2022年度のつっこみTVアニメ動画ランキング 24

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2022年度のつっこみ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月27日の時点で一番の2022年度のつっこみTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

91.6 1 2022年度のつっこみアニメランキング1位
ぼっち・ざ・ろっく!(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (910)
3745人が棚に入れました
“ぼっちちゃん”こと後藤ひとりは 会話の頭に必ず「あっ」って付けてしまう極度の人見知りで陰キャな少女。 そんな自分でも輝けそうなバンド活動に憧れギターを始めるも 友達がいないため、 一人で毎日6時間ギターを弾く中学生時代を過ごすことに。 上手くなったギターの演奏動画を“ギターヒーロー”としてネットに投稿したり文化祭ライブで活躍したりする妄想なんかをしていると、 気づいたときにはバンドメンバーを見つけるどころか友達が一人も出来ないまま高校生になっていた……! ひきこもり一歩手前の彼女だったが ある日“結束バンド”でドラムをやっている伊地知虹夏に声をかけられたことで、 そんな日常がほんの少しずつ変わっていく――

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「ぼっち」の「成長」という共感できる核。最後に「きらら」なことが足を引っ張ったかな…。

 シンプルなキャラデザこそ本当は動かすのが難しいものだが、ぬるぬる(超絶作画な意味じゃなく)と溶けたりバグったりと自由自在に表現できていて楽しく、ちゃんと引き算の上手い演出もできて見る価値充分。作画もこれみよがしな良作画じゃなくて細部が非常によく出来ているからキャラの魅力を増しているし、特に5話のライブシーンは作画が感情をちゃんと表現できているから心動かされる。作画は見えない感情を見えるように表現できてこそ。


 それにしても、ぼっちやコミュ障を描くならマイルドでもこれくらいはやってくれないとアカンね。全然イケてない負け犬こそロックが相応しい。あと、ゲロインが出るアニメは名作!。「働きたくない!。社会が怖い!。」、「承認欲求モンスターが。」などなど早くも名言多数。


凡百の日常系以降の音楽作品との違いは、やはりぼっちの共感性羞恥、もとい見ている陰キャボーイたちも共感できるぼっちの駄目さからの成長がしっかりドラマを作れているからだろう。全て要素はその強固な核があるからこそ輝いている。それがあるとないじゃ大違い。


 5話までかなりスムーズな流れできたけど、6〜7話でなんか話が停滞してきちゃったような…。すぐライブ準備への流れで良かったような。8話で下手な演奏と上手い演奏を、説得力ある台詞に頼らない表現でできてるのがパない!。そしてなんという最終回感、或いは映画の終わり感。ピングドラムの最後の台詞をタイトルでブツっと切る鮮やかな演出だったらより良かった。まだまだ期待してます。最終回が「明日ちゃんのセーラー服」みたいだったら泣くかも。


 ん〜「明日ちゃん」みたいにはならなかったかぁ。総評すると、ギャグ良し、作画良し、演出良しな良作だったけど傑作にはなれなかったかな。5話まではかなりスムーズに物語が盛り上がっていったけど、そっから「きらら」な日常系ノリで停滞気味になってもうた。やはり熱い成長譚と日常系は相性が微妙。2クール以上やれるような話やないし。「明日ちゃん」は尻上がり、本作は先行から失速気味だった。


 やはり本気でやるからこそ悔しいことや辛いことから逃げられない。でも、それを乗り越えてこそ成長を実感できる。2期あるとしたらそういうのが見たいかな。「きらら」でそんな無理!と思われるかもだが、「キラプリ」のアオちゃんだってやってるんだから出来ないことはない!。どんどん低反発でソフトコーティングな傾向が強くなってる日本アニメだが、「ウマ娘2期」を見ればわかるように困難を乗り越えずに真の感動はそう描けない。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 30
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

異世界ものときらら系のハイブリット。承認欲求の話ですね。

 なんとなく、最近作画が凄いアニメが増えたなあと思い、本作も何となく眺めていて気が付きました。そうか、この作品は、異世界転生ものなんですね。

 つまり現代でぼっちだったヒロインが、転生してもパーティーに上手くは入れないのでコツコツスライムを倒してレベル上げをしていた。武器はなぜかはじめから最強武器を持っていた。仮面をかぶっているので正体はわからないけど、強い冒険者がいると噂にはなっていた。
 ある日素顔で武器を持って街をウロウロしてたら、パーティーに誘われた。そして、自分も周りからもたいしたことないかと思っていたら、実はレベル99でした。そして俺TUEEE開始。「あの仮面の冒険者はお前だったのか」となり、お金も稼げて、皆から承認されて最高です…という話でしたね。

 だから、努力する姿とか、強くなるためのきっかけとか描けなかったんですね。それを描いてしまうと「転生もの」ではなくなってしまいます。レベル上げの部分は見せないのがマナーです。そして、なぜ強くなるかと問うてはいけないわけです。設定で解決するしかないですね。

 ロック・音楽ものでもないし、ぼっちをテーマにした作品ではなく、承認欲求の話だと。

 ひょっとしたら自分は特殊なんじゃないかという「ある日突然ガンダムに載ることになった」「コンパクトを貰って魔法少女になった」の変形としての異世界転生ものと同じマインドでこの作品は見たいわけです。
 才能と努力の先に「努力をした人だけが到達できる高み」に見えてはいけないということですね。逆にいえば「ひょっとしたら自分もそうなれるかもしれない」という魂の救済にならないといけないのでしょう。

 ぼっちちゃんの結束バンド加盟もリアリティを求めてはいけないわけです。異世界ものでパーティーに加入するのに理屈もプロセスも要りません。「お前はいらないか?」で済ませるから、いいのでしょう。それにギルドの上納金(チケット)で困ったりもしてましたね。

 そう考えると、本作の見方が「ロック・音楽ものとしてどうなのよ?」という意見と「いや、そういうアニメじゃないから」という意見が対立するのもわかります。「けいおん」がきらら系で日常まったりゆるふわに対して、本作は承認欲求=異世界そのうちでも追放ものでしょうね。そのマインドと重なる気がします。

 というかキャラはきらら系日常もの、ストーリーは異世界転生もののハイブリットといえると思います。人気の理由がわかった気がしました。なるほどなあ。音楽関係者が批判したら的外れになりますね。
 




以下 初回レビュー時の総評です。

「ぼっち」を嗤うのは卑しい。「音楽」作品ではない。キャラ消費作品。作画はすごい。

 面白い部類だとは思います。作画のレベルも高くライブのシーンは良く動いていました。

 ただ、テーマとして「ぼっち」を笑うのままに終わってしまったのが、残念です。作中ではぼっちちゃんは認められて行きましたが、メタ的には1話同様、ぼっちであるヒロインの滑稽な姿を見て、ちょっとブラックなマインドを刺激するようなギャグが続いたのがやはり気に入りませんでした。その笑いはちょっと卑しいかなあ。

 ぼっちの自己認識と周囲からの見た目のギャップがほのぼのと言えばほのぼのなんでしょうけど…これをぼっちは自分で思ってるほどじゃないから、気にしないでがんばろうとも取れますけど…うーん。

 ぼっちちゃんは、社会不安障害(昔でいう対人恐怖症)ですよね?自分はコミニュケーションしたいと思っても自己肯定感が低くて恐怖を感じているわけで…つまり、他人からの見たぼっちちゃんがどうこうではなく、病気で苦しんでいる状態なので、その滑稽さを笑うのは障碍者を笑うようなものだからなあ。「笑う」ではなく「嗤う」ですね。
 これが孤高の人で、一人上等、友達不要、バンドは仲間じゃなくて集団だ、なら全然いいんですけど。


 後は、ぼっちちゃんのギターに対する情熱が見えてきません。ぼっち脱出のモチベーションでしかないとしたら、音楽である必要もないし。1話でテレビを見て音楽に目覚め、ギターやりたいというシーンは確かにありましたけど、その後、ぼっちちゃんが音楽表現に熱くなっている描写ってありました?ギター演奏をこなす描写はありましたけど。

 最終回の後半はなんか「けいおん」の楽器店に行くところの焼き直しだしなあ。自力でお金を稼げるという一つのカタルシスにはなるのかなあ。
 やっぱりライブで締めるべきだったと思います。肝心のライブも作画に力が入っていたのはわかりますけど、壊れたギターで何とか演奏する…という技術と対応力の凄さはわかりますが、やはりぼっちちゃんの「ギター演奏」に対するこだわりではなく、音楽マインド、表現の情熱に肉薄できてないと思いました。

 つまり「バンドもの」「ギターもの」ではあっても、「音楽」を扱った作品に見えません。ロックの名を冠するからには「ロック魂」も見せてほしかったなあ。「ぼっち」と「ロック魂」の親和性は良いと思うんですけど。

 そう、全体的に内面が薄いですね。キャラ達の。感情移入の相手先が結局みつかりませんでした。

 癒し成分も萌え成分も少ないので、きらら系作品としては普通?ギャグはまあありますけどちょっと卑しい笑いだしなあ。脚本や演出それぞれのレベルが高いのはわかりますが、焦点がわかりません。

 作画はちょっと過小評価されている気もしますが。このちょっと崩れた感じのマンガ絵を立体的に動かすのは大したものだと思います。それと演奏シーンは実演奏をモーションキャプチャーして3DCGでモデリングした後、2Dのエフェクトかけて、手で修正している感じ?専門ではないので細かいことはわかりませんが、演奏シーンの動きとか見ると多分それに近いことをしている気がします。

 その点で力が入っているのはわかります。スタッフのクレジットがキャストの上に来ているエンドロールって久々に見た気がしますが、それだけアニメ作りに力を入れたのでしょう。
 このアニメ動画としての秀逸さは素晴らしかったと思います。

 本作の真価が問われるのは、これから半年後にどれくらい話題になっているか…といいたいところですけど、この考え方もちょっと古そうですね。瞬間でバズって「期」の3ヶ月の盛り上がりで楽しむ、というのがアニメの消費の仕方になったんでしょう。ということは深みよりも、キャラと雰囲気、エピソードありきに寄って行くんでしょうね。





以下 視聴時です。

1話 「ひとりぼっちを笑うな」じゃ、ないんですね。

{netabare} あー、そもそもぼっちをネガティブにとらえている段階で、視点が相当古いですね。ぼっちを止めるためのバンド活動のモチベーションで音楽って…ちょっとなあ、ですね。単なるルサンチマンですからね。エネルギーがクリエイティブに向かうのはいいですけど、アウフヘーベンできてないですね。

 そもそもボッチ設定がちょっと不自然だし。「私なんかが入ってもいいだろうか?」と思う子は少なくともいないんじゃないかなあ。幼稚園くらいなら「なんであいつら群れてんだろう」「子供すぎてついていけない」か「仲間にはいりたいけどはいり方がわからない」「拒否されるのが怖い」とかでしょうねえ。
 つまり、ボッチじゃない人が作ったボッチ作品の気がします。

 蛭子能収氏の「ひとりぼっちを笑うな」的な話かと思ったら、ヒロインは一人だから寂しいというマインドです。なれ合いを否定して1人で成り上がって行くのもたまにはみたいなあ。ボカロPで、一人で超メジャーになった人もいっぱいいますので…うーん。
 中学校時代6時間毎日演奏できる才能があるなら、その一人で出来る才能がクローズアップされるのもいいのでは?

 固い事いわずに、日常系ギャグとしてみるならいいでしょうけど、友情とか仲間とかなれ合いに行くなら、なるほど「けいおん」で、あずにゃんに逆戻りですね。そのあずにゃんですら、ギターありきでしたし、自分で積極的に活動してましたからね。ユーフォの麗奈の完全な逆ですね。アイドルアニメのバンドバージョンかなあ。

 ワタモテのマイルド日常版って感じですね。ワタモテはあまりに生々しすぎてみるのが辛いくらい、ボッチの精神性が描けていたので非常にいい作品でしたけど。

 テーマ的には興味あるのでチェックすると思いますが、思いっきり拒否反応が発生する可能性もあるかなあ。{/netabare}


3話 音楽に対する情熱も、ぼっち設定もコメディーの舞台設定

{netabare}  全部がゆるーいなんちゃって設定かなあ。きらら系用のギミックですね。4人目の子もなんだかわからないキャラだったし。

 ストーリーではなくて、キャラとかエピソード重視ならいいかもしれませんが、テーマ性は感じられませんでした。背景が薄いので登場人物のキャラ設定が不自然で行動に納得感がないです
 特にヒロインのキャラ造形は、世界を広げたいわけでもないし。音楽に情熱があって音楽をやる手段としてぼっちを克服するという背景もないし。溺れるもののワラで依存状態に陥っているんでしょうけど、依存状態としての描写も不自然です。ですので面白さが拾えませんでした。

 また、「ぼっち」という苦痛を抱えているキャラを弄んでギャグにしている感じが、私には合わないので撤退です。
 ギャグだったらボッチ設定でもいいから、ボッチの行動の滑稽さを笑うようなのはやめて、人を見下さないギャグにしてほしいなあ、と思います。ボッチの滑稽を笑うなら、むしろテーマ性がある場合に許される展開な気がします。

 この段階の断念はデフォルト3にする方針だったんですけど、本作はあまりにひどいので物語とキャラは落としておきます。 {/netabare}



6話 ひとりぼっちの性格を自己肯定して、バンド活動を仲間ごっこにしないなら面白いかも。

{netabare}  新キャラと出会う、ご都合主義展開ではありますが、ひとりぼっちの性格を否定しないで前に進んでくれるなら、それはありかなあ。

 その点でこの6話はちょっと良かったと思います。結束バンドに頼らないで、自分で何とかするところがいいので、この6話みたいのが続けば面白いかも。

 ひとりぼっちでもバンド活動で活躍できるとか、観客は自分の人間性を査定しにくるわけじゃなくて、音楽を聴いてくれているとかそういう方向なら面白いかも。結束バンドありきで、仲間になる話ならありきたりだけど。

 断念したにしてましたけど、チェックすると思います。{/netabare}


8話 「ぼっち」=劣等感パワー覚醒。仲間ごっこが出来るかが大事じゃなくてやり続けたギターがアイデンティティになって行く。

{netabare} 「ぼっち」とは裏を返せば劣等感です。これは非常に現代的なテーマで、金銭を稼ぐ、話題が上手い、友達が多い、そしてモテる。そんなのが大事だと、市場原理によって洗脳されて、自己評価が低い人間ばかりになっている気がします。

 スクールカースト等でクラス内のキャラ付けみたいなロールプレイが支配的な感じがありました。演技でキャラ付けしてみんな疲れ果てていた気がします。そして、今やSNSの中で自分を飾ることが価値になっています。それが国民総劣等感、国民総不幸になっている気がします。

 物語は、ぼっちちゃんの周辺の人間の何かも見えてきました。必ずしも心に何か抱えているのはぼっちちゃんだけではありません。

 そして、ぼっちちゃんは強烈な劣等感に苦しみながらも、技術を極め、そして、自身の価値を自分の手でつかみ取りつつあるように見えます。

 8話のぼっちちゃんは、劣等感をエネルギーに変えて技術に変えたその結果が出ました。突出した技能や好きなことを完遂できる力こそ最強なんだぞ、というふうに見えてとても良かったです。

 7話の両親のデリカシーの無さにイライラしましたけど、8話と対比することで家族ですらぼっちちゃんの価値に気が付いていないと取れます。が、あるいは既にぼっちちゃんの価値を理解しているから無神経に見えるだけかもしれません。

 バンドメンバーや周囲の音楽関係の人間はぼっちちゃんの価値というか、すごい存在だということに気付き始めました。分かる人には分かる、ですね。8話のぼっちちゃんの自己肯定感はまだまだですが、覚醒はとてもよかったです。

 早くぼっちちゃんには自分の価値に気が付いて欲しいです。仲間ごっこ、群れるのが大事なんじゃないと言う含意も見えてきました。初めの方の内容がヌルくて不快な展開な気がしましたが、どんどんいい方向になっていると思います。7、8話は明確にこの辺が出てきました。

 ただ、この作品は、この「ぼっち」のままの「自己肯定」こそが、大事だと思います。1クールで結論を出してその先は描かない方が良いと思います。{/netabare}


10話 どうせきらら系だからこれでいいんだ、という評価で終わるのでしょうか?

{netabare} きらら系ということで、ギャグ要素としてある程度ぼっちいじりはやむを得ないのかもしれません。原作は見てないですが4コマだとしたら、まとまりがない話があってもしょうがないでしょう。

 ですが、アニメ化にあたってはそれは7話以前で済ませておいてほしかった気がします。9話でまた逆戻り、10話は以前やった話の繰り返しみたいなものでした。

 逆説的な言い方をすれば「きらら系になにを期待してるんだ?」とか「こんなきらら原作のアニメに何言ってるんだ?」というレベルで終わらせるには惜しい部分があったと思ったのですどうでしょう?

 友情ごっこはではなく、孤独だからこそギターがアイデンティティとなって、音楽で広がる世界が見たかった気がします。文化祭で喝采を浴びて終了なら、原作がどうか知りませんが、少なくともアニメに関していけば肩透かしかなあ。
 エンタメとして楽しむと割り切るにはギャグとしては単調だし、暗い話題だし…うーん。

 中途半端にキャラ萌えだけで終わってしまうのでしょうか?9話とか必要ない話がもったいなかったなあ。{/netabare}


11話 サブタイトルのセンスがいい。学園祭で終わる雰囲気ですけど…

「一二進法の夕景」というサブタイトルは詩か?今までの時間の経過に区切りがつく直前のイメージ、あるいは明日のライブまでのカウントダウンの意味でしょうか。またはぼっちが一人でギターをやり続けてきた時間のことか。このサブタイトルを誰が付けたか分かりませんが、センスを感じます。

 本作は「けいおん」との比較論がありますが、あれはアニメ史的には女子だけ部活ものとしてほぼオリジナルという点と、昔の京アニの面白い演出で秀作ではありますが、今この時代に新作としてもってくれば、多少出来がいいキャラ萌えゆるふわアニメでしかありません。脳みそ停止系のアニメです。音楽は良かったですけど。

 本作のぼっちは「映画大好きポンポさん」のジーン君の学生時代を描いているような印象を受けます。設定も人間の病理である対人恐怖とギターと言うアイデンティティの問題。音楽という才能と技術追及の厳しい世界の話です。

 設定だけみれば「けいおん」とはまったく違う方向性の話で、同じカテゴリーには見えません。

 ただ、文化祭ライブで活躍して「仲間になった」「みんなから認められた」レベルなら「けいおん」の方向に収束していってしまうかもしれません。
 
 私としては最終回が、ぼっちちゃんのあまりのレベルの違ううまさに、バンドメンバーを置いてけぼりにして失敗するような展開なら、これからもっともっと面白くなる気がします。
 
 そもそも、ぼっちの一番の不明点は音楽を愛しているのか?ですね。これが描けていない気がします。ひとりぼっちを脱出するツールになっています。
 これからでもいいので、音楽愛に目覚める。自分がこんな狭い世界でいいのか、で、広い世界へ。でも、性格は相変わらずぼっち、みたいな展開になるかですね。

 6話、8話のぼっちがバンドの他の誰よりもうまいという部分。動画の伏線。青春のすべてをギターにかけていたという部分を切り取ると、名作になる要素はあると思います。

 最終回どうなるでしょうか。単に仲間を見つけた、みんなに承認されたなら、凡百のアニメ、普通にまあまあのアニメになるでしょう。どうなるでしょうか?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 37

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

思いの外良かった

コミュ症の女の子ひとりちゃんが
バンド組んて
成長していくお話しです

マガ姐がモデルになってると
聞いて気になって
見始めたのですけど
思いの外良かった

マガ姐さん、もう最近髭はやして
姐さんじゃなくなってるぽいけど
エピソードがああって
笑ってしまった

個人的にはコミュ症の
ひとりちゃんに思考と奇行が
感情移入してしまったけど
どうだろうな
バンドやってた30代とかに
刺さるんじゃないかな

曲もしっかり作ってあって
結束バンドいいやんって
EDが好みだった

コミュ症でもなにか1つ
打ち込めるものがあれば
全然違うよね

タイトルが
承認欲求モンスターか
Tropicalloveか悩んだくらいで

色んな人におすすめできる
良いアニメです

10代のこれ読んだ方
素敵な10代送ってね

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

87.0 2 2022年度のつっこみアニメランキング2位
リコリス・リコイル(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (1027)
2870人が棚に入れました
東京の下町にある和カフェ「リコリコ」 。 カフェが受ける注文は、おいしいコーヒーにあま~いスイーツ……だけじゃない!? ちょっとそこまでのお届け物から心細い夜道の送り迎え、ゾンビ退治から巨大怪獣…!? なんでもお悩み、相談ください! お客さまの「困った」をなんでも解決しちゃいます! 皆さまをお待ちするのは、いつもスマイル看板娘と、クールで真面目なド新人。働きたくないちびっ子に、結婚を焦るアラサー女子? そして店長は、日本かぶれのナイスガァイ!! どんなご注文(オーダー)も、おまかせあれ♪
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

24年8月 再視聴。キャラ配置と組織の思想について

24年8月 再視聴。キャラ配置と組織の思想について

 再視聴してちょっと思うところです。

 リコリスの理屈です。これは実はたきなで象徴しているのだと思います。国家の利益になるなら法が許さなくても、その行為は許されるというのがマキアヴェリズムですね。リコリス側の理屈です。同じことを実はたきながやっていて、人助けのためなら命令無視も辞さないという姿勢です。1話でたきなは結局失敗するのが、リコリスそのものであり、本作の象徴になっていた気がします。

 一方で、国家の安全安心は国民が自ら勝ち取るものである。間島の理屈です。善悪のバランスをとるために、銃を1000丁ばらまいたと。法の下ではリコリスこそ不法な存在であるという理屈です。法秩序から考えれば偽物の秩序の維持をこわそうという考えです。銃をばらまき破壊行為をすれば単なるテロリズムに見えます。しかし、国家が犯罪を犯している場合、そのテロリズムはテロリズムか、革命なのか。
 銃1000丁は彼はバランスと言っていましたが、国民の善悪の悪の量が少ない部分のバランスをとることが真の正義の実現のために必要という理屈でしょう。

 ここで千束が不殺の意味を考えると「人は人を裁けない」という考えにつながる気がします。ただ、不殺という点ではリコリスと対立関係にあっても、不法行為であってもリコリスの活動そのものには肯定的です。つまり、必要悪による現状維持は認めているということになります。それは社会の平和を維持することが、結果的に人命尊重につながるからとも取れます。
 千束が自分の命がはかないからこそ、人を殺せないというヒロイズムかとも思っていましたけど、それだけではない気がしました。

 で、以前まで私はアラン機関という組織が話が別の様に捉えていましたが、アラン機関の善悪を考えず、才能に投資するという考えはどうでしょう?つまり、秩序の維持ではなく優秀な人間こそ生き残るべきという選民思想に繋がります。そしてその才能を使えと言います。要するに弱肉強食、リバタリアニズムの象徴です。
 その代表が千束と間島という構造の意味ですね。結果的に今回の騒動の原因になりました。

 と、こういう構造があるのかなあと思いながら見ると、なかなか千束、たきな、間島のキャラ配置が組織の構造と関係性、思想のアナロジーになっていて面白いなあと思いました。

 2期は難しいですよね。ここまで作りこんだ関係性を再び動かすと、どうしても話のスケールがパーソナルな問題になりがちです。同じレベルの視点でしかも続編で描こうとすれば、無理無茶がどうしても出てくるでしょう。

 この作品、噛めば噛むほど味が出てくるので、見るたびに評価が上がりますね。過去のレビューがゴチャゴチャしているので後でまとめます。




23年11月 追記 スタンドバイミ―オマージュについて

 最近、スタンドバイミーを見返して、ちょっと感じたのが本作のOPの尻蹴りのオマージュです。

 スタンドバイミーは4人組ですが、特に悪ガキだけど悩んで少年と小説家志望の主人公の少年の2人が物語のメインです。

 この2人。ネタバレですが、{netabare}悪ガキだけど悩んでいる少年は、劇中で銃を持っていますが1度も撃たず、主人公の少年に銃を預けてしまいます。そして主人公の少年は銃をたしか2度使います。
 そして、悪ガキの少年は結末ですが、弁護士になっています。そして喧嘩を仲裁していて殺されてしまいます。

 あと、悪ガキたちが溜まっている秘密の隠れ家は、はしごが付いていています。
{/netabare}

 OPのオマージュ…スタイリッシュだからとか単なる遊びで…うーん、あそこまで露骨にやるかなあ、と思います。やっぱり普通のクリエータなら意味を込めると思います。それは正義と銃と結末だと思います。

 この銃とスタンドバイミーの結末を考えるとやっぱり本来の千束の最後は構想が変わったのかな…と思ってしまいますが、どうでしょうか?だから、名作になり損ねた気もします。ストーリーがよれた感じがするのはそのせいかな、と。まあ、2期があるらしいですが、本来は1期のストーリーなはずですので。 追記 終わり



キャラが良すぎて名作になれなかったのかも、と言う気がします。

 本作は萌え百合として、千束とたきなが余りにも秀逸だったのでしょう。おかげでキャラ萌えアニメのような認識になってしまったのは、かえって不幸だったかなあという気がします。やはり根底にあるのは、生命と使命の問題が一つ、そして正義の実行とは何か、だと思います。

 まず、生命と使命の問題は千束を追うべきなんでしょう。今更ネタバレでもないと思いますが、一応隠しておきます。

{netabare}  千束は心臓の病気を抱えて余命いくばくもなかった。吉松は千束の殺しの才能にほれ込んだ。吉松は千束に人工心臓を提供し助かった。吉松は千束に殺しをしてほしい。千束は助かった命に感謝し、他人の時間を奪いたくない。殺しをしない千束に、吉松は殺しをせざるを得ないように仕掛けて行く。

 千束の享楽主義で無駄に明るい性格は、生命に対する達観だと思います。カフェでおいしいものを食べる時に残された時間について言及していました。
 設定的に、幼い頃に手術を受ける前、塔の事件の時に既に殺しをしないのがいただけないと思います。
 助かった命だからこそ他人の時間を奪えないという千束の性格形成とそぐわない気がします。

 そして、心臓停止までのタイムリミットが出た後です。吉松が代替の人工心臓を自らに埋め込み、吉松を殺さなければ命が助からないと脅します。ここですよね。私はテーマ性を重視し、千束の命=殺しの使命という等価交換から言って、千束は吉松を助けて自らの命を諦めるほうが自然だったかなという気がします。そして、たとえ他人が吉松を殺したのだとしても、アラン機関に対する落とし前として、千束は移植を断るのが自然な気がします。

 無駄に明るい性格なので「助かっちゃった」も分からなくはないですが、あまりに千束が達観しすぎているので、もし助かるなら命への執着をどこかで見せて欲しかったなあと思います。 {/netabare}

 ここが本来クリエータならどうするだろう?と考えたとき不自然だと思いました。つまり初期段階であまりに人気だったので、2期に色気がでて初期の構想を変えたのかなあと。それで千丁の銃と真島が半端になったのかなと思いました。つまり、2期をやるならやり残したここがテーマになるでしょう。
 
 ただ、2期は苦労しているみたいですね。そりゃあそうでしょう。本作の一番の見どころである千束の命の問題が無くなるわけですから、何をやっても本作よりも軽くなってしまいます。


 さて、もう1つ。正義の実行。真島あるいはリコリス・DAの絡みになります。

 こちらについては設定で終わってしまったかなあ、という気がします。リリベルという機関を投入した割にあっさりでしたね。千丁の銃もにおわせで終わってしまいました。本来、こちらもケリをつけたいところです。1話からつながる大事な設定なのに放置ですからね。

 それとリリベルですね。私は初めリリベルって苦し紛れに作った組織かと思いましたが、6話に出てきた組織図で八咫烏という組織の下に君影草=スズラン=リリベルがありましたので、少なくとも構想には初めからあったのでしょう。あと、花葵=ハナアオイという組織もあるみたいです。

 ただ、正義の実行のテーマは難しいですよね。悪法も法なり…なら、コードギアスのスザクみたいなイライラの正論を聞かされるだけだし、そもそもリコリスが非合法だと思いますので。

 2期を作るなら見ている方としては、リコリスが自己否定して解散の流れしかないかな、という気がします。本来このテーマこそ、たきなのDAへの執着が活きてくると思うので、たきなをもっと上手く使えば描けたのにと思わなくはないです。

 この問題は法手続きにより公権力の行使の問題で、デュープロセスオブロウという概念の話になりますので、深掘りしようと思えばかなり深い話になってきますが、やっぱりスザクになっちゃうかなあ。話を作るのは難しそうです。



 ということで、何が言いたいかというと、本作は千束の生命と使命の問題に関して言えば、伏線や細かい演出、セリフなど緻密に作って合って非常によくできた作品だなあと言う印象です。テーマ的には千束の結論にちょっと納得がいかないところもありますけど、心情的にはもちろんよかったとは思います。

 一方で真島の方の話は中途半端だったですね。千丁の銃が話に活きてきませんでした。ここが減点要素ですかね。

 が、総括してみるとエンタメとしての出来がこれほどいいのに、結構重いテーマを入れてきたのは、すごいと思います。
 キャラが良すぎたというのが、ひょっとしたらテーマを描くのに、あるいは読み取るのにマイナスにもなった気がしますが、私の言いがかり…かもしれません。

 とにかく本当に面白い作品だったと思います。初めは萌え萌えのキャラに反発心はありましたが、2回目以降冷静になると楽しめました。


 現在、リアルタイムで視聴しながら書いた各話ごとのレビューや追記など、ごちゃごちゃしている作品をまとめ中です。主旨はほぼ変えていませんが、素その後気が付いたところを書き加えています。
 22年10月までに書いた内容を23年7月にまとめ・追記しました。

 評価は4.0→4.5と上方修正です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 53
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメファンの感性を残酷なまでに問われる惨い作品

日本国の治安を守る秘密組織機関に属するエージェント=「リコリス」と呼ばれる少女たち
「千束と たきな」 2人のバディを描いた物語。

銃撃戦もありますが、最大の見せ場は何と言っても
千束と たきな のバディの関係性の描写にございます。

人気実力を兼ねそろえた完成度が非常に高い超話題作。

エンタメ性も高くキャラも魅力的で評判は上々、一見の価値ありと
自信を持ってより多くの方々にお奨めできるタイプの作品であります。

お気楽吞気で全身脱力系の 千束 と
生真面目で融通が利かない たきな の凸凹コンビが繰り広げる
化学反応の超展開(けつキック合戦の模様を含め)どうぞご期待ください。

●メサイヤ×スクランブル~最終話視聴後の総合評価~
{netabare}総合的に考えると相棒系の物語としてはかなり上質の完成度であったと評価できますが
最終話で、 たきな の活躍が期待していた程ではなかったこと、そして
「心臓」の件は個人的には千束もしくは たきな の決断により解決してほしかったのですが
二人の父親同士の決闘の末、先生の独断?(あるいはすべてを見越した吉松氏の計略?)により
あっさり解決されてしまったのが少しだけ残念でありました。

「彼岸花」が暗示する「死亡フラグ」も吉松氏が全部引き受けることで
一番危うい立ち位置にあった千束、仲間思いの念が強すぎて見境なくなる
という意味で何かやらかしそうだった たきな も事なきを得たようです。

千束の二人の父親、先生と吉松氏のBL関係のごり押しは{netabare}あまりに露骨で悪趣味なものを
感じたので減点の要素としました。

実はエリートと呼ばれる人たちにBL系の人が多いというのは事実であり、ある意味アラン機関の
吉松氏が同様であるのもリアリティがあると言えばその通りですが、主人公の父親がともに
BL系というのはかなり微妙過ぎるものがあるように感じました。{/netabare}

人気・評判・実力の総合評価では今期最高水準であることを証明したような本作でありますので
続編が期待されるのは当然の成り行きでありますし、だからこそ千束や たきな の手によって
命の問題を解決させようとする結末を描かなかったのには理解はできるところもあります。
というのも、原理上、命の代償は命であるのが必然だからであります。

12話の展開の過熱感は限界突破をするほどの熱を帯びているように思えましたが
最終話ではピークアウトを迎え少しだけトーンダウンしたような印象も受けました。

ただ続編への繋ぎということならば、若干ぬるめのハッピーエンドみたいな締めでも
ファンにとっては好印象であったのかもしれませんし
まだまだ物語が続くなら、それを待たずして激辛評価というのも早計でありかつ
期待が持てる終わり方というのも印象は悪くなかったように感じました。
結論は、概ね着地成功という話にございます。{/netabare}

ざっくりレビュー{netabare}
1話 たきな は待機の命令違反を犯しリコリスの仲間を救出
この命令違反を理由に本部から左遷されますが、救世主に憧れる千束には好印象
たきな は仲間思いの「熱い」性格であることが判明します。

2話 千束のマトリクスディフェンス炸裂
カラシニコフは反動が大きいのでかわし易いということなのでしょう。
異常に目がいい千束は射撃手の腕の筋肉の動きから弾丸の起動が読めるというチートであります。

3話 健康診断受診前に飴を食べようとする千束に たきな が注意勧告
甘いものは血糖値を上げるからと正論を放つも実は思いやりがあるというのが たきな であります。
模擬戦煽り合戦で千束吠える!千束も たきな のこととなると熱くなります。名コンビ覚醒回であります。

4話 たきな 用下着の買い出しシーン。ショップで二人の禅問答が始まり
千束の一人乗り突っ込みが冴えわたる。所詮は百合サービスデート回だろうと油断していたら
二人の会話は盛り上がり、思い出話の暴露から信頼関係が強化されていく様子が描かれます。

5話 千束の秘密が明らかになる重要回。
手作りの「旅のしおり」は千束の観光ガイドの依頼に対する本気度が窺えます。
アラン機関によりもたらされた人工心臓、そして千束の使命とは?物語は動き出します。

6話 リコリス襲撃犯テロリストとの対決。千束の弱点、目潰し攻撃で追い込まれるも
たきな のバックアップで難を逃れます。

7話 アラン機関に選ばれた千束と運命の人との再会。
しかし両者のそれぞれの思いにはズレがあるようであります。

8話 たきな 渾身のオリジナルパフェを考案。
絵の才能に加え たきな は決定的にセンスがないことが判明。
旧電波塔事件に関与していた男、真島の正体はアランチルドレンであり
千束との運命的再会は彼にとってはリベンジマッチ千載一遇のチャンスとなるのであります。

9話 人工心臓に細工され千束の余命は数か月に。
先天的心疾患の千束を救った救世主=吉松氏は憧れの人。
千束の生存につながる情報の手がかりを求め本部復帰を決意する たきな。
思い出作りのため たきな エスコートで千束とお出かけ。
たきな らしい生真面目過ぎるデートプランであるも、千束は大満足。
二人の別れのシーンで待望の雪が降るという演出がとても印象的な感動回でありました。

10話 自分のために人生を棒に振ってほしくない千束は喫茶店の閉店を決意。
そしてテロリスト真島覚醒!その本領を発揮します。 {/netabare}

以下長文レビュー{netabare}
●「メサイヤ・コンプレックス」~テロリスト真島について~
{netabare}真島というキャラが魅力的に見えるのは、本人が言うように真島が弱い者の味方であり
現状の腐った政治が蔓延する日本という社会においては過激な改革こそが庶民にとっては
正義であり救いであるというのが真実であるからであります。

テロリストというのはある意味「メサイヤ・コンプレックス」という精神病理に憑りつかれている
ような存在でありますが、この狂った世界に生きていれば誰しもが病みを抱え鬱積した感情の
どろどろのマグマがやがて臨界点を迎えるのも致し方ないことのように思われるわけであります。

本作に登場する都知事が(ノンフィクション作家の著作)「女帝」というタイトルの暴露本で
学歴詐称並び公職選挙法違反の疑念を抱かれる対象の某都知事と瓜二つなのは、偶然ではなく
必然であると考えられますが、その問題の某都知事はジョージ・ソロスという世界的大富豪の
お知り合いという話でございます。

都職員による実績評価は過去最悪級の某都知事でありますが、どういうわけか?選挙にはやたら強く
某独裁与党に所属していた時から大臣などの重要ポストを当たり前のように手に入れてきたという
経歴を持つというなんとも「狐」につままれたような奇妙な話でありますが、政治の世界、
いえ、この世のすべては人脈やコネこそが肝心要であり、
実力やら誠実さやら信頼などは二の次三の次のことなのでしょう。

某与党で重要ポストを得てきた女議員とは、よく見りゃみんなよく似てる
「女狐」であるという笑えないオチであります。

だからこそ真島というキャラの思想性に自分の憧れや理想を重ねてしまうわけですが
テロを起こそうが起こすまいが、ガチガチの完全性で固められている現世界システムは
強固なる鉄壁性を示すのみでありましょう。

ただし、その鉄壁性という性質は我々庶民に対してのものであり
もしも権限ある強者たちが世界を変えると決めた時は、逆に多くの庶民が抵抗したところで
いともあっけなく劇的に変わってしまうというのは何とも皮肉な話であります。{/netabare}

●すり替えのトリック
{netabare}「プリンセスプリンシパル」と「探偵はもう死んでいる」から導き出される
「心臓のすり替え」には、トリックが仕組まれていたことが最終話で判明します。

千束の「代替心臓」は実はケースの中にあったというのが真相ですが、
では吉松氏が人工心臓を自らに埋め込んだという話はただのブラフだったのでしょうか?
個人的推測では、計算高い吉松氏のことですから実際に装着して性能テストをする必要性を感じ
ただろうということと、ただのハッタリでは千束が信じないかもしれないという判断から、
自身に人工心臓を埋め込んだのは真実であると判断いたします。

目的のためには手段を択ばない狡猾なトップエリートであるのが吉松氏の本性でありますが
そんな彼でも、千束には父親としてなんとかして生きて欲しいという願いを抱いて
いたという話であります。

愛娘のような千束を欺き、親友のミカを欺いてでも自分の思いを貫く純粋なる狂信者吉松氏と、
片やそのような一方的で残酷な解決法を望まない千束とは、考え方が真っ向から対立しますが
誰かのために生き、誰かの命を救うために生きることとは、千束にとっては理想的な生き方で
ありそれこそが彼女にとっての「救世主」であったというわけです。

千束としては、吉松氏の一方的なプレゼントとメッセージについてはひどく受け入れ難いものの
ため「これ」を海に投げ捨てますが、そのシーンで彼女が断ち切ったもの、断ち切りたかった
ものとは過去であり、ある意味吉松氏によって与えられた未来には真っ向から向き合って生きて
行く決意を表したような意味合いが、そこには込められていたようにも思えます。

今の千束には救世主に対する憧れはもうありません。
等身大の自分が生きる道、未来につながる道をひたすら歩んで行くだけです。

例え与えられた命でも生きる権利があるのは本人であり、
どう生きるかも本人の専権事項であります。

親がなければ子は生まれませんが、親はなくとも子は育ち、やがて巣立ちます。
未来とは親のためではなく子どものためにあるものです。
そして親とは子どものために、子どもを思い生きる存在であります。
自分の理想を一方的に押し付けるようなことは本来親がやるべきことではなく
もしも吉松氏が本当に千束を自分の子と思い、自分は父親と自覚していたなら
それが間違いであることに当然気づくでしょう。

吉松氏はどちらだったでしょうか?{/netabare}

テロリストの真島もなかなかいいキャラでありますが、いかにもエリートらしい吉松氏の{netabare}
目的のためには手段を択ばない純粋なる狂気っぷり加減もなかなかによい塩梅であります。
自分の信念を純粋無垢に貫いてブレない千束との対比効果が鮮明で個人的には
かなり燃える因縁の対決シーンでありました。

そして仲間思い千束思いの たきな の鬼の形相、必死すぎる表情も上手いこと描かれており
熱量が凄いことになっておりました。

組織挙げてのオペレーションの失敗の責任をすべて部下に押し付けて何事もなかったかのように
トップの地位にのうのうと居座り始末書の処理だけは優秀な楠木司令
この世界で出世し勝ち残り優秀と言われるのはお役所仕事をそつなくこなす方なんですが、
しかしながら要するに、そういう人は無能で信頼もできないし
自己保身が最優先事項なので実は全く使えないというのが真相でしょう。

ハッカーや真島に何度もしてやられて自分の面子や上司からの評価がガタ落ちの状況を
何とか打開しようと功を焦り、真島検挙の手柄を独り占めしようと目論み
自ら現場にしゃしゃり出てきたDA司令官でしたが…取らぬ狸の皮算用の狸が逆に化かされて
失態の上に失態を重ねて、上司激ギレの結果、切り札の千束を使えという鶴の一声のオチであります。

組織人ならば組織の命令や上司の命令に従うのはある意味当然ですが、
しかし上司が無能で組織自体も形骸化しており機能不全起こしてるならば
訓練された無能力集団の命令に従うことほど間抜けなオチはないと言えましょう。

真島やハッカーはそれについて十分熟知しているので
某都知事含めてコケにされているという展開であります。

優秀なる官僚主義である楠木司令も最後の最後で上層部に一矢報い名誉挽回できたようです。
最後の切り札=千束を政治力を駆使して温存していたこともありますが
それ以上に最後の最後でものをいうのは人脈であるということなのかもしれません。{/netabare}

「えんくうぼく」という名の電波塔とは5Gが普及する近未来を端的に示しており、
劇的な変化を遂げ生まれる新世界秩序の誕生を示唆しているようにも思えます。{netabare}

新世界秩序を作り出すための重要な鍵となるプレイヤーは中国とも言われており、
中国が推し進める一帯一路構想と5G建設計画には密接な関係性があるようです。
世界秩序の劇的な変化の反動、反発としてテロが引き起こされるのは
必然であると言えるのはないでしょうか。

第1話における東京で「桜開花の情報」のテロップが「東京」ではなく「関東」に差し替えられていた問題に関して考えられる仮説の一つとして挙げられるのは
情報操作=「情報のすり替え」の暗示があったのだと推測いします。

東京は関東に属しますが、仮に東京の桜が開花したとしても
関東全体が桜の開花したというのは確かに論理の飛躍が惨過ぎますよね。

そういうことがちゃんとわかっている賢明な?視聴者の方々は当然テロップの違いに
突っ込んでますが、本作における東京及び関東に属するような愚民風情の我がニッポン国民とは、
そんな明らかな論理の飛躍=あからさまな情報のすり替えや情報改ざんの類にはまるで気が付かない
間抜けでお人好しな、救う余地がまるでないような程に絶望感が惨過ぎるからこそ、
例えテロリストになってでも真実を伝えようとするような真島の真摯的な
態度には共感以外に言葉はなく、
一方であまりに哀れ過ぎる我がニッポン国民の愚民性をこのような対比でまざまざと見せつけられたら
笑って誤魔化すしか手立てがないとかいうのは、とても皮肉な話であります。

1話に登場した電波塔とは(改ざん可能な)高度情報化社会を象徴するシンボルであった
可能性が濃厚だと感じました。{/netabare}

1話において某作戦の失敗の原因は{netabare} 某リコリスのスタンドプレーによるものとして
組織内部では処理されていますが、要するにただの責任転嫁のしっぽ切りのために
たきな は左遷されたという話であります。
情報操作と虚飾にまみれた組織とそれによって守られた治安のいい?国家=我がニッポン、
そこに住まう意識が高い?国民性を持つ小奇麗な我が家畜たちの間抜けな幻想、
そういうもの一切合切を痛烈に皮肉ってるようなメッセージが胸に突き刺さります。

某「緑の」都知事には思わず苦笑w皮肉が凄いですw{/netabare}

●個人的に気になった用語
{netabare}・リリベル
リリーベルとは和製英語で鈴蘭の花を意味するらしいですが、
より多くの人に頭に焼き付けて欲しいのは「リリベル」という言葉自体
表記自体に重要な意義があるという話です。

・延空木
天空に延びる木なので、世界樹=ユグドラシル(ゼロ活のクジラ回にもあった)のことを
指しているようにも思えますが
「伸びる」ではなく「延びる」の方は時間空間的なものを指して使われるということです。
電波塔は塔ですから「バベルの塔」みたいなものとも解釈できますが、
「バベル」には「混乱」という意味合いがあるらしいです。
「混乱」という言葉には情報(の錯誤)というものが含まれ
結局のところ「延空木」とは情報網の枝が次元に延長されていった結果
構築される世界樹のようにスケールが大きい巨大情報網のことを指すようです。

5Gが実現する世界こそがまさにその状況を示すのだということになりますが、
最も肝心なことは高度情報化社会は既に進行しており、その社会に暮らす一般庶民とは
絶えず押し寄せる情報の海に溺れ漂流し続ける儚い存在でしかないという真実です。
ハッカーによる情報操作に翻弄され無様に踊らされるという本作に登場する愚民たちとは
結局のところ我々無力な庶民の事を示しており、現時点で真実が何であるのか見えているのは
限りなく無に等しいという…非常に残念なお話でございます。{/netabare}{/netabare}

●アニメファンが知らない秘密結社【フリーメイ@ン】
{netabare}感のいい方のお察しの通り本作ではとある「秘密機関」が描写されています。

一つは 【烏】。一つは【梟】。
「SPY家族」の「オペレーション【ストリスク】」、「惑星のさみだれ」の「【梟】の騎士」
そして「後宮の烏」には「【烏】妃」と【梟】が登場します。
これはほんの一例に過ぎず、特に【梟】が(意味深に)登場する作品を探し出したら
きりがないくらいに【梟】は至る所に存在するのであります。

世界の基軸通貨「ドル」の1$札にはさり気なく【梟】がプリントされていますが
恐らくこれはFRB(連邦準備制度理事会)の株主、つまり世界標準として
ドル基軸通貨体制を構築した「陰の実力者」の所属を示す【刻印】
のようなものであると個人的には理解しております。

【梟】が暗示する【メイソン】の情報をネットで調べたらそれこそ腐る程出てまいりますが
所謂「都市伝説系」の人達が積極的に情報発信しているこの手のものは特にフェイクが多く
当方も迂闊にこれに食いついて騙された口でありますが、得られた情報の点と線を地道に
つなぎ合わせるという地味な作業を長年にわたって継続した結果、パズルのピースはかなり
揃ってきたと実感する位までには到達できたように思います。

【メイソン】の話は某アニメ評論家の岡田斗司夫氏もtubeで披露しており
【メイソン】と【錬金術】の関係性を見事に暴露しているのは、核心をついていて
十分評価すべきでありますが、その一方で【ローマカトリック教会】の理解も含め
【メイソン】の本質には今一つ届いていないように思いました。

【メイソン】に関する話が厄介なことになる原因は今の組織が2重構造、ないしは3重構造
になっているからだと個人的には理解していますが、岡田斗司夫氏ご指摘の通り
「近代メイソン」はただの社交クラブ化しているというのは、ある意味
正しい解釈であると思います。

近代になり立ち上がった【フリーメイソン】は「自由・平等・友愛」を掲げる
ただの「社交クラブ」であることは多くの証言からしても事実であると考えられます。
しかしそれは組織の8割9割の部分でしかなく、「ロッジ」によっては【33階級】まである
とのことですが、例えば【33階級】の頂点を極めた重鎮が一般会員と同じように
社交クラブごっこを目的に活動してるのかと言えば、
そんなわけがあり得ないという結論に至るわけでございます。

【メイソン】とは【石工職人】であります。
この【石工職人】は【錬金術】の系譜の末裔であるというのは岡田斗司夫氏ご指摘の通りであり
【石工職人】の影響力が薄れた近代メイソンが社交クラブ化したのも
ある意味事実であるようにも思えます。

「【海賊】王女」で描写された【オーパーツ】的な「不思議な石」はある種の
パワーストーンでありますが、それを鑑定した【石工職人】とは恐らく
【メイソン】を暗示するものだったのでありましょう。

石工職人の系譜と関連深いのは【古代メイソン】であります。
それに対してその影響力が薄れ近代化したメイソンが今の【フリーメイソン】であります。

【古代メイソン】を近代化したのは誰だったのでしょうか?

一説によればその改革者は【イルミナティ】という輩であるとのことであります。

彼らは近代合理主義の洗礼を受け、「自由・平等・友愛」のスローガンを掲げ
革命の旋風を巻き起こした【陰の実力者】であります。

フランス革命を引き起こし、あるいは裏で煽動していた秘密結社が存在していた
という説がありますが、ある説によればそれは【フリーメイソン】であると言われ
またある説では【イルミナティ】であると言われています。

「自由・平等・友愛」とはフランス革命のスローガンでありますが、そもそも
それを掲げたのは【フリーメイソン】の中に暗躍していた【イルミナティ】という勢力
であったというオチであります。

世界史の授業で習いました近代合理主義における「【啓蒙】思想」という聞きなれない
「ワード」、【啓蒙】とは「闇を【光】で照らす」的な意味合いがあります。

【イルミナティ】とは「【光】に照らされたもの」「【光】の洗礼を受けたもの」であります。

早い話が「【啓蒙】思想」というワードの語源は【イルミナティ】であり
「近代【合理主義】」を世に拡散したのも【イルミナティ】であります。

近代革命の旋風に乗って現れた「フランス人権宣言」や「【理性】の崇拝」という奇妙な宗教、
【ギロチン】という悪趣味な処刑装置、すべては彼らの思想と連動しておるわけでございます。

1$札の裏面には【ピラミッド】とその頂点に【光る眼】が描かれていますが
ピラミッドは【石工職人】=【古代メイソン】の仕事であり
頂点に輝く【光る眼】は【イルミナティ】を象徴しております。

【フリーメイソン】や【イルミナティ】と言えば都市伝説扱いの話とされていますが
フランス人権宣言や1$札だけでなくありとあらゆるところにその形跡が
確認出来てしまいます。

アニメの元ネタが「フリーメイソン」という事例も挙げればきりがないほどありますが
さて、アニメ制作者の方々は皆【オカルト】マニアとでもいうことでありましょうか?

秘密結社に関する謎は深まるばかりでございます。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「ポリコレ」と「日本のアニメ」。(「異世界もの」はポリコレに反する?を追記)

本作は、普段は女子高生を装いながら命令があれば犯罪者を暗殺して日本の治安を維持する秘密組織DA、そこに所属する「リコリス」たちを描いた架空のお話。(※『リコリコ』は、一度全話観たのですが、自分のレビューの基準が出来る前に観た作品なので、作品の評価は保留の意味でデフォルトのオール3としています。ちなみに好きな作品です。)

日本を舞台としているものの、喫茶リコリコの店長ミカは、黒人男性。そこの常連客ヨシさんこと吉松は、金髪の白人男性と思われ。そして、ミカと吉松は、作中で{netabare} 同性愛者 {/netabare}であることを伺わせる描写。千束とたきな以外の脇役のビジュアルが日本のアニメとしては抑え目。

とうとう「ポリコレ」が日本のアニメにも影響を与え始めたかというのが率直な感想でした。個人的には、現状の映像作品における「ポリコレ」は、やり過ぎだと思ってます。ただ、日本のアニメが世界に向けて発信されている以上、この世界的な流れを無視するわけにもいかない・・・。

そこで、今回は、「ポリコレ」と「日本のアニメ」について書こうと思います。本作とは、直接関係のない話ではありますが、全く関係ない話でもない。また、今後、日本のアニメにも多大な影響を与えると思われるので、興味がある方は、ぜひ続きを見てもらえれば幸いです。


【「ポリコレ」と「日本のアニメ」について】
まず、ポリコレ、ポリティカル・コレクトネスとは、『社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策(または対策)などを表す言葉の総称であり、人種、信条、性別、体型などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を使用することを指す。「政治的正しさ」「政治的妥当性」とも言われる。
具体例として、看護婦・看護士という呼称を性別を問わない「看護師」に統合したことや、母子健康手帳という名称を父親の育児参加を踏まえて「親子手帳」に変更したことなどが挙げられる。』(wikipedia)

一般論としてのポリコレに異議を唱えるのは難しいでしょう。言葉を変えたからといって、差別・偏見がなくなるわけではないですが、例えば、看護「婦」が、「看護師は女性の職業」というイメージを助長していたことは否定しがたい。

もっとも、昨今特に問題とされているのは、ゲーム、ドラマ、映画等の映像作品において、設定すら歪めるポリコレに対する過剰とも思える忖度でしょう。

例えば、ディズニーの実写映画『リトルマーメイド』で、主役の人魚であるアリエルは、アニメ原作では「白い肌と真っ赤なロングヘアー」ですが、実写映画では「黒い肌と茶髪のドレッドヘアー」でイメージがぶち壊されたと物議を醸しました。

ディズニーがアリエル(人魚「姫」)にあえて黒人を起用した理由は、ディズニーアニメが基本的に子供向けであり、過去のディズニー作品が世界中の子供に対して「王子様とお姫様(支配層)は白人」(白人至上主義)という価値観の刷り込みを助長してきたという批判があるからでしょう。ディズニーアニメは、世界中で多くの人が観て影響力が強いこともあり、批判の矛先としては絶好の的です。
したがって、ディズニーとしては、その批判をかわすために、わかりやすい形で世界中にそうではないことをアピールする必要がある。そこで、原作の設定をあえて歪めてまで、ポリコレに忖度していることをアピールしていると考えられます。

ここでもう少し考えを進めるなら、ディズニーといえば著作権問題。「ディズニー作品の著作権が切れそうになるたびに保護期間が延長される」といわれています(そのため著作権切れを理由とするディズニーランドができない。)。
著作権切れで自由にディズニー作品が使えるようになると、過去のディズニーの過ちが助長されることになるから、ディズニー作品はポリコレの意識が高い現在のディズニーにこそ管理されなければならない・・・
ディズニーがポリコレに積極的な裏には、こういった理由を建前に保護期間の延長を目論む本音があるのではないかと考えています。

奇しくも、著作権切れで『アルプスの少女ハイジ』を大人向けのバイオレンス描写とブラックなユーモアで大胆にアレンジした映画『マッド・ハイジ』が最近日本でも全国公開されたそうです。ちなみに、その内容の賛否は本筋ではないので置いておくとして、著作権があれば内容の是正を要求して既存のイメージを保つことができます。


もっとも、我々が感じる映像作品におけるポリコレの歪さは、この辺にあると考えています。どういうことかというと、ディズニーは、白い肌の人魚を黒い肌にすることが偏見や差別を含まない中立的な表現だと言っていることになります。しかし、同様の主張をするために同じ作品をリメイクする必要はなく、別の黒い肌の人魚の話にすることでも多様な人魚がいることを表現しているといえます。

では、なぜリメイクするかといえば、既存のコンテンツ(過去作)に依存しなければ、ヒット作を生み出せないからです。しかし、ポリコレ的にそのままリメイクできないので設定を歪めることになる。
要するに、世界的に認知度の高い『リトルマーメイド』という名前を著作権を利用して独占的に使用することで、ヒット作を簡単かつ独占的に生み出したいけれど、そのままじゃ文句を言われるから設定変えましたって話です。


これに対して、日本のアニメも、ディズニーと同様、基本的に子供向けとして作られてきました。しかし、私は、ディズニーと違って、日本のアニメは何か1つの価値観を刷り込むことを助長してきたということはないと考えています。(なお、日本のアニメキャラが白人風であり、「つり目」でなければならないとの批判がありますが、それがそもそも偏見だという批判もあるところです。)

例えば、『アルプスの少女ハイジ』は、スイスの設定を忠実に再現しています(私が直接聞いた範囲で日本人が作ったと思っていない欧州の人がいました。)。また、『アルスラーン戦記』のアニメのコメントで、おそらくイスラム圏の人だと思いますが、かつてイスラム教が広まる前に、我々が住む土地には、このアニメで描かれているような文化を持った人たちが生活していたのであり、それを今や我々は省みることもないのに他国の人間に忠実に再現されるのは複雑な心境だといった趣旨のコメントを見たことがあります。最近では、『ヴィンランドサガ』がヴァイキングを忠実に再現して海外からも賞賛されています。

もちろん、日本のアニメのすべてがそうだというつもりはないですし、全く問題がないとも思いません。しかし、日本のアニメは、基本的に多文化主義であり、何か1つの価値観の刷り込みを助長してきたということはないと思っています。

現に『リコリコ』は、ポリコレに明らかに配慮していますが、ディズニー作品等と異なり、多様性を取り入れたことで設定が破綻しているようには見えませんでした。それは、もちろん製作陣の努力や工夫もあるとは思いますが、過去の日本のアニメ作品が多様な文化に基づく設定を受けいれてきたという下地があったからだと思っています。
例えば、ミカのような男性がマスターをやっている喫茶店は、おそらく日本中を探しても見つけるのは困難なレベルと思われます。しかし、私たちがそれもあり得ると思えたのは、もっとぶっ飛んだキャラの喫茶店のマスターを過去にアニメで見てきたからではないでしょうか(例えば、『シティハンター』の海坊主こと伊集院隼人など)。

そうすると、日本のアニメは、基本的に今までも多様性を尊重し多文化主義でやってきたのですから、ディズニーなどと歩調を合わせてポリコレに過剰に忖度する必要はないのではないでしょうか。
また、ディズニーが過激なポリコレに走っている理由としては、前述したような裏があることも考えられるので、これを額面通りに受け取って、お付き合いするのも危険だと考えています(真面目にお付き合いすると、日本のアニメとディズニーアニメが同様の問題を抱えているように見えてしまう。)。

そもそもポリコレの目的は、名称を改変するなどして表面的に多様性を確保することにあるのではなく(これはあくまで手段の一つなのでは?)、多様な属性を持つ者を相互に尊重する社会にすることにあるはずです。それは、単純に設定を多様化すれば獲得できるという話ではないはずなのに、目的と手段が逆転し、そこに利権が絡むことで歪なことになっているのではないでしょうか。


【日本の「異世界もの」は多様性や多文化尊重の配慮に欠けポリコレに反する?(2023年11月5日追記)】
最近、日本の異世界ものが多様性や多文化尊重の配慮に欠けると海外から批判されているという記事を見るようになりました(もっとも、それだけ多くのアニメが多くの外国人に観られているということでもあります)。

最近だと、「無職転生」の2期でドワーフの女の子を奴隷として買ったことに対して、作者は奴隷制を肯定するのかといった批判があったようです。
他にも、異世界ものは、中世ヨーロッパを基本とする世界観であるにも関わらず、やたらと温泉に入ろうとして日本の文化を混ぜてくるとか(欧米では、そもそもシャワーのみで湯船にあまり浸からない。)、中世ヨーロッパの描写としては、現実に即していないものが多いということのようです。

これらの批判については、私は全くの的外れだと思っています。

なぜなら、そもそも現実には存在しない異世界(フィクション)なのですから、基本的に何でもアリなはずで、西洋ベースなのに日本文化が過度に反映されてるとか自分たちの知っている現実と違うといった批判自体が的外れだからです。だって、そういう世界なんですから(苦笑)。

確かに、自分たちの知っている現実や価値観と違うと共感できないのかもしれませんが、この考え方自体が、そもそも多様性を排除しています。

この手の批判は、文化の違いとかポリコレ以前に、現実とフィクションを区別できない「お子様」なのだと自ら言ってるようなものでしょう。
もっとも、世界的にアニメの視聴者が増えれば増えるほど、この手の批判も多くなることが予測されます。しかし、下手に配慮をすれば、これらの批判を認めたことになりますし、人権を尊重する現代の価値観に反する作品ができなくなったり、現実を忠実に反映した作品しか作れなくなるのて、作品自体がつまらなくなっていく可能性がある。

世界的にみて自分の意見を言わない日本人といわれますが、ここは声を大にして「それは違う」というべきところだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

85.6 3 2022年度のつっこみアニメランキング3位
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★★ 4.1 (603)
2035人が棚に入れました
秀才たちが集うエリート校・秀知院学園 その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行 誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!! “如何にして相手を告白させるか”という恋愛頭脳戦に知略を尽くしてきた歴戦の2人は各々、心の内にとある決心を固める…… 秀知院高等部の文化祭“奉心祭”の最終日までに、2人の恋愛模様は大きく動き出す事に!? 恋が天才をアホにする!! 新感覚“頭脳戦”? ウルトラロマンティックなラブコメ、再々始動!!


声優・キャラクター
四宮かぐや:古賀葵
白銀御行:古川慎
藤原千花:小原好美
石上 優:鈴木崚汰
伊井野ミコ:富田美憂
早坂 愛:花守ゆみり
柏木 渚:麻倉もも
大仏こばち:日高里菜
柏木の彼氏:八代拓
ナレーション:青山穣
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

UR-ハーサカ・愛

【物語 4.0点】
「恋愛は告白した方が負けである」と逡巡するうちに、
ライバル候補?が増えたり、周囲で他の色恋が花開いたりして、
{netabare}恋愛自粛ムードの懸念{/netabare}など、事態がさらにややこしくなっていく3期目。

前作、打ち消し線で消滅の危機に瀕したサブタイトル『〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』も
『-ウルトラロマンティック-』に取って代わられ、
白銀会長の{netabare}スタンフォード大学合格{/netabare}という区切りにより決着に向け動き出すが……。


前半戦はいつも通り生徒会周辺で方々に脱線して色々グダグダやってる感w
が新キャラや、既存キャラの新形態?などを、笑って楽しんでいるうちに、
恋は盲目。例えば藤原書記から見たら{netabare}死んだアルパカ{/netabare}みたいにダメダメな白銀会長でも、
恋に落ちた、かぐやには良い所ばかり見えるなど。
いつの間にか恋愛に関する視点の補強が下味として仕込まれて、
終盤、最終回1時間SPにはコクのある美味しい紅茶を頂ける。

徹底的な伏線の管理。目的のあるネタの扱い。
恋バナの上で悶え踊るような乙女心。ムズキュンな一言を絞り出す創意工夫。
作品に染み付いた愛ある仕事。間違いない。これは一流のラブコメだ。
(文化祭ネタ拝借。失礼致しましたw)

この辺りが、安定して面白い本作の隠し味でしょうか。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・A-1 Pictures

毎度、キャラ1体につき、何パターンのデザイン用意するんだ?
というくらい多彩なタッチを使い分けるギャグ対応力は健在。
最後の『サザエさん』タッチも交えたオチもズッコケポイント高しw

表情別に様々な形態が発見されて来たヒロイン・かぐや。
恋により豊かになってきた彼女の心模様を逆に実感するのが、
終盤前9話に挟まれた過去話「1年生 春」
“氷のかぐや姫”と評されていた頃の無表情。

赤~紫系の光による撮影処理も引き続きムード向上に貢献。
肌色率が高いわけじゃないのにドキドキするのは、
光源がエロいのもあるかと思いますw


【キャラ 4.5点】
四宮家の従者・早坂愛。
かぐやとの主従関係も含めた秘密保持のため、
校内ではクール系JKに擬態するなど、涙ぐましい努力で滅私奉公して来た早坂。
そんな彼女が見せた普通の乙女心が、前半戦で私のガードを崩した先制パンチでした。
これがあったからこそ終盤、かぐや様を応援する早坂の当たり前の忠誠心も映える。

成績学年3位のモブから、かぐやの周辺に出没し、準レギュラー格に浮上して来た、遠い親戚の四条眞妃。
(再従祖叔母(はとこおおおば)とか初めて見ましたw)
“おば様”のかぐやと似て高飛車?と警戒する間もなく、
秒でデレて自己完結する、不完全なツンデレw

一方で2期の過去話でキャラが立った石上の元には、子安つばめ先輩という春の予感が?
かぐや同様、竹取物語(「燕の子安貝」)がモチーフの学園のマドンナは高嶺の花ですが、
かぐや&白銀会長のロマンスと並行、共鳴するラブコメの波動でクライマックスを彩る。


【声優 4.0点】
恋愛頭脳戦を実況、解説するベテラン・青山 穣さん。
『かぐや様』?3期?もういいでしょう?と躊躇していても、
「ウソである(含み笑い)」などと抑揚が巧みな青山さんのナレーションを聴くと、
安心して結局、完走してしまいますw

早坂愛役の花守 ゆみりさん。
かぐや役の古賀 葵さん並に諸形態への対応力が求められた3期でしたが、
対F仕様の{netabare}ハーサカ君{/netabare}も含めてお見事でした。

出番がわずかでも、要所と見れば実力者をキャスティングする本気度も高ポイント。
白銀会長を生徒会に引き込んだ前会長役にも島﨑 信長さんを起用し、転機を印象付ける。

チョイ役に人気声優と言えば、
{netabare}伊井野ミコが“癒しBGM”として聴いていたイケメンボイスに
梅原 裕一郎さん&斉藤 壮馬さんをねじ込んで来たのもゴージャス。
両耳をイケボで挟まれて「君は偉いよ。とても頑張ってる」などと囁かれたら
男の私も危うく堕ちそうになりますw{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期以来の羽岡 佳氏。
相変わらず往年のトレンディードラマや科捜研?情熱大陸?
と想起させられるパロディぶりで多彩なギャグを追撃。

本音を中々言えない本編とは対照的に、
主題歌では昭和歌謡曲風のメロディに乗せて、
先攻・白銀、後攻・かぐやで心情を吐露する構成も恒例。

OPは鈴木 雅之 feat.すぅ「GIRL GIRL」
“愛を 愛を 愛を 打ち明けてくれ"
"GE・N・KA・I・DA!DA!DA!DA!”
と語句を反復強調して熱を込めていく歌唱が熟練の味。

EDは鈴木 愛理さんの「ハートはお手上げ」
内容は素朴なラブソングなのに、流れるED映像は壮大なスペース・オペラw
『かぐや様』アニメも劇場版実現の暁には是非、
幕前10分で良いので短編冒険アニメとして制作上映しましょうよ。


5話特殊EDにまでエスカレートしたラップバトルも印象的。
ただ白銀会長。いくら歌が下手だからって、ラップでボエボエとはならんでしょうw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 38
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「ささ~げよ ささ~げよ! 心臓を捧げよ♪」

2022/09/10 初投稿
同日 お気に入りに追加
2022/09/12 ちょい足し
2022/10/01 さらにちょい足し

3期です!色々積み上げてきた物がさらに深化・拡充した感じです。
まず,キャラクターが出来上がってきて,各自生き生きと動き青春群像劇を描き始めました。数の上でも,適度にキャラクターが増えてそれぞれ活躍していました。欲を言えば男のキャラクターがもう一人くらい活躍してもいいかと思いました。意外と白銀と石上のハーレムっぽく無くも無いのでw
舞台的な広がりも見られ1期では生徒会室のシーンが中心でしたが,3期は校内のいろいろなところが舞台になっていました。特に校舎を外から描いたシーンと弓道場は美術的に,夜の町並みや校舎,キャンプファイヤーは演出的に美しいと感じました。

あとは,自分のちょっと苦手なナレーションは少し減って,登場人物の心中でのツッコミによって補完される場面も多く,いくらか見やすくなったと感じた反面,若干のキャラクターのぶれにも感じました^^;

ストーリー面では
伊井野がキャンプファイヤー実現のため奔走する話は率直に青春物として感動的でした。
また,第8話「四宮かぐやについて②」の終盤で{netabare}かぐやが白銀への思いを早坂に伝える場面の後は13話終了まで全編クライマックスに感じました。{/netabare}
全体的にほぼ,甘酸っぱい青春群像劇という路線でした。
いやー,高校時代懐かしい♪
自分の所はキャンプファイヤーは体育祭の後だったなぁ~(*´д`*)
文化祭はクラスの出し物以外は,いくつかの出し物に頭を突っ込んでいたけど,全部男子だけだった^^;

音楽・OP・ED的な面
後半ストーリーの盛り上がりに合わせてエモイ曲が多くなって良かったです。
挿入歌も昔のアイドルソング的(?)な「わたしのきもち」とかツボでした。
5話の特殊EDはとにかく,口角が自然に上がりまくります。アニメーション的にも元ネタは分かりませんが,アメコミ調の全然似ていないけど誰だか分かるwキャラクターデザインが秀逸でした。

通常EDのアニメーション既視感があると思ったら「スターシップ トゥルーパーズ」なんですねwそれと1期から登場している羽の生えたかぐやはスタジオジブリ制作のChage & Aska の「On Your Mark」のPVネタかと思っていたのですが単に秀智院の屋根に乗っている彫刻なのかも知れませんね^^;

マスメディア部取材終盤のナレーションからTG部までの流れなど,ちょいちょい押井守の影響を強く感じる場面が見られます。自分は好きですw

気になった点
やはりナレーション自分はこのナレーションがどうにも合わないのです。
そして謎のトレス線周りの白い部分。昔のダビングを重ねたビデオテープのような感じです。「86」でも気になったんですけど同じA-1Picturesですよね。CGなどでの技術的問題なのか?社内の流行なのか?とにかく自分はすごく見難く感じました。
この二つで0.5ポイント減点です。

突っ込み。作中かぐやが我慢したと思われる突っ込みの一つ
奉心伝説について
秀智院学園は東京都港区三田付近(つまり周知院は慶應義塾ですね。)だと言われているらしいのですが,「風土記」には東京に当たる部分は残っていません。念のためググると


現存するものは全て写本で、『出雲国風土記』がほぼ完本、『播磨国風土記』、『肥前国風土記』、『常陸国風土記』、『豊後国風土記』が一部欠損した状態で残る[4]。その他の国の風土記も存在したと考えられているが、現在は後世の書物に逸文として引用されるのみである。ただし、逸文とされるものの中にも、本当にオリジナルの風土記の記述であるか疑問が持たれているものも存在する。
ウィキペディア日本語版より
つまり,奉心伝説は誰かの創作ですよねw
そして,心臓を捧げるって・・・「進撃の巨人」を元ネタとして創作されたなんちゃって伝承では?w

2022/09/12 ちょい足し部分
5話 ラップ回に出てきた 「Mother 〇uker」 って言葉ラップぽすぎてすごく笑っちゃいました(笑)

2022/10/01 さらにちょい足し部分
後夜祭の時の白銀会長
「死神坊ちゃんと黒メイド」を見た後だと,坊ちゃんにしか見えない(笑)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 33

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最後まで好きだとお互いに言っていないのでは?

これはかぐや様は告らせたいの第三部です。
今までのいきさつを知らない方は、先に第一部である「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」のほうを見てください。

この第三部では、ついに四宮 かぐや(しのみや かぐや)と白銀 御行(しろがね みゆき)との恋愛戦に決着がつきます。

かぐやは第一部の最初の頃に比べると、遥かに乙女チックに、そして可愛くなりました。
昔の氷のように美しく冷たく研ぎ澄まされていた瞳は、いつの間にか初恋に胸がときめく少女のようなつぶらな瞳に代わったようです。
そして、いつの間にか多くの友達と話ができるようになりました。

これはまぎれもなく人間としての成長です。
昔みたいに何でもできるけど友達が千花一人しかいなかった頃のかぐやとは、まったく違います。
これからは御行と共に幸せになってほしいと願います。

でも、よく考えると、かぐやも御行も、好きだと告白していないような…
言葉でなく既成事実で付き合い始めるとは…。結構大胆ですね!


また、この第三部は、かぐやや御行以外にも、いろんな人の魅力が表現されています。

まずは早坂 愛(はやさか あい)。
彼女は四宮家に仕える使用人でかぐやの侍女ですが、彼女の変装能力や性格を切り替える素早さは驚くべきものがあります。そして彼女の女性らしさは大変魅力的で、彼女のしぐさを見ていたら思わず鼻の下を伸ばしてしまいそうです。
早坂にその気があれば、御行を自分の彼氏にできたのではないかと、つくづく感じます。

そして石上 優(いしがみ ゆう)。
彼は子安 つばめ(こやす つばめ)先輩に恋しています。そして勇気を奮い起こしてデートに誘いますが…、
実は彼は、いつも犬猿の仲である伊井野 ミコ(いいの みこ)を陰でサポートしています。彼女が危険な目に会わないように、彼女が涙を流さないようにと…
石上はミコの前では気取らずに何でも気兼ねなく話せます(そのために、いつもケンカになるのですが…)
彼はもしかして、恋に恋しているのかもしれません。自分にとって最も大切な人が誰なのかを気づいていないのかもしれません。

そして伊井野 ミコ。
彼女はいつも正しいことをします。それは確かに正しいことなのですが、あまりにも厳しすぎるので、周りから誤解を受けます。(でも、いつも石上が助けてくれます)
今回、彼女の奮闘努力でキャンプファイアーが実現できました。
おそらくキャンプファイアーを楽しんだ人たちは一生忘れられない思い出ができたでしょう。それはとてもステキなことです。
いつかミコは、いつも石上が守ってくれていたことに気づき、石上を好きになる…そんな気がしてなりません。

そして藤原 千花(ふじわら ちか)
彼女はかぐやの親友であり5か国語を使いこなす天才少女。そして天才ピアニスト。
この物語で天才と呼べる人は彼女しかいません。(かぐやや御行は秀才です)
そして空気が全く読めなく、いつもとんでもないことをしでかす少女。
私は登場人物の中では千花が一番好きです。
千花が友達ならば、いつもとんでもない目に会いますが、悩みなど吹き飛びます。
でも今回は、今迄よりも千花の出番が少なかった。
それが残念でなりません。
もっともっと千花を活躍させてほしかったですね。


エンディングは鈴木愛理さんが歌う「ハートはお手上げ」
とても素敵な歌と描画でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 46

79.9 4 2022年度のつっこみアニメランキング4位
異世界おじさん(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (531)
1792人が棚に入れました
2017年秋――。17歳のときにトラックにはねられ、それから17年の間ずっと昏睡状態だった叔父が目覚めた。 病室を訪れた甥のたかふみが目にしたのは、意味不明な言葉をつぶやき、異世界「グランバハマル」から帰ってきたと話す叔父の姿だった。 ……叔父さんは、頭がおかしくなっていた。 絶句するたかふみだったが、おじさんは異世界にいた証拠を見せると言って魔法を使う。おじさんの力を金にかえて食っていこうと心に決めたたかふみは、身寄りのない彼を引き取りルームシェアを始めることに。 おじさんとの生活の中で聞かされる、異世界での冒険譚と溢れんばかりのセガ愛。孤独で過酷なおじさんの半生に、時には歓喜し時には胸をいためるたかふみ。 動画配信業に勤しむ世代の離れた男二人、団地の片隅にて繰り広げられる、新感覚異世界コメディ!
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

"顔"が導く異世界のリアル

まずは本作を勧めて下さった先輩レビュアーさんにお礼を申し上げたい。
同工異曲の異世界アニメに辟易していた身には、本作はまさしく福音であり、
このジャンルの閉塞を打ち破るブレークスルーと言い得る快作である。

本作の斬新かつユニークな特長は言うまでもなく、
異世界から帰還した主人公の"その後"が語られるという点にある。
17年に及ぶ異世界での壮絶なサバイバルののちに生還したおじさんは
現在はユーチューバーとして、まったりした悠々自適の生活をおくっている。
そんな日常が同居する甥っ子のたかふみの目をとおして描かれるのだが、
そこに魔法によって再現された異世界時代のおじさんの回想が織り込まれ、
劇中劇のような趣向で、二つのパートが同時進行する。

いわば日常系の中に異世界物がすっぽりと収まった、入れ子構造である。
ジャンルをまたいだこの一種のハイブリッド仕様は昨今の人気作にも見受けられ、
個人的に興味をそそられる現象なのだが、詳しくは次の機会に回そう。
完走後に補筆する前提で、今回はあまり深入りせずにざっと書き流すことにする。


{netabare}さて、本作の真髄は何と言っても、おじさんの"顔"にある。
ホラー風なタッチで、敢えてキモく無気味に描かれたインパクトの強烈さのみならず、
物語の出発点であると同時に、本作のすべてが凝縮されたエッセンスと言っても過言ではない。
その顔は、異世界の人々の目にはとても人間には思えないほどに醜いものなので、
オークの亜種と間違えられれたおじさんは、何度も狩られかけ、吊るされる。
勿論、ここは笑えるところなのだが、自分はもっと本質的な何かを感じた。

すなわち、我々の顔というものが否応なく、最もプリミティブかつ直接的な
コミュニケーションツールとして機能しているという、容赦のない事実である。
つまり本作はそもそもの発端から、一方的にコミュの回路が遮断された状態で始まっており、
この"コミュニケーション不全"というモチーフが作中を一貫して底流しているようなのだ。

本質的な問題に引き直して示してみよう。
コミュニケーションが成立するためには、双方が同じコードを共有していなければならない。
そして、異世界というからには当然、そこには全く異質なコードが存在するはずだ。
例えば、上記の人々の行動は魔物に生存を脅かされる世界ではごく自然な反応なのである。
すなわち、広義の文化的コードの差異を本作の異世界は最初からはらんでいるわけなのだ。
心躍るような冒険ファンタジーを期待していたたかふみが、いきなり目にしたものは
宗教的な禁忌に触れたことでまさにおじさんが処刑されようとするショッキングな場面だった。
これらが端的に示すように、異世界ファンタジーの"お約束"をブレイクしまくる痛快な笑いは
コードが共有されないことで生じる"ズレ"に基づいたブラックな笑いなのであって、
その底にはかなりクリティカルな眼差しが潜んでいるように感じられる。

大げさに言うなら、本作のパロディー的な性格は、一般的なファンタジーの成立基盤を
我々のシビアな現実の論理に根差した、独自のリアリティーに置き換えることによって
内部から書き換えようとする、きわめて野心的な試みなのではないだろうか。
ご都合主義の"お約束"を茶化しただけのパロディーでは得られないような迫真感は、
そこから来ているのかも知れない。量産式アニメと差別化される本作の個性もまた、
こうしたひそやかなリアリティーの在り方から生まれているようにも思われる。

これも考え過ぎかも知れないが、気になった点をもう一つ付け加えておく。
おじさんの超絶的な力は、翻訳魔法による精霊との直接の交信に由来しているのだが、
この精霊に対する自在なコミュニケーション能力は見事なまでに、
相手が人間である場合のコミュ不全と対照をなしていて、完全に両極端に分裂している。
この辺りにも何か示唆的なものを自分は感じずにはいられない。
あるいは抑圧されたコミュニケーションへの渇望がチート能力として現実化する逆説が
ここに想定できるとすれば、それは作者自身の内面にまで遡れるものかも知れない・・・
などとまあ、考えていくとキリがないからこの位にしておこう。

ただ、確実に言えるのは、このコードの問題をめぐるおじさんの態度表明が
彼のキャラクターの一貫した本質を形成しているということだ。
第3話には、おじさんとツンデレさんの間でこんなやり取りが交わされる。

 「顔、かくしたりしないの?」「…したくない。」「ふーん・・・」

災禍の原因である自分の顔を、おじさんは絶対にかくそうとはしない。
生命の危険を冒しても、異世界のコードに自分を合わせることを拒みつづける。
生存の保障よりも自らのコードを優先し、自分ルールを貫く、ストイックな美学。
まあそれも多分、ゲームに影響された薄っぺらいこだわりだったなんてオチがつくのだろうが、
元の世界に帰ること以外に一切関心を持たない、異世界に対するこの醒め切った態度が
結果的に、アウトロー系ヒーローの孤高の風貌をおじさんに与えているのである。

このキャラ造型によって、ツンデレエルフを筆頭とするヒロインたちとの関係に、
クールでつれない男を女が情熱的に追いかけるという、小洒落たロマンスの雰囲気が加わり、
異世界ハーレムとは一線を画した奥行き感を物語に与えている点も見過ごせない。
異世界三人娘については、いずれ稿を改めて書いてみたいと思う。
ついでに付け加えると、ツンデレもまた恋愛表現における特殊なコードの一例として、
コミュニケーションをめぐる問題圏の一環をなしていることは言うまでもない。{/netabare}


近年のアニメの中でも際立っているように感じられる、この作品の非凡な個性が、
どのような場所から発生しているのか・・・そんなことを考えていたせいで、
結局、いつもの調子でどうでもいいことをグダグダと書いてしまった。
原作、アニメともに優れた出来であると書けば、一言で済む話なのだが・・・

それから、本作を観ていると妙な安心感を覚えて、ついリピしてしまうのは
一体どういう訳なのだろうか?・・・また余計なことを書いてしまうが、もしかすると
ズレた生き方をしながらも決して揺らぐことのない、おじさんの超人的な自己肯定感が、
やはり周囲とのズレを感じて生きる人々の、ストレスの受け皿になっているのではないか?
・・・何にしても、おじさんたちの将来もこの国の未来も、先行き不透明なことに変わりはない。
彼らに倣い、せめて現在のささやかな幸せを嚙みしめていたいものである。

最後に、極めつけのどうでもいい話を一つ。
おじさんのソックリさん(?)を偶然発見しました!→ Kaspars Putnins
似てないと言われても責任は負いかねますが、おヒマならどうぞ。

2022.10.24 投稿

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

17年の歳月の重みをSEGA方面から噛みしめる

2017年。17年ぶりに昏睡から目覚めた叔父は異世界帰り。
同居した甥のたかふみと共に、異世界で覚えた魔法をウリにユーチューバーやったり、
異世界での思い出話に花を咲かせたりする同名コミック(未読)の連続アニメ化作品(全13話)


【物語 4.0点】
時代や世代など、ギャップを上手く取り込み開拓した視点を通じて、異世界物に新味。

タイトルの割に、意外と現実世界のシーンも多い。
おじさんが異世界“グランバハマル”に転生していた間に現実世界で起こっていた衝撃の諸々を振り返る。
{netabare} ガラケーが消えて行くわ、『こち亀』や『笑っていいとも』が終了するわ。
そして何よりSEGAがゲームハード事業から撤退するわ。{/netabare}
おじさんと、若いたかふみ、藤宮さんの生きた時代、世界の違いを浮き彫りに。

土台を固めているからこそ、その上で回顧される、
おじさんの異世界体験記にツッコむ、たかふみたちという芸風のキレ味が倍加します。

世代的にツンデレを知らないおじさんは、異世界のツンデレエルフたちの秋波にもどこ吹く風。
おじさんが、エルフの迷惑行為、自らどうでも良い記憶映像と評する。
完全に恋バナだろう?と、たかふみたちが色めきだつツンデレ描写も新鮮でした。

異世界体験記が、動画再生の如き「記憶再生(イキュラスエルラン)」で構成されたのも妙手。
必要な場面だピックアップしたり、ツマラナイ場面は早送りしたり。
「記憶再生」は{netabare} 藤宮さんの禁断の過去{/netabare} を掘り下げるのにも重宝。
お気に入りのYoutubeチャンネルに入り浸っているかのような居心地の良さがありました。

重宝したのは「記憶忘却(イキュラスキュオラ)」も同様。
誰もが消したい過去を持っているという共感だけでなく、
{netabare} おじさんのゴブリン討伐の記憶を消された故にモブから「神聖勇者」に成り上がったアリシア{/netabare} など、
シナリオ展開の原動力としても機能していました。

懐古向けのようで、構成はトレンドを掴んでいるような。
不思議な魅力を持ったシナリオでした。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・Atelier Pontdarc

新興のスタジオながら、異世界&現実世界、各々でのおじさんが放つ魔法エフェクトや、異世界でオークと誤解される言動。
それらを目撃した、たかふみたちや異世界ヒロインズたちの多彩な顔芸など、膨大な設定に対応。
時おり、ねじ込んで来るSEGAネタも特徴的。

まだ制作工程の外部依存度が高いのか、コロナ禍の影響も受け、放送延期と仕切り直しを繰り返す。
時々挟まれるCGもレトロ風味とも言えるがクオリティ自体は凡庸な印象。

ただ、表現センスは面白く楽しませてもらったので、今後の体制強化に期待したいスタジオです。


【キャラ 4.0点】
主人公・おじさん。
重度のセガファンでもあり、それが現実&異世界とのギャップを単なる世代によるもの以上に拡大させる。
私もソニックファンのメガドライバーとして共感できる部分が多々ありました。
ゲームハードがマイナーであればあるほど、入れ込んだ愛は熱く燃え上がるのですw

おじさんの甥・たかふみ。
ツンデレを知らないおじさんの異世界ヒロインズに対する鈍感さに呆れるたかふみ。
だが、たかふみも幼馴染・藤宮さんへの“男友達”意識を捨て切れない鈍感力のバリエーションで、おじさんを微笑ませる。

自分が世間から見てどれだけ浮いているのか?鈍感なのか?
他人を見るようには分からないものなのですw


異世界ヒロインズ筆頭・ツンデレエルフ。
おじさんと良い感じになる度に、無自覚にフラグをへし折られ、
プンスカするベタベタなツンデレパターンを構築。

その他、メンタルがニートな氷の一族の末裔・メイベルなど、
コメディ要員のヒロインが適宜追加され異世界体験談は賑やか。


【声優 4.5点】
おじさん役・子安 武人さん。
スタッフは「もっと汚く!!」と鬼ディレクションw
子安さんも怪しい息遣いなど、全力で応え“テラ子安”伝説に新たな1頁が刻まれる。

「もっと汚く!!」と要求されたのは藤宮さんを演じた小松 未可子さんも同様。
たかふみに想いを寄せる乙女な現在と、小学生時代の落差が強烈w
たかふみや、弟・藤宮千秋には、幼少期には別の声優が配役されているのに、
藤宮さんだけは、みかこしに全てを背負わせる。
この鬼キャスティングから既に笑わせにきていますw

メイベル役の悠木 碧さんに至っては「もう溶けて、何言っているかわからなくてもいいです」と指示が出されたそうで(※1)
全く、わけがわかりませんが、確かにそんな感じの奇声で盛り上げてくれていましたw

その他、エルフ役・戸松 遥さん、アリシア役・豊崎 愛生さん。
キャリアを積んだ中堅以上の実力者を当てにしまくって、見事に面白いことになった感w



【音楽 4.0点】
劇伴担当は末廣 健一郎氏。
木琴がとぼける現実世界の日常コメディパートから、
金管が吠える異世界戦闘シーンの古き良きロープレ風BGMまでフォローする安定感。

OP主題歌は前島 麻由さん「story」
異世界物にタイアップし続ける歌手による不屈のデジタル・ロック。
OPでおっさんが踊る作品にハズレなしという私のジンクスも継続中。

ED主題歌は井口 裕香さん「一番星ソリティ」
このキモチに気づいて!って感じでエルフさんの心情と重なる片想いソング。
井口さんにとってはKADOKAWA移籍後第一弾シングル。かつ自身は本作には出演していない。
今後はよりアーティストとしてアニメに関わることも増えるのでしょうか。


【余談】
おじさんの魔法に対するアプローチ。
精霊の機嫌を損ねないようにお友達になる感じで魔法を“借りる”という感覚が興味深かったです。
{netabare} へそを曲げた精霊に部屋を極寒にされ、イワシの頭を供えてみたりw{/netabare}
この感覚って案外、AIを活用して力を得る技術に近い物があるのかもしれません。
作中でも取り上げられたYoutube規約変更などで、ユーチューバーが立ち行かなくなっても、
おじさんならAIが人を超える特異点をも乗り越えてしぶとく生き残りそうです。


参考文献 ※1.夏アニメ『異世界おじさん』おじさん役 子安武人さん×エルフ役 戸松遥さん×メイベル役 悠木碧さん×アリシア役 豊崎愛生さん、アフレコでされた変わったディレクションとは|《異世界組》声優座談会

投稿 : 2024/12/21
♥ : 32
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

おかしな冒険

Atelier Pontdarc制作。

17年間の昏睡状態から叔父が目覚めた。
面会に訪れた甥っ子のたかふみは目撃する、
叔父が放つ驚異的な魔法の数々を。
そう叔父は異世界からの帰還者であった。

世代の離れた男二人の共同生活、
文化的な価値観の違いに、双方驚きつつも、
団地の片隅で軽快に語られる新感覚コメディ。

これはなかなか楽しい。

異世界での冒険譚と、溢れるSEGAへの愛。
{netabare}生計を立てるため魔法系YouTuberとして、
ネット世界へと新たな冒険の一歩を踏み出す。{/netabare}

緩い笑いが心地良く響いてきます。

最終話視聴追記。
{netabare}仕切り直しはどうしても難しいですね。
当初の勢いを失った気もしますが、
それでも楽しめる良質なコメディでしょう。{/netabare}

ここで締めたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 54

73.3 5 2022年度のつっこみアニメランキング5位
古見さんは、コミュ症です。 2期(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (187)
716人が棚に入れました
2022年4月予定
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「1cmずつ 恋に落ちる」

【物語 3.0点】
1期から中1クールで放送された2期。話数も1期から継続。
実質分割2クールで1年生編を完走。

内容はごくごく平凡な学園生活・歳時記の再生産。
古見さん&只野君の関係等も、
OP主題歌から拝借したレビュータイトルの通り、
互いに遠慮しながら、ゆっく~りと亀の歩み。

“コミュ症”視点から、もしくは変人だらけのクラス構成から、
一年間、普通の青春がつつがなく完遂される価値を再認識し、
当たり前が幸せとホッコリできるか否かが折り合いポイント。
よって一定以上のキャラ理解や共感は不可欠。

私は古見さんが振動している姿を見ているだけで癒されるので、
本作は毎回脱力して楽しめる安全スポットでした。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・OLMが引き続き、光を反射する埃まで捉える高水準を維持。

歪ませた背景に回想を映し出すなど、作画と一体となって演出された映像美も健在。
{netabare}愛しの古見さんのストッキングを奪取して頭に被り逃走する山井さん。{/netabare}
など良く動くカメラワークにも妙な迫力がありw

顔の各パーツを少しずつ赤らめながら、距離を測って測って詰めないw古見さんなど、
心情表現も繊細で拾ってみるとキュンキュンできます。

それだけに漫画らしい心情説明の吹き出しテロップ。
説明文のツッコミがギャグの中核と理解しつつも、
私はやはり蛇足に感じることも……。
一度、一話限定で良いので、テロップも解説ナレーションも只野君の補足もなしで、
古見さんの心情解析に視聴者がチャレンジする回も欲しいと思ってみたり。


【キャラ 4.0点】
新たな強面“コミュ症”片居誠が登場し、古見さんに弟子入り(本人非公認)し、
相互誤解に基づいたギャグが多様化するなど、
ともだち100人に向けて“古見友人帳”は微増傾向。

そんな中、私の印象に残ったのは今回も大人。
{netabare}修学旅行のバスガイドさん。変人サファリパークの1年1組相手に、
ほとんど誰も聞いてない観光説明などで懸命に場を作ろうと奮闘。{/netabare}
行事が滞りなく進行するのって快挙だなw
と普通のかけがえのなさをここでも痛感。
1組担任みたいにもっとテキトーで良いのにと思いつつも、
その不器用な努力を応援したくなります。

14話からは三バカトリオが“クラスの女子 付き合うなら誰?”などと妄想を開始w
私も1組は意外と魅力的な女子が多いと錯覚w
私は、帰宅時、家にいたら安心できるという観点で言えば
尾根峰さんか尾鶏さんかな?(※あくまで妄想上の話w)

只野君が鈍感キャラではなく、
{netabare}バレンタインデーにチョコもらえなくて落ち込む{/netabare}わりと普通に青い男子だったのが胸キュンポイント。
そんな兄のドギマギを同室二段ベッドの特等席から観察する妹・瞳は共感度高し。
(というより普通に女子力高めで可愛い。リアルに付き合うなら瞳が本命まである←いい加減、妄想やめいw)

長名なじみのコミュ力もちょっとウザいかもと思い始めた2期。
ですが23話、{netabare}古見さんと只野君が詰将棋でギクシャクした際、
「いつの間に 喧嘩するほど仲良くなったの?」とサラリと一言で氷塊させてしまう。{/netabare}
“全校生徒の幼馴染”は伊達じゃないと脱帽しました。


【声優 4.0点】
古見さんの弟・笑介役の榎木 淳弥さん。
古見 硝子役の古賀 葵さんと合わせて、
喋ってナンボの声優さんの中でも、さらに巧みな喋りが人気のお二人が、
息遣いだけで掛け合いを展開する贅沢さが相変わらず笑点w
たまに喋ったらイケボなのもまたジワジワ来ますw
古賀さんも綺麗な声で一生懸命伝える場面が少しずつ増えては来ましたが……。
19話で絞り出した{netabare}修学旅行{/netabare}への想いグッと来ました。

寡黙なコミュニケーションも深まりナレーション・日高 のり子さんも
“執行ボイス”による心情判定に大忙しw
中盤には照れ隠しな手紙の代読までカバーする活躍ぶり。

2期ではさらに成瀬 詩守斗(しすと)の行動解説役などとして、
米谷 忠釈役の鵜澤 正太郎さんが淡々と茶々入れ。

声に出せない想いが積み重なるクラスとは対照的に“解説席”はにぎやか。


【音楽 4.0点】
ほとんど喋らない古見さんの反動なのか主題歌は饒舌。

OP主題歌は伊藤 美来さんの「青100色」
サビの終わりにかけて、喋り足りない胸の高鳴りを早口で畳み掛けて行くこの構成。
どこかで……と思っていたら、楽曲提供に川本 真琴さんの名がありビックリ。
四半世紀ほど前にアニメ版『るろ剣』OPなどで一世を風靡したシンガーの曲調に再会できるとは。
この点からも本作は古き良き青春アニメ志向。

ED主題歌はFantasticYouth「小喋日和」(こしゃべりびより)
こちらは想いがポエトリーにまで溢れ出す系。
EDアニメーション。表情のないキャラのシルエットが動き回るクラスの日常風景。
説明解説なしでも誰が何してるか分かってしまうキャラの濃さ。
上記の通りテロップアレルギー気味の私にとってはED眺めるのが、
毎回、何気に一番ウキウキする時間だったり。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

再々視聴。3期早く。4クールでOKです。メチャメチャ面白い。

3期早く。4クールでOKです。23年9月、再視聴した結果、思いっきりはまりました。23年春の「僕の心のやばいやつ」「スキップとローファー」等々のラブコメラッシュでちょっとラブコメに慣れたせいでしょうか。以前見たときの印象よりも格段に面白く感じました。

 1期よりもギャグとラブの両面がパワーアップしました。山井ちゃんとか中々さんが様式化されたしまったのが以前は気になりましたが、山井ちゃん芸は最高に面白かったです。11話のタイツの回は死ぬかと思うくらい笑いました。

 新キャラだけで作品を回して行くだけではなく、新キャラにキャラ付けして何度も登場してくるので学園生活という臨場感もありますし、友達作りというテーマともマッチした造りになっていました。

 一方で、主人公只野くん。彼が少しいい子になりすぎたことはマイナスに感じました。まあ、悩みもウジウジもあるんですけど、古見さんの相手としてふさわしい言動になってしまっています。もともとそういう立ち位置ではありますが、彼にもう少し古見さんに見せられない面があると良かった気もしました。

 それにしても、アニメの出来がいいですねえ。それも原作よりも圧倒的に見やすいです。原作は1巻だけ読んだだけなので早計かもしれませんが、しゃべらないことが強調されますし、デフォルメ顔芸は圧倒的にアニメの方が方が面白いです。そして、演出とテンポがいいので笑いどころが明確で、面白さを引きだせていたと思います。

 ということで、これは今と同じスタッフで制作、特に演出が同じなら面白いに決まっていると思います。さっさと分割でもいいので4クールで制作をお願いします。
 映画に向く作品とも思えません。高木さんやブタ野郎で、ちょっとシラケてしまいましたので、同じ轍を踏まないようにお願いします。

 評価は…以前の22年6月の評価で合計4.0だったのを合計4.5に修正します。

 ストーリーは後半までダレることなく面白かったし、ラブもいい感じだったので 4.0を4.5に修正。キャラは4.5で変わらず。作画は構図等も含め本当に良かったです。4.0を5.0に。声優さんは調整で 4.5 音楽はごめんなさい。OPが辛うじて印象に残るくらいで3.5。

 そうそうOPのアニメはレベルが高かったですねえ。とても良かったです。




以下 22年6月時点の評価です。 


{netabare}  ギャグは1期の方が面白い、ラブは2期で進展したかなあ。コミュニケーションはちょっとだけ進化した感じです。

 作品としての出来がいいですよね。爆発的ではないけど安定している感じです。面白さ、キャラ、ストーリー…そしてアニメで言えば作画、演出もいい。1期1クールで切れる作品が多い中、やっぱり2クール面白さを継続するというのは、作品に力があるということだと思います。

 放送と同時に見る分にはこういう評価ですけど、数年後に再視聴というには、今のところまだまだ足りない部分があります。ゼロ年代の無茶無茶だけど記憶に残るラブコメのパワーはないです。事件も恋愛の障害もないので見やすい令和的な作品という評価でしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

古見が通り過ぎたあとに

原作未読

“○○な誰それ(♀)さん”系統作品の2期扱いですが、2021秋の初登場から1コ跳び程度と分割2クールみたいなもんかと。登場人物もやることもそう変わらず、良い方向で少しばかり調整してますね。

 人付き合いは苦手だけど人が嫌いなのではない

毎度繰り返されるフレーズはどこまでもコミュニケーション下手への優しい目線を崩しません。
わりと整理されてるので基本評価は1期レビューご参照。良い方向に傾いた理由/差分をまとめます。


■良かったとこ(ネタバレ無し)
 高校入学当初から美人な古見さんに興味津々なクラスメイトで真っ先に距離を詰めることに成功した只野君。彼が通訳役として次々投入される変キャラを媒介してた1期でした。個人的には古見⇔只野間の比重高めだったらきつかったろうなぁと思ってたので周囲を強キャラで固めてくれて見やすかったです。
 2期では通訳の役回りはやや後退。長名くん山井さんその他面々が好き勝手やってました。

 いつもの分かりにくい例えをすると…
 ヒロイン古見さんに期待するポジションは点取り屋ストライカーではなくボランチということになるんだと思います。自らゴールを決める強烈な個性を彼女に求めると物足りない。下がり目のポジションにいて必ずボールが経由する位置取りですね。なんせ喋らないですから。派手な活躍を期待せず、古見さんとのボール交換で周りが輝く、みたいな視点で俯瞰したらけっこう楽しめました。
 友達100人欲しくて人付き合い苦手な私でもどっこい今日も元気です!みたいなコミュ障讃歌展開だったら秒で切ってたと思います。

 とかく映像表現の評価が高かった1期と比較し内容“も”安定していたと思います。

■悪かったとこ(ネタバレ無し)
 OPは曲作った人{netabare}(川本真琴さん){/netabare}がそのまま歌えばよかったのでは? 


1期を受けて安定感の増した2期と言えましょう。コメディ方面でキャラ立ちした面々の動物園的な楽しみ方のできる佳作でした。
コメディ色強めてときおりほっこりさせる。少年誌らしいアプローチだったと思います。
なおラブは要らんと思ってます。現実味ないファンタジックなキャラ付けの子たちが愛を語ることは空疎ですもの。仮に古見さんリアルにいたら確実に持て余す自信があります。…なんだけどこれラブコメカテゴリーでしたっけ?肌に合うのか合わないのかよくわからんとです。



※ネタバレ所感

■コミュ症とコミュお化け
お化けとはなじみくんのことではありません。古見さんのママでもありません。
{netabare}週刊少年サンデー連載。ナレーションが日髙のり子さん。
その昔。大事なことは語らず匂わせまくって登場人物はこぶ平(現正蔵師匠)以外は察する術に長けたコミュニケーションお化けだらけの双子の野球アニメがありましたけど、本作品のナレーションに日高さん起用で思い出し個人的にツボでした。
そういえば双子弟がアレしたあまりにも有名なシーンで『幻想即興曲』流れてましたよね。こちらでは古見さんパパ登場で同じショパンの『革命のエチュード』流れてましたよ。
ただどうやら制作会社がもともと『タッチ』関連のお仕事でご一緒だった面々らしいです。その絡みかしら?いつもの邪推です。{/netabare}


■顔のないエンディング
好みではないOPと対照的にお気に入りのED。曲はもちろんアニメーションもインパクト強めでした。

{netabare}2パターンの下校シーン。前半は独り、後半は只野君と一緒に教室を出ていく古見さんでした。前半は窓の外が桜色だったので入学当初で、マフラー巻いてる後半は冬ってことなんでしょう。一年間のクラスの歩みが凝縮されてました。

それとなんでキャラの顔消してのっぺらぼうにしたんですかね?
歌詞とリンクしてるのもありますが、こちらあえて顔がないことで私たち視聴者が経験した高校時代のクラス風景と置き換えてみてね?との作り手からのメッセージではないかと思うのです。アニメほどじゃなくても同窓会で話題になりそうな濃いキャラの1~2人はいたし、狭い箱の中でのイチャコラはありました。当然1年間での変化もある。
卒業して年月が経ってなお繋がってる人は限られるし顔も忘れてたり。でも「こういうやついたよな~」は不思議と覚えてたり。のっぺらぼうに顔を描き足すなら案外身近な人になるのかもしれません。{/netabare}


そういえば王様ゲーで躊躇なくキス命令ぶち込む古見さんママだったり、「結婚しろよ」至極真っ当なツッコミをするバスガイドさんだったり、迷いのない大人がまぶしかったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27

68.5 6 2022年度のつっこみアニメランキング6位
継母の連れ子が元カノだった(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (217)
686人が棚に入れました
まだお互いに、好き同士。そんな元カップルが――親の再婚できょうだいに!? 第3回カクヨムWeb小説コンテスト大賞受賞の人気ノベルをコミカライズ! 一つ屋根の下で繰り広げられる、ひたすらに甘くて焦れったい悶絶ラブコメ!
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ラブコメに見た目と雰囲気は大事だってわかった

【感想】
絵がキレイだし雰囲気のいいアニメなのでお気に入りです!

設定が変わってるのに普通のラブコメになっててなんのための設定なのかなって思うけどキャラデザかなりいいし、前向きなラブコメで雰囲気も良かった、主題歌もいい感じ
このアニメ、見た目と雰囲気の良さでだいぶ得してるとおもいます

主人公の水斗が理屈っぽすぎて好きになれないけど不快感はなくて、たぶん落ち着いたしゃべり方と顔がイケメンなのが大きいかな?
これで顔とか作画が微妙だったらたぶん不快感で途中で切ってたと思う

男性視点で水斗にちょっと都合が良い感じするのでどっちかというと男性向けかな? 不快なほどじゃないけど
ラブコメが好きならいいアニメだと思います!

おはなしに同居と元カノの設定をうまくいかせてたら良かったかも
話し方とかプライベートとかあまり高校生らしさがないかな?

【キャラクター】
{netabare}
好きなキャラクターはいさなと小暮、ツゴウガイイ感じがするけどいい友人キャラ

水斗は面倒くさい性格してるし打算的で理屈っぽくて嫌味ったらしいけど顔はイケメン
結女、いさな、暁月は性格は変だけど顔はかわいい
不快なキャラクターはいないけどみんな変な性格してて付き合ったらめんどくさそう
暁月は友人キャラだからいいけど、かなりアブナイ子でゾワッてなった、小暮君の将来がしんぱいです・・・
{/netabare}
【シナリオ】{netabare}
ふたりとも全然気持ち冷めてなくて特にゆめのほうは最初から主人公に気がある感じなので普通の同居ラブコメになってて
両想いだけどお互いの距離をどうしたいか探ってるだけの面倒くさいカップルでした
周りのキャラクターが二人の恋愛のために不自然な性格にされてることと、
サブヒロインもいるけどゆめの障害になってる感じじゃないのが残念
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

違うんだ!こう言うのが見たいのではなくて( ᵕ̩̩ ᵕ )

絵が全体的に可愛らしく結構期待してましたが……個人的には微妙。
最初の最初は良かったです。

元カップルの2人が対立関係!イイネ!イイよ!コレはイイ!
でもさぁ、はぁ〜⤵⤵⤵
元カノは未練タラタラじゃない?
一応、未練タラタラな設定だけどタラタラ過ぎない?
いくらなんでもタラタラ出しすぎw
感情移入もイマイチしにくいかな?

普通、別れたら恋人なんて会いたくない!
それでも1つ屋根の下に暮らさなければならない!
それなら、極力関わらないようにしない?
それでも、裏ではとか内心ではってのがいいのに……

両親の前では普通の仲の良い兄妹として演じるってのはわかる。
{netabare} でも、なんで、わざわざ2人しかいない時に部屋に押しかけてまで、弟と妹はどっち?なんてショボイ口論しにいかなくてよくない? {/netabare}

なんで自ら関わりを持とうとするのかな?
私が期待してたのは、別れたら恋人が普段バチバチなんだけど、両親の前や友達の前では普通の関係を演じる中でお互いの魅力を再確認して少しづつ少しづつ心惹かれてくって展開なのよ!
なのに!なんで初っ端から元カップル設定のリアリティを崩しにかかるかな?

そうした心の変化を描いて欲しいのにデレが早すぎる…………
それなら、逆に2人は仲のいいカップルだけどバレないようにラブラブするとかの方が良かったと思います。

設定がイマイチいかせてなくて面白さが伝わらない作品でした。
キャラデザとか可愛くて本当にいいのになぁ〜

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ラブコメ・・・?コメってたかなぁ・・・特に序盤。

うーん・・・。

最初の所感はレビュータイトルのとおり。

物語は、まぁ、無さそうで、ありそうで、まぁ、あんまりないわなぁ(ってかほとんどないだろうなぁ、絶対とは言わないけど)ってシチュエーション。
そういう意味では、フィクションとして物語のカラーに据えるのは悪くないと思う。

作画は今風でとてもきれい。
キャラクターもすべてが自身の好みと言う訳ではないが、ちゃんとしていたと思う。

声優さんは、日高里菜さんのお声は好きなんだけど、今回のキャラクタ『伊理戸結女』はちょっとだけあってない気がした。

繰り返しになりますが、私はこの方のお声、ちょっと落ち着いた高貴な感じがして、高音部がピンと張った、なんというかクリック感のある様な感じがして本当に好きなのですけどね。
まぁ、違和感と言うほどでもないのですが・・・。
過去回の時のお声は割と聴きやすかったんですけどね。

その他は、特に普通に楽しめました。

音楽もフツーにマッチしていてよかったと思いました。

キャラクタは・・・そうですねぇ。
実は主人公の伊理戸結女よりも『南暁月』の方が活き活きとしてお好みでした。観ていて楽しかったですかねぇ。
ちょっと、そっち方面の香りを漂わせていたのも、まぁ、アクセントとしてはアリでしょう。

そして、さらにお気に入りだったのは『東頭いさな』でした。

作品全体での、
序盤のギスギスとは言わないまでも、ツンツンしたやり取りはなんだか、あまり面白いとも、楽しいとも、思うことなく「ラブコメっていう感じじゃないんだなぁ・・・」と思って観ていたところ『東頭いさな』が登場し始めてから、いろいろとザワザワし始め、おもしろくなってきました。

このユニークなキャラがいなかったら、コメディ色なんてほとんど出なかったのではないだろうか、とすら思ってしまいます。
ちょっと作り過ぎなような気もしましたが、とにかく、飄々としたところや、いろいろな欲求、表現に素直なところも面白かったです。
本人もいろいろと頑張ったり、無理したりという事にはなっています・・・。

たしかに、結女自身も作品の後半にかけて色々と思いの変化や気づきがあり、いさなとのアレやコレやな感情がぶつかり、面白みがアップしたという事もあるでしょうが。
とにも、かくにも、『いさな』がラブコメおもしろ部門のカロリーをあげたキャラである事は間違いないでしょう。


幸いなことに、尻上がりに面白みが増したという評価はできると思いました。
けどね、終盤はやっぱり序盤と同じような空気感になっちゃんたんだよなぁ・・・。
東頭さんが登場すると空気感が変わるので、やっぱりこの娘が重要なアクセントになっている気がするなぁ。


個人的には、序盤の「メンドクサイやり取り」を何とかやり過ごして、後半まで持ちこたえて下さい!と言わせていただきます。

悪くはないんだけどねぇ・・・。
何でか、スッキリ、サッパリとコメディ色は出てないですねぇ。
そもそもラブコメじゃないのかもw。

機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

62.3 7 2022年度のつっこみアニメランキング7位
てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (97)
249人が棚に入れました
お笑いが大好きな阪本やよいは、大阪・なんばにある私立華月高校に入学。小さい頃に「こなもんず」というコンビを組んでいた幼馴染み・高橋よもぎと再会する。早速、商店街のコンテストに出るために、思い出の公園でネタ合わせしていると、謎の少女が声をかけてきた――。
ネタバレ

どどる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

楽しさ

最終的には1話から想像したような上手さとは路線が違う、割と雑なコメディアニメ。
でもこの作品、根本的にアニメが上手い。

15人という人数を完全に制御し切れたとは言えないけど、メインのヤングワイワイを中心に、セレブリ茶からは白壁まこ、弾丸クノイチからは妄想癖のかな、あくだれ王国からはみゆ(親切に私服が名札付き体操服)、シンリャクシャからは宇宙人ちほり。
この7人あたりにスポットライトを合わせている。

個人的にこの中心メンバー7人「以外」からだと、茨城県民にしては美形すぎるあくだれ王国のみさお、メイン回で図々しさが露わになったシンリャクシャの小動物ねもが好き。じゃがいも爆弾。

逆に弾丸クノイチのサラブレッドちとせ、シンリャクシャのリーダーゆいなはキャラが人数の中に沈んでいた気がする。
セレブリ茶のお菓子屋娘ひかりは後半でキャラの薄さを芸風にしていたけど、この立ち位置に3人くらい入っちゃったのは欠点と言える。

ここまで来たら残りの3人についても言及すると、超金持ち娘さえかはメイン回の挙動がカッコよい。
基本的には鉄板の金持ちネタを振るだけの女なのに、金が人格に良い影響を与えている感じがしみだしてくる。
メイン回が4話という早めの話数で行われたのもデカい。

弾丸クノイチの筋肉娘いろはは単純に好み。
この子も筋肉ネタを繰り返すだけだけど、アニメ的に肉体がキレイでえっちで良い。
あくだれ王国のひな。牛久みさおと並んで顔が良い。やっぱり鉄板ネタ以上の地元虐ネタ以外の広がりは薄いけど顔が良い。
あくだれは納豆ヘアのみをタイプの違う美形二人が挟んでる図式なんだな…。


あとはまあ基本的にこのメンバーがワチャワチャしているだけで、このワチャワチャが好きかどうかが全てなんじゃないだろうか。
女の子が3~5人でもワチャワチャできるけど、女の子が15人いればワチャワチャワチャワチャワチャワチャワチャワチャできる。
キャラが15人もいて普通にワチャワチャしようとすると、モブになるキャラが出てきやすい。
それを、15人全員にそれなりにスポットを当てたことは本当に上手さだと思う。

メインコンテンツが「笑い」ではなく「かわいい女の子たち」なのは本物のお笑い好きな人だと不満だろうけど、一般的なアニメファン層を向いていると思う。
わたしはワチャワチャワチャワチャワチャワチャしたアニメ、好きです。




▶1話時点の感想。
{netabare}

漫才のネタじたいで笑わせてくるアニメなのかな~っと思っていたら、どちらかというとクオリティ高い系のコメディアニメだった。
アニメが上手くてびっくり。

1話から15人出てくるのに全然混乱しないのがすごい。
とりあえずメインのトリオ3人。
まあ3人は覚えられるわけで。
あとの12人は1話ではとりあえずチームの個性だけ、覚えて帰ってくださいという感じ。
そのチーム紹介シーンでもスポット当てる子を絞っているので、印象が取っ散らからずに記憶に残りやすい。

茨木出身で、ダサさを売りにしているっぽいあくだれ王国。
あくだれ王国の登場シーンでは、金髪ダサ髷……藁納豆の擬人化みたいな髪型の子にスポットが当たっている。
主人公たちと同じ関西出身、ライバルっぽい普通さのある弾丸クノイチでは、自分の事をめっちゃカワイイと思っている髪の毛ツートンカラーの子。
あとは金持ちチームセレブリ茶と宇宙人チームシンリャクシャ。
15人という人数を考えると、覚えやすい奇抜なチームが2つなのは良い感じのバランス感覚。

というように、感情や視線の誘導が上手い。
今回はここを見ておけばいいんですね、というのが分かりやすい。
技術的に上手いアニメを安心して見たい、という人にオススメかも。


▶クオリティの高さ
ただ、このクオリティの高さが、アニメに慣れた人向けな感じのクオリティ。
てっぺん!!!!!!!!!!!!!!!のビックリマークを見て、多いな~いくつなんだろうって数えてみた時に「15個だから登場人物のことを指してるんだろうな~」とパっと想像がついたりとか(タイトルロゴの! は15色になってどの位置が誰か決まってるし、「ぺ」がよもぎとやよいの二色で富士山に日の出を意図したデザインになったりしてますね)、その手のパターン学習が済んでいる人の方が、より向いてるかもという感覚。

15人という人数がそもそも多めなわけだし、慣れてる方が楽に情報を処理できる理屈。
そう。見ていて「情報を処理している」という感覚がちょっとある。
推理パート? も、先にオチが分かるように誘導されているし、視聴者自信に「あーそういうことね」と腑に落ちさせたい、情報を処理させたい意図があるような気がする。
複雑とか難解というのとはぜんぜん違うけど、これはタイトルから事前に感じるふんいきとはギャップがあるかも。


多めの人数から来るわちゃわちゃ感、もしかしたら群像劇的なものも期待しても良いのかも。
それを上手に誘導してくれるアニメなのだとしたら…と、ハードルの上げすぎもよくない。

細かい点では主人公チームの名前がやよゆになってたり、15人全員名前覚えて見終わってもらおうという努力と配慮を感じる。

▶はじまって3分ちょいの「ドラスティックな鶴」
マジェスティックな君がグラマラスに着こなして???

小ネタをピュッピュと出す雑さけっこう好き。
トキワ荘に対してタカコ荘、しょぼろ納豆とかぜんぜんわからない。

期待を込めて4点スタート。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

3話 今のところ私は結構面白かったです。シリアスが入るとどうかですね。

1話 面白かったけど、「お笑い」と「大阪弁」かあ…炎上するだろうなあ。

{netabare} この作品は見方が重要になると思います。OPEDとクレジットを見ましたが、どうもお笑い系のプロダクションの協力は無いみたいです。ということは漫才やコントを真面目にやるのではなくて、お笑いはモチーフになるんだと思います。

「大阪弁」に「お笑い」とこだわり派が沢山いるカテゴリーでこれをやると非常に誤解を招くと思います。炎上したり叩かれたりする未来が見えますね。
 あくまで「お笑い」や「大阪弁」は作品のテーマかモチーフであって、それを高いレベルで実現するのがアニメの役割ではないのですが、まあ駄目でしょうね。あれが違う、レベルが低いと叩かれる未来しか見えません。
 これって生理的、反射的な拒否反応なんですよね。冷静に見てもらうのはどんなに工夫しても難しいでしょうね。

 あくまで本作の面白さはマンガ的あるいはアニメ的な面白さなんだと思います。前半こま切れではありましたが4コマ漫画的というよりは、うまくキャラの説明をしてました。トロフィーの事件が1話通じてあったりしたので、脚本は練っているのでしょう。ギャグアニメですね。構成と演出はしっかりできていたと思います。
 M1ならぬてっぺんグランプリが脱落方式だとすると、ひょっとしたらスポコン的な感動になる可能性もありますね。

 そういう視点でみると普通に面白いし、実際24分間飽きずにずっと見てられました。
 
 作画は遠くから見るとちょっと荒い気がしますが、寄りだとかなり丁寧な感じです。キャラデザは久しぶりにみたヒラメ顔の系譜ですね。シャフト的ではなくて、どちらかといえばラブプラス的な目の離れ方ですね。なれるまで数分かかりますが、慣れるとちゃんと可愛いです。

 声優さんはよくわかりませんが、茨城の金髪の小さい子の声優さんの声だけ違和感があったかなあ。

 ということで、私は普通に面白かったです。「お笑い」と「大阪弁」叩き。そこを跳ね返すパワーがあるでしょうか。ご愁傷様にならないようにがんばってください。 {/netabare}


3話 あれ、2話は?って、そういう事情ですか。フィーリングが合えば面白い。批評してもしょうがないので、面白ければ見ればいいと思います。

 2話については、日本を揺るがす大事件でしたから、その題名は駄目なのは理解しました。
 ただ、今週第3話見る限り、え、自粛する必要あった?ですね。

 3話については茨城の子たちがなかなか可愛らしいし、テレビ番組のパロディ的なストーリー展開も面白かったと思います。考察うんうんする話ではないですね。要するにギャグですからね。フィーリングが合うかどうかで見るかどうか決めればいい話で、あらさがしは全く意味がなさそうです。
 むしろ、ストーリーとか設定にツッコミどころがあるくらいがちょうどいい緩さなのかもしれません。

 ただし、親の七光り的な真面目なテーマ性が入ってくるとどうでしょうね。ちょっとシリアス入るなら批評の対象になって出来不出来が出てくると思いますが…どうなりますか。

 取り敢えず新着に気が付いたら見ると思います。もし、シリアス展開になったら、そのとき改めてレビューします。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

大貧民 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

とりあえず一話切りはしない方法で。--> 断念した

間とテンポが合えば、まあまあ見ていられる。
まあまあ楽しかった。
関西の子らはあれでいいと思うけど、他の地域はどうだったのだろう。知らんけど。
UFO読んだりとか城立てたりするセレブってのは、設定がとっちらかってる気もしないでも無い。

一話ごとに当番が違うようで、

二話までは、まあ、普通。

三話 ちょっと話が雑。ギャグだからいいのかも知れないが、あれだと税金はどうする積もりなんだろう。あんな感じでちゃんと考えているようには見えないが。

四話 ミステリーゾーン的な話。ジャンル的には好きだが肝心のツッコミネタが微妙。

キャラに共感や感情移入も出来ず、面白さが見いだせないので断念。
OPは良くできていたけどね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

87.4 8 2022年度のつっこみアニメランキング8位
SPY×FAMILY(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (924)
3064人が棚に入れました
人はみな 誰にも見せぬ自分を 持っている―― 世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。 東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。 西国の情報局対東課〈WISE(ワイズ)〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。 その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。 内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。 〈黄昏(たそがれ)〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。 だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった! 3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。 ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ハートフルスパイコメディの良作☆

舞台は東西冷戦時代に似た世界。
西側のスパイ、黄昏(たそがれ)ことロイド・フォージャーは、東側の政治家に近づくために、偽装家族を作る必要に迫られて・・
で始まるお話。

原作はかなり人気だったみたいで、作画の良さなどにも制作側の期待の大きさが感じられます。

まずはなんといってもアーニャすごくかわいいですね~♡
あの年頃の子供特有の無邪気でかわいいところがよく表現されてますね(#^.^#)
ウィって返事やちち~~って呼ぶのもかわいいし、たまに見せる(๏д๏)みたいな表情もかわいい♡

任務のために偽りの家族を作るんだけど、それぞれみんな秘密を持っているところが面白いし、家族というものを知らなかった人たちが少しずつ「家族」になっていくところがいいんですよね。

結局アニメ2話まで見たところで我慢できず、原作読んじゃいましたw
原作も面白かったですけど、アニメはさらに良くなっていると感じました!

本格的なスパイものというよりもコメディよりの作風ですので、人によっては肩透かしの方もいるかもですけど個人的にはすごく気に入りました♡

アーニャ役の声優さん、うまいなぁって思ってたら種﨑敦美さんという、Vivyやジュジュ様などされてた方みたいです。
色んな声で演技されててすごいですね!

アニメはどうやら分割2クールみたいなので、10月からの後半もとても楽しみです!

以下、各話の感想(印象に残ったシーンなど)です。
★今回のアーニャ語録☆、各話に追加しました。

1話「オペレーション梟(ストリクス)」
{netabare}任務よりもアーニャのことを思って警察へ行けというロイド。
でも警察に行かないでロイドの姿を見つけて嬉しそうに駆け寄るアーニャ。
ラストの寝てるロイドの懐にもぐりこんで一緒に寝るアーニャの絵がすごーくほっこりしました☀
★今回のアーニャ語録☆
ずっと前からちちの子供のアーニャです
ちちすごいうそつき、でもかっこいいうそつき
ははそんざいしない{/netabare}

2話「妻役を確保せよ」
{netabare}パーティで苛められてるヨルに対して、誰かのために頑張る姿は誇るべきことで素敵なことだと話すロイド。
色々とおかしい言動のロイドをまったく疑わないヨルの超天然なところも殺し屋とのギャップもあって良いです。
手榴弾が後ろで爆発してる最中に手榴弾のピンを指輪がわりにする絵が最後にきまってましたね♪
★今回のアーニャ語録☆
ア~ニャ、ははいなくてさみし~い♫
ピーナッツかいこんどけ{/netabare}

3話「受験対策をせよ」
{netabare}アーニャの舌足らずな話し方とかもう可愛すぎ~♡
アーニャ役の声優さんすごく上手です!
3人で撮った記念写真のアーニャとヨルの表情にニヤニヤしちゃいました♪
★今回のアーニャ語録☆
アーニャにははうまれてめでたい
わたすがキメラだ・・よろすおねがいするます
おでけけ記念日!
ひとがゴミのようだ・・
やっつけてくさいメシ食わせます{/netabare}

4話「名門校面接試験」
{netabare}コメディ色がより強くなった感じの4話でした。
エレガントな寮長さん、なかなか面白いキャラで好きかも♪
今回もアーニャに笑ったりほっこりしたり・・ホントいいキャラです♡
自分の気持ちに戸惑うロイドとヨル。少しずつ家族になっていく3人。
★今回のアーニャ語録☆
だいじょぶます!
オペラたべたり・・
100点満点です!
半分メガネのおっさん{/netabare}

5話「合否の行方」
{netabare}ポケットに忍ばせてたクラッカーでお祝いとか洒落てて好き♡
今回はアニメオリジナル展開も結構混じってましたね。
アクションシーンすごくよく動いてて、ロイドとヨルが闘うシーンなどもっと見たかった!
「これ桁間違ってない?」「合ってます」「え?」「あってます!!」に笑った。。
★今回のアーニャ語録☆
お城で助けられごっこ!
アーニャ、孤児院でてからわくわくいっぱい!ちちのおかげ!{/netabare}

6話「ナカヨシ作戦」
{netabare}イーデン校の制服を着てすごく嬉しそうなアーニャ♡
ターゲットの子ダミアンや、アーニャの友達になりそうなベッキー、エレガント先生も担任になって学校編も楽しくなりそう♪
必殺パンチのシーンは3回くらい見ちゃいましたw
今回はアーニャの色んな表情の顔芸がすごく面白くて楽しかったです✿
★今回のアーニャ語録☆
あざざます!
制服のアーニャです、ばーん!
おーきーどーきー
今こそ必殺のパンチを放つとき!{/netabare}

7話「標的(ターゲット)の次男」
{netabare}ベッキーはいつも本音で話してるから心の声も同じみたい。
周りを気にせずアーニャと仲良くしてくれたり・・いい子と友達になれて良かった♪
アーニャの号泣顔と上目遣いで見てる顔は可愛すぎ♡
理想の子供を求める前に自分が理想の父親になるべきと思い直すロイド。
部屋に引きこもったアーニャが自分から勉強してて寝ちゃったシーンはほっこりしました☀
★今回のアーニャ語録☆
学校へたくそでごめんなさい
せかいへいわがー{/netabare}

8話「対秘密警察偽装作戦」
{netabare}8分の2!って何度も得意げに言ってるアーニャに笑った。。
ヨルとユーリって色々と似てるところがあってやっぱり姉弟ですね。
ラスト、引っ張りましたねw
続きがどうなるか気になって思わず原作見ちゃいました。
★今回のアーニャ語録☆
ざんだんすう8ぶんの2!{/netabare}

9話「ラブラブを見せつけよ」
{netabare}キスシーン、前回から引っ張ってさらにOP後の回想シーンも挟んで・・ってちょっと引っ張りすぎかなー。
アーニャが寝ぼけてるシーンすごく可愛くて面白い♡
前回も感じてたけど、アーニャが出てこないと面白さが半減しちゃうと感じるのは私だけ?
ところで、ヨルの雇い主の組織と秘密警察ってどんな関係なんだろう?どちらも東側の組織みたいだけど。
どっちにしてもロイドとは敵対関係だし、今後その辺も描かれるのでしょうか。
★今回のアーニャ語録☆
んが・・ちきゅうのおわり・・
おはえんます・・
ちち、なんだかきょうみどりいろ{/netabare}

10話「ドッジボール大作戦」
{netabare} 久々のアーニャ回♡
今回のお話は5話と同じく、原作にアニオリを加えて膨らませた感じでした。
正直、15分くらいでもいいかな?って内容だったけど、全日本ドッジボール選手権全国大会とコラボするみたいでその辺も絡んでるのかもです。
アーニャ、相変わらず可愛いんだけど・・今回はちょっとあざとい感じもあった・・かな。
アーニャ、ベッキー、ダミアンと、キャラは揃ってるのでテンポをあげてお話が面白くなるのを期待したいです。
★今回のアーニャ語録☆
く○やろう
腰のひねりをおててにつたえて・・{/netabare}

11話「星(ステラ)」
{netabare} 心が読める能力のおかげで人命救助ができたアーニャ。
すごく得意げになってるアーニャに合わせて付き合ってあげてるベッキーがいい子で好きになりました♡
ダミアンも陰口に参加しないでビシッと周りに言ってるとこなんか意外とイケメンじゃんって。
あと種﨑敦美さんの一人四役が面白くて笑っちゃいました♪
実験されてた犬たちの中にロイド一家の絵が浮かぶ犬が・・!
次回違う話みたいだし、彼が家族になるのは2クール目かな・・
★今回のアーニャ語録☆
アーニャ、ちちのりょうりがいい
スターライトアーニャとよべ{/netabare}

12話「ペンギンパーク」
{netabare}今回はアーニャ大活躍でした!
スパイの話とアーニャの話が程よく混じってて、面白かったと思います♪
新人飼育員が、もうお前に教えることはないって言われてるところが可笑しくて。。
あとペンギンロイドとロボットヨルがアーニャとお菓子を買いに行くところはほっこりしました☀
これで前半終了ですね。10月の後半はいよいよ新キャラ登場なので、楽しみに待ちたいと思います!
★今回のアーニャ語録☆
まってー。ふつうのいい人でちち~
ペペペペンギン~
つよいけど、あとはだめだ{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 57

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

とても素敵な家族を描いた物語

この物語をひと言で表すのはとても難しい。
アクション、笑い、アーニャの可愛さ、などもありますが、しいて言うならば、とても素敵な家族を描いています。

父のロイドは、娘のアーニャを守るためならば危険を顧みず、命懸けでアーニャを守ります。
そして彼は、血まみれになりながらも妻のヨルとの約束を守ります。
彼は仕事よりも家族を優先する優しい父親です。

母のヨルは、悪を許さない正義の心(?)を持った女性。
決して他人の不幸を見過ごしません。たとえ自分に関係なくとも自分にできる精一杯のことをします。
そして娘のアーニャに危害を加える者に対しては容赦しません。
ヨルはアーニャをとても大切にしています。

そして娘のアーニャは、常に父と母とに役立つ人間であろうとしています。
まだ幼い子供なのに、ロイドのために、そしてヨルのために精一杯頑張ります。

そんな素敵な家族なのですが…、
ロイド、ヨル、アーニャには、それぞれ誰にも言えない秘密があります。
三人は、各自の秘密を隠しながらも家族の絆を深めてゆきます。

私達は誰だって、多かれ少なかれ家族に言えない秘密を抱えていると思います。
この家族は、その秘密の度合いが大変重い。それだけのことだと私は感じましたが、皆さんはどう思われますか?


ところで、今までは影の世界でしか生きていることに意味を感じなかったロイドやヨルでしたが、二人はアーニャのおかげで日の当たる世界で生きることの充実感を感じられるようになったような気がします。

もしかして、アーニャはロイドとヨルのために神様が遣わした天使なのかもしれませんね。
いつの時代でも、子供は親のために神様が遣わした天使です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 81

takato さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

話題作?、これが。「何も考えないで良い」問題。

 タイトル通り。設定が出落ちにならないといいが、ちょい不安。コメディーとしても、スパイアクションとしても中途半端な印象。ところで、本作に限らず「何も考えないで良い」って良いことなのか?。別に高度なものだけが価値あるとは思わないが、何もかも手取り足取りなソフトコーディングで、どんどん下に下に合わせてじゃあ表現できる幅は確実に狭まっていく。あと、みんなそんなに考えることが苦痛なの?。そんなにストレス溜め込んでんの?と不安になってくる。


 「何も考えないで良い」というリラックス効果が目的なら日常系を見れば良いし、「日常系」でも極まればやはり素晴らしいテーマ性を帯びるから考えることでより深い味わいを産む。「何も考えないで良い」な発想には、コンテンツをただ暇つぶしとして消費するだけな安さがどうも感じざるをえない。心が大きく揺れ動くには頭も働かざるをえないし。それもすらもう面倒な人はアニメ見なくても良いんじゃね?ってという疑問が。そもそもエンタメとはそんな簡単なもんじゃない。犬猫動画見てればええやん。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 37

80.9 9 2022年度のつっこみアニメランキング9位
パリピ孔明(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (570)
1856人が棚に入れました
2019年漫画アプリ&コミック配信サイト「コミックDAYS」で誕生。2021年11月「ヤングマガジン」連載まで勢力を拡大している、いま最も熱いマンガ!「パリピ孔明」が待望のアニメ化! アニメーションスタジオ「P.A.WORKS」が、初めてコミック原作のアニメーション制作を手掛ける。三国志の英雄にして天才軍師「諸葛孔明が渋谷に転生!」歌手を目指す英子の歌に心打たれた諸葛孔明は、自ら軍師になることを申し出る……。2人の音楽と物語が、ここから始まる。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

終わりは良かった。孔明の機能は計略ではなくショートカット。

 終わりよければすべて良し…でいいかどうか。いいでしょう。アザリエのPまで含めての救済は正直いい方向での予想外でした。

 SNSで評価が決まるというのはちょっとスカウター的な考え方で「いいね」の数値主義でいいのか?までは踏み込めなかったのでそこはちょっと不満は残りました。現場のストリートの感動ですらSNSでしか計れない現代的ではあるんでしょうけど。現場の感動をもうちょっと表現してほしかったなあ。

 それと「アイドルの存在」については、好意的に評価すればアザリエのやりたい事とのズレの問題で処理していたので、必ずしもアイドル否定ではないですが、アイドルとしての顔で売れたわけですから、ももうちょっと大切にしてほしかったかと思います。

 やっぱり、アザリエサイドのPを含めた人物の深掘りはもっと早く、尺をとってほしかったとは思います。
 とにかく、アザリエの9話の飛行船のシーンですね。暗い夜空を派手でデカいだけのフワフワした飛行船が漂う=行く先の見えない名前だけが大きくなった華やかなアイドルという虚構…というあの感じが非常に良かった。それだけにアザリエの深掘りが駆け足だったのは残念です。

 孔明が機能していない問題ですが、本作のご都合主義的な展開をカバーする役割は果たしていました。ショートカットキーみたいな機能でした。ポンポン話を展開させるため、孔明ならしょうがない、孔明ならできるよね、という役割だった気がします。これが孔明が単なる優秀なPだったら、見てられなかったかもしれません。
 そもそもアイドルVS売れないシンガーの話ならここまで人気がでなかったかもしれませんので、パリピ孔明という題名と設定で見始める人も多かったと思います。メタ的にいえば孔明である必要はあったということでしょう。

 世評は孔明が機能していない、もっと孔明の計略を見たかった、になっている面もありますが、私はどちらかといえばアザリエサイドをもっと見たかった、7話以降が面白い派です。

 作画は十分だし、演出もエフェクトもなかなかパリピ感はありました。なにより曲…OPEDは楽しませてもらいました。エイコのバカっぽいところからシリアスなところまで演技も良かったと思います。


 総評すると、7話以降は興味深くみられましたし七海に感情移入できました。話として1話3話も良かったので、全体として面白かったと思います。歌も映像も楽しめました。

 よく考えてみれば、孔明の計略を取り込んだギャグ的な方向よりもアニメ作品としていい出来だったと思います。私の好みとはズレましたがその差異のモヤモヤも含めての作品ですので、評価したいと思います。
 そもそもこれだけレビューを書くんだから私にとってはかなりいい作品でした。ただ、やっぱりラップは駄目だなあ…



以下 視聴時のレビューです。

1話 孔明とシンガーの組み合わせ。センスオブワンダーですね。
 {netabare} いや、発想がいいですね。孔明とシンガーですか。もう、最高ですね。経緯は滅茶苦茶だし、転生もの、バディものでテンプレですが、センスオブワンダーは組み合わせで生まれる好例でしょう。

 そしてヒロインのキャラがいい。可愛いですね。ふざけているだけでなく、ちゃんと悩めるヒロインがいて、その成長を諸葛孔明が後押しするって…これはのめり込みます。視聴後にコミック多分ポチリますね。
 私もあのオーナーの気持ちがわかります。諸葛孔明にあったら聞きたい事沢山あります。

 アニメの質が高いのはもちろんですが、歌がいいです。うますぎだろうとおもったら96猫さんでしたね。ニコニコ知ってる人なら分かると思いますが相変わらずのスゲー歌唱力でした。声優さんと分けたんですね。

 三国志は吉川英治版を高校生の時に読んだんですけど、曖昧になってますね。これを機会に読み直します。

 今期覇権の可能性ありですね。 {/netabare}

2期 あれ?計略の使い方はどうなの??1話の出落ち感が…

{netabare}  うーん。まあ確かに歌を聞く機会がないと歌の良さはわからないです。が、孔明の故事を使ってはいますけど…何といいますか代替が効くというか、ストーリー展開に説得力がないといいますか。
 貰った機会に乗っかったわけですけど「機会を作る」ところに計略とか人心掌握が欲しいです。イベントの内容を事前に知っていて、MIAの懐に入るところで孔明の計略を使った上で、今回の話なら素晴らしいし、納得性もあったと思います。

 楽屋に行ったらいきなり誘われてって何?MIAという歌手を悪者にして物語を作るのって、ちょっと計略として底が浅いですし、ストーリーとしても不自然です。ボイトレしてくれよ…というモノローグも「ええ…何それ」という感じで明らかにステレオタイプの悪物を置いただけでした。

 ヒューマンドラマとしてもEIKOが道具になってしまっています。1話出落ちで過大評価だった気がしてきました。今後、ですね。

 あと潮時の誤用が気になります。潮時は「あきらめ時」ではなく、「チャンスの時」です。やめるにしても積極的なニュアンスになります。他の話なら目くじら立てませんけど、知略の話ですので。{/netabare}



3話 2話に比べて格段にいい。計略に説得力があります。キャラ萌えできる天才性が重要でしょう。

{netabare}  いいですね。今週の話。仕込みから情報収集、計略、人相学、そして酒宴。これでこそ孔明の名に恥じない展開です。

 別に内容はぶっ飛んでていいと思います。リアリティも求めないです。もともと三国志の計略そのものがお話ですからね。そうではなくて孔明らしさ、つまりキャラ萌えできる天才性をちゃんと表現してもらえればいいと思います。
 行き当たりばったりとか偶然を入れすぎると駄目でしょう。先回り…ですね。

 冒頭の先週のまとめも先週の本編よりもわかりやすかったですね。最後の薬は笑いますが。これで味方を増やす?人心掌握ですね。

 先週の出来がちょっとなあだったんで過小評価してましたが、今週は非常に良かったです。視聴継続でよさそうですね。 {/netabare}


4話 ここまで来てクオリティが分からない。天才性に驚きが無いです。

{netabare}  うーん。3話は面白かったのに、また、だめですね。孔明の天才性の表現がイマイチなんですよね。孔明スゲーというキャラ萌えになりづらいというか。

 天才の秘密主義は推理小説の探偵でなれていますし、本作の場合、孔明の天才は前提なので何かをやらかすのはわかっています。つまり信長が転生するとかと同様に既にキャラが出来ています。孔明の奇行も計略の一部だという前提でみると、得られる結果のスケールにあまり驚きがないというか…。大物プロデューサー登場もストーリー展開もテンプレですし。

 いまのところ冒頭の説明が面白いのと、エイコの膨れた顔が可愛いのでまだ見てますけど、こじつけで故事に牽強付会で孔明だからスゲーと言われても全然すごく見えません。

 後はエイコの家族の因縁話がセリフでの説明なんですよね。これをストーリーに組み込めるか説明になってしまうかが良作か駄作かの境界だと思いますので、本作はちょっと怪しくなってきました。

 視聴は継続しますが、次のレビューはもう数話見てですね。もし、エイコの歌で10万良いねを取れるならいいですけど、大物DJを見つけてエイコとの2ショットで10万いいねだったらがっかりですね。しかも勧誘で三顧の礼とか出てきたら驚きが無さすぎです。

 それに聖徳太子に及ばないって…聖徳太子に負けちゃ駄目でしょう。大帝国漢の大天才と古代日本、しかも近畿地方程度の飛鳥時代の天才ではスケールが全く違います。どういう基準で比べてるんでしょうか。謙遜?{/netabare}


5話 ごめんなさい。ラップバトルって、見てるだけで恥ずかしくて

{netabare} ラップって韻のルールがあるから、漢詩と似ているとは思ってました。絶句とか律詩的なものですね。ただこういうのは唐だから孔明は知らないはず。孔明の年代なら楚辞あたりでしょうか。
 この辺は詳しく知りませんが、韻の概念は古代から漢詩にはあるみたいですから、孔明がラップというのは不自然じゃない気もします。

 ただ、ラップバトル…あれって何なんでしょうね。フリースタイルラップとか…ライムとかリリックとか…ディベートの歌版?あれ見てるとなぜか恥ずかしくなっちゃって、見てられないんですよね。共感性羞恥…というにはやってる本人たちは真面目にカッコ良くやってるみたいなんですけど…

 完全に私の主観です。ラップ回は私の性癖でどうしても見られませんでした。ということは次回もだめかあ。{/netabare}


7話 孔明…いる?

{netabare} ラップバトル聞くのが恥ずかしくて苦痛なので、なんとか6話の結末は確認しました。そして7話を見て思いました。
 エイコがカベを頼って10万イイねなら相当しらけますけど、そういう展開ではなさそうですね。まだわかりませんが。

 エイコが自分自身の音楽と向き合うのはいいと思います。ですけど、この展開って孔明がノイズになっている気が…というより孔明の優秀性がかなりスケールダウンしているので話として成立していない気がします。

 もちろん興味を引く要素として、孔明の設定はいいと思います。いいんですけど、普通に優秀なプロデューサーですよね?それと、エイコが人に頼ってばかりなのがちょっとイライラしてきます。

 今回、エイコが自分で共感できる娘を見つけたのはいいと思います。うーん。面白い部分はありますが、面白さの方向が違っている気が…{/netabare}


8話 エイコの成長を描くなら孔明を傍観者にせざるを得ない矛盾をどうする?

{netabare}  アイドルの娘ってベビーメタルみたいなイメージ?アイドルという記号については、掘り下げれば非常に深い話になると思います。今後期待ですね。ただ、ステレオタイプにアイドルをネガティブに描くのはどうかなあという気がします。
 ただいずれの主張を取るににせよ久遠七海ちゃんのキャラはいいですね。

 エイコの歌の能力に疑問があるなら、今のエピソードからスタートしたほうがエイコの成長物語として良かった気がします。エイコは実力がないけど自分を持っている。アイドルの娘は実力を持っているけど自分がない。この2話だけ切り取れば非常に高いポテンシャルを感じます。

 ただ、原作の人気の理由が孔明だとしたら、それをいってもしょうがないですけど。
 ですが、孔明設定がよじれてきましたねえ。知恵がプリンってお土産だし、薬配ってるだけかあ。

 ここは矛盾ですよね。孔明の能力をフルに見せたいなら、エイコの実力や内面があると駄目でしょう。
 エイコをあくまで孔明の能力を見せる人形にしないと話が成立しないですよね。エイコの内面を描いてエイコそれ自身の成長物語にするには、結局は孔明を傍観者にしてエイコの自立のストーリーにしないと難しいですよね。

 テーマとかストーリー以前にどういうプロットにするか、が4話までで行き詰って、5,6話で新キャラで濁して、7話で何かを見つけたんでしょうか。7話以降とそれより前だと違うマンガですね。{/netabare}



9話 やっぱりそうなりますよね。エイコと七海に集中したい。

{netabare}  そう。エイコの物語を突き詰めて行くとこういう話にならざるを得ないでしょうね。エピソードとして7話以降はやっぱり別モノですね。
 あの飛行船の演出はいいですね。「大きくて派手な物」=アザリエ、「フワフワ浮かんでいる」=自分との乖離、「暗闇を進む」=方向性が見えないというところまでの含意があるなら相当なものですね。原作でもこれを絵で見せたんでしょうか。ちょっと気になります。
 ただ、これだけのキャンペーンが張れるグループは10万いいね程度のレベルじゃないですよね。もう単独でドーム球場とかアリーナで大晦日でライブが出来るレベルではないでしょうか。

 さて、なかなか面白い展開になってきたので気になる点です。
「アイドルが悪いのか」の落としどころですね。みんなの望んでいるものを届ける。歌いたいものを歌う。これをストリートの自分が本当の自分を結論とすると、いい話ではありますが、表現をテーマにした話としてはあまりにテンプレです。
 ここをどう相対化して行くか。アザリエと上手く両立できないのか。プロデューサーから見た場合の正義は?などが入ると奥深くなりそうです。

 民草という言葉は衆愚、つまり放っておけば増えるだけ増える雑草のイメージです。この使いかたでいうと、アイドルを喜んで聞いている大衆に本当の歌を聞かせてやる、という展開にならないか。
 エイコにしても七海にしても、頭を使ってない人間に本当の歌を聞かせてやる、自分の歌が分からないやつは衆愚だ、という傲慢にならないかですね。
 
 芸術ではつきまとう、本質の追及と商売になるか、ですね。商売は金の追及だけではありません。沢山売れる=多数の人間に伝わることをどうとらえるか、という問題があります。その辺が描き切れるか、が楽しみですね。

 まあ、テンプレのアイドル否定でも悪い話ではないですけど。

 で、やっぱりラッパーと孔明が邪魔だなあ…冒頭の関羽の話とか孔明の智謀と関係ないじゃん。あとでまとまって大団円になるのかもしれませんけど。


 なお、川崎駅の地下モールが「アゼリエ」ですぐ間違えます。ロゴもちょっと似てるし。
 どうも同じ花の別の呼び方らしいですね。「アザレア」とも呼ぶみたいです。 {/netabare}


10話 面白さは人それぞれ。私は7話以降が面白い。七海のスピンオフが見たい。

{netabare} もうちょっと七海のプロデューサーの優秀さをステレオタイプの人気至上主義の悪役から価値観を相対化させて、アイドルのパワーに命をかける、それこそ民草に力を与えるみたいな信念があったほうが話が深くなった気がします。

 私はアイドルの中に自分を見出す方向性が見たかったんですけど、これはどうも違いそうですね。それでも、七海サイドで何かの成長があると思いますので、ここから先は原作者とアニメ脚本がどう仕上げてくるかを見たいですね。

 とにかく七海とエイコを等価で見たい。もう7話以降はまったく別の話でここからスタートする話が見たいところです。が、本作がここまで人気がでてアニメ化されて、この七海というキャラまでたどり着いたのは「パリピ孔明」という作品です。なので、本筋はいいのでスピンオフとかで七海の話が見たいなあ。

 その為にも本作の七海のプロデューサーはすごい人であって欲しかった。七海の仲間ももう少し深みが欲しかった。

 本作の不思議は、音楽と映像がなくても人気がでたってことですよね?アニメはいい音楽があるから視聴継続できましたけど。
 だとすると、出落ちグタグタだった6話までのどこが面白かったのかはちょっと不思議です。ただ、一部の評価では孔明が活躍する初めの方が面白かったという意見もあったので、人それぞれだなあとつくづく思います。

 私はもともと孔明は智謀とか計略とかいう面がみたかったのでそちらに行ってくれればそれでも良かったですが、あのままだと取って付けたような話になってしまっていました。今の展開で良かったと思います。 {/netabare}


11話 結果でプロセスは正当化されるか?「パリピ孔明」そのものです。

{netabare}  超見せ場のアザリエのライブの作画が手抜きすぎです。次回にカタルシスを持ってゆくためにそっちに全振りなんでしょうけど、アザリエのアイドルとしての凄さを見せないと…

 カベはアレのためにいるの?だとするとうーん。5,6話って何だったんでしょう?一応伏線と言えなくはないですけど、使われ方が…

 孔明の計略ですからね。汚いことをやるのはいいでしょう。恐らくエイコの覚悟は、七海に本当の自分を見せろというメッセージになっているのだと思います。そして、七海覚醒なんでしょう。

 結果で孔明の計略の中身が正当化される、と。なんか民草という言葉が示すとおり、完全に観客を馬鹿にしている気もしますが。観客に主体性がなく「感動するべきもの」に感動させられる流れになってしまっています。

 ここを回避するには、アイドルとしての七海を取るか、シンガーとしての七海を取るかで、描かれ方が変わってきますが、同じ方向性に全員が感動する流れなら、正直気持ち悪いです。

 七海とエイコの覚醒を見せたくてこういう流れにしたんでしょう。
 が、意図しない自然発生的なテーマとして、大衆は感動すべき最大公約数を与えておけば、勝手に感動する、というSNSによるステルスマーケティング社会のカリカチュアになっています。ここに批判が入るならいいですけど、どうでしょう?

 で、2人で最高のライブをやって、最後は一緒にストリートライブの歌で締め?かなあ。だとすると、大衆は自身の感動ですらステマに乗せられる消費するだけのブタだ、と言っている気がします。

 このアザリエというバンドのプロデュ―サーと孔明になんの違いが?結果のためにプロセスが正当化される?それは表現者としての七海とエイコを世に出すために、騙しがあってもいいんだ、という開き直りですよね?本人たちの意向はあるでしょうけど、七海と分断した2人の仲間は?2人も覚醒するの?だとするとご都合主義すぎるなあ…まあ、実際来週見ないとわかりませんが。

 メタ的にいえば「パリピ孔明」そのものですね。「孔明」という看板で釣っておいて、中身は七海とエイコの感動ストーリー…感動があるから正当化される?

 あるいは「スパイファミリー」を面白くないと言っている人への叩きにも通じてきます。全員が感動すべき創作物が存在する、という流れになってませんか?SNSやサイトの叩きならまだ、批判的に見ることもできますが、それこそ作品の中にストーリーとして織り込まれると、非常に危険な気もします。多様性という言葉がふっとんで、全員が同じものに感動して終わり?

 ストリートがいいのは、自分の歌に感動してくれる人がどれだけ集まるか?です。アイドルとしてのアザリエに集まった人をどう扱うかで、本作の考え方が決まるでしょう。9割帰ってしまったけど、本当に応援してくれる人が残るのか、全員がワーっとなるか…
 そして10万人企画そのものを否定して、それを10万人企画のPが見ていて…なら、納得します。

 私としては9話の飛行船のシーンから完全にヒロインは七海です。次回、七海というかなりいい素材を活かせるか、ですね。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 43

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

エイベックスの功罪

アニメーション制作:P.A.WORKS
原作:四葉夕卜・小川亮(講談社「ヤングマガジン」連載)
監督:本間 修、シリーズ構成:米内山陽子、
キャラクターデザイン:関口可奈味、音楽:彦田元気、
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ

五丈原の戦いのときに病死した諸葛亮孔明。
彼が死の直後に記憶を保ったまま渋谷の街に転生。
そこで出会った月見英子を主君と仰ぎ、
軍師として奮闘する物語。

OPの音楽とアニメーションに魅了される。
ハンガリーのジョリーというシンガーによる
2013年に発表されたパーティソングを
2020年8月にエイベックスが日本で配信リリース。
それをスペシャルユニット「QUEENDOM」によって
カバーした曲をP.AWORKSがCGを駆使して
ダンスを交えたアニメーションとして完成させている。

動きは決して良いとはいえないが、
リズムに合わせてそれなりに動いているし、
アニメーションそのものが踊りも含めて面白くてカッコいい。
オリジナルも聴いてみたが、
こちらのカバー曲のほうがいいかもと思わせるほど、
楽曲そのものが完成されているしキャッチーだ。
始めてこの作品を観たとき、OPだけで引き込まれてしまい、
それで最後まで観てしまったといえるかもしれない。

物語としては、諸葛亮孔明が三国志の出来事に
なぞらえて、シンガーを志している月見英子を
成功に導くというもの。
発想はとても斬新なのだが、
これは三国志好きには響くものなのだろうか。
私は三国志を良く知らないので、分からない。

では、何を目当てに観ていたかというと、
英子のサクセスストーリーと、96猫という
シンガー&楽曲に期待してのことだった。
しかし、その部分については期待外れだった。
96猫のシンガーとしての資質は、
ここで売り出そうとしているだけあって
確かな実力だし、声も悪くない。
EDを聴くと、凄くいいなと思う。
しかし、劇中曲においては、目指している音楽が
何とも中途半端に聴こえてしまった。
音楽というのは、最終的に個人の趣味かどうかが
大きいものだが、エイベックスの
いつもリリースしている無味乾燥の面白味のない
劇中曲に全く興味を持てなかった。

昔の歌謡曲のように聴こえてしまう。
新しいことを全くやろうとしていない。
そういう意味ではOPとEDはどちらもカバーながら
頑張っていたと思うし、これは両方ともとても良かった。

そして劇中曲が大したことがなかったように、
物語もあまりにも普通に流れていってしまった。
原作付きの作品なので、そういう意味では
原作が良くないのかもしれないが、
普通に面白いと思えるところはあまりなかった。

私がこの作品でいちばん面白いと思ったのは
KABE太人にまつわる物語だった。
そもそもこの作品でいちばんリアリティがあるのは、
ラッパー絡みの部分だったような気がする。
それは、英子の働いている場所が
渋谷のヒップホップの聖地ヴエノスのあった場所に
そのままの佇まいで使われていることや、
声優の千葉翔也が自らラップしているのに、
ほとんど違和感を覚えなかったことから、
ラップには相当力を入れていたことが分かる。
しかも、仲間うちでのサイファーや、
ラップバトルの大会を行うシーンまであるなど、
原作でどこまでフォローしていたのかは知らないが、
かなりボリュームをもたせて展開している。

これは、やはりエイベックスが絡んだことで、
より前面に出てきたのではないかと勝手に想像した。
というのも、ラッパーの部分のストーリーが、
本編の英子の話とはほとんど関係がないからだ。
私は、当初、英子とKABEがコンビを組んで、
楽曲をやるのかと思って楽しみにしていたのだが、
ふたりが絡む部分がなかったのは残念だった。
そもそもエイベックスは昔からメジャーとしては、
ヒップホップに最も力を入れていたレーベルだった(最近は知らないが)。
NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの面子が
ソロアルバムを出していたのはエイベックスだったし、
ダンススクールの主催は現在も行っているようで、
いろいろな試みとして今回のアニメの全面協力ということに
つながったのだろう。
今回のアニメにはそれがマイナスになった部分もある。

もうかなり前のことになるが、
個人的にヴエノスの界隈はよく訪れていたこともあり、
とても懐かしい気持ちで観ていた。
とは言え、私はヴエノス自体には数回しか訪れたことがない。
ただ、すぐ近くにあるHARLEMにはよく足を運んでいた。
ヴエノスと並ぶヒップホップ好きが集まるクラブで、
ここにも多くの有名人が登場していた。

いちばん印象に残っているのは
絶頂期のTOKONA-XのライヴをHARLEMで観たことだった。
現在のラッパーで有名なのは、
ZEEBRAとKREVAが筆頭になるのだろうが、
もし、TOKONA-Xが生きていたら、
このふたりを凌駕する存在になっていたかもしれない。

2004年頃のラップは、世の中ではかなり勢いのあった時期で、
多くのアーティストがメジャー&マイナーで作品を発表していたが、
いかんせん、日本語のラップは、まだ発展途上の状況だった。
もちろん、ひと握りの上手いラッパーたちはいたが、
そもそも日本語とラップは相性が悪い。
それは、言葉のもつイントネーションと
発音の流れの部分での問題が大きいからだ。
英語のラップと日本語のラップを聴き比べれば、
その違いは一目瞭然。今では解消されつつあるが、
その頃は特にスムースにフロウするのは、
日本語ではかなり困難だと思われていた。
TOKONA-Xは、そういう問題を名古屋弁の駆使と、
持って生まれた才能で見事に解消した。
しかも、全く新しい日本語ラップを生み出したといっても
過言ではなかった。それまでもCDでは聴いたことはあったが、
生で聴いたときの衝撃度は半端なかった。
「これはモノが違う」と感じたのは今でも忘れられない。

おそらくある時期の渋谷の円山町近辺は、
日本のラップとR&Bの中心地だったと思う。
六本木がVIPの集まる場所なら、
渋谷は草の根的な活動をする場所だった。
そういう意味では、この作品の舞台としては適している。

話が脱線してしまったが、エイベックスが監修していることもあり、
かなりリアリティのある部分もあるのだが、
いかんせん、アニメの物語と音楽がチグハグな印象を受けた。
例えば『キャロル&チューズデイ』などの作品と比べると、
大きな差異があったといえる。
あちらは、制作陣に音楽に詳しい渡辺監督が舵を取っていたのだが、
P.A.WORKSでは、エイベックスにほぼ任せきりに
なってしまったのだろう。
物語と音楽そのものが噛み合っていないのだ。
音楽もののアニメを制作することの難しさが
露呈してしまった作品といえる。

とはいえ、物語の発想とアニメーション自体の完成度は、
十分に楽しませてくれる部分はあった。
特にOPアニメーションは良くできている。
アニメ表現に対する幅を見せてくれた作品だった。
(2022年7月9日初投稿)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 50
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

隙間風五丈原の向こう側

原作未読

五丈原で没した天才軍師がハロウィン真っ最中の渋谷に転生し、そこで知り合った駆け出しシンガーの天下取りをお助けするという内容。
横山光輝『三国志』最終巻タイトル“秋風五丈原”は覚えておりまして、季節を合わせての秋イベント“ハロウィン”そしてハロウィンといえば渋谷の交差点だよん、が垣間見える出だしは心憎い。
その秋風五丈原の元ネタ『星落秋風五丈原』を残した土井晩翠の代表作『荒城の月』と、三国志宣伝では貢献度大の『KOEI』さんをトリビュートしたかのような主役月見英子(CV本渡楓)のネーミングセンス。はい、こじつけです。

 第一:孔明というパワーワードを咀嚼した三国志ネタを楽しめるか?
 第二:無名の歌い手が成り上がっていく立志伝を楽しめるか?
 第三:あわよくばその両者のシナジー(三国立志伝)が発揮されるのか?

孔明×パリピの突拍子もない組み合わせに期待するのはこんなとこでしょう。
結果。上記3点悪くなかったんじゃないでしょうか?


第一:三国志ネタ
いくら俺TUEEEしようがご都合展開だろうが、その名を借りればつい納得してしまう諸葛亮孔明という人。役得です。
少々強引でも理由が後付けでも万事うまくいく展開は織り込み済みなんですよね。
三国志好きのこわもて店長小林(CV福島潤)が良き狂言師の立ち位置でして、三国志それほど興味ない層への説明役と知ってるけど忘れてる層へのおさらい担当として機能してました。計略の類は知ってるものからマイナーなものまで原典を彷彿させるネタを散りばめてましたが、後述の第二の時間帯が増すにつれやや影を潜めてたと思います。

{netabare}なお「いいね10万票」と聞いてなにかを察するくらいには知ってる三国志ですが、第一弾ネタ“石兵八陣”はツカミとしてはややマニアックだった気もします。赤壁ネタでごっそり回収したものの序盤でインパクト残しておけばその貯金で引っ張れたと思うのでもったいない。{/netabare}


第二:無名歌手の立志伝
孔明を前面に出していた頃、筋肉ディーヴァとスリーピースバンドは良い刺身のつまとしての役割を全うしてました。中盤以降のとあるキーキャラと英子の絡みはこれ単品でも食える内容。

{netabare}AZALEAの久遠七海(CV山村響)のことです。一般論。圧倒的個性があってさらにそれを磨く術を知らないとヴィジュアルで押していくプロモーションは正解なのが葛藤しどころですよね。{/netabare}


第三:あわよくばのシナジー
ここ薄めに感じました。三国志ネタと無名歌手立志伝ネタ両者の収まりが悪い。それゆえにどっちかに力点置いたほうが良かったんじゃないの?と思われても仕方ないのです。

{netabare}例えばキャラ。ときおり孔明は英子に在りし日の劉備の姿をダブらせてましたがそんなにハマらない。なんならプロデューサーに収まる前に今度は孔明が英子に三度頭を下げるとかしても良かったのではないかと思う。また疑似○○みたいに例えばAZALEAプロデューサー唐澤(CV真殿光昭)を司馬懿仲達風味に仕立てれば三国志感が増したでしょう。まあ唐澤にも救いのある結末を用意してたので無理な話かもしれませんが…{/netabare}


かように諸葛亮孔明が現代渋谷に転生して無名歌手の天下取りをお手伝いする物語は、発想の面白さと個々のエピソードの良さであっさり完走可能です。ただなんとなく収まりが悪い。
CHINESEから見れば日本人が餃子と白飯を一緒に食べるのに仰天するようなのと同じかもしれません。東の人間からするとお好み焼き定食に疑問符つくのと一緒。各々の食材が独立してそれなりのものに仕上がっているからそれはそれで別でいーじゃんって感覚にさせられる一品です。



※ネタバレ所感

■第四ファクターとしての“渋谷”

本題に見せかけた雑談です。白飯に合わない中華型水餃子をおうしょ…日本型焼き餃子に変換すれば今度は逆に白飯が手放せなくなる。当方の真の評価はこちらです。変換因子は“渋谷”。
渋谷は渋谷でも定番のスクランブル交差点よりさらに踏み入ったところが良く描かれてるんですよね。個人的にはツボで前段第一~第三のもやっとした部分を補って余りある評価となってます。

{netabare}「VUENOS」懐かしーと思ってたら閉店してたのですね。10年くらい前に行ったきりです。作中主人公が働いてるB.Bラウンジの外観がまんまそれ。老舗『clubasia 』の近くです。丸山町ホテル街の隣筋なのでまあ欲望も渦巻いてるエリアです。
そして渋谷六本木そう思春期も早々に街に繰り出してる東京生まれHIPHOP育ちの子達が集う街。アナログレコード屋が多いからか西麻布六本木よりもHIPHOP色強いので、ラップバトルのKABE太人みたいな子が登場するのが極めて自然と感じます。
HIPHOPだけに限らずEDMみたいにクラブシーンを意識した選曲は劇中歌やOP&EDに反映されてました。で大事なのはリズムライン。具体的にはベースギターのことですね。裏主役とも言える七海がベース使いだったのが分かってるなーって感じです。渋谷に集う子がアイドル嫌いってことは決してありませんが、主戦場はアイドルとは別のところにあるのです。{/netabare}

これが新宿や池袋はたまた秋葉原だったら違う印象であったことは想像に難くないところ。


■R246そのまま山手線内側六本木方面へ

一方西麻布六本木はやや大人の香り。HIPHOP色薄まり芸能人や遊び慣れた方がこちらに流れてました。
それで渋谷主戦場である英子の旗艦曲『六本木うどん屋(仮)』のなんで六本木なん?に繋がるかも。

{netabare}電車のない時間まで六本木でクラブ活動して一息つく時、とりわけ女子をエスコートしてる時に外せないのが『つるとんたん(うどん屋)』というのはあるあるです。
別に夜遊びしてる方でなくとも大人の思惑うず巻くエリアであることに異論はないでしょう。作品に戻りましてAZALEAが事務所内でひと悶着して出てきたシーンで映っていたのがどう見ても『Hardrockcafe六本木』でした。もうおわかりですね。『つるとんたん』の近くです。

英子から七海へのエール。不本意な売り出し戦略の震源地のアイコン『六本木うどん屋(仮)』をチェンジして『DREAMER』として羽ばたくのよ、と。{/netabare}


昔の知識で話してるので現状は違うとは思います。風営法のせいで深夜営業できなくなって閉店が相次いだこととライフステージの変化で自分も足が遠のきました。2016年の再改正で一部深夜営業もできるようになったのは良いことだと思います。
閉店ラッシュの前年にリリースされたのがED曲『気分上々↑↑』ですね。流行の周期は20年サイクルといいます。親が聴いてたとか、制作の中枢に入る年代の方が青春時代を思い出してとかいろいろ理由はあります。2000年代初頭のカバー曲はこれからもお目にかかれそうですね。



※余談

■R246そのまま山手線外側へ

渋谷起点に六本木とは逆方向。渋谷から二駅かつ幹線道路沿いの立地。タクシー深夜料金でも1000円札一枚で足りる好条件。
三度頭を下げて意気投合した時の強力なツールとなり、相手にも言い訳が立つことを指してこう言う。

 {netabare}“三茶のせい”{/netabare}

ネタだから本気にしないでね。


■ゾンサガ対抗戦

よく見たらP.A.worksさんなんですよね。歌もので色モノかけ合わせといえばMAPPAさんの『ゾンビランドサガ』が有名です。
主人公が本渡楓さんで共通してるのは偶然です。三国志の小説を書いた北方謙三さんは佐賀県唐津市の出身というのも偶然です。ゾンサガスタッフが別枠で制作した『体操ザムライ』で主題歌が『上海ハニー』と2000年代初頭曲だったのももちろんたまさかです。




視聴時期:2022年4月~2022年6月 リアタイ

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2022.06.25 初稿

投稿 : 2024/12/21
♥ : 46

75.2 10 2022年度のつっこみアニメランキング10位
アキバ冥途戦争(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (337)
986人が棚に入れました
1999年 春 かわいいメイドに憧れて、 ひとりの少女が秋葉原にやってくる。 世紀末の“アキバ”は、 多種多様なメイドさんでいっぱいいっぱい。 メイドカフェ「とんとことん」通称『ブタ小屋』は、 今日もブヒブヒ営業中! 一緒に入店した新人メイドは破天荒さんで、 ドッタンバッタン大慌て。 推しメイドや調教師、 秋葉外生命体も現れて、 赤バットはフルスイング! これは、 全てのご主人さまとお嬢さまに贈る、 渾身のメイドお仕事奮闘記。 「みなさまのお帰りをお待ちしてますブー」

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

追記 日本アニメの衰退のベクトルを加速させるような作品

追記 なぜ本作が気に入らないのか。それはストーリーを排除して、キャラ設定、作画、メイドという要素を昭和任侠というフレームに乗せて動かすという作り方をしています。
 これは日本のアニメの衰退のベクトルを早めるようなやり方だし、それを意図的にやっているからです。

「ストーリーの排除」というのはテーマやメッセージなどの思想性だけでなく、恋愛、冒険、戦い、旅、闘病などによる物語性も除外してしまっています。そういう「エピソード」はありますし、一見ストーリーがあるように見えますが、キャラ・世界観の背景(裏にある社会や歴史その設定が生まれた意味性)をすべて排除して「メイドが昭和任侠」を行うという表面に見える要素だけで作品を作ってしまっています。これは作品を貫く全体としての「なんの物語か」が無いと言う意味で、物語性がないということです。

 では文学性はあるかというと、私小説的な経験もないし自然主義的な人間も感じられません。目標や選択がないので実存主義も感じないし、説明がないので読み取るべき構造も感じられません。少女が金の為ならメイド=可愛いという象徴で何でもやるならまだ分かりますが、昭和任侠の皮をかぶせたのでアナロジーが成立していません。
 ヒロインに不条理性があるかもしれませんが、脱出可能な状況なのでそこも思想があるとは思えません。あるとすればポスト構造主義ですが意味のない脱構築は「滅茶苦茶」としか言いようがありません。

 なろうに見られるような欲望も見えません。人情の部分もペラペラな表面上の関係性を見せているだけで置換不可能な人間のつながりがないので、感動も意味性もありません。つまり本作は中が空洞で虚無な「ガワ」でしかない気がします。
 日本アニメが発展してきた大きな理由である高度な物語性に喧嘩を売っている気がしました。

 本作はマーケティングの結果とも言えますが、その迎合の仕方がクリエータとしては「やってはいけない領域」に手を付けた感があるからです。

 ですので、私は本作については非常に不快な気分になりました。日本のアニメが進んでほしくない方向を体現しているようなアニメだからです。劇場版SHIROBAKO、アクアトープ、本作とそのベクトルが強まっている気がしてなりません。



1回目レビュー
 馬鹿にしてる?作画とキャラ萌えだけで良いんだろってこと?

 途中断念しましたが、最終話を確認。あまりと言えばあまりの終わり方にちょっと苦言です。結局各話一応確認しましたが、いや、これは無いでしょう。

 テーマ性、思想性、文学性などはエンタメ系としてなくてもいいと思います。1話2話くらいの掴みはあったと思いますのでそこまでは理解します。

 ただ、メイドへの憧れとかメイドをやりたいというモチベーションや夢と、命のやり取りが全くリンクしません。人を喜ばせるあるいは自己承認または生活苦などの理由が全くないのに、命のやり取りをしています。
 アンダーグラウンドな場面もありましたしフィギアが資金源みたいな感じがありましたが、なんの象徴にもなっていません。売春やクスリのアナロジーにすらなっていません。

 最後の方の感動的っぽい感じも、単なる型でしかなかったですし…さらに、これが洒落やユーモアだと思うならセンスが狂ってます。ウイットが全然感じられません。

 つまり、エンタメ極振りだとしても、せめて世界観と舞台設定、登場人物の行動原理に何か理屈とか整合性を持たせないと訳がわかりません。不条理、エログロ作品ですら設定については筋を通すと思います。

 となったときに、作画が良くて、萌えキャラがいて、ちょっと変わった設定があれば話題になるだろう?面白いって言うだろう?的なマーケティング的な発想から作られて馬鹿にされている気がしました。

 アクアトープも似たような作風でしたけど、本作はもっと極端なキャラと作画だよりな気がします。うーん、監督のヒストリーを見てもそんなにひどい作品を作る監督ではないと思うのですが、社風で企画が監督に優先するのでしょうか?

 だとしたら会社の体質です。本作はちょっと虚無を通り越して、視聴者を貶めるような考えが無かったか反省してほしいと思います。
 PAのオリジナルは2作連続だなあ…いや、神さまになった日とSHIROBAKO劇場版含めると4つ連続で似たような印象だなあ…うーん。かえって「天晴爛漫」の出来も確認したい気も…わかりません。どうしちゃたのかなあ…それが市場ってこと?
「シャーロット」は悪くなかったし「色づく世界」は最高だったのに…まあ、同社のお仕事系は正直出来が悪いと思ってますので、その流れかなあ…
 
 私が見逃した、作画やキャラデザ以外で、作品としての優れたポイントがあれば撤回しますが、しかしなあ…


 初回時のレビューは消します。6話断念でしたが、その時の感想は単なる昭和ヤクザ映画の女体擬人化でしかない、という感想でした。まあ、その通りなんですけど、昭和ヤクザ映画の事も、メイド喫茶で働く少女の事も、リスペクトしていない気がしました。

 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

アンデルエレーラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

君の膵臓を借りたい

1999年春、
1人の少女が秋葉原にやってくる…

ー1話ー
P.A.WORKSのお仕事アニメと聞いて観たのですが...
ヤバすぎる(良い意味で)。
カオスすぎて、まだ消化しきれませんが、次回が楽しみです。
今期のダークホースになる予感。

ー5話ー
正直2話を観た時は、面白いけど1話のインパクトが強すぎたかな~、
と思ってました…

それでも、3話・4話・5話と来て、確信!
この作品めちゃんこ好きです(笑)

{netabare}2話→闇カジノ回
3話→八百長格闘技フィギュア回
4話→ブラック企業洗脳ネタ回
5話→羊たちの沈黙&ハッピーバースデー回

オリジナル作品だけあって、毎話毎話何が起こるか分からないワクワク感がたまらないし、安定のドンパチエンドも最高。

狂気の嵐子、on/offゆめち、ギャルしぃぽん、クズの店長、
主人公を囲む個性的な仲間たちもキャラが立ってます。
そしてパンダ… お前は一体なんなんだ!?(笑){/netabare}

OPとEDそして、{netabare}要所でのキャラソン{/netabare}も良すぎる。
本当にこのまま突っ走って欲しい。

ー10話ー
{netabare}6・7話→癖強赤バット登場&まさかのシリアス回
8話→ゾンビ宇垣整列熱唱野球回
9話→クズの店長お祭り回
10話→切なすぎる神回{/netabare}

ギャグ要素だけでなく、シリアス要素も入れてくる所は本当にさすが。
第1のターニングポイントが6話なら、第2のターニングポイントは9話でしょうか。
中盤から終盤に差し掛かる物語の見せ方が上手い!

それにしても10話は…{netabare}見入ってしまいますね。 末広&御徒町の正体に驚くとともに、あの結末、あのCパート…

次回からはいよいよ凪との全面対決でしょうか…{/netabare}

ー11話ー
{netabare}衝撃のラスト… そうか… そうだよな…
凄いわこのアニメ。{/netabare}

1週間どう過ごせば…
最終回どうなるのかな?

ー12話ー
{netabare}たぶん凪はなごみに殺されたかったんでしょうね…
でも死に方なんて選べないのがメイド道… 
笑ったら良いのか泣けば良いのか分からないこの最終話、大好きです(笑){/netabare}

最高にぶっ飛んだ最高のアニメでした。
久しぶりに毎週リアタイした作品が終わってしまうのは寂しいですが、
この時代にこんな狂った(←褒めてます)作品を観れたことに感謝です(笑)
またこういうオリジナル作品に出会いたいですね(^^)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とある科学の反社会砲(ハンドガン)

金曜夜九時、中野駅近くにある安い居酒屋のテーブル席にて。
三十代の男Aと、職場の後輩らしき二十代半ばに見える男B女Aが、
生ビールを飲みながら話をしている。
すでに何度かビールのおかわりをして、半分ぐらい出来上がっている感じ。

  男A「オレ思うんだけどさ~、メイド喫茶ってけっこうヤクザな商売だよな」
  男B「あ、自分それわかります、センパイ」
  女A「あたし、行ったことないからわかんない。そうなんですか?」
  男A「そうよ。素人バイトが作ったオムライスやらなんやらでバカっ高い値段とってさ」
  男B「まあ、ふつうの喫茶店として見たら、ほとんど崩壊してるっスよね」
  男A「おまえさ、ちょっとこの焼き鳥に『おいしくな~れ、もえもえきゅん』って言ってみ」
  女A「はい? (棒読み調に)おいしくなあれ、もえもえきゅん」
  男A「食ってみ」
  女A「はあ……。もぐもぐ」
  男A「美味くなったか?」
  女A「(口に含みながら)いいえ。……てか、なるわけないですよね」
  男A「だろ? なのに値段が三割り増しとか倍とかなんだぜ」
  男B「チェキとか、メイドさんと一緒に写真撮るだけで千円とかっスもんね」
  女A「それ、めっちゃぼられてんじゃん。ま、かわいい子多いなら仕方ないのか」
  男A「うんにゃ。ぜんぜん」
  男B「まあ、並みならアタリって感じっスかね」
  女A「え゛そうなの? ふへえ……。そんじゃ、みんな何しに行くんですか?」
  男A「世界観の……共有?」
  女A「いや、質問形で答えるのやめてくださいよ」
  男B「あ~でも、わかるっス。その場の空気にカネ払ってるつ~か」
  女A「なにそれ。水商売よりタチ悪いじゃん」
  男A「だからヤクザだ、つってんの。水商売じゃなくて空気商売」
  男B「オンナ慣れしてないヲタって、カネ巻き上げるのカンタンっスから」
  女A「あこぎだ……ガチもんのあこぎだ……」
  男A「だからさ、いっそ、全部ヤクザが経営してるって方がすっきりすると思うわけよ、オレは」
  男B「あ~、それいいっスね。抗争とかあったりして」
  男A「メイドもみんな構成員でさ。上納金あつめんのに四苦八苦してたりすんの」
  男B「対立してる店のメイド、パンしちゃったりするんスかね」
  男A「そりゃあるだろ、カチコミとかもふつうに」
  女A「あのお~、オタクの人たちって、そんな物騒な店行くんですか?」
  男A「いやほら、そこは表の顔と裏の顔ってやつでさ」
  男B「きゃぴ~んなんて言われて大ヨロコビしてる連中っスよ。騙すのなんかわけないっス」
  女A「ん~……そこはまあ、そうかなあ。あ、生チュ-おかわりください」
  男A「でさあ、男だけでなく女の子もたまに騙されるわけよ。メイドに憧れて上京したりさ」
  男B「そいで、タコ部屋にぶち込まれて抗争巻き込まれたりっスね」
  男A「そ~そ~。そいでも『あたしは暴力キラいです』ってツッパったり」
  男B「そのくせ、やたら戦闘能力高かったりするんスよ」
  男A「んで、ムショ帰りの姉さんメイドに背中で語られたりするわけだ」
  男B「そいで『極道』ならぬ『メイド道』に目覚めたりとかしちゃうんスよね」
  男A「わかってんじゃねえかおい。まあ飲め飲め」
  男B「飲むっス」
  女A「(ためいき)はあ~っ。ほんと、男の子ってこういう話好きよねえ」
  男B「好きっス。アニメ化して欲しいぐらいっス」
  男A「ん? ん~~……ひょっとして、これ、いけんじゃね? アニメ化」
  女A「はあっ?」
  男B「おおっ」
  男A「だって、男ってヤクザもん好きじゃん? メイドも好きじゃん? だったらいけんじゃん?」
  男B「マリアー~~ジュうっ!」
  女A「いやいやいやいや。そんなもん、誰が板買ってくれんですか」
  男A「舞台をアキバにして人気声優とか使ったら大丈夫だって」
  女A「いやいや、アキバって萌えの街なわけでしょ? ヤクザって似合わないじゃないですか」
  男A「うんにゃ。アキバが萌えに走ったのって、この二十年ぐらいだから」
  女A「マジで? 昭和の話とかではなく?」
  男A「そ。それまでは小汚い電気街でさ~。設定を1999年ぐらいにしたら、雰囲気とかバッチシだから」
  男B「そっちの方が、おっさんヲタが懐かしヨロコブんじゃないスか?」
  男A「だよな。つ~か、おっさんヲタの方がカネもってるもんな」
  女A「も~。またそうやって他人(ひと)のサイフ覗き込むようなマネを」
  男A「なに言ってんだ、マーケティングだよマーケティング」
  男B「そうっス。カネのあるトコロからかっぱぐのは正統なビジネスっス」
  女A「あ、かっぱぐ言った」
  男A「よっしゃあ、なんか燃えてきた。おいおまえ、企画書かけ」
  男B「書くっス」
  女A「マジですか~。やめましょうよ、通りませんって。また笑われるだけですよ」
  男A「だいじょうぶ。ウチの会社バカばっかだからゼッタイ通るって」
  男B「通るっス」
  男A「タイトルは『アキバ冥途戦争』。あ、メイドはカタカナじゃなくって漢字。極楽浄土の『冥途』な」
  男B「ぎゃはははは。サイコ-っス」
  女A「え~~……」


というような会話が実際にあったのかどうかはわかりませんが、
おそらくはそんなグダグダ話だったのが本当にアニメ化までされちゃったのが、
本作『アキバ冥途戦争』であります。

制作はみんな大好きP.A.WORKS。
お仕事アニメに飽きたのか疲れたのか新機軸を模索中で、
前作『パリピ孔明』同様、みごとな迷走っぷりです。

面白いかどうかは、本当に「人による」としか言いようがなく。
僕個人としては、こういう
  『アホなことを大真面目にやる』
という作風は大好きですし面白いとも思うのですが、
本当にパンしちゃったりしてるので苦手なひとは苦手かもです。
(というか、安倍元総理の事件の後でよくOAできたなあ、と)

基本的な構成は前フリ(長げ~よ)のように、
血で血を洗う抗争を繰り広げる1999年の秋葉メイドカフェ業界で、
そういう世界だとは知らずメイドに憧れて上京したヒロインが、
ガチやばい環境に巻き込まれつつ自分の道を模索していく感じです。
(まあ、広義のお仕事系アニメと言えなくもなく)

お話は、だいたいは1~2話完結式。
ただし、その都度状況が変わって物語がうまく転がっていくので、
惰性的なワンパタ感はありません。

物語の中心は主人公が勤務するさえないメイド喫茶で、
多店舗展開しているケダモノランドグル-プの最下層に位置する『とんとことん』。
対立するメイドカフェグル-プとの抗争だの合併だの、
15年前の抗争事件の仇討ちだのという泥臭い背景を抱えながら、
必死にあがいて生きていくメイドたちの群像劇的なアレになっております。

  ふんっ、メイド+ヤクザなんて、
  どうせ中途半端なスラップスティックコメディなんでしょ、
  なんて思ってたら大マチガイ。

       毎回、人、死にます。ガチで。

  大真面目にメイドさんが任侠・極道やってるわけですよ。

  もちろんコメディ的な演出も随所にあり、
  なんでこんな街をケーサツが放置するかなとかツッコミどころも満載。
  おバカな設定をこれでもかとシリアスにやりきる、
  徹頭徹尾ブラック・ジョ-クに特化した、
  ちょっと類を見ない感じの『おバカ殺伐エンターテインメント』なのであります。
  {netabare}
  「幸せになろうなとどはメイドの道に入ったときから考えておりません」
   なんて台詞がさらっと出てきちゃったりして、
   脚本家さんもノリノリで書いているのがまるわかりですしね。
{/netabare}
  役者さんや制作者が口々に本作を『お仕事アニメ』と呼んでますが、
  それもまたブラック・ジョ-クで言ってるわけで、
  そこがわかんないとまるっきり楽しめない一本なのではあるまいかと。


僕的なおすすめ度は、
完全に『人による』という前提でAランク。

そもそもブラック・ジョ-クというのは、
アニメに限らず、基本的にあまり日本人ウケしないテイストなんですよね。

感性というか国民性というか、
『くまみこ』だってボコボコに批判されちゃうし、
天下の北野武監督だって、
ヴェネツィアで金獅子とるまでは国内で見向きもされなかったわけで。
(『ソナチネ』とか、めっちゃ面白かったんですが)

  ですから、たとえばバーホーベンの『スターシップ・トゥルーパーズ』あたりを
    こんなおバカな話にこんなカネかけて、ほっんとバカだね~
  などと(好意的に)笑いながら見ていられる方なんかにオススメの一本かなと。


ただし、ホントに類を見ない作風なので、世界観をつかむまでは一苦労。
エラそうに書いてる僕にしたって一話を見たときは

  えっと……なんじゃこれ?

とか思っちゃいましたし(一話切りした方、けっこう多いのでは)。

頭の上に『?』マ-クを浮かべながら2~3話ぐらいまで視聴して、
そうかそういうことかと腑に落ちてからは、
なんとなく目が離せなくなって、
4話あたりで自信が確信にかわった次第であります。


そう思って見てみると、キャスティングからしてブラックジョークそのもの。

主役である和平なごみ(近藤玲奈)さんを囲む『とんとことん』のメンバーは、
・万年嵐子(ムショ帰りで35歳の新人メイド)
  →佐藤利奈さん『とある科学の超電磁砲』御坂美琴役
・ゆめち(店のエースメイドにしてバクチ打ち)
  →田中美海さん『ハナヤマタ』ハナ・N・フォンテーンスタンド役
・しぃぽん(銃火器の扱いが得意なガングロメイド)
  →黒沢ともよさん『響け!ユーフォニアム』黄前久美子役
と、極道とは真逆の出世作もってる役者さんばっかだし。
いやほんと、アクセラレータもまっつぁおのベクトル変換であります。

その他の役者さんも、ゲストキャラに至るまで豪華そのもの。

  クライマックス直前、10話まで生き残っていたキャラでいうと、
  高垣彩陽さんでしょ、それと皆川純子さん、小林ゆうさん、
  さらにはパンダの中身が平野綾さんだったってのに思わずびっくり。
   {netabare}
  で、準主役だった佐藤利奈さんも11話でぶっすり。
  皆川純子さんも最終話でパンされて、
  いやほんと、近藤さん、よく最後まで生き残ったもんだ。
{/netabare}
  それまでにあえなく死んじゃったキャラも豪華ケンラン。

  諏訪部順一さん、内山昂輝さん、
  喜多村英梨さん、石見舞菜香さん、竹達彩奈さん、小松未可子さん、
  生天目仁美さん、小倉唯さん……{netabare}
  高橋李依さんなんか「はい」「ありがとうございます」の台詞二つだけで、
  出てきて30秒でパンされちゃってるもんなあ。 {/netabare}

  まあ、役者さんというのは基本的に
  こういう『おバカを真面目にやる』という芝居が大好きなので、
  みんな大喜びで演ってると思いますが。


映像は、1999年秋葉原の『小汚い感』がしっかり出ていてよき。
作画や動きは……まあ、こんなものかしら。
あと『パリピ孔明』でコレジャナイ感が強かったモブキャラですが、
メイドカフェの客層の『たいしたことなさ』が見事に表現されています。
やっぱP.A.WORKSさんはパリピじゃなくてこっちですね。

  あと、殺されちゃたけど、内山昂輝さんの演じた取り立て屋、
  キャラデがとってもナイスです。
  いやほんと、当時ってこんなやつばっかだったんですって。


音楽はOP・EDとも、映像との合わせ技で出色の出来。

OPは世界観をばっちり表現できてますし、
ただ歩いてるだけなのにガラ悪さが伝わってくる最初のカットが秀逸。
作画はもうちょい頑張れ。

  EDは、わかる人にはわかる、爆笑必至のド演歌になっております。
  歌詞もよくできているし、
  なごみが銃弾ポトリと落とすカットは拍手喝采もの。
  そしてなんと言っても、
  これを唄っているのがレールガンこと佐藤利奈さんなのがサイコ-です。
   (佐藤さん、楽しかったろうなあ)

  最終話だけ歌唱が近藤玲奈さんに変わっているところも、
  本編のシュ-ルなエンディングと合わせ、
  いやあ、芸が細かい。
   (近藤さん、時系列に合わせて歌と最後の台詞、声かえてますしね)  


というわけで、僕的には大ヨロコビの本作なのですが、
賛同していただける方はけっこう少ないだろうなあと思っております。
何度も言うけれど、日本向けの作風じゃないんだもの。

  ガイジンさんなら手を叩いて喜びそうだけど、
  これ、海外番販売れるか?
  大手はまずムリだからやっぱネット頼みしかないような……。

だからまあ「なんで作った?」という声はいつまでも続きそうだけど、
こういうチャレンジ精神は大事です。
よくやった、P.A.WORKS。

あと、MX、KBS京都、サンテレビと、
こんなヤバいアニメを地上波が三局も流してくれてるのというのは、
ほとんど奇跡みたいなものではあるまいかと。

まあ、KBS京都は地上波で唯一、
あの『異種族レビュアーズ』を定時枠で完走した局ですしね。
なんでもアリっちゃアリなのかも知れません。

  そういえば『異種族レビュアーズ』も本作と同様、
  誰得なのか皆目わからず、
  作ったり演ったりしている人間が一番楽しそうなアニメでしたね。

  まあでも、
  制作も役者も最初から匙を投げているような作品が多い昨今、
  こういうアニメは希少であります。

  出版社だの声ブタだのが喜んでいるだけで、
  制作者や演者はこれっぽっちも楽しくない、面白いとも思わない、
  そういうアニメを日々『プロ』として粛々と作っているわけですから、
  たまにはこういうご褒美、
  キワキワの作品があってもいいんじゃないかと拙は思うわけです。

    はあ? なに言ってんの。こっちゃカネ出してんだよ。
    いいから原作どおり作りゃいいんだよ、
    たかがアニメに芸術家みたいなこと言ってんじゃねえよ。

  なんて真顔で言うやつら、ほんとにけっこういますしね。

  ここだけの話、

               誰かパンしちゃってくれないかしら。    

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

69.9 11 2022年度のつっこみアニメランキング11位
骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (310)
985人が棚に入れました
目覚めるとMMORPGで自身が使用していたゲームキャラの姿のまま、異世界に放り出されていた「アーク」。その姿は、見た目が鎧、中身が全身骨格という"骸骨騎士"であった。 ──正体がバレたら、モンスターと勘違いされて討伐対象になりかねない!? アークは目立たないよう傭兵として過ごすことを決意する。だが、彼は目の前の悪事を捨て置けるような男ではなかった! 骸骨騎士様による無自覚"世直し"異世界ファンタジー、ここに参上!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「面白い転生もの」の要素が網羅。2期をお願いします。評価再調整

 不満点は張った伏線が回収しきれていないことですね。1話の冒頭のお嬢様とかは結局モブ?そして皇帝は?アークの素性は?などあります。
 2期の可能性はわかりませんが、やるなら1年以内、本音をいえば23冬にはやって貰わないと熱が冷めます。何度でもいいますが、この1クールお試し制作体制を止めないとアニメ業界の緩慢な自殺になるでしょう。1クールで完結しないなら、せめて2クールでアニオリでいいので完結させないと、記憶に残らなくなっていまいます。

 一方「なろう系」「異世界転生」とカテゴライズされますが、面白いものと面白くないものの差がはっきりしてきました。以下、私が考えた面白いモノの要素です。異論は沢山あるでしょうけど。

 本作のように「転生の意味」を探るというのはその一つでしょう。目的をもって冒険等の何かに取り組むこと、世界感の設定が意図をもって原作者が明確に定めている、エピソードの積み重ねが全体の解決の一部になっていること、などがあげられると思います。

 もちろん、キャラの魅力は言うまでもありません。ヒロインが奴隷とかトロフィーワイフではないことも大事でしょう。ヒロインに意思があるのもいいですね。サブキャラに男性の魅力のあるキャラを置く、敵がやられキャラではなく敵として機能するなどの要素があげられると思います。

 主人公の設定が俺TUEEEであっても、ストーリーの解決のための俺TUEEEがいいんでしょう。つまり強さだけでは解決しない話になっているということです。
 無敵それ自体をエピソードにするものは駄作が多いです。設定に設定を重ねる、スキルとレベルに頼る。みんな弱くなった…などは駄目でしょうね。
 敵に魅力があるか、たくらみに面白さがあるかも大事です。敵のキャラや目的に、多様な価値観と重層的な社会の構造などが垣間見えるのが良さそうです。

 暴力、性表現などに意味があるかです。これは無駄にデオドランドされているものも駄目です。本作やゴブリンスレイヤー、回復術士など面白いモノはちゃんとこの辺を上手く扱っています。法律がどうとか、人として許せないとか完全に無視して、必要なものを描いているかという原作者の意思でしょうね。ポリコレは…まあ、ここでは言いません。

 スローライフ系はまた別の要素がありますが、結局完全にスローライフで面白いのって、スライム300くらい?まあスローライフは願望の投射なので自分にあうかあわないかでしょうね。ただ、設定を妄想した結果なのでしょう、出落ちが多すぎです。

 あとはアニメーションに関しては、全部が動く必要ないので、ポイント絞って決めるべきところは決める。エフェクトの工夫で低予算でも魅力的な画面作りをお願いします。止め絵、背景美術などがビシッとあると感動できます。それとモンタージュ理論とか異化効果とか古くからある技法を上手く使ってみるのも良さそうです。異世界ではありませんが「その着せ替え人形」の何話か目にかなりいい演出の回があったと思います。つまり演出は頑張ってほしい。

 それとテンポですね。本作はとにかくテンポが良かった。どんどん話が展開しました。間延びは最悪です。尺の問題は伸ばすのではなく、オリジナルで責任をもって埋めてください。無理に引き延ばしがあると駄目ですね。まあ、それで失敗すると悲惨なので、できればちゃんとある程度ストックが計算できるものがいいと思いますが。

 で、本作は一応最後に終わりっぽくしようという完結の努力は見られました。これがないとかなりシラケますのでせめて何かは解決してください。

 声優さんは私はなんとなく合えば気にしないです。本作の「アークです」は最高でした。あとポンタも何気にいい演技?演出?でした。

 OPEDはタイアップじゃなくてアニオリがいいですね。これは最近徹底している気がします。OPEDアニメも本編の抽出じゃなくて、世界感をあらわしたものが増えているのは好ましいです。この点は本作のOPは本当にすばらしかった。曲もキャラの雰囲気というか存在と完全にマッチして最高でした。
 また、OPEDアニメで本編ではやりきれない高度な技術にチャレンジしているものも飽きない工夫ですね。本作はそこまでではないですが最近沢山あって楽しめます。

 という事で本作は面白い要素をかなり網羅していると思います。なにより原作者の技量が大きいのはもちろんでしょう。

 販促アニメで1期で終わらないよう願いたいですね。今のままで行くと振り返ってみれば「アニメ暗黒時代」とよばれる可能性が高い気がします。なろう系云々ではなく、全体的に制作サイドの「創作物を公開して商売にする責任」をよく考えて欲しいです。



2022年8月 評価調整。見ているときの興奮で新しいものは評価が極端なので見直しです。

 本作の印象は上記の通りですが、名作とは呼べないですね。秀作というのもほめ過ぎかな。少なくとも完結してないし、テーマ性も薄いです。エンタメ性やキャラは光っていましたが。ということで、キャラ(声優で調整)とストーリーが4点。作画が3.5点でトータル3.9点というのが妥当かなと。音楽性は有りましたね。






以下 視聴中のレビューです。


1話 テンプレ過ぎてかえって清々しいです。{netabare}オーバーロードの設定をちょこちょこっといじるとこうなりましたという感じですが、異世界ものでそれを言っちゃお終いです。この件に関してはもはや批評する気にもなれません。様式美として受け入れました。マイルドアインズ様とかいうのは無粋なんでしょう。
 画も綺麗だし、作画もいいので、2話目からの展開が勝負でしょうね

 助かったからいいけど、レイプシーン、生々しすぎです。{/netabare}


2話 何か物語がスタートするんでしょうか?1クールですよね?

{netabare} また、終わらない話でしょうか。EDに出てくるエルフらしい女の子がまったく出ませんでした。テイムかなにかのリングが出てきたので何か物語が始まるんでしょうけど。最近の1クールって12話とか下手すると11話ですから、また中途半端で終わるのかなあ。

 九尾の狐のナウシカオマージュがちょっと面白かったですけど、今時通用するんでしょうか。クリエータがナウシカ世代なんでしょうね。
 テンプレエピソードは尺がないならカットすればいいのに… {/netabare}


3話 なかなか痛快な話でした。連続性もあるし期待値高めですね。

{netabare}  ちゃんと1,2話と話に連続性があったんですね。王族らしき女の子とバジリスク、そしてエルフ。
 なかなか痛快な展開でしたし、エルフ関連で話にまとまりがあるので興味がもてます。ちょっと重い話なのもあって期待値高めです。

 人に慣れないハズの〇〇が…は何度みたかわかりませんが、ナウシカオマージュも含めてそういうパロディの要素は意図的にいれてるんでしょう。
 作画も高級じゃないですが十分な水準だし、いい絵を見せようという工夫もある気がします。
 血液の色は規制でしょうか。

 高クオリティですね。継続決定、完走どころかかなり楽しめそうです。 {/netabare}


9話 そろそろ終盤ですが、最近の異世界の中では最高レベルでした。

{netabare}  本作をテンプレと片付けることは出来ません。オバロの真似じゃんとも言えません。面白さがちょっと最近の異世界では群を抜いていますね。なぜでしょう?正直わかりません。

 俺TUEEEではありますが、陰謀が強い弱いだけで片付かないからでしょうか。エルフと獣人の話で同じ構造のエピソードを2回繰り返したような印象でしたが、飽きませんね。今回の獣人の話はバトルに迫力がありましたし、犠牲者と弔いを描いたのは良かったですね。

 エルフも獣人も女性はそれぞれ魅力的ですが、なんといっても男キャラが立ってますね。獣人の男と何とも言えない共感が生まれるところとか、ちょっと他では見ないと思います。この男女が満遍なく出てくるのもいいところなのかもしれません。

 ポンタが身分証明として万能すぎだろう、問題もありますが、いっそ爽やかなくらいポンタ頼りなのも面倒がなくていいです。

 裏の王族の陰謀もなかなか興味をそそりますし、あのお姫様。美しいですね。横顔の鼻がちょっと残念ですけど、正面顔は非常に素晴らしい造形でした。ちゃんと高貴な感じのキャラデザです。その割に何か企んでいるような感じがいいし、それが安っぽい演出やセリフで語るのではなくストーリーに組み込まれているのが、いいですね。

 そうか…つまり物語に「構造」があるということですね。設定とキャラ、エピソードのつぎはぎではなく、お話になっているということなのかもしれません。

 ということで、まあ一部のビッグネームは別枠としても、ラノベ・なろう系の異世界転生ものとしては、この1、2年では最高に面白いです。ありふれた職業と、盾の勇者が期待外れだっただけにうれしい誤算でした。是非、2期をお願いしたいです。 {/netabare}



11話 面白い…面白すぎる。ストーリーの良さに加えて作画も演出もいい。

{netabare}  冒頭、先週の振り返りで娼婦が穴に落とされるときの作画が、結構すごかった気がします。ちゃんと、力が抜けた状態からフイに押された、体重の残り方と表情だったと思います。
 アークに助けられた娼婦の肩のツヤとか、なかなかですね。低予算っぽい感じもしますが、作画も演出も丁寧で面白さを引き立てています。

 こんにちは、アークですという入り、アークの目が光るシャキーンとう効果音の使いかたもいい、ポンタの声にも癒されます。OPは映像も曲も最高です。特にあの女の子を助けるベタな演出が最高です。このOPでアークというキャラの性格とか素性とか世界観とかコミカルな部分があるのが分かります。秀逸なOPです。

 あと、オバロのクレマンティーヌ様にも通じますが、俺TUEEEの面白さって、敵をどう描くかですね。最後は倒されるのはわかっている安心感はともすれば緊張感の無さにも通じますが、ゲスっぷりの描写がいいのでどんな卑怯な手を使ってくるのか、という面白さにつながっています。で、カタルシスがあるんでしょう。来週がものすごく楽しみです。どんな俺TUEEEを見せてくれるか、ですね。

 敵の描写が上手いので、どんなバカな力を見せてくれても見ているほうが嬉しくなります。むしろ、バカバカしいくらいなのを楽しみにしています。巨大な敵ですからね。エフェクトの使いかたが上手いので、ド派手に倒してほしいです。 

 そして本作は、エルフをめぐる陰謀や王族のいざこざ、骸骨の正体などを追っているという点では話の幹がしっかりあって、オバロより話自体は面白いくらいです。

 11話だけでみても、チヨメの件も何気なく伏線を張って、しかも、その部分でアリアンのヤキモチと裏で進行している陰謀、やられキャラの行く末を描くという、本当にストーリー作りのうまさに感心します。

 アリアンがどうしても開かない扉をアークが開けるのも、俺TUEEEを使うのではないのが、ストーリー(演出)のクオリティの高さになっています。
 数話前でアリアンのお尻が引っかかるシーンでアークが転移魔法を使うのとの対比になるだけに余計面白くなっています。

 いいですね。すぐに2期を作って欲しいです。少なくとも2、3クールでは面白さは枯渇しないでしょう。{/netabare}
 



 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

なろう飽和状態その先へ

原作未読

なろう出身。ゲームプレイ中に寝落ちしたらその世界へ。『お出掛け中』の理由です。
作中で忌避される“骸骨騎士”の所以もプレイ中のゲームで使っているアバターか属性かなんか。ドラマチックの欠片の無さ加減も全力でつかみにいかない脱力感も主人公の骸骨騎士さまに反映されてるような気がします。基本的に物見遊山ポジションが徹底されてました。ゲームでよく見てたアレが実際に目の前に現れてテンション上がるみたいなところです。

【骸骨騎士さまご一行】
 アーク(CV前野智昭):骸骨
 アリアン(CVファイルーズあい):ダークエルフ
 ポンタ(CV稗田寧々):精霊獣 ※セリフ無し
 {netabare}チヨメ(CV富田美憂):忍者{/netabare} ※途中参加

ゲームということでもうお察しですね。カンストのチートキャラが活躍するお話です。この系統作品の黎明期はオラオラな奴が席巻してましたが飽きられてしまい、その後いい奴な方向へ。それも飽和状態なんだけど相変わらずな僕らは本作でも“いい奴”を楽しむわけでございます。
取り立てて特筆すべきものが見つからなかったので、数多ある類似作品の中でもこの作品ならでは!…未満のちょっとした差別化ポイントだけ挙げておきましょう。

■効果音付きのオープニング
なんとなしにMYTH & ROIDインスパイア系なオープニング。主人公骸骨だし、表向きの仰々しさと内心のミーハーさがオーバーロ…アレっぽいところあります。そんでドラマチックと脱力を兼備したこのオープニングお気に入りです。日本語なのに洋楽っぽく聴かせる技術すげーな!と思ってたらノルウェイ人の歌ってみたさんと聞き納得。
珍しいことに歌詞それと効果音が挿入されとりました。剣振ったらシャキーンみたいな。
なお、エンディングはポンタ役稗田さん所属のグループ合唱。作品の余韻をも吹き飛ばすハイトーンにお腹いっぱいでした。単なるバーターかどうかは知る人ぞ知るのでしょう。

■YAWARAっぽい皆口裕子氏
第6話『エルフの里で触れる異世界の深淵』参照。クラナド風子姉の時にはわずかだった猪熊臭がかなり強めだったのはアリアンの母役でご登場した皆口さん。共感できる人おる?

■凌辱(未遂)
そういうシーンがあることには触れておく。
これでまた物語が“復讐の連鎖”みたいなのに繋がらないところ詰めが甘いのよね。なお、こういったシーンで恐怖にひきつる表情だったり作画頑張ってたと思います。


いい奴でお人よしな主人公ご一行が行く先々で見舞われるトラブルに足を突っ込み世直し人助け。一つ解決したらまた来週。そして悪役がいかにもな悪役。
安心安全の勧善懲悪ものでした。かつては時代劇なんかが定番でしたが最近はお目にかかることもなくなって久しいので一周回って新鮮に感じることもあるかもしれません。面白いとは違うんですよね。



※雑感

■酷評とまではいかない
飽きましたね。最大限良いとこ見つけようと思ってもこうも濫造されてては難しいところです。
ただもしかするとゲームやファンタジーに慣れ親しんだ世代が年金貰う頃には市民権得てるかもしれませんよ。スペクタクルは要らんけどファンタジー世界に浸りたいというニーズ。良くも悪くも波が無い物語でした。

{netabare}でも2期や3期があって、アークがこの後アーク(悪)に闇落ちし、それを強くなったアリアンに倒されアーク(聖櫃)にぶちこまれ、これにて一件らアーク(落)着な展開にでもなれば波は立つかもしれませんが、そもそもこんな発想が出てくる時点で加齢をなにより感じる今日この頃でした。{/netabare}

よって今後もうっかり観ちゃうんだと思います。



視聴時期:2022年4月~2022年6月 リアタイ

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2022.07.06 初稿

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29
ネタバレ

sukasuka さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

骸骨の世直し道中記

漫画版を読んでいるけどとても面白い。
なので今期の中では期待している。
1話目を観た感想は・・・・・{netabare}戦闘場面での余計な演出がちょっと残念。
それと主人公の声が軽過ぎるかな?
その内に気にならなくなるのかもしれないが。
作画はまぁ可もなく不可もなく。{/netabare}
とにかく原作の面白さを殺さずに上手くアニメ化して欲しい。

■3話目
肝心の戦闘がお粗末過ぎてガックリ。
{netabare}残虐シーンが改変されてるのは地上波放送の限界か。
漫画版を読む限り、対人にしろ対モンスターにしろ戦闘場面がかなり多いので、
この先もう不安しかないわ。{/netabare}
あまりに酷いようなら途中断念となるかも。
こういうのを見せられると、ドロヘドロ級のフル3DCGが当たり前となる時代が
早く来ないかなーと思ってしまう。

■最終話まで
漫画版の面白さを10とするなら、このアニメは5くらいか。
初見感想でアークの声が軽いとか書いたけど、見ている内にベストマッチと
思えてきたのが不思議だわ(笑)
{netabare}繰り返しになるが、諸般の事情で胸糞部分がかなり削られていたのは残念。
そこを描ききれば多少評価が変わっただろうと思う。{/netabare}
この先の展開もまだまだ楽しめるので、是非とも2期を期待したいところ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

75.7 12 2022年度のつっこみアニメランキング12位
まちカドまぞく 2丁目(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (283)
946人が棚に入れました
大人気ご町内日常ファンタジーが帰ってくる!魔族の力に目覚めて以来、闇の一族の封印を解くためポンコツながらも戦ってきた主人公・シャミ子。ライバルだったはずの魔法少女・桃とは、なぜか協力関係になってしまい、町から姿を消した魔法少女の謎をともに追うことに……!?さらに町に潜む新たな魔族も登場し、シャミ子たちの行く末やいかに──。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

このアニメが面白いのはメソポタでは常識

原作漫画自体も大好きですが、アニメ化のクオリティが素晴らしいですね。

2期目が作られる予定なんか一切なかったと思われるのにあえてそのまま話が続くかのように作られた1期目最終回でしたが、そんな1期目を受けて普通に2期目が始まったのが笑ってしまいますね。

そんなアニメのストーリーはわりと原作に忠実です。でも演出面で「アニメならでは」と思わせる描写が多々あり、そのあたりは流石ですね。

あと、原作のアニメ化エピソード時点では小倉さんはアニメほどには目立っていなかったという気がしますが、アニメでは小倉さんがとても目立ちます。アニメ以後のストーリーへの関与から出番が多くもらえているのか、それとも単にアニメ制作スタッフに愛されているのか…?

エピソード個々の描写はコミカルなのに、ストーリーの本質部分は結構シリアスな設定になっていて不思議なバランスの作品ですよね。何千年も闇の中で孤独に耐えていた御先祖が不憫。無邪気にキャラ萌えもできるし考察要素や伏線もけっこうあります。

2期目を全部観終わった後に1期目を見直してみるのも面白いかもしれないです。ちなみに1期目の最終話でこの2期からのキャラであるはずの白澤店長とかも街中を歩いています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

安定した小ボケ、と見せかけて本筋の話はしっかり展開してたりする

<2022/5/13 初投稿>
原作は未読。
6話まで見ました。

相変わらず小気味良い小ボケが気持ちいい。
銀玉鉄砲でピスピス撃たれてるような気分。

その小ボケで目を眩まされそうになるけど、本筋のストーリーはしっかり展開されています。

どんな話かは、1期のレビューも書いたのでよかったらそちらをご覧ください。

変わっていく桃がいいですね。
6話の最後は「桃園の誓い」
桃だけに?
桃だから?笑

<2022/7/20 追記>
リアタイで最終回見ました。
安定の面白さ。
感動しそうなところでもちゃんと細かくボケてくるところは作品の価値を忘れない作りで好感度大!

ちなみに本作、今んところ最終回まで見た唯一の魔法少女ものです。
(まどマギは10話くらいまで見てなんとなく放置してるという人非人でございます)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

1話 桃がすっかりボケ役に…やっぱり質が高いアニメは気持ちがいいです。

1話ですので導入という感じです。ただ、なんか桃のキャラが崩れてすっかりボケ役になってしまった気がします。もちろん面白いですけどね。

 実は私もミストレスって気になってました。自分ボケツッコミですね。
 それと、冒頭の土手でお姉さんが犬の散歩をしていましたが、1期でも散歩していた犬とお姉さん?

 作画は相変わらずというより、更にすごい気がします。クオリティが高いアニメは見ていて気持ちがいいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

71.7 13 2022年度のつっこみアニメランキング13位
転生したら剣でした(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (258)
866人が棚に入れました
転生したら剣でした――。 「知性を持つ武器(インテリジェンス・ウェポン)」と呼ばれる”剣“として異世界に転生した彼は、装備者との出会いを夢見ながら、孤独にスキル収集に励んでいた。 ある時、迂闊にも魔力を吸収される「枯渇の森」へ踏み入り、一歩も動けなくなってしまう。途方に暮れる中、奴隷として虐げられていた黒猫族の少女フランに出会う。 フランは巨大な魔獣に襲われ、絶体絶命の危機に陥っていた。彼女は眼前に突き刺さっていた彼を引き抜き、その力で窮地を脱すると、彼を「師匠」と名付けて正式に装備者となるのだった。 冒険者となったフランと師匠は、お互いにスキルを磨きながらクエストをこなしていく。フランは強さの果てにある「進化」を目指すために、師匠は少女の「願い」を叶えるために。 猫耳少女と親バカな剣の大冒険が始まる!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

再評価。キャラの独自性は評価できますが、設定のテンプレは減点要素。

23年10月 再視聴…といってもポイントポイントを飛ばし見ですけど。4点以上の異世界転生ものは冷静に考えると相当良い作りじゃないと付けられないなあと思い本作を再評価しました。

 本作は4.1をつけてました。で、見なおしてもちゃんと面白いです。面白いですけど、ストーリー4.5とキャラ5はないですね。声優も調整点で4.5でした。
 展開は悪くないですがやはり設定をテンプレに頼っている点で独自性がマイナスです。そして2期発表は好感がもてますが熱が冷めるのでストーリーは3.5に修正します。

 キャラで4.5を超える水準はよほど独自性があるか作り込まれてないとなあと思いました。異世界のテンプレを2.5スタートとすると、剣という無機物に転生するのは目新しいのでその点ではいいし、ヒロインのフランちゃんにちゃんの魅力と背景・暗い過去など厚みがあることはいいので4とします。
 声優は、声優さんそのものは可もなく不可もなく。調整点でストーリーとキャラの中間…ですが作品の出来は悪くはないので4とします。


以下 初回レビューです。

「あれ?13話は?」というのが率直な感想です。せっかく面白い作品だったのに、尻切れトンボにしても旅立って終わりならまだよかったと思います。余計な次の展開部分を入れてきました。これが2期めをやるというアナウンスと同時なら許せますが、決まってないなら入れるべきではないでしょう。

 もはや異世界もののテンプレになった手法ですが、誰が得する?となると出版社なのかなあ…と思うと急激に冷めてしまいます。「つづきはWEBで」の販促にしても作品ありきでちゃんと結末をつける方向でやってくれないかなあ。
 こういうモヤモヤする終わり方だとコミックや小説に誘導できるデータとかあるんでしょうか?私に対しては少なくとも逆効果かも。

「転スラ」「盾の勇者」「魔王様リトライ」などこの手法でどんどん作品の価値を落としていっていますし…すごい作品だった「シャドウハウス」も2期楽しみにしてたのに、2期の1話みたらもう集中力が持たなくなっていました。


 さて、本作については、フランと師匠のキャラ造形と掛け合い、父的な視線でフラン萌えで見られる作品作り、完全な俺TUEEEでないところ、展開のテンポの良さなど非常に面白いアニメでした。
 異世界転生した人物に感情移入しつつ、がんばるのは娘的なヒロインというのが目新しかったです。

 作画は高級ではないですが、無難な水準は保っていたし、2人の声優さんも良かったと思います。2期情報あれば評価は変えるかもしれません。

 最終回のせいで評価はかなり落ちていますが、しかし、楽しませてもらったし、低評価を付けるのもどうかと思いますので、楽しんだ分客観的な評価はしますが、うらぎられた感が強く主観的には80点できてたのが55点になった気分です。


追記 2期決定!!??ガセじゃないよね??尻切れトンボ最悪評価撤回。

 あれユーチューブに2期決定報が…なんか本物っぽいですね。このタイミングは不幸中の幸いです。だったら、高評価です。是非、冷める前に半年くらいで来てほしいけど、1年でしょうね。とにかく、尻切れトンボの意味がわかったのでその減点は撤回です。

 ただ、アニメ作りすぎてどれが当たりになるのか読めない制作者が増えすぎですね。2クールのリスクで作らないとやっぱり作品に対する熱量とか構成の面で失敗するかもしれません。
 それに、原作の面白さが読めないというのは、どういうことでしょう?本当に駄作ばかりになるので、そこはちゃんとやって欲しいです。

 とはいえ、フランちゃん最高!ということで高評価でお願いします。
 

以下 視聴時のレビューです。

 

4話 テンプレ異世界を楽しみつつ、「父」として娘の成長を見守る。

{netabare}  3話まで見てレビューしようと思っていたら、なんと無料配信のサブスクがありません。アベマでかろうじて、1,2、4話を無料で見られました。キンドルのアンリミテッドでコミック5話まで読み放題できたので補完はできました。

 さて、モロに「転スラ」「蜘蛛」と同じか?と思っていましたらそうでもなかったです。ロリキャラではありますが、父性的な立ち位置なのでいいですね。「魔王様リトライ」や「うちの娘のためなら」のような感じです。

 大事なのは、ヒロインを「父」として暖かく見る目です。本作のキャラ萌えはこの点が大事でしょうね。

「剣」なのでフロイト的な男性性の象徴もちょっと想像しなくはなかったですが、それはない感じです。

 そして、更に「ギルド、スキル、レベル上げ」要素がかなり強いテンプレ異世界の構造なのも、「頭を空にして純粋に楽しむ」という点でいいと思います。設定は気にする必要がありません。

 ということで、暖かい気持ちでヒロインの成長を見守りつつ、テンプレで頭を空にして楽しむ、という作品でエンタメとしていい出来に仕上がっていると思います。多分、アベマで強制的に毎週見ざるを得ないので見ると思います。なお、コミック5巻まで読みましたが、そこまでは結構面白かったです。 {/netabare}


7話 フランちゃんのような娘が欲しいです。

{netabare} 無料期間のおかげで今のところ全部見られています。アベマに感謝を。で、私は完全にキャラ萌えです。本作の成功要因は剣が主役ではない、あるいは主役だとしても視点が完全にフランちゃんになっていることでしょう。
 つまり、剣の視点は視聴者の視点。それも父の視点になっています。物語世界の構造がそのままこちらの視線になっているということで、これが最高です。この剣の気持、フランちゃんを娘として守りたい、育てたい、喜ばせたいという気持ちに完全に同化できます。

 フランちゃんは、可愛いというかけなげというか、何より謙虚です。この謙虚さがフランちゃんの最大の魅力です。
 それに加えてフランちゃんは、ハンバーグとカレーを喜んで、メインデッシュとか言っている姿も可愛くて良きです。

 ストーリー展開も次週につなげる展開が上手いですね。不愉快な引き延ばしでなく次に何がおきるんだろうという楽しみがちゃんとあります。やっぱり「異世界転生もの」が、つまらなくなったのではなく、工夫の無いテンプレが乱造されすぎてカテゴリーの価値を落としてるんでしょうね。本作のようなテンプレでも、面白くキャラ萌えできる作品なら異世界モノはアニメ作品とは相性が良く楽しめます。

 視聴中は評価点付けないのでここでいいますけど、キャラは5点です。本当は5点満点で10点あげたい。 {/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

減点は少なくキャラが加点要素で総じて高評価ななろう原作アニメ

本作の作品タイトルは『転生したら剣でした』であり、つまり転生の主体は異世界転生した「師匠」なんですが、物語としての主人公要素はむしろ黒猫族の獣人少女フランの方にあると言えるのではないでしょうか。

ちなみに「師匠」というのは転生者である「剣」に対してフランが呼びかけにつかっていて、「剣に意志がある」とわかった人たちの間ではそのまま名前として認知されている呼び名です。

魔物を討伐して得た魔石を吸収して「師匠」は魔物のスキルを吸収することができます。そして「師匠」の装備者であるフランは自身のスキルに加えて「師匠」が得たスキルを共有することができます。

当初は「師匠」のスキルに頼りきりのフランですが徐々に自身も強くなってゆくという順当な成長ストーリーですし、フランは「師匠」とはぐれることで危機を演出することもできて、「圧倒的に主人公が強い」というストーリー的な単調さから逃れることができるようになっています。

フランの冒険の旅は適度な爽快感と危機の発生によって、主人公補正による安心感もありつつ楽しめる物になっているように思われます。

終始作画的には安定していましたし、フラン自身がキャラクターデザイン的にかなり可愛く、また周囲を固める人物たちの個性もあいまって特に目立った減点要素はありません。

平凡なストーリーと言ってしまえばそれまでですが、「なろう原作のアニメで手始めに観るなら何が良い?」と訊かれたら本作は充分にその候補たりえる良作だと考えます。

なお、この1期目が終了して早々に2期目の制作決定がアナウンスされました。そのうち続編が観られるだろうという点においても安心してお勧めできます。

余談:「師匠」の転生者としての要素はそれほど目立っていない本作ですが、こと料理という分野においては転生者としての知識が如何なく発揮されており、「師匠」のカレーやハンバーグはフランを虜にしています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 25

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

いつでもそばに

ただフランが可愛いってだけの普通の異世界なろう系だけど、チートだけど無敵って感じはなくて結構戦闘で苦戦するし、戦闘の動きがいいので面白かったです

美少女が無駄にいっぱいでてくるとか、主人公を引き立てるためにわざとらしい展開にするとかそういう余計なところがなくてスマート

無駄にいっぱい美少女はべらせなくても、一人いれば十分ってことがよくわかります
バランスが良くて出来のいい異世界転生アニメ

まるで娘の成長をそばで見守る父親みたいで、フランとししょーのコンビが素敵でした

最初から2期制作が決まっているみたいなのも変な終わり方しないので良いですね

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35

69.4 14 2022年度のつっこみアニメランキング14位
異世界美少女受肉おじさんと(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (237)
787人が棚に入れました
「行くぞ神宮寺」 「あぁ、俺たちで魔王を倒す」 「「俺たちが、互いに惚れる前に!!」」 平凡なサラリーマン生活を送っていた幼馴染の橘日向(32)と神宮寺司(32)。 二人はとある合コンの帰り道に、女神を名乗る謎の存在によって異世界に飛ばされてしまう。 そこで神宮寺が目にしたのは、金髪碧眼美少女の姿に変わり果てた親友の姿だった…!? 美少女の姿になった橘を見て、あまりの可愛さに戸惑う神宮寺。 女性の身体になったことで、神宮寺のかっこよさにグッと来てしまう橘。 しかし元は親友同士。この関係を壊さないためにも、一刻も早く魔王を打倒して元の姿に戻らなければならない。 そう、お互いがお互いを好きになる前に――。 これは、おっさんと元おっさん美少女の、絶対に惚れてはいけないラブコメディー
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

絶妙

2022/05/31 初投稿・加筆


面白かったです!


冒頭のナレーションの通りラブコメの括り,ギャグ寄りのコメディーで設定が秀逸です。

同性の幼なじみで親友同士が異世界に転生
片方の神宮寺はそのまま万能イケメン(関係ないけど,昔やったゲームの名探偵にイメージが被るw),もう一方の橘は女性に変化,しかも有り得ない美人でロリ,魅了スキル的な物も有しているw

お互い油断していると,相手に惹かれてしまう(特に神宮寺のほうがその傾向が強い)。「かぐや様」の告白したら負け的な内容と近いテースト!
でも,元の関係や相手への同性としてのこれまでの感覚があるので,それは受け入れられないw
この絶妙な設定から展開されるコメディーがなんとも言えず面白かったです。
さりげなく「性別は体に宿るのか?心に宿るのか?」的な,なんとなく深そうな名言ぽいセリフまで挟み込んで来たりしますw

絵的には,ちゃんと橘はカワイく描かれています(ギザ歯w),それでいて全体的に絶妙に安っぽい感じの作画で内容とのバランスが絶妙でした。特に,ビーム熊やイカのデザインがかなりいい感じに安っぽいです。EDではワヌを加えた3匹がノリノリで踊っています。

個人的には過去の二人の関係を掘り下げすぎて,そこはちょっとくどく感じました。
あとは,終盤の{netabare}橘が神宮寺の元を離れるエピソードは,なんか違う感じがしました。まあ,メカビーム熊が出てきていい味を出したので帳消しにしたいと思いますw{/netabare}

加筆部分
そういえば,聞き間違いから盛大な誤解をしていました。
1話冒頭の神宮寺のセリフ「姿にだまされてはイカン,中身は『荒沢』のオッサンだ!」と聞こえました。
荒沢のオッサンw
語感から40~50代のゴツゴツでしわが寄って,やや頭髪が薄くなったそんな中身を連想しましたw「あしたのジョー」のトレーナー的なイメージです。そんな感じで見ていたら,なんか違ってた…
「荒沢」ではなく「アラサー」でしたf(^^;

そもそも32才ってオッサンか?
まあ今だと18才で成人で,プラス14才だからおっさんかなぁ~?
日本人の平均年齢って47.4才だとか(2021年)平均より15才も下だけど
それだけ,日本の少子高齢化が深刻なわけか^^;

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

おっさんず魅了

原作未読 全12話

異世界転移もの。転移したのは幼なじみの2人の会社員、しかも1人は召喚した女神に女の子にさせられ魔王を倒すための旅をするお話です。

内容はギャグ寄り、女の子にさせられた主人公の一人はモテモテで出てくる男性がすぐに魅了されてしまいます。

もう一人の主人公は何でもできる完璧なイケメン、でも女の子にさせられたもう一人の主人公に魅了されてしまうのを必死に抑えているところが面白かったですね。

終盤は、色々なことに巻き込まれて2人の本音がぶつかり合います。

終始、楽しい作品でした。まだまだ旅は続きそうですね。

OPは福山芳樹さん、EDはLuce Twinkle Wink☆さんが歌っています。

最後に、異世界もので男性が女性になるのは流行っているのでしょうか〜

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17

mimories さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ただただ観たことを後悔

 
原作未読。

(全話視聴後)

個人的には相当低く評価せざるを得ない。
まあ笑えないコメディなんて枚挙に……では済まず、つまらなすぎて気分が悪くなり「なぜ最後まで観てしまったのか?」と心底後悔した。ほとんど苦行。

作画はパッとしないしイミフなデフォルメ多用は萎える。
同クールにジジイキャラが少女キャラになる作品があったけど、近頃そういう設定はウケがいいのだろうか? 正直気持ち悪い。

__________

(5話視聴後)

出オチ感。初回はボチボチのコメディ作品かと思ったが、その後ずっと同じネタを見せられてる感じで眠気を催す。というか寝た。

絶世の美少女に転生したらしいが、脚本ではそれが伝わってこないし、作画にも全く説得力がないのは残念。そのへん視聴側に印象づけできてないのも面白味が削がれた一因では?

今後「32歳男が美少女転生」って設定が想像以上に効いてくるエピソードでもない限り、これは凡作の域は出ないと思う。

とりあえずは継続。評価はあらためて。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1

68.6 15 2022年度のつっこみアニメランキング15位
宇崎ちゃんは遊びたい!ωダブル(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (183)
722人が棚に入れました
大学3年生の桜井真一は、ウザ絡みしてくる後輩“宇崎ちゃん”こと宇崎花に振り回されながらも、何だかんだ退屈する事のない夏休みを過ごしたが……宇崎ちゃんはまだまだ遊び足りない! 秋は学園祭、冬にはクリスマスとイベントが盛りだくさん! さらに今度は、愉快な宇崎ちゃん一家も加わってますます賑やかに……!? 見守られたり、もてあそばれたり、背中を押されたり。“ただの先輩と後輩”な2人の日常に少しずつ変化のきざしが見え始める!? ウザさもカワいさもωな“ウザカワ系”後輩との青春ドタバタラブコメ、再びスタート!


声優・キャラクター
大空直美、赤羽根健治

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

原作者は引き延ばしたい!∞

【紹介】
ω この記号はWと読むみたいです。
Wがついてないものが1期でこれは2期なので先に1期からご覧ください

【感想】
最初に言うけどこのアニメ好きです!

イケメン先輩とうざかわいい系女子のイチャイチャをずっと見せつけられるアニメ
「もう付き合っちゃいなよー」が延々と続くので高木さんとか長瀞さんとか苦手な人はたぶんこれも無理、わたしは全部好き

どうみても付き合ってるけど、くっつきそうでくっつかないのでもどかしい
この距離感って本人たちも見てるほうもニヤニヤして楽しいけど、それがずっと続くので飽きる人は多そう

宇崎ちゃんが都合のいいところで子供っぽくなる(恋愛を進展させないための道具にされてる)のでもどかしくてもどかしくて。。。

延々と進展しない友達以上恋人未満イチャイチャを見て楽しめる人ならオススメ

わたしはこういうの好きだけどちょっとは進展して欲しかった

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

宇崎ちゃんちは賑やか家族!

原作未読 全13話

宇崎ちゃんは遊びたい!の2期です。関係性から1期から観ることをオススメします。

大学3年生で1人でいるのが好きな主人公 桜井 真一(さくらい しんいち)に、同じ大学で高校からの後輩である宇崎 花(うざき はな)がウザがれながら絡んでいくラブコメ作品です。

今回は宇崎ちゃんの家族がメインで出てきます。色々と勘違いする母、大阪弁で家族を思いすぎる父、身長にコンプレックス抱いている弟、好奇心が強く洞察力の鋭い妹と宇崎一家はかなりの個性的です。

桜井の家族も出てきますが、父親も変わっていましたねw

基本、桜井くんと宇崎ちゃんの恋愛話が中心なのですが、進展しそうで進展しないwラブコメではよくあることですね~

キャラが多くなったの要因でしょうか、宇崎ちゃんを1期よりウザく感じられなかった2期でした。

OPは鹿乃と宇崎ちゃんが1期同様歌っています。EDはMKLNticさんが歌っています。

最後に、高木さんもですが、両想いなのになかなか付き合っていない(付き合いの定義にもよるとは思いますが)、ラブコメあるあるでしょうねw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

飽きが来たのか・・・かかりが浅く感じた。

ちょっと「あれれ?」と思ったので1期の感想を見返してみると・・・、あ~やっぱり宇崎ちゃんが可愛いとは一言も書いていなかったかw。

そうなんですよね~、キャラの可愛らしさ具合も自分の好みからするとカスってるし、ラブコメ要素の恥じらい具合を含めたキャラの振る舞いも好きなタイプでは無かった。
ってことを再確認w。

まぁ、ダメだって話ではないので、ただ、主役キャラが私にとっての求心力になっていないという事は今作視聴で改めて感じたという事です。
では、何が求心力=ラブコメ要素を感じれる要素だったのか!

ズバリ!!「外野です!!」

1期の時からバイト先喫茶店の娘:亜細亜実とマスター:亜細亜紀彦のド変態ぶりには注目していましたし、主人公の彼氏:桜井真一の友人:榊逸仁も主人公カップルには関心アリアリだったのですが、今期においてもこの3人は宇崎ちゃんと桜井君の踏み込みの甘さにツッコミを入れ、いろいろと仕掛けを繰り広げ、そして白飯を食っていたのですw。

そして、そこにさらなる外野が登場!!

宇崎ファミリーです。
おかあさんの月さんはもともと絡みがあり、なかなかの誤解っぷりが面白かったのですが、今作では妹の柳ちゃんも大活躍です。
常に目元が髪で隠れているので素顔が観れないのですが、きっと美人さんなんでしょうねぇ。
女性チームは元気に外野として活躍してくれますので面白かったです。
宇崎家の男性陣は、ちょっとヘタレな弟:桐くんと、お父さんの藤生さんなんですが、こちらも終盤に色々と絡んできます。
お父さんは少し暑苦しくて苦手でした。
桐君は、まだまだちょっと影が薄いかなって感じでしたかね。

また、桜井ファミリーも登場していましたね。
こちらの父親も私は苦手なタイプでしたw
お母さんは今後に期待って感じでしたね、何かやらかしそうな気配があります。

って感じで・・・、まぁ外野の反応の方が楽しかったですかねぇ。


メインカップルの反応と進捗の遅さに「少し飽きがきたのかも」と感じた一瞬がありました。

現時点でも、素材というか材料は悪くないし揃って入ると思うんですよねぇ。
続きがあるとしたら、どう味付けをするかという事になるでしょうか。
このままだと、少し刺さる部分が無くなっていってしまうかもしれないです。

てな印象を持ちました。
機会がありましたら、ご覧くださいませ。


桜井君の妹、かわええなw。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

70.0 16 2022年度のつっこみアニメランキング16位
4人はそれぞれウソをつく(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (206)
632人が棚に入れました
リッカ、千代、関根、翼は、同じ女子校に通うなかよし4人組。 普通の中学2年生に見える彼女たちだけど、じつはみんな誰にも言えない秘密があって……。 宇宙人×抜け忍×超能力者×女装男子!? “うっかり”で、教室が、地球が、滅びちゃう!? 曲者だらけ、秘密だらけの4人だけど、ウソのおかげで一緒にいられる―― ウソつきは“なかよし”の始まり…!?な、新感覚“カオス”学園コメディ!

xokNW04341 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

実は私は

シュールギャグの皮を被ったタイムリープSF()。
期待値からのギャップは不徳のギルドレベル。

ボケとツッコミもテンポ良く密度の高いコメディ詰め合わせ。4コマ漫画のテンポ感を失わないという希少なアニメ。パロディネタは古めで味わい尽くすにはお約束の教養も必要だが、わからないならスルーでなんら問題ないギャグ密度。人外キャラでインモラルギャグさえ扱えるが毒気は皆無でさわやかな後味。自身の身バレよりもお互いの身を案じる彼女たちの姿にグッとくる、似た設定の「実は私は」を連想させるような笑いあり涙ありの優しさと暖かさに溢れた美しく儚い青春友情物語。

物語・ガバい設定を最大限活用する設計には唸るばかり
作画・それなり。ここを楽しむ作品ではない
声優・抜群の貢献度。ここが危ういと微妙だったかも
音楽・邪魔にならない上手さはある
キャラ・テンプレの使いこなしが抜群に上手い

荒唐無稽な自由さがアニメの醍醐味。いいアニメでした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

出落ち感はあるが大きく失速せず完走

【レビューNo.4】(初回登録:2022/12/31)
コミック原作の2022年作品。全11話。

「4人はそれぞれウソをつく」のタイトル通り、登場人物にはそれぞれ
{netabare}
「宇宙人」「抜け忍」「超能力者」「男の子」
{/netabare}
というぶっ飛んだ秘密がある。
それぞれの秘密を隠しながら、平和な学園生活を守るためにドタバタを
繰り広げるコメディ作品になります。

このぶっ飛んだ設定を生かしたテンポのいいギャグ展開に1,2話は
引き込まれ、「これは大当たりか!」と期待したのですが・・・
結局3話以降も基本同じことの繰り返しで伸び悩んだって感じですかね。

・基本4人で回すのでどうしてもマンネリ化してしまう。
 でサブキャラで局面打開を図りたいが、出てくるサブキャラは少なく出番
 自体も少ない。それに4人の個性に比べ大分見劣りしそこまで魅力がない
 ので大きな展開に発展しない。
 (たまにアクセントになって面白いシーンもあるが)
・4人の関係性や成長等にストーリー性が見られない。
 例えば同じ4コマ原作の「まちカドまそく」なら主人公の成長やライバル
 との関係性の変化や絆の深まり等の過程を楽しむことができるが、本作は
 友情を再確認するようなエピソードはあるが、スタート時点からある程度
 友情はしっかりしてるので、大きくなにか変化があるわけでもない。
・4人の秘密の露見は・・・
 この作品の見どころのひとつが「それぞれの秘密」がいつ露見するかと
 いうドキドキ感だと思うのですが・・・
 {netabare}
 最終回にあっさり露見するも「宇宙人」の特殊能力で解決という禁じ手
 で何もなかったかのように大円団で終わってしまったので、いささか
 拍子抜けだった。原作がどうなっているかはわからないが、これ多分
 2期作る気ないんだろうな(笑)
 {/netabare}

個人的にはスタートダッシュが素晴らしかったので、期待値が高く少し
残念なところがあったが、
「パンチの効いたギャグを挟んでくる、JCの緩い日常系アニメ」
と考えれば、毎回わちゃわちゃしつつそれなりのレベルの面白さでしっかり
作られたので、最後まで楽しむことはできたかなと思います。
あと中毒性のあるOPも個人的にはツボ。

(2023/1/21追記)
・予定調和の4人だけのクローズされた世界
 同様の日常系ギャグアニメに「女子高生の無駄づかい」という名作がある
 が、こちらは主要キャラ3人+サブキャラ5人の8人体制で話を広げやすい
 というのもあるのですが、こちらは個性がぶつかりつつも「相手の良さを
 引き出す」という巧さがあり、化学反応で「10×10×10=1000」の面白さ
 を生み出しています。片や本作は4人の関係が強固で役割分担が固定して
 しまっているというか、お約束的に予定調和で終わる感じなので、安定感
 はあるが「10+10+10+10=40」以上の笑いには発展しないという印象です
 ね。それに「女子無駄」の方は担任の先生も絡んできて更に作品に奥行を
 与えていますが、本作は4人の世界をぶっ壊す魅力的なサブキャラもいない
 ので、あと一歩殻を破れずに終わってしまったというイメージですね。

(2023/1/27追記)
【レビューNo.24】「女子高生の無駄づかい」のレビュー追加。
今作に興味を持たれた方はそちらを参照下さい。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

Lie:ウソから始める異文化交流

【感想】
正体隠し×女子学生の日常アニメ
あんまり笑える感じじゃなかったけど雰囲気やテンポが良くて楽しいアニメ
4人の認識の違いからくるすれ違いコント的な面白さがありました
大塚さんのナレーションツッコミもいいですね

ギャグアニメなのに結構細かいところまでこだわって作画していて遊び心が感じられる作りでとても良かった

4人とも隠し事は打ち明けないけど友達想いなのは一緒で、嘘で塗り固められた虚構の友情っていう印象がまったくなくて、友達でいたいから秘密を守っているっていう感じが一貫して出ていて、4人の友情が尊い!

ストーリー性はあまりないけど気軽に見れる良いコメディアニメでした!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29

68.2 17 2022年度のつっこみアニメランキング17位
組長娘と世話係(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (203)
618人が棚に入れました
面倒なことは暴力で解決し、裏社会で“桜樹組の悪魔”と呼ばれていた霧島透。 ある日突然、桜樹組の組長から呼び出された霧島は、一人娘・八重花の世話係に任命されーーー!? 若頭と組長の一人娘のハートフルコメディ―― 二人の新しい日常が始まる!  

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【失敗作の典型例-2】初期設定だけで練り込み不足 →ファンタジー世界のヤクザ達

【レビューNo.34】(初回登録:2023/2/22)
コミック原作の2022年作品。全12話。
交流のあるレビュアーさんが本作に触れておられ私も同じことを感じていたので、そういえばこれ
も「失敗作シリーズ」のネタに使えそうかなっと。

(ストーリー)
桜樹組の若頭である霧島透は、「桜樹組の悪魔」と恐れられ何でも暴力で片づけてしまう粗暴な男。
この事態を見かねた組長は、一人娘である八重花の「世話係」に霧島を任命したのだった。

(評 価)
・ハートフルコメディとしては悪くない
 初めにフォローしておくと失敗作というにはちょっとかわいそうかなっと。小学生八重花と霧島の
 交流をはじめ、キャラ描写はしっかりしていてハートフルコメディとしては悪くないです。
 ただこの手の物語としてはありきたりな内容で、それだけに「ヤクザ」というパワーワードに期待
 したいところですが・・・

・「ヤクザ」という肩書が欲しかっただけ
 ただ作品を観ると「ヤクザ」→粗暴な人間の代名詞という「肩書」が欲しかっただけで、ストーリー
 に「ヤクザである必要性」をあまり練り込んでおらず、初期設定だけの出オチ感は否めないですね。
 そのため全体像もなんかアットホームな雰囲気で組員も皆優しく、ヤクザ社会の緊張感がまるでない
 一種のファンタジー世界を見せられてる気分です。リアルなヤクザを追求しろといいませんが、ここ
 まで歪だともうヤクザじゃなくてもいいよねって。
 結局のところ本作は八重花や霧島の「個人の資質頼み」って感じで、「ヤクザ設定」はそれに説得力
 を持たせる「補完材料」って感じなので、そりゃ設定を活かした独自展開は期待できないよねっと。
 そもそも息抜きのような形で描いた「ヤクザの若頭と組長の娘」のイラストが反響を呼び、次はそれ
 を4コマ漫画化してみたのがスタートらしいので、ヤクザ世界の練り込み等を求めるのは酷なのかも。

・そもそもアニメで見せる意義があったのか
 特に作画やアニメ演出に見どころがあるわけでもなく、ハートフルな日常ストーリーが進んでいく感
 じなので、(子役の熱演や霧島の演技の振り幅等)むしろ実写の方が面白く作れたようにも思えますね。
 強いていうなら「八重花のロリ萌えキャラ」はアニメの方か映えるのかって位?

上述のようにキャラ描写はよくストーリーも悪くないので、ヤクザに拘らなければハートフルコメディ
として楽しめる作品だと思います。
ただ「組長の一人娘」×「若頭」という大きな看板をブチ上げたなら、「『ヤクザ設定』だからこそ、
この作品は面白い」というエッジを描いて欲しかったなっと。
(今期の某作品もですが、結局ストーリーに活かせないのなら、ファッション感覚で「ヤクザ」やら
「殺し屋」設定するんじゃねーよと・・・)

最近では「暴対法」による極道自体の弱体化をはじめ、半グレ集団や海外マフィアの台頭等ヤクザも
斜陽の一途を辿っているようで、「そんな弱体化したヤクザ世界を風刺した社会派アニメ」ってこと
なら大いに評価したいところですがw

(2023/2/26追記)
「ヤクザ世界の練り込み不足」という点について補足しておくと
・八重花の母が病院で昏睡状態 →抗争に巻き込まれた?! →単なる交通事故
・八重花が誘拐される →単に(昔の)霧島への私怨から
 (組長娘に手を出す重大さを考慮していない無計画さにゲンナリ)
・組長娘八重花への影響 →学校の誰も知らない模様(こんなんアリなの?!)
 (八重花に友達がいない →単に八重香の引っ込み思案な性格による →同様な子と友達に
  「こういう家だから誕生日会に友達が呼べない」くだりあり →もともと友達がいなかった?
  それに仲良くなった友達たちは結構家に出入りしだしたんですが・・・
  霧島もPTAで若奥様にイケメンで色目を使われる始末(ギャグ展開のつもり?))
って感じで、結局昔の霧島以外悪者したくない(特に組長)というのが如実に表れていて、普段はヤクザ
設定はなかったかのようにハートフルなストーリーを展開しておいて、そのくせネタに困ると急にヤク
ザらしいことを始めたりと、なんかダブルスタンダードが鼻につくって感じで、「それはズルいよね」
ってのが個人的には拭えないんですよね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

ねるる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

作者の好きが詰め込まれた、極道若頭×幼女のハートフルな日常を描いた作品

原作未読。

~あらすじ~
桜樹組の若頭で悪魔と囁かれていた主人公が、組長のひとり娘の世話係に任命されたことによって送るハートフルな日常を描いた作品。

設定が極道なので暴力的な表現もありつつも、メイン2人が過ごす日常を軸に進んでくので普通に見れた作品でした。
物語舞台が極道設定なのとか、キャラの設定とかエピソードも作者の好きを詰め込んだろんだなーって思う作品でした。

物語は基本日常を描くので、話数によって面白さに落差がありました。特に4話の動画回はクソほどつまらなかった。
良い回としては、3話のお見舞いの話と、9話の過去回は物凄く良かったです。泣けたし、きゅんとしたりした。

作画に関しては絵柄はプリキュアみたいだなーキラキラしてるなーと思いながら見てました。ただ、たまに体に対して顔のデカさが変に感じる時があり若干の違和感は感じながら見てました。そんなに気にならないレベルだとは思います。

声優に関して、主人公のほそやん、ひとり娘役の和多田さん、その他にも竹内良太さん、海人くん、神谷さん、前野さんと、キャスティングは豪華だし、役にとても合ってて良かったと思います。組長役の竹内さんの演技特に好きでした。過去回は最高。

音楽は微妙。ネットで人気か知らないけどコレジャナクテイイ感ある。

クソ回の4話を除いて、日常コメディ作品としては普通に楽しめました。妙に詰めが甘いところがあるのが気になりましたが、ゆるく見る分には誰でも楽しめると思います。舞台設定である極道とか、強面が幼女と仲良くしてるみたいな図が好きな人には、堪らない作品かと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

霧島、鬼畜やめるってよ

【感想】
娘ちゃんを囲んでヤクザの皆さんがちょっと優しくなるのがみていてほっこりします
普通にいい話で雰囲気もいいし、娘ちゃん可愛いし霧島さんカッコいいし、とても好きな作品です!

これがヤクザの話じゃなければたぶん絶賛していたと思います!

なんでかっていうと、こんなのはヤクザじゃないからです

霧島さんの所属する桜樹組はヤクザ感がまったくなくて、ヤクザなのに甘すぎるし人が良すぎでヤクザを美化しすぎなのが気になる
この作品を見てヤクザって実は優しいんだって誤解する人が出てこないか心配です
もちろんヤクザも子どもに優しかったり、組の仲間思いな人もいると思うけど、この組の人たちはヤクザには見えないです
でもリアルなヤクザにしてしまうとだいぶ雰囲気の違う作品になってほのぼのした気持ちにはならなさそうだから仕方ないのかな?

ヤクザの話を濃密にやってるのにかわいい娘ちゃんが出てきたら雰囲気台無しだし、ほのぼのした娘ちゃん中心の話にガチなヤクザが入ってきたら事件になっちゃうので
この二つを同時に扱うのは難しいんだと思います

でもリアリティなんて気にせず、やえかちゃんに優しくする皆さんをみてほっこりするのがいいとおもいます

{netabare}
霧島が世話係になって優しくなっていくのはいいけど、2話くらいでもう仲良くなっていて
最初からお世話がうまくいきすぎなのと、気持ちの変化が速すぎるのが欠点かな
その辺の理由はそのうちわかりますが、もう少し段階を踏んで徐々に板についてくる感じだと面白いと思いました

現実のヤクザと比べるといろいろおかしいけど、穏やかな気持ちで視聴できるいい作品です
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24

68.6 18 2022年度のつっこみアニメランキング18位
うる星やつら(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (208)
615人が棚に入れました
「でもうちは、やっぱりダーリンが、好きだっちゃ。」地球“最凶”の高校生・諸星あたると、宇宙から舞い降りた“鬼っ娘”美少女ラム。二人の出会いからすべてが始まった…!今なお第一線で活躍する高橋留美子による鮮烈のデビュー作「うる星やつら」。小学館創業100周年を記念し、選び抜かれた原作エピソードを4クールに渡ってテレビアニメ化!(第1期2022年放送予定)監督は『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』を手掛けた髙橋秀弥・木村泰大、シリーズ構成に『はたらく細胞』の柿原優子、キャラクターデザインに『おそ松さん』『映像研には手を出すな!』の浅野直之、アニメーション制作は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ、『炎炎ノ消防隊』のdavid productionが担当。そして、主人公の“ダーリン”こと諸星あたると、ヒロイン・ラムという稀代のカップル役を神谷浩史と上坂すみれが演じる。大胆不敵、恋にも全力、でもどこか切なくて…あたるとラムのボーイ・ミーツ・ガールを、銀河中から集結するキャラクターたちが彩るラブコメディ。目を見て「好き」と言えない今だからこそ届けたい。ゴージャスでタフ、クレイジーな“やつら”の青春がかけめぐる!

saitama さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

本当に期待していた…そして史上最悪レベルのショック。金の匂いだけの糞作品。

原作は全巻所有。



えーと、なんと表現すればいいか…、脚本は忠実に原作どおりではある。

そして、制作陣に才能のひとかけらも感じない、糞作品を作り上げた。

原作どおりなのに糞つまらないって、本当に監督、脚本家、演出家、音楽、声優、全員がすごい制作陣だ。

自分のセンスの問題かと思って、huluで旧作1話を観た。100倍面白かった。

これは、もうセンスとしか言いようがない。監督以下、製作陣のセンスの問題だ。

そしてキャラの表情や奥行き感の作り方、動き、カット割り等々、セル画時代の1981年作品に、なにひとつ上回っていないという恐ろしい事実。適当に画がキレイなのと画に魅入られるのは違うんだよ…。

こんな糞作品、1話で糞だと関係者全員気付いたろ。

そして曲もBGMも効果音もすべて糞。

わかりやすい比喩をしたら、「はたらく魔王さま!」の1期と2期かな。それ以上に酷いけど。

金に目がくらんだクズが集まると、どんな作品でも最低作品に仕上がるってことだ。

史上最大の糞作品をどうもありがとう。
それが原作、そしてアニメをリアルタイムで観たファンの感想です。

あ、1981年のオリジナル作品がなければ、きっと作画だけキレイに見える、3.1〜3.2点くらいの可もなく不可もなしな作品と評価したかも。原作漫画を熟知していると、とにかくつまらない。原作および1981年リアタイユーザーとしての視点があるから、現状ではこの点数しか出せない。

1981年からの作品は本当に奇跡的な成功だったんだな…。


■追記

ちなみに、Huluとかで1981年のオリジナル1話を初めて観た人は、「ラムちゃんとか可愛くないし全然顔違うじゃん!」と思うかもしれないが、もともと高橋留美子先生の描く女性顔は、1981年の1話がほぼ原作どおり。

そこから、アニメの方が先にかわいい顔になっていき、それと呼応するように高橋留美子先生の描く原作のラムちゃんや、うる星やつらの少しあとに連載が始まった「めぞん一刻」の音無響子も、キツい顔つきから、可愛い顔へと描き方が変化していく。

今回の最新作は当然、漫画家デビュー当時のキャラ画ではなく、時を経て完全に完成されたキャラ画で描いているのに、物語として、1981年の方がずっとレベルが高いのは、単純にスタッフのセンスと技量の差としか表現しようがない。キレイ目という部分においてだけ作画だけが上回っている。

ま、1981年版は1回目の2話で登場したモブキャラのメガネ(原作では3話の話)が、制作陣によって勝手にほぼレギュラー化され、そうしたアニオリ路線が原作者の不満を呼び、映画のビューティフル・ドリーマーで完全に怒りを買い、押井守は外されたわけだが…(原作者は嫌いではないと言っているが、が…ね)。その意味においては、今回はとことん原作に忠実が約束事になっているのかもしれないが。予告の扉絵ひとつとっても、どんだけ原作者に気を使っているのかがわかる。

始まる前からローソンとかいろいろなコラボがあり、メディアミックスで電通がフルに動いてブームを生み出そうとしているのだろうけど、まず力を入れるべきはアニメだと思うんだけどね…。鬼滅やスパイファミリーみたいに、アニメの出来がよくて、そこにあとからメディアミックスが乗っかるほうが、結果ブームになるわけだし。


■2話視聴

前にも書いたが、まったくもってコミック原作通りなんだけど、恐ろしいほどあっさりな出来栄え。
アニメ化による面白さがひとつもない…。この路線のまま100話作るの??? 本気???


■5話まで視聴

さすがに原作は面白いので物語を3.5にした。でもアニメはつまらない。
クラマ登場は最初の物語をすっ飛ばしても、たしかに初回はなくても話にはなるが、キャラの深みが消えた。

君まてども…なんて、良い話だけど原作は本当にあっさりした回だから、アニメ化するなら1981年版みたいな設定変更も仕方ない。だけど今回は、まんま原作通りで原作以上にあっさり回というつまらない作品になった。それでいて、クラマは登場回すっとばすとか、アニメ制作陣のセンスが無いとしか…。宮崎アニメが何十年経っても面白いのは監督以下制作陣の才能によるもの。1981年からのうる星やつらTV版が面白いのもまた、制作陣の才能。

才能の差をまざまざと見せつけられた作品になってきた。

最近はアニメ界隈じゃないところでも、スパイファミリー筆頭にアニメの話題ってよく出るけど、うる星やつらに関しては全然聞かない時点でお察しってことじゃなかろうか…。


■9話まで視聴

えーと、もはや配信当日に観ることもなくなり、他のアニメやら書籍やら、いろいろな時間を費やして、なんか空いてしまった時間のときに、「一応、確認しておくか」程度に視聴するようになった。

そして感じる更に酷くなった空回り度…。さらに言えば、最初の数話より明らかに作画レベルが落ちている。ハッキリと実感できるレベル。校長やこたつねこの描写あたりは、もう最近の低レベルなろう系アニメと変わらん…。

ランちゃんとかも、原作通りではあるが、キャラと声が合っていないし…。1981年版は声優のマッチ度含めて奇蹟過ぎたんだな…。

もはや電通が糞仕込みしようが、ファン含め誰も話題にしていない時点で察するしかない。そもそも電通が入っている時点でファンなぞ見ていない。いかにコラボ売りつけて金を奪うかの皮算用…。


■20話まで視聴

作画の雑度が酷い。どんどん劣化している。なので作画評価を下げた。
キャラ静止画をそのまま動かすシーン乱発とか‥論外。どんな低予算アニメだよ。

そうやって考えると、モブキャラとかを背景化させるべくスクリーントーン貼りで消すのって、予算下げるためだろうと気づいた。こんなもん、原作に寄せた演出でもなんでもない。

マジで製作陣は1981年度版を全話見直して、ついでにめぞん一刻も全話観ておけ。
自分達がどんな恥ずかしい真似をしているのかを自覚した方がいい。
今やっているのはアニメもどきの紙芝居になっている事実を理解した方がいい。
それは原作リスペクトとは言わない。

何よりも原作よりつまらなくて、1981年作品より100倍つまらな時点で、全てが破綻している。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

否定も肯定もできなかった・・・。

とりあえず、一通りは視聴しました。
「あーこんな話あったなー」っていう感想でした。

どちらかと言えばフラットな感想、それと自分が高橋留美子派閥では無かった事を思い出しましたw。

もちろん、うる星やつらのアニメ放送時にいわゆる多感な時代を過ごしていた私としては、当時はラムちゃんを可愛らしいと思ってはいましたし、嫌いでは無かったんです。
(最初は、あんまり可愛くなかったですよねぇwww釣り目、猫目がちで、それがだんだんきれいに、グラマラスになっていったのを覚えています)
それに、あれだけ長期間放送し、映画も複数作られていましたしね、こちらも一通りは見ているクチになりますので、やっぱり嫌いでは無かったと思います。

でもなぁ、かなりどーでもいい話回もいっぱいありましたし、好き勝手つくってんじゃねぇかって話回もありました。
その中からユニークなクリエイターが輩出されてきたって言うのも事実だと思うのですが・・・。

そう言う意味では、スッキリと有名なエピソードばかりを見れるって言うのは悪くはないと思っていたのですが、実際観てみると思惑が外れた感じでしたね。

多少は懐かしいという思いもあったのですが、いまこのリメイク作品を観ても面白かったとは言えないなぁ、って感じです。
今作でも、やっぱりラムちゃの可愛い要素は感じたのですが、それも限定的なものでした。
自身が年食ったのもあると思いますし、ちょっとやはり時代的な差分もあるんでしょうかねぇ、今の時代には合ってはいないと思ったかなぁ。


ただ、今の時代の若い視聴者が見るとどんな風に思うのかな、って気にはなりました。

そもそも、このタイミングでのリメイクは、当時を知る人がある程度のポジションになって、もう一度ラムちゃんに会いたくなったのかな、って思ったりもしています。
ま、個人の妄想ですが。


作品自体は、物語はものすごくでっかいところではあると思いますが、基本考える必要は無いですよね。その都度のキャラクターのドタバタを楽しむっていう感じですから。
固定されたキャラクタが活躍する際には、まぁ、物語性も少し強くはなるかなって感じです。
声優さんは、先代作品からの声優さんをリスペクトしたのかな、きっちり話題性も含めて配置し、主要キャラもイメージを先代どおり引き継いだ感じでした。
がらっと変えてみても良かったっと思うけど・・・。
最近、ちょっと今風の作品を観たのを思い出して、そんな風に思いました。(リコリスの事です。)
何なら「~だっちゃ」さえ変えてみても良かったくらい位に思いました。
もう少し軽いノリにしても良かったのかなと・・・。

音楽は、いい感じに作ってあったとは思いますが、私の好みでは無かったです。これは好みの問題ですね。

キャラは、長らくお目にかかってはいませんでしたが、どのキャラも見知ったキャラでした。ここに文句を言うレベルなら観ていないでしょうw。
ああ、ちょっと声優さんの方で変化した感じも見たかったって書いてましたねw文句というより、そう言うのも見てみたかったという興味と捉えていただけれ幸いです。


いろいろ書きましたけど、結局、思い出補正もありますし、作品自体がビッグネームだというのもあります。
また、この作品をガッツリあれこれ言うのはアニメ史の一刻にケンカを売るようなものなので・・・と言う思いの中で、今作、べた褒めもダメ出しもできませんでした!

なので・・・評価はフラットにオール3です。


あーあえて言うなら、今作のマンガチックな演出はあまり好みでは無かったかなぁ。
それと、ポイントポイントで出るレインボーの演出。
そちら系のジャンキーに刺さるのかな?
それともパチンコとかパチスロ案件狙ってんのかなーなんてwww。
ま、既にいくつも出ていますけどねー。

と、数年前にそちら系は完全に引退した私の感想です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ラブとコメ 仮レビュー・仮タイトル,星評価はデフォルト状態

2022/10/25 初投稿
2022/10/30 一部訂正,加筆
2022/11/05 加筆
2022/11/12 加筆

まずは,自分の立ち位置などから

長いし,本作品に直接関係ないので隠しておきます。

{netabare}
原作(漫画版):未読 ※部分的には飲食店などで読んだことがあります。

旧シリーズ:大部分視聴済み
 ※昭和末期から平成初頭の一連のテレビシリーズ,劇場版,OVAなど(古川・平野版)をここでは旧シリーズと呼ばせていただきます。
そして,旧シリーズはかなり好きなアニメです。
好きなエピソードをいくつか挙げると
「ビューティフル・ドリーマー」(劇場版)
「決死の亜空間アルバイト」
「みじめ愛とさすらいの母」
「ときめきの聖夜」
「どっきり図書館!お静かに!!」
「さよならの季節」
などです。

何が好きかというと,押井守を筆頭として,制作スタッフの悪のり感,シナリオ,演出,作画,声優陣などそれぞれが好き放題暴走できた点です。その結果旧シリーズはアニメーションの実験室と化し,日本アニメーションの表現の幅を大きく広げたと言えます。また,それによって多くの人材が育ち,さらには後に続く人材にも直接的・間接的両面で大きな影響を与えたと言える点です。

そんな旧シリーズへの想いがある自分としては僅かな望みと大いなる不安をいだき新シリーズを待ちわびていました。

なので,自分としては久しぶりに配信では無く,リアルタイム(録画だけど,だいたいリアルタイムw)視聴とあいなりました。

本作品に期待することは現代の技術での綺麗な作画で「うる星やつら」を蘇らせてくれること。

懸念材料はどうやら原作準拠らしいという話が聞こえてくること。そうすると恐らく旧シリーズの作り手側の自由奔放さは期待できないでしょう。40年という歳月を経ての現在の再アニメ化。推測するにモチベーションが高いのは制作陣の上層部(高齢層)ではないかと思います。上司の意味不明の情熱と原作遵守の縛りにイマイチモチベーションが上がらない若手スタッフがつきあわされる・・・そんな作品にならないことを願っています。
懸念材料その2として「ぶらどらぶ」を見て思ったのですが,現代と昭和の感覚の違いに思った以上に距離があること。自分自身旧シリーズ(昭和)的「ぶらどらぶ」の笑い(?)には既に全くついて行けなくなっていると思った点です。原作準拠ではそこらへんのアップデートも難しいかも。
{/netabare}



前置きがやたらと長くなりましたが,新シリーズを見ての感想です。

1話 絵は綺麗!期待通りというかそれ以上!ラムとあたるの声も違和感なし!むしろラムとあたるにしか聞こえないw
逆にラムのセリフの言い回し「~かや?」とかに強烈に違和感を感じる。
そして,ラムってこんなに性格悪かったっけ?思い出補正かも知れないけど,ヒステリックではあっても意地悪では無かったイメージ。サブタイトル「かけめぐる青春」「絶体絶命」は昭和歌謡曲ですね!
クラスメートにメガネのキャラクターが出てきましたがモブでした。メガネロスw
OP,ED曲は適正に解釈され現代の曲に置き換えられていると思います。もうちょい分かりやすい表現を思いつきました。旧シリーズが現在まで続いていたとしたら,現在のOP曲やED曲はこれだろうな,という曲で結構好きw

2話
心配していた「昭和」的感覚が前面に・・・
現代の感覚からするといろいろイタい感じがします。罵倒,セクハラ,暴力・・・そもそも「うる星やつら」ってこんな感じですが,現在のアニメとしてみると結構抵抗がある・・・すでに,2話途中で脱落しそうになっている自分がいる^^;
キャラクターでは解毒されたメガネ登場wメガネ度20%くらいか?あ,でも覗き(犯罪です)はしていましたねw
サブタイトルは既に調べないと分からない。「あなたにあげる」は演歌?「幸せの黄色いリボン」は洋楽でした。聞いたことはあるけど間口広げすぎ感。


3話
なんだかんだ言いながら見てるw
サブタイトル「トラブルは舞い降りた!!」「迷路でメロメロ」
あれ?そんな歌あったか?
検索したが,無いみたい
3話でもう方針変更かwなら,最初からやらなきゃいいのに・・・
イヤ待てよ!
再び検索!!
なるほど!原作のサブタイトルですね!
そもそも,原作のサブタイトル自体が曲名由来の者が多かったようですが一貫していないようです。
噂通り,原作をなぞる形でのアニメ化のようです。
原作の欠点や時代性にそぐわなくなっている点もそのまま・・・

どうやらやはり懸念した通りのアニメ化のようです。
現代に再アニメ化する大義(大げさw)も意味も価値もあまりないように感じます(あくまで個人の感想です。)
脱落しそうなんだけど・・・来週も見るんだろうなぁ~
でも,4クールつきあう自信は全くもてない^^;


4話
今週も見ました,おそらく一度貯めたら以後,見ないと思うのでw
今週は作画崩壊とまでは言わないですが,映像的なクオリティーは維持できていないと感じました。あえての再アニメ化なので,この点は頑張って欲しいです。
それにしても,原作の古臭さがやはり気になります。
コンセプトの原作準拠が唯々重い足枷のように感じます。
聞くところによると,今回のアニメ化は小学館100周年企画事業の一つとして企画されたとか。
であれば,方向修正は不可能でしょう。

小学館100年の歴史のなかの出版物に目をやれば
大辞泉には次のように書いてあるとか
「不易流行」 ふえき‐りゅうこう〔‐リウカウ〕【不易流行】
蕉風俳諧の理念の一。新しみを求めて変化していく流行性が実は俳諧の不易の本質であり、不易と流行とは根元において結合すべきであるとするもの。
まさに新シリーズにおいて決定的に不足しているのは,「新しみを求めて変化していく流行性」ではないでしょうか。


6話
今週も脱落せず,ちゃんと見ました^^;

「愛と闘魂のグローブ」特にコメント無し

「君待てども・・・」
旧シリーズの「ときめきの聖夜」ですね!前述しましたが旧シリーズでも好きなエピソードの一つです!旧シリーズの半分の尺でしたが,割と納得の出来でした。特に,ラムが電信柱(旧シリーズでは時計)の上で悩むシーンや最後のラムとあたるが家に帰るシーンは現代の技術で作画された価値が感じられました。新シリーズで初めて評価できるエピソードだったように思います。(とは言え,旧シリーズの作り手の熱量が伝わる感じには及ばないのですが・・・)
そして,気がついたのですが「ラブコメ」の「コメ」=コメディーに関して笑いは文化を背景に成立する面も強いので,内容によっては国や時代などによっては全く通じない,あるいは最悪嫌悪感をいだかれる可能性もあります。特に「うる星やつら」のコメディー要素には強く時代にそぐわなくなっているように感じます。一方で「ラブ」に関しては割と不変で本エピソードのようにラムとあたるのラブストーリー的な落としどころに持って行くと割と納得出来る気がします。
改めて今みると,実はあたるって不器用な「昭和の男」なのかもなんてむしろ好意的に捉えたりしちゃいます(笑)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21

70.9 19 2022年度のつっこみアニメランキング19位
不徳のギルド(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (195)
613人が棚に入れました
「…俺の青春、これでいいんだろうか」 若手ながらギルド1の討伐数を誇る狩人キクル。 幼いころから訓練に明け暮れ一流の狩人となった彼の望み、…それは仕事を辞めること!? 失われた青春の1ページを取り戻すため、一刻も早く引退したいキクルの最優先ミッションは後任の育成! しかし、はちゃめちゃな新米ガードを引き連れてのクエストはなぜか不道徳なハプニングしか起こらない!! どうなる俺の青春!?キクルの不徳な新人教育が今始まる!!

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

くだらないアニメだがつまらなくはない(精一杯褒めてます)

このアニメは実にくだらない。情けないほどにくだらないのですが…
不思議と次回も見たくなってしまいます。
このアニメを毎週見ている私も情けないです。(^_^;)

物語は、魔物を狩る職業(ガード)をしている主人公のキクルが、今の職を辞めるために新人ガードの人たちを一人前に育てる物語のようです。
キクルは、自分がいきなりガードを辞めたら、魔物たちが町を襲い、多くの人たちが不幸になると考えています。
だから町の平和のために懸命に新人ガードの人たちを鍛えています。

このような説明だと、さぞかし立派な物語のように思えますよね。
実際に主人公の考え方は立派(?)なのですが…それが全く見えないほど新人ガードの人たち(すべて女の子)が情けないです。

特にヒロインの格闘家”ひたむき”の学習能力の無さといったら天下一品です。毎回必ず同じパターンで戦い、同じパターンでやられます。

そして戦士ハナバタの得意技「狂化」。これは声優の鎌倉有那さんがお酒を飲みながら役をこなしているようで、思わず笑ってしまいます。

おそらく原作者はエロい要素をふんだんに記載しているはずなのですが、
ひたむきたち新人ガードがあまりにも情けないやられ方をするので、エロさをまったく感じません。
逆に、水戸黄門みたいな安心感(?)を感じてしまい、次回も見たくなります。

この物語は、くだらなさがエロさを遥かに凌駕しているのです。
もし原作者がそこまで考慮して執筆されているのでしたら、それは見事というほかありません。

但し、ギルドのエノメさんがメインの回は間違いなくエロです。不徳です。
エノメさん(声優:大久保瑠美さん)の苦悶の声には、やられてしまいます。
特に第三話のCパートで、あんなことを言わせるなんて…
とてもかわいそうです…が、思わず3度ほど再視聴してしまいました。
ああ…自己嫌悪です。

第八話は、今までとは異なり前半は完全シリアス、中盤はいつものエロ、後半はほっこり感動ものでした。
制作スタッフの方々は、意外と頭使ってられるようです。

第九話は、思わずゲラゲラ笑ってしまいました。(^_^)
うん、うん、キクルの気持ちがよくわかります。
恥ずかしくていたたまれないときは、思い切って走ったりしますよね。
確かにノマは可憐で頑張り屋さんで性格も良いので、誰もが惚れてしまいますよね。ノマが女性だったらの話ですが…

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ぽんこつ冒険者育成ファンタジー

【紹介】
先輩冒険者が、自分がギルド抜けても大丈夫なように新人の美少女達を教育していく異世界ファンタジーギャグアニメ
新人の美少女達は一芸に秀でてるけど何かがぽんこつっていうアンバランスな能力で、先輩は成長させるために見守るんだけどすぐピンチになってエロいことになります

【感想】
このすばをえっちにした感じ
無職転生もこのすばも大好きだけど、さすがにシナリオよりもギャグとエロがメインなアニメは好みじゃないですが、面白かったです

かなり露骨にえっちなアニメなので男性向けですが、そういうの抜きにすればキャラクターかわいいし会話が面白い、先輩がぽんこつな新人を教育するっていうコンセプトは面白くて、よくできた異世界ファンタジーだと思います!

えっちなシーンがない普通の異世界ファンタジーとして見たかった・・・

美少女いっぱい仲間にいますが、連れて行くメンバーを入れ替えていくのがワンパターンにならなくていいですね
先輩のツッコミが秀逸で、戦闘して、新人ちゃんがピンチになって先輩がツッコミを入れるの流れがスムーズでテンポよく、やりとりが面白い

わたしなら、キクル先輩とメイデナとノマと4人でパーティ組んで冒険に出たい!
ひたむきちゃんとトキシッコはギルドでずっと留守番しててくれるのが一番ギルドのためになりそう

敵よりも味方のほうが脅威って斬新ですね

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

いい意味でのおバカアニメ。「フルでいくのら~」最高でした。

 題名通りですね。不徳なアニメです。ツッコミを入れると負けです。お気に入りはひたむきよりもハナバタでした。「フルでいくのら~」を楽しみましょう。聞けないのは寂しいですけど、2回目の視聴はしないと思います。

 あのリス2匹が何を表していたのかだけ気になります。

 作画は極端に線の数を減らして輪郭線をはっきりさせていました。見やすかったと思います。安っぽいアニメはこの手があるかなあ、という気がします。

 単純に楽しめたアニメでした。これくらい振り切ってくれるほうが遠慮なくバカになれて好みにあってました。

 評価は3以上はありますね。ストーリー蜘蛛のところにちょっとだけありましたが、評価するほどではないのでデフォルト3です。キャラと作画で評価しておきます。





以下 1話、3話のレビューです。

1話 唾液とスパッツの作画以外は捨てている。エロギャグにはまります。

 この作品を見ているときの自分の顔を見られたくないなあという感じの作品ですね。エロではありますけど、相当ギャグが入りますので、エロギャグをニヤニヤしながら見る感じですね。このすばのレベルを更に2段くらい落としてエロ強化した感じです。もろダクネスみたいのがいるし。

 唾液とスパッツの作画のこだわり以外は細かい線を諦めて子供の塗り絵みたいな感じなのが効果的ですね。どうせ低予算ならこんな感じのほうが安心して見られます。

 設定を考察するのがバカバカしい緩さ加減が新鮮です。というか設定はまったく気になりません。たぶんキャラの名前すらひたむきちゃん以外覚えてないです。ある意味において子供から大人まで楽しめる作品と言えなくはないです。
 一応この作品だとデリケートなゾーンを隠すのはギャグにもなりますが、隠す意味はないなら見せてしまったほうが覇権に近づけると思います。

 どれだけ、エロギャグのバリエーションを提案できるか、でしょうね。水戸黄門的なスライムVSひたむきでもいいですけど、それだと飽きないように展開しないといけませんので難易度があがるかも。

 OPですが、ある意味この作品では冒頭の果物のカットが一番エロいです。
 あと、マシン語(ベーシックかも)みたいなCGはわかる人いるのかなあ。スタッフがおっさんばっかりなんでしょうか。

 多分、毎週見ると思います。批判したら負けですね。


3話で追記 覇権?というとちょっと違う気もしますが妙に面白いです。やっぱりニヤニヤ系ですね。

 ギルド本部にいるあのリスの召使みたいな2匹はなんであんなにクローズアップされているのかすっごい気になりました。伏線?それと 受付のお姉さんは{netabare}人妻{/netabare}かあ…素晴らしいですね。確かに不徳…というか背徳でした。

 あとブルマーって、ウィキによると1992年以降急速に消滅して恐らく90年代後半にはほぼ無かったと記載があります。エロ界では生き残ってますがさすがにもうわからない世代の比率がかなり多いでしょうね。スパッツの方が説得力?はありました。

 まあ、これ以上レビュー重ねてもしょうがないので、途中で言いたい事がなければ後は見終わった後で。


 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

64.7 20 2022年度のつっこみアニメランキング20位
最近雇ったメイドが怪しい(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (154)
539人が棚に入れました
最近、メイドを雇った。仕事熱心で真面目だけど、とても… ――怪しい―― 田舎の小さな屋敷の主人・ゆうりは、突然現れたメイド・リリスの正体を探っていた。 素性も目的も不明だが、不自然なほど良く働き、料理も洗濯も怖いほどに完璧。そして、あの吸い込まれるような紫の瞳。 きっとリリスは何か企んでいるに違いないと、怪しすぎて、怪しすぎて、ゆうりは何も手につかなくて困っている……。 これは孤独だった1人の少年と、突然現れた怪しいメイドが、少しずつ、絆を育んでいく物語。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

子供でいたい働きたくないセックスも不要。ただエロメイドがいればいい。

1話 胸あきエロメイドとショタ系の僧侶枠?1話見る限りでは、話に軸が欲しいかな。

{netabare}  今期作の「継母の連れ子が元カノだった」と本作って、僧侶枠のタイトルだよなあ、と思いましたけどそういう感想はあまりないので、私の邪な心に因るところが大きいのでしょう。

 巨乳胸あきメイドといえば「死神坊ちゃんと黒メイド」があります。あまあまの2人きりの生活なのはそっくりですが、どうでしょうか。あっちは誘惑するっていう話ですからわかります。
 それに「呪い」というテーマがありました。おかげで家族というもの、そして、触れ合えない2人の恋愛がコミカルながら切なく描けていました。歌も夜と月の作画も素晴らしかったですし。

 本作ですが、胸あきメイドはもしいい話にしたいなら、場合によってはノイズにもなります。山奥の屋敷ではないみたいです。あれで外出するなら露出狂としか思えないくらい不自然です。冗談ぬきで微エロコメディじゃないなら、このメイド服はやりすぎです。

 ストーリーは、昔お世話になったとか、何か約束したとかいう因縁だけなら、ちょっとつまらないですよね。ショタとエロメイドのイチャイチャで終わってしまいます。特にショタの無垢性、無知性を強調しすぎているので、その点で底の浅い感じはあります。
 これが「かぐや様」みたいにお互いが超優秀でメイドの素性をめぐっての攻防があるなら面白そうなんですけど。

 日々の2人の間の関係性の軸か、面白そうな謎ポイント、テーマ性なにかがないとつらいですね。

 時代はいつ?斜めのスイッチパネルが付いた全自動洗濯機があるってことは少なくとも2000年以降の話?
 それと両親死んだなら弁護士立てて屋敷売ればいいじゃん、と思ったんですけど領地経営とかの責任の話があるんでしょうか。そこをポイントにしても面白そうです。

 作画はなかなかいいですね。最近CGの技術が上がって来たんでしょうか。人物はほとんど破綻がないですね。ネガティブが無いというだけでなく、なかなかのものだと思います。
 ただ、最近多いですが、引き画がちょっと活き活きしていないというか線が物足りないです。あとは背景美術が適当すぎます。予算の振り方の関係でしょうか。 {/netabare}

 次のレビューは作品終わったあとか、諦めたときにすると思います。



2話 ということで諦めました。広大な屋敷で押しかけ女房のエロメイドと2人きりかあ。

 OP見る限り、現代日本の公用語が英語になって、児童福祉の法律が改正になって、貴族制があることになった世界観でしょうか?逆にイギリスが日本っぽくなったんでしょうか。まあ、設定はこの手の話だから好きにすればいいと思います。というかどうでもいいです。


 問題は、一連の〇〇さんラブコメはそうですけど、女性から近づいてきてくれないと駄目みたいですね。異世界転生で強くなってハーレムで、ももう面倒なんでしょうか。
 現代文明を享受しながら、何もしないスローライフでエロメイドと2人きりがいいなあ、ということですか。

 セックスも現代ではストレスなんでしょうね。単に一方的に好いてくれてイチャイチャがしたい、というのが今の願望なんでしょう。そりゃあ、少子化にもなりますね。いくら何でも草食すぎでしょう。
 しかも貧乏とはいえ、住んでいるのは屋敷ですもんね。遺産である程度はなんとかなるのか、エロメイドがなんとかするのかわかりませんけど。

 人間として成長しない、子供のままでいたい、働かない、ハーレムもセックスもいらないから、誰か自分を分かってくれる人がそばにいて欲しい、というのが本作の描きたいことで、それが願望…なんでしょうか。

 無職転生は人気あったし、異世界ハーレムとかありますから、全部が全部という事ではないでしょうけど…式守さんとか、古見さんとか、阿波連さん、高木さん…出来不出来はありますけど、同じ構造な気が…

 面白いつまらない、というより、悲しくなってきました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

ねるる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

面白い所がひとつもない。純粋につまらない作品。

原作未読。3話まで視聴済。途中レビュー

はやみん出演ってことで結構期待してたけど、今のところ今期の中で1番期待外れ。

毎話主人公とメイドのワンパターンなやり取りで学びも面白みも無く飽きる。メイド萌えもしないので尚更良さが分からん。
メイドのいる洋風な世界観の中で、魚屋とかカップ麺とか出てくるのもなんか違和感。
3話で新キャラ出たけど、物語に刺激を与えるわけでは無さそうなので、今後の展開にも期待は出来なそう…。

2022/11/09 全11話視聴完了。
原作漫画未読。

両親を失い、大きな屋敷で1人で暮らす主人公の元に、ある日メイドがあらわれ雇うこととなる。あらゆる家事を完璧にこなす、怪しいメイドと孤独な少年が絆を育む物語。

最終話まで面白い展開は一切なく、ワンパターンなやり取りと想像通りの展開でガッカリ作品でした。

主人公の少年は中盤まで事ある事にしつこいくらいに、怪しい、怪しい、と繰り替えし、メイドがからかうような言葉をかけて、少年の純粋な回答に逆に照れるというお決まりのやり取りにウンザリしてた。よく分からないタイミングで、2人の絆が深まって、怪しいから好きとか大事という気持ちになるけど、変わるきっかけエピソードが薄いから響いてこないし、いつのまに心情変化したの?って思った。
後半になって出てくるサブキャラのメイドも全く物語上で役に立ってないし、あんなメイドいるかよっていうキャラクターで冷めてた。

深読みしすぎかもしれませんが、最終話まで見終わって、主人公はどこか人としての感情というものが乏しく、ちょっとある意味病んでる子なのかなって思いました。目が基本笑ってないし、好きとか嬉しいとかの感情が軽くて薄くて、このキャラを演じるはやみん絶妙だなって思いながら見てました。

キャラクターや舞台設定に派手さがありましたが、物語はつまらないし中身がなく、キャラクターにも魅力がなく、OPもEDもパッとしないしで、見所がない作品でしたね。
原作は人気らしいので、また違ったお話展開なのかな?
原作ファン以外の方にはオススメ出来ない作品でした。非常にイマイチです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

最近見たメイドアニメがダサい

【最初に】
最初に怪しいって思うのは全然使用人にふさわしくないメイド服の煽情的なデザインだと思う、こんなメイド服ないし普通にダサい
こんな格好だとご主人様を財産目当てにたぶらかしに来たのかな?ってまず思うかな、半分はあたりでしょ?

わたしはメイド服の魅力は、清楚さにあると思うのです
リリスも司のメイドさんもご主人様差し置いて勝手に話し始めるし、使用人には見えないかなー
お料理も和洋折衷っていうか統一感なさすぎて、せめてもう少し「らしく」できないのでしょうか?

【感想】
まだ3話でどうなるかわからないですが、平和なコメディアニメで不快感とかはないのでまったり楽しむだけなら良さそう

ただ、ホントにこだわりがない作品で残念なところが多い

・だんだん疑いが解けて仲が深まっていくとかなら良かったけど最初から両想いっぽいし、疑いに無理やり感しかない

・坊ちゃんとメイドのラブコメなのにオシャレさがまったくなくて残念
洋館のレトロな雰囲気とかアンティークな調度品とか優雅な雰囲気がない

・現代の普通の町が舞台だけど坊ちゃんの家は古い洋館で、メイドさんはメイドっぽくないのでお金持ちのお坊ちゃんがメイドさんごっこしているだけに見えます

・メイドさん雇うのはいいけど、使用人キープするお金もないなら二人で住むのにあんな大きなお屋敷いらないと思う

いろいろ残念なこと書いたけど、細かいことは気にせずにまったり見ていこうと思います

【作画】
絵はとても平面的で立体感がない、料理がおいしくなさそう

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19

64.4 21 2022年度のつっこみアニメランキング21位
このヒーラー、めんどくさい (TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (191)
478人が棚に入れました
世のため人のため、冒険の旅を行く戦士アルヴィン。魔獣と戦闘中、ダークエルフのヒーラー、カーラが通りかかった。だが手助けを頼むと、カーラは「人に助けを求めるのなら、ひざまずいて額と両手を大地につけるべきではないでしょうか!」とヒーラーにあるまじき発言。さらにはアルヴィンに、自分から離れると死んでしまう呪いをかけてしまう。 最弱の戦士アルヴィンと、世にもめんどくさい性格のヒーラー、カーラ。宿命の出会いがここに!

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

あの〜 引っ叩いていいですか?

原作未読 全12話

冒険者があることでパーティーを組んだヒーラーが、全然使えない上にネガティヴで口だけは達者なダークエルフとの異世界を旅をするお話です。

お話はギャグ寄りなので、魔物との壮絶なバトルシーンは皆無ですね。

最初はヒーラーであるカーラのネガティヴ思考の会話が、ちょっとイライラして受け付けませんでした。

そこまで気にせず、何となく観ていたら慣れてきましたねw

色々なモンスターや人々と出会い、そこで起こる問題を解決していくお話ですが、解決の方法が一筋縄でいきません。

全然解決しないじゃないかと思って見ていると最後は何となく解決してしまう不思議な作品でしたw

OPは大西亜玖璃さん、EDは主要メンバー3にんが歌っています。

最後に、初めてこの作品を観たときイライラしたのでタイトル通りな気分になりましたw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

とろとろとろろ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

おそらく今期一番

2022年春アニメの覇権候補なのは初回を見ただけで確信できる。
それが分かったからもういいやと即切りしそうだったが、この先まだ何があるのか
油断ならないので、もう少し見守ってみよう。
{netabare}第1話のラストカットでヒロインが一言 「テヘペロ♡」{/netabare}
う~ん、完璧だ!

・第3話まで
このアニメを見て思ったことがある。
そう、これは大学祭のステージで繰り広げられる素人漫才のノリそのもの。
ぎこちないボケツッコミがとめどなく続き、たまーにクスッとさせられるアレ。
アマチュア臭漂うギャグの洪水に浸かりたい人には最高かも?
俺はもう既に溺れかけてるので、この辺で脱出することにしよう。
ヒロインがヒーラーなだけに今期最高の癒やし枠確定だ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

サブスク時代ならではの作品。終わってみればカーラ可愛いかったです。

 異世界モノのパロディ的な脱力系ギャグです。題名の付け方などはなろう系の異世界ものを揶揄している感じもするし、ギャグになろうのテンプレ設定をシニカルに見ているような要素を感じもします。

 ただ、それは取り方であって、異世界が面白そうだから異世界にしたのが正解なんでしょう。作者に異世界に対する反発は感じませんし、かといって積極的な愛情もあまりない気がします。単に異世界ものなら注目されるかなあ、という程度な気がします。

 なんとも言えない作品でした。全部が中途半端な感じなのに終わってみれば完走していました。そして特に不満もないし、最後は、アレ?カーラって結構可愛い?とか思っていました。なんとなくラブコメ的な感じがしなくもないし、緩く感情移入できるのが良かったのかもしれません。

 マンガ週刊誌に乗っている4コマ漫画みたいな存在なのかもしれません。積極的に待ちわびているわけじゃないけど、見つけて何気なく読むと結構面白くて、いつの間にちょっと楽しみになっている、みたいな。

 これがTV放映がメインの時代なら存在できない気がします。深夜わざわざ1時まで起きてみるようなものでもないし、録画したり、ましてやレンタルショップで借りてまで見るアニメではありません。
 サブスクで他のタイトルにならんで、今期のアニメ蘭にあるから、お、今週も一応見とくか…という気になりますけど。

 総評すると、結構キャラデザが面白いし、ギャグもまあまあ面白いし、ツボに入るときは入るしで、キャラも好きになれましたので、悪くない作品でした。アニメも結構丁寧であまり乱れも感じませんでした。
 なにを狙ったアニメ化だったのかがわからない、不思議な存在感のアニメでした。

 なお、今期のOPEDって出来がいい作品が多いですね。本作もなかなかの出来栄えだったと思います。



以下 視聴中のレビューです。


1話 あれ、コミック1話だけ読んだときは呼吸困難になるくらい笑ったのに…テンポ?演出?なんなんでしょうか?期待しすぎました?

2話 一周回ってちょっと面白くなってきた?

 週刊漫画誌で、目的のマンガじゃないけど読むものがないから何気なく眺めてみたら、プッっと笑った…みたいな感じで見ると面白いと思います。

 なんというか脱力系ギャグを狙いすぎて寒いんですけど、その狙いすぎの的が外れて、シュールな笑いになっている?苦笑いとも違いますね。

 1話に比べてギャグの質が上がったわけでないと思います。期待しない、論じない、集中しない…肩に力を入れないのが笑えるコツなんでしょう。

 幽霊のところとか面白かったです。あと最後の歌が結構笑いました。まあ、人それぞれなので期待しないで見てください。

 あと伏線なのか知りませんが、ヒロインが常に眉毛が八の字型で困った表情なのでいつか笑ってくれるのかなあという期待しています。それと頭のマークって日でヒーラーのヒっていう伏線かなあと想像しています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

67.7 22 2022年度のつっこみアニメランキング22位
邪神ちゃんドロップキックX(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (145)
462人が棚に入れました
2018年にTVアニメ第1期が放送され、2020年より第2期が放送。2020年10月、アニメ第3期に向けたクラウドファンディングを開始し、目標金額を2日間で2000万円の目標を達成し製作を決定した。 クラウドファンディング、ふるさと納税など既存のアニメビジネスの枠内にとらわれないコラボを積極的に行う異色のIPとして注目されている。

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

作品愛と遊び心満載のギャグアニメ

【紹介】
これは3期ですが、ギャグアニメなのでいきなり見ても楽しさは伝わるかな?
今期はふるさと納税で目標金額がたまったらその町をテーマにした話を制作するという取組を混ぜつつ制作されました
YouTube公式チャンネルでの悪ふざけ・・・じゃなくてファンサービスなど全力で盛り上げようとする製作陣の熱意がすごくて愛にあふれた作品

【感想】
ストーリーは特に見どころはないけど安定して面白いギャグアニメ、私はすごく好きです!
ご当地回はやっぱり自治体に気を使っているのかいつもの勢いが少し落ちてる感じはしましたが、それでもやっぱり面白くて
定期的に見たくなるファンに愛されるアニメだと思ってます

不条理系のファンタジーギャグアニメで一期からずっと同じ調子なのにマンネリ感がなくて賑やかで楽しい!
いつも遊び心にあふれていて作品愛が感じられて、制作チームに恵まれた幸せな作品だと思います

ずっと邪神ちゃん達を見ていたいので4期制作待ってます!

【キャラクター】
イチオシは邪神ちゃん
いつもゆりねに制裁されて痛い目に合う邪神ちゃんのしゅんとしてる姿がたまらなく可愛い

他にはいつもかわいそうなぺこら様と遊佐浩二が好きです!
どっちの遊佐浩二かって? もちろんどっちもです!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

味方を認識し、振り切ってきたのかも・・・。

小耳に挟んだところによると、クラウドファンディングで資金を調達し、製作をされたそうで・・・。

私は、そこまでの思い入れが無かったもので・・・、出来上がったものを見させてもらうだけですので、少々申し訳ない気持ちもしたり、しなかったりですのw


さて相変わらずの邪神ちゃんのクズっぷりは言うまでもないが、大分キャラ数のインフレも進んできてはいるのに、ちゃんと見れているのは頑張っているなーと思って観ました。


内容はあるようで無いようで・・・。


ナンセンスでブラックでスラプスティックでメンヘラで可愛くて面白くてちょっと不快でやや愉快でクズでゲスで観ていてイタイくて少し苦しくてゴスロリで世の中の世知が無さが実感できて人のあったかさもやんわり感じられることもあったり無かったりでキャラが立っていてキャラのタレントが豊富でそしてたまにイライラして病みや闇を醸し出しつつもムラや無駄をたっぷりと内包しドロップキックかましたくなる様な混沌とした作品でした。
(あえて混沌さを文章で表現してみましたw)



相変わらず、私的には若干、好みに合わない表現、不快な表現は多々あるものの、そんな私の好みに合った作品がそうそう作られるわけもなく、資金も出していない人間の希望を誰が叶えてくれるか、という当たり前の現実。

「嫌なら見なければいいんだし」というある意味真実のパワーワードをちゃんと心得ている私は、自分のモノサシで視聴をしていましたw。


ただ、今作は今までの2作品よりは少しマイルドになっていたかな、と言う所感も持ちました。


前述したように、キャラのタレントは大変豊富で、好き嫌いはあるかもしれませんし、昨今「正義の味方」からウダウダ言われそうなキライはあるのですが、かわいらしく観ていて楽しいキャラも多くいます。
何なら邪神ちゃんだって、ちゃんとポイントポイントでは可愛らしく見えたり、美しく見えたり、綺麗に見えたりするんですw。


皆さんの感想を拝見していると、今作の旅行回的な部分をあまり楽しく感じなかったという方の方が多そうな気配でしたが、私的には割と楽しかった気がしました。
ただ、初音ミクとのコラボはあまり効果的では無かったとは思いました(※個人の感想です)


あとは・・・これも前述しましたが、イタイ系は少しマイルドにはなりましたが、ブラック的な部分は相変わらずの様でw。


クラウドファンディングで作品の資金を調達できた≒「ファンがいる、味方がいる」と言う成功体験、実感は「観たい人がいるんだから、観たい人の為に」というエネルギーやモチベーション、そして自信につながりそうです。
これは、大きな力にはなりそうですよね。


ただw邪神ちゃんのようなタイプの作品は、この味方の力を基に暴走、突っ走る可能性も捨てきれないかもですねw。


無理矢理見せられるような事でもない限りは、映像作品は「嫌なら見るな」がある意味真実です。

「俺らが作った作品が嫌なら見なければいーじゃーん、俺らは応援してくれる人がいるから作っているんですけどーーー何かぁありますぅ^_^」的なw驕りというか独善と言うか。

まぁ、私個人としては、ギリギリまで突っ走って、振り切れ具合を観てみたい気もするのですが・・・
そんな気にもさせてくれるぐらいの混沌とした魅力を持つ作品なのかもしれせん。

実際は世の中そう簡単なものでは無いですけどね。
ちゃんとした大人な皆さんがいろいろ調整して形にしているのでしょうから。


個人的にはですが、せっかくいいキャラクタをそろえているのですから、キャラが活き活きとした楽しい作品にして欲しいと、金は出さないが口は出すw的な視聴者の甘々な感想で終わりたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

さすらいの邪神ちゃん

漫画が原作の『邪神ちゃんドロップキック』アニメ3期目です。

花園ゆりねに召喚された悪魔である邪神ちゃんと、その他の悪魔や天使などが登場する人外キャラ日常系作品です。

ギャグ的な描写で流されていますが、不死身の邪神ちゃんは作中でしょっちゅう切り刻まれたりすり潰されたり、単なる流血どころではすまない大変な目にあっているので、そういうのが苦手な向きにはお勧めはできないです。

また死にかけるのは邪神ちゃんくらいではあるのですが、ブラックバイトや貧困による空腹に苦しむぺこらもかわいそうといえばかわいそうなので、そういうのが苦手な人もダメかもしれないです。

なお、アニメオリジナル要素としてはこの3期での初音ミクとのコラボがあります。原作にはミクは出てきません…。

2期目の'(ダッシュ)だの3期目のXだのはゲームのストリートファイターシリーズが元ネタなんでしょうか。ちなみにテレビ放送中のCMでも言っていた通り今年2022年は原作漫画連載開始(2012年4月開始)から10周年にあたるそうです。

召喚の経緯やなんで邪神ちゃんが魔界に還っていないのかなどの事情は前々作や前作を観ていなくても今作中でも説明されるので、まあ今作から観るというのもアリといえばアリかもしれないです。

私が原作を読み始めたのはアニメ1作目開始(2018年7月)の頃からです。


さて、「さすらいの邪神ちゃん」ですが、2期目の千歳編に引き続き地方自治体とのコラボ企画として、第6~9話の計4話は日本各地での旅行編となっています。制作資金獲得の関係などあったのかもしれませんが、アニメとして見るとこの4話は他の回に比べて低調で本作のストーリーの評価を下げる結果になっています。

2期目ではキョンシーのキョンキョンとランラン、そして千歳編SPでは神リエール様が追加キャラとして登場していますが、この3期目では邪神ちゃんの魔界時代の恩師ペルセポネ、吸血鬼アトレとエキュートが新規のキャラクターとして登場します。

キャラが増えるにつれて各キャラに割り当てられる尺が減っていく宿命にあり、キャラによっては目に見えて登場回数が減ってきています。ただ、なんとなくですがメデューサはアニメスタッフに、そして金蔓として邪神ちゃんにも愛されているので登場回数は多めになっている気はしますね。

原作からしてブラックなところは多々あるので、どうしよもなく本作は合わないという人はそれなりの数はいそうです。

ただ、私は4期目があってもおそらく観るとは思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

61.4 23 2022年度のつっこみアニメランキング23位
ある朝ダミーヘッドマイクになっていた俺クンの人生(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (40)
126人が棚に入れました
ASMR甲子園出場を目指す高校生、浅草ゆりと、そんな彼女をどこか冷ややかに見守る蔵前ぱんだ。 ゆりとぱんだ、2人を取り巻く友人たちの日常に忍び込んだのは、突如ダミーヘッドマイクに転生した“俺クン”だった… 女子高生たちと俺クンであなたの耳に最上の幸せをお届けする、新感覚ASMRコメディが誕生!

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ダミーヘッドマイク以外にも色々なものになっていた俺クンの人生

全12話 1話5分枠のショートアニメ

転生したものがダミーヘッドマイクなったり、他の無機物に転生したりして、それを使用するASMR部との高校生女子とのエピソード

意思はほとんど伝わらないので、高校生女子に使用された俺クンの感想になることがほとんどですね。

応援している声優さん(杉田智和さん、大西沙織さん、鬼頭明里さんなど)がいたら見てもいいかもしれませんね。

箸休めにどうぞ〜

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

杉田アニメ

{netabare}
杉田主演のショートアニメ。
ダミーヘッドマイクに...と書いてるけど、ダミーヘッドマイクになるのは2回だけ。
このタイトルと、制作会社が180秒で...と同じと言うことで、ASMRアニメ化と思ったけど、そんなことはなく百合作品だった。

毎回変なものに変化させられる杉田が、そこから女子高生たちの狂った行動に振り回されてるのが面白かった。
エロ枠ではたぶんないんだけど、どのキャラも僧侶枠にいそうなぶっ飛んだキャラ笑
それに結構百合作品で、キャラが可愛かったのもプラス。
最後の終わり方はちょっと中途半端な気もするけど、見て損はなかった。
落語の回が一番好きです。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
これ180の系列? こういうのを斬新な転生ものというw
見てるか転生剣。コメディ色強めだから180より断然面白いわ。
百合アニメ? 百合に挟まるマイク KOTOKOで草。

2話 ☆9
早速タイトル詐欺やめろw キャラデザ好き。この髪色いい。
最高か? おいやれよ。

3話 ☆9
毎回毎回タイトル詐欺やめろ。殺されたのに意識あるのか…
まあそりゃマイクにもあったしあるかw 可愛いから好きだわ。
それほどASMRもしてないし。

4話 ☆6
多元宇宙論w 何もない回だった。

5話 ☆7
高校生にもなって何ままごととかやってるん。赤ちゃんプレイ

6話 ☆7
いかがわしいのはどっちだよw

7話 ☆6
哲学。超弦理論か? 意味わからん。

8話 ☆9
落語か? これがしっぽなですか。怖い。良回。

9話 ☆8
女児? 妹なのか。とうとう杉田の出番なくて草。

10話 ☆8
喋るなw 杉田がいい味出してる。

11話 ☆6
初のASMR要素。無機物だからセーフ。

12話 ☆7
これが犯沢さんですか。唐突な告白。ここで終わりかよ。

曲評価(好み)
ED「形にできないモノローグ」☆5.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1

77.9 24 2022年度のつっこみアニメランキング24位
オーバーロードIV(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (384)
1513人が棚に入れました
TVシリーズ第4期

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

最終話 ラナー様の踊りが鳥肌が立つくらいすごかったと思います。

 現在2話目です。相変わらずの面白さで安心しました。1話は導入でしたが2話からいきなり面白かったです。

 俺TUEEEって嫌われる割には、「ワンパンマン」とか「魔王学院の不適合者」とかの極端な俺TUEEEって面白いし叩かれません。もちろん本作もです。1作目ではシャルティアと危うい(ように見える)戦いもありましたが、それ以降はほぼ無双状態です。

 1つ目は魅力的な敵なんでしょう。クレマンティーヌ様のような残虐だけどどこか滑稽なキャラ。一方でガゼフのように高潔な人間のドラマ、あとはハムスターみたいな存在が出落ち的なギャグのキャラなどですね。

 また、アインズと絡む絡まない関係なく、貴族とか僧侶とかの分をわきまえない態度や悪さですね。本作のアルベドに言い寄っていった貴族が何とも言えません。もう最高ですね。アルベドの態度が相変わらずでした。

 2つ目は側近たちの「アインズ様ラブ」「さすがです。アインズ様」のギャグですね。これは言うまでもないでしょう。最強のアインズが悩んでいるのに側近たちは絶大な信頼を寄せている構造ですね。

 そこに俺TUEEEながら、何をやればいいのかわからない、国家運営や組織の統治に関してはまるで知識も自信もないというアインズを配置したことで、生まれるストーリーが面白さを作り出しています。


 で、4作目となる本作です。やっぱり本筋はラナ―様なんでしょうね。2話で、でてきましたね。そして期待を持たせるラスト。楽しみです。
 ラナ―様は倫理がぶっ飛んでるこれも魅力的なキャラです。このキャラが今後どう動くかがものすごい楽しみです。性格的に敵になると思いたいですが、実は味方になるんでしょうか。

 オバロの魅力は、やっぱり上から下までキャラ造形でしょう。王国がどうこうとかいうお楽しみもありますが、キャラの思惑と側近たちが敵だろうが味方だろうが魅力的だからこその面白さです。
 このことの裏付けがスピンオフの「ぷれぷれ」がちゃんと面白い事でしょうね。クレマンティーヌ様編、最高でした。

 強さや正義の味方に対するアンチテーゼが感じられる「ワンパンマン」、俺TUEEEの極端なカリカチュア化により魅力的な主人公となった「魔王学院の不適合者」そして、魅力的なキャラの配置と絶対的な強さは自覚しながらも、目的や手段に対する本人の自信の無さの取り合わせで絶妙な面白さを産み出している本作。俺TUEEEは上手く行くと爽快感と安心感があって最高に面白いです。

 今期の覇権云々というより、面白さが担保された作品なので安心して楽しめます。1話1話レビューを書くまでもないので、多分次は見終わった感想ですね。



11話 4期が一番面白いってやっぱりすごいなあ、と素直に思います。本好きの下剋上と本作はちょっと別物ですね。無職がどうなるのかはまだ1期なのでわかりませんけど。

 SAOも同じく面白いですけど、ぶつ切りですからね。やっぱり「転生もの」としても世界観と設定、なにより話の展開がよく練れているのはオバロ、本好き+無職でしょうね。蜘蛛はちょっと残念でした。

 原作、3巻、シャルティアのところまで読みました。なるほど俺TUEEEでなく、レベルは地下墳墓の守護者とアインズって一緒なんですね。だからアイテム…特にワールドアイテムが重要になってくると。そこが1期のアニメ版だとワールドアイテムの特殊性を過小評価していました。

 アニメだと指輪のところとか錫杖のところで説明が薄かった気が…原作読んだ後だと、シャルティアの反乱の苦戦に本当に余裕がないのがよくわかりました。

 あと王国、帝国、法国ってボーっと見てると関係がよくわからなかったんですけど、再視聴&原作で理解しました。

 つまり要約すると、アインズと同じ強さは一緒の人間が結構いる。だからアイテム特にワールドアイテムが重要。アインズが他のプレーヤーを警戒したり、国力を高める理由は他プレイヤーがワールドアイテムを持っている可能性があるから。万が一の場合、抵抗できるよう地下墳墓の力をつけ存続を図る。情報収集のために冒険者モモンが必要で、人間の村を経営している。

 帝国は地下墳墓探検で心が折れて屈した。王国は王を幽閉してアインズをつついてみたら逆に滅ぼされかけている、法国は何かありそうで警戒中ですかね。

 など、原作初めの方だけでも読むだけで、かなりアニメが面白くなりました。まあ、アニメだけでも拾えるところは多いんですけど、説明のところはボーっとしてました。

 これが理解できると余計4期は面白いですね。で、あのドラゴンがどういう存在なのかは5期ですかね?
 5期はもう準備しているのかな?原作読んじゃおうかなあ…



最終話 最後のラナーが踊るシーンは最高でした。

 映画などで一人の時に踊り出す。これは感情の昂ぶりが極限になったときに、心の奥底から自然と身体を動かすような感じだと思います。

 ここでこのシーンをもってきた演出は最高だと思います。ラナーの歓喜によって、彼女が思考ではなく人格そのものに、そして後天的というよりも先天的に既に悪魔性があるのだ、ということを強く印象付けていました。そして、ナザリックの誰よりも上を行ったということでもあるのでしょう。

 ここの歌と踊りの演出はこの数年で見たアニメの中でもかなり効果的だったと思います。ここは当然アニメオリジナルなのでしょう。素晴らしかったと思います。

 以前からラナーの顔芸によって彼女のラスボス感はすごかったですけど、これは本当に何かありそうですね。まだ原作は3巻くらいしか読んでませんが、5期の発表時期によって考えたいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

劇団ナザリック

オーバーロード4期。

13話
{netabare}
茶番劇からのラナーの歌。
ん?見るアニメ違った?と思った。

そして、松岡劇場を挟んでの終幕へ。

レエブン公、裏切っていたのか?
てっきり死亡しているのかと思ったから、そこは意外だった!
{/netabare}

12話
{netabare}
この回で王国滅亡だと思っていたけど、
肩透かしな感じ。
{/netabare}

11話
{netabare}
プレイヤーと思しき戦力を観察すべく、
パンドラズアクターがアインズ様に変身し、
ナザリックで、アインズ様、デミウルゴス、シャルティアで、
分析しているのは、かなり警戒心の高いアインズ様だから?

ツアーのセリフ的に、「朱の雫」は捨て駒ぽいね。
{/netabare}

10話
{netabare}
ザナック、優秀過ぎ、でも末路が・・・
アインズ様なりの慈悲で首謀者達は例の場所へ。

裏では、法国が「朱の雫」「蒼の薔薇」をスカウトに。
「蒼の薔薇」は亡命するっぽいけど、「朱の雫」ラキュースの叔父は、
戦うようだね。

魔導王は倒せないとは本人も言っていたから、何か戦う裏目的が
あるのかな?
{/netabare}

9話
{netabare}
アルベドの姉ニグレドの登場。
ペストーニャと共に人間に優しい派なのね。

2人の懇願により、わざと人間逃がすけど、
守護者たちに理由を言えないアインズ様。
王としての威厳を取ったのかな?


OPに登場していた、ミスリル級冒険者チーム「四武器」の登場と、
アダマンタイト級冒険者「朱の雫」のメンバー?が助っ人に。
見た目的にロボだよね。
ユグドラシルプレイヤーの子孫?

フィリップ出てこなかったなぁ。
{/netabare}

8話
{netabare}
従属を許された帝国と愚王擁する王国の差。

帝国の従属されたシーンは次回観れるのかな?
王国は、ラナーの策により、父の首で解決?

フィリップがいい感じで踊っているので、
次回に期待。
{/netabare}

7話
{netabare}
シャルティアの成長とクアゴア制圧回。

アインズ様、アウラに拡大解釈され、
偉大なる御方のままでいられたw

そして、デミウルゴス登場。
こちらも、壮大な勘違い解釈。

流石、劇団ナザリック。
{/netabare}

6話
{netabare}
ドワーフの国との交渉が終わり、次回、制圧回へ。

アウラがデスナイトの死因を特定したっぽいけど、
シャルティアに説明中だった為、スルー。

ここで話聞いておけば、プレイヤーが、近辺にいない事だけは
分かっただろうに・・・
{/netabare}

5話
{netabare}
帝国からの従属の申し出をデミウルゴス、アルベドに丸投げし、
それを拡大解釈する臣下2名、さすアイ過ぎるw

次回、お目当てのルーン文字作れるドワーフの国救い、
領土拡張する感じかな?
{/netabare}

4話
{netabare}
デミウルゴス、アルベドからの前情報ではなく、
まさかの偶然かつ、アインザック経由で武王と戦う裏交渉していたのが、
偶然、ジルクニフとスレイン法国の幹部の密会の日に重なるとは、
ジルクニフ、不幸体質?

武王応援からの手のひらクルーテオは、笑った!
{/netabare}

3話
{netabare}
アルベドが、王国に行く前の話?

アインズ様が、帝国の武闘会で武王と戦うんだけど、
皇帝とスレイン法国の幹部?が密会するのは、
誰情報で出向いたんだろう???

法国幹部達の「ホニョペニョコ」「ヤルダバオト」「アインズ」「モモン」が、実は裏で結託・・・と推察しているのは当たってい過ぎてww

もう、ジルクニフは、ネタキャラ化しちゃうのかな?
{/netabare}

2話
{netabare}
ラナーは、デミウルゴス、アルベドと交渉?して、
ワンコチャン(クライムの意志は別として)と共に
魔導国に行くみたいだね。

Cパートのアルベドとラナーの女子会?が、
カオスな感じだったなぁ・・・
{/netabare}

1話
{netabare}
アインズ様、正妻戦争にアウラも参戦?

どうやら、アルベドは、次回から、王国に行くみたいだから、
デミウルゴスに「私も会ってみたい」と言ってた
ラナー辺りに接触するのかな?

あと、パンドラズ・アクター(宮野さん)、1話から、
絶好調過ぎて笑った!!
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ラナー様、万歳!(← アインズ様じゃないの…(笑)?)

オーバーロードの4期目で、全13話の1クールです。

1~3期目を全て視聴済みか、もしくは該当部分の原作を既読でないと本作だけを観たのではまったく意味不明と思われます。というわけでまだの方はここでさようなら…。



オーバーロードというお話自体は、私自身としては特定の登場人物に共感して観るというよりは大河ドラマ的に第三者視点で楽しんでいます。いわゆる「戦記物」としての楽しみ方でしょうか。

アインズ自身はかつてのゲームとしてのユグドラシルを懐かしみつつ、他のプレイヤーやワールドアイテムを探しているのが本筋であって、世界征服はそのついでにやっているみたいなところがあるので、そういう見方をされるのは不本意なのかもしれませんが。

さて、そんなアインズ様の覇道は3期目まででナザリック大墳墓をベースにアインズ・ウール・ゴウン魔導国を設立し、リ・エスティーゼ王国からカルネ村と要衝の都市エ・ランテルを割譲されるに至っています。

そんな4期目では前半では主にドワーフたちとの関りを発端とする一連の出来事、後半では主に王国と魔導国との関係性の変化に関する出来事が語られます。前半はコメディ―成分多めな感じで、個人的には後半がより楽しめました。

ラナー様は王国の王女殿下ですが、3期目からしばしば活躍するラナー様の見せ場が多くて大変面白かったです。

ザナック王子も素晴らしかったですが、私は自分勝手な目的のために暗躍するラナー様が好きでした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27
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