plm さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
純粋な不純物(高濃度)
マンガ家さんの下で勉強しながらデビューを目指すアシスタントさんの日常を描くショートアニメ。
という題名に見せかけてその実、女の子たちにセクハラをして反応を楽しむ的な上級者向けバカアニメ。
主人公は変態なのだが、ひたむきでどこか幼稚なせいで憎めないキャラである。
■純粋さは免罪符
主人公は女の子たちにひたすら恥ずかしい思いをさせつつも、そこに悪意がない、
純粋かつ真剣に気持ちをぶつけてくるがために、女性陣も無下に扱えないという死角をついた攻撃。
恥ずかしくも嬉しくもあり、怒りたくもあり敬いたくもあるという凄まじい感情の揺さぶりをかけてゆく。
これが相当なニヤニヤ効果を生む。 ようはそれで構成されているようなアニメ。
■濃度、高め
10分枠くらいで尺は短めだが、かなり内容が凝縮されているために無駄がない。
基本的に話が三本立てくらいになっていて、その中でも起承転結がはっきりしているのでテンポが良い。
品のないネタで突き詰めるだけ突き詰め自重もしないが、どこか一線を超えない健全ムードもあり、
その"人としてはみ出さない程度の変態"を維持することにかけて、ある種哲学を感じ得るほど。
ハイレベルなバランスの取り方でこのコメディを成り立たせているのだと思う。
「無駄なく」「インパクトあるけど」「やりすぎない」なので余すところなく面白く観れるアニメだった。
そしてなるほど、作中で足須さんがくらっていた漫画のダメ出しが、
この作品にはちゃんと活きているんだなぁ。