても良かったのでは・・などと
思ってしまうのは、半分以上現代風にアレンジされた作品だから
なのかもしれない。

さて来週は最終回のようで・・どんなお話でまとめられるのか楽しみ。

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<11話の感想>

これまたせつないお話で。
そのせつなさは、あの時代の女性同士だからこその部分もありつつ、
現代にも通じるものがあるなぁと。
「女のクセに」と言われながら才気を発揮していった香子(のちの紫式部)と
「女のクセに」と言われながらお転婆の限り腕力をふるった藤子。

「男になんか負けない」と目標を持ち、笑いあっていた年月も過ぎ、
その先に立ちはだかるそれぞれの壁。

藤子に「あなたが男だったら良かったのに」と言われ
かつて父親からも「男に生まれてくれたら良かった・・」と言われた香子が
唯一の理解者であった親友・藤子を想う気持ちは、
痛いほど伝わってきた。
そして再会を素直に喜べないまま無視してしまった藤子の想いも
わからなくはなかった。

視聴しているこちら側としては、双方の心の揺れも昂ぶりも
しっかり観れているから納得するけれども、
当の本人達は電話もメールもない時代で、心を打ち明けるとしたら
それはもう文しかないわけで。

紫式部の「めぐりあひて 見しやそれともわかぬまに
雲隠れにし 夜半の月かな」というあの歌が
焦がれ親しんだかつての友を想うものだったとは、知らなかった。
とはいえ、これは百合的に描かれたまま観るべきものではなく、
幼馴染で育ったという環境が背景にあって、なおかつ
逆境の中でお互いの才能の唯一の理解者だったということが深い友情を
生んだのだし、そこを履き違えてはいけない気がした。
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<10話の感想>

今回は百人一首の中になぜ、定子様の歌が選ばれなかったのか、そして
「枕草子」に清少納言が託した想いとは・・という2つの話だった。
一方、行成とのその後、実方のその後も描かれ、せつなかった。

また、悲運に見舞われた定子の、死の直前に詠まれた歌は
あまりにも悲しいもので。
でも枕草子には、定子との楽しかった日々のみが書かれており、
それを見た藤原定家が何を感じ取ったかは、すごく共感できた。

楽しかった思い出は前向きに今を頑張るためにある。
という言葉がとても印象に残った。

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<9話の感想>

ともに親が有名な歌人であるがゆえに和歌が苦手と言うことで
意気投合した藤原行成と清少納言のお話。
気が合う部分が多くても、すぐに恋愛に発展するわけではなく
苦手な和歌で無理やり、やりとりをするより、手紙の往復。
その文章にしても、会った時の会話にしても、なかなかスパイシー(笑)
一筋縄ではいかない関係に、周囲も無関心になっていき。。
だからなのか、すごく余裕を感じさせるし、面白かった。
でもあんな皮肉ばかり言ってる会話は、実際疲れそうだし
長い期間そんなことしてると本当に友達のままになってしまうよね(苦笑)
次回はそんな2人のゆくえも描かれるようで、すごく楽しみ。

この作品の今までの話を振り返ってみて、小野小町のエピも良かったけれど、
清少納言にまつわるエピは重なる部分や共感する部分が多いからか、
さらに心を揺さぶられてしまう・・

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<8話の感想>

前半は、後の清少納言となる諾子の兄の、遠距離恋愛の話。
信じるものが何も無い人生は死に等しい・・確かにそうかも。
けれど、信じ続ける、想い続けるのは難しく、人の心は移ろうもの。
前半の話にもけっこう共感できたけれど、少し幼い感じがして、
それゆえにか後半の話がとても大人の恋に思え、感動した。

のちの清少納言となる諾子と藤原実方との恋の行方。
彼女の才能を何よりも愛した彼の決断と、その本音。
自分の出世より彼を愛する想いを優先させたい彼女の気持ち。

記憶と重なるセリフや想いに、観ていて思わず
心揺さぶられてしまった。
そして今回、実方の表情が特に繊細に描かれていて素晴らしかった。
気づいたらボロ泣き。
それに今回、前半と後半の2つの話の組み合わせ方が秀逸。

{netabare}
在原業平と同様、光源氏のモデルとも言われた彼、藤原実方。
意地悪な見方をすれば、プレイボーイらしい別れ方なのかもしれないが、
自分が見込んだ彼女の才能が開花した華々しい姿を見届けるために
あえて一緒にならない道を選ぶことや、予想通り羽ばたいている彼女の
成功をみつめながら冗談を交わすそのひそかな愛情は、とても切なく、
そんな身の焦がし方は大人の恋ならではと感じた。

想うままに自分の傍に引き寄せることばかりが愛じゃなく、
あえて突き放したあと、男女の友情を成り立たせてしまう。
実際はそのほうが長続きする関係も多い。
さすがだわ実方様(笑) 鮮やか過ぎて何も言えへん~
{/netabare}

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<7話の感想>

リアルタイムで観た時、ちょっと酔っていてうろ覚え。
2回目観て共感しながら後半爆睡。
3回目観ながら和歌を堪能、もう一度確認したくて4回目視聴。
なぜかこの7話だけ4回も観てしまった(笑)

対照的な男性2人だけれど、どちらもなかなか魅力的。
前半の源保光の娘の素直なしとやかさも良かったけれど
後半の高階貴子の結婚に対しての固定観念がなかなかリアルで
興味深かった。
どっちの結婚が幸せかなんて野暮なことは考えないけれど
観終えた後でじわじわ、いろいろ考えてしまう回だった。

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<6話の感想>

いやはや、番組間違えて録画してしまったかと思ったよw
今回は完全なるパロディ回。
G1だったり、徹子の部屋や新婚さんいらっしゃいだったり、
ホストクラブやカジノも登場~で、設定はしっかりしてるのがミソ。
なかなか盛りだくさんな構成でいながら、よくまとまってたし
最初から最後まで笑い通しだったせいもあり、あっという間に終わったw

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<5話までの感想>

百人一首の中でも、主に恋にちなんだ短歌をテーマにした
コメディ・タッチのストーリー。

平安時代の歌の世界観や人物たちの会話の中、「オタク」や「コスプレ」
「聖地巡礼」や「スルー」などといった流行語や現代語を交えた言葉や
現代訳が登場するので、古典を本格的に楽しみたい方からは賛否両論
あるかもしれないが、間違った解釈はしていないし、現代人にはとても
わかりやすく共感しやすくなっている分、親しみも感じやすい。

OPやEDの音楽も、百人一首の世界を意識した歌詞でありながら、
あえて現代の先端をいくような音楽にしていることに意味があるというか。
短歌という限られた文字数の中に想いを含ませ、恋する気持ちや
自分の本音をしたためた平安時代も、根底に流れている想いは現代と同じ。
時代がどれほど変わっても、恋する想い、愛する気持ちは変わらない
ってことが言いたいのだろう。

恋をすると誰しも、詩人になったりするしね。
また、今の世に名と作品を残している平安時代の歌人もまた、
現代の詩人や作詞家と同じように、歌を自分の居場所とし
形あるものとして残していくことに、自分の存在意義を感じていたのだなと
そんなことを思えると嬉しくなる。

なので史実に基づいた忠実な再現ドラマにするのではなく、
ある程度は資料を基にした関係や事実だとしても、今風に置き換え、
最終的には百人一首を深く理解していれば良いのだと思う。

構成も見やすく、毎話・・その回に登場する詠み人を主人公に
それぞれエピソードを展開ながら想いや交流を描いている。

監督は『ハチミツとクローバー』や『のだめカンタービレ』などで
おなじみのカサヰケンイチ氏
シリーズ構成は『うたプリ』などの金春智子さん。
キャラクターデザインは『君と僕。』『ちはやふる』
『銀河へキックオフ!』のつなきあき氏。
ってことで、スタッフ見ただけでも観る気満々だったが
キャストのほうも、以下の通り豪華な顔ぶれ。
もともと古典は好きだし、もう観ないわけないやんって感じで
今現在、第5話まで視聴済み。

個人的には2話の「貞明と桜子 陽成院」に、ちょっと泣けてしまったり
3話の「宗貞と吉子 僧正遍昭」の、幼馴染であった吉子(小野小町)と宗貞の
兄妹のような関係にせつなくなってしまったり、
5話「東下り 小野小町」での老いてしまった小野小町の想いに
つい共感してしまったりと、毎回飽きることなく楽しめている。

というわけで最終話まで何度か、感想を更新しながら編集していく予定。
なので☆評価はそれまでの間、暫定です。

藤原定家 - 梶裕貴
在原業平 - 諏訪部順一
藤原高子 - 早見沙織
小野小町 - 遠藤綾
良岑宗貞 - 内田夕夜
文屋康秀 - 千葉進歩
宇都宮頼綱 - 下野紘
式子内親王 - 大原さやか
在原行平 - 遠藤大智
弘子 - 小林沙苗
陽成院 - 森久保祥太郎
綏子内親王 - 宝木久美
紀貫之 - 代永翼
喜撰法師 - 佐藤祐四
藤原義孝 - 石田彰
高内侍 - 平田絵里子
藤原道隆 - 楠大典
清少納言 - 茅原実里
藤原実方 - 子安武人
藤原行成 - 寺島拓篤
藤原斉信 - 曽世海司
藤原公任 - 岸尾だいすけ
清原元輔 - 中博史
清原致信 - 豊永利行
末の松山 - 南里侑香
源保光の娘 - 潘めぐみ
中宮定子 - 折笠富美子

投稿 : 2024/11/02
♥ : 47

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

和歌の素晴らしさ、日本語の美しさ。ぜひ触れてみてください…^^

藤原定家(ふじわらの ていか)が集めた、百人一首。

百人一首に収められた歌が詠まれた経緯や背景を物語にしています。

なんだか受験時代の古典を思い出したよ。

私は古文、読むのは好きなほうでした。
(原文を読んで意味を理解するのは苦手だったから、テストは嫌いだった^^:)

だからかな、この作品、とてもよかったです。気に入りました。

古文嫌いな受験生にも、おすすめだよ!笑

全13話です。


●ストーリー
100人の歌人から1首ずつ選んで作られた百人一首。

そのうち、43首が恋の歌。

この物語では、恋の歌に焦点を当て、その歌が詠まれた経緯や、詠み手の恋の話が描かれています。

「あ、この歌聞いたことある!」というような有名な歌や、「あ、この人知ってる!」というような有名な歌人。

その背景を詳しく知るのは、とてもおもしろかったです。

ただ紹介されるだけじゃなくて、物語は”超訳”の名の通り、

とても親しみやすく、わかりやすくアレンジされています。

1つ1つの和歌にその人の人生、気持ちのワンショットが刻まれていて、

意味や背景を知るたびに「ほう。」と、美しものに触れた心地よさがありました。

登場人物の言葉づかいもきれいで。

美しい言葉は聞いていて気持ちがいいね。


私が高校古文の教師なら、この作品は絶対おすすめするね。

テストに出るとか古文が得意になるとか、そういうのじゃないけど、

古典の世界に親しみが持てると思うよ。

「あ、今も昔も、人間は同じなんだな。」って^^

今の時代と想いの伝え方などは違っても、

相手のことを考えると胸が張り裂けそうな気持ちは変わらない。


●音楽
音楽だけは、好きになれなかったなー^^;

あまり本編の雰囲気と合っていないように思ったよ。

映像で多少ごまかされてはいたけど…。


●キャラクター
登場人物は多いし、名前は似てるしで、覚えるのがちょっと大変でした。

でも、自分が期待していた以上にキャラがよかった!!

着物がいい!!

着物ってなまめかしいよねー。大人の色気があるよ。

<男性キャラ>

狙った女の人にぐいぐい迫るの、どきどきしちゃった(笑)

この作品で初めて、貴族萌えを覚えてしまいましたww

<女性キャラ>

自由のない時代だけど、それでもしたたかに生きる女性の凛とした強さ。

そういう生き方や魂の持ち方、憧れます。私もそういう心の強さを磨きたい。


●まとめ
視聴前の期待を良い意味で裏切る、素敵な作品でした。

今と同じように昔の人もいろんなことに悩んで、もがいていた。

そしてその気持ちを歌に込めた。

そんな歌や物語が現代まで読み継がれている。素晴らしいことですね!

古典文学にもっと触れたくなったよ^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

惚れた腫れたは時代を超える

視聴層はおそらく女性向け。
百人一首に名を連ねる歌人達の恋物語を、その歌の内容から想像して創造しているお話です。
歌や文を交わして親交を深める平安貴族の風雅で優美な色恋を綴った素敵な世界。
現実ににそうであったか史実はさておき、メロメロな愛のドラマが盛り沢山な作品となっています。


ストーリーテラーとして、百人一首を編纂した藤原定家が進行を勤めますが、特定の主人公はなく、歌人達の群像劇となっています。
あたりまえですが、各話が百人一首に読まれた歌、またはその詠み人にちなんだお話。
基本的には一話完結形式ですがが、それぞれのキャラクターには繋がりがあって、数話を繋げて1人の歌人の生き様を表現していたりで案外と凝った構成。
小野小町、清少納言、紫式部などなど、誰もが知る有名な歌人、特に女性の扱いが大きいです。

平安の時代、お堅いイメージがありますが、性に関しては結構フリーダムな時代。
加えて貴族ですから、後宮にあがったり寵姫に仕官したりの立場の方が多くて、そっち系にナマナマしいです(〃'▽'〃)
こういうお話は大人の淑女達が好むところですね。
優美で切なさも入り混じった物語となっています。


作画は独特。
線が太く、和柄の貼りつけなどが使用されており、メリハリはありますが、動きはあまりありません。
キャラデザ的にはイケメンや美女をとされるキャラを書いていますが、取り立てて綺麗という事もなくモッサリとした感じ。
嫌悪感はありませんが、決して良質とは言い難い映像です。
歌を詠むシーンなどは気合の作画を見せて欲しかったですが、そういう部分に尽力する作風でもなさそうなので、そこを期待するのも酷な気がします。
アニメというより、動きのある絵巻といった印象でしょうか。

絵で魅せるタイプではないので、キャラの語りと演技が重要。
この点ではベテラン声優さんが頑張っていました。
感情を荒げるような事は少ないですが、恋にまつわる悲喜交々を、気品があって情熱的なキャラとして演じきっているのはさすがです。
雅な雰囲気は決して崩さずに、それでいてコミカルな部分では肩の力が抜けた歌人達。キャラ立ちはどれも良くできていて魅力的です。


ちょっと独特な味を持ったアニメでした。
歴史ものになるので堅苦しいイメージがありましたが、百人一首や登場する歌人は我々に馴染みが深く、とっつきにくさありませんでした。
特に、第一話で詠まれた歌は、古今集より在原業平(ありわらのなりひら)の歌。
↓つまり、これ。

ちはやぶる 
 神代も聞かず竜田川
  たつたがは韓紅に
   水くくるとは

グーゼン?
いや、意識してチョイスしてますよねぇ?^^;

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27

67.1 20 コミュ障で友情なアニメランキング20位
刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火(OVA)

2020年10月25日
★★★★☆ 3.5 (21)
87人が棚に入れました
御刀で異形の存在<荒魂>を斬って祓う神薙ぎの巫女<刀使>たちの物語!

声優・キャラクター
茜屋日海夏、石原夏織、五十嵐裕美、藤田茜、沼倉愛美、上坂すみれ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火」(とじのみこ きざみしいっせんのともしび、略称:とじとも)

この作品は、スマートフォン用アプリゲームに関連するOVAなんだそうです。
「胎動編」と「波瀾編」の2部構成になっているTVアニメ版は視聴済ですが、ゲームは未プレイなので置いてけぼりを食わないか少し心配でした。

ですが、TVアニメ版主人公の衛藤 可奈美(CV:本渡さん)や十条 姫和(CV:大西沙織さん)らも登場するので、全く別の物語を視聴している感覚には陥りませんでした。
それに「荒魂」を巫女が御刀で祓うという世界観は一緒ですしね…

そう言えば、レビューのタイトルにも記載しましたが、この作品には略称があるようです。
TVアニメ本編には略称なんて付いていなかったのに、OVAにだけ略称があるなんて不思議じゃありませんか^^;?


刀使――

それは人の世に災いをもたらす異形の存在『荒魂』を、
古来、御刀で祓ってきた神薙ぎの巫女である。

現代において、ほとんどの刀使は『伍箇伝』と呼ばれる
中高一貫の訓練校で学園生活を送る学生であり、
その一方で任務となれば特別祭祀機動隊という警察組織に属する公務員として、
御刀を手に職務を遂行する。
御刀が持つ特殊な力を引き出して戦う刀使たちの活躍が、
この国の平穏に大きく貢献してきた。

大荒魂タギツヒメによって引き起こされた『年の瀬の大災厄』から数ヶ月。
新たな春を迎え、甚大な被害を受けた東京都内も復興を遂げつつある。
しかし『年の瀬の大災厄』以降、関東一円ではさらに荒魂が頻出するようになり、
特別祭祀機動隊――刀使の力が必要となるケースは後を絶たない。
そんな緊迫した情勢のなか、タギツヒメと刀使の因縁の地である江ノ島で、
非常に強力な荒魂の反応が観測される。

前編のあらすじはこちら…
散逸した御刀の調査蒐集を主な任務とする赤羽刀調査隊。
安桜美炎は、調査隊の仲間と共に職務と鍛錬に励む日々を送っていた。
『年の瀬の大災厄』から数か月後のある日、特別刀剣類管理局は、
江ノ島にて正体不明の荒魂の気配を感知する。
行方をくらました荒魂の居場所を探すため、
美炎たち調査隊は、療養中の鈴本葉菜の補充要員として、
新多弘名という刀使を新たに迎え、捜索任務にあたるが……

後編のあらすじはこちら…
人型の荒魂コヒメは、美炎たち赤羽刀調査隊の面々と過ごす中で、
人間に対して心を開くようになっていた。
しかし「刀使は荒魂を斬って祓うことを使命とする」という事実を突きつけられ、再び心を閉ざしてしまう。
刀使と荒魂は敵対している――そのことに思い悩むコヒメと、そんな彼女を心配する美炎たち。
ある日、調査隊が荒魂討伐の任務に赴いている中、
コヒメは折神家の施設を抜け出して美炎たちの元へ向かうが……。


公式HPのINTRODUCTIONとSTORYを引用させて頂きました。

公式ホームページにはTVアニメ版「胎動編」の総集編のリンクが貼られています。
2020年12月31日までの期間限定配信なので、気になる方は要チェックです。
この総集編のために再編集され、新たに川澄綾子さんのナレーションが吹き込まれているという、気合の入った構成になっているので、懐かしさもひとしおです。

そしてOVA本編も序盤こそゲームから投入されたキャラで占められていますが、程無く可奈美・姫和が登場したと思ったら折神 紫・折神 朱音の折神姉妹の二人までも顔を拝見することができるのですから、ゲーム未プレイ組でも割とすんなり物語には入れる構成になっていたように思います。

それと少しだけ違和感を覚えた点がありました。
それは完走後にwikiをチラ見して気付いたのですが、ゲーム版の主人公である安桜 美炎(CV:茜屋日海夏さん)はTVアニメ版主人公の衛藤 可奈美のライバルとの位置付けなんだそうです。

私は刀使としての安桜 美炎の実力の底を知っている訳ではありません。
ですが、TVアニメ版で死線を何度も潜り抜けたことによって衛藤 可奈美は相当強くなっていると思います。
何せタギツヒメを圧倒する程の実力の持ち主であり、またTVアニメ版の物語終盤では十条 姫和に実力をも圧倒的に上回る剣技をお披露目してくれていましたから…
正直可奈美が本気になれる相手はもういないんじゃないかと思っていたので、この点には違和感を感じたかな^^;

本作のキーパーソンは、ここちゃん演じる「コヒメ」ちゃんです。
これまで居なかった新たな存在という立ち位置なのですが、転び方が見通せないので彼女の立ち振る舞いからは目が離せません。
OVA全2話なので尺はそれほど取れませんでしたが、コヒメの心の葛藤はしっかり描かれていたのではないでしょうか。
だからこそ、後半の展開が大いに盛り上がったんですけどね。

主題歌は、安桜美炎(茜屋日海夏さん)、瀬戸内智恵(石原夏織さん)、七之里呼吹(五十嵐裕美さん)、六角清香(藤田茜さん)、木寅ミルヤ(沼倉愛美さん)、山城由依(すみぺ)による「blurry shadow」
改めて出演されている声優さんの名前をみると、錚々なるメンバーが顔を揃えているのが分かると思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
私はしっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

キレイナセカイ

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
テレビ本編「刀使ノ巫女」から数ヶ月後の世界。勿論、本編の視聴はあった方が良いですが、必須というわけでもなく、簡単な設定(荒魂は人間を襲い、それを倒すのが刀使ノ巫女)だけ入れとけば、とりあえず視聴出来るかと。

レビューでは、本作のテーマについて、「ダンまち3期」や「鬼滅の刃」などを例に出しつつ、色々思うことを。だから、あまりアニメの感想にはなってない(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
人と荒魂(モンスター)は共生できるのか。

私は2020年11月にA-TXで視聴したのだが、ちょうど同じ時期に、「ダンまち3期」が同じテーマで放送しているのが興味深かった。

勿論、(実質2話の本作とは)尺が違うので単純な比較は出来ないけど、本作とは違う終着点になりそうな予感(まだ途中なのでなんとも言えないが)。

本作では、最終的に「受け入れた」。まあ、「人間を害する能力」を保持していることと、「人間を害する意思」を持っていることとでは、当然、後者の方が危険なわけで。「意思」があるならば、人間であっても、銃やら刃物やらで人間を害することはできる。

そんなこと、理屈ではみんな分かっていて、あとは、それを「信じられるか」で。本作では「信じる」ことを選択しましたが、それがちょっと「キレイすぎる」という気はしました。

まあ、それも「作風」なので、「この作品ならこの結論であり」と思いましたが。
{/netabare}


【余談 ~厄災は、滅する? 受け入れる?~】
 {netabare}
「刀使ノ巫女の荒魂」「ダンまち3のモンスター」「鬼滅の刃の鬼」には、共通点があると思う。

人にとっては厄災であり、しかし、相手にも意志があること。

今日のテレビ番組で、ある社会学者が「鬼滅の刃」というタイトルに違和感を感じる、というか、現代の「鬼観」だな~と言っていた。

曰く、「鬼」というのは元来「災い」と近く、「滅する」のではなく、「祓う」ものだった。節分などが分かりやすいが、「鬼は外」と祓う(追い払う)ものの、毎年、鬼はやってくる。「鬼は不滅」というのが、古来の日本人の考え方だった。

「祓う(払う)」とはつまり、「距離をとる」「住み分ける」ということ。元々、日本人は、厄災にすら「神」を感じ、自身の被害を防いだ上で、その存在を認めてきた。

それが、日本人的な「共生」だった。

しかし、欧米の価値観の中では、厄災というのは、制圧するものであり、滅するものだった。一方に「服従」を強いるのが「共生」の形であった時代は長かった(と言ったら、怒られるかもしれないが)。

「鬼滅」というタイトルには、知ってか知らずか、そういう欧米的、現代的な思想が含まれている。そんな指摘だった(いや多分、鬼を文化的なものとして扱っているわけではないので、そんなに深みなくつけたタイトルなのだろうけど)。

鬼滅最後まで読んでないし、ダンまちはまだ放送中だからはっきりは分からないけど、(他作品について){netabare} ダンまちは日本的な「住み分け」に、鬼滅は欧米的な「征服」にあたると思う。 {/netabare}

しかし、現在の「ボーダレス」「グローバル」「違いを尊重」する世界を見渡すと、日本人的な「共生」でも、欧米的な「共生」でもなく、「同じ場所で対等に暮らす」という「共生」。これは、「刀使ノ巫女 一閃の燈火」にも見られて、やはり、現在的だなと思う。

ただ、昨今のコロナ騒動にも見えるが、「人間と野生」「人間と人間」の壁を全て取り払うこと。全ての距離が近づくことが、果たして正しいのだろうか、と、本作の「優しい世界」を観ていて、ちょっとした疑問、違和感を感じたので、レビュータイトルは「ヤサシイセカイ」にしてみた。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
前編☆3
5ヶ月後か。もう大分忘れたな(笑) 主役の2人。まあ、めっちゃ強くなっちゃったから、ストーリー作りにくいよな。

意思をもつ荒魂。ちょうど、ダンまち3期でも同じテーマでやってる。それぞれ、どんな着地にするかな?


後編☆3
過去の色々を踏まえて、結局、人間に対する、というより同族を守ろうとしたコヒメ。ていうか、荒魂からのアプローチなのね。でも、結局許してしまう、ヤサシイセカイ。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

スィースィーレモン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

好きなコンテンツだけあって残念!と思ったけど、いつも通り

感想
 なんと調査隊に新キャラを投入!ハナさん(とじとものキャラ)の代わりに入ったとの話
ただ、その新キャラを上手く使えていなかったと私は思います
テレビシリーズの歩ちゃんを思い出す。
しかし、肩透かしをやるのが刀使ノ巫女
なら、仕方ない!
しかし!後半の戦闘で演舞会(とじとものイベント)のbgmが流れたのは非常に良かった!
今回の話はとじともにも関わりそうなんで期待します!

よかった!と思う点
 ここで語りたいのは新キャラの声優、河瀬茉希さんが非常に面白い方でした!
とじらじを見ていただくとわかるのですが
テレビシリーズの主人公の声優かつ、とじラジのパーソナリティの本渡楓さんは、非常に刀使ノ巫女が好きで、
(本作品と関係のないインタビューで聞いてもいないのに語り始めるレベル)
毎回ゲストをそっちのけて、刀使ノ巫女を語り始めるという困ったお方
(むしろそこが面白いのでやめないで!)
どうやら本渡楓さんと河瀬茉希さんは『ゾンビランドサガ』で共演していたためか、非常に仲が良くトークが非常に楽しかったです。
正直、あの二人が揃っただけでも、非常にいいキャストだと思います!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
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