アットホームで家族なTVアニメ動画ランキング 4

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83.2 1 アットホームで家族なアニメランキング1位
ウマ娘 プリティーダービー(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (811)
2789人が棚に入れました
これは異世界から受け継いだ輝かしい名前と競走能力を持つ“ウマ娘”が遠い昔から人類と共存してきた世界の物語。
田舎から都会のトレセン学園に転校してきたウマ娘・スペシャルウィークは、チームメイトたちと切磋琢磨しながら「日本一のウマ娘」の称号をかけて<トゥインクル・シリーズ>での勝利をめざす!

声優・キャラクター
和氣あず未、高野麻里佳、Machico、大橋彩香、木村千咲、上田瞳、大西沙織、藤井ゆきよ、沖野晃司、豊口めぐみ、首藤志奈
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

現実と虚構を交え、バランス良く構成したサラブレットの擬人化物語

アニメーション制作:P.A.WORKS、
監督:及川啓、副監督:太田知章、
シリーズ構成:石原章弘(Cygames)・杉浦理史、
キャラクターデザイン・総作画監督:椛島洋介、
音楽:UTAMARO movement、原作:Cygames

第1R「夢のゲートっ!」第2R「いきなりのデビュー戦!」レビュー
サラブレットの実名を使って擬人化させた少女たちが、レースによって競い合い、勝者はライブ活動を行うという、かなり荒唐無稽な物語。ただ、最初の2話を見た限りでは、スポーツ、友情などをメインにしたスポ根アニメとして真っ当に作られていきそうなので、自分としては好みの気がする。

P.A WORKSとCygamesが制作してゲーム化もされるとあって、キャラづくりはかなり緻密。デザインは細かく、登場人物の一人ひとりが実際の馬の特徴を参考にした造形となっており、特に競馬ファンは細部までチェックしてしまうほど。実際の馬体の色や額の模様、鼻のライン、勝負服などを参考にしてキャラデザを行っている。コアな競馬ファンはいちいち反応してしまうに違いない(唯一謎なのがエルコンドルパサーのメンコのデザイン。エルコンドルパサーは、現役時代、ほぼメンコは付けてなかったと思う。何かほかに付ける理由があったか…?)。

スペシャルウィークの母親(実際の名前はキャンペーンガール)が出産後に亡くなって、育ての母馬がいたり、北海道でほかの馬とあまり関わらずに育てられたという生い立ちなども物語に取り入れるなど、おそらく、今後の展開もある程度、実際のスペシャルウィークの人生(馬生?)を基に話が構成されていくことが予想される。 {netabare} デビュー戦が阪神競馬場の芝1600メートルでゲートが14番、勝利したというところも同じ。ただし、当時の阪神1600メートルはスタートしてすぐにカーブのある旧コースだったが、それは現在の改修後の阪神競馬場外回りコースとして描かれている。細かいところなので、どうでも良いが、競馬ファンは、そんなところも含めて楽しめる。{/netabare}

また、ほかのウマ娘たちのレースや性格、ライバル関係なども実際の馬たちの物語を基にしており、その関係性にもいちいちニヤリとさせられる。例えば、成績の伸び悩んでいたサイレンススズカのデビュー1年後に覚醒したバレンタインステークスが描かれており、これもレース距離や競馬場、枠番や1000メートル通過タイムも実際のレースを忠実になぞっている。
また、同期のナリタブライアンとヒシアマゾンがライバル関係にあったりする。親子のシンボリルドルフとトウカイテイオーは師弟関係。ただ、個人的に大好きなジャスタウェイが出てこなさそうなのはとても残念だった(ジャスタウェイの同期で隣の馬房だったゴールドシップは登場しているのに。社台グループや金子真人オーナー所有の馬は許可が取れなかったようだ。( 有名馬のなかではディープインパクトやオルフェーブル、ブエナビスタ、ハーツクライなども出てこない)

ここまで書くと、競馬の知識がないと楽しめなさそうに感じるかもしれないが、そんなことはないように思う。確かにウマ娘の数が多すぎて、競馬を知らない人は名前を覚えられないだろうが、基本的には、スペシャルウィークとサイレンススズカ、あとはトレーナーやライバルチーム「リギル」の東条ハナを覚えておけば、とりあえず普通に楽しむことができるのではないだろうか。馬が全員女だということを許せない人もいるだろうが…そこはまた別問題ということで。物語は王道で、1話の構成や展開などもしっかり練られている印象がある。重点が置かれるのは、あくまでレースでの競い合いやライバル、友情ではないかと予想している。とりあえずは2話までを見ての感想だが、今後は重賞に出場するまでの道のりが描かれることになるだろう。ただ、レース勝利後に歌を歌うのは、アニメファンを取り込みたいのは分かるが、個人的には盛り込み過ぎの感があり、焦点がぼけてしまうように思う。その辺りはソシャゲに落とし込むことも含めて商売に関わることなので、仕方がないことかもしれないが少々残念な部分だった。

3話以降、スペシャルウィークとライバルたち(おそらくセイウンスカイ、キングヘイロー、グラスワンダー、エルコンドルパサーなど)の関係性も含めて、どのように展開していくのか、とりあえず、続けて視聴していくことを決めた作品となった。
(2018年4月6日初投稿)

第3R「初めての大一番」レビュー
{netabare}チームスピカの面々は、それぞれレースを勝利して士気が上がってくる。ちなみにサイレンススズカは11馬身差の圧勝。これはアニメだけではなく本当の話で、バレンタインステークスの3戦後の重賞・金鯱賞でやってのけている。この頃から飛び抜けた強さを安定して発揮しているのが見られた。
そして、スペシャルウィークは、いよいよクラシック(皐月賞、ダービー、菊花賞)ロードへ突入。皐月賞の前哨戦である弥生賞へと駒を進める。レースの前にカラオケ店でライブの特訓を行うのだが、その指南役がトウカイテイオー。披露するのが「テイオーステップ」だ。これは懐かしい。

私がトウカイテイオーをリアルタイムで初めて見たのは、骨折によって1年ぶりに出走した有馬記念だった。そのパドックの様子を見て、とても驚いたのを今でもよく覚えている。「これ、テイオーの足は大丈夫か?」と思ったのだ。というのも、パドックで歩くテイオーの歩様がとても異質で、足が治っていないのではないかと私の目には映ったからだった。何だかカックン、カックンしながら跳ねるように歩くのだ。私はその頃、パドックは結構注目して見ていたのだが、テイオーのような変な歩様の馬を見たことがなかった。しかし、そのレースでトウカイテイオーは奇跡の復活を遂げ、1年ぶりの休み明けでGⅠの有馬記念を勝利する。私は競馬を始めて間もない年で、いちばん好きだったビワハヤヒデから流して買っていたため大儲けしたのは良い思い出だ。
話が逸れてしまったが、要するにそのパドックの歩き方が「テイオーステップ」で、トウカイテイオーにとって、ごく普通のことだったのは、後になって知ったことだった。それ以来、ずっと競馬は見てきたが、テイオーのような歩き方をする馬は見たことがない。相当特殊な歩き方だったのだろう。

テイオーネタを挟みつつスペシャルウィークの弥生賞へ。2番人気ながら、セイウンスカイ、キングヘイローを破り、重賞制覇を果たす。その夜にスペシャルウィークのお祝いが行われ、彼女は腹がはちきれんほどに食べて楽しむ。

そして、クラシック第一弾、皐月賞の日。勝負服を受け取ったスペシャルウィークが着替えると、スカートの後ろのチャックが締まらないアクシデントが発生。まさか、スカートが脱げるというアクシデントがあるのかと思ってしまった。どうやら太ったという表現だったようだが、これは分かりにくい。ウマ娘紹介のところでもこのシーンが出てくるが、たぶん、これを見て太ったと思った人は、あまりいなかったのではないだろうか。伏線としてお祝いで腹が出ていた描写はあるが、これだけでは、ただそういう演出だとしか思えないので、スペシャルウィークが太ったとは考えなかった。ただ、競馬ファンならスペシャルウィークが皐月賞時にプラス10キロの体重で出てきたことを知っている人もいるだろうということで、こういうやり方になったのだろうが、私も全く視聴当時は思ってなかった。

皐月賞のレース描写では、セイウンスカイが後ろから押されてゲートインするシーンがある。これは、実際のレースでの枠入りの際にセイウンスカイが抵抗してなかなかゲートに入らなかったことを表現している。いやぁ、本当に細かい! しかも馬名も当時の馬を参考にしているところが見られる。エモシオン→ハルシオン、タヤスアゲイン→ヤスダリピートなどだ。

皐月賞でスペシャルウィークは3着に敗れる。もちろん、これも実際のレースと同じ。セイウンスカイは逃げずに途中からスパートするという作戦に出るが、これも同様だ。アニメでは敗因がスペシャルウィークの太り過ぎのような表現になっているが、実は、現実では、当週に仮柵が外されて、内側がグリーンベルトと呼ばれる芝の良い部分が現れたため、内側を通った馬、特に前にいた馬が有利な馬場となっていたのだ。当時、スペシャルウィークに騎乗した武豊は、そのことをJRAに抗議し、翌年から仮柵は外すのではなく、外側に移動されることになり、より公平なレースが行われるようになった。この皐月賞が、そういうレースだったというのは、アニメとは関係ないことだが。

そして、私が気になっていた同年代である最強のライバル、エルコンドルパサーとグラスワンダーは、結局、諸事情によって皐月賞には参加しなかった。当時は両馬とも外国産馬だったため、元々クラシックには出走できなかったわけだが、アニメでは現在のルールに合わせて出走できるようになっているようだ。グラスワンダーは怪我をしたから(実際もこの時期には骨折で休養していた)、エルコンドルパサーはトレーナーの決定により出馬しなかったことになっている。「なんで皐月賞あいつを出さないの?」とトレーナーがハナさんに聞くシーンがある。エルコンドルパサーのことだと思われる。

ここで、最初のレビューを訂正したい。エルコンドルパサーがメンコを付けている理由が謎と書いた。実はよく調べてみると、レースやパドックの時にはメンコを付けてなかったが、普段、厩舎にいるときなどには、メンコを付けていたようなのだ。私がエルコンドルパサーを見ていた頃は、まだグリーンチャンネルにも加入していなかったし、レース以外の普段の様子を見ることが、ほとんどなかった。写真では確認できなかったが、さすがにサラブレ編集部なども絡んでいるので、正しいと思われる。失礼しました。

次回はダービーが描かれるようだ。競馬界で全ての人が目標とする1度は勝ってみたいと願う最大のレース。当初は全く期待してなかったアニメだったが、とても楽しみになってきた。

※ちなみにOPの映像では、実際のサラブレットたちがG1を勝ったレースが表現されている。馬場が悪くてどの馬も通らなかった内側をあえて選択して豪快に差し切ったゴールドシップの皐月賞。また、前が詰まって馬群をぬうように抜けだしたウオッカの安田記念、誰もが感動したテイオーの復活の有馬など、印象的な部分を上手く演出しているなぁと感心した。{/netabare}

第4R「特訓ですっ!」レビュー
{netabare} 今回でダービーが描かれるかと思ったが、王道スポーツ漫画に必須の特訓回だった。皐月賞に敗北して意気消沈するスペシャルウィーク。心配したスピカのメンバーがトレーニングの手助けを行う。これは軽い日常回のようなもので、そのひとつとして、水着で飛び込みにチャレンジするサービスシーンも挟まれている(スク水だが)。

そんななかトレーナーは、皐月賞の映像を見直して、あることに気づき、中距離の絶対王者として知られるタイキシャトルとの模擬レースを思いつく。場所は美浦のトレーニングセンターで、南北の2ヵ所あるうちの南調教馬場にあるウッドチップコース。上から描かれたコース形態は、実際のトレーニングコースを完全に再現している。ウッドチップコースは、細かい木片を敷き詰め、足元への負担が少なく、体に負荷を与えることのできるコースだ。距離は1600メートルで、GⅠ馬であるタイキシャトル得意の距離で胸を借りる。

ここでスペシャルウィークは、馬の後ろのスリップストリームに入ると走りやすいことや、坂道を駆け上るときは、ピッチ走法で走ったほうが良いことに気づかされる。模擬レースは僅差で敗北するが、十分に実りのあるトレーニングとなった。ダービーを前にして準備は整ったようだ。

今回の最後にエルコンドルパサーがダービー出走を表明。実際にこの馬のいた時代、外国馬は出走できなかったのだが、史実とは違う展開にするようだ。来週こそはいよいよダービー。どのようなレースになるのか、競馬ファンとしても楽しみだ。予想としては、無難なところにまとめてくるのではないかと思っている。

ところで、1話から時々出てくるオグリキャップのネタが面白い。普通の馬の1.5倍以上もの飼葉を食べていたことで知られる馬だけに、出てくるときは、いつも大盛りの食事をしている。今回もゴールドシップが焼きそばを売るシーンのバックに度々登場しており、超大盛りの焼きそばが、映される度にどんどん減っている様子が描かれている。日本競馬を現在まで盛り上げるきっかけとなった最大の功労馬が頻繁に出てくるのもまた楽しい。{/netabare}

第5R「ライバルとのダービー」レビュー
{netabare}いよいよ競馬界最大の祭典・東京優駿(日本ダービー)でライバル対決が行われる。前半の佳境といえる回だ。Aパートは前回から引き続き、スペシャルウィークの特訓。東京コースにもあるゴール前の坂に対応するために神社での階段ダッシュを敢行。

この坂を利用した特訓は、実際のサラブレットにも行われている(もちろん、階段ではないが)。ひと昔前は西高東低と言われていた時代が長く、GⅠは関東所属の馬がほとんど勝てなかった時代があった。それは美浦のトレーニングセンターに坂路コースがなかったためで、このコースで負荷をしっかりかけた馬がGⅠでも好走するというのは、ずっと常識とされていた。その最も有名な例がミホノブルボンという馬で、坂路でビシビシ鍛える方法が馬を強くする秘訣といわれるようになった。そして、数年前に美浦にも坂路コースができたお陰で、関東馬もようやく関西馬に対抗できるようになったのだ。

そのほかにAパートでの注目は、メジロマックイーンがスピカの新たなメンバーとして加入することだ。面白いのはゴールドシップがマックイーンをとても気に入っている様子があるところ。ちょっかいをかけては、いつも逆に痛い目に遭っている。視聴当初は、なぜマックイーンがこんな重要なキャラとして出てくるのか、よく分からなかった。しかし、ゴールドシップと絡ませるために登場させたのだと知って納得した。ゴールドシップの母方のお祖父さんがマックイーンなため、このコンビに色々やらせるための計らいだったというわけだ。ちなみにスペシャルウィークを食堂で励ますのがマルゼンスキーで、これもスペの母方のお祖父さんがマルゼンスキーだから。また、雨の降った重馬場で無類の強さを誇ったマックイーンが「雨が印象的な映画20選」というタイトルの雑誌を読んでいるなど、相変わらず細かいことをやっている。

そしてダービー当日。スペシャルウィークは、ライバルのセイウンスカイ、キングヘイロー、エルコンドルパサーとともにゲートイン。もちろんスペシャルウィークは、現実と同じ3枠5番。
いつも熱いレースシーンだが、今回もかなり熱い。まぁ、見た目は大きな芝のトラックを女子が走るだけなのだが、一応、スピードは1kmを約1分で走っていくという超高速レース。箱根駅伝でのランナーが1kmを約3分で走るので、ウマ娘たちは3倍のスピードで駆け抜けるということになる。実際は背中に騎手を載せているのだから、1頭で走るだけならもっと速いわけだが。

レースは実際のレースと酷似している。引っかかったキングヘイローが逃げる展開。セイウンスカイは2番手に抑える。スペシャルウィークは中段、エルコンドルパサーもほぼ同じ位置。4コーナーを回って、早めにセイウンスカイがスパート。やや重の馬場ということもあって、早め先頭からの押し切りを図る。キングヘイローはここで失速。そして、セイウンスカイが先頭に立ってから、すぐに馬群の間を割ってスペシャルウィークが迫り、追い抜く。

このときのフジテレビ・三宅アナの「並ばない、並ばない」という実況も再現。一気にスペシャルウィークが先頭に立つ。実際のダービーでは、このままスペシャルウィークが圧勝するのだが、アニメではその後ろからエルコンドルパサーが差してくる。スペシャルウィークは2番手に後退。しかし、ゴール前で驚異の差し返しを見せて、2頭が同時にゴール板を駆け抜ける。

着順掲示板には写真の表示が点灯し、3着のところには16の文字が。この16番は実際のダービー2着馬ボールドエンペラー(アニメではマッシヴコウテイ)の番号だ。そして、写真判定の結果、同着という結果に。2頭のダービー馬が生まれたという結末だった。これは予想通りの改変だったといえる。エルコンドルパサーは日本で負けたのは1度だけで、さすがに、ここで負けさせるわけにはいかなかった。そして、スペシャルウィークがダービーを取らないというのもあり得ないので、やはりこうするしかなかったかなと思う。過去の実際のGⅠでの同着というのも本当にあった出来事。それは2010年のオークスでサンテミリオンとアパパネが同着となり、2頭のオークス馬が生まれている。

最後は特殊エンディング。エルコンドルパサーとスペシャルウィークが健闘を称え合い、スピカのメンバーも大喜び。当初、懸念していたウイニングライブは、これまではほとんど止め絵でエンディングに流す程度に収めているので、今回もこれで良かったと思う。前半が終了という感じの良い終わり方だった。次回からは菊花賞・ジャパンカップへと向かうのか、それとも別の展開とするのか、興味は尽きない。

小ネタとしては、今回も食堂でのオグリキャップのシーンは出てきたが、もう後ろ姿が部分的に映されるくらいでもオグリが大食いしていると分かってしまうところが面白い。それと、スペシャルウィークがダービーを取ったとき、実際は直線で武豊が鞭を落としていたというのは、有名な話。それを揶揄するようなシーンがあるかと思ったが、さすがになかった。この回では解説者として本人も登場しているし、CMにも出演してもらっているので、当然と言えば、当然か。しかし、あれだけの大スターでも失敗をしてしまうほど、競馬界で特別な舞台がダービーというレースだということなのだろう。 {/netabare}

第6R「天高く、ウマ娘燃ゆる秋」レビュー
{netabare}Aパートはお祭りに遊びに行く日常回で、いろいろなネタが満載。
新たなウマ娘も登場する。マチカネフクキタルやエイシンフラッシュ、ナイスネイチャなど。
相変わらずオグリの大食いのシーンが色々なところで出てくる。
第33回の大食い大会は、第33回の有馬記念の再現。優勝はオグリキャップ、2着タマモクロス、3着入線で失格となったスーパークリークも同じ。ナリタブライアンとヒシアマゾンがいつもコンビなのも微笑ましい。
スペシャルウィークとサイレンススズカの絆が深まる花火シーン。お互いが刺激を与えて、レースへのモチベーションを上げていく。

サイレンススズカの旋回癖のシーンが出てきて、少しせつなくなる。
馬房にいるときは、実際にいつも狭い中でグルグル回っていたらしい。
でもイライラしているわけではなく、厩務員が入って行ったら止まったそうだ。
これはアニメを見て、改めて調べて初めて知ったことだった。

Bパートは毎日王冠のレース。1998年に開催されたこのレースは、サイレンススズカ、エルコンドルパサー、グラスワンダーが激突するということで、GⅡとしては異例の13万人もの観客を集めたことで知られる。アニメでは、これに2010年のダービー馬エイシンフラッシュやGⅠでのブロンズコレクター、ナイスネイチャが参戦するという架空の対決になっている。
レースはグラスワンダーが出遅れて、3コーナーから捲っていくという実際と同じ展開。エルコンドルパサーは最後に追い上げるもサイレンススズカとは2馬身半も離された2着だった。

ウマ娘が走るだけなので、レースシーンがどうなのかという不安が当初からこのアニメにはあったが、アングルなどの絵作りの上手さやしっかりした作画、実際のレースをしっかりと参考にしていることが、画面から伝わってきて、とても迫力のあるシーンに仕上がっている。回を追うごとに楽しみも増えるし、飽きさせないシナリオ構成も優れている。全く想定していなかったが、これは今クールでトップを獲ることも夢ではないと感じさせるだけの仕事をしていると思う。
いよいよ、次回がいちばん問題となるレースとなるわけだが、ここをどう描くのか楽しみであり、不安でもある。 {/netabare}

第7R「約束」レビュー
{netabare}Aパートはスピカのメンバーで温泉合宿の特訓回。
最近は、特訓がAパートにあって、Bパートがレースというパターンが続いている。
リギルではグラスワンダーが同じ外国産馬のマルゼンスキーに合わせ馬の依頼をする。スピカの温泉合宿では、サイレンススズカがジャパンカップ後にアメリカに遠征することが語られる。
これは実際に計画されていたことで、アメリカは日本のような高速の芝で、中距離のGⅠが日本よりも多く、全てがサイレンススズカの得意な左回りコースのため、より大きな成功が期待されたからだった。日本の場合、その頃の2000mの中距離GⅠは天皇賞秋しかなく(現在は、右回りだが阪神の内回り2000mのGⅠ大阪杯もある)、サイレンススズカが活躍できそうなGⅠが少なかったのだ。

そしてBパートはいよいよ2000mの天皇賞秋。11月1日の1枠1番にサイレンススズカが入る。当時、私は馬券ではなるべく武豊を外して買うことが多かったのだが、この枠を見たときに、さすがに観念した。このレースでサイレンススズカ以外が勝つことはないと確信したからだ。それなら1番人気でもここからドーンと買って勝負してやろうと。それにサイレンスズカがまたどんな走りを見せるのかがとても楽しみでもあった。

アニメでの出走ウマ娘は、エルコンドルパサー、メジロライアン、ヒシアマゾン、ウィニングチケット、ナイスネイチャという超豪華メンバー。これは完全に架空のレースということになっている。

ただ、レースは実際と同じ展開。ゲートを出たサイレンススズカが1000mを57秒4というタイムで通過。騎手の安藤勝巳がダイワスカーレットで出走してウオッカに2㎝ハナ差負けした2008年天皇賞秋の1000m通過が58秒7で、安藤勝己はこのタイムについて「とんでもないペースで行ってしまった」と後述している。そのときの2000m走破タイムが1分57秒2で、レコードタイムを0.8秒も更新した。サイレンススズカが出走した天皇賞から10年も経過していた年のことだ。このことからも、サイレンススズカの1000mの通過タイムがどれだけ信じられない高速タイムを叩きだしたかということが分かると思う。

4コーナーの手前でサイレンススズカに故障発生。実際は左前脚の粉砕骨折で予後不良となった。馬の場合はひどい骨折の場合、足の血流が滞ってしまったり、ほかの3本の足に負担がかかって蹄葉炎などを引き起こし、生存率が著しく下がってしまうため、薬殺処分とされてしまうのだ。このレースは多くの競馬ファンの忘れられないシーンのひとつだろう。

アニメでは、スペシャルウィークの機転により、サイレンススズカのダメージを少なく助けることができたため、大事には至らなかった。それでもスペシャルウィークが泣きながらサイレンススズカに語りかけているシーンは、少しグッときそうになってしまった。ラストは特殊エンディングで病院にいるスズカを皆が取り囲んで励ますシーンで終わる。

天皇賞秋のレース結果は、実際のオフサイドトラップではなく、エルコンドルパサーが勝利。来週からスペシャルウィークはどこに向かい、サイレンススズカはどうなるのか、さらに目が離せない展開となりそうだ。 {/netabare}

第8R「あなたの為に」レビュー
{netabare} ジャパンカップや有馬記念をどうするのかと思っていたら、ここはスペの敗戦をアパンで少し描いて終わり。スペがサイレンススズカに相変わらずベッタリの様子とそれを心配するスズカが映される。
Aパートでは年始のパーティーとWDT(ウインター・ドリーム・トロフィー)という全ウマ娘のなかから投票で選ばれた人気のウマ娘たちが最強の座をかけて戦うという架空のレースが行われる。ここで最強を決める展開のようだ。この来年のレースにスペやエルコンドル、ススズが出て終わりということになるのだろうか。今年のレースではシンボリルドルフが勝利した。
そして、トレーニングの様子とリギルの皆は色々とレースを勝利したことがスペのナレーションで語られる。実際にはこの正月から春の間にスペシャルウィークは、AJCCと阪神大賞典、天皇賞春と重賞、GⅠを3連勝するのだが、そこは全く出てこなかった。スペシャルウィークファンにとっては少し不満に感じるかもしれない。
Bパートでは、グラスとスペのライバル同士の動向がじっくり描写された。この2人は宝塚記念で激突することになり、グラスワンダーはスペシャルウィークをライバルとしてとても意識するのだが、スペシャルウィークは怪我をしたサイレンススズカのことばかりを考えていて、レースのことはあまり頭にない。グラスからスペに向けられる視線が執拗に描かれる。思えば、6話の毎日王冠でグラスワンダーは初めて敗北を喫するのだが、そこでの焦りやレース後のうなだれる様子もかなり念を入れて描かれていたこともあり、今回はかなり気合が入っている様子。実際にはこのレースの前、スペの陣営は宝塚記念を勝って凱旋門賞に行くというプランを描いていて、ここは軽く勝つ前哨戦の空気だったので、スペがグラスのほうを向いていなかったというのは、上手くストーリーを作ったと思った。ただ、グラスワンダーが有馬記念を勝っていたことは、お花さんから語られるだけなので、競馬を知らない人からすると、なぜグラスワンダーが突然強いことにされているのか、分からないかもしれない。
宝塚記念のレース。
もちろん、出走の枠やウマ娘たちも実際と同じ。阪神の内回り2200mのレースだ。今回のレースも迫力があった。私がグラスワンダーのファンだったから余計にそう思うのかもしれないが、走っている動きや展開、絵作りがとてもカッコ良かった。スピード感があって、4コーナーでグラスがスペを抜く瞬間や抜いた後にスペの視線でグラスの背中が疾走しているシーンは、とても上手く描いていた。グラスワンダーのブルーの上着が翻って動く様がとても良くて、レースシーンを何度も観てしまった。
レースではスペシャルウィークが早めにスパートをして先頭に立つが、その後ろからグラスワンダーが一気にかわして3馬身差で勝利する。その後ろのステイゴールドは7馬身も離れており(これは実際のレース)、完全に2頭だけのレースだった。
また、これまでグラスワンダーは、おっとりした優しい性格だったのに、レースになって闘志を剥き出しにするギャップがとても良かった。
レースが終わり、また嘆きの木のところでトレーナーと話し、日本一のウマ娘になる目標を思い出すスペシャルウィーク。そしてススズはスペシャルウィークの敗戦をテレビで観て、何かを決意したようだった。これは来週にススズとスペとの関係に変化が起きる前触れだろう。
個人的には今クールは、これがトップで良いかなと思い始めている。 {/netabare}

第9R「スピカの夢」レビュー
{netabare}サイレンススズカの傷も癒え、リギルのメンバーは夏合宿に出発。トレーナーはサイレンススズカとスペシャルウィークを復活させるために2チーム制で競わせることを企てる。サイレンススズカは、怪我のショックから全力で走ることが怖くなってしまい、いわゆるイップスのような状態に陥ってしまっていた。スペシャルウィークは、スズカが復活できないことが気になって自分のことに身が入らない。
そこでトレーナーは、極限状態の負荷を2人に与えるショック療法的な試みを行う。2チームをトライアスロンのレースで競わせ、途中でトレーナーは、自分の夢を語って檄を飛ばすことによって、2人を復活へと導くのだった。最後の場面では、よりハードに競い合って速く走り過ぎたため、カーブを曲がり切れず、全員が海の中に「犬神家の一族」のスケキヨのような状態で頭から突き刺さるというギャグで締めくくられる。

そして、いよいよエルコンドルパサーが出走する凱旋門賞の日がやってくる。
前回の手紙でイスパーン賞やサンクルー大賞のことは、伝えられていて、実際にはそれに加えてフォア賞にも出走している。順位は、それぞれ2着、1着、1着でフランスのGⅠを1勝、2着1回、GⅡを1勝という好成績で、凱旋門賞ではモンジューに次ぐ2番人気だった。
アニメではモンジューの代わりにブロワイエという名前のウマ娘がベルサイユのバラのオスカルのような出で立ちで登場している。実際に凱旋門賞に出走したモンジューの名前は、馬主が所有していたモンジュー城が由来で、その城のある場所がブロワイエ地区というらしい。そこから馬名を変更したようだ。

レースは実際と同じ展開で描かれる。実はモンジュー(ブロワイエ)は、重馬場の鬼で、凱旋門賞が行われた日の前日から当日の午前中まで現地では激しい雨が降り、ここ20年ほどのなかで類を見ないような重馬場となっていた。元々凱旋門賞の行われるパリのロンシャン競馬場は芝の丈が長く、良馬場であってもかなり時計のかかる馬場のため、軽い芝の競馬場で走る日本馬には向いていないといわれている。またコースも特殊で、最後の直線の前に下り坂のフォルスストレート(偽りの直線)があり、仕掛けどころが難しい。

スピカやリギルの面々がテレビの前で応援するなかでレースはスタート。大方の予想を裏切り、エルコンドルパサーは逃げの戦法をとる。馬場の重いときは、逃げや先行の戦法のほうが有利に働くことが多く、これは良い判断だった(実際の判断は騎手の蛯名)。そして、2馬身ほどの差を保ったまま、フォルスストレートから最後の直線に向く。ヨーロッパの競馬で日本と違うところは、馬群のなかに入っていて周りが囲まれていると、ほとんどスペースがなく、なかなか抜け出せないことはよくある話。この日もそういう展開だったが、実際はモンジューの騎手が周りの騎手に「日本の馬に勝たせるのか!」と叫んで、スペースを空けさせたという話もある(レースの映像でもかなり強引に内を割って出てきている)。それほど、凱旋門賞は特別なレースで、フランス人にとっては、特に看過できないことだったことが想像できる。
そして残り50mを切ったくらいのところで前へ出られて、ブロワイエが優勝する。その後の3着のクロコルージュは6馬身も後方で、完全に2頭のマッチレースだった。

レース後、エルコンドルパサーからルドルフ経由でスペシャルウィークに電話がつながれる。エルコンドルパサーは、電話の向こうで悔しさのあまり泣きじゃくるのが心に残るシーンだった。そして、スペシャルウィークは何かを決意したような顔つきで前を見据えた。
このブロワイエ(モンジュー)は、近年のヨーロッパ競馬で最強と今でも語られるほど有名な馬で、その馬と僅差の2着だったエルコンドルパサーと日本競馬も世界で知られることとなった。そして、ブロワイエは、この後ジャパンカップに参戦する。この夢の対決は、おそらく再来週くらいに描かれることになるだろうか。そのときは、レースシーンの作画なども、戻っていることを期待する。
今回は、かなり作画が崩れており、特にBパートが厳しかった。先週のスペとグラスのレースシーンが素晴らしかっただけに、今回の凱旋門賞の粗が余計に目立ってしまった印象。あれだけの数のウマ娘と、それぞれの衣装を描くのは大変だろう。何とか万策が尽きないように最後まで頑張って欲しいと願っている。

※先日、スペシャルウィークに続いて、番組に登場しているテイエムオペラオーもこの世を去った。私は皐月賞(1着)と3歳時の有馬記念(グラスワンダー、スペシャルウィークに続く3着)を現地で観戦した。GⅠを7勝した思い出深い一頭だった。 {/netabare}

第10R「何度負けても」レビュー
放映日の5月27日は、競馬界最大の祭典であるダービーデー。
ここまで来ると、存分に楽しんできた春競馬もほぼ終わりという雰囲気が漂う。
前日の土曜日は予想で楽しみ、当日の日曜日の昼は馬券購入&観戦、夜になるとウマ娘が観られるということで、休日は完全に競馬づくしだった。
実際のダービーはワグネリアンが優勝。騎手の福永祐一は19回目の挑戦にしてダービー初勝利。私は人馬ともにずっと応援してきたので、とても感動的な日となった。

{netabare} ウマ娘のほうは、秋競馬に突入。
スペシャルウィークはトレーニングして大盛りの飯を食っての繰り返し。ちなみに飯を食っているシーンには全てオグリが一緒に映り込むというサービス?カット。
スペシャルウィークは京都大賞典から始動するが、何と7着に大敗。このレースにはテイエムオペラオーも出ていたが、こちらも3着敗退。実際もその順位の通りで、「マークすれば僕の勝利は間違いない」とオペラオーが言っていたが、実際のレースも全くその通り。スペを徹底マークしたが、スペが伸びきれないために踏み遅れて、最後に猛然と突っ込んできて3着というテイエムオペラオーの取りこぼし感が目立ったレースだった。

スペシャルウィークの敗因は、トレーニングを隠れてやっていて入れ込みすぎたというようにアニメでは描かれているが、これも実際とそれほど違っていない。スペシャルウィークは宝塚記念の頃から引っかかり癖がついてきており、京都大賞典でも武豊が手綱を引っ張り通しだった。気合が前に出過ぎていて、最後までもたなかったのだ。

そこで、アニメではリラックスするために帰郷することになる。スペシャルウィークは母親から「めざせ日本一」と刻まれた蹄鉄をプレゼントされて、やる気を増すのだった。その間にほかのウマ娘たちの休日の様子も描かれる。メジロマックイーンがライアンやドーベルと姉妹(実際はドーベルのみが牝馬)で一緒に食事をしていたり、ビワハヤヒデとナリタブライアンの姉妹(兄弟)がショッピングをしていたり、ウオッカとダイワスカーレットのライバルが靴を買いに行ったりと楽しませてくれる。またビワハヤヒデがブライアンに「頭でっかち」と言われて怒るなど小ネタを挟んできているのも面白い。
そして、サイレンススズカの復帰戦が決まり、絶対にアメリカに行くという決意をし、スペをライバルとして認め、戦おうと誓い合う。

最後に天皇賞秋のレース。
最近知ったのだが、実際にはスペシャルウィークは、宝塚記念からの不振によって、このレースに負けた場合は引退することをオーナーが決めていたのだという。ダービー馬で天皇賞春にも勝利していてGⅠを2勝していたため、これ以上無様なレースをするくらいなら引退させて種牡馬にしたいという意向だったそうだ。京都大賞典の大敗によって、この日は4番人気。私も当時は、このレースでスペが勝つとはほとんど考えていない1人だった。
アニメで1番人気のセイウンスカイは、この日もゲートに入るのを嫌がった。実際はファンファーレが鳴ってから5分以上も入らないというゴネっぷりだった。
レースにはサイレンススズカが観戦に来ておらず、レースの時間に合わせてトレセンで練習しているというのは良い演出だった。ふたりが相手のことをライバルとして意識して走り、ようやく同等の関係になったのだ。
レースではセイウンスカイの外から一緒にスペシャルウィークが追い込み、見事に1着となり、14万人の観衆が大興奮という状況になった。

いよいよ来週は、空前絶後といえるほど世界中から好メンバーが集まったジャパンカップ。ブロワイエ(モンジュー)以外の外国馬をどこまで描くのかも楽しみだ。今回も作画はいまいちだったので、最大の見どころとなる来週のレースは持ち直して欲しい。 {/netabare}

第11R「おかえりなさい!」レビュー
{netabare} 今回はもうひとりの主役ともいえるサイレンススズカの復帰戦。このアニメが始まったときから、ススズの扱いがどうなるのかというところに注目していたが、しっかりと復帰戦まで描かれた。ジャパンカップまで行くのかと思っていたが、復帰戦をじっくり描く構成は、とても良かったと思う。その間にジャパンカップに出走するブロワイエ(モンジュー)を登場させて次回での決戦を盛り上げた。

ここまで積み上げてきたものを考えると、この作品は成功した(売上は別にして)と言ってもいいと個人的に感じているが、それは、スペシャルウィークとサイレンススズカの友情・ライバル関係を中心に構成したことが大きな理由だろう。実際にはこの2頭は同時期に走っていたこと以外に共通点はないのだが、それを上手く重ね合わせたのは素晴らしい判断だったと思う。

冒頭でブロワイエ(モンジュー)がジャパンカップ参戦を表明。その年の凱旋門賞馬の出走ということで、競馬界での大きなニュースとなった。ブロワイエの戦績が凄い。凱旋門賞に加え、フランスとアイルランドのダービーも勝っていて、この時点でGⅠを3勝もしていた。そしてジャパンカップ後の翌年にもサンクルー大賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスなどのヨーロッパで格の高いGⅠを3勝したというヨーロッパの名馬中の名馬といえる。そんな馬が全盛期に来日したということにまた価値がある。
このほかにもバーデン大賞連覇などGⅠ3勝をしているタイガーヒル(サンクルー大賞ではエルコンドルパサーに負けて2着)、前年のイギリスダービー馬のハイライズ、2年前のドイツダービー馬ボルジア(直前のフォワ賞でエルコンドルパサーに敗れての2着)、香港などでGⅠを含め15勝を挙げているインディジェナス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス3着のフルーツオブラブなど、実績のある馬が多数参戦した。

そして、ジャパンカップの前日にサイレンススズカの復帰戦が組まれる。ライバルとして登場するのがサンバイザーという馬。その名の通りサンバイザーを被っているのだが、声優が釘宮理恵。こんなちょい役で登場するのは珍しい。
1999年ジャパンカップ前日というと、10レースでキャピタルステークスが行われており、その時に勝利したのがサンフレア。おそらくこの馬をモデルとして名前を変更したと思われる。キャピタルステークスまで連勝で来ており、上り調子だったことも同じで馬番も10番だったことからまず間違いないだろう。
レースではサイレンススズカが出遅れて最後方からの展開。4コーナー過ぎから他馬をまとめて差し切り先頭でゴールする。このときのアナウンサー、観客、リギルやスピカのメンバー、トレーナーたちの応援、祝福する様子が映され、ファンにとっては堪らないシーンだったと思う。もし、本当にこういうことがあったとしたら、ということを心から感じさせてくれる、とても良い描き方だった。

来週はジャパンカップということになるのだろうが、どういう構成にするのか楽しみだ。実際のレースもとても熱い展開だったので、それをどのようにして再現しつつ架空の物語にしてくれるか。このときのジャパンカップはスペシャルウィーク以外の日本馬は手薄だったので、外国馬をもう少し丁寧に描くこともあるだろう。
そして、1話を使ってジャパンカップをやるのか、また有馬記念までやってしまうのかというところも気になるところ。この作品だと有馬記念は蛇足になってしまうので、次回でサッと終わらせることもあり得る。
ラストはWDT(ウインター・ドリーム・トロフィー)が出馬するところになりそうだが、
あと2話をこのまま突っ走ってもらいたい。作画のほうは持ち直したものの、まだ良いときほどのクオリティではないので、ジャパンカップのレースに期待している。 {/netabare}

第12R「夢の舞台」レビュー
{netabare}この物語の最大の見どころといえるジャパンカップ。
ほかの強豪馬についても出てくるかと思ったが、ブロワイエとの一騎打ちの構図で描かれた。一応、タイガーヒルやボルジア、フルーツオブラブなどは枠番と勝負服で分かるようにはなっている。今回だけで紹介されても強者感は出ないだろうから、これで良かったかもしれない。

前半ではレース前日の振り返りからブロワイエの当日の動向、リギルやスピカなどのチームの枠を超えてスペシャルウィークを後押しする様子が描かれる。皆が心配して、グラスワンダーが耳をつけて中の様子をうかがうところが可愛い。
そしてジャパンカップのレース。

実際と同じく、8番の隣が10番になっている。これは9番で出走予定だったアルボラーダが出走を取りやめたため。細部までこだわり続けてくれていることがよく分かる。ちなみに6番にはサイレンススズカの実際の妹(弟)のラスカルスズカが出走していたため、耳あてのデザインが同じに描かれている。

レースではスペシャルウィークをブロワイエが徹底マークする構図。実際のレースでも全く同じ展開で、エルコンドルパサーのときと同じようにマークをして差す競馬をするつもりだったようだ。3コーナーすぎから両馬とも上がっていく。
直線では下を向きながら必死に走るスペシャルウィークに限界が来たように一瞬モノクロの画面に押し込められる。そのときにサイレンススズカの「スペちゃん!」という声にスペが反応して、再加速。見事1着でゴール。アナウンサーの「日本の総大将」という呼び方も当時を再現していた。
最後にブロワイエが言ったのは「La victoire est à moi(調子に乗るな)」で、スペに言われた言葉をそのまま返した。しかし、スペはこの意味を「いい勝負をしましょう」と思っていたので、「はい」と笑顔で答えている。締めはスピカやリギルの面々と喜び合い、スペシャルウィークのライブによる特殊エンディングだ。

ちなみに、実際のレースでは、1着スペシャルウィーク、2着インディジュナス、3着ハイライズで、ブロワイエ(モンジュー)は4着だった。
そして、どうやら来週は有馬記念をカットして、夢のレースで締めるようだ。実質、今回がストーリーとしては最終回のような位置づけだろう。あれだけの話をとても良いシナリオにまとめたと思う。

ちなみに最後のウインタードリームトロフィーの映像の元ネタは、グリーンチャンネルで流れるこのCM。まさに夢というのがふさわしいメンバーだ。
夢の第11レース
http://ceron.jp/url/www.youtube.com/watch?v=bDpK38Lhdac
来週は、いよいよ最終回。1クールたっぷりと楽しませてくれたので、もう今の時点で満足している。作画が後半に入ってずっと失速気味だったのが残念だったが、全体的には良い仕事をしてくれたと思う。 {/netabare}

EXTRA R「響け、ファンファーレ!」レビュー
{netabare} 長い間、楽しませてくれたウマ娘も今回が最終回。
ストーリー的には前回で終わった構成だったが、夢の対決を描くためということで「エキストラレース」という位置づけになっている。

アパンでは意外にもスペシャルウィークが負けた有馬記念も少しだけ描かれた。私はグラスワンダーのファンで、この有馬記念の当日は中山競馬場で観戦していたのは良い思い出だ。ゴール前で見ていて、最後はスペシャルウィークに差されたと思ってうなだれていたのだが、写真判定では何とかゴールの瞬間だけ鼻面が前に出ていたのには驚いた。これはグラスの執念のようなものだったのだと思う(アニメでは一応、3着のテイエムオペラオーも描かれている)。

ほかのウマ娘のこともダイジェストで紹介される。ウオッカとダイワスカーレットの鼻差の勝負となった天皇賞秋らしきレースや、トウカイテイオーの二冠&有馬記念の奇跡の復活、メジロマックイーンの春の天皇賞連覇、ゴールドシップの宝塚記念連覇、凱旋門賞挑戦。そして、サイレンススズカは、その後にGⅠを勝利し、アメリカ遠征を行ったことが、スペから母への手紙という形で回想される。連覇しているウマ娘がいることから、ジャパンカップから最低でも2年以上は経ったという流れだ。

大爆笑したのは、ウマ娘たちを壇上で紹介するシーン。
司会役として日刊競馬の本紙予想を行い、UHF系の番組『金曜競馬CLUB』にも出演している飯田正美のような人物が出てくるのだ。あの鼻の詰まったような、たどたどしい喋り方に似せているので間違いないだろう。「あー」とか「~ね」という口癖は完全に物真似だ。ネットで調べてみたが、誰からも指摘されていなかったので、コアな競馬ファンでこのアニメを観ている人は、それほど多くないのかもしれない。私も周りの競馬ファンの数人には、強く勧めてみたのだが、1度は観てくれても、継続して観てくれている人はいなかった。きちんと観てくれれば、作品の良さを分かってもらえるとは思うのだが、アニメを見慣れていない人にとっては、女性声優のかん高い声でうんざりしてしまうらしい。

WDT(ワールド・ドリーム・トロフィー)のレースは予定調和というか、想像した通りの展開だった。オグリの応援にイナリワン、タマモクロス、スーパークリークがスタンドまで駆けつけていたのは面白かった。
これだけのメンツのレースでどれかのウマ娘を勝たせるというのは不可能。それよりもレースシーンまでやってくれたのは嬉しかった。

最後にこのレースを羨望の眼差しで見つめるウマ娘が現れる。リボンが右耳についていることから牡馬で、服の色から考えると、まずキタサンブラックで間違いないだろう。社台所属の種牡馬なので、今のところ登場することは考えづらいところだ。ただ、オーナーは北島三郎なので可能性はあるか…。個人的には2期があるなら、ファンだったジャスタウェイにも出てきてもらいたい。 {/netabare}

全体のレビュー
全話を通して、改めて思ったのがスタッフのこだわりが存分に感じられた作品だったということだ。ソシャゲにつなげるということもあり、デザインは緻密だし、細部までとても丁寧に作られていた。競馬についてはファン目線で見ても、生半可な知識で作っていないことは、すぐに分かる。それぞれのサラブレットについての生涯をしっかり理解した上でストーリーを組み立てた点は称賛したい。また、スペシャルウィークとサイレンススズカを主役にした判断も素晴らしかったし、何よりifの物語をサイレンススズカのファンに嬉しい展開にしてくれたのは、とても良かった。
これは私が物語にいつも望んでいることだが、やはり創作である以上、どこかに救いがあって欲しいと思っている。どのようなメッセージが込められているのだとしても、最後に絶望しか感じさせないような物語を私は観たくない。ハッピーエンドを望んでいるのではなく、ひと欠片でもいいから希望を感じさせて欲しい。そういう意味でもウマ娘は、とても良い作品だった。多くの人に幸せを感じさせたことは魅力のひとつだったと思う。
残念だったのは、後半になって作画が崩れてしまったことと、レースシーンに迫力がなくなってしまったことだ。レースシーンのピークは、スペシャルウィークとグラスワンダーが対決した宝塚記念だった。このレースシーンは素晴らしかったと思うし、結果は知っているのに観ていて興奮して、カッコ良いと思った。後半をそこまでやってくれていたら、良かったが、ウマ娘の数が多すぎるし、GⅠレースの勝負服のデザインまであるため、なかなか難しかったと思う。また、トレーナーの凄さが感じられなかったのも不満な部分だが、この作品がサラブレットに焦点を当てている以上、仕方のないことかもしれない。

実在の競争馬を女性化させたというとんでもない設定ながら、中身はとても真っ当に、そしてフィクションも含めた展開にしたことは見事だった。当時のことを思い出させてくれて、現実の過去の競馬とアニメの2つの世界を楽しむことができた作品だった。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 104
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アプリ販促アニメ…競馬ファン納得のストーリーと細かい設定が見事な作品

【1、2話見て】
これ、よくPAが受けたな…。PAでなければ断念したかもしれません。というか、ここからPA三期連続で制作するみたいだけど、クオリティは大丈夫か?

さて、さすがはPAとしか言いようがないくらいきれいで見やすい絵。競馬場や周りの景色も完璧といって良いほど。キャラもやっぱり「らしさ」がある可愛いデザインです。

肝心の中身ですが…笑って流し見が1番でしょうね。なんだよ、ウマ娘って、競馬場で徒競走って(笑) 勝ったらウィニングライブ? 「競女」以上にワケわからん。競馬好きにしか分からないネタがいっぱい。例えば主人公のスペの境遇とか(母馬は産まれてすぐに死んでしまったこととか)、テイオーがルドルフみたいになりたいとか、ゴールドシップが「G1勝つこと」だとか、ウォッカが「ダービー勝つこと」だとか、ススズが「夢を与えること」とか…。競馬知ってないと面白さ半減だと思います。いや~、準主役がススズっていうところが泣ける。このウマについては語り出したら止まらない。デビューの頃からどれだけ愛したことか…。というか、この先の展開がとても心配。だってね…、スペのすぐ下にしたのもまた泣ける。

まぁ…まぁなにより、自分にとってはオグリが何気に登場していたので許す。圧倒的なオグリ世代だしね、自分は。あの有馬をゴール板近くで見た生涯の思い出が自分にはあります。えぇ、あそこで見ていた17万人のうちの一人です。

あれ?いつのまにか競馬の話になってしまった…。競馬好きの親友と見たら一晩飲みっぱなしになりそうなアニメです。

【6話まで】
はい、前言撤回です。素晴らしいです。個人的には最早文句つけようがないデキです。PAの作り込みの良さも手伝っています。製作陣の中にディーゼルさんなみの取材力を持つ人がいると確信。

何が良いかって言うと、リアルタイムに見ていた競馬好きにはたまらない展開になっております。でも、たぶん競馬好きな人にしか通じないだろうな…。まぁ、その筋にしか通じないアニメって多いし、競馬通に通じるアニメってあまり無かったので、他のアニメとは違った感覚で見ております。

細かいところでよくもまぁその設定ぶちこんできたというところも多々あります。特にオグリ世代の自分には6話の{netabare}大食い対決。タマモとオグリとスーパークリークの対決。かの有馬記念の再現(?)で、スーパークリーク失格まで{/netabare}ネタにしてしまうなんて、嬉しいとしか言いようがない。
あと、ルドルフとテイオー、スペとマルゼンスキー、ゴルシとマックイーンの関係もニヤニヤもの。そりゃ惹かれて当然ね。まぁマックイーンとステゴの絡みあればもっと良かったんだけどねぇ…。

スペのダービーまでの流れを再現したうえで、ダービーではエルコンドルパサーとの幻で夢の対決までやってのけました。豊の棒読みはアニメに興味がない競馬ファンにもすでに浸透しております。

さて…スペについて語ると止まらないのですが、どうもっていくのでしょうね。(ここからは大いなるネタバレ){netabare}ダービーのあとは菊でセイウンスカイに世界レコードで負け、JC(女子中学生ではない)でエルコンに完敗。天皇賞春秋制覇、JC制覇、グラスに宝塚と有馬で負け。個人的な思い出として、有馬記念ですね。ガチガチにスペを応援して、3連複でスペ、グラス、オペラオーを1点買いだったのですよ。ゴール前、グラスを抜いたと思って勝ち誇っていたら、写真判定。しかも、どう見てもグラスの方が分がいい。結局はスペの負け。馬券当たったのにこんなに嬉しくない当たりはこのレース以外ないです。それはさておいて{/netabare}この世代はライバル関係がとても面白いのですよ。だからこそ、この世代のダービー馬であるスペを軸にしたのでしょうけど。でも、オグリの方が圧倒的に物語になるんだけどね…オグリ世代だと古くなるのかな…それも寂しい…。

で、ススズの話が来てしまいました…。6話の毎日王冠、これは競馬ファンには伝説のレースとして語り継がれているレースです。展開と結果はアニメの通りです。でもね、この流れで…この続きはとても嫌だ…フラグ立ちまくりだし、変えようがないんだろうな…。


【7話】サイレンススズカ
来てしまった…。本当に描くんだな、あれを…。それが視聴前の思い。そして、本当に描きました。ifがあるとはいえ(この回の天皇賞の出走馬なんて、まさにifそのもの)、主役の結果は忠実なだけに、避けないだろうと思っていました。
「サイレンススズカ」この名前を聞くたびに、あの時を思い出し、辛くなります。それくらい強烈な出来事でした。アニメに興味がない競馬好きの友人もあのシーンを見て涙したといってました。本当に良くできています。特に3コーナーから大欅を横切るシーンはススズファンにはトラウマ級のデキです。それでも命だけは救われた、これが最大級の「if」であり、ありがたかったです…。今後、このウマ娘、どう描くんでしょうね…。

(ここからは単なる思い出)
{netabare}サイレンススズカと出会ったのは2戦目の弥生賞。デビューが4歳(現在の表記だと3歳)の2月と遅かったのですが、ぶっちぎりの勝利。これはスゴいと評判になり、注目に。2戦目は弥生賞。2戦目とはいえ、クラシックを占ううえで超重要なレースに挑んできました。これ、某競馬のオーロラビジョンで見ていました。期待を込めて馬券を買い、出走を待っているとやってしまいやがった…スタート直前、暴れてゲート潜ってしまい外枠発走に。しかも、大きく出遅れと、その時点で馬券はぶっ飛びました(苦笑)。それでも追い込んでそれなりの素質は見せたんですけどね…。皐月は断念したけど、ダービーの出走は叶いました。2月デビューでダービーの上位人気なるだけでもスゴいことではあるんですけどね。結果はアニメでススズが言っていた通り9着。馬が若かったと言うにはなにか違和感があった感じがします。陣営は距離が長いということで、マイルから中距離に目標を定め、秋は天皇賞、マイルチャンピオンシップと望み、強くなりそうという片鱗は見せたけど、なにかが足りないレースが続きました。4歳のレースは強いのは分かるが、勝ちきることまではいかない、年明けが勝負という感じで見られるようになってきたとき、年末の香港で豊に出会いました。これがススズの大きな転機です。誰がなんと言おうと、豊との出会いがなけばこの馬はここまで伝説になる馬になれなかったと確信しています。

ススズの能力を知った豊は、彼を気分良く走らせることだけを念頭にレースを進めました。弥生賞から1年後の中山記念で見たススズはもう4歳のときとは別馬。強いとしかいいようのない競馬ファンの「夢」を乗せるスターホースへと変貌しました。金鯱賞での大差勝ちの衝撃、宝塚でのG1初制覇、毎日王冠で無敗のマル外2頭を寄せ付けなかった圧倒的なパフォーマンス。もちろん、秋天も力強く勝つだろうと確信していました。負けるはずがないと。この馬にはもはや馬券云々ではない「その先」を見てみたいという、スポーツの醍醐味を見ている感覚になっていたと思います。

アニメの結果の通り、ススズは止まりました。歩様からしてすぐに「命は助からない…」と分かるほどの痛々しさ…。サラブレッドは3本足では長く生きられないのです。骨折の状況によっては安楽死の処置が取られます。ススズのそれは、ほんと、無理だ…と絶望するしかないものだったのです。「沈黙の日曜日」とはよく言ったものだな、そう思います。涙は流れませんでした。あまりにも衝撃過ぎると悲しい気持ちはぶっ飛ぶんですね。しばらくしてレースを振り返り、止まった瞬間、涙止まりませんでした。それと、倒れなかったんですよね。倒れたら豊がどうなっていたことか…。そこもまた、泣けました。アニメで「倒してはダメ!」「左脚を着けるな!」と叫びましたが、まさに、このときの状況を的確に捉えた場面だったと思います。

アニメでのススズはおっとりしてお嬢様の雰囲気で描かれています。でも、見ている限り、おっとり系には見えなかったな。むしろ「我が道をいく」という、周りを気にしない雰囲気の哲学者に見えていました。それを引き出したのは間違いなく武豊。この頃の豊は神がかっていたとしか言いようがないほど相性の良い馬に恵まれ、また、馬の全能力を引き出したとんでもない騎手でした。スピカのメンバーだけでもスペ、ススズ、ウオッカ、マックイーンがお手馬です。

それと、ススズは「逃げ馬」だとは思っていません。俺は単に「スピード能力の絶対値が違う馬」だと思っています。彼が素直に競馬できる馬だったとしても強かったはずだが、彼の持っている性格がそうはさせなかったのだろうと思っています。うま煮だって性格はあるのです。彼にはオグリやマックイーンやエアグルーヴやスペやディープのような競馬ができなかっただけ。だからこその「哲学者」なんだと思っています。

アニメでは「スズカ」と呼ばれていますが、スズカは冠であって、特定の馬主が名付ける名前の一部です。なので、スズカの名のつく馬はいっぱいいます。だから、あえて「ススズ」と表記しています。友人たちと話すときはいまでも「サイレンススズカ」とフルネームで読んでいます。それがこの馬を見てきた誇りなので。{/netabare}

【11話】もしも…
そう、沈黙の日曜日から20年後、サイレンススズカは復活した。

この回はまさに「夢」の続きがあったならという、ススズファンの思いを乗せた話でした。もう後半は泣きっぱなし。レースの始まる前からレース終わってまでの流れは秀逸の一言です。コースに向かうシーン、観客の沸き方、レース、引き上げてくるところ、アナウンスから解説に至るまで、見事としか言いようがありませんでした。

トレーナーの気持ち、勝ってくれじゃないんだな、無事に走りきってくれと言うのは本音。怪我をしたスターホースが復活するというと、テイオーがあまりにも有名だけど、実際にレース始まるまでの大半のファンはそう思っていたはずです。競馬場に現れるだけで感動なのです。それで勝たれたら感動しかありません。この回はまさにそれを再現して見せた感じがしますし、「それがススズだったら」をファンに提示してくれたのではないかと思います。ほんと、スタッフには「ありがとう」と言いたい。

さて、モンジュー…じゃなかった、ブロワイエとのJC決戦。結果はたぶんというより、着順は若干変わっても間違いなくああなるでしょう。で、最終回はトレーナーの夢に向かうのだろうね。にしても、あのときに9番取り消しになって、番号がなかったところまで再現するとは、ほんと細かい。

【視聴を終えて】
1話目に受けた印象から酷評気味に始まったのですが、途中から全く違う評価になってしまいました。最後の最後まで楽しんでしまいました。
アプリ販促アニメですが、一向に始まる気配がありません(苦笑)。徒競走にライブという、そこらへんのアイドルパクリものかと思ったのですが、とんでもない。競馬ファンとしてはたまらないストーリーに、スポ根の王道のような展開、しかも、レースシーンやウマ娘たちの性格まで細かく描かれているのが本当に素晴らしい。宝塚でのスペのキョロキョロ、ススズの左回りグセを見たときは唸るしかなかったです。ビワハヤヒデの「だれが顔でかいって!」も笑うしかありませんでした。

また、ウマ娘たちの関係性がとても面白かったです。ゴルシとマックイーン、スペとマルゼンスキーはともに母父、つまりおじいちゃんと孫の関係です。全く違う描かれ方をしているのがなんとも言えません。テイオーとルドルフは親子、スペの同級生たちは実際の同じ年で走ったライバル、ウォッカとダスカも本当にライバルのような関係、ナリブーとヒシアマゾン、ビワハヤヒデのやり取り、平成三強とタマモクロス…挙げたらきりがないくらい楽しめました。

レースシーンの細かさは職人さんが作成した実際の実況を嵌め込んだ映像がYouTubeなどに流れているので興味のある方は眺めてほしいです。どれくらい細かく作っていたのかが分かります。

ただ、許可を得られずに断念せざるを得なかったウマも多数いたのは残念でした。特に社台、金子ウマが皆無なのは痛かったように思います。ディープ、オルフェの三冠馬とか、クロフネやブエナビなど、居てもおかしくない面子がいないのは大人の事情とはいえ、寂しい限りです。かといって、自分みたいにこのアニメを許容する競馬ファンばかりとはいかないのは事実で、実際に拒否する競馬ファンも多数存在します。同じファンといっても、求めているものは違うわけで、致し方ないのかなとは思います。この拒否するファンの多くは「なんで可愛い女の子にするんだ」とか、「競馬を愚弄している」とか、根っからの拒否が多いので、取り繕うこともできないのです…。 ファンファーレとかも本物が使えなかったことを考えると、JRAも積極的には関わることはなかったようですし。JRAはかつて、自ら萌えキャラとか作っているんですけどね…。

思うところは色々あれど、良いものを見せてもらった。これが率直な感想です。
PAの安定した作画(レースシーンでらしくない場面もあったけど)、中の人の安定間、王道の展開、キャラ設定、どれをとっても自分好みの作品でした。ギャンブルはダメという人にも安心して魅せることのできる「美少女スポーツ系アニメ」だと思います。気軽なものが見たいという人にお勧めします。   

投稿 : 2024/11/02
♥ : 55
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

競走馬×娘&アイドル的な超設定作品。

世界観:6
ストーリー:5
リアリティ:3
キャラクター:6
情感:6
合計:26

これは異世界から受け継いだ輝かしい名前と競走能力を持つ“ウマ娘”が遠い昔から人類と共存してきた世界の物語。
田舎から都会のトレセン学園に転校してきたウマ娘・スペシャルウィークは、チームメイトたちと切磋琢磨しながら「日本一のウマ娘」の称号をかけて<トゥインクル・シリーズ>での勝利をめざす!
(公式サイトより)

いまだラブライブも視聴しておらず、勝ったウマ娘が生ライブを行うといった設定に全く興味はなく、ガルパン(戦車×娘)のような何かのテーマを女の子ばかりでやるという戦略は面白くないし、ガルパンでも懲りたのですが、競馬を題材にしたアニメ(しかもP.A.WORKS)ということであれば、個人的に視聴は義務。

競馬というジャンルに詳しいアニメファンはどれくらいいるのでしょうか。おそらくは詳しくないレビュアーさんの方が多いと思いますので、私ができる範囲で解説してみたいと思います。

<3話まで>
{netabare}主人公のスペシャルウィークは、実在の馬をモデルにしており、母(キャンペンガール)は出産後に死亡しており、生い立ちのエピソードも史実に基づいています。
生産牧場は北海道門別の日高大洋牧場。今でも馬産を行っているようですが、この馬とアズマサンダースくらいしか大きなレースで好走した活躍馬を出せていません。父がサンデーサイレンスで、見た目も凛々しい(もちろん実際にはオス馬です)ので現役時代には良血のエリートという印象でしたが、大手の牧場出身ではないことは事実で、田舎育ちな描き方も間違いではないでしょう。

1話で憧れの存在として登場するサイレンススズカ先輩。リアルでもスペシャルウィークの1つ上の生まれ年で、スペシャルウィークがダービーを走ったのは1998年、サイレンススズカ先輩がダービーを走ったのは1997年です。サイレンススズカはG2金鯱賞を大差勝ちするなどした(ネタバレになるかもしれないので、他のエピソードは伏せます)伝説的な逃げ馬です。

東京競馬場(府中)もしっかり描かれていました。場内の音は実際に録音したものだそうで、臨場感が伝わるでしょうか。セクハラ野郎が太ももを触って蹴られていましたが、後ろ脚の上のあたりは「トモ」と言って、その部分の筋肉の付き方などは競走馬を見る上で重要です。

しかし、コースをそのままマラソンするとは凄い設定ですよね(笑)
ホソジュンの解説出演もファンにとっては思わずニヤリとしてしまうシーンでした。

寄宿舎にいるフジキセキ姉御は1995年のダービー世代(実際には故障で引退したため、ダービーは走っていない)の馬です。

競馬場にいたセクハラ野郎は調教師だったんですが、同じ厩舎(チームスピカ)にいるのが、ウオッカ、ダイワスカーレット、ゴールドシップ。この馬たちはスペシャルウィークよりも後の年代の活躍馬(2007,2007,2012)なので、ここで年代は適当と理解しました。サニーブライアン、メジロブライト、ダンスインザダークなどの少し上の世代でまとめてもでも良かった気がしますが、2冠のサニブーも一般的にはマイナーすぎか。ウオッカの流星(馬の額の白い柄のこと)や、ゴールドシップさんが馬ヅラなのは実際の特徴を踏襲しています。
実名を使うには各馬のオーナーから了承をもらう必要があるように思われ、結構気合が入った作品だということがわかります。

あと、トウカイテイオー(1992)がちっこい騒々しいキャラになっていたことについては、前髪をサラサラと流す美形の馬なので、もっと落ち着いた美人にしたほうが良かったのでは。メジロマックイーン(1991)もいましたが、あまり古い馬が混在することで今後あるだろう引退をドラマ仕立てしにくいような印象。

2話のデビュー戦は阪神の芝1600m、14番と史実通り。晴れていたり、クイーンベレーというライバル馬が登場したのはアニメオリジナルでした。3話の弥生賞と皐月賞は1998年の同名レースをモデルにしています。スペシャルウィークは実際には2戦目の条件戦で負けていたりしますが、割愛で問題なし。

スペシャルウィークは皐月賞で負けてしまうのですが、その理由を馬体重の増加にしたのもわかりやすくて良いのでしょう。もう少し専門的な話をすれば、仮柵とグリーンベルトによる説明が妥当なのですけど。
(競馬では、馬が多く通る内側の芝が荒れてしまいやすいので、その影響を分散させるために、コース上に柵を設け、開催期間中にずらしていくのですが、当時は皐月賞の週にBコース(内から3mのラインに柵を作っていた)からAコース(柵を取っ払った状態)に変更したことで、ただでさえ距離的に最短を通れる内ラチ沿いに良質な馬場が現れたため、そこを通ったセイウンスカイ、キングヘイローに有利、スペシャルウィークに不利に働いたというもの。スペシャルウィークに騎乗した武豊騎手がレース後に苦言し、翌年からはAコースからBコースに変えるように修正された){/netabare}

<4話>
{netabare}エルコンドルパサーがダービーに出走する(当時、外国産馬(帰国子女)はクラシックレースへの出走が認められていなかったので史実と異なる)ということで、ダービーがちょっとわからなくなってきましたね。{/netabare}

現実には色々と感動もある競馬の世界ですが、今のところは設定だけが突出したネタアニメっぽいです。スポ根物としてもどこまでのことができるのか未知数。一方、最強世代と言われたエルコンドルパサー、グラスワンダー、スペシャルウィーク、セイウンスカイ、キングヘイローの世代に着目したのは良いと思います。引き続き注目。

評価が下降してもおそらく最後まで視聴します。義務なので(笑)

<5~6話>
{netabare}ダービーはキングヘイローが逃げてしまうなど史実に合わせながら、最後はスペシャルウィークとエルコンドルパサーの1着同着となりました。

スペシャルウィークが勝たないと史実と全く異なってしまうこと、エルコンドルパサーを毎日王冠前に負けさせることができないことから、当然と言えば当然なのですが、史実通りだと主人公であるスペシャルウィークが楽勝してしまい、スポ根ものとして微妙な展開となってしまうため、巧みな進行だったと思います。

そして、宝塚記念をサイレンススズカが勝利。このレースは南井騎手が大逃げをせず、後続をある程度引き付けながら逃げ切るというこだわりを見せた騎乗でした。それまでのレースも圧倒的でしたが、エアグルーヴなどを負かしてG1を勝利したことで、ようやく現役最強馬という評価を普通にされるようになります。

サイレンススズカが部屋を周回するシーンを見て、改めて馬好きが創ってる作品だなぁと思いました。馬房の中を左回りに旋回する癖があったんでしたね。マイルCSの大惨敗は、旋回させないように衝立を設置したからというエピソードもありました。

さて、展開が速いですが、舞台はすぐに毎日王冠へ。毎日王冠は秋の天皇賞(G1)の前哨戦となる関東のG2です。関西でも京都大賞典というG2があり、これらを1回走ってから、天皇賞に向かうのが、一流馬に多いローテーションとなります。
(そういえば、セイウンスカイは4歳ながら京都大賞典を使って古馬大将格のメジロブライトに勝ったんでしたが、菊花賞のあたりで言及されるのかな。)

これらのG2は獲得賞金が多くても斤量負担が大きくならないレースなので、強い馬が集まりやすいのですが、この年の毎日王冠には現役最強と目されるサイレンススズカに、1歳若い世代の2頭の外国産無敗馬(エルコンドルパサー、グラスワンダー)が直接対決を挑む形となりました。

当時はまだ、マルゼンスキーの逸話のまま外国産馬が国内産馬よりも強いと思われていた時代。エルコンドルパサーもグラスワンダーもG1を楽勝してきた無敗馬であり、クラシックを歩んでいたスペシャルウィークやセイウンスカイよりも強いと思われていました。どの馬が一番強いのか、G1前の最強馬決定戦のような激突であり、今でもファンの間で語り継がれているレースなのですが、アニメでもその白熱さが伝わってきたのではないでしょうか。(なぜかエイシンフラッシュやナイスネイチャがいたけど。ナイスネイチャはここでも3着?)

骨折明けで惨敗したグラスワンダーはもう1戦を経て有馬記念へ。エルコンドルパサーはジャパンカップへ。サイレンススズカは天皇賞へ。それぞれのアニメでの未来や如何に。{/netabare}

<7~13話>
本作も後半を簡単に総括します。

{netabare}サイレンススズカは予後不良とならずに復帰し、全盛期並みの能力を回復しました。
まあ、本作では馬でなく人なので、骨折が必ずしも致死という結果にならないのも道理かもしれません。
馬は骨折等により1本の脚を地面につけることができなくなると、残り3本では自身の体重を支え切れず、蹄葉炎(血行障害)を発症して、結果的に苦しんで亡くなることとなります。昔、トウショウボーイと名勝負を繰りひろげたテンポイントという馬が、骨折後にロープで吊るすなど様々な手段で延命措置をしましたが結局亡くなってしまったこともあり、現在では重度の骨折をした馬は予後不良と診断され、安楽死処分となります。

このあたりは結構ヘビーな話なのですが、本作はシリアスな現実ではなく夢路線を採ったということでしょう。

しかし、最終話でチームスピカが横一線でゴールするというのは、夢路線が行き過ぎて完全な夢物語になってしまっていて私の評価は微妙になりました。競争馬の実名使用の許諾を得ていることでの配慮なのでしょうが、こんなシーンを作るなら実名じゃないリアル・シリアスな物語構成のほうが、先が読めないし良かったんじゃないかと思います。

1998年のクラシック世代は、エルコンドルパサー、グラスワンダー、スペシャルウィーク、セイウンスカイなど多くの活躍馬がおり、その当時に存在した全G1を勝利しており、最強世代を論じることのできる世代です。凱旋門賞で負けたエルコンドルパサーの仇をスペシャルウィークがJC(ジャパンカップ)でやってのけるというドラマも現実としてありました。
(これも、凱旋門賞とJCでは馬場の重さが異なるので、求められる適性の差という話でもあるんですが、まあいいでしょう)

エルコンとスペは1999年までのレースで引退し、グラスとウンスは故障で退場し、クラシックディスタンスの古馬G1はテイエムオペラオーが総舐めしていくことになります。

さて史実の歴史話はともかく、アイドルものではなくスポ根ものだったのは個人的に良いと思った点ですが、レースシーンは終盤にかけてパターン化してしまったのと、スポ根なのに最後に横一線になったのがやっぱり違うかなと。チームスピカ全員出す必要なくて、ススズとスペのマッチレースでどっちが勝ったかわからないENDで良かったんじゃないいでしょうか。{/netabare}

競馬ファンとしては懐かしい馬やシーンを思い出すことができました。競馬ファンでない方にはどう映るのでしょうか。競馬はギャンブルだから、怖いからやらないという方もいると思いますが、レジャーやアミューズメントとしても大きく発展していますので、1度は東京競馬場に足を運んでみてはいかがでしょう。

(参考評価推移:3話3.2→5話3.4→6話3.5→7話3.6→11話3.5→13話3.3)
(2018.4~6)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29

83.0 2 アットホームで家族なアニメランキング2位
パパのいうことを聞きなさい!(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (2454)
12572人が棚に入れました
主人公『瀬川祐太』は多摩文学院大学文学部国文科に合格し新生活をスタートさせたばかりの大学一年生である。小学生の頃に両親と死に別れ、当時高校生だった姉『祐理』に育てられるも、中学生の時にその姉がバツ2で2人の子持ちの男性『小鳥遊信吾』と結婚。義兄となった信吾への嫉妬と姉の家庭と幸せを壊したくないという思いから姉夫婦の家庭とは距離を置き一人暮らしをしていた。そんなある日、姉がアパートに突然訪ねてきて半日だけ3人の娘達(『空』、『美羽』、『ひな』)と共に留守番を頼まれる。渋々頼みを引き受けるが、そこで幸せそうな姉夫婦と子供たちの様子を垣間見、下らない子供染みた嫉妬心で姉家族と距離を置いてきた事を後悔し、今までの不義理を返し姉家族との関係を修復しようと決心する。そんなある日、姉夫婦の乗った飛行機が行方不明となり、姉夫婦は消息不明のまま政府発表では死亡したことになってしまう。残された3人の娘達は親族会議の末、全員バラバラにされそうだった所を見かねた祐太は全員自分が引き取ると宣言し、6畳一間のアパートで4人暮らしをスタートさせたのだった。

声優・キャラクター
羽多野渉、上坂すみれ、喜多村英梨、五十嵐裕美、堀江由衣、小野大輔、間島淳司、大原さやか
ネタバレ

ともか さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「家族」であり続けるため、必死に頑張る4人を応援したくなります!

原作ノベル未読、「妹系キャラが可愛い」という予備知識で視聴。
作品タイトルの略称は『パパ聞き!』。

観終わってからネタバレを読んだのですが、
「普通の大学生が、いきなり血のつながらない3姉妹を引き取ることに!?
ハイテンション同居系アットホームラブコメ!!6歳差の恋は、実る以前に始まるのか!?」
というのが、この作品のキャッチコピーだそうですw

アニメ版も、見事にキャッチコピーどおりな仕上がりでした^^

「設定に無理がある」という声が聞かれます。
{netabare}3人の娘の両親が事故死してしまい、
まだ大学生の主人公が他の親戚たちの反対を押し切って、
みんなの面倒を看るとか、普通じゃあり得ないでしょ。。{/netabare}
といった具合で、ここを受け入れられるかが、
評価を分ける1つ目のポイントになりそう。


まず物語面、
この手の作品は往々にして物語など皆無でキャラを楽しむだけ、
パパ聞き!も きっとその類だろうと思って視聴しました。

ところが意外、
大学1年生の主人公、瀬川祐太(せがわ ゆうた)を中心として
周りの助けを得ながらも4人で全力を尽くしながら
苦しい生活・困難に立ち向かっていく姿がよく描かれています。
見守りたくなるような気持ちが湧いて、
観ながら いつしか応援していました!

たしかに「キャラ重視」寄りの作品であると思います。
ただ、気に入った作品を庇うつもりではありませんが、
個人的には「ただの萌えアニメではない!」と言いたいです。


次にキャラの面。
中2/14歳の長女、小鳥遊空(たかなし そら)にスポットが偏っている、
と書いている方が居られましたが、
それもそのはず、彼女が本作のメインヒロインです。
デレのほうが多めのツンデレといった感じ。
私にとってまさにストライク!でしたww(///;)

小鳥遊空というキャラを気に入る事ができるかどうか、というのが、
この作品の評価を分ける2つ目のポイントとなりそうです。

{netabare}彼女は祐太のことを異性として意識しており、
祐太のことを3姉妹のうちただ一人「お兄ちゃん」と呼びます*^^*{/netabare}

小5次女の小鳥遊美羽(たかなし みう)、
3歳末っ子の小鳥遊ひな(たかなし ひな)
を合わせて、本作の4人暮らしとなる3姉妹です。
みんな可愛いです♡*´∀`*

つまり「萌えアニメ[でもある]」と言えます、ハイ^^;


主要キャラの人数が少なくて、
紛らわしさが全く無く、とても分かりやすかったです。

同時に、作中の誰かを気に入ることができれば
そのキャラが登場する頻度が高く、見れる機会も多いことになります^^


さらにサブキャラたちまで含めて個性的で面白い。
そして主人公らを応援してくれる良い人たちです。



作画もきれいで、次回予告後に数秒間だけ出る
有名イラストレータ陣による絵まで含めてとても良かったです。


声優の演技力もなかなかのもので、
中でもひなの舌足らずな話し方を演技する五十嵐裕美さんが流石です!
あと、「主人公の声がおじさん過ぎる」というコメントをどこかで見かけましたが、
私個人的には「普通の大学生」だと思いました。


音楽は喜多村英梨によるOP曲『Happy Girl』がとても気に入りました☆
聴く人に「明るくHappyになってもらいたい」という気持ちで作られたんだそうで、
私も連続視聴にもかかわらず毎回飛ばさず、OP映像も併せて聴き入ってましたw


キャラ目当てで視聴したら、それだけでなく物語まで楽しめて、
個人的には最高の結果でした!

まぁ、この手の作品は万人ウケは無理という宿命を背負っているでしょうが(^_^;A
可愛い妹系少女(&幼女)と仲良く楽しく過ごせる点はもちろん、
観ていて応援したくなるような作品をお探しの方にも
オススメできると思います。


もし2期や番外編などが出たら、必ず観たいと思います^^



↑《レビューここまで》↑

---------------------------------------------------
以下、視聴中の自分用メモ。
あのシーンは第何話だった?と思い出すために残しておきます。

{netabare}
1話:第一印象は多くの方が言うように、
  設定や状況が飲み込めない。。
  両親が「都合により」当分帰らないという設定
  「よよよ」の人(オダ ライカさん)…2年
  主人公セガワ ユウタ…1年
  とりあえず妹系キャラたちが可愛いので視聴を続ける。

2話:ひな3歳、
  みう10歳5年生(悪戯好き)、
  そら中2(人見知り・無愛想)
  彼女いないと聞いてほっとするような仕草
  デームに勝ってしまい、ひなを泣かせてしまう
  「都合」=まだだった新婚旅行と判明
  「今からパパって呼びまーす」みう
  宿題・片付け・ゲーム全部、にぎやか
  「幸せ」とは何か→一緒に居られることでは?
  「家族は一緒に居なきゃダメなんだ!」
  という台詞には心打たれるが、
  両親なぜ死んだし??ありえねーだろ。。とか言っちゃダメww
  結局ユウタが親戚たちの反対を押し切り、強引に3人を引き取る

3話:みんなユウタのアパート部屋へ移動
  状況をよく分ってるそら、きわどいみう、ワケが分かっていないひなw
  観ていて微笑ましい、にんまり
  「次回予告(?になってないw)」もGood!

4話:出オチ回w 目覚まし時計止めようとしてるのに体が動かない…
  なぜなら、まだ眠っているそらに抱き着かれてるから^^;
  「いってらっしゃい」言ってくれる子(みう)がいるのも嬉しい
  そらは恥ずかしがりだけど皆の事を思ってくれる良い子

5話:忘れたスマホ(らしきもの)をそらが電車利用してまで届けてくれる
  ツンデレ要素持ってるけど、デレ多めかも
  みう「デリカシー」が口癖のようである
  幼少期のそらが見れる回(おじちゃんは当時中学生)
  そら、わりとドジっ子でもありそうw
  ってか、3人の中でも一応メインヒロイン扱いなのか?
  「呼んでもいいですか?おにいちゃん…」
  「俺もそっちのほうが嬉しいな」
  ほぼ「そら回」であった
  …オレの智花に強力なライバル登場です!w

6話:街中でのひなの人気がすごい!おまけしてもらえる。
大切なものを取りに戻るため、小鳥遊家に一時的に戻る。
川の字で寝る。
最近、おじさんではなく、「お兄ちゃん」
微笑ましすぎる!主人公、俺と入れ替われ!
ED曲、ノリは特徴的だけれど、
ボカロを思わせるような演奏と声で、歌詞がほとんど聞き取れない…

7話:親戚のおばさんに「思ったよりしっかりやってる。
もうしばらく様子見にする」と認めてもらえる。
部活のみんながユウタの部屋に来る
3歳にして大袈裟な芝居が得意
ライカさん、口数少なめで変わってるところも多いけど、
料理をすすんで教えてくれるなど、良い人
4人で暮らす事は契約違反、と言われ立ち退き令が出されたところで次回へ続く

8話:新しい物件探し
サブキャラ(部員)たちみんな変わった個性を持ていながらとても良い人
「緊急地震速報」(リアルに)表示されっぱで1分くらい画面の半分近く見えないorz
厳格な(当然ではあるが)「大家さんの娘」に対し、
運よく大家さんが便宜を図ってくれる。そしてこれまでどおり暮らせることに。

9話:あまりにも微笑ましくて、OP・ED毎回飛ばさずに観てしまうw
  学区?…ってことはそら・みう共に私立なのか?
みうの学校生活
ミムラさんに会う⇒なぜかデート?に
彼なりの気遣いなのかも?
靴をおごる→気持ちだけで充分↓
なんて良い子で気配りできて精神的に大人なんだ!
靴修理で済ませる、これなら気兼ねしないだろ?ミムラ
完全に「みう」回だった
次回予告後のイラストレーターの絵「蒼樹うめver」

10話:前回に対して、今回は「そら」回?
  そらは勉強時間減って成績下がってる
みうは貧血で体育の時間に保健室で休む
歌好きだからこそ、けじめをつけるために退部
生活の両立の難しさに悩んでいる
「好きでやってることを辞める」ことについて
「迷惑をかけあう事は助け合うということ。
家族ってそういうことなんじゃないか?」

11話:ライカさんと そら
苦しい生活を送りながらも、みんなで力を合わせて
学校生活も両立させながら乗り切っていく。

設定だけは無理があるが、この作品にそのツッコミはもはや禁物!
ただ楽しく生活送ってるだけでなく、意外とシリアスな展開も含んでいる
可愛いは正義!byライカ
そらは夢(幻覚)を頻繁に見るようになっている

12話:ひなは強い子 「ひなはもう泣かない!」とぬいぐるみに話しかけてた
血が繋がっていなくても家族!
[/netabare]

投稿 : 2024/11/02
♥ : 33

癒しフランキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

いじらしさの極みを見れる物語。是非ハンカチのご用意を。

【おおまかなあらすじ】
幼少の頃、両親を亡くし、大好きな姉、祐理により育てられた祐太はちょっとシスコンだけれどとっても優しい少年。2人の子連れの男、小鳥遊信吾と結婚した姉、祐理の仕合せを思いやる祐太は、思いやるがために一人暮らしをしていた。祐太は大学入学したて。そんな祐太のもとに突然押しかけてくる祐理に3人の娘(信吾の連れ子である空と美羽、信吾と祐理の子ひな)と留守番を頼まれる。引き受けた祐太は仲良しの3人の娘たちと一緒に1日を過ごす中で、今まで感じたことの無い仕合せを感じ、今まで抱いていた信吾への嫉妬心を抱いていた自分が本当にちっぽけだったと懺悔し、これからはみんなと仲良く過ごしていこうと心を改める。しかし、ある日、信吾と祐理の乗った飛行機が行方不明になるという痛ましい事故が起こる。姉夫婦は消息不明のまま、政府の発表では死亡という発表された。親戚に散り散りに育てられると親族会議で決まったが、三姉妹が離れ離れに孤独に過ごして暮らしていくことになるのかと、3人の未来を心配し忍びなく感じた祐太が4人で生活を共にすると宣言し、六畳一間のアパートでの4人暮らしを始めることになった。

【物語】
まだ成人もしていない18歳のいち大学生がこれほどの覚悟と、家族を大切に思えるものだろうか。なんという心力の持ち主だろうかと感じさせてくれる物語。このアニメ作品を視聴した後原作も読ませていただいたのですが、原作を自宅以外で読むことをお勧めできない作品と言えます。なぜなら、涙がとまらなくなってしまうから。この作品の見所は本当に沢山あると思います。多少オタクが好むロリ要素やシーンが多くあるものの、現実世界にあり得る話であるからこそ、一般受けもされる要素も沢山ある。思春期の空の祐太への感情や2人の姉がまだ小さいひなを一生懸命育てて、家族みんなを護っていく祐太のひたむきな姿がとても心を打つ作品だと思います。この作品は祐太の言動、そして想い、姿で語る姿勢、そこを意識してご覧になって頂きたい作品です。2周目見るときは空の気持ちや想いに意識してご覧になると、さらにこの作品が感動する作品になるのではないかと思わせていただきます。


【声優】
全体を通して、まるでホームドラマを見ているようなそんな錯覚に陥りました。きっと全キャストの方の演技力が物語と融合していたからだと思います。ひな役の五十嵐裕美さんの演技、『~だぉ!』という舌足らずな演技がとても可愛かったと思います。個人的な意見ですが、可愛すぎて恥ずかしくなっちゃうくらいでした!また、織田 莱香役の堀江さんですが、やはり、さすがですね!いつ聞いても迫真の演技力だと思います。とらドラ!みのりん、フェアリーテイルのシャルル、フルバの透、全員まったく違った個性をこれだけ引き出せるなんてすごい声優さんです!

【キャラ】
この作品を通してすべてのキャラにいえる事が『人にとって大切な部分』を持っているということです。特に祐太、空、美羽、ひな、に言えることですが、一人一人に持っている優しさと強さを種類は違えど持っているということです。また共通して持っているものもあるのです。それは4人ともが全員一生懸命であり、ひたむきだということです。ここが、キャラとい着眼点で一番感銘を受けたました。また、祐太の友と打ち解けていく三姉妹の心情の描写がすばらしかったです。

3人のために一生懸命すぎるほど頑張る祐太の強さ。長女として一番確りしなきゃならなくて、でもそれを表に出そうとしない空の健気ないじらしさ。本当ならもっともっと親に甘えていたい年頃なのに、そんな気持ちをひとつも出さない、すごい大人の目線をもつ、美羽の冷静かつ見守る心力。みんなが大好き、自身もみんなを大好きで、大人が忘れてしまいがちな大切な素直さで皆の心を癒す、ひなの一生懸命さ。言葉は少いけれど、人一倍人の心を理解する力をもっている莱香の優しさ。ただの女好きではない、義理人情に厚い、仁村の鼻に付かないさりげない温かさ。この作品は8割以上がこのキャラで出来ているのだと思います。非常な生活環境にも負けないこの4人の物語をそれを支える、路上観察研究会の仲間の温かに触れて、人として大切な『つながり』をご覧になって頂きたく存じます。


【作画】
やはり、桜の花びらが散るシーンで、『綺麗だな』と思い、これは最後まで見てみたいと思ったほどでした。全体を通してホームドラマをみているようでした!

【音楽】
これといってインパクトがあったようには思えませんが、12話立て続けに自然に見れたのは耳からも心地よかったからだと思います。アニメ作品は耳で聞くことも大切な部分ですものね!

【最後に一言】
今第1期だけ放送された作品の中でいぬぼくに並び、この作品の2期が見たいと思っています。これからご覧になる方、ぜひ、祐太を応援してあげてくださいね^^祐太のような友達がいたら、私もぜひ支えになりたいものです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

温泉の効能通り、肩こり・腰痛に効きなさい!(酷評成分、多めですが・・・)

主人公の大学生・瀬川祐太(せがわ ゆうた)の姉夫婦・小鳥遊祐理(たかなし ゆり)と小鳥遊信吾(たかなし しんご)には、長女の小鳥遊空(たかなし そら)・次女の小鳥遊美羽(たかなし みう)・三女の小鳥遊ひな(たかなし ひな)の3人の娘がいる。
小鳥遊夫妻が飛行機事故に遭ってしまい、小鳥遊姉妹がバラバラになるのを防ぐため、祐太が3人を引き取る事となる。


自分の意見としては、現実感のある箇所と現実感が感じられない箇所を都合良く使い分けていると感じました。


※現実感がある箇所

・場所について

小鳥遊家の家がある池袋や祐太が一人暮らしをしていた立川という場所は現実にあります。
立川にあるモノレールを使って通学をすると、ある程度モデルになる大学が特定できます。
立川から池袋方面に行くと満員電車の通学になり、かなり疲れます。痛学ですね。

・金銭面

大学生がバイトをして生活費を稼ぐのは、一人暮らしをするのには必須です。
まして、子供とはいえ家族が増えると、さらに生活費がかかるので、バイトを掛け持ちするのは仕方が無いです。


※現実感が感じられない箇所

・住む場所

ワンルームのアパートと一戸建て・・・
小さい子供だとしても4人いると、ワンルームでは厳しいですね。
子供達の通学面を考えても普通は池袋の一戸建てを選びます。

ワンルームは狭いです。
ベッドを片づけて布団で寝るのは理解ができるのですが、その布団を収納するスペースはどうなっているのかな。
例え布団を収納できたとしても、4人の衣服はどこに収納するのでしょうか。
3人学生だとすると教科書やノートの類もたくさんあると思うのですが、置くスペースがあったかなあ~。

まあ、モデルルームのようなワンルームや一戸建てに現実感が感じられないのは当たり前なのですが・・・。

・金銭面

飛行機事故で両親を亡くしているという設定ですが、その場合は多額の保険金が加わった遺産が残るでしょう。
未成年が相続人なので後見人を立てると思うのですが、大学生が後見人になるのは裁判所が認めないと思います。
親類縁者の反対を押し切って、多額の保険金を受け取る資格のある子供を引き取る・・・
何だか犯罪の香りがするのですが。

バイトで生活費を稼ぐのは分かるのですが、学費がかかります。
奨学金という設定なのかな。

・生活面

両親を亡くしたからといって、いきなり家族をバラバラにするでしょうか。
この点に関しては、話の大前提になるので仕方が無いのかな。

コインランドリーを利用する場面がありますが、アパートの玄関先に洗濯機が置いてあります。
何で洗濯機を使わないのか不思議です。

調理を失敗する場面が多々見られますが、毎回失敗するのかな。
卵焼きにこだわっていますが、ゆでたまごや卵かけご飯にしたほうが調理は簡単だと思います。

アパートからの立ち退きを迫られますが、これも引っかかります。
同じサークルの仁村(にむら)さんが居る時には何も言わないで、3姉妹と同居した時にだけ契約違反というのは、都合が良すぎます。
大家の立場で考えてみても、立ち退きを迫った時期が夏休み明け。
引越しシーズンが3月ごろだという事は分かっているので、アパートから居なくなってしまったら、その分家賃収入が無くなります。
キチンと家賃が支払われているのなら文句は言わないでしょう。

三女・ひなの保育園が、すぐに見つかりますが、この点は微妙です。
首都圏では、待機児童が多く保育園が見つからない、という問題があります。
こんなに簡単にタイミング良く保育園が見つかったら、世の中の親御さん達は仕事か家庭かの選択を迫られることはないですね。


他にもツッコミ所があると思いますが、三女のヒナタンを愛でる作品と考えれば四角い問題もまあるく収まります。

というローズ相談員の意見でした。続いては上沼相談員・・・・・


【補足】
水着回・温泉回のテレビ未放送分・13話目がありますが、深夜アニメのお約束回なのかな。
DVDの最終巻で観る事が出来るので、興味のある方はレンタルか購入で。
(自分はレンタル派です)
三女のひなが莱香(らいか)さんに対する行動は・・・・・グッジョブですw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

64.9 3 アットホームで家族なアニメランキング3位
あたしンち(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (166)
970人が棚に入れました
平凡な庶民一家の日常を描いた“けらえいこ”原作の新聞連載漫画をもとにしたTVアニメシリーズ。声の出演は渡辺久美子、折笠富美子ほか。

声優・キャラクター
渡辺久美子、折笠富美子、阪口大助、緒方賢一、萩野志保子、的井香織、池澤春菜、沼田祐介、緑川光、大本眞基子、梶田夕貴、浅井晴美、森田樹優、田中理恵、倉田雅世、白鳥由里、太田真一郎、城山堅、山口勝平、大塚みずえ、小桜エツコ、氷上恭子、水田わさび、鉄炮塚葉子、上村典子、愛河里花子、玉川砂記子、山口奈々
ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

この安定感は何歳になっても観れる心地よさ

あたしンちは学生の頃から15年以上
何度も何度も観返してる安定して好きな作品です。

1話完結だから作業しながらでも観やすいですし
真剣に観ても楽しめる程よいアニメです‪(*ˊᵕˋ* )


◆2話【 ビックリしないでね〜っ 】
{netabare}
みかんの友達が初めて母と対面する日。
母にあまり会わせたくないみかんは家に入る前に
「お母さんすっごいブスだからビックリしないでね!」
と念を押すんだけどブスって、、
ストレートすぎる表現につい笑ってしまいますw

実際に母を見た友達はキャッキャしながら
母のことを「ラブリー」と言っているのを聞いて、
ラブリーっていう表現を凄くいいなと思いました(*´`)

母がおもてなしで部屋に持ってきた飲み物が
茶色瓶のオロナミンCのようなだったのも母らしい。
高校生に栄養ドリンクってwww
一緒に持ってきたポテチは去り際に1枚頬張っていくし
家の中では人の目を気にしない母のキャラ最高です!!
{/netabare}


◆3話【 言うんじゃなかった 】
{netabare}
みかんと母の言い合いが多かった日の夜に夢を見たみかん。
それは言い合いの最中にみかんの突き飛ばした母が
そのまま死んでしまうという内容。
朝になって目を覚ましたみかんはトーストを用意してくれる
母の姿を見て涙を流し、夢の話を母にする。

私も家族が死んでしまう夢を見た日は目覚めてから
生きてる姿を確認すると泣いてしまうので
みかんの気持ちよく分かるなぁ〜( ᵕ ᵕ̩̩ )
{/netabare}


◆7話【 パンの耳などの食べ方 】
{netabare}
あたしンちの家族4人それぞれに食べ方の個性がある話で
ぶどう、焼き芋、食パン、スパゲティ、カニが出てくる。

私たちでも人と一緒に食べてる時に
違いを見つけると話題になったりして楽しいですよね♬︎

皮ごと食べる人、皮をむいて食べる人、
嫌いなところから食べる人、嫌いなところだけ残す人、
めんどくさい事はまとめて済ました後に食べる人 etc.....

あたしンちの家族で例えると
私は母とみかんの間くらいの食べ方してるな〜。
{/netabare}


◆20話【 ユズは納豆奉行 】
{netabare}
ユズが納豆の取り分け方にうるさいと
家族に言われ納豆奉行扱いされる。

これはユズに1票だな〜
みんなで使う納豆なら器の縁がベトベトしないように
取り出す時は自然と同じ箇所になるけど、、
常識は人それぞれですもんね( •́ㅿ•̀ )

後日PTAの集まりで母がユズの話をし、
母の手により、いや母の口によりユズは社会的に
抹消されかねない恥ずかしさを味わう。
年頃の男の子にはキツイよな〜w
{/netabare}


◆25話【 火事場の母ヂカラ 】
{netabare}
何事にも想像力を働かせて
火事場の馬鹿力ならぬ母ヂカラを発揮させる母。

母とみかんはデパートで大量の買い物をした帰り
電車に乗遅れそうになるけどゾウに追いかけられてると
想像して猛ダッシュした母だけは乗り込みに成功。

ホームを猛ダッシュしたり駆け込み乗車したりするのは
危険だから決して真似をしろとは言えないけど、
他の場面で考えた場合みかんの最初から諦めてる感じが
私はあまり好みじゃないから、ここでは母に好感をもてるw
{/netabare}


◆55話【 母の一石三鳥っ 】
{netabare}
一石二鳥ではなく三鳥を狙う母。
最後のはやかんのお湯を沸かすとき
中には卵を入れててゆで卵に、
部屋を加湿してインフルエンザ予防に、
そしてそのお湯でお茶を入れようとする。

ゆで卵とお茶が同じお湯は汚いと言うみかんに対し
母は沸騰させて雑菌はみんな死んだから大丈夫って、、

私ならキレイ汚い以前にいくら沸騰させてても
サルモネラ菌が怖いから絶対やらないなぁw
{/netabare}


◆66話【 ふしぎなあの子っ 】
{netabare}
ユズと同じクラスの石田が初登場!!

不思議な行動が多いけど周りが知らないだけで
自分ではちゃんと理由をもって動いてて、
変わり者だって周りに何か言われてたとしても
人の目を気にせず自分を貫いてる石田がすっごく好き♡

そんな石田とちゃんと会話をしたり
気にかけたりするユズも本当に好きだ〜‪(*ˊᵕˋ* )
{/netabare}


◆71話【 ユズ、ファンクラブ 】
{netabare}
ファンクラブまだ出来てなかったのか!!
ユズにファンクラブがあるの当たり前と思ってたから
つい最初からあるものだと思ってたな〜

バレンタインどうしようか盛り上がってる川島たちに
「バレンタインって苦しい。」とか
「同じクラスで告白して失敗したら逃げ場ない」とか
石田の何気ない話が聞こえてきて川島は怖気付いてしまう。

確かに怖いことだけど、
伝えなきゃ終わりはなくても始まりもないからね(*´`)
私は保育園児、小学生、中学生、高校生のとき全部
同じクラスの人に告白してたのを思い出しました。
今思えば考え無しというか猪突猛進というか、
とにかく当たって砕けるタイプだったな〜懐かしいwww
{/netabare}


◆76話【 サボテンは見ている 】
{netabare}
本屋さんにある数枚の張り紙に
〚わたしンち〛〚オレンち〛〚あちきンち〛
って書いてあるの見つけてクスッとしちゃう。
{/netabare}


◆95話【 しみちゃんダイエット 】
{netabare}
しみちゃん
「あなたは!食事の前にダイエット宣言できますか!?」
これはダイエットしようとする人に厳しい、
ギクギクーッΣ(°д°"ノ)ノ ってくる言葉ですねw
{/netabare}


U-NEXTで200話まででしたが、
それ以降は公式がYouTubeに更新していて
現時点で550話目なのでかなり楽しめます。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3
ネタバレ

はにょ~♪ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ハニョー♪

バナナしるこって美味しいの?


{netabare}各話の流れは原作に忠実だが、23コマを1話にしようとすると尺が余ってしまうので、アニメオリジナルの膨らませたエピソードやオチが用意されることが多い。また、原作のその話に登場するキャラクターがアニメ化の際キャラクターが増やされていたり、変更されていることが多い。一方、原作最初期のみ、みかんの部屋と学年が現在と異なっていたが、最初からそれ以降の高校2年生でユズヒコの部屋の隣という設定である。そのため、最初期の話がアニメ化されたときは、登場人物の行動に不自然な点がいくつか見られた。
大地丙太郎監督時代は原作に忠実に沿った展開で、キャラクターのセリフの間に長い間がたびたびあったり、背景も初期では一色で表現され細部は見られないことが多かった。本編中にアイキャッチも多く使われており、その多くは白の背景に七個の点が出る演出、本作のタイトルロゴが出現し、それを進行状況に合わせて異なる人物が一人で読み上げるというものであった。また、おまけの数も多かった 。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

ペチ14 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Q質問 A解答 T突っ込み

Q1、このアニメを見てどう思った

A1、情熱の赤いバラ
そしてジェラシー
恋の花咲く
ラブアタック!!
ラブキック!!
たたかい~~~

真夏の視線は
要注意~~~

ときめきの白いバラ
そして ミラクル
愛の芽が出る
ラブパス!!
ラブキャッチ!!
おたけび~~~

危険なふたりは
昼休み~~~

T1、歌いだすなw

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

Q2、このアニメを見て気になったことはありますか?

A2、おもしろい。3D映画みろよ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

Q3、最後にこのアニメはお勧めですか?

A3、A1の曲が何か気になるなら観よう

~3年後~

A、3年前の俺たちこんなレビュー書いてたんだなー

T、今と形式が全然違うな

Q、さばちゃん(たちばな母)も1日中寝てたから私も寝ます

TとA、(あれ受けねらったのか?)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

63.4 4 アットホームで家族なアニメランキング4位
神様家族(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (326)
2227人が棚に入れました
一見ごく普通の少年だが、実は神様の跡取り息子である神山佐間太郎。立派な神様になる修行として人間界で暮らしているのだが、両親の「奇跡」の力のせいでワガママな性格に育ってしまった。しかし転校生の小森久美子と出会い、佐間太郎はある決心をする…。


声優・キャラクター
岸尾だいすけ、小清水亜美、江原正士、葛城七穂、冬馬由美、神田朱未、前田愛、三浦祥朗

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

荒ぶる鷹のポーズ

ヘ○ヘ
  |∧
 /


世に有名な"荒ぶる鷹のポーズ"は本作が元ネタです。
神様のドラ息子の佐間太郎が天使のテンコと同棲してて、途中悪魔と付き合いそうになるも、やっぱりテンコが一番!みたいなアニメです。
神様家族というだけあって、アットホームさを感じれる、「サザエさん」や「あたしンち」のようなアニメなんですよね。
パパさんが天の川で釣りをして、釣り上げた短冊の願いを叶えるってエピソード、想像力高くて好きです。

えー!これがMF文庫Jのラノベアニメってのが信じられない~~~。
原作は漫画かと思ってました。
「夜桜」で有名なヤスダスズヒトさんの初期の頃のイラストなんですが、結構再現度高いように思います。

佐間太郎に岸尾大輔さん、テンコ役に小清水亜美さんです。
若々しい岸尾さんの声は安定感ありますね、主人公声だと思います。
あとパパさん役の江原正士さんが良い演技してらっしゃる。

OP「Brand New Morning」は圧倒的名曲、カラオケでたまに歌う人が居て話が弾む奴ですね。
OPに隠れがちなED「図書館では教えてくれない、天使の秘密」が良い曲なんですよ!

実家のような安心感を覚えるアニメなんですよね。
ということでキャラクターも自分に馴染んでます、すごくいい。
家族アニメとしての見せ方が旨いからでしょうかね。


全13話、なんかアニマックスでやって、その後ちょっと経ってから地上波やってましたよね。
微妙に見づらかったアニメなのに私の周りだと結構見てる人多い不思議。
と思ったら例の"かんなぎ騒動"でBS11でのかんなぎの放送が取りやめになった時代わりに放送したが本作なんですよね。
だから見てる人多かったのかな。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

ninfami さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

温かい。

神山佐間太郎は神様の息子である。人間のことをよく知って立派な神様になるため、神様である父・治(パパさん)、女神の母・ビーナス(ママさん)、女神候補の姉・美佐と妹・メメ、お目付け役天使のテンコたちと、東京都の世田谷区にある築25年の一軒家で暮らしている。

過保護なパパさんの神の奇跡のおかげで、幼い頃から欲しいと心の中で願ったものはすぐ手に入る生活を送っている佐間太郎は、自己中心的で無気力な性格になり、家族から干渉される毎日に嫌気がさしている。そんな様子を心配するテンコとは、神様とお目付け役天使という関係からいつも言い合いになるが、一方でお互いがお互いを心の支えに感じている。

そんなある日、自分たちのクラスに美少女・小森久美子が転校してくる。今まで人間の女の子に興味のなかった佐間太郎は、彼女に一目惚れ。その様子にショックを受けたテンコは、自分が佐間太郎に恋していることに気づく。(Wikipediaより引用)


ラブコメのテンプレともいえる作品です。前半はどたばたなラブコメなのですが、後半はシリアスな話になります。緊張感に欠けるシーンもありましたが、全体的に良い話でした。佐間太郎がどっちつかずで少し腹立たしくも感じましたが、最後は格好良かったのでモウマンタイです。

それとこの物語は、ラブコメというよりは家族の絆を描いた感じがします。仲がいい家族って幸せなんだなぁ。

見て損はない作品です。テンコちゃん可愛いです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

神様と天使と悪魔と人間と

基本的に明るい感じのドタバタ系ラブコメ作品です
作画は微妙ですが、他はわりと良かったと思います


神様の息子である佐間太郎が主人公となります
神様(父)、女神(母)、女神候補(姉、妹)、
そして佐間太郎のお目付け役天使のテンコ、
この6人で東京都の一軒家に住んでいます
この家と、佐間太郎やテンコたちが通う学校が主な舞台です
初期設定が面白いなと感じました


基本的には佐間太郎とテンコを中心にラブコメやってます
ライバルも現れますし、楽しかったです

テンコが照れるのがかわいらしいです
キャラデザ的には…ですが、
不思議と凄く可愛く見えてきました
テンコちゃんマジ天使!実際そうなんですが

神様のパパさんと女神のママさんもハイテンションで賑やかです
こんな親だったらさぞかし疲れることでしょう
姉や妹も独特ですが、面白いです
まったくこの神様家族は。。
ドタバタとはこの人たちのせいです
でも、やるときはやる皆さんでした


元はといえばOPが良かったので観た作品
OPは映像ともに好きです
EDも良い感じでした
中毒とまではいかないまでも、頭には残る曲です


少しのシリアスはありますが、
基本はドタバタ賑やか明るい作品です
佐間太郎とテンコお互いの心境の変わり様が見所ですね

慣れれば作画は全く気にならないと思います
ラブにコメディに、楽しい作品でした

投稿 : 2024/11/02
♥ : 33
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