アメリカで空手なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのアメリカで空手な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月07日の時点で一番のアメリカで空手なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.4 1 アメリカで空手なアニメランキング1位
ベイマックス(アニメ映画)

2014年12月20日
★★★★☆ 3.8 (208)
1183人が棚に入れました
ヒロは、幼いころに両親を亡くし、兄タダシと2人きりの生活を送っていたが、ある日、謎の事故により兄タダシは帰らぬ人となる。
ひとりぼっちになり深く心を閉ざしたヒロの前に現れたのは、つぶらな瞳と空気で膨らんだ白くて大きな体を持つ"ベイマックス"。彼は、亡き兄タダシが、人々の心と体の健康を守るために開発したケア・ロボットだった。
「どのくらい痛いですか?」「泣きたい時は泣いていいのですよ」と優しく寄り添う"ベイマックス"のおかげで、ヒロは少しずつ元気になる。
そして、兄の死に疑問をいただいて謎を追うと、世界の脅威となる巨悪の存在を知り、兄のために戦う決意をする。ヒロの味方は、戦闘能力・戦闘意欲のない優しすぎるベイマックスのみ。果たして彼は世界を救うことができるのか、そして、兄タダシがベイマックスに託した驚きの使命とは。

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ジョン・ラセター(ピクサー&ディズニー)と宮崎駿(スタジオジブリ) -中編-

2014年公開のディズニー作品。
監督はドン・ホール氏とクリス・ウィリアムズ氏。
製作総指揮はジョン・ラセター氏です。

あるブログで本作のレビューをされている方がいて、
「初めてアイフォンに触れた時のことを思い出した」という風に表現されていました。
すなわち、本作のクオリティに衝撃を受け、
こんな作品を出されちゃ邦画は太刀打ちできないという趣旨だったのですが、
私としては邦画にも素晴らしいクオリティの作品は存在すると思っていますし、
そこまで言い切るつもりはないですw
ただ、このアイフォンというのは、
本作を端的に紹介するのに非常に優れた表現だと思います。
高品質、高性能、欠点らしい欠点がない、
これらがアイフォンの特徴だと思いますが、そのまま本作にも当てはまります。

本作の舞台は東京とサンフランシスコを合体させた架空の未来都市
「サンフランソウキョウ」なのですが、
その作り込み具合を見ただけで本作の完成度の高さは窺えます。
特にアニメーションにおいて「舞台」設計は非常に重要な要素で、
ジブリやファイナルファンタジーシリーズなんかもそうですが、
「うわ~なんかこの景色(世界観)すげー好き、画面の向こうに行きたい~」と
ワクワクさせることによってすんなりと作品の世界に誘導できる効果があると思いますが、
そのような舞台を作り出す為には妥協なき徹底した作り込みが必要です。
そんなサンフランソウキョウの舞台を
主人公のヒロがベイマックスに乗ってビュンビュンと飛び回る。
これはもう映像的快楽ですよw
「ファインディング・ニモ」のレビューで、
海の中をジェットコースターで駆け巡るような爽快感、まさに極上のアトラクションと
表現しましたが、本作のアトラクションも超気持ちいいですw
「これがディズニーのアトラクションのクオリティだ!」と言われているみたいでしたw

シナリオも本当に隙がない作りになっていて、
対比と反復の使い方がいちいち上手い。
対比については、いろいろな対比法がありますけど、ここで言う対比は、
前後に同じような状況を設置して、
その状況下におけるキャラの言動を比較させるという演出手法です。
分かりやすい例でいうと、あの時は手を振り払ってしまったけど、
成長した後に同じような状況に遭遇して今度はしっかりと手を握るとかですかね。
一方で反復というのは、通常パートの何気ない言動を
重要なシーンで文字通り反復させることによって
そこに深い意味を持たせるというような演出手法です。
もうすべての言動が伏線になっているんじゃないかと思わせるくらい
きっちりかっちり作られていますw
本作は前半はヒロとベイマックスのハートフルストーリーですが、
後半はヒーローアクションとかなり性格を違えています。
しかし、キャラの動機づけ、成長過程の描かれ方もきっちりかっちり作り込まれているので、
その移行も非常にスムーズですし、違和感はほとんど感じませんでした。

「ファインディング・ニモ」では
どこか宮崎駿ジブリ作品との通底性を感じましたなんて書きましたけど、
本作に至ってはそれはほとんど感じませんでしたw
それよりもこれまでジョン・ラセター氏が手がけてきた作品のイズムが
しっかりと継承されている、そんな印象です。
10年の月日によるものなのか、あるいはディズニーブランドを背負っているからなのかは
分かりませんが、「ファインディング・ニモ」よりきっちりかっちり作られています。

アイフォンのように高品質、高性能、欠点らしい欠点がない本作ですが、
敢えて欠点を挙げるならば、完成度が高すぎて面白みがないということですかね。
ほとんど褒め言葉ですけどねw
これは本作をはじめてするジョン・ラセターが手掛けるピクサー&ディズニー作品に
共通して言えることなのかもしれません(まだ未視聴の作品はたくさんありますが)。

そしてこれに対をなすのは、別にアンドロイドという訳ではないですけど、
「後期宮崎駿ジブリ作品(ここでは「もののけ姫」以降の作品とします)」が
そうなのではないかと私は思っています。
「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」は、
宮崎駿ジブリ作品の中でも1位、2位を争ってもおかしくないくらいの大ヒット作品ですし、
海外での評価もすこぶる高いです。
ですが、私は「もののけ姫」以降の宮崎駿のジブリ作品(後期宮崎駿ジブリ作品)は、
作家性が全面的に押し出されていて、誰もが楽しめる安定性をやや欠いているようにも思えます。
素晴らしい世界観、印象に残るキャラやシーン、そうしたものは充分に楽しめるのですが、
些か話が難しい・・・。
それまでの宮崎駿ジブリ作品が子供も大人も楽しめる童話だとしたら、
そこに芸術作品を鑑賞するような余所余所しさが目立つようになってきたという印象です。
多分に考察の余地は残されてるのですが、
それらを自ら咀嚼していくのはかなりハードルが高いです。
つまり説明書が必要なんです。
「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」等の作品は子供の頃から何度も視聴していて
説明書がなくてもすんなり消化できていたんですけどね。
これらの宮崎駿ジブリ作品は、本作のように説明書がなくとも楽しめる作りなんだと思います。
エンターテインメントとしての安定性と
狂気を孕んだ宮崎駿監督の作家性とのバランスが絶妙だったということでしょう。
本作は、後期宮崎駿ジブリ作品にやや欠けているエンターテインメントとしての安定性を
これでもかと言うくらい感じます。
ディズニーブランドを背負っている以上、
安定性を欠いて、作り手独自の作家性を全面に押し出した作品を、
世に送り出すことはできないということかもしれませんね。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 20

田中タイキック さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ディズニー・ピクサー作品を見るのはインクレディブル以来だけど

2014年12月20日公開(日本版) 上映時間102分
ウォルト・ディズニー第54作目の長編アニメーション映画


タイトルの通りディズニー・ピクサー作品を見たのはMr.インクレディブル以来だったんだけど映像美は流石だった
髪の毛の質感だったり背景の繊密さだったり
相変わらずバービー人形みたいな造形してて人間キャラはあまり好きじゃないけど
(いつまでトイ・ストーリーのトラウマ引きずってんだよって話だが)

加えてアクションシーンも迫力満点
冒頭のロボットバトルはロボティクス・ノーツ難民救済必至だし
ジャパニーズ・カラテを下地にしたアクションシーンや
パニック映画ばりのカーチェイスシーンも見所
きっとあの車は日本製だね

日本製といえば本作の舞台になってるサンフランソーキョーも魅力的
名前の通り東京+サンフランシスコな世界なんだけども
アメリカらしいフリーウェイや西海岸の街並み、ゴールデンゲートブリッジだってしっかりあると思えば
漢字やカタカナで表記された看板、神社や五重の塔が存在し、墓の前には線香を立てる文化だってある
それらが違和感なく融合しロボット工学の発展した近未来な世界と
ディズニーらしいファンタジーを崩さない高次元のデフォルメセンスがやばい
おそらく徹底的なリサーチしたんでしょうな
スタッフの"日本愛"をひしひしと感じる世界観でした


ストーリーは飛び級で高校を卒業した超天才の主人公ヒロ・ハマダが
その才能を非合法なロボットバトルでの小銭稼ぎにしか費やしていなく
それに見かねた兄のタダシが自分の通う大学のラボにヒロを連れて行き
ラボメンたちの手がけた数々の発明品、タダシの作ったケアロボット「ベイマックス」に刺激を受け
ヒロ自身も大学でロボット工学を追求したいと願うところから始まる

そんな中、兄のタダシは不幸な事故で亡くなってしまう
兄の残したベイマックスと共に哀しみから立ち上がり
強く成長していくというとても分かりやすいテーマ

テンポ厨が歓喜の涙を流すほど物語は小気味良く進んでいき
変に取り繕った演出や無駄な表現を一切省きながらも
主題となるヒロの成長物語は決して見失わない脚本・構成が見事
タダシの残した「まずは物の見方を変えてみる」という言葉が随所で効果的なキーワードになっていたり
ギャグシーンの挿入で物語に緩急をつけて見やすくしていたりと
割とかなり結構ガチでマジで隙の無い脚本に驚いちゃった

しかしテンポが早過ぎるせいか主人公ヒロの心の動きも早過ぎる
即断即決はいいことだけど14歳という年齢設定を考えるとどうしてもメンタル出来すぎだよなぁと思ってしまう
深い悲しみや心の葛藤などの心理描写はほんの数分で終わってしまって
どうしても薄味な感じは否めなかったです
まぁディズニーにウジウジ悩むシンジ系男子なんて誰も求めてないし
制作側もはっきり意識して排除した要素だとは思うんですけどね


あと最後の展開にもちょっと引っかかった
兄貴の願いとやらがなんか曲解されてねぇ?って思っちゃったんだけどエンディングの絵を見て納得
これアメコミ原作だったんだ!!なんだ早く言ってよー
ってことはこの先ヒロがダークサイドに堕ちたり
死んだはずの両親が実は…な展開もあったりってことですか!?
ディズニーは絶対作らないと思うけど「ベイマックス ビギンズ」なストーリー妄想しちゃうよねー


【総評】
老若男女、おはようからおやすみまで
誰が見ても一定の楽しさは保証できる映画ですよ
日本リスペクトな世界観がとにかく素敵だったのでそれだけでも楽しめると思います
私みたいにディズニー・ピクサー作品からしばらく離れていて
なおかつアナ雪ブームに完全に乗り遅れた人にオススメかな(笑)

見たあとな~んか違和感あるなぁって思って考えたんだけど
随分前に日本版の予告を見ていたことに気がついた!
改めて予告だけ観直したんだけどこれ全然印象違って見えますね
予告詐欺とまでは言わないけどこれから見る人は予告はスルーするのが無難かもですね


洋画全般に言えることだけど日本のどっかズレたプロモーションって何なんだろうね

投稿 : 2025/01/04
♥ : 19
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「私はベイマックス。あなたの健康を守ります。」

2014年公開。
ディズニーの長編アニメ映画54作目。
(前作:アナ雪、次作:ズートピア)

感動作だと聞いていましたが、
確かに感動しました(´;ω;`)

と同時に、ベイマックスのマイペースなキャラに笑い、
近未来な発明品たちにワクワクできて…。

1つの作品で多様な楽しみ方ができました^^

100分ほどの作品です。


● ストーリー
14歳で高校を飛び級で卒業したヒロ・ハマダ。

科学に対する天才的な頭脳を持ちながらも目標がなく、
非合法のロボット・ファイトに熱中していた。

そんな彼を見かねた兄・タダシは、
自分の大学の研究室へヒロを連れて行く。

科学オタクたちの発明品や、
タダシの発明品『ベイマックス』、
そして憧れの教授に出会ったことで、

ヒロは大学入学を目指して研究を始めた。


この作品で鍵となるのは、
“ベイマックス”というキャラクターです。

ベイマックスは、
タダシが発明した心と体を癒すケア・ロボット。

人の健康状態や体の傷をスキャンして、
適切な処置をしてくれます。

さらにボディは、
思わず抱きしめたくなるようにできているという完璧さw

ちょっと体は大きいけれど、
一家に一体いれば、心も体も健康的に過ごせそうです^^


≪ ベイマックスというキャラの使い方 ≫

このベイマックスというキャラの使い方が、
とても上手です。

ヒロは天才的な科学の知識を用いて、
様々な発明品を作ります。

他にも、タダシの友だちが研究しているような、
近い未来に実現するかも…というような発明品がたくさん。

そんな彼らの活躍は、
とても勢いがあってワクワクします。

それに対して、
ケアに特化したベイマックスはとてもおっとりさん。

緊急事態にもマイペースで対処w

そんなベイマックスのキャラを生かすことで、
作品に“緩急”が生まれます。

ベイマックスの緩さは笑える場面でもあり、
よりキャラクターに愛着が湧いてきます^^


≪ 感動。だけどオチは… ≫

物語は100分があっという間に過ぎてしまうほど、
とても引き込まれて楽しめました。

近未来な発明品たちにワクワク。
ベイマックスの緩さに笑う。
そして感度的なシーンも。

私は視聴中に2回泣かされました(´;ω;`)
({netabare} 1回目はタダシの研究途中の様子が録画されたものを見た時、
 2回目はベイマックスとの別れのシーン。 {/netabare})

ディズニー映画の最後は、
「クスッ」と笑える小さなギャグで終わる事が多いように思いますが、

今回も同じように笑えるシーンで最後は締めくくられました。
が、この笑いがとてつもなく微妙で…。

「今までの感動を返して!」と
作品を台無しにされた気分になりました。

これなら無理して笑いで締めくくろうとせずに、
感動的な余韻で終わってくれた方がよかったです。

アメコミヒーローな後日談もいらないと思ったけど、
原題が「Big Hero 6」なので仕方がないのか…。


● 作画
舞台は「サンフランソウキョウ」という、
東京とサンフランシスコを混ぜた架空の都市です。

作中にも東京の街並みが取り入れられていたり、
ベイマックスの頭部は神社の鈴がモチーフにされていたりと、
日本的な要素も多いです。

さすがディズニー、
作画がすごいと感じるところはたくさんありました。

特にベイマックスが街を飛び回るところが印象的です♪
…ケア・ロボットに空飛ぶ機能が必要なのか疑問だという意見には同意ですw


● まとめ
ヒロの頭脳とその発明品もすごいけれど、
それを見せる演出はもっとすごい。

ベイマックスのキャラは緩いけれど、
その緩さは愛されるキャラとして十分な魅力。

私もベイマックスに日々の疲れを癒してもらいたいわ…。笑

ストレス社会なんて言われる現代にこそ、
ベイマックスというキャラは必要とされる存在ですね。

人々のために、という願いを込めて、
懸命にベイマックスを開発したタダシ。
実は一番好きなキャラです。

ベイマックスのプログラムは、
彼の優しい心をしっかり受け継いでいますね^^

投稿 : 2025/01/04
♥ : 29

66.1 2 アメリカで空手なアニメランキング2位
名探偵コナン エピソード”ONE” 小さくなった名探偵(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (34)
285人が棚に入れました
高校生探偵の工藤新一(山口 勝平)と幼馴染みの毛利蘭(山崎 和佳奈)は2人で水族館を訪れていた。その帰り道、突然の雨に蘭がフードをかぶろうとすると、何故か携帯電話が転がり出て、側溝に落ちてしまう。遭遇した事件を解決するために、新一が蘭の携帯電話を勝手にフードの中に移動させていたのだ。買ったばかりの携帯をダメにしてしまった新一に蘭は激怒!そのお詫びとして、新一は新しくできる遊園地「トロピカルランド」に蘭を連れて行くことを約束する。その頃、黒ずくめの組織のジン(堀 之紀)とウォッカ(立木 文彦)は米花港にあるバーで一人の男と取引をしていた。男から封筒を受け取り金を渡すが、男が組織のことを嗅ぎまわっているスパイだと気が付いていた彼らは、男を車ごと爆破させる。巨大な悪が動き出している中、新一と蘭は新しい携帯電話を買いに行くことに。商店街を二人で歩いていると、突然ひったくり事件が発生し―!?

声優・キャラクター
山口勝平、山崎和佳奈、小山力也、緒方賢一、堀之紀、立木文彦、林原めぐみ、高山みなみ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

運命のルーレット廻して

TVアニメ本編の第1話「ジェットコースター殺人事件」と第2話の「社長令嬢誘拐事件」の前半をつなぎ合わせて、前後の内容を補完した作品。
「高校生探偵・工藤新一」が薬を飲まされ「名探偵コナン」が誕生するまでの話。

黒の組織に所属していた当時のシェリー(灰原哀)や、園子に一目惚れする京極さんの姿などが見られる。

OPに初代オープニングテーマのTHE HIGH-LOWS「胸がドキドキ」を使用するなどのこだわりも感じられ高評価。

トロピカルランドでの新一と蘭のデートシーン。
「劇場版・名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」で回想シーンとして描かれるシーンが再現されている。
またここで流れる挿入歌のZARD「運命のルーレット廻して」も歌詞の内容が意味深で高評価。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

1話をリメイク。

連載は長いけど、劇中の時間はそう変っていないので、このリメイクは面白い試みだと思った。

大筋はそのままに、今現在の登場人物をそこここに配置!

確かに昔は無くても今スマフォは必須だしな~と(笑)


ラストは駆け足で人物紹介アニメになってたけど(苦笑)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2

ともえもん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ふーん。

たまに映画版見るくらいだから、ラスト周辺がよく分かんなかった。胸がドキドキとか懐かしくて、自然と口ずさめて、覚えてるもんだな〜と思ったり。ジェットコースターのシーンで、黒ずくめの男たちの帽子が全然とんでいかないことにわろた。( ˘ω˘ )

投稿 : 2025/01/04
♥ : 1

61.9 3 アメリカで空手なアニメランキング3位
空手バカ一代(TVアニメ動画)

1973年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (29)
73人が棚に入れました
大山倍達の興行価値に目をつけた、プロモーターのタッド若松は、沖縄でプロレスと試合をするよう勧める。多額の借金を背おっていた大山はこの話に気持がぐらつく。沖縄入りしたのは、大山のほかに、柔道の藤田修造六段もいた。巨漢プロレスラー相手に善戦した二人だったが、反則などがとび出し、試合はメチャクチャになってしまった。契約違反を問われた二人は、それでも試合を、続けることに。そして、その度に悪役外人レスラーを大山はやっつけてしまった。大山は、暗黒街のボス・劉鳳厳に命を狙われるはめになる。大山、藤田、そして山下の三人は、本土へ帰ろうとするが、藤田はショーでのケガが直らず大山も浮浪児に金を盗まれてしまい、帰ることができなかった。ある日、大山は、自殺しかけていた麗子を救う。両親を日本人によって奪われた麗子は大山を最初は信じず、日がたつうちに二人の間に愛が芽ばえて行った。

声優・キャラクター
田中信夫、神谷明、大木民夫

ace さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

漢!!

・このアニメの流れ
神風特攻隊員の生き残り、アスカ・ケン(飛鳥拳)は
昔やってた空手を活かし、ヤクザの用心棒をやる

たまたま世話になっている寮にあった宮本武蔵の「五輪書」を読み感銘を受ける

突然、「超人追求」「天下無敵の空手道」とか言い出し山籠りを開始

山籠り終了、異次元の強さになりその辺の空手家がザコに

空手日本協会(?)的なところの偉い人を怒らせて、どこの道場からも相手にしてもらえなくなると、
猛牛やクマなどの動物を狙い出すwwww

アスカ、初めての弟子ができるが
この弟子、とんでもないキ◯◯イ

ヤクザを殺し、そのせいで空手を辞める決心をし、畑仕事に1年以上費やす

井の中の蛙wwwと侮辱されブチギレ、アメリカへ飛びプロレスをやりだす

アメリカマフィアに狙われ、逃走

世界中を渡り歩き、その国の国技の最強選手をなぎ倒す

中国でバケモンに出会い初めての負け

自分の空手を後世に残すため
自分の道場を持ち、弟子たちを育成する

あれ?20代のころと違って高く飛べない・・・
あぁそうか、俺の肉体はピークは過ぎたんや
俺は年を取ったんやな・・・

俺は終生最強空手家や!
世界に飛んでそれを証明するど!




って感じですね


・写輪眼wwww
アスカの対戦相手の忍者の末裔?
すげーな、マジで写輪眼出た
車輪眼だけどね
つまり車輪みたいに眼をぐるぐるさせて四方八方を見て攻撃を避ける、的な感じ
しかも幻術を使うwww
ナルトかよ
葉隠流忍法の継承者らしい

・実写が多い
アニメに実写は出てくるのは俺はめったに知らない
「ウメ星デンカ」の花火で実写がでたかな
あと、もう忘れたけど他のアニメでも実写が出たことがあった
でもその1回で終わり
しかしこのアニメ、実写がかなり多い!
空手家が飛び蹴りで板を割る、氷を割る、石を割る、稽古の様子など
けっこうな頻度で実写が流れる
オープニングやエンディングのスタッフロールがもう実写だし

・OPが良い!
いいね!
素晴らしい!
「醜いリコウになるよりは、キレイなバカで生きてやる~♪」
「果てなき修行~まっしぐら~♪」
「見つめた星を掴んでやるぞ~♪天下無敵の空手の星を~♪」
一度聞いてみて!
半分くらい実写ですけど

◯よい

・様々なドラマが詰まっている
戦後すぐの話しなので
日本の神風特攻隊に殺された米兵の奥さんが、
神風特攻隊の生き残りであるアスカに辛く当たったり
アメリカでの日本人差別などは初期にかなりある(今では絶対放送できまい)
かわいがっていた弟子との死別
悪徳プロモーターとの確執や、プロレス興行、FBIに空手を教えたり
各国を渡り歩き強者を求め戦い続けるなど
空手にとどまらず、様々な展開やドラマが入っている

アスカは金がなかった初期には観光地で人力車をやって稼いでいたが
そのバイト1つとっても、
金を払わずに逃げてしまった観光客を追いつめたりのドラマが入っている

・現実を知る
タイの貧民層の現実
詐欺やスリをして稼ぐ子供・・・
あの国の貧民層は強くなってリングで稼がないと生活できない現実がある
↑これは現実でもあります
そういった普段はあまりお目にかかれな他国の現実をしっかりと描く

◯わるい

・どんどん変な風になってくる
初期は真面目な空手をやっていたのですが
真ん中辺りから変に・・・
畳2つでサッカーのリフティング(球を足とヒザでポンポン落とさないヤツ)をしたり
柱をぐるぐる回って飛び蹴りの威力を殺したり(?)
木のてっぺんくらいから頭から突撃する頭突き技が出たり(死ぬって・・・)
現実離れしていった・・・

・アスカの修行は最初だけ
アスカは初期、宮本武蔵の著した兵法書、「五輪書」に感銘を受け
山籠りを実行し
生活の全てを空手にささげていたが、それは初期だけで
すぐに修行と言える修行は、寝る前に親指で腕立て伏せをやるくらいしかなくなるwww

・クソ一家
クソストレスがたまるゴミみたいな一家
別にストーリーなので、いいんですが
俺がイライラするのはこの一家が英雄みたいに祭り上げられて
なんの責も負わずにアスカと仲良しとなってハッピーエンドになるというところ

と、いうのもアスカが殺したクソみたいなヤクザがいるんですよ・・・
こいつはカタギ(一般人)をいびりまくるクソヤクザで

アスカを空手日本一と知っているにも関わらずケンカを売るバカで
ナイフを持ち出しアスカを殺そうとし、部下にもアスカを殺すよう指示
結局アスカにボコボコにされ、逆恨みwwww
アスカの友達を拉致監禁、ナイフで脅す
筋金入りのクズ

アスカはこいつを投げ飛ばし、こいつは持っているナイフが自分の胸に刺さり死亡wwwww
科学的な根拠としてアスカは正当防衛を証明され釈放
だがこのクズヤクザの家族(貧乏妻とクソガキ)はブチギレwwww

そんな事する必要ないのにアスカはこの一家に謝罪し大金を支払う
おまけにこの一家の故郷におしかけてこいつらの代わりに畑を開梱する(1年かけて)

しかし、このクズヤクザの親父は息子と同じくらいのゴミで
クズ息子を殺された恨みでアスカを何度も殺そうとする
自分の息子がどんな悪事をやっていたか知らんのかこのバカは・・・
あのクズ息子の親類だけある

・キチ◯イに刃物
初期アスカの唯一の弟子、有明くん
とんでもなくやばい高校生
アスカにストーカーし、半ば無理矢理弟子入り

師匠のアスカを馬鹿にされたらブチギレて誰が相手だろうと大暴れする
まぁ、ここまではいいんですよ
ワンピで白ひげをバカにしたら絶対許さないマンに変貌するエースみたいで
「かっこいい」、とも思える
しかし、やばいのはここから・・・・

アスカをバカにした他門の空手家数人をボコボコにし、警察沙汰に
逮捕され大人しく勾留されてればいいものを・・・
なぜか看守をぶん殴り逃走www
しかも捜索にきた警察官数人をボコボコに返り討ちにする
免許がないのに知り合いの女の車を運転し、事故をおこし死亡www

・・・・やばすぎん?こいつ・・・

いや、普通に優等生だったんですよ?有明くん
師匠のために残飯運びなどのバイトをして金を稼いだり
礼儀正しく、性格も良好
決して自分の実力(その辺の空手家など瞬殺)をひけらかしたり、鼻にかけたりしない
空手の道を極めようとする、しっかりした好青年なのですが・・・

どういうわけか急激に豹変
なんか薬物でもやってんのかってくらい、急にイカれる
なんだったのこいつ・・・

・アスカ・・・
初期のアスカは弟子など一切興味がなく
弟子入り志願してきた有明くんを冷たく突っぱねたり
有明くん以外にもアスカに弟子入り志願してきた子供も、「弟子を取ってるヒマなどない」と拒否!

しかし、有明くんの死後
有明くんに瓜二つの高校生、安達くんを発見すると
まったく空手に興味のなかった安達くんを家に招待し
半ば無理矢理空手を教えるwwww
なにがしたいんやアスカ・・・

・こんな卑怯なヤツ、許しておけないwww
仕事をクビにされた腹いせに少女を誘拐し金を要求したクズが
自分をクビにした社長に対し、「こんな卑怯なヤツ、許しておけない!」だそうです
セリフ逆になってないか?www
しかも、仕事をクビになったのは、社長の客人であるアスカに迷惑をかけたあげく
暴力行為を働いたから、というごくごく当たり前の理由
なんかこのアニメって、上に書いたクズヤクザ一家といい犯罪者が英雄みたいに扱われるなぁ

・超人追求の夢はどうなった?
作中アスカは10回以上「超人追求の夢」を口にする
アスカの人生の集大成であり、最終目標であるが、
結局どうなったのかわからない・・・

アニメの終わりの方では、すでにアスカは肉体のピークである20代を
過ぎており、今まで難なくできていた「木の高いところにある枝を
飛び蹴りで折る」という行為ができなくなっており
「そうか、俺はもう若い頃のように高くは飛べないんだ」
と、今後衰えていく一方であることを自覚している
まぁ、だからこそ道場を開いて自分の空手を後世に残すため
弟子たちを集めていたわけだけど

なので、結局「超人追求」の夢の果て、すなわち「結果」がわからない
すでに果たしていたのか?
うーん、わからん!
そもそもアスカの気持ち次第だしねー

◯The Verdict

私は、自ら求めて馬鹿になろうと心がけている
私はただ戦いたい!!
そう、この命の燃え尽きるまで、
より激しい戦いを求め
より困難な冒険を求め
アスカケンという1コの人間の限界を極めたい
ただ、ただそれだけなんです!!

10/10

素晴らしい!!
これはかなりの傑作です!
有名になるのがわかる
とても、とても良かった!
おすすめ!

・展開が次々変わって楽しい!
空手修行をしていたと思ったら、その辺の空手家など瞬殺になり
弟子をかわいがり、動物を相手にしだし
アメリカにプロレスをしに行き、お次はタイへ、グアムへ、フランスへ中国へ・・・
次々展開が移り変わり、とてもおもしろかった!!

・漢!!
自らに厳しい試練を課し
自ら困難へ突撃しにいく
勝負を挑まれたら老人であっても手を抜くことはしない、真剣勝負魂
さすが神風特攻隊の生残り!まさに日本男児といったところ
これが本物の「特攻一番機」か、と感銘を受けた!!

・様々なドラマ
戦う相手にも事情がありドラマがある
様々な思いを背負い、お互いぶつかりあう
とても良いです

・だが後半はファンタジーに・・・
ちらっと書いたけど
まぁまともに空手をやっていたのは初期~中盤まで
後半あたりはファンタジーのようにぶっ飛んだ技が出だす・・・
これは気に入らなかった

・空手に私闘なし!
「真剣勝負」以外で空手を使うことはしない
因縁をつけられても、相手が素人ならば
無抵抗でボコボコに殴られる
相手が武器を使ってきたなら真剣白刃取り!!で制する
空手に私闘なし!
空手に私闘なし!
まさに漢!!
かっこよすぎる!

・バカ!!!
空手バカ!
まさにバカ
空手を極めるため、「超人追求」の実現のため
「自ら望んでバカになると努めている」と宣言するアスカ

ワンピースの主人公ルフィは1巻で
「俺がなるって決めたんだから、そのために戦って死ぬんならそれでいい」
という名言を残しましたが
それに通じる名言!!
素晴らしい!漢!

・何回かワンピを例に上げてますね
アスカとルフィは似通っている部分が多いと感じる
「空手に私闘なし!」にたってそう
ルフィはベラミーに喧嘩を売られても
「相手する価値なし」と判断し、無抵抗でボコボコにされた
「超人追求」にたってそう
夢を叶えるために自らバカになると宣言するアスカ・・・

俺は
「一昔前のルフィ」とみなせると思う

・いい話しだなぁーー!!!
有名なアスキーアート(AA)ですね
5chやネットニュースまとめサイトをちょくちょく見てる人なら一度は目にしたことがあるのでは?
(ないなら検索してね!)

あれね
このアニメの主人公、アスカです

AAになっているのは弟子の有明くんが死んでしまった時のシーンであり
つまり、実際には「いい話」で泣いているのではない

投稿 : 2025/01/04
♥ : 0
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

【超古典】サニーがボーイだった頃

MXで再放送

50周年記念とのことでした。
さっそくですが自分が生まれる前のアニメ作品を興味本位で観たりします?
私の場合、本作品が初かもしれません。想い出/思い入れがなければ表現が洗練されてる現代の作品が見やすい。そもそも20世紀アニメのレビューはほとんど書かない私の言い訳もとい視聴理由は↓

・松ちゃんが最近マンガ読んでるわーと言ってた
・なんだかんだ劇画ものって見かけないよね?
・現代世界では居場所なさそうな梶原一騎もの
・なんとなく…

深い理由ございません。
みんな大好き極真空手の創始者大山倍達の半自伝的作品との触れ込みで当時の少年たちに多大な影響を及ぼしたとされる空手格闘物語です。
終戦直後の池袋界隈。生き残った特攻隊員“飛鳥拳”が己の拳で生の意味を探求するようなストーリーです。正直説教臭いですがアリですね。
山籠もりしたり牛や羆と闘ったり弟子を取ったりその弟子との悲しい別れから新天地アメリカに活路を見出したり、とその流れからバトルアニメの源流とアニメ史の観点からでも相応の位置づけになるのだと思います。

ただそんな理由で古い作品を観るモチベーションには繋がらないですよね?
自分の場合50年前の空気にすっかりあてられての完走です。モデルとなった大山倍達含めて制作メンバー大半が1920~1930年代生まれ。彼らが40代前後で現場責任者くらいのポジションになって振り返る青年時代“特攻隊上がり設定”“池袋の闇市”は実体験なのです。これが凄いというか趣深い。
たとえばここ最近なら、ドラクエのフィールド曲使ったトヨタのCMや、90年代J-POPや、『ハイスコアガール』あたりのネタに触れるのに近い。当時を知る者には懐かしく知らない若人にとっては新鮮。そのうち平成生まれが現場の主力になれば、ケツメやオレンジレンジだったり、六本木ヒルズだったりをアイコンとしてなにか作られてくかもしれません。その50年前ヴァージョンみたいなもんですかね。

技法なんかよりエッセンスを感じよ!
これはこれで貴重な経験でした。



※補足

■1973年(昭和48年)

つまりリアタイだと50歳代半ばより上の世代の先輩方が熱狂した計算になりますね。
当時を知る由もありませんがポリコレ全盛の現代の感覚を捨てると幸せな気分に浸れます。

{netabare}・ヤクザと仲良し。命名“極道空手”案もあったが“極真”で落ち着いた模様
・もちろんところかまわず煙草を吸うのは基本仕様
・わりとみんな傍若無人
・SHIROBAKO宮森氏も真っ青の交通法規無視っぷり
・警察などの公的機関も適当対応。よく言えば大岡裁き的人治主義
・パワハラ上等。一方でセクハラは無い。永井豪まで待て!
・プライバシーもへったくれもなくガシガシ懐に飛び込んでくるモブたち
・ジャップ連呼の修羅の国アメリカ(笑) スタッフが60年安保世代だもんなぁ{/netabare}

法令順守は蚊帳の外。現代のツッコミ待ち作品と比較にならない暴走ぶりは必見です。



■文化って土壌よね

興味本位でスタッフをググりまくってみた。多くは鬼籍に入られてますね。そりゃそうだ。
と思ってたら大山の弟子の一人千葉真一氏の訃報がこの再放送期間に飛び込んできました。氏は実写映画でも主演を務めていてついでにこちらも視聴済みだったりします。
氏の愛称をもじったような“Sonny Boy”なんてアニメが放送中だったり、そのサニーボーイはMADHOUSE製でファウンダーの一人出崎統氏は『空手バカ一代』のスタッフにクレジットされてたり、と意外と狭い世界と思うかなにかしらのご縁と思うか、ひとえにジャパニメーションと言われつつも歴史や繋がりや積み重ねあって今ここなのよね~が実感できたことがなによりの収穫だったかもしれません。

{netabare}この話の流れでさらに脱線すると作中で最強の柔道家木村政彦が登場したのに驚いた。ヒクソンのおとんに勝った人です。プロレス興行で力道山に負けた人でもあります。たしか彼を慕って大山が拓殖大学に入学したとかしないとか。その木村を語るうえで欠かせないのは師匠牛島辰熊だったりどんどんマニアックになっていくんですけど、牛島も木村も“鬼”と称された超実力者。牛島はあの『ゴールデンカムイ』牛山のモデルになってますよね。
書いてて自分も混乱しそうですが続けます。一般認知度なくても物語に華を添えるキャラのモデルとなりそうな実在の人物がわんさかいることを再認識します。文化土壌が芳醇である証左。ストーリーアニメが日本で発展したのも合点がいきます。
『SHIROBAKO』なんて実在のモデルだらけと言いますから(笑) たしかカレー作ってる社長もMAD HOUSEの社長さんがモデルでしたっけ? さらに『SHIROBAKO』登場の音響監督明日川源のモデルとなった明田川仁氏が手掛けてる作品の一つが前述の『ゴールデンカムイ』だったり。その明田川氏のお父さま進氏も実は音響畑の親子鷹ということで『空手バカ一代』の音監さんでした。{/netabare}


狭い世界なのはそうなんでしょう。
そんな現場で“虚”も“実”も取り込んで、磨いて重ねて今がある。
そんなことを夢想できる古典作品でした。



視聴時期:2021年4月~12月 地上波再放送

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2021.08.22 初稿

投稿 : 2025/01/04
♥ : 27

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大嘘おおいに結構!。やはり梶原作品でも名作な一本。

 梶原一騎作品でも特に有名なのは、「巨人の星」と「あしたのジョー」、それに続いて本作と「タイガーマスク」といったところだろう。本作は一応伝記漫画ということになってるが、もちのろん梶原さんらしい大嘘だらけでその辺をマジレスしようと思えばいくらでもツッコミ入れられるが、そんなことは承知之助で楽しむのが梶原世界であると言いたい!。


 本作は漫画の前半、つのだじろうさんが作画してた頃までのアニメ化であり、後半はないので弟子たちの話は殆どなく、大山倍達もとい飛鳥拳が海外で大活躍のところまでである。


 個人的に一番面白いのは、やはり梶原さん得意のドラマを創作している有明の件だろう。こんなん作り事の悲劇と美談だと鼻白む人間もおるだろうが、殆どヤクザな強面の梶原さん、そんな彼の中にもこういう純粋さ純情さへの希求が同時に渦巻いていると思うとやはり沁みるもんがある。単にウケ狙いに雑に創作したのではこうはいかない。本音と建前、美談はみんな偽善みたいな浅い人間観でなんでも斜めに見るようでは人間おしまい。


 ちなみにグレート東郷が登場するが、彼の正体不明の実体について書かれたものでは森達也さんの「悪役レスラーは笑う」が名著です。あと、木村政彦の件はカットされているが、その辺は勿論「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか?」をお読みください。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5
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