「烏は主を選ばない(TVアニメ動画)」

総合得点
69.1
感想・評価
69
棚に入れた
225
ランキング
1902
★★★★☆ 3.5 (69)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.4
キャラ
3.5

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

とりあえず簡単な感想

 原作は未読。
 八咫烏たちが住まう山内の世界を描いた伝奇ファンタジーで、文化風俗などは日本の
平安時代を思わせる。
 序盤に人間が少し出てきたりしたが、以後は八咫烏のみで繰り広げらるハイファンタジー作品。

 前半は八咫烏の頂点である金烏の座を巡る確執と、四家の姫たちによる后選びが絡み合った
展開で、前者はもちろんのこと、後者も単純なシンデレラストーリーではなく、それぞれの家の
思惑もあり、いずれも権力闘争の色合いが濃いもの。
 個人的にはこういった政治劇は大好きなこともあって、この展開はかなり楽しめた。
 金烏の座を巡る争いは奈月彦と長束の争いかと思われたが、この二人が実は通じていたという
意外な展開。
 この予想外の結末が結構多くて、この作品をより面白いものにしている。

 そして、更に意外な結果を見せるのが、中盤の山場である后選びの「登殿の儀」の結果。
 この妃選び絡みのエピソードでは他家に比べてハンディありまくりのあせびが健気に
頑張るという彼女を主人公とした展開といった印象があったが、まさかあせびが作品内屈指の
最恐ヒロインだったとは。
 無自覚の悪意というのは本当に怖いもので、更に恐怖を感じさせるのはこの手のタイプは
現実の身の回りにも結構いそうなこと。

 後半は八咫烏を襲って食う大猿をメインとするエピソードで、スプラッター描写多め。
 前半ほどではないが、ここでも意外性ありで、これまで作品内創造世界のみの
ハイファンタジー的作品だと思っていたら、現代日本社会と極めて近い位置にあることが
明らかになった。
 本作ではその現代日本社会との邂逅はなかったが、今後そういったことがあるのだろうか。
 そうなると八咫烏の世界はとんでもないことになりそう。

 主役の雪哉はいわゆる当事者ではなく、どちらかと言うと巻き込まれる立ち位置。
 それゆえに奈月彦の部下でありながらも、傍観者的感覚も残っており、視聴者目線に近い
位置にいるとも言えそう。

2024/11/24

投稿 : 2024/11/24
閲覧 : 8
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