コミュ障で友情なおすすめアニメランキング 20

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのコミュ障で友情な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月10日の時点で一番のコミュ障で友情なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.4 1 コミュ障で友情なアニメランキング1位
orange(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (622)
2905人が棚に入れました
長野県松本市に住む女子高校生・高宮菜穂は2年生になった4月の始業式の日、差出人が自分の名前になっている手紙を受け取る。その手紙には、26歳になった10年後の自分が後悔をしていて、その後悔を16歳の自分には味わってほしくないこと、菜穂に今後起きること、それに対して菜穂にしてほしい行動が書かれていた。菜穂は、初めは誰かのいたずらと思っていたが、手紙に書かれていた通り、成瀬翔が東京から転校してくる。手紙には、5月に成瀬翔を好きになること、翔が17歳の冬に事故で亡くなること、その事故は防ぐことが出来たと書かれていた。

声優・キャラクター
花澤香菜、高森奈津美、衣川里佳、山下誠一郎、古川慎、興津和幸、佐倉綾音
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

変えたい過去…それを考える青春もの

原作未読ですが、この始まりは間違いなく良い青春ものになると思いました。1話ですでに涙目…コブクロの曲も卑怯だ(良い意味で)。最後までじっくり見ました。

3話まで…出だしだけでうるうる
{netabare}過去を変えたい思いが生んだ奇跡なのか、手紙を受け取った過去は少しずつ変わっていっています。変えた過去はどう変わっていくのかこの先も面白そうです。過去の話と進行形の話がうまくミックスして、非常に見やすいです。
翔の表情が1話と3話では全く変わっているんですよね。重い気持ちが変わっていっているのだろうか。菜穂の恋心が強くなっていくと辛そうだ…。スレ違いと葛藤、青春ものはこうでないと。{/netabare}

4話…グサッ、グサッ、グサッ…
{netabare}未来の自分は過去の自分になんでも言える、なんて正論…。そう、だからこそ、やり直し系の物語はうけるんですよね。特に青春に思いを残している人には。そして、過去の自分はそれが精一杯。
未来の旦那、須和がイケメンで良いヤツ過ぎて泣ける。翔が居て、須和が旦那って、嫉妬した女子多いのでは?
でも、菜穂が追いかけて、翔に叫んだシーン、泣いた…涙もろいなぁ…{/netabare}

5話…地味な子ほどモテる
{netabare}特に少女漫画は。いや、菜穂は可愛いキャラだよ、うんうん。
パラレルワールドは分かるが、手紙のなぞはどう説明するんだろう。ま、この話にそんな難しい話は要らないかも。
みんなが手紙を受け取ったんだろうけど、須和の気持ちがそれによって我慢しようとなったのは切ないな。須和と翔の間で揺れ動きそうな展開になりそうで、どうなるんだろう…。気になるが原作読むのは我慢しよう。{/netabare}

6話…心の闇
{netabare}前半は菜穂と翔のくっつきそうで、くっつかないイライラ展開。いかにも少女漫画っぽい。互いに好きなのがまるわかりなのに。でも、今回は菜穂が積極的。
で、後半。翔の死が自殺だったことを知り、なんとかしなければ…と思うものの、翔の心の闇が深いこと、母に自殺が初めて帰ろうと誘った日だったことを知り、菜穂は落ち込んでしまう。そこに須和が来て相談、須和にも未来から手紙が届いたことを知る。
切なくなる話だけど、ボンボン松本ボンボンボン♪の歌が強烈過ぎでした…{/netabare}

7話…え~と…須和がイケメンすぎる
{netabare}須和にも届いていた未来からの手紙。そこには菜穂と同じように後悔しないでほしいことか書かれていました。
祝ってやれなかった翔の誕生日。未来のみんなは翔の家に集まり、翔の居ない誕生日を祝い、現在のみんなは祝うことができた。
そして、みんなは翔の悩みを聞き出し、翔と菜穂は互いに好きだと告白。

良い最終回だった…あれっ?
須和がイケメンすぎて、現在の菜穂も須和選んじゃったら良いんじゃね?と思うくらい。結末見えない…。でもこの作品、毎回グッと目をこらえてしまいます。{/netabare}

8話…みんなで救おう
{netabare}菜穂と翔は互いに好きなのに付き合いません。大切だからという気持ち、なんとなく分かる…。
そして、みんなに届いていた未来からの手紙。それぞれに悩むのではなく、みんなで救おうとなりました。翔は幸福者だと思う。その思いが伝わるといいな。
でも気になるのが翔の倒れかた…まさか、まさかだよな?そんなフラグは要らないぞ…{/netabare}

9話…付き合いそうで…
{netabare}もうね、翔も菜穂も互いに好きなのが分かっているのに付き合わない。互いに付き合う感覚ではないくらい自然がいいんだろう。でも、翔はちょっと違うな。須和に何だかんだ言っているのも実は先が…なのを考えてのことかと。かといってやきもち妬くし。めんどくさい男だ!!いや、変わってきていると思いたい、
みんなで翔もを救いたいのは分かったが、どうなることやら。あ、棒倒しは燃えます。ライダーキックは良い思い出。{/netabare}

10話…これが本当の伝言リレー、翔が駆ける!!
{netabare}翔の闇は深い…みんなが心配して何とかしようとするのに、やっぱりうじうじする感じ。須和がナイスガイのイケメンすぎるので、翔どうよ?と思うのですが、考えてみたら翔の置かれた状況が辛すぎて仕方ないですね…。大切な母親を失って、しかもひょっとしたら死なせなかったかもしれないという後悔。これは重すぎです。

みんなは未来を変えようと頑張ります。リレーは足を痛めても頑張った翔のお陰で勝利。翔が本当に嬉しそう。リレーの伝言が翔に届いたと思いたい。未来は変わってきているし。

それにしてもここ数話、作画がひどい気が…イケメンたちが笑ってしまうような顔になっていたり、足が異常に細かったり、ちょっと酷い。でも クオリディアよりも…いや、どっこいどっこいかもしれないです。{/netabare}

11話…もうね、翔も須和も不憫すぎる
{netabare}クリスマスを一緒に過ごそうと約束した翔と菜穂。でも翔のおばあちゃんが肺炎起こしかけてキャンセル。大晦日はと臨んだはずが、未来からの手紙どおりの展開に。翔の闇は深すぎてどうしようもありません。
この大晦日がきっかけの一つとなり、須和と付き合うことになったという。実は須和はこの日告白していたというのだ。展開は完全に未来からの手紙どおりなのに、須和は告白せず、菜穂の背中を押すこと選んだ…追いかける菜穂を振りきろうと翔…どうなるんでしょう…

翔、本当にめんどくさい。なぜ翔なんだろうと思うようになってしまいました。翔の置かれた立場考えたら分かるんですが、あまりにも翔の描写が少ないから、翔の闇の深さが分かりづらいんですよね。

にしても、本当に作画、どうしちゃったんでしょう。菜穂が口開けてる姿が出っ歯にしかみえず、笑いそうになってしまいました。{/netabare}

12話…重い、重いよ…
{netabare}翔がどうしてめんどくさい男になったのかを理解する回でした。さすがに重い…。母親の出せなかったメール見たら絶望してしまう…。
でも…生きろ、生きなきゃならないんだ。やっぱりこの男救わないと。笑顔で最終回終わってほしい。

で、母親は能登ちゃんかな~と思ったらやっぱり能登ちゃん…すっかり母親声優だ…なんかさみしい。{/netabare}

最終話…生きる、それが一番大事
{netabare}最後の最後に気づいただけでも良かったな翔。
最後の難関、それはバレンタインと翔の逝った日。どう回避するか、みんなが翔を守るために必死。ここまでされる翔は幸福者だと思う。見方によってはみんなが守ることに酔ってるとも言える。ここは人それぞれの見方かと。強くなった菜穂がいて、なんとかバレンタインはうまくいったものの、最後の難関、翔の自殺は動き出す。そこを救ったのは萩田の機転という、最後に萩田GJ。翔がやっと本音を話して、みんなも事実を話して、笑って終了です。

手紙を送った未来は変わらない。それでも過去を生きている誰かは変えてあげたい、その思いは届いた。この物語はそれが最も大事な点であると思います。今を変えるのは無理、なんとか過去を変えたい、それを見れなくとも、変えたい。その気持ちを代弁しているようなアニメでした。{/netabare}

さすがは少女マンガが土台というところでしょうか。男から見て、翔がどうしようもないくらいあまちゃんにしかみえないのが少々残念でした。でも、12話があったお陰で翔の見方が変わったので、そこは救いでした。あれは高校男子にはキツすぎる出来事です。翔を救うには魂ごと救わないといけなかったわけで、最後の最後に救えた、それも積み重ねてきたみんなの気持ちが届いたということだったと思います。本当によくまとめていたと思います。

でも、やっぱり須和が切なかったっですね。あまりにもイケメン、ナイスガイ過ぎました。ちょっとはひねてくれよとも思ったのですが、最後の最後までイケメンでした。同情する気持ちもよくわかります。

物語は可もなく不可もなくだったと思います。OP、EDは最高です。毎回コブクロが流れて泣きそうになってました。作画、途中どうしちゃったのかと思うくらいひどいときがありました。違和感あってネットで調べたら場面転換したさいに座る位置が逆だったとかあったのでびっくりしましたし。当然DVDでは修正すると思いますが。最後はきれいになっていたので、中の問題だったのでしょうね。

映画が決まりました。オリジナルストーリーが入るらしいですが、TVの総集編の方が強そう。あのはなと同じ感じになるかな?見てみたい気はしますが、二週間限定?大規模公開ではないのね…円盤まで待ちますか…。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 51
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

設定も(背景)作画も雰囲気もよい。が、キャラとシナリオが破綻している感じ。もったいないっす。

[文量→特盛り・内容→酷評系]

【総括】
普通の高校を舞台にした、普通の高校生が織り成す、普通ではない恋愛もの。

SF的な内容と恋愛の要素を合わせたものは、「Key」など、名作にもなり得るジャンルですが、この作品はイマイチでした。少女漫画っぽいキャラや展開にイライラしたのと、SFとしてストーリーが破綻しているのが問題かと。

でもまあ、実写化されるほど人気がある原作なのだし、私のように、アラを探して減点方式で物事を捉えるカスのような人間でなければ、楽しめる作品なのかもしれませんね(自爆)


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
第1話を観て、思ったこと。

○→OP、ED共に実力派シンガー。特に高橋優さんは元々ファンなので嬉しい!

○→絵が非常に美しい。特に背景。キャラデザは、一目で少女漫画原作と分かる美男美女揃い。

○→ストーリーの重さ。1話の中で起承転結があった。未来からの手紙を無視もできる(した)ってところは良かった。きっと、それによるマイナスがなんであったかも、次話以降に明らかになるのだろう。(昔のバラエティー番組で、「未来日記」ってあったよね、関係ないだろうけどw)

×→成分にもなっているが、「まず手紙を全部読め」と「守らなければどうなるかまで書いておけ」。普通、全文読むでしょ、気になってw

×→未来から過去を変えたいようだが、1つ目の出来事(例えば翔を誘う)を変えた時点で、その次に起きてくることは変わるのでは? もしそれが変わらない(運命として既に定められている)のなら、不幸な未来を変えることはそもそも不可能なわけで、だとすれば、10年後から操作できる過去は、1つだけなのでは?

×→いや、あんた須和と結婚して子供もいるじゃん。過去を変換し、翔を助けちゃうと翔を好きなままだから、須和と結婚しない(今の子供もいない)可能性あるじゃん。過去の変換がパラレルワールドを生み出すってことが10年後に「解明(確定)」されているんなら良いけど、そうでない(現在の世界が変換されていく可能性がある)なら、須和(現夫)と離婚して翔と結婚したい、したかったという浮気の意思表示(須和との結婚なんてどうせ妥協なんだよ、二番なんだよ、的行動)だし、今の子供なんて(酷い言い方すれば)生まれてこなくても、翔との子供が生まれれば良いってことにならないかい? それって(未来から手紙を出す行為自体が)あまりにも酷くない? ⬅これを一番言いたい。

?→あまりにも動かない、静か過ぎる美しい背景は、まるで写真や1枚の絵画のようにも見えた。それを作為的に捉えると、「過去の世界」であることを表現したかったのかな、と思う。思い出の中の世界というか。なんか、(絵や写真といった)背景の前で演じられている人形劇を観ているような、不思議さと切なさと、少しの不気味さを感じた。

、、、タイムリープ系は数多あれど、この作品の最大の特色は、「未来からの有益な情報を生かせない、生かさない」部分だろう。それは人間が「理屈」や「打算」だけで動くのではなく、「感情」に左右される弱さや強さをもつ生き物だと表現したかったのだと思う。

でも、「人の命」がかかっているなら、別だ。(特に中盤までは)「いや、あんたの羞恥心と翔の命のどっちが大切なんだい?」とか思う。過去の失敗に「命」を入れたことが、この作品の重みであり良さなんだろうけど、単に「恋愛」だけにしておけば、名作にはなれなくても、少女漫画としては普通に成立した(反感は買わなかった)とも思う。

かといって、手紙の情報を完全活用すると、物語にならないし……「命」を扱うって、難しいね。

(同じ「命」をかけたタイムリープ系でも、シュタゲや僕街は、なりふり構わず必死にやった上での失敗だったけど、orangeの中盤までは、「そんぐらいがんばれよ、翔、死ぬんだぞ」感が半端なかった)。

手紙の効果が半信半疑になってきた辺りからは面白くなってきたけど、5人全員に手紙が来てる設定はいらないと思う。もしそうするんなら、「あっ、あの時のあのキャラのあの行動は手紙のせいだったんだ」と分かるような、伏線やミステリー的手法が必要だったと思う(けど見当たらない)。5人全員に手紙が来るなら、「他の4人は知らない翔とのエピソード」が必要なんだけど、それもあんまり(体育祭の怪我くらいしか)ないし。

ただ、評価できる点としては、「未来の自分にすら、解決方法の分からない過去」を変えていこうという点だ。ゴールは分かるのに道順が半分しか分からない、というのは面白かった。それに、「過去の事実を変える」のではなく、「過去の人の心を変える」という点も新しい。やはり、方法の分からない、不確実なものは観ていて面白い。

体育祭、マットを皆で持つシーンの「皆で持てば重くない」は、「翔のトラウマを分かち合う」という分かりやすい比喩だけど、そこで風が吹いてきて背景が動くのは、第1話目感想の?に書いた「止まった背景」の理屈が正しい証明になると思い、嬉かった(けど、我ながら嫌なアニメの見方だ……)。

とにかくまあ、須和が良い奴過ぎて(笑) 誰よりも須和に幸せになって欲しいと思った視聴者は、私だけではないでしょう。「捏造トラップ」の「武田」と、一緒に呑んだら親友になれると思う(笑)

あとはまあ少女漫画だからしょうがないけど、「とっとと付き合えよ」感も半端なかったw

ラストに向けての興味の対象は「①翔は本当に助かるのか(どうやって助けるのか)」「②どうやって過去に手紙を出せたか」の2点のみに。

②は、都市伝説と奇跡で強引に解決。まっ、ここがタイムトラベルものの一番難しいとこだよね。なんてったって、誰も正解が分からない部分だから。でも、あんまりにも乱暴な解決方法でガックリ。

①は、う~ん、これといった奇跡も驚きもなく普通に救えちゃいましたね。好意的に解釈すれば、これまで積み重ねてきた小さなことが実を結んだということなんでしょうが、やっぱり尻すぼみ感がいなめない。自分でハードルを上げるだけ上げといて、まったく飛ばずにゴールしちゃったというか、ボクシングの試合に例えるなら、序盤からジャブとボディーを積み重ね、いつかストレートで沈めると期待してたら、そのまま判定勝ちしちゃう試合を見せられた気分になった。

設定は面白く、作画がもよく、雰囲気も良かった。ただ、如何せんシナリオに荒さがあった。まあ、単純に原作者の力不足なのでしょう(原作も読んだけど、まんまだったし)。やっぱり謎解き要素があるものは難しいなぁ~。イマイチな作品だった。


最後に一言。「BUMP OF CHICKEN」の「藤原基央」さんの名言です。

「生きてれば必ず良い事がある? なに言ってんだ! 生きてる事が必ず良い事に決まってんだろ!」

とても好きな言葉です。自殺、ダメ。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
まず、「1話目に手紙全部読めよ」と、多くの視聴者が思うだろうし、ここからすでにご都合主義がアリアリ。人の生き死にがかかっている場面なのに、自分の羞恥心に負けるヒロインと、メンヘラ男な主人公にイライラ。なのに、あんなに素敵な須和にヒドイ対応をするなんて、どうかしている。須和、世の中にもっと素敵な女性はいっぱいいるからな。須和に幸せになってほしいアニメでした(笑)
{/netabare}


【余談1~ずっと前に聖地巡礼~】
{netabare}
松本、1回行ったけど良いところ! 2泊で蕎麦屋に7軒行ったw どこも美味しかったな~。時間がない人は、駅にくっついてる榑木野(くれきの)さんがオススメ! 駅ナカ店のクオリティじゃないよ! でも、時間があるなら三城(さんじろ)さんがオススメ! 前日までに要予約&メニューなし&値段なしでビビるけど、日本酒と小鉢がいくつかと蕎麦が出て来て2000円。ちょっと、コースを食べた気になれます! メチャ旨でした♪ 松本城は、「格好良いけど、攻めやすそうな城だな~」って思いました(笑)
{/netabare}

【余談2~文学部的レビュー(中原中也)~】
{netabare}
2話の冒頭で使わ(朗読さ)れた詩は、中原中也の「春の日の歌」ですね。中原中也といえば、「夭折(若くして亡くなった)」「ダダイズム(秩序や常識の破壊、否定)」の詩人として有名です。

また、3話で黒板に書かれた古文は、藤原道綱母の「蜻蛉日記(夫への恨み辛み嫉みが書き連ねられた恐ろしい名文ですw)」の冒頭です。

これらを、単に「高校生活の一場面の描写」とみるか、「作為的(隠喩表現的)」なものとみるか。

前者なら論じる必要もないので、とりあえず後者の立場で(そして私は古文は専門外なので、スルーするーw まあ、恋愛モノの有名な古文ってことで作風ともマッチしてるネ☆って位で終わらせておきます)。

しかし、中原中也とは、大分面倒くさいところを……。しかも、「春の日の歌」? 中原中也で教科書に載るとしたら、「汚れちまつた悲しみに」「サーカス」「一つのメルヘン」とかだけど……あえてってところが、怪しい(朗読までしてるし、やはり何らかのメッセージを受け取るべきと考える)。

また、この人は詩人の中でもかなり難解な詩を書くし、私は「雰囲気を楽しむ詩人」だと思っているので、細かい解釈は苦手(そして、中也の中でもそこまでメジャーじゃないから、ネットにも解釈は転がってないし⬅ということは、探して楽しようとしたw)。んじゃ、自力で(笑)

まず、「春の日の歌」は、詩集「在りし日の歌」に収められています。「在りし日」とは中也にとって、「実際には過ぎ去ったが、詩的世界の中では生き続けている世界」と思われます。この辺、「未来から過去(在りし日)に手紙を送る、orangeの世界観」に共通する部分も。実際、「在りし日の歌」の中には、「死」や「幻想」を感じる詩が多い(それに「春の日の歌」は中也の死の1年前に書かれていて、体調も悪く、精神的にも病んでた時期ですし)。

まず、「春の日の歌」全文を。

《流(れ)よ、淡き嬌羞よ、ながれてゆくか空の国? 心もとおく散らかりて、エジプト煙草たちまよう

流(れ)よ、冷たき憂い秘め、ながれてゆくか麓までも? まだみぬ顔の不可思議の、咽喉のみえるあたりまで……

午睡の夢のふくよかに、野原の空の、空のうえ? うわあうわあと涕(な)くなるか

黄色い納屋や、白の倉、水車の見える彼方まで、ながれながれてゆくなるか》

……うん、意味わからん(笑)

多分、「淡き嬌羞(女性的な恥ずかしさ)」や「冷たき憂い(心配)」が「空の国」や「麓」に「流れていくのか?」と問いかけているのでしょう。第一連の「流」は「エジプト煙草」とあるから「風」を表し、第二連の「流」は「麓」から「水」を表すのでしょう(もっと性的な解釈もありますが、好みじゃないので)。

それらがどこに流れていくかというと、「空の国(うえ)」「水車の見える彼方まで」です。こうみると、雄大な自然を歌ったようにおもいますが、あくまで流れていくのは「人の心」です。

この時期の中也が「空」と書くと、やはり「死後の世界」を連想してしまいます。また、「黄色い納屋」「白の倉」「水車」は、いかにも牧歌的で幻想的で、「中也の故郷(山口県の温泉街)」とも言われてますが、私はなんか「ヨーロッパの田舎」を連想します(中也は仏語の翻訳家だし)。中也は確か海外行ったことないんで、未だ見ぬ自らの詩の元風景なのかな? とか思ったり。

自らの、あるいは人の心にある、重く苦しいものが、フッとどこかに流れて行ってしまう感覚。「嬌羞」や「憂い」なんてなくなってスッキリするはずなのに、「うわあうわあ」と声をあげて泣いてしまう。やはり、それすらも自分の大切な一部なのだから、抱えていくべきなのか? それとも、そんなものを後生大事に抱えているから、死へと向かっていってしまうのか?

と、中也も悩んでいるように私は感じます。「春の日の歌」では、全体を通し疑問系が多く使われ、実際は何も言い切っていないしね(笑)

「orange」との関連を考えると、「orange」最大のキーになるのは、「結局、翔の最大のトラウマ(母の自殺)は取り除けなかった」ということでしょう。母の自殺は、=「冷たき憂い」。それにより、翔の心は「とおく散らかる」状態に。このままでは翔は「空の国(死後の世界)」に行ってしまう。そういう、漠然とした不安感を、この「春の日の歌」にのせたのかな? それとも、そういう悲しみを背負ったまま、それでも生きていけということかな?

……うん、こじつけですなw 多分、あんまり内容に関係ないな、素敵な雰囲気で使っただけの詩だな(長い読解の結論w)。それもまた、ある意味この作品らしいがw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 47
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

地に足のついていないイリュージョン作品

世界観:5
ストーリー:4
リアリティ:2
キャラクター:4
情感:4
合計:19

高校2年生の春、菜穂に届いた「手紙」。
その差出人は、10年後の自分だった。
初めはイタズラかと思ったが、
書かれていることが次々と現実に起こり、
「手紙」がこれから起こることを綴っていると知る。
転校生の翔を好きになること。
そして、17歳の冬に翔が亡くなってしまうこと。
翔を失った〈26歳の菜穂〉の
後悔と願いを知った〈16歳の菜穂〉ができることとは?
(公式サイトより)

たまたま、外国人のlive reactionで1話を見て、綺麗なOPや楽曲に名作の予感を感じて視聴開始しました。予約録画をしていたもので、最後まで見てしまいました。

見てしまったと表現したのは、自分のあまり好きでない純愛物に、ツッコミどころばかりのリアリティがない設定が乗っかっていて、途中何度も中断しようと思いつつ、録画されているので、この後少しは良くなるのではないかと望みをかけて視聴していました。結局巻き返しはありませんでしたが…。ここから先は辛口批評になります。

{netabare}10年後の自分から手紙が届くという設定自体は、時間を利用した面白いものです。ただ、その手紙が長く、日記形式になっています。主人公はなぜか、全文を読まずに物語のペースに合わせて小出しに対応します(最後まで読むでしょ普通)。それと、10年前の日々の出来事をこの手紙のように詳細に書ける人いますか? これを納得させるには、主人公が日記をまめにつけている描写を入れておかなければなりませんが、自分の覚えの範囲ではなかったです。

一番の難点は須和と結婚して子供も生まれているのに、今更、過去に自殺した友人を助けて未来を変えようなんてことを考えるのは、好きだった人なら尚更のこと、今という現実を肯定しないという話。これは子供を否定するようなもので、リアリティが感じられないし、自分が須和だったら間違いなく怒るな。

二番目の難点としては、翔の母親の死を防ぐことを至上ミッションにした手紙を書くべきでしょ、という点。その日に翔を誘ったら翔の母親が死んで、それをきっかけに翔も自殺する、とわかりやすい手紙にしておけばよかった。5人が手紙を出していながら…。

最後のほうに、バミューダだのパラレルワールドだの手紙が過去に送れるという理屈が語られますが、そこにいる本人たちにはこれが届いたかは知覚できないのですから、何も説得性のないSF話をよく信じて行動に移せるなと思います。手紙を入れた小瓶を日本で海に流しても、バミューダまで到底流れつかないし、それが翔の死ぬ前の世界に届けられるとは流石に幻想世界です。

5人全員が10年後の未来の自分から手紙が届いて、翔を助けたことを翔に話したら、翔が疑いもしないというのもおかしいよ。もし信じてもらえたとして、それ話したら、今までの彼らの行動が手紙のせいだって思われるおそれがあるけど、心配しないのか(菜穂の言動が自分を救うためだけであり、付き合うというのも本心ではないのではと思われてしまわないかということです)。

あと、リレーも酷かったです。他のクラスは足の速い男子を集めているのに、特に足の速くない女子や萩田を入れて、さらに伝言ゲームしながら何故優勝できるのか。他のクラスの人たち(陸上部とかいたはず)はこの結果に何を思うのか、そういう想像ができないのでしょうか。この作品の作者(脚本家)は、翔が良ければよい、6人組が良ければよい、という視点しかないのかと思ってしまいます。

恋愛面も明らかに相思相愛なのになかなか発展しないところがじれったかったり、最終話のストレートな告白は見ていて恥ずかしくなりました。やっぱ自分は純愛物が苦手です。
で、めでたく恋人になったのになぜまだ自殺しようとするか、翔!
最後までツッコミを入れさせるのは、わざとかとも思いたくなるほどでした(苦笑){/netabare}

良かった点はOPEDの音楽と、キャラでは、萩田がたまにいい仕事をしていて比較的好印象でしたかね。
劇場版が決定したようです。世間の評判は良いのでしょうか。

(参考評価推移:3話3.4→6話3.3→10話3.0→13話2.8→調整2.6)
(2016.7~9視聴、2017.6調整)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 45

74.8 2 コミュ障で友情なアニメランキング2位
ひとりぼっちの○○生活(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (405)
1534人が棚に入れました
極度の人見知りの女の子・一里(ひとり)ぼっち。中学校でクラス全員と友達にならないと、小学校の唯一の友達と絶交しなければならない!! 友達ってどおしたらできるの!? 絶体絶命友達つくろう作戦始動!

声優・キャラクター
森下千咲、田中美海、鬼頭明里、黒瀬ゆうこ、市ノ瀬加那、小原好美、高橋未奈美
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

シンクロときめき

コミック電撃だいおうじ連載。

人見知りのぼっち少女が「脱ぼっち」を誓い、
クラスメイトとの交流から、
緩やかにまた1人、また1人と、
友達になっていく様を描くハートフルコメディ。

主人公一里ぼっちの新中学生活。
人見知りを克服するため、
ともだち作戦ノートを作成し新しい自分になる。
広げようともだちの輪、森田一義アワーだ。

優しくてどこか温かい物語ですね。
苦手なキャラものでしたが、
ぼっちの不器用な一生懸命さに、
時折、笑えて、癒しのある作品になっています。
気弱な女先生が良い味を出していてお気に入り。

主題歌もED曲も物語・世界観を、
上手に補完している。
これは素晴らしい楽曲ではないでしょうか。

心を伝えることが大切、出来るだけ誠実に。
誰もがみんなどこか寂しがり屋で不安なのだ。
どうしようもない孤独を抱えているのだから。

{netabare}前向きな演出が良い最終話でした。
少女のささやかな成長を感じることが出来る。{/netabare}

クオリティが終始安定しているので、
推奨印のハートフルコメディだと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 53
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

この主人公、かなりヤバいです!

原作未読。最終話まで視聴。

この主人公、かなりヤバいです。
見ればわかります(笑)。

序盤は、極度の人見知りであがり症でネガティブ思考な主人公にイライラすると思います。
私はそうでした。

だけど、徐々にこちらが慣れてきます。
全くブレない、ぶっ飛んだ主人公に、徐々にハマっていきます。
私はそうでした。

主要な登場人物も、個性的で良い人ばかりです。
彼女たちも、かなり笑えます。

クオリティの高い日常系コメディです。


第6話の{netabare}「爆笑ボッチ塾」{/netabare}は笑ったなぁ。
『わっはっは~』

投稿 : 2024/11/09
♥ : 44
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ライバルは友達に入りますか?

原作未読
やばい。超面白いw 笑いのツボにクリティカルです。

お話のざっくり概要
中学の友達に絶好宣言されて友達がいない「ひとりぼっち」
コミュ障の主人公がクラス全員とお友達になる話
そんな感じ

登場キャラクターがどれもこれも立ってて凄く面白いです。
ただ、主人公の「ぼっち」はいくら何でも
親…ひどい名前つけるなぁ…かわいそ過ぎますw

なこ、アル、ラキターも全部魅力的で可愛いです。
アルの残念さは特にツボっす。

んでもって、先生…すんごい美しい…{netabare}直角三角形w{/netabare}
この先生、すごく好きw

キャラの絵も凄く可愛くて、テンポも良くて楽しいです。
学校は共学っぽいけど男の友達も作るのだろうか?気になる…

2019.06.08追記
{netabare}
かこ…中々手ごわい
それにしても「ライバルは友達に入りますか?」って
バナナがおやつかどうかみたいな名言w
でも、やっとEDに加わった~♪

ソトカちゃん、ついに免許皆伝!
なんかすごくほっこりしました~
{/netabare}

配点修正しました。
OP/ED共に映像&音楽含めてすごい好きです。
特にEDの一人ずつ増えていく演出は特に良いです。
OPも楽しい映像なんですけど、頑張る妖精はいまだに良さが分かりませんw

2019.06.29追記
最後まですっごく楽しく見てました。
最終的に一番好きになったキャラはソトカちゃんですw
もう忍者でいいよね?最終回めっちゃ笑ったw

今まで忍者好きの外人設定は好きじゃなかったのに
ソトカちゃんはめっちゃいいなーと思ったっす

でも、どの子もいいキャラで、「友達になりたい」って思えるキャラばかり
ほんとに癒されるアニメでしたー(先生とも友達になりたいw)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 41

74.2 3 コミュ障で友情なアニメランキング3位
安達としまむら(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (377)
1345人が棚に入れました
私と安達は体育館の2階で偶然知り合ったサボり仲間だ。一緒に卓球をしたりしなかったり程度の関係で、人付き合いは基本的に面倒だと思っている私にはちょうど良い距離だった。のだが、最近どうも私に対する安達の様子がどうにもおかしい。前はまるで人に興味のない猫みたいだったのに犬になってきている気がする。安達に何かしたっけなあ……。――そんな2人の関係が少しだけ動いていくお話。

声優・キャラクター
鬼頭明里、伊藤美来、沼倉愛美、上田麗奈、佐伯伊織
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ユリアニメではなかったです。何故なら、

これは、高校生にもなって感性は幼いままの安達の、
高校版の「ひとりぼっちの〇〇生活」なんだからだと思います。
ユリアニメが大嫌いな私が、
不思議なほど、何の抵抗もなく、
すんなり最後まで観れたから間違いありません!(笑)
安達にもしまむらにも、本質的には、ユリ属性、無いです(^^♪


なぜ、ユリアニメ嫌いの私が、
ユリまがいな感じのこの作品は楽しく視聴できたのか?

第一は、主人公二人の心理描写が、すごく丁寧で、
しかも性的な意味での同性のあいだでの葛藤が無かったから。
人付き合いが苦手な安達は、
いろいろと変に性的な妄想に浸ったり、
身体接触や会話の端々に変に過敏に反応してしまったりするけど、
これは、安達が幼な過ぎて、
likeとloveの違いを理解できていなくて、
その線の引き方がまだ分からないから。
一方で、人付き合いが無難にできるしまむらは、
安達の存在を特別に感じていながら、
それで二人ぼっちになったりしないで、
周囲の様子や他人との距離感をうかがって、
けっこう上手に周りの好感度をキープ出来るから、
他の女子たちから「友達になりたい」って感じにモテモテ。
だけど、それもしまむら特有の上手なお付き合いで、
のめり込んだりはしてなくて、どこかで人との関係に線を引いている。

こういう描写の、静かな積み重ねが、すごく効いているって思うんです。


それで、第二が、作画が作品のテイストとカラーに合っていて、
とてもいい感じだったから。
可愛いけどかわいくし過ぎない。
ホワンとした感じでリアルになり過ぎない。
作画に不満な方のレビューを割と見かけますけど、
これだけの品質の作画で不満となってしまうと、
テレビアニメは、ほとんど視聴不可じゃないかなって思います。
たしかに、安達が性的な妄想を膨らませてしまうシーンなどは、
「これ、要るの?」って思いましたけど、
これは作画の問題ではなく演出の問題で、
性的感情と友情や羨望が未分化な安達の、
人間としての幼さを表現しているからなんで、
愉快な絵じゃないけど、しょうがないって思いますし。

あと、自称宇宙人の不思議な小さい子が出て来てますけど、
これは原作のキャラクターなんで、敢えてそのまま、
作品のアクセントとして残したんだと思います。


この作品を視聴し終えたあと、{netabare}レオン博士さんの、{/netabare}私の気持ちを見事にコトバにしてくれた、
素敵なレビューの表現が、あったので、失礼を承知で、そのまま引用させていただきます。

{netabare}「私はこのアニメは一人になるのが怖いから誰かに依存したいあだちと、一人になるのが怖いから誰にも依存したくないしまむらの対比がテーマなんじゃないかと思っています。
二人とも、一人になりたくないという気持ちは一緒だと思うんですよ。」
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

入間人間らしい、人を食った感じが全開!

「電撃文庫MAGAZINE」連載、電撃文庫から単行本が刊行のライトノベルが原作のアニメ作品。

雑にジャンル分けするなら「女子高生による百合物」で、タイトルは二人の登場人物「安達」と「しまむら」から。

二人は高校で同じクラスの同級生であり、共通のサボり場所である体育館の二階で出会い、特に約束もなく度々同じ場所でサボる時間を共有することで徐々に仲良くなっていきます。

その行動から安達からは「自分と似ている」と評されるしまむらですが、対人関係の構築という点ではしまむらの方が安達より圧倒的に長けており、友人の日野や永藤ともうまくやっていけている感じですね。

基本的には日常生活の中での心情や対人関係の変化が描かれていく作品であるため、わかりやすい盛り上がりとかには欠けるきらいがあります。

そんな作品に自称「宇宙人」のヤシロをぶっこんでくるセンスは同じ作者の『電波女と青春男』とかに近いものを感じますが、本作は親も含めてほぼ女性キャラで固められています。

ちなみにヤシロは原作で記述されている容姿としては『電波女と青春男』に出てきたヤシロと共通ですね。向こうでは藤和家の軒下に潜んでいてトマトをせしめたり、主人公の丹羽真に学校のプールの水をぶっかけたり、メテオストライクかましたりしていましたね。

本作の楽しみ方としては登場キャラクター自体を愛でるか、文学作品的なノリで楽しむかの二択じゃないかと思われます。

で、これって流行るんでしょうか…(笑)?
==

2020.12.29追記:
毎回、次回予告での「あだしまpedia」(by 永藤と日野)が何気なく面白かったです。ちょっと『化物語』でのファイヤーシスターズによる予告を彷彿とさせるものでしたね。

回りに合わせて生きられるけどそれに疲れたしまむらと、コミュ障気味でそもそも生きるのが辛そうなところに唯一の光を見つけた安達の行く末は如何に…。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

依存したい子と依存したくない子の恋愛模様?

人付き合いが苦手で不登校気味の美少女2人が、学校をサボって会っているうちに意気投合して仲良くなった後の日常の話

あだち視点だと他人から見たらどうでもいいことで延々とうじうじ悩んでいて退屈に感じる人は多そうですが
しまむらの心情を考察してみると、実は結構複雑な感情が渦巻いている話なんじゃないかな?って思ったんです

私はこのアニメは一人になるのが怖いから誰かに依存したいあだちと、一人になるのが怖いから誰にも依存したくないしまむらの対比がテーマなんじゃないかと思っています
二人とも、一人になりたくないという気持ちは一緒だと思うんですよ

その理由は、2人の絆の強さを感じさせるモノローグでした

【しまむらのモノローグから見た本当の気持ち】
{netabare}
しまむらは鈍感でドライだけど、あだちに対してだけは特別な意識を向けています
だけどその特別な意識が一体何なのかはほとんど描写されることはなくて心情がわかりづらいキャラでした

でも途中の話で「あだちとの付き合いはいつまで続くのだろうか、卒業までか、もしかしたらクラスが変われば終わってしまうかも」と思いふけっていたことと、
最終回の最後「目を瞑っている間に1月がたってしまった。高校生の4月はあと一度しかない、5月だって6月だってのんきに毎日を過ごしていられる時間も決して無限じゃないのだ。いつか避けられない将来、春休みなんてない世界、もしかすると隣に誰もいない未来、わたしにも望まなくとも満開の桜を見上げながら春の道を行く日がやってくる、それまでは目の前に咲く桜に満足するのも悪くない、悪くないと確信するのだ。4月末、もうサクラはどこにも咲いていない、だから私はあだちに桜を求める、その横顔には、きっと」という自分語りがありました。

ここを「どうせ安達ともいつか必ず離れ離れになるけど、今はそばにいるあだちで満足しておくか」と解釈するのなら本当にただの一方通行だけど、言葉の使い方の印象からすると、高校生活があっという間に過ぎ去っていくことを寂しく感じているように見えるんですよ

この2つの自分語りから感じたことは、しまむらは誰かに依存するのが怖いんだと思います
誰かと仲良くなって、あだちのようにこの人がいないと生きていけないくらい依存してしまったとしても、来年の4月に一緒にいられるかどうかはわからない
少なくとも、どれだけ高校生活が幸せいっぱいでも、高校生活は確実にいつか終わりを迎える
つまり大切な、幸せな時間を失うことが怖くて、あえて大切なものを作らないようにしているのではないか、と私は思いました
「あだちに桜を求める」と言うのはストレートに「卒業までで終わりでもいいからそばにいてほしい」と解釈すれば良いとおもう

「その横顔にはきっと」きっとの後に何が続くかはわからないけど、横顔が見えるということは、すぐ隣に一緒にいるということですよね
楽しい時間が永遠に続かないことを分かっているが故の漠然とした不安が根底にあって、あだちに依存してしまうことは怖くてできないけれども、少なくとも一緒にいられる間は、一緒にいることが幸せだと、それでいいとしまむらの中で結論を出したのではないでしょうか?

タイプは違うけど、確かにお互いに対して強い気持ちがあったと私は思う
百合と一括りにするのは勿体ない、複雑な心情を描いた作品だと感じました

2期が制作されるのであれば、続きを見たいです
{/netabare}

【聖地は岐阜】
見たことのある景色が何度か登場すると思ったら、聖地が岐阜なんですねー
作者は岐阜出身だそうです
岐阜が舞台のアニメ多いですね、山と世界遺産以外何もない県なのに

【なんで苗字呼び?】
あだちとしまむらだけでなくサブキャラも何故か苗字呼び
中高生の女子同士って、あだ名か名前呼びがほとんどで苗字呼びはあんまりしないから、ずいぶん距離感のある高校だなーって思った

投稿 : 2024/11/09
♥ : 36

75.3 4 コミュ障で友情なアニメランキング4位
機動戦士ガンダム 水星の魔女(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (408)
1316人が棚に入れました
その魔女は、ガンダムを駆る。 A.S.(アド・ステラ)122―― 数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。 モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。 名は、スレッタ・マーキュリー。 無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

魔女と禁忌

サンライズ制作。

幾多の企業が宇宙へ進出する時代、
ベネリットグループが運営する教育機関に、
辺境の地、水星から1人の少女が編入してくる。

ガンダムならではの国家間の争いではなく、
巨大な経済圏を構築する企業間の争いのようだ。
地球と宇宙では、経済格差が顕著であり、
そのことが地球居住者への差別を助長している。

5話視聴、ここにきて興味が出てくる。

{netabare}強化人士の登場、プロスペラの思惑、
エリクトとスレッタは同一人物なのか!?{/netabare}

ガンダム機体は禁忌として扱われている。
それはGUNDフォーマットの搭載により、
パーメットの流入で搭乗者の身体に、
大きな負荷を与える為、生命倫理の観点から、
その存在を危険視されているからである。

{netabare}しかし水面下ではその性能の可能性を探り、
どうやら各組織が暗躍しているようである。{/netabare}

最終話視聴追記。
話題になるだけのことはある幕引きだ。
{netabare}プラントクエタへの襲撃、裏で手引するもの、
地球の魔女による襲撃事件が描かれていく。
それぞれの親と子の有り様を見ていると、
抑圧された子供たちが、
自立するための試練の物語である。
そしてガンダムに搭乗することの意味は。 {/netabare}

今後の展開に期待しています。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 39

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「ガンダム」の名を関するに相応しい死人が出るプロローグ、からの「絶対運命黙示録」…。

そしてOP主題歌「祝福」 https://youtu.be/3eytpBOkOFA の原作小説「ゆりかごの星」が作品公式HPで公開されています。どんだけ振り幅デカいんだ、このアニメ(笑)!

ファーストやΖなどの旧作視聴世代はぜひ第0話「PROLOGUE」からの視聴をお勧めします。近頃のアニメは観てるけどガンダム旧作にはあまり馴染みのない方はいっそ第1話から観始めるのが良いのかも。知らんけど。

第0話で示された「人体の拡張としてのモビルスーツ」っていう考え方はSF的にはわりと素直な設定ですし、そこへのシンクロ率的な物を高めると人体に高負荷がかかるというのもわりと納得できる設定です。

医療ベースで始まったサイバネティクス的なテクノロジーが軍事利用されることの危惧みたいなものも理解できます。

そういうハードSF寄りな部分と第1話における謎の決闘(笑)とがどう結びつくのか困惑させられるわけなのですが、第1話作中で「トロフィー」という言葉が提示されたことで「ああ、ここからけっこう商売や政治がらみのドロドロとした話が出てくるんだ」という期待もあり、今期注目の一作と言えます。

なお、小説「ゆりかごの星」は第0話と第1話の間の補完エピソードですので、第0話に惹きつけられた方は読んでおくと良いと思います。第1話から観る方は、まあ読まなくても良いんじゃないかと…。

2023.2.6追記:
第1クール最終話を観終わって1ヶ月近く経つのに更新を忘れていました。

第11話からの「スレミオ相互理解が深まったか?」からの第12話のミオリネどん引き展開は味がありましたね。

エアリアルの射撃武装が決闘仕様から実戦仕様っぽいバスターライフル的な物になって、派手派手しい戦闘シーンがあって良かったのではないでしょうか。中断を挟んでの後半クールが楽しみですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 33

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

主人公の影響で成長していく周りの人達、その過程が素晴らしい

私はガンダムの戦闘シーンよりも、主人公の信念、そして主人公と接した人たちが何かしらの影響を受けて成長していく様子が大好きです。
そしてガンダムシリーズで女性が主人公となるのは、これが初めてのようです。


主人公のスレッタ・マーキュリーは、お世辞にも美人とは言えません。
しかも人前ではどもる癖があり、自分の意見を言うのが大変苦手な少女です。
こんな少女が水星から転校して来たのですから、「田舎者」と多くの人から馬鹿にされます。

しかし、彼女はいつも前向きです。
母からの教えである「逃げればひとつ、進めば二つ」を信念として、決して逃げません。「やりたいことリスト」をつくり、それをひとつずつ実現します。
しかも、人命救助を最優先し、会ったばかりのミオリネのために戦ったり、対戦相手のグエルやエランを心配したりと、とても心が優しい。

ミオリネは美人ですが孤高の少女。我儘でプライドが高く、今まで親友は誰もいませんでした。
それがスレッタの影響で、いつの間にかスレッタのために奔走し、スレッタのために皆の前で頭を下げることもできるようになりました。
そしていつの間にか、級友の意見をまとめ上げ、会社の社長になりました。

ジェターク社の御曹司であるグエルは、以前は学校で横暴の限りを尽くしていました。
しかし、スレッタと対戦したことでスレッタを好きになり、謙虚な心を持つようになりました。

スレッタの周りには、いつの間にか多くの友達がいるようになりました。
スレッタは、それでも「自分は何もできない」と思っているようです。
ですが、スレッタのおかげで変わった人たちは、以前よりも笑顔を見せるようになりました。
そして、これからもスレッタは、多くの人たちを成長させ、笑顔にしていくでしょう。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 32

85.9 5 コミュ障で友情なアニメランキング5位
リズと青い鳥(アニメ映画)

2018年4月21日
★★★★★ 4.1 (572)
2363人が棚に入れました
北宇治高等学校吹奏楽部でオーボエを担当している鎧塚みぞれと、フルートを担当している傘木希美。

高校三年生、二人の最後のコンクール。
その自由曲に選ばれた「リズと青い鳥」にはオーボエとフルートが掛け合うソロがあった。

「なんだかこの曲、わたしたちみたい」

屈託もなくそう言ってソロを嬉しそうに吹く希美と、希美と過ごす日々に幸せを感じつつも終わりが近づくことを恐れるみぞれ。

親友のはずの二人。
しかしオーボエとフルートのソロは上手くかみ合わず、距離を感じさせるものだった。

声優・キャラクター
種﨑敦美、東山奈央、藤村鼓乃美、山岡ゆり、杉浦しおり、黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、桑島法子、中村悠一、櫻井孝宏
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あの子は青い鳥

山田尚子監督作品、脚本吉田玲子。

群像劇としてのユーフォニアムから、
思春期の少女2人の機微な心情に焦点を当て、
より先鋭化した形で描写され提示される、
あまりにも美しく儚い旅立ちの物語。

足音の効果音が印象的に導入され、
2人の未来を象徴するかのように、
違う歩幅で、リズムで共に歩いて行く。
{netabare}ここでは大きな物語は、徹底的に排除され、
日々の練習風景と少女の心情のみが反復される。{/netabare}
少女たちの所作の1つ1つがあまりにも美しく、
その機敏な運動の中に、身体の美を見ました。

内向的なみぞれと明るく社交的な希美。
{netabare}童話「リズと青い鳥」が詩的に象徴するように、
それぞれの現状と未来に不安を覚え始める。
微妙な距離を生む対比された2人の感情、
上手くかみ合わないオーボエとフルート。{/netabare}
小さな青い鳥の幸せとは何でしょう。
ここにあるのは少なからず誰もが通過する、
イニシエーションではないでしょうか。

少女の美しさと儚さの一瞬を切り取り、
残酷さまでもドキュメントした記念碑的作品。
それでも前途ある未来を輝き解き放って欲しい。

私の大切な宝物となりました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 127
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

山田尚子監督が目指していたものをやり切った、実写的表現の到達点

アニメーション制作:京都アニメーション、
監督:山田尚子、脚本:吉田玲子、
作画監督・キャラクターデザイン:西屋太志、
音楽:牛尾憲輔、美術監督:篠原睦雄、
色彩設計:石田奈央美、原作:武田綾乃。

揺れるポニーテール、廊下を歩く足、瞬く瞳。
静かな劇伴が流れるなかのふたりの情景。
絵柄は滲んだブルーを基調とし、透明感のある色彩。
響く足音、キャップを開ける音、楽器を組み立てる音。
様々な生活音を拾い上げていく。
細部まで徹底的なこだわりを感じさせる。
思わず息を詰めて観てしまうような静謐感が作品全体に流れている。

私は冒頭のシーンを観たときに、この感覚はどこかで味わったような気がすると、
鑑賞中にずっと考えていたのだが、
それは岩井俊二監督の『花とアリス』だった。
岩井俊二監督のなかでいちばん好きな作品だが、
それを初めて観たときのような鮮烈な印象を受けた。
眩いばかりの透明感を重視した絵作りだ。

『リズと青い鳥』は『響け!ユーフォニアム』シリーズの続編に位置づけられる。
田中あすかや小笠原晴香たち3年生が引退した後の
春から夏にかけての一部分を切り取った物語。
しかし、シリーズ名がタイトルに入っておらず、
単体で観られることも意識して制作されている。
私は原作を全巻既読で、TVアニメも映画も過去作品は
全て鑑賞済みなので断言はできないが、
初見の人でも十分に楽しめるのではないかと感じた。
人間関係は観ていれば、ほとんど理解できると思うし、
基本的には鎧塚みぞれと傘木希美の関係性についてのストーリーのため、
それほど分かりにくくはないと思う。
ただ、もしかするとみぞれと希美の依存といえる関係性が理解できず、
物語に入り込めない人がいるかもしれないが、
そんな友人同士の繋がりもあると考えてもらうしかない。
これは、いびつな形ですれ違い続ける愛と嫉妬の物語だ。

アニメ的な手法よりも実写的なカメラワークを
意識しているシーンが多く見られる。
足の動きや手の動き、会話の「間」などで、心情を表現している。
また、感情を表すような目元のアップシーンが多い。
アニメではなく、実写ではよく使われる手法だが、
この作品では重視されている。
そして、被写界深度を意識した絵作り、
つまりカメラの焦点とボケを意識している点はシリーズと同様だ。
物語にはそれほど大きな起伏がないため、
好き嫌いが分かれるタイプの作風だが、
映画としての完成度はかなり高い。

{netabare} 特に素晴らしいと感じたのは冒頭のシーン。
何かの始まりを予感させる童話の世界から現代の世界へ。
まだ人があまりいない早い時間の学校に鎧塚みぞれが到着して、
階段に座り、誰かを待っている。自分の足を見る。不安げな瞳。
誰かがやってくる。
視線を向けるが、期待した人ではない。
そして、待ち人がやってくる。いかにも楽しそうで快活な表情、
軽快なテンポの歩様、揺れるポニーテール。
それに合わせて流れる明るいメロディ。
フルートのパートリーダーである傘木希美だ。
鎧塚みぞれは、それとは逆に表情が乏しく、口数も少ない。
彼女なりに喜びを表現して希美と一緒に音楽室へと向かう。
途中で綺麗な青い羽根を拾った希美は、それをみぞれへと渡す。
戸惑いながらも希美からもらったものを嬉しく感じるみぞれ。
この青い羽が、閉じられた世界の始まりを予感させる。

校舎に入り、靴箱から上履きを取り出すときのふたりの対比。
廊下に彼女たちの足音が響くが、その音のテンポは全く合わない。
完全な不協和音。ふたりの関係性が垣間見える。
みぞれは少し距離を置いて、希美の後に付いていく。
階段の途中の死角から希美が顔を覗かせてみぞれを見る。
希美は少し驚いたように、目を何度か少しだけ動かす。
教室に着いて鍵を開け、椅子と譜面台の並んだ誰もいない室内に
2人だけが入っていく。
吹奏楽コンクールの自由曲は、「リズと青い鳥」。
この曲を希美は好きだという。
そして、ふたりで曲を合わせてみるところで、
タイトルが映し出される。

この一連のシーンだけで気持ちを持っていかれるだけのインパクトがある。
とても丁寧で実写的で挑戦的な作風だと感じ、
私は思わず映画館でニヤついてしまった。

物語はみぞれと希美のすれ違いを中心にしながら、
それに劇中曲である「リズと青い鳥」の物語がリンクしていく。
童話のほうの声優にちょっと違和感がある。
ジブリ作品を見ているような感覚だ。
みぞれがリズ、希美が青い鳥の関係性として観客は見ているが、
最後にふたりの立場が逆になる。
みぞれの才能が周りをなぎ倒すようにして解放され、
美しいメロディを奏でる。
同じように音楽に真摯に取り組んでいたみぞれと希美の差が
明らかになる瞬間だ。

二羽の鳥がつかず離れずに飛んでいくシーンが映る。
左右対称となるデカルコマニーの表現。
そして、ふたりの色は青と赤。
心があまり動かずしんとした雰囲気のみぞれが青、
情熱的で人の中心になれる希美が赤だろうか。
このふたつの色が分離せずに混ざり合っていく。

みぞれが水槽に入ったふぐを見つめるシーンが度々出てくる。
おそらくみぞれは、水槽のなかのふぐを羨ましいと思っている。
仲間だけでいられる閉じられた世界。
そこが幸せで、ほかは必要ないと考えている。

この作品は意図してラストシーン以外での
学校外のシーンを排除している。
鳥籠=学校という閉じられた空間を強調しているのだ。
閉じられた学校という世界のなかにあって、
さらに閉じられた水槽内にいるふぐ。
それをみぞれが気に入っているというのは、
みぞれの心情を示している表現だろう。

たくさんある印象的な場面でいちばん好きなのは、
向かいの校舎にいる希美がみぞれに気づいて手を振り、
みぞれも小さく手を振って応えるシーン。
そのとき、希美のフルートが太陽に反射して、
みぞれのセーラー服に光を映す。
それを見てふたりがお互いに笑う。
言葉はないが、優しく穏やかな音楽が流れるなかで、
(サントラに入っている「reflexion, allegretto, you」
という曲で、1分20秒と短いがとても美しい)
何気ない日常の幸せをいとおしく感じさせる。

ラストシーン。歩く足のアップ。
一方は左へ、一方は右へと進んでいく。
希美は一般の大学受験の準備ために図書室で勉強を、
みぞれはいつものように音楽室へと向かう。
帰りに待ち合わせたふたりが歩く。
足音が響く。
ふたりの足音のリズムは、時おり合っているように聞こえる。
お互いに別の道を歩くことを決め、そこでようやく何かが重なり始めたのだ。
ふたりの関係がこれからどうなるかは分からない。
しかし、最後に「dis」の文字を消したところに、
いつまでも関係がつながっていて欲しいという作り手の願いがこめられている。{/netabare}
(2018年4月初投稿・2020年5月5日修正)

大好きのハグから続くラストシーンについて
(2018年5月11日追記・2019年3月15日修正)

{netabare}みぞれは希美の笑い方やリーダーシップなど、
希美自身のことを好きだと告白するが、
それに対して希美は「みぞれのオーボエが好き」だと言い放つ。
このやり取りは一見、ふたりの想いのすれ違いだけを
表現しているように感じるが、実はそれだけではない。

友人として以上に希美のことが大好きなみぞれにとって、
とても厳しく感じる言葉だが、これは希美自身にとってもキツイ言葉。
みぞれの才能を見せつけられて、ショックを受けているときだから尚更だ。
それなのに、敢えて言ったのはなぜか。
この言葉には、自分は音大には行けないが、
みぞれには、音大に行ってオーボエを続けて欲しいという
願いがこめられているのだ。
「みぞれのオーボエが好き」という希美の言葉がみぞれに対して
どれだけ大きな影響を及ぼすのかを希美自身は自覚している。
単に希美が自分の想いを吐露しただけではない。
「みぞれのオーボエが好き」は童話における、
一方的とも思えるリズから青い鳥への
「広い空へと飛び立って欲しい」と言った想いと同じ意味を持っている。

それは、帰り道に希美が「コンクールでみぞれのオーボエを支える」と
言ったことからも分かるし、それに対して、
みぞれが「私もオーボエを続ける」と宣言をしていることからも明らかだ。
しかし、このやりとりはどう考えても違和感がある。
つまり、希美はコンクールの話をしているのに、
みぞれは、コンクール後のことについて語っているからだ。
会話がすれ違っているように聞こえる。
ところが、そうではない。
つまり、ここでは希美が音大に行かず、
フルートを続けなかったとしても、
みぞれは音大に行く決意をしていることを示している。
これは希美の「みぞれのオーボエが好き」に対して
みぞれの出した答えなのだ。

実は原作では、音大を受験するかどうかの話を
みぞれが希美に問い詰めるシーンがあるのだが、
映画では、完全にカットしている。
その代わりに、左右に分かれていく足の方向と
図書館での本の借り出し、楽譜への書き込み、
最後の会話によって表現している。
「みぞれのオーボエが好き」という言葉が
みぞれの背中を押したという、別の意味を持たせているのだ。
そのあとの「ハッピーアイスクリーム」で
ふたりの感覚が足音のリズムとともに、ようやく一致したことを描いている。
また、みぞれが校門を出るときに希美の前を歩いたり、横に並んだりする。
切なさはあるが、やはりこれはハッピーエンドといえるのではないだろうか。

音楽については、フルートが反射する「reflexion, allegretto, you」と
ラストシーンで流れる静かだが心地良いリズム感の「wind,glass,girl」、
そして、字幕の時の「girls.dance,staircase」、
「リズと青い鳥」、Homecomingの「Songbirds」が印象的だ。{/netabare}

コメンタリーを視聴して(2019年2月14日追記)

{netabare}昨年発売された脚本付きBDを購入して、
本編とインタビューは手に入れてすぐに観たのだが、
脚本やコメンタリーは後回しになってしまっていた。
脚本を読んでみると、「リアルな速度の目パチ」など、
とても細かい指示がなされていて驚いた。
目を閉じ切らないまばたきも指示されている。
また、作画については「ガラスの底を覗いたような世界観」という
指南書が配られていたという。
映像では山田尚子監督の意図を確実に実現している。

そしてこの作品には3つの世界観が表現されている。
学校、絵本、そしてみぞれ(希美)の心象風景だ。
絵本は古き良きアニメを再現させるよう
線がとぎれる処理を行っている。
心象風景は、よりイメージ感の強い絵作りを意識したという。
希美が走る水彩画のようなタッチ。
左右対称の滲んだ色の青い鳥など。
これら3つの世界観が上手く活かされていて、
物語に彩りを与えている。

それに加えて、BDで解説を聞かないと気付けないのが、
生物学室のみぞれと希美のシーン。
最初から何段階かに分けて色合いを変化させている。
夕方の時間の経過とともに初めは緑っぽかった室内から
オレンジ系に少しずつ色を変えるのと、
カットごとに順光、逆光でも変化させている。
確かに言われてみて確認すると、
生物学室での色合いはとても繊細だ。

髪を触る仕種については山田尚子監督自らの発案。
曰く、みぞれがそうやりたいと言っていたから。
キャラが監督に下りてきていたそうだ。
また、「ダブル・ルー・リード」も監督のアイデア。
これは映画館で観ていたときから、
洋楽好きな監督が考えたことだろうと予想していたので、
インタビューを観たときは、あまりにもそのままで可笑しかった。
印象に残ったのが、スタッフのいわば暴露話で、
内面を描くよりも映像(ビジュアル)で見せたいと
昔に語っていたことがあったそうだ。
監督は昔の話だと恥ずかしがっていたが、
まさにこの作品はその方向性を貫いたといえるだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 122
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

Agree to disagree

2018.11.11記


本作鑑賞にあたりTV版1.2期を視聴済


あにこれでも評価の高い、吹奏楽部員らの青春を描いた【響け!ユーフォニアム】のスピンオフ劇場版。TV版にも登場した傘木希美(フルート)と鎧塚みぞれ(オーボエ)の二人の関係に焦点を絞った物語です。
実はユーフォシリーズの出会いは本作がきっかけ。リアルでの飲み友達(非ヲタ)の職場同僚が劇中歌「girls,dance,staircase」{netabare}(Homecomings手前に流れるボーイソプラノのやつ){/netabare}を歌っている方のご家族だったから。…遠い(笑)

事前準備のつもりで観たTV版にドはまりし、本作に関しては、訳知り顔で「キャラのデザイン変わってんじゃん。なんだよー」と知ったかモードで公開から少し日の経った時期に劇場で鑑賞しました。結局・・・


 『間髪入れずに2回め行きました』 余韻忘れられず 『3週間後に3回目行きました』


2回目はひっかかりの解消を目的に、3回目は「みぞれのオーボエが好き」でもう一度劇場で音色を堪能したかったからが理由。当たり前ですが駄作と感じてればリピートはしません。
90分とやや短めの上映時間ながら濃ゆい時間が流れる至福のひと時。「ながら見、ダメ、ゼッタイ」良い意味で観客に緊張を強いる作品です。

TV版の視聴が必須か?は微妙なところです。理解に幅を持たせるためにTV版を観るに越したことないですが、本作は2人の少女の物語としてTV版と独立した作りになってますので単独での視聴も可能です。事前準備するなら、松:TV版コンプしてどうぞ、竹:2期1~5話を押さえてどうぞ、梅:YOUTUBEでそれっぽいの探してどうぞ、といったところでしょうか。
元からのファンはもちろんのこと、TV版がイマイチだった人、TV版観てない人もと間口広めです。タイトルに〝ユーフォ”を持ってこなかったことから意図は明白だと思います。


ざっとあらすじは、
少女(リズ)と青い鳥との出会いと別れを描いた童話「リズと青い鳥」を題材とした同名の楽曲をコンクールの自由曲に選んだ北宇治高校吹奏楽部。その曲中、オーボエとフルートの掛け合いパート、なかなか二人の息が合わなくて、、、
奇しくも掛け合いパートは少女と青い鳥の心情を表現しているとされる箇所。「出会い」「別れ」「リズの気持ち」「青い鳥の気持ち」曲の解釈に懊悩しながら、折しもリアルでは三年生が直面する「進路の選択」なども重なって、希美とみぞれの関係にも変化が生じていく。。。


山田監督の作風まさに真骨頂だと思うのですが、セリフ外の情報が極めて多いです。
背景絵、音、光の表現、表情だけではないキャラの仕草(足や手の動き、目線)、目にうつる全てのことは メッセージになってます。あ!耳もね。観客に緊張を強いる作品たる所以です。
わかりやすくてわかりづらい、解釈を観客に委ねてる分捉え方に幅があり、皆さんの感想読むのが楽しみでもあったりします。
少なくても進級、進学と環境が変わることを控えた局面、今までの関係がそのまま続くことはないことが見えてきたところでの各々の選択と決定に至るまでの葛藤など、時間が有限だからこそ輝きを増す青春というものに抵抗がなければ視聴をお勧めいたします。



以下、鑑賞済みの方向けのネタバレ感想です。

■合意できないことに合意する

{netabare}「disjoint」から「joint」までを見てね、冒頭と終幕の1カットに挟んだ監督からのメッセージはわかりやすいです。
「disjoint」数学用語で〝互いに素”互いに共通の公約数を持たない数の関係性を言うようです。一方「joint」は繋ぎ目や接合部とイメージしやすい単語ですね。
二人で一組、優子先輩もその境地には達することができなかった希美とみぞれの間に横たわる強い関係(とTV視聴組の私は思ってた)が実は混じることない別物で、って展開でした。

これ希美ファンにはしんどいかもしれない。2期1話宇治川のほとりで花火を見ながら高坂麗奈から弱さを理由にいったん逃げたと評された希美の弱い部分、みぞれの才能への嫉妬がはっきりと出てるから。ブランクはやはり大きかったのか?元々の才能の限界なのか?再入部前、〝韃靼人の踊り”の音色に誘われてやって来た黄前久美子に「フルートが好き」と笑顔を見せた希美を私たちは知っています。

一方みぞれファンにもしんどいかもしれない。せっかく2期4話で取り戻したみぞれの情緒がまた不安定になるから。みぞれの病的なまでの希美への依存は強いままだった。希美に拒否されることが何より怖い。希美がいれば羽ばたける。希美のために吹いた関西大会みぞれの〝三日月の舞”エモいオーボエソロ、舞台袖で見守る希美の1カットとともにホッと胸を撫で下ろしたことが昨日のことのようです。

自分にとって大事なものが、希美は『フルートが大好きな自分』、みぞれは『希美と一緒にいられる自分』。演奏にベクトルが向いてる希美と、その人そのものに向いてるみぞれで齟齬が生じてくるのは避けられませんでした。お互い求めるものが微妙にズレていて、その行き違いが切ないったらありゃしないのです。

それが顕著に表れたのがハグしてお互い好きなものを言い合うシーン。観た人には説明不要かもですが、、、
あそこでみぞれが「希美のフルートが好き!」って言えてれば万事解決、オールオッケーだったんでしょうがそうならない。お互いを大切に想っていてもどうしても相手が求めてるものを供給できないもどかしさ。全編通してそんな感じです。{/netabare}

{netabare}じゃあ「joint」とは何ぞや?
融合して一つになった、、、ってことではないですね。またそれがいいんだと思います。
あくまで繋ぎ目や接合部。お互い交わらないことを自覚して、それでもお互いを大切に想う気持ちを大事にしようという一点で繋がった二人。関係性の変化をこれまた冒頭とラストの二人の描写で表現しています。詳しくは言わんよ。

お互いが大事に思ってたはずの『フルートが大好きな自分』『希美と一緒にいられる自分』を相手に求めることを諦め、それでも

『自分を大事に思ってくれているみぞれ』(希美視点)
『自分のオーボエを好きと言ってくれている希美』(みぞれ視点)

を大事にしようと相手を思っての気持ちへと深化した(そう思いたい)、まさに希美とみぞれのためにある物語でした。諦めをともなって痛みに向き合って二人とも大人の階段を一段登りましたね。{/netabare}

{netabare}当初二人に対して感じた“しんどい”思いは、エンドロールが流れる頃には観る側にほろ苦さを残しながらも、今まで以上に希美とみぞれへの愛着を持たせる前奏となったのです。{/netabare}


主役を演じた種﨑敦美さん東山奈央さん。間や空気感を大事にする作品で、行間や吐息ひとつに想いを込める演技は素晴らしかった。特に希美役東山さんは本作のMVP、明るさとカラ元気、嫉妬と焦り、強がりと繊細さをないまぜたとても人間くさい希美を好演されてたと思います。
本職ではない本田望結ちゃんも及第点です。童話パートでの二役、本職でない女優を配置することで本編ストーリーと別物感が出てました。ジ○リっぽかったですね。あえて別物感を出しているけれど“少女と青い鳥”“希美とみぞれ”の心情はリンクはしていてっていう仕掛けは良かったです。{netabare}監督は望結ちゃんに演じ分けをしないよう指導してたとのこと、物語の筋を考えれば納得です。{/netabare}



「切ない真実に、あなたは涙する——」

本作のキャッチコピーです。ネタバレ畳んだとこの骨子に沿うと、{netabare}童話パートと現実パートの意味合い、麗奈と久美子の煽り、楽器に太陽光を反射させ合うシーン、進路で悩む二人、新山先生とみぞれ、みぞれのオーボエソロ、その他諸々、{/netabare}劇中一つ一つのシーンが二人の心情をよく表す計算しつくされた丁寧な仕事のように私には映りました。
劇場版にありがちな尺不足、説明不足を感じなかった、という点をもって高く評価するものであります。



■蛇足

女子ウケ良さそう

萌え萌えしてないし、思春期女子の考えそうなことと大きく脱線してない気もするので、敷居は低いです。女性監督というのも大きいかもしれません。

話のとっかかりとして、お薦め作品聞かれた時の回答として、使えるシーンはありそうです(無責任)。
相手が視聴済の場合には、男性諸氏は希美とみぞれの行動や言動についての共感、非共感を聞いてみると面白いと思いますよ。リアル寄りのキャラ設定ということで、一歩引いての客観的な感想というよりも自身の経験や考えを反映したものを披露してくれそうです。

意中の子だったらなおさら。
相手の考え方が良く分かる試金石になるやもです。その結果、「あ、これ脈ないや」との切ない真実に、あなたは涙するかもしれませんが、それもまた一興です。



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2019.02.22追記
《配点を修正》

投稿 : 2024/11/09
♥ : 93

78.4 6 コミュ障で友情なアニメランキング6位
心が叫びたがってるんだ。(アニメ映画)

2015年9月19日
★★★★☆ 4.0 (1202)
6294人が棚に入れました
監督 長井龍雪
脚本 岡田麿里
キャラクターデザイン 田中将賀
制作 A-1 Pictures
青春群像劇 第2弾 劇場版完全新作オリジナルアニメーション 

幼い頃、何気なく発した言葉によって、家族がバラバラになってしまった少女・成瀬順。
そして突然現れた“玉子の妖精”に、二度と人を傷つけないようお喋りを封印され、言葉を発するとお腹が痛くなるという呪いをかけられる。それ以来トラウマを抱え、心も閉ざし、唯一のコミュニケーション手段は、携帯メールのみとなってしまった。高校2年生になった順はある日、担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。一緒に任命されたのは、全く接点のない3人のクラスメイト。本音を言わない、やる気のない少年・坂上拓実、甲子園を期待されながらヒジの故障で挫折した元エース・田崎大樹、恋に悩むチアリーダー部の優等生・仁藤菜月。彼らもそれぞれ心に傷を持っていた。

声優・キャラクター
水瀬いのり、内山昂輝、雨宮天、細谷佳正、藤原啓治、吉田羊
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

心を開いて

とてもおしゃべりで、
夢見がちな女の子がいた。
成瀬順、おしゃべりが大好きなかわいい子。

幼い頃、何でも言葉にする、
{netabare}彼女のせいで事件が起き、両親は離婚。
深く傷ついては、自分のせいだと塞ぎ込み、
その事が原因で、彼女は言葉を封印する。
静かな生活を送り、周囲からは浮いた存在となる。{/netabare}
色んな気持ちを心に閉じ込めて生きいている。
そんな経験を持つ彼女を中心とした青春群像劇。

人を傷つける言葉がある。
でも人を救う言葉もある。

想いを声(言葉)にすることの、
大切さと難しさがここでは語られている。
話し言葉でもいい、歌でもいい。
きちんと伝えることが大事なんですよね。

勇気を持って心を開けば、
きっと素敵な物語が始まるのです。

大きく心は動きませんでしたが、
晴れ晴れとした気持ちになれました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 88
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

若く明るい歌声で雪崩は消えるのかもー

劇場版オリジナルアニメ


監督:長井龍雪、脚本:岡田麿里、キャラクターデザイン・総作画監督:田中将賀。そして制作はA-1 Picturesさん。
と『あのはな』メンバーが再結集し、秩父を舞台に青春群像劇を作りましたとの前情報が視聴動機になりますよね?自分もそうです。

きっかけは岡田麿里さん。『あのはな』地上波再放送中。2019年夏期『荒ぶる季節の乙女どもよ。』でシリーズ構成担当中。新作映画『空の青さを知る人よ』も控えてる。氏の作品の露出が多くなってる最中で手を出してみました。


『あのはな』よりは演出控えめで『あのはな』より秩父のスポットが出ていたんじゃないか、な作品。
聖地巡礼ならこっちのほうが捗りそうな気がします。
共通するのは高校生の青春群像劇。味付けは彼らのトラウマであります。
主要キャストは2019年現在も一線で活躍されているこの方々↓

成瀬順(CV水瀬いのり)、坂上拓実(CV内山昴輝)、仁藤菜月(CV雨宮天)、田崎 大樹(CV細谷佳正)

劇場版ならではの作画と安心できる声優さんで占められており手堅さのようなものを感じます。客寄せ用の本業俳優(女優)さんは主要な役どころながらセリフ少なめの安心配置という配慮も見受けられます。
大筋の脚本や演出も飛び道具が出てくるわけでもなく全体としては以下の通り手堅い組み立てでした。手堅いのは良いことです。

 1.主役のトラウマ提示
 2.克服のためのあれやこれや
 3.実はみんなも何かしら抱えてるからの
 4.カタルシス的なもの

もちろん目を引く演出{netabare}(冒頭とミュージカル){/netabare}はあります。が、シンプルに “ ほろ苦い青春もの ” が好みであれば手を出して損はないでしょう。
・・・と、私がごちゃごちゃ言うよりも制作陣のメンツ買いでよろしいんじゃないでしょうか?



あらすじは省略。
なにげない一言が取り返しのつかない事態を招き、それ以来心を閉ざす。言葉は相手を傷つけもするし救いもするという題材を上手く調理していることに異論はありません。
だがしかし、若干違和感も。

 {netabare}母親が離婚後に娘のフォローしとけば一発解決じゃない?
 少なくともこの子と二人で生きていくと決めたのならば。{/netabare}

違和感をあげつらって叩きたいわけではありません。時間はかかりましたが前向きな結末を用意しているため不問にしたいところ。
むしろ、{netabare}「そんなこと思ってないのに(順の母)」{/netabare}言葉というキーワードに視点を向けさせながらもう少し深みを持たせるための必要な設定だったと捉えてます。

・言わないで伝わらないこと
・言わなくても伝わること
・言っても伝わらないこと
・言ったから伝わること

想いを伝えることの難しさや素晴らしさを、そして人との関わりを諦めちゃあいかんよということを、若さゆえの青臭さを交えながら訴えてくるものがあるのであって、そのさじ加減が抜群に上手いです。
私からはそんな青臭さに良い意味で震えた印象的な箇所を何個かご紹介。


■青臭さ4コンボ ※ネタバレです

{netabare}◆田崎の変わり身

ついさっきまで真逆だったじゃん?の田崎くんであります。
考え変わったら即実行。謝ったらノーカン。大人であれば段階的措置を踏みそうなものをそうはしません。自分が根に持たないから相手もそうだろうと思ってる節があるところがむず痒く感じます。若さの表れですね。{/netabare}


{netabare}◆成瀬の逃亡

実際の私の話ですがバイトをばっくれたことがあります。責任の所在云々は非難もあるでしょう。
オーバーフローを起こしたがきんちょの行動なんて似たり寄ったりでは?と思いながら眺めてました。
他人との関係を自ら断ってコミュニケーション能力を磨く訓練を怠ってきた娘さんです。かつ幼い頃夢見た “ 王子様が迎えに来てお城に連れてってくれる ” が原点の娘さんでもあります。 それが儚くも砕け散った直後の行動。極めて狭い世界が全てだった高二の娘ならやりかねんと思った次第です。
しかも、前の晩の出来事もはっきりと言ってたわけではない。先走って落ち込むなんてこれまた若さの表れでしょう。{/netabare}


{netabare}◆普段スカしていざとなればアツい

地域ふれあい交流会(ふれ交)でミュージカルをやると決めた瞬間がよい。推進役はモブたちであります。
・係を押し付けといて言いたい放題言ってる罪悪感めいたものがちょっぴりある
 →後ろめたさがあるのでもっともらしい「やらない理由」を言いつらう
・あの成瀬順が表舞台に立つということに好奇心も見え隠れしている
 →提案に乗ることは善行なんじゃないかという潜在意識あり
そこを突破したモブくん(誰だっけ?)たちがエライ! 坂上たちだけだったら対立構図あるまま成し得なかったことをフォロワー役が背中を押すわけです。流れが出来てから一気に固まる勢いもこれまた若さの表れですわな。
予算をチラ見させて誘導する担任の“しまっちょ”城嶋 一基(CV 藤原啓治)も策士だなあと。大人はこういう役回りで良いのです。{/netabare}


{netabare}◆ついでに

順の告白も田崎の告白も菜月の告白(未遂)もタイプの違う勢い余って系告白でした。

・順:言わなきゃあたしダメになる、の視野狭窄な告白
・田崎:共有する時間が長かったからという理由での勘違い告白
・菜月:相手がフリーと安心しきってたのにからの焦りで告白(・・・めいたもの)

身にあたることばかりです(汗){/netabare}



ネームバリューで釣られ、その期待通りの手堅い面白さがあり、しかと描かれた若さに目を細める。清々しい余韻の残る素敵な119分でした。

乃木坂も悪くなかったんじゃないかなあ。。。



視聴時期:2019年9月

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2019.09.13 初稿
2020.03.18 タイトル修正
2021.08.14 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 81
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

この作品は、私の最高評価アニメ映画です。<地上波放送記念;少しだけ長めに修正>

すごい。
すごいとしかいいようがない。
話の途中から感動で涙がボロボロです。
その上ラストにさらに感動を。
さわやかな青春の鼓動に心を動かされまくりました。

{netabare}ヒロインは、幼少期のある言葉により傷つき言葉を失った順。
主人公拓実、元カノ菜月、野球部元エース大樹を含めた4人が地域交流会の委員へ。
彼らもまた、悩み傷ついた心を持っていたのです。
最初はギクシャクしますが、順の心からの行動によりうち解ける4人。
クラス全員を巻き込んでミュージカルの準備が進みます。
しかし、地域交流会前日のある事件により、順に変化が・・・{/netabare}

ホント言葉って怖い。
不用意に発した言葉は容易に人を傷つける。
でも、自分の溢れる気持ちを言葉に乗せれば、どんな心も溶かすことができる。
そして、奇跡だって・・・

一瞬も目を離せない119分間。
4人全員に感情移入して感動の嵐でした。
よって、私の最高評価の作品とさせていただきます。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 63

75.5 7 コミュ障で友情なアニメランキング7位
スーパーカブ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (484)
1386人が棚に入れました
山梨の高校に通う女の子、小熊。両親も友達も趣味もない、何もない日々を送る彼女は、ある日中古のスーパーカブを手に入れる。初めてのバイク通学。ガス欠。寄り道。それだけのことが新鮮で、ちょっと冒険した気分。仄かな変化に満足する小熊に、バイクは人とのつながりも生み出していく。小熊と同じ、バイク乗りの少女・礼子や、バイクに乗って変わっていく小熊に憧れる少女・椎。小熊の世界は少しずつ、広がっていく。友達と一緒の昼ご飯。当てもなく寄り道する放課後。バイクでしかできないアルバイト。そして、これからもバイクと生きていくために少女が選ぶ進路。

声優・キャラクター
夜道雪、七瀬彩夏、日岡なつみ
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

彼女の世界は広がっていく

両親も趣味も友達もいない高校二年生の小熊。
単調な毎日でしたが、スーパーカブの購入をきっかけに彼女の世界が広がっていく物語です。
素朴な、信じられないほど素朴な、そして静かな内容です。
癒しというほどではありませんが、見ていてなぜか安心します。

小熊は一人暮らしの女子高生。
昼食はいつも弁当箱の中にご飯だけ。そのご飯にレトルト食品をかけて食べています。
友達もいないので、いつも一人。

「野菜もとらないといけないよ」と、思わず声をかけたくなります。

そして、なぜ両親がいないのか、今のところ分かりません。
きっと、それなりの深い事情があるのでしょう。

そのせいか、彼女はめったに話しません。たまに話しても、声に喜怒哀楽が感じられません。
その彼女が、通学のために中古のバイクを購入します。
でも、それをきっかけに、彼女は世界が少しずつ広がっていきます。

今まで行ったことがない道を行き、
今まで買ったことがない店で買い物をして、
今まで話したことがない人と話をして、
今までしたことのないアルバイトをして…
無口だった彼女が、いつの間にか友達と話すようになります。
笑顔も少しだけ見えるようになりました。

もちろん、バイクを持つとそれなりの苦労もありますが、小熊はめげません。
着実にひとつずつ問題を解決していきます。

これからも、彼女は苦労をしつつも、彼女の世界は広がっていくでしょう。

「頑張れ小熊!」と、思わず応援したくなります。


先日、タック二階堂さんから
「あれは、小熊の小さな喜び、小さな成長を視聴者が、孫を見る気持ちで見るのが良いと思う」とのコメントをいただきました。
私もまったく同感です。

私も小熊のように、少しずつ世界を広げてゆき、小さな成長、小さな喜びを見つけたい。
そうすればきっと…、未来が楽しくなると思います。

第5話(酷評){netabare}
礼子の行動は納得できません。

富士山は6合目より上は木々がほとんど無いので、バイクで排気ガスをまき散らしたら空気が浄化されません。ましてや雲の上ともなれば、雨が降らないので排気ガスが吸収されなくなります。
だから富士山では夏場は入山規制をして工事関係車両と観光バス以外は登れなくしています。

多くの人たちが長年かけて守ってきた富士山の自然を、このアニメに影響された自然に無関心な人たちが自分勝手なことをして自然を破壊することがないように祈るばかりです。 {/netabare}

第6話(酷評){netabare}
今回の小熊と礼子の行動も…がっかりしました。

朝は熱があったので、熱が下がったからバイクで修学旅行先に途中参加したところまでは何となく共感します。

しかし、それを認めてくれた先生と交わした約束『旅行中はバイクの乗車は禁止』を、いとも簡単に破ってしまったこと。
これにガッカリしました。

どんなに注意して運転しても、相手の車のせいで事故が発生することがあります。ましてやここは初めて来た場所。不慣れな道路です。しかも、初めての二人乗り運転…。

仮に修学旅行中にバイク事故が発生したら、せっかく修学旅行への途中参加を認めてくれた先生の厚意を裏切り、多大な迷惑をかけることになります。
そして、高校入学の際の身元保証人になってくれた教頭先生(?)をも裏切ることになります。

さらに何よりも、これからの小熊の生き方を信用されなくなること。
人間はわずかなお金しか持ってなくても、信用さえあれば生きていけます。
『人から信用されること』は人生における大切な財産です。

小さな約束すら守れない人間が、大きな約束を守れるわけない。
これは誰もが納得する意見です。
小熊は、ここでその大切な財産を自ら捨ててしまったのです。
{/netabare}

第11話(真似しちゃダメ){netabare}
小熊が椎を助けるシーンがありますが、これはアニメだからと割り切ってください。
実際にこんな助け方をすると、助かる命も助からなくなります。

救急車を呼ばず、椎の家族に連絡もしないで救助に向かったのは、もちろんNGです。
そして椎をカブの前かごに乗せて疾走したこと。これは殺人未遂になるかも…
山梨県北杜市の冬の気温は氷点下2~5度です。しかも全身ずぶ濡れの椎をカブの前かごに乗せたら体感温度はさらにマイナス10度以上下がります。衣服が凍りつき凍死します。

試しに山梨県に住まれている方は、バイクの前かごやハンドルに濡れタオルをかけて真夜中疾走してみてください。タオルが凍るはずです。
{/netabare}

■最終話を見終わって
両親も趣味も友達もいない小熊でしたが…、
今、彼女には友達がいます。趣味もあります。彼女の世界は色づいています。

カブはただのきっかけに過ぎません。
世界を変えたのは小熊自身の行動です。
きっと彼女は、希望に満ちた人生をおくることでしょう。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 76
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

スピーチバルーン

スタジオKAI制作。

山梨県北杜市、趣味もお金もない、
日々を質素に暮らし学校に通う小熊。
スーパーカブとの出会いによって、
少女の物語が動き始めようとしている。

日常、癒し枠はこちらでしょうか。
余白であり、その空気感が、
とても心地良く伝わる物語ですね。
日常風景を丁寧すぎるほど描写している。
私しかいない小さな世界から、
少しだけ外へと前進するのだろう。

過剰な演出もなく台詞も少ない。
こういうのがとても心地良く感じる。
どんな話だっけ!?と振り返れば、
カブのエンジン音だけが聴こえてくる。

最終話視聴追記。
絵空事を抑え一人称で語られる私小説。
{netabare}中盤以降、他者との交流が広がり、
そこが物語の印象に大きな影響を与えはするが、
知らない道を行けばまだ見ぬ世界が広がる。{/netabare}
本質はきっと変わっていないでしょう。
ただそれだけのことなのです。

きっと交流の物語、そんな気がします。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 62
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

この空気感、好き・・でした

[2021.6.24]
最終話見終わりました。(簡単な感想は一番下に・・)
5話以降の展開については、原作どおりみたいなので仕方ないのかも。
初盤のあの空気感はアニメならではの演出の成果だと思うので、アニメの出来は悪くないと思います。
結果論になっちゃいますけど、4話までの話を再構成して、親の話や免許取得の話などアニメで語られなかった部分を追加したりして映画化したほうが良い作品になった気がします。
・・あ、でもそれだと椎ちゃんの出番が。。

[2021.6.11]
4話までの感じが凄く好きだったんですが、最近のお話はあまりそれが感じられなくなってきたのがちょっと残念です。
突飛なのはいらなくて、もっと地味なお話でいいから小熊さんの小さな冒険を描いてくれると良かったんだけど。。

[2021.4.8初投稿]
ラノベが原作のようですが、未読です。
PV見たときも感じたけど、絵と音がすごくいい!

バイクのアニメなのに、とても静かでひんやりした空気感を感じます。
この空気感、好きだな。

劇中曲にクラシックを使ってるところも、雰囲気にあってると思いました。
ドビュッシーやリストなどいいですね。
ほかのピアノなどの劇伴も良かったです。

主人公の小熊さんは、かわいいけどおとなしくて地味な感じ。
両親も友達もお金も将来の夢もない女の子みたいだけど・・

彼女がスーパーカブと出会って物語がどう動き始めるのか、バイクというものに一度も乗ったことのない私も一緒にドキドキしながら見ていきたいと思います。

以下、各話の感想です♪

【1話 ないないの女の子】
{netabare} 中古のバイクが1万円!?・・と思ったらいわく付きのバイクみたい。。
バイク屋のご主人、いい人すぎ。
・・いきなり原付免許とったシーンに飛んでたけど、この辺はもう少し丁寧に描いて欲しかったかな。
バイクのエンジンを初めてかけた気持ち。
自分のバイクを見てニヤニヤする気持ち。
エンジンがかからなくて焦る気持ち。
バイクに乗ったことないけど、小熊さんの気持ち、わかる気がする。
夜のドライブにドビュッシーの「月の光」。ひんやりした夜の空気が伝わってきます。
うん。これいいわ。この空気感のまま最後まで突っ走ってほしいな。{/netabare}

【2話 礼子】
{netabare} アニメっぽくない作品だなって2話見ててあらためて思いました。
みんな黒髪だし、テンション高い話し方じゃないし、友達同士の会話もそっけないし・・
でもなぜかそういうところが好きだったりしてます。
すごーく地味な展開なのに、なぜか飽きないし面白いです。
礼子のバイク、改造バイクとかお金かかってそうだけどお嬢様なのかな?
どこまでも遠くに行けるよ、と礼子に言われて、ちょっとした「冒険」に出かける小熊さん。
ラストのニヤ顔が楽しそうで良かった♪
相変わらず、絵や音関係は丁寧ですね。バイクの音とかリアルっぽい。
EDもいい感じでした。{/netabare}

【3話 もらったもの】
{netabare}だいぶカブに慣れてきた小熊さん。
色々とパーツが欲しくなって礼子の助けももらいながら揃えていきます。
無口な子だけどきちんとお礼の挨拶できるのね。えらいな。
相変わらずのにやけ顔がいいね。
リストの愛の夢が流れながら今までの出来事が流れるラスト。
いい最終回でした!←ちがいますw
次回あたりで何か面白いことが起こればいいな・・って贅沢すぎ?{/netabare}

【4話 アルバイト】
{netabare}夏休み。礼子とどこかに出かけるのかなって思ったけど、別々なんだね。
でも確かにお金がないとどこにも出かけられないし、バイトは正解かも。
バイト代でレインコートを買って、雨の中 にやけながらの運転。
そして雨に向かってぼそっとつぶやく「ざまあみろ」。
よりもいとはまた違うざまあみろだけど、これも良かった♡
自分でバイクのオイル交換が出来て、鏡の前でヨシッのポーズを取ったり。
小熊さん、最初の頃に比べて表情が豊かになってきましたね♪
バイクのイスをぽんぽんするしぐさもいいな。
どんどん出来ることが増えていって、とても楽しそうで、見てる私もにやけちゃいます(#^.^#)
特別な何かがあるわけじゃないけど、丁寧に描かれていて不思議な魅力のある作品です。{/netabare}

【5話 礼子の夏】
{netabare}礼子が夏休みにある「挑戦」をした話。
なんか今回の雰囲気がいつもと違うような・・
小熊さんが「小さな冒険」をしながら、少しずつ世界が広がっていくところが好きだったので
番外編を見てる感じでした。
この作品にはこういうアクロバット的なお話は合わない気がします。{/netabare}

【6話 私のカブ】
{netabare}だんだん小熊さんの性格が分かってきた気がする。
色々と自分に素直な子ですねw
「このくらいで勘弁してあげる」の表情が楽しそうで良かった。
バスと同時にカブで着いたりとかwタイミング良過ぎて笑ったw
あれ絶対カブで来たいから仮病使ったと思われそう。
先生に怒られたのに、普通に礼子と二人乗りして出かけたり。
以外とメンタル強い子かも。鎌倉まで追っかけてくるくらいだしね。
次回は3人目の子が登場しそう。。{/netabare}

【7話 夏空の色、水色の少女】
{netabare}{netabare}季節は秋になり文化祭の準備が始まる。
小熊さんと礼子はバイク以外のことにはあまり関心ないみたい。
でも原付じゃムリだって言葉が許せなくて文化祭で使う備品の運搬を”手伝ってあげる”ことにした小熊さん。
小熊さん、すっかりベテランカブ乗りみたいな感じになっちゃいましたね。
初々しかった頃の小熊さんが懐かしい。。
「思わず巻き込まれてしまった文化祭」ってどゆことw{/netabare}
↑最初に感じたまま書いた感想です。
他のレビュアーさんの感想を読んでなるほどーって思いました。
カブと出会うまでの小熊さんってないないの女の子で、どこか諦めの気持ちがあって日々をただ無意味に過ごしてて、だから他人との関わりも関係ないって達観したような感じでずっと生きてきたんだろうなってあらためて1~2話を見直して感じました。
2話で礼子に話しかけられて、久しくこんなことは無かったからどうしていいかわからなくて逃げてしまったし。
そう考えるとちょっと上から目線のような話し方も、巻き込まれた発言もなんとなく理解できます。
カブをきっかけに他のみんなと不器用な感じだけど自分から話しかけて関われるようになったのは小熊さんの成長なのでしょうね。{/netabare}

【8話 椎の場所】
{netabare}前回顔なじみになった椎ちゃんにお礼にと自宅のカフェ「ブール」に誘われる二人。
椎ちゃん家ってお店と自宅いっしょだとしても、すごく大きい家なのね。
モールトンを娘に買い与えるとか、趣味でやってるようなカフェとか、結構裕福なのかなー。
コナコーヒーって最初粉コーヒーだと思って、カフェでインスタント!?って思ったらハワイでしか採れない希少コーヒーなんですね(-.-)
私は濃いめのコーヒーって苦手で、もっぱらアメリカンで飲んでます。。
寒さ対策に購入した大きい手袋みたいなの、おしゃれではないけど、すごくあったかそう(#^.^#)
周りを気にせず自分たちのスタイルを追求する小熊さんたち、いいと思います♡{/netabare}

【9話 氷の中】
{netabare}アブラッシブウールって貴重品らしいけどお値段ってどのくらいなんだろ?って思って調べてみたら、いいお値段してました。。
椎ちゃんこんないいものをあげるなんていい子すぎ。
小熊さん、ぶっきらぼうなのはいいんだけど、もらっておいて、椎ちゃんに「さっそく作って」はないでしょw
あと、椎ちゃんが小熊さんたちにカフェに誘ったりするんだけど、そっけなくされるのもちょっとかわいそうかも。{/netabare}

【10話 雪】
{netabare}雪の中、礼子に誘われてバイクで遊ぶ小熊さんたち。
青春してるなぁ~って思うけど、私が4話あたりまで「これ好きだわぁ」って感じていたものが最近のお話ではあまりなくなっちゃったのがちょっと残念かな。。
他のレビュアーさんが言ってた、バイクとJKが好きなおじさんが描いた理想のお話ってのも分かる気がするw
終盤、椎ちゃんが大変なことになっちゃったけど大丈夫かちょっと心配ですね。{/netabare}

【11話 遠い春】
{netabare}警察に連絡しないで小熊さん1人で助けに行ったのは二次災害になるし危ないなーと思ってみてたけど・・
とりあえず、椎ちゃんが無事でよかった・・
小熊さんが料理するの初めてみたかも。カレーうどん美味しそう♡
でも、モールトンのフレームがぐちゃくちゃになってしまって、もう乗ることはできないみたい。
そっか。モールトンに追い抜かれたことがカブへのきっかけだったんだ。
椎ちゃんもカブに乗ってる小熊さんたちにあこがれみたいなものを感じてたのかな。
次回、桜前線に逢いに鹿児島に行くのでしょうか?
普通は原付でムリって思うけど、この作品は何でも出来ちゃう気がしてます。。{/netabare}

【12話 スーパーカブ】
{netabare}桜前線に逢いに鹿児島あたりまでカブの旅をする小熊さんたち。
椎ちゃんは礼子のカブに同乗。
経験ないので想像だけど、原付ってスピード出ないしあんな長い距離走ったらかなり疲れそう(・A・)
特に椎ちゃんはずっとしがみついてるからかなり大変じゃないのかな?
小熊さんのぼそっとしたぶっきらぼうなしゃべり方って、小熊さんをバイク好きなおじさんに置き換えるとしっくりくるかも。
旅が終わり、椎ちゃんもついにカブ仲間に!椎ちゃんカブ、色とかかわいい♡
なんとなく2期はないような気がしますけど、これ見てバイクに興味をもった方もいたかもしれないですね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 58

76.3 8 コミュ障で友情なアニメランキング8位
こみっくがーるず(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (540)
2092人が棚に入れました
萌田薫子(P.N.かおす)15歳。職業高校生、そして4コマまんが家!
まんが家専用の女子寮に引っ越してきた彼女は、同室の少女まんが家の小夢やTLまんが家の琉姫、少年まんが家の翼といった仲間に囲まれて、 今日も楽しくネームにペン入れ、仕上げ作業に徹夜作業!
かわいくて面白い、まんが家寮生活が始まります!

声優・キャラクター
赤尾ひかる、本渡楓、大西沙織、高橋李依

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

あばばば(笑)地味にハマっています・・・。

原作未読。最終話まで視聴。

いつも期待度の高いきらら枠作品。
この作品も笑いあり、感動ありの良作だったと思います。

主人公の”超”ネガティブな性格が評価の分かれ目かな?
ここさえクリアできれば、最終話までかなり楽しめると思います。

序盤~中盤は、女子高生漫画家たちのほのぼのとした日常を描き、終盤は上手く感動的な展開に・・・。

本当に、ほのぼのと感動は相性が良いと再確認しました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 40

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

かおす先生が不憫かわいい、終わってみれば安定のきらら枠。

「まんがタイムきららMAX」に掲載の4コマ漫画が原作ということですが、原作は未読です。

主人公のかおす先生(本名: 萌田薫子(もえた かおるこ))も含めて4人のメインキャラは、高校一年生の現役女子高生でありながら漫画家という異色の設定。

タイトルの『こみっくがーるず』は、「こみっく=漫画 を描く女の子」という意味と「滑稽な女の子」という意味のダブルミーニングと思われます。よう知らんけど。

文芳社という出版社で漫画家デビューを果たしたものの読者アンケートで最下位という残念な結果になってしまったかおす先生。

かおす先生のブレークスルーを図った担当編集の編沢さんから、文芳社漫画雑誌掲載作品を描く女性漫画家が集まる女子寮への入寮を進められ、かおす先生は一念発起上京を果たします。

そこで出会った漫画家仲間との寮生活や通学する学校での学園生活をストーリー上のメインとする日常系作品です。

かおす先生は女子高生でありながら周囲の女子高生に対して一歩引いてしまい、ときに「胸があたって嬉しい」とか「カワイイ女の子に囲まれて幸せ」といった「おっさん」的な感想を持つので、その外見的ギャップと内面的部分への共感が作品のウリの一つではあると思います。

作品の性格上、日常場面でも漫画制作に関わる描写が多いです。かおす先生以外の三人がそれぞれ苦労はありながらも比較的順調な漫画家生活を送る中、没ネームと編沢さんからのダメ出しに悩まされ、漫画制作技術的にも周りから劣ることに悩み、ネガティブに落ち込みときに慌てふためくかおす先生のあまりの不憫さに耐えられるかどうかが視聴のハードルになります。

一見ストーリーがほとんど無いように見えて、やはり「漫画制作」という作品の芯があるために全体に渡りうっすらとしたストーリーと主人公を含めた各キャラの成長が描かれるのは『NEW GAME!』といった作品とも類似性があります。

しかし『NEW GAME!』の青葉と主人公のかおす先生の能力設定と性格設定が逆方向を向いているため、『NEW GAME!』が合うからといって『こみっくがーるず』が合うかどうかは一概に言えないと思います。

ただ個人的には1クール通して観た結果として、かなり面白かったです。原作にも少し興味を持てて、読むことも検討しています。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 39
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

主人公のカオスの変態加減が(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
漫画家×寮×日常系×微百合 な、きらら系らしい作風。これ、「漫画家」を「芸術課JK」にしたら、ほぼ「ひだまりスケッチ」になるんだけどね(笑)

及第点以上には楽しめた作品。1クールに一作はある、安定のきららって感じです。あばばばばw

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
レビュタイト通りなんですが、とにかくカオスの変態ポンコツっぷりが、可愛らしかったり、面白かったりw

ボケたり突っ込んだりアワアワしたり、忙しい主人公でしたねw 最終話できちんとカオスの成長を描いた点は好印象。

カオスはどこまでも自己肯定感が低くて、自信がなくて、その分、周りを常に尊敬していて。今ある環境を、「当たり前」とか「自分の力」とか思わず、いつも毎日を新鮮に体当たりで生きている。そんな感じがしました。だから、あれだけ「ダメ」なのに、なんか許せちゃうんでしょうね。

サブキャラもちゃんと目立っていました。ツバサの実家ネタ面白かったし、ルキの「実家のワンコが死んだ日も、泣きながらエッチな漫画を描いた」ってエピソードは作中で一番笑った(笑) ただ、カオスとの対比に使われた分、コユメがなんかナチュラルボーンに凄い人、みたいな嫌みっぽさが出てしまった印象(凄い良い子なのに)。ポッチャリというネガティブポイントやダイエット回もあったけど、結局、ルキの貧乳との対比に使われ、コユメだけが損をしている印象でした。まあ、他のキャラにしても、一転突破というか、「中学2年の男子ぽいのに実家では超お嬢様」「エロくないのにエロ漫画描く貧乳」「ポッチャリで百合」「ホラーだけど実は美少女」という魅力に縛られ、「キャラの厚み」という点では(カオス以外は)いまひとつだったので、そこは今後に期待ですね。

とにかくまあ、カオスの頭の×含め、やたらと「ひだまりスケッチ」を思わせる設定、キャラが多く、ひだまりスケッチファン好きとしては親しみやすい世界観でしたが、如何なものだろう?とは思いました。まあ、2期あったら確実に観ますけどね。そのぐらいには楽しめましたよ♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
絵柄は、THEきららって感じ。髪の×が、ゆのっちっぽいな(笑)

2話目
画材屋はともかく、文房具店はテンション上がるよね。高1の5月に転校は、普通に珍しいよね。カオスの変態加減が(笑)

3話目
あの画力で、逆によくプロになれたな、と。寮母さん、マジ天使(笑)

4話目
サイン会って行ったことないけど、こんな感じなの? 実家のワンコが死んだ日も、泣きながらエッチな漫画を描くって、、、凄いエピソード(笑)

5話目
夏だからだよ! 総武線以外は乗りたくない(笑) 陰と陽w まさかの寮母さん(笑)

6話目
むしろ、カオスの方が幽霊的な動きをw カオスの優しさ、ホラーなら最初に死ぬキャラ(笑) 西野先生、なかなか良いキャラ。

7話目○
同じ東北人ですね♪ 私は岩手ですが♪ 雪かきの微妙な達成感、分かるわ~(笑) 眼鏡キャラ好きすぎて眼鏡がかけられないって(笑)

8話目


9話目
多少、肉がついてる方がモテるけどな、実際。あまりにガリガリなのは、ね。あれ? 先生が犯人だと思ったのに。

10話目○
ルッキー&翼回。ダメな二人だ(笑) カオスのネガティブっぷりも際立っていた。特に、翼が面白いw ボツ焼き芋(笑)

11話目
いや、こんだけネーム出せるなら、毎週作風を変えて、ギャグ漫画でいこうよ(笑) まあ、確かに、自分の日常を描けば良いよね、カオスの場合はw いや~、良い最終回だった(笑)

12話目
カオスがようやく主人公らしい活躍を(笑)

{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 35

79.3 9 コミュ障で友情なアニメランキング9位
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (1233)
6800人が棚に入れました
ネトゲの女キャラに告白! →残念! ネカマでした☆ ……そんな黒歴史を秘めた少年・英騎が、今度はネトゲ内で女キャラに告白された。まさか黒歴史の再来!? と思いきや、相手であるアコ=玉置亜子は本物の美少女! でもリアルとネトゲの区別が付いていない、コミュ障ぼっちの女の子だった!? 英騎は彼女を“更正”させるため、ギルドの仲間たちと動き出すのだが……。

声優・キャラクター
豊永利行、日高里菜、水瀬いのり、M・A・O、大和田仁美、南條愛乃
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ご都合主義が・・・。

原作未読。ネドゲ未経験。

ネトゲとリアルを混同し過ぎている女の子とネトゲとリアルを別物と考えすぎている男の子のラブコメディといった感じでしょうか?
ただし、後半はラブコメ要素が薄れ、ネトゲあるある的な話が多くなるかなぁ・・・。

{netabare}
タイトルから『ネトゲの中で結婚した相手が同じ歳の可愛い女の子だった』という事実を主人公が知るまでの話をもう少し引っ張るのかと思っていたんですが、あっさりと第1話で・・・。
個人的には、この展開の速さは高評価です。
むしろこの後の展開の方が気になりますし・・・。
{/netabare}

作品中“ご都合主義”が大量発生します。
ご都合主義が気になる人には不向きかも。
私は、この“ご都合主義”もこの作品の魅力の一つかと思い始めているところです。

結局最後は『課金』って、ネトゲってそんな物なんですかねぇ?

投稿 : 2024/11/09
♥ : 61

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

原作はタイトルで避けてました、面白かったです、ごめんなさい。

原作は同タイトルのライトノベル(電撃文庫刊)。現在、原作未読です。

2016.06.25: 観終わったので更新

ライトノベルは有名作品についてはそれなりに読んでると思うんですが、本作に関してはそのタイトルからなんとなく回避していました。ちなみに『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』もそんな感じです。大変申し訳ないんですが、タイトルはあまり面白そうな話に思えません(笑)。

で、そういった作品でもアニメ化でテレビ放映されると、視聴はタダですので気になってた作品は観てみることも多いんですが本作もそんな感じで視聴を始めました。

めでたく最終回まで観終わりました。個人的には今期の作品では面白さ上位でした。タイトルで避けててごめんなさい(笑)。

原作者がどんなつもりでお話を作ったかは知らないんですが、本作には「アイデンティティ」というものに関する重大な問題提起が含まれているように思います。

本作はネトゲ(オンラインRPG)をプレイする上での「あるある」が一つの見どころなのだとは思うのですが、意図したものなのかはわからないのですが「ネット内人格(アバター)と現実社会での人格の同一性/乖離性」って結構普遍的なテーマだと思うのです。

ネトゲ上の出来事と現実の区別を区別しないことを作中で問題視される本作ヒロインのアコ(亜子)ですが、自分としてはそんなに変なことを言っているようにも思えないのです。

別に私はネトゲにハマってませんけれどもたとえば複数の SNS を利用してまして、それらの SNS ではもちろんアカウントのみ知っている人もいますが、リアルに知り合いな人もかなりたくさんいます。

で、SNS 上での振る舞いとリアルのそれを変えているかというと、私の場合ほとんどそんなことはありません。たぶん「あにこれ」の私しか知らない人が現実の私と話をしても、大きくイメージを変えることはないんじゃないかと思います。(まあ、本名とハンドルは違いますけれども)

まあ、主人公のルシアン(西村くん)のように「ネトゲと現実を区別する」ことをしないと生活に支障が出るかもしれないのですけれども、逆にそれは必要最小限で良いのではないかと思うのです。

第9話でのアコの例え話には、一面の真実が含まれていると思うのですよ。最終回で亜子が求めた「ご褒美」もそうですね。

だからまあ、法律上の夫婦じゃないかもしれませんけど「亜子は西村くんの嫁」で良いじゃないですか(笑)。(…気持ちの上でだけでも)

※2017.4.13誤字修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 55
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ヤンデレ系のヒロインでは、個人的に一番好き♪

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ラブコメとしてはかなり楽しめた。ヒロインのアコは、唯一無二のキャラとして、かなりお気に入り(多分、個人的歴代top10に入るw)。

「SAO」系を期待していると、期待はずれに終わると思います。これまた、「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」同様に、タイトルで損をして(軽くみられて)いる作品かな。

タイトルで(なーんだ、ラノベテンプレのエロいラブコメかなんて)敬遠せず、是非視聴をオススメします♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
オンラインゲームを舞台にしながらも、主軸はリアルでの日常系ラブコメ。

本来、ネトゲ自体が妄想なのに、そこでの更なる妄想をアニメにするというのが良かったです。アニメならここまで突き抜けないとね♪

ただ、「未来ある青少年に、こんな現実があり得ると本気で思われたら大変だ」とは思います。これはきっと、分別ある大人が観るアニメですw

さて、本作はライトな作風ながら、割と純愛を追っています。

ヒロインのアコはかなりよいヒロイン。所謂「ヤンデレ」に属するのでしょうが、かなり天然でヤバイ人ですw あざといですが可愛くて、たまにムダにエロくて、嫉妬が半端なくて、突拍子のない行動が魅力の良ヒロインです。

この作品のテーマは、「本当の愛(恋愛・友情)」で、それを通して「ネトゲの闇と光」をよく描いていると思います。

「ネトゲ廃人」「RMT」「アカウントの乗っ取り」「詐欺行為」「騙し(エロ画像要求)」「強者による弱者を虐げる行為」「重課金w」などなど、ちゃんと「ネトゲの負の側面」を見せつつ、

「ネットだからこそ、外見や年齢問わず、打算抜きで付き合える」という良さを描いています。アコはこれを「純愛」と捉えているわけですね。

この作品、2期やるかどうかで、思いっきり評価がが変わると思います。

はっきり言って、8話目を頂点に、終盤はダレます。それは、「1~8話目がアコとルシアンのラブコメ(僕は友達が少ない)」をやり、日常回をはさんで、「10~12話目で本格派ネトゲアニメ(SAO)」をやったからです。この作風や積み上げてきたストーリーからいって、本格派ネトゲアニメやられても面白くないです(最後の課金オチは面白かったけど)。

当然、ラブコメの方が面白い。

1期でしっかりまとめるなら、「7~8話目(合宿回)」と「10~12話目(文化祭回)」を逆にした方が、カタルシスがあったかと。もしくは、「10~12話を使い、リアルでのアコとルシアンの恋愛を進めていくか」です。というか、8話目を観た段階で、「ゲームの恋愛は8話目で最終回。ゲーム以上の(リアルな)恋愛で閉めたい」のかな?って、思っていました。

もっとも、はじめから2期前提なら、「リアル恋愛を2期に残したい」という考えはわかります。てか、2期がないと、許しませんよw
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ネトゲのオフ会……で、(同じ学校の)可愛い女子が3人って、どんな妄想より妄想だって(笑)

2話目
これが、仮想世界での理想系ですね。「年齢・性別・顔、なんの関係もなく好き合う」なんて、純愛ですね。リアルでのバレのシーンは、シンプルだけど笑ったw リアルとゲームの区別がつかないのがヒロイン側ってのが新しいね♪ ここで禁書のパロか、相手はラストオーダーだしw この展開……おそらくあの猫娘もリアルは美女だな(笑)

3話目
皆で集まってネトゲ……楽しそうな気もするw アコのキャラ、可愛すぎ、怖すぎw 怒りが有頂天(笑) このアニメ、主人公とヒロインが手堅いから安心して観られるけど、展開手詰まりにならないかな?

4話目
マッ缶w ルシアンは甘党なのか? 100円ガチャじゃレア来なくても普通だってw 見た目クラウドだし、名前もクラウドだしw これ、10代の子には伝わらないかも(FFVIIはやはり名作)。まあ、でも分かるわ~、初心者の頃に出会って世話してもらった人って、いつまでも無条件に信頼しちゃうよね。

5話目
ヘッドショット連発w なるほど、「ネトゲ(なら何でもやれる)部」+「ゲームがリアルを侵食している少女」だと、こういう展開もできるわけね。なんか、良い話になったw 心の準備してたのくだりは笑ったw

6話目
オタクの兄貴にイケテる妹は定番ですな。恋人が降格ってことね。夫婦の方が上だと。意外性はないな~。

7話目
水着回。半分サービスって感じ。所々、妙に作画が古くさくなるのはなぜだろう? ああいうイベントって、実際にあるのかな?

8話目
う~ん、純愛ですね♪ ネトゲの闇と光。確かに悪い人もいるけど、良い人もいる。困った時に打算抜きで助けてくれる方も本当にいるしね。たまにSになるルシアンが面白いw そして、ルシアンの決め台詞からの、結婚式! これは良回だった! ここが最終回でも良かった出来の良さ=1~8話のテンポの良さが光りますな。

9話目
風呂回。「そのアイテムを作るには材料が足りません」は、笑ったw

10話目
裸族w イチャつき具合が半端ないw 展開的には、少しダレてきたかな?

11話目
弱小(中級)ギルドに強い傭兵さんを呼び、軋轢が生じるのはある話。ただ、普通は強い傭兵さんの方がイライラして、やり方に文句つけて、トラブルになるもんだけどね。でも、そういう人はいくら強くても不評が回るから、ゲームやりずらくなる。実際は、強い人は人格者(風?)が多いしね。マスターの照れ(笑) 「出来ないことを出来ないと言い、誰かに頼れると大抵うまくいく」というのは、わりと真理だね。頼られて嫌な人はあまりいないし。

12話目
課金アイテムの販売で手に入れた回復アイテムの物量(重課金)で勝負ってw 根性論などが存在しないナイスな戦術でした(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 38

72.1 10 コミュ障で友情なアニメランキング10位
ひなこのーと(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (521)
2236人が棚に入れました
桜木ひな子は人前に出るとかかしのようにかたまってしまう女の子。
動物に好かれるため、田舎では本当にかかしとして働いていた彼女だったが、口下手で人と話すことが苦手な自分を変えるため、憧れの演劇部がある藤宮高校への進学を決意する。
田舎から出て、下宿先であるひととせ荘にやってきたひな子が出会ったのは少し変わっているけれど、とっても可愛い住人たち。
同級生のくいなや一つ上の先輩にあたる真雪に、演劇部に入るために上京してきたことを伝えると、彼女たちから返ってきたのは演劇部が去年で廃部になったという話で……。

声優・キャラクター
M・A・O、富田美憂、小倉唯、東城日沙子、高野麻里佳、吉田有里

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

視聴2週遅れ(笑)→1週遅れまで立て直した!→…から一気に視聴モチベーションupの6話!

ヤバい(笑)。←別にヤバくない。誰も「観てくれ」とか頼んでない…。

主人公のひなこがコミュニケーション不全過ぎて、ちょっとついていけなくなりつつある今日この頃。

いくら田舎に住んでいた+引っ込み思案とか言われても、物語の主人公としてあれはないです。ビジュアルのカワイさで許されるレベルを凌駕していると思います…。

いや、OPだけは気に入りましたけど。あのOPは完成度がかなり高いですね!
(以上、個人の感想です。好きな人には、ごめんなさい…。)

2017.5.14追記:
2話分を1.3倍再生で観て最新話だけ未視聴の状況まで立て直しましたが、別にそこまで頑張って観るほどのアニメじゃないですよね…。

2017.5.17追記:
以下の話ですが掌を反すようですみません、と先に謝っておきます。
(特に、ネガティブ評価にサンキューをくださった方、ごめんなさい。)

5話も1.3倍再生で消化したらちゃんと演劇をやるようなので、最新話の第6話はちゃんと等倍再生で観ました。

プロンプターやれる鳥とかストーリーそのものに現実味のない部分は多々あるのですけれども、「舞台演劇をやっている場面」として見ると演出になかなかの見どころがあった6話でした。

そこで改めてOP/本編/EDという流れで振り返ってみると、OP→本編→EDもかなりちゃんと「演劇」を意図したものになっているのですね。なんか「わかっている人が作っている」感が見えてきたので、今後も本編に演劇らしさが増えてくれば普通に最終話まで視聴できるかも。

いや、6話の演出担当がたまたまそうなのかもしれないですけど…。
とりあえず物語とキャラの評価は3.5に戻しておきます。

2016.6.26追記:
当初は危ぶまれましたが、無事に完走。

結局日常系に戻った感じはありますが、視聴モチベーションが回復したおかげでキャラ設定にも好感度が持てるようになり、最終話まで観ることができました。

ただ喫茶ひととせや古本屋、そしてひととせ荘としての家賃収入を考えても、「劇団ひととせ」の特に舞台衣装に関する資金力は謎のまま終わりました(笑)。

まあ、この辺りの話はラブライブ!とかもファンタジーめいているのであまり気にしないことにします。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 38

こた さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

全部真剣に観ると冗長になってしまうと思われ

ダイジェストで視聴したら丁度いいです。
一応全部観ました。自分自身はというと、とくに苦にならず観れてしまうので焦りました(^^;(いつまでもこののんびりとほわほわした空間に浸ってしまう…ってな感じでw)
OPとED両方とっても良いんで好きになりました。
キャラクターの可愛さを愛でるのがメインだと思いますが、毎回楽しめる要素はありましたし個人的にはかなりおすすめしたいところです!

タグに「ドロップアウト」が入っていますが、たしかにガヴリールがいましたね(笑)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 36

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

あ・い・う・え・お・あぉ

昨年度からのこの美、ステラの魔法、うらら迷路帖等笑いの無い日常萌え系は合わないと思ってたので期待値0

だったのに…あれ~これはストレス無く見てしまう。

主人公の桜木ひなこ、あがり性でまったりした性格で緊張するとカカシになる設定が親しみわくのが見易さにつながってる感じかな。

実は頑張り屋さんでスタイル&歌が上手いという隠された演劇スキル高いのでこれから視聴に興味のわく所です。

OP.EDは曲がどうのと言うより可愛いので中毒性があります。

視聴完了
今期では一番の癒し枠、話自体はたいした事も無いのでボーッと見て癒される感じです。

ヒロインのひなちゃんと大家さんがさりげなく巨乳だ(笑)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 30

65.3 11 コミュ障で友情なアニメランキング11位
妖怪アパートの幽雅な日常(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (253)
1062人が棚に入れました
両親を亡くしたため、親戚の家で肩身の狭い生活をしていた稲葉夕士は、高校入学を機に一人暮らしを決意する。そこで見つけた格安の下宿先「寿荘」。しかし、そこはなんと妖怪・幽霊・人間が入り混じる奇妙な「妖怪アパート」だったーー‼ 不気味な姿をした妖怪達と個性的すぎる住人達にはじめは戸惑う夕士だったが、彼らとの奇妙な共同生活の中で、それまで閉じていた心が徐々に開いていく・・・。

声優・キャラクター
阿部敦、中村悠一、子安武人、沢城みゆき、石田彰、中井和哉、森川智之、杉田智和、速水奨、遊佐浩二、釘宮理恵、田村睦心、三石琴乃、関俊彦、折笠富美子

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

原作再現による「飯テロ」は微妙…(笑)?(原作の「説教臭さ」が悪く出たかも…。)

香月日輪(故人)原作の同タイトル小説『妖怪アパートの優雅な日常』(通称「妖アパ」)が数年前から月刊「少年シリウス」でコミカライズ連載されていましたが、アニメ化の運びとなりました。

原作は全巻既読でストーリーを知っていますが、コミカライズ版は途中までしか読んでいません。キャラクターデザインはコミカライズ版準拠っぽいですね。

基本的には「高校生活を機に一人暮らしを始めようと家賃の安いアパートを探したら、そこには人の世を忍んで妖怪が住んでいた」的な話ではあるのですが、ストーリーもさることながら本作は作中で住人向けの食事を作ってくれる「るり子さん」の作る料理がとてもおいしそうということで知られている作品です。

「妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記」というレシピ集的な本が本編と別に出版されているほどなのです。

アニメでるり子さんの料理はきちんと再現されるのか、されないのか…?
これは、とても興味のあるところですね。

2017.7.4追記:
第1回を観ました。登場人物が端折られることもないですし、ストーリーも原作準拠でした。

原作は10巻ありますけど、どこまでやるんでしょうね。予告の感じだと、第2話で原作の1巻は終わる感じなんですかね。

「るり子さんの料理」については、さすがに本職の『異世界食堂』には描写は及ばないようでした。

2017.10.4追記:
2クール目に入ってOP/EDともに変更になりました。原作を読んだ当時はプチ・ヒエロゾイコンを夕士くんが手にしてから物語の方向性はスタート時とはだいぶん変わった印象だったのですが、アニメからの視聴層はどうだったでしょうか。

これ、おそらく原作の最後までアニメ化されるんでしょうね。コミカライズの方は終わっていないわけですが、原作はあるので問題ないといえば確かにそれで問題ないですね。

原作には本編と別に「特別篇」があるのですが、これがBD&DVDの特典OVAとかになったら嬉しいですね!

2017.12.26追記:
最終回まで視聴完了。読み返して確認したわけじゃないんですが、あの「かまくら」は原作にはなかったと思います。「かまくら」の場面で「ラスベガス特別篇」は一部回収されました。

原作者の脚本監修がなかったわけですが、あった方が良かったかどうかはわかりません。まあ、亡くなっている原作者には監修は物理的に不可能なんですが…。

アニメの元になったコミカライズが微妙だったとも言えるかも。それと、ただの健全な高校生の成長物語というのが、内容的に意外と「深夜アニメ」向きではなかったのかもしれないです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 38
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ま、丸投げしやがった!

原作未読。最終話まで視聴。

【山本と青木について】
{netabare}(主人公目線で)問題児と問題教師が仲良くなって、結果、主人公たちにかかわらなくなったからOK?
大風呂敷を広げるだけ広げておいて、まさかの打つ手なし???{/netabare}
2クール26話も費やしておいて、まさかの結論丸投げとか、もはや、これは事件だと思う。

【作品の感想】
この作品は前半と後半に分けて考えた方が良いと思います。

前半は割と面白かった。
妖怪と幽霊が渾然一体な感じは正直、いただけませんでしたけど(笑)

後半は酷かった。
象徴的なのは22話の生徒総会。
{netabare}教師と生徒が仕組んだ、まさかの茶番劇。{/netabare}
『これで解決』って視聴者を馬鹿にしすぎ。

この作品の後半は、終始こんな感じ。
主人公が、身の回りの問題点を、”都合よく”解決していく物語。
解決法が理に適っていれば良いのだけれど、結論ありきの独りよがりな解決方法。
原作がこうなのか、アニメ化したらこうなったのか分かりませんが・・・。

前半の感じだったら面白かったのに・・・。
なぜこうなった!?

投稿 : 2024/11/09
♥ : 33

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

主人公の成長を軸としたほのぼので賑やかな日常を描いた作品

製作「シンエイ動画」と見たとき、妙に懐かしい感覚を覚えました。今でもドラえもん、クレヨンしんちゃんといった国民的アニメを製作しているバリバリの会社ですが、自分にとっては子どもの頃に見テレ朝系藤子不二雄作品、ちょっと大人になった頃に見た美味しんぼ、笑ゥせぇるすまんの印象が強いです。前身のAプロダクションだともっと懐かしい番組が並びます。そんなシンエイ動画製作の作品をまた見る機会が訪れたという感じです。

両親のいない主人公の稲葉夕士がひょんなことから妖怪、幽霊、摩訶不思議な人間たちが住人の「妖怪アパート」に住み着くところから始まります。2クール有りましたが、前半と後半で物語を分けています。前半は夕士の心の葛藤を妖怪アパートの住人たちと過ごしながら解きほぐしていき成長していくという物語が軸となり、後半は夕士の学校での出来事が軸となっていきます。1本の物語というよりは雑話を挟んで積み重ねていくというスタイルです。なので、どこから見ても楽しめると思いますが、夕士の過去だけは押さえていた方がより楽しめます。

とにかくキャラが豊富。人間もそうですが、妖怪、幽霊と個性の塊みたいなところがあり、会話も楽しめます。キャラが豊富な分だけとにかく声優が豪華なのが特徴です。ちょい役でも「なぜにこの人が?」という感じで、それを楽しむのも蟻です。

キャラデザインは古めかしい感じがしないでもありません。それこそAプロ時代のキャラデザインと言っても良いかもです。それと、人間関係や学園ものの流れも70年代ぽいです。全体的に懐かしさを感じるのはこのあたりから来ているのかもしれません。

とても見やすく、話も堅くなくて誰でもが気軽に見れる作品だと思います。興味のある方はぜひ見てほしい作品です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 22

71.2 12 コミュ障で友情なアニメランキング12位
阿波連さんははかれない(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (320)
1060人が棚に入れました
小柄で物静かな女の子、阿波連(あはれん)れいなさん。人との距離をはかるのが少し苦手。そんな彼女の隣の席に座るライドウくんは、阿波連さんとの間に距離を感じていた。ある日、阿波連さんが落としてしまった消しゴムをライドウくんが拾ったことをキッカケに、ふたりの距離は急接近!?「遠すぎたり」「近すぎたり」予測不能な阿波連さん。色んな意味で、『はかれない』密着系?青春ラブコメディの幕が上がる!!


声優・キャラクター
阿波連れいな:水瀬いのり
ライドウ:寺島拓篤
大城みつき:M・A・O
桃原先生:花澤香菜
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ライドウ君ははからない

【紹介】
素朴な男子高校生と隣の席の無口な不思議ちゃん系美少女のほのぼの学園ハートフルコメディアニメ、ラブコメもあるけどかなりギャグ寄り
授業中にあり得ないことをしても誰も突っ込んではこなくて、からかい上手の髙木さんをさらに上回る「二人だけの世界」感がすごい。
ギャグ多めだけど笑えるところはなくて、二人のほのぼのしたやりとり見てほっこり癒されるアニメ

【感想】{netabare}
カップルって言うより、仲のいい兄妹みたいで微笑ましいですね
ラブコメとしては異質で二人が徐々に惹かれ合っていく様子とか心の揺れ動きとか描写が不足しているのでイイと思えるかは人によりますが、ほのぼのギャグアニメとしては面白くて気軽に見れるので私は好きです

二人のラブコメ展開は微笑ましくて良かったけれど、ラブコメ展開にしたことで二人のすれ違うコントがなくなっていったのであまり恋愛描写を入れずにくっつけるのなら、もっと二人のはかれない距離感を見ていたかったかも

阿波連さんはもちろん可愛いし、ライドウ君は妄想がぶっ飛んでいてだいたい寒いけど時々面白いときもあって、ズレた二人のやりとりが微笑ましいです
ギャグはかなりシュールで、スローテンポで阿波連さんのシュールなギャグとライドウ君の心の中でのんびりしたツッコミがいいですね

阿波連さんははかれないってタイトルだけどライドウ君以外にはそれなりに距離はかってて、弟や妹との距離感もそんなに変じゃないです(どっちが姉なのかって思うけど)、はかれてないのはライドウ君だけなように見えます(他のクラスメイトがあまり絡んでこないからでしょうけど)
でも阿波連さんはライドウ君を信頼してたし、ライドウ君はツッコミはしても嫌がってなくて、阿波連さんとの距離感を心地よく感じてるからちゃんと「はかれてる」ことになります
つまり、阿波連さんは最初からちゃんと距離をはかっていたのです
はからなくてもいいライドウ君と巡り合えて良かったね
{/netabare}
【キャラクター】
阿波連さんはもちろん、ライドウ君とれん君がかなり良かった!

【欠点】
笑いも少ないし山や谷がなく刺激が少ないアニメなので退屈に感じて飽きる人も多そうです、わたしはそんなに真剣に見てなかったのが良かったのかもです

【気になったところ】{netabare}
・優しく受け止めてあげるのがこのアニメの癒されるところだけど、頭から落ちそうだったり、パンツみえるような体勢だったりするのはさすがに何をするのか眺めるんじゃなくて教えてあげるのが優しさだと思う。
・ストレッチ一緒にやるのも変だけど高校の体育の授業は男女で一緒にやらないでしょう、水泳は一緒にやってたけどね
・水泳回で高速バタフライしてましたが、ストロークの異常な速さの割に全然前に進んでないのでただ手を動かしてるだけでバタフライがちゃんとできてないってことです、それなのに上手っていう評価は間違ってますよ、ライドウ君のクロールシーンはなんで高速道路みたいな速度で景色が流れるのでしょうか?ライドウ君の妄想?
・ゲームセンターで銃をクロスして持ってたけど、あれじゃゾンビ撃てなくね?
{/netabare}
【主題歌】
OP「はかれない距離」ED「キョリ感」
どちらも作品の雰囲気に合った可愛らしい曲で良い感じですね

投稿 : 2024/11/09
♥ : 31
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ギャグは面白い。ラブはマイルドすぎかなあ。萌えの次世代はしゃべらないこと?

 ギャグからラブが唐突ですよね。出会いからして話す人探しですから。その辺ストーリーとしてどうなのよ?という気がします。もちろんいつも一緒にいる、というのは恋愛の大きなファクターですから、現実としてはそんなものでしょう。でも、物語ですのでなにか展開は欲しかったなあ。
 事件らしい事件が12話の果たし状かあ…で、リバーシですもんね。リバーシの4隅の取られ方とかギャグになってましたし。雰囲気を外されたので悔しいけどちょと笑いました。倦怠期とか花言葉の時の阿波連さんの顔とか、結局ギャグだし…ギャグはやっぱり面白かったです。

 ラブは「古見さん」同様で、やっぱりマイルドだなあ…これが令和の少年たちの妄想かあ。平穏無事な日常と草食系の恋愛かあ…ノーストレスがいいのかあ。物語くらいちょっと起伏が合っていい気がしますけど。
 萌えの次世代は、自分以外とはしゃべらない玩具的な美少女なんですかねえ。
 
 まあ、総評すると、ギャグは面白かったです。ですので、12話通して楽しめました。その点では出来がいいストーリーだと思います。
 ラブは刺激が無さすぎですが、ぬるくてマイルドなのが好みの人にはいいでしょう。



1話 最近は隣の席に美少女が座る妄想が流行っているみたいですね。
 {netabare} ロシア美女とか、コミュ障(症)の娘とか、その他沢山です…いたずら好きな子はちょっと意味が違いますけど(いや、一緒かなあ…プロセスを省いていきなりいたずらできる関係からスタートしてるだけかも)。

 前期覇権のコスプレビッチの娘と精神性は共通する気もします。ただ、これは女性にも人気があったみたいなので、どうなんでしょう。違いがあるのかないのか。視聴している女性が主人公の男に自己投影するんでしょうか。
 この隣の席の美少女のメンタリティは研究したいところです。
 長瀞さんとか、宇崎ちゃんとの共通性とかも含めてですね。古典といえば古典なのかもしれませんが。
 ハルヒの構造といえばそうなんですが、より「純化」してます。部活とか友人とか事件とか一気に通りこして「2人きりありき」です。次回予告ではちょっと生活を彩るハーレムとか女子か友人が後付けででてくる?
 
 妄想が異世界から一周回って現実に戻ったようですけど、草食系男子のささやかな夢は恐らく異世界よりも更に遠い世界観です。何が妄想っていきなり「都合の良い美少女」と2人きりの生活が始まることですね。
「都合の良い美少女」ですねえ…コミュニケーション上のハードルを設けて、教室の一番後ろに「異世界」を作り出して、友達がいない草食系のボッチ少年とかあ…うーん、切なすぎて涙がでます。

 対人コミュニケーションの最大の努力が消しゴムを拾う事かあ…それでも頑張ったんでしょう。
 コミュニケーション障害の解消ならラインで良くね…にはならないんですよ。それどころか、現代高校生の話なのにスマホが影も形もないですね…これがこの世界の価値観なんでしょう。異世界ですらスマホが必要だったのに。

 これを日常系と言っていいのか、癒し系といっていいのか…明日ちゃんとの差と共通性はないのか…

 アニメそのものを楽しむのかといえば、まあ、一気見は辛いかもしれませんが、週1なら見るかもしれません。むしろ異世界からちょっと変わってきた流れを研究したいところです。 {/netabare}


2話 不覚にも目薬のところは笑った。コメディというよりギャグ?

{netabare}  まあ本作の設定そのものは女の子といきなり仲良くなるファンタジーですけど、目薬の一連の流れは、なんか笑ってしまいました。ストーリーそのものと連動している面白さではなくシチュエーションですので、コメディというよりもギャグすね。
 話の構成からいって4コマかそれに準ずる短編の積み重ね?という感じですね。

 ただ、ファスナーのところとか、幼馴染の大きな娘の話がやりすぎ感が…それと距離感どこに行った?2人きりの世界だとギャグがすぐ枯渇しますので、ある程度のキャラは必要でしょう。

 画面は綺麗ですね。止め絵ばっかりなので作画というとちょっと違う気もしますけど。

 なお、ツッコミどころですけど、目薬って本来人に貸しちゃ駄目だと思うんですけど。
 それと眼科用薬って丁寧に作画されていたのはなぜ?眼科用薬って定義は詳しく知りませんが効能がある目薬で症状によって使い分けるものじゃあ…なおさら人に貸すのはまずい気がします。あと目以外のところに入るのもまずいはずです。 そう言えば本作って中国資本ですよね。その関係なんでしょうか?
 あと1年生なのに2次方程式の接線?あれって微分ですよね?レベル高い進学校か理数科とかなんでしょうか。
 それともこういうところって細かいギャグなんでしょうか?

 アニメーションは意図したこと以外作画するものではないはずです。こういうところに気が回っていないなら、クリエータのレベルがちょっと心配かなあ。{/netabare}


3話 通常の〇〇さん系とは作りが違いますね。

{netabare}  冒頭の髪の毛のギャグですが、あの大きい幼馴染の子が理髪のセットを持っている…というか学校でヘアカットを始める、というシチュエーションがギャグなんでしょうか。

 まあ、髪の毛の絵面も含めやっぱりコメディではなくて4コマギャグですね。クスリとする、ニヤニヤする。そういう系のほのぼのギャグなんでしょう。ちょっと〇〇さん系統のラブコメとは作品の作りが違う感じですね。

 そう…やっぱり恋愛はモチーフで、中身はギャグですね。もちろん視点の持ち方でイチャイチャラブラブを面白がるのもいいでしょうけど、恋愛に重心を置いているわけではなさそうですね。
 ヒロインの距離感と天然ボケもそうでしょうけど、主人公の内面の絵面とモノローグ、幼馴染の子のちょっとズレているというギャグなんでしょう。

 ということでまあサイトの更新があったらチェックするかもしれませんので扱いは継続で。レビューは気が付いたことがあれば書きます。ヒューマンドラマか恋愛で進展があれば、でしょうね。

 なお、天秤打法とか古いですよね。ということは初めの髪型って、ララ―シュタイン??{/netabare}


4話 やっぱりギャグですね。

{netabare}  ラブコメでなくギャグということで見れば良さそうですね。設定上甘酸っぱい要素もあるでしょうけど、それはまあ飾り付けみたいなものでしょう。

 恋の行方どうこうよりも見方を変えてギャグとして割り切ると面白いです。ハンドスピナーとかラップとか結構笑いました。そういう見方で初めから見直しても良さそうです。 

 視聴継続でいいでしょう。


追記 視聴継続ですからレビューはまとめてにしますが、ちょっと気になりました。
 スマホ持ってるなら1話のコミュニケーションってラインでよくね?{/netabare}

7話のレビューは下らないので抹消しました。


11話 もう10話完結でよくね?

 先週最終回だった気分だなあ…なんか、距離感が定まらないのが良かったのに、距離感決まっちゃったなあ。
 ギャグだかラブコメだかわからなくなってしまいました。いまさらラブを真面目にやられても…阿波連さんの内面の表現が間接的なだけに、ラブコメという視点になると決してレベルが高い話ではないからなあ。

 ギャグとして面白ければいいんですけど、なんかなあ。以前と同じことをやられても…もはやラブコメとしてしか見えないので、急に出来が悪く感じてしまいました。

 うーん。ストーリー構成どうなんでしょう?ここまで見たから最終回の確認はしますけど。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 23

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ちゃんとラブコメなんじゃね?

いやー面白かったです。
そして、ほんのりあったかい気持ちにもなりました。

ちょっと人との距離感がつかみにくいという個性を持つ主人公:阿波連れいな。
HPのキャラ紹介順であれば阿波連さんがメインという事でいいんでしょうね。
メタな発言をすれば、実際、こういった様な個性を持った人は大勢いるはずでして、これは古見さんの時にも思ったことですが、色々とデリケートな部分も出てきそうです。

私としては、思いと思い、気持ちと気持ちがつながる系のアニメとしても、好きな部類のアニメーションでした。
先に挙げた「古見さん」や、ちょっと飛躍しますが「デミちゃんは~」に通じるものも感じながらの視聴でした。

もちろん、こんな小難しいことばかりを考えて視聴していた訳ではありません、しっかりとラブコメ系、可愛い系としての要素もしっかりと楽しませていただきました。


・阿波連れいな
ちょっと、人との距離感をはかるのが苦手な女の娘。
小さくて可愛らしい。
あの距離感でくっつかれると勘違いしちゃいそう、でもちゃんと「いい人」に出合えているみたいで良かった。
いろいろと、行動が面白い、アニメらしくちょっとぶっ飛んでるところもある。
観ていて楽しい、かわいらしい、一生懸命さも伝わってくる。
ちゃんと、ラブコメの主人公出来てるw。


・ライドウくん
阿波連さんの席のお隣になったことから、はじまるあれやこれや。
なんと、HP情報によると高校での目標は、どこかで聞いたことのある「友だち100人つくること」。
「~じゃね?」「~じゃね?」とうるさい、がこのツッコミがクセになってくる。
ちゃんと阿波連さんと向き合って、正々堂々ラブコメしてました。


・大城みつき
ひそかに阿波連さんを見守ってきた幼なじみ。
いろいろとアニメらしい設定。
サイズ感大きめの女の娘。
この娘もみているといろいろと面白い。


・桃原先生
いろいろと、おっかしい先生登場。
阿波連さんとライドウくんの距離感に反応し流血するw
いとあはれなりw


・宮平先生
ふつうの先生かなぁ。
桃原先生と仲良しみたい。


・ふたばちゃん
学校外で阿波連さんに絡んでくる小学生。
あつしくんという子が崇拝している阿波連さんをライバル視している。
タイプがどこかの才川みたい。


気になったキャラクタはこんなところだったかな。
阿波連さんの弟や妹も登場しますので、ここも楽しかったです。



いろいろと物語を紡いできた1クールでしたが、
最後は阿波連さんの感謝のお茶会で締めくくられました。
阿波連さんの高校1年生生活は充実したものだったようです。


私的には続きもみたいなぁ、と思う作品でした。
とっぴな行動をするかわいい阿波連さんを愛でるという視聴もアリかとは思いますが、周囲の友達との人間関係の構築も楽しかったです。
私の好きな仲間が増える、理解者が増える系に通じるものがあったと思います。

ぜひ機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 23

66.2 13 コミュ障で友情なアニメランキング13位
はんだくん(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (561)
2816人が棚に入れました
書道の大家の息子にして、自らもその道で活躍する 高校生書道家・半田 清。
学校ではその近づきがたい佇まいから
孤高のカリスマとして 一目置かれているのだが、本人はそれを 「嫌われている」 と思い込んでいた・・・。

本編の6年前を舞台に、「ばらかもん」の主人公、都会育ちの若きイケメン書道家・半田清舟の高校生時代を描くコメディ。

声優・キャラクター
島﨑信長、興津和幸、柿原徹也、細谷佳正、山下大輝、広瀬裕也
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

勘違い系コメディ

原作未読。

勘違い系コメディ。

ばらかもんのスピンオフだからと楽しみにしていたが、そういう意味では少し期待外れ。

ただし、勘違い系コメディとしてはまずますかな?
{netabare}7話の図書委員「もう半田くんは来なくていいよ」は思い切り吹き出してしまったし・・・。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 28

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

すれ違いと勘違いのガッカリコメディー

書道家半田清舟、高校時代のブラックヒストリー。
思い込みオンリーはんだくんと自分勝手に解釈する取り巻きども。
このすれ違いが笑いのすべて。
キャラは多いけど、笑いが同一パターン。
手を変え品を変えにもかかわらず、どんどん飽きてきます。

キャラの中では、目の周りが暗いストーカー女が光っています。
目つきが怖くて、ついつい笑みがこぼれるほどの魅力。
歩くだけのEDでも、目が吸い寄せられます。

目を見せない図書女も好き。
て言うかくぎゅ声が好きというのが本音です。

腑に落ちない作品なので、本編「ばらかもん1話」を見てみました。
雰囲気違いすぎに笑っちゃいます。
「はんだくん」には、人情の尊さ、自然の奥深さ等微塵もありません。
「はんだくん」自体が勘違い作品かも。
ご注意を。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 23
ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

超高校級の人嫌い書道家少年が、カン違いで崇拝される系の学園コメディー

長崎県・五島列島を舞台に、都会育ちの書道家と島民の交流を描く「ばらかもん」…の、スピンオフな学園コメディー全12話です。
ばらかもんの主人公の高校時代のお話、自分は嫌われ者だ(と思い込んでいる)半田君を、本人が知らぬうちに周囲が祭り上げる感じ。
変則的な俺TEE系?
…ばらかもんの先入観や第1話を抜きにしても、コメディーとしてイマイチ性に合わなかったです。

{netabare}『物語』
1話初っ端から30分丸々メタフィクション全開…完全に内輪ネタ、原作ファンでもない限り、まずここで付いていけない。
まあ、1話くらいならご愛敬、2話以降に期待かな…と思いつつ観ていくと。

主人公の半田君は将来嘱望される書道のホープ、才能豊かで近寄りがたいオーラを放つ半田君に、周囲は憧れと畏怖を抱きまくるのだが…
実は本人は極度の対人恐怖症で、自分は嫌われいると戦々恐々していた(その態度が更に畏怖を振り撒く悪循環)
ひょんな事の連続で、学校内に半田君伝説が築き上げられていくのだった…。
…半田君は本人完全に受け身で内心ツッコミ担当、ひたすら周囲が勝手に盛り上がっていく。

半田君と、周囲の認識のギャップから生じる滑稽な展開が笑い所か。
実態の伴わぬ過大評価はオーバーロードのアインズ様(アインズ様は実際強いけど)や、古くはドラゴンボールのミスターサタン…
だが本人は一切望んでいないので…「みなみけ」の春香姉さま番長伝説の方が近いのか、どうか?
ハッタリ(本人不本意だが)だけで周囲をビビらせる、「モブサイコ100」の霊幻師匠に敵組織がビビりまくってた時みたいな可笑しさを、感じなくも無い?

本人の意図に反して周囲がビビってくれる流れ自体は、それなりに面白いとは思いましたが。
30分枠そのネタ一本槍、3話くらいから飽きました…。(うち1話は捨て回なので、実質2話がピーク)
男子絡みの半田軍団ヨイショよりは、女性陣の方が狂気を感じるので、まだ可笑しかったです。
恋文のカン違い展開は結構定番ネタながら、ここが比較的笑えました。
…もう一つだけ見所は。「ばらかもん」に繋がる小ネタ。占い少女の予言が(読者や視聴者視点では)的中しているのに本人は外れていると落ち込むシーンなど、ここら辺はスピンオフとして良かった。

一貫して祭り上げられる半田君、だが実際は誰も半田君と本当の友達になってはくれない…。
ある意味「善意による集団イジメ」にも見える雰囲気が、嫌いでした。
…明白に嫌悪を感じる程ではないけれど、微妙にモヤモヤする。
一応、修学旅行のエピソードは友情少し感じるので良かったのですが、それも僅かに前進しただけ。

総じて笑えるシーンも少しはありましたが、全体的には好みに合わなかったです。


『作画』
半田君が「俺ガイル」の八幡っぽい。
女性陣はそこそこ可愛かった気がする。

『声優』
声優陣は良かったのでは。
注目は金城美代子の狂気を好演した本渡楓さん。こ、こころちゃんとは思えん…。

『音楽』
妙にカッコ良かった気が。
けどテーマに合っているかはサッパリ判断できない。


『キャラ』
半田君はアニメ主人公には珍しい、正真正銘のコミュ障であった。
わたモテのもこっち以来…でも半田君の方が、「どのクラスにも一人はいそうな」普通の少年な印象。
ひたすら受け身で内心ツッコミするのみでは、主人公としては微妙。
超高校級の書道家としての名声が一人歩き、半田清は静かに暮らしたい…。
とにかく、見ていて気の毒でした。

半田軍団では、ニセ半田が比較的面白かった。
主に女子2人に狂気を感じる。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 23

64.5 14 コミュ障で友情なアニメランキング14位
ペルソナ4 ザ・ゴールデン(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (532)
2916人が棚に入れました
春。都会から離れ穏やかな時間の流れる田舎町。桜の舞い散るなか八十稲羽駅に降り立つひとりの少年・鳴上悠。家庭の事情から叔父のいるこの町へやってきた悠は、地元の八十神高校へと転入することとなる。そしてはじまる学園生活―。放課後のショッピングモール。街で起こる連続殺人事件。深夜に流れるマヨナカテレビ…。悠と仲間たちに“今度は”一体どんな日々が待ち受けているのだろうか?

声優・キャラクター
浪川大輔、森久保祥太郎、堀江由衣、小清水亜美、関智一、釘宮理恵、山口勝平、朴璐美、石塚運昇、神田朱未、真殿光昭、田の中勇、大原さやか、花澤香菜
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ペルソナ4を観た方のボーナストラック

原作未プレイ 全12話

テレビの中の不思議な世界、そして現実に起こる事件に1年間限定で親戚の家に引っ越して訪れた高校生で主人公の鳴上 悠(なるかみ ゆう)と学校で知り合った友人たち事件の真相に迫るお話です。

観る前は1期に続きだと思いましたが、実際観てみるとペルソナ1期の補完をしているようなお話でした。ただ今回はいつものメンバーに1人謎の新キャラが出て来ます。

1期ではお話は高校生活のお話とバトルが交互になっていましたが、この作品では高校生活でのイベントのお話が大部分を締めていてバトルを期待されていると肩すかしにあいますw

私は1期を観たときにこの高校生活のイベントが好きだったので前々問題ありませんでした。

鳴上 悠の天然ボケが以前より加速しているような感じがしましたねw

この作品だけ観ると何が何だか分かりませんので、先にペルソナ4の1期を観ることをオススメします。

OP/EDは前回と同じ平田志穂子さんが歌っています。曲も前回と同じくお洒落ですね^^

最後に、前回あったお約束{netabare}「カッ」{/netabare}がなかったのが残念でしたが、毎回あったお約束{netabare}ポエム{/netabare}が楽しみでしたw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 35
ネタバレ

クッジー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ペルソナ4を視聴してからゴールデン視聴を推奨。

「ペルソナ4」を視聴してからでないと、意味が分からないと思った。

前半は1話以外はバトルはないが面白い、後半は{netabare}マリー{/netabare}を助ける話だった。前半の方が{netabare}マリーのポエム{/netabare}などがあって面白かった。

でも一番エピローグが面白かった。{netabare}皆の変化{/netabare}や{netabare}マリーの天気予報での告白{/netabare}も可愛くて良かった。

作画は前作「ペルソナ4」の方が好みだった。

最近花澤香菜さんは名前がマリーというキャラをよく演じてる気がする。

キャスト
鳴上悠:浪川大輔
マリー:花澤香菜
花村陽介:森久保祥太郎
里中千枝:堀江由衣
天城雪子:小清水亜美
巽完二:関智一
久慈川りせ:釘宮理恵
白鐘直斗:朴璐美
クマ:山口勝平
堂島遼太郎:石塚運昇
堂島菜々子:神田朱未
足立透:真殿光昭
マーガレット:大原さやか

テーマソング
OP:「Next Chance to Move On」/歌:平田志穂子
ED: 「Dazzling Smile」/ 歌:平田志穂子

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

マリーイベントの抜き出し

ペルソナ4が新要素を引っ提げ帰ってきた。


新たな人物が混ざり付加価値をつけ再スタートという感じ。
作画の構図というかカメラワークが変更されているけど
基本的にはペルソナ4と同じストーリー。
テンポがかなり速くペルソナ4観ていない人にはちょい辛いかも。
かなり端折りもあるし、GSで自分から握手を求めてしまったりと
納得いかない部分も幾つかあった。

ハイテンポに加え鳴上くんが最初の戦闘でかなりの無双ぶりを披露してくれた事もあり
ステータスを引き継いだ2周目プレイの様に感じた。
ファン向けの要素がかなり強い。

新しい女の子がどう絡むのかは新鮮なので楽しみはあるが
わざわざアニメを作り直す必要はあったのか疑問もある。
まぁ観て確かめてみる。


【総評】
後から付け足した物だけを切り取って見せてもやっぱりバランス悪いよね…。

完全にペルソナ4のファン向けの作品で
1期の流れが頭に入っていない人には楽しめない内容でした。
(1期の内容と脳内でリンクさせ補完しながら観ないと楽しさが半減します。)

私個人はペンソナファンですが、VITA持っておらずゲームが出来なかったので
ゴールデンの内容を知ることが出来たのは収穫なのですが、
ファンを抜きにして普通に1クールアニメとして観たら
駄作の部類に入ってしまうと思います。
ゲームと違ってバトルもないし事件と同時進行のハラハラする臨場感もないですしね…。

オススメ出来るのは私のようなゴールデン未プレイのファンの方のみです。
また1期未視聴の人はコチラを先に見るとネタバレにもなりますのでお気をつけ下さい。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 23

59.0 15 コミュ障で友情なアニメランキング15位
ガールフレンド(仮)(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (452)
2225人が棚に入れました
体育館で練習をしていた新体操部の椎名心実は、クロエ・ルメールが落とした写真を拾い、彼女に渡そうと学園中を捜し回るが…。

舞台は聖櫻学園。2年生で新体操部、校内のマドンナ的存在の椎名心実を中心に学園のかわいい女の子たちの日常を描く、完全オリジナルストーリー。



声優・キャラクター
佐藤聡美、佐藤利奈、名塚佳織、丹下桜、原田ひとみ、戸松遥、石原夏織、井上喜久子、悠木碧、田村ゆかり、茅原実里、寿美菜子、津田美波、内田真礼、釘宮理恵、加藤英美里、桑島法子、下屋則子、高垣彩陽、茅野愛衣、小倉唯、水橋かおり、早見沙織、新谷良子、豊崎愛生、伊藤かな恵、後藤沙緒里、洲崎綾、日高里菜、竹達彩奈、藤田咲、中原麻衣、佐倉綾音、米澤円、五十嵐裕美、赤﨑千夏、阿澄佳奈、今井麻美、堀江由衣、遠藤綾、小見川千明、田中敦子、福原香織、門脇舞以、金元寿子、荒川美穂、日髙のり子、喜多村英梨、白石涼子、内山夕実、田村睦心、村田知沙、日笠陽子、三上枝織

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

声優陣集めすぎるとこうなるのね(;゜∀゜)ハハ

ひさびさに「途中で断念」を考えました(;´∀`)
視聴中、時間の経過が遅い遅いw
この作品を好きな方ごめんなさい┏○ペコッ

原作はソーシャルゲーム。
人気のある女性声優を多数起用し
耳で萌える学園恋愛ゲームという
キャッチコピーで成功を収めているようですね。


総勢約70人の登場人物=約70人の女性声優
やはり、これがこの作品の最大の売りかと。

それにしても多すぎるでしょ。
作中、もう、てんわやんわw
(てんわやんわなんて初めて使ったw)
キャラと声優さんのすり合わせすら難題にw

一応、主要人物は決まっているようですが
キャラが多過ぎてほぼほぼ霞んでます。
さらに各キャラのシーンもあまりにも短く
これでキャラに魅力を見いだせって言われてもw

ストーリーはあってないようなもの。
なんか…すでに思い出せないんですけどw
おれの記憶力の問題かも知れないけど(´▽`;)

声優さん好きなので相当期待していただけに…
う~ん…正直、かなり残念でした。


まぁ、ゲームファンへのお返しアニメ
もしくは、ゲームが成功したご褒美アニメと
考えましょうかね。

お、この娘あの声優さんだ!!
おお~こんな声優さんも出てる!って
楽しみ方ができる方にはオススメしてもいいかも…。
ずいぶんピンポイントなオススメですが(;´∀`)




《キャスト》
椎名 心実(CV.佐藤聡美)
櫻井 明音(CV.佐藤利奈)
村上 文緒(CV.名塚佳織)
クロエ・ルメール(CV.丹下桜)
望月エレナ(CV.原田ひとみ)



《主題歌》
OP
『楽しきトキメキ』/ にゅーろん★くりぃむそふと
  風町陽歌(CV.早見沙織),黒川凪子(CV.後藤沙緒里),蓬田菫(CV.五十嵐裕美)
  朝比奈桃子(CV.小倉唯),江藤くるみ(CV.洲崎綾)
ED
『はれるかなぁ』/ 椎名心実(CV.佐藤聡美)
『進化系Girl』/にゅーろん★くりぃむそふと
  風町陽歌(CV.早見沙織),黒川凪子(CV.後藤沙緒里),蓬田菫(CV.五十嵐裕美)
  朝比奈桃子(CV.小倉唯),江藤くるみ(CV.洲崎綾)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 45

Baal さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

声優多すぎて30人以上出た回はもう誰が誰だか???になってしまった。

サイバーエージェントのネットサービス・Amebaで

運営されているスマートフォン向けソーシャルゲーム

をもとにして作られた作品で、全12話、ゲーム未プレイ。


とにかく声優の数が多い作品でした。さすがに数えるまで

はいかなかったですが、何度も聞いたことある人はある程度

は分かるものの聞いた回数が少ない人は誰だよとなって

混乱してしまう感じでした。キャラクター名は何度も出て

きたキャラやモノクロさんみたいに他のでインパクトのあった

キャラはなんとか話数を重ねるにつれて覚えていける

のですが、半分以上は分かりませんw


可愛いキャラが動いて喋るのをただ愛でるだけでOKな

ように思います。気に入ったキャラや好きな声優さんが

演じているキャラが出てくるとそれなりには楽しめるの

ではと思います。


物語はゲームのイベントの一種?という感じがするところが

いくつかあったように思います。

(ゲームはやっていないのでよく分からないのですが)

それぞれのキャラにまつわるイベントという感じでした。


キャラの登場回数(時間)はものすごい開きがあったようでした。

主人公格のキャラを除くキャラ達でもかなり偏りがあった

感じでした。キャラの人気度みたいなもので変わっていたり

したのでしょうかと思いました。


私は特にと思えるキャラはいたようないなかったような・・・

感じでしたが(見る度にこの声優誰だっけと思ったら

検索してその声優さんが出ている作品を調べどのくらい

聞いたことがあるのかなんてことをやってましたが)

数多くの声優さんを知ることのできた作品ということにして

終わりにしたいと思います。

(あっ、声優さん(女性声優)で作品を選ぶ人は高確率でヒットしますが

上でも書いていますが登場回数にかなりのばらつきがあるので

見るかどうかは気をつけてくださいw)

◆個人的点数評価 77.993点

投稿 : 2024/11/09
♥ : 40

とってなむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

神アニメ(仮)

仮です
神アニメとは思ってませんが、
テンション120パーくらいで楽しんでる自分がいたこと。
↑は真実です
ちなみにゲームはやってません


評判はあまりよろしくないようで個人的には少々残念な気もしますが、
皆さんの評価も納得せざるを得ない出来だったと思います
ですが、敢えて私はここでマイナスな点は挙げないことにします
どちらかというと、プラスな意見が少なさそうなので。


良いところ
・キャラがみんな可愛い
・OPがツボ
・豪華声優陣
・………。

決して多いとは言えませんが、私は上の2つで十分です


キャラについて。
みんな可愛くて最高です
多すぎて把握しきれませんでしたが、私頑張りました
頑張って覚えましたほぼ全員。
名前と顔が一致するくらいまでは。(フルネームは微妙です)
他のところで頑張れよって感じです

一番のお気に入りは、風町陽歌ちゃん
可愛らしい顔立ちにピンクのカーディガンからのミニスカ。
ふわふわっとした雰囲気、性格。
口を開けばなんとはやみんボイス、素敵なOPのボーカルは彼女
ドストレートです、完璧です、完成型です
先程みんな可愛いと述べましたが、風町陽歌というおなごはダントツです
タイトル間違えたかな… 『神陽歌(本)』なんちゃって



音楽について。
OP「楽しきトキメキ」 歌ーにゅーろん★くりぃむそふと
ED「はれるかなぁ」 歌ー椎名心実(佐藤聡美)

OP気に入ってます
にゅーろん★くりぃむそふとのボーカルが陽歌ちゃん
サビ直前の『位置~についてよ~いっどん♪』のところの
普段とは違った凛々しい表情の彼女がとても魅力的です

特別EDの「進化系Girl」も良い曲ですね
こちらも歌っているのはにゅーろん★くりぃむそふと
一生懸命考えた陽歌ちゃんの作詞が光ってました
さらに気分が盛り上がる楽曲でした



お気に入りの棚に入れるか検討中です
それくらい好きです
ゲームも始めるかも…?

画面のどこを見ても美少女、美少女、美少女…
目のやり場に困るとはこのことですね(違う)、目が足りないです
休憩する暇をくれない、ひどい作品でした

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37

66.9 16 コミュ障で友情なアニメランキング16位
ローゼンメイデン (スタジオディーン版)(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (644)
3708人が棚に入れました
ひきこもりの中学生・桜田ジュンの元に届いた一通のダイレクトメール。

まきますか まきませんか

その選択により世界は枝分かれした。
「まきます」を選んだジュンは真紅と出会い、
「まきません」を選んだジュンは真紅と出会わないまま、やがて大学生になっていた。
決して交わるはずのない世界。
だが、ふたつの世界は繋がってしまった…!!
ひきこもりを克服して外に出たものの、自分の居場所を見つけられない「まか
なかった」ジュン。
「ローゼンメイデン」が存在するはずのない世界にやって来た真紅。
その出会いがもたらすものは…!?

声優・キャラクター
逢坂良太、沢城みゆき、千葉千恵巳、田中理恵、桑谷夏子、森永理科、志村由美、野川さくら、真田アサミ、倉田雅世
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ドールのマスターになりたくなる (*´ー`)

原作  漫画  未読

全13話

ジャンル:アンティークドールバトルファンタジー

ローゼンメイデン(第1期)
ローゼンメイデン トロイメント(第2期)
ローゼンメイデン オーベルテューレ(特別編)
      ↓
上記に続く ローゼンメイデン 新作 (3期になるのかな?)

1期、2期、特別編は、中学生の主人公 桜田ジュンが、ドールのネジを【巻いた世界】のお話ですが、
この新作では 、大学生に成長してた桜田ジュンの【巻かなかった世界】のお話です。

話は終始シリアスです。

【巻いた世界】と【巻かなかった世界】が交わります。

大学生で一人暮らしジュンは、生活する為に仕方なくバイトには行くが、大学には行かない半引きこもり・・・
そこへ真紅と出会い、成長していく感じです。

映像は1期2期と比べ、凄く綺麗になってます。
キャラデザは、この新作の方が好みでした。


最後まで視聴した感想
{netabare}
1期2期では、バトルは勿論、ドール達との日常も結構あって楽しめたんですが、
今回は、彼女達 ドールとの日常が殆どありません。
可愛い雛苺に至っては、今回再現シーンでしか出てこない始末。><

ドール達との日常は、賑やかながらも楽しい時間で、皆が動き回る姿を見ているだけで癒されたんですが・・・今回はホントに残念です。
(ノω・、)

そのかわりと言っては、なんですが・・・
今回、ジュンのバイト先の 斉藤さん(可愛い女性)との絡みが多くなってて、何だか二人いい雰囲気でしたね!
見てて この先どうなるの~ って感じでした。
(*´∀`*) 

終盤では、真紅達ドールとのお別れがあり、自分も寂しかったです。
この世界のジュンも、真紅と出合って少し成長できてたのには良かったですね~。

ラストは、まだ何かありそうな感じで終わってしまったので、凄く気になります!
絶対 新作の2期も製作して欲しいです。
{/netabare}


自分は、ドールの中では やっぱり 翠星石がお気に入り。
雛苺も、水銀燈、真紅、金糸雀、蒼星石だって みんな好きですけどね! 
(●´ω`●)ゞ
できることなら、誰かのマスターになりたいです。

まぁ、それは不可能なので・・・
自分は、フィギュアには興味はないんですが
彼女たちの小さなフィギュアなら部屋に飾りたいですね~。
絶対 見てるだけで癒される自信あります! (`・ω・´)キリ  


作品的にはドール達が可愛くて、彼女達見たさに毎週楽しみでした。
良かったです!(*´ー`)


また見たいので新作2期 期待してます!



OP:「私の薔薇を喰みなさい」歌 - ALI PROJECT

ED:「Alternative」歌 - Annabel

投稿 : 2024/11/09
♥ : 62
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

沢城さんキタ――(゚∀゚)――出るか乳酸菌

1期を見ていないので、第1話から
壮大な置いてけぼりを食らってしまいましたが、
第2話から引き込まれています^^


今は1期のローゼンメイデンから
観ている最中です。


沢城さんのセリフが多いのが一番の
ポイントですね☆

■第1期・2期
{netabare}
ローゼンメイデンの第1期・2期見ました。
(新)からローゼンメイデンは入っていったので
だいぶ雰囲気が違うんですね。

沢城さんボイスだけで2期分見れてしまいました^^
が!水銀燈もお気に入りです^^

乳酸菌摂ってるぅ~?

{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 56
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ムード満点な新シリーズ

原作未読。

1期や2期の続編ではありません。
新シリーズです。

ところが、説明を思いっきり省いています。
知らない人が見たら「なんじゃこりゃ?」です。
世界観を知るためには1期と2期を見たほうがいいでしょう。
内容がつながっていないアニメを先に見ておくべきという、妙な作品です。


さて、肝心のストーリー。

「まきますか」「まきませんか」

「まきます」を選んだ中学生のジュン。
「まきません」を選んだ大学生のジュン。
彼らが主人公の物語です。
とは言っても、ほとんど大学生側の視点です。

ドールたちの戦いを通じ、ネクラなジュンならぬ桜田ジュンがどうやって世間になじんでいくか。
そこに焦点が当てられています。

しかし、せっかくの主題が台無しになるシーンが最終回に……。
{netabare}
自力で友人を作り、大学にもしっかり通う過程をすっとばしています。
コミュ障からいきなりリア充です。
そして、2期を意識した「おれたちの戦いはこれからだぜ!」的な終わり方。

これじゃテーマを放りだしているに近いんですよね。
斉藤ちゃんと店長だけじゃ足りません。
大学生活をしっかり描いてくれないと。
{/netabare}
残念無念です。


そのほかは雰囲気アニメ。

美しいアンティークドールは見物です。
細い線で描かれ、線を閉じきっていません。
おかげで、とても柔らかい絵柄に仕上がっています。
{netabare}
さすがに最後の首だけ真紅には吹きましたがw
{/netabare}

音楽も雰囲気に貢献しています。
特にEDテーマの静けさや懐かしさ。
それらが、視聴者をローゼンメイデンの世界に連れていってくれます。
敵キャラの不気味さともよく合っています。
ムードはほぼ満足です。


全体としては、起伏があまりありません。
一般ウケはしないと思います。

しかし、雰囲気は満点。
私は最終回を除き、十分に楽しめました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 47

67.6 17 コミュ障で友情なアニメランキング17位
さらい屋五葉(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (379)
2001人が棚に入れました
『さらい屋 五葉』(さらいや ごよう)は、オノ・ナツメによる日本の漫画。『月刊IKKI』(小学館)において2006年より連載。

田舎から江戸に出てきた侍である秋津政之助は、ひょんなことから誘拐組織「五葉」の頭目である弥一の用心棒をしてしまう。弥一に剣の腕を見込まれ、自らの意向とは逆に五葉の一味にされてしまう政之助だったが…。


声優・キャラクター
浪川大輔、櫻井孝宏、緒乃冬華、高塚正也、内田夕夜、木下浩之、高梁碧、宝亀克寿

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

こだわりの時代劇スタイル

独特なアニメを創るノイタミナ。本作はノイタミナの「時代劇」です。
特徴的なキャラデザインで一風変っていますが、内容はザ・時代劇。しかもチャンチャンバラバラの剣術アクションは殆どなく人情話や苦労話が主体です。
正直、これをアニメでやる必要性はまったく感じられません。というか、これで普通に1シーズンのTV時代劇を作ったら、さぞや秀作になっただろうという作品。
だから、じつに面白い。ドラマとしての完成度が高いです。


お話の内容は、盗賊・・・ではなく誘拐団の話です。
「五葉」は5人。五者五様のいろいろな事情があり、誘拐組織に身を窶すことになったエピソードで構成されています。
話が進むにつれ、それぞれが抱える問題が解決し、過去が明らかになることにより、五葉の絆も深まっていく。利害や義理で集まっていた連中が、徐々に”仲間”となっていく展開が心地いい。
ほんと、キレイにまとまったいい話でした。


作風はモロに時代劇。故に作画には拘りの特徴がみられます。
江戸時代なんてロクな照明もあるわけがなく、全体的に薄暗いのが常。アニメにするには非常に苦労しますが、その点で妥協する事なく作っています。
だから全体的に絵の明度が暗い。
それを補うため、光源からの構図でのカットをよく使ったりしての工夫が伺えます。(TVの時代劇とかでもよく見られる手法ですね)

淡々とゆっくりとした喋りや、江戸弁の使い方も絶妙。キャラクターの裏側を行間に込めたセリフまわしですが、空気の読めない(言わなくていいことをすぐ口にしてしまう)主人公のおかげでw、難解なことはありません。


派手な見所は少ないですが、心に染みるいい作品。
人情ドラマがお好きな方にオススメです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 24

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

趣深い大人向け人情時代劇でござる

原作は漫画らしいが、実にマングローブ臭がするアニメでござるw
暗く落ち着いた雰囲気でしっとりと・・・・
荒んだ世の中だが・・・ちょっぴり人情を感じる

ストーリー展開はかなりスローテンポかつ地味で起伏に欠けるが
徐々に登場人物の人物像が見えてくる展開を、じっくり楽しむアニメです
人さらいを生業としてるので、微妙にサスペンスな展開も含みつつ進む

雰囲気を醸し出す演出とキャラクターの魅力が良いです
アクションシーンはほとんどなく、人情劇を重視しています
完全に大人向けのアニメですが、独特な人情時代劇ですね
好きな人は凄く好きだと思います

超弱気な侍である主人公が良い感じにアクセントになっている
ござるござる連発しやがるのが、妙に愛らしく感じるのでござる
正しく、ござる萌えアニメあろうw

万人受けを狙わないマングローブらしさが光る良作。
それがしのおすすめのアニメでござる

投稿 : 2024/11/09
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

時代劇ならではの情緒溢れる作品です^^

この物語は、江戸時代の江戸が舞台の時代劇です。
主人公の通称:政(マサ)は、お侍さんなのですが、酷いあがり症の性格が災いして仕事が上手くいかず、明日食べるものにも困るような生活を送っていました。
そこに、ある日弥一(通称:イチ)という2枚目の男性と知り合い、成り行きからマサはイチの用心棒を引き受けることになります。
当面の生活費が稼げた・・・とマサは思っていましたが、イチは誘拐組織「五葉」の頭目だったのです。

この作品では、実直が性分のマサが五葉の人々に接して揺れ動く気持ちと、マサに触れて変わっていく五葉の仲間を描いたものになっています。

視聴を始めて思ったのが、作画もSEも江戸時代という時代背景が、しっかり練られて描写されている作品だと思いました。

登場するのは殆どが大人・・・それもワケありの・・・^^;
なので、皆さんの口数は極めて少ないです・・・それでも、会話の間、目線やちょっとした指先の仕草などで、ただの「間」ではなく、人情味溢れる「間」が感じられます。
口数が少ないながらも、雰囲気と合わせて会話が楽しめる作品でした。それを思うと、まるで実写のような感覚で視聴でき作品・・・と言えるのではないかと思います。

この作品を見て、江戸時代の階級は「士農工商」と明確に分かれていましたが、「自活する」という現実においては、武士も相当大変だったのだろうなぁ・・・と思います。
学校の授業では習いませんが、マサのように性格上武士としての仕事が苦手な人もいたでようし、病気や怪我で武士として働けない人だっていたかもしれません。そういう中で「士農工商」という枠組みは、時としてプライドを捨てきれず逆に苦労した人も多かったのかもしれません・・・^^;
そう考えると、現在の仕事事情は江戸時代よりもだいぶ恵まれているよなぁ・・・などと考えながら視聴していました^^;

そして、この作品を通して考えさせられるのが「人への干渉の仕方」です。普段はあまり気になりませんが、中には人との接触を苦手とする方もいらっしゃいます。
過度な接触は不要かと思いますが、時には心の奥底で助けを求めている場合もあるかもしれません。そういう信号をちゃんとキャッチできるくらいの日常的な触れ合いは必要だと思うのですが・・・^^;

1クール12話の作品です。終始静かな作品ですが見応えは十分でした^^

投稿 : 2024/11/09
♥ : 22

71.3 18 コミュ障で友情なアニメランキング18位
特別版 Free!-Take Your Marks-(アニメ映画)

2017年10月28日
★★★★☆ 3.9 (37)
250人が棚に入れました
 大学進学で上京が決まり、部屋探しをする七瀬遙。不動産屋に入った彼は、思わぬ人物と出会う(『運命のチョイス!』)。卒業する松岡凛らを驚かせるプレゼントがしたいと考える似鳥愛一郎と御子柴百太郎。ある日、百太郎が福引で当たりを引く(『秘湯のクーリングダウン!』)。4月から葉月渚、竜ヶ崎怜、松岡江だけになる岩鳶高校水泳部。そこで彼らは新入部員獲得のためのプロモーション映像の制作に乗り出すが……(『結束のバタフライ!』)。オーストラリアに旅立つ凛のために、水泳部の面々はパーティーの準備を進める(『旅立ちのエターナルブルー!』)。

公式サイト http://iwatobi-sc.com/
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

視聴がもはや義務になりつつある自分はFree!ではないかもしれない

1.2.3期と劇場版-Free! Starting Days-は視聴済


「2期と3期がうまく繋がりますよ」と交流あるレビュアーさんから。てっきり-Starting Days-(※SD)で充分じゃん、と思っており油断してました。
3期は遥たちが東京の大学に進学してからの新生活を描いています。そこで展開される物語の土台が劇場版SDで描かれていることからこちらはマストに近いと思うのです。
対して本作-Take Your Marks-(※TYM)は時系列的には2期のちょい後、高校卒業を控えた日々を描いた話となってます。これはファンなら必見、そして3期前の事前準備としてはベターな位置づけになるかと思います。

他にも、劇場版はこんなのがあって、
・劇場版 Free!-Timeless Medley- 絆 …アニメの総集編を主人公視点で描いた話
・劇場版 Free!-Timeless Medley- 約束 …アニメの総集編をライバル視点で描いた話
自分はそこまで視聴のモチベーションは高くありませんが、こちらも2期までの内容解釈の幅を広げられそうですし、頭の片隅に入れとこうかと思います。


さてこちら -Take Your Marks-
意味はご存じ、「位置について」「よーい」「ドン」の「位置について」にあたるやつ。オリンピックとか世界水泳でもお馴染みです。
新生活を前にした事前準備。ちなみに私なんか高校3年生の1~3月なんて受験でてんやわんやしつつ、高校生活も終わりだと感傷に浸ってたかで、「位置について」というより「ロスタイム」の意識が勝ってた時期でした。
でもそこはさすがFree!と言ってよいと思います。タイトルからして前向きなんですよね。そして、3期の-Dive to the Future-(意:未来へ飛び込め)へと繋がります。

映画は4つの短編で構成されており、時間にして105分。ざっくりふんわり言うと、

 1.家を探す話
 2.鮫塚高校での話
 3.岩鳶高校での話
 4.外国行っちゃう人への話

いずれも送る人、送られる人、残る者、旅立つ者それぞれの立場での各々の思いに寄りそった心温まるエピソードが多かったかな。
Free!シリーズの中でも物語としては一番好きかもしれません。お別れを前にして、みんな次を見据えているこのポジティブさ加減が、ダレずに観れた理由でもあるし、きちんと軽めのエピソードから入って徐々に盛り上げていく構成もお見事でした。それにあまりそっち系の匂いもしなかったし。。。、

3.{netabare}あの1期ED映像。なんで行商人?すげーな!との戸惑いへの回答が用意されてます。まさかの伏線回収でした(笑){/netabare}
4.{netabare}短編で良かったと思えるテンポのいいコメディが秀逸。これクールでやるとダレてたかもしれません。{/netabare}


ただし、ちょっと苦言を呈すると、固定客向けのコンテンツになってるのが難ですね。
3期を観る前にマストの劇場版SD、そしてベターの本作劇場版TYMの視聴が条件になってました。発表順に時系列で追っている人には問題ありませんが、新規客はつらいかも。
続編はありそうなシリーズですので、例えば4期(仮)放送前に1.2.3期のさらに劇場版2本が必須でっせ!となるとだいぶ敷居は高くなっちゃうでしょう。
オリンピック年に続編をぶつける想定で、うっかり水泳熱が高まってたりする場合も充分考えられます。せっかくですので続編では既存顧客を逃さず新規を囲い込む難しい舵取りにチャレンジしてほしいなと思います。


競技人口(みんな泳げるでしょ?)のわりに水泳を題材にしたアニメって希少ですから。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 14

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

新しい旅立ちの前の、羽ばたく準備。心はこれまでより、ずっと強くつながっている。

「Free!」特別編映画。
2期と3期の間を描く短編4話で構成されています。

この4話を見ていないと、
3期で「こんな話あったっけ?」「誰?」と戸惑う場面が出てきます。

この作品を観る前に、テレビシリーズの2期までと
映画「ハイ☆スピード」を見ておく必要があります。

「ハイ☆スピード」は中学生編ですが、
そこで登場したキャラも登場しますので。

にぎやかな彼らにまた会える♪
100分ほどの作品です。


● ストーリー
春休み。

高校を卒業した3年生の遥(はるか)たちは新しい生活への準備を、
2年生の渚(なぎさ)たちは新入部員勧誘を準備を。

それぞれが新しい舞台に向けて動き出していた。


2期を終えて、
遥たち岩鳶(いわとび)高校組と、
凜(りん)たち鮫柄(さめづか)高校組がメインキャラとなりましたね。

今回は、
1話→遥と真琴(まこと)の東京での家探し
2話→鮫柄高校水泳部4人の温泉旅行
3話→岩鳶高校水泳部の新入部員歓迎ビデオ撮影
4話→オーストラリアへ旅立つ凜へのサプライズパーティー計画

キャラの活躍具合もバランスよく考えられていて、
どのキャラのファンでも楽しめると思います。

水泳要素は普段よりだいぶ少なめですが。

筋肉を期待している人が物足りなさを感じないように、
脱ぐシーンは自然と取り入れられていますので、そこはご安心をw

それでも普段よりは少なかったと思いますが。笑

普段のゆるいやり取りがメインなので、
全体的にゆるゆると楽しめました。

キャラの素の魅力を味わうには、
よかったですけどね♪

一番楽しめたのは4話かしら。

勘違いが暴走して、
伝言ゲームのように言葉がズレていって、大騒ぎww
おもしろくて、笑いましたww

勘違いを大真面目に受け取る様を客観的に見ているのって、
こんなにおもしろいものなのですね。笑

キャラも総出演だし、水泳シーンもあるし、
うまい脚本だと思いました^^


● キャラクター
今回は凜ちゃん推しな場面が多かった気がする…。
泣き虫なヒロイン凜ちゃん、かわいかったw

相変わらずみんな凜のこと大好きだね^^

そして今まではっきりと描かれていなかったけれど、
凜は妹の江(ごう)ちゃんのこと、大好きなのね^^

シスコンという新たな一面も見られて、よかった♪笑


そして百太郎(ももたろう)がうるせえww

自由奔放に子どもらしく振舞う百ちゃんは、
この作品のムードメーカーでしたね^^

“日本海のラッコ”という異名がなんかかわいいしw

登場するたびに全力大騒ぎで、
うるさかったことは印象強いですw


「ハイ☆スピード」で登場したキャラたちも、ちらっと登場し、
中学卒業後に彼らがどんな道を進んでいたのか、少しだけ見えてきます。

3期の登場にもつながりますので、
見逃せませんよ!


● 音楽
今回はEDがあまり印象に残らず。
キャラの台詞は楽しかったのだけど。

OPがよかった♪

しかし、4話構成だからと毎回OPとEDは必要だったのか?

1つの劇場版なのだし、
一気に見たい気持ちもありました。

まあ、OPもEDも4回聴けたのは、
曲が好きなら嬉しい構成かしら。

早送り派の人は、
とてももどかしかったと思うけど。笑

EDも毎回チョイスする部分や映像が
ちょっとずつ違っていたしね。

でもEDの映像のプチキャラは
あまりかわいいと思えませんでした^^;


【 OP「FREE-STYLE SPIRIT」/ STYLE FIVE 】

1期からのメインキャラである5人が歌っています。

いつものSTYLE FIVEらしく、
砂浜をかけて海に飛び込みたくなるような、
明るい曲ですね♪

ほんと、STYLE FIVEの曲はどれも爽やかでハズレがない♪


【 挿入歌「RISING FREE」/ STYLE FIVE 】

この曲に合わせて、
それぞれが新しい道を踏み出した映像が流れるの、最高だった。

離れてしまっても、
心はつながっている。

だってそれぞれが、
同じ気持ちと思い出を持って未来へ踏み出したから。

そこに迷いはない。

胸が高鳴る曲だわー!


● まとめ
遥や凜が車を運転していたり、
みんなが少しずつ未来に進んでいることが感じられるシーンもたくさん。

今までの思い出をたくさん胸に抱き、
新しい世界へ飛び出す準備をしているのが感じられる劇場版でした。

次の3期は、いよいよ遥たちが大学生となります。
新しい世界のスタート、楽しみです♪

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

さばマヨネーズ、メカいくら、PKH東って・・・・・・・・。

 TV放送や劇場版の続きとなるお話だったです。これまでのような熱い青春展開の多かったFree!とは違うです。
 キャラそれぞれの日常があり、アットホームみたいだったり、高校生らしくワイワイしたり、ゲーマーズみたいな勘違い思い込み展開があったりと、また新しいFreeの世界観が見れて面白かったです。

 遙らだけでなく、今までの劇場版同様、ハイ☆スピードに出てきたキャラも登場したりしているのも見所です。最後には、新キャラも出てくるです。
 この伏線は、この話以降にどうかかわるのか?気になるです。

 キャラの個性を皆うまく引き出した、今までと一味違う楽しい展開は、総集編にないサプライズの連続で、こういうののほうがいいなぁと見てて思ったです。

 似鳥や特に百太郎がはじけてて面白いです。江も面白いです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 5

65.4 19 コミュ障で友情なアニメランキング19位
超訳百人一首 うた恋い。(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (371)
1671人が棚に入れました
はるかな昔から、歌い継がれ、愛されてきた百人一首。 藤原定家が選定した百の和歌には、現代の私たちも共感できる 普遍的な“人の思い”がみごとに詠みこまれている。 とりわけ、「恋」の和歌にこめられた思いは、驚くほど昔も今も変わらない。 そんな百人一首の深い魅力を、恋の歌を中心に、アニメと超訳でわかりやすく お届けします。

声優・キャラクター
梶裕貴、諏訪部順一、早見沙織、遠藤綾、内田夕夜、千葉進歩、下野紘、大原さやか、遠藤大智、小林沙苗、森久保祥太郎、宝木久美、代永翼、佐藤祐四

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

これは昔の人が記した恋の記録の物語

原作は知らないですが少女マンガっぽい雰囲気ですね
まさにダークホースでしたw
期待せずに見てたら意外と面白かったですw

僕が恋の話が好きなのと
国語が好きなのが上手くハマった作品w

もちろんキャラの性格や見た目などは
史実とは違うが
別段気にはならなかった

歌の解釈はいろんな解釈があると思うが
こんな風な軽い感じであっていると思う
良い感じで史実とフィクションが混ざっていて
物語として面白かった

OPがすごく気に入った
作品とも合っていたと思うし

1話完結なので流れとかは
特に気にせず気楽に見れた
途中からでも普通に楽しめると思う

まぁ知っていたがやっぱり
失恋の歌が多いなw
その分やっぱり実らない悲しい恋が多かったな・・・
個人的には2話の陽成院の話が一番好きだった
感動もできた

何気にギャグも好きw
あのいきなり始まったわけが分からない
カードバトルとかw

恋の話や国語の短歌や歴史が
好きな人は絶対気に入ると思う
その分短歌とか嫌いな人は
感情移入しにくいのかな?

僕は楽しめたので
恋の話好きにはおすすめしたい作品ですね♪
何気に二期を希望(無理かなw?)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 54
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

<最終回まで視聴完了> 恋する想いはどれほど時代を経ようとも

<最終回の感想>

百人一首の選者であり、全話を通してパーソナリティ役を務めていた定家が
今回の主人公となり、とてもきれいにまとまった最終回だった。

この作品が一番言いたかったこと。
定家自身もそう想って百人一首を選んでいたのではと
思わせてくれるような説得力があった。

また全話通して、当時の身分の差からくるせつなく哀しい想いや男女のルール、
雅やかな衣装と歌の世界を、現代語を交えた斬新なシナリオで見せ
わかりやすかったし、引き込まれたエピソードも多かった。
結局、どれほど時代が変わっても、やはり恋というものはいつの世も
同じ想いに駆られるものなのだということを、時には面白おかしく
時には親心なども交えて幅広い世代に共感を呼んだのではないだろうか。

キャラデザや作画、演出には好みが分かれるかもしれないし
最新の技術を駆使したスピード感あふれるアニメに慣れた人からは
いくらか退屈な部分があったかもしれないけれど、そのあたりは
平安の世を描いていたからこそ、逆にこれで良かったのかもと思うし
個人的には毎回楽しみにできた大好きな作品の1つになった。

残念ながら1クールだったので当然百首には叶わず、恋を詠んだ歌も
まだまだ他にあるのだけれど、仕方ない。
でも最近また、百人一首の解説本を引っ張り出して読んでいたりして、
そんなきっかけを作ってくれた嬉しい作品だった。

今回の最終回で式子が言った言葉・・・
{netabare}
「不自由さの中、歌だけが自由で、歌の中でだけは自由でいられるのです」
{/netabare}

・・・あまりにも深く共感しすぎてなんだか耳から離れない。
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<12話の感想>

せつない話が続いて今回は身分の違いから結ばれぬ運命にある2人の悲恋。
身分など考えなければ、ワイルドな雰囲気の道雅と
無邪気で明るい当子はお似合いのカップル。
しかも出会いは当子が幼い頃で、きっかけはとある約束ときた。
同じエピソードの流れを前半は道雅視点で、後半は当子視点で描き
どこでどうすれ違っていったのか、よくわかったけれど
この演出法を25分間の間で見せるのはいささか、もったいない気がした。

それに、娘とその恋人の仲を引き裂いておきながら、
娘の恋路に理解を示してやれないとかで世を墓なんで出家を
考える父親ってどうなの??
いくら天皇だからとはいえ、出家するくらいならその勢いで
娘の想いをもう少し汲んであげても良かったのでは・・などと
思ってしまうのは、半分以上現代風にアレンジされた作品だから
なのかもしれない。

さて来週は最終回のようで・・どんなお話でまとめられるのか楽しみ。

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<11話の感想>

これまたせつないお話で。
そのせつなさは、あの時代の女性同士だからこその部分もありつつ、
現代にも通じるものがあるなぁと。
「女のクセに」と言われながら才気を発揮していった香子(のちの紫式部)と
「女のクセに」と言われながらお転婆の限り腕力をふるった藤子。

「男になんか負けない」と目標を持ち、笑いあっていた年月も過ぎ、
その先に立ちはだかるそれぞれの壁。

藤子に「あなたが男だったら良かったのに」と言われ
かつて父親からも「男に生まれてくれたら良かった・・」と言われた香子が
唯一の理解者であった親友・藤子を想う気持ちは、
痛いほど伝わってきた。
そして再会を素直に喜べないまま無視してしまった藤子の想いも
わからなくはなかった。

視聴しているこちら側としては、双方の心の揺れも昂ぶりも
しっかり観れているから納得するけれども、
当の本人達は電話もメールもない時代で、心を打ち明けるとしたら
それはもう文しかないわけで。

紫式部の「めぐりあひて 見しやそれともわかぬまに
雲隠れにし 夜半の月かな」というあの歌が
焦がれ親しんだかつての友を想うものだったとは、知らなかった。
とはいえ、これは百合的に描かれたまま観るべきものではなく、
幼馴染で育ったという環境が背景にあって、なおかつ
逆境の中でお互いの才能の唯一の理解者だったということが深い友情を
生んだのだし、そこを履き違えてはいけない気がした。
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<10話の感想>

今回は百人一首の中になぜ、定子様の歌が選ばれなかったのか、そして
「枕草子」に清少納言が託した想いとは・・という2つの話だった。
一方、行成とのその後、実方のその後も描かれ、せつなかった。

また、悲運に見舞われた定子の、死の直前に詠まれた歌は
あまりにも悲しいもので。
でも枕草子には、定子との楽しかった日々のみが書かれており、
それを見た藤原定家が何を感じ取ったかは、すごく共感できた。

楽しかった思い出は前向きに今を頑張るためにある。
という言葉がとても印象に残った。

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<9話の感想>

ともに親が有名な歌人であるがゆえに和歌が苦手と言うことで
意気投合した藤原行成と清少納言のお話。
気が合う部分が多くても、すぐに恋愛に発展するわけではなく
苦手な和歌で無理やり、やりとりをするより、手紙の往復。
その文章にしても、会った時の会話にしても、なかなかスパイシー(笑)
一筋縄ではいかない関係に、周囲も無関心になっていき。。
だからなのか、すごく余裕を感じさせるし、面白かった。
でもあんな皮肉ばかり言ってる会話は、実際疲れそうだし
長い期間そんなことしてると本当に友達のままになってしまうよね(苦笑)
次回はそんな2人のゆくえも描かれるようで、すごく楽しみ。

この作品の今までの話を振り返ってみて、小野小町のエピも良かったけれど、
清少納言にまつわるエピは重なる部分や共感する部分が多いからか、
さらに心を揺さぶられてしまう・・

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<8話の感想>

前半は、後の清少納言となる諾子の兄の、遠距離恋愛の話。
信じるものが何も無い人生は死に等しい・・確かにそうかも。
けれど、信じ続ける、想い続けるのは難しく、人の心は移ろうもの。
前半の話にもけっこう共感できたけれど、少し幼い感じがして、
それゆえにか後半の話がとても大人の恋に思え、感動した。

のちの清少納言となる諾子と藤原実方との恋の行方。
彼女の才能を何よりも愛した彼の決断と、その本音。
自分の出世より彼を愛する想いを優先させたい彼女の気持ち。

記憶と重なるセリフや想いに、観ていて思わず
心揺さぶられてしまった。
そして今回、実方の表情が特に繊細に描かれていて素晴らしかった。
気づいたらボロ泣き。
それに今回、前半と後半の2つの話の組み合わせ方が秀逸。

{netabare}
在原業平と同様、光源氏のモデルとも言われた彼、藤原実方。
意地悪な見方をすれば、プレイボーイらしい別れ方なのかもしれないが、
自分が見込んだ彼女の才能が開花した華々しい姿を見届けるために
あえて一緒にならない道を選ぶことや、予想通り羽ばたいている彼女の
成功をみつめながら冗談を交わすそのひそかな愛情は、とても切なく、
そんな身の焦がし方は大人の恋ならではと感じた。

想うままに自分の傍に引き寄せることばかりが愛じゃなく、
あえて突き放したあと、男女の友情を成り立たせてしまう。
実際はそのほうが長続きする関係も多い。
さすがだわ実方様(笑) 鮮やか過ぎて何も言えへん~
{/netabare}

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<7話の感想>

リアルタイムで観た時、ちょっと酔っていてうろ覚え。
2回目観て共感しながら後半爆睡。
3回目観ながら和歌を堪能、もう一度確認したくて4回目視聴。
なぜかこの7話だけ4回も観てしまった(笑)

対照的な男性2人だけれど、どちらもなかなか魅力的。
前半の源保光の娘の素直なしとやかさも良かったけれど
後半の高階貴子の結婚に対しての固定観念がなかなかリアルで
興味深かった。
どっちの結婚が幸せかなんて野暮なことは考えないけれど
観終えた後でじわじわ、いろいろ考えてしまう回だった。

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<6話の感想>

いやはや、番組間違えて録画してしまったかと思ったよw
今回は完全なるパロディ回。
G1だったり、徹子の部屋や新婚さんいらっしゃいだったり、
ホストクラブやカジノも登場~で、設定はしっかりしてるのがミソ。
なかなか盛りだくさんな構成でいながら、よくまとまってたし
最初から最後まで笑い通しだったせいもあり、あっという間に終わったw

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<5話までの感想>

百人一首の中でも、主に恋にちなんだ短歌をテーマにした
コメディ・タッチのストーリー。

平安時代の歌の世界観や人物たちの会話の中、「オタク」や「コスプレ」
「聖地巡礼」や「スルー」などといった流行語や現代語を交えた言葉や
現代訳が登場するので、古典を本格的に楽しみたい方からは賛否両論
あるかもしれないが、間違った解釈はしていないし、現代人にはとても
わかりやすく共感しやすくなっている分、親しみも感じやすい。

OPやEDの音楽も、百人一首の世界を意識した歌詞でありながら、
あえて現代の先端をいくような音楽にしていることに意味があるというか。
短歌という限られた文字数の中に想いを含ませ、恋する気持ちや
自分の本音をしたためた平安時代も、根底に流れている想いは現代と同じ。
時代がどれほど変わっても、恋する想い、愛する気持ちは変わらない
ってことが言いたいのだろう。

恋をすると誰しも、詩人になったりするしね。
また、今の世に名と作品を残している平安時代の歌人もまた、
現代の詩人や作詞家と同じように、歌を自分の居場所とし
形あるものとして残していくことに、自分の存在意義を感じていたのだなと
そんなことを思えると嬉しくなる。

なので史実に基づいた忠実な再現ドラマにするのではなく、
ある程度は資料を基にした関係や事実だとしても、今風に置き換え、
最終的には百人一首を深く理解していれば良いのだと思う。

構成も見やすく、毎話・・その回に登場する詠み人を主人公に
それぞれエピソードを展開ながら想いや交流を描いている。

監督は『ハチミツとクローバー』や『のだめカンタービレ』などで
おなじみのカサヰケンイチ氏
シリーズ構成は『うたプリ』などの金春智子さん。
キャラクターデザインは『君と僕。』『ちはやふる』
『銀河へキックオフ!』のつなきあき氏。
ってことで、スタッフ見ただけでも観る気満々だったが
キャストのほうも、以下の通り豪華な顔ぶれ。
もともと古典は好きだし、もう観ないわけないやんって感じで
今現在、第5話まで視聴済み。

個人的には2話の「貞明と桜子 陽成院」に、ちょっと泣けてしまったり
3話の「宗貞と吉子 僧正遍昭」の、幼馴染であった吉子(小野小町)と宗貞の
兄妹のような関係にせつなくなってしまったり、
5話「東下り 小野小町」での老いてしまった小野小町の想いに
つい共感してしまったりと、毎回飽きることなく楽しめている。

というわけで最終話まで何度か、感想を更新しながら編集していく予定。
なので☆評価はそれまでの間、暫定です。

藤原定家 - 梶裕貴
在原業平 - 諏訪部順一
藤原高子 - 早見沙織
小野小町 - 遠藤綾
良岑宗貞 - 内田夕夜
文屋康秀 - 千葉進歩
宇都宮頼綱 - 下野紘
式子内親王 - 大原さやか
在原行平 - 遠藤大智
弘子 - 小林沙苗
陽成院 - 森久保祥太郎
綏子内親王 - 宝木久美
紀貫之 - 代永翼
喜撰法師 - 佐藤祐四
藤原義孝 - 石田彰
高内侍 - 平田絵里子
藤原道隆 - 楠大典
清少納言 - 茅原実里
藤原実方 - 子安武人
藤原行成 - 寺島拓篤
藤原斉信 - 曽世海司
藤原公任 - 岸尾だいすけ
清原元輔 - 中博史
清原致信 - 豊永利行
末の松山 - 南里侑香
源保光の娘 - 潘めぐみ
中宮定子 - 折笠富美子

投稿 : 2024/11/09
♥ : 47

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

惚れた腫れたは時代を超える

視聴層はおそらく女性向け。
百人一首に名を連ねる歌人達の恋物語を、その歌の内容から想像して創造しているお話です。
歌や文を交わして親交を深める平安貴族の風雅で優美な色恋を綴った素敵な世界。
現実ににそうであったか史実はさておき、メロメロな愛のドラマが盛り沢山な作品となっています。


ストーリーテラーとして、百人一首を編纂した藤原定家が進行を勤めますが、特定の主人公はなく、歌人達の群像劇となっています。
あたりまえですが、各話が百人一首に読まれた歌、またはその詠み人にちなんだお話。
基本的には一話完結形式ですがが、それぞれのキャラクターには繋がりがあって、数話を繋げて1人の歌人の生き様を表現していたりで案外と凝った構成。
小野小町、清少納言、紫式部などなど、誰もが知る有名な歌人、特に女性の扱いが大きいです。

平安の時代、お堅いイメージがありますが、性に関しては結構フリーダムな時代。
加えて貴族ですから、後宮にあがったり寵姫に仕官したりの立場の方が多くて、そっち系にナマナマしいです(〃'▽'〃)
こういうお話は大人の淑女達が好むところですね。
優美で切なさも入り混じった物語となっています。


作画は独特。
線が太く、和柄の貼りつけなどが使用されており、メリハリはありますが、動きはあまりありません。
キャラデザ的にはイケメンや美女をとされるキャラを書いていますが、取り立てて綺麗という事もなくモッサリとした感じ。
嫌悪感はありませんが、決して良質とは言い難い映像です。
歌を詠むシーンなどは気合の作画を見せて欲しかったですが、そういう部分に尽力する作風でもなさそうなので、そこを期待するのも酷な気がします。
アニメというより、動きのある絵巻といった印象でしょうか。

絵で魅せるタイプではないので、キャラの語りと演技が重要。
この点ではベテラン声優さんが頑張っていました。
感情を荒げるような事は少ないですが、恋にまつわる悲喜交々を、気品があって情熱的なキャラとして演じきっているのはさすがです。
雅な雰囲気は決して崩さずに、それでいてコミカルな部分では肩の力が抜けた歌人達。キャラ立ちはどれも良くできていて魅力的です。


ちょっと独特な味を持ったアニメでした。
歴史ものになるので堅苦しいイメージがありましたが、百人一首や登場する歌人は我々に馴染みが深く、とっつきにくさありませんでした。
特に、第一話で詠まれた歌は、古今集より在原業平(ありわらのなりひら)の歌。
↓つまり、これ。

ちはやぶる 
 神代も聞かず竜田川
  たつたがは韓紅に
   水くくるとは

グーゼン?
いや、意識してチョイスしてますよねぇ?^^;

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27

67.1 20 コミュ障で友情なアニメランキング20位
刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火(OVA)

2020年10月25日
★★★★☆ 3.5 (21)
87人が棚に入れました
御刀で異形の存在<荒魂>を斬って祓う神薙ぎの巫女<刀使>たちの物語!

声優・キャラクター
茜屋日海夏、石原夏織、五十嵐裕美、藤田茜、沼倉愛美、上坂すみれ
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

キレイナセカイ

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
テレビ本編「刀使ノ巫女」から数ヶ月後の世界。勿論、本編の視聴はあった方が良いですが、必須というわけでもなく、簡単な設定(荒魂は人間を襲い、それを倒すのが刀使ノ巫女)だけ入れとけば、とりあえず視聴出来るかと。

レビューでは、本作のテーマについて、「ダンまち3期」や「鬼滅の刃」などを例に出しつつ、色々思うことを。だから、あまりアニメの感想にはなってない(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
人と荒魂(モンスター)は共生できるのか。

私は2020年11月にA-TXで視聴したのだが、ちょうど同じ時期に、「ダンまち3期」が同じテーマで放送しているのが興味深かった。

勿論、(実質2話の本作とは)尺が違うので単純な比較は出来ないけど、本作とは違う終着点になりそうな予感(まだ途中なのでなんとも言えないが)。

本作では、最終的に「受け入れた」。まあ、「人間を害する能力」を保持していることと、「人間を害する意思」を持っていることとでは、当然、後者の方が危険なわけで。「意思」があるならば、人間であっても、銃やら刃物やらで人間を害することはできる。

そんなこと、理屈ではみんな分かっていて、あとは、それを「信じられるか」で。本作では「信じる」ことを選択しましたが、それがちょっと「キレイすぎる」という気はしました。

まあ、それも「作風」なので、「この作品ならこの結論であり」と思いましたが。
{/netabare}


【余談 ~厄災は、滅する? 受け入れる?~】
 {netabare}
「刀使ノ巫女の荒魂」「ダンまち3のモンスター」「鬼滅の刃の鬼」には、共通点があると思う。

人にとっては厄災であり、しかし、相手にも意志があること。

今日のテレビ番組で、ある社会学者が「鬼滅の刃」というタイトルに違和感を感じる、というか、現代の「鬼観」だな~と言っていた。

曰く、「鬼」というのは元来「災い」と近く、「滅する」のではなく、「祓う」ものだった。節分などが分かりやすいが、「鬼は外」と祓う(追い払う)ものの、毎年、鬼はやってくる。「鬼は不滅」というのが、古来の日本人の考え方だった。

「祓う(払う)」とはつまり、「距離をとる」「住み分ける」ということ。元々、日本人は、厄災にすら「神」を感じ、自身の被害を防いだ上で、その存在を認めてきた。

それが、日本人的な「共生」だった。

しかし、欧米の価値観の中では、厄災というのは、制圧するものであり、滅するものだった。一方に「服従」を強いるのが「共生」の形であった時代は長かった(と言ったら、怒られるかもしれないが)。

「鬼滅」というタイトルには、知ってか知らずか、そういう欧米的、現代的な思想が含まれている。そんな指摘だった(いや多分、鬼を文化的なものとして扱っているわけではないので、そんなに深みなくつけたタイトルなのだろうけど)。

鬼滅最後まで読んでないし、ダンまちはまだ放送中だからはっきりは分からないけど、(他作品について){netabare} ダンまちは日本的な「住み分け」に、鬼滅は欧米的な「征服」にあたると思う。 {/netabare}

しかし、現在の「ボーダレス」「グローバル」「違いを尊重」する世界を見渡すと、日本人的な「共生」でも、欧米的な「共生」でもなく、「同じ場所で対等に暮らす」という「共生」。これは、「刀使ノ巫女 一閃の燈火」にも見られて、やはり、現在的だなと思う。

ただ、昨今のコロナ騒動にも見えるが、「人間と野生」「人間と人間」の壁を全て取り払うこと。全ての距離が近づくことが、果たして正しいのだろうか、と、本作の「優しい世界」を観ていて、ちょっとした疑問、違和感を感じたので、レビュータイトルは「ヤサシイセカイ」にしてみた。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
前編☆3
5ヶ月後か。もう大分忘れたな(笑) 主役の2人。まあ、めっちゃ強くなっちゃったから、ストーリー作りにくいよな。

意思をもつ荒魂。ちょうど、ダンまち3期でも同じテーマでやってる。それぞれ、どんな着地にするかな?


後編☆3
過去の色々を踏まえて、結局、人間に対する、というより同族を守ろうとしたコヒメ。ていうか、荒魂からのアプローチなのね。でも、結局許してしまう、ヤサシイセカイ。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火」(とじのみこ きざみしいっせんのともしび、略称:とじとも)

この作品は、スマートフォン用アプリゲームに関連するOVAなんだそうです。
「胎動編」と「波瀾編」の2部構成になっているTVアニメ版は視聴済ですが、ゲームは未プレイなので置いてけぼりを食わないか少し心配でした。

ですが、TVアニメ版主人公の衛藤 可奈美(CV:本渡さん)や十条 姫和(CV:大西沙織さん)らも登場するので、全く別の物語を視聴している感覚には陥りませんでした。
それに「荒魂」を巫女が御刀で祓うという世界観は一緒ですしね…

そう言えば、レビューのタイトルにも記載しましたが、この作品には略称があるようです。
TVアニメ本編には略称なんて付いていなかったのに、OVAにだけ略称があるなんて不思議じゃありませんか^^;?


刀使――

それは人の世に災いをもたらす異形の存在『荒魂』を、
古来、御刀で祓ってきた神薙ぎの巫女である。

現代において、ほとんどの刀使は『伍箇伝』と呼ばれる
中高一貫の訓練校で学園生活を送る学生であり、
その一方で任務となれば特別祭祀機動隊という警察組織に属する公務員として、
御刀を手に職務を遂行する。
御刀が持つ特殊な力を引き出して戦う刀使たちの活躍が、
この国の平穏に大きく貢献してきた。

大荒魂タギツヒメによって引き起こされた『年の瀬の大災厄』から数ヶ月。
新たな春を迎え、甚大な被害を受けた東京都内も復興を遂げつつある。
しかし『年の瀬の大災厄』以降、関東一円ではさらに荒魂が頻出するようになり、
特別祭祀機動隊――刀使の力が必要となるケースは後を絶たない。
そんな緊迫した情勢のなか、タギツヒメと刀使の因縁の地である江ノ島で、
非常に強力な荒魂の反応が観測される。

前編のあらすじはこちら…
散逸した御刀の調査蒐集を主な任務とする赤羽刀調査隊。
安桜美炎は、調査隊の仲間と共に職務と鍛錬に励む日々を送っていた。
『年の瀬の大災厄』から数か月後のある日、特別刀剣類管理局は、
江ノ島にて正体不明の荒魂の気配を感知する。
行方をくらました荒魂の居場所を探すため、
美炎たち調査隊は、療養中の鈴本葉菜の補充要員として、
新多弘名という刀使を新たに迎え、捜索任務にあたるが……

後編のあらすじはこちら…
人型の荒魂コヒメは、美炎たち赤羽刀調査隊の面々と過ごす中で、
人間に対して心を開くようになっていた。
しかし「刀使は荒魂を斬って祓うことを使命とする」という事実を突きつけられ、再び心を閉ざしてしまう。
刀使と荒魂は敵対している――そのことに思い悩むコヒメと、そんな彼女を心配する美炎たち。
ある日、調査隊が荒魂討伐の任務に赴いている中、
コヒメは折神家の施設を抜け出して美炎たちの元へ向かうが……。


公式HPのINTRODUCTIONとSTORYを引用させて頂きました。

公式ホームページにはTVアニメ版「胎動編」の総集編のリンクが貼られています。
2020年12月31日までの期間限定配信なので、気になる方は要チェックです。
この総集編のために再編集され、新たに川澄綾子さんのナレーションが吹き込まれているという、気合の入った構成になっているので、懐かしさもひとしおです。

そしてOVA本編も序盤こそゲームから投入されたキャラで占められていますが、程無く可奈美・姫和が登場したと思ったら折神 紫・折神 朱音の折神姉妹の二人までも顔を拝見することができるのですから、ゲーム未プレイ組でも割とすんなり物語には入れる構成になっていたように思います。

それと少しだけ違和感を覚えた点がありました。
それは完走後にwikiをチラ見して気付いたのですが、ゲーム版の主人公である安桜 美炎(CV:茜屋日海夏さん)はTVアニメ版主人公の衛藤 可奈美のライバルとの位置付けなんだそうです。

私は刀使としての安桜 美炎の実力の底を知っている訳ではありません。
ですが、TVアニメ版で死線を何度も潜り抜けたことによって衛藤 可奈美は相当強くなっていると思います。
何せタギツヒメを圧倒する程の実力の持ち主であり、またTVアニメ版の物語終盤では十条 姫和に実力をも圧倒的に上回る剣技をお披露目してくれていましたから…
正直可奈美が本気になれる相手はもういないんじゃないかと思っていたので、この点には違和感を感じたかな^^;

本作のキーパーソンは、ここちゃん演じる「コヒメ」ちゃんです。
これまで居なかった新たな存在という立ち位置なのですが、転び方が見通せないので彼女の立ち振る舞いからは目が離せません。
OVA全2話なので尺はそれほど取れませんでしたが、コヒメの心の葛藤はしっかり描かれていたのではないでしょうか。
だからこそ、後半の展開が大いに盛り上がったんですけどね。

主題歌は、安桜美炎(茜屋日海夏さん)、瀬戸内智恵(石原夏織さん)、七之里呼吹(五十嵐裕美さん)、六角清香(藤田茜さん)、木寅ミルヤ(沼倉愛美さん)、山城由依(すみぺ)による「blurry shadow」
改めて出演されている声優さんの名前をみると、錚々なるメンバーが顔を揃えているのが分かると思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
私はしっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

TV版とは真逆な・・・!?

TV版は視聴済み。
原作はゲームらしいけど、ゲーム音痴の私には何が何やら(笑)。

TVアニメ版と同様、物語は良かったと思います。
2話と短編だったせいもあるでしょうが、作画は改善されていた気がします。

TVアニメ版は展開が遅かったけど、こっちは異常に早かった(笑)。
まあ、2話ですからね。

{netabare}刀使と荒魂の共生。

テーマがダンまち3期とカブっちゃいましたね。
これは最近の流れなんでしょうか?

個人的には、結構微妙です。
作品中のその他大勢の人々と同じでしょうね・・・。
『飼い犬だって手も噛むことがあるのに・・・』って。
(いや、ウチ犬飼ってないや)
『飼いネコに手を引っかかれることもあるのに・・・』

ましてや、モンスター(荒魂)ですからね。
『今は良くても、いずれ裏切られるんじゃ・・・』って考えると思います。

{netabare}結果的に、この作品もダンまちも「信じる」選択をします。
綺麗ですよね。この結論。

納得はしないけど、とても理解出来ます。
モンスターも同じ生命と考えれば・・・。{/netabare}{/netabare}

などなど、色々と考えさせられる作品でした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10
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