shino さんの感想・評価
3.8
ロング グッドバイ
1920年代、禁酒法時代のアメリカ。
法は力を持たず、街はマフィアに支配されている。
舞台は密造酒の闇取引が横行するローレス。
家族を抗争により殺害されたアンジェロの、
復讐に至る91日間を描くフィルムノワール。
物語は殺人の夜より7年後から始まる。
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ここから壮大で重厚な復讐劇が幕を開ける。
バッカーノがタランティーノ作品なら、
こちらはコッポラ、ゴッドファーザーでしょうか。
派手な銃撃戦や暴力描写はあるものの、
それ以上に、心理描写が巧みで、
物語・構成・演出と隙のない出来でしょう。
ゲーム感覚的な死を感じさせないシナリオ、
この作品からは、人の命の重みを感じます。
そこも魅かれた理由の1つです。
兄弟の確執、仲間との絆、
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復讐という負の連鎖が教えてくれるもの、
これは哀しい運命に導かれる男たちの群像劇だ。
旅路の果てに空虚へと至る、
感慨深いラストシーンが美しい。