あいすまん.第一形態 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
灰汁だけで出来ています。
男女問わず若者から支持を集める森見登見彦さんの小説が原作。
個人的には「夜は短し~」の方がアニメ向きかと思っていましたが、なるほどこれは名作。お薦めです。
まず彼の持ち味は太宰や夏目のような有名作家に多い自虐型主人公。 その捻くれた精神は明らかに作者の生き写し。
彼の目的はバラ色の大学生活を送ること、これにつきます。
口では「私は脳内で人生の9割を生きる孤高の存在」てきな事を言っていますが、ただの内気なムッツリスケベです。
悪友1人後輩1人、友達の居ない日々を4畳半で悶々と過ごす大学3回生。
終始本人はいたって真剣なのですが、いいピエロです。
骨組みはタイムループ物で「もし大学1年生でこんなことをしておけば」「このサークルに入っておけば」「こんな人に弟子入りしておけば」など様々なもしもを体験していきます。
その全てに悪友小津(おづ)が関わってきます。彼曰く「私たちはそうゆう運命の黒い糸で結ばれている」とかなんとかw
表紙の女の子は後輩明石さんです。とても芯のある頭の良い女性で、基本的に女性はあと1人しかでません。
原作には無かったもしもの話も多く中盤はやや失速しますが、後半は原作で拾いきれなかった伏線もうまく回収しながら怒涛のラストを迎えます。
ご本人が指揮したのかと思うくらい原作の雰囲気を忠実に表現できたファンも納得のアニメです。(自分のことですが)
物語の補完やムッツリスケベの妄想などの表現も非常に面白い、過去の小説原作のアニメの中ではトップクラスのできなんじゃないでしょうか。
OP,EDもかなり期待して頂いて結構です。
是非1度ご覧ください。 ラブドール万歳。